ときめきメモリアルでエロパロ

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1名無しさん@ピンキー
大倉都子ちゃんなう
2名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 01:19:21 ID:jbP+f39E
八重花桜梨たんハアハア
3名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 02:10:43 ID:ffmzrsm6
また立ったか
4名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 02:47:39 ID:805KV5DR
乙でした。
5名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 00:35:13 ID:RfrvM7Dz
立っては落ち、立っては落ちの繰り返しなんだよな。
4も出たことだし、何とかなって欲しい。
6名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 00:53:52 ID:Caqi9nbD
華澄先生をめちゃくちゃに(少し引くくらい)陵辱するエロ小説なら書いたことがある。
7名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 08:15:47 ID:wnHVtyMX
>>6
前々スレで書かれていた方?
8名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 08:30:13 ID:FkM2/Iob
伊集院レイをめちゃくちゃに(少し引くくらい)陵辱するエロ小説なら
9名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 19:13:22 ID:Caqi9nbD
>>7
いや、2chに投下したことはないな。
前々スレどころか前スレがどこにあるかもわからないし。
10名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 21:18:01 ID:looVe7uc
その内都子SSくらいくるだろうから期待しとく
11名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 23:26:08 ID:q0IrYH9u
懐かしいな
12名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 01:36:17 ID:6E0rGJ+D
立ってたw
期待するぜ
13名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 03:24:33 ID:VuqBWHgr
期待しつつageるよい
14名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 07:37:29 ID:7dwAWxKR
年を越すまで保ってくれよ。

妄想の神様は降りてきたけれど、
形にする時間が年末年始の休みまで無いピヨ!
15名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 08:42:00 ID:buASkYU9
会長を催眠で操ってHなことさせるSSきぼん
16名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 08:57:07 ID:V77dONKm
響野さん可愛い
17名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 15:00:13 ID:1jG7Av1A
デレ子にプニプニされても起きなかった主人公ッという話を誰か書いてくれ。
18名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 16:17:31 ID:t70ckgI9
過去スレが何処か分かる人いればURLを貼って欲しい。
19名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 23:35:05 ID:1G0SqnvC
即死よけ
昔、書きかけた伊集院物があったんだが、エロなしなんだよなぁ
20名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 00:30:47 ID:hNbLy8/d
前スレの詩織ものの続き読みたい。教師にされちゃうやつ
21名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 00:32:00 ID:rjfQkRD2
ttp://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1093767809/

これが前々スレのアドね。
22名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 12:03:12 ID:ppbSMssj
正志×瑠依SSに期待
23名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 12:40:15 ID:7UcCRraJ
>>22
近親やがな…
24名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 13:37:59 ID:MHizZGsA
正志×主人公に期待
25名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 14:21:26 ID:7UcCRraJ
>>24
BLやがな…
26名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 15:02:37 ID:38oUAYfK
白衣先輩×会長期待
27名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 19:21:51 ID:dsZsh4C5
>>26
百合やがな・・・
















だがそれがいい!
28名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 14:17:44 ID:xVVf6Ydj
>>23
正志の女に興味ないって設定は、最初はガチホモによるものだと思っていたが
現在は「(姉以外の)女に興味がない」という意味合いなのだと確信している。
29名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 10:27:17 ID:kGQ4OFEb
>>28
よし、それを文章におこす作業を始めるんだ
30名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 23:24:17 ID:cAvelBFm
テスト〜
31名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 23:52:47 ID:IcsqyAUC
4の皐月優はエロそう。ゲームまだやってないけど
32名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 21:35:49 ID:kzbSCIMY
おお、ときメモのエロパロスレなんてあったのか。4が出たから立ったのかな?

4じゃなくてもよろしいでしょうか。2しか知らないもんでさ
33名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 21:57:26 ID:VY4v0Hk3
是非に是非に!
34名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 22:19:22 ID:08hsfUzZ
特に作品制限をしてるわけじゃないからどうぞ。
35名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 21:16:33 ID:FTcMD2ph
ここのまとめサイトとかってあんの??
36名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 21:37:31 ID:rDNbZOQA
誰か都子スレにでもurl貼れよ
37デート前に:2009/12/19(土) 23:41:39 ID:GnKuzFn4

「ぷにっ……ぷにっ……」
柔らかな朝日が差し込む一室で、少女は幼馴染の寝顔を眺めていた。
大口を開けて眠るその頬を指でつつき、その感触を楽しんでいる。

「起きないなぁ……今日、デートなんだよ?」
その言葉と裏腹に、この状況がもっと続けば願う少女の声は、幼馴染を気遣い吐息の様に小さい。
幼馴染の寝顔を見る事はもはや日課になっている。
早朝、まだ太陽が上がりきる前に訪れても、幼馴染の母親は満面の笑みで向かい入れてくれる。

「君から誘ってくれたんだぞぉ〜?」
頬をつつく指に僅かに力を込められる。
しかし幼馴染は一向に起きず、穏やかな寝息を立て続ける。

「もぉ……起きなさい……って」
軽く押し出された少女の指は幼馴染の頬を滑り、唇の上に乗る。

「……………………あッ……」
少女の鼓動は不意に高まり、その指はピクリとも動かず硬直した。
デートの帰り道、幼い頃と同じく手を繋ぎ歩いている時にも何度か見つめてしまった事がある。
周囲が暗かった事もあり幼馴染には気付かれなかったが、上の空とはあの事だろう。
幼馴染の、普段ならば一言一句聞き逃さない言葉を忘れてしまうほどに、凝視してしまった。
───欲しい、と。
好きだという感覚の先にあるその衝動に、少女は戸惑った。
躊躇、と言った方が正しいかも知れない。
しかしそんな少女を知ってか知らずか、幼馴染は開けた唇を一瞬だけだが閉じた。
図らずとも、少女の指にキスをした事になる。

「……………………ッッッ!?」
幼馴染は首を捻り少女の指から唇を離したが、少女はそれどころでは無かった。
無意識に指は少女の眼前へと進み、丁度少女の唇の前で止まった。

「……………………ん……」
僅かに振るえる指はそのまま少女の唇に触れる。
その瞬間少女の鼓動は、少女が幼馴染を起こしてしまうのでは心配してしまう程に高まる。
全身の筋肉が硬直し、少女は心地良い息苦しさに苛まれた。


主人公選択

・「むにゃむにゃ……」 前日運動をがんばり過ぎた所為か、一向に目覚めない。

・「……ん……都子?」 自室に充満している、只ならぬ雰囲気に目覚める。

・「…………………?」 目覚めたものの、薄く開けた瞼から見える幼馴染の姿に何かを感じ、寝たふり。
38名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 01:01:05 ID:37sJCppG
これは全選択肢を選ばざるを得ない
39名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 14:26:26 ID:urwf3YGi
>>37
敢えて1番で
4037 1:2009/12/20(日) 16:52:51 ID:yw1hRBS9
・「むにゃむにゃ……」 前日運動をがんばり過ぎた所為か、一向に目覚めない。


「……………………………………………………………………………………………むにゃむにゃ……」

「あ……涎が…………ん……」

「……………………………………………………………………………………………む……にゃ…?…」

「眠って……るん、だよね?……男の子って、朝みんなこうなるのかな……? ………硬くて……暖かい……」

「………………………………………………………………………………………………あ………ぃ……」

「……えっと、雑誌だと確か最初は手で……よい……しょっと…………うわッ……!? ………こんなに大きくなるの……?」

「………………………………………………………………………………………………ふぃぁ……!…ぃ…ぃ…」

「先っぽを舐めて濡らして……あ、こんな味なんだ……後は歯を立てないように口に含んで……」

「………………………………………………………………………………………………………くッはぁ…」

「んぅ……んぅ……ぁん……んふぅ……んはッ……!! なんか先っぽから出てきた……? これは……違うよね? まだ硬いし……」

「………………くぅ……ぁッ!? …………あ…………くぅ…………!!!…はぁ……はぁ……………」

「ぅんんッ!!!???……ん……んっく…ん、あぁ……はぁ……苦……いんだね君のって……」

「ん……ぅん……都子……?」

「……………お、おはよう、早く着替えて来てね? 玄関で待ってるから……」

「…………なんだぁ? 都子の奴……ってうわっ!? なんでこんな格好で寝てんだ俺!? しかも……これは……やたら気持ち良い夢だとは思ったけど……というか都子に

見られてた……よな、タイミング的に………」


────────────────────────────────────────────────────────────────

「……お待たせ」

「遅いぞぉ〜? せっかくの休みなんだから遊ばなきゃ損だよ?」

「あ、あぁ……そうだな……(う〜ん……都子に変わった様子は無いよなぁ……夢の延長だったのかな……?)」

《真理の解明術 都子の献身 体調+80 》
41名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 17:19:33 ID:HS6lgEyX
乙でした。
都子かわいいよ都子。
42名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 21:32:23 ID:hmtCfY3N
乙だけど、都子が主人公を名前以外で呼ぶ時は「あなた」だから。
4337:2009/12/20(日) 22:59:02 ID:yw1hRBS9
あれ……修正出来てない?
こりゃまた失礼をば……
44名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 00:09:29 ID:wlcbJkm/
せっかくだから俺は2番のを選ぶぜ
4537:2009/12/21(月) 19:33:25 ID:mv8K80xh
>>44
勢いでやった
反省はしていない
4637 2 1:2009/12/21(月) 19:34:50 ID:mv8K80xh
・「……ん……都子?」 自室に充満している、只ならぬ雰囲気に目覚める。

自室に充満している只ならぬ雰囲気に、少年は目覚めた。
目覚めてしまったと言ったほうが正しい。
まだ若干の重さが残る瞼を擦りながら上体を起こすと、ベッドの脇には幼馴染が座っていた。
普段と同じ構図ではあるが、何故か幼馴染は指を咥え悶えている。

「都……子?」
髪の毛を掻きながら幼馴染に声を掛けるが、何故か返事は無い。

「お〜い?」
虚ろな視線を遮るように手を振ってみるが、反応は一切無い。
肩に手を乗せ、身体を揺り動かしてみて、やっと少年に焦点が合った。

「……………ッ!!? ………お、おはよう……」

「大丈夫か?」
少年は布団から身体を出し、少女を真っ直ぐに見つめた。

「調子が悪いようなら今日は……」

「……うぅん! 大丈夫、だから……」
若干声は上ずっているが、少女はなんとか意識を取り戻した。
心配そうに見つめる少年に笑いかけ、勢い良く立ち上がる。

「じゃ、じゃあ下で待ってるからね? 早く着替えて……ね?」
そう言いながら、少女は足早に部屋を出て行く。
少年はその背中に声を掛けようとしたが、言葉を考える内に少女は階段を降り、玄関へと向かっていた。

「………………なにかあったのかな?」
少年は首を傾げながら呟き暫し考え込んだが、理由は思い当たらない。
着替え始める頃にはその疑問は何処かへと消えてしまい、気にならなくなってしまった。
もし少しでも気にしていたのならば、少年は今日と言う日を平穏にに過ごせたのだが……………。
4737 2 2:2009/12/21(月) 19:35:12 ID:mv8K80xh
「じゃあ……また明日」

「あぁ、お休み、都子」
久しぶりに行った遊園地は相変わらず賑やかで、はぐれない様にとずっと手を繋いでいた。
幼い頃を思い出し少々気恥ずかしかったが、少女の笑顔はそんな気恥ずかしさをものともしなかった。
食事とトイレに行くとき以外はずっと手を繋いでいた。
そんな中でも少女は時折少年の顔を見つめ押し黙り、上の空になっていた。
それは互いの自宅に入るまで続き、いつもならこちらの様子を伺う少女は早々に玄関の扉を閉めてしまった。

「なんだかなぁ……」
自宅に入ると、居間からはテレビの音。
いつもと変わらない様子であるにも関わらず、何か違和感を感じた。

『いけないんだぁ〜……』
靴を脱ごうと足元に視線を向けると、背筋に冷たい何かが走る。
背後から聞こえた声には聞き覚えがある。
そう、これは………。

「うさぎさんかッ!!??」
自らを奮い立たせる様に声を上げ、振り返る。
そこに先程の声の主は───いない。

『空気ぐらい読めよぉ……』
再び背後より声が聞こえる。
額からは脂汗が吹き出て、全身がここが危険であると叫んでいる。

『あそこで普通起きるかぁ? ったくよぉ……』

「…………………」
だが今後を考えると逃げる訳にはいかない。
そしてこうなってしまった以上、選択肢は一つしかない。
脱ぎ掛けた靴を履き直し、ドアを開け再び外へ出る。
今宵は美しい満月。
月下の死闘は、河川敷にて繰り広げられる事となった。
4837 2 3:2009/12/21(月) 19:35:41 ID:mv8K80xh
『なんで起きちまったんだよセニョール!!??』

「………………クッ!?」
鉄パイプによる一閃を、身体を捻る様にして寸前で回避。
接近戦は不利であると身体が判断し、少年は前蹴りを放ち彼我の距離を空ける。
満月が幸いし、視界は良好。
最初の頃の様に、背後からの一撃で意識を刈り取られる事は無いだろう。

『あそこは三番が正解なんじゃないの〜!?』
その言葉と共にうさぎさんの身体は夜の闇に溶け込み、消えた。
少年が夜空を見上げると、満月を厚い雲が覆い隠してしまっている。

「マズイ……な」
こうなってしまっては、少年がウサギさんを攻撃する術は無い。
瞳を閉じ視覚を一時的に断つ。
音と気配を探る事に全神経を使い、攻撃に備える。

「……………………そこッ!!」
草が風に揺れる音に遮られてしまうほどの小さな足音。
それを聞き逃さず反対方向へと飛び込む。
前転の要領で移動し、立ち上がる時に体勢を反対側、うさぎさんがいると思われる方向へ向ける。
先程まで立っていた地面に鉄パイプがめり込んでいた。

『ちぇッ……鈍いんだか鋭いんだか』
呆れたような物言いで、ウサギさんは鉄パイプを引き抜き、再び上方へ構える。
そして再び闇に溶け込んで、消えた。

「二度も幸運が続くかね……」
先程同様瞳を閉じ、全神経を音と気配を探る。
その瞬間風が一際強くなり、音による察知は不可能になった。
この瞬間は、うさぎさんにとって間違いなく好機。
気配を感じ振り向いた時には、眼前に鉄パイプが振り上げられていた。

「クソッ……!! …………?」
咄嗟に手で身を守ろうとした時、その異変は始まった。
空気が重く、息苦しい。
そして音も聞こえず、眼前に迫る鉄パイプの動きが異様に遅い。
差し出した手を翻すと、難なく鉄パイプを掴めてしまった。
後はそのまま、軌道を逸らすべく力を加えれば容易に回避できる。
地面に鉄パイプが叩きつけられる音と共に、感覚は一気に現実へと戻る。

「今のは………?」

《真理の解明術 超加速を習得》

「いける……これなら……ッ!!」
うさぎさんが鉄パイプを持ち上げるより尚早く、接近し、固めた拳を突き出す。

『運動600は伊達じゃないんだねぇ〜……』

《戦闘に勝った! 経験地10EXPを手に入れた! 》
49名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 05:34:52 ID:uIjbAzEm
エロ要素が無いがな…
50名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 12:37:09 ID:YBwFtGtT
エロなしでもOKだぞ?
51名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 19:24:31 ID:KBTDzhAk
過去の作品とか全部まとめてみないかな?
52名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 16:15:59 ID:OTMxNnw+
>>37
3だ!!
53名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 16:19:46 ID:GIg6PnEp
tes
54名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 03:22:23 ID:kCDaubMG
>>37
3番wktk
55名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 13:03:43 ID:qwSOJdK+
みんな4の二次創作どこで読んでる?
お勧めあったらヒントだけ頂戴
56名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 21:30:13 ID:0tIva7K7
ほし
57名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 04:37:46 ID:AVJXahxA
>>46
>>37
乙!
本格的なエロも書かれるといいな。
58名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 18:01:01 ID:SggtW+32
>>55
発売されて何日だい?
59名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 15:24:48 ID:eDdEc2eQ
前スレのアドレスとか誰か分かる?
60名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 22:05:15 ID:XCLrdfya
放課後、正志モードのルイルイに後ろからハメてる所を小林に見られて大変な事になるSSが読みたいです
61名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 23:31:13 ID:4eH9wLg6
☆さんカモン
62プロローグ1/2:2009/12/30(水) 06:07:17 ID:mvqfUsJa
 彼女――響野里澄は人の言うことを聞かない。
 いや、こう言うと誤解を招く。彼女はそもそも周りの声が聞こえていない。
 いつも身につけたそのヘッドホンによって外部の『ノイズ』を遮断しているからだ。
 今だってそうだ。
 夕暮れの帰り道。子供の無邪気な声や主婦たちの雑談すら聞こえてこない閑静な住宅街の合間を二人で肩を並べて歩く。高校生の恋人同士、あるいは友達以上恋人未満の関係にある男女がそんなシチュエーションの中にいれば、甘い会話の一つや二つ出てもおかしくはないはずだ。
 だと言うのに、周囲の状況と同様にその二人の間にあるのもまた沈黙。何度かちらりと彼女の横顔を覗き見ても、ただじっと前を見続けていた。とても真剣な表情で。
 彼女がこういう表情をするときは決まってなんか良いリズムなどが浮かんだときで、曲作りに没頭しているという証拠なのだ。そしてこのときに邪魔をされるのを一番嫌っているというのも知っている。だからこそ、自分も何も言わずにただただ沈黙を守っていた。
 この状況を残念に思う気持ちがないとは言わないが、そういう顔をする彼女を見るのもまた好きだった。
 目鼻立ちの整った顔も穏やかな風になびく銀色の髪もその髪が夕日を反射して輝いて見えるのもすごく綺麗だが、どこか真摯な……いや、神秘的とも呼べる様子に時折吸い込まれそうになってしまうのだ。

「ねぇ……『里澄』?」

 それにつられてふと零れ出てしまった言葉。
里澄――それは彼女のファーストネーム。こうして付き合いを始めてから一度も呼んだことのない名前。
 すかさず手で口を押さえるが、その行為が無意味であることを認識した。
 彼女の耳に大きく覆い被さったヘッドホンは外部の『ノイズ』を遮断する。そして、これだけ近くを歩いていても、またこの静けさの中にあってそのヘッドホンからは何も聞こえてこない。
彼女が愛用するほどのモノだ。音質はもちろんのこと、遮音性や音漏れに優れたかなり高級な密閉型ヘッドホンなのだろう。
 だから、その声もどうせ届いていないのだ。下校時、何度彼女を呼び止めようとしても無視されてしまったように。
 こんな時でしかその名を呼べないという己の情けなさと聞かれなかったことに対しての安堵を織り交ぜながら、苦笑いと溜息をこぼす。
 そして再び彼女の方を見やったとき、その苦笑いも溜息も即座に凍り付いた。
63プロローグ2/2:2009/12/30(水) 06:08:38 ID:mvqfUsJa
「え?」
 何故なら、流した視線の先に彼女の大きく見開かれた瞳があったからだ。
「…………え?」
 二人の同じ言葉が僅かなズレを伴って交錯する。
「……今、なんて?」
 続けて飛び出してきたのは彼女からの疑問の言葉に余計に混乱してしまう。
 まさか名前を呼んでしまったのを聞かれてた? そもそも聞こえてた? 何故?
 いや、今はそんなことを考えている場合じゃない。
「いやぁ、り、りずみ……ん?とか呼んだらどうかなぁ、な〜んて」
 などと誤魔化してみるのだが、彼女の表情は依然として怪訝としたままだ。むしろ不快感を顕わにしているようにすら見えるのに、微かに残念そうに見えてしまうのは自分勝手な考えか。
「ごめん。嫌だったら別に……」
「うん」
 あぁ、即答。分かっていたことではあるが、結構へこむ。
「その呼び方は違和感あるから、どうせなら普通に呼び捨てで呼んで欲しい」
 そうだよな。今まで通り普通に呼ばないとダメだよな……呼び捨てで。
「……って、呼び捨て!?」
「う、うん」
 ガクリと落ちた頭と肩がスクリと持ち上がり、彼女の方を改めて振り返る。ものすごい勢いで。
 鼓動が早いのが自分でもよく分かる。たぶん今の自分を鏡で見たら、なかなか凄い形相になっているに違いない。
「たとえば?」

「里澄……………………とか」

 その瞬間、トクンという鼓動が音をたてて弾けた。自分のだけじゃない。たぶん彼女のも。
 二人の脚はいつしか歩みを止めていた。
 足音すら聞こえなくなった静寂。それなのに耳の中はあまりにも煩く鳴っている。
 呆然と立ちつくす自身。顔を背けて俯いてしまう彼女。
 動きを止めたその時間は一体どれくらいだったろうか? 数秒か、それとも数十秒か、はたまた数分か。
 あまりにも長く感じ、それでいて短かったその制止した時間に幕を下ろしたのは自分からでも彼女からでもなく、二人同時にだった。
「ごめんなさい。嫌なら別に……」
「里澄」
 彼女のその言葉は先程どこかで聞いたような気もしたが、そんな言葉は自分には全く届いてはいなかった。
「………………………………ぁ」
 隠れて見えなかった彼女の表情がようやく見えた。頬が赤らんで見えるのはきっと夕陽のせいではない。目が少し潤んで見えるのはきっとゴミが入ってしまったからではない。
 俺は馬鹿だ。そもそも彼女は俺のことをなんて呼んでいた? 下の名前で呼んでくれていたはずだ。いつからそう呼んでくれていた気付かずに、そう呼ぼうとしてくれたときの彼女の想いなど気付きもしないで。
「里澄……」
 ごめんの意味も込めて精一杯その名前を口にする。彼女は――里澄はそれに対して満面の笑みで応えてくれた。それだけでこんなにも喜んでくれた。
 そして二人は再び歩き出した。その距離はさっきまでより少し縮まっていた気がした。
64VSヘッドホン 1/12:2009/12/30(水) 06:34:55 ID:mvqfUsJa

VSヘッドホン


「でもさ、里澄。さっきはよく俺の言葉聞こえたよね? ヘッドホンで曲聴いてたのに」
「ううん、別に聴いてない」
「え? あれ、でも……」
「外では別に曲は聴いたりしてない。それにあなたも前に言ってくれた。外でヘッドホンつけるのは危ないから止めた方がいいって」
「そ、そうだっけ?」
「うん、そう」
 そんなことも言ったような言ってないような……完全にど忘れしてた。
「そ……それにしてもさっ、いつもそのヘッドホンつけてるけどやっぱ結構良いのなんだよね? どれくらいするの?」
「うん? どれくらいって値段のこと? だったら、コレはだいたい三万くらいだったと思う。他にも家にいくつかあるけど、外で聴く場合はこれが一番お気に入りかな」
「は、はは……三万……ね」

 正直、桁が違う。自分のバイト代からだと出せても五千がいいところだ。
 呆れと諦めを感じつつも、そういうヘッドホンで聴いたら一体どんな音が出るんだろうな……などと考えていると、里澄はまるでこちらの考えを読んだかのような意見を投げかけてきた。

「良かったら、ウチで色々聴いてみる? CDもたくさんあるからあなたの好みの曲も聴けると思うし」
「いいの?」
「うん、大丈夫。親は二人とも今日は仕事で帰れないって言ってたから」


 ――というのが、今から数十分ほど前の出来事だ。
 俺は里澄の熱心な誘いを受け、只今というもの、彼女の部屋にポツンとひとり居座らせてもらっていた。
 緊張する……などというレベルのものではない、この心の揺らぎは。
初めて里澄の家に、里澄の部屋に招かれてもの凄く嬉しいはずなのに、今の心境たるや緊張はもちろん落胆や諦め、空しさ……そういった感情が複雑に混戦を繰り広げているようだった。
 それに引換え、俺をここまで案内する里澄には微塵たりとも動揺は窺えなかった。
 両親が不在のこの状況で男を自分の部屋に招き入れることに果たしてどのように思っているのだろう。
 俺のことを心から信用しきってくれているのか、この状況が意図することにまだ気づけていないほどに無防備なのか、はたまた俺のことなどただの男の「友達」という認識しかしていないのか。
 なるべくなら一番最後の想像だけは外れていてほしいものだが……。
 そんなわけで「お茶を煎れてくるから」と言って里澄がこの部屋を去ってからまだ数分も経っていないが、早くもいてもたってもいられなくなる。
 「棚にあるCDから好きなの探してていい」とは言われていたので、その棚に手を伸ばす。もちろん、あからさまにデンジャラスゾーンであるタンスなどは視界に入れないようにしながら。

「しかし、ホントに音楽好きなんだなぁ」

 見れば見るほど圧巻の光景だ。棚を埋め尽くす何千……いや、それ以上はあろうかというCDの数々に、アナログ盤もかなりの数がある。
他にもだいぶくたびれてきているスコアなども多く、とにかく壁がほとんど見えないほどに音楽関連のものが詰め込まれた棚でこの部屋は囲まれていた。
 そもそもこの部屋も相当広い。デートの帰りに家まで送ったときに外観は見ていたので立派なのは分かっていたが、家の中は俺の家からすれば豪邸そのものだった。
チラリと見たが、リビングにはグランドピアノもあったし、もしかしたら里澄だけではなく音楽一家なのかもしれない。

「ま、せっかくだから見させてもらおうかな」

 このままじっとしていると複雑に入り交じった感情に押しつぶされそうになってしまうので、気を紛らわせるためにその棚に手を伸ばす。
 そのときだった。
 急にドタドタと騒がしい音が家の中に響き渡る。その音は紛れもなく階段を上がる音。何か忘れ物でもしたのかなと思う間もなく、すぐにドアが勢いよく開かれた。
65VSヘッドホン 2/12:2009/12/30(水) 06:35:29 ID:mvqfUsJa
「あ、あの!」

 息を切らしながらとある場所の前にすかさず立ち塞がる。
 例のデンジャラスゾーンだ。

「こ、このタンスには……ね。別に……CDとか何も入ってない……から、絶対開けないで……ね?」
「あ、あぁ……うん」
「絶対……だよ?」
「……わかった」

 なんでだろう。わざわざそんなことを言うために肩で息を切らすほど急いで、上目遣いにそんなことを言ってくる里澄が妙に可愛らしく見えてしまうのは。
 普段あまり人との接触を好まず、いつも冷静で物静かな彼女がそんな姿を自分の前でだけは晒してくれるという優越感、そこから来る嬉しさ。
また、先程の選択肢はどうやら二番目……単に無防備過ぎたというのが正解だったらしいということからくる安心感と愛らしさ。
(あぁ、もう! なんて可愛いんだ、里澄は!)
 さっきまでの緊張とかが一気に吹き飛んで、ついつい頭を撫でてやりたくなるくらいだ。

「じー」

 後ずさりながら再びこの部屋を出て行こうとする里澄を、俺はなんとか顔に出そうになる感情を抑え込んで見送る。扉を閉めるその瞬間まで俺からひとときも目を離そうとしないその姿に照れつつも吹き出しそうになるのをひたすら堪えていた。


 その後、そんな出来事のおかげで俺の緊張感は一気に解れたが、逆に里澄の緊張が反比例するように上昇していた。
 紅茶の載ったトレイを持つ手が震えトレイごとひっくり返そうになるわ、一枚のCDを取り出そうとしてCDの雪崩を起こしてしまうわ、こちらとの距離をとって座って身を固くしているのが誰の目に見ても明らかだったのとか。

「そう言えばさ、この前の俺の誕生日に里澄から貰ったポータブルプレーヤー……すごく良いよ。ちょうど買おうかなって思ってたから」

 少しでも気を紛らわせてあげようと話題を振ってみる。

「そ、そう。喜んでもらえて良かった。実はそれね、私のとお揃いなんだよ。ほら?」

 すると彼女のバッグから俺が持っているそれと同型のプレーヤーを取り出した。
 なるほど。確かに全く同じモデルで、違うのは彼女のは紫、俺のは黒色をしているところくらいだ。

「そうだ。今この中に私のお気に入り曲が入ってるんだけど、まずはこのヘッドホンでちょっと聴いてみる? 聴いた曲も多いと思うから、違いも聴き取れると思う」

 そうして差し出された里澄のお気に入りだというヘッドホンとプレーヤー。それを俺が受け取るより先に里澄は俺の頭にそれを被せてきた。

「……」

 気を紛らわせるどころか、こういう話題になると彼女はとことん積極的だ。

「ボリュームは結構上げておいた方がいいよ。ポータブルプレーヤーだとパワーが弱くて音色があまり伝わってこないから」
「お、おぅ……」

 その証拠に、彼女との距離がだいぶ近い。近すぎると言ってもいい。それこそ俺がなんらかの理由でちょっと頭を前に動かせば唇が彼女に触れてしまいそうなほどに。
 動揺がまるでシーソーのように浮き沈みする。里澄が動揺しているときはこちらは落ち着いていて、こちらが動揺しているときは逆に里澄が特に意識していなくて。おかしなものである。
 そうやって半ば強制的に聴かされることになったのだが、そこから出てきた音には純粋に驚きと感動があった。
里澄のような耳は到底持ち合わせていないが、それでも出てくる音の幅が明らかに広がっていたし、「このフレーズにこんな音が入っていたのか?」と気付かされるほどでもあった。
 里澄が音の世界に没頭してしまうのがなんとなく分かったような、その世界の一面に触れた瞬間だった。
66VSヘッドホン 3/12:2009/12/30(水) 06:36:08 ID:mvqfUsJa
 そんな風にどれくらいの時間没頭してしまっていたせいだろうか。目の前の里澄が何か話しかけてきている姿にようやく気付いて俺は一旦ヘッドホンを外した。

「ごめん。何か言ってくれてた?」
「うぅん、なんでもない。ただ、聴き入ってるみたいだから邪魔しちゃ悪いかなって思っただけだから」
「そっか。じゃあ、もうちょっとだけ聴かせてもらっててもいいかな?」
「うん。…………だって、音楽を楽しんでるあなたの姿を見てるのも楽しいから」
「ぇ? また何か言った?」
「う、ううん」
「なら、いいんだけど……」

 しかし、驚いた。音色もそうだが、いくらボリュームを上げているとは言え、ホントに外部の音がここまで完璧に遮断されるとは思ってもいなかった。
(これじゃあ俺がいくら呼びかけても気付かないわけだ)
 ある意味妙な納得感をかみしめながら、再び音に耳を傾ける。

「えーと。次の曲は……あれ? 曲名もアーティスト名も表示されてないな」

 先程まではどの曲もちゃんとプレーヤーの液晶画面に表示されていたのだから故障というわけではない。恐らくは単純に名前を入力し忘れたとかそんなところだろう。

「でも、これ……なんの曲だ? ピアノ独奏曲なのは確かだけど、誰の作曲だろう?」

 有名どころのロマン派でも古典派の音楽でもないのはすぐに分かる。恐らく今の音楽だけど、こんなポップスはあっただろうか。
 ただ、出足を聴いただけでも作った人の想いというか愛情が溢れ出てきそうなほどに温かく優しい印象の曲だった。

「ねぇ、里澄? この曲って一体誰の……」

 液晶を見せつつそう問いかけた瞬間、里澄はまるで信じられないものを見るかのように驚き、直後、もの凄い剣幕で飛びかかってきた。

「その曲は『まだ』ダメーーーーッ!」
「ちょっ……ま……っ!?」

 そのいまだかつて聴いたことのないほどの大きさの叫び声と勢いについ反射的に立ち上がって避けようとしたところ、見事に撃墜されてしまう。
 互いにもんどり打った結果、二人の身体はベッドの上で相対していた。押し倒されたはずなのに、いつしかこちらが里澄のことを押し倒すような形で。

「ぁ……」

 先程の取っ組み合いのせいで目の前に横たわる里澄の髪も制服も乱れていた。白いシーツの上にふわりと広がる銀色の髪。僅かに捲れ上がったスカートから覗く太股。少し息の上がった呼吸を繰り返し上下する唇。
 目に映る里澄の姿すべてがどれも扇情的だった。
 ゴクリ――とあからさまなほどに大きな音をたてて唾が喉を嚥下する。いつのまにかヘッドホンが外れてしまっていたせいで俺自身もその音を明確に認識できるほどで、それは間違いなく里澄にも聞こえてしまっただろう。
 それなのに俺は里澄から目は離すことができなかった。彼女もまた熱を持ったような瞳で俺を見上げ、一向に視線を逸らそうとはしなかった。

「里澄……」
「……」

 その瞳に吸い込まれるように自然と手が伸びる。繊細なガラス細工に触れるかのようにそっと……触れてるのかどうかも分からないほどにそっと彼女の肌に触れ、指先でなぞる。
「……んっ」

 己の肌とは比べものにならないほどに柔らかい里澄の肌が少しだけ強張り、彼女は目を閉じた。

「りず……み……」

 あぁ、こういうときどうすればいいのか分からない自分自身が憎い。あぁ、憎いったら憎い。
 そんな風に悩んでいたら、ふと何処からか謎の声を耳にした。
67VSヘッドホン 4/12:2009/12/30(水) 06:36:42 ID:mvqfUsJa
『おいおい、何を悩むことなんてあるんだよ? ガバーっといけよ、ガバーっと!』
(え、誰だ?)
『そんなのダメだよ。ちゃんと彼女の気持ちも考えてあげないと』

 それも二人分だ。幻聴? いや、幻聴にしてはやけにはっきりと一言一句まで聴き取れる。
 さらになにか目の前で二つの影が揺らいだ。
 今度は幻視か? なんか天使の格好をしたのと悪魔の格好をしたマスコットみたいなヤツらが見えてきたんだが……。

『お前さぁ、ちょっとはこの状況考えろよ? 彼女の家に二人きり。その二人は今ベッドの上で押し倒すような格好。そして彼女は目を瞑った。いまどきの小学生だってわかっちまうぜ?』
(う……。つまりはやっぱりそうか? そういうことなのか?)

 悪魔の言葉が俺の心を揺さぶってくる。そして逆にこう思うようになる。ここで何もしないのはただのヘタレ野郎なだけではないか、と。
『本当にそう? もしかしたら彼女は緊張のあまり目を瞑ってしまったのかもしれない。あるいは恐怖かもしれないよ? 誰だって怖いときとかには目を瞑ってしまうことだってあるでしょ? もうちょっと慎重に考えて』
(た、たしかに……一理あるかも)

 よくよく考えてみると天使の言葉にも納得する。もし俺がこのまま勢いに身を任せてしまい、その結果、里澄を傷つけることになったら? 二度と会話すらしてくれないようになるかもしれない。今まで通り声をかけても無視されてしまうかもしれない。

(嫌われるくらいならまだ……)

 また心が揺れる。そしてその心境に追い打ちをかけるように交互に天使と悪魔が俺の耳元で囁いてくる。

『行け! 行っちまえ!』
『落ち着いて! 深呼吸、深呼吸……』
(どうする? どうするんだ、俺!?)

 だが、一際大きく俺の頭に響いてきた声は……悪魔のソレだった。

『イケる! イケるぜ! 彼女もお前のことを待ってるんだぜ。ふおおおぉぉぉぉーー!』
(待ってる? そうだ。彼女自身、少なからず想ってくれていたはずだ。それはこれまでの彼女の言動でわかる)
『彼女の方から勇気を絞って目を閉じてきたんだぞ? 男のお前がそれに応えてやらなくてどうする?』
(そうだ。ここで応えなければ、逆に里澄に恥をかかせることになってしまうかもしれない。結局は里澄を傷つけることになってしまうかもしれないんだ)

 心が完全に片方へ偏っていく。次第に天使の声を薄れていき、俺の耳にはもう悪魔の声しか入ってこなくなっていた。

「里澄……」

 決意した。そもそも何を迷うことがある? 俺が里澄のことをどう想っているのか……それを考えれば答えは明らかだったし、この状況を認識してなおこうやって俺を部屋に留めておく里澄にもきっと同じ想いがこもっているはずだ。
 今度はその唇に吸い込まれるように顔を寄せていく。恐らく目を閉じていても、呼吸の近さで相手がどれくらい近くにいるか分かるだろう。それでも里澄はひたすら目を堅く閉ざし続けていた。
 俺はそんな彼女の強張りを解かしてあげるかのような想いを込めて、精一杯の口づけをした。

「ん……」

 しかし口づけと言っても、唇と唇が一瞬だけ触れる程度のソフトキス。そして、二人にとってはそれがファーストキス。そう思うだけで、その一瞬もまるで永遠のように満ちたりて感じられた。
68VSヘッドホン 5/12:2009/12/30(水) 06:37:17 ID:mvqfUsJa
 名残惜しさを感じつつもゆっくりと身を離す。すると、まさにそのタイミングで里澄もまた目を開いた。
 途端にその目からじわりと涙が浮かび上がり、重力に引かれてそのまま頬を伝い流れ落ちていった。
 泣いてる彼女を目の前にしているのに何故だろう? 不思議と先程までのオドオドとした動揺は微塵も感じはしなかった。
 その理由は非常にシンプルだ。里澄のその表情はたとえ泣いていても微笑んでいたから、笑顔だったからだ。

「なんでかな? 胸が痛いくらいに鼓動が刻まれてるのに、なんだかすごく心地良い」
「俺も……里澄に負けないくらすごくドキドキしてる」
「そう? でも私なんて心臓がまるで超絶技巧練習曲を弾いてるみたいに32分音符の連続なんだから」
「そっか。それじゃあ敵わない……かな?」
「うん。敵わない」

 今度は先程よりもずっと自然に。先程のが互いのファーストキスだなんて感じさせないくらいに自然にキスをした。

「んっ……んぅ。ちゅ……っんん。あむ……はぁ」

 一度目は唇の表面が触れる程度。二度目はもう少し長めに。三度目は角度を変えて。四度目は口元まで深く重なり合わせて。
 先程の里澄の言葉を借りれば、度重なるキスはブレスをつく暇すらないほどの全音符の連続でもあった。

「……ぷはぁっ。はぁ、はぁ、はああぁ」

 ようやく解放された二人の唇は同じように酸素を求めて上下する。だが、求めているのは酸素だけではなかった。
 もっと欲しい。もっと触れあいたい。もっと味わいたい……そんな邪な感情が俺の中にとぐろを巻きはじめる。
 だが、もう天使の声も悪魔の声も聞こえてこない。もはや俺自身の感情が悪魔のソレと同じになってしまっているからなのかもしれない。

「里澄」

 つい一時間かそこら前に初めてその名で呼んでからもうどれくらい呼んだだろうか。そう呼ぶのが既に当然のようになっているのが少し驚きだ。なにせ出会ってから今までずっと『響野さん』だったというのに。

「……うん」

 そして里澄もさもその呼び名が今まで通りと言わんばかりに自然と受け入れてくれていた。それが嬉しくもあり、愛おしかった。
 その思いが激情に火を付ける。

「里澄が……欲しい」
「……」

 だが、里澄はその言葉に何も言葉を返さない。その言葉の意味が分からないのか、はたまた躊躇しているのか、それとも単純に答えたくない、拒絶を意味するものなのか。

「…………」

 俺は待った。答えを待った。
 こればかりは自分勝手に押し通すわけにはいかない。里澄の気持ちを無視しても何の意味もないし、俺自身も嫌だったから。
 だが、彼女からの反応は意外にもすぐにやってきた。

「……ちゅ」

 答えは再び唇へのキスだった。
 それを受けて俺もキスで応える。すると里澄はまたキスで返し、俺もまたキスで返した。

「んっ、んぅ、っん、んん……」

 俺は里澄の身体を抱き起こし、幾度とないキスを重ねる。

「……はぁ、あぁ。ふふっ。なんだかトレモロでリズムを刻んでるみたいなキスだね?」
「は、ははっ……」

 こんなときですら音楽用語忘れない里澄はやはり生粋の音楽好きなのかもしれないな……などと思いながら、再びその反復を行った。
69VSヘッドホン 6/12:2009/12/30(水) 06:37:49 ID:mvqfUsJa
「里澄。服、いい……かな?」

 キスの繰り返しに一区切りがついたとき、俺はついにそう切り出した。

「………………………………うん」
 それに対して里澄は注視していなければ見逃してしまいそうなほど小さく頷いてみせた。
 俺もまた返答するように頷き返すと、里澄の首もと……黄色い制服のリボンに手を伸ばす。
 だが、普段自分がしているネクタイとは勝手がまるで違う。解こうにもなかなか解けてくれなかった。

「これはね……こう。フフフッ……」

 その手こずり具合に見かねたのか、笑いながら里澄が俺の手にそっと手を添えてリボンを解かせてくれる。いきなりとんだ失敗だ。

「ご、ごめん……」
「ううん。むしろ少し安心した。手慣れてたらどうしようって」
「手慣れるなんてっ! その、初めてだから……さ」
「うん。わたしも。だから……」

 里澄は添えた手をそのまま握り、自分の胸元へ導く。

「ゆっくり……アンダンテくらいのスピードで慣れてこ?」

 その一言でもうダメだった。俺自身が里澄にこんなにも恋焦がされていることを突きつけられてしまった。
「里澄っ!」
「待っ……、ゆっく……り……ぃ。んんっ!? ……ちゅむ」

 再び里澄のことをベッドの上に押し倒し、その上に激しく口づける。そしてベストとシャツごとまとめて服を捲り上げた。

「きゃっ!?」

 初めて見る里澄の真っ白な柔肌。そして、小振りだけれど視覚から脳裏をチリチリと焼き切ろうとする胸。それを覆う飾り気のない白い下着がどことなく里澄らしさを思わせた。

「可愛い」
「そんな……恥ずか……しい」
「すごく……可愛い」
「うぅ〜」

 このままの里澄をもっと見ていたかったが、俺の滾った欲望がそれを許さない。下着の端を摘み、穏やかな双丘の上を滑らせていく。徐々に顕わになっていくソレを目の当たりにして俺は再び大きく生唾を飲み込んだ。

「やっぱり可愛い」
「そんなとこ見て言われても……嬉しくない」

 二つの目で見る丘の上の桃色の突起。俺の掌でちょうど収まりそうな控えめなところが逆に愛おしい。

「触るよ?」

 一応宣言だけしておく。拒否されても止めることはできないだろうが。

「ひゃんっ!」

案の定すっぽりと収まった手のひらの下で里澄の胸は熱く鼓動し、弾力をもって俺の手に反発してくる。その温かさと感触が心地よくて、俺は指を蠢かした。
 掌で胸を、指先で突起部を転がしながら胸に愛撫を繰り返す。初めての行為ゆえ、果たしてこれが愛撫になっているかは疑問だったが、俺はその行為を夢中に続けた。
 だんだん掌に触れる先端部が少し固くなっていくような感覚を得る。

「あっ……ゃん! は……ぅ……、や!」

 それは文字通り手探りの行為だった。しかし、里澄は短い喘ぎ声をあげ、目をとろませている姿を見ると、それだけでなんだか嬉しくなった。
70VSヘッドホン 7/12:2009/12/30(水) 06:38:32 ID:mvqfUsJa
「もっと……してあげるから」
「え?」

 今度は視線をゆっくりと下ろしていく。胸からおへそ、短い制服のスカート、そしてそこから伸びる太股へ。少し汗ばんで見える肉体の瑞々しさが刺激的なほどにこちらを誘ってくる。
 そんな里澄の閉じた脚の奥――その下腹部に頭を近づけた。

「な、なにを?」

 俺の動きに気付いた里澄はすかさず脚を閉じようとするのだが、先に差し入れていた俺の腕がそれを拒み、俺はその部分の目と鼻の先にまで至る。

「……うぁ」

 初めて見る里澄の下腹部につい感嘆のためいきすらこぼしてしまった。
 こちらもブラと同様に何の飾り気もないシンプルなショーツ。その部分を指先でそっとなぞってみる。

「――ひっ!?」

 里澄はまるで痺れたかのように身体を震い上がらせ、腰が跳ねた。
 離された己の指にまとわりつく感触。汗とは違う、少し粘着質の液体。

「もしかして、濡れてる?」
「……や。恥ずか……しい……」

 すると里澄は顔を真っ赤にし、掌でその表情を覆い隠してしまう。
 その初々しさがたまらなく可愛らしいと思ってしまう。そんな嗜虐心がむくむくとかま首をもたげ、我慢という殻を破壊する。
 俺はそのまま下着の上からその場所へキスをした。
 スカートの中に充満する匂いと少し湿った下着の味が俺の神経を侵していく。

「っっ!?」

 里澄は声にならない悲鳴をあげつつ、俺の頭を押し返そうとするのだが、彼女の腕も腰もガクガクと震えており、こめられた力は抗うにはあまりにも弱々しい。
 そしてついにその下着をずらし、下腹部の中心――その花びらに口づけた。

「――――っ!!」

 里澄の腰がビクンと跳ね上がろうとするのを俺は力で押さえつけ、貪るように唇と舌で汗とは違う――その蜜を啜った。

「……、……っ」

 声を出したくはないのか、里澄はひたすら唇を噛みしめながら俺の頭を手で押さえる。
 拒否――それなら無言ではなく、口で言って欲しい。本当に嫌なら止める気でいた。
 だが、里澄のその声にならない喘ぎと可愛らしい反応、そして触れるごとに量を増して滴る蜜が逆に俺の劣情に火を付けるのだ。

「……ぁ、……ん。も…………っと……」

 極めつけがその言葉。それで完全にノックアウトだ。
 里澄は言ってしまった直後に手で口を塞ぐのだが、既に遅い。そんなことを言われて止められる方がおかしい。
 俺の拙い愛撫で感じてくれている。俺にだけ「里澄」と呼ばせてくれる。普段クールな彼女が俺にだけこんな蕩けた表情を見せてくれる。俺にだけ、俺にだけ、俺にだけ……。。
 いっそう溢れ出すその蜜を俺はわざと里澄に聞こえるようにジュルルと音をたてて啜る。花弁の奥……そこにある蜜まで舌をすぼめて吸い取る。

「あっ……く……、んぁ」

 媚薬というものがあるとすれば、きっとこの蜜のようなものなのだろう。
 里澄のこと以外、何も考えられなくなる。ただひたすら彼女を求めたくなる。

「だめ、だめ……ぇ。こんな旋律……メチャクチャで……」

 あぁ――。里澄はこんなときまで頭の中は音楽のことだ。
 それが疎ましくなる。俺のことだけもっと考えてほしい……そんな嫉妬。だからその旋律とやらを余計にメチャクチャにしたくなる。
71VSヘッドホン 8/12:2009/12/30(水) 06:39:06 ID:mvqfUsJa
「ひゃ――っ!?」

 舌と同時に人差し指をその中に差し入れる。とは言っても、人差し指で触れるのはその表面。剥かれた豆のようなその部位――クリトリスを指で軽く擦る。

「ふあああああぁぁっ!?」

 すると、里澄から今まで一番大きな声が上がる。恐らくポータブルプレーヤーを見せて押し倒されそうになったあの時よりも大きい。

「……」

 メチャクチャにしたい、里澄の乱れ狂う姿が見たい……そんな劣情が胸の中で渦巻く。とんだ嗜虐心だ。
 でも、止められない。

「里澄、里澄……」

 今度は舌と指で同時に責める。舌先と指先でその豆を摘むように、突くように。

「あうっ! はっ、あ……あ……あっ」

 すると里澄は身体を大きく弓なりに反らせ、まるで痙攣でもしたかのように身体をビクンビクンと震わせた。
 その震えの度にピュッピュッと潮を吹き、俺の顔を濡らした。口元にまで垂れてきたのを舌で舐め取ると、苦いというよりはしょっぱい……汗のような感じの液体だった。

「……はぁ、……はぁ、はぁ」

 潮を吹いてしまうほどにイッてしまったせいだろうか。脱力し天を仰ぐ里澄の目は焦点を結んでいない。
 自分の愛撫でイかせた……というのはたぶん自惚れ。単に里澄が感じやすいのか、あるいはソコに触れられたのが初めてだったせいか。
 どちらにせよ、それほどになるまで里澄が感じてくれたこと、そしてこんな姿を見せてくれたことが嬉しかった。
 だが、他人のことばかりは言ってられない状況に陥っていた。
 そもそも里澄のこんなあられもない姿を見せられて興奮しないはずがない。愛液で満ちた里澄のソコと同様に、俺の下腹部も制服のズボンを突き破らんばかりに膨張していた。「里澄。いい……かな?」
 いまだボーッとした彼女に問いかける。
 里澄は荒い呼吸を繰り返しながらもゆったりした動きでこちらを見やる。

「…………」

 その表情にこちらがドキリとさせられてしまう。
 あまりにも甘美で熱のこもった表情。呼吸の度に唇の隙間から覗き見える赤い舌がどこか妖艶ですらある。
 そんな彼女にもう一度問いかけると、今度はコクンと……小さく頷いてみせた。
 それを合図に、俺は上着を脱ぐのも半ばに己の下半身をさらけ出す。
 我ながらどれだけすごいことになっているか感心すら覚えた。
 ギンギンに滾った俺のペニスは既にへそにまで届かんばかりに大きく屹立している。それを片手にし、俺は里澄の傍に膝をつく。

「ホントにいいね?」

 念のためにもう一度だけ問う。あれだけメチャクチャやった後でも、この一線だけは里澄の意思を尊重しなければならない。男の初めてと女の初めてではやはり重みが違うだろうから。
 しかし、それでも里澄は躊躇うことなく頷いた。
 まだ瞳はぼんやりとしたままだったけれど、その奥にはまるで作曲しているときの彼女の真剣さが宿っているように感じられた。
 それならば俺もこれ以上は問うことをしない。自分の欲望と彼女の意思が合致したのなら、俺は俺の欲望に従うだけだ。
72VSヘッドホン 9/12:2009/12/30(水) 07:06:29 ID:mvqfUsJa
「じゃあ、入れるから。痛いらしいけど、我慢して」
「……ぅん」

 里澄は胸の前で手を組み、祈るようにギュッと握りしめる。
 自分のモノを花弁の中心にあてがい、片手で押さえながらゆっくり押し進めていく。

「……くっ、う」

 溢れ出た愛液のおかげか、意外にもスムーズに亀頭の部分が中に入りこんだ。だが、異常なまでにその膣内は狭く、そこで挿入は一旦止まる。

「……」

 だが、ついさっきこれ以上はもう問わないと決めたはずだ。
 俺は自身の腰と里澄の腰に回した手に力をこめ、一気に前へ突きだした。

「い――――っ!!」

 ブツンと何かの抵抗を貫いた感触の後に俺のモノが全て里澄に包み込まれた。
 この人の体温とは思えない熱さと締め付けに俺はそれだけでも果ててしまいそうになるのだが、目の前の里澄の苦悶で歪んだ表情を見て自分自身を抑えつけた。

「……ぅ、あ。……っ」

 結合部を見ると、そこからは今までの愛液とは全く異なる色をした液体がベッドの上に伝い落ちている。シーツに滲むその色がとても痛々しく映る。
 「大丈夫? 痛くない?」なんて言葉はとてもじゃないがかけられるはずがない。
 痛いに決まっているのに、それでも里澄は「痛い」の一言も言わずにひたすらに耐え、俺を受け入れてくれた。
 俺はそんな彼女の頭をそっと撫でてやることくらいしかできなかった。

「はぁ、はぁ……。なんだか……ね? 今の……ポルタメントで繋がったみたいな感じだった」
「ポ、ポル……? は、はは……全く里澄は……。ハハハッ……」

 ここまで徹底されたらもう笑うしかない。破瓜の直後に出る言葉が結局音楽関連の言葉だなんて。たとえそれが気を紛らわせるための言葉だったとしても。

「里澄はホントに音楽、好きなんだな」
「うん、好き。でも、あなたのことも……」
「ん?」
「……なんでもない」

 おかしな里澄……いや、いつもの里澄のままで安心した。俺自身の緊張もそれで解れたせいか、俺の意識はもう完全に下半身にのみ集中されるのみだった。そのおかげで……

「あんっ。なんだか大きく……なった?」
「うっ……悪い。その……そろそろこのままの状態に我慢できなくて」
「動くんだよね? うん、いいよ。わたしなら構わないから」
「でもっ……あ、いや。わかった。できるだけ優しくするから」
「うん、ドルチェな感じでしてほしい」
「……あぁ」

 ドルチェってどんな風だっけ?などと考えながらも、とりあえずはゆっくりと前後運動を始める。
 慎重にペニスを亀頭ぐらいまで引き抜いて、再び奥まで挿入する。その繰り返し。
 里澄の膣内の締め付けが引き抜くときは追い出すようにするので容易いが、いくら濡れていても挿入するときはかなりきつい。

「うっ……く……ぅ」

 やはりまだかなり痛いのか、里澄からこぼれる声には艶はのっていなかった。
73VSヘッドホン 10/12:2009/12/30(水) 07:08:15 ID:mvqfUsJa
 せめてその痛みを紛らせてあげようと、俺は両手を激しく上下する胸に伸ばす。そのまま円を描くように揉みしだいてみる。

「あふっ。くすぐった……ぁん。はぁ……ん」

 すると、だんだん甘い吐息も混じりだし、表情にも堅さがとれてきた。
 俺は手の動きはそのまま、腰の動きを少しだけ早めてみる。

「んっ、は…………く。ふぁ……」

 俺も必死だった。少しでも里澄にも感じて欲しくて。腰を前後だけでなく、横に揺らしたり、円を描くように動かしたり。
 だが、それは俺自身にも深刻なほどの快楽をもたらしてくる。このままだと俺が先にイッてしまうのは確実だった。
 でも、処女と童貞だった二人なのに一緒にイキたいだなんて思うのは都合のいい話だろうか。
 でも……。


 そうして俺がある角度でペニスを押し入れたとき、里澄の身体は先程のようにビクンと大きく跳ね上がった。

「やあああぁぁぁっ!」

 見つけた……のかもしれない。里澄が一番感じる場所を。
 俺自身も既に余裕がなくなっていたため、その場所をひたすら責める。

「ひゃう……ぁ! い……あっ、んはあぁぁッ!! ダメぇぇ」

 再び大きな声。痛みがないわけではないだろうが、それでも今の里澄は確実に快楽を覚えていた。
 その証拠に俺のモノをくわえこんだ膣内がよりきつくなり、掌に感じる乳首も明らかに固くなっていた。

「里澄、里澄っ。気持ち……いい?」
「やっ、あ……はあぁ。そんな……こと……わから……な……」
「でも、声がすごく気持ちよさそうだ」
「いや……っ。聴かないで……こんな……声……。こんなわたしの……」
「どうして? 俺は里澄の可愛い声……もっと聴きたい」
「いや、いや……いやぁ……ああっ!」

 里澄の声はどんどん大きくなっていく。
 あの里澄がこんなにも快楽に溺れているだなんて誰が信じるだろうか? こんな可愛らしい声で啼く姿を誰が想像しようか?
 ある意味、里澄のその声も音楽だ。この快楽という旋律に溺れてしまいたくなる。
 けれど、里澄にとって音というモノの存在は大きい。自分の喘ぎ声や吐息、淫らに響く腰のぶつかり合う音に卑猥に交わり合う水音……それらの音が恥ずかしいだけなのか、はたまた彼女の耳にはどう届いているのか、俺には分からない。
 目尻に涙まで浮かべて拒否の言葉を口にする里澄を前に戸惑ってしまう。
 ここまできて動きを止めることは無理な気がするし、だからといって里澄が本当に嫌なら止めなくてはならない。
 そんな風に悩んでいたとき、ふと視界に映った物があった。

 せめてその痛みを紛らせてあげようと、俺は両手を激しく上下する胸に伸ばす。そのまま円を描くように揉みしだいてみる。

「あふっ。くすぐった……ぁん。はぁ……ん」

 すると、だんだん甘い吐息も混じりだし、表情にも堅さがとれてきた。
 俺は手の動きはそのまま、腰の動きを少しだけ早めてみる。

「んっ、は…………く。ふぁ……」

 俺も必死だった。少しでも里澄にも感じて欲しくて。腰を前後だけでなく、横に揺らしたり、円を描くように動かしたり。
 だが、それは俺自身にも深刻なほどの快楽をもたらしてくる。このままだと俺が先にイッてしまうのは確実だった。
 でも、処女と童貞だった二人なのに一緒にイキたいだなんて思うのは都合のいい話だろうか。
 でも……。
74VSヘッドホン 11/12:2009/12/30(水) 07:09:27 ID:mvqfUsJa
「はっ、あ、あ、あ……んんっ! 気持ち……いい。気持ちいい……の……」

 そんな淫らな言葉を普通に口に出すようにもなる。
 さらに今までより一段階声のトーンが強くなり、同時に膣内も熱くきつく収縮し、その奥から溢れる愛液でペニスもビショビショに染み渡る。

「里澄、里澄、里澄里澄……ぃ!」

 ひたすらその名を呼び続ける。
 そして……

「里澄…………好きだ。大好きだ!」
 『告白する勇気』もない自分の精一杯の告白。今はまだこんな状況でしか言えない根性無しだけれど、いつかはきっと…………そんな決意も込めての告白。
 そして俺は己の達する限界までただひたすらに腰を動かし、野生のごとく咆えた。

「やぁ……はあぁ……っ。いっ……ぁ……イ……っちゃ……」

 恍惚な表情を浮かべる里澄を俺は身体がごと全て抱きとめる。腰と腰を隙間なく密着させ、彼女の膣内で振動させる。

「里澄……イって。俺もイくから!」

 里澄の腕と脚が俺の身体に巻き付き、離れまいときつく抱きついてくる。

「あっ、ああ! キちゃ……ぅ、キちゃうのっ!」
「里澄っ、里澄っ!!」

 俺もまた彼女の背と腰に手を回し、きつく抱きしめる。そして一度大きく腰を引き、直後ありったけの力と想いをこめて彼女の膣内に俺自身を突き入れた。

「ふあぁ!? んくっ……んああああああぁぁぁ〜……ッ!!」

 絶叫と共に里澄の身体は弓なりに反り返り、膣内はこれまでで最大級の締め付けをもって俺のペニスを刺激した。

「くぅ、俺もイ……く……、はっ!」

 ついに決壊し、俺は今ある精液の全てを里澄の膣内に吐き出した。

 ドクン、ドクン、ドクン――

 何度も何度も脈打っては里澄の震えに合わせて精液を注ぎ込み続けた。むしろ搾り取られ続けたと言った方がいい。まるで俺の全てを欲しているかのように。
 それは、自分自身でシてたときとは比べものにならないほどに最も長い射精だった。
 子宮の中が俺のモノで満ちていくのが俺にもわかる。その充足感、占有感、そして幸福感たるや言葉では表現できない。
 故に俺は挿入した態勢のまま、ただただ里澄を抱きしめ続けた。

「あぁ、はああぁ……」
 蕩けたようなためいきをつく里澄がそっと目を閉じる。
 俺はそんな里澄に何も問うことなく、唇を合わせた。初めてのときのように、本当に触れあう程度の甘くて優しい――まるでドルチェのようなキスで。
 キスを交わし終えると、まるで糸が切れた人形のように里澄の身体がカクンとベッドの上に落ちた。
 既にすぅすぅと小さな寝息をたてていた。その寝顔はあんなにも激しい行為の後だったのに、とても無邪気なものだった。

「おやすみ。あと、ありがとな……里澄。愛してる」
 ヘッドホンを外してやりながら、また今だけの告白を口にした。
 その後、俺もまた突如襲いかかる虚脱感にベッドの上に倒れる。すぐ真横に里澄の存在を感じながら、俺もまた意識を落とした。



 まどろむ意識の中で一瞬だけ頭をよぎったのはあの無題の曲。
 あれは結局なんという曲だったのかな?などと考えつつも、あの曲の一小節すらも途切れる意識と共に記憶から消え失せていった。
 再びその曲を耳にすることになるのは、今はまだ遠い未来のお話だ。
75VSヘッドホン 12/12(あとがき):2009/12/30(水) 07:12:43 ID:mvqfUsJa
お粗末様でした。
ってか、だいぶ削ったつもりが長くなりすぎてすみません。
今度やるときはもっとコンパクトにまとめてきます……。
76名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 09:11:20 ID:Pv2Q2nZX
朝からなんてヘビーな物をくれるんだ!
でもこれで年が越せる気がするぜGJ!!
天使と悪魔はマジで吹いたわw


後、こんないい物読ませて貰った後に申し訳ないんだが
>>73の後半9行はミスかな?
7762:2009/12/30(水) 18:11:58 ID:mvqfUsJa
度々すみません。
行とか文字数の制限とか考えてたら一部カキコミ間違いをしてましたので、
そのレスのところだけ改めて貼り直させていただきます。
78VSヘッドホン 10/12(訂正版):2009/12/30(水) 18:13:28 ID:mvqfUsJa
 せめてその痛みを紛らせてあげようと、俺は両手を激しく上下する胸に伸ばす。そのまま円を描くように揉みしだいてみる。

「あふっ。くすぐった……ぁん。はぁ……ん」

 すると、だんだん甘い吐息も混じりだし、表情にも堅さがとれてきた。
 俺は手の動きはそのまま、腰の動きを少しだけ早めてみる。

「んっ、は…………く。ふぁ……」

 俺も必死だった。少しでも里澄にも感じて欲しくて。腰を前後だけでなく、横に揺らしたり、円を描くように動かしたり。
 だが、それは俺自身にも深刻なほどの快楽をもたらしてくる。このままだと俺が先にイッてしまうのは確実だった。
 でも、処女と童貞だった二人なのに一緒にイキたいだなんて思うのは都合のいい話だろうか。
 でも……。


 そうして俺がある角度でペニスを押し入れたとき、里澄の身体は先程のようにビクンと大きく跳ね上がった。

「やあああぁぁぁっ!」

 見つけた……のかもしれない。里澄が一番感じる場所を。
 俺自身も既に余裕がなくなっていたため、その場所をひたすら責める。

「ひゃう……ぁ! い……あっ、んはあぁぁッ!! ダメぇぇ」

 再び大きな声。痛みがないわけではないだろうが、それでも今の里澄は確実に快楽を覚えていた。
 その証拠に俺のモノをくわえこんだ膣内がよりきつくなり、掌に感じる乳首も明らかに固くなっていた。

「里澄、里澄っ。気持ち……いい?」
「やっ、あ……はあぁ。そんな……こと……わから……な……」
「でも、声がすごく気持ちよさそうだ」
「いや……っ。聴かないで……こんな……声……。こんなわたしの……」
「どうして? 俺は里澄の可愛い声……もっと聴きたい」
「いや、いや……いやぁ……ああっ!」

 里澄の声はどんどん大きくなっていく。
 あの里澄がこんなにも快楽に溺れているだなんて誰が信じるだろうか? こんな可愛らしい声で啼く姿を誰が想像しようか?
 ある意味、里澄のその声も音楽だ。この快楽という旋律に溺れてしまいたくなる。
 けれど、里澄にとって音というモノの存在は大きい。自分の喘ぎ声や吐息、淫らに響く腰のぶつかり合う音に卑猥に交わり合う水音……それらの音が恥ずかしいだけなのか、はたまた彼女の耳にはどう届いているのか、俺には分からない。
 目尻に涙まで浮かべて拒否の言葉を口にする里澄を前に戸惑ってしまう。
 ここまできて動きを止めることは無理な気がするし、だからといって里澄が本当に嫌なら止めなくてはならない。
 そんな風に悩んでいたとき、ふと視界に映った物があった。

 ――ヘッドホンだ。

 さっき聴かせてもらっていた途中で放置されていた里澄のポータブルプレーヤーとヘッドホン。それを見て思い出したのだ。その遮音性を。
 俺はすかさずそのヘッドホンに手を伸ばし、里澄に被せてやる。

「は、あ、くふ……。あっ、ひゃん…………ぇ?」

 音量も十分だ。これなら俺の声は間違いなく聞こえないし、本人の声でもだいぶ弱まるはずだ。

「感じてほしい。いっぱいいっぱい」
「ふあぁ……ぁ。ぅ……うん、うん」

 ノイズキャンセルされているはずなのに、まるでちゃんと聞こえているかのように頷いてくる。
7976:2009/12/30(水) 20:12:26 ID:Pv2Q2nZX
>>77
こちらこそ目敏い読者みたいで正直スマンかった

改めて『文豪』持ちの神にGJ!!
80名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 01:40:34 ID:U0rlwkAk
懐かしい
81名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 20:42:35 ID:/VYcgWBO
新年早々良いものを読ませてもらった。
GJ!
82名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 16:44:05 ID:MeGamfdL
いいSSがきてるじゃないか!
GJ

この調子で盛り上がっていって欲しいなぁ
83名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 20:30:42 ID:grqld3R1
☆ミ
84名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 00:24:04 ID:0EiBv5kX
響野さんで先日初クリアしたばかりの私にはたまりません!GJ!
85名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 22:18:41 ID:i6S8a/g7
86名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 22:49:40 ID:0EiBv5kX
>>85
なんかすごいの来ちゃったな。この絵を題材にしたエロパロも読んでみたいかもw
87名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 23:17:40 ID:/NjgA3Vc
>>85
うん、すごいのがきたな・・・俺こういうの耐性がないからきついな
エロいとはおもう
88名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 23:30:59 ID:RYdDqWBY
正志と都子がくっつようなルートがあればなあと思うが、学テメーは駄目だ。
っていうかさ、結局1の良雄みたいに誰かとくっつく事はあるのか?あの二人。
89名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 01:15:55 ID:mN7uVko/
正志と学はキャラの良さは勿論だが主人公とヒロインの恋愛に干渉してこないからこそ印象が良かったんだと思ってるから
あんまり主人公と結ばれなかったヒロインとくっつくってのは想像したくないなぁ…。
90名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 07:39:17 ID:aLg/cdKF
女子ABCだな
91名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 16:03:34 ID:NQshQ3zJ
学は卒業式の帰り、不意に地味目の後輩に第二ボタン要求されてそうだ
92名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 17:04:01 ID:ha882h+y
>>89
ときメモに限らないがそういうのってあんまり好きじゃないなあ
93名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 20:42:18 ID:1m72vEJM
寝取られ属性はここの住人は無いみたいだな
94名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 21:36:45 ID:s/NYxmW/
もう>>85消されちまったな
見逃したNTR属性持ちの俺涙目w
95名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 15:00:12 ID:ulHDUywY
4の主人公はこの場面に出くわしても、「結婚式は幼馴染&親友代表で呼んでくれよ!」
って普通に祝福しそうでなんかヤダ・・w 正志と学は良い奴ら過ぎてNTR的妄想がしにくいのが属性持ちには残念
96名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 23:36:03 ID:s1D2RN0B
都子選択肢3つめはまだか…
 
流石に全裸待機はこの時期は寒いんだ
97名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 00:14:21 ID:RLHK9sfM
小林はカイさんならかろうじて任せられる
女にがっつくという小林の非モテ要因を打ち消すカイさん
そして孤立しがちなカイさんと余裕で会話できる小林…

お互い主人公とヒロインの恋路を邪魔しつつ最終的にはくっついちゃうという黄金のパターンが
98名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 01:43:07 ID:LkAD61q0
小林ねぇ…
普通に誰かとくっついても平気だと思うオレは異端でつか?
99名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 02:06:00 ID:YzvcQHrt
>>97の本命はカイなのか?
本命以外なら誰と誰がくっつこうが構わないが本命は許さん。
そんなもんじゃね?本命が主人公以外とラブラブの作品とか嫌すぎる。
ギャルゲ系の作品はそのキャラが本命の人がどっかにいるんだし
「このキャラならOK」とかはちょっとどうかと思う。主人公以外との
ラブコメ見たくてギャルゲ買ってるんじゃねーし。

まぁ、陵辱系とかエロ前面に押し出してるならまだ割り切れるんだけどさ。
「こいつとこいつがお似合い」みたいなのをギャルゲで主張されると
なんかもやっとする。
100名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 09:46:29 ID:OTH7p2Ii
ときメモは純愛!
101名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 12:10:47 ID:o/Q9zuf1
俺たちが不純なだけだ
102名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 13:56:48 ID:CiOgjP+h
というか基本主人公とヒロインくっつけるタイプの作品で主人公押しのけてサブキャラとヒロインの恋愛を妄想されても困るわ
103名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 21:55:17 ID:mHbE2bxx
主人公を起こしに窓から入る都子。主人公の着替えを窓から覗く都子。
主人公と電話・メールのやり取りしながら窓際に立つ都子。そんな夢を見た。
104名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 10:39:09 ID:olVj0iMy
>>102
ときメモ1・2では普通にそれやってたからな
サブストーリーなんて無茶苦茶だったし
ときメモ1の詩織とときメモ2の主人公くっつけるとかw
105名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 19:18:02 ID:hkurUjqK
>>104
最初からそう作られてるならまだ諦めがつくんだけどな。
4は違うし、二人ともいい奴だからあんまりそれで火種まかれてもなって印象。
>>99も言ってるけどやっぱり本命のそういうのは見たくない。
つか4でサブストみたいなことがあったらきれるぞ。
製作者も不評だと思ってるから今回の4ではそういうのがなかったんじゃないのか?
106名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 00:32:59 ID:P8He8SEu
>>103
そんな状況でも特に変なリアクションせずにスルーしたり普通に部屋へ招き入れたりするのが主人公クオリティ
107名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 01:41:22 ID:7kolSsqZ
>>105
基本ギャルゲーで主人公以外のキャラがヒロインと良い雰囲気になるって敬遠されて当たり前だしね
あくまで「友人キャラ」であって「ライバルキャラ」にせず主人公とヒロインの恋愛にも介入させなかったあたり
スタッフもちゃんと解ってるんじゃないかと。

ときメモは決してハーレムゲーではないけれど、だからって主人公と結ばれなかったヒロインに別の男を宛がうってのは個人的には勘弁願いたいw
108名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 10:12:42 ID:WEq/3QcA
>>107
その教訓をようやく生かしたのが4なんじゃないかな

ただ4のモバイル版を出したのは納得がいかないがなw
109名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 23:56:28 ID:LVE//uDn
ひさしぶり。
さいきん連絡ないけど元気してる?
大学ってやっぱり忙しいのかな。
よかったら家に遊びにこない?
じゃあまた。
一稀
もう名前漢字打つの平気になったよ!!

僕が大学に入学して、一カ月が経つ。僕は、周囲の環境に慣れることや、それまで見たことのない新しい世界を楽しむなどといった
それなりに忙しくも充実した日々を送っていた。
そんな中、こんなメールが届いた。
110名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 23:57:17 ID:LVE//uDn
――――前田一稀。
高校の卒業式の日、伝説の樹の下で僕に告白した女の子だ。
高校生活の中で、何度もデートをし、僕も彼女のことが好きだったので、告白を受け入れた。それから、僕たちは恋人として付き合うようになった。
卒業式の日のことは、今も鮮明に思い出せる。最高の日だった。
しかし、大学に入ってから、一度も連絡していない。落ち着いたら連絡しようと思っていたが、彼女のほうから先に連絡があったという形になったわけだ。
(自分の名前漢字で打てるようになったんだね、前田さん。)
僕は心の中でそうつぶやき、微笑ましい気持ちになる。
付き合い始めて2カ月近く。久しぶりの彼女の誘いに、僕は嬉々としてメールを返信する。
111名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 00:05:24 ID:WlBl64Pg
約束の当日、彼女の家に向かいながら、久しぶりに見る景色を堪能する。
僕は大学に進んだが、前田さんは結局進学せず、家業の手伝いをすることを選択した。
彼女は高校の時僕と同じサッカー部で女子のエースだった。インターハイにも出場し,
体育大学やクラブチームからの誘いも多くあったみたいだ。
しかし彼女はそれをすべて辞退し、今に至る。思えば、もったいない話だ。
そんなことを考えているうちに、彼女の家の前に着く。
着いたよ。と、彼女の携帯にメールを送る。と同時に、
「やっほー!久しぶりじゃん!」と声が聞こえる。前田さんの声だ。
家の窓から顔を出して手を振る前田さんは、相変わらずの元気な笑顔で僕を待っていた。
112名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 00:08:04 ID:WlBl64Pg
「さみしかったんだよー!連絡してくれなくてさ。」
拗ねた声で僕を恨めしそうに見る。
「ごめんごめん!それより久しぶりだね、前田さん。」
「うん久しぶり!料理もたっぷり用意してあるからさ、上がって遠慮せず食べてってよ!」
「久しぶりだね前田さんの料理。でも上がっていいの?」
「うん、今日は父ちゃんも兄ちゃんたちもいないから、遠慮せずあがってあがってー!」
「うん分かった。お邪魔しまーす。」
こうして、僕は前田さんの家で食事をごちそうになることになった。
上がると居間に通してくれ、そこにはすでに大量の料理が用意されてあった。
「久しぶりだなー、前田さんの料理。いいにおいだ〜。」
「うん。前より腕は上がったつもりだよ、どんどん食べて。」
前田さんの料理は、見た目はワイルドだが味は一級品である。きらめきにいた頃何度か食べたことがあるのでわかる。
今回も、見た目ワイルドな感じはあるが、可愛らしい盛り付けも中には見られた。
「へへっ、見た目もちょっとは良くしようかなーって最近は頑張ってるんだ。」
「ふーん頑張るね前田さん、じゃあ、いただきまーす!」
113名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 01:26:42 ID:WlBl64Pg
味は相変わらず一級品。僕はあっという間にすべて平らげる。
「すげー!全部食べてしまうなんて思わなかったよ。」
「前田さんの料理はやっぱ美味しいや。毎日こんなの食べられたらなー。」
「毎日来てくれたら毎日作ったげるよこんなの。でも大学忙しいんだよなー?」
そう答える前田さんの言葉の端に、少し寂しそうな雰囲気がある。
「ごめん今まで連絡しなくて。忙しいってわけじゃなかったんだけどさ、初めてのことばかりであたふたしてたんだよ。」
「そっかー。てっきりボクのことなんて忘れてしまってるんじゃないかって思ったよ、キミ鈍いから。」
「鈍いはないだろ。でも僕が前田さんを忘れることなんかないよ。」
「うーん、それならいいんだけどね。」
「でも本当にごめんね、連絡しなくて。」
「ううん、いいんだよそんなの。じゃあ、ボクの部屋においでよ。話したいこといっぱいあるんだ。」
114名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 01:28:45 ID:WlBl64Pg
初めて入る前田さんの部屋は、意外と女の子らしいものだった。
ピンクをベースに飾り付けられており、良く分からないが
可愛らしいものがいっぱい置いてあり、ついまじまじと
部屋中を眺めてしまう。
「あんまりまじまじ見るなよー。そんなに珍しい?」
「うん、意外と、っていうか…。」
「どうせガラクタとかがいっぱいある雑な部屋だろうなー、とか思ってたんだろ?」
「うん…って、そうじゃなくて、女の子の部屋に入るのって初めてだから。」
そういうと、前田さんの顔が少し赤くなる。
「えっ、そうなんだ。なんか恥ずかしいな…。」
「うん…。」
つられて、僕も赤面する。
「とりあえずお茶持ってくる。座ってゆっくりしててよ。」
落ち着かないが、僕はゆっくりすることにした。
115名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 16:05:53 ID:M0uJqGq8
乙。
でもここで終わり?
116名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 17:32:27 ID:Id7/bI+r
乙。続き待ってる。
しかし未だに苗字にさん付けかいw
117117:2010/01/11(月) 20:31:30 ID:E5z7WykT
>>109乙、続き待ってる。

続き投下されるまで時間がかかりそうだから
まず先に投下させてくれw
118117:2010/01/11(月) 20:32:43 ID:E5z7WykT
 周囲の説得もあり、一度は諦めかけていた看護師の夢の実現を真希は再び決意する。

「やる気を出してくれた所で悪いんだけど…、現実問題として学力はどうにかしような?」
「うぅ〜。」
「勉強の事で分からない所とかあったら言ってくれ。オレも出来るだけの事はするから。」
「うん! ありがと〜、えへへ。…それじゃあ、またね〜。」
 
 学力に関しては彼女自身も自覚していたので、嬉しい提案だった。
 上機嫌に家路につく真希を見送ると、4様はすぐに次の作業に取りかかる。

「さて、そろそろ特技の見直しの時期だ。…今の内に済ませておくか。
 さすがにこんなモノを習得・実践しようとしてる姿は真希には見せられないしな…。」

 ○心の解錠術    … 女の子の持つ負の一面を打ち消します。
 ○一線を越える勇気 … エッチ系特技を実践する勇気が持てるようになります。
 ○感度の見極め   … 女の子の弱点(性感帯)が分かるようになります。
 ○夜の延長戦    … エッチ系特技の効果が高まりますが、非常に疲れやすくなります。
 ○性魔術“育成”  … 自身の持つ能力を注入する事で能力を与える為のエッチな儀式を執り行う事ができます。
 ○性魔術“搾取”  … 女の子の持つ能力を吸収する事で能力を奪う為のエッチな儀式を執り行う事ができます。

「とりあえず必要な特技はこんな所だろう…。」

 特技の見直しを済ませて帰ろうとした時、4様は幻聴の様なモノを感じ動きを止める。
 声のする方に目をやると、天使と悪魔の格好をした小さい影が2つ、そこに居た。

『──漢だな、お前…。いいぜ、ガバーっといけよ、ガバーっと! 』
『ダメだよ、ちゃんと彼女の気持ちも考えてあげないと…。』

 2人の言葉が段々と4様の耳にハッキリと聞き取れる様になっていく。

『お前にはもう分かってるんだろ? これが一番確実で手っ取り早いって事がさ…。』
(そうだよな、手っ取り早く事を運ぶならやっぱりこの特技が一番だよな!?)

 悪魔の言葉に後押しされ、4様は更に決意を固める。
 
『本気でそう思ってるの? 仮にそれで成績が上がったとして、彼女喜ぶと思う?』
(確かに…、相手はあの真希だ。後でこの事実を知ってしまった時の事を考えると怖い…)
119117:2010/01/11(月) 20:34:01 ID:E5z7WykT
 確かに、言われてみれば天使の言葉にも一理ある。
 よかれと思ってやった事であっても、結果的に真希を傷つける可能性は十分に考えられる。
 下手をすれば二度と口を利いてくれなくなるかもしれない。
 取り返しの付かない事態になる位なら──また、心が揺れる。

『──結果の伴わない努力なんて無意味だぜ?』
(その通りだ…、いくら努力しても看護師の夢を挫折した時点で結局は傷つく事になるんだ…)

 再び悪魔の言葉に後押しされ、揺れた心を落ち着ける。

『キミは何事にも前向きに頑張る彼女の姿に惹かれた筈だよね、それを今度は否定するの?』
(そうだよ、でも…でも…。)

 天使の言わんとしていることは分かる。
 しかし、本人の努力を尊重した結果が実を結ばなければ結局は同じ事。
 どのみち取り返しの付かない事になる──そう言う結論に達し、4様は腹を括った。

 それから彼女の勉強に付き合い始めてから数週間後の日曜日。
 携帯が鳴り、4様は電話を取る。

「あのさ〜、今日は天気が良いし、せっかくだからどこか外に出ない?」
「…分かった。じゃあさ、どこで待ち合わせする?」
「ならすぐに支度して、キミの家に行くから待っててね。」

 話を終えて、真希が来るまで待つ事にする。

「…お待たせ〜!」
「早ッ!! ──って言うか、何でオレの部屋まで入ってきてるんだ!?」
「細かい事は気にしない、気にしない。…ほらほら〜、早く〜。」

 彼女の勢いに流されるままに家の外へ──そしてそのままショッピング街へ。
 一通り店を回り終え、2人の両手は荷物で一杯になっていた。

「そろそろ帰ろうか?」
「──じゃあさ…、あのね、その…この後キミの家に行こ、ね?」

 家に着いてすぐ手荷物を置いて腰を下ろし、少し遅い昼食を済ませる。
 しばらくして、真希は自分の鞄から勉強道具一式を取り出す。
120117:2010/01/11(月) 20:35:10 ID:E5z7WykT
「えっと、その…そろそろ試験も近いし今から勉強、付き合ってくれないかな?
 なんかね、1人だと行き詰まっちゃって…。」
「そうだな、オレで良ければいいよ。」
「うん! ありがと〜、えへへ。それじゃあ、早速なんだけど…。」

 真希は早速色々と質問する。そしてそれを4様は丁寧に教えていく。
 以前より少しずつではあるが、着々と努力の成果が出ているのを感じられた。
 そして今までの彼女の努力を労うように、頭に手を置いて優しく撫でる。

「あ……。なんか…嬉しいな、えへへ…。」

 手の感触に戸惑いながらも笑顔で応える真希の横顔に、4様は顔を近づけていく。

「んっ!?」

 4様の唇が真希の頬に触れる──その瞬間、彼女は硬直する。しばらくして4様は自分の
 した事に気づき慌てて顔を離すが、真希の目は完全に見開き頬は有り得ない程に赤面していた。

「ごめん…、いきなりこんな事して。迷惑、だったかな?」
「………。」

 この瞬間、果てしなく無限とも思える時間が流れるが、しばらくして真希は
 4様の正面に向き直し見つめた後、彼女の方から唇を合わせる。

「なんかね、…この方が自然かな〜。…なーんてね、えへへ…。」

 ほのかに潤んだ目をしながら笑顔で応える真希が、4様にとってはたまらなく愛おしく映った。

「んんっ…。」

 しばらく見つめ合った後、4様は再び唇を合わせる。
 そして今度は優しく抱き寄せながら、じっくりと互いの舌を絡ませていった。
 一方では、余った手を使って真希の服を少しずつ剥ぎ取っていく。
 そして露わになった、想像より少し大きめの形の良い胸にそっと手を置く。

「あ……。その、なんか、恥ずかしいよ…。」
121117:2010/01/11(月) 20:37:01 ID:E5z7WykT
 そのまま流れに任せ、真希をベッドに仰向けに寝かせる。
 そして乳房に手の平を押しつけ小さく円を描くように回しながら揉みしだいていく。
 今度はもう片方の乳首を口に含み、舌で転がし軽く歯を立て軽く吸う。

「んっ…。っあぁんっ……あっ…。」

 胸から伝わる、今まで感じた事のない手の感触に真希は声を漏らす。
 全身に何かが流れる様な感覚に襲われ、頭の中を真っ白に染めていった。
 4様は胸に置いた手を離し、乳首を攻める動作を続けながら下半身に手を伸ばす。
 そして、内太股に這わせながらゆっくりとスカートの中に手を潜らせる。

「(湿ってるな…。)」

 4様は下着の丁度湿っている場所に指を置き、上下になぞるように動かす。
 そして下着越しに秘所を優しく、確実に刺激する。湿気が増していくのを感じた4様は、
 今度は直接下着の中に指を潜り込ませる。すると真希の秘所はくちゅっと水音を立てる。
 そして、手が触れた瞬間に吐息にも似た声を上げる真希の反応に4様は軽く笑う。

「もう! キミのせいなんだからね!」
 
 可愛く頬を膨らませながらも、最後は笑顔で応える真希は相変わらず愛おしく思えてくる。
 纏っているスカートを引き抜き下着を脱がせたると、少々粘っこさを感じる液体が糸を引く。
 そして半ば強引にぐいっと太股を広げ、すっかり熟れた秘所を見つめる。そして今度は膨らんで
 赤みがかったクリトリスを舌で突くと、真希は敏感に反応し新たな愛液を湧き出させる。

「あんっ! ダメ、だよ…。」

 息を荒くしながら訴えるが、4様は構わず舌で突く。そして今度は舌でなぞったり、
 溢れた愛液を啜ってみたり、息を吹きかけてみたり…と変化をつけていく。

「ああぁ、あぁん…! はぁ、はぁ…」

 今までよりも激しい感覚に襲われ、真希は頭の中を再び真っ白に染めていった。
 4様はズボンのジッパーを降ろし、大きく硬くなった自身の肉棒を取り出す。
 そして荒い呼吸を繰り返している真希の前にそれを晒す。
122117:2010/01/11(月) 20:39:08 ID:E5z7WykT
「──?」

 真希はしばらく目の前に晒されたソレをじっと見つめた後、起き上がり手に取る。
 4様はその拍子に、真希にベッドに仰向けに寝かされる形になってしまう。
 そして真希はソレを両手で軽く握り、肉棒の先端に顔を近づけて凝視する。

「…これ、なんかよく見るとかわいいね〜。」

 真希の事だから、おそらく素で言ってるのだろう。
 少なくとも普通の人には、ビクビクと脈打ってるソレがとてもかわいいとは思えないが。
 ただ、こうも間近で凝視されるのは4様にとっても複雑な気分である。

「──んっ、…へー、ほんははひはんな〜(へー、こんな味なんだ〜)」

 真希は亀頭の先端を口に含み、滲み出る先走りを丹念に舐め取っていく。
 それからしばらく同じ動きを続けていく内に、自分の唾液でソレはてらてらと光る。
 そして4様のソレは更なる刺激を求めるかのように、ビクビクと脈打つ。

「あむっ、んっ……ん」

 大きくなった肉棒を一気に頬張ると、4様は快楽に抗うかのように両手でシーツを握り締める。
 温かな粘膜に包み込まれた肉棒があまりの心地良さその体積を増し、真希の口内を埋め尽くす。
 そして口内に広がる薄く塩気を帯びた先走りの味が、真希の意識を更に昂ぶらせていく。
 まさに大きな飴玉を舐め回す様な舌使いで、一心不乱に4様を責め立てていく。
 そしてその行為は少しずつ激しくなり、真希の動きを際限なく大胆にさせていった。

「──あのね、その…。私、もう、我慢できないよ…。」
「はぁ、はぁ、…ああ。オレも、真希としたい…。」

 真希は膝立ちになり、先の行為の影響で更に濡れ切った股間を4様の視線に晒す。
 そして、垂直に立ち上がる4様の肉棒の真上に立ち位置を合わせる。

「えっ!? 真希…。その、それは…?」
「なんかね、…いつの間にか、こんなになっちゃったみたい。えへへ…。」

 ひくつく花弁からは新たに湧き出た蜜が糸を引き、4様の下腹部にしたたり落ちる。
 真希は彼の肉棒を手で押さえながら、ゆっくりと近づけ濡れそぼった秘所にあてがった…
 までは良かったが、この先どうしたら良いのか分からずに動きを止めてしまう。
123117:2010/01/11(月) 20:40:42 ID:E5z7WykT
「うぅ〜。これ、本当に入るのかな〜。 …ねぇ、キミはどう思う?」
「──さあ? でも無理しないでゆっくり腰を下ろせば大丈夫だと思うよ、…多分。」

 4様の言葉に従い、真希はゆっくりと腰を下ろし彼の肉棒を少しずつ飲み込んでいった。
 やはり痛みはあるらしく、真希は痛そうに顔を歪める。

「だ、大丈夫か…?」
「うん…、大丈夫…。私…、今…すごく…幸せだよ…。」
「ああ、オレも…幸せだよ。」

 目を微かに潤ませながら真希は応え、そして1つになれたことを2人は素直に喜ぶ。
 だが真希の目から溢れた涙が4様の胸部に零れ落ち、とても痛々しく思えた。
 その姿を見てられなくなった4様は、シーツの上で拳を握っている真希の手を優しく握る。
 
「…多分大丈夫、なんて適当な事言ってごめん。──でも今のオレに出来そうな事って
 言ったらこの位だと思う…。だから、しばらくこうさせてくれ…。」
「──ううん、気にしないで…。その気持ちだけで、私…、嬉しいよ…。」

 目を潤ませながらも笑顔でそう告げると、4様の手を優しく握り返す。
 そして4様の為に…とゆっくりと腰を動かし始める。まだ完全に馴染んでいない所為か、
 折辛そうな表情を見せ、その度に握った手に力が入る。

「(真希…、辛そうだな。──今、楽にしてやるからな。)」

 ──4様はここで当初の目的である、性魔術を行使する。

「あああっ、はあっ…。」

 性魔術により、4様の能力が真希に継承されていく。
 そしてこれの影響により苦痛が緩和され、段々気持ちよくなってきたのか、真希自ら腰を
 動かすスピードを上げ始める。そして段々と馴染んできたのか、その速度は更に上がる。
 しかし溢れ寄せる快感の渦に、4様は既に限界を迎えていた。

「真希…、オレ、もう…!」
「うん…出して、いいよ…。私なら、大丈夫…だから…。」

 筋肉が収縮し、信じられないほどの快感が2人を襲う。
 4様はありったけの精液を真希の膣内に放った…。
 ずるりと4様の肉棒を自分の身体から引き抜くと、真希は彼に体を預ける。そして快感の余韻に
 浸りながらその目を閉じる。そしてそれを見届けた後、4様もまた目を閉じて横になった。
124117:2010/01/11(月) 20:42:29 ID:E5z7WykT
 普段は寝起きの悪い4様には珍しく、小鳥の鳴き声で目を覚ました。
 一足先に起きていた真希は、既に制服に着替え終えて待っていた。

「──あれ、…制服持ってきてたんだ?」
「なんかね、こうなる気がしてたんだ〜。だから制服持ってきてたんだよ。えへへ…。」
「そ、そうなんだ…。じゃあ、オレも着替えて──って、何か見られてると恥ずかしいんですけど?」
「今更そんなの、気にしない、気にしない! …ほらほら、早く〜!」

 いつもの彼女の勢いに流されながら、2人は学校へ向かった。
 それから数日後、期末試験の結果発表の日。

 順位  氏名
  1 星川真希  500 100 100 100 100 100
  2 4主人公  499 100 100 100  99 100
  :
  6 小林学   496 100 100 100 100  96
  :
  21 龍光寺カイ 466  96  94  92  91  93
  :
 以下略

「おいおい、すごいなお前!」
「ああ、オレもびっくりだよ!」
「俺は、相変わらずだけどな。」

 試験結果から見て、全ては4様の思惑通りだった。ここまで上手く行くとは正直思っていなかったが。

「…やった、やったよ。私! ホント、キミのおかげだよ!!」

 真希は4様に思いっきり抱きつく。すぐ側にいる学や正志の視線がとても痛いが気にしない。
 4様の方も、真希の今までの努力を全てを労うかのように優しく抱き締め頭を撫でる。

「(やっぱり4様のヤツ、性魔術を使ったな? この前の試験の時の星川さんの能力値は明らかにカス同然だった…。
  みやぶるLv.3 と 妄想具現化Lv.3 の特技を実践中の、この俺がしっかり確認したんだから間違いはない筈だ…。
  いくら何でも不自然過ぎる。かと言って星川さんに限ってカンニングなんてする様な娘じゃないし…。
  いやいや、そんな事はどうでも良い。問題は既に4様と星川さんがそういう関係だったって事だよ!!)」

 ──この後、学がブチ切れて4様に小一時間問い詰めたのは言うまでもない…。
125117:2010/01/11(月) 20:44:08 ID:E5z7WykT
 ここまでです。

「4様」って呼び方は嫌だ、って人は何か適当なモノに置き換えて下さいw
原作に無い特技ばかりじゃねーか! ってツッコミは無しの方向でお願いします…
この主人公はモラル高いっていう設定です。 モラル低いやつも書いてみようかな?

  ↓一応、特技についての補足

 ○妄想具現化   … 下校時、立ち絵が水着になる
 ○妄想具現化Lv.2 … 妄想具現化の上位。常時、立ち絵が水着になる
 ○妄想具現化Lv.3 … 妄想具現化Lv.2の上位。常時、立ち絵が裸になる
 
 ○みやぶる   … 友人、女の子1人の情報を調べてプロフィールに登録します。かなり詳細な情報が
           得られるほか、対象に関するコメントも併せて記載されます。誕生日や電話番号は
           もちろん、能力値・所持品・実践特技もこれを使えば一発で分かります。
○みやぶるLv.2 … みやぶるの上位。かと言ってさらに詳しい情報が得られるようになるわけではない。
           では何が優れているかというと、友人の姿をぐるりと回して眺めることができる…
           というだけ。興味のある人だけが覚えればいい特技だ。
 ○みやぶるLv.3 … みやぶるLv.2の上位。みやぶるLv.2より優れている点は何かというと、
           友人だけでなく、女の子もぐるりと回して眺めることができる…って、それだけ?
           ただ、女の子の体を四方八方から眺めるというのは、どうなの?
126名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:14:51 ID:GP2oRqNw
設定がばかっぽくて面白かった
GJ
127名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:57:57 ID:Ugf0qzqS
☆かわいいよ☆ミ
128名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:59:10 ID:xqVQjbBl
gj
いいじゃないですか
129名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:37:10 ID:Dn/11Ve6
「でさー、兄ちゃんがそこでさー。」
前田さんは楽しそうに家族の話や近況を聞かせてくれる。
僕も大学の話などをして、楽しい時間を過した。そうしている間に、
外はすっかり暗くなってしまった。
「あれ?外はもうすっかり暗いや。そろそろ帰ろうかな。」
「えー、もう帰るの?もうちょっといてもいいよー。」
「でも、お父さんやお兄さんたちも帰ってくるだろうし。」
「ああ、それなら心配しなくていいよ。今日誰も帰ってこないから。旅行に行っちゃってるんだ、ボクを残してさ。」
前田さんは、少し不満そうにそう言う。
「えっ、誰も帰ってこないの?」
「うん。でもおかげでキミをこうして家に呼べたんだしよかったよ。あっ、なんなら泊って行きなよ、遠慮しなくていいからさ。」
前田さんはさらりと凄いことをいう。それってもしかして…?
「でも前田さ―――」
「いいからいいから、お風呂沸いてるからさ、早く入ってきなよ!」
そう言うと、半ば強引に浴室に連れて行かれた。
迷ったが、せっかくなのでひと風呂浴びていくことにした。
130名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:37:42 ID:Dn/11Ve6
適度な温度で暖められた浴槽は、心地がよい。
「ふー。気持ちいい。」
(でも、いきなりだよな。泊って行けなんて。何考えてるんだろう、前田さん)
いろいろと考えながら、僕は風呂を堪能した。
風呂から出ると、前田さんがパジャマを用意してくれていた。
「兄ちゃんのだけど、サイズは合うと思うから」と手紙が付いていた。
(前田さんらしいや。)僕は少し微笑む。
少し複雑な気持ちになりつつも、サイズは合っていた。
僕はそれを着ると、前田さんの部屋に戻った。
「前田さん、お風呂出たよ。気持ちよかったよ――、って、ええっ?」
前田さんは、部屋の真ん中に布団を敷いて待っていた。それも一人分だけ。
「あっ、もう出たんだ、早いね。布団用意しといたからね。じゃあ次ボクが入ってくるから待ってて。」
「ちょっと前田さん、これって…」
「うん、泊って行ってくれるんだろ?だからさ…。」
「でも、布団一枚だけだし、一緒に寝るってわけには…」
「ボクたち、恋人同士、なんだよね?」
131名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:38:24 ID:Dn/11Ve6
顔を真っ赤にして、前田さんは言う。
「ボクは、今日は、キ、キミと一緒にいたいんだ。だ、駄目かな…?」
緊張しているのか、照れているのか、かろうじてその言葉を出しきっている前田さん。
それを見て、ああ、僕はなんて馬鹿なんだろう、と思う。それとともに、前田さんへのいとおしさがこみ上げてくる。
「そ、そうだね。僕も、今日はずっと前田さんと一緒にいたい。」
「ほ、本当に…?やったー!」
「うん、僕も嬉しいよ。」
「うん、ありがとう。で、あとさ、つ、ついでにお願いなんだけど、ボクのこと名前で呼んで欲しいんだ。
ご、ごめんいろいろ言って!じ、じゃあお風呂入ってくるから!」
そう言って駆け出して行こうとする前田さんに対して、
「待ってるからゆっくり入ってきてね、一稀。」
と声をかける。一稀は顔を赤くしながら、
「うん!じゃあ、速攻で入ってくるからー!」
といってドダダダダーと廊下を駈けて行った。
(照れてるんだ、可愛いなあ。)
と僕は微笑ましい気持ちで一稀を見送った。
132名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:41:45 ID:Dn/11Ve6
しばらくして、一稀は部屋に戻ってくる。一稀は髪を下ろしており、
しっとりと濡れているのが分かる。髪を下ろしている姿を見るのは
初めて…いや二回目か。仄かにシャンプーの香りが漂い、僕は少しドキっとする。
一稀の身体は、全身真っ赤になっている。
「良く温まったみたいだね。全身真っ赤だ。」
「キミがあんなこと言うからだよ…。急だから恥ずかしいじゃん。」
拗ねた感じでそう呟く。
「名前で呼んで欲しいって言ったのは、一稀のほうじゃないか。」
一稀はまた少し照れながら、
「ごめん。そういえばそうだった。じゃあ、冷たいものでも持ってくるよ。身体全身が熱くてたまんないよー。」
そう言って冷蔵庫から冷えたお茶を持ってくる一稀。それを飲みながら、再び一稀の部屋で談笑を開始する。
その時、ふとあるものが目に付いた。
「そのサッカーボール、久しぶりに見るね。」
「ああ、そこにあったのか。あのね、ボク卒業してから
サッカーボール一回も触っていないんだ。」
「ええっ、そうなんだ。子供とサッカーやってデートに遅れてくるほど
サッカー好きな一稀がサッカーやってないなんて意外だなー。」
「意地悪言うなよー!でも、やっぱり、進路とかに少し未練があるのかな。
でも家の手伝いするって決めた時点で、サッカーはもうしないって決めたんだ。
だから、このボールも、もう捨てようかなって、ここに置いてたんだ。」
一稀の顔に、今までにないくらい寂しそうな表情が浮き上がる。
133名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:44:16 ID:Dn/11Ve6
「そんなこと言っちゃダメだよ一稀。サッカーしてる時の一稀、すごく輝いてた。だから、ボール捨てるなんて言わないでくれよ。
ボール蹴ってるときの一稀、すごく綺麗だった。僕は、そんな一稀を好きになったんだ。」
「そ、そっかー。ボクとキミが知り合ったのって、そういえばサッカーがきっかけだったんだよね。キミと出会わせてくれたボールを捨てるなんて、
言っちゃダメだね!ボクらしくないよな、ナヨナヨするのって!」
そういって、ガッツポーズをする一稀。
「うん、そうだよ、一稀は笑顔が一番かわいいよ。」
「こら、恥ずかしいこと平気で言うなー!」
一稀は立ち直りが早いのか、再び満面の笑みを浮かべる。
こんなペースで談笑は続いていった。
そんなこんなで、時計は深夜12時の針を指す。
話も終わりぼんやりテレビを二人で眺める、言葉は無く、微妙な空気が流れる。
口を最初に開いたのは、一稀だった。
「ねえ、そろそろ寝よっか。」
「うん、そうだね。」
「うん…。」
そして、再びしばらくの沈黙。
「ねえ。」
そして、再び一稀が口を開く。
「どうしたの?」
「いやそのさ、よかったら…」
その先の言葉が出てこない一稀。
「一稀、よかったら…一緒に寝ない?」
「うん、ボ、ボクもそうしたい…。」
134名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 23:15:14 ID:Dn/11Ve6
「じゃあ、寝ようか。」と僕が言うと、
「う、うん。」とつぶやく一稀。
僕たちは、おどおどしながら一つの布団に一緒に入り、部屋の電気を消しスタンドライトをつける。
一稀の体温が、密着せずとも十分に感じられる。
僕の心臓は、すでにバクバクいっている。
(このままどうなっちゃうんだろう…このまま一稀と、なんてことも…)
などと、不埒なことを考えてしまう。
そしてしばらく、沈黙が続く。
「な、なぁ。」
先に口を開いたのは一稀。
「ボクと付き合ってて、楽しい?」
「え、どうして?」
「だって、ボクはこんなんで全然女の子らしくないし、
連絡もなかったし、もしかしたら魅力ないのかなー、って、
時々思うこと、あるんだ。」
「…」
「キミも大学生だし、もっといろんなことしたいだろうし、ボクがいること
がかえってキミに迷惑かけてるんじゃないかって…グスッ」
やっぱり連絡しなかったことが、一稀に相当辛い思いをさせたんだな、
と改めて感じた。
「何言ってるんだよ、一稀、僕は…」
「いいんだ、無理しないで、ボクは――あっ!?」
僕は、そのまま一稀を抱きしめる。温かい感覚が、僕の全身を支配する。
135名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 23:18:14 ID:Dn/11Ve6
「一稀、ごめんな。そんなに一稀が辛い思いしてるなんて、気づけなくて。」
さらに、腕に入る力が強くなる。一稀も、僕の体に手を回してくる。
「ご、ごめん、ボクこそ泣いたりして―――んんっ!?」
僕はそのまま一稀の唇にキスをする。初めてのキス。
「ん、んんっ…」
一稀もそれを拒否せず受け入れてくれる。
「一稀、好きだ。」
僕はさらに強く唇を重ねたあと、
舌を一稀の口の中に侵入させる。
「んんっ!?」
僕に手を回した一稀の手にさらに力が入る。僕は一稀の舌に自分の舌を
絡める。
「んんっ、んんっ…!」
戸惑っている感じがあり、たどたどしくだが、一稀が僕に舌を絡めてくるのがわかる。
僕たちは、しばらく夢中でキスをした。
「はぁ…はぁ…」
互いの唇が離れると同時に、息切れが起こる。しかし、自分にいきなり
こんなことができる力?があったなんて、と自分の行動に驚く。
一稀を見ると、顔を真っ赤にして息継ぎをしている。
僕は、すでに我慢できなくなっていた。
「一稀…!」
僕はそのまま一稀の身体に覆いかぶさるような姿勢となり、再びキスを
する。唇から始まり、そのまま首筋へと舌を這わす。
「ひゃっ!ちょ、ちょっと…!」
シャンプーと石鹸のいい匂いが僕の鼻腔をくすぐる。僕は夢中で首筋にキスをする。
136名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 23:21:35 ID:Dn/11Ve6
「く、くすぐったいよぉ…。」
首筋をキスしながら、手を胸へと這わせる。弾力のある柔らかい感触を、パジャマの上から半ば強引に揉みしだく。
「ちょっ、そこは…あっ!」
一稀の口から少し艶っぽい声が漏れる。僕の欲望はさらに高まり、パジャマのボタンに手をかけ、一気にはだけさせる。
パジャマを脱がすとシンプルだが可愛いデザインのブラジャーが目に入る。
欲望に駆られている僕は、そのままブラをたくしあげ、一稀の胸を露出させる。
ライトの明りに映える一稀の胸は、決して大きいとはいえないが形はよく綺麗だった。
僕の目は一稀の胸に釘付けになる。
「は、恥ずかしいよ…!そんなに見ないで…!」
懇願するように一稀は言うが、目をそらすことなどできなかった。
「一稀…!」
僕は胸を直に触り、揉みしだく。その柔らかさと張りに、僕は夢中になる。
「んぁっ!くすぐったいって…、ああんっ!」
胸を揉む手を休めず、乳首に軽く触れる。
「やぁんっ!」
今まで聞いたことのないような一稀の声。たまらず僕はそのまま乳首へと舌を這わせる。
乳首を舌で転がしながら、夢中で吸いつく。
「あ…、ダメ、ダメだって…んぁぁ!」
一稀は甘い声を出しながらも、両手は乳首を吸う僕の頭に置いている。僕の興奮をさらに高まり、
僕の手はそのまま一稀のパジャマのズボンの中へと侵入させる。そして、パンツと思われる布をまさぐると、湿った感触を感じた。
137名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 23:25:38 ID:Dn/11Ve6
「ちょ、ちょっとタンマ!そこは駄目だって!!」
ちょっと強めの声で、一稀は僕の行動を遮ろうとする。
少し涙目の一稀。
「ご、ごめん、嫌だった?ごめん、考えなしに…。」
「う、ううん。ボクこそごめん。い、嫌じゃないんだけどさ、こ、心の、準備がさ…。こういうの、ボク、初めてだから…。」
そうか、初めてだったんだ、一稀。悪い事をした、と僕は思った。
「ごめん一稀。僕も初めてだから、どうしたらいいのか分かんなくて…。今日はもうやめようか?」
「う、ううん、やめなくてもいいんだ。むしろ…して…欲しいし。」
そう言うと、一稀は今までに無いくらい顔を赤くして、手で顔を覆ってしまう。
そんな一稀を見て、愛おしさが最大限にこみ上げてくると同時に、大切にしなきゃ、という気持ちが湧きあがってくる。
「うん。僕も一稀としたい。一稀の全てを見たい。」
「は、恥ずかしいこと真顔で言わないで…。」
「恥ずかしくない。一稀のこと好きだから。」
「う、嬉しいよ。そう言ってくれたの、卒業式以来だね。あ、あの…優しく、してほしいな、できればで、いいけどさ。」
それは、これからの行為について言ってるのだろう。
「うん、出来る限り、そうする。」
「じゃ、じゃあとりあえず服このままじゃなんだから、脱ぐね。」
「うん、じゃあ、僕も脱ぐよ。」
そう言って、互いに背合わせとなり、服を全て脱ぎ去る。
138名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 23:28:01 ID:Dn/11Ve6
脱ぎ終わると、向かい合わせになる。改めて見る、一稀の身体は、女性特有の
出っ張りは控えめなものの均整は取れており、ウエストはしっかりとくびれていて、華奢ながらも、
適度についている筋肉が美しい。改めて見ると、髪を下ろしている一稀は
またいつもと違う女の子っぽさがある。
「綺麗だよ、一稀。」僕は思ったままのことを言う。
「やだ、恥ずかしいじゃん。キミも、なんかたくましくなった。」
「一稀…」
「○○…」
名前を呼び合い、再びキスをする。唇が触れ合うとともに、互いに舌を絡ませ合う。
今度は一稀も積極的に舌を絡めてくる。
そのまま僕らは夢中で互いを貪り合う。
139名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 01:37:09 ID:ycNo7QDQ
カイ可愛い



140名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:46:36 ID:1aIIIq8c
キスを終え、唇を離す唾液が少し糸を引く。
「な、なんか恥ずかしいな。」
一稀は照れた感じでそう言う。
僕は、一稀の肩を軽く掴み、布団にゆっくりと押し倒す。一稀も、抵抗なく流れに力を任せているのがわかる。
僕はそのまま一稀に覆いかぶさるかたちで、頬から首筋かけてキスをする。同時に、右手で髪を撫でる。
「んっ…」
一稀はくすぐったそうに身をよじる。僕も、一稀の匂いと声で、次第に興奮が高まってくる。
そのまま、髪を撫でる手を一稀の胸に置き、そのままゆっくりと揉む。
「やっ…!」
揉みながら、先ほどより硬さを増した乳首に触れ、指で愛撫する。
「やぁんっ!!」
大きな声とともに、一稀の身体が軽く跳ねる。
(もしかして、感じてるのかな…)
141名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:48:10 ID:1aIIIq8c
僕はそのまま、硬くなってきた乳首に吸いつく。乳首の感触を舌で味わいながら、空いているほうの胸に手を置き、揉み続ける。
「んあああっ…ああっ…」
そのまま、手と舌で、両方の胸への愛撫を交互に繰り返す。
「ん、んんっ…んっ、な、なんか変だよボク…あんっ!」
「大丈夫、一稀?」
「だ、大丈夫、心配しなくて、いいから…」
「うん、わかった。」
そしてそのまま僕は手と舌を引きしまったお腹、腰へと移動させ、愛撫する。舌で腹をなぞり、
手で触れると、改めてその細さとしなやかさ、腹筋の硬さがわかる。
「ご、ごめんな。女の子らしい身体じゃないだろ、ボク…。」
「そんなことないよ、とても綺麗で魅力的だよ。」
「そ、そう…へへっ、ありがと…ひゃんっ!」
一稀は可愛い声と同時に身体を大きく浮かせる。僕は再び、一稀の秘部に手を当てたのだ。
初めて直に触れる一稀の秘部は、熱く、そして濡れていた。
「そ、そこは…」
「触られるの嫌?」聞きながらも、僕は手を休めない。
「そ、そうじゃないけど…ああんっ!」
僕が割れ目に沿って指をなぞると、さらに大きな声を出す。そして、夢中で秘部をまさぐる中、
僕の手が突起に触れると、一稀の身体は今までにないくらい飛び上がる。
「ひゃああんっ!!そ、そこはダメ、ダメだって!」
言葉とは裏腹に、一稀の秘部からは多量の蜜が流れ出ているのが分かる。僕の手は一稀の蜜ですでにベトベトになっている。
142名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:49:44 ID:1aIIIq8c
(今の突起、これがクリトリスなんだ…)
僕は、手探りでクリトリスを探り当て、そこを中心に愛撫する。
「あ、ああっ、ひゃああぅっ!!ボ、ボク…もう…!」
一稀の声は、どんどん艶を増してくる。
クリトリスを指で愛撫しながら、空いた指で蜜の出口を探り当てる。そして、その出口を見つけると、指を一本の指を侵入させた。
「や、やぁっ!ボ、ボク、もうダメだよぉぉっ!!」
指を入れた瞬間、一稀は大きな声を上げ、ビクビクと身体を軽く痙攣させる。そして、そのままぐったりとなる。
(もしかして、これが女の子がイッたってことなのかな…?)
「一稀、大丈夫?」
僕は愛撫いていた手を離し、一稀に声をかける。
「うん、なんかね、身体の中が熱くなってね、それからね…」
一稀は少し考え込んで口を開く。
「なんかよくわかんないけど、すごかった!でも、嫌な感じは、無かったよ。」
「そっか。嫌じゃないなら、よかった。」
「うん、身体がフワーって浮いた感じがして、気持ちよかった。こんなの、ボク初めてだよ。」
一稀は、息も絶え絶えに、自分の身に起きた未体験の感覚に興奮気味を語ってくれる。
「一稀が気持ち良くなってくれて良かったよ。」
「恥ずかしいことばっかり言うなよ、もう!」
一稀は顔を真っ赤にして言う。
そういうと、一稀は少しモジモジしながら、
「今度はさ、ボクが、キミを気持ちよく、してあげたいな…。」
「えっ?」僕は驚いた。
一稀が、僕を気持ち良くする…?
「うん、一応、知ってるつもりだよ…キミを気持ち良くする方法。」
意外である。そういったことに対しては無頓着そうなイメージを抱いていただけに。
しかし、それを断る理由は無い。むしろ、僕のソレは、その言葉を聞いて、最大限まで怒張してしまっている。
「キミだって、もう準備、できてるじゃん。」
その怒張を見て、半分恥ずかしそうに、一稀は言う。
143名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:52:09 ID:1aIIIq8c
「それじゃあ、お願いします。」
僕は、なぜかかしこまりながら言う。
「そんなにカタくならなくてもいいって。でも、ここはすごく硬いや」
冗談半分にそういいながら、おずおずと僕のものに手を伸ばす一稀。
一稀の手が触れた瞬間、僕はピクっと跳ねる。
「あはは、緊張してるの?」
笑いながら一稀は言う。
「人に触れられるのなんか初めてだから、しょうがないだろ?一稀は、平気なの?」
「ううん…ボクも男子のものをこんなに間近で見るの…初めてなんだよ。兄ちゃんのは見たことあるけど、
こんなに大きくなかったからとてもビックリしてる。」
そういいながら、改めて僕のものをそっと手でつかむ一稀。
「わっ、やっぱり硬いや。なんか凄いね。」
一稀の温かい手で握られると、ペニスから全身に快感が走る。
一稀はさらに、握った手で僕のものを上下に擦り始める。
「うっ…!」
未知の快感に、僕は思わず声が漏れる。
「大丈夫?痛かった?」
「いや、痛いんじゃない。気持ちいいんだ。」
「そっかー、それなら良かった。」
144名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:54:23 ID:1aIIIq8c
そう言いながら、さらに僕のものをしごく手に力が入る一稀。慣れていないのだろう、
少し乱暴な感じはあるが、一稀の手は十分な快感を僕に与えてくれる。
一心不乱に、しかし愛おしそうに僕のものを扱く一稀の顔に、僕の興奮は限界に達しようとしていた。
「一稀、気持ちいいよ…!」
「ピクピクしてるよ、キミのここ。先っぽから、何か出てきてる。」
いちいち説明されるのは少し恥ずかしいが、そうそんなことを考えている余裕は無かった。
一稀は、慣れてきたのか、手に少し緩急を加えてくる。それとともに、射精感が急激に高まる。
「もういきそうだ、我慢できないよ、一稀!」
「すごく熱いや、キミのここ…。息吹きかけちゃえ!」
ペニスを扱く手をそのままに、ふっ、と僕の亀頭に息を吹きかける一稀。
「う、あああっ、イクっ」
それとともに、限界がおとずれた。亀頭の先端から、多量の精液が飛び出て、全身を快感が駈け廻った。
「わっ!」
それに驚いたのか、一稀は目を丸くして、飛び出る精液を追視する。
「はぁ…はぁ…気持ちよかったよ、一稀。」
「うん、これで一緒に気持ち良くなれたってことだよなっ。でも良かったよ。こっそり兄ちゃんの持ってるHなビデオ見てて。」
あっけらかんと言い放つ一稀。
なるほど、兄貴のAVとかか性知識やこんなテクニックをを学んでのか、一稀は。
なんか妙に納得してしまった。
145名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:55:50 ID:1aIIIq8c
そんなことを思っているうちに、僕のものは再び硬さを取り戻していく。
それが一稀の目に入ると、
「わっ、また大きくなった。すごいんだね、男子って。」
心の底から感心しているような声を出す一稀。
「うん、好きな女の子が目の前で裸でいれば、こうなるよ。」
「へへっ、なんか嬉しいな。じゃ、じゃあさ…。」
その先は、僕が言うべきだろう。
「うん、僕は一稀が誰よりも好きだ。だから、一稀と最後までしたい。」
「ウン。ボ、ボクも、キミとしたい…。」
そういうと、再び向かい合ってキスをする。そしてそのまま再び一稀を布団に寝かせる。
ライト越しに見える一稀の身体は、改めて綺麗だと思う。
「綺麗だよ、一稀。」
「あ、ありがと。」
そういうと、僕は一稀の股を開き、身体を割りいれる。はっきりと、一稀の秘部が目に映る。そのまま、僕は硬くなったペニスを、一稀の膣口にあてがう。
146名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:58:31 ID:1aIIIq8c
「あっ…」
「一稀、いいね?」
「うん…。」
その言葉を合図に、僕はあてがったペニスを一稀の膣に挿入する。ぬめった感触が、僕の股間を襲う。
「ああっ!!」
一稀が嬌声をあげる。僕は、腰をぐっと前に突き出す。ペニスが半分くらい埋まり、一稀の膣の温かさを感じる。
「うああっ、い、痛い!」
一稀が顔を歪める。
「だ、大丈夫、一稀?」
「う、うん、ちょっと痛かったけど、平気だよ。そのまま、続けて…。」
「う、うん、じゃあ、続けるよ。」
「うぁ、あああっ!!」
一稀は布団を手で強く握って、痛みに耐えているのがわかる。一目見て平気じゃないのが分かるが、一稀はその痛みに耐えてくれている。
ここでやめてはいけない。僕はそう思い、さらに腰を前に突き出す。ペニス全体が、一稀の膣に飲み込まれていく。
「ぜ、全部入ったよ。」
「う、うん。ありがと。ボク、キミにしてもらえて、幸せだよ。」
「僕もだよ、一稀。」
一つになった僕らは、再び唇を合わせる。同時に、一稀は、腕を僕の背中に回す。
「じゃ、じゃあ動くよ。」
僕はそう言うと、腰を動かし始める。
一稀の膣は狭く温かい。ペニスを通して、僕の全身に未体験の快感が走る。
僕は、そのまま夢中で腰を動かす。
「あ、あ、ああ…!!」
声にならない声が、一稀の口から漏れる。痛みもあるのか、布団を握る手はさらに力がこもってきている。
その声と、その姿がさらに僕の欲情をかき立て、ペニスもそれに応じて硬さを増していく。
「い、一稀…!一稀っ…!」
自分の下で痛みに耐えてくれている好きな人の名前を呼びながら、一心不乱に腰を打ちつける。
「あ、あああっ、あぅん!!」
一稀の声は艶を増していく。それとともに、ただでさえきつい一稀の膣がさらに狭まる。
「あ、ああっ…一稀…!」
僕も、気持ちよさに声が出てしまう。ペニスは破裂しそうなくらいにまで膨れ上がり、限界に近付いていく。
その膨張したペニスが一稀の性感帯を刺激し、一稀も少しずつ表情が崩れていく。
「あっ、あっ、なんかヘン、ボク、なんかヘンだぁ!」
「ううっ、好きだ、一稀、好きだ…!」
「ボ、ボクも、ボクもキミが好きだよぉぉ!」
一稀の声に合わせ、膣が締め付けを増していく。僕の腰もそれにあわせ、
勝手に動きを増していく。そして、そのきつさに、いよいよ限界が来た。
「一稀、駄目だ、もうイキそうだ…!」
僕はラストスパートとばかりに腰を振り、限界を迎えた。
「い、いい、良いよ、ボ、ボクも、あああん!!」
「ああっ、出るっ!!」
ドクッ、ドクッ!!そのまま一稀の膣内にありったけの精液を注ぎ込む。
「あああっ!」
それと同時に、一稀の身体が軽い痙攣を起こし、軽く浮き上がる。
僕らは、そのまま互いに力尽き、身体を支え合うように抱き合った…。
147名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 00:00:06 ID:VREGkmWQ
「はぁ…はぁ…ボク、幸せだ…!今までの人生で、一番…!」
「僕も幸せだよ、一稀。」
そのままグッと僕の胸に顔をうずめる一稀。僕はそれをギュッと抱きとめる。
そして、なぜか小刻みに震えだす一稀の身体。
「一稀?」
「よぉぉぉぉし!」
「!?」突然の大声に僕は驚く。
「決めた、ボク決めた!また始めるよ、サッカー!」
「と、突然どうしたんだよ。」
「ボク気づいたんだ。今感じてる幸せをくれたのは、キミとボクを結んでくれたのはサッカーだってこと。
ボクはキミが好きだから、サッカーも好きでいないといけないんだって。」
分かるようで、よくわからない理屈だが一稀らしいといえば一稀らしい。
「あ、明日さ、きらめき高校に行こうよ。」
また突然変なことを言い出す一稀。
「ボクに、キミと結ばれるための勇気をくれた伝説の樹にさ、お礼言いに行きたいんだ。」
伝説の樹…久しぶりに聞いた言葉。確かに、今の幸せを叶えてくれたのが伝説の樹なら、お礼をいってもバチはあたらないだろう。
「うん、いいよ、行こうか。」
「よーし決定!ついでに、学校の校庭でサッカーしような!!」
「よ、よし、やってやろうじゃないか!」
初体験の直後とは思えないほど賑やかな二人は、そのまま寄り添いあい、幸せを噛みしめ合った。

(完)
148名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 21:04:35 ID:3e9ZfU9A
ちょくちょく表現がおかしい所があるな
抱きとめるは変じゃないか

しかしgj
もう一回いつきをクリアしたくなったよ
149名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 21:15:12 ID:9yzSZMw6
別におかしくもなんともない。
「抱きとめる」なんて表現、どこでだって使われている。
150名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 00:06:34 ID:rQltS4EV
なーんてね。えへへ
151名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 19:07:54 ID:JquYCd9Y
素晴らしい
GJ
152名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 23:29:59 ID:6vfwqyjb
語堂さんのエロパロキボンヌ
153名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 08:30:54 ID:SLcCHSSa
>>152
文豪+妄想具現化の主人公が書いた小説を読んでしまって……的な?
154名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 16:02:23 ID:s+frnVfz
遅れたけど乙。
この調子でもっと職人さんが増えるといいな。
また話を読める機会が来る事を楽しみにしている。
155名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 16:17:53 ID:V4M721/Y
最近は職人さんが増え始めて本当に嬉しい。感謝の一言に尽きる
156名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 16:20:52 ID:mzLeneUy
石川容疑者ら3人の拘置決定=25日まで−東京地裁
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100116-00000098-jij-soci

政治資金規正法違反容疑で逮捕された衆院議員石川知裕(36)、小沢一郎民主党幹事長の公設第1秘書大久保隆規(48)、元私設秘書池田光智(32)の各容疑者について、
東京地裁は16日、いずれも25日まで10日間の拘置を認める決定をした。 
157名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 16:26:12 ID:8L6iaKh9
主人公の絶倫ものとか需要ありますか?
158名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 16:53:45 ID:/jpViheg
或る主人公の一日

卒業を目前に控えた3月5日、いつものように彼の一日が始まる。
「んっ、んちゅ」
朝一番、巧みなフェラで起こしに来てくれるのは幼馴染の都子だ。
この三年間都子には本当にお世話になったなあ。
「ちゅぽっ、あ、目、覚めた?早く用意して学校に行きましょ」

始業前、モラルのよい俺は朝早く登校し図書室で静かなときを過ごす…筈なのだが。
「あん、あっ、は…」
一度関係を持ってからというものつぐみが朝読書に付き合ってくれるようになった。
それどころか興味本位で「Hしたい」といったらOKしてくれた。
心の開錠術のおかげだろうか。
椅子に座って対面座位で興奮を高める。
行為が終わった後、耳元でつぐみが囁いた。
「こんなところ真希に見つかったら大変よね。ウフフ」

昼休み、放送部に所属している俺は放送室でふみちゃんと活動に励む。
「ふう〜これで一通り終わりだね。少し疲れちゃったかな〜」
横目でちらとふみちゃんを見るといつもの笑顔で手招きしてくれた。
「ふふふ、○○くんたら甘えん坊さんなんだから〜」
大きいおっぱいに顔を埋めて身悶える。これで午後からも元気にいけるぜ!

放課後、一稀に一緒に帰ろうと誘われる。
「寄りたい所があるんだ」と言われ着いた場所はカラオケボックス。
ストレスを発散したいと言う一稀と後背位でHをした。
「あっ、あっ、あっ、凄いよ○○!なんか気持ち良いのきちゃうよ〜」
・・・
「ストレスは発散できた?」
「いや〜ありがとな。スッキリしたよ!」
良いことをすると気持ちいいものだ。

夜、予習を済ませ布団に入る「高校生活もあと少しか〜」
感慨深げに呟くとまどろみに身を任せる主人公であった。
159名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 19:21:50 ID:NpvJwNBB
>>157
全然okっすよ。今の状況なら完全に供給<需要ですし、是非。
また、NTRとか陵辱モノみたいなかなり特殊なのは文頭やタイトルにその旨記載してあれば嫌な人はスルーできるし。
16037:2010/01/16(土) 21:27:58 ID:SLcCHSSa
>>96
すまない、待たせた
せめてこれで温まってくれ
16137 3 1:2010/01/16(土) 21:28:51 ID:SLcCHSSa
・「…………………?」 目覚めたものの、薄く開けた瞼から見える幼馴染の姿に何かを感じ、寝たふり。

(何してんだ……都子の奴……)
眠気はすっかり醒めてしまった。
僅かに開けた瞼から覗く室内には、自分を起こしに来た幼馴染、大倉都子がいる。
別にそれが特段珍しい事ではない。
ほぼ毎週、土日はこうして幼馴染に起こされている。
因みに先週は部屋の掃除を手伝われ、学友からもらったグラビア本を破棄された。

「えっと……まだ寝てる……よね?」
指を咥え悶絶していたかと思えば、くるりと向き直り枕元へ近付く。
呼び掛けに目覚めようかとも思ったが、見えない力が働きそれは出来無かった。

(………なんか顔が近いような……)
少年がそんな事を思った瞬間、唇の縁になにか暖かいものが押し当てられたのを感じた。
それが幼馴染の舌であることに気付くまで、そう時間は掛からなかった。
僅かに溢れた涎を舐め取った幼馴染は、そのままの勢いで唇を重ねた。

(うおぉッ!?都……子……?)
若干の息苦しさを感じながらも、少年は抗う事もなく、この状況を享受していた。
幼馴染の唇は柔らかく、不意に幼い頃の思い出が蘇る。
縁日で買った玩具の指輪を使った結婚式ごっこ……幼いながらも、誓いの接吻をした時の心臓の高まりは、気恥ずかしさ以上に心地の良いものだった。
そしてもはや大人へと成長した今、この状況は幸福以外の何ものでもない………のだが。

(………マズイ)
寝起きであるこの状態で、男女としての好意を抱いている幼馴染の唇の柔らかさと暖かさは、少年の劣情を十分に煽る。
少年のものは熱を帯び硬くなり、結果毛布を押し上げる事となった。
寝返りをして誤魔化そうかとも思ったが、重なった唇によりそれもかなわない。

(こうなったら……ッ!!)
目覚めている事に気付かれるのは時間の問題。
ならばいっそと、少年は腹を括った。

(都子が悪いんだよな……そうだよ都子が……!!)
行動開始のきっかけには十分な言い訳を思いつき、衝動に従い始めた。
16237 3 2:2010/01/16(土) 21:29:18 ID:SLcCHSSa
「んッ……?ぅぁ……!?」
突如少年は舌を突き出し、幼馴染の唇を押し割り、口内へ舌を届かせる。
最初閉じられた歯に当たったが、数度舌でノックすれば直ぐに開かれた。
そのまま口内を這わせていると、一際柔らかい何かへと辿り着いた。
それが幼馴染の舌である事に思い当たるまではさして時間は掛からなかった。
触れた瞬間、一瞬奥へと逃げようとした幼馴染の舌だったが、間髪入れず追いかけると逃げる事を止め、控えめにだが少年の舌に触れ返した。
こうなってしまえば後は簡単な話で、少年と幼馴染は臆する事無く互いの口内に舌を這わせ、舌同士を絡め吸い合う。

「んぁ……ちゅ……ん………」
時に唇で唇を覆いながら、時に唇を離しながら、少年と幼馴染は舌同士を絡め続ける。
少年の唇の周りは、少年と幼馴染の混ぜ合わさった唾液まみれになっていたが、少年は一向に気にならない。
自分の唾液の匂いは論外だとして、幼馴染の唾液の匂いと肌の匂いは脳髄を痺れさせるだけの威力があり、かつ眼前に迫る幼馴染の顔に理性はかすむ。
気が付くと幼馴染は身を乗り出していて、既に上半身は少年と重なっていた。

(もう……いいや)
自分が寝ているふりをしている事を忘れ、少年は両腕に力を入れた。
真っ直ぐに伸ばされていた両腕は毛布から出され、ゆっくりと幼馴染の背中へと回された。
幼馴染はそれに疑問を抱かず、そのままに身体を少年へと寄せる。
押し付けられる格好になった幼馴染の柔らかい胸を感じつつ、少年は腕に力を込めて幼馴染を巻き込みながら寝返りを打つ。
当然ベッドの上に引き上げられる事になった幼馴染だが、むしろ自ら上るようにそれに従い、毛布を捲り上げて少年に馬乗りになった。

「もう……強引……」
もう薄めで覗くように見る必要はない。
普段以上に瞳を見開き、幼馴染の高揚した頬や唾液の糸を引く唇を見つめる。
少年の心臓の高鳴りは一層増し、気が付くと両腕に力を込め幼馴染を抱きしめていた。
再び近付いた唇はそうあって当然だと言わんばかりに重なり合い、指し出された互いの舌を絡ませる。

「んぅ……ふぁッ……!!」
吐息を漏らす幼馴染の背中から手を離した少年は、衣服の上から幼馴染の胸に手を添えた。
ずっと一緒に過ごしてきたのにも関わらず、幼馴染の胸の豊満さに気付いたのはつい最近だ。
一匹の雄として、見過ごせるものではない。

「んんッ!?あッ……!!」
表面を撫でるように手を動かすと、幼馴染は色の付いた声を発し、その吐く息が少年の耳たぶを揺らした。

「都子……下に聞こえるって……」
少年が吐息を幼馴染の耳に吹き返しながら呟くと、幼馴染はその言葉の意味を直ぐに察し、慌てた様子で左手で口を覆い隠した。
しかし少年の手の動きが止まる事はなく、逆に力は増していく。

「ふ……ぁんッ………!!」
必死に抑え様にも時折こぼれる幼馴染の嬌声に、少年の行動は加速していく。
いつの間にか少年の手は幼馴染の衣服に下に滑り込み、幼馴染の腹部、脇腹と遡り、先程まで弄っていた胸へと達した。
少年は幼馴染の瞳に視線を向けるが、すでに幼馴染は瞼を閉じてしまっていて、意思の疎通は出来ない。

「…………」
だからといって少年の手が休まる訳はなく、下着越しに柔らかな幼馴染の胸を只管に弄る。
下から持ち上げては離し、重力に揺れるその感覚を味わう少年に対し、幼馴染はされるがままを甘んじるつもりはなかった。
余った右手をそっと少年の膨張したものへとあてがい、薄い寝巻きとトランクス越しに握り締める。
その瞬間、少年の動きは止まってしまった。
16337 3 3:2010/01/16(土) 21:29:57 ID:SLcCHSSa
「くッ……ぅあッ!」
攻守は完全に逆転していた。
少年に馬乗りになり、その顔を見下ろしたままの体勢で、幼馴染は少年の膨張したものを扱いていた。
最初こそぎこちない手付きの幼馴染だったが、直ぐに少年の反応からどうすれば良いかを理解した。
やがてその手は衣服の下へと滑り込み、直接触れようとしたが、幼馴染は一瞬何かを考えた後、意を決し少年に問い掛けた。

「ね……服、脱ご?」

「……分かった」
少年は上半身を起こし、幼馴染は僅かに後ろに下がった。
そしてどちらからという訳でもなく、少年と幼馴染は互いの衣服へと手を掛けた。
最初に少年がシャツのボタンが幼馴染の手によって外され、次いで少年の手が幼馴染の白いブラウスに掛けられ、促されるままに幼馴染は手を上げた。
幼馴染の長い髪が揺れ、高揚した肌にシンプルなブラジャーの白色が映えて見える。

「…………」

「ちょっと……何か言ってよ……恥ずかしいんだから……」
ベッドの上では脱ぎにくいスカートを脱ぐため、ベッドから降り立ち上がった幼馴染から少年は視線を外せなかった。
幼馴染が左腰の止め具を外しその下に隠されていたファスナーを下ろすと、あっさりと赤いスカートは床に落ちた。
そうしてようやく現れた、上下で色を合わせた下着のみの幼馴染の姿に少年は唾を飲み込んだ。

「…………」

「ねぇ……だから何か言……キャッ!?」
少年は無言のまま幼馴染の肩に手を置き、自分ごと幼馴染をベッドへと押し倒した。
再び攻守は逆転し、少年は幼馴染に、先程自分がされたように馬乗りになってその様子を見つめた。

「ちょ……ちょっと……」
もう幼馴染の声は少年には届かない。
少年の手は真っ直ぐに幼馴染の胸に向けられ、一息でブラジャーをめくり上げた。
反動で揺れ動く二つの柔らかなそれを前に、少年は吸い寄せられる様に顔を近づけ、やがて舌を突き出した。

「ん……ぁ……」
舌の弱い力にさえ揺れ動く幼馴染の胸に、少年は新しい玩具を買い与えられた子供の様に没頭していた。
ピンク色の突起を舐めては指で摘み、指で摘んでは先端を口に含み、文字通り味わおうと舌を這わせる。

「そんなに……ぅんッ!! ……吸っても何も出なッ……!!」
何度夢に見たか分からない情景に、幼馴染の声は色を増し、抑えられた声は次第に開放されていく。
それを誡めることすらしなくなった少年は、半身を幼馴染に被せ、手をその下腹部へと向かわせる。
直ぐに白地の下着へとたどり着き、少年はそこで一呼吸開け、幼馴染を見つめる。
16437 3 4:2010/01/16(土) 21:30:33 ID:SLcCHSSa
「………うん」
幼馴染は小さく頷き、身体から力を抜いた。
少年は指に下着の端を挟めるとそのまま手を進め、幼馴染はそれに従い足を上げる。
するりと下着は両方の足から離れ、少年の手にぶら下がる。
それをよく見ると、幼馴染の秘された場所にあてがわれていた場所にじんわりと染みが出来ていた。
白地ゆえに見づらいが、良く見れば多量の何かが染み込んでいる。

「それはッ……!!見ないでよぉ……」
幼馴染は取って返したように上半身を起き上がらせ、少年の手から下着を奪い取った。
その赤面した恥ずかしそうな表情と僅かに涙ぐんだ姿に、少年は見覚えがあった。
あれはまだ小学校に上がる前、幼馴染が少年の家に泊まりに来たとき───。

「あ……ごめん」
確かその時も、幼馴染は少年が言葉を発する前に泣いてしまったのだ。
それを察した少年は、そっと幼馴染の肩に手を乗せ、再びベッドへと押し倒した。
小学生の頃から何度想像の中で抱きしめたか、昂ぶった性衝動をぶつけたか分からない幼馴染のあられのない姿を前にしても、少年は理性を保っている。

「…………大丈夫、嫌いになんか、なれない」
優しく一言だけ呟き、既に愛液を湛える秘所へと指を這わせる。
水音と共に幼馴染は小さな嬌声を上げ、全身を強張らせた。

「ね……ねぇ……?」

「………なんだ?」

「あの……その……」
自身のものを根元で握り、幼馴染の秘所へとあてがう少年に、遠慮がちに声を掛ける幼馴染。
少年は一旦動きを止めた。
仮に怖いとでも言われたら、少年は大人しくそれを受け入れるだつもりでいた。

「その……初めてって痛いって言うじゃない……? だから……」
消え去りそうな声で呟かれた言葉だったが、少年は聞き逃す事は無かった。

───キスして

その言葉に込められた意味を瞬時に理解した少年は、幼馴染に覆い被さると唇を重ねた。
そして再び幼馴染の秘所に自身のものをあてがい、腰を一息に押し込んだ。
16537 3 5:2010/01/16(土) 21:31:04 ID:SLcCHSSa

「ふっ……!あぁ……!」
甘さと辛さの入り混じった声を上げた幼馴染は、破瓜の瞬間の痛みが予想よりも弱い事に驚いていた
その理由が、痛みが弱いのではなく、痛みを忘れさせる程強い幸福感に包まれているからだと気付くまで、そう時間は必要としなかった。
自らの内側に、愛おしい者の一部が入り込んでいるから。
夢にまで見た少年との情事に幼馴染は直ぐに痛みを忘れ、涙を浮かべた

「都子……大丈夫か?」
そんな幼馴染を露知らず、少年は心配そうに幼馴染を見つめていた

「うぅん……大丈夫……?」
僅かに身体を動かすと、少年は何かに堪える様に呻き声を上げた

「………なんだよ」

「………もしかして……」

「………都子が初めてだよ」
小さく呟く少年に、幼馴染は再び幸福感に包まれた。

「ありがと………ね、動いて良いよ……?」

「……でも」

「私は大丈夫だから……ね?」
幼馴染は迷う少年に微笑みかけると、両手を少年へ向けて伸ばす。
少年の頬を触り、顎を触り、唇を触る。
あたかも元気付けるようなその手つきに、少年は意を決した。
あくまで幼馴染を気遣って、腰を動かす。

「ふぅッ!!あッ……!」

「くぁ……都、子……!」
朝目覚めたばかりで、散々焦らされていた少年の限界は早い。
一つになって数分と経たず、限界が見え始める。
そして幼馴染もそれは同様で、破瓜の痛みが去り切らない状況でさえ、長年恋焦がれた少年と一体になっていると言う事実で心は満たされている。
当然満たされた心は身体にも影響を及ぼす。
雫が垂れ落ちるように、幼馴染は自らが快楽に染まるって行くことを感じていた。
少年の切なげな声に同調し、嬌声は高く、甘いものへと変貌し始めた。
16637 3 6:2010/01/16(土) 21:31:43 ID:SLcCHSSa
「都、子……!? も……もう……!!」

「待っ……て……!! 私も、もう少しで……!!」
そして数十秒後、少年は込み上げる快感を幼馴染に吐き出して良いものかと思い直り、引き抜こうと腰を引いた。
しかし幼馴染はそれを許さず、少年の腰に足を回し挟み込んで抜けるギリギリの位置で固定する。

「都子ッ!?そんなことしたら……!!」

「今日は大丈夫だから……ね……ッ!?」
語尾の一文字が言い終わる前に、少年は幼馴染の唇を重ね、下を口内へと挿し伸ばす。
舌までも用い、可能な限り身体を幼馴染密着させた少年は、幼馴染の膣内へと精を放った。

「んん!?ぅんんん〜!!」
体内に弾ける熱を帯びた感触に、幼馴染は引かれるように絶頂に達した。
少年は腰を深く差し込んだまま全身を硬直させ、解き放つ精に脈打つ幼馴染の膣内の感覚を味わっていた。

「…………はぁ……はぁ……都子?」

「んぁ……んぅ……な……に?」

「その……責任は、取るからさ……」

「………ありがと」



因みに二人はこの日はデートに行く事は無く、太陽が沈むまで、少年の部屋で手を繋いで過ごした。

16737:2010/01/16(土) 21:33:03 ID:SLcCHSSa
終了、と
一人称で描くべきだったorz

次は言いだしっぺだし、>>153に手を出す予定
168名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 22:38:33 ID:ebWu3mbD
なんかキタ!GJ!
語堂さんのエロパロキボンヌ!
169名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 22:50:56 ID:EuJo7vij
gj
生まれてきて良かった
170名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 23:04:33 ID:PRFyqmKF
すげえ・・・GJ過ぎる・・ありがとう!
171名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 23:38:38 ID:LtPexOZJ
GJ!
172名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 18:32:01 ID:384NqHQA
耳年増な郡山先輩が最初こそリードしようとするも
主人公の息子を見た瞬間固まってしまって結局主人公に責められてしまうのが見たい
173名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 18:34:33 ID:sya63Lhx
>>172
勢いにまかせて文章化してみるんだ
174名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 19:02:41 ID:384NqHQA
後、郡山先輩のサプリでビンビンになってしまって隠そうとするけど先輩に
「何も変化が無いわけないわ。ちょっと後輩クン脱いで」
とか言われて結局激怒している息子を先輩に見せてしまって
先輩が顔を真っ赤にしながら
「辛そうだから…」
とか言いつつ口と手で鎮めるのが見たい

誰か僕に文豪をセットして下さい
175名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 22:58:24 ID:xvxlMulC
文豪と聞くとNECのワープロを思い出す……。
176名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 23:10:20 ID:XtnIxqhJ
>>174の文章だけで勃起寸前まで来た
177名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 00:45:04 ID:rz0mMPBa
まったく同じ妄想してて吹いた。
お前はオレだったのか

小説書きたいんだけどパソコンは規制巻き込みくらってるし、
携帯からだと長文書き込みしにくいんだよなあ。
178名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 01:28:03 ID:sMaaTxjr
>>174
主人公が出した大量の精液をサンプルという名目で持ち帰る先輩
というのと
サプリの効果で精液が媚薬化
というのが浮かんだ
勃起が止まらない
179名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 18:57:05 ID:fHIolZ/j
皐月優さんで
180名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 21:48:14 ID:dizEKc3K
>>175
クソ懐かしくて泣いた
181名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 23:41:29 ID:azTXBoiF
皐月先輩のまんこが臭かったら萎える
18296:2010/01/19(火) 12:23:50 ID:/pDYftuU
>>167
…っ!!!
 
ふぅ…
 
遅くなったがGJ!!!
貴方が神か
183名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 16:00:28 ID:G5mxBuYO
ちょっと見てなかった間に職人が住み着いてたのか。GJ
184名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 23:36:08 ID:bC+kxxpS
片桐さんのが読みたいです
185名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 19:41:57 ID:9AIgTIwb
>>184
4で賑わってる中、あえて初代を希望するのかよw
186名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 21:23:25 ID:WaVDAqpb
まぁ、シリーズ全般(GS除く)のエロパロスレだからそれはそれでありだ。
書き手さんがいるかどうかだな。
187名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 11:31:02 ID:QqjkKFf2
1と2のエロパロSSは
探せばSSエロパロサイトに幾つかあるけど
他のシリーズとなると難しいかな
4は今が旬だからいいとしても
自分としては、ときメモOnlineの方のエロパロSSが読みたいな
……と思ったりする
188名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 20:37:30 ID:M3ad5kCP
前スレって誰かアップしてくれない?
189名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 02:12:30 ID:oovoHa7a
俺もアップして欲しいと思った
190名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 02:14:04 ID:KvIoHqpA
>>189
自演すんなカス
191名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 03:13:56 ID:kWgLn3BC
192名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 12:56:46 ID:xLKiwQ9g
見れねェ
193167:2010/01/25(月) 21:29:34 ID:f/cx+K9Y
やはりエロパロなんだからやらにゃあ駄目だよな………
194名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 22:07:03 ID:xLKiwQ9g
規制解除で文豪が帰ってきた
ウッヒョヒョイ
195名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 18:55:29 ID:7APSRwFc
つぐみんマダー?
196名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 21:18:35 ID:2xXOTCv4
星川さんとセックスする夢を見たけど途中で目が覚めた
197名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 11:17:04 ID:7gKd9KN7
>>193
つぐみんつぐみん!!
198名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 23:02:25 ID:VOLXeLms
都子とキャッキャウフフが見たいです安西先生
199名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 02:04:05 ID:6g5fztbu
エロはあまり書けませんが、ほのぼのなら……。
それでも良いですよね……?(恐る恐る)
200不意打ち 1/4:2010/01/31(日) 02:05:28 ID:6g5fztbu
「その、何か悪いな。る……正志のお姉さんを俺が取っちゃったみたいで」
「おいおい、姉さんに告白されてから結構経ってるだろ? かなり今更だな」

大学からの帰り道――きらめき高校からの親友である七河正志と偶然出会った俺は一緒に帰路を歩いていた。
相変わらず正志は大学でも女性にモッテモテらしく、運動の練習でもかなりの人数が押し掛けてくるらしい。
そんな他愛の無い雑談に花を咲かせている中、不意に出てきた話題が“七河瑠依”言う女の子についてだった。
彼女は姓名から分かる通り、正志の姉であり、世に言うオタクであり、俺のとても可愛らしい恋人である。
彼女とは高校時代にちょっとした出来事がキッカケで出会い、度々(と言うかかなり?)一緒に出掛け、仲を育んだ。
そしてその後の結果は――まあ前に述べた通りだ。

「いやあ、恋人が親友の実のお姉さんなんだぜ? 前々からずっと気にしててさ……」
「余計な心配はいらないって。お前の事は良い奴だって分かってるし、それに……」
「それに?」

正志が口元に手を当て、ククッと可笑しそうに笑いながら俺に言った。

「姉さん二次元にしか興味ないんだと思ってたから、お前と結ばれて弟として安心してたんだよ」
「ちょっ……! おいおい……」

この弟は、実の姉(現:俺の恋人)に対してなんつー事を言ってくれるのだろうか。

「まっ、これからも色々とよろしく頼むぜ? 姉さんの恋人さん?」
「お、おう! ――って、た、正志ぃ〜〜〜……」
201不意打ち 2/4:2010/01/31(日) 02:07:00 ID:6g5fztbu
――現在コミケの原稿と協力して格闘中。

「むっき〜〜〜〜っ!! 何と言う酷い弟っすか〜っ!!」

――とまあ数日前の話題を瑠依本人に出してみた俺。
反応は予想通り、弟正志の暴言に憤慨しておられる。
ああ、でも怒った顔の瑠依もまた可愛いなぁ。

「君も何でそこで強く反論してくれないっすか! 恋人としてどうかと思うっす! 異議あり異議ありぃ!」
「ははっ、ゴメンゴメン。でもよろしく頼むぜ? のところは強く返事しといたからさ、機嫌直してくれよ」
「うっ……そ、そう言われるともうこれ以上強く言えなくなるっす……」

頬を赤く染めながらずれていた眼鏡を直し、原稿に取り掛かる瑠依。
ああ、こう言うところも可愛いんだよなぁ。俺ってかなり幸せ者だ。

「自分だって立派な女の子っす。二次元だけじゃなく、ちゃ〜んと男の子には興味あるっすよ?」
「うん、分かってるよ。じゃなきゃ今ごろ俺はこの場に居ないかも……と言うか絶対居ないよね」
「そ、そうかもしれないっすね。ああ、えっと……二次元は心惹かれる物は確かに多いっすよ。世界観は良いし、人物は殆ど魅力的だし……」

そう言うと瑠依は途中で言葉を切り、持っていたペンを机に置いた。
そして掛けていた眼鏡を外し、正面に座る俺の事を見つめてくる。
……ヤバイ、物凄いドキドキしてきた。あ、瑠依の手が俺の頬に……。

「でも二次元はこうやって触れて、温もりを感じる事は出来ないっす。今の私みたいに十分幸せな気持ちにはなれないっすよ」

そう言いながら瑠依は10人の男が全員見惚れると思う程の笑みを浮かべた。
自分の顔の温度が急激に上昇していくのが嫌でも分かる。ヤバ過ぎる……。

「あっははは♪ 顔赤いっすよ? 瑠依ちゃんの笑顔にやられちゃいましたか〜?」

はい、全く持ってその通りです。その笑みは絶対バイト先でやらないでいただきたい。
しかし彼氏としてこのままやられっぱなしでいるのは……何かとても悔しい。
――と言うわけで、顔の温度が冷めてきた頃を見計らって俺は逆襲を企んでみた。
202不意打ち 3/4:2010/01/31(日) 02:08:45 ID:6g5fztbu
「……なあ、瑠依?」
「ん〜? 何――」

瑠依が顔を上げた瞬間、俺は彼女の唇に自分の唇を重ねた。
彼女の眼が驚きに見開かれているのが分かる。逆襲成功。
(少々惜しいが)重なっていた唇を離し、俺は意地の悪い笑みを瑠依に向けて浮かべる。
対する瑠依はまだ状況が理解出来ていないのか、唇に手を当てたままだ。

「仕返し」

俺は一言そう呟くと、目の前の原稿に何事も無かったように取り掛かる。
――本当は心の中で何回転もゴロゴロ転がってたんだけどね!!

「み、み、みみみみみみみみゃあああああああ〜〜〜っ!?!?」

まるで猫のような悲鳴を上げ、顔を真っ赤にしながらドアの方まで退がる瑠依。
ようやく先程の出来事が理解するまでに至ったらしい。それにしても面白いなぁ。

「ふ、ふふふふ不意打ち! 不意打ちは卑怯っす〜!?!?」

いや、先に不意打ちしてきたのは瑠依だし――。
そう心の中で思っても口には出さない優しい俺であった。
203不意打ち 4/4:2010/01/31(日) 02:10:24 ID:6g5fztbu
七河家自宅:瑠依の部屋の前

「…………」

ノックしようとした手を止め、俺は溜息を吐いた。
この状況で部屋に入ろうものなら、ますます姉さんは暴走するだろう。
あいつも抑えるのに苦労するだろうし、ここは引いておこう。

「差し入れは……もうちょっと経ってからで良いか」

差し入れに作ったクッキーを1つ摘み、自分の口の中に入れる。
……うん。自分で言うのも何だが、良く出来ていると思う。
姉さんもあいつも多分気に入ってくれるだろう。
204名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 11:41:56 ID:LY4JxPJN
瑠依ネタ感謝 GJ!
205名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 20:13:59 ID:FfR9nFTu
つぐみ星川3Pもしくはレイプものが浮かんだのだが
文章化すべきか
206名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 00:53:36 ID:n2XpVKQA
うむ
207名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 10:00:17 ID:GaMXa0eA
ざっとふいんきが伝わるならおk
あとは誰かがちゃんと文章にしてくれるよ!
208名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 20:46:25 ID:SXsVpjYE
>>207
他力本願もそこまで行くと男らしいな
209名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 22:50:45 ID:IOtlarHi
>>207
なんでそこで俺が続きを書いてやると言わないんだwww
210名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 01:03:13 ID:jWCjTF2l
199です。
皐月先輩に相合傘イベントがあって、他には無い事に絶望した!
と言うわけで、他の女の子の相合傘イベントを妄想してみました。
特に山なし落ちなしですが、少しでも楽しんでいただければ幸い。
SS風味なのはまあ、気にしない方向でお願いします。
211星川(特技)さんの場合 1/3:2010/02/02(火) 01:05:07 ID:jWCjTF2l
「ひゃあああ、結構降ってるなぁ」

部活動の練習が終わり、ようやく下校だと言うのに外は憎たらしい程の雨模様だ。
朝の天気予報では『夕方頃からパラつくぐらいの雨が降る』程度の物だったのに。
まあ、念の為に傘を持ってきておいて大正解だったわけだが。

「これ以上激しくならない内に早く帰ろう」

傘を開き、ビシャビシャの地面に足を踏み出そうとした時だった。

「ん……? あれは……」

ふと、横眼に入った女の子が気になり、僕は声を掛けてみる事にした。
彼女の表情から察するに、何やら困っている様子である。

「星川さん」
「あっ……君も今から帰るところ?」

彼女は同じクラスの星川真希さん。生徒会の会長を務めている元気いっぱいの女の子だ。
星川さんとは高校入学の頃から縁があり、3年間ずっと同じクラスになったりしている。
そう言った事がキッカケで彼女とは一緒に何処か出掛けたり、行事に参加したりもしている。

「ああ、部活の練習がちょっと長引いちゃってね。星川さんも今から帰り?」
「うん、生徒会の仕事に手間取っちゃってね。やっぱり会長は大変だよ〜」

口ではそう言いつつも、星川さんは何処か楽しそうだ。
彼女の笑顔に釣られ、僕も口に手を当てて笑った。
212星川(特技)さんの場合 2/3:2010/02/02(火) 01:06:38 ID:jWCjTF2l
「それじゃあ途中まで一緒に帰らない? せっかく会ったんだし」
「う、うん。それも良いんだけど……私、傘を忘れちゃったんだ」
「えっ? 朝に天気予報を見てこなかったの?」
「見てきたんだけど、パラつくぐらいなら気にならないと思って〜……失敗しちゃったよぉ」

かな〜り落ち込んだ様子で顔を俯かせる星川さん。
こんなところを見て、何かしなければ男じゃないな!

「じゃあ家まで送るよ。ここで待ってても、この様子だと止みそうにないよ」
「えっ! あ……でもそれって、その……」
「うん。ちょっと狭いかもしれないけど、俺の傘に入れば良いよ」

僕の提案に星川さんは何故か顔を赤くし、戸惑う様子を見せた。
……もしかして一緒の傘に入るのはちょっと抵抗があるのかな?

「えっと、嫌なら傘だけでも貸すよ。僕は走って――」
「そ、そんな! 嫌じゃないよ! 私、嫌なんかじゃ……」
「そ、そう? それじゃあ激しくならない内に早く行こう」
「うん……よろしくお願いします。えへへ」
(何だか分からないけど、OKしてくれて良かったな)
213星川(特技)さんの場合 3/3:2010/02/02(火) 01:08:25 ID:jWCjTF2l
――下校中――

相変わらず雨は弱まる様子を見せず、ザーザーと降っている。
これだけ降ってるんだから、少しは止んでも良さそうなんだけど。

「あっ、星川さん。肩がかなり濡れてるから、もう少し中に入って」
「う、うん。あっ……でもそれだと君が代わりに雨に濡れちゃうよ」
「俺は平気だから気にしないで。星川さんには風邪をひいてほしくないし」

僕がそう言うと、星川さんは照れ臭そうに言った。

「えへへ、君ってホントに優しいよね。一緒に帰れて嬉しいよ」
「そ、そう? そう言ってもらえると、何か男として嬉しいな」

今更ながらこの状況、他のクラスメイトに見られでもしたらヤバイ気がする(特に学)。
でも何か幸せだなぁ……。星川さんも嬉しそうだし、誘ってみて本当に良かった。
214名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 01:10:01 ID:jWCjTF2l
以上です。お眼汚し失礼致しました。
また機会があれば投稿させてもらいます。
215名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 04:21:19 ID:nE4CVhqW
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216名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 22:50:14 ID:3uVG8oXf
文章にした努力は認める
217名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 23:38:09 ID:gK0KF+ae
うわ、吃驚した
218名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 22:16:06 ID:J5UZQ/tI
219名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 13:56:48 ID:35kM2U3A
4で賑わっている中、あえて初代を書いた。
でも片桐さんじゃなくて紐緒閣下。理由は筆者が好きだから。
なお、入れ替わり要素あり。



 寒空が映える、放課後の気怠い時間となった。
 俺は愛車のオフロードバイク、スズキ・ジェベル250XCを隠してある校舎裏へおもむくと、
エンジンをかけて跨り、回転数が落ち着くのを待った。いわゆる暖機運転だ。すぐ走り出し
てしまうとエンジンを傷めることになる。
 今のように気温が一ケタ度になってしまう時期なら、なおのこと。
 数十秒後、やおらクラッチをつないでソロソロと発進する。校舎裏を抜け、校庭に躍り出、
眠たげに回転を上げていき……

 重心後部移動、アクセル全開!!
 ジェベルは「いきなり何しやがる」とばかりに「おゲエエエッ」という奇妙なエンジン音を
あげつつもフロントタイヤを高々と天へ掲げて、ウィリー状態をつくる。
 俺は、そのまま校舎へ突っ込んだ。

 下駄箱ゾーンを突破し、人影もまばらとなったエントランスから校舎全体へと単気筒エンジ
ン特有の連続した「ベベベベッ」という間抜けな破裂音を響き渡らせて、ジェベルを所狭しと
爆走させる。
 まるで昭和のチンピラだと思われるかも知れないが、釈明させてもらうと俺はチンピラじゃ
ない。
 ただ常識に囚われないことにかけて自信があるだけだ。
 ちゃんと普通自動二輪免許だって持っている。
 今日は、おシャカになりかけていたホイールベアリングを交換するのと、いくつか気になっ
ていた密閉箇所を開けて油を差したり調整をするために、科学部を利用しようと思い立った。
 なぜかといえば、俺が部員だからだ。
 ……と、それじゃあ理由にはならないか。
 常識的に考えて高校の科学部でバイクの整備をする奴はいなければ、そのために部室めがけ
てバイクを突っ込ませるバカもいないだろう。
 整備がしたいというのは、あくまで「ついで」の理由である。

 改めてなぜかと問えば、この部に「紐緒結奈」という主が存在するからに他ならない。
 あいつが科学部室前の廊下周辺を、まるで忍者屋敷のようなトラップ敷設地帯と化してしま
っているのである。
 徒歩ではとても突破できず、機動性の高い車両の力を借り、力ずくで通り抜けるしかないの
だ。
 女の身ながら機械狂、という変わり種の紐緒は、俺同様ルールを守らないことにかけては右
に出る者がおらず、部室を完璧に私有化して大学や工場顔負けの研究および機械設備を揃えて
しまっている。
 その防衛策なのだそうだが、やり過ぎにも程がある。
 いつか止めさせねばなるまいて。
220名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 13:57:42 ID:35kM2U3A
 だが、それらの設備が持つ能力は、バイクの整備が朝飯前などころではない。兵器が造れて
しまうレベルだ。
 というか、実際に造った。
 中距離弾道ミサイル。いわゆるIRBM。
 ペンシルロケットなどとは比べものにならないホンモノのミサイル、それも戦略級である。
 これを紐緒将軍は撃つ気まんまんだったらしく、発射台まで設置しようとしていたので、俺
は科学部唯一の部員として我が国の平和を守るため、命をかけて発射を思いとどまらさせた経
緯がある。
 具体的にはプラスチック爆弾を体中に巻き付けて「使用を諦めろ。でないと学校ごと吹き飛
ばす!!」と自爆覚悟で脅しにかかった。
 ここまでやって、やっと引いてくれたのだ。
 それでさえ、部室内の設備が被害を受けることを懸念して引いたのであって、他の施設や生
徒たちの命を考慮したワケじゃなかったのが恐ろしい。
 あの女、半端ではない。
 こんなもんだから、俺以外に部員が集まってくるはずもなかった。
 いや、たった二人で部と認められているのは、単に学校側やPTAでも制御の効かない紐緒を
抑えるため、俺が生け贄にされた可能性もある。畜生め。

 ……ま、そういうわけだから設備は非常に優秀だ。俺は部員なんだから、そいつを利用する
権利もある。むしろ日々、命懸けの入室と紐緒の暴走を抑えるリミッター役を買って出てもい
る代償にしては、あまりに安いと思う。
 なお価格の単語が出たついでに述べておくと、科学部の設備すべてを金額に換算すれば、数
千万は固く、もしかすれば億単位をはじき出せるだろう。
 一体、資金がどこから出ているのか誰も知らない(俺は伊集院家を疑っている)が、そんな
代物を駆使して様々な科学技術の研究に打ち込む彼女の目的は「世界征服」らしい。
 これだけ聞くと「お前はどこの幼稚園児だ」とツッコミたくなるが、やっていることの技術
とスケールがムチャクチャなせいで、ただの痛い妄想とは断定しきれないのが恐い。

 が、俺は世界征服はショッカーに任せておく主義である。
 そんなことより愛車をばっちり完璧に整備していたい。
 紐緒はバイクなどという兵器転用してもせいぜい偵察車ぐらいにしかならず、既存技術の塊
でしかないものを部室に持ち込まれるのは嫌うが、だからといって急襲部隊のごとくヘリから
降下して科学部の窓をぶち破って入室するようなマネはできない。
 ゆえに、俺は校道を駆け抜ける。
 ナンパで居残っていた早乙女好雄を跳ねとばしそうになりつつ、階段をオフロードマシンの
柔軟性に物を言わせ駆け上がり、生徒会の用事で居残っていた藤崎詩織の殺人的な睨み視線を
ヘッドライトで蹴散らし、時折あらわれる謎のパンダヘアー女子を傍目に、俺は科学部前へと
迫った。
 すると目には見えない赤外線センサーが、侵入者をキャッチしたのだろう。
 唐突に、天井から鋭い槍が矢のように降り注ぐ。俺は車体を大きく左に傾け回避するが、つ
づいて右側面から回転ブレードが水平三連射出されてきた。
 傾いた状態のままアクセルを大きく開け、後輪へトラクションを伝えて姿勢を強制的に立て
直し、加速でかわす。が、今度は正面からバカでかいトゲ付き鉄球が飛んできた。
221名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 13:58:25 ID:35kM2U3A
「ぬおおっ!!」

 俺はその場で片脚を接地させると、後輪を滑らせながら右へ急ターンをかける。かわせた。
その先には部室のドアがある。
 ちなみに高速自動開閉式だ。
 俺は閉じたドアへ構わず突っ込む。と、シャッ! とドアはスライドしてジェベルを部室へ
と飲み込むのだった。
 部室へ突入した俺は、急ブレーキをかけて車体を停止させる。
 ところでキーをオフに戻した。
 ここまで来れば安全だ。
 辺りが静けさを取り戻す……だが、どうやらというか、いや当たり前というか、騒音は部室
内にまでしっかり届いていて奥から、

「うるさいわね! 静かにしなさい!」

 と、いう罵声が飛んでくる。
 同時に一度見たら忘れられない、蒼い後ろ髪も目に入ってきた。
 もちろんそれは、一年生から三年生までの野郎共に大人気のサッカー部マネージャー某女史
ではない。一年生から三年生と教師陣からPTAにかける老若男女全てに「ヤバイ」と危険視さ
れているマッドサイエンティストが卵である。
 その髪型、ロングヘアの鬼太郎みたいで個性的ではあるが、顔の造形はすこぶる美人であり
しかも腰がくびれ、それでいて胸は存在をきちんと主張するとスタイルまで良いのに、校内の
野郎共がまったく言い寄ってこない紐緒結奈である。
 当の本人は、俺から背を向ける格好で、人の背丈ほどもある、なにやら珍妙な機械らしき物
体にかぶりついている真っ最中だった。
 俺はヘルメットを外しながら、その背へと近づいていく。

「うっす」
「またゴミで乗り込んできたわね。もう少し優雅に入ってこられないのかしら」
「ゴミじゃねえ。あと無茶言うな。……で、なんなんだよ、そのメカメカしい物体は」
「見てわからないの? あなた少しは見所があると思っていたけど、思い違いだったかしら」

 なるほど。例によって天才的発明品という名のガラクタか。
 ミサイルは別にしても、彼女が普段つくりだす品々というのは、技術的には高度なものかも
しれないが、何に使っていいのか、よくわからないものばかりでもある。
 発明品というのは、平和利用でも兵器転用でも、人の役に立つから使われるのだ。そうでな
ければどんな技術や発想で造られたものでも、ただのガラクタに過ぎない。
 エジソンとドクター中松の境目はそこにある。

 少なくとも俺の知っている紐緒結奈が発明品の中で、人類の役に立ちそうなのは、ミサイル
と厚さ五〇センチの鋼板を貫通できるというレーザーだけである。
 それにしたって、鋼板という実験対象、それを貫通させる超高出力、という二点を合わせ考
えると個体式赤外線レーザー(YAG)のはずなのに、なぜかブルーの可視光が出るし、チンピ
ラ共へ実験的に照射したときに対象が有機体であるという点を差し引いても(底辺高校の連中
にからまれた際「赤外線レーザーの人体に対する殺傷力検証」という名目を出して貸してもら
った。喜んで貸してくれた)たいした威力には至らず、俺の持っていったモンキーレンチの方
が役にたつ有様だったりと、不明瞭な部分が目立つ。
222名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 13:59:04 ID:35kM2U3A
 たぶん五〇センチの鋼板をぶち抜く、というのは紐緒結奈一流のトバシなんだろう。
 そもそもロケットや高出力レーザー兵器に関する研究なんて、米軍だのなんだのの組織が、
あちこちで行っているのだ。
 そういう奴らに技術力の面で勝てるかどうかと聞かれたら、俺はさすがに厳しいと思う。も
ちろん紐緒は逆のことを言うだろうが。

 くわえて生々しい話をすると、個人で発明をやるなら確実に商用化できるものでない限り、
誰も相手にしてくれない。
 人の世は金銭抜きには決して成り立たぬ。そういう根本的なコトワリが解らない以上、世界
征服はおろか、町内征服さえキミには遠い夢なのだよ紐緒君。
 と、そんなことを思っていたら彼女は仁王のような表情で、ゆうらり、と振り向き、

「……まだ思考がそのまま発声される癖が治ってないらしいわね。いい機会だから治してあげ
ましょうか? その人格ごと」

 言われた。
 またやっちまった。

「断る。そうしたら協力もしてやれなくなるしな」
「無意識に協力してくるように、人格を書き換えてあげるわ」
「俺の技術は、俺の魂があってはじめて成立してるんだ。木偶人形にスパナは振るえねえよ」
「チッ。ホントに口の減らない男ね」
「性分だからな。さて、じゃあジェベ公の整備させてもらうぜ」

 イチャつきつつ、ジェベルをメンテナンス台に載せた。その際に「邪魔なんだから、さっさ
としなさい」と言いながら手伝ってくれるあたり、根は優しい娘だと思う。
 さあてバラすぞ。
 何度やっても、機械をバラす時だけは心が躍る。それがなんの変哲もない単気筒エンジンの
バイクであってもだ。
 機械にさえ触れていれば俺は世界が滅んでも生きているに違いない。
 俺が科学部唯一の部員であると共に、異端児・紐緒結奈と普通にクチを聞ける、数少ない人
間……つまり友人のようなものなのは、ひとえにこの性格ゆえだ。
 俺の紐緒結奈が友人としてのシゴト(部活動だと思いたくない)は、彼女の造り散らかすガ
ラクタもとい発明品の組み立てや分解時に、マニピュレータと化することである。
 普段お目にかかれないようなレアな部品から、見たこともないような奇想天外な物体まで色
々な物を触って、バラせる。
 どんなにいつもが大変でも、その時だけは天国に昇る心地だといえる。

 なお作業精度は、紐緒が手を下すよりも精緻だ。
 それが思い上がりでないのは、どんな発明品でも最重要箇所となる点の組立て作業だけは俺
に任せてくる事実が物語っている。彼女は実力のない人間を相手にしない。
 そんな手先の器用さがあったばかりに入学後、いの一番に知り合った異性も、やっぱり紐緒
結奈だった。
 というか部活の勧誘だ。最初から目を付けられていたらしい。
 ただ、そのときは「下僕にしてやる」などとほざかれた為、我が師・本郷猛から学んだ正義
の魂を具現化して抵抗したところ俺は、世界で唯一の紐緒結奈に対する協力者だ、という事に
なった。
223名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 13:59:46 ID:35kM2U3A
 具体的になにをしたかは秘密。
 さあ、そんなことより整備だ整備。毎回、部室へ行くのに戦場を通るから傷だらけである。
きちんと治しておいてやらねば。

「フン。今時、内燃機関の乗り物を使うなんて、つまらない脳みそを持っている証拠ね」
「モーターじゃまだ使い物にならねえだろ。そこまで言うなら、今すぐ対消滅エンジンのバイ
クでも造ってくれよ。一年、いや、一ヶ月で地球はお前さんのものだぜ」
「……無駄口は結構。ワッシャーが落ちたわよ」
「えっ? どこ?」
「嘘よ」
「それは無駄口じゃねえのか」
「黙りなさい」
「へいへい」

 ……。
 開始した作業を黙々とやる。
 こうなればもう作業対象以外目に入らない。技術者ってのは誰しもそういうもんだ。紐緒だ
って同じだろう。たぶん。
 フロントのシャフトを抜き取り、ホイールを外してベアリング部までたどり着く。なんてこ
とない作業だが、この部室にある工具はひとつひとつが高精度の品なので、はかどる事この上
ない。
 ちなみに俺が今手にしているレンチは、一本で一万円の代物である。
 やはり金の出所が気になる……。

 そのまま、しばらく作業をやって一段落つくころになった。
 同時にコーヒーの香りが漂ってきたので、我に返った。ふと顔をあげれば、紐緒の方はもう
作業を終えたらしい、等身大の発明品らしきものをながめながら優雅に一杯をすすっている真
っ最中だった。
 こんな油くさい室内で、あえてサイフォンを使ってコーヒーを淹れるんだから、大した凝り
ようだと思う。
 きっと缶コーヒーなんかは泥水だと言うタイプだろう。
 俺は大好きなのに。

「俺もきりあげるか。今日の所はこんなもんでいいや」
「遅い。あと30.332秒、早く片付けなさい。コーヒーの温度が低下したじゃない」

 どうやら俺の分まで淹れてくれたらしい。
 とすれば、例の作業か。
 もう暗黙の了解である。特別のコーヒーが組立て報酬の前払いなのだ。俺としてはこう、も
っと単純にウインクとかでおねだりが良いのだが、まあこれも旨味が素晴らしいので満足して
おくべきか。
 ありがたく頂戴して一服したら、コアになるらしい部分の組立ての指図を請う。すると紐緒
はパッと設計図と部品、必要な工具をよこしてくれた。
 これ、難しいときは数時間かかる事もあるのだが、今日は部品点数が大した量でなかったの
で、単純なプラモデルを一個作る程度の時間で終わってしまった。
224名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:00:24 ID:35kM2U3A
 ただ、どう見ても大時代的なブリキの塊で、なにがどうコアな部分として機能しているのか
皆目解らなかったが……。
 ウルトラセブンにキングジョーってロボットが出てくるんだが、それを連想したぐらいだ。
あれも昔のデザインらしく非常にブリキっぽい。もし、組んだりバラしたりしたら、こんな感
じだったりするのかもしれないな。
 ともかくこれで今回のガラク、発明は完成とのことだ。
 めでたしめでたし。

「さすがね、一切のズレがない。その器用さだけは素直に賞賛しましょう。ふふふ……あなた
は紐緒結奈のげぼ……こほん。協力者として、未来永劫その名を語り継がれるわよ」

 褒められた。
 今日は機嫌が悪くないようだな。あのガラ……発明品、それなりに納得がいく出来だったん
だろうか。
 やはり俺にはブリキ玩具の化け物にしか見えないのだが、ここは一丁、内容を聞いてみると
するか。
 機嫌が悪くないようだし。

「で、これはなんなんだよ」
「まだ解らないの? 前言撤回したくなるわね……いい? よく聞きなさい、この機械は」

 紐緒曰く、ブツブツ。
 おれがパッと見て理解しないのでムッとしたらしい。ふくれた顔で解説をはじめた。
 しかしまあ、なんだ。
 紐緒は、天才ゆえに周囲から孤絶した幼少期を送ったことがあって、その屈辱の記憶を糧に
成長の過程で疎外感を超越し、蹴散らし、孤独を屁ともしないほど自我を強固にしたと、俺に
話してくれたことがある。
 それでも、ふとした時……さっきもそうだが、他人から理解を求めてしまうのは、群体とし
ての生命体である人間がもつ、哀しいサガを感じる。

 ちなみに俺も割と周囲から孤絶しているが、紐緒よりはるかに精神は弱い。
 ので、科学部に居つづける本当の理由は、結局のところ彼女が俺に一定の理解を示してくれ
る美人だから、という点に集約できるのかもしれないな。
 ただそれだと、二人とも部活を通してお互いの存在意義を確認し安心を得たいだけ、つまり
傷の舐め合いをしているって事になってしまい、ちと情けなくも感じる。
 どうせ舐め合うなら、ベッドの上でじっくりとやりたいもんだ。玉砕覚悟で、恋の道にでも
誘ってやろうか。

 そう……。
 紅い舌が、裸身に白衣一枚だけをまとった結奈の腎部に深く押し当てられる。俺はそのまま
胸の間を伝って細い首筋へゆっくり昇ると、漏れる吐息がまとわりついてくる。
 目をあげれば、せつなげに歪んだ表情の彼女が居た。
 わずかな邂逅のあと、ふっと唇同士が触れる。お互いを貪り、やがてゆるやかに離れた俺の
肩に、結奈の細い腕がしなだれかかる。
 軽かった。
 結奈は、淫靡な表情をつくり、さきほどの俺と同じく舌を垂らすと胸板に押し当て、抱きつ
いたまま垂直に下が
225名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:01:12 ID:35kM2U3A
「ちょっと! なに呆けた顔をしているの、ちゃんと聞きなさい!」
「む? あ、ああ」

 しまった。
 哲学的な思索にふけったせいでまったく聞いてなかった。振り出しにもどる。俺は小言を受
け流しながら、ガ……発明品解説の本筋を聞き出していくことにした。
 でもなにを言っているのか解らなかった。
 が、なんと名称が判明するというヒアリングを果たすことに俺は成功した。
 やればできる。

「これは頭脳交換機よ」
「ズノウコウカンキ?」

 紐緒はこのブリキの玩具みたいなデカブツを指していう。

「そう。書いて字の通り、対象にした人間同士の頭脳を入れ替えられる」
「んなアホな……」

 ドラえもんのひみつ道具じゃあるまいし、だいたいそんなトンデモマシンの存在を許すなら
冒頭のレーザーに関する理論考証はなんの意味があったんだ。

「なんですって? あなたごときに阿呆よばわりされる覚えはないわ。とにかく、これが私の
設計通りに動けば、世紀の発明が起きたことになる」
「そうッスね」
「……あなた、信じていないわね」
「信じろっていう方が無理だろ、ふつう」
「じゃあ、信じさせてあげるわ。ちょうどいい実験台がいることだし」
「……いや、ちょっと待て。それは俺のことか」
「そうよ。そしてもう一人は私。ちょうど男性の身体能力を試してみたいと思っていたところ
なの。光栄に思いなさい」

 いかん。
 なにやら雲行きが怪しくなってきた。こういう時の紐緒につきあうと、だいたいロクでもな
い結果に、惨たんたる結果に終わることが多いのに。
 だが後戻りはできそうになかった。
 畜生、聞かなきゃよかった。

「か、仮に本当にできたとして元に戻れなくなったらどうすんだ」
「それはそれで一興ね。むしろ私の頭脳に、高い身体能力を加えられるなら悪くない。そした
ら、あなたは名前だけの紐緒結奈となって生きなさい。私の傀儡としてね。ふふふふ」
「ふふふふ、じゃねえよバカ、ざけんな断る」
「うるさいわね問答無用!!」
226名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:01:53 ID:35kM2U3A
 と、いきなり紐緒が突進してくる。
 ここでうかつなことに、俺はさっきの妄想をフラッシュバックさせ動きを一瞬、固めてしま
ったことで接近を許してしまう。
 美人は手強い。
 クソ!
 だが後悔しても遅い。これが俺の、運の尽きだった。

「えいッ」

 抱きつかれた。
 良い匂いだ。
 じゃなくて動けない。そのまま、首筋になにやら違和感がはしった。ふと首をめぐらせてみ
れば紐緒の手には小型の筒状物体が握られている。
 あ、あれは、もしや……

「どう、痛くないでしょう。マザーズキッスシステム。名称は最悪だけど、性能は認めてあげ
られるところね」
「うう」

 意識がもうろうとしてきた。
 なにを打たれたのか知らないが、どうやら、俺はここまでらしい……そ、その前に、マザー
ズキッスシステム。
 こいつは、いわゆる無針注射で、圧縮空気により薬剤を注入するタイプの注射器だが、かつ
ての同様品ハイジェッターが抱えていた、雑菌を誤注入してしまう問題点を解決した、今度こ
そ痛みを伴わず安全な注射が行える、画期的なシステムで、あ、り、普及が、待たれる、とこ
ろで、あ、る……。

・・・

 意識が混濁する。
 いったい、あれからどれほど経ったのだろう。俺はどうなったのか。紐緒はどこにいる、我
が国の政治はどうなった、地球は無事なのか。

「起きたみたいね」

 そんな、本気でぼんやりする思考の中に、聞き慣れた声が聞き慣れないイントネーションで
耳に飛び込んでくる。
 その違和感にいわれもない不安と悪寒を感じて、ムリヤリ目をこじ開けると、視界の先には
……俺が居た。
 あれ?
 じゃあこの視界の主は、いったい誰、だ……?

「う、うう」
「実験は完璧に成功したわ。フフフ……」
227名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:02:27 ID:35kM2U3A
 俺が不気味に笑う。しかも女言葉で。
 自分で言うのもなんだが、ブ男ではなく、声もスタイルも中性的な感じだったから吐き気を
催すところまではいかずに済んだのが幸いだ。
 待て。
 いや記憶が回復してきた。
 そうだ。
 俺は、紐緒に押し倒されて妙な機械を頭に取り付けられたあと、意識を完全に失った。そし
て頭脳交換機とやらの実験は成功したらしい。
 と、いうことは。

「か」
「なに」
「鏡、あるか」
「あなたのバイクのバックミラーでも覗いてみなさい」

 言葉にしたがい、俺はおそるおそる愛車に近づき、いつも白バイという名の自動カツアゲマ
シンをサーチしてくれる、頼りになる小さな鏡を覗いてみた。
 紐緒が居た。
 いつもの傲岸不遜な表情はどこへやら、まるで怯えた小動物のような瞳で映っている。
 おもわず、俺、いや紐緒は、いややっぱり俺、いや。ちょい違う、紐緒な俺は頭を抱えこん
でしまう。
 そしてつぶやいた。

「なんてこった……」
「それにしても」
「なんだよ……」
「男性の体というのは、エネルギーに満ちあふれているわね。これほどに俊敏な動作とパワー
を両立できるとは、いい。じつにいい。気に入ったわ」
「俺の体を返してくれ」
「安心しなさい。装置は完全だから戻すことは容易よ。でもね」

 俺が心底邪悪な表情をつくると、腕を払っていう。

「この体、最低三日ほどは使うわよ。色々な実験を試してみないと」

 やっぱり。
 くそったれ。
 だが、俺は諦めんぞ。不屈の闘志をなめるな!

「冗談じゃねえ!」

 怒りの炎を全身に燃え上がらせ、俺は俺に飛びかか……ろうとしたが、意識の割に体が思う
ように動かず、簡単にかわされてしまう。
 しまった。そうだった。

「特に鍛えていない女の体じゃ」
「そう。不等速運動において割と鍛えている、若年男性に追いつくのは不可能よ」
228名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:03:09 ID:35kM2U3A
 バイク、特にオフロード車で泥土の路面を駆け抜けるには、相当の体力が要る。俺はそのた
めにいつもトレーニングを欠かしていなかった。
 せめてまったくの運動音痴なら、この体でも動きを捉えられたかもしれないが……。
 くそ。自己鍛錬が仇になるなんて。

「ああ研究意欲が湧いてきたわ! よし。私はもう帰るけれど、あなた、私の体を傷つけたり
おかしな事をしたら承知しないわよ。肝に銘じておきなさい」
「ま、待て! 俺の家を知ってるのかよ」
「私は私の家に帰るのよ。ああ、両親のことは気にしなくて良いわ。どうとでもなるから」

 さらっと不気味なことをいいやがる。
 いったい、どんな家族構成なんだ……。

「俺は、どうするんだ」
「あなたは部室にでも泊まってなさい。特別にトラップのスイッチは切っておくから、帰って
もいいけれど、余計なトラブルを抱えたらそれも承知しないわよ。それと食事は一日1356.4キ
ロカロリーを摂取すること。その他の栄養は薬剤も利用して水溶性、脂溶性、ビタミン様物質
を包括的に必要量を摂取しなさい。ただし直火焙煎したコロンビア豆を、サイフォンによって
抽出したストレートのコーヒーだけ例外的に、無限に摂取して構わないわ」

 細かすぎるわ。

「じゃあ失礼するわね」

 そうして、注文という注文を押しつけると俺の姿をした紐緒は、さっさと部室を出て行って
しまった。
 あまりのことに惚けて、俺はぐるりと部室を見回す。
 例の、ブリキの玩具の化け物がどこかに消え去っていた。俺が勝手にいじらないよう、意識
を失っているうちにどこかへ隔離したんだろう。
 用意周到な彼女のことだ。
 俺が自力で発見できるような場所には、絶対に隠していまい。仮に発見できたとて、そもそ
も紐緒がいないと何もできない。

「……これからどうすりゃいいんだ」

 機械まみれの部室で、だれにともなくつぶやいた。
 紐緒の、女にしては低めの、艶をもった声が耳にざらつく。それが俺の意志で、俺の言葉と
なって発声されるから、まったくもって奇妙だった。
 なるほど、声を変化させるガスの玩具が大好きなヤツがたまにいるが、こういう違和感が楽
しく感じるわけか。
 ……ええい、そんなことはいいのだよ。余計なことを考えるな、俺。
 気がつくと、部室の窓から映る景色はすでに漆黒の世界へと変じていた。時計を見ると針は
午後一〇時を指している。
 そろそろ「俺」が帰らないと両親が心配するが、どうしたものか。
 こう見えても、夜更かしをして遊ぶタイプではない。しかし、そのことに関する連絡は紐緒
が手を回している可能性もあるか……。むしろ高い。
229名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:03:49 ID:35kM2U3A
「今日は早乙女の家に泊めてもらうことになったんだ」

 とでも俺の声で連絡すれば、許可が出る。
 俺の家は外泊を許さないだとか、そういうシキタリがあるわけじゃない。
 それに「帰ってもいいけれど」という彼女の言葉を思い出そう。
 とすれば、さらに「三日間帰らないんだが、その間、紐緒って娘が泊まっていくので頼む」
などと言っている可能性さえ高い。
 異性を泊めるのは風紀的にどうかという話になりそうだが、じつは俺の家は留学生等のホー
ムステイを受け付ける家庭で、他人が住居する環境には慣れている。
 もちろん同級生同士というのは皆無だが、その程度の障壁はあの女のことだ。うまい話を創
って利用するに違いない。

 俺はそう確信して、まとわりつく不安を「ええいどうにでもなれ!!」という吹っ切りで退け
ると、厳然たる意志をもってジェベルに振り向いた。
 この体でバイクを操るのは不安だが、部室に置いたままにするのは心細い。
 紐緒はトラップのスイッチも切ったと言っていたので、部室に誰かが近づく恐れがあるし、
その際、見つかり撤去されたら困る。
 ジェベルはバイクとしては安物の部類に属するが、それでも学生の身分には高級品なのだ。
 ただ、この体だと無免許運転になっちまうのが問題なんだが、それでも

「しかたねぇ……」

 紐緒の声でつぶやくと、俺はバイクに乗るため着替えを探すことにした。バイク用ウェアは
持ってきていないし、いくらなんでもこのプリーツスカートでは乗れない。スクーターだった
らまだしも。
 俺のジェベルはバイクの中でも、一番背丈が高く、足つきの悪いオフロード車なのだ。
 部室を出ると、体育館に向かう。と、そこへ設置されている女子更衣室に移った。俺は紐緒
と名札の張られたロッカーを探して更衣室をうろつき回る。

(ジャージか何かが入っていてくれれば)

 そう思っていると、見つけた。
 が。
 まあ予想はしていたのだが……ロッカーには、見るからに厳重そうな電子式ロックがかけら
れていた。もちろん解除法など知るワケがない。
 どころか、うかつに触れたら爆発したり感電したりしかねない。それを証明するかのごとく
、周囲のロッカーはどれも埃が積もっていた。他の利用者が危険物からなるべく距離を取ろう
とした結果だろう。
 ロッカーに鍵。予測できていてなお、女子更衣室に忍んだのは下心ではなく……いや下心も
多分にあるが、それ以上にこのナリで男子更衣室には居るのは色々マズイ、という気持ちの方
が大きかった。
 しかしロッカーが開かないとなると、他に確実と着替えが手に入る場所はひとつしかない。
 そう。俺のロッカーだ。気は乗らないがやむを得ん、男子更衣室に行くしかない……この時
間だったら、もう誰も残っちゃいねえだろう。
 そうであってくれ。
230名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:08:40 ID:35kM2U3A
 願いつつ、男子更衣室に移動し、入り口で内部の気配をそっと探ってみた。
 電灯を点ける。
 ……どうやら、誰もいないようだった。
 ふう。
 しかし、いつものことだが室内ごと汗臭い。俺より紐緒の方が嗅覚が鋭いのか、余計に臭い
を感じるからたまらなかった。さっさと着替えて帰ろう。

 マイロッカーを解放し、乱雑に放り込まれたジャージや体操着、なぜか置かれているエンジ
ンオイルの缶と、六分の一カワサキZ1ダイキャストモデル(二五〇〇〇円)その他もろもろの
物品に異常がないのを確認した。
 そしてぱっとスカートを脱ぎ……脱げない。脱ぎ慣れていても嫌だが。
 しばし苦戦した後、スカートから解放されると、当たり前だが下着をしっかり確認する。
 レースの黒。
 お約束は忠実に守ってくれるようだ。
 だが不思議なことに欲情はなかった。体が女になっているからか?
 またしても奇妙な感覚につつまれながら、俺はジャージの下へ着るための体操服に手を伸ば
す。
 その時だった。

(!!)

 風のゆらぎを肌が敏感に感じ取る。
 と同時に、ぬっと大きな影が更衣室に侵入してきた。
 まずい!
 教師か警備員か、それとも居残り生徒か――!?
 答えは、三つ目だった。
 名前はよく知らないが、たしか運動部のヤツだ。電灯が点いているので、他に居残り仲間が
いると思ったのだろう、間延びした声で「おつかれ〜」と運動着のまま首をコキコキと鳴らし
ながら……俺を見た。
 固まった。
 そうだろうとも。
 疲れて更衣室に入ったら、目の前に着替え中の女の子がいました。とか。
 俺も心身がフリーズする。紐緒な体で下着姿のまま。
 畜生なんて日だ。
 だが、落ち着かねばならない。ここで慌てて、妙な噂でも残そうものなら、俺の体が無事に
戻ってこなくなることは間違いないのだ。
 ここは、ここはそうだ……恫喝しかない。紐緒のキャラならできる。それに、俺は演劇も少
しかじっているから不自然なくいけるはずだ!
 瞬間的に心まで紐緒結奈となりきると、かっと眼光に鋭さを増し、柔道部の奴をにらみ据え
た。敵の体は引いた気がした。

「……見たわね」
231名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:09:45 ID:35kM2U3A
「紐緒、さん? あ、あの、ここ、男子更衣室っすけど……間違えました?」
「私がここにいる。その理由を、あなたが知る必要はないわ」
「は、はあ」
「解ったら即刻出て行きなさい。それとも、脳まで筋肉で出来ていて、私の言葉は理解できな
いかしら」
「いえ! すいませんすぐ出ますんで」
「それと、このことは口外しないこと。もし発覚したら、決して覚めることがない夢の世界へ
招待してあげるから。覚悟しておきなさい」
「わかりましたッ!!!」

 俺の迫真の演技に、運動部のヤツはでかい体も震え上がらせ逃げていった。
 だが、それよりもなによりも、紐緒結奈という人物に怯えているようだった。やっぱり普通
のヤツじゃ関わり合いになれない女らしい。
 やれやれ……ま、九死に一生は得たかな?
 あとは運動部のヤツが約束を守ることを願うしかない。死にたくはないだろうから、この記
憶は墓まで持って行ってくれると思うが。
 だめだったら、俺は正義の頭脳をパイルダーオンした紐緒結奈として、悪に魂を乗っ取られ
た「俺」へ下克上を仕掛け、太平洋上で自爆するとしよう。
 人間は散り際も肝心である。
 さて。
 その後は必死の速度にてジャージ姿へ着替え、逃げるように部室へ戻った。そして通学バッ
グの中に、紐緒の制服をなるべく折り目が付かぬよう気をつけて畳むと、オフロードヘルメッ
トを手にとって装着する。ちょっとサイズが大きめだが仕方あるまい。

 ただ、夜の窓へ映ったその姿は、まるで背の低いダースベイダーがだぶだぶのジャージを着
ているみたいだった。
 絶望的なまでに格好悪い。
 紐緒が見たら、怒るどころじゃすまないだろう。
 ファッション性を考慮して作られたジャージならまだしも、学校のつるつるジャージ。
 こんなもん授業の時以外は絶対に着ていたくない粗末なデザインであり、それをヘルメット
の下に置いているのだから当然の帰結である。
 このまま帰るのは許し難かったが、背に腹は代えられなかった。
 俺はあきらめてジェベルを部室から引きずりだし……と、ここでまた問題が起きる。

「うぇ、お、重、重い……」

 オフロード車は軽量だといわれるが、あくまで自動二輪としては軽量だと言うだけで、重量
は一〇〇キロを超える。さらに背の高い車格が、その重さを取り回しの悪さへ昇華する。
 エンジンをかけて乗っているならまだしも、力のない人間が、自在に引きずり回せるほど軽
くはない。原付スクーターや自転車とは違うのだ。
 こうなったら、覚えているコツを頼りに動かすしかない。
 俺はエンジンをかけると、低くなった背に悪戦苦闘しながらも、なんとか飛び乗ってクラッ
チを握り、ギアペダルを一速へ叩き落とす。
232名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:10:15 ID:35kM2U3A
 そして夜の校舎を走り出し、階段を下り降り、命からがら脱出したのだった。
 幸い、校門はまだ完全に施錠されていなかったので助かった。内側から開けるのは簡単だが
また閉めるのに鍵が必要になる。解放したままにする訳にはいかない。
 あやうくジャンプ台の代わりになるものを接地して、校門を飛び越えるモトクロスまがいの
脱出劇を演じる羽目になるところだったぜ。
 本当に助かった。
 安堵しながら敷地外に出ると、俺は夜の街へ溶け込んでいった。

・・・

 冬の刺すような夜の走行風(常に突風を受けるようなもので、キツイ)に打たれながら、俺
は華奢で頼りない体をフル稼働させてジェベルを操る。
 ヘルメットはオフロード用のツバがついたフルフェイスだから、まだ助かったが、どうも後
ろからはみ出て風にながれる髪と体格のせいで女だと解るらしい。
 ときどき、妙な煽られかたをする。
 コノヤロウ人体実験の材料にしちまうぞ!

 そんなふうに何度かハラワタを煮え繰返しながらも、俺は自宅へのルートを辿った。生還し
なければならない。
 だが、できたからといって無事に布団で眠れる保証はないんだよなあ……。
 先の予想が完全に外れ、家族に

「どちらさまでしょう」

 と言われたら最後だ。
 ヤケクソに「彼の友達です。ちょっと家に帰れなくて。泊まらせてください♪」と、紐緒の
キャラも考えず朝比奈夕子みたいにぶっちゃけてもいいが、それをやったら正義の紐緒が悪の
俺へ下克上だろう。
 かといって「下僕の家を視察に来たわ。丁重にもてなすのね」なんて口が裂けたっていえね
えし。だいたい俺は下僕じゃない。
 不安だ……。

 そんな気持ちに駆られたまま、最近めっきり数を見なくなった公衆電話へ赴くことにした。
まずこれで家に連絡し、それとなく俺の予想が当たっているかどうかさぐってみよう。
 携帯電話はつかえない。
 持っているのが紐緒のだし、これでも他人の携帯は覗かない主義である。だいたいあの女の
所持する機械だ。要領を得ずに使ったら、何がおこるかも解らないのだ。
 注意は重ねておかねば。
 だが、一〇円は貸してもらうぜ。

「さて」

 俺は駅前のボックスでない公衆電話へたどりつくと、ジェベルを横付けして飛び降りる。
 こうしておかないと、あの配達ライダーからさえも容赦なく金を巻き上げる緑虫どもがヨダ
レをたらし群がってくるので油断できない。夜でもだ。
 受話器を取り、慣れた番号にコールすると、すこし時間がかかって母親の声が受話器に響い
た。俺はとっさに演技モードへ入る。
233名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:10:53 ID:35kM2U3A
「あ、夜分、おそれいります。わたくし、きらめき高校の紐緒と申しますが……」

 とそれだけ言った時点で、母親は全てを理解したような声を漏らした。

「あッ、紐緒さんね。息子から聞いてますよ」

 おお。
「どういう嘘をついて聞き出しものか」という思考をめぐらせつつ受話器のケーブルをたぐっ
ていた俺を待っていたのは、しかし、あきらかに歓迎ムードに彩られたものだった。
 どうやら、予想はほとんど的中したらしい。
 なにやら紐緒結奈は「俺」のトライアル仲間で、競技にのめり込むあまりに両親の反対を押
し切り学校を休学してまで遠い田舎へはるばる遠征したあと、この街へ戻ってきたはいいが、
途中でまさかの盗難に逢い、しかも路銀ごと喪失するという災厄に見舞われ、立場上SOSも呼
ぶわけにいかず途方にくれていたところを、俺が発見してとりあえず足代わりにジェベルを貸
し寝床も提供することになった友人、ということになっていた。
 なんちゅう設定だ。
 もっともこれを信用する我が家も我が家だが……。

 だがまあ、これで何不自由なく自分の家で休息を取れることになったのだから、よしとすべ
きだろうな。
 幾分か緊張を解けるのを感じて、ジェベルへ戻った。
 再び飛び跳ねるようにシートへ跨るとエンジンを始動させる。
 だが、安心するのはまだ早い。帰路、覆面がいないか、白バイがいないか、パトカーが交差
点の死角に待ち伏せて軽微違反摘発の罠を張っていないかどうかと、公権力に対し細心の注意
を払わねばならないのだ。
 お解りかと思うが「俺」は免許所持者でも「紐緒結奈」は運転免許を持っていない。
 よって今の状態は無免許運転である。道路交通法第六四条の違反で、罰則は三〇万円以下の
罰金か一年以下の懲役に処される。
 そうなる事態にだけは死んでも遭遇するわけにいかない。

 俺は道中、英国スパイにでもなった気分で、なるべく警邏が少ないルートを選びながら家へ
バイクを走らせた。
 駅から自宅までの距離はだいたい七キロぐらいだ。
 その間、六つの信号と、八つほどの交差点を身も心もガクガクブルブルとした思いで乗り越
えると、やっと我が家の明かりが見えてきた。
 どうやら無事にたどり着けたようだ。
 俺は車庫へ突っ込みジェベルから飛び降ると、バイクカバーをかぶせてから、一目散に玄関
へと向かった。
 薄いジャージで、寒空の下を延々と走ったせいで体が凍てついてしまっている。
 普段なら「寒いぐらいが丁度いいんだよ」と、意味もなく格好付けるところだが、女の体を
冷やしたままにする訳にはいかないだろう。
 早く温めてやるべき。
 さすがに紳士は格が違った俺は一流のブロンティストでもあった。

 やがて家に迎え入れられ、暖かい食事とシャワーというゴールを勝ち取った俺は、湯気につ
つまれながら、今日一日に起こった出来事を回想していた。
 ああ、疲れた……。
 それでも目は風呂のガラスに映った肢体を凝視している。
 やや華奢だが、肌の張りは良いし、デスクワークばかりの割に血色もよく、出るべきところ
にはそれなりに肉が付いていて、なかなか理想的な、簡単な表現を用いるとそそる肉体をして
いた。
234名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:11:49 ID:35kM2U3A
 セクハラとは違う。
 他人の体を奪った代償としてはこれぐらい当然であり、むしろ安いぐらいだ。しかし、やは
り欲情はなかった。断っておくが俺はホモでもない。
 体の影響なのだろう。そうとしか考えられなかった。
 それにしても。歓迎ムードは確かにいつものホームステイ的だったが、今日はなにか母親の
笑顔にいわれもない業、のようなものを感じた。同時に父親の目もなんとなく、ねめつけるよ
うで不気味だ。
 彼女か、それにほど近い女友達と思われたらしい。
 これはもしかすると、嫁入りする者が伝統的に受け続けてきた仕打ち、なんだろうか。
 貴重な体験をしたものだ。
 が、さらに自分の部屋に入ってからも妙な感覚はつづく。

(俺のにおいが……)

 どうにも気になって仕方ないから困った。
 もぐった布団は来賓用だったが、部屋に染みついた臭いだけは除去しきれるものではない。
 しかも、あれほど紐緒の肉体を見て何も感じなかったのに、布団に入って体が温まってくる
と妙にジリジリとした焦燥感にも似た感情がわき起る。
 その原因が、この「臭い」にあるのに気づくのは大した時間も要らなかった。
 だが単にオスの臭いに反応しているわけじゃあるまい。
 俺たちは人間であり、フェロモンを嗅いだだけで即刻発情したりするほど単純じゃない。じ
っさい更衣室の臭いはたまらなく嫌だったのだ。
 臭いの元となる対象に「好きだ」という気持ちがあることで、はじめてそれはフェロモンと
して成立する。
 で、なぜか、俺の部屋のにおいは気にならない。いや、気にはなるが、なぜか興奮させられ
るような、ひそかに罰を犯しているような、なんとも形容しがたい感情に見舞われるのだ。
 ……もしかすると俺、そう悪く想われていなかったのか。
 だとすれば祝杯でもあげたいところだが、体の方がそれどころじゃない。

「うう、う、う」

 その、疼きを抱え込んだような状態がずっと続いた。
 とうとう辛抱できなくなり、ためしに下腹部へ手を伸ばしてみる。と……その瞬間、電球の
ソケットに指を突っ込んで軽く感電したような衝撃を受けた。
 男のそれの、性急的な感覚と違って、波が延々とつづくようなこの奇妙な感覚。もっと欲し
くて乳房に空いた方の手を添えると、少し力込めて、また抜いて、きわめてゆるやかなマッサ
ージをかけた。
 また痺れが起きる。
 そうこうしている内に、左の脇腹をくすぐってみると、一番快楽を得られることが解った。
ここを中心に、果てるまで悶え続けたら、どうなってしまうだろう。
 ここにきて欲情の悪魔に魅入られそうだったが、しかし来賓用の布団をもし体液で汚しでも
したら、と思い、最後の淵でとどまり続けた。
 それが一夜、時間にして数時間以上にも渡って連続したから、たまったもんじゃない。
 考える以上に疲労があったと思う。俺は夜が白ばむ頃になって、突如恐ろしいまでの睡魔に
襲われ、意識を闇に落としていったのだった。
 俺が覚醒するのは、その後、とっくに昼を過ぎてからだった。

・・・
235名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:12:43 ID:35kM2U3A
 そして三日が過ぎた。
 やっと過ぎてくれた。
 この間、俺は着替えやら食事やら会話やら、夜の布団で感じるあの欲情を、必死に誤魔化し
つづけて精神的な疲労が限界に達そうとしていた。
 女のマネは、それも紐緒のようなエキセントリックな性格の娘のマネは楽じゃない。
 だがそれも今日までだ。
 紐緒の携帯へ入った「俺」からの連絡で、だいたいの実験が終わったので、今日の早朝、部
室で落ち合おうというのだ。
 俺はやっと肩の荷が下りる思いに駆られ、つい、いつもの癖でバイクで登校していってしま
った。
 なんたる失態。
 だがその過ちに気づくのは、部室に到着して、紐緒の怒号をくらってからだった。

「あれほど危険は避けろといったはずよ! 初日の帰る時だけは仕方ないにせよ、他はあるい
てくればいいものを、あなたはやることのツメがいつも足りないわ!」
「……すまん」

 こればかりは謝らざるを得ない。
 いや、いつも調子だったら反発しているが、疲れ果ててしまって抵抗する気になれなかった
といった方が、正鵠を得ている。
 だってこの珍妙な状態を起こした元凶は紐緒なんだし、本来、俺がなにか文句を受けるいわ
れはない。はずだ。
 まあいいや。
 元に戻れるなら、なんでも……。

 しかし、よく見ると俺の姿をした紐緒の方も、目の下にクマをつくって、心なしかげっそり
とした風であった。
 研究疲れかもしれない。
 だが、あれは俺本来の体である。
 どういう状況下に置かれた後ああいう顔になるのか、だいたい予測はつくものだ。
 答えはずばり、

「夜に我慢しきれなかった」

 だ。
 女の状態だった俺でさえ困ったのだ。年ごろの男が持て余す性欲というのは、そんなものの
比ではない。発情期のネコに近い、いや、そのものだとさえ言える。
 これで頭脳が入れ替わっても、本能的な部分はそのままだったことがはっきりしたわけだ。
 紐緒的には、研究の余地がありまくりで、新発見の連続な実験結果だったというところじゃ
ないかね。
 聞いてみるか。

「で……どうだったよ。異性の体は」
「新鮮な体験ばかりだった。なにより運動能力の差を痛感したわね。じつに有意義で、これか
らの研究にかならず役立つわ。あなたは? 逆パターンの意見も聞いておきたいわ」
「なんかずっと妙で、ふわっついた様だったぜ。体は動かないし、視界が妙に狭いし。おまけ
に周りが優しい。だが、なにより……」
236名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:13:17 ID:35kM2U3A
 そこまで言って、目がぴったりと合った。
 お互いの肉体を共有しているような感覚に囚われる。それを証明するかのごとく、次の言葉
は見事なまでに

「夜」

 ハモった。
 クク、とくぐもった笑いがお互いに漏れる。
 不思議だった。
 誰にもあられもない時間はあって、人に知られたくないと思っている。それがいざ知られた
時は死にたくなるのが普通だろう。
 しかし、我が事として経験した場合は別で、どうやら羞恥心を超えて理解へ発展してしまう
らしい。証拠に俺は羞恥心がまったくといっていいほどわき起らないし、あの紐緒も、じつに
含みのある表情でいるではないか。
 人間は他人の心を、その人と同じ立場にたった時にのみ、初めて深みある理解を示すことが
できるのである。
 つまりこの体験をしたことで俺と紐緒はまさに一心同体となった訳だ。よかったよかった。
これで素晴らしい結末でこのSSを終わることができる。
 さあ、はやくとっとと元の体にもどろうぜ紐緒さんよ!

「本当に、思った以上にあなたの肉体は良かったわ。血液、唾液、頭髪、陰毛、皮膚や爪、そ
れに精液も、遺伝子情報は全て採取した。ふふふ……クローンでも作ってみようかしら。成長
の段階で完全に洗脳して、私に忠実な下僕を作るのよ。五人ぐらい量産してもいいわね」

 おい待て。
 解ってもらえたどころじゃねえ。
 このままだと俺はストームトルーパーにされかねない。

「そいつは危ないな。どんな思想を植え込んでも、俺は俺なんだ。ちょっとした拍子に洗脳が
解けて全員反乱を起こしても知らないぜ。そう簡単に人格をコントロールできると思うのは、
お前さんにしてはウカツなんじゃねえのか」
「……可能性はあるわね。ちっ、計画はしばらく凍結か」

 あぶねえ。
 またとんでもない事を思いつくまえに、さっさと元の体に戻してもらうとしよう。

・・・

 体が軽い。体重そのものはもちろん増加しているが、それを支えて動かす筋肉の量も質もま
ったく違うのだから当然だ。
 視界も約一〇センチ高くなった。
 見晴らしがいいというのは、気持ちのいいものだ。一七一センチの身長でもこれだ。背がも
っと高くてもよかったと思うが、ま、その欲求は、ジェベルという高車高を誇る我が愛車が、
公道の上でカバーしてくれるから良しとしよう。
 ちなみに紐緒は「視界が悪い、体が動かない」とボヤいている。ただし体が動かないのは、
お前が鍛えていないせいも大きいぞ。
237名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:13:45 ID:35kM2U3A
「はあ……やっと終わった」
「そうね。ところで」

 ぐえ。
 その、ところで、ってのはもうしばらく聞きたくねえぞ。おい。
 俺はギチギチと油ぎれを起こした歯車のように紐緒へ首を向けて、恐る恐る問うた。

「なんだ?」
「そんなに怯えることはないでしょう。なに。終業後、部室へ必ず寄りなさい。私の家へ招待
してあげる。今回の実験の褒美も兼ねてね。ありがたく拝命するのよ」
「……なんかうまいものでも食わせてくれるなら乗るぜ」
「誰にものをいっているつもり? ふん。ま、今日は大目に見ましょう。自動調理マシンを遊
びで設計してみたまま放ってあるから、そのテスト品でも食べさせてあげる」

 一気に不安になった。
 またしてもだが、言わなきゃよかった。
 だが、再び合わせた目に、今度はなにやら密約のようなものが交された気がして、ちょっと
ばかり心拍数があがる。
 紐緒はそんな俺の顔を見て、含みを持たせた嘲笑とも微笑ともとれる表情を作ると、そろそ
ろ始まる授業にむけて、部室を後にしていった。
 いつものように後に残された俺も、異常に気怠い感覚にふらつきながら、なんとか足取りを
たもって教室へ向かっていったのだった。
 いや、ていうか、貧血レベルだぞ、これ。もしかして夜のアレが祟ったんじゃなくて、限界
まで血を抜き取られたんじゃ……。
 いろいろ不穏な疑念が浮かび上がって、背筋に冷や汗が流れた。
 それでも、時間はみるみる流れる。
 だるい午前の授業を過ごしてから昼飯をかきこみ、午後のうざい授業を妄想でつぶしつつ、
紅い夕日を見ながら、明日は豪勢にシャケ弁でも食いてえなあ、と考えていたのもつかの間。
 今日も世界は暗闇に染まっていく。
 やがて授業がおわって部室に赴くと、そこには待ちかねた様子の紐緒が居た。クラスが違う
のでいつ教室を出たかは解らない。

「遅い」
「いや即刻来たろうが」
「約束より三〇分は早く着いているのが、未来の支配者に対する最低限の礼儀というものよ」
「授業抜け出せってのかよ、無茶言うな」
「あんな低レベルな講義に何の価値があるっていうの? まったく、バカ正直にも程がある。
受けたって何の意味もないじゃない」
「そりゃあんただけだよ死神博士。俺は普通の高校生だ」
「普通? 今更、人畜無害を気取っても遅いわよ。あなたはその死神博士の片腕なんだから」

 おい待て、なんで目を輝かせる。

「あなたにしてはいい例え方だったわね。でも死神博士の頭脳をもってしても世界は征服でき
なかった……創作世界のこととは言え、現実の厳しさを感じるわ。だから、私はもっと偉大な
組織を作って地球を手に入れてみせる」
「へいへい、頑張っておくんなせえよ」
「私は本気なのよ。まったく……まあ、いいわ。帰るわよ。付いてきなさい」
238名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:14:49 ID:35kM2U3A
 まったく、これであのトンデモ技術がなければ、ただの痛い子なのに。突き抜けちまうと、
どんなものも大きく見えるから不思議だ。
 俺は紐緒の背中を眺めて夜の街を歩きながら思っていた。
 それからまた三〇分くらい歩いたか。
 どんな秘密基地みたいな家が現れるかと思いきや、以外に普通な鉄筋コンクリート製の住宅
の前で紐緒は止まった。

「ここよ」
「へえ」

 敷地へ俺を誘う紐緒。だがそこでまた停止する。

「なんだよ、入らないのか」
「黙ってなさい。いま操作しているから」

 と、彼女はいつの間にか手に持っている端末装置のようなものを操作して言った。するとそ
れに呼応してか、地下から重々しいモーター音が聞こえてくるような気がした。
 そう思っていたら。
 俺の目の前の地面がばっくりと割れて、かと思った矢先にエレベーターらしき箱がごついガ
イドレールと共に轟々と出現しやがった。
 それが「中へ入れ」というように口を開く。

「行くわよ」
「……やっぱ秘密基地だった」

 そのまま、高速落下の加速度運動による重力低下を感じて数秒後。
 ルートは彼女の自室に直通していたらしく、箱を出た瞬間、俺の眼前にはおびただしい量の
新旧コンピュータがひしめき、モニタの光だけが暗闇を照らしている映像が開けた。
 まるでジャンク屋かといった風情だ。
 これが彼女の自室なのか。
 想像した通りだった……そこまでは、だが。
 というのは、紐緒室は一部屋ではなかったのだ。
 ひしめくコンピュータたちを通り抜けると、奥には自動ドアがあった。それをくぐると短い
一本道の廊下が現れる。
 さらにその先のドアを通ると、今度はチェスの盤を模したような白と黒のスクエアで出来た
床を、血のように紅く重々しいカーテンが張られた壁が囲み、漆黒のシーツで彩られたダブル
ベッドが中央に鎮座している……と、ずっといたら発狂しそうな部屋に通された。
 うげぇ、趣味わりい。
 どっちにせよ奇天烈なのは変わらなかった。どうやら、ここが寝室兼自室で、さっきの部屋
はワークルームといったパーティションになっているらしい。

 しかし、というか、なんというか、この部屋にいると先日感じた異常な興奮が甦ってくるよ
うにも感じる。
 非日常的だからだろうか。
 ふと、それまで鋭い雰囲気をまとっていた紐緒の背が、急に丸まったかのように感じた。そ
う思うと彼女がふらりと俺の方をふりむく。
 その顔は……おれが今まで見たこともなかった、どんよりとした暗さの中にも、淫靡さを漂
わせるものへ変貌していた。
 これが、紐緒の持つもう一つの顔、なのか。
239名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:15:13 ID:35kM2U3A
「フフフ……」

 おなじみの含み笑いも、今はからみついてくるようだった。
 お前、本当に高校生かよ。俺も他人のことを言えたもんじゃないが。

「ここなら羽目を外しても、大丈夫ね」
「すんげえ部屋だことで」
「この部屋はインスピレーションを刺激してくれる。あなたごときじゃ一日と耐えられないで
しょうけれど」

 ビンゴ。
 なんかもう息が苦しい。

「でも、三日ここであなたの体で過ごしていたら、見通せたことがあったのよ」
「なんだいそりゃ」
「あのベッド。私の匂いがついた……あれに、ふふ、いわれもない欲情を覚えた。私自身をぐ
ちゃぐちゃにしてやりたいような衝動にかられたわ。あなた、いつもあんなこと考えていたわ
けね」
「しょうがねえだろ、衝動までは止められねえよ。解ってもらえたと思ったんだがな」
「……なんでわざわざこんな事を喋るかの意味を考えてみなさい」
「考えないようにしてたんだよ……誘ってるんだよな」
「違うなら、どうしてあなたを家に招待する必要があるかしら? どうせ、淡い希望ぐらい抱
いて来たんでしょう。まさか本当に食事を貪りたいから招待に応じたなんて言わせないわよ」
「凄いこと言いやがる。だが、お前、経験はあるのか?」
「一度だけ」
「そうか。俺もだ」
「あら……意外に落胆しないのね。みんな処女が好きだっていうけれど」
「俺はその信仰が嫌いだ。白紙に価値があるとは思えねえし、そこへ最初に絵を描き込んだだ
けで作品ができるって勘違いする奴にも鼻持ちならん。大事なのはいかに美しく塗り重ねてい
くか、だろ」
「ふ、今日はずいぶんと芸術家きどりじゃない」
「うるせえな。それより……後悔しないだろうな」
「それはあなた次第」
「へっ、なるほど。男の仕事か」
「そういう事ね」
「じゃ、遠慮はしねえからなッ」

 ドン、と漆黒のダブルベッドの上に紐緒を押し倒すと、俺は制服さえもそのままにのし掛か
り、細い首筋へと荒く吸い付く。甘い香りが鼻孔へ広がった。
 
「ううッ……」

 強烈にやったので、苦しげなうめきが漏れる。だが、抵抗はなかった。どころか、彼女の腕
は俺の背へとまわって固定してくる。
 二つの乳房が俺の胸板の下、こすって走り、震えるような快楽を与えてくれる。昂じた欲望
のまま、制服の隙間から素手を潜り込ませると柔肌を求め、のたうち回らせた。
 冷えた手が肌に直接触れるのと、敏感な突起に到達してこねくりあげるのとで、紐緒はその
たびにビクビクと躰を震わせていく。
240名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:15:43 ID:35kM2U3A
 その間にも首筋への攻めは止めない。
 やりたい放題に振り回してくれた礼だ。しばらく外を歩けないぐらいに、あられもないアザ
を残してやる。

「あ、く、ぁッ……うああっ」

 吸血鬼のように激しく玉のような肌を貪り、その上へ赤黒い、内出血の跡を無数に残して俺
はやっと首筋から離れる。
 ふと視点が交錯した。

「ら、乱暴者」

 か弱い抗議。
 いつもの態度からは考えられないほどしおらしい。
 ベッドの上ではこうなのか、それとも俺の加虐心をくすぐるつもりでの演技なのか。どちら
にせよ、手加減してやるつもりはないが。

「これが俺だ」
「……いいわ。好きにして。茶番は楽しまないと」

 会話はそこまでにした。
 あとは、唇にまとわりつくタンパク質の仕事だ。別に乱暴と言われたからじゃないが先ほど
とはうってかわって、愛でるように優しく唇を重ねる。
 熱病に冒されたような気分になった。
 その、くぐもった吐息が流れるまま、彼女の乳房あたりで悪戯をしていた俺の片手は、する
すると腎部を通って秘所へとたどりつき、もう片方は左の脇腹へと移動した。
 また、ビクンと反応があった。
 予想済みだ。
 俺もこの肉体を操ったおかげで、どこがどう弱いのかは、手に取るように解る。あの奇天烈
な発明も役に立つものだ。
 左脇腹で指を躍らせる。
 と、紐緒は腰をくねらせて大仰に反応し、反射的に逃げようとしてくる。ここが彼女の四肢
の中でも一番、敏感な部分だ。
 攻めれば攻めるほど、ふさいだ唇からはどんどん大きな空気が漏れる。そのうえ俺のさらに
片手が秘所を愛撫しはじめたものだから、たまらないはずだ。
 執拗に攻める。
 そのたび、紐緒の細い腰は火が付いたかのように暴れ、結果、俺の片手が支配する秘所の刺
激をより増大させる事になってしまう。
 そのうち、根負けしたのだろう。彼女は唇を離し、

「あっ、うひゃっ、くひ、やめ、そこはやめなさッ……あっ、も、もう駄目、許してェッ」

 降伏の言葉を口にしはじめた。
 たぶん、他の誰も聞いたことのないセリフだろう。
 だがいくところまではいってもらう。互いの肉体を経験したことで、なにがお互いに足りな
いのかは、解っているのだ。
 だいたい俺自身、三日も満足したくて満足できないままだった。
 その分も込めてやる。
 まず一回目……。
 唇を離し、乳首を甘噛みしたことで堰が切れた。
241名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:16:59 ID:35kM2U3A
「ひィ……」

 紐緒の体は張り詰めるように硬直し、それがしばし続ぐ。そのあと四肢に流れていた緊張は
水のように流れていき、彼女はぐったりと横たわった。
 だが休ませはしない。
 その耳元に口を寄せてささやく。

「紐緒」
「ッ……な、なによ」
「お前も逆に俺の弱いところが解るだろ。三日も過ごしたんだ」
「そ、れ、は……」
「こっちも気持ちよくしてくれ」
「ふ、ふ。解った、わ。お返ししましょうか、たっぷりと」

 俺の願いを受けて、紐緒は体をゆっくりと起こしていくが、ちょっとばかり頼りなげだった
ので上体を支えた。
 ああ。
 着替えないまま絡み合ったから、可愛い制服もしわくちゃに、蒼い髪もふきだした汗でばら
けて張り付いちまってひどい有様になってる。
 もっとも、その乱れた姿がそそるが。

 とりあえず脱がせてやろうかと思ったが、それよりも早く紐緒は俺にしがみつくと、ごろん
と一回転して俺を組み伏せ、するすると下半身に移動してしまった。
 そしてスラックスの上からこんもりと盛り上がっている部分に掌が覆い被さって、茎のあた
りを包まれリズミカルにしごかれる。

「ううッ」
「あなた、服の上からの方が好きでしょう」
「正解……」

 そのまま刺激を受け続け、我慢の限界まで持って行かれる……三こすり半ではないが、経験
が薄いせいもあって、あっという間だった。
 が、寸前で止められ、チャックに手をかけられた。

「でも、出してしまう時は露出している方が好き。解りにくい男ね」

 ちぃ、と静かな金属音と共に、股間が外気に晒される。布の縛めから解放されて、ぶるんと
出現した膨れあがった亀頭を指のリングで包まれると、激しく擦り上げられた。
 しかもきちんと刺激になるよう、カリの裏側を通る時に圧迫が強くなる。
 トドメに鈴口をやられ、

「さっさといきなさい」

 ついでに言葉でやられた。
 そっちの気はないはずなのに、なぜか超反応を示してしまう。もしかして俺、素養ありか。
ふと新境地が脳裏によぎったが深く考える間はなく、放出させられた。
 脈動と共にほとばしった粘液が、紐緒の顔と手にまとわりついていく。

「んふ……」

 彼女はそれを、液よりねっとりとした表情で舐め取り去ると、再び俺へ抱きつき……
242名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:17:19 ID:35kM2U3A
「そろそろ服、邪魔になってきたわね。脱がしてくれる」

 なんて聞いてくる。
 そいつに「いいえ」のコマンドを選ぶ男が、はたしてこの世にいるだろうか。俺は一も二も
なく制服に手をかけると、先日覚えた要領に従って下着ともども取り去った。
 すれば、あの鏡で凝視した裸体が再び視界一杯へと映る。
 だが先日と違うのは、今度はその姿に激しい劣情を覚えたことだ。やはり、男の頭脳には男
の肉体がよく合う。
 それは紐緒も似た思いだったらしい。

「じゃ、あなたのも脱がしてあげるわ」

 ベルトを掴まれ、あっと言う間にスラックスを引きずり下ろされた挙句に、学ランとワイシ
ャツも強引に取り外され、俺たちは生まれたままの姿で向かい合った。

「……コンドームかなにか、あるか」
「避妊薬を使ったわ。子供を宿すのは世界を制したあとの話」
「ああ。世界征服はともかく、まだ子供孕むやることがあるってのはその通りだ」
「だからあなたも」

 と、しな垂れかかられると、いつの間にか持っていた錠剤を二粒、口へ押し込まれた。整腸
剤のような味だった。

「なんだ、これ」
「精子の活動を抑制する薬。即効性よ。ただ、なぜか液の量は増えるけれど」

 さすが紐緒。どんなことにも余念はないか。
 さて、ここまで来たらあとはもう本能に任せるだけだ。
 俺は紐緒を無言で押し倒すと、一回出してもいきり立ったままだったペニスを陰唇に押し当
て、何度かスライドさせて行為のはじまりを伝える。と、彼女の腰が揺れて受け入れの合図を
示した。
 それに従い、俺は深くあてがったペニスに、体重をゆるやかにかけて紐緒の中へ侵入してい
った。
 ペニスが、ざらついた肉壁に支配される。
 下半身に痺れをともなった快楽がもたらされ、腰のグラインドが促進される。その欲望にか
まけて俺は紐緒を貪りはじめた。
 一突きごとに共鳴のようなものが下半身から全体へと伝わる。
 湿った音が、時の止まったような空間へ満ちて、それはさらに欲望を加速させてくれる。俺
と紐緒は言葉にならない言葉をあげながら、ベッドの上で浮き沈みを繰返した。
 汗と粘液にまみれた肉のこすり合い。
 紐緒は原始的だったり本能的な行為を嫌うが、それが性行為に溺れてあえぐというのは、な
んとも背徳感のある光景だった。
 もっと見たいと思い、俺はペニスの出し入れを繰返しながら、ゆっくり頭を彼女の耳元へや
ると、精神と行動が矛盾している事実を意地悪にささやいた。
 すると

「い、いわないでぇ……」
243名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:17:41 ID:35kM2U3A
 紐緒は、赤子がイヤイヤするように首をふる。
 自分でも気づいていたのだろう。
 しかし結局のところ、精神と行動が矛盾するのが人間という生き物である。ただ、彼女のよ
うに理想が高い人間はそれを認めたがらないものだ。
 こういう時は、そこを徹底的に攻めてやるといい堕ち方をしてくれる。
 俺も腹が黒い。
 しばらく言葉責めを続けると、挙句に性感が最大に高まっていった。
 その到達点あたりで、

「いけ、紐緒……!」

 あえて命令する。
 そのプライドを踏みにじるような言葉が、逆にトリガーになったのだろう。紐緒は金切り声
をあげ達していった。
 それを耳から吸収した俺も同時に、ペニスが周りの肉壁を押して膨れあがるような感覚を受
けて放出をはじめた。
 例の薬が効いているのか、二発目だというのに最初より遙かにその量は増していた。
 紐緒に腰を押しつけたまま、気が遠くなるような時間と錯覚したほどの間、白濁した液を注
入し続けてから、俺はようやく体を離せた。
 ペニスの先が糸を引いている。
 すこし息も上がっていた。
 見れば、紐緒も放心したような様子でベッドの上に転がって、細い肩で弱々しい呼吸に揺れ
ていた。
 俺はその背を抱きかかえる。

「大丈夫か」
「ハァ……はあっ……え、えぇ。問題、ないわ。これぐらいのことで、私は、倒れないわよ」
「いやもう倒れているんだが」
「うるさいわね。少し休んだら、続けるわよ。自分の限界を知っておかなきゃならないわ」
「こんなことにまで研究心を捧げるなよ……」
「いいから、言われた通りにしなさい」
「へいへい」

 と、結局命令されて、俺は三度ベッドに沈んでいくのだった。

・・・

 ……翌月。
 あの災難を経ても、俺も紐緒も特に表面は変わらず過ごしていた。
 いつもの通り、きらめき高校の厄介者である。
 今日も朝を起きれば登校だ。
 ちなみに自分の誕生日だが、最近は嬉しくも何ともない。
 自分がこの世で生きなければならない事が決定した日をめでたいなどと思うのは、相当に頭
の方がめでたいのだとしか思えない。
 とりあえず、年齢を書くとき間違えないようにしないとな、ぐらいを注意しつつ俺はいつも
通りジェベルのエンジンをかけに、家の外へ出る。
 しかし事件が起きた。
 駐輪していたはずのジェベルがないのだ。
244名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:18:11 ID:35kM2U3A
「まさか」

 嫌な予感が頭をよぎる。そういえば、ここしばらくバイク窃盗団がうろついているとか、耳
にしたような……。
 防犯は紐緒の知恵も借りて、そこらのチンピラが盗れるものじゃなかった。ということは。
 考えた瞬間、俺の心は大憤激と大諦観ふたつの波がせめぎあうように打ち消し合った。
 目の前の現実が全てだ。
 盗られた。
 畜生。
 だが騒ぎはしなかった。
 なぜなら、プロの窃盗団に盗られたものはあっという間にバラされ、船に積み込まれ、アジ
アのどこかへ持っていかれてしまうことを知っていたからだ。
 警察に連絡したところで、無駄だ。
 あいつらは威信に関わった時以外、まじめに仕事をしない。
 そのうえ、普通自動車と違って「財産」の扱いがなされない軽自動車(バイクも行政上はこ
れに含まれる)は、盗難への対処も軽いから余計にどうしようもなかった。
 たとえ五〇〇万円のバイクであってもだ。

 だが、俺がただ泣き寝入りすると思うなよ。
 こそ泥風情どもめ。
 これから俺は紐緒の片腕として研究に勤しむ傍ら、バイクを盗難しようと企む輩を瞬時に滅
する最強無比の防犯装置を開発してやる。
 ああいう、法で縛れない、あるいは司法が放置して縛ろうともしない連中を叩くには、威力
をもって応じるしかない。
 それをやると罪になる?
 黙れ下郎。紐緒閣下が作らるる新帝国に、腐りきった既存の法なぞ意味をもたぬのだ。
 いまにみてろよ。路上にその屍をさらしてやる。

 こうして、朝から最悪のイベントを受けた俺は復讐を胸に誓い、久しぶりに歩きの登校を実
践した。
 やがて授業が終わり、さて今日はどう部室に赴いたものか……と考慮していると、珍しいこ
とに紐緒が俺の教室へとやってきた。
 どういう風の吹き回しだ?
 思っていると、紐緒は側にきて俺を見た。

「いたわね」
「いたぜ」
「早く部室に来なさい。見せたいものがあるわ」
「……? わかった。だが今日はバイクで来てない。トラップのスイッチ、オフっておいてく
れないと行けないぜ」
「だから、こうして出向いたんじゃない。早く来るのよ」
「へいへい」

 手を引かれて俺は部室へと移動していく。
 その光景を、他の生徒たちは恋仲にある同士、ではなく、あわれにも悪魔に捕えられ連行さ
れる生贄、と見ていたようだった。
 しかし部室へ入った直後、そんな記憶はふっとんだ。
 なにやら見慣れない、アキラにでも出てきそうな珍妙なカタチの屋根付バイクが、そこにあ
ったからだ。
245名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 14:20:45 ID:35kM2U3A
「なんだ、これ……?」
「誕生日プレゼントよ。あなた、今日でしょ」
「いや、そうだが」

 話を聞くと、このバイクはたまたま開発した小型車両用搭載装置の取付対象を選定していた
ら、俺の影響で二輪への造詣が深かったために制作したプロトタイプで、その名も、
「大陸蹂躙オートバイ」らしく、そのテストパイロットを勤める権利を誕生日プレゼントにく
れたらしい。
 和訳すると、多分にツンデレ要素を含んだスーパーバイクのプレゼントなのだそうだ。
 水素エンジンを積み、新開発の分子結合膜発生装置とやらで無敵の装甲に覆われているらし
く、見た目はただの屋根付バイクでも、戦車以上の堅牢さを誇り、オートジャイロコントロー
ル機能で転倒は無縁かつ、機動時には側面まで殻で覆われ、空爆の中や地雷地帯も軽く突破で
きる。
 そうだが、まあ例によってトバシだろう。
 だいたい起動すると、明らかにホンダエンジンの音がする。
 今時、内燃機を使うのはつまらない脳みそなんじゃないのかよ。
 しかしバイクとしては本物らしく、ちゃんと走るし、曲がって止まるようだ。これを造るの
には相当、手間ひまと金がかかったに違いない。
 盗まれたジェベルのこともあるし、こりゃ有頂天にも昇るようなプレゼントじゃないか。

「ありがとう紐緒。最高のプレゼントだ」
「と、当然の反応ね」
「照れるなよ。俺はこんなに喜んでる。本当、随分と凝った造りだし……」

 変わったコンソールパネルをしげしげと覗き込むと、中央にやたら目立つ、丸い突起がある
のを発見した。ハザードか?

「ん、なんじゃ? この赤スイッチ」
「……! だっだめよそれは!! じばく」

 爆音。
 轟振。
 火炎。
 記憶はそこまでで止まっている。
 その時の外の光景。
 後に、紐緒と仲良くぶちこまれた病室のテレビで、科学部室のあったところから、轟々と膨
大な噴煙と粉塵を撒き散らしながら、倒壊していくきらめき高校の姿を繰り返し見せられるこ
とになるのを、俺はまだ知る由もなかった。


終わり


ちょっと尺を考えなさすぎだった。失礼。
246名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 18:18:35 ID:Hl83Qx3n
っ30リッチ
247名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 18:41:39 ID:dhwjncu5
面白かった。まさに文豪。

っ30リッチ
248名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 05:50:15 ID:0E7VUFKX
GJ!
かわいいよ紐緒さんかわいいよ
249名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 17:27:13 ID:exq5hN7c
250名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 18:37:38 ID:QiszzUak
荒らしといえどもちと吹いたw

ガチホモ注意
251名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 22:52:26 ID:EZ5p5vFi
>>158みたいな短くてエロいのももっと見たい
252名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 19:47:17 ID:gCaITt5/
背徳メモリアル2 女教師の憂鬱
ttp://www.d1.dion.ne.jp/~tota/tokimemo/kasumi01.htm
253名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 06:59:16 ID:NF1AmnzB
ここってエロなしでも良いの?
エロイの書けない
254名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 08:06:24 ID:wO6Q3K2c
俺はエロ無しでも読んでみたいけど
他の奴は?
255名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 10:35:08 ID:It5hRsPA
エロなしでもいいよ
256名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 10:36:28 ID:JLOHvmft
とりあえず注意書き&NGワード設定必須。
NGワードはタイトルにして、名前欄を使うといいよ。
257名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 11:15:56 ID:NF1AmnzB
>>254-256
ありがと

そんじゃちょっくら頑張ってみる

>注意書き&NGワード設定必須
これはどういうこと?

>注意書き
エロありませんってこと?
>NGワード設定必須
SSにタイトルつけて名前欄に入れればいいの?
258名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 17:14:23 ID:oSOQaIP3
>>257
256じゃないけど、その認識でいいよ

よし、紳士スタイルで待機するか
259名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 19:45:12 ID:Zx9C//iR
郡山先輩を床に転がしてまんこを素足でスパッツの上からぐにぐにしたい
260名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 15:58:42 ID:ZhDiq8cz
雪が降ってきた
全裸・正座の待機は辛いな、さすがに
261名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 21:27:33 ID:GIKKECJJ
>>245
死人がでねえか?wwwwまぁ乙
262名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 21:09:32 ID:YOWdVx0Z
>>260
俺の音符柄のネクタイやるよ
263名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 01:30:48 ID:yNFCSk3l
>>260
しょうがない、俺は靴下を
264名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 09:29:23 ID:o5IUMfII
>>260
このシルクハットいらねえからやる
265名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 10:19:19 ID:Y79a7WFV
>>260が変態道まっしぐらな格好に……
仕方ない、俺の皮の鞭やるから運動して暖まると良い
266名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 14:35:16 ID:5dy6znWl
>>260
運動するならポリエステル製の黒ブルマやるよ。
ちゃんと新品だ。
160サイズだから充分穿けるだろ。
267名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 23:29:54 ID:NIe5Qbvp
オマエラww
あんまり>>260を甘やかすな
ったく…>>260
ほら、俺のコート貸してやるから羽織れ
暖かいよ
268名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 23:47:16 ID:OeDqwWT9
ネクタイ
靴下
シルクハット
皮の鞭
黒ブルマ
コート

まともなものがほとんどないな
269名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 06:57:16 ID:GYMMrDzx
さぁこい
270167:2010/02/17(水) 20:21:36 ID:WCFCiv7b
取り合えずはエロ無しの序文を
それでも22KBもあるんだがね

では投下開始
つぐみ×文豪主人公
271167:2010/02/17(水) 20:22:22 ID:WCFCiv7b
「じゃあ部長、お先に失礼しますね」

「うん、お疲れ様」

「お疲れ様でした」
放課後の図書室は、薄手のカーテンの越しに差し込んだ西日により茜色染まっていた。
ドアを僅かに開け、廊下から顔を出した状態で挨拶の言葉を言う後輩に、私は労いの念を込めて返事をした。
放課になってから既に二時間が経っている。
部活としての活動が少ない文芸部にしてみれば、この時間まで図書室に残っている事は珍しい。
それは私、語堂つぐみも例外ではなく、去年の今頃は先程の後輩のように帰路に付いている筈だろう。

「じゃあ私、戸締りの確認してくるね」
腰掛けた椅子から立ち上がり、部長としての職務を遂行するべく、あまり必要性は感じられないものの唯一の同室者に声を掛けた。

「あいよ、了解」
私の言葉に、少しの空白の後生返事を返す男子生徒は、文芸部副部長にして私の恋人。
こいつから告白され、私がそれに返事をし、付き合い始めてからもう半年が経つ。
ノートパソコンに向かい、忙しなく指をキーボード上で動かしている。
普段は人当たりが良く、後輩達にも慕われているこいつは、いざ創作に没頭すると途端に押し黙り無愛想になる。
自己紹介の際、自らその事を冗談交じりに話すが、それが事実である事に最初は皆が驚かされる。
事実、私もそうだった。
人から一定の距離を取ろうとする私に、こいつは自分から近付いてきた。
そして気が付いた時には、放課後は毎日こうして図書室で過ごし、休日は二人っきりで過ごしていた。
因みに、それが一般にデートだといわれる事だと気付くのには大分時間が掛かった。

「司書室も問題無しだったわ」

「そうか」
戸締りの確認を終え、私は再び椅子に腰を下ろしながら、やはりあまり必要性の無い報告をした。
こいつは暇を見つけては、こうやって文章を書き続けている。
現役高校生でありながら、出版社から担当編集者を宛がわれているなど余程の事だ。

「………………」
そして私は、そんなこいつの顔を眺めるのが楽しくてしょうがなかった。
普段と打って変わって眼つきは鋭くなり、表情は落ち着き払う。
西日に染まる顔に、私の鼓動は高鳴った。
272167:2010/02/17(水) 20:23:12 ID:WCFCiv7b
「………良し、今日はこの辺にしとくかな」

「………………」
腕時計に一瞬視線を向け、慣れた手付きでデータを保存するこいつは、直ぐに普段の表情へと戻った。
このギャップに、私は恋をしたんだと改めて思う。
そしてこいつのそんな表情を知っているのは私だけ。
見つめているだけで、こんなにも幸せな気持ちになれるのとは、去年の私は露ほどにも思っていなかった。

「つぐみ? どうかした?」

「………………」
部長だから、こいつの居残りに“仕方なく”付き合っている。
建前上のその理由は、我ながら無茶なものだと理解しているがこの行為は止められそうに無い。
後輩達からたまに冷やかしもされるが、恥ずかしいだけであまり嫌ではなかった。

「おーい? 聞こえてるか?」

「………えっ?」

「調子でも悪いのか?」
耳に心地良く響く声が、私の意識を思考の中から現実へと引き戻した。
心配そうな表情で、私の顔の前、視線を横切るように手を振っていた。
それに気が付かないほどにこいつの事を考え込んでいたのかと思うと、急に恥ずかしさが込み上げてきて顔が真っ赤に染まった。

「な、なんでもないわよ」
それを誤魔化してくれる差し込む西日に感謝しつつ、私は立ち上がり机の上に置いていたカバンを手に取った。
空になった二つのお弁当箱と、数冊の本しか入っていない私の鞄は軽い。

「まさか熱でもあるんじゃ?」
私を追うように立てあがったこいつは、身体を乗り出して私の額に手を伸ばした。
20cm以上ある身長差の所為で、頭を撫でられている感覚に近く、一層恥ずかしさが増す。

「大丈夫………よ」
去年の私だったら、簡単にその手を振り払えた。
だが今はそんな事は出来ず、ただその感触に身を委ねるだけだった。

「確かに熱は無いようだけど」

「あっ……」
前髪を持ち上げながら離れていくその手に、私は名残惜しさからか声を上げてしまった。

「本当、大丈夫か?」

「大丈夫だって………さ、帰りましょう?」
やはり心配そうに声を掛けてくれるこいつに、私は視界を伏せてそれを否定するだけで精一杯だ。
ポケットの中の図書室の鍵を握り、回れ右。
そのまま一足先に廊下に向かう。

「あぁーッもぉ!」
急ぎドアを開け、廊下へ。
追いつかれる僅かな時間で落ち着こうと努力したものの、顔の火照りは一向に弱まらなかった。



─────────────────────────────────────────────────────────────────────
273167:2010/02/17(水) 20:23:39 ID:WCFCiv7b
そんな幸せな毎日を過ごしていたある日の事だった。
いつも通り昼休みに図書室の簡単な掃除をしていると、あいつの特等席の下に小さな黒いUSBメモリーが落ちているのを見つけた。
図書室には専用のパソコンがあるが、古い上に確かUSBのスロットが壊れている筈。
そうなるとあいつの物である可能性が高いが、生憎使っているところを見たことが無い。

「………みんなに聞いてみるかな」
恐らく文芸部員の物だろうと思い直し、ポケットにしまい込んだ。
しかし、鳴り響くチャイムの音を聞き、教室に戻る頃にはその存在の事など忘れてしまった。
そしてそのUSBの中身を、好奇心から自宅のパソコンで確認してしまった事が、私とあいつの関係を一層深める事になるとは、この時は思いもしなかった。



─────────────────────────────────────────────────────────────────────
274167:2010/02/17(水) 20:24:23 ID:WCFCiv7b
「………………」
思考停止───再起動───再停止───再起動───………
予想すら出来なかった出来事に、私は自分の思慮の無さを怨むんだ。
部活の時に皆に聞いていれば良かったのだと、今更に後悔。
USBメモリーに入っていたデータはテキストデータの入っていると思われるフォルダが二つだけ。
一つ目のタイトルは“無題”、二つ目は“無題2”、どちらもパスワードの認証を必要としていた。
そこで止めておけば良かったのだ。
他人に見られたくないからこそ、パスワードで鍵を掛けていたのだから。

「………………これって」
因みに、“無題”のパスワードは私の誕生日だった。
中身は容量にして360KBに及ぶ、膨大な量のテキストデータ。
その内容は、一途な乙女心を描いた小説。
徹夜して読んでしまった程に、丁寧な描写が読み易い。
ここまで癖の少ない文体で、これだけの文章を書ける人間を、私はこの学校では一人しか知らない。

「………………私、よね?」
劇中に登場する学校や地名、大半の登場人物名はどこかで聞いた事が有るようで無い。
だが主人公の少年と、その少年に好意を持つが素直にそれを表現できない少女の名は、明らかに見覚えがある。

「語堂………つぐみ」
停止しながらも、思考は何とかその文字を読み取り、理解しようとした。

「………………………あの、馬鹿ッ!」
顔が急激に熱くなるのが良く分かり、それどころか身体中まで熱くなってくる。
歯の浮くような台詞に、恋愛小説としては満点の表現。
これがベストセラーとして書店に並んでいれば、私はきっと買ってしまっているだろう。

「明日絶対に………! ぜ、絶対に………」
言い切らぬうちに言葉は弱まってしまった。
これの作者であろうと予測される人間の顔が脳裏をよぎる。
そして顔は一層熱くなる。
私は溜まらず立ち上がり、綺麗にメイキングされたベッドに倒れこんだ。
枕に顔を埋め、先程読んだ文章を頭から消し去ろうと努力するが、どうもそれは無理な相談だったようだ。
頭の中では先程呼んだ文章が描いた情景が容易に映し出され、鼓動を高める台詞が丁寧に再生される。
その度に足をバタつかせたり、枕を顔に当てたまま左右に軽い寝返りを打ってみたりしたが、やはりどうにもならない。

「うぁ………うぅ〜………」
こんな状況でもあいつに“会いたい”と思う私は、自分自身を恨めしく思う。

「明日どんな顔で会えば良いのよぉ」
憂鬱とはまた違う倦怠感に苛まれた私だったが、決して嫌な感覚ではなかった。

「取り合えず問い詰めて………」
自分にそう言い聞かせ、起き上がる。
視界に入った時計が指し示す時刻は、既に深夜三時。
三時間も眠れば、明日の学校はなんとか乗り切れるだろう。
電源を落とそうとパソコンに向かうと、どうしてももう一つのフォルダが気になってしまった。

「違う………? うん、今日は寝よう………」
試しに一度だけダブルクリックしてみるが、やはりパスワードの認証を求められた。
私の誕生日を入力してみたが、幸運は二度続かなかった。
翌朝、私は夢にまで羞恥心を煽られ、一睡もした気がしないまま学校へと向かう事となってしまった。


─────────────────────────────────────────────────────────────────────
275167:2010/02/17(水) 20:24:59 ID:WCFCiv7b
「部長、大丈夫ですか?」

「寝不足なんだそうだ、そっとしといてやってくれ」
余程顔色が悪いのか、後輩達は口々私を気遣う言葉を掛けてくれる。
だが私にそれに答える余裕が無く、あいつが代わりに状況説明してくれている。

「………………」
机に突っ伏し、あいつの顔が見えない様に両腕に埋めている。
朝一で心配されてしまってから、ずっとこうして私の傍を離れずになにかしら世話を焼いている。
やめてと言う事も出来ず、されるがままにしていた。

「………駄目そうだな、こりゃ」
そんな言葉と共に、パソコンの電源を落とした時の電子音が聞こえた。
そういえば、あいつも今日はどこか様子がおかしい気がした。
───それは当然かもしれない。

「悪いけど今日はもう帰る事にするよ、戸締り、宜しくな」

「………?」
私の頭の上を通り、何かが後輩へと投げ渡された。
それが図書室の鍵である事はなんとなく理解できたが、それが何を意味するのかまでは思いつかなかった。
その内に向かいの席から。あいつの気配が私の横へと移動してきた。
何なのだろうかと思いつつも顔を上げずにいると、不意に膝の裏にあいつの腕が差し込まれた。

「………え?」
思わず突っ伏していた顔を上げると、息の掛かる距離にあいつの顔があった。
私は抱き上げられていた。
それも所謂、お姫様抱っこで。

「よし……じゃ、お先」
私の鞄も器用に持ち、いつもと変わらぬ速度で歩き出した。
そんなこいつに後輩達はなんの疑問を抱かないのか、普通に挨拶していた。

「先輩、転んだりしない様に気を付けてくださいね?」

「大丈夫だって、任せとけ」
なんだろうかこの状況は───こいつがこうする事が当たり前の雰囲気だ。
276167:2010/02/17(水) 20:25:31 ID:WCFCiv7b
「ちょ………なにやって………」
思わず声を出したが、自分でも驚くほどに弱々しい声だった。
睡眠不足と言っても、たった一回徹夜しただけなのに………。

「無理すんなって、どうせ今日はバイトにつぐみの家に行くんだから」
そう言って、こいつは廊下へと出ようとドアを肩で押し開けた。

「こ、こんな格好で家まで行くつもり?」

「仕方ないだろ、歩ける状況じゃないんだしさ」
背後に後輩達の視線を感じながら、歩き出そうとするこいつは特段恥ずかしがる様子は無い。
放課後とはいえ、校内には多くに生徒がいるし、そもそも家の近くなどは買い物客やら学生やらで込み合っている。
明日の学校で、噂を囁かれる事は間違いない。

「大丈夫だから………! あ、歩けるから………!」

「………そうか?」
それは流石に恥ずかし過ぎる。
言ったら素直に降ろしてくれた───何故か残念に思っている自分がいる。

「……っと……」
支えれながらも、何とか立てる。
これならなんとか歩いて帰れる筈だ───が、やはり何か物悲しさを感じる。

「………覚束ないな」
そう聞こえたかと思うと、あいつの右手は私を抱きしめるように肩を掴み、空いた左手を私の左手と繋いだ。
ダンスでも踊り出しそうな様相だ。

「………………」

「これなら倒れそうになっても大丈夫………ん? どした?」
恐ろしく歩きにくい事と、お姫様抱っことには遠く及ばないにしろ握った手が恥ずかしい事は一切気にしていない様だった。
歩く度に肩を支える手の感触を感じ、背中には寄りかかりやすい胸が当たる。
お姫様抱っこよりも、こいつの事を感じられる。

「………別に………」
そう呟き、私はわざとゆっくり歩き出した。
そんな私の歩調に何も言わず合わせるこいつを背中に感じながらの帰宅は、普段の倍は時間が掛かった。

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
277167:2010/02/17(水) 20:25:55 ID:WCFCiv7b
帰宅して直ぐ、私はベッドに寝かされていた。
着替えはお母さんに手伝ってもらい、今は着慣れたパジャマ姿だ。
カーテンから差し込む夕日が、薄暗い部屋を赤く染めている。

「………はぁ」
近道だからと店側の入り口から入る事になり、お客達の視線が集中するのが良く分かった。
カウンターからはお父さんが飛び出し、そのお父さんに呼ばれたお母さんは厨房から遅れて現れた。
状況を説明するあいつの言葉を聞いて、僅かに二人は安堵したように息を吐いていた。
手を繋いで歩いてきた事を一切気にする様子は無かった。

「信用し過ぎじゃないの……?」
私のそんな呟きは、見上げた天井に吸い込まれた。
あいつは一年以上、私の家の喫茶店でアルバイトをしている。
今ではアルバイトとは思えないまでの働き振りだ。
その点、お父さんは“店を任せられる”と冗談交じりに言うほど信用しているし、お母さんも私が休みの日にあいつと遊ぶようになってから、何故だかあいつを信頼している

ようだ。

『いらっしゃいませ………』
街の喧騒の中に、あいつの声が聞こえた。
ほんの一瞬聞こえた声に、私の鼓動は高鳴る。

「はぁ………」
二度目の溜息も、やはり天井へと吸い込まれて消えた。

『ありがとうございました………』
寝付くまでに随分時間が掛かったが、私はあいつの声を聞きながら眠りに落ちた。
夢にまでアイツが出てきたことに、あまり驚きはしなかった。

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
278167:2010/02/17(水) 20:26:18 ID:WCFCiv7b
いらっしゃいませ………(どうしたもんかな………)」
慣れに慣れた接客用語が、淀み無く口から出る俺は、きっと接客業に向いているんだろう。
そしてある程度の作業や、簡単な会話ならば意識の外で出来る事は、物書きの端くれとして何よりもありがたい特技である。
普段からこうして脳内で物語を作っては、時間を見つけて文字として形にする。
因みに、つぐみが学校休んだりすると、授業中すら脳内はフル回転している。

「ありがとうございました………(一昨日の夜は確かにあった筈だが……)」
空いたテーブルの上に残されたカップやら皿やらを回収しながら、俺は思考を巡らせた。
一昨日の夜───あった。
昨日の朝───制服の胸のポケットに確かに入れた。
昨日の昼休み───ここでない事に気付いたんだ。

「コーヒーが二つ、……かしこまりました(そうなると始業前に図書室に行った時に……)」
何気なく行動していたからこそ、おぼろけになってしまった記憶を呼び覚ますため、一連の行動を脳内シュミレートする。

いつも通り、俺は指定席に座った。
そしてUSBをノートパソコンに繋ごうとして───学が現れたんだ。
誤魔化しようはいくらでもあったが、USBの存在自体に気付かれないほうが穏便だと考えて………。

ここで思考が一旦途切れた。
確かその後、学と“スラッシュダークアドベンチャー”なるエロゲの話題で盛り上がって───始業のチャイムが鳴ったんだ。
だから俺は学に急かされながらノートパソコンを持って───ここか?
となると図書室の机の下か、引き出しの中か。
見当が付いたところで別の問題が鎌首を擡げた。
仮に落としていたのだとすると、確実にある人物に発見されている筈だ。
一番見られてはいけない人物に。

「お待たせしました……ごゆっくりお寛ぎ下さい(……最悪だ)」
導き出された結果にげんなりした俺は、その後のバイトの全てを言い訳を考える事に費やしたが、結局言い訳は思いつかなかった。


─────────────────────────────────────────────────────────────────────
279167:2010/02/17(水) 20:26:48 ID:WCFCiv7b
「………無い、な」
早起きは三文と得と良く言うが、今日に限って言えばあの諺は嘘になる。
顔は知っているが名前が思い出せない用務員を急かし、俺は開けてもらった正面玄関から人気の無い校舎に駆け込んだ。
教室へは脇目も振らず、一直線に図書室へと向かう。
こんな事もあろうかと用意しておいた図書室の合鍵を懐から取り出し、直ぐにでも解錠せんと片手に握り締める。
正面玄関から数分と掛からずに図書室へと到着した俺は、荒れた息を整える時間すら惜しみつつ、薄暗い室内に飛び込んだ。
念のため鍵を内側から掛け、鞄を手近にあった椅子に置き、予め用意していたLEDライト点灯。
机の下や、机と壁の僅かな隙間を虱潰しに探してみるが、お目当ての物は一向に見つからない。

「………………はぁ」
───最悪だ。
パスワードを設定していたのだから、おそらく中身を見られる事は無いはずだ。
テキストデータを見たいが為に解錠ソフトを使うような暇人はいないだろう。
そのままフォーマットされてしまえばそれでも構わない。
学辺りが拾って画像保存用に使われようと、当座の危機が去ってくれれば取り合えずは良しとする。

「俺の大作が………」
元々公表する気は毛筋ほども無かったが、それでも一月以上かけて書き続けた文章を失った事は大きな損失だ。
長い溜息を搗きながら、俺は指定席に腰を下ろした。
上を見上げ、再び溜息を搗く。

「………書き直すか」
俺は暫くそのまま焦燥感を噛み締めていたが、直ぐにポケットから予備のUSBを取り出した。
元々溢れ出た思い(世間一般では妄想と言うが)を書き留めだけに近い為、時間は掛かるが書き直すことは可能だ。
時計を見ると、始業まで優に一時間ある。
ならばと自らを奮い立たせ、置いておいた鞄からノートパソコンを取り出す。
数十秒でディスプレイが青く染まり、起動パスワードの入力と同時に独特の起動アラームが図書室に響いた。

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
280167:2010/02/17(水) 20:28:44 ID:WCFCiv7b
………良し、と」
手始めにUSBをフォーマットし、フォルダを二つ作る。
“無題”“無題2”
パスワードを入力せずに見れるので、こうして簡素な題名となる。
次いで閲覧権限としてパスワードの入力を義務づける。
普段なら、一度背後に人が居ない事を確認してからパスワードの入力・認証を行うが、誰も居ないだろうという考えが頭にあったせいでそれを行わなかった。
そして焦燥感のせいもあったのだろう、思考が単純化していたようだ。
思えばそれが一番の失態だった。───20090420
その数字を入力するたび、あの時のやり取りを思い出す。

『誤解も六階もない!真希に近付く奴はタダじゃおかないんだから!』

「確かに星川さんは可愛いだろうけど……」

「……けど?」
次いで二つ目のパスワードを入力する。───20090421

『でも、それと真希のことは別だからね───あんたの行いは私がチェックしてるからね〜。ふふふ、覚悟しときなさい』

思えば第一印象は別として(部活での初めての会話は少なくとも友好的ではあった)、こんな出会い方はそうそう無いだろう。
その時の言葉に逆らう様に、星川さんを差し置き部活で会話を続け、休日はデートに誘った。
その結果、俺はその少女に惚れ落ちていた。
惚れた弱みとよく言うが、全く以って致命的な弱みだ。
そうなってしまうと、その少女の一言一句が、一挙一動が、愛おしくて仕方が無い。
気がつけば、その少女の両親が経営する喫茶店でアルバイトを始めていた。───20100302
最期のパスワードは、俺がその少女に思いを伝えた日。
良くもまぁあんな恥ずかしい言葉が思い付きで出たものだと、後で自分自身に驚いた事が懐かしい。

「何て言うのかな……星川さんは確かに可愛い、けど俺の中ではそれで終わりなんだよ」

「……終わりって?」

「感情が終わるってことさ。俺が可愛い以上の感覚を抱いたのは、後にも先にもつぐみだけだからさ」

「……そう、なんだ」

「そうそう……告白してキスの返事をされた時なんか夜眠れなくて……」
───待て、俺は誰と話している?
俺の中で寝起きのはずの理性が大声を張り上げた。
勢いに任せ振り返ると、見知った顔の少女───語堂つぐみが、俺の直ぐ背後に立ち尽くしていた。

「……おはよう」

「おはよう、今日はまた早いわね」
恐ろしく視線が冷たい。
沈黙に耐えかねて俺の挨拶に、間髪入れずに返ってきた返事もやはり冷たい。

「あ……あぁ、ちょっと野暮用があってな……」

「これを探してた……とか?」
差し出された手には黒いUSB──俺が捜し求めたものだった。

「そんなもんは……知らん、始めて見たよ……」

「そう……ちょっとパソコン、貸してくれない?」
俺の精一杯の虚勢は、状況を悪い方向へと持っていくばかりだ。

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
281167:2010/02/17(水) 20:29:14 ID:WCFCiv7b
───20090420───2009421───20100302
淀み無く打ち込まれる三つの数字。
一度見ただけでよく覚えたなと関心しつつ、今後を考え絶望した。
“無題”を見ずに“無題2”を見ようとしたことから、既に“無題”には目を通したと言う事だろう。
つまりは、USBの持ち主が誰であるのかも知っている事になる。

「………終わった」
俺の呟きにつぐみは何も答えなかった。
画面一杯に開かれたフォルダの中身は、その全てがテキストデータ。
平均して25KB超のそのデータは、“無題”の後日談とでも言うべきだろうか。
[図書室にて]──[デートの帰りに]──[放課後・教室]──[メイド服]──[アミューズメントスポット・プリントシール機の中で]……etc.
数あるファイルの中からつぐみは[子作り]なるフォルダをクリックした。

「………ふぅん」

「………」
回れ右で学校から去りたい気分だ。
題名は端的に内容を表している。
言ってしまえば、俺とつぐみが愛し合う様を忠実に描いた──官能小説だ。

「成る程ねぇ……」

「………」
つぐみの意味深な言葉に俺は何も答えない。
答えられない。

「………あんたさ」

「すまん」
あぁ………もうこれしかない。
背筋を伸ばし、腰を90°曲げる。

「最初は“無題”の方を書き出したんだが………気が付いたら……」

「………………」
弁明のしようが無い事は百も承知だが、理由を説明しなくては始まらない。

「若気の至りと言うか……妄想の類だ。……つぐみ怒る気持ちは良く分かる。だからそのUSBは壊すなり初期化するなりして構わ……」

「………別に怒っては無いわよ」

「………あ?」
予想すらしていなかった言葉に、俺は間抜けな声を上げてしまった。

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
282167:2010/02/17(水) 20:29:35 ID:WCFCiv7b
「だから、別に怒ってないって言ってるのよ」

「………………本当に?」

「本当に」
そこまで言われて、初めて俺はこちらに視線を向けるつぐみに顔を上げた。
背凭れのない椅子に腰掛けたまま、こちらを正面に見つめていた。
先程まで無表情の極みにあったつぐみだが、もう普段と変わらない表情になっている。

「いや……だが……」
───軽蔑しただろう?
肖像権侵害及びセクシャルハラスメントに該当するであろう行為だ。
少なくとも嫌われて当然なのだが……。

「……ねぇ、ちょっとしゃがんで」

「あ、あぁ」
浮んでは消えるそんな疑問に思考の大半を費やしていた俺は、言われるままに膝を曲げ、身を屈める。
そして丁度、つぐみの顔と俺の顔が同じ高さになった時。

「その高さで良いわ」
そう言われ、俺はやはり言われたとおりに動きを止める。
一体何なのだろうかと考えていると、不意につぐみが立ち上がった。
前傾姿勢だった俺は、反射的にぶつかってしまうと考えて身を上げようと背中に力を入れた。
しかしその力は、後頭部に回された細くて小さい手によってかき消された。

「ん………」
そして唇に暖かく、柔らかい感触の何かが触れた。
鼻腔には石鹸の良い香りが滑り込んできた。

「んんっ……っは……!? つ、つぐみ?」
その柔らかい感触が、つぐみの唇であることに気付いたのは差し出された舌に驚き、顔を逸らせてしまった時だった。

「……こういうの……えっと、ディープキス……だっけ? したいんじゃなかったの……?」
重力により断ち切れた唾液の橋を見つめ、口元についた唾液を指で拭いながらそう言うつぐみの頬は赤らんでいた。
肩を上下させ息をしているその姿に、俺はどうしようもなく“抱きしめたい”と思った。
思えば、告白の返事代わりにされた頬へのキスが一番の出来事かもしれなかった。
それ以上の行為に及ぼうとは何度も思ったが、妙に理性的な俺の思考はそれを許さなかった。

「そりゃ……だからそれを描いたわけだから……」

「……このぐらいだったら……別に私は構わないから……さ?」
そう呟くと、つぐみは立ち上がった。
呆気に取られていた俺は、それを追うように屈んだ背筋を伸ばそうかとしたが、再び後頭部を抑えれらた。
二回目(通算では三回目だが)のキスは、俺の理性を破壊するには十分な威力があった。
不器用ながらも舌を絡めようと、懸命に俺の唇を舌でつつくつぐみに、俺は───

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
283167:2010/02/17(水) 20:31:36 ID:WCFCiv7b
主人公選択肢
・今まで以上の愛らしさを感じた。
・理性の束縛を脱した。

どちらかで行為に及びます
>>260が風邪をひいていない事を願いつつ、序文投下完了です
284名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 23:49:10 ID:DGK8Boox
>>283
文豪GJ!
過度なエロに走らなくても、良さそうな感じなんで、
選択肢は上段がいいかなぁ
285名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 01:00:19 ID:TcuUXD3n
神が現れたぞ皆の衆!
 
 
個人的には下選択一確なのだが…
どちらでもよいです
286名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 01:05:40 ID:OKVsZuhY
神よありがとう

GJとしか言えない
287名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 22:12:56 ID:zBbufpN3
リアル文豪持ちが来たと聞いて!
つぐみんが凄く…可愛いです

選択肢はいい意味で困るなコレ
筆の進むままにやっちゃって下さいw
288名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 02:40:18 ID:cEQJRRMR
>>283
GJ!!選択肢は個人的には上を推したい。
あと一つわからないんだけど、フォルダは二つなのにパスワードが三つあるのは何故?
一つのフォルダに一つのパスワードじゃなくて、
三つ入力しないとどちらのフォルダも開けないってこと?
289167:2010/02/19(金) 13:28:10 ID:yu/sE0C2
>>288
一つ目は健全なんでパスワードの認証は一回だけ
二つ目は三回認証を要求されてるんです。

分かりづらくてすいません……
290167→283:2010/02/19(金) 15:41:09 ID:yu/sE0C2
勢いで書き上げたんで早速……
もう片方も書き上がり次第投下しますので……
291283:2010/02/19(金) 15:44:08 ID:yu/sE0C2
・今まで以上の愛らしさを感じた。


無意識の内に、俺はつぐみの背中に腕を回していた。
僅かに困惑した表情が見えたが、そんな事はどうでも良かった。
“愛おしい”
単一の感情に、俺は完全に支配されていた。

「ちょ……ちょっと……?」
困ったような声を上げるつぐみだが、互いの身体の間で畳まれた腕に力は入っていない。
ただされるがままに、俺に身を預けた。

「つぐみ……」
言葉は不要だった。
昂ぶる感情に突き動かされるままに、息遣いを肌で感じられるまで顔を近づける。
一秒弱、そのまま見つめ合う。
最後の確認なのか、それともその瞬間を楽しんでいるのか、自分自身ですら分からない。

「……………してる」
かすれる様な音量の呟きは、自分の耳にすら届かなかった。
当然つぐみも聞き取れなかったようで、僅かに首を傾げた。

「ねぇ……何を……ッ!?」
この状況での呟きが気になり、問い質そうとしたつぐみの唇に、俺は自らの唇を寄せた。
四度目のキスは、依然とは比べようも無い程、脳髄に甘美な味をもたらした。
キスと言う行為は、自らするのと相手にされるのでは、大きくその感覚が違う事実に俺は驚いた。
そしてその感覚をより味わう為、つぐみを抱き締める腕に力を入れる。

「んぅ……! ちょっ……!!」
突然の俺の行動に戸惑い、つぐみを顔を逸らそうと懸命に腕に力を入れた。
だがそこは男と女。
単純な力比べでつぐみが俺に敵う筈が無く、後頭部に回された俺の左手により、キスは再開する。
奪うように唇を重ねていると、観念したのかつぐみの腕から力が抜けた。
そして先程と同じように、おずおずと舌を突き出してきた。
俺もそろそろ……と考えていたので、その舌はすんなりと俺の口の中に滑り込んだ。

「ぅんッ……ちゅ……ふにゃ……」
吐息と一緒に聞こえる水音は、静寂に包まれた室内に響き渡る。
絡み合う舌は、唇が僅かに離れようとも離れる事は無く、互いの唾液を互いに塗りたくる。
時折聞こえるつぐみの声は、俺をどこか夢見心地な気分へと誘う。
このまま時間が許す限りつぐみを感じていたい……。
始業の時間までの一時間弱、このままでいられる自信があった。
むしろ一時間では足りないくらいだ。

「むぅ……ふぁ、ん……………ん?」
唇を重ね、舌を絡め続ける内、つぐみはうっすらと開けていた瞼を突然見開いた。
そしてその視線は俺の背後、廊下へ繋がるドアの辺りへと向けられていた。
一体何が……などと考える理性的な感情は、残念ながら今の俺は持ち合わせていない。
つぐみの異変は特に気にせず、更に腕に力を込める。
しかしつぐみは、先程までとは比べようが無い程の力を腕に込め、俺を突き放そうとする。

「んんーッ!? んんんッ! んんんーーッ!!」
声を出したいのだろう、今度は視線を俺の方に向けて、懇願する様に唸り声を上げた。
だが俺は更に腕に力を加え、つぐみを拘束する。
やがてつぐみは暴れ出し、十数秒後には互いの立ち位置が入れ替わった。
そうなって漸く、つぐみの唸り声の意味が分かった。

─────────────────────────────────────────────────────────────────────
292283:2010/02/19(金) 15:44:30 ID:yu/sE0C2
「………………ありゃー………」
ドアの手前に、見知った顔があった。
恐らく次期文芸部部長の座に着くであろう、女子生徒だ。
左右の肩に垂らした三つ編みと、丸縁のメガネがなんとも古典的だが、男子達の中では“地味っ娘”として密かな人気がある。
両手で目を隠そうとしたのかもしれないが、開いた指の隙間からはっきりと目が見えた。
と言うか、がっちりと目が合った。

「んぁ……はッ!」
思わず力の抜けてしまった俺の腕から、やっと逃れる事に成功したつぐみは、有無を言わさずに右手を俺の左頬に叩き付けた。
見事なまでの乾いた音が、室内に響いた。

「う……うう、後ろって何回言えば分かるのよ、このばかッ!」

「……いや、あの状況で言われてもな……」
赤くなった頬を擦りながら、俺はいきり立つつぐみに返事をし、次いで視線を頬を赤く染めた女子生徒へと向けた。

「えっと……いつから?」

「……えぇ〜とですね………………先輩が部長を抱き締めた辺りから………」
……ほぼ全部見られていたわけか。

「あ、安心してくださいね? 誰かに言おうとかはそんなつもりはありませんから……それに……」

「……それに?」
肩を立てに動かすつぐみは、荒れた息を抑えながら、何かを言いかけた女子生徒に問い掛けた。
女子生徒は少し困惑したようだが、俺とつぐみを見比べた後、ポツリと呟いた。

「お似合いですし……お二人って、もう結婚の約束してるって噂が……」

「ふぁあぁあぁあぁ………!!」
女子生徒の言葉が遮られると、再びつぐみの手が何故か俺の右頬に振るわれ、やはり乾いた音が室内に響いた。
脳が左右に揺さ振られる中、俺は視界の中で顔全体を赤く染めたつぐみの肩に手を置いた。
振り払おうとする前に、俺はもう一度、つぐみに軽くキスをした。
三度目の平手が飛ぶであろうまでの数秒のうちに、俺は思い浮かんだ台詞を紡いだ。

「……噂で終わらせたくないな」
予想に反し、三度目の平手はついぞ飛来せず、替わりに六度目のキスと、抱擁がやってきた。やがてドアが閉まる音が聞こえ、
図書室は再び静寂に包まれた。

「………してる」
漸く呟けた俺の言葉は、始業を知らせるチャイムにかき消されてしまった。
だが眼前で微笑むつぐみは、短く返事を返してくれた。

「そっくりそのまま……アンタに返してあげる」




結局俺達はHRに遅刻し、担任の古我先生に説教される事になってしまった。


─────────────────────────────────────────────────────────────────────
293283:2010/02/19(金) 15:45:06 ID:yu/sE0C2
一つ目の選択肢は以上です。
キスだけの描写であれかもしれませんが……
294名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 21:47:22 ID:eYrDFdCs
つぐみん最高や!エロ描写なんか最初っからいらんかったんや!!
295名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 02:46:44 ID:tJZ1gEXe
>>293
いいもの、読ませてもらいました!
シチュエーションもオチもバッチリです。

次も期待してます〜
296名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 22:26:30 ID:BPrFdWeB
>>293
…………ふぅ。

次回てか二つ目に果てしなく期待してます。
297名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 01:19:07 ID:WfpmHMwv
>>293
GJ!
ちょっとつぐみん攻略してくるよ
298名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 18:00:15 ID:Ct07SSww
>>293
選択肢下マダー?
299名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 02:17:50 ID:1iO8oiRQ
俺も少し書こうと思ってた語堂さんキテル――――――!!GJ!!!
300名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 01:08:44 ID:Knarye8u
コナイー
301名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 23:40:19 ID:VRY46phJ
詩織ものが読みたい
302名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 02:52:48 ID:+w1znsSu
>>301
拘るねぇ…
303名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 10:19:47 ID:EecRYXtw
ハイリスクレボリューションので我慢汁
304名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 21:07:16 ID:oB+YLJ5o
俺の冨美子は人気ないのかなあ…
305名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 07:06:58 ID:SgoP7XDM
>>304
その思い(妄想)を文章にすると良い
306名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 13:56:53 ID:xXv2V30D
ふーちゃんは風俗嬢になったら絶対人気出ると思う。
むしゃぶりつきたくなる巨乳にあのホンワカした性格。
俺が緊張してちんこ起たなくても「大丈夫だよ〜」って
優しくちんこペロペロしてくれると思うんだ。
307名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 18:56:27 ID:laJTsaj6
ウシジマ君ですね
308名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 20:53:42 ID:4WBj7f46
異常に体が感じやすいという欠点を持つせいで人を遠ざけざるを得なかった会長が
主人公と最後まで致すためにアナルで頑張るけど結局感じてしまってああああ誰かお願い
309名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 07:53:27 ID:IXzEBWma
SM・変態色が強かったり鬼畜だったり寝取られだったり
バカエロだったりってのはこのスレで許されるの?

167のようなしっかりとした話と一緒にこの
スレに並べていいものかと戸惑うんだけど
310名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 13:18:43 ID:amaNkk85
>>309
今必要なのは数であり質じゃないんだ
167レベルの質の作品だらけなら最高だがそうもいかないだろ?

個人的にNTRは勘弁だが
311名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 16:48:43 ID:/fp+nxti
個人的にはほのぼのエロ希望だ

短くてもいい
エロなしでもいい
誰か頼むぞ!
312309:2010/03/10(水) 16:03:50 ID:LKKyu5hf
やっぱりハードなネタは自重した方が良さそうだね
スレの空気をぶち壊しにするのは嫌だし

ご意見どうもでした
313名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 23:00:23 ID:DJXa9ZVW
>>312
どこかロダにでも上げるという形でもいいので書いてみればどうか?
せっかくの創作意欲を無駄にするのも勿体無いじゃない。

後は内容を箇条書きにして注意を喚起するとか。
やり方は色々あると思うんだ。

オレも純愛スレでド鬼畜を書いた口で、投下する前に注意を喚起したし。
314名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 02:37:51 ID:TfjMoTGo
駄目って事はないから投下してみてくれよ
>>313の言う様に余程ハードなのなら外部ロダって手もあるし
315名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 05:39:04 ID:sgSaL0pY
316名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 01:35:18 ID:3QNPabdA
来ないかぁ…
317名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 08:14:55 ID:VGdOb4mI
忙しくて書きかけで止めてたらCDの発売にすら間に合わないとは
まさかCDとネタ被りするとは・・・(内容は違うだろうけど)
しかもエロじゃないしなぁ
318名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 11:41:28 ID:euwIYh5K
私は一向に構わんッッッ
319名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 20:58:09 ID:WnaNRBhF
そんじゃ書きあがったらこっそり投下しとくよ
320293:2010/03/22(月) 02:04:56 ID:Vd3s4omI
過疎は寂しいので非エロ単発を一つ
学視点で若干性格が極端かも……?
321春、来たる:2010/03/22(月) 02:05:58 ID:Vd3s4omI
「やっぱ夜の学校ってのは独特の雰囲気があるな……」
金曜日の午後7時30分。
普段なら自宅で夕食を食べ終え、食休みがてらテレビでも眺めている時間だが、今日に限ってはこうして学校にやってきている。
机の中に、財布を忘れてしまったからだ。
滅多に使わない学生証が、初めて役に立ったなと考えながら歩いていると、直ぐに教室が見える廊下に辿り着いた。

「……明るい?」
暗い廊下には教室の明かりが漏れ出て、何事かを話す声も聞こえる。
それが数学担当の教師の声である事に気付いたのは、教室のドアの前にまで来た時だった。

『何故こんな時間に?』
一瞬そんな疑問が湧き出たが、“定時制”と言う言葉が脳裏に浮び、納得した。

「……では、ここまでとします。今解いている問題は、次回までの課題とします」
どうやら授業は終わり、休憩になったようだ。
教室に入ろうかどうか迷っていた俺は、思わず安堵の息を吐いた。
授業の邪魔はしたくないし、入った時のあの独特の疎外感と、集まる視線が苦手だからだ。
だがそれも休憩となれば大分軽減される筈だ。

「……おっと、小林か。どうした?こんな時間に」
タイミングを計ってドアを開けると、目の前には数学担当の教師が立っていた。

「ちょっと忘れ物しちゃいまして」
驚いた振りをしながらそう答えると、教師は納得したように頷き、一歩下がった俺の横をすり抜けて廊下へと歩き出した。
その背中が廊下の暗がりで見えなくなるまで、そう時間は掛からなかった。

「さて、と……あれ?」
改めて教室に足を踏み入れると、老若男女が入り乱れた様相に、本当に驚いた。
俺の親父より年上の可能性がある厳つい中年男性から、同い年ぐらいの可愛い女の子まで多種多様だ。
だが、驚いた理由はそれだけじゃない。
その可愛い女の子がノートを広げているのは俺の机であり、座っているのは俺の椅子だっだ。
当然机の中にある筈の財布を捜すには一声掛けるのが当然だが、いかんせん俺は赤の他人に、それも可愛い女の子にあっさりと声を掛けられる人間では無い。
用意周到に準備し、脳内シュミレートを繰り返してやっと話せるぐらいに人見知りに(女の子に限るが……)なってしまう。

『あの、ちょっと良いかな?忘れ物しちゃってさ』
この一言が喉から出そうに無かった。
もどかしさと気恥ずかしさを堪えながらも、足は自然とその女の子に近付いていく。
時間にして数秒足らずだったが、数十分程度に掃討するほどに俺の思考は回転していた。
それでも、一言発するのにも苦労しそうなのだが。
322春、来たる:2010/03/22(月) 02:07:16 ID:Vd3s4omI
「あ、あのさ……」

「……なんですか?」
意を決し声を掛けたが、その女の子の返事は気の抜けたものだった。
今はそれどころではないと、無意識の思っているのかもしれない。
視線を下げると、机に開かれたノートには先程数学担当の教師が課題とした問題が、計算の途中で終わっていた。
よくよく見ると、見覚えのある問題だ。

『あぁ……この問題か』
一つの方程式の締め括りであるその問題は、俺も去年苦労した問題だ。
所謂“ひっかけ問題”で、テストでも大半のクラスメイトが間違えていた記憶がある。
俺は苦労はしたが、なんとか正解を導く事が出来たその問題を見た時、何故か意識もしていないことが口から出た。

「それって、最初に手を付ける場所がポイントでさ……」
淀み無く動いた唇は、掠れても噛んでもいない明瞭な言葉を生み出していた。
指でノートに書かれた問題を指し示し、いくらかの説明をしながら動かす。
女の子は一瞬俺の方を見たが、直ぐにノートに視線を落とし、俺の説明を聞き入っていた。

「……ってことは、答えは……?」

「そう、それが正解」
要領を得た女の子は直ぐに答えを導き出し、ノートに数字を書いた後、俺を見上げ問い掛けた。
それに俺が返事を返すと、女の子は満面に笑みを浮べた。
本当に可愛いその顔に、俺はいつもの俺に戻ってしまった。

「ありがとうございます、助かりました!……えっと、二年生……ですか?」
女の子は少し考えた後、そう俺に問い掛けてきた。
言葉に困っていた俺だったが、元気の良いその声には何とか返事を返す事が出来た。

「あ、ぁ……そうだよ、ちょっと忘れ物してさ……」
辛うじて言葉を紡ぐと、その女の子はやはり笑顔でこう答えた。

「じゃあ先輩ですね! えへへ、私、水月春菜って言います。良かったら先輩のお名前、教えてもらえませんか?」
水月春菜と名乗った少女は、僅かに頬を赤らませながらそう返す。

「小林……学……」
一本調子でなんとか答えると、その瞬間に居心地の悪さが押し寄せてきた。
周囲からの視線の存在にも気付き、背筋には生温い感覚がゆっくりと登って来る。

「じゃあ小林先輩ですね!忘れ物って……」
椅子から立ち上がる春菜ちゃん(って呼んでいいんだよな?)は、状況を察して机を俺に譲った。
しかしそこで、俺は我慢の限界を向かえた。

「そうそう財布を忘れちゃってさえっと多分机の中にあぁあったあったじゃ俺は帰るね」
まくし立てるようにそう良いながら机に手を入れると、直ぐに慣れ親しんだ感触に辿り着き、それを引き抜くと同時に回れ右で廊下へと戻る。

「先輩ッ!? ちょ……」
背中から春菜ちゃんの声が聞こえるが、軽く後ろ手に手を振り、そそくさと教室を後にした。
323春、来たる:2010/03/22(月) 02:07:44 ID:Vd3s4omI


「先輩……落としましたよって言ったのに……」
次の授業の教科書を用意し終えた少女の手には、一枚の“小林 学”と言う文字が並んだ学生証が握られていた。





「あぁ……情けない」

「……珍しく元気が無いな、大丈夫か?」
朝、全く休んだ気のしない土日を思い返しながら登校し、教室に着いて直ぐに机に項垂れた俺に、正志は探るような声色でそう声を掛けてきた。

「あぁ……正志か……」
いっそ正志に昨日の出来事を話そうかとも思ったが、話しても意味が無い上に更なる自己嫌悪に陥りそうなので無言を貫いた。

「……何があったか知らんが、一時限目、移動教室だぞ? 俺はもう行くけど、遅刻しないようにしろよ?」
その言葉に顔を上げると、黒板には一時限目が急遽科学に変わったことを知らせる、星川さんの丸い文字が並んでいた。
このままサボりたい気持ちもあったが、中途半端に生真面目な俺は酷く緩慢な動きで身を起こし、机の中から科学の教科書とノートを取り出した。

「……ん? 俺のじゃ……ないな……」
取り出したノートは明るいピンク色で、明らかに俺が普段使っているノートではない。
表紙にも裏表紙にもなんの文字も書かれておらず、持ち主を探ろうとページをめくると挟み込まれていた何かが落ちた。
机に落ちたのは、俺の学生証だった。

「あれ……?」
そしてそれと同時に、ノートの一番最初のページに書かれた文字に気付いた。

『落し物ですよ? 先輩。先生に届けようかなって思ったんですが、こんなことしてみました!
 もし先輩がこのノートを読んだら、お返事くれませんか? じゃないと先輩に届いたか不安なので……
 あと、これはもし良かったらなんですが、私と……』





俺は青天の霹靂と言う言葉の意味を再確認した。そして狂喜乱舞と言う言葉を体現しながら、科学室へと向かった。
手には科学の教科書とノートと筆箱と、ピンク色のノートを持って。




324名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 02:49:27 ID:+N6F2Lkl
なんかきてる!wktk
325名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 10:21:12 ID:Ug8twE4g
>>320-323
投下乙です。学はそんな葛藤を繰り返しながら女の子を海に誘ったりしてたのか!
楽しく読ませて頂きましたw
326名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 15:48:17 ID:Cegb3Q0J
主人公以外と男キャラ(しかも学)とヒロインの1人の絡みとか誰得
327名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 16:37:31 ID:nCtMC5Gm
>>326
俺得

過疎ってたんだから小ネタの方が保守よか良いだろ?
328名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 00:45:26 ID:d0pSp077
ネタ投下は良いけど主人公以外のキャラ×ヒロインネタならせめて注意書きぐらいしとけよ
一応ときメモは主人公×ヒロインの話なんだから
329名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 00:54:29 ID:xQ1BPv1K
330名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 07:48:26 ID:5A0C/mWd
>>320
(・ω・`)乙  これは乙じゃなくてポニーテールなんだからね!
331作者は逝きました:2010/03/26(金) 09:09:49 ID:Pwz7cMzK
初投稿です
というか初書き込みです
何かおかしなところがあったら教えてください

以下、本編
332作者は逝きました:2010/03/26(金) 09:10:20 ID:Pwz7cMzK
「ねえ、うさぎさん?私、気付いちゃった」
 灯かりを消した部屋の中で、闇に溶けるような黒い服を纏った

少女が兎のマスコットに語りかけている。その光景をメルヘンと

呼ぶべきだろうか?
 ざくり。ざくり。何かを突き刺すような音がする。
「あなたにどれだけ罰を与えても無駄だったのよ。だからあなた

に罰を与えるの」
 少女の文法は崩壊していた。それとも最初の「あなた」と二回

目の「あなた」は別の人間のことなのだろうか?少なくとも二回

目の「あなた」はマスコットのことだろう。少女は手にした縫い

針で何度も何度もマスコットの腹を突き刺している。
「痛いよー。痛いのは嫌だよー」
 なんだ?誰か他にいるのか?
「悪いのは、あなたに近づ・・・ザザッ・・・のよ。あなたが魅

力的なのはあなたのせいじゃないものね。だから、うさぎさん?

あなたはあなたに群がるメスネコ・・・ザザザッ・・・星か・・

・ザザッ・・・犯し・・・ザザー・・・」
「ちっ」
 僕は舌打ちしてイヤホンを耳から外した。苦労して仕掛けた高

い盗聴器なのにもう壊れてしまったのだろうか。また秋葉原に買

いに行かなければ。いや、まだ壊れたと決ま――
「いけないんだー」
 背筋が凍りついた。背後からかけられたその声は、さっき盗聴

器から聞こえてきたのと同じ声。恐る恐る振り返る僕の眼に、命

の最後に映ったのは、迫りくる鉄パイプ。
333作者は逝きました:2010/03/26(金) 09:11:57 ID:Pwz7cMzK
「あーあ。今日も遅くなっちゃったなー」
 星川真希は運動部すら帰宅した薄暗い昇降口でため息をついた。いつものように生徒会の雑用をほとんど一人で片付けたのだ。
「あっ、いけないいけない!ため息をつくと幸せが逃げるっていうもんね。元気出さなきゃ!私にはそれしかないんだから」
 自分で元気しかとりえがないと言う少女は、本人は自覚していないのか、かなりの美人である。スタイルも悪くない。何より、その生来の明るさが健康的な魅力を真希に与えていた。
 成績も運動神経もパッとしない真希が、ほとんど全生徒の票を得て生徒会長に選ばれたのは、何も前会長の推薦があったからというだけではない。
 当然、デートに誘われたり、告白されたことも一度や二度ではない。それらを全て断ってきたのは、秘かに想いを寄せているクラスメイトがいるから。
「真希」
 背後から声がかかった。その声音は、真希が待ち望んでいたもののはずなのに、どこか毒々しい感じがして、真希はビクンと背を振るわせる。振り向くと、そこにいたのは彼だった。
「ど、どうしたの?君がこんな時間まで残ってるなんて?」
「真希を待ってたんだ」
「えっ?」
 真希の頬が赤くなる。彼が自分からそういうアプローチをかけてくることは珍しい。いつも複数の女の子に囲まれていて、声をかけるのは真希の方の役目なのだ。真希は心臓の鼓動が早くなるのを自覚しながら、茶化すように言った。
「駄目だよ。こんな時間まで。もう生徒は帰る時間なんだから。・・・でも、嬉しいな」
 最後の方は消え入りそうな小声である。恥ずかしそうに視線を逸らして、胸のあたりを右手で押さえる。その手を、彼が掴んだ。
「大事な話があるんだ。ここだと先生が見回りに来るかもしれないから、校舎裏に行こう」
「だ、大事な話?それって・・・」
 もしかして、告白?真希の頭はそのことだけでいっぱいになり、手を引かれるがままについていく。当然、電灯が照らし出す「彼」の影にも気付かない。その影は、「彼」の姿と大きく喰い違って、長い耳と鉄パイプを持った形をしていた。
334作者は逝きました:2010/03/26(金) 09:12:20 ID:Pwz7cMzK
「真希、目を閉じて」
 見事に標的を校舎裏に連れ込んだ「彼」は、真希の両肩に手を置き、そっと顔を近づけた。
「えっ?そんな、いきなりだよ」
 言いながらも目を閉じ、軽く上を向き、心もち唇をすぼめる真希。その姿は魅力的だった。もし「彼」が本物の彼だったなら、思わず抱きしめていただろう。
 しかし、今はその魅力も何の意味を持たないどころか、火に油を注ぐだけだ。
「・・・?」
 なかなかその瞬間が訪れないので、真希は思い切って唇を突き出してみた。ところが逆に両肩から手を外されてしまう。
「あれ?」
 焦りすぎちゃったのかな。真希は薄目を開けて相手の姿を確認しようとした。しかし、次の瞬間――
 
335作者は逝きました:2010/03/26(金) 09:13:15 ID:Pwz7cMzK
以降、陵辱系になりますんで苦手な人が多そうだったらここで止めます
続き読みたい人がいたらレス下さい
336名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 09:23:32 ID:N9NZpnAB
>>335
読みたいです
337作者は逝きました:2010/03/26(金) 14:40:30 ID:d9UNbr+/
>>336
リクエストどうもです

テキストファイルからコピペしたら改行が酷いことに・・・
読みづらくてすみません
以下、エロパートです
それともグロパートでしょうか?
作者が鬼畜です。でもうさぎさんはもっと鬼畜です。
338作者は逝きました:2010/03/26(金) 14:41:49 ID:d9UNbr+/
【陵辱描写がありますので苦手な方はご注意下さい】

「いけないんだー」
 彼のものではない声と共に、何か細くて固い物が真希の腹部に叩きつけられた。
 息が詰まって悲鳴を上げることもできず、しゃがみ込んで咳き込む真希。その目に映ったのは、鉄パイプを手に持った等身大の兎のマスコットだった。
「どうして、こんなことするの?私、何か怒らせるようなことしちゃったかな?それに、その着ぐるみはどうしたの?」
 真希は、怒るわけではなく、むしろ悲しそうに、謝るように言った。デートをすっぽかされたときですら決して怒らない程の真希の優しさを、しかし、「うさぎさん」はキャハハと笑い飛ばし、自分の首を引きちぎった。片手で耳の部分を持ち、吊るされた首が喋りだす。
「セニョリ〜〜〜〜ィタ!あんた、本物のお人良しか?それとも優しいフリで男を騙すメス猫かぁ?」
「イヤー!」
 ブラブラとゆれる首を突きつけられ、真希は悲鳴を上げて後ずさる。「うさぎさん」は自分の首を真希の腹の辺りに投げ落とし、空いた手で真希の足を掴むと、制服のスカートと下着を引きちぎるように剥ぎ取った。
「警告は無しだよ?」
 ズプリ。鉄パイプがいきなり真希の秘部に差し込まれた。全く濡れていない膣口が裂け、処女膜が破られる。あまりの痛みに真希は気を失った。
「何寝てんだよ、セニョリータ!」
 「うさぎさん」は真希の腹の上で首を振り、長い耳での往復ビンタを浴びせた。鉄パイプを一度引き抜き、滴る血を見せ付ける。真希は青い顔になった。
「あれ〜?看護師志望の癖に血を見るのはダメなんだ〜?そうだよね。男にアピールしたいだけで、本気で看護師を目指すつもりなんて無いんだもんね〜」
「違う!そんなこと・・・」
「違わないよー。それに、これでセニョリータのアソコは中古品だ〜!キャハハハハ」
 「うさぎさん」は狂ったように鉄パイプを振り回す。血が飛び散り、真希の制服とウサギさんの頭部に赤い水玉の模様を描いた。
「酷い、酷いよ。××君、どこに行ったの?助けてよ・・・」
「あ〜ん?」
 「うさぎさん」は、首を捻ろうとして、首が無いので失敗した。鉄パイプを放り投げ、頭を持ち上げてあるべき場所に戻す。改めて、首を捻った。
「キャハハハハ!バーカ。まだ気付いてなかったのかい?セニョリータ」
 ボワン。白い煙を上げて、「うさぎさん」は「彼」に変身した。
「真希、目を閉じて?」
 「彼」の声音を真似て言う。
「そんな・・・」
「キャハハ。この体、イイモノが付いてるねえ」
 「うさぎさん」は上半身だけをマスコットの姿に戻し、下半身は人間のまま、制服のズボンのジッパーを下ろした。ムクリと、さっき投げ捨てた鉄パイプよりもさらに太いモノが勃ち上がる。その姿は真希にとって悪夢そのものだ。
「どうして?どうしてこんなことするの?」
「セニョリータが悪いんだよ?セニョールに近づいたりするから」
「セニョール?××君のこと?」
 「うさぎさん」は無言でモノの先端を膣口に擦り付けた。
「ひっ・・・嫌ぁ。入れないでー!」
「だったら、セニョールには近づきませんって三回言いなよ」
 真希は一瞬迷って、涙を流しながら叫んだ。
「もう××君には近づきません!もう××君には近づきません!もう××君には近づきません!だから、許――」
「じゃあもうココは使えなくなっても良いよね?キャハハハハ!」
 「うさぎさん」は真希の言葉を途中で遮り、血まみれの入り口に腰を打ちつけた。
339作者は逝きました:2010/03/26(金) 14:44:20 ID:d9UNbr+/
【陵辱描写がありますので苦手な方はご注意下さい】

「痛い!痛いよー!抜いてー!」
 真希の狭い膣内で「うさぎさん」が暴れまわる。
 血が潤滑油となって最初の頃よりすべりが良くなりはしたが、それでも真希は痛み以外に何の感覚も感じなかった。
「セニョリータ!そろそろ、出してあげようか?」
「だ、出す?」
「精液だよ。ちゃんと人間から絞ったやつだから、運がよければ妊娠できるかもね。キャハハハハ!」
「に、人間って、まさか」
「ああ、残念。セニョールじゃないよ。デブでくっさいストーカーの精液さ」
「そんなの嫌ー!止めて!出さないでー!」
「キャハハ。バカだなあ。セニョールのだったら出されてもいいと思ったのかい?」
 「うさぎさん」の腰の動きが早まっていく。真希は必死に逃げ出そうと後ずさるが、「うさぎさん」は真希の腰を掴んで引き戻す。
 ドンッ。腰と腰がひときわ強くぶつかり合い、「うさぎさん」の先端から精液が噴出した。
 それはポンプで押し出されるように大量に流れ出し、真希の中を白く染めていく。
「出てる、出ちゃってる。そんな・・・」
 呆然とする真希からモノを引き抜き、「うさぎさん」は近くの草むらに向かった。
「さーて、よく撮れてるかな?」
「・・・え?」
 真希は腰に力が入らないまま、首だけを捻ってそちらを見た。「うさぎさん」が草むらから次々と複数のビデオカメラを取り出す。
 真希は知る由もないが、それは「うさぎさん」がストーカーから奪った高画質高音質ナイトビジョン搭載の高級品ばかりだった。
「嘘・・・でしょ?」
「キャハハハハ!セニョリ〜〜〜〜〜ィィタ!選ばせてあげるよ。オタクのオモチャと、DQNの便所、どっちが良い?」
「嘘、嘘、嘘嘘嘘・・・」
「あ、それと」
 「うさぎさん」は再び大きくなった下半身を指し示した。
「今夜はまだ終わりじゃないよ?セニョリータ」
「イヤァァーーーーーー!」
340作者は逝きました:2010/03/26(金) 14:44:55 ID:d9UNbr+/
【陵辱描写がありますので苦手な方はご注意下さい】

「ほら、ホッシー、おねだりは?」
 放課後の生徒会室、身長と同じくらいの長さのウエストを持つ男子生徒が、四つん這いになった真希の顔面に、汚れたペ×スをなすりつける。
「ご主人様のたくましいオチ×チンを、真希のお口でお掃除させてください」
 真希は感情の無い声でそう告げ、ついさっき自分の膣内に精液を放ったペ×スを口にくわえた。後ろからは別の生徒に秘部を貫かれ、アナルではローターが震えている。
「んっ、んっ、ムっ」
 腰を打ち付けられるたびに漏れる声はどこか甘い。真希の体は開発され、犯されながらも快感を感じている。
「ホッシー、感じてる?気持ち良い?良いよね?」
 膣に入れている方の男子がうっとおしく尋ねた。しかたなく、真希は咥えているモノを放す。
「はい、気持ち良いです!アンッ、アンッ!」
「駄目だよホッシー!お掃除を途中で止めたら!」
「はい、ムグッ・・・ムッ、んっ、ンゥー」
「イクよ!ホッシー!出すからね!」
「んっ・・・ンンー」
 背後の男子が中で射精する。この男子は前に回り、また次の男子が真希の後ろに挿入する。あの悪夢の夜から半月、真希は脅されるままに毎日オタクたちのオモチャとして犯されている。
「でも、生徒会室に制服ってシチュエーションにもそろそろ飽きたよな」
「メイド服着せようぜ!メイド服」
「俺、一回でいいから痴漢プレイってしてみたかったんだよな」
 真希の内股を十人分の精液がどろりと流れ落ちた。
 この後も続いていくであろう星川真希の悲惨な運命は、しかし、「うさぎさん」の活躍する物語ともはや関わることが無い。何しろ、「うさぎさん」の持ち主の恋敵はまだまだたくさんいるのだから。
「オマエがいけないんだぜ?セニョール」
 突然、タイプしてもいない文字が画面上に現われた。
「セニョール、君だ。今ディスプレイを覗いているオマエだよ。同時攻略?チョコレート二桁ぁ?オマエは本物の――」
 その声は、ディスプレイの向こうではなく、なぜか後ろから聞こえてきた。
イケナインダー、エッチナショウセツ、イケナインダー、キャハハハハハハ
 てつぱいぷであたまをかちわられ、きーぼーどにつっぷsssssっせdrftgyふじこlp
341作者は逝きました:2010/03/26(金) 14:45:59 ID:d9UNbr+/
以上、連投失礼しました
         作者代理より
    キャハハハハ
342名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 20:00:27 ID:SXkVYiU/
乙です
343名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:02:26 ID:7ScYTKHl
保守がわりにハルちゃん投下

エロもない。すまん
344名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:03:47 ID:7ScYTKHl
「あ、ハルちゃん唇にクリームついてるよ」
手で慌てて拭おうとしたら先輩の顔が近づいてきて――
あまりに一瞬で最初は何が起こったかわからなかった。
顔が近づいてきて、そして――先輩がクリームを・・・

舐め取った!

確かに唇の端に先輩の唇が…舌が…
感触がまだ残ってる気がする…

今何が起こったのか、理解するのに時間がかかった。
「えっ!?せ…先輩今…」
恥ずかしくて続きが言えない。顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。
「ハルちゃんどうかしたの?」
先輩が不思議そうな顔で答える。
「えっ…その、わたしについてたクリームを…」
言えば余計恥ずかしくなってしまう。きっと今のわたしは耳まで真っ赤に違いない。
「ごめん、もしかして嫌だった…かな?」
先輩が少し困ったような顔をする。
「えっ…い、嫌じゃないです!全然嫌じゃないです!むしろうれし――えと…その…」
わたしは何を言おうとしてるんだろう。恥ずかしくて自分でも何を言ってるのかわからない。
「えーとですね…いきなりだからびっくりしちゃって…すごく恥ずかしくて…」
「そっかよかった。嫌われちゃったかと思ったよ」
先輩が嬉しそうな笑顔をわたしにむける。
わたしの好きな先輩の笑顔。わたしの心を暖かくしてくれる笑顔――

「あの…先輩。実はまだクリームが唇についてる気がするんです」
どうしてこんな大胆なことが言えたのか、今でもわからない。
ただもっと先輩と近づきたい。さっきの感触をもう一度――
「えっ?」
先輩の動きが一瞬止まる。そしてわたしの言った意味を理解する。
「ハルちゃん――」
先輩がわたしを抱き寄せる。
先輩の顔が――こんなに近くに…

恥ずかしくて目を瞑る。心臓の高鳴りが聞こえる。
きっと先輩にも聞こえてる…

「――んっ」
唇が塞がれる。先輩の唇の感触――
そのまま身体を先輩にあずける。
軽く触れている程度、でもすごくすごく優しいキス。
先輩の優しさが、愛情が伝わってくる。
どのくらいそうしてたんだろう――5秒、10秒、もっと長かったかのしれない。
すっと先輩の唇が離れる。







345名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:04:36 ID:7ScYTKHl
「ハルちゃん…」
ゆっくり目を開くと、目の前には少し恥ずかしそうにしてる先輩の顔。
また心臓の鼓動が早くなる。今起きたことを思い出すだけで頬が熱くなる。
「キス…しちゃいましたね」
「うん…」
「キスって気持ちいいんですね。あ、でも先輩とだからかな」
思ったことを述べる。
それを聞いた先輩はなんだかとても嬉しそうだ。
「きゃっ!」
いきなり先輩に強く抱きしめられた。
「せ、先輩っ?」
「だってハルちゃんが可愛いこというから、つい」
わたし何か言ったかな?そんなことを考えていたら、先輩の手がそっとわたしの頭を撫でた。
すごく気持ちいい。このまま先輩に身体を預けてしまって、もっと甘えたい。
「先輩…もっとなでなでしてください」
「うん…」
それからしばらくは猫になったようだった。きっとわたしが猫だったら喉を鳴らしてるんだろうな。
気持ちよくて、なんだか頭がぼーっとしてくる。
それに先輩の胸の中はとても気持ちがいい。落ち着く匂い…
そっかわたし、先輩とキスしちゃったんだ…
あの時の感触を思い出し、そっと唇を指でなぞる。
もっと…したい…先輩にならもっとされてもいい…
「先輩…もっとその、キ…キスを…」
恥ずかしい。耳が熱い。続きが言えない…
先輩が優しい瞳で見つめてくる。
先輩の手がわたしのあごを少し持ち上げて、そして――わたし達は二回目のキスをした。

346名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:05:08 ID:7ScYTKHl
「んっ…!」
先輩がわたしの下唇を噛む。ほんの少しだけ歯をたてるように。
思わず声がもれる。身体が痺れる。
そのままするりと先輩の舌が口内に入ってくる。
わたしもゆっくりと舌を絡める。
そのままわたし達は夢中でキスをした。
ゆっくり先輩の唇が離れる。口元から光った糸が伸びる。
その糸は少し伸びるとやがてぷつりと切れた。
「はぁ…はぁ…」
酸素が欲しくて深呼吸をする。
苦しかったのは、呼吸ができなかったからだけではない。
もう一度息を大きく吸い込んで先輩の顔を見る。
先輩は顔が紅潮してる…きっとわたしも…

なんだか顔を直視するのが恥ずかしくて、先輩に抱きついて顔を胸にうずめる。
先輩の手が優しく背中を撫でてくれる。
先輩の胸の中はとても気持ちよくて、いい匂いがして落ち着いた。

もういちど顔をあげて先輩の顔をみる。

「先輩…大好きです」
「俺もハルちゃんのこと大好きだよ」
何度も聞いた言葉が嬉しい。
「なんだかわたし、ケーキになったみたいですね。先輩に食べられちゃった」
先輩が少し笑う。
「そうだね、ハルちゃんとっても甘かったし」
言われると急に恥ずかしくなってしまう。
「今度はわたしが先輩食べちゃいますよー」
照れ隠しでそう言ってみた。
「あはは、ならおいしく召し上がっていただかないとね」
先輩は恥ずかしいことをさらっと言う。
「じゃあ…今日は…」
そういってわたしから先輩に口付けをした。
短い唇が触れる程度のキス。
「先輩の唇いただきました」
そう言って先輩の手を握った。
もうすぐお仕事の時間。
だから今は先輩の胸の中で甘えさせてください――
347名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:08:11 ID:tEnIzINY
C
348名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:41:08 ID:Ysv+0OMc
>343 やるじゃない!

ハルちゃん好きにはタマランです。
349名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 01:19:20 ID:co9OyRbr
なんかいっぱいきてる
350名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 06:32:12 ID:+QiBgGRU
こっちに来てたのか
ほのぼの
乙でした

イラスト書いて貰ったお礼にSSでもと思ったがこっちに書くしかなさそうだな
351名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 23:30:45 ID:uXi5g1UN
>>343
なごんだ
352名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 21:03:57 ID:6OdQLj1z
ルイルイのキャラソンを遅れながらも聞いた
やっぱり一人だけ飛び抜けて上手いね

てなわけで歌詞にもあったようなコスプレでのイチャラヴを(ry
353名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 00:06:50 ID:8qVYds0m
二次元から飛び出してもっとリアルをるいるいにあげたい
354名無しさん@ピンキー:2010/04/03(土) 03:13:26 ID:qpYud0RE
何故か勃起が止まらなくて途方に暮れている所をカイに発見されて
「その…私たち親友だろ?」と言われながら手を差し出してもらいたい
誰か書いてー><
355名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 00:50:58 ID:uHSK3p/u
規制中か
356名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 06:52:10 ID:/vES8jHI
迫るときは大胆なのに押しに弱い知姫先輩の
話が読みたい><
誰か書いてくれ…
357名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 20:00:35 ID:r5CO5hq/
>>356
エロなしならこっちに知姫先輩投下したけど
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gal/1270551797/
358名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 19:28:18 ID:i/63VIrd
>>357
ありがとう
でもそれを見てエロパロが読みたくなったんだww
359名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 22:14:29 ID:KzrT+2ce
>>358
ネタ思いついたから近いうちに知姫先輩投下するぜ
360名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 00:26:31 ID:7OT5Ul1p
私待つわ
361名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 00:32:41 ID:koGv/7qD
いつまでも待つわ
362名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 00:37:22 ID:B4s9ae0G
たとえ>>359が書かなくても〜
363名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 05:41:46 ID:F29LnuEE
>>362
微妙に上手い事言った風だが、それはアカン!
364名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 13:46:21 ID:EkSIRF+D
このスレの年齢層の高さに吹いた
365名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 01:04:59 ID:XCG+hg2b
皐月先輩が生徒会の性奴会長ってベタな展開マダー?
366名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 01:31:19 ID:ATm6LMiq
知姫先輩完成させる前になぜか真希ちゃんが…しかもエロ要素はほぼないのだが、おしっこネタなので保守ついでにこっちに投下します
367名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 01:32:05 ID:ATm6LMiq
後悔のない高校生活にしたいから――
そう思ってわたしはこの三年間色々なことにチャレンジしてきた。生徒会に生徒会長…看護学校に無事に受かった。
そして…一番大事なことを…彼への想いを。だから少しだけ勇気をください。この手のひらに乗る程度の勇気を――


――ボクもキミが好きだっ!
確かにはっきりと彼はそう言った。ああ…聴き間違いじゃない…
彼も同じ様にわたしのことを想ってくれていた…だから…嬉しくて、嬉しくて…
嬉しいはずなのに…涙が…アレ、何でだろう…おかしいね…あはは
彼に泣きながら笑顔を作ってみせる。
その時、確かに感じた下半身の違和感…
まさか…


――わたしねキミに看護学校に行きたいって言ったよね。
実はわたし…病気なの。緊張型切迫性尿失禁っていうの。知らないよね?
気持ちが高ぶったり、緊張したりするとおしっこが…
そこで一回言いよどんだ。でも彼にはわたしの抱えてる秘密を知ってほしかった。だから…
おしっこが漏れちゃうの…高校生にもなって変だよね…あはは。
彼は何て声をかけたらいいのかわからないといった顔をしている。
今はお薬もあるし、体操とかで鍛えてるから昔よりは大分ましになったんだ。
中学生の頃はね…オムツしてたの…
そんなに多い病気じゃないんだけど、わたしと同じような人が世界にいるんだなって思って…
それでそんな人たちに少しでも手を差し伸べられたらって思って…だからわたしは看護の道を選んだの。

「できるよ…真希ちゃんなら」
彼がそっとわたしの頭に手を置く。いつもの優しい笑顔…
「真希ちゃん優しい子だから…絶対素敵なナースになれるよ」
彼のその言葉だけで十分だった…
「うん、ありがとう」


――最近はずっとないから油断をしてたのもある。でもよりによってこんな時に…
すぐに意識できたから、こぼれてきた量はそんなに多くはない…でもわたしの太ももを濡らしていくのがわかる…
このままじゃ彼に気づかれる…焦りが…思考がまとまらない。
「真希ちゃん…?」
わたしの態度を不振に思ったのか声をかけてくる。
「えっ…その…」
何て言って誤魔化したら……えっ!?
彼の手がそっとわたしの太ももに触れる…
「えっ…な、何してるの?」
彼は答えずにしゃがみ込むと…
「あっ…」
わたしのおしっこを舐めてる…!?
「な、何してるの?汚いよ!」
「これって前に真希ちゃんがいってたのだよね?」
真剣な顔…決してふざけていない…
「う、うん…嬉しくてそれで…漏らしちゃったみたい…」
恥ずかしくて、それだけしか言えない…
「てゆーか汚いよ!や、やめてお願いだから」
「汚くなんかないよ。真希ちゃんのなら。ううん、真希ちゃんのおしっこが汚いわけないよ」
!?おしっこが汚くない?…でも彼の力強い言葉…
「ほ、ほんとに?」
「うん。真希ちゃんのなら…真希ちゃんが好きだから!」
まさかこんなことを言ってくれる人が現われるなんて…
「…ヒック…グス…グス」
思わずわたしは泣き出してしまった。
「真希ちゃん?」
彼が心配そうにわたしの顔を覗き込む。
「違うの…こんなこと言ってもらったの初めてだから…だって今まではお漏らし女とかそんなことしか言われたことなくて…それでうれしくて…」
368名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 01:32:25 ID:ATm6LMiq
「もう泣かなくて大丈夫だよ…」
わたしの涙を彼の指が拭い取る…優しくて暖かい手…
それからわたしをそっと抱き締めて…そして耳元で囁く。
「今濡れたところ全部綺麗にしてあげるから」
そう言ってまたわたしの太ももに舌を這わす。わたしのおしっこの跡を全て消すように…
「こっちも…」
彼がスカートの中に頭を入れる。
「えっ?」
突然のことに思わず声が出る…
「そ…そこは…」
気づいてないのか…意図していないのか…彼が今舐めようとしてるのは…わたしの下着…
「あっ…んっ…」
彼の唇が下着越しにつたわる…だっダメ…
「あっ…そ…そこはもういいから…」
「えっ?あっ…ご、ごめん」
彼が慌ててスカートから頭を抜く。
「そ、そのわざとじゃないんだ…ただ夢中でしてたら…」
「わかってるよ。キミがそんなことするわけないって」
彼がそんなことをする人じゃないってのはよく知っている。でもキミにならいづれは…

こんなに一生懸命わたしのことを想ってくれた彼…
彼の行動に心を打たれたから、きっとこんな大胆なことができたんだと思う。
「キミの唇にお礼をしないとね」
わたしは彼に抱きつくとそっとキスをした。少しの間そのままの体勢で固まる二人…
ゆっくりを唇を離して彼の顔を見る。真っ赤になってる…きっとわたしも同じ様な顔なのかな…
「真希ちゃん…」
今度は彼から抱き締めてきて二度目のキス…
どこか遠くで鐘の鳴る音が聴こえた気がした――


――手を繋いで一緒に帰る。今までと違うのは…二人は恋人になったということ。
「これからも、わたしが…その今日みたいなことあったら助けてくれる?…なーんてね、へへ」
「もちろん…」
手を強く握り返してくる。もうその言葉でお腹いっぱい…幸せに満たされる。
彼に出会えて…そして告白をして…ほんとによかった…

こうしてわたしの悔いの残らない高校生活は終わりを告げた――
369名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 01:33:38 ID:ATm6LMiq
スレチかとは思うのですみません。なるべく早めに知姫先輩のエロを書き上げる所存なのでお許しくださいw
370名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 06:42:56 ID:bN+AEkU+
乙!
先輩のも待ってるぜ
371名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 04:18:31 ID:xMtX+fCt
特技さんを見てると、どうしても某テンテンくんを思い出すぜ……
372名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 21:34:05 ID:GkwS/efe
保守しとくか
373はじめてのお泊まり@:2010/05/10(月) 16:44:32 ID:g9cH6Dno
「えへへ〜おいしいね〜」
いつものデートの帰り道に寄った喫茶店でケーキを美味しそうに頬張る彼女を見ていると幸せな気分になってくる。
彼女の名前は柳冨美子、高校の卒業式をきっかけにしてから付き合いだした美味しいものが大好きな女の子だ。
卒業後、俺はアナウンサー、ふみちゃんは保母さんを目指し別々の大学へ進学した。
たまの休日にこうしてまったりとデートを楽しむのがお決まりとなっていた。

「えいっ!すきあり!!」
帰路の途中、赤ら顔で俺の手を握るふみちゃん。
「いつまでも初々しくて可愛いなあ」なんて思っていると、急に立ち止まりモジモジし始めた。
「どうしたの?」
「あのね○○くん…きょ、今日○○くんのお家に遊びに行っちゃだめかな?」
「え、今から?別に良いけど帰り遅くなるよ?」
「…から」
「え?」
「今日は家に帰るつもりないから…」
いつものデートが一変、ドキドキのお泊りデートへと変わってしまった。
卒業してから何度かキスとかはしたことあるけど、これってやっぱり…

ベッドの上で手を膝の上におき、緊張している俺。
ふみちゃん手作りの夕食の後、俺達はテレビを見たり雑談したりしていた。
それまではいつもどおりだったんだけど…ふみちゃんがお風呂に行くと同時に部屋の空気が重たくなった。
一人で居るから?それとも…
こういう時に限って両親はお隣さんと外出中。
悶々…否、色々と考え込んでいるとふみちゃんがお風呂から上がってきた。
374はじめてのお泊まり:2010/05/10(月) 16:46:15 ID:g9cH6Dno
「お風呂お先にいただいたよ〜」
「!?」
身体に高圧電流が走ったようだった。
ふみちゃんは着替えを持ってきていないようなので俺のワイシャツとパンツを脱衣所に置いておいたんだけど。

お風呂上りのふみちゃんはピチピチのワイシャツに…下着一枚。
もはや俺の理性はどこかに吹き飛ぼうとしていた。
「え、えへへ〜やっぱり、恥ずかしいな〜」
「ふ、ふみやん!」
噛んだ。盛大に。でも気にしてなんかいられない。
「う、うん…」
「い、いいの?」
「い、いいよ〜○○くんだもん…やさしくしてね♪」
「ふみちゃん!!」
彼女をベッドに押し倒す。今度は噛まなかった。

「ノーブラなんだ」
「え、えへへ。せっかくだから…の、悩殺しちゃおうかな…なんて」
ワイシャツのボタンを外すと『ぽよよん』と大きな胸が弾けてきた。
「さ、さわるよ」
「う、うん…」
何だかふみちゃんがいつもおいしそうに食べているマシュマロや大福みたいな感覚だった。
とてつもなくやわらかい
「あっ、ご、ごめんね」
「何で謝るの?」
「なんか、こんなおっきい胸…恥ずかしくて」
「可愛いよ」
「あっ、あっ」
乳首を口に含むと可愛らしい声が部屋に響いた。

「うっ…」
「痛い?」
ふみちゃんが下になり、秘部に男性自身をあてがう。
「だ、だいじょうぶだよ。○○くんのだもん」
「い、入れるよ」
「う、うぁっ!」
男性自身がふみちゃんの秘部に吸い込まれていく。
「うごいていい、よ」
もう抑えられなかった。
ぷるぷると揺れる胸。上気したふみちゃんの表情。ぱんぱんと弾むお尻。
この夜、俺とふみちゃんは何度もお互いを求め合った。

ちゅんちゅんと雀が鳴く朝。
俺の隣には可愛い彼女がすうすうと寝息をたてている。
「う〜ん、もう食べられないよ、えへへ〜でもあとひとつだけ〜」
夢の中でも食べ物のことを考えているんだな〜なんて目を瞑りながら思っていると下半身にぬるっとした快感が走った。
「え!?」
「棒アイス〜」
朝立ちした俺の男性自身をふみちゃんがちゅぱちゅぱと舐めはじめた。
「うはっ!」
「えへへ〜おはよう〜今日もいい朝だねっ」

本当にふみちゃんは可愛いなあ俺は心からそう思った。
375名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 16:49:25 ID:g9cH6Dno
拙いですが妄想全開で書いてみました。

2、4限定ですがリクエストとかあれば受けるかも。
376名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 02:39:25 ID:t+61qb8r
GJ!語堂さんか龍光寺さんお願いします
377名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:06:27 ID:xis7Jx4Y
乙です
エロでも非エロでもいいからonly loveのつかさか水奈のSS誰か書いてくれないかな
この子達ほど二次創作で幸せな姿が見たいと思った子達は初めてだ

ってかググってみたら書いてる人全然いないんだよなこの作品
378名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 00:47:43 ID:MYCO9Fgl
俺も水奈のSS読みたいな
アニメはひどい終わり方だったから
379名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 06:12:43 ID:Ep1DQnBX
俺もOLだと水奈が一番好きだけどアニメは最初から決まってたとはいえ小百合エンドだったから残念だったなぁ。
380名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 00:25:07 ID:DlHwWAXN
残念だったよな、あの終わりは
誰得だよ、あのエンド
381名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 21:43:51 ID:6IF/QgwT
なんかあの青ってヤンデレっぽかったよね。
382名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:51:28 ID:tq7yYcpb
あの性格でそんなことできるかな
383名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 03:08:04 ID:qykGHocM
昔俺真性包茎だったんだよな。
で、仕方なく都内のときめきクリニックという所で手術を受けて治す事にした。
事前に名前やら住所やら症状やらを書き込む用紙に記入してしばらくすると
看護師「○○さんどうぞ!」
という元気でかわいい声に癒され診察室に。

「下を全部脱いで診察台の上に寝てください。」
胸の名札を見ると星川真希、と書かれてある。
ピンクでミニスカのナース服とナース帽と白いストッキングという普通の制服だがこういうかわいい娘が着るとエッチな想像をしてしまう。
恥ずかしいけど我慢して脱ぐと医者が診て状態を確かめた。
「真性だから切らないと治らないね。」
「ですよね。」
「数日入院しないといけないから会社の休みが取れるようになったらまた来てね。」

後日休みを取り手術完了し退院できる事になったが、当然まだ傷が塞がっていないから終わりではない。
「次の来院は1週間後です。それまではご自分で消毒してください。それとオナニーは傷が拡がってしまうのでしないでください。お大事に。」
真希から言われ取りあえず手術が終わって安心していた。
しかし…

1週間経ってよくなったけど抜糸やオナはまだできないのかとイライラしながら通院
「消毒して包帯を換えますので下を脱いで台に寝てください。」
真希が言うので脱いで寝ると包帯を換え肉棒を見ながら消毒液を塗り付けている。
「消毒しますね。」
と言うと何故か肉棒をつかんで上下に動かしだした。
傷が拡がらないように気を付けているらしくゆっくりした動きで1週間ですっかり精液も性欲も満タンになっている俺はあっという間に射精してしまった。
「出ちゃいましたね。短すぎるのでもうちょっと続けます。」
「え?」
何で消毒なのに手コキするんだ?という疑問を持つが気持ちいいから身を任せていると、長く続けたくて我慢したが5分くらいでまた射精してしまった。
「もう1週間経ってますから我慢しなくてもよかったんですよ。でも明日も消毒しますからまた来てください。」
え、これってもしかしてこういうサービスなのか?
と思って楽しいからまた来る事にした。

翌日やっぱり気持ちよくなりたくて行ってみた。
しかし
「じゃあ消毒するわね。」
あれ、真希じゃない…名札には大倉都子と書かれてある。
デブスじゃないけどあんまりタイプじゃない、と思った。
いつものように脱いで寝ると都子が来た。
手コキはしてくれるものの真希とは違いもっと素早く事務的に。
あまり気持ちよくなかったけど手馴れた手つきで包帯の巻き方はうまかった。

翌日は最後の消毒日だったがまた真希だった。
しかし今日で手コキは終わりかぁ…
残念だなぁ…という気持ちが顔に出て
「どうしたんですか?」
「いえ、今日で終わりだと思うと残念で。」
「あぁなるほど。でもお金を払ってくれるならこれからも来てくださって構いませんよ。」
「え!? 本当ですか!?」
「はい、お客様ですから。ご希望でしたら他のサービスも…」
笑顔で言う真希

その後も俺は気が向いた時に気持ちよくなりに行ったとさ。
おしまい。
384名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 19:54:20 ID:z8AOZxYI
テスト
385名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 00:05:32 ID:LblGId6y
真希ちゃん誕生日なので投下


『真希への贈り物』


「あのさ……今日はこの後わたしの家に来て欲しいな……」
真希と二人きりで過ごす初めてのバースデー。レストランで食事をして、プレゼントを渡した帰りに真希がそう言ってきた。
もちろん断る理由もなく俺は二つ返事で家まで行くことにした――


――看護学校に受かった真希は、この春から一人暮らしをしている。真希の家に行くのは初めてじゃない。
今まで何度もあがったこともあるし、泊まったこともある。まぁ……まだやましい――恋人どうしだから別にやましくはないのだが――そんな関係には発展していない。
寝る前にキスをしてベッドで手を繋いでねる……そんな関係でも俺は十分に満足していた。
学にどこまで進んだのか聞かれてそうこたえたらかなり茶化されたこともあったっけ。『なんだよ、プラトニック気取りかよ!いいなーうらやましいなー』なんて言ってたな。


「お邪魔します」
とはいったものの勝手しったる真希の家だ。俺はあがってから適当にソファーでくつろぐ。真希が飲み物を持ってきて俺の隣に座る。
いつもと同じ光景。
ただ今日の真希はなんだかいつもと違った。なんというか浮ついてるといういうか……
「真希ちゃんどうしたの?」
さっきから真希はやけにそわそわしてる。どうしたんだろうか?
「えっ……あ、あのね――」
なんだかやけに緊張してるようだ。
「今日はありがとう。食事もおいしかったし、素敵なプレゼントも貰っっちゃって……」
「喜んでもらえてなによりだよ」
「それでね……」
真希はそこでいったん区切ると俺を見つめた。
俺は真希が続きを喋るのまった。
「わたし……あと一個欲しいものがあるんだ……」
えっ?あと一個?それは予想外の返し……実はプレゼントあんまり気に入ってもらえなかたのかな?そんな思考が頭をめぐった。
「えと……何なのかな?」
気になったので率直に聞いてみることにした。
真希はすぐに答えずに顔を赤くして下を向いている。なぜか耳のあたりまで真っ赤だ。
「うん……その……き、きみが……キミが欲しいの!」
途中あまり聞こえなかったが、最後ははっきりと力強い声が聞こえた。『キミが欲しい?』
黄身?……そんなに玉子好きだったかな……いやそんなはずはない。あまりに会話の流れにあってない。キミ……きみ……君……君!?
その言葉の意味を頭のなかで反芻する……確かにこれだと意味が通る……
いやこれしか考えられない……それはあまりに大胆な告白……真希が顔を真っ赤にしてるのもうなずける……
「真希ちゃん……」
返事の変わりに俺はこくんと頷いてみせた。
真希は少しは恥ずかしそうにして、そして優しい微笑みを見せた。


「えへへ……ありがと……嬉しいな。じゃあわたしお風呂入ってくるから」
そう言って立ちあがろうとする真希を俺は慌てて引き止めた。
「えっ?――」
そのまま強引に真希の唇を奪う。
「んっ……あっ……」
舌を絡ませて真希の背中に手を回す。
「まって……だってわたし汗かいてるし……」
真希が唇を話して抗議の声をあげる。
「そんなの関係ないよ。俺は今のまま真希ちゃんが欲しいんだ」
「えっ……で、でも……じゃあ電気を……」
「真希ちゃんの身体を見たいからダメだよ」
「……キミがそう言うなら……」
386名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 00:06:20 ID:LblGId6y
抱きしめてもう一度唇を奪った。
「あっ……んっ、んふっ……ちゅ……はぁ」
真希のほうからも舌を絡ませて求めてくる。いつもよりも激しく長いキス。
「はぁ……はぁ……」
新鮮な酸素が欲しくて唇を離してお互いに深呼吸をする。顔を見合わせて何度もキスを繰り返す。
「……ダメだよ……こんなにされたらキスだけでおかしくなっちゃうよ……」
それは真希の意思表示。もっと先に進んで欲しいという甘い誘惑。
真希をお姫様だっこすると、『きゃっ』と声を上げた。そのまま真希をベッドに横にする……
俺は上に覆いかぶさると再び唇を重ねた……
何度か口付けを交わして、キスをする場所を唇から首筋に変更する。甘噛みをしながら真希の胸を触れる。
「あっ……」
服の上から触るだけで真希は声をあげる。その声が俺の耳を刺激していく……
そのままキャミソールの下に手を潜り込ませて服を捲り上げた。
顕わになるピンクのシンプルな下着。少し縁取りにレースがあしらわれたブラ。視覚と聴覚を刺激する。
「そんなに……見つめられたら恥ずかしいよ……」
「……すごく可愛いよ」
「……もう……」
そのままブラ越しに真希の胸に触れる。
「ん、はぁ……あっ……」
さっきよりも反応が大きい。だから真希にもっと気持ちよくなってほしくてブラを外そうとした。
が、うまくホックが外せない。しばらく悪戦苦闘を続けると真希が笑った。
「えへへ……嬉しいな」
「え……何が?」
「たどたどしいのが。わたしが初めてなんだなーて思って」
俺だって真希ちゃんの初めての男になれるのが嬉しいから気持ちはよくわかる。
真希は自分からブラを外すとキャミソールと一緒に一気に脱ぎ去った。
真希の胸は大きすぎず、小さすぎず、それでいて綺麗な形をしている。
露になった双丘の先端の桃色の突起を指先でなぞってみる。
「ひゃうっ……!」
さっきまでとあきらかに違う反応……自分の愛撫で真希が感じてくれている事実……
次はそこに口付けをして真希の反応を見る。
「あっ……あっ……ああんっ!」
真希の口から漏れるのは甘い旋律。俺の頭に真希が手を重ねる。
今度は少しだけ歯を立ててみる。
「あっ……いたっ……」
「ご、ごめん痛かった?」
慌てて口を離す。
「ううん……そんなに痛かったわけじゃなくて……それよりびっくりしちゃったから……」
さっきよりも幾ばくか優しく真希の乳首に歯を立てる。
「はうっ……んっ……」
俺は胸を夢中で愛撫し続ける。胸でこれだけ反応するのなら、あそこはどんな反応をするのだろう?
右手を真希の下腹部に伸ばそうとしたが、そこで躊躇してしまう。タイミングがよくわからない……
「えっと……キミの好きなように……していいよ」
意を決してそのままスカートを捲り上げ指を秘所にあてる。下着越しでも伝わってくる熱い湿り……
俺の愛撫で――果たして愛撫と呼べるものかはわからないが――真希は感じている。それが嬉しくて、もっと真希の喘ぎ声を聞きたくて一番反応が大きくなるところを探すことにした。
「ひゃっ……!!」
明らかに真希の声が大きくなる。下着の上からでもこんなに反応するなんて……多分ここが一番感じる場所……
「ダメっ……声が止まらない……恥ずかしいよっ……」
声を聞かれるのが恥ずかしいのか、懸命に漏れる声を抑えようとする。それが俺の劣情を激しく駆り立てる。
指を動かすのにあわせて真希の口からは切ない声があがる。
下着がもどかしくて少し下にずらすと真希も腰を浮かせてきた。そのまま真希が脚をくの字に曲げてくれたから簡単に脱がすことができた。
今度は直接真希の秘部を指でなぞる。他の人と比べたことなどないからわからないが、そこはもう十分に受け入れることができるのではないかというぐらいに濡れていた。
そのまま中指を真希のナカに……
「あっ……!ひゃっ……」
何も抵抗するものはなく指はするりと入った。そこは凄く熱を帯びていて、肉が指に絡みついてる。
「真希のここ凄く熱いよ……」
「んっ、やだ………あっ…恥ずかしいこと言わないで……」
そんな仕草がたまらなく可愛い。ずっと愛撫を続けて真希の悩ましい声を聴かされいるのだから俺のモノも収まりがつかなくなっていた。
387名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 00:06:43 ID:LblGId6y
「キミの触りたい……」
もちろん断るはずもなく……俺と真希は体勢を入れ替える。スカートだけを履いた真希が俺の上にまたがる。妖艶で……真希ちゃんはこんな顔もできるんだなと驚いた。
たどたどしい手つきで真希がズボンのベルトをはずす。ジーンズを少しだけずらしてから、下着からそっと触る。
「わぁ……あったかい……それにこんなに硬いんだね」
たどたどし感じが凄くもどかしい。まるで焦らされてるみたいだ……
下着越しにどう触っていいのかわからない真希ちゃんは俺の下着も脱がすことにした。
勢いよく俺のモノが跳ね上がる……
「わぁ……わっ」
初めて見るであろう男性器に驚きの声をあげる。
「えっと……どうしたらいいのかな……」
俺は答えないで真希に全てを任せる。真希が両手で包み込むように触れる。
「あっ……」
自分で触っても声が出ることなんてない。今は全ての神経がそこに集中してるんじゃないかとさえ思える。それほど真希に触られるのは特別だった。
「えっ、えっと……」
生暖かいものに包まれてさっきとは比べ物にならない快感が身体を包む。まるで電流を打たれたような……
真希は少しも躊躇することなく俺のを口に含んだ。
「んっ……ちゅっ……ずっ……」
それがまるで愛おしいものでもあるかのように優しく丹念に口と舌で舐めあげる。
「あっ……真希……き、きたないよ」
真希には風呂に入る必要はないと言ったが、自分がされることには抵抗を覚えた。真希に汚いものを咥えさせてるという背徳感。
「キミのだから……平気だよ。汚いなんて思えないし……すごくおいしい」
口を離してそう言うとまた俺のを口に含み舌で刺激をする。
「あっ……」
「ひもひいい?」
咥えたまま喋るのがまた微妙に刺激する……
「んっ……はむっ……ちゅっ……」
「まって……そんなにされたら……我慢できないよ」
「うん……わたしも……キミのを……キミが欲しい」
それが合図となって俺は着ていた服を、真希はスカートを脱ぎ捨てた――


――そっと……少しづつ腰をおろす。ゆっくり俺のモノは真希のナカに飲み込まれていく。
初めての快感が身体を包む……気を抜くとそのまま果ててしまいそうだ……
さっきのも気持ちよかったが真希の中はまた別の気持ちよさがある。
「んっ……くっ……」
真希の表情が歪む。痛みに耐えてるのだろう、額には玉のような汗。
「……真希……大丈夫?」
「わたしは平気だから……ちょっと……痛いけど……でもキミと一つになれるのが嬉しいから……」
真希の気持ちに応えないわけにはいかない……
だからそのまま腰を奥に進める。いつの間にか真希の太ももからは幾筋かの鮮血。それがシーツに赤い染みを作る。
破瓜の痛みに耐える真希。シーツに必死に掴む仕草からも痛々しいほど伝わる。その目には涙が浮かんでいる。俺にその痛みを和らげるすべはない……
それでもそんな痛みを少しでも紛らわしくてあげたくて、そのまま真希に抱きついて唇を塞いだ。
「んっ……」
キスを続けているうちに俺のは根元まで真希のナカに吸い込まれる……
「俺たち……一つになれたよ……」
唇を離して真希に優しく語り掛ける。
「うん。凄く……嬉しい。キミの熱いのが伝わってくるよ」
真希が俺の首に腕を絡めてキスをせがむ。
今日何度目かもわからないキスを繰り返す……
388名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 00:07:09 ID:LblGId6y
「あのね……もうそんなに痛くないから……だから動いても大丈夫だよ」
そんなはずはないのは真希の表情を見たらわかる。まだ真希は痛みに耐えている……
きっと気をつかっているのだ……優しい真希だから……
彼女の気持ちに応えるように俺は少しだけ腰を動かす。
「あっ……くっ……」
背中に回した真希の手が俺の背中を懸命に抱きとめる。爪が少し肉に食い込み痛みが走った。
そのまま少しづつ動きを早める。しだいに真希の声が熱を帯びたものに変わってきた。
「んっ……はぁ、あっ……ぅ」
「真希……気持ちいいい?」
「う、うん……あん……はっ……あっあっ……」
真希は変わらず苦悶の表情だがだが先ほどまでとは違う。艶かしい表情……苦痛と快感がないまぜになってるんだ……
もっと真希に気持ちよくなって欲しくて速さや角度を変えて色々試してみる……
「ひゃ!あっ!んっ……ひっ……」
真希の体が僅かにのけぞる。
「あぁあぁぁぁぁぁっ!!!」
きっとここが一番感じる場所。そこにめがけてさっき以上に真希を突き上げてひたすらに攻め続ける。
「ダメェ!わたし……おかしくなっちゃう……あっ……あっ……」
正直俺も限界が近い。これ以上はあまり我慢できそうにない……
「真希……俺もう……」
「んっ……きて……キミのが……あっ、ぐっ……全部欲しい」
真希が俺の頭を押さえ込んでそのままキスをする。俺たちは繋がったまま最後の刻を迎える……
「くるっ!あっ――あっあっあっんっあああぁあああ!!!!」
真希が一際大きな声を上げ、身体が跳ねた。俺はそのまま真希の奥へと全てを放出する……
今までに感じたことのない長い射精……真希のナカで俺のモノが脈打つのがハッキリとわかるほどに……

俺の下では真希が小刻みに身体を震わしていた。
イッたのだろうか?もちろん経験のない俺にそんなことはわからない。
「はぁ……はぁ……」
真希は少し落ち着いたのか俺の頭に回してた手に力を込める。
今度は優しく真希の唇に唇を重ねる。
「んっ……」
唇を離して見詰め合う俺と真希。なんだか急に気恥ずかしくなってくる……
「なんだか恥ずかしいね……」
はにかんだ表情で応える真希。さっきまではあんなに激しく求め合ってたのに終わると急に恥ずかしくなる。不思議なものだな……
俺は身体を動かして真希のナカから抜こうとした……
「あっ……ダメ!」
真希の手が俺を放すまいと抱き寄せようとする。
「まだ繋がったままでいたいから……」
ああ……こんなことを言われて嬉しくない男がいるだろうか……
……って、あれ?なんだかやけにシーツが濡れている気がする。さっきまでは全く気づかなかったが、さすがにここまでの濡れ方は尋常じゃないだろ……
気になってシーツに手を伸ばす。それは濡れているというよりは、ちょっとした水溜りに近いものだった。
液体を少し指で掬い取り確かめる。……微妙に黄色がかった液体……
「えっ……な、何してるの?」
真希が俺の指先についた液体に目を止めて聞く。
「いや、多分だけど……」
「もしかして……わたしのお…っこ?」
「だと思う……」
そのまま指先についた液体をなめてみる……
「えっ……えっー?な、何してるの!?そんな汚いよ!」
「そうかな……真希ちゃんのだったら俺は全然そうは思わないよ」
「もう……バカっ……てゆーか恥ずかしいよー」
「ごめんごめん」
少しむくれる振りをする真希のほっぺたにキスをして許しをこう。
「むー……でもキミだから許しえあげる。なーんてね」
今度は真希が俺のほっぺたにキスをする――
389名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 00:07:45 ID:8Ld4RYV+
――結局シーツをどうするかは明日に任せることにして、濡れているところにバスタオルを適当に上に敷く事にした。
真希を抱き寄せてまどろみに身を任せる。すでに時刻は真希の誕生日を過ぎ去り翌日であることを告げている。
「今日は嬉しかったよ……ありがとう」
真希が呟く。俺は答える変わりに真希の頭をなでる。
「キミの誕生日にはわたしをあげるね……」
「じゃあありがたく頂くよ」
「うん。何か希望ある?」
「そーだな……真希ちゃんのナースかな?」
「うん、いいよ」

真希はお休みのキスをして俺に抱きつく。寸刻もしなうちに真希の寝息が聞こえてきた。
俺もいつの間にか深い闇に飲みこまれていくのであった――
390名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 06:03:13 ID:/UiCpYDg
>>385
グッジョブ!
読み応えありました。
いろいろと真希ちゃんらしくて
良いねぇ
391名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 12:21:59 ID:lYoRJR+c
GJ!星川さん好きなんで嬉しいです
392名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 23:15:16 ID:y7a+26CL
保守だな
393名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 15:56:51 ID:gFw4M6MW
2主人公×茜&舞佳って需要ある?
394名無しさん@ピンキー:2010/06/13(日) 00:50:22 ID:5x10rCMT
ぜひ書いてくれ
395名無しさん@ピンキー:2010/06/20(日) 01:29:46 ID:A1/R/QpY
保守
396名無しさん@ピンキー:2010/06/24(木) 21:52:02 ID:5Gq1L1Gm
ほす
397名無しさん@ピンキー:2010/06/29(火) 00:33:57 ID:iWE3u0Pk
光の爆弾を処理しながら保守
398名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 02:15:04 ID:jstock8J
http://www91.odn.ne.jp/cjt24200/yamada/log/154/index.html
このブログの記事を読んでインスピが沸いたので投下


『都子さんの起こし方?』


こらー起きろー!

今日はデートするって言うから彼を起こしにきたのだが、彼はやっぱりいつもように寝ていた。

全く……幸せそうな顔しちゃって。待ち合わせの当日だってのによくこんなに呑気に寝てられるわよね。
とは言ったもののいつものことなので別に腹を立ててるわけではない。こうやって彼を起こしてあげるのがわたしたちの日常。
それにわたしはこの時間が嫌いじゃない。彼のベッドに腰を下ろして寝顔を見つめる。
もう……ヨダレ垂れてるじゃない。寝顔はいつもよりだらしなく見えるけど、可愛くもある。枕もとのティッシュを一枚取って、彼の口元を拭ってあげた。
寝癖もこんなについてるし。手のひらで髪の毛を押さえるが、話すとすぐにぴーんと元に戻る。それがおかしくてわたしは口元に手を当てて少しくすくすと笑った。

さーて……
彼のほっぺたを指で軽くつついてみる。ふふふ、ぷにぷに……
指先で彼のほっぺたの感触をしばらく楽しむ。男の子なのにまるで女の子みたいに柔らかい。
これぐらいで起きないのは知ってるから、今度は手のひらで彼の顔をなぞる。
……もう憎らしくなるくらい肌が綺麗。これはちょっと女子の敵よね……
彼が起きるまでの間、こうやってスキンシップをするのがわたしの密かな楽しみ。
早く起きてほしい反面、起きてほしくない気持ちもある。

んー……
急に彼が寝返りをうって、タオルケットを跳ね飛ばす。
熱かったのかしら? 確かに外はもう夏真っ盛りだ。蝉の声も聞こえている。まだ時間は午前中だが外は照りつける太陽で十分に熱い。

――ってパジャマはだけてるじゃない。パジャマの下から覗く彼の肌は部活のせいだろう日に焼けている。
ふーん結構ちゃんと鍛えてるのね。それほど筋肉があるわけでもないが、うっすらとお腹は六つに割れている。
彼と同じ部活でマネージャをしてるから、筋トレをちゃんとしているのは知っていた。

どのくらい硬いのか気になって人差し指でお腹を少し押してみる。力を入れて固めているわけではないが、指先には確かな弾力が伝わる。
ふとおへそに目が止まる。なんだかひどくセクシーに感じてしまった。
男子が女子を見るときもこんな気持ちなのかしら?
指をなぞるように動かしておへそをさわる。なんだかいやらしことをしてる気分になってしまう……
まだ起きないわよね? ――この日のわたしはどうかしていたと思う。開放的な夏がそうさせたのかわからない。
彼の足元に座りなおして、そのまま横になった。目の前にははだけられた彼のお腹。
彼の顔色を伺う。大丈夫まだ熟睡してる。
彼のお腹に顔を近づけ……わたしは口付けをした。
……熱い。唇に直に彼の体温が伝わってくる。
数回キスをしてまだ彼が起きないのを確信したわたしはもっと大胆な行動にでた。
唇でお腹をあまがみする。……はむっ……なんだかこっちのほうがおかしな気分になってきてしまう……
やけに熱く感じるのは夏だから?
彼が起きないのがいけない。別にわたしは彼を起こそうとしてるだけ。ただいつもと起こし方が違うだけで……
頭の中で言い訳を自問自答する。ほんとはわかている。今はまだ起きて欲しくない。もっと彼の身体を楽しみたいと思っているわたしがいる。
あまがみでは我慢できなくなって、今度は舌先で彼のお腹を舐めてみた。わたしの舌の軌跡に微かだが唾液の糸を引く。その光景がわたしの理性を奪ってゆく。
やっぱり身体が熱い。熱いというよりは……疼く。そのほうがしっくりきた
自分の身体のことだから自分が一番よくわかる。わたしは今、感じている。彼の身体に欲情をしている。
普段彼を想って自分で慰めることがある。そのときと同じ劣情……

起きない……よね……?
それはもう願望だった。今起きられては困る。今、どんな顔をしてるかわからない。
わたしはスカートの中にそっと右手を忍ばせる。――案の定下着が冷たい。触るとはっきりと染みができているのがわかる。
やっぱり……
それからはもう止まらない。止められるはずもなかった。
目の前には彼がいる。そんな彼の前でわたしは自慰をしようとしている。その背徳感の誘惑に抗えるはずも無く……
399名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 02:15:40 ID:jstock8J
んっ……くっ……
下着の上から鈍い快感が伝わってくる。指を上下させるたびに快感の波に飲まれそうになる。
少しづつ指の動きを早くする。下着越しに濡れた雫が指に絡み付いてくる。
今わたしの一番敏感な場所を触ったらどうなるのだろう? さすがに声を抑えることができなくなるかもしれない。
これ以上は絶対にダメ――でも……触りたい触りたい触りたい触りたい。
少しだけなら……下着越しだし……
ひぃっ!
思わず声が漏れそうになり慌てて手で押さえる。
……大丈夫まだ寝てる。
一度触ったら最後。圧倒的な快感。わたしはその指を止める術を知らない。
必死に左手で口を押さえ声が漏れないようにする。一方もっと強い刺激が欲しくなり、右手を下着の中に滑り込ませた。
ずらした下着の中はありえない位に蜜で濡れていた。
こんなに濡れてたの? 自分でしてるときにここまで濡れたことはない。
指を割れ目にそってはわすだけで口から呻きがもれそうになる。指には大量の蜜が絡みつき天然のローションを思わせる。
目標の突起の前で一度指を止めるとわたしは身構えた。左で思い切り口を押さえる。
指の先端で突起に触れる――ぞくっと快感が足の先から頭のてっぺんまで走り抜ける。
雷に打たれたような衝撃? よくわからない。ただ今までにわたしが味わったことが無いものなのは確かだった。
よく声を我慢することができた……でも次は我慢できないかもしれない。
指先は止まらない。もうわたしの意志とは無関係に動こうとしている。
突起の先端を指の腹で抑えて……いつもするように指を動かす。
あ、あっ……んっ……あっ……
どんなに声をおさえようとも指の隙間から漏れていく。かといって指はもう止められない。
律動は激しさを増し、いつしかわたしは声が漏れるのも忘れていた。
もう少し……もうちょっとで……
指先で突起の先端を挟み込むようにすると、さらに奥からつぼみが現れる。わたしはそのつぼみを指先で一心不乱に愛撫する。
あっ……もう……ダメッ!!!
頭の中が真っ白になる。もう何も考えられない。
ほんの少しの時間だろうがわたしの中に記憶の空白が生まれた。
絶頂を迎えたとき声が出たのかそれもわからない。……きっとでたのだろう。スカートから抜いた右手をみてわたしは驚愕した。
指先どころか手のひら全体が濡れている。まだ軽く痙攣する身体を無理に起こして枕もとのティっシュに手を伸ばした。
ふき取ってゴミ箱にティッシュを投げ入れる。彼の部屋のゴミ箱にわたしの汚れたものを捨てることに抵抗はあったが、しょうがない。
もうしばらくは動けないな……
400名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 02:16:01 ID:jstock8J
都子――都子っ。

どこかでわたしを呼ぶ声。わたしのよく知ってる声がどこか遠くから聞こえてくる。
ん……いつの間にかわたし眠ってたんだ……
「おっ、やっと起きたか」
彼に軽く肩を揺すられてわたしは目を覚ました……ってあのまま寝ちゃたの?
慌てて跳ね起きると服装をチェックする。よかったスカートも捲くれてないし、きっとばれてない……
「あっ、あのさ都子……」
えっ、なんでそんなにあなたは顔を真っ赤にしているの?
「そ、その盗み聞きするつもりはなかったんだけど……」
えっ? 何をいってるの? まさか聴かれてた? どこから?
「黙ったままなのも騙してるみたいで悪いと思って……」
ありえない……あまりの恥ずかしさにわたしは……
「バカーっ!!!!!!」
思いっきり突き飛ばして部屋を出て行った。


はぁ……
自室に戻って何度目のため息だろう。
よく考えたら彼は全く悪くないわけで、わたしが勝手に始めたことで……
そんなことを何度も考えながらベッドの上で頭を抱える。
んっ、メール?
携帯を手に取る。彼からだ。


 えっと、そのなんかデリカシーのないこと言っちゃってごめん。実は途中で目が覚めたんだけど、声をかけづらくて……
 多分気にしてると思うけど、気にしないでほしい。俺はこれからも都子と一緒にいたし、気まずくなるのもイヤだから。
 その、俺は都子が好きだから!だから今からでもデートの続きをしよう。待ってるから。


もう……バカ。一番嬉しいこと言ってくれるのね。
いきなりメールでこんなこと言うなんて反則じゃない……

さて、なんて返事をしようかしら――
401名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 08:39:44 ID:iYm4L3oA
久しぶりにGJ!
402名無しさん@ピンキー:2010/07/16(金) 22:58:45 ID:3h2snB25
りずみんは絶対、主人公の声を密かに録音してそれでオナニーしてるよね
403名無しさん@ピンキー:2010/07/17(土) 21:28:31 ID:Y3G9bA6i
郡山先輩の前でルイルイとBLもどきして
反応見てニヤニヤしたい
404ホットペッパー:2010/07/18(日) 04:53:59 ID:gsCkAYWT

いきなりすまん。
なんか寂しくて寝れないんだ。だからカッとして書いてしまった。

主人公×ルイルイです。
正直、エロSS書くの初めてなんだ・・心が広い方は見てくれ。




■■■■■■■■


「よっしゃー!!!俺の勝ち!!」
「ぬぬぬっ・・先生、今の無し!!もう一回やりましょうよ!!ねっ!?」

「駄目駄目、負けは負け。それにコレ、ルイちゃんが自信ある!!って言ったゲームでしょ?潔くみとめなよ〜」
「くぅう・・一生の不覚・・」


今日は日曜日。
俺達は、いつものゲームセンターでコアなデートを楽しんでいた。
でも今日のデートはいつもと違うんだな〜コレが。
405ホットペッパー:2010/07/18(日) 04:54:58 ID:gsCkAYWT
◇◇◇◇◇
「先生!!いきなりなんですが、あのゲームやって負けた人が勝った人の言うことをひとつ聞く、っていうのはどうっすかね〜」

「え?いきなりなんぞ」
「いや、その〜、実は昨日きらめき高校に行った時、学君が持ってた本を読んだんだけど、えーっと・・・それで、こ、こういうシュチがありまして、やってみたいなーっと思ったんですよ、アハハ」


◇◇◇◇
だから、再現をかねて実際に、負けた人が勝った人のいう事を聞く・・っていうのを
やりたいって言い出したんだよ。



俺、それ聞いて歓喜したねw

とりあえずその本を学に貸したのは俺だしw
ついでにその本に書いてあった、勝った人の命令って・・



「で、俺が命令していいんだよね?」
「ええい!!もうやけだー!!なんでもきなさい!!」


「んーじゃあ、俺の言うことを今日一日はなんでも聞いて」

「えぇ、えぇ、なんでも聞きますとも」
「じゃあそれで」
「え?」
「勝った俺からの命令は、「一日なんでも聞いてね」っていうのだから」
「ちょ、ええええ!!!それズルくないっすかぁあ!!」
「ズルくないよ。とりあえず俺の部屋行こ」



俺の部屋って言った瞬間、顔が真っ赤になったルイちゃん。
そんなルイちゃんの手を握って俺達は歩きだした。


正直、俺にやけてますw

406ホットペッパー:2010/07/18(日) 04:55:56 ID:gsCkAYWT
「じゃあ、とりあえず。
はい、お茶」
「あ、ありがとうございまっす・・」


俺の部屋にルイちゃんが来るのは今日で2回目、彼女はしきりに「うぅ」とか「違う違う」とか言ってる。二次元大好きな彼女にはこのシュチエーションだけで、ご飯3杯は軽いね、絶対。
俺なんか5杯いける。

まあ冗談はおいて、俺は
さりげなくルイちゃんと肌があたるくらい真横に座った。彼女がピクっとして固まったのがわかった。
「じゃあ、まず、勝ったら俺に何をさせようと思ったかいって?」
「なっ!?そ、それはズルくないっすか!?」
「命令だーよ」
俺がルイちゃんの手を握ったから、彼女はもう逃げれない。あと、ルイちゃんは約束破れないのも承知の上です。

「ぅうううう・・笑わない?」「うん」
「その、キ、ぅうう、や、やっぱり無理っす〜/////」

「キスでしょ」
「でぇえええ!!!!!!!?」


ビンゴww
ルイちゃんの顔の真っ赤さが半端じゃないから、俺は思わずニヤニヤしてしまった。
「な、なななななななんで」


なんで?
だって俺が貸した本だもんw

そう言おうとした時、俺のルイちゃんをイジメたいと思う心が湧いてきた。俺ってかなりどSなのかもなぁ。

「だっていつも、してほしそうに俺を見てたから」
「う、うそ!!!?い、いや私、す、すいません!!」

あらら、冗談だったのに本当だったのね。


「んー、ならしよっか」
俺はルイちゃんの後ろに回った
「え?え!?せ、先生!?なななななななな」



俺はルイちゃんに目隠しをして、手首を縛ってみた。
普通にキスしても、萌えないだろ?


■■■■■■■

続きは・・要望があれば書きます
407名無しさん@ピンキー:2010/07/18(日) 15:34:37 ID:Uxnw4I9N
最高です(*´Д`)ハァハァ
続きプリース
408ホットペッパー:2010/07/19(月) 01:09:30 ID:/FcRM/x9
こんな駄作に続きをリクエストしてくれてありがとう。勢いだけで頑張って書いてみるよ。((゚Д゚ll))


■■■■■■■


「え、えっと・・これは何て言うプレイ?な、なーんちゃって!!アハハ・・」

無理して余裕ぶってるルイちゃん可愛いよ、ルイちゃんww
だけど余裕なくなったルイちゃんがみたいんだよなぁ・・俺w


「キスしてぃい?」
「ひっ///」

わざと耳に息を吹き掛けるように言ってみる。彼女の身体が固まったのが面白くて「駄目かな?」って良いながら俺の股間をルイちゃんのお尻に当ててみた。

「!!ぅ・・ぅぁ・・ぅうう///え、えっと・・ここここういう事は、そ、その・・わ、私にはレベルが高いっていいますか・・あの・・っ」


「俺の事きらーい?」
「き、嫌いじゃないっす!!」


即答してくれたのが嬉しくて、俺はOKの返事をまだ貰ってなかったが唇を合わせた。
ま、ルイちゃんもそのつもりだったみたいだし、まんざらでもなさそうだなw
409ホットペッパー:2010/07/19(月) 01:10:06 ID:/FcRM/x9


「んっ!?////」
「ん・・ルイちゃ・・」


俺の舌をルイちゃんの口の中に侵入する。ディープ自体は初めてで、ルイちゃんはびっくりして俺を押しのけようとした。
が、手をあらかじめ縛っていたので押しのけることはできなかった。


「ん、んんっ!!ぷはっ・・」


「はは、ごめんごめん、夢中になっちゃった」
「っ〜//////も、もう知らないぃっ!!こ、これ早く外してっ///」


あ〜らら、怒っちゃったかな?ショックだなぁ、うん。

「・・・・」
「・・?ど、どーしたんすか?」

「ん・・いや・・さ、ゴメンね・・」
「ぇっ!?な、なんで謝るんすか!?」
「俺、自分抑さえられなくて・・ルイちゃん・・幻滅したよね」

未だに目隠しと手首を縛られたルイちゃんは、俺が謝った事に対して凄い焦った様子で大袈裟に首を振った。
「そ、そんなことない!!そんなこと・・ないです。私も、ずっとしたいって・・思ってました・・」

最後の方は本当に小さな声だったけど、はっきりと俺を受け入れてくれた。



「そっか♪なら、この先も進めていーよね☆」
「え!?ぇええ!?」


これ、なんて孔明の罠?状態w
押しにも弱いけど、引きにはもっと弱いルイちゃん。
彼女のデータにはぬかりなし!!まさに計算通りだw

さて、
どうやって虐めようかな?
■■■■■■■


続きは、また、後日・・
410名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 22:11:39 ID:k0onnHFV
都子って絶対朝起ちとか見てるよね
411名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 01:22:54 ID:nAPBpigM
続きは…続きは無いの、お兄ちゃん?
412名無しさん@ピンキー:2010/07/27(火) 07:10:30 ID:bl5mQGI1
OLの需要あったんね
考えたことあったけど需要無いと思ってやめたよ
413名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 17:17:52 ID:xSGgPCjQ
規制おわたので保守
414名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 23:00:58 ID:cgV/p3wn
4でにぎわう中、オレは陽ノ下光を希望する。
ほむらとは仲良くなりすぎて無理だwww
415名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 19:31:35 ID:St6GRXRZ
最近、4やってて、4人攻略したけど都子の人気にびっくりなんだが。
まだ都子ルート行ってないからかもしれんが。
416名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 21:30:23 ID:8361nsXQ
都子怖い都子怖い都子怖い都子怖い都子怖い都子怖い都子怖い都子怖い
おれの感想
417名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 05:52:53 ID:fELgy7wc
>>415
最終的に、デートでの選択肢の意味が無くなるな、ある意味で
418名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 09:14:57 ID:2s+xFV5J
久しぶりにときメモ2を引っ張り出した。
やっぱ八重さんいいわハァハァ
419名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 16:23:43 ID:w+jdEOhF
八重さんいいのか。
よしクリアしてみよう。
でも難しいんでしょ?
華澄先生ぐらい?
420名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 20:46:24 ID:YUkL6gdN
>>419
華澄先生を闇ゾーマとするなら、八重さんは4人パーティで戦う通常ゾーマくらいの難易度だよ
ただ最初は、人が多いとことかうるさいとこは誘いにくい。植物園とか水族館とか静かなとこでローテ組んで、桜が咲いてる時に公園に連れてってみたりしてみな
だがデレてくれればそらもうどこ誘ってもノリノリよ。海とかプールとかでも

覚えてる限りで申し訳ないんだが、好感度が低いうちにスキーに誘うのと、3年目(デレた後)にゃ病気になるのを忘れんようにな


さてほむら話書いてくるノシ
421名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 23:52:29 ID:2f262f3T
ごめん。FF派だからわからん…
しかも4とか5とかしかやらないとゆう…SFC廚だからなぁ。
てかほむらの話かよ!ひどい。ほむらを壊したくないのにぃ
でもありがとう!
422名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 00:08:58 ID:Uv6gE2GJ
待て待て、>>420はまだほむら書くってだけで辱めるとは言ってないぞw


さて、花桜梨さんで書くか
423名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 05:16:23 ID:MN2hVR1J
伊集院レイ読みたい
424名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 23:23:34 ID:f6aXrGnM
伊集院メイもクリアしてない。
てかタイプでない。
425名無しさん@ピンキー:2010/08/30(月) 01:06:17 ID:kuh59wqv
はぁ〜、保守age保守ageっと
426名無しさん@ピンキー:2010/09/03(金) 15:42:15 ID:GCZncceY
主人公による調教もの読みたい
427名無しさん@ピンキー:2010/09/03(金) 20:28:15 ID:WptqEyjY
最近、都子ルート始めたけど、病んだ都子は怖いけど可愛いなww
428名無しさん@ピンキー:2010/09/06(月) 23:57:25 ID:r/Gb8eW5
白雪真帆に種付けしたい
429名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 12:09:04 ID:T88/Jji0
生徒会室に乗り込んで真希ちゃんと皐月先輩をリンカーン
430名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 21:17:38 ID:wSVurMHz
保守
431名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 17:22:59 ID:LkxlUp6U
保守
432名無しさん@ピンキー:2010/10/12(火) 08:57:12 ID:MzkrH1tW
八重さんはぁはぁ
433名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 23:43:33 ID:atuG/4Qf
ときメモ2を知って早10年
未だにメイ様と八重さんのどちらを選べばいいのか結論が出ない
434名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 16:03:51 ID:7KC8p7CL
難しい問題だな

なんなら俺がメイ様でお前八重さんって選択はどうだ
435名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 23:51:48 ID:KCxZlirf
光を調教したい
436名無しさん@ピンキー:2010/11/06(土) 23:13:24 ID:YXaIii7U
定番だった合宿時のお風呂覗きイベントが、4で無くなったのがすごく残念でならない。
「都子、成長したなぁ…」 とか。
437名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 06:00:07 ID:XjMFrpgh
のぞきなんかじゃなくてセクロス段階で初めて見る方が趣深いさ
438名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 22:50:57 ID:fFZbTVre
エリサをキボンヌ
439名無しさん@ピンキー:2010/11/22(月) 00:30:30 ID:FQXlzjpo
保守
440名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 01:06:11 ID:N5Cd5QJj
プールでカイと繋がりたい
441名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 04:47:27 ID:ODXLAKar
昔「皇国海軍電子鎮守府」ってとこにときメモのすごいエロいエロパロあったんだけど誰か知りませんか??

ずっと探してるけどないんだ。
442名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 05:16:25 ID:4XyHZ0Fk
>>441
随分昔に消えたよ
仮想戦記サイトになってから見てない
443名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 10:18:49 ID:G8ZJbQGU
舞佳さんは永遠に俺の嫁
久々にやっても相変わらず美人でエロかったわ

・主人公に冷たく当たってた詩織が主人公と縁切り宣言される
・MROで一人を選ばず三人を好きだというルート

とかは書いてみたい
444名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 01:44:38 ID:Hgly4xJg
>主人公に冷たく当たってた詩織が主人公と縁切り宣言される
それ良い。詩織は大好きだけど時々無性に腹も立つから、そういうの読みたい。
445名無しさん@ピンキー:2010/12/28(火) 19:43:36 ID:SvpIqqM8
ときメモ4ヒロインのセックスライフを考えてみた。

星川さん→基本Sなのでしきりたがる。メインヒロインとして正常位が好き。
ナースプレイを自分から持ちかける。「じゃあ病院で」と提案すると説教される。
つぐみ→精神的Mなので、言葉責めに弱い。基本受身。エロよりシチュ重視。
星川さんとの3Pを冗談で提案すると、本当に星川さんに頼もうとする。
カイ→どMなので、立ちバックで窓際に連れて行くと反応が普段と違う。
シチュよりエロ重視。父親に縛られた経験をプレイ中思い出す。
冨美子→自分が楽な体位をしたがる。しかし、頼めばなんでもしてくれる。
反応が鈍いが、不満はない様子。
里澄→基本マグロ。好きな体位ができるとそればかり求めてくる。
最終的にオリジナルの体位を編み出す。あまりしてくれないが、フェラの仕方に一家言持つ。
一稀→初回のみマグロ。慣れてくると男と反比例してノリノリに。
その後違うプレイをすると、マグロ→ノリノリを繰り返す。
エリサ→正常位以外してくれない。恥ずかしがるので掛け布団&消灯必須。
本音では慣れてきていても、儀式として恥ずかしがる。
郡山先輩→Sっぷりを発揮しようと騎乗位で責めてくるが、下から突き上げられ返り討ちに遭う。
男に使おうとグッズを買ってくるが、全て自分に使われる。様々な媚薬を試そうとする。
皐月先輩→基本Mなので、頼めば言葉とは裏腹になんでもしてくれる。でも調子にのると
終わったあと(とりあえずプレイはできる)説教される。言葉には出さないがバックが大好き。
都子→自分だけ盛り上がる。男は気持ち良くないが、騎乗位で腰クネクネが好き。
頼めばなんでもしてくれるが、それを上回る、男が引くようなハードプレイを提案してくる。。
瑠依→四十八手全て試そうとする。全て試したらもう一度全て試す。
最後までどれがいいか決められないので、延々ためす羽目になる。グッズが豊富。
ハルちゃん→最初は恥ずかしがるが、徐々に小悪魔的プレイをしかけてくる。
と同時にSに変貌を遂げる。最初の恥ずかしがりはどこへやら。
446名無しさん@ピンキー:2011/01/09(日) 18:58:00 ID:BwZR5+GO
>>445
やるじゃん
447名無しさん@ピンキー:2011/01/09(日) 20:10:25 ID:exG9ikfv
それ2のキャラでやってくれよ。

華澄先生とか
448名無しさん@ピンキー:2011/01/27(木) 12:46:28 ID:woP9oAHr
>>438
エリサは仙台弁がネックだな……俺には日常会話すら書けねぇwwwwww
449名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 00:46:06 ID:+0hR7ckC
試しに郡山先輩で書いてみた
「後輩クン。今日の実験は・・・」
先輩は俺の耳元で
「セックスよ」
そう囁いた。
「ちょっと先輩!何言ってるんですか?!」
「心配しなくても大丈夫よ。ちゃんとグッズもあるから」
「いや・・・そういう意味じゃ・・・」
ここまで浮かんだ
即興で書いたから中学生が書いたようになっていてすまない
450名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 10:35:28 ID:y6kGyyQn
前置き1行
本文7行
後書き2行

本文もっとがんばれ!
451名無しさん@ピンキー:2011/01/30(日) 18:57:52 ID:WuYQtUr7
>>450

すまん
書いてはいたんだが
間違ってブラウザを落としてしまった
後は頼んだぞ・・・
452名無しさん@ピンキー:2011/02/01(火) 12:45:33 ID:zR5ELMVT
大倉さん、ヤンからデレデレになったときの破壊力が異常すぎる・・・ほれてまうやろー
453名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 12:47:32 ID:NiUBYwam
妄想の行きつく先はエロ、とな
ときメモのエロssって案外少ないなぁ
自分で書いてみたのはいいものの、あまりの下手さに泣ける
454名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 20:10:34 ID:B/xJ4oIr
書かれない妄想より書かれるSSのが貴重なんだぜ
誇ってもいいぞ
455名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 11:49:38.35 ID:QeExA08+
皐月先輩を生徒会室で無茶苦茶にしたい
456名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 01:30:29.40 ID:EA7PHosF
保守がてらに質問なんだが
ここってときメモGSシリーズのエロパロはOKなのか?
GSって言っても、ヤローメインじゃなくて
友人女の子キャラメインで書いてみたいんだが
GS1の瑞希・奈津美とかGS3の宇賀神みよとか
457名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 01:33:42.29 ID:hd3Oap3D
>>456
GSはGSでスレがあるからあちらで聞いてみたほうがいいと思うの。あふぅ。
458名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 17:00:40.64 ID:2ZrX05BR
おっす糞ども
雑談ばっか楽しそうだな 
ageといてやるから感謝しろよw
459名無しさん@ピンキー:2011/03/12(土) 14:14:32.87 ID:Tv10nbVJ
ぐぬぬ
460名無しさん@ピンキー:2011/03/24(木) 05:15:29.37 ID:S3J10bJw
片桐さんがどんな声を出すのか想像して笑った
461名無しさん@ピンキー:2011/04/02(土) 01:10:53.94 ID:XHpta3tf
いつのまにかどのヒロインよりも年をとってしまった。
はじめはお姉さんだったのに。
462名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 13:43:35.28 ID:s3D0UahB
一文字さんが仕事しない兄貴のせいで可哀想だから、身体で稼がせてあげたい
463名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 00:35:54.54 ID:YGm1DCh1
ときメモでオススメのエロパロ教えて
詩織とか華澄ならベスト
464名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 18:30:05.63 ID:L+Jc6ELe
>>293の二つ目の選択肢はまだかい?
465名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 22:29:45.60 ID:0/s9dOGJ
>>455
おk


オレ達は生徒会室の前の廊下にいた。
今の時期、生徒会の連中は文化祭の準備で遅くまで残っているようだった。
だが、夜になると大部分の奴は帰っていった。
一人を除いて。

「おう、会長。来てやったぞ」
ドアを開けると、澄ました顔をしたムカつく女が、机に向かって何か作業をしていた。
「何かしら?今忙しいんだけど」
この様子だと、オレ達のことは覚えていないらしい。
まるで、覚える価値などないかのようにオレ達を見ている。
「いやあ、生徒会長様にオレ達の悩みを相談したくてな。
 実は、オレ達留年しそうなんだよ。誰かさんにレイプのことチクられたせいでな」
会長の眉間に皺が寄るのが見えた。
「留年?どうして退学にならなかったの?」
後ろに控えている部下の一人が笑いをこらえているようだ。
「アイツの趣味で、ああいうプレイをしてたってことにしたんだよ。
 アイツをむりやり脅しつけてな。いやあ大変だったぜ。なあ?」
「ああ、結局アイツも含めて全員停学だってよ。まったくふざけてるよな。
 アイツの趣味に付き合ってやったってのによ」
生徒会室に下卑た笑いがあふれた。


つづく
466名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 04:57:27.18 ID:Y8k9Mnhd
夏だから全裸待機余裕
467名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 14:25:40.31 ID:AaaYFa7W
書くかどうかは分からんが、屋上でのお弁当イベント
状況としては主人公は既に都子のことが好き&原作よりは女の子の気持ちや空気が読める
これだとどうなってたのかでいちゃラブくらいのを書いてみたい。
都子はヤミだからこそとも思うが、ヤミに堕ちずに幸せになれないもんかと…
468467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:31:35.44 ID:3qb3edCB
―――天気は快晴。
きらめき高校に通う永井輝明は、幼馴染の少女―――大倉都子と共に、屋上で仲良くお弁当を食べていた。
彼の友人である非モテ系残念なイケメン(敢えて名は出さない)がこの光景を目撃すれば、血涙を流しつつ
「リア充爆発しろー!」と叫ぶような場面である。
勿論、輝明は幸せだった。可愛らしく、いつも世話を焼いてくれる幼馴染の都子。
彼女と一緒にいるだけで、心が温かくなる。
(…俺はやっぱり、都子の事が好きなんだ)
生まれた時から一緒にいて、そう気付いたのはつい最近だ。
都子の仕草。言葉。表情。
いつの間にか、見慣れたはずの彼女の全てが驚くほどに眩しく見えていた。
(都子は、どうなんだろ…俺の事は…)
これだけ甲斐甲斐しく接してくれるのだ。
普通に考えれば、男女としての好意を持ってくれているはずだ。
(けど…手のかかる弟、くらいにしか思ってないかな…)
はあ、と心中でためいき一つ。
「ねえ」
と、そんな輝明を、都子は眉根を寄せて覗き込む。
近づいてきたその見慣れたはずの顔にも、輝明は心乱される。
「もしかして…美味しくなかった?」
「え?いや、まさか!すっげえ美味しいよ!」
照れ隠しで、少々オーバーに振舞ってみせる。
「そ、そうかな?えへへ」
「ああ、本当だって。いやー、これだけ料理上手な都子ならきっと、いいお嫁さんになるよ!」
言ってから、後悔した。
都子が、誰かのお嫁さんになる。
誰か。誰?―――自分以外の、誰か?
幼馴染の贔屓目を差っ引いても、これだけ気立てのいい美少女だ。
放っておくような男ばかりではないだろう。
「いつかさ、都子にはいい男が見つかって…」
言葉が詰まりそうだった。

(おいおい、これ以上はやめとけって!最悪、今の関係まで壊れちまうぞ!)

そんな心の声を無視して、
「見つかって…そうなったらさ、都子はもう、俺の面倒なんて見てくれないのかな…」
「え…」
都子は、目を丸くして輝明を見つめる。
「あの、それって…」
「そんなの、嫌だからな」
きっぱりと、言い切った。
469※主人公の名前は漫画版準拠です:2011/06/28(火) 09:33:20.18 ID:3qb3edCB
「都子が他の誰かのものになるなんて、嫌だ」
「て…輝、明」
「好きだ」
とうとう、口に出した。もう後戻りは出来ない。
「俺は、都子の事が…好きだ」
―――しばしの沈黙。
今更ながら汗が噴き出してきた。
(…やっちゃったか…俺…)
最悪の想像が目まぐるしく脳裏を駆け巡った。

@「はあ?悪いけど、あなたの事、そういう風には見れないし」
A「あはははは!やだー、なーに真剣な顔して冗談なんか言ってんの」
B「嫌よ。あなたと幼馴染ってだけでも嫌なのに」

されど。都子の反応は@でもAでもましてBでもなかった。
ぽとり。
「え…」
彼女の目から、一筋の涙が溢れて、零れた。
「都子…?」
「うっ…う、うえっ…」
都子の涙は止まらない。
この反応は予想外だった。
「な、な、な…泣くほど、俺の事が嫌いだったのか…?」
「ば、バカぁっ!そういう…そういう、鈍感な事ばっかり言うから…」
身体を震わせて、都子は泣きながら言い募る。
「あ、あたしだって…あたしだって、輝明のこと、好きなのに…大好きなのに…」
「都子…」
大好き。
望んでいたその言葉を聴けた。
けれど。
「なのに…輝明は…鈍感で、昔の事、とか、全部、忘れちゃってて…」
「…………」
「あたしは…輝明との思い出、大事なのに、あなたは何もかも忘れちゃってて…」
「…………」
「だから…あたしの事、なんか、ただの幼馴染でしか、ないのかもって…」
「…ごめん」
そっと、都子の背中に腕を回して。
ぐっと、力を込めて抱き締めた。
470467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:35:04.94 ID:3qb3edCB
「これからは…ちゃんと、覚えておくようにするから。都子の事、全部」
「…ん」
「だから…その」

これからは幼馴染じゃなくて。

「彼女だって…言っても、いいかな」
「いいよ…」
輝明の胸に顔をうずめて、都子は小さく呟く。
「あたしでよかったら…輝明の、彼女に、なる…」
「本当にいいのか?俺よりもっといい男なんか、多分たくさんいるぞ」
「それでも、輝明じゃないとやだ」
「知ってるだろうけど、俺はお前が世話を焼いてくれないと何もできないぞ」
「知ってるよ…それでいいの。それであたしも幸せなの」
「御近所から<あそこの旦那さんヒモなんですってよ>と後ろ指をさされるぞ」
「いや、流石に就職はしてくれないと困るけど」
「そりゃそうだよね!」

閑話休題(それはともかく)。

「ね…輝明」
「ん?」
「…恋人としての、最初の思い出、つくろっか」
はにかみながら。
都子は可愛らしく、唇を突き出してきた。
「キス…しよ」
返答は、行為で。
柔らかな唇に、自らの唇を合わせた。
「あ…ん、んんっ…」
戸惑いながらも、都子は自分から舌を突き出し、輝明のそれと絡めてくる。
ぺちゃぺちゃと、唾液を貪り合う音が屋上に響く。
一旦離れて息を整え、また接吻を交わす。
口元は互いの唾液でべちゃべちゃになっていたが、二人とも全然汚いなんて思わなかった。

―――不意に、輝明は思い出した。
あれは幼稚園の頃だったか、まだ幼い頃のおままごと。
「ふーふはねー、こーやってちゅーしなきゃだめなの!」
そう言って都子は、恥ずかしがる輝明に対して半ば強引にキスに及んだ。
今こうしているような濃厚なものではなく、軽く触れ合わせるくらいの幼い口づけだったけど。

「…俺の初めて、もう都子に奪われてたんじゃないか」
「え?…あっ。もしかして、幼稚園の時の事を言ってるの?」
「やっぱ覚えてたのか…」
「覚えてるよ。輝明との事は、全部…」
「…………ごめんな。俺は、全部は覚えてない」
471467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:37:47.32 ID:3qb3edCB
でも。
「それでも…都子の事が、好きだ」
「じゃあ…もう、いいの。許してあげる」
笑顔を浮かべる都子。たまらなく愛しくなって、強く抱き寄せる。
昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴ったけど、離れるつもりなんてどちらにもない。
「なあ…午後の授業、サボっちまおうか」
「不良。いっけないんだー」
ふふっと笑って。
「じゃあ、あたしも不良になっちゃおうかな」
「だったら、不良みたいな事をしようか」
ゆっくりと、都子を押し倒す。
少しだけ身体をこわばらせたけど、抵抗は、なかった。
「都子…ごめん。俺、もう、抑えられそうにない」
「…いいよ。輝明なら、あたし…」
制服のブラウスのボタンを外していくと、想像していたよりずっと大きな胸を包んだ白い下着が露わになる。
ブラジャーを少し手間取りつつ脱がせると、桜色の乳首まで晒された。
「綺麗だ…」
感動のあまり、それしか言えない。
都子は顔を真っ赤にして俯くが、嫌がる様子はない。
ゆっくり手を押し当てて、痛がらせないように出来るだけ優しく揉みしだく。
手に吸いつくような柔らかな弾力に、脳が痺れていく。
「輝明」
初めて聴く、鼻にかかるような幼馴染の甘い声。
「恥ずかしいよ、あたし」
「…怖いのなら、もう…」
「ううん…恥ずかしいけど、怖くないよ」
「都子…!」
愛しさと劣情は、もう止まらない。
スカートに手を差し入れて、パンティを下ろしていく。
そこはもう、ぐっしょりと濡れていた。
そっと指で秘部をなぞると、都子はビクンと身体を仰け反らせた。
「ごめん。痛かった?」
「う、ううん…気持ち、いい」
少しずつ、指先を内部に侵入させる。
愛液で濡れそぼった膣内はぎゅうぎゅうと締めつけながらも、襞は情熱的に絡み付いてくる。
何しろ初めての事で勝手は分からないが、都子の準備はもう出来ているようだった。
「都子…俺、もう、我慢できない」
「うん…いいよ。来て、輝明」
ズボンとトランクスを同時に下ろして、肉の棒を露出させる。
472467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:39:48.59 ID:3qb3edCB
先から透明な液を滲ませ、今までにないくらいに血管を浮き上がらせて、ビクンビクンと震えていた。
個人的には頼もしいが、都子は怖がったりしないだろうか?
少し心配になったが、彼女は顔を上気させつつ、静かに輝明を待っている。
輝明も、覚悟を決めた。
先端を都子の中心に押し当てて、腰を突き出す。
「…んんっ!」
先端が、何かを突き破った。結合部から、血が滲み出す。
破瓜の痛みに、都子は顔を歪めた。
「都子…ごめんな。やっぱり、痛いんだ」
「い、いい…大丈夫だよ…あたし…こんなの、へっちゃら、だよ…」
まだ痛みが残っているだろうに、都子は笑ってみせる。
「だって…輝明と、一つになったんだもん…初めてを、輝明にあげる事ができて…嬉しい…」
「お…俺も、初めてが都子で、嬉しいよ…」
「そっか。輝明も、初めてなんだ」
えへ、と照れ臭そうに笑う都子。
「輝明の童貞、あたしがもらっちゃったね…」
「都子…!」
「ね…動いて、いいよ」
「うん…じゃあ、いくよ」
ゆっくりと腰を動かしながら、なるべく早く達するように努める。
残念ながらどうしたって、都子にとっては快感よりは痛みの方が強いだろう。
だったらせめて、早く終わらせるべきだ。
最も、そうでなくとも都子の膣内は肉棒を搾るくらいの強さで締め付け、それでいて襞はねっとりと絡んで
くる。耐えようと思っても、耐えられそうにない。
すぐさま、欲望が込み上げ、溢れ返りそうになる。
寸前で引き抜き、その瞬間に破裂した。
自慰の時とは比べ物にならないくらいの白濁が迸り、都子の胸から腹にかけてべったりと汚していく。
「…っ…!はあっ…はあっ…!輝明の…たくさん、かけられ、ちゃった…」
精液を手で掬い、ぬちゃぬちゃと指先で弄くりながら、都子は薄く微笑む。
「中に出してもよかったのに…輝明との赤ちゃんだったら、産んであげるのにな」
「まあ…それは、ちゃんと結婚してからって事で」
「そうだね。えへへ」
「はは…」

―――ティッシュでお互いの残滓を拭い、制服を着直しても、二人は抱き合ったまま動こうとしなかった。
ずっとこうして、余韻に浸っていたかった。
「都子」
「何?」
473467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:43:20.28 ID:3qb3edCB
「好きだよ」
「えへ…あたしも、輝明の事が大好きだよ」
でもね、と都子は言う。
「一つだけ、残念だな」
「え…何が」
「この学校の、伝説」
卒業式の日に、伝説の木の下で女の子から告白して結ばれた恋人同士は、永遠に幸せになれる。
「もう恋人同士になっちゃったから、無効かなあ…」
「…じゃあ」
輝明は、言葉を選びながら答える。
「卒業式にはさ…改めて、都子から告白してくれよ。それでいいのかどうかは、分からないけど」
「…うん。そうする」
「だったら、それまでに都子に愛想を尽かされないようにしないとな」
「うふふ。だったらあたしは、輝明が他の女の子に浮気しないように気を付けないと」
「大丈夫だよ。俺はもう…都子しか見ないから」
「ほんと?」
「ああ。都子が他の女の子を見るな、話もするなっていうなら、そうするよ」
「べ、別にそこまでしろとは言わないわよ」
「例え我が友・小林学をもブっちぎりで置き去りにして<きらめき高校抱かれたくない男>第一位の座に
君臨する事になろうとも、都子さえ俺にゾッコンでいてくれれば、誰に嫌われようと構わない」
「何故そこで微妙にレベルEネタを…」
「だって面白いじゃないか、あの漫画」
「確かにカラーレンジャー編は傑作だけど」
「いつ再開するんだろな、ハ○ター×ハン○ー…」
「信じれば…いつかきっと、願いは叶う…って、脱線した話を感動的に纏めてる場面でもないでしょ、もう!」
「自分で乗ったくせに」
「と、とにかく!」
脇道にそれまくった話を、元に戻して。
「あたし達はもう、恋人同士なんだから…だから」
「だから?」
「だ、だから…大事にしてくれなきゃ、拗ねちゃうからね!」
「はは…そりゃおっかないな」
「そうよ。これでもあたし、怒らせると怖いんだから」
「分かったよ」
より一層に力を込めて、その華奢な身体を抱く。
「…ねえ。輝明。もう一度…好きだって、言って欲しいな」
「何度だって言うよ。好きだよ、都子」
「えへへ…あたしも、輝明の事、だーい好き」
474467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:45:43.70 ID:3qb3edCB



『ふう…めでたしめでたし、かな』
それを見ていた<彼>は、ほっと安堵の息をついた。
『どうやらこの時間軸では、ボクの出番はないみたいだね…だけどね、セニョール』
口元を歪めて。
『それでもボクは、いつでも出てこれるように用意だけはしておくからね』
そんな事にはならないように。
『都子ちゃんを、大事にしてあげるんだよ…ねえ?』
これだけ彼女を幸せにしておいて、それを踏みにじるような事を、もし仕出かしたら。
『その時はさあ…セニョール。キミは、地獄を越えた悪夢を見るだろうね…』
不気味な笑顔で、不吉な言葉を残しながらも。
<彼>は柔らかな陽射しの中で寄り添い合う二人に、慈しむような眼差しを向けて。
『ま…心配はいらないか』
―――そして、消えた。
475467 ◆2NA38J2XJM :2011/06/28(火) 09:49:03.12 ID:3qb3edCB
駄文失礼…
このスレでは初めて書きます。最近ときメモ4プレイして都子にやられた。
主人公の名前はどうするかなーと思ったけど、>>469の名前欄にも書いた通りに
無難に漫画版準拠でいきました。
ラストがちょいホラー風味になったか…うさぎさんの喋り方ってこんな感じでいいんかいな…。
勢いで書いたんで粗があるとは思いますが、ちょっとでも暇つぶしになれば。
ではでは。
476名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 10:59:06.99 ID:oVMa5FxH
477名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 19:03:28.47 ID:7ySlVPRN
藤林丈司は変態
478名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 09:31:01.02 ID:IF2eXFYE
479名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 18:24:44.50 ID:8KuFyF2G
人がいないな…
480 【東電 84.1 %】 :2011/07/16(土) 13:08:23.32 ID:s2c/5jcM
                    ,    ´ ̄`⌒   、
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.           f       」__j」__j    !/ i  ! ,  V::/
        U     ´∧Uヽl`  ´}ナ''T 'メ i   i/
        、__j ノ 〈 j,xゝ弐    r弐_」/i /   ,゙ 
         `ーく 、 ハ.〃トイ..:「   ´fィ..:刈/i 丿/
            ヽ〉、ぃ 辷:り    辷り `/.ィ/i
             )圦"         " ,彡<:::::,’
            /(  > .. ` ´ .、イ∨::∧/
              {   , {__ ィ入__入__} V:::/ ヘ
              `) ノY ≪{こ{_}こ} ≫<:::/ ノ丿
             Y゙, イ ハ, く〈_∧_〉ゝy‐、∨ {〈
            八i V Y   ヽソ/_〈` ノ! ハ∨
               ` j }   ゚{{´《て》!二! ∨ jノ
                / ,:     }}   ̄∧ `!
            / /〉   ゚jj   ,i:∧__丿
              〈 /^   。{{   〈ム:::::/
.            /]    八    Y
           i/⌒\__/,\\___ .イ入
            /   ′  i  ` ー‐z ´ ハ
           \_ん   l/     ハ   〉
                ゙, `ー‐个ァャ一''⌒f‐ '~
            U   i/::::!    i
                 i    !:::::::i     |
             !   iー―i   l
                 iー―┤  !____!
              l  !  }    !
                 !___j   {__ !
              __乂___j___匕__ソ__
           ≧三三三三三三三三≧
481 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 :2011/07/16(土) 20:21:32.21 ID:+B3Dp93l
>>480
誰?
顔が、ドクロに見えるんだが?
482名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 20:30:39.64 ID:aAoeQYij
>>481
よく見なさい。エリサのSD絵だよ
483名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 23:48:02.46 ID:u2z609I0
あごが省略されてるから輪郭がおかしく見えてるんだな
襟とか髪とかこれも真ん中が省略されてる唇とかが
総合して骸骨に見えてるのはある意味奇跡のバランスだがw
484名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:41:24.62 ID:neeWLtSl
―――夜風がまだ冷たい、4月の街。
俺の名は永井輝明。25歳。職業・高校教師。現在、彼女なし。
仕事の疲れを癒すべく、休日の気ままな独り歩きを満喫していた俺は。
「あっ…」
ぼんやりしていたせいか、向こうから歩いてきた女性と肩をぶつけてしまう。
「ご、ごめんなさい!」
「いや、こっちこそ、ぼーっとしてて…」

目が、合った。
懐かしい色をしていた。
腰まで伸ばして、さっぱりと一本縛りにしていた長い髪は、肩までのセミロングになっていて。
彼女はあの頃よりも随分と大人びていたが、すぐに分かった。

「都子…」
「輝明…」

―――高校卒業以来の、幼馴染との再会だった。



「ほら、奢るよ」
「ありがと」
温かい缶コーヒーで軽く乾杯。
挨拶代わりに、どちらともなく近況報告が始まる。
「輝明は、今、どうしてるの?」
「教師」
「へっ?」
「しかも、きらめき高校で…」
はあー、と呆れたのか感心したのかよく分からない都子。
クスクス笑いながら、彼女は続ける。
「あなたが教師って…似合わないわね」
「まあ、確かに。それでも古我先生を始めとする頼れる先輩方にしごかれて、どうにか板についてきたつもりだよ…
都子は?」
「出版社で編集者やってる。小さい会社だけどね」
「へえ、編集者か…マメで世話焼きな都子には合ってるような、合ってないような」
「どっちよ、もう」
「ははは」
「ふふっ」
485名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:42:23.26 ID:neeWLtSl
他愛なく、笑い合う―――どこか、しこりを残した笑いではあったけど。
「…なあ、都子」
「ん?」
「お前は、好きな人とか、できたのか?」
それは、意地の悪い質問だったかもしれない。都子は少し、バツの悪そうな顔をした。
「ここ一年くらいは、全然かな…何度かお付き合いした人もいるんだけどね。皆、最後にはこう言うの。お前は俺を
見てない、何か遠くの、別のものを見てるみたいで、付き合ってて楽しくないって」
「…そっか」
俺はさぞ、暗い顔をしていただろう。
「俺もそうだ。彼女っていえるくらいの関係になった子もいるけど…私以外の誰かを見てるってさ。長続きしなかった」
「…………」
「その通りだ。あの日から、俺はずっと―――引きずってる」
それは。
出来るなら、話題にすべきじゃなかったこと。
心の奥底に仕舞ったままにしておけば、よかったのかもしれないのに。

きらめき高校の卒業式の日。
都子を伝説の樹の下へと呼び出したけど。
彼女は―――来なかった。

<ごめんなさい―――行けばきっと、あなたを傷つける>

そのメールを最後に、彼女とは顔を合わせていない。
今日、この時まで。

「恨み言になっちまうけど…それでも、何で来てくれなかったんだ」
「…輝明」
「俺の事を、ただの幼馴染としか思っていなかったのなら、それでいい。どうして…想いを告げる事さえも、させて
くれなかったんだ。面と向かって、諦めさせてくれれば…傷ついても、吹っ切れたのに」
言葉の内容もさることながら、最後は涙声になりそうだったのが情けない。
久々に会った都子に対しての態度がこれだ。最低だ、チクショウ。
「…もう、行くよ。悪かった」
背を向けて、歩き出そうとした。
そんな俺の腕を、都子が掴んだ。
486名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:43:13.61 ID:neeWLtSl
「あたしだって…輝明の事、好きだったよ。ただの幼馴染だなんて、思ってなかった」
思いがけない言葉だった。
「だけど、あの頃のあたしは自分から告白する勇気もなかった…あなたの気持ちに応える勇気さえ…」
「都子…」
「それで…大学への進学と同時に、家を出たの。あなたから、全てから逃げるみたいに」
殊更に、自嘲するような言い方だった。
「子供だったんだよ、あたし…」
その瞳には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「大好きなくせに…あともうちょっと、素直になる勇気がなくて…そのくせ、いつまでも輝明の事を引きずって…」
「…………」
「バカな女の子、だった」
零れた雫は、頬を濡らした。
「もう…遅い、よね」
「ああ。時間はもう…取り戻せない」

だけど。
俺は都子の手を、自分の掌でそっと包んだ。

「やり直しだったら…まだ、出来るよ」
そう。やり直そう。
中途半端で投げ出したままの、初恋の続きを。
「今度こそ…聞いてくれ。俺の気持ちを」
「…うん」
「俺は、都子が好きだった…今もまだ俺の中に、お前が確かに残ってる。そして、目の前に、お前がいる」
「…輝明」
「だから…お前さえよければ、また、一緒にいようぜ―――昔みたいに」
都子は、そっと身体を傾けて。俺の胸に、小さな頭を預けた。
「…あたしで、いいの?」
「いいって言ってるじゃないか」
俺は、都子の華奢な肢体を抱き締めた。
昔から、女の子にしては背が高くて、可愛いというよりは凛々しいというイメージだったけど。
小さく震えるその身体は、どこにでもいる、か弱く、愛らしい女性だった。
「輝明の腕…こんなに、大きかったんだね」
「都子…お前、こんなに小さかったんだな」
お互いの温もりを、俺達はそう評した。
「ん…」
上目遣いで、唇を突き出してくる都子。そっと、自分の唇と重ねた。
487名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:44:10.95 ID:neeWLtSl
キスなんて初めてじゃないってのに、初心な少年のようにドキドキした。
―――ふと気付くと、街往く人々がこちらを珍しい生き物でも見るように遠巻きにしていた。
すっかり、二人の世界に入ってしまっていたらしい。
「ちょっと、周りの皆に迷惑だったかな…」
「うん…そうじゃなくても」
都子は、少し甘えた声でねだる。
「二人きりになれる場所が、いいな…」


―――都子の手を引いて、手近にあったラブホテルに入る。
外装も内装も安っぽく、ただ身体を重ね合わせる事さえできればそれでいいだろ、と言っているような場所。
だけど、今の二人にはそれでもいい―――むしろ、そっちの方が良かった。
ただ、何も気にせずにお互いを全身で感じたい。
俺はそうとしか考えられなかったし、都子もそう思っているのが分かった。
「都子…っ」
「あんっ…!」
部屋に入るなり、シャワーも浴びずに都子をベッドに押し倒す。都子も文句一つ言わず、俺の背に腕を回してくる。
熱く、唇を重ねる。先程の遠慮がちなキスとは違う、相手の全てを奪い合うような口づけ。
俺達のくすぶっていた恋の残滓に、完全に火が付いていた。
感情と欲望だけに任せた、本当にみっともないセックスだった。
俺は都子の全身を触り、撫で、舐める。
綺麗な顔も、大きめの乳房も、濡れた秘所も、細く見えて肉付きのいい脚も。
白皙の肌の全てを味わう。
都子もそれに応えるように、俺に手を伸ばし、舌を這わせる。
肌だけでなく、熱くいきり立った俺自身をも掌で包み込み、口の中で愛撫してくる。
辛抱たまらず都子の中へと突き入れた時、それだけでお互いに達した。
ありったけの白濁全てを震える膣内に注ぎ込んでもまだ足りず、硬さを失わない肉棒で掻き回す。
都子は恥も外聞もなく嬌声を上げ、泣き喚き、何度も俺の名前を呼んでいた。
俺もまた、都子の名を叫びながら何度も、何度も、涸れ果てるかと思う程に射精し。
都子もその度に、全身を震わせて絶頂していた。


数時間後。
精魂尽き果て、二人はただ荒い息をつく。
「…はあ…ん…はあっ…」
「くっ…はぁ…っ」
もう、全部吐き出した。想いも欲望も、何一つ残さず。
都子はそれを、余す所なく受け止めてくれた。
これまで経験したセックスとは、何もかも違った。
心から愛する誰かとの交わりが、こんなにも素晴らしいものだったなんて、初めて知った。
何もかも出し尽くしたはずなのに、身も心も満たされていた。
最後の力で、都子の手を握る。都子も、弱々しくもその手を握り返してくれた。
「…好き…輝明…」
「俺も…愛してる…都子…」
愛を囁きながら。
俺達は、重なりながら、眠りに落ちた。
488名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:45:47.94 ID:neeWLtSl



―――次の休日には、俺は都子を連れて久々に実家に戻った。
両親の驚きといったら、なかった。
女っ気のない息子がいきなり<結婚を考えてる彼女を連れてくる>などと連絡を入れたのだから、当然だろう。
しかも、その彼女が、高校卒業からすっかり疎遠になっていたはずのお隣の娘だったのだから尚更だ。

それでも、少しすればそんな時間の隔たりなどなくなったように。
昔と同じように、朗らかに笑い合っていた。
「今度は都子ちゃんのご両親に挨拶に行かないとね」と、母親に冷やかされたのには少々参ったけど。

そして―――あの夜の再会から、一年。
俺と都子は引っ越しを終えて、一息つく。
二人で過ごすには、少し広い部屋だけど―――将来の事を考えると、狭いくらいかもな。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
都子が差し出してくれた冷えた麦茶を飲み干して、愛しい彼女の顔を見つめる。
「何よ、もう。人の顔をジロジロ見て」
「いや…」
鼻の頭を掻きながら、俺は照れ臭いけど、言った。
「幸せだな、って。そう思っただけだよ」
「うふふ…あたしも」
そう言って笑う都子の左手の薬指には、俺と揃いの指輪が輝いていた。
489467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/17(日) 20:47:59.90 ID:neeWLtSl
シチュエーションとしては、通常都子とデートしすぎたせいでヤミ化せず、結果として
フラグが立たずに玉砕した数年後の話。
何だかんだで、こういう風に二人はくっつくんじゃないかなー、と。
主人公の名前は漫画版準拠で永井輝明(ながいてるあき)で。
では、スレ汚し失礼。
490名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:49:20.16 ID:thYRhsmp
491467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:03:49.43 ID:hHi0DOUx

※注意。「都子さえ主人公と一緒にいられれば後はどうでもいい!」とお思いの方以外はオススメしません。
※都子による主人公寝取りモノ…?
※伝説ブチ壊し。
※シリアス。都子は主人公とずっと一緒…だけど救いは…あるようでないかも。




後悔しかない。悔恨しかない。
暗い自室で、膝を抱えて、あたしは自分を呪う。

<何だったら、あたしが女の子の情報教えてあげよっか?>

入学式のあの日―――何だって、あんな事を言っちゃったんだろう?
幼馴染の男の子への、淡い初恋。だけど、彼はあたしを<仲良しの幼馴染>としか見てなかった。
だったら、もう、どうにかして諦めよう。
彼への想いを封印して、恋のサポートをして、彼に可愛い恋人でも出来れば、きっぱり諦めがつく―――
なんて。どうして、思ってしまったんだろう。
卒業式を終えた後で、彼―――永井輝明と、彼に寄り添うあの子を見た時、祝福の言葉なんて何一つとして
浮かばなかった。
何で、彼の隣にいるのがあたしじゃないの。
こんな事なら<頼れる恋の情報屋>なんて気取らず、素直になっていればよかっただけなのに。
まるで、ピエロ。舞台に上る事もできなかった、哀れな道化師。
「辛いよ…寂しいよ…苦しいよ…もう、ダメだよ…」
輝明と同じ大学に進学したものの、一日も行っていない。
幸せそうな彼を見ると、胸が凍りつきそうに痛くなるから。
高校卒業から数ヶ月、自分の部屋に閉じ篭もり、ぼんやりと過ごしている。
輝明から、心配するようなメールも何通か来たけど、返事もできずにほったらかしだ。
…もう、限界だ。もう…いい…。
傍らに置いてあったカッターナイフの刃を、チキチキと伸ばす。
そして、それを、自らの左手首に押し当てた。
真っ赤な血…綺麗だと思った。意識が薄れていく。
最後に浮かんだのは両親の顔と―――輝明の顔。
ごめん。ごめんね。あたしって―――ほんと、バカ。



―――目を覚ますと、見知らぬ天井。
あたしは清潔なベッドに寝かされていた。
「あれ…夢オチ?」
それにしては、何だか身体が重い。左手首の周辺に、グルグルと包帯が巻かれていた。
「ああ…そっか。現実か…」
失敗してしまったんだ。多分、両親が見つけて、病院に担ぎ込まれたんだろう。
この世から消える事すらも失敗するなんて―――何度、何を失敗すれば気が済むのか。
自嘲しか、出てこない。
492467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:05:28.50 ID:hHi0DOUx
「都子」
―――気付いた。ベッドの側に、誰かがいるのに。
彼は見舞い客用の椅子に座り、悲痛な面持ちであたしを見ていた。
「て…る…あ…き」
「じっとしてろ。お前、本当に死に掛けたんだぞ?なんで…こんな事をしたんだ」
「…………死んでれば、よかった」
「―――!バカッ!」
当たり前だけど、怒鳴られた。
「何でそんな事言うんだよ!?おじさんやおばさんが、どんだけ心配したと思ってんだ!俺だって、心臓が
飛び出しそうになるくらいだったんだ!どうにか助かってホッとしたってのに…」
「だって、もう…もうあたしは、生きてても楽しいなんて、思えないよ…」
「だから、何でそんな…」
「あなたがいない」
その言葉に、輝明は口を塞がれたように押し黙った。
「誰よりも好きだったあなたは…もう…あの子のものなんだもの…」
「え…?」
言ってしまった。封じ込めるはずだった気持ちを、よりによってこんな形で。
「何で…だって、お前…女の子の情報とか教えてくれて…彼女との仲だって、応援してくれたのに…」
「そうやって…自分の気持ちに、決着を付けるつもりでいた…どうせただの幼馴染でしかない、叶わない恋
なら…いっそ、完全に諦められればって…でも…結果が、これ…」
あたしは、泣いていた。
この期に及んで、同情させて気を引こうっての?―――ホント、バカな女。
「どうしても、消せない…どうしても、あなたの顔が頭から離れない…なのにあなたはもう絶対に、あたしを
見てくれない…もう…心がボロボロだよ…逃げるしか、なかった…」
「そん…な…事」
輝明は、何を言っていいのか分からないようだった。
<こんな面倒な女に、関わってられるか>と投げ捨ててしまえばいいのに。
あたしは、彼がそれを出来ないと知ってて、こんな事を言ってる。
「俺…俺…知らなかったんだ。都子が、そんな風に思ってたなんて…」
「仕方ないよ…あなたを鈍感だなんて責められない。あたしも、全然素直じゃなかったんだもの…」
「…………今更言われて、どうしろっていうんだ」
「あはは…そうだよね…」
ボロボロと、大粒の涙が顔を汚していく。
「ただの幼馴染だもんね…どうしようも、ないよね…」
「…違う」
輝明は、言った。
「俺だって、本当はお前が好きだった…お前の方こそ、俺の事なんてただの幼馴染としてしか見てないと…
そう思って、諦めたのに」
「え…?」
「高校入学の日に、恋の応援をしてあげる―――みたいに言われて、都子は俺を手のかかる弟みたいにしか
見てないんだな、と思った。だから、別の女の子を好きになるように努力して…都子を、忘れようと思った
のに…何で…今になって…」
今度こそ、自分のバカさ加減に打ちのめされそうになった。
最初から、両想いだった。
素直にさえなってれば、彼の隣にいるのは、あたしだった―――
これじゃ、本当に―――ピエロだ。
観客がいたら、さぞや大笑いしてくれただろう。
493467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:06:33.18 ID:hHi0DOUx
「もう…遅いよ…あなたには他に、大事な人がいるもの…」
あたしは輝明から顔を背け、涙で溢れた瞳を閉じる。
「もう…構わないで…こんな、バカな女…」
最後まで言い切る前に。
あたしは身体を起こされ、輝明の腕に抱かれていた。
「あ…輝明…?」
「ほっとけるわけ、ないだろ…」
苦渋に満ちた声だった。
「そうだよ。お前、バカだよ…大が付くバカだ。だからこそ、ほっとけない。目を離せない」
抱きしめる腕に、力がこもっていく。
少し痛かったけど―――そんなの、まるで気にならない。
望んでやまなかった優しさに包まれて…あたしは、久方ぶりの幸せを感じていた。

<あなたにはもう、素敵な恋人がいる。こんな事したらまずいよ>

そう言って、この暖かさに満ちた腕を振り払う事なんて、どうして出来るだろう?
闇に囚われたあたしを導いてくれる、この光から、目を離せない。
「俺だって―――バカなんだ。彼女を好きになるってのは、それ以外を愛さないって事なのに…でも、俺は
お前の気持ちを知っちまって…お前のそんな姿を見ちまって…」
「…………」
「そうなったら…もう…自分でも、分からなくなった。どうしたいのか…」
最低だ、あたし。
彼を、こんなに悩ませて、迷わせて。
何より最低なのが、期待してしまっている事。
今の彼女を捨てて…あたしの元に戻ってきてくれるんじゃないか…?
そんな歪んだ期待が、今こうしている時もどんどん膨らんでいくのを、止められない。
罪悪感と自己嫌悪さえ、押しのけて。
「輝明…やっぱり、ダメ…あたし…諦められない」
両腕を彼の背中に回そうとしたけど、左手が動かない。
血管だけでなく、神経まで切れてしまったのかもしれない。
仕方なく、右腕だけで抱きついた。
「今だけ…少しだけ、あたしだけの輝明でいて…」
「…………」
「あなたの事…どうしても、忘れられない。大好き…愛してる…」
「都子…んっ!」
情念のままに、輝明の唇を奪う。彼はびくりと身を震わせたが、静かにそれを受け入れた。
あたしは舌先で口腔に押し入り、輝明の中で動き回る。やがて輝明も、積極的に舌を絡め始めた。
幸せだ。ただ、それだけしか感じない。
494467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:08:24.60 ID:hHi0DOUx
こんな日が来るなんて、ついさっきまで思ってもいなかった。
もう、何もいらない。
輝明だけいてくれれば、他の全部、捨てていい。

―――例えそれが、他の誰かを傷つける想いであったとしても。



輝明は、大学の講義が終わると毎日のように見舞いに来てくれた。
手術は成功したけど、一生傷跡は残るだろうし、握力も元には戻らないだろう、と医者に言われた左腕を、
彼は心配そうに優しくさすってくれた。
大学での出来事を、面白おかしく話してくれた。
入院中は退屈じゃないか、何か欲しいものはあるか、とあれこれ世話を焼いてくれた。
何だかおかしい。
以前はあたしが輝明の世話をしてあげてたってのに、まるで立場が逆転してしまっている。
でもそれが、心地よかった。
引き篭もりになって以来、腫れ物を扱うようだった両親との仲立ちをしてくれて、おかげであたしと両親は
久しぶりにまともな会話ができた。
休日ともなれば、輝明は朝から晩まであたしに付きっきりで、飽きる事なく話をした。
リハビリにも、根気よく付き合ってくれた。
帰る時にキスをねだると、そっと唇を触れ合わせてくれた。
どうしても、後ろめたさを残す口付けだったけど。
それでもあたしは、幸福に包まれていた。
至福の時だった。
だけど…やっぱり。
これは、彼の幸せを壊す事になるんじゃないだろうか。
冷静になってみると、彼女が可哀想だ。
自分の恋人が、自分をほったらかしで、幼馴染の面倒ばかり見てるだなんて。
だから、ある時、意を決してあたしは切り出した。
「もう、やめよう、こんな関係」
「…都子…」
「あたしのせいで、中途半端にふらふらしちゃダメだよ」
「…………」
「きっちり、自分の気持ちと向き合わないと…可愛い彼女、いるんでしょ?」
「俺、は」
「身勝手だよね、あたしから誘惑しといて…でも、もうやめよう…」
「やめる」
「はっきりさせようよ。本当に大事な人が、誰なのか、ちゃんと考えてケジメを付けよう…」
「…そうだな。そうだよな…」
輝明は、顔を曇らせながら帰っていった。
あたしは枕に顔を埋めて、嗚咽を押し殺す。
(もう…来る事はないよね)
いいんだ。これで。一時でも…いい夢を見れたじゃない。
バカな女を憐れんだ神様が見せてくれた、幸せな幻。
495467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:10:38.95 ID:hHi0DOUx
それだけで、満足すべきなんだ。これ以上を求めちゃいけない。
あたしは溢れそうになる涙を抑えて、目を瞑り、急激に襲い掛かってきた睡魔に全てを委ねた。



―――目を覚ますと、今や見慣れた天井。
そして、思い出す。輝明と交わした言葉を。
涙で視界が滲んで歪む。未練たらしいったらない。
彼は、あんなにたくさんの幸せをくれたじゃないか。
これ以上を望むな、厚かましい。

「起きたのか…都子」

え、と間の抜けた声を出してしまった。
輝明が、あたしの顔を覗き込んでいた。
「なん、で…もう、やめようって…ケジメを付けよう、って…」
「ああ。だから、ケジメを付けてきた。本当に大事な人を、選んだ」
よく見ると、彼の頬は真っ赤に腫れ上がっている。
「当然だけど…左右一発ずつ、手加減抜きで引っ叩かれた。最低のクズとまで言われたよ。あんたを好きに
なった事は人生最大の間違いだった、って」
そりゃそうだよな、と輝明は自嘲の笑みを浮かべる。
「じゃ…じゃあ…」
「俺は…」
ベッドの上にのしかかる様にして、輝明があたしを抱き締める。
強く、強く。
もう二度と、離れないくらいに。
「俺は、誰よりも都子の傍にいたい…最低の俺が出した、答えだ」
「…バカ。何で…あたし、なのよ…折角…伝説を成就させて結ばれた恋人、だったんでしょ…」
「そうだな…伝説をブチ壊しにした、大バカ野郎だ。歴代の伝説達成者に、合わす顔もない―――というか、
お前やおじさん、おばさんにも失礼な話だよ。あの二人が成した伝説に泥を投げ付けて、足蹴にした」
だけど。
「俺は、伝説よりも…お前を選ぶ。それで、誰を傷つけたとしても」
「っ…!」
夢だ。自分に都合のいい夢を見てるんだ。なんてろくでもない女だ。
そう思ったけど、違う。
全身に伝わる彼の体温は、息遣いは、夢なんかじゃない。
輝明は、あたしの所に戻ってきてくれた。
きらめき高校の伝説を、向こうに回してしまって。
それでも、あたしの傍にいると…言ってくれた。
「都子…」
「んん…っ!」
輝明の方から、口付けてくる。いつもはあたしからだったのに。
これまでも何度もキスはしたけど、輝明もあたしも、どこかで遠慮を残していた。
でも今は、一切の躊躇もない。
舌を絡ませて、お互いの唾液を交換して、口元に零れた分にまで舌を伸ばして啜る。
ぺちゃっ…ぺちゃっ…と、あたし達の他には誰もいない病室に、粘液の音だけが響く。
496467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:12:13.42 ID:hHi0DOUx
「はぁっ…んっ…輝明…好き…」
「都子…んくっ…俺も…お前が、好きだっ…」
もう、歯止めが利かない。
抑えられない。
止まらない。
「輝明…抱いて…」
返事の代わりに、行為が返ってくる。
「あっ…」
あたしの胸に、輝明の掌があてがわれた。そのままゆっくり、優しく撫で回される。
そのまま手を滑らせて、パジャマのボタンを外していく。
上半身が露わになった。引き篭もりと入院生活のせいで以前よりも痩せて、肌は病的に青白い。
あまり、健康的とは言えない身体だ。みっともない。
でも、輝明は。
「綺麗だ…綺麗だよ、都子」
そう言ってくれた。その言葉だけで、あたしは内部から熱が込み上げてくるのを感じる。
あたしは、右手だけでなく、未だに満足に動かない左手さえもどうにか持ち上げ、輝明の背に掴まる。
意を汲んでくれたのか、輝明は更にあたしに密着してきた。腕を回すのが、少し楽になった。
「都子…都子ぉっ!」
「ひゃぁ…んっ!」
キスしながらあたしの全身を愛撫してくれる。ズボンに輝明の手が入り込み、そのまま下着の中にまで侵入
されて、あたしは我ながらみっともないくらいの喘ぎ声を上げた。
グチュグチュと、既に濡れていた秘所から水音が漏れる。
指が、膣内にまで入ってくる。
「うあ…ぁんっ…」
指で、粘液と膣肉を掻き混ぜられる。頭が沸騰しそうな快感だった。
「…いくよ」
輝明が、ズボンを脱いでごそごそと何かを取り出す。
かあぁっと、顔が赤くなってしまうのが自分でも分かった。
とうとう、輝明と結ばれる。一つになる。
「あ…ううっ…!」
あたしの中心を、輝明が抉っていく。
処女が散らされる痛みに歯を噛み締めるけど、じきに気にもならなくなった。
ズチュッ…ズチュッ…
粘り気のある水音を立てながら、輝明はあたしの中を優しく、時に激しく攻め立てた。
「ああ…ふぁぁん…輝明…てる…あきぃ…」
我ながら、はしたないくらいに鼻にかかった、媚びるような喘ぎ声。
熱い。熱くて、たまらない。このまま溶けてしまいそうだ。
「都子…ぐっ…!」
あたしの中の輝明自身が、ビクビクと震えている。経験はなくとも、本やら何やらで得た知識で、彼の限界
が近づいているのだと分かった。
安全日かどうかなんて、そんなのどうでもよかった。
ただ、輝明の全部が欲しかった。
「はあ…いい…よ…このままで…」
「ううっ…みや…こ…ぉっ…!」
ドクン、ドクン、ドクン。
大きく脈打つ度に、あたしの中に何かが注がれるのを感じた。
あたしの胎内で、輝明の分身が迸ってる。
497467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:13:23.46 ID:hHi0DOUx
この感動と歓喜は、とても言葉に出来ない。
全てを放出し終わって、それでも輝明はあたしの中に入ったまま、強く抱き締めてくれていた。
この温もりだけが、全て。
これさえあれば、もう、それだけでいい。
例え其れが、大罪の上に成り立っているのだとしても―――



九月の終わり。あたしはようやく、退院した。
日が西に傾きかける中で、両親に付き添われて病院を出たあたしを、輝明が待っていた。
実は、二人で約束していたのだ。退院したら、少し街を歩こうって。
当然ながら両親は心配したが、結局は輝明が付いていてくれるなら、と二人きりにしてくれた。
輝明が何をしたのか、両親も薄々は気付いているはずだった。
その上で、何も言わないでいてくれているのがありがたくて―――申し訳なかった。

ごめんね、お父さん、お母さん。
あたしは、あなた達が大事にしている思い出を―――踏み躙った。

そんな罪悪感を抱えながらも、輝明に手を引かれて街を歩くあたしは、確かに幸せを感じていた。
輝明は、今はもう、あたしの恋人。あたしだけの輝明だ。
「あ…」
立ちくらみがした。九月の夕方とはいえ、日差しは結構、キツイ。
特にあたしは引き篭もり生活と入院で、身体はなまりになまっている。
我ながら、情けない虚弱体質になってしまったものだ。
その場に、へたり込んでしまう。
「都子…!大丈夫なのか?」
「ご、ごめんね、輝明…迷惑かけて。すぐに、よくなると思うから…」
そうは言ったけど、まだクラクラする。視界が、グルグル回っている。
と、輝明がしゃがみ込んで、あたしの身体を抱え上げた。
「しょうがないな…よ、っと!」
「え…あ、あれ。こ、これって…」
俗に言う、お姫様だっこ。
まさか、自分がそんな事をされる立場になるだなんて、思わなかった。
「ちょ、ちょっとぉ…輝明ったら…」
「でも、こうすると都子は楽だろ?」
「うう…でもぉ…人前で、恥ずかしいよ…」
「そうか?じゃあ、やめようか」
「…う…それも、もったいない、かな…」
結局、このままで歩いていく事になった。
恥ずかしい、なんて言ったけど、実は嬉しい気持ちの方が強かったりして―――
そんな時にふと、輝明の顔を見て、愕然とした。
彼は―――泣いていた。
あたしに向けて、優しい笑顔を向けながら―――涙を溢れさせていた。
その時、あたしはようやく理解した。してしまった。
伝説に背を向けて、冒涜してしまった、彼の心の痛みを。
きらめき高校の伝説を、共に成就させた女の子の存在が。
彼にとって、気安く捨てていいほどに、軽いはずがなかったのだ。
今の今まで―――あたしはそれを、本当の意味で分かってはいなかった。
498467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:15:11.46 ID:hHi0DOUx
あたしはただ能天気に、輝明があたしの元へ戻ってきてくれた喜びで有頂天になっていた。
その影で、確実に一人。
心に深い傷を負った、誰かがいるという事を、知っていたのに。

―――あたしは、枷だ。

あたしの存在そのものが、伝説を裏切った輝明への罪であり、罰なんだ。
輝明が、あたしの傍にいればいるほど、彼は否応なしに思い出すだろう。
自分が、許し難い罪人である事を―――
どうしようもなく傷つけた、一人の女の子がいる事を―――
(それでも…あたしは、この温もりを捨てる事なんて、出来ない)
罪なら、共に背負おう。
罰なら、共に受けよう。
地獄にだって、二人で堕ちよう。
夕暮れ時、沈みかけた赤い光が、あたしと輝明の影を長く伸ばしていた。





―――あたしの名前は永井輝美(ながい・てるみ)。
この春から、晴れてきらめき高校の生徒になる。
届いたばかりの真新しい制服を着て、上機嫌でくるりと身を翻らせる。
「どう?似合うかな」
評価は、三者三様。
「ああ、天使が舞い降りたのかと思った。お母さんの若い頃にそっくりだな」
「うふふ、そうね。きっと男の子が放っておかないわよ」
「へん。勘違いしないでほしいのは、可愛いのは姉ちゃんじゃなくて、制服だって事だな」
お父さんとお母さんは優しい言葉をかけてくれた。
しかして、最近すっかり生意気になってきた四つ違いの弟は可愛くない口を利く。
「こらっ。お姉ちゃんに対してそういう事を言うんじゃない」
「悪い子は、お小遣い減らすわよ」
「い、いててっ!やめろよ、家庭内暴力は!」
お父さんとお母さんが両側から拳で弟の頭を挟みこみ、グリグリと攻撃する。
ホント、いつもながらものすごく仲の良い二人だ。
幼馴染という事だけど、つまり二人は40年近くもずっと仲睦まじく過ごしてきた事になる。
そう考えると、凄い話だ。
弟は<万年新婚バカ>なんて悪口を言うけど、何の事はない、こいつだって二人の事が大好きなのだ。
だから、こういう光景も、微笑ましく見ていられる。

―――ふと、お母さんの左手が目に入った。正確には、左手首に残った古傷。
あたしが言うのもなんだけど、お母さんはとても綺麗な人だ。それだけに、その傷は余計に痛々しい。
昔の怪我の痕らしく、そのせいで今でもお母さんは左手を上手く動かせない。
499名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 22:15:34.11 ID:zoMCg/mM
ほう
500467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:16:44.38 ID:hHi0DOUx
当時まだ大学生だったお父さんは、それこそ暇さえあればお母さんの傍にいて、励まし続けたらしい。
二人としては大変だったんだろうけど、それはそれで綺麗で素敵な話だと思う。
でも…二人とも、その頃の事は詳しく語りたがらない。
何だか、後ろめたい事でもあるように、暗い顔をして。
おじいちゃんやおばあちゃんにそれとなく訊いてみた事があるけど、上手い事はぐらかされてばかりだ。
だから、最近はもう、気にしない事にした。
誰にだって、秘密にしたい過去はあるんだ―――と、最近読んだ漫画に描いてあった。

「ねえ、お父さんとお母さんも、きらめき高校の卒業生なんだよね?」
「ああ。そうだよ」
「ふふ、懐かしいわね」
「じゃあさ。あそこには、伝説の樹ってあるんでしょ?」
その言葉を聞いた瞬間、二人の顔は強張る。
まるで、罪状を突き付けられた囚人のように。
何でだろう…よく分からない。
卒業式の日、女の子から告白して結ばれた二人は、永遠に幸せになれる。
そんな、とっても素敵な伝説なのに。
「嘘くせー。いかにも女の子が考えましたって話だな。つーかそれが本当なら、卒業式は告白待ちの連中で
一杯で、ムードもクソもねーじゃん」
「もう、あんたはどうしてそういう事いうの!その為にきらめきを目指す子だって多いのに!」
あ。
そういえば、今まで聞いた事なかったけど。
「もしかして、お父さんとお母さんも、そのクチだったり?幼馴染でずっと一緒だし、きらめき高校だし」

その時、一瞬だけど二人の顔が、とても悲しそうに歪んだのを、あたしは見た。
どうして?何で、そんな顔するの?

だけど、次の瞬間には笑顔に戻っていた。
見間違いかな?うん、きっとそうだ。
「…ああ、そうだ。お父さんは卒業式の日に、告白されたよ」
「ええ。懐かしいわね」
「ふわぁ〜…いいなぁ。憧れちゃうなぁ」
確か、お母さんの方のおじいちゃんとおばあちゃんも、伝説の達成者だったと聞いた。
そうなると、親子二代で伝説を成し遂げた事になる。
もしあたしもそうなれば、なんと親子三代。これは新記録じゃなかろうか。
「何だよ。結局オヤジとオフクロのバカップル自慢か…いてえ!」
またも小突かれる弟。自業自得である。
けど―――あたしは、幸せ。
大好きな家族に囲まれて、毎日楽しい。
あたしは、訊いた。
「皆は今、幸せ?あたしは幸せだよ!」
「…決まってるだろ。不幸だなんて、あるもんか」
「ええ…お母さんも、とっても幸せ」
「ま、悪くねーかな」
「えへへ。だよね」

―――あたしも、伝説になるような恋をして、永遠に幸せになる。
お父さんと、お母さんみたいに。
あたしには残念ながら、仲良しの幼馴染なんていないけど、きっとこれから出会えるはず。
伝説を共に成し遂げる、素敵な王子様に。
お父さんとお母さんにも負けないくらいの、新しい伝説を創ってみせる。
それが、高校生活を迎えるにあたっての、あたしの決意と目標だった。
501467 ◆2NA38J2XJM :2011/07/18(月) 22:19:10.72 ID:hHi0DOUx
終わり。
何か最後はオリキャラまで出しちまった。
ハッピーエンドに見せて、実はスゲー暗い話。
都子以外のヒロインが好きな方、本当にごめんなさい。
502名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 22:20:25.09 ID:zoMCg/mM
なるほど
503名無しさん@ピンキー:2011/07/20(水) 05:14:06.94 ID:aZIIbvbD

二人がどれだけ愛し合っても、幸せな家庭を築いても、それが伝説を壊した上に
成り立っているという罪悪感を一生抱えて生きていかなければならないというのが、
伝説を踏みつけにした報いか…
504名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 10:39:13.00 ID:Z+G8JXcr
ほしゅ
505名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 23:01:58.51 ID:vX0DbvL8
人が幸せになるために創り出した伝説であって、別に神がこさえた
伝説じゃない
それが幸せになるのに邪魔なのなら、捨てればいいだけのこと

現にこの夫婦は天罰もなにもなく幸せな家庭を築いており、別に
暗い話という訳じゃないとおもうよ、本人達の思いこみ以外は

とにかく467さん乙!
読み応えばっちりでした
506名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 22:03:26.21 ID:BUl1TBD6
>>505
でも考えてみろ
この先の人生で、どんなに幸せで楽しい事があっても
「自分達の幸せの裏には、踏みつけにして傷つけた女の子がいる」という自責の念と
罪悪感に苛まれるんだぞ。
しかも最愛の娘や息子にまで嘘を吐き続けなければならないんだぞ…。
実はものすげーバッドエンドだと思う。それを一緒に抱えてくれる人がいるという、
それだけが救いというのがまた…。
507名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 22:46:27.42 ID:BUl1TBD6
よくよく考えれば、都子が自殺未遂にまで追い込まれた時点で都子の両親が達成した伝説なんて
効果がないと言ってるようなもんだよな(娘の不幸は親にとって最大の不幸。永遠の幸せと程遠い)

絶望した都子を救ったのが、伝説をぶち壊した幼馴染の少年というのが皮肉だ…どっちにしろ、
伝説は壊れるのが規定路線だったのか
508名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 23:36:32.53 ID:N/PJgliP
>>506
自責の念と罪悪感ってw
そんなもん普通持たないし持つとしても何年か経てば忘れるだろ馬鹿か。
509名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 23:36:54.63 ID:H1DbPIU9
自殺といえばあの人を思い出してしまう
510名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 05:48:52.09 ID:1g6cwG2r
>>508
ぶっちゃけ、伝説を達成しても破局したカップルなんざいくらでもいると思う
そういう意味じゃこの二人だけが特別なわけじゃない、一生引き摺る傷ってわけじゃないかもしれんな
511名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 09:52:44.11 ID:5MxIdY7w
>>510
いや永遠に幸せになれるんだからそれはない。
人が作った伝説じゃなくて実現するものだろ。
512名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 19:22:37.44 ID:0U3w//OA
都子の不利になるような事書き込んでるの廃痢婆厨だろ
みっともないからもうやめとけよ
513名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 21:31:28.78 ID:1g6cwG2r
現実的に考えると、おまじないレベルじゃなかろうか>伝説の樹
514名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 21:34:36.99 ID:D2zZ/Tu9
>>513
そうかなぁ伝説の鐘だって誰も動かしてないのに勝手に鳴ったし
あれは神が鳴らしてて伝説の樹も神が永遠の幸せを与えてくれるんじゃないかと思ってるんだが…
515名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 21:40:05.48 ID:1g6cwG2r
>>514
その辺はプレイヤーそれぞれの解釈の違いかな?
個人的にはあくまでおなじない、本当に永遠に幸せになれるかはこれからの本人達の
努力次第と思ってる
516名無しさん@ピンキー:2011/08/15(月) 03:39:04.61 ID:3G89jmYQ
まあ、まじないは呪いだし
517名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 16:37:37.37 ID:hBqH5VeY
うちの高校にもあったぞ
>伝説の樹


…ただ、男子校なんだが
518名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 18:25:30.71 ID:vdG6y1pa
467氏の話は、伝説どうこうなんぞ絡まなければありふれた恋愛の
もつれでしかなく、主人公や都子もここまで苦しまんかったろうに。
祝福と呪いは紙一重というか、むしろ一緒か。

>>517
その樹の下で…アーッ!
519名無しさん@ピンキー:2011/08/22(月) 20:57:33.76 ID:VDPO44I0
二人の子供が姉弟なのは、GS1をオマージュしてんだろうかとふと思った
520名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 15:56:41.64 ID:/JoC7+LM
都たまらん
521名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 19:13:07.02 ID:kEKQ9nhb
合宿中に、女子風呂の覗きを警戒して見回り中の星川さんを殴打して、気絶させてからレイープしたい
522名無しさん@ピンキー:2011/10/15(土) 09:26:20.17 ID:USZBu8Xk
保守
523名無しさん@ピンキー:2011/11/19(土) 18:53:48.13 ID:/WBhUJg0
ほしゅ
524名無しさん@ピンキー:2011/11/25(金) 01:23:37.12 ID:PUMTM2zW
525名無しさん@ピンキー:2011/12/12(月) 07:10:13.84 ID:lvBE/K4F
龍光寺さんのエロはまだか
526名無しさん@ピンキー:2012/01/24(火) 13:54:04.08 ID:pQdTnPYn
4ssの保管庫があったような気がするんだが
527名無しさん@ピンキー:2012/01/24(火) 14:27:36.97 ID:tdQuDg7e
龍光寺家の財産目当てに近づいた腹黒主人公と
それに気付きながらも愛憎に揺れるカイさんのエロはまだか
528名無しさん@ピンキー
保守あげ