37 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 00:21:37 ID:RkDds3bt
ハスタの中のグレゴリの血が覚醒して女の子に色々やっちゃう系の
誰か頼む
38 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 22:35:49 ID:SDuGsc8f
お前が書けよ
39 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 19:30:20 ID:FbnRT0KA
次は誰が乱れるんだ?
俺
41 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 23:35:41 ID:T3hWcLnC
おまえには聞いてない
では僭越あがら私めが
ここはメニアーチャ家の邸宅内のホール。
盛大なパーティーが催されていた。
今日は、クリスマス。
ハスタ「••••••この屋敷の持ち主にはまだ会ったこともない筈なんだが。」
ローズ「え、あ、それは。」
ドラル「なぁ〜に細かいこと気にしてんだよ空気。」
ローズ「ド、ドラル!」
ハスタ「••••••。」
フィオナ「全く……。」
レクスト「何怒ってるんだ?フィオナ」
フィオナ「私は聖騎士ですよ!何故訳も分からぬ異教の教祖の聖誕祭を祝わねばならないのですか!」
レクスト「あちゃー……いやそんなこと考えず、素直に楽しめばいいと思うぜ?」
フィオナ「そ、そうですか?」
レクスト「キリストさんの誕生日とかそういうの関係なく、ただのパーティーとして、楽しもう。な?」
フィオナ「……そう、ですね。そういうことにします。」
フィオナ「とりあえず、招待してくれた方に挨拶に参りましょうか。」
フランソワ「ジース様!こちら私が作った・・・」
チタン「ジース様!これは私の淹れた・・・」
エボン「ジース様!これが私のおっぱ・・・」
ジース「誰か助けて……」
フィオナ「お取り込み中失礼しますー。」
ジース「おや、お前達は……フィオナと、レクストと言ったか?楽しんでくれているだろうか」
レクスト「おう、とても」
フィオナ「今日はお招きありがとうございました。」
ジース「まだ本編では会っていないが」
レクスト「まだ本編では会ってないけどな」
フィオナ「まだ本編では会っていませんけどね。」
ジース「とりあえず、今日は楽しんでいくといい」
フィオナ「はい、ありがとうございます。」
フィオナ「……うらやましかった、ですか?
レクスト「な、何が?」
フィオナ「今の方、3人もの綺麗どころに甲斐甲斐しくお世話されていましたけれど。」
レクスト「え、あ、いや、大変そうだなと」
フィオナ「へー。」
レクスト「何その目」
フィオナ「おや、あちらではマジックショーをやっているみたいですよ。」
ルキフェル「ルキフェルと!」
ベルンハルト「マガツの!」
ルキフェル「ちょっとちょっと、マガツじゃないでしょう。」
ベルンハルト「そうでした、ハインベルトの!」
ルキフェル「おや?ベルンハルトではありませんでしたか?」
ベルンハルト「そうでしたっけ?」
ルキフェル「どうして自分の名前を忘れてるんですか。」
ベルンハルト「それでは間をとりましょうか。」
ルキフェル「とりあえず最初からしきり直しましょう。」
ベルンハルト「了解です。」
ルキフェル「ゴホン。ルキフェルと!」
ベルンハルト「ベルンベルトの!」
ルキフェル&ベルンハルト「公開マジックショー!」
レクスト「いきなりグダグダだな」
ルキフェル「まずはここに取り出しました人が入りそうな透明の箱。」
ベルンハルト「種も仕掛けもございません。」
ルキフェル「ちょっとそこのお兄さん、来て確認してみてください。」
レクスト「俺?」
フィオナ「…どうですか?」
レクスト「うん、確かに何も仕掛けはないと思う」
ルキフェル「それではこの箱の中にベルンベルト君を閉じこめます。そして、この剣を、」
ザクッ
ルキフェル「刺す!」
ザクッ
ルキフェル「刺す!」
ザクッ
ルキフェル「刺します!」
レクスト「普通に刺さってるし血が出てる!めっちゃ噴出してるから!これ放送出来ないから!」
ルキフェル「しかし、箱に布をかけまして、ワン、ツー、スリー!すると!」
ベルンハルト「じゃーん!」
ルキフェル「なんとベルンベルト君は無傷なのです!」
おぉーっ
レクスト「何で――――――――――!?」
フィオナ「あら、すごいですね。」
レクスト「感想弱っ!え、あれ見てそんだけ!?」
ルキフェル&ベルンハルト「以上マジックショーでしたー。」
フィオナ「すごかったですね。」
レクスト「だから感想弱いって……。おや、あそこにいるのは犬じゃん。それに……あの学者だ」
アイン「これは美味い。役に立ちそうだ、持って帰ろう。うん、これもだ。持って帰ろう」
ギルバート「お前はタッパーに手当たり次第食べ物を詰めるおばちゃんか」
アイン「この味をどんな家庭でも再現出来るならとても素晴らしいと思わないか? 人の役に立つ学問、これが僕の『役学』さ」
ギルバート「・・・お料理教室でやれよ」
レクスト「おい犬、何やってんの?」
ギルバート「いや、この男がろくに減ってないのに料理を鞄に入れ初めやがるから・・・」
アイン「所詮犬畜生にはこの考えは理解出来ないさ」
ギルバート「お前いつか殺す。それよりレクスト、ミアを見なかったか?」
レクスト「いや、見てねぇな」
フィオナ「……おや、あれがそうではないのですか?」
ギルバート「・・・料理をつまみながら、ぶつぶつ独り言を言っている・・・」
レクスト「言っちゃなんだが、不審だな」
ギルバート「・・・おーいミア、ミア!」
ミア「これ、美味しい……これも…」
ジェイド「美味しいよね!ほら、これとかどう?」
ミア「シモンにも、食べさせてあげたかった、な…」
ジェイド「シモン?誰それ?元彼?ちょっとジェラっちゃうなー。」
ミア「あの人、こんな豪華な食事、あまり経験ないだろうから……」
ジェイド「えっ?何?ガン無視?ガン無視なの?」
ミア「どんな反応するんだろう。考えるだけで、楽しい……」
ジェイド「もういいよ水浴びて女になって遊んでくる。」
ミア「……シモン……」
シモン「呼んだか?」
ミア「…………えっ?」
ギルバート「ミアー!何をして・・・って、お前!?」
シモン「なんかよくわからねぇが、地獄から舞い戻っちまったらしい。」
ミア「……そっ……そんな……ほんと……本物……なの……?」
シモン「…ところで、ミア。最初の契約、覚えているか?」
ミア「最初のって……きゃっ!」
ギルバート「て、てめぇ!ミアに何しやがる!」
ハスタ「あいつって死んだはずじゃないのか?」
ドラル「だから細かいことは気にすんなって空気。」
ローズ「ド、ドラル!」
ハスタ「••••••。」
レクスト「シ、シモン?生き返ったのか?……死んでいなかった、のか?」
フィオナ「いや……あの人の存在は今にも消えてしまいそうなぐらい小さく、朧気です。恐らくは、すぐに……。」
レクスト「そ、そっか……」
フィオナ「でも、羨ましいですね。死んでしまっても再び顕在化してしまうほど、強く想われるとは。」
レクスト「お、俺だって!」
フィオナ「え?」
レクスト「俺だって、フィオナが死んじまったら、……もう一度会いたいと、強く思い続けるさ!」
フィオナ「……ありがとう、ございます。レクストさん。」
レクスト(こ、この雰囲気は……)
レクスト「フィ、フィオナ!」
フィオナ「はい?」
レクスト「お、俺……俺h「――大変だー!野性のコクルミニュフェグレが暴れているぞー!」
レクスト「……ぶち殺すぞ」
レクスト「ちょっと、一発ブン殴りに行ってくる」
フィオナ「……ふふっ。私も協力しますよ。」
タタタタタッ
マダム「メリークリスマス」
やっつけ
しまったエロがねぇ
乙ゥ
普通に萌スレでよかったんじゃね?
GJ!!
いいねぇ
次はエロも頼む!
それにしてもキャラの特徴が上手く掴めてる
特にミアとフィオナのキャラが固まってきたなw
ジース「まだ本編では会っていないが」
レクスト「まだ本編では会ってないけどな」
フィオナ「まだ本編では会っていませんけどね。」
こういうネタに弱いわww
エロなし・キャラ崩壊については最初に書いといた方がよかったかなー
>51
そんな多数に見せられるようなクオリティじゃないから
ひっそりと出したかった
ハスタ「俺ら空気だよな」
ローズ「ええ。」
ドラル「気にすんな!な!」
フィオナ「も〜レクストさんたら!」
レクスト「へへ、フィオナ。今日は帰さないぜ!」
フィオナ「な、なんてこと言うんですか!」
レクスト「まぁ、いいじゃないの!ね!?」
ハスタ「あいつ等はいいよなぁ……俺には眩しすぎる。」
ローズ「兄貴……俺達は光を求めちゃいけないんだ。」
ドラル「あ、レクストのヤロウ。宿屋に連れ込みやがった……」
乙乙
顔が変形したレクストが、ベッドの下で倒れていた。
宿屋の主人「ゆうべは お楽しみでしたね」
なんで殴られてんだよw
「そうだね……だんごむしだね……」
メイドの様な格好をした闇色の髪と瞳の少女がシドの街の片隅で倒れていた。
顔の傍で蠢く地虫を見つめると、誰かに聞かせる様に口に乗せる。
〈承前〉
今より数年前、究極の生命を創造するべくホムンクルス研究に着手した若き錬金術師が居た。
彼は情熱に燃え、野心に満ち、史書や歴史に名を残すような偉大な錬金術師になる事を夢見ていた。
しかし……失敗を重ねる事、幾百。
歳月を経るごとに錬金術師の工房の中には、愚にも付かないキメラや奇怪に欠損した生物が増えて行く。
それでも尚、錬金術師は己の全身全霊を懸けてホムンクルス創造に心血を注ぎ、次第に魂を磨滅させていった。
元々頑健とは言えない体も、長く実験室に籠る研究生活により病魔に蝕まれてしまった。
――そんなある日、彼の心に絶望と怒りが生まれる。
俺はこのまま……何も成せずに朽ちて行くのか!
名を残せず!財も築けず!一生童貞のまま!
メニアーチャ家からの僅かな生活保護費に縋りながら一人孤独に死ぬのか!
嫌だ!せめて、童貞は卒業してから死にたい……!
彼は夢も希望も溢れていた在りし日を思い返しながら、再び硝子の円筒に向かう。
思い描くのは、かつて自分がシドの街で出会った女。
絵画から抜け出したかのような美しさにただ遠巻きに眺めるだけだった女
声を掛ける事も出来ず、名を知る事さえ叶わなかった初恋の女。
後年、ヴァフティア事変で命を落としたらしいという噂を聞き、どれほど落胆した事だろうか……。
彼女にもう一度出会えるなら……。
今までとは違うベクトルで臨んだホムンクルス創造は、たった数時間で今までの歳月を上回る成果を上げた。
数日前には肉塊が浮かんでいたに過ぎなかった硝子の円筒の中を、今は黒髪黒目の少女が占めている。
硝子の円筒の前に立つ錬金術師が腕を上げて滑らかな表面を撫でると、その微かな振動が伝わったのだろうか。
人造の少女が瞼を開き、錬金術師と硝子越しに目と目が合う。
「おはよう……かな? それとも初めましてか。
今は少し窮屈かもしれないけど数週間もすれば、その円筒から出られるようになる」
伝わったのか伝わって無いのか、少女はこちらをじっと見つめるだけ。
――錬金術師は、円筒内の溶液にたゆたう少女をフェンと名付けた。
〈ある春の日〉
メイド姿の少女がスカートを翻して、厨房を忙しく駆け回る。
ロースト鹿肉の火加減に気を付けながら、キャベツの煮込みスープを味見。
(キャベツは良く煮えているようですね。もう少し、香辛料を利かせる必要はありそうですけれど……)
「フェン……まだかな?」
「申し訳ありませんお父様……まだです」
「待ち遠しいね……まあ空腹とフェンの笑顔は何よりの調味料、精一杯効かせてくれ」
「はい!」
少女の顔に薔薇の様な笑顔が零れる。
あばら屋に近かった錬金術師の家は、一年前にフェンが来る前とは見違えるように華やいでいた。
彼はフェンを娘として育て、仲睦まじく暮らしていたのだ。
晴れた日には共に市場まで買い物に出かけ、雨の日には書物を読んで聞かせる。
帝都最下層の居住区であったが、この一年はそれなりに幸せな生活であった。
当初は欲望を満たすためだけの肉の塊として見ていなかった少女。
しかし一年前に自分がまだ工房に居た頃、円筒の中で鸚鵡返しに自分の言葉を反芻する少女を見る内に、
彼の心には違うものが生まれていたのだ。
人として触れ合いたいという欲求が……。
「どうしたのですか……お父様?」
フェンは心配そうに眉根を寄せてお父様に問いかける。
(お父様は、最近具合が良くないみたい……)
「いや、昔の事を思い返していただけだよ」
「お父様の昔の話……私、とても聞きたいです」
「いやいや、俺はつまらない人生を送ってきたんだよ……話すほどの事も無いさ」
「私には……お父様の送ってきた人生がつまらない事なんて思いません!
私はお父様が居なければ存在することすら叶わなかった命です。
この服も住む家も、日々の温かいスープや……人としての暮らしまで、お父様は全てを与えてくれました。
そのお父様が自分の人生をつまらないと思われているなら……とても悲しいです。
私にとって、お父様は何よりも大切な存在なのだと言う事を覚えていて下さい」
フェンが瞳を潤ませ、悲しそうに頭を振る。
人工生命たるフェンの感情がこれほど豊かになるとは、造物主たる錬金術師とて予想だにしなかった事だ。
「そうか……そうだな、ああそうだ、俺が悪かった。だから……泣かないで」
錬金術師は瞑目し、時折顔を歪めて、自らが創造した生命にその半生を語り始める。
まるで罪の告解をするように……。
「実はな……」
〈ある夏の日〉
「あら、フェンちゃんこんにちは! 今日もいい天気ね」
「ええ……こんにちは、リーべラさん」
水路で私に声を掛けてきたのは、毎日の洗濯で顔を合わせる近所の夫人でした。
このリーべラ夫人は話好きで、毎日尽きることなく色々な話をします。
赤毛でそばかすだらけ、でも愛嬌のある顔立ちで、雑談に興じる時のクルクル変わる表情には思わず苦笑してしまいます。
たいていは、胸の足りない婦人は胸に巻いたモスリンの布の下に丸めた糸玉を当てて膨らみを出すのだとか、
知り合いの衛士の旦那が、こっそり媚館に通っているだのといった益体も無い話ではありましたけれど……。
「ところでフェンちゃん、今年で16になったんだっけ?
ここに来てからもう一年がたつのよね〜ホントに時間が経つのは早いわ〜。
錬金術師だか何だか知らないけど、あの胡散臭い男にこんな大きい娘がいたなんてね!
そうそう16って言えば、そろそろ結婚してもおかしくないんじゃないの?」
「結婚なんて……そんなつもりはありません!」
「あらあら、またお父様かい?女はね、自分を愛してくれる連れ合いと結ばれるのが一番なのさ。
ずいぶん若いみたいだけど、何だか体が弱そうに見えたしねぇ。
良い男の一人でも見つけて、お父様を安心させてやるってのが一番なんじゃないのかね?」
(ホムンクルスは、人と同じように人との間に子を為せるのかな……)
そんな考えが頭にちらついて夫人に言葉を返す事も出来ず、曖昧に微笑む。
一通りの洗濯物を洗い終えると、仄かな達成感を感じながら腕を上げての伸び。
頭上では水路近くに居住する住人たちが洗濯物を通した紐を手繰って、
隣家二階の窓辺りに設置された鉄の輪に渡して洗濯した着物を吊り下げていました。
多少見栄えは良くないのですけれど、ここでは雨の日以外は毎日見かける見慣れた光景。
「では、お先に失礼します」
私は、すでに別の雑談相手を見つけたリーべラ夫人に挨拶をして帰路に着きました。
「ん……眩し……」
強い日差しに照り返された石畳の道路が眩しくて、思わず目を細めてしまいました。
(もう日が中天近くに……早く帰ってお昼の準備をしなくちゃ……)
しかし、運命の車輪はいつだって唐突に回り始める――幸福から不幸へと。
フェンが家路を急ぐ途中、不意に太陽が雲に翳り、暖かな光に満ちた世界へ影が落ちる。
瞬間、フェンの腕から洗濯物を載せた籠が落ちてドサリと音を立てた。
その音は……或いは運命が変わる音だったのかもしれない。
「あ……れ? 私……何をしてたの? それにここは……どこ?」
少女は、見知らぬ街の雑踏で立ち尽くしていた。
自分が何者なのかも分からぬままに。
日が暮れ、心配になった錬金術師が迎えに来るまで、ただただ一人で立ち尽くしていた。
〈ある秋の日〉
帝都貧民街に並ぶ、一つのみすぼらしい家屋の地下。
錬金術師ファン・ウソクの実験室には、奇怪な形状をした無数のフラスコが所狭しと並ぶ。
そのいずれにも自然界には在りえぬ色の液体が満たされていた。
各々のフラスコから立ち昇る煙は、部屋の大気に混じり合って溶け、異臭となって朽ちた部屋に漂う。
錬金術師と少女は、幸せな生活を送る間は一度も足を踏み入れる事のなかった実験室へと帰って来ていた。
錬金術師が、フラスコの一つにフェンの体から採血した血液を混ぜ合わせて幾度も振る。
しかし、幾度実験を繰り返そうと望んだ通りの結果は得られない。
実験は賢者の石が溶け込んだはずの神秘なる体液が、今は劣化した紅い水に過ぎない事を示す。
何故だ……賢者の石の錬成手順に問題は無かったはずだ……。
確かに石は黒化を経て白化、しかる後に赤化し、賢者の石として完成したというのに……。
不眠不休で研究を続け、次第に痩せ衰える錬金術師を見ながら、フェンは声無き声を上げていた。
咳き込み、時には倒れながらも憑かれた様に溶液を混ぜ合わせ、結果を紙に書き殴っては、血を吐いて倒れる。
浮かんでは、すぐさま掻き消される記憶の中でも彼の姿だけは鮮明であった。
私の中の世界が……記憶が……思い出がかすれて行く……消えて行く……そんなの……嫌……!
誰か助けて……お父様……助けて……神様……誰か……!
「フェン……フェン……フェン!」
錬金術師は硝子の円筒の中に浮かぶ少女を見つめ、己が無力を呪った。
〈ある冬の日〉
やはり……ホムンクルス創造には失敗していた。
その事実を受け入れた錬金術師の心には言いようのない虚脱感が去来し、その精神を急速に蝕んでいた。
二人は地下の実験室を出て、地上にある住居へと戻っていた。
研究者と人造生命ではなく、人間が住むべきはずの暖かい場所へ……。
しかし、家主の荒んだ心を体現するかのように部屋は雑然として、あちらこちらで埃が積もっている。
どこにも求めた温もりは無い。
粗末な椅子に腰かけた錬金術師は、澱んだ目でベッドに横たわる少女を見ていた。
半年前、あれほどまでに輝いていた瞳は今は見る影も無く、曇りきった硝子の様に光が無い。
当初こそ、あらゆる手を尽くして元に戻そうとしたものの、一月前それが全くの無駄である事が判明したのだ。
創造したホムンクルスには記憶容量に限界があり、それを超えると全ての記憶が滝の様に流れてしまう事が……。
再び訪れた絶望は、最初の物よりさらに深い。
錬金術師はフェンを当初の目的通りの玩具として扱うようになっていた。
錬金術師が――男が椅子から立ち上がり、女の横たわるベッドへ近づく。
一糸纏わぬ姿の少女に体を寄せた男は、その細い足を持つと体を引き寄せる。
荒い息を付いて腰を動かすたびに下で女の短い声が上がった。
雛鳥が助けを求めるかのような悲鳴も、やがて甘い啜り泣きに変わり始める。
「滑稽だな……何も分からなくなっても生物としての機能を維持しているなんて……」
うっすら汗を滲ませた薄い胸に手を這わせ、円を描くように揉みしだく。
「あ……くぅ……ふっ……」
微かに開いた女の口から切なげな甘い吐息が漏れる。
男は唾液に濡れた首筋に顔を埋めると、欲望に溺れた。
背骨が甘く痺れ、腰を溶かすような陶酔に煩わしい考えが心から消え去って行く。
「あぁ……はっ……ああぁっ……」
耳元での弱々しい嬌声。
フェンの虚ろに彷徨う瞳は、何を見つめているのだろうか……。
いや……もう、何もかもどうでも良い……。
――数日後、錬金術師は死んだ。
「そらはすき……ほしもすき……はなもすき……けものもすき……むしもすき」
人の領域を外れた荒野を冷たい風に吹かれて少女が一人彷徨う。
喪服の様な黒色のドレスを纏い、徒歩で荒野を歩く。
もしも、鉄道を走る列車からその光景を見たならば、自殺志願者にしか見えないであろう。
「ばいばい……」
夢見るような瞳を空へ向ける。
な、なんだこの唐突にクオリティの高いSSは!乙を言わせろ!!
やっべ、すげえ面白かった。乙
あけおめ!
誰かグレゴリとダークのコラボで書いてくれないかなあ
しかしゾーニングの観念が薄いのか、すぐになな板に逆流するからな
激エロはなかなか書けないだろう
純愛系が読みたい
70 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 23:59:31 ID:cmP4e1jI
だな
71 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 07:45:35 ID:mC3W5mEX
おぉ
72 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 10:48:35 ID:nGEY5LkF
フィオレク
せっかく体をはってくれてるんだから触手モノって手もあるんじゃあないかい?
74 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 22:15:52 ID:69LpmEg7
じゃあ書けよ
75 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 03:07:43 ID:g1Ydnetf
てかTRPってなんだよTRPって
元の言葉の意味わかってねえだろ
通りすがりだけど、
>>59がツボに入ったので元ネタが知りたいのだけど
良かったら教えてくれないか
あとTRPって何?
>>77 なるほど、元ネタはネットセッションみたいなスレなのか
早速読んでくる!ありがとう!
79 :
マーガレット:2010/02/12(金) 21:34:44 ID:n9Dx9T0y
名前:マーガレット・ラドロワ
年齢:18
性別:女
種族:人間
職業:シーフ
性格:行動的、深く物事を考えない
装備品手:ダガー
装備品鎧:レザーアーマー
髪の毛の色、長さ:金髪をポニーテールに結っている
容姿:碧の瞳に健康的な小麦色の肌、常に悪戯っぽい猫系の表情
趣味:林檎の皮むき
恋人の有無:無し
好きな異性のタイプ:強くて優しくてお金持ちで格好良い紳士
嫌いなもの:貧乏
最近気になること:酒場から失踪した者たちの行方
将来の夢:お金持ちを見つけてお嫁さんになる
簡単なキャラ解説:ギルドの指令で酒場の偵察に来たシーフ
「ここが悪名高い『酒場』ね……」
私が居るのは『酒場』の前。
二階建ての建造物で一階は飲食施設、ニ階は宿泊施設となっている典型的な街の酒場。
何々亭とかの名前は付いておらず『酒場』とだけ呼ばれている店。
この酒場には少し前から黒い噂が流れていた。
一度でもこの『酒場』に通った女は、必ず失踪するという……。
私が『酒場』にやって来たのは私の所属するギルドの命令。
ギルドは『酒場』がギルドを通さずに、犯罪に関わっているんじゃないのかと疑っている。
(それを解き明かすために私が潜入しに来たってわけ……ね)
紫煙が燻り、強烈な酒の匂いに入り混じって鼻を突く。
入口の扉を開けて酒場に足を踏み入れると、中の空気はとても澱んでいた。
全身を舐めまわされるような嫌な視線。
気配に顔を向けると隅のテーブルに座るガラの悪い男たちが、下卑た視線で私を見ている。
そちらを見ないようにしながら、私は足早にカウンターの席に着く。
80 :
マーガレット:2010/02/12(金) 21:36:10 ID:n9Dx9T0y
「マスター、えっと……」
偵察中に酒を飲んで酔い潰れたでは、お話にならない。
(私は、あんまりお酒も強い方じゃないし……アルコールは駄目ね)
「ミルクを頂けますか?」
注文を出す。
酒場のマスターは壮年の男性のようだけど、照明の角度のせいか顔はよく見えない。
「ここは酒場ですよ」
マスターがくぐもった声で告げる。
そしてガラの悪い男たちが座るテーブルの方から下品な笑い声が響く。
「お酒が飲めないのでしたら、お帰りになりますか?」
再びマスターの声。
くぐもった聞き取り辛い声で、そこにはどのような感情が籠っているのかは図り難かった。
当然だけど、ここでスゴスゴ帰っても何の収穫も無い。
もう少し、客層などの情報を手に入れたかったので椅子に深く腰掛けて言う。
「いえ、ならワインを下さる?」
並々と注がれた葡萄酒が揺れるたびに良い香りを放つ。
一旦奥に引っ込んだマスターは、取っ手の付いた小樽型の酒杯を持ってきた。
「ありがとう」
酔ってしまっては仕事にならない。
酒杯の縁に口を付けて、ほんの一口だけを喉に流し込む。
しかし……舐める程度の酒量は途端に意識を朦朧とさせた。
「えっ……これって……」
(おかしい……いくらお酒に強くないって言っても……こんなすぐに……)
危険を感じ、急いで店を出ようとするも、椅子から立ち上がろうとする足が覚束ない。
まるで誰かに肩を掴まれてグラグラ揺す振られるかのよう。
もう立っていられない。
自分が床に倒れる音。
大勢が近づいてくる足音。
そして――――暗転。
81 :
マーガレット:2010/02/12(金) 21:37:09 ID:n9Dx9T0y
私は薄暗い部屋の中で目を覚まし、堅い寝台の上でゆっくりと半身を起こす。
頭がズキリと痛む。
(ここはどこ……痛っ……まだ酒場の中……なの?)
部屋には窓は無くて、頑丈そうな扉が唯一の出口のようだった。
安っぽいカーテンを巡らせた四隅には、同じ作りの寝台が設けられている。
そして、それぞれの寝台の上には女の子たちが横たわっていた。
一人は癖っ毛の黒髪に黄色い肌の少女。
瑞々しい唇が、煌々と灯る暖炉の火に照らされて朱色に光る。
異国風の一風変わった美貌は、以前に見た事のある東方からの旅人に似ていた。
もう一人は貴族のお嬢様の様な可憐な少女。
つんとした上品そうな顔立ちで、哀愁のこもった瞳は涙に濡れている。
蒼白い肌に薄い胸。長く壮麗な黒髪は寝台の端から垂れ、床にまで達していた。
そして、眩いばかりの褐色の肌に綺麗な金髪を持った女性。
何とも言えない多情な瞳に際立った体の線。
年長である事を差し引いても、彼女は三人の中でもっとも女性である事を感じさせた。
寝台の上の彼女たちは、極薄い下着しか身に纏っておらず、滑らかな手足の肌を露わにしている。
それで、私はここがどういった場所であるかを一瞬で悟ってしまう。
(これって……まさか……!)
「こんな事を……してたなんて……早くギルドに戻って……報告しなくちゃ……」
しかし手足は鉛を詰められたように鈍く、上手く動かせない。
ベッドの上でもがく間に扉が開き、部屋には先程のガラの悪い男たちが入って来た。
「おぅ……ようやく新しい雌が入って来たか」
「グフフ、これでしばらくはまた楽しめそうじゃ」
「泣いても叫んでもここにゃ誰も来ねぇよ。酒場にゃもう俺達の仲間しか居ねぇかんな」
「はぁはぁ……最初に犯るのは誰からなの……はぁはぁ」
「んじゃ……これから、たっぷりと可愛がってやるぜぇ!」
「い、嫌……来ないで……」
口々に嫌悪を催す様な台詞を吐きながら、彼らが近づいてくる。
一歩、また一歩。
私の心を絶望で塗り潰しながら。
女はセク質、男は追い出しじゃ、こんな感じにもなろうか。
マスター属性持った奴らや、ファンタジーやりたい奴らも他所に流れただろうし。
まともにやるなら、もう10か太陽でやるしかないかね……。
突然何が起こったww
か…(ゴクリ)…書き込むスレを…間違えてねぇ…か?
言ってやった、俺言ってやったよ!!
いいねぇ
上手く進めるならちゃんとした魅力的なマスターが必要だな
勿論性的魅力じゃなくて面白いという意味での
保守しておこうかな