怪談レストランでエロパロ

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420『大地に咲く一輪の花』

 私達のクラスで怖いことが起きました。
 体育を終えて帰ってきたら。教室の床に。一枚のブルマーが。
 ご存知の通り、ウチの学校では体育はジャージのハーフパンツ。
 濃紺のブルマーなんて使うはずがないのです。
「誰のよ、これ」
 クラス委員たるレイコが、代表して馬見上げました。じゃない、摘み上げました。
「あ、危ない! かも?」
 私の声にレイコは思わずブルマーを落っことします。
「何よ急にアンコ、何が危ないって言うの?」
 そう言いつつ机の影に隠れないで。
「いやさ、その。なにかぬるぬるした物が付いてたら大変かなーって」
「つかむ前に言いなさいよ! …何も付いてなかったわよ?」
 床に落ちた、明らかに女子用のブルマー… 男子用のが有るかは知りませんが。
「まさか誰かのオーバーショーツとか言うオチじゃないわよね?」
 レイコが睨むこの状況。今更名乗り出る女勇者はいないでしょう。
 修学旅行で何故かお風呂場に女児のぱんつが落ちていて。先生がロビーで、手で広げて見せながら。
「誰のですかー?」
 訊かれて答える奴は居ませんってセンセ。
 そうゆー場合は大抵替えを持っていっていて、そっちを着てて思わず古いのを忘れちまったベイベ。
 てなカラクリなことがほとんどな訳ですから。ましてや男子も居る前で。
「どうしたんだい、皆?」
 ほーら隣のクラスで着替えを終えたショウ君たちが戻ってきてしまいました。
 これでブルマーは迷宮入りか…
「あ、それ僕の」
 何て言いましたかショウ君?
「ほら、女子が体操着を忘れて困ってたら可哀想だろう? それで緊急用に、持ち歩いてるんだ」
 な、なしてハーパンじゃなくブルマー?
「ほら、小さいから邪魔にならないし」
 …
「何でそんな険しい顔してるの、アコ? 男子たる物ブルマーの一枚や二枚懐中に忍ばせて置く物だろう?」
 置く物だろう、じゃねーよ。そう言うのを俗世じゃ変態紳士と言うんだよ。
 ユウマにタクマもうなずいてるんじゃあない。特にタクマ、あんたの家じゃペットが次々に死んで…
 何年かすると守護天使がぞろぞろ来るんだけれどそれはまた別のお話。

 とにかく、謎のブルマーはレイコの手から無事持ち主の下へ戻り。次の授業が始まるのでした。


 終わり


「さて百物語… あれ、アコとレイコは?」