元々、戦場ヶ原が"そういう事"をできなくなったのは、とあるトラウマが原因だ。今、こうして
「償いの為」という理由で持って"そういう事"をしてしまえば、それはトラウマを呼び起こしかねない
のではないだろうか。
いや、それよりも何よりも、だ。問題は、そこにもあるが、それだけじゃない。
そして何よりも、それこそが最大の問題だ。
「いや、いいかどうか聞く所じゃないな、ここは」
「……何を言っているのかしら、阿良々木君?」
「いいかどうかを、言う場面だ、って事だよ、戦場ヶ原」
「それは……?」
そう、それは
「償い、なんて理由じゃ、僕はお前にエロい事はしたくない」
僕はキメ顔でそう言った――のだけれど、妙にしまらないのは、やはり台詞のせいか?
「……ッ」
だが、ガハラさんはと言うと、その言葉に動揺しているようだった。あるいは、それは僕がキメ顔で
変な事を言った事に対する動揺なのかもしれなかったが、まあそんなのはどっちでもいい事だ。
「僕は……お前が大好きだ、戦場ヶ原ひたぎ。だから、そんな理由で、償いなんて理由で、
僕はお前との初めてを迎えたくない」
……いや、正直、理由とかどうでもいいじゃん!って言ってるデビル暦もいるんですけどね?
デビル暦は妄想力、みたいな感じの。でも、その悪魔の誘惑を、僕は跳ね除けた。
「阿良々木君のくせに……生意気ね」
「戦場ヶ原程じゃないよ」
「……でも、優しい」
そう呟くように言って、戦場ヶ原は僕に頬寄せ、口付けた。
「貴方のそういう所、好きよ」
「……面と向かって言われると、照れるな」
さっき自分で大好きとか言っておいて、何をいまさらという話だが。だいたい、それ以上に、突然と
言っていいキスの方にこそ照れているわけだし。
「とにかくまあ、償いたいって事ならさ、今度僕の部屋……は大して汚れて無いからアレだな。
……そうだ、今度一緒に神原の部屋でも掃除に行こうぜ」
「あの、魔窟を?」
……そういう認識なんだ。可愛い後輩の部屋なのに。
「まあ、それが償いになると言うのなら、喜んでさせてもらうわ」
とにかく、話としてはそういう方向で収まりそうだった。
「まあ、それはそれとして」
……収まりそう、じゃない?
「気を取り直して、私にエロい事をしなさい、阿良々木君」
「なんでそうなるんだよっ!?」
収まらせろよ、話を! 何かどんどん伸びてるぞこの話! もうそろそろレス数が想定の倍くらいに
なるぞ!? メタな話だけどなっ!
「……女の子に皆まで言わせようとするなんて、とんだ甲斐性なしね。それとも、Sなのかしら?
普段あれだけMっぷりをさらけ出している癖に、いざ事に及ぶとなると途端にSに変貌するとは、
この戦場ヶ原ひたぎさんの目を持ってしても見抜けなんだわ」
「なんで北斗の拳のリハクっぽく言うんだよ! しかも棒読み!」
「……ねえ、阿良々木君。本当にわからないの?」
その小首を傾げる姿は、普段しないその仕草は、ただでさえ掴まれている僕の心を、さらにぎゅっと
握りしめた。最早アイアンクロー。フリッツ・フォン・エリックも真っ青だ。
……そこまで言われてわからない程、僕だって鈍感なわけじゃない。
「……そういう事、なのか?」
「……あなたが、そう思ってるなら……そうなのでしょうね」
要は、そういう事か。
"償い"だなんて理由は、ただのダシで。
お鍋の中の昆布程の意味しかなくて。
メインディッシュは、他にある。
勝手に助かっただけ。助かりたいから助かっただけ。
勝手に償うだけ。償いたいから償っただけ。
勝手にするだけ。したいから、するだけ。
したいから。そう、したいから。
「ひたぎさん」
「何かしら、阿良々木君」
「……お前って、案外可愛いところ、あるよな」
「あら、可愛い所しか無いつもりだけれど」
「確かに」
戦場ヶ原の言葉に笑って。
今度は僕の方から、戦場ヶ原に頬寄せ、口付けた。
そして時間は現在に戻る。
いい所で止めてごめんよー。
家族がー弟がー。
えー、wktkしてたのにー
続きお待ちしてます
そろそろ容量やばい、か?
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というわけで現在。
「……これって、最初から……こう、なのかしら?」
戦場ヶ原の目の前にさらけ出された僕の物は、既に臨戦態勢だった。
「聞いていた話と違うのだけれど……」
「誰から聞いたんだ?」
「言うまでもないでしょう?」
という事は、きっと神原辺りから聞いたに違いない。まあ、あいつも経験は無さそうだったが、
知識だけは豊富だろうからな。
「羽川様からよいえもとい、羽川さんからよ」
「……」
意外な名前だった。いや、まあ、そりゃ知識だけはあるだろうけどさ。
というか、やっぱり様づけなんだ、デフォでは……。
「本当に、あいつは何でも知ってるなぁ……」
「結局、私は『何でもはしらないわよ。知ってる事だけ』というあの名セリフは聞かせて
貰えなかったわ……」
何故か、戦場ヶ原は悔しそうにしている。
旅立つ前に聞かされた話によると、どうやらあの決まり文句は僕に向けてしか言ったことが
無いという事らしい。どうしてなのかと聞くと、羽川は笑って「んー? まあ、なんとなく、かな」と言って
いたが。あ、いや、今はそんな事を考えている時ではなかった。羽川のそういった事に対する知識の
度合いと、その実践経験については大いに興味があったが、それは今ここに羽川がいない状態で
考察しても仕方が無い事だ。
それに何より。
今、目の前には、ちゃんといる。
僕の、愛する人が。
「お前が可愛くて、もう興奮してるんだよ」
「まあ、はしたない」
……言葉はキツイけどね?
「でも、時折こういった事をする際に、童貞の人は緊張の余り立たなかったりするという事がまま
あるようだけれど……その点では、阿良々木君は肝が座っていると言えるのかしら。それとも
キモイと言えるのかしら」
「間違いなく後者はねえよ!」
どんな韻を踏んでんだ! ついでに僕の心まで踏むつもりだし!
最早僕に向けた暴言は、息をするのと同じレベルになっているのだと、今更ながら痛感した。
……まあ、悪い気はしないけどな。
「なるほど、では肝が座っているという事にするけれど……阿良々木君?」
「なんだ?」
「本当に、阿良々木君は、童貞なのかしら?」
さっきから、ロマンチックな、僕と戦場ヶ原の初めての瞬間が、ピシピシと小さな音をたてながら
崩壊していっているような気がしてならないんだが。
「……そういう経験は無いよ。僕も、これが初めてだ。こういう事、するのは」
言ってて恥ずかしくなる。
そりゃまあ、以前は街中の公園で――幸い周囲に人はいなかったが――童貞である事を赤裸々に
告白されたりもしたけれど、こういう形で自分で自分が童貞だと、そう宣言するというのは、これはまた
違った恥ずかしさというのがある。
「あらそう。私は初めてではないのだけれど」
「な……ッ!?」
衝撃が走った。
衝撃という以外なかった。
そんな事……僕は知らないぞ!?
少なくとも、僕と出会った時、出会ってすぐの告白を信じるなら、戦場ヶ原は男とこういう事を、自ら
の意志でした事は無いはずだ。それが……初めてではない、という事は……つまり、あの出会いから
今までの間に、僕ではない誰かが戦場ヶ原の心を虜にしていたという事に他ならない。
あるいはそれは、僕を客観的に見ている人間がいるなら、笑撃とも言えたのかもしれなかったが、
まさしく当事者である僕にとっては、まさしく冗談ではなかった。冗談じゃねえよ!
「冗談だけれど」
冗談だった。
………………。
ま、まあ……もし戦場ヶ原が初めてでないとしても、それは別に問題ではない。誰との過去が
あろうとも、僕には戦場ヶ原しかいないのだ。そう思えるくらいには……僕は戦場ヶ原に参って
しまっている。嫌われていないのなら、何の問題も無い。もちろん、そんな恥ずかしい事、そして
情けない事、口に出しては言えないけれど。
……ホントダヨ?
「今のは阿良々木君を試したのよ?」
「すいませんひたぎさん僕は動揺してしまいましたごめんなさい!」
僕は謝罪した。素早くだ。
……とあるハードボイルド小説で、主人公が行為に及ぶ際に服を脱ぎ捨てる場面の描写を模して
みた所で、僕の土下座して地面に額をこすりつけている情けなさが軽減されるわけでは、なかった。
当たり前だ。
ホントに、僕は浮かれてるんだなぁ、と改めて自覚。なんだこの一優一喜の有様は。少し冷静に
なれ、阿良々木暦。
「……ごめんなさい、阿良々木君。少し、性質の悪い冗談だったわね。謝らせてちょうだい」
「いや、まあ……それで動揺しちゃう僕の方こそ、謝らなきゃいけないし、さ」
どうやら、気が少しばかり動転してたのは、ガハラさんの方も同じだったらしく、珍しく、本当に
珍しく、顔を赤らめていた。……いや、僕のナニを見ても顔を赤らめていないってのはどういう事なんだ、
というツッコミをまず入れるべきなのかもしれない。でもまあ、らしいと言えばらしい、か。そもそも、
普通の女の子だったら、下着姿を――今戦場ヶ原は下着姿で僕のナニを見つめている、という事だ――
男に晒した時点で、最低限頬を染めるだろう。そういう意味では、こいつほぼ初対面状態の僕に
ほぼ全裸晒してたりして、全く恥ずかしがるどころか、挑発めいた事すら言ってたわけで、あまり
通常の価値基準をあてはめて考えても仕方が無い。
「……阿良々木君のそれ……舐めても、いいかしら?」
だから、突然僕のナニを舐めさせて欲しいと戦場ヶ原が言ってきた時も、僕はさして驚く事は
あるよっ!? 何なんだよ突然!?
「あら、こういう時、男の人は女の人に舐めてもらうのではなかったの?」
「いや、まあ……そういう前戯もあるにはあるし、アダルトビデオとかでは普通なんだけな……」
「なら、いいわよね? 舐めさせて……いただけませんでしょうか……違うわね……舐めさせて
くれてもいいじゃない……」
でも、実際の性交渉においては、そういう行為、つまりはフェラチオというのは、実はかなり関係が
深まってからやる事なのだそうだ。実際、秘所というのは結構匂うし、味だって別にいいわけじゃない
らしい。それは男女共同じなので、女性器への口唇愛撫、まあつまりこれはクンニと呼ばれる行為
だけども、これもまた、あまりやる男はいないらしい。
……何もかもが"らしい"なのが、何とも情けない限りだ。
「私にそれを舐めさせなさい、阿良々木君」
まあ、本当に情けないのは、そう戦場ヶ原が言ってくれた事を、飛び上がりたい程に喜んでいる事
の方だったりするんだけど。
でもまあ、やってくれるって言ってるのを、無碍に断るのも、ねぇ?
……どうやら、デビル暦は根絶されていなかったらしい。
「……いいのか?」
「いいも悪いも無いでしょう? 私が勝手になめるだけ……そうではないの?」
いや、それは勝手に舐めるのは不味いだろう。でもまあ、僕は別に口唇愛撫に拒否反応を示す
人間というわけではないので、願ったり叶ったりでは、ある。
「じゃあ、頼むよ」
「……」
声を出さずに首肯して、戦場ヶ原は僕の物をその手に取った。
「……ッ」
それだけで。
ただ、手に持たれたというだけで。
僕の全身を電気が流れたような感覚が走る。
「……痛かった?」
「あ、いや……全然。むしろ、その……気持ちいい、かも」
「手で握っただけなのに?」
そうだ。手で握られた、それだけで気持ちいい。それだけで、これ程までに気持ちいい。自分の手で
慰める時とは比べるべくもない。少し手のひらが蠢くだけで、小さな電気が走り回る。他人の手で
されるのは気持ちいいとは聞いていたけれど、それだけではないだろう。
「……このまま、上下に擦るのよね?」
「あ……ああ」
少しだけ、不安そうな表情で、戦場ヶ原は僕の物を見つめている。
彼女だから。
愛する女性だからこそ。
気持ちがいい。
「上に……下に……」
「っあ……くぅ……!」
ガクガクと膝が笑う。
あっという間に、僕の物はその先端から液体を漏らし始めた。
「何か、出てきたわ」
「……先走りの汁、だよ……」
「カウパー氏腺液、ね。という事は……阿良々木君、気持ちいいのね?」
「そんなの……言うまでも無い……だろっ」
言うまでもないのではなかった。
実際は、言葉にならない。それが正解だ。
「……ここ、舐めると……もっと気持ちいいのよね?」
戦場ヶ原は、その問い掛けに僕が答えるのを待たずに、先端を銜えた。
「ひぃぅ!?」
電撃などという言葉では生ぬるい。
それはきっと、あの春休みに僕が味わった地獄を、その時味わった苦痛を、そのまま快感に
置き換えて、それでもまだ余りがある程に、強く、鮮烈な刺激だった。
「……ひ……ひたぎぃっ!」
僕は、その強烈な、激烈とも言っていい刺激に、耐えきれなかった。
「法縁先生の超絶技巧性感あん摩〜お金の次に愛してる〜」
■登場人物
法縁(ほうえん) 僧形のカリスマ指圧治療師。金こそ正義。
妖ノ宮(あやしのみや) 法縁の奥方。妖怪と人間の混血児。やんごとなき生まれ。
榊(さかき) 慈院に所属する指圧師。法縁の部下。
妖(あやかし)と人間とが共生する、極東の神秘の島国“八蔓(ハチマン)”。
「かつて、八柱のオロチが蔓のように絡まり合い生まれた土地」とされる伝承が呼び名の由来である。
その八蔓において、国内の医療市場を独占する存在が“慈院”であった。
慈院とは、老若男女を問わず、広く八蔓中に顧客を抱える指圧治療師の組合。
医療技術が未発達な八蔓にとって、貴重な医の担い手と言えた。
彼らを統率するのは、余酪(よらく)地方の領主にして慈院総元締め“法縁(ほうえん)”。
この男はしたたかな野心家で、医療の独占状況を好い事に甘い汁を吸う小悪党であった。
法縁は筋金入りの守銭奴。
頭首が自らに代替わりしてからは、慈院の運営を金儲け主義に走らせる。
脱税、贈収賄……あらゆる不正行為と、神技の域とまで称される“癒しの指”の技術を悪用し、
勢力拡大に成功してゆく。
その狡猾さで頭角を現した法縁は更に磐石の地位を得る。
八蔓の亡き英傑“覇乱王”神流河正義の遺児であり、半人半妖の美少女
“妖ノ宮(あやしのみや)”を妻に娶ったのである。
ちまたでは「大妖を母に持ち、強力な妖術を操る」と噂され、畏怖の対象となっている魔性の姫君。
この弱冠十六才の姫君に法縁が気に入られ、互いに利害の一致した結果夫婦の契りを結んだのだった。
時期を同じく“四天王”による覇権争い“四天相克”の混乱も収束。
法縁、妖ノ宮の二人は一致団結し、八蔓の弱き民草からカネを巻き上げ続けた。
――余酪地方、慈院本部。
広大な敷地に堂々と構えた、閑静な趣のある高床式の木造家屋。
屋敷の立派な外観からも裕福な暮らしが窺える。
悪徳領主とその奥方が、それなりに楽しい新婚生活を送る住まいである。
新妻の妖ノ宮は脇息に体重を預け、ひとり文机に向かっていた。
お上を欺く為のインチキ帳簿を付けているのである。
こうした悪事に平然と手を染める娘ではあるが、彼女は見目麗しかった。
まさに立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。背に流した光沢ある髪は黒蝶真珠。
容姿だけを見れば、蝶よ花よと育てられた人畜無害な深窓の美姫。
しかしその小作りな白い“かんばせ”の皮の下には、間違いなく毒婦の気性を潜めているのである。
妖ノ宮が筆を置いて一息ついた時、襖が引き開かれ和室に入る者があった。
僧形の青年、夫の法縁である。
「ヌフフ……今帰った、妖ノ宮。いい子に留守番していたか?」
「あら。お帰りなさい、あなた」
往診から帰邸した法縁に、妖ノ宮は可愛らしく飛び付いた。
「おっと。ヌフッ、どうした、わしが居なくて淋しかったか? ヌフフフ」
ヌフフヌフフと不気味に笑いながら、幼妻の頭を柔かく撫でてやる法縁。
つるりと剃り上げた坊主頭に、蛇を彷彿とさせる切れ長の細い眼。
その下には我の強さを表す鷲鼻、常に善からぬ企てをしていそうな吊り上がった口角。
ふてぶてしい面構え。身に纏うのは紫の法衣と贅沢な金襴の袈裟。見るからに胡散臭い人物である。
「喜べ、妖ノ宮。資産家からまた暖かい“ご支援”を頂戴したぞ!
ほれ、これは土産だ。包みを開けてみろ、おぬしの好きな団子じゃ」
「わぁい、お菓子大好き!」
新たな金蔓を掴んだらしく、法縁は上機嫌であった。
土産を受け取り夫の為にお茶を淹れた妖ノ宮は、微笑んで相槌を打った。
「まったく笑いが止まらぬなぁ! 我が慈院は、大いなるオロチの加護を
受けているのやも知れぬ。……ヌフ、ヌフハハハハ!」
妖ノ宮は、嫁いだ法縁にうなぎ登りの上昇運気をもたらしていた。俗に言う“あげまん”である。
てすと
641 :
てす:2010/03/15(月) 23:53:52 ID:9jJl4gwC
3
静か。聞こえるのは、ペンを走らせる音に呼吸音。
四年二組の三時間目は社会のテストで、生徒は全員まじめに取り組んでいた。
「みんな、諦めずに最後まで頑張るのよ!」
その姿を見回りながら激励するのは、このクラスの女教師、高瀬 瑞希(たかせ みずき)。
赤がかった長い髪を後ろでポニーテールに束ね、服は上下揃ってダボついたジャージ。
体型は引き締まっていて、三桁に届きそうな胸だけがアンバランスに飛び出ている。
身長は高く、顔は凛々しくも幼さが残る可愛さを併せ持ち。年齢は二十代半ばと若い。
しかし彼女は、副業のイメクラでアフターに誘われる事は有っても、彼氏と呼べる人は産まれてから一度もできなかった。
「後少しだから、見直し忘れないで」
何故なら彼女が好きなのは、年端も行かない少年少女だから。
少年少女が好きだから、小学校の教師となったのだ。汚れを知らない子供達を毒牙に掛け、自分好みのハーレムを築く為に。
642 :
てす:2010/03/16(火) 15:28:00 ID:/OKbZ33z
3
静か。聞こえるのは、ペンを走らせる音に呼吸音。
四年二組の三時間目は社会のテストで、生徒は全員まじめに取り組んでいた。
「みんな、諦めずに最後まで頑張るのよ!」
その姿を見回りながら激励するのは、このクラスの女教師、高瀬 瑞希(たかせ みずき)。
赤みがかった長い髪を後ろでポニーテールに束ね、服は上下揃ってダボついたジャージ。
体型は引き締まっていて、三桁に届きそうな胸だけがアンバランスに飛び出ている。
身長は高く、顔は凛々しくも幼さが残る可愛さを併せ持ち。年齢は二十代半ばと若い。
しかし彼女は、副業のイメクラでアフターに誘われる事は有っても、彼氏と呼べる人は産まれてから一度もできなかった。
「後少しだから、見直し忘れないで」
何故なら彼女が好きなのは、年端も行かない少年少女だから。
少年少女が好きだから、小学校の教師となったのだ。汚れを知らない子供達を毒牙に掛け、自分好みのハーレムを築く為に。
だが実際にできるのは、適度なスキンシップタッチと、その感触を思い出してのオナニー。
柔らかな肌を撫で、温めたミルクのような匂いを嗅ぎ、自分を慰めるので精一杯。
彼女の理性が『それ以上』を押さえ込み、客に抱かれた自分が生徒、突いている客が自分だと脳内変換する事によって、『それ以上』の欲求を発散していたのだ。
そしてそれは……
──ペニスが欲しい。
瑞希に次なる欲求を産み出す。
──ペニスが欲しい。
「はぁっ……」
気が付けば落胆の息が盛れ、そんなのは絶対に無理だと自らに言い聞かせた。
──ペニスが欲しい。
願いが今日にも叶うと知らずに。
「はぁっ」
二つ目の落胆。その吐息は大きく教室中に届き、大丈夫? と言う子供達の視線を一身に集めてしまう。
慌てて瑞希はニコリと笑顔を作った……瞬間。
「ガラガラガラ」
聞き慣れぬ声と共に教室の前ドアが無造作に開かれ、
「ぴしゃり」
侵入を許した後に再び閉じられる。
にも関わらず、生徒も、瑞希も、誰一人だってそれを追及する者はいない。見とれているのだ。
鈍く輝く瞳が赤い残光を残して軌跡を描き、ゆっくり、ゆっくり、教台へ向かう。
長い髪を僅かに揺らし、美しく優雅な歩方で、タトン、タトン、ゆっくり、ゆっくり。
黒い髪に、黒いセーラー服に、黒いタイツに、黒い腹の内。霧野 地香の登場。
地香は教台に上がり、教卓に手を着き、生徒全員を視界に入れ、無表情で言葉を紡ぐ。
「これからみなさんには、命懸けで学校を脱出して貰います」
それこそ唐突に、理解させる気もない説明で、反抗すら起こせぬように唖然とさせる。
「おねえちゃんダメぇっ!!」
その中で一人、風斗だけが危険を察知して席を立ち、ヤメさせる為に走り寄るが、風斗の席は窓側の奥。地香のアクションを止めるには余りにも遠い距離だった。
4
地香のすべきアクションはたった一つ。
──バチンッ!!
自分の両手を、自分の目の前で、合掌するように合わせ叩くだけ。
それだけで……
「Heavy one chain,,,
(ヘビお姉ちゃん……)
1810 biohazard!!
(プレミアムバイオハザード!!)」
大気が一瞬にして震える。そして起こるのは、究極の逆成長。
「何したの? お姉ちゃん何したのっ!!?」
最初は校庭に生えた草木だった。
みるみる草は伸び、グラウンドの面積を侵食しながら増えて侵食し、木々は太く大きくなって、数えきれない程のツタを校舎にまでまとわり付かせる。
巣を作っていた鳥達は急激に骨格が発達して変貌を遂げ、始祖鳥の姿まで退化して鳴き声を上げていた。
プールの水は濁り、プールサイドは風化して崩れ落ち、砂になった足場を、溢れるプールの水がぬかるみの沼地に変える。
底を不可視にして、古代魚を泳がせて繁殖させる、プールだったモノ。最早、跡形も無い。
この学校だけが太古のジャングルへと、ムーの大森林へと戻ってしまったのだ。
既に校舎の中にまで植物のツタが入り込み、苔を産み、更に細いツタを壁に這わせてビッシリとこびりつく。
電線は遮断され、携帯すら繋がらない密室の校舎。様々な生物もそこかしこに蔓延り出し、学校としての機能を完璧に終わらせていた。
実にこの間、たったの30秒。
「さて、頭の良いみんなは理解できたかな? 冗談では決してありません」
天井にツタが這い、床でネズミが走り、机は腐食して崩れ落ちる。
沢尻エリカ様
「法縁先生の超絶技巧性感あん摩〜お金の次に愛してる〜」
今や慈院は、政界にも多大な影響力を持つ揺るぎなき組織。
自らも時勢に乗ろうと、八蔓諸地方の名士が法縁に取り入る為に躍起である。
「ヌ、おぬし」
と、不意に何事か気づいた様子の法縁が、妖ノ宮の顔を眺めながら目を眇めて言った。
「ははあ、ちと顔色が悪いなぁ。疲れが溜まっていると見える」
「そう?」
法縁を見上げ、妖ノ宮は小首を傾げる。
本人は頓着しなかったが、実際のところ彼女は心身ともに疲労していた。
地方領主の嫁、また慈院の女将として、大勢の門弟たちを養う大世帯を切り盛りしなければならない立場。
新しい環境の慣れない仕事に戸惑うことも多く、無理が祟ったのである。
「どれ、久しぶりに施術してやろう。湯で身体を温めてこい」
「でも。あなたも疲れているでしょう? 往診から戻ったばかりだもの」
夫を気遣い妖ノ宮は遠慮したが、彼は意に介しない。
「なに、おぬしに体調を崩されでもしたら、わしが困るのでな。ゆっくりと……時間をかけて……
揉みほぐして……癒してやろう……ヌフフ!」
どうやら法縁なりに、妖ノ宮を心配しているらしかった。
妖ノ宮が湯浴みを終えて戻ると、座敷はよく暖められ畳の上には既に布団が敷かれていた。
軽くお香も焚いたらしく、心安らぐ芳香が彼女の身体をふわりとくるむ。
すると僧装を解き白衣(びゃくえ)姿となって待っていた法縁が、
蝋燭の淡い照明によってぼうっと浮かび上がった。
陰影がついた彼はどこか胡乱な気配を醸し出している。
「ほれ、ここへ来い」
法縁の手招きに応じ、布団にちょこんと正座をする妖ノ宮。
湯上りの妖ノ宮は、烏の濡れ羽色の髪を高く結い上げて纏め人外の証である尖耳を露わにし、
着衣は薄い寝間着のみである。
男を魅惑する甘い体臭を彼女はあたりに漂わせているのであった。
袖をたくし上げ、法縁は襷(たすき)を結んで腕捲りする。
「ヌフフ……だいぶ肩が張っておるなぁ」
膝立ちになり妖ノ宮の背後に陣取ると、彼は肩の触診を始めた。
「んっ、そこ」
夫の指に押し揉まれた部位が痛気持ちよく、目蓋を閉じた妖ノ宮は思わず小さく鼻を鳴らした。
法縁は眉の上で切り整えられた前髪を掻き分け、こめかみを押さえると指先で軽く円を描く。
「わしの指は癒しの指。力を抜き、わしに全てを委ねるのだ。ヌフ……
雲オロチの腕に抱かれているが如き、極楽浄土へと連れて行ってやろう」
愛妻の耳元でそう囁いてから、ほくそ笑む法縁であった。
生命維持の源とされる、生気と血液を“気血(きけつ)”と言う。
この気血の循環系として、人体の隅々まで巡る道筋が“経絡(けいらく)”。
経絡には、主に正経と呼ばれる十二本の経脈があり六臓六腑から出発し、
全身を一巡りして再び戻ってくる。
これらの経路上に沿って点在する要所が、所謂ツボ、“経穴(けいけつ)”である。
健康に変調をきたすと、それが経絡を通って関連ある経穴に伝わり
凝りや凹み、皮膚のざらつき、黒ずみ、冷えとなって現れる。
指圧とは経穴を刺激することによって、内臓諸器官に働きかけ
気血の流動を促進し、自然治癒力を引き出す手技療法の一つである。
妖ノ宮の華奢な四肢が敷布の上に俯せになっていた。
少しでも力加減を誤って扱えば、容易く折れてしまいそうな身体である。
法縁はその細身に馬乗りになって跨った。
すると、爪を短く切り揃えた指先で背の柔肉に位置を定めそっと親指を下ろす。
彼の大切な商売道具が……じわり、と正絹に沈み込んだ。
法縁の取穴(しゅけつ)は的確であった。
「法縁先生の超絶技巧性感あん摩〜お金の次に愛してる〜」
「ぬりゃっ!」
「……ぁ、ぅ〜っ……!」
枕に顔を埋めた妖ノ宮が、えも言われぬ圧痛に押し殺した呻きを上げる。
大和撫子ならぬ八蔓撫子である貞淑な妖ノ宮は、どうしても声を抑えてしまうのであった。
「気持ち良いか、妖ノ宮? ヌフフフ、なあに、声を我慢することはない。
ほら、おぬしの後見人であった赤月の夢路殿のところの凪嬢。彼女は実に良い声を上げよったなぁ」
そう法縁に促されると、妖ノ宮は憮然とした。
彼女にとって過ぎし四天相克は辛酸を舐めた時期であり、苦い思い出しかないからだ。
後ろ盾であった四天王・夢路は性質が荒く気紛れな男で、激しい折檻を受けた事もあった。
「今度はこちらの経穴だ!」
「ぅん、きもち、ぃい……ぁっ、は、ぅ〜!」
筋肉が弛緩したと思った途端、また快痛の波が妖ノ宮に押し寄せる。
法縁と妖ノ宮、二人の“えにし”を繋いでくれた、神流河の若手内務官僚・御月佐和人。
彼は以前「法縁への施術依頼は自分の俸給では無理だ」と話していた。
佐和人の言葉は正しく、慈院総元締め直々の指圧術ともなれば
治療費は大変高額になり、王侯貴族にしか手の届かないものである。
事実、法縁自らが指圧を施す得意先と言ったら錚々たる顔ぶれ。
例えば法縁と同じ地方領主の一人辰親(たつちか)や、神流河最大の敵国“古閑”頭領の古閑隼人。
美味しいお米の名産地、在田の英雄・子柴伊摩利に、
多角的な事業によって店舗展開している、豪徳屋店主の束原恩次郎。
もちろん決して法外な代金を吹っかけている訳ではない。
カネの亡者である法縁とて腐っても玄人の指圧師。
慈院の頭首を務めるに足る技量の持ち主であり、多額の請求に見合う奉仕を提供しているのだ。
そして、いつでもその妙技を無料で味わえるのが、妻たる妖ノ宮の特権なのである。
「どうじゃ? 段々と身体が軽くなって来たであろう」
よく鍛えられた柔軟な手指が、妖ノ宮の旋毛から爪先までを満遍なく揉みほぐす。
「……ふぁ……は、ぁ……」
桃色の可憐な唇から零れる、蕩けるような吐息。妖ノ宮はふわふわと夢見心地をたゆたっていた。
切れ目のないゆっくりした指の加圧に合わせ、彼女は穏やかに呼吸する。
指圧の心は母ごころ、押せば命の泉湧く。
法縁の愛情たっぷりな施術が、妖ノ宮に安心感を与え心身を癒す。
筋肉の緊張はすっかり和らぎ、血流は良好、細胞が見る見ると活性化した。
また法縁は、指圧の合い間に巧みな“あん摩”を織り交ぜて行った。
優しく撫でさする軽擦法(けいさつほう)、筋肉を震わせる振せん法、
揉み押し広げる揉撚法(じゅうねつほう)、関節を屈伸させる運動法、
拳や手刀で軽くたたく叩打法(こうだほう)、母指球(ぼしきゅう)を当て体重をかける手掌圧迫法。
これらを絶妙に組み合わせた、律動感のある流れるような指さばき。
時に微細に時に力強く、それでいて安定した熟練の動作。
夢とも現とも判らなくなる快感に眠気を催し、いつしかうとうとと微睡む妖ノ宮であった。
全ての工程を消化する頃には、彼女は健やかな寝息を立てていた。
「……妖ノ宮、妖ノ宮。これ、妖ノ宮よ」
「ぅ、……ん? ほうえん……わたし、眠っていたの?」
法縁の呼び声に覚醒した妖ノ宮は、寝ぼけ眼を擦りながら布団から起き出した。
「む、目覚めたか。さあ、これを飲め。わしの煎じた薬草茶じゃ、気分が落ち着く」
言うと、法縁は茶盆を差し出した。
妖ノ宮が眠っている間に淹れたのか、湯気のたち昇る陶器が載せてある。
「良い匂い……頂きます」
渋く香ばしい風味を楽しみながら、妖ノ宮は法縁手製のお茶を啜る。
発汗作用があるらしく、すぐにぽかぽかと身体の芯から温まった。
「……美味しい。法縁ありがとう。疲れが抜けてとても楽になりました」
「法縁先生の超絶技巧性感あん摩〜お金の次に愛してる〜」
と、晴れやかな表情で彼女が礼を述べようとすると、法縁がそれを遮った。
「さて、では最後の仕上げといこうかの! 襦袢も腰巻も全て脱いで横になれ。ヌフ、ヌフフフフフフッ!」
唐突な指示に一瞬きょとんとした後、妖ノ宮は頬をぷくっと膨らます。
「……すけべ。今夜はいや」
「はて? 助平なのはどちらだか。わしはただヌッフフ!
施術の総仕上げに必要であるから、脱げと言っているまで。一体何を期待しておるのかな?」
施術の一環だと言い張り、怪しい薄笑いを浮かべる法縁。
そんな彼に疑わしげな眼差しを向けながら、渋々といった態で妖ノ宮は聞き入れた。
「……嫌らしいことはしないで下さいね」
彼女がそう釘を刺すと、法縁は途端にニヤついて嘯いた。
「しないしない! ヌフフッ、だからさっさと裸になれ」
寝間着の帯の結び目を、妖ノ宮はゆっくりと解き始める。
すると男の色好みな視線が彼女の肢体に絡み付いた。
「法縁、そんなに見ないで……恥ずかしいの」
「なんだなんだ。今更恥ずかしがることもなかろう? わしとおぬしの仲ではないか!」
「……生臭すけべ坊主」
尖った耳まで紅潮させ、拗ねたように小さく毒づく妖ノ宮であった。
ねっとりと鑑賞されながら衣の前を肌蹴ると、輝くばかりの玉の肌が現れる。
妖ノ宮はまだ裳着の式を済ませたばかり。
少女から女への過渡期にある彼女の艶やかさは、大輪の花に咲き匂う寸前の、
ほころんだ瑞々しい蕾を思わせる。
「相変らず愛い身体だな……妖ノ宮」
しなやかな裸身に魅了された法縁は、我知らず咽喉を上下させていた。
枕を布団から退かし、替わりに数枚の折り畳んだ手拭いを重ねて置く。
生まれた儘の姿になった妖ノ宮は、それを顎の下にして腹這いに寝そべった。
「眼福に与かる」……そんな感慨が湧き起こる後姿である。
汗に湿った後れ毛が貼り付く白いうなじ、双肩はたおやかな輪郭を描き、
くびれる腰の流曲線に続いて、小振りのむっちりした尻山。
すらりと伸びた両手脚は無造作に投げ出されている。
「よいか妖ノ宮、治療こそ我が命。そう、万人の幸せこそが……
いや、おぬしの幸せこそがわしの幸せだ。ヌフ、ヌフフフ……ッ」
法縁はわざとらしく殊勝な物言いをする。
……妖ノ宮の脊柱に彼の大きな手が静かに乗せられた。労わるような心地良い熱を帯びた厚い皮膚。
ただ触れられているだけで、掌から放出される慈しみの“気”が体内に浸透するようであった。
法縁は薬箱から硝子の小瓶を一本取り出した。
開封すると粘り気のある液体を適量手に垂らし、体温で暖める。
「ゆくぞ、妖ノ宮よ」
法縁はそう告げ、眼前の雪肌に粘液を塗布し始めた。ひんやりした感触にびくん、と妖ノ宮が跳ねる。
「ひゃっ、法縁何ですか? ぬるぬるする……」
「これか? ただの潤滑油だ。指の滑りを良くする、な」
植物から抽出した精油を用い法縁自身が調合した特製潤滑液で、非常に高価なものだ。
仄かに立ち込める陶酔的な香りには、催淫効果がある。
「ふふっ、くすぐったい」
背のこそばゆさに耐えかね、クスクスと笑い出す妖ノ宮。
「こらこら、笑うな。いい子だから大人しくしておれ」
震える脇腹にとろみを広めながら、法縁は彼女を叱った。
少女の透明感溢れる肌が、彼の手によって次第に濡れ光ってゆく。
妖ノ宮の背面に円滑油を丹念に馴染ませる。
肉を掬い上げ放したり、握って絞ったり、波立たせたりと変化を付けながら
筋肉の凝り、張り、むくみ等を取り除いて経絡を流す。
「法縁先生の超絶技巧性感あん摩〜お金の次に愛してる〜」
上から下へ下から上へと、植物の薬効成分を染み込ませるように。
やはり布越しに触れられるのと、素肌に直に触れられるのとでは違う。
男女の肌同士の摩擦が、妖ノ宮にもどかしい劣情を喚起させるのだった。
入念に下地を作ってから、頃合を見計らった法縁は妻に話し掛けた。
「覚えておるか? わしら二人の祝言、おぬしの白無垢姿は美しかったな」
「……いきなり、どうしたの?」
顔を起こし、妖ノ宮は訝しげに答える。
「しかし初夜の床では見物であったなぁ。いつもツンと取り澄ましている面貌が、
わしの与える快楽によって歪む様は……」
「へ、変なこと言わないで……ぁんっ」
妖ノ宮の花唇から、突如悩ましげな悲鳴が漏れた。
法縁が細腰に顔を寄せ、フーッと息を吹き掛けたからである。
著しく感度の鋭くなった皮膚は、僅かな刺激にも敏感に反応した。
「ぁ、駄目、そのっ触り方やだ……!」
体表を羽毛で掃くような法縁の指の距離。その動きは愛撫の様相を呈してゆく。
「この淫乱めが。ヌフフッ!」
元来細長い双眸をさらに窄めて、法縁は満面の笑みを湛えながら彼女の羞恥心を煽った。
「嘘つき、変なことしないって約束したのに。法縁のはげ。つるっぱげ!」
「ヌフ!? 禿げ、禿げとな? まさか女房から禿げ呼ばわりされるとは。
わしはもう立ち直れぬ。……ヌフハハハッ、こいつ! こいつめぇ」
焚き付けられた法縁は哄笑しながら反撃に出た。
仙骨付近にある窪みに指を添え、ぐっ、ぐっ、と慣れた手付きで押し揉み始める。
「あっあっ、やぁんっ」
すると、まるで釣り上げたばかりの鮮魚のように妖ノ宮の身がピチピチと跳ねた。
「ほうれ、ほうれ! どうした、そんなに尻を振って?」
腰周りに分布される経穴は、特に婦人科系の疾患を改善する効能を持つ。
一方で性感の高揚にも活用する事が出来るのだ。
格言にも「女は耳で恋をする」とある通り、女人とは聴覚情報によって性的興奮を得る生き物。
卑猥な言葉を浴びせ掛けられながら受けるあん摩は、堪らないものである。
少女の性感帯を掌握した法縁は、鈴を転がすような愛らしい喘ぎ声を次々に引き出していった。
「それにしても、けしからん。実にけしからんなぁ」
法縁は言うと、粘液でテカるぷりんぷりんした尻たぶを鷲掴みにする。
「けしからん尻じゃ。ようし、こうしてくれる!」
彼は実に楽しそうに、弾力ある円やかな双臀を捏ねくり回した。
「ぁう! いやぁっ……あっぁあ」
豊かな睫に縁取られた目蓋が震える。妖ノ宮の身体を内側からじわじわと炙るような情動。
法縁の桃尻への責めは執拗であった。何という尻への執念か。
如何わしい行為が本来の目的で、治療は最初から口実に過ぎなかったのだ。
潤滑液のぬめりを使い、法縁は尻の割れ目を指で往復させた。
「だめっ、やっ、ほうえん、法縁ったら。……妖怪髪なし! すけべな人は嫌い」
力んで凹んだ尻えくぼや足の付け根を圧したり、また菊蕾に指先を当て振動させたりすれば、
妖ノ宮はいじらしい嬌声を上げた。
「もうっ……お、おしりやめてぇ……っ」
内腿のかなり際どい箇所にまで触れられた時、妖ノ宮はとうとう本音を洩らした。
「……嫌なの。顔見えないの、いや……あなたの顔見たい……だから」
「よしよし、では前もしてやろうな」
涙目になって請われる舌足らずなおねだりに、法縁は嬉々として応じる。
彼の言葉を聞き妖ノ宮は気怠げに上体を起こした。
すると法縁の首に細い腕を回し、口付けをせがむ仕草を見せる。
「法縁……」
「それはまた後で、な」
test
てすと
これは乙じゃなくて乙
test
656 :
40×40:2010/03/17(水) 11:28:00 ID:TfLRfem+
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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657 :
てす:2010/03/17(水) 13:29:14 ID:ukDv+Pmp
>>650乙
4
地香のすべきアクションはたった一つ。
──バチンッ!!
自分の両手を、自分の目の前で、合掌するように合わせ叩くだけ。
それだけで……
「Heavy one chain,,,
(ヘビお姉ちゃん……)
1810 biohazard!!
(プレミアムバイオハザード!!)」
大気が一瞬にして震える。そして起こるのは、究極の逆成長。
「何したの? お姉ちゃん何したのっ!!?」
最初は校庭に生えた草木だった。
みるみる草は伸び、グラウンドの面積を侵食しながら増えて侵食し、木々は太く大きくなって、数えきれない程のツタを校舎にまでまとわり付かせる。
羽を休める鳥達は急激に骨格が発達して変貌を遂げ、始祖鳥の姿まで退化して鳴き声を上げていた。
プールの水は濁り、プールサイドは風化して崩れ落ち、砂になった足場を、溢れるプールの水がぬかるみの沼地に変えてしまう。
底を不可視にして、古代魚を泳がせて繁殖させる、プールだったモノ。最早、跡形も無い。
この学校だけが太古のジャングルへと、ムーの大森林へと『戻って』しまったのだ。
既に校舎の中にまでツタが入り込み、新たな植物を産み、更に細いツタを壁に這わせてビッシリとこびりつく。
電線は遮断され、携帯すら繋がらない密室の校舎。様々な生物もそこかしこに蔓延り出し、学校としての機能を完璧に終わらせていた。
実にこの間、たったの30秒。
「さて、頭の良いみんなはわかったかな? 冗談では決してありません」
天井にツタが這い、床でネズミが走り、机は腐食して粉々に。
ようやく事態を理解し始めた子供達は、表情を唖然から恐怖へと移らせて行く。
そんな中、誰よりも早く声を発したのは、
「フザケんな!! さっさと戻せよ、サッカーできなくなっちゃうだろっ!!!」
身長が130センチにも満たない男子生徒。
顔だけを見れば少女にも映る中性的な少年。上は裸で、脱いだTシャツを肩に掛け、下は黒いスパッツ。肌は小麦色に焼け、Tシャツを着ていた部分だけが白く浮いている。
平坂 蒼真(ひらさか そうま)、彼は風斗と同じくサッカーが好きで、将来は世界一のプレイヤーになる為に、毎日何時間も練習していた。
そんな彼だからこそ、何よりも校庭が使用不可能になる事が許せない。
しかしそんな彼だからこそ……
「じゃあ、サッカーなんかよりも、ふふっ……素敵な経験をさせてあげるわ」
地香の癪に障った。左手を頭上に掲げ、パチンと親指と中指を擦らせて鳴らす。
てす
659 :
てす:2010/03/17(水) 16:11:12 ID:ukDv+Pmp
5
刹那。蒼真の下、コンクリートの床が突然ヒビ割れる。そしてその隙間から太いツタが飛び出すと、左右の足首にグルグルと巻き付いた。
「えっ……うわあぁぁぁぁあああ!!?」
更に天井からもツタが垂れ、こちらも左右の手首に巻き付くと、バンザイの形に吊り上げてしまう。
蒼真は今、棒立ちで、バンザイした状態で、身体の自由を封じられてしまったのだ。
それだけじゃない。天井に這うツタからは、ピンク色でゼリー状の樹液が滲み出て垂れ落ち、蒼真の身体にヌチャヌチャと水音を立てて付着する。
「好きよ、そういう顔……くすっ、ふっ、あはははははははっ♪♪」
それは、意思を持っているかのように下半身へと流れてスパッツに触れると、瞬く間にパンツごと溶かしてしまう。
「ひっ!? ヤ、だ……見ないでぇぇぇぇぇっ!!!」
元々上半身は裸だった為に、蒼真はこれですっぽんぽん。しかも両手両足をツタに繋がれ、恐怖で縮こまった白い肌のペニスを隠す事もできない。
唯々ポロポロと涙を溢し、恥ずかしさと悔しさで下唇を噛み締めるばかり。
──パチン!!
しかしこの世は非情である。地香は蒼真の涙に満足すると、すぐさま二度目となる音を鳴らした。
あんなおかしな条例通ってたまるか
棄却されたね
てすと
タイトルのテスト
テスト
kuromaguro
(<、,,> ":::::::::::::::::::::::::::: 、
〜〈/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::)
〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<、 ど ロ こ
~そ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,) も リ の
、_ ,, /::::::::::::::::::::::::、,ゝ===く:::::::,:::::ヽ め コ
`V::::::::::::::::::::、_γ `ヾ,_ < ! ン
l::::::::::::::::::::::く( r,J三;ヾ )> く,
〜v, ん:::::::::::::::´:::::::=; {三●;= } ,=ニ `/l/!/⌒Y
l:::::::::::::::::::::::::::::ゝ≡三=イ ´::::゙:::::::::::::::::::::::::::::::
、m,.. ,ゞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
´ " ~ ヘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
test
668 :
てす:2010/03/19(金) 11:58:50 ID:5aX7snZL
6
事態を把握した生徒達は次々と教室から逃げ出し、学校中から悲鳴を響かせる。
教室に残ったのは、ツタに捕らえられた蒼真。捕らえた地香。それにすがる風斗。そして、ノドを鳴らし、瞬きもせずに、犯される生徒を見守る、教師失格の瑞希。
「ふんん……ぁ、ヤメ、てぇっ」
生ける肉壺と化した搾精植物は股間まで滑り下り、べっちょりと濡れる孔で蒼真のペニスを取り込もうとするのだが、
ぱちゅん!
恐怖で縮こまったペニスは硬度が無く、肉に打ち付けるばかりでさっぱり捕食できない。
ぱちゅん! ぱちゅん! ぱちゅん!
少し引いては、柔らかな肉をぶつける。その繰り返し。しかしその繰り返しで、蒼真のペニスは熱を持ち、徐々に鎌首をもたげていく。
ぐちゃり、べちゃりと肉が押し付けられる度に媚薬の蜜が塗りたくられ、蒼真の意志とは関係なく勃起させられてしまうのだ。
そうなってしまっては、柔肉にペニスを咀嚼されるしかない。くちゅり……ウツボの口が、孔が、幼い男性器の先端に密着する。
「おね、ひぐっ……がいだからぁっ、うぅっ、ボクのチンチンたべないでぇっ!!」
年端も行かない小学生男子児童がマジ泣きしている。許しを求めている。
その姿が一瞬だけ風斗に見えてしまい、地香は僅かに心が痛み、
「ふふっ、はははっ、はああぁぁぁっ……童貞卒業、おめでとう♪」
風斗に見えた事によって、何倍も興奮する。
──パチン!
四度目。
「ぁ、あっ、うわああぁぁぁぁぁあああ!!?」
ネットリとした肉壁がペニスに絡み付き、ミミズの様に細長い内ヒダが皮を優しく剥きながら根元まで包み込む。
微かにヒリヒリした痛みと、途方もない快楽。蒼真は植物に初めてを奪われ、
ジュブジュブじゅぶぅぅっ!!
きせいとけたのかしら
テス
671 :
てす:2010/03/19(金) 16:34:37 ID:5aX7snZL
6
事態を把握した生徒達は次々と教室から逃げ出し、学校中から悲鳴を響かせる。
教室に残ったのは、ツタに捕らえられた蒼真。捕らえた地香。それにすがる風斗。そして、ノドを鳴らし、瞬きもせずに、犯される生徒を見守る、教師失格の瑞希。
「ふんん……ぁ、ヤメ、てぇっ」
生ける肉壺と化した搾精植物は股間まで滑り下り、べっちょりと濡れる孔で蒼真のペニスを取り込もうとするのだが、
ぱちゅん!
恐怖で縮こまったペニスは硬度が無く、捕食されず肉に打ち付けられるばかり。
ぱちゅん! ぱちゅん! ぱちゅん!
少し引いては、柔らかな肉をぶつける。その繰り返し。しかしその繰り返しで、蒼真のペニスは熱を持ち、徐々に鎌首をもたげていく。
ぐちゃり、べちゃりと肉が押し付けられる度に媚薬の蜜が塗りたくられ、蒼真の意思とは関係なく勃起させられてしまうのだ。
そうなってしまっては、柔肉にペニスを咀嚼されるしかない。くちゅり……ウツボの口が、孔が、幼い男性器の先端に密着する。
「おね、ひぐっ……がいだからぁっ、うぅっ、ボクのチンチンたべないでぇっ!!」
年端も行かない小学生男子児童がマジ泣きしている。許しを求めている。
その姿が一瞬だけ風斗に見えてしまい、地香は僅かに心が痛み、
「ふふっ、はははっ、はああぁぁぁっ……童貞卒業、おめでとう♪」
風斗に見えた事によって、何倍も興奮する。
──パチン!
四度目。
「ぁ、あっ、うわああぁぁぁぁぁあああ!!?」
ネットリとした肉壁がペニスに絡み付き、ミミズに似た細長い内ヒダが皮を優しく剥きながら根元まで包み込む。
微かにヒリヒリした痛みと、途方もない快楽。蒼真は植物に童貞を奪われ、初めての感覚に……精通へと導かれて行く。
ジュプジュブ、グチュグチュにちゅ……
「やっ、おもらししちゃう。オシッコもれちゃうよぉっ!!」
ヌメるヒダは恥垢を丁寧に撫でてこそぎ落とし、粘膜の剥き出しになったカリ首の周辺をコリッ、コリッと引っ掻いて刺激する。
更には、唾を溜めたフェラチオのように激しく水音を立てて前後に動き、経験した事の無い挿入感で少年のペニスを追い込む。
既に蒼真の顔は耳まで真っ赤。ヨダレを垂らしながら歯を喰い縛り、目をギュッとつむって『おもらし』を堪えていた。
しかしその身体は微妙に前傾姿勢となり、足は内股になって、誰からも蒼真が絶頂寸前なのが見てとれる。
「ぃ、い゙っ、ゃ、やっ、ああああっ!!? みないで、みないでぇぇぇぇぇっ!!!」
そしてついに限界は訪れた。
ずぢゅぅ〜〜〜〜〜〜〜っッ!!!
ウツボの外観がベコッとヘコむ程キツく締め付けてバキュームを開始し、尿道まで登り詰めた精通ザーメンを物凄い勢いで吸い上げる。
「ゔにゃあぁぁぁぁぁあああ!!!? でるっ! でるぅぅぅぅぅっ!!!」
どぷどぴゅぅっ!!! びゅるびゅるびゅる!! ビュクビュクびゅくびゅく……
初めては植物の口の中。射精の痙攣が終わるまで肉筒に扱かれて後戯までされ、気持ちよく精通を迎えてしまう。
7
「ほんと、初体験で中出しできるなんて、幸福者よアナタ?」
地香の笑いは止まらない。力が満ちてくるのだ。この原始空間、学校での絶頂、アクメは、全て地香のエネルギーへと還元される。
そのエネルギーがこれから先、風斗を完堕ちさせる為に使われて行く。
その消費したエネルギーを回収する為に、地香は惨劇を引き起こした。
そう、惨劇。太陽の拝めない灰色の空。野太い始祖鳥の鳴き声。連なる犬の遠吠え。
そして、未だ脱出する事の叶わない校舎に響き渡る、子供達の終わらない悲鳴。
「ちょっと、なんなのよもぅ!?」
悲鳴は届く。授業をサボって職員トイレに隠れていた、繋がらない携帯を震えて握る女生徒の所にも。
てすてす
てす
(◞‸◟)
676 :
てす:2010/03/20(土) 11:41:18 ID:eflsQJwV
7
「ほんと、初体験で中出しできるなんて、幸福者よアナタ?」
地香の笑いは止まらない。力が満ちてくるのだ。この原始空間、学校での絶頂、アクメは、全て地香のエネルギーへと還元される。
そのエネルギーがこれから先、風斗を完堕ちさせる為に使われて行く。
その消費したエネルギーを回収する為に、地香は惨劇を引き起こした。
そう、惨劇。太陽の拝めない灰色の空。野太い始祖鳥の鳴き声。連なる犬の遠吠え。
そして、未だ脱出する事の叶わない校舎に響き渡る、子供達の終わらない悲鳴。
「ちょっと、なんなのよもぅ!?」
悲鳴は届く。授業をサボって職員トイレに隠れていた、繋がらない携帯を握る女生徒の所まで。
大庭 詠美(おおば えいみ)。彼女は休み時間から個室に入り、下着とハーフジーンズを脱いで洋式トイレに腰掛け、音量を消した携帯アプリで遊んでいたのだ。
もし急に女教師が来てバレても、携帯さえ閉じれば誤魔化せる。お腹が痛くて立てなかった、音を聞かれるのが恥ずかしかった、その言い訳で乗り切れると踏んで。
「夢よ、こんなの絶対に夢!!」
身体が震える。結局は教師に見つからなかったが、今は見つかりたいと思っている。シャギーの入ったショートカットを何度も左右に揺らし、これは夢、これは夢、自己暗示をかける。
そして深呼吸。これは夢、これは夢。これは夢!
「出て、みよっかな?」
気分は最悪、思考はグルグル、それでも冷静になったフリをして携帯を畳む。
──外に出てみれば、ぜんぶ解決する。
その考えに至り、小学五年生、今年から高学年になった少女は、パンツを穿こうと華奢な腰を上げた。
「えっ、えっ? えっ!?」
腰を上げ、違和感に振り向き、そこで動けなくなる。
動けなくしていたのは肉のツタ。細く柔らかく、だけれども強靭で赤黒い肉触手が、トイレ便座の中から二本伸びており、詠美の太股にそれぞれ巻き付いていたのだ。
戸惑っている間にも、三本目の肉触手が排水口から伸びて来る。てらてらと妖しく艶めき、粘つく粘液を纏わせて、陰毛すら生えてない詠美の股ぐらへと忍ぶ。
「んんっ……ちょっと、まさか!? ヤダッ、だれか助けてぇぇぇっ!!!」
ここまでされれば、さすがに自分がどのような立場かがわかり、慌てて必死で助けを求めるのだが、学校がこんな状態では、助けなど来る筈も無い。トイレで虚しくコダマするだけ。
くちゅり……
触手の先端は尻のすぼまりを撫で、粘液をじっくりと浸透させて行く。
「ママ、たすけて、ママぁっ……」
その粘液は、塗られた場所の感度を高めて熱を持たせる媚薬。
挿れられたくないと力を込め、キュッと閉じたとしても、気付けば柔らかくトロけて、パクパクと穴を開閉させてしまう。
それに例外は無く、詠美のアナルも全く同じ。肛門のへりはコリコリに固くなって膨らみ、シワはだらしなく伸びきって中から熱い腸液を漏らす。
「ぅぅ、やめ、てっ……そこっ、あなたの、ひあっ!? くっ、お家じゃないよぉ」
口ではイヤイヤ言っていても、身体は火照り、顔はすっかり上気してできあがっていた。
テス
678 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 16:00:52 ID:NL2wZ5CF
test
679 :
てす:
8
ずちゅぢゅっ……
クリトリス程の突起物に覆われた細い触手が、より細くキツい粘膜の穴を押し拡げて進む。
ビチビチとウネり跳ね、行き止まりまでの腸壁と、容赦なく摩擦を繰り返す。
「ぁぁ、ああっ、ぁぁあああ!!!」
突き挿れる時は激しく荒々しく、結腸までいっぱいいっぱいに触手をブチ込んで子宮を押し上げ、
抜く時は優しく宝物を扱うように、突起で敏感なヒダを引っ掻きながら、触手を肛門の手前まで引き戻す。そのストロークをズチャ! ヌヂュッ! 何度も、何度も。
やがて詠美の声は小さく単音になり、身体は甘く痺れて力が無くなって行く。
「ぐっ……」
しかしここで詠美は崩れなかった。人一倍の負けん気とプライド。その全てを集めて自分を奮い立たせる。
──私は、どんな奴にも私を好き勝手させない!!
そんな強い思いが彼女を動かした。
「コノヤローっ!!」
アナルから引きずり出す為に上体を前傾させ、足の間から手を回し、両手で触手を握り締める。ギュゥゥゥッ。
だが、それが良くなかった。
ドプドプドプドプゥッ!!
「へっ、う、そっ……ウソっ!? ナカにぃっ、ナカにだすなぁぁぁっ!! うわあぁぁぁぁぁん!!!」
掴まれる寸前には奥まで到達しており、そこで握り締められた触手は、慌てて先端に空いた小さな穴から大量の体液を放出してしまう。
ドロドロとした白濁は、触手の内部を流れる媚薬の原液。それが狭いS字結腸を真っ白に染め上げる。
本来なら絶対に届かない場所にナカ出しされ、詠美のプライドは迫り来る未知の感覚に屈伏した。
握り締めていた触手も手放し、前傾姿勢のままダランと下に垂れている。
ずっぢゅ! ずっぢゅ! ずっぢゅ! ずっぢゅ! ズヂュヂュ……
「うぁ、きもち、いいよぉ……んっ、んんっ、あんっ! あんっ! あんっ!」
そして再び行われるピストン輸送に、涙を流しながら喘ぎ声をあげた。