【精霊の守り人】上橋菜穂子総合2枚目【獣の奏者】

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101名無しさん@ピンキー
脇役カプとは言え、今日のシュナン×セィミヤは萌えた。
102名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 23:00:01 ID:F4PWRlWY
訪れたトゥラ王国で
実は(防寒着を)脱いだら凄いんです、なタウロカに
目のやり場に困ってるオリとか

タウロカの方も薄着になって白い肌の際立つオリから目が離せない

ロランも気を利かせて”色々な”衣装をオリに持たせてる
103名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 02:00:25 ID:QwgL1jj5
>>100
萌えてる人間は大勢いる。
お前の嗜好を押しつけてスレの活力を落とすような事をするなよ。
スレ内での優先度はこんなモンだ。身の程を知れ。
ネ申>>>職人さん>>>越えられない壁>>>ミジンコ>>>お前
104名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 08:42:40 ID:Vc0FbUcn
馬に乗ったらすごいタウロカ

乗り物はある意味男の魅力を増強させるぞ
(バイクとかレーシングカーとか)

タハイアゼで闘蛇に乗ったシュナンもきっと
105名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 08:52:54 ID:HrghXvcA
あ、それじゃあトゥラ訪問時に二人で遠乗りしに行って、そこで
都合良くオリの馬が脚を挫くとかして帰りは二人乗りに。
前に乗せたオリの髪の毛のいい香りにドキドキするタウロカとか。
106名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 08:58:14 ID:HrghXvcA
>>105
…って、そこまで書いて思ったんだけど、オリとタウロカって
どっちが座高高いんだ? 普通男が後ろで手綱持って乗るんだろうけど
タウロカの方がちっちゃいと見た目残念な事に…(; ̄Д ̄)
107名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 09:55:51 ID:weCz0nrL
>>105の逆でオリに抱えられてるタウロカを想像した
だがそれはそれで
108名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 10:04:29 ID:HrghXvcA
>>107
それだとオリのやわらかな胸の感触がタウロカの背中に当たっ(ry

…確かにそっちもアリか。
109名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 12:23:35 ID:A0zR2N8+
大規模規制も終わったし、神こないかな…
110名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 13:11:12 ID:1dCjxuld
神はエロなしで再構成された作品を自サイトで続けていらっしゃる
エピソード増えてて面白いwこっちでも待ってます
111名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 14:46:15 ID:A0zR2N8+
>>110
それは知ってるが、書いていいのか?

誰と特定したわけではなく、前スレのラッシュが懐かしくなっただけw
112名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 15:56:23 ID:Vc0FbUcn
神の降臨を望むなら何か貢物(妄想等)が必要だろう
どんな神が降りてくるかは神の気分次第

つ供物
トゥラ王国に来て薄着で馬に乗ったらそれまでと勝手が違って
体のあちこちがエライことになってるオリ
113名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 17:07:20 ID:Vc0FbUcn
連投で申し訳ないが、オリは小柄だと3巻に書いてあった。
(原作読み直し中)
タウロカとオリはちょうど釣りあいの取れる体格じゃないか?
>>106
114名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 18:45:11 ID:HrghXvcA
>>113
女性で小柄っつーと、大体イメージで140後半〜150cm代前半程度?
男でちょっと笑われてしまう位の身長の低さ(童顔のせいもあるんだ
ろうけど)と描写されてるタウロカは、さすがにそれでも160〜cmは
あるだろうから、まあキスするのにちょうどいい位か。

神に捧げる供物……例えばイアエリで新婚台所エッチ物とかまだ見てない
から読んでみたい
115名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 18:50:49 ID:wVD2/UEV
>>114
エリン「イアル、ちょっと味見を…あん、そっちじゃなくて…」

こうですね、わかります。
116名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 19:51:10 ID:HrghXvcA
>>115
そうそう。
エリン「…っ…だめ…っ、ファコが焦げちゃう…っ…」
みたいな。
117名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 21:17:43 ID:CYK3c8MO
しかし今回のシュナン×セィミヤは良かった
シュナンは水も滴るいい男だし、昼ドラだし
告白の前に脅し文句で結婚を言い出すし
童○だから見つめ合ったら性急にキスしようとするし
美味しい所は全部ダミヤにとられちゃうし

何がいいたいかと言うと、トムラ先輩並に美味しいキャラだと

しかしどうやってエロパロにすればいいんだ?
トムラ先輩とは別の可哀想カテゴリーだから難しい
118名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 22:11:25 ID:Vc0FbUcn
焼き菓子に手紙を仕込んだ時にナミには余裕で迫れるのに
セイミヤには奥手になってしまうシュナン
119名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 22:21:20 ID:kh4Bjlsu
>>114
供物っていうか撒餌w?そんな餌に俺様がry
本番なしでサクッと。

「昼、食って行くか?」
ヤントクの口調にからかうようなものを感じ、イアルは苦笑しながら首を振った。
「今度は、彼女もうちに連れてこいよ」
ヤントクの隣に座った彼の妻も大きく頷く。
そろそろ三十路にさしかかろうとするのに、独り身であった彼のことを彼女も密かに
心配していたと、さっき聞かされたばかりだ。
「ああ、そのうちにな」
ヤントクの家を出て、ゆったりと家路を辿っていく。
日射しのわりには風が冷たい。
青い空は高く済み、冬の訪れを感じさせている。
細い路地に入り、漂ってきた匂いに彼は鼻をひくつかせた。

――魚の煮つけと野菜の汁物……つけ合わせは茸を炙ったものか?

「おかえりなさい」
「ただいま」
戸を開けた途端に感じる温かい空気にホッとして、今更ながらに外の冷え込みが感じられた。
竃の前にしゃがみこんでいたエリンが立上り、彼はひょいと鍋をのぞきこんだ。
「何? そんなにお腹減ってるの?」
「いや」
彼の満足げな表情に、エリンが不思議そうな顔をしながら、魚の煮つけを小皿にとった。
味を見て、と差しだされたそれを彼が口に放り込む。
「うん、美味いよ」
「……あなたは、何を食べても美味いしか言わないから、作り甲斐がないわ」
不満そうに鼻を鳴らす彼女に彼は苦笑を返した。
「実際そうなんだから、仕方ないだろう」
「もう……」
プイと横を向く彼女の頬が赤くなっているのに気づいて彼が目を細める。
「こっちも味見していいか?」
唇に触れた彼の指に、彼女の顔が更に赤らむ。
「また…そんなことを……」
言いかけた彼女の唇を素早く塞いだ。
舌と舌とが触れあうと、彼女の肩がピクリと震え、これ以上進むことを恐れるように慌てて身を離す。
「……魚くさい」
ボソリと呟く彼女に彼が苦笑いを浮かべる。
「でも、美味いだろ?」
「……もう」
「味見だけじゃ物足りないな」
薄く笑った彼の手が彼女の腰を引き寄せ、再び唇を覆った。
熱い息が互いの口の中で混ざり合い、イアルの手が彼女の合わせ襟を割って入る。
「――んっ…ちょっ……だめっ…!」
鼻に感じるきな臭いに彼の手から抜け出したエリンが急いで鍋を竃から下ろす。
「……焦げちゃった」
「あ……」
恨みがましい彼女の目にイアルはひたすら頭を下げるのだった。

おしまい。
120名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 22:27:04 ID:kh4Bjlsu
誤字てんこ盛り…
青い空は高く済み → 澄み
きな臭いに → きな臭さに

ついでに、>>110有難う。
神じゃないです。世間の荒波に揉まれています。更新のたびにパチと米が減る不思議サイトw
>>111も気遣いサンクス。でも、本人がのこのこ出てきてしまったw
121名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 23:04:12 ID:wVD2/UEV
>>119
乙w
122名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 23:16:34 ID:HrghXvcA
>>119
神が供物をお受け取りに…!w
撒き餌のつもりは無かったですが、もしそうだとすれば、いきなり
池のヌシが出て来た!な気分ですw

幸せそうなイアルの様子が拝めただけで、本番無しでも十分
嬉しいです。ありがとうございました!
123名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 10:35:40 ID:p0MU/KFO
>>119
美味しい話をありがとう!

>>117
同意!シュナンは使えると思う
124名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 22:03:01 ID:rGl/nAt+
>>119
イアエリの美味しい匂いにつられてやってきました(*´Д`)ハァハァ
お池の主様乙であります!!

神好みの撒き餌をした>>122もGJ!
125名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 22:27:23 ID:mf1qVFDb
新婚台所Hなら次は混浴だなw・・・と思ったが
あの家には風呂がなかった…orz
126名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 22:32:33 ID:MT/GHety
公衆浴場で片方壊れてて
夜中に終い湯使いに来た二人が一緒に入らせてもらうんだよ
127名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 23:10:55 ID:IxrsX/FF
最初は遠慮して、両端に使っていたけど
徐々に距離が狭まりって…感じかね。

湯やだと声が響くから、口にタオルでも噛ませて
背後からかな〜って鬼畜系かよorz
128名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 23:19:34 ID:qylqtmwl
>>127
やべぇ、萌えた自分は鬼畜系か…orz
129名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 23:20:43 ID:mf1qVFDb
濡れ髪イアルさんが素敵だったからエリンに頭洗わせてあげたいなと
癖毛がとれていつもと印象違うイアルにドキドキなウブいエリンw
イアルさんは夜目がきくけどエリンはイアルの身体まともに見たことないんじゃないか
130名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 23:36:13 ID:sySYqm82
この流れなら言える。
イアエリで蜂蜜プレイw
131名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 20:12:08 ID:dIsvbgqR
>>129
逆にウブなイアルさんはどうだろう?

「イアルさん、頭洗ってあげます」
「え…いや…」
「遠慮しないでください」
…ゴシゴシ…
「…エリン、もういい…」
「もうちょっとで終わりますよ」
(…頭の後ろで胸が揺れるのが気になるんだが……)

って、エリンさんに揺れるほどの胸は…
おっと、表に誰かきたy
132名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 00:40:17 ID:2KTBMsV1
頭より、体洗った方がエロバロ的にはおもしろくないだろうか?
133名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 02:33:12 ID:K31tI65Q
ジェシを洗ってあげたときみたく膝の間に座らせてか
134名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 09:08:55 ID:Mn6/TcEN
>>119
GJです!規制でGJできんかった。

※続編ネタバレを含みます。未読の方は、回避して下さい。
※注意! 非エロです。このカップリングに興味の無い方はスルーでお願いします。
※出番が少ないキャラの補完エピのため、補完分量が大増量しております。特にトゥラ国の
設定はまるまるオリジナルです。オリジナル設定が苦手な方はスルーでお願いします。

何だろうこの素敵な流れ・・・。
投下するより参加したいところだが、この木曜になってようやく規制の解けた自分が
餌を貰いに通りますよ!
タウロカ×オリ婚約編です。しかも前編ですorz
なんかタウロカ王子の話で盛り上がってきたので、出会ってから婚約までを先に書いて
いたら、なんだろうこのタウロカ人気・・・。分かりやすく1年に一回訪問して、6年目で婚約
・・・って予定でしたが、規制が解けたことで我慢が効かなくなって、4年目までで一旦投下します。
ネタ投下もなんか婚約前に集中してるし。
というか >>103->>108 の流れ見てびっくりした。ロラン×オリなんて喰いついてるの住人の
中でも2〜3人程度かと思ってたもんで。あとは見てるだけ(書き込めない)の読者がその数倍
くらいかと・・・。なんか結構読んでいただいてるようで、ありがとうございます。
原作を読んでる皆さんはお分かりのことと思いますが、婚約までだとエロシーンを入れる
余地がありません(自分の筆力では!)。従って非エロあるいは微エロです。充分に御了承ください。
オリ×タウロカって見たときからそうなるなとは思ってたんだ・・・。
婚約・結婚まで7年かかるし。エロを入れるなら出会いから結婚までを大幅にはしょる必要が
あるけど、なんかそこに興味がある人の方が多いみたいだし。
オリみたいに頭がよくて美人で意志の強い女性は、男にもてると言うより女にもてるん
だよなあ・・・と思った途端、凄い速さで外堀埋められて拗ねてるタウロカ王子が思い浮かんだ。
(美人は自分設定だが、探求編でセィミヤの侍女達にも微妙にもててる)
一応そのイキオイで書いてみたけど、遅筆。毎日ちょっとづつ書いてます。
トゥラ国は、以前書いたとおり、ほほえみの国、タイを参考にして、かなり設定捏造して
みました。ウス目で見て、ツッコむときは優しくしてくださいね・・・。
トゥラの国教は、上座部仏教的なモノだとでも思ってください。あと、原作に出てこないんで、
引き続きリョザには海はない・・・ってことで書いちゃってます。なんかアニメで出てきた地図に、
湖か海みたいなのが描いてあったような気もするんですが、もう何話目だか分からなくて
確認しきれないw
オリ×タウロカだと、まず政治的な話して説得力持たせてくれないと萌えないな〜、という
個人的嗜好のため、3年目前半まで非エロです。こんなのエロパロに落としたらスレ違いって
怒られるんじゃ・・・? と思いつつ書いたのに、調子に乗って長く書いた上、婚約まで行かず
4年目までで一旦投下って、我ながら最低だ〜!
一応エロの前フリってことで御了承くださいorz
タウロカは闊達で面白い人柄のはずなのに、なんか端っこでひねてるw 家族は陽気っぽい
けど。多分オリと話すときだけは明るく取り繕ってたはず・・・。
135其の一:2009/11/07(土) 09:10:20 ID:Mn6/TcEN
――少し、選択を、誤ったかもしれない。
タウロカはそう考えていた。あの娘――リョザ真王国で軍事を司る大公の妹君、オリ殿の
ことだ。
彼は、一昨年、リョザ真王国と友好関係を結ぶため、使節団を率いてかの国を訪れた。
彼がそこで見たのは、広く、美しい国土と、そこを治める人間達の奏でる不協和音であった。
彼は、大公に対しては好感を持った。あの国の大公であるシュナンと言う人物は、若くして
大公の地位に着き、無敵と噂される闘蛇の軍を操り、リョザの政治の中心である真王と、
軍事の中心である大公をひとつに纏め上げた人物らしかった。それなのに少しも尊大なところ
は無く、物腰は柔らかで語り口は真摯だった。
しかし彼の通された王宮では、真王は姿を現さず、真王に連なる貴族達は異邦人である彼を
軽蔑を含んだ眼差しで迎えた。
そればかりか、その眼差しは大公殿下にさえ向けられているようだった。
どういう理屈だかは知らないが、国に利する有能な人物が、下らない無能な連中に抑え
られているという国の構造は、あまり健全であるとは言い難かった。政情不安であるとして、
最低限の友好だけを約して帰るつもりだった。向こうがこちらとの同盟を欲しているのだから、
長引かせれば長引かせるほど有利な条件を引き出すことが出来る。
彼は、あの下らない貴族達の居ないところで大公と話したいと思い、軽い気持ちで遠乗りに
誘った。そのとたんに、場の空気が硬くなった。
かなり後から知ったことだが、あの国の大公は、わが国なら軍事に必須である乗馬を嗜まない。
彼にしてみれば、軍事と言えばまず騎馬が第一に来るもので、だからこそ贈り物にも駿馬を
選んだのであるが、その常識はあの国では通用しなかった。彼の申し出は図らずも、大公殿下
を窮地に追い込んでいたのだ。
ところが、場の雰囲気を一気に変えた人物がいた。大公の妹君である。
彼女はよく通る声で、
「それは、願ってもないお誘いですね。わたしでよろしければ、御一緒いたします。
お贈りいただいた、あの素晴らしい馬達を、昨夜、見せていただいたときから、ぜひ乗ってみたいと思っていたのです。」
と申し出た。それだけで、大公殿下が遠乗りできない事情があること、彼女が非常に聡明かつ
機転の利く人物で、自国のことをよくわかっている、ということくらいは、見て取れた。
彼は、彼女の申し出を受け、翌日遠乗りに出かけた。
彼女は明るく快活で、彼女の語るリョザは非常に魅力的な国だった。危うく前日の王宮で
見たかの国の不協和音のことを忘れそうになったくらいだ。彼女は大公の妹君で、この国の、
一度も姿を見せない真王にとっても義理の妹にあたる。
今後、実(じつ)のある話を出来るとしたら、こういう人物かもしれない。彼はそう考えて、
彼女を自国へ国賓として招いた。――しかしである。

「――お兄様!オリ様はどちらに?」
今年14歳になる二番目の妹が、頬を紅潮させて駆けてきた。
「こら。廊下を走るなんてはしたない。お客様だっていらしている時だというのに。
オリ殿ならまた母上につかまっていたから、向こうの奥の間に行ってごらん。
あくまで淑女らしく、上品に。」
「・・・はぁい。」
妹はドレスの裾を軽くつまんで、しずしずと歩いていった。
136其の二:2009/11/07(土) 09:11:56 ID:Mn6/TcEN
まったく、凄い人気だ。
他国からの使節に、その国の王族の娘が入っていることは、そんなに珍しいことではない。
だから彼も、それほど深く考えず、国賓として招いたのだが、強大な軍事力をもち、広い
地域の隊商都市を保護下に置く大国リョザからの大使が、美しく可憐な姫であるという
そのことが、異常なまでにトゥラ国の女達の心を捉えた。
この国の武人は馬を使うが、女達には、貴族でも平民でも騎乗の習慣が無い。
労働のために馬を使う平民も、曳くか馬車に仕立てることがほとんどで、男ならまだしも、
女が馬の背に跨ることはほとんどないし、第一、跨るのには向かない腰巻きの服を着る
ことがそもそも多いのだ。
そんな中で、リョザ国の艶やかな騎乗服をまとい、颯爽と馬を乗りこなす彼女の姿は、余程
格好よく映ったらしい。騎乗が趣味、と語った彼女の乗馬姿は、武人と違ってしなやかで
美しく、女達の羨望の的だった。ときには黄色い歓声さえ飛び交った。
さらに驚いたことに、昨年彼がリョザを訪れたときにはまったく彼女はトゥラの言葉が
分からず、完全に通事を通して会話していたのに、今回トゥラを訪れた際にはまず自分で、
トゥラの公用語を使って挨拶した。さすがに政(まつりごと)の話や長い会話は通事を
通して行ったが、簡単な質問などには通事を通す前に反応することも多かった。会話能力の
方もまだ片言だったが、すっかり彼女に夢中になっている女達のあいだでは、「あの言い様が
可愛い!」と評判だった。

――彼女の訪問は、リョザにとっては大成功だったに違いない。
トゥラとリョザは、国と国をを結ぶ街道のうち、互いに自国分を整備することに合意した。
彼女は、リョザのことなどほとんど知らぬわが国の国民と王族に、好印象を残すことに成功
したのだ。王妃であるタウロカの母は、来年の訪問も熱望したし、彼女もそれを承諾して帰った。
彼女が帰った後は、当然のようにタウロカとオリの縁談が持ち上がった。
「彼女が好人物であろうとも、リョザがわれわれにとって良い国であるとは限らない!」
彼は断固として反対だった。
あの国は身のうちに重大な不和を抱えていて、いつ斃れるかも知れぬ。通商だけならまだしも、
斃れゆく国の王族と縁を結んだとて、わが国の不利にしかならない。
第一、彼は結婚という概念が好きではない。女などに縛られるのもごめんだし、婚姻を経ることで、
男側の評価が上がるのも納得がいかなかった。そんな表面的なことで評価を変えられては
たまらない。それはまるで人を外見で判断するようなものではないか?
「タウロカお兄様がオリ様と婚姻すれば、あの方がわたしのお義姉さまに!!」
彼の14歳になる妹がうっとりして言い出した。
「そんなに彼女が気に入ったのなら、おまえがリョザに嫁げば良い。」
冷たく言い放つと、妹の方も多少は検討していたらしく、すぐに切り返した。
「リョザには妙齢で独身の王族がいらっしゃらないわ。第一、わたしが嫁しても、オリお姉さまが他所
に嫁いでしまわれたら無意味でしょう。
ああ!オリお姉さまが男性だったなら!今すぐお嫁に行っても良いのに!」
こんな調子で、周りの女どもは、どこかおかしいくらいに熱を上げた。
馬に乗ってみたいと言い出す女もいた。
訓練もせずに騎乗しようとするのは危ないので止めさせたが、牧場内で、曳き馬に横乗りするだけでも
彼女達はひどく興奮して、満足した。
その後しばらく、王宮内の女達のあいだで、曳き馬に乗せてもらうのが流行した。
137其の三:2009/11/07(土) 09:14:46 ID:Mn6/TcEN

2年目の訪問のとき、彼女のトゥラ語はめざましく上達していた。
日常会話には不自由しない程度に使いこなしている上に、発音もなめらかで美しくなっていた。
その上、礼儀作法も、リョザの作法でなくわが国の作法を覚えてきていた。
何よりわれわれを驚かせたのは、彼女がわが国の文化や習慣に広く精通していたことだった。
これほどの広く深い知識を得るには、さぞ高名な知識人を招いたのだろう、と考えたが、彼女は
言葉を濁してなかなか話そうとせず、わが国のめぼしい知識人のあいだで、去年から今年のあいだに
リョザに招かれたものはいなかった。
好奇心に負けた母や妹達が、彼女を囲んで楽しげに詰問しだした。
女の好奇心もたまには役に立つ。
だが、そこで彼女の口から控えめに語られた言葉に、タウロカは驚愕した。
トゥラの知識人などを招くことが出来なかったので、と彼女は語りだした。
トゥラとリョザのあいだでは、南の交易路を通しての交易が、少しずつ始まっていた。
彼女は、交易のためにリョザを訪れた商人を、次々と居城に招いたというのである。
彼らの中には、老いも若きもいた。家族連れもいた。
貴族の館や宮中に出入りするものもいた。そういうものたちは必要な礼儀くらいは憶えている。
彼女は彼らの語るトゥラの話を聞き、次々と質問をした。
年の行った者はそれなりの知識の深さを持っていたし、子供の話は率直で媚びが無かった。女達の
話は生活の経験そのものだったし、なにより広い地域を渡る商人たちは、異国人に自分達のことを語る
ことに慣れていた。
商人達は、知識と知恵いう、重さの無い予定外の商品が売れたことに満足し、帰っていった。
礼儀などはほとんど見よう見まねで補ったのでお恥ずかしい限りですが、と彼女は言葉を締めくくった。
しばしのあいだ、水を打ったように静かになったが、女達はすぐに堰を切ったように喋りだした。
タウロカはその脇で、じっと考えていた。
質が足りなければ量で、と彼女はたやすく言ったが、身分も教養も低い他国の商人達になにか
教えを請う、というのは、王族としての妙な自尊心を抜きにしても、なかなかできる発想では
ない。
しかも彼女の中にあるのは、聞きかじっただけのバラバラの知識ではなかった。それぞれの習慣の意味も
歴史も背景も、見事に統合されていた。彼女はその洞察力と知恵で、質も量も様々な
欠片を再構成して、生きた知識として自分の中に持っていたし、そうできる自信があったということだ。
「リョザの姫君に、そのようにしてまでわが国のことを学んでいただけるなんて、光栄の極みですわ。言って
いただければ、高等学院の学者でも、宮仕えの者でも、オリ殿のお望みのままに
派遣いたしますのに。」
母はすっかり感心した様子でそう言ったが、彼女は柔らかく応えた。
「宮仕えや学院の学者様などに遠いリョザまで来て頂いては、この国の方たちの学ぶ機会が損なわれて
しまいます。宜しければわたくしの方が、講義を受けに訪問させていただきたいと思い
ます。
ただ、礼儀作法については間違いがあってはいけないので、ちゃんとした方に教えていただきたいと思って
おりました。それから、この国の神学も、ひどく難しいところがあるので、そちらも是非。」
138其の四:2009/11/07(土) 09:16:54 ID:Mn6/TcEN
彼女のこの答えは父王にも伝わり、父をひどく満足させた。
トゥラの王は、神の第一の体現者である。
そこはリョザの真王と通じるところがある。ただ、この国の神は現人神でなく、人格のある神で
すらなく、理(ことわり)そのものである。
王は神の理を持って国を治め、それがゆえに国民の信任と尊敬を受ける。
彼女は明らかにとトゥラとの婚儀を視野に入れて行動しており、また充分にその資格も素質も
ある、と父は判断した。
彼女との縁談を断る理由が、一つ減ってしまった。
しかし、オリの学び方を見て、タウロカは少し自分を恥じた。
彼は確かに自らの目でリョザを見、自分の考えで判断した。
しかし彼女のように、真剣に相手国のことを知ろうとしただろうか?
彼の回りの人間にとって、リョザとはオリ殿の人となりであり、彼女の語る言葉であった。
彼女の語るリョザがひどく魅力的であり、トゥラの人々はそれに惑わされている、と思っていたが、
彼女に魅了された人々を逆に説得できるだけの何かを、彼は知ろうとしていただろうか?
彼女は帰国するまでの間に、言葉どおり高等学院を訪ねて何人かの学者に短い講義を受けた。


オリの3年目の訪問の頃には、タウロカの方もリョザの内情について少し詳しくなっていた。
リョザでは、政治を司る真王と、軍事を司る大公の二重権力状態が長く続き、十数年前に両者の
婚姻によってその統合を図った、というくらいは彼にも隣国の基礎知識としてあった。
しかし、リョザの民が、戦を嫌う真王の清らかさをこそ愛し、敬っていること、その信仰心こそが国を
支えていると思われていることなどは、彼にはなかなか理解できないものだった。
彼にとって、国の力とはまず軍事力であり、次に経済力であった。トゥラは小国であり、国のかたちを
保つには常に周囲にその力を示す必要があった。リョザは無敵といわれる闘蛇軍を持ちながら、何故
その力を抑えるように、無力な真王という存在が君臨しているのだろう?
しかも真王領の民は、大公領の民を蔑んでいるのだという。大公は何故そこまでして、国を守ることに
徹するのことができるのだろう?
彼女との会話は、初日はそのことに終始した。母をはじめとする宮中の女達にリョザのことを知らせる
いい機会だ。女達が知ったことは、いずれ男達にも伝わるのだから。
「このトゥラが神の理を信じることによって民の心を纏めるように――」
彼女は語りだした。
「リョザでは、真王の清らかさを信じることによって、民の心を纏めているのです。
人の心は、俗なるものであり、穢れ多きもの。俗も穢れもなくして日々の生活は立ち行きませんが、人心が
それのみに落ちてしまえば、世は荒れ、国は滅びるでしょう。
ゆえに、人は清きもの、聖なるものに限りなく憧れます。国を国たらしめる力、それがわが国では真王であり、
この国では神の理なのでしょう。
わたくし達が真王に従うのは、この国の王が神の理に従うようなものです。」
さすがに、頭の回転が速い。彼女はこの国の神学と絡めて分かりやすく話すと同時に、あっという
間に親近感まで植えつけた。
139其の五:2009/11/07(土) 09:19:42 ID:Mn6/TcEN
タウロカは言葉を継いだ。
「しかし神の理は、国を支える者達を蔑んだりはしません。」
「それは、真王陛下も同じですわ。陛下は、永く御身の危険のために、王宮から
出ることが出来ずにいらっしゃいました。それゆえ民の心から離れたこともございましたが、
いまは兄上がお守りになられていますので、リョザの隅々までご覧になることが出来るよう
になり、大公領の民の苦しみも、御身の苦しみとしてお感じになっていらっしゃいます。
国のあり方は、早急すぎて折れぬよう、粘り強く変えていかれるおつもりなのです。」
彼女は確かな口調で、きっぱりと言い切った。その顔には、敬愛しているという兄と、義姉である
真王への強い信頼が浮かんでいた。
彼は内心、舌を巻いた。
彼のリョザに対する疑念も、あっという間にリョザへの親近感と信頼となって周りの者に浸透
した。
強い意志と、聡明さ。人を惹きつける魅力と、場の流れを読む巧みさ。これほどの女が、トゥラの
貴族にいるだろうか?
母だけでなく、父王もかなり彼女に興味を持つようになっているのも頷ける。

次の日からは、いつもどおり女達に囲まれていた。そればかりか、4年前に18で降嫁した妹まで噂の
異国の姫君に逢おうと王宮までやってきたりもした。
いつも人に囲まれてさぞうるさかろうと思うのだが、決して嫌な顔を見せず、むしろ兄弟が少なく、
女きょうだいには恵まれなかったので嬉しい、とまで言った。
話し好きの女達のために、彼女はたくさんの話をした。特に、彼女が幼くして父親と次兄、義理の母
までを失ったという話には、みなが引き込まれていた。本当に女は泣ける話が好きだ。
彼の記憶では、それはリョザの内戦のときの話のはずだった。彼女が自国の内戦のときの話をする
ようになったのは、打ち解けてきた証なのだろうか。
少しだけ、自分のほうも彼女に興味が出てきた。

数日後、彼女を夕食後の散歩に誘う機会があった。母はちょうど用事があってはずしていたが、もともと、
タウロカとオリの縁談を望んでいる母達が、彼の方から彼女を誘ったときに、
割って入るはずもなかった。
外は夕闇の帳が落ちかけているところだった。この国では、日が昇っているうちはひどく暑いので、外を
歩くにはいい時間帯だ。そのために、この時間にはいつも、王宮の庭にはところどころ明かりが灯されていた。
夕刻の湿気を含んだ風が、彼女の衣に焚きしめられた香をあたりに漂わせた。
「あなたは、トゥラをリョザの属国になさるおつもりですか。」
タウロカがまず口を開いた。オリは、少し目をおおきくし、それからゆっくりと微笑した。
「・・・タウロカ王子様ともあろう方が、何故そんなことを?
わたくしが、今まで一度でも、トゥラを下に扱ったことがありましたでしょうか?
リョザが望んでいるのは、対等な、友好関係です。」
「いきなり、失礼なことを申しました。
しかし、わたしには、少し納得がいかないのです。大国であり、強い軍事力を持つリョザが、
小国であるトゥラをあえて対等に扱う理由が。リョザは、東の広い隊商地域も保護下において
います。通商のみなら、不自由はしていないはず。
トゥラによい条件で、トゥラとの国交に力を入れて、リョザに、それほどの利益があるので
しょうか?」
140其の六:2009/11/07(土) 09:22:50 ID:Mn6/TcEN
「利益は、ありますわ。東の経路は、遠くまで伸びているようで、その実、東の大国、ラーザ
とは国交がなく、敵対状態です。
一方、トゥラには、海があります。海運によって遠くの国の品まで手に入れることが出来る。
トゥラとの交易によってすでにわが国は、多くの利を得ています。」
彼女はそれから、すっと目を伏せて考え込むような表情になった。
「けれど・・・、そうですわね、貴方の問いは、力の差のあるリョザと近しくなっても、併呑される
ことなく、トゥラの安全と独立が確保されるのか? ということでしょう?」
タウロカは頷いた。さすがに彼女は、すぐに話の本質を捉える。
「結論から申しますと、トゥラが完全な主権を持った、対等な友好国であるということが、わが国
にとって最も利益があるのですよ。分かりますか、わたくしがどんな努力を払っても手に入れたい
その利益とは――戦のない、世の中です。」
彼女は強い瞳で、まっすぐに彼を見据えて言った。
「貴方は、わたくし達大公領の領民が、リョザの中で不利を強いられてきたことを御存知でしたね。
不平等は、恨みを生みます。恨みは、争いを。
わたくしとお兄様が、その構造にどれだけ苦しめられたか、そこから生まれる争いにどれほどの辛酸を
舐めさせられたか、そしてどれだけ戦というものを憎んでいるかをお知りになれば、少しは御納得
いただけるかもしれません。」
彼女はそれから、タウロカの求めに応じて話し始めた。
それは、リョザの国の歪みの歴史だったが、彼女自身の苦しみ、悲しみ、怒りの歴史でも
あった。数日前の午後に、母や妹達におだやかに語ったのとは違う、熱く、激しく、真剣な
語り口に、彼の心は激しく揺れた。そこにいる彼女は、いつもの、とりすましてよそゆきの顔を
した、異国の姫ではなかった。
怒り、泣き、笑う、血肉の通った一人の女だった。
彼女が語り終えたときには、夜も深くなっていた。
彼女の手を取って、泊まっている客室へ送りましょう、と言うと、彼女は
「こうして女性と歩くのに慣れていらっしゃるのね?」
と言って、軽く笑った。
「女の歩幅に合わせることも、段差で手を取ることも、ひどく巧みですもの。」
トゥラでは、恋は男の嗜みとして、相手が素人でも玄人でも、とにかく結婚前に慣れておくことが奨励
される。結婚前に幾人の女と経験したかを競うものも珍しくはない。
「ええ、慣れていますよ、嗜み程度にね。・・・夜のお相手の方も。」
彼は彼女の瞳をじっと見つめて、反応を待った。彼女はトゥラの習慣には詳しく、これで充分に分かる
筈だった。
母などがこの場に居れば、国賓の姫になんと失礼なことを、と叱咤されたかもしれない。しかしリョザの
民である彼女がこういう習慣にどう反応するのか、少し知りたい気分だった。屈辱に顔をゆがめるだろうか、
それともひどく怒るのだろうか。
しかし、彼女は微笑んだ表情をちらとも崩さず、言った。
「タウロカ王子様はお話ししていてとても楽しい方ですから、女性にも人気がおありでしょうね。
トゥラではそういう習慣だと、聞いております。
わたくしの方も嗜み程度に、恋の相手は居りましてよ。わたくしを、乙女だとはお思いにならぬようになさって
ください。」
彼女は遠まわしに表現したため、その意味を理解するのに、一瞬間があった。そのおかげで
かろうじて、動揺を表情に出すのを抑えることが出来た。
「・・・そうですか。」
我ながら、間抜けな答えだ・・・と、彼は思った。動揺を誘って反応を見るつもりが、いいように動揺させられ
ている。程なく彼女の居室についたときには、正直ほっとした。
最後に、彼女は、異国の王子様に自国の恥部を話し過ぎました、ほどほどに忘れてくださいね、と言った。
いつもの彼女だった。
141其の七:2009/11/07(土) 09:25:54 ID:Mn6/TcEN
しかしタウロカは、自室に帰って、寝台に横になってからも、心が乱れるのを抑える
ことが出来なかった。先程のあつく語る彼女の姿、ふと漏らした彼女の言葉が、頭の
中を駆け巡っていた。
大体、乙女でない、などということは、政略結婚ではよくあることだが、そういうものは
初夜の床ではじめて分かって、そのまま闇に葬られるものではないのか?そんなことを
今の時点で明かすことに、何の利があるのだろう。
・・・いや、確かに話題はこちらから振ったし、ひどく敗けた気分だが。
オリが帰国した後も、彼女の言葉はひどく、彼の中に残り続けた。・・・他の女を抱くときにも。
彼女は普通の女のように、あの唇から嬌声を漏らすのだろうか。白い肌をどんな男に
許すのだろう。
その想像はいつも、まるで現実味を持たなかった。彼の記憶に残る彼女はひどく清楚で、
聡明で、上品だった。
にもかかわらず彼の中には、全身の血が沸騰するような熱い衝動が残った。


4年目の彼女の訪問は、何人もの官吏を伴った使節団としての訪問となった。
以前から両国で整備を進めていた街道が開通し、それに伴って通商の約定を更新する必要が
あった。それはオリが何年もかけて繋いできた両国の絆が、確かなかたちになるということだ。
調印はリョザで行われるが、それまでに両国の官吏で細かな調整が必要だった。
彼女にはひっきりなしに両国の誰かが話しかけ、官吏たちの間を慌しく動き回らねばならず
、今までのようにゆっくりと座って話している暇はなかった。
気迫のせいなのか、今年現れたときから彼女は、はっとするほどに美しくなっていた。
母や妹も同じことを言っていたから主観のせいだけではないのだろう。
彼女は、紅と化粧の仕方を少し変えました、とこともなげに応えていたが、しっとりと艶めいて、
匂い立つような色香が加わっていた。
忙しく立ち振る舞っているせいなのか、すれ違うとき、隣に立って話すとき、今までより半歩は
近い気がした。彼女が近づくたび、湯を毎日使う習慣が出来てからは随分廃れたのですが、と
以前語っていた、彼女の衣に焚き染められた香が、これまでよりも甘く香った。

実務以外の話をほとんどすることなく彼女が帰った後も、あの香りが頭の芯に残るようで、同じ香を
捜し求めた。彼女の使うものにならなんにでも詳しい、タウロカの二番目の妹が、香木の
種類も銘柄もすべて把握していた。
しかし、手に入れてから気づいたのだが、こういった香りは、つける人物の匂いと混ざって完成する。
香炉でくゆらせてみても、他の女に纏わせてみても、彼女から立ち昇る、あの頭の芯を
痺れさせるような香りにはならなかった。
結局は、彼女の肌の匂いを嗅ぎたかったのだ、ということに気づいてタウロカは愕然とした。
動揺を隠し切れない兄に、妹が、今頃恋患いですか、と声をかけた。
「お兄様は鈍すぎます! ほかのことは何でもお出来になるのに、恋のことになるとてんで駄目
ですのね!
先日の訪問のときもそうですわ!ずっと見惚れてらっしゃるようなら、お姉様がお帰りになる前に
どこかにお誘いすればいいでしょう!」
「み・・・見惚れてなど、いない。」
タウロカは反論したが、妹はやれやれといった顔で聞き流した。
「見惚れているのは今回に限ったことではありません。オリお姉様がいらっしゃるとき、お兄様は
はじめからお姉さまばかり見ていらっしゃるくせに。」
それは異国の大使としてやってきた姫を観察していたのだ、と反論したかったが、妹のこの勢いでは、
何もかも無駄のようだった。
142其の八:2009/11/07(土) 09:27:19 ID:Mn6/TcEN
「お姉様だって、トゥラの王室に興味がおありの様子なのに!・・・ぐずぐずしている間に、他の
男に盗られますよ!」
「・・・彼女が他の男の方がいいというなら、それも仕方がない。」
彼の言葉を聞いた妹の眉が、みるみる釣りあがった。
「何を弱気なことを! リョザの男ならまだしも、近隣の他国に嫁がれたらどうなさるおつもり
なの!
お兄様もトゥラの男なら、私が貴女を世界で一番幸せにします、くらい言ったらどうなんですか! 
恋は奪って手に入れるものです!」
彼女がトゥラほど懇意にしている国は他になさそうだが、確かに彼女の情熱を考えると他国へ、
というのもない話ではなかった。
「オリ殿が他国の妃になったら、脅威だな。」
というか、悪夢だ。なにか、勝てる気がしない。
「そうでしょう? 大体お兄様を見てると、じれったくて仕方がないわ! 私が妙齢の男なら、
今すぐお姉様を奪いに行って差し上げるのに!」
「・・・おまえももう17歳で妙齢の娘なのだから、落ち着きなさい。」
彼は妹をたしなめたが、妹の言うことにも一理あった。少なくとも、彼女との縁談を断る理由は、
もうひとつもなかった。
彼は、トゥラの王子としても、一人の男としても、彼女が欲しいのだ、ということを、今はじめて
自覚した。自覚した以上は、行動せねばならないだろう。それが叶うとしても、叶わないにしても
――彼女がいつも、そうしていたように。
彼は、妹に軽く礼を言うと、父王に会うためにゆっくりと歩き出した。


              ――end――
143名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 09:28:32 ID:Mn6/TcEN
そして、5年目に続く!
以上、異国の姫の価値を冷静に量っているようで、じつははじめから気になってるタウロカでした。
くそう!6年は長い!ので最後妹に怒らせてみました。
あんまり早いうちからベタ惚れさせると待たされるタウロカが不憫で・・・(泣)
タイは性倫理ゆるめだし(オイ)、南国は人も動物も虫も恋が盛んだという話(偏見)なので、トゥラは
あんまり厳しくないって設定です。第一、30歳まで結婚延ばせるって、汚れた大人から見ると、
その間に遊べるの前提ってことだよな、と・・・。
オリは3年目の訪問はロランと再会前、4年目は別れた後(非処女)って設定で書いてます。
3年目の最後でオリが非処女宣言したのは、タウロカの性倫理観を様子見するためで、反応弱いな・・・
と思ってる話を、オリの方で先に書きたかったが、先に書きそこねw
5年目でプロポーズ、6年目で承諾するもアマスル戦があって訪問無し、7年目の春に婚約式で7年目
の秋に結婚、って予定です。
遠乗りネタはごっそり頂いていきます! 5年目のプロポーズの際には遠乗りして欲しいですね!
どうせ従者とかついて来るんだろうけど。どうするんだろう・・・。完結編でオリは明らかに返事して
ない状態だし、国同士の話になるから別に本人が言う必要もないんだろうけど。
国同士で縁談申し入れてあんまり放置しすぎると国際問題っぽくなるから、1年が限度かな?
144名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:51:25 ID:s5slZ661
お前ら的にありえない組み合わせって何?
145名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:57:26 ID:m64jp2k9
>>144
エク×リラン
146名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 20:02:00 ID:m64jp2k9
リラン×トムラ

エサル×キリク

エリン×エク

ソヨン×闘蛇♂

ソヨン×王獣♂
147名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 21:21:13 ID:H4DS3QvK
>>143
GJ!
あなたにSS神の祝福がありますように
そしてあなたにエロ神の降臨がありますように!

>5年目の遠乗り
あの二人なら従者なんか吹っ切って駆け抜けそうだ
148名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 21:36:02 ID:Y/dtbxqg
>>143
GJ!
14992:2009/11/07(土) 22:43:41 ID:dz5c+lNt
>>143
仕事立て込んでて板を覗けなかった間に嬉しい投下が(喜)
激しくGJです!

タウロカの気持ちの変化がダイレクトに伝わってきて「いいぞ
いいぞ〜w」て感じです。相手を好きになってるのを本人が自覚する
前に、まず嗅覚という五感に訴えるあたりが心憎いですw
この後の遠乗りエピでタウロカが念願通り、思う存分オリの香りを
クンカクンカできる事を期待してます!
150名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 00:32:21 ID:7nPOPqMA
>>144
ソヨン×王獣(♂)

イアル×エサル

エリン×闘蛇(♂)
151名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 21:00:44 ID:+XyCx+XC
>>144
人間同士、異性同士ならば何でもOKだ
152名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 20:21:01 ID:9dEHS8t5
人間同士、異性同士か・・・

獣姦は需要なしみたいだね。
153名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 22:33:50 ID:6/gPm06s
獣姦なんか好む奴の人間性疑うわ気持ち悪い
154名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 23:28:00 ID:C0xihArq
そんなの好みの問題だろ
こんなとこで何行ってんだか
155名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 23:37:19 ID:dUjCIqnl
書きたい話があるなら
警告付けて投下してみればいいのではないか?
読んで初めて己の中の隠された嗜好に気付いてGJ言ったこともある
156名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 18:16:14 ID:tiVN6r7y
まあここは原作信者が大半を占めてるからな
原作とは関係のないネタは認めたくないんだろう
157名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 21:16:28 ID:Xpbwmuu7
エク×エリンをぜひ読んでみたいです?
158名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 21:27:36 ID:LjIsqc8h
まあ最初に警告つけてくれれば自分は避けるから、とりあえず
投下してみればいいじゃん。そんな誘い受けみたいな書き込み
してないで
159名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 21:56:27 ID:rw8xNuaX
王獣たちがエリンを輪姦とか・・・
まぁ、嫌いな人もいるから注意書きだけはしておいたほうがいいぞ。
160名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 22:12:29 ID:60Z37fWz
王獣たちがエリンを輪姦する話とか面白そうだなw
あと、エクの夜のお世話をするエリンとか。
161名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 22:38:52 ID:iGRyJFqH
アニメや原作のスレでくだらんエロ妄想撒き散らすくらいならここにSS書きゃいいよ。
ただ、みさくらパクの台本形式とか勘弁なw
シチュスレ並のクオリティを求めはしないが、せめて抜きどころのあるもの希望。

邪神レベルなら、それはそれで美味しいがw
162名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 22:51:32 ID:NpdfziVu
王獣たちがエリンを輪姦する話とか面白そうだなw
あと、エクの夜のお世話をするエリンとか。
163名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 23:40:08 ID:0WvhuCTN
済み
164名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 14:35:18 ID:25JBp88u
>>162
ラザルの王獣たちに輪姦されるリランとか
165名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 14:54:41 ID:wUui5yit
>>156
原作関係なく変態嗜好のキモヲタは嫌われて当然

そんなことより来週再来週と、とうとうラザル王獣舎だ
神降臨ラッシュの予感
166名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 16:02:23 ID:SqV4AkJQ
「狐笛のかなた」みたく、エクが人形に変化すれば……


ダメだ、さっぱり萌えん。しかも不倫w
167名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 21:18:06 ID:M4gb9CvA
>>166
『変化』で何故か某トランスフォーマー的にとらえてしまった俺オワレ
168名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 22:36:06 ID:M4cT7ut3
>>166
人間に変身すれば、と書こうとしたらもう書かれとったw
しまった孤笛だけは未読だった

エク×エリンなら、10月はじめあたりにエリンとソヨンスレに
ごく短いの貼ってあったよな、あれは普通にワラタ
普通にやってあれ以上って難しくないか

バツイチで逢った途端の若い処女とヤッて孕ませた
フェロモンっぷりになにか感じるところがあるなら、
ヒトガタにすればSSになるんじゃね?
孤笛の変身方法は知らんが、ケモノがヒトガタをとるやり方は
ファンタジー的に色々あるよな。
そうすると、バツイチ妻子持ちでフェロモンたっぷりで中身はケダモノの
エロ的においしいキャラが出来るんじゃね
最後は夢オチにすれば、不思議設定もキャラ崩壊も多少は容認されるし、
誰の夢にするかで落とし方も色々考えられる
ちなみにエクは王獣としてはまともなヤツだと思うけどな

誰かなんか書けばいいじゃん 注意書きは忘れずに
話はそれからだ
169名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 23:28:55 ID:2ONZ/ZFE
>>168
あなたにエロSS神の祝福あれ
170名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 23:36:49 ID:OTm+/h7s
誰もそんなもん書きたいやついないだろ
171名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 00:42:00 ID:nzt1Ffdl
この前から否定ばっかしてる奴ウザー
172名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 11:08:24 ID:qmkLYK9c
くだらない妄想あちこちに書き散らしてるのは同じ奴か?
173名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 17:09:17 ID:LFwH09TJ
つか、否定されてる時点でお前がウザがられてることに気づけよキモヲタ
174名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 20:43:43 ID:s7FHoRHx
エリン「エサル先生、大変です」
エサル「どうしたの?エリン」
エリン「エクが発情して柱に性器を擦り付けてます」
エサル「まぁ・・・//////」
エリン「どうすればよいのでしょうか?」
エサル「良く分からないけど、抜いてあげなさい、きっと溜まってるんだわ」
エリン「わかりました。さっそくやってみます」
175名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 20:59:56 ID:7pVt/4Xa
そういや前スレで獣姦流れに持っていきたくて自演してた奴がいたな。
叩かれ覚悟で潔く投下でなく、その辺の回りくどいやり方が より変態
度合いを増して見せてるんだよな。
176名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 22:14:05 ID:nzt1Ffdl
エロパロなんて見てる時点で等しくキモヲタだろJK…
自分は違うとか思ってるならそっちの方がどうかと思うが
177名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 22:21:51 ID:7pVt/4Xa
>>176
まあ五十歩百歩と言われればそれまでだが、確実に五十歩の差はある訳で
つか、そんなに獣姦が好きかw
178名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 22:32:17 ID:nzt1Ffdl
好きだよ 普通のエロより好きかと言われたらそんな事は無いが
ただ読んでみたいから否定派ばっかで投下しにくくなるような
空気になるのは嫌なだけだよ
179名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 22:52:21 ID:7pVt/4Xa
>>178
だとしたら、ロムってた否定派を掘り起こして確実に投下しづらい雰囲気
になってるぞw いっそ何も言わず邪神(?)の気紛れにまかせておけば
良かったのに。まあ自分はヒトガタ変化とか夢オチな捻りが無い限り
否定派だけど
180名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 23:09:21 ID:UjNWL6my
たとえエロでも人間の異性同士なら理解もできるが
自分の好きキャラを獣姦のネタなんかにされて嬉しい奴はいねえよ
少なくともここでは原作愛好者が多いからな
お前のような変態趣味に付き合ってやる義理はない
181名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 23:35:11 ID:uRl7CTHt
おいらは、まあとりあえず作品読んでみてから判断するな
でも、今のところ落ちてる小ネタでは抜けない
182名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 23:57:45 ID:PLcC5v0k
どうしても意に添わない話題だと言うのならば

たまたまエリンとイアルの結婚の儀の時に
遠くに出張してて不在だったけど
戻ってきたらエリンの腹が大きくなってて
変な方向に勘違いしちゃったトムラの話ってことで
読み流してみては?

後日ジェシがアルを「姉ちゃん」などと呼ぶから
妄想ぶり返すトムラとか
183名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 03:30:44 ID:Nj3MMQEF
あと、雄の王獣はエクしか発情してない(続編でやっとウカルも)って設定なので
輪姦は原作逸脱もはなはだしい
原作もアニメも見てないキモヲタか!ってなる

ただし本当に好きなら、書いてみて注意書きつけて投下すれば?とは思う
この板のスレタイざっと見たけど、獣ネタ少ないけど需要自体はあるんだな
愛があればここでも生存権あると思う

が、何かにつけてネタだけ貼って
キモイ!って言われて喜ぶ荒らし行為はどうかと思う
多分本スレとかにも出没してる荒らしさんが混じってるんだと思ってるけど
184名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 12:04:25 ID:R32GXVnm
そいつ一人の自演だろどう見ても
原作設定もキャラ設定も何も頭に入ってないエログロが見たいだけの
変態キヲオタじゃん
185名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 13:41:30 ID:adnEE32L
^^;
186名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 15:54:16 ID:p/AKKNkC
^^:
187名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 17:21:34 ID:myickEft
原作大好きだがこの板で原作逸脱とか言うのは正直どうかと思う
どんなもんだか見てみたいし個人的には獣姦も投稿して欲しいけどな
もちろん注意書きは必須だけど。変なネタならスルーすればいいだけだ
188名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 18:55:12 ID:Yby0iPCy
まさかサジュが出て来るとは…
189名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 20:09:39 ID:pnMfe4mz
ロリヲタざまぁwwwだったな
190名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:21:18 ID:PUYIwqRw
ここにも原作房がいるのかwww
191名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:29:57 ID:Tt6HSvP5
いやここ原作のエロパロスレだから
192名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:51:56 ID:PUYIwqRw
アニメのエロパロかと思ってた。
勘違いしてたみたいだな、すまん。
193名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 01:02:30 ID:p+by/Sg4
アニパロスレだと思ってた、スマン





エク人形・夢落ちが限界だなぁ…
しかもさわりで挫ける有り様、ヘタレも良いとこだ(笑)
叩かれるだろうな…たぶん
しかも原作無視だしな、きっと
194名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 01:13:31 ID:4tWRXOaQ
>>193
気にすんな。自慢じゃないが原作無視なんかいくらでもしてるぞ。
叩きとスルーが怖くてエロパロ書けるか。

が、誘い受けはいただけない。サクッと書いて注意書きつけて投下。これ最強。
195エク(人形)×エリン ヌルー推奨:2009/11/15(日) 01:33:08 ID:p+by/Sg4
辺り一面に真っ白い花が咲いている。
夜だというのに、月の光に照らされて明るい
「エリン」
聞いたことの無い声だけど、この場所に私1人では無いと振り向いた
私の目に映ったのは、月の光を受けて青白く輝く髪と蒼い目の男だった
「貴方は誰ですか?ここは何処ですか?」
男はゆっくり近づいて、私をそっと抱き締めた
思わず顔を上げて男の顔をまじまじと見つめた
「何するんですか?私を知ってるんですか?」
男は優しく微笑むと、頭を耳元に下げてきて
「エクだ、此処が何処だかは知らない。それよりも良い匂いがする」
耳の後ろに鼻の頭が当たってるのがわかる
「エク?エクは王獣の名前だけど、それに良い匂いって…」
196エク(人形)×エリン ヌルー推奨:2009/11/15(日) 02:13:02 ID:p+by/Sg4
強く抱き締められ、男の息遣いを耳元から感じる
「エクだ、お前達はそう俺の事を読んでるだろう。
あぁ、良い匂いだエリン…メスの匂いがする。」
私を抱き締める男はエクだと言い、私を離そうとしない
それどころか吃驚するような事を言ってる
「もし貴方がエクなら、どうして私にこんな事をするの?
リランの所に行かなくて良いの?」
「メスが発情して誘っているのに応えないオスは若いか老いてるかのどちらかだし
ここにリランは居ない、違うか?」
「発情!?私が!?」
耳元に掛かる息遣いが無くなって、目の前に男の蒼い目が近くにあった
何が起きたのか解らなかった
男に口付けられて、気がついたら押し倒されていた
解らないまま動けず、ただ目の前には星空がひろがった
男の息遣いが耳元から首筋に感じる
「やめて下さい。どうしてこんな事をするんですか!?」
「匂いが強くなった、感じてるんだろう?
エリンこそ何で俺を止めようとする?
男を待っているメスの匂いがしてるのに、どうしてだ?」
訳がわからず「やめて下さい!待ってなんかいません!」そう叫んだ
197エク(人形)×エリン ヌルー推奨:2009/11/15(日) 02:53:53 ID:p+by/Sg4
「待っているよ、解らないのか?
匂いもさっきより強い、それに此処からだけじゃない
体のあちこちから匂いがしてきた。」
そう言って男は私の体をまさぐり、あちこちに口付けてきた
不思議と抗う事ができなかった
そんな訳無いと思う、でも男がエクに思えてきて仕方なかった
「エリン どうした?」
男に顔を覗き込まれ、心配そうに聞かれ
「本当にエクなの?これは夢じゃないの?」
まじまじと見つめられ
「俺はエクだ、これが夢かどうかはわからない。」
そう言うと頭がゆっくり下がっていった
ふと視線を下げると、服は何一つ付けてなかった
胸元に下りていった頭に「エク?」と声をかけると
顔を上げて微笑みながら私の片方の乳房の先を口にくわえて強く吸った
「あぁぁぁっっ…」



目をあけると、そこは見慣れた自分の部屋の天井だった
どうしてあんな夢を見たんだろう…
「疲れてるのかな?」
そう自分に言い聞かせるように呟いてきつく瞼を閉じた







この先とか無理じゃ(笑)
ヘタレだわ、何だわでスマン
さらばだ
198名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 02:57:39 ID:PUYIwqRw
GJ!
199名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 10:00:26 ID:54PEivJ/
>>19
GJ!
>>193は誘い受けでなく単なる注意書きと前書きだったのか

夢オチは原作無視とは思わんな、雰囲気もいい
夢そのものの雰囲気も精霊シリーズの夢みたいな不思議な感じだ
せっかくだから最後までやって欲しかったけどな
200名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 11:29:38 ID:C7eDvfAE

今更ですが>>49ありがとうございます!!
投稿します!前スレからお世話なってますが、今回の話は心情描写が読み手によって「ねーよ」ってなりそうで申し訳ないです
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獣姦流れブチ切りのイアエリです。すまぬ
探求編〜完結編まで未読の方はご注意ください
真王と大公との謁見のあとの二人で妄想です
以外7レス