ファイアーエムブレム&ティアサガ第33章

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
ファイアーエムブレムシリーズやティアリングサーガの18禁SSスレッドです。

【前スレ】ファイアーエムブレム&ティアサガ第32章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249181765/

初代保管庫 (part1〜part13)
ttp://members.at.infoseek.co.jp/fire_emblem2ch/fe18.html

二代目保管庫 (part13〜part28)
ttp://derheiligekrieg.h.fc2.com/safekeep.html

三代目保管庫(現在収録作業継続中、part1〜part27まで収録済み)
ttp://fets.x.fc2.com/dir/index.html
2名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 17:26:26 ID:a/zvpiIb
過去スレ
「ファイアーエムブレムのエロネタでハァハァ… 」
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1004/10044/1004451716.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第二章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1020/10200/1020016530.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第3章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1033/10338/1033828837.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第4章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1042/10422/1042292300.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第5章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1048/10487/1048789718.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第6章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1053/10532/1053271621.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第7章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1057/10572/1057238909.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第8章
ttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1065/10653/1065356946.html
ファイアーエムブレム&ティアサガ第9章
ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073706816/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第10章
ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1085577911/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第11章
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1091716927/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第12章
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1097309108/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第13章
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1101369533/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第14章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1105165398/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第15章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111765740/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第16章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1115994347/
3名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 17:26:48 ID:a/zvpiIb
ファイアーエムブレム&ティアサガ第17章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120208359/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第18章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124204091/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第19章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1128218993/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第20章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1132488917/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第21章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1138489104/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第22章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1142609475/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第23章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147260205/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第24章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1152266336/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第25章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157873554/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第26章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1166627802/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第26章(本当は27章)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1174208120/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第28章
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1178528489/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第29章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1200019005/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第30章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1213922499/
ファイアーエムブレム&ティアサガ第31章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1226213010/
4名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 17:46:08 ID:bR7WrbcR
>>1
5名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 19:55:26 ID:Gzlx6kl1
前スレはほとんど変態王氏によって消化されたが今度はみんなの番だな
どのぐらいの充電期間は知らないがこれで投稿はしやすくなったのかな?
6名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 20:00:11 ID:3NceVkM1
シーダ死亡ENDでマルス×ナギを思いついたので、
気が向いたらそれ書いて投下してみる

>>1
7名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 20:14:23 ID:rryT1yxu
私もナギネタで一本考えているがわけあって自重してる。
気が向いたら投下するぜ、ぐへへ。
8名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 22:46:54 ID:Teww672A
>>1
スレ立て乙&GJ
三代目はpart29まで収録してるよ

三代目保管庫の管理人氏はすごいな
あれだけの数のSSがあったのに、少し見ない間に着実に収録数を伸ばしている
ものすごく根気のいる作業だろうに…
9名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 00:27:06 ID:VFPwIIji
ナギとは珍しい
全裸で待ってる
10名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 14:59:27 ID:GVg36jiW
ほしゅ
11名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 22:47:53 ID:WK/AOywx
ソフィーヤのエロを書きたいのですが「……」が多すぎて会話になりません><
12名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 00:48:59 ID:WguN5ixm
13名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 22:45:56 ID:6GvKIWrX
無口な娘スレ行けばいいじゃん
14名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 08:37:39 ID:tmel9aj6
ソフィーヤは長い髪をずるずる引きずってるじゃん
あれ絶対汚いよね
地面に落ちてる犬や猫の糞やゴミも引きずってるんだぜ
もちろん自分がうんこするときも、どんなに気をつけてもくっついちゃう
地面についてる先端はうんことゴミまみれだね
うんこ うんこ髪だ 素敵
そんな髪にちんちん巻きつけてしゅっしゅしたい
15名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 19:00:13 ID:E2J3/os9
ソフィーヤは無口っていうより、口調が独特だからエロが書きにくいのではないかと。
例えば「……」の代わりに「www」だったら、

「wwwあっwwwwロイ様wwwそんなwww」とかいうことになって萎えます。
16名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 00:28:55 ID:dhI4GxEO
くすぐられてるみたいだな
17名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 18:06:36 ID:ICro6cOR
女の子の髪に触れるって何かエロいじゃないか。
ソフィーヤの場合、長い髪は彼女の身体的特徴の中でもなかなか目立つものだし。
なので、ソフィーヤが久々の風呂を楽しんでる時に
ロイが「僕が髪を洗ってあげるよ」と突如乱入して
ソフィーヤの髪の毛ならず、体も心も洗っちまうというのはどうだろう。
案外ソフィーヤも、喘ぎだしたら饒舌かも分からんぞ。
18名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 21:03:12 ID:dUzaC2/I
ソフィーヤが気付かないうちに長い髪で髪コキしてみたいね
背後にさっと寄ってちんちんしゅっしゅっして即離脱
ソフィーヤは髪に射精されたことも気付かないの
予知能力さえなんとかすれば
19名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 15:18:45 ID:K9Ieh5J0
ソフィやんは相当鈍いから、そんなに急がなくても気付かないよ。
ってか予知で気付いて、どうしようかまごまご(ぼーっと?)してるうちに>>18がきて、
結局「……あの……やめて……ください………」とか言うだけ。

昔から思ってたが、ソフィーヤとトレックをくっつけると凄まじいゆる空間が生まれると思う。
一日の会話が一言で、あとは死ぬまでずーっと空眺めてるような
20名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 22:12:01 ID:ZGoykXPC
544 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2006/01/13(金) 07:15:50 ID:eX0/hp5/
[ソフィーヤ]
あの・・・イグレーヌさん

[イグレーヌ]
何?

[ソフィーヤ]
その・・・
これは・・・?
さっき・・・
道で見つけて・・・
つい・・・めずらしくて・・・

[イグレーヌ]
見せて
これは・・・パンツァーファウストね

[ソフィーヤ]
ぱんつ・・・?
21名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 10:27:00 ID:lexOje8x
ほしゅ
22名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 10:51:16 ID:pGctfalY
ぬるぽ
23名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 11:17:08 ID:YS1GGany
ガッ
24名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 15:12:11 ID:eYh2Db0+
過疎と思いきや…保管庫のSSの数にポカーンだった。新参乙
>>1に書いて無いから過去作をちょこちょこ見たが
但し書きさえあれば、どんなネタでも良いっぽいかな、とりあえず何か書いてみる
キャラの口調とか忘れたんで調べないと…死ねる
25名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 20:04:04 ID:9kIZqbS3
変態王氏はまだ投下しないのかな・・・
まあ投下してた時は信じられないスピードでSSを投下したからな・・・
26名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 00:38:10 ID:CgusciAZ
蒼炎・暁のベオク3国の中で、もっとも民度が低いのはクリミア王国。
きっと某国みたいに挨拶代わりのレイプが横行しているだろう
27名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 11:13:59 ID:UHr/onG7
知らんがな
28名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 14:11:12 ID:s7EDxuU1
悪魔神官ポー様の作品が読みたい
29名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 16:15:03 ID:TkFElkHi
シャニーみたいな元気娘を生け捕りにして性の快楽を徹底的に教え込んで調教してから、
捕虜交換で返したい。妊娠させたボテ腹で
30名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 20:45:32 ID:qWsVr8T4
>>29の方に神将器持ったティトとディーク(ともに上級)が向かっていったぞ
31名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 20:59:08 ID:dZJICowP
俺はティトみたいに気の強い子を調教したい。
口では罵ったりイヤイヤ言ったりしてるのに下の口は素直とか王道パターンで。

でもユーノの人妻調教もいいなぁって結局三姉妹全員調教で良い気もするけど
3人一緒に仲良く調教みたいなのはちょっと違う気がする。
あくまで単品で見たい。
あとユーノは知らない男に調教されるよりもノアとか割と親しいポジションの男と不倫する方が燃える
32名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 21:02:53 ID:L4fEF5Q9
ロイさーん、出番ですよー
33名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 23:43:12 ID:+EJwj7LM
トラキアの小ネタと言うか…
カリンって初期体格4じゃん?フェルグスの初期体格8。つまり、戦わせる気が無ければ、常にフェルグスがカリン担いでも問題無い
操作が面倒だし、そうやってて、俺の頭をよぎった事
「フェルグスとつながったまま、こんな城中歩き回るなんて…頭がフットーしそうだよおっっ」
どうかしてたんだと思う

それと、「今回はイリオス使う」って決めてたんだけど、オルエン限定で貰える12章のマジックリングが勿体無い。
だったら、マジックリング貰って誰かに渡して、その辺の山賊に捕らえさせて離脱させないままクリアすれば良い。こうすれば、収容所送りにならない(死亡扱い)
つまり、山賊個人のものとして御楽し(ry)
今頃、オルエンどうしてるかなぁ…

色々と済まんかった
34名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 11:27:12 ID:9l7zEs6H
フィンがキュアンとエスリンのセクース覗いてハァハァしつつ
「ああ・・・あんなに大きなものをあそこに咥えて・・・・羨ましい・・・私もここに入れて貰いたい・・・」
などといいつつ傍らのゲイボルグで尻オナしてイキまくるSSを希望します
35名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 02:43:43 ID:XS5T5Poe
カチュアがマルス様をシーダから寝盗る系の話希望
36名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 00:31:04 ID:UdGH5/Ng
ナバールやロジャーなど、追加キャラを体で籠落する
シーダのお話を希望します。
「これもマルス様のだめ…」とか何とか言いつつ
自分から腰を使うようなやつ。
37名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 01:28:05 ID:ZICm7Ah4
スレが立って一月…まだSSはこない…
希望するなら自分で書けばいいのに…
38名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 22:34:55 ID:CvsXKZuV
自給自足……いや、この板としては自家発電か?
39名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 18:47:23 ID:K0jGTjHi
セーブデータ消えてからやる気が起こらないお…。
いいデータだったんだ。
親世代の戦歴は良好、うまい具合にステが成長して、子世代の能力が楽しみだなぁって時にSFCに膝をぶつけてご臨終。

DSとかで聖戦リメイクされないかな、そしたら会話とかも追加されたりして、ハァハァしちゃうシチュエーションも増えたりして。

最近ドラクエのやりすぎで据え置きが苦痛だ。
何が言いたいかと言うと、聖戦がリメイクされたら本気出す。
40今頃ファミコン版:2009/11/02(月) 13:44:09 ID:zBG5MZQZ
DSかWiiで旧タイトルが遊べるといいのになあ…。

グルニア王国のシューター(戦車兵)、ジェイクは愛機の天蓋で
のんびり日光に当たっていた。友人達が騎士を目指すのを尻目に
工科学校へ進み、戦車兵となったが、待っていたのは後方支援等
の地味で退屈な日々だった。それでもアンナという恋人も出来て、
今の生活に不満はなかった。確かにアンナ以外の女体は知らない
が、軍事国家の哀しさ、出征につぐ出征で戦場の最前線に駆り出
されて、童貞のまま若い命を散らす連中よりはましだった。
そう言えば、最後にアンナを抱いたのはいつだったっけ?最初は
顔も見せてくれないほど恥じらっていたのに、
回数を重ねるごとに乱れてくる…辛抱たまらなくなったジェイクは、
妄想だけで屹立してしまった自分自身を激しくしごき始めた。
ああ、アンナ、アンナ。本来彼女の体内に注ぎ込むべきものを、
空中にむなしく放つ。没頭し過ぎて、一騎のペガサスが近づいて
来た事にも気づかなかった。
「うふふ。こんにちは、グルニアの戦車兵さん」
「……!!」
ペガサスから降りて来たのは、目の覚めるような美少女だった。
身につけているのは、交戦国アリティアの兵装だ。ジェイクは
敵兵の接近を許した事と、女の子に自慰行為を見られてしまった
事でパニックに陥ってしまった。
「あなた、ジェイクさんね?」
「どどど、どうして俺の名を!?君は一体!?」
「わたし、シーダ。あなたの事はアンナさんから聞いたの」
「アンナが!?」
「ノルダの街で元気に働いてるわ。あと安心して。あなたへの操
もちゃんと守っているって」
「よかった……ありがとう」
「ねえ、ジェイク。戦いさえ無くなれば二人ともこんな悲しい
思いしなくてもいいのよ?」
確かにわかっているけど、一介の戦車兵に何が出来るって言うん
だ……って、ちょっと!?
「ああ、だめだ!操縦席に入っちゃ!」
「すごい!わたし、機械で動く乗り物なんて初めて!」
シーダの上半身は既に操縦席に潜り込んでいる。上衣が短いので、
ジェイクからは生足と下着、要するにパンツが丸見えだ。
慌てて引きずり出そうとするが、足を滑らせて二人で操縦席に
落ちてしまった。
「きゃっ!」
「いてて…」
抱き合うように操縦席の中に入り込み、目の合った二人は可笑しさ
のあまりお互いに吹き出すのだった。

あまりエロくないけど、努力してもう少し続けさせていただきます。
41名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 17:42:47 ID:MuwTzGXa
GJですぞ
42今頃ファミコン版:2009/11/02(月) 20:43:53 ID:zBG5MZQZ
>>41
えーと…まさか…僕の事じゃないですよね?何か嬉しいです。
ありがとうございます!←自意識過剰?

もつれ込むようにシューターの操縦席に落ちてしまったシーダと
ジェイク。
「ごめんなさい…でも、シューターの中ってこんなに狭いのね」
「元々一人乗りだしね」
「それに…とっても男くさいわ」
「いや、それは、掃除はちゃんとしてるんだけど…」
シーダの身体からは、女の子の体臭と、何か高価な香水の混じった
芳しい香りがする。ジェイクは今、そんな美少女と抱き合っている
のだ。現状を認識して、己の身体の一部が暴走しないよう必死で
こらえるジェイク。だが、しかし。
「ねえ、ジェイク」
「?」
「男の人の匂い嗅いでたらわたし…変な気分になっちゃった」
額に、鼻に、唇に口づけしてくるシーダ。舌がぬらぬらと入って
きて、ジェイクは夢中で応えた。シートを倒し、リクライニング
にする。身体のあちこちをぶつけながら、二人は兵装を解いた。
「うふふ…さっき出したばかりなのに、もう元気になっちゃって」
…そうなのだ。ジェイクはさっき、彼女に自慰行為を思い切り
見られているのだ。
勃ったり萎えたり、忙しく大きさを変える彼自身を優しく擦りながら、
シーダが囁く。
「…わたしね、男の人が一人で慰めてるの何度も見ちゃっている
けど、その度に切なくなっちゃうの」
「…………」
「故郷に残して来た人とか、これから出会う人の事を考えて、
淋しい思いをしてるんでしょう?」
この娘の言うとおりだ。グルニアに生まれたとはいえ、軍人に
なんてなるんじゃなかったよ…。
「だからわたし、そんなみんなに何がしてあげられるか考えたの」
シーダはおかしな行動に出た。ジェイクをシートに仰向けに
寝かせると、狭い中苦労して、彼の顔を跨いだ。下着はいつの間
にか脱ぎ捨てられている。ジェイクの目の前には太腿と尻、そして
………が…。
「〜〜〜!?」
アンナのものも、こんなに近くで見た事はない。シーダはジェイク
のベルトを外し、開放された彼自身を口で奉仕し始めた。先端を
唇でねぶり、皮を剥いて敏感になったところは舌で舐め回す。
「〜〜〜!!」
未知未体験の快楽に、もうどうしていいのやらわからないジェイク。
こんなすごい事、アンナは、いや、グルニアの女は絶対にして
くれない!
「気持ちいいのね?嬉しい!」シーダの声も次第に熱を帯びて来る。

携帯の書き込み字数制限につき続きます。
43今頃ファミコン版:2009/11/03(火) 16:49:11 ID:AtAv1MCf
病室から。

ジェイクの頭上の………からは、愛液が滴り落ちて顔を汚している。
彼はその甘酸っぱさを味わいつつ、欲望の、と言うより本能の赴く
まま洞を指で弄び、真珠を舐めあげた。その度にシーダは
「うゥン、はァア…」
と艶っぽい声を出して、奉仕に力を込める。
唇や舌ばかりでなく、垂直にそそり勃った彼自身を男がするように
手でしごき、かと思うと喉奥深くまで飲み込む。もう…限界だ!
「シーダ…このままじゃ俺、出ちまう!」
「いいの、出して。わたしの事思い切り汚して!」
言い放つとすぐに、再び頬張り始める。彼女のはしたない言葉が
引き金になって、ジェイクはシーダの口に2発めを放った。
「ふあっ…あっ…ああっ!」
ジェイクの快楽を受け止めたシーダも、悦びの声を上げる。
顔や喉に浴びせられた白濁液も、きれいに拭って飲み下した。
「うふふ。気持ちよかった?」
体勢を変えて向かい合ったシーダが、にっこりと微笑む。この娘
は…天使なのか?それとも娼婦なのか?
対価は何を払えばいいんだ?
シーダが上衣を脱いだ。ジェイクの目の前に、真っ白い小ぶりな
乳房が露わになる。
「ごめんなさい、小さくて…」
「いや、いいや、きれいだよ、シーダ…」
優しく揉みしだきながら、つんと上を向いた、桜貝のような乳首
を吸う。色ばかりでなく、味もアンナのものよりずっと薄い。
「待って、ジェイク、待って」
「?」
「お願い、身体に痕は付けないで…」
仕方なく、もう片方の乳首は舐めるだけに留めた。
ジェイクも裸になり、お互いの肌を楽しむ。シーダの尻の下の
ものも、とっくに回復している。
「今度はわたしも欲しいの…ね?」
禁欲生活が長かったのだ。求められたらそりゃもういくらでも!
「このままでいいから…わたしに任せて」
アンナ以外の………に俺のものが。しかも今まで、ベッドの中で
腰を使う事しか知らなかったジェイクにとっては、この体位も初めて
だった。
「んうう…ふゥン…」
勃ち上がったジェイクを、跨がったシーダの………がのみ込んで
いく。たちまち淫らな言葉を吐き散らしながら、腰を振り乱す
彼女だった。
…馬にでもなったみたいだなー。快楽に身を任せていたジェイク
だったが、突然重要な事に気づいた。
「シーダ、気をつけ…」
「?」
ごつん。
騎乗位で夢中になっているうちに、天井に頭をぶつけてしまったのだ。
「あいたたた…」
「だ、大丈夫かい?」
続いちゃうなあ…。
44名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 18:00:41 ID:f6Nb2vVb
続きも楽しみです。シーダに存在感がある。頑張ってください。
45今頃ファミコン版(完):2009/11/03(火) 23:24:21 ID:AtAv1MCf
>>44
ありがとうございます。見てくださる方がいらっしゃると嬉しい
です。このスレで、他の方々の他タイトルネタも拝読したいです。
幸いぶつけた頭は、傷にもコブにもなっていなかった。
「よかった、心配したよ」
「もーう、あと少しでイケたのに…」
「そっちの心配じゃないよ!」
「うふふ」「はは」
今度はシーダを仰向けに寝かせた。
「俺、この格好でしかした事ないんだ」
「うん、ちゃんと抱いてくれるなんて嬉しい…来て、来て」
ジェイクは正常位で挿入した。
「は、あ、あぁアン!」
シーダが四肢を絡ませて、全身を痙攣させる。
「ど、どうしたの!?シーダ」
「挿れられただけでイッちゃった…大丈夫、好きなように動いて
気持ちよくなって!」
慣れてる体位の方がやり易い。車両のサスペンションがギシギシ
軋むほど激しく突き、シーダの声も甘く大きくなる。ごめんよ、
アンナ。少しの間だけ、君の事忘れさせて。シーダがジェイクの
首筋に両手を回して抱擁してきている。彼女の哀しげなあえぎ声を、
彼は聞き逃さなかった。
「マルス様、マルス様、マルス様…」


3回めの精をシーダの体内に放って、交わりは終わった。彼女は
裸のまま外へ出ると、ブーツも脱ぎ捨てて小川の流れで身体を洗い始めた。
ジェイクは今更ながら軍人としての冷静さを取り戻していた。
服を着終わったシーダに尋ねる。
「…マルスってのは、アリティア軍のマルス王子の事だね?」
そして、一軍の将、王族を『殿下』『王子』などの尊称抜きで呼べる、
彼女の正体は。
「そうよ…そしてわたしは、同盟国タリスの王の娘」
「どうして、そんな君…いや、貴女がこんな真似を…」
「わたし達の志に賛同してくれる人を探すため…こんな戦いを早く
終わらせるため…悲しい思いをする人を、これ以上増やさないため…」
酷だと思ったが、ジェイクは敢えて尋ねた。
「そして…マルス王子を愛しているからですね?」
シーダの両目から、大粒の涙がこぼれる。
「そう、そうよ!マルス様のためなら、こんな身体どんなに穢れた
ってかまわない!」
「シーダ姫、直ちに王子にお伝え下さい」
「……?」
「一台のシューターがお味方として参戦する、と」
「ジェイク!」
「俺も知りたくなりました。貴女達の志を。戦いのない世の中を」
脱走兵、木馬隊、黒騎士、恐ろしい言葉が頭をよぎるが、もう
どうにでもなりやがれ。ジェイクは愛機を起動させ、ペガサスを追った。
46今頃ファミコン版(反省):2009/11/03(火) 23:43:53 ID:AtAv1MCf
携帯からは一回につき1024文字しか書き込めないので、なかなか
お話がふくらませられないんですよね。書き溜めもできないし…。

あと初めてFEのエロパロ(エロくないけど)をやってみたけど、
シーダが自分的にはうまい事動いてくれたので、許されるなら次も
ファミコン、スーファミ版でネタを作ってみようと思っております。
ありがとうございました。



保管庫、超見てえ…。
47名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 23:53:26 ID:f6Nb2vVb
シーダの存在感、静かな狂気が素晴らしい。
狂気を感じるけど単純なヤンデレというわけではなく、
お姫様らしい気品や強さや覚悟のようなものがあるのがいい。

さらりと書いているけど心理描写がうまいですね。
ジェイクも最後カッコ良かった。泣けました。また読ませてください。
48名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 23:53:30 ID:kh4Bjlsu
>>46
GJ!
携帯からの場合は、メールに保存して、コピペして投下が一般的。
49名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 01:03:16 ID:cC54M4Ly
おお!久々に覗いたら投下来てた!GJ!
自分は携帯で書く時はメモ帳に保存してるよ
50マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/04(水) 12:18:57 ID:AkawsGW3
「エリシャ、君は父上のことが好きなのか?」
「……どういうこと?」
「エリシャは、僕の父上に、その……恋愛感情を抱いてるのか?」
「黙りなさい!」

私はマルジュの頬を平手で張った。
マルジュはまるで女の子のような仕草で叩かれたばかりの頬を押さえながら
女の子のような顔立ちを台無しにする反抗的な目つきで私を睨み返した。
そう、この生意気な顔。アフリード様の愛情を実感できないから、こんなに生意気なんだわ。
実の息子だというただそれだけの理由で、アフリード様の生涯を、その心を束縛しているというのに。
マルジュの姿は、その存在は、私をひどく攻撃的にする。いつだってそう。そして今も。

「アフリード様を侮辱するなんて許さないわ」
「言いがかりはやめろよ。僕がいつ父上を侮辱したっていうんだ」
「したじゃない。今。あなたは私にアフリード様のことが好きなのかって訊いたわよね」
「ああ、訊いたよ。でもそれが父上を一体どう侮辱してるっていうんだ」
「分からないの? マルジュは本当に子供なのね」

子供、という言葉にマルジュがぴくりと反応する。
反抗的な目つきがさらに険しさを増し、唇がいっそう堅く引き結ばれる。
屈辱のにじみ出たその表情に、私は笑顔を取り戻した。
もっともそれは、人前で見せる笑顔とは質の違うものだったけど。それでも笑えたことには変わりない。
マルジュはやっぱり子供扱いされるのが嫌なんだ。大人だと認めてほしくてたまらないんだ。
アフリード様がいなかったから、アフリード様に認めてほしいから、マルジュはこんなに歪んでるんだ。
でも、ダメ。こんな歪んだ子がアフリード様に愛されるなんておかしいもの。愛を望むこと自体が間違ってるもの。
マルジュには、それをきちんと分からせなきゃ。息子がこんなだと、アフリード様だって困るもの。

「いいかしら、マルジュ。あなたは私がアフリード様に恋愛感情を抱いてるんじゃないかって疑ってるのよね?
 そんなこと、あるわけないでしょ。アフリード様には妻子がいるし、道を踏み外すような人じゃないもの。
 私はね、マルジュ。あなたとは違ってそれをきちんと分かっているから、アフリード様に恋愛感情を抱く
 なんていう発想自体が有り得ないの。でも、あなたは疑ってる。それってつまり、こういうことよね。
 あなたはアフリード様のことを、妻子を裏切るような人間だとみなされるような人だと思ってる。
 しかもあなたはアフリード様のそんな姿を想像してる。だからアフリード様を侮辱したって言ったの」

言ってから、王家の墓も顔負けの巨大な墓穴を掘ったことに気付いた。
私は「アフリード様が応えてくれないから、自分の気持ちを諦めようとしてる」と白状したも同然なのだ。

「僕のこと、何も分からない子供だと思ってるんだろ……」

マルジュは薄く笑った。目には屈辱を湛えたまま、しかしどこか残忍に。
マルジュはどこまで気付いたんだろう。正確なところは分からない。でも、口封じをしなきゃと思った。
そのためには、マルジュを私の奴隷にするしかない。道ならぬ恋心よりもさらに恥ずかしい弱みを握るしかない。



……なんか疲れた。気が向いたら続きを書きます。
51今頃ファミコン版(構想中):2009/11/05(木) 00:48:25 ID:lUoclaq0
>>50
素晴らしい!
疲れを癒して、ぜひ復活を切望します!
52名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 12:15:05 ID:hEIq+oar
恥槍ゲイ☆ボルグ♂
53マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/05(木) 14:34:47 ID:ScND0afP
>>50の続き。まだエロはありません。ごめんなさい。
----------

「……ええ、思っているわ。だって、エンテとメリエルから聞いたもの」

自然な笑顔に変わっていく自分の表情を制御することができなかった。
この笑いはマルジュに対するものではない。こんな策を思いつき、あまつさえ実行に移してしまえる
自分自身に対してだった。どうして私はアフリード様に背くようなことを平気でしてしまえるんだろう。
ふとそんなことを思ったけれど、自己嫌悪に陥る暇はなかった。マルジュの反応が私をここに繋ぎ止めた。
エンテとメリエル。私がその名を口にした瞬間、マルジュの表情がぱっと変わった。

「聞いたって、何のことだよ!?」
「決まってるでしょ? あなたがどれだけ子供なのかって話よ」
「聞かせろよ。エンテとメリエルが僕のことをなんて言ってたんだよ!」

食いつく。ムキになる。必死。
マルジュの反応は、そんな言葉の実例として書物に掲載されてもおかしくないほど分かりやすかった。
予想通り、いいえ、むしろ期待以上と言うべきだろうか。
命令口調でありながらすがりつくようにも見えるマルジュの態度に、私は嗜虐的な気分になった。
マルジュはアフリード様だけでなく、エンテやメリエルにも愛されたいと思ってる。色々な愛を欲している。
こんなに歪んでいるクセに、どうしてそんな身の程知らずな望みを抱けるのかしら。本当に生意気。
自分にはそんなことを望む資格なんかないんだって、マルジュにきちんと思い知らせなきゃ。
アフリード様やエンテやメリエルのそばになんか行けないように、むしろ行こうとすら思えなくなるように、
自分がすごく恥ずかしい存在なんだってことをマルジュにきちんと教え込まなきゃ。

「……知ったら後悔するわよ」
「するもんか。僕は本当のことが知りたいんだ」
「でも傷つくわ。そしてそんなことを話した私を逆恨みする。だってあなたは子供だもの」
「僕を子供扱いするな! 僕は子供じゃない、だからエリシャを恨んだりしない、だから……」
「信じていいのかしら。マルジュって、口ばかり達者で行動が伴わないところがあるわ」
「また母上みたいなことを言う。だから父上のことを異性として見てるんじゃないかって疑うんだ」
「……どういうこと? 意味が分からないわ」
「エリシャって僕のことをすぐに子供扱いするけど、それってお姉さんっていうより母親目線だし」
「それはあなたが子供だからだわ。あなたが幼すぎるのが問題なのよ」
「違うね。エリシャは父上と結婚したいんだ。だから僕を子供としてしか見れないんだ」

私は素直に感心した。不思議と憤りは覚えない。なかなか面白い物の見方をする子だと思った。
曲がりなりにもアフリード様の息子ではあるということかしら。でも、感心してばかりはいられない。
たとえ子供であっても、子供なりの目線で真実を見ているという事実を疎かにすると痛い目に遭う。
このままだと、相手のペースに乗せられかねない。ここは一気に畳み掛けるしかない。

「そこまで言うのなら教えてあげる。二人はね、生えてない、って言っていたの」
「生えてない、って何がだよ」
「あなたの毛が……」
「毛? 何を言ってるんだ。毛ならちゃんとあるじゃないか」

怪訝そうな表情で自分の頭を触るマルジュは、本当に私の言葉の意味を理解していないようだった。
当然だ。だって作り話なのだから。エンテもメリエルも、本当は何も言っていないのだから。
しかし私は顎をそびやかし、ゴミを見るような視線をマルジュの股間に向ける。
そして嘲るように、蔑むように、哀れむように、辱めるように、私の言葉の意味することが
マルジュの心の奥まで浸透する時間を与えるように、ゆっくりと口を開いた。

「そんな風に誤魔化さなくてもいいのよ、マルジュ。私、知っているもの。ううん、私だけじゃない。
 多分、みんな知ってるんじゃないかしら。だってエンテとメリエルが言っていたもの。
 マルジュはまだ、下の毛が生えてないんだって……」



……気が向いたら続きを書きます。
>>51さんありがとうございます。51さんの次回作も楽しみです。
54今頃スーファミ版:2009/11/05(木) 15:05:16 ID:lUoclaq0
ちと思いついたので。

パオラ、カチュア、エストの三姉妹は、ならず者の集団に囲まれて
いた。
満月。索敵とは名ばかりの夜の散歩を楽しんでいた最中。愛馬からは
離れ、鎧も剣も身につけていない。
「へへへ、俺達はツイてるぜ!こんな上玉どもを三人も捕まえ
られるなんてな!」
抵抗むなしく拘束される三人。カチュアが、姉妹の中で一番豊満な
乳房を乱暴に掴まれ
「きゃあッ!」
と騎士らしからぬ悲鳴を上げる。
「可愛いい声出しやがって!このオッパイのデカい女、間違いなく
生娘ですぜ!」
「そりゃ高く売れるぜ!…うむ、でもここで俺達がたっぷり仕込む
ってのもアリだしな…」
ならず者の頭目は、山賊の足りない頭で考えるのだった。
「わたしが」
パオラが決然とした表情で立ち上がる。
「わたしが…あなた達の相手をするから…
妹達には手を出さないで…」
ためらいながら服を脱ぎ捨てるパオラ。満月の光が裸身を照らす。
「へへへ、いーい心がけだね、ねえちゃん」
舌を伸ばし、パオラの乳首を、れろん、と舐めてから強引に口づけ
する頭目。他の連中も次々と男性自身を露わにする。
「パオラ姉様…」
悔し涙を流すカチュアとエストだった。

「ほら、もっと本腰入れて舐めやがれ!」
眼前に突き付けられた何本もの男性自身を、パオラは交互に同時に舐めさせられる。顔に髪に喉の奥に、容赦無く
白濁液が放たれる。
「ぅっ…えぇえっ」
咳込む暇も与えられない。四つん這いの屈辱的なポーズをとらされ、
背後からも貫かれた。
「お頭〜、この女、初物じゃありませんぜ」
パオラの尻を征服している男が、不満げな声を上げる。
ならず者達はエストにも群がっていた。全身を舐め回され、男性自身を
受け入れている。
「あ、あなた達、約束が…!?」
「うるせえ!くそっ、この小娘も随分遊んでやがる!」
エストの叫び声が、次第に甘い艶めいたものへと変わっていく。
騎士として戦場で死ぬ覚悟はできていた。しかしこんな風に操を
踏みにじられるのは耐えられない!
(マルス王子…)
カチュアはこの期に及んで、誰かに助けを求めてしまう己の弱さを
呪った。これ以上の辱しめを受けるくらいなら、舌を噛んで、死んで
しまおうか…。
しかし、その時。
「そこまでだ」
静かな、凛とした声が夜空に響いた。凌辱の手を止め、振り向く一同。
声のした方向には、背の高い赤毛の女が立っていた。

続きます。
55今頃スーファミ版(連投ご容赦):2009/11/05(木) 15:34:43 ID:lUoclaq0
どうして>>53さんのような上品な文章が書けないんだろう…。
56今頃スーファミ版(続き):2009/11/05(木) 20:08:52 ID:lUoclaq0
「ミネルバ王女…」
「王女様…!」
ミネルバは姉妹には一瞥もくれず、ならず者の頭目を見定めて対峙した。
彼も大男なのだが、彼女の方が頭ひとつ分高く、完全に見下ろされている。
「へ、へへへ、ねえちゃんもお仲間かい?悪りいけど、そのデカい
ナリじゃ『商品』にはならねえなあ…そうだろ野郎ども!?」
誰も笑わない。彼自身も気圧されている。この女の異常な威圧感は
一体何なのだ?
「お頭…どうせこんな大女、味も悪いだろうし、さっさと始末しや
しょうぜ」
山賊、傭兵、ハンター達がそれぞれの武器を構えた。絶体絶命の
窮地に、絶望の表情にくれる三姉妹。だがミネルバは全く動じず、
唇の端をわずかに吊り上げ、慄えるほど美しい微笑を浮かべる。
惨劇の始まりだった。


「たっ…助け…ぐっ…げ」
ミネルバは逃げる頭目の首根っこを掴むと、そのまま頸椎を握り
潰す。即死だ。他の連中も皆、彼女に撲殺されていた。ミネルバの
拳が一閃するたびに血が骨が、脳漿が、はらわたが宙を舞い、屍体が
一つずつ増えていったのだった。
「エスト、奴を脱がせろ」
ミネルバは、地べたに転がっている若い傭兵を指さした。奇跡的に
息はあるが、肋は粉々に砕けている。すぐに死ぬだろう。
パオラかエストを犯していたものが、いきり勃っていた。凌辱の
名残ではない。死に瀕した生き物の本能だった。
ミネルバは下半身裸になっていた。愛液が糸を引き、太腿を濡らして
いる。死にかけの傭兵に跨がり、髪と同じ赤い叢に、最期の命を
のみ込ませた。
「ふふ、味が悪いかどうか、確かめな!…ん…んン…はァア…」
むせかえるような屍臭の中、ミネルバが嬌声を上げる。
「まだだ、まだ生きてろよ!ああ、いく、いくーっ!」
絶頂に達するミネルバ。彼女の腹の下で、哀れな傭兵は血泡と冷たい
精を吐き出して息絶えた。すぐに離れ、衣服を身に付ける。
「怪我はないか?お前達」
ミネルバは初めて、三姉妹に気遣う声をかけた。戦場に於いては
敵を殲滅するまで味方も顧みず戦いに徹する。騎士の掟だ。
三姉妹の身体は、女性らしからぬにおいを放っている。ならず者どもの
唾液や白濁液に加え、惨状に堪えかねたカチュアが失禁してしまって
いたのだ。そんな汚れも厭わず、
「災難だったな…」
と三人とも抱きしめてやるミネルバ。彼女の優しさに触れ、弾かれた
ように三姉妹は号泣する。
「今宵は、わたしがたっぷり慰めてやるから、もう泣くな」
(完)
57名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 21:09:24 ID:ScND0afP
ちょっwwwミネルバ様wwwwwwwww
思わず吹いてしまった。このミネルバ様は想定外、そして怖すぎるw
最愛キャラのミディアがどうなるのか怖いような楽しみなような…

> ならず者の頭目は、山賊の足りない頭で考えるのだった。

この一文がなにげにユーモラスでツボでした。次回も楽しみです。
58今頃(略)版(構想中):2009/11/05(木) 22:09:00 ID:lUoclaq0
>>57
ありがとうございます。
ミディア!ミディアですか。何か考えてみます。アドバイスと
ご高覧感謝します。
59名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 22:50:00 ID:G7zeAgCN
ミディアみたいな正史で捕まってるキャラの場合、そのシチュを使うかオリジナルのシチュを使うかの選択肢がある。
エロ同人作家やSS職人さん達は半々くらいで、自分の個性を出してる印象がある。
自分みたいな素人は正史のシチュのディテールを妄想する事が多いので、SS職人さん達の創作意欲には頭が下がります。
60今頃(略)版(構想中):2009/11/05(木) 23:10:17 ID:lUoclaq0
>>59
自分はこのスレでの今までの書き込みは後者派、すなわちオリジナルの
シチュエーションを作っちゃいます。登場人物の性格付けまで勝手に。
もう妄想に近い感じですね。

ミディアの場合、ゲームシナリオを土台にする条件だと
『アカネイア・パレスで集団レイプ』
『アストリアとのロマンス』
などが考えられますが、せっかくチャンスをいただけたので、ちょっと
変化球を投げてみるつもりです。(設定の範囲内で)大暴投にならないと
いいけど…。
それでは電車の中なので、これにて失礼。
61名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 00:25:47 ID:zoQUgN2X
ハーディンとニーナとカミュでどろどろの愛憎劇を
62名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 00:28:42 ID:R2tgfFYM
ニーナに振られた(←ちょっと違うけど)腹いせに
捕らえたミディアをアストリアから寝取ろうとする暗黒ハーディンきぼんぬ。
63名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 18:15:28 ID:0oWuz++O
二部20章の構図みたら一度はイメージするわなw
実行するのは周りの弱アーマーだと思うが
ミディアが一部の獄中でナニされてたかによっても変わりそうだ
64名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 18:53:12 ID:Xz07sf1H
FE女キャラの場合、5割が死姦、3割が強姦、同意の上は2割くらい
65マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/06(金) 19:08:12 ID:R2tgfFYM
>>53の続き。そういえばエリシャも正史で捕われてるキャラだったでござるの巻。
しかも山賊のボスに犯されそうになってる上に、そのMAPはパスできるっていう。
----------

「嘘だ! どうしてそんな嘘をつくんだ! エリシャはそんなに僕が邪魔なのか!?」

予想通りの反応だった。私はゆっくりと視線を上げ、マルジュの中性的な顔を見た。
股間に向けた目つきのままで。込み上げる底意地の悪い笑いを隠そうともせずに。

「あらマルジュ、その態度は何かしら? まさか、私を逆恨みするつもりじゃないわよね?
 私はちゃんと忠告したわ、知ったら後悔するって。傷つくって。私を恨みたくなるって。
 それでも私の話を望んだのはマルジュ、あなたよ? それともあなたはこう言いたいのかしら。
 僕は口ばかり達者で行動の伴わない子供です、一分前に言ったことも守れません、って……」

マルジュがくっと息を呑む。目つきがいっそう険しくなる。歯を食いしばっているのが分かる。
生意気なマルジュが、アフリード様を煩わせるマルジュが、アフリード様を私から奪うマルジュが、
この世に生まれたときからアフリード様の愛を得るだけの資格を有していた忌々しいマルジュが、
私の言葉に屈辱を覚え、文句の一つも言えずに耐えている。楽しかった。胸の澱みが消えるのが分かった。
いつもこういう顔だけを見せてくれるなら、私はもっとマルジュに優しくなれるのに。
そう思いながら、口を開く。先程よりも幾分か丸みを帯びたとはいえ、やはり私の声は冷ややかだった。

「私の話に嘘があるというのなら、どこがどう間違っているのか、説明してくれないかしら?」

マルジュは私から目を逸らした。恥ずかしそうに下を向き、いじけたような声で呟く。

「そんなこと、できるわけないだろ……」
「どうして?」
「だって……、分かるだろ、エリシャは大人なんだから……」
「そういうのって、誤解の元だわ。説明ができないのなら、その理由をきちんと言うべきよ」
「なんでエリシャは僕にそんな意地悪なことを言うんだよ。そんなに僕が憎いのか?」
「そういう問題じゃないわ。あなたは私の話を嘘だと言った。そして怒った。事前の言葉に反して、ね。
 私はただ、納得がいかないだけ。どうしてあなたがそんなことをするのか、理由を知りたいだけ。
 それとも……、子供のあなたには、その程度のこともできないのかしら?」

マルジュは顔を上げ、私を見た。抗議を込めた目で。決意を秘めた目で。

「エリシャの話は出鱈目だ。事実じゃない。僕は本当のことが知りたかっただけなのに、
 エリシャは事実に反することを言った。だから怒ったんだ」

終わったわね、マルジュ。自然と頬がほころぶのを感じた。でも、勝利を確信するのはまだ早い。
私の張った即席の罠に真正面からかかってくれた愚かなマルジュの逃げ道を完全に奪わなきゃ。
そうしなければ、マルジュはきっと私以外の前でもアフリード様を侮辱するようなことを言うから。
私はアフリード様を愛してる、でもその事実がアフリード様を傷つけるようなことだけはあってはならないから。
だからマルジュを潰さなきゃ。私は一呼吸置き、努めて冷静に口を開いた。
66マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/06(金) 19:09:31 ID:R2tgfFYM
「何がどう事実に反しているというのかしら? ちゃんと説明してくれなきゃ分からないわ」
「僕の……、その、つまり、毛が生えてないって話が、だよ……」
「そう。つまり、あなたはエンテとメリエルが嘘をついたと言いたいのね?」
「馬鹿なことを言うなよ。二人がそんなことをするわけないじゃないか。僕は、ただ……」
「マルジュは私を疑っているのね。作り話をしてるんじゃないかって。
 別にいいのよ、今からエンテとメリエルに直接話を聞きに行っても……」

プライドの高いこの少年にそんな真似ができるはずがない。分かっていたからこそ、平然と言えた。
マルジュは慌てて「そこまでしなくていい」と言い、押し黙った。本当に分かりやすい子。
アフリード様とは全然違う。こんな子がアフリード様の息子だなんて。踏みにじりたくて仕方がない。

「ねえマルジュ、証拠を見せてくれるかしら。私の話が事実に反してるって証拠を、ね?」
「馬鹿なことを言うなよ……できるわけないだろ、そんなこと……」
「でも、証拠を確認できない限り、私はどちらの言い分を信じればいいのか分からないわ。
 エンテとメリエルがみんなに嘘をついたんじゃないかって疑わなくちゃいけなくなるの」
「それとこれとは話が違う。僕にだって、できないことはあるんだ……」
「たとえ嘘をついていたのだとしても、事実確認さえ取れれば私にだってできることがあるはずだわ。
 だって、あなたに興味がなければあんな話はしないはずだもの。でも、今のままでは……」
「言わないでくれ……」
「そう……、分かったわ。私の話が事実に反していると言いながら、証拠は見せないつもりなのね」

そこで一旦言葉を切り、苦悩が滲み出し始めたマルジュの顔を冷ややかに眺めた。
私は言葉だけでマルジュの心を、プライドを、その人格を踏みにじるべく、侮蔑と嫌悪を声に込めた。

「あなたって最低ね。一分前に言ったことも実行できずに私を嘘つき呼ばわりするだけでも酷いのに、
 仲のいいエンテやメリエルの名誉と自分の羞恥心を秤にかけて、後者を選ぶだなんて。
 あなたは下らない自己保身のために、仲のいい女の子たちを貶めて平気でいられる人なんだわ。
 それがエーゼンバッハ様の後継者のすることなのかしら。よく恥ずかしくないわね」

マルジュは私の言葉に本気で傷ついたようだった。淡い色の目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
唇を噛み締め、床に視線を落とし、しばらく沈黙したあとで、マルジュは自らのズボンに手をかけた。

「分かったよ、証拠は見せる……。でも、誰にも言わないでくれ……」




……続きは多分月曜以降に。次からはエロに入ります。
67名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 21:22:59 ID:/wVWsV2f
停滞するスレがいきなりクライマックス状態になって吹いた
68名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 21:57:19 ID:SXLdA7Je
まあ、盛り上がるのは良いことだ。
どっちの職人さんもGJ!!
盛り上げてくれてありがとう!!
69今頃ファミコン版:2009/11/07(土) 03:15:31 ID:l9NdrMGe
実験、というか挑戦。吉と出るか凶と出るか?
暗黒戦争が激化する前の、比較的平和な時期のお話。

「ミ、ミディア!いい加減にしなさいって前々から言ってるのに!」
アカネイア王国の兵舎で、トムスが大声を上げる。
浴室。ミディアが服をするするっと脱ぎ、全裸になっていた。入口では
ミシェランが仁王立ちになって、他の騎士達の入室を阻んでいる。
アカネイア王国騎士団では、もう何年もお馴染みになってしまった
日常の風景だ。
「毎度毎度ご苦労な事ね?トムス。」
ミディアが両手を腰に当てて言い返す。豊満な乳房も黒々とした叢も
隠そうともしない。
そんな彼女をトムスが叱りつける。
「ミディア!?あたしは心は『女』でも身体は見てのとおり『男』
なのよ!?あたし達の前でも恥じらいってものを…」
「戦場では男も女もない。恥じらいは死に繋がるって、教えてくれた
のはあなたじゃなくって?」
トムスは木綿布で自らの視界を遮っているが、ついつい彼女の裸身を
チラ見してしまった。情欲など微塵も無い。
(よかった…脇も脛も教えたとおりムダ毛は処理してるわね…)
湯を浴びたミディアが
「ミシェラン!みんなも入って来なさい!」と、外の仲間を呼ぶ。
「ミシェラン、あたしミディアが不憫でならないわ…」
ハンカチの端をくわえ、トムスがよよ、と泣き崩れる。
「騎士の家に生まれたばっかりに、乙女があんな目に…どんなに気丈に
振る舞っていても、恥辱に身を焦がしているに違いないわ」
「想い人でも出来れば、変われるんじゃないかしら?トムス」
ミシェランの思考は、いつも単純明解だ。
「バカ言ってんじゃないわよミシェラン。アカネイアで彼女に敵う
騎士なんて…」
「それなんだけどね、トムス。会わせたい人がいるのよ。あなたにも、
ミディアにも」

アカネイア城下の茶房。トムスとミシェランは、ひとりの青年を迎えて
いた。金髪。剣技で鍛えた逞しい身体。相当の美男だ。
「はじめまして、アストリア。あたしはミシェラン。そっちのブサイクは
トムスよ」
「誰がブサイクですって!?」
「ははは、知ってるよ、二人とも。僕も前から知り合いになりたい
と思っていたんだ」
「え?×2」

「乳をしまいなさい、ミディア!」
湯上がりのミディアを叱りつけるトムス。下着一丁。支給品の男物だ。
「大事な話よ。アカネイア最強のソシアルナイト、ミディア。あなたには
ニーナ姫様の御前で試合をしてもらいます」(続)
7057:2009/11/07(土) 16:55:35 ID:7GVSW3xO
>>69
ミディアの話を書いてくださってありがとうございます。
私も過去の話(アストリアとの出会いとか)を色々と想像したりしたけど
脳内公式設定と言えるほどのハッキリしたイメージは持っていません。
そういうこともあって他の人の作る過去ストーリーにはとても興味があります。
続きも楽しみです。トムスとミシェランのお姉キャラにワロタ。
71今頃ファミコン版(続き):2009/11/07(土) 16:58:47 ID:l9NdrMGe
「御前試合…私が…?」
「そう、相手は傭兵。騎士と歩兵の、弱点の補完。それとニーナ姫様
への軍拡のアピールが目的よ」
アストリアからの受け売りも入っている。三人はアカネイアの現状と
未来を熱っぽく語り、『本来の目的』も忘れ友の誓いを立てたのだった。
「でも、一つ大きな問題があるの」
ミシェランがやって来た。大きな鞄を抱えた、ひとりの中年男を
連れている。
「選抜されたあなたがそんなガサツじゃ、騎士団の沽券に関わるの。
こいつはあたし達が長年世話になってる美容師。髪のお手入れとか
お化粧とかを手解きしてもらうわ」
「んまぁ〜、騎士様にもこんな別嬪さんがいたなんて!腕の奮い甲斐が
あるわ〜」
中年男が感嘆の声を上げ、商売道具を取り出していく。
美容師?あなた達が?なぜに?非常に基本的な疑問だ。
髪に鋏を入れられているミディアに、トムスが宣言する。
「次の非番は街へ出て、女の子らしい服を調達するわ。試合以外の場
でも、姫様の御前に出る事を心得なさい!」

「トムスもミシェランも一体、どういうつもりなのかしら…」
ミディアは整えられた髪を撫でる。美容師は大量の化粧品を置いて
いき、帰って行った。
騎士になる事。それは『女』から逃げる事ではなかったのか?
幼い頃を思い出す。ミディアは両親の交わりを見た。いや、無理矢理
見せつけられたのだ。
聖騎士として財を成した父。貴族の家から妻をめとり、その座に列した父。
外からの尊敬を受けてはいても、家の中では暴君以外の何者でもなかった。
「見るがいい、ミディアよ!女など所詮、この程度の使い途しかないのだ!」
「ああ…あなた、やめて…娘の前で…」
「うるさい!誰が娘など生めと命じた!」
繋がって嬌声を上げている父と母から、幼いミディアは目をそむける事も、
耳をふさぐ事も赦されない。
「お前が跡取りを生まぬせいで、儂の築いた財も台無しじゃ!」
ミディアは逃げるように兵学校へ進んだ。家を出てすぐ、母の死を知った。
毒を飲んだという噂は本当に違いない。
身体が成長するにつれ、彼女は兵学校で注目されるようになった。
性欲をもて余した仲間から、乱暴されそうになった事もある。トムスと
ミシェランがいてくれなかったら、この身は慰み者になっていただろう。
(対戦相手…どんな奴なのかしら?)
つまらない奴なら、御前であっても、殺す。暗い思い出が、ミディアを荒んだ気分にさせていた。
次回、ふたりが出会う。
72今頃ファミコン版(連投ご容赦):2009/11/07(土) 17:18:50 ID:l9NdrMGe
>>70さん
ご高覧ありがとうございます。
>>49さんから教わったやり方だと、だいぶ書きやすくなりました。
仕事中でもね!
身勝手に作ってしまったキャラですが、もう少し動かしてみたいと
思います。それでは。
73名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:49:11 ID:7GVSW3xO
ミディアのこの設定はすごいな、本当に。
父親から逃げているようで、実は跡取りとして相応しい道に進んでいるわけか。
しかもこの設定だと、正史のシチュをそのまま使って陵辱エロを書いても
父親に対する求愛と復讐って意味が出てくる。

続きも楽しみです。
74今頃ファミコン版(苦心中):2009/11/08(日) 03:14:24 ID:0i2txL2k
>>73
重ね重ね言いますが、勝手な設定受け入れてくれて嬉しいです。
頑張ります。

申し訳ないのですが、他作品のエロパロスレにもちょいちょい書き込んで
しまっているんですよね…。こちらももし見つけたら、ご高覧下さい。
(文章とか名前で「ああ、こいつだ!」と、すぐわかると思います)

>>66
続き楽しみにお待ちしております。良い日曜を。
75今頃ファミコン版(続):2009/11/08(日) 18:45:42 ID:0i2txL2k
(ミシェランのおバカ!せっかくミディアに買ってあげたおべべが
ムダになっちゃったじゃないの!)
(不満はわかるわ。けど、あたしの事信じて、トムス!)
目と目でちらちらと会話する二人。

ミディアとアストリアが初めて出会ったのは、騎士団の練兵場だった。
二人とも軍装。臨戦体勢だ。
ミシェランは、ミディアの瞳の『暗さ』を見抜いていた。何故かは
わからないが、対戦相手を『倒すべき、殺すべき敵』としか認識して
いない。たとえ敵であっても、互いに最大の敬意を払う。その心構え
あるが故の騎士である事を、ミディアは忘れている。ミシェランは彼女に、
只の『人殺し』になって欲しくなかった。立ち直させるには、この
『方法』しかないのだ。
「ニーナ姫様の御前です。あなた達の試合は凡庸なものではいけません」
ミシェランの声が響く。いつもの優しい彼ではない。
「『馴れ合い』にも『殺し合い』にもする訳にはいかない…そこで、
あたし達があなた達を鍛えます。」
「何言ってるの?ミシェラン。私とその男が試合った方が効率が…」
「おいおい、僕も傭兵の端くれなんだぜ?今更…」
「二人とも、何のためにあたし達も武装してると思って?」
ミシェランの甲冑は、ピンクに近い鮮やかな赤色である。特別な塗料で、
眩しいほど磨き上げられていた。
トムスは深緑。対称的に、新技術の鉄鋲や溶接痕を剥き出しにして、
重厚感を残した拵えだ。
「さあ、お喋りはここまでよ、来なさい!」武器を構える一同。張りつめる空気。戦いの、始まり。


「情けない!『最強』が聞いて呆れるわ!」
落馬したミディアに、ミシェランの怒声が浴びせられた。ミディアは

地面に叩きつけられたまま、苦しげな呻き声を上げ、嘔吐する。
「アストリア!姫様の前で道化でも演じるつもり!?」
トムスも容赦無い。アストリアは剣の鞘を杖代わりにしているが、
立ち上がれないでいる。
(さすがだわ、ミシェラン。二人の『弱さ』を的確に見抜いていた…)
アストリアと手合わせして、理解できた。同時に男女二人の『デート』
めいた事を画策していた己の愚かさを恥じた。
初めて対峙した時、アストリアは馬上から見下ろしているミディアの瞳を
真っ直ぐ見つめていた。彼の視線には、対戦相手が女である事の驚き、
蔑み、侮りといった悪感情は微塵もなかった。しかし敵に対して無用な
情けをかける『甘さ』も感じられるのだ。そういう兵士は、戦場では必ず死ぬ。
76今頃ファミコン版(お詫び):2009/11/08(日) 19:07:03 ID:0i2txL2k
ちゃんとエロ、ロマンスを入れる構想はありますので、今回は赦して…!
77名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 09:58:26 ID:Xm4wKpwo
これはもういっそ、この設定で二部ラストまで書いてほしい。
エロ無しの回もあっていいので、じっくりと。
続きも楽しみです。

マルジュ被虐の続きの投下は水曜になるかも…ごめんなさい。
78今頃ファミコン版(続):2009/11/10(火) 02:36:07 ID:V3juq8gM
強く非情なだけでも、むやみに慇懃でも、戦う人間としては半人前だ。そして、
もはやついでになってしまったが、ミディアの相手にも相応しくない。
トムスとミシェランが去り、練兵場に残されたミディアとアストリア。
ミディアは無様に這いずり、ようやく立ち上がると壊れた鎗を拾い集めた。
アストリアはなぜか、酷使され息絶えた騎馬の首を抱きしめて嗚咽してる。
悔し泣きなのか馬を悼んでいるのか、ミディアにはわからない。
「ちょっと、あなた」
彼女は初めて、アストリアに呼び掛けた。
「馬は専門の職人が処分するから…あなたは壊れた剣を拾って」
自分はおが屑を使って、嘔吐したものを片付けなくてはいけない。
ここは練兵場。騎士にとって神聖な場所なのだ。


疲れきっているにもかかわらず、アストリアは城下の色街にいた。
飲めない酒を飲んでみたが、挫けかかった心を酔いが癒す事はなかった。
戦場には数多く足を運び、実戦経験を積んだつもりだった。グルニアや
グラの騎士団の、突進を全身で受け止めるトムスとミシェランの勇姿を
何度も見ている。だがここまでの強さだったとは!自分がここまで惰弱
だったとは!一体どの口で、偉そうにアカネイアの未来など語っていたのだ!?
その時、
「おにいさん、あたしを買って!」
マントを羽織ったひとりの少女が近づいて来た。払いのけようとしても、
すがるように追って来る。
「お願い!お客を取れないと、親方から殴られるの…」
少女はマントを広げて見せた。裸。痛々しいほど痩せた乳房と薄い叢が、アストリアの視界に飛び込んで来る。
「わ、わかったよ!それじゃその辺で話、いや、飯でも…」


食堂。少女はがつがつと、出された料理を平らげていく。注文するのは
アストリアだ。少女は品書きの文字が読めなかった。
「ご馳走様!あー、しあわせー!」
げふー、と息をつく少女。
「お礼に、たっぷりサービスしてあげるから!」
「…悪いけど、結構だ」
「何で?おにいさん、男色家?不能?」
「違うよ!…実はそういう事、まだ経験ないんだ」
「ひえっ!おにいさん、童貞なの!?」
少女の声が、食堂に響く。
「だったらなおさら、あたしが練習台になってあげるわよ!」
「だから、いいって!童貞を変だとか、恥だとかって思った事は一度もないよ」
「へーえ、せっかく男前なのにねえ…」
その理由は、娼婦である少女には語らなかった。心から愛せる人に
出会い、結ばれたい。
79今頃ファミコン版(続・掟破り):2009/11/10(火) 02:50:55 ID:V3juq8gM
なぜかあの女騎士の顔が浮かんだが、すぐに打ち消した。
卓上には南国の果実の盛り合わせが置かれている。アストリアは
懐から一枚の金貨を取り出し、少女に渡した。
「?」
「僕は君の『客』だぜ?今度は君の話でも聞かせてくれよ」
少女はぽつぽつと、自分の身の上を語り始めた。
生まれはワーレン。きょうだいが多すぎて雑技団に売られた事。踊りを
仕込まれていたが、突然親方から強姦され、昼間の舞台に加え、夜毎
客を取らされるようになった事。
「悪銭握りしめて『やらせろ』なんて迫って来る奴もいるから、そういう
奴にはお口だけでしてあげるの」
舌を伸ばし、男のものを舐める仕草をして見せる少女。
アストリアには苦笑いする事すら出来ない。そこまでの間に、言葉にも
表せないほどの酷いめにあってきたであろう事は、容易に想像出来た。
「でも、いつか絶対に、一人前の踊り子になってみせるの!」
自分と同じ境遇だった者が、芸で身を立てて、富と名声、幸せを手にする。
少女は今、そんなお伽噺を支えにして生きていた。

閉店時間は意外と早かった。
「本当にいいの?ご馳走になったうえに、お金まで…」
アカネイア金貨を見て、不平を言う商売人などいる訳ない。
「今からでもいいんだよ?」
マントの裾を、ちら、と持ち上げて見せる。
アストリアは少女の両肩を掴むと
「ありがとう!」
と叫んだ。君は僕に、大切な事を教えてくれたんだ。
少女はちょっとだけ首を傾げたが、目を輝かせて
「ねえ、おにいさん、名前を教えて!」
と尋ねた。
「何だかあたし達、また会えそうな気がするの」
「僕はアストリアだ。君は?」
「あたし、フィーナ。次に会う時は娼婦じゃなくて、踊り子のフィーナよ。
じゃあね、アストリア!」


乱れつつある世の中だが、誰もが皆希望を抱き、懸命に、本当に懸命に
生きている。金で雇われる身とはいえ、そんな人達を、戦い守るのが
僕の使命ではなかったのか。たんに死地を往復しているだけで、誠実に
生きている市井の人々から誉めそやされて増長してはいなかったか?
生まれ変わらなくてはいけない。彼らを守るのに、相応しい人間に。


ミディアは、トムスと剣で激しく打ち合っている、あの男の変貌ぶりに
驚いていた。これが昨日、馬の亡骸を抱いて無様に泣いていたのと同じ男
なのか?
『何』が彼を変えたのかを知りたい。彼の心を、彼の事を知りたい。
ミシェランの重く鋭い鎗が襲って来る。(続)
80名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 08:22:12 ID:7tdc5/tz
リアリティあっていいなあ文章
ミディアもアストリアも好きなので期待!
81名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 09:03:49 ID:UcuHTlfY
>>80を見て、いつのまに自分が書き込んだんだろうかと思った…
心理描写も情景描写も現実感があっていい。続きも楽しみです。
82今頃ファミコン版(御礼):2009/11/10(火) 12:18:09 ID:V3juq8gM
>>77さん
>>80さん
>>81さん

このように過分なお誉めの言葉をいただくと、面映ゆいけどやり甲斐が
あります。
(携帯からなので)1回1000文字程度の拙文ですが、少しずつ続けて
いきたいと思います。ありがとうございます。


>>77さんの続きが早く見たい…。
83名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 03:54:49 ID:rkorA4pL
>>79
掟破りか…二部フラグかと思ったんだが…ちょっと残念
84今頃ファミコン版(続):2009/11/12(木) 01:12:22 ID:iVV3B3L9
修練の日々は続いた。鍛え、眠り、目覚める。そこには昨日より強く
なっている自分がいる。それは嬉しい事だが、それによって失っては
いけないものがあるのも確かだ。
その事を、ミディアはようやく理解しつつある。
夕刻。修練で汚れた身体のまま、彼女は弓兵舎を訪ねた。
「どうしたの?ミディア」
迎えたのはトーマス。子供と間違えてしまいそうなほど小柄な弓兵
(アーチャー)だ。かつてレフカンディに巣食う山賊を討伐に向かい、包囲
された窮地を救って以来、ミディアの事を姉のように慕っている。
「あの、ね…お湯を使わせて欲しいの」
「?勝手に使えば?きれいなのが沸いてるよ」
「それなんだけど、ね…」
彼女はもじもじしながら、トーマスに懇願した。
「覗いて来る奴がいないかどうか、見張ってて欲しいのよう…」
トムスとミシェランは王宮に上っている。この少年弓兵に頼るしかないのだ。
「よっしゃ、任しときな!」
わざわざ弓を担いで来るトーマス。
「不埒な奴は、このオレがとっちめてやる!」
「…一応言っとくけど、あなたも覗くんじゃないわよ、トーマス」
「へへッ!そんな事したら、トムスとミシェランに殺されちまう!」


自室。壁一面の鏡。あの二人が無理やり付けて行ったものだ。
ミディアは服を脱ぎ、湯上がりの裸身を鏡の前に晒した。
「む……ん」
臍に力を込め、上腕を曲げる。腹筋が割れ、力瘤が盛り上がるが、
彼女の意志に反してふくらんだ乳房が、柔らかく優しい曲線を描いて
いる。目の前にいるのは間違いなく『女』だ。半分の失望、半分の安堵に
包まれるミディア。
兵学校にいた頃、トムスとミシェランは禿頭を真っ赤にしながら、
女体の成長について教えてくれた。しばらくして自分自身の身体に
その『しるし』があらわれた時、二人から授かった知識のおかげで、
慌てずに対処する事ができた。彼女にとって、もはや『親』以上の存在。
それは現在も続いている。知らず知らずのうちに、あの夥しい種類と量の
化粧品も、使うようになったのだ。
全裸のまま寝台に身を投げ出すミディア。おっと、いかんいかん、と
下着を身につける。少し考えて、寝巻も身に纏う。恐ろしい事にトムスが
買ってくれた、シルクのわざと寸足らずにカットしたやつだ。
(トムス、ミシェラン…私はこれから、どうすればいいの?
私にどうなって欲しいの?)
たちまち眠りに落ちるミディア。そのかんばせもまた『女』のものだ。(続)
85今頃ファミコン版(連投ご容赦):2009/11/12(木) 01:28:44 ID:iVV3B3L9
>>83さん
『掟破り』と書いたのは、ファミコン&スーファミ版『暗黒竜と光の剣』に
拘って進めていこうと考えていたのですが、どうにもこうにも行き詰まって
苦し紛れにフィーナを出してしまった事への反省、という意味があります。
『紋章の謎』も挑戦したいタイトルではありますが…。
他機種他タイトルについては、他のもっと良い職人さんがいるではないですか!
8677:2009/11/12(木) 20:21:19 ID:GGwxMYPN
>>85
マルジュ被虐の続きはもう少々お待ちください。次こそはエロが入るはずです。

今頃ファミコン版の人の作品を読んでて、なんか絵が描きたくなってきた。
ミディアのシルクのネグリジェ? ベビードール? を…
こういう細かい描写っていいな。続きも楽しみです。
87今頃ファミコン版(お詫び):2009/11/13(金) 11:56:21 ID:VzTEVM/o
>>86
絵とか超見て見てえ…。ストーリーの続きも、楽しみにしています。

実は私事でバタバタと忙しくなってしまい、書き込みをするゆとりが
現在無くなってしまいました。続きは最速日曜夜くらいという事で
ご容赦を。
88マルス×カチュア:2009/11/15(日) 01:47:35 ID:umtyDIqj
のオーブに対抗する唯一の手段、光のオーブを求めて氷竜神殿を目指すアリティア軍は、ついに神殿が視界に入るほどにまで進軍を続けていた。
数百メートル級の山々が連なる大地を上り、下りしてきたため、
アリティアの歴戦の勇者たちの体力も限界に達しようとしていた。

「はーっ・・・ でももう少しだもんねっ!! マルス様のためにもがんばらなくちゃ」と自分に言い聞かせているのは、マケドニア白騎士団のカチュア。
彼女は氷竜神殿周辺の敵の様子を偵察する任務をマルスに任されていたのだ。
今カチュアはあらかたの偵察を終えての帰路の途中であった。
「ずいぶん遠くまで来ちゃったな・・ エストは無事かな・・」などと思いつつも、
彼女の一番の関心ごとは彼女の想いの人にして、軍の指揮官であるマルスのことだった。

彼女はワーレンでの会見以来、マルスに仄かな恋心を抱いてきた。
グラのジオルとの戦いでアリティア軍に加わった彼女は、見事な采配を出し、自軍を勝利に導くマルス、そして誰よりも優しい心を持つ彼に確実に惹かれていた。
一度は彼がシーダと結ばれると知って、諦めた時もあった。
しかし、英雄戦争が勃発したことで再び彼と過ごす時間が多くなったこともあって、カチュアのマルスへの想いは再び膨らんでいった。

そして、マルスのそばにいられるように、再び武芸に励み、カシミア大橋での帝国軍との戦いでは、一人で南方から押し寄せる勇者部隊を壊滅させるまでに成長したのである。
彼女はその戦いで得たメリクルをマルスに献上したことで、アリティア軍の名実ともに中核を担う存在になりつつあった。

「ミネルバ様を助けるためにマルス様のもとに一人で向かったんだっけ・・・ その時はシーダ様もいらっしゃらなくて、私がマルス様のご相談にものってさしあげて・・・・」
いつの間にか物思いにふけるカチュアはペガサスから降りて近くにあった岩に腰かけていた。

「マルス様がラングに敵対するか悩んだり、敵兵を殺すことの苦悩とかを打ち明けてくださったり、暗黒戦争の頃よりもずいぶんマルス様と親しくなれた気がしたのよね、、、
でもシーダ様がいらしてからは話す機会も減っちゃって・・・  はぁ・・素直に好きって言いたいなぁ。」
「でもそれじゃあマルス様にもシーダ様にも、軍のためにも迷惑にしかならないもの・・・
やっぱりこの想いは胸にしまっておくべきなんだわ。」


あたりは雪が降りだしていた。 雪が時折、カチュアの手に触れては消えていく。ブルブルッとカチュアは身震いした。
「寒い・・・ ちょっと冷えてきたかな・・・」
ペガサスナイトの彼女は軽装で、雪山でも薄い上着を羽織っているだけだった。
彼女のスカートの下の雪のように白い腿が、雪で冷やされていく。
それでも彼女はマルスとのことを思い出すのに必死で、帰ろうとはしない。
カチュアは、ハーハーと自分の息を手に吹きかけていた。
89マルス×カチュア:2009/11/15(日) 01:48:29 ID:umtyDIqj
その時、
「カチュア!!」
じぶんを呼ぶ声に反応して、後ろを向くと彼女はその声の主を観て飛び上るほど驚いてしまった。
「マ・・・・マルス様!?」
「どどどどど、、、どうしてこんなところに!?」
「どうしてって・・・カチュアが心配だったからに決まってるじゃないか。 もう昼もとっくに過ぎたし、それに雪も降ってきているし・・・」
「私は一介の騎士です! そんな者のために、マルス様ともあろうお方が単独行動されるなんて! もしものことがあったらどうするんですか!?」
カチュアは半分泣きそうになりながら、喉がつまりそうになるのを感じた。
それを聞いて驚いたマルスは続ける
「そんな・・・ カチュアは僕の大切な人なんだ。 心配せずにいろなんて無理だよ!」
それを聞いて今度はカチュアが驚いてしまった。
(たたたたた・・・大切な人ってどうゆうことなんだろ・・)
「とにかく、寒いだろう、そんな薄着じゃ。」
動揺しまくっているカチュアに対して、マルスはそっと彼女に近づき、自分が羽織っていた大きな外套を彼女に着せた。
「え・・? えっと・・ あの・・マルス様・・・?」
カチュアは顔を上げながらマルスを見る。
「なんだい?」
「そ・・その・・・・・・それはどうゆう意味ですか?」
「へ?」
「だ、だからっっっ! 大切な人って・・・?」
そう尋ねながらもカチュアの顔は真っ赤になっていた。
カチュアがそう言ってすぐに、彼女は目の前に大きな胸当ての薄い鎧があるのを感じた。
そこで彼女はすぐに気付いた。 カチュアはマルスに抱きしめられていたのだ。
「〜〜〜〜〜〜」
彼女は喋ろうとしたが、しっかりと抱きしめられていて声が出ない。
(なんで? どうして?・・・マルス様・・・)
カチュアは徐々に自分がマルスの体温で温められているのを感じた。
あまりの恥ずかしさで最初はイヤイヤと子供のように抵抗していたカチュアも、マルスの体温を感じ取り、しばらくすると安心しきった子供のような顔をして、マルスに身を預けていた。
寒さも先ほどまでのようには感じなくなっていた。
強く、凍えるような風が通り抜けても、カチュアは不思議なほどに平気だった。

そしてどれくらいの時間が経ったのか、マルスが体を離して口を開いた。
「カチュア・・・ 僕は君のことが好きだ。 マケドニアで再会してからもずっと君への想いは募る一方だったんだ。 君のおかげで僕はここまで来られたようなものだ・・・
これからもずっと僕のそばにいてほしい。」
その言葉を聞いて、素直に喜びたいカチュアだったが、ふと島国の王女のことが頭をよぎる。
「で・・・でもマルス様にはシーダ様がおられるではないですか!!それに・・・んっ! むぅ・・!」
カチュアが言葉を言い終わる前にマルスがカチュアを抱きしめ、その桜色の唇をふさいだ。
「んー!! んっ・・・ むん・・・」
手足をじたばたさせて抵抗するカチュア。
カチュアの可愛い抵抗は、しかしマルスの欲情をそそるだけだった。
既にカチュアは力、技、速さなど全てにおいてマルスと並ぶアリティア軍最強の戦士であったが、なぜか体に力が入らない。
カチュアの抵抗がおさまると、マルスは何度もチュッ チュッと短いキスをした。
それだけでカチュアは天にも昇るような気持ちになってしまう。
シーダのことも、どうでもよくなってしまった。
今は、自分の目の前にいる、マルスだけが恋しかった。
90マルス×カチュア:2009/11/15(日) 01:49:20 ID:umtyDIqj
やがてカチュアは自分からマルスの胸にキスをする。
そんな様子にマルスも興奮を抑えられなくなっていた。
「カチュアっ!!!」
そう叫ぶとマルスはカチュアの胸に手を伸ばす。 カチュアは少し驚きつつも、マルスを受け入れる。
丹念なマルスの愛撫を受けて、カチュアは快楽の波が来るのを感じ始めていた。
「うっ! やぁ・っ・・・はぁ・・はぁ・・マルス様・・・」
カチュアは熱い眼差しをマルスにむける。
それにこたえるように、マルスは片方の腕をカチュアの腰に回し、もう一方の手を、彼女の白い太ももの間に這わせる。
いきなり太ももに温かい感触を得たカチュアは、ビクッとして股を閉じようとするが、マルスの腕力にはかなわない。
マルスも今やオグマやナバールをしのぐ大陸最強レベルの剣士なのだから。

「ずっと前から君を愛していた・・」
と言いながらマルスはカチュアの大事な部分を指でなぞる。
「あっっ!!!!」カチュアはたまらず大声を出してしまった。
「カチュア・・・ 君はいつも健気で、僕を支えてくれて、一生懸命で・・・・ 君がいとおしくていつもたまらなかった。」
「シーダと合流してからは我慢していたけど、もう限界なんだ!!・・・ 君をぼくのものにしたい。 身勝手だけど、君のすべてがほしいんだ・・・・」
カチュアはマルスの言葉に反応したかったが、あまりの気持ちよさに目を瞑って喘ぐことしかできない。
マルスは指に加える力を徐々に強めていった。 時折カチュアがビクンと身を震わせる。
それがさらにマルスを高ぶらせた。
(こんなこと・・・ だれかに見られでもしたら・・・)
そう考えると恐ろしくなるカチュアだったが、初めての性の快感を前に、何もできずにいた。
やがてカチュアは絶頂を迎えて、ガックリとしたところをマルスに支えられた。

そして数分後・・・
「くしゅん!!」
「カチュア? 大丈夫かい?」
「えへへ・・ よく考えなくても、ここ雪山ですもんね・・ あんなことしたから風邪ひいちゃったのかも・・・ くしゅん!!」
と言いつつ、「あんなこと」を思い出して恥ずかしくなってしまうカチュア。
「ところでカチュア・・ 僕の話・・・覚えてるよね?」
「は・・ハイ!! もちろんです・・・ マルス様のお気持ち・・本当にうれしいです!!
だって・・・私もマルス様のこと・・・ ひっく・・えぐ・・」
カチュアは感きわまって泣き出してしまった。
「カチュア??」
「ご、ごめんなさい・・ 私、どうしちゃったんだろ・・ でも悲しくて泣いてるんじゃなくて・・」
「分かっているよ。 ありがとう、カチュア。 もう皆が心配しているよ。 帰ろう!」
「はい! マルス様!」

二人はアリティア軍の陣の方向へと歩き出した。

そうしているうちに、マルスとカチュアは崖に来たことに気づいて立ち止った。
あたりを見回していると、数百メートル級の雪山が雲をまとって幾重にも連なり、空は夕日をうけて、真っ赤に染まっていた。その山々は雲の上にあった。 いつの間にか、雪はやんでいた。
「すごくきれい!! そうだ、マルス様♪ 私のペガサスを呼びましょう! きっとすぐに帰れますよ♪」
カチュアがまぶしい笑顔で言った。
カチュアが口笛を鳴らすと、すぐにペガサスが上から現れてカチュアの目の前で空中に静止した。
カチュアはペガサスをなだめている。そしてぴょんとペガサスに跨る。
その様子は夕日に照らされて赤と黒のコントラストをつくり、とても幻想的な風景のようにマルスには覚えた。
「綺麗だ・・・・・・」ボソっとマルスはつぶやく。
「え?・・・今何て・・・くしゅん!!」 カチュアの可愛い反応にマルスはついクスっとしてしまう。
「さあ、早く、後ろに乗ってください! マルス様!」と言って手を差し出すカチュアにマルスは反射的に手の甲に接吻してしまった。
「な!? 何をなさってるんですか! 私のような者に!?」慌てるカチュアを尻目に、マルスもぴょんとペガサスに飛び乗る。

「もう! マルス様ってば! さあ、行きましょう!」
そういってペガサスが羽ばたくと、先ほどの景色がより一層美しく見え、それよりもマルスの眼前で手綱をとる天馬騎士は美しかった。



そして次の日、主力であるカチュアとマルスが風邪のため進軍は2日延期になったが、その後は順調にアリティア軍は進撃を続け、暗黒肯定ハーディンを倒し、暗黒竜メディウスをも倒した。
カチュアは時折シーダの冷たい視線を感じつつも、マルスの恋人として、後に妻として幸せな人生を送ったという。
91マルス×カチュア:2009/11/15(日) 01:50:26 ID:umtyDIqj
以上です。
思いつきで書きました。
拙い文章かつエロが少なめで申し訳ありませんが、
少しでも皆様の感想をいただけたら嬉しいです。
92名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 13:14:34 ID:fx3+ar/B
GJです! 面白かったし、なんかとても癒されました。
しかしシーダはこの後どうなったんだろう…
93今頃ファミコン版(諸事情で帰省中):2009/11/15(日) 14:29:31 ID:kGHqxJnD
>>91さん
Wonderful!

新しい人が来てくれた事、素晴らしい作品が読めた事、どちらも嬉しくて、
ここ数日、心にかかっていた鉛雲が晴れる思いです。
次回作、ぜひとも期待しています!

僕も滞っている、ミディアの話の続きを書かないと…そう、エロくしねえとな!
94名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 16:57:44 ID:fRz4mOga
〜その後のシーダ〜

マルスを奪われた悲しみから、「気分を変えなきゃ」と天馬と共に旅に出たシーダ。
途中で森林へと降り立ち、新鮮な空気を吸っていた途中で、何者かに後ろから襲われた。
二度の聖戦を戦い抜いてきたシーダだったが、不意を突かれ成すすべなく組み敷かれる。
山賊だった。数は20ほどだろうか。
「へ…へへ…可愛い女の子だ…」
山賊の一人が、涎を垂らしながらシーダを見下ろす。
別の山賊が、シーダの着用していた鎧を剥ぎ取った。
更に、その下に着ているシャツも剥ぎ取ると、たわわに実った果実が露になった。
「おほっ、立派なおっぱい持ってるじゃねえか」
「いや…いや…マルス様…」
「おい、マルス様って言ったぜ?」
「アリティアのマルス王子?確か最近、マケドニアの天馬騎士と結婚したんじゃなかったか?」
「じゃあこいつがその天馬騎士?…それにしちゃ、顔がマケドニア人っぽくないぜ」
「あっ!俺こいつ知ってるぞ!タリスのシーダ王女だ!!」
「え!?マルス王子の元婚約者のか?」
哀れみ、嘲り…山賊達のそんな視線が身体を刺すのを感じる。目を覆っていても分かる。
今このならず者達は、愛する人を平民の小娘に奪われた私を笑っている。
「そうかぁ…そりゃ、可愛そうになぁ」
「大丈夫だよ、シーダちゃん。俺たちが、あんな薄情な王子様の事なんか忘れさせてやるから」
その言葉にシーダはぞくりと肩を震わせると、次の瞬間、山賊の一人がシーダの唇に自分のそれをぶちゅっと重ねてきた。
「…!?」
マルス様と結婚するまでは、綺麗な体でいようと、唇を重ねる事すら許していなかった。
こんな下衆に、初めてのキスを奪われるなんて…!
「ふぐぅーーーっ!
 うえっ、おふぇっ…」
恐らく何ヶ月も体を洗っていないと思われる山賊は、血と汗と獣の腐った臭いを撒き散らしており、シーダは胃の内容物が逆流しそうになる。
だが、舌で喉の奥まで犯されているせいで、嘔吐することもかなわない。
唇が離れる頃には、シーダは唇を奪われたショックと悪臭で、意識が朦朧としていた。



…みたいな続きを脳内で考えてたけどうまく文章にできなくて投げた(´・ω・`)
95名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 18:09:40 ID:y8gLcB+4
乙です!
シーダの行く末も気になるけど無理せず書いてください

絵とか超描きてえ
しかしどれくらい上手ければ受け入れられるんだろうな。
9694:2009/11/15(日) 18:46:21 ID:fRz4mOga
あ、ちなみに自分はマルス×カチュアの人とは別人です。
シーダのその後を妄想で書きました…

「まだガキじゃねえか」みたいな台詞も入れたかったけど、
考えてみれば英雄戦争が暗黒戦争の2年後だし、戦争中にも何年か経ってるだろうし、
マルスがシーダとの婚約を破棄してカチュアと結婚ってなるとさらに何年か経つだろうから
シーダも20近くになってるのかなぁと思うと、むしろこの世界では行き遅れなのかなとか
どうでもいい事考えてました。
97名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 19:20:22 ID:fx3+ar/B
そっか、山賊って浮浪者みたいに汚いのか。
20人もの汚い男に輪姦される清楚で強いお姫様って、すごくいいな。
98名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 00:13:53 ID:Kcsy5r/T
シーダ可哀相過ぎる…
ズタボロになった後でオグマに助けられてくれ!
9994:2009/11/16(月) 14:59:07 ID:vkz837R/
「…ダ……シーダ…」
「ん…」
目を開けると、そこには心配そうにシーダの顔を覗き込んでいる、マルスの姿があった。
「よっぽど怖い夢を見ていたんだね…ずっとうなされていたんだよ」
「あ、あれは…夢だったの…?」
愛してもいない男に、自分の裸体を見られ、唇も奪われた。今でもその感触が残っているような気がして、シーダはぶるっと震える。
「寒いのかい?シーダ」
そう言うと、マルスはシーダを後ろから抱きすくめた。
シーダは温かい気持ちになり、暫くマルスの胸に体を預けていたが、ふっと、カチュアの事を思い出す。
「だ、だめです…マルス様。カチュアが…」
「? カチュアがどうかしたのかい?」
「マルス様の奥様が…」
「何を言っているんだい、シーダ。僕の奥さんは、後にも先にもシーダ一人じゃないか」
「え…」
それでは、マルス様がカチュアと恋仲になり、結婚したというのも、全て夢だったのだろうか。
二人が手を繋いでいた時に沸き起こった嫉妬の感情。タリスの王女で幼馴染の私よりも、出会って3年ほどの平民騎士と結婚した時に沸き起こった悔しさ、悲しみ。
あのときの感情を全て覚えているというのに。
「きっと、長い夢を見ていたんだよ」
「夢…」
そうだ、夢だったのだ。だってこの温かさは、紛れもなく真実のものだから。
「…マルス様!!」
シーダは涙を流しながら振り返り、マルスに抱きつく。そんなシーダを、マルスは優しく受け止めた。

「んっ…」
そのままマルスは、シーダの唇に自らのそれを落とす。
暫く初めてのキスの余韻に浸っていたシーダだったが、やがて舌が唇を割ってきたのに気がついた。
口の中全体を弄るように動き回る舌に、シーダは戸惑いを覚えつつも、これが愛する人とのキスなんだ、と、うっとりした気分になっていた。
「あっ」
気が付くと、マルスの手はシーダの服の下に入り込んでおり、シーダの胸や、太腿を直に撫で回していた。
「やっ」
「どうして? 僕達はもう夫婦じゃないか」
「で、でもこういうのは、心の準備ができてからで」
「シーダ。僕はもう充分すぎるほど待った。もう我慢はできないよ」
「あ…マルス様っ…」
マルスはシーダをベッドの上に押し倒し、服を一気に脱がすと、無我夢中でシーダの胸に貪りついた。乳首の先を舌でころころと転がすと、そのまま吸い付き、ちゅうちゅうとわざと嫌らしい音を立てる。
「あんっ」
左手の指が、太腿から秘所に移る。キスで感じてしまったのか、既にどろどろになっており、シーダは恥ずかしい気持ちになった。
マルスに会えない日は、マルスを想って自慰行為に耽っていた。いつか体を重ねる日を夢見て。その夢が、今現実のものとなろうとしている。
マルスの野生的な舌や指の動きに体を震わせつつも、シーダは幸せな気持ちになっていた。
10094:2009/11/16(月) 15:03:32 ID:vkz837R/
だが、その時。
空いていた方の乳首も、何者かによってべちゃべちゃと舐められ、口に含まれた。
「…え?」
嘘、だってマルス様は、既に私の胸を…
シーダはおそるおそる、自分の胸を覗き込む。

「ひっ!!!」

するとそこには、美味そうに自分の乳首に貪りつく、二人の山賊の姿があった。
別の山賊もまた、シーダの割れ目を弄っており、そこから溢れる雫を欲して秘唇に吸い付く。
「ひいぃぃぃんっ!」
びくんと反り返ると、シーダは、他の山賊達が自分の周りに立っているのに気が付いた。
汚らしい逸物を曝け出し、シーダを見下ろしながら、それを手で扱いている。
―――なんということだ。マルスの温かさだと思っていたものは、山賊の暑苦しさだったのだ。
しかも、ここはどうやら小屋か何かの中らしい。ただでさえ悪臭で吐き出しそうなのに、小さな部屋の中に山賊達の臭いが充満し、拷問といえるレベルの臭いになっていた。
「痛っ」
背中の下に、ごわごわとしたものを感じる。どうやら、ベッドだと思っていたものは藁のようだった。この小屋は山賊達の寝床のようだ。
「お、お願い…私を帰して…」
「ああ、返してやるよ。俺達全員の種付けが終わった後でな」
「ひっ……い…
 いやあああぁぁぁああっ!!!!!」

 シーダはまだ気が付いていなかった。
 狂乱の宴は、まだ始まってすらいない事に。
10194:2009/11/16(月) 16:12:23 ID:vkz837R/
「おらおら、シーダちゃんの口の中もマンコの中も、すぐにきったねぇ精液でいっぱになっちまうぞ。精液塗れの口にキスしたくなきゃ、今のうちにやっとけ!」
山賊のリーダー格と思われる男がそう叫ぶと、男達が一気にシーダの上に覆いかぶさる。
「んぶっ、おげぇっ、あひぃっ」
男達は次々にシーダの唇を奪い、そして秘唇に吸い付いた。
「〜〜〜〜〜〜っ!!!」
神様、なぜ私がこんな目に遭わなければならないのですか!?
シーダは心の中で問いかける。だが、答えはなんとなく、分かっていた。

幼い頃からマルス様はずっと私に優しかった。私はその優しさに甘えていた。カチュアがマルス様を想っていた事は知っていた。
けれどマルス様は当たり前のように私と結ばれるものだと思っていた。婚約した時点で、私はカチュアに勝ったのだと思っていた。
だから私はマルス様に何もしなかった。カチュアが必死にマルス様を守っていた時に私は何も。
それなのに私は、何もしなかったくせに、カチュアに嫉妬したりして。
マルス様が正式に私との婚約を破棄した時は、死んでしまえとすら思った。自分が殺したら、きっとマルス様は私を許さないけれど、殺してやりたかった。
これは私の甘えと心の醜さへの報いなのか。それにしたって、こんなの、ひどすぎる。

「おいおい、シーダちゃん泣いちゃったよ〜」
いつの間にか涙を流していたらしい。シーダは涙を拭おうとするが、山賊達に手を押さえつけられて叶わない。
「まだあの薄情王子の事を想ってんの?いい加減俺達の事も愛してよ〜」
「い、いや…」
「まぁいいさ。そのうち、嫌でも俺達の事しか考えられなくなるぜ」
「げへへ、違いねぇ」
102名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 16:13:30 ID:vkz837R/
暫くすると、シーダは一時、男達から開放された。唇も、胸も、秘唇も、山賊達の涎塗れなっており、目は虚ろだった。
「さぁて、そろそろ本番といくか。マンコは当然俺が貰うから、口やケツに入れる奴はジャンケンで決めな!」
「え〜、そりゃねえっすよお頭〜」
「おいおい、誰がこのお嬢ちゃんを倒したと思ってんだよ。お前らじゃ、たちまち返り討ちにあって殺されてたぜ」

そうなのだ。本来なら、頭であろうと山賊などに敗れるはずはなかった。だが、相当気落ちしていたのだろう。注意力が散漫になっていたシーダは隙だらけで、気付いた時には力でねじ伏せられていた。
シーダは女だ。力だけなら、大の男に敵うはずもなかった。一度押し倒されてしまえば、もはや逃れる術はない。
もうどうなってもいいという気持ちもどこかにあったのだろう。山賊に捕まったのは、至極当然とも言える。

「ちぇっ、しょうがねぇ。おいお前ら、ジャンケンだジャンケン!」
「まぁ待てよ。若いてめえらのチンポをいきなりケツにぶち込んだら、シーダちゃん最初っから壊れちまうぜ。ケツは年長でチンポの柔らかい俺に任せとけよ」
見たところ、ジェイガンと同じくらいの年齢であろう山賊が、シーダの後ろに回りこむ。
「えぇ!?それじゃ、残るのは口だけじゃねえか」
「おいおい、何言ってんだ。こんだけおっぱいが大きけりゃ、パイズリもできるし、手だって使えるだろ。髪長えんだから、髪で扱くのもありだしな」
「うーん…まぁ、そうだな」
男達がジャンケンを始めたらしい。こんな時なのに、シーダは昔の事を思い出していた。
ああ、私もマルス様とかくれんぼや鬼ごっこをしていた時、ジャンケンをしたっけ。マルス様っていつも最初にグーを出すから、鬼役ばかりやっていたんだ。また、あの頃みたいにジャンケンをしたかったのに、もうできないんだ。
今頃は、カチュアとジャンケンをしているのだろうか。そしてやっぱり、グーを出しているのだろうか。
逸物を秘所と尻の孔に宛がう男達によって、シーダの思考は途切れ、現実に引き戻される。
グロテスクで、恥垢塗れのそれは、男性器を見たこともないシーダには強烈だった。
「おっしゃーっ!!俺がおっぱいだ!」
「ちぇっ…俺は手かよ」
「よし、決まったな!おらおらお前ら、さっさと配置につけ!」
ジャンケンで勝った山賊達が、次々とシーダを犯す準備を始める。
ああ、ついに純潔を散らし、ありとあらゆる場所が汚されるんだ。いや、純潔なんて、既に散っていたようなものか。
シーダは恐怖に顔をひきつらせ、ようやく、今までと同じ生活にはもう戻れないと悟った。
10394:2009/11/16(月) 16:17:00 ID:vkz837R/
力尽きました…
今日はこれまでですが、ここまで書いてしまったからには最後まで書き切りたいと思います。
全部書き上げてからの投下でなくて申し訳ないです。

>>97
自分がなんとなくFEの山賊にそんなイメージを抱いています。
海賊は海で暴れてるせいか体洗ってるんだろうなーと思っていますが…

>>98
すみません、本来和姦が大好きなのですがむしゃくしゃしてやりました
104名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 16:32:44 ID:liHzLu+G
俺がおっぱいだ!になんかワラタw
105今頃ファミコン版(ごぶさた):2009/11/16(月) 17:34:28 ID:4x9222RZ
>>84の続きです。伸びたなー、このスレ!

「トムス、ミシェラン。…今が大事な時ってわかってはいるけど…」
「どうしたの?ミディア。遠慮無く仰い」
「次の非番、街への外出の許可が欲しいの…いつかの美容師さんの
所へ…髪も…少しのびたし…」
「んーまあ!×2」
彼女の心境の変化に喜ぶ二人。
「あたし達なんか気にせず、行ってらっしゃいな!」
二人の大男から、ぎゅむむ〜、と抱き締められ頬擦りされるが、トムスと
ミシェランだから、ちっとも不快ではない。
「あのオヤジに伝えといてちょうだい!あたし達も近々行くから、しっかり
準備しておいて、って!」
「え、ええ…」
だから、一体何の用で?なかなか聞き出せないミディアだ。
「あたし達から命令よ」
トムスが人差し指を立てる。
「必ずあたしの買ってあげたおべべを着て行く事!」


買ってもらった中で一番無難なやつ、白いワンピースを着た。生まれて
初めて踵の浮いた靴をはいた。胸元に解放感がある。ちらりちらりと
見えてしまう膝小僧が少し恥ずかしい。二の腕や脛の筋肉は、目だって
いないかしら?意外と自意識過剰気味なミディアだ。
道行く人が振り返る。すれ違いざま口笛を吹く男がいる。
(やっぱり私、どこかおかしいのかしら…?)
自分自身相当の美少女である事に、彼女は気付いていない。

美容師は、ミディアが騎士である事を十分に理解したうえで、華美でも
質実でもない美しい形に、彼女の蒼みがかった髪を整えていく。
「騎士様、これからも度々お越し下さると嬉しゅうございますわ」
ミディアは礼を述べ、件の二人が近々来る旨を告げた。その途端、
店中に何とも奇妙な緊張が疾る。


無防備な胸元から入り、膝へ抜けていく風が、こんなに心地よいものだったとは。
街を歩く女の子を見ておこう。どんな服をどんな風に着こなしているか…。
(…って、何を浮わついた事考えているの!私!)
髪を整えたのは、御前で礼を失しないため、それだけではなかったのか。
何かを油で揚げている、いい匂いがする。ミディアのお腹が、可愛らしく鳴った。
(帰ろう…どこかで食事でもして。そうだ、トーマスにお菓子でも…)
歩きだした。だが隙だらけ故に、誰かにぶつかってしまう。
「ご、ごめんなさい…って、げ」
「い、いやこちらこそ…って、な」
そうです。もうおわかりですよね皆さん!

取り残されるといかんので、慌てて書きました。続きも急ぎます。エロも
106名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 16:53:35 ID:ZBBoc8b7
シーダのアナル描写を読んでいて尻がむずむずした…
チ○ポがほしいとかそういうのじゃないけど。
寒くなると持病の痔が悪化して困る。
冬場に読むエロSSのアナル描写はソフトなほうがいいな。

ミディアの話の続きも楽しみです。投下が止まったけど職人さんは元気なのかなぁ。
病院に通っているようなことを前に書いていたし。
10794:2009/11/18(水) 17:44:23 ID:g926c6G3
書き途中ですがレスをば

>>106
自分ケツの穴セクロスが女にとって気持ちいいわけないだろうjkと思っている人間ですので、
アナル描写はマイルドにするつもりです、はい。
108マルス×カチュア(94様とリンク):2009/11/19(木) 20:12:55 ID:cq+d4qNt
その頃(シーダが山賊にとっ捕まった時)、アリティア王宮では・・・

マルスが王としての執務を終え、自分の部屋に帰ろうとしていた。
「今日は疲れた! アカネイア大使との晩餐会はキャンセルしてもらおう。」
そんなことを考えながら自分の部屋に入ると、そこには大きなベッドと真っ白なテーブルが一つ、それに椅子が二つ。 他には目立ったものは置いていない。
アカネイア大陸の王の部屋にしては簡素なつくりだった。
これはマルスが望んだ以上に、もう一つの椅子の主である彼の妃カチュアの希望だった。

カチュアはバルコニーに出て一人星を眺めていた。

「カチュア、仕事がやっと終わったよ! 久しぶりに今夜は息抜きができそうだ・・・」
そう言うとマルスは後ろからカチュアを抱きしめた。
彼女は下を向きつつ顔を赤らめて答える「・・・はい」


二人は部屋に入ると、すぐにベッドの上で向き合った。
「カチュア、じゃんけんしよう。」
「え?」
マルスの急な提案に驚くカチュア。 

「じゃんけんで負けたほうがなんでも言うことを聞くって言うのはどうだい?」
(そうゆうことか・・・)とカチュアは納得した。
(うーん・・・ マルス様って絶対に最初にグーをお出しになるのよね・・ 戦略家としては見事なのに、そこがまたお可愛いのだけど。)
109マルス×カチュア(94様とリンク):2009/11/19(木) 20:13:55 ID:cq+d4qNt

(よく考えるのよカチュア・・ マルス様はきっと私に・・・その・・エッチなお願いをしたくてこんな提案をしたんだわ。 疲れてるマルス様のためにも負けてさしあげなきゃ!)
妙な理由で自分を納得させたカチュアはチョキをだそうと決心する。
「じゃあいくよ」

「じゃんけんぽん!」
案の定グーを出すマルス。 カチュアはチョキを出した。
「ふふふ・・僕の勝ちだねカチュア。」
子供のいたずらっぽい笑みを浮かべるマルス。
その様子に(どんなお願いをされるんだろう)と思うと、カチュアはドキドキしてきてしまった。
操の強いカチュアは結婚までバージンを守っており、最近マルスとの初夜を迎えたばかりである。
未だセックスに慣れているとは言えないながらも、レンスターの変態王子リーフと並ぶテクニックを持つマルスと幾度か夜を過ごしたことで、カチュアはかなりエッチになっていた。(とはいえ、真面目な彼女はそれを自認していなかったが。)

どうしようかなーなどと言いつつマルスは手早くカチュアのドレスを脱がせていく。
あっとゆう間にカチュアは裸にされてしまった。
カチュアの胸は片手で蔽い隠せそうなほど小さいが、桃の実のように綺麗な曲線を描いていた。 肌は白く雪のようで、それを見ただけでマルスの息子は勃起してしまった。
110マルス×カチュア(94様とリンク):2009/11/19(木) 20:14:50 ID:cq+d4qNt
乾ききった室内に、ぴちゃ・・くちゃ・・と湿った音が響き渡る。
マルスとカチュアがディープキスをしているためだ。
マルスがそっと顔を遠ざけると、既にカチュアは目をトロンとさせて、口元には余韻を惜しむかのように、二人の唾がしたたっていた。息は荒く、ハァハァとさせている。
(それは奇しくも、それはシーダが山賊にキスされているときと同時であったのだが・・・)

「じゃあお願いだ・・カチュア、両足を大きく開いて。」
「え? は・・ハイ・・」素直なカチュアは仰向けになり、股を開く。
「これでチョキだね! うん!」と満足げにマルスが言う。
(確かに・・・私の体勢はチョキっぽいけど・・  まさか!)
カチュアはマルスの意図を察した。
マルス様はグー手で指一本を出して、私に・・その・・手マンする気なのだと。
カチュアは迫りくる快感に備え、ギュっと目を閉じる。

しかし、戦略家のマルスの発想はカチュアを上回っていた。
カチュアは拳ではなく、もっと大きい球体が股の間にあるように感じた。

おそるおそる目を開けて下を見ると、・・マルスの後頭部が見えた。
と同時に、カチュアの体に電撃が走った。
「えっ! えぇ? やああぁ!! はん・・ あああああっぁん!!!」
111マルス×カチュア(94様とリンク):2009/11/19(木) 20:15:45 ID:cq+d4qNt
マルス様のテクニックは並ではない。
「しょうがないなぁ、カチュアは・・ もうぐちょぐちょになってるじゃないか♪」
「やっぱりグーじゃチョキには勝てないね、カチュア?」などと戯言を言いつつ、マルスはカチュアの茂みに覆われた秘部を舌で巧みに責め続ける。
舌の先を強く押し付けると、カチュアが飛び跳ねるようにビクン!とする。
「うっ・・はああああああああん!! くぅ〜〜 あううぅぅーー!!」
カチュアは歓喜の涙を浮かべながら絶叫していた。
カチュアのあえぎ声は大きい。 廊下にまで響くほどで、初夜のときには衛兵に声をきかれてしまった。
そこでカチュアの声を独占するためにマルスは部屋の改造を命じ、ついでに王宮暮らしに慣れないカチュアの希望で、質素な部屋にしたのである。(それでも僅かに外に漏れていた。 小さな部屋にしたためかも。)

廊下で警護を担当していたセシルは半分呆れた表情で思った。
(マルス陛下もカチュア様も、もう少し自重してよ・・はぁ・・)

と、まあ、シーダ様が偉い目に遭ってるのに、のんきなマルス様でありました。

※今回の作品のせいで、構想が狂ってしまったら、申し訳ありません。
あくまでスピンオフ的な作品としていただけるとたすかります。
112マルス×カチュア(94様とリンク):2009/11/19(木) 20:48:24 ID:cq+d4qNt
グーじゃチョキには勝てない ×

チョキじゃグーには勝てない○

ですね。 申し訳ないです。
11394(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 01:16:09 ID:flFehzYA
>>108
うは、自分の拙いSSとリンクさせてくださるなんて…身に余る光栄です。ありがとうございます!!



続き投下します。
一応ラストは考えてあるんですが、なかなか文章になりません…\(^o^)/
114名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 01:16:48 ID:flFehzYA
「お、お願い、やめて」
聞き入れてくれるはずなどないと分かっている。それでも、震えながら懇願する。
「大丈夫だよ、すぐ気持ちよくなるって」
「それじゃ、いくぜ。お、らぁっ!!」

「――――――いぎいぃぃいいっ!!!!!!
 マルスさまぁっ、マルスさまあああぁぁぁああっ!!!!」

充分に濡れていたとはいえ、未開発の場所を一気に貫かれ、激痛が走った。そして、孔にも。
思わず、既に他人の夫である男の名を叫んでしまう。
「んぶぅーーーっ!! んおおおおおっ!!!」
すぐさま、口の中にも逸物を突っ込まれ、シーダは声にならない叫びを上げる。
気が付けば、山賊達はシーダの胸、両手、そして髪で、逸物を扱いていた。
「うおおおおおっ!! いい、いいぜ、シーダちゃんの膣!」
「だってな〜、当然処女だろ?いいに決まってんじゃねぇか」
「いいな〜、お頭…」
山賊の頭は、気持ち良さそうに腰を振りまくっている。後ろでは、老いた山賊がシーダの孔を出入りしている。
「あひいぃいっ!! んごおおぉぉおおおっ」
いきなり二つの穴を犯されて、シーダはパニックに陥っていた。気持ちいいはずなどなく、ただただひたすら激痛だった。
意識を手放したくても、下半身の痛みがそれを許さない。
「う、ぉ、出るぜ…!!」
「!? …おぶっ!!」
口の中を犯していた山賊が、シーダの喉の奥まで逸物を突っ込むと、体を震わせ、精を吐き出した。
「んぐ!おぇっ」
シーダの喉を通って、精液は胃の中へと流れていく。気持ちが悪くて、今すぐにでも吐きたいのに、山賊はなかなか解放してくれない。
「おいおい、お前早すぎだろ〜」
「ばっか、この娘の口の中、ヌルヌルですっげぇいいんだって!…ぅ、まだ出る…」
「俺も最初は手だってがっかりしてたけど、シーダちゃん手コキもすげぇ上手いぜ。初めてなんて信じられねぇ」
長い射精が終わると、山賊はシーダの口から逸物を引き抜く。
そして、すぐに別の山賊が口の中に逸物を突っ込んだ。
11594(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 01:17:56 ID:flFehzYA
「おぶぅっ!!! んひぃっいいい!!!」
「おおぉっ! マジでヌルヌルっ…こいつは、確かにすぐ出ちまいそうだな…!」
そして、口の中で山賊が動き始めた時、女性器と肛門を犯している男達の動きが、急に早くなった。
「んうううぅーーー!?」
「そろそろ出すぜ…へっへへ、女を犯るなんて、何年ぶりか忘れちまったからな…シーダちゃんのマンコ、精液でいっぱいになっちまうな…」
「んひっ! ぷはっ…
 や、やめてやめてやめてぇっ!!
 おねがい、それだけはやめて、おねがいです、他はいくら犯してもいいですからぁっ!!!」
プライドを捨て、泣き叫ぶシーダ。
しかし、無情にも山賊の頭の逸物は、シーダの中でぶるっと震えると、

「うおおおおぉおっ、出すぞおおおぉぉぉっ!!!」
「い、いやっいやっ!!
 いやああああぁぁぁーーー!!!!!!!!!!」

どぶっ、どぶっ、どばばっ…

毒液を思い切り吐き出した。
「ふぃ〜〜〜…まじ気持ちいい〜…」
「いや…いや…マルス様……」
山賊の頭は恍惚の表情でシーダの腰を引き寄せる。子宮口と亀頭をくっつけるようにして。
そうして一滴残らずシーダの中に注ぎ込むと、逸物を一気に引き抜いた。
女性器からは、薄いピンク色の精液が、ごぼごぼと溢れ出している。
「おー、出た出た…こんだけ出せば、確実に孕むだろうな」
「孕む…私が…?」
虚ろな目で、口から精液を垂れ流しながら、シーダが呟く。
もはや尻の感覚が麻痺しているシーダは、ただ貫かれるがままにゆらゆらと揺れている。
「お頭がもう出しちまうってこたぁ、相当気持ちいいんだろうな…後で俺も入れさせてもらうぜ。っと…こっちも出そうだな」
シーダの孔を犯している山賊も、ぶるりと震え、後ろからシーダの胸を掴むと、逸物を弾けさせた。
「うお、ぉ…こっちもなかなか…」
「ぅ…う…いやぁ…」
本来出すはずの場所に熱いゼリー状の汚液が注ぎ込まれ、シーダは嫌悪感を露にする。
「ほらほら、いくら犯してもいいんだろ? フェラの続きやってくれよ、シーダちゃん」
「お、お頭。俺、もう限界っすよ。マンコに突っ込んでいいっすよね?」
「ああ、好きにしな!」
次の男達が、シーダの口と膣口へと逸物を突っ込んだ。
「むぐ…ぅ…」
尻の孔からも、柔らかな逸物が引き抜かれ、若い山賊の固いそれが入り込む。
「マル、ス……さま…」
アリティア城をハーディンによって落とされ、逃れてきた際に、マルスがシーダに見せてくれた最後の笑顔。
ずっとシーダを支えてきたそれが、闇に覆われ、そして消えていった。





/*何度も名前変え忘れて申し訳ないです…
116今頃ファミコン版(105の続き):2009/11/20(金) 02:25:27 ID:G7zJ35Wc
烹炊兵の作る食事以外のものを口にする機会など、随分久しぶりだ。しかし
動転と緊張のため、もはや味すらわからなくなって
しまっているミディアだった。すべては目の前でナイフとフォークを
かちゃかちゃ鳴らしているこいつ、アストリアのせいだ。
食事はそそくさと終わり、卓上には小さな乾燥花を浮かべた茶のカップだけが残る。
「………………」
(恥ずかしい…こんな格好見られちゃって。ええい!もう!いっそのこと
開き直って、この服似合ってるかどうか訊いて
しまおうかしら?ねえ、食事に誘ったのはそっちなんだから何か言ってよ!)
「………………」
(ああ…なんて可愛いんだ!でも率直に言ってしまったら、彼女も騎士
なんだもの、失礼かもしれないし…何かこう…うまい事誉める言葉を
見つけないと…ねえ、君はどうすれば喜んでくれるんだい?教えてくれよ)
知らず知らずのうちに目と目で会話しているふたり。
「わ、私、帰…」
「『新鮮』!」
アストリアが膝を叩く。
「へ?」
何言ってるの?この人。
「そう、ミディア!今日の君、とっても新鮮だよ!いやー、我ながら巧い事言う!」
「あ、ありがとう?でも私、帰ります!ご馳走様、アストリア!」席を立ち、駆け出すミディア。だがすぐに戻って来て、いい香りのする
茶を、ずずー、と飲み干すと、再び走り去ってしまった。履き慣れない
靴でバタバタ走っているので、ワンピースの裾が捲れてしまって、まあ、
その、いわゆる『パンツ的なモノ』が見えてしまっているのもご愛嬌だ。
「ちょ、ちょっと待って、ミディア!せっかくお話しできるきっかけを
掴めたというのに!ていうか、ここの支払いは僕がするの!?」


湯上がり。ミディアはここ数日、弓兵舎の浴室を借り続けている。
(知りたい事とかいっぱいあったのに…バカだなあ、私)
「…………」
びくん、と身体の奥が疼いた。今までは疲れきって眠る事で抑えつけていたのに。
(だめ…こんな、穢らわしい事)
下着の上から、乳房を揉みしだく。擦れて痛いくらい固くなっている
乳首に触れた。嫌悪と快感が背筋を走り、意志に反して喘ぎ声がもれる。
幼い頃無理矢理見せられた、両親のおぞましい交わりを思い出して、
情欲の炎を消そうとした。…でも、だめ。
手は股間にも伸びている。濡れた下着の中に指をねじこみ、真珠を摘まむ。
やがて達した。だが残ったのは罪悪感だけだった。
「アストリア…様…」(続)
117今頃ファミコン版(続き):2009/11/20(金) 02:42:03 ID:G7zJ35Wc
リカバーの杖が白い光を放つ。その優しい光は、聖堂のステンドグラスを
内側から照らしていたが、やがて燃え尽きるかのように消えた。トムスが
ようやく、苦痛から解放された表情になる。だが杖に念を込めていた
老司祭は、疲労のあまりその場にくずおれてしまった。
「ボア様!」
トムスとミシェランが、慌てて両側から抱え起こしてやる。
ボア司祭。アカネイアの祭祀事一切をとり行い、政にも助言する、王国の
権力を掌握する者のひとりである。本来なら『猊下』と呼ばれ敬われるべき
身だが、彼はそうされる事を嫌い、貴族よりも市井の人々と気さくに
触れあう事を好んでいる。
「まったく、儂ほどの高位司祭でないと、もはやおぬし達の治癒も能わぬ…。
それよりも、その体で復た修練に出るのか?」
「ボア様、近いうちにアカネイアの未来を託せる者をお目にかけますわ」
汗まみれのトムスが、親指を立てて見せる。

「トムス…あたし達、間違っていたんじゃないかしら?」
聖堂を辞したミシェランが、おもむろに口を開いた。それまでは、
トムスとボアの会話に参加する事もなく、終始無言だったのだ。
「あたし達の前には、片付けなければならない問題が山積みだった。
騎士団の問題、あたし達自身の事…」
トムスはボアに『託せる』と言った。共に気付いているのだ。
戦場で受けた無数の傷が、己の命を深く蝕んでいる事に。戦えなく
なる時が、遠からず来る事に。
「あたし達は焦っていた…だからつい、一番大切なはずのミディアの
事まで一緒に解決してしまおうとしてしまった…」
ミシェランの目から、涙。
「ミディアもアストリアも、強くなったわ。でもアカネイアの未来を
担う『同志』にはなれても、互いに惹かれ合ったり愛し合う事はないかも
知れない。あたし達のせいで…」
「おやめなさい、ミシェラン」
「あたし達は…何て…罪深い事を…」

トムスは修練を中断させた。自分も含め、誰一人身が入っていない。
アストリアが自分の鎧を外し、ずだ袋に詰めているところへ、
「ア、ア、アストリア!」
真っ赤な顔。裏返り気味の声。ミディアが彼に呼び掛けた。
「き、き、昨日は『色々と』ごめんなさい!」
駆け出して行く彼女。だが、すぐに戻って来て、
「あ、あと食事の量はもっと増やした方がいいわ!」
それだけ言い足すと、再び走り去って行った。
呆気にとられる一同。トムスが笑い出す。大丈夫よ、ミシェラン。この二人は、絶対大丈夫。
118今頃ファミコン版(連投ご容赦):2009/11/20(金) 03:15:59 ID:G7zJ35Wc
>>106さん
ご心配かけまして、すみませんでした。今後はもっと積極的に書き込む
ようにします。

個人的には、マルジュのお話の続きも楽しみにしているのですが…。

僕が言うのもなんですが、どうしてシーダは『可哀想な境遇』が似合うん
でしょうかねえ?
119名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 05:33:15 ID:flFehzYA
>>118
確かに…シーダは自分が寝取られたりマルスが寝取られたりってシチュエーションが似合いすぎますね。
シーダは3本の指の中に入るくらい好きなヒロインだし幸せにしたいのですが、
それはそれとして可哀想なネタがぽんぽん浮かんでしまうという。



そしてマルス×カチュアの方、今更ながら申し訳ないです!
勝手にそちらのマルスの設定を作って、しかもそれをネタにしていただいてしまって…
120名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 08:03:29 ID:nJ9f+atA
俺は陵辱はダメだわ。シーダに限らず、ヒロインが可哀想なのは見たくない。だから陵辱は全スルーしてる。
まあこういうのは人それぞれだから、陵辱書きたい人を止めたりはしないけど。
121名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 08:21:03 ID:iuaN2xDx
何かが大好物な人もいればその何かが絶対嫌な人もいるのはどのスレにいても当たり前だな
陵辱好きが集う場所とかはともかく。
職人さんはあまり気にしないで書いてくれ
需要の有無もあるけど、書き手自身が書きたいもの書いた方が良いものが生まれる気がするし
12294(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:39:02 ID:flFehzYA
これで最後になります、シーダ陵辱ものです。
グロ表現ありです。
あと、マルス×カチュアの人のマルスはシーダの為に心を痛める子じゃないお!と思われそうですが、シリアスな話だし少しマルスもいじめてみました。
パラレルという事でご容赦くださいませ(´・ω・`)
12394(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:40:22 ID:flFehzYA
あれから何人の男に精を注がれたのか。
シーダは体の外も内も、もはや綺麗な場所はないと言っていいほどに汚されており、今もまた、多数の男達に貫かれていた。
そして今もまた、口、女性器、尻の孔を貫かれており、逸物が出入りするたび、ぶちゅぶちゅと音を立てながら汚れた精液が押し出されている。
両手には一つずつ逸物を握らされており、大空のような澄んだ青だと言われていた髪は、見る影も無く精液塗れになっていた。
精液には恥垢もこびり付いており、大空に雲がかかったようだと言うには、あまりにも汚れていた。

だが、それでも、シーダは壊れていなかったし、達してもいなかった。
壊れるには、シーダは体力がありすぎた。いっそ壊れてしまえれば、楽になるのに。
そして、幸か不幸か、体格が大きすぎる山賊達との初めての性交は苦痛以外の何物でもなく、快感を覚える余裕もなかった。
シーダは、うわごとのように「マルス様、マルス様」と呟く事で、正気を保っており、どうにか耐えていた。
「まーだ“マルス様”が忘れられねえのかよ〜。王子様は今頃、王妃様とよろしくやってるってのに」
「……」
「腹立たねぇの?王子様の心の中には、もうシーダちゃんはいないんだぜ」
「そうそう。で、シーダちゃんがいるべきだった場所には、あの元平民の…そうそう、カチュアって娘がちゃっかり居座っちゃってんだぜ」
「俺がシーダちゃんの立場なら、そんな男はこっちから願い下げだな〜」
叫ぶだけの体力がなかったシーダは、あなたたちに何が分かるのよ、と言いたげな目で、山賊達を睨んだ。
「おっと、怒らないでよ。マルス王子がシーダちゃんを捨てたから、シーダちゃんは今ここに居るんだろ?」
今自分を犯している山賊達に、次々と正論で責められ、シーダの心は侵されていく。
「でも大丈夫だぜ! 俺達がシーダちゃんの恋人になって、一生可愛がってあげるからな」
「そうそう。ずーっとシーダちゃんだけを見つめてるよ」
「うっわ、お前今かっこいいこと言ったと思ってるだろ。気持ち悪いだけだっての!ぎゃはは」
最初は気持ち悪いだけだった山賊のその言葉も、今では少し、心地いいとすら思えてしまう。
やはりシーダも寂しいのだ。自分を見てくれないマルスよりも、表向きだけでも“自分だけを見る”と言ってくれる山賊に心が傾くのは、仕方のない事だと言える。
現に、シーダはマルスの笑顔を思い出せなくなっており、代わりに、シーダの心は山賊達の下卑た笑いに、急速に支配されつつあった。
「わたしだけ…?
 本当に、わたしだけ、見てくれるの…?」
「おお、本当だよ。だから、もうマルス王子の事なんか忘れちまいなよ!」
「マルス様…?」
最後にシーダが思い出したマルスの顔は、カチュアを伴い、気まずそうにシーダから目を逸らしながら婚約解消の話を切り出している時のものだった。

「マルス様って…誰だっけ…?」

そう呟いた直後、シーダは山賊達に犯されてから、初めての絶頂を迎えた。
12494(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:43:00 ID:flFehzYA
シーダが行方不明になってから、三ヶ月が経った。
タリスの国王夫妻は、シーダを捨てた男を頼る事を躊躇いながらも、渋々マルスに相談した結果、大々的に捜索される事になった。
シーダを見かけたという情報は得られなかったが、山賊達の動きが大人しいという情報を得たマルス達は、捜索を円滑にする為に、カチュアを初めとするマケドニアの天馬騎士団を伴って、山という山を探し回った。

やがて、一つの小屋が見つかった。そこからは異常に饐えた臭いが発せられており、明らかにただごとではなかった為、マルス達は小屋へ突入する事に決めた。





「もっふぉお、もっふぉいっぱい、へーえきひょうらいぃ」
一際大きい逸物を口に咥えながら、虚ろな目で無我夢中に精液を求めるシーダのお腹は、既にかなり大きくなっていた。四六時中、三つの穴から精液を飲み込んでいるせいもあり、出産間際の妊婦のようであった。
膣には二本の逸物を咥え込んでいるにも関わらず、シーダは彼らに跨って平然と腰を振っている。そのたびに豊満な胸が揺れ、乳首の先からは母乳を撒き散らしていた。
もはや山賊達が発していた悪臭も気にしておらず、むしろ彼女にとっては、快楽を沸き立たせる芳香剤に過ぎなかった。
「シーダちゃんも随分素直になったよなぁ」
「最初の嫌がってた頃も良かったけどな」
「これはこれで可愛いもんだよな、っと…」
尻の孔を犯していた男がシーダの中に汚液を注ぎ込むと、シーダもまた、仰け反って絶頂した。
「んぉ、おおぉっ…」
びくんびくんと痙攣し、絶頂の余韻を楽しんだ後、シーダは女性器を犯していた男達の動きが止まっている事に気が付いた。
12594(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:46:15 ID:flFehzYA
シーダは自分の下にいる二人の男の顔を見ようとしたが―――男達には、首がなかった。
「あ、れぇ?」
さっきまで口を犯していた男には、逸物が付いておらず、代わりにそれがあった場所から血が吹き出している。
ぼとりと落ち、力を失った逸物をシーダは拾いあげ、首を傾げる。
「ぎいぃゃあああぁぁああ!! チンポ、俺のチンポがああああ」
「ひいぃ!!助けてくれぇ!!!」
次々に斬り殺される山賊達。シーダを捕えた山賊の頭も、情けない叫び声を上げながら、あっけなく死んでいく。シーダはその光景を、不思議そうに見つめていた。
「…ーダ……大丈……か……」
山賊達を切り捨てた男は、一瞬、深い青の髪をした、遠い昔に愛した男のように見えた。
「まる…す、さ…ま…?」
だが、ぼんやりと見えかけていたその顔は、ゆらりと揺れて消え、別の男の顔になる。
「シーダ様!大丈夫ですか!?」
シーダの惨状を目にし、すぐに上掛けを被せたこの金髪の男には、見覚えがあるような気がした。幼い頃から、ずっと自分を守り、支えてきてくれた人…
誰だったっけ?シーダは欠けた心で、記憶の糸を辿ろうとしていた。
するとその時。

「シーダ!!」

遠い昔に、聞いた事のある声がする。だが、顔がぼやけて見えない。
けれど、その隣に居る女性の顔は見える。誰だったか忘れてしまったけれど、憎しみの感情だけは覚えている。シーダが彼女を嫌悪するような目で見ると、憐れむような目で、その女性はシーダを見つめ返した。
「ありがとう、オグマ。助かったよ。
 …シーダ、僕が分かるかい?」
「まる、す…」
「そうだよ、シーダ…君がタリスから居なくなったと聞いて心配していたんだ。君は僕の…ほら、大事な、友達だし」
マルスがシーダに久しぶりに話しかける姿を、その妻、カチュアは複雑そうな面持ちで見つめていた。そして、オグマも。
「とも…だち…」
「立てるかい?」
すっとシーダに手を差し伸べる。それを見て、シーダはのろのろと手を伸ばした。
まだ意識が朦朧としているのだろうが、正気は保っているのだと、マルスがほっとしたその時。
「えっ!?」
「し、シーダ様!?」
シーダは、マルスの手を無視し、マルスの股座に手を伸ばす。そして、ズボンを下ろすと、男性器を取り出して握った。
マルスは勿論のこと、カチュアもオグマも、呆気に取られている。
「あれぇ…? どうして、おっきくなってないの?」
「…シーダ…」
「あ、そっかぁ。こうすればいいのね。おじさま、早くこれおっきくして、シーダの中かきまわしてね」
「や、やめてくれ、シーダ!」
虚ろな目で男性器にむしゃぶりつくシーダを、オグマは慌てて引き引き剥がし、そして、だだをこねる子供のようにマルスの性器に手を伸ばそうとするシーダを、泣きながら抱き締めた。
「ぅ、う…シーダ様…シーダ様! 申し訳ありません、私がついていながら…!!」
「シーダ…僕のせい? 僕が君を捨てたからなの…?」
「マルス様…」
呆然とシーダを見つめるマルスの男性器をしまったカチュアは、やがて、今の状況に耐えかね、マルスの胸に顔を埋めて泣いた。
12694(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:48:23 ID:flFehzYA
保護されたシーダは、マケドニアの修道院に預けられた。
マルスは、罪悪感に苛まれていたが、カチュアの懸命の励ましにより立ち直り、今は穏やかに暮らしている。

シスターレナの介護により、シーダの体の傷はすっかり癒えたが、心を取り戻すことなく、2年が過ぎた。
シーダの中にあった命は、シーダが休む間もなく精を受けていたのが祟り、流産してしまった。
輪姦によってできた子とはいえ、自分の子の死に、壊れたはずのシーダは一人涙を流していたという。

やがて、シーダは見境無く男を犯すようになった。私を見て、私を見てと呟きながら。
そして、レナの恋人であるジュリアンすらも犯そうとしたため、ミネルバによって取り押さえられ、修道院の一室に閉じ込められた。
ある日、シーダは、どうやって呼んだのか、部屋の窓からペガサスに乗って、修道院から抜け出した。
シーダが山賊達によって犯されていた場所に降り立ったという目撃情報はあったが、レナ達は、あえてマルスに報告しなかった。
きっとシーダは、それを望まないからと。
そのため、シーダの消息は、ここで途絶えている。

―――その後、タリスから、傭兵オグマが消えたと、レナは風の便りに聞いた。
タリスに居辛くなって去ったのか。
それとも、どこで噂を聞いたか、シーダが消えたのを察して、探しに行ったのか。
それを知る術もないけれど、レナは、せめてシーダと、そしてオグマの心が救われる事を祈った。
12794(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:49:29 ID:flFehzYA
以下は、他国から流れてきたという、旅の吟遊詩人が詠ったサーガである。
真実かどうかは定かではないが、凄惨な人生を送ったとされる天空の姫シーダに関するサーガの中では、救いのあるものとして、最も人々に愛されている。





シーダは、心を置いてきた森の中で、ずっと誰かを待っていた。
私だけを見つめてくれる人たちが、ここに居たはずなのに。どこへ行ってしまったのだろう。
焦点の定まらない瞳から、ひとしずくの涙が零れると、ふっと、覚えてもいないはずなのに、懐かしい顔が目に飛び込んでくる。
「シーダ様…やはりここにおられましたか」
目をぱちくりさせながら、シーダは、自分の前に跪く男を見つめる。
「あなたをお救いする事ができなかった私に、今ここにいる資格はないのかもしれません。ですが、これから先ずっと、あなた様の側に居させていただきたいのです」
「…ぁう…?」
「あなただけを一生守り続けます、シーダ様」

男がゆっくりと顔を上げると、そこには、花のように笑う愛しい人の姿があった。



ごめんなさい。ごめんなさい。
ずっと私だけを見つめてくれていた瞳に、今まで気付くことができなくて。

―――よいのです、私にもあなたに笑顔を呼び戻させる力があると分かっただけで、充分です。



ふたりは駆け寄って抱き合い、愛を確かめ合うと、その場から遠く離れ、小さな家を建てて、ひっそりと暮らした。
やがて、二人の間に生まれた子供と共に、幸せに暮らしたという。
12894(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 08:58:30 ID:flFehzYA
以上です、おそまつさまでした。
本当はギャグテイストで軽く書くつもりだったのですが、思いのほか長くなり、
読み手の方のお目汚しとなってしまって、申し訳ありませんでした。
自分は基本的に読み手なので、SSはあまり書き慣れていないため拙いものとなってしまい
お見苦しい作品となってしまいましたが、それでも読んで下さった方に感謝です。

一応、分かり易いように、自分のSSにリンクしておきます。
>>94,>>99-102,>>114-115,>>123-127

>>94>>115の一番下の行は、お手数ですが編集の際に削ってくださると助かります。
それでは。
12994(シーダ陵辱):2009/11/20(金) 09:02:09 ID:flFehzYA
うわー表現が被ってるところ修正し忘れてるorz



「シーダは体の外も内も、もはや綺麗な場所はないと言っていいほどに汚されており、今もまた、多数の男達に貫かれていた。
そして今もまた、口、女性器、尻の孔を貫かれており、逸物が出入りするたび、ぶちゅぶちゅと音を立てながら汚れた精液が押し出されている。」

   ↓

「シーダは体の外も内も、もはや綺麗な場所はないと言っていいほどに汚されていた。
そして今もまた、口、女性器、尻の孔を貫かれており、逸物が出入りするたび、ぶちゅぶちゅと音を立てながら汚れた精液が押し出されている。」

に脳内変換してやってください…orz
それでは、今度こそまた!ノシ
130名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 10:24:40 ID:ILV/OROT
職人の皆さんGJです。

> シーダは3本の指の中に入るくらい好きなヒロイン

シーダは3本の指が中に入る、に見えた。
そしてこれだけ犯られまくったんだから…と思わず普通に納得してた。
シーダ輪姦の後日談、カシムきゅんが出てくるバージョンもあるのだろうか。

ミディアの人の作品はキャラの存在感が何気にすごいな。
今回でいうと、ボア様。さらりと書いてるけど、こういう人って本当にいそう。
131マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/20(金) 16:38:23 ID:ILV/OROT
>>66の続き。内容は足コキです。
------
それはあなた次第ね。心の中でそう答えながら、「分かればいいのよ」とだけ口にする。
マルジュの脱ぎ捨てた服は、全て私が受け取った。彼の逃亡を防ぐために。
マルジュは最初、ズボンの中を覗き込ませるだけでことを済ませようとしていたが、私はそれを許さなかった。
陰毛の有無を確認するだけならば、それで事足りる。でも、私の目的はそれじゃない。

真昼の応接室で全裸になったマルジュは、肝心な部分を両手で隠していた。
細い指の隙間から、癖のない頭髪と似ているようで少し違うくすんだ金の縮れ毛が覗いている。
窓の向こうからは、少女たちのはしゃぎ声が聞こえる。メリエルが楽しげに笑っているのが分かる。
マルジュにも、彼女の声が聞こえているに違いない。一体どんな気分なんだろう。
好意を抱いている女の子の存在や日常を実感しながら、別の異性にこんな姿を見せるというのは。

「マルジュ、その手は何かしら?」
「……こんなところまで見てどうする。エンテやメリエルの話の真偽を確認するのが目的のはずだろ?」
「どうやってそれを確認するのかを決めるのは私よ。全部見せなさい。その毛が本物だってよく分かるように、ね」

マルジュは涙の滲んだ淡色の瞳で私をねめつけた。この期に及んでもまだ抵抗するつもりらしい。
屈辱を噛み潰していたはずの口元が、意地悪そうに歪む。

「そうか、分かったぞ。エリシャは僕を父上の代わりにしたいんだな」
「思い上がらないで。あなたごときにアフリード様の代わりは務まらないわ」
「いや、そんなことはない。エリシャだって分かってるはずだよ」
「……何が言いたいのかしら?」
「とぼけるなよ。エリシャが僕のモノを見たがるのは、父上のを想像したいからだろ?」

私は言葉を失った。思考すらも消え失せた。
マルジュの指摘は的外れだ。アフリード様のモノを想像するだなんて、そんな失礼なことはできない。
しかしマルジュの言葉によって、「アフリード様のモノを想像する」という選択肢が私の中に発生する。
選択肢が生じた瞬間から、私の心身はその内容を意識する。そしてそんな自分に嫌悪する。
このまま考えることをやめなければ、アフリード様に合わせる顔がなくなってしまうような気がした。
マルジュの言葉を脳裏から抹殺すべく、私は彼の頬を平手で打った。
アフリード様とどれほど似ているのかも分からない、恐らくは全然似ていないであろう
子供じみた華奢な身体が、豪奢なソファに倒れ込んだ。その両手が股間から離れる。

「思い上がるのもいい加減になさい!」

あらわになったマルジュの陰茎を私は素足で踏みつけた。
溶けそうなほど柔らかい、それでいていくら力を込めても決して潰れそうにない
淡い弾力性を帯びた不思議な感触を足の裏に感じた。

「あなたのこの粗末なモノに、そんな価値があるとでも思っているのかしら?」
「やめろ、エリシャ、何をするんだ……」

私の足を退けるべく伸ばされたマルジュの両手をしっかりと掴み、ソファに抑えつける。
しかしマルジュは抵抗した。年下の少年といえど、嫌悪を込めたその力はかなりのものだ。
このままではバランスを崩して転倒してしまう。そうなったら主導権を手放してしまう。
私は自らの体重をマルジュの両手首に押し付け、低い声で凄んだ。

「大人しくなさい。踏み潰すわよ?」
「ばっ、馬鹿なことはやめるんだ! そんなことをしたら……」
「どうなるというのかしら? あなたのこの粗末なモノが使い物にならなくなっても、私は何も困らないわ」
「こんなことを続けて、ただで済むわけがないだろう……」
「そう、分かったわ。ココを踏み潰してほしいのね。……考えてみれば、その方が好都合よね。
 だって、大好きなエンテに治療してもらえるんですもの」

エンテ。その名前を口にした途端、足の下で何かが震え、マルジュの腕から力が抜けた。


(続きは気が向いたら投下します。まあ適当に)
132名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 17:38:01 ID:iuaN2xDx
オグマすげえ…GJです
133名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 18:52:51 ID:dpRhczLj
オグマ良くやった…(´;ω;`)
GJ!
134今頃ファミコン版(執筆中):2009/11/20(金) 20:11:30 ID:G7zJ35Wc
>>131さん
続き楽しみにしてます。これはこれで、いわゆるひとつの『幸せ』の
かたちなのかも?


オグマかっこいー!
カッコいいぜオグマ!
今後の課題は『かっこいいキャラ』と『エロさ』を
いかに両立させていくか?考えいきたいと思います。
135マルス×カチュア(94様とリンク):2009/11/20(金) 22:22:39 ID:bNFeAg4u
>94様

オグマかっこよすぎです!!w
あとじゃんけんの話のほうは、シーダの苦境の時に
事情も知らずにのんきにカチュアとよろしくやってるマルス様を描くことで
、少しでもシーダの悲劇性を演出するお手伝いになるかな?と思って
書かせていただきました!

特に僕の考えていたものと矛盾するものではないです!

それにしても主君(姫)と身分の卑しい者が
全てを捨てて森の中で結ばれるとは・・・・
ロレンスの「チャタレイ夫人」っぽくて面白かったです。

これからもよいSSを期待してます(^◇^)
136名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 22:30:57 ID:wLNxN6eu
>>131
久々のTSだ!
いつまでも待ってますぜ
137名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 01:10:36 ID:z8YSfDQD
エリシャ恐ろしい…なんか、
最初は優しくショタい部下のおにんにんを足で愛撫していたお姫様が
段々粗チンっぷりに苛々してきて挙句にはおにんにんを足で折り曲げ玉を潰した話を思い出した
138名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 14:01:25 ID:7zKCUNWz
>>131
前フリは正直無茶感があったが一気に判りやすくなった
外に女子がいるシチュは非常にナイス
しかしマルジュはバカだなぁw(いい意味で)
139名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 14:50:14 ID:iF1gK0kw
>>137
アイタタ…
ないはずのソレが痛い
140マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/21(土) 18:43:40 ID:yu0EKStz
>>131の続き。プレイ内容は足コキ、軽い羞恥。
ソフトだとは思いますが、人によってはマルジュが露出願望のある変態に、
エリシャが痴女系S女に感じられるかもしれません。苦手な方はご注意ください。
-----

「あら、治療してもらいたくなかったのかしら?」

マルジュは抵抗を放棄したものの、その身体には蜘蛛の糸を思わせる粘着質な緊張が漲っていた。
私のいない空間に向いた強い眼、硬く引き結ばれた薄い唇、中性的な顔に落ちる癖のない金髪、
それらを見下ろしながら、私は円を描くようにマルジュの敏感な個所を踏みにじる。

「折角、エンテの綺麗な指でココを触ってもらえるようにしてあげようと思ったのに……。
 こんな粗末で汚らわしいモノなんて、もう誰も触ってくれないわね。
 エンテだって、メリエルだって、こうやって踏みつけたいって思うんじゃないかしら」

マルジュは終始無言のまま、身じろぎ一つしなかった。
しかし私の足の下では、柔らかかったはずのモノが芯を得たかのようにその存在を主張し始める。
これがどういうことなのかは知っている。でも、そんな状態のモノに接するのは初めてのことだった。
私は苛立ちを覚えた。何に対するものなのかは分からない。ただ、凶暴な衝動が込み上げる。
足の裏とはいえ私は私、私の肌にこんな状態のモノを押し付けるなんて許せない。
私の視界に、その記憶に、私からアフリード様を取り上げるマルジュなんかの汚らわしいモノを
ねじ込むなんて許せない。私は身の内に芽生えた凶暴な衝動に心を委ねた。

「あらマルジュ、あなた、エンテやメリエルにこういう風にされたかったのかしら?」
「馬鹿な! そんなはずないだろう……」
「でも、あなたのココ、大きくなってきているわよ?」
「変なことを言うなよ。そんな風になるわけがない」
「そう……、マルジュは勃起なんてしていないって言うのね?」
「当たり前だ……」
「勃起しているように見えるのは、私の勘違いだって言いたいのね?」
「そうだよエリシャ、こんなことされて勃起なんてするものか」
「じゃあ、エンテとメリエルをここに呼ぶわ。そしてあなたのココを見てもらう」
「なっ……」

マルジュは弾かれたように顔を上げた。そして信じられないものを見るような眼を私に向ける。
私の悪意を理解できないマルジュの顔を見ていると、もっともっと苛めたくなる。

「当然でしょ? あなたは勃起していないと言うけれど、私にはしてるようにしか見えない。
 だから、第三者の意見を聞くの。エンテとメリエルをこの場に呼んで、あなたのココを見てもらう。
 そして、じっくり観察して、どうなっているように見えるかをハッキリと言ってもらうわ。
 大好きなエンテとメリエルの言葉なら、あなただって納得できるでしょ?」
141マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/21(土) 18:44:42 ID:yu0EKStz
足の裏に感じるマルジュのモノは、シルクのハンカチで包んだ炎天下の石のようだった。
しかもただの石じゃない。自らの意思を持つ独立した生き物のように、私の言葉に反応する。
マルジュは興奮してるんだ。エンテやメリエルにこんな姿を見られるところを想像して。
しかしマルジュの態度は、その言葉は、股間の一物とはまるで違っていた。

「なんてことを言い出すんだ! 見せられるわけがないだろ!」
「あら……、でも、ココは見てほしがってるわ。こんなに熱くなって、ビクビクしてるじゃない」
「馬鹿な……僕がそんなことになるはずが……」
「生意気ね。そうやって認めようとしないのも、エンテやメリエルを呼んでほしいからじゃないのかしら?
 マルジュって本当に分かりやすい変態よね。あの子達の名前を出す度にココが反応するんだもの」
「違う! 僕は変態なんかじゃない。こんな姿を見られるなんて耐えられない……」
「見られたくないのなら、認めることね。私の言葉が正しいって。僕は勃起してますって」
「そんな……、それとこれとは話が別だ……」
「じゃあ、やっぱり、エンテとメリエルを呼ぶしかないわね。そこの窓を開けて、大声で。
 でも、そんなことをしたら、他の子も興味を持って一緒に来ちゃうかもしれないわ。
 一体何人の女の子がマルジュのココを観察して、どうなっているのかを言ってくれるのかしら」
「やめろ! もう沢山だ!」

マルジュが叫んだ。動きを止めた足の下で、熱を帯びた一物が激しく脈打っている。
馬鹿な子。こんな大声を出したら、外で遊んでいるメリエルたちに聞こえてしまうかもしれないのに。
やっぱりアフリード様とは全然違う。どうしてこんな子がアフリード様の息子なんだろう。
冷淡な不満を胸にマルジュを見下ろす私の顔を、彼は熱に浮かされたような瞳で見た。



(続きはまたいずれ気が向いたら書きます)
142マルジュ被虐(アフリード×エリシャ前提):2009/11/21(土) 18:49:44 ID:yu0EKStz
レス下さった皆さんありがとうございます。励みになります。
たまに出てくる強引な展開は、少しずつ改善していければと思います。
あと、>>137のような展開にはなりませんのでご安心ください。
逆に、そういう苦痛系のネタをご希望の方には先に謝ります、ごめんなさい。
143今頃ファミコン版(難航中):2009/11/22(日) 00:44:34 ID:zPvXIaWU
>>142
好きな事を、無理のないペースで、好きなように
書けばいいと思います。

脚関連のネタは、ファミコン版ではシーダ&カシム(特に意味無し)で
やってみたかった。例えばこんなふうに。

一日中軍靴を穿き続け、蒸れて独特のにおいを放つシーダの足首を、指の股、
爪の中、足の裏、踵と丁寧に舐めるカシム。
(は、恥ずかしい…)
他の連中には、もっと恥ずかしいところも平気で舐めさせているくせに、
なぜか堪え難い羞恥に顔を赤らめるシーダ。
「シ、シーダ様…僕…もう我慢できません…」
その言葉を合図に、下半身だけ裸になる二人。
カシムは唇も乳房も求めず、仰向けになったシーダの太腿に、奮い勃った
男性自身を、恍惚とした表情で擦りつけている。
(なんか、つまんないなあ…)
カシムが悦んでいるのはいいが、ちょっと白けてしまっているシーダだ。
カシムは、今度は自分が地面に仰向けになると、
「シーダ様、いつものようにお願いします!」
と懇願した。
はいはい、わかってます。シーダはため息をつくと、早く早く、とおねだり
しているカシムの男性自身を、ぎゅむっ、と強めに右足で踏みつけた。度々の
交わりで力加減はわかってはいるし、指も使ってしごく。
「ふあああ…っ!」
情けない声を上げて達したカシム。白い迸りがシーダの足首と、彼自身の
裸の腹を汚した。
シーダが跪き、カシムの下腹を舐めてきれいにしてやると、男性自身の
先端に残った残滓も丁寧に吸い出してやる。しかし一度出して満足して
しまったのか、回復する気配はない。
「カシム!わたしも愉しませてくれなきゃダメでしょ!?」
いい加減学習しろ!シーダは左足でカシムの顔面を踏んづけた。とたんに
萎れていた男性自身が、びよよん、と回復する。
(こいつは…舐めてあげても無反応だったくせに…!)
ムカつくー!でも背に腹は変えられない。サーフィンみたいな体勢から、
すっ転ばないように騎乗位へとシフトするシーダ。
「どう!?気持ちいい!?カシム!」
「は、はい。まあこれはこれで…」
「本来はこっちがメインなのよ、バカ!」
プチ切れながらもなんとか達したシーダだった。
「シーダ様、僕…こんなに愛して貰えて、幸せです…」
「ああ、そう!そいつぁーもーよろしゅーございましたわねー!」

こんなんで終わり。
ミディア&アストリアの続きに戻ります。
144名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 18:05:36 ID:KAvbCXG7
お、保管庫30章まできた

これで四日目作品が全部読める
145カシムEND(シーダ輪姦):2009/11/22(日) 21:53:16 ID:0c0Q0Z+w
94氏のシーダ輪姦の後日談です。性描写は1レス目のみ。
鬱グロ描写や陰惨な展開はありませんが、精神状態が悪化している方にはお勧めしません。
「こりゃヤベェ」と感じたら読むのをやめてください。いや冗談抜きで。

デザイナーズノート設定準拠。
また過去に別スレに投下した二次創作ネタの描写を流用しています。
----------
もし、あのとき、シーダ姫が説得してくれなかったら、僕は――たまにそんなことを考えてしまう。
それはきっと自分の人生に疑問を抱いているからだろう。当然かもしれない。
シーダ姫の説得に応じてカシムが同盟軍の兵士となったことと、妹のリーンが死んだことは、
決して無関係ではないのだから。

あのとき余計なことをしてくれなければ、などと逆恨みをしているわけではない。
シーダ姫がいなければ、自分は賊の一員として殺されていた。
そんなことになれば、病床の母はどれほど悲しむか。病は気から、という言葉もある。
親不孝な息子の不幸は、病と戦う気力を母から奪っていただろう。
そうなれば一家は終わりだ。リーンだけでなく、他の妹たちも身売りする羽目になっただろう。
また、幼い弟たちも、生きるために犯罪まがいのことに手を染めなければならない。
リーンだってそうだ。どの道、リーンは身売りしなければならなかった。
もし、カシムが死んでしまえば、一体誰がリーンを探しただろう。
シーダ姫はカシムを説得することで、社会の闇に消えていくはずだった彼の家族にも光をもたらした。
カシムを説得することで、本来ならばワーレンの場末の売春宿で孤独に死ぬはずだったリーンに
願いを託すことのできる相手をもたらしたのだ。

だから、リーンの不孝をシーダ姫に関連付けるのは、幼稚な責任転嫁に過ぎない。
同盟軍の兵士になったあとも、仕送りを続けることはできたはずだ。それをしなかったのは自分自身。
戦場で手柄を立てれば褒章を得られると武勲ばかりを追い求め、いつしか仕送りを忘れていた。
勿論、褒章を欲したのは故郷の家族に楽をさせたかったからだった。
でもそんな想いなど、何の言い訳にもならない。自分が仕送りを忘れた結果、
リーンは身売りして命を落とした。この事実を変えることなどできないのだから。
家族を残して失踪した父親のことをカシムはずっと軽蔑していた。父のようにはなりたくなかった。
でも――結局は自分もあの無責任な父親と何も変わらなかったのだろうとカシムは今思っている。

だからだろうか。
山賊に輪姦されて精神に異常をきたしたシーダ姫に対して、名状しがたい残虐な衝動を抱くのは。

 ――僕はきっと、自分が生きてるってこと自体が許せないんだろうな。

カシムの目の前で、荒くれ者がシーダ姫を組み敷いている。
シーダ姫を保護したカシム自身がそれを許したのである。
シーダ姫の首よりも太い毛むくじゃらの腕で、彼女の白いワンピースが乱暴に剥ぎ取られる。
少女の繊細な身体には負担がかかりすぎると思われるような乱暴な愛撫もそこそこに
男は彼女を貫いた。しかしシーダ姫は白い腕で男をかき抱き、愉悦の表情でそれに応じる。
シーダ姫は男を「マルス様」と呼ぶ。愛するマルスにされるなら何でも嬉しい、ということか。
無駄な肉のない、それでいて女性らしい丸みを帯びたしなやかな手足が
岩を思わせる黒ずんだ肉体に絡みつく。そんな彼女にのしかかり、乱暴に揺さぶり、
自らの腰を打ち付ける男の体は少女の二倍はあるように思えた。
青みがかった癖のない髪は乱れに乱れ、悦楽に溺れる少女の顔を無造作に覆う。
シーダ姫は自らの腰を男に押し付け揺り動かすが、その動きは男のものとはかみ合っておらず、
しかし彼女は幾度となく絶頂し、男もまた彼女の中に下賎な子種をぶちまける。

下らないな、とカシムは思う。まるで乞食が食事を摂るさまを見ているようだ。
或いは、戦場で倒れた仲間の変わり果てた死体を見ているような。性的興奮は得られない。
交わりあう水音もぶつかり合う肉の音も喘ぎも嬌声も獣じみた息遣いも、
全てが下品で生臭く不快でしかない。生理的に無理、その一言に尽きる。
リーンの一件以来、カシムの性欲は減退した。そのかわり、鈍い嗜虐心が芽生えた。
自分の存在を許せないから、子孫を残すための機能に歪みが生じ始めたのか。
146カシムEND(シーダ輪姦):2009/11/22(日) 21:54:35 ID:0c0Q0Z+w
「――お楽しみいただいたようですね」

ことを終えた男に、カシムは事務的な笑顔で声をかけた。
男にシーダ姫を貸したのはただの気紛れ、気晴らしが欲しかっただけであり、
男に対して金銭を要求するつもりなどなかった。
恩人であり憧れの人でもあったシーダ姫を「商品」として扱うなど、彼にはできない。
“金のためなら手段を選ばない男”として知られるカシムにも、越えられない一線はある。
自分を救ってくれた人、病気の母や幼い兄弟姉妹に少しだけ希望をくれた人、
本来ならば孤独の中で死んでいくはずだったリーンの最期の苦痛を少しだけ取り除いてくれた人、
そんなシーダ姫をリーンのような形で使い潰すなど、カシムにはできなかった。
そのような真似をすれば、今度こそ本当に自分はリーンに顔向けができなくなるような気がした。
しかし、今の自分が女衒や女郎屋以上にリーンに顔向けできないとなると、話は別だ。

「では、代金をいただきます」
「おいカシム、そんな話は聞いてねえぜ?」
「わざわざ話す必要などないでしょう? このような姿になってはいても、彼女はタリスの王女です。
 本来なら、指を触れることすら許されない高貴な女性。タダで、というわけにはいきません」

カシムは思う。今の自分は何なんだ。このような気分になることを知っていながら、
廃人同然のシーダ姫を自らの意思で男に与え、案の定陰鬱な気分になってうんざりしている。
飼い殺しにもならない仕打ちを恩人に与え続けることに比べれば、
彼女を娼婦に仕立て上げる方がよほど健全で真っ当な行為に思えた。
それに、娼婦なら、そこにリーンを投影できる。彼女は壊れているのだから、なお好都合だ。
それはつまり、シーダ姫が救われれば、自分の中のリーンも救われるかもしれないということ。
逆に、シーダ姫が破滅すれば、自分の中のリーンは跡形もなく破壊されるに違いない。
それでも良かった。どちらに転んでも自分の中のリーンは変わる。止まったままの時間が動く。

カシムの言葉に、男ははっと鼻を鳴らした。怒ってはいない。侮蔑、そして嘲笑。

「随分と吹っかけてくれるじゃねえか。なんだかんだ言いながら、おまえが一番の不敬者だぜ。
 金のためにここまでやるとは、噂以上に汚ねえ男だな。ホント、腐ってやがる」

カシムは無言で肩をすくめた。分かり切っていることを指摘されたくらいで、心はざわめかない。
男はさらに言葉を続ける。嘲笑は感嘆に、そして賞賛に変わっていく。

「しかし、流石はタリスの詐欺師。シーダ様とヤッてるような気分を味合わせてもらったぜ。
 実際は、頭のイッちまったそこらの小娘を消息不明の王女に仕立て上げただけなのにな。
 ヤッてみりゃ分かるぜ、肌はボロボロだしマンコは緩いし下品に喘ぐし、こりゃ偽者だってすぐ分かる。
 だがな、おまえの話術に乗せられた。本物のシーダ様とヤッてるんじゃねえかって思えたぜ」

気が付くと、カシムは男を殺していた。立ち去るその背をボウガンで狙撃したのだった。
自分でも不思議だった。このような感情が自分の中にあったとは。
シーダ姫に対する侮辱に憤ることができるとは。そんなことを思う資格が自分のどこにあるというのか。
むしろ、そんな資格はないと分かっているからこそ、これほどまでに怒りを覚えるのではないのか。
147カシムEND(シーダ輪姦):2009/11/22(日) 22:47:45 ID:0c0Q0Z+w
簡素なベッドにシーダ姫を寝かしつけたカシムは、その傍らに立ち尽くす。
シーダ姫の顔は、記憶の中の彼女よりもずっと大人びて、少し年老いて見えた。

彼女がこのようなことになるのは当然の帰結だった、とカシムは思う。
彼女には、男の影が多すぎた。多くの男を同盟軍に寝返らせたシーダ姫には、悪い噂が付きまとう。
体を使って男を引き込んだ、あいつは誰とでもやる女だ、あいつは魔性の女だ――
シーダ姫にまつわる悪い噂には、カシムに関するものもあった。だからカシムは身を持って知っている。
そのような噂は、無視しても否定しても逆効果なのだと。人は信じたいものしか信じないのだ。
不幸なのは、それらの噂が、シーダ姫本人の耳にも入っていたであろうこと。
それらの噂を鵜呑みにした者が、彼女に対してどんな風に接したか。そして彼女はどう思ったか。
悪い噂はいくらでもあった。しかし実際の彼女は、山賊に乱暴されるまで処女だったはず。

「マル……ス……様……?」

シーダ姫が手を伸ばし、カシムのズボンを掴む。
寝ぼけているのか。それともまだ寝入っていなかったのか。
カシムはシーダ姫の手に自らの両手を添え、ゆっくりとその指をはがしていく。

「シーダ様、私はカシムです。マルス王子ではありません」

このような女性の世話をするのは慣れていた。
リーンの一件以降、カシムは守銭奴や詐欺師と呼ばれるくらい金に汚くなった。
しかしその一方で、不本意な形で娼婦にならざるを得なかった女性や
強姦などの被害を受けた女性の世話を無償でおこなっていた。
恩を売りたかったのではない。そもそも性欲は異常なまでに減退している。感謝すらも欲していない。
ただ、放っておけなかったのだ。リーンのことを思い出してしまい、考えるよりも先に行動してしまうのだ。

彼女たちを救うことで、自分の中のリーンを救いたかったのかもしれない。
しかし所詮は代償行為、負け犬の現実逃避なのだと思い知るだけだった。
自分は変わった。今の自分は、リーンの知っている「カシムお兄ちゃん」ではない。
変わってしまった自分の中には、自分の愛した、自分を慕ってくれたリーンはもういないのかもしれない。
つまりそれは「自分の中のリーンが救われる」ということは永遠に起き得ないということだ。
存在しないものを救うことなどできないのだから。

シーダ姫は身じろぎし、うっすらと眼を開けた。不思議そうな顔でカシムに問う。

「カシム……?」
「そうです。シーダ様、私はカシム。あなたに助けていただいた、猟師のカシムです」
「そう、カシムなの……うん、覚えてる……」
「シーダ様!」
「ねぇ、マルス様、私たちの結婚式にはカシムの弟や妹たちも招待したいの」
「えっ……?」
「全員が無理なら、せめてリーンだけでも招待したいわ。とてもいい子なの。リーンはね……」


(終わり)
148今頃ファミコン版(117の続き・エロ無し):2009/11/24(火) 04:05:59 ID:3kuHloWj
彼らの修練は続いていたが、異変ある日唐突に起きた。
練兵場に、金属の『潰れる』音が響いた。『打ち合った』『ぶつかった』
のではない。激突したいずれか一方が、力負けしたのだ。
地面に倒れているのはトムス。手にした鎗は折れ、自慢の赤い兜には
亀裂が走っていた。アストリアは荒い息を
つき、剣を地ずりに構え、
来るはずのない反撃を待っている。
ミディアの突進、そして心臓を狙った鎗の一撃を、ミシェランは装甲の
厚い部分で辛うじて受け止めた。しかし凄まじい衝撃に耐えきれず、
数歩退き、勢いに負けて転倒する。起き上がろうとした時、ミディアは既に
駒を返して、次の攻撃体勢に入っていた。
「降参!あたし達の負けよ!」
ミシェランが膝をついたまま、掌を開いて叫ぶ。己の耳を疑うミディア。
騎士を志したその時から、女である自分を快く迎え入れてくれた。
厳しく鍛え、同時に慈しんでもくれた。長い間、師であり、恩人であり、
友であり、『親』でもあった。そんな存在を、自分は今、超えようとしている。
「強くなってくれたわ…あなた達。もうあたし達では敵わない」
ミディアは騎馬を降り、駆け寄ってミシェランを抱きしめた。互いに喜びの涙を流す。
アストリアもようやく、構えを解いた。闘志と闘志のぶつかり合いから
解放された彼は、勝利した事を認識して、狼狽した叫び声を上げた。
「ミシェラン!ミディア!トムスが…!」
トムスは微動だにしたい。兜の隙間から流血もしている。
「やれやれ、いつかはこうなると思っておっわい…」
質素な僧服を纏った老人が割って入って来た。リカバーなど治癒の杖の束と、
湯の入った桶を携えている。
「すまぬがそこの色男、そいつを起こしてやってくれぬか?できれば兜を取って」
「は、はい…。しかしご老体、あなたは…?」
「ボア様!わざわざご足労下さったのですか!?」
ミディアとミシェランが、驚きの声を上げた。
「ボア…様?司祭猊下!?ご尊顔を拝し恐悦…」
二人より一呼吸遅れて驚くと、トムスの体を、ずしゃーん、と放り出して
拝礼するアストリア。
「あー、儂、そういうの苦手なんじゃよー。それよりも早くこ奴の治癒を、な」

「試合当日までは、体と心の休養に徹しなさい」
トムスとミシェランが念を押す。トムスの禿頭に、傷痕が一つ増えていた。
頷き、互いをちらちらと見るミディアとアストリア。彼らには二人だけで解決しなければならない問題があるのだ。(続)
149名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 10:36:49 ID:pKhA2tIc
続きも楽しみです。頑張ってください。
150名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 00:02:51 ID:103Sz4K7
>シーダ凌辱

力作御苦労さま。
遅くなったけどGJ!すっごい楽しめたよ。
151名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 00:07:43 ID:Uq6BmDlO
ふいに幸せなシーダが見たくなり、過去ログ読み漁ってしまった
152セリス×イシュタル凌辱:2009/11/29(日) 22:00:07 ID:wF8CEAAf
セリス×イシュタル投下します、凌辱注意です。


全てを捧げた男に、イシュタルは別れを告げてバーハラをでた。
最後の精兵を率いて、解放軍を迎え撃つ。
やがて刃と刃、雷光と雷光が交わる。
イシュタルはトールハンマーの魔道書を手に取った。
「セリス……あの男さえ討ち取れば……」
雑魚には目もくれず、視界に敵の総大将を探す。
確かにバルドの血を引き、光の皇子と呼ばれているセリスを討ち取れば、帝国の勝利は揺るがない。
だが――
それでどうなる? ロプトウスの化身であり、
この世に死と破滅をもたらすだけのユリウスさまが勝ち残って何になると――
「やめて、イシュタルお姉さま!!」
ふと懐かしい声を聞いた。
「ティニー……」
セリスの傍らには恋人であるティニーがいた。
自分の妹のように接してきた従姉妹。しかし、もはや――
「ごめんね、ティニー」
イシュタルは雷光を抱え上げた。超電圧の黒い塊が、放電してあたりを焦がす。
其の時、剣士が一人駆け抜けてきた。
「バルムンクか……!!」
対手のソードマスターが神速の剣技を打ち込む。身をかわすだけでせいいっぱいになる。
「くっ……」
シャナンに向けてトールハンマーをぶつけた。よけられる。
気が付いた時には、アレスのミストルティンの射程内にいた。

「うっ……」
激しい頭痛がする。
意識を取り戻すと、その視界には黒煙を上げるバーハラ城があった。
「わたし、生きて……」
「イシュタルお姉さま……!!」
「ティニー」
草の上に横たえられた自分に、ティニーがしがみ付いてきた。
「ティニー、私、どうして……」
「もう、大丈夫ですからね。お姉さま」
そうだ。ユリウスさまは、ユリウスさまはどうして――
「うっ」
体を起こそうとして激痛に呻く。ユリウスさまは、どうなって――
「気が付いたみたいだね」
「…………!」
向こうから伴を連れて歩いてくる青色の髪。
敵の首領、いや、もはやグランベルの新皇帝となったセリスだった。
153セリス×イシュタル凌辱:2009/11/29(日) 22:01:07 ID:wF8CEAAf
「――ユリウスは死んだよ」
「!!」
「ユリアのナーガに敗れてね。首はさらし首にしてあるけど見る?」
イシュタルはがりっと歯を噛んでセリスを睨みつけた。
「貴様……っ」
「ふーん」
セリスは興味深げにイシュタルの顔を眺めまわすと、顎に手をかけた。
「あっ」
「へー、ティニーの従姉妹だけあって、中々綺麗じゃないか」
「やだ、セリスさまったら……」
ティニーは呑気にはにかむが、セリスの目はぞっとするような凄味があった。
「は、はなせ……!」
「無理無理。まだ動けないだろ?」
イシュタルは峰打ちにされたため、致命傷は負っていないが、打撲で重傷を負っている。
そんなイシュタルの躰を舐めまわすようにセリスは見る。
(ティニー、だめ……)
(ティニー……こいつは、あなたが思ってるような……)
(こいつは……もっと……)
そのまま、イシュタルは気を失った。

イシュタルはバーハラ城の一室に幽閉された。
トールハンマーの魔道書を取り上げられ、寝台だけの薄くらい部屋に閉じ込められる。
ユリウスの愛人だった自分は、本来殺されても仕方なかった。
しかし、あの男は自分を生かした。何のために――?
「ユリウスさま……」
ユリウスの面影を胸に浮かべ、涙を流す。
まだ、実感が湧かない。本当にユリウスさまは死んでしまわれたのだろうか。
ギギ……
扉が開かれた。
「お前は……」
「やあ♪」
セリスが一人で入って来た。鉄格子のついた扉を後ろ手に閉める。
イシュタルはセリスに飛びかかっていた。
「おっと」
まだ、自由の利かない体は言う事を聞かず、簡単に躱されてしまう。
「よくも、よくもユリウスさまを……」
「煩いなあ」
セリスは猶も足掻くイシュタルをティルフィングの鞘で殴打した。
「あぐっ」
血を吐いてイシュタルは突っ伏した。
「――殺せ」
絞るように云う。
「……もう殺せ、覚悟はできている」
「何いってんの? お楽しみはこれからだよ♪」
セリスはそう言ってニタァと笑った。歯列が酷薄に煌めく。
154セリス×イシュタル凌辱:2009/11/29(日) 22:02:36 ID:wF8CEAAf
「ティニーは神器を使えるほど、血が濃くない」
「ふざけ……」
「それに」と言って、セリスは仰向けに横たわるイシュタルの上に馬乗りになった。
「! 何を……!!」
セリスがイシュタルの豊満な胸を鷲掴みにする。
「あっ」
「興味あるんだよね。あのユリウスの愛人が、どんな”味”するか♪」
そのまま、胸を揉みしだく。
「いやっ、はなせ!! 離して……っ」
「お前には、僕の子供を孕んでもらう」
イシュタルは必死で暴れるが、いかに戦士として強靭とはいえ、元々体格差がある上に、
今は手負いの彼女は、組伏せられてしまう。
猶も暴れると、セリスは拳でイシュタルの顔を殴りぬいた。
「あぐ、ぐああああっ!!」
イシュタルに暴れる気力が尽きた事を確認すると、セリスは木綿の肌衣を引き裂いていく。
イシュタルの豊かな乳房がこぼれるように露わになる。
「いや、やあ……」
セリスはイシュタルの乳輪に口づけすると、ぴちゃぴちゃ音を立てて啄ばむ。
そのまま、イシュタルの項や、鎖骨に舌を這わす。
「うっ……」
セリスの責めが的確なのと、ユリウスに開発されていた事もあって、彼女の躰は、次第にぞくぞくと疼き始めた。
「いやぁ、だめ、はなして……」
「中々感度良好じゃないか。いつもユリウスにこうやって抱かれてたの?」
イシュタルが顔を背ける。セリスの舌はへそから下へと這っていく。
「はうっ!!」
イシュタルがびくんと仰け反った。セリスの舌がイシュタルの蜜壺にまで達し、その泉を水を啜るように吸っているのだ。
もうしとどに濡れそぼっている。
「はう、ああっ!!」
「スケベだな、このマ○コ。あふれてるよ」
セリスの故意な露骨の言葉に悔し涙が溢れてくる。
自分の全てと引き換えに愛していた男を奪われ、今、体まで凌辱されている。涙が止まらなかった。
「ユリウスさま、ユリウスさまぁ……っ!!」
セリスの舌がイシュタルのクリトリスに触れた。そのまま舌先でつっつき、嬲り転がし、唇で激しく吸いたてる。
「ひぃああああああ、いや、ダメぇええええええっ!!」
軽く気をやって、イシュタルは全身でびくびく痙攣する。
155セリス×イシュタル凌辱:2009/11/29(日) 22:03:19 ID:wF8CEAAf
「もう入れちゃうよ?」
セリスはイシュタルを組み敷いて、怒張した己が一物を取り出す。
「いや、お願い、入れないで!! それだけはやめてぇぇっ!!」
「ダメダメ♪」
セリスが一物をイシュタルの蜜壺に挿入した。
「はうっ!!」
一息に刺し貫かれて、イシュタルは息が詰まる。ユリウス以外には抱かれた事がない体だった。
ロプトウスが下りてから、ユリウスはイシュタルを性欲のはけ口として毎日抱いた。
そうしてイシュタルは初めて女としての悦びを知ったが、自分はユリウスだけに一生この身も心も捧げようと誓った。
それなのに――
「だ、だめぇ!! はやすぎ……ひぃ!!」
「いいよ、締まりいいよ、君のおま○こ!!」
パンパンと腰と腰がぶつかる淫らな音が響く。息継ぐ暇もない突き上げにイシュタルは、さえずる様に喘ぐ。
「ああ、ああ、いやぁ!!」
激しく男根が抜き差しされ、イシュタルは快楽に頭が真っ白になって来ていた。
自分は敵に犯されている、それもユリウスさまを殺した、一番憎い敵に犯されている――そう言い聞かせても、躰が言う事を聞かない。
「ああ、ダメ、もう……ダメ……」
イシュタルはいつの間にかセリスの袖口にしがみ付いていた。
「そろそろ出すよ」
「!!」
イシュタルの瞳が絶望にくらむ。
「いやあああああ、お願い、中には、中には出さないでぇっ!!」
「そらそら、いくぞ!!」
くびを横に振っていやいやするが、セリスは構わず、腰の動きを激しくする。
「――!!」
そして、セリスの精が放たれた。

「はぁ……はぁ……」
半裸の体を床に横たえ、身じろぎもできないでいるイシュタル。
そんなイシュタルを冷酷な顔でセリスが見下ろす。
「まだ、こんなもので済むとは思ってないだろ?」
ズボンを履き、ベルトをがちゃつかせると、セリスは鉄格子の向こうに消えていった。
ギギ……
「お楽しみはこれからだ♪」

(続く)
156名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 08:52:28 ID:A9UErIO3
イシュタル陵辱キターーーーーーーーーー!!!!!!
続きも楽しみです。頑張ってください。
157名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 20:25:35 ID:pAFb1Tph
>>152-155
Gj!だが、ちょっとセリスは表に出ようか
158今頃ファミコン版(148の続き):2009/12/03(木) 03:08:14 ID:N7fmarz1
試合の日が、近づいている。
勝敗がどうであろうと、全力で戦えばいい。持てる力の全てで。命など、
この世への未練など、とっくに捨てている…嘘。そんなの、嘘。
疼き火照る体を、ミディアは独り慰め、高ぶり、達し、空しさにひたる。
そんな夜が続いてしまっている。修練の疲れと緊張から解放された体が、
刺激を欲しているのか。心が何かを求めているのか。

夜。兵舎の窓が『外側』からノックされた。半ば日課となってしまった『行為』の
真っ最中だった彼女は、下着をたくし上げると、剣に手をかけ
「な、な、な、何者だ!?」
と周章てて糺した。
「僕だよ、アストリアだ。開けてくれ、ミディア!」
アストリア!?どうやってここまで!?どうして私の部屋を知ってるの!?ていうか、
ここ三階だし!何よりも私、いま半分ハダカだし!!
「い、い、いま開けるから待ってて!」
寝巻きに袖を通す。
「た、た、頼むよ!ああ、もう落ちそうだ!」
蜥蜴か何かのように、壁に張り付いているのだろうか?

「アストリア…あなた一体、どういうつもり?兵舎への侵入なんて、前代未聞の
重罪…って、ちょっと!部屋のにおいを嗅がないで!あと、それ私のグラス!」
勝手にレモン水を飲み干して、一息つくアストリア。
「どういうつもり、だって!?本当にわからないのか、ミディア!」
アストリアが見つめてくる。彼は自分の立場も省みず、相当の危険を冒して、
ここまで来たのだ。どんな言い分であろうと、聞かないわけにはいくまい。
「試合は、真剣勝負だ」
わかりきった事を言う。
「僕は…御前の場で、君を殺すかもしれない」
「わかるものか!女とはいえ、私だってアカネイアの騎士だ!」
激して言い返してから、後悔した。アストリアはわざわざ挑発するために
そんなセリフを吐いた訳ではないのだ。
「そう…僕が君に殺される事だってある」
「…………」
「アカネイアに捧げたこの命、惜しいとは思わないし、運命を呪ってなどいない。
だけど、たったひとつだけ、できてしまった未練…それが君なんだ、ミディア!」
お互いの考えている事、お互いの気持ちが通じあっている事が、いま
初めてわかった。でも、でも。こんな時でなくても。
「身勝手だわ、アストリア…」
「どうしても、伝えたかった。一生一度きり、命懸けなんだ」
二人はベッドに並んで座っていた。部屋が狭いから仕方なかったが、いつの間にか
押し倒されているミディアだ。(続)
159名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 00:38:41 ID:CKWCIcCl
>>152-155続き(注意!)

翌日から、セリスは、集団の男たちでイシュタルを凌辱した。
アレス、ファバル、スカサハ、デルムッド、レスター、アーサーらがイシュタルを犯す。
連日、輪姦は明け方から晩まで行われた。
気が狂うほど輪姦(まわ)される中、イシュタルはザーメンが体臭として染み付くほど精液を注ぎ込まれて犯された。
聖戦士たちは女神のような豊満で華奢な熟れたイシュタルの体を喜んで犯す。
アーサーなどは「ハァハァ、すげえ、まるでティニーとしてるみたいだよ♪」と、
イシュタルの恥丘に腰を突き込み、上ずった声を上げる。
「おい、もっとしゃぶれよ」
「こいつのま○こすげえな」
「ああ、汁濃いいし、多いし、匂いもいいし、きつくってよ」
イシュタルは「ブグゥ、うぶぅっ」と、男根を咥えさせられ、膣も肛門も犯され、むせいでいた。
薄くらい陽光がその白い項を照らし、苦痛と快楽に寄せられた眉根をあえやかに明らめる。
美しいそのかんばせは、苦痛と羞恥と屈辱と、そして快楽に紅潮し、
艶めく銀の髪が乱れて、その姿態は視る者を凌辱の衝動へ駆り立てる。
そんな穴という穴を犯され、両の手にも手淫を強制せられているイシュタルを、セリスは愉快げに見る。
「ほらほら、ティニー見てごらん。あんなに善がってるよ」
「ほんとだわ、イシュタルお姉さま気持ちよさそう……」
「うぶ」と、イシュタルが呻いた。ファバルが射精したのだ。
「うう……」
「飲まねえと顔殴るぞ」
「おら、こっちくわえろよ」
「まだまだ溜まってるんだよ」
イシュタルは、激しい責めに涙を流して、愛する従姉妹を振り返った。
「ティニー……助けて」
「なにおっしゃてるんですか、イシュタルお姉さま」
ティニーが童子のような瞳を輝かせていらえる。
「セリスさまもおっしゃってます。イシュタルお姉さまはユリウス皇子に穢されてしまいました。これは、それを掃うためだって」
「そんな……あなた、本気で……あうっ」
「早くよくなって、これからずっと、一緒に幸せに暮らしましょうね♪」
純粋で、そして残酷な、自分と同じ色の瞳の輝きを見て、イシュタルはしゃくりあげてくる。
ティニーはほがらかにその様子を見守った。
「どう? ティニーも感じてきたんじゃない?」
「あっ」
セリスがティニーの胸を揉む。ティニーの柔らかな乳房を、木綿の衣服の上からやわやわ揉み、乳首を摘まむ。
「こっちも見せてごらん……なんだ、もう濡れてるじゃないか。見ててHな気分になって来たの?」
「いやだ……恥ずかしいわセリス様」
ティニーが顔を赤らめ、セリスの手に己が手を重ねる。
そのまま口づけを交わす。
「ふう……ん……」
一方、イシュタルは再び凌辱に引き戻された。
「うぶっ」
「おら、舌使えよ」
男根を口腔に付き込まれ、苦しさに咽る。
体を男に上下に挟まれ、口淫を強制され、まだ力の入らない両手には男根を握らされている。
若い男たちは、荒々しくイシュタルを犯し、イシュタルはその激しさに息がつげない。
「うぶぅ……ううっ!!」
「ああ、出そう」
アーサーが腰をスパークさせ、喘いだ。
ティニーをペッティングに夢中にさせながら、セリスが声をかける。
「たっぷり膣に出してやれよ。お前ら全員聖戦士の苗裔だ。孕ませれば、優秀な奴隷(こども)が生まれる」
「うぃーっす」
やがて監獄の格子より差し込む陽光が、落照となって体中、ザーメン塗れにされた、無残な雷神のなれの果てを、
かびた臭いのする暗がりの闇に浮かび上がらせる頃、イシュタルは気を失い深い昏睡に陥っていた……。
160名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 00:39:12 ID:CKWCIcCl
凌辱が一月を超える頃には、イシュタルの体の打ち身もほぼ治っていた。
その為、セリスは抵抗できないよう、イシュタルの手足の骨を挫いた。
イシュタルは、仮令凌辱に抗おうにも、腕や肢を骨折している為、それも果たせない。
自殺の恐れも考えて、凌辱の合間には、食事時を除いてボール・ギャグが咥えさせられた。
その為、イシュタルがどんなに気高くても、どれだけ凌辱よりもう失った愛する男の下へ逝く事を望んでも、それは決して叶えられない。
毎日、石造りのこの部屋で、口からはした無く涎を垂らし、だんだん艶を失って来る銀髪のかかる、
蒼ざめたその顔で、美しい、目には絶望だけを宿し、涙する日々。
凌辱の無い間はそうやって寝台で喪神して横たわり、呼吸するだけで、太陽が天に昇り始める頃から、
太陰が落ロ軍を投げかける頃までは、雌として体を弄ばれ、後は排泄すら自分ではできなくなった。
やがてイシュタルは男たちの誰かの子を孕む。
生理が止まっても、イシュタルは犯され続けた。
あまりに激しい凌辱に、イシュタルは腹を打たれ、胎児は血と共に流れた。
――それでも凌辱はやまない。

(ユリ……ウス……さま……)

暗闇の中、次第に夢とうつつの境目が霞んで来たイシュタルは思う。

(これは……罰なんでしょうか……)

(あなたを、止められなかった……)

(あなた以外、世界をすべて裏切った……)

(罪深い、この私への……)

(あなたに殉う事もできなかった……)

(愚かな、この私への……)

独り、牢獄の中で、イシュタルは涙を流した。

(続く……)
161名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 09:56:05 ID:ZvdGo09Q
投下乙です!

ミディアの話、いよいよHシーン突入?
じっくりゆっくり書いてほしいです。

イシュタルの話は暴力的な描写がいい。
ティニーの悪意のない鬼畜ぶりがすごくいい。
なにげにアーサー×ティニーが入ってるのがいい。

続きも楽しみです。
162名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 00:38:07 ID:j1nvrr85
イシュタルの話、陵辱する側のメンバーが山賊やら盗賊やらとは違って
王子様やら公子様やら豪華すぎて眩暈がしそうだw
163名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 19:58:38 ID:+HX4tAP8
ふと疑問に思ったんだが、紋章のマルス×カチュア(シーダ失恋)ってSSをたまに見るけど、それって無理じゃね?

第二部開始前の時点でマルスはシーダと婚約してて、結婚式直前だったわけでしょ。
それが戦争終わって婚約破棄って、アリティア国民からすればすごいスキャンダルだと思うんだわ。
短期間に二度も大きな戦争が立て続けに起こったら、普通に考えれば国が疲弊してボロボロになってるだろ。
そんな状態で国を立て直すために、マルスがトップに祭り上げられたんだったら、下手な騒動は確実に命取りだと思う。
周りからしてみれば、辺境の島国の姫であるシーダですら連合国盟主の妃には不釣合いだろうに、
それが平民出の一介の騎士ともなれば、どう考えても猛反発を受けるとしか思えない。

カチュアはいいとこ側室が精一杯だと思うんだがなぁ。
164名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 22:41:59 ID:pdUNBgwV
3姉妹全員が王女も側近であることを考えるとカチュアはマケドニアの有力貴族の娘の可能性が高い
下手すると辺境の王女より金持ちかもしれん
165名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 23:29:29 ID:wwv9RSSM
もしもの話が飛び交いまくるSSで無理があるとか気にしても仕方がないんじゃね?
166名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 00:51:28 ID:2YIKdmZR
続き書いたんだが規制にまきこまれて書けん。(今携帯)
orz
167イシュタル凌辱最終章:2009/12/08(火) 13:24:46 ID:JyxOSd2W
>>159-160続き


ギギ……
今日もまた、その牢獄の扉が重々しく開かれた。
イシュタルはその音を聞くたびびくんと震えていたものだが、今やまったく無表情で無反応になっている。
「やあ、元気かな♪」
セリスがにこやかな顔でイシュタルを見下ろす。
「折角の赤ちゃん流れちゃって残念だったね。誰の血を引いてるか、当てるの楽しみだったのに」
「…………」
「つまんないなあ」
セリスはイシュタルが人形のように無反応なのに興ざめしてみせる。
ぐいとイシュタルの髪を掴んで捻り上げた。
「あんま面白みがないと、耳鼻を斬り落としたり目玉抉ったりしちゃうよ?」
「殺して……」
ボールギャグを外されたイシュタルが、ぼそりと呟く。生気を失した声だった。
「もう……殺して……お願い……」
「なにを言ってるんですか、イシュタルお姉さま!」
ティニーが心外そうにかわいい眉を吊りあげる。
「せっかくみんなが、民衆を裏切ったイシュタルお姉さまの立場をつくるため、がんばっているというのに」
「…………」
「イシュタルお姉さまがアーサーお兄様の子を孕めば、子供は次期フリージ公。
イシュタルお姉さまももうロプトウスに与した逆賊ではなく、公の母親になれます」
ティニーは瞳を輝かせている。あの頃、レンスターで姉妹のように一緒に育った、純粋な瞳で。
穢れを知らぬティニーの無垢が狂気に変じたのはいつからであろうか……。
そして不意に、アーサーがイシュタルの片脚を掴んだ。
「ぐぅ……うう」
「おら、股開けよ。今日は俺がぶち込んでやるからよ」
イシュタルの膝の所で骨が砕けた足をぷらーんと揺らす。
イシュタルはあまりの激痛にわずかに反応を示すが、それも最近では鈍くなった。
何か月も骨折したままの体は炎症を起こし、常時高熱を出している。
毎日薬湯を飲ませ、ラナに回復魔法で抗生剤の代わりをさせていなかったなら、イシュタルはとっくに衰弱死していた。
毎日凌辱を加えられるためだけに生存し、激痛に喘ぐだけの日々を送るイシュタルは、もはや廃人というのが正しかった。
「最近濡れが悪いからな……アーサー、ローション使えよ」
「ういっす」
下衣を脱ぎ、逸物に透明な潤滑液を塗りたくると、
もはや愛液も出る事乏しくなったイシュタルの女性器に無造作に挿入する。
「…………」
「へへ、相変わらずこいつ具合いいぜ」
168イシュタル凌辱最終章:2009/12/08(火) 13:25:25 ID:JyxOSd2W
――イシュタルの瞳からは完全に光が失われていた。
目は虚ろで、瞳孔は開き切っており、まばたきもしない。もはや、涙も枯れ、目は乾燥していた。
かつては力強く釣り上がり力感と官能を現わしていた瞼は力なく萎んでいる。
そこにかつてその圧倒的魔力と気高き美貌で、雷神と恐れられて来たイシュタルの面影はなかった。
「イシュタルお姉さま、私もしてあげますね♪」
ティニーがイシュタルの肌衣を取り、乳房に口づけする。
愛らしい唇でイシュタルの乳首を吸い、舌先でつっつく。
「ティニー、アーサーとどっちが先にイクか試してみろよ」
セリスは寝台に手を付いているティニーの股に手を差し込む。
「あん……セリスさま」
淫猥な手つきでティニーの花園をショーツの上から揉み、敏感な蕾を弄ぶ。
一方、アーサーは激しく腰を叩きつけ、イシュタルの肉壺に肉棒を擦りつけて、快楽に酔っていた。
「ああ、ああ、いいぜ、こいつのま○こよう! さすがティニーの従姉妹」
「ふふ……だってさ、ティニー」
セリスがティニーの銀の髪を撫ぜる。ティニーはぼっと上気した顔で、
蜜壺を愛撫されるまま、セリスの端正で――そして酷薄な顔を見詰めていた。
「セリスさま……ああ……いい……!」
「ほら、アーサーとキスしてみなよ、ティニー」
セリスに言われるまま、イシュタルに馬乗りになっているアーサーと口づけを交わす。
トードの兄妹は美顔をすり合わせ、唾液を交換している。
その二人の舌先からこぼれた唾液が、うつろに横たわるイシュタルの臍の辺りに落ちた。
「ああ、ティニー!!」
「んん、お兄さま、セリスさま!」
アーサーが快楽に黄色い声を上げ、ティニーが蜜壺に侵入したセリスの指に眉根を寄せる。
二人は肩を抱き合って、快楽に震えている。
「いいよ、いいよティニー!! まるでティニーのおま○こに入れてるみたいだ!!」
「アーサーお兄さま、セリスさま、あたし、すごい、すごい……っ!」
「ティニーそろそろ入れてあげるよ♪」
セリスがベルトを外し、逸物を取り出すと、後ろからティニーに挿入する。
黒光りする男根を肉襞で受け止めて、ティニーは歓喜の泣き声を上げた。
「セリスさま……あ、ああっ!!」
そのまま、ティニーのお下げを掴んで引っ張りながら、荒々しく強姦するように犯す。
「あたし、もう駄目……駄目になっちゃう!!」
はした無く涎を垂らすティニーの美尻に腰を突き込み、セリスは嗜虐的な気分に酔っている。
「ああ、ティニー、ティニー!!」
「お兄さま、セリスさまぁ!!」
「うっ、ティニー!!」
「…………」
体液が飛び散り、三者が三様に絶頂を迎える中、イシュタルは身じろぎもせず股を開いて注ぎ込まれていた。
169イシュタル凌辱最終章:2009/12/08(火) 13:26:23 ID:JyxOSd2W
深夜。
月の光が格子越しにイシュタルの白い裸体を照らす。
散々、従兄妹であったはずのアーサーとティニーに犯され、キスマークに塗れザーメンのこびりついた、
そのすっかり痩せさらばえた肉体は、それでもまだかつての美貌を思わせる優美な曲線を描き、
月の光に照らされて、ただ静かに、弱弱しい呼吸とともに胸を上下させている。

自分は、もう狂ってしまったのだろうか?

ふと思う。
もう手も足も動かないイシュタルにできるのは、寝台の上で夜空を眺めながらはてもない思案に耽るだけだった。
それも、もう混濁して来て久しい。
自分は正気なのだろうか、それとももう狂ってしまっているのか。
それすらも自分では分からない。
ただあの、自分が身命を捧げた少年の面影だけが、虚ろな瞳に浮かび、
ふとすると消え入りそうなイシュタルの意識を楔となってうつつにつなぎ止める。

(ユリ……ウス……さま……)

その時、不意に扉が開かれた。
ギギ……
入って来たのは、魔道師の身なりをした小柄な人影。数人の男を従えている。
「……早く」
小声で指示を出し、イシュタルに取りつく。人影はイシュタルからボールギャグを外した。
「大丈夫? 気はたしか?」
「――あ……」
イシュタルは自分の瞳に映る少女の顔を、見上げる。別段興味はなかったが、無意識にその顔を頭の中で検索してしまう。
「あな……たは……んフロイの……」
「そう。あの男の孫娘――サラよ」
正気かどうかも定かではない、イシュタルの記憶にしかし間違いはなかった。
入って来たのは、暗黒魔道師、世界を破滅寸前まで追いやった大乱の黒幕、マンフロイ大司教の一粒種だった。
170イシュタル凌辱最終章:2009/12/08(火) 13:27:06 ID:JyxOSd2W
「どう……して……」
「あたしが、あの男とは違うからよ」
サラは、吐き捨てるように言った。
「セリスさまのやり様は、狂っている!」
そのまま怒りに肩を震わす。イシュタルの変わり果てた姿に涙まで見せた。
「私は、おじいさまの犯した罪を知っている。あなたの、罪も。だから、だからこそ、もうこんなことは繰り返したくないの……」
サラはレンスターでのリーフ王子の解放戦線に加わり、
セリスたちイザーク解放軍と合流してからは、姿を消していた。
実は、その後、ロプト教団の生き残りの処遇をセリスと協議するため、バーハラに上っていたのだ。
セリスはサラをロプト教団の残党の頭に任じ、ひっそりイード砂漠の中で生きていくよう命じた。
「逃がしてあげる……あなたは、まだ死んじゃだめ……」

――二ヶ月後、イード城。
イシュタルは、砂漠の熱風に瞼を細めながら、寝椅子に横たわり果てもない砂丘を眺めていた。
あれから、イシュタルはサラに救出され、このイードまで落ちのびて来た。
セリスは凌辱の玩具がなくなった事に腹を立て、必死で捜索させたが、サラの厳重な隠匿の為、発見されずにいた。
サラの回復魔法によりイシュタルの体は癒されたが、一度砕けたまま放置されていた手足は元通りにはならなかった。
イシュタルはもう自分で立つ事も、魔道書を手に取る事も出来ない。
また、サラはイシュタルが度重なる流産でもはや子供を産む事が出来ない体になった事を告げた。
だが、それでもいい。

「ユリウスさま……」

イシュタルはふと思う。あのバーハラの決戦で、なぜ自分が生き残ったかを。
きっと、それは雷神として、自分が犯して来た罪の贖罪なのだろう。
自分の行いの。
ユリウスを、みすみす暗黒神に堕させてしまった自分の。
そのユリウスを愛した自分の。
だからこそ、私はユリウスさまの分まで、生きて罪を償う。
それが自分に流れる血の祖宗、雷神トードの慈悲なのだろう。

イードでは、暗黒教団の生き残りの家族が寄り添って暮らしている。
セリスに断種を命じられ、去勢された彼らが子孫を残す事はない。
彼らとともに、新しい世界が移ろうのを最期まで見守るのが自分の使命だと、イシュタルは悟った。

(終わり)
171イシュタル凌辱最終章:2009/12/08(火) 13:30:16 ID:JyxOSd2W
御目汚し失礼しました。
イシュタル大好きで、今は亡き某DDDのイシュタルSSの大家のSSに感銘を受けて職人の端くれになって以来、
イシュタルSSは書いたことがなかったのですが、今回書きました。
好きな子はいじめちゃう心理でイシュタルを酷い目に遭わせましたが、凌辱ものを最後まで目を通してくださった方ありがとうございます。
172名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 13:42:51 ID:XvlcIdGu
GJです!
173名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 18:08:30 ID:sA+h7XkQ
面白かった、GJ!!!
喘ぎまくるんじゃなくて陰惨な描写なのがかえって良かった。
最後はちょっと泣けた。

サラ様ハァハァハァハァハァハァハァハァ…
174名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 19:58:29 ID:Vxboeios
GJ!愛があってよかったよー
イシュタルが可哀想で素敵
流れた胎児を食わされたり、自分の肉や糞尿を食わされたりしたんだろうな
でも生きててよかったー
175名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 14:07:39 ID:xgBRY0EU
ミディアの続きはどうなったんだこの野郎
176名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 18:22:41 ID:FCz77GII
気持ちはよく分かるが黙って職人さんを待つんだこの野郎
若しくは職人になるんだこの野郎
177名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 23:06:44 ID:RuypkUem
イシュタルSSよかった!
残酷描写が多いのにしっかり愛が感じられるのがすごい。
178名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 00:18:03 ID:6YhpQ02j
ルイーズが色んな男のチンポ食べ比べみたいなの読みたいな♪
179名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 01:00:50 ID:2S0WPF6x
ルイーズをそういうビッチにしたがる人ってなんなんだろうね
ホークアイに一途な女性なのに
180名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 09:50:03 ID:xHIxiOvT
ホークアイだとビッチになるだろw
エルク一筋だぞ、ルイーズは
181名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 13:02:58 ID:jwOeU2iZ
聖戦以降やってない暁ってなに?
おいしいの?
182名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 13:29:38 ID:4Jb73CWz
>>180
エルク乙
183名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 16:33:40 ID:ZTYynFwT
「ねぇ、マナ…土臭い平民の娘とナーガの継承者…セリス様の嫁にふさわしいのはどちらかしら?」
「あ、ああ…助け、助けて、セリス様…」
「助けになんてこないわよ。ここはあなたの家…じゃなかった。豚小屋なんですもの。
ごめんなさいね、マナ。平民泥棒猫のあなたの家って、多分こんな感じなんじゃないかなぁって思って…間違えちゃった」
「ゆ、ユリア様!セリス様はご自身の意志で私のことを王妻として…えぐっ!」
「言葉を慎め、この薄汚い野良猫、雌豚!今ここで消し炭になりたい!?
セリス様をたぶらかして、よくもまぁ「ご自身の意志で」なんて言えたものね!恥知らずの平民め!その貧相な体でお優しいセリス様の憐憫を誘ったのでしょう!?」
「や、やめて…」
「驚くほど無力ねぇ、マナ!そんなのでよくセリス様のサポートができたこと!むしろ足手まといだったんじゃない?」
「ひ、ひっ…やめて…!」
「…マナ、セリス様はあらゆる意味で私にこそ相応しい方なの。わかる?分かったら…さっさと離縁して、余生を豚小屋で暮らしなさいな。
ついでに新しく夫を見立ててやりましょう。この豚小屋の…そうね、そこにいる丸々太った奴なんてどうかしら」
「だ…誰か助けて…セリス様…助けて…」
184名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 16:37:13 ID:B0hbxrQx
もっと もっと
犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ
犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ
犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ
犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ犯せ
壊れるまで犯し続けろ 殺してと嘆願するまで犯せ
妊娠しても犯せ お腹が大きくなっても犯せ 流産しても犯せ
もっと もっと
185名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 17:18:41 ID:v8FxnGxi
>>183
グッジョブ!!
是非続きを!
186名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 16:27:30 ID:czsmlvYP
前にここで見たぞ
187名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 19:24:03 ID:lueDPstP
イシュタルたまらんかった
素晴らしい
聖戦やりて〜
188名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 20:58:39 ID:T9QLROBV
今エミュでやってる。イシュタルはティニーで殺るつもり(^^;
189名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 08:44:28 ID:dTn0BwR2
>>
190名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 19:43:32 ID:sdeuB7PU
191名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 19:52:09 ID:jNnWpjGO
イシュタルはコープルで犯るつもり
192名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 20:56:47 ID:fmhKqlBB
コープル×イシュタルか。
悪くないなwショタwwww
193名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 22:28:33 ID:vDCx2So2
わざわざエミュでって言うやつはなんなの
せめてVCでって言っとけよ
アホか
194名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 04:57:52 ID:cQRRTpcv
書いてるとどうしても長ったらしくなっちゃうんだよね。
それが一概には悪いとは言えないけど、できたらコンパクトにまとめたい。
なんかコツないかな?
195名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 14:21:54 ID:5zTe4B9f
>>
196名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 14:23:44 ID:5zTe4B9f
↑↑↑
誰のためにもなっていない

誰からも必要とされていない

誰からも認められない

誰からもほめられない

そして誰からも愛されない

アスペ、オマエのことだ

わかるな。。。
↓↓↓
197名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 11:18:38 ID:S/Unmlzn
ドゥフフゥーwwwwwwwwwwwサーセンwwwwwwwwwwwwwwwww
198名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 20:44:38 ID:4b1xDWag
>>194
数日放置してから読みかえして、冗長に感じる文章を削る。
一つの事を書くのに二文も三文も使うのではなく、連体修飾句をうまく使ってつづめて書く。
そもそも無用の描写・叙述はしない、とかじゃね?
俺は逆に簡潔になりすぎて困る。
199名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 02:43:35 ID:v/U1i2lL
>>198
なるほど、参考になるよ。
今いくつか書いてみてるから、後で自己添削してみる。
200名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 07:13:02 ID:kIWSQSLK
ほとんど粗筋と言っていいレベルまで文章量落として、
そこから1シーンごとに詳しい表現を追加するかどうか取捨選択するってーのはどうかね
201名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 13:49:19 ID:x5WFHdlL
コープル受け

「初めてなの……お姉さんに任せて」
「イシュタル様、ああ!」
「乳首感じるの、すっごくおっきくなってる」
「ユリウスさまにもこんなことを」
「そうね、私はあの方に”女”にしていただいたから」

コープル責め

「すごーいびしょ濡れですよ」
「いやぁ……そんな事言わないでえ!!」
「クリ弱いんですね?ユリウス皇子にしこまれたんですか?」
「…………!」(無言でいやいやする)
「指入れますよ……」
「はうぅ」
202名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 15:55:41 ID:LTEN8wOx
もっとショタい感じの責めでよろしく
203名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 19:45:18 ID:V03Rx+U7
シグルドのデカマラとアルヴィスの粗チンを同時に相手してやる淫乱ディアドラ希望
204名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 22:26:32 ID:zo8PYTDy
セリス×パティ
セリス×ティニー
セリス×ラナ

選り取りだな
205名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 05:43:05 ID:h+gHcsLV
「コープル、怪我をお見せなさい?今日、大層大きな怪我を負ったとか…見せてご覧なさい」
「あ、あの…アルテナ様。既に治療済みですので…」
「見せなさい」
「…は、はい」
「…まぁ…痛々しい傷の痕が少し残ってますね…」
「そ、それは時間の経過とともに治るとナンナ様が…」
ピシッ
「あがっ…!」
「ねぇコープル。私はなんて言いましたか?…傷はひとつも負ってはなりませんよ、と言ったはずですが」
「も、申し訳…ありません…!」
「これは私が、無能なお前に少し稽古を付けて差し上げませんと…」
206名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 10:25:03 ID:KsypPRLI
イイヨイイヨー
207名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:30:20 ID:tON0KXJ3
>>205
問題は変態覇王氏のアルテナのインパクトが強すぎて違和感を感じるw悔しいwww

…初めての『エロ』ネタを書こうと思うんだが、どういった点に気をつければいい?
とりあえずセリス×ユリア+ナンナ(※ユリアは兄だと知らない)で行くつもり
208名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:47:22 ID:W/EH4HLH
「うふん、くすぐったい。駄目よ、もうすぐフロリーナが帰ってくるのだから」
と、リンは言うのだが、ファリナは強引に
209名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 21:19:50 ID:ZW6YFzoI
>>207
一番気をつけるべきなのは、とりあえず書き上げること
>>208
ドラゴンボールナツカシスwww
210名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 22:25:25 ID:e8XHIDWw
>>207
SSは初めてなのか?それとも小ネタは書いてる?
才能があれば粗削りでも処女作はいいものになる(とプレッシャーをかけてみる)
一つ工夫をすることだけ念頭に頑張ってくれ。
211名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 02:37:35 ID:QMi1zCQ9
日本語崩壊してなくてエロければなんでもいい
基本的には
212207:2009/12/21(月) 13:18:05 ID:fDQrorfx
あるスレで数年以上様々なSS(大長編、短編含む)を書いてきたけど、エロ入りは初めてになる
…あちらのスレ住人にバレない事を祈るよ
213名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 16:52:32 ID:OZSJtUC6
需要とか気にしない派何だけど、みんな黒キャラが好きなの?
ここに限らずセリスにしろユリアにしろ、黒くなってるのをよく見るんだよな。
214名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 18:30:24 ID:9TPpbW9W
黒キャラが好きなんじゃなくて、陵辱したいからキャラを黒化させてるだけじゃね?
公式のキャラ像を勝手に歪めるぐらいなら、素直にオリキャラ出しとけって思うけどね。
215名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 19:48:35 ID:OZSJtUC6
>>214
あ〜そっか。
自分が普段そっち系無縁だから全くおもいつかなかったよw
オリキャラには賛否両論あるからなぁ、そのへんの括りは書き手次第かな。
216名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 21:01:36 ID:xW2EgJ2Y
オリキャラは上手く使えば大人のおもちゃみたいな効果があるが、使用が難しいからな。
黒キャラも二次創作としての面白さもあるだろうから、それぞれの趣向の問題かもね。
217名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 00:55:21 ID:NN3DNpHo
黒化はギャグでやるなら受け入れられやすいがシリアスでやると引く人や怒る人が出てくる
218名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 01:16:21 ID:y9p5EjeD
手法の一つとしてはアリだと思う
実際黒化させて名作になったSSともいくつか出会ってるし
ただ安易に使って欲しくはないな、誰とは言わないが
219名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 13:59:30 ID:gaHhP7QX
ちょっとすれちですまんが、
Wiiもってないんで、暁は未プレイなんだが、
WiiなりDSなりで続編でないのなんで??
化画が移ったさきのベルサガもやったことないが、こっちも続き出てないみたいだし。
FEシリーズ好きだから続編でてほしい。
あと、ところでTSはここOKみたいだがベルサガはOKなの?
220名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 17:07:37 ID:CHhRbNLW
任天堂のシリーズものは、基本的に1ハードで1つという傾向
GBAで乱発してたのは、FC時代のものを焼き直ししてただけだから
……だと思うけど。

ベルサガはネタ分かる人少なそうだけど、別におkじゃないのかね
221名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 19:34:44 ID:dmh6SGQC
ベルサガは捕縛がエロい
222名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 02:21:14 ID:m6AOHfp2
保管庫に二つくらい入ってたかな?
まだまだ美味そうな女子キャラはいるんだけどね。カプ少ないし、心おきなく陵辱に走れる
223名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 21:33:26 ID:97rMLsH7
ディアドラが林間されるの希望
224人造人間だみゃ〜ん ◆v7zmEWdRdjls :2009/12/26(土) 00:10:06 ID:0jytA0/I
精霊ならぬ性霊の森で林間学校ならぬ輪姦学校を開くシグルド達ならぬシグルド勃ち

・・・・・・ダメだスランプorz
225名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 10:56:29 ID:D8NpVejs
いいじゃないか
226名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 11:24:03 ID:twRD2W0H
太古の巫女さんといえば聖娼もいるだろう(土壌の安定感に依存してる気がするけど)
その場の主の許可があれば好きにできるってのが一番可能性あると思うんよ
初夜権どーたらこーたらってのもどこかで読んだし(ドラさんに限った事じゃないけど)
ナーガの血さえ引いてなければ、外から行きずりの相手を引き込む手すらあったと思う
まぁあのばば様、どれも許さなそうな気もするけどな
227名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 12:30:20 ID:haLnVPDa
みんなの見ている前でディアドラをレイプ、その後全員に林間させるシグルド
228名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 00:19:41 ID:YghQoxKT
>その後全員に林間させるシグルド
すまん。『その後全員に林間“される”シグルド』って読んでしまったw
229名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 00:36:40 ID:7PUudVD0
「シグルド公子、これも運命だ。悪く思うなよ」
「アッー!」
「やっぱりうわさ通りの名器だな。兄とは全然違う……」
「アッー!」
230名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 01:09:53 ID:U3MLuRJn
シグルドはむしろやられ役の方が似合ってる
231名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 02:52:26 ID:3z/myb5p
>>228
やぁ俺
私の母様はいつも悲しそうな顔をしていた。
私は、幼いながらに母様が何かに耐えている事、呻吟している事を知っていた。
でも、それがなぜだか分からなかった。
母様が死に、私は自分のここ、レンスターのフリージ家に於ける立場を知るようになるにつれ、その意味が分かった。
逆賊シグルドの反乱軍に身を投じ、実の父である祖父レプトール卿を不孝にも殺害した、不肖の娘。
そんな母様の子である私の立場は微妙であった。
ともすれば周囲の憎悪に飲み込まれてしまいそうな私を、いつもかばってくれたのはイシュタルお姉様だった。
「いい、ティニー、胸を張って生きて……何があっても私だけは味方でいるから」
お姉様の言葉は真心からのものだった。だけど、果たせなかった。
あの日、突然やって来た、まがましい凶気を帯びた少年の腕に、お姉様が抱かれて以来。
そして、屈辱と忍従の日々が待っていた。
「よく舌を絡めろ……そうだ、だいぶ巧くなって来たな」
そう、ブルーム伯父様が言う。その男根を銜え込み、顎を上下させる私の頭に手を置いて。
中年を迎えて、若干硬さを弱めた陰茎は、黒々しく照り輝き怒っている。
私は、唾液を吐き亀頭を舐める舌の動きを滑らかにする。
「いいぞ、おお、おおっ!!」
ぶぐっ、と私はむせ返る。ブルーム伯父様が私のツインテールを引っ張り、乱暴に顔を上下させたのだ。
喉の奥を突く激しいイマラチオに、私は呼吸困難になるが、伯父様は決して私を休ませようとはしない。
私はただブルーム――私の生殺与奪の権を握る、フリージの主の逸物に歯を立てないよう気をつけた。
「出すぞ、おおおおっ!!」
「うぶうっ!!」
熱い粘液が口中で爆ぜた。白い粘っこい吐き気を催す液体が口腔に瀰漫する。
「飲めよ、飲まないとどうなるか分かっているな?」
「…………」
私がブルームに犯されるようになったのは、私が成人(といっても、まだ初潮が来てまもなくだったが)し、
同時にイシュタルお姉様がユリウス皇子の愛人となった時以来だった。
普段ヒルダに威され、家長としての威厳もないブルームは、母様そっくりだという私をなぶり者にして憂さを晴らすようになっていた。
これを止めるお姉様はユリウス皇子の事でいっぱいで監視の目が届かず、
妻君であるヒルダは反って私に嫉視し、お姉様の見ていないところで私を虐待した。
それでも私がこのレンスターで生きていけるのは、私がこうして忍従しているからだった。
自分でそう分かっているから、ブルームにもヒルダにも一度も逆らわなかった。
なぜ、生きているかと問われれば、返答に窮しただろう。
この先も苦痛しか待っていないだろう生には未練はなかったし、だから後には解放軍との戦線に何の恐怖も感慨もなく赴いたのだが、
この時はただ自分が今死んでは母様はけして喜ばない――そう信じていたからだった。
「いいか、おまえの母親は、逆賊に荷担し、自分の父親に魔道書を向けたとんでもない奴だ。そんなあいつの娘であるお前を飼ってやっているのだ、ありがたく思え」
「はい、ブルーム伯父様……」
覇気のない声で答える私に満足したブルームが促す。
「尻をだせ」
「…………」
這いつくばり、臀部を高くかかげた私に、ブルームが後ろから侵入してくる。
破瓜の時は痛みで気が変になりそうだったが、今ではすっかりなれて感覚が鈍っている。
私は、濡れるはずもないが、ブルームの陰茎に私の唾液と彼の精液がぬめりついているので挿入はスムースに進む。
「ふふ……米食い虫のお前でも、具合だけはいいな」
ブルームは避妊しようとはしない。
私が孕めば世間に体裁がとれないはずだし、ヒルダも私をただでは置かないはずだったが、ただ毒草から作った薬を飲ませて堕ろせばいいと考えているようだった。
ブルーム自身それほど女に貪欲な質ではないようだったが、憂さ晴らしと気まぐれだけで、何度も何度も私を犯した。
それでも孕まないのはひょっとしたら私は産まず女(め)なのかも知れない。
「はあはあ……締まる、締まるぞ!」
「うっ……」
ブルームが私のおさげの片方を掴んで、突き込みながら後ろにねじる。
私は内奥を強く衝撃され、思わず声が漏れる。愛からの行為に至った事がないこの時の私は、男女の交合はただ乱暴に侵略される事と同意だった。
「出すぞ、いく、いくうっ!!」
ブルームが射精し、髪を離された私は床を舐めた。

この時は、自分はこのまま朽ち果てるように人生を終えるだけだと思っていた。
しかし、イザークでの叛乱の成功によって、私の運命を大きく変えられる事となる。

(続く)
中途半端で切ってすみません。
また陵辱ものですが。
この後アーサーとの出会い、セリス、セティとの恋、
イシュタルとの別離と戦いなど、ティニーの運命を描いていこうと思います。
234名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 16:01:27 ID:2hm5lbCU
GJです
235名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 15:22:26 ID:bHqOx+nM
あけおめ
236名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 21:17:44 ID:CDorGOAj
ほしゅ
237名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 01:45:32 ID:ZuZmtT8T
書き込みてすつ
238名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 01:52:08 ID:ZuZmtT8T
pcとケータイW規制で、むしゃくしゃして勢いで書いた。
pcが知らないうちに解除されていたので、投下してみる。

※注意書き※
・シャナンxパティ
・パティがアホの子
・エロ度5%
・続いてしまうかもしれない

勢い任せなので、必要な表現が書ききれてない部分多数。
だが諸君、私はパティが好きだ。
パティへの愛さえ感じてくれればおk。
239crazy for You:2010/01/06(水) 01:53:24 ID:ZuZmtT8T
「待って、待ってたらぁ!」

速い。
スッッッゴい速い。

あたしだって速さには自信がある。
盗賊だもん、ヒョイヒョイ盗んでサクサク逃げたいじゃない?
小柄だし、しなやかだし、はっきり言って盗賊は天職だと思ってるんだけど。

私の目の前にいる男の人は、そんなあたしすら息切らしながらやっとついていけるくらいの速さで、神殿の奥へ奥へと進んでく。
あたし的には目的のお宝も頂いちゃったし、もうこんなジメジメのくっら〜い神殿なんて出て行きたいんだけど、目の前の男の人――憧れのシャナン様は、どうやらセリスという人が到着する前に、このイード神殿の残兵を全滅させておきたいみたい。
別について来いって言われた訳じゃないけど、せっかく出会えた憧れの王子様と、このままお別れなんて寂しいしね。
なんて考えてる間にも、シャナン様はどんどん進んでく。
道中思ったより残兵がいたんだけど、シャナン様ってばまるで剣舞みたいにバッサバッサ切り倒しちゃう。
長い黒髪が、広くてたくましい背中でさらさら揺れて、時々見える横顔がもう…クラクラしちゃうくらいセクシーなの。
切れ長の目が一瞬あたしを捉えるだけで、なんだか舞い上がりそうになっちゃう。

カッコいいとかって言うんじゃなくて、初めて男の人をキレイって思っちゃった。
王子様で、本当に王子様みたいで、実際王子様で…なんかとにかく、あたしはある意味夢でも見てる感じだった。

「…どうした、大丈夫か」

あたしがボンヤリとシャナン様の背中を見つめていると、突然声がかかった。
いきなりだったからビクッてなってスッゴいキョロキョロしちゃったんだけど、いつの間にか敵は全滅してたっぽくて、すぐに声の主がシャナン様だって気が付いた。
どうやらあたしがうっとりしてる間に、神殿の最奥の宝物殿まで来ていたみたい。

「あ…はい!シャナン様が守っておくれになられましたから!」

…なんかヘンな敬語になっちゃった。
振り向いたシャナン様は、敵を切り捨ててたさっきみたいに鋭い感じじゃなくて、ちょっと穏やかな感じで「そうか」って短く切った。
そんなシャナン様にもキュンってきちゃう訳なんだけど、なんていうか会話が盛り上がらないんですけど。
いかにもクールビューティって言葉がお似合いなんだけど、せっかく二人っきりなんだからもっと気の利いた感じにしてくれたらいいのに!
まぁ、相手は由緒あるイザークの王子様で、あたしは生まれも不明なただの盗賊娘。
会話ができるだけでも恐れ多いことだよね。
あれ、なんかチクッていうかグサッていうか、ズキッてする。

「…怪我をしたのか」

「えっ?」

また突然声がかかった。
もちろん声の主はシャナン様だけど、かけられた言葉の意味を理解するのにちょっとだけ時間がかかった。
シャナン様の視線を辿ると、あたしの首筋あたりに行き着いた。
自分の目で確かめることができる位置じゃないんだけど、服に血が滲んでたから、このことを言われたんだってすぐにわかる。
240crazy for You:2010/01/06(水) 01:54:26 ID:ZuZmtT8T
痛みはないけど、知らないうちに切っちゃったかも?
それかシャナン様の後を付いてきてたから返り血?
どっちにしても鏡なんて持ってないし、自分で見れないし、何よりシャナン様に心配かけちゃった!?されちゃった!?
心配されちゃったなんて嬉しいけど、手間をかけさせるのはダメ!

「だ、大丈夫です!こんなの舐めときゃ治るし!」

ああ、またヘンなこと言っちゃったかも。
舐めときゃ治るなんて、王子様にははしたない言葉だよねー…。
庶民のあたしなんかは、まだ小さかった時によく転んで、その度にお兄ちゃんに言われてたけどさ。
てゆーか首筋を自分で舐めるなんて出来ませんから!
「そうなのか?それは初耳だ」

…なんか素直に受け入れちゃってる。
なんか『へー』って感じな顔してる。
シャナン様って何気に庶民会話イケる感じ?
ちょっと冷たい雰囲気かなーって思ったけど、ただの無口なのかな。
あたしはちょっとだけ、緊張の糸が緩んだ気がした。
でもその一瞬後、今度は更にガチガチになっちゃった。

だって

シャナン様が…

いきなりあたしの目の前に立ったと思ったら、あたしのハイネックをずりさげて首筋を舐めてくるんだもん。
えーって言うかきゃーって言うか、もうパニック。
やばい、これってやばい。

かなりの身長差があるから、シャナン様は結構きつい体制な気がする。
あたしはシャナン様に両肩を掴まれた状態で棒立ち。
えっと、舐めやすいように座った方がいいの?
それともすぐ終わるだろうしこのままでいい?
いやいや、そういう問題じゃないし。
ダメだよ、見ず知らずの小娘の血なんか舐めちゃ。
変な病気とか持ってたらどうするの?
いやいや、持ってないけど!

鏡がないから見えないけど、絶対あたし耳まで真っ赤なんだ。
だってめちゃめちゃドキドキいってて恥ずかしくて…もう立ってられない。
バカみたい、身体が急に熱くなってきた。
あたしはへなへなと内股になって、カッコ悪い感じでその場座り込んじゃった。

「痛むのか」

あぁ、シャナン様の的外れな気遣いが余計に脱力させてくれるわ。
とりあえず首筋舐めるの止めてくれないとあたし、立てませんから。


てゆーかもしかして、わかっててやってる?
…や、わかってない訳ないよね?
だってシャナン様は王子様だし、私よりずっと年上のオトナの男の人だし。
王子様だし。
そーゆー経験なんて沢山してるよね。
キレイな女の人がきっと周りに沢山いて、毎晩とっかえひっかえで余裕なんだよね。
241crazy for You:2010/01/06(水) 01:56:18 ID:ZuZmtT8T
こんな小娘の首筋舐めるくらい、何とも思ってないんだよね。
憧れの王子様にこんなことされちゃって、本来なら大声で叫んじゃうくらい嬉しい事だったはずなのに、なんか妙に胸が痛む。なんで?

「…血は止まったようだ。まだ痛みはあるか?」

シャナン様の舌が首筋からゆっくり離れた。
元から傷の痛みはない。
あたしが無言で小さく頷いて顔をあげると、至近距離でシャナン様と目が合った。
長い睫毛。
もしかして女の子のあたしより長いんじゃないかってくらい。
切れ長だけど決して冷たくない眼差しが、真っ直ぐにあたしに向けられてる。
近くで見てると、本当に綺麗って言葉が似合う人なんだって改めて思う。
ただでさえずっと憧れてた人なのに、これってなんか一目惚れみたい。

許して

あたしは自慢の素早さで、シャナン様の口唇を奪った。
キスなんてしたことないから押し付けるような感じになっちゃってるけど、キスってこれでいいんだよね?
目を閉じて、口唇と口唇を重ねて。
シャナン様の待ってるセリスっていう人が来たら、シャナン様は一緒に行っちゃう。
そしたらもう2度と会うことはできないかもしれない。
だからせめて、今だけは許して。

キッカケを作ったのはシャナン様の方なんだからね。
ちょっとした過ちくらいな感じで、すぐ忘れてくれちゃってもいいんだから。

…離れるタイミングがわからなかったあたしは、息ができない苦しさをきっかけに、大きく息をつきながらシャナン様から離れた。
あ、目が合っちゃうかな?恥ずかしいな。
宝物殿は小さな燭台がいくつかあるだけで、相手の表情なんてほとんど見えないから大丈夫かな。
ちょっと俯き気味なまま、チラッと上目遣いにシャナン様を見た。
相変わらず涼しい顔したまま。
悪く言えば無表情のまま、ただじっとあたしを見てる。
お、怒っちゃった?

「あ、あの…」

とにかく何か話して空気を変えちゃおうって思った瞬間だった。

ん…え?

あれ??

気がつくと、あたしはなぜかまたシャナン様とキスしてた。
でもさっきと明らかに違うのは、あたしからじゃなくてシャナン様からってこと。
触れてるのが、口唇と口唇だけじゃなくて…。

さっきはなんか夢中だったから意識してなかったけど、今はなんだかすごく冷静。
キスはイチゴとかレモンとか、甘酸っぱい味なんて聞いてたけど、ぜんぜんちがうじゃない。
生臭いっていうの?サビっぽい味がする。
…これはあたしの血の味。
シャナン様が舐め取ったあたしの血の味。

逃げるあたしの舌先を、シャナン様が許してくれない。
追いかけてきて、絡み付いてくる。
絡まれば絡まるほど、血の味がどんどん薄まっていく。
薄暗い部屋に、口唇を吸う音と、唾液の混ざる音、乱れた2人分の呼吸の音だけが響いてる。

気持ちいいけど怖い。
怖いけどやめないでほしい。
やめてほしいのに、やめてほしくない。
242crazy for You:2010/01/06(水) 01:57:05 ID:ZuZmtT8T
あたしって実はスゴいのかも。
いくら憧れてた相手とはいえ、さっき出会ったばっかりの人とオトナなキスができちゃうんだ。
キスもしたことなかったのに、舌と舌が絡んじゃうようなキスしちゃってるよ。
もしお兄ちゃんにばれちゃったら、この大馬鹿!って怒られちゃうんだろうな。

さっきからどれくらい時間がたったかもわかんない、ただ2人無言で口唇を貪ってる。
欲を言えばもっとムードがほしかったなー。
薄暗いって部分だけはいいけど、じめじめでカビくさいし、シャナン様がバッサバッサやった死体とか、普通に転がっちゃってるし。
こんなトコでイチャついてる?ってなんかめちゃめちゃシュールな気がするんだけど。

ああ、もう、なんかもうそんなことどうでもいいかも。
こういうのを『上手なキス』っていうんだね。
キスが気持ちいいなんて知らなかった。
それ以上が気持ちいいっていうのは…当然知ってるけど!

もしかして、このまま最後までしちゃう感じ?
キスで気持ちよくさせておいて、このままもっとよくしちゃう?
てゆーかシャナン様、もしかしてあたしに惚れちゃった?
まいったなぁ、あたしさっきまでキスもしたことなかったのに。
つまり余裕でバージンだし。
でもコレって運命の出会いな気がするの。
あたしとシャナン様はきっと、こうなるために生まれてきて、出会うべくして出会っちゃったんだわ。

なんてことを考えてるうちに、シャナン様がゆっくりとあたしから離れた。
ずっと目を閉じたままだったから、薄明かりの中じゃシャナン様の顔がほとんど見えない。
シャナン様はあたしの顔見えてる?
あたし、ちゃんとかわいい顔できてる?

ずっと掴まれたままだったあたしの両肩に、別の方向に力が込められた。
一切抵抗しないあたしの身体はあっさり床に組み敷かれた。
あ、やっぱりそうなんだ。
一瞬にしてこれから自分がどうなるか想像しちゃって、身体の中がゾクっとした。
背中がつく前にシャナン様が手を入れて支えてくれたから、頭を打たずにすんだみたい。
やだ、紳士って感じ。

シャナン様の口唇がまた首筋に触れる。ねぇ、くすぐったいよ。
あたしはシャナン様の髪を指に絡ませ、軽く引っ張って抗議する。
シャナン様はそれを理解したのか、ふっと笑ったような息遣いが聞こえた。

掴まれっぱなしだった肩がようやく開放された。
シャナン様の手が熱かったのかな、手が離れたとたん、肩がすごくひんやりする。
行き場を失ったシャナン様の右手は、そのままゆっくりとあたしの胸元まで降りてくる。

ついにきちゃう?
どうぞどうぞ!
ココはけっこう自信あるんだよ?
同年代の女の子達の中でも、けっこう大きい方だと思うよ?

「シャナン様ぁ…」

優しくしてね、って続けようとしたらその言葉は、あたしの声でもなく、シャナン様の声でもない、別の声に遮られた。
243crazy for You:2010/01/06(水) 01:58:23 ID:ZuZmtT8T
「シャナン!シャナンどこにいるの!?」

張りのある、シャナン様よりも若い感じの…どっちかっていうとあたしの年に近い感じの男の子の声だった。
声の聞こえ方からして、まだあたしたちのいる宝物殿までは距離があるのがわかる。
シャナン様を探しにきたであろうセリスという人の声だと、賢いあたしはすぐにわかった。

「セリス…」

耳元でシャナン様のつぶやく声がした。
そのまま上体を起こして、あたしから手を離した。
やっぱりね、現実ってこんなもの。
甘い夢は時間切れなんだわ。
少しでも夢を見てしまったあたしがバカだったのよね。
立ち上がって声の主を待つシャナン様の背中を見つめながら、あたしは泣きそうになるのを必死でこらえた。
こんなトコで、こんなことで泣いちゃったらかっこ悪すぎるんだから。

「セリス、こっちだ!」

遠くの声は徐々に近づいてくる。
1つだと思っていた声は、近づいてくるにつれて増えていった。
このままお別れになっちゃうけど、せっかくだからシャナン様のお仲間も見ておこうかな?

のろのろと立ち上がって、シャナン様の隣に立ってみた。
シャナン様はチラッとあたしを見ただけで、何も言ってくれなかった。
いいもんね、あのあま〜〜〜いキスは絶対に忘れてやらないんだから。
あたしの宝物にするんだから。

「シャナン!」
「シャナン様ー!」
「よくご無事で!」

宝物殿に入ってきたのは、セリスと言う人らしき青い髪の男の子と、髭のおじさんと黒髪の女の子だった。
3人とも小さいとは言え灯りを持っているから、薄暗かった宝物殿は一気に明るくなった。

「セリス!オイフェも…」

シャナン様の表情が、急に緩んだ。
3人はシャナン様を囲んで、再会を喜んでた。
男の子と女の子は涙目になってシャナン様にしがみついてて、おじさんもすごく安心したーって顔してる。
戦友ってやつなのかなぁ、ほんのさっき知り合ったばっかりのあたしには、入り込む隙はぜんぜんないっぽい。
誰も気がつかないうちに、こっそり出て行こうかなぁ。

「あ、君は?」

あ、あっさりバレちゃった。

「あ、あたし?あたしは〜…シャナン様の恋人でぇ〜す!」

ヤケの一発ギャグのつもりだったんだけど、黒髪の女の子の表情が固まるのをあたしは見逃さなかった。
髭のおじさんは目を丸くしてる。信じちゃった?

「君が?…ウソだろ」

セリス様(女の子とおじさんがそう呼んでたから)だけが冷静に返してきた。

「あ…イヤ。そういう訳では」

シャナン様が口ごもりながら、あたしの説明をしようとしてたみたい。
一切耳に入ってないのか、女の子があたしとシャナン様をものすごい勢いで交互に見てくる。
244crazy for You:2010/01/06(水) 02:00:11 ID:ZuZmtT8T
「セリスよ、解放軍に一人増えても問題ないだろうか?」

「それはかまわないけど…もしかしてシャナン、この子本当に恋人なの?」

セリス様の問いかけに、シャナン様はちょっと赤くなって『そうではない』とだけ言った。
え、なんで赤くなっちゃうの?
もしかして本当にあたしのことを…とか?
もしかして、シャナン様もさっきのこと残念に思ってる?

女の子は相変わらずすごい顔してる。
おじさんはさっきとは違って、あたしをじっと見て何か考えてるっぽい。
いくらあたしが可愛いからって見すぎ!
セリス様は適応力がスゴいのか、「よろしくね、パティ」なんてニコニコしながら握手を求めてくる。
ちょっとちょっと、こんな素性の知れない小娘を簡単に軍に入れちゃっていいの?
セリス様が軍のリーダーだってあとでシャナン様に教えてもらったけど、こんなお人よしのリーダーで大丈夫なの?


そんなこんなで、あたしはちゃっかりと憧れの王子様のあとについてくることに成功した。
相変わらず王子様は無口でクールで無愛想だけど、頼んでもいないのに軍にいれてくれたってことは、脈ありって考えていいんだよね?
あの黒髪の女の子の反応は気になるけど、あたしがんばっちゃうもんね!
だけどこの時のあたしはまだ、これから起こる恐るべき争奪戦を予想すらできていなかった―――。



オイフェの子世代でのシャナンに対する口調ど忘れしましたよ!
245名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 04:00:50 ID:tCRBeasI
GJGJ!!
勢いとパティのキャラが合ってていい感じ!
続きを全裸で待ってる。wktk
246名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 23:42:00 ID:bkV9vrU7
GJ!
凄いすらすら読めて、それなのに文章が破綻しておらず、
軽い文体がパティの溌剌とした性格とよく調和して読ませる、中味も良い。
続きもこの調子で頼む!
247セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:46:21 ID:jjjSjHit
エロネタ自体は初めてだが、許してほしい


小鳥囀る静かな日に、光の皇子セリスはその身体を一本の木に預け、すやすやと眠っていた。
軍を率いる者としてはあまりにも無防備かと思われるが、彼にはいつもの事だった。
次から次へと襲い掛かる帝国軍の軍勢、ロプト教団、フリージ兵…
そしてその者らに対応する為の長い作戦会議はセリスを疲労させる。
だがこうでもしなければ生き残れないのだ…
勿論、暗殺者に狙われない様に常にセリス軍の兵士が付近を見回っており、セリス自身も父の形見である銀の剣を帯剣はしているのだが。
…そんな彼に、二人の影が近づいていた…

「…セリス様、寝ていますね」
「そうですね…寝顔が可愛いですね」

…その影はユリアとナンナであった。

「セリス様、本当に寝るのが好きですね」
「リーフ様はお姉さんをナンパするのが好きですけどね」
「…でもセリス様は辛そう…私達の様に戦場で戦うだけならまだしも、毎晩遅くまで会議だなんて…」
「だからこうして自由時間に寝てるのではありませんの?」
「…………」
「ユリアはセリス様の事が好きなのですね?」
「えっ…いえ、そそそんな事は…!!///」

…図星である。この取り乱しっぷりを見れば一目瞭然であろう。

「別に隠さなくなっていいですよ、素晴らしい事ですわ!」
「あっ…はい…」
「…所でセリス様について一つ気になっていた事があるのですけど…」
「?」
「セリス様は…実は女の子なのかしら?」
「…えっ!?」
248セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:47:23 ID:jjjSjHit
ユリアにとっては寝耳に水というべき発言である。一体何処をどう見れば自分と同じ性別を持つ者と思えるのか…
…しかし言われてみれば、心当たりが無い訳でもない。何故なら…

「…そういえばセリス様、ぬいぐるみがとても好きですよね」
「リーフ様が言うには、一度裸で鉢合わせした時にキャーッ!!と痴漢に会ったかの様な悲鳴をあげたと…」
「顔も…言われてみると…女の子みたいです…」
「…………」「…………」
「…よし!では確認しましょう!」
「…ど、どうやって…?」
「うふふ…」
(「……zzz……zzz……」)

どうやらナンナは何かを企んでる様である。その多少幼さが残る端正な顔立ちは、次に何が起こるのか考えて少し赤みがかっている。
対するユリアは少し不安に感じていた。勿論ナンナの企みを知らないからなのもあるが、それと同時にセリスの身を案じているからだった。
(興味はありますけど…セリス様に迷惑はかけたくありません…)

「それではセリス様の服を脱がしましょう!」
「えええっ!!?」
「男か女か、それを知るには体つきを見るのがベストなのですよ」
「は、はい…そうですけど…」
「それでは脱がせましょうか♪」
「…はい」

こうして二人は熟睡しているセリスを少しずつ脱がせていった。それは人形の服を脱がせていく様にテキパキと行なわれていく。

「……zzz……zzz……」
「ふーん、何とも言えないですね」
「////」

セリスはパンツを除いて裸に剥かれていた。
その肉体は鍛えぬかれて一寸の余分も無いのに、暑苦しさを感じさせない…
正に芸術ともいえる美しい身体だったが、言ってしまえば貧乳女に見えなくもない。
249セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:48:48 ID:jjjSjHit
「それでは本日のメインディッシュの…ご開帳でーす!」
「!!……こ、これが…セ、セリス様の…////」
「…………」
(「………ん…」)
「!!…セ、セリス様が…!?」

ユリアは焦っていた。最後の砦ともいえるパンツを脱がせ、全てを露出させていた事がバレたら大目玉を食らうだろう。
実はちょっと期待している事を考慮しても、自分がこの一件でセリスに嫌われてしまう事は何としてでも避けたい。
…しかしナンナは平気そうな顔でこの事態を見ている様だ…

「ユリア、大丈夫。私に方法がありますわ」
「…ほ、本当ですかナンナさん!」
「…ん……ぅ…あっ……ユリア…おはy」
「必殺・緋凰絶炎衝ッ!!」
「ぐヴォばぁ!!!?」
「!!」

…それは一瞬の出来事であった。…最早8割方目覚めていたセリスを、
目に見えぬ早さの腹パンチで無理矢理眠らせたのだ!
例えで言えば、最近遊○王のアニメで某満足さんに蟹が行った某パンチであろうか…
ナンナの拳の軌跡は正に流星、あらゆるモノを粉砕する魔王のパンt…アッー!

「ユリアッ!」
「ふぇ!?…セ、セリス様は…?」
「こうして寝ていますわ」
「…///」

…セリスは再び眠りに付いた様だ。
ユリアとしては彼が自分が置かれてる状況に気づかなかったのは不幸中の幸いだったものの、
とにかくセリスの一物から目が離せないでいた…
250セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:49:25 ID:jjjSjHit
(「…う〜ん…」)
「セ、セリス様がまた…!?」
「こうなったら次は螺旋丸で…」
(「……ミ…ディ…さ…何を…」)
「寝言を言っていますね」
「…一体どんな夢を見ているのでしょう…?」
(「…焼き…菓子の……お返し…て……う…ぁ…ミレ……さん…気持ち…い…よぉ……」)
「…!!」
「…/////」

一体どんな夢を見ているかは読者の想像にお任せするが、どうやら夢は男を興奮させるモノだったらしい。
みるみるとセリスの一物は大きく硬くなり、最終的には一本のアメリカンホットソーセージとなったのだ!

「…あうあうっ…////」
「あらあら…中々のサイズになりましたね…(じゅるり」
「ナ、ナンナ様は…恥ずかしくはないのですか…///」
「私はこれ以上のお○んちんを見た事がありますのよ
 …ユリア」
「はい?」
「おちん○んをしゃぶってあげなさい」
「!!……ナ、ナンナさn」
「貴方はセリス様を本当に想ってるのでしょう?だったら彼が男として望む事をしてあげるべきですわ
 …ふふっ怖がらないで、私も一緒に手伝ってあげますから」
「…はい!」
251セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:50:10 ID:jjjSjHit
「…はむっ……ん……んんっ…じゅる……んぷ…んっ……ん……ちゅぱ…」
「ん…はふ……ペロッ…はむぅ……レロッ……ハァ…ハァ…」

…男にとってこれ以上の至福の時は無いのではないだろうか。
今、銀髪と金髪の美少女二人に男の勃起が攻められている…
銀髪の少女は肉茎を咥え込み、舌で亀頭を舐めつつも上下に顔を動かして全体を激しく刺激する…
そして金髪の少女は開いた玉袋を舌で舐めたり、袋を咥えて引っ張る…
息の合った攻めは正に天国ともいえる快楽をもたらしていた…もしセリスが起きていれば、彼は二人の性技に屈していたに違いない。

(「…ああ…も…と……奥まで…」)
「んむっ……んん…」(セリス様…気持ちいい…ですか…///)
「…レロッ…」(ユリア、初めてのフェラチオの割にはかなり、やる)

…全てのものに永遠など有りはしない、この至福にも終わりが近づいてきていた
二人による刺激はセリスの勃起を限界へと追い込んでいた…

「…んん………ハァ…ハァ…あむっ…ん…んんっ……ちゅっ……ちゅぱ…!」
「ふふっ、そろそろですわね」
(「…ぐ…あああ……ミレデ…さ…なん…か…出てく…!」)
「!!?……んん…//」

ユリアの愛撫に我慢出来なくなった勃起はこうして勢いよく射精した。ユリアは愛する者の体液を味わうかのように飲んでいった。
ナンナもそれを見て嬉しそうである…しかしそれと同時にもう1ステップ必要だとでもいうかのような顔をしていた…

「…これが…セリス様の体液…!」
「じゃあ本番行きますわよ!」
「ええっ!?」
「…あのねぇ、ここまでいってそれで終わりというのは駄目ですわよ」
「…………」
「それにユリア、貴方にはセリス様を愛するという覚悟があったのではなくて?」
「!!」

…その発言は遠い過去のある記憶を思い出させていた。
記憶を失い、レヴィンに拾われ…丁度十数歳になった頃だろうか…
彼はユリアに性教育を施した。その教育の最後、彼は彼女にある質問を投げかけた。
『お前に愛する者は居るか?』と……
その時はまだ幼く、あまり人を知らなかったのも手伝って、答える事が出来なかった…
しかし今、彼女はこの質問に答える事が出来る…!

「…私は…私は…世界の誰よりも、セリス様を愛しています…!!」
「ふふっ、何を思い出したかは分かりませんが、勇気つけれて良かったですわ」
252セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:51:12 ID:jjjSjHit
迷いを捨てたユリアはこの瞬間、一人の女となった。
彼女はセリスの勃起を軽く手でしごいてその堅さをある程度取り戻させた後、
己の濡れた秘所に宛がった…
勿論彼女は今の今まで処女であり、処女を失うのは辛い痛みを伴う事も理解している。
しかしそんなモノは彼女の想いを止める事は出来ない。
処女膜死すとも愛は死なず、ぐふっ…という事であろう。

「…っ……あ!」

今までの行為の中で、彼女の秘所は膣分泌液のお陰でよく濡れていたとはいえ、やはり初めては痛い。
異物が身体の中に入っている、その感覚はやはり耐えがたきモノであろう。

「ユリア、ひたすら我を忘れて腰をふりなさい
 そうすれば大丈夫よ!」
「は、はい!
 …………ん…はぁ……ん…気持ちよく…なってきました…」
「そう、その調子ですよユリア…ハァ…ハァ…」(他人のセックスを見て感じるなんて私も中々の痴女ですわね)
(「……zzz……zzz…んっ…何か下半身がとても気持ち…んあ…いいな…?」)
「…あ…んんん…あ、あんっ……」
「…ってユリア!!?一体僕の……うぉ!…じゃなくて…はぅ!でもなく…上で何をしてるの!?」
「…はぁはぁ……セリスさまあんっ…私…んんっ!」
「いやユリア、話してる時位は腰をふるのはやめておきましょう」
「…あ、はい、そ、そうですね///」
「ユリア、これは一体どういう事なの!?」
「…私…セリス様が大好きです…例え世界を敵に回しても、一緒に居たい…!」
「…ユリア…」
「覚悟して下さい、セリス様…!」
253セリス×ユリア+ナンナ:2010/01/07(木) 10:53:49 ID:jjjSjHit
…その掛け声と共にユリアは一人の愛すべき女へと戻った。

「!!…ああっ……ユリア…ユリア…!」
「はぁん!……んん…セリス様…私…あんっ…」
「…ハァ…ハァ…この長い戦争が終わったらエロ小説家になろうかしら…ん…」
「ユ、ユリア…イくよ…」
「はい…中に……あん!……セリス様の…あんっ!
 …ああぁああぁぁあ!!!?」

……こうしてセリスとユリアの性せ…聖戦は膜をとz…幕を閉じた。
セリスの睡眠癖や女の子らしい所は、最終的に大切な者を見つける為の重要なファクターだったのかもしれない…
ユリアの献身的な愛によって、セリスは会議の疲労感を乗り越え、軍を勝利へと導く事が出来た。
そして二人の愛は後に知る『兄妹』という事実をも捻じ曲げて、永久(とわ)に続いていった…。

糸冬 了



「ちょーっと、待ったァァ!!」
「な、何だいナンナ!?」
「ナンナ様!」
「私の番はまだなのですか!?」
「いや、ナンナ、そんな事言われたって…」
「セリス様、ユリアが貴方を愛してる事は充分に分かっています。
 でも今、私の火照りを静められるのは…セリス様なのだけです…」
「……ゴクリッ」

「…はぁ、あんっ!……あっ、あっ、ああん!……んん…あんっ!!」
「…ああっ…ナンナさんがセリス様に激しく突かれて…後で私にもお願いします…///」
「ナ、ナンナ…気持ちいいよ…」
「…私も…ユリアも…幸せです!」

尚、セリスの恋人欄にユリアの他にナンナが入ったとか入らなかったとか



...Fin...
254名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 13:39:46 ID:bkXeT5zf
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□■□□□□□□
□■■■■■■■■■■■□□□□□□■□□□□□□
□□□■□□□■□□□□□□■■■■■■■■■□□
□□□■□□□■□□□□□□□□□□■□□□□□□
□□■■■■□■□□■□□□□□□□■□□□□□□
□□■□□■□■□■□□□■■■■■■■■■■■□
□■■□□■□■■□□□□□□□□■□□□□□□□
□□□■■□□■□□□□□□□□■□□□■□□□□
□□□□■□□■□□□□□□□□■□□□□■□□□
□□□■□□□■□□□■□□□■□□□■■■■□□
□■■□□□□■■■■■□□■■■■■□□□■□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
255lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:46:47 ID:H4Dm/398
おお、>>207の人かな?
ナンナが変態王風で好きだ!


crazy for You続き。

※注意書き※
・シャナン×パティ前提のラクチェ視点
・エロなし
・ラクチェ可哀相なので、ラクチェ愛の人はそれなりの覚悟orスルー推奨。
・内容的に若干重め。

前置きが長くなりましたが、次回で濃ゆいエロシーンをお届けできる予感。
じっくり煮詰めたいので、少々間があくかも。
256lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:49:25 ID:H4Dm/398
パティが解放軍に入ってから早数日。
初対面の印象がアレだったからかなり警戒してたけど、話してみるととても話しやすくて、気さくで親しみやすい子だって思った。
私と同じく兄がいて、両親はいない。
盗賊をやっているのも、孤児院の子供達の生活のために悪いことをしてる奴らから盗んでるんだって聞いた時は、盗賊というだけで軽蔑していた自分を恥ずかしく思った。

私にも両親はいないけど…スカサハにシャナン様、エーディン様にオイフェやみんながいたから寂しく感じたことはあんまりなかった。
パティはずっとおにいちゃんと二人だけでがんばっていたんだと思うと、なんだかいたたまれない気分になる。
でもこんな同情めいた感情は、きっと彼女にとって失礼なはず。
そんなことは気にせずに、気楽に接していきたいな。
…シャナン様のこと以外は。

暑い暑いイード砂漠を抜けてさらに南下していく。
ダーナを通過したあたりで、パティが急に大声を上げた。

「あれってペガサス!?」

最初は鳥でも飛んでんのかなーなんてつぶやいてて、パティの視線を追ってみたら、そこにはよく知ったペガサスのシルエットがあった。
ペガサスと言えばシレジア。シレジアはここからはずっと遠い北の国。
1年の半分の季節は、大地が雪で覆われてるなんて言われてる。
ペガサスはそんな極寒の地の希少な生き物。

その辺に適当に飛んでる生き物じゃない。
初めて見た、綺麗、とパティは素直な感想を顔を紅潮させて述べている。

「あれは…?」

かすかに眉をしかめたシャナン様が空を見上げる。
シャナン様もペガサス見るの初めてなのかしら?

「フィー!!」

セリス様が大きく手を振りながら走り出した。
つられるように私もセリス様に続いてペガサスに乗ったフィーに手を振る。

「安心しなさい、あのペガサスも我々解放軍の一人だ」

背中から、パティとシャナン様に説明するオイフェの声が聞こえた。

「セリス様!ラクチェー!」

かなり離れた距離のはずだけど、元気なフィーの声はよく響く。
『敵が近くにいたら…』私はすぐさま警戒する。
幸い周辺には私たち以外にいないみたいだった。

フィーが手綱を巧みに操ると、ペガサスのマーニャが地面に優雅に降り立つ。
フィーはそれを確認すると、ひらりと羽のように馬上から降りて会釈をした。
シャナン様とパティと簡単な自己紹介をすると、コホンと咳払いをして、姿勢を正す。

「報告です!ただいま本隊はメルゲンに到達しました。敵はアーマーと魔術師。それにシューターの存在も確認されています。
だからあたしはあんまり近づけないんですけど…」

それから…とフィーは自前の小さなノートをチラチラと見ながら報告を続ける。

「城主のイシュトーはかなり強力な魔法の使い手のようです。現在は様子見状態で、一進一退が続いてます。」

「そうか、報告ありがとう、フィー」

セリス様の感謝スマイルの破壊力に、フィーは早くも真っ赤になる。
うーん、私はもっとクールな感じの方が好み…って、こんな時に何考えてるのよ私のばか!
257lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:50:53 ID:H4Dm/398
だめだめ、私の片思いは絶対誰にも知られちゃダメなんだから!
普段から男嫌いで通ってるんだから、今更シャナン様が好きなんですなんて言えない。
ずっと昔から、誰にも言わないでずっとずっと私の心の中にしまってる秘密。
たまにラナからセリス様のことを相談されるけど、私もあんなふうに素直に誰かに打ち明けられたら…って思うことは正直、ある。

でもそれは戦争が終わってからでもいいかなって思ってた。
今は色恋がどうのこうのなんて言ってる場合じゃないって。

でも……

「シャナン様、ペガサスって綺麗ね。パティ感激!」

シャナン様は無言だけど、はしゃぐパティの一言一言に薄く笑顔を浮かべてうなづいてる。
私にはわかる、シャナン様のああいう態度はすごく機嫌がいい時。
パティはシャナン様が返事をしてくれないことに不満げにしてるけど、そんなの贅沢だよ。

本当はイード神殿で二人が一緒にいた時、すごく泣きそうになった。
ただ二人が一緒にいただけなのに、なんだかシャナン様が私の知らないシャナン様になってしまったようで、すごく怖くなった。
女の勘とでも言うの?
あ、なんか雰囲気が違う、って、二人からただならぬ空気を読み取った気がした。

でも私のシャナン様に対する気持ちは絶対知られちゃダメ。
だから平静を装い続けた。
…でもそれは間違いだったのかもしれない。
シャナン様とパティはこの数日で、確実に距離を縮めてる。
パティはふざけた態度で冗談を言ったりしてるけど、シャナン様を見る目は、明らかに恋してる。

シャナン様もそう。
シャナン様は子供達の中では年長で、ずっとみんなのお兄さん的存在だった。
私達を優しく見守ってくれてた。
私はその優しい眼差しに恋したの。
けど、今のシャナン様はちがう。
私の見たことのない表情でパティを見てる。
私の知ってるシャナン様が、私の知らない女の子を好きになってる。

私が自分の気持ちをシャナン様に伝えていたら、あの眼差しは私だけのものになってたの?
それとも、どんなにがんばってもただの従妹でしかないの…?
258lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:52:51 ID:H4Dm/398
「危ない!」

私の前髪が一束、ハラリと散った。
突然視界に兄のスカサハの背中が飛び込んでくる。
私が我に帰ると、目の前には息を切らしたスカサハ、足元には倒れたメルゲンのアーマー兵がいた。

「あ…ありがと、スカサハ」
「どうしたんだ、ラクチェらしくないぞ?戦闘中にボンヤリして…」

そうだった、今は戦闘の真っ最中。
敵のリーダーは危険な遠距離魔法まで打ってくる。
ため息をつきながらも、スカサハは私を心配してくれている。
ごめんね、くだらないことで手間かけさせちゃって。
集中しなきゃ、集中しなきゃ。
…なのに、無意識にシャナン様を探してしまう。
パティを見てしまう。
さりげなくパティを自分の後ろにかばうシャナン様。
邪魔にならないように距離を置いて、魔法剣でシャナン様を援護するパティ。
ほんの数日前に出会ったとは思えないくらい息がピッタリ。

もう、やだ。
誰か、助けて。
二人のことも、嫉妬してる私も見たくない。
泣くもんか、絶対泣いたりするもんか。

メルゲンでの戦いも終わり、私達は場内で数日間の休息を得ることになった。
今回の戦いはみんなにとって不慣れな兵種の敵が目立ち、負傷者も多く出た。
シスターのラナはもちろん、ユリアや最近合流したばかりのデルムッドの妹ナンナもライブの杖を握り締めて場内を走り回っている。

幸い私はコレといった怪我もなく、スカサハやヨハン達と訓練場で剣を振り回してる。
途中でシャナン様がやって来て『ラクチェ、お前は力が足りないようだ』とかいって稽古をつけてくれたんだけど、力が入らないのはあなたのせいなんですってば!
あぁ、なんだかだんだんイライラしてきた。
可愛さ余って憎さ100倍ってこういうこと?

とりあえずシャナン様を撃退し、尚も勇者の剣を振り回してると「鼻息荒いなぁ〜」とアーサーののんびりした声が聞こえた。
女らしくなくて悪かったな!
だって、こうしてると余計なことを考えなくていいのよ。
……。

はぁ、だめだめ。
しっかりしなきゃ!

もういい、部屋に戻ろう。
同室のラナとお喋りでもしてた方がずっと気分転換になりそう。


「…お前の妹すげーなぁ、いろいろと」
「言うな……」
「あれでもラクチェは、いろいろと女性らしいところがいっぱいあるのだ!」
「そうなんだ、主にどのへん?」
「それは…秘密だ。私だけの秘密なのだよ」

アーサーは項垂れるスカサハと夢見がちなヨハンを交互に見た。
そして、自分の妹がティニーで良かったと心の底で思った。
259lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:54:11 ID:H4Dm/398
「あ、ラクチェ。やっと私も休憩できそうなの。」

部屋の前に来ると、ちょうどラナと出くわした。
どうやら今の今まで負傷者の治療を続けていたらしい。
昼過ぎからずっとと言うことは、少なくとも3,4時間。
私はラナに「お疲れ様」と声をかけ、二人で部屋に入った。

部屋に入るやいなや、二人そろってベッドに身を投げる。
私が仰向けでボンヤリとしていると、隣のベッドで枕を抱いたラナが話しかけてきた。

「…ね、ラクチェ?」

「ん、なに?」

自分から話しかけてきたのに、ラナはなぜか口ごもり、言いにくそうにしてる。

「ラクチェ、シャナン様のこと…好きなんでしょ?」

!!!!!!
ば、ばれてる…?
なんで!?
長年ずっと隠してきた私の片思い…見抜くなんて、さすが親友にして幼馴染!

「ごめん、ラクチェは隠してるつもりだったんだよね…でもラクチェってばすぐ顔に出るから、確実に他のみんなも気づいてると思う」

私は口がふさがらなくて、パクパクしながら固まってしまった。
必死で隠してたつもりなのに、みんなにばれてる!?
みんな、ってことは…もしかしてシャナン様本人も?

「えっと、それでね」

私のベッドの移動してきて座ると、ラナは更に続けた。

「パティのこともあるし、ラクチェ辛いんじゃないかなって思って。
私達、親友でしょ?親友の苦しんでる姿を見たらやっぱり、黙ってられなくなっちゃって。
私もずっとセリス様に片思いだもん、ラクチェの気持ちすごくわかるから…。」

何でも話してほしいの、と続けるラナがいい終わらないうちに、私はラナに抱きついていた。
ラナはそんな私の頭を黙ってなでてくれた。
私より年下で頼りないくせに、時々こうしてお母さんみたいになる。
私はラナが大好きよ。
260lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:54:59 ID:H4Dm/398
ほしいものは間単には手に入らない、誰だってそう。
ラナも、私も。
だけど、だからこそ、努力はしなくちゃいけない。
…例えそれが手に入らないとわかっていても、悔いの残らないように。

「ありがと、ラナ…」

なんだか胸が軽くなった。
ラナはただ、優しく笑ってくれた。

「私、シャナン様に気持ちを伝えてくる!」

ラナは笑顔のまま固まってしまった。

「…え、ちょっ…ラクチェ!?」

私はラナの制止を振り切り、シャナン様の部屋へと走り出していた。
今なら言える!
ラナにもらった勇気、無駄にはしないんだから!

「猪突猛進…」

開きっぱなしのドアの向こう、小さくなっていく親友を見つめながら、ラナはため息混じりにつぶやいた。

シャナン様は部屋にいた。
私が話したいことがあるというと、あっさりと部屋に招き入れてくれた。
剣の手入れをしていたらしく、テーブルの上に手入れ用の道具が並べられている。
シャナン様は椅子を勧めてくださったけど、私はすぐ終わるからと立ったままでいた。
本当は、シャナン様と向かい合わせになるのがイヤだっただけ。

「それで、私に話とはなんだ?」

「あの、もう気がついていると思うけど…私、シャナン様がずっと好きだったんです!」

もう私に迷いはない。
ストレートに、私の長年の想いをシャナン様にぶつけた。
5秒くらいだろうか、シャナン様は無言で手入れをしていたけど、急に私を振り返った。
シャナン様はいつも大きく表情を変えることはないんだけど、かなり驚いている様子だった。
あれ、気がついてたんじゃなかったの?

「そ…そうだったのか、知らなかった」

シャナン様は明らかに困惑してる。
珍しく視線が泳いで、動揺を隠せない様子だった。
気まずい沈黙が部屋の空気を支配する。
フラれる覚悟はあったけど、この雰囲気、辛すぎる。
261lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:56:00 ID:H4Dm/398
時間の感覚のないまま無言が続いていたけど、先に口を開いたのはシャナン様だった。

「すまない…その気持ちには応えられない。」

ああ…

終わった。

覚悟はあった。
覚悟はあったけど、やっぱりきつい。
体中の力が抜けていきそう。
失恋ってすごい破壊力なんだ。
これは、ラナのライブでも治りそうにない。

「…そう、ですよね。でも聞いてくれてありがとうございます。
これで諦めがつきました。」

用意していた台詞。
できれば使いたくなかった台詞。
何とか言い終えて、震える足を力いっぱい踏みしめて、私はシャナン様の部屋を出た。
涙が流れてしまう前に、声をあげて泣いてしまう前に、誰もいないところへ行きたい。

走って走って、気がつけば城の裏手を見渡せるバルコニーに出ていた。
沈みかけの西日が、私の赤い目に刺さる。
ずっと我慢してきたんだから、今だけは泣いていいよね。
私の顔はあっという間に、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった。
もはや何がどう悲しいのかもわからないくらい、ひたすらわんわんと泣き続けた。
夢中で泣いていたから、後ろの人の気配に気がついていなかった。

「美しい君が流す涙は美しい。だけど、悲しみの涙は君には似合わない。」

いつの間にか背後にいた人影はヨハンだった。
急に声が聞こえたことに驚いて顔を上げてしまったけど、今の私はとんでもない顔をしている。
いくら相手がヨハンでも、こんな顔は見せられない。
すぐさまヨハンに背中を向けた。

「み、見ないでよ…」

放っておいてほしかった。
フラれて泣いている姿なんて、ラナにだって見られたくないのに、よりによってこんなキザ男に見られてしまうなんて。

「…人は何かを得るために、何かを失うこともある。
君が失ったものは大きいかもしれない。だけど、これからきっと同じくらい大切なものを得るのだから、そんなに泣いてはいけない。」

ヨハン、知ってる?

「どうして…」

「訓練場でのラクチェの様子がおかしかったから、部屋を訪ねていったのだよ。
そうしたら君の姿はなく、かわいい子羊さんが事の顛末を話してくれたという訳だ。」

私はちょっとだけ、ラナを恨んだ。
262lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 01:57:18 ID:H4Dm/398
「あっち行ってよ、わかったようなこと言わないで!
今は誰とも話したくないし、一人になりたいのよ!」

私はヨハンの胸を押し、バルコニーから追い出そうとした。
しかしさすがに私より背も高く、体格のいいヨハンはびくともしてくれない。
次の瞬間、喚き散らしていた私はヨハンに抱きすくめられた。

「愛しい人が泣いているのに、何もせずに黙ってなんていられる訳がないだろう?
私がここへ来たことで君の涙が止まるなら、私は君から離れない。」

不思議。
いつもは薄ら寒いキザな台詞が、なんだか胸に響いてくる気がする。
傷心中って、些細なことでも癒されるものなのかもしれない。
確かに言われてみれば、ヨハンが来てから涙は止まっていた。
私が抵抗するのをやめると、ヨハンは更に続ける。

「片思いの辛さ…愛する人に受け入れてもらえない苦しさは私もよくわかっているつもりだ。」

何も言えない。
いつも変なポエム垂れ流しで、愛してるとか軽口叩いてばっかりのくせに。
ヨハンの気持ちはわかってた、真剣に私を想ってくれてること。
私もずっと、ヨハンを傷つけてたのよね。
なのにこうして、彼なりのやり方で慰めてくれている。

「ヨハン、ありがと…」

俯いてつぶやくのが精一杯だった。
無言のヨハンの腕に力が入る。
苦しいってば。

いいわ、今日だけはその薄ら寒いポエムを聞いていてあげる。
でも、今日だけなんだからね。
明日からはまたわけのわからないこと言って来たら、容赦なくひっぱたいてやるから!

…覚悟しておきなさいよね。


END
263名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 14:55:10 ID:wIf30sGN
続きGJ!
ラクチェ一人称に萌えるww
ヨハンの寒いセリフワロスwww
続き待ってます!!
264名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 17:07:59 ID:pENYyjev
ヨハンはなんだかんだでラクチェにヨハンを見る余裕ができるまで辛抱強く待つタイプだよね。
GJでした。シャナン×ラクチェ派な自分でも楽しかった!

しかしこれでセリスの恋人がティニー辺りになったりしたら、ラクチェとラナがダブルで可哀想だな…
265lost-ラクチェの場合-:2010/01/08(金) 21:10:15 ID:H4Dm/398
感想ありがとうよー!

>>245
全裸はいかんぜよ、風邪を引くからせめてノーパンおすすめ。
>>246
パティが好きだ!全てはそれだけだ!

>>263
台詞考えるの楽しかった。クセになりそう。
>>264
ヨハン、まさにそんなイメージで書いた。ドズル仲間組はいい男ぞろいやー。
あくまでパティの物語だから、他キャラのカプについては一切考えてません!
流れぶったぎって済みません。
>>265さん、素晴らしい作品です。私も同じくらい書けるようになりたい。

>>232-233続き

「叛乱軍がメルゲンを占領した、直ちに奪回せよ!!」
ブルームの慌てた、色を失った声。失惜するのも無理はなかった。
イザークで蹶起に成功した賊軍が、イード砂漠を越えて侵攻して来たのだ。
已にブルームが頼りにし、メルゲン城を預けたイシュトー兄さまは戦死された。
イシュトー……兄さま、か……。
イシュトー兄さまはイシュタルお姉さまと共に度々その両親から私を庇ってくれた。
それなのに、私は、そのイシュトー兄さまが死んでも、何も感じない……。
いや、恐らくは、自分の死についても、同様の感慨を抱く事だろう。
ずっと、死に場所を探していた。
私にも、ついにその順番が巡って来たらしい。
「ティニー、分かっておるな?」
「……はい」
私は一言頷き、メルゲンへ出撃した。

乱戦の最中、ヴァンパ達とははぐれてしまった。
叛乱軍は、思っていたより強い。
もう私の部隊も数えるほどになってしまっていた。
私は、部下のリンダを振り返る。
「リンダ……あなたに指揮権を移譲します。残存兵力を率いてコノート方面に撤退しなさい」
「ですが……」
「命令よ、行きなさい」
一人、エルサンダーを差し挟んで佇む。
リンダたちは去った。
大勢は決し、賊は追撃を始めている。
ほそみの剣を握る私の腕は血まみれで、ずきずきするような痛みがせり上がって来る。
私は折れかかった剣を捨て、胸のペンダントを手に取った。
母様……。
このペンダントは、母の唯一の形見だ。
私を守るため、寂しく死んでいった母さま……。今そちらへ参ります。
「待て、剣を引け!!」
一人、賊の中からマージが出て来る。
仲間を押し戻し、私の目の前に現れる。
「この人を斬るのは止せ!!」
荒く息をつく私は、事の次第についていけず、半ば人ごとのように見やる。
男は、私を見つめ、何やら感極まっていたが、
「ティニー……ああ、ティニーなんだね!」
「あなたは……誰ですか?」
私と同じ、銀髪の、若い戦士だった。身なりからして将校らしい。
男が、堰を切ったようにまくしたてた。
「ほら、これを見て。君と同じペンダント……幼いときから身につけていたものだ」
確かに……。
彼の手にある、真鍮のペンダントは、私のものと同じつくりだ。
「俺の母は解放軍の戦士だった。戦いのあと、俺を連れてシレジアに逃れたが、
生まれたばかりの妹とともに何者かに連れ去られ、俺にはこのペンダントだけが残った」
私と同じ、ペンダント……シレジアから……?
「最近になって、連れ去ったのはアルスターのブルーム王だと知らされ、母もすでに亡くなったと聞いた。
でも、妹は……ティニーは生きているはずだから俺はお前に会いたくて……ここまで来たんだ」
「じゃあ、あなたは私の本当の兄さまだと言うの……?」
「ああ、そうだ。ティニー……一緒に行こう」
男は、いいや、彼――アーサー兄さまは私をぎゅっと抱きしめた。
暖かい、と人の事をそう思ったのは、幾分久しぶりだった。
私はきゅっとその背中に手を回す。
いつの間にか、涙が、こぼれていた。
私にはこうして肉親ができた。
アーサーお兄さまは、立派な人だった。それだけに、胸が痛んだ。
そっと自分のほとに服の上から手を当てる。
自分の、穢れてしまった身体に。

「セリス様、只今帰陣しました。ティニー、紹介するよ解放軍のリーダー、セリス様だ」
「は、はじめまして……」
私は、咄嗟の事、それだけ言うと、立ちつくしてしまった。
綺麗だ……。
そう、素直に思った。
肩まで伸びた青い髪、女のように繊細な顔たち、優美な瞳。
噂で聞いたのとは随分違う、とても叛乱軍……いや、こういうのがもう適当だろう、解放軍の首領とは思えなかった。
この青年が解放軍を率いるバルドの戦士、セリス。
「ああ、話は聞いてるよ、ティニーだったね」
セリスさまが笑顔で答える。それで私は我にかえって自分の立場を思い出した。
「いいよ、気にしなくても。ブルーム王はきみの伯父なんだし、敵対したのは仕方のないことさ」
「あの……ごめんなさい」
私は居たたまれない気持ちで頭を下げる。そうだ、私は解放軍を何人もこの手にかけたのだ。
だが、彼は構わないという。
「君は悪い人じゃない」
「でも……」
「そんな事より、肉親と戦うのは辛いだろう君は無理をしないでいいからね」
「…………」
他人からこんなに優しくされた事は、イシュタルお姉さまを除いては、初めてだった。
私はつい最近までは死ぬつもりでいたのに、急に優しくされて、心が千々に乱れる。
そんな私を、戸惑っているとみて取って、
「あっ……」
「よろしく、ティニー」
セリスさまが私の手を取って口づけをした。思えば、同年代の男の子に接するのは、殆ど初めてだ。
その胸のときめきを感じた時が、私と彼との愛憎の始まりだった。
一ヶ月後、レンスター。

「て、ティニー……」
「お久しぶりです、ブルーム伯父様」
守備台に孤独に佇むブルーム。落日の敗残兵。それが伯父の末路だった。
「イシュトーお兄さまは亡くなられ、イシュタルお姉さまも、ユリウス皇子と行ってしまわれました。もう、あなたに遠慮する必要はなさそうですね」
「ま、待て……お前」
ブルームが呻く。その顔に浮かんでいる表情は恐怖だ。
その怯えた瞳に映る私は……恐らく微笑んでいるのだろう。
「思えば、色々とお世話になりました……」
「…………」
数歩の距離まで私が歩み寄ると、ブルームがびくっと震える。
ブルームの体はもはや隠しきれない程わなないていた。
「勘違いしないで下さい、別にあなたに犯された事を恨んでるわけじゃありません……
ただ、アーサーお兄さまやセリスさまの為に、邪魔なんです。だから殺します」
母様を見ごろした、私の体を弄んだ、あなたを……。
「く、くそ!!」
ブルームが魔道書を手に取る。だが、トールハンマーのないこの男は、もはや取るに足らない。
「さようなら」
「ぐああああああああああああああああああああああああっ!!」
私の怒りのトローンに身を焼かれ、ブルームは断末魔の雄たけびを上げた。
ごぼっと血を吐き、仆れる。黒焦げた死体になり果てた。
それが、私の処女を奪った男の最期だった。
ふ、と私は皮肉っぽく笑んだ。そのままカラカラ笑う。
周りの仲間が可怪な目で私を見る。それはそうだろう。肉親を手にかけたというのに。
敢えてブルームへの止めを私に任せるよう説得したのは私だ。
私は、笑いが止まらなかった。
その裡それに涙が交じる。
母さまは父レプトール卿をその手にかけたという。私にはどうもその血が流れている事は間違いないらしい。
イシュタルお姉さま……。
ふと、戦場の喧騒から姿を消したお姉さまを想った。
「ティニー……」
きゅっと私を抱きしめるからだ。甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「ティニー……つらかったね」
「…………」
セリスさまの体温を感じて、私はそっと目を瞑る。
その腕にされるがままになる。
その時、私は、誰かに抱いてもらって欲しくてしょうがなかった。
この火照った体を鎮め、そして滅茶苦茶にして欲しかったのだ。
私を、犯して欲しかった。
「セリスさま……」
私はセリスさまの胸に顔を埋めた。
この時はまだ、別にセリスさまが心の底から好きだったわけじゃない。
だけど、私は誰かに抱いて欲しかった。
明日の生き死にも定かでない戦のさ中の男女には、それだけで十分だった。
「今夜は僕のとろこに来るかい?」
耳朶にささやくセリスさまに、私は顔を朱に染めて頷いた。

(続く)
269名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 19:18:12 ID:GAxK2frt
なんか最近活気付いてるなー。

職人さん方、GJ!
270名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 21:26:58 ID:LD8flA8G
シグディア読みたいな
271名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 22:48:58 ID:3MTF/1qy
シグサナ読みたいな
272人造人間だみゃ〜ん ◆v7zmEWdRdjls :2010/01/11(月) 10:38:08 ID:VT0xEU7b
エイリーク「ゼト、明けましておめでとうございます!」
ゼト「姫様、今年もよろしくお願いいたします。」
エイリーク「ゼト、こうして新年の挨拶をしましたが、もう1月11日になってしまいました。」
ゼト「申し訳ございません。いろいろ忙しかったものですから。」
エイリーク「1月11日といえば、股開きですね。」
ゼト「姫様、鏡開きです!」
エイリーク「それで、白くてネバネバしたものを食べるんですよね?」
ゼト「姫様、それは・・・・・・毎日召し上がっているではありませんか。」
エイリーク「あ、そうでしたね♥」
ゼト「下のお口で。」

エイリーク「1月11日といえば、今年は成人式の日ですね。」
ゼト「しかし姫様は、未成年なのに私とヤリまくっておられますが。」
エイリーク「それは言わない約束です♥」
273名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 19:04:36 ID:FfZeUsFj
>>272
ゼトよ、ちょっと表に出ようか?
私のキラーランスでボッコボコにしてやんよ?
274名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 21:26:27 ID:FS1lZQMV
ちょっとゼトを逮捕してくる
275名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 20:27:15 ID:1tmWtVh0
>>266-268続き ようやくエロです。セリス×ティニー和姦。

「ティニー……綺麗だよ」
項に甘く囁く吐息は熱かった。
私はセリスさまの腕に抱かれ、その愛撫を受けている。
見つめられ、セリスさまの女の子のように細い指が私の髪をなでる。
「髪、良い匂い……まるで白銀のように艶めいてる」
セリスさまが私の銀髪を一房把って愛おしげに指の腹で撫でて来る。
その息が耳にかかり、私は体が熱くなる。
「恥ずかしいです……セリスさま」
私は顔を赤らめただ俯いている。レンスター城。セリスさまの部屋。
私はここに連れ込まれ、肌衣一枚にされて抱きすくめられていた。
ここは――、元ブルームの寝室だった部屋だ。
床一面に敷き詰められた緋色の絨毯。緞子を張った、絹布からなる豪奢なベッド。
かつての城主の部屋は新しい主人のものとなった。
そして、私自身の所有者も変わったのだ。
「セリスさま、ごめんなさい……きれいな体じゃ」
「言わないで、君は汚れてなんかいない」
気休めだとは分かった。でも、その言葉が胸に染みた。
鼓動が段々速くなって来る。

「ん……」
セリスさまと口づけを交わす。セリスさまの唇は温かくて、柔らかかった。
思えば、犯される事は何度もあったのに、男性にキスをされた事はなかった。
私は目をつぶる。
優しい感触が私の唇をなで、ちょっとくすぐったく感じる。
オカしいよ、こんな恋人みたいにキス……
「んん、あむ……」
セリスさまが腕をぎゅっと締めて私をきつく抱くと、舌を口に差しいれて来た。
私の体が一瞬、固くこわばって、セリスさまがいっそう強く抱きしめる。
私は、セリスさまの舌に自分の舌を絡めて、セリスさまに答える。
舌と舌がぬめり交合する。
自分をすべて奪われ蹂躙されるような感覚に被虐的な陶酔を味わう。
セリスさまの唾液を受け入れ、自分の唾液にまぜる。
口の中がセリスさまの味でいっぱいになる。
甘い、セリスさまのキスは。
セリスさまの愛撫は。
す……とセリスさまの指が私の胸に触れた。
濃厚なキスはそのまま、そっと乳房を撫で、下着の上から乳首を摘まむ。
私は蕩けそうな快楽に息をくぐもらせた。ヴァギナが濡れて来る。
「あ……」
とさっと、ベッドの上に押し倒された。
両手を押えこまれ、逃げる間もなく、そのまま、項に顔を埋められ、再び首筋や、耳を愛撫される。
「ふうっ……」
私は体をきゅっと縮ませて喘いだ。セリスさまの舌が項を這う間にも、両手は休む事なく私の乳房を刺激する。
繊細な手が胸をもみしだく。私は、横向きになって溜息を吐いた。
目が潤んで来たのが分かる。
この人、上手い。
たぶん、いや、間違いなく女性を知っている。
それは当たり前と言えば当たり前なのだが、その事に気付いて、ちくりと針で刺したように心が痛む自分に少し驚いた。
誰なのかは知らないし、ぶしつけに、敢えて聞くような事でもないが、
解放軍に多い可憐な少女たちの中には、逢瀬の相手もいるのだろう。
セリスさまも、その人も、明日の命が知れぬ身……そうやって束の間の安らぎを得て来たのだ。
「浮気ものにして、悪いと思ってる? それともけーべつする?」
気づくと、セリスさまが上目づかいに私を見つめていた。
顔色で思考が読まれた事にあわてて、
「いいんです……私は。むしろ気が重いわ」
「心配しなくても、今は僕には恋人はいないよ。そんな軽い男だと思わないで欲しいな」
セリスさまの手が、シャツをめくった。
「綺麗な胸だ」
「は……っ」
セリスさまが私の乳房を愛撫する。
掌で優しく掴むようにさすり、揉みしだく。指と指の間で乳首を摘まむ。
片方を口にくわえ、片方を指先でいじくる。
強さは抑えめ、あくまで優しく、かすかな刺激を与えて来る。
私はあまり胸が大きくないのだが、その分感度は良いのか、乳房の愛撫には感じた。
濡れて来る。
セリスさまの愛撫に力が抜け、組み敷かれて熱く喘いでいた。
「セリス……さま」
「なに?」
私はセリスさまの胸元をつかんで見上げる。
目が涙でかすむ。
私は震える声をはなつ。
「もっと、強くしていいよ……思いっきり犯して、滅茶苦茶にして」
セリスさまはそれには答えないで、私を優しく見つめると、そのまま顔を下におろしていくと、私のそこに顔を埋めた。
「はうっ……!」
びくん、とのけぞりになる。
セリスさまの顔が私の襦袢の上から、濡れそぼった女陰に触れる。
そこはもう、はした無く乱れ切っていて、とめどもなく熱い蜜が溢れて来る。
セリスさまの体温と呼吸を衣一枚に感じて、私はいっそうそこをじゅんと潤ませた。
淫乱な女だとは思われてないだろうか。
今さらこんな事を思うのは滑稽だが、せめてこの瞬間だけでも処女に戻りたかった。
だけど、セリスさまがこの薄い布一枚を隔てて私と対面している……そう思うとますます乱れた。
セリスさまの鼻が私の陰核をきゅっと押した時、私は全身が震える程の快楽に包まれていた。
「っ!!」
ビクンビクンと体が波打つ。

「――はぁ、はぁ……」
とぽとぽと、絶頂を迎えた泉から蜜が溢れ続ける。
ヴァギナの放つ女の臭いが鼻先にまでかすめて、私は赤面した。
子宮の奥から愛液が湧き出、きゅうきゅうと膣が収縮する。
半ば放心しながら、私は腰から全身に伝わる愉悦に浸った。
「ん……」
セリスさまが顔をあげる。私は自分で襦袢をめくると、目をつむり、肢を開いてさらけだした。
「来て……」
セリスさまが入って来る。
膣口に陰茎を宛がい、愛液で亀頭を滑らせると、「いくよ」と目で合図して、腰を突き込む。
襞を押し開きセリスさまのペニスが侵入していく感触が頭を突き抜けた。
腰が底を突いた瞬間、私はのけぞって痙攣する。
「あ、くっ……ふっ」
熱い稲妻だ。
雷電が熱を持って私のヴァギナから全身を貫き、焼きつかせる。
その奔流を私の全部で抱きしめ、締め付ける。
すると、熱い雷撃の塊は杭を打つのように垂直に私を何度も突き始めた。
「あっ、あ、あっ……ああっ!!」
セリスさまの烈しい熱を、命を体の中で感じて、私は次第に意識が白濁して来る。
夢中でセリスさまの袖口にしがみ付き、喘ぎ声を上げる自分をどこかで別の自分が見詰めている。
私は、セリスさまの下で全身でひきつる自分をどこか冷たく見ている。
セリスさまのお情けを受けながら、私は何もかも忘れようとして、それでも自分から自分が消えなくて。
汚れた、私がそこにいて。
私は、それを必死に否定しようとし、やがて白い閃光に包まれて意識を失った。

(続く)
279名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 15:59:51 ID:s+frnVfz
乙でした。
しかしここだけの話、ティアリングサーガの話少ないですね。
自分は結構好きなのに……。
だれかプラムのエロ話とか書きませんかね。
280名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 18:02:17 ID:sJfB6ijg
自分もティアサガ好きですよ。
てか現在プレイ中w
ただエロ的な萌えはあんまりないんだよなぁ
281名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 21:16:00 ID:1tnhPzX/
「ミレトスに着いたら、ユリアの好きなものを買ってあげる。
でもあまり高いものはダメだよ、レヴィンに怒られてしまうから」

「セリス様ったら…でも嬉しい」


―そして自由都市ミレトス―

「このアクセサリーが欲しいんだね?
よし、支払いは任せろーバリバリ」

「やめてー!!」



指揮官の財布がマジックテープ式だった。
282名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 11:35:19 ID:rH0dI1U2
>>280
海賊たちの慰み者になってたレネ姉さんとか
踊り子プラムとか
ユニのレイープだとか

これほど露骨なゲームも珍しいと思うが
283名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 17:27:17 ID:LRwgNKGx
剥けチン巨根リーフがナンナをレイプする様な話を希望
284名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 19:46:58 ID:xP1+fSmE
レニーは確実にレイプされてるよな。
きっと拷問ついでに散々輪姦されたんだよ。
285名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 23:19:47 ID:Sre2Drge
>>280
何かと作りが荒い中で、キャラ萌え(エロ含む)が取り柄だと思うんだティアサガは
その点だけは加賀タンの仕事の中でも最強クラスの作品だと俺認定
286名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 13:57:32 ID:iJm/SoLh
加賀今なにやってんの?
287名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 22:29:21 ID:vmKOMvpk
加賀ゲーは秋津ゲーと並ぶ変態御用達ゲームってイメージ
……エロパロ的な意味でも。
288名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 00:44:08 ID:w9aO40F+
今更だけど秋津じゃなくて河津だった
加賀でも成広でもいいから、新作を作ってくれればここも賑わうのにな
289名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 01:31:18 ID:RufFsGSc
山賊に輪姦されるエンテ、コッダにNTRれるメル、パブロフにレイプされるレニー、
アフリードをNTRして、山賊に輪姦され、その後サムソンをNTRするエリシャ、
ゾンビに輪姦されるケイト…ぱっと思いつく限りではこんな感じか>TS
290名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 07:21:56 ID:krRmeg9t
TSももう10年ほど前のゲームなんだよな。
当時は結構ハマったけど、キャラ画像がなんか薄いっていうか、目に力がないっていうか、まぁ好みじゃなかったんだよな。
話自体は好きだったけど、キャラに思い入れがなくてSSを書く意欲が湧かない。
中古屋で安く買えたら久々にやってみようかな。昔とはまた違う感覚でやれそうだしw
291名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 10:22:40 ID:bn6qH/Se
あの分厚い攻略本のSSモドキは妄想のネタに重宝する
292名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 20:59:27 ID:A5CiI73g
なんといってもプラムでしょ。拉致られて犯られまくったのは間違いない!
293名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 22:03:15 ID:4yXaHPmQ
MAP32のシエラ蛇責めを忘れてもらっては困る。
あの場面のジャヌーラの毒には媚薬成分が含まれていたと脳内変換してる。
294名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 22:17:46 ID:T/zBnlpv
プラムって神官じゃなかったっけ
295名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 23:16:32 ID:sEyPuwav
プラムはもともと神官だが
あるイベントで薬飲まされて
さらわれてしばらく行方不明に
その後、酒場かどっかで
無理やり踊り子やらされる
296名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 00:06:41 ID:POPl1IMU
無法地帯のような街で散々踊りを調教されまくり
かなり薄い服で飢えた男達の前で毎晩踊らされるんだからな。

しかも金さえ払えば客がプラムを一晩中好きにしていいらしい

マップをクリアーしてもその場所からプラムを救出しなかったら
仲間にならず一生あのまま…

誰かSSお願いします!!
297名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 00:45:56 ID:emt4pNRy
毎晩毎晩、一番高い金を払った客に好き勝手犯られるプラムか…
いいな。

考えてみれば兄貴って、嫁候補がどっちもレイプ経験ありなんだな。
298名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 05:12:32 ID:VuqmZSz8
シャナン×パティの中の人なんだけどさ…

やっと携帯が解除になったと思ったらまたPC規制されてしもた。
うpしたいが携帯じゃ厳しいんだな。
とりあえずえろシーンは規制解除までうpれなくなったわ。

しかしPC規制多過ぎなんだが、うちの近所に荒らしが住んでるってことなのか(つд`)
299名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 02:33:43 ID:dGYtIsbD
>>298
ドンマイ!
未来で待ってる!
300名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 02:49:41 ID:CDDrYlTg
ベルサガなら

拉致られ処刑前に犯されまくるリネット
山賊に集団レイプされるルヴィ
老兵の旧式バリスタを撃ち込まれまくるクリス
カオスのヴァジラで貫かれるフェイ
逃亡中捕らえられて敵兵士に犯されまくるアイギナ&ロゼリー
拉致られ犯されるミーナス
処刑兵にレイプされるシェンナ


盛り沢山だな。
301名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 11:15:40 ID:oAEWgAWA
>>298
楽しみにしてるよ。
規制にめげず神作投下してね。
302名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 00:47:42 ID:KUzCBVie
303名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 22:46:51 ID:CJKYKdTh
変態王の人の続編まだ〜

まぁリーフは正直飽きたからまた別作品でやってほしいな
できればTSで鬼畜リュナンとホームズにタッグ組んでもらいたい
304名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 14:48:51 ID:j9fPxij6
遅レスだがTSだとティーエが好きだ
リチャードとの妄想を文面にできない己が悔しすぎる
305名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 19:33:04 ID:SaWELAL4
めっちゃチョイ役だけど、ダクリュオンのロリ巫女ミーメのSSが欲しい。
昔誰かが書いていなかったっけ……

「俺の愛を受け入れるのであれば、お前と共にここで死んでやる」か。
野郎には似合わなさそうな台詞だが、リチャードだとはまる気もする。
306名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 22:35:46 ID:AGu/s6tP
ティーエはグエンカオスにとらわれて両手を縛られて吊るされるシーンは良い
巫女服での縛られも良いがレダプリンセスのミニスカでの縛られも想像すると良い

そもそも巫女服を渡されて着替えるように命令されたのか、無理矢理に着替えさせられたのか
307名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 19:38:38 ID:Xemz123/
以外とエロい体しているエンテが山賊に犯られるのはたまらん
308名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 20:12:51 ID:iq9YyfJE
どう見ても戦闘には似合わないおとなしそうな娘でも戦場に出るじゃん
そんな娘が剣で切られ、槍で突かれ、斧で叩き割られ、炎で炙られ、電撃に撃たれ、氷で冷やされたりするんだよ
血まみれでそれでも戦って戦って、返り血にまみれて戦場を駆ける姿は感動ですらある
ぜひ捕らえて犯したい
処女を奪っても大声で泣き叫んだりはしないだろうから、じわじわと痛めつける
美しい柔肌を抉って傷口に塩を塗りこめ、精液をかけて消毒 きっとイイ声と表情で泣くことだろう
309名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 23:54:59 ID:hFGGGnFq
エンテって身体エロイか?エロイのはケイト、ミンツの女、リーリエだな
310名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 02:02:49 ID:VWNT54Vf
エロい身体なら雷神様を挙げたい。
俺は元祖の方にかなり思い入れがあるが、魔道士時のグラの脚に関してはエリシャに軍配を上げたい。
あとはミルクたっぷりのサンと、全体的にレベルの高い(けど出番の少ない)人妻軍団がいる。
特にリーザ王妃(サーシャの母)の年の食い方はたまらん。
311名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 02:22:59 ID:EZ4fy+4u
エンテはエンブレムサーガの時は普通に美少女だった
どうしてあんな微妙な角度に変えたやら・・・その分乳はでかくなったけど
312名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 06:29:44 ID:/Aj6xqFn
歴代FE(TS、BS含む)で女性キャラのクオリティが総合的に一番高いと思う作品はどれ?
313名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 09:30:55 ID:UiamRODh
四日目神補正が強すぎて封印
314名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 15:19:05 ID:ExwVJMs3
エンテは多分着膨れ
監禁生活や精神的な苦痛で栄養不足そうだ
315名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 21:56:15 ID:uwgitNay
>>312
キャラ単体で見るならトラキア。
316名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 22:12:47 ID:EHHJv0I7
烈火だな。リン、セーラ、フロリーナ、レベッカ、ニニアン、プリシラ、ルイーズ、
フィオーラ、ファリナ、ニノ、ルセアと気合入ってる。
317名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 22:27:26 ID:hvGpToQL
烈火。
ただしエロパロ的には>>313と同じ理由で封印。
318名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 23:19:03 ID:7eZqJ6iL
ティアサガ。
凌辱的要素豊富すぎる。

俺が見て巨乳キャラは
ケイト・サン・リベカ・クリシーヌ・エンテ・シエラ・マーテル・ジュリア・エリシャだな。
319名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 23:29:43 ID:uwgitNay
トラキアの女性キャラの尖ったところが凄く好き。
花にたとえるなら蓮。泥臭く闇や影があり、しかしひたむきで光ってる。
存在感がある。体格・捕獲システムもエロいよハァハァ。
320今頃ファミコン版:2010/02/13(土) 23:57:39 ID:xI2Av/BO
PROXY規制というやつで、長いこと書き込みが出来ませんでした。
>>158の続き、書かせていただくのはアリでしょうか?
「今更何言ってやがる!?」という謗りは、重々承知
しているのですが……。
321名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 01:30:40 ID:ZasNhtEv
気にせず書いてほしい
むしろ続きが気になってしかたがない
322名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 02:29:51 ID:x9TPZEMP
>>312
烈火だな。
キャラクター付けだけなら聖戦が大好きなんだが(思い出補正だろうな)
ビジュアルのレベルの高さは烈火がひとつ抜きん出ていると思う。
323名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 14:08:40 ID:uh9L0Fi5
女子だけならTS
尋常じゃない怯えっぷりにゾクゾクする。のんき女子との対比もイイ

大人の女は封印で、漢は断然トラキア。過去のある奴多過ぎw
ラルフさんとかディーンとか、エキドナさんとかベルン勢とか
正直補完おいしいですq
324名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 16:17:06 ID:D+Cb9xBl
>>308
お前は我が心の朋であり正義を同じうす同志だ!
325名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 15:48:26 ID:NoInhanL
ルゥ君がエレンさんに優しく調教されて、
格好はニノそっくりで行きずりの男に尻を差し出すビッチ男の娘にCCする感動巨編はまだでしょうか。
326名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 20:43:34 ID:yDYUXeNp
フィンの短小包茎チンポをラケシスが苛め抜くのを希望
327名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 07:01:44 ID:w6gRZSBC
個人的にはトラキアが一番そそるキャラ多かったかな・・・次いでTS、聖魔もなかなか。
328名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 07:28:03 ID:Zik1sS5J
基本カプ厨なんで男キャラありきだが強いて女キャラだけで言うなら封印かなぁ。
(微グロ注意)

「イシュタル……お姉さま……」
戦場を吹きふさぶつむじ風が血の匂いを運んだ。
それが高電圧の残滓が蟠り、立ち昇っていく人肉の焦げた薫りに交じる。
黒く焦げた地面の痕と解放軍兵士のなれの果ての骨まで炭化した死屍の中心に彼女は佇んでいた。
「来たのね、ティニー……」
悲しく微笑む雷神イシュタルは始祖トードの気高さと……そして哀れさを纏っていた。
「もうやめてください……などというのは、馬鹿ですよね」
「そうね……私はまちがっていたのかも知れない」
無数の斬撃、無数の魔光を浴びて来たはずなのに、かすり傷どころか、
その美しい銀髪さえ乱さない彼女は最愛、だった従姉妹に語りかける。
「だけど、もう後へはもどれないの……あの方の行く先が、私の行き着く場所なのだから」
イシュタルはトールハンマーの魔道書を一枚破り捨て、新しい雷電を装填した。黒死の稲妻を。
「お願い、去って、ティニー。私は、最期に、あなただけは手にかけたくないの」
「厭です、イシュタルお姉さま」
ティニーも朗らかに微笑んだ。一切翳のない笑みだった。あの日レンスターで与にあざれあった時のように。
「私、今日この戦いで死ぬつもりです……ううん、ほんとはもっと早く死ぬべきだった。
でも、こんな私でも好いてくれる男性(ひと)たちがいて、それでずるずると機会を逸してきた。
だから決めたんです。最期は、最期くらい、お姉さまと終わりまでお供しようって」
「駄目よティニー、あなたにはあの人たちが……」
ティニーは語気を強めた。
「馬鹿にしないでください!……私もこの一年、常に死神と歩み剣林弾雨、死線をさ迷ってきたんです。あなたの知ってるか弱いティニーじゃない。
あのヒルダも私が仕果たしました。――この私は、あなたの母親の仇です。遠慮なく殺してください。でないとお姉さまが殺されるんです。そう、私がお姉さまを殺すわ」
「ティニー……あなたは……やっぱり……」
やっぱり、まだそんな優しくて、優しすぎて……。
イシュタルは言い差して、そしてこれ以上はもう何も言わなかった。
もうお互いに言葉は不要だったから。
目と目が見つめ合う。
殺気だけが魔力の波動となって大気に胎動し、時折現れる放電の火花が二人の雷神の末裔を包んだ。
ティニーは徐ろに腰から細身の剣を抜くと、自分の左腕に刺し徹した。
「うっ……」
わずかに漏れる声と同時に鮮血が指先を滴って焦げた大地に吸い込まれる。
切っ先は上腕の骨を貫き、致命的な動脈もいくつか傷つけていた。
ティニーの遺伝子はティニーの生命に危機が生じる程の傷害を感知した時、
本来の限界を遥かに超える魔力を彼女に付与する。亡き母の遺した能力である。
会った事もない、ただ血の刻印からそれと知れる父親の遺した追撃のスキル。
直系ではないとはいえ、二柱の聖戦士の力を継ぎ、
魔法戦士として天分の限界まで練磨した魔力に、剣を握る手にはマジックリングとスピードリング。
そして母の形見であり、レプトール、ヒルダ、初め、無数の帝國兵、大勢の血を吸って来たトローン。
今の彼女には、相手が仮令「雷神イシュタル」であろうとも、万に一つは斃すちからがあった。
ティニーは動かせる右手でトローンを取り、歯で噛み舌で転がして頁を捲った。
「逝きましょう、お姉さま……いっしょに」
ティニーのまなこから涙があふれるのを見て取るのと同時に、凄まじい電圧がイシュタルを刺し貫いた。
ティニーは泪水で曇り大気から燻ぶる蒸気で霞んだ視界に必死に対手を探す。
イシュタルは――しかし何事もなかったかのように平然としていた。
(避けられた……!?)
必殺のはずの雷電は、しかしイシュタルに見切られ、躱わされてしまった。
(なら二撃、三撃で!)
傷の痛みは殆ど感じない。だが、失血に次第に意識が遠のく。
白濁しつつある戦意を必死で収束して、ティニーは追撃の一撃を放った。
(また……!)
尋常ではない体捌きで二撃目も避わされる。
(やはり私なんかとイシュタルお姉さまとでは格が違う……でも、私は)
イシュタルのトールハンマーの威力、連続のスキルの存在を考えると、先手で仕留めなければ勝ち目はない。
意味がないのだ。
相打ちでなければ。
(今度こそ……絶対当たれぇ!!)
連続が発動し、三撃目の雷電が凄まじい放射熱とともに迸った。
その瞬間イシュタルは片手で冥冥とと禍々しく輝く黒曜をかかげ上げると、ティニーに向かって放り投げた。

「!!」

痛みもなければ意識も明瞭だった。
しかし、凄まじい衝撃と爆音に耳が潰れ五感が爆ぜた。
ややしばらくして自分が地に横たわっている事に気づく。
それから自分の体が半ば炭化している事に。
「おねえさ……かふっ」
愛する従姉妹を呼ぶ声は代わりに煮えたぎるような黒い血を吐きだした。
すぐ目の前に現(あき)つ雷神が立っている。
髪は振り乱れ全身火傷の痕はあるが、十二分まだ致命傷と呼べるものは負っていなかった。
「ティニー、ごめん、ごめん……」
イシュタルもまた涙を溢れさせて止めの雷光を紡ぎだそうとした。

「!!」

一瞬、避けるのが遅ければ、緑色の鎌鼬に喉を裂かれているところだった。
慌てて距離を取る。
「ティニー、なんでこんなことを!!」
「……このバカ、無茶をして」
「セティ……さま……セリス……さま」
瀕死で横たわるティニーを庇うように二人の聖戦士が立ち尽くしていた。
「お願い……お姉さまを……すく……て……おねえさまは……おねえさまは……ぐ、ふ」
「バカ、もうしゃべるな!」
「セリスさま、彼女は私たちに会話の暇を与えてくれるようすはないようですよ」
イシュタルが残り半分以下となったトールハンマーの頁を捲っていた。
「どう見る? そいつ<フォルセティ>なら十分分はあるだろ?」
「それでも短期で決めるなら、やっと二対一で勝算が立つってところですね」
二人はティニーを見やる。一刻も早く決着をつけなければ、ティニーの命は長くない。
「僕が引きつける。その隙に一撃で必殺しろ」
「随分短慮なんですね、”光の皇子”が情人のために身を捨てると」
「僕がいなくてももう大勢は決した……それにティニーはただの”女”でもなければ、舐めるな、僕がおさおさ殺される事もない」
セリスがティルフィングを抜いて前に出る。
「ユリウスの愛人、雷神イシュタル。ミレトスで会ったよな……ボクが解放軍の総帥、シグルドとディアドラの息子、セリスだ。
僕の首級を挙げてみろ。唯一お前に残された、ユリウスと暗黒帝国に逆転をもたらす一奇だぞ」
その言葉に、ティニーの恋人を手にかけることを一瞬、躊躇したイシュタルがはたと悟った。
冷静で聡明な彼女には分かっている。ことこの期に及んで敵の首領を討ち取ったところで、
敗績を帝国の勝利に代える千載一遇にはならぬと。だが、ひょっとするとユリウスさまは、ユリウスさまだけは、生き延びられる……。
(ほんと、許してなんて言えないよね……ティニー)
すこしだけ首を振ると、イシュタルは迷わずトールハンマーの雷光を投げつけた。
「ぐああっ!!」
セリスの体が弾け飛ぶ。トールハンマーの命中率は、イシュタルの神がかった技量に加え、神器の補正で驚くほど高い。
完全に躱すことは不可能だった。
魔法防御の高いセリスでなければ一撃で消し炭になっていただろう。
だが、聖戦士トードは最期の最期で苗裔・イシュタルを見放した。連続は発動しなかった。
その休止と間欠に死の烈風が碧色の竜巻となってイシュタルを切り裂いた。
必殺が発動していた。
二撃目を加えるまでもなかった。
風刃はイシュタルの四肢を切り裂き内臓を数か所で致命的に損壊していた。
「あ……」
激痛は急速に和らぎ心地よい眠気が催して来る。
「ティニー……」
束ねていた銀髪が吹き流され、乱れてその美顔に絡みついた。
何本か指を欠損した手からトールハンマーが落ちる。
視界の端に倒れ伏すティニーを見て、なぜか安堵したように笑った。或いは、それは自嘲だったのかも知れない。
「ユリウスさま……私は……」
雷神イシュタルは地に伏した。永遠(とこしえ)に。

「ティニー、ティニーしっかりしろ!!」
「セリスさま、動いては駄目です!!」
「うるさい、僕はどうでもいい、ティニーは助かるか!?」
「今すぐリカバーをかければ」
セティが魔道杖の宝玉を傾け、ティニーの焦げた身体に回復光を浴びせる。
手足と内臓がかなり炭化している。助かる見込みは五分以下だった。
だが、その美しい貌は、不思議と焼け焦げていなく、二人が常に愛撫してきた白金のような銀髪はちりついてもいなかった。
「ティニー、しっかりしろ、君はこの戦いが終わったらシレジアの王妃になるか、僕の后になるんだろ!!
今ここで死んだら、君はなんのために、今までこんな……!」
ティニーの顔を膝に抱き、見つめるセリスのまなこからは涙が溢れていた。
セティも懸命に激情を抑え、回復魔法に専念している。
二人の笑顔を脳裏に見て、ティニーにはもう思い残すことはないなと思われた。
(……もし違った形で出会えていたら……ふつうに恋人になって、どちらかの后に……私が?
ふふ、でも欲しかったな。セリスさまと……セティさま……どちらかの……赤ちゃん)
眼瞼を支える力がなくなってティニーのつぶらで大きな瞳は閉じられていった。
「ティニー、ティニー!!」
かすかに二人の呼ぶ声。

「セリスさま、ご無事ですか!?」
メング隊を殲滅し終えた主力から、アーサー、フィーがラナを引っ張るように連れてかけ寄せる。
その足音を聞きながらティニーは意識を失った。

(ちゃんと完結させます・・・)
【アベルの災難・1】
アリティア連合軍に加わった他国の将兵が驚くのは、タリスから従軍している
輸送隊の優秀さである。
夕刻。進軍が止まるとモロドフ公の指揮のもと、瞬く間に宿営用のテントが張られ、
烹炊兵が食事を整え、大量の湯を沸かして浴室まで作る。戦闘時以外は快適に過ごすという、敗戦国の
反乱軍とは思えない発想のもと、彼らは日々精強化していくのだ。
アリティア騎士団の宿営するテントに、奇妙な客人がいた。カチュアが
くすんくすんと半べそをかきながら、ドーガの淹れた茶に砂糖をぶちこんでいる。
「んで、カチュアちゃん」
カインが不機嫌に切り出した。
「きみの姉さんと妹さんが、うちのアベルを拉致ってしまっている、と」
こくん、と頷くカチュア。
「もう確実に、ヤられちゃっていると!」
こくんこくん、と頷くカチュア。
「美女二人と手に手をとって大人の階段を!!」
「うるさいよ」
ドーガがカインにデコピンをかます。重騎士の鍛えた指。相当のダメージだ。
「それで居づらくなって、行く所もなくてここへ来ちゃったわけだね?」
ドーガが紳士的に尋ねる。
「……野宿は辛いし惨めだし……大体、何で姉妹とはいえ他人のアレに気なんか
使わなきゃいけないのよーう」
ぐずぐずと泣き出すカチュアだった。
「はいはい、わかったわかった」
ドーガはゴードンの寝棚(ベッド)からシーツを外すと、天井に吊って境界線を作った。
「カチュアさん、とりあえず今夜はアベルの寝棚を使うといい、ほら」
「ありがとう……ございます……」
「なんなら俺の隣でも、上でも下でもいいぜ!さあ!」
両手を広げてカチュアを迎え入れようとするカインに、ドーガは二発めのデコピンを
お見舞いするのだった。
ちなみにゴードンは今『ある人』の所へ毎晩入り浸っていて不在なのだが、
彼については別の機会に詳細を書かせていただく。

マケドニア白騎士団の宿営テント。
寝棚の上に、全裸の男ひとりと女がふたり。アベルは仰向けにされていた。
ほぼ垂直に勃った男性自身に、二枚の舌がまとわりついている。
「ふふ……どこまで我慢できるかしら?……む、ん」
パオラが先走りと唾液まみれの先端を口に含んだ。
「射精しちゃダメよ?あたし達も気持ちよくしてくれなきゃ」
静脈の浮いている竿部分を甘噛みしていたエストが、からだを起こしてアベルに
覆いかぶさり、
「ほら、吸って、吸って」
と、顔に両の乳房を押し付けた。
続く

その2
大きさ的には非常に残念だが、上向きで形のいいふくらみ。
アベルは両手で抱えると、固く尖った先端を夢中で吸った。
「そう、そうよ。痕いっぱいつけて!」
ぎゅっと抱きしめてくるエスト。
ああ……父さん母さん爺ちゃん婆ちゃん兄さん達姉さん達弟達妹達甥っ子達姪っ子達、
みんな苦労してるだろうに、俺だけこんなに気持ちいい思いしてごめんよー!
「アベル、あたしのも、お願い!」
エストがアベルの顔を跨いで、むふー、と押し付ける。岩清水アンド雁が音。アベルの猛り狂った部分を独り占めしている、パオラの舌使いはますます熱を帯び、
激しくなっていく。これがあの、ふだんはほわーとしている不思議系おねえさん、
パオラの本性なのだろうか?
ね、義姉さん!(←誰だよ!?)このままじゃ俺、義姉さんの口の中に、出〜〜!
そんなアベルの訴えもエストの………に塞がれて届かない。もう……だーめーだー。
彼の背骨に、電撃が走る。今まで機械的に処理していた行為が、
こんなに素晴らしいことだったなんて!
「アベル……イったのね。射精しちゃったのね!」
アベルの頭を挟んでいる、エストの太腿に力が入る。
パオラが唇を離し、背を見せているエストの顔をねじ向けた。雛鳥に餌を与えるように、口中の白濁液をエストの唇に注いでやる。
「ん……エスト……」
「パオラ姉様……美味ひい……」
絡み合う二枚の舌と舌。アベルの放ったものを飲み下し、更なるスイッチが入って
しまったエストが
「我慢できない……アベルの……欲しいっ」
と、いやらしくおねだりし始めた。
「あらあら、仕方ないわねえ。アベル、ちゃんと相手してあげて、ね?」
アベルがマグロのように身を横たえている寝棚は、木材の枠に帆布を張った造りで、
快適に眠るだけでなくセックスもできる優れ物、連合軍輸送隊考案の傑作なのである。
>>331のしょうもない書き出しは、これをどうにか説明したかったわけで、諸兄皆様、何卒諒承されたい。
ともあれ、愛し合うふたりは呆気なく結ばれてしまった。アベルはマグロのままで。
「ふ……んんン。アベルの初めて、もらっちゃった……ッ」
くうくう喉を鳴らしながら、騎乗位で腰を上下にのの字に揺らすエスト。
一方アベルはといえば、童貞を失った喜びとか、何かそういう感じのものは微塵も無く、
快楽に浸りながらも、自分が置かれているこの状況を冷静に分析し始めるのだった。
グダグダだけど、もう少し続く。
334今頃ファミコン版(逃避):2010/02/22(月) 02:37:45 ID:dmrfg4s8
↑すみません>>332でした。
331さん、まことに申し訳ございませんでした。
335名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 12:49:48 ID:qo77aLMW
なんという贅沢。
あまり関係ないが、ww2の砂漠のイタリア軍のジョークを思い出した。
336名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 18:30:39 ID:Y+K6AEWU
続き期待してます!
ただカイン死ね。
337名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 09:13:39 ID:L9wU31hM
ファミコン版の人もティニーの人も続き楽しみです。
相変わらずファミコン版の人の世界観は現実味があってすごいな。
ティニーの話はスキルの解釈が新鮮で面白かった。
338名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 23:05:37 ID:pZz7RyCg
上のほうにあるマルジュ×エリシャの続きが気になる
339名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 09:07:25 ID:bMH3dwbd
イシュタルが連続発動させるとセティでも逆転負け食らうよね。
340今頃ファミコン版(逃避):2010/02/24(水) 23:35:14 ID:t06B9NAj
その3
エストとは出会った時から、惹かれ合うものを感じていた。連合軍の男共が
浴びせる、好奇の目や揶揄の声をものともせず、ふたりは互いの好意を隠さなかった。
触れ合う掌と掌は抱擁に変わり、寄せ合う頬と頬は口づけに変わった。見つめ合う
瞳と瞳で、ふたりの互いに想う気持ちが偽りでないことを、確かめることができた。
実直な騎士としての生き方しか知らなかったアベルにとって、エストとの恋は彼の
人生観にも変化をもたらした。花に例える生命なら、未練を残さず潔く散らすのが良しと
教えられてきた。しかし愛する者と共に、蕾から慈しみ咲かせていく生命、生き方も
素晴らしいことなのではないか?彼女との出会いは、そんな幸せの第一歩ではないのか?

などということを、真剣に考えていたのに。
「は……っ、あああっ!あたしのぐちゃぐちゃの………、アベルの固い………で一杯!」
どうして唐突にこんな展開に!?愛し合うふたりが積み重ねてゆくべきアレとかコレとかを
すっ飛ばして、俺たちひとつになっちゃってるよ!あと言いたかなかったけど、きみが
乙女じゃなかったことも、ちょっとショック……!
「うふふ、エストがこんなに乱れるとこ、初めて見るわ……」
そして!最大の疑問は、俺の頭をかき抱き耳元で甘く囁くこのひと、パオラ義姉さんの
存在なのだ!

マケドニア王国が瓦解したとき、連合軍へと出奔したミネルバ姫につき従ってきた、
白騎士団の三姉妹。憂国の竜騎士に尽くす三者三様の美女たちは、男共の視線を集めた。
やがてアベルとエストの関係が周囲の知る所となったが、同時にパオラの行動も
注目され始める。
仲睦まじいふたりのあいだに、平気で割って入るパオラ。アベルに対し過剰な
スキンシップを図るパオラ。「無神経」と咎める声が、女たちのあいだから密かに
上がった。アベルは男共(特にカイン)から小突かれながらも、好きになったひとへの
想いが通じたこと、彼女の近しいひとに認められたことを素直に喜んだ。
ひとは恋をしたとき、身近に祝福してくれるひとがいてくれると、喜びは倍増するもの
なのだ。みんなもそうだろ?
まあ、それはともかく。

「ほら、エストのこと、もっと気持ちよくしてあげて」
アベルのからだを起こし、エストとの対面座位を促すパオラ。エストを満たしているものの
角度が変わり、新たな快感を新たに見つけたふたり。アベルはエストを抱え、欲望のまま
下から突き上げ始める。続く
341 ◆Freege5emM :2010/02/25(木) 01:35:07 ID:Num4fXfT
気にするなアベル、きっと天馬騎士だったから、うっかり破っちゃったんだよ。
そして個人的にパオラ姉さんがここからどうでるのか気になるぜ!


さて、もう初めましてと言った方がいいかも知れない感じですが、
一本アホなSSを投下していきます。ちょっと設定が特殊です。

簡単に言えば、その手のシーンはニーナ→カミユとハーディン×ニーナ(陵辱)とリンダ→マリクとマリク×エリスです。
でも聖戦の子世代のキャラが出てきます。セリスとかアレスとかアーサーとかシャナンとか。
ユグドラルの人にとって、アカネイア(紋章1部2部)は誰でも知っているぐらいメジャーな物語、という設定で何故か思いついてしまったので。
よって作品をまたいだ絡みは全くありません(というより、聖戦の男どもにエロい展開はありません)
342名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:36:39 ID:Num4fXfT
(雨夜の品定め)

解放軍が旗揚げしてから、一年近くの時が過ぎた。その間に挙げた戦果は、非常に華々しいものだ。
イザーク王国をドズル家の支配から解放したことを始まりとして、イード地方やマンスター四王国に進軍し、これらを立て続けに陥落させた。
さらに、マンスターから軍を南下させ、トラキア半島南部まで歩を進めている。

当初は、解放軍を単なる一地方の反乱としかみていなかったグランベル帝国も、トラキア王国の要請を受けて援軍を派遣することになった。
ドズル家が支配していたイザーク、フリージ家が支配していたマンスターは、帝国にとっては植民地に近いものであった。
しかし、もしもトラキアと解放軍(グランベル帝国はあくまで“反乱軍”と呼ぶが)が衝突して、
トラキアが敗れるようなことがあれば、地理的に言って、解放軍は次の矛先をミレトス地方に向けるしかない。
また、わだかまりがあったとは言え、仮にもトラキアはグランベル帝国の同盟国である。
同盟国の要請を無視しては、グランベル帝国の面子が立たない。

ミレトス地方はフリージ家の支配する植民地であるが、その重要性はイザークやマンスターとは比べ物にならない。
グランベル帝国を陰から支配するロプト教団にとって、ミレトスは歴史的に重要な土地であった。
そして、当地の支配者ヒルダも、帝国の大貴族の中でもっとも熱心なロプト教団の協力者である。
そのヒルダは現在、ミレトスで“子供狩り”に従事しているため、教団としては軍事的負担をかけたくなかった。

かくして、解放軍は、ロプト教団の擁する暗黒魔道士と、傭兵国家トラキアの主力である竜騎士を同時に相手することになった。


解放軍はトラキアの険しい渓谷の中で野営していた。
本来は城の中で夜を過ごす方が安全なのだが、いつもいつも進軍したいところに城があるわけではない。
ときには陣地を築き、そこで移動式の天幕を張って野営することもある。
その場合は体力の消耗を避けるため、普通は見張りの兵士以外は皆寝静まるものである。
戦場に身を置いて日の浅い兵士は、神経が高ぶってなかなか眠りにつけないものだが、それも転戦しているうちに慣れてくる。
解放軍も、一年足らずの間にユグドラル大陸の三分の一近くを踏破した軍隊である。ゆえに、野営慣れしている者が多かった。


「雨……かな? 嫌だな。泥に足をとられると、進軍にも戦闘にも余計な苦労をするのに」
「たぶん強くはならないと思う。大して空気も湿っていないし、朝には止むだろうさ」

陣中は静寂だった。ただぱらぱらとなめし皮を叩く雨粒の音がするだけだった。
トラキアの土地は草木に乏しい。同じ作物の取れない土地柄と言っても、遊牧のできる故郷イザークとは違うものだ、とセリスは思った。

セリスは眠っていなかった。眠れなかった。
解放軍の盟主として立ち上がって以来、様々な出来事がセリスを見舞っていったが、
このトラキアに足を踏み入れてからは、それが一段と重く感じられるようになった。
トラキア王国は今までの相手とは違っていた。国王トラバントは民から英雄視され、絶大な支持を得ている指導者だった。
今まで“解放”してきた土地では、自分たち解放軍は常に民衆を味方につけていた。だが、今度ばかりはそうもいかない。

そのトラバント王の壮絶な最期、そして死んだと思っていた従姉アルテナの来訪があった。トラキアとの戦いも佳境に差し掛かっている。
それにもかかわらず、セリスは、まだトラキアとの戦いの意味を見出せないでいた。
グランベル帝国との戦中に、背後を衝かれないようにするため……などと、戦術的な理屈をつけるのは簡単だ。
けれども、それは戦争のための戦争であり、解放の為の戦争ではない。
そもそも“解放”とは一体何だったのだろうか。グランベル帝国の圧制から民衆を解放することなのだろうか。

このような考え事が、延々と頭の中をぐるぐる回り続けていて、セリスは眠るどころではなかった。
343名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:37:18 ID:Num4fXfT
「何だセリス、まだ起きてたのかよ、ったく、新兵じゃねぇんだから……」

解放軍の盟主といっても、ひとりでひとつの天幕を使えるわけではない。無理を言えば使えたのかもしれないが、セリスがそれを好まなかった。
また、警備上からいっても、常に複数人が盟主に付き添っている方が都合がよかった。
今夜セリスが同じ天幕の下で床を共にしている人間は、アレスとアーサーであった。

付き添いの人選は、まったく無作為という訳ではない。
盟主の傍に付き従うぐらいであるから、その人間に信用が必要なのは当然だが、彼らが選ばれたのはそれ以外の理由があった。

まず、アレスは解放軍の中でもっとも軍隊生活の長い戦士のひとりである。
何しろ物心付いた頃から傭兵団の中で生きてきた男なのだ。剣の腕も立ち、彼の持つ魔剣ミストルティンは魔法防御に優れている。
フェンリルやサンダーストームがいきなり飛んできても、他の人間より安全であった。

そして、アーサーは解放軍屈指の魔法の使い手である。今戦っているトラキアの竜騎士は魔法、とりわけ風魔法を弱点としている。
アーサーは風魔法の聖地シレジアの出身であった。また、アーサーはアレスと同じく騎兵である。
いざとなれば、セリスを担いで戦場を離脱することも彼らの役目であった。

「アレス……というかアーサーもか。珍しいね、二人がこんな時間まで起きているなんて」
「今まで気づいていなかったのか。セリス、君も相当重症じゃあないの」
「少し気になることがあってな、アーサーも同じようなことを考えていたもんだから、つい話し込んじまった」
「気になること?」

セリスは少し興味をそそられた。
いくら何ヶ月も轡を並べて戦ってきたとはいえ、彼らはセリスと幼馴染であるティルナノグ時代からの面子とは違う。
すぐには内容の見当が付かない。ただ、二人とも深刻な表情で語り合っていたようだ。

「そうだよ。俺たちの未来を左右しかねない、極めて重大なことさ。
 それにしても、アレスが話の通じる奴で本当によかった。この話題は滅多な人間には話せないから」
「おれたちは、今でこそ単なる軍の指揮官だが、ゆくゆくは一国を背負う人間になる、そうなる上で、絶対に避けて通れん事だ」

滅多な人間には話せない。一国を背負う人間にとって、極めて重大で避けては通れない事。
いったい何のことだろうか。セリスはごく自然に、アレスとアーサーが自分と同じような事を考えていたと思った。
軍師レヴィンは“トラキア王家を滅ぼし、トラキア半島すべての人間が助け合える国を作ることが使命”だと言った。
それは素晴らしい未来だとセリスも思っている。だがこの戦いの後に、果たしてそんな未来があるのだろうか。
トラキア半島の対立は、もっと根深いところに存在していて、自分たちはその根本を無視して、ただ立ち現れた草を刈っているだけではないのだろうか。

自分ひとりで考えていても仕方がない。思い切って、二人にも話してみるべきではないか。
思考が堂々巡りになっていたセリスは、ついに彼らにそれを問うことにした。

「重大な事……ちょっと僕にも聞かせてくれないかな」
「君に……か。うーむ、まぁ、こんな雨の夜にするには丁度よい話かもしれないね」
「おれとしても、セリスがどう思っているか気になっていたところだ」

「分かった。じゃあ聞こう。君は、アルテナ王女を狙う心積もりはあるかな?」
344名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:38:13 ID:Num4fXfT

「え……狙う……?」

「おれとしては、アリオーン王子と不本意な敵対状態にある上、慣れない軍中で心細い思いをしている今こそ、布石の打ち時だと思うが」
「いやいやアレス、俺たちはただ両親が戦友だったってだけの縁さ。こんな切羽詰った時期にいきなりべたべた擦り寄るのは馴れ馴れし過ぎるだろう?」
「はははっ、おれは父親同士が学生時代からの親友だったし、母方からレンスター王家の血も引いているんだぞ、
 それに引き換えお前は、トラキアやレンスターに煮え湯を飲ませてきたフリージ家の人間だからなあ」
「そんなもの、解釈次第さ。言い換えれば、この間まで解放軍と敵対していた勢力に身を置いていた、って点ではアルテナ王女と一緒じゃないか。
 しかも俺にはアルテナ王女と同じく、生き別れの兄弟と戦場で再会するっていう演出が付いてるんだよ?」

セリスは混乱した。アルテナ王女の名前が出るのは分かる。
しかし、何だか彼らの話は自分のイメージと違う。アレスもアーサーも真剣だが、声音や口調に悲愴感が感じられない。

「待てよ……同じように考えると、セリスはどうなんだ」
「セリスの父親とアルテナ王女の母親が兄妹で、父親は親友同士。セリス自身が解放軍盟主で、おまけに敵の首魁が父違いの弟ときてるよ」
「あぁ、考えてみれば……くそっ、なんてことだよ! だがおれは諦めん、あのレベルの女をみすみす逃すなんて我慢ならんぞ」

「の、のの、逃がすって一体何の話……」
「怒るぞセリス、朴念仁にも限度ってものがある、鼻水垂らした餓鬼じゃあるまいし」
「君みたいな女受けのする顔でそんなこと言われちゃあ、嫌味に聞こえるよ」

金髪と銀髪がずいっと迫ってくる。

「男同士が夜を徹して語り合うことなんて、もう話題は決まってくるだろ? 女だよ、お・ん・な」


一瞬だけ、眩暈がセリスを襲った。原因は寝不足のせいだけではない、とセリスは思った。


「あ、その、僕が想像してたのは、もっとこう、深刻な」
「何かおかしいか? おれたちにとって、これ以上無いぐらい深刻な事だろ」
「せーりす、君も真剣に考えるべきだよ。何と言っても将来のグランベル皇帝なんだから……皇后にしろ愛人にしろ、敷居高いんだし」

「いや僕はそんなんじゃなくて! 僕はトラキアの未来……っていうか解放軍が戦う意味について考えてたんだよ!」

気づいた時には声を荒げていた。アレスもアーサーも何なんだ。
人が国や戦争や政治について真剣に悩んでいるというのに、この二人は女の子の品定めしてたってのか。

「それはどういう話さ。トラキアの未来とか、戦う意味とか聞こえたんだけど」
「そのまんまだよ……今僕らがアリオーン王子と戦って、どんな意味があるのか。トラキアの未来のために、それは正しいことなのかって……」

セリスは必死だった。自分の中でもあまり考えがまとまっていないのを、寝不足の頭に鞭打って言葉にしようとした。
しかし、その試みは、たったの一言で切り捨てられた。


「セリス……お前って奴は……本当の馬鹿じゃねえの」
「アレスっ、本当に怒るよ! 僕は真面目に言ってるんだ!」

「そんなこと、こんな夜中までご大層に悩むことじゃないでしょ。簡単なことじゃないか」
345名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:39:09 ID:Num4fXfT
(失礼、下げ忘れた)


アレスは呆れてものも言えなかった。アーサーは困惑しているようだった。セリスは今が夜中であることも忘れて怒鳴った。
日ごろ温厚なセリスの姿からは、とても想像できないような勢いだった。
二人が、まるで物分りの悪い子供を見るような目つきで見てくることが、いっそうセリスを苛立たせた。

「じゃあ僕に教えてみろよ、解放軍の戦う意味っていったい何だよ」
「やり直し、さ」

アーサーは事も無げに言い放った。

「帝国がどうとか、ロプト教がどうとかうるさいけどさ……要はみんなこの世の中、この状況に嫌気が差してるって事でしょ。
 ロプト教でも何でも、今まで支配者面してた連中は全部退場。こんな失敗した世の中はやり直しだ。まっさらにしてやらないといけない。
 そう思う連中がこの解放軍に集まってるんだから、この状況をリセットしてやればいいんだよ」
「でも……トラキアの問題は今の帝国が建つ前からの話だし、ただ単に無政府状態にしてやればいいってもんじゃない」
「そんなこと知るかよ!」

今度はアレスが怒り出した。

「だいたい、何で俺たちがトラキアの未来なんかいちいち気に掛けなきゃならないんだ?
 何のためにリーフがここにいると思ってるんだ、トラキアのことはトラキア人にやらせておけ、お前って奴は、本当に出しゃばりの余計なお世話だよ!
 もし俺が統一アグストリア王になったときに似たようなこと抜かしやがったら、只じゃおかねえぞ」
「け、けど、もしトラキア半島だけでどうしようもなくなったら……現にリーフたちだけじゃアリオーン王子には全然勝ち目無いし」
「その時はリーフも分かっているはずだよ。今みたいに、頼るべき時は俺たちを頼る。そうでなきゃね。
 その時機が計れないようじゃ、いくらレンスター王家の血を引いているといっても、いや引いているからこそ、トラキア半島にとっては邪魔者。
 それならむしろ、今悲劇の英雄として戦場に散って名前だけになってもらったほうが、いくらか役に立つだろうね」

あんまりと言えばあんまりな言い草にセリスは絶句した。しかし、反論もできなかった。
確かにこの解放軍は、ロプト教やグランベル帝国の支配をよしとしない人々によって構成され、支えられている。自分もその一人だ。
そう考えれば、この状況のリセットは解放軍として最低限果たさなければならない使命であり……他に何があるだろうか。
まず、この帝国との戦いに勝たなければ、全ては終わりだ。
それから後のことは……グランベルのことならともかく、トラキアのことまで抱え込むなど。
戦いが終わってから下手に口や手を出せば、かつてレプトールやランゴバルトがやったことと同じにならない保証があるだろうか。

「余計なことに……気を揉み過ぎたのかな」

思えば解放軍の盟主として仰がれるようになって以来、この世界の全ての期待が自分の肩に背負われているような気になることがよくあった。
頭では錯覚だと分かっていても、目の前に現れる人々の喚声が耳をつんざく度に、自分の立場の大きさを思い知らされてきた。
それがいつしか、全ての問題を自分が一挙に解決しなければならない、という強迫観念になっていたのかもしれない。
セリスの頭は徐々に冷めていった。


「そうだそうだ、どうでもいいんだそんなことは」
「……それよりー……ねぇ聞きたいなぁセリスー。アルテナ王女とは、どうなの?」
「うぇえええっ?!」

思いっきり“アルテナ王女”にアクセントをつけて、不意打ちのようにアーサーが耳元でささやいた。
セリスは体も飛び跳ねんばかりに動揺した。

「い、いや、その、彼女とは特に……だだ第一アルテナ王女は僕の従姉だよ?」
「従姉だって女じゃねぇか」
「なんだかアレスが言うと生々しいね」
「余計なお世話だ、それよりこれは大問題だぞ……うちの盟主サマは、なんて女に耐性が無いんだ! これは危機的状況と言わざるを得ない!」

再びアレスとアーサーは深刻な表情に戻った。
346名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:40:05 ID:Num4fXfT

「いや、その僕は、まだそういうことは考えたことが……」
「馬鹿だな、そうやってのんびりしていて、お前のジジイみたいに変な女にハマってみろ、それこそ目も当てられん」
「そもそも、俺たちがこんな苦労をしている理由の大半は、クルト王子とシグルド様とアルヴィス卿が女選びを間違ったせいだよね」

その息子の前でそこまで言うか。
それは間違ってる、とセリスは言いたかったが、残念なことにセリスは、女選びについて云々した経験などほとんどなかった。

「おれやアーサーと違って、セリスは育ちがアレだしな……何せあのオイフェ軍師、シャナン王子だから、
 こういったことに疎いのは仕方が無いが……いつまでもそんな悠長なことは言ってられん」
「夜はまだまだ長い。さぁセリス、じっくり話してもらおうか。俺たちが聞いてやるとも。これも、グランベルの未来のためだ」

頬は引き締めているが、アーサーの目は明らかに笑っていた。絶対に、面白半分で言っているとセリスは思った。
しかし、反論はしなかった。解放軍盟主といえども年頃の男子である。この手の話に興味が無いわけではない。
それに今は、皆が寝静まった夜であった。誰かに聞かれる可能性も少ない。

セリス、アレス、アーサーの三人は天幕の一角で額を寄せ合っていた。まるで悪戯の算段をする子供たちのような風情であった。
奇妙な興奮がセリスの心を包んでいた。自分と歳がさして変わらない筈の二人が、少し大人に見えた。

「よし。お兄さんは初っ端から核心を突いてしまうよ。セリスの理想の結婚相手ってさ、どんなイメージなの?」
「おいおい、いきなり重い話から入るなぁ、まずは愛人ぐらいの、現実味のあるところから……」
「何言ってるんだアレス。セリスは俺たちとは貞操観念が違うんだ。女遊びって概念も理解してないかもしれないんだよ」
「あ、愛人て……」

ほんの少しだけ、心の中で警告する声があった。この話には入らないほうがいい、と。
けれども、二人は巧妙にセリスを煙に巻きつつ、会話に巻き込んでいく。

「理想の結婚相手……かぁ。それはやっぱり、好きになった人と……」
「これは重症だな、おぼこ娘もかくやあらんと思うほどの初心さだ、もし俺が女に生まれてたら食指を伸ばしていただろうな」
「待て、落ち着けアレス。あまり過激なことを言うんじゃない」

セリスの理解の次元を超えた言葉が飛び交っていた。
知らない街の雑踏を歩いているような、行き所の分からない不安がもやもやと立ち込めている。

「……セリスよ、まだまだ話はこれからだ、さっきは“好きになった人”とお前は言ったが」
「と言うからには、当然“そういう意味での”女の好みというものがあるよねぇ」
「女の子の好み……か、ええと、それはその」

普段のセリスであれば容易く見破ったであろう誘導尋問に、今のセリスは引っかかっていた。
女の子の好み……そう言われて咄嗟にセリスは、ごく自然に、とある銀髪の儚げな少女を脳裏に浮かべた。
次の瞬間、セリスは自分自身でも分かるぐらいに赤面していた。

「あーあー、そうだねそうだね。そこは盟主様のプライベートだから、深くは突っ込まないでおくよ」
「な、何だかよく分からないけど無性に悔しいのは何故……?」
「それより、だ」

今までアーサーと一緒にふざけ半分の口調だったアレスが、突然表情を由々しきものに変えた。

「好きになった人と結婚、と言ったが、それが叶わなかったら、お前はどうするつもりだ?」
「そうだよセリス。アカネイア=サーガって話を君は知ってるかな。その中にこんな場面があるのだけど……」

347名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:41:07 ID:Num4fXfT

==============================================

石壁が、いつの間にか温みを持っていた。自分が身体を押し付けていたせいだと、ニーナは思った。
どうにも収まりようがない火照りを逃がすため、冷ややかな石壁に身を触れさせてみたが、無駄な足掻きだったようだ。
国は破れ、一族も殺され、自分を王女として仰いでいた民たちは今も命の危険に曝されている。いや、ニーナ自身とて、死を免れているわけではない。
他の王族がそうなったように、あの竜たちに身体を引き裂かれ、断末魔の声を上げながら灰にされることも考えられた。
そうした後に、人など何とも思っていない凶暴な竜たちは、虫ケラでもひねり潰したような目で人間の残骸を見下ろすのだ。

そんな背筋も凍るような恐怖から、ニーナを救い出してくれた人間が、ひとりだけいる。
グルニア黒騎士団の団長を務めるその男は、名前をカミユといった。

グルニア王国は、ニーナの祖国であるアカネイア王国と敵対している国である。
グルニアの由来は、アカネイア王国の将軍の一人が、功績を称えられてアカネイア王より国を与えられたことであった。
しかし、今となっては、マケドニア、ドルーアと共にアカネイアに対して反旗を翻す勢力となっている。
勇武誉れ高きグルニア黒騎士団も、アカネイア王国軍を戦場において幾度も敗退せしめていた。

アカネイアの誇る黄金の都、パレスが陥落して、もう何年も経つらしい。
そんな外界の話も、ニーナには響かない。あれから何年かの間は、ずっと幽閉されて暮らしていたのだから。
自分は何故生き永らているのか。他のアカネイアの王族のように殺されていないことが不可思議だった。
今でもニーナは、その理由を詳しくは知らない。

ただ、幽閉されているとも投獄されているともつかないような自分を頻繁に訪ねてくる一人の男が、
ニーナの命脈を保つべく東奔西走していることは、何とはなしに感じ取っていた。

「カミユ……私は……私はっ……」

その名前を呟く度に、喉の奥から甘い痺れが広がっていく。
誰も彼も殺され尽くして、住み慣れた都が変わり果てていく姿を、ニーナは小さな窓の外からしか窺い知る事ができなかった。
明日自分が生きているかも分からず、生きていても何もできることがない。ニーナはひたすら無力だった。
ともすれば絶望に飲み込まれてしまいそうなニーナを、支え続けた唯一の存在がカミユであった。

カミユが訪れている時だけは、この発狂しそうな現実も鳴りを潜めた。
慈しみと毅然とした意志を称えた双眸。幾つもの戦場を駆けた雄雄しい体躯。気品を備えた面差し。
穏やかに包み込んでくる声。幼かった少女は次第に大人に近づいていったが、カミユを心待ちにする思いも、時を重ねて大きくなっていくのだった。

「ぁ……あっ、だめっ……そんな、そんなこと私は……」

どうしようもなく身体が熱くなる夜がある。そうでなくとも、日ごろからカミユのことを考えるしか救いが無いのだ。
ニーナは身体に関する知識が十分でなかった。それを教えるはずの人間は、既に灰になっていた。
喉の奥から吐息に、さらに背筋から全身へと、燃え盛る思いは青い肉体を焦がしていく。

その衝動を収める術をニーナは知らなかった。
偶然にてその場所を触れたことはある。けれど、それがもたらした結果は一時の陶酔。
陶酔が過ぎてしまえば、あとはニーナを心身から暗澹とさせる劣情の残滓があるのみだった。
ここは牢獄であった。装いも不自由だった。カミユがやってくる時刻次第では、とてもその行為を押し隠すことはできなかっただろう。
ニーナは鬱々とした重苦しい罪悪感に襲われた。たった一人の救世主を、淫慾の捌け口にしたこと。それを自分では止められないこと。

「ぃい、ひぅっ……やぁっ……」

ニーナは今日も眠れぬ夜を過ごす。
欲望と、理性と、恋情と、矜持とが綯い交ぜになって、狭い牢獄の中を彷徨い続ける。

==============================================

348名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:42:08 ID:Num4fXfT

「ほ、本当にそんなことがあるのかな……?」
「さぁね。どうだかね。知りたかったら、どうにかして自分で確かめるしかないさ」

あまりの臨場感に、セリスは話が終わるまで、疑問を差し挟むことも考えられなかった。
危うく喉の音を立てて唾を飲み込むところであった。高貴な女王の嬌声が、耳の中に木霊しているような気さえした。

「話を本題に戻すが……この後ニーナ王女は、結局カミユと結ばれることは終ぞ無かったわけだ、
 それで別の男と結婚するんだが、これが元でまた戦乱が起こる、まったく罪な女だな」
「思いが通じないが故に、破滅へと転がり落ちていく。しかも周りを巻き込みながら。まるでどこかで聞いたような話だね。
 案外アカネイア=サーガも実際に起きた出来事だったりして」

「要は……自分の好きな人が、他の誰かを好きであったとしたらどうする、って話なの?」
「そう考えてもいい……ちなみに、この後ニーナはどうなっていくかって言うとな」


==============================================

誰かを愛することさえなければ、こんなことにはならなかったのに。

「あああっ、いやぁっ……やめて、やめてくださいっ」
「嫌がっているのは、口だけのように見えるが。そう、口では何とでも言える。そんなものはまやかしだ。現実ではない。現実を見ろニーナ」

肉塊と肉塊がぶつかり合っていた。ぐちゃぐちゃとした卑猥な水音が宙に散っていた。
生臭い匂いが立ち込めていた。断末魔の引き裂かれたような叫びが噴き出していた。

時折、哀願の声が滲み出した。全てをハーディンは楽しんでいた。

ハーディンはニーナを愛していた。ニーナが幸せになってくれれば、それで良かった。
オレルアンの草原へニーナ姫を助け出した時の、草いきれに混じって嗅いだ薫り。太陽に照らされたかんばせ。
ハーディンにはそれが、天命に見えたのだ。

だからこそ、自分がアカネイア神聖帝国の皇帝に選出されたときは、身も踊りだすほどの感動が溢れた。
自分こそがニーナを娶り、夫として彼女を守っていく。今まで望みが無いと抑え付けてきた思慕が、神がかった力で成就したようだった。
やはり天命であったのだ。

ハーディンがその頂点から奈落に引き摺り下ろされるまで、そう時間はかからなかった。
ニーナはカミユを忘れることができなかったのだ。

「あの男は、一度でも貴様に触れたことがあるだろうか。いや、最早そんなことは問題にもならん。あの男は死んだ」

ハーディンの隆起が激しくニーナを刺し貫く。まるで自分の所有物に証を刻印するように。
ニーナの美しい肢体は玩具の様にのた打ち回り、悲鳴を上げた。それがさらにハーディンを燃え上がらせる。

確かにハーディンはニーナを愛していた。それは即ち、ニーナに愛されたかったということだ。
今やハーディンにとってニーナは裏切り者だった。それでもハーディンはニーナを離せなかった。
ニーナは自分のものでなければならなかった。

この世界が憎かった。
カミユは死んだ。何度もそう言い聞かせた。しかしカミユの亡骸は見つからなかった。
カミユは死んだのに、世界はそれを隠蔽したのだ。カミユは死んだ。もうどこにもいない。今更どこにいるというのだ。


ニーナは再びパレスの奥深くに閉じ込められた。ハーディンが、ニーナを世人に曝す事に耐えられなかったのだろう。

ニーナは今日も眠れぬ夜を過ごす。しかし、カミユが牢獄の扉を叩くことは無かった。

==============================================

349名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:43:08 ID:Num4fXfT
「報われない思いを抱えたまま生きていくって事は、それだけで人を傷つけることもあるんだぞ、特にお前のような立場ではな」
「そ、そんな……ニーナ姫には救いは無いの?」
「どうだかね。彼女は結局、愛と悲しみのパレスを旅立つのだけど……そこから先は、誰も知らない」

セリスは、どこにいるとも知れぬ薄倖の姫君の面影を想像した。
幼き日の記憶に、おぼろげに残っている母親の顔が、刹那に重なって消えた。
物思いに沈んでいるセリスを脇に置いて、アレスとアーサーは盛り上がり始めたようだ。

「やはりハーディンはニーナを本当の意味で愛していたんだろ、自分のものにしたいという欲は、愛のもっとも明快な形だからな」
「ハーディンもきっと最初は恋だったんだよ。ニーナを純粋に思う気持ちが……それを、ボアが余計なお世話を焼いたがために、
 ハーディンは自分が愛されているものと勘違いした。それで恋が愛に変わっちまったってところかね。
 それで恋が愛になっちまうと、もうそこからは遊びじゃなくなるからな。考えてみれば気の毒な話だ。他人事だと思えば面白いが」
「それからがまたな……おれの目には清清しいぜ、おぉハーディンよ、既に人のものになっている女を落とすなんて、何ともそそるじゃないか」
「俺はむしろニーナの方に惹かれるな。生きているかどうかも知れぬ相手に身を焦がすなんてたまらないねぇ……。これぞ恋の姿というものだろう」

「貴様ら! 兵士の模範となるべき将が、いつまで起きてるつもりだ!」

あっ、とセリスが声を上げるより早く、三人の目の前に立ちはだかる人影があった。


「シャナンっ!」
「まったく、貴様らは敵地のど真ん中で、夜遅くまで何を騒いでるんだ!」

どうやら話が盛り上がりすぎて、外まで声が漏れてしまったらしい。
セリスはシャナンの怒声を浴びて、ついティルナノグにいた頃を思い出した。
普通の子供に輪をかけて冒険したがる質であったセリスは、よく無茶をしてシャナンにどやされたものだった。今から考えると感慨深いものがあった。
だが、セリスと違って、そんな過去の無いアレスやアーサーは、遠慮無しにシャナンに噛み付く。

「シャナン王子、邪魔はしないでくれ、今おれたちは国の未来に深く関わる話をしていたんだ」

釈然としない表情のシャナンに、セリスが話を掻い摘んで説明した。
それを聞いてシャナンは、さらに怒りを深めたようであった。元来堅物であるシャナンには、この手の話は苦手であったし、
何よりも、自分が手塩にかけて育ててきたセリスに、育ちの悪い取り巻きが変なことを吹き込んでいないかが心配だった。

「この、この不良王子どもが! 貴様ら一国の王位の継承者だという自覚はあるのかっ!」
「だから、おれたちが一国の王位の継承者だからこそ、こんなことを切実に考えなければならないんだろう?
 これがもし、ただの傭兵や吟遊詩人の立場だったら、誰もこんなこと気にしないし、咎めもしねぇよ」

怒り心頭のシャナンに対し、アーサーがこれ見よがしに大きな溜息をついた。

「……シャナン王子は俺たちより歳食ってるから、時間に余裕が無いはずなのに、そういうことは考えないのな。
 だから売れ残ってるんだよ……ラクチェやパティだって、一体いつまで、あっちからじゃれついてきてくれるだろうね。
 あの子らもずっと子供であるはずがないし、気が付いたら誰もいなくなっているなんて事だって……」
「そういえばオイフェ殿が言ってたな、まだまだ子供だと思って『ゆっくり大人になればいい』って言ったら、
 『それじゃオイフェさんがおじいさんになってしまうもの!』とか返されたそうだ、へこんでたぞ……」

「そっ、それは本当なのか……? いやいや、オイフェは口髭なんか生やしているからきっと老けて見られるんだ」
「ねぇシャナン王子。昔を思い出してみよう。俺の母親ティルテュと、シャナン王子はどのくらい歳が離れていたかな。
 そして、そのティルテュの息子が俺で、娘がティニーだよ。ちなみにラクチェやパティは、ティニーと大して歳は離れてないよ。
 ……うちの家が早くに子作りしたってのを差し引いても、もうシャナン王子は子供の一人や二人いてもおかしくない年齢じゃないかなぁ?」
350名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:44:11 ID:Num4fXfT

セリスには、シャナンの背中がどんどん小さくなっていくように見えた。
そういえば以前に“僕はシャナンのことを兄のようだと思っている”なんて言ったような気もするが、
もしかしたらそういった言葉のせいで、シャナンは自分たちとの年齢差をあまり意識していなかったのかもしれない。

「そして賢明なるシャナン王子は、もうひとつの真実を、自分の実体験から導くことができるはずだ……」
「そ、それは……」
「戦争のような極限状態は、恋する者の味方だということだ」

アーサーもアレスも、まるで自分が見てきたかのようにシグルド軍の恋模様を話し出す。
どこから仕入れてきたのだろうか。その詳細な情報と話術の巧みさに、思わずセリスも耳を傾けた。

「シャナン王子。俺たちは今、まさに今このことを考えるべきなんだ……分かってくれたかな?」
「……確かに……貴様らの言うことも一理あるやも……」

戦闘では解放軍屈指の腕前を持つシャナンも、弁舌では不良王子たちに太刀打ちできないのだった。
これがオイフェであれば、もう少し違った展開があったかも知れない。
ともあれ、シャナン王子もこの談義に巻き込まれることになったようだ。


「さて、俺たちは前世代の轍を踏まぬために、恋愛や結婚について細心の注意を要するわけだけど」
「まずは自分の持つ女の理想像をはっきりさせていくことが重要だろう、そうしておけば、女を見るためのひとつの指標が持てる、
 たとえその通りの女が現れなかったとしても、指標が有るのと無いのとでは、大きな違いが出てくる」

「あの子も好きだけど、この子も捨て難い……なんてウジウジ悩む奴は、たいていこの女の指標が無いんだよね。
 どんな子でも、魅力的な娘であれば心が惹かれるのは当然なのに、指標が無いからいつまでも判断ができない。自然、態度も煮え切らないものになる」
「おれたちは立場上、あいつもこいつも欲しいなんてことは言えねぇ……おれの実家のノディオンやアグスティなんかがいい例だ、
 アグスティ王家の直系が、考えも無しに女に手を出しまくったせいで、いつの間にかノディオン王家にミストルティンが流出しちまった」

そうだっけ? とセリスは少し疑問を持った。
確か、ヘズル直系の血がアグスティ王家からノディオン王家に移ったのは、アグスティ王家がヘズル直系の聖痕を持つ姫君を、
うっかり傍系と勘違いしてノディオン王家に降嫁させてしまったせいだと、セリスは聞いていた。
だが、その当の家の子孫が語る話を否定できるほど、セリスはその知識に自信を持っていなかった。

「ミストルティンの場合はまだいいさ……同じ連合王国の中だったからすぐ見つかった。
 だが、神器を扱える血が、どこの誰とも知れぬ人間に流れてしまっていたとしたら……?」
「それこそ、マンフロイが血眼になってマイラの子孫を探し回ったような苦労を、子孫に押し付けることになるんだぜ、
 おれたちの親の世代でだって、レヴィン王が出奔したせいで、危うくセティ直系が行方知れずになるところだったじゃないか、あれと同じだ」

シャナンは、かつて過ごしたつかの間の平和の光景を思い出していた。
シレジア王代行のラーナ王妃の好意で、シグルド軍一行はシレジアに亡命した。シャナンもシグルド達に同行していた。
丁度その頃、二人の女性に言い寄られていた吟遊詩人兼シレジアの王子の姿も思い出した。
当時から“自分と同じ流浪の王子のはずなのに、暢気なものだ”とシャナン少年は内心呆れていたが、
やはりあの男――現在は解放軍の軍師――はとんでもない奴だったのだ、とシャナンは改めて思った。

「いや待って、こういうケースも考えられない? ユリウス皇子はマイラ傍系の両親から生まれて、
 ロプトウスの魔道書を使う能力を持ったよね。この理論が僕たち聖戦士にも適応されるとなると……」
「……下手すれば、数世代後には、神器を使える子供たちが、同時に何人も現れることになる……」

存外に話が現実味を帯びてきたため、セリスもシャナンもだんだん真面目になってきた。

「おれたちの話の重要性が分かったか?」

セリスもシャナンも、静かに首肯した。いつの間にか、四人の男たちは、
敵地の真っ只中で、夜の雨に混じって異性の好みを語り合うという奇行に及ぼうとしていた。
351名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:45:21 ID:Num4fXfT

「イメージを分かりやすくする為に、特定の人間を例として挙げても良いんだが、あまり身近な人間だと角が立つこともあるだろう。
 さっきみたいに、物語の登場人物を使うのがいいかもね。大体物語の登場人物って、性格がかぶらないようになってるものだし」
「アーサーの理想の女の子って、いったいどんな女の子なんだろう。気になるなぁ」
「そうだねぇ……さっきも少し触れたことなんだが……」


==============================================

あなたは、どういう風にわたしを見ているのでしょうか。
わたしは、あなたのことをずっと見ています。たとえ離れている間でも。

でもきっと、あなたの瞳に映るわたしは、わたしが望んでいるような姿ではないのでしょうね。


弱弱しい息遣いが髪を揺らす。陽光の下では鮮やかにひらめく亜麻色の髪だった。
それも夜の窓の下では、微かな、呻きにも似た擦れ音を立てるだけ。

瑞瑞しい少女の肌。その肌の下の焦燥が、青い肉体に絡んで離れない。
この身全てが蒸発してしまいそうだった。きっとそうなれば、そこには甘い匂いが残る。風が吹けば消えてしまうような甘い匂いが。

新月であった。空が曇っているせいか、星の光も見えない。
暗闇の向こうに、彼女は想いびとの影を描く。どれだけ手を伸ばしても、掴める筈も無い影を、華奢な腕が抱く。
しかし、何度空を掻いても、その動きは止まることがない。

光が無かったのは、少女にとって幸いだった。
自らの浅ましい姿を、目の当たりにせずに済んでいるから。

「あっ……! ふあぁっ……」

半開きの唇から漏れ出る声は、苦悶の呻きに聞こえた。
おそるおそる、震えながら、けれども確かに指は秘所に侵入し、潤みを広げていく。
下肢に蠢く熱い炎は、指が触れた一瞬だけ硬直し、すぐに勢いを強めていく。
他人の手が触れた事がない肉壁は、当然まだ男女の交わりを知らない。
しかし、柔らかいそこは、見えない誰かを包み込んでいるようにうねり、身体中に熱を撒き散らしていく。

少女は悦楽の頂へ登り詰める術を知らない。
ただ、生気を消耗しつくして肢体がくず折れるまで、自ら燃やしている情念に焼かれ続けなければならない。
朦朧とした意識の中で、彼女は自分の思いの中に沈んで溺れていく。


少女は夢を見ていた。
眩し過ぎる視界があった。なだらかな線を描いて広がる熱砂が、鏡のように日光を照り返していた。
白く暑い世界の中で、ただ一点だけ暗褐色の凍える場所が見えた。足先から背筋へ身震いが走った。

一瞬の後、少女は戦慄を振り払って、暗褐色の怨念の前に躍り出た。
緑色のローブを纏った老魔道士が立っていた。忘れもしない顔、そして声。
あの時と同じカダインの白砂の中で、あの時と同じ詠唱が耳を微かに撫ぜ、あの時と同じようにやって来た悪霊に、魂を食われていく。
少女の父親がそうであったように。
352名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:46:19 ID:Num4fXfT

「マ……スよ……だが……までも……相手を……れぬ……」

忌まわしい悪霊の主の声は殆ど聞こえなかった。
去り行く暗褐色の魔力。少女は砂礫の上に倒れた。目の前には、どこまでも落ちていけそうな青空だけがあった。

「――リンダ! しっかりするんだっ! 死んじゃだめだ!」

身体が、目から蒼穹に吸い込まれていきそうになった。それを繋ぎ止めたのは、想いびとの声だった。


少女は目を覚ました。
部屋のカーテンは開きっ放しであった。外から差し込む日輪が、少女の目蓋を射抜いたようだ。
窓硝子の中の風景に、微かに朝影が写り込んで見えていた。少女はしばらくの間、消え入りそうな自分の姿を茫と眺めていた。


もしも再び、あのような空の下に、あなたとふたりで行く事があったら、
今度はわたしを連れて行って欲しいのです。あなたと、あなたを照らす光だけの世界へ。

==============================================


「……お前って奴は、本当にこの手の話をするのが好きだよなぁ」
「叶わぬ恋はいいじゃないか。恋というものは、いつか終わることを運命付けられている……が、例外がひとつだけある。
 それは、叶わぬ恋だ。恋は成就した瞬間、終わりへと向かっていくものだが、成就しない恋だけは死ぬまで続けられる……かも知れない」

アーサーの台詞は、セリスに大きな衝撃を与えた。
恋に恋しているだけとしか言いようが無い話だが、それこそが唯一最大の要点だとアーサーは断じた。
想いを寄せること、その行為のみが恋を恋たらしめる要素であり、それ以上は本来の恋の悦びには必要無いものである、と。

「むぅ、ちょっと表現が極端過ぎたか」
「……それって、分かりやすく言うと自己満足ってことじゃないの。アーサー?」
「うん、正解だよセリス。恋とは自己満足なんだ」

「あーいい加減にしろアーサー、初心者たちが本気にすると面白……いや、困ったことになる、
 次は……シャナン王子はどうだ? 結婚するならどんな女か?」
「そうだな、私は――」

シャナンのぼそぼそとした独白が終わると、アレスは満足げに大きく頷いた。

「ははぁ、成る程、つまりは……こういうことだな」

353名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:47:11 ID:Num4fXfT

==============================================


初恋とは実らないものである、なんて与太話は、一体誰が言い始めたことなのだろうか。
面立ちに青年の味が混じりだした魔道士は、そうひとりごちた。でたらめじゃないか。
そんなものを一時でも信じたせいで、最愛の人に、危うく永遠に思いを伝え損なうところだった。
そして、そのせいで今は情けないほど緊張しているんだ。そんなもの信じていなければ、もう少しましな心持ちで居られたに違いない。

彼は言いようの無い焦燥感の原因を、手垢の付いた言葉に押し付けていた。そうしなければ逃げ出してしまいそうだった。
こんなに心が動揺しているのは、アリティア陥落の報をカダインで聞いたとき以来だろう。
初陣の時だって、ここまで無様ではなかったはずだ。

彼は、今更になってここまで取り乱している自分に、腹を立てていた。

昼間、淡い日光の中で微笑む最愛の人。彼が一心不乱に魔法の研鑽に努めているときにも、心に焼きついたままだった肖像。
彼女のことが頭から離れなくなって、それで懊悩したこともあった。今になって思えば、馬鹿らしいことである。
最愛の人に、穏やかな時の中で傅(かしず)く。幸せなことだ。しかも、その微笑が、心が、自分に向いているとなれば、尚更だった。
祝福して欲しいと思った人はみんな祝福してくれていた。こそばゆい限りだった。
幼い頃から、心の底に秘めていた願いは全て現実のものになった。確認するまでも無いことだった。

では、なぜ彼はこんなに追い詰められているのだろうか。
このわだかまりも、過ぎ去ったかつての懊悩のように、笑い飛ばせる日が来るのだろうか。
それならその時は今来て欲しい、と彼は神に祈った。神は答える気配を見せなかった。


それにしても夜とは、こうまで人の心境を変えてしまえるものなのか。
真新しいアリティアの離宮(以前の宮殿は戦乱で破壊されてしまった)の廊下でぶちぶちとしている彼とて、
眩しい太陽の下では、想いびとに向けて甘ったるい台詞を無自覚に紡げる男なのだ。
おかげで、傍を通る他人は、残らず満腹にさせられてその場から去る羽目になる。

そんな彼も、ひとたび夜の帳が下りてしまうと、想いびとを前にした立ち居振る舞いがぎこちなくなる。
それは相手も似たようなもので、そんな二人の調子の悪い舞踏のようなやり取りを見ると、二人が幼馴染というのが嘘のようである。
昔とは何かが違っていた。勝手が違っていた。
二人はずっと成長していた。身体からは幼気さが抜け、心も苦難に揉まれた。
だが、それより何より、今まさに取り結ばれようとしている新たな関係が、かつての和気藹々とした雰囲気を払拭してしまっていた

つまり、二人は初夜を迎えようとしているのである。男と女として睦み合おうとしているのである。
きゃっきゃうふふの無邪気な子供の感覚が、まったく通用しない領域へと、足を踏み入れるのだ。

「エリス様……おられますか? マリクです」

マリクは扉に向かって抑え目のノックをした。新妻の名前を呼ぶ声が上擦っていた。
心の準備が済む前に、部屋にたどり着いてしまったようだ。懊悩が膨らみすぎて口から飛び出そうなぐらいだった。
今開けます、というエリスの手短な返事。それが頭に入っていたかどうか怪しかった。

354名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:48:15 ID:Num4fXfT

「まぁ、マリクったら。こんな時間まで、そんな畏まった格好をしているのですか?」

エリスは部屋で先に待っていた。
戦後処理やお偉方との会合など、仕事に追われているマリクと違って、エリスはそれほど忙しくなかった。
マルスを含む周囲の人間が、彼女の状況を考えて無理をさせなかったというのもある。
何しろ彼女は、ついこの間メディウスに精気を根こそぎ吸い取られかけたのだから。

「あ……いや、エリス様はその、随分……随分寛いだ格好でいらっしゃるようですが」

少年時代からずっと、魔法に心を傾けてばかりであったマリクには、服装のことについて大した知識は無い。
ましてや女性用の夜着にことについては、皆無に近い。
そんなマリクの認識からしても、かなり明るい月明かりに照らされたエリスは、衝撃的であった。

マリクはエリスの姿態に中てられていた。むしろ肢体と言い直しても良いぐらいの“寛いだ”お召し物であった。
何の生地か分からないが、とにかく掛け物は透けている。
その下で彼女の肌を包むワンピースなど、かろうじて目が認識するぐらいで、最早色さえ判別できない。
おかげで、白い肌の照り返しでもしているような明るさが、マリクに眩しい。

それだけではない。布地に施された装飾は、エリスの普段の立ち居振る舞いの如く控えめそのものである。
しかし明らかに清楚さ、可愛らしさを演出しているような夜着かと思えば、それは間違いである。
布が薄く、しかも張り付いているため、彼女の身体のラインが、マリクの視界に露骨に迫ってくる。
立っていたときはまだ良かった。マリクを迎えに出た彼女は、彼をすぐ部屋に招き、そのまま寝台に腰掛けた。
腰掛けることによって、腰から下の曲線美が強調される。立ったままのマリクを見上げる形となり、藍色の眸が魅力を存分に発揮して輝く。
さらに彼女の背景にある寝台が、この後の展開を突きつけているように思えて、マリクはさらに赤面していた。

「疲れているのですか、マリク。そういえば、あなたは遅くまで仕事が残っていましたね。
 私がいない間に、色々と大きな責任を抱える立場になってしまったようですが」
「ご、ご心配には及びませんエリス様っ。当然の勤めですし、マルス様に比べれば軽いものです」
「いいえマリク、あなたは疲れているようです。服装のせいかどうかは知りませんが、そんな宮廷のような態度で。
 ここがどこだか分かっているのかしら。私は、窮屈そうなあなたを見るために待っていたのではありませんよ」

おもむろにエリスが腰を上げ、半ば硬直しているマリクに擦り寄った。
ゆるやかな動きであったが、マリクは苦しげな息を吐くことしかできない。
マリクの重厚な法衣に、エリスの細い指がかかる。程なく布が落ちて、ぱさりと音を立てる。絨毯が吸い込みきれなかったそれが、マリクの意識を現に引き戻す。

「ふふふっ、昔を思い出すわね。あの頃のあなたはマルスと二人で、遊びが過ぎてよく服を汚していたもの。
 そんな時は、いつもその後始末を私も手伝っていた……必ず侍従長に見破られましたが」
「そんな子供のときのことを……着替えぐらいひとりで出来ますから」
「それなら、さっきまで石のようになっていたのはどうして?」

ぶかぶかに作られているマリクの朝服は、エリスの作業によって、あらかた主のそばを離れていた。
エリスの掌がマリクの肌に触れた。エリスはマリクの首筋に顔を寄せた。吐息がマリクの鎖骨を撫でた。

「あなたは私に任せていればいい……恐がることはないの。こちらへいらっしゃい。
 これから私が、石のようなあなたを解きほぐしてあげますから」

マリクは寝台へ歩みを進めた。見えない糸でエリスに引っ張られているような足取りであった。


「ねえマリク……こうして見ると、実は可愛らしいものなんですね。そう思いませんか」
「いあ、そっ、いけませんエリス様、そのような――」

マリクの抗弁は遮断された。彼の陽根にエリスが手を触れたからであった。それはまだ滾ってはいない。
エリスが可愛らしいと形容したのが当てはまるかどうかはともかくとして、普通のそれが持つ一種の凶悪さが現れていない。
なので、感覚としては些細なものであったが、精神的な衝撃が大き過ぎた。
355名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:49:23 ID:Num4fXfT

寝台のマリクは、何の抵抗もできなかった。
寝台に引っ張り込まれた直後の接吻で、エリスに意識を吸い取られたようであった。まったくエリスの為すがままであった。
もっとも、マリクは部屋に入る前から何をするか考える余裕の無かった。これは自明の展開であろう。

触れている。あの指が。オームの聖杖を握る唯一の手。
ぎこちなさが察せられる手つきながら、エリスの手がマリクの陽根を撫で摩る。
陽根に血が通いだす。断片的な刺激でも十分だった。やがてそれは、夫として相応しい熱さを帯びていく。
頃合いと見て取ったか、エリスはついにマリクの陽根に唇を寄せた。

マリクは咄嗟にエリスを引き剥がそうとした。今行われている行為は、マリクの常識や道徳観を超越していたものだった。
しかし、マリクの腕は、エリスの肩を掴んだところで止まった。止まってしまった。
エリスは笑った。誰もが毒気を抜かれる、童女の笑いであった。舌先が唇からまろび出て、上のそれを少し舐めた。

「マリクの味がする」

マリクが羞恥で上げそうになった声は、またも苦しげな吐息でかき消された。
陽根に加え、意識していなかった睾丸に触れられたからであった。経験の無いマリクが流せる刺激ではなかった。
勢いに乗るエリスは、ついに屹立している陽根を両の唇で挟み、くわえ込んだ。
熱さ。痛み。マリクの腰が震える。その拍子に前歯が亀頭を押し込み、呻きがこみ上げてくる。
舌や口内を使う商売女の技は無い。けれども、エリスがそれを行っているということが、マリクの心身を揺さぶっていた。

「マリク……その、苦しいですか?」

苦しげな様子を気遣ってか、エリスはマリクのそれから口を離した。
不意の刺激。それが良くなかった。少なくとも、マリクにとっては惨事の引き金だった。

意味を成さない呟き。啼き声に近いそれが、寝台の中に吸い込まれる。
マリクの陽根が鳴動して白濁を放った。生臭い匂いが、エリスのかんばせを覆った。
ねばつく残滓がエリスの髪の毛を、さらにいつの間にか紅潮していた扇情的な肢体の肌を汚した。

「まあっ……」

エリスが唖然とした表情を破顔させたのは、その少し後だった。


==============================================


「なるほど。年上趣味なんだね、シャナン王子って」
「貴様らっ、勝手に話を進めるなっ」

弁解するシャナンの顔は赤かった。アイラ王女の影響かな、とセリスは思ったが、口には出さなかった。
もしかすると、ラクチェやパティに対しての認識が甘いのは、この辺りが原因なのかもしれない。

「きっとシャナン王子は、初陣はやさしくやさぁーしくリードしてもらったんだろうなぁ。
 それはそれで幸せなことだけど、いつまでもそれを引きずってちゃまずいかもよ」
「ほお、ならばそのシャナン王子の薫陶を受けたセリスも、そういう年上女が好みなのか、
 ……おおっ、最初は冗談のつもりだったが、案外アルテナ王女の話が現実味を持ってきたんじゃねぇか、
 だがあの女は……俺の勘だが、セリスに輪をかけてこちらの話や経験に疎そうだな、
 おいセリスよ、こうなったら暢気に構えてなんざいられんぞ、とっととお前を何とかしなければならん」
「アレス……話を急に運びすぎだよ……」
356名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 01:50:31 ID:Num4fXfT

エーディンじゃああるまいし、と続けかけて、セリスは口を噤(つぐ)んだ。
アレスとアーサーの妙に余計なお節介が、母親のように慕っていたひとりのシスターを思い起こさせた。
だが、迂闊に彼女の名前を出そうものなら、絶対にまた話がややこしくなる。
悪くすれば、次の日には、光の公子が実は人妻嗜好、などという噂が立ってしまうかもしれない。
そうなったが最後、セリスは父親の形見である銀の剣の星を、少なくともふたつ増やさなければならないだろう。

「いや、待ちなよアレス。何もリードしてくれるのは、年上だけとは限らないよ?
 幼く見えても、実は……なんてことがあるだろうし。例えば――」
「そうか……そうか貴様らはそんなにこのバルムンクの星になりたいのか」
「ぎゃあぁっ、神器はやめようお互いにねぇ神器はっ、一回1000Gのボッタクリだしってわああぁあ」
「くそっ、免疫の無い奴の相手はしんどいぜまったく」
「踊り子一人の泣き落としのために寝返った貴様がよくもほざいたな!」
「この野郎言わせておけば、てめえの甲斐性の無さを棚に上げやがって!」

人間、触れてはいけないところを誰でも持っているのだなぁ、とセリスはぼんやり思った。
後日三人を必ず営巣にぶち込んでやることを心に誓いつつ、セリスは遅い眠りに就いた。やはり盟主の器は違うのだろうか。



「セリスさま、なんだか顔色が優れないようですが」
「あぁ、ユリア。それは気のせいじゃないかな」
「いや、その、気のせいとおっしゃられましても……」

セリスは慌てて表情を取り繕った。やはりゆっくり睡眠をとることができなかったようだ。
しかもよりによってユリアに見咎められてしまった。セリスは昨夜の面子を軽く恨んだ。
同時に、尻切れ蜻蛉に終わってしまった話の内容が頭に浮かび、いつもに増して面映い思いがした。

「ふーん……あなたなの……そういうことに興味があるのは。いいよ、あたしが助けてあげようか」

突然聞こえてきた少女の声に、セリスは狼狽した。ユリアに目線が集中しているあまり、気付かなかったのだ。
とはいえ戦士としては注意が足りていない。どうやら彼が眠れなかったのは、あながち三人のせいだけではないようである。

「え、えーと、君は確かリーフのところにいた」
「はい、そうです。サラですね。私がちょっと杖の使い方について習っていて……」
「そうよ。あたしはサラっていうの。あなたのことは何でも知っているわ。昨夜はお騒がせだったわね」

セリスは硬直した。ストーンの魔法でも食らったかのようであった。
軍内で彼女についてささやかれる種種の実(まこと)しやかな噂が脳裏をよぎったせいであった。
しかし石化解除のキアの使い手に石化させられるなど冗談にもならない。
一方ユリアはセリスの様子を不思議そうに見ていた。やはり今日のセリスさまは何かおかしい。

「そんなに恐い顔をしなくてもいいでしょ。あたしを呼んでいたのはあなたなのよ。
 だから助けてあげようと思ったのに……もしかしてお邪魔だったかしら? ならもういいわ」
「待ってくれ! よ、よく分からないけど、とても大事なことのような気がしなくもないというか……
 もっときみと話したいことがあるんだ、一緒に来てくれるか?」
「うん、いいよ。あたし、あなたの声もきらいじゃないもの」


(続く?)
357名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 16:25:49 ID:kSZ+sjMQ
職人の皆さんGJです。
ファミコン版の人はいつもながら独自の世界が素晴らしい。
現実味と独特のユーモアがあっていいな。
新連載も面白かったです。
セリスの悩みが本当に原作っぽくて良かった。
サラ様登場セリユリ期待wktk
358名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 19:37:51 ID:UtKlO6jM
なんかアベルの印象が「リア充死ね!!」だったのがちょっと変わった。

しかしエロ談義も酷い。セリス哀れwwwwwww
359名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 20:57:53 ID:ioGBYmJR
聖戦長編キター!

今までにない展開の仕方ですね。wktk
360名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 22:11:07 ID:86Ar1X1K
ユトナ英雄戦記外典って作品はどこで見られるか知ってる?
361今頃ファミコン版(逃避)>>340の続き:2010/02/26(金) 18:01:35 ID:NShIPjJA
その4
「はっ!……あ……っ、はげし……っ!」
「エスト……エスト!」
「ふたりとも、とても……可愛いわ……」
この目の眩むようなひとときが、俺とエストだけでもたらされたものないことは
充分わかっている。
でもでも義姉さん!パオラさん!どうしてあなたは、俺とエストのあいだにこんな風に
乱入してきているんですか!?
「アベル、ごめんなさいっ。あたしもう……イ……くッ!」
エストの締め付けが一段ときつくなり、彼女はアベルの腕の中で仰け反り、しばし痙攣気味に
震えると、ぐったりとからだをあずけてきた。
「エ、エスト?」
「あ、心配しないで。……それよりアベル、今度はわたしに……ね?」
仰向けになり、両足を開くパオラ。叢をかき分け、真珠を露わにする
「エストばかり可愛がって……わたしずっと、我慢していたのよ……」
アベル、すき、すき。そんな喘ぎ声を息絶え絶えにもらすエストから離れると、彼は
パオラとからだを重ねた。彼女は入口でまごついているアベルのものに手を添え、
優しく導いてやる。人生二度目の童貞喪失。

………………あれ?
エストより気持ちいい……なななんで?こういうのは愛の深さに比例するんじゃないの?エストとのときは夢中でよくわからなかったけど、先端が何か行き止まりにぶつかって
いる気がする。アベルはためらいつつも、ぐぐっと奥まで突き挿れた。
「あ……っ、深い!奥、奥まで……届いてるわ、アベル!」
感極まるとしがみついてくる癖は、姉妹共通らしい。……エストのこと、愛している
はずなのにパオラのからだに溺れるなんて……。快楽に抗いつつ、アベルは一旦
パオラから離れた。
「えっ……!どうして!?」
切ない声を上げるパオラを尻目に、彼は傍らで絶頂の余韻に浸っているエストの片足を
抱え、挿入した。帆掛け船ってやつ。たちまち彼女の息づかいが、荒く甘くなる。
……んー、そうそう。エストはこんな感じ。
しばらくエストを満喫した後、再びパオラを征服するアベル。
「ひどいひと、ひどいひと!もう最後まで離れちゃ、いや!いや!」
パオラの悩ましい喘ぎ声も上の空。全身の血をからだの一部分に集中させつつも、
冷静と情熱のあいだでアベルの頭脳はぐるぐると回転していた。
……やっぱりー……、パオラ義姉さんのほうがすっげえ気持ちいい……どうしよう?

書いておいてこんな身勝手なことを云うのもアレやけど、ほんまサイテーですなあ。
続きます。
362今頃ファミコン版(逃避)>>361の続き:2010/02/26(金) 18:23:15 ID:NShIPjJA
その5
世の中には、男を色気とかセックスとかで夢中にさせちゃって、ダメな方向へもって
行ってしまう、いわゆる『傾城』『毒婦』っていうカテゴリーの女の人って
けっこう居るよね。

まあ、それはさておき。
正常位で結ばれているアベルとパオラ。ふたりの快楽を分かち合う行為は、ますます
激しくなっていく。
「名前、呼んで。パオラって」
彼女の目に、悦びと、それ以外の感情が入り交じった涙。
「アベル、わたしもアベルのこと、好……」
アベルはパオラの唇を、あわてて塞いだ。その先は、嬉しいけど、哀しいけど、
言ってはいけないこと。そう判断した。パオラの舌がアベルの歯をこじ開け、痛いほど
吸ってくる。
「いじわる、アベルの意地悪!あたし、またしたくなっちゃったじゃない!」
エストがアベルの背に、すがりつくように重なってきた。ふたり分の体重がのしかかり、
パオラが苦しげ?な呻き声を上げる。
この刺激に、アベルも限界を迎えようとしていた。
「パオラ!俺、もう……」
「いっしょに、一緒にイって!」
パオラの体内奥深くに二度目の精を放ち、脱力するアベル。
「ずるいわ、パオラ姉様。お口もお腹もアベルでいっぱいにしちゃって……」
疲れなどものともせず、アベルが三たびふたりの女体に挑みかかろうとした、そのとき。
木材のへし折れる音と、帆布の裂ける甲高い音が、テントに響いた。
「のわっ!?」
「キャッ!!×2」
床に投げ出される三人。
支柱が傾き鋼線が緩み、彼らのテントは、ばっふん、と潰れてしまった。
なんだなんだ?と周辺が騒ついてきた。
灯が引火したのか、ヤバい煙が立ち始めている。

「……モロドフ公から、こっぴどく叱られてきたよ。『監督不行届』だってさ」
食堂。ミネルバが朝餉の盆を持って、白騎士団の席についた。身分に関係なく、同じ
ものを同じ卓で食する。マルス王子が定めた、連合軍の掟である。
「……申し訳……ございません……」
「はーい、すんませーん」
パオラとエストは、大麦と牛乳の粥をぽちょぽちょとすすっている。まったくこいつら、
反省していやがるのか?
「まあ、わたしもそれなりに男性経験はあるが……」
ミネルバは果物籠から葡萄をつまみ上げると房ごと口に入れて、種をばりばりと噛んだ。
「ベッドをぶっ壊すほど乱れたことはまだないなあ。アリティアの騎士……アベルとか
いうやつは、そんなによかったのか?」

すみません、もう少しだけ続きます。
363今頃ファミコン版(逃避)362の続き:2010/02/27(土) 01:04:50 ID:P3gnRnl8
その6
「アリティアの騎士様は、そんなによろしかったの?」
マリアが質問をかぶせてきた。この娘は、何を質問しているかも理解していないに
違いない。
パオラが両掌を頬に当てて、羞じらう。
「そりゃあもう……思い出しただけで妊娠しちゃいそう……」
「は、はわわわ!何言ってんだお前!?」
カチュアがキレ気味に、パオラのエロアンサーを遮る。
「だって……あんなにみめ麗しくて逞しくて、その上久々の童貞だったのよ……。
それよりカチュア、姉のわたしに向かって『お前』とは何事?」
「そっちじゃねーよ!問題はよー!」
ブチ切れるカチュア。
エストはといえば、
「あたし……まだぜんぜん注いでもらってないわ……アベルのばか……」
ぶつぶつ呟きつつ、粥を食べ終わった匙を、がじがじと噛み続けている。
「姉上」
マリアが花のように微笑むと、それだけでミネルバの心は幸せで満たされる。
アリティアのハゲ散らかしじじいから理不尽に叱責されたことなど、きれいさっぱり
忘れてしまった。
「なあに?マリア」
「白騎士団のみなさま、面白いかたばかりで、わたし大好き」
「そう、よかった」
『殺さなくて』よかった、というニュアンスもあったりなかったり。
「でもね、マリア。あまり見倣ってはだめよ。バカが伝染るから」
「はい、姉上」
「ささ、召し上がれ、冷めないうちに」
「はい、姉上」

対角線側の席は、地獄だった。アベルにとって。そしてみんなにとっても。
「昨日の晩は騒がしかったね。一体何があったのかな?ねえ、アベル、アベルってば」
煉獄の門を開けたのは、ゴードンだった。戦友を気遣うとか、何というかそういった
ものは、薬にしてあげたいほど持ち合わせていない。
「えぇえッ!?」
あんまりな発言に、驚く一同。ぐはッ!アベルのやつ、よりによって背中から
斬られやがった!
こういうのは比較的つきあいの長いサジかマジあたりが、あくまでフレンドリーに、
「へっへっへっ、アベルの旦那〜〜、昨日はずいぶんお楽しみだったみたいだけど、
ぶっちゃけどうだったのよ?」
と切り出し、やや年長のオグマかダロスあたりが、
「はっはっはっ、勘弁してやれよ、みんな。で、アベル殿。昨日は以下同文」
と、和やかに展開していくのが効果的なはずだった。実際彼らも、その方向で動いていた。
だが、しかし。すべてが台無しだよ!

終わらせる努力はしていますので、もう少しお付き合いください。続きます。
364名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 01:47:26 ID:7sehsvOj
GJ!
聖戦長編も期待。
365今頃ファミコン版:2010/02/27(土) 02:32:13 ID:P3gnRnl8
僕も聖戦長編は楽しみです。

スーパーファミコンは廃れてしまったけど、『紋章の謎』ネタにはあらためて挑戦して
みたいです。
『暗黒竜と光の剣』の続編&完結編。DSで出ないかな。多分みんな忘れてる。


続き、書かなきゃ。
366名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 07:16:27 ID:P3gnRnl8
なぜ文字化け。
なぜ規制?
367おぼつかなき……(略):2010/02/28(日) 02:08:07 ID:u1IB1+HI
>>329-331よりさらに話が飛んでます)
(またエロなしです。次回にセリス×ティニー入れますんで・・・)
(めたくそ鬱なんで読まれる方は注意してください)
(別にレヴィン嫌いじゃないんですが、流れからなんか悪役になってしまいました。ファンの方ごめんなさい・・・)


バーハラ城、宮廷内閣の一室、通称円卓会議。
ここはユリウス暗黒帝君臨時には暗黒教団大主教マンフロイ以下の教団幹部と、
フリージ・ドズルを始めとする諸侯国の貴族を中心に帝國の枢密院が開かれていた場所だ。
しかし、今や彼らは已に滅んでいるのである。
主客は転倒し、今や「賊軍」から「新王朝」の正規軍としてこの城邑を保有する解放軍がバーハラを制圧し、
各宮殿施設は臨時に解放軍の人員――間もなく新帝国の貴族・国軍将兵・百僚有司となる、がそれぞれ占めていた。
そして今この場には、解放軍の主要なメンバーであり、新帝国及び新興される事となる諸外国の重鎮貴顕が席を列ねていたのだ。

議題が議題だけに、ではあった。

しかしその議題はユグドラル世界の新秩序について、ではない。
本来なら暗黒帝国が完全に滅亡し、恢復されたグランベル六公国と友邦諸国の統治に伴う様々な問題、軋轢、摩擦・紛争、
処理すべき行政・民政・経済・軍事上の案件は山済みであり、余事を諮る暇など寸暇もなく、
加えて暗黒帝国の旧支配の残滓一掃も急務であるはずだったにかかわらず。である。
その首座を占める男が沈黙を破った。

「――殺すしかないな」

氷のように感情の伝わらない、低い声だった。
そしてその一言で、ブリザードの風魔法が掛けられたかのように、文字通り列席は凍りついた。
主観的には気の遠くなるような静寂が、数秒は続いた。
「……なん、だと」
それに応じて、初めて嗄れた声音を出したのは近く新生グランベル帝國の皇帝に即位する予定の青年である。
「聞き間違い、じゃないだろな?」
セリスの顔は無表情だが、目だけは完全に烈気……というべきか、或いは見方に依っては狂気――とでも呼べるものが座っている。
表情筋を全霊で押さえつけても目だけは感情を隠せないでいるのだ。
「今、なんと言った、レヴィン、もう一度、言ってみろ。はっきりな。聞き間違いだといいな、でないとティルフィングが血で洗ったばかりのこの城を二回目の『洗城』で穢すことになる」
レヴィンは怯みもせず相も変わらずの感情のこもらない声で答えた。

「ユリウスに犯され、胎内に中出し、精液を注ぎこまれ、孕まされた可能性のあるティニーは、即刻、『処刑』するべきだ。――当然だ」
368おぼつかなき……(略):2010/02/28(日) 02:08:48 ID:u1IB1+HI
居並ぶ皆が息を呑んだ。
すっく。と、二人立ち上がる青年がいた。神器を片手に。セリスとセティである。
「おや、セティ邪魔する気かい? 僕は今まともじゃないんだ。シレジアの玉座が待ってるのに急逝したくなければ、座っておいた方がいい」
「心外ですね、勘違いしないでください。逆ですよ、セリスさま――いえ、新帝陛下。実は、そいつを殺すのには、このフォルセティの魔道書を使わせて欲しいという話なんです」
とうとうこらえ切れず、列席していた解放軍の首領たちが立ち上がった。
「落ち着け、セリス!!」
「セリスさま、ティルフィングを鞘に収めてください!!」
「おい、セティ落ち着けって!!」
「お兄ちゃん、駄目、押さえてぇ!!」
シャナンやオイフェが立ち上がりセリスの行方を阻み、またフィーが泣きながらセティにしがみ付いて父親を庇った。アーサーもセティの肩を羽交い絞めにする。
その他、居並ぶ面々は咸な剣の柄を按じ魔道書を持して戦慄した。
この二人の聖戦士の言動に洒落の気の一部もない事は、その神器に漲る凄まじい殺気から明らかだったからである。
だが、止める彼らとてレヴィンの言葉に同意しているわけでは決してなかった。

「お父さん、本気なの? 本気でティニーを……ティニーを私たちの手で殺めると云うの?」

フィーの声は震えていた。父親の言葉の背景にある心理心情心意を信じたくなったからだ。
アーサーは無言だったが、口元から血を滔々流しながらレヴィンを睨んでいる。歯を強く食いしばるあまり出血しているのだ。

「ティニーはフリージでは散々玩具にされて来たようだしな。
解放軍に入ってからセリスや私の倅と盛りのついたように戯れても、この一年間孕んだ様子がない。産まず女(め)の可能性は高いとは思う。
だが、だがだ。もし、あのロプトウスとの一回の情交で妊娠していたとなると、暗黒神が再誕する惧れがある。ロプトウスの化身がな――この事の意味は分かるな?」
気押されて、再び押し黙る面々にレヴィンはやはり無表情でしかし今度は毅然と言った。
「流れるまで棍棒で腹部を打撲するか、腹を裂いて子宮を抽出し、処分するか。いずれにしても堕胎しなければならない。その際、母体がどーなろうと気にも留める必要はまったくない」

「父上えええええええええっ、あんたって人はああああああああああああああああっ!!」
フィーを突き飛ばしアーサーを振り払い、セティが突進した。
同時にセリスもティルフィングを上段に構える。必殺の型だ。
「セリス!」
「どけ、シャナン。邪魔するならシャナンでも斬る」
レヴィンは冷静にシグルド公幕下に在った時から愛用のエルウィンドを手に取った。
神器持ちが二人であろうとも、之をば一つで十分あしらえる。
かつて吟遊詩人でありシレジア王子でありそしてごく普通の若者のように愛する女性を持っていた一人の青年、レヴィンだった”もの”、
禁忌を破って装填された「ある」意志が封じられた神器、フォルセティの魔道書を継承し、
その流れ込む力を受けたその瞬間、その人格の内奥で「何か」が変わり、
さらにマンフロイとの戦いに斃れ、一旦生命を失いながら、この世にあらざるものの手で、今一度死の淵より蘇った、
そうして完全に変貌を遂げたそのものは、
二人の聖戦士の苗裔を、さてかるく赤子の手でも捻ろうか、とでも言わんばかりにおもむろに立ち上がった。
369おぼつかなき……(略):2010/02/28(日) 02:10:05 ID:u1IB1+HI
「もうやめてえっ!!」

張りつめていた殺気が、水を打ったように醒まされた。一人の少女の涙によって。
フィーは大理石の地面に跪き声を抑えず泣きじゃくっていた。
「やめてよ……う、う、どうして……やっと戦争が終わって、みんなで、幸せになれるんじゃなかったの……なのになんでよ……なんでティニーを、私の、私たちのかけがえのない友達を……殺さなくちゃなんないのよぅっ!!」
「フィー!」と恋人であるアーサーがその肩を抱きしめる。だが、フィーはなおも続ける。

「なんなの、ねえ、何なの? なんなのよ、お父さんってなんなの? そうよお父さんって、いつもそう……お母様が死に目に会いたかったときも……シレジアにも戻らず、お母様は最期……
やっと会えた私やお兄ちゃんにも、全然……でも、それは帝国との戦いのためだって、仕方ないって思ってた。
でも今ハッキリ違うって今気付いたわ。
ねえ、あなたにとって人の命って、『想い』ってなに? なんなの、なんなのよ……っ!?
帝国から大勢の民衆を、わたしたちのように家族を持つ人々を、子供たちを、殺戮と搾取から助けるためじゃなかったの?
暗黒教団の生贄から救うためじゃなかったの? それとも、そんなの全然違ったの……!?
私たち一体今まで何のために戦ってきたの? 人々を苦しめるロプト帝國を倒すためじゃなくてじゃあなんだったってのよっ!?
なんのために戦いの中で、敵とはいえ帝國兵を――私たちと同じ家族を持つ一人ひとりの人間を殺めてきたの?
私たちと帝国と、それでどこが違うの? あなたは……あなたの言っている事は、ロプトウスのやり口とどこが違うの?
答えてよ、ねえっ、こたえてよ!!答え……こた……え……う、ううっ……」
それ以上は声にならなかった。アーサーにきつく抱かれながら涙で顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくる。
もう自分でも感情が混乱して収集がつかないようだった。

「レヴィン殿、ご意見は分かった。若い二人の暴挙に賛同するわけでもない。しかし、お言葉が過ぎぬか?」
オイフェが苦々しくレヴィンに詰問した。
「暗黒神を二度と現世に復活させてはならぬのは分かる。だが、あまりにも極論ではないか? 彼女は我々解放軍の同志だったのではないか?」
シャナンもセリスのティルフィングに背中を向けぬよう気を張りながら言う。
「私も同意だ。確かに暗黒神を再び誕生させるような事があってはならない。これまでの闘いが無意味になるからな。
しかし、レヴィン、他に手はないのか? 本当に考えられないのか? それに先程レヴィンが言ったように彼女は子供のできる体では……」

しかし、レヴィンが返した言葉はどこまでも怜悧なものだった。

「まだまだ若造だなお前ら。すこしはガキ二人より道理が分かるかと思ったんだが」
「なに!?」
「Die Geschichte(史学)というものは何のためにある? 振り返るが良い。
マイラの血筋。そもそもこれが根絶やしにされておけばそもそも暗黒神は復活しようがなかった。これが第一。
それが、ヴェルダンの辺境で枯れ果てればいいものを、シギュンの娘、あの女がこともあろうに禁忌の森からでなければ、全ては起こらなかった。それが第二。
ついでシグルドと結ばれていた彼女がアルヴィス皇帝と近親相姦の末暗黒神を産まなければ全ての災いはなかったのだ。これが第三」
「ディアドラを……ディアドラを侮辱するのか!?」
シャナンがぷるぷる震えだした。さすがにセリスやセティのように、バルムンクを抜くほど分別は失っていない。
だが、気にも留めずレヴィンは続ける。
「で、次が第四だ。ぜえったいに許さぬ。何のために黄泉の底から私は蘇ったと思う? いや、もう”私”というのはオカシイかな。この中には私が何者か、もううすうす感ずいてるものもいるんだろう?」
皆はレヴィンが何を言っているか殆ど良く分からなかったようだが、ただ、静かに列席していたユリアだけが、「レヴィンさまは、やはり……」と呟いた。
フォルセティ・ロプトウスと同じく「彼ら」の意志が込められたヘイムの書の継承者はこの冷徹者の正体を見抜いたのだ。
「まあ、この場では会議は一旦終結するうとしよう。案外、議題は「自然に」片付いているかもしれないからな……」
レヴィンが酷薄に笑う。
その言葉を聞いてセリスがみるみる蒼白になっていった。
門衛を突き飛ばし「どけ!!」とかけだす。みなは茫然とその背を見送った。
370おぼつかなき……(略):2010/02/28(日) 02:11:37 ID:u1IB1+HI
バーハラの決戦でユリウスに強姦されて以来、ティニーは気を失い、看護を受けている。
そもそもは、イシュタル隷下のフリージ軍最後の精兵が、予想以上に奮戦したのが遠因だった。
イシュタル軍は司令官イシュタル含め咸な壮烈な玉砕を遂げたがその為解放軍は甚大な損耗を生じ、一旦フリージまで撤退、補充再編成をする必要があった。
その戦いで重傷を負ったティニーはセティやラナの懸命な治療により一命を取り立てたのだが……。
一方、時間を稼ぐ事に成功した帝国軍は、マンフロイ大司教の「奥の手」と同時に、帝國最後の予備兵力にして最凶の兵団「十二魔将」軍の編成終結の準備を終えていた。
これと最後の決戦に雌雄を決すべく解放軍主力が出撃したその隙に、手薄な後方で病床についていたティニーは、ワープして来たユリウスに……。

「ティニー、ティニー、返事をしろ!!」
どんどん、とセリスが石の扉を叩く。
バーハラ陥落後、ティニーはレヴィンの命でこの石室の一隅に押し込められ、わずかな看護以外面会謝絶だった。
幽閉していると言った方が正しい。
扉には錠前が取り付けられ、鍵はレヴィンが持っている。
(可怪しい、返事がない。いくらなんでもまだ昏睡しているなんて……)
ティルフィングで錠を叩き斬ろうと思いついて、ふと気がついた。
血の匂いが垂れこめている事に。
信じたくなかった。
信じてはならない事だった。
あってはならない事だった。
だが、視界には確かに映っているのだ。石扉の隙間から多量の鮮血が、溢れていくのが。

レヴィンはティニーの護身具を全て取り上げたわけではない。とくにそのまま残しておいた。
愛用の細身の剣を。

「ティニーぃぃぃぃぃぃぃっ!!

セリスは石壁を両断して部屋に踏み込んだ。

(続く)
371今頃ファミコン版(逃避)363の続き:2010/02/28(日) 16:47:50 ID:xwM6BMH4
その7
>>365の変なURLは何?

不思議な雰囲気ながら、大人の魅力を醸し出しているパオラ。
天馬騎士の鎧の中に、豊満なからだを隠しているカチュア。
稚さと妖艶さ。ふたつの相反する魅力を兼ね備えたエスト。
独占禁止法を破り、そのなかからふたりもモノにしてしまったんだから、彼女たちの
スペックとか具合はどんなんだったとか、訊いてみたいのは男として当然でしょうが!?
そんな彼らのピュアな願いは、ゴードンを膝に乗せ、お姫様抱っこしているジョルジュに
よって粉砕されてしまった。
「それはね、ゴードン」
オレンジの房をひとつひとつ口に入れてあげつつ囁く。
「アベル殿はね、パオラ殿とエスト殿の三人でセックスしていて、テントをぶっ壊して
しまったのさ」
「ふうん。よっぽど激しかったんですね、ジョルジュ様」
煉獄のボイラーのバルブを、ぎゅぎゅっと全開にする、魔弾の射手たち。
シーザとラディが、ぶふうっ、と粥を吹いた。
ナバールが涙目で、ぷっくくく、と笑いをこらえている。
この期に及び、カインとドーガは救いの手を差しのべる気配すらない。……友情って、
一体何なんだろうね?
「もう……ほっといてくれーっ!」
堪りかねて席を蹴るアベル。エストが後を追う。

なんだか変な騒動を巻き起こしてしまった、ふたり+1の恋。
「エスト……俺のこと、怒っているのか?」
「怒る?あたしが?何で?」
「何でって……、俺はきみの姉さんと過ちを……」
「ああ、そんなこと!」
エストはSo What?と笑い飛ばした。
「誘ったのはあたしたちだし……。あとねえ、パオラ姉様は『病気』なの」
「び、病気!?」
「他人の男のひとを奪わずにはいられないの。それで過去には、決闘めいたことを
何度も経験しているわ」
「いやはや……」
「カチュア姉様も『被害者』のひとり。でもあたしは、パオラ姉様のこと大好きだから
……。ねえアベル、あたしのこと、好き?」
「ああ、愛しているとも!」
「嬉しい(ちょっと重たいけど)……。それならパオラ姉様のことも、同じように愛して
あげてほしいの」
「!!??」
「アベルが奪われるのは嫌。でもパオラ姉様が独りぼっちでいるのも堪えられない。
あたしなりに出した結論なの。お願い……」
アベルは思考停止状態に陥っていた。父さ(略)、こんなんなっちゃったけど、許して
くれるよね?
とりあえず工兵に謝って、寝棚を補強してもらうよう頼まなくちゃ。
372今頃ファミコン版(心機一転):2010/02/28(日) 17:01:13 ID:xwM6BMH4
ありがとうございます。
たいへん失礼しました。

>>158以来滞っているミディア&アストリアも頑張って完結させますので。


太平洋沿岸にお住まいの方々、どうかお気を付けて。心身ご自愛を。
373名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 23:19:02 ID:vzdBZZWU
age
374名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 10:04:14 ID:ZBw+32fi
種違い近親のアルヴィス×ディアドラで甘ったるいの希望
375名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 14:17:00 ID:4z2Gvucs
>>365

GJです!!
紋章ネタ楽しみに待っております
376名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 14:19:34 ID:bjGla5GF
>>374
自分でチャレンジしてみてはどうだろうか。
377名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 17:07:59 ID:BubzmUvj
>>374
君の中にあるリビドーをキーボードに叩き付けるんだ!
378名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 18:48:59 ID:nDbdBjYH
アルヴィス×ディアドラは、どう描こうとも設定の時点で既にNTRなんで、
書いて投下するんだったら注意書きも忘れない方がいいぞー。
379名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 18:55:20 ID:ZBw+32fi
いろいろありがとうございます
言い出した手前、ということでもないですが
チャレンジしてみることにします
380名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 02:34:28 ID:QiXQ8rDc
おぼつかなき、の作者ですが、正直ツマンネもしくはイラネなんですかね、この放置は・・・
自分では徹夜で文章練って中身も出来も悪くないと自負してるのですが、なのに・・・

書き手がこんな事書くとウザイだけだし荒れる原因とは承知ですが、正直つらいです・・・
凌辱じゃなくて明るい純愛でも書いた方がいいんでしょうか・・・?
381名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 02:45:30 ID:d987pkLI
いや、大事な所がキンクリさんだろ。
エロ無し長すぎレヴィン外道過ぎでオチまで静観したい。
内容はともかく一番大事な部分無いのに感想無いからって不貞腐れんなよ
382名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 03:05:19 ID:QiXQ8rDc
そうですね、失礼しました。
エロパロだからエロが大事ですもんね。つい話自体書きたくて。

セリス×ティニー、はしょって来たセティ×ティニー、ユリウス×ティニー(凌辱)、とかに専念します。
もう結末は決めてあってそっちに急ぎすぎちゃいました。

誘い受け失礼しました。
383 ◆Freege5emM :2010/03/04(木) 03:57:44 ID:lU298OiN
>>382
みんな続きは気長に待ってくれるはずだから、徹夜で文章練るとか焦るし健康によくないし控えようね!
ぜったいだよ! エムブレマー同士の約束だ!
384名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 15:03:22 ID:rB1mxiW6
まぁ、ティニー総受ものなんだから、一般向けではないのは確か。
読んでる人自体が少ないんじゃないかな?
385今頃ファミコン版(苦戦中&点滴中)in病院:2010/03/04(木) 15:46:21 ID:ov9DbLGf
>>380さん
いやいやいや、SS職人さんってのは、清書&投下でいっぱいイッパイになっちゃって、
感想を書き込むゆとりがなかなか無いだけなんですよ、本当に!
複数のSSが間をおかず投下されてしまい、読んでくれている人が当惑しちゃって、
感想を書いてもらう邪魔になってしまったのも、原因のひとつかもしれません。
その節は失礼しました。
新作読みたいです、是非とも!頑張って欲しいです!あと病院内で携帯を使っているのは
勘弁&無反省だ!

『エンブレラー』って、なんかいい響き。
386今頃ファミコン版(病):2010/03/04(木) 19:01:42 ID:ov9DbLGf
【アベルの災難補足・その1】
アリティア騎士団の宿営するテントには、カチュアの荷物が日に日に増えていき、
今では彼女が浴室で手洗いした、色とりどりの下着も平気で干すまでになっている。

今宵彼らは、新たな客人を迎えていた。
「ささ、どうぞ」
ドーガが沸かした牛乳を、人数分の陶器のカップに注いで差し出した。卓上には砂糖壺、
そしてカカオ豆を漬け込んだ蒸留酒の小壜も並んでいる。
高価で貴重な液体を牛乳にたらすと、エストは
「んん……いい香り……」
と、色っぽい声をもらすのだった。
「ええと……それじゃあ、状況を整理してみようか?」
目頭を指で摘まみつつ、カインが呻くように呟いた。
「うん、どうぞどうぞ?それもいいけど」
エストが牛乳を、ずずー、とすすりながら
「その表面のビラビラ、気持ち悪くない?」
と、尋ね返してきた。
念のため云っとくけど、牛乳のことですよ?
「あ、俺、わりと平気……って、そうじゃないよーう!」
「だーかーらー、何なのよーう、カイン」
「エスト、きみとカチュアがここにいるってことは、いま白騎士団のテントには
パオラさんしかいないわけで」
「うん、うん」
「んで、ここには今、アベルがいないわけだよ……どこ行っちゃったんだろうねえ?」
「そりゃーもーおめー、アベルとパオラ姉様は今頃ふたりっきりで、おセックスの
真っ最中に決まってるだろーが!」
右手の親指と人差し指で輪を作り、左手の人差し指を出し入れして見せるエスト。
「アベルがわざわざ野宿してるとでも思ったのか!?てめえ、バカ、カイン!」
な……なんで俺、怒られてるの!?
「ででで、でもでも、きみとアベルは恋人どうし……」
「そりゃーそうだけどー、男と女はときにはふたりきりで愛し合いたいこともあるの!
だから姉妹で相談して、ふたり一緒でも大丈夫な日とか、どっちが相手するかとか
詳しいローテーションを決めたの!」
……アベル抜きで?
「今日はー、パオラ姉様の日なの!わかったか、カイン!」
「は、はい……」
ふたりのやりとりを聞いていたドーガが、カチュアに語りかけた。
「カチュアさん、何か言いたいことがあれば遠慮せず」
魚の目をしたカチュアが、尋常ではない量の砂糖を牛乳にぶちこみつつ呟く。
「何か言うと……泣いてしまいそう……」
「みんな、お酒飲もうよ、葡萄酒」
暗い空気を和ませるという必殺技に於いて、ドーガの右に出る者はなかった。

あいすまん、続く。
387名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 19:05:01 ID:ov9DbLGf
>>383さん
『エムブレマー』ですね。入力ミス失礼しました。
388名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 20:29:51 ID:vlWzxqWr
感想書く前に他の人が投下しちゃうのが問題だと思うけどね
389名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 21:34:09 ID:tfC/iOi7
投下前にスレ見てるんだから、
先に投下されてるSSにまず自分が感想書くべきじゃないのかね
390名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 22:45:14 ID:lU298OiN
言いたいことが少しあったのだが、
>>386の「そりゃーもーおめー、アベルとパオラ姉様は今頃ふたりっきりで、おセックスの
真っ最中に決まってるだろーが!」 のインパクトで忘却の彼方へ吹き飛んでしまった。
391名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 22:55:38 ID:phf2M0ts
俺も俺も。
最初ドーガの台詞かと思って、読み返して噴いたwww

そして点滴受けてた>>386の具合は大丈夫なんだろうか…
とか心配してたのが吹っ飛んじまったぜ!
392今頃ファミコン版(反省):2010/03/05(金) 09:31:22 ID:QQ8r6aQV
>>388さん
>>389さん
まったくもってその通りです。
今後は利己的で身勝手な考えを改め、みなさんの書き込みをもっと大事に読んでいき、
意見感想を申し述べるようにします。

>>390さん
>>391さん
今後に活かしますので、批判などご遠慮なく。ちと病気ではありますが、精神は頑強です。
393名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 10:35:21 ID:f3/hec+N
書き込むときはsageましょ。
394名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 10:51:16 ID:aaiSMMX6
いまさらageても何もないっての
広告じゃないんだから
395名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 11:07:23 ID:QQ8r6aQV
ついうっかり
396名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 12:14:48 ID:QnJIpAid
なんか荒れてるな。
397名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 13:18:01 ID:HEQTvxuY
つか感想なんて義務でもなければ強制するもんでもないだろう。
398380:2010/03/05(金) 13:29:19 ID:pQEYIUcV
ごめんなさい荒れの原因です…
>>392さん気になさらないでください。
連続投下なら私もよそで結構やっちゃってるし。
面白いネタはどうあれ感想つくと思います。火種つくってしまってごめんなさい。

続き楽しみにしてます!
399名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 14:14:14 ID:QnJIpAid
というか書き手は基本的に、自分のSSの投下と他人のSSの感想を言うだけに留めておいた方が良いと思うよ。
正直>>398みたいな書き込みも若干鬱陶しいから。
400名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 15:39:36 ID:f3/hec+N
>>399はすごい書き込み時間だな。
401名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 18:20:40 ID:nqx9haFB
どこでも書き手の自分語りは荒れの元だな
徹夜で書こうが片手間に書こうが入院中だろうが逃亡中だろうが
ぶっちゃけ知ったこっちゃないわけで
それに小分けにして「わっふるわっふる!」「ここで切るとか焦らしプレイですか!?」
みたいなレス欲しいのミエミエなのも萎えるよ
少なくとも自分は一度書いたら同じ人の同じシリーズSSに同じこと書こうとは思わない
402今頃ファミコン版(IDでわかると思うけど):2010/03/05(金) 19:12:33 ID:QQ8r6aQV
2ちゃんねるってのは、ルールとか住民への仁義とか色々厳しいんですね。
気を付けなきゃ。
あっ、こういう書き込みも鬱陶しいのか。

>>401さん
別に『小分け』にして何かを狙ってるわけじゃなくて、手持ちの携帯からは1024文字しか
書き込めないだけなんですよね。

おっと、自分語りはこのくらいにしなくちゃ。
色々ご教授くださり、ありがとうございました。
sage
403名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 20:47:48 ID:jrJKZK2E
>>402
いちいち反応してたら身が持たないよ

読み手の期待を(いい意味で)裏切り、
(いい意味で)読み手の怒りをかきたて、
読み手が(いい意味で)どうレスを付けたらいいのか困るようなSSを目指せばいいんだよ
404名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 01:42:42 ID:pPsKcty8
商売じゃないんだから読者の顔色伺う必要なんてないだろ。あまり大暴れするのもどうかとは思うが
かいて、upって、自分が欲しい情報と感想、批判だけ拾っていく、でいいんじゃないの

俺の書いたものを見てください、は基本好意的に捉えられるが、
書いた俺自身を知ってください、は割かしどこいっても煙たがられるぜ
ネガティブな面だと余計になw 頑張ってくれ
405名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 14:18:39 ID:R7Li2L7c
というか、どうしても自分語りがしたければ
裏話スレや誤爆スレでやって、投下の時は注意書きとSSだけ落とせばいいよ
この2スレがあまりに知名度低い現状は正直嘆かわしい…
406名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 14:46:20 ID:YZGWQ6oh
つか、これ以上は職人さんが投下しづらくなるからやめれ。
まあこれは百議わかれることだし、議論がつきないならまとめて場外乱闘あたり逝け。

ただでさえ規制食らってかけない某神職人さんが焦れてるだろうに、
あの作品来なくなったらどうする?




これでこの話題はストップね。
以後レニーたんがパブロフの犬どもにどれくらい輪姦されてどんなプレイで凌辱されどれくらい激しい羞恥を感じてどれくらい濡れてそれでどれくらい自己嫌悪陥ってミンツに助けられたときどれだけこのオヤジに萌えたか語れや。
407名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 23:42:11 ID:u+Xszo9U
妙に限定的だなw

ミンツが顎鬚を生やしているのは、クンニの際の攻撃範囲を広くするためだと主張してみる。
408名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 00:45:10 ID:XYa2Px6O
ミンレニは二周目ででくっつけた時に心の底からおめでとうと思った
馬に乗ってるミンツよりレニーの方が足が速かった時は感動した
あとサンとフラウの友情にもえらく感動した覚えがある
409名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 02:16:12 ID:yxANwJiv
>>407
北方謙三乙w

ミンツはブラックナイトなせいか、能力的にも頼れるオヤジユニットだったよな。
もっと頼れるオヤジが欲しい。
410名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 09:52:09 ID:p4CQKRD6
ロファールパパンはダメなのか
411名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 23:57:46 ID:/7S4t3Dn
レニーたんはきっと初めてなのにゴロツキ騎士の野太いチ○ポで犯され、
しかも拘束されてM字開脚、結合部が丸見えのメチャクチャ下品に犯されて、
それでもふつう破瓜で痛いはずなのにあんまり初めてが痛くないタイプの子だって、
男の陰茎がクリトリスをねじるたびに子宮の奥から「じゅん」と来て、
初めは苦悶で漏らしていたなき声を「こいつ感じてるぜw」とか煽られあまりの屈辱にすすり泣きに変わり、
しかもどんどん濡れて来てピチャピチャいやらしい音がいっぱいでもう死んじゃいたいくらい屈辱で、
それなのに気持ちよくて頭が混乱してきて、「へへ、中に出すぜw」とか言われると、我に還り、
「嫌だああ、それだけは止めてえ、おねがいいっ!!」とか泣きじゃくるんだけど、
鬼畜な男に「へへ」とたあっぷり中に出されて、ま○こから愛液とザーメンの混濁した白い粘液がとぽとぽ溢れ出て来て、
「うあああああああああん!!」とほんと心からちっちゃな女の子らしく泣きじゃくるんだけど、
「おら次は俺の番なんだよ」「おら今度は咥えろよ」「ぶぐ」とか男根をねじりこまれ、
それが十六人分何時間もそれこそ延々と続いて、レイプで心ボロボロで傷ついてるのに、実はたまたまちょうど生理前で体が求めていた事もあって、
最後の方はもう自分から求めて腰振ったり舌絡めたり感じまくってヨガって、イキ過ぎてお漏らしまでしちゃって、
男が飽きてザーメンまみれのレニーにかわりばんこに小便をひっかけて遊ぶころ、自分のあさましさに死んでしまいたいくらいの屈辱と羞恥と絶望とを感じて、
男の小便に顔がまみれながら一緒に涙も交じって顔ぐしゃぐしゃになって、震えながら泣き続け、
さあ、パブロフさまの許可はいただいたし、解体プレイに移るかと、
男たちが鋭い切っ先突きつけるのを見て、(レオンさま……)とかあまりの恐怖と絶望にうつろな瞳から殆ど光が失した時、

ミンツのオヤジが助けに来てゴロツキ綺麗に片づけて、
「大丈夫か、もう安心だ……」とか体の穢れをぬぐってくれて、それでその胸に顔をうずめて
「うわあああああああああああああああああああああああん!!」とか泣きじゃくったりするんだよ。

それでミンツに惚れて以下略

たまんねえぜっ!!(´Д`;)ハァハァ
412名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 23:59:50 ID:/7S4t3Dn
レニーたん!!(´Д`;)ハァハァ
413名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 00:00:40 ID:/7S4t3Dn
レニーたん凌辱たまんねえぜ!!(´Д`;)ハァハァ
414名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 00:15:08 ID:wAGqL0Hs
やっぱパブロフのインパクトは大きいな。鞭持ってるし。
エロサディストとしての存在感だと、FEで対抗できるのはヴァルターとレイドリックぐらいじゃなかろうか。
415名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 00:38:35 ID:00r+bN2J
いっそのことレイドリックはエダたんを捕らえれば良かったんだよ
マリータよりポジティブ娘で戦歴も長いから歯ごたえあるぞ
416エロなし注意:2010/03/09(火) 03:26:57 ID:0PggLObr
>>367-370
ご注意を受けたのに、またまたエロに突入するまで長くなりしまいました。。
エロなしなんでご興味ない方スルーしてください。
今度こそちゃんと十八禁入れます(汗
視点もごちゃついてるので注意してください。。


1、

もう、覚悟していた……。
ずっと私を縛っていたのは楔だった。愛執、という。
それだけが私の心を楔としてつなぎ止め、私に、このうきよから、あだし世に命をさ迷わせることを防ぎ止めていた。
おふたりの、私へのお情けだけが。

――でも、それが結局、周りを傷つけるだけではなかったの、ティニー?

ふと、私は自分に問いかける。


『あんた、何なの? セリスさまにも抱かれ、セティさまにも抱かれ、どっちにも真剣でないで、それであんたメス犬とどこが違うの?」

『あんたのせいで、セリスさまは、セリスさまはっ、私のことなんてちっとも……っ』

『セリスさまのご命令じゃなきゃ、誰があんたなんか……あんたなんか、 早 く 死 ね ば い い の よ !!』


嫉妬。
どこか感情が欠落しているらしい私にはあまり分からない感情。
その憎悪に身を焼かれ私を罵る、彼女の凄まじい貌。
いや、少しだけ分かるな。
私が初めてだと云ったセティさまじゃなく、何人か私以外を知っているらしいセリスさまの事を思うと、少し、心が痛むもの。
でも、それだけ。
般若のような表情で私を怨嗟するあのラナに比べると、私はどこかやはり心が凍りついているらしかった。
女になると同時にブルームからずっと凌辱されて来たから?
男というものを、”あれ”でしか知らなかったから?
お母様が、女としてどれくらい辛い目に遭って来たか、やがて知ってしまったから?

お二人から求愛を受けて、しかもそれが真剣で真摯なものだとちゃんと分かってるのに、私はなにも感じない。

だから、イシュタルお姉さまと刺し違えて、それで全てを終わらせようとしたのに……。
お姉さまだけ殺され、生き延びて……
そして……私は、ロプトウスに……

そっと、女陰(ほと)を服の上からなぞる。
お姉さまのトールハンマーで炭化していた躰は、ほぼ癒えていた。
セティさまが言うには、助かったのは、私の魔法防御が高かったのと、重要な臓器の損傷が少なかったからだと。
セティさまとラナとの二人係でリカバーを受けた私は、今では肌に火傷の沁み一つない。
多分……お姉さまは手加減してくださったのだ。

「ふふ、服が血で汚れてる……」

問題は火傷じゃなかった。
ロプトウスの男根に何度も何度も、壊すように抜き差しされ、ひたすら犯され、荒々しく蹂躙された私の女性は、中で裂傷を起こしたらしく、
何度も何度も気が狂うほど犯された挙句に、中に熱い樹液を果てしなく浴びせ続けられ、人形のように動かなくなった私に、
彼が、ロプトウス――暗黒王子ユリウスさまが、飽きてワープして去っていたころには、
そこからはとぽとぽと白いザーメンに鮮血の混じった、ピンク色の濁った粘液を垂れ流していた。
自分の膣から溢れる「穢された証」をただ茫然とみながら、私はいつの間にか意識を失い、そして気がつくとこの部屋で目覚めていた。

それ以来、仲間の面会はおろか、ロクに外傷の治療も受けていない。
レヴィンさまが私の身柄を拘束して、解放軍の仲間たちの誰にも口出しもさせず触れさせてもいないからなのだ。
417エロなし注意:2010/03/09(火) 03:27:42 ID:0PggLObr
 仲 間 ?

ラナは、私に幼馴染で、ずっと好きだったセリスさまを奪われて、私を烈しく憎悪している。
フィーは?
今やお兄さまの大切な人になり、こんな私なんかをいつも私を気遣ってくれているフィーに、それで私は何をしているの?
セティさまに求められると、求められるまま体を開いて、でも私は曖昧な態度を続けて、フィーもそれで傷ついていないとでも?
解放軍の皆は優しいから表面はなにも言わないけど、フリージで散々穢され、皆明日をも知れぬ身で純情な恋愛をしている中、
聖戦士二人とだらしない、爛れた関係を続けている私の事を、みんなが内心、どう想い、どんな目で見ているかも、分からないほどバカじゃない。
どんな噂話が流れているかも。
さすがにラクチェやパティやリーンなんかは何も言わない。でも。
私は止めたけど、お兄さまが私を蔭口で侮辱していた下級の兵士たちを、殴り殺しかけていた事すらあった。
でも、それは事実、だから。

『お前はロプトウスに犯された以上、もう自分の取るべき道は一つしかない』

『お前も売淫婦ではあっても、バカではないなら、分かるだろう?』

『我々を煩わせない程度に、”潔く”、な』

言い残し、レヴィン様はトローンを取り上げる代わりに、愛用の細身の剣を置いて行った。
よく考えれば、私に残ったのって、母様の形見を除けば、これだけなんだ……。
ぎゅっとロケットを握り、そして剣に手を這わす。
そうよね、最期の最後までみんなに迷惑かけちゃ、それこそ私って最低になっちゃうもの。

 シ ネ バ イ イ ノ ヨ

そうね。あなたの言うとおりだわ。ラナごめんね。セリスさまを奪って。

 いい、ティニー、胸を張って生きて……何があっても私だけは味方でいるから

嘘をつかないでください、お姉さま。結局、私はあなたに何をしたんですか……?

 いいか、おまえの母親は、逆賊に荷担し、自分の父親に魔道書を向けたとんでもない奴だ。そんなあいつの娘であるお前を飼ってやっているのだ、ありがたく思え

いえ、伯父さま、あなたは私を飼う必要なんかなかったんです。それが全ての元凶ですもの。現にあなたを手にかけたのは私でしょ?
418エロなし注意:2010/03/09(火) 03:28:33 ID:0PggLObr
『潔く、な』


片手に抜き身の細身の剣を執り、片手でお腹をさする。
からっぽの、肉のシイナを。
それともそこから出てくるのは世界の新たな災厄?
せめて……私、ほんとバカだ。今はっきり気づいた。私が、本当に赤ちゃんを欲しかった相手。

(……リス、さま――……)

私は、腹に剣を差し込んだ。


2、

「ティニー、てぃに……!!」
目の前には想像通りの、つまり最悪の、認めたくない光景が目に浮かんでいた。
ベッドにくのじに身体を曲げ突っ伏したティニー。
その腹部は一本の剣が刺し貫いている。
鮮血が床にまで……。
「ティニぃぃぃっ!!」
駆け寄り、取りすがる。
落ち着け。
冷静になれ。
最悪の状況でこそ一層冷静になれと。
軍の指揮官として、リーダーとして。
それが大将の心得だ。
小さいころからオイフェやシャナンに耳にタコができるほど聞かされたじゃないか。
努めて冷静に傷を看る。
細身の剣はティニーの下腹部、やや脇腹よりから入り、背中まで突き抜けている。
臓器の損傷は分からない。
だが、この失血だと、腹部動脈を傷つけている可能性が高い。
ティニーは蒼ざめた顔で、意識を失って……ふと、目が開いた。
「セリ……ス……さ……」
「!!」

「せりす……さま、あのね、わたし、わたし……やっぱり、あなたが……」
「バカ! もうしゃべるな!!」

「セリスさま!!」
アーサーとフィーがラナを連れて駆け寄って来た。セティも。
「ティニー!!」
アーサーとフィーが蒼白になってわななく。
アーサーはティニーの体を掴んで揺すぶろうとした。
「落ち着け、アーサー!!」
「てめえ、こんな時に落ち着けだと!!」
「やめてよ、アーサーも、お兄ちゃんも!!」
「…………」
一人だけ、沈黙して佇んでいるのはラナだった。
普段から他人の顔から気持ちを察するようにしろ。それが指揮官の心得だ。
そうオイフェたちに教え込まれて来た僕にも、その表情は読み取れない。
でも、読まずともその複雑な感情は理解できた。
彼女をああまで、追いやったのが僕だという事も。

……こんな時に何を逡巡している。そんなこと今はどうでもいいんだ!

「セティ、ラナ!! リカバーの杖は持ってきているな? すぐに……!」
その時、はっしと僕の腕を掴む手。
「――ティニー……?」
419エロなし注意:2010/03/09(火) 03:29:10 ID:0PggLObr
「せりす……さま……お願い、リカバーは、ラナにだけ……させて、ぐぶっ」
それだけ言い、激痛に顔をしかめて、血を吐く。
驚いたのはラナと、当のセティだった。
「何を言っているんだティニー!! 二人で魔法をかけた方が、助かる見込みは……」
「ううん、違う、そんなんじゃないの……」
苦痛に喘ぎ喘ぎ絞り出すように言う。
「見込みなんて……どうでも……」
ティニーはセティの目をを見つめた。悲しげで、でもどこかばつが悪そうな目で。
「私は……ラナにだけ、かけてもらいたい……」
「……!」
セティの目が驚愕と――ある種の悲嘆に見開かれた。
二人が見つめ合っていたのは数秒にも満たなかったが、それは彼に十分に長すぎるものらしかった。
彼は悲しげに、何かを諦めたように、
「ティニー……絶対死ぬな」
そうとだけ言い遺し、そのまま、彼は背を向けて行った。
「お兄ちゃん!?」
「フィー、アーサーも、ティニーを頼む。ラナさん、お願いします……セリスさま、私は父上が治療を妨害しに来ないよう、外で見張っています」
「……ああ」
セティが出て行くと、改めて、僕はラナに顔を向けた。
「ラナ……謝るのは後だ。今はティニーを助けてほしい。頼む」
「…………」
ラナは顔を俯けぶるぶる震えていた。
「ラナ!!」
「分かりました」
ゆっくりと顔を上げる。そこにはもう憎悪の表情はなく、ただ寂しげな目だけが悲しかった。
「ラナ……すまない」
ラナは「いいえ」と首を横に振って、
「命に代えても、私がこの子を、ティニーを助けます」

ラナがティニーの患部を押す。
「ぐふっ」
ティニーが苦痛に顔を歪め、アーサーが泣きじゃくりそうになるが、ラナは冷静に傷口を診ている。
「大丈夫、大腸や小腸は酷く傷つけていないわ。失血さえ抑えれば……」
しかし、ラナの顔は焦慮に険しく捩れていた。
「ただ、已に失った血の量が酷すぎるわ。セリスさま、アーサーも。まずは剣を身体から抜いて。それからすぐにリカバーをかけます」
ラナが僕を見上げた。
「ただ、それで止血しても、それだけじゃ多分助からない。セリスさまのお力が必要です」
「僕の?」
「剣を抜いたら直ぐにご自分の手首を傷つけてください。かなり深く。それを、その血をティニーの傷口に注ぎ込みながらリカバーをします」
「!!」
フィーが抗議するように言った。
「なんのために、そんな……!?」
「失血の時の応急措置よ。回復魔法では傷口を蘇生できても、血液までは補充できない。この治療法は、お母様が教えてくださったわ。ただ……」
ラナは不安げな顔で、
「お母様に依れば、人間の血液には何種類かの『型』があるらしいの。それが合わなければ、拒絶反応を起こして死んでしまう」
420エロなし注意:2010/03/09(火) 03:29:54 ID:0PggLObr
一同が静まり返る。
つまり、一か八かという事だ。もし、僕とティニーの血の相性が合わなければ。

「血なら、俺のを使えばいい!!」
アーサーが堪らず叫んだ。
「兄妹では、必ずしも一致するとは限らないのよ……それだけじゃない、私にはセリスさまがふさわしいと思う、から」
「私もよ……ラナ」
「ティニー!!」
どこまで聞いていたのか、意識が朦朧としているはずのティニーが、真っ白くなっていく顔で笑って、
「私も、もらうならセリスさまの命がいいわ……ごめんね、ラナ。でも、初めてあなたと意見があった」
「……ティニー」
「分かった」
僕は衆議を決した。
「血は僕のを使う。アーサー、手を貸せ。フィーはティニーの体を支えろ。まずは剣を抜く」
毅然とした僕の指示にみんな弾かれたように配置についた。
ゆっくりと、患部を傷めないよう剣を抜いていく。
ちょっとずつ刃が抜けて行った。
「ぐうううううううううっ!!」
ティニーが激痛に呻く。
アーサーとフィーが泣きそうな顔で、「ティニー、しっかり!!」と声をかける。
傷口が抜ければ失血が酷くなる。時間はない。
剣が、抜けた。
僕はティルフィングの鞘を床に捨てると、すぐさま手首を刃先で挽いていった。



3、

「ティニー……」

皆が見守る。

ティニーは眠っているようだった。
真っ白い、綺麗な顔。
殆ど呼吸もない。
表情はどこまでも静かで、穏やかだった。
夢も見ず、深く・
永久に……静かに……眠って……。

――だが、その顔は、決して血の気のないものではなかった。
421エロなし注意:2010/03/09(火) 03:30:28 ID:0PggLObr
「成功……したようです……」

ラナが荒い息をつく。長時間の回復魔法に耐え切れず、床に膝をついていた。
セリスは安堵の涙を流して、横たわっていた。
ティニーと、同じベッドに並んで。
左手首は痛々しく血に染まった包帯が巻かれている。
だが、その手でしっかりと握っていた。ティニーの手を。きつく。

「どうやら、セリスさまと同じ血の型だったらしいわ。殆ど博奕だったのですけど……」
「ラナ……ありがとう」
失血のため立つ気力もないセリスは、それでも弱弱しくラナに微笑んだ。
ラナも微笑み返す。
「ううん……私も、ティニーの命を助けられて、本当によかった……よかったわ……」
ラナはぽろぽろ涙を溢れさせた。
「私、もう吹っ切れました……ごめんなさい、セリスさま、そして、ごめんねぇ、ごめんなさいっ、ティニー」
アーサーもフィーも傍らではらはらと泣いていた。

その時。

「そこを開けろ!!」
扉の外から男たちの喧騒が聞こえた。皆、突然の事に度肝を抜かれる。

ドガァ!!

と、石の扉が弾き飛ばされ、男が一人叩きつけられて床に転がった。

「……レヴィン!」

見れば、セティがフォルセティを抱え対峙しているところだった。
直属の兵士を従えたレヴィンと。

「まさか救命に成功するとはな。やれ、ろくでもない手間が一つ無駄に増えた」
エルウィンドを片手に軽く肩を回す。
「お前たちは外から他の聖戦士が入ってくるのを防いでおけ。私だけで十分だ。セリスは使い物にならんようだし、アーサーくらい問題にもならんし、後はうちの倅と娘か」
レヴィンの指示で兵士たちは無表情に散開する。
一部は部屋の外を塞ぎ、一部は部屋の出入り口を固める。
手には白刃。
彼らはセリスの命令系統とは違う、レヴィンが暗黒帝国との諜報戦のために用意した、解放軍参謀直属の特務部隊だった。
「レヴィン様、何をされるつもりですか……っ?」
ラナが震えながら問う。アーサーも同様に尋ねた。
「レヴィンさま、あんた、まさか、ティニーを……!」
「そうだよ。往生際が悪いみたいだし。――私がそのメス犬にトドメを刺してやる」
「こ、こっ、この野郎おおおおおおおおおおっ!!」
アーサーが激昂し、ボルガノンの魔道書を手に取った。
密閉された部屋の中でこのような魔法を使えばどうなるか分からないほど、頭に血が上っている。
だが――
422エロなし注意:2010/03/09(火) 03:31:32 ID:0PggLObr
「!!」

烈風が風刃となってアーサーの右腕を深く切り裂いた。ボルガノンが床に落ち、崩れ折れる。
「アーサー、アーサーあああっ!!」
フィーが泣きながら恋人にしがみ付いた。
「お父様……あなたは、あなたって人は……!」
フィーはあまりの激情にわなわな戦慄しながら、凄まじい目で父親を睨んだ。
いや、父親の形をしている「もの」を。
レヴィンは五月蠅そうに眉を一つ動かしただけだったが、その前に一人の青年が立ちはだかった。
「――下がってろ、フィー」
フィーも息をのむ。
全身に緑色のオーラのような魔力を石造りの部屋が震えるほどたぎらせ、セティは父親の前に立ちふさがっていた。
殺気が、全身に満ち満ちていた。
「ほう、父親に神器を使うのか。やれやれ、不肖なだけならいいが、不孝は手に負えんな」
「あんたはもう、父親じゃない!」
「ん、切れると手がつかない。そういうところはあいつに似ているよな♪」
「お前はもう母さんのことを口にするな!! その資格がないっ!!」
吐き捨て、フォルセティの頁を捲る。本気で父親を殺すつもりらしい。
文字通り必殺のスキルを連続で繰り出す腹だ。
レヴィンは一言。

「やれやれだな」

緑色の死が解き放たれた。
フォルセティの魔法の原理は周りの空気を圧縮し、それを強大な風の刃に変えて打ち出す事にある。
使い手の力量が多少輸する所があろうと、そもそも最低の威力でも、当たれば人間の体など粉々に砕けてしまう破壊力だ。
まして、セティの魔力・技量なら何人たりとも、死は避けられない。
見えない巨大な拳で握り絞められたような、風の高圧の塊が超高速で馳せた。

轟音とともに床が砕かれ、衝撃に部屋がきしむ。
だが。

直撃したはずのそこにはレヴィンの姿は見えなかった。
423エロなし注意:2010/03/09(火) 03:32:31 ID:0PggLObr
「まだまだ、だな」
フォルセティを「避けた」レヴィンは、風の魔力に身を乗せた神速そのままの勢いで、セティの鳩尾に拳をめり込ませていた。
「かは……ぁ……」
堪らず、セティは床に跪き、胃液を烈しく嘔吐する。もう腰が立たない。
「寝てろ。すぐ済ます」
レヴィンはつかつかと何の遠慮もなくベッドに間合いを詰めて行った。セリスと、ティニーの横たわるベッドに。
踏みしめるのはもう乾いて来たティニーの鮮血に塗れる床。
ティニーは意識を取り戻しもせず、まだ深い眠りの中にいる。
途中、その床に落ちていた細身の剣を手に取った。血に塗れた剣を。さっきまでティニーの腹部におさまっていたものである。
みなが、セティが、フィーが、アーサーが、ラナがセリスが、必死で救った、命を蝕んでいた剣を。
「トードの魔法戦士。まあ、戦力としてはまずまずだったが。最期でつまらん面倒かけさせたな」

この「魔人」を止めうる者は、もう、この場に誰もいなかった。

「れ……レヴィン……」
セリスが蒼ざめた顔で呻いた。血を失い今や身を起こすことさえ叶わないのだ。
せめて哀願するように頼む。自分の腹心のはずの男にに。
「やめてくれ……たのむ、レヴィン……後生だ……っ」

「駄目だ」

返す言葉の掛けようもないほど、毅然たつ言葉だった。
レヴィンは無表情に深い眠りに陥るティニーの腹を視て、それから剣を振り上げた。

「やめてくれ、いやだ、ティニーをっ……やめてくれぇぇっ!!」


「――そこまでにしておきなさい」
「!!」


初めて、動揺を露わにレヴィンが振り向いた。
背後には銀髪の華奢な少女が一人佇んでいた。ヘイムの聖書を片手に。
424エロなし注意:2010/03/09(火) 03:34:11 ID:0PggLObr
「! ユリア……」
「そこまでにしておきなさいレヴィンさま、いえ……風使い・フォルセティ」
部屋を固めていた手練たちは咸一人として立つことなく、床に伏せっている。
音もなかった。
全員気を失っているのだ。
「ゆ、ユリア、いえ、あなたは……」
「この世界の人間を深く愛し、ロプトウスを憎悪するあなたの気持ちは分かります。
しかし、それでロプトウスと同じ事になってしまっては、何のために『我々』は干渉したのです?」
「…………」
「彼女へ、ティニーへの手出しは許しません。分かりましたね」
「……はっ!」
毅然たる覇気を漲らせた彼女の言葉を受け、レヴィンはユリアの前に跪いていた。

「セリスさま……」
ユリアが横たわるセリスの目の前まで歩み来る。
「ゆ、ユリア……」
セリスは涙を流して、まるで少女のように震えわなないていた。
その涙は安堵のそれに代わり、休むなく、とめどもなく溢れ続ける。
「セリスお兄さま、あなたは本当に幸せです……そして彼女も」
「ユリア?」
「愛する人がいて、愛されて……それこそ、『私』が、ううん、私たちが守りたかったもの」
ユリアは母親のように優しくセリスの髪を撫でると、安らかに眠るティニーを見下ろした。慈愛の眼差しで。
「セリスさまと、二人だけになるようします。彼女が目を覚ましたら……あなたがユリウスお兄さまに、ううん、暗黒神ロプトウスに犯され、穢されたティニーを、あなたの体で清めてあげて、セリスさま……」


(続く……)
425名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 03:38:21 ID:wzEF8oyp
自分はラナも好きなんで不快になった…読み飛ばしたら良かった
表現は自由だけど他キャラ悪者にしてsage描写するなら
先に一言あって良いんじゃない?
426名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 07:05:40 ID:ZibgeU7N
いい加減スレ違いじゃね?

欝っつーか不快な気分になるのがエロイ下衆男の言動による物ならともかく
これは違うだろ。次で次でってうざいわマジで
427名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 07:38:03 ID:8UubwUN6
好きキャラ(ティニー)をマンセーするために他キャラを貶すってわけだ。
428名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 08:51:58 ID:wPBBflyS
うん、スレ違いもいいとこ
もうやめてほしい
429名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 09:52:41 ID:jJvri+/v
嫌ならスルー、これ基本だろ
敢えて作者に注文つけるならNG用に適当な言葉をどこかに入れてくれるよう言う位
430名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 10:11:58 ID:00r+bN2J
まぁそもそも、マナー完備してから来れば良かっただけだからねぇ
愚痴った時点でアウトだと思ったけど、今は叩きどころが明らかにズレてないか

個人的にはまともなフィーを見た事が無かったんで新鮮だった
…なにげ真っすぐな娘だったんだな。今まで苦手だったけどこれはおk
431名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 10:13:34 ID:blt0kzpu
ティニー総受け、ティニー陵辱、レヴィンキャラ崩壊、ラナ・セティ当て馬

これくらいは付けてもらいたかった。
432名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 10:40:47 ID:blt0kzpu
>>429
注意書きがないんだからスルーの仕様が無いだろ。

総受・陵辱・崩壊・当て馬・NTR等、読む人を選ぶようなものは
NGできるように名前にでも入れてくれると助かるわ。
433名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 12:58:40 ID:U9mXRZxY
>>430
一つ聞きたいのだが…どんなフィーを見てきたんだwwwww
434名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 15:34:16 ID:ld9wMHa/
せめてもうちょっとほとぼり冷めてから落とせばよかったね
可哀相だけどもうエロ有無の問題じゃないんだよ

「徹夜でこんな素晴らしい文章書いたのに感想ないなんておかしい!
続き気になるでしょ?もっと読みたいでしょ?」
とか言っちゃう構ってチャンだって、アンタ自分で宣伝したようなもんだから
435名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 15:47:45 ID:1EGpyj7I
ティニーがとにかく好きなのはわかったが、スレ違いだと思う
自分のサイトとかブログでやれば?
436名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 15:52:00 ID:yOMOewuE
はっきり言って、文章は不快だし書き手自身もうざい。
保管所の保管対象から外して欲しいくらい。

ファミコン版の人も挑発っぽい書き込みが目立つようになって、なんだかな。
437名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 16:06:08 ID:O/vJxb30
>>433
俺が思うに「ごめんねマーニャ。今日もお疲れ」と言いながら
気付けばマーニャの隣で寂しさを紛らわせるようにそっと胸元に手を忍ばせて
そのまま止めることもできなくなって右手で自分の胸の先を
左手でじんわりと濡れ始めた秘所を弄び始めて
「あっ…お兄ちゃん…お父様、あ、あぁっ…!」
「どうして二人とも…私を置いて…ぅ、あぁぁん…!だ、ダメぇぇぇっ!!」
と次第に激しくなっていく行為を止められずに
とうとう最後まで上り詰めちゃうフィーか

「ほら、もっと…っ、はぁ。もっとしっかり舌を動かして…そう、そこよ…」
と縛ったアーサーの口に自分の割れ目を押し付けてご奉仕させたり
「ふふふ、アーサーったら、こんなになっちゃって…ね、どうして欲しい?」
「あらあら、自分から動き出すなんて。ねぇマーニャ…ダメなお馬さんよね」
とその上に乗っかって騎乗位で焦らしプレイを楽しむフィーなんじゃないかw

>>ID:0PggLObr
スレチとまでは思わないけど空気読め無すぎ
ティニーに自己投影して主人公セリスに愛されつつ
多分子世代男キャラで一番人気のセティーにも惚れられて
他キャラにも持ち上げられるマンセーSSを書きたいのかもしれないけど
確かに上で言われてる様にレヴィンやラナ、それから当然セティーを好きな人もいる
もう少し周囲に配慮できるようになってから投下した方が望ましいかもね
438名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 16:59:09 ID:3evYE4+0
>>430
フィーなんて基本が活発な元気っ子で、誰が書いてもその辺は変わらないと思ってたよw
まともじゃないフィーとか逆に気になるじゃねーか
439名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 17:11:09 ID:blt0kzpu
まともじゃないフィーって、頭が足りない子みたいに表現されてる事が多かったってことかな?
特に平民父アーサーの恋人だと「もう行こうよ。退屈しちゃった」的な台詞もあるし。

ID:0PggLObrは他を貶めてティニーをマンセーしたいなら自サイトでやってくれ
最終的にセリス×ティニーになるなら、セリスに想いを寄せてるラナが当て馬役になるのは仕方ないにしても
セティまで巻き込む必要はなかったんじゃないか?
440名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 17:55:51 ID:Gr9ib6Q6
当て馬もマンセーも、作者がストーリー上で必要だと判断したならいいんだ。
それが好かれるやり方かは別にして。
創作なんてのは基本的に作者の書きたいものを書くもんだし。

ただ、あなたがティニーが好きなのと全く同じに、あなたがティニーを書く為に踏み台にした
レヴィン、ラナ、セティーを好きな人がいるという配慮が全くないからこんな騒ぎになる訳で。

ロプトウス復活の可能性を潰すためにティニーを殺さないとならない、という状況を書く為に
あそこまでレヴィンを極悪非道の冷酷な外道に描写する必要はないし、
ラナだってフラれる当て馬になる形を書くにしても
あんなに下劣な悪口で口汚く怪我人を罵るような醜い書き方しなくてもいいだろう。
セティもモテ描写の当て馬にしても、なんの見せ場もなくただフラれた描写だくじゃ、ティニーと相手役セリスをキレイに書くための道具扱いにしかならない。

元の原作があって、多くの人が見る共有の場所に投下する作品なんだから、他人の萌えや心情も配慮しようよ。
原作を壊すキャラ描写、当て馬道具扱いのsage描写する作品しか書けないなら、
最低限の配慮として注意書きくらいしっかりとしてくれ。
それができない面倒くさいなら、言われているように自分でサイトでも作ったほうがいい。
エロあるなしよりも自分以外の人への配慮が決定的に欠けているのが問題だよ。
441名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 18:41:16 ID:00r+bN2J
>437
最初のひでえww突き抜けてるwwww
マーニャ♂だったら間違いなく餌食wwww
一応場外スレに並べてみたんだがここってエロパロ板だったんだよなぁ
変な形で思い出したわw
442今頃ファミコン版(反省):2010/03/09(火) 20:11:37 ID:4St1wBr/
>>436
書き込みが楽しいあまりついつい調子に乗りすぎて、見てくださるみなさんを不快に
させてしまった。
誠に申し訳ない。今後自重します。


……でも、でも、みなさん、もうほんの少しでいいので、寛容であってほしいという
気持ちも正直あります。
443名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 20:56:22 ID:blt0kzpu
そうだね。
総受け厨って、萌えキャラが一つの作品で複数の男に股開いてズッコンバッコンしてるのを
妄想してハァハァしている生き物なんだなぁという事がよく分かったし、
勉強になったと思うことにするよ。
444名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 21:01:21 ID:1EGpyj7I
いらんこと言わないほうがいいよー
445名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 21:36:10 ID:hVkGXm/o
萎えた
446名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 21:42:20 ID:3RkRxuRJ
寛容って…。
書き手としての最低限のマナーを弁えてから言えよな。
何を勘違いしてるんだ。
そもそもここは2ちゃんだってこと忘れてんじゃないのか。
もっと自分に合った寛容なスレでも探せば?
447名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 21:46:09 ID:iZkrLavx
別に総受けでもかまわない
男が複数の女の子と…なんてハーレムものもあんだしさ

ただ他キャラへの配慮が足りなかった
448名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 21:51:20 ID:blt0kzpu
>>447
仕方ないよ。
配慮が足りないというよりも、自分の萌えキャラが
ライバルキャラより優位に立つ事で優越感を覚えてるんだろうし、
配慮なんてしようがなかったんだよ。
449名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 21:57:15 ID:iZkrLavx
ロイやリーフのハーレムものではそういう印象受けなかったんだけどなぁ…

リーフのはハーレムとはあきらかに違う気もするが…つか違うか
450名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 22:05:30 ID:ld9wMHa/
自分は特定キャラに思い入れないけど
ぐだぐだと不幸自慢して愛して愛してと甘えるティニーと
ちやほやされたい書き手の心中がべったり被ってんのが
鼻につく最大の原因じゃないかと

ファミコン版の人も別に謝らなくていいし書いた物を置きたいなら置けばいい
2chが怖くなったなら他探せばいい
とにかく あ ま え る な

自分も余所で書き手やってるけど、○○の作者ですとかわざわざ名乗らないよ
感想ありがとうとかも原則言わない
451名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 00:45:15 ID:o0pSPOAD
そんなことよりフロリーナが可愛い。
ロリキャラかと思ったら意外とそれなりの年齢なのがまたいい。

ヘクトルとの支援会話もニヤニヤさせられていい。
452名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 00:59:27 ID:KPbZ8R16
ガチ百合かと思いきや、男相手の支援もあるのがポイントだな
ヘクトル以外オール女の子ってのも面白い
453名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 01:01:11 ID:/Lw7w7BV
軍師♀とリンとフロリーナでくんずほぐれつ
454名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 01:07:18 ID:wMBQfkwY
自分的には男性支援がヘクトル「だけ」っていうのがちょっとなーと思ったなぁ…
製作側が、フロリーナはヘクトルとくっつけてあげなきゃと思わせようとしてるように感じてしまってな
ヘクリンやヘクファリの方が好きな自分としては何だかもんにょりだ。

セインやウィルとも支援あればよかったのに
455名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 02:09:24 ID:KPbZ8R16
いっそ全員女の子の方が潔かったかもしれんのう
456名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 02:26:03 ID:qKu2xXu8
昨日1日の糞みたいな書き込みを見たけどお前ら何様? って感じ。
ひと様の書き込みに評論家か番人気取りでウダウダ文句たれやがって。
職人もいちいちビビってねえで続き書けよな。
あと気に入らねえやつはてめえが気の効いたSS投下するか、
目障りだから絶縁して書き込んでくるな。命令だ。
457名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 05:01:34 ID:VIZ+4UD9
とうとう逆切れかw
458名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 10:21:33 ID:7pzMVZZt
>>456
一見さん臭いな・・・きっと乱闘スレからでも流れてきたクズだな
相手しちゃメッ!よ
459名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 10:29:54 ID:a//ApI8t
>>456
読者様、だろ?

まぁどっちも不愉快な存在でしかないわな
460名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 15:37:50 ID:gHH6r1Wv
どくしゃさまw
様ヅラは金払ってから、な?
461名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 16:22:05 ID:xm5KgzYP
SSが投下されたと思って
wktkしながら新着確認した俺のときめきをどうしてくれる
462名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 18:13:31 ID:qKu2xXu8
463名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 21:03:18 ID:o0pSPOAD
てす
464名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 21:10:27 ID:dJlaYbPO
>>437
このスレでのペガサス♂×ペガサスナイトは基本だと思ってた

でもシーダや三姉妹は見かけたことあるけど、聖戦やトラ7キャラは見たことない…
別にフュリーが厩舎の中でパイズリ+フェラでペガサスの世話してるのをコソーリ覗いて
ハァハァしてるどこぞの王子が見たいわけじゃないが。
465名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 23:05:56 ID:mFQeHDrF
フュリーの潔癖さは天馬にセクハラされてるのを隠すためなのか
面白いけどそれだったらマーニャ姉さまが天馬相手に主導権握ってる方が

>458
場外スレ覗いたけど人いないよ。やっぱ誤爆スレの方が(ry
語りだけじゃ火花にはならんかったっぽい。まだその方が健全な気はするな
466名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 23:12:32 ID:qKu2xXu8
>>465
いや言ってる事良くわからん
467名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 12:34:56 ID:uGCVTlSA
天馬ネタが分からないって不思議な人だな
468名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 13:12:14 ID:Outt62Hc
>>467の書き込み時刻がちょっとすごい。
469名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 17:00:49 ID:fLyWGhX0
天馬ネタとやらは俺も分からん
そんなメジャーなのけ
470名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 20:19:54 ID:uGCVTlSA
エー 天馬に奉仕するフラウとか見た事あるけどそんなに変かね
FE系でもたまにそういう絵見るけどな
471名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 20:40:23 ID:RB3PFHOH
まぁマーニャは名前の通りメスだから、獣姦は不可能ってことだろう
フィー以外の天馬騎士ならともかく。
472名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 20:53:46 ID:uGCVTlSA
わざわざ姉さまと付けたの敢えてスルーしやがった訳ですね
どうかしてるぜ!
473名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 20:57:55 ID:eW0ZEnO9
何取り繕った言い方を……単なる獣姦じゃねーか。

まあ大好きだけど
474名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 01:55:43 ID:fLAgkjZE
スルーしかけたけど
>マーニャ姉さまが天馬相手に主導権
これは新しすぎないか? 獣姦界では普通のことなのか?
475名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 03:31:14 ID:KLBqrt4l
伯母の名前なんかつけた結果がこれだよ!
476名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 21:43:56 ID:CXFOR1M0
ここって百合ネタとかでもおkなんかね?
みたトコ、基本はノーマルカプばっかみたいだけど
477名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 22:01:45 ID:OcVsEpEU
イヤな人もいるからNGワードつければいいんじゃよろし。
個人的にはщ(゚∀゚*щ)カモーン
478名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 22:24:40 ID:4aoNYF4W
俺も百合好き
楽しみにしてる
479名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 22:27:16 ID:fWff1kIY
できれば名前欄に「百合」と入れてもらえると助かる。
俺は大丈夫だが駄目な人もいると思うし。
480名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 23:17:20 ID:4f0Jxtqs
ホモも好き
アッー!
481百合ネタ:2010/03/13(土) 02:09:57 ID:7OSCp1HH
ということで、書いてみました
まぁ、正直ポッと出のネタなんで、さらっと読んでいただければ幸いです

注意!!
・百合ネタです
・本編には特に絡みのないカップリング(カチュア×リンダ)です
・成り行きの一発ネタです
・エロ薄めです
・時間軸は英雄戦争終了後1年以内ぐらいの時期を想定
・視点はリンダ視点になります

特に問題ないよー、って方はどうぞ

次レスから中身行きます。
482百合ネタ:2010/03/13(土) 02:10:45 ID:7OSCp1HH
パレスシティを望むノルダ市は、連日、にぎわいを見せている。
特に、マルス王が新生アカネイア王国の王位に就いてからというもの、
奴隷市はすっかり一層され、治安が段違いに向上し、商業都市としての側面を強くしていた。
ならず者や娼婦、犯罪者や悪漢が闊歩していた歓楽街も、今や平和な町並みを取り戻している。
日々の仕事に追われた人たちが、屋根を連ねるパブへと吸い込まれていき、盛大に杯を交わす。

戦災の色はまだ濃く、人々はまだまだ裕福とは言えないかもしれない。
ただ、その活況は、自由と平和に対する民衆の喜びを体現しているようにも感じられるだろう。
……特に、英雄戦争を戦い抜き、平和を取り戻した戦士達においては。

自分の国に戻り、仕えた者。
市井に下り、生活する者。
人知れず姿を消した者。
各々の事情に抱えた各人は、アカネイア大陸のために戦い抜いた後、それぞれの生に返っていったのだ。

そんな歴戦の勇士が二人、このノルダの酒場に居た。


「お疲れ様っ!!」
「はい、お疲れさまです」

木をくり抜いたジョッキをぶつけ合い、二人の女性がそれに口を付ける。
そこに満たされたワインで喉を潤すと、その味に思わず吐息を漏らした。

「それにしても、カチュアはホントに大変よね。マケドニアとアカネイアを往復するのも楽じゃないでしょう?」
「ええ、まぁ、それはそうですけど、必要な役目ですから。特に、今のマケドニアはどうにも不安定ですし。
 でも、リンダさんこそ、パレスの魔道学院勤めは大変では?」
「そこまで大したことじゃないわよ。ただ、キツイことは、あるっちゃああるんだけど……」

カチュアに言葉を返されたリンダは、何かを思い出したのか、複雑な表情をして溜息を吐いた。

「へぇ……。例えば、どんなことです?」
「ほら、パレスの魔道学院は、マリクが長をやっているでしょう?」
「……ああ、なるほど……」

酒が入っているのと、気心知れた相手であるのとがあり、リンダの口から、いきなり核心に触れたセリフが出てくる。
若き魔道の俊英は、今は長年の思い人と結ばれて、パレスの魔道学院で後進の育成に奮闘している。
それをリンダも手伝っている。

「好きな人と一緒に働ける、って無邪気に喜べたら良かったんだけどねー……」
「あはは……」

愚痴っぽくなるリンダに対し、カチュアは苦笑を返した。

「はっきり言ってね。あの人、最近ホントにいい顔で笑うんだ。滅茶苦茶幸せそうに。……人の気も知らないでさ!!」

うー、と唸るように言葉を紡ぐリンダは、まるで憎い仇でも見るかのような視線をテーブル上のチーズに向け、それにフォークを突き立てる。
この店自慢の、特製高級フレッシュチーズを、一気に口へ放り込む。咀嚼すれば、その芳醇で濃厚な味がじゅわっと広がる。
ああ、美味しい。どんなに腹を立てていても、愚痴っていても、美味しいモノは美味しい。
リンダはそんなことを考えながら、チーズとワインを胃に流し込んでいく。

「もう、あんまり飛ばしすぎるとお酒が回りますよ?」
「いいの!! 今日は思いっきり飲むんだから!! ほら、カチュアもどんどん飲んで!! 女将さん、ワインもう一本!!」
「あいよー、すぐに持ってくね!!」

リンダが叫ぶように追加のオーダーを頼めば、40絡みの女将さんが返事を返してくる。
この店はリンダが週に1回は通っている店であり、すっかり店員とも顔馴染みだ。
勝手知ったる振る舞いで、空きボトルは徐々に増えていった……。
483百合ネタ:2010/03/13(土) 02:13:51 ID:7OSCp1HH
「はい、着きましたよ」
「うにゃぁ〜〜、お布団に埋もれたぃ〜〜……」

ドアを開けると、リンダはまるで倒れ込むようにしてベッドへと身体を預けた。
それに引っ張られるように、カチュアもまたベッドに倒れ込む。

「危ないですよ、リンダさん」
「大丈夫大丈夫〜〜、天下の白騎士団副団長さんが不覚取ったりしないでしょー……?」
ケタケタと笑いながら、もぞもぞとベッドの奥側へと移動する。
ついでに、靴を脱ぎ捨てて、さらにカチュアの手を引く。

「ちょっと、リンダさん、待って、って……!!」

カチュアも慌てて靴を脱いで、ベッドの上に身体を上げる。
そんなカチュアの腹部に抱き付くようにして、リンダはそこに頬ずりをした。

「ふふふ、鍛えてるのにやっぱり身体は女の子だねー、柔らか〜〜♪」
「もう、リンダさん、今日はどうしたんですか? やたらとスキンシップ激しいですけど……」

苦笑しながらも、カチュアはリンダの行為を咎める様子はない。
リンダの髪を梳いてやりながら、添い寝するような体勢をとって、視線をリンダへと向ける。

「……何かさぁ、ホントに寂しくなっちゃってさぁー。マリクをどんだけ好きになったって、あの人はエリス様のこと、ホントに好きで、
 エリス様もマリクのことがホントに好きで。……何かもう、敵わないなぁ、って。
 そういうことぐるぐる考えてたら、自己嫌悪とか虚しさとか寂しさとか一杯出て来ちゃって。
 それで、今日はカチュアを呼んだんだ」
「なるほど……。そういうことですか」

カチュアはリンダの告白を聞きながら、軽く頷くように首を縦に振る。

「……そういう気持ち、わかりますよ。私も、同じですから」
「……あ、そっかぁ……。カチュアの場合も、完全に相手が悪いもんね〜……」

ハッとした表情で、リンダが呟く。それに対して、カチュアはどこか申し訳なさそうな表情を浮かべる。

「……不思議なことに、私の場合は、嫉妬とかそういう感情はあまり無いんです。
 ただ、あの方の幸せそうな表情を見ていると、それで癒されます。
 大変なこととか、忙しい状況とかでも、元気になれますし。
 シーダ様の幸せも祈れるようになりましたし、今もまだ、片思いは終わってないですけど……。
 ……でも、案外、幸せなんですよ。私」

一旦言葉を切ったカチュアは、リンダのそれとは反対に、とても落ち着いた表情であり、
その表情は同性であるリンダですら、引き込まれる要素を持っていた。
一度払ったはずの熱が、戻ってくるのを自覚する。
友人として、たくさんの気遣いをしてくれる大切な存在。
本人だって、叶えられない思いが、苦しい時だってあるはずなのに、いつもこうやって優しく笑いかけてくれる。
まるでたおやかな花のようで、それでいて、ある一面では精強な天馬騎士の女性。
それが、カチュアという女性だった。

「ねぇ……、カチュア……」
「なんですか……?」
「もっと、ギュッてしていい……?」

リンダは、かすかに瞳を潤ませながら、カチュアの顔を見上げてそう言った。
484百合ネタ:2010/03/13(土) 02:14:59 ID:7OSCp1HH
「……ふふ、リンダさん、今日は甘えん坊さんですね」

カチュアは、はっきりと言葉で答える代わりに、行動でそれに答えた。
横向きに並んで寝転がる状態で、両手を首から背中に抜けるような形で、リンダの身体を抱き寄せる。
リンダの肌に、カチュアの体温が伝わってくる。息のかかるような距離で、互いの顔がある。
慈愛に満ちた優しい双眸が、自分の顔を見つめているのがわかる。
ふと、気付けば、何だか甘いような、安らぐような匂いに包まれている。
それがカチュアの匂いなのだろうか、と、リンダはふと思った。

極上のアロマオイルのようなそれを鼻腔から取り入れると、とろけるような感覚が全身に広がっていく。
アルコールが引き起こす酔いとない交ぜになって、リンダの思考すら、とろけさせていく。

「んっ……」

ほとんど、無自覚に、リンダはカチュアと唇を重ねていた。
カチュアも、それを拒みはしなかった。
柔らかい感触に、リンダはさらに思考が遠くにいくような錯覚を覚えた。

「……えへへ、キス、しちゃった……」

まるで誤魔化すかのように、おどけた調子でリンダは笑う。
カチュアは、そんなリンダに優しく微笑んで、そして、キスを返してくる。

「んぁ、カチュ……っ、ぁ……」
「リンダさん……、んっ……」

先ほどのキスよりも、幾分か長く、深いキスだった。
唾液が混ざり合い、口腔粘膜で体温のやり取りが行われる。
まるで甘い蜜でも吸うかのように、何回もリンダはキスを求めた。
485百合ネタ:2010/03/13(土) 02:15:30 ID:7OSCp1HH
「……はぁ、はぁ、カチュア……」
「リンダさん……、綺麗ですよ……」

ベッドに、リンダは一糸纏わぬ姿で、身体を仰向けに横たえていた。
カチュアは、同じように裸になり、それに覆い被さるように身体を重ねている。

何度か、啄むようなキスがリンダのそこここに降り注ぐ。
唇、頬、首筋、うなじ、肩口、胸、そして乳首へと、場所を変えながら丹念にキスの雨を降らせる。

「ぁ、……っ、んぅ……っ」
「ふふふ、可愛らしい声ですね……」

普段のカチュアとは違う、どこか『濡れた』ような声。
それはまるで極上の蒸留酒のように、心すらもとろけさせていくようである。
リンダは半ば夢うつつのまま、カチュアのキスに身を委ねた。

不意に、カチュアの手がリンダの乳房に伸びる。
大きい、とまではいかないにしろ、それなりに豊かなそれに、カチュアの白い指が食い込むように埋もれていく。
人差し指が乳首を捉えると、コリコリと転がすようにそれを刺激していく。堪らず、リンダは身を捩った。

「んふぁ……っ。あ、んんっ……、カチュア、ぁっ……」

妙にこなれた手付きで、リンダの乳房を弄ぶ。
指の動きに逐一形を変える乳房を性感に浸された思考のまま、それを仰ぎ見る。
自身の身体が、他者によって弄られていることをはっきりと知覚すると、その快感はさらに増幅したような気がした。

キスと愛撫を巧みに織り交ぜながら、リンダの身体に手や唇を這わしていく。
その身体が跳ねるたび、カチュアは嬉しそうに笑った。
慈愛と優しさに満ちた笑みのどこかに、妖艶さのようなものも混ざっているように、リンダには感じられた。

ミルクのような霧に包まれているような錯覚を覚えながら、親友に抱かれる自分を、どこか遠いところから感じている。
優しい愛撫が、とろけるようなキスが、最高の笑顔が、その全てがリンダにとって、至福だった。
思考はどんどんと矮小化していき、やがて、相手のことしか考えられなくなる。

「カチュア……」
「……どうしました、リンダさん……?」

今までと声のトーンが違う呟きに、カチュアは一度手を止める。

「……もっと、して……?」

短く、簡潔な言葉。
しかし、決定的な違いを持つそれを聞き及んだカチュアは、さらに笑みを強めて。

「はい、わかりました……。今日は、全部リンダさんのために、しちゃいますからね」

リンダは、カチュアの笑みを正面から見つめる。
2つの戦争を共に生き抜き、肩を並べた親友の、初めて見るその笑顔に、リンダは思わず心を奪われていた。

「うん……」

ただ、頷く。リンダに出来るのは、それまでだった。

486百合ネタ:2010/03/13(土) 02:18:57 ID:7OSCp1HH
はい、ということで、こっからエロシーンってところですが終わりですw

まぁ、二人とも報われない恋してるコンビでいちゃいちゃしてればいいんじゃないの、っていうそれだけですが
でも、案外はまるモンだなーと書いていて思いました
まぁ、初投下なんでこんな温いのでも許してくだしあ
ご要望等があれば続きも書きますんで

感想、批評、意見などなどお待ちいたしております
板汚し失礼しました、では
487名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 03:23:32 ID:cEP2QYzS
普段百合は興味なくて読まない人なんだけど、脈絡もなくイチャイチャしてるのと違って読み物として楽しめたよ。

個人的には百合耐性ないから、これくらいのエロ度だと嬉しいw
488名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 10:34:15 ID:AwdkIQ0J
そういやリンダって封印以降のカップリングシステムだと誰と支援会話が用意されて
エンディングがあるんだろうな。マリクは売約済みみたいなもんだから
あってもくっつかないんじゃないかと思うけど。ジョルジュ?
489名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 10:43:56 ID:cPw1GcWg
>>488
そういうの考えるのも楽しいよね。
カップリングは別にしてリンダならお父さん繋がりでウェンデルとかボアとかありそうだ。
ジョルジュやミディアといったアカネイア組、あとは年の近い女の子同士でエストとかも面白そう。
490名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 13:01:53 ID:zzA43MBv
そういえば新・暗黒竜には支援会話ないんだよな。
会話が少ない昔は想像し放題だったが、設定どころか口調に困るようなキャラがいるのは……。
拠点方式の支援で支援会話復活しないかな〜。
でも隣接ポイント方式は聖戦のころから面倒だったから、
実現するならパント×ルイーズ式にして欲しい。

>>486
何年かぶりにこの言葉を使う
わっふるわっふる
491名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 14:18:10 ID:XuRYZI2k
口調はある程度自由でも許されると思う。性格や気分を外れてなければ
ただしノリにもよるけど、読点とか少なめの方がそれっぽくてイイかな。差別化的な意味で。
ベタな属性付けじゃなく、説明書とかの"〜な性格"ってのだけを元にキャラを描けるのが紋章辺りの旨味だと思う
設定少ないキャラなんかはむしろ、半オリキャラになっても許せてしまう感じ
まぁ逆にいえば自由度が高い分、読む方にも大雑把さが求められるのかね

>481
ぐっじょぶ
百合はやはり可愛い雰囲気に限るな〜
カチュアも少しお酒が回ってるような描写があるとなお良かった
492名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 15:23:16 ID:3Lg6uUcV
暁の支援が出撃回数で決まるシステムはよかったが
中身が糞すぎて全然妄想できん
493名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 17:38:22 ID:Esco4rRu
>>480
>>332>>371を読んで感じたが、この板常連の今頃ファミコン版という名で投下している人は、ゴードン×ジョルジュを書こうとしているふしがある。
494名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 20:44:05 ID:dhxsLmOw
それもまたよし
俺はホモもいけるんだ…
495名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 21:00:50 ID:haqOpDcR
ジョルジュ×ゴードンじゃなくてゴードン×ジョルジュとな?
よっしゃ。ゴードン×ジョルジュすごく読みたい。
496 ◆Freege5emM :2010/03/14(日) 00:27:53 ID:we52nyhr
>>342-356の続きを投げ込みにきました。
前回のものを読んでくださった方、感想を寄せてくださった方、まことにありがとうございます。
セリス×サラ。拘束あり。ロリ。エロとナンセンスギャグを目指して。アカネイアキャラはもうでてきません。
セリユリを期待していた人には、申し訳ないです。その要素がまったくありません。
SS本文は17レスぐらい使うと思われます。

〜前回のあらすじ〜
「男同士が夜を徹して語り合うことなんて、もう話題は決まってくるだろ? 女だよ、お・ん・な」
――アレス

「ふーん……あなたなの……そういうことに興味があるのは。いいよ、あたしが助けてあげようか」
――サラ

昨夜セリスは、アーサー・アレスが女について語るのを聞いていたが、途中から混ざったシャナンが激昂し、大騒ぎとなってしまった。
朝目覚めたセリスは、まだ夜の話が頭に残っていた。そんなとき、神秘的な少女サラから意味深な言葉を投げかけられる。

(あれ? 43KBも書いた前回が二行で終わっちまったぞ……本文開始します)


======================================================================================


行軍中のユリアは悶々としていた。足は動かしているが、周囲に意識が向かっていない。
今朝のセリスの様子には、ただならぬものがあった。戦のときでさえ、あそこまで焦った様子を見せた事は無いはず。
勿論サラのことも非常に気になる。サラは、レンスター軍に同行していたセイジ(あの若さ……というより幼さで)である。
ユリアは優れた杖・光魔法の使い手であるサラのことを聞き、解放軍――より正確に言えばセリス――の役に立つため、彼女に師事することがあった。
といっても、三人が同時に顔を合わせたのは今朝がはじめてであった。

ユリアはその場でセリスに追及したかったのだが、行軍の準備や指揮の関係上、プライベートな話をする時間がとれなかった。
先に制圧した城の当座の検分が済んだため、解放軍の中軍、即ちセリス達主力部隊がその城へ移動するらしい。
各部隊が呼応して動けるように、あまり距離を開けていなかったため、順調にいけば夕方には城に到着できるようだ。
それは、少なくとも夕方まではこの懊悩を晴らす機会がないということも示していたが。

「けれど、セリスさまに会ったら……何を問い質せばいいかしら」

しどろもどろの態度について直接突っ込んでも、昨夜の大騒ぎのせいだと誤魔化されるのがオチだろう。
ユリアは昨夜のセリス達の騒ぎについて多少耳に入れていたが(手ごわい敵がおり、神器まで持ち出す騒ぎだったらしい)
それが正確に状況を描写したものではないとも感じていた。血筋のせいだろうか、恐ろしい勘である。

「……昨夜、ね」

ユリアはもう一度、セリスとサラのやり取りを思い浮かべた。

――『そういうことに興味があるのは。あたしが助けてあげようか』
――『昨夜はお騒がせだったわね』

「何でサラは……私より早くに知っていたのかしら」

ユリアは解放軍の中で、もっともセリスに近い人間の一人である。
少なくとも、リーフの指揮下に所属するサラよりは、セリスに関する情報を早く得られる立場のはず。
にもかかわらず、ユリアがお騒がせについて聞かされたのは、あの接触の後――サラの方が情報が早い。

「とにかく、夜に何があったのか、夕方までに詳しく知らないと……」

497名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:28:50 ID:we52nyhr
「なるほどね、セリスの様子がいつもと違うのか」
「それで、アーサーに話を聞きたいの。あなたはセリスさまの護衛だったでしょう」

ユリアはアーサーから手がかりを探ることにした。
昨夜セリスの一緒に居たと予想できる人間は、アーサーとアレスの二人。
シャナンも近くにいたという話があったが、以前からセリスの護衛を仰せつかっていたのは上の二人である。
そしてユリアにとっては、同じ魔法系兵科であるアーサーの方が、行軍中に話をするにも都合がつけやすい。

「昨日の夜、確かに俺とアレスはセリスと一緒にいたが」

アーサーは歯切れの悪い物言いをした。
セリスの調子が少しおかしかったところで、昨日の話とそれを即座に結び付けるほど、アーサーの勘は飛躍していない。
サラやセリスの言う“そういうこと”も、正直アーサーは予想できない。
だが、ユリアがセリスのことをある程度異性として意識していることは理解できた。
ここで下手な対応をしようものなら、セリスの女選びを邪魔してしまうことがありうるだろう。
偉そうに説教をぶった立場として、何より同じ男として、アーサーはセリスの邪魔はしたくなかった。

「それで、本当のところ何があったの?」
「ほ、本当のところって……大変だったんだぞ」

ユリアは真剣な顔をしていた。
女にとって、願わしいということは真実たる重要な根拠である。逆に、願わしくないということは虚偽と断ずる十分な理由になる。
前者の理屈でフィーやティニーを説得して(丸め込んで)きたアーサーは、すぐに理解してしまった。
ユリアは、アーサーがいくら“願わしくない”ことを言っても納得しないだろう。

「大丈夫よ。私もアーサーに口止めされたなら口外しないわ。特にティニーには」

裏を返せば、口止めさえされなければ、何を言うか分からないということであろうか。
かといって口外しないという言葉を信じることもできない。今朝のセリスのように、本人が隠しているつもりになっているだけということもあるのだ。
アーサーは思案顔になったが、程なく口を開いた。

「まぁ、実際はそこまで深刻な状況じゃなかったんだが……シャナンがバルムンクなんか抜いたせいで大事になって」
「なるほど、シャナンさまがその場に居たというのは本当なのね」

アーサーはシャナンに都合の悪いところを押し付けることにした。
セリスは大人しくしていたのだから、昨夜あんな大騒ぎになったのはシャナンのせいである(とアーサーは思っている)
それにシャナンの性格からして、あの晩本当に起きたことを誰かに言えるとは思えなかった。

「それで、何故シャナンさまはバルムンクを抜いたの」
「下らない勘違いさ。敵襲なんて言い訳がされていたが、シャナンが気付くのなら俺だって気付いている。
 俺かて一端のシレジア風使い、辺りが暗くても空気の流れを読むのには支障ないさ」

そうと決まれば言いたい放題であった。
実際、敵などいなかったのだから、変に対面を気にして敵襲があったことにする必要など無いのだ。
妙な誤魔化し方をすることからして、セリスやシャナンは昨夜のことを後ろめたく思うところがあるのかも知れない。

「正体見れば枯れ尾花、ってわけじゃないが、居もしない敵相手に神剣振り回したなんて言うわけにもいかないだろう?
 だから居ることになってしまったらしいが……こっちはとんだ面目の丸潰れだよ」
「あぁ……確かに、本来セリスさまの護衛はアーサーとアレスの仕事だものね……」

腑に落ちない話ではない。アーサーの口が重いのも、自身の失態を掘り返されているのだと思えば納得できる。
だがまだ足りない。ユリアが昨夜の騒動について夕方までに情報を聞きだせる相手は、おそらくアーサーしかいない。

――『あたしを呼んでいたのはあなたなのよ。だから助けてあげようと思ったのに……』
――『待ってくれ! よ、よく分からないけど、とても大事なことのような気が……もっときみと話したいことがあるんだ』

「セリスさまには、何か大事な話があったらしいわね。それは?」
「大事な話、ねぇ……」
498名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:29:30 ID:we52nyhr

しばしアーサーは、昨夜の出来事を思い出す素振りをしていた。
昨夜のアーサーの記憶は、女性について語り合ったことと、シャナンの凶刃から逃げ回ったことが鮮烈過ぎて、他は霞んでしまっている。
いくらなんでも、思い出したからと言って話す内容ではない。ユリアもそんなことが大事な話だとは思わないだろう。

「大事なこと……か。確かに……セリスは重要そうなことを考えてはいたが」
「それは一体何かしら?」
「悪いが俺とアレスは知らない。殆ど話を……セリスは殆ど話さなかったし、俺とアレスも深くは聞かなかったから」

何とかアーサーは口を開く。これは事実であった。
セリスがトラキアの統治や解放軍の仕掛けた戦争の正当性について悩んでいたことは、セリスから直接聞いている。
その悩みを、アーサーとアレスが、聞かないどころか些事と切って捨てたというのも事実であるが。

「まあ、セリスがあまりに辛気臭い顔をしていたものだから、アレスとちょっと遊んでやったけど」
「……遊ぶ?」
「そう。セリスは本当に初心な奴で……なかなか弄っていて楽しかった。すぐに顔に出るし」
「……初心……弄る……」

ユリアの表情に陰が差した。

「シャナンの奴が混ぜっ返したり、騒ぎを起こすまでは、セリスも結構乗り気でやってたんだけどなぁ」

ユリアの思考が飛躍した。
思考の着地点は、いつものユリアならばまさか、と一笑に付して終わるところだった。
しかしユリアは、どうにもセリスのことに関しては、自分の直感を無視できなかった。
実際、イシュタルが襲ってくる予感がする、とセリスに言ったそばから、イシュタルがトールハンマーをぶちかましてきたこともあったのだ。
シャナンが起こした不可解な騒ぎ、奥歯に物の挟まったようなアーサーの態度、
行軍中で夜の密室という状況、アーサーら三人の容姿、そしてアレスの傭兵団育ちという境遇……
何より、明らかにおかしかったセリスの態度と顔色。全てがユリアの頭の中で結びついた。結びついてしまった。

「おのれアーサー! あなたは何と言うことを……返してっ、セリスさまの貞操を返して!!」
「な、何だいきなりっ、それに貞操って……いくらなんでも大袈裟だ、男ならあの程度」
「巫山戯ないでっっ!! 穢らわしいっ、私に二度と近寄るな、この陰間っ、ニワトリ男がっ!!」
「……おい、今お前は何と言った……もう一度言ってみろこのズベ公がぁあっ!!」

ユリアはもはや涙目で杖を振り回していた。初めの内はそれを軽くいなしていたアーサーだったが、
どうやら“触れてはいけないところ”に一撃貰ってしまったらしく、フリージの血が上ってしまったらしい。
口論が始まって間もなく、周囲の魔法部隊の兵士達がそれに気付いたが、組み討ちの様相があまりに激しかったせいで誰も止めに入れず、
他の主要な面々も、普段仲が悪くもなければ怒りを露わにすることも少ないアーサーとユリアのやり合いには、呆然とするしかなかった。
どこからか異変を察知したレヴィンが割り込むまで、二人の争いは続いたようだ。
499名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:30:10 ID:we52nyhr

城は、イザークのリボーや、レンスターのアルスター城と比べると、小規模な山城であった。
どちらかというとメルゲン“砦”などと比べるほうがしっくりくる。無論野営するよりはずっと守りやすいが。
軍の入城も一通り終わり、日も傾きだした頃に、二つの人影が廊下を歩いていた。

「だいぶ入城してから時間が経ってしまったけれど……セリスさまがお休みになられていたらどうしましょう」
「……多少強引にでも面会する。名目が名目だから引き伸ばすと不自然だし、セリスの性格なら無碍には扱うまいよ」

人影はアーサーとユリアであった。
二人は城へ向かう道中での騒ぎで、レヴィンに大目玉を食らってしまった。
しかし二人はそれを利用し、騒動を起こした謝罪に行くという名目で、セリスに面会しようとしていた。
アーサーは男色疑惑の弁解にセリスの顔を使うため、ユリアは今朝セリスがサラに見せた態度を追及するために。

アーサーもユリアもできるだけ早くセリスとの面会に漕ぎ着けるつもりであったのだが、
騒動を起こした始末や、入城の際に取り纏めなければならない部下のせいで、時間をとられてしまったのだった。

「セリスが休んでいるとしたら、指揮官室にいるだろうな。いなかったとしても、夜までには戻ってくるはずだ。
 会えればそれでまずはよし、会えなかったら待っていればいい」
「そろそろ……部屋はこの辺りのはずだわ……うん、この扉ね。さぁアーサー、開けて。私はすぐ後から入るわ」
「……なんで俺が? まぁいい、いくぞ」

ユリアは指揮官室の扉を示した。野営中ならともかく、城ともなるとセリスも個室を持つようであった。
セリスが個室を持たないと、盟主の手前で他の面子が個室をねだりにくいというのもあるのだろうが。
アーサーが軽く扉をノックする。名前を名乗り、反応を窺う――返事が返ってこない。

「まだ戻ってないのか?」

ユリアはアーサーの横から無言で扉のノブに手をかけ、回す――しかし、ノブは回っても扉が開かない。

「おい、勝手に開けるのはまずいだろ、もし中にいたらどうするんだ」
「私は大丈夫、名乗ったのはアーサーだけだから」

しばらくユリアはノブと格闘してガチャガチャと音を立てていたが、業を煮やしたのか、おもむろに杖を掲げ呪文を呟いた。
サラに習った“アンロック”だろうか。仄かに光りだした杖で扉を軽く叩くが、それでも扉はびくともしなかった。

「いないわね、これは。どうする?」
「……まったく、お前は食えない女だと思ったが……」

アーサーが何かに気付いた。ユリアが扉をがたつかせたり、杖に魔力を込めるのをやめたことで、
部屋の中のわずかな気配を感じ取れるようになった。ユリアが扉に挑むまでは、こんな気配はしなかったはずなのに。
アーサーは扉に耳を寄せて息を殺した。廊下を警戒するのも忘れない。

「誰か、いるぞ」
「なんですって」
「声はしないが……何かが動いている」

アーサーの言葉に、ユリアの顔色も変わった。
思い当たる節があったのか、すぐに扉に杖を当てる。魔法障壁の気配がした。勘違いではなかったようだ。

「さて、ここまできたが、どうしたもんかね」
「どうするって、決まってるでしょう?」

500名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:30:44 ID:we52nyhr
======================================================================================

どうしてこんなことになってしまったのだろう。
セリスは自問自答していた。口から言葉を出そうとしたが、意味を成した音声は出てこなかった。
それもそのはず。セリスは今、椅子に縛り付けられた上に布を噛まされているのだから。しかも自分の部屋で。
視線を上げると、そこには一人の女の子が立っている。薄紫色の、ふわふわとやわらかそうな髪。
藍色の瞳が、あどけないかんばせの中で、一際輝いて見える。肌は白皙で、御伽噺に出てくる森の妖精のようだった。

セリスはサラとの邂逅の後、すぐに軍を城に進駐させる指揮に忙殺されることとなり、サラと話すことができなくなった。
しかしイザークや北トラキアの時とは違い、解放軍の総司令官が出なければならない仕事は多くなかった。
南トラキアには、解放軍に物資を援助したり、コネクションを作っておこうとする地元有力者など数えるほどもいないのだった。
その上昨晩の騒動を慮ってか、オイフェらがセリスに早く休むよう進言した。
騒動の理由があれなので、正直良心の呵責を感じないわけではなかったが、身体が疲労していたのは事実だった。
セリスは臣下の言葉に甘え、早めに自室に戻ることにした。

――『そんなに恐い顔をしなくてもいいでしょ。あたしを呼んでいたのはあなたなのよ』
――『だから助けてあげようと思ったのに……もしかしてお邪魔だったかしら? ならもういいわ』

今朝、サラという少女と対面したときのことを思い出す。
それにしても、あの時はどうかしていたのではないだろうか。あの時は何故かあんな反応をしてしまったが……
そもそも、あんな子供に自分が図星をつかれたなどと考えるのは、やはりおかしい。

あの時自分が考えていたことは――認めたくないが――夜にアーサーやアレスと話し込んだことについてである。
どう考えても、サラのような幼気(いたいけ)な少女が言い当てられる類の話題ではない。
やはり何かの勘違いだった、というのが自然だ。自分がやましいことを考えていると、人に対しても疑り深くなってしまう……。

「待っていたわ、セリス様」

自分の部屋のある階への階段。載せかけた足が止まる。反射的に右手は剣に、一瞬おいてバックステップしつつ――

「お、脅かさないでよっ!」

声の主は、セリスが足を掛けた段より上の踊り場に佇んでいた。
細く美しい、まるで人形のような姿態。耳の穴から入ってきて、頭の中まで浚われるような声。

「本当は、この先のあなたの部屋で待つつもりだったの。だけど、あなたの部屋に勝手に入るのはいけない、と思って」
「勝手に……って、きみは入れると思って」
「あたしの名前はサラよ。それと、部屋の中に入るぐらい、リワープやアンロックを使えばできるわ」

事も無げな口ぶりのサラに、セリスは心密かに戦慄した。
今朝、ユリアはサラに杖を習っていると言っていた。セリスの知る内で、エーディン以外では最高クラスの杖使いであるユリアが。
つまり単純に考えて、サラは杖に関しては解放軍で随一の存在。その気になれば盟主の部屋に勝手に入れるというのも、冗談に聞こえない。

「今朝の話の続きをしに来たわ。部屋に入れてくれないかしら」

セリスは迷った。サラのことを疑っているわけではない。
この小さく茫とした儚げな少女から、敵意は感じられない。むしろ無邪気な表情を被った中に、淋しげな心を隠しているようにも見える。
彼女ほどの腕前ともなれば、こうしてセリスが呆けている間に、身柄を拉致して立ち去ることもできるだろうに、という分析もないではなかったが。

「さ、サラみたいに女の子が、男の部屋に上がりこむのは……あ、いや、まさか二人きりじゃないよね?」
「部屋で、二人きりというのが普通のはずなのだけど」

セリスは、だんだん不安になってきた。
今までは、自分が変な事を考えているから、だからサラの言うことを変な意味で解釈してしまうんだ……と言い聞かせてきた。
しかし、サラがセリスの思ったとおりの意味で言っているとしたら、それはそれで捨て置くことはできない。
サラが意地の悪い――アーサーとかアレスみたいな――大人から変な事を教えられているとしたら、いや恐らくきっとそうであり、
そうであるならば、こうして自分の前に現れた以上、セリスとしては何とかそれを訂正しなければ、と思う。

「分かった。きみを部屋に入れてあげる。でも、夜ごはんまでには帰るんだよ」
「うん、安心して。あたしもそのつもりで来たから」
501名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:31:27 ID:we52nyhr
セリスは階段を上ってサラに並んだ。
セリスの――男としてはそれなりの――肩の高さに届くか届かないかといったところの、サラの背丈。
足が同じ段に立って、セリスはサラの幼さを再確認した。サラの見上げる瞳と視線がぶつかった。セリスは思わず顔を赤くする。
顔を見られるのが恥ずかしくて、セリスは部屋までの道のりを、サラより先に歩いた。サラは黙ってついていった。



「お目覚めのようね。さすがバルドとナーガの眷属、あたしが起こすまでも無かったなんて」

サラと一緒に部屋に入って、扉を閉め、椅子でも引こうかと部屋を見渡した瞬間……意識が途切れた。
スリープの魔法だろうか。話には聞いていたが、セリスには初めての経験であった。
両親の血筋のせいか、セリスは魔法に対する抵抗力が高く、下手な杖使いの魔力などは無効にしてしまう。
セリスにスリープほどの魔法をかけるには、かなりの技量が必要なため、それができる杖使いも限られていた。

なんでこんなことを、と聞こうとして、セリスは気付く。身体が縛られている。
入念なことに、一度手足を縛ってから、その身体をまた椅子の背や足に縛り付けたようだ。
使われているのは薄手の布を切り裂いて折ったもののようだった。口にも同じ布が噛まされている。
不審に思ったが、とりあえずサラに目を向ける。目隠しされていないため、首を動かせばある程度の視界が確保できた。
そしてセリスの視線は、驚愕とともにサラに縫い付けられた。

「ああ、これ? だって、あなたの部屋のものを勝手に使うわけにはいかないじゃない」

魔法で灯されていた明かりの下に、サラは立っていた。纏っているセイジのローブには、不自然なスリットが大きく入っていた。
成長途上といった白い脚が、部屋の中に惜しげもなく曝け出されている。
イザークの剣士達の、剣技のために地を頑と踏みしめる脚とは違う。うっかりすれば、そのまま地から浮いてしまいそうだ、とさえ思わせる。
サラは自分の着ていたローブを引き裂いて、セリスを拘束したらしい。

予想を遙かに超えたサラの行動に、セリスは放心状態になっていた。
サラはゆっくりとセリスに向かって歩んだ。脚を運ぶたびに、ローブの布が揺れている。
すぐに距離は詰まっていき、サラはわずかにかがんで、セリスの顔に自分のそれを近づけた。
セリスの鼻腔がサラの香気にくすぐられたが、セリスにはそれを感じる余裕が無かった。
こんな近くまで年下の女の子に寄られて、いい様にされているのが無性に恥ずかしかった。

サラは椅子――セリスの腿の横――に手をつき、セリスの首筋に鼻先を近づける。
首筋や鎖骨にサラのほのかな吐息が当たる。ぞくぞくとした震えが走る。サラの囁きが聞こえた。

「ねぇ……あたしが教えてあげるから……今からそういうこと、しようよ」

限りなく静寂に近い気がして、だというのになんだかざわめきが耳から離れない。
互いの吐息が耳朶に当たっているせいか。それとも心臓の鼓動が伝わっているせいか。
サラの身体はセリスに密着していた。まだ膨らみとも呼べないような胸が、服越しにセリスに触れている。

そのときだった。

「セリス様、アーサーです。ご在室でしたら返事をお願いします」

軽いノックの音がした。扉一枚ごしから、アーサーの声が聞こえてくる。セリスは青褪めた。

「セリス様、セリス様。アーサーです」

一体どうしたらいいんだろうか。
もしアーサーが扉を開けてくれたならば、この状況からは解放されるだろう。少なくとも手足は自由になるはずだ。
だが、それは当然この光景を見られるということになる。この異様な光景を。
年端も行かぬ少女と、縛られながら戯れているこの光景を。恐ろしいことだった。
502名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:32:07 ID:we52nyhr
セリスが何かを喋ろうとしているのを感づき、サラが顔を上げた。
サラに動揺の色は見られなかった。全てを見透かすような不思議な色の瞳には、セリスだけが映っていた。
どうしたらいい、どうしたらいい、このままでは確実に、

がちゃん、がちゃん、と籠った金属音がした。アーサーがドアノブを回したのか。
セリスは一気に恐慌の淵へ転落した。アーサー、嫌だ、開けるな、開けるな、ここから早く、

がばり、とサラが身を起こした。これ以上無いくらい億劫そうな目をして杖を掴む。
扉のほうを見もせずに、軽く杖を振った。杖から発された光が、音も無くドアに吸い込まれていく。
扉はやがて静かになり、また部屋の中はセリスとサラの吐息だけになった。

「これで、もうお邪魔虫はいないから」

杖を振ったときの気だるげな双眸、今セリスに迫る哀願するような双眸。
その対比を見たとき、セリスは初めてサラに、女らしい艶というものを感じ取った。



「セリス様は、こういうことに興味があったんだよね」

サラは縛り目をかいくぐって、セリスの下半身を露出させた。
もとより戒めをかけたのはサラである。衣服を脱がせることは、造作も無いことだった。
肉棒がサラの前に晒されたときは、流石に衝撃が大きかったのか、セリスはサラを直視できなかった。
まだ力の入っていない肉棒の幹に、サラの掌が触れる。水仕事さえしたことがないその手は、ほんのりと暖かかった。

「だめよ……おねがい。セリス様、ちゃんと見て」

サラの咎める声にも、セリスは応えなかった。ひたすら目蓋を固く閉じていた。
それでも頭の中では、どうしても昨夜の話が、特にある魔道士と司祭のそれがオーバーラップされる。
サラの手がセリスの肉棒を包み込んだ。それだけでセリスは腰を軽く動かしてしまう。

「セリス様、セリス様っ……アインの光……あたしの、あたしの……」

サラは優しくセリスの肉棒を責め上げた。いくばくも経たない内に、セリスのそれは力を得て怒張となる。
まるでうわ言のようにセリスの名をくちびるから刻みながら、サラは奉仕していた。
すぐに血が集まってくる。サラの手で十分な力を得たセリスの怒張、その頭の部分にサラは舌を絡めた。

突然刺激の感触が変わり、セリスは思わず目を開けた。視線は天井に向いていたが、視野の端に薄紫のものが入り込んでいた。
顎が、くちびるが、吐息が、視線が下へ落ちていく。セリスはそれを止められなかった。再び目を閉ざすこともできなかった。
サラの赤い舌がセリスの亀頭を舐っている。ついにセリスはサラを直視した。サラは上目遣いでセリスを見返した。

快楽を逃がそうとして、喉から言葉にならない呻きが出てくる。
呻きは口に噛まされたサラの薄布に吸い込まれ、唾液となって布の色を変えた。
サラはセリスの亀頭に唾液を塗し終えると、セリスが自分を見ていることを確認しながら、口内に怒張を咥え込んだ。
今まで味わったことの無い快楽。セリスの縛られた椅子がぎしぎしと不平を唱えた。サラは奉仕を続ける。
限界が近づいてくる。セリスの動きが悲鳴じみてくる頃には、サラは一心不乱に怒張を吸っていた。
その術は巧みで、見た目の幼さとあまりに対照的だった。セリスが耐えられる時間は、もうない。

終わりは唐突にやってきた。
セリスの呻き声が止まる。怒張が断続的に跳ね、生暖かい奔流がサラの口内を襲う。
セリスはひとりになることが少なく、娼婦を抱くことも無い。セリスの溜まり切った若い樹液が、もっと幼いサラに飲み込まれていく。
503名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:32:35 ID:we52nyhr
サラが目を閉じて精液を嚥下する様を、セリスは見た。
喉がかすかに鳴り、ついさっきまでセリスを追い詰めていた舌が、ぴちゃりと音をたてて白濁を舐め取るのを、セリスは聞いた。
サラからわずかにあふれ出て、セリスの腿に精液が垂れ落ちた。独特のあの匂いがする。
夢精で精通したときを思い出した。匂いは、今のほうが遙かに強かった。腿に乗った精液を、サラが舌で舐めた。
不意打ちの感触に、達して間もないセリスは過敏に反応する。

「ごちそうさま……セリス様の、光の皇子のせいえき。胸の奥まで絡みつきそう……」

緩みきったサラの表情。空気さえ曇らせそうな溜息。
セリスは一瞬だけ眩暈に襲われた。それは久しぶりの射精のせいだろうか、サラの痴態のせいだろうか。
背骨から何かが抜けていったようだった。名状し難い喪失感に、セリスは身を任せていた。任せるしかなかった。



「ねぇ、セリス様ばかり気持ちよくなっちゃだめだよ……」

サラはセリスの口の戒めを解いた。これでようやく息がつける。
サラはセリスと椅子を縛る布を解いた。これでこの異常な事態も終わりだろうか。
サラはセリスの手足を縛る布を解かなかった。サラが軽く杖を振ると、セリスの身体は椅子からテーブルの上に移動した。
飾り気の無い、無地のクロスが引いてあるだけ。南トラキアの気風のような、堅くがっしりとしたテーブルであった。

「もしかして、セリス様は気持ちよくなかったのかな……」
「え? そ、それはその、えーと」

解いて、それだけの言葉が言えなかった。これで終わりじゃなかったんだろうか。少なくとも昨日の妄想ではだいたいこの辺りで終わっていた。
先ほど布を解かれたときの安心感と、一抹の寂寥感が反応を鈍らせた。
サラの言葉の意味を呑み込んでしまうと、今度は羞恥心がセリスに迫ってくる。生々しい射精の感覚を思い出してしまう。
セリスはテーブルの上に仰向けに寝かされていた。そのセリスの腹の上に、サラは馬乗りになる。
椅子に縛られて怒張を貪られていた時とは、まったく逆だった。上から見下ろしてくるサラの瞳から、視線を外すことができない。
一旦精神的に弛緩してしまったセリスには、サラから主導権を奪うことなど、望むべくも無かった。

「また顔を赤くして……かわいい、セリス様」

戒めは取り除けられているはずなのに、くちびるが上手く動かない。言葉が出ない。
かわいい――セリスにとっては嬉しくない言葉だ――と言ったとき、サラは微笑んでいた。年相応の面持ちと声色だった。
セイジ用の破けたローブがテーブルの、そしてセリスの上をずるずると滑る。擦り付ける様にうごめく。
腰がセリスの肋骨あたりまでかかったとき、サラは音になるかならないかぐらい小さく喘いだ。
セリスの心臓の鼓動が伝わってしまったようにも見えた。実際、セリスの鼓動はこれ以上無いほど高鳴っている。

「セリス様の舐めてたら、切なくなってきちゃった。おねがい、慰めて」

サラがたくし上げたローブの下から、幼い割れ目が姿を見せていた。

「だ、だめだよそんな、そこは女の子の大事な」
「でもセリス様は、そういうことに興味があるんでしょう?」

サラの割れ目は、ほぼ知識の無いセリスでも背徳感を覚えるぐらい稚(いとけな)いものだった。
色素も濃度も薄い草むらに、わずかばかり光る露が見えている。開かれた太腿はシミひとつ無い純白で、いよいよ作り物めいた美しさだった。

「んん……セリス様ったら、息荒くなってるでしょ、ひどいよそんなの……」
「そんな、そんなことないっ、僕は」

セリスは自分の呼吸がサラの秘所を撫でているという発想が出てこないようだった。
いわんや、その微かな刺激がもどかしい快感となっているなど、思い浮かぶ筈がない。
業を煮やしたサラは、戸惑っているセリスの顔に割れ目を押し付けた。

「舐めて。あたしが、セリス様にやったように」

否応無く秘裂の匂いがセリスに襲い掛かる。サラはテーブルに膝立ちになって、力加減を調整しながらセリスの呼吸を支配する。
セリスの若々しく中性的な美貌が、サラの秘裂に塗(まみ)れていく。苦しげな声が混ざり合う。
504名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:33:12 ID:we52nyhr
セリスは追い詰められていた。口淫で責められていた時と比較にならないぐらい追い詰められていた。
サラは熱っぽい割れ目と柔らかい腿でセリスを絞めにかかる。抵抗する気力を奪い去られていく。
呼吸を封じられて、頭に血が回っていく。朦朧とした意識で、セリスはサラの秘所に鼻を擦り付けた。

「あぅんっ、だめ、もっとやさしくしなきゃだめ」

腰を揺らすサラのかんばせは、淫らな愉悦に彩られていた。息苦しさから逃れようとする、セリスの動きが愛おしかった。
耐え切れなくなった歯列がサラの肉に齧り付く。鋭い痛みさえ、興奮した肉叢(ししむら)を焙るだけだった。
サラの薄紫の髪が揺れるたびに、サラは半開きのくちびるから燻ったさえずりを漏らす。
視界を塞がれ、口を塞がれ、今またサラに内膝を絞られ耳を塞がれしているセリスには、その姿を関知することは不可能だった。

腰の動きはどんどん激しくなっていく。頑丈なテーブルさえガタガタと音を立てた。
息が苦しい。サラの苛(さいな)めからセリスは顔を必死で反らせようとする。身体を捩って振り払おうとする。
サラの手がセリスの顔を掴んで引き戻す。華奢な足がセリスの身体を締め付ける。サラの支配から脱することができない。

不意に、サラの背中が須臾の間だけ波打つ。煙のように息苦しげながらも熱い喘ぎが、部屋に立ち上っていった。
どこからか板敷きを叩くような音がして、サラはテーブルの上に手をついた。
四つんばいの肢体。見え隠れする肋骨。散らばった長い髪の下に、セリスが荒い息をついて横たわっていた。



セリスは何も言えないでいた。
息苦しさ。女の匂い。味。切れ切れに聞こえてくる嬌声。全身に残る火照り。
それらが頭の中で綯い交ぜになってぐるぐると渦巻いていた。

口で怒張を扱かれていた時は、あまりの羞恥に現実感が無かった。
だが、サラの女陰による責め苦は、現実の払い退けられない圧力として迫ってきていた。
それゆえ甘美な感覚に意識を委ねて、現実逃避することはできなかった。

「苦しかったよね……ごめんね、いじめちゃって。ここで、やめちゃったほうがいい?」

乱れてしまったセリスの髪を梳きながら、サラは呟いた。
セリスの気を呑んでいた態度から打って変わって、呟きは微かに涙交じりだった。
声を掛けられても、セリスは呆然と余韻の中を漂っていた。
サラの姿は目に映っていた。サラの声は耳に入っていた。しかし脳髄の中には入っていかなかった。
セリスは依然として黙ったままだった。相変わらず落ち着かぬ呼吸だけが、セリスが起きている事を示していた。

「あ、あぅ……セリス様っ……セリス様っ、あたし……」

セリスの意識の曇りがようやく抜けてきた頃、サラの形相は悲痛に歪んでいた。それだけ切り取れば子供らしいものだった。
あれだけ容赦無くセリスを虐待した女と、目前で泣きじゃくっている子供が、同じ日の同じ人間の姿であるらしい。
そのことが未だに信じられない気がする。セリスは乾いて強張ったくちびるをやっと動かした。

「あの、サラ、何と言ったらいいのか……」

セリスは思いつかなかった。
とにかく何か喋らなければという焦りと、何を喋ればいいのかという不安がせめぎあって、空気漏れのような音が出ただけであった。
アレスもアーサーもどうでもいいことばかり教えてくれたが、肝心なときに役立つ手は教えてくれなかったなぁ、とセリスは心中でぼやいた。
セリスは昨晩の彼らを忘れることにした。他人を当てにしていてはだめだ。どうするかは自分で考えなければ。

「サラ。お願いだから、泣くのをやめてくれないか。涙が出てしまうなら、僕の服でもなんでも拭っていいから……」

この腕が縛られていなければ、その心細げな顔を抱いて頭を撫でてやれるのに。
小さな子供をあやすやり方であった。だいたいティルナノグで育ったせいで、泣く子を宥め方はよく知っている。
今まで嫌になるくらい目の当たりにしてきた、寄る辺を失くして叫ぶ子供。
テーブルにへたり込んで泣きじゃくっている少女は、戦災孤児などよりずっと美しく、幻想めいていて、蠢惑的でさえあったけれど。
それでもセリスの目には、助けを求めて彷徨っている子供が、その少女と重なって見えた。
505名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:33:45 ID:we52nyhr
自由になった手足に異常が無いか、軽く動かしてみる。
一頻りセリスの胸に取り縋ったサラであったが、ややあってセリスの拘束を解き始めた。手際の良い作業だった。
全ての束縛がテーブルの上に落ちると、サラはテーブルから降りようとした。その手をセリスが掴む。無言で引き寄せる。
筋力でセリスに抗することはできず、サラはセリスに引き寄せられた。

「やぁっ……ゆ、許してっ、セリス様、あたし、止められなくてっ」
「確かに怒っていなくもないけどね」

完全に腕の中に収められると、すぐに弱弱しい抵抗が止んだ。それきり、サラもセリスも黙っていた。こうするのが一番良い気がした。
勝手な憶測、余計なお世話だが、たぶんこの少女は、こうやって抱きしめられた経験が乏しい、あるいは無いとセリスは感じた。
サラの髪の匂いが、セリスの鼻腔をくすぐった。それだけが、倒錯的な情事の残滓だった。

「……うん、そうよ、だいたい……あってるから……。あたしも、パパとママは死んじゃった。
 ママはあたしが小さいときに……パパは、ママを愛したことが、おじいさまの怒りに触れて殺されたわ。あたしが、生まれる前の話よ」

サラが自分の両親について語ったのは、セリスが二人目であった。
サラの祖父がロプトのマンフロイ大司教であることを知っているのは、リーフとアウグストぐらいであったし、
表向きの出自が孤児院ということになっているため、他に両親について深く追求する者はいなかった。

サラは細い肩を完全にセリスに預けていた。セリスはサラの身体を包み込むように支えていた。
当人達すら気付かなかったが、二人の姿態は、かつての聖騎士と精霊の森の少女を髣髴とさせるものだった。

「あたしは、光が欲しかったのかな。いつも暗い森の暗い建物の、暗い部屋にいたから。
 ……だから、あたしは外に出て行った。あたしは暗いところで生まれた、だけどそれはいいの。
 そうじゃなくて、あたしは……あたしは、ただの一度だって」
「サラ。もういい、もういいから」
「あたしは、こうして抱かれることもなかった。どろどろした憎しみで塗られた床やら壁やらに放り出されてた。
 だからあたしは、暗いところが怖かった。そうして……明るそうなところに飛び出してはみたけれど」

サラは口に出さなかったが、サラの言う“暗いところ”がロプト教団の寺院であることを、セリスは察していた。
砂漠の中に取り残されていたイード神殿が、記憶から抜け出して脳裏を過ぎった。
砂漠の夜のせいだけではない、あの絡みつく寒々しさが蘇って、思わずセリスはサラをぎゅっと抱きしめた。

「セリス様は優しいのね」

サラは目を細めていた。くすぐったいような、照れくさいようなセリスとの睦び。
だけど悪い気はしなかった。サラはセリスの背中に手を回した。

「僕が優しい……? 僕がここでしてあげられることなんて、大したことないのに」
「あたしはうれしかったよ……でも、もうここまででいいわ。あなたには……石像に変えられちゃった大事な人はいないでしょ」
「まだ夜ごはんには早いよ。それに、そんなこと言われては、放っておけないじゃないか」

セリスはサラの言うところを理解したわけではなかった。ただ、自分を突き放すような物言いに反応しただけだった。
サラは餓えているのだろう。愛情か、信頼か。否、それ以前の単純な触れ合いに。人肌の温度に。
セリスの両腕が、懐中に座る線の細い身体を抱きすくめた。そのまま、耳朶に触れそうな距離で囁きかける。

「それに、今朝きみの言ったことも事実だしね。そうだよ、僕はそういうことに興味があるとも」
「あっ……なんだか、それ、ちょっと癖になりそう……」
「そうかも知れないね。サラは、僕とそういうことをするのは嫌だったかな」
「う……ぅうんっ、い、いじわる……優しいって言ったの、取り消そうかしら」

セリスが意地悪して楽しんでいる気持ちがあるのは事実だった。
この部屋に足を踏み入れてずっと、サラにいいように弄ばれてきた。少しぐらい溜飲の下がることがあってもいいじゃないか。

「いいよ、セリス様。もっとあたしに触れて。少し明るくなれるかもしれないから。あなたを心配させずに済むかもしれないから」

506名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:34:14 ID:we52nyhr
======================================================================================


「結局、こんな手になってしまったわね」
「しょうがないだろ。もしセリスがまだ帰ってきてなくて、それで帰ってきたときに怪しまれずに中を窺う方法となればな」

時を遡る。
セリスの部屋の扉を破るのは断念したが、アーサーとユリアはめげない。二人はセリスの部屋の隣室の扉をこじ開けて中に入った。
ああまでガードを固められてしまうと、逆に中の様子を確かめたくなってしまう。
それに、今度こそセリスが敵の襲撃を受けているという可能性もなくはない。

最初は明り取りの窓から覗こうとしたが、外から見るとあまりに不審な上、明り取りの窓に張り付く姿勢が厳し過ぎることで却下。
魔力によるガードの掛けられていない壁を探して、そこを攻撃魔法で破壊するという手も挙がった。
が、これも中にセリスが居た時に、セリスを傷つける危険性があるということで却下。

「となれば、天井か床下から攻めるしかないんだが、床下だと視野が狭いし、あっち側から見つかりやすい」
「でもここは普通の家じゃなくて城よ。ちょっと天井が高くないかしら」
「ははっ、外壁をよじ登ろうとした奴がよく言うよ。それに普通の家じゃ木造だろう? 石の方が余程楽だ。木に比べれば力加減など無いようなもの」

アーサーが剣と剣を積み石の間に差し込む。魔道騎士にクラスチェンジして、いくつか帯剣していたのが役に立った。
壁の積み石はびくともしない。アーサーはほくそ笑んだ。
普通の人間ならいざ知らず、これではアーサーによじ登れと言っている様なもの。
不安定な足場では、アーサーでなくとも石を抉る力は出ない。けれど、所詮それはただの石。
熟達した風魔法の使い手であれば、それを少しだけ削って隙間を広げることもできてしまう。

一方ユリアは布を集めていた。クロスをひっくり返し、備品を物色し、足りなければ別の部屋の扉を魔法で開錠する。
セリスを拘束するために自分の衣服を裂いたサラと比べると、城への配慮は天地の差であった。
そうしてあちこちの部屋から集めた布を縒り合わせて縛る。脱出の王道、即席ロープが出現した。
ユリアとて、解放軍に合流するまでは逃亡生活をしていた身である。ロプト教から追われていた経験が、こんなところで役に立った。

そうこうする内にアーサーが天井までたどり着く。天井の一部を押し上げ、天井裏に出る。
天井というものは、たとえ天井裏がスペースとして活用されていなくても、点検用の出入り口を設けている。
城はセリス達が入城する前に点検を受けていた。そのときに使ったであろう点検用のそれは、下からでもすぐに見て取れた。
……先客はここまで性急で乱暴な手段を用いはしなかったに違いないが。
ユリアが手製のロープを投げる。アーサーはそれを受け取り、天井の継ぎ目を選んで剣の刃を突き入れて固定する。
といっても、この時のアーサーの勢いであれば、たとえ贅沢な一枚天井であっても、お構い無しにヒビを入れただろう。
ユリアがロープを伝い、アーサーが壁に残した足がかりをも使って天井に向かう。
物盗りまがいの“こんな手”であった。パティあたりが見ていたら、文句を言ったかもしれない。

逸る気持ちを抑えながら、黴臭い天井裏を抜き足で移動する。
セリスの部屋に出入り口があればよし。無ければ……その時は危険を覚悟で覗き穴を開けるまで。
どうやら二人は、この隠密行動もどきが何となく気に入ったらしい。
あちらの天井裏にそれらしきものを認めると、意気揚々と迫っていく。あちら側から顔を見られないように姿勢を低くする。
アーサーとユリアは伏せたまま肩を並べた。いざ運命の扉を開かん。その先に果たして光は――
507名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:34:45 ID:we52nyhr

視野はすこぶる良好であった。誰かが魔法の灯りを点けていてくれたらしい。
出入り口の構造が、部屋の中から押し上げる開き戸になっているのは、隣の部屋のそれを使った時点で予測がついていた。
アーサーは扉の天井裏側についた取っ手を持ち上げながら、中の様子を窺っていた。しかし数秒も経たずに、

「どうして閉めるのよアーサーっ」
「“そういうこと”ってのは……これは見てはいけないものを見てしまったかもな」
「何ひとりで納得してるの。一体何があったというの」

早くに出入り口を閉めたからか、ユリアはまだ状況を把握できていないようだった。
アーサーは把握した。むしろ把握してしまった。見てはいけない、見られてはいけない、見せてはいけないものであった。

さてどうしたものか。
ここでユリアにこの天井板の下で繰り広げられていることを見せるべきか否か。
むしろ見せずに済む方法があるのか。ここまでやってきてやっぱり覗かずに帰りましょうというのは理不尽。
だが見てしまったユリアの対処はどうするのか。今日既にユリアは男色妄想で一暴れしている。
この上、実際に致している姿など見てしまえば、オーラだのリザイアだのを乱射しかねない。
乱射でセリスが死ぬのは自業自得だろうが――この時点でアーサーはセリスを擁護する気を失くしていた――サラはとんだ巻き添えだ。
それ以前に、ユリアが暴走したら一番危険なのは、ユリアの至近距離にいるアーサー自身だろう。

「ユリア。セリスは、俺達の想像の遙か先を行ってしまっているようだ」
「……何なのアーサー。そんな深刻な顔して。まさかセリス様に何かあったんじゃないでしょうね」
「だから、きっとお前の予想を超えているんだよ。これはいささか刺激が強すぎる」
「能書きはいいわ。早くその手をどけなさい」

業を煮やしたユリアは、出入り口の柄を抑えているアーサーの手をどけようとした。
最早ユリアの暴走は不可避なのか。ユリアが冷静さを保つことを祈るしかないのだろうか。

アーサーは考えるのを止めた。ユリアが出入り口の柄を握りしめ、そっと扉――というより蓋――を開く。
その後のユリアの表情の変化を、アーサーは忘れることは無いだろう。
憎からず思っていた異性の倒錯的な姿を、初心な少女が見てしまったらどうなるのだろうか。

「あ……ぁ……こ、これは……」

光はセリスの部屋から漏れてくる灯りだけであった。それでもユリアの変化はよく分かった。
ユリアの容貌が優れている分だけ、その衝撃が生々しく伝わってくるようだった。
手がガタガタ震えて、出入り口の蓋が落ちそうになる。アーサーは反射的にそれを支えた。

隙間からは、椅子に座ったセリスが、サラに怒張を咥えられて呻いている場面が見えていた。
部屋の中が遠い世界のように見えた。天井裏だけ、時間の流れが止まったようだった。
やがてセリスがテーブルに移動させられても、天井裏のユリアは停止していた。アーサーはユリアの反応が読めず動けなかった。

「ぁ……あっ、あは、あはははっ……これは……あれ、確かに、想像を超えているわね……」
「縛らせて、そんでもって咥えさせてやがるよ。あんな小さな子に……」

セリスにとって非常に不幸なことに、アーサーにもユリアにも、サラがセリスを襲って事に及んだという可能性は浮かばなかった。
ユリアの話によれば、セリスがサラを部屋に誘ったことになっている。
また常識的に考えて、サラがセリスを性的にリードするというのも無理がある。
直前までの緊張感とも相俟って、アーサーもユリアも思考が一気に跳躍してしまった。これはセリスがサラにやらせている、というところまで。

「幼女、そして被虐趣味……こんなことなら、あの時“盟主様のプライベート”を追求しなくて良かった……」

目撃した現象を強引に納得したアーサーは、退避行動に移――ろうとして、それは阻止された。
ユリアがアーサーの手首を掴んで握り締めていた。あまりの強さに爪が食い込んで血が滲む。

「いっいたい、痛いって、放せユリアっ」
「痛い……? 夢、でしょ、これは、ねぇ、わ、私の思い違いよね、嘘でしょこんなの、そうだと言って、そうだって言ってアーサー」
508名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:35:26 ID:we52nyhr

まずい。誰かレストは持っていないだろうか。ユリア。だめだ、バサークにかかっている人間は杖を振れない。
サラ。だめだ、サラはセリスとお楽しみだった。そもそも杖は天井の下だった。

「夢だ……というのなら、確かめに下に降りてみるか?」

出し抜けにサラの嬌声がアーサーの耳朶に触れた。驚いたアーサーは、出入り口を支えていた手を引っ込めてしまう。
蓋が落ちて出入り口が閉まる。蓋の立てた音は存外澄んでいた。天井裏に光が失せて、細かい埃が舞い上がる。
糸が切れたように、ユリアは天井板の上に崩れ落ちた。アーサーの手首を掴む力は抜けていた。
ユリアは声を殺して泣いていた。再び出入り口の蓋を開ける気力は、ユリアには残されていなかった。



相変わらずセリスとサラはテーブルの上に座っていた。
セリスはサラを包み込んでいた。セリスの中性的な面構えのおかげで幾分マシになっているが、やはり危ない画であった。

「テーブルの上で致すなんて、行儀が良いとは言えないな」

誰に聞かせるわけでもなく、アーサーは呟いていた。既にユリアは意識を手放していた。
情事を眺め続けている理由は、アーサー自身にもよく理解できなかった。
ただ、昨夜の初心な顔をしていたセリスと、眼下でか弱い少女と睦み合っているセリスを重ねると、無性に腹立たしかった。

「流石にこんな子供にぶち込むのは自重したか……だが、この愉しみ方は初心者の発想じゃないな」

いちゃついている内に盛り上がってきたのか、天井下の二人は再び身を交わし始めた。
セリスはテーブルの上に仰向けに横たわり、屹立した肉棒にサラが女陰を擦り付けている。
サラの嬌声はさっきより激しくなり、アーサーの耳にもしっかり届くほどになっていた。ユリアが起きていなくて良かった、とアーサーはひとりごちた。
薄紫色の柔らかそうな髪が、喘ぎ声とともにテーブルの上を揺れている。
サラがセリスの身体の上に裸身を倒した。セリスがその背中に手を回す。その拍子にサラの背中がびくん、とうねった。
その些細な仕草に、アーサーは心打たれるものを感じた。同時に、自身の肉棒に血が巡り出しているのに気付く。

「あの娘……サラ、か。見た目によらないもんだな。……セリスが仕込んだと思うと癪に障るが」

どうにも昨夜のことが引っかかって仕方が無いのは、ユリアよりもアーサーの方になっていた。
何も知らないような顔をして、一皮剥けばこんな倒錯的な戯れに興じている。
あの時もじもじしていたセリスの顔は、今は甘えてくるサラを宥めるように見つめている。

「ふん、アルテナ王女に興味が湧かないのも当然、ってわけか。ユリアも報われないな」

アーサーは横目で、冷たい天井板に突っ伏したまま動かないユリアを見た。
別にユリアがサラと比べて、女性的な魅力で劣っているとは思わない。もっと言ってしまえば、サラは女性と見做せるかも危うい。
サラは幼女である。あと数年で花びらがほころび始める、かなり将来を期待できる蕾である。
対してユリアは、少なくとも少女の域には足を踏み入れている。こちらもサラと同じくらい、花咲く頃が待ち遠しい。

ユリアの頬には、涙の筋が乾いて残っていた。狼狽していたとき、拭ってやれば良かっただろうか。
手首につけられた傷は、許してやることにした。ユリアだけならば、この艶事を覗くことは不可能だった。
だからといって覗いた責任まで取る謂れは無いが、傷のことを責めるのも忍びなかった。

ユリアの顔を見てからだと、行為に没頭しているセリスとサラがどうしようもなく能天気に見えて、アーサーはだんだん呆れてきた。

「こいつら、もし俺やユリアが刺客だったら、どうやって生き延びるつもりなんだろうなぁ?」
509名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:36:19 ID:we52nyhr

いつの間にかサラは動きを止めていた。セリスがその白くほっそりとした背中に腕を回している。
長時間伏せていた疲れがどっと出てきた。頃合と思ってアーサーが蓋を閉じかけると、下の扉を叩く音が聞こえた。

「セリスー、起きてるか〜。そろそろ晩飯だから顔を出せよ。セリスーっ」

アレスの声だった。これは面白い。このシーンを目の当たりにしたアレスや、見られたセリスの反応はぜひ見たい。
アーサーが蓋を閉じると、ユリアからくぐもった声がした。

「……おいユリア、起きろ。そろそろ下りないとまずい」
「あっ……その声はアーサーよね? い、やだっ、私ったら」

アーサーに手を取られながら、ユリアはぼんやりとしていた。
じれったくなったアーサーはユリアを背負い上げた。あの覗き見のショックなのか、脚が立たないらしい。
背中に当たる感触で、アーサーは得心した。やはりユリアは報われないだろう。

「お前、結構胸あるんだな」
「え、何よアーサー、いきなりそんなこと……って、姑息な手を! 両刀という可能性もあるわ」
「やっぱお前ここに置いて行こうかなぁ」
「うぅ……ごめんなさい。いい加減しつこかったわ」

案外素直だったユリアの反応に、アーサーは気を良くした。
早く下りて、セリスやアレスの面を拝まなければ、とアーサーは剣で固定していたロープを引っ張る。
始末するのも面倒、天井裏に隠してしま――おうとして、妙な手ごたえを感じる。逆にロープに引っ張られる。
ロープの先を握る邪魔者を風魔法で潰そうと、セリスの隣の部屋の出入り口からアーサーは下を窺った。
ユリアを背負ったままで。

「何でお前がこんなところにいるんだ」
「いや扉が開けられねぇし、隣部屋の扉が少し開いてるもんだから、ちょっと覗いてみようと思ったら……
 って、どう見てもそれはこっちの台詞だろうが」

アレスがいた。ユリア手製のロープを握っていた。
アーサーと、その背に力無くしな垂れるユリアを見て、アレスは呆気に取られているようだった。

「セリスの様子は、特におかしくなさそうだったぞ。ほら、早く行ってやれ」
「行っても扉が開かねぇんだが。勝手に開けるのもまずいだろ」
「え、おい、早くしろよ、早くしないとセリスが」

アーサーは続けようとした。早くしないと、普段いい子ちゃんで通してる“盟主様のプライベート”を見逃すぞ――
しかしその声は、アレスの哄笑で遮られた。どうやら彼の中で合点が行ったらしい。

「天井裏とは、なかなか面白い趣味をお持ちのようじゃないか。後始末で晩飯に遅れるなよ」

“願わしいということは真実たる重要な根拠である。逆に、願わしくないということは虚偽と断ずる十分な理由になる”
それは、女だけの専売特許ではないようだった。

(終わり)


(サラはエリートだから守備範囲も2倍、きっと男相手だけじゃなく女相手もSもMもできるよ!)
(ユリアってどんなキャラだったか掴めていない。
 自分が今までに書いたユリアは、マンフロイの洗脳が失敗してヤンデレ化しちゃった、
 なんてのしか書いたことが無いので。さしあたって耳年増で思い込みの激しい、ってイメージで書いた)
(トラキアでは、アンロックはティナ専用だったことを忘れていた)
510名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 10:01:54 ID:USsWl6NX
GJ!面白かったよ

ユリアのキャラが崩壊しまくってるけど、それも楽しめたわw
511名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 11:33:59 ID:uenh934H
うん。こういうベクトルの崩壊なら楽しいw作者さんGJ!
512今頃ファミコン版:2010/03/14(日) 14:22:52 ID:LP3GR64D
◆Freege5emMさん
力作大変お疲れ様でした。
素晴らしい!面白い!Gooood Joooob!!!!ってカンジです。
俺も何とかマシなヤツ書かないと……。
513名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 15:46:17 ID:b5kXq0pB
GJ!!
病みユリアもいいけど、天井裏に潜入するくだりで情景が浮かんできて良かったな。
覗きシチュに興奮しただけかもしれんww
514名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 15:47:59 ID:k7TZOqts
GJ

セリス様羨ましすぎだよ。
ユリアとアーサーの馬鹿さ加減も素敵だ。
515名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 00:16:24 ID:PrLrErax
ユリアの口調ひどいwww
ラナの方がまだしっくりきたかな、ラナ王的な意味で。

でも文章堅めな割に、アーサーとユリアがコミカルで読みやすくて良かったよ。
516今頃ファミコン版(深謝):2010/03/16(火) 15:04:42 ID:DtjCpstT
誠に申し訳ないのですが、>>158以来滞っていた、アストリアとミディアのお話を投下
させていただきます。遡って読まなけばならない状況になってしまったのは心苦しいの
ですが、何卒ご了承ください。
517今頃ファミコン版(158の続き。アストリアとミディア):2010/03/16(火) 15:11:43 ID:DtjCpstT
自分を抱きしめてくれている、アストリアの体の熱さと重さが心地よい。
こういう時は、して欲しい事をちゃんと言ってあげた方がいいのかしら?
…でも、すれっからしだと思われて引かれてもイヤだしなあ…。
アストリアの髪や汗のたまった首筋のにおいにクラクラしつつ、途方にくれる
ミディアだった。
まったくもって、無知同士処女童貞の交わりは、ことほどさように面倒なものなのだ。
「初めて会ったときから」
アストリアが耳元で囁く。
「思っていたよ…僕らはいつかこうなるんじゃないかって。でも…こんなふうに
なるなんて、思ってもみなかった…」
「??……!?どっちなのよ!?」
「え?あ、あれっ?巧い事言えたつもりだったんだけどなあ…」
気落ちするアストリア。ミディアは、ぷふう、と吹き出すと
彼の頭を抱きしめて、下から思い切り口づけした。かわいい、この男(ひと)、なんて可愛いのかしら!
歯と歯ががちがちと鳴り、舌と舌がぬらぬらと絡まる。
ぷは、と息継ぎのために離したアストリアの唇に噛みつくと、ミディアは再び激しく
吸った。頬を擦りあわせ、耳や鼻にまで歯形を付ける。まるで獣の求愛行動のように。
緊張が解け、体の内側から燃え上がった炎が彼女を大胆にしている。
ふたりは互いの服を剥ぎ取った。刀傷と打撲痕だらけの肌が露わになる。
数多の死線をくぐり抜けて来た、アカネイアの男。全身に負った傷は、誠実の証。それは
私だって同じ。…でも、でも。
「…アストリア、本当にいいの?こんな私で。こんな傷だらけの…」
言い終わることをゆるさず、呼吸が詰まるほど抱き締められるミディア。腹筋に、
アストリアの熱い怒張が押し付けられた。
ああ、愛されている、こんな私でも!一度きりで充分。ひとが一生涯かけて積み上げていく愛を、私達は今、
一夜限りで貪り尽くすのだ。
「愛してる、ミディア、愛してる!」
嬉しい、アストリア。でも、もう、言葉だけじゃ、唇や肌だけじゃダメなの!
ミディアにとっても初めての行為だけど、緊張し過ぎているアストリアを優しく導いて
やらないといけない。恥ずかしい部分を晒し、体を引き裂かれそうな、今まで感じたことのない痛みにも耐えた。
放たれる絶頂の塊を、ミディアの『女』が受け止める。

朝。アストリアの姿はない。でも彼は確かに、私の側にいたのだ。一生分の幸せを、与えて
くれたあなた。
あと数日、私達は命と、命以外のすべてを懸けて、戦う。
(続く)
518今頃ファミコン版(517の続き):2010/03/16(火) 15:21:35 ID:DtjCpstT
終章。しばらくエロ描写無し。何卒ご容赦。

勝敗は三本中二本奪るか、いずれか一方の死を以て決する。誇り高きアカネイアの名を
背負い、命を懸けて戦う者に、降参はゆるされない。

一本め。
アストリアは、ミディアの凄まじい突進と共に繰り出される鎗をかわすだけで精一杯だ。
ミディアの鎗はアストリアの身体ではなく、構えた剣を正確に狙う。それゆえ反撃も、
騎馬を傷つけることすらかなわないのだ。対歩兵の戦い方に徹し、一瞬一合だけ打ち合い、
離脱していく騎馬を追いかけて行くのは、人間の脚力では不可能だった。
やがて疲れと焦りが体制の立て直しを妨げる。アストリアの恐慌を見逃さないミディアは、
騎馬を返すと十数回めの突進と共に、無防備な彼の左胸に鎗の一撃を浴びせた。心臓に
衝撃が走り、昏倒するアストリア。審判をつとめるため招聘された老将軍が、ミディアの
勝利を宣言した。闘技場に集った騎士たちは鎗をかざし、鯨波と共に讃える。傭兵たちも
負けじと鯨波を上げ、剣を抜き刃を煌めかせ、アストリアを激励するのだった。

二本め。
アストリアは戦場でもありえない行動に出た。腰の剣鞘を左手に持つと、突進してくる
ミディアに向かって走り出して行った。鞘を地面に突き立て、足掛かりにすると、
騎馬の目の前で超人的な跳躍を見せ、その頭を踏み潰し、馬上のミディアに襲いかかり、
己のからだごと地面に叩きつける。鎗で片手の塞がった彼女に、抗う術はなかった。
背中を強打し、悶絶するミディアに、アストリアの容赦ない殴打が浴びせられる。
惹かれあい愛し合い、抱き合い結ばれたふたりなのに、今そこには殺意以外の感情は
存在しない。すべてはアカネイアのために。忠誠を誓う祖国のために。
逆手に持っていた刃がミディアの喉元に突き付けられたとき、老将軍が慌ててアストリアの
勝利を宣言した。頭の骨と前肢を折った騎馬は直ちに処分され、代わりが用意される。
トムスとミシェランは、このとき旗手をつとめていた。聖王アンリと聖アカネイア王国の
旗が、剛腕に支えられはためいている。
重騎士の兜に隠れてはいるが、ふたりは戦いの場にあるまじき涙を流していた。
……聖王アンリよ、アカネイアの神々よ、あなたがたはなぜ、彼らの誠実を疑うのですか?
なぜ彼らに、かくのごとき理不尽な試練を課すのですか?
もはや騎士も傭兵も、重騎士も弓兵も、いや、集った者全てが一言も発しない。
次の勝負。いずれかが、死ぬ。
519今頃ファミコン版(518の続き):2010/03/16(火) 15:32:20 ID:DtjCpstT
終章2
老将軍が最後の勝負開始を命じようとした、そのとき。
「双方、そこまで。そこまでじゃ」
アカネイア王の、威厳に満ちた声が響いた。老齢、病弱の身を押して、アストリアと
ミディアの名誉のためにこの場に臨んだ国王。彼は何を思って、ふたりの戦いを制したのか?
声を奮っただけで玉座に座り込んでしまった彼を案じて、ニーナ姫が
近づく。国王は、彼女へ盛んに耳打ちし、傍らに侍っていたボア司祭にも何かを命じた。
国王に代わり、ニーナ姫が壇上に上がる。
「武に生きる者が命と名誉を懸けた、神聖なる戦い。何人たりと、それに干渉することは、
本来ゆるされるものではありません。たとえ王たる者であっても。しかし」
ニーナ姫の、凛とした声。聞く者は微動だにしない。死闘を演じたアストリアとミディアも、
不敬にならぬよう激痛に耐え、呼吸を整える。
「わたくしたちはアカネイアの至宝を失うわけにはいかなかった…祖国のために死を
いとわないあなたたちの命を、戦さ以外の場所で散らせるわけにはいかなかったのです」
ニーナ姫は壇上から駆け降り、アストリアとミディアの手をとった。
「ゆるして、ふたりとも。わたくしたちの愚かさを…」
姫の目にも、涙が…。彼女はふたりだけでなく、集まった者全てに語りかけている。
「わたくしたちの命は、アカネイアの平和は、あなたたちが支えていてくれた…そんな
大切なことへの感謝を、わたくしたちは怠っていました…みなさん、本当にありがとう」
みなもまた、感動の涙を流している。アカネイアに、命を投げ出して悔いのない祖国に、
心から誇れる祖国に、生を受けて本当によかった。アストリアとミディア、ふたりの命懸けの
戦いが、気付かせてくれたのだ。
国王が、再び立ち上がり厳かに宣言した。
「報いなければならぬ。そなたたちの働きに」
儀杖兵が列を成す。国王が、何かを捧げ持ったボア司祭と共に自ら降りて来た。
あれは、まさか、あれは。
勇者の証。
そして、
騎士勲章。
「アカネイアの傭兵、アストリアよ。聖アカネイア王国は、貴公が勇者の称号を名乗る
ことを認可し、国家が存続する限りその名誉を保証する」
「アカネイアの軽騎士、ミディアよ。聖アカネイア王国は、貴公を聖騎士に任命し、国家が存続する限りその責務を果たすことを命じる」
国王手ずから、アストリアとミディアに意匠の粋を凝らした紋章が手渡される。
楽兵が勇壮な短楽曲を奏で、闘技場は歓声に包まれた。
520今頃ファミコン版(519の続き):2010/03/16(火) 15:51:43 ID:DtjCpstT
終章3
諦めたはずの幸せ。棄てたはずの命。愛するミディア。愛するアストリア。すべてが、
全てが返ってきた。疲れきった体は、未だかつて感じたことのない喜びに、押し潰されて
しまいそうだ。
(大丈夫かい?ミディア)
(あなたこそ、もう少し堪えなさい、アストリア!)
目と目で会話するふたり。
「新たなる勇者よ、聖騎士よ、励むがよい」
国王とニーナ姫が去り、儀杖兵たちが退出した。入れ替わりに、旗竿を仲間に託した
トムスとミシェランが駆け寄って来た。自慢の兜も投げ捨て、溢れる涙を隠そうともしない。
「あなたたち…本当に素晴らしかったわ」
緊張から解放されたアストリアとミディアは、初めて笑顔を見せると、重騎士ふたりに
体をあずけ、気絶する。
そしてそのまま二日間、昏昏と眠り続けた。

トムスとミシェランはふたりのために、ささやかな宴席を設けた。とはいえ大げさなもの
ではない。美味いものを食わせる街中の食堂で、招いたのはボア司祭とトーマスだけだ。
「んーまあ、こんなお美しい勇者様と聖騎士様にお越しいただいて、光栄の至りですわ〜」
禿頭で巨漢のシェフが挨拶してきた。ああ、類は友を呼ぶのね…。
でも、御された葡萄酒も、次々と出される料理も最上級のものばかりだった。
ひたすら食うトーマス。飲むボア司祭。そして説教するミシェラン。トムスは給仕に徹している。
「いいこと!?アストリア!頑張ってお金を稼いで家を興しなさいな!」
アストリアに絡むミシェラン。
「それでね、退役したあたしたちを雇ってちょうだい!あたしが乳母、トムスは下男!
ああ、愉快愉快!」
「う、うん。前向きに検討…」
「何であんたが乳母なのよ!それよりミディア」
「は、はい?」
「お腹一杯になったら、ふたりで帰っちゃっていいから、ね」
「で、でもトムス、私たちのために…」
「あのバカはあんなだし、トーマスとボア様は適当に相手しておくわ。だからね、うまく
おやんなさい」

アストリアの下宿。部屋中に薄荷のにおいが立ち込めている。全身に塗られた膏薬の
ものだ。ミディア自身も同じにおいを放っている。
肌が触れるたび、打ち身や刃鎗傷、罅の入った骨は悲鳴をあげた。たがミディアも
アストリアも、求め求められるまま、お互いの体に潜む喜びを探し合う。
「痛いかい?ミディア」
「痛いに決まってるでしょ!?……でも、もう離れない!」
灯の炎も寄り添う夜。あらためて始まる、ふたりの幸せ。

521名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 23:31:18 ID:JBQMM54a
GJ、そして完結乙。
アストリアとミディアは本編開始のときからいちゃついているから、
そういうところを補完するというところは、二次創作の醍醐味だと思う。

ところで、アストリアとミディアで思い出したんだが、
新暗黒竜では「おんならしくなったね」は健在なのか?
522名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 06:55:38 ID:SzoTJiz+
>>521
ばっちり復活しておりま<女らしくなったね
アレでこそのアカネイア一のバカップル(褒めてます)でしょう

ただ、SFC版であった、ガトーのミシェミネ公式化セリフが削られたのは納得いかないのぜ
アレがあったからこそミシェミネにすっ転んだっていうのに……(ギギギ
523名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 07:03:02 ID:SzoTJiz+
っとと、途中送信しちまった

足かけ長かったですね、完結乙です
切ないラストが多いアカネイアのキャラの中でも、この二人は幸せ一杯ですし
SS中も、何かかや遭った後に幸せな感じになってるし、終わりよければ全て良し、ってところで!!
ミディアに尻を敷かれるアストリア、でも一番深いところの根っこは男を見せる、って感じなら最高ですね、個人的にw
524名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 11:36:57 ID:Y+5qntaB
ミシェイルがレナに求婚して振られた話も削られてたのだぜ
忘れがちなエピソードだが
525今頃ファミコン版:2010/03/17(水) 13:39:42 ID:Bx/ZY5cs
>>524
そう!
レナ←ミシェイル←ミネルバで何か書こうと思っているのさ!
でも、ダダ滑りの予感がして不安なのさ。
あと、このスレの容量も……。よく育ったよねえ。
526名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 14:10:48 ID:NKJRoAJx
>>525
おお!それは楽しみです
初代の公式はその設定だから分かりやすくていいです

527名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 16:26:38 ID:w9LIABFM
完結おめでとうございます、GJです。
感動するやら和むやら…面白かったです。
レナ←ミシェイル←ミネルバもぜひ書いてください。

でも、ファミコン版の人のミネルバ様って、確か…(怯)
528名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 23:54:08 ID:SzoTJiz+
とみに高まるミシェミネ熱……
竜騎士兄妹は数あれど、やっぱりミシェミネが一番萌えるわぁー
529名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 00:36:50 ID:i2d4GQ/D
ミシェミネじゃないんじゃ…むしろミシェレナの希ガス
530名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 01:04:05 ID:N2EkGkeP
俺はどちらでもOKだぜ!
531名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 02:54:10 ID:xQTirIVE
保管庫の中の人なんですが、話の属性を判断するのが難しくなってきたので、
注意書き部分もそのまま保管する事にしました
残さないで欲しい場合、投下時に言って下さい。もしくは掲示板で連絡を下さい

スレがまた賑わってきて嬉しいです。職人さん達ありがとう
532名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 03:28:18 ID:EQgHkDSr
>>531

管理人さんもいつもありがとね。
頑張って良作書くよ。
533今頃ファミコン版(書き忘れ):2010/03/18(木) 15:19:36 ID:L9Fy+y/T
【アベルの災難補足 その2】(>>386の続き)
マケドニア白騎士団の宿営するテント。
パオラとアベルが裸身を横たえている寝棚に張られた帆布は、ふたりの流した汗やら
何やらを吸って、嵐のあとのように重くなっている。
「ああ……素晴らしかったわアベル。……って、ちょっと、アベル?あたしたちまだ、
つながってるのに!?イったばかりなのにそんな激しくされたらわたし……だめ、いや、
ううんもっとして△○×□〜〜!!」
交わりは更に二度続いた。
(ダメよパオラ……このままじゃわたし、からだだけじゃなく、心まで……)
「ご、ごめん、パオラ。俺、また夢中になりすぎて……」
年下の男、妹の恋人ではあるけれど、パオラはアベルに慇懃な口のききかたを禁じていた。
「本当に、つらくなかった?どうして俺、大事にしてやれないんだろう……」
息絶えだえになりながらも、アベルのいいわけを唇で塞ぐパオラ。
「んん……ふふ。そういうことは、エストに言ってあげなさいな」
そう言いつつも、彼女の胸は痛んだ。……もし、初めてのひとがこんな優しくて誠実な
人だったら、今までの、そして今のわたし、どうなっていたかしら?
「パオラ……?」
「アベル……聞いてくれる?わたしたちのこと……」
パオラを『恋人』のように抱き寄せるアベル。
「むかし、好きになったひとがいたの。そのときは『好き』って気持ちだけで幸せになれた」
「…………」
「わたしの身勝手な『幸せ』を阻むものは、何であろうと赦せなかった。排除するために、
からだも剣も、躊躇わずに使ったわ」
エストも言っていた。
「そんなわたしを、カチュアは否定した。でもエストは、稚い心とからだのまま、わたしの
轍を踏んでしまったの……お願いアベル、エストのこと愛してあげて。わたしのような
女にはさせないで」

アリティア騎士団宿営テント。
葡萄酒の壜を空け、泥酔した姉妹が仲睦まじく戯れている。
「げへへへ、相変わらずエロい乳輪しやがって!」
「ああン……堪忍や、エストぉ」
飲ませた張本人のドーガは、すやすやひよひよ、と寝息を立てている。
「オラ、童貞騎士に母乳吸ってもらいな!」
愛と脂肪が詰まったふたつの肉塊をほっぺたに、ぐにぐにー、と押し付けられつつも、
カインは他のことを考えていた。
つらいなあ、心が子供のままってのは。アベルは今頃、大人の男としてパオラさんと
どんなことを語り合っているんだろう?

苦しいが終わり
534今頃ファミコン版:2010/03/18(木) 16:14:40 ID:L9Fy+y/T
>>531
大変お疲れ様です。
迷惑かけてすみません。
535名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 00:41:14 ID:sQ4YjLEc
>>534
お疲れ様です
次回作も楽しみにしてます
536今頃ファミコン版(悪ふざけ):2010/03/21(日) 10:54:25 ID:jn6d+/Iu
【ジュリアンもっとしっかりしなさい・その1】
シスター。治癒の杖を使い、仲間の傷を癒す、戦場ではなくてはならない存在。実際には
治癒の仕事を担う者は他にもいるのだが、やはり男子たる者、女の子に癒して欲しいのは
まあ、人情ってもんだろう。
ひとりのシスターが登場する。戦場に赴く者はみな、最前線に立つことも顧みない
彼女の勇敢さを称え、その身を案じつつも、彼女の持つ神秘の力を頼らずにはいられない。
彼女の名は、レナ。

「レナねえさーん」
アリティア連合軍宿営地。
彼女を呼び止めたのは、リカードだ。手には三角形に折り畳んだ、紙の包みを持っている。
「あら、リカードちゃん、どうしたの?」
「っへへー、烹炊兵のおばちゃんがガレットを焼いてくれたから、レナねえさんにもって
思ってさ。ついでにジュリアンのアニキにも」
「(ガレットかあ……)ありがとう、いただくわ……って、なんじゃこりゃあ!?」
ひっ、とおののくリカード。
「見て、ジュリアン!小麦粉と卵と牛乳が入ってるわ!」
「え?あ、そりゃまあ……」
がじ、と再びかじりつくレナ。ガレットについた可愛らしい歯形を見て、不覚にも欲情
するジュリアンだった。ああ、俺のからだのあちこちにも、おんなじ痕がついてるん
だよなあ……。
「アニキ?レナねえさんの様子が……って、何で前屈みになってんスか?」
「果物のシロップ漬けまで……お祭りでもないのに……。リカードちゃん!これ※は没収
します!ボッシュー!」
「ええっ!?」
「いけません、こんな贅沢!わたしが蕎麦粉と水だけの正統派ガレットを作ってあげます!」
「うわーん!」

※その後、みんなで美味しくいただきました。

「だってジュリアン……修道院の食事って、蕎麦粉の薄焼きに茹で野菜のっけただけの
やつがくる日もくる日も続いたりしてたのよ?」
「はは、それでリカードに意地悪か。可愛いなあレナさん」
「んむー、もう!さん付けでなんて呼ばないで!他人みたいでしょ!?」
月明かりの下、一枚のブランケットにからだをくるんだ裸のふたり。
「ジュリアンが求めてきてくれて、わたし嬉しかった……。でも、幽霊みたいに痩せた
からだのまま抱かれて、嫌われたくなかったの」
「そ、そんなこと……」
「お願いジュリアン、わたしのこと捨てないで……」
レナ、愛しい愛しい俺の女神。でもなぜ、そんなに思い込みが激しいの?

ちょっと苦しいけど、ちょっとだけ続く。
537今頃ファミコン版(悪ふざけ):2010/03/21(日) 11:02:05 ID:jn6d+/Iu
【ジュリアンもっとしっかりしなさい その2】
初めて肌を合わせたとき、レナは痛みなのかそれとも悦びか、結ばれた瞬間、ジュリアンの
右肩に思い切り噛みついた。快感と激痛、相反する感覚と、堪えきれない愛しさ。
サムシアンの走狗として、他に生きる術がなかったとはいえ、悪事の片棒を担ぎ続けていた
ろくでなしのこの俺に、こんな幸せが訪れるなんて!
交わりの後、レナは泣いた。破瓜の証も無かったが、ジュリアンにとってはどうでもよかった。
過去を質す、そんな愚劣な行為に何の意味があるのか?

ふたりの会瀬は、外で行われる。同宿しているマチスとリカードが眠ったのを見計らって、
ジュリアンはブランケット一枚携え、打ち合わせた場所へ向かう。レナは必ず先に待って
いてくれた。
「リンダがね、同じテントで寝泊まりしないか、って言ってくれているの」
アリティア連合軍は、マケドニアのミシェイル王子をめぐる、レナとミネルバの『確執』を
知らない。それゆえ彼女たちは、こともあろうに、同じテントに押しやられているのだ。
配慮のつもりなのだろうが、さぞかし居心地は悪かろう。
「リンダさんは……ニーナ姫様のお側にお仕えしているんじゃなかったっけ?」
「それは何とかなるみたい。だけどそうなったら、こうしてふたりきりで会うのは
難しくなるかもね」
それは……困るなあ。戦さで手柄をたてれば、俺も個室テントのひとつも貰えるだろうか?
でも、人殺しひとつできない盗賊なんかに一体何ができるってんだろう……。

「レナの肌……なんでかな……葡萄のにおいがする」
びく、とからだを固くするレナ。しまった!触れてはいけない過去の傷をえぐってしまったか?
「……修道院にいた頃は、毎年葡萄酒の仕込みに駆り出されていたの。だからかも、ね」
収穫した葡萄を巨きな木桶に入れ、見習いシスターが足で踏んで、醸造する。
本来麦で納めるべき税を、畑も人手もない修道院は、葡萄酒と売上金で代納していた。
葡萄の実を踏んでいるとき、桶の中のシスターたちは、僧服の裾をたくし上げる。露わに
なった膝小僧や太腿を見て、劣情をもよおす男が多くいた。
「お仕事とはいえ、とても恥ずかしかった。それにわたしのいた修道院は、そんな
男のひとたちからお金を取っていたの」
ジュリアンは、哀しいほど荒れたレナの足に口づけする。
レナ、そんなつらい思い二度とさせないよう俺、頑張るから!

続く。エロ書けなくてすまん。
538今頃ファミコン版(悪ふざけ):2010/03/21(日) 11:11:06 ID:jn6d+/Iu
【ジュリアンもっとしっかりしなさい その3】
みなが集う、朝餉の席。
ジョルジュは相変わらず、ゴードンを膝に抱っこしつつ、ふたりで食事を楽しんでいる。
「ほら、ゴードン。たくさん食べないと大きくなれないぜ?」
豆のスープを匙ですくい、ふうふう、と吹いて冷ますと、ゴードンの口に運んでやる。
ジョルジュの匙を、うまうま、と受け止めるゴードン。そんなカポーを、キラキラ輝く
おめめで見つめるふたりの美少女がいた。
「いやー、眼福ですなあ!レナさん!」
「まったくそのとおりですなあ!リンダさん!」
「ああ、ほら、ほっぺたにひよこ豆が」
とかなんとか言って、ちゅちゅっ、とゴードンに口づけするジョルジュ。
「むはー!」
身をのけ反らせるリンダ。
「みなぎるー!」
三戦立ちから正拳突きを繰り出すレナ。
「お前ら、うるせーっ!」
ついにジョルジュがブチ切れた。お姫様抱っこしたりされてる男ふたり。その周りで、
興奮のあまり奇妙な踊り、具体的に云えばハローハローミスターモンキー的なやつを踊る
美少女ふたり。朝っぱらから異常にもほどがある光景だった。ボア司祭が、すんません、
すんませんと詫びつつリンダの後ろ髪を引っ張って席に戻す。
「ジュリアン!シスターを何とかしろ!」
ジョルジュからのムチャ振りに、意を決して立ち上がるジュリアン。レナを抱きかかえ、
「わかりました!レナさ……レナは、この俺が責任もって何とかしてみせます!」
と、意味不明に宣言した。あらやだ、照れちゃうわジュリアン、と顔を赤らめるレナ。
わけのわからぬまま、歓声を上げる一同。まったくどいつもこいつも、おバカさんばっかりだよ!
「ふあ〜〜、寝た寝たー。今日のメシ、何ー?」
思いっきり朝寝坊したマチスが、空気も読まずに入ってきた。気力がみなぎっていても、
そいつを持っていく方向のわからないジュリアンは、とりあえずマチスの寝ぼけ顔に
頭突きをぶちかますのだった。

「……今朝のジュリアン、とっても素敵だった……。わたし、嬉しかったわ」
お互いに、顔中キスの雨を降らせるふたり。「でも、勘違いしないで?あれは仲良しのリンダと調子合わせているだけで、けっして
わたしに変な性癖があるとかそういうんじゃないからね!」
「はい、はい」
「あっ、生返事した!このー!」
「いててて……」
鎖骨のあたりに新たな歯形が加わる。負けじとジュリアンも、仄かに葡萄の香るレナの肌を
吸い返す。

終わり
539名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 11:38:32 ID:YetBMiXp
>歯型
>膝小僧

これはもう発想の勝利ではないだろうか。
540今頃ファミコン版:2010/03/21(日) 12:03:51 ID:jn6d+/Iu
うっかりキー操作ミスでageちゃいました。すみません。

ただいま次の作品にもぼちぼち取り組んでいるのですが、『暗黒竜〜』キャラの相関関係で
いまいち把握しきれていない部分があるので、『エロパロSS』のためにお尋ねさせてください。

・レナはマケドニアの、没落貧乏貴族の娘である。

・ミシェイル王子はそんな彼女を見初め、求婚する。

・王子を嫌ったレナは、逃げるように家を出て、シスターへの道を歩み始める。

・しかし彼女はサムシアンに襲われ、囚われの身となる。命や貞操やらの危機をジュリアンに
救われ、彼とともにアリティア連合軍に加わる。

・補足。王子の求婚を拒んだことで、レナの実家は少なからずトバッチリを受けた。らしい。

一方
・ミネルバは、兄ミシェイルが世界制覇の野望に目が眩み、ドルーアに体よく利用されて
いることに心を痛めている。

・破滅の一途を辿る祖国救済の道を探るため。そして自らの野望のために実父前国王をも
手にかけたミシェイルと決別するため、ミネルバは妹マリアや白騎士団とともに出奔した。

・そんな彼女ではあるが、どうやら兄に対して、道ならぬ想いを抱いているっぽい。
(わりと重要)

これらの諸々を基に構成したいと思います。齟齬ありましたらご指摘いただけますと、
大いに扶けになりありがたいです。
541名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 12:53:07 ID:rwQPuFqy
>>540
そんなもんで大体公式と同じだと思うけどレナは実はマケドニアの大貴族の娘なんだよね
実際レナの兄のマチスが最前線に飛ばされているから逃げられたことにご立腹だろうねミシェイルは

あとミネルバがミシェイルに対して心を痛めているのはドルーアに利用されているせいだけじゃなくて、
父親を殺して王位に就いたこと、マリアをドルーアの人質に出したこともあると思うし、そこは重要だと思う
なんかね、父王がドルーア派のミシェイルを追放してミネルバを王位に就けようとして2人の仲が悪化したらしいね

あとはミネルバがミシェイルに異性愛を感じていたのはSFC版以前なら公式だと思うからいいと思うよ
542今頃ファミコン版(御礼):2010/03/21(日) 14:20:05 ID:jn6d+/Iu
>>541さん
アドバイスまことにありがとうございました。
参考にさせていただきます。

レナとミネルバは、公式ではマケドニア領内や王宮内では、面識はなかったみたいですね。
そのへんアドリブきかせてしまうかもしれません。

マケドニア王室内の人間模様、という格好の素材をいただきましたので、ミシェイルを
中心(主人公)にして、ふたりの女性が翻弄される構成にした方がすっきりまとまる気がします。
心配なのは、このスレの残り容量。しばらくはその他の小ネタをちびちびと投下して、
次スレにそなえたいと思っております。拝。
543名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 15:43:11 ID:Q629rT38
新作GJです!
レナさんの優しさの裏に秘められた苦労や苦悩や
そして意外な趣味wが感じられるのがすごく良かった。
続きも楽しみです。

デザイナーズノート設定では、
レナは上流貴族の娘でミネルバの女官でした。
544今頃ファミコン(さらに悪ふざけ):2010/03/22(月) 09:02:18 ID:y575lGz/
【ジュリアンもっとしっかりしなさい 補足】
「やあ、ジュリアン」
呼び止めたのは、アストリアだった。
「一緒に湯を浴びに行かないか?」
「はい?」
突然の誘いに一瞬当惑し、直ぐに身構えるジュリアン。なんかこのひと、男とか好きそう
だし、オネエ言葉の変な重騎士と仲良しだし、俺ってかなり美少年だし……。助けてレナ!
きみに捧げた操が、最大の危機を迎えているよ!!
「な、何か誤解してるな!?ジュリアン!」
不穏な空気を察して、アストリアが必死に抗弁する。
「きみと僕には共通の噂があってだねー!そのことについて語り合いたいと思ったのだよー!」
「そ、それで一緒にオフロっスか?」
「そう、そこがいちばん適切な場所なんでね」
ジュリアンはとりあえず、ファイティングポーズを解いた。
「まあ、今は先客がいるみたいだから、しばらく待ちましょうや、アストリアさん」
「呼び捨てでかまわないよ、ジュリアン」

工兵は湯を沸かしなおし、掃除もしてくれている。
「まったく、狼の連中はマナーひとつ守れないのか!?」
「まあ、怒るなって、アストリア。おかげできれいな湯が使えるんだから」
木枠の内側に防水布を張った浴槽に、適温の湯が満たされている。地面には簀が敷き詰められ、
宿営地とは思えない快適な空間が作られていた。
アストリアは服を脱いだ。鍛えぬき、かつ削ぎ落とした筋肉。無数の刃傷が露わになる。
……けど、何か余計なものが?
「んあーっ!?」
無礼承知で叫んでしまったジュリアン。アストリアの全身には、明らかに唇の形をした
内出血の痕がいたるところに、なんでここに?ってところにまでついている。
(蛭の大群にでも襲われたのか!?)
かくいうジュリアンも、歯形だらけの裸を晒した途端、アストリアからの不器用な
ツッコミを食らった。
「ベーコンかよ!?」
この広い世界で、あんたにだけは言われたくなかったよ!でも、こうしてお互い客観的に
観察すると、俺たちけっこうヤバいなあ。
「誘ってくれた意味がわかったよ、アストリア」
香油とアルカリで作った石鹸、漁網屑でからだを洗うふたり。
「僕たちはまだしも、ミディアやレナさんが妄想の餌食になるのは不本意なんでね。
みんなに見られないよう気をつけないと」
「同感だ」
アベルが入ってきた。
「一緒に入っていいかな?」
と、服を脱ぎだす。そのからだを見て
「参りましたー!×2」
思わず全裸で最敬礼するふたりだった。
545今頃ファミコン版(御礼):2010/03/22(月) 09:22:28 ID:y575lGz/
>>543さん
遅くなりましたが、感想とアドバイス、まことにありがとうございました。


女性の登場しない、かといって801とかそういうんでもないSSはアリだったでしょうか?
546名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 12:01:33 ID:rnjcNdLZ
年齢制限がないってこと?
だとしたら他に該当スレがあったような気がした
801も他にあるような…
547名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 13:17:39 ID:y575lGz/
>>546
・男性、女性のいずれかしか登場しない。
ただし回想や妄想は、この限りではない。
・かといってホモ、百合ではない。
・さらに性行為の描写そのものも敢えて慎んでみる。(←ここ重要)
・例えば、登場人物によるエロトークや恋バナ(←死語?)だけで成立するSS、とか。
そういうのも投下してみたい次第です。

あと、少年誌レベルのエロに留めたSS(セックスまではいかないギリギリのエロ)も
ここで見てほしいなあと思う。なかなか適切なスレが見つからないんだよね……。
548名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 13:44:25 ID:Pje7GIoL
そこらへんは線引きしにくい。
保守ネタとしてなら、>>547のようなものは見たけど(個人的には、性戦の系譜がかなり印象に残っているw)
保管庫やスレのログ読んで探り探りでいくしかないんじゃない?
旧保管庫には13〜31までの生ログが残っているから、SSに対する反応も読めるよ。
549名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 14:01:40 ID:hI2aNrpg
>>541
>あとはミネルバがミシェイルに異性愛を感じていたのはSFC版以前なら公式だと思うからいいと思うよ
な、なんだってー!?
550名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 18:28:58 ID:rnjcNdLZ
>>549
あくまでも「思う」だしミシェイルは妹としてしか見ていないとも思う
551名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 18:33:54 ID:CjbUs5V+
そこがいいと思う
「ミシェイルお兄様に妹でなく女として見てもらいたい(*´Д`)ハァハァ」みたいな!
552名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 07:46:56 ID:fk6y0jYY
最後は置き去りにされてたけどな
553名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 09:00:37 ID:vSGhcySz
ミシェイルとミネルバって兄妹なのに兄妹っぽくない関係な気がする。
ミネルバが兄妹としての一線を引いて臣下に近い感じて兄を支えてた感じ。
で、ミシェイルもそれが分かっててマリアばっかりに甘えさせてたと思う。

兄妹としての一線を自ら引いてたけど封印していた構って貰いたい感情が、
いつの間にか女としての感情に変わってたとかどうだろう。
ミシェイル×ミネルバは悲哀だけど純愛が似合うと思う。
554名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 09:47:02 ID:a4OCAbs2
申し訳ないがミシェミネ厨でもない近親厨でもない一般人だからその発想がゲーム内から一切読みとれなかったわ

555名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 09:59:22 ID:3vCUD3UZ
ナバールと間違えたんじゃないの?
556名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 10:01:00 ID:VViL+rN9
それは単に君の想像力が欠如してるだけ
557名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 10:06:36 ID:MAKJ08Zf
そう?ゲーム内のミシェイルとミネルバのやりとりで想像してたんだけどなぁ。
558名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 10:08:20 ID:k/m3hEAd
ここで聞くことじゃないかもなんだけどさ、FEの創作スレってエロパロ以外もあるの?

検索の仕方が悪いのか、FE関連の創作スレがここしか見つからない…。
559名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 10:10:35 ID:T++nCQzI
その二人は兄妹愛としか見えない人が大多数だろ 人に押し付けるなよ
560名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 10:11:30 ID:MAKJ08Zf
>>557>>554へ。

FEほど想像を膨らませられるゲームはあんまり無いと思うんだけど、
ゲーム内のやりとりで切ないなぁと思ったのハーディンとこれだったから。
561名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 11:04:59 ID:McXgssv1
ミネルバが可哀想なのは分かるけどミシェイルに恋慕していたとなると2部ではますます不憫すぎるから普通に家族愛で見ることにしてますね
ミシェイルがそこまでミネルバを愛しているなら彼女の言う通りにマルス達と行動を共にしミネルバを守ったでしょうが実際は違っていたからというのが理由です
562名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 11:44:10 ID:WilCRVKV
ハーディンは可哀想だったな
ニーナも嫌ならやめとけと
563名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 12:14:18 ID:SZ5la+Va
なんかここにきて盛り上がってるけどw
>>525は責任取った方がいんじゃね?
564名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 13:04:03 ID:vt2f1tG6
そんなことはしなくていいだろ
ただでさえ過疎だから近親やら捏造を扱うなら注意書きさえ入れてくれれば大歓迎だぜ
565名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 13:16:27 ID:HtdauqZw
>>561
二部の話?あれはミネルバはマルスに任せても大丈夫そうだから、
スターライトとマリア取り返しにいったから離れたんじゃなかったっけ?
566名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 13:55:33 ID:8Ae/I/XZ
あれはスターライト取るのが主目的じゃない気がするw
マリア助けに行ったが叶わなく替わりにスターライトを手に入れただけじゃ
異性としてミネルバが最愛なら片時も離れたりしないし喜んでミネルバの言う通りにするんじゃない?
家族愛を取り戻したからそれまでの行いを反省してミネルバも救い、死ぬ確率が高いのにマリア救出に行ったと思ってた
むしろ他に何かあるの?
567名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 14:11:32 ID:a4OCAbs2
>>566
俺もそう思っていた
どこをどうしたらミシェイルとミネルバが純愛になるのか知りたい
568名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 14:23:26 ID:DDr709sv
ミシェイルがマリアよりスターライト優先したとは思えんし、おそらく
マリア助けに行く→失敗→ガーネフにやられる→じゃあ代わりにスターライトを
って流れだよな

そんな状態のミシェイルにスターライト奪われるって
ガーネフ管理ずさんすぎじゃね?
569名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 15:05:28 ID:a4OCAbs2
>>568
だおね
どうやって取られたのか気になるな

ミシェイルとミネルバが好きな人たちはもう注意書きを入れて自分で文章を書いて投下してみるのが一番だと思うがどうだろう?

570名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 17:43:38 ID:8TVWx2gY
>>567
> どこをどうしたらミシェイルとミネルバが純愛になるのか知りたい
純愛ルートを見たいって人はいるが、純愛になるんだよって主張している人はいないと思うが。
もし投下があるなら注意書きはあるだろうし、読みたくない人はNGワードにしてれば良いと思う。
571名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 18:21:56 ID:HWNu/gFF
ミネルバのあれは単なる過度のブラコンってだけで恋愛とは違うだろう。

そのブラコン状態が兄の父殺しによって抑圧されてしまったので
いい歳して男性関係には全く縁がない状態が続いてしまって
外野からはミシェイルとの関係をあれこれ勘繰られるけど、
ミネルバのミシェイルへの感情は6歳児レベルの愛情のままだと思うがね。
「大きくなったらおにいちゃんのおよめさんになってあげる」的な。

ミシェイルは普通の男なので、ミネルバもマリアも
兄の責務として大事にしてあげてるだけ。
ミネルバのピンチにはマルスより先に駆けつけてるわけだし、
マリアとの扱いを差別化はしてないと思う。

ただ、あの兄妹はもうちょっとゆっくり話し合う時間が必要だったね、ってだけで。
主にミネルバのために。
ミシェイルの方は、ガトーとの会話聞く限りじゃ、ある程度理解した上で
突き進んでしまってる男だから、ミネルバほどには兄弟愛が強くなかったんだろう。
王位を失った後は愛に全てを、って感じに裏返ったが。
572名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 19:10:17 ID:3vCUD3UZ
俺はもう紋章の記憶すら危ういというのに、あんたたち何者ですか。
このマケドニア臣民の人口密度は予想以上だ。
573名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 19:24:17 ID:8TVWx2gY
>>571
そうやって否定するレスがあると書き手が書きたい事を書けなくなると思うが。
574名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 19:47:15 ID:SZ5la+Va
職人の人達、特に今頃ファミコン版の人はハードルが上がって大変だw
575名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 21:57:42 ID:VViL+rN9
ごちゃごちゃ自説を主張してるやつってなんなのかね
原作に明記されてない裏側を想像して話を作るのが二次創作の醍醐味なのに
解釈なんて個々の自由でいいんだよ
他人の考えは理解しなくてもいい
他人には他人の考え方があるんだっていう
当たり前のことだけは理解しようね低能ちゃん
誰とは言わないが
576名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 00:10:46 ID:+ACnFYPZ
>>538

>「みなぎるー!」
>三戦立ちから正拳突きを繰り出すレナ。

こいつアホやろww
577名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 00:48:12 ID:LpDE/Aen
>>575
「誰」とは言わないの「誰」と低脳な人が多すぎて大変ですね
578名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 01:41:00 ID:NqaXwXWZ
>ミネルバのミシェイルへの感情は6歳児レベルの愛情のままだと思うがね。
>「大きくなったらおにいちゃんのおよめさんになってあげる」的な。

正直ミネルバは手がかりが少ない(だがそれもいい)と思うが、改めて振り返るとFEってこの手のキャラ多いよな。
プリシラとかそのまんまじゃないか。好きだけど。ラケシスのせいか? 好きだけど。
579名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 01:54:32 ID:0cStwRrX
ミシェミネを理解できない人達は全員低脳ってすげえな
この流れだけで触れちゃまずい認定しちまった
悪いな
580名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 02:30:50 ID:5eA+BGHI
>>579
> ミシェミネを理解できない人達は全員低脳ってすげえな
違うだろ。ミシェミネ云々というより、出された物が嫌だったら食うなって言ってるだけだろ。
581名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 02:33:01 ID:FsCr6gUm
注意書きさえあれば細かいことなぞ気にしない俺がいる
582名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 03:14:06 ID:2CnDxx75
>>579
理解力の無さにワロタwww
それから普通は「低脳」じゃなくて「低能」な
583名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 05:10:56 ID:VfDFfgx+
まぁさ、お前ら些細なことでつつき合うなさ。

俺1年近く前に通ってたスレが、ちょっとした言い合いがでかくなって収集つかなくなって、今もそのまま過疎ってるんだよな。
自治厨する気はないけど、みんなもここ好きなら余計な揚げ足とりや煽りは控えておかんかね?

住人同士の馴れ合いは必要ないけどやっぱここ好きだし、↑の過疎スレみたいになっちゃったらやだしさ。
584名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 05:48:45 ID:9PRomIzO
いかにもFE関連スレらしい展開だと思ったけどね。

基本的に自己主張激しくて周りを否定したがる奴と、
議論に負けるとすぐ荒らしに走る奴の集団でしかないからな。
どこのFEスレも。
585名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 08:56:54 ID:JfPP9KSr
ミシェイル×マリアが書かれると注意書きしてあっても叩きそうだけどな
586名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 09:18:30 ID:zNhyOl0L
聖戦におけるフィンラケ厨vsベオラケ厨レベルの論争だな…
587名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 09:51:41 ID:By+wI3uI
そもそもミシェミネ厨が他人の考えや作品叩くのやめたらどうだお前らが来てからスレ荒れすぎだろ
お前らがミシェイルミネルバ好きでも家族愛としか捕えてないユーザーもいるし、それを主張した数人に対してもその考えを認めるのが筋だろ
何低能扱いしてんだよ
588名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 09:56:23 ID:+ACnFYPZ
ついに容量がヤバい事になってきた。管理人は次スレの用意をして、職人さん達の新作投下を待とう。そしてこのスレは論争に費やして、速やかに保管庫へ。
589名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 10:29:46 ID:tJHx2uKi
ミシェミネ好きの人達ってミシェミネ以外は認めないからいつもこんなもんだよ
近親公式だと疑わない人達だから
590名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 10:37:12 ID:FsCr6gUm
次スレは管理人が立ててるの?
591名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 10:46:57 ID:u0xOG5YO
ファイアーエムブレム&ティアサガ第34章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1269395166/

立てるだけ立てた
後はヨロシク
592名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 18:51:12 ID:VfDFfgx+
まぁいろんな人いるし、しょうがないかw

>>591
おつ
593名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 19:34:47 ID:KjniMza2
>>591
こんな流れの中で超乙

ぶっちゃけ、ローカルルールに抵触してなくて、注意書きさえしっかりしてあれば
マルスとミディアがくっつこうが
実は生きていたミロア司祭とリンダがくっつこうが気にしないけどな
職人さん達は、ルールの範囲内で好きなものを書いてくださいな
594名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 19:37:06 ID:hkqhVbN0
>>587
過剰に反応し過ぎだよ。ようやく沈静化してきたのに>>587とか>>589みたいに蒸し返す奴の方が迷惑。
595名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 19:41:30 ID:LpDE/Aen
>>593>>594
蒸し返すなよ
596名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 19:54:35 ID:t39714bs
ミシェミネにマイナス発言しているコメにだけ注意とかバロス
597名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 19:57:57 ID:7vY0jAIA
まさかスレ容量にまだ余裕があるのにきにくわないから勝手に新スレ立てたとかじゃないよな

598名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 20:13:35 ID:zK7RE0Si
どんなカプ好きでもいいが

作品で語れよ
599名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 20:30:52 ID:hkqhVbN0
>>596
ミシェミネ好きがどうとかより>>587みたいに蒸し返す奴が迷惑だって言ってるんだが。
600名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 21:18:18 ID:tKk+uWx6
>>599
蒸し返すなよ
601名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 22:47:32 ID:NqaXwXWZ
次スレのテンプレ見て思ったんだけどさ、
FE関係のエロなし創作、801創作の該当スレってどこなの?
602名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 00:27:10 ID:DklWj1dc
>>601
801は知らんが、普通の創作スレはない気がする。
俺も探してるんだけど見あたらないわw

まぁ、自分でスレ立てることになるんじゃね
603名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 08:39:55 ID:Sb/mY8HY
一般系なら聖戦の創作サーチエンジンに投稿掲示板があったけど
2chじゃないしな
604名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 14:57:56 ID:1OQmrLbD
「おぼつかなき」の作者ですが、保管庫には収めないようお願いします>管理人氏
605今頃ファミコン版:2010/03/25(木) 15:13:19 ID:wnxW7hSi
>>604
もったいないなあ……、あなたの作品大好きなのに。なんで?
606名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 15:49:03 ID:KQNvprys
作者には作者の考えがあるんだから
悪意はなくても詮索は無粋と言うもの
607名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 16:20:34 ID:m0VYmI2u
今の管理人さんは削除するのかな。
相当前の話になるけど、二代目は鳥やIDでも確認とれなかったものにかんしては、削除妖精断っちゃってたけど。
608名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 17:06:35 ID:wnxW7hSi
>>606
悪かった
609名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 22:34:58 ID:wnxW7hSi
ミシェイルパパの名前がオズモンドだなんて、知らなかったよー。
610名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 00:36:28 ID:J8zMCWNf
気にスンナ
紋章2次にはミシェイルFEまであって主人公まで入れ替わっていたりするんだぜ
611名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 02:57:11 ID:0x7UErUW
あの創作会話集か。
「あなたはあいをしんじますか」をマルスに対してぶっ放した発想はなかなか面白かった。
612埋め1/3:2010/03/27(土) 17:45:31 ID:1BRTu7YG
「さあ、今日の授業を始めましょう。まず初めに、昨日の宿題の結果を聞こうかしら?」
 セシリアの声を、ロイは半ば夢見心地で聞いていた。昨夜よく眠れなかったせいもあるが……
「!!」
 脇腹をつつかれ、はっと意識が戻る。見ると、リリーナが「お姉さん目線」でこちらを見ていた。
「あら、どうしたのロイ?」
「い、いえ、何でもありません」
「そう。じゃあ、ロイから昨日の宿題の答え、聞かせてもらえるかしら?」
「あっ、はい……」
 ロイは昨日セシリアの部屋であった事を思い出しながら答えた。Wiki上で河尻秀隆からジダーノフ批判までの
行き方を思いついた事。その間、すぐ隣に座っていたセシリアの甘い香りと柔らかな感触。そして……ご褒美のキス。
頬にちゅっと唇をつけただけのキスだったが、ロイをその夜興奮で眠れなくするには十分な刺激だった。
「……という事で、5回のクリックで行けました」
「はい、よくできました」
 セシリアは優しく微笑んで、今度はリリーナに答えるよう促した。昨日の事などすっかり忘れたかのような師
の平常通りの態度に、ロイはわずかに落胆する。が、リリーナの前であんな親密なコトをされてもそれはそれで
困惑するだろうと思い直した。そのリリーナは、椅子から立ち上がってはきはきと宿題の答えを述べている。
「はい、私も5回です。『河尻秀隆』→『1548年』→『ドレスデン・シュターツカペレ』→『クルト・ザンデル
リング』→『ショスタコーヴィチ』→『ジダーノフ批判』でたどり着けました」
 リリーナはすらすらと答える。ロイもリリーナも、同じ回数だ。セシリアはちょっと考える風だったが、やが
て判断を下した。
「二人とも、とてもいい答えです。ジダーノフ批判にたどり着くためにはショスタコに行くのが最適だと判断し
たところまでは二人とも同じで、大変素晴らしいわ。でも……ロイの方がやや勝っているわね」
「えっ……」
 信じられない、という感じでリリーナが立ち上がった。気のせいか、顔色がわずかに青くなっている。
「あ、あの、どうしてでしょうか」
「それはね、ロイの方は項目の中に『NHK交響楽団』が入っているからよ。『いやっ!やめてブラームス! 
私には、夫が!』のカキコで有名な、あのN響ですもの。という訳で、ロイの方がいいわね」
「そ、そんな……」
 リリーナは打ちのめされた様子でふらふらとよろめいた。そして椅子にへたり込むと、両手で顔を覆い、いき
なりわっと泣き出した。
613埋め2/3:2010/03/27(土) 17:45:43 ID:1BRTu7YG
「ちょ、ちょっとリリーナ……っ!」
 これにはロイの方が動転してしまった。留学以来初めてリリーナより優秀な成績を収めたこと自体も驚きだが、
そのリリーナが涙を見せることはもっと驚愕すべき事態である。ロイは救いを求めるようにセシリアを見たが、
女将軍はロイに片目をつむってみせた。男だったら何とかしてみなさい、という事らしい。ロイは天を仰ぎたい
気持ちになったが、ともかくも泣いている幼馴染の肩にそっと触れた。
「あ、あのさ、リリーナ……僕、その……」
「…………ううん、ロイが、悪いんじゃない、から…………ごめんね、いきなり泣いたりして……」
 リリーナはようやく顔を上げた。ぐっと近くに少女の泣き顔が迫り、ロイは思わずどきりとしてしまう。
「私……私ね、河尻秀隆は誰にも負けない自信があったの。と言うより、負けたくなかった……」
「あー、えーっと、どうしてそんなに河尻秀隆が得意なの? 普通はもっとメジャーな武将にこだわりがあるも
のじゃないかな……」
 ロイの動悸はますます激しくなってきた。間近に迫る少女の潤んだ瞳から目をそらす訳にもいかず、かと言っ
てこのままリリーナの蒼い双眸を見続けることもできない。心臓が激しく脈打ち、何故かそのたびに下腹部が熱
くなってくるからだ――そう、昨日セシリアが隣にいた時のように。
「あのね、ロイ……聞いてくれる?」
 濡れた睫毛を瞬かせ、リリーナはロイに向き直った。もう涙は止まっていたが、彼女の赤く染まった頬には、
涙の跡がくっきりと残っている。ロイはあわてて彼女の肩に置いた手を離した。
「私ね、子供の頃、お父様によくご本を読んでもらっていたの。寝る前とか、時間のある時とか……」
 それはロイにもよく理解できる。彼の場合は乳母のレベッカにであったが。少年はうなずいて先を促した。
「それでね、私の大好きな本に『ログイン』っていう本があったの。今はもう休刊になってしまったけど、昔は
すごく面白かったのよ? そしてその中に、『バカチン市国』っていうコーナーがあったの」
「…………」
 どんなコーナーなのか具体的にはさっぱりわからないが、おおよその雰囲気は推測できるタイトルだとロイは
思った。リリーナは落ち付きを取り戻し、長い髪を後ろにかき上げながら続ける。
「そのコーナーで、童話が特集されたことがあったの。ピョンちゃんっていうウサギと、それを拾った子供のお話
で……その中にね、
『ピョンちゃんには、人には言えない秘密がありました。ピョンちゃんは、実は河尻秀隆(1527-1582)の生まれ
変わりだったのです』
ってくだりがあったの」
「……………………」
「私、感動したわ。戦国ブームの今ですら河尻秀隆なんてマイナーなのに、あの当時オチに持ってくるなんて……
でも、野望シリーズになじみのあるログイン読者層にはギリギリストライクって感じの見事な人選だったわ。だから
私、決めたの。私もいつか、河尻秀隆を使いこなせるようになるんだって!」
「…………そ、そう…………」
614埋め3/3:2010/03/27(土) 17:45:54 ID:1BRTu7YG
「だから、どうしても河尻秀隆では負けたくなかったの。ごめんなさい、いきなり取り乱してしまって」
「いや、いいんだ……」
「でもロイもすごいじゃない! 結構河尻秀隆得意なのね……私、見直しちゃった」
 リリーナはようやく笑った。花が咲いたような、可憐な笑顔だ。
「まあ、それ程でも……」
 ロイは曖昧に微笑みながら、視線を落とした。河尻秀隆でおほめにあずかる人間はそうはいないだろう。
「ロイ、今度は負けないわよ。そうだ、今度は私たち二人が、始まりと終わりの言葉を決めない?」
「うん、いいね。じゃあ僕は終わりの言葉で『弘徽殿女御』にしよう」
「なら私は始まりの言葉ね。『IV号戦車』でどうかしら?」
「いいよ。どっちがより早くたどり着けるか、勝負だね。あ、年号と国名はクリック不可だよ」
「うん、負けないんだから」
「リリーナは、IV号戦車好きなの?」
「ええ。特にF2型は大好き!」
 笑顔で話しあう二人を、セシリアは満足そうに眺めた。
(ふふ、若いっていいわね……さて、今日はどこまでロイを可愛がってあげようかしら?)
615名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 19:29:39 ID:e8a/HyLn
埋まったのかな
616名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 20:24:04 ID:Ulu3qhLS
何やってるんですかセシリア先生
617名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 22:18:30 ID:i38jwtQB
実は待ってた
618今頃ファミコン版:2010/03/27(土) 23:14:46 ID:P5UxVUU+
>>612
>>613
>>614
GOOOOOD JOOOOB!(石丸元章風)
なんかこう、シュール?な雰囲気が印象的でした。
新スレでも作品拝見したいです。
619今頃ファミコン版(俺も埋める埋めるー):2010/03/27(土) 23:28:05 ID:P5UxVUU+
【おふろでGO!】
アリティア連合軍宿営地。
浴室には奇妙な面々が集っていた。マルス、チェイニー、バヌトゥ、そしてチキ。
「んむー!あたまあらうの、いやー!」
「ははは、ダメだよチキ。僕が洗ってやるから腰かけて」
オリーブの香りがする石鹸を、わしゃわしゃと泡立てるマルス。
「すみませんのう、王子。こんなことまでやってもらって……」
とかなんとか口先三寸でチキの世話を押し付け、浴槽の中でからだを伸ばし、はあ極楽極楽と
全身全霊寛ぐバヌトゥ。
「マルスぅ、後で俺のからだも洗ってほしいなあ」
竜骨の髪飾りを外させ、泡立てた手でチキの髪を梳いているマルスは
「チキが終わるまで温まって待ってな?チェイニー」
何の邪念もなく応えるのだった。
(じょ、冗談のつもりで言ったのに……やばい、勃ってきた!)
「チェイニー!マルスお兄ちゃんにはもっともっとあらってもらうんだから、おとなしく
まっているのだ!ね、お兄ちゃん?」
「ぶわらあー!!」
意味不明の叫び声と共に、シーダが扉を蹴破って入ってきた。チキの背後でせっせと髪を
梳いていたマルスが
「きゃっ」
と悲鳴を上げて、胸元を隠す。
「マルス様!隠すところが違います!」
(美味しそうなモンぶら下げやがってこん畜生……)
「シーダお姉ちゃん!とびらをけとばしてはダメなのだ!」
髪を泡まみれにしたチキが、仁王立ちになった。すらりと伸びた脚に
くびれた腰。叢こそ影も形もないが、乳房はふくらみかかり、そのからだは成熟しつつある。
「チキ!お風呂は女同士で入らなきゃダメじゃない!?」
「おんなのひとはおふろにはいると、やれおっぱいがおっきいちっさいとか、だれそれの
おちんちんがおっきいちっさいとか、そんなはなしばかりでいごごちわるいのだ……って、
ひゃっ!お兄ちゃーん!」
マルスは泡が目に入り、痛がるチキを抱きかかえると、手桶で湯を汲んで顔を洗ってやるのだった。
「やれやれ、淑女諸君も乱れておるのう」
ぴるるる、と風呂鉄砲に興じるバヌトゥ。
「ねえねえ、巨乳チャンプって誰?」
チェイニーが尋ねる。
「お前らも隠せっつってるだろ!」
「ねえ、シーダ。悪いけど……出てってくれないかなあ」
裸のチキを抱えた、裸のマルスが言い放った冷たい一言にブチ切れたシーダは、
「わかりました!わたしも入ります!」
と服を脱ぎ始めた。
「マルス様!わたしも洗ってくださいませ!」
そりゃもう大騒ぎさ。
終わり
620名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 00:16:10 ID:yNj2lUKy
まだだ!まだ終わらんよ!
621名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 06:56:10 ID:bSYhVIql
デザイナーズノートとやらは今も買えるかな
622名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 06:59:23 ID:pI+Zh7nw
埋め
623名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 12:16:48 ID:tgYVpCq6
(…………『弘徽殿女御』に行くためには『光源氏』あたりが最適だと思ったけど……困ったわね、まさか
『ローラースケート』の項目から『光源氏』に行けないなんて。『パラダイス』は単独項目が無いし、『銀河』
はもちろん『コロンブス』からも行けないなんて……『ガラス』の比喩の項目にも、『ガラスの天井』はある
のに『ガラスの十代』は無いのね)

「ロイ、私できたわ! 『IV号戦車』→『クルップ』→『開陽丸』→『勝海舟』→『福沢諭吉』→『日本銀行券』→
『光源氏』→『弘徽殿女御』の7回よ?」
「うーん、負けちゃった。源氏物語から行こうとしたんだけど、そういう行き方があったのか……やっぱり
すごいよ、リリーナ」
「うふふ、ありがとう」
「僕の敗因は、『光源氏』の項目に行くのに『光GENJI』から行こうとしたことかな」
「もう、ロイったら……光GENJIなんて昔のグループ知ってるの、もうお年寄りだけじゃない」
「!!」
「あ、セシリアさん……どうかしましたか?」
「い、いえ、別に何でもなくてよ?」
「そうですか」

(…………リリーナも別の意味で可愛がってあげる必要があるかしら。ふふふ……)
624名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 13:43:35 ID:pP57BFkE
>>621
デザイナーズノートは旧公式サイトのコンテンツですぜ。
625今頃ファミコン版(埋め):2010/03/30(火) 03:15:40 ID:T0uG7fB8
自分で「やるやるー」なんて大口を叩いておきながら、展開本っ当に難しいなあ
レナ←ミシェイル←ミネルバ。

逃避ってわけではないけど、変化球的な新アイデアはなぜか出て来ている。
アランを主人公にしたネタを思いついた。今進めているやつがうまくまとまったら、
取り組んでみたい。
626名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 09:33:14 ID:qdzSeBRw
>>625
アラン主人公でエロとな?!
それは新たな発想wktkして待つのみですぞ
627今頃ファミコン版:2010/03/30(火) 16:19:51 ID:T0uG7fB8
>>626
ありがとうございます。只今構想練っていますので。
上から目線っぽい文章、たいへん失礼しました。
628名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 10:38:47 ID:P7S3kKqq
かっそかそやな
明日か4月中には新作に関して何らかの情報は来るんだろうか
もうリメイクじゃなく完全新作にしてほしいんだぜ
629今頃ファミコン版:2010/03/31(水) 12:29:38 ID:f8dymmLR
>>628
過疎っているのは、残り容量が無いから何書いていいのやらわからんからでしょう。
新作発表されるなら、キャラ情報だけでSS投下する猛者も現れるかも?
630名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 14:54:28 ID:kHixP7+i
SSの投下量だけ見たら、全く過疎って感じしないけどな
ここは早く埋めた方がいいと思うけど
631名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 17:55:44 ID:RaCIJ8uq
埋めに来た。

エロ!エロ!って思ってたんだけど、結婚式用のBGM探しながら書いてたらなんか違う方向にいった。


※注意書き※
・レヴィン×シルヴィア
・会話無し
・あんまエロくなかった
632Lovers:2010/03/31(水) 17:57:40 ID:RaCIJ8uq
愛撫はいつも短い口づけで始まる。
何度も何度も繰り返しながら、レヴィンはゆっくりと服に手をかける。

途中でたまらず抱きついてくるのは、いつもシルヴィアの方だった。
支えるのは容易いが、わざと力のかけられるままに彼女を胸に抱き、シーツの海に身を投げる。
どちらともなくクスクスと笑いがこみ上げる。

視線が合う。口唇が重なる。舌と舌が求め合う。
指と指が触れる。絡ませる。手と手を握り合う。
幸せを、2人の全身が叫ぶ。

初めての頃よりいくらか女を増した乳房を無遠慮に揉みしだかれ、女になったかつての少女は愛らしくもいやらしい声で男を奮わせる。
かつての秘境は、既に愛しい男に知り尽くされていた。
触れられる度に、息がかかる度に、溢れる蜜が雄を急かす。
どれだけ舐めとろうとも、欲しいものを受け入れるまでは枯れることを知らない。

繋がる時は手も繋ぐ。
いつの間にかできた、2人のルール。
絡み合う指、赤い糸。

シルヴィアの艶めいた声が、2人だけの宴の夜に、祝歌のように響き渡る。

どうかこの時が、永久に続きますように。
633名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 18:01:41 ID:40niQbwH
>625
アラン好きな自分としては大歓迎なんだぜ
キャラ付けがすっごく気になるけど
紳士か文武両道か、はたまた鬼軍曹なのか、それとも全く新しい性格になるのか…!?
相手も背景の書き込み具合も想像するとwktkが止まらんぜよ
634今頃ファミコン版:2010/03/31(水) 19:33:31 ID:f8dymmLR
>>633さんへ

ご指摘のあった『どのキャラも入っている』けど、『どれでもない』っていう、
微妙な感じになりそうです。
とりあえず今は、別スレに別作品を投下しておりますので、しばしのご猶予を。
635名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 22:14:01 ID:xH8uXIbj
携帯規制があるせいかこっちも新スレも書き込みが減っているな
636名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 23:10:04 ID:3kGWkdZX
auだが2chは駄目だがpinkは書き込めるぞ
637名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 00:34:56 ID:QYN1SNqM
携帯じゃな……
うちの携帯画面ちっちゃいから、読む気にならない。
携帯で投下する人とか正直それだけで尊敬する。
638名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 00:41:38 ID:S0HFEFJe
なかなか埋まらない
わんわんお(U^ω^
639今頃ファミコン版(埋めなアカンて!)
※悪ふざけが過ぎた作品ですが、何卒ご容赦ください。

【おふろでPON!】
アリティア連合軍宿営地。
浴室。寛いでいるのはシーザとラディだ。
「ん〜〜、今まで色んなとこ回って来たけど、ここは特に待遇いいよね、シーザ」
浴槽の中、ラディが思い切りからだを伸ばす。
「まったくだ……。でも、いいのかよ?貴重な湯を俺たちだけで使って」
「あ、誰か入って来る」
扉の外に、人の気配。微かに聞こえる、衣擦れの音。
入って来たのは、カチュアだった。素肌に木綿布を巻き付け、蓆を抱えている。
「ぇええ〜〜っ!?×2」
驚愕するシーザとラディ。
「カ、カカカ、カチュアさん!?今は女性の入る時間帯では……」
カチュアは狼狽するシーザには答えず、蓆を敷いて湯を撒くと、石鹸をわしゃわしゃと
泡立てる。そして、出、た。あのセリフが。
「ふたりとも……こういうところ、初めて?」
こ、これは一体、何のご褒美なんだ?
「ラディ、往け!」
「いいのか?シーザ」
「カチュアさん!こいつ初めてです!愛してるって響きだけで強くなれる気がしたチェリーです!」
「は、はい。じゃあ、ラディ、ここへ……」
腰かけた彼の背後で、木綿布を、はらり、と取り払うカチュア。
石鹸の泡を、そりゃもうおっきな乳房に塗りたくると、ラディの背中に、
ぴと、とくっ付けた。
「大変だ、シーザ!俺の背中に、おっぱいが!」
「よかったな、相棒!ちなみにこっちからはいい感じにお尻が!」
「あの……あまり見られると……」
カチュアが羞じらいながら身をくねらせる。
ちょい広めの乳首が擦れて、ラディくんはもう昇天寸前!
「それじゃあラディ、今度は仰向けになって……」
そのとき。
「ぶわらあー!」
意味不明の叫び声と共に、木綿布一枚のエストが乱入して来た。カチュアのかんばせに、
ソフト蹴りをプチかます。
「乙女の分際で、何しとんじゃボケー!」
「お前らが、やれっつったんじゃボケー!」
「ごめんなさいねえ、ふたりとも」
これまた木綿布一枚のパオラが入って来て、シーザとラディに詫びる。
「サイコロ遊びをやっててねえ、大負けしたカチュアに罰ゲームをさせたのよう」
「まったく!博才は無いしイカサマは見逃すし無駄にエロいし、どうしようもない姉だわ!」
「うーっ!ううーっ!」
悔しがるカチュアに木綿布をかけ、脱け殻状態のラディを助け起こすシーザ。
この後アベルには内緒で、五人仲良くおふろに入りましたとさ。
完!