私は海に対して、あまりいいイメージを持っていなかった。
街の港近くの海は泥水の色と死んだ魚の臭い。空は淡い水色なのに海はどこまでも暗い。
そんな海を見るたびに、落ちたらそのまま地獄まで引きずりこまれるじゃないかと思った。
だけどドククラゲさんの旅の話は尽きることが無くて、私はずっと飽きなかった。
幻の島の話、火山の島の話、巨大なポケモンの話、海底に眠る伝説のポケモンの話…。
確かにこの海も素晴らしくて、私もいろんな所を回ってみたくなった。
私も自分の旅の話をして、ドククラゲさんも羨ましそうにしていた。
「一緒に冒険とか出来たらいいですね」
そんなことを言われて私の胸はまた高鳴った。
本当に行けたらいいのに。
「ですねぇ」
私も冗談のつもりで答えたけど、じゃあ行きましょうなんて言われることを期待していた。
会って1日も経ってないのに何思ってるんだろう。
当然その後冒険をする約束をすることには至らなかった。
そんなことをしていたらあっという間に時間は過ぎて、彼女の傘が透き通ったオレンジに変わっていた。
「そろそろご主人様の所に戻らないといけないんじゃないですか?」
自分の中では久しぶりに友達が出来たと思っていたのに。いきなり友達っていうのも失礼かもしれないけど。
「うーん、そうですね…」
別れるのが惜しくて腰を上げるのが億劫になった。
「キルリアちゃんってもう出発するんですか?」
「ううん、主人は暫くここにいるって言ってました」
「じゃあ、私も出発するのはいつでもいいので…また一緒にいてもいいですか?」
「本当に!?」
そんな言葉が聞けるだなんて思ってもみないことだった。
約束を交わした後、おやすみなさいと言ってドククラゲさんは海へ潜っていった。
見えなくなるまで手を振って、村にある小屋へと戻った。
夕食の時に、ご主人がいろいろとドククラゲさんのことについて聞いてきた。
仲良くなったのかとか、何をしてたんだとか。
言葉は通じないから踊って表現する。私は感情をダンスで表すポケモンなのだ。
「こらこら、今は食事中だよ」
彼は笑って私に注意した。
だって明日も会えることを考えたら嬉しくて、すごくドキドキしていたんだから楽しくてしょうがなかった。
でも、笑っていた彼の顔はどこか悲しそうでもあった。
…熱い。
「ん、はぁ…」
体が熱くて眠れない。
いつもご主人とは一緒の布団で寝ているけど、今日ばかりはボールに入れられたい。
さっきからずっとドククラゲさんのことしか考えられなくて、変な感情が今になって再び込み上げてきた。
胸が苦しくて体がなんだか寂しい。
手持ち無沙汰からご主人と共有している毛布を引っ手繰ってそれを抱きしめる。
余計に暑くなってしまうけど、こうでもしないと体がどうにかなりそうだった。
「いや…ふぅ…」
このままじゃ、ご主人が起きちゃうよ…。それにこの声がどういう時に出るものかも知っている。
遂に下腹まで熱を持ってじくじくと疼く。
原因として考えられることなんて1つしか無かった。だけど信じられない。
私は…今までに恋をしたことが無いからその感覚が一体どのようなものなのか分からない。
そもそもメスがメスに恋をするなんてことは有り得ない、はずだ。しかもたった1日でここまで…。
でもそれを認めないと見えてこない感情が怖かった。
「…………」
下腹の、更に下に手を伸ばしてみる。
「ぁ…」
話では聞いたことのある、自分の秘部にこのような形で触れるのは初めてだった。
しっとりと濡れている部分に指をやり、それからを手探りで見つけた小さな突起に軽く触れる。
「あっ…!」
「う…ん」
「!!」
ご主人の声が聞こえた。
急いでそこから手を外して体を毛布で隠すように押し付ける。
血の気が一気に引き、体なんて嘘みたいに冷たくなった。
「…………」
「………………」
良かった、ただの寝言だ。それにしても、ご主人の横でこんなこと…。
ドククラゲさんのことを考えてこんないやらしいことをするなんて、私はどうかしている。
ただ毛布に顔を埋めて罪悪感を感じていた。
胸から喉まで詰まりそうなくらいの緊張が取れていくに従い、体は再び熱を帯びていく。
感情にずっと苛まれながら、毛布を掴んで体が動かないようにして朝が来るのをひたすら待つ。
眠れない夜ほど嫌なものは無いって改めて知らされた。
フライパンのジュージューいう音に気付くと、既に朝になっていた。結局は眠っていたらしい。
「おはよう」
「きるぅ」
挨拶をしてベッドから降りると、体の異変に気付いた。急いで小屋の扉を開け、外へと出て行く。
「キルリア!」
ご主人の声が聞こえたが、構わずに海へと突っ切った。
朝の海は少し冷たい。体を微かに震わせながらゆっくりと海に腰まで浸かっていく。
そして秘部から零れそうになっていた愛液を洗い取った。
昨日の夜はこんなになってなかったのに…。
ご主人がやって来て、
「どうしたの?ああ、ごはん前にこんなにしちゃって…」
と言って小屋に私を戻し、彼はタオルで丁寧に体を拭いてくれた。
朝食を食べた後ご主人は、
「今日はゆっくりとここにいようか」
と言ったが、私は首を横に振った。
「もしかして、今日もあのドククラゲの所に行くの?」
私は首を縦に振った。
彼はばつが悪そうな顔をして、
「本当はあんまり仲良くしてほしくないんだけど…」
と言った。
またこのヒトはドククラゲさんのことを悪く言う。
「きるっ!きるー!」
私もムキになって反抗すると、彼は驚いていた。
「わ、分かったよ…じゃあ、気を付けるんだよ」
よく思えば、彼に反抗したことなんてあまりなかった。居心地が悪くて一目散に小屋を出た。
約束した場所近くまで来て、ピタリと足が止まった。
約束通りなら向こうでドククラゲさんが待っててくれているはず、だけど今になって急に会うのが恥ずかしくなってきた。
会ってからのことは想像に難くない、それまでの過程が難しい。
行く決心がつかないで途方に暮れる。とりあえず息を整えてから、と深呼吸をすると、海に赤と黒の影が見えた。
「おはようございます」
「きゃあ!」
ドククラゲさんが勢いよく海中から出てきて、飛沫が体にかかった。
「いきなりびっくりしたじゃないですか!」
「ごめんなさいね、待ちながら海を泳いでると姿が見えたので」
ドククラゲさんは触手を一本伸ばして頭を掻いた。
「とにかく、今日も会えて良かったです」
忘れていた気持ちを思い出して、心が甘く犯されていくのを感じた。
「そう、ですね…」
また体が熱くなる。胸がドキドキして苦しい。
「じゃあ、あっちに行きましょうか」
「はい」
特に何処にいても構わないんだけど、いつの間にか果樹の前が席となっていた。
ドククラゲさんが木の方へ泳ぎ、私もそれについて歩いて行く。
「ところで、どうしてそんなに顔が赤いんですか?」
「あ、赤くなんてないですよっ」
本当にこのポケモンは――。優しかったり、真面目になったり、意地悪したり、無邪気だったり。
「何を焦っちゃって…可愛いですねぇキルリアちゃんは」
「ちょっと!」
「その分かりやすい反応が可愛いですよ」
それも全部含めて、やっぱり本当にドククラゲさんが大好きだ。
彼女と私との間は打ち寄せる波で隔てられていたけど、それでも良かった。
それからは昨日の話の続きをしたり、眠くなったから一緒にお昼寝したり、ドククラゲさんから技も教えてもらって練習したり。
私にとって最も重要な話は全くしなかった。
夕日が見えたところでご主人が迎えに来て、お別れしてまた明日。
彼がぎゅっと手を握ったので、手を繋いで一緒に帰った。
夕食時、彼は楽しそうに今日の出来事を一方的に話して、私のことは何も聞こうとしなかった。
でも、楽しそうな顔の裏には酷く悲しい内面がある。知りたくもなかったのに勝手に負の感情を感じ取ってしまった。
ご主人の他愛もない話は上の空だったので、あまり覚えていない。そして今夜も暑かった。
翌朝も出ようとしたときに、
「今日も?」
とご主人は尋ねた。
頷くと彼はいってらっしゃい、と優しく微笑んだ。
今日はなんとドククラゲさんと冒険しに行くことになった。昨日とても素敵な場所を見つけたらしい。
ただその場所は陸に繋がってないそうなので、私はドククラゲさんの傘に乗せてもらった。
その間は緊張しっぱなしで、密着していることにすごくドキドキしていた。
暫くすると、小さな入り口のある岩窟に着いた。
短いトンネルをくぐると、更に透き通った海と小さな島が現れた。
海は七色に輝き、ぽっかりと浮かんだ島には短い草が生え、たくさんの果樹がある。
「素敵な所だと思いませんか?」
「確かに」
ドククラゲさんの言う素敵な場所とは、海がとても綺麗で食べ物がたくさんある所だったのだ。
彼女らしくて私は笑いながら答えた。
木の実は見たこともない珍しいものばかりで、どれも美味しい。
たらふく食べた後にまた話をした。
「いつもの所もいいですけど、ここはすごく綺麗ですね。なんだかドククラゲさんとちょっと旅ができて楽しいです」
「ちょっと近いですけどね、まぁ、遠くに行くわけにもいきませんしね。私もキルリアちゃんと来ることができて嬉しいですよ」
ドククラゲさんは私を悪くは思っていないと思う。
でないとこんなこと言ったり、一緒に遊んでくれたりはしないはずだ。
大きく深呼吸をする。
この会話からタイミングから繋ぐのは不自然だとは思うけど、自分の中では言わないわけにはいかなかった。
「あの…」
面映いけどしっかり目を見て話す。
「私、ドククラゲさんのことが好きです…」
今すぐにでも穴があったら入りたかった。こんなこと言ってドン引きされるかもしれないし、嫌われるかもしれない。
だけど、ドククラゲさんはニコリと微笑んで、
「私もキルリアちゃんのことが好きです」
と言ってくれた。
それを聞いて、安堵の胸を撫で下ろした。
「勿論。だってもう友達じゃないですか、って勝手に思っているんですけど」
ドククラゲさんが私のことをそう思ってくれていたのはとても嬉しい。
「私も友達だったらいいなって思ってました…」
「わぁ、良かったー。じゃあ、私達友達ですね!」
よく考えてみると、ドククラゲさんの対応がなんだか予想していたものと違う。
私が恋愛対象として好きだという意味ではなく、友達として好きだと捉えているのかもしれない。
ドククラゲさんは私と友達になったことにすごく喜んではいるけど、肝心な所に言及はしなかった。
彼女は、私も大好きですよと何度も言ってくれたけど、恋心からのものではないというのは顕然だった。
ドククラゲさんと私が異性だったら、言わんとすることは分かってもらえただろう。
まさか私が自分に恋しているだなんて、思うはずがなかったのかもしれない。
日が暮れ始め、そろそろ帰ることにした。
移動するには幾分時間が必要だし、ご主人も待っているかもしれない。
ちょっと失敗したけど、まぁ告白して気持ちが大分楽になった。
また明日も行きましょうと言って、村の方へと向かう。
遠くに砂浜が見え、ご主人らしき人が見える。
しかし近づくと何やら様子が変だ。何だか慌てているように見える。
砂浜に着いてドククラゲさんから降りると、急にご主人に抱きしめられた。
「無事で良かった…」
彼がそう言うと、後ろでドククラゲさんが、
「もしかして、勝手に連れていって不味かったんでしょうか」
と心配そうに言った。
まさにその通りで、
「明日の朝にもうここから出よう」
と彼は言った。
「今日の朝に決めて、買い物や準備をしている間にこんなことになってるとは思わなかったよ」
私が嫌がっても、彼は考えを決して曲げてくれない。
「ほら、今日でお別れだからさよならしておいで」
ご主人から下ろされ、私はドククラゲさんの方へと歩きだす。
「その通りみたいです…。明日、旅に出るって」
「ごめんなさい、勝手にこんなことしちゃったから…」
ドククラゲさんは全然悪くないのに、そんなこというのは悲しかった。
「ドククラゲさんとはお別れしたくないです」
「そうですね…」
私の中ではもう考えが固まっていた。
私は優しくドククラゲさんを抱きしめる。ご主人から見たら、別れの挨拶に見えているだろう。
「ドククラゲさん、目を閉じて、さっきの場所を思い出してください」
「?…はい」
「体の力を抜いて…」
私もぎゅっと目を瞑る。
キルリア!というご主人の声が聞こえたような気がした。
瞼の力を抜いてゆっくり瞼を開けると、ドククラゲさんを抱きしめたまま、小さな島の上に立っていた。
「あれ…?」
「テレポートを使って戻ってきたんです」
「そうなんですか…」
私は腕を緩めてドククラゲさんを離した。
「でも、ご主人様の所に帰らないと」
ドククラゲさんがそう言ったけど、私はもうそんなことよかった。
「…ご主人様と何かあったんですか?」
私はこの村に来てからのことを喋った。ドククラゲさんにはあまりいい話でなかったけど。
「ご主人様がそんなこと言うのも、キルリアちゃんを大切に思っているからこそだと思いますよ」
「でも!」
「だから、野生の私が信用されないのも仕方がないです。外見もこんなですしね」
「そんなわけない、私はドククラゲさんとこれからもずっと一緒にいたいです」
そして、さっきの告白をもう一度。
「私、わたしは…ドククラゲさんのことが本当に好きです」
ドククラゲさんは少し驚いているようだった。でも、ちゃんと伝わったということでもある。
「ありがとうございます。なんか照れますね…」
ドククラゲさんは満面の笑みを浮かべた。だけど、私も好きです、とは言ってくれなかった。
「だから私、お願いです、私も旅に連れて行ってください!」
「ふむぅ、なるほど…」
そう言ったきり、次の言葉を考えているようだ。私は彼女をじっと見つめて返答を待った。
日も沈みかけた頃、ドククラゲさんはようやく言葉を発した。
「キルリアちゃんが私を想ってくれているその気持ちはとても嬉しいです。でも、私達は住む場所も体つきもまるで違う。
旅の途中では困難もあるでしょう。私はそれを乗り越え守っていける自身がありません」
その時点で、ダメだということを諒解した。
「私なんかより同じ環境を共に生きていけるご主人様といてください。まだ若いキルリアちゃんに不自由させたくはないですから」
そうですよね、ありがとうございます。
まぁ、私のことを何とも思ってないのは分かりきったことだった。
独り言みたいに呟いて、少しだけ泣いた。
「私はメスですけど、告白してもらえたのは本当に嬉しいですよ」
ドククラゲさんは私をふわりと抱きしめた。
背中に回された2本の触手は、思ったよりもずっと柔らかく、女の子らしかった。
ドククラゲさんに会ってから3日しか経っていないけど、こうしてもらえるのをずっと待ち焦がれていた。
私も腕を背中に回した。寂しさを埋め合わせるように、強く。
「んっ…」
傘――体は柔らかくてひんやりしていて気持ちいい。火照った私の体を冷ましていく。
だけど私の胸の中は絶えず熱く、熱く滾った血が全身に流れ込む。
「ドククラゲさん…」
弾力のある体に押し返されそうになるも、満たされたくて体を押し付ける。
欲情に駆られての行為だということも、これ以上の私の望みも、ドククラゲさんは分かっているようだった。
「明日帰りますから、今日は一緒にいてもいいですか?」
「ええ」
ご主人が心配しているかもしれないけど、ドククラゲさんといられるのは今夜だけ。
勿論、ご主人も好きです。でも、今回だけは目を瞑っていてほしい。
今は彼女しか見えないから。
私は腕の力を抜き、触手の間を潜って彼女の頬に軽くキスを落とす。
正確には目の下辺り。口は鋭く長い毒針と触手で狭まれていたのでとても届きそうにはなかった。
ドククラゲさんの体がピクリと反応した。
そして再び触手で私を捕らえ、優しく覆い被さり、触手で地面を支えながらゆっくりと私を倒した。
薄暗い中で、彼女の目が私を覗き込み、しっかりと視線を合わせる。
一方的にキスなんてしてしまったのに。私は恥ずかしくなって視線を逸らした。
「ん、でも…」
「あんまり我慢してると体に良くないですよ」
そう言って、私の頬に触手を軽く触れ合わせた。まるでさっきのキスを返してくれたかのように。
不意に別の触手伸び、私の腹を撫でた。
「ひぁっ!」
私の体は大きく跳ね、反射的に手足が縮こまる。
「まだお腹を触っただけじゃないですか」
ドククラゲさんがケラケラ笑って、もしかして初めてですかと私に意地悪な目を向けた。
今のは緊張していたのといきなりだったからで…という言い訳をしている最中に、
「ゃあぁっ!」
触手が私の脇腹にうねり潜り込む。私は更に大きく反応した。
「この様子じゃあ最後まで持ちそうにないですね…」
「お腹の横は反則ですっ!」
…ずっとこのままでいられたらどんなにいいだろう。
終わりなんて来ないで、ひたすらイチャイチャしていたい。
「あっ、だめですってば!いやぁ!そこ、ばっかり!」
私の弱点を見つけたドククラゲさんは、執拗に脇腹ばかりを捏ねくり回した。
くすぐったくて体を捩って逃げても、彼女の体に狭まれて袋小路になってしまう。
「可愛いなぁ、キルリアちゃんは」
触手の動きが止まり、次に体の上部へと移動された。
触手が鎖骨を撫でる。
最も激しく動く場所に近づき緊張もするが、敏感な部分を弄られた後なので、まだ呼吸を整えることが出来た。
――が、
「きゃっ、ぁああん!」
そうと見せかけて、差し伸ばした触手がまたも脇腹を捕らえる。
「ふ、ひどい…。あ、ドククラゲさんっていわゆる…Sってやつでしょう?」
「私はSじゃないです。キルリアちゃんがMなだけです」
「ち、違いますから!」
ドククラゲさんの目がやたらとにこやかだ。熱くなる分彼女に余計火を点けているのかもしれない。
「…ドククラゲさんのえっち」
こっちが負けて目を逸らし大人しくしていると、腹の触手を外し、上の方の愛撫が再開された。
「ぁ…」
少し解れたとはいえ、彼女が何処かに触れる度にくすぐったい感覚に苛まれる。
優しくくねる触手が、徐々に下がっていく。
私の胸へと到達し、鼓動と触手が連動しているような気がした。
「すごい…私の所まで響いてますよ」
とドククラゲさんは言った。その言葉は恥ずかしくもあるけど、繋がっているという一体感が嬉しい。
「恥ずかしい…」
白いドレス状の体越しに伝わる動きにもどかしさを感じる。
少し撫でた後に触手は再び腹を通過し、ドレスの中へと入り込んだ。
無いに等しい胸を認識出来る、唯一の部分を探り当てられた。
「ひっあ!あぁん!」
今までとは違う刺激に体はビクッと反り返った。触手は構わずにドレスの中を踊り続ける。
驚きで埋め尽くされた脳内が、徐々にそれを快感であると認知していく。
「や、やめっ!はぁっ!あ!」。
横からやってきた触手がもう1本入り込み、中で2本の触手が暴れ回った。
更にもう1本が私の体の首、背中、腹、腰…あらゆる部分を踊り狂う。
「だめっ!だめっ!いやぁん、んぁ!」
呼吸が乱れ、息継ぎもままならない。快感の波が確実に私を蝕んでいく。
暫くして触手の動きが緩慢になってきた。
そのうちに動きは止まって2本は撤収し、1本だけが残った。
「はぁ、はぁ…」
「大丈夫ですか?」
息が絶えて余裕は無かったが、ドククラゲさんに微笑んで返事をした。
「じゃあ、もう少しいきますよ…」
触手が動き出し、這っていった部分がくすぐったい。そして私の下腹に触手が近づいてくる。
興奮は最高潮まで達し、緊張から足をきつく閉じて彼女の侵入を防いだが、いとも簡単に太腿を抉じ開けられ、私に拒む権利なんて無かった。
いざとなってみると恐怖を感じる。
強張った私をドククラゲさんは体を擦りつけて宥める。
「んっ…」
触手が私の秘部に触れる。
くちゅっ、と微かに音がした。
「分かりますか?キルリアちゃんのここ、すごく濡れてる」
「いや…」
恥ずかしくて今すぐ止めたい、だけどもっと気持ちよくしてもらいたくて堪らない。
私の願い通り、触手は少し上の方を向いた。
「っ!」
耐え難い刺激が全身を駆け巡る。
自分ではほとんど触れられなかった所を、ドククラゲさんは大胆に刺激を与えていく。
「ひっっ!ああっあん!やぁあ!」
ぐちゃぐちゃといやらしい音を立てて、私はこんなに…。
下腹の痺れは私の…クリトリス、に集中して集まり、触手はいやらしい私を虐げる。
ドククラゲさんは、クリトリスを突付いたり、擦ったりしながら様々な感触を与える。
「ん、ふっ…。はっぁ、ああぁあやぁ…」
私の体が痙攣を始め、頭はそのことで一杯だ。そこも私の準備は出来ている、と思う。
ドククラゲさんは動きを一向に止めないでいたので、自ら催促することにした。
「ドククラゲさぁん…待って…」
彼女の体を腕でつっかえる。状況を理解したのか、触手の動きが止まった。
「もう、限界です…。お願いします…」
ドククラゲさんを求めている秘部はひくつき、彼女欲しさにそこを押し付ける。
「ねぇ、ドククラゲさん」
ところが、彼女は何も言わずにただそこをゆっくりと掻き回す。行為を渋っているようだ。
誰かに聞いたことのある話によると、初めてはとても痛いらしい。
本当は少し怖いけど、彼女にしてもらえるのなら構わない。それが私の本望だ。
「早く」
「ごめんなさい…」
「え…?」
一瞬何を言ったのか分からなかった。
もう一度お願いしようとすると、別の触手が私の頭を撫でる。
今になって、彼女が触手を丸めていたことと、体を少し浮かせていることに気が付いた。
「ご存知の通り、私の触手の先端には毒針が仕込まれています。目の間に付いているこれもそうです。
私の体は毒だらけなんですよ。今はこうして先端を曲げて触っていますけど、これをキルリアちゃんの大事な所に入れるわけにはいきません」
確かに先端を触れずして、中に入れることなんて出来っこない。
「私は構いませんから…」
「ダメです。特に粘膜は傷つき易いですので」
過去に刺された痛みを思い出し、身震いした。
私はドククラゲさんで埋まる視界から隙間を見つけ、島にある木の実を確認する。
「ほら、あそこにモモンの実もなってるし、オボンの実だって…」
「そういう問題じゃないんですよ」
ドククラゲさんは私を抱き寄せた。鋭い毒針が刺さらぬように。
「それに、キルリアちゃんにはこれから出来る、私なんかよりも大切な男の子のためにとっておいてほしいんです」
何故今になって言うのか、他のポケモンの話が出てくるのか分からない。
だけど文句を言ってもどうしようもなかった。
種族の違い、異性同士との違い、最初から私達はその垣根を越えられるはずなんてなかったのだ。
愛さえあれば、かもしれないけど、愛してるのは私の一方通行だというのが事実。
そして彼女の意図はよく理解出来ない。これはどれだけ人生を経験しても分かるものではないのかもしれない。
「分かりました…」
これ以上のことは諦める。ちっとも分かってはないのに、早く続きが欲しいから私が折れることにした。
「さっきの、ください」
ドククラゲさんは頷いて再び私を地面に寝かせる。
私の足を開かせ、先端を丸めたぬるりとした触手が入り込んだ。
失われていく感覚が息を吹き込み、私の体を侵していく。
「ふぅう、あっ、は」
少しでも繋がっていたくて、彼女に腕を伸ばして抱きしめ強引に引き寄せた。
触れ合った際に一瞬電撃が走った。
「危ないじゃないですか!」
「ふはぁ、ドククラゲさんっ。今の、気持ちいい…」
「え?」
ドククラゲさんが体を離すと、その端に愛液が付着して、てかっているように見えた。
彼女は体を下の方へずらし、触手をそこから外した。
「ちょっとこの体勢は…恥ずかしいですね」
と言った彼女の声は、少しはにかんでいる。
顔から足の方まで体が被さり、秘部にはゼリー体が密着している形になった。ひんやりしていた所がいつの間にか熱を帯び、温かい。
ドククラゲさんが上下に動き出し、全身が彼女と擦れる。
存在を感じつつも、私は熱く滑った部分に集中した。
そこの部分は擦れる度に愛液を絡め取り、より滑らかになったそれはただ一点の官能をより高めていく。
「や…やぁっ、あふぅ…ん」
「キルリアちゃん…」
私を呼ぶ声がいつもになく甘美に揺れている。
不思議な感じはしたものの、声はより私の興奮を高めた。
動きが一層速くなり、ぐちゅぐちゅという卑猥な音は大きさを増す。
未だ経験したことのない絶頂とやらも、すぐそこまで来ているのかもしれない。
ぞくぞくと腰に火柱が立ち、自らも腰を振る。
「やああっ!ああんっ!」
「はっ…あ…」
ドククラゲさんからも喘ぎが聞こえる。
彼女にも何処かに触れている部分があるのだろうか、と考えたが、頭を埋め尽くす快感に取り払われた。
「ひっ、は、わ、私…もう…」
頭がぐらぐらする。
何かが来る恐怖と興奮に慄き、ドククラゲさんを抱きしめる。
腕の中で激しく動く彼女を止めることが出来ない。
痺れが下腹に集結し、内部から自分が崩れてしまうような感覚がした。
「もうっ、だめぇ!ああっ、壊れちゃう…」
「どうぞ、お嬢様っ…!」
「ああんっ!ふ、ふああっ!」
その瞬間頭が真っ白になり、直後に私の体は大きく震え仰け反った。
「…あ、あ、いやぁ…」
浮いた背中をドククラゲさんがしっかりと支えてくれ、そのまま地面に戻される。
私の秘部はビクビクと痙攣し、彼女の体が数回擦れた後にゆっくりと離された。
私は暫く余韻に浸り、ドククラゲさんの乱れた息遣いを聞いた。
お互い懇ろに抱きしめ合い、私は彼女の体にキスをした。体は熱くなっており、愛液が頬に滑った。
「ふ…はぁ…」
「大丈夫ですか?」
「はい…」
あんなことでここまで疲労するとは思わなかった。行為の後の時間がこんなにも恥ずかしいとは。
「それにしてもあんなに感じちゃうなんて、キルリアちゃんたら」
「なっ、ドククラゲさんがあんなにするから…ていうか最後のお嬢様ってなんです!?」
「たまにはお嬢様も可愛いかなぁと思いまして」
本当はお嬢様と言われて嬉しかったりドキッとしたり。
これ以上の恥ずかしいことは御免だったけど、決心してドククラゲさんに尋ねてみた。
「ドククラゲさんのって何処にありますか?あの、お返ししてあげたいなと思って」
見る限り、彼女のらしきものはなさそうだった。
口みたいに触手や毒針で隠されているのかもしれないけど。
「いや、私は…いいですよ。ありがとうございます」
うう、断られたら気まずい。汗をかいた所に変な汗も混じった。
「でも、ちょっとだけ声出していたじゃないですか…」
「う、うぅん…」
ドククラゲさんも少し気まずそうに、でも少し悩んだ後に、
「じゃあ、お願いします」
と言って、私から触手を離して仰向けになった。
私はドククラゲさんの上にそっと乗った。
「傘の裏側が、まぁ、その…」
自分の番になった途端、恥ずかしがっているのが可愛らしい。
傘状の体に触る時にしっかりと彼女の目を見る。
体の内側に手をかけ、持ち上げるようにして触った。
すっかり暗くなって構造は見えないが、なにやら溝か管のようなものが手に感じられる。
指でツーっとなぞると、体が揺れ動いた。
「…っ」
少しだけど反応あり。
私をあんなに虐めたドククラゲさんに何を差しあげましょうか。
ゆっくりと丁寧にするのもいいけど…。
内側に顔を埋め舌を這わせる。
「あっ」
ちょっと潮の味がした。
ゆったりと這わせたり、小刻みに動かしたりして緩急をつけ、そうすると反応が顕著になっていく。
「くっ、ふ…」
自分でもこんなことをしているのは恥ずかしいが、ドククラゲさんが気持ち良くなってくれているのなら嬉しい。
「はぁ、はっ…」
「ほら、もうちょっと声を出してくださいよ?」
あああ、もうこんなことまで言っちゃって!
嬉々としている私の背後に、闇と同化している影が迫っているなんて知る由もなかった。
触手の束の上にちょこんと座っている私の足首に何かが絡みついた。
「――あ?」
時既に遅し、足は後ろへと引っ張られて、私は前のめりになって倒れた。
彼女がクッションとなり何ともなかった。
しかし、足に絡まった何かが両足を外に引っ張り、大きく股を開く形に。
勿論、それはドククラゲさんの触手。
開いた所にやってきた触手が私の秘部で暴れだした。
「きゃあ!?ああっ!ひぁぁん」
ぐりぐりと押し付けられ、細かく擦られ…。
「止めて!だめぇっ!」
「キルリアちゃんも強気に出たものですねぇ。でもこっちの方が合ってますよ」
達してから時間も経ち沈静したが、それが再び込み上げてきた。
「だめですって!いや、いやぁあ」
「ほら、動きが止まってますよ?」
意地悪く囁くドククラゲさんに胸が高鳴る。私は彼女に弱い…。
傘を支えて痺れ震えた舌で突付く。
下から来る快感に溺れ没頭したいけど、動きが止まると触手の動きも止まってしまう。
だけど舌が思うように動かない。
このジレンマの中で私はどうすればいいのだろうか。
「ほんっと、ん、あ、い、いじわるですね!あんっ!」
息も絶えそうになりながらも振り絞ると、ドククラゲさんは嬉しそうな声で、
「それは褒め言葉ですか?」
と言った。
「はぁ…むぅ…」
「気持ちいいですよ、キルリアちゃん」
早く終わってほしいけど、気持ちいいと言いながらドククラゲさんはまだ余裕そうだ。
むしろ私の方が先に限界が来そうな程。
必死に舌を這わせ、指でもあちこち刺激する。
「気持ちいいですか?」
「…………」
ドククラゲさんが尋ねるが、恥ずかしくて喋る余裕もなくて返答はしない。
本当は私の反応を見て楽しんでいるんでしょう?
「気持ち良くないんですか?」
「さ、あ、どうでしょうね…」
「じゃあ、もう少し刺激を強くしましょう」
「すごく気持ちいいです!」
ドククラゲさんのキャラがどんどん崩壊している気がする。
いや、感情豊かな彼女は元々こうなのかもしれない。
…何にせよ彼女が好きで堪らないことに困ってしまう。
「嬉しいお言葉をくださったご褒美をあげましょう」
後ろから気配を感じた。
もう1本の触手が来て加わり、合計2本によってぐちゃぐちゃと掻き回される。
「…っ!ふぅ」
そうかと思えば後から来た1本はすぐに離れた。
「お尻を持ち上げてください」
足に絡む触手が緩み、膝を立てる格好となることが出来た。
触手でお尻を撫でられそれを確認した後、触手がお尻に分け入った。
「!?」
内側を触手が優しく撫でる。
「あっ!?な、やぁん!」
クリトリスや胸とは違う感覚に戸惑い、刺激に驚いた。
敏感な所を2ヵ所も探られて頭が混乱する。
「ほら、止まってますよ?」
「じゃあ、止めてくださいぃ、ふあっ!」
膝がガクガクと震える。立てていることもやっとだが、倒れることは触手が許さない。
「んむぅ…ふにゃぁ」
「はぁ、キルリアちゃん…」
ドククラゲさんもちょっとずつ来ているのかもしれない。それを願うばかりだ。
ドククラゲさんは少し動きを緩めてくれ、何とかやっていくことが出来た。
彼女の体の内側は私の唾液でどろどろに濡れている。
喘ぎ声も気持ち大きくなった気がする。
「はぁ、ん、もうそろそろ…」
彼女の体はビクビク震え、今まで妨害されてきたのがようやく終わりに近づいたようだ。
ここから一気に終わらせようとしたが、終わりにつれて触手の動きの激しさも再開された。
「ちょっ!ああ!ひゃふぅ…」
力が入らなくなってくるが、とにかくいい加減にでも刺激し続ける。
それでも最後には私が追い詰められ、腰が立たなくなってしまう。
頭がぼうっとして、あの絶頂の感覚が再来する。
「やぁ、もう、わたしぃ…ああっ」
達してしまう、という瞬間に触手の動きが止まった。
直前に止められてしまい、助かったと思う気持ちより、不満の方が圧倒的に大きい。
「なん、で?あっ…」
「どうせなら、ん、一緒に…」
ドククラゲさんも余裕がなくなってきたようだ。
もどかしさを必死に耐えながらも、自分の作業を行う。
少しずつ、そうしているうちに、触手がクリトリスとお尻を突いた。
「あっ、あっああ!」
私の声と自身の限界を考え、同時に達するように突くタイミングを調整しているようだ。
「はっ、あ、ドククラゲさんっ!好きっ、すきぃ…!」
「キルリアちゃん…!」
時々止め、少しの間を置いてから突かれ、優しくしたり強くしたりされる。
何時来るのか分からない感覚がより私を興奮させた。
声を出すのも止めて、彼女の体に吸い付く。
その瞬間、ドククラゲさんが私の所を思いっきり押しつぶした。
「やぁああっ!」
「……っあ!」
彼女の体もビクンと震え、そのまま触手をだらんと下げた。
「ん、は、ドククラゲさん…」
足から触手が外れ、私は彼女から崩れるように落ちた。
暫くして平常に戻り、勿論最初に行ったことは海で汚れを流すこと、それからドククラゲさんに文句を言うことだった。
「もうっ、酷いじゃないですか!」
「ごめんなさい、つい…」
「ドククラゲさんなんて嫌いです!」
彼女は意地悪なドククラゲさんに戻り、
「んん?最後に好きだって声が聞こえた気がしたんですが?」
と言った。
――私が好きって言っても返してくれないのに。好きだと思うだけ悲しい。
「私もキルリアちゃんが好きですよ」
え?
「こういうの初めてだったのに、やりすぎちゃいましたね。ごめんなさい」
予想に反して彼女に悪びれていない様子はなかった。
「……嘘」
「嘘じゃないですよ。好きじゃない人にこんなことはしません」
そんなこと、意外だったから、
「……私も好きですって言うタイミングを逃しちゃったじゃないですか」
「いつでも言ってくださって結構ですよ」
じゃあ好きです、と呟いてドククラゲさんに抱きついた。
翌日、起きるとドククラゲさんに寄りかかっていた。
「おはようございます」
「おはようございます…」
ドククラゲさんは先に起きていたようだ。
よく見ると、今日の彼女には何やら艶がない。
「…もしかしてずっと一緒にいてくれたんですか?」
「まぁ、そういうことです」
彼女の体を摘んでみる。
「かぴかぴ…」
「水に浸かればすぐに戻りますよ」
そう言って彼女は海に浸かった。
それにしても、遂に今日が来てしまった。
気持ちは満たされたものの、やっぱり離れたくはない。
ドククラゲさんが送りましょうか?と言ってくれたが、断ってテレポートで帰ることにした。
「そろそろ帰ろうかな」
「朝ごはんを食べてからにしましょう」
彼女の提案で木の実をゆっくりと食べた。
その後に少し話をしたけれど、それも続かなかった。
もうそろそろ…とは思うが、腰が重い。
ドククラゲさんは私を抱きしめて、お別れの挨拶とした。
「…………」
「…………」
ドククラゲさんが私とは旅が出来ないと言ったのに、私に触手を絡めてずっと離さなかった。
―end
以上です
おおぉぉ…すごく綺麗な文章GJ!
キルリアは可愛いしドククラゲのお姉さん口調がツボだ。
全俺が泣いた
乙です!なんというか・・・甘酸っぱいなあ
こういうの大好きすぎる
超絶GJ!やっぱり百合は至高だわ
この後どうなったかが気になる
( ;∀;)イイハナシダナー
>>433 キルリアの純粋な恋心とドククラゲのひんやり感が文章からにじみ出てる。
GJ!
俺もドククラゲたんに抱きつきたくなりますた。
容量www
続きが出来たので投下させていただきます。
…容量が凄く心配だけど、大丈夫かな。
以下注意点
・アーボックとドラピオンによるマニューラ輪姦。
グジュリ、と水音と共にマニューラの花弁がアーボックのヘミペニスの1本を飲み込んだ。
「は……はっ…あ……」
亀頭を丸々飲み込みその刺激の強さ故に
マニューラは首を反らして真上を見上げ、短く浅い息を繰り返していた。
だが、飲み込んだのは亀頭だけで竿はまだ入り込んでいおらず
アーボックは彼女の膣内を全てで味わおうと腰に巻いた尾の力を強め
彼女の臀部を自分の尾下板に触れさせる形で下へと引き込んだ。
「ひはぁッ!あ、あっん!あ、ああ、ああぁッ!!」
釣り上げられた魚のように脚と背を震わせ、マニューラは更に背を反らした。
「んん〜?マニューラ様、今イキましたでしょ…」
弓なりに反る彼女の背を、前に戻そうとするようにドラピオンは舌で押し舐め上げた。
「ふっ……ぅん…」
肩を竦める形で背への愛撫に悶え、マニューラは屈辱に歯を噛み締めた。
「何か…ボスからチンコが生えているみてぇですねぇ」
舌を揺らし、喉奥から細い唸りを上げながら、アーボックは己の腹の上に乗る
マニューラをまじまじを眺め、もう1本のヘミペニスが彼女の股の前に飛び出ており
まるでそれが、彼女のペニスのように見えた。
「うるっ……さい……」
肩を震わせながら息を吐き、マニューラは涙で濡れる瞳でアーボックを睨んだが
彼はそれに動じず、ヒュゥと鼻を鳴らした。
「ボス…入れただけでイッちまったらしいですねぇ…。
それじゃぁ、腰を動かしたらどうなりますかねぇ?」
アーボックの提案に、マニューラは小さく息を飲んで喉を鳴らし、
右鉤爪で腰に巻かれる尾を掴み、左腕を伸ばして首を横に振った。
「腰を…う……動かすな……動かすんじゃぁ、ないよ……」
入れ込まれただけで絶頂してしまった上に、動かされたらたまったものではない。
マニューラは怯えながら懇願すると、アーボックは何故かそれを受け入れた。
「……まぁー、ボスがそこまで言うなら動きませんよ。…オレさまは、ね」
「!」
「…だから」
腰に巻かれた尾の力が強まった事に気がつき、マニューラは瞳を瞬き
即座にアーボックの考えを見抜き、「ひ…」と、恐怖に震えた。
「……ボスに動いてもらいましょうかねぇ〜」
「や……」
止めろ、とマニューラが指示を出す前に、
アーボックの尾は彼女の腰に巻きついたまま上げられた。
「んっあはあぁあっ!」
アーボックの亀頭から生えた複数の棘が、締め付けていたマニューラの膣内を引っ掻いて
彼女はその痛みに呻き、そして同じくらいの快感に喘いだ。
引き抜かれた衝動で、膣内に残っていたドラピオンの精液も同時に零れ
アーボックのヘミペニスはマニューラの愛液と白濁液が混ざった卑猥な液に塗れていた。
再度腰を下ろさせて混ざった液を膣内へ送り戻し、
その時、マニューラの股に触れていたヘミペニスの棘が彼女の陰核を擦り
包皮が剥けて敏感になったその場所を擦られた刺激と
膣内をほじられるような感触に、マニューラはまた、絶頂の嬌声を上げた。
「ひはっ!あっんっ!あ、ああぁぁ……あ、あ、あー……」
「お、またイッた」
「うっはぁー…すっげぇ、ナカがギュウギュウだぜ…」
マニューラの膣内は絶頂の影響で、オスの種子を搾り取ろうと
アーボックのヘミペニスを肉壁に包み込んで痙攣を繰り返していた。
だが、アーボックはまだ精を吐き出そうとしないでしばらく彼女の膣内を味わうつもりでおり、
幾度も、マニューラの腰を引き上げて引き下ろすと、
その度に彼女は身体を震わせて強烈な快楽に泣き叫んでいた。
「はっあぁああん!!も……あ、んッ!あ、あああぁっああ!!」
上げ下げを繰り返されてマニューラは4度目の絶頂を迎えた。
開けた口からはだらしなく唾液が流れ、顎から糸を引いて垂れ落ち
マニューラはぼやけた視界でそれを見たが、それに構っている余裕は既に無かった。
「マニューラ様…短時間でイキすぎじゃぁないですか?
あんまりイキ過ぎると壊れちまいますよ。ちょっとは我慢しないと」
ドラピオンが横から覗き込み、汗で湿ったマニューラの胸を舐め上げて
固くなった胸の突起の一つを舌で転がした。
「うっ……ん…」
ドラピオンの頭部に左腕を置き、退けようとしたが力が入らず
彼女はただ荒い息を繰り返していた。
「つぅっか、オメーも早くイけよ。長いなぁ」
アーボックに向いてドラピオンが言うと、アーボックは喉を鳴らして笑った。
「うるせーなぁ…お前みたいに早漏じゃねーんだよ。蛇は時間がかかるんだよ」
「誰が早漏だ誰が」
「くくくっ。ま、猫は早いっつーし、これ以上はマニューラ様も辛いだけかな…」
尾の先端を掃い、相棒に退けるようにと無言で示すと
ドラピオンは悪態を吐きながらも数歩後ろに下がった。
そしてアーボックはマニューラの顎に尾を絡め、逃げられぬようにと身を拘束させた。
「ボス……じゃぁ、そろそろ出しますぜ」
「ん……あ、アーボ……ク…それは…駄目…だよぉ…」
顎をつかまれているせいで首を横に振る事が出来なかったので、
彼女は左腕を伸ばして制止の姿をアーボックに見せた。
だが、アーボックはそれに何故だと、不満の意を言葉で見せた。
「何でですか。ドラピオンには中出しさせても文句言わなかったじゃねぇですか」
「お…お前だと……っ…出来ちまうか、らぁっ…」
「あぁー…」
アーボックはマニューラの意図を読み、口の端を歪めた。
「それでも、あのイタチヤローには中出しさせてたじゃねぇですか。
孕んでも構わないって言ってまで」
「それっは…!し、仕方…」
「あーあ。あっちにはOKでこっちはNGだなんて。悔しいんで、中に出させてもらいますぜ」
「!! や、止めっ!!」
顎を掴まれる尾を右鉤爪で掴んで剥がそうとしたが、その前にアーボックの腰が突き上げられ
マニューラはまた空を仰ぎ、呻きの声を喉奥から吐いた。
「ひぁあっ!あんっ!あぁ、あ、いっ…ああぁあ!」
「マニューラ様、喘ぎすぎですよ」
横で呆れ気味に呟くドラピオンの声などに気にかける余裕も無く、
ただこの快感の律動と、それに怯えて逃げ出したい衝動を抑えるだけで限界だった。
「はぁっ、んっ、あっあっあ…あっはぁ…」
トロリと瞳を潤わせ、虚空を眺めて早くこの行為が終らないかと思ったが
脳内の奥底でまた別の思いを持っている事に、マニューラは気がついていなかった。
アーボックのヘミペニスが、マニューラの膣内を削るかのようにゴリゴリと巡る。
「うんっ……ふぅ、そろそろかな…」
「はっ…早くっ……あぅんッ!…早く終らせ…な…あっぁあ!」
余裕を見せていたアーボックも、ハッハッと口からの呼吸を繰り返し腰の動きを早めていく。
「はいはいっと……んっ、う、うぉっ……!」
そして、今一度深く腰を打ちつけてアーボックは腰を震わせてその精をマニューラの中へと吐くと同時に
彼女の股に添えていたヘミペニスからも白濁の液を吐き出させ
下腹部の黒の体毛が彼の精液でベッタリと濡れた。腰に巻かれた尾が壁となっていなければ
おそらく彼女の顔もアーボックの精液で濡れたに違いないだろう。
「はぁっ…!あ、ぁっ、あつ…はぁあぁ…!!」
最奥に突き当てられて精液を放出され、マニューラもまた快楽の絶頂を味わっていた。
「んっあ、はぁっ…は…」
身体を大きく痙攣させて、5度目の絶頂に体力と意識が削がれた彼女は
呼吸を繰り返すだけしか出来ていなかった。
それを見込んでか、アーボックがマニューラの腰に巻いた尾を解くと
彼女はゆらりと身体を揺らし、そのまま前へとうつ伏せの形で彼の腹の上へ崩れ落ちた。
その動きに合わせてアーボックのヘミペニスが抜け、
ゴボリ、と音を立ててマニューラの秘所から精液が溢れ零れた。
「随分出されたじゃぁないですか、マニューラ様」
背の上でドラピオンの語りかける声が聞こえたが、
マニューラは身体のだるさのせいで気力を失っていたらしく、返事をしなかった。
「子宮口で出したからなぁ……マジで孕んじまうかも」
後戯のつもりなのか、尾でマニューラの背を撫でてアーボックが笑うと
そこへドラピオンがそうかぁ?と茶々を入れた。
「それはねぇーだろ。残念だけど」
──…孕まない…と、言う事かい…?──
ドラピオンの不自然な台詞に反応し、マニューラは惚けながらも意識を保とうとする。
「しぃっかし、マニューラ様5回もイクなんて、なぁー」
「アイツらには4回イカされたんでしたっけ。やった、記録更新じゃね?」
「…何を……はぁ、馬鹿な事言ってるんだい、はぁ…お前たちは…」
だるさから頭痛を起こし、マニューラは額の宝石を右鉤爪で押さえて呆れ気味に呟いた。
「はぁー…も、これで終わりだからな……」
アーボックの蛇腹に両鉤爪を押し付け肘を曲げ、起き上がろうとした時
ドラピオンが彼女の横へ身体を滑らせて「いや?まだ続けますよ」と言明した。
「……は?…ちょ、ちょっと待ちな!1回づつしたんだから…」
ドラピオンを見上げてマニューラは抗議するが
彼に賛同する声が彼女の正面より投げかけられた。
「だぁって。ボスは5回イッたのに、オレさまたちは互いに1回だけですぜ。
それって不公平ですよねぇ〜、そう思いません?」
「なっ……!!」
バッとアーボックへ振り向き、マニューラは声を詰まらせる。
「それに」
ドラピオンが、頭部の腕を伸ばして右爪で彼女の腰を掴んで持ち上げ、
左腕をマニューラの両脚の膝の裏に回して抱えた。
まるで小さなお姫様が抱え上げられるような形になり、マニューラは屈辱的な気分に舌を打った。
「…それに?何だい……」
まだ身体の震えは取れないが、落ち着きを取り戻したようで
マニューラはジロリと目前のドラピオンを睨み付けると
彼はまた肉厚な舌でマニューラの右首筋を舐め上げ、こう言ったのだ。
「マニューラ様、もっと欲しい…って思ってますしねぇ?」
「…お、思うか馬鹿が!!」
そう吼えると両腕でドラピオンの頭部を押し退け、マニューラは腕を組んでため息を吐いた。
「思ってますよ。言いましたでしょう、
"今"のオレたちにはマニューラ様の脳内は全て見えているんですって」
「そうそう。だから嘘は通用しませんぜぇ、ボス」
アーボックもドラピオンと同じ意味合いの言葉をマニューラに放ち、
身を起こし上げ蛇腹を滑らせて抱えられる彼女の元へと来る。
そしてマニューラの顔を覗きこみ、閉じた口の中央から舌をチロチロと揺らした。
「それに、ボスが5回イッたんですから、同じ数イキたいんですけどー」
「そそ。だからマニューラ様がイッた回数だけ、オレたちもイかせて下さいよ?」
「………」
眉間に皺を寄せて、マニューラは自分を見下ろす部下たちの姿を眺め、しばし黙り込んだ後に口を開いた。
「……お、同じ数…だな?それで…終わりにするんだね……?」
マニューラにとって、それは苦渋の決断だった。
反撃すら出来ずに部下に良いようにされてしまった事は相当な屈辱であり
この決断はさらにその屈辱さを増させるものであった。
しかし、だからと言ってアーボックとドラピオンたちに犯され続けても終わりは見えない。
それ故に、彼女は彼らの提案を飲んだ。
「へっ…え。マニューラ様、本気で?」
「…疑うならしないよ」
「いやいやいやいや!!……で、どうするんですか?」
「っ……そ、それは…だね……こ、これで…」
震える腕を動かし、マニューラは己の口元に右鉤爪を添えると
部下の2匹は、ほぉぉ、と喉を鳴らし歓声を上げた。
「フェラしてくれるってー事ですかい、ボス」
「し、仕方無いだろう…!そうでもしないと身体が持たないよ…」
マニューラはドラピオンに降ろすようにと鉤爪で床を指し示すと
彼は首を動かして腕ごと彼女を雲の地へと降ろした。
そのまま立ったままでいようとしたが膝が笑ってしまい、
マニューラは地に臀部と太腿を付ける格好で座った。
太腿を擦り合わすように動かすと、その中央部から熱い液が流れ出るのを感じ
彼女は羞恥と屈辱に顔を赤らめた。
「マニューラ様ぁ。どっちからヤるんですか?」
「ん……順番考えたらお前かなドラピオン…す、座りな」
座るようにマニューラが指示すると、ドラピオンは尾を支えにするように
腹部を見せる形で後ろへと座り、その怒張をマニューラに見せ付けた。
「…っ」
震える身体を抑えながら、マニューラは膝を使ってドラピオンへ歩み寄り
勃ち上がるそのペニスを眺めた。
膝で立つ彼女の腹部から口元までの長さのそれを見て、
良くこんなモノが入ったものだとマニューラは感心するように思った。
マニューラの愛液と彼の精液で濡れたペニスを両鉤爪で傷つけぬように優しく握り、
ゆっくりと上下に梳いてみると液が潤滑液の役割になり、引っかかりも無く滑った。
「おっぉぉ…手コキもしてくれるんですか」
「…黙ってな……」
腹部側のペニスを鉤爪で擦りながら、マニューラは口元に当たるドラピオンの先端を咥えた。
「んっ……ふー……」
鼻で呼吸をしながら口と鉤爪での淫行を続けていく。
舌先で先端をチロチロと舐め回していると急に苦味を感じたので
マニューラは口を離してその味の原因を確かめると、ペニスの尿道口から透明な液が流れ出していた。
左鉤爪の掌側で尿道口を押え込んで擦り回し、
右鉤爪でペニスの根元から真ん中までを往復させるように撫で、
両鉤爪の間を唇で挟んで舌先を滑らせる。
巨大な棒飴を味わうような、そんな錯覚を思いながらマニューラはドラピオンへの愛撫を続けていた。
「んっ!?」
唐突に訪れた感触に、マニューラは口にドラピオンのペニスを含めながら驚きの呻きを上げた。
股の間に、何かがスルリと入り込んだのを感じ、マニューラはペニスを口から離し
首と背を動かして後ろを振り向いてみると、紫の鱗に覆われた身体が見えた。
頭を上へと動かすと、巨大な顔を模した身体の模様─アーボックが、彼女の背後にまわっていたのだ。
しかも、ヘミペニスを膝立ちをしているマニューラの脚の間に入れ込んでまでいた。
秘所にアーボックのヘミペニスが触れている事に気がつき、マニューラはギョッとした表情を浮かべた。
「こ、こらぁ!アーボック…!!」
「へへへ…。ドラピオンの後にオレさまなんでしょーけど、それだと時間かかりますぜ」
「だからって…!」
「あー、大丈夫大丈夫。挿入はしませんぜ。素股でいいんで」
アーボックはそう言いながら自分の腰をマニューラの臀部に擦り付ける形で動かし、
濡れる秘所にヘミペニスを擦り付けると、彼女は軽く身体を震わせた。
「脚…閉じてもらえますか。…そうそう、挟む感じで」
アーボックに言われるがままに、マニューラは脚を動かして股に彼のヘミペニスを挟むと
擦られた影響でまたもや彼女の秘所からは蜜が流れ、未だに膣内に残る精液もドロリと流れ出ていた。
そしてアーボックは腰を前後に動かし始め、マニューラもドラピオンへの口淫を再開させた。
「…マニューラ様ぁ」
「何だい……」
ドラピオンのペニスを咥えていたマニューラだったが、その持ち主に声をかけられたので
口での行為を中断し、鉤爪を動かしながら言葉を返した。
「口と手も良いんですけどぉ…胸も使ってもらえます?」
「は、はぁッ!?」
今度は腕の動きまでも中断し、マニューラは素っ頓狂な声を上げてドラピオンを見上げた。
「む…胸っつったって……お前たちも分かるだろう。わ、ワタシのは…」
「あー、本当コレばっかりは残念だと思ってますぜぇ。ボスの胸ってマジ平…」
鎌首をもたげながら、アーボックが惜しそうに呟くとその言葉を言い終わる前に
マニューラの鉄肘が彼の腹部に叩きつけれた。その痛みに、アーボックは呻きながらも笑いの声を上げた。
「ぐっはぁ…く、ははは。気にしているんですかぁ、ボス。可愛いじゃねぇですか」
アーボックが長い舌でマニューラのうなじを撫で、二股の先端で羽根の根元をほじくるように擦ると
彼女はその感覚に、ふぅっと息を吐いて悶えるのだった。
「あっても無くても良いんですって。胸でしてもらえるってオスは興奮するものですよ」
「そ……そう言うものなのか…?」
アーボックの舌を鉤爪で掃いながらマニューラは疑いの目でドラピオンを睨む。
「そーゆーもんです。早くしてくださいよぉ」
腰を動かし、マニューラの顔にペニスを押し付けてドラピオンがねだると
マニューラはしばし黙り込み、はぁ、と大きくため息を吐いた後に、
自分の胸を覆う赤い付け襟を捲り上げた。
黒い毛皮に埋まっている筈の胸の突起が2粒、
身体を弄られた影響で勃ち上がって毛皮の中より存在を主張していた。
マニューラはその突起と突起の間に挟むように、ドラピオンのペニスを胸に押し付けた。
胸と腹に彼の怒張が触れ、その熱さを直接感じたマニューラはぐっと息を飲んだ。
「……ん…はぁ…」
胸にペニスを押し当てたまま背を屈め、竿を咥えて鉤爪で他の部分を擦る。
時折、胸の体毛で擦り付けるように身体を押し当ててみると、ドラピオンは低く呻いて見せた。
マニューラがドラピオンを愛撫している間、アーボックがマニューラへの行為を続けていた。
グジュグジュと水音を立て、アーボックの先走りとマニューラの愛液に塗れた彼のヘミペニスの棘が
彼女の秘所と陰核を強く擦り、マニューラは身体の奥底から競り上がって来る感覚に身体を震わせた。
早く終らせなければ、また快楽の絶頂に溺れてしまって彼らへの回数を増やしてしまう。
マニューラはそれだけは避けたい思いでドラピオンへの愛撫の力を強めた。
「おっぅ、……ま、マニューラ様っ…!」
「さっさと…出しな…!」
焦りと苛立ちが交じり合い、マニューラはドラピオンの竿に牙を立てて甘噛んでみせると
ドラピオンが大きく呻き、それと同時に彼女が鉤爪で握っていたペニスの根元が一瞬、膨らんだ。
それが射精の瞬間であると彼女が知る前に、ドラピオンのペニスの先端から勢い良く白濁液が吐き出された。
「うっ、ぅぉぉ…」
「ん、ぁ…!」
胸に押し当てていたペニスがビクビクと脈打っているのをマニューラが直接感じると、
口元の先端から吐き出される精液が空へと飛び散り、
重力により弧を描いて彼女の頭部の羽根と顔へ、そして胸へと降り注いだ。
鼻腔を突き抜ける生臭いその匂いに顔をしかめ
目に入らぬようにと、片目を閉じて鉤爪で目を覆いながらも、
未だに吐き出される精液とその出口から目が離せず、マニューラはただそれを眺めていた。
「お、おぉっ!出る…」
アーボックも限界が来たようで、身体を震わせるとマニューラの股に挟んだヘミペニスを引き抜き
それを彼女の尾羽の付け根に押し当てるとドラピオンと同じく白濁の精液をぶちまけた。
「んっ…」
腰から背にかけて熱い何かがかけられたのを感じ、
それがアーボックの精液であると理解すると、マニューラは一度身体を震わせて息を吐いた。
「はっ…あぁ…」
膝立ちでいるのが疲れたのか、マニューラはペタンと腰を落としてアーボックの腹部に背をもたれた。
「はぁっ…はぁ……お、マニューラ様?いつの間に白猫になったんですか?へへっ」
射精の勢いが衰え、ようやく止まった所でドラピオンは呼吸を整えてマニューラを下目で眺めると
彼女は彼とアーボックの精液で身体のほぼ全身が白濁液で塗れていた。
「うるっさい…よ…」
鉤爪で顔に付着している精液を拭い、仏頂面でマニューラは言葉を吐き捨てた。
「…これで…2回…だね?」
顔を一通り拭い終えた所で、彼女は部下達に確かめる。
「えぇ、オレさま残り2回ですよぉ、ボス」
「次にアーボックにフェラって、オレが素股してー…」
「残りの2回は交互にサンドイッチ、でどうです?」
「さ、サン…?え?」
マニューラは2匹の言っている意味が分からず、瞳を瞬いて戸惑いを見せた。
「サンドイッチ。ボスがあのイタチヤローとハリネズミヤローにヤられたアレですよ」
腹部にもたれるマニューラを見下ろしながら、アーボックが彼女に意味を教えると
「は……はぁっ!?あ、あれをするって言うのかい!?」
冗談じゃないと言う勢いで、アーボックに吼えるマニューラだが
彼は怖気付く様子を見せずニヤニヤと笑って更に続けた。
「その方がボスにも楽ですよ。回数は2回で済むんですから」
「…2回はキツイよ…せめて1回だけにしな」
「んー……ま、それはまた考えるとして」
尾でマニューラの腰を絡み取って彼女を持ち上げると後ろに寝転び
また自分の腹部を跨がせる形で彼女を座らせた。
「次、オレさまの番ですね」
「……っ…」
開かされた股の前に、アーボックのヘミペニスがそそり勃っていた。
先ほど射精をしたばかりだと言うのにまだ勃起しているのかと、
マニューラは感心と呆れが入り混じった感想を抱えながらも
その先端を鉤爪で包み込むように握った。
捻るように手首を円を描く感じで動かし、亀頭の棘を避けて鉤爪を陰茎に触れさせ、
軽く握りこんでみると、程よい硬さと弾力が跳ね返ったのを感じた。
腰をアーボックの尾側へとずらし、背を屈めてマニューラは彼の亀頭の先端に舌で触れた。
右鉤爪で握りこんだヘミペニスに口淫を行い、もう一方のヘミペニスは左鉤爪で握り上下に扱く。
「ボスぅ…舐めるだけじゃ無くて、咥えて下さいよぉ」
「……口の中が切れるよ、お前のじゃ……ん…」
亀頭から口を離して陰茎の横を咥えて舌を滑らせ、右鉤爪で亀頭の尿道口を引っ掻いてみせると
その刺激にアーボックは「うぉっ!」と、驚きながらも嬌声を上げた。
「ちょぉっ!ボス…ッ!強いですって、それ…っ!」
「お前は長引きそう…だから、な。…ふー……」
尿道口から流れ出る先走りを亀頭に馴染ませるように鉤爪で弄っている最中、
ドラピオンがのそりとその身体でマニューラの背に乗りあがり
硬さを復活させた怒張をコツン、と彼女の腰に当てた。
「マニューラ様。腰、上げてもらえますか」
「………」
膝を雲の地につけるように脚を曲げ、マニューラは無言でドラピオンへ突き上げるよう腰を上げると
彼は彼女の股とアーボックの腹部の隙間へ、自身を挿入した。
「おい。オレさまのハラにつけんなよ。キモイ」
不機嫌そうに舌を揺らしてアーボックがドラピオンへ文句を言うと、
彼はブツブツと悪態を吐きながらも間に挿入したペニスでマニューラの腰を持ち上げ、空間を作った。
ドラピオンは気がついていなかったが、思いの外高く持ち上げてしまったらしく
膝を地につけていたマニューラの脚は、爪先が軽く地に触れる程度の状態になっていた。
「うっ、んぅっ…」
ドラピオンが両腕の爪でマニューラの腰を動かぬように押さえつけ、
己のペニスを彼女の濡れる脚の間に擦り合わせる始め、マニューラはその感触に小さく息を飲んだ。
「ボス、口が止まってますけど」
「…分かってるよ…今やる」
もう一方のヘミペニスの亀頭をいじっていた左鉤爪でアーボックの先走りを絡め取り
それで陰茎を扱きながら左鉤爪で握る方の亀頭を舐めた。
そしてドラピオンが腰を前後に動かし、マニューラの身体はその動きに合わせて揺れていた。
「ん、ふぅ……ふー……」
口淫を続行しながら、マニューラは徐々に息を荒げていく。
そんな彼女の様子を眺めていたアーボックがその荒げる理由をドラピオンへと教えた。
「おい、ボスが善がり始めたみたいだぜ」
「おぉ?じゃぁもっと良くしないとなぁ」
巨大な牙を生やす口を笑みで歪め、ドラピオンはマニューラの腰を押さえつける力を強め、
彼のペニスと彼女の秘所と陰核を強く擦る形を取った。
「はっ!…あ、ド、ドラッ…ピオン!」
強まった刺激に反応し、マニューラは背を捻ってドラピオンの爪に腕を伸ばしたが
更に与えられた刺激に意識が奪われてしまった。
「あっ、はぁっ…!んぁ、ぁあ」
アーボックの腹部に額を押し当て、マニューラは身体を震わせながら
競りあがってくる快感に悶え、そして耐えようとしていた。
「…ボスぅ。また口が止まってますぜ」
「ふぁ…わ、分かってる……んんっ!」
陰茎に口付けするように唇を付け、荒ぐ呼吸を抑えながら早く早くと焦りながら行為を再開する。
早く、とは当たり前であるが彼らの絶頂の事を願っているのであって
マニューラは自分を対象にしていない…と、彼女は思い込んではいるが──
「はぁあっ…んっ、ふぅッ!ん、ん!」
陰核が潰されそうな錯覚を感じ、競り上がる快感が一気に暴発直前まで登り詰めた。
何も挿入されていない筈の膣壁がうねりを上げているのを感じ、
もう、駄目かもしれないとマニューラが身体を震わせた時、
彼女よりも一歩早く、部下たちが快感の暴発をそれぞれ吐き出した。
「うぅっ!」
「お、ぅ…っ!」
ドラピオンのペニスが大きく跳ね上がり、
彼のペニスに乗っていたマニューラがその衝撃でアーボックの腹の上に落ちた。
「いっ…ん、はぁ……」
背から尾羽にかけてドロリとした熱い液がかけられたのを感じ、マニューラはうっとりとした表情で悶え
その顔をアーボックのヘミペニスから噴出している白濁液が汚して行った。
「ふ、ぅー……おいドラピオン。テメーオレさまにもぶっかけやがって」
マニューラの背からアーボックの腹に垂れる白濁液を見て、
アーボックは一息吐いてからドラピオンへ不機嫌さを見せると
「あーワリーワリー。でも仕方ねぇーだろ。量がちげーんだよ」
ドラピオンは笑いながら謝罪にならぬ謝罪をアーボックに見せ
彼の腹の上でうつ伏せになっているマニューラを先ほどと同じように抱き上げた。
「…すいませんねぇ、マニューラ様。あと少しだったのに先にイッちまいましてぇ」
ギクリと身体を強張らせ、マニューラは息を飲んだ。
「じょ、冗談じゃないね。回数増やしてたまるかい…」
「あー、でも本当はイキたかったんですよねぇ?」
「そ……そんな事、ないよ!」
おそらく、また嘘を言うなとドラピオンは言うのだろうとマニューラは予想した。
その予想通り、彼は「またまたぁ」とニヤけた笑いで、精液で塗れていない彼女の首筋を舐め上げた。
「ん……」
「ま…次にはきちんとイかせて差し上げますよ」
そう言うと、ドラピオンはマニューラに口淫を受けた時と同じ格好を取った。
「マニューラ様、爪を立てないようにオレの身体に鉤爪当ててください」
マニューラは言われるままに、鉤爪をドラピオンの首と腹部の結合部に押し当て、
それをドラピオンは確認すると、抱き上げていた彼女の身体動かし
両脚の膝裏それぞれに両腕の爪を挟み入れると、マニューラに両脚をM字に開脚する形を取らせた。
「……」
眉間に皺を寄せ、マニューラは首を動かし自分の身体の下方向を見ると
精液が付着している彼のペニスが自分の股下でそそり勃っている事に気がついた。
そしてドラピオンが考えている事を理解し、ぐっと息を飲み迎える態勢をとった。
「よく、すぐ復活出来るものだな……」
「マニューラ様がすんげぇーそそる声と表情見せて下さいますからねぇ」
「…馬鹿言ってんじゃないよ……」
皮肉のつもりだったのだが、逆に羞恥心を撫でられてしまいマニューラはため息を吐いた。
「そんじゃ、挿れますからねぇ」
「っ…」
腕が下がってゆき、開かされたマニューラの秘所にドラピオンのペニスの先端が触れたと思ったら
それはゆっくりと彼女の体内へと埋め込まれていった。
「ふっ……うんっ…」
アーボックのとは違い、凹凸が無いドラピオンのペニスではあるが
身体を覆う兜の皮膚が若干柔らかくなっただけのそれの硬さはまるで鋼鉄のようであり、
膣内が抵抗をする余裕を与えられずに中を広げられる感覚に、
マニューラはゾクゾクと背の体毛を逆立てていた。
しかも、横たわっていた時に挿入されていた時と違い、
重力が身体を下へ下へと落そうとするので、彼のペニスはより奥まで侵入して行っていた。
「んっ…は、はぁ……苦しい…よ…」
震える身体をドラピオンの腹部に押し付け、マニューラは熱い息を深く吐いた。
「そうですかぁ。じゃ、一度抜きましょうか」
マニューラの脚を抱える腕を上へ動かし、入れ込んだペニスを彼女の膣内から引き抜こうとすると
膣壁がうねって彼のペニスを逃さないと言うかのようにその締め付けを増した。
「お……マニューラ様、やっぱり欲しがっているんじゃないですか」
「し、知らないっよ…!ふっひゃぁ!」
ドラピオンは嫌味ったらしく笑い、先端まで抜いたペニスを再びマニューラの中へ突っ込み
彼女はその刺激に鳴き声を上げた。
「ひあっ!あ、あぁ!苦しっ…んっあっあんん!!」
突き上げられ、引き抜かれ、また突き上げられて最奥を小突かれて
マニューラはドラピオンにしがみつき、首を左右に振りながら悶えていた。
「本っ当……ふー…イイ声で鳴いてくれますよねぇ、マニューラ様って」
深く息を吐き出しながら、ドラピオンは自分の腹部に縋っているマニューラを眺め
その姿に愛おしさを抱きながらも、腕と腰の動きを止めようとしなかった。
「はっ、はぁっ…!!…うん…?」
マニューラの額から頬へと汗が零れた時、ドラピオンは唐突に動くのを止めた。
「…?」
下腹部が火傷したような熱さを感じながら、マニューラはどうしたのかとドラピオンを見上げようとした時
ズンッ、と下腹部の奥を突き上げられた。
「ふぁあっ!!」
その衝撃に目を見開き、開けた口から舌を出させて短い呼吸を繰り返した。
「は…ぁ……ドラピ…オン…?」
ようやくドラピオンへ視線を向けられ、マニューラは彼に呼びかけると
ドラピオンは舌で自分の唇を舐め、彼女へ自分の考えた提案を教えた。
「マニューラ様ぁ…オレのってデカ過ぎて全部入らないんですよねぇ…」
「は…あぁ…そうだな……?」
「本当は根元まで全部でマニューラ様を味わいたいんですけど、それはどー考えても無理なんでぇ」
腕を少し落とし、腰を突き上げると、彼のペニスはマニューラの子宮口に触れた。
「んっ…!?」
「入るところまで入れたいんで…マニューラ様の子宮ン中まで、入れさせてもらいますねぇ…」
「………ッ!!!」
恐怖で、マニューラの背だけでなく全身の体毛が逆立った。
「む……無理だよ!は、入らないよ!!」
ブンブンと首と頭を左右に振り、マニューラは必死でドラピオンを止めようとするが
それを聞き入れる彼ではない。
「まぁ、モノは試しってコトで」
「試すんじゃな……い、つぅっ!」
グリグリと脚と腰を強制的に動かされ、マニューラの膣内に入っている
ドラピオンのペニスが子宮口をこじ開けようとし、彼女はその痛みに呻き声を上げた。
「い…痛ぁ……!痛い、よぉ!無理だって、ば、あ、ぁあ!」
鉤爪をドラピオンの腹に立て、内部を突き破られそうな痛みにマニューラは涙を流した。
「おぉぃ…ボスが可哀相だろ、このド下手糞」
ドラピオンの無茶な行為を見かねたアーボックが止めに入った。
下手と言われた事に少々の怒りを抱き、ドラピオンは腕の動きを止めてアーボックに口答えを返した。
「だぁーれが下手糞だ」
「テメーだ、テメー。相手の身体を労われねぇんなら抱くんじゃねぇよ」
オマエも労われてないじゃないか、と言おうとしたが
それを留めてドラピオンはアーボックの言う通りにした。
「へっ。はいよ」
マニューラを抱きかかえていた腕を上げ、彼女の子宮口からペニスを離すと
彼女は痛みが引いた事に安堵の息を吐き出し、
そんなマニューラのアーボックが顔を覗きこみ「大丈夫ですか」と呼びかけた。
「ん……あぁ…なんとかな…」
「すいませんねぇ、ボス。コイツがアホなばっかりに」
「だぁれがアホだ!誰が!」
ドラピオンが否定するように大声でアーボックに怒鳴るが
彼は馬耳東風の如くにそれを無視していた。
尾でマニューラの額を宝石ごと撫でて彼女の様子を伺い、
頬から胸元へ、胸元から背へと尾を滑らせて最後に尾羽の付け根までを尾で撫でた。
「ん……」
体毛の流れに沿うように撫でられ、マニューラはその心地よさに小さく喘いだ。─だが
「はっぁっ…」
尾羽の根元にアーボックの尾が絡められ、羽毛の繊維を尾の先端で弄られて
マニューラはそれから逃れようと腰を動かしたが、
その姿は快楽を求めているようだと、部下の2匹は思った。
「ボス、羽根が弱いんですねぇ…さっきも首の羽根弄ったら喘いで下さいましたし」
「う、うるさいね……んぅ、ふぅっ…」
弱いながらも、確かな快楽が尾羽から伝わってきて
マニューラは深く息を吐き出しながらそれを味わっていた。
「羽根コキってのもありですかねぇ……サンドイッチは嫌だと言いますし…」
アーボックはポツリと呟き、尾羽に絡めた自分の尾を解くと
身体を持ち上げて腰をマニューラの尾羽へと突き当てた。
「ボス、羽根で巻いてみて下さいよ」
マニューラの背後でアーボックがそう囁き、マニューラは腰に突き当てられている感触が
彼のヘミペニスである事を理解し、尾羽の長い方で彼のヘミペニスに2本ごと巻きついた。
「おっ…ボスぅ、ヤケに素直じゃないですか」
マニューラの事だから反抗を見せるだろうとアーボックは思っていたが
あっさりと指示を飲んだ彼女に、彼は少し驚いたようだった。
「うるさいね…で?次にどうすればいいんだい?」
「扱いて下さい。手でやったのと、同じように」
「む……」
首を動かして様子を見ながら尾羽を上下に動かしてみると、
彼の亀頭の棘が羽毛の繊維を梳き、マニューラはその感触にゾクリと肩を震わせた。
「マニューラ様、続きしますよ」
「う…んぅっ!」
脚を掴まれた腕を下へ動かされ、マニューラの秘所が咥え込むペニスが更に奥へ入り込んだ。
再び子宮口まで突き当てられ、痛みよりも快感がそこから彼女の身体を巡り
マニューラは瞳を瞑って身体を震わせた。
身体を動かされる事により、アーボックのヘミペニスに巻きつけた尾羽の羽毛が擦られ
その感触も合わさって快感の波は徐々に強まってくる。
「あ、ぁ、は…ぁ……はぁんッ…!あ、んッ!」
身体を揺り動かされ、膣内と尾羽からの快感に悶え喘ぎ、
マニューラは思考が惚けて来るのを感じながらも、耐え抜こうとしていた。
しかし、それでも競りあがる快感を止める事は出来ず、彼女はまたその感覚に怯えていた。
「あぁぁっ!あっん!ひぁッ!あ、あー……」
「お、マニューラ様、イきそうな顔していますねぇ……」
下目でマニューラの顔を眺め、ドラピオンは動かす腕と腰の動きを早め出した。
「ふあぁあ!!あ、あああぁあんッ!ひゃ、ぁぁ!」
「さっき、イかせて差し上げますって言いましたしねぇ…う、ふぅ…」
「ちゃんとイかせろよぉ、ドラピオン」
「分かってるって。う、ぅ、…でもこっちもそろそろヤバそ…」
ゴツッ、ゴツッ、とドラピオンのペニスがマニューラの子宮口にぶつかる音が
彼女の腹部内で響き、マニューラの思考は弾け飛ぶ寸前であった。
アーボックのヘミペニスを扱いていた尾羽の動きを止めて、
マニューラが背を反らし、身体を強張らせたその時──
「う、うぉ!マニューラ様ぁ!!」
「ふっぅん……」
ドラピオンがペニスを引き抜き、それをマニューラの臍へと押し付けて4度目の射精をその中で果たした。
「はぁっ…ぁん……」
放出された精液は臍の中に収まるはずがなく、溢れ返ってマニューラの腹と胸へとぶちまけられる。
液体と空気がぶつかり合う音が臍の中で響き
その響きが妙に心地よくて、マニューラは大きく息を吐いた。
「おぉっオレさまも……ッ!」
アーボックも限界を向え、彼女の尾羽を絡み付けたままのヘミペニスから精液を吐き出して
彼女の付け襟と背を、白濁液でベッタリと濡らした。
「はぁ、はー……」
深く呼吸を繰り返すマニューラに、ドラピオンは低い笑いを上げて
「すいませんねぇ、マニューラ様。…先にイッちまいましたぁ」
と、バツが悪そうに謝った。
「……」
マニューラは言葉を返さず、震える身体を落ち着かせるために呼吸を繰り返し
そして彼らの企みを一つ、読み取った。
──…わざとだね…。寸前で止めていやがる…──
マニューラが絶頂を迎える直前に、彼らは刺激を与えるのを止めていた。
今のも、ドラピオンがマニューラの膣内で射精していれば、
その刺激で彼女も絶頂に登り詰められた筈なのだ。それをあえて、体外で放出させた。
絶頂すればその分彼らとの交わりを増やさねばならない立場であるマニューラにとって、
それは逆にありがたいとも言えるが、"今"の彼らは油断なら無い相手である。
寸止めを繰り返して理性を壊させるつもりなのだろうかと、マニューラは部下たちの胸中をそう悟った。
「次で最後ですねぇ、ボス」
「……そぅ…かい……」
深く、息を吐き出してマニューラはドラピオンに降ろすように指示を出し
出された彼はそれに従って腕に抱える彼女を雲の地へ降ろしたが
体力を大分削がされたせいか、立ち上がれずにマニューラは太腿と臀部を地へ落し、背を丸めた。
あと1回づつ。次でこの狂宴も終わりなのだと、それを糧としてマニューラは背を伸ばした。
「……アーボック。次はお前だよ……」
右鉤爪を胸の高さまで上げて、手首を曲げてアーボックを誘うと
彼は蛇腹を滑らせてマニューラを囲うと、その尾と腹で彼女の腰と胸を絡み抱いた。
「う、ん…」
締め付けられる感触に、マニューラは軽く呻いた。
「ボス、脚開いてくださいよ」
雲の地に押し付ける形で座り込んでいるマニューラの脚は
開いてはいるが、彼が入れる隙間が無かった。
背の後ろに回っているアーボックに言われ、マニューラは両脚を前に出す体勢に変えると
彼はその間に尾の先端を入れ込み、その中心部をゆっくりと撫で始めた。
「んっ……」
心地よい感覚に、マニューラはピクリと身体を震わせて反応を見せると
尾の先端は下側へと場所を移してその窄みを突きだした。
「ひゃっ!? …ちょ、アーボック!そこは……!」
胸に絡んだ腹を鉤爪で引き剥がそうと抵抗を見せたが、解かれるはずも無く
尾の先端は突くだけでなく、クリクリと捻じ込もうとする様子まで見せた。
「言いましたでしょう。サンドイッチですよ、その下準備」
「ほ……本気だったのか、お前たち…!」
アーボックはマニューラの秘所から流れる愛液を尾の先端に絡ませ、
それを潤滑油としてもう一度、後ろの窄みの強張りを解し始めた。
突き、撫で上げ、捻じ込もうと押し当てる。
「んっ…ふ……んぅ……ッ」
秘所を弄られる感覚とはまた別の味わいに、
マニューラは抵抗を見せつつもそれを受け入れようとしていた。
「下準備はいいけどよぉ。お前、そっちまで喰うなよ。
順番を考えたら、そっちはオレが先にいただくんだからな」
ドラピオンが不満げな声でアーボックへ忠告すると、
「あー。分かってるって。でもテメーの爪じゃぁ下準備がムリなんだから仕方ねぇだろ」
ククク、と笑い、アーボックは悪態を吐いた。
「…後ろはドラピオン?」
マニューラが、アーボックへ確認を求めると彼はその通りと返事をした。
「えぇ、一応そうなってるよーですぜ」
「………」
チラリと横目でドラピオンを眺めると、巨大な怒張が視界に入り
マニューラは息を飲んでポツリと呟いた。
「……裂け……ないかね……」
「………ぶ、はは!ちょぉ、ボス!」
「ふは、ははは。可愛い心配してるんですねぇ」
マニューラの意外な心配に、部下の2匹は思わず声を出して笑い出した。
「う、うるさいね!誰だって自分の身体の心配くらいするよ……」
「ははは……いやいや大丈夫ですよ。……ボスの身体は傷つ"か"ないですから」
「───?」
傷つ"け"ない、ではなく、傷つ"か"ない、とアーボックは言った。
どう言う事かとマニューラが口を開く前に、
アーボックの尾の先端が窄みの中へと侵入して、彼女はそれに意識を全て奪われてしまった。
「ひゃっ…!」
ビクリと脚を跳ねらせて反応を見せると、
アーボックの先端は窄みを広げさせるようにゆっくりと回り始めた。
「んっ……ぅん…ッ」
「ボス、痛いですか?」
「いや…大丈夫……」
「そうですか。じゃぁもっと挿れますんで」
「─!う、んっ!!」
ぐぐぐ、と尾の先端が直腸内へと侵入してくる感覚がマニューラを襲う。
「はっ…ぁ……」
鱗が入り口を擦り、先端が内部を撫で、マニューラはその感覚に酔いしれて、
秘所から垂れ流れる愛液で、快楽の証を示していた。
愛液は流れに沿って窄みへと垂れ、それがアーボックの尾の滑りを増させ、
さらに、マニューラへ与える刺激を強くさせた。
「はっ…あ、ぁぁ…ん、ぅん…」
「…ボス、イイ顔してるじゃぁねぇですか。そんなにケツがイイんですかい?」
アーボックがニヤニヤ笑って彼女の首筋を舌で舐め上げると
自分を失いかけていたマニューラはハッと気を確かめて、彼の顔をジロリと睨んだ。
「へへへ…素直じゃねぇですねぇ…」
そう言うと、アーボックは尾を引き抜き、自分の尾下板をマニューラの脚の間の雲の地へと置いた。
…腹板との間から突き勃つヘミペニスを押し当てて。
「ボス、ソコをご自分で開いてくださいよ」
「………」
マニューラは言われる通りに、自分の鉤爪で秘所を広げて見せた。
見せた、と言ってもそれは角度的にアーボックには見えていないのだが
マニューラが反抗もせずに行動に及んだ事だけで、彼の興奮は更に高まった。
「そいじゃ……挿れますからねぇ」
勃つ2本の内の後ろ側の1本の亀頭をマニューラの開いた花弁へと押し当てると
それは水音を立てて、彼女の膣内へと吸い込まれた。
今回は以上で。次回投下で多分完結です。
ただでさえ残り少ない容量を長文で喰ってスマソ。
>>293 種類によって形は結構差があるっぽいみたいですけど
参考にしたハブのがどう見ても亀頭と表現するしかなかったのさ。
次スレ立てられなかった・・・誰か立てて
つまりどういうことなんだい
とおもったら未完だった
なんっつー濃厚な…ハアハアハアハアGJ!
しかしヘソ姦とか羽根コキとかマニアックだなあんたw
マニューラが気丈を保ちながらも着実に堕ちていってるのが凄い。
次で謎が全部解明するのか疑問だけど、続き待っています
凄い進行率だ…
この流れが続いてくれると嬉しい…
すげぇw
ゲンガーGJとしか言い様がないな
このスレにおいてのゲンガーは俺らの想いを代弁するエロ職人としか思えない
マニューラ様シリーズ続編が楽しみすぎてワクワクしてきたぞ!
何日か読まなかったらいつの間にかスレ埋まってるwww
今から熟読するぜ
あっという間に500KBとかwww
職人さん本当にありがとう
-D(
,
⊃◎⊂
>>454 一応ドラピオンとアーボックはノンケなんだなw
3Pという設定を生かしに生かしまくった力作だ。