仮面ライダー総合エロパロスレ7

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1名無しさん@ピンキー
「どうやらエロパロの世界へ来たらしい・・」
「士くんはこの世界でいったい何をやるんですか?」
「さあな、とりあえずやってみりゃわかるだろ。純愛、陵辱、萌えに燃えでも
なんでも来い!」
「ネタバレありの時は名前欄に明記してくださいね。さあLet's変身!」」

*煽り・荒らしは放置&スルーしましょう
*あくまでも大人の為のスレです。

過去スレ

仮面ライダー総合エロパロスレ5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201520775/

過去ログ
仮面ライダー総合エロパロスレ4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182222888/
仮面ライダー総合エロパロスレ3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156300360/
アギト・龍騎・ブレイドでエロ萌えスレッド
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072235664/
仮面ライダー総合エロパロスレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111912561/
仮面ライダー総合エロパロスレ2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120647426/
2名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 21:48:18 ID:YA0MvXoZ
仮面ライダー総合ぬるぽ
3名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 21:49:40 ID:grVJ9MAD
4名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 22:37:13 ID:2Dmn6WjM
乙。
つクッキー
5名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 22:45:19 ID:5frIVYUv
>>4
どうもありがとう
6名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 00:50:21 ID:a6uKMFac
スレ立て乙です。早速ですが
555巧×真理投下します。

初夜ネタです。
ちょっと時期が早いですが、浴衣着てお祭り。
エロ部分は苦労しました・・・。何度、朝チュンでごまかそうと思ったか。


『夏祭り』
7夏祭り:2009/07/20(月) 00:50:59 ID:a6uKMFac

「うわぁ〜、真理ちゃん可愛いね!すっごく似合ってるよ!」


夕方、美容院の仕事から帰宅した真理を見て、啓太郎が眼を見張る。
巧はというと、クリーニングの仕事も一段落就いたところで、リビングのソファに転がっていた。
開いた雑誌を顔に乗せ、手足をだらりと投げ出して見るからに自堕落な格好で、啓太郎の感嘆の声に反応も見せない。

「うん。今日美容室で浴衣の着付け習ったの〜♪髪も自分でアップにしてみたんだよ。上手いもんでしょ。上手く出来たから、浴衣も着たまま帰っていいよ、って先生が」
「そっかぁ。今夜○△川の花火大会だもんね。そのまま行けるね!」
「啓太郎、一緒に行ける?巧は?」

しかし、啓太郎の顔は曇る。
「ごめん!俺今夜、高校の同窓会なんだよね。行けないな〜」
「ふ〜ん。そうなんだ。草加くんは今日は珍しく大学だし。巧は行ける?」

再度、真理が巧の方に呼びかけるが、巧は相変わらず寝転がったまま、

「具合悪ぃんだよ」

と何時もの調子で不機嫌そうに言うと、顔に乗せた雑誌を手に取り、のろのろと漸く真理達の方を振り仰いだ。
瞬間、気だるそうに細められた眼が大きく見開かれ息を飲む。
手にした雑誌をばさりと落とす。

白地に青やピンクの蝶が舞う鮮やかな浴衣に、何時もは下ろしている長い艶やかな黒髪を頭頂で纏めてアップにした見慣れない姿の真理が、そこに居た。
更にリップの色も何時もよりほんのり紅くて、潤んで光っている。

暫くぼんやりと見惚れてしまったことに気付いて、巧はすぐ気まずそうに目を背けると、落とした雑誌を拾おうと頭を下げた。
が、雑誌を拾って起き上がろうとした瞬間、ちょうど頭上にあったガラステーブルの角に強かに後頭部をぶつけて蹲る。

「何やってんの」
呆れたような真理の言葉。次いで、
「巧もダメかぁ。独りで行くのも寂しいし。今回は諦めようかな」

「しょうがねぇなあ。付き合ってやるよ」

ひどく残念そうな真理の呟きが聞こえて、巧は思わずそう応えていた。

「え?ホント?ホントのホントに、いいの?」
打って変わって踊りだしそうな嬉しげな言葉に、巧は小さく笑った。
8夏祭り:2009/07/20(月) 00:52:40 ID:a6uKMFac
花火が打ちあがる予定の河川敷は凄まじい人出で、浴衣姿の老若男女で犇めいている。
真理と同じく、鮮やかな浴衣姿のお姉ちゃんがうじゃうじゃと通りを練り歩いているが、

真理が一番可愛いじゃん

などと決して口に出しては言えない言葉を心で噛み締める巧であった。

「すごい人だね〜。こんな中で逸れちゃったら二度と会えないね」

大袈裟に言って自分で笑う真理をちらりと見やるが、すぐに眼を逸らして
「ああ、そうだな」などと何時も通りの素気無い返事しかできない。
先刻から真理の浴衣姿を横目で視界の端に映すものの、どうも真っ直ぐ見られない。
居心地の悪さを感じて、巧は嘆息をもらす。

良く見ると周りはカップルも盛り沢山で。
手を繋いで歩くカップル達に混じって二人も歩き出す。

何時もジーンズとスニーカーの真理は、ひどく歩きにくそうで。
気遣いも見せずに大股で歩く巧を追いかけて、草履の足がぱたぱたと小刻みに走り寄る。
人ごみの中で離れたり、すれ違う人々にぶつかったり、だんだん笑顔が消えて
不安そうな顔で足元を見ながら、それでも巧を見失うまいと懸命に走る。
巧は巧で、そんな真理をちらちらと心配そうに振り返りながら進んでいたが、

「何やってんだ。おせーよ!」
などと何時もの悪態を吐きながら、漸く真理の手を掴んだ。
掴まれた手の温もりにほっとして、真理に笑顔が戻った。

「ありがと」
「迷子になんなよ。二度と会えねーんだろが」

照れているらしく不機嫌そうに言い放つ巧に、子どもなんだから、
と真理は小さく噴出して、二人は並んで歩き出した。
9夏祭り:2009/07/20(月) 00:53:58 ID:a6uKMFac

手を引っ張られて逃げ回った事ならあるけど。
手を繋いで歩くなんて初めての事で。
周りで手を繋いで歩いてるのはおそらく恋人同士かなんかだろうし。
もしかして自分達も、そんな風に見えてるのかな。

などと考え出した真理は、何故だか急に巧を意識しだして妙な気分に陥る。
大きくて無骨な手が小さな自分の手をぎゅっと握っている。
真っ直ぐ前を向いて黙って歩くだけで、こっちを見たり、無駄話をしたりはしないけれど。
急に心臓が速く打ち出して頬が熱くなってくる。

やだ。手もなんか熱くなってきちゃった
巧もそうなのかな?
巧の手、なんだか熱い
すごく熱い


……そういえば、具合悪いって言ってなかったっけ?

脳裏には、家のソファでごろ寝していただるそうな巧の姿が蘇る。
真理は、はっとある考えに到達し、一気に現実に引き戻されて巧に詰め寄った。

「ねえ、巧。ひょっとして……」
しかし、その言葉を続ける前に、巧の手が唐突に放された。

「ちょっとー、どうしたのよ。急に」
数歩先へ歩いていった巧に駆け寄った真理は、
その視線の先にある人物の姿を認めて息を飲んだ。

「やあ、こんばんは」
「木場さん?」
穏やかな笑顔の木場が二人に近づいて来る。

「どうしたんですか。木場さん一人なんですか?!」
「海堂たちと一緒に来たんだけど、はぐれちゃって」
「木場さん、迷子?」

思わずぱたたと駆け寄り、幾分うれしそうに木場に話かける真理を、巧は暫くぼんやりと見ていたが、
おもむろに木場に向かって口を開いた。

「丁度いい。お前、こいつに付き合え」
「え?」
「ちょっと、巧!」
突然の事に、真理が抗議の声を上げる。

「俺は別に構わないけど」
「いきなり何言い出すのよ!」
真理が巧を小突く。

「いいだろ。だりーんだよ。帰って寝る」
「巧ってば!」
「ちゃんと送り届けろよ!」

言い募ろうとする真理を無視して木場に一声掛けると、巧は踵を返してさっさと行ってしまった。
見慣れた後姿は、あっという間に人ごみに飲まれた。
10夏祭り:2009/07/20(月) 00:54:59 ID:a6uKMFac

「行こうか」
「…あ、はい」

木場に促され歩き出した真理はそれでも、時々後ろを振り返りながら
ぱたぱたと木場について歩き出した。

巧のヤツ。大丈夫かな。家を出る前も具合悪いって言ってたもんね
一緒に帰ってあげた方がいいんじゃないかな……

憧れのはずの木場と歩いていても、巧が気になって仕方がない。
そんな自分に嫌気がさして、ぶんぶんと真理は首を振る。

あーもう!あんなヤツ関係ないじゃん
せっかく木場さんとデート?みたいになってんのに
だけどどうしよう
途中で行き倒れちゃったら?
家に帰っても薬のある場所とか知らないよね?
んもう、何であたしがあいつの為にこんなに考えなくちゃいけないのよ!
あーもう!でも気になる気になる気になるのよ!
やだよ。巧
なんであたしのこと木場さんに渡しちゃうわけ?
あたしは巧と来たんだよ?
巧と花火見に来たんだよ

隣で、いつもの賢くて優しそうな口調で何やら話している木場の言葉も、全く耳に入ってこない。
それどころか、見慣れたしかめっ面ばかりが目の前にちらつく。

ああそっか
木場さんは確かに優しくて格好良くて素敵な人だけど
こうやって一緒に歩きたいのはこの人じゃないんだ
いろんな話をしたいのはこの人じゃない
ケンカもするけど。くだらない話ばっかするけど
何時も一番傍に居て
何時も命懸けで守ってくれて
一緒に闘って、一緒に生きてる
巧なんだよ

……巧だったんだね


雑踏の中で真理は立ち止まった。

「園田さん?」
「木場さんごめんなさい!あたし、用事思い出しちゃって……さよなら!」

最後まで言い終わらないうちに、真理は振り返って駆け出していた。
11夏祭り:2009/07/20(月) 00:56:14 ID:a6uKMFac
巧は雑踏を離れ、ふらつく足取りで町中を歩いていた。
家に居るときからだるさと寒気を感じていて、たぶん熱があるだろうとは思っていたが、
無理して出かけたせいか上がってきたようだ。

…何やってんだ、俺

重い足を引きずりながら、菊池家近くの陸橋を中程まで来た所で巧は蹲る。
本当は家で寝てれば良かったのだけど。

何時もと違う格好ではしゃいで、ほんのり化粧までして。
嬉しくて楽しくてたまらないといった表情で屈託なく笑う真理を見ていたら、
どうしても願いを叶えてあげたくて、花火大会とやらに連れて行ってあげたくなった。
……可愛くて。
並んで歩きたいと思った。

あいつが好きなのは木場だけどな。ま、良かったよ、木場に会えて
今頃楽しくデートしてるんだろう
嬉しそうに木場に寄って行きやがって
今頃わたあめとかたこ焼きとか一緒に食ってんだろうな
あんな奴
食いすぎて益々まん丸になりゃーいいんだ

などと自嘲気味に考えて、巧は深く息を吐いた。

ぱたぱたと聞きなれた足音にふと顔を上げる。
外灯を逆光にして、走り寄る人の影を黒く浮かび上がらせる。

「巧!」

息を切らしながら、真理が蹲る巧のそばで膝を着いた。

「……お前、どしたんだよ。木場は?」
「そんなこと、いいよ、それより……」

言い募ろうとした巧の視界が、突然真理で一杯になった。
こつん、と真理の額が巧のそれにぶつかる。
口から飛び出るんじゃないかと想うくらい、心臓が跳ねた。

「…やっぱり。熱あるんじゃない」
「あ?具合悪ぃって言ったろが」
「んもう、何で無理するかな強がるかな。…おかげでこっちは木場さん振ってきちゃったよ!」
「あーうるせ。お前行きたかったんだろ、花火。……めったに着れない可愛いカッコして」
「……え?」

可愛い。という言葉に反応して、真理の頬が一段紅くなる。
熱のせいで余計なこと言っちまったな、と他所を向いた巧の耳朶も若干紅いようだ。
真理の顔が綻ぶ。

「さ、一緒に帰ろう……。肩貸そうか?」
「要らねーし。たいしたことねーよ」

依怙地になってすたすたと歩き出した巧の後ろから、真理がそっと手を握ってきた。
ふふふ、と巧を見上げて笑って。
その笑顔を見て、巧も唇の端を少しだけ跳ね上げて真理の手を強く握り返した。
12夏祭り:2009/07/20(月) 00:57:22 ID:a6uKMFac
二人して家へ戻ると、真理は巧のベッドを整えたり薬を探しに行ったり、
浴衣のまま上へ下へと忙しなく動き回る。

巧は、部屋の窓を開けながら遠くを見やって眼を見張った。

「巧、とりあえず風邪薬ここに置いておくね」
部屋に戻った真理が、薬と水の入ったコップをサイドテーブルに置いて窓辺の巧を振り仰いだ。
その黒い瞳が輝いて窓辺に走り寄る。

「あー!花火見えるじゃん!」

巧の部屋の窓からは、住宅街の屋根の隙間から、くぐもったドン、という音と共に
遠くに小さく花火が上がる様子が見えた。
本当に遠く、屋根に邪魔されて全体が見える訳ではないけれど。

「でもちっちぇなぁ」
「ううん。いいよ、コレでも」

十分だよ、と巧を見上げてにっこり微笑む真理。
窓に張り付いて、花火の方にまた眼を向ける。
巧はそんな真理を少し後ろからぼんやり眺めていた。

アップにした髪は既に少し崩れ始めていて、汗ばんだ白い項に少しだけ落ちた後れ毛が、
扇風機の風を受けて時折揺れる。
鼓動が速くなるのを自覚する。

「良かったね巧、ラッキーだね。部屋から見えるなんて……あ」

言葉を紡ぎ掛けた真理だったが、突然のことで。
一瞬何が起こったのか理解出来なかった。
両腕を掴まれて引き寄せられて。
見開いた眼のすぐ前にあるのは巧の閉じた瞼。
柔らかくて暖かい感触が唇を塞いでいた。
13夏祭り:2009/07/20(月) 00:58:23 ID:a6uKMFac

初めて触れたその温もりと柔らかさに、巧は眩暈を覚えた。
心なしか耳鳴りまでしている。
心臓はこれ以上ないってくらい早鐘のように鳴っている。
どうしようもなく身体が火照ってくるのは、熱のせいなのか。
掴んだ二の腕から真理の強張りが伝わる。

唇を離すと、驚いて呆けた表情の真理が、それでもじっと巧を見据えている。
バカとかサイテーとか罵倒されて、鉄拳の一つや二つ飛んでくるだろう、
と覚悟を決めた巧だったが、真理は何も言わない。

それどころか、彼女は潤んだ大きな黒い瞳をゆっくり閉じていった。

……実はそんな反応も予想の範囲内だった。
木場を振り切って自分の元へ駆けて来てくれたこと。
躊躇いがちに握ってくれた手。
……もしかしたら、と。
真理の想いを巧は確信する。

今度は包み込むように真理を抱き寄せ、震える唇に自分のそれを重ねた。
最初の、触れるだけとは違う深いキス。
きゅっと閉じられた真理の唇を舌でそっとこじ開け、口中に分け入り舌を絡め取る。
「ん……んん…」
優しく口中を舐め上げられて、真理は口を閉じることも出来ずに切なげな吐息を零す。
角度を変えて何度も舌を差し入れる度に腕の中の華奢な身体が強張って、ビクンと震えた。
巧の胸の前でTシャツを掴んでいた両手が、ゆっくり背中に回されて抱きつく。

長いキスを終えて、巧は真理の肩に顔を埋めるとそっと呟いた。

「……続けていいのか?」
「……続ける、って?」
「今から……お前の全部、俺のもんにしていい?」

真理は強く瞳を伏せると、巧を抱きしめる腕に力を込めて囁いた。

「あたしの全部なんて……もう、とっくの昔に巧のモノだよ…」

恐らく精一杯の真理の承諾の答えに、彼女に対する気持ちが張り裂けそうになる。
愛おしくて。
他に何も要らない。
真理だけを………。

14夏祭り:2009/07/20(月) 00:59:47 ID:a6uKMFac
明かりを消すと、巧は真理の震える身体を抱き寄せて、並んでベッドに腰掛ける。
静かな部屋にベッドの軋む音が妙に大きく響いて、心臓が跳ね上がる。
ぎゅ、と抱き締めて。
浴衣のさらさらした感触が心地良い。
額や瞼に柔らかく口付けながら、華奢な身体をそっとベッドに押し倒す。
かちかちと小さく歯を鳴らして震える真理が口を開いた。

「……ねぇ」
「何だよ」
「あのさ、……経験、あるの?」
「一応、ある」
「そうなの?」
ちょっとムッとする真理を彼女らしいと想い、巧は横を向いて小さく笑った。

真理はどうかなんて、聞かなくても分かるけどな

「でも、ほんとに惚れた女とすんのは初めてだよ」
珍しく眼を逸らさず、ぶっきらぼうに言い放つ巧の言葉に、彼女の顔がさっと紅く染まる。
不器用な彼が、誰彼構わずこんな事を言っているとは思えないから。
本当に自分だけに向けられた言葉だと感じて。
今まで、然程意識していなかった端整な顔に至近距離で見詰められて、鼓動が速まる。

「心配すんな。任せろ」


しかし、巧は浴衣姿で横たわる真理を目の前にして、どうしたものかと思案に暮れる。

どーやって脱がせんだ??
いや、脱がせなくてもいいのか?

帯に手を掛ける。
巧からしたら複雑に絡み合っているそれを、真理が手伝って器用に解く。
本当は、解いた帯をくるくるくる…ってヤツをやってみたいという邪な衝動に駆られたが、
初心者・真理にはいきなりそういうのはキツいだろう。
実際、緊張から浅い息を繰り返す真理は、帯が解かれて呼吸が幾分楽になったのか、
大きく息を吐いた。

帯の下にはまだ腰紐が結ばれている。
しかし、まだ腰紐で結ばれたままの浴衣を身に着けた真理の姿は、先刻よりずっと扇情的だ。

まあ、いいか……

巧は覚悟を決めて、本能の赴くままに真理に覆い被さった。

首筋に口付けながら、浴衣の襟をずらしてあわせ部分を広げ、肩や胸を露にしていく。
衣を纏わない胸元を初めて見て、その白さ、きめ細かさに息を飲む。
まだ誰も触れた事が無い其処に柔らかく口付けて、時折強く吸って、白い肌に紅い花を咲かせていく。

巧の指が、唇が触れる度に真理はぴくんと強張り、シーツをぎゅっと握り締める。
初めて触れられる感触に、肌がぞくぞくと痺れる感覚。
心地良ささえ感じながら、それでも何だか、怖い。
15夏祭り:2009/07/20(月) 01:01:29 ID:a6uKMFac

受け入れ方も応え方も解らず、声が零れないように唇を引き結んで、
だた彼の動きに合わせてもがく。
それでも彼は。
真理の強張りが解けるように、優しく慈しむように触れていく。

「…ひゃんっ……」
胸の頂にある桃色に指の腹でそっと触れると、抑えきれない嬌声が零れ落ちる。
其処にキスすると、瞬く間に固く紅い蕾になった。
敏感な箇所を舐め上げられるその刺激に、真理は身体の中心に熱が集まって疼いてくるのを感じて、
膝を擦り合わせて呼吸を荒げる。

―――可愛い

初めての感覚に一々反応して小さく震え、白い肌を桃色に染め上げて喘ぐ真理を前に、
巧の理性は見る見る蕩けていった。
優しく、がっつかないように。
最初のそんな考えももう、崩壊寸前だ。

胸の蕾を舌で舐りながら、巧の右手は腰紐から下のあわせ部分を開いて、
丸い顔に反してほっそりした腰や、すらりと伸びた足を弄る。

巧の熱い息、舌の湿ってざらついた感触が、長い指が、さらさらした手のひらが、
自分の全身を貪る愛撫に真理は酔い痴れ、徐々に力が抜けていく。

腰紐で辛うじて繋がっている浴衣は、上半身も下半身も大きく肌蹴けて乱れ、露になった胸や太腿。
肩や胸には一際紅い所有の痕跡が、浴衣の蝶と同じように肌の上を舞っている。
仰け反る度に纏めた髪が少しずつ、はらりと顔に掛かって、妖艶な影を作る。

「…たく…み……」
薔薇色に染まった頬、潤んで細く開かれた漆黒の瞳、
艶めいた唇から切なげな喘ぎと共に名を呼ばれ、巧の理性は完全に瓦解する。

「真理、ごめん」
「な…に?」
「俺、お前の事、壊しちまうかも……」

巧は、真理の乱れた髪を留めていた髪飾りを外し、解いた髪を軽く梳く。
次いで、固く閉じられた真理の膝頭を割り、秘所を覆う邪魔な布を取り去ると、
太腿に両手を絡み付けて広げ、その付け根に顔を埋めた。

「やだっ!ダメそこぉ!そんなのヤダ………あ、ぁん!」
内腿に熱い息がかかって、真理は腰を捩るが、強い腕に掴まれて逃れられない。
熱く濡れ始めていた其処に巧が舌を刺し挿れると、蜜が溢れ出して真理の味が広がる。
溢れる蜜を舌で掬い取り、溝に沿ってなぞり、外側まで濡らしていく。
剥き出た敏感な突起を舌で捕らえると、ビクビクと痙攣しながら真理が悶える。
「はぁっ…あぁ!……ああんっ!」
全身を電流が駆け抜けるような快感に、思わず悲鳴が上がる。
それを無視して、巧は舌で敏感な箇所への愛撫を続けた。
舌先で小刻みに舐られ、いきなり強く吸い上げられ、腰が跳ねる。

「あっ…あっ…も、ダメっ……はっぁん!あああ!!」
全身を走る快感が弾けて、大きく仰け反りながら真理は上りつめた。

「はっ……はぁっ…あっ…」
体中の神経がむき出しになったような感覚の余韻に小刻みに痙攣する真理を、
巧はぎゅうっと抱きしめた。
16夏祭り:2009/07/20(月) 01:03:12 ID:a6uKMFac

「イった?」
「あ……そう…なのかな…」
焦点の合わない眼を彷徨わせながら、真理が呟く。

「熱い……」
「そうだな」
巧は言いながら真理の腰紐を解いて、乱れた浴衣を取り去り、自分も着ている物を脱ぎ捨てた。

直に抱き締め合う素肌の穏やかな温もりに、真理は安心し切って巧の胸に顔を埋めた。
少し汗ばんだ肌同士が、しっとりと吸い付き合う。
暫く抱き合って真理を落ち着かせると、再度仰向けに倒して、開いた膝の間に身体を滑り込ませる。

「我慢しろよ」

邪悪に笑うと巧は、真理の足を広げ、溢れる蜜で満たされた中心にゆっくりと自分を埋め込み始めた。


「…んっ……くぅ…」
「真理、力、抜け」

初めての苦痛に顔を顰める真理を柔らかく抱きしめて、唇や瞼に啄ばむような口付けを何度も繰り返す。
背中に回された手が、甘く爪を立てる。
はらりと自然に零れる涙は、唇で受け止めて。
優しい口付けに酔い痴れる真理の身体から徐々に強張りが解け、痛みと共に巧を飲み込んでいく。
やがて全てを受け入れ、ひとつになった。
温かく柔らかく、纏わりつく真理の全てに包み込まれて、巧も酔う。
きつく締め付けられ、端整な顔が切なげに歪む。

「…平気か?」
「ん…だい、じょうぶ。痛いけど……辛くない。………いい?」
「ん、良過ぎ」
綻んだ巧は、真理の細い腰を抱き取って、ゆっくりと揺さぶりを掛け始めた。

「ぁあっ…んっ…」
未だ慣れない痛みにきつく眼を閉じ、シーツを握り締めて苦しげに呻く真理を視界に入れながらも、
一度動き出した巧は、繋がった部分から齎される全身を電流に貫かれるような強烈な快感に、
余裕を失くして乱れていく。

壊れそうな程揺さぶられながらもやがて、巧が打ち付ける箇所に
痛みだけではない感覚が生まれ始め、真理の苦痛の喘ぎが、徐々に艶やかさに彩られていく。
激しく擦られ、当たる度に生まれる痛みとは別の快感が、真理を痺れさせ、
遠くに連れて行こうとする。

「はっ…ん!はっ…ん!…たくっ……巧っ」
「真理っ…!」

突然、真理の細い身体が折れそうなほどきつく抱きしめられる。
眉を顰めて奥歯を噛み締めた巧の動きが止まり、真理は自分の奥に注ぎ込まれた熱を感じた。
一瞬、意識が真っ白になるが、すぐ彼の背中にしがみ付いて深く息を吐いた。
17夏祭り:2009/07/20(月) 01:04:48 ID:a6uKMFac

きつく抱き合い、浅い呼吸を重ねながら、暫く二人して余韻に震えていた。
やがて潮が引くように力が抜け落ち、汗ばんだ真理の額に巧のそれがこつん、とぶつかる。

「熱はどうかな…」
「お前も熱いな」
「…うん。感染された…かな。ふふふ」
「真理」
「何?」
「……可愛い」

彼女を抱きながら、何度も心の中で繰り返した言葉を、やっと口に出して言えた巧の方が可愛い、
と想う真理だった。


「これからは…ちょっと違うのかな、あたしたち」
「違わねーよ、今まで通りでいいよ。変わんなよ!…優しくなったりしたら不気味だろが」
「ちょっと!何よそれ!今まで十分優しかったでしょうが!」
「浴衣、エロかったな」
「馬鹿っ!!」
「脱がすの楽だしな。今度は悪代官ごっこしようぜ」
「最低!!」
「あーあ、明日からまた可愛くねーことばっか言うんだろうな」

この口、と不意に口付けられ、先刻までのもっと恥ずかしい行為も忘れて、
真理の頬に紅が刷かれる。
その姿がどことなく幼くて、顔を綻ばせた巧は、丸い頬を更に丸くして剥れる真理を抱きしめて呟いた。

「ずっと……此処に居ていいか」

その言葉に、他人と親しくなるのが怖い、と言っていた以前の巧を想い出した真理は、
彼の背中に回した手に力を込めて呟く。

「うん…何処にも行かないでよ。……絶対」



END


18名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 01:06:11 ID:a6uKMFac

以上です。
読んで下さった方、ありがとうございました。
19名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 01:23:17 ID:k/3bw14q
うわああ!微妙に素直になれない巧がいいです!
GJ!!!
20名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 01:33:37 ID:XBV+8oXz
新スレ一発目に相応しい名作GJ!!
ディケイド効果でまた過去作品のライダーのSSが読めるなんて嬉しいです!

555の巧&真理とかキバの名護&恵みたいな“相互ツンデレ系”のカップリングが好きなので楽しく読ませていただきました

個人的にはアギトの北條&小沢とかもまた読めたら幸せです

新スレもこの勢いで楽しく盛り上がりましょう!
21名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 02:26:05 ID:4+LWW1VP
北條小沢はやめてくれ
あまりの嬉しさに発狂するかもしれん
22名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 02:58:21 ID:RNe0CG6M
あああ、ありがとうー! 寝る前に見に来てよかったー!
最初は巧と真理らしいやりとりに声出して笑ってたんですが、途中から泣けてきてしょうがなかったです。
最終回後の巧がどうなるかって考えちゃうとどうしても…。

ありがとうございました。巧×真理が読めて幸せです。
23名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 08:31:07 ID:wKLDaFsB
>>7
巧真理ありがとう!
夏らしい話でえかった!
エロかった!

前にも555投下している職人さんかな。
だとしたら、短期間で文章がどんどん上手くなってるよ。
(前のも勿論すごくいい)
よーしオラ、ワクワクしてきたぞ!
(オラも職人です)
24名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 15:04:00 ID:1210+J6C
巧真理萌えたあああ!
二人の心情が可愛くて切なくて最高でした!!GJ!
過去ライダーも盛り上がってて嬉しいなあ
25名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 16:36:29 ID:VbZ8DxAK
巧真理、視聴時は意識してなかったのに小説が上手すぎて萌えてきた

口調の再現度が特にすごい。こんなに脳内再生がスムーズなのは本当にすごい
26名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 19:34:29 ID:ng6+XZgT
素晴らしいっ!!!
巧真理は興味なかったけど、よかった!
27名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 00:18:47 ID:JnFfr6Ea
テンプレに無かったんで次スレから追加お願いします。

仮面ライダー総合エロパロ保管庫
http://maskedriderero.blog53.fc2.com/
286-18:2009/07/21(火) 00:42:47 ID:xlkDC60u
皆さん暖かいお言葉ありがとうございます!!
エロかったですか?朝チュンにしなくて本当によかったです!
このカプしか書けなくてごめんなさい……
自分の萌えは、6年前で止まっているようですorz

名護×恵、小沢×北條も好きなんですが…
オトコマエなヒロインが好きですw

精進いたします!
29名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 20:49:44 ID:EWEu917x
>>28
素晴らしい作品でしたよ。
30名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 17:31:22 ID:5XGo7krN
>>21
最終回とか良かったよな
わざわざ外国の学校に訪ねに来るんだぜ?

555は巧真理もいいが海老姐さんと琢磨も好き
31名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 02:29:16 ID:Phqk8R90
数レス失礼して士×夏海バカップル投下します。
25話ネタバレです。
クッキープレイさせようと思ったけどクッキーあんまり関係なくなったよ・・・。
32sweet:2009/07/23(木) 02:33:49 ID:Phqk8R90
「味はイマイチだな」
「そんなこと・・・ないはずですけど」
「味見したのかよ?」
「いえ・・・・・・まだ、」
「そりゃダメだ」

そこまで言うと、士は夏海の身体をソファに押し倒した。
全く予測していなかったのだろう、驚いて小さく悲鳴を上げた彼女に構わず、テーブルの上に置いてある皿からみかんの形をしたクッキーを取った。
「味見はしとけ。・・・俺がさせてやるよ」
「は!?」
クッキーを歯で銜えると、夏海の唇にそれを押しつける。
何をされているのか理解して、彼女の顔はみるみるうちに真っ赤に染まっていった。
顔をぱっと逸らすと、手の甲で唇を押さえて目をきつく閉じる。

「や、やだ・・・やめてくださ・・・・・・」
「いいだろ、口、開けろよ・・・な」

クッキーを歯で挟んだまま甘い声で囁く。
ねだるように。
ややあって、そろそろ、と薄目が開けられて、潤んだ瞳が姿を現した。
もう一度、唇に押しつけるようにすると、観念したように薄く開かれる。
ためらいがちに夏海がクッキーを歯で挟むと、パキン、と軽い音がしてそれが真ん中で割れた。

―――士は間髪入れずに唇を重ねると、自分が銜えていたクッキーも彼女の口内に強引に舌で押し込んだ。
33sweet:2009/07/23(木) 02:36:14 ID:Phqk8R90

・・・・・・あんまりいいもんじゃないな。
小さく、濡れた音を響かせながら深いキスをする。
チョコレートやキャンディーならまだしも、小ぶりなサイズとはいえやっぱりクッキーっていうのは無理があったな、と、士は思う。
・・・・・・ただ、興奮は相当なものだった。
そしてそれは、夏海も同じだろう。

互いの舌で押しあって、口の中でぐちゃぐちゃになっていく甘いそれ。
士は息荒い夏海の上から退くと、テーブルの上に置いてあったコップを取り注がれていた水をごくごくと飲み下した。
口の中に残っていたクッキーを水で押し流して、もう一度口の中に水を含む。
そして再び夏海に近付き上に覆い被さると、ぼんやりとしている彼女の顎をぐいっと掴んで自分の方に向けさせ口移しで水を飲ませた。
真っ白な喉が動いて、水がそこを通っていくのがわかる。
「はあっ・・・・・・」
唇を離すと、既にどうしようもない艶を帯びた溜め息のような声。
士は夏海の首筋に吸いつくと、そこを舌で舐めた。
クッキーなんかよりずっと甘い気がするのは・・・・・・気のせいだろうか?
服の上から胸に手を這わせてもまったく抵抗はない。
感じた声が、断続的に漏れ聞こえているだけ。

「・・・ま、『コッチ』は美味そうだな」

からかうように士がそう囁くと、小さな矯正が上がった。
34sweet:2009/07/23(木) 02:38:27 ID:Phqk8R90




薄暗い部屋。
狭いソファの上。
組み敷いた身体に、中途半端に脱がせた服・・・・・・。

感じやすい身体だった。
自分がそうしたと言ってもいい。
しっかりスタイルもいいし、それに何より・・・いやらしい。

すっかり反応して尖った胸の頂点を、士は舌でゆっくりと舐めた。
口に含んで強弱をつけて吸い上げると、彼女の背中が仰け反る。
「んんん、士く・・・・・・!」
必死で、肩を押し返そうとしてくる力ない両手に構わず責め嬲った。
すす・・・・・・と手を下に這わせて、太腿を撫でまわした後ショートパンツのボタンを外す。
下着の中に指を入れると、想像以上にぐしょぐしょだった。
「すごいな・・・メチャクチャ濡れてるじゃないか、おまえ」
意地悪く言うと、睨みつけてくる潤んだ瞳。
そんな顔をしても何も効果はないのに。
士はニヤリと笑うと、濡れた指を彼女の前に差し出して見せつけるように蜜を舐めた。
「・・・・・・っ」
かああ、と益々赤く染まる顔はこれ以上ないほど扇情的だ。
たまらない。
もっと・・・・・・滅茶苦茶にしてやりたい。
「クッキーはイマイチだったけど、コッチはそうでもないぜ」
「やだっ、も・・・!!」
腰を片腕で抱いて、ショートパンツと下着を一気に取り去る。
身をよじる夏海の片脚をソファの背に掛けて大きく開かせると、蜜が滴るそこに指を突き入れた。
ぐちゅ・・・と濡れた音がして、ぬるぬるで熱いそこに指が包み込まれる。
いつもよりずっと、感じている。
「いつもより気持ちいいんだな・・・・・・そうだろ?」
指を動かしながら溜め息のように言うと、自分の身体の下の彼女は目をきつく閉じてびくびくと震えた。
35sweet:2009/07/23(木) 02:40:32 ID:Phqk8R90
「はっ、あ・・・・・・あぁ・・・」
指で執拗に中心を責め嬲る。
それに気が済んだら、しっかりと開かせたままのそこに士は顔を近づけていった。
「・・・!!やだっ・・・!!」
何をされるか悟ったのか、夏海の身体が強張る。
それを無視して、濡れたそこに士は強く口付けた。
「―――!!」
強張ったままの身体が震えてその後に弛緩する。
全身がやわらかく緩む。
その中でも硬さを失わない、尖った肉芽に士はゆっくりと舌を這わせた。
舐めたり、吸ったり、唇で挟んだりを繰り返しながら、達したばかりの中に再び指を挿れて責める。
浅くて感じやすい場所を責めたと思えば、奥に突き入れたり。
指一本でも押し出そうとする、震えの治まらない彼女の中。
「ひいっ・・・あ!!やぁぁ!!」
再び強張った身体が大きく跳ねて、両手で髪をきつく引っ張られた。


「はっ、はっ、は、ぁ・・・・・・」
士は身体を離して、苦しそうに歪む夏海の顔を上から覗き込む。
そして濡れた唇のまま、彼女に口付けた。
「ん・・・む、」
舌を押し込んでしつこく絡める。
「は・・・どうだ?おまえの味だぞ・・・・・・」
唇を離して囁くと、顔ごと目を逸らされた。
顔を横向けてきつく目を閉じ、これ以上ないほど頬を赤らめて震える様子はまるで熟れ落ちる寸前の林檎のようだ。
どんな極上のデザートよりもやわらかく・・・そして甘い。
思わず、ごくっと唾を飲み込んだ。
36sweet:2009/07/23(木) 02:44:09 ID:Phqk8R90
湧き上がった焦燥感に背中を押されて、士は夏海の顎を掴んで自分の方を向かせた。
「おい・・・目、開けろよ」
声を掛けると、素直に薄く目が開けられて潤んだ瞳が見える。
「閉じるな・・・・・・」
潤んだそれを間近で見つめながら、もう一度、深く唇を重ねた。

寄せられた眉がそそられる。
小さく漏れる声も。
舌と舌が絡まる濡れた音も。

ぞくぞくとしたものを背中に感じながら、士はキスに夢中になっている夏海の中心にどうしようもない熱を押し当てた。
気づいていないのか、抵抗のない彼女を一気に貫くと同時に、隙間がないくらいの強さで重ねた唇を更に押しつける。
「―――!!!」
夏海の顔が歪んで悲鳴が喉の奥に押し戻される。
たっぷりとした時間を待ってから、士はゆっくりと唇を離した。
「・・・はあっ・・・!!」
漏れた、まるで喘ぎのような熱い溜め息。
身体の中心に硬くて熱い楔を打ち込まれて、夏海は全身をふるふると震わせた。
「ん・・・あ、あっ・・・」
「はっ・・・・・・すべ、る」
もしかすると、今までで一番の反応かもしれない。
夏海の最奥まで入り込みながら、士は顔を歪めた。
ぐしょぐしょに濡れた中は熱く柔らかくて、滅茶苦茶に動きたくてたまらなくなる。
内壁が蠢くように纏わりついてきて、抗えない絶頂に誘おうとする。

締め付けに逆らって腰を引き、可能な限りゆっくりと突き入れた。
それだけで目の前がちかちかして、意識が飛びそうになる。
「くはっ・・・」
士もまた、夏海と同じように背をぐぐっと反らせた。
37sweet:2009/07/23(木) 02:47:48 ID:Phqk8R90
「・・・あ!!!」
びくっ!と跳ねた夏海が抑えられない大きな声を押し殺そうと、自分の指に噛みつく。
士は彼女の両手を取ると、指を絡めながらソファに押しつけた。
ぎゅうう、と力が入る指をきつく握り返してやる。
「馬鹿、噛むなよ。我慢・・・すんな・・・・・・」
「やっ、聞こえちゃ・・・・・・」
「いいだろ。聞かせてやれよ・・・」
「やだ・・・やだ、士くっ・・・」
あまり大きな声を出すと、栄次郎やユウスケに聞こえてしまうかもしれない。
夏海の涙声の懇願に構わず、士は腰を動かしてその甘美な感覚に溺れる。
二人分の重みを受けてギシギシと軋むソファの音と、必死で押し殺そうとする声が更に興奮を煽る。
・・・・・・が、狭いソファの上ではやはりどうにも動き辛い。
士は縫い止めていたいた夏海の手から自分の手を外すと、そのまま彼女を引っ張って起こした。
座位へ移行すると、子供にするように脇を支えて彼女の身体を抱える。
こっちの方がまだ、動き易い。
「や、ん・・・ふ、かい・・・!!」
夏海を揺らし始めると、両腕でしがみついて肩に噛みついてきた。
どうやら、どうしても声を出すのが嫌らしい。
可愛い声が聞けないのは勿体なかったが、場所が場所だし(自分は気にしないけど)渋々士は譲歩することにした。
まあいい、後で、部屋でゆっくり聞けばいい。
服の上から感じる歯の感触と熱く濡れた息。たまにはこういうのも悪くない。
それに・・・・・・今は、自分も限界が近い。
一刻も早く、暴れまわるこの熱を鎮めたい。
夏海の背中を抱いて、知り尽くした彼女のイイ部分を士は責めた。
「・・・ん!んっ!んんん!!」
全身が震え、何度めかの、そして確かな絶頂に達しようとしている彼女を、士もまた強く抱きしめた。
・・・・・・俺にとっての、極上のデザートだな。
そんなことを、くらくらと痺れる頭の片隅で思いながら。
38sweet:2009/07/23(木) 02:50:16 ID:Phqk8R90
吐き出す息が互いに荒い。
達した後の強烈な余韻に浸りながら、士はソファの背もたれに夏海を抱えたままで寄りかかった。
しがみつく彼女の腕にはもう力がなく、ただ首筋に熱い息がかかってくるだけ。
同じように力を失ってしまった自身を包み込む夏海のあたたかい中、やわらかい全身に士はひどく安心して、それに自分で驚いた。


安心する?・・・・・・そうか。そうだ、本当は嬉しかったんだ。
さっき、おかえりって言ってくれて。

記憶を失ってから、そんなことを誰かに言われたことはなかった。
一度だって。

どこに行っても拒絶される自分にとって、確かに光写真館は『帰る場所』だったのだ。
ユウスケがいる。栄次郎がいる。
そして・・・・・・。
なにもかも、丸ごとを受け入れてくれる彼女が。


甘えたいような、不思議な気分だった。
夏海の身体を自分から離して、汗ばんだ首筋に顔を埋めて額をこすりつける。
唇を何度も肌に押し当てていると、手が髪に触れてゆっくりと撫でられた。
それが、本当に心地よかった。
39sweet:2009/07/23(木) 02:53:00 ID:Phqk8R90
甘えたような仕草を見せてくる士の髪を撫でながら、夏海は水面に漂うような感覚の中にいた。
いつも好き勝手、いいように翻弄されていても、それを本気で嫌だと思ったことはない。
求められるなら、応えたい。
たとえ求められなかったとしても―――この人を想っていたい。
帰ってきてくれるのを、待っていたい。

士が顔を上げて、目を覗き込んでくる。
ひどくためらったように、口を開いた。
「・・・・・・なあ、もう一回言ってくれよ・・・・・・さっきの」
唐突な言葉だったけど、何を求められているのか夏海はすぐに合点がいった。
目の前で揺れている瞳の奥に、不安の色が見え隠れする。
自分の存在に、自信のないあなた。
本当は、不安を隠しているあなた。
士くん、あなたが望むなら・・・・・・ううん、望まなくたって、私は何度だって繰り返すから。
あなたのことが誰よりも必要だって、飽きるほど言うから。
夏海は士の髪を撫でていた手を外して、彼の頬に指で触れた。硬い頬を、そっとなぞる。
「おかえり・・・・・・」
細められた彼の瞳。
僅かでも、安心したように緩められたその表情が本当に嬉しい。

「おかえりなさい」
「あぁ・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・ただ、いま」

戸惑ったような、ぎこちないその言葉が嬉しい。
慣れていない、強張ったような笑顔が嬉しい。
秘密の話をするようにふたりで囁き合うと、ごつ、と額を合わせて目を閉じ、舐めるようにゆっくりと唇を重ねた。

私が、あなたの帰る場所になる。
私が、あなたはちゃんとここに居るんだって、何度でも言うよ。

―――あなたが自分の存在に自信がないのなら、私がそれを証明するから。
40sweet:2009/07/23(木) 02:54:26 ID:Phqk8R90
「は・・・・・・」
長いキスの後、見つめ合った士の瞳には再び情欲が生まれていた。
「・・・・・・・・・部屋、行くか」
吐息のように囁く声はまるで愛の言葉。
髪を撫でてくる大きな手は、鎖。
士の言葉に、夏海は顔を赤らめながらも小さく頷いた。


気持ちは同じだから。
今は、このぬくもりから離れたくない。


「・・・ベッドの上で、鳴かせたい」

言葉と同時、抱き上げられて、夏海は目を閉じると士の首にしがみついた。
41名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 02:56:34 ID:Phqk8R90
終了。
コテッコテですみません。
おかえりとただいまをどうしても入れたかったので入れたら詰め込みすぎに・・・。
多分、第2ラウンドに続く。
42名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 06:27:36 ID:DIq34cjp
GJ!!!
何、このラブラブなエロ!
幸せそうになりやがって!
第二ラウンド、楽しみです。
43名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 08:45:14 ID:pOmGKyAp
GJ!!
この二人はほんとに好き。
44名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 11:16:25 ID:U15FheEc
GJ!
これだから士夏はやめられんw
ありがとう!
45名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 00:46:18 ID:XHfq3fFa
士夏的に一話がたまらない
46名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 13:05:06 ID:3H3Ufdwi
スピンオフの夏みかんの格好可愛いなー。
ミニスカ(下になんかはいてるけど)
47名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 16:36:47 ID:S038PEKH
555巧×真理投下します。

ケンカして仲直りしてごにょごにょ……というよくあるネタですが、
ひとつどうぞ。


『Rainy Blue』

48Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:37:29 ID:S038PEKH

「馬鹿っ!」
「バカはお前だ!」
「最低!」
「サイテーで結構だ!」

今日の原因はナンデスカ?
菊池家では、もはや毎日恒例、日常茶飯、尋常一様となった巧と真理の痴話喧嘩が数時間置きに炸裂している。

二人とも正直で毒舌過ぎて、本当は互いを誰よりも思い遣っているのに。
この意地っ張り同士は、喧嘩さえも打てば響く会話の応酬を楽しんでいるのではないかと、
啓太郎などは常日頃から想っているが。

「この女ぁ!!もう我慢ならねー、お前とは縁切りだ!!」
「望むところよ!!あんたなんか灰になっちゃえ!!」

フン!と、鼻息荒く背を向ける。
湯気を上げる二人の後ろ頭を見ながら、

あーあ、でもまぁいっか。どうせすぐ仲直りしちゃうんだよねぇ……

などと気楽に微笑む啓太郎だった。
49Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:37:56 ID:S038PEKH

いくら何でも、灰になれ、は言い過ぎた。
と、真理は自室で蹲って溜息を吐く。

いつも命懸けで闘ってくれてるのに
絶対言っちゃいけない言葉だったよね
ちゃんと謝んなきゃ
そんで、二人で買い物に行こう
今日は、巧の好きな冷たくて美味しいもの、作ってあげよう


「巧、買い物行くんだけど、付き合ってくれない?」

夕方、クリーニング室でアイロンがけ作業をしている巧の後姿に、真理が声を掛ける。
夕飯の買い物に二人で行くのは、これも毎日の慣例だ。
重い物は巧が持ってくれる。
そんなさり気無い優しさは、彼の良い所の一つだ。

「行かねー。今忙しんだ」

振り返りもせず応える巧に、真理は固まる。
思った以上の冷たい声。
蒼白になって、口中がからからに乾いていく。
身体が小刻みに震えてくる。

「……そ、忙しいのにゴメンね…」

真理の震える手が玄関のドアを開け、のろのろとした後姿がその外に消えて行った。

50Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:38:35 ID:S038PEKH

大きな、重い買い物袋を二つ、公園のベンチにどさりと置いてその隣に座り、真理は大きく息を吐いた。
俯くと、艶やかな黒髪がさらさらと流れ落ちて、その表情を隠す。

やっぱり……
すごく怒ってるんだ、巧
どうしよう
どうしたら許してもらえる?
もうダメなのかな
もう嫌われちゃったのかな……

「巧、ごめん……」
小さく呟いて、また息を吐いた。

真理の心情と同じく、空には黒い雲が低く立ち込めて来ていた。


夕飯は、冷やし中華、トマトと新玉ねぎのサラダ、なすの揚げ漬し(冷蔵庫でキンキンに冷やしたもの)、もろきゅう。

「うわ〜、おいしそう!今日暑かったもんね!」
と、ぱくつく啓太郎に対して、唇を引き結んだ仏頂面の巧は箸も付けない。

「ごちそぉさん」
「どうしたのさ、たっくん。お腹痛いの?」
「ああ、ちょっとな」

真理はまた俯いた。
ずっと我慢していた涙が、一筋落ちる。
気付かれないように、横を向いた。
51Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:39:37 ID:S038PEKH

夜の帳が下りたころ、真理は一人公園のベンチに座って項垂れていた。
巧の冷たい声や表情が、何度も頭の中に甦る。
一度口から出た言葉は戻せないけれど、それでも、時を戻したい。
謝って許してもらえるなら、何度でもそうする。

「あたし……もうどうしたらいいか解んないよ…」

随分前、巧に大層な嫌がらせをして喧嘩になった時のことを想い出す。

落ち込んで同じようにこの公園のベンチで泣いてたっけ
そしたら、巧が迎えに来てくれた……

頬に一滴が落ちる。涙ではなくて。

「?!」
暗い、黒い空から落ちてくる雫は、初めは間隔を大きく開けていたが、
あっという間に密集した黒い染みを急速に地面に落としていく。

「やだっ。ちょっと!」
辺りは既に豪雨に見舞われていた。
真理は急いで公園内にある、ドーム型の屋根の下に避難する。
公園内の日除けとして作られた其処は、6本の柱で支えられた円形の広場で、
ベンチもあり、暫く雨を凌げそうだ。

しかし、雨の勢いは止みそうもない。
突然の滝のような雨に打たれてずぶ濡れになった真理は、
肩を抱えて少し冷えた身体をベンチに落とした。

周りをよく見渡すと、伸びきった雑草、植えられた数本の木が風に煽られ不気味に揺れている。
激しい雨に打たれて、ブランコがキィキィと小さな音を立てている。
真理は今更ながら、こんな夜更けに一人で飛び出した事を後悔した。
もし、今あいつらが現れたら……
1本だけの外灯が仄かな明かりを齎すものの、その不安や恐怖感を拭えるものではない。
真理はベンチに腰掛けたまま膝を抱えて蹲り、膝頭に額をつけて、小さな肩を震わせていた。

突然、何者かが駆け込んで来て真理の肩を掴んだ。

「いやあっ!!」
「おい!大丈夫か?!」
「……巧っ」

ずぶ濡れの巧が立っていた。

52Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:41:06 ID:S038PEKH

ああ、そうだ
あたしが危ないときは、何時、何処にいても巧はすぐ駆けて来てくれるんだった……

真理は心底ほっとして嘆息を洩らした。

「お前何やってんだ?こんなとこで……」
「あ…ちょっと、ね……。巧は?何でこんなに濡れてるの?」
「はぁ?お前を探しに来たに決まってんだろ。そんでいきなり大雨だろ。まいったぜ」
真理の隣に腰掛けて、巧がうんざりした様子で言った。

「お前…ちょっと様子がおかしかったからな。落ち込んでるっつーか。
 落ち込んでるときは大抵此処に来てっからな。……また美容室で怒られたんか?」
「…ううん。それよりさ、巧、何か……怒ってる…の?」
「あ?何でだよ」
「なんか態度冷たいし。ご飯も食べてくれないし…」
「あー、あのな、歯が痛かったんだよ」
「は?」
「ちょっと、虫歯がな」ははは、と巧が照れたように小さく笑う。

とりあえず、自分に対して怒ってはいないらしい巧に、真理は安堵する。
同時に、自分の行動パターンまで読まれている事実を嬉しく想った。

「……あのさ、ごめんね…」
「何がだよ?」
「ひどい事言って、ごめん……。灰になれ、なんて。最低だねあたし…」
「はぁ?そんなん、今に始まったことじゃねーし。それに俺が灰になる訳ねーだろ。馬鹿か、お前」
「…ん。そうかも」

珍しくしおらしい真理の態度には、何時もの男勝りな強気が感じられなくて、頗る可愛らしい。
頭の天辺から爪先まで雨に濡れた姿も、艶っぽい。
巧の心臓が小さく跳ね上がった。
暫くぼんやり真理に見惚れてしまった巧だったが、
ふと我に帰り携帯を取り出して、電話をかける。相手は啓太郎らしい。
「啓太郎か、真理見つかった。しばらく雨宿りして帰るから…。迎え?要らねーよ。風呂入れといてくれ」

「…っくしゅんっ」
肩を抱えてくしゃみをする真理。
「寒いのか?」
「ううん。へーき」

巧の腕が真理の肩に伸びて。
両腕で包み込まれた。
一瞬、真理の身体がびくんと強張ったが、すぐ脱力して彼に寄りかかる。
濡れて冷えた衣越しにも伝わる温もり。

雨が打ちつける音だけが響く公園で、ずぶ濡れの二人が静かに座っている。
暫く真理の頭に顔を埋めていた巧だったが、少し顔をずらして。
真理の顔に濡れて張り付いた髪を片手で拭うと、少し青ざめた唇に自分のそれを重ねた。


53Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:41:59 ID:S038PEKH

一瞬、息を詰めた真理だったが、すぐ眼を閉じて彼の口付けを受け止める。
舌が割り入れられ、応えるように真理も自分の舌を絡める。
身体は冷えているのに、繋がったその部分だけ妙に火照ってくる。
唇から蕩けていき、身体中が熱くなっていくのが解る。

何時の間にか巧の唇は真理の唇から離れ、彼女の耳や首筋を彷徨っている。

「あっ…ん、……ちょっとぉぉぉ!」
「ん?」
「何やってんのぉ!こんなとこで?!」
「しょーがねぇだろ。お前が珍しくおとなしくてかわいーから。でも雨ひでーし。帰れねーし」
「やだやだやだ!誰かに見られたらどーすんの?!」
「こんな大雨で、しかも夜中。誰も出て来ねーよ」
「…きゃぅんっ!」

服の上から指で胸の先を嬲られ、真理が悲鳴を上げるが、激しい雨音に掻き消された。
誰も来ないとは思うけど念の為、と巧は力が抜けつつある真理を抱えて、柱の陰に追い込む。
再度、深く唇を捕らえて。
嫌がっていたはずの真理だったが、すんなりした両腕を巧の首に回してきた。
濡れて張り付いた真理のシャツとブラを同時に捲り上げる。
冷え切ったふたつの膨らみを柔らかく揉み解し、固くとがった胸の先の蕾に舌を這わせると、
真理はすらりと伸びた足を片方、巧の足に絡ませて仰け反った。
「…っあっあ、ん……」
身体がいつもより冷えているせいか、巧の舌が触れる熱い部分とのコントラストが、何時もより敏感に彼を感じさせる。
巧は真理のジーンズの前を開けて下着ごとずり下ろし、足の付け根に無骨な指を侵入させると、彼女の耳元で囁いた。

「真理……ココも雨で濡れた?」
「…やだっ。馬鹿っ」

羞恥から首を左右に振って身を捩る真理を片手で強く捕らえて、更に奥に指が侵入していく。
「あぁんっ!」
奥で掻き回し、指を曲げて擦られ、溢れる真理の蜜で濡れたその指で、敏感な芽も捕らえられ嬲られる。
這い回る彼の指が、益々とろりと真理を溶かし、蜜を滴らせていく。
脳天を突き抜ける快感に、真理の腰がガクガクと震え、巧の二の腕に爪を立てる。

54Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:43:08 ID:S038PEKH

「…真理、後ろ向いて……」
痺れるような快楽に支配され、言われるままに身体を回転させた真理が柱に凭れ掛かる。
真理の下着とジーンズをを片足だけ抜き取り、巧も前を広げる。
自分の熱く火照った部分が、真理の冷えた白い尻に柔らかく吸い付く心地よさに、
背中がぞくりと震えた。
真理の腰を抱え、熱り立つ自身を充てがうと、濡れそぼったそこはすんなり巧の欲望を飲み込んだ。

「やっ…あっ…ぁあんっ!」
ゆっくりとした律動が始まる。
背後から押し寄せる快感に、真理の足元は今にも崩れ落ちそうだった。
必死で柱にしがみ付く。
雨で濡れたシャツからか、自分から湧き出ているのか、生温い液が足を伝って下りていく感触が分かった。

屋外でバック、という羞恥と興奮からか、真理の中は何時もよりぎゅうぎゅうと締め付け、蜜を溢れさせる。
熱く纏わりついてうねるその感触に、巧の意識は何度も飛びそうになる。
未だ激しく降りつづける雨音に混じって、肌をぶつけ合う音が規則正しく響く。
繋がった部分から出入する淫猥な粘りつく水音と、二人の荒い呼吸音がやけに耳に付く。

「はっ、はぁっ…あっ、ふ、ぅん…」
「……真理、もう、やばい」
「んっ…う…しろ、ヤだぁっ…前が、いい…っ」

真理の言葉を受けて、巧は一旦自身を抜き取り、彼女の身体を反転させる。
すぐ、巧の首にしがみ付いてくる細い両腕。
熱を持った真理の唇はもう、すっかり紅味を取り戻し、
半開きになった其処からは焦れた切なげな喘ぎが絶えず零れ落ちている。
やっと顔を見られた安心感から、真理は巧の唇に強く自分のそれを押し付け、激しく舌を絡めてくる。
巧は真理のすらりとした足を片方抱えると、再度己の欲望を中に貫き、数度激しく突き上げた。
動きに合わせて二人の濡れた髪が揺れ、飛沫が上がる。
「あっ…ぃやあっ!たく、みっ……もぉっ…あああ!!」
真理の首が大きく仰け反り、身体中がビクビクと痙攣して昇りつめた事を知らせる。
巧の内腿も細かく痙攣し始める。
繋がった部分から快楽が全身を駆け抜け、真理の中から勢いよく自身を引き抜くと、
激しい雨に向かって全てを放出した。
55Rainy Blue:2009/07/25(土) 16:44:08 ID:S038PEKH
巧は呼吸を荒げながら、崩れ落ちる真理の身体をぎゅっと抱き締めて支える。

「…大丈夫、か?」
「……ダメ」
「真理?」
「たっ…立てないよぉ……」

降り続いた強雨は、徐々に勢いを弱め始めていた。


菊池家。

「ただいま」
「お帰り!すごい雨だったね〜、……ってどうしたのさ?!」

二人ともずぶ濡れで、巧におんぶされている真理。

「どーもこーもねーよ!重くて死にそうだ!」
真理、無言で巧に拳骨。

啓太郎がタオルを渡しながら、
「早くお風呂入らないと。風邪引くよ」
「一緒に入るか」
「さいてー。馬鹿」

ふざけて言う巧を睨み付ける真理。

何時もの日常が戻った。



―――翌日の菊池洗濯屋


「こちらで全部ですね。ありがとうございました」
「どうも。昨夜の雨、すごかったわね〜。それはそうと、聞いた?啓太郎ちゃん」
「何ですか」
「○×公園なんだけどね、この先の。昨夜あの雨の中で、高校生くらいのカップルが
 淫らな行為してたらしいのよ!見た人がいるんだって!」
「…………」
「暑いからって、嫌よねぇ〜。この辺の風紀も乱れてきたわねぇ〜」

すみません………
それたぶん、うちの居候たちです……

吼えるおばちゃんの言葉をどこか遠くに感じながら、啓太郎は引き攣って笑った。



END
56名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 16:44:41 ID:S038PEKH
以上です。
読んで下さってありがとうございます。

いつも困らせてごめん、啓太郎。

…あ、草加忘れてた
57名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 17:05:26 ID:Vb1fgZfM
GJ! かわいいなーこいつら、やってることはエロいのにw

オチをしめてくれる啓太郎が気の毒で笑える。
草加は…いたらいたでいろいろと大変だからなぁ。まあいいんじゃないかと。

いつも楽しませてもらってるよ。ありがとう!
58名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 22:41:10 ID:5AB9rMN3
啓太郎Gj!
若いっていいね、素晴らしよね。
いつまでもくっつきやがれ、巧真理!
職人さんいいもの見せてくれてありがとう。
59名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 14:31:45 ID:U+xIItku
今日は士夏すぎて萌え死ぬかと思ったよ
もう二人結婚して子作りしちゃえばいいのに
士の家族ができて帰る家もできてこのスレ住民が萌えていいことづくめだろ!!
60名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 19:33:16 ID:Y21EXLCN
回想に出てくる「おかえりなさい」が前回よりさらに可愛く見えたのは自分だけか
夏みかんが倒れて本気で余裕を失う士がたまらんw
61名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 19:52:53 ID:ZMF3XWx7
もやしは本気で余裕なくした時だけ
なつみって呼ぶんだよな。
1話でまだわけがわからなかった時と今回。
62名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 19:54:32 ID:44270P/w
公式の写真で士が海東をぶん殴ってるな。
63名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 20:08:56 ID:w4pzgLyt
今回は本編もおもしろかったけど、士と夏みかんの絡みもあってまた良かったwww
64名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 20:11:19 ID:DtFwk2TP
>>61
亀ちゃん達に身体乗っ取られた時だな…後は
65名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 22:49:24 ID:zgkc5u8m
今日の光太郎についておまいらどう思った?
66名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 23:03:21 ID:Lzr99WsF
>65
夏みかんに説得される時の優しい目がエロかった。
その後も舐めるように夏みかんばかり見ていた。

これでいいですか。

ところで今日の士は夏みかんに対するボディタッチが行き過ぎ。
士夏的に美味しすぎる。
ここ最近恋愛フラグがすさまじいな
67名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 23:43:13 ID:kZpWzYj6
電話の時とか二人の時も夏海って呼んでる気がする
68名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 01:22:39 ID:gJ42B4uu
もやしはさっさと夏みかん剥いて食べちゃえばいいのに
もやしのいるべき世界がみつからないって、実は夏みかんが母親で、
まだ生まれてないから、とかそんなオチだったら死ぬ
69名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 08:31:41 ID:/OwNgSrm
IDでオンドゥルがミティルので記念カキコ
70名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 08:51:37 ID:wmauYSvN
愛する男を庇うなんて可愛すぎるぜ夏みかん!
71名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 17:29:32 ID:S/elsJWW
去年の例を考えると夏みかん死なないかけっこう本気で心配なんだけど
72rfgredsd:2009/07/27(月) 20:20:00 ID:dSRtkEXg
>>71
同意
73名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 21:41:55 ID:Mp5R/rsD
去年死んだのって深央?ゆりもか。
まあ、キバはヒロイン多かったからな。
DCDは夏海だけだから来週辺り生き返るだろ。

ファイズの真理も途中で死んだけど2週間後には生き返ってたな。
74名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 22:03:13 ID:w9b+AMOS
映画と本編で死んだ優衣はどうなるorz
75名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 22:20:06 ID:42ZGTCBM
優衣はぶっちゃけ可愛くな……あれなんか鏡の方から耳鳴りg
76名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 22:56:32 ID:Gr52t/zh
>>75が鏡の向こうに引きずられて!

優衣は本編で真司の洗濯物を畳んでたり、連の心配してたりする姿はかわいかったな。
77名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 23:24:08 ID:7Dehncql
優衣は中の人の造作というより、いつもしかめっ面してるところが微妙すぎた
いろいろ抱えてるヒロインだったとしても、女の子に四六時中しかめ面させておく演出ってどうなんだよ
78名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 07:15:31 ID:koSpUxHi
個人的に容姿だけなら一番可愛いヒロインは真魚ちゃん。
優衣ちゃんは容姿は普通だけどいじらしくて可愛かった
79名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 07:28:54 ID:YIh2fXjG
真魚ちゃんは健気さもあるし
80名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 08:46:19 ID:5GUdhwMZ
>>71
安心しろ。
テレビの続編にあたる映画に出てるんだから死にはしない。
81名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 21:38:41 ID:j6vnsn52
優衣は最初蓮とデキてるんだと思ってたな。
そういやなんで蓮は優衣を守ってたんだろ。
82名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 21:59:00 ID:qdxDzpwG
>>81
神崎の妹だったからじゃないか?
83名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 22:52:53 ID:YIh2fXjG
蓮は基本的に女子供に甘いだろ
情あるから結局真司も殺してないし

神崎兄がシスコンすぎて優衣に彼氏できるたびにミラモンに食わせてる姿が浮かんだ
84名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 09:58:48 ID:JYwDsNXq
連は優衣とミラモンの事で関わっているうちに情が湧いたんじゃなかろうか。
優衣は兄貴のせいで連の彼女が瀕死になっているのに負い目があるんだろうな。
連のタンデムシートも本当は自分じゃなくエリが乗ってるはすだったのに、とか思っていそう。
・・・なんかいじらしいな、優衣。
85名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 10:03:31 ID:RTZCqcPR
いくらいじらしくても面があれじゃあd・・・
86名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 14:06:48 ID:ZT+aGppd
そういう発言は鏡を5分以上見つめてからするように。
87名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 14:34:50 ID:qGA1QQeW
>>86
それはそうなんだけどねぇ。
88名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 20:23:15 ID:mB/Bbbp2
>>86
そうゆう発言をしたらモンスターが…それだけの覚悟が必要なわけですね
89保管庫”管理”人:2009/07/29(水) 21:33:56 ID:WWFHKo82
こんばんは。久しぶりに保管更新しました。

保管topにも書きましたが、テンプレ作成して置いた方が良いか、住人の皆さんのご意見よろしくお願いします。

最終回が近くなってくるこの独特の寂しさは、特撮ならではですね。
90名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 02:29:58 ID:gYWSztey
管理人様、乙です!いつもありがとうございます!
91名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 06:03:47 ID:hTZ7VvLu
今週の海東はかなり嫌な奴に見えたなー。
夏みかんが大変な時に士の邪魔をするとか言ってみたり

でも本当は夏みかんが心配で心配でたまらなくて
夏みかんを大変なめにあわせた士とアポロガイストが憎くて
それでイライラしていたんだと、俺は思っている
92名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 08:55:20 ID:4YnucbsV
海東のブログの集合写真に写ってる士と夏海が萌える。
93名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 19:59:30 ID:3qrec+TN
見に行ったら背景ロールのネタバレが…orz
いいけどね!確かにほほえましかったからさ!
9492:2009/07/30(木) 21:54:46 ID:ZcbOQ+74
>>93
それは悪かった・・・
俺、ツーショットしか目に入ってなかったから。
ごめんな。
95名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 22:36:56 ID:OaE3n14j
やっぱりユウスケは少ないな
96名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 23:59:59 ID:/k+fX6mF
>>89
いつもありがとうございます!

保管庫見てたらアギト見たことないのに北條×小沢に激しく萌えた
北條×小沢の小説未完になってるけど続き読みたいな〜
97名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 00:55:08 ID:hWDqqLz+
>>96


> 保管庫見てたらアギト見たことないのに北條×小沢に激しく萌えた
> 北條×小沢の小説未完になってるけど続き読みたいな〜

そうでしょう!?自分もあの小説の内容に激しく萌えたのですごく続きが読みたいんです!
再びこのスレにあの小説の作者様が降臨してもらえたら……と思うところですね
また別の作者様による一味違った北條×小沢も大歓迎です!
キバの名護×恵の最終回のその後みたいな結婚ネタとかもいいかな……というのは危険思想でしょうか?(笑)

あと自分的に萌えるツンデレカップリングは反則かもしれませんがカブトの影山×蓮華がイチ押しですが如何でしょうか?
98名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 01:01:42 ID:DwfQlV+T
北條×小沢も萌えるけど翔一くんと真魚ちゃんでほのぼのしてるのも読みたいな
エロパロでいうことじゃないけどさ
北條さんのつながりで蝦姉さん×琢磨くんも萌える
99名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 02:08:01 ID:r+1lRMET
翔一と真魚ちゃんいいよな。自分もこの二人好きだよ。
確かにエロパロ的にはちょっと難しいのかもしれないけど。

>>95
ユウスケのエロパロは投下率は低いけど個人的にはすごく好きだ。
なのでネタが無いならともかく、もしネタがあるなら夏みかんでも
あねさんでもキバーラでも、前スレでちょっと存在が触れられてた
士の妹(は映画見た後だろうけど)でもなんでも是非投下して
いただきたいと思う。

それぞれのカップリングに住人各々個人的な好みはあると思うけど、
前スレでも何度か言われていたように、このスレは基本的にどの作品でも
どのキャラでもこのカプじゃないと嫌だとか、ある一つのカップリングにしか
萌えないって言うんじゃなく、色んなエロパロに萌えるスレなんだし。
100名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 02:39:33 ID:FNVj0rKz
しかしアレだな
俺様主人公の妹と主人公の友の暑苦しいタイプの組み合わせってカブト劇場版を思い出すな