90 :
無題:
「ど、どうしたの? 中村君・・・」
正面に立つクラスメート、中村君に恐る恐る話しかけた。
私たちは今、学内の最南端にある旧図書館にいる。
ここはもう数年前に使われなくなり、現在では絶好のサボりスポットとなっている場所だ。
放課後ということもあり、人の気配はまったく感じる事ができない。
それとは別に、私は一刻も早く彼の前から立ち去りたかった。
――私は一ヶ月前、彼に告白している。
彼女がいることはわかっていた。それでも、気持ちを伝えずにはいられなかった。
勇気を振り絞って、彼に告白した。
「好きとか困るんだけど。めっちゃキモい」
残酷な言葉。これが彼からの返事だった。
地味で暗い嫌われ者の私は、恋などするべきではなかったのだ。
この狭い空間の中で二人きりというのは、苦痛以外の何でもない。
(……このまま何も喋らないなら、さっさと帰ろう)
そう思った矢先、ようやく彼の口が開いた。
「お前さぁ、俺のこと好きだったよなぁ」
「えっ」
この人は突然何を言い出すのだろうか。あまりのことに、身体が硬直してしまった。
「俺さぁ、こないだ彼女にフられちゃってさぁ」
やばいやばいやばい…………!
頭の中で警笛音が響く。
ああ、どうして、身体、動かないの……!
「ねぇ、なぐさめてよ」
突然、私の身体は宙を舞った。
それは一瞬の事で、気付けば背中には柔らかいマットの感触。視界は、中村君で埋め尽くされていた。
(な、な、何、何、なに、なになになに何なのよおッ!)
わけが、わからない。否、わかりたく、ない。身体は硬直したまま、私の指示を受け付けない。
私の姿は彼にどう映っていたのだろうか。いきなりスカートを捲られ、パンツをずり降ろされた。
そこで私の意識は急にクリアになる。
これは、恐怖だ。怖い、怖い怖い怖い怖い怖い……
「いやぁ、助けてーーーーっ!」
力を振り絞って、中村を押し返そうとする。だが、まったく動かす事ができない。
「誰か、誰かぁ!やだやだ助けてえ!助けてよお!」
それでも必死に声を上げる。誰か、誰か来て!
「いや……」
「うるせぇ!」
視界が90度右に移動する。
いったい何がおこったのだろう。ただ、左の頬から熱い痛みが伝わってきた。
91 :
無題:2009/09/10(木) 10:14:18 ID:cbz6ALhO
「ったく、おとなしくしてろってんだよ」
私が動かなくなったのを見ると、中村は私の秘所に指を差し込んだ。やわやわと指を折り曲げ、中をほぐしていく。
きっと私のあそこは濡れているんだろう。差し込まれた指が二本になるのを感じた。
ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てながら、彼の指は私を責め立てる。
ああ、私が私じゃなくなっていく。
彼が指を動かす度に身体は小さく跳ね、言いようのない快感が胸の鼓動を高める。
熱く火照り、汗ばむ四肢とは裏腹に、頬には冷たいものが流れていた。
「あ……ああ……ッ」
彼の愛撫に、私の身体は悲鳴を上げる。
――愛撫?
違う、これは作業だ。
まったく濡れてない女の人をレイプすると、男の人も痛いと聞いた事がある。
だから、これは作業。私を犯すための、作業――……
「いやああああああああ!!」
「ぶッ!」
そう思った瞬間、私の身体は再び抵抗を始めた。力の限り、手足を思いっきり動かす。そして跳ね上がった足が、中村の顎を見事に蹴り上げた。
ごめん、なんて言わない。中村が顎を押さえて私から離れた隙に、逃げ出そう……しかし、それは叶わなかった。
「てめ、っざけんなよ……!」
あっという間に私の両腕は頭上でクロスするように押さえつけられ、片足を大きく上げられた。両足の間に割り込むように、男がのしかかる。どうしよう、逃げられない。
「やだよう、やめてよう!」
「うるせぇ、これでも銜えてろ!」
男は私の制服からスカーフを抜き取り、口の中に突っ込む。どんなに叫ぼうとしても、外に漏れる音はもごもごという呻きにしかならなかった。
不意に、かちゃかちゃと金属がぶつかり合う音が聞こえる。押さえつけられてる為に目で確認することはできないが、おそらくベルトを外す音だろう。私の大事なところに、指ではない何かが押し当てられるのがわかった。
それが何かなんて、見えなくてもわかる。一気に全身から血の気が引いていく。どんなに力を込めても、男はびくともしない。
「ーーーーーーーーーッ!!!」
私の中に、男のソレがずぶずぶと侵入する。
どんなに必死に叫んでも、誰にも届かない。私の頭はどうしようもない絶望感に飲まれ、考えることをやめてしまった。
私の事などお構いなしに、男はひたすら腰を打ち付ける。中で性器がこすれる感触。痛い。痛い痛いキモチイイ……
身体中が歓喜の悲鳴を上げる。心が蝕まれ、追いつめられて。
ド ウ シ テ コ ン ナ ニ キ モ チ イ イ ノ
男根が一層強く打ち付けられ、私の頭は真っ白になる。
お腹の中に、熱いものが広がるのがわかった。
「亜美……!」
最後に中村君がつぶやいたのは、私の名などではなかった。
(終わり)
以上。
男の気持ちなんざわかるわけもないので、女の子の視点で書いてみた。
ごめんね、あんまりエロくはならなかったよ。