体が女と言う事は、当たり前だが、オナニーの仕方も女そのものだ。
蜜柑は膝立ちで自らの膣に指を出し入れしつつ、蜜を指先に絡ませた。
「じゅぷっ……ん、ふ……ぢゅるっ……」
オナニーをしながら、同時にフェラ。
と言うよりは、いざフェラを始めたものの、体の疼きを抑えられず、
耐えかねて自慰の同時進行をしてしまった、と言った方が正しい。
「キスもしていない男のモノを咥えるとはね。
あなたも随分物好きなようだ」
「んぶっ……はぁ、はぁ……べ、別に好きでこんな事してるワケじゃねーよ」
「ほう?」
「セックスは体でやる事だけど、キスは心でやるモンだかんな。
魂同士で交わり合ってる今の俺らがキスするなんて、
それこそお前んトコのメイドやゴーゴンに申し訳ねぇだろ」
このフェラも、これから行う本番も、あくまでフェイク。
けれどもキスだけはフェイクでは済まされないからと言うのが、
蜜柑なりの精一杯の心遣いらしかった。
アイオーンとしても、申し訳ないがそれには素直に感謝したい気持ちだ。
電脳であれ現実であれ、キスはゴーゴンに取っておきたい、というのが本音だった。
「二発ぐらいイケるよな? まず一発、こっちで出してもらうぜ」
そう言って蜜柑は、再びアイオーンのペニスを咥えた。
だが蜜柑は、一つ思い違いをしている。
もしかするとわざと建前を使っただけなのかも知れない。
キスは心でするものだと言うのには同意だが、セックスもまた、心でするものだ。
今アイオーンは、このフェラを通して、
蜜柑もまたゴーゴンやロリ子と同じように、
自分にとって大事な人間の一人だと思えるに至っていた。
それが異性としてなのか、戦友としてなのかは判然としないが。
その想いが、仕草となって現れた。
あまり手入れのされていない蜜柑の髪を、アイオーンは優しく撫でてみせた。
「……お前が、俺に、そんな事するなんてな」
「不服ですか?」
「別に……でもソレ、あの二人にもやってやれよ? きっと喜ぶからさ」
蜜柑は亀頭に舌を這わせ、先走り汁を舐め取り、カリ首を頬張った。
陰茎の根元を片手で掴んで角度を固定し、吸引しながら首を前後に動かす。
まるでそこに第二の心臓があるかのように、アイオーンのモノが脈打った。
白濁が少女の口の中で迸り、喉の奥まで染め上げていく。
時を止められたのかと思える程、蜜柑は動きを止め、
断続的に咽喉にぶちまけられる熱い液体の感触に浸った。
喉の奥、食道に精液を飲み込んだなら、次は下だ。
膣の奥、子宮にも精液を飲み込まねばならない。
どうせ現実世界ではないのだから、中出しし放題だ。
「念の為言っとくけど、ちゃんと適切な穴に入れろよ?
ホモだからってケツの穴に突っ込もうとしたら、シバくかんな?」
「分かってますよ。そこまで無粋な真似はしません」
蜜柑は壁に両手を突き、尻をアイオーンに向けて待ち構えた。
既に自慰によって濡れそぼっていたソコは、指の一本や二本では足りないとばかりに、
今まさに男のモノを受け入れようと、艶めかしくひくついている。
愛液の滴が垂れ、まるで膣自体が呼吸しているかのよう。
ホモにしておくには勿体ない、アイオーンの立派な槍が、女の盾を貫いた。
「うぐっ! あ、あぁ……入ってくるぅ……」
蜜柑のナカはキツかったが、余りあるヌメリが、容易くアイオーンを誘導した。
抜身のモノが最奥まで到達すると、蜜柑はもう自力で立っていられなくなった。
壁をつく両手すらずり落ちそうになる。
アイオーンは彼女の尻を両手でしっかりと掴んで離さなかった。
「ちょ、ゴメ……俺、ちょっと動けそうにねぇわ……」
「構いませんよ。あなたは動く必要など無い。私がその分頑張りますから」
アイオーンは一旦ズルズルとカリ首の辺りまで陰茎を引き抜くと、
そこから不意打ち気味に突然蜜柑の奥を衝いた。
「ぅヒっ!?」
「時よっ!」
超高速のピストン運動が、膣を焼かんばかりの摩擦熱を生み出す。
動く余力が無いと言うより、蜜柑はアイオーンの技によって、
動きたくても動けなくなった。
時の技が相手に炎を感じさせるという逸話の通り、
蜜柑は体の芯から火照りを感じ始めた。
腰のぶつかり合う音が、派手な水音と混ざり合い、両者の区別を曖昧にする。
内壁を恐ろしい速さで抉られ、蜜柑は体が分解しそうな程の悦楽に沈んだ。
「ひゃっ、ふあっ、くぅんっ! あふっ! ひゅごぃぃっ!」
必死で壁に体重を預けようとする指先が、カリカリとコンクリートを引っ掻く。
実際には殆どアイオーン一人の腕力で彼女の体重は支えられており、
手は虚しく空振りを繰り返すだけだった。
上の口からも下の口からも、淫らな涎が垂れ落ち、地面までの片道通行の糸を引く。
月光に照らされたそれは、淫靡を通り越してむしろ美麗だった。
「もっ、止まっ……! 俺ぇ、イってるぅんんっ……
さっきから、イキまくってるからぁっ……!」
挿入されてから二分と待たず、蜜柑は既に三度はアクメを迎えていた。
四度目の絶頂の時、丁度アイオーンもフィニッシュに到達した。
「うっ……出ますっ!」
「やふぁあぅアァァァァアアァッァアァアアァアンンアァァア……!!」
まだ電脳世界の夜は明けていないのに、イッキ達の元に戻ると、
どうやら少年達は既に目を覚まし、宴を再開しているようだった。
「イッキ! イッキ! イッキ!」
今度はビールの一気飲みでもしているのだろうか?
他の者達が目を覚ます前に戻らなければいろいろと面倒だと考えていたので、
蜜柑は予想違わずいきなりニヤついた目を向けて来たシムカを睨み返した。
明らかに、アイオーンと蜜柑が並んで歩いている事をからかっている目だ。
「んだよ……何か文句あっか」
「べっつにぃー。まぁ、アイオーンを説得できるのはある意味、
カズ君でも妙子さんでもゴーゴンでもなく、あなたしか居ないと思ってたから」
「やれやれ。シムカ様にはお見通しのようですね」
一つ溜息をこぼしてから、アイオーンは人垣から顔を出し、
宴の中心人物達の姿を覗き込んだ。
仮にも主賓の一角である自分が居ないのに勝手に盛り上がるのは、
この顔ぶれなら当たり前の事としてさして気に留めるつもりも無かったが、
行われている宴が一風変わったものであったとなれば、絶句する他無かった。
「アァっ! イッキィ! イッキぃぃっ!」
素っ裸の林檎がイッキと繋がって、汗を撒き散らしながら腰を振っている。
よくもまぁ衆目の面前で騎乗位など出来るものだと感心するが、
同時にさっき聞こえた「イッキ!」は一気飲みの意味では無く、
まさしくイッキの名を呼んでいるだけなのだとようやく分かる。
「我が家の脱ぎ担当は一体何やってんだ……」
蜜柑が眉間に皺を寄せる。
「んー、何かねぇ。初エッチがトゥール・トゥ全員に見られながらの
公開プレイだったせいで、林檎ちゃん、そっち方面に目覚めたんだって」
目覚めたも何も、林檎は元々痴女だったから仕方ない。
イッキはイッキで、前々から辺り構わず全裸になる癖があったから、
当人達が納得づくで事に及んでいるのなら、蜜柑も文句は言えなかった。
「半分はお前らのせいだぜ、ファック」
「もう半分はトライデントの二人のせいだがな、ウンコクズども。
二組のアベックが揃ってしけこんだとあっちゃ、思春期のガキどもにゃ
触発されて当たり前なくらいの刺激はあったんだろーよ」
見ると、酔っぱらったエミリがカズを押し倒そうとしているし、
中山もアギトの横でモジモジしている。
キャッキャキャッキャと笑うオルカを余所に、
仏茶は「いや僕は別にそのー、彼らのゴニョゴニョには興味は……」と呟きつつ、
横目でしっかりとイッキと林檎の交わりを見物して鼻血を出している。
オニギリとサロメの姿が見当たらない辺り、彼らもどこかにしけこんでいるのだろう。
「みなさーん! 巻貝先生も仕事終わったから来れるって……ひゃあっ!?」
「あ、クルルちゃん。やっばいトコ見られちゃったかなぁ、アハハ」
飛び入り参加してきたクルルが卒倒し、シムカが困り顔で笑う。
「イネが来るのであれば、僕も二人きりにさせてもらおうかなぁ」とスピ。
悩んでいたのが馬鹿らしくなるような乱痴気騒ぎ。
アイオーンは苦笑いをこぼしつつ、この愛すべき仲間達と共に、
もう一度アイオーンとしての人生を歩む事を受け入れ始めていた。
それまでの葛藤が嘘だったかのように、陽光を導く強い風が、
彼の心の暗雲を吹き流して行った。
最終回記念終了
206 :
名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 21:40:38.99 ID:rnj/Vyjc
GJ!
だが悲しきかなここもそろそろ終わりだろう・・・
住人のいない電脳世界みたいなものだからな・・・
誰か魍鬼を筆おろしするショタコン厭摩書いて
新作求む
天上天下、幻の世界放浪編(妄想)投下
「せいっ! はぁっ! やぁっ!」
あの日以来、統道学園柔剣部部室に、雄叫びの聞こえぬ日は無かった。
それまでも柔剣部部員達は、敵に捕まったり、
何らかの理由で学園を一時的に離れたりしていない限りにおいては、
毎日ここで武芸に励んでいたが、その頃と今では
篭もる熱気、熱量は比較にならなかった。
と言っても、それ程の叫びと熱意を以て修行に取り組んでいるのは、
往時と違って現在はたった一人しか居なかった。
逆に言えば、今はこのたった一人が、他の全部員分を凌ぐ熱意を持っていた。
高柳雅孝。
肩書だけで言うなら、彼は部長どころか、副部長ですらない。
天覧武会予備選優勝を経て新生執行部のトップとなる事が内定したが、
年度が変わる四月まではまだ今の所、ただの一部活動の平部員でしかない。
そんな彼が、往時にも勝る気迫で以て修行に邁進する事には
――同時に、彼以外の部員が練習に身を入れない事にもある意味で――
ちゃんとした理由があった。
あらゆる異能の始祖、猛速凄乃男命。
伝承に記された武の頂点たるその存在へと、
籠宗魄の謀略と龍拳の力によって近付きつつある男、凪宗一郎。
その少年を倒す為に、雅孝は一層の邁進を日夜続けていた。
逆に言えば、その役目は雅孝でなければならないという事でもある。
人類代表とも言える「月読」の立場にある彼の戦闘を見届ける後見人として、
ボブ牧原やクズ男、グレイには、言い方は悪いが「修行」の必要が無かった。
勿論武闘家として個人的に修行は続けるが、
その事は宗一郎との戦いには関係の無い部分の話だ。
そして部長である棗真夜と棗亜夜の姉妹もまた、
ある意味では武芸の修行を今だけは放棄しても良い理由……
こう言って良ければ、放棄せざるを得ない理由があった。
彼女らは、龍眼を用いて宗一郎の精神世界に入り込み、宗魄へと斬り込む為に、
生身での戦いよりむしろ精神を鍛えねばならなかったのだ。
神となりつつある宗一郎との戦いに向け、
自身もまた神の領域の戦闘力に近付かんとする雅孝に対し、
組み手の相手を務められる者は、この世にそうは居ない。
高柳家が選りすぐりの修行相手を全国、全世界から招集すると共に、
高柳光臣こそがその組み手の相手になる日もあった程だ。
勿論ボブやクズ男が組み手に付き合う日もあったが、
自分達の戦闘力では雅孝の肥やしにもなれない事を、
本人達が一番痛感してもいた。
「やっぱよぉ、俺らじゃセンパイの修行には力不足なんじゃねぇのか」
汗をびっしょりかいて息も絶え絶えになりながら、ボブは言った。
「そんな事は無い。お前達を見下すつもりで言うんじゃないが、
どんな戦いだって俺自身の肥やしになるんだ」
某カプ○ンの超有名主人公キャラのような台詞を、雅孝は口にした。
それは勿論本心だったが、同時に彼は、ボブの本心も分かってはいた。
ボブが言っているのは、ボブ自身の実力不足もそうだが、
それ以上に彼等では雅孝の修行相手になれない大きな理由があった。
「宗一郎の奴は、この世のありとあらゆる異能を身につけつつあるんだろ?
異能持ちじゃねぇ俺達ばっか相手にしてちゃ、むしろセンパイの勘が鈍るぜ」
「……否定は出来ないな。基礎的な肉体の鍛錬も必要不可欠だが、
常識を超えた技に対する対処法や受け流し方は、このままじゃ身につかない」
目下の所、それが雅孝達の悩みの種になっていた。
異能使いの知り合いなら、雅孝にもいくらか居る。
龍眼使いの棗姉妹もそうだし、棗の分家、
魍鬼や厭魅といった者達の手助けも受けている。
しかしそれだけでは、どうしても限界があった。
凪一様の遺した文献によるならば、凄乃男が行使する異能の種類は、
万をゆうに超える筈なのだ。
十や二十の異能に対して対処法を身につけても、限界は知れていた。
そもそも宗一郎は、龍眼だけは修得出来ていない筈なので、
龍眼使いの真夜や亜夜との組み手は、実はあまり意味が無かった。
もっともそれもあって、棗姉妹には精神を磨く方を優先して貰っているのだが。
桜の木が、季節外れの花を咲かせる日。
いつそれが訪れるのかは分からない。
春でさえなければ、夏でも秋でも冬でもあり得る。
一年の殆どの時期、およそ十一ヶ月に渡って、いつ宗一郎が来るか分からない。
明日にでも宗一郎と戦うかも知れないのに、足踏みはしていられなかった。
「我々の方でも協力してくれる異能者を探し求めていますが……
一時的に蘇生している屍兄妹も含め、把握出来る殆どの異能者は
既に彼によって異能を剥奪されておりますからね。
異能者を用意出来る数は、三桁にも及びませんわ」
現時点で執行部を務めている、五十鈴が言った。
屍兄妹は蘇生前から既に宗一郎と戦っており、その際殴られているので、
とうに異能は喪失してしまっている。
繭壺の君も含め、学園中の異能者は今や、棗姉妹を除いてただの凡人だ。
雅孝にとって本当に必要な修行をつけられる者は、あまりに少なかった。
やはり、武者修行の旅に出るしか無いのか――。
誰もがそう思っていた。
世界放浪。
まだ宗一郎に力を奪われていない異能者を求めて。
或いは、まだ宗一郎が完全体になる前に探し出して倒す為。
その必要性は、日増しに大きくなっていった。
「ふむ……。異能者の確保は難しいですが、これならひょっとして……」
先程からずっとノートパソコンとにらめっこしていたグレイが言った。
「高柳君。君、ATと言う物をご存知ですか?」
その名を知らぬ者は居ない。
先進各国で隆盛している新手のスポーツ、及びその為の靴。
日本の法律的には「飛靴」だとかいう味気無い名で呼ばれているものだ。
「エーティー? オートマの車の事?」
純粋な武術にばかり関心を寄せ、世事に疎く、しかも貧乏暮しの雅孝には、
最近流行っているお遊びについては、とんと無知なようだった。
「エアトレックですよ、エアトレック。この名なら君も知ってるでしょう」
「あぁ、ソレか。うちの学園にもあったよね、エアトレック愛好会」
ありとあらゆる武芸に秀でた各種部活動を有する統道学園は、
『鉄拳』の愛好会が存在するくらいだから、当然の事として
エアトレックと格闘技を融合した新たな武芸を志す者達も存在した。
昔の格ゲーではブーメランと格闘技を組み合わせたキャラも居たとか何とか、
いつだったかグレイが気にかけていた事を、雅孝は思い出す。
予備選では柔剣部と当たる事は無かったし、それどころか件のAT愛好会は
部員が定数に足りない故に、予備選に出場自体出来ていなかった筈だ。
「でも、そのエアトレック愛好会が、対異能戦の修行に役立つかなぁ。
確かにスピードは速いようだけど、これでは縮地のチャクラ程じゃないし」
グレイの見せるATの参考動画を見ながら、雅孝は渋い顔をした。
「そうではありません。うちのAT愛好会は正直弱小過ぎます。
学園の外のAT使い……それも、ストームライダーと呼ばれる者達にこそ、
僕は今スポットを当てるべきだと思ってます」
ストームライダー。暴風族。
暴走族のエアトレック版と言ったところだ。
他人の民家の屋根の上どころか、あらゆる街、あらゆる場所を
勝手に自分達の縄張りに見立てて凌ぎを削る不良集団。
その行き過ぎた競技内容のせいで、家屋の屋根や街角の階段など、
あらゆる場所が日々勝手に壊されていっているとも聞く。
死者すら出ているせいで、警察も躍起になって取り締まっているのだとか。
「僕が注目しているのは、その中でも『王』と呼ばれる者達です。
何しろアンダーグラウンドな話なので、検索に手間取りましたが、
王はレガリアと呼ばれる特性ATを用いて、炎だの電気だのまで出せるとか」
「なるほど。そういう人達に事情を話して協力して貰えば、
異能者対策の組み手にもなって貰えるかも知れないな」
誰の目にも魅力的な話に思えた。
翌日から雅孝は学園を休学し、世界放浪編の手始めとして、
まずは日本中を渡り歩いて「王」と出会う事にした。
その、矢先の事だ。
「ファック! 却下だボケ」
王に出会うのは、思った程困難な事ではなかった。
パーツ・ウォウという独自のシステムで競技するストームライダーは、
その性質上、パーツ・ウォウの登録サイトを使えば、
縄張り――当人達の言うところの「エリア」――を見つけるのは簡単だった。
その中でも特に、三人の王を有する「小烏丸」なるチームは、
統道学園からそう離れていない関東の一地域に根城を構えていた。
驚いた事に、その主要エリアは、ただの中学校らしい。
それもその筈で、小烏丸の構成員は全員中学生だった。
長旅になる事に加え、真っ当な格闘戦の修行も欠かせないので、
雅孝は剣術の修行相手として圓円を同行させていた。
これは彼が頼み込んだのではなく、円の方から勝手について来たのだが。
それと共に、いずこかで宗一郎と出くわし、戦いになった場合に備え、
宗一郎の精神世界に入り込む役目である、真夜と亜夜も。
つまりはちょっとしたハーレムなのだが、
今はそんな事に鼻の下を伸ばしていられない。
至極真面目な表情で、一行は旅立ったものだ。
だが、その出鼻を挫くように、小烏丸の鰐島アギトは言った。
「ファック! スサノオだの何だの、こっちにとっちゃ眉唾モンだな」
「確かに、にわかには信じにくいだろうけど、お願い出来ないかな。
僕は是非とも君達の胸を借りたいんだ」
「テメェにとっちゃメリットはあるんだろうが、こっちにゃ旨味が無ぇだろ」
アギトは取りつくしまも無かった。
武内空との戦いで、全世界的な無重力現象すら経験していた彼でも、
何の道具も無しに超常現象を引き起こす人間が実在するという雅孝の主張は、
妄想癖に囚われた脳味噌ファンタジー患者の戯言にしか聞こえなかった。
内心アギトは、ほっとしていた。
小烏丸のリーダー、南イッキが、現在校舎屋上で絶賛特訓中だからだ。
アギトだけは小休止で、地上のグラウンドに降りていた。
雅孝の頼み事など、あのイッキが耳にしてしまったら、
何と答えるか分かったものではない。
良くも悪くも予想のつかないイッキの事だから、
「俺らにゃカンケーねーっす」と言って無下にする可能性もあったが、
同時に「何て感動的な話なんだぁぁぁ」と共感してしまう可能性もあった。
友を救う為に友を倒すなど、いかにもイッキが好きそうな話だ。
もし後者なら、イッキは自分の特訓を放り出して、雅孝に協力しかねない。
それは合理主義のアギトにとって、我慢ならない事だった。
アギトは割り切れるが、しかし、小烏丸の他のメンバーは、
そうそう簡単に雅孝を見捨てるような事が出来ない、甘ちゃんの集まりだ。
同じくグラウンドに居た安達エミリと中山弥生は、
自分達のチームの行動の決定権が無い事を自覚の上で、それでも意見を挙げた。
「良いじゃん別にぃ。世界の危機なんしょ? 協力してあげれば」
「そうだよ、アギト君。今日一日くらい付き合ってあげようよ」
「ファック! テメェら本気で信じてんのか? 氣だの異能だの凄乃男だの」
エミリと中山は、互いに顔を見合わせた。
確かに雅孝の話は荒唐無稽だったが、それを言うなら――
「レガリアだって十分、非常識で魔法チックだと思うけどなぁ」
重力すら操る嵐&空のレガリア。
火炎を発生させる炎のレガリア。
空気を切り裂く牙のレガリア。
しかもアイオーンやカズは、レガリア無しで縮地のチャクラに等しい速度を誇る。
たかが車輪のついた靴でこれだけの事をやってのける連中が身近に居る以上、
雅孝の言うチャクラだの異能だのは、それ程非常識な事とも思えなかった。
「仕方ない。今日の所は諦めて、他を当たろうか」
雅孝はその性格上、しつこく食い下がるような事をしなかった。
真夜や円が抗議の声を上げるが、慎重派の雅孝と亜夜は様子見だ。
明日また頼み込みに来よう、との考えだった。
「今日はこれで失礼するよ。でも、良ければ考えてて欲しいな、アギト君。
あぁ、それと……君の中のお二人とも、出来れば慎重に話し合ってて頂戴」
「なっ……!? テメェ、分かるのか? 俺の中に二人居るって……」
「そりゃあね。君の中には、君を含めて三人分の氣が混じってるから」
雅孝は一目で、アギトが三重人格だと見抜いていた。
実を言えば真夜や亜夜も、得意の龍眼で見抜いていた。
これ程の者達が、そこまで恐れる凄乃男とやら。
もしかすると武内空にも匹敵する脅威なのではないかと、
この時点でようやくアギトは真剣に考え始めた。
「ちょっと待てよ、濃いぃ〜の」
「……濃い、って、僕の事?」
アギトに呼び止められて、雅孝は振り向いた。
「見たトコ主役ってツラでも無ぇのに、主役を食っちまいそうな濃さしてんだろぉが。
ウチのウスィ〜のと対極だから、とりあえずそう呼んどくぜ。名前忘れたし」
それが嘘八百である事は、中山には丸分かりだった。
アギトの記憶力で、一度名乗られた相手の名前を忘れるわけがない。
これは、友と呼んで良いイッキの事すら未だに「カラス」とあだ名で呼ぶ、
アギトなりの流儀のようなものだった。
「単に修行がしたいってだけなら、直接俺らとやりあうより、良い練習台があんぜ。
その準備として、テメェらにもATを一度穿いて貰わなきゃだけどな」
全世界から一時的に重力が消え去ったフライング・デイは、まだ記憶に新しい。
当時グラムスケイル・トーナメントの実況中継を見ていなかった雅孝は知らなかったが、
あれも小烏丸のイッキと、ジェネシスの武内空の力によるものだと、アギトは説明した。
その際に嵐のレガリアと空のレガリアは消失している。
しかし、全てのATの記憶と記録を直結させたスカイリンクや、
ロン・ホーツ・ボーン街の機能は生きていた。
「つまり、その電脳空間にアクセスすれば、日本に居たままで世界中のライダーと……」
「そういうこった。しかも世界中のレガリアは、疑似レガリアも含めて、
最終的には嵐か空、いずれかのレガリアに組み込まれてた。
本物のレガリアはつまり、もうフライング・デイで失われてるが、電脳世界の中になら、
まだレガリアの記録は、それを使いこなすライダーの疑似人格と共に現存してる。
今の俺達に胸を借りるより、昔の俺達の胸を借りた方が、テメェの修行にもなるだろうぜ」
そういうわけで、雅孝一向はとりあえず、近所の店でATを買う事にした。
本来なら性能を吟味したり、カスタマイズを施したりと、手を加える必要がある。
しかし雅孝はATを極めたいわけではない。
電脳空間にアクセスする為の鍵としてATが必要なだけだから、
民生用の一番安い商品を買えば事足りた。
アギトはあまり深いところまで手助けしてくれるつもりは無かったようだが、
エミリと中山が代わりに雅孝達をATショップまで案内してくれた。
「ここ、ウチらの行きつけなんすよ。店員が知り合いだから、安くしてくれんの」
「いっぱい種類があるんだなぁ……。手持ちのお金は少ないけど、目移りしそうだ」
「何を言っておる、高柳。修行の為の必要資金とあらば、実家から捻出して貰えよう」
「センパイはそういうのに甘えるような人じゃないってば、お姉ちゃん」
「いやでも今回ばかりはそうも言ってらんないよね、マサ君」
「こ、こんなに大勢で押しかけて迷惑じゃないかしら……」
都合六人もの大所帯で突然来店した客に、シムカは呆気に取られていた。
「あれぇ? いつのまに小ガラスってこんなにメンバー増えたの?」
一番話し易そうな、気遣い屋の中山に的を絞って、シムカは話しかけた。
エミリが話しにくいわけではないが、事情を聞き易いのは中山の方だった。
シムカはジャーナリストになったばかりで、まだ駆け出しであり、
収入が安定しないので、こうしてショップでバイトをしている事が多かった。
「ふーん。スサノオ、ねぇ。それで電脳世界に入りたいわけかぁ」
それにしてもやたらに巨乳ばかり多い絵面だ。
貧乳タッグの中山と円は、二人だけ妙に居心地の悪さを覚えていた。
「だったら、私がバイト終わるまで待っててくれる?
スカイリンクにダイブする為の機器を揃えてる知り合いが居るから、
そっちにかけあったげるよ!」
一番安いATを四人分購入し、雅孝達はシムカのシフト明けを待つ事にした。
安物でもATは一般的な靴より遥かに高いので、雅孝は勿論、
没落しかけていた棗家出身の真夜と亜夜や、実家が壊滅している円にとっても、
そうそう安い買い物とは言えないのが痛かった。
それにしても、電脳空間に人格を移して競い合えるとは、
高柳家のテクノロジーから見ても度肝を抜かされるレベルだ。
グレイが同行していたら、きっと感動しきりだったのだろうな、とは思う。
申し訳ないが、今回は機械オンチの人間ばかりで電脳世界を堪能する事になりそうだ。
「ふむ、分かっただわ。そういう事なら手伝わせて貰うのだわ」
ファルコはアギトと違って、素直に手筈を整えてくれた。
「それにしても、レガリア持ちだった頃の小烏丸の方が強い、ねぇ……。
ホントにアギト君がそう言ったの? 雅孝君」
「えぇ、シムカさん。けれど、僕も正直疑ってる部分が無いわけじゃありません。
日々練磨を絶やす事の無いだろうアギト君を見ていると、彼等はきっと、
レガリアがあった頃よりも今の方が更に強くなっているのではないかと思います」
「まぁ勿論、今の彼等にレガリアがあったら、更に強いのは事実なんでしょうけど。
体良くあしらわれちゃった感はあるよねぇ」
用意が整うまで雑談をして時間を潰している内に、ファルコは手筈を整えてくれた。
「さぁ、このヘッドセットを被るだわ。
電脳世界の中に入ってしまえば、その世界の中でなら、ATは脱いでも良いだわ」
「かたじけない、ファルコ殿。ではいざ参ろうぞ、皆の者!」
こういう時は、やはり真夜が仕切ってくれる。
即席ライダーの寄せ集め、チーム「柔剣部」四名は、電脳世界へと没入して言った。
寝ている円にちょっかいを出そうとしたファルコをシムカが見張っていたが、
そんな事は雅孝達には知る由も無かった。
テレビのサンドストームが晴れるようにして、世界が明瞭な形を滲み出して行く。
やがて現れたのは、目の覚めるような青空と、空に浮かぶ不可思議な都市。
摩訶不思議な動物や生物がそこかしこを我が物顔で歩き回り、
天まで届きそうな摩天楼や、中世の城塞が奇妙な共演で風景を彩っている。
「凄いな。ここが電脳世界かぁ」
「ファルコさんが既に電脳世界の住人達には話をつけてくれてるって言ってましたけど、
見た所人影らしきものはありませんねぇ」
「油断するなよ、亜夜。ATとやらを用いれば、途方もない距離から急接近も可能じゃろう」
そんな風に話し込んでいると、真夜の言った通り、何者かの気配が急速に近付いてきた。
「伏せてっ!」
雅孝は思わず円を庇うように突き飛ばした。
龍眼使いの真夜と亜夜も、各々自力で回避する。
たった今まで彼らの体があった位置を、何者かが超高速で通り過ぎて行った。
「速い……! これがエアトレック!?」
雅孝達を狙って蹴りを横薙ぎ気味に一閃しつつ通過していった者の姿は、
もう既に遠くへ離れてしまっており、視認出来る位置に無い。
しかし、長く龍眼に親しんできた亜夜は、その少女の姿を千里眼のように捉えていた。
「……え、あれ? これは、アギト君……じゃ、なくって……」
龍眼で捉えた何者かの姿に、亜夜は困惑してしまった。
「よぉ、ウンコクズども。テメェらがファルコの言ってたお客サマかぁ?」
その姿は、昼間見た鰐島アギトに酷似していた。
だが感じ取れる気配が、アギトのものとは微妙に異なる。
アギトの中に居た、後二人。中山の言っていたリンドのものだった。
「君は、鰐島リンド……くん?」
またしても急速接近しつつ、その少女は今度は、雅孝達の手前で急停止した。
「ハズレだ、濃いぃの。俺はガゼル。
まぁ、アギトやアキトの兄であり母、ってトコだ。
一応、れっきとした女だぜ?」
「は? 兄であり、母? ってか、女の子? 一体どういう事なんだ!?」
「話せば長くならぁ。要はリンドと同一人物みてぇなモンなんだけど、
リンドは男子の肉体にインストールされた事た上に、十年近くその環境にあったから、
脳に男性ホルモンの影響受けてやがるんだ。 けど、コッチの俺は違う。
俺は、男に染まり始める前の、リンドの素みてぇな存在なんだよ」
事情の分からない雅孝達にとっては、要領を得ない説明だった。
「これから毎日、ライダーが交替でテメェの修行に付き合ってやる手筈になってる。
初日はまず、茨と牙のハイブリッドである、俺が相手してやる。
感謝しろよ、ウンコクズ? まぁ、嵐の王や今のアギトよりゃ弱い方だからよ」
自信満々な態度を崩していなかっただけあって、ガゼルは強敵だった。
女特有の広い関節駆動域を利用した茨の道と、
最初に見せた急加速、急停止から生じる牙の道。
本人は「異能にゃ劣るだろうぜ」と言っていたが、決してそんな事は無い。
ターコイズ・ソニアやインフィニティ・ジェイルの合わせ技は、
異能者にも決して遅れを取らない鋭さと柔軟性を遺憾無く発揮していた。
さすがの雅孝も、これには苦戦と大ダメージを余儀なくされた。
「はぁ……はぁ……つ、疲れたぁ……」
「ぜぇ……はぁ……やるじゃねぇか、濃いぃの……。久し振りに良いバトルだったぜ」
そう言って汗まみれになりながら上気した顔で笑うガゼルの顔は、
間違いなく女の子だと断言出来るくらい可愛かった。
それまで見物に徹していた円が、思わず「可愛い……!」と頬を染め呟いた程だ。
一方、真夜と亜夜は見物に回らず、雅孝達とは少し離れた場所で、
ひたすら座禅を組んで龍眼の感覚を鍛えていた。
電脳世界は物質を伴わない分、精神世界に近い。
その世界では、龍眼がいつもより研ぎ澄まされた感覚があったらしい。
ここで感覚やコツを掴めば、彼女らの龍眼はもっと磨き上げられる事だろう。
その為には、雅孝とガゼルの戦いが織り成す轟音は、集中の邪魔だった。
雅孝が一休みしていると、やがてこの電脳世界に、新たに二人の人間が現れた。
「やっほーい。張り切ってるぅ?」
「ファック! 何でガゼルが出しゃばってやがる。
俺やアキトにすら『その形態』じゃ顔出した事無ぇくせに」
シムカと、アギトだった。
それぞれ様子を見に来てくれたらしい。
「アギト君、もう特訓は良いのかい? 小烏丸の皆と練習中だったんじゃ」
「馬ぁ鹿。もう夜中だっつの。この世界じゃ外の時間や天候は影響しねぇから、
濃いぃ〜のが体内時計狂うのも仕方ねぇけどよぉ」
聞けば、シムカはファルコに頼んで。アギトはカズという友人のノートパソコンから。
それぞれ別個に、そして偶然にも同時に、この世界にお邪魔しに来たそうだった。
「今回はちょっと雅孝君に話があってねぇ。悪いけど、カレ借りてくよん」
シムカは円に断って、半ば強引に雅孝をどこかへ連れて行った。
アギトも単に様子見に来ただけだったので、もう早々に帰ろうとしていた。
が、そこをガゼルが呼び止めた。
「まぁ少しゆっくりして行けって。ママとお話しする良い機会だろうが」
「ファック! キモいんだよ、テメェ。アキトみてぇなツラしてシャアシャアと」
この母子の話し合いに、余人は立ち入るべきではないだろう。
「それじゃ私、亜夜ちゃん達の様子見てくるから」
そう言って円は席を外そうとしたが、それをガゼルが制した。
「円も待てってば。実は俺ぁ、お前ら二人に話があんだからよ」
「……はぁ? 何で私に?」
「ズバリ言うぜ。お前、あの濃いぃのに惚れてんだろ?」
瞬間、円の顔が火がついたように真っ赤に染まった。
誰の目にも触れない物陰の暗がりまで歩いてから、雅孝は頃合いと見て、問いかけた。
「シムカさん。俺に話って、何ですか?」
「……そうねぇ。ここまで来れば邪魔者は居ないだろうし。
早速不躾な質問させて貰うけど、雅孝君って、童貞だよね?」
一瞬、雅孝は虚を突かれた。
もっと正確に、砕けて言えば「キョトンとした」と言った方が近い。
ややあってから、童貞そのものの挙動不審さで慌てて否定する。
「どっ、どどどど、いや、あの、俺はっ」
「やっぱりかぁ。うーん、それじゃちとマズイと思うんだよねぇ」
「な、何がっ!?」
「私の経験上、男の子って、童貞捨てると一皮剥けるモンなのよ。
カラス君だって、調律の際に林檎ちゃんで童貞捨てたから、あんなに強くなれたし」
シムカの持論によれば、こうだ。
女を知った男は、自信が漲る。
自信を持つ男は、クールになれる。
命運を分ける大勝負ともなれば、その自信、そのクールさは容易に天秤を傾ける。
童貞では、大勝負を乗り切る事は出来ないのだと。
「いやそんなの、シムカさんの言い分でしょう!? 俺はそんなの……」
「信じない、ってんなら強制はしないわ。でも、童貞で損する事はあっても、得する事は無い。
その安っぽいプライドのせいで大一番に大敗しちゃっても、私責任取らないかんね?」
「そ、それは……」
「つっても、私の見たところ、あの円ちゃんは君にゾッコンだから。
どうせなら彼女で童貞捨てるのが一番だと思うわ。
ただ、年上の男ならリードしてあげなきゃだから。私が、導入部分だけ教えたげる」
「円ちゃんが……? いや、それは有り得ないと思うんだけど……」
こいつも女心には鈍感なのか、とシムカは呆れた。
そういうところは少し、カズに似ている。
テキパキと服を脱ぎ、躊躇い無く全裸になったシムカを見ても、
今回の雅孝は「あれは母ちゃんの裸」などと自己暗示する必要が無かった。
ここが現実世界でないという事実も、少しはその後押しになっていた。
だが何より、今からシムカに裸の付き合いの手解きを受けようと言うのだ。
裸ぐらいでいちいち卒倒していられなかった。
「んぶっ、じゅくっ、れろ、んべ、ちゅぶぅっ」
シムカのキスは遠慮が無かった。
この深さ、この熱さを身につけよと、雅孝に教えているかのようだ。
胸筋に密着してくるメロンのような巨大な乳房に興奮する余裕も無く、
雅孝は人生初のディープキスにばかり心を奪われていた。
彼女の舌は躊躇無く雅孝の口の中に侵入してきては、歯茎や前歯の裏まで舐める。
これではどちらが犯されつつあるのか分からない。
「んふ。これから雅孝君に、キスの仕方は勿論、おっぱいの触り方も、
手マンの仕方もあらかた教えてあげるからね。
もっとも、脱童貞だけは円ちゃんに任せるから、本番はしないけど」
そう言うとシムカは、両の乳房をそれぞれ両の掌で抱えて持ち上げた。
揉め、というレクチャーなのは言うまでも無かった。
他方、円はガゼルに弄ばれていた。アギトにも弄ばれていた。
もっと正確に言うなら、リンドに弄ばれていた。
「元々女だった俺なら、処女だろうと簡単にイカせられっからな。
どぉせあの濃いぃのじゃ、いくらシムカにテクを仕込まれたって、
処女を濡らす事なんて難しいだろうからよ。
今の内に丹念に濡らしといてやんぜ」
「やっ、ふぁあっ! アッ、アンタ、一体……っ!」
何者なのか、という質問を最後まで言える程、円には余裕が無かった。
そもそもリンドという人格は、男版ガゼルのようなものだ。
そのせいでバイセクシャルなところがあり、一時は中山に手を出そうとした事もあった。
ガゼルはこの電脳世界でアギトと強制的に融合し、リンドに成り代わっていた。
――テメェ! 俺の体で好き勝手やってんじゃねぇぞコラァッ!――
脳の中で、先程からしきりに、アギトがそんな抗議の声を上げている。
しかし現実世界と違い、今のリンドの体は、アギトやアキトの物ではない。
即興のでっちあげで作られた、リンドそのものの体だ。
アギトが抵抗したところで、人格が入れ替わる事は無かった。
シムカはこれを「サービス」だと言った。
だが実の所、本当は自分が興奮したから、というだけでしかない。
当初予定に無かった、パイズリを決行したのは。
「どぉ? 自慢のおっぱいの感想は」
「くっ……す、スゴイ、ですっ……」
雅孝の未熟なテクでも濡れてしまうくらい、シムカは淫乱だった。
既に乳首は雅孝の唾液で、股間は彼女自身の愛液で濡れている。
挿入はしないまでも、精液を飲むくらいはしないと、シムカはご満悦になれなかった。
寝そべった雅孝の上に覆い被さって、先程からしきりに乳房を上下動させている。
「出したくなったらぁ、いつでも言ってね? ぜぇーんぶ飲んであげるからっ」
尿道に舌をねじ込まんばかりに先走り汁を舐めながら、彼女は言う。
彼女の巨乳なら、パイズリしながらフェラをするなど、造作も無い事だった。
しかも技巧も優れていて、時折は乳首を陰茎に擦りながらパイズリをしてくる。
ピンピンに固くしこった先端が、雅孝に繊細な刺激を与え続けた。
「くぁっ……ってか、これ、もおっ……出ますっ!」
雅孝が呻き声にも近い声を上げた瞬間、シムカは大きく口を開け、カリ首を頬張った。
一発目の濃厚な精液が、痴女の喉の奥に発頸のごとく、強く勢い良く注がれた。
「貴重な経験になったなぁ、オカッパ。アナルファックなんて、シムカでも経験あるかどうか」
処女膜だけは雅孝に捧げてやるべきだから、リンドはこれでも相当遠慮していた。
円の唇は絶対に奪おうとしなかったし、乳首を吸う時ですら、
気を使って顔だけはガゼルモードになっていた。
外見を多少変える程度なら案外簡単で、アギトをいつもより強めに抑え込めば良い。
そうすれば彼女の中のガゼルとしての成分が濃くなり、それは表情に反映される。
ちゃんとした男として、円の裸に最初に触れるのは、雅孝でなければならない。
ガゼルは強くそう考えていた。
そしてその甲斐あってか、円は半ば無理矢理ながらも、ガゼルを受け入れつつあった。
頬が朱に染まり、乳首が固く自己主張し、膣はお漏らしのように濡れそぼった。
後は、自由を奪った代償として、アギトに少し良い思いをさせてやれば丸く収まる。
ガゼルはアギトに主導権を半分譲り、リンドモードになって円の肛門に挿入した。
「ファック! ファック! ファック! 腰がっ……止まんえぇっ!!」
「あっ、あっあぁっ! お尻、感じちゃうぅっ! こんなの初めへらよぉっ!」
電脳世界に妊娠と言う概念は無いが、膣内射精は回避してやろうと、アギトも思っていた。
彼の腰の動きが止まらないのはリンドが裏で操っているせいなのだが、
それとは別に、アギト自身も本能が止まらないという自覚があった。
やがて、リンドの精液が円の直腸に注がれた。
これで、準備は万端整った。
後は雅孝と円を引き合わせて、欲望の赴くままに流してやるだけだ。
既に円はぐったりとして浅い呼吸を繰り返していたが、雅孝がリードするなら疲労は問題無い。
「そっちも丁度終わったみたいね? 雅孝君、連れて来たわよ」
「おぉ。たった今ウンコクズの出る穴に濃いのを一発お見舞いしてやったトコだ。
そっちの濃いぃ〜のも、随分濃いのを発射してくれやがったみてぇだな?」
「あ、やっぱガゼルちゃん……いや、リンド君には分かるぅ?」
「ったりめーだろ。テメェの口からプンプン匂ってくんだよ、ザーメン臭が」
シムカの後ろには、既に疲れ果てていた雅孝が同行していた。
「も……もう一戦、やるのかい……?」
「しっかりしろよ、濃いぃ〜の。テメェが首輪を引っ張ってやんなきゃなんねんだからよ」
それだけ言うと、リンドはいずこかへと去って行った。
シムカは「私、今から亜夜ちゃんと真夜ちゃんに用があるから」と言って、
リンドとは別の方角へと歩いて行く。
ようやく、雅孝と円が二人きりになれた。
「えっと……それじゃ、あの、円ちゃん……」
「うん……優しくしてね、マサ君……」
続くか続かないかは気分次第
乙
gj
乙
がんばってんな…
224 :
名無しさん@ピンキー:2013/02/13(水) 11:55:24.28 ID:0UE0HsYJ
発掘
真夜さんに逆レイプされたい
寸止めで苛められて射精を懇願させられたい
226 :
名無しさん@ピンキー:2013/07/14(日) NY:AN:NY.AN ID:h/ZK6tRj
227 :
名無しさん@ピンキー:2013/08/22(木) NY:AN:NY.AN ID:jBURlKvr
ベルウッドさんかわいいあげ
228 :
名無しさん@ピンキー:2013/09/16(月) 03:18:42.32 ID:silzIGjq
あげとこう
230 :
名無しさん@ピンキー:2013/11/01(金) 12:59:24.84 ID:1n6sMWMm
あげ
231 :
44歳無職童貞キモピザ低学歴低身長禿ロリ ◆Zay2S8giCsrB :2013/11/29(金) 08:04:37.90 ID:5EPHmFPn
今更読んだが
意味が判らない
うふ〜ん
天上天下の本編終了後に掲載された番外編ってどんなお話ですか?
コミックスに収録されてないみたいなのでヤフオクで買うしかないのかな
>>233 光臣と真夜がキスする話の事かな
読み切りだったから単行本には載ってないしオクで落とせるもんでもないと思う
柔剣部が天覧武会本選辞退
真夜が「我らの戦場はそこではありませぬ」とか言ってた
(この時点ではまだ宗一郎と最終決戦する前だから、そっちが柔剣部にとっての本当の戦場)
↓
亡霊に憑りつかれた筋肉愛好会? 同好会? がその話に乱入
執行部の部屋に現れて腕相撲を挑み、真夜が「その喧嘩買うたぞしゃれこうべ!」
↓
とか言っておきながらソッコーで柔剣部道場に光臣と一緒にgkbr震えながら撤退
あんなマジモンのお化けにまともに勝負してられるか! とか言ってた
光臣すらキャラ崩壊する程ガチでビビって震えてる
↓
シャワー浴びてた亜夜(ついでに円も居る)が全裸で狼狽える
円が赤面しながらキャーキャー喚く横で、すっかり裸を見られ慣れてる亜夜が
龍眼で「悪い気はあっちの方に行った」と言って、光臣と真夜が追う
円はひとしきり騒いだ後冷静に雅孝に「ちょっと雅君! 私の裸は見ないの!?」と叫ぶ
↓
光臣と真夜の行く手を、取りつかれた筋肉愛好会が阻む
昔を思い出しながら二人で共闘
↓
事態が落ち着いてから、真夜が「その時が来たら言う時間は無いだろうから」と、
光臣に「さらばじゃ」と背を向けて言う
光臣が「先に他に言う事があるだろ」「お前が言わないなら俺が言うぞ」と真夜を振り向かせてキス
真夜、涙
↓
亡霊は学園のOBのジジイ達だった事が判明
藤堂師範は供養するつもりだったが余計に亡霊が出て来てしまう
確かこんな流れだったと思う
こないだ切抜き捨てちゃった、ゴメンね
>>234 詳しい解説ありがとうございます
通販サイトでその号売ってるので買おうか検討してます
S凄佐乃男凪
A雅孝 光臣 慎 文七 屍
B焔 虎 真夜 亜夜 ボブ
C窮 圓 颶 兜 神楽坂
D五十鈴 田上 相良
最近になって天上天下を読み終わったんだが
結末がどうも納得いかなかったんでちょっと改変して書いてみた
場面は宗一郎が最後、宗魄に殴りかかるとこから
これで……終わる。
「そん時ゃまた誰かがよ、神サマ気どりのバカをブン殴ってくれんだろ」
この拳に全てをっっっ―― スッ
……―――っ!?
ドンッ!
「部……部長ッ……!!」
俺の拳は突如割って入ってきた部長に受け止められたのであった。
それと同時に俺の中の力が抜けていくのがわかる。
「運命を変える事が強さなら」
部長が静かに、力強く見つめている。
「受け入れる事もまた、強さじゃ」
俺の拳から部長へと、力が吸い取られていく。
「龍拳の"力"が勾玉に吸われ……ッ、そうかッ……そういう事か!」
クソ親父が何か言っているが、まるで耳に入ってこない。
その間にも俺の力はどんどんと部長に吸い取られていく。
「ぶっ……部長ッ!!」
「お主の拳は小さいのう。……まだ死すべき拳ではないわ、小僧」
俺の拳を包み込むように部長が手を重ねる。
――ついに全ての力が吸い取られた。
「お主がその身に背負った力は、儂が全て持って行く」
静かに眼を閉じた部長の体が崩れていく。
部長が、死ぬ。目の前で消えていく。
……嫌だ!そんなのは……!!
「部長ッ!!俺は……!!あんたが死ぬぐらいなら……――俺はッ……!!」
「月も太陽も、始めからそこに在る。人はただそれが当たり前であるが故に気付かぬだけじゃ。命こそその光の源じゃ。死してそれを誰かに託す者もあれば、生きてその光を受くる者も必要じゃろう。」
「お主らは生きよ、生きて伝えよ……さらば……とは、言わぬぞ小僧」
部長の体はほとんどが崩れてしまっている。
――これで……いいのかよ。いつも助けられてばかりで、最後の最後まで守ってもらって、犠牲にして、ホントにそれでいいのかよッ……!――
「うおぉぉぉぉぉぉぉッ!!」
光と散り、もはや顔すら分からなくなっている部長の残滓を精一杯抱き締める。
「はい、そうですか……なんて言う訳ねぇだろッ。……俺は不良だからよ、聞き分けわりぃんだわ。」
―― ……じゃが、どうすることもできぬ。誰かが犠牲にならねばこの力は……――
「―― 一度しかいわねぇからよく聞けよ。てめぇはな……俺が初めてホレた女だ。3階から吹っ飛ばされた時から速攻で一目ボレってやつよ。だからな……てめぇの為なら死んでもあがいてやるよっ!!」
ビクン と部長が反応したのがわかる。そして、
「母さんもだ!今度こそ俺がッ!守ってみせるッ!!」
母さんが驚いた顔をした後、嬉しいような、それでいて諦めにも似た表情を見せる。
「無理よ。私の体はもう……」
「無理じゃねぇさ。ここは『俺の世界』だ。想いが強けりゃ不可能なことなんてねぇ……。なんたって俺ぁ」
「―― 凪 宗一郎だからよ」
そう宣言して後ろを見れば、真夜へのこっ恥ずかしい俺の告白を聞いて、沈んだ顔を見せている亜夜が見えた。
「おい亜夜ッ!!そんなしょげた顔してんじゃねぇ。……俺の妻ぁ名乗るんなら、手伝ってくれや」
「!! は……はいっ!宗一郎様っ!!」
驚いた顔を見せた亜夜だったが、俺の言葉の意味を理解したのか、嬉しそうに元気よく返事をした。
――ま、沈んだ顔見せられるよかいいか
と、心に留めて前に向き直る。
「……って訳だ。だからよ――」
いつのまにか静かにこちらを見ていたアイツを
「――クソ親父……。わりぃが一人で消えろ」
――――――……。
……――――――
たすったすっ、ダダダ!ダンッ!ダダンッ!!
昼の柔剣部道場に各々の足音が響く。
「どけッ!!」「ぶおっ」
「そーーーーーいちろーーー様ッ!!お弁当!!今日こそはっ食べてっもらいますッ!!私の愛妻弁当!!」
「だ・れ・がっ愛妻だゴルァッ!!」
相変わらず弁当を食わせようと追っかけて来る亜夜の猛攻をかいくぐる宗一郎だったが、ボブの裏切りにより敗北する。
「じゃあ、みんなそろったな?練習始めるぞ。着替えて、ホラ颯君も」
宗一郎に蹴飛ばされ潰れていた高柳が、ため息交じりに練習開始を急かす。その声に更衣室へと向かうその最中、宗一郎がふと見上げれば二つの額縁が目に写る。
一つは柔剣部初代部長 棗慎
そしてもう一つは……
柔剣部二代目部長 棗真夜 が凛々しい姿で飾られていた。
―
ゾロゾロ、ゾロゾロ
着替え終わった部員達が道場の中に戻り一列に並び始める。
「よし、皆整列!!練習開始前にお二人に、礼!!」
高柳の号令に、額縁の前で整列していた部員らが一斉に礼をする。と……、
「クォラァーーーーーッ!!なに儂が死んだかのようなことをしておる!!」
その声に道場の入り口を見てみれば、眼を怒りで吊り上げた、小さい姿の『部長』の姿があった。
部長はそのままトコトコと高柳『副部長』に近づき、説教を始めた。
「いや、僕は敬意を評してですね……」
「だって……ねぇ、お姉ちゃん?今はあの元の姿には戻れないじゃない」
高柳が言い訳を始めると、それを遮るかのように亜夜が額縁を指しながらニヤニヤと笑いを堪えるように言う。
それを見た真夜が亜矢に折檻しながら
「それもこれも小僧が――」
ジロリ、と宗一郎を見て言う。
そう、あの後部長を繋ぎ止めることはできた。できたのだが、あの時点で部長の体は大部分が分解されており、それに伴い氣もほとんどない状態だったのである。
なんとか体は修復できたものの、慣れない作業に時間切れ。ほぼ0だった氣は戻らなかったため、これから長い月日をかけて氣が戻るまでは、この小さい姿で過ごさなければならなくなったのだ。
「う。す、すまねぇ」
「まぁよい。こうして生きていられるのは小僧のおかげじゃからな。……それより、今日も頼むぞ」
負い目を感じている宗一郎が怯みながら答えると、真夜が眼を緩めながら最後の方は宗一郎に近づいて、蕩けるような声で囁く。
「や、やっぱりやんのか」
「当たり前じゃ。……それともあの時の言葉は嘘だったのかのう。――『俺が初めてホレ……」
「どわぁー!?わかったッ!わかったから大声で言うのはやめろッ!!」
大声で『あの時の告白』を復唱しようとする真夜に、慌てて制止する宗一郎。
「フン。そんなに嫌がらんでも良かろう。……儂とはそんなに嫌か?」
「……い、嫌じゃねぇし。……むしろ嬉しいぜ『真夜』」
「っ」
むすっとしながらもどこか悲しげな顔で呟く真夜を見て、宗一郎は照れながらも耳元に顔を寄せしっかりと答えた。
それを聞いた真夜は目を見開いて驚く。が、すぐに照れたように満面の笑顔を見せる。
「あーっ!また二人だけで内緒話してる!!宗一郎様っ!何言ったんですか!!妻である私にも言って下さいっ!!」
折檻から逃げて遠くから様子を見ていた亜夜だが、嬉しそうな顔を見せる姉を見て宗一郎に詰め寄っていく。
「何でもねぇよっ!追っかけてくんなっ!!」
詰め寄ってきた亜夜を見て、慌てて逃げ出す宗一郎。追い掛ける亜夜。また始まったとため息交じりに眺める柔剣部メンバー。
そんな皆を見て、真夜は微笑み、
―― 兄上 儂は生きてゆきます。託して死ぬ筈だった未来を、生きて、幸せになります。 ――
慎の肖像画を見上げて、そう語った。それに応えるかのように一陣の風が道場を吹き抜けていった。
―― 宗一郎のアパート:
「ん、ちゅ、ぺろ、どうじゃ、気持ちよいか?『宗一郎』」
太陽が地平線へと近づき、空も夕焼けに染まり始めている。
凪宗一郎が住むアパートの一室では、学ランを着て椅子に腰掛けている男と、膝立ちでその男の股の間に頭を埋めている、袴を着た見た目小学生低学年の女の子が息を荒げていた。
「あ、あぁ気持ちいいぜ、部長」
「むっ……かぷっ」
「痛ぇっ。……すまん、『真夜』」
部長と呼ばれた途端、男の性器を丹念に舐めていた小さい女の子、真夜は抗議の意味を込めて柔らかく噛み付く。
噛み付かれた男、宗一郎はバツの悪そうな顔をして名前を呼んだ。
「うむ。素直なお主を評して、もっと気持ちよくなるように頑張ろうぞ……ちゅっ、ちゅっ、は……あー」
返事をした宗一郎に満足した真夜は、垂れていた長い髪を片手で耳にかけ、もう片方の手で掴んだペニスに何度かキスをすると、そのまま小さなお口を目一杯開けて
「ん」
ペニスを咥えこんだ。とはいえ今の真夜は小学生並の体である。当然口内は相応に小さく、せいぜいカリの部分を咥えるだけでいっぱいいっぱいであった。
「ぐッ」
「んちゅ、ん、れる、っじゅ」
しかしながらぷにぷにの小さい手が竿に刺激を与え、口内は幼女特有の体温の高さに加え、たっぷりと蓄えられた唾液と、軟体動物のようにうごめく舌がカリ首を否応なく刺激する。
何よりも小学生位の女の子が、小さい口をほっぺいっぱいに膨らませて自身の男性器を咥えている様は、背徳感にも似た快感を宗一郎に与えるのであった。
(……俺に幼女趣味はねぇ筈だが)
元々そういう気は持ち合わせて居なかった宗一郎だが、姿は変わっても惚れた相手である。それが一所懸命に奉仕する姿を何度も見てきた宗一郎の価値観は次第に広くなっていったのであった。
「ん……ろうりゃ?」
シュコシュコと男性器をこすっている手はそのままに一旦口を休めた真夜は、ペニスを咥えこんだままチラッと上目遣いで宗一郎を見て、モゴモゴと喋った。
「うおっ。口に入れたまま喋んなっ!……あぁ、気持ちいいから続けてくれ」
快感を与えようと動いていた舌が突如変わり、くすぐったいような感覚を覚え思わず抗議の声を出す宗一郎。しかしじぃっと見つめてくる真夜を見て、照れながらも続きを促した。
その様子を見た真夜は、にこりと微笑むように眼を細めると舌の動きを再開しつつ、顔を上下に動かし始めた。
連投規制でまともに投稿できんね。
某所に載せたんで、もしまた途中で投稿止まったうえで興味あったら
同タイトルでぐぐっておくれ
↓続き
「んっ、んっ、じゅっ、れる」
「……」
舌はレロレロと縦横無尽に動き回り、上下に出し入れしている口は、時折頬の内側にこすりつけるように動き、その度に真夜の頬がハムスターのように膨らむ。
かと思えば男性器を口から離し、竿を舐めてみたりと次から次へ新しい刺激を与えてくる。
いつのまにか両手で擦っていた竿は、唾液か先走り汁か、おそらく両方であろう液体でぬちゅぬちゅと粘着質な音を立てていた。
にちゃっ、にちゃっ、ぬちゅっ
「ぺろ、ちゅぅ、は……ん、じゅっ、んむぅっ」
にちゃにちゃにちゃ
「んっ、んむっ、ずっ、はっ、ふぅっ」
射精を促すように動きが次第に早く激しくなってくる。真夜も次第に興奮してきたのか、目はトロンとして、頬は紅潮していた。
「ん、じゅ、じゅず、じゅる」
「……う、そろそろ出すぜ」
射精感が高まってきた宗一郎はそれを伝える。それを聞いた真夜は更に口の締め付けを強め、いっそう動きを激しくしはじめた。
ぬちゅっぬちゅっぬちゅっ
「じゅぽ、ん、ちゅっ、じゅっ、ん」
「……ぐっ!」
(……出る!!)
ぴた。ギュッ!
「ぐぁっ……おい」
宗一郎がいよいよ射精するとなった時、それを感じ取った真夜は突然口の動きを止め、竿の根元を両手で押えたのであった。当然、出す気まんまんであった宗一郎は抗議の声をあげる。
「ん……まぁ、待て。このまま出させても良かったんじゃが、儂の口じゃどう考えても受け止めきれないからの」
口元から垂れていた涎をぐいっとぬぐい、止めた理由を語る真夜。
「そこでじゃ……。しっかり見ておくんじゃぞ。……あー」
そういうと、首を上に傾けて宗一郎の目を見ながら大きく口を開け
「ん」
もう一度カリを咥えこんだ。しかし、今度はそこで終わらずに宗一郎の腰に手を回し、少しずつ頭を動かす。
「ず、ずず、ふっ、ふぅ、じゅる」
「うおぉっ」
息が詰まらないように鼻で大きく息をしながら、ゆっくり、ゆっくりと喉の奥の方へ男性器を飲み込んでいくのであった。
「ふーっ、ふーっ、ずずっ、じゅるっ」
宗一郎の目をじぃっと見つめながら、どんどん咥えこんでいく。ペニスに喉ちんこらしき突起物が当たる。先ほどはカリ辺りまでしか隠れていなかったペニスが、今では半分以上小さい口の中へと消えていた。そしてついに、
――ずるっずっ……ぴと。
口が宗一郎の股間にぴったりとくっつき、ペニスは完全に口の中へと消えてしまった。
唇の柔らかさ、竿を這う舌、喉ちんこの感触、喉、そして食道の締め付け色んな場所で感じる快感に思わず目を閉じた宗一郎だが、真夜の言葉を思い出し、目を向けた。
「ふーっ、ふーっ、んっ」
ほとんど息ができないからか、顔を真っ赤にして息を荒げながらこちらを見る真夜は、苦しそうな顔をしながらもどこか自慢げで満足そうな顔をしていた。
「す、すげぇ」
明らかに入りきる筈がない小さな口に、己の性器が全部入ってしまっている光景に思わず感嘆の声をあげる宗一郎。
「ふふろ(ゆくぞ)……ず、ずず、じゅぅー」
さすがに息が苦しくなったのか、一つ宣言すると、今度はゆっくりとペニスを抜き始める。ズルズルと抜けていく男性器に合わせ真夜の口は引っ張られるように伸びていた。
「ずず、ずる、ちゅぽっ」
抜いていく間もじぃっと宗一郎を見つめながら一旦カリの処まで戻る。口から開放された竿には、異物を排除するためか普段よりも粘性の高い唾液の跡がねっとりと絡み付いており、竿を厭らしくコーティングしていた。
「んー、じゅるっ、んー、じゅっ」
またゆっくりと喉まで入れて抜く、入れて、抜くをリズム良く繰り返す。見れば真夜はおおよそ幼女には似つかわしくない妖艶な顔でこちらを見ていた。次第にまとわりついている唾液が白く濁っていく。
宗一郎は無意識の内に真夜の頭に手を置き、髪を優しく撫でていた。大人の顔をしていた真夜の顔が嬉しそうにとろけて、見た目相応の笑顔になる。
「じゅる、ふぅっ、じゅずっ、じゅぽっ」
(……気持ちイインだが、出すにはちょっと勿体ねぇ気がするな)
射精しそうな位気持ちよくはあるのだが、先程激しい動きで出すところを止められたせいか、こうゆっくりだと少し物足りなく感じてしまう。少し強くしてもらおうと目を合わせたその時、真夜の目が何かを語っているように感じた。
――遠慮するでない。儂の口を滅茶苦茶に犯しても良いぞ。
「……いいんだな」
宗一郎はそういうと、真夜の頭を ガシッ と掴んで
ズンッ
「えぶっ……おえっ、ふっ、ふーっ」
根元まで一気に押し込んだ。真夜はえづきながらも腰に回した手を離すことなく、涙が溜まっている目で続きを促がしてくる。大丈夫そうな様子を見て、宗一郎は遠慮なく動き始めた。
「おぐっ、えぐっ、おぶっ……」
股間と顔がくっつくたびにぽすっぽすっという音と共に、真夜のうめく声と宗一郎の興奮した息遣いが響く。
遠慮なく突き込まれるペニスに、真夜は滅茶苦茶に犯されているというマゾヒズムを刺激されると同時に、宗一郎を自分が興奮させ支配しているという嗜虐心、満足感で、股間からじわじわと蜜が溢れるのを感じるのであった。
「うぶっ、うぶっ、おっ、えっ……ず、じゅぽっ、じゅぽっ、ふっ」
しばらく続けていると喉奥に迎えるコツとタイミングを掴んできたのか、えづく回数が少なくなってきた。こうなってくると更に激しくしても良さそうである。そう思った宗一郎は掴んでいる頭を思い切り揺さぶり始めた。
「じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ、ほー、いひ、ろほぉ、ほー、いひ、ろぉ(そーいちろー)」
酸欠に加え頭を激しく揺さぶられて、脳が上手く働いていないのか、無意識に、まるで親を求める子供の様に繰り返し宗一郎を呼ぶ真夜。
「真夜っ、真夜っ、……ぐっ」
それに答えるように真夜の名前を呼んだ宗一郎は、一旦口からペニスを抜く。竿は泡立って真っ白になった唾液がべっとりと付いており、ペニスがビクビクと震えるのに合わせて、どろりと床に垂れるのであった。
宗一郎は立ち上がると、真夜を抱っこして机の上に乗せる。そして、真夜の頭と首だけが机からこちら側にはみ出すように、仰向けに寝かせた。真夜の長い髪が重力に従って床に垂れている。
真夜は朦朧とした意識の中で何をするのか理解したかのように口を大きく開けた。宗一郎は腰の角度を調整すると、ペニスを口に宛がった。すると真夜は、いじらしくも必死に舌を延ばしペニスを舐めようとしている。
宗一郎は真夜のほっそりとした首を両手で掴むと、ゆっくりと喉奥までペニスを突き入れていった。
ずっ、ずずっ、ぴとっ。
「フーッ、フーッ、ふっ」
真夜の息がある程度整うのを待って、宗一郎はピストンを開始する。突き入れる度、首を掴んでいる手に、自身の男性器が真夜の食道を押し広げている感触が伝わる。
「んっ、んむっ、けふっ、ふっ、おっ、おっ……」
うめく真夜と、腰から聞こえるぴたんぴたんという音をBGMに、快感を高めていた宗一郎はふと、真夜の袴の股間部分がじっとりと濡れているのに気が付いた。
「……真夜、尻上げて足をこっちに置いてくれ」
宗一郎に言われた真夜は、朦朧とした意識でとろんとした顔をしながらも、腰を上げて、足首を顔の傍までもってきた。いわゆるまんぐり返しの体勢である。
抽送はそのままに、首を掴んでいた手を離し、じっとりと濡れている袴の股間部分を撫でてみると、真夜が ビクン と反応する。指についた液体をこするとにちゃっという音と共に、透明の糸が引いた。
「袴、脱がせるぜ」
そういうと紐を乱暴にほどき、袴を足から抜いていく。元の姿になった時に困るためか、下着の類は見られず、宗一郎の目の前には神秘的とさえ感じる光景が広がっていた
子供らしいぷりんとした、それでいて肉付きの薄いお尻、そこから伸びるスラッとした太もも。
中央には、興奮のためかキュッと閉じながらもひくひくと動いているお尻の穴。その下には、これまた子供らしい土手が膨らんだツルツルの一本スジに、少しだけ顔を出したクリトリスが秘裂から溢れ出る蜜に濡れ、精一杯自己主張していた。
「キレイだ……」
宗一郎はそう呟くと、指を何度か秘裂に這わせた後、両の親指を土手に合わせると くぱぁっ と左右に開いていった。
「んっ!」
刺激に声を震わせる真夜。開いたそこは桜色の媚肉が、蜜でぬらぬらと濡れ光っており、小さい膣穴はお尻の穴と連動するかのようにひくひくと蠢いている。
その下の尿道と思しき穴は普段は閉じているのであろうが、息んでいるためか少し盛り上がり、くぱっと開いているように見えた。
自然と誘われるように顔を近づけてみれば、子供特有の甘ったるい香りと、興奮した大人が醸し出す芳醇な香りが合わさったなんともいえない蠱惑的な香りがして、興奮した宗一郎は思わずむしゃぶりつくのであった。
ぺろぺろと舐めしゃぶり、甘い蜜を堪能した宗一郎は一旦顔を離すと、片手でおまんこを開いたまま、もう一方の手の中指を立てて膣穴に宛がうと、小さい膣を傷付けないようにゆっくりと沈めていった。
「んぅーっ!!」
新たな刺激に声を震わせる真夜。おまんこの中は熱を感じるほどあたたかく、また中の狭さは指一本でもぎゅーっと締め付けてくるレベルで、ペニスを何度も入れたことがあるにも関わらず、本当に入るのかと疑ってしまうほどであった。
そのまま奥まで指を滑らせると、根元まで入りきる前にぷりっとした感触に阻まれる。膣が非常に浅いために子宮口が簡単に触れるのであった。そのぷりぷりとした感触を楽しむように、円形になっている子宮口の縁を指の腹でくりくりとこね回す。
それが気持ちいいのかおまんこは更に指を締め付け、中からは蜜がこんこんと溢れ出すのであった。
そうしている内に、締め付けは強いながらもおまんこ自体はほぐれてきたのを感じた宗一郎は、薬指も宛がうと、にゅぷっと一気に沈めた。
1本でもキツかった中は、当然2本だと更にきゅうきゅうと締め付けてくる。しかし中がとろっとろに蕩けている為、動かすのは楽であった。
2本の指で子宮口を挟み込んだり、中指は子宮口を、薬指はGスポットを、と色々試している内に絡み付いている蜜が白く濁ってくる。と同時に宗一郎も射精感が高まってきた。
「そろそろ出そうだ……ッ」
そういって宗一郎が腰の動きを激しくすれば、おまんこの中を弄り回されてぷるぷる震えていた真夜は、負けじと喉を締め付け、舌で嘗め回す。
真夜の口に腰を打ち付けるパツンパツンという音と、おまんこを指でかき回すぐちゅぐちゅといういやらしい音が響き渡る。
そしてついに、ペニスの奥が決壊するのを感じた宗一郎は、ペニスを一層強く真夜の口に押し付けると同時に、目の前にあったクリトリスに強く吸い付いた。
「真夜っ、出すぞっ!!――ぐっ!!」
「んっ!?んぅ〜〜〜〜〜〜っ!!!」
ペニスがびくびくと痙攣し、真夜の胃に直接届けとばかりに喉の奥で精液を吐き出し続ける。同時に真夜は体全体をびくびくと痙攣させながら、ぷしゅっぷしゅっと空中にシャワーをかけるように潮を吹かせていた。
射精が落ち着いてきた宗一郎が最後まで搾り出すように、何度か腰を前後した後、ゆっくりとペニスを抜き取り始めると、尿道の中の残りも吐き出していけとばかりに、真夜が唇をすぼめる。
ずるずる、ちゅうぅぅ……ちゅぽんっ。
軽快な音と共にペニスを抜いた後、息を少し整えてから真夜を見ると、逆さまの顔を真っ赤にして、若干白目を剥きながらも、幸せそうな顔で笑っていた。
――。
――。
「まったく。エロいことばっかりうまくなりおってからに」
敷いた布団の上に宗一郎があぐらをかいて座っている。先程まで若干意識が飛んでいた真夜は、その足の間にちょこんと座り、宗一郎のお腹に背中を預けて、ぷんすかと文句を言っていた。が、その顔は子供が甘えるように笑っていた。
「こう、何度も相手してたらそりゃぁな。(……それに、他にも相手する奴らがいるしな)」
「む……」
顔の様子から宗一郎が他の女のことを考えていることを察した真夜は、ちょっと口を曲げるも、『そのこと』は承知の上のためあえて言及はしない。
ただその反応を見た宗一郎は機嫌を取るかのように、真夜に上を向かせ、ちゅっと軽くキスをする。
皆が居る前では照れて、慌てたり拒絶することが多い宗一郎であったが、二人きりの時は割と落ち着いた対応ができるようになっていたのであった。
「んむっ。――むむむ、まったく……(ホントに、扱いだけはうまくなりおって……)コホン、まぁよい、では次じゃ」
顔を真っ赤にした真夜はごまかすように一つ咳払いをすると、集中するように目を瞑り呪文を唱え始めた。
「練氣硬丹下精神凝範殺……ぬんっ!!」
唱え終えた後、気合をいれるように声を出すと、幼児体型だった真夜の体が大きくなっていく。
胸は小袖の胸元を大きく押し上げるほどでかくなり、肉付きの薄かったお尻は、むちっと肉が付きながらもキュッと引き締まった魅力的な造形になる。
そこから伸びる足はむちむちと健康的な色香を漂わせる腿、それでいてモデルのようにスラッとした印象を受ける足先に伸びていく。
最後に髪の毛が伸びると、先程までつるつるだった下の毛まで生えた(なぜか)。
「ふぅっ!……んむ、ようやく3割と言ったところか。」
体の調子を確かめるように、各所に氣を通しながらそう呟く真夜。
ゆっくりと氣の回復を待っている真夜であったが、こうして定期的に宗一郎から精気を受け取り、それを自身の氣として取り込むことによって、回復力を高めているのであった。
もちろんそれは口実の一つで、ただ一緒にいる時間を増やしたい真夜の照れ隠しでもあるのだが。
「さてと」
氣を確かめ終えた真夜は、一つ呟くと肩越しに首だけで振り返り、先程のお返しとばかりに チュッ と口付けをする。それから少し離れて宗一郎と向き合うと、お腹―― 子宮の辺りに両手を当てながら、
「次はこっちで……な」
魅惑的な笑顔で語りかけてきた。
とりあえず終わり。一応、続きの本番とか、亜夜とか風竜の足娘とか母さんとかが出てくる話も頭の中にはあるけど
書くかどうかは不明です。飽きっぽいんで。
改変シーンは、真夜2回目の魂消失→王子様(宗一郎)のキスで目覚めとか、
真夜の割り込み失敗からの宗一郎ショタ化→ヒロイン勢とのおねショタ展開とか色々考えたけど、
結局ご都合主義に逃げ。小説書くの初めてなもんで、うまくまとめる自信がなかった。
気が向いたらそっちも書きたい、というか誰か書いてくれてもいいんじゃよ