走れメロスでエロパロ

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1名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 22:16:23 ID:0Z6D4fgx
できる筈だ
2名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 22:30:39 ID:vQKQBGPT
メロスでエロスか…
3名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 22:37:33 ID:O8DiP2Mj
見せてもらおうか、メロスでエロスとやらを。
4名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 22:47:48 ID:ljt5BBut
これは期待
5名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 00:02:46 ID:nKI58sN9
女王「お前が帰ってこなかったら、この男は私の玩具にさせてもらうわ」
6名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 19:34:25 ID:QnQPkz9y
いいねぇ
7長距離ランナーと、孤独。:2009/05/16(土) 02:10:16 ID:Cylc6+G+
コンビニに酒を買いに行く途中で思いついたので書いた。
今では後悔している。でも投下しちゃう。
8長距離ランナーと、孤独。:2009/05/16(土) 02:14:05 ID:Cylc6+G+
             ● ● ●

第二幕第三場

 暗転板付き。メロス、上手で荒い息をつきながら、よろよろと走っている。
 10秒ほどしてから、メロスにスポット。

メ「ああ、俺は来た。俺はたどり着いたのだ、セリヌンティウスよ! 夕陽は
まさに山の端に滅しようとし、それでも俺はシラクスに辿りついた。すべては
お前との約束をたがえぬために。お前との友情を裏切らぬために」

 下手にセリヌンティウス。二人にスポット。

セ「来る。メロスは、きっと来る。あいつは約束を守る男だ。ひとたび口に出
したからには、あいつが言葉をたがえることはない」

メ「セリヌンティウス、俺は約束を、あの日の約束を忘れはしない。だからこ
うして、そのことを伝えるために、こうして走っている。たとえ肺が破れ、足
が砕けようと、もはや俺を止めることはできない。
 もう、すべては果たされたのだ」

セ「メロスよ、お前はきっとすべてにカタをつけてきたのだろう。俺はお前の
ことを信じている。それがいかに常ならざる勇気と努力を必要としようとも、
お前は、必ず約束を守る。そうだろう?」

メ「ああ、セリヌンティウス。俺はやった。俺はやってのけた。
 妹は、俺がこの手でしっかりと刺し殺した。結婚式に集まったあいつの恋人
たちも、今では屍の群れに過ぎん。妹の貞淑は守られた。あいつを犯した男た
ちがみな死んだいま、天も照覧あれ、まったき乙女だ。
 いや、しかしまだ足りない。まだ足りないのだ、セリヌンティウス」

セ「彼女はいまや天上の乙女たる一歩手前にいるのだろう、メロス。お前は全
身を朱に染め、臓物を顔中に浴びようとも、為すべきことを為したのだと、俺
は信じる。そして、それでもお前はここに来る。為すべきことを、為すために」

メ「あいつの純潔を取り戻すには、あと二人の血が必要だ。お前と俺、そう、
その二人の死をもって、あいつの純潔は蘇る」

セ「忘れはしまい。彼女の初めての男となったのは俺たちなのだから。その最
初の罪を負わせたのは、ほかでもない、俺たちなのだから」

メ「さあ、見えてきたぞ、セリヌンティウス! お前の姿が、見えてきたぞ!
 俺を見ろ。俺は成し遂げたのだ。さあ、最後の一直線だ。走れ、メロス!」

 メロスはゆっくりと立ち止まり、微笑を浮かべる。暗転。
9長距離ランナーと、孤独。:2009/05/16(土) 02:15:53 ID:Cylc6+G+

             ○ ○ ○

「おや、もう歩いても平気なのですか?」
「刑事さん、こんにちは。まだちょっと傷が痛みはしますが、無理をしない範
囲で散歩なりともしたほうがいいと、お医者様がおっしゃるので。それで、今
日は何でしょう、刑事さん?」
「くれぐれも無理をしないよう。今日は――あなたの携帯電話をご返却に伺っ
ただけです」
「……そうですか。何か、あれから進展が?」
「いいえ。あなたが受け取ったメールが、文字通り最後のメールです。サービ
ス会社にも問い合わせましたが、お兄さんからの依頼はもう残っていない、と
いう話でした。他にも似たようなサービスを使っていれば別ですがね。もし、
万が一そういうことがあったら――」
「ご連絡します」
「お手数をかけさせてすみませんね。まあ、こういう仕事なもので」
「それで、刑事さん、これは――兄からのメールも含めて――すべて、もう私
のものであると考えて、よろしいのですね?」
 刑事は大きなため息をついた。
「ご自由に。まったく、本気ですか」
「ええ。本気ですし、正気です」
「やれやれ。理解しかねますね」
「理解されてしまったら、商売になりませんから。観客は、いつだって、自分
の知らないもの――知っていると思っていたけれど実はそうではなかったもの、
それを観るために、狭苦しい小屋に足を運ぶんです」
「なんともはや。時間がとれれば、観にいきますよ」
「もしかしたら路上が初演になるかも。一人芝居に本を書き換えて」
「それは困った。そうなると僕はあなたをその場で逮捕しなくてはいけなくな
るかもしれない」
 彼はシニカルな笑みを浮かべると、一礼して去っていった。

 わたしは3週間前に結婚式を挙げたばかりだ。ウェディングケーキに入刀し
ているところに、兄が日本刀を持って乱入してきて、23人を殺し、18人に
大怪我を負わせた。死んだ被害者のなかには、私の夫も含まれている。
 私も殺される寸前だったが、夫が私をかばった。夫は兄に突き殺されたが、
わたしはその隙に兄の胸をケーキナイフで刺し、そのあと全身を滅多刺しにし
て、何とか難を逃れた。兄はそれから数分のあいだ生きていたが、やがて私の
ウェディングドレスを真っ赤に染めて息絶えた。
 私は殺人の容疑で逮捕されたが、緊急避難が適用され、無罪放免となった。
とはいえ私は肩のあたりを日本刀で切られていて、しばらく入院を余儀なくさ
れていた。
10長距離ランナーと、孤独。:2009/05/16(土) 02:17:43 ID:Cylc6+G+

             ● ● ●

 メロス、微笑を浮かべながら立ち尽くす。

メ「見ろ、セリヌンティウス。俺の姿を。23人を殺してきた、俺の姿を。あ
と2人で、すべては終わる。さあ、走れメロス! ははは、はは、はっははは、
はははは!(哄笑)

 走れ?

 メロス?(嘲笑)

 俺はもう走ったんだ、セリヌンティウス。さあ、そこで死ね。王の槍に突き
刺され、愚かな市民として血を流せ! お前は俺が殺すまでもない男だ。権力
と欲に塗れた、小心な王に殺されるがいい!
 いやいや、王はこの地における神の代理人と言うではないか。そうだ、お前
は神に裁かれるのだ。お前の死は、神がもたらす死だ。走れ、メロス! その
ために俺はここまで走ってきた。お前の無様な死を見届けるために。
 そうだ、走れ、メロス!(哄笑)
 なあ、セリヌンティウス。お前は、俺が、お前との約束を守るために走って
きたと思っているのだろう。馬鹿だ。馬鹿だ。まるっきりの馬鹿野郎だ。いっ
たい、どこの誰が、たかが大昔の約束を守るために、濁流を泳ぎ渡り、山賊を
ぶちのめして、なお走ると思う!

 見えるか、セリヌンティウス。
 聞こえか、セリヌンティウス」

 SE:ずどん、ずどんという、大きな足音

メ「着た。着たぞ(哄笑)
 驚いているな、セリヌンティウス。逃げ出したお前は知らないだろう。これ
が、俺の妹だ。俺が刺した程度で、死ぬものか。
 走れ、メロス!
 そうさ、俺は俺の本能が命じるままに走った。
 走って、走って、走って、ひたすらに、走って、逃げてきたのだ。
 だが、もう逃げられない。もう、逃げ場はない(にやりと笑い、近くに落ち
ていた剣を構え、視線を上に)。

 来い! 俺は、メロス! もう、俺は、走らん! 走りなどしない!
 さあ、最後の一太刀、受けてみろやぁっ!!
 往生せいやああああああああああああっ!(絶叫)」

 剣を持っての立ち回り。
 台詞の途中から、音楽D(3分)がフェードイン。最後まで流しきり。
 暗転。
11長距離ランナーと、孤独。:2009/05/16(土) 02:20:05 ID:Cylc6+G+

             ○ ○ ○

 刑事さんに返してもらった私の携帯には、兄からのメールが入っていた。正
確には、兄からではない。遺言メール送信サイト、「走れメロス」から届いた、
兄の遺言だ。舞台人だった彼の遺言は、まるで自分が引き起こす惨劇を予告す
るかのような、台本だった。
 もっとも、台本は部分的にしか完成しておらず、いったいこの破天荒な物語
がどうやって始まって、どうやって終わるのか、私にはまるで想像がつかない。
良くも悪くも、兄は天才だった。天才で、ありすぎた。

 私は兄の遺言を何度も読み返しながら、過去を思い出す。
 苛められていた兄を、何度も助けに走ったこと。
 忘れ物をして泣きべそになっていた私のために、家まで走ってくれたこと。
 二人で追いかけっこをして道に迷い、泣きながら夕暮れの街を走ったこと。
 兄がただひとつ打ち込める趣味だった演劇に没頭するため、高校をやめると
言って一家で大喧嘩になった夜のこと。
 役者としていっこうに芽がでない兄に対して、たまたま渋谷でスカウトされ
た私が芸能界にデビューし、やがて女優の道を歩み始めたこと。

 考えてみれば、私たちは、ずっと走りっぱなしだったのだ。
 どこに行くとも、どこに行かねばならないとも、考えることなく。

 私は、兄の遺言をもう一度読み返しながら、過去を思い出す。
 静まり返った家の中で、そっと互いの肌に触れ合った夜のこと。
 お互いに何も知らないのに、情熱が導くままに求め合った夜のこと。
 何度も何度も私の身体を高ぶらせた、兄の体温のこと。
 私の中で何度も絶頂を極めた、兄の身体のこと。

 私たちは、わき目もふらずに走った。
 何のためではなく、ただ走るために、走ったのだ。

 もう、走らなくていいんだよ、兄さん。
 私は、携帯電話に向かってそっと呟く。

 そして。

 さあ、走れ、メロス。

 ゆっくりと夏めいてきた夕焼けの残滓に、わたしはそう囁いた。  (完)
12長距離ランナーと、孤独。:2009/05/16(土) 02:21:51 ID:Cylc6+G+
台本形式にてお目汚ししました。
13名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 04:07:19 ID:s1RWl/aN
エロが無いからボツ
14名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 20:20:17 ID:f3zzaUNc
そんなサイドストーリーがあったのか?
15名無しさん@ピンキー