【うpろだ】専用スレのないSS その2【代わり】

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236名無しさん@ピンキー
同じようなのが連続になってしまいますが同シリーズ元ネタの二次創作投下します。

元ネタ:同人エロゲ「その花びらにくちづけを」シリーズ 今回は麻衣×玲緒
ジャンル:百合
エロ内容:後半に百合エロ

百合レズ苦手な人はスルーしてください。

「むむむむむ……」
 休日の昼前。玲緒は自室のベッドに腰掛け、何やらうめき声を上げていた。
「うう……ぬぬぬ……」
 額には微かに汗をかき、緊張した面持ちで手元を見つめる。
 手に持っているのは携帯ゲーム機。震える指先でタッチペンを動かし、恐る恐る操作する。
 ゆっくりとした足音、床の軋む音、明滅する蛍光灯の音……音量をしぼったイヤホンからは、妙にリアリティのある効果音が漏れていた。
 何のことはない。玲緒はいわゆる怖いゲームをやっているのだ。
 ゲーム画面の中では玲緒の操作する主人公が、今まさにドアノブに手を掛け、固く閉じられた扉を開けようとした。
「んぐ……」
 玲緒は思わず唾を飲み込む。
 おそらくここで何かがある。プレイヤーを怖がらせるものが出てくる。
 玲緒はあらかじめそう自分に言い聞かせていた。何度も何度も言い聞かせていた。
 心構えが出来ていれば、そうそう怖いものなど無いはずだ。
 だが――
「ま……麻衣ーっ!」
 主人公がまさに扉の中に踏み込んだ瞬間、玲緒は大声を上げた。

「あのさぁ玲緒……怖いシーンになるたびに隣の部屋にいる私を呼ぶくらいなら、最初から一緒の部屋でやればいいじゃない」
 玲緒と並んでベッドに腰掛けながら、麻衣は少々うんざりした声を上げる。
「だ……だってこういうゲームは一人でやってこそ醍醐味ってのがあるじゃない。感じが出るっていうか」
 玲緒は顔を赤らめつつ反論する。しかし麻衣はあくまで冷静にやり返す。
「その一人でやるゲームのために、わざわざ私を呼んだ人が言う?」
「う……」
「いるのよねぇ……怖いのダメなくせして、ホラーゲームやホラー映画の類が好きな人って」
「ううう……」
 ことごとく図星なことを言われ、凹む玲緒。
 麻衣は軽くため息をついて、愚痴りだした。
「せっかくのお休みに、玲緒のおうちにお呼ばれして、これはもう久々に特盛りコースで玲緒とエッチできると思って鼻血出しそうになりながら喜び勇んできたっていうのに……」
「っ……もうちょっとオブラートに包んだ言い方をしなさいよ」
「愛しい私の子猫ちゃんと甘くとろけるようなめくるめく官能の世界を――」
「やっぱりやめて余計恥ずかしいから」
237名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:11:33 ID:oTivbmOW
「まあそんな甘甘な過ごし方を期待してたのに……怖いゲームするから傍にいてって、色気の無い要求を……」
「色気のない要求で悪かったわね……そんなに退屈?」
「いや、ゲームで怖がってる玲緒は、これはこれで鼻血出そうなぐらい可愛いから全然楽しいよ? というわけで今から私ずっとこの部屋にいるから」
「ちょ、ちょっと?」
 何か言われるより早く、麻衣は玲緒の小さな体を抱き上げると、自分の膝の上に置いた。イヤホンの片一方を、自分の右耳に付ける。
「さ。続き始めよ」
「し……仕方ないわね」
 猫か何かのように麻衣の膝の上に置かれた玲緒は、ことさらに渋々という表情を作って、ゲームを再開する。
 ゲーム画面では扉を開けた主人公が、ミイラ化した誰かの遺体を発見したところだ。
「これからどうするの?」
「謎解きのための手がかりを探すのよ」
「ふーん」
 玲緒はタッチペンを操作してゲームを進めていく。
 時折後ろから麻衣が声をかけて、アドバイスだが質問だかをする。そのたびに玲緒の耳に吐息がかかってくすぐったくなる。うっかりすると顔が赤くなる。
 怖いシーンが来ると、玲緒は小さく悲鳴を上げてしばらく動きが止まる。麻衣はそんな玲緒を後ろから抱きしめてあげる。
 そうすると玲緒は顔を真っ赤にして腕をほどかせ、ゲームを再開する。
 麻衣がゲームより玲緒のリアクションを楽しんでいることは言うまでもなかった。

「あ、おなか空いたと思ったらもうお昼の時間だね」
 正午過ぎを示す壁の時計を見ながら麻衣が呟く。
「じゃあ、今日はここまでにしておくわ」
 中断セーブを選択して、玲緒はゲーム機の電源を切った。
「それにしても、ついこないだまで携帯電話も持ってなかった玲緒が、最新のゲーム機を使いこなすなんて……成長したわねぇ」
 ホロリと涙を流すふりをする麻衣に、玲緒は唇を尖らせる。
「ゲームぐらいで成長とか言われると、すごく馬鹿にされてるっぽいんだけど」
「そんなことないってば。それよりお昼ご飯どうしよっか? 久しぶりにどこか食べに行く?」
「この天気で?」
「え?」
 玲緒の言葉に窓の外を見ると、曇天の空から雨が降っていた。
「あちゃー……曇りがちだと思ってたけど、いつの間に本降りかー」
「それじゃあ出前でも――」
238名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:13:27 ID:oTivbmOW
「待った! せっかくだから何か作ろう」
「え……麻衣が作ってくれるの?」
「もちろん。お米はちゃんとあるよね?」
「あるけど……」
「よし。それじゃあ冷蔵庫にある食材で何かできるものを考えよっと」
 というわけで台所に向かい冷蔵庫を開ける麻衣。そこで見たものは――
 冷蔵庫:チーちく、コーラ
 冷凍庫:アイスクリーム
 ――以上。
「自炊しない独身男性かあんたはーっ!」
 あまりにあまりな冷蔵庫の内容に、久々に怒りの麻衣が発動した。
「棚の中は見事なまでにお菓子とカップ麺だけだし……あれだけ普段からちゃんとしたもの食べなさいって言ってるのに……まるで成長していない」
 うつむいてわなわなと震えている麻衣。玲緒は忍び足でこっそり台所から脱出しようとするが、寸前でがっしりと頭を捕まれた。
「れぇ〜おぉ〜……!」
「う……だ、だって麻衣んちでしょっちゅうご飯食べさせてもらってるから、家でくらいテキトーに済ませても――」
「いいわけないでしょ! こんな食生活してたらいつか病気になるよマジで!」
 お説教しながら麻衣は上着を羽織り、玄関に行って靴を履き、傘を手に取る。
「麻衣……帰っちゃうの?」
「違うわよ。食材買ってくるの。近くのスーパーならすぐだから。玲緒、お米を二合セットしておいて。やり方は前に教えたよね?」
「うん……大丈夫だと思うけど」
「じゃあ行ってくるから」
 慌ただしく麻衣が出て行くと、途端に静かになった。高級マンションのやたら広い空間に、外からの雨音だけが微かに響いている。
「お……お米洗わなくちゃ」
 わざと大きな声で独り言を言いながら、玲緒は台所の流しに向かった。
「確かこのカップにすり切りで……」
 米用カップ二杯分のお米を炊飯器の内鍋に入れ、水を入れる。麻衣がやっていたのを見よう見まねでお米を洗うが、慣れていないので時間がかかった。
 数分掛けてようやく洗い終えた玲緒は、額を拭って息をついた。
「ふう……これであとは、えーと……」
 この次にどうしておくのか、玲緒は必死に記憶の糸をたぐる。
「……しばらく水につけておくんだっけ?」
 正解。
 水を追加してお米を浸しておく。
239名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:13:48 ID:oTivbmOW
「よしっ、完璧」
 自分でもやればできるのだ、と胸を張る玲緒。しかしそれに応える麻衣はまだ帰ってこない。
「遅いわね麻衣ってば……」
 そう言うが、まだ出かけてから十分そこそこしか経っていない。玲緒は動物園の熊のようにうろうろと台所を歩く。
「う〜……」
 復縁した母親が海外へ行ってからだいぶ経つ。一人暮らしにもそこそこ慣れたはずなのだが、今はやたらと心細い。
 電気を点けているのに、妙に部屋が薄暗く感じられる。壁掛け時計のチクタク音が、いやに耳に響く。
「早く帰ってきてくれないと退屈じゃないの……」
 麻衣に向かってブツクサ文句を言いながら、玲緒は居間に行ってテレビを付けた。適当にチャンネルを回すが、見たいと思う番組は一つも無い。仕方がないのでBGM代わりにニュースを付けておく。
 時間を潰すためにさっきのゲームの続きでもしようかと思うが、この状況で怖いゲームなどできるはずがないと自分の考えを慌てて打ち消した。
 しかし、おかげでゲームの内容を思い出してしまい、玲緒にとって周囲の沈黙が一気に不気味な色彩を帯びてしまった。
「うう〜……」
 麻衣の携帯に電話して早く帰ってくるよう催促しようかと思ったが、自分の家で留守番も一人でできないというのはさすがに恥ずかしすぎる。
 電話を思いとどまった玲緒は、気を紛らわすためテレビの音量を大きくした。
『――濡れた路面でスリップを起こしたトラックが歩道に乗り上げ横転。この事故で男性二人が軽傷、女性一人が全身を強く打ち現在意識不明の重体です――』
「……っ」
 不吉すぎるニュースの内容に、再び携帯電話を手に取る玲緒。迷わず麻衣にかける。
 数回のコールの後……留守番電話につながった。
「何で出ないのよっ……!」
苛ただしく携帯を切る。
 窓に目をやると、雨脚はさらに強くなってきていた。
「……〜っ」
 とうとう玲緒は、傘一つを持って外に飛び出した。
 マンションを出ると予想以上に激しい雨模様だったが、玲緒は躊躇せず走り出した。雨の中、水滴の膜に覆われたアスファルトの上を。
「きゃっ!?」
 ものの数歩も行かないうちに、足を滑らせ、転んだ。水たまりに手をつく。
「ううぅ……」
 顔にはねた泥を拭い、立ち上がる。泣き出しそうになるのをぐっと堪える。
「玲緒?」
 不意に聞こえた声に、玲緒は俯いていた顔を上げた。
「どうしたの、こんな雨の中出てきて」
 右手に傘を差し、左手に買い物袋を提げた麻衣が、驚いた目をして玲緒を見ていた。
240名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:14:08 ID:oTivbmOW
「あ……あ……」
 途端、玲緒の目からドッと涙が溢れた。
「ちょ、ちょっと玲緒? 何で泣いてるの? 何かあったの?」
「っ……何かあったの、じゃないわよ! この……馬鹿麻衣!」
 鼻水まで垂らしながら、玲緒は雨に負けないぐらいの大声を上げる。
「あんまり麻衣が遅いから、どうしたのかと思って出てきたのよ!」
「ええ? そんなに言うほど遅くないと思うんだけど……」
「遅いわよ! この私が遅いと思う時点で遅すぎるわよ!」
「何その俺様理論」
「うるさいうるさい! 別に一人で待ってるのが寂しかったとかそんなんじゃないんだから! 麻衣が、麻衣が、ひょっとしたら……事故とかに遭ってるんじゃないかって、不安だったし、それに、それに……」
「玲緒……」
「大体何で電話に出ないのよ!?」
「え、電話してた? ……あー、雨音きつくて気付かなかった。ごめん」
 着信記録を確認した麻衣が素直に謝る。
「ごめんで済んだら――へっくし!」
 玲緒の台詞は大きなクシャミで中断された。
「とにかく中に入ろ? そのままじゃ風邪引いちゃうよ」

 マンションに戻った麻衣はすぐ給湯器のスイッチを入れて湯船にお湯を張る。濡れ鼠になっている玲緒の服を脱がせて洗濯機に放り込む。
 それから炊飯器のスイッチも入れておく。
「それじゃ、私ご飯作ってるから。玲緒はお風呂でゆっくり暖まっておいて」
「うん……」
 一拍置いて落ち着いた玲緒は、素直に麻衣の言うことに従った。
 湯船につかる前に、軽くシャワーを浴びる。雨で冷えた肌に、熱いお湯が伝っていく。
「はー……気持ちいい」
 手足が芯まで温まっていく感触に、思わず頬が緩んだ。しばらくそのままボーッとシャワーを浴びていた。
「玲緒」
「うわっ!?」
 すぐ背後から不意に声をかけられ、玲緒は慌てて振り向く。そこには服を脱いで入浴準備万端な麻衣がいた。
「ま、麻衣! 何で入ってきてるのよ!? ご飯作ってるんじゃなかったの?」
「いやぁ、それが下拵えが終わったところでハッと気付いてさ」
「何に……?」
241名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:14:29 ID:oTivbmOW
「玲緒がお風呂に入っているのに、私が一緒に入らないなんて、そんなの神が許しても私が許さないということに。むしろ一緒に入らないと宇宙の法則が乱れる」
「どんな法則よ!?」
「まあまあ細かいことは気にしない。ほら、体洗ってあげるから。座って座って」
「う〜……」
 別に一緒にお風呂に入るのは初めてではない。というか割とよく入るので、抵抗があるわけではない。
 ないのだが……。
「ねえ麻衣……体を洗うのよね?」
「うん、そうだよ」
「ボディソープを使うのよね?」
「もちろん」
「普通はタオルとかボディブラシとかも使うわよね?」
「かもね」
「……何で麻衣の手とか胸とかに直接ボディソープを塗りたくってるのかしら。しかもやたらと嬉しそうに」
「そりゃあもちろん、私の体を使って玲緒の体を隅々まで綺麗にしてあげるために決まってるじゃない。えいっ」
「きゃっ!?」
 麻衣は十分にボディソープを泡立てた手で、玲緒の小さな胸を後ろからタッチする。
「あ、玲緒ってばもう乳首立ってる。やらしーんだ」
「くっ……麻衣に言われたくないわよ! この変態!」
「その通り。変態だからこういうことします」
「ひゃあぅ!?」
 桜色の突起をつまむと、玲緒は甲高い声を上げた。麻衣はそのまま泡をまぶすように、乳房全体をもみしだく。
「玲緒のおっぱいは、ちっちゃくて可愛いなー」
「んっ……ゃ……っ」
 麻衣が何かささやくたび、玲緒の耳元に熱い吐息がかかる。おまけにさっきからずっと麻衣の乳房が背中に押しつけられている。むしろこすりつけられている。
 麻衣の指先は玲緒がより感じるように、絶妙な刺激を送ってくる。
「玲緒、もう耳まで真っ赤になってるよ」
「やっ、待っ……んあっ」
 麻衣は玲緒の耳に軽く歯を立てる。
「麻、衣ぃ……」
 潤んだ目を向けて、玲緒が切なげな声を上げる。麻衣はたまらずその唇を吸い上げるように口づけた。
「んっ、ちゅ……んぁっ……」
 唇を合わせながら、全身を密着させるように強く抱きしめる。ボディソープのぬるぬるした感触が、二人の肌を覆っている。
242名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:14:51 ID:oTivbmOW
「玲緒……このまま、玲緒の全部を綺麗にしてあげるね……んっ」
「麻衣……ぁ」
 麻衣の熱い舌が、玲緒の縮こまったそれに絡みつく。そのまま玲緒の口中を舐め回す。
 深い口付けを繰り返しながら、麻衣は乳房だけでなく全身を使って玲緒の体をこすりはじめた。
「ん……玲緒の体、すべすべで気持ちいいね……」
 麻衣の手が玲緒の下腹部に伸び、熱く潤んだ秘所をまさぐる。零れ出た蜜が、麻衣の指先にたっぷり絡みついてきた。
「玲緒……すごい濡らして……そんなに感じてるんだ?」
「そ、そんなことっ……」
「無いの? それじゃあ、もうやめちゃおっかなー……」
「え、ちょっ……!」
「こんなに充血して熱くなって、ヒクヒクしてるのに……」
 潜らせた指を、小刻みに動かす。
「あぅっ!」
「こんな状態で放置されたら、辛いんじゃないかなー? ……あ、でも放置プレイってのもそれはそれで新鮮かも」
「や、やだ……そんなのやだ。麻衣……麻衣に……」
「ん〜? 何て言ってるのかなぁ?」
「その……麻衣に……てほしい……」
「聞こえないなぁ」
 顔を真っ赤にしている玲緒に、意地悪く何度も聞き返す麻衣。
「麻衣に……もっと、してほしいっ……」
「何を?」
「〜っ! ……もっと、エッチなことしてほしいって言ってるの!」
「りょーかい♪」
「ひぁぁぁ!?」
 喜色満面で麻衣は玲緒への行為を再開する。
 麻衣の左手が乳房を、右手が秘所を激しく愛撫する。キスを繰り返し、存分に舌を絡ませ合う。
「ん、はぁっ……玲緒っ……気持ちいい?」
「うん……ぁ……麻衣ぃ……」
 今まで舐られていた玲緒の方からも舌を伸ばす。麻衣の口の中に、小さく熱い舌を差し込み、互いのそれを絡ませ合う。
「ちゅ……っ、んぁ……玲緒……」
「ふ……っ……ん、やっ……麻衣……私、もう……体の、奥が……んっ……ジンジンして……もっと……してっ……」
243名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:15:12 ID:oTivbmOW
「それじゃあ次は……」
 麻衣はタイルの上にマットを敷いて、玲緒の体を仰向けに横たわらせた。
「玲緒。足、開いて」
「うん……」
 言われるままに、玲緒まだ毛も生え揃っていない幼さを残した秘所をさらけ出した。
 麻衣は蜜が溢れるほど濡れた玲緒のそこに、舌を這わせる。
「ん……玲緒の中まで……全部綺麗にしてあげるね……んんっ」
「あぅ……ぁ、はぁっ……」
「んっ、ん、ちゅ……ふふ……玲緒ってば、舐める先から溢れさせて……これじゃあきりがないね。んっ」
「あんっ、ぅ……あっ、あっ」
 唇をつけて吸い上げると、玲緒は体を震わせながら甘い声を上げる。
「ま……麻衣……ねえ……」
「ん……どうしたの玲緒?」
「口じゃなくて、もっと……麻衣と、一つになりたいの……抱きしめて……ほしいの」
「っ……」
 体中を火照らせ、瞳を潤ませ、切なげにかすれた声で玲緒にそんなことを言われて、麻衣が耐えられるわけもない。
「玲緒〜っ!」
「きゃうっ!?」
 麻衣は玲緒の体を正面から抱きしめる。麻衣の方も、玲緒と同じくらいに濡れていた。
「玲緒っ……玲緒っ……!」
「はぁっ……ん……麻衣……もっと……もっと強くして……っ」
「うんっ……いいよっ……もっと、もっと気持ちよくしてあげる……っ」
 麻衣は玲緒の唇を吸い上げる。熱い舌先を互いに絡ませ合い、泡まみれの体を抱きしめ合い、濡れた秘所をより強くこすり合わせる。
「ん、くぅ……っ、麻衣は? 麻衣も、気持ち、いいっ……?」
「気持ち……いい、よっ……玲緒の体、とても柔らかくて、熱くてっ……このまま溶けちゃいそう……もう、このままっ……溶け合ってしまいたい……っ」
「私も、っ……麻衣と……溶けちゃいたい……もっと……もっと……んっ」
「玲緒……ぁ、ふぁ……」
「麻衣ぃ……もう、が、ま……できな、いっ……」
「う、ん……私、も……もう、あ、ああっ」
「あ、あ、あ、麻衣っ……麻衣ぃっ!」
「玲、緒っ……あ、あああっ!」
 互いの名前を呼びながら、やがて二人は絶頂の快感に身を震わせた。
244名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:15:36 ID:oTivbmOW
「ふー……いい汗かくとお風呂が気持ちいいね、玲緒」
「……ああいうことでいい汗とか言うのはどうなのよ」
 存分に愛し合って満足した二人は、たっぷりのお湯を張った湯船につかっていた。温めのお湯が火照った体を程よくほぐし、心地よい余韻に浸らせてくれる。
「玲緒」
「何?」
「さっきはごめんね。寂しい思いさせちゃったみたいで」
「なっ……寂しかったなんて誰も言ってないでしょ! 一人でも全然怖くなんてなかったんだから!」
「あー、うん……そうだったそうだった。そうじゃなくて、遅くなってごめん」
「ふん……まったくよ。これからはちょっとした買い物に行くときでも、なるべく一緒に連れて行きなさい。いいわね」
「はいはい」
 その話はそこまでとして、二人はお湯の中でまったりする。
 しばらくして、玲緒のお腹から可愛らしい音が鳴った。
「……そういえば、だいぶお腹が空いたわね」
「上がったらご飯の準備しないとね。もうお昼にはだいぶ遅めの時間だけど」
「何を作るの?」
「今日は挽肉が安かったから、ハンバーグで。付け合わせにレタスとトマトのサラダ。それから豆腐と葱のお味噌汁。デザートに桃缶も安かったから買ってきたわ」
「お子様なメニューねぇ……」
「嫌?」
 首を傾げる麻衣に、玲緒はプルプルと首を横に振る。そんな幼い仕草が愛らしくて、麻衣は優しく抱き寄せると柔らかい頬に口付けた。
 玲緒は顔を赤らめてそっぽを向く。
「れ〜おっ!」
「うにゃっ!?」
 その反応もまた愛らしく、思わず抱きしめてキスしてしまう麻衣だった。


〈おわり〉
245名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:16:19 ID:oTivbmOW
以上です。
読んでくれた方、ありがとうございました。
246名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:28:26 ID:oTivbmOW
>>236-244
名前欄が抜けていました。
このSSのタイトルは『その花びらにくちづけを Please hold me tight.』です。