/ニYニヽ
(ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /) こ、これは
>>1乙じゃなくて
(((i ) /::::⌒`´⌒::::\ ( i))) でっていうの舌なんだから
/∠_| ,-) (-,|_ゝ \ 勘違いしないでっていうwwwww
( __ l ヽ__ノ ,__ )
\ |r-_,,..、; /
| | | .二二二二二二二二二 ̄ ̄>
| | |`| |  ̄>./
| `ー' | / /
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|______/
4 :
嘘つきみーくんとにもうと ※アレな作品なのでアレな描写があります:2009/04/25(土) 01:13:15 ID:lsbS6A+2
激しく勃起したティムポウをにもうとめがけて突き出す
「ハムハムしていいんだぞ」
にもうとが体をこわばらせ、一瞬戸惑いの表情を浮かべる
何かを口にしようとしたが、やがて自分の中で納得を得たのか黙り込む
泳いでいたにもうとの視線が怒張に定まり、小さな唇がゆっくりと開きながら先端へと近づく
かぷり。 瞬間、体中にしびれるような快感が走り思わず腰を引く
「んっ・・・!?」
濡れた怒張が熱い口内から抜けちゅぽん、と卑猥な音を立てる
「逃げるな。」
腰をぐっと抱え込まれ、背中に爪が思いきり食い込む
おとなしくなった僕とは裏腹に元気はつらつな息子さんが再びねっとりとした粘膜に包まれる
「はぷ・・・、れろぉ」
感触を確かめるように口をもごもごと動かし、味を確かめるようににゅるにゅると下から上へとゆっくりなめ上げられる
「ん・・・、ふぁに?このニュルニュル・・・」
「ああ、それはカウパー氏腺液といってね」とは言わない
痛みには強いけどこっち方面の刺激には不慣れなんだ。嘘かな、本当かな。
裏のほうをちろちろと舌先でもてあそびながら、上目遣いで攻撃的な視線を浴びせかけてくる
そのつもりはないのかもしれないが、持前の三白眼の活躍でガン睨みしているようにしか見えない
答えないでいると鈴口から漏れ出たニュルニュルを舌でからめとられた
しばらく舌で転がし、こくりと喉を鳴らして嚥下する
先端から中ごろにかけて勃起を堪能していたようだが、やがて口を大きくあけて深く飲み込む
「ちゅぷぷ・・・、ん、んぐっ・・・!!はぁ・・・ぁぐ・・・」
苦戦していたようだが、とうとう根元まで飲み込んでしまった
にもうとの口内は狭く、裏スジが喉奥に当たってトクトクという脈動、異物を押し返そうとする反射運動で絶妙な刺激が生まれる
「ふぁ、はぅ・・・、ふぁぐっ!!」
つぷりと熱く腫れあがった肉につるつるとした歯先が食い込む
ブツリ・・・、ブツン。
ぼくの○○はしんでしまった。
即死回避保守
「××」
「なに? 後ろを向けとか?」
伏見は首をふるふると横に振って手帳の紙面を指差した。
『何がしたい』「はてな」
『セックス レイプ 輪姦』「はてな」
「は?」
戸惑っていると伏見は僕の方に近づいてきて、僕の息をする器官を塞ぎに掛かった。それは俗にはキスというらしい。って待て。
「××になら、何をされてもいいから……」
「あの、伏見さ……」
いや、というか合意してる時点でレイプじゃ無いし複数男がいなければ輪姦はできません。意味解って無いだろ絶対。
『勉強したから』『大丈夫』
「いや、それ以前に僕の方がムリ」
『なんで』「はてな」
「諸事情あって性欲無い欠陥品だから」
嘘つきみーくんも天野××も、そんな感情だか欲望だかはとっくの昔に枯死しちゃっているのです。
ってワケで当然ながら健全な青少年よろしくそのテの本やらDVDやらには目もくれず、そんなワケだから精通も勃起さえ未だに無用の長物なのです。
伏見は可愛いし、だから伏見が悪いわけじゃ無いんだけど。
『大丈夫』『任せて』
伏見はしばらく考えて、やがてそう答えて僕の目の前で膝立ちになった。なって、僕の制服のベルトを、だからちょっと待て。
「あの、何をする気ですか」
『勉強してきた』
言うが早いかパンツのファスナーを下ろして、下着のトランクスごと膝の高さまで脱がされた。
当然僕のナニが伏見さんには丸見えで、それを手に取った伏見はゆっくり口に含み出した。瞬間僕の身体を奇怪な感触が走り抜けていた。ってだから待ってってば。
「あ、あのさ伏見」
「力、抜いて」
「いや、汚いか、ら……っ!!」
そう言って僕のソレに舌を這わして口に含む度に、僕の身体が跳ねそうになる。そのくらいの感触が襲ってくる。
下を見ると伏見と目が合って、目が合うと伏見は僕に微笑んだ。
やばい。可愛い。
そう思うと何だか股間の辺りがどきどきしてくる。ずきずきしてくる。やばい。
「伏見。やばいって」
「性欲が無い、なんて嘘。お前のは、ちゃんと固くなってる」
どこか勝ち誇ったように、安心したように、嬉しそうに? 伏見はそう上目遣いに微笑んでいた。
あぁ、ダメだよゆずゆず。そんな表情をしちゃ。なんだろ、なんかスイッチが入りそう。
あ、入ったかな。思いっきり入ったかな。ゆずゆずが可愛いから、ゆずゆずが可愛すぎるから。
ゆずゆずがゆずゆずがゆずゆずがゆずゆずがゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆず
ゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆずゆず!!
あ、ダメだ。僕、壊れた。
「ゆずゆずっ!」
膝立ちのゆずゆずを強引に立たせて抱きつく。しがみつくと表現した方が正しいような乱暴さで。ゆずゆずを感じていたい。ゆずゆずに触れていたい。だから――
「んっ……」
キスをした。唇に。僕の両手はゆずゆずの両頬に。ゆずゆずは固く目を閉じてた。
「……はぁっ」
唇を離すと、そう息が洩れて、お互いの唾液が糸を引いていて、陶酔した表情を浮かべた伏見がいた。
あぁ、だから何でそんなに可愛いかなぁ!!
何もかもが欲しくなって、陶酔して閉じていた目蓋を強引に指でこじ開けて眼球にキスして舌を這わせた。
頬を舐めた。白くて柔らかくて、涙でしょっぱい伏見の頬。気持ち良かった。形の良い鼻を甘噛みした。
伏見のモノなら何でも味わいたかった。口腔に二、三本纏めて指を突っ込んで頬の内側を掻き回していた。
「う、んぐっ……」
さすがに苦しいのか呻く声がした。舌が指に絡みついて気持ちいい。
「××。服脱ぐから、少しだけ待って」
指を抜くと、少しだけ抗議混じりのそんな声がした。確かにやり過ぎてるかもしれない。
伏見の顔はもう僕の唾液で酷くべったべただった。両お下げの髪は頬に張りついたり乱れに乱れてその原型を保ってなかった。
そんなゆずゆずが一枚ずつ服を脱いでいた。どきどきして待てない僕を尻目に。
例えるならエサが鉄格子の向こうに置いてあるのを見てる一週間ご飯抜きだった動物。
無論鉄格子は紙一枚分の良心と言うかプライドというか理性と言うか。残ってるのが意外だけど。
目の前には下着以外は全て脱ぎ終わった伏見がいた。
白い身体に栗色の髪の毛。前の事件から回復しきって無いのであろう骨ばった関節部が目立つ華奢さに磨きが掛かったラインに、
それとは無縁に自身を誇示している胸部の二つの膨らみ。
「わ、私の身体、魅力魅力みりょ……ないないない?」
逆だバカ。ありすぎて困ってるんだろうが。
強引にブラジャーをむしり取るように外すと、その身体つきには不釣合いな膨らみが零れてきた。息遣いが荒くなる。僕も、ゆずゆずも。
「さ、触っていいよ……あっ……は……」
言われる前に我慢できなくて手を伸ばして、その白い膨らみを掴んでいた。柔らかくて温かくて、気持ち良くて。
伏見は僕が触れた瞬間から息を甘く漏らして何かに耐えてるようだった。
なんか頭の中が蕩けてきそうになる。
僕は服を脱いでいた。ズボンが膝の高さでは動き辛いし、下を履いて無いのに上だけ着てるのも妙だった。何より、伏見は既に裸だったし。
「ね、××……」
目線と表情で何となく言いたい事が解る。
「脱がすよ」
「ん……」
さすがに恥ずかしいのか顔を両腕で覆い、でも少しだけお尻を上げて僕の求めに応じる。
それは肯定のサインなんだろう。嘘は……もう言う余裕無いですごめんなさい。
ゆずゆずを隠してた最後の一枚を取り除くと、髪の色と同じ栗色と綺麗な筋があって、それをまじまじ覗き込むとさすがに恥ずかしいのか足を閉じられた。
「お前、あんまりそんな……だめっ」
でも、もっと見たいから顔を近づけたんだけど。足の間に割って入って。
ゆずゆずの性器は綺麗だった。醜悪な僕のとは大違いで。だからキスした。
「んっ!」
途端に伏見の身体が跳ねた。あぁ、僕の時と同じだなって思った。さっき僕のを口に含んでくれた時、伏見がどんな気持ちなのか、なんとなく解った。
最低でも今僕は、凄く伏見の性器が××しくて味わってみたいと思ってるわけで。
「あっ、はっ――」
裂け目に沿って舌を這わす。桃色の襞が見えて、指で広げて、その度にゆずゆずはこそばゆいのか、身体を震わせる。舌を這わせる度に。
そんな行為をどれだけ続けただろうか。
「ね、××。しよっか」
ゆずゆずからそう言われた。
その言葉が何を意味するかくらい知ってた。
「やり方、知ってる。はてな」
「知ってるよ」
やり方は……やった事は無いけどやり方は知ってる。ずっとあの空間で見させられてたから。あの地下室で。
僕の父はその行為について喜々として細かく説明して来たものだ。その行為を行いながら。無論その相手は――ダメだ。さすがにこの話題はパス。
でもそれじゃ伏見は――
「あの、さ、ゆずゆず……」
「謝らなくていい。わたし、お前に汚されたい。それだけ」
そう言って向けてくる視線は真剣で、僕の覚悟は竹刀程度で。そんななまくらで実践に臨むのが失礼に――
「今更、ここまで言わせて迷うなばか」
叱られた。目の前には全裸の伏見柚々。白くて、細くて、アンバランスに胸が大きくて、髪の毛は両お下げが千々に乱れて、
顔は僕の唾液でべったべたで、そんな彼女が部室のテーブルの上で仰向けに横たわって僕を待っていた。
伏見は間違いなく経験は無いだろう。そんな綺麗な存在を、僕が今から汚そうとしている。
「××していいよ」
叱られても躊躇う僕にそう追い討ちを掛けてくる伏見の声。僕の手を握ってくる伏見の手。何より、僕に向かって微笑んでくる伏見の瞳。
「××にならそうされてもいい。安心して。それに、お前も我慢するのか?」
視線の先には僕のそれ。興奮し続けて固くそり立ったままの僕の性器。
全裸になって一番恥ずかしいのは当人の筈、なのに冷静なヤツ。
「わかった。やるよ、ゆずゆず」
言うと自身の性器を伏見のそれにあてがった。理性はクラクラで気持ちはドキドキで欲望はギンギンで、もう抗いようが無かった。
立ったまま、テーブルに仰向けに横たわった伏見の腰と太ももを両手で固定して、自分の腰を少しづつ前に押し出すと、
自分の物も少しずつ入って行って、途端に切っ先に強い抵抗が返って来て、少しだけ伏見が跳ねた。
「もう少し足を広げて……いくよ」
「……うん」
今更拒否されても止まりようが無かったけど、そうとだけ社交辞令をして抵抗を無視して腰を前に押し出す。
「う……あ……はぁっ、はぁっ」
テーブルの上にクロスでも敷いてあればそれを掴んだであろう伏見の指が行き場を失って僕の腕まで辿り着いて、痛苦の為かそのまま僕の肌に爪を突き立ててくる。
でもそれは、今の僕にとっては現状から更に興奮させる一材料に過ぎなかった。
「ゆずゆ、ずっ」
「んっ……んんんぅぅ!!」
僕が名前を呼んだのと、僕の物が伏見の最奥まで到達したのと、伏見がそう声を押し殺したような悲鳴をあげたのは、ほぼ同時だった。
「は、はいった、の?」
息遣いがぜぇぜぇとすっかり粗くなった伏見がそう訊いてきた。腕が震えてて、手は僕の腕を握り締めてて、瞳は不安げに僕を見上げてて、それが堪らなく可愛かった。
「入った……今のゆずゆずが、凄い可愛い」
「口に出すな、ばか」
怒られた。そんな顔で怒られても可愛さが増すだけなのに。あぁ、ダメだ。
「動かすね」
「え……あっ、ぅあっ、いたっ、っっ!!」
答えを聞く前に抽挿を開始した。僕が抜き差しする度に、伏見の胸が大きく前後に揺れて、伏見は片手を僕の腕から離して口元を指で押さえていた。噛んでいるのかもしれない。その、声を出すまいとする仕種が更に僕に火をつけていた。本当に何でそんなに可愛いんだろう。
もっといじめたくなってくる。
もっと色んな表情を見たい。いつもは絶対に見れないだろう伏見の表情。可愛いから見たい。
見て、僕だけが知ってるって悦に浸りたい。
「うっ、はっ、はぁぁ、く、う、んんぅ、んっ」
そんな声を、発する度に恥ずかしがって赤くなるゆずゆずの顔。
普段どおり。いや、口元を押さえている分だけ余計にくぐもって、いつも以上にノイズのように聞こえる伏見の声。
うん。可愛いから許す。
そう即決した。
白い肌はいつの間にか桜色に染まってて、頬は恥ずかしさから真っ赤っかで、
手は力の入れすぎで蒼白で、どれもその部位を維持するのに必死でなりふりも無い状態なのに。
「凄い熱いな。ゆずゆずの中」
「う、うるさい。ばかっ」
涙で潤んだ茶色い瞳だけは、僕を捉えて離す素振りもない。
頬にべったり貼り付いた伏見の栗色の髪。指先で頬を撫でて離してやると、くすぐったそうに息を漏らす伏見。
息を漏らした瞬間に締め付けを増す伏見の中。全部ひっくるめて僕をドロドロに溶かしに掛かってくる。
伏見をもっと近くで感じたくて顔を近づけた。腕も肩の下から頭を抱えるように回すと、伏見も僕の頭に腕を回してきて、
互いに吐息を感じられるまで近づいた。どちらともなくキスをして、そのまま抱き合って身体が密着すると、伏見の身体の蠢きがそのまま伝わってきた。
その快感に負けて、僕の下腹部の更に下辺りから、何だかぞわぞわした物がこみ上げてくる。
「ゆずゆず、ゆずゆずっ。ゆずゆずゆずゆずゆずゆず、ゆずゆず!!」
思わず名前を呼んだ。ドロドロに溶けそうな結合部の抽挿も、呼ぶ度に間隔が狭まっていた。
「あ……××。××、××。××っ、××!!」
呼応するようにそんな声が聞こえて、伏見の腕に籠められた力が増した。抱き合うというよりしがみつかれるようになって、そんな体勢が更に僕を刺激して――
――そして、僕は射精した。
僕自身を伏見の中で迸らせた瞬間、何もかもが伏見に吸い上げられていくような錯覚を覚えた。
ひとしきり欲望を吐き出した僕の肉棒はびくびくとまだ興奮していて、その痙攣の度にそれを包んでる伏見の身体はぶるぶると震えていた。
「××、終わった?」
「ああ。痛かった、だろ」
「うん。……痛かった」
顔のすぐ横でそれこそ耳に息が掛かりながら声がする。僕も伏見もぐったりして、抱き合ったままテーブルの上で横になった。
さすがに抜かなきゃマズいと思って伏見から自身を抜くと、伏見の真っ白な筈の太ももは、伏見の純潔の赤い血と僕の吐き出した不潔な白い液体とでメチャクチャで、
今更ながらに罪悪感がこみ上げてきた。
「でも、こうしてると気持ちいい」
抱き合って、伏見が頭を僕の肩に預けてくる。
「……ごめん」
「謝るくらいなら、もっと抱き締めろ。ぎゅぅぅぅって」
「へ?」
「お前にそうされると、凄く気持ちいいから」
「あ、あぁ」
罪悪感も手伝って言われた通りにする。ぎゅぅぅぅぅうっとだな。ぎゅぅぅぅっと。
抱きつくも抱き締めるも通り越して締め上げるに近いくらいに力を籠めると、伏見がなんだか嬉しそうに息を漏らすのが聞こえて、
僕の後ろに回した伏見の腕も僕を締め付けてきた。
「××。××してる」
改めて、そんな声が聞こえた気がした。
それから暫く二人で横になったまま抱き合っていて、下校時刻も大概に過ぎかけたので服を着て帰宅の途についた。
部室備え付けのティッシュと手洗い場の水道である程度は綺麗にはなったが、校庭に出たらどうにも今までやってた事が恥ずかしくなって、
二人して赤くなって下を向きながら歩いた。手は繋いだままだったけど。
あれ、僕嘘つけてない?
伏見がすっかり薄暗くなった校庭で、灯火を頼りに手帳をかざしてくる。
「お前は」『御園さん』「の」『事は』『好きなのか』「はてな」
「好き? あぁ、勿論××してるさ。世界で一番」
嘘だけど。あ、やっと元の調子になった。
『御園さん』「を」『大事に』「ね」
「それと」『今日の事』「は」『秘密』
「それと」『二号でいい』
「え……あぁ」
「じゃ、××。また明日また明日また明日!!」
ぱっと手を離すと、恥ずかしさが頂点に達したのかこちらを少し振り向いただけで伏見は慌てて走り去って行く。
どこかのはぐれメタル並みだったからそっちの意味で二号か。大概に、嘘だけど。
僕も家路についた。まーちゃんにバレたら撲殺どころの騒ぎじゃ無いなぁとか思いつつ、
感謝とか罪悪感とか思慕とか興奮とか動揺とか歓喜とか自己嫌悪とか達成感とかで頭をごちゃごちゃさせながら。
翌朝、僕はまーちゃんと一緒に校門を潜っていた。晴れてまーちゃんも勉学に勤しめる為の体力を取り戻したからだ。どこまで勤しむかは不明だけど。
「ねーねー、みぃきゅぅぅぅん」
登校中なのにも関わらず「らぶらぶ」なスキンシップを試みてくるまーちゃん「どうしたのまーちゃーん」とベタベタにひっついてバカップルを体現は勿論しない。人目くらいは気にしたいものである。
校庭の中ほどまでそれでも腕を組んだり手を繋いだりで傍から見たらバカップル一直線なスキンシップのままで進むとふと一人の人影が視界の隅に引っかかる。
栗色の髪を両お下げにした色白の肌。その痩躯に不釣合いな膨らみを制服に押し込めた胸部。
伏見柚々だった。
「みーくんにとって、いちばん大事なのはわたし。だよねー」
避けようが無い、とは言え気まずいタイミングだなと思った。まあ、嘘だけど。
「そーだねー。一番きゃわいいのはまーちゃんだと思うよー」
相槌を打ちながらもう一度目を泳がせると、柚々はまーちゃんの死角から僕にコッソリ近づいてきて、
他人の振りを貫きながら僕のポケットに何か入れて、また遠くに戻って行って僕を観察する作業に戻った。
まーちゃんに気付かれないように手を突っ込んで中身を確認すると、手帳の切れ端だった。幾つかの文章と「正」の大群。
その中で僕に伝えたい文章だけ乱雑な丸で囲ってあった。
『二号でいい』『いつでも味方』『あまり気にするな』の上に『読んだら即破棄!!』が殴り書きで書き足してあった。
僕が目を通したのを見届けると、伏見は軽く微笑して少しだけ合図して僕の視界から消えた。
「みーくん。なによそを見てるの?」
不機嫌になったのか僕を問い質すマユ、もといまーちゃん。
「いや、あまり見つめ過ぎるのも失礼かなと思ってさ」
「むー、ちゃんと目を見て言ってなーい!! こっち見ていうのだ!!」
途端にむぎゅぅぅぅとほっぺを両手でキャッチされ、強引にまーちゃんの方に向かされる。僕のナイスと自画自賛な弁解は速攻で打ち消されたようだった。
「さすがに人前だし」
「関係ない。みーくんはまーちゃんだけのものなんだから、わたし以外は見なくていいの」
「あぁ、わかってるよ。まーちゃん。僕はキミだけのものさ」
嘘だけど。スラスラ口に出せる自分をまた少し嫌いになった。
ポケットの中には手帳の切れ端と伏見の言葉。僕を××と連呼し××してると言ったゆずゆずの言葉。
「うみゅうみゅ。それでこそみーきゅんなのだー」
いつか好物だと言った鶏の、それこそ丸焼きでも存分にご馳走したいなと思いながら、まーちゃんにバレないように僕はその紙切れをこっそりごみ箱に捨てた。
完
圧縮クルー?
保守
投下町
こんばんは、前スレの最後に双子の話を書いたものです。
無事に完結しましたので最終話を投下します。
◇前回までのあらすじ◇
一つの心を二つの体で共有していた双子の兄妹、啓一と恵。
ところがある日その心が分裂してしまい、ごく普通の双子になってしまう。
同じ心と記憶を持つ二人は互いに愛し合うようになるが……
雨の日は客の入りが悪い。
彼はこの空と同じく晴れない顔で店内を見回した。
客は親子連れが二組とサラリーマン風の男が一人の、計三組。
夕食にはまだ早い時間だが、それにしても少ない。
「ふあああ……」
隣であくびをしたウェイトレスをにらみつけ、飛び上がらせる。
バイトの学生に言っても仕方がないのはわかっているが、
客が来ないのをつい彼女のせいにしてしまいそうになった。
やはり苛々が溜まっているのかもしれない。
やがて親子連れの片方が席を立ったため、彼は会計に向かった。
「――ありがとうございました。またお越し下さいませ」
心からそう願い、彼は客を見送った。
この世の中、気持ちだけではどうにもならない。
それは大人になったときに思い知ったはずのことだった。
視界の隅では先ほどのウェイトレスが客に呼ばれて追加のオーダーを受けている。
その様子を意識の端に捉えながら、彼はぼんやり店の入口を見つめていた。
――ガタン。
「いらっしゃいませ」
半ば無意識のうちにそう口にしたのが自分でも驚きだった。
「何名様ですか?」
「二人です」
少女を連れて店内に入ってきた少年はそう言った。
爽やかで印象のいい少年と、彼と同じ年頃の長い黒髪の少女。
一見してよくお似合いのカップルに見えるが、彼はある事実に気づいた。
(兄妹――双子、かな?)
二人の見た目も雰囲気もよく似ていて、そうとしか思えなかった。
今まで長年、客に接してきた彼の観察眼が確信している。
「禁煙席でよろしいですか?」
「はい。煙草は吸えませんから」
「それではこちらへどうぞ」
やはり高校生のようだ。彼は二人を奥の席に案内し、メニューを置いて下がった。
席に座った少年は、メニューを広げて連れに言った。
「何食おうかな。恵は何にする?」
「……んー、パスタにしようかしら」
艶やかな黒髪を揺らして少女が言う。
「俺はそうだなあ……」
「またハンバーグセット? やめなさいよ、子供みたい」
「おいおい、先回りするなよ。お前だって好きだろ?」
「私はそんな重いの食べませーん! うふふ」
その声は明るく、少年と二人でいるのを心から楽しんでいる様子だった。
彼の方も笑いながら穏やかな顔で彼女を見つめている。
ただの双子では有り得ない、相手への愛情と理解がそこにはあった。
二人はウェイトレスを呼び、料理を注文した。
「……にしても、やっぱりあれは凄かったな」
「ひどかった、じゃなくて?」
冷えた茶を口に運んで少女が笑う。
「張飛はあんなのってのはわかってたけど、周瑜はひどい。
司令官がなんで最前線で敵兵を蹴散らしてるんだ」
「そんなこと言ったら、一番最初の趙雲もおかしかったわよ」
「趙雲はまだマシだと思ったんだけど……そうでもないか」
楽しそうに笑顔を浮かべた彼が返した。
兄の啓一、妹の恵。
今日、二人は休日を利用して話題の映画を見てきたのだった。
そして適当な店を回り、ファミリーレストランで早めの夕食。
その行動は、二人が血の繋がった兄妹でなければ
デートと呼ぶにふさわしいもので、現に当人たちもそのつもりだった。
「啓一、次の休みに映画見に行こっか」
嬉しそうに誘ってきた双子の妹の顔を、啓一ははっきり覚えている。
自分のものでもあった少女の姿。それが今は愛しい妹として
啓一とは別の人格、別個の存在になってしまっていた。
彼も彼女もその事実にまだ慣れていなかったが、
以前とは違って相手を大事に思う気持ちが芽生えていた。
店を出るともう日が暮れていた。
食べた後も、喋りながらドリンクでかなり粘ってしまったからだ。
二人は交差点の角で信号を待ちながら、立って身を寄せ合っていた。
「啓一……」
「ん、どうした?」
そっけない風を装って尋ねた兄に、恵は少しだけ口を尖らせて言った。
「少し寒いから、もっとくっついてよ」
「何言ってるんだ、こんなとこでできるか」
そう言いながらも啓一はそっと半身を差し出し、
彼より少し背の低い妹に腕を組ませてやった。
「さっすがー! やっぱり私の片割れよね♪」
「あー、はいはい」
言葉とは裏腹に、彼も顔をほころばせて恵の温もりを感じていた。
街灯と信号機の灯りが道路を照らしている。
行き交う乗用車とトラックが目の前をどんどん横切っていき、
信号待ちの二人の話し声をかき消してしまう。
啓一はこちらを見上げる恵の姿を眺めながら、
車道の信号が赤になったのに気がついた。
だが今度は右折用の矢印信号が灯り、交差点を曲がろうと慌しく自動車の進入が続く。
意外と待たされるな、と思いながら見ていた啓一だが、
やがてその信号も消えて右折ラインの車は全て過ぎ去ってしまった。
「あ、信号変わったよ。啓一」
ぴったり密着したままの妹の声に、啓一はうなずいて歩き出そうとした。
そのときだ。
啓一の目が、かなりのスピードで交差点に進入してくる小型トラックを捉えた。
(おい、信号無視か !?)
既に信号は変わり、交差点には何台かの乗用車が流れている。
そのトラックはそこに真っ直ぐ突っ込み、一台の車に横から勢いよく追突した。
――ガシャンッ !!!
交差点で垂直に衝突した二台の車のうち、ぶつかられた方は斜めに吹っ飛ばされて
コントロールを失い、歩道にいる二人に突っ込んできた。
「恵、逃げ――」
奥にいる彼女からは交差点が死角になっていて、とっさの反応が遅れている。
彼はそんな妹を思いっきり突き飛ばし――。
凄まじい音と衝撃にまともに巻き込まれ、意識を失った。
「――――病院、駄目です!」
「呼吸は戻ったか !? 脈は!」
けたたましくサイレンを鳴らす救急車の中で、恵は座ったまま
虚ろな目でベッドに寝かされた啓一を見つめていた。
口はだらしなく半開きでぼうっとした表情は、
いつも利発で明るい優等生の水野恵とは思えなかった。
(――啓一……寝てるの? ここどこなんだろ……)
彼女の半身でもあった双子の兄は、今は血まみれでぐったりと横たわっている。
恵はそんな現実を注視することができず、抜け殻のような顔で
自分を助けてくれた啓一の顔を見下ろすだけだった。
低下とかショックとか、聞こえてくる言葉も彼女にとっては意味がない。
そっと手を伸ばし、よく手入れされた自慢の髪に触れてみると、
現実離れしたような赤い液体が手のひらにこびりついていた。
(夢……これ、夢なのかな……?)
生死の境を彷徨う兄と同じく、だらりと四肢を垂らした恵は
まだこの惨状を受け入れられずに車内に座り込んでいる。
「――まだ君には信じられないかな? この状況が」
「!?」
サイレンや怒鳴り声でとても聞こえるはずのない小さな声なのに、
彼の言葉ははっきりと恵の耳に届き、彼女を戦慄させた。
顔を向けると、透き通るような笑顔の美貌がすぐ近くにある。
「あなた……なんで…… !?」
「なんで、ってのはこっちの台詞だよ。
まったく君たちは……今、片方が欠けちゃったら、本当に台無しじゃないか」
絵画に描かれたような端正な顔立ちで、恵の隣に座った少年は言った。
恵と啓一。生まれる前の双子の心を一つにし、成長した彼らの心を
また二つに分割してしまった不思議な少年。全ての元凶。
何者なのか、そもそも人間なのかも彼女にはわからなかったが、
今はそんなことはどうでもよかった。
「心が特別って言っても、君たちの体は平凡な少年少女のものだからね。
怪我もすれば病気にもなる。そしていつかは死に別れてしまう。
いくら人生を共にしようとしても、死ぬときまで一緒なのは難しいからね」
ちょうど今がそのときじゃないかな、と少年は穏やかな口調で言った。
救命士はこの侵入者にまったく気づくことなく、懸命に啓一への処置を続けている。
初めて出会ったときと同じだ、と恵は妙に冷静に思った。
「嘘……啓一が死ぬなんて、そんなの嘘よ……」
「残念だけど本当さ。これじゃもって二、三時間ってとこだろうね。
そして彼が死ねば、君は愛しい恋人を失う」
「死ぬ……? 私、独りぼっちになっちゃうの……?」
あくまでも静かな声に、恵は体をぶるぶる震わせて返す。
「嫌……そんなの、嫌あぁぁっ !!」
吐き出した少女の叫びは、騒音にまぎれて消えた。
「うん、そうだろうね。実を言うと僕もそうなんだ。
せっかく二十年近くもかけた実験をこんなことでおじゃんにされちゃ、
こっちだってたまらないよ」
その声はどこか思わせぶりで、絶望に覆われた恵をはっとさせるものだった。
「……あなた――助けられるの !? 啓一を、助けてくれるの !?」
「うーん……まあ、できなくはないかな。この国で僕がしちゃいけないことは
人を殺すことだけだから、逆に生かす分には何も問題ないよ」
「ならお願い! 啓一を助けて !!」
虚ろな表情にありったけの力を込めて、彼女は少年にすがりついた。
たとえ自分たちの心を思いのままに弄ぶ悪魔のような存在であっても、
今、啓一を救ってくれるのならば頼るしかない。
繊細な顔を鬼気迫る形相に歪め、恵は少年に何度も何度も頼み込んだ。
「そうだねぇ……」
もったいぶるように彼女を見つめる少年。
次に軽く視線を動かし、動かない啓一に目を落とした。
「お願い! 何でもするから啓一を助けてっ !! 私、啓一がいないと……!」
「――よし、いいだろう」
不意にうなずいた少年を呆然と見つめ、恵は叫んだ。
「本当っ !? 本当に啓一を…… !?」
「ただし、条件がある」
ぴんと立った人差し指。白く細く、爪の先まで形の整った綺麗な指だった。
唇を笑みの形に歪め、彼は恵に言葉を続ける。
「君たちの答えを聞きたい。二つのままでいるか、また一つになるか。
一つになって再び二つに分かれた君たちが、最終的に何を望むのか。
僕はそれが聞きたい」
恵はやや怯えた表情で少年の顔を覗き込んでいる。
「私たちの、答え……?」
「そうさ。生まれたときから君たちは一つの存在だった。
それが二つになり、互いから切り離された不完全な状態になった。
代わりに君たちは分裂したもう一方を他者と感じ、愛しいと思っている。
分かれる前に比べて、今の生活の方が楽しいんじゃないかな?」
「…………」
彼女は言い返せなかった。少年の言う通りだったからだ。
そんな恵の心を見透かしたかのように彼は言った。
「――でも、考えてごらんよ」
「?」
「生きるもの全てにいつか終わりはやって来る。老いたり病気になったり、
今の君の片割れみたいに突然事故に襲われることもあるだろう。
そうなったとき、残されたもう一方はどう思うだろうか?」
「…………」
恵の動転、恵の焦燥、恵の悲しみ。
少年の言葉は刃となって彼女の心をえぐった。
「愛し合う男女はいくらでもいるけれど、出会いがあれば別れも来る。
永遠の愛を誓っても、いつかどちらかが先に死んでしまうんだ。
そして死んだ方は、大抵は残された相手にもっと生きてくれと願う。
君だって自分が死ぬときは、彼も一緒に死んでほしいかい?
それとも彼にもっと長く、ずっと生きていてほしいかな?」
「……そんなのわからないよ」
平常心を失っている恵には、彼の言葉は重すぎた。
彼女はまともに受け止めることもできず、呆然と少年を見やるだけだ。
「もし君たちが再び一つになれば、一緒に生きて死ぬことができる。
もちろん二つの肉体のうち片方は先に死んでしまうけれど、それは
文字通り自分の半身を失うことであって『愛しい他者の喪失』とは異なる。
片手、片脚を失くしてしまうのはとても辛くて悲しいことだけど、
それと愛する相手が死ぬのとは、また違うと思うよ」
「――私は、どうすればいいの……?」
「さあね」
この上なく明るく、爽やかな声で少年は言った。
「それは君たちが決めることだ。そして僕はその答えが聞きたい」
「…………」
少女は体をブルブル震わせて、力なく虚空を見つめていた。
完全に現実感を喪失した、深い深い淵の中。
立つでも座るでも無く、彼の意識はただそこに浮いていた。
(…………?)
彼は、自分が誰か忘れてしまっていることに気づいた。
自分は誰だったろうか、ここはどこだろうか。
男だったような気もするし、女だった覚えもある。
辺りには誰もおらず、なぜか孤独が慣れ親しんだものに感じてしまう。
ずっと一人だったのだろうか。
(俺は……私は……ボクは……)
これは夢だ。
夢ならば、全てが自分の記憶の中のことのはずなのに、
彼は自分の一人称さえ決めることができなかった。
何をするでもなく、彼はただぼんやりとそこに浮かんでいる。
夢だったらいつか覚めるはずだが、ひょっとしたらもう覚めないかもしれない。
ふと何となくそう思い、何気ない視線を虚空に向けた。
「――やあ。生きてるかい?」
「…………」
彼だけのぼやけた世界の中で、不意に声がかけられた。
振り向くと綺麗な顔立ちの少年がそこにいて、じっと彼を見つめている。
(誰、だっけ……見たことある気はするけど……)
そう考え、ほんの少しだけ安心する。
自分の世界に、彼の見覚えのない存在が出てくるはずはない。
「いやあ、これはひどいね。今にも消えちゃいそうだ」
少年は苦笑し、笑顔で軽く目を細めた。
(………… !?)
その瞬間、彼は自分の心が、記憶が、この世界がざわめくのを感じた。
渇いた喉に水を流すように、凍えた体に熱を送るように、自分の中に力が溢れてくる。
「……正直言って人助けは趣味じゃないけれど、君たちなら特別だ。
せっかくこの僕がここまで待ったんだからね」
君たち。少年はそう言った。
ならば自分以外の存在がすぐ近くにいるはずだ。
彼であり彼女であり、大事な片割れである存在が――。
「――――っ !!」
そして、啓一の世界は色を取り戻した。
ゆらめく闇もぼやけた虚空も消え、大地と空が、道が、家が、街が現れる。
それと共に、彼も自分自身を取り戻していた。
「――俺は……啓一だ……」
「よろしい。やっと自分を取り戻してくれたね」
天使のような微笑みを少年が向けてくる。
不思議と啓一は、彼の笑顔に今まで思いもしなかった親しみを覚えた。
「あんたが、俺を助けてくれたのか……?」
自分が生死の境をさまよっていることを思い出し、少年に尋ねる。
少年は歩道に立って辺りを見回し、啓一に返した。
「君に今死なれたら困るからね。やっぱり答えを聞いておかないと」
「……答えだって? 何のだ」
「君たちが今のままでいるか、もう一度一つになるかの選択さ。
彼女にも聞いたんだけど、青ざめるばっかりで困っちゃってね」
少年が芝居がかった仕草でパチンと指を鳴らすと、その隣に一人の少女が現れた。
彼自身であり、彼の半身でもある双子の片割れ。
彼女は驚いた様子で啓一を見つめ、大声をあげた。
「――啓一ぃっ !!」
「恵……!」
こちらに飛びついてきた少女の体を受け止め、互いに抱きしめ合う。
それだけで啓一は、自分の心が満たされていくのを感じた。
「啓一! 啓一! 啓一……っ !!」
「済まん恵。心配かけて」
「ううん、私こそ……ごめん、ごめん……!」
泣いて自分にすがりついてくる妹の頭を撫でながら、啓一はふと考えた。
(しかし……本当に違うんだな。俺と恵は)
啓一には妹の記憶があるし、彼女にも啓一の記憶がある。
たしかに元は同一の人格のはずなのに、自分と彼女とではこんなにも違う。
この違いはどこからきているのだろう、と彼は不思議に思った。
そのとき、二人に横から声がかけられた。
「さて、喜び合うのはその辺にして僕の話を聞いてほしいな」
爽やかな少年の声に揃って顔を向け、二人が身構える。
「啓一……私たち、どうしたい?」
「どうしたいって……何がだよ」
兄に抱きついたまま、恵が問いかけてくる。
「今のままだったら私は恵、あなたは啓一として生きていける。
私は啓一が好きだし、啓一も私が好きだと思う。
でもいつか、今みたいに離れ離れになってしまう……」
彼女は悲しげに目を伏せた。
啓一が死の淵にあるとき、彼女は横で呆然とするだけだったのだ。
絶望と無力感に苛まれる彼女の姿を想像し、彼は心を痛めた。
「でも、もう一度君たちが一つになれば、そんな心配は要らない。
啓一君も恵さんも混ざったまま、両方の体が死ぬまで生きていけるよ。
さて君たちはどっちがいいかな?」
少年は二人を向いて笑っている。
そんな相手に、啓一は小さな声で言った。
「……とりあえず今のままで、片方が死んだらまた一つに戻るってのは……?」
「――ぷっ! ははははは!」
彼の答えに少年は吹き出し、手を端正な顔に当てて笑い出した。
「それはいい! うん――実に素晴らしい答えだ! さすが君たちだ!」
「よくわからんが、誉められてるみたいだぞ……」
「啓一、ナイス」
二人は大笑いする少年に呆気に取られ、顔を見合わせた。
「でもねえ……それだと君たちが死ぬまで、ずっと僕がそばに
ついてないといけないじゃないか。
いくら暇とはいっても、そこまで待つのはしんどいなあ」
「――あ、やっぱり?」
啓一は頬をポリポリ掻いて少年を見やった。
「という訳で残念だけど却下。一つか二つかを選んでほしい。
僕としては、やっぱりまた一つになってくれた方が面白いんだけど」
「……だってさ。恵、どうする?」
彼女は首を振り、回答を嫌がった。
「わからない。一つになっちゃったら、また寂しくなると思う。
でも今みたいに、啓一と離れ離れになるのはもっとイヤ……」
「恵……」
ぎゅっと自分を抱きしめてくる妹を、彼は抱き返した。
どうすればいいのか。恵と同様に、彼にも答えはわからない。
少年は二人の望むようにしてくれるという。
出会ったときからこの上なく胡散臭い存在ではあったが、
約束を守るというその一点に関しては信用して良さそうだった。
「さあ選んで、君たちが望むものを。
『世界』か『太陽』か、『悪魔』か『愚者』か。
君たちが他の人間たちと同じなのか違うのか、僕に見せてほしい」
「…………」
死に瀕した啓一の心の中で、彼と彼女、少年が向かい合っている。
「啓一……私たち……」
「ああ……わかってる、と思う……」
互いに愛し合うことができて。ずっと一緒にいられて。
それができたらどんなに幸せだろうか。
仕切りによって隔たれた、二人の心の部屋。
その心の壁があるから啓一は啓一、恵は恵としていられる。
それを取って完全に混ざり合うか、それとも完全に分かれるか。
二人は見つめ合い、互いの考えを目で伝え合った。
「啓一、私と同じこと考えてるね……えへへ」
「そうか? やっぱりわかるもんだな……さすが俺の片割れだ」
「うふふふ……」
「ははは……」
啓一と恵は結論が一致したことを確かめ合い、静かに少年を向いた。
「決まったかい? さあ、僕に教えてくれ。君たちの答えを」
「俺たちは――」
「私たちは――」
二人は少年に向け、同じ言葉を発した。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
終電間際の夜遅く、母親は子供たちが帰ってきたのに気づいた。
「おかえり、遅かったじゃない」
彼女の息子と娘は、昔から少し変わっていたが
どちらも強く賢く育った自慢の子供たちである。
今日は二人一緒に映画と夕食ということだったが、かなり遅い気がする。
カラオケかゲームセンターにでも寄ってきたのだろうか。
「母さん、ただいま」
「ただいまママ」
明るい声で双子が言う。
その様子はいつも通りの子供たちで、特に変わったところはないように思われた。
「ちゃんとご飯食べたの? 早くお風呂に入りなさい」
「はーい、ママ」
恵は笑顔でうなずき、自分の部屋に入っていった。
「俺はちょっと疲れたから、風呂は後にするよ」
「もう遅いから、早く入りなさいね。啓一」
「うん、わかってる」
息子も普段と変わらない雰囲気だ。
彼女は子供たちが帰ってきたことに安心し、もう寝ようと寝室に向かった。
「……ん、帰ってきたのかあいつら」
双子の父親である彼女の夫は先に寝床に入って、寝そべって本を読んでいた。
「ええ。楽しかったみたいですよ?」
「てっきり朝帰りかと思ってたんだがな。もう年頃だし」
「あなた……冗談でもやめて下さい」
この夫は家族に優しい父親ではあったが、時々変なジョークを口にする。
本当に小さくて些細な、彼の欠点だった。
「でも最近、妙に仲いいじゃないか。啓一と恵は」
新書本のページに目を落としながら、父親は言った。
「そうね、でもいいことじゃありませんか。
なんかあの子たち、お互いが見えてない感じだったから……」
「喧嘩するとか仲がいいとか、そんな雰囲気が全くなかったからな。
まあ、あいつらも成長したってことだろ」
「だったらいいわね。――じゃあそろそろ寝るから電気消しますよ、あなた?」
少し不満そうにしていた夫を尻目に、彼女は電灯のスイッチに手をかけた。
下着姿にパジャマを肩にかけ、恵は半裸でベッドに腰かけていた。
その顔に浮かんでいるのは安堵と満足、そして幸福だった。
「――啓一……」
誰にともなく呟かれた言葉は、確かに彼のところに届いている。
そして返答がくるのもまた、わかっていたことだった。
”ちょっと待て。のんびり風呂ぐらい入らせてくれよ”
自分の半身の思考が繋がった心を介し、彼女に伝わってくる。
恵は笑みを浮かべながら、兄に話しかけた。
(いいじゃない、どうせ後でまた入るんだし。一緒に)
”えー、ヤる気満々ですか恵さん。しんどいから勘弁して下さいよ。
俺、今日死にかけたばっかりなんですけど……”
(大丈夫よ。しばらくは死なないってあの人も言ってたじゃない。
なんなら私がそっちの体と代わってあげようか?)
”んー、それもなんかやだな……じゃあ待ってろ。もうあがるから”
そう心の中で聞こえた直後、恵は自分の体が立ち上がる感覚を覚えた。
ザバァという湯船の音も、全身を濡らす湯の温かさも、
今の啓一の全てを彼女は自在に感じることができた。
そしてそれは相手も同じで、少女が感じている風呂上りの体の火照りも
ベッドの上でそわそわと兄を待つ胸の高まりも、啓一に全て伝わっている。
愛しい相手と一つになっている、この満ち足りた快感。
それは以前の虚しさとも、今日感じた死別の恐怖とも違う、
今の二人にしか味わえない至高の充足だった。
下着だけを身に着け、啓一が歩いてくる。
見えなくとも聞こえなくとも、彼女にはその全てがわかる。
――ガチャリ。
ドアを開けて彼が目にした、顔を赤らめた自分自身の姿もはっきり感じられる。
恵は待ちわびたように顔を上げ、小さく囁いた。
もちろんこの囁きも、頭に浮かんだ瞬間に啓一に伝わっている。
それでも口にしてしまうのは、このわずかな期間に身についた癖というものだろう。
「おかえり。じゃ、しよっか……」
そして兄妹は、ベッドの上で体を重ねた。
抱きしめる感触と、抱きしめられる感触。
恵は幸せそうに目を細め、細い腕を啓一の背中に回した。
軽く火照った少年少女の体が寄り添って触れ合う。
啓一は妹と自分の心臓の鼓動を聞きながら、軽く目を閉じた。
(俺――生きてるんだな……)
”うん……そうだよ。啓一はここにいるよ……”
すぐ間近から伝わってくる少女の心の声にうなずいて、彼は自分を確かめた。
一度死に瀕した水野啓一。絶望に包まれて泣き叫んだ水野恵。
悪魔に弄ばれた二人が選んだ道は、共に生きることだった。
二人ともが啓一として、恵として、そしてその両方として。
だがそれは分かれる前とはまた異なる、新たな心の形だった。
「――恵……」
彼は妹の顔を正面から見つめ、ゆっくりと顔を寄せていった。
――ちゅ……。
唇同士が接触する柔らかな刺激が二人分、啓一に伝わってくる。
二人はどちらからともなく口を開き舌を伸ばし、
相手の唇を食もうとせわしなく互いの肉を貪り合った。
唾液が混ざり舌が絡まり、ピチャピチャと淫らな音が部屋に響く。
「ん……」
劣情にとろけた瞳で恵が彼を見つめてくる。
見ているはずなのに見られている感覚もあり、
啓一は多少の違和感に戸惑いを感じた。
分かれる前は、こんなの当たり前のことだったというのに。
”はあ――キス……いいよぅ……”
(ああ、俺もだ、恵……)
繋がった自我が思いを伝え、二人は混じりあった唾液を味わう。
焦点のぼやけた妹の目を見て、啓一はふと可愛いなと思った。
やはり自分から彼女を愛撫してやるのが好きだった。
”もう、私ばっかり……”
(おっと、悪い悪い)
しかし本人は、啓一のペースなのがお気に召さないようだ。
一瞬のうちに彼は妹の思いを理解し、次の行動に移る。
啓一は少女の細い体を抱きかかえ、ゆっくりとベッドに横になった。
自分が下になるようにし、華奢な恵の重みを肌で感じる。
そのままくっついていると、ぽかぽかした温かみが伝わってきて
彼は妹を抱きながら幸福そうに目を細めた。
「んー、なんかほのぼのするなあ……」
「これはこれで気持ちいいけど……啓一、続きは〜?」
「えー、やっぱりエロいですね。恵さん」
からかうような口調で言うと、恵は笑って兄を見下ろした。
「そんなのお互い様じゃない。そっちもしたいんでしょ?」
「まあ、そりゃそうだけど」
下から妹の乳房を揉みながらうなずく啓一。
丹念な愛撫に恵は気持ち良さそうに身をよじり、熱っぽい視線を兄に向けた。
「ほら……私の感覚、伝わってるよね」
「ああ。なんか揉みながら揉まれるのって久しぶりだな」
「結構な時間、分かれてたからね。私たち。
でも前はこれが当たり前だったんだよ?」
彼女の言う通り二人は元々一つの存在で、互いの自我の境界は存在しなかった。
二人ともが啓一であり恵であり、周囲の誰にも恋愛感情を持つことなく
その上自分同士で愛し合うこともできず、虚しい日々を送っていたのだった。
”啓一……好き。たとえ自分の片割れでも、
ううん、私自身だからこそ私はあなたが好き。大好き”
(――困ったな。実は俺もそうなんだ……)
”私たち、やっぱりナルシーかな?”
(さあな。でもそんなこと、どうでもいいんじゃないか?)
啓一は恵の体を自分と隣り合わせるように寝かせ、
ショーツに包まれた妹の大事な部分に手を伸ばした。
そっと下着をずらすと、ねっとり湿り気を帯びた肉が
二人の熱っぽい興奮を煽り立てる。
彼は恵の上気した顔を愛しそうに見つめている。
(恵のここ……熱いよ。触らなくてもわかる。
俺のが欲しいって、入れて欲しいって伝わってくる)
”啓一もここをこんなに硬くして、入れたいけど必死で我慢してるのね……”
(あ、やっぱりわかるか。俺たち本当に繋がってるもんな)
少女は心の声を止め、切なげな声を出して言った。
「だから啓一……来て。私も一緒に入れるから……」
軽く笑みを浮かべ、啓一もうなずいて返した。
「ああ、俺も一緒だ……一緒に俺のチンポくわえこんでやる……」
そして二人は体を密着させ、性器を繋ぎ合わせた。
――くちゅ……ずぶずぶ……。
「はあぁあぁああっ !!」
啓一と恵は全く同じ叫びを発し、快楽の渦に引き込まれた。
(――うわやべ、久しぶりに両方の感覚きたからイキそうになった……)
”わ、私の中……熱い……!”
(ああ、もうマジでたまんねーな……こりゃ動いたらヤバい)
入れる側と入れられる側の感覚。
常人の二倍の性感を再び手に入れた二人は、襲いかかる劣情に必死に耐えていた。
”お願い……う、動いて……!”
(いいけど、俺も余裕ないのわかってるよな)
”いいから、一緒に気持ち良くなろ……?”
今のように心の壁に穴が開いている状態では、片方の肉欲がそのまま
もう一方を刺激し、さらにその繰り返しで相乗効果が発生してしまう。
一度理性を手放してしまってはなかなか元に戻れないだろう。
しかし二人とも、このまま快楽に身を委ねてしまおう
という危険な思いが頭の過半を占めていた。
――ズッ、ズズッ……。
どちらからともなく腰を動かし始め、結合部の興奮を高めていく。
(す、すっげ……気持ち良すぎる……)
”私も……いい、いいのぉ……”
啓一も恵も、理性の溶けたとろんとした瞳に互いの姿を映している。
やがて啓一は妹と繋がったまま身を起こし、
両手で恵の細い脚をかかえて腰を振りやすい体位に持っていった。
持ち上げられた少女の腰めがけて、啓一が自分自身を突きこむ。
――パァンッ!
「――はああんっ !!」
「ううっ……!」
今の彼は自分自身を殴りつけているようなもので、恵を責めれば責めるほど
自分もまた苦しくなってしまうような状態だった。
もっと優しくしようと思ったのだが、なぜか彼の体は持ち主の言うことをきかない。
啓一の意思に反して、腕や腰が勝手に少女の中を乱暴にかき回してしまうのだ。
彼は苛まれる意識を整え、妹に心で話しかけた。
(恵――お前、俺の体を……!)
”……ど、どう? すっごく気持ちいい……でしょ……?”
やはり、彼女の意思が啓一の中に入り込んで体を操っているらしい。
啓一は焼けついた理性で妹を咎めたが、腰の動きは一向に収まる気配がなかった。
激しくえぐられる膣の感触、肉棒に絡みつく肉の熱さを二人は共有し、
同じ表情で二つの口から喘ぎ声を漏らした。
「はあぁぁ……ああぁんっ !!」
「ぐっ! うぁああ……あぁぁっ……!」
パンパンと音をたてて啓一の腰が打ちつけられるたび、
硬い肉棒が恵の体内を往復するたび、二人は揃って声を出した。
もはや犯しているのが自分なのか、犯されているのが自分なのかもわからない。
恵の肉が啓一のモノをくわえこみ、熱い肉で包んでしごきあげる。
――ブジュッ! ジュプッ、ジュププッ !!
心がいくら変わろうと体は正直で、いつも通りの反応を示した。
奥へ奥へと陰茎が突きこまれ、熟れた膣がそれを喜んで導く。
他の女を知らない男性器が、他の男を受け入れたことのない女性器をえぐる。
生まれたときから、生まれる前から一つだった彼らは、
今こうして、心も体もまた一つになっていた。
歯を食いしばった啓一がうめく。
「ぐうあぁぁあ……! ――俺……ヤベ……」
意識を手放しそうになって妹を見やると、恵もまた
焦点の合わぬ目と半開きでよだれの垂れた口をだらしなく見せつけてくる。
それは普段優等生の彼女からは考えられない淫らな表情だったが、
きっと自分の顔も同じような惨状になっているに違いない。
啓一は、少女の視覚を通して自分の顔を確かめようとしたが、
もはや恵の目はぼんやりと啓一を捉えるだけで、おぼろげにしか彼を見ていなかった。
「あはぁ……啓一ぃ……わ、わたし……」
笑いかけられた声も亡者のように虚ろだ。
これはこれで愛らしい姿ではあるが、このままだと彼の方も自分を保てそうにない。
(ううぅ――め、恵……俺……!)
”啓一ぃ……啓一、啓一、けいいぃぃちぃ……”
二人は啓一の腰に残った力を注ぎ込み、思い切り恵の中をかき回した。
――パンッ! パン、パン、パァンッ !!
肉と汁のぶつかる激しい音とともに、今まで以上の性感の波が押し寄せ
今度こそ彼と彼女の理性を飲み込んだ。
「――はぁああああぁぁぁあぁっ !!」
またも二人は同じ叫びを響かせ、絶頂にのぼりつめた。
――ドクンッ! ドプドプドプドプ……ブシャアッ !!
少女の奥にありったけの精を吐き出して、啓一は意識を失った。
彼と意識と感覚を共有していた恵も同様に気を失い、とさっとベッドに倒れこむ。
充分に射精した陰茎が萎え、ずぶりと恵から引き抜かれた。
「はぁ……はぁ……はあぁ……」
二人とも気絶して荒い息を吐くだけだったが、どちらもその顔は幸せそうで
欠けていたものが満たされたような充実感に溢れていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
翌朝、啓一と恵は二人並んで学校に向かっていた。
ここ数週間様々なことがあって大変だったが、ようやくいつも通りの
日常が返ってきた気がして、二人は嬉しそうに話しながら歩いていた。
晴れた太陽がそんな彼らを祝福するように、優しい光を投げかけている。
「ようお二人さん! 青春してるかね若者よ!」
などと気安く声をかけてきたのは友人の栄太だった。
啓一は何か言い返そうとして、友人の隣に別の人物が立っているのに気づいた。
「あ、坂本さん」
「あら由紀、おはよう」
「おはよ。今日も恵は啓一クンと一緒? 仲いいわねー」
恵の友達の坂本由紀。がさつで乱暴だが、恋多き乙女として評判の娘だった。
由紀も栄太も多少の欠点はあるものの友情には篤く、
この四人で遊びに行ったこともある。
もっともそのときは、栄太と由紀の下心を共に粉砕してしまったが。
啓一はその記憶を掘り起こし、それが意外と心の深い場所に眠っていたことに驚いた。
(そうだな。最近、色々あったからな……)
”そうね……私たち、すっごく変わっちゃったね”
隣を見ると、恵が笑顔でこちらを見返している。
「どうした啓一、何ボーッとしてんだよ。恵さんに見とれてんのか?」
「ん、いや?」
横からそう言ってくる栄太に生返事を返し、二人はまた視線を前に戻した。
「まあ無理もない。学校でも屈指の美少女がいつも隣にいたら
そりゃあ理性もなくなっちまうからな。まったく羨ましい――痛っ !!」
「あんた、それあたしに当てつけ !? いい度胸してるじゃない……!」
「あれ、やっぱり二人とも付き合ってるんだ?」
「えっ !? ――そ、そんなことないわよ。ねえ栄太」
「ああ、まあそういうことにしといて――痛っ !! 足踏むなお前は!」
などという他愛のない友人との会話に興じながら、啓一と恵は歩いていた。
もはや決して欠けない満ち足りた心を胸に同じ笑顔で笑っている。
やがて四人の前に彼らの学舎が見えてきた。
今日もまた、平和で穏やかな一日が始まる。
その校舎の屋上、金網を乗り越えた立ち入り禁止の場所に一人の少年が座っていた。
十数メートルの高さから何も無い空に悠然と足を投げ出し、
爽やかな笑顔で朝の登校風景を見守っている。
下からも危険な場所にいる彼が見えるはずだったが、誰も気づくことはない。
まるでそこに誰もいないかのように。
「さて、これで一件落着……かな?」
透き通った声がそよ風に乗って運ばれてゆく。
誰も聞いていなくても、誰も見ていなくても、彼は自分の思うがままに存在する。
しかし今回の「実験」では思いのほか驚かされた。
「中途半端と言えば中途半端なんだけどね……。
二つの心を完全に一つにするんじゃなくて、軽く仕切っただけで
心の独立と共有を自分で思うようにできるんだから。
まぁ、本人が選んだことだから別にいいんだけどさ」
朝の風と光の中、少年はポケットからカードの束を取り出した。
自然な動きでその束を切ると、一枚を選んで手に取った。
「ふむ、これは……」
そこに描かれていたのは、コウモリのような翼を持った異形の化け物と
鎖で繋がれて笑っている全裸の二人の男女だった。
「『悪魔』か。未知の恐ろしい誘惑と、それに支配される未熟な人間。
トリックスターとゆるやかに結ばれた眷属の二人……」
タロット占いでは正位置、逆位置に関わらず良い意味のカードではない。
だが彼は面白そうにカードに目を落とし、惚れ惚れするような笑顔を作った。
「いやあ、最初の意図からどんどん離れていっちゃうねえ。
完全な人間、『世界』を作る実験だったのに、困った困った」
そう言いながらも、その顔も口調も実に楽しそうだ。
「でも眷属って言うなら仕方が無いね。できるだけ面倒は見てやることにするか。
それにしても、人間は面白いなあ……フフフフ……」
輝く朝日を浴びて笑う端正な少年の姿は、まるで一枚の肖像画のようだった。
以上となります。
これで完結ですが、かなり長くなって申し訳ありませんでした。
できたら、またいつかどこかでお会いしましょう。
それではこれにて失礼致します。
35 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 00:38:46 ID:Ex+X0xhC
GJ
発想も話も面白い
>>34 エロいしオチの黒さが絶妙
いずれ訪れる死別の時を考えると、ふたりは取り返しのつかない選択をしてしまったのかも
GJ
おお、続き来てたのか。
GJ!
完結、お疲れ様。
保守
元々は寝取られスレ用に書いてましたが、他の要素が多く含まれ、
ちょっとあっちでは投下し辛い感じがし、こちらで投下させて頂きます。
ジャンル:オリジナルファンタジー
エロ内容:調教・異種姦・妊娠出産・スカトロ描写有り
ストーリ内容:寝取られ
この大地は今、大いなる危機に晒されていた…
邪悪な魔術師の儀式によって、太古に封印された魔神が降臨し、
その影響で大地の奥深くに閉ざされてきた闇の世界から地上へと、
世にもおぞましい不気味な魔物達が溢れ出し、常に人々の生活を脅かされていく…
もはやこの世界は混沌の渦と化していたのだ。
そんな世になって十四年…我が小国サークスは、突如に魔物らの襲撃を受けたのだった。
元々が大した戦力も持たない国だったのもあるが、
あまりにも唐突で凄まじい数の魔物の数に、満足な迎撃体制がとれてなく、
遺憾ながらも、我が母国は僅か一月もしない間に、王城は堕ち国は滅亡されたのだ…
もう遠くに見える城が焼け落ちていく、王と王妃はきっともう…
俺はその光景を見て己の無力さを嘆く、俺の力が至らないばかりに…
この俺は今はもう滅んだサークス国の守護騎士だった、
何故この一大事に城を離れていたのかというと、つい数刻前の事だった…
サークス王は俺に特命を与えたのである、その特命とは姫を連れて逃げろという内容だった。
「お父様…」
俺の横には悲痛な気持ちで、つい少し前まであの城で安らかに暮らしていた少女が居る、
もはや亡国となった国の姫、ファリーナ様だ…
彼女の容姿は小柄で細い体格、そして綺麗な瞳をし神々しいほどに長く伸ばした綺麗な髪をなびかせて、
その顔立ちにはまだ幼さが残っている、確かに彼女は若い…
確か間もなく14歳の誕生日を迎える予定だった。
きっとこんな世でなければ、14の誕生日には国中で祝ってもらえていただろう、
だが…神の試練なのか現実は、祝ってくれる家族も民も全て失ってしまったのだ。
「姫様…そろそろ」
「わかってます…行きましょう、叔父様の国…ラルカーンへ」
しかし彼女は立ち止まる事を許されない、
何故なら彼女は、混沌とした今の世を救う、たった一つの希望だったのだ…
サークス国王家には古くからある言い伝えが残されている、
それによれば魔の神が降臨し世界が混沌の闇に堕ちた時、
同時に世界を守護する光の天使様が、サークス国王家の血を継ぐ女子として、
この世に転生するそうなのだ、そしてその女子と、
心正しき剣の印を肉体に刻まれた選ばれし戦士が交わり、
天使が転生した女子の身に子を宿した時、その子供こそが世の闇を切り裂き、
いつか再び平穏を取り戻す救世主となるであろう…という内容だったのだ。
そう…ファリーナ姫こそが、古から世界を守護されていた光の天使様が、
人の娘として転生された女子だったのだ。
証として彼女が生まれた日…赤子の背中から白い羽が出現したという、
その羽は一瞬だけ姿を見せたが…それが消えた今もファリーナ姫の背には、
羽の痣が残っていた…ちなみにその自分の運命を、まだ彼女は知らない。
彼女にそれを伝えるのは、14歳の誕生日だと王は決めてたのだ。
だが王は伝える前に亡くなってしまった、だから…俺は無事に隣国の、
サークス王の親類であるラルカーン王が治めるラルカーン国に姫の身柄を送り届けてから、
その事実を話す事に決めていた…ラルカーン王も、その言伝えを知っているからだ。
そうだ俺は守らなくてはならない、いつか彼女の前にその選ばれし戦士が現れ、
契りを結ぶまで…世の希望を!自分自身にとっても大切な女性を守るのだ!
恐らく魔物の襲撃も、言伝えを察しての事だろう…そうだ姫様は狙われている、
俺はファリーナ姫を連れ、目的の隣国の王城を目指してた。
ラルカーン国は、我が祖国と違い兵力が充実したかなりの強国だ…
さすがにここならば、あの魔物共も手が出しづらいだろう、
だから…それまでが長い旅だったのだ。
「はぁ…はぁ…」
「平気ですか姫様、もう少しゆっくり歩かれても…」
「いえ平気です、今は急ぎませんと…目的の地は遠いのでしょ?」
「二週間も歩けば…辿り着く筈ですが…」
しかしそれは私のような鍛えられた男の話だった、
城の中で箱入り娘として育っていた姫様には、この旅路はキツイに違いない…
きっと三週間はかかるだろう…そう俺は思っていた、だが…
「二週間ですね、わかりました…無理でもナックスの足に合わせます」
姫は強情な方だった、そして聡明な方だ…さっきの二週間という予測も、
俺の速度での話しだと直ぐに察したのだから。
息を荒くし、汗を大量に流そうと…我が身に鞭を打ってでも彼女は足を進める、
まだ見えぬ…その遥か先にある目的の地に向けて…
やがて歩き続けると日が暮れる、それでも先を急ごうと姫は言うが、
それは私が説得し止めさせた…何故なら夜は危険だからだ。
ただでさえ山道には獰猛な獣が出現し旅人を襲う、
それに加え今は魔物まで徘徊する始末なのだ、
日が暮れたなら直ぐに一夜を過ごせる準備を整えなければいけない、
野獣に襲われない為に草木で茂った場所は避け、
身を隠せ易い岩場で野宿の準備をしていた。
「姫様…不便なのを、どうかお許しください」
「いえ、かまいません…それに少しワクワクしてるんですよ」
「ワクワクですか?」
「だって…初めての事ですから、こんな体験…」
まぁ…そうか、旅もそうだが、この野宿は姫様にとっては新鮮な出来事で、
事態が事態だが興味津々なのだろう…この前まで城の中が、姫の全てだったのだから…
その為に姫は私の行動を、ジッと見つめていた、
火を焚く事も、食料を用意する事も…
「こうやって火を起こすのですか!?初めて知りました…私にもできますか?」
「コツがあるのですが…今度教えましょうか?」
「はい!お、お願いします!」
瞳をキラキラさせ、俺に願い出る…そんなに楽しい事とは、俺には思えないが…
そして食料…城から逃げ出す時に幾らかは保存食を持ち出したが、
でもこれだけではもたないだろう、だからできるだけ現地で調達したかった。
幸いに川が近くに流れており、俺は泳ぐ魚を捕らえるのだが…
「これは…?」
「焼き魚ですが…」
「焼き魚…」
初めて見るその焚き火で焼いた魚に、姫様は困惑してるようだ、
どうやら普段は王宮料理を口にしていたからだろう。
こんな野外で調理する雑な食べ物を、姫は口にした事が無いのだった。
それも魚だ…骨があって食べ辛いかもしれない。
「ファリーナ姫…別の獲物を探してきましょうか?」
「いや、いいです…だってせっかくナックスが捕ってきた食料なのだもの、食べるわ」
するとファリーナ姫は、恐る恐る焼き魚に口をつけます、
パリッと香ばしい魚を噛む音がし…姫は川魚を食した。
「美味しい…」
「小骨がありますから、気をつけてくださいね」
「はい、ん…少々食べ辛いですが…美味しいですよナックス」
どうやら気に入っていただいたようだった、
その後に余った魚を捌いて干し、煙で蒸して長期保存できるようにした。
まだ先は長い…できるだけ食料が尽きる状況にならないようにしないとな。
やがて段々と夜が更けてくる、俺は見張りをし姫を先に寝かす事にした。
「あのナックス…その…」
「どうされましたか?」
「……いえ、何でもありません」
「?」
だが眠る前に何か言いたそうだった姫様、何かお困りだったのだろうか?
いや、困ることだらけだろう…なるべく質の良い毛布を持ち出してきたが、
それでも城のベッドとは寝床が違いすぎる環境だ、
眠れないかもしれない…しかしそれでも眠ってもらわないと、
日が昇ったと同時に出発しないといけないから、体力を回復してもらわないとな。
もちろん俺も眠る…野営訓練の一環で敵意を感じると、
目を覚ませるように身体に叩き込んでいる。
しかし姫が眠るまでは…周囲の敵への監視は怠らなかった。
朝日が昇る…そして今日も、俺と姫様は遥かラルカーン国への旅路を進ませていた。
幸いに今の所は獣も魔物も襲撃してこない、このまま最後まで平穏だといいが、
日が昇り汗を吹かせつつも歩き続けながら、俺は深く神に祈る…
昼の内に一歩でも足を進ませたいが、やはりそれだと体力が続かない、
俺はともかく姫様には辛いだろうから、数刻毎に休憩させていたのだが。
ふと休んでる最中に気付いたのだ、姫様がまたソワソワとしている事に…
もちろんそれが何か俺には分からない、排泄か?いや…それはさせてる、
野外でのそれはきっと女性である姫様には、たまらなく屈辱的な事で恥ずかしい事だろうが、
こればかりは仕方ない事だ、我慢してもらわないと…
でもそういう事でもないのような…ん?屈辱的…そうか!
「姫様…もしかして、身体を清めたいのですか?」
「!あの…そういうわけでは」
姫様は否定するが、その顔を見ればわかる…正解だ!
しまったな…男の俺ならともかく、姫様のような少女が、
いつまでも水浴びをせずにいたのでは辛かっただろう。
また移動を再開し道を進む中、俺はある場所を探していた…
すると日が傾きだしてしばらくすると、ある小さな泉を発見したのだ、
近くに行き、水を採取し試し飲みもしてみたが…大丈夫だ、
透き通った水だし毒も無い、俺は飲み水を確保するなり、姫様に報告するのだった。
「え…!水浴びができる泉があるって…」
「はい、あれから歩き続きです…どうぞ汗と汚れを落とし流してください」
「で、でも…ここでそんな事をすれば、今日はこの辺りで足を止める事に」
「いいのですよ、幸いこの辺りは食料になる木の実もありました、ここで休みましょう」
「は、はぁ…」
嘘は言っていない、だが進みたいと思う気持ちは確かにある…一人だとそうしてただろう、
だが今は二人…姫様の為にも、少し足がゆっくりになっても、
ここは辛抱するべきだったのだ、それに結果的にこれが一番歩を進める事にもなるだろう。
「俺は…こっちで見張ってますので、どうぞゆっくりと」
「は、はい…」
ポチャッと水の中に入る音が聞こえる、俺はその間に野営の準備をしていた、
当然に辺りの警戒もする…大丈夫、異常は…
「きゃっ!」
するとその時だ、姫の叫びが聞こえた!
俺は咄嗟に振り向き、泉に駆け寄るが…
「どうされましたか姫様!!あ…」
「あ…」
姫は…ヌルッとした足場に滑り、少し体勢を崩しただけだった…
って!目の前に見えたのは姫様の裸!!
バッチーン!!
その刹那…とても大きな音が森林の中に響いていくのだった。
「姫様…先程は、その…すみません」
「いいえ、私こそ…せっかくナックスが心配してくれたというのに…すみません」
生まれたままの姿の姫を見てしまい、俺は動揺しつつも謝罪すると、
姫様は恥らいつつも許してくれた、いや罰はあった…
俺の片頬は赤く腫れていたのだ、そう…水浴びをされていた姫様の平手によって…
そしてその夜…俺は寝付けなかった、もちろん周囲に注意を計らっているのもあるが、
それよりも…目蓋を閉じると、あの光景が目に浮かぶからだ…
姫様のまだ幼い容姿にも関わらず、可憐でお美しい生まれたままのお姿が何度も脳裏に過ぎる…
特に意識されるのは蕾のような性器部…すみません、大切なとこを目に焼きつかせてしまって。
次の日…旅する道に険しい坂道が続いた、道も岩だらけで荒々しいし…
この先に向かうには険しい山越えをしなければいかず、
どうしても進みが遅くなる、しかし事態はそれだけじゃなかった。
「はぁ…あ…」
午後あたりから姫様の進みが異様に遅くなっている、どうしたのだろうか?
もちろん体力が無いのは知っている…だが、これは異様な気がする。
その為に多く休憩をとったのだが、その中でもどこか辛そうだ…その時だ、
はっ!と気付き、俺は姫様の足を掴み、その裏を見た!
「何を…うっ!」
「姫様…足の裏の豆が潰れてるじゃありませんか!」
そう、姫様の足裏は血豆ができて、幾つか潰れていた…
靴の中は血まみれになっていて、痛々しいお姿になっていたのだった。
くっ!なんて事だ…こんな状態になるまで気付かないとは!
「わ、私なら平気です…これくらいで」
「いいえ、いけません…血だって出てるし」
か弱く見えても気丈な姫様は、弱音を吐かずに自らの身体に鞭を打ち、
激痛に耐えて俺についてきてたのだ…遅れをとるまいと必死で、
しかし幾らこの跡に辛い試練が待っているとはいえ、姫様はまだ旅にも慣れない、
弱き女性だ…せっかくの神の与えた綺麗な足も、これでは台無しになってしまう。
だから俺は姫を守る騎士として…
「きゃっ!ナ、ナックス…」
俺は姫を持ち上げた、このままで険しい山を越えなければならないが、
問題無いだろう…姫様の身体はこんなに軽いのだから。
「下ろして!一人で歩けますから…抱き上げるなんて…」
「平気ですよ、それにまた歩いてもらいます…足が治ってからですけどね」
「そんな駄目です…きゃっ!」
俺はまだ強情に強がる姫様の言葉を聞き流し、
小柄の身体を抱き上げたまま、山道を登っていく…
耳元で姫様の叫ぶような声がしばらく続いたが、
その内に観念したのか静かになる…ただ、
少々姫様の身体の温もりが、妙に熱く感じたのだが…病にかかったわけじゃないだろうな?
幸いかそれは俺の思い過ごしだった、それから数日後…無事に険しい山を越えるのに成功した、
緩やかになった道になり、ある泉の側まで来る頃には姫様の足もだいぶ回復している、
王家伝統の秘薬と評判高かった治療薬を使ったからかもしれないな。
「あの…もう歩けますから」
「はい、そうですね…もう平気そうです」
「あのナックス…その、ありがとう…」
「いえ、姫様を守るのが使命ですから気にせずに」
「私を…守るですか、それは姫だから?それとも…ファリーナだから?」
「えっ?」
姫様が小さく呟いた疑問の言葉に、一瞬周囲が静寂する…
なんだ…胸の鼓動が妙に大きく感じてた。
「あ…いえ、なんでも無いです、変な事を言ってしまいましたね」
「は、はぁ…」
その瞬間、確かに俺は…ドキッと胸を高鳴らせていた。
姫様は何で…そんな事を言ったのだろうか?
そしてこの気持ちは…俺は彼女の騎士だぞ、やましい感情など抱いてはいけない、
何故ならこの方はいずれ…選ばれし運命の相手と、
それを考えた時、酷く胸の鼓動が慌しくなった気がしていた。
哀しく寂しい感情を胸に宿した気もする…今は忘れろ、ただ姫を守る事だけを考えるんだ。
峠を越えると見晴らしの良い高台に着いた、
この辺りは随分と荒れてなく綺麗な所だな…下には綺麗な緑の世界が広がっている、
この広大で素晴らしい景色を見てると、本当に世界は闇に覆われそうになっているのかと、
疑問に思うくらいだ…とりあえず今夜は俺達はここで休憩する事にしたのだった。
「あの…それでは水浴びしてきます」
その月光が明るい夜…姫様は俺が日が沈む前に見つけていた清んでいる泉に、
身を清めに向かった…林の奥だが、幸いに危険な野獣の気配は無かった。
それでも俺は姫様のすぐ側で警護をする、するとだ…歌声が聞こえてきたのは。
これは姫様…だけどなんて綺麗な旋律だろうか。
「姫様…その歌は?」
「お母様に教えていただいた歌なんです」
王妃様の…そうだ思い出した、確かに王妃様も歌っていた、
まだ騎士になりたての時期に、城の警護をしてると…何処からか美しい声が響いてきて、
王妃様が窓辺から夜空へと歌っているのを見て、そのまま聞き惚れていたな。
「素敵な歌ですね…」
「ありがとう」
あの美声は受け継がれていたんだな、在りし日の祖国を思い出し、
俺は懐かしさに胸を熱くして、目を閉じてしばらく聞き惚れていた。
そして静かにまた目を開けると、私の目の前に神々しく輝く翼があった…
ふと木々の葉が茂る隙間から照らす月光に照らされた泉から上がった姫様が居て、
なんとも幻想的な風景を演出していた。
その時に見えたんだ…姫様の背から光り輝く翼を、これは幻なのか?
幻想的な光景に見惚れていて我に返ると、それは消えていたのだから…
旅は順調だった、何度か獣に襲われる事はあったが、俺の実力で十分対応できる程だったからな、
気候も恵まれてたお蔭もある、嵐に出くわしたら足止めだけでなく、
ある意味として魔物や獣に襲われるよりも酷い危険状況に陥るだろう。
だが旅の終わりが目前となった日、ついに嵐に遭遇する、
凄まじい豪雨と暴風、それらから身を守る頑丈な岩陰を求め、
俺と姫様は大地を駆けていた、そんな時だ雷が近くの木に落雷したのである!
それを感知した瞬間、俺の手は姫の手を握り、近くに寄せると…
その自身の身体を盾にし、衝撃から彼女の身を守るのだ。
すると衝撃に身が襲われる…お蔭で俺は瞬時にして意識が失われていった。
「ひ、姫様?」
「あっ!ナ、ナックス…起きてたのですか?」
「今覚めた所ですが…」
驚いた、目が覚めた瞬間に姫様の顔が間近にあったのだから。
姫は何をする気だったのだろうか?
どうやらここは洞窟らしい…姫様が気を失った俺を運びこんだのか?
くっ…守る立場の騎士たる俺が、守られるとは…ん?
ふと俺は自分の胸を見る…ここが熱かったからだ、するとだ…
あの時の姫様を庇い、焼けた木片が当たった場所が、
まるで剣の形をした火傷になっていたのだった。
「ま、まさか…な」
剣の印が付いた選ばれし戦士…ふとそれが頭に過ぎった。
負った傷は十分に薬で痛みを紛らせれる程度だった、
だから嵐が過ぎると、俺達は再び旅を再開した、
さきの嵐で川が氾濫し回り道を余儀される事になった。
「姫様、あと少し…かの王城は、この先の山を越えた先ですからね」
「うん…わかったわ、私…頑張るからね」
険しい山道だ…本来のルートなら、まだ穏やかな道を行けたのだが…
それに凶暴な獣が住み着いてる跡がある、出くわさなければいいが、
魔物も徘徊してるように思える、所々に瘴気の気配が濃い…
「狭いから足場に気をつけてください!」
「はい…んっ…」
ゆっくりゆっくりと、狭い足場を進ませていく…
そうだ落ち着いて渡れば難しい道じゃない、
ただ直ぐ下が崖なのが怖い場所だった…
でもあと少しだ…もう直ぐ道は広くなり、休める場所だってあるだろう、
俺と姫様は一歩一歩着実に足を進ませていく。
その時だった、突如と前方の岩陰から気配を感じたのは!
「ファリーナ姫!そこで立ち止まってください」
「ナックス!?」
俺は剣を抜き構える…居る、そこに…敵が!
今は姿を見せず隠れ身を潜めているが…俺は待った、
禍々しい気配を隠せない奴が動くのを!
するとだ…奴は現れた、獲物を待ちきれなくなったのか、
岩の陰から地面を這わせ…醜い容姿を現していく。
「ひっ!?」
「……魔物か!」
姫様は俺の背後で小さな悲鳴を漏らす、それもそうだろう…
姿を現したのは野獣じゃない、闇の世界から這い出てきた魔物だったのだ、
あまりにも不気味な姿で醜い…これの姿をどう説明すればいいのやら、
無数のミミズが集まったような…現世の生物が身体の内と外が逆転したような姿というか…
濁って透き通った赤黒い触手を全身から幾つも伸ばし、昆虫のような節足も持ち、
胴体は飛び出た内臓の塊のようだ、それでいて不規則に並び存在する眼球がある、
まるで悪夢が実体化したような感じだな。
ドロドロに粘った体液を表面から滲み出し纏ってるのか、
不気味に濡れ輝かせ、嫌悪する悪臭をも漂わせている…
ちなみに魔物には数多くの種類があるのだが、この手の魔物は下級種だ、
見るからに動きが鈍く、知能も低い…ただしかなりの生命力がある。
「こんな所で魔物か!姫様…後ろにお下がりを!」
「わ、わかりました…気をつけて!」
「はい!」
姫様を庇うように俺は前に出る、するとだ…奴の移動と共に、
足場が異様に揺れたのだ!どうやらこの辺りの足場が脆いらしい…
先日の嵐の影響か?雨と風に土壌が崩壊寸前のようだ。
こんな場所で戦いになるとはな…しかし相手が道を塞いでる以上は倒さなくてはならない!
敵は巨大だ…それでも下級種の魔物、戦闘力ならこちらが上だと思うが…
地形とあの大きさで手こずりそうだ、しかし早々に決着が付かないと場所が危うい!
そこで俺は一気に勝負に出る、高らかに剣を振り上げ…激しく斬りかかるのだ!
ザシュゥゥゥゥッ!!!
剣が魔物の触手が数本を斬り…胴体を大きく切り裂いた!
傷からは激しく体液を噴出し、奇声をあげる…しかし、
その大きな傷はみるみる内に塞がっていくのだった!
なんて回復力だ…しかし動きはやはり鈍い、何とか急所を探らなくては…
俺は再び距離を置き…奴の身体の胎動を観察した。
あれか?あの一段と大きく見開かす眼球の左横が、ドクドクと鼓動してる。
そこに剣を突き刺せば…俺は自分の判断を信じ、この剣を握る手に力を込めた!
そして足を重く踏みしめ…一気に駆け走る!ところが!!
バキィィィィッ!!
「し、しまった!」
俺が駆けて、奴が巨体を這い進ませた瞬間…足場が崩れたのだった!
幸いに姫が居る足場にまで崩壊は進まないが…
俺と魔物は遥か下に崩れた足場の岩共々落下していく!
「あぁ!!ナックスゥゥ!!!」
姫の叫びが遠くなっていく…くっ!俺は…姫様を送り届けずに、
こんな場所で朽ちるのか!ここまでなのか俺の戦いは!!
少し胸に剣の形の印が刻まれたと浮かれてたくせに…私は馬鹿だ!
こんな情けない騎士が、選ばれし戦士なわけが無いだろう…
下等種の魔物との戦いで命を落す騎士が何処に居ると…
あぁ姫様…ファリーナ姫…私の愛しき人よ、
どうか…無事にラルカーンへ!そして世界を…うわぁぁぁ!!
そこで俺は、意識を闇に沈ませたのだ…
::::::::::::::::
私の名前はファリーナ…気付くと私は、ある小屋の中で柱に縛られてました…
どうしてこんな事に…そうだ!ナックスは…
住んでいた王城が魔物の襲撃され、彼と逃亡の日々を送ってた…
あれからいつも一緒だった私の騎士様…でも今は私の側に彼の姿はありません、
目覚めた時に居たこの薄暗い小屋の中には、他には人の気配すら無かったの…
でも確かに誰かが居たような形跡はあるわ。
この散らかりようはナックスじゃないわよね…その時です、
私が気を失う寸前の出来事を思い出したのは!
「あ…あぁ…そうだ、そうだったわ!」
それは悪い夢の内容、そうだと信じたい…でもあれは確かに現実の出来事だったの、
私を守る為に道を塞いでいた禍々しい魔物とナックスは戦い、
そして…崖から落ちた事は!そう…私の目の前で彼は落下したの!
直ぐに私は落ちる彼に手を伸ばしたけれど…その手は届く筈なく、
ただ崖の遥か下にある木々が茂る森を見下ろすしかできなかったの。
下は深い森の様だけど…彼は無事かしら?
心配で心配で、だけども彼を探しに行くには、この険しい崖を下るしか無く、
どうしたらいいのか分からず呆然としてました…
その時です、誰か…誰かの声が背後から…あれ?
そう…ここから記憶が曖昧なの、彼の名を叫ぶ私の側に誰か来て、
そして…そして…
「おっ!気付いたか」
「!?」
そして…この男性が現れたのです、手に鋭く危うそうな武器を持った、
随分と汚れたボロ衣の服を着込んだ人達が…
「だ、誰…」
「人に名前を尋ねる時は、自分の名前から告げるものだぜ、お嬢ちゃん」
「けけけけ、中々良い所のお嬢様みたいだな〜匂いが違うぜ!」
な、何…この人達!?
まず先頭に立っている男性は、見た目がナックスよりも年上で二十代後半くらいでしょうか、
体格はしっかりとし、屈強そうな印象を抱きました、だけど鋭い目つきが怖い…。
それと…この辺りでは珍しい青い目、碧眼の持ち主だったのです。
側にはもう一人、小柄で痩せ型の体格をされて、顔は随分と老けてるように見えた男がいます、
顔だけだと四十代くらいの男性に見えますが…どうなのでしょうか?
「まぁいいや、俺達はな…サークス国の兵士をやってたんだよ、知ってるか?」
「サークス国って…」
私の国…私の国の兵士です!
でも私は彼らの顔を知りません、どうやら王城の勤務では無い方のようですね、
何よりも私の顔を知らないようですし…城では兵士達に顔を見せ、挨拶を告げる事はよくありました。
もしかして町の方や辺境任務に就いていた方達なのかもしれません。
「知ってるか?知ってるよな…そうつい二週間前に魔物の襲撃を受けた国だよ」
「お嬢ちゃんも、サークス国の出身かな?じゃあ…逃げてきたんだな、俺達のように」
「は、はい…そうです」
それは嘘じゃありません、すると彼らはニッコリと笑うのです、
ただ表情の奥にとても危険な印象を抱くような微笑でした…
「そうかそうか、お互い大変だったな…さっき崖で叫んでたのはお連れの名か?」
「お嬢ちゃんだけで、ここまで逃げてくるのは無理だろうからね〜」
「あの…はい、私の…大切な人です、あ!あの…兵士様なら、是非に探してもらえませんか!」
そうです我が国の兵士様なら…国の兵士は、国民を守るのが仕事です、
ならば…彼らにナックスの事を頼むのは、有りかと一瞬思ったのです。
でも直ぐに疑問が頭に過ぎりました、それは…彼らの出会って、
何故…私が気を失ったかです!
「へへ…それは無理な頼みだな、俺らはな…もう兵士じゃないのさ」
「え…」
「実はよ…雇ってくれてた国が魔物が襲ってきて滅んじまったから」
「こうして職を失ってな…今では山賊に身を堕としてしまったのよ!」
「!?」
「だから…俺らはかつての民の為に働くなんてしないのさ」
「それどころか奪うのさ、この道から逃亡してきた連中の財産を全てな!」
そ、そんな…私は愕然としました、かつての我が国の兵士が賊に身を堕落させるなんて…
しかもせっかく魔物の襲撃から逃れた人々を襲うなんて…
ニヤニヤと笑う彼らの瞳を前に、私は恐ろしさのあまりに身を震わせていました。
助けて…ナックス、いつもみたいに助けにきてよ…私の騎士様。
だけどその声は届かない…何故なら彼は今…
「そうそう…お連れなら、ほら…ガーリャ!」
「…崖下から運んできた」
すると誰かが更に入ってきます、あれは…何て体格の大きなお方でしょうか!
褐色の肌に更に屈強そうな筋肉で覆われた身体をしてます、背も高くまるで巨人のようです。
その大きな男性は何か担いでます、人?傷だらけで血まみれで…えっ?
まさかあの人は…ナックスなの!?
ガーリャと呼ばれた大男は、乱暴に下に担いだ人を下ろす…そしてはっきりと顔を確認したの、
やっぱりナックス!こんなボロボロになって…まさか死んでる!?
「どうだミネル?そいつの容態は?」
「あ〜、生きてはいるな…だが頭を強打したっぽい、しかも重傷だ、結構危険だな…このままだと」
「そんな…」
なんとか彼が生きてる事には安堵した、でも…その外見からしても重傷なのは明白でした、
このままでは死んでしまう、ナックスが…死んじゃう!!
「そこで、取引だがな…あんたが俺らの欲求に応えてくれたら、この男の手当てをしてやるよ」
「本当に…?」
「あぁ、約束しよう…彼氏を死なせたくないんだろ?」
ナックスは私の大切な人、死なせるわけにいかないわ!
でもこんな人の欲求なんてろくな事じゃないわ、だけど…今ここで取引を断ったら、
確実にナックスは死んでしまう、そんなの嫌…
彼が…ナックスが生き残ってくれるなら、私はどうなっても…
「します…取引に応じます、だから…」
「へへ、そうか?いいんだな?どんな目に合うかわかってるのか?」
「…わかりません、でも…それで彼が助かるなら」
「よし、わかった…取引成立だ!これからお前は俺達のモノだからな」
…モノ、その呼ばれ方で酷い事が待っているのが予感できました、
更にニヤッと不気味な微笑をする彼ら達…
「そういや、名前…知りたいんだったな、俺はディアだ」
「俺様はミネルってんだ、そっちはガーリャって奴だ、で…お嬢ちゃんの名は?」
「ファ…ファリーナといいます」
「へぇ、良い名だ…可愛い商品名だぜ」
「し、商品名?」
「じゃぁ…さっそく調教といくか、」
調教…商品、私は自分の背筋にゾッとした寒気を感じていました、
それは予感だったのかもしれません、この後の私に対する仕打ちの数々…
そう、その時から私は姫どころか、人ですら無くなっていくの、
でも今はまだ…そんな狂わされた自分の運命に今は気付かなかった。
「じゃあ、まず…これを咥えてもらおうか」
「こ、これ…ひっ!」
な…何、これ?顔の前に突き出されたのは…棒状の肉の塊でした、
ディアと呼ばれた男性が下半身の穿き物を脱ぐと、それは股間の位置から生えていて、
容姿はとても黒く変色しとても醜い形をしていたの…それに臭い、
鼻へと刺さるような異臭を漂わせてもいます、なんておぞましい塊でしょうか。
だけどこれを咥えるって…口で?そんなのできな…
「あの男がどうなってもいいのかな?」
「!?」
そう…だった、ここで拒否したら…私は彼の後ろを眺めた、
あのミネルと呼ばれた男がナイフを手に持ち、ナックスの首筋に当ててたの!
それを見た時、心臓がバクッと大きく鳴ったわ、駄目…拒んだら殺される!?
ナックスが…私の大切な人が…耐えないと、だって私しか居ないもの…
いつも助けてくれてたナックスを助けるのは、私しか居ない…だから。
決心すると、ゆっくりと顔を近づけ…口にその醜い股間から生やしたのを咥えます…
このディアと言う碧眼の男の汚らしいのを口に入れさせられてしまいました。
屈辱でした…こんな卑猥な汚らわしいのを、口に含むなんて…うぅっ!!
それに酷い味…塊に触れた瞬間から舌先が痺れてくる、
こんな不味く醜く汚らしいのが口の中を蹂躙していきます、
鼻の中まで苦しめられてる…まるで腐臭のような鋭い激臭、臭覚が麻痺されてしまいそう。
「おらっ!もっと深く咥え込め!どうせまだテクなんて持ち合わせてないんだ…勢いでフォローしてもらわないとな」
「んぐぅぅ!!んんんんっ!!!」
喉の奥に当たってる!焼けた鉄棒を押し付けられてるようでした、先が当たって焼かれてるみたい、
彼は私の頭を掴むと、強引に塊を深く咥え込ませていくの!
苦しい…吐きそう、なんて拷問なのだろうか…たちまちに胃から逆流してきそう、
でもそれが吐き出される前に、激しい濁流が流しこまれたの!!
「いくぞ…ほら飲み込め!!!」
「んっ!んぐぅぅぅぅぅ!!!!!」
え…あっ!ゴブゥゥゥッと何かが喉にかけられてる!
また焼かれてる…熱いの浴びて喉が滅茶苦茶にされていく…うぅ!
鼻にまで流れ込んできて、中を焼きつかされているの。
もう激臭に鼻の中が麻痺されていくみたい…くっ!
お口から抜かれていく塊…ぼやけた私の瞳には、
その醜い黒い塊に白い粘々が付いてるのが見えてた、これは一体…むぐっ!
抜かれると同時に、ディアという人は乱暴に私の口を塞ぎます、
口の中に溜められる熱くて粘々した代物、吐き出したい…だけどできない、
いつからか目から涙が零れていました…だって苦しいのだもの。
そんな私の耳に彼は囁きます…酷い事を。
「ほら飲め…口に注いだのを全部な」
「んぐぅぅ!!?」
そんな…これを飲む?今も口の中で酷く苦しめる代物を!?
何を注がれたというのだろう…確か白かったけど、
まだそれが何か判断できなかったけど、汚物だとは理解しました…
でも飲まなきゃ、そうしないと…ナックスは!
その一心で私は自分の喉を動かします、あぁ本能が拒んでる…
そんなのを飲みたくないって、でも…それを無理矢理に捻じ伏せたの。
そして喉が動く…ゴックリと喉音を鳴らし、それを喉の中へ飲み込んでいく、
うぅ…食道が焼けるよう、なんて醜悪な感覚なのだろう!!
「初めてで飲み干したか、はは…これは才能ありそうだな」
一生懸命に飲み干すと、その口を広げ彼は確認し…満足そうに笑いました。
きっと私は今酷く歪んだ顔をしていたと思ったわ、
でも…それを更に歪む状況に陥る事を私はまだ知りませんでした。
「ほら、次は股を広げてもらおうか」
「ごほっごほっ!えっ…」
「こう足を広げろって事さ!ほら思いっきりにな」
そ…そんな風に足元を広げたら、すっかり汚れボロボロになった下半身を覆う衣を押さえる、
そんなに広げたら見えてしまう…下の穿き物が晒されてしまう。
そのような破廉恥な真似を、このような人の前でするなんて…とても無理!
でも…私はその指示に従うしかありませんでした、ナックスの為に…
「は…い…」
覚悟を決めて股を広げます…あ、見える…下着を会ったばかりの男性に見られる、
羞恥心のあまりに目を閉じてしまう私、でも…彼らはそれで満足しなかったの。
ミネルという男性が含み笑いするなり、懐から何か金属製の輝きを取り出す、
それは鋭利なナイフでした…一瞬殺されるのかと思いました、
でも彼はそのナイフの先を突き寄らせて…切ります、その見えてる下着の生地を…あっ!
切られた下着の布地が落ち、そこが外気に触れました…いやぁぁぁ!!
「ほう、かわいい蕾じゃないか」
「へへ、綺麗なもんだな〜ひひ」
「み、見ないで…あっ!嫌ぁぁぁ!!!」
そこは…聖域なのに、女性として夫になる方にしか晒してはいけない箇所です、
お母様は言っておられました…ここは誰にも汚させてはならない聖域と…なのに、あぁ…
見られてる、じっくりと好奇の視線に晒されてます。
やだっ…恥ずかしい、自然に閉じようとする足…でもディアという方が足を押さえ、
それを防ぐのです、そして更にじっくり私の恥部を凝視してます!
「閉じるな…これから何だぜ、本番は!」
「えっ!何を…きゃぁっ!!」
ますます大きく広げられていく、そんなにされたら…いやぁ、
なんて恥ずかしい格好…やだ、酷い…でも彼は更に酷い事をしてくるの。
「じゃあそろそろ頂かせてもらおうか」
「頂くって…あっ!何…それは」
とても醜悪な容姿でした…ディアという男性は下の穿き物を下ろすと、
あの巨大な黒い棒状のを晒すの、うぅ…本当に気持ちの悪い醜い肉の塊だわ…
すると心から嫌悪するそれが迫ってくる、この私の見せてしまった女性の聖域に向けて、
な…何をするつもり?ま、まさか…そんなのは駄目!だってその行為は…
私の中で幾度も警鐘が響いてる、このままだと恐ろしい事になるって…
しかし回避はできなかった、この弱い囚われの身には…
助けて…ナックス、彼の後ろで意識を失い重傷の身体で横たわる大切な人を私は見た、
その優しく頼もしい瞳は閉じたまま…すると、私の下から鋭い痛みが響いてきたの!!
「ひぃ!!やぁぁぁぁ─────!!!」
「うぐっ!きつっ…へへ、久しぶりの処女の締め付けだ」
か…体が…裂ける!!股から真っ二つに私の身体が…あぁぁ!!
実際は裂けてませんが、そんな錯覚を感じるくらいに激痛が襲い掛かってきてました、
あぅ…どうなってるの?私の身体…あぁぁ!!!
その激痛によって、とてもまともな認識ができなくなる、しかも身体を押さえつけられ、
見ることもできない…うぅ、世界がぐるぐる回ってる…
「ひひ…この苦痛に歪む顔も見物だよな、ひゃははは」
「あぁ…痛いか?痛いだろうな…すげぇ出血だ!ほらっ!!」
「あがぁぁぁぁぁぁ───!!!!」
また激しい衝撃と共に、目の前が白く霞む…意識が一瞬薄れたかも、
あぁ…いっそ気を失いたい、いえ…既に幾度か失神してるかも、
でもきっと次の瞬間に激しい衝撃に起こされている、
そして地獄のような責め苦を味わい続けてるの…
あぁ…お腹がボコボコと掻き回されてる、中身が滅茶苦茶にされてるかも…
そうなってもおかしくない程に、身体の中を蹂躙されてました。
「はぁ…さぁイクぞ、出すからな、中にたっぷりと!!」
「あぁ…ひぐぅっ!!あぁ…」
もう私の思考は麻痺してました…だから彼が何を言ってるのか理解できずにいた、
そして無抵抗のまま一段と大きな衝撃が加わった時、お腹に灼熱のような熱さを感じたの!
え…何…何か、出てる…お腹に…熱い…何?何を出されてるの??
口を大きく開けたまま、すっかり放心してた私だけども、
それが何だか分からないままでしたが、とても悪い予感を感じてた…
「ほら、次は股を広げてもらおうか」
「ごほっごほっ!えっ…」
「こう足を広げろって事さ!ほら思いっきりにな」
そ…そんな風に足元を広げたら、すっかり汚れボロボロになった下半身を覆う衣を押さえる、
そんなに広げたら見えてしまう…下の穿き物が晒されてしまう。
そのような破廉恥な真似を、このような人の前でするなんて…とても無理!
でも…私はその指示に従うしかありませんでした、ナックスの為に…
「は…い…」
覚悟を決めて股を広げます…あ、見える…下着を会ったばかりの男性に見られる、
羞恥心のあまりに目を閉じてしまう私、でも…彼らはそれで満足しなかったの。
ミネルという男性が含み笑いするなり、懐から何か金属製の輝きを取り出す、
それは鋭利なナイフでした…一瞬殺されるのかと思いました、
でも彼はそのナイフの先を突き寄らせて…切ります、その見えてる下着の生地を…あっ!
切られた下着の布地が落ち、そこが外気に触れました…いやぁぁぁ!!
「ほう、かわいい蕾じゃないか」
「へへ、綺麗なもんだな〜ひひ」
「み、見ないで…あっ!嫌ぁぁぁ!!!」
そこは…聖域なのに、女性として夫になる方にしか晒してはいけない箇所です、
お母様は言っておられました…ここは誰にも汚させてはならない聖域と…なのに、あぁ…
見られてる、じっくりと好奇の視線に晒されてます。
やだっ…恥ずかしい、自然に閉じようとする足…でもディアという方が足を押さえ、
それを防ぐのです、そして更にじっくり私の恥部を凝視してます!
「閉じるな…これから何だぜ、本番は!」
「えっ!何を…きゃぁっ!!」
ますます大きく広げられていく、そんなにされたら…いやぁ、
なんて恥ずかしい格好…やだ、酷い…でも彼は更に酷い事をしてくるの。
「じゃあそろそろ頂かせてもらおうか」
「頂くって…あっ!何…それは」
とても醜悪な容姿でした…ディアという男性は下の穿き物を下ろすと、
あの巨大な黒い棒状のを晒すの、うぅ…本当に気持ちの悪い醜い肉の塊だわ…
すると心から嫌悪するそれが迫ってくる、この私の見せてしまった女性の聖域に向けて、
な…何をするつもり?ま、まさか…そんなのは駄目!だってその行為は…
私の中で幾度も警鐘が響いてる、このままだと恐ろしい事になるって…
しかし回避はできなかった、この弱い囚われの身には…
助けて…ナックス、彼の後ろで意識を失い重傷の身体で横たわる大切な人を私は見た、
その優しく頼もしい瞳は閉じたまま…すると、私の下から鋭い痛みが響いてきたの!!
「ひぃ!!やぁぁぁぁ─────!!!」
「うぐっ!きつっ…へへ、久しぶりの処女の締め付けだ」
か…体が…裂ける!!股から真っ二つに私の身体が…あぁぁ!!
実際は裂けてませんが、そんな錯覚を感じるくらいに激痛が襲い掛かってきてました、
あぅ…どうなってるの?私の身体…あぁぁ!!!
その激痛によって、とてもまともな認識ができなくなる、しかも身体を押さえつけられ、
見ることもできない…うぅ、世界がぐるぐる回ってる…
「ひひ…この苦痛に歪む顔も見物だよな、ひゃははは」
「あぁ…痛いか?痛いだろうな…すげぇ出血だ!ほらっ!!」
「あがぁぁぁぁぁぁ───!!!!」
また激しい衝撃と共に、目の前が白く霞む…意識が一瞬薄れたかも、
あぁ…いっそ気を失いたい、いえ…既に幾度か失神してるかも、
でもきっと次の瞬間に激しい衝撃に起こされている、
そして地獄のような責め苦を味わい続けてるの…
あぁ…お腹がボコボコと掻き回されてる、中身が滅茶苦茶にされてるかも…
そうなってもおかしくない程に、身体の中を蹂躙されてました。
「はぁ…さぁイクぞ、出すからな、中にたっぷりと!!」
「あぁ…ひぐぅっ!!あぁ…」
もう私の思考は麻痺してました…だから彼が何を言ってるのか理解できずにいた、
そして無抵抗のまま一段と大きな衝撃が加わった時、お腹に灼熱のような熱さを感じたの!
え…何…何か、出てる…お腹に…熱い…何?何を出されてるの??
口を大きく開けたまま、すっかり放心してた私だけども、
それが何だか分からないままでしたが、とても悪い予感を感じてた…
「ほれ、まだ休むには早いぜお譲ちゃん、今度は…ガーリャの番だ!」
「え…えぇ…」
「ほれ最後だぜ!お前の極太を入れたら処女でもガバガバになるからな!」
「…わかった」
次にあの大男が私の前に立ちます、そして彼の肉塊を外に…なっ!
柱でした…それとも腕?こんな場所から…どうして?
今までの二人とは違う巨大な塊に、ゾクッと寒気がしました…
待って…まさかそれを入れるの?だって…
「あ…あぁ…」
嘘…触れて、当たって…先端が入ろうとしてる、私のそこに…ひぃ!!
広げられていく…形が歪み、あんなに小さな穴が巨大な塊に強引に広げられてた、
段々と元に戻るのかというくらいにまで大きくなって…あぁぁぁ!!
お腹がぼっこり大きく膨らんでいくのを感じてました、何でこんな巨大なのが身体の中に…
痛みを感じれないのが不可思議な程です、それどころか…また酷く気持ちよくされるし!
やだ…こんなので気持ちよくなりたくない、それなのに…またこの塊によって私は!
身体を壊されていきます、頭も…またおかしくなって…
「ほう初めてのくせに、こんなにもガーリャのを咥えこめたか」
「ひひ…先にやっといてよかったな」
「あぁ…駄目ぇ…あぁぁ!!!!」
いっぱい…身体がいっぱいになって破裂しそうになっていく!
駄目…私…もう…何も考えれない…あぁ!!
ナックス…助けて…もう私…どうにかなっちゃ…あぁぁ!!!
ドックゥゥゥゥゥ!!!ビュクゥゥゥ!!
あぁ…深く響いてる最後の人ので、私のお腹は破裂しそうになっていく…
熱いのがいっぱいに入ってきて、中が満たされていくのを感じました。
そして意識が遠のいていく…闇に沈んで、今度こそ私は失神したの。
「へへ、ガーリャのはやっぱ凄いな、開きっぱなしだぜ嬢ちゃんのが」
「処女にこれはキツかったか…まぁ一眠りさせ休ませれば使えるようになるだろ」
私を彼らは辱め罵倒するけど…意識を失った私にその声は届かなかった…
目が覚めた時、目の前の床にナックスが横たわってました…
包帯が顔にまでグルグルと巻かれ、その隙間から見えてる口元から寝息が聞こえた、
良かった…生きてる、私も生きてるみたい…んっ!
身体が…ズキズキしてる、でもまだ…あの時の感覚が残ってた、
何よりお腹の中が…熱い…満ちてる、ん…股間は痛い、ヒリヒリして…うっ。
「へへ…気付いたか、お嬢ちゃん」
「ひぃ!!」
「怖がるなよ、ほら…連れの男は治療してやったぜ、まぁ当分は目を覚まさないだろうがな」
「あぁ……」
私に酷い事をした人達は、小屋の中央で何か床に散らばった輝くものを数えてました、
あれは…宝石?それに金貨や銀貨…彼らの財産ですか?
いえ…そういえば思い出しました、彼らは賊に身を堕としてたのでしたっけ、
という事はあれらは人々から奪った財産…あぁ、なんて酷い…でもその悪魔の眼差しは、
再び私に向けられていました、ナックスを治療してくれた事には感謝しますが、
だが先程の行いといい、心を許せる相手ではありません…
んっ、あっ…やだ、こんな時に…思えば時間が経ち、そろそろ溜まる頃ですね…
こんな状況なのに、身体は…どうしよう、拘束されてて身動きとれないのに…
頼むしかないの?彼らに…この悪魔のような彼らに懇願するしか…
「あの…逃げないから、その…」
「あん?何かな…」
「おしっこ…したいの」
私は恥ずかしいのを覚悟で懇願します、そう…したいの、
いつしか尿意を催してた、うぅ…恥ずかしさで顔から火が出そうだわ。
そんな私としては真剣で必死なお願いでした、だけど…彼は口元に笑みを浮かべて言い放ちます!
「構わずそこですればいい」
「そんな…」
絶望でした…縛られ身動きのとれない状況なのに、これでどうすれば…あっ、
さっき醜い塊を入れられた時に下着は切られたままです、更に状況を言えば…
下の穿いてた衣も剥がされて、今は素股を晒してる有様でした、
このまま漏らしたら見られてしまう…彼らに排泄してる姿を!
駄目…やはりおしっこできない…でも。
「まぁ我慢するのも自由だがな」
「へへ、いつまでもつやら…おっとそこに置いといた水は自由に飲んでいいぜ」
「うぅ…」
側には少し汚れたコップに水が入れられてました、
うぅ…喉の乾きを思い出し、情けなくも身体をそちらに傾けようとした、
でもこれを飲めば…より尿意が…うぅっ!!
身体を震わせ、必死に堪える私…やだ、出したくない…人前でそんなの…
でも拘束は解いてもらえず、それどころか私の動きが活発になると、
金勘定していた彼らの視線は、より頻繁にこちらに向くのです。
うぅ…駄目、このままじゃ…あっ!汗が滲み出てくる、あまりにも苦しくて、
ただただ必死でした…何度もくる衝動に耐えて、落ち着くまで待つ、
でもその波は段々と短くなってきてる…耐えるのが限界になった私の身体は、
尿意に刺激されるように勝手に腰が浮くようになってた、
その姿勢は彼らに大事なところを、恥ずかしくも丸見せにするというのに…ひぃ!
「ほれ…出せよ、破裂するぜ…へへ」
そう言って細長い指先で、軽くまだ赤く汚れてもいる過敏な箇所を押します、
今そんなとこを弄られたら…やぁっ!駄目…もうぅ…ひゃぁぁ!!
「あぁぁぁ!!!!」
その時です、プシャァァァと卑猥な音をさせ、黄色く濁った飛沫が股間から噴出したのは、
あぁ…出てる、こんな人前で私…放尿だなんて痴態を晒してる!
「これりゃいいぜ、お嬢様の放尿だぜ!」
「いいものを見させてもらったが、ちと臭いなこれは」
「うぅぅ…」
嗅がれてる…私の汚水を、女性としてこれはあまりにも酷い仕打ちでした、
侮辱と屈辱…恥辱が私の心を責めます、だけどまだこれは始まりだったの。
そう…それからしばらく時間が過ぎて、別の衝動に身体が襲われたのを感じた、
嘘…この感じって、まさか…更に酷い状況があるのを気付かされました。
「お願いします…どうか拘束を…外に…」
「どうした?小便を出すのが今更に抵抗あるのか?」
「こんなにも屋内を小便臭くさせてなぁ、けけ」
「お願い…あぁ…駄目なの、これは…これだけは!」
必死に懇願する私…するとディアさんが怪しく笑う、あぁ…いけない気付かれた、
あの目は楽しみを見つけた目つきだわ…あぁぁ…
「おい、お尻を出させ、こっちに向けさせとけ」
「あん?あぁ…なるほどなぁ」
「いや…いやぁぁぁ!!!!」
グルル…と鳴る腹部、あぁ…お願い出ないで…こんなのを人前で晒させないで!
押さえつけられる拘束された身体、そして…やがてそれが来る。
必死に堪えましたが…ミネルさんは、溜め込んでいるお腹を押すの、
そんなにされたら我慢してるのに…うっ!あぁぁ…駄目、出ちゃうぅぅ!!
その刹那…耳に聞こえるのは下半身から噴出す汚物の音…あぁぁ…
おしっこだけじゃなかった…アレも、彼らに見せてしまった。
死にたい…心から私は願った、だって…生きていけないもの、こんなのを晒して…
「いやぁ〜凄いものを見せてもらったぜ」
「可愛い顔して、キツイの出すな〜匂いがまだ篭ってるぜ」
「うぅぅ…」
ただ放心する心に、恥辱で胸がいっぱいでした…
もう指一つ動きません、ナックス…お父様…お母様…私は汚されました。
「しょうがねぇな〜まぁ、そこまだ俺も変態趣向じゃねぇから、そっちは外でやらせてやるよ」
「ほ、本当ですか!」
「あっ、俺はそっち趣味だから監視役として付いてってやるよ」
「そんな…」
一瞬の安堵でしたが、そこからまた谷底に落とされた気持ちでした、
でも底というのは深さ知らずというのを思い知らされるの。
だって…またこのミネルという方は、目を怪しく輝かせ…悪魔な趣向を思いつくのですから。
「そうだ…どうせなら、徹底して綺麗にしてやりますよ」
「え…」
そう言うと、彼は何かをまた鞄から取り出します…それは何?
大きな筒のようなのを手に持ってた、そして…怪しい瓶から粉末を水に溶かせ、
その筒内に流し込むの、あぁ…身体が震える、本能的に私はその危うさを感じとったの!
「浣腸か…」
「えぇ…ぶっとくて大量なのを入れてやりますぜ」
「あ…あぁ…」
何をされるのか理解できないまま、何とか体を蠢かせ逃げようとします、
でも再び押さえつけられるのは瞬時の出来事でした、強い力に固定され、
またお尻を強制的に上げさせられます。
すると鋭く冷えた衝撃が、そこに刺さります!!あぁ…私のお尻に!!
「ひぃ!!」
「ほれ…入っていくぜ!」
「あがぁぁぁ…」
月の光が降り注ぎ、近くの草木から虫の鳴く音が響く中、
私は地面に犬のように足と手を付き四つの足で立って、
それをお尻に刺されてたの…浣腸器という道具を、そして…
入ってくる…冷たいのが!!何…何なのこの感触…ひぃ!!
「あぁぁぁ!!!」
ゴロゴロ…鳴ってる、お腹で鈍い音が…そしてこの感覚は私の思考を奪っていく、
そう醜いのを入れられた時のように、頭の中を破壊していくようだった。
うぷっ…苦しい…お腹がまた、あぁ…それもその筈だわ。
膨らんでいく…お腹が風船のように、破裂しそう…さっきとは別の場所がぁ!!
目の前が白く霞んでいく…すると、彼はその挿し込んでいたのを抜きます。
あぁぁ…そんな抜かれたら、駄目…堪えれない、プシャァァァァァ!!!
うぅ…なんて卑猥な音なのだろう、出てる…またぁ…
振り向くと、また酷い光景を目にしました、やだ…こんな汚いのが噴き出てる、
私の中から…あぁぁ!!見られてる…ひぃぃ!!
「やはり俺は駄目だな…少し外に出てる、楽しんだら片付けとけよ」
「わかりました、ならお嬢ちゃん…たっぷり楽しもうや」
「もう…やぁぁぁ!!!」
いつからか私の眼からは涙が流れ出てたわ、だけど彼はそれでも動じない、
それどころか再びアレを用意してるの…あの浣腸器というのを!
またするの…やだ、もう…私を壊さないでぇぇ!!!!
心の絶叫は、彼らに届かない…そして私の身体は玩具のように、
手荒く扱われていく…その噴出すのが、汚物を含まない液状を放つまで…
「どうだ調子は?」
「へへ…まだまだ奥にたっぷり詰まってましたぜ、凄い匂いだたったな〜」
「うぅぅ…」
あぁ…思い出したくない…あれはそんな気分でした、
何度も何度も強制排泄され続け、私は何も考えれずにいた…
鼻にはまだ激臭が残ってます、今はもう片付けられたけども床に飛び散った、
汚物の数々には目を向けれなかった…あんな汚らしいのが中に宿ってたなんて、
そして身体に残る余韻も、あれは考えたくない…
「この娘…最後の方は恍惚した表情してましたぜ、はは…目覚めたかな?」
やだ…聞きたくない、認めたくない…あんな感覚で、排泄行為で私…また…
心を翻弄されてたなんて…認めたくないわ!
「それで、もうこの娘の中は綺麗なんだな?」
「えぇ、もうすっきりしてますぜ」
「なら、あっちの処女も奪っておくか」
「えっ?」
すると一時外に出かけてたディアという方が寄って来ます、
既に私の身体は生まれたままの姿にされてました…着ていた衣類は全て、
さっきの行為で汚れてしまったから…剥ぎ取られてしまったの、
こんな生まれた時の姿…裸体なのだから、女性として恥ずかしい筈ですが、
今の私に恥辱で騒ぐ程に心の元気は無かったの、もう心が疲労してたわ…
だけど彼のこれからの行為によって、まだ私の心に力があったのを思い知らされます、
そう削られる分の余裕がまだあったのよ…まだ…残ってた。
「そ、そこ!あぁぁぁ!!!」
「ほれ!力を抜きなぁ!!まだ入るぜ…ほらよ!」
ニュプッ…っと入ってくる、小さな玉がいっぱい!!
一つ一つ詰まってくるの、無数の球が紐に繋げられた道具を、彼は私のお尻に入れてくる、
そんなの入らないと思えたけども、浣腸され続けた私のお尻の穴は広がり易くなってたのか、
それの侵入を容易く許してた、そして…腸内に詰められていくの!
腸内が蹂躙されていく、固く丸いモノに満たされて…
「ほれ、一個一個入っていくぜぇ〜どうだ」
「あぁ!!ひゃぁぁぁ!!!」
「いい顔するじゃないか、へへ…ミネルの浣腸の効果があったか?」
苦しい…こんなので気持ちよくなんてならない、なっては駄目…
そう心に言い聞かせる…お腹が蹂躙される感覚に身体が悲鳴をあげてるのは確かよ、
だけど…意識を朦朧とさせるような、甘美な感覚も感じてた…やだ、どうして!
私…おかしくなってる?薬のせいだけど醜い大きなのを入れられても、
こんな甘美な酔いを感じてたし、今もそうよ…こんな事で、酔わされるなんて…普通じゃない!
「そろそろ慣れてきたか、じゃぁ…こっちに入れるか」
「あぁ…ひっ!!きゃぁぁぁぁっ!!!」
身体が一気に震えた!!その入れられ続けた丸い球を抜き取られたから…その衝撃が凄くて、
目の前が一瞬白くなってたくらい…でもまた強い衝撃がきます!!
今度はあの股間に付いてそびえ立たせてたのを、また中に太いのを捻じ込まれ入ってきた。
お尻の中に…あの巨大な肉の塊が、なっ…前よりもすんなりに入っていく気がするのは気のせい?
わ、私の中に…あぁぁ!!!!
「おぉ!いい締め付けだ、良い具合にほぐれてるしな」
「やだぁ!!あぁ…動かないでぇ!!あぁ…」
「そう言ってる割に恍惚した表情しやがって…今度は薬つかってないぞ」
「うぅ…そんなぁ、あぁぁ!!!」
お腹の中であの醜い塊が前後に行き来してる…やだ、感じたくない…こんな卑しい感覚を…
こんな場所で…んっ!こんな甘美な刺激を得れるわけが…あぁぁ!!
嘘みたいでした、こんなの初めてで…こんな塊をお尻に挿し込まれるのが、
こんな感覚を感じるなんて、ただ私は我が身の変化に戸惑います…
この身を震わせ、衝撃に身体を反らせて…卑しい喘ぎを口にしながらに。
「なんで…あっ!あぁ…ひゃぁぁ!!!」
「ほう、マンコがぐっしょりじゃないか…処女を散らされたばかりっていうのに、もう愛液がドバドバだ」
「やだ…そんなとこ…あぁぁ!!!」
触られてる…前の荒らされた聖域を、ひぅ!突起してる粒のような部分を摘まれて、
あぁぁ…弄られてる、そんなそこをこんなにされたら余計に…あぁぁ!!感じちゃう!
私は…自分のこんな乱れた卑猥な姿を、誰にも晒したくないのに…
「ほれ、自分で弄ってみろよ…マンコを」
「あぁ…」
「まさか、オナニーも知らなかったとはな、とんだお嬢ちゃんだぜ」
オナニー…マンコ…何を言ってるの?こうやって触る事をオナニーって言うの?
オマンコと呼ばれた女性の聖域を触れるのが…あっ、やだ気持ち良い…
とても過敏な場所を擦られて、望まない快感を与えられていたの。
こんなので快楽を得るなんて…おかしいわよね?
ただただ恥ずかしい感覚が高まっていく、あぁ…
それに見られて変な気持ちにされていきます!私…また頭がおかしくされていく、
段々とまた視界が白く霞んできて…何も考えれず、いやぁぁぁぁ!!
「あぁぁぁぁぁんっ!!!!」
「盛大にイったな、ケツマンコで…ほら射精もくらえぇぇ!!!」
「!あっ…熱いぃぃぃ!!あぁぁぁ……!!!」
また熱いのが注がれる、今度はお尻の穴にいっぱい…うぅ…
お腹が熱い…頭が弾けちゃった、でも何だろうこの開放感?
気持ちよくなって…瞬間に何かが爆発して…爆ぜた感覚って、んっ…イったて言うの?
あの人達によれば、イっちゃったってこんな意味らしいの、
私はイった…そしておしっこでちゃった…また放尿しちゃってる。
彼らにまた恥ずかしいのを見られてしまいました。
でも…イったばかりの私に、その恥じらいを意識するのは…まだ出来ませんでした。
だけどこれもまだ始まり…私はこの行為を彼らに強制され続けました。
ナックスの意識は戻りません、でも寝息が聞こえ心臓の音が聞こえる事から生きてるのは確か、
それだけが希望でした…後は地獄です、いえ…望まない天国かもしれませんけど。
彼らは度々に私の身体を犯し続けたのです、服は着させてもらえません…
ただ夜に布を一枚被せてもらうだけで、後は生まれた姿を晒してた…最初こそ女性の聖域である、
乳房と股間の…オマンコ?と言われた箇所を恥じらい隠しましたが、
大きな手で乳房を揉まれ、乳首を蹂躙され弄ばれ、続けてあの股間の肉の塊で、
このオマンコを深々と挿し込まれ何度も出入りされ暴れさせ続け、
末に熱くドロドロとしたのを中に放たれ続け…お尻の中にも…
排泄行為だって毎回晒されたわ、あの浣腸だって何度も…そんな身への蹂躙を続けていく内に、
ついには聖域を隠す行為を私はしなくなってたの、だってもう私の身体に清らかな箇所は無い、
汚されたのよ…隅々まで、そう私は思うようになってた…
気付けば彼らに束縛されて三日経ってるの…たったの三日、
だけど私には数年も囚われてるような感覚でした…。
「そろそろ普通にやるだけじゃ飽きてきたな…」
「あ…あぁ…?」
今日も彼らは罪も無い人々を襲ってきたのでしょうか、積荷を持って小屋に帰ってくると、
また私を犯してました、あぁ…さっきまでディアさんのを咥え込んでいたオマンコが開き放しで、
注がれた白いドロドロした粘液が溢れてるわ…とても熱いの。
「なら別の相手を紹介してやりますか…いいのを用意してるんですよ」
「ほう、アレか?まぁガーリャのにも薬ありとは言え慣れてきたんだ、いいんじゃねぇか?」
ガーリャさんと聞いてビクッとする、彼とはいつも最後にされますが、
あの巨大な柱には毎回身体を壊される思いをされます、
でもそれだけ変になる薬を塗られ挿入されると、激しく衝撃的な感覚を感じてました、
中身が潰される思いするのに…気持ち良かったなんて。
他の二人のもそう…その二人とするときは薬を塗られてなかったのに、
今はもう…最初の激痛が嘘のようになって淫らに乱れてたわ、
あぁ…私の身体はどうなっているのだろう?
他の辱めも今はもう順応してた…それどころか身体が熱くなる思いして、
この陵辱に心酔してたの、あぁ…こんなの変なのに。
でもそれはまだ人のする事だからマシだったかもしれない、そう…彼らはそれだけで満足しなかったの。
ミネルさんが小屋の奥から連れてきたソレを見たとき、私は身の震えが止りませんでした、
だって…その醜悪な姿は、忘れない!!
「!?これって…」
「どうだ?お前の彼氏と一緒に落ちてたんだぜ」
屈強そうな大きな檻に入れられた醜く蠢く巨体…まるで悪夢が形になったような肉塊、
私は知ってる…これはナックスを襲った、あの魔物だったの!
「凄く大きいな下級の割に」
「へへ、こんな代物はレアですよ〜低級クラスの魔物なのにねぇ」
「あぁ…」
あの時の恐怖が蘇る…こいつのせいで、ナックスは…そして私もこんな目にあってる、
そうよ…こいつが元凶!うっ…無数の瞳が私を見てるようでした、やだ…震えが収まらない。
檻の中で不気味に蠢いてる…出てこないわよね?そんな恐る恐る見ていた私の身体を、
ミネルさんは押します!え…何をするつもり?あ…ガーリャさんが檻の入り口を開ける、
そんな…逃げられちゃうわ、え…ちょ…そんなに押したら私がこの中に…えぇぇ!!
「さてショーの始まりだな」
「きゃぁぁぁぁぁ!!!」
それは狭い…いえ大きいのでしょうが、この巨体の魔物が大部分を占めてていて、
残りの僅かな檻の空間に私の身体が放たれたのです。
目の前に、大きな魔物の瞳が迫ってる!!あぁ…不気味な触手が蠢いてる様子がわかります、
こんなにも醜い光景を私は知らない…それに臭いも、なんて激臭を放ってるの!?
「やぁぁぁぁぁ!!」
絶叫し檻の角へと身体を転がるようにして逃げる、だって食べられる…食べられちゃう!!
このままだと魔物の餌にされてしまうわ、あの大きな口で喰われてしまう!
「心配するな…特別な果実を与えたからな、そいつは人を食わないよ」
すると私の心の声を聞き取ったように、ディアさんが私に語ります、
人を食わないって…でも、私は安堵できません、だって…
この数日で彼らの事を理解したつもりだから、楽しみの為なら平気で嘘をつくわ。
「だが…代わりに異様に性欲が増大されてな、人の女を犯してしまうんだよ」
「!!?」
やっぱり…無事じゃいられなかった、だけど犯すって…まさか!
すると人の腸のような容姿の触手が急速に迫ってきます…あっ!身体が…
腕が足が触手に囚われてしまう、そして!
グチュッ!!強い力で捕まれてしまった…やぁぁ!!!
「ひぃっ!あがぁぁっ!!」
触手に捕まり、私は魔物の目前に吊らされてしまいました、
するとより醜く赤黒い管のような触手が迫ってきて、入ってくるの…!
その禍々しい容姿の触手が…私の大事な場所を、彼らに汚され蹂躙され尽くしたオマンコに、
入る…入ってきてる!!あぁぁ…奥に挿入されてくるぅ!!!
あの褐色の男の人…ガーリャさんのに入れられたのよりは、窮屈な感じはしないけれど…
ウネウネと蠢く感触は異なる触感を感じさせていくの!
気持ち悪い…なんて嫌悪感溢れる光景なの、なのに…なのに…
「あ…あぁぁ!!!ひゃぁぁぁ!!!」
「おお、よがってるよがってる、まだ薬の効果は効いてるかな?」
「いや、アレは素かもな…この数日で十分に淫靡に調教したからな」
声が…出ちゃう、甘い響きの声…感じてるの?
こんな不気味に濡れ輝く塊を入れられて…卑猥な声を出すなんて、
こんなに感じてるなんて…うぅ…私の身体がおかしいよぉ!!
お腹が…ボコボコと膨らんでるのがわかる、あぁ…奥まで蹂躙されてる、
ひぃぃ…そんなこんな事っておぞましい感覚に頭が痺れそう…
だけど…気持ちいい、快感を…感じてた、彼らに犯された時同様に…あぁぁ!!
頭の中が霞む…イク…イっちゃう!化け物を相手に…イっちゃうぅう!!
ナックスを傷つけた奴なのに、元凶なのに…人じゃないのに…
こんな醜い化け物に身体を蹂躙されて…イっちゃうぅぅ!!!
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
そんな残酷な状況下で私は…果てました、あぁ…何か出てる?
なに…この魔物にも、何かをお腹に出されてるみたい…んぐっ!!
ドロドロしたのが…いっぱい流し込まれてる、その量は尋常じゃない量でした、
お腹が膨らむ…浣腸されてるかのように、ぷっくらと…
やがて触手から解放されますが、まだ身体は痙攣し、とても身動きとれない私の身体…
そして咥え込んでたオマンコからは、噴き出るようにドロドロしたのが逆流し溢れてた。
そのドロドロしたのを、微かに開く目で見る…彼らに出されるのより濃い目の白さで濁り、
とっても粘っていて、何か中でビクビクっと蠢いてた…
まるで無数の何かが生きて潜んでいるみたいに。
こんなとてつもなく禍々しい代物が、私の中に満たされている…
あの男達の粘液と混じって…はぁはぁ、そんな得体の知れないのが、
満ちてるのに…快楽に酔ってしまう自分、なんておぞましいのだろう。
「さすがに魔物が犯した後はしたくないな」
「ガーリャの後だな、魔物の出番は」
「あ…あぁ…」
私は意識を失った…それからはこの魔物にも犯されるのも日課にされました。
あのおぞましい快楽をまた幾度も、この身に味わうっていく…
その度に何か大事なのを削られ失っていく気がしました。
ねぇナックス…今日はとても大事な事を学んだの…
前から気になってたの、あの白いのは何だろうって…男の人が出すドロドロしたのは何かなって。
嫌な予感してた、本能的に危ういものだって…でも私は注がれたわ、
この聖域の中に…そうよここは神聖なの、だって…女が子を宿す場所だから。
「そろそろ教えておいてやるよ、これは…精子…赤ちゃんの素だよ」
「はぁはぁ…えっ!」
ディアさんの肉棒を咥えこみ、今日も私は彼らと淫らな行為をされてた、
その時に教えられたのです、この行為の意味を!
続けてミネルさんも面白そうに囁きます…
「つまり…今までその胎内にだな、子供ができる種をたっぷり流し込まれてたのさ!」
「そ、そんな!」
私は人の子がどうやって生まれるのか知りませんでした、だから衝撃的だったの…
知らず知らずとはいえ、そんな女性として大切な行為をされてたなんて…酷い!
だけど彼らはそれを強要します、肉棒という男性の性器を、幾度も私の女性の性器に入れ、
精液という子種である精子を含んだ粘液を私の中に注ぐの、あぁ…子宮に溜まっていく、
この中で私の持つ子種…卵子が出会い、そして受精すると…子供ができちゃうの。
それは絶対では無いらしいけど、これだけ何度も注がれ続ければ確実だろうと、
彼らは面白がるように笑って言う…あぁナックス、どうしよう…
私…こんな人達の子を孕まされちゃう!やだ…そんなの!!
お父様…お母様…王家の血を代々守ってきたのに、私…それを汚してしまいそうです。
ようやく重大な意味を知った私…でもまだ間に合う筈、まだ子を宿して無いから…だけど。
「あぁ…やぁぁ…」
「どうした、せっかく要望を聞いてやったんだ、嬉しいだろ?」
「ひひ…もう子作りは嫌なんだろ?俺らって優しいなぁ〜ひゃは」
私は…放置されました、いえ完全な放置ではありません…
ただ肉棒を入れられてないだけ…
「たまにはこうして乳房だけを弄るのもありだな、すっかり良い感度じゃないか」
「あはぁぁぁ!!!」
「アナルだって、良い感じだぜ〜へへ…上等な仕上がりだ」
「そこ…ひぅぅぅ!!!」
乳房を…お尻の穴を集中的に弄られる…しかもあの薬を塗られて、
感度が飛躍的に高まり、この淫靡な刺激が強力に感じてます、あぁ…イキそう!!
乳首を潰されるくらい摘まれ、捻られてるのに…あぁぁ!!
「おっと…イカせないぜ」
「!?あぁ…そんなあぁぁ…」
ですがイク寸前に、彼は手を放し果てさせてくれませんでした、
そうよ…今日は朝からずっと、この調子でイカせてもらえず…何度も何度も寸止めされてたの、
あの重大な意味を知り、必死に抵抗し拒むようになった私を嘲笑うかのように、
これまで幾度も犯し続け子種を注ぎ続けたのに…今日になって止め、そしてこんな責めを始めたの。
最初は私も歓喜したわ、でも…すぐに絶望した、犯されるのも地獄だったけど、
この責めも地獄なの…天国から地獄に何度も落とされた気分だわ!
もうちょっとでイケるのに…楽になれるのに、焦らすに焦らされ…それを取り上げられてるのだから。
そして気付かされるの…あぁ私、あの快楽の虜にされてたのだと、
身を汚され犯されるのはとても酷い事です、だけども…それに伴う快感は情けなくも素敵だったの、
頭がスーッと白くなって霞み一気に解き放たれるあの感覚は、
まるで禁忌の甘美な果実でした…とても卑しい感覚だけど、でも…
今こうして取り上げられ、それがどんなに素敵だったか思い知らされてた、
だから我慢できない…もっと感じたい!弾けるまで…あぁ!!
私の心の天秤がカタカタと鳴ってる、駄目よ…それは!
それを望んだら駄目…戻れなくなる、お願い…留まって、それを言ったら…
戻れなくなる!!!だけど…あぁぁぁ!!!限界…でした。
「私に、下さい…」
「何を?」
「おちんちんを…精子を…精液を…出してぇ!!」
禁じられてた言葉を言った、彼らは予めに私に教えてたの、その責めから解放される言葉を…
だけどずっと我慢してたの、戦っていた…その快楽に堕ちる私と、でも…負けちゃった、
望んでしまったわ…私から、彼らにその行為を…身体を許してしまったの!
ピシッピシッと心を縛って守ってきた鎖が砕けていく…あぁ…解き放たれるわ、私の心が…
悪魔の囁きに耳を貸す脆弱な私の心が…淫らな肉欲に夢中になる私の心が!!
「子供ができてもいいんだな?」
「は、はい…いいです」
「ひひ…仕方ねぇな!!よし自分から股を広げな!ぶち込んでやるよ!!」
「はい…わかりました!!」
私は…股を広げる、そして見せるの…この既にだらしなく涎を垂れ流す、性器を…
ここは淫らに濡れ輝き、とても赤く紅潮させてます…あぁ…私の口が自然に笑ってる、
まさか歓喜してるの?堕ちる事に喜びを見出してた…
すると彼らは笑って、あの肉棒を突き出し…私のそこへと挿し込ませるの!!
あぁぁっ!!認めてしまった…そのせいか、いつもよりも明確にそれを感じてました、
太く固いのが私の膣内に収まり、中で蠢いてくるのを…奥を持ち上げるくらいに力強くくる!
「はぁぁ!!奥に…いっぱいぃ…」
「良し、こっちにもやるぜ…覚醒記念にな!」
「あぁぁっ…お尻にまで…あぁっ!!」
拡がって入ってくる、私のお尻の穴にもオチンチンが…細長い彼の肉棒が突き刺さっていく、
ずっと深いとこまで入って…腸内を掻き回されてた、それに前にも入って後ろにも入って、
互いに収まり窮屈になっていたからかしら、余計にお互いの存在がはっきりしてる。
すると今度は口に、巨大な塊が迫ってきます!
そう…ガーリャさんの大きなオチンチンが、あぁ…口が裂けそう!!
「んぐぅぅぅ!!!」
「へへ…良いざまだな、ほれ動くぜ…おぉ!!」
「しっかり舐めてやれよ、心を込めて奉仕するんだ…いくぜ!!」
「んぐぅ…んんん!!!」
大きく歪み広げられる口に押し込められる肉の塊に、息ができなくなる…
窒息しそうだわ…鼻で息をするも、んん…満足に肺に空気が収まらないし。
彼の肉棒の屈強さは多少歯が当たっても平気なくらいでした…
彼にとっては良い刺激だったみたいだわ、このサイズじゃ歯が当たって仕方ないもの。
「ふぅ…おぉぉ!!!」
うぅ…舌に触れるデコボコな感触、なんて痺れる複雑な味覚なのだろう…
臭いだってそう…とても臭い、でも既に私は慣れさせられていたの…
この肉棒の…男の臭気に、身体がすっかり順応してた…
私…変わってる、この数日の間にすっかり…肉体も、心も…そしてアレが注がれます。
「いくぜぇ!!ほら受け取れ!!」
「ひひ…しっかり孕めよ、俺らの性処理奴隷がぁ!!」
「おぉぉぉ!!!」
「んんんんん〜〜〜〜!!!!!」
そして膣に…腸に…口に…とても熱くドロドロしたのが注がれた、
あぁ…三箇所からお腹に流れ込み、溜まっていく…特にディアさんの子種は、
私の子宮…子を宿す場所に溜まっていく、あぁ…できちゃうわ。
赤ちゃん…孕んじゃう、でも…なんて気持ち良いのだろ。
「へ…うっとりして果てやがって、今までで一番良い顔してるじゃないか」
「あそこで寝てる彼氏にも見せたいぜ、なぁ!」
あぁ…放心して潤う瞳が、小屋の奥で寝かされてる彼の姿を捉える、
ナックス…ごめんなさい…私は、堕落してしまった…こんな淫靡な快楽に浸って、
性行為に心酔してる…うぅぅ…お父様、お母様…ごめんなさい…んっ。
肉棒が抜けて股間の二つの穴から、勢い良く精液が逆流してくる、
口のは…飲み込んだから、そして床に散ったドロドロの粘液の上に私は身体を預けた、
あぁ…指先まで震えてる、頭の中もまだグルグルしてる…それだけ盛大にイったの。
でも宴は終わりません、彼らはそんな私の身体を持ち上げて、いつものあの場所へと入れるの、
あの…魔物の檻の中に、その中では既に魔物が肉塊をヌルヌルと蠢かせてた、
無数の瞳が私の身体を捉え、触手が蠢いてる…あは、待ちきれないんだ。
「こいつだけ仲間外れは可哀想だろ?しっかり種つけてもらえよ!」
「あぁぁぁ!!!」
檻の中に投げ込まれると、その刹那に触手が私の身体を掴んできます。
濡れた表面が、肌を摩る…独特のブツブツな肉質が擦り、敏感になってる身体に、
淫らな刺激を与えてくる…はぁ、不気味に蠢く塊に漂わす刺激臭が、
すっかりこれにも慣らされてた、髪から足下まで濡らされる粘った体液だってそう、
その人外の愛撫に私は快楽を楽しめていました。
そしてまた入ってきます、あの禍々しいのが私の中に…魔物の性器が私の性器に繋がる、
世を苦しめる闇の生物と、あぁ…性交してるのね私…
人で無いものと快楽を共有してる…なんて背徳なのかしら、でも興奮してる自分がいます、
最初は嫌悪感で満ち溢れた行為だったのに、すっかり楽しんで…あぁぁ!!
「もっと…あぁ、もっとしてぇ…あぁぁ!!!」
キシィィ…グシャァァ…魔物が応えるように、呻いて鳴いてる…そして、んんっ!!
もっと奥に管を押し込んでくる…あぁ、子宮に到達してるんじゃないかしら?
私の胎内を…子を宿す聖域を蹂躙されてるのね、魔物に…こんな醜い生物に、
だけど私は歓喜してる…あぁどうしてかしら、悲観できないの…そしてアレがきます!
「あ…くる!出されちゃうぅぅ!!あぁ…はぁぁぁ!!!」
お腹の奥で熱い飛沫がかかった!そして腹部が膨らんでくるの…
満ちてる…既に精液に満ちた子宮を、ますます拡張させて…精液を送りこんでくる!
私…今日も魔物の子種を注がれてしまいました、あぁ…凄い…はぁぁ!!
私は果てました、イっちゃったの…こんな状態で、なんとも言い難い極楽の快楽を感じてた、
指先がピクピク震えてる…魔物はこの果てた私の身体を檻の床に下ろし、
そして性器口から管を抜く…すると激しく精液が逆流し、管に残った分も、
この私の身体に浴びせてくるの、ん…凄くドロドロだわ、
粘液の中に蠢くのは…魔物の精子かしら?人のよりも凄く生き生きしてるみたい、
私の中にこれが満ちてるなんて…本当に孕みそうよ。
恐ろしいと考えるより先に、顔が火照ってくるのを感じた…
魔物の子を妊娠すると考え私…興奮してるのかしら?
その日から私の行動に自由が与えられました、手と足の拘束が外されたの…
でも首に首輪を付けられ服は与えられませんでした、だからとても遠くまで出られないわ。
そんな風に私を解放したのは、彼らに従順になったせいかもしれません…
「ひひ…今日もたんまりと稼がせてもらったな!」
「あのデブ野郎、豚みたいな鳴き声してやがったぜ!ほら…もっとしっかり奉仕しろ!」
「んん〜〜ひゃい…んんん!!」
賊行為の儲けに喜び騒ぐ彼らの下半身に、私は奉仕行為をしていたの…
下の穿き物を脱がして、胸を立派な肉棒に押し付けてた、
小さい胸の膨らみを上下に揺らし、彼の肉棒を擦り…あぁ!奉仕を続けていきます…
自分の唾液で濡らし、滑りをよくして…必死に胸で包み込もうとするの。
先端にも軽くキス…そして咥えてしゃぶる、すると彼はうっと呻きます、
感じてるのね…良かった、それを聞いてもっとしっかり奉仕を続けていきます。
「んっ…んんっ…」
「だいぶ慣れたな〜姫ちゃんも」
「はい…でも、もっと教えてください…あぁぁ!!」
「いいぜぇ、ほらご褒美だぁ!!」
ミネルさんは、褒美とばかりに奉仕した肉棒から白い濁液を私の顔に浴びせます、
あぁ…臭い…ドロドロしてる、良い感触だわ…んんっ、
肉棒に残った彼の精子を口で吸い取って、喉に流し込みます…んっ、
私…すっかり精液の味と感触に慣れちゃったみたい、もうむせないし…
私…彼らへの奉仕に、すっかり喜びを感じ適応していたの。
いつしか彼らからは姫と呼ばれるようになりました、でも本当に姫だとは思われてません、
ただ高貴な出とは気付かれてるから…そう呼ばわれてるの。
そうそうガーリャさんの奉仕は大変だった、彼のは他の二人の倍はあるし…
量も凄かったもの…だけど魔物への奉仕よりはマシかな?
人だけでなく、魔物のお世話も私の日課になってました…餌とか糞の処理まで、
小屋の雑用は全て私がするようになっていたの、でも嫌じゃない…何でだろう、
憎かった相手だったのに…どうしてか今は、ふと愛しさすら感じてる自分がいた、
抱かれ続けたせい?犯され続け…私は本当に変になったのかしら?
「食事を作るのは任せられないが、火を焚くのは得意なんだな姫ちゃんよ」
「はい…ありがとうございます」
あぁ…ナックスとの旅で得た技が、こんな風に役に立つなんて思ってもいなかった、
さすがに料理は不得意で、その雑用に限っては彼らがしてます。
「まったく良い拾い物をしたぜ、こんな上玉は中々手に入らないしな」
彼らは色々と旅人を襲っていました、そしてもしも高く売れそうな貴婦人が居れば、
連れ去り私のように辱め…調教して商品にするそうです、でも今の時代でそんな獲物は貴重らしく、
だから今はこうして私を、もう商品というよりも自分達の所有物として扱ってるそうなの。
そんなある日に、決定的な事がありました…それは。
「いいものを付けてやるよ」
「えっ!あぁぁ!!」
いつもの性処理、オマンコを精液漬けにされた後に、
ディアさんは何か飾り物らしき物を取り出したの、まさか私に?
でも服を着てない私にどうやって…そう思ったら、彼は鋭い針を持ってきたの、
一瞬の恐怖…それで何をされるのかというと、私の身体に穴を空けたの!!
それはピアス穴でした…ただし耳に穴を空けたのではありません、
ピアスとは耳に穴を開けてする飾り物です…なのに彼は別の箇所に穴を空け付けたのよ。
その部分とは乳首、そしてオマンコの上部にある突起…クリトリスに、
針を貫き穴を作ると金属製の輪の形をしたピアスを付けたの、
もちろん痛かったわ…けどミネルさんの薬でその痛みは和らぎ、
私の身体はより淫靡な姿にされた、だけどそれだけで済まなかった!
「それから…なぁ、ここの隣の隣国に奴隷制度があるって知ってるか?」
「い、いえ…」
奴隷制度というのは我が国にありません、もちろん叔父様の国にもです、
でもそんな制度が別の国には存在してるのは知ってます、
奴隷階級の人々を人扱いしない恐ろしい制度らしいですけど。
「もう、姫は俺らの奴隷同然だよな…だから」
「!!」
小屋の暖炉には火が灯り、ひっそり何かを焼いてました…それは細い鉄棒、
彼らは言います…その国では奴隷に主人の名を刻むのが習わしだとか、
よく見ると焼けて赤くなった鉄棒の先には何か彫られたの、それは彼らの名前でした…
それは私の首筋に…その奴隷の刻印を焼付けさせる為の、彼らが作った焼印でした!
ジュウゥゥゥっと肌が焼ける臭いが小屋に漂う、焼かれた時は辛い痛みでした…
直ぐに薬で痛みを癒してくれるとはいえ、この肉の焼ける臭いは慣れなかったし、
この刻まれた奴隷の刻印は一生消えないと聞かされました。
その奴隷の刻印を私は全部で三つ分を刻まられたの、そう…これで私の身体は、
彼らの所有物となり奴隷となった…制度は無くても、この身体はとても普通じゃなくなったわ。
私は…奴隷にされたの、彼らの…奴隷に…心にまで刻まれていく事実です、
酷い仕打ちよね、でも…やはり私は笑ってた、興奮してた…この我が身の有り様に。
御主人様になった彼らは、より私の身体を変えていきます、
次の日にミネルさんは何かを持ってきたの…
「これ…何かわかるか?わからないだろうな〜へへへ」
そう言って手に持ってきたのは…ヒル!
森を歩いてる時にも落ちてきたあの…でも少し色が変でした。
「へへ…これは、とある秘薬に浸けて飼ってた蛭でな…特殊な毒持ちなんだよ」
そう自慢するかのように呟き、彼は…その蛭を私の胸にそっと置くのです!
胸の表面を蠢く小さな存在に、私はゾクゾクと寒気がしました…こういうの苦手なの、
これよりも大きな生物と毎日戯れているのにね…すると。
「いやっ!あ…痛っ!」
チクッと痛みが走ります、どうやら置かれた蛭が、
私の胸の乳首を噛んだようです…すると彼は微笑し、今度はそれをもう片方に置くのです。
するとまた…同じように噛まれてしまいました。
「さて…毒が作用するまで、しばらくお待ちを…いや、こうして揉んだ方がいいかな?」
「え…あっ!はぁぁ!!」
ミネルさんはその小さな手で、私の貧相な胸を触り揉みます、
あぁ…乳首に付けられたばかりのピアスが揺れます、
感じるよ…ピアス付けられて敏感になった気がするの、
そしてね…熱くなるの、ここが…胸が!
「熱い…胸が…あぁぁ!!」
それにいつもよりも過敏にもなってる…胸全体が!
何…何が起きてるの?何だか別の何かに変わっていくみたい…
その状態が続いてから少し時間が経過します…すると!
ビュクッ!何か…飛沫が!?
「えっ!」
「おぉっ!!!」
変化が起きました…ピンッと固くなった乳首ですが、
そこから白っぽい液状の汁が噴出したように見えたの!
気のせい?違う…彼がまた揉むと、再びそこから白い汁が噴出したの!
「うぉ!効くもんだな…もう母乳が出てきたぜ!」
「あ、あぁ…」
そんな私の乳首からミルクが出てる…
母親が出すアレが…私の貧相な胸の先から溢れてくるの!
「すげぇな…でもちゃんとピアスしてても出るもんだな」
揉まれる度に乳首から出てきてる…これがさっきの蛭のせい!?
あれに噛まれたから…母乳が出るようになったの!?
「ははは、強制的に母体へと覚醒させる働きの毒を流し込む蛭でさ、効果も長続きしますぜ」
「ふはは、これはいい…んっ…ほう、味も中々じゃないか」
あぁ…飲まれてる、ディアさんが…私の母乳を!
続けてガーリャさんも、ミネルさんも乳首にしゃぶりつき飲んでいくの!
あぁ…何だろうドキドキしてきた、母乳を飲まれるって恥ずかしいけど、
嬉しい…これがお母様の喜びなの?あぁ…凄い…
「ほら、お礼を言うんだ…こんな素敵な身体にしてくれたミネルに」
「は、はい…ありがとうございます…ミネル…御主人様」
とろんっとした瞳で私はミネルさん…様にお礼を告げた、
あぁ…また一つ変わってしまった。
そういえば最初付けられた時は痛かったのに…
もうすっかりピアスが身体に馴染んでしまったっけ。
あと人外との性行為も馴染んでしまったみたいで、
魔物の男性器で膣を掻き回され、精を放たれるのは当然になってた…
この身体は喜んで精液を受け入れ、その精を胎内を満たしてゆきます…
あぁ今日も…私の中は、彼らの子種と魔物の子種に満たされます。
孕む…そんな心配も激しい快楽にすっかり忘却されてしまってたわ。
魔物に抱かれ絶頂した私は、愛しさを込めて触手にキスをし…
濡れて怪しく輝く魔物のデコボコした肌を撫でて…
人外の愛情行為を自然にしてたの…あぁ…敵なのに。
そうよ大事な人を傷つけた憎い筈の相手なのに…絶大な快楽を与えられ、
こんな風に感謝をするようになってるなんて…
いつしか魔物の彼も、世話をし性行為を繰り返す私に愛情を抱いてたかもしれません、
ただの性行だけでなく、こうして愛撫もしっかり行うのだから…
獲物を食い千切る歯で甘噛みされ、性器だけでなくお尻の穴にも触手を捻じ込ませ、
快感を私に与えてくるの…はぁ、そして私もその愛情に応えてた。
「なぁ、そういえば魔物の名は刻まれてないな」
「え…」
「そうだよな、姫さんはこいつにとっても愛玩動物なんだし」
檻から出ると、彼らに私はそう囁かれた、よく見れば暖炉にはまた焼印の準備がされてるの、
そこには魔物の名が彫られてた…名というか種類名みたい、
ただしどうやって調べたのか古代語で刻まれてた。
「ほら、自分の手で刻むんだ…奴隷の証を」
「はい…」
熱い…近くで見ると鉄が赤く焼けてるのがわかる、これを首筋に…
私…ディア様に誘導してもらったとは言え、躊躇も無く…刻印を首筋に押し付けた!
あぁ…また肌が焼けてる…今度は自分の手で焼印を刻み込んだの、魔物の奴隷の証を。
あぁ…貴方の奴隷にもなっちゃったわ、さっきまで性交した魔物を眺め心で呟く、
下級種の魔物よりも身分が低い姫だなんて…おかしいわよね、
でもそれが今の私です…首筋に四つの名が並び、それぞれの奴隷姫に堕ちたの…
「御主人様…あ!あぁ〜!!」
「へぇ〜魔物も、母乳が好きなんだな〜」
「あぁぁぁん!!!」
私は魔物を御主人様と呼び、自分の乳房から噴出す母乳を飲まれていきました。
あぁ…吸われてるの、それが…不思議に気持ち良かったです。
またゴブゴブと膣内に流れ込む異種の精子、腹部が波打つのが今では気持ち良かった、
異種の種付けに心酔し何度も果てていく、母乳を噴出させながらイク様子を、
人間の御主人様に見られて…恥ずかしい話ですがドキドキさせてた。
どんどん変にさせられていきます…身体も心も全てが、少し前の私でいられなくなっていく、
その変化さえも何処か楽しみな気がしてた…
「おしっこ…あ!させてください御主人様…」
「何だ、もう限界か…」
「だ、だって…あぁぁ!!!」
久方ぶりに拘束されてました、でも特になにもするわけでなく、
ただ待たされていたみたい、また尿が漏れそうになるのを…
食事にたっぷりと水を飲まされたのは、きっと前兆だったのでしょう、
なのに言われるまま飲まされて、時間が経過した今…すでに下半身の溜まってる所は、
もう破裂してしまいそう…既に限界でした、それでも焦らされいよいよだと思われた時、
するとミネル様は私の身体を抱き、どこかに連れていくの!
また皆が見てる前でおしっこする事になると思ってたのに…違うの?
不思議に感じつつも、どこかホッと安堵する…でも安堵には早かった、
御主人様に連れていかれた場所は、ナックスが眠ってるベッドだったの!
「ナックス…御主人様、何を…あっ!あぁ…」
すると御主人様は、私をナックスの目の前だというのに、抱きついてきます、
そんな…まさかここで、あぁぁっ!!!強い衝撃がきます…これはオチンチン入れられた時の感じ、
あぁ…まさか入れられた、ナックスの前で…肉棒を捻じ込まれちゃったの。
「あぁぁぁん!!」
「ほら…嬉しいだろう、御主人様のおちんちん入れられるのは」
そうだけど…あ!今されると…うぅ…
あぁ…おしっこが出ちゃう、こんな風に長いので突かれたら…あぁ!!
気持ち良くて…我慢できなくなるの、だけど…今ここでしたら…んっ!
ナックスにかかっちゃう…あぁ、それに見られる…目を閉じてるけど、
もしも意識を取り戻して目が覚めたら…あぁぁ!!
「ひひ…キツイなぁ…いい締りだ、直ぐに出せそうだぜ」
「あぁぁぁぁ!!」
もう駄目…我慢できないのぉ!!イキそう…でもイったら、
塞いでる力が抜けて…出ちゃう、おしっこがぁ…だけどだけど!!
あっ!!ビュクゥゥゥゥゥ!!!あぁぁ…浴びてる、お腹の中で熱いの…
ミネル様の精子浴びてる…あぁ…気持ちいい…射精されるのが癖になっちゃった。
そして私は絶頂します、何も考えれなくなって…現状を忘れて果てちゃうの!
だから私は次の瞬間…おしっこを噴出させたの!!!
プシャァァァっと、あぁぁ…飛び出していく…黄色い飛沫が前に…
それはつまり…まだ深く眠るナックスの顔に汚水がかかってしまい、
大事な人を私は汚したの…この自分のおしっこで。
「うぉぉ!!もう一丁いくぞぉ!!」
「は、はい…御主人様ぁぁ!!!」
ドクドクドクゥゥゥゥ…また響いてる、子宮に注がれていく…
更に射精されちゃた…眠ってるとはいえ、彼の前で…
御主人様に種付けされちゃいました。
しかも当然に膣から溢れ出した御主人様の精液は、彼の顔をまた汚すの…
白く…黄色く…ベトベトに、酷い事をしちゃった…
自由を許されてからは、自分一人で外に出て水浴びを許されるようになってました、
小屋の近くに泉があり、そこで私は夜空の下で泉の水で身を清めます、
ドロドロになった肌を清めていく…汗と精液や汚水などで一日の終わりには、
この身体は激臭を放つようになってましたから。
ふと水面に写る自分の身を見て、今更に変わり果てた様に嫌悪します…
今日だけで何度犯されたのだろう?女性の大切な場所からは、大量の精液が溢れてる…
御主人様と呼ぶようになった賊である彼らと、
種として敵である筈の魔物の子種がいつも胎内に満たされてる。
今頃…中では新しい命が誕生してるかもしれない、山賊の御主人様達の?
それとも…魔物の御主人様の方?どちらを孕んでも不思議ではありません、
それに淫らにもピアスされて、乳首からもこんなにミルク出るなんて…
下から溢れるのですっかり精子まみれになってる下のピアスも凄い…
クリという部分だけでなく、更に今ではこのひらひらな所に追加で付けられて、
すっごくやらしくなってしまったの…こんな荒れ様じゃ、もう聖域とは呼べないわ。
首には奴隷の証が刻まれてる…お父様とお母様が生きていて、
今の私を知ったら、どんな思いをされるでしょうか…
「あん…御主人様…あぁぁ」
でも最近…私、堕落した自分にどこか…満たされてたの、
だってほら…強要もされてないのに、ここで…一人慰めてた、
変なの…私、あんなに犯されてるのに…少し間を置くと、快感が欲しくてたまらなくなる…
オチンチンが欲しい…もっと深く突かれて、お腹がいっぱいになるまで射精してほしい、
妊娠してもいいから…いえむしろ、孕ませて…御主人様、
うふふ…私は変わった、すっかり淫らな牝奴隷に。
夜が明けて朝になると、また御主人様の性処理を行う日課が待ってます、
御主人様の精液…温かい、顔にかけられた精液の感触に、
私は酔わされてしまうの…あぁ…臭いのに匂いを嗅ぐだけで身体が火照るし。
「今日で二週間か…すっかり牝奴隷だな」
「はい…ありがとうございます」
「幸せか?幸せだろう…ほら、大好きな肉棒が入っていくぜ!」
「ください…あぁ…奴隷のファリーナに御主人様の子供を産ませてぇ!!」
乱れる私、淫らな性欲に素直に応え…御主人様の肉棒を、そして子種を欲するの。
すっかり奴隷に成り下がった私をもっと見て欲しいとさえ思ってた、
そんな私にディアさんは再び誓言を口にさせます。
「いいぞファリーナ、お前は俺達の奴隷だ…そうだな、もう一度誓ってみろ」
「誓います!私は…御主人様の永遠の奴隷です!身も心も捧げます…あぁ!!」
あぁ…ナックス…ごめんなさい、こんな姫に従ってたなんて謝っても謝りきらないわ…
これでも時々に自分が一国の姫だった事を思い出す時ある、
堕ちた自分の身に涙して悲しみにくれるわ…だけど、今のこの時は…
ただ快楽に没頭して肉棒の良さに心を酔わせてもらった、
余計な事は何も考えれない…姫だった事も忘れ、単なる一人の女…牝奴隷に成ってたの。
「こんなにも肉棒を欲しやがって、そんなに孕みたいのか?」
「はぁ…あ…ちょうだい、御主人様の種で…産みたいの」
「へへ…俺らの中で誰のが一番最初に当たるかな…うっ!!」
ドブゥゥゥ…お腹に響く子種の注がれる感触、素敵…幸せでした。
そこには理性のかけらも無かった…知性すらも消えてた、
ただ獣のように本能的に牝としての欲求に従ってたの。
「あぁぁぁぁ!!熱い…またいっぱい出されてる…んっ」
今日も精液をたっぷり飲まされていきます、この赤ちゃんのできる場所に…
そして性行為にすっかり慣れ果てた身体を、今度は三人同時におちんちんを入れてきたの。
ディア様が口に…ガーリャ様の巨大なおちんちんが膣に…
そしてミネル様のがお尻の穴に…一斉に挿入されてしまうのでした。
「んぐっ!んん〜〜!!!」
「もう余裕だな…うぉっ!三人分のを一斉に咥えても」
「はぁはぁ…凄いっすよ、ほら…ガーリャの巨大なイチモツが入ってるから後ろもキツイですわ」
「うぅ…しまる…ぅぅ!!」
前と後…両方が内から拡張されてます、それでいて内部を擦り付けてきて…
内臓が潰し掻き混ぜられてしまいそうです、息苦しい…でもね、
気持ちいいの…とっても、御主人様のおちんちんが素敵な快楽をくれます。
その快楽の愛しさを感謝するように…口で精一杯に、
御主人様から教わった舌の動きで、おちんちんを御奉仕させてもらうの。
美味しい…おちんちんに付着してた私のと御主人様の体液が混じった味が、
とっても心地良い味覚を与えてくれました。
「はぁはぁ…それにしても、姫の後ろを見ると…本当に聖女様を犯してる気がしますわ」
「ふぅ…んっ?どういう意味だ?」
「羽ですよ、ほら…俺らの奴隷の印の下に、どこか羽を思わす痕があるでしょ?」
「そういえばそうだな、それがどうかしたのか?」
「いえね、言伝えにあるのですよ…世界を守護する光の天使様の生まれ変わりに、こんな痕が付くって」
「あぁ、あれか…確か剣の印を持つ心正しき戦士と交わると、救世主を産むんだっけ?」
「そうそう、まるで…この子が天使様の生まれ変わりの聖女ぽいじゃないですか」
ミネル様は興奮し腰を振って、私のお尻の中を更に掻き回すの、
するとディア様はクスッと笑い、私の口の奥深くへ挿し込みます…
「すると俺らはこの世を滅亡させる魔神以上の悪魔だな、そんな聖女を汚してるのだから」
「ははは、確かに…これで子供が生まれても、絶対に救世主は誕生しませんし」
「心正しく無いからな、ほらガーリャ…光の天使様にお前の濃い子種を注いでやれ!」
「うぉぉぉ!!!」
「あっ!あぁぁぁぁ!!!!」
ビュクゥゥゥ!!ドクドクゥゥゥゥッ!!ビュクビュクゥゥゥ…
内側から響く衝撃に内臓がびっくりしてる、それだけガーリャ様の射精の勢いは凄いの、
凄い勢いで注がれてる…射精されてます、中に…三箇所からほぼ同時に精液を流し込まれるの、
お腹だけじゃなくて、口やお尻でも赤ちゃんができちゃいそうなくらいだわ。
はぁ…あ…どんな子供が、産まれるのかな…あぁ…
ふとそんな事を思いつつ…私はまた快楽の末に絶頂しました。
とっくに覚悟してたのかもしれません、このまま孕まされる事を…
三箇所から注がれた白くて濃いのが逆流し溢れるけれど…
私の身体は絶頂の余韻を堪能しつつ、ギュッと入り口を締め付け、
できるだけ外に漏らすのを防ぎます…一滴でも多く、
この身体に残したいって…牝としての本能が無意識の内に動いたみたいです。
さて…人間の御主人様のお楽しみが終わると、
今度は魔物の御主人様の出番です、あぁ…あの発情の蜜を与えられて、
また激しく興奮されてるみたい…早く私と交わりたいのね。
もっとも既に発情効果の蜜が無くとも、この御主人様は私を自分の牝だと思ってるようだけど、
餌を与える時に檻の隙間から伸ばし抜けた触手で、私の身体を愛撫してきてたくらいだもの。
「さぁって…どうする?」
「え…」
「情けだ、自分で選んでいいぞ…この魔物に犯されたいかどうかを」
な…何で今更に、そんな事を…
ずっと私を魔物と交わらせておいて、今更に…あっ、そうか…
そうして楽しまれてるのね、惑う私を見て…でも、もう私は…
「されたいです…んっ…魔物の御主人様にも…種をつけてもらいたい」
「ほう!醜い魔物の赤ちゃんを産んでもいいんだな…化け物の子だぞ」
「はい…いいです、産みます…人じゃなくてもいい、きっと…愛せますから」
きっとこんなに醜い魔物の子だもの、赤ちゃんもきっと…酷い姿だわ、
それがこのお腹の中で生まれるの…その子の母親になるの、
でも…何故かそれを想像すると、嫌悪感よりも興奮するようになってました。
「いい心がけだ、それでこそ俺らの愛しい奴隷だぞファリーナ」
「はい…ありがとうございます」
愛しい奴隷と呼ばれ、キュンっと胸が熱くなりました…
それは魔物の御主人様もそう思ったのか、今日の彼の愛され方はまた激しかったです。
「あ!あぁぁ!!!凄い…んくぅぅ!!」
檻に入ると、直ぐ様に御主人様の太い触手による愛撫が始まった、
そして乳房を抱擁し、母乳を出させ…あの管のような性器を、精子まみれなオマンコに挿し込むの。
ずっと奥まで注がれ満たされた人の御主人様の精液を押し退けて、深く入り込んでくる、
膣を内側から圧迫し削ぐかのように蠢き、激しい快楽の刺激を与え、
ますます淫らな世界へと私を堕ちさせていきます、すると子宮に直接浴びせるように射精されるの。
魔物の御主人様の精液が胎内を満たします、あぁ…素敵。
例え外見は醜くても、私は…すっかり彼を…愛しく感じてたの。
過去の恨みは消えてた…今は愛する御主人様なの、
だから幸せ…種族の壁を越え彼の子を産めるのかもしれないもの。
でも人の御主人様も好き…私、どっちの御主人様の子を先に産むのかな…うふふ。
来るべき日を今から楽しみに思ったわ…あぁ、お腹の中…どうなってるのだろ?
この小屋に来て長い日々を過ごしてたから、もう受精してるかもしれない…
御主人様の赤ちゃんできてるのかも…うふふ。
そんな淫靡な歓喜に酔う私の卑しい様を見て、人の御主人様は微笑み楽しまれてました。
「もしも本当に彼女が光の天使ならさ…下級種の魔物の子を身篭る光の天使様になるわけか」
「はは、それはいい…俺の子も孕んでもらいたいが、是非に醜い子も産んでもらいたいな」
でも彼らの…人の御主人様の声は今の私に届きません、
ただ私は…魔物の御主人様との子作りに夢中になってたから、
だって私の居る場所は…この快楽の世界こそが居るべき場所になってたのだもの。
もう完全に私は奴隷になってしまいました、そして奴隷でいる事に喜びを感じてたの。
姫には戻れない…もう王家の高貴さは何処にもありません。
ファリーナは…人である尊厳すら捨てたのですから…
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俺は…闇の中に居た、ここが何処だか分からない…
今がどのような状況なのかすらも判断できずにいた、
何とか起き上がろうとするも身体が痺れ身動き一つできずにいた…
「へへ…こいつしぶといな、大した治療もせずにここまでもつとは」
下種っぽい響きの声が聞こえてきた、誰だ…確認したいが目蓋すら開かない、
くっ…声も出せない、聞こえる声も何処か遠くから濁って聞こえてくるようだった。
「まぁ姫さんとの約束だからな、薬草くらいは塗ってやるよ…効果はイマイチだろうがな」
姫…そうだ俺は姫を守らなければいけないんだ、
俺の全てである姫を…しかし動けない、何という事だ…うっ。
再び意識が闇の中に沈むのを感じた…姫、ファリーナ…何処だ、
何処にいるんだ…ファリーナァ…
「ナックス…ごめんね…ごめん…」
優しい声に包まれ、私は再び意識を取り戻した、
この耳に聞こえる声は…姫様なのか!?
しかし何故謝るのだろうか…謝るなら私の方だ、
あのような失態を犯して、姫様を放置していたのだから…
姫…ファリーナ…うっ!神よ…どうか私に力を!
奇跡を与えてください…もう闇に沈むのは嫌だ、このまま何も出来ずにいるなどと!
俺は…ひたすら神に願い、そして闇の中でもがくのだ…すると、
薄っすらと光が見えた…いや、光とは言えないが瞳に何か映ってる、
これは…うっ!ズキッと全身から鈍い痛みが響く、すると…指先が動く感覚がした、
これはまさか…私はゆっくりと起き上がった、そして周囲を見渡す、
そうだ俺は立った…今頃になって気付いた、俺は目を覚ましたのだ!
しかしここは何処だ、そしてアレから幾日の時間が過ぎている、
俺の記憶はあの日の魔物の対決で崖から落ちた辺りで途切れてる、
だが朧にだが長い間眠っていた感覚があった、この身体が証拠だ…
今は夜更けなのだろう、暗い…しかし自分の身体が重傷なのは理解した。
きっと本来なら死んでいてもおかしくない状況だったのだろう、
しかし俺は生きている、そして何とか動けるくらいになったのだ。
ならば出ないといけない、何故この小屋に寝かされていたのかは分からないが、
どうやら賊が住み着いてるらしい…よく見れば向こうで三人くらいの男が眠ってるのに気付いた、
俺の気配で起きる気配は無い…ならば早々立ち去ろう、
今の状況で戦いになれば俺の不利だ、ちなみにこいつらが俺の命の恩人である可能性もあった、
しかし…どうしてもそんな感じとは思えなかった、あくまでも勘の判断だが、
騎士としての勘が危険な存在だと本能的に警鐘してる、だからその判断に従った。
小屋を出ようとすると、小屋の角に俺が背負っていた荷が置かれてるのに気付いた、
今の身体に荷を背負うのはきついが、重要な代物もある…どうやら中は拝借されてないらしい、
だから無理をしてでも背負い、小屋を出た…するとこちらに迫る足音に気付く、
起きている賊の仲間が居たのか、数の規模を把握してない以上は可能性がある、
足音の響きからして小屋裏から回って向かってきてるらしい、
仕方ないので何とか賊を始末せねばならない、それも他の連中に気付かれないように、
角で身を隠し一気に声を出さぬよう口を塞ぎ、命か意識を奪うしかないのだ。
俺は緊張しつつ時機を待つ…そして人影が現れた瞬間に物陰から、
そいつの口を塞ぎ、荷から取り出したナイフで心の音を奪おうとした…だが、
そのナイフは寸止めされる、何故なら現れた相手は…姫様、ファリーナ様だったのだ!!
「ナ、ナックス…目が覚めたのですか!」
「姫様…あっ、あの…どうか何かで身体を…」
「あ…」
あいにく月の出てない夜空の下だったので、暗く全容はわからなかったのだが、
姫様は裸体だったみたいなのだ、水浴びをしてたらしい…
荷から薄着だが服を着ると、姫様は俺にコレまでの状況を簡潔に語ったのだ。
俺は…その内容に絶句した、くっ…まさかそのような事になっていたなんて、
元は俺と同じ騎士でありながら賊に身を堕とさせ、人々から富を奪うような連中が居たとは、
そんな危険な連中に姫様は俺の身を守る為に、まるで奴隷のように連中の世話係をさせられてたそうだ。
自分の不甲斐なさを呪う、王になんと侘びをいれたらよいやら、
連中を始末しておきたかったが、だが俺は今はとても戦える身体では無い、
だからそのまま闇に紛れ、あの賊の住処から姫を連れ出し、山道を歩いていく…
姫様はボロ着のままで、俺は包帯を全身に巻いただけの状態だが仕方ない、
身体が軋み激痛が走るのを気力で耐え先を急ぐ、
辺りは真っ暗だ…危険はあるだろう、だが今逃げないと、再び賊に捕まってしまう!
それだけは避けねばならない、その為に出来る限り離れる必要があった、
いくつの距離を稼いだだろうか、数刻後…病み上がりだからか、もう足が動けなくなり…
仕方なくこの岩場で休む事になった。
どうやらここで夜を明かさねばならないようだ、火は焚けない…もしそれをすれば、
灯かりで賊に気付かれる恐れがある、だが夜の冷えは傷を負った俺の身体を蝕む、
くっ…さすがにきついか、しかし耐えないと…すると突然に温もりを感じたのだ!
「ひ、姫様!」
「じっとしていて…んっ」
「あ…そんな…」
暖かい…なんと姫様は俺の身体に被さるように身を重ね、その体温で身体を暖かめてくるのだ、
うっ…姫の抱擁が、なんとも心地良い…駄目だ、そんな破廉恥な感情を姫に意識しては。
そう心に釘を刺す、そうだせっかくの姫様の優しさゆえの行為を汚す感情を抱いてはいかん、
だがその自制心をも惑わす行為を、姫はしてくるのだった。
「ナックス…私ね、貴方の事が…」
「姫様…何を…んっ!」
瞬間…唇に柔らかな感触が重なった、暖かい…これはまさか、
夢のような感覚だった…だがそれが夢で無いと知らせるように、再び唇が重なる、
この姫の小さな唇が…俺の唇に!!
「好き…なの、だからお願い…」
「いけません…姫、そのような真似…うっ!」
「欲しいの…ナックス、貴方の…が…」
それはとても信じられない事だった…まさか姫が俺を求めるとは!
きっと俺は夢を見てるのだと思った、これが現実だとは信じられない出来事だからだ、
月が隠れた夜の闇は暗く…その姫の全容をはっきりと見る事はできなかった、
しかし姫が着ていた服が下半身にかけられて、微かに目に映る女体の影からして、
目の前の姫は生まれたままの全てを俺の前に晒してたのは明白だった…
そして彼女の手により、俺は…姫に自分のそれを咥えこませていく、
傷を負い力を使い果たしてたと思ったのに、情けなくも俺のイチモツは反応したようだ、
それがとても暖かな場所に包まれ、淫らな快楽を感じさせてる…
これは紛れも無い性行為であった、契りを結んでいる…姫と俺が!?
夢だろうと何度も思う…だがこの繋がる感触は紛れもなく現実だ!
俺は今…姫と一つになってる、夜の冷えをも寄せ付けない心地良い暖かさに包まれ、
そのまま俺は導かれるままに放つ…この下半身の奥底から溜められたそれを!!
「あぁぁぁぁ!!!」
「ファリーナ…あぁぁぁ!!!」
そうだ俺は放ってしまった…自分の精を、そのあと数日で十四の歳になる姫君に。
ファリーナ様の誕生日を後日に迎えた日の昼…俺達はついに目的地に辿りついた、
そう…ラルカーン国に、すっかりボロボロな姿になった我らを警備の兵が囲む、
俺は落ち着いて荷の中から親書とサークス王家にのみ伝わる紋章を警備兵の長に見せる、
彼は驚き直ぐ様に王城に連絡をいれ、俺達は謁見を約束されたのだった。
「おぉ!!よくぞ無事に生きておったなファリーナ!!」
「叔父様…うぅ!!」
王との謁見前に薄汚れた衣服から、王家の者として相応しい衣服を着替え、
すっかり姫様の姿は見違えられた、まるで地上に降りた天使のような…
そんな神々しい雰囲気を見せてた。
いや、これが本当の姫様なんだ、俺が仕える姫君…ファリーナ様だ。
俺も謁見には同行した、城の医師に身体を診て貰うと、
やはり動かしてはならない身体らしい、しかし故国の最後を看取った者として、
痛みを我慢してでも自分の口で、ラルカーン王に全てを話した…
神妙な表情で聞き入るラルカーン王、そして悲しみの記憶を思い出し涙する姫、
すると王はサークス王の意志を告ぐ事を約束し、ファリーナ様をこの国で受け入れる事にし、
俺もまた姫の護衛騎士として仕えさせてくれる事になった。
だがそれだけで済まなかった…姫の14年目の誕生日を迎えた翌日、
王は国民にサークス国の姫君が生き延びていた事を国民に知らせたのだ、
この国には既に滅びたサークス国から逃げ延びた民も多く着いており、
世は絶望の時代だというのに歓喜し無事を祝っていた、
そして王は告げた…サークスに伝わる光の天使伝承を、それは世に希望をもたらした、
姫様も自分の使命を知り驚いてたみたいだ、しかし肝心の選ばれし戦士の事だが、
王はチラッと俺の顔を見る…そして高らかに宣言した、俺が選ばれし戦士だと!
「なっ!そんな…私ごときが!」
「なに、謙遜する事は無い…これまでに姫を守った功績、そして…その胸に刻まれし剣の痕が証だ」
「これは…いつしかの落雷による傷跡で…」
「それこそが神がそなたに証を与えた証拠だと私は確信しておる、私にはそなたしか考えられぬよ」
俺にそう告げるラルカーン王だったが、俺は自分がそんな立派な立場とは思えなかった。
だが姫様は照れていた、いいのか?俺なんかが…
だが事態は俺のそんな心を置いて進む、一ヶ月後に王城で騒ぎが起きた…
姫様が体調を崩されたのだ、まさか病を患っていたのか?
確かに慣れない旅で…しかも賊に囚われ過酷な労働を強いられていたわけだが、
体調を崩すのも当然かもしれない、だから王家の医師に診てもらってる間…俺は心配で堪らなかった、
もしも姫に何かあったら世の希望は…いや、俺は別の意味で心配してる、
ファリーナという一人の女性として…彼女の身を案じた。
だからこそ衝撃的だったんだ、診てくれた医師の話を聞いて。
「…おめでたですな」
「………はっ?」
「ファリーナ様は子を宿されております」
姫様の受胎告知に俺は頭が真っ白になった…どうして?決まってる…
考えられるのは一つだ…あの時の行為で彼女は身篭ったのだ!
賊から逃げた晩に身体を重ねた時…新しい命を姫に宿した。
その報告を聞いて王も驚愕していた、まだ14になったばかりの幼い姫君が子を宿したのだ、
驚かないわけがない…だがそれは歓喜の意味での驚きだったらしい、そうだ彼の思想通りならば、
その姫の腹に宿った命こそ…この闇に飲み込まれようとしている世界を救う救世主なのだから、
やがて何処で噂話として外に漏れたのか、言伝えの救世主が生まれると国中に知れ渡り、
一気に闇の侵略に怯えていた民の士気があがる。
俺はもう迷う事はできなかった、覚悟を決めないとならない、
俺こそが選ばれし戦士だと!ただ一つ不安があった…それは姫様の思いだ、
本当に俺で良いのかと…だが彼女は答えた。
「ナックス…私は貴方で嬉しく思ってます、私の運命の人が貴方で…」
「姫様…」
「もうそんな呼び方は止してください、だって貴方は私の…」
「わかってます…ファリーナ」
俺とファリーナは抱擁する、姫は俺を受け入れたのだ…
そして数ヶ月後…盛大に俺とファリーナの婚礼の儀を行った、
民は祝う…そして眺めるのだ、自分達の希望を…
白く清らかな婚礼の衣装を纏ったファリーナの腹部は、ふっくらと盛り上っていた、
顔立ちは幼い少女だが、確かに彼女は今…子を孕ませた母体の姿になっていたのだ。
言い伝え通りならば、この中に居るのだな俺の息子が…娘かもしれないが、
世を救う使命を帯びた救世主が宿っている、どうか無事に生まれてほしい、
救世主だからじゃない、お前が俺と愛する女の子だからだ…だから俺は戦う、
愛する者と世界を守る為に…選ばれようが選ばれないが関係は無い、
その前に俺は一人の騎士なのだから…
「本当に…行くの?」
「はい、姫…いえ、我が妻ファリーナ…どうか生まれ来る我が子をよろしくお願いします」
婚礼の儀が終わると、直ぐに旅支度を整える、きっと妻と…そして城の皆が、
我が子を救世主として立派に育ってくれるだろう、ならば戦場へと俺は出陣する…
そうだ今も侵攻し世界を闇に包まんとする魔の支配を、この俺の働きで少しでも食い止め、
できれば支配された土地を奪回する為に。
男として、騎士として、まだ生まれていない我が子に全てを背負わせる事はできない…
親ならば特にだ…生きている限り今できる事をせねば!
なにより子が成長するにはまだ時間が必要だ、それまで待ってるなどできるわけが無い、
例えファリーナと結婚した事により、サークスの新たな王としての資格を手にしたとはいえ、
その立場に甘んじるつもりは無かった。
俺の居ない間、ファリーナは王の計らいにより、王城ではない隠れ家に身を置く事になった、
国土の離れにそこは存在し、昔に王家で使用されてたという古城で、王城に比べて小さいが…
住むのが少数なら広いくらいだな、そこは強力な結界を敷き魔の存在が立ち入りを許さないそうだ。
もちろんその場所は一部しか知らないこと、公には王城で匿ってる事にしている。
それは彼女と子を魔の刺客から守る為だった、奴らも言伝えを知っている、
だからこそ我が祖国を総攻撃したのだろう…だから念を入れてもらったのだ。
「帰ってこいよ…騎士ナックス」
「はい、妻を…ファリーナを頼みます」
「あぁ…信用できるように生き延びた君達の故国で兵をしていた者に、姫を守らせる事にしたよ」
「!まだ生存者が居たのですか?」
「あぁ、ファリーナ姫にも確認してもらった所、間違いないと言っていた…心配なら紹介しておくか?」
「いえ…ファリーナが言うなら間違いないでしょう、ならば私は彼らに姫を託し、出陣いたします」
「うむ!頼むぞ…救世主の父よ!選ばれし戦士よ!」
俺は馬に乗り込み、兵士一団と共に出陣していく…離れていくラルカーン国、
再び俺はこの地を踏み、愛する人に会えるだろうか…いや会う、
きっと立派に成長した子と妻に再会するのだ。
俺はその来たるべく日を待ち遠しく感じつつ、出陣した…守るべく民と、
そして生まれる子…愛する妻を守る為に!
::::::::::::
ある町の一角に薄汚い小屋があります、その小屋には隠し階段があり、
地下へと降りると…そこは入り口とは違い豪華な大広間になってたのです。
内部は暗い室内でしたが、一筋の光が室内の中央に設けられた高台を照らしてました。
ここに集まった多数の人々は、その照らされた踊り場を今か今かと期待し見つめてる。
するとやがて一人の少女が、その踊り場に登り姿を晒したのです。
「おぉぉぉぉぉぉ!!!」
観客の人々の歓声が広間に響く…何故なら、その少女は生まれたままの姿、
未だに幼さをも感じさせる裸体を晒してたのです。
それに彼らが興奮を高めるのは、それだけが原因ではありませんでした…
「中々上玉だな今回の子は!」
「見事に膨らんで…今にも産まれそうだよな」
少女は…その腹を膨らませており、いかにも妊婦の姿だったのです、
大きさから臨月を迎えてる事は容易です。
それだけでも彼らの興奮は益々高まりますが、
ふと誰かがある事にも気づきました。
「おい…でもあれ、ファリーナ姫じゃないのか!?」
「本当だ…あの顔、お披露目の時に見た事あるぞ!」
そうです、そこに上がった肌を晒した少女は、
一年程前に隣国から逃亡してきた姫君にそっくりなのです。
そんな姫君が妊婦の姿で人前に裸体で現れたのだから、
皆が驚くのは当然の事でした…すると始まります。
様々な人々の視線に晒され、恥辱を感じ赤面の姫君でしたが、
その小さな身体が小さく震えます、そして震えは徐々に大きくなり、
息も荒々しくなります、やがて立てなくなり座り込みますと、
身体を反らせ股を広げ…まるで陰部の女性の性器を、
周囲の観客に見せつけるような体勢をとったのです。
当然に少女の恥部を観て、観客の興奮はより高まっていく、
もうその女性器の入り口は真っ赤に充血し、愛液でぐっしょり濡れ輝かせ、
淫靡な様を晒してたのですから…しかも性器にはピアスという淫らな装飾をされ、
照らす光が淫らに輝き、とても卑しい光景を演出していたのです。
「すげぇ…に、似た娘だろ?」
「当たり前じゃないか!まさかあの光の天使様の化身だと言われる姫な筈ないぜ」
「でも本物なら…はは、無いだろうがすげぇぜ!」
姫君は清い存在として有名でした…だからこそ今の淫靡な姿に皆は興奮してたのです、
例えそれが似た少女でも…いえ本能では察してるからこそ、こんなにも興奮してるのかも、
その痴態を晒す少女がファリーナ姫…つまり私だと感じてるから。
「あ!あぁぁ…」
感じる…皆の視線を、見てる…アソコを、性器を内まで見られてる!
んっ!くる…きちゃう…!ジュブゥゥゥゥ…って!!
奥から這うように外へ出て行こうとする動きを感じてました、
もう十分に育ったので子宮の中から入り口を拡げ、膣を通り出て行こうとするの!
中の…子が、私に宿った命が…産まれるの!!
グチュゥゥゥゥゥ!!くる…出てくる、膣を広げ…姿を見せる!
「あがぁぁぁぁ!!!」
出た…まず足の先が外に…すると歓声がまた大きく広間に響くの。
それは当たり前です、彼らからは姫君の性器口から不気味な肉質の触手が姿を現したのだから…
「あ!あぁぁ…出ちゃう…生まれちゃうぅぅ!!!」
大きく叫び身体を震わすと…その出てきた先っぽが、
より姿を見せていきます…とっても醜い容姿の全貌を見えるの!!
膣を大きく拡張し、中を這い進み…ついに外に姿を晒したのでした。
ズシャァァァァ!!!あぁ…塊が這い出てくる…
「あぁぁぁぁ!!!」
飛沫を撒き散らし、羊水と共に外に吐き出され不気味な声を鳴らし、
ついに生まれました…私の中に宿った…下級種の魔物の赤ちゃんが。
「はぁ…はぁ…あ…これが私の赤ちゃん?」
意識はぼんやりとしてるけれど、私は見たの…産んだ子を。
次の子は、父親によく似た醜い容姿の化け物でした、元気よく鳴いてるわ…
この子は母である私の血も受け継いでます、
証拠にほら…まだへその緒で繋がってますから。
「うおぉぉ!!すげぇ…姫様のマンコから魔物が生まれたぜ!!」
「ま、マジかよぉ!!あんな醜い怪物の子を産んだのか」
観客は騒いでます…当たり前ですね、人の女が魔物を孕み産んだのだもの、
それも姫が…光の天使の化身とされた聖女がです。
生まれ落ちた魔物の子は、しばらく悶えると…徐々に私の体の上を這い、
胸の上にまで上ってくるの、そして吸います…乳房から母乳を。
「んっ…あは、元気ね…赤ちゃん」
ヌルヌルとした不気味な質感の肉質、無数の触手を生やし、
まさしく化け物と呼ぶに相応しい醜い姿、でもこんなに醜いのに…
愛しいと思えてしまうのは…やはり私が母である証拠でしょうか?
異種出産ショーを終え…王家が私の存在を隠すために与えられている、
この一見は廃墟な古城に戻ってきました、
この古城は王家の管轄地の最果てに建てられており、
外はボロでも中は幾つも豪華な部屋となっていたのです。
その一室で今…私は首輪を嵌められ、まるで犬のように四つん這いな姿勢になり、
彼のを…御主人様のを口で奉仕していたのです。
「ショーは成功だったな!」
「あぁ、凄く評判だったぜ!」
「う…うぉ!!」
ビュクゥゥゥゥ!!!あぁ…濃くて熱いシャワーを浴びちゃった、
ドロドロなのが気持ちいい…
「あぁぁん!!!」
顔にたっぷりと濃いくねっとりした精液を、顔に被っていました。
大きな褐色の肉棒から放たれた精液の量は、とっても多くて…
全身を直ぐに白濁に覆ってしまうの、そんな今も吹き出てる精液を、
この口で受け入れ…喉奥に流し込みます。
美味しい…味も濃いくて人の御主人様の中で一番凄いわ。
「ファリーナも良くやったな、そういえば魔物の出産の感想はどうだったんだ?」
「んっ…んくっ…はぁ、その…苦しかったですけれど、き…気持ちよかったです」
「へぇ〜マジか!そういや…イってたように見えたよな」
そう…あの出産の一瞬、確かに私はイカされてたの…
この生まれてきた子に…絶頂を感じちゃったわ。
「ひひ…快楽効果のある体液を赤子の魔物は分泌してるらしいからな」
「なるほどな、しかし傑作だよな、光の天使様が敵の魔物を産んだのだからな!」
ながッ
そうよね…私は今日、してはならない禁忌を犯したのかも…
罪悪感はありました…でも、何処か…開放された気分です。
最初の出産…人の子を産んで時は、かなり痛くて苦しくて死ぬかもと思った、
でも今回は出産という行為でイカされて…満足しちゃったな、
魔物出産にハマってしまいそう、魔物の場合は受精から出産までの期間は短いし、
僅かな期間で何度でも楽しめそうです。
「よし産むものを産んだし、次はガーリャの番だな」
「おう!」
「は、はい…では失礼します、んっ…あぁぁん!!」
でも…やっぱり人の子も孕みたい、特に御主人様達の子は…
自分から先ほどから性器を奉仕していた褐色肌の大男ガーリャ様の腰に跨り、
私は極太の肉棒でアソコを貫かれていきます、そして甲高い淫らな喘ぎ声を出すの、
出産を終えたばかりの腹を使い、膣内を使って上下にその肉棒で擦られていきます。
お腹に出してもらう為に…ガーリャ様の子を孕む為に!
再び御主人様と再会した時は驚きました…生き残りの兵だと名乗ったそうで、
叔父様は私の警護として雇うかと御主人様を連れてきたの、
それはきっと…願えば元に戻る最後の機会だったのです…
この方々なんて知らないと言えば…私は普通の姫に戻れる、
…でも言えませんでした、認めたの…私の国の騎士だと。
会った瞬間…疼いたの、たった僅かの間にこの身体は貪欲になってたから。
ラルカーン国に辿り着いてからは、皆さんによくしてもらい、
愛した人と契りだって結んだ…重大な使命を告げられたとは言え、
とても幸福な毎日でした…でも私は渇きを感じてたの。
王城に用意してもらった自室で、一人慰める私…夫になったナックスですが、
子を宿した事を知ってからは身体の為にと抱いてもらえませんでした。
どの道…ナックスの優しい行為では満足できませんでしたが、それでもまだマシです…
鏡と向かい合い服を脱ぎ、おっぱいとオマンコに施された淫らなピアスを見る、
そして首筋に残った焼印の痕を…私の身体は奴隷姫のままになってました。
何とか隠し誤魔化してたの…そして懐かしさを感じ、あの頃を思い出して火照る身体を慰めた。
もうじき母になるのに…あぁ、でもこの孕んだ子だって…きっと夫の子じゃないです、
恐らくは御主人様の子だわ、皆さんを騙してるようで心苦しかったです。
そんな悶々として切ない日々が過ぎていく、そしてお腹が大きくなった頃、
ナックスとの正式な婚礼を行い、彼が戦いへ旅立つ日がきたのです。
その時…叔父は私を彼の代わりに守る者として、あの人達を…御主人様を連れてきたの。
私の渇きを癒してくれる方を…私は歓喜してました。
ナックスの事は愛してます…だけど、この身体は…再び堕ちる事を望んでたの。
そして私はまた…御主人様達の奴隷姫に戻ったのです。
あの魔物の御主人様も密かに古城に運ばれ、この離れの古城で再び奴隷の日々に戻った、
他の兵士達も御主人様が集めた者達なので、この秘密を王城の人々に知られる事はありません、
やがて臨月をむかえた私ですが、御主人様は変わることなく嬲ります…
そして運命の日…私はついに出産という経験をしました。
子を産むという事はとても大変でした、でも地獄のような責め苦を味わった後、
産声をあげ生まれ落ちた子を見た時、とても充実した喜びを感じます、
きっと母になったからですよね…こんな身も心も奴隷に成り下がった私でも、
そんな母性を持つ事ができたのね…
ちなみに赤ちゃんは、やはり夫になったナックスの子じゃありませんでした。
この子は…御主人様の子だったの、多分…あの人の子です。
ディア様の子…だって同じ碧眼の子でしたから、この子が産まれた時は国中が騒ぎになってました、
だって救世主ですもの…世間的には、でも…違うのね。
ごめんなさい皆さん…救世主を孕めずに、それに…
次に孕んだのは…魔物の御主人様の子供だったもの、
人の子がこんなに直ぐに育つ筈がないものね…
それに異形の子だと直ぐにわかったわ…胎内の動きが違ったもの。
お腹が蠢いてる…とても普通じゃないわ、それを御主人様も理解し、
今日この日…15歳の誕生日に、二人目の赤ちゃんを人前で出産したの。
再び極太の肉棒が突き刺さる…今度はこの御主人様の子を孕まされそう、
ミネル様とも私に種付けしますし、とりあえず人の子を孕みそうかな…
もしかしたら魔物の子を再び孕むかもしれませんが、どれでも私にとっては望む事でした。
「なぁ、また俺らのガキを産ませたら…今度は種付けショーでもするか」
「いいな、世界の運命を握る姫君に、下の民が子を孕ませるのか!はは」
「いいだろう?な…先の世界の事よりも、今を楽しもうぜ」
「はい…それが御主人様の望みなら…」
「それでこそ俺らの奴隷姫だぜ!また人外の子も孕ませてやるからな」
「はい…御主人様の望む通りに、喜んで孕んでみせますから」
皆さん…ごめんなさい、私…救世主を産めないみたいです、
だってこんなに身体が汚れてしまったもの、心もそう…
光の天使の姫君は…もう、快楽狂いの堕落した奴隷姫なんです。
きっと今頃…私を大切に思ってくれ契りを結んだ彼は、遠い地で戦っている頃でしょう…なのに、
私は別の男性を相手に、こんな破廉恥な行為をし、淫靡な支配される快感に心酔してたの。
その背徳の想いが、また淫らな興奮を生む…そして楽しませるの、
私は堕ちる喜びに浸りました、世界よりも先に闇に堕ちたのね、きっと…
:::::::
あれから10年か…
闇からの侵略者との戦いはますます激化していた、既に魔物の軍勢により、
この大地の半分は奴らの勢力圏となっている、人も国の境を越え、
勢力を結集し奴らに対抗してるが、勢力図を押し返すまではいかない、
そんな険しい局面だったが、俺は久しく妻と子が待つ城へと帰路を急いでいた…
ラルカーン国土の離れの古城に着くと、数人の兵士を連れ彼女がやってくる。
俺の妻ファリーナが…その久しい顔を見て、俺は少し驚かされていた。
十年の月日を得て再会した妻…ファリーナは、随分と美しく大人びて成長してた、
その微笑には妖艶な雰囲気まで漂わせ…一瞬誰かと判別できなかったくらいだ。
「どうしましたか?そんな放心しちゃって…」
「いや、ちょっとびっくりした…昔と少し違ってたし」
「どんな風に?」
「綺麗に…なったかな」
俺の言葉にファリーナは微笑んだ、その表情には昔の面影…幼い笑みを感じさせられた。
背も大きくなった、そして本当に美しくなっていた、まるで王妃様のように…
すでに夫婦となった関係だが、久しぶりの再会の為か、かなり意識させられていたのだ。
10年の月日は大きい、随分と長い間会って無かったのだからな。
「そういえば、この辺りにも魔物の目撃が多くなったと聞いたが?」
「えぇ…かなり潜伏してるそうですね、でもここは大丈夫ですよ」
「そうか?まぁ結界も敷かれてるが…」
「頼りになる騎士様が我が城にはたくさん揃ってますし」
そういえば、この城に配備されたファリーナ専属の護衛兵は、
確か同じサークスから逃げ延びた兵だったか…
そのような屈強な騎士なら一度会わなければと思った、
しかしファリーナの話によると、どうやら辺境の魔物討伐に出向いてるらしく、
一ヶ月は戻ってこないそうで、とても俺が滞在中には会うのは無理のようだ。
それだけでない、実は俺の子も討伐に参加してるらしい、
まったくタイミングを逃したようだな、生まれた子を是非に見たかったのだが。
しかし…残された兵の顔つきが少々頼りない風が気になった、
このような脆弱な守りで、愛する人を守れるのかと…
まぁ屈強の兵は前線に送られるから仕方ないかもしれない、
それにきっと残りの精鋭組も討伐部隊に加わってるのだろう。
あといつしか城には女中らしい少女が増えていたのも気になった、ファリーナいわく子供が生まれ、
戦う男性よりも世話をしてくれる女性を増やす方がありがたいという事らしい。
そういう事なら仕方ないが…少々まだ幼い顔立ちの少女が多いのが気になったな。
夜…俺はやはり警備体制が気になり、寝室を出て城の見回りを始めた、
思ったとおりだが、あれだけいた兵士らの姿が見えなくなった、
女中も居ない…まったく警備体制を指示する必要があるようだな。
一階や二階…三階を巡った所で、次は地下へと下りていった、
この古城に来るのは初めてだが、小さい割に色々と入り組んだ作りのようだ、
地下だけでも結構深く建築されてる、んっ…
「あぁ…んあぁ…」
なんだ…何処からか声が聞こえてきた?
地下へと下りていくと、女性と思われる呻き声が聞こえてくる、
俺は気になりその声のする通路を進んでいく、確かこの辺りは囚人を閉じ込めた檻らしいが、
もちろん現在は使われて無い筈だ、するとその牢獄に着く。
俺は驚愕した、なんだ…この光景は!?辿り着いた俺は我が目を疑った…
「いいの…あぁ…もっと!!」
「ほれ、もっと腰を振れよ!!」
無数の兵士が、その空間に収まり…そして女中として働いてた少女らを襲っていた。
だが無理矢理に乱暴してたわけじゃないらしい、少女らは兵士らに陵辱され、
抵抗もせず…ただその淫らな行為を恍惚な表情で受け入れていた、
自ら腰を振り…淫らな快楽を貪っていく…
だがそれはまだ人相手の淫行現場だから理解できたかもしれない、
その後に見る悪夢のような光景よりはまだ…
まだ奥からも少女の呻きが聞こえてくる、俺はひっそりと足を進ませていく、
するとそこでは巨大な魔物が檻に閉じ込められていた、
魔物を捕獲してるのか?しかし…その中には少女達が居た、
無数の禍々しい触手で肉体に絡み弄ばれ、襲われていた…
だかそれは悲惨な現場ではない、いや…悲惨ではありえるだろうが、
それ以上に淫靡な現場になってた、あの魔物…何処かで見覚えがある、
そうだあの禍々しい不気味な巨体には見覚えがあった…いつかの遭遇した下級魔物だ、
もちろん同じ奴じゃ無いだろうが、何で…そんな下級な魔物と、
少女らが淫行におよんでいるのかが不思議だ、その不気味な触手を性器に挿入され、
少女らは快楽に心酔させていた…淫らに腰を動かし、それぞれが果てていく…
異種性交によって…うっ!檻の外に少女が数人倒れていた、
だがその様子は尋常じゃ無かった、顔を紅潮させ常に震えて、
一部の女は腹部を膨らませている、そして…なっ!
内一人が激しく痙攣し呻くと…晒した陰部から何かおぞましい姿の塊を吐き出す!
それは…魔物の赤子だった、人の女が醜い魔物を産んだのだ!
こ…ここは地獄か?おぞましい生物を産み落とし、女は悲観してると思えば…そうでなく、
愛しそうに生まれたばかりの幼生である魔物を抱きかかえる、
何故そのような顔ができるのか…俺には理解不能だった。
とにかく俺は騎士として、このようなのを放っておけるわけがない、
腰の剣を抜刀し、身構えようとする…しかし!
ゴスッと鈍い音が響き、後頭部に激痛が走った…何が起きた?
一体何が…うっ!くそっ油断したか…目蓋が重い…意識が薄れていく、
その意識を失い倒れようとした時、奇襲したと思われる人影が見えた…
褐色肌の大男、こいつに…うっ…
「はぁ…はぁ…凄い、あんっ!あぁ…」
なんだ…この声は、聞き覚えのある声の気がする…
この声…そうだ愛しいあの方の声に聞こえる、だが…この淫靡な響きは何故?
「もうチンコを突っ込まれ過ぎて、人間相手じゃ物足りなくなっちまったな」
「ひひ…まったくだ、既に7人の子持ちだしな…」
「俺らだけじゃなく他の連中とも種付けられまくった結果か」
「おっとあの下等魔物とは十数体くらいか?へへ…かなり産ませたな」
なんだ…何を言っている?くそ…頭がグラグラして、何も考えれない…
身体も動かない…どうなっている、だがようやく…目蓋が少し開いた。
!?な…なんだ!?あの化け物は!!?
鋼製の頑丈な鎖で拘束されてるとはいえ、かなり強大な魔物…いや魔獣か!
象のような巨大な体格に蛇や虎に…まるで様々な獣が溶け合ったような姿、
まるで不完全なキメラのように見える、なんと禍々しい…しかしそんな獣が、
今…一人の女を陵辱していた、いや…これは陵辱と言っていいのか?
「もっと…もっと…その逞しい肉棒で突いてぇ!!」
最後の最後で規制されたので夜にラスト投下します…
魔獣の吼える声が響く…そして女の中に、股間の位置から生やす不気味な色と形状をした塊を、
激しく挿し込ませていくのだ…人の女性器に、そんな凶器のような形をした代物が入るとは思えないが、
だが確実に女の中に入り込み胎内へと衝撃を与えていた、ボゴッと膨れ上がる腹部の形は、
その塊の醜悪な容姿を浮かばせている…威力はきっと、腸が潰れてても仕方ないくらいだろう。
しかし女は吼えるように喘ぐ…甘い響きの歓喜を口から漏らすのだ、
ありえない…さっきの魔物に襲われし女達よりも、人の身で魔獣との性交を成すなどと…
「くく…さて、今回の獲物との子はどんな姿になるやら楽しみだ」
「けけ…いやぁ、亡国の王家の血筋は人よりも化け物どもの間で受け継がれそうですな」
「はぁはぁ…んっ、きて…貴方の子を…孕ませて…あぁぁ!!」
ファ…ファリーナ…俺は発声が何故かできなかった、だから呼びかけられなかった…
獣に犯され蹂躙される愛しい女に、これは悪夢なのか…
あの清楚で可憐な少女だったのに、今は淫らな牝と化していた…
女性器に魔獣の性器を咥え込ませ、異種性交の快楽に酔っている、
うっ…なんという臭気だ、こんな腐臭の中で乱れてるなど…狂ってるとしか!
「あぁぁぁぁぁぁ!!!!」
その時…ファリーナは一斉に吼えるように喘ぎ狂い、その成長しても小柄の身体を痙攣させる、
するとその禍々しく蠢いてた腹部が、震え…徐々に盛り上ってくるのだ。
「入る…注がれてる、新しい御主人様の精液が…あぁぁ…」
まるで臨月の妊婦のような腹部になりつつ、魔獣を主人と呼び、彼女は喜び果てるのだ…
醜い塊が抜けると共に、その膨れ上がるお腹に篭った代物が性器口から噴出してくる…
ねっとりした不気味な色をした粘液、それがファリーナの胎内を満たしていたのだった。
「すげぇ…でもこんなので人が孕むのか?」
「孕むだろう、あんなに可愛らしいマンコもすっかり醜く成り下がったんだ、中も変わり果てたさ」
「作りかえられちまったてか、はは…すげぇもんだ」
くっ…嘘だ!こんなの…嘘に決まっている!!
俺は心の中で叫んだ…すると、果てて地べたに横たわっていたファリーナが起き上がり、
俺の方を向くと目が合った…彼女は妖しく微笑み、そして…股を広げて陰部を晒すのだ。
妖しく輝く金属製の輪が歪み変色している女性器口の入り口を開かせたまま固定させ、
桃色に濡れ輝かせた内側を見せる…そこから大量の粘液を噴出させれた。
「ナックス…どう、私のここ…醜いでしょ?」
彼女はそこを晒して呟く…
「いっぱい産んじゃったの…人間の赤ちゃんも、魔物の赤ちゃんも」
産んだって…どういう事だ?魔物だと?
「御主人様の太くて立派なのや、細長いの、そして腕のような肉棒で可愛がってもらって、孕まされちゃった」
????理解できない…彼女の言葉が…
「他にも街の人とも…腐ったような黄ばんだ精液や、性経験なくて溜め込んでた人達の精子でも孕んだの」
あはは…冗談はやめろ、笑えないぞ…
「ナックスを襲った魔物の御主人様とも…いっぱい赤ちゃん産んじゃったわ、見慣れたら可愛いのよ」
!!?さっきの光景を思い出す…ま、まさか…
「お蔭ですっかり醜くなっちゃった、もう闇の生物専用マンコなの…でも彼らは愛してくれるから」
ファリーナはポッと頬を染め、さっきの魔獣を見上げる…その表情は、
まるで恋をする乙女の顔立ちだった…そんな人々の敵だぞ!そいつらは…
「これからもいっぱい赤ちゃん産むわ、色んな魔物や魔獣と交わるつもり…今から楽しみだわ」
なぁファリーナ…嘘と言ってくれ、こんなの…あるわけない、
彼女は光の天使の化身…そして俺と結ばれて、救世主を産み落としたんだ…
「そうだ…今だから告白するけど、実はナックスの赤ちゃんは産んでないの、だって私は奴隷…奴隷姫だから」
う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
俺は声にならない絶叫をした…そして意識が再び堕ちる、
また闇に飲み込まれていったのだ…
光が…眩しい…んっ!頭がくらくらしてる…
「ナックス…そろそろ起きて」
「ファ…ファリーナ…」
俺は寝てたのか…ならあれは夢か?
夢…を見てたのか?とても悪い夢を…どんな夢だったのか、
詳細な事は忘れてしまった、ただ悪夢としか説明できない…
まだ寝惚けてる俺を見て妻である彼女は微笑む、
その表情に安堵し、俺は立ち上がった…うっ!
だが頭が痛い…まるで何処かでぶつけたような感じだ。
「……夢だったんだよな」
俺は一人呟く…誰に問うわけでもなく、ただ一人で…
最愛の妻との時間は瞬く間に過ぎていく、兵士の気の緩みがわかるくらいに、
こんな時代だというのに平穏な日々が続いた…
だが俺は毎晩のように夜になると悪夢を見続けたようだ。
内容は覚えてない…だが朝日が登り目覚めると、
どっと滝のような汗をかいていた…鈍い痛みと共に。
「じゃあ…行ってらっしゃいナックス」
「あぁ…ファリーナ…」
そして再び遠路に旅立つ時がきた、恐らく今度帰還する日は、
戦いが終わった時になる筈だ、そう再び世界中が光に覆われる日…
再会はいつになるかわからない、だから俺はしばらく進んでから最愛の女性を振り向き見る、
その時にだった…いつか見たようにファリーナの背に羽を見たのだ…
だがそれは清楚な天使の白き羽では無かった、
とても禍々しく黒い…まるで悪魔のような羽を広げさせていた。
それはあくまで一瞬の幻覚だったが…幻覚だよな?
一抹の不安を胸に宿し、俺は旅立った…この闇に堕ちようとする世界へと。
【おしまい】
ながっ
ようやく読み終わったわ。
色々言いたいことはあるが一言でまとめさせてもらおう。
あんたこそは超弩級の変態紳士だよ!
無論いい意味でだ。
81 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 17:53:20 ID:HwU9Nfif
保守
ほ
うpろだ代わり、ということで投下させて下さい
スレチっぽい内容が続いてしまったので、場所を移すことにしました
前半は元スレに一度投下しており、二重になりますが何卒ご了承を
1.ロリ? 2.純愛 3.エロ
注意点は恐らくこれだけかな
84 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:14:01 ID:Nsqinal6
朝の散歩の時のこと。
民家のブロック塀の上に、女の子が立っていた。
彼女は季節違いのコートに、頭にはフードまでしっかりと被っている。
その割に煽りの体勢から見えるのは、太腿とその先。どうやら下着にコートという奇妙な組み合わせだ。
そしてフードから僅かに覗く眼で、きょろきょろと辺りを観察している。
不思議な光景、と眺めていると、目が合った。
小さな顔と対照的に、丸く大きな目。愛嬌はあるが、視線は鋭い。
ばっ!
両手を大きく広げたかと思うと、塀から私の方に向かって、飛び掛かってきた。
がばっ。
滑空を受け止めた割に、その衝撃は軽かった。
女の子の体が、私の胸の中にすっぽりと収まっている。
私はどうしたのかと尋ねようとしたが、その前に彼女が動いた。
「がうっ!」
「つ、うっ!?」
肩に噛み付いてきたのだ。私は思わず彼女を跳ね除けようとするが、食い込みが深い。
それでも、何とか無理矢理引き離した。
「くっ…」
「――おまえ…くう…」
たどたどしい言葉は明らかに、私を攻撃対象と見なしていた。
とりあえず私は家まで逃げることにした。
野良の犬猫ですらここまで凶暴でないというのに、何だって女の子が?
事情はともかく、この肩の痛みは本気だ。
走りに走り、家へと辿り着いた。すぐさま中に入り、鍵をかける。
確認はしなかったが、追いかけられている気配が確かにした。
どんっ!
ドアを叩く音。覗き穴を見ると、やはり彼女が立っていた。
恐ろしい。一体全体何だというのだろうか。
彼女はドアの前を徘徊し始めた。気になって目を離すことが出来ない。
と、しばらくするといきなりばったりと倒れてしまった。
放っておく訳にもいかず、私は女の子を部屋に入れた。
抱える私に向かって弱々しく唸る彼女から、腹の虫の音が聞こえた。
空腹なのだろうと思った私は、部屋に彼女を横たえ、台所に立った。
食パンにバターを塗ってトースターで焼き、その間ベーコンを炒めレタスを洗う。
子どもの頃使っていたカップに牛乳を注ぎ、同時に自分の分も準備をする。
予め作っておいたゆで卵をボウルに入れて、食卓に並べた。
良い匂いに反応したのか、彼女は起き上がる。
「とりあえず、食べなさい」
その言葉を言い終わらない内に、彼女はサンドに齧りついていた。
凄い食欲だった。食べようと思っていた自分の分までも、気が付いたらあげていた。
ばりっ。
何かと思えば、玉子を殻のまま食べようとしていた。
私は思わず手を出す。
「これは、こうやって食べるんだよ」
違和感を感じたのか、女の子はぺっと殻を吐き出し、私を怪訝そうに見た。
私は殻を剥いてやると、彼女の手に握らせた。
彼女は玉子と私を見比べて、黙ったままだ。
私はボウルから新しい玉子を取ると、同じように剥いて、そして食べて見せた。
彼女は真似をするようにして、恐る恐る口に入れる。
ぱくっ。
85 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:15:00 ID:Nsqinal6
美味しそうに食べた。
そして牛乳のカップに手をかけるが――。
がちゃっ。
今度はひっくり返された。
コートと畳がびちゃびちゃになり、私は慌ててタオルを持って来る。
周りを拭いてあげる私を、女の子は呆然と見つめている。
もう一度やり直し。
「よく見ているんだよ?」
私はコップに注いだ牛乳を、ゆっくりと飲んで見せた。
「やってごらん」
やはり女の子は真似をするようにして、牛乳を飲んだ。
手つきが危なっかしいので、手伝ってはあげたが。
とりあえず、これで食事は終了。敵意を向けてくることもないだろう。
しかし、コートが汚れてしまった。私の不注意とはいえ、果たして脱がせて良いものだろうか?
そんなことを考えていると、彼女は立ち上がった。
そして私の周囲を二度三度、子どものようにくるくると回ると、玄関の方へと走って行った。
後を追うと、そこで立ち止まっていた。ドアの開け方が分からないらしい。
「外に出たい?」
彼女は不安げな表情で私を見た。
「コート、良かったら洗濯しようか?」
日本語が通じていないのか、女の子はただじっと私を見つめている。
ならば、どうやって意思を伝えれば良いのだろうか。
それにはまず、彼女を引き止めなくてはならない。
その場から動かない彼女を、安心させる方法――私なりに考えた。
「おいで」
中腰になり、手を広げた。気持ちを穏やかに、まるで子どもを――愛しいものを迎えるように、見つめる。
しばらく私の様子を見ていた彼女だったが、やがてゆっくりと近付いて来た。
私は彼女の体を、体で受け止めた。やはり胸の中に収まるその体は、小さい。
「良い子だ」
そしてしっかりと、包み込む。
硬直していた女の子の体が、段々と柔らかくなる。
腕を緩めると、彼女は手をそっと、私の肩に置いてきた。
噛まれた痛みが残っており、思わず顔を引きつらせてしまう。
神妙な面持ちでその様子を見ていた彼女は、しばらく考えて口を開いた。
「……よ、く? みて、いる…だよ?」
先程の私の台詞を、真似しているようだ。そして、彼女はフードを取った。
髪はショートヘアでややぼさぼさ。だが少女らしい、愛らしい顔だ。
彼女は両手でコートの裾を持つと、それを捲し上げる。
下着を、腰を、腹を、そして覆う物のない胸までも、平然と露出する。
そう、上からコートを脱ごうとしていた。
女の子はそのまま体を捩ってコートから顔を、そして袖から手を引き抜く。
ばさっ。
裏返ったコートが下に落ちる。下着一枚姿を、私に晒す彼女。
彼女は幼い胸元に、ぺたりと手を置く。
「や…て、ごら…ん?」
上着を脱げ――と、そう言いたいのだろうか。
私は黙ってそれに従った。
「……これで、良いかい?」
彼女は私の体に近付くと、肩にそっと顔を寄せた。
ぺろ。
86 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:15:57 ID:Nsqinal6
「――っ!?」
思わず身震いしてしまった。
女の子が肩の噛み痕を舐めてきたのだ。
私の反応に彼女は少し驚いたが、すぐに再び――まるで犬か猫のように、傷を舐め始めた。
ぺろ…ぺろ。
止めることなく、私はされるがままだった。
動物的に考えると、恐らく彼女は私を認めてくれたのだろう。
それが僅かに染みるような痛みと、こそばゆさと共に、妙に嬉しかった。
「ありがとう」
私はそう言って、舐めてあげることは出来ないが、代わりに頭を撫でた。
「――おまえ、すき」
女の子は、今度は私に頬擦りをしてきた。
「よしよし」
私はただ、撫でてやる以外に何も考えられなかった。
彼女は私の体から離れようとしない。甘えるように擦りついてくる。
だが、このままでは身動きが取れない。どうしたものか――。
私は彼女の体を抱き上げた。
「?」
それはある意味で、使い古された陳腐な台詞かもしれない。
「コートが乾くまで、ここにいなさい」
私はコートを洗濯し、ベランダに干した。
「くしゅんっ!」
女の子はどうやら寒がりらしい。私はタオルケットを貸した。
だが、私が動くと絶えずくっ付いてくるので、すぐに脱げてしまう。
仕方がないので少しの間、二人で大人しくしていることにした。
彼女は私の伸ばした膝を枕にし、気持ち良さそうに目を細めている。
名前を尋ねようかと、ふと思った。
「……」
やめておこう。コートが乾くまでのこと。無粋だ。
しばらくして、インターホンが鳴った。応援の到着だ。
「お早う、山県」
そう言って合鍵で入って来た、一人の女性。
彼女の名前は篠原凪子。私の幼馴染で、腐れ縁とでも言うべき仲だ。
容姿に秀でている訳でもなければ、取り立てて頭が良い訳でも、運動神経万能という訳でもない。
ただ、非常に理解力がある。つまり物分かりが良い。おまけに心が広い。
「可愛い子だね。随分と懐いているようじゃないか」
事情を話したとはいえ、普通は連れ込みか何かかと誤解されてもおかしくない。
だが、落ち着いた様子で篠原は紙袋を下に置いた。
「女児用の衣類を、一通り持って来たよ。服はお古ですまないが」
そして、何でも話せる間柄なのが、篠原のもう一つの長所であり短所でもある、世話焼きを高じさせている。
「構わないよ。休日の朝から、こちらこそすまないくらいだ」
それを聞いて篠原は笑う。
一方、女の子の方は何やら私の体を庇うようにして相手を睨んでいた。
「じゃあ荷物だけ置いて私は退散するとしようか」
「気にしなくて良い。私も最初は獲物にされかけた口だ」
だが篠原は肩を竦め、溜息をつく。
「君という奴は、昔も今も色恋沙汰にはてんで疎い」
「……なるほど、妬いていると」
最近は私も随分物分かりが良くなった。
「私が? それも悪くないね」
87 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:16:44 ID:Nsqinal6
率直な意味で返したのだが、篠原はどうやら皮肉と受け取ったらしい。
「はは、冗談だよ」
それなら良い、とも言っていられない。
「うう……!」
突然現れた女と目の前で、仲睦まじそうに語られては立場がないのは確か。
彼女は私の方にも非難の視線を向けてくる。
暴れられても困るので、私は彼女を引っ掴むと胸元に抱き寄せる。
「篠原」
「少し、からかってみた。心配しなくても、面倒はちゃんと見てあげるよ」
そう言って、自分の眼鏡を外す。ああ、どうやらやる気充分らしい。
「しかし、本当に裸だね。見る人が見れば通報ものだ」
私が女の子を押さえている間に、篠原は紙袋から服を出す。
「信用しているから君を呼んだ」
「ありがとう。…さて、本題から入るが、これからどうするんだ? 君のことだから、用が済んだらきっぱり別れる?」
腕の中の彼女は大人しいが、よく見ると拗ねたような表情でそっぽを向いていた。
私は怒りを宥めようと、若干髪の逆立った髪を撫でてやる。
「――いや、言わなくて良い。だが、自分の判断に後悔だけはするなよ」
そう言うと、私の腕から彼女を抱き上げた。
僅かな重みだが、他へと移ることで覚えたのは、確かな喪失感だった。
理解していたが、情は移るものだ。
女の子は篠原に噛み付かんばかりの形相だった。
が、その腕に包まれると、波が引くように大人しくなった。
「いいこいいこ」
子どもを抱く母親のようだった。
「よいしょ…じゃ、これに着替えようか」
しかし下に降ろすと、空気が再びピリピリとし始める。
「ううう……」
「…とりあえず、敵でないと認めてもらえたら結構だよ。ほら」
篠原は彼女に服を着せる。抵抗こそしないが、嬉しそうとはとても言えない。
そんなことを思っている間に、ごく一般的な格好をした少女が出来上がった。
Tシャツとデニムのミニスカート。サイズはちょうど良いようだ。
「どうだ? 似合うか?」
女の子の肩に手を置き、体を向ける。
「とても」
篠原が手を離すと、彼女は脇目も振らず、私に抱きついてきた。
「やうっ!」
彼女が肩を噛んできた。痛くはない。服の上から、じゃれに近い甘噛み。
「本当に、君のことが好きみたいだね」
恐らくそうなのだろう。私が私のやりたいようにした――その因果応報ということだ。
「山県のそんなに嬉しそうな顔、久しぶりに見たよ」
「嬉しい……」
そうなのか? こうしていることが、私にとって――。
「うれ…しい?」
女の子の一言が、私の思考を中断する。
彼女は言葉を理解していないように見えて、実は理解している気がしてならない。
「――ああ、嬉しいよ」
彼女は安心したように、また頬擦りをしてくる。
「……」
「篠原?」
「ん? あぁ、すまん。何かボーっとしていた」
88 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:17:36 ID:Nsqinal6
「そうだ山県、その子の名前は何なんだ?」
「……」
私の意思を、今ここで言ってしまって良いのだろうか。
一時のことと割り切っている。だから名前なんて、訊く気も付ける気もない――と。
「……君は昔から変わらないな。そうやって、いつも自分が傷付かないように、予防線を張る」
つくづく、嘘がつけない相手と言える。図星だった。
それが最も無難な選択であり、すべきである選択だが……。
「例え少しの付き合いだとしても、確かな絆があるんじゃないのか? 少なくとも私にはそう見える」
「……」
「どんな判断を下すにしても、私が力になる。安心して君は、その時まで過ごせば良い」
女の子には、やはり名前がなかった。
名前は、紫陽花に決めた。今は亡き母が好んだ花の名。
「あ…じ、さい?」
「そう、紫陽花」
「おまえ…は? やま…がた?」
「そう、山県完」
「やま、がた…たも、つ?」
「完で良い。そして彼女が篠原凪子」
「しの…はら…なぎ、こ…? たもつ…なぎこ…」
何度か復唱している内に、彼女は名前を覚えた。
「あり、がと…?」
紫陽花はいつ覚えたのか、感謝の言葉を口にした。
「どういたしまして」
そう言って、髪を撫でてあげた。これが何故か、一番しっくりくる。
「君は頭を撫でてもらうのが好きだな」
篠原が言った。
私の膝に乗り、胸に寄りかかるようにして、それを気持ち良さそうに受ける彼女。
「山県、君はもしかして、紫陽花を女の子として見ていないんじゃないか?」
「? 意味が分からないのだが」
「はは、まぁ良いよ。それは後のお楽しみということにしよう」
篠原はたまにこういう訳の分からないことを言い出す。
「先はぼんやりとしていたし、熱でもあるのでは?」
そう言って、隣に座る篠原の額に手を当てた。
「やーっ!」
紫陽花が私の服を掴んで抗議の眼差しを向ける。
「そういう君こそ、らしくないな。ほら、紫陽花が嫉妬しているよ?」
嫉妬……そう、彼女は女だ。そして私は男。
「……」
考え過ぎか。このままで、何も問題はないはず。
もう一度篠原の顔を見ると、口元が僅かだが、笑っていた。
私たちはそのまま半日近く過ごした。
紫陽花に言葉を教えたり、他愛ないことで遊んだりした。
そして彼女は寝てしまった。私の手を握ったまま、すやすやと。
「……おや、そろそろ正午だ。昼は私が作ろうか」
そうしてもらえると助かった。よく考えたら、朝からろくに食べていない。
篠原は台所に行くと、これまでもしばしば世話になったその腕を、存分に振るってくれた。
私よりも遥かに手際の良い動きで、見る見る内に昼食が出来上がる。
「美味しい?」
「おい…しい?」
即席ラタトゥイユらしい。発想からしてまるで真似出来ない。そんな材料どこにあったのかがまず疑問だ。
89 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:18:34 ID:Nsqinal6
「おい、し…かた?」
起きた紫陽花の食欲は相変わらず旺盛だったが、スプーンやフォークの使い方を教えれば、その通りに真似をした。
覚えがとても早い。どんな知識でも貪欲に吸収し、そして順応していく。
篠原は、ややソースで汚れた彼女の口元を、ナプキンで拭いてやっている。
見ていると、まるで母子のようだと錯覚を起こしてしまう。
「ご馳走様でした。美味しかった」
「おいしか…た!」
私の言葉を笑顔で復唱する彼女に、堪らず笑ってしまった。
漠然と先を見据えているよりも、気持ちは楽だった。
こんなに安心感で満ち足りたのは、篠原が言ったように、久々だ。
コートはすっかり乾いていた。
「あーいーうーえーおー」
紫陽花は篠原の持ってきた絵本を朗読中。
「ん? あぁ、乾いたようだね。どうした? 冴えない顔をして」
冴えない――か。確かに、もうすぐ別れの時だ。
ここに置いてやるなんて、とてもではないが私には出来ないだろう。
コートが乾くまで、と最初そう言った。踏ん切りを付けるのは、今しかない。
「…少し、私は買い物にでも出よう。もう一度しっかり、心の整理を付けると良い」
そう。まだ心の整理が付いていない。
「その前に、言っておくことがある」
篠原が私に歩み寄って来る。
「この子はまるで動物みたいだな。君も恐らく、その延長線程度に考えている。だが、女の子だ。そして女」
「?」
「紫陽花、よく見ておくと良い」
篠原は顔を寄せ、徐に目を瞑る。
私の鎖骨に軽く手を置き、そのまま口に、唇を被せてきた。
「――ん」
「わあーっ!!」
行為そのものよりも、紫陽花の悲鳴で我に返った。
「! ――な?」
「…ふぅ、久々のキスだな」
「ぐうううっ!」
立ち上がり怒りを露にする紫陽花。場は一触即発の状況に変わった。
「一体、何のつもり――」
と、いきなり篠原を押し退け、彼女が私に飛びついてきた。
がばっ。
その勢いに思わず尻餅を突いてしまった。そして――。
「ふむうっ!」
乗りかかられて、いきなり口づけをされる。荒いが、それは決して軽くなかった。
まるで、篠原に対抗しているようだった。確かに彼女は、女。
ぎゅうっ。
まるで自分だけのもの、と主張するように、私は紫陽花に抱きつかれている。
「……たも、つ…すき…」
今までなかった感情が、心の底から湧き上がってくるのを感じた。
篠原が笑った。
「紫陽花はただ愛情を表現するのに、動物的な形を取る以外の方法を知らなかっただけ。君のことをどう思っているか、少しは理解出来たか?」
「…これが、お楽しみと?」
「あぁ。鈍感で気難しい老青年を、こうして解して見るのも面白いな」
私は怒る気すら起きず、放心状態だった。
「だが、可笑しいな。嫉妬――言われてみれば、確かにそうとも思える」
90 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:20:56 ID:Nsqinal6
篠原との関係を一言で表すなら”友人”。
口づけも何度かしたが、外国で言うハグのような、他愛ないスキンシップに過ぎなかった。
そこには今まで無かった濃い感情の欠片のようなものが、胸に渦を巻いている。
「ついでに言っておこうか…私も君が好き」
初めてまともに聞いた、篠原からの一言だった。
鈍感で気難しい私でも分かる。恐らくそれは、単に”友愛”を意味しているに留まらない。
「まぁ、今更一歩踏み込んだ付き合いなんて、気持ち悪いだけだ。キスと同様、軽く受け流してくれ」
「そういう訳にはいかない――と言ったらどうする」
「はは…嬉しいが、紫陽花がいるから今の君がいて、私がいる。このままならこのままで、良いんだ」
そう言って、篠原は眼鏡をかけた。
玄関のドアが閉まり、部屋には私と紫陽花の二人が残った。
思考を整理しようとしても、上手くまとまらない。
しかし別れる前提でいた私の心境は、若干揺らぎに変わった。
そうだ、動物などではない。詳しい事情は分からないが、彼女は人間だ。
このまま放り出すのが筋だとは言い難い。それは責任放棄に等しい。
だが自らを偽ってでも、あくまで動物と見なした上で別れることも出来る。
それは恐らく、篠原の気遣いをふいにする判断だろう。だが、最終的には私の考え次第。
「……」
彼女が私の目を見つめている。
私は、仮にこの絆を切り離せば、後悔することになるのだろうか?
私も意識はしないまま、紫陽花の目を見ていた。
と、無言のまま彼女はまた、唇を寄せてきた。
「んう……」
先とは信じられないほど、落ち着いた口づけだった。
接した頬に、冷たいものを感じる。
――涙。
「……」
彼女は静かに唇を離すと、私の体からも離れた。
傍のコートを拾い上げ、簡単に羽織る。
この短時間の内に、私と篠原が、そして何より彼女が変わった。
「……あり、がと」
あれから喋らなかった紫陽花が、やっと口にした単語。
玄関の外で、私は彼女を見送るようにして立っていた。
彼女が口づけをしてこなければ、これほど気を病むことはなかったのかもしれない。
私だけは、若干の名残惜しさを残しつつも、綺麗に別れられたつもりになったのだろう。
今となっては愚かしいとすら思う。後悔……するかもしれない。
彼女は私の心中を察したのだろうか。甘える仕草が嘘のように影を潜めた。
そして、私の元から去ろうとしている。優柔不断な私の判断を、聞く前に。
私は結局、何もしていない。分別めいたことを、延々と自問自答しているだけだ。
――自らの答を、出さなければいけない。
「紫陽花」
遠ざかりかけていたその体が、立ち止まる。
足を、踏み出すべきか否か。
紫陽花は振り返ると、心なしかの笑顔を見せた。
「……」
「紫陽花」
「……たも、つ?」
彼女が最初から知っていた言葉がある。
「好き――か?」
「……すき」
91 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:22:06 ID:Nsqinal6
私は紫陽花の元へと駆けた。
「――はっ、はぁっ…」
辿り着き、息を吐きながらも、正面からもう一度彼女の目を見る。
今の私の心境が、伝わるだろうか。
「……」
彼女はゆっくりと私の体に近付き、寄り添った。
答と言っても、難しい言葉では恐らく通じない。簡潔に表意し、そして態度で示す。
「私も、紫陽花が、好きだよ」
一字一句を噛み締めるように、私は口にした。
「一緒に、いてくれるか?」
紫陽花の目から、再び涙が流れた。
腰に回した腕が、精一杯の力を込めてくる。
私も彼女の項に手を回し、引き寄せるように力を込める。
気持ちが震える、とでも言うのだろうか――半裸で接していても、最初は感じなかった響きが、確かにある。
いや、あの時も何かを感じていた。が、非現実的だからか、無意識の内に感情を置き換えていた。
本当は最初から、彼女に惹かれていたのだろう。故に私は今、こうしている。
そして彼女が愛しい――と漸く自覚した。
「……」
「……」
言葉は必要なかった。彼女の感情が、今は手に取るように理解出来た。
私は紫陽花と手を繋ぎ、家に戻った。
慣れないことに気を使ったせいか、疲れてしまった。
私が床に腰を落とすと、彼女も同じように隣に膝を突いた。
「?」
何気なく、顔を見合わせる。視線が交差する。
その表情はいつの間にか、見違えるような色を持っていた。
彼女がゆっくりと、顔を近付けてくる。
「――んん……」
三度目の口づけ。初々しさはもはや、ない。
私の心は、小さな彼女に奪われてしまった。
今度は私から、唇を塞いだ。
紫陽花はその感触を逃すまいと、夢中で体を寄せてくる。
これが、答で良い。
「……ちゅ…ぱ…」
驚かないよう優しく舌を入れ、絡ませる。
彼女はやや戸惑いながらも、負けじと応じてくる。
温かかった。
「ん……ぱぁっ」
散々に舐め合い、やっと彼女を解放した。
だが彼女は更にねだるようにして、口づけを返してくる。
何度の応酬が繰り返されただろうか。
私も紫陽花も体の力が抜け、床に根を下ろしてしまっていた。
「たも、つ…うれ、しい?」
「嬉しい」
「すき?」
「好き」
ほんのりと赤い顔が、柔らかく崩れる。そしてもう一度――。
ぎゅうっ。
「……はあっ」
彼女は気持ちを発散しきれずに、切なく息を吐いた。
92 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:24:12 ID:Nsqinal6
冷静は、徐々に失われていった。
私は上半身裸になり、また紫陽花の体を包んだ。
彼女は、今はもう治りかけている肩の傷を目の当たりにし、再び舌を伸ばした。
ぺろ。
「うっ…!」
最初よりも明らかに、強い刺激。まるで愛撫のような感触に、体が疼いて止まない。
「あじ…さい…」
私の感情が熱を持ち、思わず腕に力が入る。
「――ぅ!」
「! …すまない」
紫陽花は私から離れた。
突然引き離され、体がまた疼く。禁断症状とでも言うのだろうか。
そんな私の目の前で、彼女はコートを脱ぎ捨てた。
感情が段々と激しさを増す中、次にTシャツを掴んで、そこで止まる。
「…あ、うう…」
何やら考え込んでいる彼女を、私はすかさず抱き上げた。
そして部屋のベッドまで運び、縁に座らせた。
「脱ぎたい?」
その目を見て、訊いた。
……こくり。
最初は漠然としか性的な意識を持てなかった、幼い体。
だが、今は理性を僅かに繋ぎ止めているだけの状態だった。
Tシャツとミニスカートを脱がすと、紫陽花は恥ずかしげに顔を背けた。
彼女も最初とは違う。目の前にいるのは、動物や野生児ではなく、一人の女。
私は下着に手を伸ばす。
「!」
彼女は驚くが、抵抗はしない。顔を真っ赤に染め、若干震えている。
私は優しく、そっと下ろしていく。
露になる女の部分。そして、何も身に着けていないという、エロチシズムの極み。
視覚的エクスタシーが、私の感覚を満たす。
自らも全裸となり、紫陽花の体を体で覆う。
細かいことは何一つ、考えなくて良いだろう。雑念を描く前に、口づけで意識を埋める。
「む…んう…んっ!」
指が本能の赴きか、彼女の小さな入り口に至っていた。
抑えは利かず、ただ粗雑乱暴にだけはならないように、そこを刺激する。
舌での愛撫にも神経を欠かさない。しっかりと彼女を、中から解す。
「――ぷはっ、や、あうっ…」
ちゅく…ちゅぷ…。
「――うっ…やああっ!」
頂に達した彼女の中から、指に絡みつく熱いものが溢れ出た。
紫陽花の体は、きめ細やかだった。
彼女は私の不慣れな舌遣いにも体を震わせ、快感に身を捩る。
ありとあらゆる部分を舐めた。彼女は何度いっただろうか。
「うぁ…うう…たお、つぅ」
蕩けるような表情と声に、堪らず私は失神しそうになった。
と、私の下から抜け出した彼女は、今度は私を舐め始めた。
快感が遡り、一気に感覚を叩き起こされる。
その舌の動きはさすがに半端ではなく、私も我慢の限界に達する。
「ううっ…うわあぁっ――!」
爆発に等しい勢いで、下が抜けた。
93 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:25:06 ID:Nsqinal6
ぺろ…れろ…。
精なる液を、紫陽花は舐めていた。
若干「?」といった表情はしながらも、汚れた自らの、そして私の体を綺麗に舐めていく。
そしてベタベタになった私のものも、一種の技能とも思える舌遣いで舐めとっていく。
「――っ!!」
二度目の頂。
それほどまでに溜まっていたのかと、どこか他人事のように再確認する。
「はぁ…紫陽花…私と…」
「たも、つ…」
残りの力を、全て彼女に。
今までよりも遥かに慎重に、紫陽花の中へと通す。
「くうぅっ――!」
痛がる彼女をなるべく強く、優しく抱く。
そして何とか先まで届いた。
体格の差は歴然。だが、瞳を潤ませながらも、彼女もしっかりと私の体を掴んで離さない。
体は辛うじて大丈夫だった。このままいける。
私は徐々に、腰を動かしていく。
「あっ…うっ…ううあぁっ…!」
幼くも悩ましい声が、揺れに応じて漏れ出てくる。
小さな体が、私と繋がっている。
「あじ…さい…!」
「たもつ…う、んっ…たも、つ…!」
私は何度も紫陽花の名を呼び、彼女も何度も私の名を呼んだ。
「あじさ…好き…!」
「たもつ、すき…うれ、あうっ…し、いっ…!」
「――くっ、出るっ!」
「…す、きっ――!!」
その瞬間、体から全てが流れ出たように感じた。
そしてそれは彼女の中へ、溢れ出るほどに注ぎ込まれて……。
――ばた。
目が覚めたのは夕刻。
私の体に密着して寝息を立てる、裸の少女。
そっとその腕を緩めて起き上がると、目の前のイスに誰かが座っていた。
「起きたか」
篠原だった。
「――あ、これは…あの、つまり…」
「実は途中から聞いていたんだ。全く…予想していない訳じゃなかったが、あまりに大胆過ぎて呆れたな」
そう言うが、嫌な顔の一つもしない。
本当に、仏か何かではないかと思ってしまう程の心の広さだ。
仮にも私を好きだと言い、嫉妬していた人物なのだが……。
しかし、恥ずかしいとはこのことだ。
恐らく経験してみて初めて分かることなのだろう。
「…少しシャワーを借りた。君たちも浴びた方が良いだろうね。空腹ならその間何か作るが、どうする?」
「? 何故君がシャワーを?」
「はは、あまり深く詮索するな。顔を赤くして平静を装っても、君の内心はよぉく分かる」
これは参った…。
「……まぁ、君がこれで良いと思っているのなら何よりだ。紫陽花のことは好きと言うか、愛している――そうだろう?」
「…?」
「なら、今後も相談に乗るからな。可能な限り協力するから」
篠原にはつくづく、頭が上がらない。
94 :
野生の子:2009/06/19(金) 06:27:01 ID:Nsqinal6
私は紫陽花と共にシャワーを浴びた。
先の色気はどこへやら、気持ち良さそうに湯を受ける姿に、邪気は欠片もない。
その後体を拭き、服を着替えた。
ついでに汚れた物を洗濯。その間、篠原が食事の世話をしてくれた。
湯がいたとうもろこしに、持ち前の野生味を発揮し噛り付く彼女。
「おい、しい」
その様子を見ていると、篠原が私の顔を見て笑った。
「優しい顔がすっかり馴染んだようだ。やはり今の君の方が、私は好きだな」
「むっ!」
この二人の関係は、やはりライバルとでも言うべきなのだろうか。
朝の散歩から長い一日が始まり、そしてとうとう夜が来た。
私と紫陽花はベッドの上で、寄り添って横になっている。
置いてやるなんて出来ない――と考えた昼間が嘘のようだ。
心の中では確かに、まだ彼女の捉え方について曖昧な部分がある。
ただ、明確なこと――それは彼女への感情。
偽る必要はない。互いにそれを、理解している。
「一緒に、いてくれるか?」
「いて、くれるっ!」
――それだけで良い。
「たも、つ…すき」
以上です
永遠にともに
GJ!
紫陽花かわええのう。
野生児のエロってのは新機軸かもしれんね。
GJです。ペルシャが好き(だったかな?)という大昔の少女漫画を思い出しました。
ついでに篠原とのエロも一瞬期待してしまったw
GJ!描写が妙に綺麗なせいか、主人公が男ということを失念して所々で違和感を覚えてしまったw
GJ!
紫陽花としようか
なんちて^^
夏を感じる…
冷静なスレ移動、ご苦労様でした。
保守
保守
紫陽花、、、
ここにいたのか、、、
ほし
なんか怖い
保守
よく見たら18禁じゃないけど、なんか卑猥だったから置いとく
335 名前:イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日:2009/07/20(月) 17:54:52 ID:/sguVPGQ
それよりにもうとの口内の温かさ、柔らかさについて語ろうぜ
きっと口に突っ込んだらしばらくは混乱してフルフルしてるけど
少しすると慌てて舌で押し返そうとしてくるんだ
けどあまりに柔らかくて力いっぱい押しても舌がにゅるんと滑るだけでどうにもならない
ひととおりいろいろと試してみるけど頭に上った血が少し落ち着いて
ふと冷静になると舌をからめたり、つついたり、なぞりあげたり
ひどくみだらなことをしているような気がして
舌にじわりとひろがる液体と、口内の熱に気づいた時
自分でも抑えられないほどの衝動に襲われて
つい、噛みついたり、足で相手をいたぶってやりたい
そんな気持ちになってしまっているだけだと思うんだが、みんなはどう思う?
340 名前:イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日:2009/07/20(月) 18:49:50 ID:/sguVPGQ
ちなみにゆゆの場合口に入れられたら
何かを猛然と主張しようと顔を真っ赤にして必死に手帳をめくるが、
あせっているためになかなか目的のページにたどり着けず
そうこうしている間に口内をなすがままに蹂躙されて
頬や舌の粘膜を這う刺激に思わず声が漏れてしまい
それが恥ずかしくて手帳を検索するのも忘れて声を抑えようとするけれど
無遠慮に舌の裏にまでもぐりこむ感触と、声をほめられたことで陶酔状態になってしまい
ため息とも喘ぎともつかない声を漏らしながら
ぐったりとした体を支えようと腰に腕をまわされていることにも気づかず目をうるませている
、というのが俺の意見なんだがみんなの意見を聞かせてくれ
362 名前:イラストに騙された名無しさん [sage] 投稿日:2009/07/20(月) 23:52:27 ID:/sguVPGQ
琵琶島の口に突っ込んだのなら、あまりに予想外な行動に一瞬混乱するだろうが、
おそらくは即直後に拳あるいは脚による一撃が見舞われることだろう。
その際に口内に侵入してきた異物はにゅぽんと抜け落ち、
唇の端から銀色に輝くねっとりとした液体の橋がを目にした彼女はさらに逆上し、
こちらを踏み殺さんばかりに踵をたたきつけ、さらには木刀を手に持ち、何度も何度も打ちすえてくるはずだ。
倒れたとしてもそれにより攻撃が収まることはないだろう。
だがしかし、その攻撃的で直情的な性格からしておそらくは口内の異物をどうにかすることよりは
唇に不法侵入した相手への直接攻撃が優先されるはずだ。
うまくその攻撃をかわし続ければ、彼女の気性とは裏腹に柔らかく濡れそぼった温かな口腔粘膜を堪能できるだろう。
これが私の見解だが、君たちはどう思うかな?
え
みーまー
109 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 16:23:34 ID:/UhLuSh1
保守
くっ、保守代わりに何か投稿しようとして挫折した……。
只今から4レスお借りして「瞳のフォトグラフ」のエロパロをお送りします。
今回は鬼畜で原作者に怒られそうな内容ですがそれでもよろしければ暫し
お付き合いくださいませ。
【エロ内容】
レイプ、苦痛、羞恥
【ストーリー内容】
鬼畜
【ターゲット属性】
女子高生
「ああっ、駄目、やめて、嫌……!」
男達に拉致されたその髪の長い少女は制服とブラジャーを剥ぎ取られて、思う様胸を弄
られていた。同年代の女の子にしては控えめな胸を。粗野な感じの小太りの男が嬉しそう
に少女の胸の膨らみを触り回して言った。
「へへ、ガキみたいな小さいおっぱいだけどその分感じやすいな。見ろよ、もう乳首コリ
コリに固くなってるぜ」
「そ、そんなことない……感じてなん、か……ひゃあっ」
突然もう一人の好色そうな痩せぎすの男が少女の乳首をペロリと一舐めした。そのまま
舌先でコロコロと乳首を転がしたり、赤ちゃんのように口に含んでチュッチュッと吸う。
「あ、ああん、そ、そこ駄目、やめてっ。胸、嫌なの」
「何言ってんだよ、こんなに感じて善がり声も上げてるくせに」
「嫌なら別のところも弄ってやるさ」
「えっ……い、嫌、嫌よ、スカートめくっちゃ嫌!」
必死に抵抗したところで、相手は力のある男二人でこちらは持ち物を奪われて丸腰にさ
れた少女一人である。上半身裸にされた上、薄暗い倉庫の冷たく固い床に体を押さえつけ
られて自由を奪われ、少女は男達の為すが侭になってパニックになっていた。
「ふん、色気のねえ下着だな。こういうとこもお子ちゃまだね、イヅミちゃん?」
「……」
小太りの男がイヅミと呼ばれた少女のスカートをめくってパンツを確認した。彼の言っ
た通り飾り気のない純白のパンツが晒されている。恥ずかしさに顔を赤らめながらも、黙
ってキッと男達を睨みつけるイヅミ。
「いつまでもそんな態度でいいのかい? イヅミちゃんが素直にならないならもっと恥ず
かしい目に遭うことになるんだよ。こんなふうにね!」
早くその中を見たいんだとばかりに男はイヅミのパンツを脱がせた。彼女の持ち前の気
の強さを表すような濃いヘアに覆われた恥丘。その下には花蜜に濡れそぼった薄桃色の花
弁が恥ずかしげに咲いていた。
「へっ、やっぱり貧乳は感度が違うみてーだな。おっぱい触られて、しっかり感じてたん
じゃねーかよ」
「やめて、見ないで! そんなところ見ないでよぅ!」
顔を真っ赤にして、目尻に涙を浮かべて嫌がるイヅミ。だが男はその声を無視して食い
入るようにイヅミの局部を見ていた。
「きれいなピンク色のおまんこじゃねえか。おい、写真撮ってやれよ写真」
「よしきた」
痩せぎすの男が床に転がっていたイヅミの鞄からカメラを取り出した。ニコンD300。本
来イヅミの所有物のカメラである。
「おお、なかなか上等のカメラ持ってるじゃないか。ストロボも本格派だし只者じゃねえ
と思ってたけどよ……ほらほらイヅミちゃん、そんな怖い顔してみたって怖くないよ。そ
れより笑ってみせてよ。君は元が美人なんだからさー。あ、足上げておまんこよく見える
ようにしてくれよ」
「おk!」
「(遅くなっちゃったわ。早く帰らないと)」
日も沈んで暗くなった夕刻。イヅミは学校からの帰り道を急いでいた。写真のレタッチ
が思うようにいかず、漸く納得のいく仕上がりになった時はもう下校時間も近くなってい
たのである。小走りに大通りを歩いていると、誰かがついてくる気配がある。逃げようと
走るスピードを速くすると相手も走って追いかけてくる。チラリと後ろを見ると、追いか
けてくるのは好色そうな笑みを浮かべている男二人。自分を襲うつもりだと察したイヅミ
は咄嗟に鞄からストロボを出してスイッチを入れた。充電完了を示すランプが点いたのを
確認して、イヅミはストロボを男達目掛けて発光させた。
パパパパパパパパッ
「ギャア!」
連発で光るストロボ光が男の目を眩ませる。だが彼らは怯む事無く、薄目を開けながら
この隙に逃げようとしていたイヅミに飛び掛ってきた。
「舐めた真似しやがってこのアマ!」
イヅミは尚も逃げようとしたが、動揺していたせいか足がもつれてとうとう転んでしま
った。男二人がその側に駆け寄った。
「へへへ、もう逃げられないよお嬢ちゃん」
イヅミは両脇から男に抱えられ、宙ぶらりんにされて連行されようとしていた。
「何するんですか、やめてください。人を……ひっ!」
「声を出すんじゃないよ。そんなことをしたら酷い目に遭うのはお嬢ちゃんの方だから
ね」
男はイヅミの首にコンバットナイフを突きつけて脅し、そのまま彼らのヤサになってい
る倉庫へと連れて行った。
「こんなことして、ただで済むと思って……きゃあ!」
連れてこられるなり、イヅミは乱暴に床に投げ出された。その時スカートのポケットか
ら生徒手帳が落ちて、イヅミが慌ててそれを拾おうとするより先に痩せぎすの男に取られ
てしまった。
「ふうん、君は久家イヅミっていうのか。いい名前だな」
「……あんた達みたいな最低の男に言われても嬉しくないです」
「何だと、てめぇ……」
小太りの男が怒って襲いかかろうとしたのを痩せぎすが宥める。
「まあ落ち着け。せっかくあの女子高の上玉を連れて来れたんだ。俺達でじっくり可愛が
ってやろうじゃないか」
彼はそこで一旦言葉を切って、イヅミに向き直って言った。
「イヅミちゃん、君がいい子でいるなら俺達も手荒な真似はしないさ。でも嫌だと言うな
ら痛い目を見ることになるかもしれないぜ?」
男の語り口は静かで、顔は穏やかに笑っていたがその分怒鳴られるより怖い雰囲気があ
った。それでもイヅミはあんた達を許さないと言いたそうに男達を睨む。
「素直にならないと、イヅミちゃんは苦しい目を見ることになるよ」
痩せぎすがイヅミの唇を奪い、小太りが後ろからイヅミの首筋を舐めながら手を胸に当
ててきた。その手がネチネチとイヅミの胸を蹂躙して、空いた手がセーラー服の脇のファ
スナーに伸びてきた……。
<br><br>
「どうだ? なかなかの芸術作品だろうが。俺はこれでもカメラマン目指してたことだっ
てあるんだぜ」
痩せぎすの男がD300の背面のモニターをイヅミに突きつけてみせた。そこに映し出され
るのは陰部と肛門も露にされて羞恥に震える何カットものイヅミのヌード。
「おうおう、こんなにおまんこ丸出しにしちゃって。しかもさっきよりおまんこ濡れてん
じゃん。自分の恥ずかしい写真で感じちゃうなんてイヅミちゃんは変態じゃないか?」
小太りの男が煽りながらモニターを楽しそうに見る。
「ち、違う、そんなこと……」
「何が違うってんだよ」
痩せぎすの男はカメラを置くと、イヅミの股間に顔を埋めた。
「ちょっと、何するの。やめて、舐めないで……ひゃんっ!」
「ほら、クリの皮剥いて舐めただけで善がってマン汁垂らしやがって。変態じゃなかった
ら何なんだよ、ああ?」
「そうだな、イヅミちゃんは牝犬かもしんねえぜ。これから俺達のちんぽ咥えてヒャンヒ
ャン鳴いて喜ぶ牝犬だ」
「いいなそれ。そんじゃイヅミちゃんのおまんこにちんぽをぶちこんであげようかい」
痩せぎすの男は嬉々としてズボンとパンツを脱いだ。イヅミの目の前にビンビンに勃起
した男の逸物が晒される。
「ええっ、そ、そんなの無理……入れないで」
「そんなの知ったことかよ、おらっ」
ズブブブブッ
痩せぎすの男の体型からは想像しがたいような黒く太い怒張がイヅミの局部を貫いた。
「あああああああああああっ」
体を引き裂かれそうな激痛と、下腹に火傷を負わされるような熱さに喘ぐイヅミの悲鳴。
「あああ、い、痛い。抜いて、抜いてー!」
イヅミの局部からは処女だった証の血が流れ、目からは涙がこぼれる。
「こんなに締め付けのいいおまんこから抜けるかよ。それにイヅミちゃんもすぐに気持ち
良くなるさ」
グシュッ、グシュッ、グシュッ……
男が腰を前後させて、肉棒でイヅミの膣の中を掻き回す。それはセックスと言うより柔
らかい肉襞をオナホール代わりに使うオナニーだった。肉棒が埋もれる度、亀頭の先が子
宮口に当たるのが分かる。その度にイヅミは未だ感じたことのない、未知の感覚を覚えて
いた。お腹を蹂躙される痛みの中でも、体が甘い痺れに翻弄されるようなおかしな感覚。
「ああっ、ん、くっ、やあああっ、駄目ぇ」
「ほら声が色っぽくなってきてるぜ。奥まで突かれて感じてるんだろう」
「なあ、前はお前でいいからさ、イヅミちゃんの後ろの穴俺にくれよ」
さっきからおあずけの体で相棒とイヅミの本番ショーを見ていた小太りの男が言ってき
た。その手にはやはり準備万端整え、涎を垂らした肉棒が握られている。
「いいぜ。遠慮なくぶちこんでやれ」
「やった!」
痩せぎすの男がつながったままイヅミを抱き抱えて仰向けになり、イヅミの尻を小太り
の男に向けた。小太りは嬉々としてイヅミの尻たぶを掴んで広げ、潤滑油代わりに肛門に
唾をかけるとそこに亀頭をねじ込もうとした。
「ひぐっ、痛いっ、お尻が……お尻が裂けちゃう!」
嫌がられても、小太りはお構いなしにイヅミのアナルバージンを奪おうと腰を沈めてい
く。肛門の周囲の筋肉が切れそうな痛みの果てに、イヅミは肛門にも男の肉棒を咥え込ま
された。
「ぐへへ、アナルの中もおまんことは違う締め付けがあって気持ちいいな。こりゃすぐ出
しちまいそうだぜ」
グチュッ、ズブッ、ヌチャッ、クチュチュ……
ズボッ、ゴリゴリ……
性器と肛門の中を男の思う様蹂躙されるイヅミ。
「もう駄目、壊れちゃう……ああ、許して、許してよ」
息も絶え絶えにそう懇願するが、男達が聞く耳を持つはずもなく、
「ふふ、俺、もう出そうだ……イヅミちゃんの中に出すぜ」
「俺ももう我慢できねえ。お尻の中に出しちゃおうっと」
二人の男が腰をグイッとイヅミに密着させて……
「あ、嫌、中は、中はやめて! 出さないで!」
ビュクン、ビュクッ、ビュクッ……
最後の懇願も空しく、イヅミは子宮と直腸にたっぷりと男の精液を注がれた。男達はテ
ィッシュで濡れた肉棒を拭いて身づくろいをすると、
「これ、もらっていくよ。もしポリにタレこんだりしたらこの中の写真ネットでばら撒い
てやるからそのつもりでな」
「そうそう、『女子●生イヅミのエッチなおまんこ大開帳画像見せちゃいまーす』なんつ
ってな。こりゃ高く売れるぜ、はっはっはっはっ」
イヅミのカメラからコンパクトフラッシュを抜いてポケットにねじ込み、下半身から精
液を、目尻からは涙をこぼして虚ろな瞳で暗い天井を見つめているイヅミを残して去って
行った。
お粗末さまでした。
この後イヅミはこの外道どもの犬にされて、そのことを知って助けに行った友達も
餌食になる、というのも考えましたが……今の俺には書けません。それより純愛で
男×女で書けたらなあ。
GJ
良かったよ!
119 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 10:27:01 ID:YGDL2FmC
GJ!
>>120 yahoo!コミックの女子高写真部漫画だな。
ちっと読んでくる
男と女のカッポー
ただし女は二重人格というのを思いついた
主人格は清純だが別人格はエロエロ
主人格は別人格の存在に気付いてない
探せばありそうだな
書きたいけど最近暇がない 誰か書いてくれるなら読んでみたい
そのうち時間ができたら自分で書くけど
男は女に片思い
打ち明けられない気持ちに日々悶々
そんなところで女の別人格が出現
男が主人格のことを好きなのを見抜いており、男を誘惑してくる
男は好きな女の格好でそんなことを言われて、我慢できずにやってしまう
事後、女は主人格に戻るがセックスしたことには気付いていない
罪悪感でいっぱいになる男
しかしその後も、別人格が現れる度に体を重ねてしまい……
あ 構想書いてたら自分で書きたくなってきた
だけどバッドエンドしか浮かばない
激しくスレチですよね すいません
ここは雑談スレではありませんでした
>探せばありそうだな
多重人格は記憶喪失だのと並んでありがちなネタなので、
>>123のストーリーだけでは、よっぽど奇抜なオチか設定がないと、
履いて捨てるほどあると思われる
マジですかorz
多重人格のエロものを自分があんまり読んだことないだけか
多重人格もの好きだ
128 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 00:59:47 ID:6/uMlyzS
かなり昔の作品で、当時のアニメの放送当時やマンガの連載時には、書くことが出来なかったSSを書いてみる。
そういうのも、ここでいいんだよね?
もちろんだよ
どうぞ
すいませーん
今書いてるものの遠〜い番外とかもここでいいのかな?
二次でシチュ物なんですけども
番外だろうがその作品のシリーズなら読みたい!って
読者は結構いると思うので(スレの賑わいにもよると思うが)、
スレで聞いてみて、注意書き付きで投下すれば?
もちろん、該当作品のスレが存在しないなら、ここでいいと思う
シリーズのスレで扱うシチュととまた違う内容なもんで
繋げて読む意味がないくらい遠いんです…
といって二次元に置くと異端審問にかかるという
>>133 ようわからんけど、うpろだ代わりにあげてみたらいいと思う。
押忍 煮詰めたらもってきます
なんか、味薄いんで…
すいませんこれさっぱり濃くなりませんでした!
とりあえずお言葉に甘えまして、投下してみます
二次、ワンピパロ、特定シチュ物、コミックス派は回避推奨
動物愛護精神に反する、海軍トップがド変態である(仮、性的な意味でカロリーオフ
まずい予感がする人はこれより下3レス、スルー願います
NGワード「ミルクサーバ」、念のため酉つきでいきます
霧の海が晴れる。
船首に陣取る麦わらのすぐ横に人影が二人、島を見晴かして微妙な顔を並べている。
居並ぶ海賊船の向こう、大砲と三将、巨人の背に守られた処刑台の上にいる男たちの顔が
双眼鏡越しにようやっと判別できるようになってきた距離だ。
後方に処刑人一組が座し、中央に斬首の時を控える若い男が膝をつき、そのすぐ隣に壮年の軍人が立つ。
特徴的な長い髭に鴎の帽章、恰幅のよい白い軍服に隠れるように、何かが見え隠れしている。
金の鈴を首に下げたそれと白い軍服をはるか沖の艦から見比べて、人影は不必要にこそこそと身を乗り出している。
「もうちょいだぞ、エース……全速前進だ!!」
息巻く麦わらを傍目に、二人の脱獄囚は顔を見合わせた。
「……すい、さま…元帥さま…あん」
男の掌の下で、簡単に折れてしまいそうな、細い体がよじれる。
小柄な少女は目にいっぱい涙をためて、のしかかる男の無体を訴えていた。
「やぁっ、だめ…本当に……駄目なのぉ」
「駄目はないだろう…お前の職務を忘れたか?」
「ご、ごめんなさい、元帥さまっ、わたし…んっああああっ」
男の髭が白い裸体に押し付けられて、ずりずりと移動している。薄い肌をちくちく刺激され、少女は耐えかねて息をもらした。
なめらかで小ぶりの乳房はすっぽりと男の手に収まってしまう。じっくり押しつぶされるように揉まれて、彼女は華奢な首を反らせる。
「今っ、うんっ…ほんとに…からっぽなんですぅ、だからっ…んぅっ」
常日頃優しくしてくれる男を見上げても、いつもの鷹揚な笑みはない。心細さがつのって、少女は身を屈めながらも甘く声をかすらせる。
難しいことはわからないけれど、与えられた仕事は毎日、大事なものだと思って、懸命になってやっていた。
よくやったと頭を撫でてもらうだけで充分だった。それなのに今は責められている。失敗してしまったのだから当然だと少女は考える。
それでも悲しい。今は本当に駄目なのだ。懇願するも今日は聞き入れてもらえない。
「元帥さまっ、もうっ、許して…っい、ひゃああん!ああっ!!」
「今日はどこを廻ってきた?」
「痛っ…あ…ひっ、な、なに…?」
「本部のどこを廻って、こんなになって帰ってきたのだ?お前という奴は」
「ひ…あんっ、そのっ、今朝早く、帰航したお船のところへっ…」
「…あの供給船を沈められ続けた海域から帰った艦のことか。港へ近づくなと、前も言ったろう?」
「すみません、あのっ、疲労の回復には、わたしのミルクが一番だって前に、言って貰えたから…っ」
「お前一人では足らなかっただろう。まったく。よく捌いて料理されなかったものだな」
ため息をつきながらも、男の手は止まらない。ぎくぎくと跳ね上がる身体を押さえつけ、じっとり熱をはらむ少女の肌を広い掌が味わってゆく。
男に股の間に座られてしまい、足を閉じられなくなった少女が恥ずかしげに膝を折る。白い軍服にまさか足で触れるわけにはいかない。
おどおど見上げてくる裸の少女を見つめ、男はやや肩を落とす。
「カラになるまで絞られるなど前はなかった。だが最近増えているだろう。皆好き勝手に、私専用であることを忘れよって」
「あ…そ、それは…」
「お前まで忘れておっては困るのだよ」
囁かれた少女は細かく震えながら頷いた。途端にまた、こんもりと膨らんだ胸に刺激を与えられ、高くか細い声が上がった。
くにくにと動く指に小さな体が悶える。臍から腹の下まで片手が落ちてゆき、水気を含むそこを指先がまさぐる。
閉じそうになる腿を必死に外向きに開いて、両の足首を自らの手で掴みしめて、少女はあられもない声をたれ流し、むずむずと尻を動かす。
まだ狭い入り口の感触を楽しみながら、男はふと、控えめに揺れる双丘を見やっていた。
少し大きくなったかな、とひとりごちた男の声を拾い、少女はぴくんと顔をあげる。
「え、本当…?本当に?」
「うん?」
「大きく…なってますか?…よかったあ…、それなら私、これから、もっといっぱい…」
気が狂いそうなほどの快楽の中、それでも少女は微笑んでいた。その頭を男の掌が撫でる。
ひどく嬉しそうに、少女はその掌に小さな頭を擦り付けてくる。
「はい、頑張ります…海軍の皆さんのために、元帥さまのために…んっ、うくっ」
知ってますか。
たくさんの人にもまれると大きくなるんですよ。私、きっと、もっとお役に立てます。
ぐちゅりと指が抜かれる。男の腕に引き寄せられ、少女の脚がぐっと開げられてゆく。
ちりん。…ちりん。
喉に結ばれた金の鈴が甘く鳴っていた。
「ぬああああまた風が!風変わった!めっちゃ逆風んなってきた!!くっそ何だあれ、軍艦かな……
…いでェっ!!?何?……ああ!サンッキューっ!!」
落ち着きのない麦わらの後ろ頭めがけて双眼鏡を投げてやると、横縞の囚人服の二人はこそこそと船首に背を向ける。
かけらの邪気もなく礼を言ってよこし、前を向く麦わらが眩しい。
なんとなしに直視できない二人だった。
「なあオイ相棒よ……海兵と山羊の取り合わせって奴を見るとさ…」
「皆まで言うなバギー……。激しくどうでもいいガネ」
「誰しも一度は考えることだよな…」
「想像させるなと言うに!!」
「えぇーだってー、ひっさびさのシャバですぜ3兄さん?目に入るもの何でも刺激的じゃね?
チュギュウゥーンとこねえ?俺オカズネタ尽きちまってるもんでさあ」
「久々だと!?お前は収監数日にして山羊でも良くなったのカネ!!この獣が!!!」
「うるっっせえなあ何二人で話してんだよ。おまえらほんと仲いいな」
「だまれ麦わら。うるっさいのは貴様だ。汚らわしい獣と私を一緒にしてほしくないガネ」
「なんの話って?なに、男ならみィんな後生大事に持ってる夢のつまったオカズの話よ。てめえにゃあ一年早え」
「ああ…おれこの戦争終わったら海王類端から全部食うんだーっていう…」
「派手に違うわァ!!誰が夢におかずをつめろっつった!!!だれうま?だれうま!?」
「そ、その不吉な前振りは何だガネー?!!」
艦が戦火へ身を投じる、おおよそ五分前の会話だった。
了
あれでミルク供給用だったらむしろセンゴクは変態。
以上擬人化妄想ネタでした。場を貸していただき、本当にありがとうございました。
うまそうな山羊乳GJ
立ち読みですませてたから覚えてないな。ともあれGJ
GJ
いいなぁ
>>126 多重人格もので一番有名になったのは
和物のTVドラマ、「私という他人」 主演 三田佳子(人妻役)
原作は米国文学、「トゥー・フェイス・オブ・イブ 」 ( イブの2つの顔 )
>>138 GJ
動物擬人化スレは逆レイプ専用だから、こういう擬人化メスが責められてるのは嬉しい。
かなり昔の劇画の二次、しかもエロなしでも投下してよろしいのでしょうか?
>>147 ありがとうございます。
高森明雄原作、辻なおき画『ジャイアント台風』の二次創作です。
知らない人に説明すると、初期ドラゴンボールの亀仙人の修行で、ハチの巣をつついて怒ったハチから逃れる修行があったかと記憶しております。
そのハチの巣修行の元ネタが、ジャイアント台風の序盤に登場しております。
そんな古い劇画です。
注意事項は以下の通り。
【エロ内容】
エロなし
【ストーリー内容】
IFもの
【ターゲット属性】
プロレス 。何がなんでもプロレス。
オリキャラが登場する二次創作です。
なぜオリキャラを登場させたのかは、後書きにて解説します。
では投下開始。
皆さんはプロレスと聞いて、いったいどのような言葉を連想するだろうか。
とても残念なことではあるが、世間ではショーであるとか八百長であるとかいって、プロレスを不当に蔑視する風潮があるように高森には思われる。
そんなことはない。プロレスとはいつだって真剣勝負なのだ。
マットの上で廃人と化したレスラーは数多く存在する。アメリカのマット界では、試合中に選手が落命した事例にも事欠かない。
はっきりと言って、プロレスとは危険なスポーツなのである!皆さんにはプロレスに対する認識が甘いといわざるを得まい!
これは自分の文章を売り物にする高森にとって、言ってはならない禁句である。
だがこの禁句を前口上として述べなければならぬほど、日本のマット界では危険な技が横行しているのも事実であろう。
今に日本でも、マットの上で殉職するレスラーが現れるのではないか。そんな悲劇を、高森は決して目の当たりにしたくはない。
けれども高森には、そんな危惧を払拭できるほどの自信がないのも確かである。
さて。
ずいぶんと暗い前口上になってしまったが、高森は今から一つの物語を語ろうと思う。
語り部は皆さんもご存知、日本プロレス界を背負って立つ、我らがジャイアント馬場選手である!
馬場選手といえば、かつてアメリカ遠征時代のさまざまな逸話を語ってくれた人物として、記憶にとどめている読者の皆さんも多いだろう。
今回の話は、その中では語られなかった奇妙な物語である。アメリカのマットで馬場選手が体験したという、怪奇現象にも等しい戦いの記録である。
こう書くと皆さんの中には、この物語を頭から信じなくなる方々もいるだろう。
やれ高森の嘘つきが始まった、高森は稀代のホラ吹きだ、そんな心無い中傷を浴びせてくるに違いない。
だがこの高森は、神仏に誓って皆さんに宣言しよう。
巷間に溢れるプロレスの四方山話などとは違い、今まで高森は嘘をついた事など一切ない!
もし仮に高森が嘘つきのコンコンチキであったとしても、今から述べる言葉は馬場選手の証言をそのまま文章化したものである。
嘘偽りの入り込む余地など全くない!
そんな訳で、これから述べる物語については、心を新たにして傾聴願いたいと思う次第である。
なにしろ高森自身が信じられないのだ。馬場選手の口から直接語られた物語でなければ、幽霊を見たといった箸にも棒にも掛からぬかもしれない話なのだから。
以下は馬場選手の言葉を、高森が録音機を併用して一言一句正確に再現したものである!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
気が付いたらボクはWWWFのリング青コーナーに立ち、対戦相手の名乗りを受ける所だった。
そこに至るまでの記憶がいっさい抜け落ちている。ボクは眠っていたのだろうか。前夜痛飲した酒が抜け気っていないのだろうか。
いやそんな筈はない。昼間は人間発電機のサンマルチノと一緒にジムへ通い、水分も尽きよとばかりにたっぷり汗を流している。
酒が残っていようはずもない。
ではなぜ今の今まで、ボクは意識朦朧としたまま、神聖なリングに上がってしまったのだろう。それはわからない。
しかし己がどんな状態であれ、リングに上がったのは自分の判断だ。
不調なら、興行師のミスター・マクマホンに連絡を入れるべきだった。それをせずにリングに上がった時点で、全ての責任はボクにある。
今さら言い訳をする余地はない。チケットを買ってくれたお客様に対し、体を張ってプロのレスリングを魅せることができなければ、
それはボク自身のみならずマクマホン氏、ひいては日本の力道山先生に対して面目が立たぬ。
両頬を自分で張って気合を入れる。
さあ矢でも鉄砲でも来い、という心境だ。相手が何であれ、この日本のジャイアント馬場に勝てる相手など存在しえない。
ボクは日本人として、力道山先生以来となる各地の転戦を行なってきたのだから。
アメリカ人でも滅多に見られない、二メートルをこえる長身を売りにしてきたのがボクだ。一時は巨人軍のピッチャーだった、ジャイアント馬場だ。
リングアナウンサーが対戦相手のプロフィールを読み上げるまで、ボクの自信が揺らぐことはなかった。
『馬場ガ東洋ノ神秘?タダノ"デカブツ"ジャナイカ。
デカケリャ強イ訳ジャナイ。マシテヤアンナノ神秘デモナンデモナイ。
会場ノ皆様、今宵ハ日本ノ真ナル神秘ヲゴ覧ニ入レマショウ。
赤コーナーヨリ……』
相手は日本人なのか。ボクは本当に驚いた。
日本人といえば悪役レスラーしか登場しないWWWFで、日本人対決が実現しようとは!
マクマホンさんの粋な計らいには感謝の言葉もない。今すぐリングを降りて飛行機に飛び乗り、力道山先生にこの快挙を報告したかった。
けれどプロフェッショナルとして、それは罷り通らない。ボクにできるのは、強い日本人レスラーの戦いをリングの上で見せるのみ。
ならば全力で迎え撃とうではないか!
同じ日本人だからといって、手心を加えることは一切しない!
『グレート・ムタ、見参!』
アナウンサーが口上を述べ終わると同時に、場内の照明がさっと消えうせた。
グレート・ムタだって? 日本でもアメリカでも聞いた事もないレスラーだ。
観客のどよめきをかき消して会場に響き渡る、三味線の音色を基調とした華やかな音楽!
唯一の照明ともいうべきスポットライトが照らす花道の上に、覆面を被った一人のレスラー!
伊賀流、と書かれたガウンを着た長タイツのニンジャは、ゆっくりと両脇の観客を見渡したかと思うと、客席にいた小さな男の子をいきなり威嚇した。
その時のボクの失望感といったら!
覆面レスラーといえば、悪役だと決まっている。おまけに殊更にニンジャを強調したリングコスチューム。
日本人だと思ったから期待したが、所詮よくある怪奇系レスラーに過ぎないじゃないか!
確かに入場はハデだ。このニンジャの入場だけで一見の価値はあるかもしれない。ボクだって驚いたし、華があるのは認めよう。
しかしプロレスというのは、リングの上で戦うことに意味があるのだ。派手なパフォーマンスで観客を惹きつけるのも確かに大切なことだが、
この手のケレン味を売り物にするレスラーは、得てして肝心のレスリングが疎かになりがちである。アラビアの魔人ザ・シークが、ボクの知る僅かな例外だろうか。
この逆をゆくのが、力道山先生でも敵わない鉄人ルー・テーズだった。レスリングのみ、試合のみでも観客を惹きつける自信があるからか、
鉄人のガウンはタオル地のシンプルなものだ。鉄人はこのニンジャと違って、派手なパフォーマンスもいっさい行なわない。
対戦相手が二流と解るや、心が萎むのがはっきりと判った。と同時に、このニンジャ姿をした覆面レスラーに対する怒りが湧き上がってくる。
何がニンジャだ。東洋の神秘を冒とくするな!
お前が何者かは知らないが、勝ってその覆面を剥がしてやる!
怒りを闘争心に変え、かつてフランケンシュタイン・ババと呼ばれた恐ろしいジャイアント馬場の戦いぶりを見せてやろうではないか!
だがそんなボクの怒りも、次にグレート・ムタなる覆面ニンジャが見せた技を前にして、本日二度目の驚きにかき消されてしまう。
グレート・ムタはエプロンに上がると、なんとロープ最上段を飛び越え、宙返りしてリングインしたのだ!
まるで空中の魔術師ことエド・カーペンターを彷彿とさせる軽やかな動きが、会場の大きな歓声を呼び込んだ。
カーペンターよりも大柄な肉体の持ち主で、ここまで身軽な男をボクは一人しか知らない。まるでかの魔王ザ・デストロイヤーだ。
そういう感想を持ったのは、例の魔王も目の前の彼と同じ覆面レスラーだったからなのだが――
なんと覆面ニンジャは、二度ならず三度までもボクを驚愕させる行動に出た。
覆面レスラーにも関わらず、その覆面をリングの上で自分から脱ぎ捨てたのだ!
衝撃だった。グレート・ムタは覆面レスラーじゃなかったのか!
素顔を晒すぐらいなら、なぜ最初から素顔で現れない?
いや覆面の下から現れたそれは素顔ではない!
歌舞伎役者を思わせる隈取、いや赤と黒の禍々しい色で彩られた顔面は、美しい伝統芸能である歌舞伎のそれとは全く違う!
両頬に描かれた『忍』と『炎』の字。凶悪なフェイスペイントの下のドングリまなこは、どこまでも野心に満ちた光を放っている。
グレート・ムタの異様なペイントに、ボクの肝は縮み上がった。こいつのかもし出す迫力は、吸血鬼フレッド・ブラッシーの比ではない!
こいつはそこらの怪奇系レスラーとは完全に一線を画した、得体の知れない何か別次元の生き物だ!
ボクも広いアメリカ各地を転戦してきたが、このグレート・ムタのようなタイプのレスラーは初めてお目にかかる。
ある意味では、サンマルチノや野生児ロジャーズをも凌ぐやっかいな相手だ。ナメてかかるとあっさり負けてしまうだろう。
既に相手に飲まれかけている。これではいけない。ボクが心がけるべきは、自分のペースで試合をすることだ。
たとえ相手が何者であろうと、今のボクなら勝てるはずだ。
そのために各地を転戦し、一流のレスラーと戦い、力と技をそなえたレスラーとしての自信を築いてきたのだから。
両者おもむろにガウンを脱いで、ゴングとともに相対峙する。
まずは小手調べ。
初めての相手に対しては、取っ組み合って互いの力や技を量るのがセオリーである。一流のレスラーになるほど、このセオリーは外さない。
だがなんと、ムタはボクの誘いに乗らなかった。
両腕を上げて構えたボクをあざ笑うかのように、いきなり天を仰いで緑色の霧を吹き上げたのだ!
まさに東洋の神秘!
一体あの体のどこで、あの霧を分泌したのだろうか?!
さらにムタは親指で喉元を掻っ切ってみせた。ボクを殺す、という意味だ。まるでムタが狙ったように、会場が大いに沸く。
ボクひとりだけが、腹が立って腹が立って仕方なかった。
面白い、殺せるものなら殺してみろ!
皆さんはボクのことを、ゆったりしたレスラーだと評するだろう。確かにボク自身、自分がスロースターターだという自覚はある。
けれどもそれは奇襲攻撃ができない、という意味ではない。状況が許せば、いきなり大技を仕掛けることもある。
今のボクがそれだった。
空中魔術師ばりのキレのある動きを見せたかと思えば、いきなり三流レスラーのようなパフォーマンスに走るムタ。
その実力のほどは未知数だが、プロレスをナメた態度がボクには許せない。
荒々しいファイトで、このふざけたペイントレスラーを一ラウンドで葬りさってやろうじゃないか!
自慢の脚力で――こう見えて、ボクは昔から徒競走も得意だった――グレート・ムタを捕まえに走る。
だがムタはそれより素早くボクから逃れ、なんとリングを転がり降りてしまった。
大ブーイングの中、レフェリーがゆっくりとカウントを始める。二十カウント数える前にリングに戻らなければ、その時点でムタの負けだ。
けれどもムタは慌てるでもなく、リングの外周をゆったりとした足取りで散歩する。リング上のボクを見上げ、ふてぶてしく緑色に染まった舌を出す。
戻る気がないのだろうか。ボクには信じられない。ムタが何をしたいのか全然わからない。
このままリングアウト負けを喫してもいいのだろうか? いや、やはり戦って決着をつけるのが正統派のレスリングだ。
ならばとっ捕まえてでも、ムタをリングの中に引きずり戻してやる。
「止メロ、止メルンダ馬場!」
レフェリーが止めるのも聞かず、ボクはグレート・ムタめがけてリングを飛び降りた。が、肝心のムタの姿がどこにもない!
ムタはどこに消えた?
「フフフ……ココダ、ウスノロ!」
頭上から聞こえた声に、ボクは振り返る。
いつの間にか消えていたムタが、エプロンサイドに立ってボクを傲然と見下ろしていたのだ!
すわ瞬間移動か、まさにニンジャの俊敏さ!
呆気に取られる間もなく、ムタに頭をワシ掴みにされた。そのままムタがリング下の固い床めがけて飛び降りる!
ムタが放つ顔面砕き!
今にして思えば、ムタは相当の切れ者だった。並みのレスラーよりも遥かに身長で勝るボクに対して、顔面砕きを効果的に行なうには、
リングと会場の床との高低差を利用するのが一番合理的だろう。
それにしても英語で話しかけてくるとは。もしかしてこの男、正体は日本人ではなく、ハワイの日系人か何かだろうか?
そんな悠長な事を考えている間にも、ムタがエプロンに上る。ふたたび顔面砕き!
二度もアゴを地面にたたきつけられ、フラフラになったボクの頭を掴むと、さらにリングの鉄柱にたたき付けた!
「……フォーティーン、……フィフティーン、……」
その間にもレフェリーのカウントは進む。それに気付いたムタは、慌ててボクをリングの中へと押し込んだ。そして彼もリングに戻る。
ボクはというと、既に最初の接触で体力を大幅に削られてしまった。
目の前をピヨピヨと星が飛び回り、起き上がることもままならない!
その間にも寝転がったボクに容赦なく降り注ぐ、グレート・ムタの肘落とし!
全身を使って振り落とされる鋭い肘打ちは、殴られるというより刺される、と言った表現が似合うだろう。
情けないことに、この時点でボクは完全なグロッキー状態だった。そしてムタの攻撃が止む気配は一向に訪れない!
限界だった。
流れを変えるためには、ここで一本勝ちを譲ってやる必要がある。三本勝負なのだから、後から二本取り返してやればいい。
ボクの戦意が失せたのを敏感に感じ取ったのか、グレート・ムタがボクの両肩をマットに押さえ込む。
レフェリーがマットを三度たたく。
赤と黒のペイントの下から覗くドングリまなこが、ピンフォールを取ったにも関わらず、なぜか当惑しているように思われた。
休憩を二分ほど挟んだおかげで、ボクの呼吸もだいぶ調子を取り戻した。
一方のムタはというと、ふてぶてしくもマットの上を元気に飛び跳ねている。全くのノーダメージだが、それゆえ彼にとって休憩はあまり意味がない。
それどころか攻めの流れを断ち切られた分、かえって不利に働いているはずだ。
二本目のゴングが鳴った。今度のムタは両手を高く掲げ、取っ組み合うよう誘っている。
油断はならない。出会い頭に反則技を仕掛けてきたムタを相手に、まともに組み合うなどバカげた話だ。
けれどもこれはプロレスだ。組み合って、互いの力を見せつけなければならない。
力道山先生がそうだった。先生は卑劣なブラッシーを前にしても、正々堂々と組み合い、相手の技を受けきった上で銀髪の吸血鬼をやっつけたではないか!
何かの罠ではないか、という疑念と、このペイントレスラーの力量を見極めたい、という好奇心がせめぎ合う中、ボクは慎重にムタへと歩み寄る。
右手を取った。不審な動きはない。左手を取った。やはり普通だ。
なんだ、正々堂々とした組み合いもできるではないか!
しかもこのグレート・ムタという男、上半身の力は相当のものだった。さすがにサンマルチノや生傷男ブルーザーと比べたら貧弱だが、
それでも一流レスラーとしては合格点を越えているだろう。
だがボクだって、MSG<<マディソン・スクエア・ガーデン>>でトップを張ったレスラーという自負がある。すなわちボクも一流のレスラー、力では負けない!
腰の強靭さと上背でまさっていた為か、力比べはボクの勝ちだった。体勢を入れ換え、ムタの右腕を思いきり捩じ上げる。
と思ったら、ムタは尋常ではない切り返し方をしてきた。
なんとその場でバク転!
腕の捻りを解消すると同時に、さらに後方回し蹴りを決めてきたのだ!
胸板を蹴り込まれてもんどり打ったボクをロープに振ると、ムタが体操選手のような華麗なフォームの宙返りでボクに迫る!
前転回し蹴り!まさに空中殺法、ニンジャ気取りも伊達じゃない!
しかもムタは、正確にボクの胸板を狙ってきた。一ラウンド目で、彼が執ように肘打ちを繰り返した部分だ。何発も食らうとアバラが折れてしまう!
ムタが自分の体をロープに振った。ロープの反動を利用して、さらに勢いのある攻撃をボクに仕掛けるつもりなのだ。
再度前転しながらボクに迫るムタ!その体勢は、空中からの背面肘落しか?
だがこのムタの攻撃は、ボクにとって絶好のチャンスだった。肘を打ち込まれるよりも早く、ボクに背を向けたムタの胴体を捕まえる!
そのまますかさず尾てい骨砕き!
「OUCH!(痛い!)」
ムタが悲鳴を上げる!やはり英語、やはり日系人か!
尾てい骨は人間の急所だ。どれほどトレーニングを積もうが鍛えることはできない。ここを攻撃されたらどんな屈強な男でもたちまち悶絶し、
どれほどスピード自慢の身軽な男でも動きが止まる。しかもこの尾てい骨砕きという技は、身長の高いレスラーが使えば最強の必殺技となる!
それに気付いたボクは、以来この技を磨き上げ、野生児バディ・ロジャーズや鉄の爪フリッツ・フォン・エリックなどの強敵と渡り合ってきた。
その自慢の技が、ニンジャであるグレート・ムタにも確実に効いている。流れは完全にボクのペースだった!
足元がふらついたムタの頭を掴み、太腿にあてがって、ヤシの実割り!
ムタが倒れることもボクは許さない。もう一度ヤシの実割りを食らわせ、無理やり立たせてから脳天唐竹割り!
一ラウンド目に受けた顔面砕きのお返しとばかり、もう一発手刀をたたき込もうとしたところで、ボクはハッと動きを止めた。
「うむ……ムタの脳天はだいぶうすくなって、はげているぞ!」
若々しい髪の色艶とは裏腹に、ムタの頭はまるで全盛期を過ぎた鉄人ルー・テーズのようにさびしかった!
おそらくこの男、ボクには想像もつかない回数のブリッジ運動を繰り返したに違いない。おそらく不断の地道な努力が、若はげという形で肉体に現れたのだろう。
だがボクだって、スクワット千回の練習を日課とするトップレスラーだ。怒りというよりレスラーとしての対抗心や嫉妬心から、
うすくなったムタの脳天に何度も何度も手刀をたたき込む!
やがて足元から崩れ落ちたムタの腕を取り、彼自身の首に巻きつけて持ち上げた。
いわゆる日本式首絞め(ジャパニーズ・スリーパー)という奴だが、ボクの場合はここからが違う。
片膝を立ててしゃがみ込み、首絞めに取ったムタの背中を押し付けて背骨を折りにゆく。
これが馬場式背骨折り、いわゆるジャイアント・バックブリーカー!
さしものムタもこれで終わりか。いやこのグレート・ムタはやはり只者じゃなかった。
上半身のバネを使い、しゃがみ込んだボクの頭に膝蹴りを食らわせて脱出したのだ!
これには驚いた。このグレート・ムタというレスラーの底が見えない。
とはいえムタも、無事では済まなかった。ボクを睨むドングリ眼から光は消えていないが、しかし息が上がっているのは隠しようもない。
それはそうだろう。自分の開発した必殺技が全く効いていませんでした、というオチでは、ジャイアント馬場の沽券に関わる。
だが痛めたアバラに駄目押しの一撃を加えれば、あと一息で落ちる。その確信を得たボクは、ムタの回復を待つことなく一気に勝負に出た!
ダメージが足に来たムタを捕まえ、息吐く間もなく手足を取る。
そのまま必殺のコブラ・ツイスト!
自慢じゃないが、僕のコブラ・ツイストは一味違う。相手のアバラに的確なダメージを与える上で、僕の長身は大いに有利なはたらきをするのだ!
足を捉えてのアバラ折りから逃れる術は、ムタには残されていなかった。レフェリーが素早く駆け寄り、苦悶の表情を浮かべたムタに問いかける。
「ギブアップ?(降参か?)」
「ノォーッ!(いやだ!)」
「ギブアップ?(降参か?)」
「ネバーッ!(ありえないッ!)」
負けん気の強すぎるムタの返事に、僕はアバラをさらに折る!
ムタの返事も待たずにレフェリーが頭上で両手を振り、ラウンド終了を告げるゴングが鳴り響いた。
二分間の休憩時間は、ムタの体力を回復させるには不十分だったようだ。
赤コーナーで膝を立て、息も絶え絶えといった感でボクを睨んでいる。反対にボクの心は余裕シャクシャクだ。
ムタは明らかに判断を誤っていた。最初のジャイアント式背骨折りを決められた時点で早めにギブアップしておけば、ダメ押しのコブラツイストで余計なダメージを負わ
ずに済んだのだ。
負けん気の強さは買うが、この辺りの判断がどうも素人くさい。どうもプロレスが三本勝負であるという事を知らないような印象を受ける。
体力の温存を考えず、流れを変えるためにわざとギブアップすることをしない。まるで一ラウンドで勝敗が決することを前提としているようだ。
どうも不思議なレスラーだった。戦えば戦うほど、グレート・ムタという男が解らなくなってくる。技の華麗さと的確さはボクから見ても超一流なのに、スタミナの配分
だけが新人のように恐ろしく下手である。
このグレート・ムタ、いったい今までどういう戦歴を辿ってきたのだろうか?
とはいえ今の流れが続けば、ボクの勝利は揺るぎない。ムタがペース配分の判らない相手ならば、スタミナを残したボクの方が圧倒的に有利である。
この調子で三ラウンド目もいただきだ!
決戦のゴングが鳴る。
立ち上がって両者向き合い、間を詰めようとボクが一歩前に出た。ムタは組み合いを避けるように、ボクとの間合いを一定に保ちながら素早く後退する。
すでに力比べでボクが有利なのは明らかだ。組み合ったらボクが勝つ。
「むう……さては臆病風に吹かれたか!」
カマキリのような構えでムタに迫る。既にムタはロープ際、追いつめられた袋のネズミ!
と思いきやムタは一転、信じられないような神速でタックルをかけてきた。
油断のあまりボクはすっかり忘れていた。窮鼠猫をかむ、という諺があったではないか!
ボクの自慢の足腰も、浮き足立ってしまったら何の力も発揮しない。自分よりも軽いムタのタックルで、あっさりとリング中央まで吹き飛ばされてしまう。
ムタが横からフォールの体勢に入った。駆け寄ったレフェリーがマットをたたく。カウントワン、ツー……。
この程度で決められてたまるか!
元気な所をアピールするため、ムタを胸の上に乗せたまま、頭ブリッジでカウントを返す。力道山先生に比べたら、ムタなんて軽い軽い。
だがこのブリッジ、すなわちボクの油断と虚栄心から取った行動こそが、ムタのつけいる隙を作ってしまったのである!
気付いたときには時すでに遅し!がら空きになった右腕を、電光石火の早業でたちまち絡め取られる。
「デカブツナンテ、デカイ糞サ……!」
ボクにもはっきりと聞こえるように呟いたムタが、折りたたまれたボクの腕の上に足を乗せて体重をかけた。
キー・ロックでボクの肘を締め上げる!
うかつだった!ムタがタックルを狙ったのは、寝技に持ち込むためだったのだ!
ムタの言った意味がようやくわかった。確かに寝技ならば、高い身長も意味をなさなくなる。寝かせてしまえばデクの坊だ。
自分が身長を生かした戦法を取ってきた以上、相手がそれを無効化しようと考えるのは当然だったのに。
ボクだって身軽な相手と対戦したら、その俊敏な足を殺しにかかっていただろうに。ああなんたる不覚!
ボクは取られた腕を掴み、必死でムタのキー・ロックを振りほどこうとした。その甲斐あってかフォールこそ取られないものの、ムタはさらに肘を締め上げる!
やむを得ず左の手刀で反撃をこころみるも、片腕を決められ、寝転がり、下からの攻撃では威力はほとんどない。
普段ならスイカも一撃で粉々に砕くボクの手刀は、のしかかったムタには全く効かなかった。
それどころかムタをたたくたび、極められた肘に衝撃が伝わって痛いこと痛いこと!
もうギブアップは使えない。ならばとボクは下半身の力だけでロープ際に移動する。
ようやく技を解いてもらえるかとホッと一息、という訳にはいかなかった。ロープにボクの体が触れているにも関わらず、ムタは肘を極めたまま離さない!
これはプロレスでは反則である。すかさずレフェリーが駆け寄り、ムタに注意する。
それでもムタはまだ離さないどころか、ボクが痛みに喚くのを楽しむかのように肘を極め続ける!
「ムタ離セ!ワンツースリーフォー……」
レフェリーがカウント五つ数える直前になって、ムタはようやく腕を離した。と思いきや、そのままボクの顔面に鉄の爪!
木村政彦先生ばりの寝技に続いて、こんな隠し玉を持っていたのか!このペイントレスラー、恐ろしいまでのオールラウンダーである。掛け値なしにボク以上だ!
と言っても、威力ならばフリッツ・フォン・エリックには遠く及ばない。握力はかなり強い方ではあるが、この程度ならばギブアップするまでもない。
「オイムタ、イイ加減ニシロ!コレ以上ヤッタラ、カウントヲ取ラズニ反則ニスルゾ!」
レフェリーが反則を宣告するよりも早く、ボクはムタをレフェリーごと蹴飛ばした!
日本の皆さんも、ボクのキックが16文キックと呼ばれていることはご存じだろう。鍛え上げた下半身の筋力と、16インチものサイズの足から放たれるボクのキックは、
へたなレスラーだと一撃でノックアウトしてしまうほどの威力を誇るのだ。
さすがにムタは、これぐらいで参ってしまうヤワなレスラーではなかったようだ。ボクが立ち上がりリング中央に戻った所へ、すかさずその場飛びのドロップキック!
野生児ロジャーズを彷彿とさせるムタの飛び蹴りは、非常に打点が高かった。なにしろ二メートル以上あるボクの胸板を的確に狙い、百三十キロの巨体を吹き飛ばしたの
だから!
しかしボクも蹴り負けるつもりはない。素早く起き上がると、息の乱れたムタをロープに振った。
反動で戻ってきたムタの顔面めがけ、高々と上げた足で16文キック!もう一度ロープにムタを振り、二度目のカウンター16文キック!
ボクの蹴りを何度食らっても、目の輝きが失せないムタ。
「……ならば潔くとどめを刺してやるのが、武士の情けというものだ!」
ムタに負けないほど高く飛び、必殺の32文ミサイルキック!
16文キックが利かないのならば、その二倍の威力の蹴りを浴びせてやればいい。ついに膝を崩したムタが、マットの上で仰向けに寝転がる!
勝負は決まった!
ムタの上に覆いかぶさり、しっかりと両肩をマットに押さえ込んだ。カウントのタイミングは三つ、ついに勝利をものにした!
……という訳には行かなかった!
何ともお粗末な話だが、レフェリーがカウントを取れなかったのだ。
なぜなら件のレフェリーは、ロープ際でムタに放った16文キックに巻き込まれ、気絶してしまっていたのである!
いわば自業自得!
マットの上で大の字に寝転がって目を回すレフェリー。彼が目覚めてくれないことには、フォールだろうがノックダウンだろうが裁定は下らない。
したがって、レフェリーを起こすための時間稼ぎが必要になった。そのためにはムタを場外に放り投げてしまうのが一番だ。
いまだ意識が朦朧としているムタの両足をつかむ。すわエビ固めか、とばかりにムタが反抗の構えを見せるが、しかしそれも無駄なこと。
リング中央でのジャイアントスイング!
すさまじい遠心力で、ムタの体がマットに対して水平な高さまで浮き上がる!
「ノォ――――ッ!」
恐怖と三半規管へのダメージのあまり、さしものグレート・ムタも子供のような悲鳴を上げた!
勢いあまって手を離すと、ムタは一度もマットに着地することなくリングの外に飛んでいってしまった!
おそらくもう、ムタにはリングに戻るだけの体力も残っていないだろう。その隙にレフェリーへと駆け寄り、気付けのために二三度頬を張った。
「ウウ……レフェリーヲ暴行スルトハ。馬場、反則ニスルゾ……」
「寝ボケた事をいうな。今のはお前を起こそうとしたものだし、さっきのは不幸な事故だ。そんなことより、お前が気絶している間にムタがリングアウトしたぞ」
「何ダッテ?!ヨシワカッタ、カウントヲ取ル」
レフェリーがゆっくりとカウントを取り始めた。けれどどれほど引き伸ばしても、勝敗は決したようなものだ。
ゆっくりと観客席を見渡す。なぜか観客は固唾をのんで、ボクを見下ろしていた。
そういえばムタは無事だろうか? あれだけ勢い良く場外へ飛ばされたのだから、ひょっとしたら負傷しているかもしれない。
皆さんの中には、敵に情けをかけるな、馬場は甘い、などという人もいるかもしれない。
だが戦ってみれば、グレート・ムタは敵ではあっても間違いなく一流のレスラーだった。そんなレスラーの命がマットの上で失われたりしたら、ボクはその悲しみに耐え
られない!
ロープに駆け寄って、場外を見下ろす。ムタの姿がない、どこにもない!
ムタはどこに消えた?!
「馬場……殺ス……」
ぞくり、とするほど殺気を孕んだ低い声が、ボクの首の後ろで囁く。彼の無事を喜ぶ気持ちなど、一瞬にして凍りつき砕け散ってしまった!
ムタだ!
振り返ったボクの目に飛び込んできたのは、今にも後ろ回し蹴りをボクにたたき込もうとするムタの姿!
あまりにも素早い動きだった。早すぎて、二ラウンド目のように捕まえることができない!
アバラに強烈な脛蹴りを食らってしまう。ムタの体格と力とスピードから考えて、ありえないほどの威力だった。
あまりの衝撃に、さすがのボクも咳き込んだ。まるで鉄パイプで直接殴られたような――
蹴りとみせかけた凶器攻撃! リングの下に落とされたとき、おそらくムタはブーツの下に凶器を仕込んだのだ!
リングの下には凶器になりそうな道具が山ほど置いてある。たとえばタンカだったり、リング設営用の工具だったり。
力と技のみでボクに勝てないと判断するや、あっさりとレスラーとしてののプライドを捨てて凶器攻撃に走るとは!
やはりグレート・ムタは悪役レスラーだった。こんな卑劣漢に情けをかけてしまった自分の甘さを、今さらになって呪わしく思う!
「おのれ、卑怯千万な! レスラーなら己の力と技のみで勝負せんか!」
「寝言ハ寝テイエ、俺ハ勝ツタメニ手段ヲ選バナイ!」
さらに凶器入りの回し脛蹴りをもう一撃!
試合開始から一貫して攻められ続けてきたボクのアバラは、もはや限界を迎えようとしていた。このまま蹴られ続けたら骨折してしまう!
レフェリーが凶器に気づくはずもない。靴の中に仕込まれた凶器の姿は外から見えない。レフェリーがムタに反則負けの裁定を下す可能性もない。
何か反撃の糸口を見つけなければ、さっきまで息の上がっていたムタに簡単にやられてしまう。そんなぶざまで情けない負け姿を晒してしまっては、
日本の力道山先生にも面目が立たぬ!
何とかしなくては!蹴られたら蹴られるほど、体の痛みに反して頭の中が冴え渡ってくる。対処方法はあった。
四発目の回し脛蹴りを、ボクは足の裏をつかって迎撃する!
「グアア……!」
ムタが脛を抱えて、リングの上を右へ左へ転がり回った。
ただでさえ強力な16文キックが、ムタの凶器で威力は二倍三倍にも増していたのだ。
しかも当たり所は、弁慶の泣き所とも呼ばれるむこう脛である。痛くないはずがない。
もはや怒りは収まらない! 靴の中から大きなスパナが転がり出てきた。自ら凶器を捨てたのだが、それでもボクは断じて許さぬ!
大巨人の怒りををのまま体現するつもりで、寝転がったムタを高々と抱え上げる。
狙うは二メートルを越える高さからのボディ・スラム!これで終わりだ!
「ン? ナンデコンナ所ニスパナガ落チテルンダ?!」
レフェリーが素っ頓狂な声を上げる。その様子に一瞬だけ気を取られてしまったのが間違いだった。
持ち上げたムタに頭を掴まれる。目の前に大きく迫った赤黒いムタの顔面。そして――
思い切り吹きかけられた緑の霧!
試合開始早々にお披露目されたあの霧は、ただの見せ技ではなかった。相手の顔に吹き付けて視力を奪う、おそるべき悪魔の反則技だったのだ!
目に染みて痛い!思わず目をつぶってしまう。何も見えない!
身長二メートルを越える大巨人から、完全にでくの坊と化してしまったボクの頭を、ムタは両脚でしっかりと挟んだ。
ボクはそのまま前方へと投げ飛ばされる。これはムタのフライング・ヘッドシザーズ!
いや正確に言うと、ボクの知らない何か別の技だった。なぜならヘッドシザーズは相手を投げ飛ばすだけの技だが、
この技はボクの頭をマットにたたき付けることを目的とした、非常にエグイ技だった。
意識朦朧とした中で、馬乗りになったムタをアバラに感じた重みでわかる。そのままボクを前方に丸め込んで、ムタがフォール狙い。
耳元でマットを叩く音がする。ワン、ツー……
本能的にムタを撥ねのけた。だがレフェリーはなぜカウントを取ったのだろう?
ボクの顔は緑色の霧に汚されていて、明らかに尋常ではなかったというのに!
グラウンドに寝たまま、さきほどマットをたたいた音を頼りにレフェリーの居所を探りあて、目をつぶったままで抗議する。
「おいレフェリー、見てなかったのか?ムタがボクにグリーンミストを吹きかけたんだ!目が見えない!反則だ!」
「スマナイ馬場。確カニオ前ノ顔ハヒドク汚レテイルナ。ダガ私ハオ前ノ言ッタ現場ヲミテイナイ」
「なぜだ!」
「ナゼカスパナガリング上ニ落チテタンデ、ソッチニ気ヲトラレテシマッタンダ」
なんという事だ。ムタが凶器を自ら捨てたのも、すべてはレフェリーの注意をそらして緑の霧を吹き付けるためだったのか!
プロレスの世界では、レフェリーの裁定が絶対である。そのレフェリーが緑の霧を見ていないというのなら、反則の取りようがない!
ムタは悪魔だ。そのずる賢さは、あの野生児ロジャーズの及ぶところではない。
悪魔的な頭脳でもってプロレスのルールの盲点を突き、レフェリーの目の届かないところで反則技を駆使して相手を痛めつけ、
傍目にはさも正々堂々と戦って勝っているかのように見せかけるのだ!
おのれグレート・ムタ!
正々堂々とした戦いでもじゅうぶん一流の域に達しているのに、なぜ三流レスラーみたいにひきょうな反則技で神聖なプロレスを汚すのだ!
はらわたが煮えくり返るほどの憤りを覚えたが、しかしボクにはどうにもできない。目をやられて、ムタがどこにいるのかもわからないのだ。
そんなボクの醜態をあざわらうかのように、百三十キロの巨体がかるがると持ち上げられる。
落されて重力の感覚を失ったボクの脇腹に、衝撃が走った。目が見えずとも、どんな技をくらったかはわかる。
これはシュミット式背骨折り!
キラー・コワルスキーが得意とする、悪魔の背骨折りだった。かつてコワルスキーはこの技で、ドン・イーグルという実力派レスラーを再起不能に追い込んでいる。
そんな恐ろしい技を、視力が奪われた状態で食らってしまったのだ。受け身も満足に取れず、したがってダメージも軽減できない!
おまけに凶器入りのキック――いや思い返せば一ラウンド目から受け続けた、全てのアバラへの攻撃が今になって効いている。
恐るべしはグレート・ムタだ。危険な背骨折りの威力を高めるため、試合開始からアバラを標的として徹底的に痛め続けていたのだ!
「うぬぅ……もはや万事休すか!」
這いつくばることもできず、マットの中央で仰向けに寝転がった。だがいつまで経ってもムタがフォールする気配はなく、レフェリーのカウントも聞こえない。
なんだ? まさかシュミット式背骨折りですら、ムタにとっては必殺技ではないというのか? まだ続きがあるというのか?
顔を両手で拭い、うすぼんやりと視力を回復させたボクの目に映ったのは、コーナーポストのてっぺんに上り、後ろ向きに立ったムタの姿。
まさかあの位置からリング中央まで、ボディ・プレスかニー・ドロップ狙って飛ぶというのか!
しかしなぜ後ろ向き? 観客に何かアピールするつもりなのか? いや――
そのままの体勢から飛んだ!
素早さ、高さ、飛距離、重厚さ、そして華やかさの全てにおいて完璧な水準を誇る、グレート・ムタの後方宙返りボディ・プレス!
プロレスにおいて、最も強力な技といえば何だろうか。
ルー・テーズのバックドロップ? あるいは無冠の帝王カール・ゴッチのスープレックス?
確かにどちらも強力な必殺技である。脳天から逆さに落されたら、大抵の人間は死んでしまうだろう。プロレスラーでも危険すぎるほどだ。
だがこの時のボクにとっては、この特殊なボディ・プレスこそが本当に恐ろしい必殺技だった。
考えてもみたまえ。百キロを越える大男が、全体重をかけて天空から落下してきた時の衝撃を!
ましてやただのボディ・プレスではない。落下のスピードに加え、宙返りで捻りをつけたボディ・プレスだった。
そのうえ序盤から終盤に至るまで、徹頭徹尾続いたアバラへの攻撃。さらに単独でも必殺技となりうるシュミット式背骨折り。
全ての攻撃が、この後方宙返りボディ・プレスへの布石だったというわけだ!
ムタが落ちた衝撃で、肺の中の空気がすべて搾り出される!息もできない!
遠のいてゆく意識の中、マットをたたく物音がうっすらと聞こえた。
だがカウントがいくつ入ったのかも、もはやボクには数えられなかった――
試合が終わり、ボクはホテルでシャワーを浴びて外出した。
サンマルチノが傷心のボクをしきりに慰めてくれたが、それでも今夜は一人になりたかった。
引き止めようとする彼の手を振りほどき、着慣れた浴衣に鉄ゲタ姿で歓楽街へと繰り出す。
路地裏で、一軒の寂れたバーが目にとまった。店に入り、一人カウンターにどっかりと座って、一番強い酒をマスターに注文する。
慣れない酒だが、今夜は飲まずにはいられない。グラスに入ったウィスキーを、男らしくグイッと呷る。
たった一口で胸が焼け、目がグルグル回った。
とにかく今日の敗戦は堪えた。とてもMSGで大トリを飾った経験のあるレスラーの負け方ではない。
サンマルチノに四十八秒でギブアップしたロジャーズのことを、ちっとも笑えない。負け方としては、あれよりもブザマだと自分では思う。
日本のジャイアントとして、これでは世界に顔向けができぬ!とんだ恥さらしだ!
ボクはいったい明日からどんな顔をして、四角いリングに上がればよいのだろう!
「馬場さん?!馬場さんじゃないっすか!」
予想だにしていなかった日本語で呼びかけられ、ボクは思わず振り向いた。さてはミノル少年、こんな所までボクの試合を見に来てくれたのか?
残念ながらボクの予想は外れた。
いつの間にかカウンターの隣に、黒髪の大柄な男が座っていた。半そでのシャツにジーンズといった、若者にありがちなラフな服装だ。
人懐っこそうな童顔に、大きなドングリまなこがやけに印象深い青年だった。
日本人だ!こんなところで日本人に出会えるとは、なんという僥倖だろう!広大な太平洋を隔てた故郷が懐かしい。胸が熱くなる。
しかし彼は何者だろうか? 体格と服装からして、日本からフットボールを学ぶため、アメリカにやってきた留学生か何かだろうか。
ボクの名前を知っているとは光栄だが、しかしお互いに初対面だ。
いぶかしんでいるボクに向かって、ドングリまなこの青年はアッサリと素性を明かした。
「オレっすか?グレート・ムタっすよ。ついさっきリングで対戦したでしょう? いやーまさかここまでイイ試合になるなんて予想もしてませんでしたよ馬場さん!」
ムタだって? この人懐っこそうな青年が? にわかには信じられなかった。
「本当か」と聞くと、「信じてくれ」と何度も強調するものだから、この青年の童顔に、悪魔のような赤と黒のペイントが塗られたさまを想像してみた。
記憶にあるグレート・ムタの悪相と、目の前の人懐っこそうな青年の顔とが、寸分の狂いもなくピッタリ一致した。
「え? ええ――――――――っ?!」
仰天のあまり、カウンターの上に飛び上がって、勢いよく天井に頭をぶつけてしまう!
試合でも感じなかったほどの激痛に、頭をおさえてうずくまってしまった。
まさかこの好青年が、あの悪魔のような反則ファイトと華麗な後方宙返りでボクを翻弄した張本人だったとは!
「しかし全く信じられないよ。本当だとしたら、君は今まで戦った相手の中で、ひょっとしたら一番技が華麗かもしれないね」
素直に彼の戦い方を褒め称えた。青年ムタは頭をかいて、照れくさそうに答える。
「いやぁ、馬場さんにそう言ってもらえたら光栄っす。オレ、一度馬場さんとリングの上で戦ってみたかったんすよ。うれしーな、夢叶っちゃったよ」
青年ムタの喜びっぷりといったら!まるで初めてルー・テーズとまともに会話した時の自分を見ているようで、実に微笑ましい。
とはいえこの青年、ただ者ではなかった。続いて出てきた言葉は、神をも恐れぬ大胆な言葉だった!
「でもここまできたら、やっぱバディ・ロジャーズとも戦ってみたいっすね。なんせ相手は元祖野生児<<ネイチャー・ボーイ>>なんだもの」
もしロジャーズが聞き耳を立てていたら、背筋も凍るような制裁が彼を待っていただろう!
ボクは慌てて立ち上がり、周囲の様子をうかがう。幸いにして店の中には、ボクとムタ青年をのぞけばマスターひとりだけだ。
マスターにチップを渡し、今夜の事は他言無用だと釘を刺す。
「イイデスヨ。デモ私ハ、アナタタチガ何語デシャベッテイルノカ、トント見当モツカナイノデスガ……」
チップを無駄遣いした、というセコい後悔をさとられまいと、ボクはムタに向かってチャンピオンへの非礼を諭す。
「ムタ君、ボクでもNWAチャンピオンには中々挑戦できないんだよ。ましてやポッと出の君がいきなり挑戦だなんて、非常識にも程がある」
「そりゃベルト貰えたら嬉しいけど、ロジャーズと戦えるなら地方のノン・タイトルでもいいんですよ! たった一度でいいから!マットの上で戦ってみたい!
彼のファイトスタイルに憧れてるんです! あの一挙一動に観客が沸きあがるスタイルが!オレの心の師匠、そのさらに師匠にあたる偉人ですから!」
「ほお……」
ボクが青年ムタを見る眼差しは、驚きからいつのまにか好奇心にすりかわっていた。
ロジャーズを尊敬する日本人というのは珍しい。というよりも想像の範疇を超えた存在だ。
日本人にとって、プロレスといえばイコール力道山先生だ。力道山先生に憧れて日本プロレスの門戸をたたく練習生は、今でも後を絶たない。
空手チョップにバックドロップ。試合の様子はテレビジョン中継され、力道山先生の一挙一動に国民の全てが湧き上がる。
木村先生の一件以来、プロレスこそ最強、力道山先生こそ史上最強の男だと、日本人のほとんどがそう信じている。
ロジャーズは知名度こそアメリカでは随一だが、日本ではほとんどその名を知られていない。
力道山先生を差し置いて、そんなロジャーズを偉人扱いする日本人という存在が、どうも信じられないのだ。
だからボクは、青年ムタに対して当然の質問を投げかけてみた。
「ロジャーズが偉大なチャンピオンであることはボクも認めるよ。けどどうして君は、力道山先生との対決を望まないんだい?」
この質問に対する答えを、青年ムタが言ったそのままの言葉で記そう。
「いや、ぶっちゃけ力道山はファイトスタイルがブッチャーと被ってるんすよ。だから戦っても、想像の範疇に留まっちゃうというか……」
ボクは今でも彼の言った事の意味がわからない。もしかしたら永久にわからないかもしれない。
問いただしても、青年ムタは多くを語らなかった。
何とか聞き出せたのは、彼にはブッチャーと呼ばれる友人がいること。それから件のブッチャー氏が、力道山先生とそっくりな戦い方をすることぐらいだ。
だから青年ムタの回答はひとまず保留にする。とりあえず、ドングリまなこを輝かせてロジャーズを語るこの青年の、チャンピオンに対する敬意は本物だった。
ボクがムタ青年に対してできることは、ロジャーズと戦うにあたって、彼が注意しなければならない心構えを語ることだけだ。
「わかっていると思うが、ロジャーズは腐ってもNWAチャンピオンだ。体力や技、それにスタミナにも相当のものがある。
ひるがえって君を見るに、スタミナだけが足りない。君は他の要素ならロジャーズをも上回っているが、なにせ相手はチャンピオンだ。
君のスタミナ配分がおかしいことぐらい、ロジャーズならたちまちにして見破るだろうね」
「おかしいですか?」
「ああ変だ。試合の大局を見ず、一ラウンドで全て決着をつけようとしているように見えたよ。あえて言うまでもないが、プロレスは三本勝負なんだよ」
こういうとムタ青年は、ドングリまなこをさらに見開いてボクを見た。驚きと敬意の眼差しでボクを見ているのがハッキリわかる。
「気付いてたんすか? 実はオレ、肘打ちからの体固めで馬場さんから一本取った時点で、こりゃおかしいなと思ってたんすよ。馬場さんがこんな弱いはずないって」
「一本勝負ならギブアップしなかったんだがね。一本取られてもあと二本取ればボクの勝ちだったから、流れを変えるため、わざと負けるのも戦略の一つだよ。
結果は負けてしまったけどね」
「なるほどそういう戦い方もあるんすね、いやー勉強になりましたよ馬場さん!」
ありがとうございます、とムタ青年は大げさな動作でボクに握手を求めた。握手は両者とも、両手を使ったものだった。
「うぃっし! そんなら明日からも頑張るか! 今日はどうもありがとうございました!」
とてもエネルギッシュな声でそう宣言すると、ムタ青年は椅子から跳ね降りた。出口に向かう途中で、思い出したかのようにボクを振り返る。
「あ、そうだ馬場さん。もし機会があれば、今度はコレで勝負しませんか?」
青年は親指と人差し指と中指を使って、パイをつまみ上げる仕草をしてみせた。
この青年は打てるのか。それはボクにとって、プロレスの次に得意な勝負だ。
「プロレスでは負けたけど、マージャンなら容赦しないよ。なにせレフェリーがいないから、第三者によるゴングもない。自分が勝つまで戦える」
「そいつは厳しいな。お手柔らかにお願いしますよ」
「それは無理だね。今日負けた分を、卓上で倍にしてお返ししてあげるよ」
マジ厳しいなあ、とムタ青年は苦笑を浮かべた。ムタ青年は深々と頭を下げて、おぼつかない足取りで店を出てゆく。
プロレスを心から愛する青年の存在に、心が温かくなった。
こんな青年が日本のプロレスで活躍してくれたら、もしかすると力道山先生よりも強烈な救世主になってくれるかもしれない。
と同時に浮かんだのは、もしかして今日の試合で彼の足を攻めていれば勝てたのかな、というつまらない嫉妬だった。
あの跳躍力を考えたら、ムタの膝は健康そのものだ。何度攻撃したところで壊せないだろう、という常識的な考えに打ち消されたが――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「それで馬場くん。そのグレート・ムタという青年とは、戦う機会はあったのかね?」
高森の質問に、馬場選手は葉巻をくゆらせながら首を振った。馬場選手はおもむろに語る。
「ロジャーズが彼と戦ったという噂も耳にしなかったよ。結局日本でマージャンを打つ事もなかったしね」
もったいないな、と馬場選手は呟く。
「あれだけの逸材が日本のプロレスに現れたら、すぐにでも力道山先生に取って変わるヒーローになれたのに!」
咥えた葉巻をガラスの灰皿に押し付けて、馬場選手は無念さを強調するように高森に言った。
「正直言って吉村先輩よりも巧くて、しかも試合に華がありましたよ!ムタとボクとで十番勝負ぐらいやって、どっちが上か世間に知らしめたかったぐらいだ!」
今のはオフレコで、と馬場選手は我に帰って高森に釘を刺す。高森もそこは弁えたもので、馬場選手の怒りは己の内心のみに留め置く。
それはそうだ。力道山以上のプロレスラーが存在した、しかもその男が人知れず、アメリカマット界で活躍していた、という話が知られたら、
力道山光浩という男に対して抱いていた、全ての日本人の幻想を打ち砕いてしまうことになる。
オフレコ、という事で安心したのか、馬場選手は日頃高森に対しても漏らさぬ本音を語ってくれた。
「実に勿体無い逸材だ!なんで彼が日本プロレスに所属していなかったんだ!」
馬場選手がここまで怒りと嫉妬の感情を露にすることも珍しい。グレート・ムタがそれほどの逸材だったと言うのなら、
ぜひ高森もお目にかかってみたいものだ!
けれども馬場選手の話を聞く限り、グレート・ムタは夢か幻のごとく消え去ってしまったという。
ここで高森は、ひとつ大胆な推理をお披露目しようと思う。もちろん根拠はない。
だが未だにグレート・ムタなるレスラーがこの世に登場していない以上、こんな推測も許されるのではないだろうか。
もしかしてグレート・ムタとは、アメリカマット界の懐の深さに心打たれた馬場選手が、理想の日本人レスラーとして思い描いた産物なのかもしれない。
こんな日本人レスラーが、いつかは誕生してくれるだろうという、馬場選手が思い描いた空想の産物ではなかったのか――
<<終>>
お読み下さった皆様、ありがとうございました。
なぜジャイアント台風の二次創作、およびオリキャラという体裁を取ったかというと、さまざまな問題を回避するためです。
・実在の人物の功罪、毀誉褒貶に関わる議論を避けたい。
・本当にプロレスは最強か、最強の格闘技および最強の人物は誰なのか、という議論を避けたい。
・実在の人物に対する名誉毀損、とも取られかねないネタを作中で使いたくない。
これらの問題を説明する手間に比べたら、二次創作でオリキャラを活躍させているってスタンスの方がまだマシ、という結論に達しました。
なのでこの作品に登場するキャラクターは、実在の人物とは一切関係ありません。
あくまでジャイアント台風の登場人物、およびオリキャラ、という事にしておいて下されば幸いです。
お願いしますから訴えないで。俺はケンドー・カシンほど肝が据わっちゃいないので。
最後に。
四角いリングには夢がある。
考えてもみたまえ。五十キロにもすぎない女の子が、全体重をかけて天空から落下してきた時の衝撃を!
あまり効かないし萌え和む。
頑張れ元ひきこもりの真琴たん。
>>164 GJ!こういう話も新鮮で良いよね。
あと、これから投下する際は「何レスで終わるのか」も書いてくれるとありがたいね。
個性的で面白かった
GJ
読めて嬉しい
hosyu
エロ無・かなり捏造・オリキャラ出現・尻切れトンボ
1
「‥さぁ野菜も煮えたし、後はこれを入れれば完成ね」
手元の調味料を一つまみ、鍋に加える。
支度を終え、小屋の外に出ると、お天道様が真上近くまで来ていた。持っていた手拭いで、顔や首周りの汗を拭う。
「…そろそろかしらね」
もう少しすれば、あのしっかり者の犬が、昼を告げに鐘の塔にのぼるだろう。
「あ〜良いお天気!」
空に向かって背伸びをした。
「おばちゃん!」
「わぁ!!!‥あ、貴方いつからここにいたの?」
ふり返ると、見慣れない青年がすぐ傍に立っていた。
ウグイス色の上下揃いの着衣を纏い、頭巾をかぶっている。
―そして、お天道様が顔負けする様な笑みをこちらに向けていた。
どこの忍者かしら…まだ若い様だけども
「お久しぶりです。おばちゃん」
「え?‥はい?あの〜失礼ですが、どちらさんでしたか?」
「あ、そうですね…
私が卒業してから何年も経ちますし、覚えていらっしゃらないのも無理ありません‥」
そう言うと、彼は俯いた。先程までの満面の笑みは消えてしまった。
「‥ごめんね〜最近どうもボケちゃってさ。
ここまで出かかってるのよ〜」
罪悪感から必死に思い出そうとするが、何一つ思い出せない。
先程とは違う理由で、滝の様に汗が流れる。手拭い一つでは間に合わず、
かっぽう着の裾を代用する。
「‥もう良いんです」
「え?でも…」
こちらを向き、再び話始めたかと思えば、そっと両手を包み込む形で握り締められた。
2
「…あの〜‥」
「‥おばちゃん!忍玉の頃からずっと貴女が好きでした!この想いはこれからも一生変わりません!
どうか‥私と夫婦になっていただけませんか?」
彼の瞳には、狐につまれた様な表情の自分が映し出されている。
何故…こんな青年が?
何故…こんなおばさんに?
……そうか!これは夢なのね?
どうせ夢なら…‥
「…はい」
「本当ですか?!貴女を必ず幸せにしてみせます!!」
突然抱きしめられ、息苦しくなった。
彼は再び微笑むと、今度は私の両肩に手を乗せ、こちらへ顔を少しずつ近付けてきた。
緊張から顔が火照り、足元がどうもぐらつく…足元を確認しようとしたところ、
激しい眩暈に襲われた。
「‥あ」
「おばちゃん!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…………」
どこか見慣れた天井が目に飛び込んできた。
そして独特の鼻をつく匂い。
「ここは…」
布団に横たわっていた自分。どうやら倒れて、保健室に運ばれたらしい。
やっぱり夢だったか…
そうだよね。こんなおばさんを、あんな若い子が…
「…あ゙」
慌てて起き上がり、小窓から外を見ると、日が落ちすっかり暗くなっていた。
昼食は誰が子供たちに配ったのだろう。
…子供たち自身が?それとも先生方が?
自分が倒れてからの事を想像したら、とても気になった。
3
ガラッ
「ふぅ…あれ?おばちゃん起きてたんですか?」
「あら、乱太郎くんじゃない?どうしたの?」
「あぁボクは保健委員なんです。そんな事より、体調はどうですか?」
学園指定の着衣に丸眼鏡の少年は、入ってきた戸を片手で閉めると、手桶の水につけ手拭いを、
彼女に差し出した。
「えぇ大丈夫。心配してくれてありがとう」
「いいえ〜。でもおばちゃんが食堂前で倒れたって聞いて驚きました」
「本当にごめんね〜。給食は誰が運んでくれたの?」
「あぁ、それなら私ときり丸・しんべえに」
ガラッ
夢の中で逢った青年が部屋に入ってきた。
「おばちゃん、まだ安静にしていて下さい!」
「この人が手伝ってくれました」
夢だと思っていたのに…
「…‥…‥」
「どうしたのですか?」
彼がこちらを覗き込んできた。
「…なん‥でもないの」
「…‥今にも泣きそうな顔をしてどうしたのですか?私にはいえぬ事ですか?」
「そんな事‥」
「永遠を契った夫婦じゃないですか‥私では頼りになりませんか?」
「あなた‥」
「え…め、おと?…‥え゙ええぇ??!」
目の前で繰り広げられた思わぬ展開に、慌てふためきながら、乱太郎はその場を後にした。
保健室の札を『不在』に引っ繰り返す事を忘れたのは、いうまでもない話だった。
糸冬
元ネタ表記を忘れていた‥N〇Kで放送しているあのアニメです
171 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 22:00:26 ID:8qemJ6A8
下がり過ぎてるからage
投下乙
こっちの世話になろうかな
174 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 19:38:47 ID:xK2dG1zI
マイナーなギャルゲーSS祭り!変更事項!
1. SS祭り規定
自分の個人サイトに未発表の初恋ばれんたいん スペシャル、エーベルージュ、センチメンタルグラフティ2、canvas 百合奈・瑠璃子シナリオ
のSSを掲載して下さい。(それぞれの作品 一話完結型の短編 10本)
EX)
初恋ばれんたいん スペシャル 一話完結型の短編 10本
エーベルージュ 一話完結型の短編 10本
センチメンタルグラフティ2 一話完結型の短編 10本
canvas 百合奈・瑠璃子 一話完結型の短編 10本
BL、GL、ダーク、18禁、バトル、クロスオーバー、オリキャラ禁止
一話完結型の短編 1本 プレーンテキストで15KB以下禁止
大文字、太字、台本形式禁止
2. 日程
SS祭り期間 2009/11/07〜2011/11/07
SS祭り結果・賞金発表 2011/12/07
3. 賞金
私が個人的に最高と思う最優秀TOP3SSサイト管理人に賞金を授与します。
1位 10万円
2位 5万円
3位 3万円
175 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 19:39:10 ID:xK2dG1zI
(1) 初恋ばれんたいん スペシャル
初恋ばれんたいん スペシャル PS版は あまりのテンポの悪さ,ロードは遅い(パラメーターが上がる度に、
いちいち読み込みに行くらしい・・・)のせいで、悪評が集中しました。ですが 初恋ばれんたいん スペシャル PC版は
テンポ,ロード問題が改善して 快適です。(初恋ばれんたいん スペシャル PC版 プレイをお勧めします!)
初恋ばれんたいん スペシャルは ゲームシステム的にはどうしようもない欠陥品だけど。
初恋ばれんたいん スペシャル のキャラ設定とか、イベント、ストーリーに素晴らしいだけにとても惜しいと思います。
(2) エーベルージュ
科学と魔法が共存する異世界を舞台にしたトリフェルズ魔法学園の初等部に入学するところからスタートする。
前半は初等部で2年間、後半は高等部で3年間の学園生活を送り卒業するまでとなる。
(音声、イベントが追加された PS,SS版 プレイをおすすめします。)
(3) センチメンタルグラフティ2
前作『センチメンタルグラフティ1』の主人公が交通事故で死亡したという設定で
センチメンタルグラフティ2の主人公と前作 センチメンタルグラフティ1の12人のヒロインたちとの感動的な話です
前作(センチメンタルグラフティ1)がなければ センチメンタルグラフティ2は『ONE〜輝く季節へ〜』の茜シナリオを
を軽くしのぐ名作なのではないかと思っております。 (システムはクソ、シナリオ回想モードプレイをおすすめします。)
(4) canvas 百合奈・瑠璃子シナリオ
個人的には 「呪い」 と「花言葉」 を組み合わせた百合奈 シナリオは canvas 最高と思います。
ここが一番雰囲気いいな
迷った末にこちらへ投下
「キン肉マンレディー」の二次創作でブロッケンJr.×ムッターブロッケン
(レディー自体が公式二次作品だから三次創作か?)
近親相姦もの(親子)で、レイプというか無理矢理系?
捏造設定やコミックス未収録部分のネタバレあり
NGワードは「赤壁」、苦手な人はスルーしてくれ
178 :
赤壁1:2009/11/24(火) 00:14:53 ID:Ho3E3ZKg
日が沈みかけている夕暮れ刻。
今日も我がブロッケン家のポストには国内のフロイライン達から束になるほどのファンレターが届けられていた。
それらは全てこの家の長であるオフクロ宛てのもので
恐らくどれも慰めや励まし、あるいは嘆きの言葉が綴ってあるんだろう。
否応なく先の超人オリンピックを思い出させるそれを手にして、俺は溜め息をこぼした。
先日開催された第二十回超人オリンピック。
その大会でラーメン娘(ニャン)に残虐ファイトで敗北したムッターブロッケン、
つまり俺のオフクロは、試合後に正式にリングから降りることを発表した。
それほどまでにオフクロにとってあの試合内容、そして敗北はこたえたんだろう。
事実、その時の憔悴ぶりは見ているこちらが辛くなるほどだった。
日本から帰国した後、国内のテレビ局や新聞社から取材の申し込みが殺到したが
オフクロはその全てを断り、人前に姿を見せようとはしなかった。
最後の試合となったあの一戦を思えば、無理もないだろう。
口内に仕込んでいた、衣服だけ溶かす腐食ガスカプセルで逆に乗馬ズボンを溶かされ、
下半身を露にされたばかりか上半身の服をキャメルクラッチでビリビリに裂かれ、胸まで晒されたのだ。
そんなやられ方をして落ち込まない女などいようか。
何度思い出しても変わらずに込み上げてくる、ラーメン娘への憎しみ。
思わず拳を握りそうになり、慌てて力を緩める。危うく手にしていた手紙の束をぐしゃぐしゃにしてしまうところだった。
どうにか気持ちを沈めながら階段を上る。行き先は二階の一番奥の部屋――オフクロの自室だ。
「オフクロ、入るぞ」
ドアを開けると、日が沈みかけている時間帯だというのに部屋の照明が点灯されておらず、中は薄暗かった。
オフクロはバルコニーへと続く硝子ばりの扉の前でぼんやりとしていたらしく、
緩慢な動作でこちらに視線を向けた。
「ここに置いておくからな」
日当たりのいい位置に置かれた執務机には、
最近届いたファンレターが手付かずのままの状態で積まれており、机上を占領している。
引退発表後にひっきりなしに届くそれらからは、超人レスラーとして国内で活躍してきたオフクロの人気の高さが窺えた。
引退を嘆く者も未だに多い。
「いつも済まないな、Jr.」
隣に立てば、再び外の景色に視線を戻したオフクロが小さく呟いた。
179 :
赤壁2:2009/11/24(火) 00:16:14 ID:Ho3E3ZKg
俺がオフクロの背を追い越したのはいつだっただろうか。自分よりもやや低い位置にある横顔を見てふと思う。
軍帽とヘッドギアを身に付けていないために露になり、夕日に照らされている髪。
すっとして整った鼻筋に、啄みたくなるくらい艶やかでふっくらとした唇。
あの試合後暫くは色を無くしていた瞳は、今では光を取り戻しつつあった。
その証拠に、濃緑の軍服を纏う姿は以前のように凛としていて美しい。
ぎゅっと拳を握る。そうでもしなければ身体の内側から沸々と沸き上がるこの感情を抑えきれそうになかったからだ。
俺と妹の二人を育てながらリングに立って戦うオフクロは、昔から俺の誇りだった。
幼い頃はオフクロと血の繋がりがあるという事実が誇らしく、嬉しかった。
しかし、今では時折この血の繋がりがどうしようもなく辛い。
オフクロを母としてだけではなく異性として意識するようになってしまったから。
初めはただのマザーコンプレックスだと思っていた。
うちは早くにオヤジを亡くしていたこともあったから、そのせいでオフクロへの気持ちが強いんだろうと。
だが初めて夢精した時の夢の内容によって、それは完全に否定されてしまう。
同時にオフクロへ親子としての親愛の情以上の気持ちを抱いていることを認めざるを得なくなった。
一番近しい存在でありながら、その近さ故に手にすることの出来ない人。
倫理という誰が定めたのか分からない常識に苛まれながら、俺はただひたすらこの想いを押し殺すしかなかった。
「Jr.」
唐突に名を呼ばれて慌ててオフクロから目線を外す。
不躾な視線を咎められるのかと思ったが、その声の穏やかさからはそんな様子は感じられない。
「もう心配しなくていい。私なら大丈夫だ」
「オフクロ…」
「今回の件は自業自得というやつなんだろう」
オフクロは自身を嘲るような笑みを浮かべた。
「ラーメン娘にされたようなことを私も今までやっていたんだ。彼女を恨むのは筋違い…だからお前も私の仇をとろうだなんて――」
「オフクロとあいつは違う!オフクロは金儲けの為に残虐ファイトをしていたわけじゃないだろ!」
「理由はどうであれ、私が残虐ファイトをしていたことに変わりはない」
オフクロの言っていることは最もだ。だが、そう理解していてもこの激情は沈めることが出来なかった。
「オフクロがなんと言おうと、俺は絶対あいつを許さない…!」
180 :
赤壁3:2009/11/24(火) 00:19:55 ID:Ho3E3ZKg
「Jr.…今回のことでお前達にも迷惑をかけて済まないと思っている」
非は全て私にある、と続けるオフクロに対して俺は頭を振って否定する。
「違う、俺はそんなことに憤っているんじゃない!俺は、俺は…!」
頭に血が上った状態の今の俺には言葉という手段はもどかしすぎて、とっさに身体が動いてしまう。
気付けば俺はオフクロを背中から抱き締めて腕の中に閉じ込めていた。
「…オフクロのことが、好きなんだよ!」
腕の中の身体が強張るのを感じたことで、自分のしでかしていることの大きさを再確認させられる。
それでも今更踏み留まることなんて出来そうになかった。
「オフクロは分かってない。あの試合の時、オフクロがあんなことをされて俺がどれほどあいつを憎んだか…」
いや、憎しみなんて生温い言葉では足りない。あれは今までで一番凶暴な殺意に違いなかった。
「もし妹が…フロイラインブロッケンJr.が同じ事をされても、俺はきっとこんなに心を荒らすことはない。
辱めを受けたのが他でもないオフクロだから…だから俺はラーメン娘が許せない…!」
自然とオフクロの身体を抱く腕に力が籠る。
そうすることでこの激情が少しでも伝わればいいと願いながら。
だけど現実はいつも残酷だ。
「放せ、Jr.」
息子から告白を受けたというのに、オフクロの声は冷静だった。
それはつまり、俺の気持ちが全く届いていないということに他ならない。
「嫌だ」
「Jr.……お前はきっと勘違いしているんだ。私への敬慕と異性への恋慕を取り違えて――」
「違う!」
ああ、やっぱり。
オフクロの中にも常識という厄介な枠組みが存在していて、
息子が母親を恋い慕うなんて出来事は有り得ないものとして捉えられている。
昔から俺が真に心の底から欲しいと焦がれ求めるのは、今この腕の中に身を置く人ただ一人だというのに。
しかし何を言っても恐らく一生俺の言葉は否定され続けるだろう。今この時以上に言葉の無力さを痛感したことはなかった。
どうしたらいい?
どうしたら俺の気持ちは認めてもらえる?
「いい加減にしないか、Jr.。これ以上お前の戯言を聞くつもりはない」
「戯言?」
自分でも驚くくらい、冷たく地を這うような声。
――もう限界だ。
「…Jr.?」
「俺の言葉が戯言かどうか、証明してやろうか?」
悪魔に背を、押された気がした。
181 :
赤壁4:2009/11/24(火) 00:20:57 ID:Ho3E3ZKg
俺の様子が変わったことを感じ取ったんだろう。オフクロは俺から逃げようと抵抗を始めた。
それを片腕でどうにか押さえ込みながら、俺は軍服の中を探ってベルトデザインの手枷を取り出した。
幼い頃からオフクロの修行を受けてきた俺は
オフクロ同様に衣服の中や口内にいくつもの武器や拘束具の類を仕込んでいる。
敵を叩きのめす為に忍ばせているそれをまさか師匠であるオフクロに使うことになるとは思わなかったが
隠し持っておいて良かった。
「くっ…!」
オフクロを目の前の硝子戸に押し付ける。
上半身をぶつけた衝撃で怯んだその一瞬の隙を利用し、俺はオフクロの両腕を後ろ手にして手首を拘束した。
それから先手を打ってオフクロの両脚の間に自分の右脚を挟ませる。
「止めろ、Jr.!」
鋭い声で叱咤されるが、その声音の中には微かに脅えの色が入り混じっていた。
当然、これから何をされるのかくらいは既に分かっているんだろう。
オフクロのその様子に少しばかり心が痛んだが、今更止められそうにない。
手の自由を奪ったことで抵抗する術は大体無くなったと言っていいが
念のためにオフクロが武器類を隠し持っていないか確認していく。
軍服の上から撫でるように手を滑らせれば、小さく震える身体。
未だに強気の姿勢を保ってはいるが、其の実これから行われる行為を予測して、胸中は恐怖で満たされているに違いない。
身の内から沸き上がる衝動のままに獣のような荒さで手酷く抱いてしまった方が
その分オフクロも俺を心の底から憎むことが出来て楽だろう。
そうして徹底的に被害者となることで間違ってもオフクロが責任を感じることはないはず。
そう理解してはいるが相手は長年恋い焦がれてきた人だ、
今までの誰よりも優しく甘く丁寧に抱きたいという欲求の方が当然勝った。
しなやかさを持つ、鍛えられた身体を包み隠す軍服のボタンをゆっくり外していく。
最後のボタンを外し終わると、左右に開いて脱がしにかかった。
勿論手首を拘束している為に完全に脱がすことは出来ない。
上着は両肘の辺りで引っかかって、よりオフクロの腕の動きを制限するような形となる。
露になったオフクロの首筋へ誘われるように鼻先を埋めた俺は、上着の下に着込まれたTシャツの裾から手をするりと侵入させた。
それに慌てたオフクロは更に声を荒げる。
182 :
赤壁5:2009/11/24(火) 00:25:08 ID:Ho3E3ZKg
「止めろと言ってるだろう、Jr.!」
「…オフクロこそ、あんまり大声出さない方がいい。実の母親と兄貴のセックスシーンなんて、あいつに見せたくはないだろ?」
「!」
一緒に住むもう一人の家族、フロイラインブロッケンJr.の存在を出せば、オフクロは肩を震わせて押し黙った。
日頃の鍛錬の賜であろう引き締まったウエストを撫で上げ、そのまま侵入させた手をゆっくり上へと上らせていく。
程無くして指先が柔らかな二つの膨らみを捉えた。
「相変わらず付けてないんだな」
昔からオフクロは何故かブラを身に付けずに生活していて、それがあの試合で災いしてしまったわけだが
それでも改善されていないらしい。
「ぁ…触るなっ…!」
柔らかくて張りのある乳房を掌全体を使ってやわやわと揉むと、外に漏れることを恐れてか潜められた拒絶の声が上がる。
勿論、触るなと言われてそれに大人しく従うことなど無理な話だ。
しっとりと手に馴染む豊満な乳房は離し難いくらい心地よく、いつまでも触れていたい気分になる。
「んっ!」
硬度を持ち始めた乳首を摘んで刺激を与えると、オフクロの身体が僅かに跳ねた。
更に、声を出してしまったことが恥ずかしいのか、耳がうっすら朱に染まっていく。
気をよくした俺は、色付いた耳たぶを緩く甘噛みしながら指先を鉤状にして乳首をひっかけたり、逆に弾いたりして弄ぶ。
本当は舌も使って愛撫したかったが、後ろから抱き込んだこの体制では叶わない。
代わりに、首筋や耳たぶを舌先で擽った。
「くっ、んん…はぁ、ぁっ…」
オフクロは声を出すまいと歯をくいしばっているようだが、それでも時折熱を孕んだ吐息が艶やかな唇から漏れてくる。
耐える余裕や強固な理性さえも剥いで奪おうと、俺はオフクロのベルトに手をかけ外しにかかった。
「――!や、止めっ…」
この期に及んでまだ抵抗しようともがく身体を片腕で難無く押さえる。
同時にベルトを外され緩んだズボンへ手を潜らせ、ショーツの上から弾力のある尻を撫でた。
力加減に気を付けながら揉めば、俺の掌を押し返そうとするそこは胸とはまた一味違う揉み心地の良さを持っている。
引き締まった腰といい大きさも張りもある柔らかな胸といい、
とても子供二人を産んでいるとは思えない艶めかしい身体にどうしようもなく欲情した。
183 :
赤壁6:2009/11/24(火) 00:28:45 ID:Ho3E3ZKg
この身体も心も、思う存分乱れさせたいという欲求に急き立てられるように、
オフクロを押さえ込んでいた片手をショーツの中へ滑らせる。
そうして茂みの先にある、女性の一番の性感帯である陰核部分を指先で探りあてれば、オフクロが息を呑む気配がした。
「やっ…駄目だっ、そこは……あぁっ!」
指の腹で優しく上下に擦ればオフクロはとっさに脚を閉じようとするが、
間にある俺の右脚がそれを阻止する。先手を打っておいて正解だった。
「嫌、やっ…ぁあっ…あ、ああっ」
弱々しく振られる頭。口調も軍人特有の堅いものから徐々に女性らしいものになっていっている。
じわじわと与えられている快楽に翻弄されて余裕がなくなってきているんだろう。
あと一歩というこの機を逃さないよう、俺は更に攻めたてることにした。
陰核の下の割目に指先で触れる。そこはしっとりと湿り気をおびて、僅かにぬるりとしていた。
粘着質な愛液を掬い、それを皮が剥けて剥き出しとなった陰核に塗って刺激を再開する。
「ひっ、やぁ!あ、んっ…!」
愛液のお陰でよりスムーズに指を滑らせることが可能となり、
そのままの勢いで陰核を円状にこね回し、きゅっと摘みあげた。
「はぁっ、あ、あぁっ、あああああっ!!」
快楽の絶頂を迎えたオフクロは弓形に背を反らして全身をビクビクと痙攣させた。
足に力が入らないのか、ガクリと崩れる身体。それを後ろから支えて項にキスをすると、柔らかな肌はしっとりと汗ばんでいた。
静謐な空間に荒い息遣いが響く中、項垂れていた頭が上げられてこちらを睨んでくる。
「はぁ…はっ…もう、気は済んだ…だろう……?」
だから放せ、と上気した顔で切れ切れに続けるオフクロを、俺は少々乱暴気味に執務机の上へ仰向けに押し倒して覆い被さった。
机上のファンレターや羽ペン、インクが音を立てて床に落ちる。
「痛っ…!」
「オフクロは何も分かっちゃいない。今だって俺がその場の勢いや意地でこうしてると思ってるんだろ?」
「……」
「俺の気持ちを理解してくれるまで、放すつもりはないからな」
「だからそれはっ、気の迷いに過ぎないと――」
「気の迷いで実の母親が抱けるかよ!」
ベルトを抜き取ってからオフクロの脚を包む乗馬ズボンを力任せに裂いていく。布が裂ける音が部屋中に響いた。
「や、め…!」
無惨に裂かれた布を纏わせた足が折り曲げられたかと思うと、鋭く蹴りを放ってきた。
184 :
赤壁7:2009/11/24(火) 00:33:03 ID:Ho3E3ZKg
こちらの顔面めがけて突っ込んでくるブーツの靴底を、ギリギリかわして脚を掴む。
残りの脚も掴んで大きく足を開かせると、オフクロの顔が悔しさと羞恥心からか再び朱に染まった。
先程も見せた、生娘のように恥じらうその表情に煽られて身体が熱くなる。
自身の乾いた唇を舐めながら、指先で軽くショーツをずらして秘所に触れた。
女の匂いを放つ濡れた割れ目を一度なぞり、膣口から人差し指をゆっくり沈ませていく。
熱く潤んだ膣内は本人の頑な態度に反してすんなりと指を受け入れた。
「ん、くっ…!」
逃げようとする腰を押し留めながら指を抜き差しすれば、くちゅくちゅと粘着質な音が生まれ、
中指を追加して奥まで探るように動かしていくと、気持ちいいのか一段とそこはぬるぬると潤いを増していく。
「はぁ…ぁ…やめっ、ぬ、けっ…!」
オフクロはそう言うが、むっちりとした太股の内側に舌を這わせると膣内はきゅうっと収縮して、俺の指を締め付けて離さない。
「こっちは抜かないでくれ、って言っているみたいだな」
「ち、違っ……ひぅ!やっ、あぁ――!」
指の動きを速めて膣壁を蹂躙すれば、オフクロは退け反って脚を震わせた。
悩ましげに寄せられた眉に、瞳は濡れて頬は上気し、控え目だった喘ぎ声は最早抑えることが出来ないのか大胆になっていく。
その全てが、快楽を享受していることを如実に語っていた。こちらももう耐えられそうにない。
上着を脱ぎ捨てチャックを下ろし、随分前から窮屈になっていたものを解放する。続け様にポケットから避妊具を取り出した。
街に出ると女性に誘われる機会も多く、時にはそのまま一夜限りの関係を持つことも少なくはない。
そんな時の為にいつも持ち歩いている物だ。
今回ばかりは使わずにいきたかったが、もしもの時のことを考えるとそうはいかない。
準備を終え、愛液で濡れた膣口に己の昴ぶりを宛てがえばオフクロはビクリと身を竦ませた。
「ぁっ…だめっ、だ…それだけは…!」
禁忌を犯してしまうことへの脅えからか、懇願するような瞳で見上げられる。今にもそこから涙が溢れそうだ。
185 :
赤壁8:2009/11/24(火) 00:36:14 ID:Ho3E3ZKg
今更この行為を止めることは出来ないが、どうにか本能的な恐怖や不安を少しでも緩和させてやりたくて
髪をそっと撫でながら額、瞼、頬に優しくキスしていく。
「大丈夫、オフクロはなにも悪くない。悪いのは俺一人だから、何も考えずに身を委ねていればいい」
耳元に唇を寄せて、まるで子供に言い聞かせるかのように囁く。
それでも身を固くしたままのオフクロに、俺は自分の軍帽を目深に被せて視界を遮った。
「それが無理なら、オヤジに抱かれていると思えばいい。そうすれば気も楽だろ?」
返事など待たずに、俺は宛てがっていたものを一気に突き入れた。
「ああっ!そこ、いいっ…!あぁー…!」
グチュグチュと奥を突く度に上がる嬌声。余程興奮しているのか、オフクロの乱れ様は想像以上だ。
年齢の割に狭い膣は、オヤジが死んでからこういった行為とはご無沙汰だったことの表れかもしれない。
わざと浅いところばかりを行き来すれば、物足りないのか切なげに強請る言葉を口にする。
同時にブーツを履いたままの脚で俺の腰を固定し、一心不乱に腰を揺らした。
その様は普段の姿とはかけ離れていて、あまりの淫奔さに下半身がまた熱くなる。
強請られた通りに怒張したものを子宮口めがけて打ち付けてやれば、歓喜するように熱く絡み付いてくる。
ぷるぷると揺れる乳房を揉み、ツンと上を向く色付いた乳首を舐めあげると、色っぽい吐息が耳に届いた。
身体を反転させて、今度は後ろから責めたてる。えぐられる角度が変わったからか
オフクロは一際高い声で鳴いた。
限界が近いのか、膣内がより一層蠕動する。搾り取ろうとするようなその動きに、こっちももう持ちそうにない。
「やあぁっ!もう、だめぇっ…ぁ、あああああっ!!」
悲鳴に近いその声を聞きながら、俺は一番深いところで堪らず射精した。
186 :
赤壁9:2009/11/24(火) 00:40:01 ID:Ho3E3ZKg
手枷を外してオフクロを寝台に寝かせる。
抵抗されるかと思ったが、長時間拘束されたせいで痺れきった腕と疲労が原因だろうか
オフクロはされるがままだった。互いに何も言わない沈黙の空気が重苦しく感じられる。
「Jr.」
後片付けを終えて部屋を出ていこうとすると、擦れた声に呼び止められた。
一体何を言われるのか。緊張した面持ちを背を向けることで隠し、じっと次の言葉を待つ。
「……済まない」
呟くような予想外の台詞に、思わず振り返る。
こちらに背を向けて横になっているオフクロからは、その言葉の意味を読み取ることは出来なかった。
――何に対しての謝罪なのか。
問えないまま俺は軍帽を目深に被り直すと、今度こそ部屋を後にした。
終
GJ
なかなか渋いキャラチョイス
おお、GJ
良かったよ
hosyu
投下乙
保守
あけおめ
あけおめこ
ho
保守
ほ
し
い
199 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 14:31:03 ID:NvpSAjil
何が欲しいの?
新しいSS?
保
ほ
し
の
あ
ま
ね
ち
み
保守も楽じゃない
※元ネタ/山田太郎ものがたり(原作版)
・非エロ・4消費
・永原×鳥居・結婚後・鳥視点
1
帰宅した途端、上着を脱ぐ暇さえ与えられず彼の対面のソファーに座らされ、取り調べを受ける。
「それで今日はどうして遅れたんですか?」
「…すいません。クラスの子の進路相談に乗っていて…」
「そうですか。相手は女子生徒ですか?それとも男子生徒ですか?」
「じょ、女子生徒です!」
「本当に?」
銀の細いフレームのレンズ越しに、彼の切れ長の眼がさらに鋭くなった。
「は、はい!」
「こんな遅くまで?」
「その…遅くなってしまったので、一人で帰すのは危険かと思って…」
「そうですか。実に生徒思いな先生ですね」
そう言うと、眞実さんは極上の笑みを浮かべた。
「そ、そうですか?!」
彼に誉められ嬉しくなった私は、同じように微笑み返した。
途端に眞実さんの笑みは消え去り、先程と同じような何処か冷たい表情に戻った。
※元ネタ/山田太郎ものがたり(原作版)
・非エロ・4レス消費
・永原×鳥居・結婚後・鳥視点
1
帰宅した途端、上着を脱ぐ暇さえ与えられず彼の対面のソファーに座らされ、取り調べを受ける。
「それで今日はどうして遅れたんですか?」
「…すいません。クラスの子の進路相談に乗っていて…」
「そうですか。相手は女子生徒ですか?それとも男子生徒ですか?」
「じょ、女子生徒です!」
「本当に?」
銀の細いフレームのレンズ越しに、彼の切れ長の眼がさらに鋭くなった。
「は、はい!」
「こんな遅くまで?」
「その…遅くなってしまったので、一人で帰すのは危険かと思って…」
「そうですか。実に生徒思いな先生ですね」
そう言うと、眞実さんは極上の笑みを浮かべた。
「そ、そうですか?!」
彼に誉められ嬉しくなった私は、同じように微笑み返した。
途端に眞実さんの笑みは消え去り、先程と同じような何処か冷たい表情に戻った。
2
「…別に誉めてませんけど。あなたも一人の女性でしょう?」
「…はい」
そう言うと同時に、眞実さんは、私の左腕を自分の右手で掴んだ。
「痛っ!」
強い痛みが私の左腕を走った。私が声を発すると彼は手を離した。
ちらりと確認すると、握られたところは、すでに赤黒く内出血を起こしていた。
「こんな風にされたら、どうするんですか?こんな細い腕で、だいの男と戦えると思ってるんですか?」
「…いえ、出来ません…」
「それに――」
「は、はい。……え?」
10秒ほど経ってから、私は眞実さんに抱き締められている事に気がついた。
眞実さんは、私の服の上からでも分かるほど丸みを帯びたお腹を、
大きく細長い手で擦りながら言った。
「あなたとお腹の子に何かあったら…どうするんですか?…僕一人、置いていくつもりですか?」
「はい。……ご、ごめんなさい!眞実さんに心配かける事はもう二度としません!!」
…そうよ、京子。
私の身体は私一人のものじゃないのよ!
私と、私と眞実さんの大切な赤ちゃんの身体なのよ。
それなのに、私ったら……
母親として自覚のない行動を取った自分が情けなくなり、涙があふれ出てきた。
3
「ええ。……ぷっ、くく…」
突然、眞実さんが笑いだした。
「な、何がそんなにおかしいんですか?!!」
「いや、失礼。鳥居ちゃんがあんまりにも鼻息荒く話すもんだから…可笑しくて。くく…」
…何なの。人が真剣に話したり、考えているっていうのに、この人は!!
怒りがこみあげてきた。
「そんなひどいです!…私、これでも真剣に話してるのに…。眞実さんの馬鹿!!」
「…鳥居ちゃん。今、僕に向かって馬鹿って言いましたね?」
「ええ、言いましたとも!!それが何か?!」
私は眞実さんを思いっきり睨みつけて、視線をそらした。
「……そうですか。あと5ヵ月後が楽しみですね」
予想外に上機嫌そうな相手の声につられて、再び眞実さんを見る。
「…な、な、何がですか?!」
「…いやですね。僕とあなたの可愛い子が産まれるんでしょ?」
「そ、そうですね」
「さて、次はどうしましょうか…」
「…え?次って…何の事です?」
「何でもありませんよ。ただの独り言ですから、気にしないでください」
今までの経験上、
何かとてつもなく嫌な事を企んでいるのではと感じさせるほど、目の前の眞実さんは上機嫌に見える。
こ、恐すぎる。絶対、何かある!冷や汗が私の全身を襲う。
「…まぁ、今はせいぜい身体を大事にしてください。僕の大事な子ですから」
眞実さんはその場に立ち上がった。
美形ながら、高校時代に空手で鍛えぬいた長身も手伝ってか、見下ろされると威圧感がとてつもない。
「…そのくらい分かってますよ」
ぼそりと一言文句を言うと、私はたえ切れなくなって視線を床へと落とした。
「今、何か言いました?」
「き、気のせいですよ…」
眞実さんは上半身を屈めて、私の首筋に息がかかるくらい顔を近づけてきた。
私はくすぐったくなったが、懸命に気づかないふりをした。
「…そうですか。僕はこれから入浴してきます。出たら書斎にいるので、何かあったら呼んでください」
しばらく私の様子を観察していた眞実さん。いい加減飽きたのか、
珍しく、あっさりと引き上げ宣言をすると居間を後にした。
「は、はぁ〜い♪分かりました♪」
私は精一杯の猫なで声で、部屋の外に返事をした。
4
ぼそっと言ったつもりが危うく気づかれるところだったわ。眞実さんって案外地獄耳なのかも…。
足音をたてないようにドアに忍び寄り、彼の足音が遠ざかった事を確認する。
もう何も聞こえない。よし、大丈夫!
「…はぁー…危なかった」
極度の緊張感から解放された私は一つ大きな息を吐くと、ソファーに戻りさらに深く寄りかかった。
「…あ、そうそう。鳥居ちゃんはムチとロープでしたら、どちらがいいですか?」
真後ろから、再びあの恐怖の声がした。
一体……いつのまに!?
「……え?何の事です〜?」
「5ヵ月後に使う予定なので、早めに決めておいてくださいね」
例のごとく、眞実さんは極上の笑みを浮かべた。
同時に私は何だか頭がくらくらしてきた。鉄分不足かしら?
「と、鳥居ちゃん!しっかりしなさい!鳥居――」
ああ、眞実さんの声がだんだん遠く…
――きっと二人の関係は、これからも変わらないのだ。
何故なら、この人の趣味は妻=私をいじっていじめ抜く事なのだから……
そんな彼に私は惚れてしまったのだから……
End.
>>210 投下乙
気付いてるかもしれないが1を間違って2回投下してるぞ
※非エロ・2レス消費
ネタ/ごくせん(原作版)沢田×久美子・内緒で交際設定・久視点・意味不オチ
私は幼い頃に両親が他界し、
その頃から祖父である黒田龍太郎・黒田一家三代目とその周囲の男達に囲まれ生活してきた。
そんな環境と私自身が喧嘩・スポーツ全般負けなしという事もあり、
大抵の同級生からは恐れられ距離を置かれてきた。
そんな私は父親の影響なのか、教師になる道を選んだ。
今は不良ばかりが集まる白金学園の2B組の担任をしている。担当教科は数学だ。
授業なんてろくに聞きやしない奴らを相手に、数学を教えたりするのはとても大変だが、
何だかんだ言って充実した毎日を送っているのも確かだ。
これも、特に親しくしている5人組のおかげかもしれない。
特にそのリーダーを務めている沢田慎は私にとっても、いなくてはならない大事な相棒だ。
最近その相棒が、
何・故・だか、クッサイ台詞を連日のように、私に吐くようになって大変困っている。
しかも、相手が男前なだけに余計質が悪い。どんなにクッサイ台詞でさえ、
あいつにかかれば、たちまちイカした口説き文句に変わってしまう。
……さすがの私も、少しも心が揺るがないかといえばウソになる。
しかし所謂、教師と生徒の仲。恋に堕ちる事は許されぬ禁断の関係だ。
まぁ……藤山先生的にはありかもしれないけど。
あ……やば、見つかった。あいつがこっちに向かって来る。
さっき上手くまいたと思ったんだけどな……。
あ〜何か、あいつの後ろにユリやバラやらが…見えるぞ。おまえは男版宝塚か?!
しかも頭には蝶が舞い、肩じゃオカリナが囀っているじゃないか……
頼むからこれ以上近づかないでくれ!!!
赤獅子…いやレッドプリンス!!私はおまえのお姫さまにはなれないんだ!!!
…おかしい。
私はさっきから全速力で走っているというのに、いっこうに距離はひらかない。
いや、それどころか…むしろ縮まっている!!!
どうなってるんだ?!これは…。
ふと後ろを振り向くと、そこにはプリンススマイルを浮かべたあいつが立っていた。
「うわぁああ〜!!?」
私はがばりと起き上がった。辺りは真っ暗やみだ。
とりあえず自分の顔や身体を触ってみる。
「ん?…あれ?何ともない。はぁー夢か…。よかった…」
しかし全身汗でもかいたのか、髪や服・下着までもがベトついて気持ち悪くて仕方がない。
私は一度起きて着替える事にした。
着替えを終え、
再びベットに潜り込もうとするとその振動が伝わったのか、あいつが起きてしまった。
「ん?…どうした?久美子…」
「あ…ごめん。起こしちゃったよな」
「気にするな。ほら寝るぞ」
寝起きのせいか、あいつの声はいつもより1トーンほど低くかった。
あいつは自分のすぐ隣をポンポンと二回ほど叩いた。
どうやら、こっちにもう少し来いという意味らしい。
……私は富士じゃないんだよ!と一瞬怒鳴りたくなったが、まぁたまには…いっか!
「おやすみ、久美子」
「…うん。おやすみ慎」
私はさっきつけた電気をパチリと消した。
それでは皆さんご機嫌よろしいようで――…
糸冬
>>217 更に訂正;反省しますorz
白金学園→白金学院
2B組→3年4組
投下するなら見直しくらいきちんとしろ!
投下乙
おつ
保守
二次創作投下します。
元ネタ:同人エロゲ「その花びらにくちづけを」
ジャンル:学園百合
エロ内容:最後の方に百合エロ(分量少し&ソフト)
百合レズ苦手な人はスルーしてください。
漫画のような出来事というのは漫画の中でしか起こりえない。
織田七海は常々、特に自分に関してはそう思ってきた。
だが最近の自分は、結構そういう「漫画みたいな出来事」に遭遇している気がする。
まず、せいぜい並程度の学力だった自分が、名門お嬢様学校の聖ミカエル女学園に入学したこと。これはまあ、多分に運もあるだろうが、努力の結果であるからいいとして。
驚いたのはそのミカ女で運命の人と出会い、その後その人と両思いだったということが判明し、あれよという間に人目を忍ぶ恋仲になってしまったということだ。
そんな少女漫画みたいな境遇の中に、七海はいる。
しかしそれ以外の点では、ごくごく普通の、平均的な女学生としての生活を送っている。
そう思っていた。そんなある日のこと。
「……」
朝の昇降口。自分の靴箱を開けた状態で、七海は固まっていた。目の前にある物体に、大いに戸惑っていた。
封筒、である。薄いピンク色の小綺麗な。
爆発物処理班のように慎重な手つきで、七海はそれを手に取った。
七海は手に取った封筒をしばし見つめてから、大きく深呼吸する。
(落ち着け……これはただ私の靴箱に手紙とおぼしき物体が存在していたというだけで、別にそういうアレと決まったわけではない……)
しばし瞑想し、波立つ精神を静めた七海は、それでも封をすぐに開けたりはせず、熟考する。
(考えられるパターンは……1:誰かのイタズラ、2:入れる靴箱を間違えた、3:ラの付くアレじゃなくてただの事務的な用件、4:あるいは果たし状、
5:そもそもこの手紙自体幻覚、6:夢落ち、7:仮想世界落ち、8:この世界自体が胡蝶の見ている夢、9:実は現実の自分は病院のベッドで――)
相当テンパっているのか、どんどん思考が変な方向に流れていく。考えている暇があればさっさと中身を見ればいいのだが、そんなセルフツッコミを入れる余裕もない。
「七海、ごきげんよう」
旧ナチス軍の陰謀まで仮説を立てたところで、背後から挨拶の声がかかった。振り向くと同時に、七海は慌てて手紙を後ろ手に隠した。
そこにいたのは他でもない、七海の運命の人――二年生の松原優菜だった。
凛とした表情、華やかに整った眉目、気品ある物腰――その容姿は多くの生徒達の羨望の的。加えて学業成績はトップクラス。そしてミカ女の環境整備委員会(学生自治の中心組織)の委員長を任されている。まさしく非の打ち所のない存在である。
――が、「しかしてその実態は」とか言いたくなるほど、七海の前ではやたらとエッチだったり、もの凄い焼き餅焼きだったりと、普段とのギャップが激しい人物である。ちなみに七海も環境整備委員会の一員なのだが、そうなったのは優菜の職権濫用あってこそだったりする。
それはさておき。
「ご、ごきげんよう……お姉様」
そう呼ぶ前に、七海はさりげなく周囲に目を配った。まだ朝早く、他の生徒の数は少ない。七海達の会話を聞かれる心配は無さそうだから、「お姉様」で問題無い。
「きょ、今日も良い天気ですね」
おそらく人類史上最もよく使われる当たり障りのない話題を振りながら、七海は優菜に気取られないよう注意して手紙を鞄の中にしまおうとする。
「七海、それって何?」
しかし一瞬の間もなく見抜かれていた。
「いや、これは、その……手紙、みたいなんですけど、まだ内容の検討が終わっていなくて、自分でもなんなのか……」
「中を見ればいいじゃない」
「ちょっ、待っ……!」
封筒をつまみ上げると、優菜はあっさり封を開けた。
「はいどうぞ」
開けただけで、人宛ての手紙を断り無く見るような真似はしない。優菜は折りたたまれた便せんをそのまま七海に渡した。
手に取った便せんは、なにやら良い匂いがした。文香が入っていたようだ。
七海は何度目かの深呼吸をして、手紙の内容に目を通した。
〜 〜 〜 〜
織田七海さんへ。
突然このようなお手紙を出したことをお許し下さい。
単刀直入に用件を書きます。
私はあなたのことが好きです。
話を聞いていただけるなら、今日のお昼休み、体育館裏に来て下さい。
このように古風な呼び出しで戸惑われているかもしれませんが、決してイタズラなどではありません。
待っています。
〜 〜 〜 〜
「うぎゃあ!?」
白木の杭を突き刺された吸血鬼のような叫びを上げる七海に、優菜は何事かと目を丸くした。
「どうしたの七海?」
「い、いや、その……えと……」
周章狼狽する七海に、優菜は何やら六感が働いたのか、目の奥をキラリと光らせた。
「まさか……ラブレター?」
「な、な、な……何で……!」
正解。当たり。図星。
七海のリアクションはあからさまにそれを示していた。
「だ……」
「だ……?」
「ダメ――っ!!」
朝っぱらから大声を上げる優菜。昇降口にちらほら見えていた他の生徒達が、驚いて目を向ける。
「おおおお姉様落ち着いて……!」
七海は慌てて優菜の口を押さえ、腕を引っ張っていく。まだ朝の予鈴まで間はあるので、話をする余裕ぐらいはありそうだった。
普段ならお昼休みを二人で過ごす校舎裏。滅多に人が来ないので密会向けでもあるこの場所に、今日は朝からお邪魔している。
「う〜……七海ってば七海ってば、私というものがありながら〜……」
多少は落ち着いたものの、優菜は涙をためて恨めしげな目つきで七海を見ている。
「いや、私が何かしたわけじゃないですし、そんなこと言われても……」
優菜が焼き餅焼きなのは毎度のことだが、今回ばかりは七海も頭を抱えた。
何と言っても優菜と七海は恋人同士なのだ。しかしそのことは二人以外には知られていない。
つまりこの手紙の差出人は、その事実は知らず七海に恋文を送ったわけだ。当然、横恋慕・略奪愛どうこうの自覚は無いのだから、当人に非はない。
「う゛〜……」
しかしそんな理屈はすっ飛ばして、優菜は嫉妬の炎に身を焦がさんばかりだ。七海は大きなため息をついた。
「安心してくださいお姉様。きちんとお断りします」
「……本当?」
「もちろんです。私はお姉様一筋です。他の人なんて考えられません」
七海は優菜の目を強く見つめて、きっぱり言い放つ。
その途端、優菜の表情は一転して雲一つ無い快晴となった。
「な・な・みぃ〜!」
「わきゃ!?」
抱きしめられた。七海の顔に、優菜の胸の膨らみがダイレクトに押しつけられる。
「お姉様、苦しいです〜!」
「七海ぃ〜! 私も! 私も七海一筋よ〜!」
「むぐ……分かりましたから、放してください〜!」
ようやく解放された七海は、一息ついてから件の手紙にもう一度目を落とした。
「それにしても……どうしてよりによって私にラブレターなんでしょう?」
「それは、七海が可愛いからに決まってるわ」
「いや……仮にそうだとしてもですよ? 私なんかよりもっと可愛かったり綺麗だったりする人は、ミカ女にわんさかいるじゃないですか。お姉様もそうだし……他にも――」
松原優菜を筆頭にして、二年生では沢口麻衣、それから最近になって人気が沸騰しているらしい北嶋楓、加えてマスコット的な人気では他の追随を許さない川村玲緒。
「――このあたりが現ミカ女二年生の四天王とも言うべき存在ですよね」
「まあ七海ってば、面白いこと言うのね」
「いや、事実ですから……」
それから七海と同じ一年生では何と言っても現役のトップモデルである北嶋紗良がいる。これはもう次元が違うといっていい存在だ。
三年生については七海もあまりよく知らないが、何でも大和撫子を絵に描いたような和風美人や、金髪碧眼の留学生など、これまたレベルの高そうな人材がいるそうな。
「――というわけでして」
「……何だか七海、校内の女の子の情報について妙に詳しくない?」
再び不機嫌そうなジト目になる優菜に、七海は大慌てで弁解する。
「へ、変な誤解しないでください! クラスで友達と話してたら、自然と耳に入ってきた情報です!」
「ふ〜ん……」
「信じてくださいよぅ〜!」
七海だって普通の女の子であるから、同級生とこの手の噂話に興じることもある。だからといって、優菜以外の女性に惹かれることなど断じてない! 多分。
「言い切ろうそこは!」
誰にともなくツッコミを入れてから、七海は話を続ける。
「ですから、私よりもよっぽどラブレターを貰いそうな人、というより現に貰ってると思われる人が、この学園にはいっぱいいるわけですよ。なのに何でこの手紙は私なんかに送られたのか……」
「そうかしら? 七海だって、さっき名前の挙がった人達にひけは取っていないと思うけど」
「お姉様……本気で言ってます?」
「もちろん」
自信たっぷりに頷く優菜。
恋人の欲目とはいえ、そう言ってもらえて嬉しくないといえば嘘になる。しかし七海が自覚しているステータスは、容姿は平均程度、成績はそこそこ、運動もやや良止まり、それぐらいでしかない。
優菜にここまでベタ惚れされているのを、自分でも時折不思議に思うぐらいなのだ。
だがしかし、今ここに七海宛てのラブレターがあることは事実なのである。
「それじゃあお姉様。すみませんけど、今日のお昼はご一緒できないかもしれません」
「えええーっ!? どうしてなのーっ!?」
「うわわっ!?」
七海の言葉に天地がひっくり返ったかのようなリアクションをする優菜。七海の方まで驚いていた。
「どうしてって……いや、だからこれの差出人にお断りの返事をしに行かないといけませんから」
「一人で行くつもりなの? 私は一緒に行っちゃダメなの?」
「そりゃあ……まさかラブレターの返事をしに行くのに恋人同伴だなんて、あんまりじゃないですか」
「む〜……そんなこと言って本当は私の見ていない隙に、自分に好意を寄せている純情な女の子をちょこっとつまみ食いしてみよっかなー……なんて邪なことを考えてるんじゃないの!?」
「何ですかつまみ食いって!? 考えてませんよそんなこと!」
「でもでも、七海が方が誠実だったとしても、相手が問答無用で襲いかかってきたら!? ああっ……私の七海が、七海が……毒牙にーっ!」
「かかりません! そんな肉食獣はこの学校じゃお姉様ぐらいです!」
「失礼な! 私が問答無用で襲うのは七海だけよ!」
「そこは問答してくださいていうか襲わないでください! とにかく! 今日のお昼は私一人でちゃんとお断りしてきます! それが終わったらお姉様の教室にすぐ顔を出しますから! それでいいですね!」
有無を言わさぬ口調でまくし立てた七海。優菜は不満げな表情だったが、タイミング良く朝の予鈴が鳴り、その場はお開きとなった。
そんなこんなでお昼休み。優菜は自分の教室でお弁当の包みにも手を付けず、じっと七海を待っていた。
――のはせいぜい最初の五分ほどで、今はミカ女の淑女としてはしたなくないギリギリの早歩きでもって廊下を歩いていた。
たとえ確率はゼロパーセントに等しくても、七海が他の誰かのものになるかもしれない状況など、優菜にとってとてものこと、耐えられるものではなかった。
(ごめんなさい七海……あなたを信じていないわけじゃないけど、どうしても心配なのよ……)
七海に対して詫びる心内とは裏腹に、優菜の足は揺るぎなく歩を進めていく。いざゆかん! 敵は体育館裏にあり!
などと気合いを入れて歩いていたら、廊下の曲がり角で走ってきた誰かとぶつかった。
「きゃっ!」
「わぷっ!?」
小走り程度だったのか、ぶつかられた優菜は驚いただけだし、ぶつかってきた方も背丈が低いのが幸いして優菜の胸がクッション代わりになったようだ。
「あ、優菜先輩」
「あら、紗良ちゃん」
衝突の相手は一年生の北嶋紗良だった。学年は違うが優菜とは話す機会も多く、結構仲が良い。
紗良は優菜に頭を下げた。
「ごめんなさいっ! 急いでてつい……」
健気に謝る紗良を、優菜は怒るはずもなく、微笑ましく思った。きっと、今日も今日とていつものように、彼女が大好きな人のところに向かっていたのだろう。
「いえ、こちらも少しボーッとしていたわ。ごめんなさい。それより怪我は無い?」
「はい。紗良は全然平気です」
「そう。それなら良かったわ」
紗良はもう一度ペコリと頭を下げてから、小走りに駆けていった。優菜は笑顔でそんな紗良を見送り……一拍置いてからハッとする。
「いけない……私も急がなきゃ!」
いっそ紗良のように駆け出したい衝動を必死で抑えながら、優菜は体育館裏へ早歩きで向かっていった。
どうにか体育館裏が見渡せる場所に辿り着いた。優菜は物陰に身を隠し、七海の姿を探す。が、
「……いない?」
体育館裏には七海はおろか、猫の子一匹見あたらなかった。
(もしかして、私がもたもたしているうちに終わっちゃったのかしら?)
お昼休みが始まると同時に七海がすぐここへ来て、素早く交際をお断りして、その後すぐ優菜の教室へ向かったとしたら。
「ひょっとして、すれ違ったんじゃ……」
そう推測するや、優菜は来た道を即座に引き返していた。
「……来てない?」
優菜の教室にもその前の廊下にも、七海の姿は見えなかった。念のためクラスメイトに確認もしてみたが、やはり来てはいない。
「じゃあ……これから来るのかしら……?」
しかし七海は、終わったらすぐ顔を出すと言っていたはずだ。
腑に落ちない気持ちを抱えたまま、優菜は今度こそ自分の席で、じっと七海を待った。今すぐ探しに行きたい気持ちを堪えながら。
五分――十分――たったそれだけの時間でも、優菜にとっては恐ろしく長く感じられた。
しかし――
結局、お昼休みが終わるまで、七海は姿を見せなかった。
終業のチャイムが鳴った。
ホームルームを終えた生徒達は、めいめいが家へ帰るなり部活へ出るなりで散っていく。
昇降口は帰路に付く生徒達で溢れている。一人の人もいれば、誰かと一緒の人もいる。今日一日の授業から解放されたばかりなので、一様にその表情は明るい。
だがその中で一人、七海は唇を堅く引き結び、俯きがちに歩いていた。
帰りの挨拶をしてくる学友には返事をしているが、その笑顔は端から見ても分かるほどぎこちない。
「あ……」
昇降口を出たところで、七海は顔を上げた。
「……」
ことさら表情を押し殺した顔で、優菜が立っていた。
「あの……優菜……先輩……」
周りに生徒が多いので、七海はいつもの呼び方を控える。
「七海。何があったの?」
しかし優菜はそんなことお構いなしだった。真っ直ぐに七海の目を見据え、問いかける。
「あの……その……っ……」
七海は顔を俯かせ、言葉を詰まらせる。優菜はそんな七海の腕を、不意に掴んだ。
「えっ? あのっ、先輩?」
数人の生徒達の奇異な視線を尻目に、優菜は七海をその場から引っ張っていった。
いつもの校舎裏に着いて、ようやく優菜は七海の腕を放した。
「何があったの?」
そして同じ質問をする。あくまで落ち着いた口調で。
七海は大きく深呼吸をして、重い口を開いた。
「何も……何も無かったです。お姉様が心配していたようなことは、何も……」
「じゃあ……どうしてお昼休みに来てくれなかったの?」
「それは……」
「……」
言い淀む七海に、優菜は急かすようなことはせず、じっとその言葉を待っている。
やがて、七海は吶々と語り出した。
昼休みになって、七海はすぐ、手紙に書かれていた場所――体育館裏に向かった。
相手は既に待っていた。不安げな気色で、壁に寄り添うように立っている、七海の知らない一年生だった。
七海の顔を見た途端、その子は喜びと緊張が綯い交ぜになった表情をしながら、まずは突然の呼び出しを詫びた。それから、自分がいかに七海のことを見てきたか、想っているかを、辿々しく、精一杯に語り出した。
それらは七海の自覚・実像とは離れた部分も多い、羨望と希望が混じった目線ではあった。
しかし、当人は途方もなく真剣だった。本気で七海に憧れていた。
七海にはそれが分かった。何故なら、自分もまた、かつて――否。今でも、優菜に対して同じ思いを抱いているから。
だから辛かった。
かつての自分と同じだと分かったから、相手が真剣であればあるほど、その想いにどれだけの痛みが伴われているかが理解できた。
だがしかし、七海は彼女の思いを受け入れるわけにはいかなかった。
努めて感情を抑え、七海は伝えるべき事実だけを正直に伝えた。
いざというとき、自分はここまで冷静になれるのかと、驚くほど簡単に言葉は出た。言葉だけは。
相手の子は、しばしの沈黙の後、ただ頭を下げた。食いしばるように口を引き締めながら。恨みがましいことなど何一つ言わず。ただ、そのまま、目も合わさずに去っていった。
「それから……七海はどうしたの?」
「……昼休みが終わるまで、ここにいました。ごめんなさい。本当ならすぐにお姉様の所へ行くべきだったのに……」
振った直後の相手に感情移入してしまい、とてものこと、優菜に会えるような心境ではなかったのだ。
「真剣だったんです、あの子……私もお姉様のことを真剣に好きだったから……好きだから、分かったんです。私が拒絶すれば、どれだけ傷つくのかも……でも断るしかなくて……
でも……でも、後になって、もっと何か、傷つけなくて済む方法があったんじゃないかって後悔して……」
七海の目に、涙が浮かぶ。
優菜は、ただ黙って、そんな七海を抱き寄せた。幼子を守る母のように、泣いている七海を両手で包み込む。
七海は濡れた目をハッと見開いた。優しい暖かさが、痛む胸に染み渡る。いつも感じているはずのその温もりが、今は妙に懐かしい心地がした。
「っ……お、ねえ……さま」
「七海……」
「お姉様……私、嫌な子ですよね……お姉様のことを愛しているのに、他の子のことで、こんなに心をかき乱して……これじゃ、浮気者って言われてもしょうがないです……」
「違うわ七海。それはあなたが優しい子だからよ。そんなあなただから、私も好きになったのよ」
耳朶に唇を寄せ、優菜は諭すように呟く。
七海はか細い声を上げて、泣いた。
優菜はそんな七海を、ずっと抱きしめ続けていた。
「……七海。少し落ち着いた?」
すすり泣きもようやく治まった頃。優菜が尋ねると、七海はウサギのように真っ赤になった目を上げた。
「はい……ありがとうございます。でも……」
「?」
「もう少し、このまま……抱きしめて貰っていて、良いですか?」
優菜は一瞬キョトンとしてから、優しく微笑んだ。
「もちろんよ」
それを聞いて、ようやく七海の顔に、微かな笑みが浮かんだ。
「ありがとうございます……今日のお姉様は、何だかいつもとちょっと違いますね」
「あら、そうかしら?」
「はい。昇降口で会った時は、絶対大声で何か言われると思いましたもの」
「そういえばそうね。本当はあの時、思いっきり七海に向かって泣きわめこうと思ってたのよ」
「ええっ……!? あんなところで、ですか?」
「そうよ。なのに七海ってば、雨に濡れた子犬みたいにしょげちゃってるんだもの。毒気抜かれちゃったわ」
「そ……そんなに暗かったですか私?」
「ええ。そりゃあもう」
うんうんと頷く優菜に、自覚の無かった七海は申し訳ない気持ちで一杯になった。そういえば午後の授業の合間にも、クラスメイト達から妙に気遣うような態度を取られていた気がする。
上の空だったのでよく覚えていないが。
「……すみませんでした」
「謝るようなことじゃないわ。本当に辛かったんだものね」
「…………あの子も――」
「……七海を好きになった子?」
「はい……あの子も、今頃、泣いているんでしょうか」
「そうかもしれないわね……」
「…………私がもしお姉様に振られたら、多分、三日三晩ぐらいじゃ済まないぐらい泣いちゃいます」
「私だったら、七海に振られたら四半世紀は部屋に籠もって泣いて暮らすわね」
「お姉様……それはもはや引きこもりと呼ばれる領域です」
「それだけ想っているということよ」
「あ……」
優菜はそっと、七海の唇に自分のそれを重ねた。
「んっ……」
最初は軽く、ついばむように。二度目は少し深く、誘うように舌を踊らせる。
七海の口の中に、優菜の熱い舌が入り込んでくる。
「んぁ……お姉様、こんなとこで……あっ」
「割といつものことじゃない」
「そうかもしれませんけど……んんっ」
唇と舌を繋いだまま、優菜は七海の胸に手を伸ばす。慣れた手つきで制服をはだけさせるや、下着の中に手のひらを滑り込ませる。
「ひゃぅ……ぁ」
乳房を直接愛撫される感触に、七海の口から声が漏れるが、それもすぐ優菜の唇にふさがれてしまう。
「ん、ちゅ……七海の口の中……とっても甘いわ……んっ」
「ふぁ……ん……お姉様のも……っ」
二人の舌が何度も絡み、口づけを繰り返し、銀の糸を引く。
優菜の指先が乳首をつまむと、七海はビクリと体を震わせた。
「うふ……敏感ね」
「んっ、でも……お姉様だって……」
七海も負けじと指を伸ばす。優菜のスカートの中、指の腹でそこをこする。下着ごしでも濡れているのがすぐ分かった。
「あっ……七海ぃ」
「キスしてるだけなのに……もうこんなに濡れて……」
蜜に濡れた指先で、さらにそこを強くこする。
「あっあっ……いい……七海、もっと……」
「お姉様……」
制服越しにもお互いの肌が熱くなっているのが分かった。瞳は熱に潤み、頬は真っ赤に火照っている。
繰り返し唇を合わせ舌を絡ませながら、いつしか二人の手は互いの下腹部に伸び、濡れたそこに指を潜らせる。
「ふぁ……お姉、様……っ、も、う……」
「んっ……ダメよ、まだ……私も、一緒にイク、の……」
「は、い……」
頷き、七海は優菜の敏感な部分を指先で刺激する。優菜も同じように。どこよりも熱くなったそこを、互いに音が立つほど激しくこすり合う。
「あっ、んっ、七海……七海ぃ」
「お姉様、お姉様っ……んん、っ、あ、ああああっ……!」
「んああ、ああっ……!」
迫り上がった何かが弾けるような感覚。二人の体が動じに大きく震えた。
七海と優菜は、お互いにもたれるように体を寄せ合った。
「お姉様……イっちゃいました……」
「私も……ふふ」
熱く火照った頬をすり合わせた後、優菜は笑みを浮かべて七海にキスをする。
激しい行為の余韻の中、柔らかい唇の感触が心地よかった。
「ねえ七海……私、あなたのことが大好きよ」
「はい……私も、お姉様のことが大好きです」
「私が七海が会えたのは、きっと運命だったのよ。赤い糸で結ばれた恋人同士みたいに……」
「はい……」
「誰にだってそんな、運命の人がいる……だからね……七海を好きになったあの子も、きっといつか、素敵な人に巡り会えるはずよ」
「そう……でしょうか?」
「当たり前じゃない。何と言っても、私の七海に目を付ける慧眼っぷりだもの。きっと素晴らしい恋人を見つけるに決まっているわ」
優菜は自信たっぷりな笑みを浮かべた。七海もつられて、笑みを浮かべた。
「さて……ある程度話がまとまったところで、続きをしましょうか」
「……はい?」
さっきまでとは種類の違う、にんまり笑顔の優菜。七海にとってはある意味、慣れ親しんだ表情だった。
七海は慌てて身を離す。乱れた制服を急いで整えようとする。
「あ、あのちょっと待ってくださいお姉様」
「あら、どうしたの?」
「その、場所と時間が問題ですから、ここまでに……」
七海の言葉が終わらないうちに、優菜の目に涙がたまる。
「うるうる〜……七海ってば、この状況でそんな冷めた意見を言うだなんて、やっぱり私との関係に飽きてきたのね〜」
「いやいやいやいや! そんなんじゃありませんってば! ほらもう放課後で! あんまり、その……しすぎると遅くなるじゃないですか。長居してたら誰かこないとも限りませんしね」
「確かにその通りね」
「はい。ですから――」
「でも時には本能の赴くままに行動するのも大事だと思うの!」
「お姉様は私といる時いっつも本能全開じゃないですか!」
「何とでもお言いなさい。とにかく、私はもうスイッチが入ってしまったのよ……逃がさないわ七海ーっ!」
「お……」
放課後の学舎の一隅で、
「お姉様のエロ乙女ーっ!」
乙女のか細い悲鳴がこだました……。
〈おわり〉
以上です。
読んでくれた方、ありがとうございました。
乙!
同じようなのが連続になってしまいますが同シリーズ元ネタの二次創作投下します。
元ネタ:同人エロゲ「その花びらにくちづけを」シリーズ 今回は麻衣×玲緒
ジャンル:百合
エロ内容:後半に百合エロ
百合レズ苦手な人はスルーしてください。
「むむむむむ……」
休日の昼前。玲緒は自室のベッドに腰掛け、何やらうめき声を上げていた。
「うう……ぬぬぬ……」
額には微かに汗をかき、緊張した面持ちで手元を見つめる。
手に持っているのは携帯ゲーム機。震える指先でタッチペンを動かし、恐る恐る操作する。
ゆっくりとした足音、床の軋む音、明滅する蛍光灯の音……音量をしぼったイヤホンからは、妙にリアリティのある効果音が漏れていた。
何のことはない。玲緒はいわゆる怖いゲームをやっているのだ。
ゲーム画面の中では玲緒の操作する主人公が、今まさにドアノブに手を掛け、固く閉じられた扉を開けようとした。
「んぐ……」
玲緒は思わず唾を飲み込む。
おそらくここで何かがある。プレイヤーを怖がらせるものが出てくる。
玲緒はあらかじめそう自分に言い聞かせていた。何度も何度も言い聞かせていた。
心構えが出来ていれば、そうそう怖いものなど無いはずだ。
だが――
「ま……麻衣ーっ!」
主人公がまさに扉の中に踏み込んだ瞬間、玲緒は大声を上げた。
「あのさぁ玲緒……怖いシーンになるたびに隣の部屋にいる私を呼ぶくらいなら、最初から一緒の部屋でやればいいじゃない」
玲緒と並んでベッドに腰掛けながら、麻衣は少々うんざりした声を上げる。
「だ……だってこういうゲームは一人でやってこそ醍醐味ってのがあるじゃない。感じが出るっていうか」
玲緒は顔を赤らめつつ反論する。しかし麻衣はあくまで冷静にやり返す。
「その一人でやるゲームのために、わざわざ私を呼んだ人が言う?」
「う……」
「いるのよねぇ……怖いのダメなくせして、ホラーゲームやホラー映画の類が好きな人って」
「ううう……」
ことごとく図星なことを言われ、凹む玲緒。
麻衣は軽くため息をついて、愚痴りだした。
「せっかくのお休みに、玲緒のおうちにお呼ばれして、これはもう久々に特盛りコースで玲緒とエッチできると思って鼻血出しそうになりながら喜び勇んできたっていうのに……」
「っ……もうちょっとオブラートに包んだ言い方をしなさいよ」
「愛しい私の子猫ちゃんと甘くとろけるようなめくるめく官能の世界を――」
「やっぱりやめて余計恥ずかしいから」
「まあそんな甘甘な過ごし方を期待してたのに……怖いゲームするから傍にいてって、色気の無い要求を……」
「色気のない要求で悪かったわね……そんなに退屈?」
「いや、ゲームで怖がってる玲緒は、これはこれで鼻血出そうなぐらい可愛いから全然楽しいよ? というわけで今から私ずっとこの部屋にいるから」
「ちょ、ちょっと?」
何か言われるより早く、麻衣は玲緒の小さな体を抱き上げると、自分の膝の上に置いた。イヤホンの片一方を、自分の右耳に付ける。
「さ。続き始めよ」
「し……仕方ないわね」
猫か何かのように麻衣の膝の上に置かれた玲緒は、ことさらに渋々という表情を作って、ゲームを再開する。
ゲーム画面では扉を開けた主人公が、ミイラ化した誰かの遺体を発見したところだ。
「これからどうするの?」
「謎解きのための手がかりを探すのよ」
「ふーん」
玲緒はタッチペンを操作してゲームを進めていく。
時折後ろから麻衣が声をかけて、アドバイスだが質問だかをする。そのたびに玲緒の耳に吐息がかかってくすぐったくなる。うっかりすると顔が赤くなる。
怖いシーンが来ると、玲緒は小さく悲鳴を上げてしばらく動きが止まる。麻衣はそんな玲緒を後ろから抱きしめてあげる。
そうすると玲緒は顔を真っ赤にして腕をほどかせ、ゲームを再開する。
麻衣がゲームより玲緒のリアクションを楽しんでいることは言うまでもなかった。
「あ、おなか空いたと思ったらもうお昼の時間だね」
正午過ぎを示す壁の時計を見ながら麻衣が呟く。
「じゃあ、今日はここまでにしておくわ」
中断セーブを選択して、玲緒はゲーム機の電源を切った。
「それにしても、ついこないだまで携帯電話も持ってなかった玲緒が、最新のゲーム機を使いこなすなんて……成長したわねぇ」
ホロリと涙を流すふりをする麻衣に、玲緒は唇を尖らせる。
「ゲームぐらいで成長とか言われると、すごく馬鹿にされてるっぽいんだけど」
「そんなことないってば。それよりお昼ご飯どうしよっか? 久しぶりにどこか食べに行く?」
「この天気で?」
「え?」
玲緒の言葉に窓の外を見ると、曇天の空から雨が降っていた。
「あちゃー……曇りがちだと思ってたけど、いつの間に本降りかー」
「それじゃあ出前でも――」
「待った! せっかくだから何か作ろう」
「え……麻衣が作ってくれるの?」
「もちろん。お米はちゃんとあるよね?」
「あるけど……」
「よし。それじゃあ冷蔵庫にある食材で何かできるものを考えよっと」
というわけで台所に向かい冷蔵庫を開ける麻衣。そこで見たものは――
冷蔵庫:チーちく、コーラ
冷凍庫:アイスクリーム
――以上。
「自炊しない独身男性かあんたはーっ!」
あまりにあまりな冷蔵庫の内容に、久々に怒りの麻衣が発動した。
「棚の中は見事なまでにお菓子とカップ麺だけだし……あれだけ普段からちゃんとしたもの食べなさいって言ってるのに……まるで成長していない」
うつむいてわなわなと震えている麻衣。玲緒は忍び足でこっそり台所から脱出しようとするが、寸前でがっしりと頭を捕まれた。
「れぇ〜おぉ〜……!」
「う……だ、だって麻衣んちでしょっちゅうご飯食べさせてもらってるから、家でくらいテキトーに済ませても――」
「いいわけないでしょ! こんな食生活してたらいつか病気になるよマジで!」
お説教しながら麻衣は上着を羽織り、玄関に行って靴を履き、傘を手に取る。
「麻衣……帰っちゃうの?」
「違うわよ。食材買ってくるの。近くのスーパーならすぐだから。玲緒、お米を二合セットしておいて。やり方は前に教えたよね?」
「うん……大丈夫だと思うけど」
「じゃあ行ってくるから」
慌ただしく麻衣が出て行くと、途端に静かになった。高級マンションのやたら広い空間に、外からの雨音だけが微かに響いている。
「お……お米洗わなくちゃ」
わざと大きな声で独り言を言いながら、玲緒は台所の流しに向かった。
「確かこのカップにすり切りで……」
米用カップ二杯分のお米を炊飯器の内鍋に入れ、水を入れる。麻衣がやっていたのを見よう見まねでお米を洗うが、慣れていないので時間がかかった。
数分掛けてようやく洗い終えた玲緒は、額を拭って息をついた。
「ふう……これであとは、えーと……」
この次にどうしておくのか、玲緒は必死に記憶の糸をたぐる。
「……しばらく水につけておくんだっけ?」
正解。
水を追加してお米を浸しておく。
「よしっ、完璧」
自分でもやればできるのだ、と胸を張る玲緒。しかしそれに応える麻衣はまだ帰ってこない。
「遅いわね麻衣ってば……」
そう言うが、まだ出かけてから十分そこそこしか経っていない。玲緒は動物園の熊のようにうろうろと台所を歩く。
「う〜……」
復縁した母親が海外へ行ってからだいぶ経つ。一人暮らしにもそこそこ慣れたはずなのだが、今はやたらと心細い。
電気を点けているのに、妙に部屋が薄暗く感じられる。壁掛け時計のチクタク音が、いやに耳に響く。
「早く帰ってきてくれないと退屈じゃないの……」
麻衣に向かってブツクサ文句を言いながら、玲緒は居間に行ってテレビを付けた。適当にチャンネルを回すが、見たいと思う番組は一つも無い。仕方がないのでBGM代わりにニュースを付けておく。
時間を潰すためにさっきのゲームの続きでもしようかと思うが、この状況で怖いゲームなどできるはずがないと自分の考えを慌てて打ち消した。
しかし、おかげでゲームの内容を思い出してしまい、玲緒にとって周囲の沈黙が一気に不気味な色彩を帯びてしまった。
「うう〜……」
麻衣の携帯に電話して早く帰ってくるよう催促しようかと思ったが、自分の家で留守番も一人でできないというのはさすがに恥ずかしすぎる。
電話を思いとどまった玲緒は、気を紛らわすためテレビの音量を大きくした。
『――濡れた路面でスリップを起こしたトラックが歩道に乗り上げ横転。この事故で男性二人が軽傷、女性一人が全身を強く打ち現在意識不明の重体です――』
「……っ」
不吉すぎるニュースの内容に、再び携帯電話を手に取る玲緒。迷わず麻衣にかける。
数回のコールの後……留守番電話につながった。
「何で出ないのよっ……!」
苛ただしく携帯を切る。
窓に目をやると、雨脚はさらに強くなってきていた。
「……〜っ」
とうとう玲緒は、傘一つを持って外に飛び出した。
マンションを出ると予想以上に激しい雨模様だったが、玲緒は躊躇せず走り出した。雨の中、水滴の膜に覆われたアスファルトの上を。
「きゃっ!?」
ものの数歩も行かないうちに、足を滑らせ、転んだ。水たまりに手をつく。
「ううぅ……」
顔にはねた泥を拭い、立ち上がる。泣き出しそうになるのをぐっと堪える。
「玲緒?」
不意に聞こえた声に、玲緒は俯いていた顔を上げた。
「どうしたの、こんな雨の中出てきて」
右手に傘を差し、左手に買い物袋を提げた麻衣が、驚いた目をして玲緒を見ていた。
「あ……あ……」
途端、玲緒の目からドッと涙が溢れた。
「ちょ、ちょっと玲緒? 何で泣いてるの? 何かあったの?」
「っ……何かあったの、じゃないわよ! この……馬鹿麻衣!」
鼻水まで垂らしながら、玲緒は雨に負けないぐらいの大声を上げる。
「あんまり麻衣が遅いから、どうしたのかと思って出てきたのよ!」
「ええ? そんなに言うほど遅くないと思うんだけど……」
「遅いわよ! この私が遅いと思う時点で遅すぎるわよ!」
「何その俺様理論」
「うるさいうるさい! 別に一人で待ってるのが寂しかったとかそんなんじゃないんだから! 麻衣が、麻衣が、ひょっとしたら……事故とかに遭ってるんじゃないかって、不安だったし、それに、それに……」
「玲緒……」
「大体何で電話に出ないのよ!?」
「え、電話してた? ……あー、雨音きつくて気付かなかった。ごめん」
着信記録を確認した麻衣が素直に謝る。
「ごめんで済んだら――へっくし!」
玲緒の台詞は大きなクシャミで中断された。
「とにかく中に入ろ? そのままじゃ風邪引いちゃうよ」
マンションに戻った麻衣はすぐ給湯器のスイッチを入れて湯船にお湯を張る。濡れ鼠になっている玲緒の服を脱がせて洗濯機に放り込む。
それから炊飯器のスイッチも入れておく。
「それじゃ、私ご飯作ってるから。玲緒はお風呂でゆっくり暖まっておいて」
「うん……」
一拍置いて落ち着いた玲緒は、素直に麻衣の言うことに従った。
湯船につかる前に、軽くシャワーを浴びる。雨で冷えた肌に、熱いお湯が伝っていく。
「はー……気持ちいい」
手足が芯まで温まっていく感触に、思わず頬が緩んだ。しばらくそのままボーッとシャワーを浴びていた。
「玲緒」
「うわっ!?」
すぐ背後から不意に声をかけられ、玲緒は慌てて振り向く。そこには服を脱いで入浴準備万端な麻衣がいた。
「ま、麻衣! 何で入ってきてるのよ!? ご飯作ってるんじゃなかったの?」
「いやぁ、それが下拵えが終わったところでハッと気付いてさ」
「何に……?」
「玲緒がお風呂に入っているのに、私が一緒に入らないなんて、そんなの神が許しても私が許さないということに。むしろ一緒に入らないと宇宙の法則が乱れる」
「どんな法則よ!?」
「まあまあ細かいことは気にしない。ほら、体洗ってあげるから。座って座って」
「う〜……」
別に一緒にお風呂に入るのは初めてではない。というか割とよく入るので、抵抗があるわけではない。
ないのだが……。
「ねえ麻衣……体を洗うのよね?」
「うん、そうだよ」
「ボディソープを使うのよね?」
「もちろん」
「普通はタオルとかボディブラシとかも使うわよね?」
「かもね」
「……何で麻衣の手とか胸とかに直接ボディソープを塗りたくってるのかしら。しかもやたらと嬉しそうに」
「そりゃあもちろん、私の体を使って玲緒の体を隅々まで綺麗にしてあげるために決まってるじゃない。えいっ」
「きゃっ!?」
麻衣は十分にボディソープを泡立てた手で、玲緒の小さな胸を後ろからタッチする。
「あ、玲緒ってばもう乳首立ってる。やらしーんだ」
「くっ……麻衣に言われたくないわよ! この変態!」
「その通り。変態だからこういうことします」
「ひゃあぅ!?」
桜色の突起をつまむと、玲緒は甲高い声を上げた。麻衣はそのまま泡をまぶすように、乳房全体をもみしだく。
「玲緒のおっぱいは、ちっちゃくて可愛いなー」
「んっ……ゃ……っ」
麻衣が何かささやくたび、玲緒の耳元に熱い吐息がかかる。おまけにさっきからずっと麻衣の乳房が背中に押しつけられている。むしろこすりつけられている。
麻衣の指先は玲緒がより感じるように、絶妙な刺激を送ってくる。
「玲緒、もう耳まで真っ赤になってるよ」
「やっ、待っ……んあっ」
麻衣は玲緒の耳に軽く歯を立てる。
「麻、衣ぃ……」
潤んだ目を向けて、玲緒が切なげな声を上げる。麻衣はたまらずその唇を吸い上げるように口づけた。
「んっ、ちゅ……んぁっ……」
唇を合わせながら、全身を密着させるように強く抱きしめる。ボディソープのぬるぬるした感触が、二人の肌を覆っている。
「玲緒……このまま、玲緒の全部を綺麗にしてあげるね……んっ」
「麻衣……ぁ」
麻衣の熱い舌が、玲緒の縮こまったそれに絡みつく。そのまま玲緒の口中を舐め回す。
深い口付けを繰り返しながら、麻衣は乳房だけでなく全身を使って玲緒の体をこすりはじめた。
「ん……玲緒の体、すべすべで気持ちいいね……」
麻衣の手が玲緒の下腹部に伸び、熱く潤んだ秘所をまさぐる。零れ出た蜜が、麻衣の指先にたっぷり絡みついてきた。
「玲緒……すごい濡らして……そんなに感じてるんだ?」
「そ、そんなことっ……」
「無いの? それじゃあ、もうやめちゃおっかなー……」
「え、ちょっ……!」
「こんなに充血して熱くなって、ヒクヒクしてるのに……」
潜らせた指を、小刻みに動かす。
「あぅっ!」
「こんな状態で放置されたら、辛いんじゃないかなー? ……あ、でも放置プレイってのもそれはそれで新鮮かも」
「や、やだ……そんなのやだ。麻衣……麻衣に……」
「ん〜? 何て言ってるのかなぁ?」
「その……麻衣に……てほしい……」
「聞こえないなぁ」
顔を真っ赤にしている玲緒に、意地悪く何度も聞き返す麻衣。
「麻衣に……もっと、してほしいっ……」
「何を?」
「〜っ! ……もっと、エッチなことしてほしいって言ってるの!」
「りょーかい♪」
「ひぁぁぁ!?」
喜色満面で麻衣は玲緒への行為を再開する。
麻衣の左手が乳房を、右手が秘所を激しく愛撫する。キスを繰り返し、存分に舌を絡ませ合う。
「ん、はぁっ……玲緒っ……気持ちいい?」
「うん……ぁ……麻衣ぃ……」
今まで舐られていた玲緒の方からも舌を伸ばす。麻衣の口の中に、小さく熱い舌を差し込み、互いのそれを絡ませ合う。
「ちゅ……っ、んぁ……玲緒……」
「ふ……っ……ん、やっ……麻衣……私、もう……体の、奥が……んっ……ジンジンして……もっと……してっ……」
「それじゃあ次は……」
麻衣はタイルの上にマットを敷いて、玲緒の体を仰向けに横たわらせた。
「玲緒。足、開いて」
「うん……」
言われるままに、玲緒まだ毛も生え揃っていない幼さを残した秘所をさらけ出した。
麻衣は蜜が溢れるほど濡れた玲緒のそこに、舌を這わせる。
「ん……玲緒の中まで……全部綺麗にしてあげるね……んんっ」
「あぅ……ぁ、はぁっ……」
「んっ、ん、ちゅ……ふふ……玲緒ってば、舐める先から溢れさせて……これじゃあきりがないね。んっ」
「あんっ、ぅ……あっ、あっ」
唇をつけて吸い上げると、玲緒は体を震わせながら甘い声を上げる。
「ま……麻衣……ねえ……」
「ん……どうしたの玲緒?」
「口じゃなくて、もっと……麻衣と、一つになりたいの……抱きしめて……ほしいの」
「っ……」
体中を火照らせ、瞳を潤ませ、切なげにかすれた声で玲緒にそんなことを言われて、麻衣が耐えられるわけもない。
「玲緒〜っ!」
「きゃうっ!?」
麻衣は玲緒の体を正面から抱きしめる。麻衣の方も、玲緒と同じくらいに濡れていた。
「玲緒っ……玲緒っ……!」
「はぁっ……ん……麻衣……もっと……もっと強くして……っ」
「うんっ……いいよっ……もっと、もっと気持ちよくしてあげる……っ」
麻衣は玲緒の唇を吸い上げる。熱い舌先を互いに絡ませ合い、泡まみれの体を抱きしめ合い、濡れた秘所をより強くこすり合わせる。
「ん、くぅ……っ、麻衣は? 麻衣も、気持ち、いいっ……?」
「気持ち……いい、よっ……玲緒の体、とても柔らかくて、熱くてっ……このまま溶けちゃいそう……もう、このままっ……溶け合ってしまいたい……っ」
「私も、っ……麻衣と……溶けちゃいたい……もっと……もっと……んっ」
「玲緒……ぁ、ふぁ……」
「麻衣ぃ……もう、が、ま……できな、いっ……」
「う、ん……私、も……もう、あ、ああっ」
「あ、あ、あ、麻衣っ……麻衣ぃっ!」
「玲、緒っ……あ、あああっ!」
互いの名前を呼びながら、やがて二人は絶頂の快感に身を震わせた。
「ふー……いい汗かくとお風呂が気持ちいいね、玲緒」
「……ああいうことでいい汗とか言うのはどうなのよ」
存分に愛し合って満足した二人は、たっぷりのお湯を張った湯船につかっていた。温めのお湯が火照った体を程よくほぐし、心地よい余韻に浸らせてくれる。
「玲緒」
「何?」
「さっきはごめんね。寂しい思いさせちゃったみたいで」
「なっ……寂しかったなんて誰も言ってないでしょ! 一人でも全然怖くなんてなかったんだから!」
「あー、うん……そうだったそうだった。そうじゃなくて、遅くなってごめん」
「ふん……まったくよ。これからはちょっとした買い物に行くときでも、なるべく一緒に連れて行きなさい。いいわね」
「はいはい」
その話はそこまでとして、二人はお湯の中でまったりする。
しばらくして、玲緒のお腹から可愛らしい音が鳴った。
「……そういえば、だいぶお腹が空いたわね」
「上がったらご飯の準備しないとね。もうお昼にはだいぶ遅めの時間だけど」
「何を作るの?」
「今日は挽肉が安かったから、ハンバーグで。付け合わせにレタスとトマトのサラダ。それから豆腐と葱のお味噌汁。デザートに桃缶も安かったから買ってきたわ」
「お子様なメニューねぇ……」
「嫌?」
首を傾げる麻衣に、玲緒はプルプルと首を横に振る。そんな幼い仕草が愛らしくて、麻衣は優しく抱き寄せると柔らかい頬に口付けた。
玲緒は顔を赤らめてそっぽを向く。
「れ〜おっ!」
「うにゃっ!?」
その反応もまた愛らしく、思わず抱きしめてキスしてしまう麻衣だった。
〈おわり〉
以上です。
読んでくれた方、ありがとうございました。
>>236-244 名前欄が抜けていました。
このSSのタイトルは『その花びらにくちづけを Please hold me tight.』です。
GJ!
ついでに、一応この板百合スレもあるあるよー
248 :
名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 00:42:06 ID:F9IhoOuw
>>247 百合スレは知っていましたが、二次創作を見かけなかったのでこちらが無難かと思っていました。
でも過去スレとか見ると二次もOKみたいですね。わざわざありがとうございます。
補習
捕集
補修
252 :
拘束:2010/07/19(月) 18:37:30 ID:dBgMfA9R
元ネタ:バイオハザード
ジャンル:羞恥、調教系
エロ内容:腋毛描写や排泄ネタあり。
内容はバイオ5で語られる事の無かったジルの過去・・・の妄想です。
苦手な方は、お手数ですがIDでNGワード登録してください。
253 :
拘束:2010/07/19(月) 18:38:50 ID:dBgMfA9R
アンブレラ設立メンバーであるオズワルド・スペンサー拘束任務の為、
現地に派遣されたジル・バレンタインはクリス・レッドフィールドを庇いウェスカー共々崖下へと落ちてしまう。
必死の捜索にも拘らず遺体も遺留品も発見される事は無かった・・・
―――欧州、某国。
トライセル欧州中央研究所の地下深くにジルは隔離されていた。
任務より約半年が経過し、落下によって負った傷は既に癒えていた。
「・・・ここは、一体?」
ジルが目を覚ます。
確かあの時、自分はクリスを庇ってウェスカーと共に絶壁から飛び降りた筈だ。
今居るのが天国でなければ運良く救助され、病院の一室で治療を受けていたに違いない。
ぼんやりとした頭で真っ白な天井を見上げる。
徐々に意識がはっきりしてくる。
ナースコールのボタンを探そうとするが見当たらず、それどころか体が動かない。
周囲が騒がしくなり、扉の向こう側から複数の人間の足音が聞える。
自動ドアが開く。
ジルの顔が蒼ざめる。
「おはよう、意識を取り戻したようだね。」
サングラス越しに赤い瞳が見える。
あの時、命を掛けて倒した筈のウェスカーが居た。
254 :
拘束:2010/07/19(月) 18:40:10 ID:dBgMfA9R
「それにしてもすごい格好だな。」
ジルが自分の体を見下ろす。
向き出しになった白い乳房だけではない。
それだけならまだマシだった。
M字開脚、手を後頭部の後ろで拘束された格好のジルは、
未処理の陰毛と腋毛が向き出しになっている。
その事を認識した瞬間、ジルの白い肌が羞恥に燃え、真っ赤に染まった。
ウェスカーは、この瞬間の為だけにやって来たに違いない。
ジルが身を捩るが大きな胸がプルプルと暴れるだけで股間や脇を閉じる事は出来ない。
「恥ずかしいのかね?」
ウェスカーが勝ち誇ったような笑顔を浮かべ、ジルの股間に手を伸ばす。
これから起こるであろう出来事に備え、絶対に声など出すもんか、決意を固める。
「いっ?!熱っ!」
予想外の感覚に思わず声を出すジルがウェスカーを見上げる。
硬く握り締めたウェスカーの手には、黒々とした太い陰毛が握られていた。
羞恥と怒りに涙を浮かべ、ジルがウェスカーを睨みつける。
「ふむ、まだまだ気丈なようだな。
さすが私の部下というだけの事はある。」
「元、よ。元部・・・いっ?!」
ウェスカーの手が動き、今度は腋毛が毟られていた。
ジルが涙を浮かべ、自分の惨めな立場に唇を噛む。
ウェスカーはその表情に満足し、部屋を後にする。
更に一晩が経つ。
ジルは体をくねらせて尿意と戦っていた。
しかし、本当の敵は部屋の中の監視カメラだ。
・・・耐え切れずに漏らしてしまうだけなら兎も角、録画されるとなれば話は別だ。
しかし、膀胱はすでにパンパンになり限界が近付いている。
「ちょっと!見てるんでしょ!トイレに連れていって!」
叫び声には悲鳴のトーンが含まれている。
生理的欲求だと自分に言い聞かせ、頼むのは決して恥ずかしい事ではないと思い込もうとしている。
漏らす瞬間を録画されるよりはよっぽどマシな筈よ・・・
約10分に渡って叫び続けるが返答は無い。
「ねぇ、お願いよ!おしっこがしたいの!お願いだから!」
最早悲鳴に近い声が膀胱に響く。
脂汗がジルの全身から吹き出し、照明を反射して全身がヌルヌルと光っている。
「ねぇ、おしっこ・・・おしっこ・・・」
眉の八の字に歪めて連呼する滑稽な姿にスピーカーが答える。
「解った、解った。おしっこぐらいさせてやるよ。ちょっと待ってろ。」
笑いを噛み殺すような声で誰かが言った。
部屋の中の自動ドアが開き、一人の男が入ってくる。
ニヤニヤ笑いを浮かべ、完全に見下したような表情で。
「ねぇ、おトイレは・・・お願い、限界なのよ・・・」
失禁しないように必死に堪えるジルは、男の表情に気が付いていない。
「ああ、ちょっと待ってろ。」
255 :
拘束:2010/07/19(月) 18:41:31 ID:dBgMfA9R
目の真に出されたのは、バケツだった。
ジルの顔が引き攣る。
「ちょっと!おトイレに連れてってよ!」
「恥ずかしがるなよ、今手伝ってやるから。」
男がジルの目の前にバケツを置いて、背後に回る。
その手がジルの下腹部に押し当てられてグイグイと膀胱を刺激する。
「ちょ?!お願い!お願いだから・・・」
「お、我慢強いな。だったらこれはどうだ?」
男が空いてる手でジルの胸を鷲づかみにする。
乱暴に揉み解される内に乳首が乳輪ごと硬くなっていく。
高まる快楽と膀胱を押される刺激にジルの息が荒くなる。
股間は漏らした訳でも無いのに濡れ始めていた。
乱暴に下腹部を押していた男の手は、優しくジルの下腹部を撫で始めている。
こそばゆい愛撫に自分のクリトリスが徐々に硬くなっていくのが解る。
男がたっぷりと焦らすように時間を掛けてジルの官能を刺激する。
約30分に渡る愛撫で足腰がガクガクになっているのが解った。
(わたし・・・なにしてるんだろ・・・?)
必死になって快楽と排泄の欲求を堪えていたが、股間に突如走った快楽の電流にジルの体が仰け反る。
「ィヒンッ?!」
何が起きたか解らないジルが痴態に相応しいメスの鳴き声を上げる。
羽毛で撫でるような愛撫から一転し、男が荒ららしくジルのクリトリスを押し潰したのだ。
イッてしまった後のぼんやりとした快楽の中で、勢いよく黄色い飛沫が迸る。
たっぷりと小便を亜溜め込んだ膀胱が空になっていく快楽は約1分近く続く。
ジルが溜め息のような、甘い吐息を吐きながら快楽に身を委ね続ける。
「これで全部か。たっぷりだしたな?」
「・・・え?」
ジルが正気を取り戻す。
体を拘束されて見知らぬ男に体を弄ばれ、失禁させられて・・・
「こ、殺してやる・・・絶対に・・・」
ジルがメデューサのような凶暴な目で男を睨みつける。
「おいおい、下の世話をしてやったのは誰だと思っているんだ?」
男がポケットからウェットティッシュを取り出し、ジルの股間に押し当てる。
「やっ?!止めなさい!」
しかし、男は手を動かし続ける。
「酷い匂いだな・・・我慢しすぎちゃ体に悪いぞ。」
バケツとジルを交互に見ながら男が言った・
ジルは唇を噛み、天井を睨みつける事で羞恥と戦う。
結局、この日は三回に渡ってジルは下の世話をされた。
その度に快楽攻めにあって、夜中には満身創痍でだらしなく拘束椅子にもたれ掛っていた。
白目を向いて、涎を垂らしながら正体を失った映像を見ながらウェスカーは考える。
これだけではまだ、足りない。
徹底的にプライドを破壊し、完膚なきまでに追い詰めなければ・・・と。
・・・To Be Continued?
GJ。いいね。気丈な女性の恥辱責めはいい。
クレアやアシュリーはジルより堕ちるの早いのかなぁ
257 :
風女(0):2010/07/28(水) 21:27:34 ID:P5dA1w84
オリでひとつ。スペースお借りします。
【女装】(男子)が苦手な方はスルーしてください。
258 :
風女(1):2010/07/28(水) 21:28:30 ID:P5dA1w84
「痴漢?」
少年、神代奈緒は思わずつぶやいた。ホワイトボードに同じ言葉が書かれたからであ
る。
「そうよ」ペンを持っている少女、西野七々美は部屋を見渡し、文字を示して注目を集
める。「女子寮に出没したみたいなの」
「前から知っていたような口ぶりだな、まるで」
奈緒の指摘に七々美はうなずいて返した。
というのも、この話自体は前から出ていたのだが、それらしい情報や被害も発見され
なかったため、今まで保留になっていたものだった。
「それまで噂程度の認識だったけれど、被害にあった生徒の話を聞いて、今日やっとこ
の場に出すことができたの」
「なるほど」
その被害が報告されたのはつい先日。噂に乗じた犯行か、それとも今まで黙殺されて
いたかは定かでないが、明確な動機がなければ行動できないのも事実だった。
彼らは学生であり、通う学校には寮がある。特に用事がなければお互いの寮に出入り
することもないが、一度被害が出た後の痴漢というのは恐ろしさが一気に増すものだ。
「今日からしばらく、夜に女子寮を巡回することにします。女子は二人以上を一組とし
て見回り、男子も同様に二人以上はこちらからの呼び出しに応じること」
七々美はすぐにその組み合わせを発表し、今日の担当者にプリントを渡してまわった。
奈緒のもとにも置かれ、その文面は彼を驚かせるには十分だった。
「では、これで今日の会議は終わりです。解散して」
終了の合図とともに男子生徒たちが部屋を出ていく。女生徒もゆっくりと部屋を後に
し、奈緒と他の数名、そして七々美が残った状態になった。
「神代、意見なら会議中に挙手して」
「この場でも言い出しにくい事なんだけど……」
視線に気づいたのか、奈緒が肩越しに口を開いた。
むしろわかってて言っただろ、と言いたくなる口を押さえ、奈緒は会議を進行させた
リーダー格の少女を見やる。あちらも振り返ったようで、一段高い場所から冷たい黒の
瞳で奈緒を見据えていた。
「俺が巡回担当なのは何かの間違いか?」
と、奈緒は自分の手元に置かれたプリントに書かれた文字を指さして示した。まぎれ
もなく男であるのに、なぜ女子を対象にした巡回メンバーに組み込まれるのだろう?
「間違いではないわ。あなたにも参加してもらうのよ」先ほどの話とは全く矛盾する回
答をしてみせる七々美。「女子だけだと危険でしょう?」
「それは確かにそうだけど……俺も男だぞ?」
そう言うが、目が大きめに開かれ、鼻が小さく整った顔立ちをしている。髪も男子に
しては少し長めで、黙っていれば制服を間違えて着ている女子に見えなくもない。しか
し、奈緒は男である。二人以上とは聞いたが、先程の様子では最低人数の二人で巡回す
るようだ。痴漢が出没するというのに、男女の一組でいいのだろうか。
「そこは神代に期待するわ。同行した女子があなたを痴漢だと思わなければ、何も問題
ないでしょう?」
委員長たる七々美の意見には逆らえない。本当に二人でやらせる気のようだ。他に残
っていた女子達から、わずかに笑いが漏れているのがわかる。
「その恰好じゃ相手に警戒されるから、制服は変えること」
「本気か?」
「見つけても逃げられたら意味がないわ。そのためには隠していないと」
七々美は髪を指に絡めながら話をする。
論点はそこではないのだが、どうやら汲み取ってはもらえなかったようだ。仕方がな
いと腹をくくる。
「カチューシャとオーバーニーがあれば問題ないわ」
「ここで言うなよ!」
後輩と同級生に大笑いされたのは言うまでもない。
259 :
風女(2):2010/07/28(水) 21:29:22 ID:P5dA1w84
「…………よし」
男子寮の一室。鏡が映していたのは女子の姿だった。
そもそもの発端は罰ゲームとして女子の制服を着せられた事だった。まる一日その姿
で過ごしても何ら違和感なく、むしろ男子の間では好評であったから尚のことだ。以降
は事ある毎に女子の制服を着るようせがまれたこともある。
同室の友人がまだ戻っていないのは幸いだった。しかし、その生徒が用意したつけ毛
を頭に乗せ、回って落ちないかを確認する。
あとは、七々美に指示されたように頭には白のカチューシャ、女子であることを強調
するためのオーバーニーをぴったりと履き、姿見の前であらためて自分の格好を確かめ
た。
すっかり夜になり、寮生も食事を終えて自室に戻っているころだ。単独で行動してい
たり人目につかないところを移動していれば、それがちょうど痴漢の標的になるだろう。
今回はその犯人を捕獲するため、女子寮を巡回するということだ。
あらためて自分の役割を認識すると、奈緒は部屋を後にした。
男子寮から出てきた姿をあまり他人に見られたくはないのだが、会議に使った部屋ま
でかなり距離があるので仕方がない。壊れたままなのか節電のつもりなのか、ところど
ころ消えている照明のせいで視界は悪いが、早足で集合場所に向かった。
「あ、女装男子」
会議室につくなり、先に来ていた女子からそんな言葉が飛んできた。
「もう忘れてくれよ……」
いきなり気力を削がれた奈緒は、言葉を意識することさえ忘れていた。そんな彼に、
あちらから「いけないんだ」という非難が寄せられる。
忘れろ、と言ってもその当人が女子の制服を着ていれば説得力はほぼ皆無で、相手は
それをスルーして話を続ける。
「女の子がそんな言葉づかいじゃだめだぞ?」
「中身は男です!」
小声で返した。ここにいる数人はこの女子が女装した男子であることを知らない生徒
で、口調ひとつでばれてしまっては元も子もない。もともとが高い声だったために、そ
のまま話してもすぐには男だと発覚しにくいが、他に数人いる生徒のことを考えれば、
ここは素直に直すべきだ。
「今は女の子なんだから、もう少し丁寧にしようよ」
「はいはい、時重さん……」
もちろん、口が悪いという事にすればそれも通るのだが、奈緒は努めて丁寧な言葉を
選ぶようにしている。それも、いま話している時重いおりの影響だった。
くせ毛なのか下に広がるようになっている特徴的な髪を揺らし、いおりはホワイトボ
ードの前に腰かけている生徒に声をかける。奈緒は先に進んだ彼女に続いて、その横に
並んだ。
「委員長、時重いおりと神代奈緒、揃いました」
委員長、こと西野七々美は、いおりの隣にいる女生徒を見て一瞬目を見張るが、指示
した服装でいる奈緒であることを認識して話を始めた。
「では、これから女子寮のフロアを見てください。これを渡すから、何かあったら連絡
して」
いおりは古いタイプの携帯電話を受け取った。会議室の番号が書かれており、この学
校だけで使うことができる特別な電話だ。連絡すれば担当の男子が応援に駆け付ける仕
組みらしい。
260 :
風女(3):2010/07/28(水) 21:30:26 ID:P5dA1w84
「終わったら戻って報告してください。二人が戻るまでここは開けておきますので」
「はい」
返事をして、二人は部屋を出ていく。会議室の明るさになれると、廊下はやけに暗く
感じられる。実際、照明のほとんどが消されて非常口や消火栓を示す表示灯が点いてい
るくらいなのだから無理はないが。
「おお、いきなり暗くなると歩きにくいね」
そう口にするいおりだが、すぐにエレベーターまで歩いていた。箱の中はしっかりと
明るく、目標の四階まですぐに上っていった。
「出ないといいんだけどね」
「捕まえる必要があるから、むしろ出た方がいいと思うけど、違う?」
そうでなくても何かしらの手掛かりを入手できるだろうから、風紀委員としてはその
姿を目撃できた方が都合がよい。しかし、やはり女子の観点からすれば出ない方がいい
のだろう。痴漢の被害に遭わない前提の男子からすると意見の相違が目立つ。
「大体、なんで女子に見回りさせるかな七々……いや、委員長は……」
「委員長も考えがあってのことだと思うよ、たぶん」
そもそも女装させてまで巡回に参加させる必要はないだろうに。男子にやらせれば、
少なくとも自分がこの格好で寮内を回ることは避けられたはずだが。いおりの言葉でも
疑問は晴れず、むしろ七々美が提案したことなのかとなおさら絡まるばかり。
廊下には二人の足音が響くだけ。点在する緑や赤の光を目印に歩いているが、部屋の
ドアからは女子の笑い声や話し声がわずかに聞こえるくらいで、そうだとわからなけれ
ば何もない空間から声が聞こえているような状態だった。
「なんだかお化け屋敷みたいだね、神代“さん”」
読まれた。奈緒はふと思う。
寮のドアは暗くてよく見えず、その奥から聞こえてくる声はほんのわずかで正直不気
味なのだ。申し訳程度の照明も合わさって、お化け屋敷のそれに近い環境が出来上がっ
ている。痴漢以外のものが出てきそうだ。
「お化けか……そっちには出てきてほしくないかも」
もとよりそんな類のものを信じる訳ではないので、出るわけないという考えの方が強
い。だがこの空間はそれさえ不安にさせる要素が山とある。
見回りという事で足早に進むわけにもいかず、しかし暗くて視界が悪く早めに切り上
げたい気持ちがある。二人はぎくしゃくと歩きながら階段まで進む。
「やっとここまで来たって気分……」
息をつくいおりに同意するように、奈緒はひとつ頷いた。明るいうちに歩けば一〇分
もかからないはずの通路が、なぜか長い。お化けか痴漢か、どちらを気にしていたのか
わからないくらいだ。
「さ、二階に降りよう」
階段も階層を示す表示以外は照明が落ちている。窓から明かりを取り入れているが、
それがあっても満足な視界は得られない。
「ねえ神代さん」
261 :
風女(4):2010/07/28(水) 21:31:15 ID:P5dA1w84
呼ばれて、奈緒は振り返る。相手の顔はうっすらと見えるくらいで、先に降りている
自分よりもだいぶ高い位置にいるのは確かだ。
「なに?」
手すりにつかまり、慎重に引き返す。転げ落ちても危険、上りで躓いても危険と実に
厄介な設備だ。
「…………手」
「て?」
何か言っていたのかと聞き返そうと思ったが、手すりを掴んでいない側にいおりの手
が触れていた。
「ちょっと怖いから……下に着くまででいいから」
そう言う彼女のもう片方は手すりを掴んでいる。万が一の際に巻き込まないようにと
配慮したか、本当に怖いのかまではわからない。表情こそうかがえないが、奈緒の手を
握っているいおりの手にはあまり力が入っていなかった。
途端に気恥ずかしくなった奈緒だが、だからと言ってその手を振り払うわけにもいか
ず、一段ずつ慎重に進んだ。すぐ下の階にたどり着くまで、実に五分以上はかかっただ
ろう。
しかし、二階の踊り場はさらに暗い。大部分を窓からの光に頼っている廊下にはやは
り電灯が点けられておらず、わずかに外の明かりが入り込んでいるだけだ。同じ場所で
も昼と夜では印象が変わるもので、さすがに懐中電灯の一つもほしくなってくる。
「あの、もっと暗いけど大丈夫?」
「…………」
踊り場に着いた時点でいおりは手を放していたのだが、奈緒が訊くとおずおずと手を
差し出した。それをしっかりと握り、短めの歩幅でゆっくりと進んでいく。
上の階では笑い声や話し声がドア越しに聞こえてきたが、今度はそれがほとんどなく
二人の足音が反響している。まるで別の誰かが歩いているような感覚を呼び起こし、そ
れが恐怖心をやけに煽る。『女の子と手を繋いでいる』という事実さえ忘れそうなほど
に。
「……そうだ」
しばらく歩いていると、いおりが突然声をあげた。
「渡したいものがあるんだ。ちょっと付き合ってくれる?」
どうやら、この階に彼女の部屋があるらしい。まだ巡回の途中だが、それまで先を歩
いていた奈緒を引くように動いたいおりの勢いに逆らえず、その部屋へ連れ込まれた。
部屋の明かりが点けられ、一気に視界が冴える。少しまぶしいと思いながらも、明る
い場所にいるという認識が安堵の息をつかせた。
男女の差というのは身の回りにも顕著に表れるもので、この部屋は幾分すっきりとし
ていた。もっとも、奈緒の場合は同室のルームメイトが整理整頓をできないタイプなの
だが。
「はい、これ」
紙袋を渡される。自然と受け取ってしまったが、中身を見て驚愕した。
「……これ?」
262 :
風女(5):2010/07/28(水) 21:31:53 ID:P5dA1w84
何?と聞こうとしたが、その答えはわかりきっている。だが、そもそも自分が身に着
ける必要はない。サイズこそわからないが女性用の下着である。奈緒は赤くなりながら
袋を突き返す。
「何? って、下着だけど」
平然とした顔で言ってのけるいおり。戻ってきた紙袋から淡いグリーンのブラを引き
出し、次いで肌色のパッドを掴みとる。一連の動作でも、奈緒は自分に渡された意味が
わからなかった。
「今の神代さんを見てるとね、何か足りないなって思ったの」
「それで、下着?」
いおりは頷いてみせる。値札がそのままという事は買ったままの状態だと思うが、ま
さかそれを着けられるとは思ってもいなかった。
「制服の下はシャツ?」
「うん。ワイシャツだけ」
と、制服の裾を少しめくる。きれいな白があらわれ、そのすぐ下は素肌。
「……いけない、鼻血出そう」
ティッシュを掴んで鼻を押さえる。奈緒はしばらく首を傾げていたが、何かよからぬ
妄想の対象にされていることに気付いて抗議した。
「だって、いい女がノーブラですよ? 想像するだけで興奮しそう」
「もうしてる……と突っ込むのはだめですか?」
目の前にいるいおりは普段の様子からだと想像ができないほど上気している。これは
奈緒が女装することになったあたりから見受けられるようになった独特の仕草だ。しか
も、あちらは完全に『女子』だと思っているらしい。
「じゃあ、まず上を脱いで」
「はい…………って、ちょっと待って」
随分と自然な流れで服に手をかけたが、ふと思いとどまる。
「なんで今?」
「だって、教室だと男子と話してて忙しそうだし」
こういう時じゃないといいにくいし、と付け足し、いおりは脱ぎ掛けの制服をぐいと
上げ、ワイシャツの胸元が出るようにした。ワイシャツにスカート、男子だとわかって
いてもこのスタイルは妙にいやらしい。
「だから、今やる」
ボタンを器用に外していき、ついに奈緒は肌をさらすことになった。ばしょが場所で
女の子と二人きりのこの状態、一方的に脱がされたのでは恥ずかしさがこみあげてきて
たまらない。
「ふふ、可愛い」
ぺた、と胸板を触れられる。階段や廊下では意識しなかったが、思いのほかやわらか
い手で、熱を持った体よりもひんやりと冷たい。
「これをこうして……」
パッドを平坦な胸板に押し付け、落ちないように力を加えて密着。それから、ライト
グリーンのカップを背中からまわして固定する。
263 :
風女(6):2010/07/28(水) 21:32:35 ID:P5dA1w84
「はい、出来上がり」
かくして、奈緒の胸は一回り大きくなった。といっても、元がほとんどないので微々
たる変化ではあるが。
その胸を眺めていると、パッドの色があまり目立たないのが不思議だ。前面をブラで
覆っているため見えるものは見えないが、ただ一つ相違があるとすれば先端の有無にな
る。いおりに胸元をなぞられても何も思わないのがそれを裏付けている。
「……むしろばれそうな気がする」
「平然と乳揉みするような人が思い浮かぶならそうだけど。まあ、上から少し触るくら
いなら平気。あんまり強くすると奥までへこむから危ないけどね」
言いつつ、背中に手をまわして両側から押し込む。パットが胸板まで押し付けられ、
そこはかとなく鈍痛を味わった。
とはいえ、このパッドも思った以上にやわらかい。偽の胸とはいえ自分で触れても驚
くほどだ。
「さて、下着の方は……」
「待って、なんでナチュラルにスカートをめくるの?」
奈緒が反応する間もなく、スカートをめくり上げるいおり。下には体操服のショート
パンツを履いているため、ここまでで男子だとばれる心配はそうそうない。
「もう、このコントラストがたまらない……」
が、どうも彼女の考えは違った。
スカートからはみ出ない程度にパンツが上がっているため、そのスカートをなくせば
必然的に脚が露わになる。さて、奈緒の脚を覆っているのはオーバーニーソックスであ
り、紺と黒の間でわずかに見える白い肌、この眺めが何とも言えない。
「中はやっぱり男物の下着ですか」
「選択肢が他にないよね?」
件の罰ゲームでも完璧な女装は求められなかった。しかし、どういうわけかルームメ
イトがウィッグやカチューシャを寄越し、このオーバーニーも彼によるものである。だ
が、そこまで用意しても女性用の下着までこぎつけるには及ばず、奈緒はノーブラで男
物の下着を穿いている。もちろん、自分で用意するほど執着がないため、選択肢は一つ
しかない。
「なら丁度良かった。ここに、ブラと同じ色のショーツがあるんだ」
いおりはショーツを袋から取り出す。すぐには確認しなかったが、どうやら同じ袋に
入っていたらしい。身に着けている下着と同じ色……つまり二つがセットなのは言うま
でもない。
「何も言わずに体操服を下ろすのはどうかと思うんですけど」
「こうでもしないと先に進まないでしょ」
確かにそうだが、何かおかしい。すでに穿く以外の選択肢がないのだ。早々にパンツ
を下ろされ、スカートの中には不釣り合いなトランクスが少年の秘密を守っていた。
「うわっ!」
その時点で奈緒はいろいろと壊されたような気がしたが、いおりは中のふくらみが気
になったのかおもむろに触れた。
刺激に敏感な先端をさすられ、瞬く間に膨張して硬くなった。
264 :
風女(7):2010/07/28(水) 21:33:17 ID:P5dA1w84
「オトコノコですな」
「わかって頂けたようで……」
呑気なコメントだが、それでも奈緒が恥ずかしい事には変わりない。しかし、その手
が触れたままなのでどうしようもできず、硬直してしまった。
「とりあえず下ろすよ」
「下ろすの!?」
相手は特別どうとも思っていないのか、宣言した直後にトランクスをずり下ろした。
下向きの力を加えられていた茎が思い切り跳ね上がり、まっすぐ上を向く。
その後、足首を掴まれ、その下着を取られた代わりに先程のショーツが片足をくぐっ
た。
触れられたことで硬くなっているものをまじまじと見られ、羞恥以外の何物でもない
奈緒は、思わず顔を手で覆った。
「このままじゃ収まらないか」
それに対していおりは随分と冷静である。
まだもう片足を通していないが、きちんと穿かせるには、ぴんと上を向いている茎が
少々厄介だ。すぐ上をパンツで隠すとはいえ、これが収まらなければ下着として用をな
さない。
そこで。
「っ!?」
かぷっ。
いおりは茎の先端を口に含んだ。そこに何の躊躇いも感じられなかったのが、却って
奈緒を不安にさせる。
「はひはらほははふ?」
「と、時重さん……?」
咥えたままものを言われても伝わらない。奈緒は全く意味が分からず聞き返すが、い
おりも夢中になって口を動かしているのでこれといった反応はない。
いおりは、出したら収まる?と聞いたのだが、どうやら言葉として通じなかったよう
だ。しかし、口を少し動かすと中であばれる奈緒の男に、わずかな喜びがあった。
「ん……んぅ、っく……」
彼女が頭を動かすたび、ぐぽっ、じゅぽっ、と音が立つ。熱を持った口腔内で意外な
ほどおうとつのある舌が絡みつき、その動きに翻弄されて身動きが取れない。いつの間
にか腰に手をまわされ、意思に関係なく動く自分の陰茎を舐め上げられ、奈緒は寒気に
似た別の感覚に支配された。
「ひほひいいほ?」
「何言ってるのかわからないよ……」
ニュアンス云々の問題ではなく、すでに言葉として成立していない。ゆえに奈緒もい
おりの言葉がわからず、しかしその動きを刺激として受け取っていた。
特に抵抗しない奈緒に対して、気持ちいいの?と聞いたいおりだったが、やはり返事
はなかった。代わりに口に含んでいる太い茎が逃げるように動き、口から出そうになる
がどうにか押さえる。次第に苦味が増してきて、唾液以外の汁が口に溜まってくるが、
それを飲み込むしかないのが現状だった。
265 :
風女(8):2010/07/28(水) 21:34:04 ID:P5dA1w84
じゅぷ、ぐぷ、くぷぷ……。
数種類の液体が混ざった口腔では、頭を動かすたびに水音が響き渡る。時々それらを
嚥下するが、いつまでも増える一方。口の中にいる茎は硬さがさらに増し、時折震えて
何かを堪えているような印象さえ受ける。
「時重さん、頭……!」
奈緒も言ったかどうか曖昧である。急に引き上げられた欲求を抑えられずに、しきり
に動いていたいおりの口へ精を放ってしまった。いおりも驚いた表情を作るが、それを
搾り取ろうとして痙攣する茎の先端を吸い上げた。
「…………ぷはっ」
随分と吐き出したような気がする。いおりが口を離したのは奈緒が絶頂を迎えてから
一分以上は経った頃だった。
「うん、苦い」
「飲んだの!?」
やけに長い時間、口を離さなかったと思えば、奈緒が吐き出した精を何事もなく飲み
込んでいた。近くの箱からティッシュを数枚取出し、わずかに水分をにじませた彼女の
口に添える。本当なら吐き出す選択肢もあったはずなのに、なぜ飲み込んだかは疑問の
まま。
「うっ!」
それとは別の紙で、いおりはすっかり萎れた茎を包んで拭き始める。お互いが掃除を
しあっている状態になるが、再び刺激を加えられたことで血液がそちらに集中し始めて
しまった。
「……ねえ、神代さん」
男を見ながら、しかし奈緒を女子だと思ってそう呼ぶ。わずかに硬くなっているその
部分に反応するように、いおりも下半身に妙な感覚を覚えていた。
調光器で部屋の明かりを調節し、辛うじて相手が見える程度まで暗くしてしまう。視
界が悪くなったのか戸惑っている奈緒に、いおりはそっと近寄った。
「どうしよう、本当に興奮してきた……」
「……!」
言葉を出す暇さえない。いきなり口をふさがれ、しかも舌がねじ込まれた。
とても苦い口づけをしながら、恐る恐る舌どうしを接触させる。キスとフェラチオの
順序が逆だったせいもあるが、次第に苦味がなくなってきた。口を離すと、つう、と糸
を引く。
266 :
風女(9):2010/07/28(水) 21:35:08 ID:P5dA1w84
「神代さんの胸、柔らかいね」
胸元をはだけたまま、むき出しになっている下着を触れられる。しかし、本来の胸板
はパッドに覆われており、感度ゼロのため触られても何も反応できない。感触を確かめ
るのは他人か、あるいは自分で触ってみるしかない。
「……ホンモノも触ってみる?」
言いながら、いおりは同じように胸元をはだけさせる。暗い中にも彼女の下着はしっ
かりと映り、まだ迷っている奈緒の手を押し付けた。
お世辞にも大きいとは言えないが、そのまま触れていると潰してしまいそうなほど柔
らかい。下着越しなのに熱が伝わってきて、奈緒は一人でどぎまぎしていた。
「あ、ふ……」
手を動かすといおりは震える。ふにふにと形を変える様をひとしきり楽しむと、奈緒
ははだけた下着を上にあげ、小ぶりな乳房を露わにした。
「時重さんのは、もっと柔らかい」
「う……」
感想をつぶやくと、いおりは恥ずかしそうに目をそむけた。こちらはパッドなどのま
がい物ではなく、しっかりと掌にとがった感触がある。揉むつもりで開いた手に、つん
と反抗する小さな突起を指先で触れてみる。
「ひゃっ」
一際強い刺激に、いおりは上ずった声を出した。二人の片手はそれぞれ指が絡まって
おり、責められるのは片方だけ。そこばかりに集中してしまって、いつまでも触られて
いるとおかしくなりそうだ。
しかし、奈緒がそんな思惑を汲み取れるはずはない。指ではじき、指の腹で押し、さ
らにつまみ上げたりと、むしろ反応を楽しんでいるようにさえ取れる。
「揉むのとこっち触るのはどっちがいいの?」
「さ、先……が、気持ちいい……よ」
次第に息が荒くなってくる。同じ場所ばかり責め立てられてはたまらず、喘ぎ喘ぎで
ようやく言葉が出せるほどだ。手を握る力が一層強くなっていく。
「次は、こう?」
ちゅっ。
「くは……っ!」
少し屈んで、ぴんと立っている突起にキスする。それまで熱があったのに、急に冷や
されるような感覚に見舞われていおりは体を竦ませた。
「んっ……は、ふぁぁ……」
ちろちろと舌先でつつく。小さいながらも存在感はしっかりとあり、転がすようにす
ると一段といおりの声が高くなっていく。
「ふぅっ……そ、んなに、吸ったら、っあ、ダメ……」
ちう、と突起に吸い付く。ダメと言いつつ奈緒の後頭部に手がまわされ、それが頭を
押すようにしていて、言葉ほど拒否はしていない。
唾液でじっとりと濡れ、その様子が明かりで妖しい光を放っていた。何もしていない
もう片方に比べると、ひどく淫靡な様である。
「……もっと、触って気持ち良くして……」
とんでもない発言である。いおり自身もなんだかよくわからない感覚が下半身にあり、
それを鎮めてくれそうなのが奈緒以外にいない気がした。
ここまで来て引き下がるわけにもいかず、奈緒は彼女のショーツに触れた。
267 :
風女(10):2010/07/28(水) 21:36:01 ID:P5dA1w84
「……うわ」
随分と湿っていた。そのうえ熱っぽい。
驚きのあまり手を引っ込めてしまうが、今度は向こうから手を取られて強引に触れら
れた。湿り気と熱のせいで、すでに下着としての用途を果たしていない。
布越しにもかすかに水音がし、今まで以上に興奮が高まってきた。
「私、今すごくえっちな気分だよ」
「い、今頃?」
「ううん、ずっと前から……」
そんなコメントさえ彼女らしい。普段はおとなしくて掴み所のない、特別クラスで目
立つような存在ではないが、ふとした理由で接点ができ、今は二人だけで秘密を持って
いる。その肌に触れる日が来るとは思わなかったが、目の前にいる時重いおりはとても
愛らしかった。
「はぁっ……」
クロッチをずらし、内側に直に触れる。表面にさらりとした液があり、触れた指が滑
ってしまう。
つぷ……。
「んあぁぁっ!」
ワレメはあっさりと指を受け入れた。一、二関節まで入っていき、その指を締め付け
る。
奈緒の肩に手をついて悶えるいおり。ゆっくりと抜き差しされ、脚に力が入らなくな
ってしまう。がくがくと震えだし、こみあげる感覚に思考を支配される。
「あ、あ、はぁぁっ! ……あぁぁっ……」
一際大きく身震いしたかと思うと、同時に指への締め付けが一層強くなる。その直後、
力が抜けたのかいおりは膝をついた。
がくん、と倒れそうになるが、肩に置いていた手で何とかぶつからずには済んだ。一
瞬意識が飛んだような感覚になったが、自分の体から指が抜かれたことで現実に戻され
た。目の前には女子の制服をまとった男子がいる。
奈緒は指にまとわりつく液体の量にただ驚いた。すぐに指先から流れていくが、指を
合わせてから離すとわずかに糸を引く。うっすらとした明かりの中で光るようにも見え、
いおりがどんな気分だったかを暗示させる。
膝をついたままのいおりは、肩に乗せていた手を奈緒の股ぐらに滑らせた。ついさっ
き小さくなったと思っていたのに、随分と硬く片手では収まらないほど大きい。
「……また、出さないと?」
ようやく穿かせられると思っていたが、お互い興奮してしまってそれどころではなか
った。いおりも下半身がまだ疼いており、さらに強い刺激を求めているのが自分でもわ
かる。
ただ、何も言わずに床に寝転がってみせた。
展開を読み取れたのか、しかし戸惑うように動く奈緒。屹立をいおりの秘所にあてが
い、自分の指が入った場所を探すようにゆっくりとこすり合わせる。スカートを手に持
っていないと視界が遮られてしまい、今は両手がふさがっている状態だ。
やがて、どちらが分泌した液なのかわからないが、つるりと滑るようになり、その中
でわずかな窪みに先端が埋まった。
268 :
風女(11):2010/07/28(水) 21:36:55 ID:P5dA1w84
「くっ……」
お互いが思わず声を漏らす。少年の方はなかなか進まない焦り、少女の方はかすかな
痛みによって。
入り口を見つけたものの、そこから先に進むにはかなり苦労しそうだ。先端は入り始
めているが、この時点でわずかに痛みを感じ、引き返しそうになってしまう。指への締
め付けもかなり強かった。それと同様の力を加えられれば敏感なこちらは耐えきれるか
どうか。一抹の不安を感じながらも、奈緒は慎重に体を進めていく。
わずかに上げられていたスカートが落ちる。二人が一番近い場所を覆われ、少し不安
になる。何が起こるかわからず、いおりは下腹部に熱と痛みを覚えながら、わずかに顔
をしかめて床を引っ掻く。
「……あぁぁっ! ひ、ぐ……」
何かを破られた感覚があった。直後に全身へ痛みが走り、視界が白く染まる。目を開
けると、すでに汗だくの奈緒の姿があった。
鈍い音が一瞬したかと思うと、茎はすっかり全身を収めていた。暗がりではどす黒く
見える液体がつながりから溢れ、自分を締め付ける感覚と合わせて寒気を覚える。
とはいえ、簡単には動けない。少しでも不安をなくそうとキスをすると、すぐに応じ
て舌が絡んだ。痛みを紛らわせようと乳首を指ではじくと、いおりは小さく体を震わせ
た。
「ん、ん……ううん……!」
奥まで入ったものを少しだけ後退させる。しかし、想像以上の締め付けが襲い掛かり、
少しの動きでもピリピリと電気のような刺激が伝わる。
口がふさがって呻くような声しか出せない。相手が動いたことで痛みは再びあらわれ、
できることならあまり動いてほしくはなかった。
右手で目を拭いながら左手を絡ませる。不思議とその暖かさだけが心地よかった。
「はっ、あぁっ!」
浅いところまで下がっていく。まるで中身を抜かれるような感覚が体を伝わり、下腹
部へ鈍い痛みとして残る。だが、その浅い部分へ到達する直前、痛み以外の刺激もしっ
かりと感じた。
ゆっくりと引き上げた棒を、再び穴に進入させる。入り口の部分は先程よりも簡単に
進めるが、やはり奥の方はぎりぎりと締め付けられる。
「あっ、ん、やぁぁ……」
先端、と思われる部分が出入りしている。指を入れられた時とさほど変わらない、痛
みを伴わない刺激にいおりは喘ぐ。
にちゃり、と動きに合わせて繰り返される水音が耳に響き、奈緒はさらに入り口を責
め立てる。ずらしたままのショーツが茎の左側をこすり、それもあわせて快感としてい
た。
「あうっ……ん、ふぁぁ……っ!」
次第に奥の方もほぐれてきたのか、随分と込み入った抜き差しを繰り返していた。い
おりの中から分泌した液が全体を覆い、それが滑りを良くしている。絡まった指をさら
に強く握り、夢中になって腰を動かした。
「か、みしろ、くん……っ! 神代くん……!」
いおりはしきりにその名を紡いだ。痛みが完全に快感へシフトし、こちらから無理矢
理のつもりがこの結果で、泣き顔を作りながらも嬉しさを表現してみせる。
すっかり奥まで入るようになった棒を飲み込みながら、押し寄せた波にのまれて、い
おりの体は大きくはねた。
269 :
風女(12):2010/07/28(水) 21:38:52 ID:P5dA1w84
「大丈夫?」
行為の後、自分の脚や手を拭いていた奈緒の声でいおりは我に返った。
床に倒れたままだったが、下半身の熱はすっかり失せ、しかし体中がわずかに汗ばん
でいる。胸をはだけた状態だが、制服を脱いでしまいたい衝動に駆られる。
体を起こす。目の前にいる女子は男子……それまでのことを考えると、あまりにもイ
レギュラーな光景だった。女子の制服を着た男子と――その倒錯的な感覚が、却って彼
女を刺激させる。提案に乗って正解だったのだ。
「冒険はしなかったのね」
そうコメントする彼女は、もういつもの時重いおりだ。
いくら行為に夢中になったとはいえ、その場で彼女の中に精を放つことはなかった。
結果、彼女の腿を白濁が犯すことになり、そばに転がったティッシュがそれを物語って
いる。ただ、苦笑するしかない。
「遅くなったね。委員長になんて言おう?」
言われて、奈緒は時計を探した。
すっかり遅い時刻を示している。戻ってくるまで部屋は開けていると言ったが、まさ
かずっと待っているはずは……そう考えると、いきなり焦って口実を思い浮かべようと
してしまう。
セックスしていました、などとは風紀委員の立場からすると声を大にして言えない。
「……くす」
声に出して口実を考えている奈緒を見て、いおりは軽く笑んだ。
それにしても、彼自身がかかわる内容ばかりが聞こえてくるのは気のせいだろうか?
「じゃあ、その下着は渡したから。ちゃんと着けて行ってね。……次回から」
「……本気!?」
彼が二重の意味で焦っていたのは誰の目から見ても明らかだった。
以上です。ありがとうございました。
GJ!!
272 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:27:32 ID:0NSXVsHW
元ネタ:バイオハザード
ジャンル:羞恥、調教系
エロ内容:陵辱・レズ描写や排泄ネタあり。
内容は
>>253-255の続きです。
苦手な方はお手数ですが、IDでNG登録お願いします。
>>256 ジルは堕ちるよりも延々と調教したいです、はい。
クレアやアシュリーは、最初は嫌がりながらも興味深々で楽しんでくれると思うんだ。
・・・エロパロにしては文章が硬いんじゃないかなぁ、と心配しています、はい。
273 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:32:52 ID:0NSXVsHW
捕まったジルは相変わらず拘束されたままだった。
何時もの快楽を伴う下の世話が始まるかと考えたジルが身構える。
しかし、現れたのは襟ぐりが深いベージュのドレスに身を包んだ美女だった。
滑らかな光沢を放つ生地は豊かな胸を隠しきれておらず、歩く度に左右に揺れて乳輪がはみ出る。
恐らく下着の類は一切着けていないのだろう。
生地越しに黒く茂った陰毛が透けて見える。
乳首が擦れる感触に酔っているのか、拘束されたジルの姿にサディスティックな悦びを刺激されたのか。
体から興奮したようなメスの匂いを発散させている。
ジルと違うのは、微かに匂う香水の薔薇の匂いだけだ。
エクセラが勝ち誇った笑みでジルに顔を近づける。
ジルの目を覗き込んだ後、顔を歪めてスンスンと匂いを嗅ぐ。
「酷い匂いねぇ。部屋に入った時から気が付いていたけど・・・
貴方の脇の匂いだとは思わなかったわ。」
ジルが屈辱を見せまいと天井を睨んで平静を装う。
しかし、その表情はエクセラの手によって崩される。
大きく勃起した乳首を抓られ、捻られる快楽。
下の世話をする自称世話係によって繰り返し攻め立てられて体が反応するようになっている。
ジルは微かに涙を浮かべる。
同じ女から見下されたように扱われるのは、男に攻め立てられるよりも屈辱だ。
散々弄られた乳首が燃え上がる。
「熱っ?!」
その苦痛と快楽にジルの体がくねり、声を上げる。
エクセラが狐のような笑顔でジルの乳首をこね回し、引っ張る。
敏感になった乳首を包んでいるのはアルコールを含んだ綿だった。
必死になって体を捩ってもエクセラの執拗な責めからは逃げられない。
「ねぇ、動く度に匂うんだけど?」
その一言にジルが動くのを止める。しかし、エクセラの執拗な責めにモジモジと体が動いてしまう。
「自分ばっかり気持ちよくなって悪い娘ねぇ・・・
涎を垂らしてパクパクさせちゃって我慢が出来ないの?」
秘所は既に濡れて椅子を汚している。エクセラがふっと息を吹きかける。
ジルがブルっと震え、気の抜けたような顔になる。
「これ・・・彼方達・・・何をしたの・・・」
幾らなんでもおかしい。普通の状態でここまで感じるなんて・・・
「食事に薬を混ぜておいたの。気が付かなかった?」
その一言は逆にジルを安堵させた。自分の体が強制的に快楽に支配されているのが理解できたからだ。
「でも、もっと凄いのを上げるわ。」
274 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:37:03 ID:0NSXVsHW
エクセラが一本の注射器を取り出す。
ジルの顔が引き攣る。幾ら薬で増幅させられた快楽でもジルの精神が耐えられるとは限らない。
毎日の下の世話だけでもジルの体は開発されてしまっている。
これ以上、強力な快楽を与えられれば壊されてしまうのではないか。
注射針がゆっくりと動き、ジルの乳房を捕らえる。
冷たい針は刺さる事無くジルの乳房を刺激し、乳房全体が徐々に熱を帯びる。
そしてゆっくりと執拗に乳輪をねぶり、甘い刺激にジルの吐息が荒くなる。
「いっ?!」
快楽から痛みへのギャップにジルが悲鳴を上げる。
「いっ?いぃぃぃぃ〜〜〜」
顔が歪み、流し込まれる薬液の冷たい感触にいやいやと首を振るジル。
しかし流し込まれる薬液の勢いは止まらない。
これから襲ってくるだろう想像を絶する快楽の恐怖にジルが涙する。
「さぁ、入ってきて頂戴。」
そのの声に反応するように自動ドアが開き、何時ものの世話係がやってくる。
エクセラの丸く引き締まったヒップを食入るように眺める男の足取りは遅い。
横に立った時などはドレスからはみである豊か過ぎる乳房をじっと眺めていた。
世話係の視線に満足したような表情を浮かべるエクセラが言う。
「拘束を解きなさい。」
「はぁ・・・い、今何と?」
だらしなく顔を緩ませていた世話係の表情が一変する。
「拘束を解きなさい、と言ったのよ。」
エクセラの冷徹な視線に世話係が凍り付く。今殴られれば砕け散りそうな位だった。
ジルの復讐を受ける恐怖とエクセラに殺される恐怖を目の前にして、
結局世話係はジルの拘束を解く方を選んだ。
275 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:40:02 ID:0NSXVsHW
拘束を解かれたジルはゆっくりと椅子から降りる。
目は世話係への憎悪に燃えている。
続いて怒りに満ちた視線が向けられたエクセラは微動だにしない。
ジルはSTARS時代にフォートブラックのデルタフォースで訓練を受けている。
銃器や爆発物の訓練だけではなく、素手で人を殺す方法も学んだ。
それはあくまでもテロリストや犯罪者と対峙した時に気を付けるべき事として教えられた。
STARSは司法組織の実力部隊であって、殺人を目的とする軍事系の特殊部隊ではない。
しかしジルはゾンビ相手の実戦で素手での殺しを繰り返し行ってきた。
後ろから襲い掛かってきたゾンビを投げ飛ばし、頚椎を踏み砕いた事もある。
こちらに気付いていないゾンビの膝を背後から蹴り飛ばし、
バランスを崩したところで首を圧し折った事だってある。
目の前の二人を殺す事は可能だ。
最初に世話係の首を圧し折って殺し、エクセラを人質に脱走する。
しかし、瞬時に立てた計画は失敗に終わる。
「お座り。」
エクセラの一言に反応し、ジルがその場にしゃがみ込む。
「チンチン。」
今度は爪先立ちで犬のポーズを取る。
「・・・おしっこ。」
混乱しきった頭でジルは四つん這いになり、片足を上げる。
必死なって小便を出そうとするが膀胱は空っぽで出す事が出来ない。
うんうんと唸るジルを見ながらエクセラが満足そうに笑う。
「そんな所でいいわ。立ってお尻をこっちに向けなさい。」
ジルがその言葉に従い、立ち上がる。
そしてようやく理解する。
「我が社の新製品よ。どうかしら、気分は?」
つまりエクセラが打ったのは・・・
「洗脳薬。よく出来ているでしょ。
そのまま両手でお尻を広げて、穴が見えるようにしなさい。」
ジルの細い指が豊かな双臀にめり込み、左右に広げるとココア色のアナルが剥き出しになる。
大きく目を見開き、恐怖に満ちた表情を浮かべる。
「笑顔を忘れないで。」
ジルが引き攣った笑顔を浮かべる。
エクセラが長い指を舐めて唾液を塗し、ジルのアナルに指を突っ込む。
突如襲う違和感を感じながらも笑顔を必死に維持しようとする。
指は遠慮なくピストン運動を繰り返す。
排泄に似た快楽が永遠に続くような錯覚を覚える。
「・・・もっと頑張って。」
肛門に力を入れるとエクセラが眉を顰めた。
「凄い締め付けね。指が食い千切られそう。」
エクセラが指を一気に引き抜くと、アナルからチュポンッという名残惜しそうな音が響く。
引き抜かれた指で肛門の周りに生えた毛をエクセラが引っ張る。
「もう普通の表情をしていいわよ?」
「うっ・・うう・・・」
恥辱と痛みに耐えながらジルが呻く。
肛門を出入りしていた指がジルの唇に押し付けられる。
ゆっくりと口紅を塗るように動くエクセラの指に嫌悪を感じるが体を動かす事は出来ない。
「綺麗にしなさい。ペニスをしゃぶるように熱心にね。」
ジルが嫌悪感に支配されながらも舌を出す。
何処に入っていたかは考えないように必死の努力をしてもダメだ。
エクセラの指を口の中に含み、吸い付くようなバキュームフェラをする。
それを見たエクセラは頬を上気させ、支配の喜びに打ち震えている。
ドレスからはみ出た乳房の先が硬くなっているが、気にする様子も無い。
「いいわぁ・・・その表情。」
クスクスと笑いながらエクセラが続ける。
「アレを用意しなさい。」
その淫靡な光景に見惚れていた世話係が回れ右をして部屋を出て行く。
数分後、世話係は椅子と共に戻ってきた。
276 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:50:01 ID:0NSXVsHW
その椅子には天井に向かって起立する細長い棒のようなものが取り付けられている。
「貴女はこれから・・・ちょっとした運動をしてもらうわ。」
内心とは別に、必死になってエクセラの指をしゃぶり続けるジルの視線が椅子に向けられる。
そして気付く。
椅子に取り付けられているのは、団子のようにビーズが連なったアナルバイブだ。
「さぁ、あの椅子に座って。ゆっくり、ゆっくり座りなさい。
感想を言うのを忘れないでね。」
ジルが命令に従い椅子に座る。
目からは涙を零し、唇を噛んで恥辱に耐えている。
「お、お尻の穴にビーズが入ってきます・・・
も、もう直ぐ全部、一つ目が全部・・入りました・・・
変な感じがします・・・二つ目はもっと大きくて・・・苦しいです・・・
濡れていないから・・・切れそうです・・・」
「あら、ごめんなさい。もう立ち上がって良いわよ。」
エクセラが指を鳴らすと世話係がローションの入ったボトルを取り出す。
「たっぷり濡らして上げるから。」
「う、嬉しいです。」
世話係がジルの後ろに回りこみ、アナルにボトルの先端を押し込む。
「い、いやっ?!何?!止めて、止めて!お腹痛い!いたいっ!入ってきてるぅ〜」
ローションがジルの腸内に流し込まれる。
「すごく変な気分です・・・浣腸されてます!私、ローションで浣腸されています!」
殆ど悲鳴に近い声だった。下腹部がぽっこりと膨らんでいくのが見て取れる。
「じゃ、続けて。早くしないとローション、全部零れちゃうわよ?」
エクセラの指摘通り、ジルの肛門からローションが流れている。
「ブピッ、ブピッて音を立てながらローションが零れています・・・
見ないで・・・見ないで欲しいです・・・全部、一気に出ちゃいそうです・・・」
「だったら早く座ってだらしないお尻の穴に栓をするのよ。」
ジルが諦めたようにアナルバイブに座り始める。
「手を使っちゃダメよ?」
ジルが豊かな尻を振りながら何とかハメようとするが、バイブは左右に逃げる。
「お願いします、手を使わせてください・・・でないと・・・これ、入らない・・・」
「おねだりが上手になったわね。使っていいわよ。」
ほっとした表情でジルがアナルビーズの上に座り込む。
「さっきよりスムーズに入ります。すごい・・・一気に二個入っちゃった・・・
三個目・・・もっと大きいけど・・・んっ・・・入ったぁ〜」
鼻息も荒くジルが囁く。異常な状況に興奮し始めている。
「もっと・・・後、一個・・・ダメ・・・これ・・・大きい・・・
ダメ・・・もう入っちゃう!おかしくなる・・・全部入ったらおかしくなる・・・・だめ・・・
でも・・・ははっ!入る!入っちゃった!」
エクセラが笑顔を浮かべたまま、拍手した。
「で、これから運動をしてもらうわ。」
「うん・・・どう・・・?」
肩で息をし、半ば正体を失った声で答える。
「スクワットをして貰うのよ。運動状態で薬がどれ位持続するか見てみたいの。」
ジルは自分がモルモットにされている事にようやく気付く。
しかし、命令を拒む事は出来ない。
ジルはゆっくりと腰を上げる。
「くぅ〜・・・捲れてます・・・お尻の穴、捲くれてます・・・すごく変・・・だけど・・・
あ、今度は・・・今度は入ってます・・・ビピブピ言ってます・・・お尻の穴が・・・
豚みたいに鳴いています・・・全部、入るっ・・・!」
エクセラが目を丸くし、驚いた後に笑った。
「そうね、まだ前の命令が有効だったのね!
頑張って鳴き続けなさい。予定では、後5分で薬の効果が切れる筈だから。」
277 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:55:27 ID:0NSXVsHW
ジルの目に希望の光が宿る。後5分堪えれば・・・自由になれる。
パンパンっと規則正しいリズムでヒップと椅子がぶつかり合うリズムが部屋を満たす。
時折ブピッ、ブピッとローションと吐き出される音が混じるのがジルにも解る。
何時果てるとも解らない羞恥にジルが下唇を噛む。
「変な感触が・・・どんどん・・・これ・・・どんどん気持ちよく・・・なってます・・・」
エクセラは汗だくになってスクワットをするジルを飽きずに眺めている。
3分が経過しても部屋から出て行くような真似はしなかった。
新しい快楽を開発され・・・半ば自主的にアナルを開発しているジルを飽きる事無く眺めている。
「らめぇ・・・またイっちゃううう!まら・・・おひりの穴でヒく!癖になりゅぅ・・・」
残り一分になってもエクセラは部屋を出ない。
既にジルの太腿は限界を超えている。椅子としりがぶつかり合う音は規則正しいリズムではない。
それどころか、一番下のビーズから尻を引き抜くのでさえやっとだ。
それでも薬はまだ効いている
「ん〜・・・らめぇ・・・まら・・・落ひちゃう・・・一個・・・二個目・・・もっと・・・んひぃ?!
ダメ・・・あひこひ・・・たたにゃい・・・これ以上・・・んぁ〜入ってくりゅう・・・」
空気椅子の格好で暫く堪える。
しかし、ブブっと音を立てた椅子に座り込み、暫く動きが止まる。
顔は涎と涙でグシャグシャになっている。
「薬の効果は切れたけど・・・立ち上がる事は出来ないわね?」
エクセラが視線を飛ばすと世話係がジルを椅子から立たせ、そのまま床に降ろす。
強制的に齎された快楽地獄の中でも、ジルの殺意に変化は無かった。
今が脱出するチャンスだ。
しかし。
278 :
拘束 その2:2010/08/01(日) 16:59:48 ID:0NSXVsHW
ジルが立ち上がろうとするが、生まれたばかりの馬のように立ち上がることが出来ない。
引き締まった太腿がふるふると震え、立ち上がろうとしては突っ伏す。
延々と続けたスクワットのせいで太腿の筋肉が限界を超えている。
どうやっても尻を突き出して左右に動かす事しか出来ない。
脱走しようとするのではなく、まるで男を誘うような動きにしか見えなかった。
「私も少し興奮しちゃった・・・」
自らの胸を揉みしだくエクセラを見て、世話係がゴクリと唾を飲む。
「ダメよ・・・その代わり、目の前にオナニーにぴったりの穴があるでしょ?」
世話係がチャックを下ろし、硬くなったイチモツを引っ張り出す。
そのままジルの細い腰を掴み、尻を持ち上げ、どうせならとアナルに挿入した。
ジルは背中を逸らし、エクセラはそれに答えるようにドレスの生地を股間に強く押し付ける。
濡れた生地はぴったりとエクセラの秘所に張り付き、世話係をますます興奮させた。
「・・・んっ。拘束もされていないし・・・薬の効果も切れてるのよね・・・」
生地越しに股間をぐにぐにと弄るエクセラが艶っぽく笑う。
「なのに抵抗一つ出来ずにアナルを穿られているなんてねぇ・・・」
緩んだジルの顔に恥辱の色が混じるのを見て、エクセラが更に興奮する。
舌を出して世話係を挑発すると、それに応じるようにジルの肛門を強烈なピストンが襲う。
ジルの直腸が自然とペニスを受け入れ、それどころかギュウギュウと締め上げる。
体が快楽に躾けられていた。
自然と漏れる喘ぎ声を噛み殺しながらジルが理解する。
しかし、それを認めたくない。
それを見抜いたエクセラが頬を赤く染めながら言った。
「今の貴女は、単なるオナホールなのよ?」
注ぎ込まれた大量の熱い精液に直腸に沁み込んでいく快楽にジルが涙を浮かべながら反論しようとする。
「わ、わたしはあぶ?!んぶぶぅ!ぶぶふぅ・・・うえっ・・・うぇぇぇ・・・げほっ・・・」
しかし、反論はエクセラの放った小便によって邪魔される。
弧を描いてほとばしる尿がジルの口の中に流れ込み、顔を黄色く染め上げる。
アンモニアの匂いと生暖かい飛沫越しに見るエクセラは舌を出し、快楽に浸っている。
「我慢してたから止まらないわ。すごい、こんなに・・・」
周囲に広がっていく水溜りの中でジルが唇を噛締める。
世話をされる側から一転して、精液や排泄物を処理する便器にされたのだ、とジルが悟った。
自分が性欲処理の道具に貶められた事実を知ったジルが涙を零す。
その涙が床に広がった黄色い水溜りに零れ、小さな波紋を生み出した。
「・・・私の粗相は、貴方に床を舐めてもらって掃除してもらおうかしら?」
ジルが絶望しきった表情でエクセラを見上げる。
「ウソよ、子猫ちゃん。」
気が緩んだジルは、そのまま水溜りの中に顔を突っ伏して、気絶した。
・・・To Be Continued?
GJ。強気な女はアナルが似合う
保守
282 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 11:37:25 ID:W0Ozmq15
保守
開幕前夜(1/7)
現在国営放送局にて放送中の某サッカーアニメの監督(主人公)×広報で。
・若干無理矢理、のち和姦。エロ自体はそんなに激しくも変哲もないです。
「遅くなっちゃった」
そう独りごちて見た有里の腕時計の針は、午前0時を迎えようとしている。
「終電なくなっちゃう」
明日は大事な開幕戦。諸方面へのアポイントや、書類の整理に手間どって結局、事務所の最終退出者になってしまった。
重いカバンを肩にかけクラブハウスを出たとき、用具室から明かりが漏れていることに気付く。
(達海さん、まだ起きてるんだ)
こんな時間まで相手チームの映像チェックをしているんだろうか。
明日は試合なんだから早く寝たら、と一言言ってから帰ろうと思い、一度出たドアを引き返した。終電にはまだ間に合うし、むしろ今から行って駅についても延々と待たされるだけだ。
用具室のドアをノックする。
しかし反応は無い。
「達海さん?」
控えめにドアを開け、中を覗きこむ。
達海は、モニターをつけたままベッドの上で倒れていた。手にはリモコンが握られている。
どうやら映像を見ている間に眠り込んでしまったようだ。
「まったくもう」
春とは言え、3月の夜はまだ冷える。
何もかけずに寝て風邪をひかない保証は無い。
つかつかとベッドまで歩み寄ると、カバンを床に置いて
ベッドの下の方で丸まっている毛布を引っつかみ、ばさりと達海にかけてやった。
あまり丁寧とは言い難いかけ方が災いし、その風に鼻腔をくすぐられた達海が目を開ける。
「うん……?」
「あ、ごめんなさい起こしちゃった?」
言葉とは裏腹に、あまり悪びれたそぶりは無く有里は達海からリモコンを取り上げて、モニターの電源を落とした。
「明日は開幕戦なのに、風邪でもひいたらどうするんですか。もう今日は寝たほうがいいですっ」
「あぁ、有里ちゃんか…」
達海はぼりぼり頭を掻きながら上体を起こした。
「ありがと。でもまだやらなきゃならないこと、あるから」
「達海さんが今やらなきゃいけないのは、明日に備えて休むことでしょ!ほら、寝た寝た!」
有里は達海の肩に手をかけて体を倒そうとした。が、その拍子に床に置いていたカバンに足を取られ、そのまま達海の上に倒れこんでしまった。
「きゃっ!ごめんなさい」
達海の顔が未だかつてないほど至近距離にきたことに動揺しつつ、慌てて起き上がろうとする。
が、それを阻止する力を腕に感じて、有里は少しパニックになった。なんで、と思うのと達海が自分の手首を掴んでいることに気付くのが同時だった。
「有里ちゃんさぁ」
達海が低い声で呟く。その声に、有里は少し背筋がぞくっとするのを感じた。
「な、何よ」
「いくら俺がここの監督でも、やっぱり男一人の部屋に夜中に勝手に入ってくるってのは、ちょーっとまずいんじゃないの」
「な、何言ってるのよ、私はただ」
「言い訳してもだーめ。俺、その気になっちゃったから」
「ちょっと、『その気』ってなんのこ…」
有里の言葉は最後まで紡がれなかった。達海が口づけたせいで。
「決まってるじゃん」
達海は有里の上半身に腕を絡め、体制を入れかれると強引に組み敷いた。
「セックスしたいの」
事も無げに放たれた達海の言葉に、抵抗することすら忘れていた有里の表情がたちまち固まっていく。
「な……なに言って……っ」
わずかに自由になる足をバタバタさせてみるが、元スポーツマンの力に女性が敵うわけもなく、靴が脱げるだけに終わった。
「ごめんね有里ちゃん。俺、言い出したらきかないの、ピッチの上だけじゃないから」
微笑みすら浮かべてそう語る達海。
服をたくし上げられ下着を露にさせられた有里の目から涙が一筋、二筋とつたった。
「こんな…こんな…」
少なくとも有里は、達海に好意を寄せていた。
それが、幼い頃の憧れや、達海のカリスマ性に惹かれるサッカー関係者としてのものなのか、
恋愛感情に起因するものなのかは自分でも分かっていなかった。
でもそれがどちらにせよ、こんな形ではなくて、もっと丁寧に、優しく、段階を踏んで睦みあうことになったのならば、幸せだと思えたに違いなかったのだ。
けれど今、こうして半ば犯されるようにして用具室のベッドの上にいる。
それでも達海への好意を捨てきれない自分と、こんな形で体を許すなんてしたくないという気持ちのせめぎあいが、心と体を震わせていた。
達海が胸のふくらみの頂点に唇を寄せる。
「ひゃんっ!」
意図しない声が出てしまい、赤面する有里。
「有里ちゃんけっこうおっぱい大きいんだねー。知らなかった」
知ってるわけがないだろう、見せたことないんだから。
犯しているという自覚すらなさそうな相手に、有里は若干呆れてしまう。
そう、この人に常識なんて通用しないのはずっと前からよく知っていたこと…。
だからと言って力ずくで押し倒していいことにはならないが、欲望を吐き出すのに黒い感情を挟まないことに達海らしさを感じて、有里は少しだけ肩の力を抜いた。
達海の指が、衣服を取り払った有里の腰をなぞり、少しずつ下へと向かっていく。
その行方を想像して、有里は少しだけ期待をしてしまう。
この数年、仕事に夢中で恋人をつくるなんて考えたことは殆どなかった。
クラブ、サッカーが恋人だとまでは言えなくても、彼氏がいないことで寂しさを感じることなどなかったのだ。
でも、体は違っていた。時には一人で慰める夜だってあったのだ。
この期でそんな自分を思い出して恥ずかしくなり、有里は自分を心の中で叱咤した。
しかし、体の奥がじわっと熱くなってしまったのも事実だ。
達海の指は有里の内股を行き来する。だが、中心へは向かわない。
有里は少しじれったくなって、ついくぐもった吐息を漏らしてしまった。
それを聞いた達海がくすっと笑う。
「素直になんなよ」
「な、何のことよっ」
恥ずべき期待を見透かされ、食ってかかる有里。
「触って欲しいんじゃないの?」
「……っ、ちがうわよ」
嘘を見破られそうで、顔を背けた。
「じゃあ、どうして濡れてるのかな?」
不意に、ショーツ越しにそこを触れられ、有里の体を電流のような快感がひとすじ走った。
「っあ…濡れて、なんか」
「じゃあ見せて?確かめてあげるから」
臆面も無く言い放つ達海。その目は少しだけ意地悪だ。
「っ、勝手にすればっ」
「はーい、勝手にしまーす」
おどけたような返事をすると、達海は有里の下着に手をかけた。
「ほーら、やっぱり濡れてるじゃん。しかもすっごく」
「そんなのっ、こんな暗いとこで見たって、わからないでしょ」
「もうー、素直じゃないなぁ。触って欲しいならそう言えばいいのにー」
「だから違うってば!」
ちゅぷん、という音。
「あっ…」
達海の中指が、有里の入り口に入り込む。
「うん、すごく濡れてる」
その指が、そのまま蕾へと滑っていく。
「ひぁん!!」
「やっぱり、ここが好き?」
有里は必死で首を横に振る。でも、ほんの少し刺激されるだけで、頭の中がとろけてしまいそうだった。もちろん頭だけでなく、達海が触れるその場所も。
やわやわと、くにくにと、しばらくそこを弄ばれて、有里はもう艶かしい声を上げることに抵抗がなくなってきていた。
と、達海が手を放す。
有里はつい、物欲しげな目で達海を見てしまった。
それを達海は見逃さない。
「なに?どーしてほしい?」
「……して」
有里は、蚊の泣くような声で呟いた。
「聞こえなーい」
達海はニヤニヤしている。
「もっと、して!!」
顔を真っ赤にして有里が叫んだ。
「うん、素直でよろしい」
達海は体を下にずらすと、有里が求めた花芯へ舌を這わせた。
「あああああーっ!!」
指よりも、暖かく、淫らな感触。
有里は軽く気をやりそうになった。
尚も達海は舌を動かす。
舐め、つつき、僅かに吸う。
「あっ、あっ、あっ…もう…」
達海が顔を上げると、全身がうっすらと紅潮し、目に涙を溜めた有里がそこにいた。
ずくん、と自身が反応してしまう。
「いい……?」
達海は一応問う。
だがここでよくない、と言われてもおそらく自分を止めることはできないと思った。
視線が絡む。
ややって、有里はうなずいた。
その拍子、涙が一筋だけ流れる。
「大丈夫、俺、有里ちゃんのこと好きだから」
唐突にそう呟かれて、有里は達海の顔を見た。
真摯な瞳が自分のそれをじっと捉えている。
鼓動が早くなり、顔が赤くなるのが分かった。それを悟られるのが嫌で、悪態をついてしまう。
「好きだったら、何してもいいわけ?」
すると達海はにっと笑った。
「うん、いいの」
その瞬間、達海は有里の中に深く潜った。
たまらず高い声を上げる有里。
「だって、有里ちゃんも俺のこと好きでしょ?」
腰を少し引いて、自信たっぷりの顔でいたずらっぽく笑いかける達海。
「っバカ……、ひぁっ」
精一杯の抵抗の言葉を吐いた有里に、達海は再び沈み込む。
熱い塊りが自分の中を行き来する感覚、そして「好き」という達海の言葉。
有里は目を閉じた。本当は、私も、と言いたかった。
でもそれを口にしたら、この強引な行為を認めてしまうようで、悔しかった。
その代わり、達海の背中に腕を回した。
目を開けた時、達海と視線がかち合い、その眼差しがとても優しくて、そのまま口づけられて、舌を絡められても心地よかった。
(達海さんとキスするの、初めてだ)
ふと気がついて、ふふっと笑ってしまった。
「なに?」
唇を離し、少し怪訝な顔をする達海。
「なんでもない。それより達海さん、張り切りすぎないように腰、気をつけてよね」
「ばーか、このくらいなんてことねぇよ」
達海は少し憮然とした表情を返す。
子供みたいだ、三十も半ばのくせに。
俄然動きを激しくした達海を、有里はいとおしく思った。
狭いベッドで達海の横に引っ付きながら、有里は窓の外が少しだけ白んできたのを感じた。
「つかれたぁ〜ふぁあ」
達海があくびまじりにぼやく。
「達海さん、張り切りすぎ!明日試合なのにもうこんな時間じゃない」
「思い知ったか、俺の持久力を」
「バカ!」
有里はくるりと達海の反対側を向いた。
「有里ちゃん、俺まだ返事聞いてないんだけど」
「なんの?」
「俺、言ったじゃん。『有里ちゃんも俺のこと好き?』って」
有里は全身の血が顔の方に集まってくるのを感じて口をわなわなさせた。
「ば、バカじゃないの、あんなの真っ最中のたわごとでしょっ」
「え〜本気なんだけどなぁ。ま、いっか。おやすみー」
達海はそんな有里の背を見て微笑み、目を閉じる。
(もう分かってるくせに)
有里はすぐに寝息を立て始めた達海の方に向き直ると、頬に軽く、キスをした。
fin.
投稿後に1つ矛盾点発見してしまいましたすみません。キス2回目でした。
最近この二人の妄想にどうしてもとりつかれておりました、すっきりしました。
ありがとうございました。
290 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/13(土) 19:15:24 ID:AAtkVnVN
age
保守
>>283 GJ!
二夜連続一挙放送を見て滾ってしまったのでSS読んで大変なことになった
>>283 GJ!!
モーニング本紙は見限ったが、この漫画は好きだったので読めて嬉し
かった。
タッツミーも有里ちゃんもらしくて、脳内再生余裕でした。
アニメの方は観たことなかったけど、これを機会に観てみたいと思う。
294 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 23:45:45 ID:jkm8jj9n
ホシュあげ
ほしゅ
保守
297 :
【こくご】:2011/02/22(火) 22:42:25.91 ID:qCANF8x0
てす
298 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 01:16:41 ID:rGrv5xF3
保守
299 :
【さんすう】:2011/02/25(金) 15:15:07 ID:7EXSF+WD
てす
300 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 01:16:20.33 ID:WVAQz0gd
ホシュ
保守
専用スレがまだたってないし俺もスレ立てられないので、
ここに投下させてもらいます。
元ネタ
あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。
エロ、ストーリー内容
じんたんとめんま、純愛初めて
2話ネタバレ
ガラッ、と戸を開けて、めんまが俺の部屋に入ってきた。
「ねーじんたん、おきてよ。学校おくれちゃうよ」
もうちょっと。もう五分。
「あなるだってまってるんだよ。起きてったら」
何言ってんだ、そもそも今夏休みだろが。
それに俺は……学校なんて……あれ? 行って……
ない、よな。
脳味噌の裏側をごりごりと擦っていく不快な感覚。
……ああ、また気分悪い寝覚めが待っている。
それを自覚した時点で、めんまの気配も消えていた。
――夢を見ていた。みたいだ。
いや、どうだろうか。むしろ今こう考えてる俺こそが
夢なんじゃないか?
だってそうだろ、幼馴染の好きな娘と喧嘩して、死に
別れて……5年たってから化けて出るなんて。
出来損ないの、バッドエンドの続きみたいな人生だ。
まだしも死んでなんか居なかっためんまと、変わらず
仲良しのままのあなると同じ高校に通って両手に花の
ギャルゲみたいな生活のほうが、現実味があるってものだろう……
だが、目を開けて見えたものは、夜明けの近い薄暗い空と
手にしたゲーム機。のけモンショップを見つけたゆうしゃめんま。
これが俺の、現実だった。
起きてしまえば、逆にさっきまで見ていた夢のことが
思い出せなくなる。なんだかとても都合がよくて、でも
たまらなく温かい気持ちになる夢だった気がするんだが。
……めんま。お前、どこ行っちまったんだよ。
どうやら俺のストレスのあらわれの癖に、めんまには
瞬間移動とかの能力は持っていないようだ。あいつ、
まだ裸足で町中をうろついてるんだろうか。
どうしてめんまが5年の時を越えて俺の前に現れたのか、
それはまださっぱり分からない。だから今、それは
さておいて……
「めんま……すごく可愛くなってたな」
ストレスから来る幻覚だとするなら、俺の妄想力の
賜物なんだろうか? めんまは、あの日あのときから、
こう成長したらいいな、というまさにそんな姿をしていた。
白くつややかな肌。きらきらと、めんまの百面相にあわせて
輝きを変える大きな瞳。あの日と同じ、めんまのために
あつらえたかのような白のワンピース。そこから覗く
細い脚。昨日のしかかられたときの、めんまの肩の細さを
覚えている。薄いけれど弾力のある尻を覚えている。
あの甘ったるい声と、やさしい匂いを覚えている。
思えば思うほどに、鼻の奥がつんとするような、引きつれる
ような痛みが増してきた。
あんなに可愛くて、元気いっぱいなめんまが……今、
この世に居ない原因の一端は、俺にあるんだから。
徹夜で寝落ちしたにもかかわらず、夜明け前に完全に
目が覚めてしまった。
きっとめんまはまだ消えてない。探さないと。
俺は、部屋から出るためにふすまに手をかけ、開ける。
「めんま。この際お前が死んでてもいいからさ……
俺のところに、帰ってきてくれよ」
めんまがいた。
「……え、えへへ。ただいま、じんたん」
完全に虚を突かれた。
「ちょ、え、おま、お前、いつの間に帰ってきたんだよ」
あたふたと、どうでもいいことを口走る。
「えっとね。……今さっきだよ」
ん? 一瞬間が空いたような気がするぞ?
「どうした? なんかあったのか?」
「え? な、なんにもないよ」
分かりやすいくらい露骨に目をそらした。
「何にも無くないだろその態度は。どうしたんだ?
昨日……何かあったのか?」
めんまは幽霊の癖にまるで自重しない行動を取っていた。
ただ、ほかの人から見えてないことにはショックを受けてはいたが
どうして見えないのか、というのは理解していた……はずだ。
だから自分が死んでることは分かってると思う。
でも、めんまのことだからついうっかり知った顔に近づいて、
昔と今との言動の違いに傷つく……位はあっておかしくない。
「その……辛い事とかあったら、俺に話してくれよ。
めんまの話だったらさ、何でも聞いてやるから」
めんまが生きてたらこんな臭い台詞いえないだろうけど。
「ふぁー……じんたんがすっごくやさしい」
「茶化すなよ。……てれるだろ」
照れているのは、めんまも同じようだった。目を丸くして
顔を赤らめるその表情は、俺の見たことの無い種類のもので……
やっぱり、すごく可愛かった。
「ちゃかしてないよ。だいじょうぶ、じんたんにやさしくして
もらったら、つらいのなんてとんで行っちゃった」
やっぱ辛かったんじゃねーか。
「あ、あ、そうじゃなくて。えっと……だからね、めんまは
今さっきここに来たからね、その、声を、きいちゃって」
声?
俺が喋ってたことか?
――めんま……すごく可愛くなってたな
――めんま。この際お前が死んでてもいいからさ……
俺のところに、帰ってきてくれよ
「んがっ!」
聞かれてたのかよ!
「あのあのっ。わ、わざとじゃなしにねっ。……じんたんの
言ってくれたこと、とってもうれしかったから、入れなくて」
「…………」
はにかむように微笑むめんまは、本当に……この世のものとは
思えないほど、綺麗で。このままずっと見つめていたいほどだった。
同時に、俺が最後にみためんまの、あの困ったような笑い顔が、
強烈にフラッシュバックして……体の中から突き上げるような、
自分でもよく分からない衝動が巻き起こる。
「え、えへへ……」
赤い顔のまま、おどけたようにだらしなく笑うめんま。
「…………んだよ」
気づけば、口から言葉がこぼれ出ていた。
「え?」
きょとん、とこちらを覗きこむように近づいてくる。
「何で、死んじまったんだよ、めんま」
既に声がどうしようもなく震えている。さっ、とめんまの
表情が曇った。こんな顔、させたいわけじゃなかったのに。
どうしても、口が勝手に動くのをとめられない。
「…………」
「俺っ、おれは……ずっとお前のこと好きだったのに。
なんで死んじゃったんだよ」
涙までにじんで、めんまの表情がよく見えない。けど、
なんとなく、泣く一歩手前という気配を感じていた。
「……いじわる」
めんまの声もまた、震えている。
「いじわるだよ、じんたん。いまそんなこと、いわないでよ」
「言うに、決まってるだろ。ようやく、めんまと、また会えたんだから」
涙があふれ、頬を伝う。少しだけ晴れた視界の向こうには、
既に俺より先にぽろぽろと涙をこぼしているめんまがいた。
「ひどいよ。め、めんまだって、死にたく、なかったよ」
「文句言うのは、俺のほうだろ。お前はずっと死んでたけどな、
俺はめんまが死んでから、ずっと調子でなくて……
友達居なくなるし、勉強でも失敗するし、散々だ。今じゃ
すっかり引きこもりになっちまったよ」
「そん、なの、めんまのせいじゃ、ないよ。
じんたんがアホなのは、めんまのせいじゃないもん。
それに、お友だちは、いるでしょ。じんたんなんか、
あなるとなか良くしてれば良いんだもん! あなる、
すっかりお姉さんになってた。きれいになって……
めんまじゃ、かなわないくらい……」
「めんまより可愛い女の子なんて居るわけねーだろ!」
早朝の空を切り裂いて、俺の声が飛ぶ。雀の飛び立つ
鳴き声が聞こえた。
「今目の前に居る、めんまが一番可愛い! 俺にとっては
これ以上なく最高に可愛いんだよ! だから、めんまと
じゃないと、俺は……嫌なんだ。俺はまだ、めんまのこと、
大好きなままなんだよ」
ああ……そもそも何話してたんだっけ、俺たちは。
心の中がぐちゃぐちゃで、良く分からなくなってきた。
「やさしくしたり、いじわるしたり。やっぱりじんたん、
むかしとぜんぜんかわってない。めんまの知ってる、
めんまの大好きな、じんたんだよ」
涙どころか鼻水まで垂れているめんまは、それでも
笑顔だった。
――ストレスから来る幻覚でも、なんでも良いじゃないか。
今、めんまは、ここに居る。
俺はこれまで意識して、なるべくめんまの体に自分から
触れまいとしてきた。まあむこうからべたべた引っ付いてきたけど。
俺までそうしたら、多分すぐ待っている別れが、耐えられないような
気がしていたから。今ならまだ、死んだ幼馴染の白昼夢を見ただけで
済ませられると思っていたから。
だから俺はこの時初めて、本当の意味でめんまに触れて。
抱き寄せた。
「めんま……」
やっぱり未だに信じられない。この腕の中にいるめんまが、
俺以外の誰にも気づいてもらえないなんて。
早朝まで外でほっつき歩いていたのか、めんまのむき出しの
腕はひやりと冷たい。もっと近くに引き寄せて、手のひらを
ぴたりと当てて暖めてやる。もう片方の手でめんまの小さくて
形のいい頭を抱き寄せた。こうしてみるとつむじがはっきり見える
身長の差に、5年前との違いを感じる。さらさらと指の間を流れて
いく髪の滑らかさにどきりとして、ごまかすように体を動かし、
鼻の頭をめんまのつむじに当てた。
懐かしいにおいがする。あの頃と同じ、遊んでいる時にふと体を
近づけすぎて、めんまの笑顔と、いいにおいにドキドキして。
昔の俺は、照れ隠しにそっぽを向いて走り去ってしまったけど。
めんまを強く抱いた。
「じんたん、じんたん」
鼻声のめんまが、おずおずと俺の背に腕を回す。
細くて、柔らかなその感触に、胸の中がかぁっと熱くなった。
髪を撫でていた手を、めんまのあごの下にもって行き、抱きしめる
力を緩めて上を向かせる。
「めんま……好きだ」
「ん……」
目を閉じためんまに、俺は、ついに、口付けをした。
心の中から何かがあふれてくる。長い間ずっとせき止められていた、
わだかまった何かが、熱く流れ出てくるのに任せて、めんまの
薄くて震える唇を、感じるままに味わう。
そのままどのくらいそうしていただろう。
1時間だった気もするし。
1分だった気もする。
でも、30秒よりは長いと思う。
頭のもやが晴れたような気分で、ゆっくりと口を離し、めんまを
見つめた。
「キス、しちゃったね」
涙の止まっていためんまが、優しく微笑んだ。これもまた、
俺の知らなかっためんまの表情だった。
「ああ。だって俺たち、好き同士だからな」
今度は俺が5年前に戻ってしまったように、開き直って笑った。
俺は両手でめんまの両手を取って、包むようにその温まり始めた
手のひらを握りながら、言った。
「なあ、めんま。正直に言うけど。俺は、めんまともっと
触れ合いたい。いろんなこと、したい」
直球過ぎるだろ……と思うけど。めんまにはもう、変に照れ隠し
みたいなことはしたくなかった。
見つめあっていたのも数秒位で、めんまが顔を紅くしてさっと
うつむく。俺の手のひらの中で、きゅ、と小さな手が握り締められた
のを感じた。
「ん……。いいよ。じんたんのしたいこと、めんまに、して」
その時感じた感情を、俺はなんて表していいのか分からない。
足元がふわふわしたまま、めんまの手を引いてベッドへ向かった。
借りてきた猫のようにおとなしく、うつむいたままのめんまが
俺の後に従う。
「その……座って」
今更ながらに緊張してきたな。
つーか俺、ただの引きこもりだし。こんなことやったことねーし!
「ん……」
猫どころかお人形の体でかっちこっちに固まっている。こいつ、
これから何するのか分かってるのか?
さっきとはうって変わってぎこちなく、俺たちはすぐ隣に腰を下ろした。
「ごくっ……」
どう動けばいいんだ、ここから。
横目にめんまを見ると、まだうつむきがちではあるがこちらをちらちら
と気にしている。
目が合った。お互いにそらす。
「じんたん……これから、なにするの」
俺からはめんまの手くらいしか見えないが……膝の辺りで組まれた
両手の指がもじもじしていて、多分うつむいて顔を赤くしてるんだと思う。
俺と同じように。
「さ、……さわる」
「ん……」
俺のアホ丸出しの答えに、めんまは健気にもさらに体を寄せてきた。
ばくんと心臓が鳴って、反射的に離れようとする体の反応を押さえ込む。
みっともないほどに震えながら……めんまの、肩に、手を置き。
引き寄せた。
「あっ……」
めんまには予想外の動きだったのか、されるがままになりながらも、
次への期待のこもった無邪気な瞳が、俺を見上げていた。
めんまの肩の細さにパニックを起こしそうになりながら、めんまを
見つめ返すと、またキスしたくなってきた。
動きを悟ったのか、めんまも目を閉じる。
「……ちゅっ」
あまつさえ、めんまのほうから唇に吸い付く感触すらあって、俺は
はっきりとめまいを感じる。
女可愛さにめまいを感じるとか、ありうるもんだな。
めんまからしてくれた行為に、大分気が楽になって、調子に乗って
舌を出してめんまの口の入り口をつん、とつついてみた。唇が柔らか
過ぎて、舌で触れるだけで頭がしびれるほど気持ちいい。
「んんっ」
さすがにこれには驚いためんまがびくりと震える。大きく見開いた
めんまの蒼い瞳と、至近距離からばっちり目が合った。
……ああ。懐かしい、この感覚。
昔の俺は、いつもむちゃくちゃなことをして、めんまを振り回してた。
戸惑うめんまを、その頭の後ろに手を添えて、逃げられないようにする。
もう一度舌でつついてやると、めんまは顔を真っ赤にして、ぎゅ、と
かたく目を閉じた。
俺の舌が、めんまの口へと滑らかに侵入する。めんまと一緒に、
俺までびくんと動いてしまった。
それぐらい、めんまの口の中は温かくて気持ちよくて……こうしている
だけで、めんまが死んでるとか生きてるとかがどうでもよくて、今俺と
めんまは本当に心が通い合えているんだ……と錯覚した。
小さな歯や、ぷりぷりしためんまの舌の感触を味わっていると、
ぎゅ、とシャツの胸の部分が握られる感触に我に返る。
薄く目を開けためんまが、潤んだ瞳で何かを訴えかけていて、何を、
と考えたのと同時にめんまの舌が俺の口に入ってきた。こっちから
舌を入れるために口を開けていたから、一瞬にしてめんまの舌が
俺の口の中に入ってくる。匂いなんかないはずなのに、口の中から
めんまの気配が頭の中にまで入ってくるようだった。あっという間に
俺の舌先を越えて……え? ちょ、
「んむぅっ!?」
めちゃめちゃ入ってきてる! 感覚的にはもう少しで喉に届くんじゃ
ないかってくらいだ。さすがにそんなことはないだろうけど。そういえば
めんまは、ベロが鼻の頭まで届くのが特技とかいう奴だった。
俺がひるんだのがそんなに楽しいのか、目だけでにまりと笑っためんまが
積極的に身を乗り出してその長い舌を俺の口内で暴れまわらせる。あつあつの
めんまの舌で、上あごも舌の裏側も撫で回される。
「んんっ、んーー!」
気づけば押し倒されているのは俺のほうだ。どっちが女だよという位、
めんまの舌技に翻弄されて声をあげさせられてしまっている。
でも実際、ものすごく気持ちいいし。
むしろ積極的に、されるがままになっていたい。
頭の後ろにそえていた手を離し、ぺたぺたとめんまに触る。耳、肩、
背中、腰……ふと思い立って、手を前に持ってきた。めんまの胸を触る。
ふにゅ、と薄くもやわらかい感触。そのまま撫でるようにその柔らかさを
味わう。
「ふんうん、……ちゅぽっ、じんたん、さわりかた、えっちだよ」
いやさっきまでのお前のほうがエッチだよ、と思うが。
「……こういうことをしたいんだよ、俺は。もっとすごいことも
するぞ。嫌か?」
珍しくも下から見上げるめんまの顔が、俺の瞳を覗き込む。
「やじゃ、ない。……いいよ、じんたんなら」
めんまが俺を押し倒していたおかげで、ワンピースを脱がせるのは
さほどの苦ではなかった。首の後ろのところのボタンを外す
めんまが、急に大人びた気がして、見蕩れてしまった。
下から手を入れて、ばさりとワンピースを脱がす。それだけで
めんまの匂いが部屋中にふわりと広がって、なんだか一気に生々しく
なってきた。仰向けの俺に、めんまが馬乗りにまたがっている。
でもそれ以上に、朝焼けに照らされためんまの体は
「めんま……綺麗だ」
胸にこみ上げてくるものを抑えながら、それ以上何か言う気には
なれなくて。手を伸ばして、めんまに触れた。
「ひゃぅ」
さすがにここまで来るとダイレクトに恥ずかしいのか、視線は泳いで、
口なんか、ふにゃふにゃの線みたいになんともいえない形で閉じられてる。
もう一度俺が責めるターンが来たようだ。
「めんま……きもちいいか?」
やさしく、やさしく。一番敏感な乳首を指の腹で撫でてやる。
「はうぅ、な、なんか、くすぐったぃ、みたいな、びりびりくる、
みたいな、な、なんだかわかんないよぅ」
ぎゅっと目を閉じて、初めての感覚に耐えるめんまが、愛しかった。
俺は身を起こし、こんどはめんまの首筋辺りにキスをする。特に意味は
ない。なんとなく体を起こしたら正面にあったから。胸を触っている手は
動かしたままで、唇を下にずらしていく。鎖骨から、胸の上。そして、
手でいじっているまさにそこに口付けしたとき、
「あああぁっ!」
耐えかねたようにめんまが俺の頭を抱え、俺の顔がめんまの胸に
押し付けられる。これ幸いとばかりに、俺からもほお擦りするくらいの
勢いでめんまに顔を押し付けて、ちゅうちゅうと乳首を吸った。
「じ、んた、んっ、それ、それだめぇ」
めんまの元から甘い声が、さらにとろとろに甘ったるい。もっと
声を上げさせたくて、舌の動きを速くする。
「ふぁっ、あ、あ、ん、ぁんっ!」
下から上に乳首をはじいてやるたびに、めんまの声が弾む。だんだん
力が抜けていって、腕をめんまの背中に添えながら今度は俺が上になった。
ちゅぽ、と音を立てて乳首を離すと、めんまは自分の上げてしまった声が
恥ずかしいのか、所在無げに窓の外辺りを見やっている。俺はためらわず、
もう片方の乳首に吸い付いた。
「ひゃあっ、じ、じんたん、も、やだ、はずかしいよぉ」
今度こそ恥ずかしげに声を上げて、首を振ってヤダヤダするが、当然
取り合わない。背中に回したままの腕一本でめんまの肩をがっしりと
ホールドし、身をよじって抜け出そうとするのを引き止める。
そして……ついに、昔の俺だって一度だって見たことのない、めんまの
一番大事な部分へと、手を伸ばしていく。まず触れためんまのお腹、
腰周りは、全体的にほそっこい体をしているのにちゃんとくびれている。
絹より滑らかなそこを、するすると下っていくと……めんまのまとった、
最後の布一枚に指がかかる。
ワンピースもだけど下着も普通にはいてるのな。……あれ、シャツは
こいつ、着てたっけ? ワンピースと一緒に脱いだのか?
どうでもいい疑問をさらりと流して、まずは布越しにめんまのそこに
触れてみる。何の変哲もない綿の感触。だが、その奥の熱と、はっきりと
感じる弾力に、俺は気が狂いそうになった。
「あっ……」
そこを触られためんまも、俺の緊張が移ったか……手を眼前で祈るように
組んで、まるで触られるのを待っているみたいな体勢をとった。
こうなるともう乳首をなめている気分ではなくなってしまって、そっと
口を離す。名残惜しくて、唇をめんまの体に這わせながら、下半身のほうへ
体をもっていった。
改めて眼前にめんまの……パンツが、いっぱいに広がっていると、本当に
俺たちはこれからするんだな、という実感がわきあがってくる。ここから
先は、昔からは夢にも思わなかったような領域だ。
俺は勇気を出してめんまの、パンツ越しの股間に、顔をうずめた。
「!!!!」
これまでで一番強くめんまが体をこわばらせる。鼻から下を押し当てたまま
その顔色をうかがうと、耳まで真っ赤になりながら顔だけはこちらに向けて、
かたく目をつぶっていた。
すう、と鼻で呼吸する。
めんまの、女の子の……いや、もっと生々しい、雌の匂い。
そこはチーズ臭いだの何だのというが、確かに甘いものじゃない。体臭だ。
それでも、めんまの匂いを鼻から胸いっぱいになるまで吸う。劇物のように
頭の中がちかちかして、心臓のバクバクがさらに早くなる。
「はずかしいよぉ。じんたんがへんたいになっちゃった」
何とでもいえ。
うっすらと膨らんだそこにを指で撫でると、その柔らかさに驚く。
手のひら全部を使って、優しく刺激してみた。
「〜〜〜〜〜!」
今までのどれとも違う、息を呑むような、声とも音ともつかない
喘ぎをあげて、俺の手のひらが行きかうたびにめんまの細い脚がぴくぴくと
震える。緊張しすぎていっそ無感動なくらいに機械的に手を往復させていると、
にちっ、と粘ついた音がした。
これって、やっぱり……
その正体に気づいてしまって、俺までどうしようもなく赤面する。顔と
手を離して、めんまの下着の両脇に手を沿え、するりと脱がす。そのときに
腰を浮かせて脱がせやすくしてくれるめんまの動きが、年相応の……
俺と同い年の女の子の動きで、わけも分からずに胸が熱くなる。
脱がし終えて、めんまのそこを、初めて、見た。
ぴったりと閉じた白い肉の真ん中に、ピンク色のすじが通っている。
体の一部というより、何かお菓子のようなそのたたずまいに、
思わず見入ってしまう。
「ごくっ……」
めんまは真っ赤にした顔のまま、とがめる様な視線を送っているが、
それさえも可愛くて。誘われるように、俺はそこを……舌で舐めていた。
「ひゃあぁっ!」
いい加減めんまも恥ずかしさが限界に達したのか、目尻から涙が
こぼれている。舌がぴりぴりするような粘液を一心不乱に舐め続けていると、
だんだんとめんまの体から力が抜けていく。半開きになった口が、
悩ましげに、はあ、はあ、と荒い息をついている。
気づけば、俺の口元は、唾ではない液体で濡れそぼっていた。
ハッとしてめんまの顔を見ると、熱に浮かされたように
半開きのままの瞳が、めんまの幼いといっていい容姿にまったく
そぐわない色気を放っている。
言うなら、今の俺はその色気に引き寄せられるサルだった。
計ったことはないが確実にこれまでの人生のベストタイムで
ズボンもパンツも脱ぎ、既に先端がぬれている俺のを……
めんまの、白くて、ピンクで、柔らかくて、ぴりぴりする味の
そこに、押し当てた。さっきまで夢中で舐めてたから、どこに
当てれば良いかは分かっている。
めんまが、ぼうっとしたままの瞳で俺を見つめ、俺もめんまを
見つめる。
「めんま……」
何の意味もなく、呼びたくなった。
「じんたん……いいよ」
めんまのその落ち着いた声に誘われて、ぐい、と腰を前に突き出した。
強い抵抗があったものの、ぷつりと何かを断った感触の後は、ずるずると
熱くうねるめんまの中に飲み込まれていった。
「うっ……くぅ……」
めんまは眉をひそめるが、脚を広げて、俺を迎え入れようとがんばって
くれていた。余計な問答はせず、細い腰を抱えて、ずぶずぶと突き刺していく。
めんまに包まれている感触が気持ちよすぎて、暴発しそうになる。
「全部……入った、ぞ。めんま」
半分以上、自分を落ち着かせるために言ったことだった。あとは
めんまの顔を正面から見るための口実。
「ん……めんまの中、じんたんでいっぱいになってるの、分かるよ」
息を整えながら、つぶやくようにめんまが答えた。
「動くぞ」
「ん」
めんまを気遣ったつもりだったけど……引き抜く時のぞわぞわした
感覚に、後何度も耐えられる気がしない。いや、めんまもまだ
慣れなくて痛いだろうし、むしろ我慢しないほうが良いのか……?
ぬぷ、ぷちゅ。
という、普段なら到底聞こえないようなかすかな水音がはっきりと
分かる。俺もめんまも互いに無言で、しかしめんまの乱れた息遣いと、
時折悩ましげに出す「あっ」だの「んっ」だのという声を聞くと
突き出す腰にどうしても力が入ってしまう。
そして力を入れると、刺激も強くなる。
だんだん視界が白く狭まっていって、めんましか見えなくなっていく。
完全に白くなった時、俺はめんまを強く抱きしめ……思い切り、
めんまの膣内に思いのたけをぶちまけた。
「ああぁっ!」
まるで別人のように響く声を聞いてから、遅れて、これがめんまが
イく時に出す声なんだな……と理解して。俺の知らなかっためんまを、
またひとつ知れたことに感謝した。
我ながらあきれるほどに長い射精が続くうち、精も根も尽き果てたのか
急速に眠くなっていく。
「めんま……好きだ」
「ん……じんたん、大好きだよ」
さっきとは逆に視界が黒に埋め尽くされて、俺はいつぶりだか分からない
ほど久々に、心地よい眠りについた。
「ん……」
夢も見ないような眠りから覚めると、俺は……
自分がソファに突っ伏して眠っていることに気づいた。
――あれ?
なんだかおかしい。俺は、ベッドで眠たんじゃなかったか?
――いや、確か昨日はのけモンを徹夜でやって……
「……はっ、やっべ、寝オチした!」
「おっはよー、じーんたーん!」
ああ。この声。聞いているだけで嬉しくなってしまう。
俺のストレスの具現化に過ぎなくても。
めんまは、俺のところに帰ってきてくれたんだ。
「めんま……」
今度こそ幻聴じゃないか、というかすかな恐れを吹き飛ばして、
声のした方に顔を向ける。
「帰って……う、うわああ!?」
視線を向けた先には、バスタオル一枚のめんまが立っていた。
終了。
めんまが可愛すぎて生きるのが辛いので、これくらいのイベントが
あったことにしてもいいじゃない
ていうかあの花スレたたねーかな
GJ!!
315 :
名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 20:11:16.73 ID:ZoRnnKi3
hosyu
316 :
塩揉み海鼠:2011/05/09(月) 16:41:56.78 ID:qsK5ttem
純愛物探して同人漁ってたら変態主治医とかに凌辱ものばっかりだったので、ついむしゃくしゃしてやった。
後悔はしてないがスレに投下したら阿鼻叫喚になりそうなのでここ使わせていただきます。
元ネタ→ゴッドイーター
どMなオオグルマをただアリサがふんづける話。
多分キモい。
薄暗い室内に荒い息遣いがこだまする。
揺らめく蝋燭の炎に照らされた影が、白いカーテンにゆらゆらと映る。
足元に蹲るのは薄汚い中年男。主治医という仮面を脱ぎ捨て、ただ欲望のままに変質的な行為を請う、醜い生き物。
黒い革のブーツに擦り寄り、毎度毎度こう言うのだ。
「さぁ、私の可愛いアリサ……私を踏んでくれないか」
贅肉の乗った弛んだ背中を、腹の肉に埋まり、粗末で汚らしいものを踏み付けてほしいと。
爪先で焦らすように小突かれるのも先生のお気に入りだ。
全く、こんな歪んだ性癖を持った人間が人々を救う立場である医者で、尚且つアラガミにトラウマを持った私をアラガミと戦える状態まで持ってきたというのだから世の中は皮肉だとしか言いようがない。
要求される行為はどんどんエスカレートして、小道具までこだわるようになってきた。
正直、私にその趣味はないからこんな物を持たされても、こんな物でオオグルマ先生を打ち据えても、不快感以外の感情は全くうかばないのだけれど。
パシン!と乾いた音がした。
敢えて一発目から当てず、予告するように床を叩く。目の前の肉塊がうっとりと溜息をついた。
(こんなのが気持ちいいなんて、ドン引きです…)
蔑む私の心のうちなんて露ほども知らず(もしかしたら知っていて、それすらも快感の一部かもしれないけど)、先生が背中を丸めて叩かれるのを待つ。
投網のように縛られた縄に、ぶよぶよとした皮膚が食い込んでいる。
治療してもらったという恩義の為とはいえ、なんで私こんな事をしてるんだろう。
何かを物理的に傷つけるならアラガミ相手の方がいいし、どうせするにももっと見目のいい方がいい。
だけど、同一部隊のリーダーを思い描いてみても、やっぱり鞭で打ちたいとも跪かせたいという気持ちにもならなかった。
せっかくなら、もっと互いに気持ちがいい関わり方をしたい。特に、リーダーとなら。
リーダーはきっとこんな事で気持ちがいいなんて思うような人じゃないし、そんなリーダーになら気持ちがいいと思う事を何でもしてあげるのに。
恥ずかしくても、ちょっと引くような事でも。
「ア…アリサァ……」
呼び掛けられて現実に引き戻された。
目の前にあるのはリーダーじゃなくて中年のでっぷりと肥えた変態男。
…思わず溜息が出てしまう。
何度もつやのない皮膚に、乗馬用だという鞭を振るう。思うまま、かなりの力を入れて。
くすんで澱んだ色の肌に走る赤い線が、妙に鮮やかで滑稽だった。
どんどん沈んでいく私のテンションとは真逆に、オオグルマ先生の興奮は上がりっぱなし。
鼻息荒く見上げてくる頭を、ミッションでアラガミを踏み付けた靴底で感情なく踏み付ける。
先生は「ぐぇ」と潰れた声を出した。
離した靴跡にバンダナの模様に混じって、アラガミの体液かもしれない掠れた黒い染みがついていた。
ざりざりと靴底をこすりつける。「……何ですか?」
「アリサ、そろそろこっちも…ぐぉぉあ!」
爪先で顎を蹴り上げる。ひっくり返った股間に、勢いのない男根がひょっこりと顔を覗かせていた。
なんだか色といい、形といい、コクーンメイデンに似ている。
後ろ手に縛られた先生は起き上がる事もできず、芋虫のように床の上をうごめく。
「おぉぉおおぉ…!」
ヒールで実際のものよりもずいぶん小さな、ずんぐりとしたコクーンメイデンの頭を擦ると、腹がぴくぴくと震えた。
角を鈴口に引っ掛け、前後に足を動かす。先生のそれも根元から一緒にぐにぐにと動く。
(私、なんでこんな事してるんだろう。さっさとイってくれればいいのに)
全体を踏み潰し、床で擦る。竿全体を転がされ、先生は悶絶して苦悶の声を上げた。
前にノルンで見た、ホエザルみたいな声。気味が悪い。夢に見たら最悪だ。
カウパーが滲んできて、ブーツの底に付く。嫌な臭いが鼻についた。
「ほら、さっさとしてくださいよ」
急かす口調も先生は大好きだ。救いようのない、ど変態。
足を離せばにちゃにちゃと床との間に糸を引く。ぐ、と踏み込むと「あひぃぃ」と情けない声を出して、先生が射精する。
ドロッと粘ついたザーメンが床に飛び散った。こんな汚いもの、掃除する清掃員の方に迷惑だ。
ぜいぜいと息をつきながら、ブーツに飛んだ飛沫を舐めようと先生が足に顔を近付ける。
「そっちじゃなくてこれで拭いてください。気持ち悪いじゃないですか」
吐き出す息から逃れようと足を引き、ウエットティッシュを一枚取り出すと床に放る。
先生はそれを口でくわえると、丁寧にブーツについたザーメンを拭っていく。
あらかた綺麗になった所で私の我慢も限界になって、先生の手を縛っていた繩を切った。
「後片付けはきちんとしておいてくださいね、一番困るのは先生なんですから」
そう言い残し消臭剤を服に軽くかけると、まだはいつくばったままの先生を残して私は薄暗い医務室を出た。
廊下の照明が暗さに慣れた目に眩しかった。
319 :
塩揉み海鼠:2011/05/09(月) 16:46:28.58 ID:qsK5ttem
おわり。
書きなぐったらすっきりした。
pugya
>316確かにこれはキモいな(褒め言葉)
ここって保守必要なんだっけ?
まだ当分は大丈夫かと
324 :
名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 00:31:52.92 ID:An454ViQ
じゃ、そろそろ保守あげしておこう
>>316 M男属性はないんだが思わず読んじまったじゃないかw
326 :
拘束 その3:2011/06/29(水) 23:15:17.03 ID:5x6fwB4q
元ネタ:バイオハザード
ジャンル:羞恥、調教系
エロ内容:陵辱・フタナリ描写あり
内容は
>>272の続きです。
苦手な方はお手数ですが、IDでNG登録お願いします。
>>279-280 超カメですが、楽しんでもらえて何よりです。
327 :
拘束 その3:2011/06/29(水) 23:16:00.03 ID:5x6fwB4q
真っ白なリノリウム張りの部屋から肉がぶつかり合う音が響く。
三人の男女が絡み合い、ぬめぬめと汗だくになって、
蒸気が見える位、濃厚で激しいセックスを繰り広げていた。
四つん這いになったジルは男に跨って腰を振り、更には口にペニスを押し込まれている。
しかし、それは奉仕というよりも搾り取るようなフェラだった。
ジルの紅く染まった頬は窄まっていて、下品な音を立てながらペニスを吸い上げる。
男の腰に鈍い快楽が電気のように走り、射精まであと僅か・・・
というところで、ジルはペニスを吐き出してしまう。
唾液でベタベタになった亀頭を男が切なそうに見つめている。
しかしジルは、青い氷のような目で男を見るだけだ。
そして男のペニスが萎み始めた瞬間、皮と亀頭の間を舌でほじくり回す。
暖かい舌が亀頭を這いずり回る感覚に、再び男の腰に鈍い快楽の波が押し寄せ、回復してしまう。
お預けを喰らった犬のような顔をしているのは、彼だけではない。
もう一人の男もジルにお預けを喰らっている。
激しい腰使いと絡みつくようなヒダに攻め立てられるのだが、待ち受けるのは寸止めだ。
暫くすると、腰をグラインドさせて勃起した状態に戻されてしまう。
射精する事が出来ない、終わり無き快楽にひたすらに体力だけが消耗していく。
引き篭もりがちな研究員と元特殊部隊員のジルとでは、そもそも体力が違う。
強きなジルは、陵辱する側の研究員二人を焦らし、力関係を教えようとしているのだ。
・・・それでもジルの体を貪る事は、止められない。
引き締まった太腿から続く大きくて丸いヒップに、片手では収まりきらない柔らかな乳房。
細いウエストを掴もうにも滑らかな肌に流れる甘い汗で滑ってしまう。
再び射精感が男を襲う。
今度こそ、と諦めつつも縋るような目でジルを見る。
ジルは、口からペニスを吐き出さなかった。
それどころか今までに無いくらいのバキュームでペニスを吸い上げる。
「・・・ん、あぁぁ。」
か細い声を上げながら、男がジルの口の中に精液を撒き散らす。
粘っこくて生臭い大量の精液。
腰が抜けたように男がその場に座り込むが、ジルの超然とした目付きにペニスが萎縮する。
男はそのまま、ズボンを手に握り締めたまま部屋から逃げ出した。
残る一人もまた、絶頂を迎えようとしている。
ジルが優しく微笑む。
「はっ、はっ・・・はっ・・・」
息づかいも荒く、ヒダが亀頭を擦り、全体を激しく締め付け・・・そして腰が激しく上下する。
肉と肉のぶつかり合う音の末に研究員が果てる。
精液が子宮口を叩く感覚にジルが微かに顔を歪め、疲れきった研究員に顔を口付ける。
厚ぼったいジルの唇が近付き・・・ボタボタと生臭い液体が吐き出された。
研究員が悲鳴を上げながらジルを押し退け、萎びたペニスを揺らしながら部屋から出て行く。
ジルが天井を睨む。
視線の先には、あの男が居る筈だ。
モニターに映ったジルをウェスカーが睨み返す。
トレードマークのサングラスに隠れた瞳には、冷たい憎悪が燈っている。
繰り返される陵辱でもジルを屈服させる事は出来ない。
同じ事を繰り返しても、問題は解決しない。
「あの女を呼べ。」
ウェスカーが部下に向かって言い放つ。
部屋に一人残ったウェスカーの口元は、微かに歪んでいた。
328 :
拘束 その3:2011/06/29(水) 23:17:07.27 ID:5x6fwB4q
ジルが目を覚ます。
蛍光灯の白い光が眩しい。
どうやら睡眠薬が食事に混じっていたらしく、寝ている間に移送されたようだ。
鈍い頭痛と喉の渇きがそれを教えてくれる。
そしてウェスカーの悪趣味な復讐が始まった事を理解した。
ラークンシティ時代によく来ていた、青いチューブトップと黒のタイトミニを着せられていたのだ。
愛用のシューティンググローブも合わせて、だ。
唯一違うのは、首にSM用の首輪が付けられている事だけだった。
(それで、今度はどんな事をするつもりなのかしら?)
ジルは苛立ちを覚えながら、ベッドから降りる。
太腿に生暖かい何かが当る。
ゆっくりと手を伸ばし、その正体を理解した途端、ジルが悲鳴を上げた。
それが合図だったかのように白衣を身にまとった女研究員が現れる。
蒼ざめた顔で歯をガチガチと鳴らすジルを眺めて、研究員が言った。
「立ちなさい、実験体。」
ジルは、自分が怪物に作り変えられた事を理解する。
目を伏せ、下唇を噛締めながら廊下を歩く。
スカートを捲り上げられたジルの股間から生えた包茎のソレをに視線が突き刺さるのが解る。
すれ違う研究員は、好奇心と軽蔑の表情でジルを眺めていた。
中には、あからさまな嘲笑を投げ掛けてくるものもいる。
しかし、それに反応したのは女研究員だった。
「早く歩きなさい!」
ジルの首輪に付けられたリードを引っ張りながら苛立った声で怒鳴りつけられるジル。
長きに渡って冷や飯を食わされていた女研究員にしてみれば、ようやく与えられた実験の機会なのだ。
それが成功したのにも関わらず、男達は下卑た笑顔を浮かべるか、嫌悪に満ちた視線を投げ掛けるだけ。
(ヤバい・・・これ、勃起し始めちゃってる・・・)
前屈みになって必死に誤魔化そうとするが、中々うまくいかないのだ。
それどころか・・・
「もしかして、アイツ、勃起しているんじゃないか?」
研究員の馬鹿にするような声が聞こえる。
「とんでもない変態だよな。」
ヒソヒソと交わされる言葉に耐え切れず、ジルがその場に座り込む。
リードを引っ張られても立ち上がるつもりは無い。
これ以上、見られたくない・・・
「早く歩きなさいと言っているでしょ?!」
しかし、ジルは床に座り込んで動かない。
太腿の間に挟んで包茎のペニスを隠そうとしたのだが、上手く行かなかったのだ。
それどころか柔らかい太腿に挟まれて半勃起状態になっている。
徐々に得体の知れない欲望が、徐々に込みあがってくるのが解り、恐怖する。
隠そうとするならば、その場に座り込むしかない。
だが、女研究員は容赦しない。
ジルに手を伸ばし、立たせる為に亀頭を覆う皮を引っ張り始めたのだ。
「いっ?!痛い!は、離して!」
「貴方が立たないから!」
女研究員は、容赦なくジルの包皮を引っ張る。
涙目になりながらジルが中腰でヘコヘコと歩き始める。
しかし、本当の地獄はこれからだ。
329 :
拘束 その3:2011/06/29(水) 23:19:06.23 ID:5x6fwB4q
女研究員の元々の研究分野は、無性生殖だ。
表向きは、不妊治療の一環とされているが、実際には生物兵器開発が目的である。
原始的な生物の機能を高等生命体に発現させる研究は、進化のリバースエンジニアリングだ。
例えば、エラを持つ水棲類人猿は、高度な知能と器用な手先によって優れたパフォーマンスを実現するだろう。
現在、アメリカ軍によってイルカの軍事利用が進められているが、将来的にはそれを超える事が出来る。
また、単独生殖が実現できるようになれば、生物兵器の生産性が一気に向上する。
雄雌という番いを用意せず、生物兵器を一体作れば後は、勝手に増えていく。
そのような趣旨と実験の成功に関する報告が、長々と続く。
ジルは皮が伸びきった包茎ペニスを晒したまま、立たされ、涙を堪える。
会議室には、50人を超える研究員が集まっていた。
彼らは皆、説明に耳を傾けながらジルの、子供のようなペニスを眺めている。
ようやく報告が終盤に差し掛かった時、一人の研究員が手を上げた。
「それは、ちゃんと機能するんですか?」
ジルがこの間、顔に精液を垂らしてやった男だった。
「勿論です。」
女研究員が自信たっぷりに言った。
「だったら、見せてくださいよ。」
「と言いますと?」
「射精までのプロセスを見せてください。」
殆どセクハラまがいの発言だが、女研究員にしてみればプライドの問題だった。
自分の研究を認めさせるチャンスなのだ。
「ええ、実演してみましょう。」
ジルのペニスが、女研究員の手に包まれる。
先程と違って優しく撫でるような手付きだった。
しかし、今のジルは衆人環視の中で怯え切っていた。
(怪物になった挙句、射精までさせられるなんて!)
廊下を歩かされた時と違い、中々勃起しないジルに女研究員は苛立ちを隠せない。
「しゃぶってやったらどうですか?」
野次に女研究員の笑顔が引き攣る。
「ちゃーんと包茎チンポを剥いてからですよ?」
引き攣った笑顔のまま、指が包皮を捲る。
亀頭が空気に晒される開放感にジルが蕩けそうになる。
一瞬の間を置いて、洗っていないペニス独特の匂いが漂う。
(こんなものを咥えさせられるなんて・・・)
ジルを睨みながら、女研究員が思い切って口に含む。
不器用に舌を動かす度に、ジルの中で新たな欲望が芽生え始める。
眉間に皺を寄せて必死に快楽を堪えようとする。
子供のようなペニスが徐々に大きくなっていくのが解る。
しかし、女研究員は首を動かしてペニスを貪るようにしゃぶる。
会議室には似つかわしくない湿った音と目の前で繰り広げられるショーに、
研究員達が下卑た笑顔を浮かべている。
ジルを勃起させようと一生懸命な女研究員は気が付いていない。
しかし、単なる見世物に取っては・・・抗う事のできない快楽と羞恥心で体が熱い。
その中でも、女研究員に嘗め回される場所が一番、熱を帯びている。
330 :
拘束 その3:2011/06/29(水) 23:23:15.57 ID:5x6fwB4q
「・・・っぷはぁ。はぁ・・・はぁ・・・。このように問題なく勃起します。」
口元を涎だらけにした女研究員が笑顔を浮かべる。
狂気と快楽が支配する地獄。
「では、そのまま射精をお願いします。」
女研究員が頷き、再びペニスをくわえ込む。
ずっ、ずっと下品な音を立てて、女研究員はジルを睨む。
(こんな酷い匂いのモノを咥えさせて・・・たかが実験体の分際で!)
その強烈な視線に怯えながらも、尿道を何かが駆け上がる感触に溺れそうになる。
そして、あと僅か、という所で再び誰かが手を上げた。
「失礼ですが、少し止めて頂いていいですか?」
女研究員が怪訝な顔をしながらペニスを吐き出す。
今すぐ生えてしまったペニスをシゴいて、吐き出したい・・・
しかし、二人の研究員は専門的な単語を駆使した会話を続けている。
射精したくてしかたがないジルに取って、地獄のような時間が続く。
「・・・失礼しました。どうぞ続けてください。」
薄ら笑いを浮かべる研究員をジルが睨む。
明らかにこれは、研究員達の復讐だった。
絶頂を迎えようとする度に手が上がり、射精する事は許されず・・・
涙と鼻水をたらしながらジルが呻いている。
その声には、威厳も尊厳も無く、ただ一匹の性欲に囚われた獣が晒されているだけだ。
(どうしてこんな事になっちゃたんだろ・・・早くイきたいのに・・・)
ジルの頭の中は、既に射精したいという欲望で一杯だった。
それ以外の事は、考えられない。
「・・・ええ、もう結構です。」
「・・・それでは、続けさせて頂きます。」
カウパーと涎の混じった口で女研究員が答えた。
彼女もまた早く射精させたいと考えている。
「ああ、それと。」
「何ですか?」
「射精は、口を使わないで手だけで願いします。」
「と、仰いますと?」
女研究員が怪訝な顔をする。
「もしかしたら、貴方が口の中に精液に見える何かを隠しているかもしれないので。」
「・・・解りました。ジル、後は自分でやりなさい。」
331 :
拘束 その3:2011/06/29(水) 23:24:40.29 ID:5x6fwB4q
女研究員の指示を聞いたジルが、朦朧とした顔で頷く。
射精できる悦びにだらしなく笑い、自らペニスをしごき上げる。
皮のグローブが亀頭を擦り、チューブトップから乳房が飛び出して弾んでいる。
「・・・で、出るっ!」
尿道を精液が勢いよく駆け上がり、会議室に生臭い独特の匂いが広がる。
撒き散らされたのは、大量のヨーグルトのように半固体の精液だ。
「以上で終了です。」
女研究員が言った。
しかし、返事を待たずに多くの研究員が足早に出ていく。
残って拍手をしているのは、ジルに恨みを持つ研究員だけだ。
汗だくで、ぐったりと
「ジル、綺麗にしておきなさい・・・」
「・・・ふぁい。」
床に撒き散らされた精液をジルが舌で掬い取る。
「あの・・・」
「何かしら?」
「これは・・・取れるんですか?」
掃除を終えて幾分か正気を取り戻したジルが問い掛ける。
そうね、と女研究員が答える。
「ずーっと、そのままよ。」
女研究員が意地悪く言うとジルは、ぐったりとその場に倒れこんだ。
(一週間程度で自然に取れるけど・・・諦めさせて実験に付き合ってもらうわ。)
後日。
監視カメラも気にする事無く、ジルがペニスをしごき上げている。
廊下を勃起したまま歩かされるよりも、オナニーをした方がマシだ、と思いながら。
しかし、今日は何時もと違っていた。
二人分の足音が聞え、ドアが開く。
女研究員と見覚えの無いアジア系の女性だ。
「今日は特別に・・・女性を用意したわ。」
ジルがゴクリ、と喉を鳴らし、己の欲望に顔を紅く染める。
触手や自分の手でなく、女性とヤれる。
「彼女は、もう一人の実験者だと思って頂戴。」
目隠しをされ、拘束された女性が背中を押されて一歩前へと出る。
一体、自分はこれから何をされるのか。
・・・エイダ・ウォンは、精液の匂いのする部屋の中で、身を震わせた。
・・・To Be Continued?
332 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 17:19:59.93 ID:4b6T7gFZ
乙
ふたつのスピカを2巻とちょっと読んで、
日中にマリカちゃんの過去を想像しすぎたせいか、
夢でマリカちゃんは妾の子で幽閉されながら毎晩父親に犯されていたという夢を見た。
ベットの上で後背位のマリカちゃん(中学生ぐらい)が涙目で嗚咽を堪えながらシーツを掴み、尻穴で父親の一物を飲み込んでいた。
夢に感謝
こんにちは。
とあるジュブナイル小説好きなのですが、書いてみると
どうなるか、挑戦してみました。
【エロ内容】
ふつうのジュブナイルです。
【ストーリー内容】
学校もの?
アーケードゲーム・クイズマジックアカデミーのSSです。
【ターゲット属性】
3P、お嬢様堕落もの
キャラ専スレで投稿してみたのですが、いまいちコメントがもらえず、
重複投稿になりますがこちらにもかかせていただきます。
お目汚しになるかもしれませんが、読んで楽しんでいただければ嬉しいです。
アメリア
シャロン
参考画像
http://blog-imgs-50-origin.fc2.com/i/m/o/imosoku11/datsex20110814f0109.jpg 「ん?シャロン・・・どうした?」
黒檀の教壇に左手を預け、シャロンはじっとこちらを見つめている。
その立ち振る舞いは、いつもの様な、背筋を反らせたお嬢様特有の高慢さ
はなく、他の子と同様、17歳という年相応に映る。
先ほど口に添えられていた右手は今は下げており、おや?っと教壇の影を覗くと、
その手は黒いスカートの前面にぎゅっと添えられている。
「シャロン・・・もしかして、一人でしているのか?」
「ばっ、そ、何を言うのっ!そんなはしたないこと・・・この私が・・・っ」
透き通る頬が紅く染まり、形のよい細眉をつり上げ、わなわなと肩をふるわせ
怒りをあらわにする。が、その指先を見れば、すらりとした両太腿の間で、
その怒りの震えとは全くと違ったリズムで、あふれ出す欲情を抑えるよう、
必死にうごめかせているのがここからでも分かる。
「ふやぁぁぁ、止めないで!もっとしてえ!」
シャロンが現れる前に攻めていた青いシルクのベットシーツにしわを立て、正常位でその下弁に物を咥えた
いるアメリアが声を上げる。
思わず気がそれ、先ほどまでの挿入が止まってしまっていたようだ。
リズムの止まった滾りの挿出に我慢ができないというように、
その腰を捻り、躍動の再開を求めてくる。
再び、「パンっ!パンっ!」と、アメリアのその形の良いヒップに腰の打ち付けを
再開すると、「はぁっ!やぁ!生徒がっ!シャっ!ロンが見ているのにっ!私っ
声がでしゃぅう!」と、アメリアはその尖った顎をクイと天井にひきつらせ、
もはや普段魔法学園教師の規律はなく、押さえつけている肉欲をさらけ出すのであった。
「ああ・・・アメリア先生っ、、そんなに、はぁっ!」
横目で再びシャロンを見れば、挿出に合わせて左右に遠慮無くたゆむアメリアの
豊乳に目を奪われているようで、先程まで必死に隠していた自慰行為はすでに
恥じらいを忘れ、プリーツスカートをたくし上げている。
黒いガータのベルトに挟まれたそこには、たまに聞く男子生徒の噂通り、黒い下着が晒されており、
白い指先をその秘部の上で必死に踊らせているのであった。
上品な光沢を見せる布地であったが、その光沢とは別に、明らかに違う色合いを
見せている部分が見え、己の滾りが、清楚な少女のその脳裏の淫欲を想像して
「ビクッ!」とさらに大きく跳ね上がるのを感じる。
「いやあん!また、大きくぅ!すごい!あ、あ、!」
肉棒のさらなる硬化に腰元のアメリアが反応し、まじめな性格を表したような、
紺碧、ショートカットの髪元をさらに乱れさせる。
「んっ、ふうぅん、んっ、んっ」
シャロンはもはやその若さでは、体の奥底からあふれる熱さを押さえられないようであり、
いつの間にかその手を黒い下着の中に入れ、直に痺れるような刺激に打ち震えていた。
「シャロン、こっちに来なさい。」
もはやうつろであり、その半身に滾る熱さのもって行き場が分からなくなっているシャロン
は、その誘いに対し、テンプテーション(魅力魔法)をかけられたようにふらふらとよってくる
のだった。
ベッドの脇に歩み寄ってきたシャロンの細腰に左手をまわし、ぐっと引き寄せる。
「やぁっ!」
っとか細い声を上げたものの、抵抗はなく肌を寄せてくる。
無言でじっとその蒼い瞳を見つめ続ければ、シャロンは涙腺を緩めながら背伸びを
してくるのだった。
「どうした?いやにおとなしいじゃないか?」
と、問いつつさらに柔腰を引きつける。
「んんー!んんぅ−!」
初めて近づく男の裸体に期待をしているのか、己の体の火照りにいたたまれなくなったのか、
シャロンはその滾りを押さえるすべを知らず、ただ、背伸びをして端正な唇を近づけてくる。
おそらく他人の味を知らないであろうその口に、思わず口づけ、侵し尽くしたい衝動に
かられるが、ふとその理性を試したくなり、問うてみる。
「シャロン、自分で上着を脱いでみなさい。そしたらシてあげるよ。」
「はぁっ、そんなっ、はしたないことっ、できないっ」
と、シャロンはあくまでも抵抗を見せたが、瞬間に手が上着裾にかかり、慌てて
下げたのは見逃さない。で、あれば、その欲をさらに刺激してあげれば墜ちるであろう。
眼下であえぐアメリアのたわわな乳をすくい上げるようにつかみ、乳首に向かって
しごきあげる。
「んやぁん!おっぱい!おっぱいもいいのおっ!感じちゃうのぉ!もっとしてえ!」
涎を垂らし、アメリアがさらにあえぐ。
「そんな。アメリア先生ぇ。そんな声あげないでぇ、、
じゃないと、私、わたしぃ・・・止められない・・」
アメリアへの乳刺激の快感を感じ取ったのか、その言葉とは裏腹に、シャロンはついに
学園服のボタンに手をかけ、外す。
同時にシャロンの唇を奪う。
「ンっ!ンンーっ!」
一気にを差し込み、その咥内を犯す。
いきなり犯されたことで理性が飛んだのであろう。
それが引き金となり、とうとう快楽のタガが外れたようで、
シャロンは引きちぎるように制服を開く。
真っ白な鎖骨に、黒く細い肩紐が横切っている。
その下にゆっくりと視線を下ろせば、そこには14という年齢を考えれば早熟な、
確かなボリュームを感じさせる双乳が、これまた、年齢には少し不相応と思われる
艶やかな黒のブラジャーに収まり、上下に動悸しているのであった。
続きは週末書きます。
GJであります
おつ!
ジャンプ今週号(38号)掲載読み切りの
近未来杯エントリーNo.6「WOLF×RED」のエロパロです。
ヒロインのツンデレに萌えて思わず書き殴ってしまった。
時期は読み切りが連載まで行ったと想定して一応エンディングというあたり。
作品が少しでも気に入ったらハガキを送って下さい。
【エロ内容】
弱苦痛、獣姦
【ストーリー内容】
一応純愛、ファンタジー
【ターゲット属性】
ツンデレ
グリム元帥の秘められた野望を打ち砕いて、最後の235年を一気に削り倒した。
だけど、長かった。
1200年を削るのに、4年かかった。
私の王子様を解き放つために、私はなんでもやると誓った。
この道を選んだ時、彼に好かれることは諦めた。
でも、たった一つだけ、諦められないものがあった。
「アンタも、ずいぶん成長したわね……」
吐息と共に出た言葉には珍しく嘘偽りが無かった。
ハチベエの背丈はこの四年でずいぶんと私より高くなった。
粗暴というよりもやんちゃだった少年が、頭一つ以上見上げなければならないほど立派な青年になった。
使役機関の制服を着こなす姿は、怪人であっても振り返る女も多い。
その結果には、満足している。色々な手を使ったもの。
「成長しなきゃ死にそうなメに何度も遭わせてくれたのはどこのどいつだよ」
切れ長の目と細面の玲瓏な容貌だが、こうして八重歯を見せる表情には、初めて会った頃の面影が確かにある。
「そのおかげでこうやって釈放の日を迎えることができたんだから、感謝感激した上に土下座して額かち割って永遠の忠誠を誓ってくれてもいいと思うのだけど」
最後に本音を少しだけ入れた。
「けっ外道。お前の目的も達成されるんだろ。お互い様じゃないか」
そう、私の目的が何であるのか、私はついに最後まで彼に隠し通すことに成功した。
「で、約束、忘れてねえよな」
怪人というよりは、肉食獣の目で彼が私を見つめる。その視線がどれほど私の心を蕩かすか、彼は知らないだろう。
「忘れてないわ。アンタと違って記憶力はいいのよ」
彼の怪人としての属性がオオカミであるならば、いいオオカミさんである彼に、オオカミになってもらうことができると思った。
だから意図的に、彼に対して意図的に、風呂上がりの姿や薄着での身体を見せつけ続けた。
彼の性欲を煽り、お子様でしかなかった彼に性を目覚めさせ、それをさらにあおり立て、彼に獣欲を目覚めさせた。
その上で、ぐーたらでいじけ癖のある彼を少しでも早く釈放させるための餌として、この身体を目の前にぶら下げてやったのだ。
今から二年半前、残り1000年のときに約束した。
釈放の日に、この身体を犯させてやる、と。
残酷なことをしたと思っている。
散々獣欲を煽ったが、執行猶予中の彼はもちろん女郎屋に通うこともできない。
女犯なぞしたら執行猶予は取消だ。
有り余った性欲は、怪人を倒すだけでは発散しきれない。
風呂上がりの私の姿を見せつけながら、彼の肉槍を足先でしごいてやるのがそのうち日課になった。
表向きは、よく働いた彼へのご褒美として。
働きが特別良かった日は、特別なご褒美として舐めてもやった。
本当は、それにすがりつきたい自分を抑えながら。
早く、一刻も早く、それに貫かれる日を夢見ながら。
恩赦完了後でももちろん強姦罪など犯せば一発で懲役が復活する。
彼が獣欲を発散させることができる対象を、私の身体だけに仕立て上げていった。
「じゃあ、いいんだな」
既に鎖から解き放たれた肉食獣がすっくと立ち上がる。
その股間が、服の上からでもはっきりとわかるほどに膨らんでいた。
やっと、その時が来た。
「……、ええ」
頷いた次の瞬間、ハチベエがオオカミそのもののような仕草で、服の首元に噛みついた。
そこから噛みついたまま首を翻して、せっかくキメていた服を思い切り引き裂いてくれた。
それを三回も繰り返すと、私の服はあえなく下着までボロ布と化して、私の身体を隠す役目を終えてくれた。
これでも結構身体には自信がある。
せめて誇れるくらいに、餌になるくらいにはいい身体を作ってきたつもりだ。
私の裸を見て興奮したのか、ハチベエは服を脱ぐのも面倒になったらしく、気合い一閃で自分の服を引き破って全裸になった。
凶器のようなオオカミの男根が露わになった。
天を刺すように反り返った太い幹は、これまで私が慰めてきたときよりもさらに大きく膨らんでいる。
先端からは既にだらだらと先逸り液が滴り落ちて、肉槍をぎらつかせていた。
「手ついて、さっさと四つん這いになれよ」
前戯も何も無しに、獣のように犯されるのだ。
これは仕方がない。抱いてくれと言えなかった自分が悪い。
それでもいいと思うことにしたのだ。
そっと手をついて、彼に尻を向ける。
恥ずかしいと思う気持ちはとうに消えていて、触られてもいないのに期待だけで身体は昂ぶっていた。
はしたないくらいに自分の中が濡れているのがわかる。
彼が荒々しく私の腰を掴んできた。
ああ、あと少しで、私の目的が叶う。
獣のようで構わない。
彼が私のことを思い出さずに、私の望みを叶えてくれれば。
あとは、彼の巨大な分身を、この初めての身体で受け入れられるかが心配だった。
裂けてもいいから、せめて、彼を満足させることができればいいのだけど、こればかりはやってみないとわからない。
ああ、どうしたの。
早く、早く、貴方と一つになりたいのに、どうして、入れてくれないの……
「そういや……外したとこ見たことなかったな」
背後から戸惑う様に掛けられた声が何を意味しているのか、一瞬、わからなかった。
ハチベエが、眼鏡に手を掛けたのだとわかった瞬間、私は恐怖に駆られながら身体を翻して眼鏡を守った。
「なんだよ、服は全部脱がしたんだから、眼鏡も取っていいだろ」
「お、お願い!それだけは、それだけはやめて!」
眼鏡は仮面だった。
オオカミさんに助けられた女の子が、オオカミさんを助ける地位を得るために、文字通り血反吐を吐くほどに勉強して、あげく目を悪くして、顔を隠すためにつけた仮面だった。
眼鏡の質が悪く、わずかにピントがずれているために、目を細めて見なければならず、おかげで吊り目の性悪女の顔になることができる、便利な仮面だった。
万が一にも、彼の憧れの女の子が、目の前にいる憎い女だと気づくことがないようにするための、彼に夢を見させ続けるためにどうしても必要な仮面だった。
「そう言われるとな、かえって外してやりたくなるぜ。テメエがそんなに狼狽するところなんか初めて見るしな」
私は、いかなるときでも、彼の前でこの仮面を外したことはなかった。
期待通り、この眼鏡のお陰で、彼は私の正体に気づくことはなかった。
この眼鏡を奪われたら、彼が私の正体に気づいてしまったら……
「やめて!おねがい!なんでもするから!それだけは許して!」
性悪女の顔をかなぐり捨てて、嘘ではない涙を溢れさせて懇願する。
「いやだね。そう言われたら、最後にテメエが嫌がることの一つくらいやってやりたくなる」
最後に、という言葉に胸の奥が貫かれるように痛んだが、それどころではない。
両手を顔の前で交差させ、なんとかして眼鏡を守ろうとする。
だけど、この四年間他ならぬ私自身が鍛え上げた彼の力は圧倒的だった。
「いやあああああああああ!」
「いいね、テメエのそんな声を聞けただけでもやる甲斐があるってもんだ」
のし掛かられ、馬乗りにされて、軽々と左手一本で両腕をねじ上げられ、右手でそっと、私の大事な仮面を引き剥がした。
「………………」
ハチベエの、動きが止まった。
呆然としている。
両腕をねじ上げられているから、隠すことも出来ない私の素顔を、まじまじと見つめていた。
「綾音……、おまえ、ひょっとして……」
ハチベエの顔に理解の色が広がった。
それだけは、それだけは気づかれてはいけなかったのに。
彼の思い出の中にある女の子がもう、無垢な女の子ではなく、最低最悪の性悪女になっているということを。
「なんだよ……それ」
長年の勘違いにようやく気づいてしまったのだろうハチベエは、私を拘束することも忘れて両手で頭を掻き毟った。
「俺は……、やさしいオオカミさんになるって……言ったのに……」
恐れていた通り、性悪女に昔年の恨みを晴らすために固く反り返っていた彼の肉槍は、やさしいオオカミさんである自分を取り戻した今、するすると小さくなってしまった。
「おまえは、全部、俺のために……」
やめて、そんな目で見ないで。
私はもう、そんな優しい目で見てもらえる女の子じゃなくなったのに。
「……ごめん」
この四年間一度たりとも聞いたことがない悔恨に打ちのめされたような声で、彼の口から、初めて聞く謝罪の言葉が漏れた。
そんな言葉が、聞きたかったんじゃないのに。
男根を突きつけるようにのし掛かっていたその身体が離れる。
圧倒的な体温が失われる喪失感に耐えきれなかった。
「お願い……」
立ち上がろうとするその首に、すがりついた。
「お願い、だから、私の、ことを、犯して……」
十年以上の作戦もプライドも何もかも失って、どうしていいかわからなくなった自分が、泣きながら彼に懇願していた。
「私は、そのために生きてきたの……。
今度は、オオカミさんを助けるために……、そして、大好きなオオカミさんに、私の初めてを奪ってもらうために……」
嫌われてもいい。
せめて、あの幼い恋心の消えない残り火の証を、この身体に刻んで欲しかった。
「おまえは、そんなことのために……」
「だって、あなたがいなければ、私は死んでいたのよ……。あなたは、私の全てなんだから……」
格好悪いにもほどがある。雌犬として犯されていたら、こんな情けない姿を見せずに済んだのに。
「おまえ、俺よりバカだったんだな」
それは、あなたにだけは言われたくない。泣くのを忘れてさすがに抗議の声をあげようとしたところで、
「あ……」
息もできないほどに抱き締め返された。
「あの子が、大きくなることも、ずっと傍にいたことにも、気づかなかった俺よりもバカだぞ」
これは、夢か。
この十余年、夢にだけ何度も見た。
彼にこうやって抱き締められる、ありえないと分かっていた光景を。
「……いい」
相変わらずの馬鹿力で身体が痛い。なら、この光景は夢じゃない。
「バカでも、いい……。夢が、叶うなら」
「そんなこと言ったら、俺は本当に、オオカミになるぞ」
間近で真っ直ぐに向けられる視線は、情欲に燃えていてもなお鋭く、下卑たところを感じさせなかったのが救いだった。
ある意味ではとても純粋に牡としての使命や本能を全開にして私の身体を求めてくれていた。
「……私を、食べて。大好きな、オオカミさん」
その言葉を聞いた彼が左の胸に噛みついてきて、私は一瞬本当に喰われたのかと思った。だがすぐに痛みが甘く変わったので、乳首を強く吸われているとわかった。
出るはずのものが出ないと不思議がるように強烈に吸い上げられ、私の身体はそれだけでもう火が付いたように熱くなっていた。
吸われていない方の乳首が、早く吸ってとせがむようにはしたなく尖ってくる。
それに気づいた彼は、そちらも容赦無く吸い上げてくれた。
甘く鋭い痺れが胸から子宮に伝わって、下半身が蕩けてくる。
ただでさえ犯される直前でお預けをくっていた身体が、情けないくらいに燃え上がって仕方がない。
「吸うだけじゃなくて、もっと、いっぱい、いじくって……。
これでも、満足してもらえる身体を作るように頑張ったんだから」
自分の身体は食べるものに気を遣ってしっかりと仕立て上げたつもりだった。
形も、大きさも、しっかりと堪能して欲しい。
「いいんだな?」
問いかけに答を返すより先に、そのまま胸の双丘を掴んできた。
揉むというより握りつぶすかのような荒々しい動きに、育て上げた私の身体はちゃんと応えてくれた。
絞るように握られてもそれを弾くだけの弾力をもって、仰向けになっていても乳首はピンと上向いていた。
生意気だと言わんばかりに今度はその乳首を指で押し込み、続いて捻り上げられる。
そうかと思えば、膨らみをまるごと包むように鷲掴みにしてきた。
彼が、私の身体を蹂躙することを、楽しんでくれているのがわかった。
ああ、よかった。重ねた努力は無駄じゃなかった。
私の大好きなオオカミさんが、かつて助けた女の子の身体を、貪ってくれている。
気がつけば、一度しおれかけていた彼の男根が、ふたたび凶器のように硬く反り返っていた。
「悪い……、もう、我慢できねえ……」
「うん……。早く、早く、入ってきて」
下半身は正直に、早く入れてとねだるように中から濡れてきていた。
そのはしたない割れ目を差し出すように、彼に尻を向けて、今一度四つん這いになる。
無理やりでなくても、どうしても、彼に抱かれるときは、獣のようになりたかった。
後ろから彼が近づいてきて、私の割れ目に彼の太い肉槍がそっと押し当てられる。
それだけで頭の中が吹っ飛んでしまうかと思った。
だけど、彼はなかなか入ってきてくれない。
「おい、おまえ、大丈夫なのか」
やさしいオオカミさんは、私の身体を裂いてしまうことを心配してくれていた。
確かに、どう考えても入りっこないくらいの大きさだった。
でも、ここまで来てやめないで欲しい。
彼に入れてもらえるのなら、私はそれで死んでも構わない。
「大丈夫。そこは、本当ならもっと大きなものが通るとこなんだから……」
彼に向かって言うというよりも自分に向かってつぶやいた言葉だった。
「じゃあ……、いくぜ」
彼が両手で私の腰をしっかりと掴んだ。
もう逃げられない。
やっと、やっとその時がきた。
「…………!!」
突き刺さるような衝撃とともに、普段なら絶叫してのたうち回るほどの激痛が走った。
でもそのときの私は、その激痛を全部彼方に消し飛ばすほどの歓喜でいっぱいだった。
「あああああああああああ!!」
歓喜で満ちた心が身体を燃え上がらせて、処女だったというのに入れられただけで絶頂に達してしまった。
その事実を心が認識してもう幸せでまたイってしまって、身体が心に追いつこうと痙攣するくらい震えて、ずぶずぶと奥まで入ってくる彼の感触が巨大で痛くて嬉しくてもう天国に行ってしまったくらいに気持ちいい。
彼の分身が押し込まれているところが波のようにうねりながら、蜜みたいな液が身体の奥から洪水のように溢れていた。
自分の中の足りなかったところが、ようやく満たされていった。
彼の熱い重みが、身体の芯の一番奥に突き刺さるようにのし掛かっていた。
「すげ……、全部、はいっちまった……」
「そう……、よかった」
ずっと不安だったことが、大丈夫だった。
彼の太く長い分身を、私の身体は、ちゃんと根本まで受け入れることができた。
嬉しくて、身体がまたうねる。
彼の分身を抱き込むように、撫でるように。
「うわ……おまえの……、なか、気持ち、よすぎる……!」
そう叫ぶと彼は、衝動的に私の身体を前後させ始めた。
巨大な彼の先端が、貫かれたばかりの私の身体の中を掻き出して、そのすぐ後に最奥まで突き刺さった。
猛然と、ケダモノのように腰を打ち付ける彼の動きが、私の中をめちゃくちゃにかき回す。
「ああああああ!」
こうして欲しかった。ずっとこうして欲しかった。
私の身体が彼のモノになっている。彼が私で喜んでいる。私で快楽を貪っている。
思考が全部消え去りそうなくらい、嬉しい……気持ちいい……!
「くあ……!出る……!」
彼のその声が私の耳をくすぐった直後に、私の一番奥まで突き込まれたものがひときわ大きく膨らんで、私の中に大量の熱い飛沫が注ぎ込まれた。
どくん、どくん、どくん、どくん、どくん、どくん……
どれほど注ぎ込まれてるのか、腹の中が膨らんでくるくらい。
幸せで、嬉しくて、気持ちよくて、もう、四つ足で立っていられなくなり、私はその場にくずおれ、意識を失った。
目が覚めると、身体に何か突き刺さって動いていた。
ぐったりと倒れていた私の身体に、彼がまだのしかかって、ひたすらに腰を振っていた。
それと自覚してすぐ、また身体の中に精液が注ぎ込まれた感触があった。
時計を見ると、あれから六時間くらい経っている。
身体中がべたべたすると思ったら、全身ほとんどくまなく、精液がぶちまけられていた。
ということは六時間ほど、私はずっと彼の玩具になっていたのか。
「なんだ、目が覚めたのか」
ごぷりという音とともに、どろどろに精液に浸されていた下半身から、ようやく彼の分身が抜けた。
すごく、名残惜しかった。
その六時間の間、意識があったら、どれほど嬉しかったことか。
処女を失った直後だというのに、ずっと彼の男根を擦られ続けていた私の下穴は大きく口を開いて、中に留めておけない大量の精液を噴き出し続けていた。
これは、さすがに孕んだかもしれない。
「すげえ、よかったぜ。お前の身体」
下半身だけでなく、胸も腕も精液まみれということは、多分、私の全身を使って楽しんでくれたのだろう。
それは、とても嬉しかった。
その記憶が無いのが残念だけど、これから確認すればいい。
全身快楽の後遺症で重い身体を引きずって、近くに置いてあったリモコンを操作する。
「……なんだ?」
「録画しておいたのよ」
わくわくするような私の声とともに、スクリーンに映像が映し出された。
だって、大好きな人との初めての日のこと、どうしても映像に残しておきたかったから、仕掛けておいたのだ。
呆然としている彼を横目に、ちょこちょこと早送りして、行為の概略を確認する。
うわー……すごい、私、あんなことまでされてる。
「おまえ、それ、どうするつもりだ……」
どうするって言われても、もちろん永久保存……あ。
いいこと、思いついた。
こうすれば、彼はまだ、いてくれる。
「これ、明らかに一般人に対する陵辱行為よね。
この映像が法廷に提出されたら、どうなると思う?」
「は?」
あなたは、ずっと私のもの。
私は、ずっとあなたのもの。
「まずいわよねえ」
眼鏡無しでもこの邪悪な笑みができる自分に驚いた。
「おまえ、ひょっとしてまた、俺を檻に入れるつもりじゃ……」
「檻に入るのは、時々でいいわ」
「おまえ……さっきのしおらしい態度はどこへ行ったんだよ!時々でもやってられるかよ!」
「時々は入ってくれないと困るわ。……ここに」
そういって私は、自分の下腹にある、彼を閉じ込める檻をそっとなぞった。
おわり
おつ!
遅ればせながらGJ
投下乙
GJ!
「よし、セットOKっ…と」
私はひとり呟きながらデジカメをセットする。
「成り行きとはいえ、よく考えたらとんでもない事をするんだな…私」
そう言って私は脱衣場にある鏡の前に立って自分の格好を見つめる。
紺色に3本白線の襟と袖、白生地の夏セーラー服に朱色リボン。
下半身は紺色のプリーツスカートを穿いて、学校指定の白のハイソックスを身に付ける。
季節はもう秋、明日から冬服になるというのにこんな格好をしている理由は…
話は1週間前に遡る。
私の彼氏、勇輝…ゆーくんって呼んでるけども。
彼の家に遊びに行って、ゲームをしてその後お互いいちゃいちゃして。
ちょっとエッチな事をして…ベッドの上で抱き合ってる時にゆーくんが不意にぽつりと呟いたの。
「そう言えばもうすぐ衣替えだねー」
「そだね」
私は彼の腕の中で相槌を打つ。
「…前にさ、僕のオナニーシーンを撮影したじゃん」
「いきなり何よ…?」
唐突な彼の言葉に私は首を傾げる。
「いや、僕もさ、由香のそんな姿が見たくて」
「今日したじゃない」
「…由香の、セーラー服姿でしてる姿が見たいな」
ああ、それで衣替えの話か。
彼はちょっと変わった趣味があって、泥んこ塗れになるのが大好きなの。
で、いつもは自分でしてるけど、それを私にもして欲しい、と。
正直洗濯が大変だからあまり乗り気じゃないんだけど…。
好きな人の為ならしてもいいかな、と思う時もある。
彼もそれを考えてたのか、衣替えの時期を狙ってたのだ。
「ふふっ。私の、えっちしてる姿が見たいの?」
「…うん」
ちょっと恥ずかしそうに頷くゆーくんがすごく可愛らしくて。
「いいよ、ゆーくんの為にしてあげる」
そう言って私はシーツの中に顔を入れる。
「また大きくなった…想像しちゃった?」
私はそれを優しく手で扱いてあげる。
ちょっと征服した気分になって2回戦に突入したのだ。
あ、勿論手までよ?
ゆーくんが言ってたけど、私たちの将来を大事にしたいから、って。
物足りない時もあるけど…考えてくれてるんだなぁ。
で、今に至るわけで。
両親は今日は夜遅くまで帰ってこない、外は雨で泥濘が出来ている。
そして私は朝からずーっとトイレに行ってない。
今からする事を想像するだけで決壊しそうになるけど、我慢我慢。
お風呂場に足を踏み入れ、デジカメのスイッチを入れてタイルの上に座る。
「ゆーくん、今から…この格好で、おもらししちゃいます…」
ああ…すごく恥ずかしい。
でも、ゆーくんがこのレンズの先に居ると思うと心臓がもっとドキドキして、大事なところがきゅうん、となっちゃう。
足をそっと開いて、スカートの上から手を添えて。
もうすぐ、この格好で…
おもらし、しちゃうんだ。
もう下半身はじんじん痺れて、下腹部が耐え切れなくなりそうで。
「ああっ…駄目、もう、駄目ぇ…」
スカートの上からぎゅっ、と押さえて腰を動かして。
気を抜くと出ちゃうけど、それでも必死に我慢する私。
でも、ちょっとずつスカートに濃紺の染みが広がっていくのが分かる。
「ゆーくん、私の…おもらししてる姿、見てぇ…!」
その言葉が限界だった。
ぷしゃあああっ…!
「あ、はぁっ!ああっ…!」
スカートが一気に濃い紺色に染まって、足元に朝から我慢していたおしっこが広がっていく。
白のハイソックスもおしっこでびしょびしょに。
「止まらないよぉ…まだ出てるよぉ」
身体をよじらせ、腰を少し高く上げて濡れたスカートをずらし、放たれるおしっこを手で押さえる。
そのおしっこは飛沫を上げて私の綺麗なままのセーラー服にも掛かっていくのだ。
「ゆーくん、私…おしっこ塗れになっちゃった」
そして今度は床に広がったおしっこの上に身体を絡めて、セーラー服を汚していく。
もう着ているセーラー服は私の出したおしっこでびしょびしょ。
朝から我慢してたから色も濃くて、白い生地が薄い黄色に染まってしまってる。
プリーツスカートも濡れてないところが全く無くて、全身おしっこのシャワーを浴びてる感じ。
「ゆーくん…これだけじゃないんだよ?」
私はそう言うと今度はスカートの中に手を入れて、別のもので濡れた私自身をそっと触る。
「ふ…あんっ」
自分の汚れた姿に興奮しちゃってる…。
私の大事な部分がすごく濡れてるのが分かる。
「あ、ああんっ」
くちゅくちゅといやらしい音がお風呂場に響く。
「すごっ…ひとりエッチで、こんなに濡れたの、初めてっ…!」
腰を動かして、床に残ってるおしっこを手に取りセーラー服に擦り付けて。
服の中に手を入れて胸を揉んで、大事なところを激しく動かして。
「ああっ!ああんっ!あはぁんっ!」
もう自分が自分じゃなくなってる感覚、痺れる下半身。
そして高みに昇っていく自分の身体。
「ゆーく、ん…!もう、私、イッちゃう…」
激しく指を動かすだけではなく、その指を大事な部分の中に入れて前後に動かす。
「だめだめだめ…!もうイク、い…くぅっ!」
自分でも信じられない程のいやらしい声を上げて全身を大きく身体を震わせる。
ぷしゅっ、と何かが噴き出す音。
それは床を濡らし、私の手を汚して。
「はぁ…はぁ…」
糸を引く自分の手を見つめて、私は虚ろな視線をデジカメに向ける。
「ゆーくん…大好き」
そう言って私はゆっくり目を閉じた。
次に意識を取り戻したのは数分後だった。
濡れたセーラー服がちょっと冷えたけど、私の身体はまだ熱い。
デジカメを止めて、次の場所に移動する。
立ち上がるとスカートから私の出したものがぽたり、と滴り落ちる。
「今度は…これ以上の事、しちゃうんだよ?」
私は微笑みながらお風呂場を出て、そのままの格好で外に出たのだった。
「デジカメをセットして、っと…」
外へ出た私は次に楽しむ為の場所に移動する。
「ゆーくん、この動画を見たらどんな反応するんだろ…」
想像するだけで身体がまたきゅうん、となってしまう。
目の前には以前ゆーくんがひとりエッチした様な泥の海が広がっている。
そう、今度はこの中で…私が同じ事をするのだ。
「この前のゆーくん…可愛かった。今度は私が同じ事、しちゃうね…」
ゆっくり腰を下ろして、泥の中にスカートを沈める。
ぬるり、とした感触に鳥肌が立つ。
「おしっこで濡れたスカートが、今度は泥まみれ…」
昨日までは学校に行く為に着ていた綺麗なセーラー服だったのに。
今のこの惨状に私の身体はカタカタと震える。
でも、それなのに。
どうして身体の中はこんなにも熱いの?
「もっと、汚しちゃうね…」
私ははぁはぁ、と荒い息をつきながら振り絞る様に呟き、片手で泥を掬ってそれをセーラー服に擦り付ける。
もう片方の手はスカートの中に。
「あ、あ…あっ!」
さっきイッたばかりなのに、さっきよりも溢れ出るとろとろの液体。
泥のぬるぬる感がさらに私の気持ちを高ぶらせる。
「あんっ…!ふぁあ…」
ほんの10分前までおしっこで黄色く染まったセーラー服が今は泥の茶色に変わって。
デジカメのレンズの先には私の淫らな姿が写っている。
「あん、ああん、あんっ!」
泥の中で私は激しくもがき、大事なところを何度も激しく動かす。
「ゆーくん!ゆーくんっ!」
以前に泥の中でひとりエッチをしている彼の姿が思い出される。
気持ちよさそうな彼の顔、彼の手の動き、身体の動き。
私も、ゆーくんみたいに、気持ちよくなってる…
「ああ、またおしっこ出ちゃう…」
ちょろちょろと音を立てながら残っていたおしっこがスカートの中に広がる。
さらに身体を泥に沈め、浮かせた腰を前後に動かして。
着ているものも自分の身体もどろどろになりながらひとりでエッチをするのがとても気持ちよくて。
彼の気持ちが何となく、分かってきた。
自分の好きな格好で汚す事の気持ちよさ。
そして自分の好きな人が同じ気持ちよさを共感してくれる事。
「ゆーくん…今度は、ゆーくんが制服着たままで、同じ事をして欲しいな…」
レンズの前で私は上目遣いで懇願する。
「泥塗れの制服着たゆーくんがおしっこ漏らしておなにー、して…せーしをびゅくびゅく出して…」
止まってた指をまた動かして悶える私。
「そんな格好のゆーくん、がっ…!」
私は身体を仰け反らせる。
「さらに…泥塗れにっ…な、ってぇ…!」
スカートの中はもうぐちゃぐちゃで。
「もう…おかしくなるほど、えっちなこと、してぇ…」
やだ、はしたなく口を半開きしてる。
「わたし、みたいに、もうぐちゃぐちゃに、なって…」
もうだめ、もうからだがおかしくなっちゃう。
「ゆーくんの、どろんこおもらし…あ、ああああっ!!」
お風呂場の時よりもいやらしい声を上げて、最後まで残っていた下半身の液体を全て放ってしまった。
ぶしゅっ!ぴゅるるっ!
ぬるぬるしたものが足を伝って、その場で私は動けなくなってしまう。
「あ、あああ…!」
そして私は泥の中に倒れ、全身を震わせながら何度も気持ちよさの余韻に浸っていたのだった。
デジカメのレンズは泥塗れのセーラー服を身に纏い、泥の中でうずくまる私の姿を余すところ無く捉えていた…。
あれから数日後、登校中の道中にて。
「はい、これ」
私は鞄からDVDを取り出し、笑顔で彼に渡す。
「え、本当に撮ったの?」
びっくりした表情の彼を見て私はちょっと恥ずかしそうに俯く。
「うん…本当は、ちょっと恥ずかしかったけど」
私は彼より2、3歩前に歩き、くるりと向いて。
「でも、すごく気持ちよかったよ!」
そして彼に素早くキスをして、また少し前を歩くけれども。
あれ、何で立ち止まってるのかな…?
「ゆーくん、どうしたの?」
そう言って彼の前に顔を近づける。
「…ごめん、立った」
「ぷっ」
「笑うな、誰のせいだよ」
「…サーセン」
穏やかな秋の晴れた日。
私たちはいつも通りでした。
以上です、今度は彼氏バージョンで書きたいですね〜。
ではでは。
投下乙!
特殊なシチュでここまでエロく書けるのがすげぇw