タイトル通り怪盗が警察などに捕まってあんな事こんな事に遭う作品はここに投下してください。
長編短編バッドエンドグッドエンド一次二次どちらでもOK。
とにかく住人たちの心を盗む怪盗求む。
【前スレ】
怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第4夜
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1209305940/ 【注意事項】
○sage進行でお願いします。
○職人さんは特殊嗜好の作品の場合は投下前に注意書きをお願いします。
○職人さんが投下しづらい雰囲気はやめましょう。供給があってこそのエロパロ板です。
○好みに合わない作品や意見はスルー(読み飛ばし)を推奨します。
○荒らし、煽り、広告はスルーしましょう。
以上テンプレです。
>>1は大変なものを盗んでいきました―――私達の乙です!
いちおつ
第9話書き上がったので次から投下します。
「……あら、本当に3分かかんなかったのね」
「ああ、後は好きにすればいいさ」
ひくひくと微かに痙攣する里緒を床に転がして、天山は部屋から出て行こうとする。
そんな天山の背中に向かって、文音は声をかけた。
「……大体満足したら連絡するわ。それまでの間、外の見張りでもしてたら?」
「早めに済ませろよ? 若い奴らどれだけ押さえられるか分からんねぇし。
……それと、少しは俺の事を父親として見て、ちゃんとそれにふさわしい口調で話しやがれ」
「……考えとくわ」
そう文音が天山に言うと、呆れたように天山は返す。
そんな天山に半目になりながら言い返すと、文音ははあはあと荒い息を吐く里緒を見下ろした。
「……ざまぁないわね、『レインボーキャット』」
「……っ!」
そう文音が言って里緒に近付くと、里緒は何とか距離を取ろうとする。
しかし、快感に抜け切った力では、まともに後ずさる事も出来なくて。
「や……っ!」
「……何か、むかつくわねこのでかさ……」
ぐにぐにと荒々しく里緒の胸を揉みしだきながら、文音は額に青筋を立てる。
身体にぴったりと張り付いたボディースーツからは、里緒のスタイルが隠す事なくさらされていて。
「あーもう! 本当むかつくわね、このっ!」
「ひっ……! ひゃうっ……!」
文音だって決してスタイルが悪いと言う訳ではないのだが、里緒と比べると見劣りは否めない。
そんな事実に苛立ちながら文音は里緒の胸を揉みしだくが、それに里緒はびくびくと身体を震わせて。
「あははっ、何よそれ、こんなにでびくびく震えちゃう訳?」
「きゃふいぃっ!?」
そう、哄笑を上げながら文音が里緒の胸の先端を捻り上げると、里緒はびくり、と背筋を反らせる。
そのままがくがくと身体を震わせる里緒を見て、文音は笑い声を上げた。
「なーに? 今のでイっちゃったの? ただちょっと乳首抓っただけで?」
「ひ……あぅぅ……」
がくがくと腰を跳ねさせる里緒を見て、文音は蔑むような笑みを浮かべる。
そして、そのまま里緒の顎を掴み顔を上げさせると、文音は口を開き……、
「……娘が見てるかも知れないってのにこーんなとろっとろの顔しちゃってねぇ♪」
「―――っ!?」
そして、文音がそう言った瞬間、里緒は身体を硬直させた。
そして、慌てたように視線を彷徨わせる里緒を見て、文音は爆笑した。
「あっはっはっはっは! 冗談よ、私達も外道だけど人なのよ? そんな慌てる顔は見たいとは思ったけど、本当にはしないわよ!」
「……渚緒は……どこにいるの……っ!」
そう、高らかに笑いながら言う文音に、里緒は力の入らない身体を何とか起こそうとしながら聞く。
そんな里緒をにやにやしながら見て、文音はさらに奥の小部屋を指差した。
「あそこの部屋に薬嗅がせて眠らせてあるわ。
……でも、あなたに他人を心配する余裕なんてあるのかしら? 今からぐちゃぐちゃにしてあげるのに!」
「やあぁっ!」
そう言うと、文音は里緒の身体に覆い被さる。
そして、身を捩って抵抗しようとする里緒を抑え込むと、ボディースーツを剥ぎ取った。
「っ……!」
「あなたのために、いろいろと用意して来たのよ? そう、いろいろとね」
一糸纏わぬ姿にされ、里緒は身体を縮こまらせる。
そんな里緒にそう言いながら文音はごそごそと取り出した箱の中を漁り、
「ひ……っ!」
「ほら、こんなに一杯用意したのよ?」
そう言って文音が床に並べた責め具の山に、里緒は超えにならない悲鳴を上げた。
そんな里緒を見て、文音は満足そうな笑みを浮かべると、責め具の1つを手に取る。
そして、
「……さ、て。まずはこれかしらね♪」
「い、嫌あぁっ!」
何処か涼人に似たSの笑みを浮かべて迫って来る文音に、里緒は悲鳴を上げた。
「ひいいっ!? んうぅっ!」
「くすくす。なあに? これだけでとろとろになっちゃってるの?」
細かく振動するローターを秘所の上の突起に押し当てられて、里緒はびくびくと身体を跳ねさせる。
そんな里緒を見て文音は嘲るような笑みを浮かべるが、それもそのはず。
ローターの振動は最弱のもので、押し当ててからそれ程時間も経っていない。
普通の女性なら快感を感じるかどうか程度の刺激にも関わらず、里緒は今にも達しそうになっていた。
「ほらほら、イくんでしょう!? イっちゃいなさいよ!」
「ひ……! ん、んんんぅぅぅっ!」
そういって文音がローターの出力を強にしてやると、里緒はびくびくと身体を震わせる。
必死に両手で口をを押さえて声こそ出さなかったものの、達した事は疑い無くて。
「さっ、次よ! イきまくって、壊れちゃいなさい!」
「ひあぁぁ! うあぁぁあぁあぁーっ!」
そう言って文音が今度は電気マッサージ器を突起に当てると、里緒はさっきまでとは比べ物にならない程身体を跳ねさせる。
その秘所からはぷしゃぷしゃと潮が止め処なく噴き出して。
「ひああぁあっ! も、もうら、きゃあああん!」
「あははっ、もうイきっぱなしじゃないの!」
感じすぎてまともに喋る事も出来ない里緒を責め立てながら、文音は高笑いする。
そして、一度里緒の秘所からマッサージ器を離すと、里緒は糸の切れた人形のように崩れ落ちた。
「ひっ……! っは……!」
「……わ、すっごーい」
びくんびくんと腰がひとりでに跳ねている里緒を見て、文音は驚いたような声を上げる。
そして、すぐに文音はにやり、と笑うと、次の責め具に手を伸ばした。
「……そろそろ、中に入れたくて仕方ないでしょ? ……入れてあげるわ♪」
「うあぁぁっ!」
そう言って里緒の膣内に文音がバイブを叩き込むと、里緒はびくん、と身体を跳ねさせる。
そして、ふるふると小刻みに震える里緒には構わず、文音は激しくバイブを出し入れした。
「きゃふっ……! ひああぁぁっ! っあーっ!!」
「……あらあら、すっごい乱れようね」
激しく膣内を掻き回され、里緒は身体を暴れ回る快感に翻弄される。
何とか快感を、嬌声を堪えようとするが、バイブが動く度に里緒の頭は快感に塗り潰されて。
「っあ……! はっ……!」
「……ふーん、もっと奥がいいのね? じゃあ、してあげる♪」
「っひあ! んはあああ!」
何とか里緒は文音の手の動きを止めようとするが、快楽に力が抜け切っていてはそれも不可能で。
逆にその動きがさらに奥にバイブをねだるように映って、文音はさらにバイブを激しく動かした。
「っ! っ、っ!」
「……へー、ここ、そんな声出せないくらい好きなの」
ごつごつと子宮口を叩かれて、里緒は声にならない喘ぎ声を上げながらがくがくと震える。
すると、文音の目に腕の間に挟まれてさらに大きさが強調された里緒の胸が映って。
「……これだけでかいんだから、胸も責めなきゃもったいないわね」
「……は……へぇ……?」
そう、半ば意味不明な事を口走ると、文音はバイブを動かしていた手を止める。
しかし、里緒はさっきまで立て続けに絶頂に追いやられていたため、放心状態になっていて。
「あらあら、何も考えられなくなるくらい良かったの?
……だったら今度は、気絶するくらいまで良くしてあげるわ!」
「んああああっ!?」
放心状態の里緒を見て、文音はくすくすと蔑むように笑う。
そして、里緒の両方の胸の先端にローターを貼り付けると、一気に出力を最高にした。
「ひにゃっ! にゃああぁあーっ!」
「ほら、胸だけでイっちゃうんでしょう!? ……でもね、私はこの程度で止めないわよ?」
胸への振動だけで今にも達しそうになっている里緒を見て、文音はニヤニヤ笑う。
その手には、ハンドドリルの先端にディルドーを取り付けたような物があった。
「……これで、もっと気持ち良くしてあげるわ」
「ひ……っ!」
そして、そのドリルバイブをもって満面の笑みを浮かべる文音に、里緒は真っ青になった。
「やっ、やあぁーっ!」
「こーら、暴れないの♪」
すぐに里緒はじたばた暴れ出すが、文音は本当に楽しそうなドSの笑みを浮かべる。
そして、さっきまでの絶頂と胸に走る快感のせいで力の入らない里緒の身体を押さえ込んだ。
「はい、動かないでー、動くと危ないわよー♪」
「い、嫌あぁっ!」
そのままドリルバイブの先端を里緒の秘所に宛がうと、里緒はびくり、と身体を竦ませる。
そんな里緒の顔を覗き込むと、文音はにやり、と笑い、
「……さっ、イき狂っちゃいなさい!」
「ひうぅっ!? ―――っひ……! 日、ひいいぃぃぃいぃいっ!!!」
里緒の秘所の中にドリルバイブを突き込むと、文音はドリルのスイッチを入れる。
その瞬間、膣内を無茶苦茶に掻き回すドリルバイブに、里緒は絶頂の嵐に叩き込まれた。
「あーっ! ああぁーっ!」
「……わ、すご……」
がくがくと身体を震わせる里緒を見て、文音は思わず生唾を飲み込む。
しかし里緒は、そんな文音の挙動に注意を払えるような状態ではなくて。
「うあぁぁぁっ! あひいぃぃぃっ!」
強烈過ぎる快感に、里緒はがくがくと身体を痙攣させる。
その手は、縛られている訳でもないのに胸の前で固定されていて。
「こ、わ、こわれ。、ひにゃあああぁあああ! もっ、らめっ、らめえぇぇええぇぇぇーっ!」
「……いいわよ、壊れちゃいなさい!」
余りの快感に意識が飛びそうになり、里緒は文音に懇願する。
しかしそれでも、文音は手を止めるどころかさらに強くドリルバイブを押し付けて。
回転するバイブに子宮口を抉られて、里緒は声にならない絶叫を上げた。
「―――っ!!!」
子宮口にドリルバイブを嵌め込まれ、さらにそれが激しく子宮口を掻き回し、里緒は身体を無茶苦茶に跳ねさせる。
普通ならば激痛に襲われる所だが、媚薬の後遺症で敏感になり、涼人に開発され切ったその身体は快感だけを伝えて。
「―――っ! っ、っ! !!!!!」
里緒は立て続けに声に出せない程の絶頂に達し、ついには気絶する。
そんな里緒を見下ろして文音は満足したような溜息を吐くと、スピーカーのスイッチを入れた。
「……父さん、もういいわよ」
『……』
そう、文音は天山に通信を送るが、何故か天山から返信は返って来ない。
それに、文音は首を傾げて、もう一度マイクに向かって口を開いた。
「……父さん? 父さーん?」
『……』
「おっかしいわね……、ちゃんと電源入ってるってのに……」
さっきまでは責め立てられる里緒の声に理性が外れた男共に踏み込まれたくなかったので、電源を切っていた。
しかし、終わったら連絡すると言っていたのに返事が無いのはどう考えてもおかしい。
「……んー……向こうの電源も、入ってるわよね……?」
そう呟きながら、文音は通信機を弄る。
良く耳を澄ますと、スピーカーの向こうからは詳しい内容は聞き取れないにせよほんの微かに向こうからの音が聞こえて来ていて。
「ちょっと……見てみますか……」
それでも何も向こうからの返答が無い事に焦れて、文音は片側の壁に貼り付けるように置いてあるモニター群の前に向かう。
そして、キーボードに指を滑らせると、文音の前のモニターに天山達がいるはずの大部屋の様子が映し出されて。
「……え……!?」
……その向こうから見えた大部屋の様子に、文音は思わず言葉を失う。
そこには、大山達『組織』の人間が残らず血溜まりの中に沈み、それを1人1人確保している警察官達の映像が映っていて。
「う……嘘……どうして……!?」
その大部屋の状況に文音が混乱していると。
「……ホールドアップ、とでも言っておきましょうか」
「―――っ!?」
急に後ろから声が聞こえて、文音は慌てて振り向く。
するとそこには、里緒を庇うような位置に車椅子を止め、文音の頭に向けて拳銃を構えた涼人の姿があった。
これで終わりです。
前回天山の娘を『絢音』と書いていましたが、『文音』の間違いです、申し訳ございませんorz
『絢音』は文音の初期名前案だったんですが、しばらく書いてないうちに混同してしまいましたorz
ドリルバイブとかは某ベイビーから持って来ました。
これから先ですが、多分キャットシーフは後1話か2話で終わり、他にこのスレで書く話は全く考えてません。
……と、言うよりもエロ無しの架空戦記が書きたくて仕方が無い俺がいるw
18 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 01:23:44 ID:bMEmz0SV
GJ!GJなんだが文章のなかに
〜て。
の使いまわしが多すぎる気がする。
書いてもらっているんだからこんな事偉そうに言う資格もないんだが。
スマソ、下げ忘れた…
ピッタリスーツにドリルバイブとは如何にも「らしく」て久々に興奮した!GJ!
保守age
宇宙をかける少女のキューテクターみたいなパワードスーツみたいなのを纏ったメカメカしい怪盗モノってのも良いかも
セキュリティーも対人レーザーとか捕獲用機械触手、戦闘用ドロイドとか凝ったシチュを導入できそうだし
取り戻すために、何かを守るために盗む…だけでなくて何かを集めて何かを成すために盗むって話も良いかもね
パワードスーツの電源が落ちてパワードスーツが拘束具になるんですね。
それはかなり良いシチュかも
力を失ったパワードスーツ内に注がれていく淫液、ウィルス感染でロックされた緊急脱出装置…
侵入してくる機械触手になぶられながらも焦りつつも必死に手動での脱出を試みるも襲い来る快楽と淫液に窒息させられる恐怖をする美少女怪盗
グチャグチャの淫液漬けになり絶頂に押し上げられながらもようやくハッチから這い出た美少女怪盗を包むのは四方八方からのスポットライト
いつの間にやら集められた衆人環視の中美少女怪盗は自らの正体と無様な姿を晒してしまうのだった…
有ると思います!
「……どうしてよ……」
「……」
涼人から拳銃を突き付けられ、文音は思わず1歩2歩と後ずさる。
しかし、すぐに気を取り直して涼人を睨み返すと、そのまま口を開いた。
「どうして今ここにアンタがいるのよ! あのタイミングで場所をリークすれば、今日中には踏み込めない。
最速でも突入して来るのは明日の朝のはずなのに……!」
「……へえ」
その文音の叫びに、涼人は軽く目を見開き、驚いたような表情をする。
そして、感心するかのように大きく溜息を吐くと、涼人は口を開いた。
「君の計算は間違ってないよ。それどころかむしろこっちが呆れる程正確だ。
……でもね、君は1つだけ忘れているよ、高橋文音」
「なん……ですって……!?」
そう言われ、文音は思わず表情を歪め、身構える。
そんな文音に油断無く拳銃を構えながら、涼人は続けた。
「……別に礼状を取らなくても突入は出来るし、あなた達を捕らえられる。
……君は、それを忘れていたんだ」
「っ……!」
そう言われ、文音は限界まで目を見開く。
……そして、文音は諦めたように1つ大きな溜息を吐くと、両手を上げた。
「……降参よ。アンタの娘は、そこのドアの向こうの部屋に寝かせてあるわ」
「渚緒……!」
そう文音に言われて、涼人は一瞬だけそのドアに視線を送る。
……それはつまり、その瞬間文音から注意が逸れた事を意味していて。
その隙を突き、文音は懐に隠してあった拳銃を取り出し……、
「喰らいなさいっ!」
「―――っ!」
……そして、銃声が響いた。
一方、その頃。
血の海となっている大部屋に、シャルルは少し青い顔をしながら口を開いた。
「……す、凄いですね……」
「……うん。ここまでりょーとが荒れ狂ったの、私も初めて見たよ……」
そのシャルルの言葉に、マリアンヌも少し蒼い顔をしながら頷く。
突入後の涼人は、不意打ちでまず2人を撃ち倒し、銃撃戦になっても怖い程の活躍をしていて。
「りょーと、本当になおちゃんの事溺愛してるから……」
「……俺、絶対に警視を本気で怒らせないようにします……」
そう呟きながら、シャルルとマリアンヌは銃撃戦の時の涼人を思い出して身震いする。
銃撃戦の最中ににこにこ笑っているだけで十分におかしいのだが、その目が全く笑っていないのならなおさらで。
そして、変なオーラを出しながら44マグナムを撃ちまくる涼人は、本当に怖くて。
「……警視を本気で怒らせたら、こうなるんですね……」
「そうだね……」
そう言いながら、シャルルとマリアンヌが溜息を吐くと、急にシャルルは顔を上げる。
そして、怪訝そうな表情を浮かべながら、マリアンヌに向かって口を開いた。
「……先輩、今、何か聞こえませんでしたか?」
「何が?」
「……何か、銃声みたいな……、警視が入った部屋から聞こえたような……」
そう言ってさっき涼人が入って行った部屋に入ろうとするシャルルを、マリアンヌは慌てて止める。
そして、慌て続けながらシャルルに向かって口を開いた。
「止めておいた方がいいよ、シャルルん! りょーとが来るなって言ってたでしょ?」
「……ぅ……」
そう言われて、シャルルは蒼い顔をして動きを止める。
涼人が1人で奥の部屋に行くと言い出した時、当然反発もあった。
しかし、娘を自分の手で助け出したいと言うのは理解出来るし、何より涼人の笑顔が怖すぎて。
その恐怖はシャルルの動きを止めるのに十分であった。
「……痛ぅ……」
撃たれた胸を押さえながら、涼人は大きく息を吐く。
そして息も絶え絶えになっている里緒に近付くと、四苦八苦しながらその身体を抱き起こした。
「里緒、里緒!」
「ぅ……ぁ……?」
ゆさゆさと里緒を揺さぶると、里緒はゆっくりと目を開ける。
そして、涼人の姿を見つけると、みるみるうちに里緒の目に涙が浮かんだ。
「りょ……と……涼人ぉ……!」
「っぐ……!?」
急に飛び込まれ、思い切りさっき撃たれた場所を圧迫され、涼人は顔を顰める。
しかし、里緒はそれを半ば無視して涼人の胸に顔を埋めて。
「わた……わたしっ……!」
「里緒……、大丈夫、大丈夫だよ」
そのまま無き続ける里緒を優しく抱き締めて、涼人は慰めるように言う。
そして、里緒の髪を撫でながら、続けた。
「大丈夫だよ、大丈夫。……ほら、早く服着て? 一緒に里緒の所、行こ?」
「……う、うん……」
そう言って涼人が里緒をあやすと、里緒はようやく泣き止む。
そして、ぎゅっと自分の身体を抱き締めながらその場にへたり込むと、口を開いた。
「う、後ろ向いて!」
「……ん、分かった」
その里緒の叫びに、涼人は少し苦笑を浮かべながら車椅子を後ろに旋回させる。
そしてそのまま、里緒に向かって口を開いた。
「……別にいいじゃないか。いつも見てるんだし」
「そ、それでも恥ずかしいの!」
その涼人の言葉に、慌てているような声色で里緒が言い返す。
その顔はきっと真っ赤なんだろうなと考えて、涼人は苦笑を浮かべた。
着替え終わった里緒と一緒に、涼人は小部屋のドアを開ける。
するとそこには、ベッドの上ですやすやと眠る渚緒の姿があった。
「渚緒……!」
「待って、里緒。……大丈夫。ただ眠ってるだけみたいだ」
すぐに駆け寄ろうとする里緒を制して、涼人は渚緒の身体を調べる。
そして、少なくとも調べた限りでは渚緒の身体に何の異常も無いのを確かめ、安堵の息を吐いた。
「……良かった……」
「……うん、本当に」
その涼人の言葉を聞いて思わずその場にへたり込む里緒。
そんな里緒に一度微笑みかけると、涼人は真剣な表情になって口を開いた。
「……里緒、しばらくこの部屋に隠れてて。一時的に屋敷内の警備を薄くするから。
……その隙に脱出する事、出来る?」
「……んー……」
そう涼人が言うと、里緒は軽くその場で屈伸をする。
そして、涼人に向かって満面の笑みを浮かべた。
「……うん、大丈夫!」
「……良かった。じゃあ、家で会おう?」
そう言うと、涼人は里緒の額に軽く口付ける。
急にそんな事をされて、里緒は真っ赤になって額を押さえた。
「り、りり、涼人!?」
「ふふっ、里緒、顔赤いよ?」
真っ赤になっている里緒に微笑みかけると、涼人は里緒を抱き上げる。
そして、真っ赤になったままの里緒に向かって、口を開いた。
「30分後ぐらいから30分ぐらい、警備を薄くさせるから、その隙に脱出して。……分かった?」
「う、ううううう〜!」
そう涼人が言うと、里緒は真っ赤になったまま、それでも頷く。
そして、涼人はそのまま唸り出した里緒を見て微笑むと、小部屋を出た。
小部屋から出ると、涼人は渚緒を膝の上に乗せたまま無線を取り出す。
そして、涼人はそのまま無線のスイッチを入れ、大山に連絡を取った。
「大山のおじさん、高原です。……渚緒を、保護しました」
『おお、そうか!』
そう涼人が言うと大山は声を弾ませ、無線が届いた他の警官達も歓声を上げる。
そんな警官達に、涼人はそのまま続けた。
「……突入直後、高橋天山の娘、文音に遭遇、銃撃戦の結果これを射殺。
その後、その部屋に隠し部屋を発見。その中に居た渚緒を保護しました」
『射殺……そう、か……」
その涼人の報告を受け、大山は悲痛そうな声を上げる、
そして、そんな大山に、涼人はさらに報告を続けた。
「それと、渚緒が睡眠薬を使用された恐れがありますので、救急車の要請を」
『ああ、分かった。……お前は大丈夫か?』
そんな涼人の翻刻を受け、大山は涼人を心配するように声をかける。
すると、涼人は急に何かを思い出したように胸を押さえて、口を開いた。
「……そう言えば、旨に一発喰らってました。チョッキは抜いてないですけど、一応病院行っておくべきですかね?」
『当たり前だ!』
そう涼人があっけらかん、と言うと、大山は全力で怒鳴り付ける。
そんな大山に苦笑して、涼人はさらに続けた。
「救急車の追加は1つでいいですよ、渚緒のに同乗しますから。
……それと、ある程度の人員を外に配置してください、あれだけ銃撃戦したんだ、野次馬が凄そうです」
『ああ、分かった。しかし、いいのか? 屋内が手薄になるが……』
その涼人の言葉に頷き、大山は1つ疑問が生じたのか、声色に疑問の色が混じる。
そして言われたその言葉に、涼人は苦笑を浮かべた。
「一体何の心配をしているんですか? 外に配置する際にまだ調べてない部屋を虱潰しにすればいいじゃないですか」
『……それもそうだな』
そう涼人が苦笑を隠さずに言うと、大山も苦笑しながら頷いた。
「りょーと! 無事!?」
「警視!」
「しっ!」
涼人の姿を見るなりそう叫んで駆け寄って来るシャルルとマリアンヌ。
そんな2人を涼人は口元に人差し指を当てながら止め、口を開いた。
「……静かに。渚緒をこの環境で目覚めさせたくは無いし」
「「……あ……」」
そういわれてシャルルとマリアンヌがあたりを見回すと、血の海の室内が映る。
そんなそこら辺のスプラッタ映画も目じゃない程の光景を子供に見せたい訳が無く。
「……ですね」
「……そだね、トラウマになっちゃうかも……」
涼人の言葉を理解し、シャルルとマリアンヌはそう言って互いに頷く。
そんな2人に、涼人は1つ頷くと軽く胸を押さえ、口を開いた。
「さ、早く出ましょう。渚緒が起きる前に」
その言葉に押されるように2人は道をあける。
そして、左右にシャルルとマリアンヌを従えて部屋を出ようとする涼人に、大山が声をかけた。
「涼人、少しいいか?」
「……何ですか?」
大山に声をかけられ、涼人は早く行きたいんですけど、とでも言いたげな視線を送る。
そんな涼人に、大山は少したじろぎながらも口を開いた。
「……奥の部屋と隠し部屋、他に隠れてる奴がいるかチェックしたか?」
「もちろん。トリプルチェックしました」
そう自信たっぷりに答える涼人に、大山は1度大きく頷く。
そして、朗らかな笑みを浮かべながら、口を開いた。
「そうか、それならいいんだ。……もうすぐ救急車が来るはずだ、外に出ておいた方がいいだろう」
「ええ、分かってます」
そう言った大山に、涼人は1つ頷いて、今度こそ部屋を出て行った。
「……良く、こんな傷であんなにあっけらかん、としてたね?」
「……あ、あはは……」
病院で、そう心底呆れたように言う医師に、涼人は思わず苦笑を浮かべる。
痛みを発していた涼人の左胸、そこの肋骨の一本には、罅が入っていて。
「それよりも、渚緒は、渚緒は大丈夫なんですか!?」
「あの子はただ眠ってるだけだね。今すぐ連れ帰ってくれてもいいくらいだよ」
そう、苦笑を消して涼人は聞くが、医師はそんな涼人にそう返す。
その医師の言葉に、涼人はほっと安堵の溜息を吐いた。
「……良かった……」
「こっちとしては、そんな心配をしてる君の方が重傷だし、入院もさせたいくらいなんだけどね?」
そう安堵の溜息を吐く涼人に、医師は呆れたような声を上げる。
そんな医師に苦笑を浮かべて、涼人は口を開いた。
「申し訳ありませんが、恐らく半月後までにはフランスに帰らなければいけないと思いますので」
「おや、そうなのかい」
そう言った涼人に、医師はそう声を上げる。
普通ならば発砲した事が問題になりそうな物だが、唯一先制で発砲した涼人は日本の警察官ではない。
それ以外は全て応戦で、それ以前にべレッタとカラシニコフを乱射して来る相手に撃ち返した所で、大した問題になる訳が無く。
「そう言う事なら、2,3ヶ月はあまり胸に衝撃が行かないようにしないといけないよ?
こんどは折れて、肺や心臓に刺さるかも知れないから」
「……肝に銘じておきます」
そして、真剣な表情で医師が言ったその言葉に、涼人は冷汗を流しながら頷く。
そんな涼人を見て、医師は1つ大きく頷くと、席を立った。
「……それじゃあ、僕はそろそろ行くよ。今日は戦争だからね」
「……すみません」
その言葉が、涼人達が撃ち倒した『組織』の男達の手当てに忙しいと言っている事に、涼人は気付く。
そして、涼人は心の底から頭を下げた。
33 :
38氏代理:2009/04/29(水) 22:47:03 ID:GeZtb0so
これで終わりです。
知らない人の為に言っておきますが、べレッタは拳銃、カラシニコフはサブマシンガンの種類の1つです。
……後は、エピローグとして短めの話を書いて、終わりですかね……。
ぐんにゃりしてる人妻怪盗とかエロいね
ドリルバイブで子宮を抉られた後遺症で涼人からのポリチオ責めで快楽漬けになる里緒
ポリチオ→ポルチオね
でもまあ子宮責めができるくらいのおちんちんってどれくらいなんだ?
保守
ペニスの長さは人それぞれ
膣の深さも人それぞれ
「……」
「おかえり、里緒」
病院からまだ眠っている渚緒を連れて涼人がホテルの部屋に入ると、それとほぼ同時に里緒が帰って来る。
しかし、里緒は涼人が声をかけてもずっと何かを考えていて。
「……里緒?」
「ねえ、涼人。……私、本当にこのまま自首しなくて、いいのかなぁ……?」
そんな里緒に涼人がもう一度声をかけると、里緒はそう涼人に向かって呟く。
その言葉を聞いて、涼人は1度大きく溜息を吐くと、里緒を抱き締めた。
「……ぁ……」
「里緒。僕は5年前からずっと言ってるよね? このままでいいって、幸せになっていいって。
……確かに里緒がした事は罪かもしれない。でも、僕は許すよ。
世界中のみんなが、誰も許さなくても、僕だけは許し続けるよ」
ぎゅっと里緒を抱き締めて、涼人はその背中を撫でながら呟く。
そして、身体を離すと涼人は里緒の腕に眠っている渚緒を渡した。
「……それに、今は渚緒もいる。今里緒が自首したら、僕だけじゃなくて渚緒も悲しむよ?」
「っ、あぁっ……!」
そう涼人が言うと、里緒は渚緒を抱き締めて嗚咽を漏らす。
そんな里緒に微笑みかけながら、涼人は口を開いた。
「……さ、今日はもう寝よう? もう遅いんだしさ」
「……うん……」
そう涼人に言われ、里緒はこくり、と頷くとベッドの方へ向かう。
そんな里緒を見送って、涼人はほっと安堵の溜息を吐くと、呟いた。
「……ごめんね、里緒。でも、僕はずっと里緒と一緒にいたいんだ。どんな手を使っても」
そう呟いて、涼人は里緒の後を追いかけた。
……そして、半月後。
「渚緒、忘れ物はもう無い?」
「ないよー!」
きゃっきゃっとはしゃぎながら膝の上によじ登って来ようとする渚緒を抱き上げて涼人がそう聞くと、渚緒はそう元気に答える。
そんな渚緒を渚緒のお気に入りの場所である膝の上に乗せて、涼人は里緒に向かって微笑みかけた。
「さ、行こう、里緒」
「うんっ!」
その涼人の言葉に里緒は微笑を浮かべながら答えて、涼人の横に並ぶ。
そんな、どこからどう見ても一家団欒の光景にしか見えない3人を見ながら、シャルルはマリアンヌに向かって囁きかけた。
「……俺達、お邪魔虫みたいですよね……」
「……だね。本当はりょーとが公私混同してるんだけど……」
シャルルから囁かれ、マリアンヌは心の底からの苦笑を浮かべてシャルルの言葉に頷く。
そんなマリアンヌ達に、涼人は急に振り向いて声をかけた。
「……シャルル君、マリアンヌさん、何か言った?」
「「い、いいえ!」」
急にそう涼人から声をかけられ、シャルルもマリアンヌも慌てて姿勢を正しながらそう答える。
それに軽く頷くと、涼人は視線を前に戻して、口を開いた。
「お見送りありがとうございます、大山のおじさん」
「何、これくらいは誰でもやるさ」
その涼人の言葉に、大山はにやり、と笑いながらそう答える。
そんな大山に涼人は思わずつられるように笑って……、
「……佐倉さん、一美さんは、やっぱり……?」
「……ああ、もしも当たっていたら、産むそうだ」
……急に表情を真剣な物に変えると、そう同じく見送りに来ていた武巳に向かって聞く。
その言葉に、武巳は大きく溜息を吐きながら頷いた。
「……どうして……、僕には、分かりませんよ」
「俺も分からないさ。堕ろせるギリギリの時点でDNA検査なり何なりして、あの男の子なら産む、ならまだ分からなくもないんだが……」
そう頷いた武巳に涼人が首を傾げながら言うと、武巳も頷く。
武巳と涼人には、もしもあの時起こった事の結果妊娠していたら、高畑の子かどうかすら調べず、産んで育てると言った一美の言葉が理解できなかったから。
「……私には、少し分かるな……」
「里緒……!?」
そうしていると、急に里緒がそう言い、涼人は驚いて里緒の方を見る。
すると、里緒は少し斜に俯き、頬を赤く染めながら、ゆっくりと口を開いた。
「私なら、もしも涼人と初めて、その、した後涼人が死んじゃって、自分が妊娠してるって分かったら、絶対産むもん。
涼人の事をずっと好きでいたいって思うし、涼人がこの世にいたって事の証明にしたいから」
「……それは……」
そう言った里緒に、涼人は少し気恥ずかしそうに頬を掻くと、考え込むような仕草をする。
そして、じっと考え込みながら、ゆっくりと呟いた。
「……と、言う事は、高畑さんとは、したって事か。そう考えないとまず産もうとは思わないはずだし」
「ああ。『最初は高畑さんとした』、そう一美は言ってたよ」
「……そうですか。じゃあ、そう言う事なのかな……」
その涼人の呟きに付け加えるように武巳が言うと、涼人は大きく頷く。
そして、涼人は考え込むような仕草を続けながら、一言一言呟くように言った。
「多分、一美さんはもし子供が生まれたとしたら高畑さんの間に出来た子供だと信じたいんだと思います。
だから、検査も受けないし、受けたくない。……多分、半分ぐらい一美さんの心は壊れかけているのかも。
それを自分と好きな相手との間に出来た子で繋ぎとめて置きたい。そう、心の奥底で考えて、いるのかも知れません」
「……なら、勝手に検査はしない方がいいのか……」
そう涼人が言うと、武巳は真剣な表情になってそう聞く。
その武巳の言葉に、涼人はこくり、と大きく頷いた。
「ええ。幸い、一美さんの血液型はOで、高畑さんも、『組織』のメンバーもO型はいません。
この先何らかの理由で生まれた子供に輸血の必要があったとしても、それでどうにかなると言う事はありませんよ。それに……」
「それに……?」
そう言って、涼人は何故かふっ、と微笑んで俯く。
そんな涼人に少しむっとしたような表情を浮かべながら武巳は聞き……、
「まだ一美さんが妊娠すると決まった訳でも無いんですから、今まで僕が言った事はもしもの時の事だと考えておいた方がいいですよ」
「……そうだね」
続けた涼人の言葉に、武巳は頷いた。
42 :
38氏代理:2009/05/07(木) 23:16:52 ID:tyxOwv/l
ちょっとぶった切りっぽい気もしなくは無いですが、これで恋するキャットシーフFinal〜猫は、もう一度〜完結です。
まだ多少伏線は残っているんですが、逆に残しておいた方が蛇足にならないで済みそうなので、わざと残しておきました。
ひょっとしたら、渚緒を主人公に持って来てまた何か書くかも知れませんが、短編でおさまると思います。
それに、今は他のネタが頭の中でぐるぐる回っているので、しばらくは書けないかな、とも思っています。
乙です
おつー
>>42 お疲れ様でした!
んだけどなんとなくグランドフィナーレって感じがしなかったのが寂しいっちゃ寂しかったな
46 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 05:10:57 ID:HIl9bpVq
保守
続編まだ?な人も顔ぐらい出してほしいな
何ヵ月も放置してるともう忘れるが
そんな言い方をすればますます出てこないだろうな
しかしそこであえて現れるのが怪盗クオリティ!
新人怪盗の方もおまちしてますよー
このスレも作家叩き好きだなw
ss書きとは得てしてそういうものだ
キャットシーフやっと終わったか
今月発売のコミックヴァルキリーで怪盗モノの新連載が始まるってよ
ソフトリョナ専門雑誌なんでピンチが描かれるのに期待だな
買ってみるわ
今晩 修道院にアスカJr.を頂きに 参上します
これを以てこのスレを終了致します
長らく夜のおかずとしてのご愛顧ありがとうございました
まだだ、まだ終わらんよ!
保守
保守
hosyu
熟女怪盗が好き
熟女怪盗「ここがエアダクトの入り口ね…。!?そん…な…昔は楽勝で通れたのに胸もお尻も…キツ…っ!?
や、やぁっなにこれ触手!?しまっ…罠…あ、おおぅ…そこ…わぁ」
こうですね!わかります!
「一富士、二鷹、三茄子、年に一度の初夢祈願和尚が二人でお正がツー。
怪盗淫夢初夢貘子、貴方の初夢頂きます」
「今夜のターゲットは君よ。さてさてどんな夢が見たいのかな?」
好きな女の子を無理矢理犯したい
「なるほど〜流石は思春期真っ盛りな男子高校生だね
オーケーオーケー毎年こんな夢が多いんだよね〜
直ぐに気持ち良くさせてあげるからね」
こんな怪盗電波を受信した
おまえは今泣いていい
ならば私はその涙を盗んでみせよう
作者さん方の生存報告来ないかなー保守!
ノ
アンバームーンの作者です。
連載中ではないですが、一応生存報告でした。
68 :
AM:2009/06/13(土) 16:20:06 ID:bHfwb0sy
ノ
AMです。
連載中で更新予告でもないですが、一応生存報告でした。
…ごめんなさい、AMUとTMの続きはもうしばらく待ってください。
凌辱が足りんな
キタ--(゚∀゚)
73 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 17:10:02 ID:WJLyHCsk
もう待てなかったんで他スレで一抜きしてしまいました(><)
74 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:08:12 ID:sEXoqdmQ
アクセス規制には怪盗も抗えぬ……挙手にも参加できず申し訳ない。
怪盗の秘術(モリタポ購入)によって書き込みできるようになったので、怪盗十六夜の続きを投下します。
規制されている間にコツコツ書きためていたので量が多く、今度は連投規制に引っ掛かるかもしれませんが、その時はご容赦を。
75 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:09:02 ID:sEXoqdmQ
話は、怪盗十六夜が調教師の屋敷に侵入する前の晩に少しさかのぼる。
その日、完全に秘匿されたネットワークを介して極秘の会議が開かれていた。
『月光』と呼ばれる閉鎖回線にアクセスできるのは、この町に15名しかいない『満月会議』の会員のみ。つい先日まではそうだった。
「本日も『十三夜』と『小望月』は欠席ですね」
『新月』という名前でログインしている者の、ボイスチェンジャーを介した男とも女ともわからない声が電子の空間に響き渡る。
このネットワーク上の空間にいる者は、それぞれ新月から満月に至るいずれかの月齢を名乗っている。文字のみで参加する者もいるし、声を直接発する者、まったく喋らない者もいた。
「これで一か月の欠席続きだね。既に物理的にアクセスできない状況に置かれていると考えるべきじゃないかな?」と子供のように変声された声で言ったのは『十一夜』。
「例えば、警察に拘束されているとかね」と『既朔』が合成音アイドルの奇怪な抑揚で発言する。
「わたくしの直感では、先日逮捕された水師と人材派遣の胴元が『十三夜』と『小望月』かと」と『上弦』から文字が打ち込まれた。
彼らは互いの素性を知らない。満月会議はそもそも犯罪多発地帯と化した『月と約束した町』の本性を隠蔽するために場当たり的に連合しただけの存在だ。
共同して町を管理していくという意識だけはあるけども、互いに信頼などしていないし仲間意識も存在しない。
もちろん町の最有力な15人となれば互いの本名を推測することも可能だ。しかしそういった詮索をしないことがこの組織の最大のルールだった。
そのため『満月会議』の構成員が音信不通になった時には、何が起きたのか推測することしかできない。
「我々は互いの素性は知らないが、これまでの活動で互いの力量は身にしみているはずです。『十三夜』『小望月』の両名もまた、裏でも表でも大きな力を持った存在だったことは疑いがない。そしてこの街の有力者が打倒された例は極めて少ない」
「怪盗十六夜……」
ネットワーク上がにわかにざわめきの坩堝と化した。その名前の持つ大きな存在感はすでに影となって満月会議を覆っていた。
「怪盗十六夜か……」
「我が欲するこの世に二つとない宝ここにあらず、そう書き残すだけで何も盗まぬ奇怪な盗賊のことだな」
「しかも屋敷の主人の悪事を暴いていく。警察など我らの思うがままですが、悪事の証拠を公開されては街の秩序を守るために逮捕させざるをえないです」
「たとえ悪事を暴かれたのが満月会議の構成員であったとしてもね」
悪事の証拠を大々的に公表されてしまった人間が逮捕されなければ『月と約束した町』が悪徳の温床であることがばれてしまう。
そうなったら観光客のよりつくはずもなく、ただの犯罪者の巣窟になってしまってはどう考えても惨めな末路しか待っていない。
『満月会議』がこの街で利益を上げ続けるには『月と約束した町』を美しく幻想的な観光の名所であると偽り続ける必要がある。
怪盗十六夜はこの矛盾を鋭く突いて満月会議を自縄自縛のジレンマに陥らせたのだ。
「我々の力が我々を縛るとは」
「悪魔のような娘だな」
「でもそう考えると一つおかしいよね」
「なぜ人身売買の証拠が公開されていないんだ?」
「奴の目的は何なのだ」
『満月会議』の主な収入源は人身売買である。当然だがその構成員は多かれ少なかれ皆この犯罪に手を染めている。そして人身売買の証拠を公開すれば『満月会議』に有効なダメージを与えられるはずだ。
だがこれまで怪盗十六夜は人身売買に関してだけは証拠を公開していない。満月会議を恐れているために証拠を手にしても握りつぶしているのかもしれないが……
「それに関して、私に一つ報告したいことがあります」
『新月』が変声機ごしに真面目な声を発した。
「怪盗十六夜の目的が何か。それは彼女自身が既に明かしています」
「と言うと?」
76 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:10:15 ID:sEXoqdmQ
「我が欲するこの世に二つとない宝、ここにあらず」
怪盗十六夜の置手紙に残された、彼女を象徴するセリフ。
「それには隠されたメッセージがあると?」
「ところでイザヨイというのは日本の言葉で『満月の翌日の月』を意味するそうです。なんとも謎めいた言葉ではありませんか」
突然の話題転換にわずかに場がざわめいた。
「つまり怪盗イザヨイは日本人だということ?」
「それよりも、イザヨイというのは我ら『満月会議』を明らかに意識した名前だな」
「満月に翳りをもたらすもの……あるいは、満月を追う者という意味か」
実は十六夜というのは怪盗少女たる望月陽炎の先祖が十六夜忍者と呼ばれていたことに起因するのだが……
「我々満月会議、そして日本人。これらのキーワードを結びつけると一つ思い当ることがありませんか?」
「先日さらった日本人の高校生か。確か……ユイ・タカラとか言ったっけな」
修学旅行でこの街にやってきた高校生の集団の中でもとびきりの美少女が二人いた。それが望月陽炎と高良唯。
観光客に手を出すのは基本的にご法度なこの街において、満月会議の誰かが堪えきれずに手を出して高良唯をさらったことは既に誰もが知るところだ。
ただし今、誰が唯という少女を所有しているのかは、さらった本人だけしか知らない。
『新月』の言葉は続く。
「彼女の姓であるタカラは宝と日本語で発音が同じです。そしてユイというのは日本語で『ただ一つ』を意味する『唯一』という言葉を暗示する」
「ならば怪盗イザヨイの言う『我が欲するこの世に二つとない宝』とは」
「誘拐された高良唯という少女のことでしょう。つまりあの言葉は、『自分は高良唯を探している』という我々へのメッセージに違いない」
怪盗の出現と誘拐された少女を関連付けて考えることができるのは、さらった当事者である『満月会議』の人間以外にない。
つまり、怪盗十六夜の目的が『満月会議』だけにわかるように意図されたメッセージだったのだ。
77 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:10:58 ID:sEXoqdmQ
「イザヨイの正体はユイ・タカラの家族か友人、あるいはそれに依頼された者だ」
『新月』が結論付けた。まだ高良唯の親友である陽炎にまでは特定していないものの、恐ろしい嗅覚で怪盗十六夜の正体に迫っていた。
「そしておそらく人身売買の証拠を公表していないのは我々に対する脅し。高良唯にもしものことがあったら証拠を公開するぞ……とね」
「……なるほど!」
「さすがは『新月』。冴えていますね」
「メッセージというのは相手に受け取らせる意図があるから放つもの。我々に受け取ってもらいたくて送られたメッセージをたまたま私が受け取れただけで、別に自慢するほどのことではありませんよ」
謙遜する『新月』だったが、賞賛されて気分が高揚しているのは声の調子でわかる。
「つまり怪盗イザヨイには高良唯という少女を餌として使えるということ。そして唯という少女に危害を及ぼさない限り、人身売買の証拠は公開されないということ。これがわかっただけでかなり対策が変わってきます」
実際に怪盗十六夜は親友の名前を出されたことに激高して不利を承知ながらも調教師の屋敷に突入したのだから『新月』の読みは見事だった。
「そして人身売買の証拠を確実に隠蔽するためには、怪盗イザヨイを捕らえて吐かせるしかないということです。拷問なり調教なりで、ね」
「楽しみだ……」
それこそよだれをたらさんばかりの声が漏れた。それはこの場の総意でもある。
「彼女の行動パターンを解析して次に狙われそうな有力者をリストアップしておきました。むろん私には満月会議の皆様の素性はわかりませんが、リストに名前のある方はより念入りに警戒されるとよいでしょう。
特に軍用犬調教師の方……誰とはいいませんが……のところに訪れる可能性が高いと思います。それでは各自怪盗への備えを怠らぬよう……」
「いつもながら『新月』の手配に抜かりはないな」
「実りある会議だったね!」
「次に会うときは、怪盗イザヨイの泣きわめく姿を見せてもらいたいものだわ」
満月会議の面々が次々にログアウトしていく。怪盗少女への備えと、彼女に対する拷問や調教の準備のために。
そして……『新月』もログアウトすると、端末の前で微笑を浮かべる。
「うふふ。陽炎……あなたは最高のお友達ね……」
ボイスチェンジャーをはずしてみれば、それは日本人の少女の声音だった。
かくして怪盗十六夜を狙う罠は、すでに彼女が調教師の屋敷に浸入する前の晩に張り巡らされていたのだった……
78 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:11:34 ID:sEXoqdmQ
場面は怪盗十六夜が調教師の屋敷に浸入した夜へと戻る。
二階の隅にある客間の窓から飛び込んだ怪盗十六夜、望月陽炎を出迎えたのはやはり犬だった。
窓枠に手をついてひらりと降り立った少女の足へと、部屋の隅の死角から飛び出した数匹の犬が飛びかかる。
しかし犬たちの突進はひらりとかわされ、勢いあまって壁に激突した。陽炎の姿はその時には既に宙を舞っている。
「熱烈なお出迎えね!」
次々と飛びかかってくる犬たちを右へ左へかわしながら、陽炎は部屋の扉に手をかけた。
ドアノブが回された瞬間、ドアが内側に吹き飛ばされるような勢いで開いた。廊下側で待機していた犬たちが扉に体当たりをしたのだ。
ドアノブを握っていた陽炎は扉で撥ね飛ばされたはずだったが、部屋の内に突入した犬たちはどこにも怪盗少女の姿を見いだせなかった。
その時、陽炎は犬たちの真上にいた。扉の向こうで犬たちが待機していると察知した彼女は、ノブを回すと同時に真上に跳躍して開いた扉の上に音もなく降り立っていた。
犬たちが部屋の中を探っている間にドアを盾にして陽炎は廊下に出た。すぐに右手から突撃してくる犬の群れが見えた。
「一体何頭いるのっ!?」
『日本人を出迎えるのだぞ? 敬意をこめて101頭に決まっている』
「そんなに……?」
思わず萎えそうになった気力を親友への想いで奮い起こす。陽炎はあらかじめ把握しておいた間取りを思い出しながら、犬たちに向かって身がまえた。
人間を大きく上回る瞬発力と体力を秘めた獰猛で巨大な軍用犬。陽炎のような非力な少女がひとたび喰らいつかれれば、抵抗する余裕もなく牙と爪の餌食となるだけ。
しかし反応の速さはフェイントへの弱さと同義である。そして陽炎はフェイントに最も長じた種類の人間……忍者だった。
「十六夜忍法、水月!」
右に逃げると見せかけて身を沈め、飛ぶと見せて退き、身構えたと思いきや羽のように相手の頭上を飛び越える。
絶妙にして変幻自在のフェイントを前に、犬どもの爪も牙も陽炎の影すら捕らえることがかなわない。
「いける!」
十頭近い犬の半ばまで突破した陽炎は、フェイントの影を右に見せた上で大きく跳んだ。
突進した犬が自分の足元を抜けていくのを見ながら羽毛のように犬の群れの背後に着地する。
しかしその瞬間、陽炎の細い脚になにかが絡みついた。
「え……?」
思わず足元を確認するより早く、右足がもぎ取られるように後ろに引っ張られた。
(そんな……!?)
着地のバランスを無理矢理に崩された陽炎は、受け身すら取れずに地面にたたきつけられる。
79 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:13:02 ID:sEXoqdmQ
「あぐっ!?」
肺から空気が絞り出されてあまりの激痛、酸欠、苦悶に陽炎は胸を押さえて身をよじった。
(痛い……痛い……)
涙の浮かんだ瞳で、それでも生存本能にしたがって手足で地面を掻きながら、必死に後ろを振り返る。
そこにいたのは当然ながら獰猛たる犬の群れ……しかし犬たちはこちらにとびかかってはこない。その必要がなかった。
動いている時には見えなかったが、犬たちの口には目に見えないほど細い糸が咥えられていた。
そして陽炎が跳躍した瞬間に犬は糸を空中に振り回し、彼女の右足首を見事に絡めとっていた。
そう、今、犬たちの咥えた糸は縄となって陽炎の足を完全に縛っていた。哀れにも地に落ちた無力な獲物はすでに犬たちの口の中に捕らわれていたも同然だった。
あまりの恐怖に陽炎の全身がすくんだ瞬間、犬たちはことさらにゆっくりと陽炎の体を引き寄せて行った。
「い、いや……! いや!」
引きずられる体、近づいてくる犬どもの群れ、その恐怖が陽炎を突き動かす。
手足をばたつかせて必死に地面をつかみ足の縄をほどこうとした。
しかし抵抗の甲斐もなくずるずると地面を引きずられた陽炎は犬の群れへと引き寄せられていく。
「あ……あ……」
地獄の番犬のような軍用犬の巨体がどんどん迫ってくる。
体重で言えば陽炎の二倍はありそうな力の塊のような体躯は興奮で震え、剥きだされた牙は獲物を引き裂く瞬間を今か今かと待ちわびている。
想像をはるかに超える恐怖が陽炎を襲った。今の陽炎は調理台の上に置かれた哀れな餌だった。
犬たちがその気になれば陽炎の体は一瞬で血と肉のミンチへと変わる。失禁しないのが不思議なくらいの恐怖が陽炎を金縛りにした。
「やめて……やめて……」
ついに彼女は抵抗をやめて必死に体を丸く縮こまらせてしまった。がたがたと震える体、歯の根は合わずにカチカチと震え、目からはついに哀願の涙さえ零れ落ちた。
犬どもがのっそりと歩き出し、身を固くする怪盗十六夜の柔らかい体に興奮で熱を持った鼻面を押しつけた。
「や……っ」
びくっと身を震わせる陽炎の耳元で一頭の犬が高々と咆哮した。屋敷どころか街全体すら震わせそうな獰猛な叫びが少女の可憐な耳を貫いていく。
「ひあ!」
魂すら吹き飛ばされるような咆哮によって少女の戦意は完全に打ち砕かれた。
「ゆ、許して……もう許して……」
頭を抱きかかえるようにした両手に、犬が器用にくわえた紐を縛りつけ、大きくばんざいをさせるように両腕を左右に引っ張った。
80 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:13:27 ID:sEXoqdmQ
「なにを……する……つもりなの……」
仰向けになった体を腕で隠そうとするが、拘束する軍用犬にとっては陽炎の腕力など虫けらに等しい。怪盗装束を豊かに押し上げる胸元と帯に締められた腰が、完全に無防備に犬どもの鼻面の前にさらされた。
「やだよ……」
いやいやをする陽炎だったが、軍用犬は自重する様子などさらさらなく、陽炎の拘束されていない方の足にも縄を縛り付ける。
「ひ……っ」
何をされるか本能的に察した陽炎が足をぴったりと閉じる。しかし必死の抵抗などなんの甲斐もなく、犬たちは陽炎の足を強引に左右に引っ張って行った。
「い、いやぁ……」
ついに怪盗十六夜は手足の自由を完全に奪われた。標本のように大の字になり、両手両足をそれぞれ犬の支配下に置かれてしまっている。
せめて足を閉じようと、あるいは無防備な胸を守ろうと、彼女は必死に身をよじるが、強引に開かされた腕も足もまったく自由にならない。
陽炎の顔が覆面ごしにも真っ赤に染まっているのがわかる。全身に力を入れているからだけではない。服こそちゃんと着ていれどほとんど恥辱と言っていい姿勢のせいだ。
だが……彼女の苦難はそれで終わらなかった。
「え……っ?」
軍用犬が次々と陽炎の体に群がり、彼女の乳房やおなかのにおいをすんすんと嗅いだ。身を固くした少女にいきなり牙をむき出して、そして抵抗できない肉体に牙を突き立てた。
「いやあああっ!」
陽炎がぎゅっと目を閉じ首を振って絶叫した。
しかし予想に反して痛みはなかった。恐る恐る目を開けた陽炎は、ひっと泣きそうな顔になった。
群れをなす軍用犬の牙には怪盗十六夜の装束が断片となってこびりついていた。犬は陽炎の服だけを切り裂いたのだ。安心などできるはずがなかった。
しかも犬たちはただ陽炎を剥こうとしているわけではない様子だ。
(わ、私の装備を……奪ってるの……?)
犬がすんすんとにおいをかぐたびに、どういう理由でか怪盗十六夜の装束に仕込まれた道具や武器が看破され、服ごと引きちぎられる。
足袋に仕込んでいた蹴り用の寸鉄は生地ごと持っていかれて、小さな足が剥き出しになったところを戯れに犬になめられて陽炎の口から悲鳴が漏れた。
膝から足首、また肘から手首を覆う生地にも針金が仕込まれていたので、鉄より固いのではないかと思われる犬の牙がまとめて持っていく。
彼女の顔は特に犬に念入りに嗅ぎまわられたが目元を覆う覆面には何も道具を仕込んでいなかったため、犬たちは「ふん……」と残念そうに唸って鼻面を引っ込めた。
81 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:13:56 ID:sEXoqdmQ
(こんなに隠し道具を持ってくるんじゃなかった……)
陽炎は泣きべそをかきそうになった。道具をたくさん隠し持っていただけに犬たちの発掘作業も入念を極めた。
お気に入りの怪盗衣装はずたずたに引き裂かれて、肩やおへそ、太ももの柔肌が剥き出しとなって犬のねばつく呼気にさらされる。
さすがに下着には仕込みがなかったので犬の牙は免れたが、懐に挟んでおいた携帯食糧を持っていかれるついでに斬り裂かれてしまった。
和風の怪盗装束でも下着だけは女子高生に相応のものだ。豊かな乳房を隠すブラジャーは支えを切られて二つのふくらみの上にポンと置かれているだけ、秘所を隠す下着は今にも千切れ飛びそうなありさまだった。
(いや……こんなの……早く終わって……)
水着よりもきわどい露出状態で半裸と言うよりだいぶ裸に近い。全身に衣類の残骸を絡みつかせたまま陽炎はあまりの羞恥に目を閉じて、この時間が早く過ぎ去るようにと祈ることしかできなかった。
「おやおや、なんともいい眺めではないか」
「ひっ!」
唐突に声を掛けられて、陽炎の口から甲高い悲鳴が漏れた。
「や、やだ……見てるの……?」
「ああ、一部始終をじっくりと」
「変態……見ないでよ……」
犬に見られるのと人に見られるという意識とでは天地の開きがある。未だかつてこれほど男に肌を見せたことはない。
陽炎は顔を真っ赤にしてもじもじと身をよじった。その動作で双丘を包む下着がずり落ちそうになり慌てて動きを止める。
「駄目だな、犬が肌を見せるのを恥ずかしがっていては」
「私は……犬じゃないわ……」
「そうかね?」
軍用犬調教師が不思議そうにつぶやくと、唐突に彼女のそばの犬が彼女の頬をべろりとなめ上げた。
「ひっ……!」
「落ち着きたまえ。それ、犬と一緒に深呼吸だ」
「きゃあっ、やめなさい、変態ッ!」
今度は犬の鼻息で下着を吹き飛ばされそうになり、陽炎はじたばたしながら身をよじった。
だがこのやり取りで少しだけ恐怖が紛れた。犬たちが獰猛な野獣ではなく、調教師の意思のもとに統率されているとわかったから。
「変態……か。それでは、この変態のもとに来てもらおう」
82 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:16:41 ID:sEXoqdmQ
陽炎の手足を紐で拘束していた犬たちがやおら立ち上がり、一方向へと歩き出した。
彼女は身をよじって抵抗するが、犬たちの断固とした力に抵抗できず、床をずるずると引きずられていく。
「ちょ、ちょっと……ちょっと待って!」
陽炎は顔を真っ赤にして叫んだ。
彼女の秘所を隠す千切れかけた下着が、床にこすられてますます危うくなってきていた。このままでは下着がとれてしまう。
「うっ……」
陽炎は必死でおなかに力を込めると、腰を浮かせて下着を床から離した。その分背中がこすれて乳房を隠す下着の方が危うくなるが、背に腹は代えられない。
腰を突き上げるような卑猥な姿だったが、性の知識に乏しい陽炎はその態勢に羞恥を覚えるより先に、下着を守ることで精いっぱいだった。
「やっ……やだっ……」
必死で顔でいやいやをしながら腰を浮かせ、胸の下着がずれないように体をよじる姿は、当人の自覚はないがとても嗜虐心をそそった。
磔とも晒しとも引き回しとも違う、人間御輿とでも呼ぶべき道行き。そのすべてを追う視線があることに彼女は気づいていない。
(早く……早く終わって……)
幸い今度は長くは続かなかった。地下に下りたと思ったら先行していた犬が器用にドアを開け、陽炎は中に運び込まれた。
「ようこそ私の雌犬よ」
ソファーに座り壁のディスプレイを眺めていた男が立ち上がって陽炎を出迎えた。
偉丈夫と言っていい男だ。精悍な顔立ちにローブに包まれた筋肉質な体躯を見る限り、調教師としてだけでなく軍人としても一流であるとの評判は伊達ではない。
じかに聞く声も渋いバリトンで、なかなかに魅力的と言ってよかった。ただし変態であることを除けば……
一方、陽炎は壁のディスプレイに目が釘付けになっていた。
(と、録られてる……)
彼女が半裸に剥かれていく光景と人間御輿の一部始終が、彼女の悲鳴や哀願とともに克明に記録されているのだ。
顔はかろうじて覆面で隠されているとはいえ、こんなものが世に出回ったなら自分はもう生きていけない。
だが今の陽炎には優先するべきことがあった。
「唯は、唯はどこ?」
「ん? 何の話だね?」
「珍しい日本の雌犬がいるって……言ったじゃない!」
陽炎のさらわれた友人である高良唯がこの屋敷にいると匂わせた言葉だった。いるとしたらここしかない。
「おお紹介しよう」
調教師はソファーの後ろから何かを引き出してきた。とても唯とは思えないほどの、それは……
83 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:17:08 ID:sEXoqdmQ
「秋田犬と呼ばれているそうだな。ハチコウという犬の話を聞いた時は三日三晩泣きあかしてしまったよ」
どこからどう見てもただの犬。陽炎の親友なんかではなかった。
陽炎の顔が一気に険しくなった。先ほどまでの泣きべその顔はあっさりと消えた。
「だましたのね」
「嘘は言っていない。君が誤解しただけではないか?」
「でもだまそうという意図はあったでしょう」
「……あった」
ごく正直に調教師は認めた。
「じゃあもう用はないわ。帰らせてもらいます」
「両手足を縛られた身でどうやって帰るというのだね?」
「こうやってよ」
陽炎は口元をもごもごした。桜の花びらのような可憐な唇から銀色の何かが顔をのぞかせる。
「それは、犬笛!?」
調教師が驚く。陽炎のおもてに会心の笑みが浮かぶ。
「切り札は最後までとっておくものでしょう?」
陽炎の加えた犬笛から人には聞こえぬ音波が響き、彼女を縛る犬が口にくわえた紐を落とした。
拘束を脱した陽炎は手足のひもを解くと、片手で胸を隠しつつ後ろに下がった。その顔に、不敵な笑み。
犬たちは従順にこうべを垂れて、その場の支配権は完全に陽炎に移っていた。
「なぜ私の犬への命令手段を知っているのかね?」
「あなたがただの調教師なら命令を知る方法はなかった。しかしあなたの育てているのは軍用犬……つまり兵器。兵器は誰にでも扱える規格がないと意味がない」
陽炎はあらかじめ調教師の育てた犬を別の施設から一匹盗み、犬笛での命令方法を完全にマスターしてからこの屋敷に挑んでいた。
軍用犬なら与えられた命令には絶対に従い、陽炎と調教師の命令が競合したら行動不能に陥るだろう。そうでなければ兵器としての信頼性がない。そこまで読み切っての行動だ。
84 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:17:34 ID:sEXoqdmQ
「では先ほどの悲鳴や哀願は演技だったのかね?」
「必ずしも、そうではないんですけどね」
陽炎は内心の震えを押し殺して強気を装う。
犬の獰猛な牙に恐怖を感じたのは本当だし、裸にされそうになった時は本気で恥ずかしかった。
切り札の犬笛を使わなかったのはあくまでここに潜入した目的が親友の安否を知ることだったからだ。この部屋に連れ込まれるまでは無力な獲物を装う必要があった。
(でも、他の装備が全部奪われてしまった)
犬笛は本当に最後の切り札だった。失敗したらもう本当に後はない。
この部屋の入り口はすでに軍用犬が固めており、いくら陽炎でも犬笛なしでは脱出は不可能だ。
もしなにかあって作戦が失敗したら、陽炎は再び犬の牙に囚われる運命から逃れられない。
今の陽炎は絶望の泥沼に藁一本で浮いているような、極めて危険な状態だった。
「犬に命令できない以上、生身では私の方が上手です。降参しなさい」
右手に握った犬笛をいつでも吹けるよう構えながら陽炎は降伏を迫る。その手足が怯えに震えているのを調教師に見られないよう、声だけは強気を装って。
「ふむ……そうするしかないようだ」
調教師は両手を上げた。陽炎は想像以上の安堵が全身を浸すのを感じた。ここまで身と貞操に危険が迫ったのは初めてだった。
「まず私の映像を完全に消去してもらいます。それと……私に服を貸しなさい」
やや顔を赤くして陽炎は矢継ぎ早に命令した。男の前で裸同然でいることなど、意識してしまっては恥ずかしすぎた。そこに彼女自身気付いていないごく僅かな隙があった。
「その前に一つ片づけておかなければいけないのだが、いいかね?」
「……あとにしなさい」
「いや、男にはどうしても処理しなければならないのがあってな」
調教師は何とローブの前を勢いよくはだけた。露出狂そのものの動きで自らの股間を剥き出しにし、絶大といっていい肉棒を天に向けてそそり立たせた。
(な、なに!?)
まったく唐突に出現した生まれて初めて見る男性器。それも射精寸前にまで勃起したものを見て、陽炎の思考が一瞬だけ固まった。
その瞬間に調教師は全身全霊を振り絞るような絶叫を上げた。
「伊賀の水月!」
85 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:18:04 ID:sEXoqdmQ
その股間の雄物が倍近くにまで膨れ上がり、次の瞬間に溜弾のような質と量の白濁液が撃ち出されていた。
(なにあれぇっ!?)
飛んできたのがナイフだったら陽炎はかわすことができたはずだ。
だが射精というあまりにも衝撃的な、というより馬鹿馬鹿しい攻撃を前に彼女の反応は致命的なまでに遅れ……結果として、直撃を受けてしまった。
ばしゃあというバケツでもぶちまけたような豪快な音。彼女の肩、胸、顔の下半分、そして右手に、ねっとりとした白濁の塊が炸裂してこびりついた。
少女に向かって射精することは男の破廉恥な願望といえるが、ここまで堂々としていてはむしろ男らしさしか感じない。
「き……きゃあああ!」
陽炎は絶叫した。性に稚拙な彼女でもそれが何なのかは噂だけだが知っていた。
その場でじたばた足踏みして唯一無事な左手で必死に顔を拭くが、むしろ肌に精液がすりこまれるような錯覚を覚えた。
「あ、あ、あなたっ、なんてものひっかけてくれるの!」
「そんなことを言う余裕があるのかね?」
調教師は妙にさっぱりとしたいい表情で陽炎の右手を指差した。
陽炎が恐る恐る右手を見る。そして心の底からの恐怖に震えあがった。
彼女が右手に握っていた銀色の犬笛が、べとべとの精液まみれになっていたのだ。
「ふははははっ! さあ、犬に命令するがいい! 私の精液にまみれたその笛に口をつけられればの話だが!?」
「あ……」
陽炎は精液でべとべとの犬笛を思わず見つめた。内部まで粘体に覆われた笛は、たとえ口をつけても音など出るとは思えない。
(う……)
陽炎は、絶望の淵ですがっていた最後の切り札が粉砕されたことを悟った。
犬を失った調教師を無力と侮った陽炎の油断。いや、油断しなくても、犬笛を射精で狙撃されるなど予想できたはずもなく。
棒立ちになって呆ける陽炎に、数十頭の犬がじりじりと迫った。もう抵抗する手段も逃げ出す手段も何もない。
(そんな……もう……)
打つ手は完全に尽きた。
絶望に冒され、顔に施された白濁の化粧をぬぐうのも忘れて、陽炎はぺたんとその場にお尻をついてしまった。覆面に隠された目元から涙が次々に溢れて伝った。
牙を剥き出して近寄ってくる犬たち。その強靭な四肢を前にして陽炎の背筋を恐怖が貫く。
86 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:18:36 ID:sEXoqdmQ
「やだぁっ!」
身も世もない叫びを発して陽炎は必死に跳んだ。がむしゃらな飛翔で犬の包囲を抜けようとする。
しかし犬の反応の方が早かった。先ほど陽炎を捕らえた者よりもさらに太く固い縄を軍用犬はすでに口にくわえていた。四方八方から放たれた縄の網が蜘蛛の巣同然に彼女を覆った。
哀れ蝶のごとく、跳躍した直後には陽炎の手も足も縄に絡めとられ、もがく肢体を一気に引きずり下ろされて受け身も取れないまま地面にたたきつけられる。
「いたい……痛いよ……」
背中を強く打って、怪盗少女の覆面の下に涙がにじむ。衝撃で胸を覆う下着がどこかへいってしまい、ふるんと剥き出しになってしまった白いふくらみを必死に手で隠す。
再び立ち上がろうとしても、犬たちが動き回って彼女の体に二重三重に縄を巻き付け、バランスを崩して何度も転んでしまった。そのたびに縄がさらに絡んでくるという悪循環。
「やだ、やだっ!」
パニックになって手足をばたばたさせると縄がさらに絡みつき、跳躍どころか身を起こすのが精いっぱいなまでに自由を奪われてしまう。
この時には既に犬はただ縄の一端をくわえて立っているだけだというのに、陽炎が自分で自分の自由をどんどん奪っていってしまう。
本来は人が犬を縄で繋ぐものだが、今の陽炎は犬に家畜同然に繋がれてしまっていた。もう……逃げられない。
「や、やだ……こないで……」
じりじりと近づいてくる興奮した犬から、お尻を引きずって陽炎は後ろに下がる。もう芋虫のように這う自由しか彼女には与えられていない。その自由もすぐに奪われるのは明白だった。
秘所を隠す下着がついに千切れて地面に落ちたが、それよりも軍用犬への恐怖が勝った。
服を完全に失って女の子の大事な部分を手で隠しながら後ろに這って行った陽炎は、ついに部屋の角に背中がぶつかってしまった。
「やめて……やめて……」
涙を流して陽炎は哀願した。そこには凛々しい怪盗十六夜の面影はまるでなく、ただ猛獣の恐怖に怯える無力な少女がいるだけだった。
犬たちはことさらにゆっくりと嬲るように少女に迫る。壁の一角を完全包囲されて、少女にはもうどこにも逃げる場所はなかった。
「いや……やだよ……」
肌色の柔らかい肢体を必死で縮める怪盗十六夜を、今度こそ犬どもは引きずり倒した。
犬どもの山のような体躯の中に、ぶるぶると怯えて震える少女がついに囚われた。今こそ犬たちが少女を思うがままに蹂躙するときだった。
必死にそむける顔から覆面をはぎ取って美しい顔をあらわにし、ばたばた暴れる細い手足を器用に縄で縛りあげた。
「いやあああああっ!」
手と足と胴とをがんじがらめにきつく固く縛りあげられた全裸の少女が、ついに泣きわめいて絶叫した。軍用犬は勝利の勝鬨を上げた。
泣きじゃくって暴れまわる少女を前足で抑えつけ、剥いた牙で縄を強く引き絞るたびに、少女の体は壊れた人形のように無理な姿勢にねじり上げられ、隠すすべのない乳房やお尻、そして秘所が搾り上げられるように晒される。
87 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:21:42 ID:sEXoqdmQ
「痛い、痛い! やめてっ、おねがいだから……やめてええぇぇ……」
犬たちが乳房に嬉々として鼻面を押しつけ、ざらついた舌で秘所を舐め上げるたびに、陽炎は悲痛な叫びを上げた。
無理な体勢による呼吸困難で陽炎の意識がかすれる。悲鳴が途切れ、反応が弱くなるたびに、犬どもは綱を引き絞った。
「ひいいっ……」
少女は両足を開いたまま無理矢理に反りかえされ、後頭部がつま先にくっつくほどの海老ぞり状態で豊かな乳房と秘所をおしげもなくさらした。
大輪の花束のような裸体に、犬どもが舌を這わせ牙を甘く食い込ませる。陽炎は気絶することも許されず、痛みと恐怖に泣き叫ぶ。
「痛いよやめてよおっ!」
犬どもがその体位に飽きたらまた綱を引き絞り今度は両足を真横に開かせる。怪盗の柔軟な関節はよく開脚に耐えたが、180度を超えて開かさせられると、苦痛のあまり息の詰まった陽炎は首を左右に振って瞳から涙をこぼれさせた。
(こんな……恥ずかしい……痛い……はずかしい……いたい……)
ぴったりととじていたはずのお尻も秘裂もわずかな隙間を開いて、ふるふると震えながらも張りつめた股関節にここぞとばかりに五匹ほどの犬がいっせいにむらがった。
ざらざらした舌を未成熟な性器――陰核や膣内、尿道やお尻の穴にまで容赦なく這わせ、ヤスリで削るような刺激をあたえる。
「ひっ、いゃ、ひゃん、ひゃああん!」
敏感な部分への強すぎる刺激に、陽炎は途切れることなく悲鳴を上げる。それによって犬たちは少女の弱点を学んだらしい。
股間に群がっていた犬たちが一斉に退き、少女が思わず安心の吐息を漏らした瞬間、ひゅんとうなった縄が少女の股間にぴったりとあてられていた。
「ひっ……」
綱の両端を犬たちが獰猛な顎の力で引くと、少女の股を引っ張り上げるほどにきつく綱が食い込んだ。
88 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:23:11 ID:sEXoqdmQ
「や、や……やめて……」
力のない哀願を漏らす陽炎の姿は犬をさらに興奮させるだけだ。犬どもが力いっぱい綱を引くと、少女の一番敏感な部分を荒縄がごりごりと擦り上げた。
「ひやあああああああっ!!」
陽炎が身をよじるがどこにも逃げられない。舌による責めをはるかに上回る股縄責めの破壊力に、少女は痙攣すらしながら悶え苦しんだ。
味をしめた犬たちは、さらに次々と縄を咥えて、少女の乳房を絞り上げると先端の可愛らしいピンク色をも激しく縄で擦り上げた。
「ふあっ、ひいっ、ひゃ、ひゃめてぇえ……」
息も絶え絶えの様子でひくっひくっと全身でしゃくりあげる少女に、ゴリゴリゴリとえげつない音を立てて縄の責めはいつまでも続いた。
(ダメ……もうなにも……かんがえ……られないよ……)
立て続けの責めは陽炎に思考する余裕を与えず、少女の全身は抵抗する力を失って犬になぶられるままに身悶える。
縄は複雑な知恵の輪のように少女の自由を幾重にも奪い、引き絞るごとに華奢な裸身を万華鏡のようにきりきりと変形させ、女の子の大事な部分を様々な体位で犬たちに提供する。
日本の縁日に詳しいものなら、宝釣りを想像するだろう。だがこちらは非常に良心的だ、どの縄の先にも大当たりしか存在しない。
どの縄を引き絞っても、怪盗少女のあられもない緊縛姿を様々なバリエーションで鑑賞できるのだから。
「ゆるして……おねがい……」
陽炎はすでに犬たちの玩具だった。苦痛と恥辱、恐怖と絶望の底に叩き込まれて、泣いて許しを乞うだけの少女を、飽きることなく犬どもはいつまでも嬲り続けた。
敗北した怪盗十六夜の悲鳴と犬どもの咆哮は、満月から一つ欠けた月夜にどこまでもどこまでも響いていった……
89 :
十六夜の人:2009/06/18(木) 12:24:33 ID:sEXoqdmQ
かくして怪盗十六夜は負けてしまいました。……敗北までの流れがちょっと早すぎたかな?
予定を超える変態と化した調教師がわけのわからない技を使いましたが、忍者好きにとって水月といえばこの技なので……
この後彼女がたどる運命には、二つルートがあります。スレの人気のある方に彼女の運命は進むと思います。
Aルート・調教師の屋敷にて調教・獣姦ルート。結末によっては逃げることができて怪盗十六夜の戦いはまだまだ続きます。
Bルート・『満月会議』の本部にて拷問・陵辱ルート。これまで怪盗十六夜に煮え湯を飲まされた連中にたっぷりと報復されます。心と体と貞操を完膚なきまでに蹂躙されて完全にバッドエンドし、悲惨すぎる末路に至ります。
……え、どっちも書けって?
おー。十六夜の人GJ
Aルートにいって全十六話のラストがBルートとか
91 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 20:21:15 ID:6/sXgfI/
Aルートで。
両方…両方だ
B・・・
このスレには凌辱が足りんな・・・
え? 両方もあり?
まずはAルートに一票
AのちB
俺はBを選ぶぜ!
自分もBを所望します。
>>93の方がおっしゃる通りこのスレには凌辱が不足していると感じます。
ですから徹底的にお願いします!!
華麗なヒラヒラコスの美少女怪盗が悪辣な手口に嵌められて、普段のスタイリッシュな振る舞いが崩れて
ジタバタして犬にねじ伏せられるとか最高だな
ずっと続き物で読んでいきたいけど、渇いてるんで落ちるとこまで落ちた姿をまずは見たいんでB
割と甘々なのが多いからね
ここらで、ピリリと徹底的な辛口Bを
Aルートを通った上で脱出、最終的にBルートに行ってほしいね
もっと敗北するパターンが見たいぜ
1回でバッドエンドなんてもったいない!
意外と凌辱派がいたんだね
Aルート経由のBも良いけど、調教だと本人も感じちゃって甘っちょろくなるので、やっぱ自分もBで
俺はAで
俺はBかな
続いて欲しいけどBが見たいので
Aで進めつつIfルートでBも投下とかわがままいってみる
むしろ俺たちは「どうしたら両方のルートを書いて頂けるのでしょうか?」と聞かなければならないのだと思うw
106 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 17:36:23 ID:f/T7xLmV
辛いかもしれませんが、両方のルートを
107 :
十六夜の人:2009/06/23(火) 11:32:22 ID:Hekiflf8
OK、皆さんの希望はよくわかりました。
両方の希望が多かったことは正直とてもうれしい。というわけで両方書きましょう!
ひとまずBルートでラストまで行って、その後にAルート開始ということで。
書き上がりがいつになるかはわからないですが、あまりあてにせず待っていてくだされば幸いです。
獣姦分が補給出来そうでとても嬉しいです
>>107 ありがとう!サンクス!多謝!メルシーボク!ダンケ!
110 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 02:39:32 ID:k1Y7vQq+
保守
メイドとして悪徳成金屋敷に潜入し、違法拾得物を回収したり、監禁されている少女達を解放したりするメイド怪盗を思いついたが
その理由に全く思い当たらない
どっちかというと警察や探偵とかの潜入捜査官だもんねその設定だと。
それでもあえて怪盗でやるなら、元々その怪盗ヒロインは孤児院出身で貧乏孤児院の寄付のためにお金がいる。
あるいは孤児出身の少女達が金で買われたりして監禁されている、などの理由で怪盗をやるんじゃないかと。
…おお、意外にいけそうかも?
可愛い女の子がゲス親父どもに弄ばれるのが許せない。可愛い娘は私と乳繰り合うべきだ!
というレズ怪盗もいいかもw
☆
ゴージャスアイリンのようなナイスバディな美人怪盗が
銭形みたいな優秀刑事の仕組んだトラップに捕まる話が読みたい。
ニシシシッて、いやらしい笑いした
とっつぁんが孫の手みたいの取り出すの。
>>113 【採用】
。・ * *・
*・ ゚・* 。 。 * ゚
* ・ ゚・ * 。 *・ ゚ ・ *
・ * 。∧∧ ∧∧ * ・
゚∧∧・ω・)(・ω・∧∧
(・ω・∧∧)(∧∧・ω・)
(つ (・ω・)(・ω・) と)
uu(l )( ノuu
uu uu
それいいわぁ
俺は逆に
>>113見たいな怪盗がゲス親父どもに弄ばれるのが良いな
レズなんていらねーよ、女怪盗は犯されるもんだ
>>117 モチロンそういう展開にして引き立たせるためのキャラクターの肉付けだろ
保守
可愛い女の子がゲス親父に弄ばれ甚振られる展開もガチレズ展開もどっちも好き
女の子たちの目の前でゲス親父に弄ばれて潮吹きながら盛大にイっちゃって、大好きな女の子に汚物を見るような目で罵倒されて絶望するレズ怪盗もいい
恋人の刑事に捕まって、正体に気付かない恋人に変態責めされて絶望。
怪盗が(ワザと)捕まって(捕まえた美少年に反撃して逆に)あんな事こんな事…
こういう一行レスでネタがかぶって書かなくなる職人いるだろうなぁ・・・
一行レスを元に書いちゃったりしても良いのよ
現にイベントデーの短編ネタは一行レスから生まれたしね
嗜好は個人の自由だが、口に出すのはやめておけ。
職人さんが気にしてかけなくなるかもしれないだろう?
てめぇの嗜好なんてどうでもいい
チラシの裏に書いとけ
チラシの裏に書いた予告状を寄越す、貧乏な怪盗。
保守
コミックヴァルキリーで連載中(現在二話)のジグラットいいですねー
正直ああいうのを求めていた。
後はエロピンチ展開がいつ来るかだが。
>>132 Missblackは2冊目の単行本でも怪盗モノを描いてるよな
大人に変身できる幼女が義賊やってるんだが最後は悪堕ちして悪の出先になっちゃうやつ
保守
保守
137 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 19:41:42 ID:d/osoj6j
あげ抜け
閑古鳥
ほ
セイント・テールが潜り込んだ屋敷で捕まって犯されるという想像しか出来ない。
セイント・テールか。
当時はなんであんな素顔全開なのに誰にも正体バレないんだよと思ってたなー
前髪のガード力高すぎw
142 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 18:50:12 ID:OB0alW06
とりあえず自分は『いくら美少女怪盗、外見が幼女でも正体は妖怪』には発情できないなぁ
ジャンヌを凌辱。
144 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/06(日) 03:02:12 ID:q7S+BQak
ほしゅあげ
セイント・テール小説を浴びるように読みたいです
再放送マジやばいっす当時のパッション
一昔前のアニメって変身ヒロイン系が充実してるんだよな
セーラームーンからの一連の流れで
ウェディングピーチ
コレクターユイ
神風怪盗ジャンヌ
セイントテール
アキハバラ電脳組etc.
今にして思えばどうしてかつての俺は一話完結のダラダラとした流れを嫌ってそれらアニメを敬遠してたんだろう…
様式美ってもんを解せないガキだったんだな…
自分語りウザ!
ぱいきゅ〜ってお前のIDがウザイ!!
ぱいきゅ〜っ!
可愛いじゃん
羞恥心の強い清純な怪盗も良いけど、胸とかを強調したデザインのコスでポーズ取ったりして
警官とかを悩殺したりして翻弄するお色気怪盗ってのも良いな
垂れ目のほんわかお姉さん系とかで
>>150 はぐれた新人警官を物陰に引き込んで色々ヤっちゃんですね、わかります
「あなたの童貞いただきましたv」なカードでも残していくのかw
そういうエロ怪盗のコスを下品にならないようなのを考えるのとか楽しいな
男の子怪盗が警備のお姉さん達におしおきされるってのはどうよ?
終末処理場の同人誌にでもありそうだよなw
>>145 そういや昔、セイント・テールの両親の若い頃の話を書いたっけ。
厳密にいえばセイント・テール系小説であって、セイント・テールの小説じゃないんだよなw
意味わからん
孫悟飯を題材にした二次創作をしたら、それはドラゴンボールの二次創作ではないとでも言うのか?
>>158 要はパパママのカップル話になってしまって怪盗モノではなくなったって事だろ
ドラゴンボールの二次創作でバトル分期待してたらチチと悟空がイチャイチャする話読まされたら
なんか違うって思うだろ?
>>159 セイントテールの母親は、ちゃんと(?)怪盗だぞ
それはそれとして、
>>157の文面を見てみ?
怪盗モノじゃなくなったんじゃなくて、「セイントテールの小説じゃない」って言ってる
だから、よくわからんなあと
まあ、純粋に意味が分からなかっただけで、特に続けたい話題でもないのだが
レスしてくれて、すまん&ありがとう
161 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 00:06:28 ID:jp/VHrGb
ho
色仕掛けで警察まいてたけど、実は男性経験0な怪盗が捕まって凌辱されるの読みたい。
>>162 出版小説でよければマジカルシャドーとか条件そのまんまだぜ。
女性経験はあるけどね
保守
美少女怪盗が糸使いやらワイヤー系のトラップでギッチギッチに縛り上げられるのは良い
保守
液体金属を身に纏う事によるメタルヒーロー系変身をする怪盗ヒロイン
液体金属を自在に変形させる事でピッキングツールやロープ、フックなどの侵入補助ツール、電子セキュリティーに
干渉できるコネクトコード、ナイフやロッドなどの自衛用武器へと変形するシーフズアームズを操り活躍するヒロイン
その正体は時には同じ仲間である筈の警備担当である警官すらも向こうに回して、おおっぴらに出来ない権力を持った
「悪」からの物品の回収を目的とされて設立された影の警察の一部門、捜査零課所属、特装怪盗刑事エレガンダーであった!
組織のバックアップのある怪盗ってのは珍しいな
まあスパイ物がそうちゃあそうなんだが
保守。
今保管庫が見れないの俺だけ?
俺は見れるけど…もう一度確認してみたら
鯖メンテだったんじゃね
逆に野上冴子のような敏腕女刑事がキャッツアイの泪の罠に嵌められ物陰に引き摺りこまれあんなことやこんなことされ・・・・
ライバル関係の女の子怪盗二人が、お互いに相手を出し抜こうと同じ獲物を奪い合ったり
相手の評判を落とすために恥ずかしい罠を仕掛けたりして、
結局は痛み分けに終わってギャラリーの男の子たちだけが得をする、
ちょっとえっちなコメディ
>>175 いいねそれ。
AMさんあたりなら素晴らしい出来にしてくれそうなネタだw
そういや誰も書かなくなって久しいな
もはや物書きにこのスレは捨てられたか
この程度で何を言ってるんだ
どこも書き手不足ですよん
寒い…
>>179 それでもAMさんなら…AMさんならきっと何とかしてくれる。
いや、勿論他の方々や新人さんも大歓迎ですが。
どうもこのスレだとこういう過疎状態=AMさん登場の前フリに見えて仕方ない第一夜時代からの常連が通りますよ。
>>183 常連を嘯くならもっと雑談に参加するなりして盛り上げてくれよ
怪盗を捕まえるためのエロトラップで皆が好きなのはどんなの?
俺はやはりマジックハンドとか粘着とりもちなんかなんだが。
シャドウレディのクモの巣は興奮した。
うん、俺も真っ先に思い浮かんだなw
あとは、後催眠暗示とかを埋め込んで、コスチュームを着忘れたまま現場に登場させて恥ずかしい目をさせるとか……。
獲物の直前にステルス網かなんかを仕掛けて
油断したところを捕獲。
あとは天井の穴からスライムが流れてきて、
身動きできないままスライムにうにゃうにゃされるところを
監視カメラがばっちり。
動物の好きそうな匂いをコスチュームに染み込ませた上で犬とかに襲わせるとか。
全身を唾液まみれの舌で舐められて濡れ濡れの怪盗。
あとは鰻や泥鰌だらけの水槽付き落とし穴も捨てがたい。
>>189 アイドル顔負けのフリルを多用した華麗なコスの怪盗が鰻にまみれてもがくってのはかなり良いな
俺は腕が通る位の細い穴の先にある鍵穴とか仕掛けを解除しようとした怪盗が、穴の中で手首をロックされてしまい、
その場に釘付けなって逃げれない所を床から超振動してる台座がせり上がって
怪盗の股間をガッチリと固定して散々に悶え狂わすとかいうシチュが好き
腕の拘束をツールで解除しようとするけど振動が邪魔をして集中できない。
簡単な筈の解除ができず気ばかりが焦り、ツールを落としたりして追い詰められていく怪盗。
最後にはイキまくってしまい、それでも許されずに振動に晒されて、警備がようやく捕縛に来た頃には、
腕の拘束はそのままに、ぶら下がるようにしてぐったりとなっている怪盗の姿が…。
みたいなの。
>>190 具体的すぎるwww
そういう作品教えてくださいお願いします
シャドウレディとかが拘束されてみたいなのが理想
丁度桂スレで新作投下されてるぞ
まさにwktkしながら見てるよ
そういえば前に好きな怪盗は?って話題でセイントテールやジャンヌ、キャッツアイとか出てたけど
エロ小説での怪盗だと皆はどの作品が一押し?
基本的には二次ドリのノベルズがメインになるとは思うけど…
個人的にはマジカルシャドーとナイトフェアリーは素晴らしいと思う。
>>191 SWの短編集でそんな作品があったけど。
(たしかナイトウインドウの影とかそんなタイトル)
197 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 00:01:17 ID:3i3laaAj
見田竜介がイラスト書いてた奴だな。
テキストも微妙にエロを連想させるものだったのを覚えているw
198 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 19:08:42 ID:7Gnlpjc9
SWってなんの略?
STAR WARS
>>198 ソードワールド
富士見ファンタジア文庫から出てる卓上RPGの背景世界を舞台にしたアンソロジーだよ
ナイトミーナ、あれ、やっていいのかよw
神楽陽子作品って、ああいうの多いよなw
202 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 12:01:08 ID:6qgJshp4
教えてくれてありがとう。今度探してみるよ。
最近、小説の投稿もないしちょっとリレーでもやってみる?
もちろん小説の優先度はリレーじゃない方優先で。
反対者がいなかったらプロローグをちょっと書いてみようと思うけど……。
リレーはむずいぜ?
いや別に反対とは言ってないけど
主人公は24歳くらいの表向きは喫茶店経営の次女がいい
長女24歳
次女18歳
末女1○歳
とかにすればあらゆる需要に適合
>>206 あんた天才とか言われたことない?
できれば警察関係者の知り合いがいるor因縁の敵役(エロおやじ)がいるとなおいいな
いい設定だね。漫画原作にしたら、週間少年誌で連載くらいできそうな予感。
うん、これは面白くなりそうだ。でも、唯の泥棒じゃあ、美意識がなさすぎる。
美術品を専門に盗む怪盗って設定にしないか?
ただ盗むだけだと完全な泥棒だし何か因縁ある美術品盗むのはどうだろう
漫画の怪盗ってだいたい美術品盗んでるな
と、思って現金盗んでるの想像したら
ただの泥棒だった
次女は料理が苦手、男心がわからないのに姉妹の中では唯一仲の良い男友達がいるはず
逆に世間を騒がせるのが好きな、完全な愉快犯がお仕置きされちゃう展開もいいと思うの
ほら、「週刊誌の一面を飾るのが夢なの!」とか言いながら世間を騒がせてる怪盗にお仕置きして、
望みどおり週刊誌の一面を飾らせてあげたりとか、素敵じゃん!
そして何故か素顔のまま盗みを働いてるのに誰にも顔を見られない不思議ですね。
>>213 シリアス無しのエロも、たまには読みたいな。
お父さん大好きなファザコン三人娘とかいいなあ
できれば盗みに入るときは体の曲線が手に取るようにわかるレオタードとかがいいな
それじゃあパンチラが楽しめないじゃないか!
うっすらパン線が浮かんでたりすると…
! ふしぎ!
溶解液とかでレオタードが解けて羞恥に染まる姿とか
鉄条網の間を逃走するうちレオタードが破れ恥らう様子とか
特に反対が無かったので書かせて頂きます。
かつて、大怪盗と言われた人物がいた。
遥かなる太古に存在した超力古代文明の遺産を追い求めて世界中を飛び回り、
無数の悪党どもと戦い抜き、無数の遺跡を探索し、無数の人々を救った。
自由自在に空を飛び、その瞳から七種の怪光線を解き放ち、口からは謎のガスを吐き、その鼻は一キロ先の金の匂いをかぎ分けるほどの超人と言われていた。
無論話半分にしても、彼残した物は決して小さくない。
超力古代文明の遺産の存在を探し当てたのは彼なのだ。
だが、大怪盗はある日突然姿を消した。
それこそ最初からいなかったように。
だが世界の裏側では、怪盗達が生まれていた。
しばらくすると彼等はいつの間にか組織を作り上げていた。
目的の為に群れる者、孤独を愛し一人を貫く者、
過去を蘇らせんが為に動く者、過去を破壊する者、
そして未来を作ろうとする者…………
大怪盗が消えてから40年後……運命の歯車が回りだす。
リョナ・スカ要素があります。そういったのが嫌いな方はNG設定をお願いします。
その怪盗が目を覚ました時、周利を無数の男達に囲まれていた。
「目が覚めたぞ。」
「!!」
叫び声を上げようとしたが口にボールギャグをかまされており叫び声を上げる事ができずにぐぐもった。
素っ裸にされて荒縄で椅子に縛り付けられているその怪盗を見ながら、男達は下品な笑い声を上げた。
「おいおい、ようやくお目覚めかよ。怪盗さんよ。じゃあまずは身体検査からだ。変装されてるとまずいんでな」
リーダーらしき存在がそう言って怪盗のほっぺたを思いっきり引っ張る。
「んーんー!」
涙目になりながらその怪盗は懇願するが口からだらしなくよだれをたらすだけで、リーダーは一切手加減する様子は無い。
「お前らも手伝えよ。」
「へっへい!」
「最近の人造皮膚は結構強く張り付いてるがあるからな。思いっきり引っ張れよ。」
「へい!」
「んー!! んー!! 」
「この胸はシリコンかな〜〜〜。」
胸を強く引っ張られ怪盗は思いっきり咳き込むが周りの男達は手加減をする様子は無い。
「本物かー。意外とデカチチなんだな。」
全身を男達が容赦なくつまみまくる。本当に容赦なくつまみまくっている。容赦と言う言葉を彼等は知らない。
「では次は武器を持ってないか確認するぞ。ギャグを外せ。」
リーダーの命令に周りのメンバーが怪盗の口につけられたのギャグを外す。唾液がだらりと零れ落ちた。
「はあはあはあ……許し……。」
だがリーダーは怪盗の答えを聞かずにドンと腹に拳を叩き込む。
「体の中に何か隠してるかもしれん。
俺は腹の中を調べる。ケツの穴と口はまず何かを突っ込んでから吐き出させろ。」
「そんなぁ………」
「まず道具を隠し持ってない事を確認してからだ。腐っても怪盗。それぐらいの事は当然だ。」
だがリーダーはまったく聞き耳を持たずに回りのメンバーに怪盗の四肢をそれぞれ別のロープで縛り上げさせて、椅子に座っているロープをほどく。
「ひいいいいいいいいいい! 助け……助けて……」
腹の中に腕を突っ込まれ、怪盗は涙を流しながら懇願する。
「駄目だ。お前の体内の確認が先だ。」
「だったらはやく………」
「わかった、お前ら。一気にやれ。」
「「へい。」」
腕を腹に入れられたまま、尻の中に浣腸液を詰め込まれる。
それだけではなく口を数名がかりで強制的に開かれて精液を流し込まれる。
「うぇうぇ…………。」
我慢できるはずも無く一気にお尻から浣腸液と大便が流れ出てくる。
「二回目。」
再び出てきた物を見ながらリーダーはにやりと笑う。
「へい。」
「お願い……許して……。」
「三回目。」
淡々とリーダーはメンバーに指示を出し続けた。
全身をくまなく『調査』され終わった後、偽メイドだった者はすっかりボロボロになっていた。
全身は赤く腫上り、全身は白濁液に覆われていた。
「では………お前に色々質問したい事がある……。きちんと答えれば楽にしてやる。」
楽にする気などさらさらなくリーダーは被虐の笑みを浮かべて質問した。
「鍵は何処だ?」
「……………。」
「なるほど、そんな所にか………。よしわかった。上手い食べ物を食わせてやる。
最も…嘘だったらどうなるかわかってるだろうな。」
リーダーはそう言って、元怪盗の肩をトンと叩いた。
超力古代文明の遺産……言うなれば『お宝』の一種類。美術品よりこういうのを狙うのが怪盗らしいかなと思って。
大怪盗……………………手っ取り早く言うなら超人。きっとかわいい3人の孫がいる。
怪盗達……………………雑魚。変な罠にひっかかってとんでもない事になる為の役。
三流怪盗…………………やられ役。
リーダー達………………『鍵』を捜し求めてる軍団。きっと三下
『鍵』……………………おそらく超力古代文明の遺産の謎を解き明かす鍵
いきなり何の告知も前振りも無かったのに「特に反対がなかったので」?リレー?
余りにも唐突であれだけど、久々の投下でリョナ色が強くて好みな話だ。GJ
続きが読みたいんだが…、リレー?やっぱ謎だ…
リレーなのに設定作っちゃうのはどうなんだ?
いや、前振りみたいなもんはあったんじゃね?
正直、ID:KnzLr57Q が何をしたいのかが、"全くわからん"(ほんと字面どおりの意味で)
内容自体も、正直よくわからないが(ワンピースのパロディっぽいのは理解したが)、とりあえず期待
続き書くんだよね? リレー云々ってのは、きっと作品タイトル名のことだよな? でないと意味不明すぎるし
>>203>>223 って事でしょう。
つまり、リレー小説のプロローグですね?
「この設定で続きが思いついたら書く」って方針でしょうか…?
とりあえず、私は未熟に過ぎるので、現段階でバトンは受け取れそうにありません。
一応、蛇足ながら…
「反対意見が無い」状況ではなく「参加したい」という意見が少しでも出てから開始した方が良かったと思います。
現状ではどうにも「こんなシチュの小説読みたい、誰か続き書いて」ってな感じに見えてしまいましたので。
ただ、スレ活性化の為にまず行動した事は素晴らしいと思います。
しっかし、大怪盗、目から光線口からガスって所で「超人」というより「怪人」って感じw
ああ…ちゃんと前振りあったんだ…こりゃあ悪い事したなぁ
キャッツの話ばかりで失念してたが、その話題の元々のきっかけじゃないか
色々とご迷惑をおかけして申し訳ありません。
>>232氏の言うとおり、参加したい人が見えてからすべきでした。
確かに読み直してみるとそう思われても仕方ないですね。>こんなシチュの小説読みたい
しばらく名無しになって頭を冷やそうと思います。
違うよ。むしろ、一人でも続けるべき
>>234 おまえの前に道はない
おまえの跡に道ができる
>こんなシチュの小説読みたい
その気持ちが少しでもあったのなら、自分の手でそれを完成させるのも一つの手ってことだね
こんな流れの中だけど、リレー小説のバトン受け取っていい?
主人公はアイシャドウで能力を変える女の子で
なんて斬新な設定だ
魔女っ子モノとの差別化を狙って、手品を使う怪盗少女ってのはどうだろう?
240はシャドウガール
242はセイントテールだな
俺は240のシャドウガール風に賛成
シャドウ……ガール……?
淑女(レディー)だぜ紳士
と打ったつもりが
触手だぜ信州
と何故か変換されてしまっていたでござる
246なんで水責め?
>>247 説明しよう!
変身に使うアイシャドウは、水に濡れると落ちてしまうのだ!
その際には激痛を伴う!!
変身解除で苦しみつつ裸に戻されるなんて、おいしすぎる弱点だと思わんか?
リアルでなくても、痛いよりは感じる方がいいなあ
>>248 通常の変身解除というか化粧落としの際はどうするんだ?w
苦しみながら変身するヒーローだっているし、苦しみながら変身解除するヒロインがいても良いのでは?
苦しむのは反対だ
萎える
変身するときや変身が解けるときは、性的快感を伴うとか好き。
○○は変身(メタモルフォーゼ)のとき、
肉体変化に耐えるために脳内に大量のドーパミンを発生させる。
これにより、扁桃体が刺激を受け、その美しい肢体に性的快感が駆けめぐるのだ!
こうですか、わかりません。
苦しむのも大いにありだ
そそる
……ごめんね、動画投稿に夢中になっててごめんねorz
変身で思い出すのはゴージャスアイリンで体がセクシーになっていく描写だな
>>258 自分達に催眠かけて地雷避けてるの見て、自己催眠ミスってエロくならないかなと思った。
>>259 自己催眠でムキムキになるところ加減を間違えて窒息するわけですねわかります
あれ?人けっこういるんだなw
>>257 おかえり。
女の子の穿いている下着、もしくはスカートを一瞬で盗むことを専門にしている怪盗
>>262 まとめサイトを見ればわかるぜ。
このスレの全盛期を支えた職人さんの一人。
>>263 今夜女優の〇〇さんの穿いているパンティを頂に参上いたします。
とかこういう感じでなら話は広げられそうだが…
上げます
>>263-264 男の怪盗を思い浮かべてしまった……。
「(男の)怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・」
…………。
最後に投下したのがおととしの五月だったんで
実に一年飛んで8ヶ月ぶりですが…戻って参りました。
こっちでも酉の表示変わっちゃうかな?
やっぱ変わっちゃうか。
酉は二年前から変わってないんですが
自分はひらがなを酉に使っていまして去年にトリップの仕様が変わったとかでその関係で
こうなってしまったもので。
6話書きあがったんで無茶苦茶時間かかってしまいましたが投下します。
アイスヴィーナスが“組織”を煙にまいてからからはや三日が経過し、
剣崎雅人が人生初めての経験をしていた事もつゆも知らず、大岩警察署ではアイスヴィーナスの犯行記録に新たに
加わった一件の事後処理がようやく終わろうとしていた
ここは警視庁の弾道ミサイル基地と評される特殊な警察署だった。
というのはまでこの警察署の管轄である城東特別区というエリアで、そもそも特別な場所だからだ。
聞き慣れない名前ではあるが、墨田区、葛飾区、江戸川区、江東区。
そして千葉県の東京都に面したいくつかの市が融合して出来たマンモス区である。
なんでそんなものが出来たのかといえば、1991年にソ連からロシア共和国に名前が変わった時点で終結するという
大方の予想を裏切って現在もたけなわの米国とロシアの軍拡競争に際しての首都機能保全や安全保障やな
んやかやといった大人の事情によって元々これらの市および区が結びつきを強くしていったという背景がまずあった。
都市部から外れたこれらの地域にバックアップとして様々な施設を作っておこうというわけだ。
それが西暦2009年の政界大波乱により行われた幾多の無茶苦茶な法案からなる超法規的措置を引き金として
区民に対して何の予告も無く唐突に合併してしまったのだ。
しかし具体的に誰の思惑でそうなったのかは目下のところ誰にもわからないらしい。
しかしながら事実としてこの城東区は東京都でももっとも賑やかであり潤っている
(なにしろ某巨大遊園地と臨海副都心を擁しているのだ。)と言われ同時にもっともでかい
(つごう六つもの市なり区が合併してるのだからまあ当たり前かも知れないのだが)い町なのである。
そんな経緯で生まれた町だから人口の比率をさっぴいても犯罪が多い。
出るくいは打たれるというか、不景気の情勢下ということも手伝って周りの区にも恨まれている。
そんな情勢だっていうのにここ数ヶ月で怪盗などというものや
なにやら怪しい組織まで蠢き出し、この大岩警察署は喧騒に包まれていた。
「うーむ。しかしまたアイスヴィーナスを取り逃がしてしまったというわけか。」
「はあ…申し訳ありません。」
広大な署の一角の刑事課に割り当てられた広い部屋で後ろを向いて呟く徹将に俯いて答える南條。
「あの“組織”の連中もそうですがあいつらは警察ってものを舐めてますよ課長。
さっさと本拠地を突き止めて思い知らせてやりましょう!」
わーい!
そんな彼に後ろから声をあげたものが居た。なんだかどことなく
喧嘩っ早そうな顔の背が高くて
「鉄政宏(くろがねまさひろ)」だ。南條の同僚である。ちなみに徹将は彼を(正確には、彼「も」)何故か
「アイアンハイドか。ご苦労。」
このように仇名で呼ぶのだがこれがどういう由来で付けられた仇名なのかはいまのところ彼にしか判らない。
捜査中につけられたコードネームだとも言われているが。
「しかし焦ることは無いぞアイアンハイド。まず奴らの拠点を発見することが先決だ。
そもそも警察の相手は彼らだけではないわけだしな。」
「生ぬるいと思いませんか課長。」
不満そうに言う政宏に徹将が落ち着けるように言ってみせる。
「とにかく今は待つんだ。情報が少なすぎる。怪盗については何かわかったのか?」
「はっ?い…いえ、何も。申し訳ありません。」
いくぶん沈んだ声で答える南條。
このところ心労が多い。
またしても怪盗たちをとり逃したのはもとより一歩間違えれば犯罪としか見られない行為もしてしまったのだ。
これからどうすべきか。
南條は苦悩していたが実のところ彼のその程度の経験になどここでは屁のつっぱりのようなものだった。
具体的にはまず、
彼らが歩いている辺りから廊下を反対側まで行ったあたりにある物置に視線を移してみるとしよう。
「ううううっ…あああ…っ」
「うふふふっ…そろそろイクのね。いいわ、私も…。」
いつもは人気が無いにもかかわらず物置からはあえぎ声が響いていた。
警察署の中で一体何が行われていると言うのだろうか。
婦警が…いや、支給品の紺の制服に身を包んでいる点は確かに婦警に違いないのだが。
だが格好が尋常ではない。
純白のブラウスははだけられ、砲丸のようなたわわに揺れる胸がむき出しになっていた。
紺色のスカートは染みだらけだ。
これだけでも充分すぎるくらいに異様な光景だが、
彼女は眼鏡をかけた若い宅配便の制服を着た青年を組み敷き、肉棒を呑み込んで腰を振っていた。
赤い髪がそのたびに揺れる。
膣肉に肉棒をきゅうきゅうと包み込まれ、揉みほぐされて
若い署員は喜びの悲鳴を挙げた。
彼の一物がどくどくと震え、生命力の塊を膣へ、子宮へと送り込んでいく。
婦警の体が弓なりになり、快楽に震えた。
「あんた…またヤッてたの?」
不意に呆れ気味の声が背後から聞こえてくる。
「ほどほどにしときなよ蓮。あんまヤりすぎると署長に怒られちゃうよ。」
彼女と同じ紺色の官給品の制服に身を包んだいくぶん
大人びたイメージの黒い長髪の婦警が呆れ顔で立っている。
「ほどほどにしてるもん。ちょっと補給しただけだよ。」
ぬぽっ
という音とともに肉棒を引き抜くと立ち上がる婦警「大鳥蓮(おおとりれん)」。
「あーあ、この人どうすんの?」
ぐったりしている宅配便の青年を
指でつつきながら後から現れた方の婦警「矢的由比」(やまとゆい)が言う。
反応は鈍い。顔は幸福そのものだが。
「終わったら全部忘れろって暗示かけてあるし大丈夫だよ。判子が無くなってて
探すのに手間取ったんで待ってもらったってことにでもしとけば。
でもまー、署長はうちらにやさしくて助かるよね。精も吸い放題なわけだし。」
生地を撫で付けるように指を這わすと
蓮の紺色のスカートの染みが蒸発するように消えていく。
乱れた服を直して伸びをすると背中か蝙蝠を思わせる翼が現れた。
さらにスカートの後ろが盛り上がり、先端が鏃のようになっている黒い尻尾が現れた。
「やっぱ翼と尻尾は外に出しといた方が落ち着くよねぇ〜。」
蓮がそれを二、三度羽ばたかせて言ってみせる。
「勤務中よ。さぼってたことそのものは報告するからね。」
由比が腰に右手を当てて呆れ気味に言ってみせる。
「
いけずう。本能には逆らえないじゃない。私達はサキュバスなのよ。」
名残りおしそうに尻尾と翼を引っ込めて蓮がぼやく。
城東市はいろいろと規格外の市であり、警察署もその例外ではなかった。
それは人口だとか経済規模だとかそういう面でだけではなく
オカルトと言えばいいのだろうか。
そういう面においても、なのだった。
地下にそういった存在を呼び寄せる磁場があるとかで、所謂“妖怪”と呼ばれ昔から恐れられてきた存在によるトラブルが後をたたなかった。
一時は自衛隊でも投入して全滅させてしまえという暴論がまかり通ったこともあったが
どうせトラブルを起こされるならと彼らの管理は最終的に警察に任されることになってしまった。
警官にまでそのテの連中が食い込んでくることには反発もあったが、結局押し通されるかたちとなった。
彼女達もそうしてここへやってきた者たちであった。
人間には無い能力を持っているので役には立つのだが、時として彼女達は人間を襲い、“食べる”のだ。
…といってもステーキにして食べたりするわけではなく今回の件のような形で、というのが殆どだが。
確かに彼女達がやらかしていることに比べれば南條が遭遇した出来事は霞む。
痴女婦警が居る警察などマスコミが知ったら飛びつくだろう。
「ほら、誰か来た。行くわよ。うわっ…課長じゃない。見られてたら不味かったわね。」
由比が蓮を引っ張って物置の外へ連れ出した。
するとそこへ
「新入りの婦警ってこないだ入ったばっかだというのにまたですか署長。どうせ人間じゃないんでしょう?
サキュバスだかエルフだか人狼だかなんだか知りませんがね。なんで女ばっかなんですか?
連中は警察署をディスコかなんかだと勘違いしてるフシがあります!制服の着こなしひとつにしてもふしだらすぎる!」
興奮したように言う政宏。
「フシだけにふしだら…か。面白いじゃないかアイアンハイド。」
「ふざけないで下さい課長!」
「でも事実として犯罪の発生率は下がって居ます。確かにいかがわしい点が多々ありますけど…」
なおもいきりたつ政宏に南條が宥めるように言ってみせる。
「ほら、矢的さんや大鳥さんはまだしもマシになってきてますよ。ねえ?」
すぐ前をそしらぬ顔で歩いている由比と蓮をしゃくって続ける。
「はっ!?…ごほん。あ…あら最刃課長。ええ、私達最近はとっても真面目ですよ。」
由比が咳払いをすると引きつった笑みを浮かべて答え、
話を合わせろと言わんばかりに蓮を小突いた。
「え…あ、あー。はい。決して仕事さぼってえっちなことなんかしてません。」
「うむ。しっかり励んでくれたまえ。」
ぜんまい仕掛けの人形のような棒読みで答える蓮の肩を徹将が叩いてみせる。
南條はおおげさに頷き、同意を求めるように政宏の顔を見つめるが彼はまだ疑わしい顔をしていた。
と、そこに彼女達とは別の婦警が現れた。
翼が生えたりしては居ないが、耳が横に伸びている。
これは所謂エルフと呼ばれる種族にのみみられる特殊な耳であり
彼女もまた人間の婦警ではない(この警察署にはもう人間の婦警なんて居らず
後期高齢者のスタッフの方々がこなしていた掃除なども含めて全て人外に取って代わられているのだが。
これは人外が男女の比率が無茶苦茶に偏っていることによる。)のだ。
「最刃課長。テレトラン1に緊急メッセージが届いています!署長が不在なんで代理をお頼みしたいのですが。」
「わかった。わかったからちょっとキミ、耳、耳。」
はぁはぁと息をついていう婦警に南條が耳打ちする。
「ああっ…申し訳ありません!」
耳元で指を弾くととんがっていた耳が引っ込んでいく。
「うむ。わかった。南條、アイアンハイド。行くぞ!」
さっさと走り出す徹将(なぜかこの警察署の署長は留守がちで、
旧い付き合いらしい徹将が代理をまかされている。)を追いかけつつ
いったいあれはどういう仕掛けになっているんだと南條は考えた。
この城東警察署はハイテクを随所に導入したモデル警察署として
さまざまな部位が電子化されており、また
建物そのものは爆撃にも耐える上に、ABC兵器の汚染にも耐えられるようになっている。
それらの安全管理も含めて全てを統括する
端末こそ正式名称テレトラン1。
この城東警察署の情報を統括するスーパーコンピューターである。
もっとも設計ミスなのか製造不良なのか少なくとも一週間に一度は
訳も無くぶっ壊れてモニターが吹っ飛ぶ代物なのだが。
「どうも申し訳ありませんこちら城東警察署ですが何か。」
徹将が部屋の中央の双方向通信システムになっているモニターの前に立って言った。
「あなた方が泣く子も黙る城東警察署の刑事科の方々ですか!画面越しなのがちと惜しいですが
こうして相対出来て実に光栄です!わたしは浜田圭一です。実は…ひとつご依頼させて頂きたい事がありまして。」
画面に映ったのは白衣を着崩した三十代前半ほどの男性にしてロボット工学の権威。
「浜田圭一(はまだけいいち)」である
「浜田…?ではあなたはあの有名なロボット工学の…。課長。課長。この方は凄い人ですよ。」
早くも調子が悪くなり始めたテレトラン1のコンソールを仏頂面で弄る徹将の背中をつついた。
。
「ああ…申し遅れました。私が大岩署刑事課課長兼署長代理の最刃徹将です。以後よろしく!」
ボン!
満面の笑みで徹将が名乗った瞬間液晶画面が粉々に吹き飛んだ。
なんだこれは、テレトラン1が何者かに破壊されたぞ!」
徹将が叫ぶ。
モニターの破片が辺りに飛び散って
新米の署員が悲鳴をあげた。
「いや、どう見ても勝手に吹き飛んだだけじゃん。」
「あ〜らら。こりゃ今度こそ本当におしゃかかもね。」
いっぽうでそんな声もそこここから聞こえてくる。
すでにこのような事態に慣れっこになっている者たちだ。
テレトラン1の端末分からは煙が出ていた。
「通信回路を別の端末に移します。」
さすがというべきか冷静に応対する南條。
彼ももうこの手のトラブルにはすっかり慣れ切っているのである。
「私、この度新型ロボットの開発に成功致しまして…。」
「ほほう。それはまた、どのような…?」
徹将の言葉を待っていたかのように浜田が口調を変える。
「よくぞ聞いてくれました!こちらです。私が心血を注いで開発したくのいち怪盗ロボット…ナイトバードですッ!」
あらかじめ準備してあったらしいファンファーレとともに博士の背後に高校生ほどの少女型のロボットが映し出された。
見た目は普通の少女と変わりない。まさに掛け値なしの精巧なロボットと言える。
サキュバスは無論人狼やエルフも美人が多い。
この城東警察署にはそこいらの芸能人など比較にもならないような美人が集まっているのだが
それでも充分美人に見える。
…装いとコンセプトが悪いジョーク以外の何者でもないと言う点を除けば。
そのロボット、“ナイトバード”はなぜかくのいちの衣装と漫画に出てきそうな少女怪盗の衣装をミックスしたような
コスチュームを身に着けていたのだ。
「く…くのいち…?」
「怪盗…?」
南條以下署員たちの思考は完全に停止していた。
全く理解できない。なぜ怪盗?なぜくのいち?
クエスチョンマークが大量生産されていく。
ことに再三怪盗によって色んな意味でこっぴどい目に合わされている南條などは穏やかではなかった。
「ほほう、なんと精巧なロボットだ。いやこれは凄い。」
ひとり素直に感心している徹将は流石というべきか。
「詳しくはのちほど発表会に皆様をお招きしてご説明しますが
問題はこのロボットの動力源なのです。ナイトバードはある特殊なクリスタルを使用しているのですが…
それをどうも…。」
「なるほど。何処かの不届きな連中がノウハウを寄越せと脅迫まがいの行動に出た…そういうわけですね。」
「さすがは徹将課長。そうなのです。なんでもデストロンとかいう組織らしいのですが…。どうしてもナイトバードにかんする
データを渡さないならば強奪すると…。ところがそれを警戒して隠匿しようにももう発表会を行うと各方面に発表してしまいまして…。
それにこのエネルギー源は怪盗にも狙われているとか…。そういえばこの通信は大丈夫ですか?つい今も何かトラブルがあったようですが。」
画面が吹っ飛んだことまで気取られなかったらしいが流石に何かトラブルが起きたことは勘付かれたらしい。
「なんでもありませんよ。通信が盗聴される心配もございません。
わかりました。我々にその発表会の警備を頼みたい訳ですね。わかりました。お任せください。」
全員がドン引き状態から回復しないまま徹将が一人だけサブの小型モニターに向かってノリノリで胸を張って答えてみせる。
何の根拠も無いが、説得力はやたらある演説や発言をしてみせるのは彼の得意技であった。
浜田もおおむね納得した様子で回線を閉じる。
「また面倒なことになるなあ…。」
南條が吹っ飛んだ大型のメインディスプレイを見つめて静かに呻いた。
その頃。
“組織”のアジト。
「二年ぶりの出番だって言うのになんでこんなシーンからなんだよ。俺はメインキャラだぞ。これって言うのもあいつらのせいだ。
ブラッディレイとそれにアイスヴィーナス!奴らさえ居なければ俺の人生こんなに狂ってはいなかったものをよ!」
星鳴がモップ片手にトイレを掃除させられていた。
度重なる失態でシフトを変えられて押し付けられたのである。
汚いトイレとはそれすなわち存在そのものが悪である。
然るに、ここは悪の組織のトイレなのだから清潔にする必要などそもそもないわけで
彼の作業は苦痛を伴っていた。
「俺は必ずでっかくなってやるからなあ!」
咆哮する星鳴。
だが彼の声を聞いてくれるのは悲しいかな。
迷惑そうな顔で彼が掃除を終えるのを待っているハエだけであった。
組織の本部の執務室では
「…あのロボットの警備を連中に依頼したか…。まあ、読み通りの行動だな。」
モニターを見ながら大帝がつぶやく。
徹将は自信ありげだったようだが、結論から言うとさきほどまでのやり取りはいっさいがっさいが筒抜けだったのだ。
それはもう盗聴どころか映像までばっちりと。
大帝はイスを回転させて向き直った。
そこには今トイレ掃除をやらされている星鳴一人を除いたおもだったメンバーが全て終結させられていた。
「このナイトバードをなんとしてもわが組織…デストロンのものとするのだ!
こいつには今まで我々が手に入れてきたクリスタル片の25パーセントにものぼる量の“クリスタル”が使用されておる。
いいか。今度こそ失敗は許さんぞものども!」
野太い右手を振り上げて部下に檄を飛ばすと
「イエッサー!」
部下たちもそれに威勢良く答える。
大帝は満足げにイスに体を沈ませた。
しかし内心では威勢良く答えて見せた部下達のうちほとんどの面子がどうせまた怪盗なり警察なりの邪魔が入って
雷が落ちるんだろうな、あるいは今月をどうやりくりして凌ぐか、などということを考えていたりするところが
いまいちこの組織がしまらない原因のひとつと言えよう。
城東警察署から少し離れたアパートでは。
「ふう…。」
ミネラルウォーターのボトルを脇に置いて櫻がパソコンに表示されたナイトバードの発表会を
ロボット工学研究所で華やかに催すという
ニュースサイトの記事が表示された画面を睨んでいた。
渋い顔をして画面に表示されたくのいちロボットの画像と睨めっこしつつ呟く。
「とりあえず動力源だけ盗むって事にしておくか…。こんなものを丸ごと盗んだらそれこそブラッディレイの名折れだもんね。」
いったいなぜくのいちで怪盗ロボットなのだろうか。
設計者の脳みそはどうかしてしまってるんじゃないだろうか。
そう思う櫻だがモノがクリスタルなら盗まないわけにはいかない。
さらにそこから少し離れた剣道場。
袴を身に着けた氷室薫が新聞の記事をニコニコしながら眺めていた。
内容は櫻が見ていたニュースサイトとほぼ同じものだ。
彼女も「アイスヴィーナス」としてある目的のためにクリスタルを集めている。
だが彼女が嬉しそうにしているのはそのことについて、ではない。
「また面白くなりそうだなあ。あの子とまた会えるかなあ♪」
雅人とか言っただろうか。彼とまた会えるかもしれないではないか。
さすがに体を重ねるのは無理だとしてもちょっといじるくらいのことはしたいものだ。
彼女はほくそ笑み、あの不器用そうな青年の顔を思い浮かべた。
ここまでで。
前より少しでも進歩してれば幸い…とは思ってるんですが…
相変わらず言い訳の仕様が無いほどにグダグダですねorz
ちなみに元ネタは初代トランスフォーマーの17話「ナイトバードの影」っていうお話です。
乙、そしてお帰りなさいませー
次回も楽しみにしてます。
これは良いな
281 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 01:13:41 ID:/YRKmfsX
普段ドジっ子な女の子が怪盗に変身するとあらふしぎ
的なギャップ萌えの話とか
普段貧乳なのに変身すると巨乳になっちゃって巨乳のせいでトラップにひっかかったり壁抜けれなかったり
的なピンチ系の話が見たいです
これで永遠にグッドナイト!!
283 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 03:12:11 ID:r53RvMoj
ほ
待ち。
まだ待ち。
保守
女の怪盗といえば?
陵辱したいという意味ならセイントテール
あのコスはエロかったよなーセイントテール
原作ではお色気要素は皆無だったけど
セイントテールは今の俺の目から見てみれば、その全てが性的以外の何物でもないな
セイントテールはエロいよなw
でも少女漫画にしては性的描写も陰鬱描写も無い、いい漫画だったなw>セイントテール
少女マンガを誤解しすぎだw
あれは、なかよし連載だったからな。(まあ、なかよしでも、たまに陰惨なのあるけど)
男子用の漫画は、児童誌と呼ばれるコロコロコミックから、青年誌(成年誌ではない)と呼ばれるヤンマガやアニマルあたりまで幅広くあるけど
少女マンガの場合は、それら全部のカテゴリーが"少女マンガ"の一言でくくられていると思うと良い
レディコミすれすれの少女コミックとかは、男子向けで言うとヤングアニマルくらいの位置づけで、なかよしは少年ジャンプ程度
セイントテール程度が普通だよ
しかしタカマガハラではいきなり・・・
逆にお色気を前面に出した怪盗ものとしてはシャドウレディを推したい
対スパークガール戦みたいに女の子同士で脱がせあうバトル、素晴らしいじゃないか
セイントテールと書くと講談社からクレームが(笑)
セイント・テールが正しいんだよなw
タカマガハラは、アニメ化するはずだったけど、
何か揉めて連載そのものも終わったんじゃなかったっけか?
女同士なんぞつまらん
怪盗物は女一人に男複数こそ似合う
もちろん薬なんぞ使うのは論外と主張してみる
最近CMでキャッツアイのテーマと共にババア三人組がレオタで飛び出すのを見せられる度に殺意を覚える
>>293 最近じゃたまにどころか陰惨じゃない奴を探す方が難しいってぐらいにどぎついけどな
見てて鬱になりそうな悪質な虐めとか無い作品の方が圧倒的に少ない
>>296 確かその次回作の電脳少女Minkの方だったと思う
>>297 俺は女同士もいける口だけど
>>296 Minkだったか。
なかよしの部数低迷は、むしろその辺りにあるのかね。
もっとも、外様起用のオタ向け傾向で、
新人を育てていく環境にないのも悪いんだろうけど。
一番低迷していたちゃおが、100万部叩きだしてトップになるなんて思ってもいなかった。
あらゆる少女漫画雑誌の中で(というか全ての月刊漫画誌で)最高部数を誇っていたりぼんが、
風前の灯火に陥る事態になるなんて、80年代の黄金期を知っている者としては寂しい限り。
>>298 やっぱりそう思うやついるよな、あのCM。ファン激怒物だしw
めちゃイケの時は二人はマシだったんだけどなぁ。
だから私キャッツやってる。
>>299 今のなかよしで陰惨じゃない漫画ってプリキュアぐらいしか無いよな
当時連載されてたセーラームーンでもグロかったりキツかったりする描写あったし
わんころべえが終わったのかと思った。
それこそ「キャンディ・キャンディ」だっていじめとか差別があるし。
お前らの陰惨の基準って意外と甘いなw
俺は今のなかよし程度なら、まあ普通かなって思うけど
逆に言うと、それだけ少年漫画が毒気抜かれて人畜無害化されてるってことか
>>305 まあどれだけ斬っても殴ってもほとんど人死にが出ないという意味では人畜無害と言えなくはないが……
おいおい、スレの内容と段々関係ない話になってるぜw
というわけで新たに話題を振ってみる。
捕まえた怪盗に対してはどこまであんな事こんな事をやっていいと思う?
俺はTVカメラの前で正体公開&アヘ顔公開くらいまではOKだと思うが。
俺は捕まえた怪盗の正体は公開しない…というか、捕まえたことすら公開しない派だな。
捕まえるのも一般の警官とかじゃなくて、悪徳商人たちや、警察でもトップの方のお偉方とかが罠にはめて…というのが好き。
世間は怪盗の活躍に期待しているが、実はもうここでペットみたいに扱われてますよ、みたいな。
……最近では『怪盗少女の味わい方』が個人的にクリーンヒット。SSでもこんなシチュ来ないかなぁ。
あれは、薬使われてあっさり快楽に流されたのだけが残念だった
薬使ったところで悪党に負けたんじゃなくて薬に負けたって感じがして面白くもなんとも無いな
俺も
>>308と同じく捕まえた事すら公開しない派だが
一通り輪姦しおえたらわざと開放してやるのも有り
まだ向かってくるならその度に捕らえてあんな事やこんなことできるからな
わざと逃がすとか死亡フラグ立ちそうだが、俺の中では怪盗が負ける事が前提なので問題なしw
とりあえず、セイントテールが間違えてウチに入ってきたところを捕まえたいなとは思ってるが。
6億円を狙いに女怪盗三人組が311の家にやってくるんだな。
>>310 そうかそういう設定なら死亡フラグをへし折っても仕方ないな
>>311 セイントテールは基本的に悪い人間の家にしか来ないぞ
更に言うとアスカJr.や警察も乱入するのでかなりリスキーだが
セイント・テールで求められているのは、怪盗ナイトミーナ的な展開なんですかね。
>>315 捕まえて陵辱したがっている奴が悪い奴以外の何だというのかw
まだ何もしていない時点で悪いやつではないだろ。
セイント・テールをひっぱり出してきたけど、結構絵が荒いw
まだ絵柄が未完成だったんだな。
>>190さん貴女はネタ元(てんし)だ
お漏らし要素があるので注意です。
震えている。
真夜中、地上80mになるビルの屋上で柚希(ゆずき)は悟った。
吹きつける風が怖い、深海のような遥か下のネオンが怖い。
それもあるが、彼女を真に震えさせる理由は他にあった。
彼女はこれから、街の都市伝説である『怪盗クレール・デルヌ』に成り代わり、
資産家のオフィスに忍び入るのだ。
※
「う、……ッく!!」
それは今日の朝。
朝早く帰宅した柚希の妹は、その白い太腿から血を流していた。
「春菜……!」
妹を出迎えた柚希は目を見開く。明らかな銃創だ。
「いやいや、私としたことが……ドジ踏んじゃった」
春菜は無理に笑みを作る。
傷が『クレール・デルヌ』としての活動でついたものだと、柚希は知っていた。
クレール・デ・ルーヌ(Clair de lune)とは仏語で月光を表す。
今、街はそれを名乗る怪盗の話で持ちきりだった。
曰く、それは義賊である。
曰く、それは天罰の代行者である。
彼女が狙うのは非合法に搾取する者に限られた。
奪うものは金品や権利書、人質など様々だが、どんな事例であれ共通する事が2つある。
一つ、犯行は満月の晩であること。
一つ、犯行日の朝に予告状を出すこと。
『今宵は満月――クレール・デルヌが悪鬼を照らす』
初めは悪戯と笑われたその予告状は、幾たびの事件を経て今や財界の最優先議題となっている。
マスメディアはこぞって彼女の謎を追いかけた。しかし核心に迫る者はいない。
“彼女”かどうかさえ自信をもって断言はできなかった。
カメラに映る美しい相貌から“女性らしい”と推測されたに過ぎない。
その犯行手口は周到にして狡猾。軍の協力を得たゲリラ戦用トラップさえ易々と突破される。
その万能ぶりにはリアリスト気取りさえ『満月の悪夢だ』と嘆いた。
しかし、財界とて無能ではない。頭の切れる者は情報を売買し、対策を講じた。
それはある朝に結実する。
予告状を手にした女が脚を撃たれる、という形で。
春菜がクレール・デルヌである事を、柚希は知っていた。
というよりむしろ、この柚希こそが春菜を『クレール・デルヌたりえさせて』いるのだ。
父が謀殺され、母が心労に倒れた後、2人の姉妹は街への復讐を決意した。
その実動役となったのが春菜だ。
19歳の柚希にとって、3つ下の春菜は頼りがいのある妹だった。
何につけても要領がよく、常に冷静。詐欺師とでも互角以上に渡り合える狡猾さを備えている。
加えるなら、運動神経も何らかの道でメダルを目指せるほどだ。
その春菜に実動を任せる一方、柚希はサポートに回った。
科学者である父に憧れていた柚希は、父の書物を読み漁り、幼少期の大半を研究室で過ごした。
「ほんわりしている」と言われながら、その実毒物薬物が大好きな19歳だ。
機械にも造詣が深く、近年極めて優秀な人工知能を開発した。
50種を超える声色を操り、ある程度ならヒトと会話まで出来るAIだ。
その性能にして基盤の大きさは500円玉程度であり、普段は春菜のヌイグルミに埋め込まれている。
これが遠隔通信から敵の霍乱まで、クレーヌ・デルヌのあらゆる行動をサポートするのである。
実動の春菜と頭脳の柚希。
この才能に溢れた姉妹は、互いに協力してあらゆる窮地を切り抜けてきた。
しかし、春菜はとうとうその翼をもがれてしまった。
予告状は出してしまっている。出向かないわけには行かない。
だが、今の春菜の脚では到底不可能な話だった。
「平気よ、このぐらい!」
恐らく何を言っても無理をするだろう春菜に、柚希は一計を案じる。
春菜の食事に強烈な睡眠薬を混ぜたのだ。
寝息を立てはじめる妹を背に、柚希は支度を整えた。
相手取るはライアック・コンチェルン、春菜の狡猾さを持ってしても苦戦する巨悪。
※
柚希は黒いショートヘアを靡かせ、80mの高みから対象のビルを窺う。
真夜中に関わらずほとんどの部屋に電気が点いていた。
襲われる事を想定するなら、電気を消して中で待ち伏せするべきではないか…?
『同士討チヲ避ケルタメデショウ。
軍隊デモナイ用心棒連中ニ、大シタ連携ガ取レルトモ思エマセン』
ヌイグルミが分析する。
柚希は自分が作ったAIながらに感心した。
確か春菜は“グルミー”と呼んでいた筈だ。妹のいない今、このグルミーだけが頼りだ。
柚希は装備を確認する。怪盗らしく軽装だ。
各種薬品を入れたポシェット、脚力を補助するブーツ、身体のラインが浮き出る黒いボディスーツ。
黒で統一された服装の中、首から下がったシルバーアクセサリーが一つのアクセントとなっている。
柚希は頷いた。
「よぉしっ…お姉ちゃん頑張るからね!」
そう気合を込めて手元のスイッチを押す。瞬間、遠くどこかで爆発が起きた。
『…マタ随分ト派手ナ事シマスネ』
「大丈夫よ、あいつらの所有する倉庫だし。この時間なら誰もいないしね」
柚希は言いながら、ショットガンのような銃を手にした。
ワイヤーロープを射出する銃だ。
柚希は目を細め、腋を締めて前方のビルに照準を定める。
目標は屋上より1階層分低い位置だ。
引き金を引くと、破裂音と共にワイヤーが射出され、ビルの脇にある配管に巻きつく。
「オーケー!」
柚希は狙い通りの結果に満足げに頷いた。
ワイヤーのもう片方を手近なパイプに巻きつけ、張り具合を確かめた後、さらに滑車を取り出す。
滑車をワイヤーの上に乗せ、柚希は息を呑んだ。
ビルの高さは80メートル。もし滑車がワイヤーから外れれば助かるまい。
だが、柚希という女は並の神経ではなかった。
「だいじょぶ、私!!」
どこか令嬢然とした出で立ちの怪盗は、文字通り瞬く間に覚悟を決めて滑車を滑らせる。
滑車はビルの間の空を駆けた。
ビルの窓が迫ると、柚希は膝を曲げて飛び込む。
しゃああああん、とガラスの飛び散る音を聞きながら、柚希は身を一転させて着地した。
「……潜入成功。」
夜風に髪を艶めかせ、今宵限りの『クレーヌ・デルヌ』が笑みを浮かべる。
「何の音だ!」
廊下から騒ぎがする。
その声を聞いたとき、柚希はすでに行動に出ていた。
狙うのは時価3億の宝石「ルミナス」。その位置は把握している。9階の金庫だ。
階段の位置、警備を置きやすい位置、全て見取り図から把握済みだった。
その記憶を元に行動を起こす。
「いたぞ、追い込め!!」
ガラの悪そうな男達に廊下で挟まれる。
しかし、柚希は余裕の表情でカプセルを投げた。
同時にマスクを着ける。下はガス除けのゴム、上は赤外線センサー対策の高性能ゴーグルだ。
マスクを嵌めた直後、カプセルが地面に落ちた。
煙が巻き上がる。
その煙を嗅ぎ、男達が訝しげな顔を浮かべた。
「なんだこれ……アーモン……ド……!?」
廊下を満たす匂いはアーモンドナッツに似た。
それに気付き、一人が叫ぶ。
「おい逃げろ!!!青酸ガスだッ!!!!!!!」
「う、うぁああああ!!!」
微量で人を死に至らしめる青酸。その匂いはアーモンドに似る。
仕事上それを知る用心棒達は泣き叫びながら我先にと廊下を後にした。
忽ち見える範囲に人影がなくなる。
柚希はくすくすと笑ってそれを眺め、カプセルを拾い上げた。
「残ぁん念、ただのアーモンド臭なんだよね」
そう呟いてビルの奥へと駆けていく。
用心棒達の通信は混乱しきっていた。
「畜生!あいつ無茶苦茶しやがる!!」
「あ、悪魔だ、あんなの相手してられっかよ!!!」
柚希に対面した者が揃いも揃って泣き喚き、戦意を砕かれている。
それを耳にした他の用心棒も及び腰になってしまった。
「……流石のものだな、クレール・デルヌ」
ビルの管制室の中、モニターを前に呟く男がいた。
「煙を使って相手の心を惑わせ、カメラも無効化する。常套手段ながら効果的なやり口だ。
このままでは、或いは突破されてしまうのではないかね?」
男が声をかける。その先には椅子に片肘をついて腰掛ける女がいた。
ライアック・コンチェルンの肝をなす実業家、リネット・ライアック。
彼女は黙ったままモニターを見据えている。
その美しい顔には額から頬にかけて大きな傷跡が残っていた。
男は気味悪そうに肩を竦める。
柚希は赤・青・黄と様々な色の煙を撒き散らしながらビルを駆けた。
虚実合わせたガスの効果により、ビルの連絡網はもはや阿鼻叫喚となっている。
そんな中、柚希は着実に目標へと近づきつつあった。
9階。目的の階だ。
階段から上がると囲まれるため、柚希は一旦ビルの外壁に取り付き、再度窓を破って侵入した。
あらぬ方からの侵入で慌てふためく声が聞こえる。
柚希はそれを聞きながら進み、十字型の通路に出ると、
「うりゃっ!!」
グルミーを遠くへ放り投げた。
(グルミーちゃん、よろしく!)
男達の足跡が近づく中、柚希は囁く。するとグルミーが内蔵された声を再生した。
「ミギャアアアアア!!!!」
「な、何だ今の声は!?」
男達はグルミーの落ちた方へと駆け寄っていく。
「……ぬいぐるみ……?」
呆気にとられた彼らはその瞬間、背後に気配を感じた。
「 チェックメイトよ。 」
声と共に数発の銃声がした。男達は叫んでその場に倒れ込む。
モデルガンを改造した、射出した弾に5万ボルトもの電流を帯びさせる銃だ。
殺傷能力はほぼ無いが、喰らうと意思とは無関係に倒れてしばらく動けない。
柚希はガンマンよろしく銃口に息を吹きかける。
『ガスマスクシタママ、何シテルンデス』
仰向けのグルミーが呟いた。ボタンでできた目がどこか冷ややかだ。
「もう、うるっさいなぁ」
柚希は倒れた男を跨ぎ、グルミーでリフティングしながら先へ進む。
十字路の先には赤外線センサーが張り巡らされていた。
それを潜り抜けると、とうとう目的と思しき部屋が視界に入る。
「よぉし、最後ね!!」
柚希はグルミーにスプレー缶を埋め込み、部屋の中へ投げ込んだ。
「ブボッ」
グルミーが悲鳴を上げて床に転がる、と同時に煙を撒き散らす。
たちまち部屋が白く染まった。
「うわっ!な、何…げほ、ごほっ!!!」
「げほ、さ、催涙弾だ!ちくしょう、目が!ごほ、げほっ!!!」
部屋にいた男達が顔を押さえながら倒れていく。
部屋を白く染める煙は全く薄まる気配がない。拡散しないように調整されているのだろう。
視界の利かない中、柚希はゴーグルで部屋を探る。
前方に台があり、その上方に穴が見えた。
柚希はその台へよじ登って穴を窺う。奥にダイアルがある。
警備体制から言って、ここが宝石ルミナスの金庫と見て間違いないだろう。
「ビンゴ♪」
柚希はぱきんと指を鳴らし、嬉々として穴に右手を突っ込んだ。
しかし、それが早計だった。
がちん。
穴の奥で音がする。ぎょっとして柚希が手を引くが、抜けない。
奥で手首をロックされてしまったらしい。
「くっ!」
柚希は眉をしかめるが、落ち着いて首から提げたシルバーアクセサリーを外す。
その小洒落たアクセサリーはピッキング用のツールだ。
組み合わせによって鍵穴の形状をしたものならば何でも開けられる。
手首に嵌められた手錠らしきものも難なく解錠できるはずだ。
普通の状態なら。
しかし最後の罠は巧妙だった。
柚希が穴に左手を差し込んだ瞬間、足元の台が崩れ落ちた。
一部が崩れ、木馬のような形が残る。
足がつくような高さではないため、当然柚希はその木馬に股座を乗せる形となる。
そして手首で釘付けになっているために逃れられない。
「・・・・・・!」
これには楽観的な柚希も顔色を変えた。急いでツールを手首に近づける。しかし。
「ああぁっ!?」
柚希の恐れていた事が起こった。股座に密着する木馬が振動を始めたのだ。
振動は強い。マッサージ機の威力を最大にしたものより更に強烈だ。
(まずい……まずいよ……!)
内腿の肉がぶるぶると波打ち、柚希の本能が警鐘を鳴らす。
「嵌ったな」
モニター前の男が呟いた。椅子に腰掛けたリネットが笑う。
「慢心したんでしょう。途中まですんなり行ったもんだから、肝心な箇所で気を抜いた。
多少頭の回る小娘にありがちのパターンね」
リネットはそう言って席を立った。
ロシア系の血が入っているのか、長身で、器物のような冷たい目をしている。
「時価3億の宝石を狙ったんだもの。授業料は高いわよ」
リネットはモニターの柚希にほくそ笑んだ。
「くっ……!」
柚希は下半身を強烈に揺さぶられながら、必死に手首の解錠を試みる。
しかし集中できない。
ピッキングに集中するには手首の穴に向かって前屈みになる必要があるが、
そうしてしまうと振動する台に陰核を擦りつける形となってしまう。
タイツ越しの振動は強烈で、5秒も陰核を揺さぶられるとたまらない。
「っくああぁ!!!」
たまらず腰を跳ね上げてしまう。そうなればピッキングは一からやり直しだ。
台の表面はつるりとしているため、足で踏ん張ろうにも力の入れどころが無い。
結局股座に体重の全てを預けるしかなかった。
(簡単なのに……簡単、なのに……!)
ピッキング技術でいえば本家クレール・デルヌである妹にも引けを取らないはずだ。
こんな鍵穴など1分もあれば解錠できるだろう。
しかしその1分が集中できない。
落ち着こう。まずは体勢を整える事だ。
柚希は両手を穴の淵に掛け、膝を曲げて力を込めた。
しかしそうやって耐えの姿勢になった所で、台の振動は強烈すぎた。
「う、う……!そん、な……!!」
目を閉じたまま柚希は耐える。だがその身体を無慈悲な機械が揺らす。
柚希の背にぞくぞくと電気が走った。
(………ひっ、い、いくっ!!!!!)
天を仰ぎ、唇を噛み締めて美しい19歳の少女は極まった。
がくりと首を垂れて柚希は嘆く。
耐えるため身を強張らせたのに、絶頂を迎えてどうするのか。
少女は焦ってもがいた。タイツの太腿部分がぐっしょりと汗ばんでいる。
太腿だけではない、背中も、腋も、至る所にいやな汗が吹き出ている。
その汗のイメージは吸い寄せられるように局部に達した。
考えてはいけないのに、達してしまったというショックから脱せない。
「ああああぁ……」
柚希は声を上げた。
今度は陰核ではない、産道へと通じる肉びらを刺激されているにすぎない。
それでも達したばかりの女陰は気持ちよく震えた。
「んくっ!!」
すぐに2回目の絶頂を迎えてしまう。
ショックだった、このショックでしばしとはいえ柚希の思考は止まった。
何をするでもなく足を蠢かし、腰を上下させ、天を仰いで一文字叫んだ後、3度目の絶頂を迎えてしまう。
(ば、馬鹿、馬鹿!何してるのよっ!!)
3度も達した自己嫌悪から、柚希は手首を拘束する壁へ頭を叩き付けた。
「ぐっ!」
頭蓋の砕けそうな痛みが頭を跳ねる。だが少し冷静になれた。
今すべきことは何か? ――手首のロックを解除することだ。
柚希は震える手でツールを鍵穴に差し込んだ。
そう、手が震えている。手も、肩も。元凶は肺だ。
肺がまるで長距離走をしたようにびくついていて、呼吸がおかしい。
ガスマスクをしているせいで息が籠もって気持ちが悪い。息苦しくて吐き気がする。
冷静になっても状況は好転しない。
相変わらず解錠を試みては腰を跳ねさせ、前屈みになっては仰け反りの繰り返し。
息だけは刻一刻と苦しくなり、柚希はだんだんと焦れてきた。
埒があかない。
(……こうなったら1度、どんな風になってでも我慢して解錠しきるわ!!)
絶頂を危惧しながらの解錠では間に合わない。
ならば、と柚希はあえて腰を沈み込ませ、振動に身を委ねて解錠に集中しはじめた。
逆境での開き直りは時として起死回生の手となる。
……が、忘れてはいけない。チャンスの裏には、必ずリスクがある事を。
「うああ、うあ……ぐ、く、くひ………っ!!」
柚希は台に踏ん張り、絶頂を堪えた。
反射で逃げ出そうとする身体を無理矢理押さえつけ、背中の鳥肌を無視した。
その甲斐あってもう解錠できる……と、ほんの僅か気が緩んだ時だ。
どろっ
秘密の部分から、音になるようにはっきりと蜜の溢れる音がした。
背筋を電気が駆け上る。
凄まじい快感だった。押さえつけていた分、今までの比ではない。
気丈な柚希もこれには前屈みで身震いした。目の前が白み、口から涎が垂れていくのがわかった。
そして不幸は重なる。
彼女の身体が緊張から解き放たれた瞬間、穴の奥からツールの落ちる音が響いた。
(あ……いけない。落としちゃった)
柚希はぼんやりした顔で穴の下方をまさぐった。
結局またいっちゃった、無理はダメかな。彼女はそんな事を考えていたに違いない。
が、穴の中を2度ほど撫でた後、急にその動作が忙しなくなった。
目を見開いている。
(う、うそ、何で!?)
ツールが見つからない。ただ取り落としただけであるのに。
救いを求めて彷徨う指は、ついにある答えに辿り着く。
穴の奥、ダイヤルの手前に隙間が開いていた。アクセサリが悠に入りそうなほどの。
そこへ落ちたのだ。
「あ、あ……ああ………!!!!!」
柚希は目尻が裂けそうなほどに目を見開いた。
「いやああああああああ!!!!!ううウソでしょ、いやっいやあああっっ!!!!!」
半狂乱になって暴れる。
それは、彼女にもう手首の拘束を外す術が残されていない事を示していた。
錯乱、という言葉が相応しい暴れようだった。
外れるわけもないのに手首を引き抜く動作を繰り返し、台を足の裏で蹴り、吼え。
あまつさえそれで呼吸が苦しくなると、左手でガスマスクを毟り取ってしまう。
マスクの外には尚も白いガスが立ち込めていた。
ガスは多少拡散し薄まったものの、まだ歴然と残っている。
柚希は大きく息を求めてそれを吸い込んだ。
「う!しまっ…ぐぇほげほ、げほげほぇほ!うぐ、あぐふおえ!!!!」
策士策に溺れる。
柚希は己自身が撒いたガスによって、今や部屋の中でただ一人噎せかえっていた。
強烈に痛む目や鼻を払っているうち、頼みの綱のガスマスクさえ取り落としてしまう。
涙と鼻水で顔をグズグズにしながら、柚希は全てを悔やんだ。
対象物を見つけた時点で慢心しなければ。
アクセサリを手首に巻きつけて使用していれば。
ガスマスクを外さなければ。
だが全てが遅い。彼女は両の手首を穴に食われたまま、ぶら下がるようにして台にへたり込んでいる。
柚希はもう振動でイカされるしか術がなかった。
「げほっ…った、たすけ……ふぇ、たすけ……へぇえ………!!」
壁にすがるように乳房をすりつけ、苦しそうに膝を擦りあわせ続ける。
何度達しても何度達しても無慈悲な機械には赦されず、次第に薄まっていく煙の中で真っ黄色な尿を漏らした。
尿は台を滑り落ち、また黒いタイツを伝って柚希のブーツの先から滴る。
滴ってはまた滴り、気が遠くなるような時間と共に、床には空の満月のような尿溜まりが広がっていく。
ようやくに煙が晴れて警備が捕縛に来た時には、
腕の拘束はそのままに、ぶら下がるようにしてぐったりとなっている怪盗の姿があった……。
GJ!
これ続かないんですかね?
いくつか複線っぽいもの(残された妹とかボスっぽい二人)が残ってるんですが
おお、久々の投下が!
GJでした!
333 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 18:09:58 ID:0J1jT2wi
保守
最近の怪盗といえば?
レーニャ
まちがいなくGJなんだが、どういう体勢になっているのか、よくわからない。
誰か、絵を描いてくれないかな。
337 :
名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 18:47:11 ID:W4oOKVLU
上げ
遺伝子危機に見舞われた未来世界で、優秀な遺伝子を確保すべく各分野のエリート達に、
夜な夜な挑んで精液を絞り取っていく謎の美少女怪盗。
やってる事は痴女の逆レイプのようだが、中身は純真な女の子で使命のために無理をしている…。
スポーツ選手や格闘家、軍人だとエロに持ち込むのに苦戦したりも、また正体不明のエロテクニシャンの待ち伏せを食らって、
騎乗位で責めていたところを激しい突き上げで逆襲されて腰がガクガクイカされてマスクずれ落ちのイキ顔晒しの恥辱の正体バレとか。
AMの人はもう来ないのかな
あれ、寸止めが腹立つんだよな、正直
むしろそれがいい派な俺
さすがに、それはない
いや、そういう作品なら別にそれで良いと思うけど、あそこまで引っ張る前に、宣言なり注意書きして欲しかったね
あれはもはや、釣りでしたって言われても信じるレベル。実際、続編は書かれないわけだし
寸止め注意うんぬんはともかく、続きに関しては俺らが口を出すことじゃないだろ。
単純にリアルの事情で止まってるだけで復活する可能性はあるんだし
続きが見たい、とかならともかくわざわざ復帰しにくくなるような発言は慎んだほうがいいと思うんだが…
あと、AM氏ってガチも書いてなかったっけ?
短編とかアクアメロディとか
AMは経緯が経緯だけに、それまで期待して、感想書いたり応援してきて、それで最後にガッカリさせられた人たちに、
その手の意見を一切書くなというのも、さすがに理不尽だけどね。マンセーだけすればいいってもんでもないし。
ぶっちゃけ、”しでかしちゃった”のは確かだと思うぞ。
もっとも、身も蓋もない言い方をすれば、「続きが読みたければ、可能性を少しでも残すために、その手の意見を一切書くな」ってのは、
ロジックとしては全面的に正しいと思う。
まだ期待して応援している人と、もう諦めている人とがいるわけだな。
作者さん、もし、まだ見ていたら、続き、期待しています。
どの立場の人も、もし続きが投下されることがあったら、例外なく、みんな喜んで読ませてもらうことでしょう。それだけは間違いない。
ここらで新規作品の登場が待たれるね
最近は怪盗ものってジャンルそのものが廃れてる感があるからなぁ。
エロノベルだとここんとこみたことないし、他のメディアでも漫画でジグラットくらいしかないし。
エロゲで今度すてぃ〜るMyはぁとがでるが、あれはここが求めてるのとは違う方向性っぽいしなぁ。
快盗天使ツインエンジェル2があるじゃないか
この流れだとオリジナル魔法少女陵辱スレなんかで引退宣言を名乗る荒らしの書き込みをしてるヤツが来たら混乱しそうなので注意
もしそういう書き込みがあってもそれは方々のヒロピン関係のスレにコピペされてるものなので、
作品名も名乗らない信憑性ゼロの書き込みだから
羞恥系小説好きとしてはAM氏は神職人
グロ注意みたく本番なし注意とでも書いとけば文句も出ないだろうし
是非続きを書いてほしい
七月に二次元ドリームノベルズで女怪盗ものがでるっぽい。
「女怪盗ルナティックマリア 恥辱のショウタイム」なるタイトルの模様。
タイトルから推理すると、少女系ではなく大人の女性系のヒロインなのかな?
352 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/15(火) 09:49:30 ID:Hve82Az6
age
早く怪盗さん、出所してこないかなー
353 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/20(日) 22:35:03 ID:+0y4SPmY
立場は逆だけどヤッターマンのアイちゃんて怪盗にピッタリな格好してるよな
解決オサバキーナ……あれ水樹奈々のネタキャラとして認識されてるけど、
弁護士とかと全く無関係にエロくて怪盗ちっくなデザインだよな
変身ヒロイン系好きの俺としては水樹奈々というだけで勃起するようになってしまった
神風怪盗なんかは、設定から何から怪盗である意味も何もなかったな
・怪盗です
・悪魔を封じます
・でもコスチュームは和風巫女風です
・前世はジャンヌ・ド・アルクです
>>354 このスレでオサバキーナの名を目にするとはw
やっぱあのレオタード姿エロイよな。原作は怪盗とは何の関係もないけど、捕まってエロイことされる姿とか見てみたいw
漫画だけど、ジグラットもこのスレ向きな内容だよな
殺人鬼なお姉さんが怪盗の少女を捕らえて虐めるという内容に難色を示さなければの話だが
なんで、このスレの住人が、いまさらそれに難色を示すのかw
てかまあ、普通に買ってるんだけどね
でもなあ……二次ドリ系は、なぜかエロいというより笑いが……
怪盗物じゃないが二次ドリで、好みのキャラ&シチュエーションがあったが
肝心のセリフがおほぉぉぉん!とかで一気に萎えた事あったな
>>360 難色を示す云々の理由は、レズレイプ(正確にはレイプではないが、性的な拷問かましてる)だからなんじゃね?
人によっては「女同士」というだけでも難色を示す人もいる訳だし
俺も普通に買ってるし、女同士というシチュエーションは好みだが
個人的に、男が女怪盗を捕らえてあんな事やこんな事を…より興奮するものがある
ガチ百合純愛ものに発展しようがレズレイプに発展しようが
断っておくが、男が女怪盗を捕らえてあんな事やこんな事を…というシチュエーションも好物である
まぁ好みじゃなければスルーすればいいことだしね
結局、あの子は偽貧乳なのか? 偽巨乳なのか?
一粒で二度おいしいのを狙っているんだろうけど、俺は本来のボディや年齢を基準に考えてしまうので
(ロリババァとかエルフ娘とかがダメなタイプ)、それ次第で2巻以降を買うかどうかが決まる
>>356 奈々の変身ヒロイン=エロいって法則みたいな何かあるよなw
フェイトとかに至っては狙いすぎて逆にちょい萎えるレベルだったし。
たまーにぬこの続編書こうかなと妄想してるんだが形にならないんだよなぁorz
367 :
名無しさん@ピンキー:2010/07/18(日) 13:45:42 ID:NQqFzcsz
保守age
保管庫って更新してないの?
してないな
370 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/03(火) 15:19:37 ID:F/YUvtMj
保守age
はぁ、エロい姿をした美人の女怪盗を嬲りたい…
誰か居る?
いるよ
怪盗に備えて警備中だ
自宅をか。
今夜もまた、うちに怪盗が侵入してくるのに備えるか
376 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 13:03:02 ID:7RNAwWTJ
テスト
>>1とは別に更新されてる保管庫あった気がしたんだが気のせい?
378 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 04:14:30 ID:DLwTdJvO
そんなんあったの?
気のせいだったかもしれない
気にしないでください
380 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 15:12:07 ID:oWORfJT8
保守
人が居ない
382 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 23:45:21 ID:dQoGP2Cp
ほ
383 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 20:09:02 ID:hxO7z/zS
保守するべや
384 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 21:32:44 ID:KbuQobaS
投下までは保守
マジで過疎だ……
保守要員は俺以外何人居るんだろ?
最低俺含めて3人は居そうだが
定期的にチェキだけはしてる
ミルキーホームズという、このスレ向きのアニメも始まったというのに・・・
まあこのスレは元々序盤のころも廃れてたけどね。
AMの人が現れてから連鎖的に盛況になったが…
またああいった人が現れないだろうか。
どっかのサイトに怪盗ものが掲載されればいいのだろうか
390 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 15:30:38 ID:8CP/vj9v
特殊ジャンルだから書きにくいのはわかるんだがそろそろ新作に飢えてきた
391 :
AM:2010/10/28(木) 11:40:19 ID:46136T2C
スレの皆様お久しぶりです、最後の書き込みが去年の六月なので忘れられてそうですが…AMです。
またなんとかSSを書く暇が取れるようになってきたので復帰のお知らせをば。
更新は不定期となりますが、ボチボチまた投下していこうと思うのでよろしくお願いします。
とりあえず復帰作は新作長編?になります、AMUやTMの続きを期待なさっていた方には大変申し訳ありません。
正直、ブランクがありすぎて現状ではこの二作を書くのは無理っぽいもので…リハビリ的に。
新作タイトルは「シーフイントラップ」
今回はプロローグとなります。
西暦2302年。
この年、世界中にあるひとつの情報が駆け巡った。
―――ありとあらゆる富と栄光を与える、願いを叶える宝石が存在する。
その情報を得たものは、誰もが最初に苦笑し、何を馬鹿げた事をとまともに取り合おうとはしなかった。
それはそうだ、願いをかなえる宝石などファンタジーでしかない。
現に、噂こそ広まったものの、その宝石の存在は現実に確認されなかった。
一部の物好きやトレジャーハンターによる捜索が行われたものの、やはり有力な情報は出てこない。
勿論、仮にではあるが、そんな力を持つ宝石が本当に存在しているのならば所有者が名乗りでないのは当たり前。
見つかるはずもない。
そして月日は流れ、願いを叶える宝石の存在は人々から忘れ去られようとしていた。
ある一人の男の発言がメディアで流されるまでは。
『フォーチュン。その宝石を私はそう呼んでいます』
西暦2332年。
世界的大富豪である束前龍三の発言から、数年前に下火になったはずの噂が再燃した。
この人物は一代で巨万の富を築き上げたとされる稀代の成り上がりと言われているが、元々はトレジャーハンターだった。
そんな彼が急に財界で名を馳せ始めたのがちょうど三十年前。
すなわち、願いを叶える宝石の噂が流れていた頃だ。
この符合はただの偶然なのか。
ひょっとしたら、束前龍三は願いを叶える宝石を手にし、富と栄光を手に入れたのではないか。
どこからともなく流れた噂を人々は語り合う。
そんな中、あるテレビ番組に出演した龍三がとある発言をした。
自分の成功の全ては、トレジャーハンター時代に見つけたある宝石のおかげなのだと。
願いを叶える宝石『フォーチュン』
その宝石の名前は一晩にして世界中に広まった。
当然、全員が全員こんな胡散臭い話を信じたわけではない。
しかし、龍三が躍進したのは事実であり、彼が宝石を珍しい所有しているのも事実である。
だが、だからといって彼から強引にフォーチュンを奪うのは不可能だった。
世界でも五指に入る財力と権力によって護られているその宝石に手を出すなど容易なことではない。
そもそも、フォーチュンは存在こそ龍三が明言したものの、実物を見たものはどこにもいないのだ。
それでも、この願いを叶える宝石を求める人間は多数存在した。
何せ噂が本当ならば、フォーチュンは栄光と富を与えてくれるのだ。
欲しいと思わない道理がない。
ある者は私欲のため、ある者は浪漫のため、ある者は己の存在を誇示するため、またある者は復讐のため。
世界中の人間がフォーチュンの奪取を目指して動き出した。
しかし、前述の通りかの宝石は世界でも五指に入る財力と権力によって護られている。
保管場所と思われる束前の屋敷に侵入するどころか、彼の私有地に入ることさえ困難であった。
とある富豪に雇われた武装集団などは、束前の私有地に入った瞬間
レーザー銃の一斉ポイントを受けて何も出来ずに追い返されたくらいなのだから。
しかし、ここまでの厳重な警備は逆を言えばフォーチュンの存在を肯定しているとも言えた。
となると宝石を狙う者としては諦めきれるはずがない。
何か穴はないのか、屋敷に侵入する方法はないのか。
悶々と欲深き者達が苦悩していたその時、ひとつの情報が舞い込んだ。
なんと、束前の屋敷に侵入成功した者が現れたというのだ。
その者の名前は『怪盗ラブジュエル』
名前の通り、その者は宝石を専門に狙う女性怪盗だった。
だが、この人物はそれなりに名前が売れていたとはいえ、所詮は単独犯である。
とてもではないが、束前の屋敷どころか私有地にも侵入できるほどの腕があるとは思えない。
しかし、彼女が屋敷に侵入したという証拠は誰であろう、束前龍三本人が提出している。
これでは疑う余地などない。
今まで鉄壁を誇っていた護りが突破されたことを暴露するメリットなどありはしないのだから。
とはいえ、怪盗ラブジュエルがフォーチュンの奪取に成功したのかといえばそれは否だった。
私有地内部がそうであるように、屋敷の内部もセキュリティは強固である。
あっという間に捕縛された彼女は、丸裸にひん剥かれた姿で警察に突き出された、というのが事の顛末であった。
ただの偶然かまぐれかそれとも奇跡か。
怪盗ラブジュエルの一件は関係者の間では物議を醸し出すことになる。
何せ肝心の彼女が事件のあった夜のことをまるで話そうとはしなかったのだ。
余程の屈辱を受けたのか、顔を真っ赤にして黙秘を続ける元怪盗はそのまま牢獄送りとなり、一旦この件は終了と相成った。
そしてこの件が再び日を浴びたのは半年後のことであった。
この半年の間も、幾人もの侵入者が束前の屋敷を目指して露と消えていっていた。
そんな中、奇妙なデータが関係者の間を流れる。
不法侵入してくるものは誰であっても私有地境界線付近で容赦なく追い返す束前だが、例外が存在しているのだ。
それは女怪盗と呼ばれる者達に対する対応である。
単独、あるいは複数犯。
そのどちらであっても、性別が女性で世間的に怪盗と呼ばれている者であれば、何故か屋敷までは侵入されている。
更にアンダーグラウンドではあるが、とある動画がネット上に流れ始める。
それはトラップにかかり、裸に剥かれ、辱められる女性の姿を映したものだった。
これだけならば裏ビデオにいくらでも存在するが、問題は主演女優。
数本アップされたその全てに、今まで束前屋敷に侵入し、そして捕縛された女性怪盗達が映っていたのだ。
動画のタイトルは『シーフイントラップ』
ここまで情報が揃えば結論を出すのは容易い。
すなわち、束前龍三は意図的に女性怪盗のみを屋敷まで通し、その上で彼女達を捕縛するまでの過程を録画。
そしてネット上に流しているのだ。
当然のことながら、この束前の所業に激怒したのは世界中の女性怪盗である。
特に、彼の本拠地である日本における反応は顕著であった。
公然と、あるいは秘密裏に数多くの女性怪盗達が束前の鼻を明かそうと屋敷への侵入を試みた。
だが、結果は侵入側の全戦全敗。
十数人にも及ぶ有名無名の女怪盗達は、その全員が屋敷から無事に帰還することができなかったのだ。
勿論、その後の彼女らの末路は悲惨なものである。
直接的には文字通り丸裸にされて警察に突き出され。
間接的には自身の痴態を収められた動画がネット上に晒されるのだから。
だが、それでも闇夜に生きる女性達は諦めはしなかった。
自分こそが束前龍三からフォーチュンを盗む者である。
その誓いの元に、今日も美しき怪盗たちは宝石を求めて淫らな罠の待つ屋敷へと吸い寄せられる。
現在、西暦2333年。
未だ、フォーチュンを見た者はいない。
「さあ、今宵も楽しませてくれ……フォーチュンの光に誘われし美しき獲物たちよ」
395 :
AM:2010/10/28(木) 11:45:23 ID:46136T2C
次回以降前書きにも書くつもりですが、現時点でのプロットでは本番エロはなしの方向性で行く予定。
タイトル通りトラップ主体の構成…のはず。
今までの自分の作品は人対人ばっかりだったので、毛色を変えてみようかと。
基本的にはヒロイン一人につき、前編と後編、あるいは中編もあわせて一話みたいな形になると思われ。
前編でキャラ立てして中編後編でエロい目にあうみたいな、つまり一話ごとにヒロイン交代の方式です。
一応一話前編はほぼ完成しているので近々投下予定。
ではでは、またこれからよろしくお願いいたします。
いいねいいね。
どんな辱めを受けるやら。
面白そうですね
楽しみにしてます
AMさんが帰ってきたー!!
新作楽しみに待ってます。
399 :
AM:2010/10/30(土) 16:34:20 ID:9DhFdNDz
なんとか仕上がったので予告通り投下します。
作品は「シーフイントラップ 第一話前編」となります。
注意:本作品には基本的に本番エロ描写がありません。ガチエロ期待の方はごめんなさい。
日本のとある都市部の一角。
打ち捨てられた廃ビルの一室に、その怪盗の基地はあった。
いや、基地というよりは戦果の管理庫といったほうが正しいだろうか。
数こそ両手に余るほどでしかないが、そのどれもが一流の宝石、あるいは工芸品とわかる物が無造作に置かれている。
その全てはこの部屋の主が盗み出した品々だ。
「ねえ、本当に行くの?」
「勿論よ。今更後に引くなんてできっこないじゃない」
心配と不安。
その両方を抱えた声に答える声は、相反するように明るいものだった。
「もう、椿ったら心配しすぎ」
親友である少女、山野椿を安堵させるように微笑みながら、声の主は服のボタンを外しにかかる。
ランプに灯された穏やかな光の中、浮かび上がっていくのは若々しい女性の裸身。
歳は高校生ほどだろうか。
少女は肩下に届くほどの黒髪を揺らしながら手馴れた様子で服を脱いでいく。
それを見つめる観客は親友たった一人。
同性とはいえ他人の目のある中でまるで躊躇せず脱衣していくその度胸は、むしろ見る側に恥ずかしさを与える。
パサリ、と床に脱ぎ落とされた服は英露女学院の学生が着るブレザー。
胸元のネームプレートには「二年 白峰」と記載されている。
英露女学院二年、白峰優理。
それが今、親友の目に下着姿を晒している少女の名前であった。
「でも……」
「まったく、本当に椿は心配性なんだから」
フリル付きの純白下着に隠された、均整の取れた肢体を苦笑で揺らしながら優理は着替えを手に取った。
脱ぐ時同様手馴れた様子で着衣していく少女に、しかし椿の表情は晴れない。
だがそうこうしているうちに優理の着替えは終了する。
学院の制服から代わった服は、丈がお腹の上までしかないタンクトップ風の白のノースリーブインナー。
そして下は真紅のプリーツミニスカートに、白のニーソックスだ。
セクシーに露出したおへそを筆頭に、見るからに露出度の高いそのコーディネートは、明らかに運動性を重視しているとわかる。
と同時にそれは自身に注目を集めようという意図も見えた。
「さっ! 最後の仕上げよ。いつもの髪型をお願いっ」
くるっとその場でターンして後姿を向ける親友に、椿は溜息をつく。
私の気も知らないで。
そうぼそっと呟きながらも椿の手は優理の望みを叶えるべく動いていく。
ストレートに伸ばされた黒髪をリボンを使い、頭の両脇で結び、ツインテールに結わえる。
最後に、カラースプレーで髪の色を金に染め、作業が終わる。
これが椿の仕事であり、優理にとっては「仕事」前のジンクス染みた定例行事であった。
「よっし、これで仕上げにこれをつけてっと」
蒼色のカラコンを両目に、白のオープンフィンガーグローブを両手に装着した少女はふふんっと胸を張る。
そこにいたのは、既に白峰優理ではなかった。
十件を越える盗みを成功させ、世間に名を売り始めた新進気鋭の女怪盗―――ミルキーキャット。
その姿がそこにはあった。
「今日の盗みは大物だからね。気合が入るわ!」
ワクワク、といった様子で拳を握る怪盗少女に椿は再びを溜息を吐く。
もうこうなったら彼女は止まりはしないとわかっていたからだ。
親友から秘密を打ち明けられたのはちょうど三ヶ月前くらいだっただろうか。
凄い話があるの。
その言葉を切欠に聞かされた話は、己の親友が世を騒がせる怪盗の一人であるということ。
当然その時は驚いた。
いつも仲良くしている友人が、いきなり自分は犯罪者ですと告白してきたのだから。
勿論彼女を警察に突き出すようなことはしなかったが、そんな事は即刻やめるように説得はした。
だが、瞳をキラキラさせて自分の武勇伝を語る親友の姿を見ているうちになんだかんだで丸め込まれてしまう。
長い付き合いゆえに、彼女を止めるのは不可能だと悟ってしまったのだ。
それに、優理が盗みを働いているのは一応評判の悪い金持ちばかり。
法律的にはともかく、心情的にはむしろ応援したいという気持ちも確かにあった。
「束前龍三。そして奇跡の宝石フォーチュン……今から胸が高鳴るわねっ」
「ねえ、今回ばかりは本当に止めておいたほうがいいと思う」
「ノリが悪いわねぇ。さっきも言ったけど、今更止めるなんて無理。それに椿だって束前のこと怒ってたじゃない」
「そ、そうだけど……」
親友の言葉に、椿は言葉を詰まらせる。
今回の件は、実のところ自分が発端のようなものだった。
ネットに流れる束前屋敷の女怪盗エロ動画を見つけ、それを優理に見せたのがターゲット決定の切欠となった以上
椿としても強く反対することはできない。
無論束前の行いは同じ女性として許しがたいものがあるし、親友に彼の鼻を明かして欲しい気持ちはある。
だが、それ以上に彼女の身が心配なのだ。
怪盗ミルキーキャットはいうまでもなく女性であり、束前屋敷への侵入条件は満たしている。
親友の技量は信じているし、きっと無事に帰還してくれるとも信じたかった。
しかし、相手が相手である。
もし捕まれば、優理が動画の女怪盗達と同じ目にあってしまう。
そう思うと、とてもではないが穏やかな気持ちでいることなどできるはずもない。
「大丈夫よ。フォーチュンを見事に盗んで、あのスケベジジイをギャフンと言わせてあげるんだから!」
自身ありげに微笑む親友の姿に、不安が縮んでいく。
だが、それでも完全に嫌な予感は消えない。
「じゃ、いってくるね。ミルキーキャット、出動します!」
「う、うん。いってらっしゃい……」
敬礼する優理、否―――ミルキーキャット。
軽やかに身を翻らせて闇夜に飛び出す姿に、椿は思わず手を伸ばす。
しかし、その手は空を切るばかりで何も掴めはしなかった。
親友の背が暗闇の中に溶け込み、見えなくなっていく。
「どうか、無事に帰ってきて……」
祈るように椿は両手を握り締める。
彼女の願いは届くのか。
それは淡く輝く月だけが知っていた。
そして数時間後、束前屋敷正門扉前。
さしたる障害もなく、ここまで辿りついた怪盗少女は目の前にそびえ立つ巨大な屋敷を見上げていた。
「噂通り、ここまではまるで妨害なし……か。舐められてるわね」
自分が普段通っている学校よりも大きく広い建物を一瞥し、ミルキーキャットは正面扉に手をかける。
すると、さして力を込めてもいないのに扉が開いていき、全開していく。
「歓迎されてるってわけね。上等じゃない!」
あからさまな誘いにやる気をだした怪盗少女は、胸を張って屋敷の中へと足を踏み入れる。
扉の向こうは広間になっており、金持ちの家によくある調度品や美術品の類は見当たらない。
あるのはただ、薄暗い空間と数十の扉、そして一台のテレビ。
バタン!
背後で扉が閉まる音が響く。
そしてほぼ同時に、広間中央に置かれていたテレビのスイッチが入った。
「ようこそ、我が屋敷へ。怪盗ミルキーキャット」
画面の向こうに映し出されたのは、屋敷の主人である束前龍三の姿だった。
初老に達しているはずのその男は、年齢にそぐわず三十代後半くらいに見える。
一見すると温和な中年男といった感じだが、纏っている威圧感は流石に世界でも有数の富豪に相応しいものだ。
「その様子じゃあたしの出した予告状は届いてたみたいね」
「うむ。正直その若さで怪盗の仁義を守っているのには感心したよ。
最近の者どもは、ほとんどが無粋にも勝手に人の領域に忍び込んでくるからね」
「あんたなんかに感心されても嬉しくはないわね」
フン、と鼻を鳴らしながら画面を睨みつけるツインテールの美少女。
「おや、これは手厳しい。さて、もう少し君とは話してみたいところだが……」
「おあいにくさま。こっちに話すことなんてないわ。こっちはさっさとフォーチュンを頂きたいだけ」
「実にせっかちだな。だが、そこまで言うのならば仕方がない。
ではこの屋敷のことを説明しておこうか。このテレビの向こう側にある扉は見えるかね?」
男の言葉にミルキーキャットは頷く。
扉の数は合計で二十六、そのそれぞれのプレートにAからZまでのアルファベットが記載されていた。
「君にはこれらの扉のうちひとつを選んでもらう。
先に言っておくが、ハズレはない。どの扉も、最終的にはフォーチュンの元に至るようになっている」
「……素直にあたしがその言葉に従うとでも?」
「他の通路を見つけることが出来たなら、別に構わんよ。勿論、見つけられるならだが」
挑発的な屋敷の主の言葉に、金髪少女は広間をグルリと見回す。
しかし、扉以外に先に進めそうな場所はなかった。
一度外に出れば他の侵入路が見つかるかもしれないが、既に扉は閉じられている。
つまり、この状況では相手の提案に乗る他ない。
「わかったわ……乗ってやろうじゃない。Eの扉を選ぶわ!」
「即決だね。理由を聞いても?」
「EはEasyだからよ」
「ハッハハ! 成程、単純にして明快な理由だ」
愉快そうに画面の中で笑う男を不愉快そうに一瞥した少女怪盗はもうこの場に用はないとばかりに扉へと向かっていく。
「最後にひとつだけ聞いてもいいかね? 何故君はフォーチュンを狙う?」
「あんたが気に入らないからよ。あとは……そうね、名を上げて目立ちたいっていうのもあるかしら?」
「目立ちたい……か。そうか、ならばEの扉は君にはピッタリかもな」
意味深な言葉を背中に受けながらも、半ば無視するようにミルキーキャットはEの扉を開けた。
何が待ち構えているのか。
不安半分期待半分で扉の向こうを覗き込んだ怪盗少女は、しかしその感情を裏切られることとなる。
「何も、ない……?」
そこは無機質な灰色の壁で作られた一本道の通路だった。
横幅は広げた両手がそれぞれ左右の壁に届くほど、高さは四メートルほどだろうか。
やや手狭ではあるが、人一人が通るには十分なスペースの空間が百メートルほどの長さで続いている。
天井にはライトがついているため、明かりは十分だがそれ以外は特に何かがあるようには見えない。
『困惑しているようだね、ミルキーキャット』
いぶかしむツインテール怪盗の耳に、天井から先程別れたばかりの声が聞こえてくる。
『君は大変幸運だ。Eルートは最短にして最も容易な道、先にある扉を潜りさえすればフォーチュンに届くのだから』
「……ちょっと、あんたあたしを馬鹿にしてるの?」
『そんなつもりはまったくないとも。ただ、制限時間くらいはつけさせてもらうがね。
そうだな、十五分経っても扉に辿りつけなかったら君の負けということでどうかね?』
「やっぱり馬鹿にしてるじゃない! こんな距離、一分もかからず走破できるっての!」
少女の脚力ならば、十秒と少しのタイムで向こうの扉まで辿り着ける。
男の言うことが本当ならば、楽勝にもほどがある。
『無論、何も妨害がないわけではないよ……この通りね』
カチリ、と何かを押すような音が聞こえると共に少女の眼前の通路に変化が起きる。
突如、十メートルほど先に、膝ほどの高さの赤い光の壁が現れたのだ。
見れば、その更に先にも同じような壁が三つほど出現している。
ここからではよく見えないが、半分以降の地点からは赤い光線が縦横無尽に張り巡らされているようだ。
「レーザー障害の走り高飛びにジャングルジムってわけ? 随分と幼稚なのね」
『トラップというものは単純であればあるほど効果がある、というのが我が持論でね。
まあ、百見は一試に如かずと言う。この仕掛けを幼稚だと言うのならば、是非突破してくれたまえ」
「言われなくても、そうするわよっ」
ゴールである扉の上に電光掲示板が現れ、カウントダウンを始める。
だが、ミルキーキャットはそれに目もくれず地面を強く蹴って走り出す。
まず最初の壁ハードルの高さは膝ほどである。
跳躍するまでもなく、足を高く上げ、大股でそれを通り過ぎていく少女怪盗。
ミニスカートが軽くまくれ、すらりと伸びた白い太ももがライトを浴びる。
危うく、足の付け根が見えそうになるがギリギリのところで露出はしなかった。
「次っ」
簡単そうに進みながらも、ミルキーキャットは障害を越える際には細心の注意を払っていた。
触れればどうなるのかわからない以上、用心に越したことはない。
二番目のハードルの高さは少女の腰ほどだった。
流石にこれを跨いで通るのは難しい。
が、高さ的にはまだまだ余裕であるためミニスカ少女はハードル走の要領で飛び越える。
跳躍の瞬間、前後に百八十度近く開いた少女怪盗の両脚が軽々と障害物の上を通過。
またしてもヒラリとスカートがはためき、眩しさすら覚える少女のニーソックス上の柔肌が覗いた。
「簡単簡単っ。次っ」
三番目のハードルは胸元を超えるほどの高さだった。
ここまでくると、もはやハードルの高さではない。
だが、ツインテール怪盗はまるで怯む様子もなく走りのリズムを崩さない。
「やっ!」
タンッ!
右足で踏み切り、空中で両脚をピッタリとくっつけ、膝を身体で抱えるようにしながらの高い跳躍。
胸元に密着した両膝が、少女のバストをむにゅりっと歪ませる。
魅惑のミニスカートも、今度ばかりは空圧に大きくはためきその中身を露わにしてしまう。
正面は両脚を抱えている格好のため、かろうじて下着は見えない。
しかし、腰の上に大きくめくれ上がった後ろ側は丸見え。
ぷるりと可愛く揺れるヒップを包む、細やかなフリルのついた純白パンティがひんやりとした空気に触れる。
二度の開脚のせいか、少し肌に食い込んでいるのが実に艶かしい。
「よしっ」
後姿に迂闊な恥ずかしいサービス。
そんな茶目っ気を見せながらも、一メートルをゆうに超えるであろう壁を十分な余裕を持って越えた怪盗少女の声は明るい。
そして中間地点を前に、最後に控えるハードルは頭を軽く超える高さのものだった。
だが、それでもミルキーキャットは駆ける足を止めることはしなかった。
「これくらいっ……えいっ!」
勢いのまま、瞬間的に反転した怪盗少女は、障害に背を向けた体勢で足を踏み切った。
背面跳びの要領で頭から順にアーチを描きながらレーザーの壁を越えて行く華奢な肢体。
まるで天井に突き出すようにぐんっと張られた乳房がぷるるんっと上下に弾む。
Cカップの柔乳は大きさこそ圧倒的ではないが、その形の美しさは服の上からでも見て取れる。
躍動する女体はスカートの裾すら掠らせずに、難関の壁を突破した。
「よっ……と」
空中で身体を捻り、ミルキーキャットは余裕の着地を決める。
それはまるで彼女の名前のように、猫のようなアクションであった。
(これで半分。タイムは……十三秒か、上出来ね)
電光掲示板に表示された残りタイムにここでようやく目を向けた少女怪盗は満足そうに微笑む。
通路の約半分を一分とかからず走破、これは上々の滑り出しといってよいだろう。
(ま、これからが本番なんだけどね)
ハードル障害を越え、よく見えるようになった後半の障害がミルキーキャットの視界に入る。
レーザーのジャングルジムともいえる光景がそこには広がっていた。
先程までのように壁としてではなく、一筋の光線が様々な配置で行く手を遮っているのが見える。
これを突破するには、冷静な判断力は元より、身体の柔軟性も重要となってくるだろう。
(だ け ど……あたしならノープロブレム! 伊達に新体操部のエースを張ってないわよ!)
光線の迷路ともいえる光景を目にしながらも、若き怪盗は怯まない。
ミルキーキャットこと白峰優理は本人の言うように、新体操部のエースである。
その実力は全国でもトップクラスであり、特に身体の柔軟性は他者の追随を許さないほどだ。
そんな彼女にとってみれば、目の前のレーザー網など遊具に等しい。
多少時間はかかるかもしれないが、残り十四分もあれば十分。
そう考える少女怪盗だったが、彼女は大きな考え違いをしていた。
ここまであまりに順調に進みすぎたために、忘れていたのだ。
この屋敷の主がこのまま易々とトラップをクリアさせるような、そんな生易しい男だったかを。
『素晴らしい身体能力だ! 今まで見た中でもトップクラスかもしれないな』
さあ行こう、と足を踏み出しかけたミルキーキャットの耳朶に響く賛辞の言葉。
言うまでもなく、それは屋敷の主である束前龍三の声。
「……マナーがなってないわね。競技の最中は声を立ててはいけないってことを知らないの?」
『おっと、これは失礼。いやはや、それにしても見事なものだ。
道具を使わず、正に身体ひとつでここまでものを見せてもらえるとはね』
「言ったでしょ? あんたなんかに感心されても嬉しくなんかないって」
まるで取り合おうとしない小生意気な少女の態度に、しかし束前は機嫌を損ねたりはしない。
むしろ、獲物の生きの良さを楽しんでいるといった風情だった。
『気が強いことだ。だがまあ、それくらいのほうがこれから楽しめるというものだ』
「何を言ってるの? あんたが楽しむようなことなんて何も起きないわよ」
『起きるのではない、起こすのだよ』
「えっ?」
怪訝な表情のミルキーキャットは、次の瞬間―――カチリ、と響くスイッチの音を聞いた。
まず異変が起きたのは、突破したはずの背後の通路だった。
最後の障害だった赤い光の壁が、天井まで伸びていき怪盗少女の退路を断つ。
だが、変化はそれだけでは終わらない。
無機質なだけだった通路の四面の灰色が、まるで消えるように透けていく。
やがて、ゴゥン……と何かが止まるような音と共に、壁はその色の全てを失った。
『さあ、準備は完了した。希望通り、存分に目立ってくれたまえ』
「な……!」
ガラスのような透明な薄壁に姿を変えた通路の四面。
その向こう側に見えたのは、視界を埋め尽くさんばかりの人の群れ。
突如現れた観客を前に、ミルキーキャットは―――優理は呆然とするほかなかった。
408 :
AM:2010/10/30(土) 16:45:13 ID:9DhFdNDz
今回はこれにて終了
怪盗用トラップといえばレーザー潜りがやはり王道ということで最初に。もってきてみました
きたねー!
観客の目に晒し者にされるのは大好物。
ミルキーキャットと言うとどうしてもぶっかけられるのを想像してしまうがw
諦めずに巡回してて良かった
おかえりなさい><
AM氏復活してるー!!
このスレはもうダメかと思っていたけど、
昔教会で教えてもらったコトバを思い出した
『神は天に在り、この世はすべてこともなし』
AMさんお帰りなさい!
続きが楽しみ!
一度でいいんで本番アリの展開も見てみたい
つ http://kuma.usamimi.info/kaito/
>>416 AM氏の本番アリの展開ならまとめスレで読めるよーというコメントなのだろう
2つある
>>414の”一度”というのは”シーフイントラップで”という意味かもしれんけど
本番に関わらず、美少女怪盗がイってしまうシーンは、AM氏の文章で読みたいなぁ
このスレの保管庫にリンクを貼るのに、なんでHttpを全角にするような妙な細工をするのかは不思議だなw
416みたいに余計な警戒心を与えてしまうよ
2chやpinkで直リンを避けるのは、一般サイトに対してリンクを貼ることで、晒し行為になったり、
スクリプト荒らしや業者が押しかけることを防ぐためだよ(あと純粋に2chとかが嫌いな管理人もいるので)
スレの保管庫に対してリンクを貼るのは、何も忌避するようなことじゃないので、堂々とリンクを貼るといい
それこそどうでも良い事だと思うけど…
別に貼る人が気を回すのにやりすぎって事はないでしょ?
要は受け止める側の問題なだけで
>>416 >>417 >>418 ごめん、貼り付けのとき変換ミスってこうなってしまっただけなんだ実は。
書き込んだ後に気がついたからどうしようもなかった。
場を混乱させたようで申し訳ない。
Twitterの診断で『少女漫画家になったー』というのをやってみたら、こんなの出た。
*******のペンネームは『恋野ふぶき』で、『LOVE!怪盗おしおきよっ!』という
新連載を始めます。
http://shindanmaker.com/59393 なんか、怪盗おしおきものらしい。
AMの人、戻って来たんだねー。これからゆっくり読ませてもらおう。
422 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 23:40:55 ID:KCxZlirf
捕まった泥棒は被害者の所有物になった場所もあるらし
423 :
AM:2010/11/06(土) 00:30:39 ID:Nl71ybgM
数分後に投下開始します。
作品は「シーフイントラップ 第一話中編」となります。
注意:本作品には基本的に本番エロ描写がありません。ガチエロ期待の方はごめんなさい。
「こ、これは……」
つい先程まで影すらなかった通路の外に溢れる人、人、人。
年齢も職業も異なる、だがたったひとつ性別が男という共通点を持つ者達が透明壁の外にひしめいていた。
左右に陣取る男達は前を争うように立ち、あるいはしゃがみこみ。
天井裏に足を乗せている男達は己のポジションの不運さに嘆いているのか、少しでも眼下を覗き込もうと顔を床にこすり付け。
通路の地下に身を潜めている男達は皆一様に首を後ろに逸らして天井を見つめている。
それはまるで、一匹の蝶が長方形の虫かごに閉じ込められて観察されているかのようだった。
「この男達は……一体なんのつもりなの!?」
『見ての通り希望を叶えたつもりだが? 君は観客が多いほうが燃えるのだろう?』
「なんて、悪趣味……!」
親切心からやったことだと言わんばかりの屋敷の主の声に、ツインテール少女は唇を噛む。
確かに目立つのは好きだし、観客が多いほうがやる気も出る。
だが、それはあくまで自分の主導で注目されるのが好きなのであって、このようなただの見世物になりたいのではない。
第一、彼らは観客にしては位置が近すぎる。
壁で隔たれているために同じ空気を吸うことこそないものの、競技ならばマナー違反間違いなしの距離だ。
しかし、退路は断たれ、身を潜める場所もない以上、逃げることも隠れることもできない。
それでも、この程度のことに怯む姿を見せるのはプライドが許さない。
(上等よ。やってやろうじゃない……後でこいつら、全員叩きのめしてやるんだから!)
敵意の篭った鋭い視線を四方に向けた後、目を閉じて深呼吸をする。
想定外の事態ではあるが、よくよく考えれば別に問題はない。
見られることは慣れているし、全員カボチャとでも思えばなんということもない。
それに制限時間が減ったわけでもコースの難易度があがったわけでもないのだ。
ここで動揺することこそが敵の思う壺。
大きく息を吸い込んだ怪盗少女は、ゆっくりと瞳を開き、後半の障害へと歩を進めていく。
(残り時間はまだまだある。ここは冷静に、そして確実に行かなきゃ)
光の迷路へと足を踏み入れたミルキーキャットは、まずは足元に引かれたレーザーを跨ぐ。
すぐさま胸元に次の光線が迫るが、十分な余裕を持って身を屈め、これもクリア。
どうやら序盤は前半と同じく単純な構成になっているようだった。
基本的に跨ぐか身を屈めることでクリアできるパターンばかりで、少しばかり拍子抜けの気分でもある。
(……ん? これは、話し声?)
と、そんな余裕が集中を切らしたのか、光線を跨ぎつつあった少女の耳に雑音が入ってくる。
それは、壁越しに聞こえてくる男達の声だった。
「へえ、意外にも白かぁ。もっと派手な色かと思ってたのに」
「いや、こういうタイプに限って中身は純情だったりするんだぜ。白なのはその表れなのさ」
「もっと足を広げてくれないかなぁ。そうしたら食い込みがよく見えるのに」
(えっ……?)
その会話の意味を怪盗少女が理解したのは後ろ足がレーザーを越えかけていた時だった。
声が聞こえてくるのは下から。
それはつまり、スカートの中が覗かれているということで。
「きゃっ!?」
咄嗟にスカートを抑えかけるミルキーキャット。
しかしそれは明らかな失策だった。
右足は既に地面を踏んでいるが、もう片方の足は空中に浮いている状態だったのだから。
ジュッ!
何かが蒸発するような音と、布が焦げる匂い。
と同時に少女怪盗の左足の脛のあたりを焼かれるような熱さが襲った。
(くぅっ……)
視線を落とせば、そこには脛の辺りが焼き切れているニーソックスがあった。
破損した部分から覗く肌は軽くピンク色に染まっているが、幸いにも火傷などの様子はない。
どうやら、配置されているレーザーは高熱タイプらしい。
鈍い痛みに顔を顰めながら、ツインテール怪盗は自身の失敗に舌打ちする。
(あたしとしたことが、こんなつまらないミスをするなんて……!)
短いスカートを履いているのだから、ちょっとしたことで中身が見えてしまうのは当たり前のことだ。
そしてそれはこのコスチュームを選んだ時からわかっていたこと。
なのに、不覚にも動揺を露わにしてしまった。
見せると見られるは似ているようで、心理的には大きく違う。
しかし、「だから仕方ない」とするには優理の自尊心は高すぎた。
「おやおやぁ? こんなところでもうミスかな?」
「大丈夫か? まだ十メートルも進んでないぞ」
「パンツ見られて恥ずかしかったのかな〜?」
外野の野次が屈辱の少女怪盗の耳へ聞こえてくる。
瞬間、湧き上がる怒りがミニスカートの裾を押さえようとして動きかけた手を止めた。
(……み、見たいなら、見せてあげるわよ!)
股の下から感じる視線を意識的に無視して仁王立ち。
下着を見られるのは乙女としてはハッキリ言ってとても恥ずかしい。
だが、羞恥心を上回る怪盗としての自尊心が、観客の男達に弱みを見せることを拒否したのだ。
勿論、完全にパンツ丸見えの現状を受け入れることができたわけではなかった。
スケベな男達に下着を見せ続けるなど業腹ものだし、できればこの状況から逃れたいことにも変わりはない。
となると解決策はひとつ。
すなわち、早くゴールしてしまうことだった。
「……ふんだっ」
僅かに朱に染まった頬を誤魔化すように下方に「べー」とあっかんべをするミニスカ怪盗少女。
見られているといっても四方の一方だけ。
見えない男のほうが多いのだから気にする必要はない。
そう理論武装し、再び前へと進み始め、そして少女はハッと気がつく。
このトラップに隠されたいやらしい狙いに。
(そうか、このレーザーはあたしを捕まえるためのものじゃなくて、この男達の前で見世物にするための……!)
今思えば、レーザーの性質が甘すぎる。
確かに熱くはあったが、それほどの熱量は感じなかった。
やろうと思えば肌どころか骨まで一瞬で焼ききるようにもできただろうにも関わらず、だ。
そもそも、今の時代レーザーのタイプは多種多様。
触れた者が凍り付いてしまう冷凍タイプや、細菌を流し込むようなタイプのものもある。
わざわざ殺傷性の低いレーザーを屋敷の警備装置に使う必要はない。
にもかかわらず、わざわざ侵入者を嬲るような設定にしてあることに設置者の意思が透けて見えた。
(なら、その邪な思惑を裏切ってあげようじゃない!)
最速最短でゴールへと辿りつく。
それこそがこの状況の唯一の打開策であり、少女に出来る反抗方法だった。
しかし言うは易く行なうは難しだった。
一度羞恥心を認識してしまうと、今まで容易にこなせていたはずのことが急に難しくなってくる。
足を持ち上げ、光線を跨げば大股開きの恥部を。
膝を折り、身を屈ませれば突き出したお尻を。
それぞれ、恥ずかしい格好を男達に見せ付けるような格好になってしまっているのだとどうしても意識してしまうのだ。
(平常心、平常心……あいつらはカボチャ!)
それでも黙々と、ミルキーキャットはなるべく下を見ないようにしながら障害を越えていく。
だが、籠の中の獲物を辱めるための罠はこれが全てではなかった。
それを少女怪盗が知ったのは、ようやく六十メートル地点を越えた頃のことであった。
―――さわさわっ
「ひゃう!?」
それは完全に予想外の奇襲だった。
レーザーの間を潜るために前屈気味になっていたところに突如感じたのは、スカートに包まれたお尻を撫でられる感触。
ありえないはずの他者の手の感覚に、ツインテール怪盗は思わずピクッと反応してしまう。
「あくっ!」
ジュッ! ジュジュッ!
跳ねた背中が光線に触れ、インナーが大きく焼き切られる。
真っ白な肌と微かにブラ紐がその中から覗き、ワッと場が湧き上がった。
「い、今のはっ……ええっ!?」
驚きと痛みに振り向いたミルキーキャットは信じられないものを見た。
なんと、右の壁から最前列にいた一人の観客の手が突き抜けてきていたのである。
「ど、どういうこと……あ、ちょ、ちょっと!」
突然の状況に混乱する怪盗少女に、しかし迫る魔の手は躊躇しない。
右の壁に続いて、左の壁からも手が伸びてきた。
つんつん、つにゅっ。
不躾な手は、人差し指で丸みを帯びたヒップを突っついてくる。
動揺に揺れる柔尻は指を押し返そうと若さ溢れる弾力を見せ、抗議の意を示す。
「こらっ、や、やめ……やめなさい!」
なんとかセクハラな手を振り払おうとするも、レーザーと体勢が邪魔をして手が届かない。
そうなると後は男達の独壇場だった。
次々と左右の壁から男達の手が伸びてきて、無防備に突き出されている下半身が好き勝手に触られていく。
プリーツスカートの下にスラリと伸びた、瑞々しい太ももが汗ばんだ手によって撫で回され。
汚れを知らない桃尻がスカート越しにムニムニと揉みしだかれてしまう。
「この、いい加減に……ひゃんっ!」
少女が怒声を上げようとした瞬間。
ぺろり、とお尻を撫でられながらついでとばかりに背中側へスカートがまくられた。
防壁がなくなり、薄布一枚で守られた少女怪盗の下半身が晒された。
フリルに飾られた純白のパンティが、羞恥からうっすらと桜色に染まったヒップを包んでいる。
何度も足を開いてはしゃがんでいたためか、よく見れば布地はハイレグ気味に割れ目に食い込んでいた。
見え隠れする密着した股間部分のクロッチには柔らかく閉じられた姫筋が浮いている。
それはあまりに扇情的な光景で、それを目にした男達は思わずゴクリと唾を飲んでしまう。
「どっ、どこ見てるのよ! エッチ!」
自分に向けられる淫視線に、ツインテール少女は耐え切れず叫んでしまっていた。
反射的に背後へ蹴り上げられた右足が、不埒な手の群れを文字通り一気に蹴散らす。
だが、その代償は大きかった。
ただでさえ不安定な姿勢だったというのに、その状態で足を思い切り動かしてしまったのだ。
当然保たれていたバランスは崩れ、身体は前に傾いてしまう。
「きゃああっ!」
ジュジュジュッ!
背中を大きくレーザーで擦らせながら前方へ倒れこんでいくミルキーキャット。
しかし、レーザーは上だけではなく下にもあった。
上半身が通過し終われば、残された下半身も直撃コースとなり、一気に大ダメージの危機が迫ってくる。
「こ、このぉっ!」
しかし、少女とて怪盗を名乗る者としてここで終わることなどできなかった。
残った左足で地面を蹴ると、強引に腰を捻りながら自身の柔軟性を如何なく発揮し光線の上へと身体を持っていく。
そのバランス感覚と身体の柔らかさは、正に新体操で名を馳せた優理ならではの動きだった。
半回転しながら身体を仰向けにしつつ、背面跳び気味にレーザーの上を通り抜けていくしなやかな肢体。
(これならギリギリで……)
危機回避を確信しつつあった少女怪盗の身にアクシデントが起こったのは次の瞬間のことだった。
ジュッ!
それは回転時に一瞬だけ腰の一部がレーザーに触れた音で。
焼けたのは止め具の僅かに下、スカート本体には何の影響もないその部分。
だがその下にはもう一枚の布があった。
ビリッ!
ほんの数センチ。
布面積でいえば、数パーセントにも満たない部分が切れただけのこと。
だが、それはミルキーキャットの穿いていた下着の左腰部を失わせるには十分だった。
次の刹那、右足を流れるようにするすると純白のフリルパンティが脱げていく。
(う、嘘っ!?)
股間が急に涼しくなったことに気がついたツインテール怪盗は焦りに目を走らせるが、既に手遅れだった。
スカートの中から出てきたお気に入りのショーツは、手を伸ばす暇もなく爪先から離れて宙に投げ出されてしまう。
「や、やだあああッ!?」
ヒラリと翻るスカートの裾からチラリと足の付け根が覗く。
咄嗟に股間を押さえつけながら、お尻から床に着地する怪盗少女。
その甲斐あってか、かろうじて周囲の男達に一番大事な部分のご開帳をすることだけは避けられたが
股の間を通るヒンヤリとした空気が下着の消失を伝えてくる。
慌てて宙をヒラヒラと儚げに舞うショーツへと手を伸ばすが、それよりも早く伸びる幾多の影があった。
「俺のだ!」
「離せ! 俺がもらう!」
それらは我先にと餓鬼のように群がる男達の手だった。
あっという間に十を超える手で掴まれた小さな布キレは、左右に引っ張られて紐状に伸びていく。
だが、そんな儚い抵抗も数秒と持つはずもなく。
「やめっ……そんな乱暴に、あッ!?」
ビッ、ビリビリッ!
未だ少女の体温の残る純白の下着は、持ち主の手に戻ることなくバラバラの切れ端となって男達に奪い取られてしまう。
こうなってはもう元のように穿くことなど不可能だ。
(ど、どうしよう……これじゃあたし、ノーパンで……!)
床に尻餅をついたまま、オロオロと視線をさまよわせるミルキーキャット。
既にインナーはボロボロで、その下には球の肌とブラジャーが見え隠れしている。
スカートはほぼ無傷だが、肝心の下着は失われてしまった。
そのため、押さえている手を離せば下の観客達にははいてない下半身が丸見えになってしまうという危機的状態。
順調に進んでいたはずなのに、どうしてこうなってしまったのか。
混乱する思考の中、しかしかろうじて怪盗少女は立ち上がった。
しかしその両脚はガクガクと緊張と羞恥に震え、まるで生まれたての小鹿のようだった。
(うう……パンツがないだけで、こんなに心細いなんて……)
「オラオラ、その手を離してアソコを見せてくれよ!」
「ギブアップかー!」
「上も脱げー!」
スースーする頼りない足の付け根に異性の目が集まるのを感じる。
視線をブロックするように限りなく内股気味に、手で股にスカートを挟み込むような格好。
そんな普段とは違い、恥じらいを見せるミルキーキャットに、好き勝手な野次が飛ぶ。
「う、うるさいわね! 大体あんたたちこそ手を伸ばしてくるなんて……!」
唯一の救いは、恥ずかしさから萎えかけていた闘志が怒りによって戻ってきたことか。
無様な格好を晒しながらも、少女怪盗は弱気を見せまいと声を大に叫ぶ。
「手を伸ばしてはいけない、なんてルールはないぜ?」
「それに俺達は別に妨害はしてないじゃないか? 突き飛ばしたりはしてないしな」
「ちょっと触られたくらいでビクつくお前が大げさなんだよ!」
「相当な敏感肌なんだな。それとも発情しちゃってるのかな? ハハハ!」
「なっ……こ、このぉ……ッ」
無勢に多勢。
ひとつ言い返せば束になって返ってくる嘲りの言葉にツインテール少女は震えるほかない。
よく見れば、左右の壁にはいくつかの穴が開いていた。
先程の手は、それらから突き出されていたのだ。
更に言えば、男達は腕全体に肌の色が見えるほどの薄手の手袋を身に着けていた。
恐らくはレーザーを無効化する素材で出来ているのだろう。
そして手を出すための穴は、これから先にも大量に用意されている。
上側は手が届かず、下側には足場を悪くするためかどうやら穴はないようだったが、それは慰めにもならなかった。
レーザーのジャングルを突破するためには他に気を取られるわけにはいかない。
つまり、ここからは数え切れないほどの男達の手で、ほぼ無抵抗なまま身体を触られながら進まなければならなくなってしまったのだ。
(迂闊だった……よく観察してれば気がついたことだったのに!)
気がついたところで後の祭だった。
まだ四十メートル近く距離は残っているというのに、コスチュームは半壊状態。
しかも、この先は伸びてくる男達の手まで警戒しなければならない。
が、それでも怪盗少女には進むしか選択肢はなかった。
こうしている間にも時間は過ぎていくのだから。
残り時間は十三分。
近いはずの距離は遠く、十分に余裕のあるはずのカウントダウンは、刻々と時を刻んでいた。
431 :
AM:2010/11/06(土) 00:41:37 ID:Nl71ybgM
今回はこれにて終了。
前後編で済ませるつもりだったのに、早くもプロットとの食い違いが発生しております。
うおおお、気づかんうちにアクアメロディの人復活!
やっぱギャラリーはいいな
怪盗辱めは羞恥もんに限るぜ
乙です!
長くなるのは無問題
その調子でどんどん追い詰めてってください!!w
434 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 18:43:22 ID:dG2btOvT
新作きたー!おつです!
ギャラリーの奴らが最低過ぎて最高だw
乙 久々に興奮したぜ
おかしいな、美少女怪盗の脱ぎたて下着を奪い合う何人もの俺がw
438 :
AM:2010/11/12(金) 17:49:27 ID:6rmnHoVs
数分後に投下開始します。
作品は「シーフイントラップ 第一話後編」となります。
注意:本作品には基本的に本番エロ描写がありません。ガチエロ期待の方はごめんなさい。
「あ〜、柔らけ〜」
「この太もも、凄いスベスベしてるぜ! 俺らとは大違いだ!」
「ミルキーキャットがこのルートを選んでくれてよかったな。俺達が参加できるルートは少ないからなぁ」
「ひ……やぅ! さ、触らないでよっ……」
一人孤独にレーザーの隙間を進む怪盗少女の無垢な身体に、欲望塗れの手が次々と伸ばされる。
ニーソックスに包まれた美脚に、そのすぐ上で眩しく映える太ももに。
キュッと引き締まったウエストまわりに、シミひとつない二の腕に。
そして時折、お尻や胸といった微妙な部分の近くを男達の指が這い回る。
(くっ、悔しい……こんな奴らに、好き勝手に触られて……)
なんとか絶対に触らせてはいけない部分だけは守りつつ、進み続けるミルキーキャット。
しかしその胸の内は恥辱に満ち溢れていた。
普段の生活では勿論、今までの怪盗活動の中でも男に触れられるのを許したことはなかった。
なのに今、こうして自分の身体は汚らわしい男たちの手に蹂躙されている。
悔しいのはそれだけではない。
触られるのは嫌なのに、彼らの手が肌と接触するたびにどうしても身体が反応してしまう。
知っているのは親友の椿と家族くらいだが、優理はくすぐったがりであった。
そのため、お腹や二の腕辺りを触られると敏感に身体全体がビクついてしまうのだ。
「んっ……ふぅ、はぁ……あッ!」
喘ぎとも苦痛ともとれる少女の声が狭い通路の中に漏れる。
そのたびに華奢な肢体が踊り、張り巡らされたレーザーに肌とコスチュームを掠めていく。
肉体へのダメージはそれほどではないが、その代わりに服は既にボロボロ。
白のインナーは虫食いのように所々から肌を露わにし、その下の純白ブラジャーは肩紐が切れた状態でデザインの大半を見せている。
真紅のプリーツスカートは裾が何箇所か裂けており、浅め深めのスリットをいくつも形成。
奥の方がかろうじて見えないだけで、スベスベの生足がほぼ完全に見えてしまっていた。
更には、そんな状態にもかかわらず光線を突破するために様々な体勢を取らなければならない。
グラビアどころかエロ雑誌で見るような、はしたないポーズを不可抗力とはいえ男達に見せなければいけないという苦痛。
それは優理に怒りと屈辱という負けん気を、あるいは羞恥と怯えという弱気を与えてくる。
「……はふっ! はーっ、はーっ」
距離にすれば八十メートル地点を少し越えたあたりだろうか。
連なっていたレーザーの最後の部分を潜り、少し開けた場所に辿りついたミルキーキャットは大きく息を吐く。
開けた場所は抵抗も容易なため、流石に男達も手を伸ばしてきたりはしない。
恰好の休憩場所だった。
(時間は……まだある。ここは息を整えないと)
残り時間は十分少々。
男達の手という予想外の妨害、そしてスカートを押さえるために塞がってしまった片手。
それらの要因から予定よりも時間がかかってしまったが、ゴールは目前。
しかし、光線の迷路は進めば進むほど難易度を増してくる。
徐々にレーザー同士の間隔が狭まり、足の踏み場もほとんどなくなってきていた。
(つまり、ここからが最後の山場ってわけよね……)
眼前に待ち構える赤光の網にツインテール怪盗は息を呑む。
そこには、人が通る隙間を見つけるのが難しいくらいに配置されたレーザーがひしめいていた。
だが、こんなゲームめいた仕掛けにしてある以上は必ず通れる場所は存在しているはず。
注意深く観察を続け、そして優理はルートを決めた。
狙うのは地面に底を接しつつ、通れる道が緩やかな「へ」の字を描いている下のルート。
かなり苦しい姿勢を続けなければならないが、自身の身体の柔らかさを持ってすれば決して通るのは不可能ではない。
(問題はどう潜るか、ね)
中身を見せないよう、油断なく左手でミニスカートをガードしつつ考える。
方法は二通り。
頭から入ってうつ伏せ気味に潜る方法と、足から入って身体を逸らしながらブリッジ気味に潜る方法。
少しの間悩んだ末、ミルキーキャットは後者の方法を選択した。
前者の方法では胸を床に何度か擦りつけるように動かないといけない。
そうなると、肩紐がないブラジャーがズレておっぱいがこぼれてしまうかもしれなかったのだ。
(よし!)
意識を集中させ、攻略に乗り出す怪盗少女。
鋭い視線で男達を威嚇しつつ、爪先からゆっくりとレーザー網の中に身体を滑り込ませていく。
左手はスカートを押さえているために、右手だけでブリッジをする格好となるが上手くバランスを取って慎重に進む。
(これならなんとか……そ、それにしても、この格好は……)
「よっ! セクシーポーズ待ってました!」
「もっと腰上げろ!」
ブリッジ状態のため、ミルキーキャットはどうしても股間を斜め上に突き出すような姿勢を維持しなければならない。
だが、片手を股間に伸ばしているのと相まってそのポーズは実に扇情的に見える。
まるでオナニーをしながら男を誘うかのような体勢に、優理は顔を赤らめざるをえなかった。
無論、そんな乙女の純情は男達にとっては格好の獲物でしかない。
卑猥で下劣な言葉と視線が半裸の肢体を叩いていく。
そして、彼女は気がついていなかったが、進むにつれて露わになってしまっている部分もあった。
スカートを押さえているといっても、前だけにしか手は置かれていない。
つまり、お尻側は基本的に無防備なのだ。
そんな状況下でブリッジなどしているのだから、当然ミニスカートは重力に逆らえず垂れ下がって中身は丸見えとなるわけで。
結果、床の下に陣取る男達には、怪盗少女の生尻が至近距離で公開されてしまっていた。
勿論左右に陣取る男達も黙ってみていたわけではない。
彼らの位置では、ギリギリのところでスカートの中は見えないが、手を伸ばすことは出来る。
手が届くところにほどよく熟れた美味しそうな桃がふたつも存在している、行動に移らない理由はなかった。
「―――ひゃぁんっ!」
ムニッ!
不意打ち同然に左側から尻たぶを鷲掴みされたツインテール少女は、あまりのショックに思わず間の抜けた声を上げてしまう。
反射的に身体が跳ねるが、かろうじてレーザーに触れることはなかった。
一瞬遅れて状況を理解すると共に、背筋からゾクゾクと寒気にも似た嫌悪感が這い上がってくる。
「くぅっ……」
悔しげなうめきを漏らす少女怪盗。
今は難関を慎重に攻略している最中であり、とてもではないがまともな抵抗は出来ない。
だが、手を伸ばしてきている男達もそれがわかっているのだろう。
反撃がないことをいいことに、大胆に手を動かしてくる。
「このっ……やめなさいっ……やめてったら!」
なんとか不埒な手を払おうとミルキーキャットはキュッとくびれた腰を左右に揺する。
しかしその動きは、観客には雄を誘う仕草にしか見えず。
手を伸ばしてきている男はしっかりと柔尻肉を掴んでいるためになかなか手が振り払えない。
そうこうしているうちに、状況は更に悪化していく。
今度は右側から手が伸ばされ、もう片方の尻たぶをも掴まれてしまう。
ムニムニッ、ムニュン
まるで粘土をこねるように、男達の手によってふたつの桃尻が弄ばれる。
時には撫でられ、また時には揉みこまれながら他者の指によって乙女のヒップが蹂躙されていく。
こうなってしまっては、とにかく早く前に進むしかなかった。
太極拳のようなスローな動きで、しかし一秒でも早く変質的な手から逃れるために身体をスライドさせる。
「くふっ……あッ!? ちょっと……!?」
お尻で動く淫らの手の動きが変化したことに、怪盗少女はギョッとした。
暴虐を続ける男達の手は更に乙女の身体の奥を求め、尻の割れ目の中へと侵攻を始めてきたのだ。
そして、ほどなく彼らの指先は女体の奥地へと辿りついてしまう。
「……くぅっんッ!? ど、どこに指入れてるのよぉっ!?」
つぷっ。
お尻の谷間の最奥。
もっとも不浄で、もっとも触られたくない窄まりに侵入してくる異物の感触。
そのあまりの嫌悪感に、少女は顎を逸らしつつ思い切り身体全体ごと腰を持ち上げた。
先端しか入っていなかった指はあっさり抜けていくが、そんな激しい動きをすれば当然レーザーに身体が触れてしまい。
「キャ、ぁうっ!」
ジュウウゥ……
肌を熱され、悲鳴を上げるミルキーキャット。
ちょうど身体の上を斜めに走っていた光線が接し、右腰から左肩までの表面肌が一文字に焼かれていく。
スカートには大きな切れ込みが入り、あわやまっぷたつというところまで破損してしまう。
だが、もっと危険なのは上半身のほうだった。
胸の谷間のあたりをレーザーに焼かれたため、ブラのフロントホックが壊れてしまったのである。
「きゃ……!」
ぷつん、という音と共に純白フリルのブラジャーが左右に弾けとび、床に落ちた。
それと同時にほっとする解放感がCカップの美乳を襲う。
締め付けから解き放たれた乳肉はまるで皿の上に落とされたプリンのようにぷるるんっと元気に揺れる。
仰向けにもかかわらずほとんど型崩れを起こしていない柔肉が、少女の若さを主張しているようだ。
先端にちょこんと鎮座する乳首は、桜色に色づきながらも、その姿を乳輪の中に未だ隠している。
呼吸に合わせ、かすかに上下しながら姿を現した魅惑の果実に一瞬場が静まり返り、そして。
次の刹那、爆発的な歓声が四方から湧き上がった。
「いやぁぁぁっ! みっ、見るなぁあああああっ!」
首から上を羞恥の赤に染めつつ、怪盗少女が叫ぶ。
だがその言葉を聞くものは誰もいない。
痛いほどの視線の群れが、剥き出しの乳房に集中する。
「結構大きいじゃねえか!」
「やべえ、あのおっぱいすげえ美味そう……」
「触りてえ……」
欲望のままに発せられた感想が、恥じらう乙女を苛む。
興味対象が移ったためか、既に下半身から手は撤退していたが、そんなことはなんの慰めにもならない。
ただ、ターゲットが変わっただけなのだから。
その証拠にすぐさま「もう辛抱たまらん」とばかりに新たな邪手が伸びてくる。
「さ、触らないで……くはっ……んむぅ、ふうぅ……ふぅ……」
押し寄せてくる手の群れを視界に収めるも、打つ手はなかった。
釣鐘型に整った柔乳房の輪郭をなぞるように、ゆっくりと無数の指が這い回る。
下乳を持ち上げるように揉まれ、鎖骨の下方から盛り上がっていく傾斜を滑るように指先を走らされ。
しかし決して突端には触れようとはしない、嬲るような責めが処女美乳を襲う。
されるがままの状況に唇を噛みながらも、無抵抗を続けなければならないジレンマに優理の心ははちきれそうになる。
しかし同時に、ムズムズするような掻痒感が胸の奥に生まれ始めてもいた。
そしてその感覚は徐々に胸の膨らみを登り、先端へと近づいていく。
(こ、この感じは……ダメ! 意識しちゃ……)
ドキドキと高鳴る心臓を意識しながらも、怪盗少女はなんとか呼吸を落ち着けようと目を閉じる。
だがその時、まるでタイミングを見計らったかのように一本の指が右側のおっぱいの頂点をつんっと掠めた。
「はぁんっ……」
反射的に漏れ出た吐息は、驚くほど甘やかなものだった。
それは嫌悪からでもくすぐったさからでもない、女としての性的な反応。
ハッと我に返った優理は、慌てて今漏らした声を誤魔化すようにぶんぶんと頭を振る。
だが、そんな初心な処女そのものといった様子はしっかりと男達に目撃されていた。
生意気な女怪盗の弱点見つけたり。
そして、獲物の弱みを握った捕食者達の行動は素早かった。
ツン、ツツン、ツンツンッ。
「ひゃっ……やめ、そんな……つ、突っつか……ないで! よぉ! んぅ!」
十本近い人差し指による少女への集中攻撃が始まった。
複数人で餅つきをしているかのようにリズミカルに、それぞれの強弱で繊細なつぼみがノックされる。
絶え間なく続く敏感部分への攻撃は効果的面だった。
むず痒かった感覚があっという間に頂上に達し、その反応として身を潜めていた乳首がひょこっと顔を出し始めたのである。
「う、嘘……」
十数秒と持たず、ぷくんっと完全に勃起してしまった恥ずかしい突起を呆然と見下ろすツインテール怪盗。
トップレスに剥かれ、見知らぬ男達に身体中を触られて性的快感を感じるなど、自分で自分が信じられない。
だが、現実に己の身体は反応をしてしまっている。
気がつけば、ブリッジ体勢だった身体はいつの間にかレーザーの網を潜り抜け終わっていた。
そして手足が自由になったその瞬間、優理の心に今まで意識しないようにしていた女の子としての恥じらいが頭をもたげた。
「―――いやッ!」
空いた右手で胸を包むように隠し、左手でスカートを押さえたままぺたんとしゃがみこむ。
そこにいたのは、怪盗ミルキーキャットではなく、ただ恥ずかしさに震える女の子だった。
注目を浴びるという意味では同様であっても、新体操の大会と今の状況はまるで違う。
場にいる男達は皆下劣な視線で、舐めるように自分を汚してくる。
果てには、お尻の穴に指を入れられて乳首を無理矢理勃起させられてしまった。
それは、想像の中ですらありえなかったことで。
どんな大会の舞台でも、怪盗活動の中でも意識したことのなかった弱気という感情が、徐々に少女の心を侵食していく。
(でも……だけど……!)
それでも、怪盗少女は立ち上がった。
プライドや怒り、それもある。
だが、彼女が立ち上がれた一番の理由は親友の存在だった。
椿が自分の帰りを待っている。
そう思うと、萎えかけていた勇気と闘志が再び湧き上がってくるのだ。
(時間は……あと六分。いける……ううん、やってみせる! 待ってて、椿!)
難所をクリアしたことで、もはや残る距離はあと僅か。
だが、同時にミルキーキャットの前に立ちふさがったのは最後にして最大の難所。
足の着き場もないレーザーの密集地帯が、目の前に広がっていた。
最後のレーザー網は今までのように地面に足をつけて進むのは不可能な設置をされている。
だが、よく見れば胸元ほどの高さから通れそうなルートへの入り口があり、それが出口まで直線のトンネルのように続いていた。
それは人一人がギリギリ通れるほどの空間で、距離に換算すれば三メートルもない。
しかし、宙に浮かびでもしなければ通れるはずがない、それがゴールへ続く唯一の道だった。
「最後の最後まで、憎たらしい真似をしてくれるじゃない……っ」
忌々しそうに呟く少女怪盗は、既にこのルートの攻略法を察していた。
普通ならば魔法でも使わなければ無理だが、この通路は左右の壁が近い。
つまり、手足をそれぞれの壁に突っ張らせ、身体を宙に持ち上げて進めばいいのだ。
幸いにも、左右の壁には男達が手を出す穴が幾つも開いているため、それを使うことも出来る。
故に、多少時間はかかるだろうが、決してクリアは不可能ではない。
しかしだからこそ、ミルキーキャットはこのルートの目的といやらしさを理解していた。
(ここを進めば……全部、見られちゃう……!)
手足を壁につっぱらせると、当然身体を隠すことなどできない。
すなわち、ようやく隠したばかりのバストも、ミニスカートでかろうじて覆われている下半身も全て無防備になってしまうのだ。
更に言えば、出口に着くまでは文字通り手も足も出ない体勢を続けなければならないため、男達は好機とばかりに肌を触ってくるに違いない。
はたして自分は、そんな恥辱を耐え抜いてゴールに辿りつけるのか。
「どうしたぁ、もう時間がないぞ! 噂のミルキーキャットもここまでか!」
その野次が、少女怪盗に決断をさせた。
顔を首筋まで真っ赤に染めて、これから自分を待ち受ける恥辱を覚悟しながらゆっくりと右手を壁の穴に引っ掛ける。
続いて、両脚で軽く地面を蹴ってほぼ同時に左右の足も壁に。
最後に残ったのは未だにスカートを押さえている左手だった。
これを離せば薄布は重力のまま垂れ下がり、床下の男達に秘すべき柔筋が見られてしまう。
だが、このままの体勢を続けているのにも限界があるし、時間もない。
覚悟を決めたツインテール少女は、半ばやけくそな気分で左手を壁へと伸ばす。
しゅるんっと布が擦れる音がやけに大きく耳に響いた。
(すっ、好きなだけ……見れば……っ、いいじゃないッ!)
せめて見られる瞬間の視線だけでも避けようと、優理は目を瞑る。
股に挟まる形で秘所を守っていたスカート布は、寸分も予想を裏切らず重力に負けて垂れ下がった。
その結果、見上げる視線から秘部を守るものはなくなり、乙女の秘密は遂に衆目に晒されてしまう。
(ああ……ッ! や、やっぱり恥ずかしいっ! もうッ、見ないでよぉ……!)
全貌を現したミルキーキャットの女の部分。
そこには、ピッタリと閉じた左右の柔肉が少女の純潔を証明するように秘めやかに存在していた。
そのすぐ上には漆黒の若草が綺麗に生え揃っていて、呼吸に合わせてさわさわとそよいでいる。
美しさすら感じさせるその割れ目は、まだ何者にも犯されていないがゆえの初々しさが見てとれた。
「おおっ、綺麗なおま〇こじゃないか!」
「毛は意外に濃いようだな。実は好き者なのか?」
「使われた様子はないから処女なのかな? いやー、今まで見えそうで見えなかっただけに感動すら覚えるね」
父にすら見せたことのない場所を見た男達の声に、少女怪盗の瞳が潤む。
それでも涙だけは零すまいとぐっとこらえ、手足を前に動かしていくも、スースーする股間が頼りなかった。
しかし淫欲に塗れた男達は手加減などしない。
動いたのは、床下の奴らにだけいい思いをさせてたまるものかと嫉妬した右壁の男だった。
彼は無防備に揺れるヒップを覆っているスカートを背中までめくり上げ、完全に少女の下半身を露出させてしまう。
「おいおい、スカートにニーソックスだけとか、マニアックすぎるだろ」
「だがそれがいい」
(そ、そんな変態っぽいこと、言わないでよ……)
未だスカートやニーソックスは身体に残っているのに大事なところは全て見えてしまっている。
そんな変態趣味的な状況が、なまじ全裸にされるよりも優理の羞恥心を刺激していく。
それでも、進む以外に道がないミルキーキャットは亀のような歩みで前進を続けた。
その間にも、天井の電灯とレーザーでライトアップされた少女の裸体は衆目に晒され続ける。
白と赤の入り混じった光が、汗でしっとりと濡れた肢体を浮かび上がらせながら観客の目を楽しませていく。
今まで散々痴漢行為を働いてきた男達の手は、意外にも最初のスカートめくり以降動く気配を見せなかった。
だが、何故彼らがそうしているかは想像できる。
もっとレーザー網の奥に怪盗が身体を潜らせ、完全に身動き取れなくなる。
その時を待っているのだ。
(今、手を伸ばされたらあたしは何も抵抗できない……ダメ、何を弱気になってるの!)
いつ男達が動き始めるのかと気が気ではない怪盗少女。
空中を大の字で進む丸裸の肢体は、手足が動くたびに男達の視線を釘付けにしていた。
男を誘うようにくねくねと動く腰が、ぷりぷりっと元気に弾む桃尻が。
ツンと尖ったピンク色の実を床に向けながら、左右交互に上へ下へと揺れる双子乳が。
そして、疲労と羞恥から時折漏れる熱い吐息が。
一人の少女の発する女の色気が、観客の欲望を煽っていく。
もはや男達の限界は間近だった。
「もう我慢できねえ!」
発端は誰ともわからぬその男の一声だった。
優理の身体がすっぽりとレーザーの隙間に入り込んだ刹那、遂に目の前のご馳走に我慢できなくなった獣達が動き始める。
無数の手が、我先にと剥きだしの肌へと迫っていく。
「あ、ああっ……」
三百六十度あらゆる方向から迫ってくる異性の手。
それは、こうなるだろうと覚悟していたはずの少女にすら恐怖と不安を抱かせるには十分な光景だった。
レーザーに囲まれた今の状況で逃げ場はどこにもなく、抵抗する手段もない。
身体を揺すって手を払うことすら満足に出来ない。
だが、色に塗れた男達の手は止まらず、次々に穢れのない肌を貪ろうと伸びてくる。
まず、捕らえられたのは少女の発育ぶりを象徴する柔乳だった。
身体が下を向いているために、質量を増しながら戦慄いていたCカップバストが鷲掴みにされる。
手のひらにちょうど収まるくらいの大きさの乳房は、男の手の中でぐにぐにと変形させられてしまう。
続いて標的にされたのは下半身だ。
健康的にすらっと伸びた白磁の美脚が複数の手にまさぐられていく。
弾力に富む太ももの上を撫でさするように脂ぎった手が這い回る。
更に、マニアックな嗜好をしているのか、ふくらはぎや膝小僧の辺りにまで指を伸ばしている者たちもいた。
勿論、くいっと上に突き出されているお尻も男達にとっては見逃せない獲物である。
女体の中でも屈指の弾力を備えたふたつの白桃に、邪な人差し指の群れが襲い掛かった。
「はうっ……駄目ぇっ! あたしの身体に、さっ、触る……ひんっ、なぁ!」
身体を好き勝手に触られる嫌悪感と屈辱に塗れながら、怪盗少女が叫ぶ。
しかし心中とは裏腹に、敏感な身体は早くも反応を始めてしまっていた。
既に火照っていた肢体は更に体温を増し、霧のような汗を次々と肌に浮かべていく。
それは男達の手のひらの脂や汗と入り混じり、ローションのようにミルキーキャットの裸体を彩る。
肌の上をぬるぬると蠢く指が、まるでタコの触手のようだった。
「やッ、いやッ……そ、そんなにされたら……ああ、あぅんッ……」
漏れる吐息は艶を帯び、優理の官能を目覚めさせていく。
壁にかかる四肢は、既に身体を支えるだけで精一杯だった。
前に進まなければならないとわかっているのに、手足が動いてくれない。
身体は男の手が動くたびに勝手にビクビクと反応するばかり。
「こ、こんなことって……あぁ! この……へっ、変態ども……!」
「その変態に気持ちよくさせられてるのは誰だよ?」
「ツンデレだよツンデレ。その証拠に、身体のほうはすっかりデレてるしな」
吐き出された罵倒は、しかし嘲笑の渦に飲み込まれる。
それでも、こんな状況では威勢を張ることだけが精一杯の抵抗だった。
意識していなければ、すぐに零れてしまいそうな涙をこらえるミルキーキャット。
しかし、観客達にはその強気を崩すことこそが最大の楽しみにして目的である。
どう責めれば女を脆弱にし、陥落させることができるのか。
それを知り尽くしている男達にとって、優理の反応は欲情を増幅させるものでしかなかった。
「う……はぁはぁ……え、あっ?」
それは制限時間が三分を切った頃のことだった。
今まで欲望の赴くがままに乱暴に動いていた男達の手の動きが変わってきたのだ。
相手の意思を無視していた衝動のような動きがなりを潜め、タッチがソフト風へと変化していく。
それは相手を感じさせる愛撫への変化だった。
「あッ!? う……ん、ふぅ…………あふっ!」
身体の奥底から官能を引き出そうとしているかのような手の動きに、少女怪盗は困惑する。
だが、その困惑はすぐに危機感へと取って代わった。
先程までの責めよりも、今の責めほうがずっと身体が反応してしまう。
「やぁっ……こんなの、だ、だめぇ……ああんっ……」
唇から零れる少女の声は、もはやはっきりと喘ぎへと変化し始めていた。
声を出すまいとしても、勝手に喉から淫らな音が出てきてしまう。
そんな自分の身体の変化に、肌も露わなツインテール怪盗はいよいよ追い詰められていく。
「あ! そ、そこは……っ」
そして遂に、魔の手は獲物に止めを刺すべく腹部の下へと伸びていった。
そこを触られてしまったら。
恐怖と、そしてほんの少しの期待に肌を震わせながら。
誰にも触られたことがなかった少女の割れ目に指が触れた。
「ひあぁっ!!」
ビクビクッ!
その雷にも似た衝撃に、怪盗少女は思わず手足を落としかける。
今までの辱めと愛撫で敏感さを増した身体は、たった一度のノックで危うく絶頂に押し上げられかけたのだ。
(なにっ……なんなの、今の……)
優理とて、年頃の少女なのだから自分を慰めることくらいはある。
だが、今感じた感覚は過去に味わったそれとは比べ物にならなかった。
(こ、これ以上触られたら)
それは、身体が女として発情しきっている証拠でもあった。
制御の利かない自分の身体の高まりに、今度こそはっきりと恐怖を覚えるミルキーキャット。
「あ、ああっ! いやぁっ! はぁんっ……ああ!」
迫る快楽に怯える柔筋に更に追撃の愛撫が行われる。
決して膣には入れようとせず、入り口付近をほぐすように這い回る指にツインテール少女は髪を振り乱して悶絶してしまう。
目元に溜まっていた水滴が散り、レーザーに当たって蒸発していく。
かろうじて保たれていた勝気な表情は、今や与えられる悦楽に侵食されてしまっていた。
「はっ……ひっ、あああっ! やっ……あたし、もう……」
呼吸をすることさえ困難になった怪盗少女の肢体が痙攣を始める。
それを見た男達は、最後の仕上げとばかりに伸ばす手を増やしていく。
裸に剥かれた肌は、もう触れられていない部分などどこにもない。
お腹の真ん中にひそやかに息づくおへそすら、爪先でほじるように嬲られ、少女を追い詰める一因となってしまっていた。
「あッあッあッ……もう、げん……かぁんっ!」
(椿……あたし、もう約束守れないかもしれないっ……)
身体中を男の手に嬲られ、昇り詰めていく。
かつてない恥辱が目前に迫ってくる感覚に身を焦がしながら、脳裏に浮かぶ親友に謝罪をする優理。
そして、周知の事実となった弱点である胸の先端をキュッと摘まれた瞬間。
少女怪盗は、その思考を真っ白に染め上げられて。
「だめっ……だめだめだめだめっ……やっ、ああーーーーッ!!」
ビクッ、ビクビクンッ!
突っ張らせた四肢を更に限界まで突っ張らせ、晒しものにされた女体が果てていく。
くぱっと口を開いた淫唇から大量の愛液があふれ出て、男達の指を濡らす。
同時に、少女の中でかすかに残っていたプライドや勝気が跡形もなく霧散し。
怪盗ミルキーキャットは、敗北した。
「あ……」
数秒間にわたるオーガズムを終えた少女の四肢から力が抜け、支えるもののなくなった肢体が床へと落下していく。
しかし、レーザーがその身を焼くことはなかった。
愛撫に翻弄されていた優理は気がつかなかったが、既に時間はタイムアップを迎え
同時にレーザーは消去されていたのである。
(そうか……あたし、負けちゃったんだ……)
落下時に受けた軽い痛みが、僅かに意識を引き戻す。
これから自分はどうなるのだろうか。
どこか人事のように考えながらも、これから待ち受ける非情な現実から逃げるように、優理はゆっくりと目を閉じていった。
(椿……ごめんね)
―――約束を守れなかったことを、親友に謝りながら。
450 :
AM:2010/11/12(金) 18:07:50 ID:6rmnHoVs
というわけで第一話「怪盗ミルキーキャット」はこれにて完結です、皆様感想のレス等ありがとうございました。
個人的にはもうちょっと優理の身体が柔らかいという設定を活かしたかったですかね。
次からは第二話「怪盗ナイトリンクス」編スタート。
ちなみにこのシリーズ、プロット上の予定では五話まで続く予定、ネタが湧いたらもっと増えるかも。
しかしこのやり方、一話ごとにトラップ・怪盗のキャラ・見た目を考えなければならないのがキツイと今更ながら気がつきました。
では、最後に今回のヒロイン怪盗の設定資料をデータベース風に。
怪盗コレクション No.16『ミルキーキャット』
最近名を上げ始めた年若い怪盗、専門はないが主に悪徳で有名な富豪や政治家の所有する物品を狙う。
盗みに入る前は必ず各方面に予告状を出し、警察やマスコミの前に姿を現すのを好む。
派手好きかつ目立つのが好きらしく、盗みの際は真正面から身体ひとつで突入することが多い。
身体能力は高く、特にその身体の柔らかさとスピードは他者の追随を許さない。
服装は丈がお腹の上までしかないタンクトップ風の白のノースリーブインナー。
そして下は真紅のプリーツミニスカートに、白のニーソックスと露出度は高め。
髪と瞳:金髪ツインテールで蒼眼(普段は黒髪ストレートでダークブラウンの瞳)
本名は白峰優理。英露女学院所属の二年生で十七歳。
新体操部のエースでその実力は全国でもトップクラス。
目立ちたがりでワンマンなところがあるが、明るい性格と社交性の良さから友人が多い。
くすぐったがりで、かなりの敏感肌。
身長:159cm B:84(Cカップ) W:58 H:85
ひゃほー!
十分柔らかさは伝わったw
データベース風の設定資料は一文、ごく簡潔に怪盗の末路とかあるとなお妄想膨らんでいいかも。
怪盗のアイデア募集というなら喜んでネタ出しするぜヒャッハー!
個人的には解決!オサバキーナみたいなのがいいな。
ああいうハイテンションなギャグ傾向なキャラが「女」として
目覚めさせられていくのはギャップ萌えになるんじゃないかと。
453 :
WFT:2010/11/15(月) 05:43:17 ID:z3a1eCys
怪盗アイデア?AMさんのネタの足しになるかもしれないなら!!
個人的には神風怪盗ジャンヌの様に貞操観念が強いタイプがいい。
貞操観念の強さと身体のエロさの反比例さは黄金比と言えると思うぜ。
特に思い人(パートナーorライバル怪盗orサポートで男女どっちでも可)がいて
自分の痴態or羞恥の場面を見られているのは貞操観念の強いキャラにとって
最高(最悪)の恥辱と言えるのではないか。
ネタ出しもいいが、作品の感想も書こうぜおまいらw
ふと思ったが、絶対手の代わりにチ〇コ出してた奴いただろうな。
まったく、優秀すぎる俺達観客ばかりだぜ。
455 :
WFT:2010/11/15(月) 07:10:20 ID:z3a1eCys
俺の貧相なボキャブラリーではサイコーとしか言いようがないな。
ただトラップものでトラップの仕掛け自体ではなく
人の手で堕ちてしまうのが残念かな?
手を避け安堵したところにレーザーが敏感な部分へ…
とか来ると思ってた
456 :
WFT:2010/11/15(月) 07:14:38 ID:z3a1eCys
かなりクルものがある
ただ最後の決め手がトラップの仕掛け自体ではなく
人の手だったのが意外だった。
題名が題名なだけに人はトラップの引き立て役だと思ってた
457 :
WFT:2010/11/15(月) 07:16:28 ID:z3a1eCys
すみません↑
最近書き込みを始めたので変になりました
458 :
OY:2010/11/16(火) 00:12:01 ID:dgT2rDMk
ええと、初投稿となります。
タイトルは一応「シーフクラフト〜怪盗トランプの栄光」です。
ちょっと長いですが、エロシーンもありますので、楽しんでいただけたらいいなって思います。
459 :
OY:2010/11/16(火) 00:14:43 ID:dgT2rDMk
◆序章『怪盗』
夜も深いカシノシティを見渡している影に、一人の警官が大音声で声を投げる。
「今日こそは貴様に手錠をかけてやる!」
その言葉に、優雅な動作で影が応える。
「出来るものならやってみせてくださいませ? のろまなカメさん方」
夜の端にまで響き渡りそうな可憐な声音で言ったのは、まだあどけなさを残した少女であった。
夏と秋の挟間の闇に溶け込みそうな漆黒の衣服に身を包んだ彼女は、挑発するような物言いで警官を見下ろしている。。
数多の警官が取り囲む屋敷は、カシノシティでは知らない人のいない、寿新蔵の弟、寿荘蔵の邸宅だった。そして夜闇を吸い込んだような瓦屋根に一人立つ少女こそ、今カシノシティを湧き立たせている立役者だ。
夜の黒と服の黒。
その中で淡い月明かりに浮かぶ白い顔には、鈍く光を跳ね返す仮面が着けられていた。
仮面は蝶を思わせるデザインで、その銀色はカシノシティの暗黒面を照らすと言われている。
「怪盗風情が図に乗るなよッ! 屋敷の周りは貴様の想像以上に警官が取り囲んでいる。逃げ切れるとは思わないことだな」
口角に泡を浮かせながら、脂ぎった顔を紅潮させた警官が喚く。その必死さを上回る滑稽さに、怪盗と呼ばれた少女はくすりと笑ってしまう。
怪盗少女はちらりと視線を屋敷の周りにめぐらせる。一人の少女に警官が約五十人とは、いささか美学に欠けている。これで逃げられないと思われているということに、彼女は少々鼻白んだ。
あたりを囲んでいる警官は、ヘルメットとガスマスクを装着しているだけだ。今日で何度目の相対だと思っているのだろう。公安は美学以前に、学がないようだ。
460 :
OY:2010/11/16(火) 00:16:24 ID:dgT2rDMk
さて、と少女は頭の中で逃走プランを組み立てる。
前回が煙幕を使って逃げたから、阿呆な警官たちはヘルメットにマスクを装備しているのだろう。
ぐるりと囲まれている事から、その対策と思われる。
まったくと彼女はにやりとほくそ笑んだ。
夜の闇の中、目一杯見開かれた目は恰好の獲物だとなぜ気付かない?
少女はどこからともなく、しかし警官たちに気付かれない素早さでカードの束を取り出した。
背面に描かれた図形が、今日も彼女を彼女たらしめている。
そのカードを、流れるような動作でばら撒いた。
ふわりと、不規則な軌道を描きながら落ちてゆくカードの群れに、警官は一瞬、釘づけになった。
その瞬間を突いて、彼女はいつのまに忍ばせたのか、掌に置いたサイコロをそっと足下に落下させた。
ぱっ、とあたりがまばゆい閃光に包まれて、警官たちはこぞって「うっ」と目を刺激された。
矢のように夜空を貫いた光は、宙を舞うカードにも反射をし、屋敷を一瞬だけ真昼の明るさに変えた。
数々の怒号が飛び交う中、警官がつ、と見上げた屋根の上に少女の姿はなかった。
ばら撒かれたトランプの中に、一枚だけ予備と思われる白紙のカードがあった。そこには、
『ごめんあそばせ』
といかにも女子らしい筆跡で書かれていた。
裏返せば、そこには天秤の図形が描かれている。
しかし平等を示すでもなく高い低いがはっきりとした天秤の受け皿には、低い方に荷物が、高い方には何も載っていないという奇妙な絵柄だ。
貧には財を、富には罰を。
それを端的にあらわした図形だと、人々は言った。
その不思議なトランプを残していく怪盗を、カシノシティの住民――とくに貧民たちはこう呼んだ。
怪盗トランプ、と。
461 :
OY:2010/11/16(火) 00:18:44 ID:dgT2rDMk
「ねえねえ、昨日も出たんだって」
教室の中心で話に花を咲かせるのは、クラスでも目立つ女生徒だった。
もっとも、このクロンダイク女学院に男性は教師しかいないのだけど。
「出たって?」
「やだ、あんたってばニュースも見ないわけ?」
和気藹々とした雰囲気で彼女らはおしゃべりを続ける。女という生き物はどの年代においても世間話が大好きらしい。
その会話に無意識に耳を傾けながら、神沢揚羽は手元の小説に目を落としている。
「怪盗トランプが、あの寿弟の屋敷に出たらしいわよ」
「うそ、あの寿?」
「そうそう、あの嫌味ったらしそうな顔した成金親父」
その言葉が出るや、わっと一団が盛り上がった。
寿弟――名を寿荘蔵は、コトブキグループの代表の弟で、その気性の荒さと強面で知られていた。
コトブキグループ。
レアアース代替技術を生み出し、この国に巨万の富をもたらした救世主。
希少土に代わる新物質の人工開発には世界が注目し、彼は一躍時の人となった。
彼は世界的な地位と名誉、そして世界でも五指に入るという屈指の財を手に入れたと言われている。
そして彼は人一倍欲深い人間で、この新技術の開発に至っても様々な無理を通してきたことでも知られている。
社員の過重労働や、脱税、賭博など、あらゆる悪事にも精通しているとメディアはこぞって言っているが、具体的な証拠が何一つ出て来ず、結果メディア側の信頼が落ちたことは耳に新しくはない。
しかし揚羽は、それがまったくの嘘でないことをさる筋から聞き知っていた。
裏賭博場の経営や風俗店の経営を影から牛耳っているらしいこと。
違法な行為を金銭によってもみ消しているということ。
楽しそうに怪盗トランプとコトブキグループの話をしている彼女らを一瞥することなく、揚羽はじっくりと小説を読み進めた。
462 :
OY:2010/11/16(火) 00:19:07 ID:dgT2rDMk
学校を出た揚羽は、その足であるレストランバーにやって来た。
店の看板には『フラリッシュ』という文字が、西洋風の字体で書かれている。
オーク調の扉を開けて中に入ると、長身痩躯の男性がグラスを磨いているところだった。
「マスター、アイスティーを一つ」
慣れた動作でスツールに腰掛け、揚羽はくるくるとスツールで回りながら言った。
そのいかにも少女らしい振る舞いに、灰色に染まった髪を後ろに撫でつけたマスターは笑みを返した。
ことん、と置かれたアイスティーの透き通った茶色を見つめながら、揚羽は呟くように言う。
「情報は?」
すかさず、マスターは二枚の紙をアイスティーの横に扇状に置いた。
一枚目は先日、怪盗に入られた寿荘蔵の兄、寿新蔵の顔写真と略歴が印刷された紙だった。そこにはカジノ経営などの違法性を説いた文言もある。
二枚目は、当の寿新蔵の邸宅の間取り図だ。新蔵の屋敷は平屋で、荘蔵の家と違って二階はなく屋根も低い。代わりに地下があり、そこに財を保管しているともっぱらの噂だ。
それらに目を通すと、揚羽はふっと笑みをこぼした。
「びっくりするくらい、無警戒なのね。警備員も外にいなければ、ろくにセキュリティシステムすらないじゃない」
あるのはちゃちな防犯カメラくらいのもので、とてもじゃないがあのコトブキグループの会長の邸宅とは思えない。
「まあ、だからこそ、裏賭博や風俗を隠しやすいってことなのかしら?」
まさかとは思ったが、どうやら揚羽の考えは当たっていたようだ。
寿新蔵は、自らの屋敷内で違法な賭場などを営んでいる。
「まさにブラックボックスね」
唇に手を当てて、揚羽は額にしわを寄せる。それらの売り上げが今の寿の栄光の土台だと思うと、にわかには手放しで喜べない。汚い金の上に立つ金の城なんて、まがい物も良いところではないか。
資料を鞄に入れ、汗をかいたグラスの雫を細い指ですくい取る。
グラスを傾けてアイスティーを飲み干すと、代金を置いて揚羽はさっと店をあとにした。
夜になり、揚羽は窓を伝って家の屋根に登る。
黒いストッキングに包まれた細い脚を夜風が撫ぜ、短めのスカートの裾をはたはたと揺らす。
揚羽が身につけているのは、普段では絶対に着ないようなゴシックロリータ風の衣裳だった。
ブラウスとフリルのついたカーディガンは黒を基調としていて、スカートは白が目立つデザインになっている。
底の厚い黒靴をカツンと鳴らす。
何よりも揚羽が気に入っているのは、頭に載せたミニハットだ。被るほど大きなものではなく、頭よりも小さい。
ふわりとしたリボンをあしらったミニハットは、斜めにかぶってみると何となく愛らしい。
じっと寿新蔵の邸宅の方角を睨み、揚羽は笑う。
今日もまた、華麗な蝶のように夜空を舞ってやろう。
どこからともなく取り出した、蝶をあしらったデザインの、顔の半分を隠す仮面をつけると、揚羽はぺろりと唇を舐めた。
そして神沢揚羽は――怪盗トランプは暖かくも涼しい夜風を切りながら、闇の中を舞うように跳んだ。
この時はまだ、怪盗トランプを待ち受けている運命を知るものは一人を除いてはいなかった。
463 :
OY:2010/11/16(火) 00:19:56 ID:dgT2rDMk
◆一章『侵入』
「ふうん……ここが寿新蔵の邸宅、か」
見上げれば、高さでは寿荘蔵の屋敷には遠く及ばなかった。
圧倒されたのは、その敷地の広さだった。どこにこんな土地があったのかと疑うほどだ。
「しっかし、本当に警備が薄いこと。いや、無警備と言うべきかしら」
寿新蔵の邸宅近くの、木の枝に乗って実を隠しているとはいえ、門番の一人すら立っていない。
それどころか木々の方が屋敷の壁よりも高く、このまま塀の向こうへ軽く跳べば易々と侵入出来る。
(あまりにも……手薄だわ)
トランプは先の資料の内容を頭で反芻する。
寿新蔵の、人となり。
自らの欲望に忠実で、その達成のためならば何ものも惜しまない性格。
かのコトブキグループの技術力のたまものか、急速な経済発展を遂げたこの国は世界的に豊かになった。
それでも解決しない問題は多い。
最たるは、より振り幅の大きくなった貧富の差だ。
今やこの国随一の財力を誇る寿は気にかけてすらいないのかもしれないが、実態はあまりにも凄惨だった。
存在しなかったスラム街が出来るや否や、またたく間に富裕層との明確な壁が出来あがってしまった。
蜜を吸うだけの人間はいつだってそこに存在していて。
いつだってその割を食う存在があるのだ。
そんな折、悪しき手段を用いて儲けていた人間に手を出した人がいた。
自らを『怪盗サルバトーレ』と名乗り、非合法な手練手管で甘い蜜を啜っていた人間に罰を下したのだ。
そして驚くことに、渦中の人はその財を貧民窟にばら撒いたとされている。
ゆえに、このカシノシティ近辺では、怪盗が脚光を浴びる存在となっている。
おおよそ二十年も昔の話で、トランプは生まれてすらいなかったが、今でも怪盗たちの間では伝説のまま生きている。
その怪盗は掟を残したと言われている。
いわく、怪盗は大衆を楽しませねばならない。
いわく、怪盗は素顔と素性をさらしてはならない。
いわく、怪盗は世に背いている事を忘れてはならない。
この三つが、今の怪盗たちの精神、いや、怪盗の在り方そのものを作ったとさえ言えよう。
ゆえに、怪盗には正装が義務付けられている。
一つは目立つ服装や外見であること。
一つは姿を隠すための衣裳であること。
一つは顔を見せないために仮面を着用すること。
それらがあるから、トランプを含めこの国の怪盗たちはみな、怪盗と日常というダブルライフを送っているのだ。
皮肉なことに、当時、怪盗サルバトーレに財を奪われたのは、現在ほどの富力こそなかった寿家。
寿の家系はきっと、初代から末代まで汚い金に関わっている。
トランプはそんな寿に、一矢報うために大きく息を吸い込んで吐いた。
人となり。
そして、もう一つ資料に書いてあった。寿新蔵にまつわる噂だった。
寿新蔵は怪盗に対して異常な執着を見せている。屋敷内には数多の罠が仕掛けられていて、つかまってしまったら最後。
今まで、何人かの怪盗が寿家に侵入したとは、トランプもマスターからの情報で知っている。
それでも。
ぐっと、トランプは足に力を込めて、音のない動作で木から塀に向かってジャンプした。
怪盗少女は、静寂を引きのばすようにひっそりと寿新蔵の邸宅というブラックボックスに足を踏み入れた。
464 :
OY:2010/11/16(火) 00:22:18 ID:dgT2rDMk
寿の邸宅は豪奢のひと言に尽きた。
鏡のように像を結ぶほど磨かれた木の床は、傍目にもお金がかけられているのが分かる。
鴬張りということはないようだが、たとえそうであっても逃げ切る自身がトランプにはあった。
ふわりとスカートを揺らせながら、音をたてないように、けれど素早い動作で廊下を進む。
部屋の至る所で香でも焚いているのか、心地よい甘美な香りがトランプの鼻を膨らませる。
(さすが成金、いいお香を使ってるわね)
進めど進めど、人の影すら視界には入らない。無人の邸宅なのでは、と疑ってしまうほどだ。
トランプはマスターから貰った邸宅の間取り図を頭に浮かべる。
典型的な家屋で、外側はほとんどが廊下で一周できる。
(たしか地下への入り口は……)
大きな庭には池や灯篭が品よく配置されている。
驚くことに、石庭まであるようだが、そちらは反対側なのでお目にかかることはないだろう。
トランプは目印のししおどしを左に捉え、あたりを警戒しつつちらりと右に神経を集中させる。
木目の引き戸を背にしているため、背後にある部屋の障子にこちらの影は映っていないはずだ。
ここからも、どこか桃の香りを思わせる匂いが漂ってくる。
地下室はこの部屋――間取り図によれば『龍の間』から通じていると記されていた。
古風な囲炉裏に仕掛けが施されていて、そこから入れるとのことだ。
トランプは耳を澄ませてみたが、静寂しか感じられなかった。
そろりと引き戸から顔を少し出して部屋をのぞくも、灯りが付いているだけで人の影は見当たらない。
この部屋に入るには、障子張りの扉を開けるしかない。
その為、この扉を開けたら。という仕掛けがあっても何ら不思議ではない。
警戒しつつ、なさねばならぬと自らに言い聞かせ、トランプは慎重に障子張りの扉をスライドさせる。
一センチ、二センチと徐々に光と、籠った甘い香りが漏れ出てくるも、何がしかの仕掛けが動いている気配はない。
決意をし、トランプは音をたてないように一気に引き戸を開けた。
中には、誰もいなかった。
あるのは情報通りの囲炉裏と、新しそうな畳、掛け軸や壷といったものばかりだ。
(ここにも……いない?)
明らかにおかしな状況だった。
周囲に神経を注ぎつつ、一つ一つ、部屋の物を検めていく。
掛け軸の裏や、壷の中には何もなかった。
「あとは……囲炉裏だけ」
そして囲炉裏をぐるりと一周しようかとした時、ずぶりと足が沈んだ。
「ッ!!」
咄嗟に片足を引いたものの、その中から伸びてきた手に細い足首をがっしりと掴まれる。
「やっ、放しなさいよ!」
トランプはカードを取り出すと、それを抜けた畳の下へと鋭く投げた。
465 :
OY:2010/11/16(火) 00:23:48 ID:dgT2rDMk
中からくぐもった呻き声が聞こえてきて、いよいよトランプにも状況がつかめてきた。
囲炉裏は正方形をしていて、地下に行くならばここから梯子か何かで、と考えていたのだ。
しかしそれは間違いだった。
トランプは決死の思いで手を振りほどくと、一目散に戸外へ出ようと試みたが、
「な……な、に、」
がくんと膝が落ち、頭が中から揺すられるような激しい眩暈に襲われた。
一瞬、お香が原因という発想が脳裏を駆けた。
けれど怪盗になるために、トランプは睡眠薬や痺れ薬などに対する訓練は済ませている。
並大抵の、それこそ通常の薬物でこのような状態に陥ることはないと思っていた。
「やれやれ、まったく怪盗というのは格式ばっていて、実に驕り高い種族だな」
震える頭を声に向ければ、そこには豊かな髭を蓄えた老人が立っていた。
その顔には、見覚えがあり過ぎていた。
今回の標的でもあり、先日、トランプが怪盗に入った人間の上に立つ者。
寿新蔵、その人だった。
「――ど、どう、し、て」
顔を苦痛に歪めながらも、トランプは新蔵を見上げて訊ねる。
歯を食いしばり、恨めしそうにしているトランプを見て、新蔵はにたりと不気味な笑みを漏らす。
「だから貴様らは驕っているというのだ。正義のためとかいう標榜を掲げて、まったく下らん」
新蔵はトランプの元に歩み寄ると、予備動作なしで彼女の腹部につま先をめり込ませた。
「うッあ」
鈍い痛みが広がり、しかし手で押さえることもできずにトランプは呻き声をあげた。
「おい、やれ」
新蔵が顎で芋虫のように這いつくばっているトランプを示すと、傍らに立つ男に命令を下した。
男は小瓶を取り出すと蓋を開けて、息を求めて喘ぐトランプの口に何かの液体を飲ませた。
「んうっ」
トランプの抵抗虚しく、その熱くどろっとした液体は彼女の喉を通りすぎていった。
薄らと暗くなっていく視界の隅で笑う老人の顔が、妙に憎たらしかった。
トランプの意識は、そこで途切れた。
466 :
OY:2010/11/16(火) 00:24:09 ID:dgT2rDMk
◆二章『監禁』
「…………ん」
怪盗トランプが目を覚ますと、そこはコンクリート打ちっぱなしの部屋だった。
「!」
咄嗟に、トランプは身体を動かそうとしたが、出来なかった。
ジャラジャラ、と鎖のこすれ合う嫌な音が部屋に響いた。
まだ朦朧とする意識の中、トランプは必死に身体を揺する。
その動作に合わせるように、鎖が音を立てた。
トランプは自分の状況を把握しようと、慌ただしい動作で自分の身体を確かめる。
視界の隅にある黒い影は、仮面のものだろう。
どうやら、仮面はまだつけているらしいが、眠っている間に顔を確認されたと想像すると、身の毛がよだつ。
腕は身体の真横の両方から、垂直に天井に張られた鎖に繋がれていた。
ちょうど、万歳をするような格好だ。
どうやら、座っている体勢らしい。
椅子というよりは、馬の背中を思わせる形をした、滑らかな光沢の機械の上にだ。
足は、その下に鎖で繋がれていて、馬に乗っているみたいだ。
トランプの目の前には誰かが座るのか、ロッキングチェアのようなものが置かれている。
ギィ、と鈍い音がし、トランプはそちらへ顔を向けて叫ぼうとした。
「――!」
口には、おそらく球状の何かを噛まされていて、言葉はおろかたまった唾液を嚥下するのにも苦労しそうだった。
その為か、トランプが座っている機械の上にはビンのようなものが置かれていて、その中に唾液は落ちていたらしい。
「んんっ!! ううっ!」
ガチャガチャと音を立てて、身体を揺り動かすも、空を掻く手は一片の自由さえ掴み取れそうになかった。
「いい恰好じゃないか、ええ? 怪盗風情が」
扉を開けて入って来たのは、かの寿新蔵だった。
仕立てのいいスーツを着ていて、口には似合わない葉巻をくわえている。
(寿……!)
「ほうほう、すごい形相で睨みつけるものだな。まあ若い女からそういう目で見られるのは、嫌いじゃないよ」
トランプはあらん限りの憎悪をこめて、寿新蔵を睨み上げた。
当の新蔵は、下衆な笑みを浮かべているばかりで、余裕綽々と言った様子だ。
彼はゆったりとした動作で、椅子に深く腰掛けた。
「気分はどうかね」
答えられないことを知っていて、わざわざ訊ねてくる。
(なんて嫌味ったらしい!)
トランプは身体を捩ってどうにか鎖から逃げようとするが、手錠で繋がれていて暴れると手首が擦れて痛い。
顔を上げたり、腕を引き寄せようとしたり、足で蹴りあげるような動作を取ったりと、トランプは動きに動いた。
「げほっげほっ、うぅっ」
顔を上げれば、嚥下できない唾液が一気に喉に落ち、むせてしまう。
仕方なく顔を下げると、今度は涎が唇の端から顎を伝って、股のすぐ前にあるビンの中に溜まる。
客観的に見ても、これ以上と無い醜態で、トランプは羞恥に顔をほんおりを赤らめた。
「ふん、お似合いだな」
つま先からじっくりと、値踏みするようないやらしい目つきで、新蔵がトランプを見やる。
その視線を受けて、ぞわりと鳥肌が立つのをトランプは感じた。
「貴様は香りなどによるものだと思っているのだろう?」
それはなぜ、というトランプの問いに関する言葉だった。
「そんなやわなものではない。あれは、れっきとした心理学に基づく影響さ」
467 :
OY:2010/11/16(火) 00:26:22 ID:dgT2rDMk
(心理、学?)
トランプにはわけがわからなかった。
「あの一見何もない部屋にも、いくつもの視覚的な仕掛けが施してある」
指折り数えるように、新蔵は続ける。
「まあ一種の催眠術のようなものだ。人間は情報のほとんどを視覚、次点で聴覚から得る」
講釈垂れるように言う。
「静寂の中、微弱な電波を流した。人間には聞こえないぎりぎり、影響の出るぎりぎりの、だ」
そこまで言われて、ぐ、っとトランプは呻った。
あまりにも手薄だったのではない。
その電波をより高効率で活用するために、人がいなかったのだ。
「そういった諸々の影響から、貴様は袋のねずみとなったわけさ」
説明としてはおざなりにもほどがあったし、そんな催眠術とやらにも覚えがなかった。
しかしもとより説明する気などないのだろう。
この男の目的は、そんなことではないのだ。
トランプはそれほど何か言いたそうな顔をしていたのだろうか。
新蔵はゆっくりと立ち上がって、勿体ぶった動作で、トランプの口からボールギャグを外した。
どろりと、唾液が落ちた。
「……あんたの目的は、何」
睨まれてもひるみもせずに、新蔵は澄ましたような顔つきで口角を釣り上げた。
「お前ら怪盗をいたぶることだな」
そう言って、下顎とビンの間の糸になった唾液に舌を伸ばした。
黄ばんだ歯が覗き、恐ろしく濃い息がトランプの顔にかかった。
そのまま伸ばした舌で、トランプの顎先に触れる。
ざらざらとした舌の感触に、思わずぞわりと、背筋がピンとなった。
顎から唇を濡らしていたトランプの唾液を丁寧に舐め取ると、新蔵はギラギラと熱のこもった目でトランプを見下ろして、言った。
「せいぜい楽しませてくれよ」
首にアクセサリーのように下がっていたボールギャグを再びトランプに咬ませると、無線機か何かで新蔵が人を呼んだのが聞こえた。
それがトランプの悪夢の始まりだった。
468 :
OY:2010/11/16(火) 00:27:38 ID:dgT2rDMk
◆三章『調教』
新たにやって来た男は、スーツケースを引いて部屋に入った。
何語か新蔵と相談し合うと、得心したような顔つきでトランプの背後に回った。
男はまずトランプの顎を持ち上げると、ボールギャグを口から外した。
数回咳をし、トランプは新蔵に向って叫び散らす。
「何をする気なの! 放して!」
「怪盗に入っておいて放して、とは都合がよすぎないかね、お嬢さん?」
その言葉にトランプが言い返す前に、背後の男が動いた。
骨張った大きな手が、トランプのふくよかな胸を撫でたのだ。
「ひっ」
揉むとも触るともつかない、表面をなぞっていくような触り方は、ただただおぞましく感じた。
胸だけではなく、ゆっくりと身体のラインを確かめるように全身の輪郭を撫でていく。
「ん、やっ……だ!」
身を捩るが、鎖に繋がれたトランプは逃げることは出来ない。
「ふむ……胸はDといったところでしょうかねえ」
粘り気のある声で、男が新蔵に向けて言った。
(どうして……分かるのよ)
悔しそうな顔をしながら、トランプはきっと新蔵を睨みつける。
しかし新蔵は取り合いはせずに、頷くだけだった。
男が、下から持ち上げるようにトランプの胸を揉む。
「――ッ!!!」
今までに感じたことない感触に、彼女は顔を歪めた。
時には乱暴に、時には優しく包むように、あらゆる触り方で胸を揉みしだいてくる。
「いやっ、やめてよ、この、ちょっと!!」
ジャラジャラと響く鎖の音が、どこか虚しさを伴う。
「初心じゃのう、ええ、怪盗さんよ」
まるで観察するような視線で、新蔵がトランプの身体に目を向ける。
その視線は、身長や顔つきにそぐわぬふくよかな胸、服の上からでもわかる細い腰つきに注がれている。
「こ――このッ」
蹴りあげようとする。
ガタン、と音はするものの、足は繋がれた鎖からは離れない。
ここに来て、怪盗少女は初めて恐怖というものを覚えた。
十六年生きているのだ、女であることを差っ引いても、そういう知識が皆無というわけではなかった。
(私……何をされるんだろう)
とたん、言い様のない不安がトランプの全身をめぐった。
男は胸を揉んでいた手の片方を、腹部を撫でるようにしてゆっくりと下に下ろしていく。
行きつく先は、言わずとも知れた。
「いやっ、やだやだ、お願いやめてっ!!」
身体を前後に揺すってみる。
その怪盗の必死さに、新蔵と男は含み笑いを漏らした。
まるで男の上で腰を振っているかのようで、ひどく煽情的な動きに見えたのだ。
ガシャガシャと鎖を打ちならしながら腕を振っても、痛みが返ってくるだけ。
しかしトランプはそこに触れさせまいと、抵抗を止めなかった。
男の手は焦らすように、そんな怪盗の行動を愉しむように、ゆっくりとトランプのスカートを押しのけていく。
つん、と男の指がトランプの股間に触れた。
「い、ひいっ」
自分でも滅多に触らないところを、知らない男に触れられる気色の悪さ。
他人に触られたことによるショック。
おぞましさ。
吐き気。
悔しさ。
恥ずかしさ。
ありとあらゆる、そう言った感情が、トランプの意識を侵食していく。
469 :
OY:2010/11/16(火) 00:28:26 ID:dgT2rDMk
「ゴスロリなんて、まるでラブドールのようですね」
男がトランプに言い聞かせるように、耳元で囁いた。
(私が、ラブドール、ですって!?)
男の言い草に、かっとトランプの顔が朱に染まった。
股間に触れられているからか、愛玩人形だと言われたからか、どれかが呼び水となって、トランプはいっそう暴れる。
「ぐっあああッッ! こんなことして、ただで済むと思わないでッ! 絶ッ対に、許さないっ――!」
ガシャガシャ。
ジャラジャラ。
ガチャガチャ。
ジャリジャリ。
その間にも、感じたことのない感覚を、トランプは感じてしまう。
男に揉まれる胸の感触。
男に触れられる股間の感触。
そのどれもが吐き気を催すくらい気持ち悪く、
相手の腹をかっ捌いてやりたいほど憎たらしい。
それなのに、その気持ち悪さに嫌がっている姿さえ、この男どもには愉悦に映ってしまうのだ。
だから、
「おや、感じているのですか」
身に覚えがないのに、そう捉えられる。
「そんなはず、ないじゃないッッ! 気色悪い、汚い手で触らないでよ!!」
男の片手が鎖骨を撫でると、どうしてもびくんと身体がのけぞってしまう。
股間をこすられると、太ももに力が入ってしまう。
「ほらほら」
男はあらゆる手を使って、トランプを弄んだ。
ねっとりとした生温かい舌が、耳の穴に入って来た。
「ひゃああぁっ!!??」
思わず、声が出てしまう。
ゼロ距離で響く水の「びちゃびちゃ」という音が、生理的に受け付けられなかった。
「んッッ、ふっ、はあぁっ」
右耳、左耳、うなじ、鎖骨。
剥き出しの肌で舐められなかったところはない。
「はあ、はあ、はあ」
必死の抵抗と、身の毛もよだつ感触で、トランプは早くも肩で息をしていた。
しかし、トランプに休む暇など与えられるはずもなかった。
男の手がトランプの顔を引き寄せると、抵抗する間もなく男が口づけをした。
「んむぅッ!?」
男の口から離れようと、トランプは身を捩る。
それよりも強く、男は口を押し付ける。
男の舌が、開けまいと閉じているトランプの歯ぐきや唇、歯を舐める。
「んんぅ、うう、ん」
顔を振りみだすも、男はがっちりとトランプの顔を掴んで離さない。
息が出来ず、鼻で息をすると、鼻をつままれた。
「んっんっ――んんんっ」
息を求めて、あられもなく頭を振り動かす。
満足したのか、男が口を離すと。
「げほっおえっ、うえっ」
トランプは噎せこんで、口の周りについた男の唾液に顔を顰めた。
「なんてことすんのよっ!」
薄らと涙目で、男を睨む。
その勝気な表情さえ、男たちをひるませることは出来ない。
「初めてだったかな?」
唇を舐めまわしながら男が言う。
トランプにとってキスは神聖な行為だった。
いや、自身の身体さえ、見ず知らずの人間に触らせようとさえ思わない。
いつか好きな人と。
そう思っていたのに。
トランプの瞳にみるみる涙の膜が張り、それを破らないようにと彼女は必死に目を見張った。
男は自然な動作で、再度ボールギャグを噛ませた。
470 :
OY:2010/11/16(火) 00:31:02 ID:dgT2rDMk
「はっ、いいのう、女怪盗が惨めな姿を晒すというのは」
黙りきっていた新蔵が、声を張り上げた。
「どうじゃ、貴様が謝罪をするのならば、拘束を解いてやらんこともない」
その言に、しかしトランプはぷい、と顔を背けた。
涙を見せないためか、拒絶の意を示しているのかは分からなかった。
「ふん、まあ良い。いずれ、貴様は我が手中に落ちるだろうよ」
新蔵は男に、また何事か囁いた。
男はキャリーケースをトランプの傍らに置くと、何やら背後で機器を弄りだした。
何かの駆動音がすると、
ブゥゥン。
とトランプが跨っている機械が小刻みに振動し始めた。
最初は何事かと思ったトランプだったが、すぐにこれがとんでもない機械だと知らしめられる。
「ッ! ンンンンッッ!?」
ちょうどトランプの股間の下が、隆起している事を初めて感じた。
その隆起が、振動によって彼女の股間を執拗に刺激するのだ。
(や、何これ!? 怖い、やだ)
なんとか振動から、隆起から逃れようと腰を持ち上げようとするのだが、がっしりとした拘束によって叶わない。
それどころか、まるで押しつけらる様に、ぴったりと股間に隆起が当たる。
「んッんっんッン」
ぴりぴりとした痺れが、つま先から頭までを駆け抜ける。
気を抜いてしまうと、びくんと身体が弓なりに仰け反ってしまい、それは何だか男を喜ばせるような気がして嫌だった。
つま先に力を入れて耐えようとするが、機械が前後にグラインドしたりもするので、ことごとく当たる個所や感覚が変わって、にわかには慣れない。
(いや、動か、ないでよ……! ンッはあ、やだ、なんか擦れてる)
隆起はいぼのようになっていて、それが振動とグラインドによって様々な感覚をトランプに与える。
トランプ痺れるような振動に身を焦がしている間、男は親指ほどの大きさをした卵型の何かを取り出した。
「これが何だか分かるか」
目の前に持ってこられても、それが何だかはわからなかった。
しかし、そのピンク色の機械が、自分をいたぶるための物だということはどうしようもなくわかった。
「これはローターって言ってな」
だらだらと涎で股先を汚して喘いでいるトランプに、はっきりとした口調で言う。
「まあ実践で、どう使うか体感しなよ」
言うや否や、男がその機械をトランプの下着の中に突っ込んだ。
471 :
OY:2010/11/16(火) 00:31:38 ID:dgT2rDMk
「ンうっ!」
(下着の中、少し触られた……!)
それはとてつもない恥ずかしさを、トランプにもたらした。
かさ、と綺麗に生えそろった陰毛に男の手が擦れる度、じんじんと頭が痛くなる。
男が卵型の機械に繋がった、もう一方をトランプの前に掲げる。
こちらは長方形で、つまみの様なものが付いている。
「さて、また良い声で鳴いておくれよ」
男の指が、つまみを少しだけ回した。
すると、
「――ッ!!!!!」
声にならない叫びが、トランプの口を衝いて出た。
その機械も、トランプが跨っている機械同様に振動した。
しかし、それがもたらす感覚は下の機械とは比べるべくもないほどに強烈だった。
ガクガクと太ももが震える。
思わず握りこぶしを作って耐える姿勢を取ってしまう。
身体は前のめりになり、小刻みにびくびくと揺れた。
「はは、ちょっと刺激が強かったかな? まあ初っ端からクリトリスにローターはきついよなあ」
内容とは裏腹に、愉しむようにぐりぐりとローターを押し付けてくる。
その度に、言葉にならない音がトランプの口から壊れたテープのように漏れ出る。
つまみの方も片手で持つと、男は空いた手でトランプの胸を揉みしだいた。
そして左右の胸を等しく楽しむと、その手でボールギャグを外してやる。
塊になった唾液が男の掌に落ちた。
「あああああああっ!!! いや、いやいや、これ、止めて、止メてッ!」
下からの振動、そしてローターからの振動で、トランプの首の後ろがずっとびりびりし続けていた。
びくんびくんと、面白いくらいに身体をくねらせるトランプに、新蔵も鼻息が荒い。
「おい、もっと振動を強くしろ」
新蔵が男に命を下すと、男は意を得たりとつまみをぐるっと大きく回した。
「う、ああ、あああああああっああっああああッッッッ!」
トランプの太ももがぶるぶるとし、開いては閉じを繰り返す。
時折くる波で、胸を突きだすように身体が反応する。
ガシャンガシャンと鎖を揺らしながら、駄々っ子のように頭をあらゆる方向に振り回している。
トランプはこのあり得ないほど頭を痺れさせる感覚から逃れることしか頭になかった。
身体は冷や汗を掻き、ブラウスやブラジャーはもう肌に張り付いている。
首や額にもうっすらと汗が噴き出す。
472 :
OY:2010/11/16(火) 00:32:15 ID:dgT2rDMk
「はは、面白いように感じているんだな、怪盗さんよ」
男はトランプの頭を掴んでゆすって、馬鹿にするように、あざ笑うように言った。
それははっきりとした口調だったが、少女には届かなかった。
「っはああ! うあ、んあ、やっやめて、これ、と、とめて、もう、も、もう無理だからぁっ!」
半ば鳴き叫ぶように、恥じらいを持った乙女が声を張り上げる。
つまみを弄って振動数などを調整すると、怪盗少女の反応が猫の目のように変わる。
小康状態のように肩で息をし、ときおり、喘ぐ様。
臨界点に達したのではないかと思うほど、甲高い声を漏らす様。
身体をくねらせ、よじらせ、逃れられない感覚から逃れようと煽情的な動きを見せる様。
そのどれもが、新蔵と男の熱を高めていった。
怪盗少女のミニハットがあっちへこっちへ引っ張られる。
フリルの多い衣服が揺れると、少女が面白いくらい身体をくねらせる。
顔を上げると、汗で光る首元や鎖骨の白さに目を奪われる。
ローターとロデオの振動で狂っているのではないかと思うくらい暴れる姿は、あられもなくそそった。
「と、止めてっ! いい痛くなってきたっッあああっううっン、アァあっ!」
ぎゅっと目を瞑り、歯を食いしばって耐えるトランプに、新蔵はにやついた声音で提案する。
「ほう、ではワシに屈服するということ、かな?」
屈服。
その言葉の響きに、トランプの矜持が反応する。
「……だっ誰がぅっ、あ、アンタなんかの――ッ! アンタなんかに、屈ッッあっ、服なんて」
ブウゥゥン……。
ローターとロデオの振動が、沈む太陽のように収まっていく。
「っはあ、はあはあはあはあ、はっ」
大量の汗をかいたトランプは、肩どころか全身を使って息を求めている。
「屈服してしまえば楽だぞ? 少なくとも、こんな苦痛は終わりになる」
「……そ、んな保証はっ、どこにも、ない、でしょう、がっ」
「そうか、なら今までのを、貴様が屈服するまで続けるまでだが」
新蔵は目を細めていうと、片手を上げた。
と同時に、再度、跨いでいる機械が振動する。
「ぐっああっ!」
振動が収まる。
「どうじゃ、ワシの言うことを聞く気になったか?」
「はあはあ、だ、れが、あんたみたいな卑劣で汚い男の言うこと、なんか」
「ふむ、まったく強情じゃのう。では、より卑劣で汚い真似をさせてもらおうかね」
473 :
OY:2010/11/16(火) 00:32:40 ID:dgT2rDMk
ちらりと新蔵が男に目配せをすると、男は背後の壁まで下がって、何やらまた弄り始めた。
ゴウン、と大きな音がしたかと思うと。
両手を繋いでいる鎖が、床に向かって下がっていく。
しかし緩んだわけではなく、あくまでも張り詰めている。
鎖の下降が止まると、万歳の様な恰好から、気をつけから少し腕を広げたような格好となった。
ダンベルを持ち上げるように腕を上げてみるが、やはり鎖は強固で外れることはない。
男が戻ってくると、トランプの腰を持って少し前に位置をずらした。
すると、下のロデオも動き、まるでM字開脚のような姿勢を取らされる。
「――ちょっと!」
振動が股間に当たることは無くなったとはいえ、この姿勢はあまりも屈辱的だ。
目の前に座る新蔵には、自分のアソコが見えてしまうではないか。
「口は口でも、下の口は正直じゃな」
かっと、トランプの顔が熱を持ち、目一杯眉間にしわを寄せた。
(最低っ、こんな恰好……あんまりだ)
恥ずかしさに耐えるように震えていると、新蔵が顎をしゃくる仕草を見せた。
男が、またあのピンク色の機械を持ち出した。
またあの、得も言われぬ刺激に耐えないといけないの――?
トランプは涙目を見られないように、きゅっと目を閉じた。
しかし、男の次の行動はトランプが思っていたよりも最低だった。
男はトランプのショーツを横にずらすと、濡れそぼったそこになじませるようにローターを宛がった。
「……っ」
ぬるぬるとした感触が行き来して、思わず太ももが閉じかける。
そして、期は熟したとばかりに、男はぐい、っとローターを押し込んだ。
「――えっ!?」
ソコにそれを入れるという発想にまず驚いた。
何よりも、それを受け容れてしまったということが、あらゆること以上にトランプを刺激した。
「入れ――、私、私……」
おろおろと、新たな未知の感覚に戸惑いを隠せない。
ここまできてしまえば、怪盗とは言えども一人の女でしかなかった。
そして、男がローターのつまみを最後まで回した。
「ひっああああああぁああぁぁぁああぁああぁああッッッッ!?!?!?」
内から来る振動は、先ほどまでのものとは比べようもないくらい、刺激が強かった。
474 :
OY:2010/11/16(火) 00:34:13 ID:dgT2rDMk
まるで身体の中から全身を揺さぶるような感覚に、無意識に身体がびくびくとあらゆる方向に跳ねてしまう。
「ああああっ、だめッ、いやあああッああッあ」
男は空いた手で、少女のクリトリスを擦るように弾く。
中からは振動、外からは異常に反応してしまう箇所を、指でいじりまわされる。
このダブルパンチに、トランプはがんがんと頭を鈍器で殴られ散るような錯覚に陥った。
きゅ、っと股間が、なぜだかローターを包むように圧迫する。
そうすると、振動が余計に伝わってきて、普通よりも身体が反応してしまう。
そんなことが、三十秒に一回ほどやってくる。
こんなもの締め付けたくないのに、身体が勝手にやってしまう。
まるでもっと強く、と身体が求めているように。
「アッァッアッアッアッ――――――ッッッ!!!!」
それを何度か繰り返しているうちに、トランプをまたもや未知の感覚が襲う。
尿意に近い、けれどそれ以上に何かを外に解放するような感覚だった。
「イヤッッ! 止めて止めてっ、も、もうヤダああアッ!」
ひと際大きな声で懇願すると、振動が弱くなって、押し寄せていた波が引いていく感じがあった。
「――…………う、あ?」
びくびくと身体を打ち震わせながら、空ろな目でトランプが前を見た。
「ほう、なんじゃ、イきそうだったか?」
イ、く?
はあはあと息を漏らしていると、新蔵が呵々と笑った。
「おい、徹底的に寸止めしてやれ」
新蔵が言うと、男も興奮した様子で再度、つまみを回した。
「あ゛っ!?」
ブブブブブと徐々に強くなっていく振動に、きゅっと股に力が入る。
まるでそこで全てを感じようと、神経がローターを包み込む感覚に集中していく。
「ああぁう、はああ、ンッううっあっあっぁう」
頭が熱で蕩けそうだった。
湯気が出てしまっているのではないかと疑うくらい、顔や身体が異常な熱を持っているのが分かる。
男の手が胸を揉みしだき、舌が耳やうなじをなめくじのようにはうたびに、身体がくの字に曲がる。
何だか自分のからではないみたいだ。
男が、ローターを引っ張ると、また異常な刺激が、落雷のようにトランプに落ちた。
「うあああああああッッッッ!!!!!!?????」
きつくしまった壁を押しのけるようにして出ていこうとするローターの振動と、擦れる感覚が脳天に突き刺さる。
そしてまた、あの尿意にも似た感覚がトランプを支配する。
(あああ…………この機械が外に出たら――)
何も考えられないような頭で、不意に首をもたげたその気持ちに、トランプ自身が頬を張られた。
475 :
OY:2010/11/16(火) 00:35:08 ID:dgT2rDMk
(わ、私、いま何を考えて)
そんな思考をさえぎるように、また股間が熱くなる。
そして尿意が限界になろうとしたところで、ふっと振動が止んだ。
「――う、あああああ」
虚構の振動を求めるように、トランプの股間がひくひくと動いている。
「はは、どうした怪盗さん、おもらししたみたいにびしょびしょじゃないか」
新蔵が揶揄を飛ばす。
「おも……らし、ですって」
ちら、とそちらに視線を降ろせば、ピンクホワイトの可愛らしいフリルのついた下着は、たしかに濡れていた。
「……こんなの、私じゃない、私じゃ、ないん、だからっ!」
自分ではない誰かの身体のような感覚。
間違いなく、自分自身が機械によってこうなってしまったという事実。
変なことを考えてしまう自分。
それらが一緒くたにトランプにのしかかり、彼女の頬をとうとう涙が伝った。
「気勢が強くても、所詮は女だな」
新蔵が立ちあがると、トランプの元に歩み寄った。
「ぐっ」
頬を掴み、鼻先がくっつかんとする距離にまで近づいて、男の手からローターのつまみを受け取る。
「さて、どこまで耐えられるかな」
つまみを最大限にし、
「ああアアああああああアッ!!」
下着と襞を掻き分けて、新蔵の太い指がトランプの中に入ってくる。
「イヤだッ、止めろ、ヤメロ!!! 汚い手で、触ら、ないで、よッ!」
トランプの決死の言葉も虚しく、新蔵はぐっとローターをさっきよりも少し先に押し込んだ。
「――ッウああああぁああぁぁぁウうううんっッッ!!!!」
「もっと声を荒げてみせろ!」
「アアアアっっ、ダメ、だっ、あ゛ッッ、ああアッ、ヤっ、いっふああああアッ」
ガクガクとトランプの脚が震える。
ぴん、とつま先を張って。
拳をあらん限りの力で握りしめて。
ぐいぐいと新蔵が指を出し入れする。
「ウああアッ、ダメ、おかっおかしくッなるっッウ、アんッンっあぁぁぁッッ」
ちかちかと、閉じた瞼の裏で光が明滅する。
「膣がひくひくしているぞ、この淫乱め、どっちが本物の口なのだか」
新蔵にたくさんの罵詈雑言を浴びせられて、しかしその一つに言い返す余裕がトランプには無かった。
膣がきゅうきゅうとローターと新蔵の指を、逃すまいと締め付けるのが分かる。
そしてそれを力任せに引き抜かれた時の、あの爽快感が膣を通って身体の芯にまで届いてくる。
「イきたいか?」
「ああアッ、わた、私ッはぅ、イきたくっなんかッ、ナイッ!」
気丈に、よく通る声でトランプは言った。
476 :
OY:2010/11/16(火) 00:35:32 ID:dgT2rDMk
「アッンタなんかのッ、言うことを聞くッ――あっ、くらいならッ、死んだ方がまし、だわッッ!」
もう頭の中は真っ白で、酷使された肉体はこの次をどうしようもなく求めている。
けれど、心までは屈っしはしない。
それが最後の、砦なのだから。
「そうか、イきたくないか」
はははと哄笑する新蔵は、手持無沙汰となった男がこれまで見たこともないような笑顔だった。
「では――――そんなにも嫌なら、思う存分にイかせてやろうではないか」
男の抽出動作が大きくなる、指がより奥まで入ってきて、それをトランプが呑み込んでしまう。
(こんなやつのなんかを、どうして……?)
ローターは奥で止むことなく振動し続けていて、もう感覚はほとんどマヒしていた。
新蔵の指がくい、と曲げられる。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!??」
どれだけ未知の感覚があるのだろう。
どうしてそれをもたらすのがこの、欲にまみれた汚い豚なのだろう。
そして、なぜこの豚にいいように嬲られて、あまつさえこんなになっているのだろう。
分からない、これが女だからなのか、それとも私だからなのか。
「ああああっダメ、やめてえええっ、お願い、ダメ、もう、なんか、来るッ」
ぐじゅぐじゅと淫靡な水音を響かせながら、新蔵が荒い息を吐きながら言う。
「イってしまえ、落ちた怪盗め、ただの雌に成り下がるまでこのわしがいたぶってやる」
感電したように、もうトランプの身体はびくびくとあらゆる方向に跳ねている。
「ダメダメダメ――ッ!! アッ! あっ! あっ来るッ来ちゃうッッ!」
身体を目一杯のけぞらせながらも、トランプの口から漏れるのは自分でも聞いていて恥ずかしい甘い嬌声だった。
下半身が痙攣しているのが分かる。
感覚がマヒしてしまっていて、何だ何だかわからない。
分かるのか、わからないのか、どっちなのかももう――知るものか。
ただこいつに屈しないことを貫き通すしか、もう私にはないのだ。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
そしてトランプは、生まれて初めてイくという感覚を、好きでもない男で知った。
477 :
OY:2010/11/16(火) 00:38:16 ID:dgT2rDMk
本日はこれまでです。
エロは三章を皮切りにスタートするので、長ったらしくて読んでられるかって方は
三章から読むとエロです。
そういう方のために、キャラのプロフでも。
神沢揚羽(怪盗トランプ)
胸Dカップ
ゴシックロリータ調の服に身を包んでいる。
斜めにかぶったミニハットが印象的。
髪は黒のセミロング、顔は小作りで目はぱっちりとした黒い瞳。
と、長丁場になりそうですが、なにとぞよろしくお願いします。
新人さんキター!
AMさんの復活を狼煙に、またこのスレに隆盛期の予感。
視覚のトラップというのは正に盲点でした、エロもじっくりこってりといった感じで素晴らしい。
ただ、現時点でトランプの背景がよくわからないのがやや気になるところでしょうか。
何故彼女が怪盗をしているのかなどの部分が明かされないままにエロ突入になってるので少し感情移入しにくいかなと。
新人さんきたーーーーーー
これは期待出来そう
最初に挑発した警官とかも復讐に来て欲しいな
480 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/17(水) 00:27:57 ID:ahrscROI
これはいい流れ
481 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/17(水) 07:34:10 ID:CbF9ieCm
>>450 見た目とか設定とか考えるのがキツイなら自分の過去作品からスターシステムとしてキャラを流用してしまうのはどうでしょうか?個人的にはアクメロのそっくりさんとか出たら思いっきり昂ぶりますが・・・
>>477 GJ!
トランプがどうなるのか、続きが楽しみです。
おお、新人さんまで!
エロシーン自体は十分に抜けるものだったのでこの先に期待です
GJ やっぱり怪盗はこうじゃないとな
485 :
OY:2010/11/21(日) 19:42:00 ID:TuH1ywVZ
期間があいてしまいましたが、これから続きを投下したいと思いますので、お付き合いよろしくお願いします。
例によって長ったらしいので、エロシーンだけ読みたい人はそこだけでも読んでください。
486 :
OY:2010/11/21(日) 19:43:02 ID:TuH1ywVZ
◆四章『拷問』
もうどれほどの時間が経ったのだろう。
ふわふわと地に足のついていない思考で、おぼろげな記憶を手繰り寄せる。
――寿新蔵の屋敷に侵入し、そこで捕まって手ひどい扱いを受けた。
そこまでを脳が再生しているうちに、徐々に胡乱だった意識が水面に顔を出し始めた。
「ッ……!」
にじむ視界にまず認識されたのは、高いコンクリート打ちっぱなしの天井だった。
配管や配電線が剥き出しのままの無骨な部屋で、今になってそんな部屋だったのかと気付く。
倦怠感に包まれた身体は相変わらず拘束されているらしいが、記憶の中のように脚を広げた恰好を取らされてはいない。
首を後ろへ回すと、手術台と思しき物に寝かされ、大の字で縛りつけられているようだ。
衣裳や仮面はまだ身に着いているが、汗で肌にまとわりついて気持ち悪い。
現状と回想が重なった瞬間、すでにそれが当たり前となったような刺激がトランプを射ぬいた。
身体を起こすことが出来ないので詳しくは分からないが、股の部分を破られたストッキングから下着を掻き分けて、トランプのあそこに異物が挿入されている。
トランプは涙で濡れた瞳を細め、唾液まみれとなった口で喚こうとしたが、喉から漏れたのはひゅうという空気だけだった。
(ああ……そうか)
あの後――新蔵の汚らわしい指によってイかされた後、自分はこのように拘束されて、機械を使って嬲られ続けたのだ。
最初に使われたローターとかいう振動する機械をはじめ、科学の授業で使うメスシリンダーや試験管を抽出された。
新蔵の指のような熱のない冷めきった道具をアソコに入れられた時の屈辱や恥辱は耐え難く、顔から火が出そうだったし、その火でもって新蔵や男を焼き殺したかった。
加えて抽出物の形を覚えさせるがごとく、奥まで入れずにゆっくりじっくりねっとりと穴から出ては入っていく様を、新蔵らは恍惚な表情で愉しんでいた。
トランプのアソコは入れられた物によって収縮しては、ぴったりと包み込むようにそれらを呑み込んでは吐き出した。
抵抗に抵抗を重ねたが、直前に果てたことによる気だるさによって力が出ず、かえって男どもを悦ばせるパフォーマンスにしかならなかった。
嫌、厭、いや、イヤ。
それらを身体の内部に入れられるたびに、比類のない恐怖心がトランプの肌を震わせた。
徹底的にアソコをほぐされ、濡らされ、見世物にされたのち、トランプを底の見えない地獄に引きずり込んだ物を紹介された。
「これが何だか解るかね?」
餌を前にした獣の面持ちで、寿新蔵がトランプの眼前にそれを突きつけた。
実物を見たことはなくとも、それが何だかはいみじくも知っていた。
口には当然出さなかったが、新蔵が掲げているのは男性器を模した物だった。
禍々しく、とても直視は出来ないそれを使って新蔵が何をするのかは論をまたなかった。
トランプが涙目になって行為を阻止しようとするも、がっちりと磔にされているため無駄な抵抗だった。
新蔵は充分に濡れそぼったアソコにそれの先端を宛がうと、躊躇いもせずに一気に奥まで押し込んだ。
487 :
OY:2010/11/21(日) 19:43:44 ID:TuH1ywVZ
得も言われない感覚が、トランプのつま先から頭頂部を奔った。
ローターや試験管などとは違い、少しの柔らかさと芯の硬さを持ったそれは、今までにない太さと武骨さだ。
「――――――――――っッッァア!」
ぐぐぐと奥の奥を突こうと膣壁を押し拡げて入ってくると、軽く絶頂を迎えてしまった。
身体中の酸素を持っていかれそうなくらい、濃い息の塊が口から吐き出される。
脳震盪にでも起こしたように、頭がぐわんぐわんと熱を伴って揺れ、脳が蕩けてしまいそうな感覚に包まれる。
「なかなかどうして、欲を掻き立てられる表情を見せるのう。そんなにバイブが良かったのか、ん?」
挑発するように新蔵がバイブを引き抜き、ぐりぐりと回しながら抽出する。
「あぐっ……! っや、やめ、てえっッ」
バイブの表面に出来たデコボコが肉の壁を擦りながら拡げると、自分の中で一つ一つ、開けてはいけない扉が開かれたような心許なさが去来した。
(これ以上は――もう、無理…………)
膣を皮切りに、全身がぶるぶると痙攣すると、いよいよ新蔵が好い気前となってにたりと笑む。
「ほれ、ならこれはどうじゃ――」
かすかにカチッという音が聞こえたかと思うと、突如として中の物が暴れ出した。
「ッはああああああああ!?」
先のローターとは比べ物にならない振動、さらにはバイブ自体がうねうねと回転している。
ピストン、バイブレーション――そして指で膣を掻きまわされているような感覚が一挙にトランプを襲った。
「ンはッ――! ウうっ、ンああっ?! ま、待ってッ、これ、コレはむっ無理――ッ!!!」
これまで一つの動作でさえ耐えうることにいっぱいいっぱいだったのに、それが翕然と一つの機械で実現してしまえば、トランプに忍耐の余地は微塵もなかった。
それを嚆矢に、トランプは十数回、強制的に絶頂を迎えさせられた。
横にずらされた下着からお尻の方まで粘着性のある液体が肌を伝い、水たまりを作っているのが感じられた。
丸く綺麗に破られたストッキングも、溢れ出る液体でその黒さを深くしている。
トランプは歯を食いしばりながら、痛いほど目を瞑ってそれらの衝撃に耐えた。
ときおり届く感覚にどうしようもなく恥ずかしい声が漏れ、耐えても耐えても脚が、身体が、背筋が痺れてイってしまう。
ちかちかと視界が明滅したころ、新蔵は疲れたのか手の動きを止めて大きく息を吐いた。
これで少し休める。
そう思ったのも束の間、部下らしき男がチェーンソーの持ち手の様な機械を、トランプの股の前にどさりと下ろした。
「ッはあ、はあ……?」
トランプにはそれが何だか分からず、ただただ霞む意識の中で疑問符を浮かべるばかり。
「さてワシはそろそろ休憩するが――淫乱な怪盗に休息などはないからの」
呵々と哄笑するや、トランプの液体で濡れたバイブを、その機械に装着した。
わけがわからず、しかしどうすることもできない怪盗少女は、事の行く先に身を任せるほかなかった。
男がぐ、と機械を押し進めると、根元まで深くバイブが呑み込まれた。
空気が震える音がするや、ドドドドド、と大仰な音を反響させながら、機械がバイブを抽出し始めた。
「ヒああああアッ!?!?!?!?!」
人間ではあり得ない速度と力でバイブが膣壁を擦る。
その間にもバイブは振動と回転を止めることはなく、自動的にトランプは機械に犯され続けた。
488 :
OY:2010/11/21(日) 19:44:10 ID:TuH1ywVZ
いつからか何も感じなくなり、
瞳からは大粒の涙が流れるもやがては枯れ、
口からは泡を吹いて、
顎が下がってだらしなく大口を開けて、
太ももはガクガクともビクビクともつかず、異常なほどに痙攣した。
そして現在――
一度底に落ちた意識が、再び浮上した次第だ。
(ああ、私、機械に延々とイかされて気を失ってたのか)
ぴりぴりとする痛みが膣にある。
機械は止まっているようだが、入ったまま振動は続けている。
それすらもお馴染みの感覚の様で、もはや何も感じなくなっていた。
(――私、機械に、)
無機物に、
自動的に、
強制的に、
犯され続けたのか。
これ以上と無い辱めであるはずなのに、トランプはどこか飄然とした心境だった。
茫洋とした野原をそよがせる薫風の様に、どこか気持ちが凪いでいた。
(もう――何でも、いいや)
新蔵はトランプのイき狂う様を、モニターでじっくりと鑑賞していた。
時には絶叫を上げ、時にはあえぎ声を響かせる、まだ高校生ほどの怪盗少女に、股間の一物を屹立させていた。
今までこの屋敷に入った怪盗は数知れないが、ここまで毅然と反抗し耐え抜いた怪盗は彼女くらいだった。
しかし――何者であろうと性別の壁は越えられないらしい。
モニターに映る少女は先ほど目を覚ましたが、空ろな瞳をするだけで暴れる様子が感じられない。
「ふん、女は所詮、女ということか」
抵抗虚しく果て続け、行きついた先は諦観。
「畢竟、快楽の前で人は獣――正直になるものだな」
ミニハットはずれ、髪は汗で額は首に張り付いている。
上下するふくよかな胸が、レースであしらわれたゴスロリファッションを押し上げる。
逐一トランプの状態を確認する新蔵は、しかし得心がいかない表情だ。
眉間に深く刻まれたしわが、物足りなさを表している。
「ふ、ではより怪盗にとって屈辱的なことをしてみせようではないか」
その行為で彼女がどれほどの反抗心を取り戻してくれるのか、楽しみでしょうがないといった様子で、新蔵は嗤った。
そして高まりに高まった反抗心を粉々に崩し、
ただの雌奴隷に調教してやろう。
489 :
OY:2010/11/21(日) 19:44:56 ID:TuH1ywVZ
呆然と天井を見続けていると、重く錆ついた音が耳を聾した。
随分久しぶりに聞く、自分と機械以外の音で、奇妙な安堵を覚えてしまった。
トランプから見える位置に顔を出した新蔵は、濁りきった瞳を弓なりにして微笑んだ。
「気分はどうかな、怪盗さん」
未だに震え続けるバイブの振動に身をまかせながら、
(これ、止めて。私が悪かったから、もう、許して)
そう言おうとするも、嗄れた喉からはひゅうひゅうとした息しか漏れず、新蔵から見れば金魚のようにパクパクと口を動かしているだけだ。
「喉が嗄れたのか、まああれだけ叫び散らせば、それも道理か」
一緒に連れてきた男に命じると、新蔵は手にしたペットボトルをトランプの口の上で逆様にした。
「――ッっげぉほっうぶ」
びちゃびちゃと口に入る水は、両頬を伝って床に落ち、コンクリートにしみを拡げていく。
喘ぐように水を飲み込む。
しかし息が出来ずに、まるで陸上でおぼれているような息苦しさに見舞われる。
飲み込んでも飲みこんでも降ってくる水が逆流して、トランプの鼻からもつーっと垂れる。
その醜さに満足したのか、新蔵は傾けたペットボトルの口を天井に向けた。
「げほっおえっうっごほっっ」
盛大に噎せるトランプに、加虐心を刺激され、新蔵は鼻の穴を膨らませた。
「改めまして、気分はどうかね?」
「……お願い、これっ、もう止めて、わた、私が、悪かったから、も、ゆる、して…………」
蚊の鳴くような小さな声が、泣き声交じりに部屋に虚しく響く。
新蔵が男に目配せすると、男はトランプを縛っていた革のベルトを四つ、手と足についていたものを外していった。
暴れたために、手首や足首はひどく擦れて腫れていた。
しかしその痛みはどこかトランプには、鏡の向こうのようにしか感じられない。
拘束を解かれたにも関わらず、怪盗少女は台の上で状態を起こすこともままならないほどに疲弊していたのだ。
「もう抵抗はしないのか」
新蔵がトランプに声を投げかける。
それはタグクエスチョンで、言葉の裏には「もっと抵抗して見せろ」という意図が込められている。
全身で息をするトランプは、呆然とした顔つきをするだけで質問に応答しようとはしなかった。
否、出来なかった。
新蔵は初めの様に、トランプを観察できる位置にある椅子に腰を降ろすと、傍らに佇立する男から数枚の紙を受け取った。
「ふむ、怪盗トランプ――まだ十件しか盗みに入っていない新米の怪盗か」
どうやら、少女についての資料らしい。
「他の怪盗と徒党を組むでもなく、あくまでも一人で怪盗を遂行しているようだな」
パラパラと資料をめくる音と、新蔵の威厳のある声、そしてトランプの喘ぐような呼吸の音が部屋にこもる。
「とまあ、この街ではそれなりに有名らしいのう、貴様は」
新蔵は目を通し終えた資料を男に戻すと、脚を組んで、嘲り笑うようにトランプに声をかけた。
「して――貴様の両親はどうしておるのかの」
彼の言い草に、トランプの思考の霞がさっと引き、清澄な回路を繋いだ。
呻き声を上げながら上体を起こそうとする少女の姿を見るや、新蔵ますます醜悪な笑みに面持ちを歪めた。
「貴様の調べはついておるよ――なぜグループに手を下しているのかもな」
トランプは怫然となって半身を起した。
「あんた、私を」
みなまで言う前に、新蔵が遮るようにトランプの名を告げた。
「神沢揚羽」
自分の名前を憎き男の口から聞くと、沸々とした感情が腹の底から湧きあがって来た。
「神沢とはずいぶん、懐かしい響きだな」
過去を思い浮かべるような言い方に、しかし懐かしむ感情など微塵も感じられなかった。
「貴様が奴の娘とはな」
「――あんたのせいで、あんたのせいで、私はっ!!」
トランプは蹶然とその場で立ち上がろうとした。
けれど疲弊した下半身はまるで立てた紙の様で、気勢を削がれた形となってへなへなとその場で尻もちをつく。
「私は、父さんは、あんたのせいで……ッ!」
冷然とした表情の奥には、名状しがたい黒い感情が一緒くたとなって渦を巻いていた。
深く暗い憎悪の念が、新蔵に向けて放たれている。
新蔵は平然とそれを躱し、苦笑いの形に顔を歪めた。
490 :
OY:2010/11/21(日) 19:45:32 ID:TuH1ywVZ
「ワシのせいとは言いがかりも甚だしいな……あれは貴様の父親が悪かったのだよ」
腐りきった狸は何でもないことのように言いのけた。
「あんたが……あんたが、父さんに罪を着せたんでしょうがッ!!!」
トランプの父は、寿の会社がまだ黎明期を迎える以前に、新蔵の下で働いていた。
当時、寿の会社は経営難のただ中で、利益を上げるために新蔵は無茶な要求を社員につきつけていたらしい。
もちろん法律に抵触する行為にも手を染めていて、父はそれを改めるように新蔵に直談判した。
新蔵は執拗に誠実さを説く父に心を洗われたふりをし、経営の責任者として父を抜擢。
そして、父は会社を前進させるために奔放し、クリーンな経営を求めて勇躍した。
その過程で、新蔵が裏から手を引いて、父を詐欺の加害者に仕立て上げたのだ。
「あんたと契約会社が手を組んで――父を罠に嵌めたから、父は、父は」
詐欺事件が表に出ることはなかった。
なぜなら、当事者の父が言われのない罪だったが耐えきることが出来ずに自殺したからだ。
「父は自殺した――そう、自殺に見せかけて、あんたらみたいな汚い奴に殺された」
遺書もあり、状況的には疑われる余地のない、完璧な自殺として処理された。
「あんたは誠実な皮を被った狸だった。残された一人娘のために、莫大なお金を投じたことで、あんたの世間的な評価は上がったわ」
忌々しい記憶の奔流に、トランプは自らを律することが出来なかった。
「父はあんたに殺された……あんたに、だから私は、あんたらに復讐するために――」
父の自殺の真相を知ったのは、すぐだった。
偽造された遺書とは別に、父が遺した物があった。
それが、天秤の図柄を持ったトランプだった。
父が残した物は多かった。
今でこそ憎いが、保険金は多く、その財産によって学校にも通えている。
服や写真、まるで昨日までそこにいたと思わせてしまえるくらい、父の匂いがついたものはたくさん残っている。
その中でも、トランプは父娘にとって大切な絆の一つだった。
父は仕事に忙しかったが、娘との時間は大切にした。
マジックが得意だった父は、娘に得意げにカードマジックを披露しては娘を楽しませた。
日を跨いで、何日にもわたってカードゲームもした。
そんな思いが、トランプには詰まっている。
トランプをシャッフルしながら父に想いを馳せていると、予備札が混じっている事に気が付いた。
そして、そこに父が殴り書きした真実が、書かれていたのだ。
「あんたに復讐するためだけに、私は怪盗になった」
殺そうとは思わなかった。
こんな奴と同じ人間になることを良しとはしたくなかった。
それでも私は、この汚れた狸に一矢報いるためだけに今日までを生きてきた。
怒りに震える手が、今にも暴れ出しそうだったのに、苦痛に痙攣する足腰のせいで立ち上がることさえままならない。
目の前に、真実を知っていながらそれを善しとしている諸悪の根源が居座っているというのに。
これ以上の拷問が、屈辱が、この世にあるというのだろうか。
491 :
OY:2010/11/21(日) 19:45:59 ID:TuH1ywVZ
トランプの長広舌に、新蔵はろくろく取り合おうとはせずに、ただ風に吹かれる柳の様に自然体で構えていた。
「罪を認めろッ――!」
なけなしの力を振り絞って、トランプが声を張り上げた。
その言葉にどれほどの想いが、過去が詰まっているのかは彼女以外に推し測ることは困難だろう。
彼女はそれだけの物を背負って、幼いころから今日に至るまでを費やしてきた。
言うなれば、今日この日のためだけの人生だったとさえ言える。
「罪、か」
罪、罪、と反芻するようにその言葉を重ねる新蔵が、ぐふっとガマガエルのような不気味な声音で笑みをこぼした。
「何がおかしいッ」
「いや――罪も何も、ワシはむしろ被害者なんだぞ?」
「な――!?」
世間的に有名な事件ではない。
一人の社員が利益欲しさに詐欺をしかけたというだけの、どこにもでもありそうな事件。
そしてそれを金によってもみ消したこの男の、どの口がそんなことをほざくのだろう。
「むしろ感謝してほしいくらいだ。貴様が学校に通えているのも、ワシのおかげだというのに」
「貴、様……」
ぎりり、とトランプは仮面の奥の瞳を険しくして、力強く歯と歯をかみあわせた。
憤怒の炎で身が焼かれてしまいそうだった。
どこにそんな力が残されていたのか、跳ねるようにしてトランプが新蔵に向って跳びついた。
敢然と新蔵の顔を張りこくろうとするも、振り上げた手を冷静に男に掴まれた。
「離せッ……離せえッッ!!」
男を投げ飛ばさん勢いで暴れるも、その力は微々たるもので、男は労せずしてトランプの腕を捻りあげた。
「あぐッ」
膝裏をつま先で疲れると、がくん、と新蔵の前で跪くような姿勢になる。
こんな男に見下ろされることが、たまらなくトランプの憎悪を掻き立てた。
「その眼!」
新蔵が目を瞠った。
「まだそんな眼が出来ようとは……たかだか怪盗のくせに」
新蔵のしわの寄った手が、トランプの細っこい首を掴む。
そのまま力を込めると、怪盗少女が呻吟する。
手を離すと、少女が噎せる。
「貴様の怪盗としての矜持、意地は素晴らしい」
ではそれを一つ一つ壊していこう。
新蔵はそう言うと、トランプの仮面に手をかけた。
「ッ!」
少女は身を捩って抵抗する。
仮面は文字通り最後の砦だった。
怪盗の怪盗たるアイデンティティ。
父に貰った名前を模したデザインの仮面は、彼女の意志そのものと言ってさえよかった。
いつでもそばにあったもの。
いつでも自分を守っていたもの。
「さて、お顔を拝見させてもらおうかね」
「イヤッ! ヤメロッ!」
それが、野蛮な男の手によって、取り払われた。
白磁の様な滑らかな肌には、涙の線がはっきりと見て取れた。
意志の強そうな瞳は、きっと険しく新蔵を睨み上げていて、加虐心を刺激される。
つぶらな瞳は深く、それ相応の歴史を持っている事が窺いしれた。
「はじめまして、神沢揚羽≠ソゃん」
侮蔑をたっぷりと含んだ声音で本名を告げられると、いっそうトランプの――揚羽の怒りに薪がくべられる。
新蔵はその名を告げたことを呼び水に、怪盗トランプという仮面を壊すことを次のステップとした。
492 :
OY:2010/11/21(日) 19:47:14 ID:TuH1ywVZ
◆五章『凌辱』
そこからの新蔵は手早かった。
仮面を取られたことで気力を取り戻したのか、最初よりも気炎を上げて反抗してきた。
「返せッ返せッ!」
肩を振りながら束縛から逃れようとするが、暴れれば暴れるだけ腕に負担がかかって、その度に揚羽は呻いた。
「もっともっと抵抗して見せろ」
揚羽の必死の抵抗で自らを昂らせながら、新蔵はフリルの多い衣服に手をかけた。
「ッ」
探るように胸を撫でる気持ち悪さが、以前にもまして感じられた。
この世で一番嫌いな男に触れられることが、相手が自分の存在を知ってなお玩具のように扱っていることが、許しがたかった。
カーディガンは後ろ手に回された手に絡みつくように床に落ちている。
今、揚羽を守っている衣服は、フリルのついたブラウス、スカート、ストッキング、そしてその下にあるランジェリーのみだ。
あまりにも男の前では無防備な、ちっぽけな鎧だった。
揚羽は憎悪を剣に、言葉を楯にして新蔵や男に抗った。
「ぐッ、触んな、この変態!」
新蔵はタバコ臭い息を吐きながら、揚羽の顔を舐めている。
化粧っ気の薄い少女の顔は、甘美な果物ののような瑞々しさを持っていた。
手はふくよかな胸を揉みしだき、女性器を指で弄っている。
とうに感覚はなかったはずなのに、新蔵に触れられると再びそこは熱を持った。
新蔵に対する深い怨念が、彼女をより暗い底に引きずり込まんとしていて、皮肉であった。
男は揚羽の手首に手錠をかけると、新蔵の補助に回っていた。
ミニハットを乱暴に取り払い、髪を強く掴んで新蔵の顔に無理やり揚羽の顔を近づけたりした。
新蔵が一連の行為を止めると、男が意を得たとばかりに揚羽のブラウスを引きちぎった。
「イヤぁッ!!」
二人の男の前で、揚羽はか弱い少女でしかなかった。
がっしりと拘束され、逃げ場もなく、ただ蹂躙されることを嫌々ながらも受け容れるしかない、ただの女だった。
薄い素材のブラウスはいとも簡単に、その下にある二つの果実を晒した。
ピンクホワイトの可愛らしい下着に抑え込まれているそれは、同世代の女子に比べればはるかに豊満であった。
男がブラジャーのホックをはずすと、ぷるんと、胸がたしかに揺れた。
「……っ」
男性の前で胸を晒しているという羞恥心が、揚羽の顔に紅葉を散らす。
俯いた顔を無理やり男が上げさせると、新蔵がその顔に向けて言葉を落とす。
「怨んでいる相手の前で裸身を晒す気分はどうだ」
「最ッ悪よ!!」
目尻に涙を浮かべている少女は、未だに抵抗を諦めていない強い視線を放っていた。
瞳に張られた涙の膜を破らないように、見開いた目で睨んでくる。
怪盗トランプとして、少女は一度は屈した。
けれど、神沢揚羽として、少女は抵抗することを選んだ。
ならばそれを壊し、裏も表も屈服させ、調教し、凌辱し、ペットのごとく従順にさせるまでだと新蔵は少女をあざ笑う。
剥き出しになった少女の胸を直接揉むと、その柔らかさに思わず唸る。
若い身体は、新蔵にとっては久しいものだった。
「い、やっ!」
直に胸に触れられ、ぞくり、と揚羽の身体がそそけ立った。
揚羽の胸は大きいだけでなく形もよく、柔らかさと感度を兼ね備えていた。
バイブ責めの時のような苦痛が無いことが、むしろ彼女にとっては辛かった。
ただ感じるだけなんて、あまりにもいやらしかったのだ。
新蔵が胸の先端をコリコリといじりまわすと、「ん、ふっ」と熱い息が思わず揚羽の口から漏れる。
初めてが多過ぎて、とても生半可な経験と憶測では対応しきれない。
新蔵が動く都度、新しい感覚が揚羽の中で実感として芽を出してしまう。
「ぅっつあ」
弾くだけではなく、器用に先っぽだけをつままれると、なぜだか股間がきゅっと収縮する。
新蔵は片方の乳首をはじいたりつまんだりしながら、一方に舌を這わせ始めた。
「〜ッ!?」
声を出すまいと歯を食いしばっていたからか、奇妙な空気が音となって少女の口から聞こえた。
ねっとりとした熱い舌が乳首を舐めると、暖かさが彼女の身体を震わせた。
493 :
OY:2010/11/21(日) 19:48:13 ID:TuH1ywVZ
胸を螺旋を描くように外側から舐められ、その感覚がたまったところで中心に達せられると、弾かれたように揚羽の身体が律動する。
胸の間を舌が往復すると、新蔵の顔が胸に埋まる。
それを考えただけで、悔しくなってくる。
舐めるにとどまらず、新蔵はそれを吸った。
揚羽は何かを吐きだしている感覚に陥り、乳首を甘噛みされるとぴりっとした瞬間的な衝撃が走る。
新蔵が胸に夢中になっている間、背後で補助する男は背中をいたぶっていた。
耳や背中は、下手をすれば胸を揉まれたりするよりも敏感な部位だ。
乳首への衝撃には及ばないだろうが、それに準ずるくらい、刺激に弱い。
背中のくぼみや肩甲骨に唾液が多い舌が触れると、無意識に身体が感応してしまう。
胸を責められてのけぞり、背中を責められて前かがみになる。
まるでメトロノームのように、揚羽は交互に身体を揺り動かされた。
いつの間にかブラウスは脱がされ、今では肩から腕まで、上半身は全て蛍光灯の光を受けている。
胸も、肩も、腕も、背中も、ありとあらゆるところを撫でられては舐められた。
唾液の饐えた匂いで半身をコーティングされているようで、揚羽は顔をしかめた。
逐一反応を返す少女に、新蔵は満足げに彼女から距離を取り、上からその姿を眺めた。
あられもなく裸身をさらけ出した彼女の身体は若く滑らかで、人生半ばを過ぎた新蔵でさえ虜にした。
「惨めだな、お嬢ちゃん」
側近の男に背筋を責められながら胸を揉まれている少女は、ただ憐れな子羊だった。
無言の抵抗を決め込む揚羽に、新蔵は再び近づくと、程よく肉のついたふくらはぎを持って大きく開かせた。
そのまま奥へ少女を倒すと、股間が天井を向いた。
無視を貫こうとした揚羽であったが、その姿勢の恥ずかしさに堪らず声を上げた。
「い、こんな恰好、いや」
「だからさせてんじゃねえか」
新蔵ははははと笑うと、より視覚的に愉しめるようにストッキングを破って太ももの肌を露出させ始めた。
ビーッとストッキングの裂ける音が、どこか物哀しく三人の間にわだかまった。
ストッキングが所々穴のあいた形になった少女の姿に、新蔵はそそられるのを感じた。
こちらを射殺さんばかりの視線でねめつけてくる少女を力で辱めているということが、加虐趣味を後押しする。
「……ッ」
揚羽はきっと強く新蔵を見るが、その頬は恥じらいに赤くなっている。
上半身は晒され、あまつさえ下半身も肌色を拡げられた。
ブラジャーは力任せに引っ張ったせいか、ひもが緩んでだらしなく胸部と腹部の間で揺れている。
新蔵は舌舐めずりをすると、揚羽の体液で濡れた下着に唇を押し付けた。
「ちょッ!? 何やってんのよ!」
じゅるじゅるという音がすると、ぞわぞわと、まるで虫が身体中を這っていくような錯覚が肌を奔った。
「やめ、て――そんな、所ッ」
羞恥に身を悶えさせながら、揚羽が懇願するような声音で呟いた。
新蔵は当たりまと言った様子でそれには取り合わず、下着をずらして直にヴァギナを舌で刺激する。
「んっくはあああ」
割れ目をなぞるように舌が蠢くと、ぴちゃぴちゃと耳にこそばゆい淫靡な音が入ってくる。
新蔵の舌は丹念に揚羽の物を舐め上げ、矛先を割れ目の上にある萌芽へと向ける。
舌が突起の先端に触れ、弾いた瞬間、
「ウああああああああああああああアッ!?」
指で弄られた時の数倍の衝撃が、揚羽の腰を浮かせた。
円を書くように舌で弄ばれると、堪え切れない声が室内で反響する。
「うっああっ、やめ、おねがっ――アッ」
揚羽の涙声を抑え込むように、新蔵が萌芽を思いきり吸い上げた。
「あぐっ――――――――ッ!?!?!?!?!?!」
声にならない呻き声が揚羽の口を衝いて出る。
身体の芯から一つの箇所へ吸い込まれていきそうな幻想に、つい身をゆだねてしまいそうになる。
強靭な精神力と新蔵への憎悪でそれをすんでのところで引っ込めるも、何が変わるわけでもなく、揚羽はただなされるがまま新蔵の好き放題に性器を口で愛撫された。
494 :
OY:2010/11/21(日) 19:48:52 ID:TuH1ywVZ
何回叫んだか、何回イったのかわからない。
ようやく揚羽の股に埋めていた顔を上げると、新蔵は彼女の愛液でべとべとになったその口で彼女の唇に口づけた。
「んむッ!?」
饐えたような匂いと少し苦くしょっぱい味が、揚羽の鼻孔と舌にこびりつく。
自らの物を味あわせられる行為に、揚羽は涙を流した。
揚羽の口内に唾液をたっぷりと含ませて、新蔵が口を離した。
「どうじゃ――自分のモノの味は」
その口調は嘲り笑っているようで、ただむかついた。
揚羽はそっぽを向き、無言でそれに応えた。
彼女の視界から新蔵が外れる。
衣擦れの音が聞こえ始め、再び視界に入った新蔵は衣服を纏ってはいなかった。
揚羽の鼻先に、新蔵の屹立した一物が突きつけられた。
「――ひっ、イヤ!」
首を振り、揚羽はさっとそれから目を逸らした。
模造品でもない、本物の、男性器――。
鼻を衝く強烈な匂いに、思わず顔をしかめてしまう。
今までに嗅いだことのない匂いで、気持ち悪くなる。
「ふははは、初心じゃの」
揚羽の頭の後ろで、新蔵の声がした。
新蔵は自らの一物に手を添えると、わき腹をそれでつついた。
思った以上に熱い感覚に、我知らずに身体が避けた。
擦りつけるように太ももやわき腹、腕を男性器が這うと、身の毛もよだつような吐き気が胸で渦を巻く。
(気持ち悪い……こんなもの、どんなゲデモノよりもイヤだ)
新蔵は嫌がる揚羽に満足したのか、一つ嗤うと、台を跨いで揚羽を真上から見下ろした。
「お、なんじゃ、ワシのを見せたら、さっきよりも濡れたではないか」
「な――!? そんなことあるわけないでしょッ!」
もちろんそれは新蔵の方便だった。
しかしあるいは、と思わせることに意味があり、揚羽は一人で勝手にうろたえた。
狼狽し、自分を疑う。
「さすがは淫売だな」
そこに謂れのない言葉を投げかけられると、どうしようもなく恥辱が揚羽を支配する。
新蔵は言葉に惑わされる彼女の狼狽ぶりを愉しんでいた。
「さて、ではそろそろワシも楽しむとしようかの――」
言うが早いか、新蔵は腰を屈めてペニスを揚羽の双房の間に置くと、胸を使って挟み始めた。
「ぅ、なに、を」
胸にじわりと広がる暖かな熱に、揚羽は表情を歪める。
「なにって、貴様の胸でワシの物を気持ちよくしてもらおうと思ってな」
両の胸を寄せて谷間を作ると、新蔵は谷間を掻き分けるようにして腰を振った。
「う……」
胸の間で、男性のアレが擦れる感触に、おぞましさを覚えた。
(うそ……挟んでる。私の胸で、あんな、汚いモノを)
谷間の中を行き来するモノは、硬くて太い。
勢いよく出入りする様は、知識としてある性行為そのものにさえ感じられた。
喉元まで押し出されるペニスは、突きつけられたナイフの様で、どこからともなく一挙となって恐怖心が揚羽を煽った。
「イヤあッ! こんな、こんなの、やだああ!」
暴れて抵抗するも、腕を抑える男がそれを許さない。
それどころか、男は揚羽の腕を彼女の胸に持っていくと、ぐっと胸を彼女の手を使って寄せ上げた。
まるで少女が自ら新蔵のモノを挟み、しごきあげているようであった。
悟ったのか、揚羽はますます顔を赤く染めた。
新蔵の先走りが潤滑油になって、胸の間にぽたりと垂れた。
むわっとした獣臭さに、うっと揚羽は喉を詰まらせる。
それがねちゃねちゃと胸を、揚羽を汚していく。
男性の臭いが、身体に染み込んでいくようで気分が悪かった。
「ほ、なかなかいい胸じゃ」
柔らかさと感度を兼ね備えた胸は、極上の果実のようだ。
新蔵は揚羽の頭を掴んで起こすと、呆気にとられたその口にペニスの先端を突っ込んだ。
495 :
OY:2010/11/21(日) 19:49:19 ID:TuH1ywVZ
「んぶっ――!?」
亀頭が唇を割って入ると、揚羽は頭を振ってそれを吐きだした。
「うえっ、げえぅ」
(男の、あんなもの、口に…………)
恥も外聞もなく、揚羽は口に溜まった唾をことごとく吐き出した。
唇に残る男性器の余韻を吐き出すように。
揚羽は男に手を解かれ、台を跨るように座らせられる。
そうすると、ちょうど目の前に新蔵の性器があり、揚羽は自分が何をさせられるのか、奇しくもわかってしまった。
「――い、イヤッ」
涙目で懇願するも、新蔵は愉悦の籠った笑みを浮かべ、ペニスで彼女の頬を叩いた。
「さて、もう充分、ワシのは準備が整っておる」
揚羽の想像と違う方向に話が向き、訝しげに片目を開けて新蔵を見上げる。
「貴様も濡らしまくって、問題はないだろう」
ちらりと新蔵が視線をやり、揚羽はまだ楽観視していたのだと自嘲した。
男と女が性器をさらけ出しているのだ。
何をするかなど、一目瞭然ではないか。
「いや、いやいや、それだけは……いや」
同じようなことを口にしつつ、涙目で新蔵に向けて拒絶の意を表す。
「なんじゃ厭なのか」
新蔵は足の指を勢いよく少女の性器に入れた。
「あぐッ」
ぐちゅぐちゅと音を立てながら新蔵は続ける。
「そろそろイきたくなってきたころかと思ったわ」
揚羽は否定しようとした。
しかし、舌で愛撫され、胸を弄られ、知らないうちに揚羽は昂っていた。
今の、足なんかでの刺激でも、一瞬で上り詰めてしまいそうになるほどに。
「ん、なんじゃモノ欲しそうにしおって」
新蔵は足を退けると、少女を見下して言った。
「処女膜を破られたいか、それとも貴様が口でこれを奉仕するか」
選べ、と。
「そ、そんなこと、選べるわけ、ない、でしょ……」
怒りに声が震えた。
どちらも受け容れがたい提案だった。
「選べと言っておるのだ。早くせんと、これで貴様を突き上げてやるぞ!」
顔を掴みながら、ぞっとするような声音で新蔵は声を荒げる。
女性としての本能か、その声音にひどく怯え、心が揺らいでしまう。
「――だ、そんなものを、く、口で……なんて」
「そうか、では仕方あるまいな」
新蔵が乱暴に揚羽を押し倒すと、焦らすように先端を揚羽のアソコに擦りつけた。
脚を拡げて新蔵に犯されようとしたことで、揚羽は泣き叫ぶようにして新蔵の求めた言葉を告げた。
「……ったわよ」
「あ?」
「ッ――わか、ったわよ! 口で、口ですれば、いいんでしょうッ!?」
告げると、少女の瞳から涙が溢れ出た。
これ以上とない恥ずかしい台詞に、自分でももう、どこに向かっているのか見失いそうだった。
「ほうそうか、口で、チンポを舐めたいのか」
そんなことは言ってないのに、新蔵はまるで揚羽が欣然とした態度をとったかのように言いのけた。
少女はもう、口応えすらせず、ただただ身体を震わせて涙を流すばかりだった。
496 :
OY:2010/11/21(日) 19:51:15 ID:TuH1ywVZ
「そうだ、まずは手でしごけ」
揚羽の細い指がペニスに添えられると、比類なき征服感が新蔵を包んだ。
顔をしかめながらも、彼女は血管の浮き出たグロテスクなそれにおずおずと指を這わせ、一応、握った。
「そのまま上下に手を動かすんだよ、わかるだろ?」
「……」
涙に頬を濡らしながら、悔しそうに俯きつつも、そろそろと手が動き始めた。
ただの上下運動ではあったが、それをあの怪盗少女が行っているという事実が、新蔵の欲情を掻き立てる。
亀頭の先から出た液が垂れると、それが手や竿を濡らしてにちゃにちゃとした音を出す。
匂いがむっと強くなり、揚羽の顔がより険しくなる。
「唾を垂らせ」
「は!?」
「それに唾を垂らして滑りをよくしろと言っているんだ」
命令口調にむかつきながらも、貞操の危機を回避するためには一時とは言え従わねばならない。
もごもごと口を動かして唾液を溜めると、新蔵のそれに唾液を垂らした。
「そう、そのまま続けろ」
ぬるっとした感触に顔をひきつらせる。
(……手がべちょべちょ)
一定のリズムで上下にしごくたびに、一物は手の中でびくびくと脈打つ。
(私……どうして、こんなことをしてるんだろう)
新蔵はきっと、私にこれを挿れるだろう。
こんな人間の言うことを信じるはずはなかった。
しかし、ここまで蓄積された疲労や倦怠、様々な恥辱や屈辱で、揚羽はすでに正常な思考がどこにあるのか分からなくなってしまっていた。
ともすれば、新蔵の言うとおり自分は本当に淫乱な売女なのではないかと錯覚してしまうほどに。
何かのために行動するのは楽だった。
復讐という旗を掲げて一つのゴールに向かうのに、思考はあまり要らなかったからだ。
誰かのために、何かのために、行動を起こすことは、波に揺られているような心地。
命令があるというだけで、揚羽はどこかしらで僅かな安堵を覚えてしまっていた。
揚羽の意識とは裏腹に、それは隠然と彼女の根底で鼓動している。
抵抗する自分と、彼女自身が気づかない心の最奥での堕落した自分。
今の揚羽は、その二つを内包した実に脆く、不安定な存在だった。
「きちんと空いた手で玉も転がせ」
空いている左手で、男性器の下にぶら下がっているモノを触ると、びくん、と大きく手の中のモノが跳ねた。
「こっちをみながらやれ」
揚羽は上目遣いで新蔵を見上げながら、手で玉を転がし、竿をしごき続けた。
新蔵は、自分の足元に跪いて奉仕する怪盗の姿に全能感を覚えていた。
もっともっと、女としての責務を身体に覚え込ませてやろうと、次の命令を口にする。
「舌で舐めろ」
低い声に、揚羽はためらいを見せる。
(舐めるって……コレ、を?)
雄々しくそそり立つモノは、お世辞にも舐めたいと思えるような代物ではない。
臭いし、見るからに変な味がしそうだ。
「舐められないなら、ワシがさせてやる」
新蔵は言うが早いか、肉棒を彼女の小さな口に無理やりねじり込んだ。
「んぶっ、あぶっっ、ごほぅっ」
その太さと長さに、彼女の喉の奥まで新蔵の性器が届く。
「げほっ、げほっげほげほ」
新蔵はすぐに腰を引くと、言い聞かせるように、脅しつけるように、
「苦しいだろう? 苦しくされたくなかったら、舌で舐めるんだ」
少女の口から舌を摘まみ出した。
497 :
OY:2010/11/21(日) 19:51:51 ID:TuH1ywVZ
「は、はひ」
荒い息遣いで少女は肯定するしかなかった。
酸欠で息が出来なかったのだ。
新蔵のモノを掴むと、少女はおずおずと小さな舌を伸ばして亀頭に触れさせた。
「んっ……ふ」
チロチロと小幅な舌の動きに、新蔵はいまいち心地よくなかった。
「もっと裏を、下から上へ舐め上げろ」
下から舐めようとすると、必然鼻に性器がつき、激臭が襲う。
揚羽は口で息をしながら、そっと玉の真上に舌を這わせた。
舌を当てたまま、顔を上げるようにして一気に上までを舐めた。
舌の上には奇妙な味と感触が残っていたが、
「もっとやれ」
休む暇は与えられそうになかった。
「んっ……ぴちゃ、れろ、あふ」
ソフトクリームを舐めるように、揚羽は丹念に新蔵のモノに舌を這わせる。
唾液がある方が楽だということに気付くと、たっぷりと舌に唾液を乗せて舐め上げる。
「あふ、じゅる、ぴちゃ、れろ、んっあふっ」
新蔵に強いられ、先走りも舐め取らされた。
ねばねばしていてしょっぱく、とてもじゃないが口の中に入れたくはなかったので、唾液と一緒に舌に乗せて外に出した。
しばらく舌と唇で舐めさせられ、やっぱりかと、揚羽は辟易しながら新蔵の命令を聞いた。
「よし、ではそろそろ咥えてもらおうか」
揚羽は今一度、ペニスをみる。
握った手の形はOKサインの様で、その太さはかなりのモノだった。
揚羽の小さな手ではようやっと握れているというほどだ。
(こんなものを……口に、入れろっていうの)
泣きそうな顔で、揚羽はペニスをじっと見る。
「ほれ、どうした、咥えたいだろう?」
にやついた顔の新蔵の物言いに、「咥えたくなんかないわよ……」と誰ともなく呟いた。
「はやくしゃぶらんか」
揚羽は眉間にしわを寄せ、口元を悔恨の形に歪めた。
ぎゅっと瞑った目からはやはり涙が流れ、揚羽は意を決して、ゆっくりと口を開いていった。
新蔵から見れば、それは服従するただの奴隷でしかないのだろう。
自らのモノを扱かせ、奉仕させる小間使いが、今の揚羽の姿だ。
胸で挟んで腰を振り、手で扱かせ、舌で舐めさせ、一体何が楽しいのだろう。
その度に鼻息荒く呻く新蔵が、ただただ理解しがたく、また怨みつらみをぶつけたかった。
けれど、言うまでもなしに、揚羽は心身ともにひすらいでいた。
揚羽の口が、亀頭を呑む。
肉棒の大きさに合わせるように、揚羽が大口を開けた。
三分の二ほどを口に含んだところで、上目遣いで新蔵を見上げる。
憎たらしいくらいに支配者の顔をしていて、いっそこの汚らしいモノを噛み千切ってやろうかと思った。
むろん、出来たのならやっている。
けれど毒を吐き続け、身体を蹂躙されたあとでは、もうそれだけの体力は残っていない。
あと自分に出来るのは、苦しくさせられないように新蔵の命に従うことだけだった。
それは揚羽にとってこれ以上と無い屈辱だ。
だが、命、そして貞操を守る希望が一縷でも残っているのなら、どこまでも揚羽は堕ちれるだろう。
「そう、そのまま舌を動かしながら、顔を前後させるんだ」
言われるがままに、揚羽は頬一杯にペニスを含み、顔を前後させた。
じゅぷじゅぷ、という音が、なぜだか揚羽を刺激する。
股間が熱くなり、じくじくと愛液が漏れるのを感じる。
(私……感じてる、の? こんなもの咥えさせられて、こんなことさせられて…………? うそ、そんな、こと)
口内にある肉棒に舌を這わせながら顔を動かすと、新蔵が僅かに呻いた。
新蔵はたまらなくなったのか、自ら腰を動かし始めた。
「……んぶっ、ぶぁあっ、ぐっんぅぶぅっおぇっ」
「ちゃんと口をすぼめるんだよ、あと舌も使えよ。でないともっと苦しくしてでも、ワシ本位で行為をするからの」
揚羽は言われたとおりに口をすぼめて、舌で肉棒を刺激した。
498 :
OY:2010/11/21(日) 19:52:39 ID:TuH1ywVZ
「覚えが早いじゃないか、さすが淫乱の素質がある」
(好き勝手、言って……)
身体の性質か、口の中は唾液で溢れていた。
大口開けているからか、顎から唾液がだらだらと滴る。
ペニスにも揚羽の唾液がねっとりとついて、それを掃除するかのようにまた揚羽の舌と口が舐めていく。
(こんなことさせられて、こんなことして…………私、もう)
目を閉じ、なぜこうなってしまったのか自問するも、息苦しさでそれどころではなかった。
奥まで咥えることを強要され、揚羽は空嘔吐きをしてまで喉の奥まで肉棒を含む。
「んぶっあっふうぁっれろ、あ、れろ、じゅぷ、じゅ、ぅぶっ」
揚羽の口が小さいからか、新蔵のモノが太いからなのか、顎が疲れてますます噛み千切るどころじゃない。
ぐ、っと奥まで入れられると、揚羽は新蔵の太ももに爪を立てる。
それでも解放してもらえず、ばんばんと太ももと叩く。
そこでようやく、口から肉棒を吐きだせ、盛大に噎せるとともに、唾液がどぼどぼを揚羽の顎から胸に落ちていった。
「げほ、おえっ…………はあ、はあっうっあ、はあはあはあはあ」
「ワシのは美味しかったか?」
「……おいしい、わけ、ないじゃない」
口元を拭うこともせず、だらんと俯きがちに揚羽は応える。
大きく口を開いていたので、とても疲れる。
おまけに息がしづらかったので、喘ぐように息を大きく吸い込むために口はだらしなく開いたままだ。
新蔵は立っている事に疲れたのか、揚羽の頭を台に押しつけるようにしながら座りこんだ。
揚羽は犬みたく四つん這いの姿勢を取らされながら、新蔵のモノで口腔を犯される。
「んっっぶぁっ、ぷぁっ」
頭を持って揺り動かされると、血が上ってくらくらしてくる。
少女はそれに、台の縁を強く掴むことで必死に耐える。
口からだらしなく跳び出る唾液が彼女の口元や、新蔵の股間、台を濡らす。
ぴちゃぴちゃと揚羽が新蔵のモノを口で慰撫する音だけが、室内で虚しく繰り返されている。
「――――――っぷ……ぁあ」
ようやく肉棒が引き抜かれると、二人を繋ぐようにして唾液が糸を引いている。
酸欠で頬を上気させた揚羽は、無心でただ酸素を求めて全身で息をするだけだ。
「やはり、テクニックもくそもない貴様の口なんぞ、肉体的な快感など感じられんな」
させておいて、と揚羽は思うも、言葉となって出てはいかない。
酷使した顎や舌や唇が、わなわなと震えるばかり。
新蔵は立ち上がると、姿勢そのままの揚羽の背後に回って、細い腰を固定するように強い力で掴んだ。
頭を台につけるように押しつけられると、必然的にお尻を突き出すような格好になる。
抵抗したかった。
犬と同等な扱いをされた屈辱、隠すこともできぬまま大切な場所を新蔵に晒している羞恥心で、どうにかなってしまいそうだった。
けれど揚羽の口から出るのは唾液と二酸化炭素がせいぜいで、疲弊した身体では精一杯の反抗も出来そうにない。
反抗心に質量があれば、それだけでこいつを殺してしまえるのに。
「喜べ、貴様の初めてはワシが貰ってやる」
改めて宣言されると、全身にねっとりと恐怖心が広がっていく。
イヤだ、怖い、こんな奴に私の初めてが――処女が――――。
ぐるぐると回る思考は絶対的な拒絶。
こんな形で、犯される……凌辱、される。
性交渉、セックス、いつか愛した誰かとのを夢見ていたのに。
揚羽は切歯扼腕する。
身体が仕方なく受け入れてしまっても、心では絶対に許容してやるものか。
そう決心してすぐ、身体に焼けた杭を刺されたような衝撃が揚羽を襲った。
499 :
OY:2010/11/21(日) 19:53:20 ID:TuH1ywVZ
「――ッアアァアぁああアアァアぁぁああッッッッ!?!?!?!?!?!」
歯を食い縛っても、
拳を固く握っても、
全身で身構えても、
足で踏ん張っても、
耐えられないほど、それは今までに感じたことのない、ありえない質量を伴っていた。
身体の中に入れられるということに対する恐怖心や諸々が、この瞬間だけは全て吹き飛んでいた。
頭が真っ白になって、認めたくはないのに、紛れもない快感がぐちゃぐちゃに揚羽を掻きまわすように暴れた。
ひくひくと膣が収縮するのがわかる。
呑み込んだ新蔵のモノの形が手に取るように感じられる。
充分すぎるほどほぐされた揚羽のソコは、新蔵のペニスを拒むどころか、待ち望んでいたかの様にあっさりと受け入れてしまった。
心では屈しないと決め込んでも、やはりどうして、という疑問が払拭できずに、悔しさに嗚咽を漏らした。
「なんじゃ泣いておるのか、いま、激しくイっただろうに」
新蔵は入れたまま、より深くに突き刺そうと体重をかけてくる。
その度に、揚羽は面白いように嬌声を上げて呻き、喚いた。
ずるっと吐き出したかと思うと、ぐん、と突いてくる。
男にレイプされた痛みを説明するとき、瞼を無理やり開かれてそこにソーセージをぐりぐりと押し込まれるような痛みと説くらしいが、まさにそんな感じだった。
レイプされた、汚された、犯された、入れられた――
女であることをこれほど怨んだことはなかった。
この絶望感と無力感は、この先二度と感じることはないだろう。
「ほれほれ、気持ちいだろう? 雌犬がっ」
新蔵は言葉と腰の動きで、揚羽を責め立てる。
「ウああアッ、ああぐううう、いっがぁああああアッ、うっあっあッ」
その声はもはや遠い彼方でしかなかった。
揚羽はいいように疲れるばかりで、もう何も考えることが出来なかったのだ。
パンパンと新蔵がしたたかに腰を打ちつける。
杭を打ち込むように、一心不乱に腰を突き出す。
揚羽は疲れるときだけでなく、出ていくときさえも喘ぎに喘いだ。
全身がぶるぶると、新蔵が一瞬呆気にとられるくらいに震え、十数回突かれるごとに面白いくらいに果てた。
新蔵は一度動きを止めると、揚羽の脚を持ち上げて身体を横たえさせた。
「はは、みろ、美味しそうに呑みこんでおるわ」
「イヤ……見ない、で」
朦朧としながらも、恥ずかしさが込み上げた。
新蔵はまた腰を振った。
「ッうはあああああああああああああああああああああ!?」
身体の向きが変わったからか、今まで当たっていなかったところに新蔵のモノが当たった。
それが強い衝撃となって、また波が快感の押し寄せてきた。
感じたくなんかなかった。
生理現象だと自分に言い聞かせた。
それでも、快楽は寄せて返す波の要領で徐々に揚羽の中で満潮に達する。
芯の硬さと、少しの柔らかさを持つペニスは、性器を模したバイブなんかよりも数倍の刺激を与えた。
新蔵は揚羽の左太ももを抱えるようにして持つと、音を激しく立てながら突き続けた。
「ぁああああああッッッ!!!!」
目を強く瞑り、見えない快楽から逃れようとする。
目を逸らしたかった。
もうイきたくなかった。
新蔵は駆け馬に鞭を打つように、揚羽を何時間にもわたって嬲り続けた。
今までも、少女の精神を崩壊させるには充分すぎるほどの仕打ちだった。
その果てにこの、レイプという鞭が揚羽の身体に無数の傷をつけていく。
癒えることのない傷を。
トランプとして破れ、一人の女としても、彼女の持つ刀も矢も折れ尽きて、残ったものは一握の矜持のみだ。
そんなものでは好み一つ守ることなど出来ない。
ひとしお強く肉棒を突き刺すと、傍観していた男が揚羽の身体を脇の下から手を入れて無理やり起こした。
500 :
OY:2010/11/21(日) 19:54:00 ID:TuH1ywVZ
じっとりと汗ばんだ身体は熱を放ち、人間味がありありと感じられた。
新蔵は台に寝そべっていて、揚羽は跨ぐように肉棒の上から落とされた。
「んぐあああああああああああああああああッ!?」
自らの重みのためか、さっきよりも深く突き刺さった。
怖いくらいに太ももが痙攣して、息が一瞬出来なくなった。
新蔵が揚羽の腰を掴むと、下から突き上げてくる。
「うあっああッ!!!」
突かれるとふわりと身体が浮く。
そして自重によって落ちると、全体重がかかる。
それを繰り返すと、まるで手ずから腰を振って肉棒を求めているような図になる。
「ッウふっふっぐああっひ、あっ」
もうずっと快感が揚羽の身体を支配していた。
収まるところを知らないのか、いっそう強い絶頂が彼女をおかしくさせる。
脇の下から揚羽を持ち上げていた男が、彼女の肩に手を置くとぐっと身体を沈めさせた。
他人の力で、ずぶりと奥まで肉棒がめり込んで、揚羽は大きく体をのけぞらせながら何回目かの絶頂を迎えた。
ペニスを引き抜かれると、否応なしに揚羽は台に倒れ込んだ。
息も切れ切れで、フルマラソンを完走したあとのようなありさまだった。
はっはっ、と忙しなく胸が上下する。
新蔵も荒い息をもらしながらも、休むことなくそのまま揚羽の脚を大きく広げた。
ぱっくりと開いた膣に、ギンギンに硬くなった一物を宛がい、入れる。
ここでしか味わうことのできない、何とも言えない感覚に、濃い息が漏れる。
新蔵は正常位が最も好きな体位だった。
レイプならば嫌そうにする表情や、泣いている表情、悔しそうな表情や辛そうな表情――ありとあらゆる顔が見られるからだ。
新蔵は揚羽の手首を掴むと、手綱を引きよせるようにして腰を強く打ちつける。
「ッあ――――――」
引きよせた腕によって、ふくよかな胸がより強調されて谷間を作り、ぷるぷると動く。
少女の口からはもはや喘ぎ声しか発せられない。
「はあはあはあ、貴様の中、なかなかいいではないか」
若い少女の初物は、あれほどいたぶったにも関わらずきつく、素晴らしい締め付けだった。
溢れる愛液は限度がないかと思われるほどで、ぬるっとした感触も申し分なかった。
女の抵抗がなくなったことを除けば。
しかし新蔵には女が最後に見せる抵抗を知っている。
「――そろそろ、イってしまいそうだ」
揚羽が露骨に顔をばねのようにしてあげた。
その眼は光を取り戻し、驚愕に見開かれていた。
「――このまま、たっぷりと出して、やる」
新蔵が腰を打ちつける速度と頻度を上げた。
「だっダメっ、イヤ、イヤ――中はっ、ナ、中はダメッ!!!」
最後の力を振り絞って、揚羽は顔をぶんぶんと振った。
それだけは、身体も心も許してしまってはならない、越えてはならない一線だった。
「ッ――お、お願い、中だけは、許して」
「貴様にはワシの子を孕んでもらうとするかの」
「冗談じゃ、ない! それだけは、絶ッ対に、い、イヤ――ッ」
言葉を交わす間にも、新蔵はどんどん杭を打ち付けてくる。
中に入っているものも、膣壁を押し拡げるようにぴくぴくと震えている。
新蔵は卑下したような笑みを浮かべるばかりで、揚羽は足を縮めて新蔵を蹴ろうとしたが、突かれるたびに無意識に足が伸びてしまって出来そうになかった。
「な、何でも、言うこと、き、聞くからッ」
咄嗟に口を突いて出たのは、自分でも予期しなかった台詞だった。
「…………ほう?」
新蔵としては、中出しをカードに屈服の台詞を言わせるつもりであったが、手間が省けたとばかりに言葉を継いだ。
「中はイヤか」
「イヤ……中だけは、ダメッ」
「では、どこに出してほしいのだ」
「外に、外に出して」
「外とはどこだ」
「とにかくっ、外にッ――」
「では――顔に、たっぷりとかけてやろうか」
「か、顔……!?」
501 :
OY:2010/11/21(日) 19:55:47 ID:TuH1ywVZ
新蔵のまさかの提言に、揚羽は絶句するしかなかった。
(私の顔に…………アレ、が………………?)
想像するだに、それは恥辱にまみれた姿だった。
「顔なんて、い、ヤだッ」
喘ぎ声混じりに言う揚羽の声と姿はつやっぽく、それが新蔵の射精感を高めていく。
「ならば」
新蔵は言い、揚羽の口に指を突っ込んで開かせた。
「口に出されたいのか?」
顔か口か――それが新蔵から与えられた選択肢だった。
口の中に、男性のアレを出されることは嫌だった。
かといって、顔にかけられることだって嫌だ。
「そんなっの、選べっえら――選べ、ないっ」
泣き顔で揚羽は言う。
「ではこのまま中で出すだけだ」
堪え切れずに揚羽は泣き喚いた。
どちらかを選ばなければならない。
ではどちらを選べばいいというのか。
顔を汚されるのだって、口にあんなものを出されるのだって、されてくないに決まっている。
しかし、嫌がることをさせたいのだろう。
「…………に」
揚羽は、懇願するしかないのだ。
従順に、心から、この腐った人間に。
「口に出せばいいでしょうッ!?」
言うと、涙が止まらなくなった。
悔し涙が溢れる。
きっと新蔵を睨み上げると、にたりと奴が笑みをこぼした。
「言葉遣いがなってないのう……『口に出してください、お願いします』だろう?」
「ッ!」
どこまでも腐っている。
しかしペニスは脈打つ速度を上げ、心なしか太くなっている。
即断即決しかなかった。
「く、口に出して、くださいッ、おね、お願いしますッ――!!」
うやむやにされないように声を張り上げた。
それは傍目から見ても、憐れな台詞だった。
「は――仕方ない。口に出してやるから、飲めよ?」
「……ッ、勝ッ手に、しなさ、いよッ」
「言葉遣いが悪いねえ」
「ああアアああアッ! の、飲ませてくださいッ! これで、これでいいんでしょう!?」
「上出来だ」
パンパンパンパンと打ちつけられ、水が飛び散る音が増える。
いよいよ新蔵が限界に達しようとしていた。
「口を開けろ、開けろ!」
揚羽は恥ずかしさに耐え、口を開けた。
「舌も出すんだよ」
眉間にしわを寄せながらも、揚羽は舌を「んべ」とあかんべーの意味も込めて出した。
そうでもしなければ、やっていられなかった。
出されるのを心待ちにしているようなナリは、ことさら屈辱的だった。
「あっあっあっあっ――」
屈辱的なのに、いかんともしがたい快感の波が押し寄せてくる。
もう少しでイけそうだったのに、その直前に勢いよくペニスが引き抜かれた。
イヤだ、と叫ぶ暇もなかった。
何かがかかった衝撃が、頬からおでこに奔った。
それはホースで水をかけられているような感じで、どろっとしたものが何度か顔を打つ。
「んぅッ!?」
そして生温かいモノが揚羽の口に突っ込まれると、中でそれが幾度となく震えて、勢いよく液体を吐きだした。
むわっとした臭さが鼻から抜けた。
喉の奥をつく液体を、否応なしに嚥下してしまうも、貼りつくような粘性で、噎せる。
勢いが弱まると、舌の上や口の中にどろどろとしたものが広がって、すぐにいっぱいになって口の端から外に漏れた。
凄まじい量の精液が、揚羽の顔と口内に注がれた。
502 :
OY:2010/11/21(日) 19:56:30 ID:TuH1ywVZ
しばらくぴくぴくと脈打っていたペニスが鎮まると、何度か抽出し、引き抜いた。
新蔵は自らのモノで汚れた少女を見下ろした。
顔の左半分を汚した白濁が、顎や口元をべたべたにさせた精液が、彼女の綺麗な小顔とコントラストをなしていた。
「ほら、何をやっている、口の中のモノを飲め」
揚羽は恐る恐る右目を開け、新蔵をひと睨みして苦しげに喉を動かした。
粘つく液体は嚥下しづらく、吐きそうな生臭さだった。
数回に分けで嚥下すると、「うえっ」と蛙が潰れたような音が口から出た。
「……う、おえっげほっげほっ」
彼女は噎せ、咎めるように言う。
「顔に……口って、言った、じゃない」
顔の左側にかかった精液が、どろりと重力に従って垂れていく。
ナメクジが這っているようなおぞましさに、また吐き気が襲ってくる。
(顔に……精液、が…………私、こんな奴の、飲まされ、て……顔にもかけられて………………)
虚脱感が揚羽を絡め取る。
顔だけは嫌だった……口だって、言ってしまえば全てが嫌だった。
でもされた。
女として、顔や口にあんなものを出されるなんて最悪だった。
でもされた、強要されたにしても、自分から言わされた。
やり場のない感情に、揚羽は翻弄される。
私が臨んだわけじゃない、私が望んだわけじゃない。
そう必死に言い聞かせながら、揚羽は泣くことしかできなかった。
新蔵は肩で息をしているが、もう揚羽を見てはいなかった。
寿新蔵宅に怪盗トランプが忍び込んだという報道は一切されなかった。
新蔵が緘口令を敷いたのか、そもそも忍び込んだのかすらカシノシティの住民には定かではなかった。
ただその日を境に、一人の少女が表舞台から姿を消した。
表向きは転校、養子として里子に出されたとか、様々な憶測が学内学外で飛び交ったが、真実を知る者は外にはいなかった。
503 :
OY:2010/11/21(日) 19:57:30 ID:TuH1ywVZ
◆終章『末路』
首輪で繋がれた少女が、リードを掴む男の一物を口に含んでいた。
「そうそう、巧いじゃないか」
リードを握る男は警察の制服を身にまとい、少女に拳銃の照準を当てていた。
「おら、もっと音を立ててしゃぶるんだよ、撃たれたいのか、ああ?」
「じゅぷ……すいません、あぶっうっれろ、舐め、ますから……」
男が持つ拳銃には弾丸など入っていなかった。
しかしそんなことを少女が知るはずもなく、脅しつけて奴隷にさせているという支配感が男を満足させていた。
少女はゴスロリ風の衣裳を身に包んだ、まだ高校生くらいの可愛らしい子だ。
ミニハットが頭の動きに合わせてずれるのを、男は神経質な顔つきで直した。
「ん、じゅぷ……っはあはあ」
男の黒々とした一物を口から離すと、少女は上目遣いにこちらを見上げながら、手でペニスをしごきながらチロチロと先っぽを舐める。
少女は蝶を象った仮面をつけていた。
男が捕まえ損なっていた怪盗で、こいつのために何度上司から説教を喰らったことか。
可憐に夜空を飛ぶ蝶の怪盗も、しかし今では男の股間に顔をうずめて奉仕活動の真っ最中だ。
男がコトブキグループの会長から招待された屋敷で、まさか追っていた怪盗が首輪で繋がれて飼われているとは思いもしなかった。
会長は、
「今、こいつに謝罪を兼ねて奉仕活動をさせているんでね、彼女が迷惑かけた人間に声をかけているのだよ」
そう言うと、男の要望を聞き入れた。
コスチュームプレイの様だが、男は少女のこの姿が憎らしくてたまらなかった。
だが、命令に従い一物を慰める少女の姿はなかなかにそそり、征服感がたまらなかった。
「っおら、奥まで咥えるんだよ」
「っぶっんぶうううっげ、ほ、んぼっ」
苦しそうにしながら、男の太ももにタップしてくるが無視する。
死なない限りは、ぎりぎりまでいたぶっていたぶって、欲を満たすつもりだった。
乱暴に少女の頭を動かしながら、自らもまた腰を動かす。
唾液がだらだらと少女の服を濡らすが関係なかった。
男はそのまま奥までペニスを突っ込むと、少女の喉奥で大量の精液を放出した。
少女は男の太ももに爪をたてながらそれに耐えた。
引きぬくと、どろりと口の端から真っ白な液体が唾液と一緒に垂れた。
ほとんど直接流し込んでやったからか、吐き出すほどの量も無かった。
少女はそれからあらゆる行為の掃き溜めにされた。
リードを引かれながら散歩のまねごともさせられたし、「お前は犬なんだよ」と排せつ姿も見られた。
男の身体で舐めてないところはほとんどなかったし、男に見せてない身体の部位なんて少女にはなかった。
それから中出し以外の思いつく限りの凌辱の果てに、男は満足げに少女の前から姿を消した。
寿荘蔵がやってきたのが、それから間もなくのことだった。
少女は相変わらず鎖で繋がれていて、今は自慰している姿を晒している。
そのもどかしさに少女は身体を震わせるばかりだ。
素っ裸にされて、身体中を痛めつけられた。
鞭で叩かれたし、ビンタもされた。
相当、少女に憤懣を持っていたのだろう。
荘蔵は少女に目隠しを施すと、拘束してある拷問にかけた。
それは不規則な感覚を開けて、水滴が少女の身体に落ちるという、ただそれだけのものだった。
ぽた、ぽた、と雨漏りの様に落ちる水滴に、しかし少女は異様なまでに身体を反応させた。
さる国の拷問だったが、身体中が性感帯のごとき少女にはひとしおだった。
乳首や腹部、胸、陰茎、身体の表面の様々なところに、ぽとりと落ちる水滴はもどかしさで言えばこれ以上と無かった。
これを数時間続けると、少女は泣きながら呻いた。
イきたくてもイけず、たまった快感を吐き出すように声を上げて言う。
「イかせて! 我慢、出来ない! お、お願いィィ!!!」
少女のそこは異常なほどに愛液を滴らせていて、荘蔵は自ら触れることなく、最初から少女に一物を挿入した。
目隠ししたままの少女は、死んでしまうんじゃないかという嬌声を上げて果て、気絶した。
荘蔵はお構いなしにぐったりとした少女を犯し続け、少女が意識を取り戻してあえいだ後、顔にぶっかけて去って行った。
504 :
OY:2010/11/21(日) 19:58:24 ID:TuH1ywVZ
イかせてもらえずに寸止めを一週間続けられた。
一日中身体中を舐めたり、件の水滴の拷問をされたりするだけで、終わればがっちしと拘束されて日を終える。
少女は恥ずかしげもなく、イかせてと懇願する。
自分で触って果てたかった。
それが一週間続けば、それまで決死の思いでバランスを取っていた少女の精神も、崩壊の一途をたどるしかなかった。
その日、少女――揚羽が目を覚ますと、久方ぶりに顔を見た寿新蔵が全裸で立っていた。
「気分はどうかね――っと、言うまでもなかったかな」
今日の少女は後ろ手に手錠をかけられたまま転がされていて、床に這いつくばる芋虫の様な姿をしていた。
一糸まとわぬ身体は、これまでの疲労がありありと窺え、新蔵が指先でつついただけでも激しくのけぞった。
「さて、ワシは寝ておるから、したいことがあれば好きにしたまえ」
新蔵は言い、そこで仰向けに寝た。
揚羽はもはや新蔵に対する恨みや憎しみの感情を思い出せなかった。
今、揚羽の頭の中にあるのはイきたいという願いそれだけだった。
揚羽は膝立ちで新蔵の元へにじり寄った。
そそり立っていないペニスに、迷いもなく顔を近づけた。
口の中で転がすようにして舌で刺激すると、徐々に口に収まりきらない大きさに膨らんで行く。
無我夢中で舌を這わせて、咥えこんで口淫する。
むさぼるようにして新蔵のペニスを立たせると、すぐさま新蔵の上に跨って自ら肉棒を呑みこんだ。
「――――――――――――――――ッッッ」
言葉をなしていない呻き声を上げ、揚羽は入れただけで三回ほどイった。
あまりにも遠い昔に感じた、この感覚。
この一週間、ただ記憶の中の快感だけを思い浮かべて過ごした。
記憶よりも凄まじく、一週間にたまったモノがどんどん吐き出されていくのを感じる。
揚羽は何度も何度も腰を浮かせては落とし、イき狂った。
新蔵はヨガってイく揚羽の姿に笑みをこぼした。
そこにかつての気丈な怪盗の面影は重なることはなく、いるのはただの淫乱な動物に過ぎなかった。
新蔵は腰を浮かせて突きあげた。
甘い声を上げて、揚羽はさらにイった。
さきのフェラチオと今の刺激で昂った新蔵は、ただ貪欲に刺激を求める揚羽の中に精液を吐きだした。
揚羽は出されたことに気付いたのか気付かないのか、ただ快感に身を捩っては快楽を叫んで、そのままイってしまったのか失神した。
505 :
OY:2010/11/21(日) 20:01:04 ID:TuH1ywVZ
長丁場でしたが、以上で「シーフクラフト〜怪盗トランプの栄光」は終わりとなります。
ちょっと色々と気取り過ぎたかなあと反省がありますorz
せめてエロければ幸いです。
AMさんの様に巧く書けなくて申し訳ない。
うおGJ!
GJ!
長さといいエロの濃さといい実にクるものがありました、大満足です。
「拷問」「末路」と怪盗モノに入れてほしいキーワードをぶち込んでくれた。
ずっとこのスレに張り付いててよかったよ・・・
満足できたよな
GJ
test
保守
保管庫働いてるのかな
>>387 遅レスだがそれ丁度書きたかったところでした
一応作品スレあるけどこちらの紹介があったので
よろしければ投下したいと思います
二次創作で元ネタはミルキィホームズで手加減無しのバッドエンドです
多少の暴力、流血、グロテスクな表現が含まれます
わしゃどんなカテゴリでも一向に構わん、存分にやりたまへ
516 :
七罪のトイズ:2010/12/13(月) 19:02:21 ID:NoU9N6T2
元ネタ詳細はお手数ですがこちらから
ttp://milky-holmes.com/ メインは怪盗帝国キャラおよびその首領アルセーヌです
基本作品内に『探偵』『怪盗』『警察』の職種がありますが
今回オリジナルとして『怪盗狩り』という一種の賞金稼ぎっぽい集団を取り入れて
話を進めたいと思います
専門用語で『トイズ』とうのが出てきますが『特殊能力』だと思ってください
期待
518 :
七罪のトイズ:2010/12/13(月) 20:26:58 ID:NoU9N6T2
――光あるところに影は生ずる。互いに嵩めば嵩むほど得るも失うも積み重なりて。
僅か一時、幻で惑わせば方やその幻の中で只管と増長し、いつのときか陰陽逆さまに。
どちらが呑まれ、どちらが生き存えるのか…
今宵もひとり、陰陽の崖淵に立たされた美しき怪盗の姿を現わす
これから幕を開ける惨劇を知らずして、自身の持てるべき全てを過信し
殺風景な石塀の吹き抜け回廊にて不敵に微笑む
彼女の名は怪盗アルセーヌ。幻惑のトイズの使い手で怪盗帝国の女首領
今まで幾度と無く探偵も警察も彼女の幻惑の前に力及ばず捕らえることは適わなかった
519 :
七罪のトイズ:2010/12/13(月) 20:27:45 ID:NoU9N6T2
しかし、今宵はいつもと状況が異なっていた
そう。彼女は捕らえられたのだ…
探偵でも警察でもない狩人どもの下に
狩人たちは己らを『怪盗狩り』と名乗った。
風のうわさに聞くところ、趣味快楽を主として怪盗や罪人を捕らえ
散々弄び食い散らかした後に残骸のごとく変貌させたのちお上へ引き渡すのがやり方である
そんな噂話も当然ながらアルセーヌは小耳に挟むぐらいはしていた
520 :
七罪のトイズ:2010/12/13(月) 20:28:21 ID:NoU9N6T2
アルセーヌが石塀の部屋を見飽き始める頃、一人の男が口を聞き始める
怪盗狩りのリーダーの男である
「ご気分いかがかな?怪盗アルセーヌさん」
「そのベタなご挨拶を併せて”最高”に”最悪”ですわ」
互いに感情を抑えながら口元は不敵さを象徴しやり取りを始めようとする
「おやおや、そのご返答も随分と没個性でいらっしゃいますよ
折角、素敵な幻惑を使えるのですから存分に活かしたらよろしいではありませんか?」
正直言って今この状況下ではイーブンでないことを悟った
相手は自分の名前も能力も知り得ているのに対してこっちは組織の概要以外詳細知れずで
トイズは愚か名前すら分からないのだから…
「あなた少々しゃべり過ぎでなくて?自己紹介も無しに世間話をはじめるおつもりかしら」
「おっと失礼したね。当方は七罪のトイズの使い手で名前は杭と申します。お見知りおきを」
――七罪のトイズ、初めて聞いた。一体どの様な能力だと言うのだろうか
「身をもって知ってもらった方が良さそうだね、当方のトイズの味を。」
「それはこちらの台詞ですわ『幻惑のトイズ』」
アルセーヌ自身ちゃんと理解していた。今の自分が焦燥感を抱いていることを。
その瞬間改めて部下の三人の姿が見えないことに気が付いた
いつもは自身に忠実に従う三人の姿が見当たらない…
521 :
七罪のトイズ:2010/12/13(月) 20:55:15 ID:NoU9N6T2
そのときだった
「七罪のトイズ…うちの一つ『怠惰のトイズ』…私は怠けながら高みの見学をさせてもらいますよ
後は他の六つの罪を纏ったものたちが貴方をお出迎えしてくれる筈です」
怠惰により相手のトイズに掛かることすら怠ると杭と名乗る男は早々に退場してしまった
「美学がありませんのね、途中退場なんてなさるなんて」
口調は余裕を浮かべるが内心困惑していた。怠け怠るということがまさか盾となるなんて
予想しないトイズに不安を抑えきれないでいた。
間髪入れず更なる不安因子が彼女を襲う――
ギギィと思い扉を開ける音を耳にし振り返るとそこには見慣れた三人の姿があった
アルセーヌは、ほんの一瞬安堵を取り戻してしまった
「?貴方たち!?一体どこで捕まっていたというの…あれほど慎重にと申しておりましたのに」
本調子に戻りかけた彼女に黒髪を結い上げた男が詰め寄り、
突然彼女の腹部目掛けて殴りかかる
「――っ!!?ごほっ…す、ストーンリバー?貴方一体何を!?」
「最初に捕まった貴方に言われたくありません、アルセーヌ様。
正直いまの自分は貴方に対しての『憤怒』を拭い去れないですよ」
部下の内の一人の男のまさかの行動にやっとのことで理性を取り戻すと
傍らにいた少年に無邪気に話しかけられる
「ねーねーアルセーヌ様〜!!早く筆卸ってのやってよぉ俺もう待ちきれないってば!
何せ、今の俺は『強欲』状態で待つのが大っ嫌いなんだからさー。トゥエンティも楽しみでしょ?」
状況の整理すらできぬ間に最後の追い討ちが
「勿論だよぅラット!それにしてもこの状況下でもより美しさが増すとは正直『嫉妬』
しますよ〜アルセーヌ様〜!」
――部下のストーンリバー、ラット、トゥエンティ…彼らも杭と名乗る男に捕まっていたのだ
…どうやら彼らこそ七罪のトイズに囚われた実験体のようだった
522 :
七罪のトイズ:2010/12/14(火) 00:34:46 ID:v2GWJzCL
ここでやっと『七罪のトイズ』の全容が分かった
負の感情を七つに特化して洗脳したり自身を暗示し防護壁を作るものであったのだ
せめてもう少し早く気が付いていれば…
一縷の望みを託して部下たちに幻惑のトイズをかけて隙を作り体制を整えようと試みるが
「貴方たち目を覚ましなさい!『幻惑のトイズ』」
一部始終を高みの見物する男が呟く
「やれやれ。まだ墓穴を掘ることをやめないなんて意外と学習能力が無いようだね」
もはや底なしの泥沼というべき状況、負の感情で精神を乗っ取られた三人に
幻を用いて惑わせようとする行為は感情を逆なでするも同然
三人は一層と目つきを鋭く、息遣いを荒くし彼らの首領であった筈の雌体を取り囲み始める
止め様にも止まらない激情が防波堤を突破するのも時間の問題であった
「さて、怪盗のお嬢さん特と召し上がれ七罪のトイズ――『色欲』」
七つの大罪の内の一つ『色欲』を付け加えられもはや彼らには理性という文字は無かった
忠実な部下であった男たちは飢餓寸前の獣のごとく身体に喰らい付いてくる
「!!?っ離しなさい!!言うことが聞けないの?!」
「喧しいですよアルセーヌ様。こうなった以上我々に陥落するほか助からないと存じますが」
「そーですよー!今日だけ、ていうか今日から俺たちが主導権握っちゃうもんねー」
「OH!!ご安心下さいね〜それなりに可愛がって差し上げるつもりですから〜」
――嫌悪、不安、恐怖。もう一切の勝算すら見いだせない。
ちゃんと【様】をつけて己の名前を呼びかけて来る三人だが
その声色は詰りや嘲笑といったニュアンスしか聞き取れない
考えても見たら今始めて自分の部下を怖いと感じている
男というものを怖いと感じている
そんな自分自身が酷く脆弱で情けなく感じている…
そんな心境に立つアルセーヌを追い込むようにストーンリバーが持っていた刀を抜き
彼女の衣服の胸紐をわざとらしく焦らしながら切り落としてゆく
「あは〜☆ストーンリバーにしてはナイスでビューリホーな演出ですね〜」
咄嗟に胸元を隠そうとする腕を許すものは居なかった
「NONO!いけませんよ〜抵抗できないように僕が作った手錠で拘束しま〜す★勿論僕しか外せません」
「手錠つけて動けなくするだなんてやるじゃん!トゥエンティ!逃げたり隠したりされるとかったりーもんな〜」
恐怖に駆られながらも自分の弱さを認めたくないアルセーヌは
自分の口から三人に許しを乞うような真似はできなかった
「いい加減になさいっ!!今はこの通りですが帰ったらどうなるかお分かりなの!?」
「何を言うんですか?そんな震えたお声で…さて肩紐で最後です」
「ひゃっ!」小さな悲鳴と同時に豊満で形の良い乳房が露になる
523 :
七罪のトイズ:2010/12/14(火) 01:06:33 ID:v2GWJzCL
「いい格好ですよ。これからもっと淫靡にさせて頂きますので覚悟して下さい」
手錠で繋がれた手をガチャっと動かしなんとか抵抗しようとするが
「往生際が悪いですね。我々に犯されるほか助かる手立ては無いと先程から申しているのに
あまりにも聞き分けが無いので少しだけ痛みつけるほか無いでしょう!!」
アルセーヌが避けるよりも速くストーンリバーは彼女の足を掴み上げ徐に
左足の間接を刀の鞘で突き捻挫させてしまった
『色欲』と『憤怒』入れ混じる負の感情は留まるところを知らない
「――っ!!!!!んぁぁぁ」
「ありゃりゃー大声で叫んじゃって、らしくないっすね〜
まあ仕方ないよ。言われたとおりにしないアルセーヌ様が悪いんだもん
てなわけで早速筆卸してもらおうっと!」
「はあ……ラット、貴方意味分かっておっしゃってるの…?」
「おいおい俺を何歳だと思ってるの?知ってるに決まってるじゃん!
それにそんな痛いの我慢して身体震えてる人に上から目線されたくありませーん」
「AHAHA〜童貞卒業だねぇ、おめでとう!ラットぅ★
そのあいだ僕は暇を持て余してるからアルセーヌ様のバスとを堪能しているよ〜」
「貴様!混ぜろ!独り占めするなっ」
身体は憔悴しきっているのに対して意識の片隅に今だ反抗心が宿っている
「……。貴方たちで勝手なこと決めないで下さらない?…」
突然乳房を強く鷲づかみされた。方やもう片方の乳頭を強く吸い付かれた
「きぁぁんっ!!」
「何度も申し上げます。大人しく従ってくださいね。今度は捻挫が骨折に格上げされますよ」
「あはっ★アルセーヌ様今の叫び声かわい〜。もう堕ち始めてるってやつだよね?
…ストーンリバー、服の股のとこ切っちゃってよ〜挿入できないじゃん!」
「そうだったな。危ないので暴れないで頂きますよ」
さすがに抵抗するには危険極まりない箇所だった
抗いたい気持ちとそうできない状況の葛藤に不気味に冷たい刃の感触が太ももから秘所に掛けて這い回る
「やったー丸見え〜。すごくえっちな格好ですよ〜」
悔しさと絶望、何より不甲斐ない自分に対しての苛立ちに表情が曇る
524 :
七罪のトイズ:2010/12/14(火) 01:23:53 ID:v2GWJzCL
「丁度良い、この鞘を再利用するがいい」
ストーンリバーはそういうとアルセーヌの膝を曲げそこに鞘を忍ばせた
こうすることにより脚で隠すことができなくなり秘所は一層卑猥に露呈するというわけだ
「嫉妬するほどビューリホーだけど淫猥すぎてちょっと哀れになりますね〜」
アルセーヌの乳頭を詰りながらトゥエンティは感想を述べる
「変なこと言わないで頂戴!!」
ここで今まで表情をあまり変えなかった彼女が赤面し始める
三人はその心情を見過ごすことは無かった。もちろん高みの見物をしてる男もだ
「さてっそれじゃ一発行ってみよ〜!これで俺も大人の仲間入りって奴か〜」
勢い任せの若い肉棒がむき出しのそこに突き進んでくる。
色欲と強欲に駆られた若さは激しさを増して行くばかりだった
「ハアハアハア…最高に気持ちいい〜★もっと一杯出ちゃいそうだーー」
「ちょっと!ラット…そんなに何度も膣内に出さないで下さらない?!!!」
こう何度も若い精気を体内に注ぎ込まれては心配になるのも無理も無かった
「大丈夫ですよアルセーヌ様。他二名もじっくり膣内に射精する予定なので相殺しあいますから」
「ボクは別に身篭ってもOKだよぅ!身篭ったお姿もきっとお美しいだろうな〜★」
本日ここまでです
一人称や口調が違ってるかもしれません
今のところグロ表現は捻挫レベルですが今後調整していきたいと思います
それにしても「トゥエンティ」ってタイピングしにくい
二次創作上等よGJGJ!
このキャラは新しいなGJ
続編です
テコ入れとして『警察』から明智小衣が参入です
残る七罪『暴食』と『傲慢』をどう使おうか迷うところですが
とりあえず今回は
※火傷、流血、懐妊、嘔吐などの表現あり苦手な方注意を
―怪盗アルセーヌが七罪の罠に落ちてから数ヶ月
ようやく外部が動き出した。Genius 4に怪盗狩りの情報が入り込んだのだ
本当のところ警察側も怪盗狩りのことを芳しく思うものは居なかった
犯人を捕らえるという大義名分の下に邪知の限りを尽くしてしたり顔をする連中に
肩入れなど容易に出来るはずもなかった…
「大体の流れは理解したわ!とりあえず今日直接会って交渉してくるから」
そう甲高い声をあげて張り切ったのは(自称)超天才 明智小衣であった
事前に星を挙げていた屋敷の前に車を停めてもらい
単身、交渉へと向かうことに至った…
あの怪盗アルセーヌを捕らえた人物がどんな者であるのか興味を持つ反面
噂の真相も気になるという部分もあった
「Genius 4明智小衣です。速く通して欲しいのだけどっ」何時もどおり少女らしい虚勢を張ると
重く扉が開き、『七罪のトイズ』をもつ男が顔を出した
「これはこれは。お待ちしておりましたよ
どうぞお入り下さい、今や散らかり放題ですが寛いでいって下さいね」
「お構いなく!一刻でもはやく捕らえられたものにあわせて頂戴」
やっぱりこの男、いけ好かない…少女はそう感じた
「こちらでございます…今のお時間、捕らえた青年たちが食事中…いえ『暴食』中で
幾分お見苦しい状態ですがご了承くださいませ」
「?(何言ってるのこいつ…)」
暗く殺風景な石塀の部屋に通された少女は表現仕様の無い臭気と惨状に血の気が引く
「ちょっ!!何、なんなのよ…これはっ……!!!!」
獣と化した三人の男が朦朧とする雌体を取り囲んでいた
そのうちの一人が製菓用のデコレーション袋を片手に得意がる
「ベェリィスウィートぅっ!どうだい?ボクが綺麗にデコってあげたんだから感謝して下さいね★」
「本当お前ってばこういうのだけは得意だよね〜」
「うむ。トゥエンティよくやった。早速嘗め回そうではないか」
三人の男どもに最早理性などが無いことを今日初めて見物した少女にも簡単に察知できた
「ひぃぃぃぃぃ!?ば、化け物っ!!こいつら完全におかしくなってるわ!!!!」
少女が阿鼻叫喚するさなかも男共はその雌体を好き勝手彩り『暴食』し続けた
「そ、そうだった!あ、アルセーヌ本人はどうなっちゃってるのよぉ」
恐れながらも囲まれた雌体を覗き込むと、そこには
片足を損壊し立つことすら間々ならぬ、背を反らせるのがやっとの状態の元怪盗女首領の姿があった…
更に気がついてみたら腹部が若干膨れ上がっているのが分かる
「……?その声、こ、こころさん…?」
「?その声って……!あんたもしかして目が見えなk……」
少女の背後から杭が話しかける
「そうですよ。残念なことについ最近の出来事だったんですよ」
乳房を嘗め回しながら少年が答える
「そーそー!ていうか悪いのはストーンリバーなんだけどね
アイマスク顔射って興奮するなんていうから〜」
「始まりはそうだが元はといえばエスカレートして眼球に出し切ったお前のせいであろう!!」
もうこの者たちは獣以外の何者でもない。感情の激化の前ではモラルも幻惑でさえも通用しない
「君たち〜喧嘩はNONONOだよ〜★ボクたちばかり食べてないでアルセーヌ様にも何か用意してあげようじゃないか」
そういうとトゥエンティは近くに転がっていた苺を器に並べ始めた
明智小衣は一瞬だけこの男の人間らしさに感心しかけた。なるべくヒトの状態で怪盗帝国逮捕をしたかった
次の瞬間少女の微量の希望が打ち砕かれた
「ほ〜らっ今日もたーっくさん練乳かけてあげますからね〜」
――いやな予感が的中した。男たちは一斉に器の果物に射精始めた、生臭さと果物の酸味が混ざり
なんとも言いがたい不快感を醸し出していた
「残さず食べて頂きますよアルセーヌ様。お腹の子の為にも…」
「とか何とか言っちゃってどうせ今回もお流し希望っしょ!」
「わんだほ〜★ではではソレまでの間じっくり美しいボテバディを堪能しよう〜」
―少女は煉獄はまさに現世にあると痛感した。見てはならぬものを見た
今日はもう何もかも投げ出してこの場所を去りたい。そんな気持ちで居た
やがてソレは猛烈な吐き気に変貌した
杭は青褪める少女を無理やり抱きかかえ敢えて惨劇の真ん中へ招待する
「よく見たまえ、これが君たちが捕らえたかった女首領の現状なのだよ」
目の前には壊れた人形と正気を失った獣と異常な気配と臭気
頭が真っ白になると少女はその壊れた人形の身体に消化しかけの液状物をぶちまけてしまった
「んぐっっぶふぇぇぇぇぇっ!!!!?…ごめ、わたし……やりたくてやったわけじゃ…」
少女が汚濁した液体を吐き出したと同時に身篭った身体がその状況に拒絶反応を示す
アルセーヌは男たちによって口内に運ばれた赤色の果実と白濁液の混合物を戻してしまう
「うっわ〜〜〜!!!汚なっ!ありえないんすけどっ」
「OHNO〜〜!!!いくらアルセーヌ様だからってコレは美しさに反するってものだよ」
「…躾なくてはならぬな…トゥエンティ、ペンチを貸して貰おうか」
部下だった男たちの会話を耳にし、思わず身体が硬直する背を捩じらせ僅かに抵抗を見せる
「ラット、脚を抑えていろ」
「へいへいっと!あはっ今日も悲鳴が聞けるんだね?楽しみ〜」
ペンチの小さいながらも厳つい硬さが、足の爪を挟み込んだ
冷たかった金属がすぐさま自分の硬直する体温で生ぬるくなる
次の瞬間、勢いよく足の親指から生爪が剥離させられる
「ひぃあああああああああああああっ痛い!!」
「もっともっと声を聞きたいっ!!焼けた砂を受け取って下さいね〜〜」
少年は炎のトイズで練成した焼けた砂を剥離した足の爪に掛けて見せた
「ぁっっ!!!!?あ熱い!…痛いぃぃ」
「うふふふ〜何て美しい悲鳴なんだろ〜嘔吐物まみれの人から出されてるとは思えないよ〜」
悲鳴を肴に獣たちは本日も輪姦を開始する…
悲鳴を背中にし部屋を出た少女は思考が殆ど回らぬ状態だった
七罪を司る男が少女に問いかける
「君はどうして先程罪人に同情したのかな?」
――この状況で一体何が罪で何がそうでないのか
混乱しきった意識の中でなんとかお茶を濁し退場することに懸念する
「……と、とにかく……怪盗帝国逮捕の為にご協力ありがとうございました
彼女らの身柄はこちらで……」
「ん?警察のお嬢さんの意気込みは承知ですがまだ当分愉しめそうなので
どうか飽きるまで待っていただきたいのだよ。すまないが今日のところはこのままお引取りを…」
この世の煉獄を見せるだけ見せて肝心の事項を遂行できずにいたが
今はそれどこではなかった…一秒でも速くここから立ち去りたい!
警察のお嬢さんはお帰りになったよ。このまま地獄の日々を過ごすか安楽に投獄されるか」
光を失っても尚且つ鋭くも美しい瞳でにらみつけ、声にならない声で伝える
「………ど、どちらも…お断りしますわ…」
「いい返答だね。その凛とした『傲慢』お答えも全て私のシナリオどおりでございます」
日に日に薄れていく意識ではっと気が付いたことがあった
もしかして自分も七罪のうちの一つに囚われていたのではないだろうかと。
「おや?負傷した足の爪がすっかり化膿してしまってますね。頭もそうでなければお気づきでしょう?
自分自身が最初から七罪のトイズ『傲慢』の犠牲者であることを」
―言われてやっと気が付いた、否、気付いていたが否定していた。
それが今、屈服という名の確信に変わったのだ…
己の力と美学を過信し疑うこと無かったそのため強がりで傲慢な自分は
簡単に許しを請うことができず相手の思うがままにゲームを長引かせ
楽しみを与え続けていたのだ…
「あははははっそうでしたの…なんだか、かたのにがおりたようですわ
わたくしの、まけですわ…どうか…お・ゆ・る・し・を…」
――怪盗帝国女首領、怪盗アルセーヌは自らの口で敗北宣言を下した
こうして数ヶ月間の惨劇に幕を閉じたのであった
消えかける意識の中、部下だったものたちの声が耳に届いた気がした―
彼女の敗北により、長い間の七罪が解かれた
「俺たち数ヶ月間何をどうしていたというのだ!!!」
「AH〜!!なんだか淫靡な悪夢を見ていたような〜」
「!?おい二人ともーーーーーーー!大変だ、あ、アルセーヌ様が…」
三人の目に飛び込むは見るも無残な彼らの首領の姿
今は見る影もなく壊れた人形さながらな、惨劇ものがたる雌体そのもの…
「やだなー趣味の悪い『幻惑』見せるのは勘弁して下さいよぉ」
少年は号泣し、無理やり口元で笑顔を作り語り掛けた
「流石ですアルセーヌ様、一瞬本当に負傷してしまったかと存じました」
必死に冷静さを纏って髪を結った男が話す
「おぅ!身体のパーツを失っても蒼白しようとも美しいです〜
でも、もう静止した幻惑はノーサンキューですよーー」
いつもの調子を取り戻そうともがく男だったが声が上擦り次第に涙混じりになる
――数ヶ月間の惨劇の記憶を引きずっているのか、はたまた全く見に覚えなく
目の前の受け入れがたい惨状に困惑し絶望しているのか…
男たちは自分の中に潜む七つの罪を悔いた、そして慟哭し続けた。
完結です
基本可哀想萌えなのでこんな形になってしまいました
生きてるともそうでないとも取れるように心がけたのですが難しかったです
七罪も一部投げやりな項目がありましたことと警察の人間が退場早すぎたのは
長すぎたので途中カットになりましたご了承下さいませ
おつかれさま。ちょっと考えすぎ。
537 :
AM:2011/01/01(土) 00:00:57 ID:3mHMnsKO
皆様、あけましておめでとうございます、AMです。
一時くらいから新年初投下開始します。
作品は「シーフイントラップ 第二話前編」となります。
注意:本作品には基本的に本番エロ描写がありません。ガチエロ期待の方はごめんなさい。
英露女学院敷地内、空手部道場。
その中央に、一人の少女が目を瞑って立っていた。
ボーイッシュに切り揃えられたショートカットの前髪が、かすかに閉じられた目を隠している。
少女の体型は小柄で、数字にすれば百五十センチにも届かない。
小さな卵形の顔は身長に見合った童顔で、見た目だけで判断すれば中学生、下手をすれば小学生がそこにいるように見える。
唯一、彼女を年相応―――否、逆の意味で年不相応にしているのは空手着に包まれている胸元だった。
そこには、小柄な体躯には不釣合いなほどの大きさの膨らみが存在を誇示するように突き出ている。
サイズ的にはGカップほどだろうか。
少女の他の部位からすればアンバランスともいえるバストは、常に他人の注目を集める要因となっていた。
「ふぅぅ……」
だが、その小さな身体から発せられている覇気は、年期を積んだ格闘家ですらそうは出せないものを思わせる。
事実、彼女を少し離れた四方から取り囲むようにしている四人の空手部員達は緊張に喉を鳴らしていた。
「ヤアアアアア!!」
緊迫した空気に耐えられなくなったのか、北側に陣取っていた一人の部員が動いた。
数拍遅れ、残りの三人も同調するように駆け出す。
四人が向かう先は、彼女達の中央で佇む少女。
「セイッ!」
最初に駆け出した部員が突きを放った。
狙いは少女の顔面。
しかし、ナックルガードに包まれた拳が童顔を捉えようとしたその瞬間。
今まで閉じられていた少女の瞳が開き、そして。
まるで幻のように、小柄な体躯が消えた。
「え?」
目標を見失い、空を切る拳を呆然と見詰めた部員は、しかし次の刹那左側頭部に衝撃を受ける。
いつの間にか側面に回りこんでいた少女の上段蹴りの一撃だった。
衝撃吸収ヘルメットをつけていたにもかかわらず、たまらず足から崩れ落ちていく一人目の部員。
「リャアア!!」
「ハアッ!」
一人目が倒れるのと同時に、二人目と三人目が同時に蹴りを放った。
足元狙いの下段蹴りと、脇腹狙いの中断蹴り。
決まった―――!
蹴りを放った二人と、周囲で観戦していた部員達はそう思った。
だが、上下の蹴りはまたしても空を切る。
部員達の目は、宙を追っていた。
何故なら、そこにはジャンプで蹴りをかわした少女が浮かんでいたからだ。
「セイヤァ!」
ギン、と見開かれた翡翠の瞳が蹴りの空振りに体勢を崩した二人を捉えた。
空中に身を浮かべたまま放たれるのは目にも留まらぬ二段蹴り。
一瞬遅れて鈍い音が二度響き渡り、顎を蹴り抜かれた部員二人が最初の部員と同じく崩れ落ちていく。
「……どうした、かかって来い!」
トン、と身軽に床に着地してそう挑発してくる少女に、しかし最後に残った部員は動くことができない。
そっちがこないのならば、と少女は正拳突きの構えをとる。
ボッ!
空気が破裂するような音と共に、拳が放たれた。
「ひっ!」
迫り来る小さな拳に、部員は反射的に目を瞑ってしまう。
しかし、直撃するかと思われたその一撃は、すんでのところで止められた。
恐る恐る目を開き、そのことに気がついた四人目の部員はヘナヘナと崩れ落ちていく。
『ワァァァァ!!』
道場に歓声が響き渡る。
それは、四人の空手部員を圧倒した小柄な少女に向けられたものだった。
「凄い、流石は山野さん!」
「彼女、家が空手道場なんだって。惜しいよね、あの子が大会に出たら確実に全国優勝できるのに」
「親から大会に出るのは禁止されてるらしいよ。でも強いなぁ……」
「でも、今日はなんか鬼気迫ってなかった?」
「あ、私もそう思った。やっぱりあのことが原因かな?」
「それってひょっとして四組の白峰さんのこと? 山野さん、そういえばあの人の親友だったから……」
「っ!」
己を称える声の中に混じる、不快な雑談。
もう耳が腐るほどに聞いたその内容に、少女―――山野椿はギリッと歯を噛み締めた。
怪盗ミルキーキャットが捕まってから一週間。
その間に、彼女の正体が英露女学院二年生、白峰優理であることは瞬く間に広がっていた。
情報の出所は警察やマスコミではない。
怪盗少女が未成年であったため、公的にはミルキーキャットの情報は流されなかったのだから。
では、どこから情報が漏れたのか。
それはアンダーグラウンドに流れる動画からだった。
束前屋敷で盗みを失敗した女怪盗達が辱められる動画『シーフイントラップ』
そこに、優理がミルキーキャットの正体であることが晒されていたのだ。
「優理……」
その日の夜、椿は最後に優理を見送った場所にいた。
ミルキーキャットの基地として使われていた廃ビルの一室は、主を失ってガランとしている。
優理はまだこの場所を喋っていないらしく、警察の手は及んでいない。
今ここにいるのはただ一人、自分だけ。
その事実に、椿は胸が押し潰されそうな寂しさと燃え滾るような怒りを感じていた。
「あの時、私が止めていたら……!」
優理が束前屋敷に乗り込んだあの夜、どこか嫌な予感がしていた。
なのに、その直感を無視して親友を行かせた結果がこれだ。
止められる立場にいたのは自分ひとりだったというのに、そう思うと悔やんでも悔やみきれない。
(それに、優理があんな……っ!)
怪盗ミルキーキャットと題された動画は椿も視聴済みだった。
正直、途中で画面を消したくなるほどだったが、それでも最後まで見た。
画面の中で裸に剥かれ、大勢の男の手で触られてはしたない声をあげる親友の姿は、見るに耐えないほどのもの。
それでも、最後まで動画を再生しきったのは、親友として、そしてミルキーキャットの共犯者としての責任感故のことだった。
「皆も酷いよ……! 優理をよってたかってあんな風に言ってっ」
流石に同じ学舎に在籍していた女子が今をときめく怪盗の正体だったことはセンセーショナルだったらしく
押しかけてくるマスコミにも影響され、学院の生徒達は浮き足立っていた。
皆口々に優理についてあることないことを語り、口さがなく囃し立てる。
そしてその矛は、優理の親友であった椿にも向いた。
腫れ物を扱うように、しかし好奇心を押さえきれないといった様子でこちらを窺ってくる同級生達。
その中には、自分ほどではないが優理と親しかった者もいた。
その事実は、椿にとってはとてもショックなことで。
「絶対、許せない……!」
灼熱の怒りに燃える心は、優理を辱めた束前龍三に向いていた。
確かに盗みを働いている怪盗は褒められたものではない。
しかし何も女性にあそこまでしなくてもいいのではないか。
そんな義侠心と復讐心に突き動かされた空手少女は、ひとつの決心をしていた。
すなわち、優理の―――ミルキーキャットの仇をとろう、と。
「確かここに……」
部屋の片隅に置いてある収納箱を開け、その中身を取り出す。
入っていたのは怪盗衣装一式。
それはミルキーキャットのものとは違うコスチューム。
椿のためにと、優理が用意したものだった。
(あの頃は、まさか本当にこれを着ることになるなんて思ってもみなかった)
ブレザーを脱ぎ落としながら、僅かに苦笑する。
この衣装はいつか椿に自分の相棒として怪盗をやってほしいと優理が仕立てたものだった。
勿論、当時の椿はとんでもないとばかりに断っていたものだったが。
(だけど、今夜だけ私は……!)
グレーのスポーツブラと、白と青のストライプショーツの下着姿の上に衣装を着込んでいく。
トップスはへそ出しノースリーブインナー、ボトムスはスパッツで上下共に色は黒。
ミルキーキャットのそれと同じく、薄めの生地で作られているそれは、椿のボディラインを惜しみなく浮き上がらせる。
その中でも特に目立つのは、やはり小玉スイカほどに育った乳房だ。
これでもかと存在を主張しているふたつの実が、黒の生地をググッと押し上げていた。
その上からブラウンのジャケットを羽織り、四肢には改造されたプロテクターを装着する。
これは空手の使い手である椿にとっては、フル装備ともいえる武装だ。
「最後は……これを」
長めの黒色布を取り出し、目元から下を覆い隠すように顔に巻いていく。
髪と目の色を変えていたとはいえ顔を晒していた優理と違い、椿は流石に顔を見せる勇気はなかった。
「これで、準備は完了。優理……私に、怪盗ナイトリンクスに力を貸して!」
ミルキーキャットとしての軌跡の残る部屋を一望し、パンッと両頬を叩き。
新たな怪盗ナイトリンクスとなった椿は闇夜へと駆け出していった。
向かう先は、束前屋敷―――目標は、フォーチュンの奪取。
バシュンッ!
射出音と共に壁から十本近いロープがショートカットの怪盗少女に襲い掛かった。
先端には大小様々な手錠が結び付けられており、それぞれが小柄な肢体を捕らえようと飛来する。
「セェイッ!」
四方から己に向けて伸びてくる手錠の群れに、しかしナイトリンクスは即座に対応する。
右側から迫る手錠に外側から回し蹴りを放ち、迎撃。
横に逸れたそれは他のロープに絡みつき、あっという間に右側の攻撃を無効化した。
そして空手少女は即座に反転すると、突きの連打で左側からの飛来手錠を次々に叩き落していく。
「……ふぅっ」
全ての手錠を叩き落し、次弾がないことを確認してからの残心。
大きく深呼吸をし、たわわに実ったふたつの乳房をぽよんっと上下に軽く揺らしながらスパッツ少女は再び足を踏み出す。
廃ビルから出発して一時間後の現在。
怪盗ナイトリンクスに身を扮した椿は、ミルキーキャットがそうしたようにAからZまでの扉のひとつを選んでその先を進んでいた。
彼女が選んだのはTの扉。
単純に名前の頭文字から選んだだけというのが理由だが、今のところはその選択は正解だったのか順調に足は進んでいた。
Tルートは前半部と後半部にトラップルームが分けられており、今ナイトリンクスがいるのは前半部にあたる。
この前半部に備え付けられている仕掛けは実に単純で、床に敷き詰められている一メートル四方のタイル数百枚。
そのうちの何十枚かを踏むと、トラップが発動して壁から侵入者を捕らえる仕掛けが飛び出すようになっている。
とはいえ、トラップとしては簡易なもので、罠が発動するタイルはある一定の法則で配置されているため
ある程度頭が回るならば、あるいは優秀な解析器具を持っていれば序盤以降は全て回避していくのも難しくはない。
しかし、怪盗としては素人同然の椿にはそのどちらの解決方法も無理。
だが、それでも彼女は既にこの通路の終盤まで歩みを進めていた。
その理由は―――
「っ!」
カチ、と仕掛けが起動する小さな音が耳に届くのと同時に少女怪盗は身構える。
次の刹那、周囲の床から木の棒が斜めにつきあがるように飛び出してきた。
そのまま立っていればその全てが頭部に当たる軌道。
しかし、ナイトリンクスは最初からその攻撃を予測していたかのような反応で身を屈めた。
小さな身体がしゃがみ込むのに少し遅れて、Gカップの巨乳がフルルンッと震える。
ガキガキンッ!
目標に当たることのなかった十本ほどの木棒が、頭上で重なって三角錐の檻を作った。
当然、しゃがみ込んでいた小柄な肢体はその中に閉じ込められる形になってしまう。
しかし、それでもショートカット怪盗は慌てることなく。
「ハッ!」
床にうずくまるように丸まっていた身体を一気に伸ばし、真上への右足蹴り上げ。
ぶるんっ!
急激な屈伸に、薄布二枚に包まれた豊かなバストが激しく上下した。
解放されたバネのような勢いで放たれた一撃は、バットほどの太さの木の棒を一気にまとめてへし折っていく。
(まだ上から来る!)
だが、終盤に仕掛けられている罠はこれだけでは終わらなかった。
天井の一部分に穴が開くと、そこから大きく広がった網が落ちてくる。
全力の蹴りを放った直後であることと、棒の残骸が邪魔で網の範囲外に逃げるのは不可能。
これでは流石に快進撃を続けてきた怪盗少女とてどうしようもない。
しかし、椿は視界の隅にあるものを捉えると、口元を僅かに笑みの形に変える。
「っと……ハアァァッ!!」
椿が見つけたのは、木の棒の残骸のひとつだった。
蹴りによって一メートルほどの長さに折れたそれを素早く掴むと、頭上に掲げてクルクルとプロペラのように回転させる。
すると、少女怪盗を捕らえようとしていた網が回転する棒にどんどん巻き取られていった。
「よしっ!」
完全に網を巻き取ったことを確認し、用済みとなった棒の残骸を床に投げ捨てる。
その鮮やかな手並みは、とても怪盗初心者には見えない。
それもそのはずだった。
そう、今の椿は素で動いているに過ぎない。
優理が優れた柔らかい身体を持っていたように、彼女も人並み外れた身体能力。
すなわち、迫りくる攻撃がスローに見えるほどの動体視力と、神速ともいえる反射神経を持っていた。
この圧倒的なまでのふたつの反則的能力。
そして空手の修練で鍛えられた身体と精神こそが、ナイトリンクスを無傷でここまで進ませた理由だったのである。
「……もう、終わりかな?」
次の部屋へと進むための扉の一メートルほど手前。
罠の設置されたタイルが途切れたことを見てとったスパッツ少女は、ゆっくりと息を吐いた。
勿論完全に気を抜いたりはしないが、終点に達したことに心が緩んだのだろう。
初めての不法侵入で緊張に固まっていた表情が僅かに崩れる。
(とと……まだ気を抜いちゃ駄目。この先にも何が仕掛けてあるかわからないんだから)
怪盗としては自分よりも数段優れていたはずのミルキーキャットすらクリアできなかった屋敷なのだ。
素人同然の自分が気を抜いていいはずがない。
改めて気を入れ直し、ナイトリンクスはゆっくりと、そして慎重に扉を手にかける。
ギィ……
「……ここは?」
そこは奇妙な部屋だった。
横幅は二十メートル、奥行きはその四倍ほどだろうか。
ガランとした長方形の空間がそこには広がっていた。
向かい側の壁の真ん中には、先程の部屋と同じく、次に進むための扉が見える。
だが、そこに辿り着くには一筋縄ではいかないことを思わせるのは部屋の構造だった。
この部屋には段差があったのである。
入り口と出口からそれぞれ三メートルほどは今までと同じ高さ。
しかし、その二箇所の間は一段低くなっているのだ。
段差の距離は五メートルほどだろうか、落ちて大怪我をするほどの高さではない。
(だからって下には行きたくないし……何、あの白いのは)
低くなっている場所には何やら白いものが敷き詰められていた。
一体それがなんなのか窺い知ることは出来ないが、間違いなくこちらに都合の良いものでないことは確か。
そんなあからさまに怪しいものの上を通るなど、冗談ではない。
しかし、それならばどうやって向こう側の出口まで行けばいいのか。
悩む少女怪盗。
だが、その解答は次の瞬間足元から現れた。
「えっ? こ、これは……」
ウイイーン。
段差の開始部分から扉と扉をつなぐ直線上に一本の鉄棒が現れ、伸びていく。
それはやがて向こう岸に達し、幅十センチにも満たない細き橋となった。
「ここを渡れってこと……?」
「その通り」
「え!?」
誰ともなしに問いかけた言葉にかけられた返答に思わず驚きの声をあげるナイトリンクス。
声の聞こえてきた方向に目を向けてみると、鉄棒が伸びきるのと同時に右側の壁がせり上がっていく。
その奥から姿を現したのは多数の男達だった。
彼らは、これから綱渡りならぬ棒渡りを始めようとする怪盗を見物するつもりなのか、皆が双眼鏡を構えている。
更によく見れば、消えた壁の代わりに透明の柵が張り巡らされているようだった。
恐らくはこちらからの投擲物を防ぐためのものなのだろう。
(これは……!)
安全な場所からこちらを見世物にする男達の存在。
これはミルキーキャットの時と同じだ。
そう理解した瞬間、椿の思考が沸騰しかけた。
(……クッ、落ち着け私! ここで怒りに身を任せても何にもならない!)
観客席までは元々壁があった場所の向こうにあるので、そこまで行こうとするならば十メートル以上跳躍しなければならない。
いかなナイトリンクスの身体能力であっても、不可能な距離だ。
その事実に歯噛みしながらも、冷静さを保とうとショートカット少女は努力する。
しかし、観客席の中央に歩み出てきた人物を視界にいれた瞬間、その努力は無に帰した。
何故ならば、そこにいたのは親友をあんな目に合わせた張本人ともいえる存在。
束間龍三だったのだから。
「お前はっ!!」
「やあ、先程ぶりだね怪盗ナイトリンクス。いや、直接対面という意味でははじめましてかな?」
雑誌の記事やテレビのニュース、そしてつい先程屋敷に侵入した時にモニターで見た男。
その出現に椿の感情は荒れ狂う。
すぐにでも駆け寄ってこの拳を顔面に叩き込んでやりたい。
そう思っても、決して実現しない現実が少女の苛立ちを募らせる。
『怪盗は常に冷静に。これが守れなければ敗北あるのみよ』
それでも、小柄な怪盗が感情を爆発させるまでいかなかったのは、親友の言葉を思い出したおかげだった。
今の自分は怪盗なのだ。
そうである以上、冷静さを失うわけにはいかない。
「ふむ、理由は分からないがどうやら随分と我が身は恨まれているようだな」
「白々しい。自分はまったく恨みを買う覚えはないとでも?」
「これは手厳しい。だが、君にどんな理由があろうともこちらはいつも通りの進行をさせてもらうだけだ。
ではここのルールを説明しよう。とは言っても話は簡単だ、どのような手段を使っても良い。
君は向こう岸に渡り、出口を潜ればそれで終わりだ。なお、時間制限などはないからたっぷり時間をかけてもらっても構わないよ。
それと、気になっているだろうからここで言っておくが、段差の下にある白いものは特製トリモチだ。
一度絡み付けば、特殊な分離液を使わない限り絶対に取れない。つまり、下に落ちたら一巻の終わりというわけだな」
それだけだ、と簡易な説明をした初老の男は片眼鏡とマイクを手に持ったまま腰を下ろす。
どうやら本当にこれ以上の説明はないらしい。
とはいえ、本来このよう前説があることのほうが異常だといえる。
勿論それは怪盗素人である椿にも理解できていたし、何よりも長々と仇の男の話を聞くのは苦痛だったのでむしろ好都合だった。
(とは言っても、選択肢はあってないようなもの……)
トリモチの存在が明かされたことによって出口に辿り着く方法は実質的に一択。
すなわち、こちらから向こうに架けられた細き鉄の橋を渡るしかない。
その手段としては平均台の上を渡るように慎重に歩いて渡るか、棒の上に腰を下ろして手を使って進むか。
あるいは、両手でぶら下がって雲梯渡りのように行くかの三種類だろう。
落ちたら終わりということを考えれば二番目の方法が最も確実と思われる。
だが、その方法は格好がみっともないし、何よりも不測の事態の時に行動に移りにくい。
三番目の方法は二番目よりも身体の自由が利くが、体力の消耗度が高すぎる。
となると、選ぶべき選択肢は一番目のものということになるのは椿の中では至極当然のことだった。
(多分、あの人たちは私が落下を恐れてヨタヨタと進むのをみたいのだろうけど―――)
その期待には応えるつもりはない。
そう心の中で呟い軽やかに細橋へと身体を預ける怪盗少女。
棒の幅は大体靴の横幅と同じくらいだろうか。
ただ、踏み場の面は四角形平面ではなく球形状で、バランスを取るのが困難な造りになっている。
しかし、ナイトリンクスはこの難関に何ら臆することはなかった。
空手を学ぶ上で、正中線の保持は身体に染み込ませてある。
それを証明するように、小柄な身体は細い橋の上でも微塵もブレることなく悠然と直立姿勢を保っていた。
「なんと……」
「まさかあの細い鉄棒の上をあんな簡単に」
優美さすら漂う怪盗の身のこなしに、見物客達の感嘆の声が漏れる。
だが、評価されている本人は雑音など欠片も耳に入れてはいなかった。
いかにバランス感覚に優れていようとも、一瞬の油断が命取りになることは百も承知。
この屋敷で散っていった親友のためにも、そして自分のためにも集中を切らすわけにはいかない。
(でも少し意外かも、油くらいは塗ってあると思ったんだけど……)
どうあっても鉄棒に触れて移動しなければならない以上、何かしら仕掛けがある。
そう警戒していた椿だったが、それは今のところ杞憂に終わっていた。
むしろ、よく見れば小さなつぶつぶが棒の全面に浮き出ており、グリップの役目を果たしているくらいだった。
(おかしい、流石にこれじゃ簡単すぎる。優理の時のように時間制限もないなんて……)
確かに百メートル近い細い道を進むのは簡単ではないが、制限時間がないのならば誰でもここはクリアできる。
前の部屋の仕掛け、そして過去の怪盗達が直面してきたトラップと比較すればありえない低難易度としか言いようがない。
そしてその危惧は正解だった。
ナイトリンクスが十歩ほど歩みを進めた刹那に鳴り響いた『パンッ』という発砲音。
それがこのトラップルームの本番の開始を知らせる合図だったのである。
547 :
AM:2011/01/01(土) 01:11:48 ID:7exe5mKk
以上で投下終了となります。
トラップ第二段は細道渡り、前回の光線潜りもそうですが、行動を限定された中でのエロシチュに興奮する俺。
募集のつもりはなかったのですが、ネタ出しをしてくださった方々がいるようで感謝の限りです。
もし六話以降を書くことがあれば、その時は参考の一助にさせていただくつもりです。
番外編みたいな形でアクアメロディとか出すのは是非やってみたいですな。
では今年も一年ヨロシクお願いします。
あけおめ
早速AMさんの新作が読めるなんて最高っす
続きは…続きはいつですか…
こんなクソ寒い時期に全裸で待機させるとは・・・
AM氏は鬼畜だぜ
551 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/15(土) 23:54:38 ID:Y2ASQLHS
続き期待age
ああああああああああ
すまんsage進行なのすっかり忘れてた
全裸で首吊ってくる
>>552 裸だと寒いだろうからマント貸してやるよ
じゃあ俺は靴下な
このネクタイ使えよ
アンクレットは重要アイテムだろ
みんな!かぶるものを忘れてるぞ
つ ストッキング
おまわりさんこの人です
559 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/16(日) 13:09:43 ID:8iGb5tjr
侵入シーンとかからしっかり書ける人って尊敬してしまう。
自分は書けても捕まってからのシーンとか、唯一書いたのは空き巣って言う……。
よし、今からリミックスしてくる。いつまでかかるかわからないけど。
俺皮あまってるからあげる
あったかいぞ
捕まって女装がばれるってのはなし?
>>561 うーん、どだろ?
このスレの住人はTSはアリでも、男の娘(オトコノコ)はナシのような気が…
「おおおおおっ!!」
「ぁ…!? きゃあぁぁァ!か、返してぇ! パンツ捕らないでッ!」
「はははッ。美少女怪盗と名をはせたスイートキャットに、まさかチン○があるとはなぁ!!」
「どこまで正体不明なんだよ。カワイイ声で鳴きやがって、もしかしてそのでけぇ双子山も偽モンかぁぁぁ?」
「!!」
…ちょっと読みたいかも
>>561 ここに投下しても、ルール上は問題ないかも
あとは、どちらに投下したら、より喜ばれるか、読んでもらえるかってところじゃないかな?
個人的な印象で言えば、怪盗スレにおける男の娘モノのニッチさは、男の娘スレにおける怪盗モノのそれより、はるかにハードルが高い、ような気がする
普通に男の娘スレに投下した方が喜ばれるんじゃないかと思う
>>563 言いたいことはわかる
「ウフフフ……身動きがとれないのは怖いでしょ?スイートキャット」
「クッ……」
四肢に繋がれた鎖をはジャラジャラと鳴るだけでビクともしない。
抜け出ようといくら藻掻いても、揺れる腰に合わせてプリーツスカートの裾がひらひら舞うだけだ。
「お姉さんは警部補…ケーサツの人なんでしょ! こんなことしていいと思ってるの!?」
「関係ないわよ、そんな事。……脚なんかすべすべだし、大きな瞳に長いまつげ。誰でも女の子って思っちゃうわよねぇ…それよりも、美少女怪盗と世間を賑わせているあなたの股間にどーしてピストル…の様なモノがあるのかしらねぇ?」
「ぁあッ!… いやッ!そ、そんなところ に、ニギらないでぇッ!!」
ダメだ…やはり文才がない…
おれの言いたいことを
>>564が大便してくれた
おれもそう思う。オトコの娘スレみてないけど
うーん、今男の娘ではなくて本当の男の子怪盗もの書いてるけどOKなんだろうか
エロの方向性によると思うけど、気になるなら異色なところだけ注意書きしとけば問題ないと思うよ。
>>568 つ
>>564と同様かと
ちなみに、怪盗が男で、それを追う探偵が女と言う組み合わせの作品は、過去に普通にあったし
このスレでも歓迎されていたよ
>>568ですが前半を投下します
お姉さん怪盗×男の子怪盗の内容なので注意
「じゃーねお姉さんたち、予告どおり『ファラオの嘆き』はこの怪盗ジンジャーブレッドが頂いていくよ!」
半ズボンとシルクハットという衣装に身を包んだ少年は展示台の上に降り立つと、挑発するように女性警備隊員たちに向かって笑顔で舌を出した。
その手には数億の価値があると言われるサファイア、『ファラオの嘆き』が握られていた。
「くっ……相手はしょせん子供よ、捕まえなさい!」
上官と思しき女性の号令と共に、少年に向かって数人の警備隊員が飛び掛ろうとするが、それよりも少年が警備隊へと目にも留まらぬスピードで駆け出す方が早かった。
「ふふーん、捕まえられるものならやってみたら?」
楽しそうにはしゃぎながら、まるで弄ぶかのように隊員たちの隙間を縫いながら目にも留まらぬスピードで駆け巡る。
「きゃぁっ!?」「えーい、このっ」「待ちなさーい!」
警備隊員たちは必死で目の前の少年を捕らえようと手を伸ばすが、まるで動きが全て読まれているかのようにすべての攻撃をするりとかわされていく。
「えーい、何を手間取っているの、さっさとあいつに手錠を……!」
見かねた上官が苛立った声で叫ぶと手錠を取り出そうと腰のホルスターに手をやるが、その手は虚しく空を切る。
「え……?」
戸惑って自分の下半身に目をやると、穿いていたはずのスカートが手錠と共にずり下がり、足首の周りまで落ちていた。
「な――きゃぁぁっ!?」
同時に、大勢の黄色い悲鳴が辺りでこだまする。
警備隊員たちのスカートが、全て上官と同様にファスナーを全開に開けられてずり落ちていたのだ。
「ばいばーい、パンツ丸見えのお姉さんたち♪」
慌てふためく警備隊員たちを見てけらけらと笑いながら、怪盗は博物館の廊下を走り去った。
「やれやれ、簡単すぎてつまんないなー」
あとは博物館の中庭にある植物園さえ抜ければ、アジトへの逃走経路は安全に確保できている。
見たところ、植物園には特に警備隊が待ち構えている気配はない(もっとも、待ち構えられていたところで自分の脚があれば逃げ切るのは容易いだろうが)
「それじゃ、真っ直ぐに突っ切っちゃうとしようかな?」
直線距離で一気に駆け抜けようとジンジャーブレッドが土に脚をついた瞬間。
突然何かにつまづき、その場に転んでしまった。
「うわぁっ!? もう、何だよ一体……」
木の根っこにでも躓いたのだろうか、そう思って足元に目を落とした少年は愕然とした表情を浮かべた。
地面から伸びている植物のツタが、まるで意思を持つかのように自分の右足首にしっかりと絡み付いていたのだ。
「しまった――罠か!」
慌ててナイフを取り出してツタを切ろうとするが、まるで強固なワイヤーのように傷一つつかない。
夢中になっているうちに、いつの間にかもう一本のツタが地面から伸び、残った左の脚も同様に拘束してしまう。
「な……!」
左足の戒めを解こうともがくと、今度は上からツタが伸びてきて左右の手に絡みつき、少年の全身を大の字に固定してしまった。
ナイフも手から離れて地面に落ちる。
「くっ……! この、放せよぉ!」
もはや脱出する術を持たないジンジャーブレッドが駄々をこねるように叫ぶと、植物の陰から人影が現れた。
「ふふふ、無様なものね、怪盗ジンジャーブレッド。自慢のスピードを封じられたらただの男の子かしら?」
すらっとした体型に、女性用のスーツを着こなした長髪の女性。
女性は、見下すような微笑みを浮かべながらジンジャーブレッドの目の前に近寄った。
「う、うるさいっ……! 罠を張るなんて卑怯だぞ! 正々堂々と勝負しろっ」
「あら、罠も立派な作戦の一つよ。この怪盗ラヴィアン・ローズが特別に品種改良した【絡みつく蔦】はお気に召したかしら?」
その自己紹介にジンジャーブレッドは耳を疑った。
「怪盗……? なんで同じ怪盗なのにボクをこんな目にあわせるんだよっ」
「同業者ならなおのことライバルは潰すのが当然でしょ? 特に今回の『ファラオの嘆き』、私も狙ってたのよね……」
ラヴィアン・ローズはすっと右手を伸ばすとジンジャーブレッドの懐を探り、目当ての宝石を取り出した。
「というわけでこれは私が頂いていくわね? そのツタは自力での脱出は不可能だから、警備の人が駆けつけるまでしばらくそうしていなさい」
「ま……待てよ! それはボクの獲物だぞ! 返せよおばさん!」
指一本も動かせない状態でせめてもの反抗として叫ぶ。
その少年の言葉に、ぴくりとラヴィアン・ローズが反応した。
「ふぅん……今日は機嫌が良いからこのまま大人しく帰ろうかと思ってたんだけど……人をおばさん呼ばわりするようないけない子には、お仕置きが必要かしら?」
ぱちんと指を鳴らすと、少年の脚を拘束していた蔦がまるで意思を持ったかのようにうねうねと動き出し、太腿を上っていく。
「や……この、やめろよ、変態っ……!」
自らの下半身を這い回る感触に震えつつも、少年はラヴィアン・ローズを気丈に睨みつけた。
「あらあら、いつまでその強気が持つのかしらね? この蔦が拘束するだけのものだとは思わないでね?」
「なっ、どういう意味――っ!」
するり、と蔦が半ズボンの裾から侵入すると、一気にズボンとパンツの生地を引きちぎってしまった。
「やぁっ……!?」
「くす、なかなか可愛いもの持ってるじゃない。まだ生えてないのね」
「くっ……み、見るなぁ……!」
ジンジャーブレッドは必死にもがいて下半身を隠そうとするが、両手両足を拘束している蔦はびくともしない。
結果、そのすらりとした両足も、その付け根に生えている少年らしいシンボルも、全てが目の前の女性にさらけ出されてしまっていた。
(つづく)
しえん
ここに来ておねショタ、だと・・・?支援せざるを得ない
577 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 19:01:28 ID:dgc7GWXS
面白いな 期待
最近の流れから外れて申し訳ないんですが
キャッツアイものです
まずボクッ子三女“愛”など…
瞳と泪に続く予定ですが
皆さんの御嗜好に少しでも合えばいいのですが…
【cats-A/1】
気が付くとそこは薄暗い部屋だった。
床が冷たい…
…どうしてたんだっけ?
そうだあの屋敷から3人で脱出して…
…思い出せないっ
足は自由に動かせるが腕は鎖の様なもので背中側に拘束されているようで動かせない。
身に付けた鮮やかなオレンジのレオタードには異常無いようだ。
ここはどこ?
姉さん達は?
少し息苦しい?
あっ…首輪?
…?
「おっお目覚めか?」
声のした方向に首を向けるとそこに2人の男がいた。
そのうちの一人には見覚えがある
今回のターゲット"クラウン"の持ち主、大崎新次郎だ。
一代で財を成した人物で政財界とのつながりも深いが
黒い噂の絶えない男だった。
「逃げていった仲間に連絡をとれ。
お前達が盗んだ美術品はワシが保護してやらなければならん。
あまり痛い目に逢いたくはないだろう?」
…そっか。姉さん達は無事なんだ!
それなら…
「…お断り」
大崎としては拒否される事が前提の問い掛けだったのだろう
愛の返答に対し大崎は満面の笑みで頷いた。
「…小森くん始めようか」
…これからどうなるだろう
でも姉さん達は無事逃げられたんだ。
必ず姉さん達が助けにきてくれる
それまでどんな事にも、たとえ拷問されても耐えてやるッ
【cats-A/2】
小森と呼ばれた男が愛の眼前にある椅子に腰かけながら言った。
「5秒以内に正座だ」
…誰が聞くもんか!
「…5・4・3・2・1・0、まずは3秒だ」
カウント0に合わせ男は手に持ったスイッチを押した。
「…ひぎィィーーッッ!」
首輪から全身に針で刺された様な激痛が走る!
…死ぬッ
…
…?
急に痛みから解放された?
「正座だ…5・4・3」
そんなまた?
「…2・1・0、時間切れだ」
また0で男はスイッチを押す。
「…ぐぅぅぎィィーーッッ!」
また全身を激痛が突き刺す!
耐えられないっ
…今度こそ死ぬ?
…
…?
再び痛みから解放された…けど
「…5・4・3・2…」
「待ってっ!」
「…1・0、」
「…ぎィィやぁぁぅぅぐぅィィーーッ!」
愛の言葉を無視して男はスイッチを押す。
もうたまらない死ぬっ
……
…
…?
…止めてくれた…でも
どうする?
「5・4・3・2…」
…とりあえず正座をしよう、それから考えよう!
「…待って、正座す…」
そう言いながら愛は座ろうとしたが…
「…1・0、時間切れだ」
「…うやぁぁぅぅぐぎゅぅぅっっ!…ゆっゆるしてぇぇ」
愛は失禁しながらのたうち回る。
アガッアガッ
……
…
…止めてくれた…
次こそは必ず…
580 :
【cats-A】:2011/02/11(金) 00:50:05 ID:xcTE0Dne
【cats-A/3】
小森がまたカウントを始める
「5・4…」
愛は必死になって正座をしようとした
でも後ろ手に拘束されている為、なかなか上手くいかない。
「…3・2・1…」
出来た!
…ふうぅうッ
間に合った?
恐る恐る小森の方を見る
…
…
助かった…
でももうお前達のいう事なんかきくもんかっ!
「フフッなんだ"ビリビリ"はお漏らしするほど気に入ったか?
涙と鼻水で顔もむちゃくちゃだぞ
お仕置き用にちょっと首輪から電気が流れるだけで死ぬわけじゃあ無い」
大崎の言葉に初めて愛は自分が失禁しているのに気付いた。
悔しいッ
絶対に許さないッ
次に何を言われても無視してやるっ
次は貴様の名前を教えて貰おうか? 5・4…0」
ひっ
「…ぐぎゅぅぅっっ!…らめぇぇぇ」
…
…絶対死ぬっ
「…どうした?名前だ 5・4・3…」
名前くらい知られても構わないっ
愛の決意はあっさりと崩壊した…
「…き来生愛っ」
「愛か…ふふ素直になってきたな。」
…もうイヤ
…
【cats-A/4】
「貴様らのアジトは?」
「仲間への連絡方法は?」
「今まで盗んだ美術品は?」
もうダメだった。
愛はその後の尋問に即答した。
既に愛の思考もおかしくなっていた…
これ位答えてもいいだろうと自分に言い聞かせた。
とにかくもう愛は必死だった
"ビリビリ"だけはイヤだった。
愛は数時間後全て喋っていた
キャッツアイの事、父の事、姉と刑事の関係、自らが処女である事すら話した。
素直に全ての質問に答えた
しかし男達は都度、愛に答えが遅い、聞こえないと難癖をつけ"ビリビリ"を行った。
…ハアハア
…フウフウ
…もう限界だった。
「…最後の質問にしようか」
…えっ?
小森のその言葉に愛は心の底から安堵した
男達に対して感謝の心さえ抱いた。
…しかし
「処女穴とケツ穴どっちにぶち込まれたい?」
【cats-A/5】
…
……?!
どういう事?
「…3・2・1・0」
「…ひぎゃいゃゃーっ!…」
小森のカウントが繰り返される
「…3・2・1・0」
「ふぐぅぅぅゆぅ…たすけぇぇ」
「…3・2・1・0」
「…げぇぇづぅぅぅゆぅ…るしぇぇ」
…もうやめて
…
「ハハッ大崎様、今愛は"ケツ穴"といいましたか?」
…え?
…言ってないっ
でももう"ビリビリ"はイヤ…
「そうか愛、ケツ穴がよかったのか?それとも処女がそんなに大事か?」
そんなこと言ってないっ
でも
…でも
…愛はコックリ頷いた
小森が愛に耳打ちした
「お…お願いします…あ…愛のケツ穴に大森様の肉棒をぶち込んで下さいっ
そのかわり一生懸命ご…御奉仕させて頂きます。」
「ファハハそうか?仕方ない、愛がそこまでいうのならぶち込んでやろう」
…違うっ
本当はそんな事思っていないっ
…でももういい
583 :
【cats-A】 :2011/02/11(金) 00:57:49 ID:xcTE0Dne
【cats-A/6】
大崎は裸でソファーに深く腰を掛けている。
その前には後ろ手で拘束されたままのオレンジのレオタードを着た愛が跪いている。
そんな事は当然した事はない
男のモノすら見るのは初めてだ…
その愛に後ろから小森が指示を出す。
「大崎様のモノを口で御奉仕するんだ。大崎様の反応をよく見ろ。
絶対に歯を立てるな。手を抜くとビリビリだぞ」
愛は舌を精一杯伸ばしチロチロと袋から舐めはじめた。
袋の中の球を頬張り
次に肉棒をベロベロと舐めまわす
男のモノがこんなに大きいとは思っていなかった
今精一杯口をあけて何とかモノを咥えている
これが後で自分のお尻の穴に捻じ込まれる?
ムリっ
…絶対に無理ッ
「ほほうっいいぞ、初々しくていい。次は尻の穴を舐めろ、穴の中までだ」
大崎は嬉しそうに言う
愛は必死だった。舌を尖らせ大崎の尻穴に舌を捻じ込む
ズビュッズビュッ
グチュグチュ
大きく音を立て大崎の袋と尻穴を肉棒を繰り返し咥え、舐めまわす…
…ングング
今の愛には目の前の肉棒を噛み千切るという思考は一切無い
少しでも歯を立てたらまた"ビリビリ"されてしまう
…それだけはイヤっ
ズビュッズビュッ
グチュグチュ
…ングング
その後小森と大崎が入れ替わった。
愛は続けて小森にしゃぶりつく
ズビュッズビュッ
グチュグチュ
…ングング
【cats-A/7】
突然後ろに立っていた大崎が愛のレオタードを引き裂く
ビリィィーッ
愛の白く小さな尻が剥き出しになった
…え?
「…ング?ン〜〜〜〜!」
次の瞬間いきなり尻穴に激痛が走った
…熱いッ!痛い!熱いッ!痛い!熱いッ!痛い!
最初何をされているか判らなかった
ただ必死に小森の肉棒を咥えていた…
…うわわわわっつ今自分の尻穴にあの肉棒を捻じ込まれているんだっ
でも舌を止めるとビリビリされちゃうっ
「…ングングングングングングング」
…熱いッ!痛い!熱いッ!痛い!熱いッ!痛い!
ズビュッズビュッ
グチュグチュ
…ングング
…
…
「…ッウグッ」
何かが突然口の中で爆発した
…何?苦いっ
「全て飲み干せ!吐き出したら"ビリビリ"だぞ」
…ビリビリ?イヤっ!
…グッ
愛は懸命に口の中の苦い液体を飲み込んだ
…?
不意に後ろの大崎の動きが激しくなってきた
…何?
小森の肉棒から口を離さないので精一杯だった
…助けてっ
…熱いッ!痛い!熱いッ!痛い!熱いッ!痛い!
「フハハハハッ出すぞ、出すぞー」
大崎が今までで一番激しく自分の体を愛の尻に打ち付けた瞬間、
熱いものが尻穴の中でも爆発した
大崎はもう一度大きく突いて尻穴から肉棒を引き抜いた
愛は後ろからの支えを無くし床に倒れ込んだ
【cats-A/8】
…終わった?
もう動けない…
……
…
「…ぎィいやぁぁぅぅぅーッ!」
急にあの激痛が愛の体中に奔ったっ
うわあっ死ぬっ死ぬっ
何で?言う事ちゃんと聞いているのに…
「…誰が終わったと言った?続けろッ!」
…まだ続くの?
もう助けて…
「うう…ご…ごめんなさい」
愛は再び小森の肉棒を舐めはじめた
ズビュッズビュッ
グチュグチュ
…ングング
……
…
男達は交互に愛の口と尻穴を犯しつくした
何度も何度も…
もう何発出したか判らない
愛は必死だった。
ちゃんとしないとまた"ビリビリ"されちゃう…
必死に男達のモノを咥え、舐めまわした…
もう何回口中にぶちまけられたか…
愛はその全てを飲み込んだ
…飲み込まないと"ビリビリ"される
…御奉仕さぼると"ビリビリ"されるっ
次第に愛の体に変化が起き始めていた
愛の尻穴は肉棒を捻じ込まれても苦痛を感じなくなってきた
…違う
くすぐったい?
…気持ちいい?
そう気持ちいい!
尻穴を犯されているのにッ
無理やりされているのにッ
お尻の奥がおかしくなってくるーっ
体中がゾクゾクする
意識が飛んじゃいそうっ
ダメっ、このままじゃ御奉仕出来なくなるッ
"ビリビリ"なっちゃうッ
愛は小森の肉棒を弄りながら必死に思考する
どうするっ
このままじゃぁ
もうダメっッ
何も考えられないーっ
「…ングングング…おごおぅぅぇ」
【cats-A/ラスト】
愛はイき果てた…
当然初めての経験だった
目の前が真っ白になって何も考えられない
ビクンッビクンッ
体が激しく痙攣している…
何も考えられない
気持いい
気持いい
…
…
「フフフッ
どうした?イったのか?処女なのにケツ穴でイクなんて愛は変態だな」
…あぁそっかこれがイクって事か…
「返事はどうした?それとも…」
いやっもうビリビリされたくないっ
…
…もういい
言う事聞いてれば痛くされない
気持ちよくして貰える…
そうだ…
「…は…はい…ボクは…愛は処女くせにケツ穴でイっちゃう変態です。」
「フフそうか愛は変態か。では愛をケツ穴奴隷として飼ってやろう。うれしいか?」
「…は…い…うれしいです…」
もう何も考えられなかった
どうでもよかった。
「ではケツ穴奴隷として本格的に調教を始めてやろう」
…?
…本格的って今までは?
小森は黒い大きなカバンから何か色々な道具をとりだした
…ロープ
…鞭
…浣腸器
ほかにもよくわからない器具がいっぱいだった…
…これから何をされるんだろう
…これからどうなっちゃうんだろう
いいや愛は御主人様のケツ穴奴隷なんだから…
もういい何も考えなくても
………
……
…
587 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 01:32:57 ID:IVpqi5/I
大歓迎、スレが活発になることはいいことだ
588 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 19:17:44 ID:trCJuaxb
>>578 世代なのでキャッツ大歓迎です!
大変おっきしましたw
ただ私は泪派なのでこの後グチャグチャにして頂ければ‥
是非よろしくお願いします
ほ
590 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 00:30:43.89 ID:Q+6WffvP
あげ
591 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 10:57:25.66 ID:Q+6WffvP
あげ
AM氏のシーフイントラップでこんなネタやってほしい
・床がベルトコンベア
・フルマラソンの距離を走りきるとゲートを抜けられるルール
・緩急自在で、最初はゆっくり、次第に速く
・速度が落ちると、後ろの観客たちのお触りタイム
・はずむ胸、流れる汗、苦悶にゆがむ表情
まどか☆マギカとかISのエンディングみてて、必死に走る女の子っていいよなーっておもた
>>592 むしろ貴方がそれを文章に起こすんだ!
それでもしAM氏も書いてくれれば二度お得というわけで。
すみません暫く時間が空きましたが中編を投下します
CFNM内容なので注意
「このっ、離せよぉっ……!」
四肢を雁字搦めにされて動くことすらできないジンジャーブレッドにできることは、もはや言葉で抵抗することだけであった。
だが、もちろん相手がそんな要求に従うはずもない。
「ダメに決まってるじゃない、これからが本番なんだから」
にべもなく少年の要求を却下すると同時に、少年の足に絡み付いていた蔦が、徐々に彼の幼い秘所に向かって蠢き始めた。
そういった知識の殆どないジンジャーブレッドも、自分がこれから性的な陵辱を受けようとしているのだということにようやく気付く。
「やあああっ! やめろよっ、変態――!」
「ふふ、だったら頑張って抵抗してみたら? できるものなら、だけどね」
まるで自らの意志を持つように、蔦の先端が優しく少年の陰茎をなぞる。蔦に生えている柔らかい繊毛がくすぐるようにそこを刺激し、否応無しに快感を
送り込む。
「――っはぁっ!」
「可愛い反応ね……もしかして、一人でしたこともないのかしら?」
「〜〜〜っ!」
それは今までに味わったことの無い初めての刺激。
あまりのことに、ジンジャーブレッドは思わず身を震わせて甘い声を上げてしまった。
「とはいえ――体のほうは、まだ準備できてないみたいね」
ラヴィアンは、少年の下半身を眺めながら呟く。
そこは、性的な刺激に怒張するどころか、これからの陵辱への恐怖から完全に縮み上がっていた。
だが、それを目にしてもラヴィアンは特に意に介する様子はなかった。
「くす……それならそれで、いくらでもやり方はあるんだけどね――」
「な、何を……?」
困惑するジンジャーブレッドの目の前に、新たな蔦が伸びてくる。
その蔦の先には、他のものと違ってピンク色の蕾がついていた。
「『媚薬』って、分かるかしら? 要するに、エッチになっちゃう薬のことなんだけどね――この蕾から咲く花の香りは、男の子に対してとっても強力な
媚薬作用があるの」
ラヴィアンは、わざと反応を楽しむために目の前の少年に対して説明を始める。
少年の表情は、自分が次にどんな目に遭わされるのかに気付いて恐怖に染まっていく。
「くす、理解できたみたいね? それじゃあ、怪盗ジンジャーブレッドくんが媚薬を嗅いでどんなふうになっちゃうのか、試してみましょう?」
「い、いやだっ!」
蕾のうちの一つが、目の前でゆっくりと開き始めたのを見てジンジャーブレッドは必死で顔を背けようともがく。
しかし、後ろから伸びてきた蔦は、そんな彼の努力をあざ笑うかのようにしっかりと頭を蕾に向けて固定した。
やがて、ピンク色の花が開くと、刺激的で甘い香りが辺りに漂う。
その香りが鼻腔に届いた瞬間、抗いがたい感覚が少年の身を包んでいく。
「だ、だめ……だめ――っ!」
襲い来る何かに必死で耐えるように叫びながら、目に涙を浮かべて体をよじる。
だが、その奮闘も空しく、少年の肉体はあっさりと花の香りからもたらされる生理現象に屈服していく。
ぴくり、とその先端が頭をもたげ始めたかと思うと、みるみるうちにラヴィアンの眺めている目の前でまるで見せ付けるように大きく張り詰めていく。
「あらあら、こんなに大きくしちゃって、いやらしいのね」
「み、見るな、見るなぁっ!」
泣き叫ぶジンジャーブレッドの反応を楽しむかのようにラヴィアンは股間に顔を近づけてじっと観察する。
まだ幼いながらも男であることをはっきりと主張するそこは、びくびくと小さく震え、先端に蜜を滴らせていた。
「ふふ……嘘つき。君の下半身はエッチなことして欲しいって言ってるわよ?」
ラヴィアンの台詞と共に再び下半身の蔦が動き出し、少年の張り詰めた突起に絡み付いていく。
たったそれだけの刺激でも、今のジンジャーブレッドにとっては充分な快感だった。
「うぁっ――!」
一際高い声で鳴いたかと思うと、下半身がびくんと脈を打つ。
ともすればすぐにでも絶頂に達してしまいそうになるのを、少年は必死で奥歯を食いしばって耐えた。
「ふーん、抵抗するんだ? どうせ無駄なのに」
つい、とラヴィアンが指をタクトのように小さく振ると、少年の分身を包み込んでいた蔦が、今度はそれをしごくように蠢き始めた。
ただでさえ限界近くまで昂ぶっていた快楽が、蔦の動きによってさらに引き上げられていく。
「やっ、ああああっ!」
「くす……気持ち良いんでしょ? ほらほら、我慢せずに、いっぱい出しちゃいなさい?」
まだ未成熟なこわばりを包み込む蔦は、まるで手馴れた娼婦のようにいやらしく絡みつき、裏筋を撫で、鈴口をくすぐる。
蔦によるピストン運動と、繊毛のデリケートな刺激によって、少年の肉体はあっさりと限界を迎える。
「だっ、ダメ、もう……ぅ……うあああああっ!」
甲高い嬌声と共に、少年の下半身が大きく脈動し、同時にその先端から迸った白濁液があたりに飛び散った。
(つづく)
貼り付けてから
>>595の改行いくつかミスってることに気付いた……失礼しました。
ミスは誰でもするさ
それよかGJ。いい凌辱系おねショタだ
ナイス更新
ショタいいな
601 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 15:46:13.00 ID:JZS0WdhI
あげ
602 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 23:08:09.57 ID:uw7IED3E
あげ
603 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 00:11:47.38 ID:gDaP+LpO
あげ
604 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/09(土) 13:48:56.31 ID:i2Zmrlo/
あげ
あまりにも投稿がないので、保管庫読み直してみた
やはしAM氏の出来が良すぎることを改めておもった
アクアメロディ、他二つのEDも書いてくれないかな
特に『自慰撮影』が好みにドンピシャでやばそうなんだが
607 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 18:27:30.24 ID:JsDJnPOa
age
608 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 12:29:36.41 ID:a4OVNvMV
昼間は美大生だけで、夜はエッチ系絵画専門に盗んで自分のオナのオカズにしてる女の子。
捕まって、筆攻めっと話アリかな?
筆責め素敵
期待してますー
608の日本語力が不安
AM氏のシーフイントラップすごい面白かった
ミルキーキャット優理も丸裸で警察に突き出されたのだと思うとすごく興奮する
金髪ツインテールそのままで丸裸で突き出されたのか
黒髪ストレートに戻されて白峰優理として丸裸で突き出されたのかどっちなんだろう
それと周りに正体がばれてるということは、やっぱり性的拷問されて正体を自白させられたんだろうか
優理があのあと男たちに何をされたのか想像するとすごい興奮するね
ミルキーキャットの動画には、優理がされた辱めすべてが写ってると思って読み直すのも興奮する。
優理はまだ処女なんだろうか。もろもろ含めて想像するとすごいそそられるね
あとナイトリンクス椿はどのように裸に剥かれて辱められるんだろうか
椿もまたいやらしい動画を撮られ、丸裸にされて警察に突き出されるかと思うとたまらんね
AM氏、続きを期待しております
>純白のフリルパンティ
この優理のパンティも最高だね
女の子らしくて可愛くてかつ清純な処女らしいパンティ
ビリビリにされて布切れになっちゃったけど、手に入れた男は幸せだろうなぁ
>優理とて、年頃の少女なのだから自分を慰めることくらいはある。
優理のオナニーとかマジ見てみたいんですけど
週何回でどんな風にして自分を慰めていたのか、すごく興味ある
あと優理の陰毛ね
漆黒の若草が綺麗に生え揃っていて意外と濃いらしい陰毛、すごく興奮します
早く椿の丸裸にされるシーンも見てみたい
椿の陰毛はどんな感じなんだろうか、身体の発育にあわせて薄いのか、実った胸にあわせて濃いのか
ナイトリンクスは露出度が少ないので、どういうふうに剥かれていくのかすごく楽しみです
裸に剥かれた椿がどういう恥ずかしがりようを見せてくれるのか、想像するだけで興奮します
614 :
AM:2011/05/03(火) 11:39:52.19 ID:07pjCrXP
皆様、GWをいかがお過ごしでしょうか、AMです。
またしても長期(四ヶ月ぶりだった)に渡って間が空いてしまいましたが、正午くらいから投下開始します。
作品は「シーフイントラップ 第二話中編」となります。
パンッ。
その乾いた発砲音を怪盗少女の耳が捉えたのはひとえに集中の賜物だったと言える。
次に聞こえたのは空気を切り裂く飛来音。
椿は反射ともいえる反応で身体を逸らし、その動きに少し遅れて発育のよすぎる乳房がブルンと上に弾む。
(弾丸!?)
―――ヒュンッ!
つい先程まで自分の頭部があった場所を高速で通り過ぎる小さな影を、ナイトリンクスの目は捉えていた。
咄嗟のことだったので細部までは見えなかったが、ピストルの弾というには少々大きかった気がする。
(そ、狙撃ッ!?)
チラリと観客席に目を向けると、柵の合間から突き出た大きめの銃口が見える。
そしてその奥には、いつの間にか用意されていたライフル型の銃を構える複数の男の姿があった。
何かが飛んできた方向と状況を鑑みれば、答えは一つしかない。
自分は、今撃たれたのだ。
(……落ち着け! 当たったわけじゃないっ)
突如として襲い掛かってきた危険に、早鐘のように高鳴る心臓。
それを押さえ込むように、椿はGカップのバスト越しに左胸へと掌を当てる。
冷静に考えて、命の危険があることを敵がやってくるとは思えない。
実際、自分の反射神経が優れたものであるとはいえ、発射後に回避できたのだ。
そうなると、飛んできたモノの速度自体は本物の銃には及ばない。
反対側の壁を見れば、着弾した何かは粉々に砕け散っていた。
つまり、発射された何かの硬度もそれほど高くはないということになる。
更に言えば、男達が構えている銃もどこか変だ。
発射口が大きいし、作りも雑で本物というよりは大きなおもちゃを改造したものに見える。
(一体今のは……)
そういぶかしむのと同時に、先程の発砲音が再び聞こえてくる。
ただし、今度は一発ではなかった。
四度の乾いた音と、それに続く飛来音。
「また!?」
口では驚きの声を上げたものの、二度目となると怪盗少女の対応も落ち着きが混じっていた。
初弾をかわせたという安心感もあって、一発目、二発目と余裕を持って回避する。
見れば、飛んでくるのはピンポン玉のような形と大きさをしたものだった。
だが、観察に意識を割きすぎたのがまずかったのだろう。
三発目をかわした瞬間に、少し体勢が崩れて四発目をかわすのが難しくなってしまう。
(なら!)
回避は難しいと一瞬で判断した椿は、飛来物を迎撃することに決める。
拳にはプロテクターを着けているし、銃弾の速度を考えれば叩き落せると判断したのだ。
果たして、少女の身体を捉えんとしていた玉は華奢な腕から繰り出された右フックによって叩き落された。
否、厳密に言えば叩き落されたというには語弊がある。
何故なら、拳に接触した玉はあっけなく破裂してしまったのだから。
(何これ。思ってたよりもずっともろい……?)
硬度で言えば、プラスチックよりも下だろう。
この硬さと速度なら、仮に身体に直撃したところでほとんどダメージなどないに違いない。
精々が、ピンポン玉を思い切りぶつけられた程度といったところか。
これなら、よほど当たり所が悪くない限りはダメージにはならない。
一体何が狙いなのか、馬鹿にされているのか。
疑問と怒りが半々といった少女怪盗は、しかし次の瞬間己の身に起きた異常に気がついた。
「えっ?」
ドロッ……
自身の技とあわせれば、コンクリートすらも砕くナックルガードの表面が少し溶けていた。
よく見ると、何か白い液体が溶けた部分に付着している。
「これがこのトラップルームのメインイベント、射的橋渡りだ。
見ての通り、発射される弾丸自体に殺傷力はない。だが気をつけたまえ、その中には溶解液が入っているからね」
「よ、溶解液っ!?」
「ああ、心配しなくてもいい。別に『人体は』溶かしたりはしない」
からかうように束前から説明された状況に、ホッと息を吐く怪盗少女。
だが、そのすぐ後に訪れたのは激しい怒りだった。
要するに、銃を構えている男達の目的は自分を裸に剥いて辱めることなのだ。
そして、この逃げ場のない細い棒の上で羞恥にオロオロする姿を見て楽しむつもりなのだろう。
そんなこと、冗談ではない。
(そう思い通りに行くと思ったら大間違いなんだから!)
なるほど確かにこの狭い道で飛来する銃弾をかわし続けるのは難しいかもしれない。
普通ならば、足場から落ちずに前に進むだけで手一杯なのだ。
それに加えて他方向から飛んでくる弾丸に被弾しないなど、無茶といっても過言ではない。
しかし、彼らはナイトリンクスの実力を甘く見ている。
見た限り、用意された銃の数は五。
つまり、同時には多くて五発までしか弾丸は飛んでこないということだ。
(それならいける、問題ないっ)
反射神経と動体視力には自信がある。
すなわち、この状況において自分は絶対的なアドバンテージを持っているのだ。
勿論全ての銃弾を回避するのは無理だろう。
だが、それならそれで無理だった分は先程のように叩き割ればよい。
空手で鍛え上げた己の四肢を持ってすれば決して難しいことではないのだから。
服が溶けるのは勿論困るし、場所によっては恥ずかしいが、手足の部分が露出するくらいならば特に問題もない。
あと気をつけるべきことがあるとすれば棒からの落下だが、これもバランスに気をつけていれば大丈夫。
(運が悪かったね、束前龍三!)
彼は仕掛けた罠に絶対の自信があるのだろう。
実際、今までの侵入者達は返り討ちにされてきたのだからその自信は過信ではない。
けれども、何事にも例外は存在するのだ。
この場合は物語の主人公のように、罠を打ち破り、悪を倒す者が。
(私が、そうなってみせる! 優理……ミルキーキャットの仇は私が、ナイトリンクスが取ってみせるよ!)
気合を入れなおし、歩を進めるナイトリンクス。
その集中力は今までのそれを更に超え、隙の一分すら見あたらない。
そんな彼女に、邪な悪意のこめられた弾丸が再び迫ってくる。
「やっ! はっ! ふ!」
だが、そのことごとくが狙い通りの場所に命中することはなかった。
ある弾丸は空を切り、またある弾丸は拳に、あるいはスパッツの下に伸びる健康的な美脚に迎撃されていく。
破裂した玉から飛び散る飛沫がたまに怪盗少女のコスチュームを濡らすこともある。
だが、その量は少量であるために、その下の肌を露出させるには至らない。
そうなると、銃を撃っている男達にも焦りが出はじめる。
観客達の不満に、あるいは自分の腕への懐疑に、照準がズレていく。
こうなってくると、ナイトリンクスとしては楽なものだった。
進みこそゆっくりではあるものの、その歩みはまったく危なげないものへとなっていく。
(もう少しで半分ってところかな……?)
椿はもはや余裕の笑みすら漏らしていた。
無論、ここで増長して油断などしたりはしないが、このままであれば向こうの扉にたどり着くのも時間の問題。
それに、もう一つ愉快なのは、主催者権限なのか銃撃に参加している束前の存在だった。
彼も他に習ってこちらへと銃弾を飛ばしているのだが、その腕前は五人の中でも一番悪い。
最初の頃は身体に当たりそうだったのに、今となっては照準自体がズレている。
たまにこちらの足元に飛んでくる玉こそあれど、それは十発に一発がいいところで、そのほとんどは前方の鉄棒に命中していた。
恐らく照準器が壊れたか、意地になっているのだろう。
周りの観客もその下手糞さに呆れ、怒り、代われと囃し立てているようだった。
親友を酷い目にあわせた男が無様な姿を晒している。
そう思うと、不謹慎だとわかっていても笑みがこぼれるのを抑えることが出来ない。
しかし、この時椿は忘れるべきではなかった。
束前龍三という男の悪辣さを。
「っと!」
それは道程的に半分を超えた辺りのことだった。
三発の銃弾がほぼ同時に怪盗少女の胸元、腰、太腿の辺りを狙って飛んでくる。
その時の体勢はやや前傾気味だったが、椿は慌てることなく軽く前方に跳躍してそれをかわした。
着地場所は狭いが、バランスを崩しているわけでもない以上は何も問題はない。
―――そう思っての行動が、彼女の命取りになった。
「……え?」
ズルリ。
着地の瞬間、確かに踏みしめたはずの鉄製の足場から、靴底がズレる。
それはまるでぬかるんだ泥を踏んだ時のような感覚だった。
横幅が細いとは言え、バランスを崩すような着地はしなかったはず。
なのに現実として足は滑り、空へと浮いた。
(な、なんで―――っ!?)
斜めに傾いていく身体を半ば人事のように自覚する椿の脳裏に閃いたのは束前の銃弾の行方。
彼の射撃は、確かに自分にはほとんど向かってきてはいなかった。
だが、鉄棒には常に当たっていたのだ、それも進行方向である前方にばかり。
そして、弾丸の中には溶解液が―――液体が入っている。
そこまで思い出し、次の刹那には束前の狙いがハッキリとわかった。
彼の目的は最初から足場を濡らすことだったのだ。
溶解液とはいえ、流石に鉄で出来た足場を溶かすことはできない。
だが、濡らすだけなら命中させればそれですむ。
そうすれば、自動的に足場の環境は悪くなり、そこを進む者の妨げになる。
現に、たった今足を滑らせた自分のように。
「あッ!」
両脚が足場から完全に離れ、小柄な身体も宙に投げ出される。
観客席の方から歓声が沸いた。
これでナイトリンクスも一巻の終わりだ、皆そう思ったのだろう。
しかし、すぐさま我に返った少女は諦めなかった。
「くっ!!」
懸命に両手を伸ばし、何とか鉄棒を掴んでぶら下がることに成功する。
足を滑らせたとは言え、その直前まではちゃんとバランスが取れていたことが功を奏したのだろう。
怪盗少女の身体は、かろうじてトリモチ地獄への落下を免れた。
(し、しまった……!)
油断していたつもりはなかった。
だが、結果としてみれば油断していたと言わざるを得ない。
最初安全だったからと、鉄棒に気を配らなかったのは確かなのだから。
もっと気を配っていれば束前の狙いも読めたはずなのに、と椿は歯噛みする。
(とにかく、早く上に上がらないと……!?)
思わぬ失態を犯してしまったとはいえ、まだ終わってはいない。
急いで元の位置に戻ろうと懸垂の要領で両腕に力を込める椿は、しかしその動作を中断せざるをえなかった。
落ちた犬は叩けとばかりに、次々に銃弾が飛来してきたのだ。
支援
「せいっ! んっ! くぅっ!」
これでは防御優先も止むを得ず、足を振り上げて迫り来る弾丸を迎撃する怪盗少女。
しかし、先程までと違い、その表情に余裕はない。
それもそうだろう、鉄棒にぶら下がっている状態では回避もままならない。
となると、選択肢は迎撃しかないのだが、両手が塞がっている以上これも難しかった。
状況的に、足しか使えないのだから。
だが、束前側は最大で同時に五発の弾丸を放つことが出来る。
例え両脚でひとつずつガードできたとしても、単純計算で三発は直撃してしまうことになる。
そのことを射手達も飲み込めたのだろう。
バラバラだった五人の射出タイミングがピタリと揃い、少女の身体を狙った。
「うっ!」
バシャッ! バシャバシャッ!
水風船が割れるような音と共に、五発の弾丸が割れた。
その内二発は破壊に成功するが、残りの三発はそれぞれ右肩、右脇腹、左太ももに命中する。
椿が予想した通り、着弾による痛みや衝撃はほとんどない。
しかし、破裂した玉の中から漏れた溶解液が命中箇所の衣服を溶かしていくのを防ぐことはできなかった。
ジュウ……ッ
蒸発するような音の後、ジャケットの右肩部分とスパッツの左側一部に直径五センチ程度の虫食い穴が。
そして、脇腹から零れ落ちた液によってスパッツの上ふちに少しの穴が開いた。
「きゃ……」
溶解液の威力を目の当たりにし、思わず悲鳴を上げる少女怪盗。
しかし動揺がおさまる時間などやらないとばかりに、観客席の方から次弾が飛来してくる。
「う、く、こ、このっ! このこのぉっ!」
懸命に白濁液入り弾を蹴り防ぐが、やはり多勢に無勢。
どうやっても、銃弾が放たれるたびに三発は直撃してしまう。
足場に戻ることも叶わず、ナイトリンクスは防戦一方に追い込まれていく。
「あっ! や、やだっ」
そうこうしているうちに、徐々にコスチュームの被害は広がっていく。
ブラウン色のジャケットはボロボロ溶けてもはや簾のように肩に引っ掛かっているだけ。
インナーも所々穴が開いていて、染み一つない健康的な肌色が覗いている。
下半身は、ずっと銃弾を迎撃していたせいで膝から下は装着物が全て溶けてしまっていた。
スパッツは未だダメージは少ないが、それでも元の面積よりも縮んでいる。
何とか際どい部分は守れているが、このままでは更に被害が広がるのも時間の問題だった。
「なんとかしないと、このままじゃ嬲り者……あ!」
疲れか、それとも焦りからか。
ナイトリンクスは防ぐはずだった二発の銃弾を蹴り損ねてしまう。
当然、それらの銃弾は射手の狙い通りの場所、つまり的の大きい豊満なバストに着弾した。
中身の溶解液が、ボインと突き出た胸をピッチリ覆っているインナーに飛び散る。
数秒の後、溶けた黒の生地の中から飾り気の少ないグレーのスポーツブラが姿を現した。
「ちょっ、やだ……!」
怪盗少女は咄嗟に暴かれた下着を隠そうとする。
が、両手は鉄棒を掴んで塞がったままのため、できることといえば身を捩ることくらいで。
けれども、その程度でコンプレックスになるほどの巨乳を隠せるはずもなく。
むしろ、その羞恥心に溢れた可愛らしい仕草は観客達の欲情を煽っただけという結果に終わってしまう。
「でっけぇオッパイだなオイ!」
「けどブラジャーは地味だな。スポーツブラだっけか?」
「見ろよ、あの揺れと来たら!」
インナーの締め付けがなくなった乳房は、観客の一人が言うようにド迫力の揺れを見せてしまっていた。
未だブラジャーに保護されているとは言え、小柄な身体には不釣合いな大きさの胸である。
ちょっとした動きにすら反応する双子山は、足を振り上げるたびに激しくたぷたぷっと暴れてしまうのだった。
(く、悔しい……!)
小柄な体躯に似合わず大きく発育した胸部は少女のコンプレックスだった。
女友達は羨ましがっていたが、空手には邪魔だし、異性の視線が煩わしい。
それに、男勝りなイメージがあるとは言え、椿はあくまで女の子。
常に気にしている部分を下着越しにとはいえ、不特定多数の男に見られるなど嫌悪と恥辱の極みだった。
「せやっ! あっ、もう、揺れないでったらぁ……!」
下半身を狙う弾丸を横に薙ぐような蹴りで迎撃する少女怪盗。
しかし左右に弾むふたつの柔乳に集まる視線がどうしても気になってしまう。
こうやって恥ずかしがっては敵の思う壺なのは百も承知。
優理はそのせいで負けたようなものだし、自分はそうならないようにと覚悟を決めてきたつもりだった。
それでも、実際に恥ずかしい格好を見せる段になるとどうしても羞恥心が捨てきれない。
(気にしちゃ、駄目なのにッ!)
どんなに覚悟を決めようが、女怪盗はあくまで女性。
女として、性的な恥辱を受ければ動揺しないはずがない。
そういう意味では束前のやり方は実に巧妙であるといえるだろう。
人海戦術に出たり、直接的な暴力に訴えたりせず、ただ相手を辱めることだけに心血を注いでいるのだから。
被害を受ける女怪盗側からすれば冗談ではないが、盗みに入った時点である意味では自業自得。
勝ったほうが正義であるという結果論でしかない。
そして今、ナイトリンクスは負けかかっていた。
怪盗としてではなく、女としての山野椿の弱みを突かれて。
(なんとか、なんとかしないと……!)
しかしそれでも、半裸に剥かれた怪盗は未だ諦めてはいなかった。
何とか不利な状況を打開しようと懸命に思考を巡らせる。
雲梯の要領でこの体勢のまま進むというのはどうだろうか?
いや、それでは向こうに辿り付く頃には丸裸にされてしまうだろう。
となると、やはり上に登るしかない。
しかし、そうするためには迎撃を中断し、数秒の間無防備にならなければならない。
牙を剥いた射手達の狙いは正確である。
そこにどうぞ撃って下さいとばかりの姿を晒せばどうなるか、自明の理だった。
(でも、悩んでる暇なんて……ない!)
このままではジリ貧なのは明らか、ならば賭けに出るしかない。
素早く動けばそれだけ無防備な時間は減り、狙いもつけにくいはず。
決意した怪盗少女は、すうっと深く息を吸うと両腕に力を込め、身体を持ち上げはじめた。
「鉄棒の上に戻るつもりだぞ、撃て撃て!」
獲物少女の動きに気がついた観客の一人が射手達に檄を飛ばした。
言われるまでもなく、五人の狙撃手たちは逃がしてなるものかとばかりに弾丸を放つ。
バシャッ! ジュ、ジュワワ……ッ!
回避も防御もできない無防備な少女の肢体に次々と命中する溶解液入りの銃弾。
次々に当たった箇所が派手に溶けていくが、今の椿にそれを気にする暇はなかった。
覆面越しに荒い息を吐きながら、何とか鉄棒の上によじ登っていく。
「あうっ!」
バシャバシャバシャン!
上半身を鉄棒の上に戻した刹那、三発連続で胸元に被弾し思わず驚声が上がる少女怪盗。
これには流石に下着の被害が気になって視線を下げてしまう。
だが、幸いにも銃弾は全て鎖骨のあたりに当たったらしく、ブラに被害はなかった。
はあっ、と息をつきながらもうひと踏ん張りとばかりに椿は全身に力を込める。
そして―――
「よ、よしっ」
遂に小柄な身体は再び鉄棒の上へと帰還した。
束前が散々足場を濡らしたがために、立ち上がるのは難しい。
そのため、腰を下ろして座るしかなかったがこれで両手はフリー。
手も二本しかないのにはかわりはないが、足よりも小回りがきくので防御はグッと楽になった。
サッとコスチュームの被害を見ると、上は下着が丸出し状態で、完全にジャケットとインナーは溶解。
下も所々スパッツの穴から白と青の縞々下着が見えてしまっていた。
ほぼセミヌードだが、これならば被害としては許容範囲。
恥ずかしさは更に増したが、大事な部分はまだ見えていないし、両手が自由に使えるだけ精神的にも楽になった。
(絶対、絶対ゴールしてやるんだから!)
危うい状態からの脱出に気勢を上げるナイトリンクス。
しかし次の瞬間、胸元に涼しさを覚えた少女は「?」と視線を下げ、そして我が目を疑った。
「えっ……?」
支援
視界に入ったのは、フロントが溶け消え、胸の豊満さに押されて外に開こうとするブラジャーの両カップ。
これは先程、連続で三発胸元に被弾した溶解液が原因だった。
確かにあの三発は下着には直撃しなかったが、白濁液自体は肌に付着し、流れ落ちていく。
そう、深く刻まれたバストの谷間に吸い込まれるように。
そうなれば当然、前述の通りブラジャーのフロント部分は溶解液の侵略を受けることになり。
ぷるっ、ぶるるるんっ!!
瞬間、まるで内側から弾かれるようにブラが割れ、その中から女の子特有の膨らみが飛び出した。
拘束から解き放たれたゴム鞠のような双球が、解放の喜びに震えてたっぷんっ! と元気よく跳ねる。
少女のバストは、八十七センチのGカップ。
小玉スイカと見間違うほどの質量と大きさを誇る乳房は、若さを誇るようにツンと上向きの張りを見せている。
その頂点には、小ぶりな桃色乳輪と、ちょこんとしたサクランボ乳首が佇んでいた。
中学生以下にしか見えない童顔と、低めの身長との対比によるアンバランスさ。
この場にいる男たちの視線はその存在に釘付けになってしまっていた。
その背徳的な興奮すら抱かせる存在に、射手の五人すら思わず手を止めてしまう。
「えっ、あっ? な、なんで……?」
呼吸と一緒にゆさゆさと揺れる自分の豊乳を椿は呆然と見つめる。
だが、やがて状況を把握すると、堪えきれない悲鳴が喉からついて出た。
「え……う、嘘!? 私の胸、見え……わ、わあぁぁぁッ!?」
限界を迎えた下着が、肩から抜けて落下していく。
だが、トップレスを衆目に晒してしまった怪盗少女にそれを気にする余裕はなかった。
ボンッ! という擬音が聞こえそうなくらいの速度で首筋より上を朱に染めた椿は慌てて両腕を胸元で交差させる。
しかし、その細腕ではたっぷりと実った柔乳を隠すにはまるで足りない。
かろうじてピンクの可愛いぽっちが隠せたくらいだった。
「ボインちゃんのポロリキター!」
「やべえ、発育がいいにもほどがあるだろあのおっぱい。なのに乳首はちっちゃいし」
「ロリ巨乳って奴か……初めてみたぜ、興奮するな! それに谷間テラヤバスw」
少女怪盗が隠し持っていたとびっきりのお宝のご開帳に、観客達の興奮は一気に絶頂へと達する。
その誰もが口にするのは、一瞬前まで露わになっていた自己主張の激しいバストだった。
(み、見られた……っ)
誰にも見せたことのない裸の胸を見られ、それだけでもつらいというのに耳に入ってくるのは男たちの勝手な批評。
自然に、胸元を隠す両腕の力が強まる。
ぎゅむっ、と巨房同士が寄せ潰されて、その真ん中に存在する谷間がより深くなっていく。
ドクンッ……
異性の前に肌を晒すという初めて受ける恥辱に、空手一筋だったがために純情に育った少女は羞恥を隠せず。
だからこそ、彼女はその羞恥の裏でゆっくりと進行する己の身体の異変に気がつくことができずにいた。
630 :
AM:2011/05/03(火) 12:37:07.96 ID:lT+p0ovt
以上で投下終了となります。
トラップものといいながら一話に引き続きまた人力かよ、とか言われそうな予感。
投下しない間も、名前を出していただいたり、感想を書いていただき本当にありがとうございます。
投下中、支援してくださった方にも感謝を。
いつの間に連投規制や文字制限がキツくなってたんだろうか…おかげで再起動連発展開に。
AM氏おつかれさまでした。いつもありがとうございます〜
いやあ今回のナイトリンクス椿の描写がすごくよかったです。
得意の空手でいやらしい溶解弾に立ち向かう勇ましい姿が凛々しかったです。
しかしそれを上回る敵の策略。
あくまで狙撃手は5人というところに、なんとかなりそうな期待を持たせて
ジワジワと服を溶かしてゆく悪辣さに興奮しますね。
そしてついにコンプレックスであるオッパイが丸出しにされて
女っぽく恥ずかしがる男勝りの純情少女怪盗の恥辱描写がすごくそそられます
優理の敵討ちに来たはずが、優理と同じ目に遭わされつつある
動画で見たミルキーキャット優理の姿と同じ目にあわされつつある、
そしてついに前編からの伏線である本命の罠にまたがってしまった椿。
ナイトリンクス椿の運命から目が離せませんね!
しかし中編にきてナイトリンクス椿の魅力がぐぐっと上がってきましたね
束前の卑劣な罠にも果敢に立ち向かう凛々しい描写
だからこそ裏のまたその裏の悪辣な手に足をすくわれたときの動揺っぷり
徐々に服を剥かれて少女肌を晒していく女の子としての恥ずかしがりっぷり
ミルキーキャットもナイトリンクスも
白峰優理も山野椿も
女としての弱点をつかれどうしようもなくジワジワと辱められるのが見ててたまりません
ミルキーキャット編は優理好き好き状態だったんですが
このナイトリンクス編にきて椿にも心寄せられる自分がいます。
ああもう感想三連投とかちゃんとまとめて書けって感じですけど
もう辛抱たまらないので書かせていただきます。すみません。
なんといってもナイトリンクス椿最大のアピールポイントでありコンプレックスでもある
87センチのGカップ巨乳ですよね
美味しそうに大きく実った乳房とは対照的な控えめな桃色乳輪とちょこんとしたサクランボ乳首。
中学生クラスのボーイッシュ童顔にこの生意気巨乳が張りよくプルルンと揺れる描写はたまりません
ああ想像するに美味しそうな大きな乳房と比して控えめなこれまた美味しそうな桃色乳首。
その大きくかつまったく垂れない少女特有の生意気乳房をいやらしく揉みしだき
その小さく控えめで清純そのものの桃色乳首をいやらしくネチネチと可愛がってあげたいですね。
乳房の懇切丁寧な描写まことにありがとうございます。
そしてヒップ!ナイトリンクスのヒップサイズもまた興味が尽きません
ボーイッシュ空手少女の鍛えられつつも女の丸みを帯びたヒップの描写があれば幸せです。
さらに陰毛。山野椿のヘアの生え具合はどのくらいのものか、これもまた興味の尽きないところではあります
そしてなんといっても黒色布に覆われたナイトリンクスの素顔。
黒色布と溶解液、最高にして椿には最悪の組み合わせですよね。
顔を見せる勇気のない椿のその部分が狙われたときの椿の反応がすごく楽しみです。
なんか束前に対して仇は取るとか息巻いていた椿を見てるとすごく嗜虐心が湧いてきました
もう徹底的に身も心もナイトリンクス・山野椿を丸裸に剥きあげてさしあげてくださいませ。
相変わらず女性の羞恥描写が上手いなー
次回まで全裸待機
おいおいたった一人で俺の分の感想まで書くなよw
AM氏GJ!ぐらいしか書くことが残ってないじゃないかw
羞恥描写とそこに持って行くストーリー展開がうまいのか と分析してみた
あと読みやすさ
AM氏、GJです
てか、他のスレにも投稿してるなら是非読んでみたいっす
638 :
AM:2011/05/05(木) 04:24:26.16 ID:N1EisfOL
GW中にもう一本、と頑張ってたら何とか書きあがりそうなので投下予告。
予定時刻は今日の午後二時くらいを予定しております。
作品は「シーフイントラップ 第二話中後編@」となります。
当初の予定ではこれで第二話完結になるはずでしたが、描写量が増えて分割…
>>637 魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想スレで「とある少年の超能力な日々」
正義のヒロインを嬲るスレで「ジャミング」って作品書いてます、両方ともAMとは名乗ってませんが。
639 :
名無しさん@ピンキー:2011/05/05(木) 05:48:09.72 ID:pzzHRYGr
とある もAMさんだったのか
大好きだから今度また書いてくださいな
乙乙!
おお、楽しみに待っております!
それにしてもとある少年もジャミングも書かれていたとは
確かに言われてみれば羞恥描写の綿密さに共通したものを感じます。
両方ともすごく大好きな作品です。
とある少年は紫藤由貴ちゃんの大ファンです
大人しくて優しい身体の大きいスポーツ少女が羞恥に恥らう仕草はたまりませんね
ジャミングはリリーとシュガーが辱められる様をたっぷり堪能させていただきました
今後のご活躍も期待させていただきます!
まさかこんなに早く続きが観れるとは
期待
642 :
AM:2011/05/05(木) 13:57:56.47 ID:Df68BlMN
では予告通り投下開始します。
投下終了宣言なしに長時間投下が止まった場合、何かに引っかかってると思ってください。
久しぶりの投下のせいか、どうも勝手がつかめない罠。
注意:本作品には基本的に本番エロ描写がありません。ガチエロ期待の方はごめんなさい。
「ほらほらさっきまでの威勢はどうしたんですかー?」
「チチ見られたくらいでギブアップかよ、情けない怪盗様だなオイ!」
「う、うるさいっ!」
客席からの野次に思わず反応するナイトリンクス。
それが、相手を喜ばせるだけなのはわかっている。
それでも、裸を晒した動揺が、冷静であろうとする心を押しのけてしまう。
(とっ、とにかく落ち着くんだ。状況は好転した、それは間違いないんだからっ)
いやらしい男達の視線から守るように胸を抱えながら、椿は状況を整理する。
耐え難い屈辱ではあるが、狙撃者達は露わなバストに見とれて銃撃は止まっている状態。
この好機を活かさないわけにはいかない。
(足場がこんなにぬるついてるんじゃ、最初のように立って進むのは無理か。
なら、このまま行くしかない、か……)
改めて自分の現状を直視する。
コスチュームは半壊し、上半身は丸裸で双乳はモロ出し状態。
目元から下を覆い、素顔を隠してくれている覆面はほぼ無傷。
下半身のスパッツは少々ダメージを受けてはいるが、まだ半分以上残っている。
現在位置は鉄棒橋のちょうど半分を超えたあたり。
体勢としては、客席に正対する形で足場に腰掛けているというやや不安定な格好。
進行方向の足場が濡れているこの状況で前に進むとなると、鉄棒に跨って行くという形しかない。
が、そのやり方では今までと比べて速度はガクンと落ちる。
しかし、時間制限がない以上はどんなにゆっくりであっても最終的に向こう岸に辿り着ければいい。
極端な話、例え裸に剥かれてしまったとしても、それは敗北には直結しない。
要はゴールしさえすればいいのだから。
無論、束前がそれで負けを認めるかは疑わしいが、その時はその時。
岸にさえ辿り付くことが出来れば、自由に身体を動かせるようになるのだからいくらでもやりようはある。
(よしっ)
方針を固めた少女怪盗は、善は急げとばかりに身体の向きを変え、両脚の間に鉄棒を挟んで跨ぐ体勢を取る。
少し情けない格好だが、今はプライドよりも歩みを進めることが優先。
見た目に拘っている場合ではない。
だが、いざ出発! という段になって椿は気付いた。
この体勢で進むには、どうしても両手を胸から離す必要があるということに。
(あ……ど、どうしよう!?)
鉄棒に跨ったまま前に進むには、前方の鉄棒を掴んだ両手で身体を引っ張って行くしかない。
例えるなら、しゃくとり虫のように。
そうなれば当然両手は塞がってしまうため、ワガママ巨乳を再び衆目に晒す羽目になってしまう。
「どうしたナイトリンクスちゃん、動きが止まってるぞ!」
「進めよ、はやくはやくっ」
そしてそれは、彼女の挙動を見つめる観客達も理解済みのことだった。
初心な乙女にストリップを強要するように、野次の声がヒートアップしていく。
迷っている時間はなかった。
時間の経過は敗北ではないが、不利は招く。
ただでさえ不自由な体勢なのだ、早く動き出すことにこしたことはない。
少女怪盗は、覚悟を決めた。
『おお……っ!?』
たわわに実った肉果実から腕を離していく半裸少女の姿に、男達の歓声が湧き上がった。
だが、その声はすぐさま落胆へと変わる。
椿は胸を隠す手を離した瞬間に上半身を前傾。
そして、前に伸ばした右腕をちょうどカーテンのようにして胸を男達の視線から隠したのだ。
「そう簡単に、乙女の胸を見せてあげるはずないでしょ、べーだ!」
観客席にあっかんべー(覆面のため舌は見えないが)を向けるナイトリンクス。
期待を裏切ってやったという満足感から、唇が少しほころぶ。
しかし、態度とは裏腹に、覆面の下は赤面顔であった。
確かにこの姿勢ならばバストを隠すことは出来る。
けれども、手を離しているのも紛れもない事実で、乳肌に当たる空気が心細さを感じさせてくる。
更に言えば、これはあくまで客席からの視線を防ぐだけの応急措置でしかない。
真正面からなら、隠すもののない双乳が完璧に見えてしまうのだ。
束前が公開している動画から、屋敷各所には隠しカメラが備え付けられているのは間違いない。
つまり、この真正面からのアングルも撮られている可能性は大で。
(それでも、直接見られるよりはマシだよ……っ)
見えない物を気にしていても仕方がない。
今は直接感じる下衆な視線から、処女肌を守る方が大事。
そう自分を無理矢理納得させて、それでも少女は心のどこかでカメラの存在を意識してしまっていた。
「ん……しょっ! と」
男たちの視線から肌を守り、飛来してくる銃弾を横目で警戒し、手を動かす。
やることは多いが、それでも椿は集中して再び進行を始めた。
新たな移動方法は、両腕の力だけで身体を進ませないといけないため、かなりの重労働。
だが、幸いにも鉄棒は束前の銃弾によって濡れているため、滑りがよく、思ったほどの負担ではない。
(これならいけるかも……)
ゆっくりと、しかし確実にゴールへと近づいていくナイトリンクス。
勿論、敵がそれを指をくわえて見ているはずもなく、銃撃が再開される。
しかし、不便な体勢ではあっても迎撃はそれほど難しいことではなかった。
既に上半身の衣服は完全に溶かされているために、守る必要はない。
そうなると、防御しなければならないのは素顔を隠す覆面と、下半身だけ。
二箇所を守るだけならそれほど難しくはないし、そもそも銃弾はもろいので手をかざすだけで防げる。
それどころか、射手達は何を考えているのか、未だコスチュームの残る上下をほとんど狙ってこない。
肩や脇腹、太ももやふくらはぎなど既に肌が見えている場所ばかりを撃ってくる。
(今度は何を……!?)
剥き出しの肌に次々と着弾する溶解液入りの銃弾に顔を顰める怪盗少女。
先程のことを考えても、敵が意味のないことをするとは考えにくい。
だが、現時点では狙いがサッパリ読めない以上、過剰に警戒するわけにもいかなかった。
飛んでくる銃弾全てを防いでいては、いつまでたっても前に進めないのだから。
(気になるけど、今は進むしかない。でも……うう、気持ち悪い……)
溶解液は粘度が高いらしく、肌にドロリとした感触を伝えてくる。
しかも、無色透明ではなく白濁としているため、椿の身体はすっかり白く汚れてしまっていた。
もしも敵の狙いが気分を不快にさせることならば、効果は絶大といわざるを得ない。
「うはっ、巨乳少女の白濁半裸姿とかw」
「これエロくね? いやもう束前さんわかってるにもほどがあるでしょ!」
「ああ、俺の白濁液もナイトリンクスにぶっかけてぇ…」
最悪な気分の怪盗少女に対して、最高の気分で叫ぶのは観客席の男たちだった。
椿はまるで理解していないが、今の彼女の姿はかなりエロい。
ねっとりとした白濁色の液体塗れのセミヌード少女。
この光景に、女怪盗の淫らな姿を見に集まった男たちが反応しないはずがない。
「んっ、な、なんなのあの人たち……ふぅっ」
手を動かしながら横目で観客席を見たナイトリンクスの背筋にうすら寒いものが走った。
意味は理解できなくとも、自分が視線で汚されていることを本能で感じてしまったのである。
早く彼らの視線から逃れたい。
その嫌悪感と恐怖の入り混じった感情が、処女怪盗の動きを加速させる。
だが、そんな彼女の動きを凍らせたのは客席から聞こえてきた一人の男の指摘の声だった。
「……おおー!! や、やっぱり見えてる! ナイトリンクスちゃんのおっぱいのさきっちょ!」
「なっ!」
ビクリッ!
突如上がったありえない指摘の声に、一瞬怪盗少女の動きが止まる。
だが、彼女よりも驚いたのは男の周りにいる者達だった。
「おいお前、嘘ついてんじゃねーぞ! 腕がしっかりガードしてて見えてねーだろうが!」
「嘘じゃないって、俺おっぱいフェチだからズーム使ってずっと胸見てたんだよ、そしたら……」
「そしたら?」
「考えてもみろ、あの巨乳だぞ? 息をするだけでプルプル震えるくらいの大きさだ。
そんな素晴らしいモノがついてる身体が前に引っ張られる、するとどうなる?」
「そりゃあ、すっげぇ揺れ……あ!」
男の説明に、同じ結論に至った男達が一斉に理解を示す。
裸の女が前移動すれば当然胸は上下に揺れる。
しかも、ナイトリンクスはGカップバストの持ち主。
とてもその細腕で揺れ動く乳房を隠しきれるものではない。
それは先端にひっそりと息づく可憐な桜色突起も例外ではないわけで。
「うわ、本当だ!」
「それになんだよあの揺れは……ゴム鞠かよっ」
「あっ、見えた! くそう、一瞬ずつしか見えないのが惜しいなぁ……」
思わぬ事実を気付かされた男たちは、我先にと双眼鏡のズーム機能を使用。
お宝を拝むべく少女怪盗の胸へと視線を殺到させる。
そこには確かに、魅惑的に上下に揺れる双乳があった。
少女の腕の影からぶるんっ! と浮き上がり、あるいは下に飛び出る挑発的な八十七センチ。
揺れるまでもなくはみ出ている上乳や下乳が、たぷたぷっと自己主張している様が、眼をひきつける。
一瞬姿を見せては隠れるサクランボ乳首も、まるで見るものを誘っているかのようだった。
「ひゃっ! なっ、何見てるのっ!? 見ないでよっ!」
両腕を寄せて、左右交互に上下へ暴れる胸を押さえ込もうとする椿。
だが、あまりにも育ちすぎた小玉スイカは、主人の言うことを聞いてはくれない。
どんなに押さえつけようとしても、どうしてもボヨンボヨンと揺れてしまうのだ。
「揺れないでったら、私の胸……!」
ワガママな媚乳を叱りつける怪盗少女だったが、当然揺れが止まるはずもない。
窮屈さから解放された自由を謳歌するように、ずっしりと重い巨峰が胸元で元気に弾む。
両腕に寄せられてできた谷間には、人差し指どころか五本の指が全部入りそうで。
そんな刺激的かつエロティックな光景に観客たちは更に興奮。
何人かは、空中に想像したナイトリンクスの胸を十指でぐにぐにと揉みこねているほどだった。
「ああ、たまんねぇ……」
「胸もいいけど、尻だよなやっぱり!」
「スパッツ越しのあの丸みがたまらん」
「ちょっと見えてるパンツはしましまか、子供っぽいなw」
そして、注目を集めているのは上半身だけではなかった。
少女の痴態を観察する男たちには、鉄棒に密着しているお尻も見逃せない獲物だ。
椿のヒップは八十三センチと、バストに比べれば小さいサイズといえる。
だが、それは胸が目立っているだけで決して小さい数字ではない。
日々の鍛錬によってキュッと引き締まった桃尻は、しっかりと丸みを帯びて女の子らしさを見せ。
スパッツ越しに見える肌のハリも、パツンとした弾力を感じさせて瑞々しさを窺わせている。
あの鉄棒と代わりたい、あのお尻の下に敷かれたい。
そう彼らが願ったのも、無理もない話だといえる。
「もうっ、最低……!」
自分の胸やお尻に集まる視線を拒絶するように、言葉を吐き捨てる少女怪盗。
しかし、その腕の動きは一瞬止まりはしたものの、再び動き始めていた。
正直、やけくそ気味にでもならなければ羞恥心に飲み込まれてしまいそうだったのだ。
(見られてるところが、ピリピリする。な、なんでこんな……)
まるで視線がエネルギーを持っているかのように、少女の肌を刺激する。
椿はその巨乳と実力、そして容姿故に、注目を浴びることが昔から多かった。
今までは本人に性的な興味がほとんどなかったこと。
そして、嫌悪感の方が先立っていたことから邪な視線をここまで意識することはなかった。
しかし今、彼女は強制的に女性としての意識を目覚めさせられようとしている。
それだけの力が、男たちの欲望の視線にはあった。
「は、うぁっ……?」
ドクンッ……
柔肌の奥の鼓動が一際大きく高鳴ったのは、ゴールまであと三分の一ほどの地点でのことだった。
鉄棒に擦れた股間から、ビリッと電気にも似た衝撃が全身に伝わり困惑するナイトリンクス。
(何、今の……?)
気のせいだろうか。
初めて感じた感覚に、怪盗少女は困惑しながら再び足の付け根を鉄棒の上で滑らせる。
「あ!?」
ビリビリッ、ドクドクンッ……
先程感じた、痺れるような感覚が再び椿の身体を包み込む。
胸の鼓動が早まり、息が乱れる。
その原因は疲労や痛みではなく、別の危機感を煽る何かで。
(なっ、何? 何なの、この感じ……!)
ついさっきまでは同じ行動をしても何も感じていなかったはず。
なのに少女の小柄な身体には確かな異変が起きはじめていた。
そう、発芽したのは意識だけではない、鉄棒の上に跨る身体にも同様に目覚め始めたものがある。
白濁液にこめられた、もう一つの成分。
媚薬―――それは男たちの欲望と共に、今ナイトリンクスの身体に牙を剥いた。
652 :
AM:2011/05/05(木) 14:17:37.26 ID:Df68BlMN
以上で投下終了となります。
巨乳祭りです、尻がついでみたいに扱われていますが、私はどちらかと言えば尻派です。
今回の話、端的にまとめると鉄棒に跨って進む怪盗少女がガン見されてるだけなんですよね。
なのにそれだけにこんな容量がかかったのは『俺たち』が自重してくれなかったからです、間違いなくw
感想を書いてくださった皆様、本当にありがとうございます。
とあるとジャミング、意外に知られてたんですね…
やっぱり、大多数の男に自分の肌を見られて羞恥を感じる女の子って最高ですねー
かなり興奮できるw 乙です!
GJです!
羞恥描写が最高ですねー
AM氏おつかれさまでした。早い投下まことにありがとうございます〜
今回は男たちの視線がナイトリンクスちゃんに粘っこくまとわりついてまさに視姦地獄でしたね
しかしながら揺れる87センチの乳房を完全ガードすることは不可能だったわけで
またしてもサクランボ乳首を晒してしまう結果になってしまいましたね
>「そう簡単に、乙女の胸を見せてあげるはずないでしょ、べーだ!」
そのセリフとともにワガママ巨乳と桜色乳首が隠しカメラに盗撮されてるんですよね
もし負けたらこのシーンも当然動画としてアップされるわけで、そう思うとそそられますね
>何人かは、空中に想像したナイトリンクスの胸を十指でぐにぐにと揉みこねているほどだった。
そのまた何人かは空中に想像したナイトリンクスのサクランボ乳首を
舌なめずりするように舐めまわしてたでしょうね〜
自分も舌なめずりものの興奮ですよこれは
そして乳とともに注目されるナイトリンクスの83センチヒップ!
バスト87にしてピチピチヒップ83とかどれだけ美味しそうなんでしょうか椿のカラダ
スパッツ越しの張りのある瑞々しい桃尻もまた舌なめずりするほどの興奮モノですよ
早くスパッツもその下のパンティも溶かして、皮を取り除いた美味しい果実を拝みたいものです
優理の純白フリルパンティはレーザーに裂かれたあげく男たちに千切られオカズにされましたが
椿の青と白のしましまパンティはいやらしい溶解液で跡形なく溶かされてしまうんでしょうか?
>>638 「ジャミング」大好物の作品で保管していました!
やはりAM氏の羞恥・屈服系の書きモノはいいなぁと思います
「とある」これから探して読んでみます 見つかるかなぁ…
>>638 「ジャミング」は、もしかしてAM氏?と思ってたけど、改行の仕方とかちがうし気のせいと思ってました やはしAM氏だったとは
でも一番楽しみにしてるのは、アクアメロディの続きかな…
アニメ化してほしいくらいです
そして少女怪盗ナイトリンクス全身白濁媚薬地獄ですね
肩や脇腹、太ももやふくらはぎとか
また媚薬が浸透しそうな敏感エロイところばっかり狙い撃ちしますよね
もしかしたら無防備な脇の下にも当たってるかもしれません
年頃の少女の脇の下と脇腹ときたら、優しく撫でてあげるだけでもビクンとなる敏感ポイントですよ
そして肩、太ももとふくらはぎ
女の子を優しく溶かすスイートゾーンじゃあありませんか
そんなところにことごとくピンポイントに超強力媚薬を撃たれたら……
全身の敏感箇所から染み込む媚毒。
いったいナイトリンクス椿ちゃんはどうなってしまうんでしょうね〜
束前はじめ狙撃手たちがどう椿を料理していくのか、今から期待を隠せません。
それにしても、ほんとナイトリンクス椿は可愛いですよね
「ナイトリンクスちゃん」と呼ばれてましたけど、ホントちゃんづけがしっくりくるんですよ
口調が男の子っぽくなおかつ女の子風味が混じってて、すごく可愛い口調です。
それで(覆面で目元しか見えませんけど)中学生並みの童顔と小柄な身長
それでいて生意気バスト87にパッツンヒップ83とかもうなんなんですかこの背徳的な可愛さは
ミルキーキャット優理も可愛いですけど、まるっきり別の種類の可愛さですねナイトリンクス椿
まさにリンクス、ヤマネコのような小動物的可愛さに少女の魅力が同居してるとか背徳過ぎでしょう
>>657 2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/ オリジナル、シチュエーション系の部屋
> 16号室 魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その9 の中にあります
>>659 アクアメロディも最高ですよね。
当時美音が剥かれるところとかリアルタイムで読んでた人間としてはたまりません。もう最高です。
本当にアニメ化してほしいですよね
(私個人はシーフイントラップにどはまりなのでこっちもアニメ化してほしいですが)
美音や優理・椿の声も想像しながら読ませてもらってます
ああ本当にそれができるお金とツテとAM氏の了承があったらアニメ化したいですよほんとに。
>>662 アリガトー 「とある」今読み終わった とてもいいっす!
アクアメロディをビジュアル化すると、初音ミクになるのはオレだけ?
他レスのAM氏作読破!
個人的には羞恥タイプの作品なので
ここのスレや「ジャミング」の様に
主人公(女)が標的となり心理描写で羞恥が読めるのがGJ!
もちろん「とある」も面白くて一気に読んでしまいましたけどね
シーフイントラップ、あらためて最初から読むと椿の人となりがあらわれていてナイトリンクス像が浮かんできますね
優理とのやり取りを見てると、私の気も知らないでとか、本当に優理を心配しているのがわかります。
その優理さえ辱められた淫らな屋敷に、あえて女の身体ひとつで飛び込む椿は、本当に義侠心の強いいい娘だなと思います。
ただ、そのときの椿はまだ自分が「女」であることを「ある意味」自覚してなかったのかなと思ったりもします
>グレーのスポーツブラと、白と青のストライプショーツ
子供っぽいと言われたように、確かに椿の性的未成熟さをあらわすような下着ですね
だがこの屋敷に来て、無数の男のいやらしい視線があらわにされたオッパイやスパッツ越しのお尻を淫らに這い回る
その淫視線に、椿は自分が女、辱められる存在である女としての意識を強制的に目覚めさせられていくところとか興奮ものですね
彼女は今ようやく気づいたんでしょう。自分がどれだけいやらしい屋敷に足を踏み入れてしまったのか
時間制限がないというのがこのルームの肝ですね、存分にナイトリンクスちゃんを辱めつくしてくださいませ
それでも優理のために諦めない椿を、じっくり、じわじわ、ねちねちと、なぶりつくしてくれたらなと思います。
後編が長くて分割する分には一向に構わないので、存分にやってさしあげてください
小生意気な男勝りの少女怪盗が、優理のように目を潤ませ泣き出すくらいの辱めを
裸にされてもゴールさえすればいいなんて思ってる椿に、女が裸にされるということの本当の意味を教えてやってください。
怪盗ナイトリンクスを身も心も丸裸に剥きあげてくれることを、切にお祈りいたします。
誰か4スレ目保存してる人いない?
読みたいのに保管庫は途中から更新されてないようだし
過去ログはなぜか開けないしでどうしたものか
>>668 容量の関係で656で終わったんだが
そこら辺勘違いしていないか。
・ミルキーキャットの正体である白峰優理の新体操姿を見てみたい。
というか優理のレオタード姿を見てみたい。
画像や写真から優理のレオタード姿を想像するとそそられます。
色はやっぱり白系? それともピンク?
微妙にアンダーショーツも透けてたりすると興奮しますね。
優理の履いてるアンダーショーツもどんな感じなんでしょう
色は? 形は? 考えると興奮します。
高校新体操の世界でも優理はひときわ目立つ存在でしょうね。ファンも多いと思います
優理は気づいてなかったみたいですけれど
優理の競技を性的な目で見てた男のファンもかなりいると思いますね。
高校新体操スレなんかでは時々優理の話題も出てくるんでしょうねー
黒髪ストレートの髪型で着る優理のレオタード
身長159センチB84W58H85の白峰優理が着るレオタード姿、
ぜひ拝見したいものです。
・椿との出会い。いつからの出会いだったのか、どんな出会いだったのか興味あります。
優理がくすぐったがりで敏感肌なのは周知の通りですけど
なんかのきっかけで
優理のイタズラをたしなめる意味で、椿が優理に徹底的におしおきくすぐりをしてたりとか
やめてやめてと叫んでも、身体中バタバタ暴れても、
スイッチの入った椿にがっちり押さえ込まれて徹底的にくすぐられ続けて
とうとう優理が泣き出しちゃって、椿が我に返ってオロオロしちゃったりとか
そんなストーリーがあったら微笑ましいとともに興奮しますね。
くすぐったがりの優理を泣くまで身体中くすぐりまくる椿の図とかもう
672 :
名無しさん@ピンキー:2011/05/25(水) 12:23:39.89 ID:Iwbf/Z+n
きもい
こういうタイプのファンがつくなんて珍しい
どんなファンでも過疎化よりはマシ
ちょっと書き込みしたら即座に反応が返ってくるところを見ると
新作に期待し常にこのスレに目を通してる人が相当数いるということですね。
作者の皆々様、常にお待ちしてますので、気が向かれましたらぜひに投下されてくださいませ。
ジグラットの2巻まだでねぇのか…
ごめんなさい、諸事情によりかなり期間が空いてしまいました。
>>596の続きの後編を投下いたします。
相変わらずCFNMなので注意
「はぁ、はぁ……」
「ふふ、どうだったかしら? 植物なんかにイかされる気分は」
人前で絶頂に導かれるという屈辱的な体験に打ちひしがれ、ぐったりと項垂れている少年を見下ろしながらラヴィアンは楽しそうに尋ねた。
改めて自らの受けた陵辱を再認識したジンジャーブレッドは羞恥に頬を真っ赤に染める。
「――っ! う、うるさい……っ!」
「あら、そんなつれない態度を取ってもいいの? 私がその気になれば、キミを一晩中その格好のまま放置して、明日ここにやってきた皆さんに見せてもらうこともできるけど?」
「なっ……!」
少年は驚きに目を見開く。もし夜が明けて美術館を訪れた大勢の観客にこんな場面を見つかってしまったら、間違いなく新聞やテレビの格好のネタになってしまうだろう。
こんな惨めな姿を全国に晒されるということは、それは自分の怪盗としての――否、それどころか人間としての終わりを意味する。
「さあ、どうする? 大人しく負けを認めて二度と私の仕事の邪魔をしないと約束するなら、この拘束を解いてあげてもいいわよ?」
一時の敗北を受け入れて自由を得るか、それとも意地を通して生涯消えない屈辱を受けるか。損得で考えれば迷うまでもなく応じるべき提案。
しかし、人一倍負けず嫌いの少年にとって、自ら降伏して敵に慈悲を乞うという行為は何よりも耐え難いものだった。
涙が零れ落ちそうになるのを必死で堪えながら、少年は目の前にたたずむ相手を真っ直ぐに睨み付ける。
「だ、誰が……お前なんかに降参するもんか……!」
気丈にも提案を突っぱねるジンジャーブレッド。だがその声は羞恥のためか小刻みに震えていた。
「あら、ずいぶん嫌われたものね。ま、私としてはどっちでも構わなかったんだけど――キミがお望みなら、ここに展示されてる美術品と一緒に鑑賞してもら――」
「やっと追い詰めたわよ、怪盗ジンジャーブレッド!」
ラヴィアンの台詞は、不意に飛び込んできた警備隊長の喊声に遮られた。
「さあ、無駄な抵抗はやめて、覚悟しなさ――い?」
威勢良く啖呵を切った彼女の発言は、しかし、目の前で繰り広げられる光景に気づくと同時に途切れてしまう。
植物園の真ん中で、ジンジャーブレッドの傍に佇む見知らぬ女性。
そして、何故か全裸で四肢を蔦によって拘束されているジンジャーブレッド。
先陣を切って飛び込んできた隊長も、その後ろに控えていた隊員たちもあまりの出来事に絶句していた。
「くす……ちょうどよかったわ。せっかくだから、このお姉さんたちにも、君の恥ずかしい姿をたっぷり見せてあげなさい。
それじゃ、私は捕まらないうちに退散しようかしら?」
「あっ――ま、待ちなさいよ!」
慌てて警備隊長が止めようとするが、ラヴィアンがぱちんと指を鳴らすと同時に、周囲を花びらが舞い、彼女の姿を覆い隠す。
そして、花びらの旋風が止んだとき、その場に残されたのは女性警備隊の一同と、一糸まとわぬ姿で拘束されたジンジャーブレッドだけとなっていた。
しばらく事態が把握できずに困惑していた警備隊長は、やがて少年のほうへと向き直る。
「えーと……さっきの女の素性も含めて、あんたに聞きたいことは山ほどあるけど……その前に、おとなしく同行をお願いしましょう、か――」
言葉を紡ぎながらも、視線が少年の顔から徐々に下がっていく。
鎖骨から、胸を経由して臍へと泳ぎ、その下にある、男に特有の――
「〜〜っ! 見るな、このぉ……!」
「み、見てないわよっ!」
視線の先に気づいたジンジャーブレッドがうっすらと涙を浮かべながら抗議の声をあげると警備隊長は我に返り、慌てて目をそらす。
「う……ひっく、どっか行けよっ――!」
「そ、そういうわけにも行かないわよ……。とにかく、まずはこの鬱陶しい蔦を外すから動かないで……」
護身用のナイフを取り出し、ジンジャーブレッドを拘束している蔦を切ろうとする警備隊長だったが、一見柔らかそうに見える蔦はまるで金属のワイヤーのようにしっかりとその四肢を捕らえ、傷一つつく素振りもない。
「ん……あれ? くっ、何よこれ――全然切れないじゃない……」
力任せに押し切ったり、繊維に沿った方向に裂こうなどと試行錯誤するが、全く歯が立たない。
10分にも及ぶ悪戦苦闘の末、結局傷ついたのはナイフの刃のほうだった。
「はあはあ……仕方ないわ、本部に連絡を取って専用の器具を取り寄せ――」
ため息混じりに蔦をにらみつける警備隊長だったが、ふと何かに気づき言葉を途中で止めた。
先ほどまでは確かに存在しなかったはずの、ピンク色の蕾が蔦のあちこちに顔を出し、今にも花を咲かせようとほころび始めているのだ。
そして、警備隊長の視線の先に目をやったジンジャーブレッドも、少し遅れてそれに気づく。
――忘れようとしても忘れられない、羞恥の記憶がフラッシュバックする。
先ほどの陵辱は、いくら植物に扱かれて絶頂を迎えるという恥ずかしい姿を晒したとはいえ、結局はラヴィアン・ローズ一人に見られただけだった。
しかし、今回は違う。
今までにも何度か相対し、その度に出し抜いてきた大勢の警備隊員の見ている前で、これだけの蕾が一斉に花を咲かせたら――
「お、お願い、その蕾を――」
涙を浮かべながら、敵であるはずの警備隊長に哀願を始める少年だったが、無情にも彼の目の前で、いくつもの蕾が同時に開き始める。
「い、いや……ダメぇっ!」
少年の全身に絡みついた蔦から次々とピンク色の花が咲き乱れる。
呼吸を止めようとしても、否応なしに花の甘い香りは少年の鼻腔をくすぐり、また全身のむき出しになった皮膚からも遠慮なく侵入し、刺激的な快感を強制的にもたらしていく。
「あ……あぁ……!」
先ほどと同じ、いやそれ以上に激しい快感の奔流が少年の全身を襲う。
一度精を放ったために大人しくなっていたはずの秘所が、再び主の意思を無視して膨張を始める。
その変化に気づき、少年の身にどんな大変な状況が起こっているのか知る由もない警備隊長が顔を赤らめながら叫ぶ。
「きゃあ!? ちょ、ちょっとジンジャーブレッド! この状況でいったい何考えて――」
「み、見ないで……おねがい、目を、つぶってぇ……!」
もはやプライドなど忘れ去ったように涙を流しながら叫ぶジンジャーブレッド。
だが、この状況で見るなと言われてその通りに従うはずもなく。
隊員たちは、顔を背けるそぶりを見せながらもちらちらと、あるいはそのそぶりすら見せずに堂々と、少年が隠す術を持たないそこを鑑賞していた。
少年は蔦による拘束からどうにかして抜け出そうともがくが、当然のように蔦は今までと変わらずがっしりとジンジャーブレッドの体を捕らえて離さない。
「はぁっ、いや、いやぁ……!」
多数の女性の視線に晒されながら、少年の小さなこわばりはまるでさらなる注目を浴びようとするようにしっかりと屹立していく。
小刻みに震えるその先端には、すでに透明な蜜が湛えられていた。
「ん、くぅっ……ふああっ」
徐々に少年の悲鳴に、切なげな喘ぎが混じり始める。
媚薬の作用によって、誰にも触れられていないはずの秘所が、まるで巧みな舌使いによって愛撫でも受けているかのような快感に包まれたのだ。
もはや周囲の人目すら忘れてその快楽に悶絶する姿に、警備隊員たちはごくりとつばを飲み込んだ。
「うそでしょ、あのジンジャーブレッドが……」
警備隊長も、少年のあられもない姿に、助けるどころか目をそらすことすら忘れて見入っていた。
「は、ぁっ……また、いっちゃう……!」
再び精を発射しようと準備するかのように、硬く聳え立ったその強張りは数回大きく震える。
もはや大勢の女性が見ている前で限界を迎えてしまうのが時間の問題なのは明らかだった。
「だ、め、もう――あ、あああああっ!」
そして、その瞬間は訪れた。
少年の四肢はまるで自らの絶頂を見てもらおうとするかのように弓反りになり、周囲の全員の視線が集まるその小さな先端から白く濁った液体が勢い良く迸る。
「ふぁ、あああ、っはあああ!」
これも媚薬の効果だろうか、その迸りは一度の発射程度では治まるところを知らず、まるで体内のすべての液体を放出するかのような勢いで何度も連続して精をあたりに撒き散らし続ける。
観客全員が見守る中で、果てしなく続くと思われる射精がようやく収まったのは数十秒たってからだった。
「はぁ、は、ぁ……」
全てが終わった後、まるでそれを見越したかのように少年の手足を拘束していた蔦が自然に緩む。
ようやく自由になった少年は、文字通り精も根も尽き果てたようにその場にうつ伏せに倒れこんだ。
逃げようにも、もう指一本たりとも動かす力は残っていない。
いや、仮に残っていたとしても、今更逃げる意味などなかっただろう。
もはや、これだけの辱めを受けた怪盗ジンジャーブレッドが二度と活動できないことは明らかなのだから――。
【FIN】
以上で投下を終了します。ありがとうございました。
前編の冒頭に出てきた警備隊長に名前をつけておくべきだったと少し後悔。
良いねー
CFNM小説はあまり読む機会が無いから素晴らしい
GJ
続きが読みたくなるような作品だった
GJ
大人の姿に変身する怪盗モノってあったっけ?
秘宝を盗むために大人の姿に変身するってな感じで
ヴァルキリーで連載中のジグラットはその逆?
誰か、アクアメロディのBADENDを書いてくれんかな
本編では勝てたそれぞれの敵に負けた場合を。
アクアメロディは自分の中じゃハッピーエンドになってるのですね
最後顔を見られる瞬間、ダークが暴走して逃亡成功
夜暗と決着をつけて勝利→インジブルストーカーに続くといった感じで
というわけでわたしの中でアクアメロディは未だ難攻不落の処女になってます(ドヤ
とはいえAM氏によるとあそこでアクアメロディは終わりになってるので俺の中の単なる妄想だけど
中途バッドエンドならエロ植物あたりがかなりいい線いってたような気がしますね
…うむ、風見が小物過ぎて負けるところが想像つかないのが難儀ですなw
自分なら丸裸に剥きあげるまで距離をとって風の刃で攻撃し続けるかなとも考えますけど
アクアメロディがシーフイントラップに出たら面白いかなとも思ったんですが
美音がフォーチュンを狙う動機が薄いんですよね
多分そのころはミルキーキャットはじめ女怪盗も憧れるような伝説の怪盗として語り継がれてると妄想してるんですが
時間軸がどうなってるかですよね
束前龍三は女性心理を利用して巧みかつ狡猾に、女怪盗を丸裸に剥き上げていく
AM氏の敵役の中ではかなりいいキャラクターとも考えています。
最高峰の宝石フォーチュンと自分の名声と復讐心で女を誘い
女を辱めることを至上の娯楽と考え、その過程を凝らし、希望を持たせて絶望に落ちるさまを楽しむような
誇るべきエロジジイかと思います(名前の語呂もいいし)
とはいえアクアメロディがいまさら束前に負けるというのもなんだかなあという気がしますけど
美音の女の羞恥心女の弱点を執拗についていけば倒せるかもしれませんけど
うん、美音が丸裸にされて警察に突き出されるというのもそれはそれでそそる展開かなと
個人的にはあのあと取引どおりに覗井に犯されるのもありかなとも思ってたりします
後ろでに縛られて、満足に逃げることもできない
逆に言えば足だけは自由というのが逆に逃げる蝶を追い回す的な嗜虐的興奮を
美音がゲス男に密室で追い回されて後ろ手に縛られたまま
少し動けばコスチュームから胸やノーパンの股間がチラ見えする中
ゲス男に犯されるのがたまらなくいやで限界まで密室内を逃げ回り、それを嬲る覗井とか興奮しますね
本編のシチュがどれもこれもおいしい物ばかりで、最後まで行かないのが勿体なく感じるん。
個人的には、エロ植物にメロメロにされた後、やってきた警備員達の手により輪姦とか
インビジブルの火野の場面で、火野がアクアメロディに話しかけることなく、
アクアメロディのオナニーを見物していて、彼女がイった後に畳み込むように襲ってそのまままたイかせるとか。
アクアメロディみたいな女性が、男達の手により欲望に穢されていく姿が見てみたいわけですよ。
本編中でイかされたのだって、一話目とEDだけだったし。
>>691 >エロ植物にメロメロにされた後、やってきた警備員達の手により輪姦とか
この部分だけ読んで一瞬別の作品と勘違いしてしまった……
693 :
名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/23(木) 23:25:05.28 ID:PZuPYklQ
アクアメロディがシーフイントラップに・・・というのは私も面白いと思います。
「トラップ」で強い怪盗を責めるのは、同じくらい強い個人ではなく凡人の集団であるというのが、またいい。
ぜひ普段は警察の集団を一蹴している彼女を、欲望にぎらついたファン(アクアメロディって半ばアイドル化されてたよね?)の集団で舐るように追い詰めていく場面を見てみたいですね。
エレメントジュエルは近づかないと真贋がわからないという設定だったと思うので、アクアメロディがフォーチュンを狙う必然性もあると思いますしね。
アクアメロディのエロなら別バージョンのEDに期待してる
なにせタイトルが『自慰撮影』『無限絶頂』だしwktkが止まらない
本編
>>691 本編中にそういうガチエロがなかったのはAMさん本人も残念に思っていて
自分の代わりに誰か書いてくれる人が居たら、ぜひ書いてくれって言ってるんだから
その内、気が向いた人がそういうのを書いてくれるんじゃないの
697 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/02(土) 01:10:20.86 ID:pgLfjCmR
age
age
>>688でアリスソフトのハルカを思い出した
あれには勝った場合と負けた場合の二種類用意されてたっけ
700 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 13:48:44.73 ID:64wiXFX/
覗井に孕ませられるAMお願い致します!
>>699 むしろライディかな
ハルカは負けたら陵辱あるけど勝ったらそのまんまだし
シーフイントラップの続きを楽しみに待ってます
亀だが、セイントテールだとアスカjrが捕まえたセイントテールを見逃し
正体を暴かない代わりにエッチな事を…てな展開が普通に思い浮かぶ
てか、番外編…w
ナイトリンクス椿が丸裸にされるシーンを見てみたい
それもじっくりじわじわなぶるように
というかそろそろ容量的に次スレの時期ですか?
アクアメロディを徹底してくすぐり責めの刑にかけてやりたいな
過疎ってるね!
とりあえず女の子の怪盗に後催眠暗示とか与えて恥ずかし可愛い目にあわせたい!
具体的にはどんな感じ?
>>706 具体的にはあんまり考えてなかったけど、自分でエロトラップ仕掛けて自分が引っ掛かって恥ずかしい姿を晒してしまうように仕向けたり、普段の衣装と間違えてとんでもなく露出度が高い衣装でかつやくさせたり。
何かを盗もうとする日には必ずパンツを履き忘れるという恥ずかしい暗示をかけられて
本気で廃業しようか苦悩する女の子でお願いします
わかっちゃいるのに履き忘れる
>>708 実はそれ考えてた……
同じこと考えてた人がいたのは驚き。
710 :
W:2011/07/29(金) 03:37:58.78 ID:iXEQv4Uv
履き忘れるのもいいが、現場に残すのもありと思う。
盗まれたケースの中に
「○○いただきました」
の手紙と脱ぎたてのパンツが現場に残される、とか
女の子に羞恥が無いとつまらん。ノーパンは羞恥で困る女の子を見るのに価値があると思う。
そんな堂々とされるよりよりも、不可抗力で脱げて、みられるかも…・とドキドキする方が興奮する。
そして、敵に捕まった時にそれを指摘され、淫乱とか罵られるとなお良い!
いや、催眠暗示のせいでそうするように仕向けられるって意味じゃないの?
713 :
W:2011/07/29(金) 10:18:04.83 ID:iXEQv4Uv
あ、そうっす。
本人にその気はなく盗んだらノーパンになっていて羞恥の帰還
更に盗みを繰り返すごとに置いてくるパーツが増えるとか
やめたくても催眠暗示であるものを盗まないといけない焦燥感に駆られ
泣く泣く怪盗を繰り返し、全裸に近づくたびにピンチも増えたりする
というのが読みたい
暗示で無理矢理盗ませるのは好きじゃないな
怪盗というより泥棒の強制や
後催眠ネタなら
現場に首から下を撮影した自らの全裸写真を無意識の内に置いてきてしまうとかがいいな
世間で誰の裸かと話題になってるのを知って布団の中で羞恥に悶えて欲しい
無理矢理盗ませるのが好きじゃない人がいるのも理解できるけど
普通の女の子を一流の怪盗だと催眠で思い込ませて活動させるという展開なら好き
>>716 なるほど、その発想はなかったな……ゴクリ
もちろん実際には怪盗の才能なんかないので恥ずかしい姿を見られるだけのお仕事ですね
月々5000万円相当で
男達に裸に剥かれ羞恥に苦しむ所を、陵辱されるだけの簡単なお仕事です。
怪盗スレに暗示フェチが少なからずいることに驚きを隠せない。
意外と住民被ってるのか?
720 :
名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 00:55:56.75 ID:Qz5erGOD
怪盗が体の線がモロにでるレオタードや、パンチラしまくるミニスカを着用するのも催眠暗示によるものなのか!
とか言ってみる。
とっ捕まった後の結果は変わらんだろうが、どうしてもっと地味な衣装にしないか永遠の謎。
動きやすさとか男の油断を誘うとかエロ小説じゃ聞くが、まともな感性持ってんなら有り得ん服ばかりだ。
まともな感性あったらそもそも怪盗なんかやらないだろう
フィクションに野暮なツッコミ入れるんじゃないの
まあ流石に正体バレたらアウトなのに、素顔出して動いてるキャッツアイやセイントテールは当時も不思議に思ったものだが。
上下ジャージで防弾ジャケットを羽織りヘルメットをかぶってる美少女怪盗とかどうだろう
それ銀行強盗だよね。
あるいみ銀行強盗も怪盗の一種か。
銀行強盗はライダースーツを着た美女、
怪盗はミニスカの美少女というイメージが何故かある。
ギャラリーフェイクのフェイツェイがリアル指向装備だった
しかし美少女じゃないという問題を抱えている
美少女が泥棒なんてしません、というところがリアルなのだろう
そんなリアリティいらねぇよwww
まあ怪盗を志した女の子がたまたま美少女でしたっていうのが妥当なんだろうな
最近流行らない高飛車系で、自分の美貌に自信を持っていて
この世の美しいモノは自分にこそ相応しいと思っているタイプなら
美少女怪盗であることに必然性が持たせられるぜ
それは美少女より美女のほうがしっくりこないか
しっくりというか、このパターンは大抵、美女だよな
無論、美女でも構わないが、逆に美少女であったらいけない理由もないわけだ
美人なら女でも少女でも私は一向に構わん
むちむちメガネ娘な怪盗を書いてみたかったので、ネタ的に投下します
内容は、SM縄化粧を「芸術」と称するようなタイプの女怪盗によって捕獲され、作品にされちゃう感じ
畑と空き地が目立つ郊外の街の一角、名もなき絵描きたちの作品を集めた名もなき小さな美術館。
その地下に人知れず設えられたギャラリーで、一人掛けのテーブルについて新聞を眺めている女。
黒のビジネススーツにビシッと身を包んでいるものの、顔立ちはまだ幼く、就活中の女子大生に見えなくもない。
時折、一日を終えて疲れたふくらはぎをさすりつつ、紅茶を啜り、そして、銀縁の眼鏡にかかる前髪を脇へ寄せる。
そのレンズの奥の、気の強そうな二重瞼に包まれた両の目は先ほどからずっと、ある記事の上の一点で止まっている。
『かの大富豪 豊沢氏、○○美術館のオークションにて巨匠の名画を落札』
見出しにはそう書かれており、続く本文には氏の薄っぺらい思い入れとやらがつらつらと並べられている。
が、彼女にとって−−大村瀬奈にとって重要なのは最後の一文、『名画は氏の別荘に併設されているギャラリーにて、近日中に一般公開を始められる予定』というところだった。
大村瀬奈。両親が遺したこの美術館の館長にして学芸員、数ヶ月前の春に美大を卒業したばかりの22才。
しかしそれは昼の顔に過ぎない。
地上の館内で展示されている作品とは違い、この地下のギャラリーにあるものはどれも値段のつけられないようなシロモノばかり。
女怪盗セナとしてその名を轟かせつつある彼女が自身の手で盗み出し、集めてきたものたちだ。
新聞記事に出ている作品も、是が非でもこのギャラリーの壁に掛けて鑑賞したい一品なのだが−−今見ていた記事の隣、でかでかと印刷されているまた別の見出しを見ると、瀬名の気持ちに焦りが生じていく。
『警視庁 各方面に二大怪盗への警戒を呼び掛ける』
問題は、貴重な美術品を狙う怪盗は自分だけではないということなのだ。
見出しの下には二枚の写真が掲載され、内一枚は不覚にも監視カメラに捉えられてしまった時のセナが−−黒髪を束ねたポニーテールを揺らし、白いブラウスに映える黒のネクタイをなびかせ、黒いミニのプリーツスカートを風にうねらせ駆けていく女の姿が、写っている。
カメラに映る際にはレンズが白く反射するようにできている眼鏡をかけていたために、かろうじて顔は割れなかったが−−この時も、もう一組の怪盗・ヴァンパイアシスターズに先を越されまいと焦っていたのだった。
セナの写真とは対照的に、二人組の女怪盗ヴァンパイアは挑発するようなポーズでカメラの前に立っている。
アメコミヒーローのような、頭をすべて覆うタイプのラバーマスク。
そこからのぞいている長いまつ毛を湛えた目と厚くみずみずしい唇で−−さらには、爆乳をキツく押し込めたハイレグのラバーレオタードとニーハイブーツとで、彼女たちは世の男性から絶大な人気を得てもいる。
また、セナが絵画を専らの標的にしているのに対して、ヴァンパイアはありとあらゆる美術品をその手にかけていた。さらには、標的の持ち主が若く美しい女性の場合には、その持ち主までもを共に盗み去ってしまうことも幾度かあった。
セナにとっては、ギャングまがいの窃盗グループと自分とを並べて扱われるのはこの上なく心外なことだ。
だが下手にアピールなどすれば、自らの首を絞めることにもなりかねない。
新聞を置いて立ちあがると、標準よりほんの少しだけ背の高い身体を思い切り伸ばして、息を深く吸い込み、ゆっくりと吐いた。
そのまま腰に片手を当てると、ホックの外れたスカートがすとんと床に落ちた。
*
深夜。
満月の明りを降らす夜空の下、鬱蒼と茂る木々の中で、怪盗セナは目の前にそびえ立つ円筒型の建物を見上げている。
高さ30メートルほどはあろうかというその建物は石壁によって覆われており、窓ひとつなく、天井だけがガラスのドーム状になっている。
ここが豊沢の別荘、狙いの品が展示されるというギャラリーだ。
品物が既にここへ持ち込まれているのかどうかはわからないが、今日は現場の下見という目的さえ果たせれば良い。
ギャラリーへの入り口は、観音開きの鉄扉がひとつだけ−−セナは周囲を気にしつつ木々の間から抜け出し、そこへ近づいていく。夜露に濡れた雑草がブーツに踏まれ、静かに音を立てる。
この扉がダメならあの天井までどうにかして上る必要があるかもしれない、そんなことを考えつつ扉の前に立った途端、セナは息を呑んだ。
扉に名刺大のカードが−−黒地に真っ赤な色で双頭のコウモリがデザインされたカードが、貼り付けられていた。
あのヴァンパイアシスターズのレオタードのヘソの位置に刻印されているエンブレムと同じ、双頭のコウモリ。
まさか、もう先を越されてしまったのか−−焦る気持ちを抑えつつ、白いグローブをはめた手で扉に触れる。
扉は音も立てずにやすやすと、奥へ向かって開いた。
身を滑り込ませるようにして内部へと入り、扉を元通り閉める−−と、そこはもう円形の部屋、ギャラリーだった。建物内部に部屋の区切りなどはなく、円筒の中身はギャラリー一室のみのようだ。
そして、セナが瞬きをしたわずかな間に、天井からいっぱいに注ぐ月灯りの下、ヴァンパイアシスターズの二人が部屋の中央で並び立っていた。
コソコソするふうもなく、むしろ堂々と、二人はセナのほうを見つめ、腰を微妙にくねらせている。
「随分と早いご到着ね、怪盗セナ」
その妖艶さとは正反対に、落ち着きはらったハスキーな声だった。
逃げるか、それとも彼女たちから絵を奪取するか−−セナが逡巡していると、もう一人のヴァンパイアが嘲笑うような調子で言った。
「オートロックって知ってる?」
同時に、セナの背後、厚い鉄扉の内側から金属質な音が響いた。
なぜ、彼女たちはさっさと逃げもせずにこんなことをしているのか−−しかし、セナに考える間は与えられない。
突然にギャラリーの照明が点灯し、いくつものライトから放たれる赤い光によって、その内部が真っ赤に染め上げられた。
同時に、ヴァンパイアシスターズの姿も消えていた。
色調の変化に目がついていかず混乱するセナ、そうしている内にも背後から両腕を掴まれて背に回され、その両の手首にひんやりとした感触が−−肌に食い込む手錠の感覚が広がる。
腕を振り払い、咄嗟に前方へ向かって駆け出したが、既に両手の自由は奪われた後だった。
彼女たちの目的がわからない。
だが、それ以上にわからないのは−−(これじゃあ、まるで、ここが彼女たちのアジトみたいじゃない……どういうことなの……?)
ひとまずは部屋の反対の端まで駆け抜け、身を翻し、壁に背を預けた。
ヴァンパイアたちは部屋の中央に立ち、天井のガラスのドームから長く長く垂れ下がってきている二本の鎖をそれぞれ手にしていた。
(あんなもの、さっきは無かったのに……!?)
投げ縄の要領で鎖を振り回し、狙いを定める二人−−セナが身を回転させながら横へ除けると、同時に放たれた二本の鎖が足下の壁面に激突した。鎖の先には太い鉄の枷がついている。
一瞬、セナの脳裏に怖ろしい光景が過ぎる−−その鉄枷を左右の足首にかけられ、天井から逆さ吊りにされている自分。
(冗談じゃないっ、そんな見世物みたいにされてたまるもの、か……?)
壁に身を擦らせながら逃げ惑うセナ。だがそこに掛けられている額の中の写真を見た途端、眼鏡の奥の瞳は戸惑いに揺れた。
裸の女性が、それも、まんぐり返しの状態に身体を固定され、脚の間の二つの穴に花を突き立てられた女性の姿が、そこに写っていた。
(この人、ヴァンパイアシスターズに”盗まれた”って報道されてた女性じゃ……)
セナの動きが鈍ったのはほんの一瞬のことにすぎない。
それでも鎖は再び放たれ、一本はまた壁面に激突し、もう一本はブーツ越しに右足首にがっちりと噛みついた。
すぐさま鎖が強く引かれ、セナの身体はバランスを崩して転倒する。
手が使えないために顎を床に強打してしまい、口の中にはほんのりと血の味が広がった。
鎖が巻き上げられる音が響く中、身体を引きずられていきながら、セナは思い出していた。
豊沢家には美貌の二人姉妹がいるということを。まだ二十代前半で、自分とさほど歳も変わらないのではなかっただろうか。
片脚が天井に向かって引き上げられていく。
必死にばたつかせていたもう一方の脚もあっさりと掴まれて、枷をかけられると、身体は下のほうから徐々に宙に浮いていき−−やがては完全に逆さ吊りにされていた。
それほど高い位置にぶら下げられているわけではなく……最悪なことに、スカートがまくれて丸見えになっているその部分がちょうど二人の顔の高さにきている。
「これでもう、あなたは私たちのもの……」
ヴァンパイアたちの手が伸び、むっちりと肉づいた太ももを撫で、尻の肉をさすり始める。
「とても魅力的よセナ、最高の器だわ」
「うっく、やっ、やめなさ……むぅっ!」
ヴァンパイアの細くしなやかな美脚がセナの首に絡みつき、口を強く塞いだ。
「もう気付いてるんでしょう? 私たちのこと」
絡ませた脚を解きつつマスクを脱ぎ捨て、しゃがみ込む二人−−ロングの黒髪にややキツい顔立ちのほうが姉の豊沢明日香、カールしたブロンドの髪に柔和な表情を浮かべているほうが妹の豊沢佑香−−豊沢家の二人姉妹に間違いなかった。
「新聞であなたのことを見てから、ずっと盗んであげようと思っていたの」
「こうしてあなたを捕まえられたんですもの、安い買い物でした」
セナは身をよじり、もがきながら、二人を睨みつける。
「そう…あの絵は、私をここへ誘い込むため…だったのね……!」
「お金で買えるものなんか、何の価値もないわ」
「買えないからこそ、欲しくなる、盗み続ける……そうでしょう?」
姉妹はくすくすと笑い合いながら、セナの頭を掴み、壁に掛けられた写真のほうへ目を向けさせた。
「それに…あなたのようなコソ泥が私たちとともに『二大怪盗』などと呼ばれるのは癪でしたので」
「私たちはアーティストだもの。ただ盗んで満足してるような素人とは違うのよ」
花瓶にされた女の写真の隣には、まるでダイヤを散りばめたかのように煌めいている鎖を身体に複雑に巻きつけられ、吊るされている女の写真が飾られている。
「くっぅ……下衆ね…あんなものっ、芸術なんかじゃ…」
「安心しなさい、あれが私たちのすべてではないわ」
「ステージの上で、お客様たちの目の前で、作品を作っていくのです……結果だけでなく、その過程までがひとつの作品なのですよ。
あなたもすぐわかるようになります、作品となることの幸せ、喜び、享楽…」
「冗談じゃない!!」
もがき暴れる脚の先で、鎖がガチャガチャと鳴り響く。
「あなたたちのオモチャになんかっ、なるものか……っ!」
姉妹の口元が、苛立つように小さく震えた。
「芸術をオモチャ呼ばわりとは、怪盗セナも存外素人だったのね」
「このような口をきくのでは、とてもステージ上げることなどできませんわ」
佑香がずいと顔を寄せ、セナの額に浮き始めていた汗を舌先ですくった。
「まずは教えてあげましょう、その身体に…」
(おわり
おわるんかいwぜひ続きを
ちょ、なんて生殺しな終わり方を…でもGJ!
つ、続き!続きを!
なんでそこで終わるんだよw
このスレならツインエンジェルも捕まってあんな事こんな事になるんだろうか
あいつらにはまず、怪盗(快盗)を名乗ることの意味から躾ないといかんな
ツインエンジェル
ああ、淫獣聖戦か
749 :
名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 11:30:53.25 ID:c/OP2KpP
保守あげ
サルベージマイスっていう女怪盗物の映画が仮面ライダーのスタッフ制作で来月上映されるらしい
パッと見キックアスとキックガールを足して2で割って計算間違いしてる感じだった
ちょっと期待してる
>>750 予告みた
こういうのはVシネマでやってほしい
R-18だとロコツすぎるのでR-15くらいで
シーフイントラップの続きマダァ?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
早く椿の服が溶かされて丸裸になるシーンがみたいぜ
もうすぐジグラットの2巻が出るのが今のオレの楽しみ
変身すると大人化する怪盗モノってある?
あるよ
そういえばジグラットの出てるライバル怪盗も
元設定では変身して大人になってるんだったっけ
元のエロ漫画では、変身前は小学生くらいだったな
そしてジグラットのヒロイン本人は変身するとロリ化しているっぽいな
ロリ化というか貧乳化か?
760 :
名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 09:42:22.90 ID:4yPWUbL4
すぐ真下のレス・・・
ジンジャーブレッドの人の話もっと読みたいな
だれか書かないかなあ
AM氏が同人小説で出してくれたら、千円だったら買うけどなー
シーフイントラップ完結全集なら5000円出してもいい
アクアメロディの拷問シチュ全集付けたら1万円でも惜しくない
好みのいい絵師つけて挿入画付きなら万冊大盤振る舞い出す
むしろ、誰かがアクアメロディを同人誌化しただけで俺は満足
絵が下手でも買う