キモヲタが書いた話で興奮してるかと思うと泣ける

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1名無しさん@ピンキー
泣ける
2名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 06:57:08 ID:m3SKoinh
よっしゃあ!2ゲット!
3名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 07:25:18 ID:pLywSD22
そんな自分の書いた文章で興奮されたらキンモヂイイイ
4名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 10:58:45 ID:pqlA0K5n
いいじゃない!
5名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 14:09:16 ID:ak9N5L65
…あァ そうだな
6名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 18:51:22 ID:tWPnxpAu
               _,. -‐…─---、_
            ノ ノ´r‐= 、、ヽ  \
.             f|: ´_/⌒``" ̄ ̄ヽ ∧
.             lll : |:::..     _,,  |: ::: :〉
            {_|:l_|:__,ニニ.__r===┬r=く          _______
            トマヘr=¬厂匸三リ リ)|      /
            ∨:::::`フ´{:___ト、__  〈/    _ノ   お楽しみはこれからだ・・・
.            ヾl:::::ィ::;厶-一ヵ> :ト'     ヽ
             _〕::::いミニニイ l/::ト-、_       \_______
            /__ト、::ヽヽ 川.〈 /::/|:  `ー-、__
        ,. -‐'´.: : .:|!:.:`\{::  ノ ´ ::|::...         ̄``ー-、
    _,. --r'´.:.:.:.::  ..:.:∧:.:.:.:r‐≧='-‐┐:|:.:.:.:...    r       \
 r‐'´ _:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l |!:. └‐1大'ー┘ |;;;;:.:.:.:>....:.|:..       、 ヽ
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7名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 20:23:35 ID:UPkpiA5w
「そう言いながらなんでこんなところに来たんだ?」
男の下卑た笑いが耳に響く。

「私はキモくない方に用があるの、あなたなんて呼んでないわ。」
二条千恵は強い語気で目の前の男に言い放った。

「ここでそんなものもとめるのが間違いなんだよ、あんたも期待して来たんだろ?
だったら俺が愉しませてやるよ……。」

薄暗がりで顔がよく見えない、しかし、欲望を隠そうともしない男の態度は千恵に一層不快感を与えた。
「あんた見たいな下手糞とする?考えるだけで泣けるわ。」虚勢を張り男に毒を吐く。

しかし、男は動揺することなく千恵に近づいていく、萎えることなく、むしろその言葉に挑戦するように。
千恵は後ずさりして男から逃げようとする。
しかし、ここは人通りの多い所からずっと離れた路地、逃げ道など、ない。
当初千恵は気づいていなかったが、ここに入った時点で千恵が何をすることになるのかは決まっていた。

寂れた廃屋
機知で男を凌ごうとするが全て徒労に終わり、千恵は壁を背にした状態で両腕を押さえつけられてしまった。
「離しなさい!」美しい黒髪を振り乱して男を振りほどこうとするが、
千恵の細腕ではもはや無駄な抵抗であった。

「そうやって強がる奴を組み伏せるのがキンモヂイイインだよ………」
優位に立った余裕からか、男はふざけた態度で語りかける。
千恵は息が掛かる位に顔を近づけて来た男から顔を背けた。

「………じゃない。」
「ん、ナンダァ?」
「あ、あなたの好きにすればいいじゃない!」そう声を上げた千恵の肩は震えていた。
「大人しそうな見た目なのに、強気な事をいうじゃないか………
…あァ そうだな……いいことを思いついた。」

男は最初に浮かべていた下卑た笑いを再び浮かべ提案をした。
「あんた、最初に言ったよな?オレみたいな下手糞とはしたくないって。」
「言ったわよ!」千恵は動揺を悟られまいと健気にも声を張り上げ強気の態度を保とうとしている。
「見ただけで俺の実力見抜けるあんたに教えを請いたいんだよ、
……あんなこと言っといて、まさか、卑怯にも逃げたりしないよな?」

男の挑発にカチンと来た千恵は「逃げないわよ!」と思わずその挑発に乗ってしまった。
8名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 20:26:00 ID:UPkpiA5w

人の生活していた気配すらも見つからない廃屋で千恵は裸で息を荒げていた。
男に繊細かつ執拗に愛撫され、全身の至る所を舌で犯された。
ドクリドクリと心臓は激しく鼓動を刻み、快感から体が震え足腰も立たなくなっていた。
膣がヒクヒク蠢き男のペニスの挿入を今か今かと待ち望んでいる。

しかし、体の反応に抵抗するように千恵は強がりを言う。
「……時間を掛ければ……いいって物じゃないわよ。」
毒に夢中になり千恵は気づいていない、その吐息の熱は色をなし彼女の興奮を如実に表していた。

その艶かしい様子に男はゴクリとつばを飲み込んだ。
「お楽しみはこれからだ・・・」
そう言うと男はズボンの前をはだけさせると、凶悪なペニスを取り出した。

「……な!?」
千恵は絶句した。

デロンと出てきたものは一般的なモノより2回りほど大きく、圧倒的な質量を有していた。
グロテスクなそれはみるみる硬く大きくなっていく。

男が入ってくる恐怖と、巨大なモノへの好奇心と、快楽への期待で体の震えが止まらない。
両足を捕まえられ膣を上にして仰向けに押さえつけられる。
「大きければいいって……ものじゃないわよ…!!」
恥ずかしい姿勢の自分をごまかすようになおも言葉を紡ぐ。

そして、覆いかぶさった男のものが彼女の中へゆっくり段階を踏んで投下されていった。

膣口にペニスの先端が当たる。
すでに男を受け入れる状態になっている千恵の体は歓喜に震え、体を男のされるがままにしている。
目は挿入されるところを見逃すまいと、結合部に注がれている。

亀頭が中に侵入してくる、膣口が押し広げられ、ペニスの質量を感じる。
中はすでにトロリと愛液が湧いて滑らかに千恵の痛みを和らげている。
「あ、あなたのも使い込んでないようね……童貞みたいな色してるわ。」
いつもの毒も歯切れが悪い、気持ちよさを受け入れまいと、千恵の言葉は止まらない。
9名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 20:27:05 ID:UPkpiA5w
男のモノはなおも進む、千恵の中を自身のもので制圧しようというのか。
「……くっ」
「……何?…もう…出るの?早漏ね……」クスリと笑う。
内壁がペニスを包み込み中を吸いだそうとしている。

しかし、男の耳に言葉はもはや届いていない
あまりの快楽に理性を失った男は、そこから一気に千恵の中を突き刺した。
「口の割に大したことは……ヒグゥ!!」

動き出した男の腰は止まらない
グッポ、グッポと卑猥な水音をならしながら千恵に打ち付ける。
突然中につきこまれた異物感で千恵は頭の中が真っ白になり、ひぃひぃと息をするので精一杯だ。

「……どうだ?俺のは…?」
余裕なさげな男の言葉で、千恵は快楽の波から引き戻される。

「ハァ……大きいだけで…んっ…評価する……ところなんか…あっ…ないわね。」
嘘だ、太く大きく反り返ったものは、千恵のGスポットを捉えて離さずゾリゾリと確実に千恵に快楽を与えている。
それは、一なぞりするごとに千恵を高みに連れて行く。

千恵がピクピクと体を痙攣させるの見た男が言う。
「今イッただろ?」
「………………そんなわけ…んん…ないでしょ……」
これも嘘、千恵はもう前から気をやっている。
それほどまでに、男のものは千恵の中と相性が良かった。

その言葉で躍起になった男が動きをさらに激しくする。
「…!?あ……やめ……ん…嫌……ひっ…あ」
結合部から愛液が漏れ、グッチャグッチャと千恵の中をかき回す度に千恵は体を震わせる。
男はギリギリまで抜いて一気に突き込んだり、小刻みに震わせたり、リズムを変えたり
あの手この手で千恵をとろかせに掛かる

「ダメッ…あ…イイ…いや…はぁん…。」
正体をなくし喘ぐ千恵を抱きかかえ男は一際激しく千恵の最深部を打ち欲望を吐き出した。
千恵も男にしがみつき「いっくぅ!!」と大きな声で叫びビクンビクンと体を一際大きく痙攣させ、ぐったりと男に身を預けた。

廃屋は相変わらず人の気配はない、無言でいそいそと服を整える男の後ろで
千恵は「……よかった。」と小さく呟いた。

その言葉にえ、と聞き返す男。
慌てて千恵は取り繕う
「どうしてくれんのよ、あなたみたいなのにいいようにされて涙が出たじゃない。」
そう言った千恵の顔は確かに目を潤ませていたが、上気しているのも相まり
とても泣いているようには見えなかった。
10名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:09:00 ID:Y3czPm0b
おいwww
面白かったよ
11名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:20:00 ID:wvJq9fxB
うん、面白い
なんでここに投下したのよくわからんけど
12名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 01:15:43 ID:9IXRg+fa
普通に興奮した。キモヲタが書いてるかと思うと泣ける
13名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 01:26:07 ID:TTc4OiUk
>>12 書いてる方も自分が書いたもんで、キモオタがオナニーしてるって考えると鬱になるよな。
14名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 02:51:33 ID:EeCYmknG
途中から読んだらなぜか奇面組のうるちえとごうくんの絡みだと勘違いした
15名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 02:58:34 ID:357TgPjv
男は男なのに、なんで女に名前あるのかって思ったら〉〉1のIDか
16名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 00:09:25 ID:zir+v0i9
才能の無駄使いだぞ
17名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 00:57:29 ID:kwZnWAaD
面白すぎて噴いた
18名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 16:50:53 ID:N2T6v9SX
続編希望
19名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 22:27:16 ID:EKkudjtC
神がいたw

スレによっては女の書き手もいるらしい
20名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 05:03:46 ID:wvBP3C5f
ID名前にするのすごいな
21名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 16:54:12 ID:3qEINo2K
>>15
IDと名前の関連によく気付いたな
22名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 17:15:48 ID:PYsFmNu/
まだあったのか
23名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 20:01:31 ID:30LWgwIx
糞スレだと思って来たのに期待はずれだ
何この良スレ
24名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 21:51:47 ID:iyMUKePW
ほしゅ
25名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 13:33:48 ID:H753x/7o
保守
26名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 19:37:46 ID:2PAnxsFi
保守
27名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 11:44:45 ID:FeKLFmh9
期待して保守。


保守してる自分を冷静にかんがみると泣けてくるな。
28名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 02:18:22 ID:Ok6qHPxn
いったい何を期待してるんだ
29名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 02:25:03 ID:QcZy1gu7
たまに小説家が暇つぶしにSS落としていくらしいが…真相は定かではない(USO風に)
30名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 09:17:30 ID:RZHqdrWK
このスレはIDを名前に変換するスレせよになりました。
31名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 18:39:52 ID:MrzmB7+q
ネカマでも俺が分からなかったらそれでいいから誰か
「ぁなたのぶんでオナニーしてぃっちゃぃました━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ!!!」
みたいなコメントくれないかな
俺の文で女の子がオナニーしてるの想像するだけで抜ける
32名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:58:48 ID:R+gHTD8P
>>31
「ぁなたのぶんでオナニーしてぃっちゃぃました━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ!!!」
33名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 01:02:48 ID:ptBDkigu
>>32
おああああそりゃ良かったのう(*゚∀゚)=3
どこでイッちゃったか詳しく聞かせてたもれ
34名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 01:17:11 ID:f0m0oPey
>>31
分からないでもないけど
お前、そんな軽い文でいいのか
35名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 23:00:25 ID:Pd2D8osp
日曜のひるさがり。高層マンションにあるわたしの部屋からは
ぽーんと抜けるように澄んだ青い空しか見えない。
こんなにいい天気の日曜日。
地上ではたくさんの人がどこかに行ったり、誰かに会ったりしているんだろう。
でも、わたしは会いたい人も行きたいところもやりたいこともなんにも無い。
なぁんにも無い。
……ヒマだし、エロパロ板でも見てみっか。
わたしはPCを立ち上げてネットに接続する。
ここに来るのはひさしぶり。あんまり来すぎると……わたしには、良くないから。
沢山のスレの中から適当に目についた物を開く。
いろんなひとがいろんなことを考えて綴った文章が頭の中を流れていく。
みんな、たのしそうだな。
読んでいると身体がじわっと熱くなってくる。
幾つ目かのスレを開いてあるSSを読みふけっていると、途中でわたしは奇妙な既視感を感じた。
あ、これ、もしかして……
わたしは気付いた。この人の、前に読んだことある。
だってわたし、あのとき……イッたから。覚えてる。
文章はまだ荒いところが目立つけど、読んでてなんだか気持ちいい。
前に書いていたのとは全く違う所で書いてるけど、その文から伝わる感覚は同じだった。
そのとき、わたしの中にぴりっと電気がはしるような疼きが生まれた。
あ、だめ。
わたしはその刺激に耐えるよう、脚を組んで、膝頭をにぎった。
だめだよ……。
心臓がどくどくと胸を叩きはじめる。組んだ脚の奥でぴくっと何かがうごめく。
つづき……読も。
わたしはだんだん存在感を増してくるぴくぴくを無視して、モニターに戻った。
SSの中では、女の子が犯されていた。美少女ってわけでもなく、普通の子。
その子の感じる感触や女の子を犯す男が得る快感が
頭を通り越して直におなかの下に伝わってくるみたいだった。
女の子は嫌がっているように書かれているけど、彼女が歓んでいるのがはっきりわかった。
裸にされた、白くてすべすべした身体を這い回る男の手。
後ろからめちゃくちゃに、でもやさしく揉みしだかれる女の子のおっぱい。
女の子のお尻に擦り付けられる堅く勃った男のおちんちん。
ふたりは汗と精液と愛液でぐちゃぐちゃだった。
わたしは気がつくとスカートの下のショーツをぐいぐいと引っ張っていた。
とろっと滲み出たものがショーツを濡らす。
ああ、もう、だめだ。
36名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 23:01:33 ID:Pd2D8osp
わたしは欲望に抵抗できなかった諦めと自分を解放する喜びで溜息をついた。
ずるずると椅子に埋もれてスカートをたくしあげる。
レースのついた白いショーツが見える。
ふとももの間に手を差し入れてみる。あつい。ほんの少し、汗でしっとりしている。
わたしはショーツに手をかけて、ゆっくりと引き下ろした。
ぽやぽやとした陰毛が現れる。
窓から差し込む春の日差しに透けて、なんだかかわいらしかった。
全部おろすとショーツの股のところにぬるぬるとしたものがついていた。
やらしいなあ、もう。
そのぬるぬるを出したところは今は少し大人しくなって、ひんやりしている。
わたしは思い立って、薄手のセーターをまくり上げた。
手のひらにおさまるくらいのわたしのおっぱいがまくり上げた拍子に
ぽろんと揺れた。SSの男が女の子の胸を後ろから揉んでいたのを思い出して、
腕を交差しておっぱいをむりやり真ん中にあつめてつよく揉んでみる。
ああ……きもちいい……。女の子でよかった。
乳首も堅くなってきていて、指で擦るとぞくぞくっといけない快感が背中を走る。
「はぅっ……」
あ、声でちゃった。
だんだん胸が張ってきた。はあはあと自分の息の音が妙に大きく聞こえる。
「んくっ」
急に腰の辺りに変な感じがしてきて、勝手にぴくっと腰が動く。
何かわけのわからない物にのみこまれるような、こわいような、でもそれがたまらなく気持ちいい。
「んっ、く、ふぅっ」
わたしは襲ってくる快楽の波に腰をふるわせながら、胸を揉んでいた手をするすると下に滑らせた。
焦らすように、太ももの裏を撫でる。大事な所に近くなるとぞわっと鳥肌が立った。
脚を開けたり閉じたりしてみるとむちゅっと湿った音がする。
ふとモニターを見ると、SSが表示されたままの画面に反射して、わたしのあられもない姿が映っていた。
「あ……」
37名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 23:06:12 ID:Pd2D8osp
画面の中からこちらを見ているわたしは、今まで見たこと無いようなとろりとした目つきをしていた。
抱えこんだ太もものあいだから、ぽってりとした二枚の白い肉につつまれたわたしのおまんこが見えた。
おまんこから汁が流れ出て、画面の中でてらてらと光った。
「や、だ……」
わたしはその自分のとんでもない姿をみて、誰かにみられていないか思わず窓をふりかえった。
窓には相変わらずの青空。飛行機も鳥すらも飛んでいない。
でも画面の中には全世界に繋がるネットの窓が開いている。
わたしは誰かに一人でえっちしている所を見られているような感じがした。
「はぁ……」
わたしは画面に向き直り、パソコンデスクに脚をたてて、その間に指を伸ばした。
指で左右の肉を押し広げてみる。くちゅり、と音を立てて開いた。
これがいわゆる「くぱぁ」ってやつかなあ。
膣の入り口がひくひく動いて、中からちゅるちゅると涎があふれる。
指で汁を絡めとり、少し上でこれまたぴくぴくしているクリトリスに擦り付ける。
「ひうっ!」
すこし触れただけなのに腰がビクビクッと痙攣して、頭の中がしろくなった。
でも、まだ、大丈夫。
ゆっくりと、触れるか触れないかの微妙な指使いで、愛撫する。
「んっ…んんっ、あぁ……」
だんだん高まっていくのがわかり、わたしは中指をすこし、膣のなかに挿れる。
指をゆっくり抜き差ししてみる。
くぽっ、くぷちゅっとその度にぬるぬるが溢れて、スカートを汚す。
中はものすごく熱くて、緊張してて、ときどききゅううっとわたしの指にねぶりつく。
「は…はあんっはあっ……は、んんっ、うっ…あ……」
自分の喘ぐ声と呼吸音が煩いくらい激しくなり、脈打つ鼓動にあわせて全身がぴくんぴくんと弾む。
椅子に座ってられなくなり、床に崩れ落ちる。
わたしは昇り詰めてゆくその中で、あのSSに出てきた男が
女の子を後ろからずんずん突き上げているシーンを思い浮かべた。
わたしも、いつかだれかにあんな風に奥まで突いてもらおう。
「あくっ…あ、ああっ、う……ひゃうっ、ん、んんうっ、ん、ん、ん……」
いつの間にか頭の中で男に突かれているのがわたしになっていた。
なにもかんがえられなくなる。
まっしろになる。
「あ、や、や、やっ、ん、んんーーーーっ!!!」
腰ががくがく揺れて力が入らない。わたしは床にそのまま転がった。
「は、はああッ、はあ、はああっ」
全身がぴくぴく脈打っている。浮き立つような高揚感がわたしを包む。
わたしが、SS読んでこんなことしてるって知ったら、このひと喜ぶかな……。
そんなことを思って床に転がっていると、ぐったりするような気怠さがゆるゆるとのぼってきて
ふいに涙が零れた。
でも、ねえ。
きっとキモヲタだよね。
キモヲタが書いた話で興奮してるかと思うと泣けてくるよ。
そんなんでこんなふうにうわずってるわたしも人のこと言えないけどさ。
はあ。
わたしは溜息をついてぐずっとすすり上げた。
馬鹿なことを考えて涙をながすのはオナニーの次にきもちいい。
わたしは起き上がって、ダブルでわたしを楽しませてくれたこの名も無きSS書きさんに
万感の思いを込めて、この三文字を送った。
「GJ!」
38名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 00:38:26 ID:DFZRHKkT
もし俺の文を読んでそこまで楽しんでくれる女の子がいたら正直惚れるくらい嬉しいな
男にしても女にしても俺はやっぱり使ってもらうのが1番嬉しい気がする
39名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 00:56:27 ID:ORJzvCGC
あれ?なんでこんなジャンル不詳の一発スレに作品が投下されてるの?

良作すぎだろGJ!
40名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 00:21:44 ID:R9ogr1q2
GJです
41名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 23:57:52 ID:SUSGAWGI
GJ過ぎる
42名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 00:02:16 ID:MnHF7F8M
なんか>>1に萌えてきた
43名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 23:31:49 ID:ga+5Dlnz
着慣れたセーラー服の裾をたくしあげて、男の人を受け入れるとき、初めての時のような羞恥が私の全身を通り抜けていきます。
ですが、もっと耐え難いのは後になって、それを文章におこすという作業でしょう。
私を初めて征服したそのときから、男は私に、自分のされた行為を創作物という形で第三者に公開する事を要求しました。
そのための媒介として利用されたのは、不特定多数の人間が出入りする匿名型巨大掲示板でした。
あらゆる分野の嗜好を内包するその空間は、まさに男の趣味に合致していたのです。
男の性癖は多岐に渡りました。
吊されてなぶられたときも、薄暗い公衆便所で犯されたときも、玩具を挿れられたままで学校に行かされたときも、 前と後ろを同時に埋められて咽が嗄れるまで叫ばされたときも、私は“エロパロ板”の該当スレッドを見つけて自分の体験を投稿しなくてはなりませんでした。
シチュエーションを指定されることもよくありました。
私は兄を慕う妹となり、弟を慈しむ姉となり、捕らえられた正義のヒロインとなり、生意気な幼なじみとなり、時にはファンタジーの世界の住人となり、幾度となく犯されてきたのです。
44名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 23:32:46 ID:ga+5Dlnz
書き込む瞬間は、いつも緊張で体が震えます。
陵辱の記憶を創作物に焼き直すとき、私は嫌でもそのとき受けた羞恥と屈辱をまざまざと思い出すことになります。
快楽を刻まれた体が疼くのです。
ネット上では、誰とも知れぬ男の人が私の“作品”を読んでいます。私を想って、射精したりもするのでしょうか。
それによって私は何回も何回も、犯され続けるのです。
初めの内は嫌で仕方がなかったはずなのに、近頃ではそんなことを考えるだけで、私はどうしようもないほど感じてしまうのです。
今も、机に手をついた状態で、後ろから男に犯されながら、この文章を打ち込んでいます。
頭が真っ白になのに、何回も書き直させられて、もう立っていられなくなりそうです。
ああああああご主人様ゆるしてくださいおちんぽ気持ちよすぎてこれいじょう書くことができませんいやぁあ抜かないでくださいちゃんと書きますからそれだけはいやです
私はいんらんではしたない悪い子で女子高生のくせにおちんぽいれられてもういきそうになっていますこの書き込みをよんでいる人にもいっぱいおまんこにいれていかせてほしいです
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
45名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 02:26:45 ID:94OZGj+e
作品としては素晴らしいのだが、キモヲタが書いてないようなw
46名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 11:05:06 ID:NQVH01KE
キモオタが(私の)書いた話で興奮してるかと思うと泣ける
47名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 23:17:06 ID:j5gl0aqd
スレタイはいろいろな解釈の仕方ができるな
48名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 03:54:03 ID:Dq+jGUdQ
残ってるw
49名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 23:47:39 ID:KUkxe5x8
意外と盛況。
50名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 07:37:58 ID:AunTXI5j
そうだね。
51名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 18:01:27 ID:WHZqlceF
職人、さすがだな
52名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 21:28:54 ID:lna2NuH0
soudana
53名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 22:45:09 ID:YfdM9ial
なんだとΣ( ̄□ ̄;)
ハルヒのパラレル世界キョン子話や、true tearsのサブキャラとの三角関係の話で
エロい部分では興奮し、本筋のストーリー部分で感動して本泣きした俺はどうすれば
54名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 18:10:17 ID:lj+OwE4m
いいじゃないですか
55あかしそ:2009/06/02(火) 20:38:05 ID:xIIL1aiO
うん、このスレちょっと変わってる。でも意地悪さを感じなくていいΣd(´∀`)イイ!

規制されないうちに変わったの落してく。変わってるから適当なとこ探してたんだわ。

みなさんも、いろんなこと考えながら書いたり読んだりしてるんですね。
56あかしそ:2009/06/02(火) 21:28:52 ID:izrtRo9v
1レス目をついスピードアップして書いたらフリーズ。
復帰にここまでかかりました。古いPCで我を忘れた自分が悪かった。

よくよく考えてみたら、巻き込まれ規制でもピンクは書けるのか?

もし途中で更新が無く、復活も無かったら、寝落ちかPCがどうかなったと思ってちょ。
57あかしそ:2009/06/02(火) 21:39:06 ID:izrtRo9v
**** 2012の結末 ****

世界の迷える子羊たちに、2012年が来た。

電波系、スピ系の子羊たちは宇宙から様々な電波をもらい、広め、もっと迷える者たちを振り回してきた。

アセンション…フォトンベルト…惑星ニビル…フリーメーソン…月面基地…
7回目の滅亡…マヤカレンダー…海と陸の逆転…半霊半物質…5次元…お金の要らない世界…

くそうるさい悲観的予測、楽観的予測に一つの結末を強引に出した国があった。
58あかしそ:2009/06/02(火) 21:53:47 ID:izrtRo9v
そう、あの世界的な構ってチャンの国、北○鮮が壊れたのだ。

将軍の後継者争いに敗れたいわゆる“大奥”の勢力を、死にゆく将軍はついになだめることは出来なかった。
各国から連れてきた拉致被害者一群を土産に、脱北を企てた軍の一派は、最近精神を壊したある奥方を後ろ盾としていた。
後ろ盾を無くした軍には飢え死にの末路しか残っていない。何をしてもおかしくない危険分子となる。
国はこれをクーデターと見なし、脱北が成功した暁には、受け入れた国もろとも攻撃を予告した。

韓国の協力を得て、この一群と人質として連れてこられた肥満のご長男が降り立ったのは、日本だった。
しかしそれが明らかにされるのが遅かった。
外務省の機転でまだこの事実が内密にされていた頃、脱北先の情報はまかり間違って伝わり…

北○鮮はよりによって中国に攻撃の矛先を向けたのだ。
59あかしそ:2009/06/02(火) 22:16:32 ID:izrtRo9v
アメリカは例によって、北○鮮の動きを分かっていた。しかし、真珠湾攻撃の時よろしく
北○鮮をより一方的な悪者のターゲットにするため、黙っていた。しかしインターネット時代にこれがばれないわけがない。
基地を威嚇攻撃された中国は激怒、北○鮮はもとよりアメリカにも不快感を露わにした。

この危ないタイミングに、中東で大規模テロが発生。
アメリカはアジアのアメリカ軍をごっそり引き上げて中東に送り込むが、アジアのインフルエンザも一緒に持ち込まれ、現地に大感染。
日本にも自衛隊の要請が来たが、アメリカ軍がお留守の自国を守るのは自衛隊しかいないため、きっぱり拒否。
アメリカとも険悪に。

互いが互いの国を当てにして、互いが互いの国の不都合に機嫌を悪くし、結局どの国も外国のことを嫌悪した。

地球は、事実上壊れた。
60あかしそ:2009/06/02(火) 22:53:04 ID:izrtRo9v
時が来た。

スピ系には割と知られている『宇宙船 天空に満つる日』がやってきたのだ。

レンコは10歳のときにこの噂を変なSF本で見たことがあった。
見渡す限りの空を覆うユーフォーの挿し絵、山の上に集まった老人や赤ちゃんを抱いた母親をユーフォーに招き入れる宇宙人。
飛び立ったあとにノアの大洪水のように浄化される地球の挿し絵。
これらを見ても、レンコは何故か一抹のうさんくささを勘で感じていた。
そして、予言通りに世界崩壊は進み、テレビもネットも止まる日が来た。
61あかしそ:2009/06/02(火) 23:18:38 ID:izrtRo9v
レンコは、高校を卒業後、専門学校へ通うために島を出て、東京で暮らしたことがある。
専門学校の卒業後は、接客業で少し働いた。しかし変な客に付け回され、あしらい方が分からず、やめた。
そしてこの島へ帰ってきていたのだ。

レンコは自分の部屋の窓を開けた。予想に反し、薄暗い曇り空が広がるだけ。
「ちっ」レンコは舌打ちをした。こんな小さい島、宇宙人も忘れてるんだわ。
その時、強い風が吹いた。

『地球のみなさん』

曇り空のほうぼうに黒い点が出現しながら、レンコの頭の中に日本語で声が聞こえた。

『怖がらないで聞いてください。わたしは、遠い星から来た、みなさんの友達です』

レンコは、黙って聞き続けた。そうするしかなかった。

『地球は、非常に危険な状態にあります。人間の力で星を統制出来なくなったとき、神の名の元に
我々は地球を治療する支援をします。しかしその間は、人類のみなさんに、一時地球から離れ
安全な場所に避難して頂く協力が必要です。
しかし、我々はみなさんの自主性を尊重します。
自分の意志で、この島の展望台に来てください。身体が悪い人は、我々が迎えに行きます。
わたしたちはあなたたちの言語を話しますので、支援を受ける意志のある人はなんらかの
意思表示をしてください。自分で意志を決められない乳児は、側の大人が抱いて外へ出てください。
三日間、我々は展望台に姿を現し、待ち続けます。みなさん全員の救出を切望しています』

一方的な宣告。
レンコは自分の心に問うた。「友達なんかじゃない」行くことは止めようとした。
しかし、レンコは外へ出なければならなくなった。
老いた祖母が、漁に出ている祖父を捜しに外へ飛び出したのだ。
「じいちゃんの無線が、繋がらない!さっき、切れたまんま、繋がらなくなった!」
レンコは祖母に付き添って仕方なく外へ出た。祖母の相談相手になる漁業組合の人は
展望台へ探しに行くしかなかった。
62あかしそ:2009/06/02(火) 23:29:50 ID:izrtRo9v
暗くなってから、ユーフォーは姿を現した。
電飾がキラキラしてるのかと思いきや、ホタルイカのような柔らかな半透明の光り方をした。
一つの体育館ほどもありそうなそのユーフォーからは、宇宙人は降りてこなかった。
一度中に入った者は、出てくることはなかった。
「ちょっくら中だけ見てくるわ」と入った者も、来なかった。
周りには、迷う者が何十人も集まり、ひたすら躊躇していた。

祖母が、漁業組合の人を見つけた。他にも連絡を絶った漁師がいるらしい。
組合の人は車から持ってきた家財道具を降ろすと、何人か連れて港に戻っていった。
祖母はいまいましげにユーフォーを見つめてつぶやいた。
「人間なんてこんなもんさね。とりあえず人に聞いて、人に流されて、人のするとおりにする。
こんなだからこういうわけ分からんことになるのさね」
63あかしそ:2009/06/02(火) 23:37:43 ID:izrtRo9v
放送があった日から3日が経った。
携帯電話が鳴った。「じいちゃんいた!?いた!?ありがとう!無事か!?」
興奮して祖母が聞いている。
レンコの父母の位牌を片手で抱きしめ、片手で携帯電話を持つ祖母。

しかし、展望台の周りに集まっていた人たちを、宇宙人は放っておかなかった。
半透明の光りがいきなり目もくらむ程強く、大きく膨らんだ。
その場にいた誰もの目が、光りを受け入れきれなくて一時的に見えなくなった。
脳波に何か働きかけたのか、レンコたちは気持の良い眠りにつかされた。

どのくらい経ったのか。花の香りが鼻腔をくすぐり、目覚めた。
そこはもう、地球ではなかった。
宇宙人達は、宇宙船に乗る意志を示さずに、ただ周りで優柔不断に座っていた者達も
強制的に乗り物に移動したのだ。
64あかしそ:2009/06/03(水) 00:01:49 ID:cSTdGLld
中の様子は、予想に反して、まるで日本の木造建築物だった。
島の住人達が大勢来て、持ってきた毛布で寝たり、付かないラジオを聞こうとしていたり
思い思いにしていた。

『あなたたちの流行りの言葉で言うなら、マトリックスです。なじみやすいよう、和風空間にしました』

レンコの頭に解説が聞こえた。ことわり無しに思考まで読まれている。

『おばあ様と一緒に後ろを振り向いて頂けませんか』

後ろには、まだ港に着いていないはずの祖父がいた。
漁業組合の人たちも、乗せられていた。

「じいちゃん!」祖母は、祖父の体をさわり、怪我がないかを確かめた。
祖父は恥ずかしがった。

祖父母は、落ち着くと二人で戦争や台風の避難生活を思い出して語り合い始めた。
レンコはそっとその場を立つと、マトリックス化したユーフォー内を見て回った。

外を見たいと思った。この視界がマトリックスなら、見えている木の壁をそうでないと
思いこむことで窓が見えるのではないかと思い、レンコは目を閉じて集中した。
そこに障子が出現した。
開けると、遠ざかっていく地球が見えた。

背後で歓声をあげて見ていた住人が、口々に言い始めた。
「俺たち、そういえばどこへ行くんだ?」答えはすぐに来た。
『火星です。火星の地下施設でみなさんの体に合った労働に従事してもらいます♪』
人々は騒然となった。
「おい聞いてねえぞ!」
「何日か避難したら地球に普通に帰してよ!」
「連絡船に乗って本州に戻ったらライブに行くんだから!チケットあるし!」
「労働って労働契約や承諾もしていないくせに勝手に決めるな!」
「まだ通帳に貯金あるんですけど」
「服や宝石とか金目の物もっと持って来たかった!」
「そっちが勝手に招待したようなもんでしょ。歓迎して酒池肉林さすのが筋じゃねえか」
「宇宙人だと思って大船に乗ったつもりでいたらとんだスィーツ頭だったわ」
「人間はトイレや病院や学校が必要なこと、知っているんでしょうね!」
65あかしそ:2009/06/03(水) 00:38:13 ID:cSTdGLld
『心して聞きなさい地球人!だから人類は何度も自滅するのです!反省しても学ばないのです!』
みんなの頭に宇宙人の上から目線の叱責が届いた。
島の住人達は、静まりかえった。
レンコは、反抗的につぶやいた。

「友達じゃ、ないね」

窓の外に、群れをなして似た形の宇宙船が飛んでいた。それは数を増やし続けた。
「他の日本人達も、もしかすると他の国の人たちも、次々乗せられてるんだね…」
だれかがぼそりと言った。
「でも地球崩壊からは逃げられたんだから良しとするか」
そのつぶやきも拾われた。
『地球は壊しませんよ。治療するだけです』
「なんだよまるで地球に対して支配権があるみたいな言い方だな」
『地球を壊したら、壊した者に苦情が殺到します。困る者がいるのです。今、地球にとって
最善の治療は、人間を減らし、欲望を抑え、機械的に原始生活をさせることです。
もっと便利に暮らしたい、もっと病気から人を救いたい、救われたい、その望みが限りない人間の欲望として
肥大化し続けたのです。虚弱体質は生きなくていい。病人も免疫が無ければ助からなくていい。
人は人を支配しなくていい。男と女も結びつかなくていい。母に育てられた子は自立したら一人で生きればいい。
あなたたちのように自由意志で地球から逃げることを選択した者をまず地球から取り去ります。
次に地球に残留した人間の野生化および繁殖しないことによる自然淘汰が、地球の治療プランです。
承諾しますか?すれば食事を出します』

島の年寄り達が集まって、話し合いをしていた。
老人、妊婦、病人、子どもにのみ食事を出すように宇宙人と交渉したが、決裂した。
しかし、島の住民達は、承諾しないことに決めた。
もちろんレンコも祖父母も従った。

宇宙船は進行を止めた。島の住民が予想に反して結託できたことで、宇宙人は火星に着陸できなくなったらしい。
支配に承諾をしない人間は、危険分子となるため火星着陸の前に説得しなければならないのか。

窓の外の宇宙船が、何台も自分たちを追い越して遠ざかっていった。
逃げてきた地球人仲間からも、島の住人は孤立したらしい。しかし彼らは構わなかった。

島の住民達の、ハンガーストライキが始まった。
66名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 00:56:09 ID:sqDPUMjK
遺跡で壁画を発掘した人はこんな気分だろうか。
67あかしそ:2009/06/03(水) 01:02:39 ID:cSTdGLld
住民達は自由参加で、寺の住職の跡取りを囲み、読経で精神安定を図った。
若者は、連れてきた犬や猫が出したモノを箱に集め、野菜の苗や種を植えて育つかどうかを試す者もいた。
しかし、長期避難を予想する者は誰も無く、種など持ってきている者はなかなか見つからなかった。
それでもわずかに持ち込まれた小さな鉢植えの植物が、しおれかけながら集まっていた。

しかしやはり体力の無くなった者から、ひたすら寝るしかなくなっていった。

「みょうほうれんげきょう かんぜんおんぼさつ みもんぼんだいにじゅうごげ
にじむじんにぼさ いげもんおつ せそんみょうそうぐ がこんじゅうもんび
ぶっしがいんねん みょういかんぜんお ぐそくみょうそうそん げとうむじんに
にょうちょうかんのんぎょう ぜんのうしょうほうしょ ぐぜじんにょうかい
りゃつこうふしぎ じちせんのくぶつ はつだいしょうじょうがん………」

一週間経ち、幻覚を見る者が現れ始めた頃、宇宙空間ではあり得ないことが起きた。
地震が、地震のような揺れが起きたのだ。
体力のない体で飛び上がりそうなほど、住民達は驚いた。
それから更に長いときが過ぎた。
寝ているレンコの耳に、懐かしい音が聞こえてきた。幻聴ではない。

タブ…タブ…ザザ…ドッボン…

床下から、水音がした。
68あかしそ:2009/06/03(水) 01:13:28 ID:cSTdGLld
他の住民は、水音にももう興味を示さなかった。

レンコは、障子を出した時を思い出して、床に手を着き集中した。
思考は、読まれなかった。
目を開けたとき、レンコの手の下にはガラス状の透明な床、その下にはプールのような水があった。
レンコは、ミリタリーナイフを借り、その床を丸く切り始めた。
地球上のガラスは切るときに嫌な音がするが、この物体はサクサクとしか鳴らなかった。
切り取った円の端に手を置き、レンコは水面に顔を近づけた。
危険な匂いはしない。島の人間が親しんできた、海の匂いもしない。
勇気を出して水を舐めてみた。
空腹も手伝い、それは素晴らしく美味な水だった。レンコは水の中に顔を入れた。

水から問いかけが来た、ような気がした。『だれ?』
え?
『あなた だれ?』

子どもの時のレンコの遊び場は、海だった。
69あかしそ:2009/06/03(水) 01:39:10 ID:cSTdGLld
学校の友達が家の手伝いで忙しいときの話し相手は、海の生き物だった。
言葉が分からなくても、魚たちは興味があれば水中のレンコに近づいてきた。
魚たちを相手に、レンコは話をしている気分を味わっていた。
たまに、心で話しかけたことに答えが返ってくるような気がしたこともあった。

その感覚を思い出していた。
レンコは、水の中に顔を入れて、昔のように心で話しかけてみた。
あなたたちは、何? どうしてここにいるの?
『水は吸い付く力があるから。留まっている物に吸い付いているだけ』
『いやいや、溶かして栄養にしてるから』
『水はなんでも溶かす力があるのですよ』
『あなたの言語では水、と呼ぶのだね。あなたたちの水には意識は無いの?』
『意識があっても聞けるほど進化していない?』
『進化中の生き物、水を知る生き物、もっと知りたい。入ってきなさい』
水の中に、いくつもの意識が混在、いや共存していたと言うべきか。
レンコは条件を出した。
呼吸を保証すること。水圧に耐えられない時は空中に上げること。身体器官を傷つけないこと。

顔は気泡で包まれた。
意識のある水生物は、宇宙をただよって生きる。
島の住民が乗った宇宙船がたまたま吸着された。宇宙人は火星に向かって脱出しようとしたが、
星の場所を水に知られたくない火星側は、宇宙人の帰還を拒否した。
他の星の宇宙船に助けを求めたが味方は無く、仲間割れを起こして一部は既に死んでいる。
水にとってはそれはどうでもいいことで、感情的に嬉しいのは仲間を見つけたときだけであった。

『地球人、レンコ。欲望とはなんぞや』
『なんぞや』『なんぞや』『なんぞや』『なんぞや』『なんぞや』『なんぞや』
水は好奇心旺盛だった。
レンコは、交渉を試みた。
この宇宙船を地球へ向けて移動させて欲しい。生きている宇宙人もそのまま連れて帰りたい。
そうしてくれたらいくらでも私を調べていい。
答えは返ってきた。『承知した』
70あかしそ:2009/06/03(水) 02:39:46 ID:cSTdGLld
『地球はなぜ愛すべき水を汚し、傷つける?』
『なぜ水と話できない?』
『地球の生き物は水から生まれて進化してきたのになぜ水中呼吸をやめた?』
厚い水の層の向こうを透かすと、光りが見えてきた。
『太陽だ』
『太陽と地球の水は引かれ合う。水は動く。水は生きている』
『水が溜まっているところを海と呼ぶのか』
『レンコの頭の中から水の説明がたくさん出てくる』
水生物も、レンコの思考を読んでいた。でも水とはコミュニケーションがある。
水と宇宙船が、地球へ向かって動いている感覚が感じられる。
レンコはいつしか安心していた。

『地球を汚した人間の“欲望”どういう非道さなのだ』
『その前に自分たちは人間を知らない』
『レンコ、その中どうなってる』
服を引っ張られた。レンコはされるがままに着ている物を取ることを許した。
両腕を上に伸ばすとキャミソールが引き抜かれ、ブラジャーも外された。
同時に下の下着は最後の一枚が太股を滑り落ちていった。
『脊椎がある』
水に手は無いが、背骨に添って触られ、尾てい骨まで探られていくのが分かる。
『エラ、無い』
のど元から乳房までがなで回される。
『水かき、無い。水の無いところで生きるように出来てる』
手足を調べられる。
『細胞分裂は水の中が一番やりやすい。どこで繁殖をする?』
水生物は、レンコの身体の一部に注目した。
脚が、開かれた。

『ここだ…』
『人間は地球から栄養を吸い取って』
『体の中で幼体に与え育てる。それは子どもという…』
『でも子どもを作るには水の中で、体に蓄えた水の中で細胞は合体する…』
『人間は水の子どもだ!水から生まれた!水には恩がある!』
口々にしゃべる水がいる一方、レンコの欲望を黙々と調べる水もいた。

そこは押し広げられ、中に滲入し、水圧をかけ、その反応に好奇心をかき立てられている。
「うっ…う…ううーん…んっ…」
脚の間の敏感な区域は、激しいトルネードでなで回される。
気泡の中で声と吐息を漏らすレンコ。気泡の中は常に新鮮な空気で満たされている。
茂みが分けられ、丸く膨らんだそこには、温かい温水が当てられた。
ジェットバスのジェットのようなその温かい刺激に、レンコは目を閉じて体を反らせた。
相手が水とは言え、知り合って間もない相手に、私は感じようとしている…
恥ずかしさと裏腹に、脚の間は潤み、充血し、水に呼ばれた水が奥からしみ出て来る。
「んー…ん…ぁああ……あ…」
自制心が遠くなる。それ以上、それ以上続けられたら…

『脚、閉じたがってるよ。苦痛なの?』
『違うよ。高等生物なら大抵ある反応?試し行為みたいなのさ。相手に生命力があるか試すんだ』
『ただの快感を越えて、更に求めてるね。これが欲望か』
『やめて欲しくなさそうだよ。そんなメッセージをびんびん感じる』
「ぁぁあ!…あ!!…あ!!…あ!!…あ!!…あぁぁっ!」
トルネードのとがった先が、少しずつ、少しずつそこに刺さっていく。
丸い膨らみもクリクリとなでられ、揉まれる。

レンコは、そこが宇宙であることを忘れた。
のびのびと、四肢を痙攣させた。

友達じゃなく、恋人ならいいのに…。でもこの水の人格は一人じゃない。
71あかしそ:2009/06/03(水) 03:07:52 ID:cSTdGLld
レンコは、服を着て宇宙船のマトリックスに戻っていた。

大気圏突入には、摩擦が強すぎて水は全部蒸発し、レンコを守れなくなるからだ。

水生物は、雨になって落ちた後地球の水と話し合い、人間を守ることに決めたら、治療と称して地球を侵略している宇宙人に攻撃を仕掛けるそうだ。

宇宙船は見事ディズニーシーに墜落、無人のシーは丸ごと破壊されたが島の住人と生き残った宇宙人は生きて保護された。

一年が経った。
島で海女になって暮らしていたレンコは、仕事上がりに海岸の温泉に入った。
いつの間にか海岸の一角に温泉が湧いていた。
小屋で囲って海女のリフレッシュ場所になっていた。
たまたま一人で入っていたレンコを、呼ぶ声がした。
見渡しても誰もいない。ふと温泉の湯の中を見た。そして潜った。
『ひさしぶり。僕はあの水の意識の一人』
どうして?うそ!?一人になれるの?よくここが分かったわね!
『会いたかった。レンコ、僕に名前が付いたら、欲望を満たす役を僕にさせてくれる?』

その日から、レンコの家にはペットボトルでお持ち帰りされた『水生物のリュウ』が住み着いた。
祖父母は、立派な老人ホームに入った。宇宙船を宇宙人ごと地球に帰還させたご褒美に、偉い人が建ててくれた。

NASAと国連軍は宇宙人の研究を続けている。

水生物は地球の水と話し合いを続けている。

拉致被害者は家族の元に帰った。例の国のご長男は復興したディズニーランドでぬいぐるみに入って働きだした。

金を欲しがっていた者の中で目を覚ました者は、土を耕し始めた。

地球の未来はもう誰も予言していない。誰も決めている者はない。
神や預言に頼らず、これからは自分たちで判断し、作っていく時代になった。


**** 2012の結末 ****

おしまい
72名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 04:07:21 ID:ks1uYw8R
>>71
GJです!
まさかエロパロ板でこんな本格的なSF物が読めるとは
73名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 04:30:58 ID:PttZ/5pC
すんばらしい
74名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 18:24:24 ID:SofzqbOo
おいおいおいおい
GJ過ぎるだろ!!
75名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 06:37:19 ID:yc29qDP0
GJ
76名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 08:52:56 ID:/k9tIpC4
なにこれすっげぇ
クオリティ高え
地球の壊れ方が本当にありそうで驚いた
77名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 09:28:19 ID:wJeRI0SH
なにこのスルー力検定
78名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 20:08:13 ID:YxalJbyJ
まさかの良スレ
79名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 02:22:26 ID:SOk0V/Gt
お…面白かった、なんかすげぇ
80あかしそ:2009/06/19(金) 17:05:20 ID:raK0STfd
あざーっす♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ \(^^)/
81名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 16:33:00 ID:4GLr0xbN
あかしそ
気が向いたらまた何か書きにおいで

いやおいで下さいぷりーず。
82名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 22:12:22 ID:T9HN788T
面白いスレだな
83名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 13:30:08 ID:MiIf8sug
保守
84名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 11:17:12 ID:cA3Y5jTt
プールはいりてー
85名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 08:29:39 ID:yJxKOZRn
保守
86名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 21:40:05 ID:Gq6Qb36D
ところでほしゅってなんにちおきくらいにするもんなんだ?
87名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 00:26:51 ID:JyU83fre
「涙ってのはどうやったら止まるんだ?先生」
88名無しさん@ピンキー:2009/07/16(木) 21:54:13 ID:T/btR2xk
泣いた
89名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 15:11:40 ID:coD4ndWp
夜の野球試合
90名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 12:40:33 ID:sIRxpDM2
91名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 00:43:06 ID:gIpSCX0L
ないたー
92名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 10:53:07 ID:iagRtz+L
ナイスダジャレ
93名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 13:29:30 ID:BhWMi8jm
スチームモップ仕事場にほしいなぁ
うちはモップを前進させる前に物をどかさんばならないのだ
94あかしそ:2009/07/30(木) 22:57:14 ID:V9aZ+z89
んばんわーっす♪とりあえず職人来てないみたいだから続編おとしまーす。
パソコン古いからゆっくりにするね。
前同様途中で止まったらなま暖かく許してちょ
95あかしそ:2009/07/30(木) 23:11:15 ID:V9aZ+z89
こないだは温かい声援ありがとうございました。


*****続2012の結末 汚された製薬界*****


そこは島の立ち入り禁止区域だった。
「おれ鬱だ。氏のう」
謎の2ちゃん用語をつぶやき、密かに断崖絶壁に向かって青年は草木を分け入っていった。
視界が開けたその場所は、下は深い崖、その下は海、上は重い曇り空というビジュアルであった。
そして青年は、精気のない目で空を仰ぐと、迷うことなく身を投げた。


レンコは家の中で、巨大な水槽にリュウを“飼っていた”。
カムフラージュとして金魚一匹を入れられて同居するリュウとレンコ。
リュウは気の向いたときだけレンコにねだって温泉にもぐったり、雨に打たれたりして仲間と交流する。

そんな平和なある日、リュウが慌ててレンコに投身事件を知らせた。
急いで二人はウェットスーツと酸素ボンベを持って、立ち入り禁止区域の崖の下へ来た。
リュウもペットボトルからレンコと共に海へ潜った。
96あかしそ:2009/07/30(木) 23:29:23 ID:V9aZ+z89
滝壺の底から水仲間に案内され、二人はゆっくり潜水した。
300メートル潜水しただろうか。
青黒い水の色の中に、ライトで照らすとやっと見える青年の死体があった。
レンコは死体に向かって手を合わせ、合掌した。

急いで呼ばれたわけを、水生物仲間達が話し出した。
水は青年の迷える霊魂と話をしたというのだ。
相変わらずレンコの想像を超える連中である。
霊魂と水達が取引し、リュウはその新鮮な身体をもらえることになった。

水はリュウに発破をかけた。
「よし入れ!」「押ーす!」
「いやちょっと待て!」
止められた。「脳直ーす!」
脳がやられていたが、そこは地球外生命体の能力でリセットする。
水生物達のやることはレンコには分からない。
青年の頭だけが何かに囲まれている。淡く光り、水圧が違うようで歪んで見える。
そして電気なまずが発するような電流が流されているらしい。
それはしばらく続いた。

「入って、よーし!」「押ーす!」
青年の身体がびくびくと動き出した。水の一人がレンコに耳打ちした。
「心臓がちゃんと動き出したみたいよ。脳も動いているよ。脳のこの人間の記憶はそのままだから、しばらくは二重人格な生活になるけど、こいつならやりとげるから心配しないで」

二人は再び海面へ上昇しながら、水達とリセットされた脳から詳しい取引内容を聞かされなければならなかった。
97あかしそ:2009/07/30(木) 23:58:57 ID:V9aZ+z89
マモルの身体はリュウのものに。
そして自殺には異例の措置として霊魂は天国へ直送されたそうだ。

一週間、一日おきにリュウは弱々しい体を鍛えた。
「なんで、こんなに、弱っちいんだこいつ!」
「鬱病でしょ?人間はね、脳が病気になると規則正しい食事も睡眠も受け付けなくなるものなのよ」
「もったいない!こうして、鍛えて、食えばもりもり強く、なるのに!」
DVDプレーヤーを人けのない港に持ち出し、時代遅れの『ビリーズブートキャンプ』をしながらリュウは文句を言っていた。
「人間はね、体だけムキムキに鍛えても生きていけないの。この人も何か悩みがあったんでしょ」
「自然と一緒に生きればいいんだよ!魚と草食って、新鮮な水飲めばいい!」
「……」
「暗くなったら寝る。明るくなったら起きればいいだけじゃないか」
「そういう自給自足を、仲良くしようとして、人間はうまくできないの。できなくて、どうしてもできなくて、宇宙人に付け込まれたの」
「ふーん」
「そのビリーだって、元軍人なのよ。戦争をするのがお仕事の人達だったの」
「ふーん」
「……魚焼くね。タコが手に入ったからたこ焼きも作るね。漬けも食べようか…」
「ねえレンコ」
「なに?」
「名前。ぼくの名前」
「名前?」
「この弱っちいやつはマモルっていっただろ。マモルとリュウでマモリュ」
「……」
「変えていい?」

『宇宙船天空に満つる日』は公式な呼ばれ方として『2012ショック』という別名が出来た。
その前に、アジアでパンデミックを起こした新型インフルエンザがありそれは
2009年型とマラリアの合体菌らしく、飛沫感染の他にも蚊やゴキブリを媒介にして強力に広まった。
その威力は、せっかちな人間を地球への失望に駆り立てるのに十分であったと言われている。

そのワクチンはいまだ世界で大量に需要があった。
98あかしそ:2009/07/31(金) 00:12:49 ID:IIsDWpu+
2009年型のインフルエンザワクチンを公的に開発、販売していた製薬会社は
アメリカのWHOを中心として各国に存在していた。
しかしそのライバル社として世界的にのし上がってきた会社があった。
『Vampsヴァンプス』陰のニックネームバンパイアが
生物兵器としてインフルエンザウイルスも極秘に作っていたというスクープが週刊誌にあげられた。

しかしスクープはスクープとして放置されなければならないほど
地球人は忙しかった。

60億の地球人口は宇宙船の『2012ショック』によって30億人に減らされていた。
警察も政治家も公務員も軍隊も不足、悪人が増えない変わりに裁く者もいなかった。

そしてとうとう彼らは日本の中心へ。
ヴァンプスジャパンあがりの人間が厚生労働省の高官に配属された。
これ以上の人口削減を防ぐため、全国の水道水に無味無臭の水溶性ワクチンを配合させると言い出したのだ。
それは厚生労働省の会議を難なく通っていった。
99あかしそ:2009/07/31(金) 00:19:10 ID:IIsDWpu+
水道水を押さえられたら、天才の悪人にとって人間は操り放題である。

マモルは両親親類をインフルエンザと宇宙船ショックで亡くしていた。
その上、実験台として知らずにワクチン入り水道水を飲まされながら
ヴァンプスジャパンの総裁の家で使用人をしていた。

ワクチンは、もともとマモルが飲んでいた抗うつ剤の作用をなぜか消してしまった。
理由が分からないまま仕事の集中力を失い、神経を衰弱させ、心神耗弱状態になり
医者不足で医者にもかかれないままマモルは自殺に追い込まれた。

人類の支配に水を使うことは許せない。
証拠を押さえて悪人を裁きにかけなければならない。
これがマモルが身体を提供した取引内容であった。
マモルとリュウの合成でマモリュと変名した水達と、レンコの潜入作戦が始まった。
100あかしそ:2009/07/31(金) 00:41:33 ID:IIsDWpu+
レンコとマモリュは、連絡船に乗り本州へ渡った。
旅の途中は、各地で水仲間の協力を受けられた。
街を越え、山谷を越えて二人が着いたのは、ある古墳であった。
バスは、カムフラージュである観光客用の入り口をアナウンスして通過していった。
さらに山奥に入ると、不似合いなリムジンが黒く光りながら古墳の一角へ入っていった。

蔓草に囲まれた入り口から入ったそこは、管理人室を装った住居入り口だった。

ヴァンプスジャパン総裁の家に、各国ヴァンプスのトップが集まった。
門から玄関まで超長い。
マモリュの頭に地図が浮かんできた。
車のタイヤ跡がうっすら付いた森を、二人は虫をはらいながら奥へと走った。
いきなり暗くなり、行く手に石がくりぬかれたような洞窟が出てきた。
マモリュは迷わず奥へ進んだ。行き止まりになった。
「ここが地下への入り口だ」
蔓草をかき分けると指紋センサーが出てきた。手をかざした。
ウィーンと音を立てて入り口が開いた。
中へはいると自動的に扉が閉まり、眼前のシャンデリアが点いた。
別世界があった。
101あかしそ:2009/07/31(金) 00:44:43 ID:IIsDWpu+
独り言※ うわー下書きしたのに読み返すと粗がイパーイある!下手でごめんね。
102あかしそ:2009/07/31(金) 01:26:00 ID:IIsDWpu+
「レンコはここからは“ドール”だ。監視カメラで見られてると思って、ふらふらしていてよ」
「はいはい」

ヴァンプスのトップ連中は、ビジネスをゲームにする中毒になっている。
そして人を人と思うことを忘れたため、変態趣味に陥っている。
もともと悪評判で潰れそうだった精神病院には、従業員が『2012ショック』で
地球を見捨てていなくなり、干からびた患者だけが残されていることがある。
その病院から、身よりのない、正常な意識のない気に入った患者をもらい受けてきて
パーティをする時に玩具にする。
若い美しいそれは“ドール”と呼ばれる。

シャンデリアの玄関ホールからエレベーターに乗る。
「R」で降りるとそこは美しい温室だった。
地下でも空調が完璧に整備されている。
温室の奥の扉を開けるとワニハウスがあった。
「ここで大抵のスパイは帰るっていうカムフラージュなんだよ」
プールのような水槽で、大小5〜6匹のワニが二人を睨んだ。
「マモルが旅に行った後、誰か餌やったのかな。後でやらないと」

その奥に違法薬草の栽培部屋がある。
様々な緑の葉が、長方形の箱から育っていた。
そんな薬草は見たことがないレンコにとっても、異様な光景だった。
「悪いことやってるのはここですっていうこれもカムフラージュだな」
マモリュが言った。
その奥に地下会場の厨房がある。
厨房の端に小さな扉があった。『食材保管庫』
中にはいると、古い寝袋に包まれた人間がいた。本物の“ドール”だ。
マモリュとレンコは、二人で寝袋からフローリングの床にドールを引き出した。
水商売にスカウトされそうな整った顔立ち。
レンコは都会で働いていた時を思い出した。
そのドールも、心臓だけが動く死体のように、マネキンのように転がった。
顔にかかる髪をどけようともしない。
水商売時代に聞いた、恐い噂話を思い出す。売り上げのパワーゲームに溺れ
アル中から薬中になり、中毒者も平気で利用する男に遊ばれて…
レンコは着てきた服をドールに着せて、上からコートをかけた。

『食材保管庫』を出たら厨房の準備から隠しカメラで監視されている。
全裸のレンコはドール運び用のキャスターに乗せられ、マモリュに運ばれた。
ドール洗い場。
タイル張りの床にキャスターがセットされ、レンコはまな板のマグロのようにマモリュに洗われる。
それでも人間を洗うので、シャワーヘッドからは適温の湯が出た。
マモリュは、大喜びだ!
食器用洗剤をスポンジに付けてみるみる泡だらけにしてレンコを洗う。職人技だ。
「いいねえいいねえ。この仕事いいねえ!なんで心の病気になるんだろう!」
103あかしそ:2009/07/31(金) 01:57:12 ID:IIsDWpu+
スピ系にはよく知られている例の、ピラミッドに目があるマークが
二つ組み合わさった菱形のテーブルに、レンコは十字に貼り付けられた。

それでも両手両足は意思があれば外せるように、そして見た目も配慮して青々とした蔓草で縛られた。
血流を守るため首、肩、腰、膝下に畳んだタオルが入れられた。
マモルが意外と細かい配慮をしていたことにマモリュは感心した。
少しのけぞらせた首から股までと股から足首まで幅広のラップがかけられた。
体幹の中央に両面テープで固定される紙皿。
胴体を埋める大量のツマ。
先進国に止めさせられたはずの鯨ベーコン、山を覆うふぐ刺、伊勢エビ、
ウニのお造り、鮪の花盛り。花瓶を徳利にしたぬる燗ストロー付き。
ラップの溝に隙間無く並べられるイクラ、膝下には高級茶菓子。
ドールは女体盛りにされて接待に出されるのだ。

「ワクチン大量流通、おめでとう!」
「ジャパン!きみの功績は我々の大きな励みに!」
「水道を制したジャパンを称えよう!」
パーティ会場では、今まさに乾杯が行なわれ、宴が始まったところであった。
レンコは、うつろな目を装いながらヴァンプスの面子を観察した。
いかにも悪魔が味方に付いていそうな面々だ。
ヴァンプスジャパンは精力的な三十台。
いかにもジムで鍛えているような筋肉質な体がタキシードの上からでも分かる。
ヴァンプスUSAはメタボ腹の白人。遠慮無くやらしい目をレンコに送る。
ヴァンプスタイランドは日本語が堪能。ジャパンと互角に話す。
表面的には他にいない善人のキャラだ。
ヴァンプスオランダは杖を突いた老人。しかし目の光り方はただ者ではない。
ヴァンプススペインは背が高く濃いぃ顔立ちで、誰にでも笑顔を振りまく。
ヴァンプスブラジルは珍しそうに遠慮無くレンコを見つめた。煙草臭い。
ヴァンプスチャイナはあがり症らしく、レンコに背を向けるとフーフー息切れをさせてお冷やを飲んでいた。
他はヴァンプスイタリー、ドイツ、イギリス、トルコ、エジプト、ケニア…
そして部屋の隅にまだ引きこもっている者もいる。
レンコは顔を覚えきれないほど何人もの吸血鬼に囲まれた。
104あかしそ:2009/07/31(金) 02:18:30 ID:IIsDWpu+
「きれいな娘ですね」
「まさに生きた人形。この薄化粧は誰が?」
「シェフです」
「シェフに賞賛を贈りたい。呼んではもらえないのか?」
「ああ」
ジャパンは躊躇した。マモルが鬱病だったことを思い出している様子だ。
「彼にはわたしから十分に賞賛を伝えておきます」
「Oh罪悪感を感じているのでしょうね。真面目でいい使用人です」

白人の一人が、大量のツマを素手でつまみあげた。
そしてそれはレンコの目隠しにされた。
レンコは小さくイヤイヤをしてみたが、ツマは落ちない。
「Oh美しい」
「じっと見られている気がしたから、これはいいアイデアですな」
胸の膨らみに敷かれたフグを、まとめて箸で取られたのが分かった。
あらわになった胸に、誰かが吸い付いた。
周りから歓声があがった。メインのご馳走に手を付けた第一号になったからだろう。
「さ、こっちはジャパンが」
誰かが主賓のジャパンに勧めている。ジャパンは英語できっぱりと遠慮している。

レンコに盛られた海鮮とデザートが次々と無くなった。
酒も飲み干され、股からいつの間にか徳利が引き抜かれた。
ラップが取り払われた。
レンコは何をされているかが見えない。緊張で呼吸が荒くなり胸も腹も上下する。
「いいなあ。美しい!」
ジャパンが口を開いた。
「では、皆様方もメインをお召し上がり下さい」
そして「ヘイ、インド」とヴァンプスの一人を呼び寄せ、声を潜めて何かを伝えた。
レンコの体は、柔らかくくすぐられ始めた。
105あかしそ:2009/07/31(金) 02:35:03 ID:IIsDWpu+
マモリュは当然本物のドールを後で解放する予定で隠していた。
その“ドール”は、目を開けると幻覚でも見えるのか、空中に手を伸ばしてまさぐっていた。
空間認識も自力で出来ないほど病んでいた。
マモリュはふとある言葉を思い出した。
マモリュは宇宙空間の取り憑きで妙に記憶していた。

「みょうほうれんげきょう かんぜんおんぼさつ みもんぼんだいにじゅうごげ
にじむじんにぼさ いげもんおつ せそんみょうそうぐ がこんじゅうもんび
ぶっしがいんねん みょういかんぜんお ぐそくみょうそうそん げとうむじんに
にょうちょうかんのんぎょう ぜんのうしょうほうしょ ぐぜじんにょうかい
りゃつこうふしぎ じちせんのくぶつ はつだいしょうじょうがん………」

読経は、効いた。
ドールの目の焦点が次第に合ってきた。

ドールはキラランと名乗った。
ドールは、拘束される前は徘徊したことがあるそうで、厨房の地下への潜り方を知っていた。
マモルも知らなかったルートだ。地下から証拠物のあるジャパンの書斎へ行けるかもしれない。
平面図はマモルの脳の記憶に入っている。
キラランは証拠のダウンロードとメモリフラッシュの入手に協力すると言った。
キラランはマモリュの服をはおり、カメラに背を向けてずっと座り続けた。
マモリュは地下へ潜った。
106あかしそ:2009/07/31(金) 03:01:39 ID:IIsDWpu+
「いやっ!はんんっ!はうっ!」
レンコは腕の蔓草を引きちぎらないように注意しながら、体をよじらせて苦しんで見せた。
これはショーなのだ。
目の上のツマが落ちてきて、ヴァンプスインドの顔がうっすらと見えてきた。
ターバンに髭面かと想像していたが、予想外にレンコの許容範囲だった。
インドはツマを一度避け、レンコと目を合わせにっこりと微笑んだ。
それから再びテーブルナフキンを大きく広げ、レンコの顔全部を覆ってしまった。
「あふ!」
意味のある言葉は言えないが、せめて文句を言いたかった。
胸が、その白い肉をすくわれるようにもまれ始めた。
その先端も尖るまでついばまれた。
レンコの心臓がいっそう大きく鼓動してきた。
インドは、“上手”らしい。レンコは感じ始めていた。

「はぁ…はぁ…ぁあん…んんん…」
テーブルナフキンは、重くてなかなか息づかいだけでは取れなかった。
指は、胸の谷間に置かれた。そして股へ向かって一直線になぞって行った。
少し、間が開いた。
ヒヤリとしたものが股に当てられていた。
周りは英語で話しているので分からない。果物らしい。
クリッ クリッ クリッ クリッ 
「ううん…んんっ…う゛ー…んんっ…」
クリッ クリッ クリッ クリッ …
レンコの太股はブルッと震えた。
その時だ。ジャパンとインドがなにかを囁き合った。

二人が左右から脚を羽交い締めにし、M字型に開かれた。
107あかしそ:2009/07/31(金) 03:24:05 ID:IIsDWpu+
「ヴァンプスオランダ!どうぞ!」
ジャパンがオランダを呼ぶ。足音もなにもしないので、ずっとレンコの足元に陣取っていたのか。
「ノウノウ。わしはここで見てる。他の者が好きなようにすればよい。わしはここでよい」
「ご遠慮なさらずに。もうすぐゴールに行きそうですよ」
「見る楽しみもあるのだよ。ほら、良さそうじゃないか。だれかしなさい」
少し静寂があり、だれかの手が、秘所の入り口をなで回していた。
レンコは高ぶった。しかしその手は去っていった。
次に小さな機械音がした。まさか…電動の…入れられる?
恐さでレンコは全身が強張った。それはジャパンとインドに伝わり、いっそう力強く腕を締められた。

機械でそこは振動させられた。
駄目!駄目!いや恥ずかしい!
オランダ始め何人もの吸血鬼に見られていると思うと、自意識も何もかもが操作されているような…
下半身の中が充血して膨れるのを感じる。
「ああん!んふっ!んんー!んーんー!」
最後に一際大きな声をあげて、レンコは全身をびくびくさせた。
「ナイス!」「ビューティフー!」「イェイ!」
血を吸った吸血鬼達の歓声がレンコに聞こえてきた。

「ジャパン、今日のドールは反応が良くて素晴らしかった。2回戦が見たい」
「お褒めにあずかり光栄です。2回戦をリクエストされたのは初めてですね」
「ジャパン、すぐ次か。相変わらずすごいポテンシャルだな」
「おれ達は大丈夫だが…年寄りもいるから次のショーまで休憩取ろう」

レンコの顔のナフキンが外されたのは、テーブルが厨房に戻されてからだった。
レンコの目に入ってきたのは、本物のドールキラランだった。
「静かに。彼は今スパイしてる。わたし留守番してる。このまま寝てて」
108あかしそ:2009/07/31(金) 03:46:03 ID:IIsDWpu+
黙って目を閉じながら、レンコはマモリュを心配した。
しかし、心配しても仕方がないので違うことを考えることにした。
何年も前、水商売していたときのえっちの経験…
好きな人と、そう思っていた人となら…
でもストーカーに追いかけられ始めたら、好きな人もどこかへ消えちゃったけど…
こういうショーと、一対一のは、違うんだなぁ…

証拠書類を探しに行きたいなぁ…
2回目も遊ばれるなんて想定外だったなぁ…

「メイヤ!!父上に謝れw」
「ヴァンプストップは仲間にも本名を明かさないのにね。それだけの品格を備えていてほしいものです」
「メイヤ!お前の名前は世界中に知られたぞ!」
「悔しかったら父上呼んで来い!」
扉の向こうで悪酔いした者達がイジメをしていた。
イジメの声が少し収まった。側近が携帯電話を渡したらしい。
しばらく話して「パパ!僕にはこの役目は無理だ!」という英語が聞こえてきた。
また酔っぱらいの歓声があがった。
「ガンダワ共和国!メイヤヴァンプス!ばんざい!」
「なんだその顔は。やんのかこら!」
しばらくすると、騒ぎは静まった。
「いってえ!お前の体はどうなってんだよ!」
「やれやれメイヤ!一発くらい殴り返せ!」
また騒ぎが始まった。ジャパンは見かねたらしい。
「皆様方!気持ちよく酔ったまま眠って頂くための最高のベッドルームを用意しました。
もう満足されたかたは、ご案内しますのでどうぞお休み下さい」
ざわざわと小さな話し声が聞こえた。しばらくの時が経った。
「なーんだ!結局尻尾丸めておねんねしたのはメイヤ一人じゃねーか!」
109あかしそ:2009/07/31(金) 04:07:47 ID:IIsDWpu+
マモリュは証拠物を手に入れた。
地下を移動しながら会場の喧噪を聞いていた。
そして、ゲストの寝室へ向かう足音に耳を澄ましていると…
「ソーリー。バスルームへ行きたいので案内はここまででいい。このカードキーで部屋は分かるから」
メイヤの声がした。
そしてその足音は、厨房に向かっていた!

マモリュは聞こえていた。
メイヤは自分から本名を不注意に明かしたのではなく、インターネットオタクのチャイナが調べていたのだ。
どんなネットワークでも知られない、極秘にする指導力もトップの力の内、と説教をされ
その話が酔っぱらい達に拾われてしまったのだ。
(レンコ!キララン!気付いてくれ!)

厨房の扉の向こうでは、酔っぱらいの冗談が続いていた。
「メイヤ、ずう体あれだけデカイのにもしかしてゲ…………」
「いやまだチェリーボーイかも」
「ばかにされるの嫌だーって、厨房に襲いに行ってたら?」
容赦のない笑い声がした。キラランはビクッとして、カメラがあるにもかかわらず廊下に耳を澄ませた。
「足音が来る。保管庫へ!」

保管庫から二人が出てきた。
カメラにいきなりナフキンがかけられた。
監視していたジャパンの側近がジャパンに知らせた。
ジャパンは直接厨房へ見に行った。
そこには、壁のように大きな体のメイヤと、テーブルの上に小さくなって座るキラランがいた。
「さっきのドールはスパイか!?」
言うが早くジャパンは銃を出して撃った。
「う、う、うわーっ、ヴァンプスガンダワ!なにをしている!?」
メイヤはキラランを庇って腕を打たれていた。
110あかしそ:2009/07/31(金) 04:33:59 ID:IIsDWpu+
メイヤは打たれていないほうの腕でキラランを担ぎ上げた。
「ジャパンさよなら。ぼくはヴァンプスの二代目を捨てる」
そう言って、血をしたたらせながら、華やかな廊下ではなく、古びた勝手口へ歩き出した。
ジャパンは、煙を出す銃を降ろすことも出来ず、混乱でへたりこむしかなかった。
代わりに側近が指令を出した。
「緊急事態発生!緊急事態発生!」

メイヤがワニハウスへキラランを担いでたどりつくと、そこでマモリュとレンコに鉢合わせした。
「えーと…その…」
「一緒に逃げるなら来る。来ないなら今来たほうへ早く引き返した方がいいよ」
マモリュはハウスの天井から何かを吊るした。
「早く!」
レンコはメイヤとキラランの二人も誘導して温室へ逃げた。

天井から吊るされたボイスレコーダーからはワニの悲痛な声がしていた。
ピギャー!ピギャー!…
ワニは我が子でなくても群れの子は守ろうという本能がある。
子ワニの姿が見えなくても上へ下への大騒ぎで
駆けつけた警備員達は誰もそのハウス内を突破しなかった。

エレベーターは開かなかった。
メイヤが階段を知っていた。
指紋探知のセンサーは幸いに開いた。
4人は息が切れても切れても、バス通りに出るまではずっと走り続けた。

トップ達は乗ってきたヘリで日本を脱出した。
メイヤとキラランは証拠物のコピーを持って、大使館へ亡命の申請へ出向いた。
申請の後、とりあえずメイヤを入院させ、キラランは栄養失調で同じ病院に入院させ見届けた後
マモリュとレンコは島へ戻った。
ヴァンプスがまた何か動いたら、ウイルス兵器開発の証拠コピーはいつでも公開される。

メイヤとキラランが体を治し、島へ呼び寄せ安全を確保したら
マモリュとレンコは公開する記者や媒体を探そうと思っている。


おしまいっ!
111名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 08:33:50 ID:zITJSjGL
超GJ!
112名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 11:03:23 ID:jNSJxSvt
GJっした。
特殊な文体ですね。
113名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 22:22:42 ID:I38hyx+p
5時までGJ
114名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 21:19:26 ID:ZgsO7lbr
きもくたっていいじゃない

に ん げ ん だ も の
115名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 22:06:55 ID:NzZObhAT
>>114
ワロタw
116名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 19:36:37 ID:v0tNffOJ
出番だ
117名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 15:17:02 ID:TSAMfe6k
オシゴト オツカレ
118名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 01:41:52 ID:2yMlPxMp
お疲れ様
119名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 00:27:08 ID:gnH/CDE2
泣かせたい
120名無しさん@ピンキー
>>110
まさかつづきが来ようとは……。
今さらだけどGJ!
前の話の時も思ったけれど、世界観とかセンスがちょっと小松左京っぽい気がした。