1 :
名無しさん@ピンキー:
前スレ落ちてたのか
とりあえず保守
>>1乙です。なにやら落ちるのが早かったような気が…
即死は嫌だな…20レスあれば回避だっけ?30?
とりあえず30いけば大丈夫なんだろうけども
投下が先か、即死が先か…
7 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 12:31:57 ID:A1hKJ5uD
投稿しようにも規制状態が続いてる。とりあえず携帯から保守。
保守
新作のDSをやったので前スレにあった真偽の狭間のを読んだ。
洋子さんの葛藤が自分もゲーム中に感じていたことなので納得出来て
面白かった。エッチもそれが活きているのが良い。
新作の洋子さんは全作品違う顔でかえって笑ってしまった。
イヌとかは美人だったけども。
前スレで神宮寺×洋子と洋子水着ものSSを投下した者だが……
久しぶりにのぞいたら前スレ落ちたのか。びっくりした。
ちょっと多忙で今泉はまだ何も書いてないが……すまんw
13 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 17:07:37 ID:2ipGDv32
保守
保守ついでに質問。
今泉の刺青の模様って何?そもそも入れてるのかな?
16 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:04:02 ID:NUFE3a2E
前スレの
>>504-520(岩辺組×洋子)の続きのようなものが書けましたので、置いておきます。
・神宮寺×洋子
・エロなし
・KOB後の話
KOBのすがすがしいエピローグを台無しにしておりますので、御注意下さい。
17 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:04:58 ID:NUFE3a2E
『後悔はしません。例え、この先どんな事が起ころうと……』
その言葉の後に浮かんだ彼女の笑みは、以前と変わらぬ温かいものに映った。
もう一度あの安らげた時を取り戻せるのならと、戸惑いながらも再び彼女を迎え入れた。
本当にこれで良かったのだろうか。
しばらく経った今でもそう自問せずにはいられないのは、あの時の彼女の瞳に迷いがあったからだ。
決意を含んだはっきりとした口調に似つかわしくない、微かな揺らぎ。
それが今も、この胸の内をざわめかせている。
* * * * *
「お帰りなさい。すぐにコーヒーお淹れしますね」
辺りが暗くなった頃に事務所に戻った神宮寺を、洋子はそう言って迎えた。
彼女自身も調査を終えて帰って来たのはつい先程であったが、疲れを見せずにきびきびと動いている。
「……ありがとう。君も疲れたろう? 少し休むと良い」
淹れたてのコーヒーを受け取りながら、神宮寺が労いの言葉をかける。
だが洋子は首を振って微笑んだ。
「平気です。調査結果の報告をさせて頂いてよろしいですか?」
「ああ……」
神宮寺が促すと、洋子は今日の調査の成果を事細かく報告し始めた。
18 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:06:14 ID:NUFE3a2E
半年近くこの仕事を離れていたにもかかわらず、彼女は頼んだ仕事を完璧にこなしてくれている。
敢えて口にせずとも神宮寺の指示を察し、彼の負担を減らそうと、助手として十分すぎる程、よく働いている。
彼女が戻ってきてくれた事自体には、何一つ不満などない。
ただ、気にかかる事が一つ──
「……洋子君。今、何て?」
「ええ。この男性の職場の方とお会い出来まして、その方からお話を……」
「職場……」
今回の案件は失踪した男性の捜索だ。洋子の調査によると、その男性がタチの悪い消費者金融会社に勤めていた事が分かったらしい。
そこの社員と接触したというのだ。
神宮寺は僅かに眉根を寄せた。
「危険そうなら、あまり踏み込まないようにと言った筈だが……」
一拍おいて、洋子が答える。
「……すみません。でも、ちゃんと情報は得られましたので……」
「……そうか」
溜め息をついて、渋面のまま神宮寺は頷いた。「続けてくれ」
「はい……」
洋子の唇からもたらされた情報は、確かに有益なものではあった。
しかし神宮寺は、胸中でまただと呟かずにはいられなかった。
19 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:07:20 ID:NUFE3a2E
洋子を再雇用して、もう一ヶ月以上経つ。
その間、彼女に単独での調査を頼む事も何度かあったが、半年前とはどこか違う様子が時折見受けられた。
引き際を考えないというか、危険な状況だと分かっていながら、踏み込みすぎた調査をする事が多くなったようだ。
そうならないようにと、可能な限り主な部分を神宮寺が担当するようにしているのだが、それでも彼女は無茶をしてしまうのだ。
無理をして、必要以上に仕事に打ち込んでいる。まるで何かに急きたてられているかのように。
「……以上です。それで、明日の調査はいかがしましょう?」
聞き慣れた穏やかな声が、神宮寺の意識を引き戻した。
最近の彼女にしばしば見受けられるようになった危うさは、今の彼女の表情からは見られない。
だが早急に指示を求める様子から、動かずにはいられないという衝動のようなものが感じられる。
「……ああ。それじゃあ……」
平静を装って、神宮寺は彼女への指示を出した。「過去の依頼の書類整理を頼む」
「……書類の整理、ですか?」
明らかに戸惑った声で、洋子が復唱する。調査も佳境に迫ってきたこの状況で何故、とでも言いたげだ。
20 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:08:37 ID:NUFE3a2E
「あとは俺一人でも十分だ。それに」
あくまで自然に、神宮寺は苦笑してみせた。
「君がいない間の分が、かなりひどい事になっている」
「……分かりました」
納得しきってはいないようだが、洋子は承諾した。その目が少し寂しげに伏せられる。
「……もう遅いから、あがってくれて構わない。お疲れ様」
僅かに生じた沈黙さえ気まずくて、神宮寺はそう告げながらポケットから煙草を取り出した。
「あ、はい。それでは……」
神宮寺の様子から何かを感じ取ったのか、洋子は少し急ぎ気味に帰り支度を済ませる。
「お疲れ様です。ゆっくり休んでくださいね」
「ああ、ありがとう」
洋子がドアの向こうへ去り、足音が遠ざかると、神宮寺は紫煙混じりの深い溜め息をついた。
取り戻したこの日常は、決して居心地の悪いものではない。
だが以前とは確実に違う何かが、自分達の間に隔たりを作っているのが分かる。
はっきりと何が原因だとは言えないものの、神宮寺は半年前の事件の事を思い出していた。
かつて彼女に痛ましい傷を負わせ、そして守りきる事の叶わなかった、あの寒い冬の日の事を。
21 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:09:57 ID:NUFE3a2E
あの時の事については、これまで互いに話題に上らせる事はなかった。
そんな機会が特にないというのもそうだが、思い返したくないというのが本音なのかもしれない。
今更蒸し返したところで、彼女が受けた仕打ちがなかった事になる訳ではないし、何より──
「……………」
短くなった煙草を灰皿に押し付け、神宮寺は書斎へと入って行った。
戸棚から取り出したカミュをグラスに注ぎ、一息に飲み干した。
記憶の蓋の隙間から滲み出してきた惨めな自分が、酔った頭の中でぐるぐると溶けていく。
深酒しそうだと分かっていながらも、ペースを抑える事が出来そうになかった。
目が覚めた時間は、思いの他早かった。
案の定、酔いの名残が頭を強く刺激してくるが、神宮寺は構わず身支度を始める。
酒は昨日のわだかまりを押し流してはくれなかったようで、何となく洋子と顔を合わせ辛く感じたのだ。
洋子のデスクの上に書き置きだけ置いておいて、早々に事務所を後にする。
まるで逃げているようだ、そう神宮寺は自嘲した。
* * * * *
その日も調査を終えて事務所前まで戻って来たのは、すっかり日が暮れた頃だった。
22 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:11:18 ID:NUFE3a2E
体調のせいでもあるのかもしれないが、順調だったとは言い難い。
やはり洋子を頼れば良かっただろうかと、神宮寺は少しばかり悔やんだ。
階段を登りながら、神宮寺は自分を迎えてくれるであろう洋子の事を思った。
顔も合わせずに外出した事についても、聡明な彼女であれば昨夜の件と結び付ける事はた易いだろう。
普段通りに接してくるか、それとも……
彼女の様子をあれこれと想像しながら、神宮寺は事務所へのドアを開いた。
「……あ……」
予想とはかけ離れた表情が、洋子の顔には浮かんでいた。
慌てて手にしていた資料を机上に置き、その手で俯かせた顔を拭いながら、彼女が席を立つ。
「お、お帰りなさい……先生」
「……………」
洋子の掠れた声には応えず、神宮寺はミニキッチンへと足早に近寄る彼女を阻む。
「コ、コーヒーを……」
彼は顔を伏せたままで離れようとする洋子の肩を掴み、頬を軽く押さえ、上を向かせた。
柔らかい頬に添えた掌を、温かい湿りけが濡らす。
彼女の眼には、涙が滲んでいた。
「……何が……」
それ以上言葉が続かぬまま、神宮寺は洋子のデスクの方に視線を移した。
23 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:12:42 ID:NUFE3a2E
つい先程まで彼女が目を通していたであろう書類。その見出しは──"連続保険金殺人事件"。
洋子を解雇するきっかけとなった、忌まわしい記憶だ。
「……洋子君」
「……ごめんなさい。なんでも、ないんです」
洋子は涙を拭いて、笑みを浮かべようと口角を歪ませている。
──何でもない訳がない。
ずっと避け続けていたからこそ、こうして今でも苦しんでいるのではないか。
今触れねばもう届かなくなるような気がして、神宮寺は彼女の頬に指を這わせた。
「辛かったんじゃないのか……?」
肩を抱いた腕をそっと背に回し、探るように問い掛ける。「今まで、ずっと」
洋子は答えない。呼吸を整えようと胸の辺りを押さえたまま、じっと立ち尽くしている。
「無理をしているだろう。今も……」
汚され傷つけられた記憶は、簡単には癒えない。
それでも何事もなかったように笑顔でいつづける事に、苦痛が伴わない筈がなかったのだ。
洋子は神宮寺の慰めを拒むように、即座に首を振った。
「無理していらっしゃるのは……先生の方、じゃないんですか……?」
「何……?」
考えもしない返答に、背を撫でていた神宮寺の手の動きが止まる。
24 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:14:00 ID:NUFE3a2E
「私をここに……もう一度おいて下さったのも、本当は……」
「何を言って……」
話が掴めない。
真意を知りたくて、逸らし続ける洋子の目を自身の顔へと向けさせた。
紅色の唇が震えている。
最も哀しい事を受け入れようとしている時のように。
「必要じゃない……って」
「え……」
小さな声が、うっすら開いた唇から零れる。
「私の事……必要じゃないって……言っていたから」
新たな雫が次々と、頬と彼の手を伝う。
「何の、役にも……立てて……いなかったからっ……」
『誰かを必要とした事など、ただの一度もない』
「………信じていたのか」
くだらない虚勢を。
その場しのぎの嘘を。
今までずっと、彼女は信じ続けていた。
傷ついて苦しんでいる彼女に非情な言葉を投げつけ、放り出した。
あの日優しさだと思ってした事は、結局こういう事でしかなかったのだ。
「……………」
泣きやまない洋子の背を、神宮寺は摩り出した。かけるべき言葉も思いつかず、ただ呆然としている。
再び顔を伏せて啜り泣く洋子の腕は、彼の背には回らない。そうしてはいけないのだと、自身に言い聞かせているかのようだ。
25 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:15:20 ID:NUFE3a2E
何度目かの謝罪の声が聞こえてきて、神宮寺は洋子の頭を自身の胸に埋めさせた。
戸惑い離れようともがく彼女を、決して離そうとしない。
「謝らなくて良い」
落ち着かせようと、静かに耳元に囁く。
「傍にいてほしくなかった」
細い肩が、少し強張った。
「傷つけたくなかったから」
不規則な呼吸が、一瞬途絶えた。
「本気で言ったと思ったのか……あんな事を」
もっとマシな言い方は出来ないのか、と神宮寺は自身を嘲笑う。
長い間独りで抱え込んでいた彼女に対して、こんな打ち明け方はあまりに酷いと。
おずおずと洋子が顔を上げた。涙の筋はまだ乾いていない。まるであの夜のような、傷ついた目をしている。
「……ん……」
哀しい言葉ばかり吐き出した唇を、そっと塞いだ。壁際へと誘い、おぼつかない様子で立っていた細い体をゆっくりしゃがみ込ませる。
まだ躊躇いがあるのか、洋子は神宮寺の胸を軽く押し、離れようとしている。その腕をなだめるように摩りながら、背に回した手で髪を梳いた。
いつかの夜には入り込めなかった温かい唇の内側に、神宮寺は舌を這わせた。奥で縮こまっている彼女の舌をなぞり、絡ませ、吸い付かせる。
26 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:16:46 ID:NUFE3a2E
隙間から漏れる吐息は、熱くて甘い。
溶け合うような口付けを施す内に、洋子の抵抗は止んでいた。
「ん……はぁ……」
唇を離して洋子のさまを窺うと、ぼんやりとした目で彼女が見つめ返してきた。泣きはらして赤く潤んだ眼が、神宮寺を捉らえる。
震えは止まったようだが、まだ不安げに神宮寺を見上げている。
衝動のままに求めようとする自分を抑え、洋子を抱き締めるだけの動きに留めた。彼女の腕を掴んでいた手も離す。
身勝手な嘘で突き放した事を、彼女は許すだろうか。
答を聞かなければ何処にも進めない。そう自分に言い聞かせて、神宮寺は洋子の言葉を待った。
27 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:18:09 ID:NUFE3a2E
「先生……」
いくらか落ち着いた声で洋子は呼びかける。
速度を増す鼓動を落ち着かせようと、神宮寺は深く息を吸った。
「私……ここにいてもよろしいんですか?」
是非もない問いに、声が上擦りそうになった。
「ああ」
「ここにいて……先生のお役に立てますか?」
「ああ」
「本当に?」
「……信じられないか?」
洋子がくすりと微笑んだ。見慣れた、懐かしい笑顔だった。
「いいえ」
洋子の両手が神宮寺の背に触れた。煙草の匂いの染み付いたシャツに頬を寄せ、その胸の温もりに浸る。
ようやく全てを取り戻せたのだと安堵し、神宮寺は洋子の髪に顔を埋めた。
間近で感じる彼女の匂いは、ほのかで優しかった。
28 :
前スレ22:2009/04/01(水) 23:21:25 ID:NUFE3a2E
以上です。
今スレでもどうぞよろしくお願いします。
>>15 描写が特にどこにもないので、好きに想像しちゃって良いんじゃないですかね?
乙。切ないねえ
乙&GJ
いいね
KOBはプレイしたことあるが、KOBの洋子がいろんな意味で衝撃的すぎて、もはや話もほとんど覚えていない…
連レスすまん。
前スレ2作投下文士だが、今泉書かねば、がもはやちょっと呪縛になっているので、気軽にまずは短い神宮寺×洋子でちょっと勘を取り戻したいと思っている。
今泉はかっこよくて好きなんだが、彼を描写する気力とスキルがねーわw
>>31 IBでは神宮寺が洋子をクビにしたはずなのにKBだとなんか洋子からやめたようなノリだったのが妙だと思った。
あんなに洋子って理解のない人だったか?とすら思えた。よってKOBの洋子は俺の中では洋子にあらず。絵も含めてw
35 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 18:52:47 ID:YvdehUYs
そろそろエロく悶えまくってる洋子さんが見たいね
36 :
前スレ597:2009/04/06(月) 18:56:39 ID:m9zRYZU/
>>32 アプリ版やってらっしゃいます?
新作は今泉の出番が意外と多いので、アタシはそれで妄想しまくりです。
入れ墨の話がありましたが、今泉はカラーシャツ着てるからやっぱり入れてるのか?
でも、できれば入れてないほうがいいな・・・。
そんなもので威嚇しなくても、今泉は十分貫禄ありますしね。
もし入れてるなら龍とか鳳凰とかがステキかと。
唐獅子牡丹とか仏像系は似合わなさそうで。
37 :
32:2009/04/07(火) 02:39:31 ID:7WyQsfZW
アプリ版はアカイ〜だけしかやってないな。今泉はPS版の頃が一番かっこいいイメージとして残ってる。
前スレの頃からずっと、今泉と洋子でSS書くならこんな展開はどうか…と考えているものが一つあるが、なかなか形にする時間と体力がない有り様。
もし今泉に入れ墨がなかったら、なおさら渋くてかっこよく感じるかもしれん…となんとなく思った。
今泉はカッコいいけども、洋子とあまり接点がないし、常にレギュラーってわけでもないから確かに難しいかもしれない。
だから尚更見てみたくなるね。
>38
接点…蜜柑のルポか謎じけくらいしか思いつかないw
スレチだけど、ゲームの年齢設定でタレントとか俳優探すと、
なるべくイメージ近づけようと思っても、
サブ(32歳) → TOKIO松岡
洋子(26歳) → 後藤理沙
今泉(34歳) → 安藤政信
とかになっちゃうんだなあ・・・。
サブなんかアラフォーでもおかしくなさそうなのに。
わざわざタレントを当てはめようとする意味がわからない。
神宮寺のキャラは寺田絵でこその雰囲気だろ…jk
>>41 まあ、確かにそうよなぁ。
ただドラマ化云々の話はちらちら出てるみたいだから、気になるのは分かる。
けど同年代の人じゃあの雰囲気は出せないだろうね。
ドラマって本気なんだろうか。
あまり実写化とかはしてほしくないな…イメージ崩れそうだ。
アプリとかのキャラ絵にも慣れてきたけどやっぱり寺田氏は別格だと思う。洋子君が超美人(*´д`)ハァハァ
神宮寺と洋子の2人を並べて一番しっくりくるのは寺田氏の絵だな。洋子は美人で神宮寺は渋い。
SS書く時に思い浮かべるのはいつも寺田氏の2人。
夢終洋子とか大人カワイイ。
アプリとかなら明けない夜にとか近かったかな。
「夢の終わりに」の最大の失敗は、致命的なほどにブサイクな三好。
ファンにはつらい・・・。
三好は夢から作品経る毎に若返ってきてるような気がするんだが…怪しげな薬でも開発したか?w
48 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 20:43:25 ID:ITdz+nUq
かすみまなみも作品ごとに顔変わるよな
白い影あたりがなかなかよかった
新作のかすみはかなりエロかった
新作まなみもかわいかった。
出番の少なさにショボンだったが。
51 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 21:35:33 ID:kmFPAbRQ
保守
保守
保守
保守
55 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 22:57:52 ID:joh1yMyW
ほしゅ
保守
セガサターンの夢の終わりにはなんで年齢制限があったんだろう。
洋子拉致シーンで期待してたんだが…OTZ
PSは制限なかったと思うが…内容同じだよね?
59 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 19:51:56 ID:Mc7MUNF4
職人さんまだかな…
60 :
前スレ597:2009/05/15(金) 21:33:56 ID:GeEK6MVU
携帯から失礼します。
前スレで22さんに便乗して、今泉の洋子寝取りフラグを立ててしまったので、現在「今泉×洋子」を鋭意制作中ですが、規制中で書き込めませんorz
相変わらずエロで詰まっていますが、解除されしだい順次投下したいと思っています。
しかし、どうしてこんなに長いんでしょう?もう1ヶ月近いんですが…。
規制はひどいものだとかなり続くそうな。
気長に待ってます。
62 :
12:2009/05/21(木) 16:15:16 ID:qnYHAwME
今泉×洋子を書こうかと気が向いたら、寝取りフラグ立っててワロタw
だが俺が書こうとしてるのは寝取りじゃない(予定)から完成したらとりあえず投下する。
>>60の規制早期回復を祈る
63 :
12:2009/05/22(金) 02:09:26 ID:EHQJjiyD
俺も規制に遭って携帯から書き込んでる。夕方は書き込めたのに…なんなんだこの仕打ちww
今泉×洋子が書き上がったから投下しようとしたら規制エラーで投下できず。規制解除されたら今泉×洋子投下する。
根底には神宮寺×洋子ありの今泉×洋子でエロ要素かなり緩いから期待はしない方がいい。…って投下できないんだがなw
テスト
電話が鳴ったが、事務所の営業時間はもう終了している。
誰だろうかといぶかしながらも、全ての事務処理を一手に担う洋子はいつものように受話器をとった。
「はい、神宮寺探偵事務所です」
『洋子くん、神宮寺だ』
「あ、先生。どうされたんですか?」
『調べものに時間がかかってね。今晩は警察に泊まることになりそうだ。君は適当に帰ってくれていい』
「はい、わかりました。鍵はいつものところへ入れておきますね」
『ああ、すまない。……では』
「先生も無理なさらないでくださいね」
『……ああ』
慌しく電話は切れた。
デスクへと戻った洋子は、ちょうど作業のキリがついたパソコン画面を眺める。
「お言葉に甘えてしまおうかしら……」
一人で呟き、内心で、そうしよう、と答えて洋子はパソコンを終了させた。とたんに事務所内が静寂に包まれる。
今日は神宮寺がほとんどいなかったせいか、事務所内に漂う煙草の匂いも薄い。
電話で聞いた神宮寺の声がよみがえる。ふらりと立ち上がった洋子は、求めるように神宮寺の私室にある黒檀の机へ向かう。豪奢とは言いがたいチェアに座ると、体が神宮寺の匂いに包まれた。
「先生……」
神宮寺を思い浮かべるだけで、洋子の体が火照っていく。彼の物ばかりが溢れる私室。
火照りに押されるように自分の胸に触れる。手は確かに洋子のものだが、頭の中でそれは神宮寺のものに置き換えられていた。
服をたくし上げて、ブラジャーの中へ手を滑らせる。もう片方の手は、急ぐように下方の下着の中へ潜り込んだ。
神宮寺の匂いが、想像の手が、洋子の胸と秘所へ刺激を与えていく。
「あっ……んんっ……」
家でする自慰などとは比較にならない快感がこみ上げる。いつもは出入りを禁じられている神宮寺の私室で行うことの背徳感ゆえか、それとも、部屋を包むこの匂いのせいか。
室内に響く喘ぎ声はまるで他人のもののようだ。
もう少し、あと少し――。
「神宮寺さん?」
神宮寺の私室のドアが突然開いた。
洋子は、音に驚きながらとっさに指は抜いたものの、服の乱れまでは直せない。
「……今泉……さん?」
「こりゃあ……失礼しました。声はかけたんですがね。神宮寺さんに直接知らせる用があったもんですから」
言いながら、今泉は洋子へ背を向ける。
「いえ、私こそ気づかなくて……先生なら今日は警察にお泊りになる、と」
服を直しながら、洋子は神宮寺とは違う広い背中へ答えた。
「そうですか。また適当に出直します。それでは、アタシはこれで」
「あ、あの……!」
「誰にも言いませんよ」
今泉の言葉で気づく。洋子は口止めのことなど忘れていた。ただ、来客をこのまま帰してはいけない、と助手としての本能が動いただけなのだ。それに、この男なら先ほどのことは誰にも言わないだろう、となぜか確信できていた。
濡れた指をハンカチで拭き取り、洋子は今泉の横から私室を出た。
「そうじゃないんです。あの……お茶淹れますからゆっくりしていってください。コーヒーもあります」
恥ずかしさを取り繕うように洋子はキッチンへ向かう。
今泉の手が、そんな洋子の肩をつかむ。
「アタシのことはおかまいなく。あんなところで止めて、洋子さんのほうが辛いでしょう」
しっかり見られていた、と告げられたようで、再び洋子の頬に朱がのぼる。
秘所も下着も濡れたままだ。辛くないといえば嘘になるが、それ以上に他人に見られたことは恥ずかしい。
「それは……言わないでください」
「女一人であんなことさせるなんざ、神宮寺さんも察しが悪い」
今泉の言葉に、洋子はおもわず振り向いた。
頬にはまだわずかに朱が残っていたが、神宮寺が誤解を受けるのを黙って聞いているわけにはいかない。
「先生は何も悪くありません。私が隠しているだけなんです」
明治組若頭の貫禄あふれる双眸が、高い位置から洋子を見下ろしている。
「……あんたが泣いてるように見えたんですよ。アタシは今まで女を何人も慰めで抱いてきましたがね、あんたは神宮寺さんの女だ」
「私は、先生の助手です」
目の前の極道の厳しい表情がわずかに揺らぐ。
「そういうことにしておきましょう。……そんな女を抱くわけにゃあいきません。ですが、アタシが帰ったらあんたはまた一人。それも見過ごせねえんですよ。だから、アタシの指だけでも受け入れちゃあもらえませんかね……」
「指って……。えっ? あの……今泉さん?」
今泉に抱え上げられ、洋子は事務所の大きなテーブルへと座らされる。
洋子の頬を今泉の手が撫でた。
「うちの事務所にこんな美人さんがいたら、とっととアタシのものにしますがね。神宮寺さんの忍耐力はたいしたもんだ」
今泉の表情と似合わぬ声音の優しさに、こわばっていた洋子の体が少しほぐれていく。彼の無骨な指は、どこか神宮寺を思い出させた。
洋子の内腿を滑っていく今泉の指は、やはり神宮寺と同じように荒れていた。
今泉が何をしようとしているのか、洋子にはわかっている。先ほどまでの洋子の指が、今泉のものと入れ替わるだけだ。だが、神宮寺でさえも触れていない箇所に今泉の指が入るのは抵抗があった。
洋子の下着へとかかった今泉の手をつかんで制する。
「今泉さん、お気持ちは嬉しいんですけど、私はやはり先生が……」
洋子よりもさらに強い力で、今泉の指が秘所へと触れた。
「他の男の指と思うからいけないんです。アタシの指を神宮寺さんのだと思っていればすぐ済みます」
「でも……」
「神宮寺さんにやましいと思うからためらっちまうんでしょう? ですがね、アタシはあんたを想っちゃいないんです。何もやましいことはない」
緩んだ洋子の手の隙をついて、今泉の指が下着をよけて秘所へともぐりこむ。
半ば強引に割り込んできた指は、具合を確かめるようにゆるゆると洋子の中を撫でる。
「はぁ……あっ……」
神宮寺の私室で絶頂寸前まで煽られていた洋子の秘所は、軽く触れられるだけでも震えるほど敏感になっていく。
「いい声です……。アタシ一人が聞くにはもったいないくらいに」
普段は組員を従えるであろう低く響く声は、洋子の耳をくすぐって背徳感を煽る。
中をかき回す指の動きがわずかに強くなる。
事務所でこのようなことをしている、と思いたくなくて、洋子は視線を下へと移す。だが、そうすれば、腿の間で蠢く今泉の腕が視界へと入ってくる。
視線のやり場に困った洋子は、目を瞑ってただ下半身の快感に集中することにした。
中で蠢く今泉の指がさらに激しくなる。
洋子の喘ぎ声と吐息、秘所から漏れる水音だけが耳に響いてくる。
もう、中の指は今泉のものではなくなっていた。神宮寺にかき回されているような心地が、洋子をさらに絶頂へと近づけていく。
「せ、先生……!」
虚空をさまよう腕をとらえ、今泉が洋子を抱きしめる。
目を閉じ、現実から離れていた洋子は夢中でその体にしがみつき、体を快感の流れの中へ放出した。
痙攣がゆるくなった秘所から、今泉は指を引き抜いた。
手首のブレスレットにまで流れる液を見て、内心で今泉は苦笑をもらす。
今泉にしがみついている女の髪からは、ほどよく鼻をくすぐる匂いが漂っている。この事務所の主に代わって彼女を抱きつくしたい。そんな思いさえ浮かびそうになる自身に嘲笑をあびせ、今泉は女の体を引き剥がした。
「もっと抱きつかせてやりたいんですが、こちらもいろいろとやばいんですよ」
「えっ?……い、今泉さん!」
自身の理性のたがが外れぬうちに、と呼びかけた今泉の声は、女の夢心地を醒ましてしまったようだ。
服の乱れもそのままに、女がハンカチで今泉の指を拭う。
「……ありがとうございます」
「余計なことやっちまいましたかね」
女のハンカチから自身の指を離し、今泉は乱れたスカートや下着を直す。
「いえ、助かりました。……お茶いれますね」
テーブルからおりて、奥へ歩き出そうとする女の手をつかむ。
「美人さんを前にのんびり茶を飲めるほど、アタシもできた男じゃないんです」
細い女の手と、じっと見上げる目、振り向いた髪から漂う香りが、先ほど押し込めたはずの今泉の理性を崩そうとしている。今泉の指を締め付けていた、あの感触がよみがえってくる。
それらを振り払うように今泉は女から手を離した。
「もう帰りますよ。神宮寺さんに、帰ったら連絡するよう伝えて……いや、また伺います、と」
また来る、ととっさに言い換えてしまった自身の言葉に今泉は驚いた。
「はい、先生にお伝えしておきます。今泉さん、あの……ありがとうございました」
「礼を言われるようなことしちゃいません。では、また……」
「はい。お気をつけて」
女に見送られて今泉は神宮寺探偵事務所を出た。
暗く細い階段をおりる今泉の脳裏に、明るい部屋と見送る女の笑顔がよみがえる。
「ここは眩しすぎていけねえな……。だが」
たまにはこういうのも悪くはない。
ふっ、と今泉の口から穏やかな笑いが漏れる。
だが、路上で待機している組員の前に出た今泉の顔には、もう笑みは残っていなかった。
◇終◇
70 :
12:2009/05/24(日) 01:17:38 ID:RiCDWq79
テストをしたら書き込めるようになっていたので勝手に投下。
ゲームを再プレイする時間も気力もなく、今泉の口調もキャラもよくわからんが、とりあえずIBの小説版を参考にしてみた。
今泉と洋子を恋愛関係で絡ませるのは難しいな。やっぱり俺は神宮寺×洋子が好きらしい、と今回のを書いて気づいた。
……というか、今泉をどういうキャラにしたいんだか、と書き終えた自分にツッコミw
みんなの今泉像を壊すことになるかはわからんが、とりあえず楽しんでもらえれば幸いだ。
サブの匂いにハァハァする洋子に萌えますた。
GJ。
72 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 23:06:34 ID:gzrmXYlL
ついにPSPの新作が…
この神宮寺は酷いw
もう今後はKOB路線でいくのか…洋子の性格も絵もKOBなら厳しいな…
雑誌のハミ通で見たが、洋子もKB絵によく似た顔だった。
かすみまなみは美人さんなのに…なぜなんだ…orz
洋子の変貌ぶりはもう恒例だから諦めてるw
アプリみたいに出番が極端に少なくて脇役化してなきゃいいや。
77 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:30:37 ID://1owbo+
保守
ようやくDSの神宮寺をやる機会ができそうだ。いちいち携帯アプリ買ってられないからちょうどいい。
16話はDSiwareで出てきたようだけども、アプリの再録は今後はこれでいくのかな。
DSi買わなきゃならんのか…
せっかくDSでできるようになったというのにDSiware…だと…
まとめて再録があると信じてDSLite買います^^
自分も新作に備えてPSP買ったばかりで懐が…orz
いろんなゲーム機に展開していくのは嬉しいんだけどなぜか切なくなる…
82 :
22:2009/06/30(火) 21:54:54 ID:CJoBuIfW
投下します。
・神宮寺×洋子
・亡煙を捜せ!後の話
83 :
22:2009/06/30(火) 21:55:43 ID:CJoBuIfW
「おはようございます……」
普段通りの出勤時刻。
探るような控えめな声で挨拶をしながら、洋子は事務所内に足を踏み入れた。
神宮寺はまだ起きてはいないらしく、下りたままのブラインドの隙間から陽光が差している。
久方ぶりの休息。しかも数週間ぶりに自身の住処に帰って来たのだ。さぞかし疲れているに違いない。
洋子はそう考えるとブラインドを上げ、大きな音をたてぬように気遣いながら事務所内の清掃を始めた。
ようやく穏やかな気持ちで迎えられた朝。僅かな曇りもきれいに拭き取った窓に映る彼女の表情は明るい。
ここ数日、掃除をしている時間も余裕も無かった為、室内は多少埃っぽくなってしまっている。
だが洋子がテキパキと動いて回ると、みるみるうちに清潔感を取り戻していった。
すっかり元通りといった様子の事務所を見渡して、洋子はひとつ息をついた。
神宮寺がいつ起きて来ても良いようにテーブルの上に新聞を置いておく。そして椅子に座り、パソコンを起動させようとしたところで、ふと手を止めた。
84 :
22:2009/06/30(火) 21:57:10 ID:CJoBuIfW
定時を過ぎても、書斎の方から物音さえ聞こえてこない。昨夜はベッドで休んだのかもしれない。
昨日見た様子だと、書斎の中は随分と散らかっていた。あんな状態では満足に休む事など出来ないだろう。
それに彼の事だから、しばらくは片付けもせずに放置しておくのではないだろうか。
「……………」
洋子は腰を上げ、書斎へのドアの前に立った。
軽く、しかし聞こえる程度にドアをノックし、しばし黙って様子をうかがう。
返答は、ない。
人の気配も、やはり感じられない。
「失礼します」
小声で一言断ってから、洋子は書斎内に入った。
案の定、室内には誰もいない。床に散らばった本も、書籍の壁を取り払って剥き出しになった金庫も、そのままである。
洋子は足元に落ちている本を一冊拾い、縁にうっすらと付いた埃を払った。床や机の汚れ具合は、彼が失踪する以前から大して変わってはいないようだ。
勝手に書斎に入った事を少し申し訳なく思いながら、彼女は散らかった本やファイル類を集め始めた。
どの本がどの辺りに入っていたかは分からないが、巻数や種別で区別して入れておけば大丈夫な筈だ。
85 :
22:2009/06/30(火) 21:58:14 ID:CJoBuIfW
そう思いながら、あまり本が抜き出されていない棚をちらりと見て、洋子は唖然とした。
棚の端から順に、近代日本文学集、犯罪心理分析 下、身近に学べる生物学、日本文化の歴史 上巻、アメリカンジョーク全集、精神分析療法 第三巻……とある。
続き物の書籍の続巻を探してみると、下の段の棚やら、別の本棚やらにしまわれていた。規則性が、殆ど見られないのだ。
知らず知らずの内に、溜め息が零れた。
神宮寺が片付けが苦手だという事は洋子も十分に知っているつもりでいたが、まさかここまでとは思っていなかった。
片っ端から書籍を抜き取って整頓してしまいたい衝動に駆られそうになったが、彼女はそこをぐっと堪える。
ここは神宮寺の私室だ。ひどい有様であるとはいえ、むやみに手を出して良い領域ではない。
せめて床に放られている物だけでもと机上に置いたは良いが、元はどの棚にしまってあったかが分からない。
もっとも、こんな状態で彼が室内の物の位置を把握しているのかどうか疑わしいのだが。
洋子は無造作に本が詰め込まれている棚から離れると、どうしたものかと改めて周囲を見回した。その視線が、本に囲まれて一際目立っている金庫に向けられる。
86 :
22:2009/06/30(火) 21:59:28 ID:CJoBuIfW
この金庫の存在を、洋子は今まで全く知らなかった。
毎日のように接していても、分からない事などいくらでもあるものだ。
昨日見た時は何も入っていなかったが、普段は一体何を入れているのだろう。
少し興味が湧いてきて、洋子は金庫に近付いた。
昨日は急いでいてよく見ていなかったが、金庫の横の余ったスペースにも本が収納されているのが分かる。
棚の前部分に抜かれずに残った分厚い洋書達の端から、文庫本の背表紙が見えている……見た事のないタイトルだ。
どんな本なのだろうかと思い、何気なく手に取ってみる。しかし表紙が視界に入った途端、洋子の顔が固まった。
目隠しをして衣服をはだけさせた女性の絵が、彼女の目を釘付けにしたのだ。
僅かな間をおいて、洋子の頬が真っ赤に染まった。
慌てて息を殺し、耳を澄ます。まだ事務所の方に人の気配が感じられない事を確認すると、洋子はふう、と息をついた。
そして改めて表紙を見つめる。これはやはり、"そういう類"の本なのだろうか。
「……………」
ごくりと一つ、喉を鳴らして洋子は本を開く。
ぱらぱらとページをめくり目を通してみるが、驚きと緊張のせいで内容は殆ど頭に入ってこない。
87 :
22:2009/06/30(火) 22:00:33 ID:CJoBuIfW
だが時折目に留まるあからさまに卑猥な単語や台詞が、"そういう類"の本である事を如実に語っている。
本から目を離し、洋子は先程よりも深い息を吐いた。
男性との交際の経験が皆無ではないし、こういう事を受け入れられない程幼くもない。
神宮寺とて男性だ。こういう物を持っていても不思議ではないだろう。普段そういった面を見せないだけなのだ。
そう自身に言い聞かせて、洋子は熱くなった頭をようやく冷ます。
驚きはしたが、納得するのにさほど抵抗はなかった。むしろ、彼がどういったもので解消しているのか、興味を持ってさえいる。
後ろめたく思いながらも好奇心が勝り、洋子は金庫の横をそろそろと探り出す。
視界を阻む洋書を退かせ、さっきの本を見つけ出した場所のさらに奥を覗いてみる。
すると、やはり秘め事を思わせるタイトルの文庫本が、数冊並んでいた。
思っていたよりも数が少ない事と、どれも比較的落ち着いたタイトルである事にどこか安堵しつつ、彼女は再び手にしていた本を開いた。
多少の落ち着きを取り戻した洋子の目が、並ぶ文字群とその内容を読み取っていく。
88 :
22:2009/06/30(火) 22:01:39 ID:CJoBuIfW
性的描写こそが主体だけあって、とても細かく、より扇情的に表現されている。それこそ、女性の目にはあまりに生々しく映る程だ。
女の肌や局部に這う男の手の動きを示す一字一句全てが、洋子の頭の中にそのイメージをぼんやりと浮かばせる。
そしてそれに対する女の反応や切れ切れの台詞が、浮かび上がったものに重なって淫らな想像を膨らませていく。
ほんの少し興味を抱いただけだった筈なのに、不慣れな欲求に徐々に心を引き込まれていく感覚に洋子は戸惑った。
恥じらう気持ちは確かにあるのに、ページをめくる手を止められない。疼く身を持て余して、熱のこもった息を吐き出す。
(私……も)
文章から目を離さぬまま、洋子は衣服の上から自身の体に指を置く。
(こんな風、に……)
胸の上辺りに触れただけでそれより先に動かせないのは、まだ残る理性が許さないからだろうか。
それでも文章から次々に浮かぶ情景が鼓動を高鳴らせ、速まらせる。
布越しでは、足りない。
ますます収まらなくなってくる内側からの熱を鎮めてしまいたくて、洋子はブラウスの襟元にそろそろと手をかけた──
「……洋子君」
低い声が、真後ろで響いた。
89 :
22:2009/06/30(火) 22:02:53 ID:CJoBuIfW
ボタンに触れた洋子の指先が、ぎくりと強張る。
刹那頭の中が真っ白になり、体中の熱を集めたかのように顔が熱くなった。
ドアが開く音にすら気付かぬ程に見入っていた自身を恥じながら、洋子は鈍った思考を巡らす。
声の主が誰であるかなど百も承知だ。だからこそ、振り向けない。どんな顔で、何を言えば良いのだろう。
「おはよう」
少しの間の後に、神宮寺は静かな声でそう言った。
その声に多少ではあるが、洋子は安堵した。元はと言えば、書斎に入ったのは片付けをする為だ。やましい事があった訳ではない。
平静を装って彼女は振り返った。手にしている本を閉じ、彼の視界に入らぬように、自身の影に隠しながら。
「おはようございま……」
挨拶を返そうとした洋子のぎこちない笑みが、固まった。
彼女の腕は神宮寺の手に捕らえられ、後ろまで動かす事は出来なかった。更に掴まれた手から、本が引き離される。
「あ……」
「……………」
表紙を一瞥してから、神宮寺は再び洋子に顔を向けた。
密かに所持していた物を見られた割には、あまり動じていないように見える。
気にしていないのか、表に出さないだけなのか。
90 :
22:2009/06/30(火) 22:04:05 ID:CJoBuIfW
むしろ洋子の方が、あからさまな程に動揺していた。
腕を掴まれ、半端に振り返ったままの体勢でおろおろとうろたえている。
それを黙って見つめていた神宮寺が、ふと小さく笑みを浮かべた。
「意外……だな」
本をデスクの上に置くと、神宮寺は洋子の腕を引いて自分の方へ寄せ、空いた手を滑らかな頬に這わせた。
「こういう本は、よく読むのかい?」
「よっ……」予想してもいなかった問いに、洋子は裏返ったような声を出す。「読みませんっ……! いきなり何おっしゃって……」
「その割に、随分読み耽っていたようだが」
洋子の反論の声が止んだ。目を逸らして、呟くような声で彼女が零す。
「……いつから見てらしたんですか」
「さあ、いつからだろうな」
そう言うと、神宮寺は洋子のブラウスのボタンをひとつずつはずしはじめた。
「え……先生、何……」
唐突な行動に疑問の声を発しようとする彼女の唇は、神宮寺の唇によって塞がれた。
驚き目を瞬かせる洋子の視界いっぱいに、神宮寺の顔が映る。
普段と変わらない落ち着いた眼差しの中に、言葉では表現しがたい凄みのようなものが見える。
抗えない──視線が、彼女にそう思わせた。
91 :
22:2009/06/30(火) 22:05:06 ID:CJoBuIfW
「ぅん……ふっ……」
唇の感触を確かめ合う内に、おさまりかけていた火照りが湧きだし、洋子の胸中を揺さぶっていく。
前を開かれ、その内側のキャミソールの上から胸をなぞられ、肩が震えた。
「ん……はあ……んむっ……」
息をうまく継げなくなって唇を開いたところに、神宮寺の舌が滑り込んできた。
思わず身を引こうとする彼女のうなじに手を添え、神宮寺はさらに深く口付ける。
互いの口内の温もりが混ざり、溶け合い生じる快感。
息をつく事もままならない中、ぼんやりと頭を覆う甘い痺れ。
忘れかけていた心地よさに浸る内に、洋子の体にこもっていた力は緩んでいった。
「……ぁ……」
不意に、唇が解放された。
僅かに繋がれていた唾液の糸も途切れ、彼女を一方で支え、もう一方で翻弄していた腕が離れる。
ふらつく足になんとか力を入れると、洋子は神宮寺の顔を見つめた。どこか、名残惜しそうに。
「少しは嫌がるかと思ったが」
そう呟いた神宮寺の目から、先程までの熱は失われていない。
「これは合意と見ても良いのか?」
上目遣いに彼を見る洋子の顔は、ますます恥じらいの色を増していく。
92 :
22:2009/06/30(火) 22:06:14 ID:CJoBuIfW
それでも言葉で拒絶する事もなく、その身を神宮寺から離しもせず佇む姿は、彼の言葉を肯定しているのと同じだった。
返答がないのに構わず、神宮寺は洋子のブラウスを大きく広げさせ、両肩を外に晒した。
そして細くも丸みのある肩から二の腕にかけて指を這わせながら、片手を下着の内側に突っ込んでブラジャーをずらす。
「……先生こそ」
少しは落ち着いてきたのか、洋子は言葉を紡ぐ。「よく読まれるんですか?」
「ん?」
「その……ああいう、ものを」
まだ恥ずかしさが消えないせいか、声が小さくなる。
「……まあ、それなりにな」
決まり悪そうに答える神宮寺だが、その手の動きは止めない。張りのある胸に直に触れ、五指をやわやわと押し付けている。
「幻滅したか……?」
耳に囁くぞくりとする程低い声に、洋子の鼓動が高鳴った。
「……………」
洋子は無言ながら首を振る。幻滅など、しない。
それに彼女自身も彼と同様に、あのような本で心身を昂ぶらせていたのだ。そんな事を思える立場ではない。
洋子の答を確認すると、神宮寺はやや慌ただしい動作で下着を引き上げ、露わになった乳房に顔を寄せた。
93 :
22:2009/06/30(火) 22:07:38 ID:CJoBuIfW
早急な動きに驚き揺らいだ洋子の背中が、本棚に押し付けられる。
「あの……先生」
「悪いな」
そう言った彼の唇が膨らみに触れ、硬い指が素肌に食い込む。
啄むような口による愛撫が徐々に胸の先端におよび、洋子は堪えるように身をよじった。
「抑えがききそうにない」
くぐもった声が、彼女の耳に届いた。
大きな両手で胸を捏ねるように揉まれて甘い息をつく彼女の目に、ブラインドの隙間から差し込む光が映る。
日中、しかももう開業時間も近いというのに、こんな事をしていて良いのだろうか。
隅に追いやられていた理性が、これ以上は駄目だと洋子に呼びかけてきた。
そうしている間にも、神宮寺は彼女の体の感触を味わい続ける。
柔らかく、そして張りのある肌に指先や掌を擦りつけては、その滑らかさを堪能し温もりに浸っている。
「……ん……っ」
男の手のあまりの心地よさに、きつく結んだ唇から声が漏れかけた。
欲求のままになびきそうな自分を抑えて、洋子は懸命に神宮寺の体を押し離そうとする。
「…………?」
問うような視線を向けてくる彼に、彼女もまた視線で訴えかける。窓の方をちらりと見ながら。
94 :
22:2009/06/30(火) 22:08:52 ID:CJoBuIfW
「ブラインドなら降りたままだが」
外から見られてしまう事を懸念しているのかと思った神宮寺は、それだけ言って愛撫を続ける。
「そ、そういう事ではなくて……」
止めるべきなのに、やめて欲しくない。
相反する思いにもどかしげに言葉を濁らせる洋子を、神宮寺は見つめた。
少しして、彼の手が洋子の身から離れた。
察してくれたのだろうかと安堵し、同時にまだ疼く身に恥じらいを覚え、洋子は神宮寺から目を逸らした。気が緩んだその時を見計らったように──
「あっ……!」
彼女の体は、今度は彼に背を向ける形でデスクに押し付けられた。その勢いで、積まれていた数冊の本がバサバサと滑り落ちていく。
ひんやりとした机の表面に露わになった胸が触れ、洋子はびくりと身を震わせる。
驚き戸惑っている内に手首を掴まれ、耳元に熱い吐息と共に声が届いた。
「今更、やめろなんて言わないよな?」
返事も待たずに神宮寺は後ろからスカートをたくし上げ、下着越しに双丘を撫でる。
「せ、先生っ……」
洋子が頭を振って懇願するように呼びかけるが、神宮寺の手は止まらない。
左手で洋子の腕を押さえたまま、右手で秘所の辺りをまさぐり、指で筋をなぞる。
95 :
22:2009/06/30(火) 22:10:07 ID:CJoBuIfW
布を通した湿りけが、荒れた指先に感じられた。
「濡れているな」
ひそりと告げられ、洋子の顔がかっと赤く染まる。
「い、言わないで下さい……」
「たいした事はしていないんだが」
羞恥に声を震わせる彼女を煽るように、神宮寺は言葉を続ける。首筋に息を吹きかけながら。
「……本を読んで、感じていたのか?」
「……っ……」
彼の言葉を否定する事が出来ず、洋子は顔を背けた。熱のこもった頬が机に触れてひやりとする。
「男の部屋で、無断であんなものを読んで……」
見過ごせないな、と続ける彼の声は、洋子が聞いた事がない程に熱っぽかった。
クロッチ部分をずらして、硬い指が直に茂みを探る。思わず零した彼女の息が、机上を僅かに湿らせた。
「あぁ……」
溜め息混じりの声は艶めいて、刺激を与えられる度に心地よさそうに震える。
指で撫で回されてくちゅくちゅと音をたてる割れ目はだいぶ潤っていて、時折その唇を物欲しそうにひくつかせる。
指を咥えるような動きをしてみせる秘部の様子に笑みを浮かべ、神宮寺は試すように問い掛けた。
「我慢、出来ないだろう……?」
96 :
22:2009/06/30(火) 22:11:27 ID:CJoBuIfW
顔を覗き込み答を求める彼に、洋子はぎゅっと目を瞑って抗う。
そうでもしないと、欲しいと言ってしまいそうだったからだ。
だが視界を閉ざしてしまうと、他の開かれた感覚は研ぎ澄まされる。
自分の吐息。神宮寺の吐息。秘所を弄る音に、そこからじわじわと湧き出す快感──
昂ぶらせるものばかりを感じとれるのに、その先にまでは行き着けない。
辛そうに頬を机に擦りつける洋子を攻める愛撫は膣内に及び、彼女の燻りを僅かに慰める。だがそれでは足りないと、欲求は彼女の迷える思考に訴え続けた。
それに乗じるように、机と体に挟まれて苦しそうな胸に神宮寺の手が伸びる。
温かく、少し汗ばんだ掌に乳房を揉まれて身体を揺らす洋子の姿は淫らで、切なそうな表情が艶を一層濃く見せた。
「せん……せ……」
しばらくして吐息の隙間から漏れた彼女の声は、すっかり熱に浮かされていた。
一旦手の動きを止め、神宮寺は洋子に呼びかけの先を促す。
愛撫と衣擦れの音が失せた室内はとても静かだ。その中で、洋子の荒い呼吸と、ごくりと唾を飲み込む音がやけに響く。
うっすらと開かれたままの唇が動いた。
97 :
22:2009/06/30(火) 22:12:51 ID:CJoBuIfW
声は小さく聞き取りにくかったが、察する事は出来る。
乞うような彼女の目に、拒絶の意思は見えない。
「待っていてくれ」
一言告げて、神宮寺は洋子の視界の外で何かを探り出す。少しして彼女の秘唇に押し付けられたものは、スキンで覆われていた。
この部屋にはこんなものまで置いてあったのか。
洋子は心の内でひそかに笑った。
やはりここは男性の部屋なのだ。自分が勝手に入って良い場所ではなかった。
そう自身を窘めながらも悔いはせずに、洋子は熱の塊を受け入れていた。
「は……あぁ……」
拡げられ、埋められる。
下腹部から生じる幸福感にも似た官能に身をわななかせ、彼女は喘いだ。
途中で膣肉に押し返されながらも、神宮寺は腰を引いては押し込みを繰り返し、内部をゆっくりほぐしていく。
充分に潤んだ彼女の内側は、そう時を置かずにスムーズな律動を促す。
開かれ貫かれる痛みを殆ど感じぬままに、洋子の意識は悦びに溶かされていった。
「はぁっ……あっ、先生……もっと……!」
洋子自身、信じられないような言葉が口を突いて出てきた。
ほんの一瞬動きが止まったが、直後彼女に応えるように、腰を打ち付ける動作が速まる。
98 :
22:2009/06/30(火) 22:14:51 ID:CJoBuIfW
同時に彼女の中を攻めるものは硬さを増し、より強い弾力をもって膣を擦り上げ、互いの快感を高めていく。
「あっ……んん、は、ぁ」
突かれる度に体を前後に揺さぶられ、机上で洋子の上半身ががくがく震える。
尻に強く叩きつけるような深い挿入を施されて出てくる声は甘く、まるで泣いているようにも聞こえる。
上擦った声を漏らしながら、洋子は内心で驚いていた。これまでに見た事がない彼の一面に。
普段はそのようなそぶりを少しも見せない彼が、欲にまかせて女性を求めている。
そして求められたのが自分なのだという状況に、洋子は言い知れない喜悦と昂ぶりを覚えていた。
背後の神宮寺は言葉も発さず、きつさを増した彼女の中を行き来している。
表情こそあまり変わらないが、呼吸の荒さは隠せない。律動のペースも、次第に上がってきているようだ。
その激しさに合わせて彼女の体は反応し、膣内を埋めるものを離すまいと締め付ける。
するとそれに抗うように、彼自身の突きもより深いものとなる。
99 :
22:2009/06/30(火) 22:16:16 ID:CJoBuIfW
互いの興奮を感じ合い欲を満たし合う内に、終わりはほどなく訪れた。
頂きに行き着いて嘆息する洋子の目にぼんやりと映ったのは、壁にかけられた時計だった。
もう、とっくに開業時間を過ぎてしまっている。
それでも今少しの間だけこの心地に浸りたくて、洋子はゆっくり目を閉じた。
* * * * *
カチャカチャという金属音を聞いた洋子の目が、うっすらと開かれた。
彼女がデスクから顔を上げると、既に神宮寺は衣服を整え終えていた。
今更ながら気恥ずかしくなり、洋子は慌てて背を向け、すっかり乱れた服に手をかける。
ブラウスのボタンをぎこちなく閉じていると、神宮寺は事務所へのドアに手を伸ばし、口を開いた。
「……朝食を済ませてくるよ」
その後に少し小さな声で、すまない、と付け足される。
100 :
22:2009/06/30(火) 22:17:49 ID:CJoBuIfW
「先生、あの……」
どこか気まずそうにその場を後にしようとする彼を、洋子は引き止めた。
「勝手に部屋に入って……すみませんでした」
「いや……」
「でも」
神宮寺の声を遮り、洋子は微笑む。
「少しは書斎の掃除をした方がよろしいかと」
しばし神宮寺は不意を突かれた様子で洋子を見つめていた。その唇が、ふと綻ぶ。
「……分かったよ」
ドアを開けながら応じる彼の苦笑混じりの声から、ぎこちなさは消えていた。
「行ってくる」
「行ってらっしゃい」
神宮寺をいつもと変わらぬ笑顔で送り出した洋子は、怠い体に力を入れた。
今日はまだ、仕事を始めてすらいないのだ。今から疲れてなどいられない。
自身を鼓舞して書斎を後にする彼女の足取りは、心なしか軽かった。
101 :
22:2009/06/30(火) 22:19:37 ID:CJoBuIfW
終了です。
洋子君がエロいよハァハァ
GJです!
いつもながら素晴らしいです。
ゲームの続きなのも盛り上がって良い。
またその内書いてください!
エロい洋子さんはやっぱいいなぁ
次回作も楽しみにしております
超GJです!!
ほしゅる
亡煙を捜せ!を再プレイしてから>83を読みました。
とてもうまい繋ぎかたですね。神宮寺にはもう少し見てたらとか思いましたがw
デスクに押し付けられてエッチされちゃう洋子さん素晴らしいです。
いつもありがとうございます。
あと、亡煙を捜せ!で、本田哲浩と話がこじれてホテルで食事、一夜を共に
しないと証言しないと言われて仕方なく、みたいのを妄想しました。
どなたかSSにしてほしいです。
調査中情報を得る為にやむを得ず体を…ってのは、なかなかムッハーなシチュかもな。
108 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 22:15:57 ID:iX8/vyyu
保守
新作の洋子の立ち絵見たんだが、黒のストッキング履いてた…
なんか、ドキッとした。
絵がKBに近いのが残念だな。
公式サイトのイラストの洋子なんか最初誰だかわからなかったw
新作出るわ、アプリ配信のペースは早いわ、サントラ出るわ、最近の勢いはなんなんだろう。
嬉しいけど。
Flashゲームのかすみさんにときめいた。でもあれもう神宮寺って感じじゃないよなw
アークのノリからしてエロゲ的だったりしたもんなぁ…
オーディションとかもう訳わからん
いにしえの記憶のスタッフコメントとかすごかったしねw
公式でああいうのやられるととまどう。
保守
116 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 17:11:54 ID:quT9SfUq
新作まであと一週間。
そろそろこちらのSSも恋しくなってきたなぁ…
117 :
前スレ597:2009/09/11(金) 11:30:21 ID:lXtGDqFC
規制解除ktkr! 長かった・・・。
とはいえ筆は進んでおりません。
エロ無し系が多くなるかと思いますが、おいおい投下させていただきます。
wktk!
119 :
22 小ネタ:2009/09/15(火) 20:26:58 ID:4gTUm9ww
事務所内に、パソコンのキーを叩く音と淡々とした男の声が響く。
神宮寺の調査結果を聞きながら、洋子がそれを報告書にまとめあげているところだ。
ほぼ毎日のパソコン操作に慣れた彼女の指は、滑らかに、そして軽快にキーボードの上で踊る。
だが、この時ばかりは動きの鈍さを隠せなかった。
「……っ、は……」
声音混じりの息が、緩んだ唇から漏れた。
手は止まる事なく文字を入力していくが、その手つきはますますぎこちなくなっている。
そのさまに気付いてはいるものの、神宮寺の報告の声は途切れない。彼女の脇から伸ばした両手の動きもまた、止まる事はない。
助手用の椅子に腰掛けて作業する洋子は、神宮寺の手によって後ろから胸を揉みしだかれていた。
薄手のブラウスのボタンは半端にはずされ、はだけた箇所からは膨らみの形の歪むさまが垣間見える。
指を食い込ませ、掌を擦りつけるような丹念な愛撫を受けながら、洋子は神宮寺の報告に耳を傾け、パソコンと向き合っているのだ。
「んっ……うぅん……」
言葉を区切る合間に、神宮寺は洋子のうなじに口付け、甘噛みする。
吹きかけられる息と刺激に震える女の体を、彼は試すように弄ぶ。
120 :
22 小ネタ:2009/09/15(火) 20:28:33 ID:4gTUm9ww
調査内容を細部まで、焦れる程穏やかな口調で語りかける彼は、彼女がこのささやかな快感に耐えかねるのを待っていた。
「ああっ……」
胸だけでは飽き足らず、神宮寺の片手が下方のスカートをたくし上げた。
程よく肉付いた腿を男の五指に撫で回され、洋子は思わず声を上げてしまう。
彼女の細い肩がこわばり、指の動きがぶれる。誤って入力してしまった文字を慌てて削除するが、指の震えは止まらない。
それに構う事なく、神宮寺は仕事上必要な事だけを洋子の耳元で囁き続けている。両手で施す淫らな行為からは考えられない程に冷静な声で。
みずみずしい肌の上を滑る指は付け根に行き着き、ついには下着の隙間に潜り込んできた。
既に蜜を滲ませている秘唇を割り開き、柔らかい粘膜を複数の指で掻き乱す。
胸を捏ね続ける方の手の優しい動きとくらべると、秘部に宛った指はいくらか乱暴に中をまさぐっている。
そうしてわざと音を立てて愛撫を重ね、彼女の理性を崩さんとしているのだ。
耳をくすぐる男の声と、温もりと、快感──その全てに惑わされ、細められた洋子の目がじんわり潤む。
だが、これでは到底鎮まらない。
121 :
22 小ネタ:2009/09/15(火) 20:36:10 ID:4gTUm9ww
「あぁ……先生っ……」
キーを叩く事さえやめて、洋子は背もたれ越しに神宮寺の胸に体を押し付けていた。
ぎしりと椅子を鳴らして身を委ねてくる彼女の様子を見て、彼は愛撫の手を止める。
「……どうした? 手が止まっているぞ」
「は……ぁ……」
不意に呼びかけられ、つい先程まで全身に満ちていた甘い浮遊感が遠ざかっていくのが、彼女には感じられた。
足りない、と体は訴えている。腕に力をこめてみても、集中する事が出来ない。
感覚の鈍った指をキーボードへ伸ばしてはみたものの、まともに打てるとは思えなかった。
「……すみません」
消え入りそうな声で詫びながら、洋子はゆるゆると首を振る。
「……無理、です」
「無理……?」
ひそめた声で問う神宮寺だが、表情は変わらない。想定通りの言葉だったからだ。
「このままじゃ……つらいんです……先生」
恥ずかしげに目を伏せながらも、半端に疼く箇所を慰めたくて、腿を擦り合わせている。
「お願いです……早く」
その言葉の通り、乞うような眼差しで洋子は神宮寺を見上げた。「……イかせて、下さい」
彼女の瞳には、口元に満足そうな笑みを浮かべた男の顔が映っていた。
122 :
22:2009/09/15(火) 20:38:48 ID:4gTUm9ww
半端に終了。
仕事中のプレイって何気にエロそうですよね。
>>117 おめです。楽しみにしてます。
新作の神宮寺と洋子の声がすごい事になっている件
ho
126 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 19:41:46 ID:CNiYKKcF
>>124 洋子さんの声が妙に高くて微妙にエロいんだが
127 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/25(金) 18:33:26 ID:LCpcsapQ
flashの愛理があからさまにエロかったな。
普段ああいうキャラなんだろうか...
与那国とデキててもおかしくないよなw
実は姉妹とか実はDBとかありそうだが。
>>129 実はDBて、あの豊満な胸はどうするんだよww
131 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/21(水) 18:27:23 ID:ehEQWuFq
俊介 早く結婚しようぜ。
DB=愛理で妄想したら、与那国×DBが書きたくなった件
DBはもちろん女で
与那国と親しげな絹江を見て、巧みに未亡人絹江を慰める与那国を想像した
…が、絹江じゃ艶にかけることに気づいたorz
>>134 実は自分も与那国と絹江の間に何かあるんじゃないかと思ったw
>>134 なにそのシチュエロい。普通にありそうだw
ho
138 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 23:14:14 ID:juMr6W63
洋子君のあのぽってりした唇で濃厚フェラとか、まなみが豊満な胸でパイズリしたりとか、かすみが酔った勢いで襲ってきたりとか、想像するだけでハァハァなんだが俺には書けない…
誰か頼む。
女性キャラ全員攻めなのかw
洋子さんはヤられる側がさまになってると思うが…
保守
保守。
大規制のためか書き手さん来ないな…
----------------(以上でよろしくお願いします)
142 :
141:2010/01/17(日) 22:31:17 ID:P/tw9iAP
最後の行ミスだすまんOTZ
そもそもこのスレまだ需要はあるのか
職人が来ないと静かすぎて心配
この板は自動dat落ちなし?
一ヶ月近くレスなくても生きてるからなんとも言えない
146 :
前スレ597:2010/01/27(水) 14:56:23 ID:3UbskWYq
規制長かったです。
しかし、いつまた巻き込まれるかわかりません・・・。
ところで、22さん、いらっしゃいますか?
ちょっとお願いがあるのですが・・・。
147 :
22:2010/01/27(水) 20:17:41 ID:QoNaiTeN
もしもし解除記念カキコ。
呼ばれましたかな?
148 :
前スレ597:2010/01/28(木) 12:04:26 ID:wiapGqRt
>>147 おお、お呼びだてしてすみません。
ずいぶん前に「今泉の洋子寝取り編」を鋭意製作中と書きましたが、
自分のエロ描写に限界を感じました(マジ才能ない・・・)orz
数日中に洋子を店から連れ帰る今泉の話を投下する予定です。
もしその話が気に入ったらで結構なのですが、22さまにエロ部分を書いていただきたいのです。
22さんの書く今泉のエロ話が読みたいという個人的な願望もあります。
このスレでこういったお願いをするのがOKなのかどうかもわかりませんが、
お気を悪くなさったら、聞き流してください。
149 :
22:2010/01/28(木) 20:07:20 ID:vFW2ykbt
>>148 ネタ頂けるのはとてもありがたいのでむしろ大歓迎ですw
時間かかるかもですが、キャラとかイメージとか壊さないように頑張ります。
150 :
597:2010/01/29(金) 21:27:12 ID:TYmUDPa1
>>149 うれしいお言葉ありがとうございます!
早速透過準備・・・と思って文章を読み返しましたら、
かなり前に書いたものなので、けっこう粗が見えてきてしまいました。
大筋は決まってますので、細部の書き直しをしております。
また規制に巻き込まれないうちに投下しようと思いますので、しばしお待ちください。
151 :
597:2010/02/04(木) 20:20:27 ID:sHUYV03D
パソコン、再び規制くらいましたorz
投下は解除後ということで…すみません。
152 :
597:2010/02/10(水) 22:12:25 ID:UITGyKtA
今泉×洋子編 投下します。
設定は、22さんが以前お書きになっていた洋子が風俗で働いている話、
それに私が付け加えたプレストーリーの続きです。
風俗で働く洋子を辞めさせることをサブは今泉に任せるが、今泉も洋子を狙っている様子・・・。
今泉が洋子の働く店へと向かうことから始まります。
22さんの良きネタになることを祈ってます。
153 :
今泉×洋子1:2010/02/10(水) 22:13:39 ID:UITGyKtA
――さて、行くとしますかね
新宿の繁華街、雑居ビルの一角にある一件の風俗店に今泉は足を踏み入れた。
いかつい顔の店長らしき男が近づいてくる。
一般人の客に聞こえないよう配慮し、小さく挨拶をしながら耳元でささやく。
「これは、明治組の・・・。今日はどうなさいました?」
「ここにリョウコという女がいるな」
「ええ、当店のナンバーワンですよ。ご指名ですか? さすがにお目が高い。」
「そいつはアタシの身内だ」
男の顔がさっと青ざめる。
「ま、まさか若頭の・・・・・・」
店長は震えながら小指をおそるおそる立てた。
誤解されたようだが、さっさと用事を済ませたい。今泉は男を促した。
「・・・まあ、そんなところだ。連れて帰らせてもらう。案内しろ」
案内している間、男はすっかり恐縮しきってぺこぺこと頭を下げていた。
「もういい。それよりリョウコの情報は今後一切漏らすな。
・・・いや、最初からいなかったことにしろ。お前の頭の中からもだ。履歴書や写真もすべて破棄させてもらう。
もし守れない場合はどうなるか・・・分かっているだろうな?」
「ひっ! お、お約束します。ですから何卒・・・」
部屋の前に着くと、男が中の女に声をかけた。
「リョウコちゃん、お迎えの方が来たよ」
振り向いた女はまぎれもなく神宮寺三郎の助手――御苑洋子だった。
洋子は何が起こったのか分からず呆然としている。
――すみませんね、御苑さん。詳しい説明は後回しです。
今泉は軽く息を吸い込み、洋子を怒鳴りつけた。
「行くぞ・・・さっさと支度せんかい!」
洋子はびくんと体を震わせ、そそくさと身支度を整え始めた。
その顔は恐怖に青ざめている。
――とにかく、話のできるところに移動しないと
洋子の腕を引っ張り、外へと連れ出し黒塗りの車に乗せる。
「行ってくれ」
運転手にそう命じ、今泉は洋子の方へ視線を移した。
今泉が話しかけようとしたが、洋子は茫然自失している。
洋子の目が宙をさまよう・・・と次の瞬間、洋子の体は力なく今泉の方へ倒れてきた。
「参りましたね・・・」
今泉はため息をつき、洋子が目覚めたときの言い訳を考えていた。
154 :
今泉×洋子2:2010/02/10(水) 22:16:05 ID:UITGyKtA
車はほどなくして瀟洒なマンションの前に止まった。
「ご苦労だった。今日はもう帰っていいぞ」
車を降りた今泉は洋子を抱きかかえ、建物の一室へと向かった。
ベッドに洋子を横たわらせた後、上着を脱ぎネクタイを緩めソファに身を沈めた。
一日の疲れがどっと出てくる。
意識のない洋子の顔を、今泉はまじまじと見つめた。
――気丈な方かと思いきや・・・まだまだお嬢ちゃんですね、御苑さん。
探偵神宮寺の優秀な片腕。才色兼備の敏腕秘書のイメージが強かった。
しかし眠る洋子の顔は、まだほんの少しあどけなさを残している。
それでも、めったにお目にかかれないいい女だ、と今泉は改めて思う。
――確か、まだ20代半ば・・・。
そう考えりゃ、モノホンのヤクザに威嚇されて、平気でいる方がおかしいかもしれませんねぇ。
そんな人にあんな仕事に飛び込もうとまで思いつめさせて・・・神宮寺さんも罪な方だ。
今泉には、なぜ洋子があんな仕事をしていたのか、おおよその見当はついていた。
洋子のことを自分にゆだねたあの神宮寺の態度。
お互いに好意は持っているものの、
まだ神宮寺と洋子の間は、上司と部下という関係以上には進展していないらしい。
それも神宮寺の方が抑制する形で、と今泉は直感していた。
神宮寺の気持ちも分かる。
探偵も所詮は裏稼業だ。神宮寺も明治組だの怪しげな情報屋だの裏社会に生きる人間たちとの付き合いがある。
危険な仕事も秘書なら深入りさせずに済むが、もしそれが愛する女だとしたら?
女を自分のものにしたいという願望と、守るべきもののために身動きが取れなくなるという不安。
その狭間に神宮寺は居続けている。
上司と部下という中途半端な関係のまま女を傍らに置くということで。
しかしそれは洋子にとって生殺しに近い。
表面は取り繕えても、押さえ込まれている「女」の部分はいつか爆発する。
おそらく女として求められたいという欲求を、風俗の仕事でかろうじて発散しているのだろう。
本人が自覚しているのか無意識なのかは別として・・・。
そんな女を今まで何人も今泉は見てきた。
金でも体でも言葉でもいい。女は何かで繋いでおかないと、不安でどこかへ行ってしまう。
少なくとも今泉はそう思っている。
――アタシは生憎と迷う性質(タチ)じゃないんでね。どうなっても悪く思わないでくださいよ、神宮寺さん。
155 :
今泉×洋子3:2010/02/10(水) 22:17:40 ID:UITGyKtA
御苑洋子は悪夢から目覚めようとしていた。
――怖かった・・・疲れているのかしら。最近書類整理もたまっているし早く起きて事務所に行かなきゃ・・・
しかし、うっすらと開いた目に映ったのは、見覚えのある自分の部屋ではない。
「・・・ここは?」
「気がつかれましたか?」
その声に洋子は思わず洋子は身構えた。
夢ではなかった。
声の聞こえる方に目をやると、長身の男のシルエットが近づいてくる。
「・・・今泉さん」
洋子は恐怖で体が凍りつくような錯覚を覚えた。
しかし、男は洋子の目の前に立つと、いつも通りの慇懃さで頭を深々と下げた。
「御苑さん、先ほどは申し訳ありませんでした。少々芝居が過ぎました」
「芝居?」
「あの店から連れ出すために店長をちょいと脅しましてね。
成り行き上、貴女を丁重に扱えなくなってしまいました。
あんなに驚かせてしまうとは思ってなかったもので・・・お詫びします」
洋子は大きく安堵の息を吐いた。緊張から解かれ、目から涙がこぼれそうになる。
「いつもの今泉さんですね・・・よかった」
「どちらもアタシです。貴女には今まで見せていなかっただけのことでね」
洋子はハッとした。いつも忘れてしまう。この人は明治組の若頭という地位にいるということを。
「これは失礼。お客様に何もお出ししてませんでしたね」
今泉は奥のキッチンへ行き、コーヒーカップを手に戻ってきた。
「こんなものしかありませんが」
そう言いながらサイドテーブルにコーヒーを置いた。
「あ、ありがとうございます」
洋子はベッドに腰掛け、ソファに腰掛けている今泉と向き合った。
この男と二人きりになるのは初めてだ。しかもこんな形で。
知られてはいけないことを知られてしまった。
それがこの男で果たしてよかったのだろうか? もやもやとした不安が湧き上がる。
156 :
今泉×洋子4:2010/02/10(水) 22:18:48 ID:UITGyKtA
その不安を振り切るようにコーヒーを口にし、洋子は部屋を見回した。
まるでホテルの一室のように生活感のない部屋。
「ここは、今泉さんのご自宅なんですか?」
「別宅、といった方が正しいですね。何かあったときのために押さえてあるだけで、普段は使っていません。
もっとも、こんな使い方をするとは夢にも思いませんでしたが」
コーヒーの苦味で徐々に落ち着きを取り戻しつつあった洋子は、一番の疑問を今泉に投げかけた。
「今泉さん、どうして店にいらしたんですか?
私があそこで働いているのをなぜご存じだったんですか?」
返ってきたのは当たり前すぎるほどに当たり前の答だった。
「御苑さん、新宿は明治組のシマです。お忘れですか? ヤクザの情報網を舐めてもらっちゃ困ります。
しかもウチの若造たちの間で貴女に入れ込んでるヤツらもいましてね」
洋子は自分の浅はかさを悔いた。
数え切れないほど多くの人が行きかう新宿。
そんな大きな街の片隅なら、源氏名を使えば、誰にも分からないと思っていた自分を。
「御苑さん、貴女はまだこの街の闇の深さを知らなさ過ぎます。
もう、あんな仕事はお辞めになることです。
貴女のようなお嬢さんをあのまま放っておいたら、
どこぞのチンピラかホストの甘い言葉にだまされて金づるにされるのがオチです」
「そ、そんなことはありません・・・私」
「今の貴女は脇が甘すぎますよ。
第一、探偵助手ともあろう人が、明治組の存在を忘れるなんてね」
痛いところを突かれて、洋子は俯くしかなかった。
「それに、アタシの目の届くところで御苑さんに何かあったら、神宮寺さんにも申し訳が立ちませんしね」
「せ、先生は関係ありません! 私が好きでやっていたことなんですから」
157 :
今泉×洋子5:2010/02/10(水) 22:20:23 ID:UITGyKtA
洋子の見間違いだろうか?
洋子がそう叫ぶと今泉の目つきがどことなく変わったような気がした。
今泉はゆっくりと脚を組みかえると、フッと笑いながらこう言った。
「ほぉ、何がお好きなんですか?」
「えっ・・・そ、それはその・・・」
予想だにしない問いかけに洋子はしどろもどろになったが、やがて眉をしかめてやっと言葉を返した。
「今日の今泉さんは・・・なんだか意地悪ですね・・・」
今泉はその言葉も軽く受け流した。
「いえ、先ほど貴女が神宮寺さんは関係ないとおっしゃられたのでね。
それならば、今日はただのヤクザの男と風俗の女として
二人で話をしたいと思っただけですよ、リョウコちゃん。
・・・そういえば先ほどの答をまだ聞いていませんね。教えてくれませんか?」
今泉はゆっくりと立ち上がり、洋子に近づいてくる。
「言えなければ私が代わりに答えてあげましょうか?」
158 :
今泉×洋子6:2010/02/10(水) 22:21:23 ID:UITGyKtA
洋子は逃げられなかった。
いや、正確には逃げようとはしなかった。
今泉の言葉に、心が丸裸にされたような気持ちになっていた。
「リョウコちゃん」と呼ばれた瞬間、
洋子の頭の中にはあの店で接客した男たちの様々な痴態が頭を駆け巡った。
おとなしそうな男、まじめそうな男、若い男から中年まで、
ありとあらゆる男たちが洋子の前で人には見せられないような姿をさらけ出した。
その男たちを観察するのを、洋子はいつの間にか楽しむようになっていた。
時には冷たく、時には面白おかしく。
新宿一帯を束ねる関東明治組の若頭である今泉直久。
それほどの男が自分にどんな姿を見せてくれるのだろうか?!
長い知人でありながら、今までその本性を見せなかった男。
そんな女としての「興味」が今泉に対する「恐怖」を押しのけ始めていた。
――こんなことを考えるなんて、私はどうかしている・・・
今泉の姿は次第に近づいてくる。
体中しびれるような感覚のまま、洋子は立ちすくんでいた。
・・・・・・To be continue
159 :
597:2010/02/10(水) 22:26:05 ID:UITGyKtA
投下終了いたしました。
160 :
22:2010/02/12(金) 18:26:02 ID:u2ndVlQ5
>>152 投下超乙です!ここまで考えて頂いてとても嬉しいです。
今書いてる別のものを完成させたら続き書かせて頂きます。
161 :
22:2010/02/17(水) 22:35:50 ID:TPRNa1LF
神宮寺×洋子で投下します。
・洋子さんが酒に弱い設定
・なんだか襲い受け
162 :
22:2010/02/17(水) 22:38:33 ID:TPRNa1LF
ソファーの上には、二つの人影があった。
細い女の影が、その下の男の体に今にも覆いかぶさりそうな体勢で、彼を見下ろしている。どこか、ぼんやりとした目で。
対する男も怠そうではあるが、戸惑いを含んだ表情で彼女を見上げている。
夜半であるが故ブラインドが下ろされ、電気も消してあるので室内は暗い。
音一つたたない暗闇の中で二人きりというこの状況は、今の彼の冴えない頭では冷静に受け止められそうになかった。
「……先生……」
溜め息と共に、思いつめたような洋子の声が零れる。
ソファーの背もたれに置かれていた彼女の手が動き、神宮寺の肩に押し付けられる。
心地よい温もりではあるが、それに浸る余裕などない。普段と明らかに異なる彼女の雰囲気が、それを許さない。
──何故、こんな状況になっているんだ。
酔って定まらない思考を、神宮寺は懸命に過去へと遡らせた。生温い女の吐息に、昂ぶりそうな自身を抑えながら。
* * * * *
大きな仕事を終え、ささやかな打ち上げと称して近場のバーで彼女と酒を飲み交わしていたのは、つい数時間前の事だ。
話が弾むにつれて酒も進み、気付けば終電の時間は過ぎていた。
タクシーを拾って洋子を帰そうにも、彼女も彼もだいぶ酔っている。
ひとまず酔いが醒めるまで事務所で休ませようかと、神宮寺は彼女を連れて店を出た。
「洋子君……歩けるか?」
「……はい……」
肩を貸す神宮寺に応える声に、勤務中の張りはない。
彼の腕に捕まるようにして歩き出すその足どりも、どこか危なっかしい。普段あまり酒を飲まないからなのか、相当酔っているようだ。
そもそも、洋子と酒を飲みに行く事など滅多にない。今回のような気まぐれがなければ、酔いつぶれた彼女を見るなどという事はなかっただろう。
絡めた腕、触れる肩から温もりが伝わってくる。酒が入っているので体温は高いが、不思議と熱苦しさは感じない。
彼が飲みに行く時は大抵一人だ。連れがいたとしても男ばかりで、こんな風に酔った女性を連れ歩く事にはあまり慣れない。ましてや、彼女なら尚更だ。
「……………」
ふと、神宮寺のしがみつかれている方の腕に不自然な力が入る。彼の肘に、柔らかいものが押し付けられた為だ。
丸みを帯びた、弾力のある感触。確かめずとも、何であるかは容易に分かる。
傍らの洋子を見ると、彼の肩に頭をもたれかからせ、うつらうつらしている。力が入らない為、自然と密着してしまうのだろう。
163 :
22:2010/02/17(水) 22:41:58 ID:TPRNa1LF
(……いかんな)
涼しい夜風に顔を上げ、一つ深く息を吸う。ゆっくりと吐き出して自身を落ち着かせると、止まりかけていた足を再び前へと歩ませた。
* * * * *
……そこまでは、鮮明に思い出せた。
それから事務所まで帰って来たは良いものの、酔いの醒める気配のない洋子をどうして良いか分からず、とりあえず上のフロアのベッドに寝かせる事にしたのだ。
その際、彼女を運ぶのに手間取ったのを覚えている。
半分眠っているような状態の彼女は、神宮寺にしがみついて歩いていた。
支えるにしても不用意に体に触れる訳にもいかず、それでも集中力の欠けた意識下でなんとか無事にベッドに横たえ、自身も下階のソファーに身を沈めたのだ。
──が、しかし。
寝転がってしばらく経って、感じた気配に目を開けてみると、上で寝ている筈の洋子がそこにいた。
寝ぼけて降りて来てしまったのだろうかとも思ったが、それにしても様子がおかしい。
神宮寺をじっと見つめて離れないその目は、少し潤んでいる。そして彼の肩に添えられた彼女の掌と指は、時折シャツ越しに感触を確かめるように動く。
彼女がそれを意識しているかどうかを別にしても、男をその気にさせるには十分な誘惑だった。
「……洋子君」
それを振り払おうと呼びかける神宮寺の声には、力がこもらない。酔いと眠気のせいだけという訳でもない。
洋子の体を退かそうと腕を掴んだは良いが、その先へ動かす事が出来ないでいる。
迷う神宮寺を追い立てるように、彼女はその身をソファーの上に乗せ、彼の脚を跨いで座り込んだ。無造作にめくれたスカートの下の腿が、神宮寺の両足を挟み込んで広がる。
隙間から見える淡いピンク色の下着から慌てて目を逸らしながら、普段なら絶対にありえないこの状況の原因を神宮寺は察した。
彼女は、悪酔いしているのだと。
「洋子君、その……降りてくれないか?」
僅かながら冷静さを取り戻した声で、神宮寺は改めて呼びかける。
洋子が離れようとする気配はない。これほど近い距離で、聞こえていない筈はないのだが。
探るように見上げる神宮寺の視線が彼女のそれと交わった。
ずっと彼の顔を見つめ続けていたのであろうその目は、不満げに細められている。
164 :
22:2010/02/17(水) 22:45:00 ID:TPRNa1LF
──何故だ。気を悪くするような事をしただろうか。
気まずさに目を逸らす神宮寺。肘かけにもたれた彼の頭のすぐ傍に、洋子は顔を近づけてきた。
「……ひどい」
耳元でそう囁き、神宮寺の体の上にその身をそっと委ねる。
柔らかい膨らみが彼の胸板に触れ、その微かな重みに体が強張る。
落ち着かなければ──そう言い聞かせても、あまりに近すぎる女の感触に酔った彼の身は少しも言う事を聞かない。
「私の気持ち……分かってらっしゃるくせに」
これまでに聞いた事もない、拗ねたような声で洋子がぽつりと呟いた。
さらに頬と頬が触れそうな程詰められた距離で、甘ったるい吐息が耳をくすぐる。
夢かと思う程の、普段と今の彼女のギャップ。
それがこんなにも欲を煽るものなのかと、神宮寺は内で疼くものに惑っていた。
「……そろそろ、寝よう。明日も仕事が」
「私は」
神宮寺の言葉を遮って、真正面から顔を見つめる洋子。目が据わっている。
「そういう対象としては、見て頂けないんですか……?」
「そういう訳では……」
「じゃあ……」
起き上がろうと動かした彼の手に、自身の手を添えて阻む。
「どういう訳なんです?」
いつになく押しが強い。
酒で変わる人間はよくいるが、どうやら彼女もその内の一人らしい。
「……………」
答える言葉が思い浮かばず、動く事さえ出来ずにいる神宮寺に焦れてか、洋子はゆらりと体を起こした。
しかしながらまだ彼から離れるつもりはないらしく、ブラウスの襟元に指をかけ、ボタンを外しはじめている。
震える指先のぎこちない動き、そして躊躇うように伏せたその目を見るに、羞恥を感じてはいるようだ。
恥じらいながらも自身を晒そうとする女を前に、どうして昂ぶるものを抑えきれようか。
ボタンを全て外し終え、衣服を脱ぎかけた洋子の動きが止まった。
「……先生」
何かに気付いたような彼女の声に、神宮寺はまずい、と身を捩じらせたが既に遅く。
座り込んでいる彼女の股下に当たる、硬いもの。
それの意味するところを察し、洋子は顔を赤らめながらも口元を綻ばせる。
165 :
22:2010/02/17(水) 22:47:14 ID:TPRNa1LF
「嬉しい……」
ブラウスの前を掴んで肩まではだけさせると、その細い指で彼のシャツの襟元をつまんだ。
ひとつひとつ丁寧にボタンを外しながら、洋子は再び身を屈め、神宮寺の肩に顔を乗せる。
眼前で音を立てて動く喉仏に目を細めると、噛み締めるように呟いた。
「私でも……良いんですね」
「……君こそ」
ようやく零れ出た神宮寺の声は、普段にもまして低くひそめられていた。やむなくといった響きではあるが、欲を含んでいるのも事実だ。
ほのかに香る艶やかな黒髪に顔を寄せ、指を絡ませながら続ける。「俺でも、良いのか?」
洋子が顔を上げると、指の隙間から髪がするりと離れる。
ほんの一瞬、見つめ合った後の口付け。
それを答と受け取り、神宮寺は彼女の手に指を添え、唇を啄んだ。
手の甲を撫でる指先の動きに、ふ、と洋子が息を漏らす。
僅かに開いた唇を押し開いて舌を入れると、酒の匂いと彼女の温もりを舌先に感じた。内側へ這わせていくと、次第に甘い熱が舌を、意識を包まんとするのが分かる。
彼女もおそらく同じものを感じているのだろう。重ねた指先は小さく震え、時折開くその眼はうっすらと細められている。
交わらせた彼女の舌は神宮寺のそれに合わせて動くが、受け止めるのがやっとといった様子だ。
押しの強さの割に、攻める事には慣れていない。
それが少しおかしく思えて、揺さぶってやりたくなった。
「んんっ……」
息を継ごうとする洋子のうなじに手を当てて顔をさらに寄せると、詰まらせた声を喉から零す。
それだけに留めず、彼女の舌裏を探り緩急をつけてなぞると、重ね合わせた互いの唇の中からねちゃりと音が立つ。
それに昂ぶりを覚えたのか、洋子は鼻にかかった声音を漏らしながら肩をぴくっと震わせた。
しばしぬめる口内を味わう内に、彼女の目はすっかり虚ろになっていた。
自重を支える腕の頼りなげに揺らぐさまを一瞥すると、神宮寺は一旦顔を引いて唇を離した。押さえていた手が離れると力が抜けたのか、彼女の頭は再び彼の肩へと埋まる。
離した唇から甘い熱を逃がすように、洋子は大きく息を吐いた。
「はあっ……はぁ……」
温かな重みに心地よさを覚えながら、神宮寺は彼女の顔を覗き込む。
官能の余韻に浸り潤みを増した洋子の瞳も、次をせがむように彼を見つめ返す。艶に満ちたその眼差しに、神宮寺は思わず嘆息した。
「先生……」
呼吸を懸命に整えつつ、洋子が呟く。「すごく……上手」
166 :
22:2010/02/17(水) 22:49:40 ID:TPRNa1LF
──これは、褒められていると思って良いのだろうか。
そんな事を思いつつ、神宮寺は彼女の体に手を伸ばす。
「他の女性とも、こんな風に……?」
ぽつりと尋ねて、洋子もその手をシャツの隙間から覗く厚い肌の上に滑らせ、呼吸に合わせて動く胸板を指で撫でる。
「……他?」
ささやかな愛撫にくすぐられながら、神宮寺は彼女の言葉の意味を計りかね、問い返した。
半端に脱げかけたブラウスの内側に通した両腕が動きを止めたが、一瞬の後にブラジャーのホックを外す。
するりと落ちたブラジャーをソファーの背もたれにかけ、あらわになった乳房を掌で覆うと、柔肌の吸い付くような手触りを感じた。
指をそっと押し付けて撫でるように動かすと、白い素肌に徐々に赤みがさし、体の内の高まる熱を感じられるようだ。
「っ……んん……」
洋子が肩を小さく揺らしながら、濡れ光る唇の隙間から声を漏らす。
唇を少し震わせて、切なげな目で言葉を発する。
「いるんでしょう……? そういう人」
「……どうして、そう思う?」
問いかける合間にも、彼の手は止まらない。
下向きに椀型になった胸をまさぐる手にもはやぎこちなさなどなく、張りのある膨らみに指を食い込ませ、緩やかな動きで揉みほぐしていく。
硬くなった桃色の突起を親指で何度か転がすと、引き締まった体の上で洋子の指がぴくぴく震えた。
「あぁ……」
上擦った声と共に、密着した下半身がもどかしげに動き、神宮寺のものをズボン越しに擦る。
神宮寺は少しばかり息を詰まらせながらも、ソファーに預けていた身を持ち上げ、洋子を足に乗せた状態で向かい合った。
惚けた表情のままで神宮寺の体にもたれかかってくる彼女。ブラウスの内側に手を伸ばして背や腰を撫で回すとぞくりと身をわななかせ、喉元に甘い息を吐きかけてきた。
「だって……なんだか手慣れてらっしゃるから」
そう答え、洋子は探るように彼を見つめる。
期待と不安が半々の視線を、彼は真っ直ぐに受け止めた。
熱のこもった眼差しと向き合う事、数秒。
少しの間を置いて、神宮寺は口端をうっすらと緩める。
167 :
22:2010/02/17(水) 22:52:41 ID:TPRNa1LF
「……想像に任せるよ」
正直に白状しても良いと思いながらも、神宮寺は敢えてはぐらかしてみせた。
あまりに真剣な目で見つめてくるから、本気になってしまいそうだったのだ。
──何故、よりによって自分なのだろう。
寄ってくる男はいくらでもいるだろうに。もっとましな付き合いが出来る男も選べるだろうに。
そんな彼の心中の問いを洋子は知る由もなく。
しばし神宮寺を見つめた後、彼の首筋に唇を這わせた。
小さな音を立てて吸い付いた箇所に赤い痕を残し、囁く。
「抱いてください……その人みたいに」
鬱血した部分をちろりと舐める様子は、素面の彼女からは考えられない程淫らだ。切なそうな表情と相乗して、劣情を掻き立てる。
「……すぐ戻る」
誤解させたまま否定もせずに、神宮寺はそう告げて立ち上がった。
応接室を出て行く彼を不安そうに見上げながらも、洋子は黙ってそれを見送る。
酔いが醒めて冷静になった時、諦めてくれたらいいと神宮寺は考えていた。こうして交わる事を受け入れておいて、今更と思いながらも。
さほど時を置かずに戻って来た彼は、無言のまま洋子の座り込んでいるソファーに腰を降ろし、彼女の腿を指で撫でた。
まだ続けてくれるのだと気付いて安堵した彼女は、神宮寺のズボンのベルトをそっと緩める。
彼の指はやがてスカートの中へと滑り、秘部を覆う下着へと辿り着いた。
生温かく湿ったそれをずらして、茂みの下の割れ目をなぞる。ぬるりと粘る液が指先を濡らした。
陰唇を掻き分けて中をまさぐると、ちゅくちゅくとキスのような音を立てて柔肉が指に絡み付く。
「ん、ふっ……あぁ……」
168 :
22:2010/02/17(水) 22:55:11 ID:TPRNa1LF
内側を擦る度に足をぴくぴくと震わせ、洋子は掠れた声を漏らす。
神宮寺のスラックスに伸ばされた彼女の手は、快感に翻弄されてなかなか思うようには動かない。
それでもなんとかジッパーに指をかけてそこを開き、布越しの神宮寺の昂ぶりに触れた。
「温かい……」
クスリと微笑む洋子の顔は普段見るそれと変わらないのに、朱に染まった頬と彼女の手の動きが、それをいかがわしさに満ちたものに変える。
トランクスを両手でそろそろとずらしていくと、半勃ちになった彼の陰茎が洋子の視界に現れた。
間近で見る事に慣れていないのだろう、頬も耳も真っ赤にして、わななく指先でそれをなぞる。
洋子の膣を充分に潤いほぐれるまで愛撫した神宮寺は指を引き抜き、男根を前にぎこちなくなっている彼女をどこか楽しそうに眺めると、何事か耳打ちした。
僅かに身を硬くした洋子だが、こくりと頷いて両手を彼のものに添え、亀頭に口付けた。
ぷるりと弾力のある唇で触れては離れを繰り返し、神宮寺の様子を確かめながらゆっくりと手をスライドさせる。
「んむ、ふっ……んぅ……」
こわごわとした手つきと不規則な呼吸は、口淫をし慣れていないのだという事を示している。
だがそのおぼつかなさや、これで良いのかと時折目で問い掛ける仕草が、男の胸中に疼くものを感じさせた。
先端から幹へと唇を降ろしていくにつれて、零れる吐息で湿った熱を帯びていく男根。
開いた唇で側面を咥え控えめに吸い付いていく内に、硬さを増したそれはやがてぴんと反り返った。
眼前でそそり立ったものに鼓動を高鳴らせて、洋子は上目遣いに彼の顔をうかがう。
物欲しそうに訴える眼差しを見れば、次に何を求めているのかは明白だ。
神宮寺は目配せして洋子に顔を上げさせ、ズボンのポケットから何かを取り出した。
小さな薄い袋を開封した中から出てきた物は、コンドーム。先程、応接室を離れた際に取りに行っていた物だ。
ごく自然な動作で準備をする彼をなんとなく複雑そうに見つめつつ、洋子もスカートと下着を脱ぎ下半身を露わにする。
169 :
22:2010/02/17(水) 22:57:48 ID:TPRNa1LF
乱れたブラウスも脱いでしまおうとしたところで、洋子の背はソファーに深く沈められた。
「……上はそのままで良い」
そう言ってじっと見下ろす神宮寺。洋子は意味が分からず、ただただ不思議そうに彼を見上げる。
──衣服を全て取り払ってしまうより、この方が扇情的だ。
そんな事はさすがに口にはしない神宮寺だが、瞳に宿った情欲の熱は隠せない。
その視線を真っ向から受け止めて潤む彼女の目は、色濃い期待に満ちていた。
それに応えるべく、神宮寺は彼女の足を開かせ、蜜を湛える秘唇に先端を押し当てる。
ぬちゃ、という水音と共に触れ合った箇所が、相手の熱を求めてじんと疼くのを感じた。
欲するままに腰を進め、狭く温かい肉の穴を彼自身の形に馴染ませていく。
「ん……あ、うん……はぁっ」
膣内を深く浅く開く度に耳に入る、上擦った洋子の声。
圧迫する異物に耐える苦しげな響きは、やがて甘く艶めいたものに転じていた。
ゴムの中できつく張り詰めた側面で粘膜を擦り、先端で奥をぐりぐりと刺激すれば、感じる悦びに悶えてがくがくと腰を浮かせる。
その度に彼女の中の襞は肉棒にまとわり付き、離すまいとばかりに強く締め上げるのだ。
「あっ……は、あぅっ……! せん、せっ……せんせぇっ」
快感に咽びながらの女の呼び声が、彼の内の感情をより激しく高まらせる。
彼女の気が済むまで、今この時だけ──そんな言い訳めいた理屈を押し退けて、自身の欲の求めるままに彼女と繋がっていたいと。
諦めて欲しいなどという少し前までの考えは、もはや神宮寺の頭の片隅にすら残っていなかった。
絶頂が近付くのを感じてか、洋子の腕が首に絡み、ぐっとしがみついてきた。
同時に秘部の締め付けが増し、摩擦の勢いを一層激しいものにする。
耳に心地よい女の喜悦の声を堪能しながら、神宮寺も彼女の体を抱いて果てに行き着いたのだった。
170 :
22:2010/02/17(水) 23:01:01 ID:TPRNa1LF
* * * * *
顔に当たる光の眩しさに、神宮寺は重い瞼を押し上げた。
ブラインドの隙間から差し込む陽はまだ柔らかいが、寝不足気味の眼にはやけに滲みる。
ついでに体も怠い。二日酔いだけのせいでは、決してない。
痛む頭を押さえながら上半身を起こし、自身の状態を確かめる。
シャツの前は開きっぱなしだが、下着もスラックスも履いている。後始末も済ませて寝たようだ。
周りを眺めると、すぐに向かいのソファーに横たわる女の姿が視界に入った。
こちら側を向いて寝息を立てている彼女の肩から腰にかけては、すっかりシワの寄ったブラウスに覆われている。
しかし前のボタンがはずされたままである為、鎖骨から胸元までよく見える。
また、下半分も脱いでそのままなので、秘所こそ上からかけておいたスカートで隠れているものの、白く張りある太股は剥きだしなのである。
──寝起きには、刺激が強すぎる。
釘付けになりそうな視線を無理矢理引き剥がしたが、次に目に留まったのは、背もたれに引っ掛けたままのブラジャー。
再び別の所へ目を向ければ、簡単に折りたたまれた彼女のショーツが。
「……………」
易々とは崩されぬ理性を持っていると、彼自身疑っていなかった。
だが、このような光景を目の当たりにして無反応でいられるなら──男ではない。
立ち上がり、洋子のいるソファーに近付いた。場所をとるテーブルを少しずらし、彼女の前に膝をつく。
さほど広くないスペースで足を折り曲げて眠る姿は、少々窮屈そうだ。
乱れた髪を軽く撫でつけながら、穏やかな寝顔を見つめる。
整った顔立ち。安らかに伏せられた睫。透明感ある頬。
微かに開かれた唇を指でなぞりながら、数時間前の彼女を思い返す。
──この唇が言ったのだ。抱いて、と。
「………ん」
不意に彼女の眉がしかめられ、唇が声を漏らした。
うっすらと開いた目。眠たそうに数回瞬きする。
その様子を、神宮寺は黙って見ている。
「……………」
見つめ合う事、数秒。
「……っっ……!!」
みるみるうちに表情が凍りつき、洋子の体はがばりと勢いよく跳ね起きた。
「おはよう」
「せ、せっ、先生っ……! わ、わたし……」
とりあえず落ち着き払って声をかけてはみたが、神宮寺は心中穏やかではなかった。
酒癖の悪い人間の中には、酔った時の記憶を失くしてしまう者もいる。
171 :
22:2010/02/17(水) 23:04:16 ID:TPRNa1LF
彼女がその手のタイプなら、この状況では彼の方から襲ったと思われかねない。
しかし、実状は語るにはあまりにも……
「もっ……申し訳ありませんでした」
「…………?」
洋子の消え入りそうな声が謝罪の言葉を発した事で、神宮寺の思考は一瞬止まった。
改めて彼女の様子を窺う。
右手でブラウスの前をぎゅっと握り締め、左手で下を隠すスカートを掴んで俯く姿から、心底から恥じらっているさまが見てとれる。
が、自分の有様を見て訳が分からず混乱しているといった様子ではない。
想像していたような、怯えたり詰ったりという態度からは程遠い。
昨夜の事を覚えていないという訳ではなさそうだ。
ひとまずの安堵に深く長い溜息をつく神宮寺だが、洋子の方は気が気でない。
酒の勢いに任せて秘めていた想いを吐露した上、半ば強引に関係を求めてしまったのだ。
さかんに乱れた髪に指を絡め、彼の様子をうかがったり、慌てて目を逸らしたりしている。
「洋子君」
静かに呼ばれて、ぎくりと肩を強張らせる彼女。
「一応言っておくが……」
視線を逸らしたまま、洋子は彼の言葉に耳を傾ける。
──なんて事をしてしまったのだろう。どうしよう。何を言われるのだろう。
きっとそんな声ばかりが脳内に渦巻いているのであろう、彼女の切迫した横顔。
滅多に見られない光景に口角が緩みそうになるのを抑えながら、焦らすには充分な間を置いて口を開いた。
「誰かと寝たのは、昨夜が久々だ」
「………え」
おずおずと神宮寺の方に顔を向けた洋子。切れ長の目を見開いて、ぱちぱちと瞬きする。
「……そんなに驚く事かな」
「あ、いえ、そういう訳では……」
洋子が驚くのは無理もないだろう。彼女が予感していたであろう気まずくなるような反応が、一切なされなかったのだから。
彼女がされて当然と思っている反応をする気は、神宮寺には毛頭なかった。恥をかかせるだけだからだ。
そもそも何とも思っていない女性なら、受け入れる事さえしなかっただろう。
「出来れば……」
まだうろたえている洋子の体を押し倒し、赤く染まった耳に囁く。
適当な言葉ではぐらかして勘違いさせたにもかかわらず、本当の事を告げたくなった。
理由は言うまでもない。
「これきりには、したくないんだが」
この女性を、諦めてしまいたくなくなったからだ。
172 :
22:2010/02/17(水) 23:06:29 ID:TPRNa1LF
終了です。
そして、二回戦突入な二人…w
乙であります
174 :
597:2010/02/20(土) 00:25:27 ID:NxHPCS8N
投下乙です。相変わらずいい仕事っぷり。
>>160 いえ、本当はこの後も全部書くつもりだったんですが…未熟者ですみません。
どうも自分は、段取りはいいセンいくのに、肝心なとこでガッカリさせるタイプのようなので、後を託させていただきました。
wktk状態でお待ちしています。
175 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 20:56:31 ID:jR7oaxAY
久々になんかきてたw
エロくていいなぁ。
みない間に・・・GJ!
保守
178 :
自己レス:2010/03/02(火) 21:12:36 ID:nEbI/F8k
>>157 すいません、誤字です。
「言えなければ私が代わりに答えてあげましょうか?」
↓
「言えなければアタシが・・・・・・」
アタシらしくもない・・・
鬼畜系も読みたいなぁ
何かの事件をきっかけに神宮寺を疎ましく思っているヤクザの襲撃
外出先で神宮寺は不意打ちを受けて昏倒し、連れ去られる
一方、事務所で留守番をしていた洋子も、依頼人を装ってきたヤクザに襲われる
男たちに陵辱される洋子
そこへ神宮寺を襲った男たちが、気を失ったままの神宮寺を連れて戻ってくる
しかし洋子は目隠しをされており神宮寺の存在に気づかない
やがて意識を取り戻した神宮寺が見たものは
複数の男たちに弄ばれている洋子の姿
だが神宮寺も猿轡のうえに手足も拘束されており見守る事しかできない
神宮寺の存在に気づかないまま、快感に耐え切れず嬌声を上げ始める洋子
それを目の当たりにし、意思に反して充血してしまう自らの身体に怒りを覚える神宮寺
それに気づいた男たちは、ニヤつきながら神宮寺の上に洋子を跨らせる
やがて洋子の激しい腰使いに耐え切れず中で果ててしまう神宮寺
直後、目隠しを外された洋子の絶望の悲鳴が響き渡る
職人さんヨロ
>>179 いいネタだ。ハァハァした。
だがそこまで形になっているなら他書き手の力を借りるまでもなさそうだがw
職業柄逆恨みされるきっかけには事欠かないからなぁ神宮寺は。
それなりに危ない調査してるのに洋子一人留守番させてる時とか無防備すぎないかと。
>>179的な事にいつなってもおかしくないのかもしれないw
じゃあ、ここでちょっと箸休め的なおふざけをひとつ。
アプリ風に、沢田研二の曲名も使って。
探偵神宮寺三郎 <コバルトの季節の中で>第4章
「雨、やみませんね」
「ん?ああ」
俺は振り返り、洋子君の顔を見た。どういうわけだか今日の彼女は艶っぽい。
いや、俺も疲れているのか、彼女の事をそんなふうな目で見るなんてな。
「・・・先生」
「なんだい?」
「いえ、なんでもありません」
俺はタバコの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・火を消した。
「・・・髪型、変えたんだな」
「えっ?」
「いや、なんでもない」
聞こえていないならそれでいい。
俺は書斎へと続くドアノブに手を掛けた。
「気付いたんだ」
「?」
「この事務所も、そしてこの書斎も、俺一人には広すぎる」
「・・・・・・」
そして、俺と洋子君は狭い部屋で二人きりになった。
俺は洋子君を力任せに・・・いや、やめとこう。
そんなつもりで彼女を部屋に招いた訳ではないからな。
「先生、焦らさないで下さい」
洋子・・・
俺の中で何かが溶け始めた。
それは俺の心を覆う冷たい氷のような・・・
いや・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ふっ・・・
気取るのはもうやめだ。
俺は・・・
俺は洋子にキスをした。
see you in next trouble
おあとがよろしいようで
ちょっと長過ぎた。二回に分けるべきだった。すいません。
186 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 19:09:33 ID:kgE5NwX/
ほ
187 :
597:2010/04/13(火) 15:12:36 ID:Qxbp4pno
久々に携帯アプリの神宮寺やったら、鬼姫伝の出だしが、自分の書いた洋子風俗編のプレストーリーに似ててびっくりしました。洋子の写真が出てくるとことか。
…盗用はしてません。よくある状況設定とはいえ、こんなこともあるんですねぇ。
神宮寺があまり動じてなかったのがかえって良かった>鬼姫序盤
二次なら見てて楽しいが、原作がそういう関係を前面に出しすぎると想像の幅が減るのよな…
189 :
22:2010/04/20(火) 13:40:41 ID:zamGQCu5
前スレ597氏の今泉×洋子の続き投下させて頂きます。
前スレで投下した洋子×神宮寺とは色々差異がありますが、別話として見てもらえたら幸いです。
190 :
22:2010/04/20(火) 13:42:52 ID:zamGQCu5
無機質な部屋の中。
目の前で立ち止まった今泉の顔を、洋子はただじっと見上げていた。
鷲のような眼。浅黒い肌に刻まれた細く鋭い傷痕。
口元には僅かに笑みが浮かんでいるのに、その奥の感情を読み取る事の叶わない、彫り深い男の相貌。
洗練された男らしい面差しは、どこか神宮寺と似たものを感じさせる。
だが、気配が違う。気性の荒い若衆達を従える極道の若頭に相応しい威圧感を、今この時も完全には打ち消せはしない。
これまで様々な男の相手をしてきたが、これほど存在感に満ちた男性はいただろうか、と洋子は自問する。
彼と同業らしき客は何人かいた。しかし、体の内側から滲み出ているようなこの覇気とは、おそらく比べようがない。
そんな男と今、洋子は二人きりで向き合っている。探偵助手と上司の知人という普段の間柄でなく、一人の男と一人の女として……
ぞくりと刹那、洋子の身に震えが走った。
畏怖からくるものだろうか。あるいは本能的な喜びによるものか。
「……今泉さん、は」
心中の疼くものに気付かれまいとするように、洋子は口を開いた。「どう思われましたか?」
「何をです?」
低く重い声が、洋子の耳に入る。問いかけの言葉ではあるが、答を分かりきっているかのような穏やかな声音だ。
「あの店での私の事を知って……」
決まり悪そうに語尾がよどむ。使い分けていた二つの顔を知る男を前にしているのだから、無理もない。
「……夜の仕事をしてる女は、この街には数え切れないほどいます」
洋子の問いから少し後、今泉は言いながら彼女の隣に腰を預けた。
風俗嬢とヤクザ。ベッドに並んで座る二人。
連想される事の中に綺麗なものなど微塵もないが、嫌悪や恐れを感じる事はない。
そのような清い心身でない事は、自分が一番よく分かっている。
一体いつから、この感覚に慣れてしまったのだろう。
自身を省みて苦く微笑む洋子の傍らで、今泉は言葉を続ける。
「抱える事情は様々でしょうが、自分の意思でやってる女が欲しがってるものは、大概決まってます。金か、男か、あるいは……」
今泉は顔を洋子の方へ向けた。目付きこそ鋭いが、眼光の強さはいくらか薄らいでいる。
「貴女もそいつらと同じ。ただそれだけの事です」
191 :
22:2010/04/20(火) 13:44:50 ID:zamGQCu5
同じ──そう言う今泉の声に、侮蔑や同情の響きはない。
夜の世界や裏社会。真っ当に生きている人間には知り得ない世界の事をこの男は知り尽くし、おそらくそこに生きる者達の考えを尊重している。
故にそういった場所の住人をむやみに踏みにじったり、哀れんだりはしないのだろう。
「まあしかし」
洋子の顔にほのかな安堵の色が差したのを見計らったように、今泉は口を開いた。
「いつ、何がどう転がるか分からない世界だ。やはり、貴女のようなお人がいていい所じゃあない。もっと御自分を大事にしてやるべきです」
真剣な眼差しと言葉に諭され、胸の奥がじわりと熱くなる。
満たされない想いがあった。
それを忘れさせて欲しくて、風俗の仕事で自身を満たそうとした。
金を得る為だけの副業ならば、こんな仕事でなくても良かった。そんな事は最初から分かっていたのだ。
溜め込み続けてきた気持ちを紛らすには足る仕事だったが、渇きを癒やすには遠いものだった。
それもその筈。自分を偽って得るものに、心が満たされる訳がないのだから。
しかし今、洋子は胸中に染み入るような温もりを覚えていた。
誰かに、自分の事を思ってもらえる喜び──仮染めの娯楽と、どちらが本当に大切にするべきものなのか。答は分かりきっていた。
「……今泉さんのおっしゃる通りです」
洋子は姿勢を正すと、今泉に深く頭を垂れた。
「よく考えもしないで、ああいう仕事を選んだりして……軽率でした」
俯く彼女に、少しだけ柔らかめな声が届く。
「余計な世話かとも思いましたが……」
「そんな事はありません」
遠慮がちな言葉を、洋子は首を振ってさえぎる。
「こうして止めて頂いていなかったら、私……」
──今泉が危惧したような状況にまで、いずれは陥っていたかもしれない。
そればかりか、下手をすれば裏社会にも顔が知れている神宮寺にまで迷惑をかける事にもなりかねない。
副業自体は、確かに彼には関係のない事だ。
だが、だからと言ってそれを切り離した見方をしてくれる程、この街は甘くはない。
「店の方にはアタシから話をつけときます。もう顔を出さなくて良いですよ」
「え……でも」
今泉が既に店主と交渉済みである事を、洋子は知らない。戸惑う彼女に今泉は告げる。
「あの辺りもウチが面倒を見てる店が多いんでね。その方が手っ取り早いでしょう」
それでも洋子は逡巡している様子で、物言いたげに今泉の顔をじっと見つめる。
自分で決めて始めた事なのだからこれ以上気を遣わせたくない、という事なのだろう。
その頑なともとれる態度に、今泉の頬が僅かに動く。
気分を害した訳ではない。自分に食い下がる堅気の女など滅多にいないものだから、思わず笑ってしまいそうになったのだ。
192 :
22:2010/04/20(火) 13:46:42 ID:zamGQCu5
そういえば、と彼女と出会って間もなかった頃の事を思い出す。
護衛役を頼まれた自分を怪我をしているのだからと怒って帰そうとしたり、あの神宮寺を反論も出来ぬ程の剣幕で叱りつけていたのが、今まさに目の前にいる女だった。
普段はあんなにもおとなしく、気の強さなどかけらも見当たらないというのに、全く女という生き物は分からない。
……ますます興味が湧いてくる。このたおやかな身の内側に、どんな艶姿を秘めているのか。
「……では、条件付きならいかがでしょう?」
男の内心を知らぬ洋子は、不意の提案に目を瞬かせる。
「条件……?」
意図が分からず問う洋子の顎を、男の無骨な指先がとらえた。軽く持ち上げ顔を上向かせ、互いの視線を重ねさせる。
「いっ……今泉さん」
あまりに突然すぎる行動に高い声を上げる洋子。
構わず顔の距離を縮める今泉の表情は変わらないが、目の輝きが少し強まっている。
「まだアタシの質問に答えてないじゃないですか……リョウコちゃんは、何がお好きなんです?」
「その呼び方、もう……」
「今夜はまだ何も仕事をしてないでしょう。物足りないんじゃあないですか?」
洋子の肩が強張る。
確かに今泉が言うように、今日はまだ誰の相手もしていない。
しかもこれで終わりにしようと決めたばかりだ。全く名残りがないと言えば嘘になる。
「アタシが最後の客じゃあ役者不足ですか?」
「そういう訳では……でも……」
心底困り果てた様子で眉根を寄せ、彼女は目を逸らした。「今泉さんからお代を頂くなんて……」
「条件付きで、と言ったでしょう」
言いつつ口端を歪ませ、にやりと笑った。普段彼女に向けていたそれとは異なる笑みだ。
「今夜一晩相手してもらえたら、金を払う代わりに店のモンと話をつけて差し上げる。そういう事です」
洋子の瞳が再び今泉に向けられ、ぱちぱちと瞬いた。
しばし固まったままだったその顔が、少しばかり不満げにしかめられる。
「……なんだか、一方的なご提案ですね」
洋子からしてみれば、そう考えるのも無理はない。
今泉も、それを承知の上で言っているようだ。変わらず落ち着いたままの態度を見れば分かる。
「でも、貴女は断らないでしょう?」
「どうして、そう思われるんです?」
顎を掴んでいる男の指が、そろりと肌を撫でた。
「夜の仕事はもう終い……だが、まだ貴女自身、満足出来てないからですよ」
反論の言葉は、頭の中のどこにもなかった。
隠し続けてきた自分を知られ、心根に潜む欲を刺激された今、自制など無意味に等しい。
思い悩んでいた事、今も抱えている気持ち……それら全てが、この男性には見透かされているような気がしていた。
だから、期待している。求めても満たされなかったものを、この男性なら与えてくれるのではないか、と。
193 :
22:2010/04/20(火) 13:48:06 ID:zamGQCu5
洋子の手が上がり、その指が今泉の頬をすうっと撫でた。
指先は僅かに震えながらも頬骨の辺りを柔らかくなぞり、これより先の行為を厭わぬ事を示している。
「私こそ、今泉さんのお相手には不足かもしれませんけど……」
──その手の供給に事欠かない歓楽街の店舗のナンバーワンが、何を謙遜しているのか。
今泉は内心で笑ったが、洋子は本気でそう思っているらしく、やや緊張した面持ちで顔を彼の首元に寄せつつ、シャツのボタンを外していく。
厚い肌に唇ではむようなキスを何度か施していくが、赤みすら残らぬささやかなものだ。
遠慮がちな愛撫が露わになった胸板に行き着いたところで、今泉は苦笑混じりに告げた。
「アタシには特定の女とかはいませんから、そんな加減は無用ですよ」
返答代わりに薄く笑みを零し、洋子は指で男の硬く締まった胸を優しく撫でながら、乳首に甘く吸い付く。
唇と舌先を使って適度に刺激を与え、空いている方を愛撫する事も忘れない。大概の男は、これに気を良くしてだらしなく顔を緩めたものだ。
今前にしている男の反応は殆どないが、僅かに動く胸筋などを見るに、全く感じるものがないという訳ではないらしく、洋子は胸中で安堵の息をついた。
うなじに這う男の手の動きにこそばゆそうにしながら、洋子は頑強そうな肌に頬と掌で触れる。
不自然な膨らみや人肌のそれと違う感触の箇所に目を向けると、普通に生きていたなら目にする事すらないような傷痕が、いくつか刻まれていた。
堅気でない男の体も見てはきたが、取り分け物々しく映る。薄れているものばかりではあるものの、かつて幾度もの修羅場をくぐり抜けてきた事は明白だ。
初めて出会った日、自分を庇って銃弾を受けたその身で、一人で病院へ行ってしまった事もあった。
男の懐への愛撫を重ねながら過去の事を思い返し、洋子は改めて気付く。この人はやはり、様々な意味で普通の人間とは異なる人生を送ってきたのだと。
「ん………」
顔を上げると軽く頭を持ち上げられ、今泉の唇が洋子のそれに触れた。
応えるように温もりを押し付け、舌で乾いた唇をぬるりと湿らせる。
隙間に割り込ませて口内までなぞると、舌の表面に苦みを感じた。煙草の名残りだろう。
煙草混じりのキスの味にはもう慣れたが、それを味わう度に、神宮寺の事を考えている自分がいるのが分かる。
いつだったか、彼と同じ銘柄の煙草をよく吸うと言っていた客がいた時など、深い口付けを交わしながら想像していた。
彼の唇もこんな味がするのだろうか、と。
194 :
22:2010/04/20(火) 13:50:38 ID:zamGQCu5
意識が過去へ飛んでぼんやりしかけていた事に気付き、ふと今泉の表情をうかがうと、じっと彼女の目を見つめていた。
唇を一時離し、問い掛けの念をこめて見つめ返すと、響く声音に僅かばかりの愉悦を含ませ、言った。
「……誰の事を考えていたんです?」
──見通されている。
「神宮寺は関係ない」などと言っておきながら、今も彼の事を考えている事を。
しかし、洋子はもう戸惑いを覚えはしなかった。
先程感じていたように、この男はとうに分かっているのだ。彼女が風俗業などに手を出した理由を。
「……………」
今泉の肌の上を絶えず滑っていた洋子の手の動きが止み、その顔がゆっくりと俯いた。
やがて彼の胸に額が擦りつけられ、小さな吐息が漏れる。
「……よく、分からなくなってしまったんです」
ぽつりと零したその声は力無く、囁きのようであった。
「私が想っているだけで、分かってもらえなくてもかまわないと思っていたんです……なのに」
「踏ん切りがつかなくなった、と」
頭上から降る声は、思いのほか柔らかかった。洋子はこくりと頷く。
「とても優しいから……時々、勘違いしてしまいそうになって」
またひとつ、消え入りそうな溜め息が落ちた。
おそらく──と今泉は考える。
神宮寺の中で割り切れないでいるところがあるのだろう。
その為普段接している分にも煮え切らないし、はっきりと距離を置く事も出来ないでいる。
彼女もそんな半端な形で接されては、諦めきれない。
勘違いなどと言っているところを見るに、彼の気持ちに気付いてはいないのだろう。
代わりに伝えてやってもいいかとも思うが、そこまでお人好しではない。
何よりそれは、自分の役目ではないはずだ。
「違う名前を名乗って、違う自分を装って……忘れられたらいいと思っていたんですけど」
上手くいかなかった、と曖昧に洋子は笑う。
穴埋めの娯楽など、所詮は一時のごまかしにすぎない。それでも──
「慰めにはなっていたんでしょう……? だからやめられなかった」
洋子は俯いたまま答えなかったが、今泉は構わなかった。
──最後くらい、せめて気休めよりはマシな思いを。
そう心で呟くと、今泉は彼女の体を離し、ベッドに横たわらせた。
「あ……え、今泉さん?」
「攻められるばかりってのは性に合わないんでね。こっちも楽しませて下さいよ」
するすると脱がせたブラウスの内側から現れたのは、仕事用の黒いブラジャーだ。
反射的に隠そうと洋子は腕を動かしかけたが、動きはびくりと固まる。
──何を、今更。
心中で誰かが、乾いた笑いを零した。
今まで散々見ず知らずの男達に肌を晒してきたというのに、この期に及んで何を迷っているのか。
風俗の仕事も、最初こそ気の乗らぬ副業だったが、次第に愉悦さえ覚えていたというのに。
刹那強張った表情は落ち着きを取り戻し、持ち上がっていた洋子の腕が静かに降ろされる。
その変化を見ていた今泉が、手を止めて告げた。
「無理強いはしません。嫌ならすぐにでもやめます」
相変わらずの低い声だが、脅すような響きはない。拒めば彼は本当にやめてくれるだろうし、それを責めもしないだろう。
195 :
22:2010/04/20(火) 13:52:13 ID:zamGQCu5
だが、洋子は薄笑みと共に答える。
「大丈夫です。脱がせられるの、慣れていなくて……」
少し驚いただけ、と言うと今泉に続きを促した。
「リョウコちゃんが? それは意外ですね」
源氏名で呼んでみせる辺り、彼女の本心は見通しているだろう。下着の黒によく映える白い肌に手を乗せつつも、それ以上はまだ動かさない。
それも分かった上で、洋子はにこりと微笑む。
「自分で脱いで見せるのも、お仕事でしたから」
彼女はブラジャーのホックを外し、そっとそれをずらした。その動作に躊躇いは見られない。
それを確認すると、今泉は徐々にその手の力を強め、女の肌を揉みほぐしていった。
乳房を掴んで捏ねる手は、強すぎない力で膨らみ全体に感触を刻む。
硬さを増した突起を弄る指先も、押し潰さぬ程度の細やかな動きでこりこりと擦り、刺激する。
これまで洋子が受けてきた、求め味わおうとするだけのものとは、明らかに異なる感覚だった。
優しいと表現するような愛撫とは違うが、欲望のままに押し付けるものからは程遠い。
五指の丹念な動きで反応が変わる部位を探り当て、感じやすいよう加減して撫で摩ってくる。
女を慰める事に慣れている男の手だ。
自分の方がこの人に相手をしてもらっているようだ、と洋子は心地よさに浸りながら思う。
あるいは、そもそも最初からそうだったのか。
今夜あの店に彼が訪れたのは、言うまでもなく洋子に風俗業から手を引かせる為だ。
相手をしてほしいなどというのは彼女の後始末を肩代わりする為の口実に過ぎないし、今泉なら女に不自由してもいないだろう。
……かなわない。
緩やかに身を包む官能に息を震わせながら、洋子はそう思った。
素肌が火照りによる赤みにいくらか染まると、今泉の手は彼女の胸から離れた。
そして今度は膝から腿へと掌でなぞり、スカートの内側に潜り込ませてくる。
内腿の柔らかい肉を指の腹でまさぐられ、時折洋子の体はぴくぴくと震える。
「触られるのも、慣れてないんですか?」
喉の奥から笑いを漏らしつつ、今泉が問うてきた。
ぼんやりしてきた頭ではどう答えて良いか分からず、洋子はゆるゆると首を振るだけだ。
もちろん慣れていない訳ではない。こんなにも心地のよい愛撫を、身に受けるのが久しかったのだ。
下着の布地までたどり着いた指先が、微かに湿った中心を割れ目に沿って何度か擦ってくる。
「んん……んっ……」
秘唇に隠されていた小さな突起まで指先で撫でられると、洋子は声を抑えきれなくなり、両足をもどかしそうに動かした。
指で触れ続けられていた部分の湿りがじわじわと増し、熱をくすぶらせて疼く。
布越しに指を咥えるように割れ目は動き、抑えきれぬ欲に洋子の顔が恥じらいの朱を浮かべる。
そのさまを見て今泉は口端を笑みに歪めはしたが、焦らすでもなく下着の中に手を入れた。
淡い茂みの下の陰唇は生温かい蜜を滲ませており、触れてくる男の指をぬめらせる。
軽く力をこめただけで、秘唇の中へと招き入れられてしまいそうだ。
「中に挿れても……?」
許可を求める今泉の問いに洋子は内心戸惑ったが、少しの間の後に頷いた。
196 :
22:2010/04/20(火) 13:55:30 ID:zamGQCu5
仕事で触られた事があるのは外側だけで、中まで他人に触れさせた事はない。
それを厭わず受け入れられるのは、心許せる相手だからか。あるいは疼くその身が求めるからか。
入り込んできた指は硬く骨張っており、彼女の指よりも一回り太い。
狭く閉じていた粘膜を拡げ掻きほぐす動きもまた、女をよく知っている男のそれだった。
「く、ふっ……んん……」
きゅっと口を閉ざして堪える洋子の耳に入るのは、熱に溶けそうな自身の息遣いと、秘部から響く淫らな水音。
さらに空いている方の手に先程のように胸を弄られ、快感はとどまる事なく彼女の身体を昂ぶらせる。
「んぅっ……は、あぁ……」
吐息と共に零れる蕩けたような自分の声に、洋子は思わず顔を強張らせた。
達してしまいそうになった。想い人でもない男の手で。
秘所はこれまでの心の奥底の飢えを示すように愛液に濡れ光り、男の指に襞をまとわせている。
自分の意思に関係なしにひくひくと蠢くそこは、指では足りないと訴えているかのようだ。
後ろめたさを覚えてか唇を噛んで声を殺す洋子に気付き、今泉の愛撫の手が緩む。
「我慢する事はありませんよ。辛くなるだけでしょう」
見上げる洋子の目には、まだ迷いがうつろっている。それを拭おうと、彼は耳元で囁いた。
「どうせ今日で最後……でしょう?」
「……………」
洋子はじっと男の眼を見つめ返し、思案した。
やがて逸らされた目から迷いは失せていたが、彼女の表情はますます恥じらいに染まる。
「あの、じゃあ……私だけじゃなく、今泉さんも……」
どうやら、自分だけが満たされる事には抵抗があるようだ。
今泉に断る理由は全くないが、彼女の気持ちを知る分躊躇いはある。本当に良いのかと目で問い掛けると、洋子は小さく笑った。
「今日で最後……ですから」
ゴムに包まれた、指とは比べものにならない熱の塊を秘唇で受け止めて、洋子は喉を反らしてわなないた。
久方ぶりに男を受け入れたせいか、悦び震える身を抑えきれない。
硬くそそり立ったものを飲み込んでは貫かれ、火照った肉壁を擦られ、掻き回される。
体の内でざわめいていた熱を全て吐き出すように、彼女は唇から喘ぎを漏らしていた。
何かに縋りたくて両腕を宙に伸ばすと、逞しい腕に抱き返された。ぐっとしがみついて男の肩に顔を埋め、温もりに浸る。
耳に響く男の呼気はやや荒さを含んでおり、自身の呼吸と重なってますます昂ぶりは増していく。
197 :
22:2010/04/20(火) 13:57:12 ID:zamGQCu5
自分が本当に望んでいたのは、こういう事だったのかもしれない──今更のように、洋子は思う。
自分を理解してくれている誰かと温もりを分け合い、感じ合うような繋がり。
洋子の脳裏に、再び神宮寺の姿が思い浮かぶ。
叶う事なら、あの人と求め合いたかった──
掴みどころのない、想い尽くしても届いているのかさえ分からない、あの男性。
偽りの名と、作り上げた自分。
神宮寺にだけは、知られたくないと思っていた筈なのに。
今ようやく自身の中の気持ちが見えた。本当は彼に、気付いてほしかったのだ。目の前の男性が分かってくれた事を、誰よりも先に。
探して、見つけて、連れ出してほしかった。抱く感情が軽蔑の類であったとしても。
こんなにも想い焦がれている自分がいるのだという事を、分かって欲しかったのだ。
一際激しく膣内を掻き乱されて頂きに押し上げられ、洋子は愛しい男を想いながら、思考を外へと手放していった。
* * * * *
ぱたり、と閉じたドアの音で、洋子の意識は眠りの中から引き上げられた。
目を開き、ぼやけた視界が鮮明になったところで、横たえていた身をゆっくりと起こす。
部屋の外へ続くドアの側に佇んでいる今泉は既に衣服に身を包んでおり、手にしていた携帯電話をポケットにしまっている。
ぼんやりと見つめていると視線に気付き、ああ、と声をかけてきた。
「起こしちまいましたか」
「いえ……お電話ですか?」
「ええ、まあ……」
少し語尾を濁したが、今泉は落ち着き払ってソファーに腰を沈める。
「店には連絡しておいたんで、その辺は全く問題ありません。いくらか名は知れてますから、しばらくはあの界隈には顔出さない方がいいでしょうがね」
「あ……すみません。本当に何から何まで……」
「ナンバーワンのリョウコちゃん相手に、好き放題やらせてもらいましたからね。これくらいの事は」
冗談めかした今泉の言葉に、洋子は頬を赤らめる。
傍らに簡単に畳んで置かれていたブラウスを羽織り、他の衣服を抱えてベッドを降りると、今泉に遠慮がちに尋ねてきた。
「あの……すみません。シャワーをお借りしてもよろしいでしょうか」
「どうぞ。そこのドアの先です」
礼を言って足早にバスルームへ向かう洋子。初々しささえうかがえるその様に、今泉は微かな笑みを浮かべた。
一服しながら今泉は再び携帯電話を取り出し、液晶を見つめる。
開いたのは発信履歴のページ。一番上には神宮寺の名が表示されていた。
発信時間は七時三十分。つい十分程前のものである。
日頃の疲れもあった為か、洋子はぐっすりと眠りこんでしまっていた。
起こすのも忍びないし、神宮寺にも断りは入れてある。
だが念の為にと連絡を入れてみたところ、起きぬけのような冴えない声で応答が返ってきた。
一目置いている男の聞いた事のない声音に少々驚きつつも用件を話すと、曖昧な返答だけ聞いて通話を終えた。
これほどの効果をあげるとは思っていなかった。今泉は苦笑を浮かべる。
これから先どうしていくかは神宮寺の問題で、今後そこにまで踏み込む事はおそらくないだろう。
そしてそれは洋子にも言える事だ。風俗嬢を辞めた事で、行き場のない気持ちの矛先は失われた。
自分をおとしめるような行為にはもう走らないだろうが、想いを満たせた訳ではないだろう。
だがそれもやはり、彼女自身で向き合うべき問題でしかないのだ。
198 :
22:2010/04/20(火) 13:58:39 ID:zamGQCu5
しばらくしてバスルームから出てきた洋子は既に衣服を纏っており、普段と変わらぬ笑みを今泉に向けてきた。
「ありがとうございました……ところで、今何時頃でしょう?」
「ああ……八時を過ぎましたね」
今泉が腕時計に目を向けて答えると、洋子の笑みが凍りつき、焦りの色を顔に浮かべた。
「大変……早く帰らないと」
「御苑さん?」
問い掛けると、今日は仕事なのだと言う。
今から自宅へ戻って事務所に出勤するとなると、遅刻は免れないだろう。
そう考えたからこそ、今泉は少し前に神宮寺と連絡をとったのだ。彼女は休むかもしれないと。
「今日は休ませてもらったらいかがですか?」
連絡済みだと言う訳にもいかず提案する今泉だが、そうはいかないと洋子は携帯電話を取り出す。
「書類がかなり溜まっているんです。遅れてでも行かないと……」
言いながら慌ただしくボタンを押し、電話を耳に当てる。
「あ、先生。おはようございます」
少し遅れそうだと申し訳なさそうに告げる洋子の表情は、やや気まずげにしかめられている。
真面目そうな彼女の事だから遅刻をした事などなかっただろうし、昨夜の件がやましいのだろう。
「……え? あの、でも……」
戸惑いの声を上げる洋子。焦りは失せたが、明らかな困惑の色が見える。
それから何言か言葉を交わして通話を終わらせた洋子だが、呆気にとられた表情で携帯電話を閉じる。
「何ですって?」
見当はついているが、あえて尋ねてみる。
「今日も休んでかまわないと……」
洋子を気遣ってか。あるいはまだ向き合うだけの覚悟が出来ていないのか。
いずれにせよ、想定通りの答だった。
「なら、ゆっくりしていったら良いでしょう。アタシも今日は大した用事もない」
ソファーにどかりともたれかかってくつろいで見せる今泉。
しかし洋子は頷かない。真剣な眼差しで携帯電話を見つめて、しばし佇んでいた。
ややあって後、洋子はすうっと顔を上げた。その瞳にはもう、惑いはない。
「……やっぱり、行きます」
そう言って改めて身の周りを整えると、今泉に深く頭を下げた。
「今泉さん。昨夜はお世話になりました……本当に」
「礼を言われる事はしちゃあいませんが……」
言葉を返しながら、煙草の火を揉み消す。
「大丈夫なんですか? 本当に」
「はい」
答えて洋子は、すっと背筋を伸ばす。
「先生の助手は、私一人ですから」
助手──そう言う洋子の声音に少しばかり無理を感じたが、今泉はもはや何も言いはしなかった。
「御苑さん」
立ち上がりながら、彼は何とは無しに口を開いていた。
「良ければまた、お相手願えますかね?」
洋子が目を見開いて、今泉を見つめる。
さほど間を置かずに、その目は細められた。
「もう、充分です。ありがとうございます」
気を遣って言っているものと思われたらしい。
その誤解に、今泉は軽く安堵していた。
「では、お邪魔しました」
「ああ、送りましょう」
「助かります」
部屋を出ていく洋子の顔は、迷いを吹っ切った女のそれとなっていた。
それを見届けると、今泉は口元に満足そうな笑みを零しつつ、部屋のドアに鍵をかけた。
199 :
22:2010/04/20(火) 14:01:02 ID:zamGQCu5
終了です。
今泉が人のいいあんちゃんにしか見えない…
200 :
597:2010/04/21(水) 09:28:36 ID:y37hbopN
>>199 ありがとうございます!念願の今泉エロ、感無量です。
心理描写に気を使われてるな〜と思いましたが、やはり通常では想定できない洋子×今泉ならではのご苦労でしょう。
また機会がありましたらぜひともお願いします!
店員さんの英会話のWEB版を無償公開してから死んでくれ。
俺はキャッシュで全部ひろったが。
あーあー見ないでみちゃらめえ
「やれやれ、ジオスの話か?気にするな。誤爆くらい誰にでもあるさ。」
と神宮寺君が言っておったぞ。
ふもっ。
205 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 21:26:29 ID:wjFTqgIr
>>199 乙です。
>今泉が人のいいあんちゃん
鬼畜な今泉と、それに溺れてしまう洋子が見たい気もする。
なんでか陵辱がすごく様になりそうな洋子
淫語とかは似合わなさそうなのにな
淫語てみさくらとかか?ギャグにしかならないだろそれw
保守
神宮寺スレはどこも過疎だな…
209 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/12(土) 22:04:54 ID:zyCfD+sK
ho
210 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/14(月) 22:01:12 ID:s+/VFsJn
>>199 面白かったよ。今泉好きだから嬉しいというか。
また書いてくれたら嬉しい。
211 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/15(火) 23:31:33 ID:rbdABXmH
横浜港で考えてみた。
エバが行方不明になってから3日目。
神宮寺を手伝うため洋子(吉瀬美智子)がバラカ共和国領事館を訪ねると…
領事室にはやけに調子のいい男ことロバート・K・バスク(高田純次)が待っていた…。
だめだどう頑張ってもエロにならずセクハラになる。
純じいって時点でもう…w
追求は適当にかわしまくってそっち方面にばかり話持っていきそうだ。
横浜港ならむしろ青龍会の方がいけるような気が…
ケイコクが来るまでの話だが。
せっかくだから青狼会とロバートでエバとくんずほぐれつ
…日之出が発狂するなw
215 :
22:2010/06/20(日) 19:50:07 ID:81Tu8q2J
>>179氏のネタをお借りして投下します。
・洋子凌辱もの
・洋子→神宮寺→洋子の順で視点変えて三回に分けて投下予定
・鬱エンド予定
216 :
22:2010/06/20(日) 19:54:45 ID:81Tu8q2J
──ここは、何処だろう。
眠っていた意識が少しずつ自身の元に戻ってくるのを、洋子は感じていた。
靄がかった思考が晴れてきた時、自分が何処にいて、それまで何をしていたのか、うっすらと思い出す。
事務所で、書類の整理をしていたのだった。
神宮寺が調査に出て、自分は留守を預かって……いつもと変わらぬ流れの筈だった。
しかし今、彼女の体は冷たく薄汚れたコンクリートの上に横たえられていた。
空気と共に体内に入り込んでくるのは、埃っぽく澱んだ臭いだ。明らかに、居慣れた場所の空気ではない。
どうして自分は、こんな所で眠ってしまっていたのだろうか。
目を開いてみると、洋子は驚かずにはいられなかった。
視界に見えるのは目を閉じていた時と変わらない、真っ暗闇。まばたきしてみても、何一つ瞳に映らない。
目がおかしくなってしまったのか。あるいはまだ夢の中にいるのか。
困惑しながらも、彼女は別の答を見つけ出す。
両の眼を覆い隠すように顔に宛われている、厚い生地の感触。おそらく、目隠しだ。
取り払ってしまおうにも、両手は背に回され、固く縛られてしまっている。
217 :
22:2010/06/20(日) 19:56:38 ID:81Tu8q2J
後ろ手ながらも掌で床を探ってみるが、手を汚すばかりで何も得られなかった。
何故、自分が。どうして、こんな事に。
洋子が混乱する頭をなんとか働かせようとしている内に、声が聞こえてきた。
男の声。一つや二つではなく、いくつも。
その内の一つ──品なく嗤う野太い声は、聞き覚えのあるものだった。
神宮寺の留守中に訪ねてきた客だ。
それに気付くと、ぼんやりとしていた記憶が鮮明に浮かび上がり、意識を失う直前の光景が、洋子の脳裏によみがえってきた。
* * * * *
依頼をしたいと言って、その男は事務所に入ってきた。
シワのよった背広と派手なシャツをだらしなく身につけた姿に、ふてぶてしさを隠しもしない態度。
見るからに堅気の人間ではないと分かった。
しかし客を話も聞かずに帰す訳にもいかず、普段の来客時と同様に応接室へ通した。
男の舐めるような視線に不快感を覚えながらも、洋子は努めて丁寧な対応を試みようとしていた。
だが、茶を淹れようと男に背を向けた、その時。
後ろから、男の両腕が伸びてきた。
大きな図体からは考えられない程の速さで、右手は彼女の体を抱き竦め、左手は布きれをもって口を塞いだ。
思わず息を深く吸うと、甘い香りが鼻を通り、頭の中を白く塗り潰していった。
「……っ………、……」
声をあげる間もなく。
がくりと両膝が崩れ落ち、彼女の意識は眠りの泥沼の中に沈められていったのだ。
* * * * *
記憶は、そこまでで途切れていた。
数秒の回想の後、洋子の顔が色を失くし、零れる息が押し殺せぬ恐怖に震える。
──何という事だろう。こんなにもた易く、見ず知らずの者達に拉致されてしまうとは。
自分の無力さを深く嘆きながらも、息を潜めて耳をすまし、周囲の様子をうかがいながら、平静を欠いた頭で思考を巡らせる。
自分を拉致したあの男に、面識はなかった。
聞こえてくる他の声も、聞き覚えのないものだ。
事務所を訪れた事からも、この男達は神宮寺の事を知っていると考えて良いだろう。
彼には物々しい知り合いも少なからずいるが、単なる知人がこんな真似をする理由など思いつかない。
となると、ここにいる者達は神宮寺の敵か、味方か。
──考えるまでもなく、前者であろう。
「……………」
ごくり、と息を呑む。
自分がこんな状態であるという事は、神宮寺にも危害が及んでいるかもしれない。
219 :
22:2010/06/20(日) 19:59:21 ID:81Tu8q2J
あるいはこれから、彼女を人質として彼に接触しようとしているのか。
いずれにせよ、このままこうしている訳にはいかない。何か手だてを──
考えながら足をそっと動かした、その時だった。
靴の踵に硬いものが当たる感触と共に、大きな音が響いた。
金属音だ。空き缶か何かが床に倒れたような、甲高い音。
男達の声が、止んだ。
こつ、こつ、と低い靴音がいくつか近付いてくる。ゆっくりと、瞬きさえ出来ない程の恐れを、煽るように。
逃げるどころか、体は少しも動かぬのに、心臓は早鐘のように激しく音を立てる。
焦ってはいけない──言い聞かせる言葉も、気休めにすらなりはしない。
やがてまばらな足音は失せた。
背中に気配を感じる。無数の視線が、自分に向けられている。
「っ──!」
いきなり、縮こまっていた肩をぐいっと引かれ、仰向けにされた。
驚きと怯えに漏れてしまった細い声に、嘲笑の声が応える。
いけない。このままでは、いけない。
逃げなければ──
洋子が何かに弾かれたようにその身を捩じらせたのと同時に、男達の気配が一斉に動き出した。
220 :
22:2010/06/20(日) 20:00:33 ID:81Tu8q2J
勢い任せに両足を振るってじたばたと体を転がすが、複数の硬い腕に押さえ込まれ、身を持ち上げる事すら叶わなくなる。
髪を振り乱さんばかりに首を振って抗ったが、頭を掴まれしたたか床に叩きつけられる。ぐらりと意識が揺らぎ、眩暈を覚えた。
「くっ……うぅ……」
男の内の一人にのしかかられ、もう身動きがとれない。
荒く生温い息がうなじにかかり、洋子はぞくりと身震いする。
スカートの中にいくつかの手が伸びてきて、柔らかな腿を掌で撫で回してきた。
衣服の上や隙間から胸の膨らみや肌を滑る見えない掌達の感触は、不快を通り越したおぞましさを覚えさせるばかりだ。
暗闇の中にいる女に男達は囁き、笑いかける。
──無駄だ。
──逆らうな。
──たっぷり鳴いてくれよ。
身を取り巻く異様さに満ちた熱気と、それをもたらす獣のような荒々しい吐息。
全身を這いずるいくつもの手、震える喉をべろりと舐める生臭い舌、馬乗りになった男が動くたびにぐりぐりと腹に押し付けられる、硬く滾ったもの。
──い、や……いや……いやぁっ……!
心はそれだけを叫ぶのに、言葉にならない。
221 :
22:2010/06/20(日) 20:02:15 ID:81Tu8q2J
がたがたと身をわななかせて怯えるばかりの獲物を見下ろす男達の顔に、僅かな哀れみも存在しない。獣欲にぎらついた眼と、嗜虐を待ち望む下卑た笑みばかりだ。
彼女の視界にそれは入らないが、気配で分かる。避けられない恐怖が、抗えない暴虐が、闇から迫ってくるのだ。
「ひ……っ……!」
いきなり胸に押し付けられた手が強く服を引っ張り、がばっと大きく前を開かれた。
慌ただしい動きで腕は肌着の中を這い回り、薄汚れた掌でべたべたと柔肌を揉む。
腕の数は徐々に増え、間もなく服は前を全開にされ、スカートも剥ぎ取られてしまった。
白磁の肌はこもった外気に晒され、臭いさえ嗅ぎ取れそうな程の淫欲に満ちた熱を感じて震えている。
着衣を乱される最中に腕の拘束は解かれたが、恐慌に判断力を奪われ、逃げようと思う事すら出来なかった。
「ん……っ!!」
呼吸もまともに落ち着かせられぬ内に、唇を生温かいものに塞がれた。
表面はがさついているが、肉の弾力がある。べちゃりと濡れた音を立てて口内に入り込もうとするぬめった感触は、まるでナメクジか何かのようだ。
222 :
22:2010/06/20(日) 20:03:42 ID:81Tu8q2J
両頬をしっかりと固定され、首を振って拒む事も出来ずに、洋子は顔も分からない男の口吻を受けていた。
それを彼女が理解した瞬間、頭の芯が、かっと熱くなった。
唇を奪われた事実がただただ悲しくて、目隠しの下で一筋涙が伝う。
この先、それ以上の行為が自分を待ち受けているのだと分かっていても、動揺は抑えられはしなかった。
きゅっと歯を噛み締めた女の唇を、男の汚れた舌がつうっとなぞる。
おぞましさに全身が鳥肌を立て、今度こそ悲鳴を上げてしまいそうだ。
彼女を脅かすものは、当然それだけではない。
残りの男の手や舌が、剥きだしの肌を掴み、捏ね、舐め回している。
内腿に熱く生臭い息が吐きかけられ、やがてそれが秘所を覆うショーツにたどり着く。
はぁ、はぁ、とわざと強く息を吹き掛けて布越しにむしゃぶりつかれ、洋子はとうとう声を張り上げた。
「やっ……いやぁっ!! やめてっ……やめ──んっ」
口付けをしていた男はこれを逃さなかった。
大きく開いた唇に指を挟み込んで閉ざせなくし、強引に舌を突っ込んで口内を掻き回す。
223 :
22:2010/06/20(日) 20:04:43 ID:81Tu8q2J
「ふ、んんぅっ……」
流れ込む他人の唾液に嘔吐き、ついには下着を剥がされて秘部や胸ををいじくり回されながら、洋子は眼からぽろぽろと熱い雫を落とす。
──どうして、こんな事をするの──
──どうして、こんな事になるの──
幾度言葉を頭に浮かべても、理不尽な暴力は止まらない。
茫然自失となった女にかまわず、男達は思うがままにみずみずしい肉体に群がっていった。
「んっ……く、ぅ……あぁ……」
男らが、愛撫と呼ぶにはあまりに身勝手な行為を重ね続ける内に、彼女の様子に明らかな変化が生じ始めていた。
荒い呼吸はそのままだが、時折零れる溜め息に気怠さがうかがえる。
疲労ゆえのものではないと分かるのは、吐息に多少ながら甘い声が混じっているからだ。
決して嫌悪が薄れた訳ではない。べたついた掌や舌で触れられ続ける間、喉の奥から込み上げてくる吐き気を必死で抑えこんでいるのだから。
しかし無為に抵抗をしないせいか、極端な痛みを伴うような乱暴をされる事はなく、いくらか緊張はやわらいでいる。
心でかたくなに拒んでいながらも、彼女の体は徐々に与えられ続ける仕打ちに慣れ始めてきていたのだ。
224 :
22:2010/06/20(日) 20:06:43 ID:81Tu8q2J
「こいつ、感じてやがる」
「いやらしい女だ……」
硬く張った乳首や潤い出した陰部を弄っている男らが、品なく笑いながら言う。
「っ……ぅ」
女体の本能的な反応にすぎなくとも、己の体がひどく淫らなものに思えて、洋子は悲しげに顔を背ける。
目隠しのおかげで男達の様子は分からないのだが、女の反応を見せるたびに胸を抉るような言葉ばかり投げつけられ、泣き叫んでしまいそうだった。
言葉と行為で執拗にいたぶられ、彼女自身限界を感じ始めていた頃。
「っ……!?」
室内に重苦しい音が響いた。数人の男の手が止まる。
重い金属を引きずったような低い音の後に、洋子を取り巻いている者とはまた別の複数の足音が立つ。
それから間もなく、同じく大きな金属音と共に、がしゃりと何かが閉じる音がした。
225 :
22:2010/06/20(日) 20:07:42 ID:81Tu8q2J
誰かが、この部屋に入ってきたのだろう。少ししてから彼女はそう理解した。
この状況から抜け出せるのではないか──そんな淡い期待は一瞬で打ち消された。
「上手くいったみたいだな」
「あぁ。運んで来るのは骨が折れたぜ」
迎え入れる男達に応える男の声が、打ち解けている者同士のそれだと分かったからだ。
その何者かが歩みを進める都度、ずりずりと何か重たいものを引きずるような音が聞こえる。
一体、何を運んで来たのだろう。
どさりと何かを放る音と共に、引きずる音は聞こえなくなった。
代わりに足音が、彼女の元へと近付いてくる。
「じゃあ、お楽しみといこうかね」
「おお、待ってたぜ……!」
四方から降ってくる、野卑な笑いと我先にと主張する声。
再びこの場の男達の視線が自分に向けられた気配を察し、洋子は身を竦ませた。
226 :
22:2010/06/20(日) 20:08:39 ID:81Tu8q2J
「あ、っ……!」
両足をぐいっと大きく開かれ、その間に男が一人体を割り込ませてきた。
開かせられた股間を真正面から見られてしまう体勢に、改めて羞恥心を濃くする洋子。だが、それ以上に恐怖の方が強い。
これまでは外側を弄り回されるだけだったが、その先まで行為が及ぼうとしている。
どんなに腕や足に力をこめても、何の助けにもならない。
何も、出来ない──
「いや………」
洋子が蚊の鳴くような声で拒絶の言葉を零すと、男が嗤ったような気がした。
微かに頭に届いたその声が、男の表情を連想させる。一片の慈悲もない、残酷な笑みだった。
秘唇に欲望の猛りの先端を押し付けられたその瞬間、洋子は無意識に誰かを呼んで助けを乞うていた。
それが誰だったかも分からぬ内に、彼女は見知らぬ男を受け入れ、何度目かの涙を流した。
227 :
22:2010/06/20(日) 20:10:11 ID:81Tu8q2J
とりあえず、ここまで。
228 :
22:2010/06/20(日) 20:13:15 ID:81Tu8q2J
一つ名前入れ忘れたorz
続きは一月後くらいにでも…
健気な洋子が可愛い&可愛いそう
&ヤクザ者もっとやれ&でも神宮寺先生早く助けてあげて!!
複雑ですw続きが楽しみ。職人様乙
>226
洋子さんは責められるている姿が美しいです。興奮します。
イッてしまうところが見たいですね。
いつでもいいので続き楽しみにしています。
231 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/24(木) 09:14:13 ID:zUHwZKGO
>>80 超亀だが次の新作にDSiウェア分再録されるとさ。良かったな。
>>205 同意。
今泉のヤクザらしいダークサイドも見てみたい。
基本礼儀正しい、抑制された態度だからなー。
>>226 乙。続き待ってます。
233 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 00:42:55 ID:gASQcN7p
>>214 なんとなく日ノ出って下手そうだよね
神宮寺先生もあまり上手そうなイメージがわかないw
ひのでは早漏っぽい感じがするwいや、なんとなくだけど。
サブは遊び慣れてはいなさそうではあるな。
「ああ!エバー!」
「ダメヨ!ヒトシ マダダメ!」
こんな感じだろう
236 :
名無しさん@ピンキー:2010/07/12(月) 15:27:18 ID:jn0bYpvu
>>233 禿同。サブは不器用だけど、勢いでカバーするタイプに思える。
今泉はややS寄りのテクニシャンかなw
サブは体力寄りか…
今泉は仕事関係で磨かれた感じ?
仕事柄自然と上手くなっていった的なイメージがあるな>今泉
飲み込みも早そうだし。
>>235 イったらイったで「モウ、ヒトシッタラ…」とか言って照れてるエバの姿が目に浮かぶ…w
神宮寺って何気にアマンアマンバカップルいるな。正隆祥香とか。
239 :
22:2010/07/15(木) 22:19:20 ID:U2m2Cls9
240 :
22:2010/07/15(木) 22:20:49 ID:U2m2Cls9
「……っ……」
身を打つ強い痛みに、神宮寺は安らげぬ眠りの中から叩き起こされた。
思わず呻きを漏らすが、何かで口を塞がれているらしく、まともに声を上げる事も叶わない。
ずきずきと響く激痛のせいで頭は上手く働かず、瞼をこじ開ける事さえ困難だ。彼は焦りに顔をしかめる。
それでも状況を把握しようと必死に思考を巡らせる内に、体の感覚が少しずつ戻って来ていた。
まず感じたのは、錆びた鉄の臭いと埃っぽい空気だった。
口を塞いでいる物の隙間からカビ臭く澱んだ空気が感じられる事からも、建物の中だという事は分かる。
そして耳に入ってくるのは、複数の男達の哄笑と荒い息遣い。話し声。
それと、途切れ途切れに届く蚊の鳴くような微かな声……これは、女のものだろうか。
神経を研ぎ澄ませて男らの会話の内容を聞き取ろうとするが、焼けつくような後頭部の鈍痛に阻まれ、思うようにいかない。
両手は後ろで縛られ、体は柱か何かにくくりつけられているらしく、全く身動きがとれなかった。
──何が、あった………何をされた……?
痛む頭を無理矢理働かせ、記憶の欠片を探り当てては繋げていく。
241 :
22:2010/07/15(木) 22:22:16 ID:U2m2Cls9
確か、昨日受けた依頼の調査をしていたのだった。
今回は危険を伴いそうな仕事ではないという事もあり、何事もなく順調に調査を進められていた。
しかし、三軒目の目的地での聞き込みを終えた頃だったろうか。次の行き先への道を外れ、神宮寺は入り組んだ路地に足を踏み入れた。
誰かに、後をつけられているような気がしたのだ。
何度か角を曲がって探りを入れてみると、歩数は二人分、いずれも男のそれであると分かった。
急を要する案件ではないが、仕事の邪魔をされては困る。
職業柄、厄介な輩の恨みを買う事は少なくない為、その手の者だろうという予感はあった。
撒いてしまう事も出来たのだが、あえてそれをしなかった。
相手の素性を知っておくべきと判断したのもそうだが、自分を付け回す者の顔も見ずに振り切るのは性に合わないというのが本音だった。
──懲らしめてやろうなどとは思わない。ただ、話をするだけだ。
そう心で呟くと、神宮寺は人気の少ない路地裏に向かって行ったのだった。
* * * * *
242 :
22:2010/07/15(木) 22:24:08 ID:U2m2Cls9
「……んの野郎っ……!!」
「……もう一度聞く。何故俺を付け回していた?」
人の気配が一切ない寂れた路地で、神宮寺は睨みつけてくる男二人と向き合っていた。
ここに辿り着いてすぐに放った同じ言葉に、男達は力任せの拳で答えた。
勢い込んだ攻撃を軽くかわし、振り返りざまに腹に拳を叩き込むと、図体だけの男共はた易くその場に膝をついた。
顔を確認してみると、見覚えのある者だとは分かったが、名前は出てこない。
少し前、ヤクザの幹部とその取り巻きに今のように調査の妨害をされた事があった。その時の連中だったろうか。
肩で息をしながらも、殺気立った視線の強さを緩めない男達。
冷めた目で見下ろしながら、神宮寺は軽く溜息をついた。
「こっちは暇じゃないんだ。用があるなら、さっさと済ませてくれないか」
数歩前に出て男の顔を覗き込む神宮寺。彼の眉が、微かに動く。
苦しげに歪んだ男の表情に、何故か笑みが浮かんだように見えたのだ。
「簡単にはいかねぇか……だが、すましてられんのも今の内だぜ?」
まだ懲りていないようだが、先程の手ごたえからして負け惜しみにしか聞こえない。
243 :
22:2010/07/15(木) 22:25:54 ID:U2m2Cls9
もう少しきつめに脅しつけたら良いだろうかと、神宮寺が口を開きかけた時だった。
「美人だよなぁ、てめぇんとこの助手」
──何故、彼女の話が出てくる。
あまりに唐突な言葉に、疑問符を浮かべる。
訝る神宮寺に向けられる男達の笑いは先程よりはっきりと目に映った。
「アポなしでわりぃが、仲間がてめぇの事務所に邪魔したそうだぜ。少し前によ」
固めかけていた拳が、ぴくりと震えた。
眼光を強めて男を見据えると、何が楽しいのか、口端をにぃっと緩める。
思うより先に、手が動いていた。男のシャツの襟をぐっと掴み、引き寄せる。
「……どういう事だ」
必要以上に低い声が口から漏れた。
冷静にならねばと言い聞かせても、抑えがきかない。
「今頃ウチの奴らとよろしくやってるところだろうさ……お、また殴んのか」
怒気をみなぎらせていたさっきまでとは打って変わって、落ち着いた様子で男は神宮寺を嘲る。
「知らねぇぞ? 下手に手ぇ出したら女がどうなるか……」
そこまで言った辺りで、男の目線が一瞬神宮寺の顔から逸れた。
彼の肩越しに何かを見やったようだった。まるで、誰かへの目配せのような──
244 :
22:2010/07/15(木) 22:27:26 ID:U2m2Cls9
「………───」
その時、背後に気配を感じて、神宮寺は振り向いた。
そこにあったのは、棒状の何かを振り上げる別の男の姿──。
気付くのが遅すぎた。もはや避ける事はかなわない。
「……っ……!」
かろうじて腕で防ぐと、焼けるような衝撃と痺れが走る。金属が打ち当たる鈍い音。振り下ろされたのは鉄パイプだった。
焦りは判断を鈍らせる。今は目の前の相手に集中しなければ。
痛みと動揺を強引に押し止め、再度パイプを振りかぶる男に神宮寺は向き合おうとした。二人の男に背を向ける形で──。
再びの強い衝撃と共に、視界が揺れた。
後頭部への打撃──気付いた時には、彼の体は地に伏していた。
ざまぁみろ。吐き捨てられた言葉と嘲笑。勝ち誇ったように見下ろしてくる複数の視線。
もう一度脳を揺さぶるような一撃を食らわされ、瞬く間に意識は散っていった。
* * * * *
こき使った頭が、締め付けられているかのようにぎりぎりと痛む。
怪我だけのせいではない。自身の油断に、憤らずにはいられなかったのだ。
だが、後悔ばかりに苛まれている場合ではない。あの男が言っていた事が事実なら……
『……仲間が……事務所に……』
245 :
22:2010/07/15(木) 22:29:20 ID:U2m2Cls9
ぐ、と拳に力がこもる。
一刻も早く、無事を確認しなければならない。出来る事なら、彼女に危害が及ぶその前に──
「ああぁぁっ!!」
不意に響いた鋭い悲鳴に、彼の思考は刹那止まった。
聞き覚えのある女の声。今まさに案じていた女性のそれだった。
思わず両目を見開くと頭の痛みは激しさを増し、目の奥がちりちりと瞬く。
それらを押さえ付けてぼやけていた焦点を合わせると、信じ難い光景が映りこんできた。
寂れた倉庫のような室内の中央に、十人くらいの男達が固まっていた。
一様に卑しい笑みを顔に浮かばせ、彼らの輪の中心にいる何者かを見下ろしている。何者か──
視線を床へ下ろす。
息を呑んだ。
下半身を丸出しにして、勢い込んで腰を前後に振る男と、その男に犯されて拒絶の声を上げている女がいた。
つい先程聞こえた悲鳴と同じ声。毎日のように顔を合わせ、共に仕事をしている助手、その人だった。
今朝、自分を事務所で送ってくれたその柔らかな声音は影もなく、身を脅かされる恐怖と苦痛に張り詰めている。
「───……!!」
何故、と考える間もなかった。
骨を折らんばかりの力をこめて身を捻り捩じらせ、後ろ手で固めた拳で柱を強く叩く。
246 :
22:2010/07/15(木) 22:30:39 ID:U2m2Cls9
ぐらぐらと意識を掻き乱さんとする頭痛にも構わず、頭を激しく振り、口を塞ぐ欝陶しい猿轡を外そうと試みる。
しかしその行為を嘲笑うかのように、彼を縛る荒縄はスーツ越しの身に食い込むばかりで、緩みもずれもしない。
物音に気付いた男が、暴れる神宮寺の元へ歩み寄ってきた。
ニタニタと癇にさわる笑みを向けてくる。食いしばった歯に、さらに力が入った。
「ようやくお目覚めか、探偵さんよ」
射抜かんばかりの強い眼光で睨む彼を、小馬鹿にしたように見下ろして男が口を開いた。
「そちらの別嬪さん、ちょっと味見させてもらってるぜぇ」
男が指し示す先で、彼女が辱められている。
ブラウスは開かされて下は全て剥ぎ取られた姿を、何人もの男達の前に晒され、そんな中で犯されて、泣いている。
「俺ら全員の気が済んだら解いてやっから、まぁ、しばらく黙って見とけや」
──出来る訳がない。
男の言葉など聞こえていないかのように、神宮寺は必死に体を揺さぶり続ける。
縄は硬い上に何周にも渡って巻かれており、引きちぎる事など到底不可能だ。
彼にもそれは分かっている。無駄だという事くらい、分かっている。
247 :
22:2010/07/15(木) 22:32:00 ID:U2m2Cls9
それでも、黙って放っておけるような光景ではない。
何かせずにはいられない。
そんな神宮寺を鼻で笑うと、
「くたばらねぇ程度にしといてくれよ。観客が眠りこけちまったらつまらねぇからよ」
それだけ言って、男は神宮寺に背を向けた。
男が歩いていく先では、洋子が今も秘所を突かれて苦しげに喘いでいた。
目隠しで表情は分からないが、時々唇をぎゅっと噛み締め、いやいやと首を振って男を拒んでいる。
「や、あっ、いやっ……! ぬい、て……抜いてっ……!」
ぱん、ぱんと腰を叩きつけられ男根で膣を抉られるたびに、開ききったすらりとした両足がひくひくと震えている。
投げつけられる下劣な笑いと言葉の合間に響く悲壮な声が、聞き遂げられる筈のない懇願の言葉を紡いでいる。
汚い床に腕を押さえ付けられてもがく細い指が、訪れぬ助けを求めて目一杯伸ばされている。
酷く哀れな有様の彼女が、今目の前にいるというのに。
成す術もなく、ただ見ている事しか出来ない。
惨めな自分や彼女を嘲笑う男達に、呪う言葉一つさえ吐けない。
噛まされた猿轡の隙間に、血の味が滲むのが分かった。
248 :
22:2010/07/15(木) 22:33:24 ID:U2m2Cls9
神宮寺が無為に体力を消費し続ける間にも、洋子を犯す男の律動の動きは速まっていく。
味わう為のものから、達する為のものへと。
出る──男の声から察した彼女の唇が、より濃い恐れを訴えて引きつる。
「ひっ、ぃっ……! いや、やめて、やめっ」
願いが届く事もなく。
ばんっ、と一際強く腰を打ち付けた体勢で、男の動きは止まった。
彼女の唇が、悲鳴をあげていた形のままで震える。
情けない呻き声とだらしのない男の顔のおかげで、何が起きているのかよく分かる。
周りの男達が嗤う声が、いやに遠くから聞こえてくる気がした。
ふぅー、と心底すっきりした様子で溜息をつき、男は洋子の中から出ていった。
啜り泣く彼女に休む間も与えず、別の男が股の間に割り込んで一物を突っ込む。
口元を押さえて鳴咽を漏らすのを愉快そうに笑いながら、取り巻いていた男の一人が彼女の手を掴み、自身のペニスを握らせた。
「っ……うっ、あ、いやっ……」
感触で察してしまったのだろう、洋子は顔をそれとは逆の方へ背ける。
それでも構わず男は女の指を絡め、上下にしごかせつつ柔らかそうな頬にぐりぐりと擦りつける。
くぐもった泣き声が、ますます止まらなくなった。
249 :
22:2010/07/15(木) 22:35:02 ID:U2m2Cls9
喉の奥が、焼けるように熱い。
彼女の掠れた悲鳴も。男らの耳障りな声も。
眼前で汚されていく女の身体も。肌で感じ取れる程に濃い性の臭いも。
殺意と違わないくらいの激しい憎悪を、より深く煮立たせ、心中に凝り固めていく。
──だが、もしそれだけならば。
強い激情の中に一つ、異物のような自問が浮かぶ。
──何故、目を背けないのか。
彼女や自分にとってこの上なく残酷なこの光景に、憎しみしか覚えないのなら。
どうして自分は、直視せずにはいられないのか──
「くっ……あ、うぅ……」
その答が形になる前に、洋子に覆いかぶさっていた男が半萎えになったものを引き抜いた。
早過ぎだ、とはやし立てる取り巻きは、まるで遊んででもいるかのように愉しそうにしている。
彼らが時折投げかけてくる侮蔑の視線と相まって、荒んだ心をさらに逆撫でしてくる。
忌々しい──胸中で毒づくも、舌打ちさえ出来ないこの身こそ、何より腹立たしかった。
どれだけ苛立ちをつのらせても、彼女への仕打ちは収まらない。
次に洋子に近付いた男は、仰向けに横たえられていた彼女の体を俯せにひっくり返した。
250 :
22:2010/07/15(木) 22:36:18 ID:U2m2Cls9
「っ……! うっ……く……」
両手を床について上半身を起こす洋子。その体が、少しずつ前へと進もうとする。
掌や膝を汚しながら、ずりずりと音をたてて必死に逃れようとする彼女を見て、男達はやはり馬鹿みたいに笑っている。
視界を閉ざされて弄ばれている彼女の姿は、あまりにも哀れで、孤独だ。
手を伸ばしてやれたなら、声をかけてやれたなら、どんなに良かっただろう──
そんな風に思いながら、結局逃れられずに腰を掴まれ後ろから挿入される洋子の姿を見ていた。
彼女はまた苦しそうに眉を寄せ、声をあげる。
「ひぁっ……もう、いやっ……! いやぁっ……!」
ああ、だが、気のせいだろうか。
絶えぬ拒絶の言葉の中に、甘い響きが感じられる。
男が乱暴に腰を叩きつける時に漏れる短い吐息に、熱い何かを感じる。
考えたくなかった。その正体が、何なのかなど。
そんな彼女を目にして込み上げつつある熱が、何なのかなど。
そうして頑なに押さえ込もうとする神宮寺だが、昂ぶるものをとどまらせる事が出来ない。
それは彼女もまた、同様であるようだった。
「んあぁ……あっ……こ、こんな……」
戸惑い呟く声に含まれているのは、明らかな艶。
251 :
22:2010/07/15(木) 22:37:39 ID:U2m2Cls9
うっすら紅色に染まった頬は悲しみの涙に濡れているのに、その顔は女の表情を浮かべているように見えた。
抜き差しにつられて前後にふらりと揺れる彼女の腰の動きが、まるで男を煽っているように映る。
──自分は、なんという目で彼女を見ているのだろう。
「は……あぁ……んふ……」
気の抜けた声と共に洋子の腕が曲がり、支えられていた上半身がぐったりと倒れた。
頬を床につけたまま動こうとしない。抵抗も出来ない程疲れてしまったのか。心も、体も。
そこから先は、語り尽くせぬ程に生々しい交わりが目の前で行われていった。
一人ずつ相手をさせるのでは飽き足らなくなったのか、複数の男が同時に洋子の身体をいたぶりはじめた。
ある男は、叫ぶ事もなくなった彼女の唇に男根を押し込んで。
別の男は絹糸のような彼女の黒髪を汚い一物に絡ませて。
あるいは横から手を出して、手触りの良さそうな乳房や素肌を撫で回して……
生臭い息を吹き掛けながら程よく柔らかい女の体を貪るさまは、餌に群がる獣となんら変わりのないものだった。
卑しく、見苦しく、そして汚らわしい牡の集団。
だが、それ以上に許しがたいのは──
252 :
22:2010/07/15(木) 22:39:08 ID:U2m2Cls9
群れの中から一息つこうと離れた男が、神宮寺の方へ近付いてきた。
悔しかろう、とでも言いたげな勝ち誇った目付きに、思いつく限りの罵倒の言葉と憎しみを込めて睨みつける。
例えようのない怒りに浸り続けていた身はわなわなと震え、茹だっているかのような強い熱を帯びていた。
そしてそれとは別に、昂ぶっている箇所がもう一つ。
「……………」
それに気付いた男の笑みが、一層深まった。
神宮寺は耐えきれず目を逸らす。
股の中心でズボンを押し上げ、張り出しているもの。
胡座の体勢で両足首を縛られていたので、隠しようがなかった。
こんなにも彼女がいたぶられて苦しんでいる状況で、男の反応をする自身こそ、もっとも許しがたいものだった。
「楽にしてやろうか?」
顔を覗き込んで問い掛けてくる男の声は、意味深に潜められている。
何かを企んでいるのは見え透いていた。
分かっていても、逃れられない。それもまた自明だった。
返事を返せる筈もない神宮寺の元を離れた男は、今だ女を蹂躙し続ける者達に声をかける。
動きを止め、耳を傾ける男達。
何を話しているのかまでは、聞き取る事が出来ない。
253 :
22:2010/07/15(木) 22:40:25 ID:U2m2Cls9
嫌な予感がする。
今まで以上の屈辱などというものがあるのかと、考えたくもなかったが。
やがてこちらを振り返った彼らの顔は、一様に不快感を高まらせる笑みを浮かべていた。
吐き気がする程の悪意に満ちた、目障りな事この上ない表情だ。
歩み寄ってくる数人の後ろから、洋子が四つん這いの体勢で連れて来られる。
疲れきった緩慢な動作で。くしゃりと乱れた髪を引っ張られながら。
真正面から見た彼女の無残な姿に、思考が止まった。
直後、脳内を熱が狂ったように駆け巡り、全身をがたがたとわななかせた。
美しかった黒髪は汗に濡れて顔にはりつき、所々白く濁った液が付着している。
上気した頬を伝うものは、汗と涙が混じって判別がつかない。
弱々しくも熱っぽい吐息を零す唇の端にも汚液はこびりつき、顎を伝って垂れかけている。
かろうじてまとわり付いているブラウスもじっとりと湿っており、はだけて見える胸は熱く火照って先端を硬くしている。
身を支えるだけの力もほとんど残っていないのであろう震える細腕の間から、彼女の秘所が僅かに見えた。
何度男を受け入れたのか、溢れる白濁を幾筋も腿に垂らしていた。
254 :
22:2010/07/15(木) 22:41:43 ID:U2m2Cls9
何もかもがさらけ出されているその中で、唯一彼女の眼だけが見えない。
見たくなかった。今だけは。
「ぅ……っ……あぁ……」
ぐっと前髪を掴まれて神宮寺のすぐ前まで引きずられ、洋子はくたりとその場に座り込む。
次は何をさせるつもりか──怒りで働かない頭で考えようとする前に、彼の表情は凍りついた。
複数の男の手。それが伸ばされたのは彼女ではなく、彼の方だったのだ。
そう、昂ぶっている彼の股間に──
「……っ………っ!?」
拘束されたままの足を懸命に動かすも、通用しない。
ベルトを緩められ、ファスナーを開けられ、中から引っ張り出されたものは、熱く硬くそそり立っていた。
男達の笑いと声なき侮辱が、荒みきった心をさらに揺さぶる。
これだけでも十分な辱めと思われたが、彼らはそれだけでは終わらせない。
半ば放心状態の洋子の体を持ち上げ、あろう事か、神宮寺の脚の上へと跨がらせる。
力無くしなだれかかってくる彼女の体はしっとりと汗ばみ、男を煽る臭いを染み付かせていた。
ここまできて、何をさせようとしているのか分からぬ筈もない。
だが、下手に暴れて密着した洋子の体をはねのける事も出来なかった。
255 :
22:2010/07/15(木) 22:43:02 ID:U2m2Cls9
不意に身じろいだ彼女の秘部が神宮寺のものに触れた。
感触で察したらしく、ぶるりと一つ大きく震える彼女の耳元で、男が言った。
──自分で挿れて、動けと。
口端を引きつらせ、小さく首を振る洋子。
それを見越していたようで、男はもう一言、何かを囁く。声が小さすぎて、聞き取れない。
「……っ………」
ぴく、と唇を震わせて、洋子は息を止めた。
やがて吐き出された息は諦めを含んだもののように、儚げだった。
神宮寺の両腿の上にあった洋子の尻が、ゆっくりと浮いた。
割れ目が棹を伝って先端に近付くにつれて、ねっとりとした体液がまとわり付いてくる。
その熱に息を漏らしながら、神宮寺は胸中と視線で強く訴える。
──やめろ。
──頼むから、やめてくれ、と。
願いも虚しく、蕩けきった秘唇は屹立したものの先をぬぷりと飲み込み、そして……
「ぁ、っ……!」
根元まで、その内側に包み込んだ。
肉杭全体が一気に熱にまとわれ、神宮寺は切れ切れの息を吐く。
膣内にあった別の男らのザーメンが漏れ出し、彼のものと下着を汚した。
「は……あぁぁ……」
気怠い声と共に洋子はまたゆっくり腰を上げ、ずるずると秘所から男根を抜いていく。
256 :
22:2010/07/15(木) 22:44:34 ID:U2m2Cls9
完全に抜け落ちてしまう前に再度腰を落とし、ぎゅっと中を収縮させる。
そうして何度も上下に腰を振り、彼を達させようとしている。
彼女自身すら、望まない形で。
──なんと、残酷な光景だろう。
体は互いに悲しみに震えていた。
これが夢だったら、どんなにか良かっただろう。
心は苦しい事この上ない状況でありながら、肉体は確かに快感を覚えている。
抗いがたい本能に急かされ、達する時を待ち望んでいる。
彼女も同じだった。
自分で動き、締め付ける事で自身を刺激して快楽を求めている。
喘ぐ唇を辛そうに歪ませ、目隠しの下からは涙の筋をいくつも零して。
彼女は恐らく、自身が今、誰と繋がっているのかすら気付いていないだろう。
視界がきかない今の彼女にとって、神宮寺は他の男達と同じ存在でしかない。
それは救いと言えるのかどうか分からない。
ただ、気付かれないままで済めば良いと思った。
せめて、この悪夢のような時間が終わる頃までは──
257 :
22:2010/07/15(木) 22:46:32 ID:U2m2Cls9
洋子の動きは次第に激しさを増してきていた。
上下するだけでなく、時に中を掻き回すようにぐるりと腰で輪を描き、襞をペニスの側面に擦りつけてくる。
早く終わらせてしまいたいが為のものか、女の体がそうさせるのかは分からない。
いずれにせよ、限界が近付いていた。
駄目だ、耐えろと何度となく自身を叱咤していた神宮寺だが、散々焦らされてから女を与えられた身は、理性で抑えきれる範疇を越えていた。
眼前の女の唇からは、甘く間延びした声音。
頂きを間近にした、悦びの色がうつろう。
楽になりたい。
そんな言葉が、頭に浮かんで消えた。
「はぁっ、ん、んっ、あぁぁー……っ!」
「っ……!! ──っ、っ………」
喉を反らして上擦った嬌声をあげながら、彼女は咥えこんだものをきゅうっと締め上げた。
精を搾り取らんとするような圧力に促され、声なき呻きと共に欲を放っていく。
視界は白く焼け、思考は失せ、ただただ痛いくらいの開放感に身を浸らせる。
その瞬間だけは、煩わしい事柄を全て忘れ去れるような気がした。
258 :
22:2010/07/15(木) 22:47:49 ID:U2m2Cls9
絶頂の余韻が失せていくと同時に、体の感覚が戻ってきた。
全身が痛みと疲労感を訴えてくる。
そして耳に入ってくるのは、今までずっと自分達を見ていたのであろう何人もの男達の罵声、哄笑。
最悪だった。
荒い息をつきながら、神宮寺はうっすらと目を開いた。
疲れ果てたのだろう、洋子の体はぐったりと神宮寺の肩にもたれかかっている。
呼吸はだんだん穏やかなものに戻っていき、落ち着いたところで、彼女はゆっくりと顔を上げた。
洋子の顔が視界に入ったその途端、神宮寺の顔は強張った。
覚めやらぬ快感の熱に浮かされて、潤んだ瞳。
つい先程まで隠されていたもの。
目隠しが、無くなっている。
「……ぁ……」
虚ろだった眼が焦点を結び、唇が微かな声を漏らした。
みるみるうちに表情が消え、目が大きく見開かれる。
まだ繋がっている目の前の男だけに向けられている眼差し。
そこに宿っているものはもはや、絶望だけだった。
「あ、あ、あぁぁ……」
小さく、しかし何度も首を振る女の、空虚な声。
それが嘆きの悲鳴に変わるまで、さほど時間はかからなかった。
259 :
22:2010/07/15(木) 22:50:12 ID:U2m2Cls9
今日はここまでで。
次でおしまいです。また来月にでも。
乙。すごく…切ないです…
261 :
名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 19:03:11 ID:kdF6nrr6
サブの視点だと余計にいたたまれないな…続きが気になる。
262 :
今日は何の日:2010/08/01(日) 14:32:37 ID:ZM4aVbHU
「先生。今日は八月一日ですね」
「ん?ああ、そうだな」
「何か思い当たる事とかありません?」
「ベルリンオリンピックの開幕日だったかな、確か」
「……他には、何か?」
「………?(何かあっただろうか……)スイスの建国記念日 とかかな」
「……………」
「阿久悠が亡くなったのもこの日だったか……」
「もう少し身近な事で何かあると思うんですけど」
「(洋子君の顔がどこかひきつっているように見える……) 新五百円玉が発行された……とか……」
「……………」
「……………」
「先生」
「なんだい、洋子君」
「からかってらっしゃるんですか?」
「いや、そんな事はない」
「ちゃんと考えてください……ほら、誰かの誕生日とか……」
「誕生日……」
「………!そうか、そういえば……」
「!(先生……)」
「今日はきんさんぎんさんの誕生日じゃないか」
「わ た し は ば く は つ し た」
263 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 20:43:22 ID:DEA8qoUd
岩本兄の愛人ってようするにセフレのことなんだろうか。
そんなん会ったばかりの他人に言うことじゃないよなw
265 :
22:2010/08/31(火) 21:56:58 ID:wmyfXMG8
続き置いてきます。
・輪姦で寝取られ(前のもの寝取られて書くの忘れてたサーセン)
・洋子視点
・神宮寺視点
>>245辺りから。
266 :
22:2010/08/31(火) 21:57:44 ID:wmyfXMG8
「ああぁぁっ!!」
秘所を貫く痛みと熱に、洋子は苦悶の声をあげた。
中はほぐされ濡れてはいるが、いきなり勢い任せに打ち付けられては苦痛ばかりが先に立つ。
捕らえられた手足を何度もばたつかせ、首を激しく振って拒絶の意思を示す。
逃れられないとは分かっている。
それでも、ただ黙って受け入れる事が出来ない。
数知れぬ男達の気配。いくつもの腕。荒々しい吐息と、嗤う声。
次に何をされるか分からない不安と、今自分に向けられている明確な暴力。
閉ざされた視界の外から襲い来るあらゆるものが、息も整える事の叶わない恐慌ばかりを促すのだ。
「や、あっ、いやっ……! ぬい、て……抜いてっ……!」
助けを乞うように伸ばされた腕は、手首を掴まれてしまってもう動かせない。
石の床を引っ掻く指に痛みが走り、僅かな湿りが指先に滲んだ。
それさえ気にも留めず、ただただ恐れおののく心にまかせて洋子はもがいていた。
彼女が僅か程も意味を成さない抵抗を続ける内に、凌辱者の腰の動きは激しさを増してきていた。
肉と肉が擦れ合って生じる熱と、息をつく暇も与えぬ律動が、より強い圧力を秘所に加える。
267 :
22:2010/08/31(火) 21:59:33 ID:wmyfXMG8
出る──荒々しい呼吸と獣じみた呻きの合間に聞こえた声が、彼女の脳内にはっきりと響いた。
考えるより速く、唇が鋭い声を発する。
「ひっ、ぃっ……! いや、やめて、やめっ」
じわりと、熱が奥で滲んだ。
口も閉じられないままで、洋子はその感触を膣内に刻み込まれた。
中で何度か震える肉棒から放たれる、生温い液体。
奥へゆっくりと流れていく、おぞましい感覚。
何か取り返しのつかないものを奪われたかのような虚無感が、体の芯からぞわりと込み上げてくる。
堪えきれぬ悲しみに押されて鳴咽を漏らすばかりの彼女に構う事なく、欲まかせの暴力は続く。
一番手が抜け出ると間を置かず次の男根が入ってきた。
またしても力まかせの挿入をされるが、痛みはいくらかやわらいでいる。
摩擦によるそれも、始めの比ではない。行為に慣れてきているのか。
それは彼女にとって、救いとは言い難かった。
体が痛みに順応しても、心がそれに従わなければ苦しい事には変わりない。
徐々に意思とずれ始める体の感覚に困惑する洋子を揺さぶるように激しい抜き差しは続き、やがてまた膣奥に熱が広がる。
268 :
22:2010/08/31(火) 22:00:40 ID:wmyfXMG8
涙ながらにしゃくり上げる声の中に、いや、と消え入りそうな言葉が混じる。
もう何度零したか分からない、拒絶の言葉。
行為に対するものか、自身の体に対してのものなのか、分からなくなりつつある。
達した男が離れると、強引に体を転がされた。顔や胸を硬い床に押し付けられ、洋子の表情が苦しげに歪む。
俯せの体勢にされた身を少し浮かせると、いくつもの痛みが走る。
それでもここから逃れたくて、彼女は手足に思いきり力をこめた。
「っ……! うっ……く……」
疲労で重い身体を持ち上げて、四つん這いになる。
そして擦り傷だらけの両手足を動かして、前へ、前へ。
笑い声がそこかしこから聞こえてくる。何処へ逃げたら良いのか、分からない。
目隠しが邪魔なのだ。
動転していて今更のように気付いた洋子が片手を顔に伸ばそうとしたが、遅かった。
真後ろに迫っていた男が彼女の腰を両手で掴み、後背位で挿入してきたのだ。
熱の冷めきらぬ秘唇に打ち付けられるものの猛々しさに震え、洋子は嘆きの悲鳴を上げる。
「ひぁっ……もう、いやっ……! いやぁっ……!」
非力な女の抵抗を嘲笑いながら、男はピストンを繰り返した。
269 :
22:2010/08/31(火) 22:03:14 ID:wmyfXMG8
棹に絡み付く襞を突き放すように引き抜いては、閉じかける穴を抉るように貫く。
最奥まで突き込むたびに、ぱん、ぱん、と洋子の尻に男の下腹部が叩きつけられる。
相手の事などまるで省みない、一方的な挿入だというのに。
「んあぁ……あっ……こ、こんな……」
女の肉体は、男を拒まない。
乱暴に掻き回されて、喜んでいるかのようにうねりペニスを締め付ける自身に、洋子は上擦った声をあげた。
駄目、駄目と頭の中で自分を責めるのに、身体は信じられない程に彼女を裏切る。
男の動きに応えて細い腰は揺れ、唇からは媚びるような甘い息が零れる。
劣情が、拭えぬはずの嫌悪感を上回っていた。
「は……あぁ……んふ……」
上半身を必死に支えていた腕ががくりと曲がり、洋子の頬が再び石の床に押し付けられた。
暴力にも、快感にも、抗えるだけの気力はもうない。
一度諦めが心にさすと、脳内を性感だけが支配しはじめる。
もう、どうだっていい。ぽつりと、そんな言葉だけが浮かんだ。
「は……あ……」
男の動きが止み、腹の奥がじわりと熱くなった。
270 :
22:2010/08/31(火) 22:04:17 ID:wmyfXMG8
また、中で射精されている。
虚ろな思考がそこに行き着くと、恐れや絶望だけでない、奇妙な感覚に背がわなないた。
そんな自分を哀れむ暇もなく萎えきらぬものは抜け出て、すぐにがちがちに勃起したものが洋子の膣をこじ開ける。
腰の動きや息遣いから別の男だと分かるが、もう厭いの声は上げない。どうせ受け入れる事しか出来ないのだ。
よほど待ちわびていたらしく、抜き差しされる肉棒の摩擦は激しい。根元まで嵌め込まれると入り口から体液が飛び散り、床にびちゃりと零れる。
内腿に幾筋も伝う、ぬるい混合液の感触。耳に入ってくる、顔も分からぬ男の荒い呼吸と卑猥きわまりない交わりの音。
興奮をかきたてる要素ばかりを与えられた身は熱に浮かされ、持ち上げられた尻はねだるように男の腹に擦り付けられた。
女が抵抗を諦めた事を悟ったのか、数人の男が嗤う。
そして中を貫く者とは異なる気配が、洋子の傍まで歩み寄ってくる。
不意に、弾力のある何かで頬をぺちりと叩かれた。
牡の臭いを放つ生温かいそれは、うっすら開いた彼女の唇に押し付けられる。
「歯ぁ立てんなよ」
そう告げて指で唇をさらに開かせ、男は中に昂ぶったものを押し込んだ。
271 :
22:2010/08/31(火) 22:05:38 ID:wmyfXMG8
噛もうとはしないが、自ら舌を絡めようともしない。
ささやかな抵抗……という訳ではない。ただ億劫なだけだった。
男がくたりと垂れていた洋子の頭を髪ごとわし掴みにし、前後に振ってペニスを出し入れする。
「ふぐっ……んむぅ……」
苦しげに顔を歪める洋子だが、やはり拒まない。されるがままに口淫を受け入れている。
先端で喉奥を容赦なく突かれて嘔吐き、口内に滲む先走りの苦みに涙を落とす。
鼻から吸い込む空気は濃密な性臭を体内に送り込み、言い知れぬ不快感を染み渡らせた。
見も知らぬ男達から、こんなにも酷い辱めを受けているというのに。
男根を包み込むように口内に唾液が溢れ、出し入れされて鈍い水音が立つ。
秘唇は喜んでいるかのようにぐずぐずに潤み、膣壁は吐精を乞うて肉棒に吸い付き、締め上げる。
べたついた指にいたぶられた乳首は硬くしこり、膨らみを撫で回されれば甘く間延びした息が漏れる。
女の本能は、蹂躙行為を求めてさえいた。
「んうぅっ……ん、ふ、ふっ、んぷっ」
口の中いっぱいに広がる生臭い白濁を無理矢理飲み下させられながら、洋子は堕ちきらぬ心でただただ早くこの悪夢が終わればいいと願っていた。
272 :
22:2010/08/31(火) 22:06:50 ID:wmyfXMG8
「はぁー……はぁー……はあぁ……」
どれだけの時が過ぎただろうか。
ぐったりと上半身を横たえたままの姿勢で、洋子は背後から秘所を突かれていた。
男が前後に勢いよく腰を振るたびに、結合部からぐちゅりぐちゅりと泥を掻き混ぜるような音が響く。
何度も男根を受け入れた秘所はすっかりほぐれきっており、白黄混ざった粘液に塗れた陰唇は熱く蕩けていた。
精液に紛れて区別はつかないが、彼女自身から漏れ出た愛液の量も相当なものであった。
最初こそ秘所を傷つけぬ為の潤滑液程度のものだったが、もはやその比ではない。
どんなに頭で否定しても、本能的な快感を立て続けに与えられた秘部は悦び、ますます涎をたらすのだ。
「ひあぁ……あっ、はあ、あうぅん……」
黒いアイマスクの下で、洋子の瞳は恍惚に潤む。
無為な抗いをやめた体は波のように押し寄せる暴虐をあるがまま受け止め、生じる淫悦に溺れていた。
行為に慣れてしまうと、視界を閉ざされて感じていた恐れも、刺激を引き立てる要素にとって変わっていく。
汗と唾液と精液とが混じり合って放つ臭いは感覚の麻痺した鼻腔に染み付き、異常なまでの興奮を促す媚薬と化していた。
273 :
22:2010/08/31(火) 22:07:57 ID:wmyfXMG8
開いた口から舌をのぞかせ、はっ、はっ、とせわしなく呼吸をする洋子。
羞恥に嘆く理性の声に、応える事はもう出来そうにない。
目に映らぬところで男達のいくつもの手が、陰茎が、身体中を犯していた。
律動に揺れる乳房をぐにぐにと揉みしだかれて。
際限ない快楽に震えの止まらない腰や足を撫で回されて。
滑らかな頬や艶やかな髪に一物を擦りつけられて。
男の臭いと感触を全身にまとわされ、思考は瞬く間に遠ざかっていく。
「ああぁぁ……」
低い呻きと共に胎内にザーメンを注がれて、洋子は気怠い声を上げた。
汚されるのに慣れた身とはいえ、哀しみは消えない。新たに流れた涙が、視界を遮ったままの厚布を濡らす。
用を済ませたものがずるずると外へ出ていった後、開いたままの入り口はひくひくと震えていた。
何回分の射精を受けたのか。黄ばんだ精液に満ちた秘部は、中が空くとぐぷりと濁った音を立てて外へ漏れ出し、尻や足を汚した。
しかしその開放感もつかの間のものに過ぎず、すぐまた違うペニスに穴を塞がれる。
腰を掴まれ激しく揺さぶられ、中を抉られ掻き回される。その繰り返し。
274 :
22:2010/08/31(火) 22:09:49 ID:wmyfXMG8
だが、しばらくしてそれが前触れもなく収まった。
絶えず秘所を埋めていたものがなくなって、冷えた空気がそこに触れる。
使われ続けていた秘部は状況についていけていないらしく、まだ時々花弁を震わせては中を収縮させている。
しかし休息を与えられた事に安堵した為か、体のあちこちが疲労や痛みを訴えてきた。
持ち上げられていた腰を落とし、気怠げに身を寝かせる。
──終わったのだろうか。
どんより靄のかかった頭で、そんな事を思う。
しかし、やはりそのような事はなく、頬をぺしぺしと叩かれた。
「おい、起きろ」
どこか楽しげな男の声。まだ、あれが続くのだろうか。
うずくまったまま身を縮こまらせ、洋子は起き上がろうとしない。
疲弊した体はこれ以上の酷使を望んではおらず、脱力したまま石床から離れない。
動かずにいる彼女の耳に舌打ちの音が聞こえたのと同時に、髪をぐいっと掴まれた。
「っ……ぅ……」
「いい事を教えてやる。あんたんトコの所長さんな、今俺らが預かってんだよ」
所長という単語に、洋子の唇がひくっと震える。
「まだたいした事はしちゃあいないが……後はあんた次第だな」
275 :
22:2010/08/31(火) 22:13:00 ID:wmyfXMG8
男の言葉の一つ一つが、鈍った頭の中に毒のようにじわじわと染み込んでくる。
試すような物言いだったが、選択の余地などありはしなかった。
洋子がのろのろ体を上げると、男の手は行き先を示すように髪を強く引っ張る。
それに従って四つん這いで進む彼女だが、動きはおぼつかない。彼女の体力は、もう限界なのだ。
そんな事には構いもせずに、男は彼女の髪を引いて歩き、やがてぱっとその手を離した。
「ぅ……っ……あぁ……」
へたりこむ洋子の四方から、また何人かの含み笑いが聞こえる。
何度聞いても慣れない、悪意に満ちた声だった。
不意に両脇に誰かの腕が入り込み、体を持ち上げられた。
逆らう動作も出来ぬままに降ろされた先は、冷たい床ではなかった。
剥き出しの肌に触れる布のような感触と、その下から感じられる温もり。
そして間近に感じるくぐもった呼吸音から、何者かの体と密着しているのだと気付く。
胸の辺りにもたれかかるような体勢にされた事に戸惑って腰をずらすと、秘所に何かが触れた。
柔らかくも、弾力のある触れ心地。熱く滾った、棒のような形のもの。
頭で察する前に、背筋がぞくりと震えた。
276 :
22:2010/08/31(火) 22:14:08 ID:wmyfXMG8
暴行の続きに対する恐れと無意識の部分の疼きが、洋子の中に再び湧きあがってくる。
後ろから耳元にぬるい息を吹きかけながら、男が何事かを囁く。
思考が一瞬停止した。告げられた言葉を反芻し、数秒かけてその意味を理解する。
自分で挿れて、動け。
男はそう言ったのだ。
出来ない──その意を首を小さく、しかし何度も横に振って彼女が示すと、また男が毒を吹き込んでくる。
「"先生"がどうなっても知らねぇぞ?」
「……っ………」
従うしか、ない。
零れ落ちた微かな吐息は、深い諦めに満ちていた。
正面の男の胸から身を少し離し、両手に力を入れて、腰をゆっくりと持ち上げる。
濡れそぼった割れ目にそそり立ったものが時々触れて、僅かばかりの刺激が生じる。
その度に反応しそうになる身を抑えながら、片手を男のものに添え、先端を膣口にあてがった。
びんと張り詰めた男根に触れながら、自分は今、何人目の男のものを受け入れようとしているのだろう、と考える。
粘液に塗れていないそれは、今まで彼女の中に入り込んできた男のものとは異なると分かる。
周囲からは無数の野次と嘲笑の声。何人いるのかなど分からないし、数える気も起きなかった
277 :
22:2010/08/31(火) 22:16:15 ID:wmyfXMG8
考えるだけ辛くなる疑問を頭の片隅に放り、洋子は腰を落とし始めた。
顔も分からぬ男に犯される為に。
熱液でとろとろにほぐれた女陰が、だんだんと肉棒を飲み込んでいく。
中に湛えていた濁液をほんの僅かな隙間から零しながら。張り出た箇所で襞を押し広げられながら。
「ぁ、っ……!」
奥に亀頭がぶつかったところで、洋子は喉を反らして息をつまらせた。
自重を支える腕に力が入らず下半身を下まで落とし込んでしまうと、根元までずっぽりと嵌まってしまい、行き止まりの部分にぐりぐりと押し当たる。
深い場所から痛みを感じるが、それをも越える快感が腹の底から込み上げてくる。
飲まれてはいけない。
自我を保ってなけなしの力を体にこめるも、芯から滲み出る熱に何もかも奪われてしまいそうになる。
男の方は荒い呼気を漏らすだけで、彼女を急かす真似はしてこない。自分から動こうともしない。
欲望そのものを叩きつける行為のような恐怖はないが、また別の忌避感を感じずにはいられなかった。
この男を満たすまで、彼女は望んでもいない性奉仕をし続けなければならないのだ。
はしたなく腰を使って……男性器を包み、締め付け、それを何度も繰り返して……
278 :
22:2010/08/31(火) 22:17:51 ID:wmyfXMG8
そんな自分の有様を思い描きながら、洋子は体を上げていく。
「は……あぁぁ……」
潤んだ内壁を屹立に擦られ、甘い喘ぎを零してしまう。
自分の意思ではないのだと、頭でどんなに言い繕っても抑えきれない。
腰を落としては上げ、男を柔らかく迎え入れては締め上げ、どろりと粘った潤滑液で汚れきった互いを擦り合わせる。
次第に高まる勢いが、熱量が、理性と体を切り離して忘我の心地へと持っていこうとしている。
周りからは蔑みの声と笑いが絶え間なく投げつけられる。
男の上で浅ましく腰を振り、熱っぽい声をあげて悶える自分は、どんなにいやらしく映るのだろう。
他の者達と違い、目前の男は何も声をかけてはこない。
時折身じろぎするものの、求めるような動きとはどこか違う。
だが、きっと嘲笑っているのだろう。周りの男達と同じように、乱れきった姿の自分を。
快楽を引き出す為に動いているのは彼女だけ。男達は今は皆、傍観者でしかない。
ただそこにいるだけの男を、自分が、犯しているのだ──
279 :
22:2010/08/31(火) 22:19:14 ID:wmyfXMG8
「……っ……!!」
噛み締めた歯がかたかたと震え、涸れた筈の涙がまた流れ落ちた。
ぐすぐすと啜り泣きながら激しく下半身を揺らし、振り、中の柔肉を男根に押し付けてゆさぶる。
終わりたい。終わらせたい。ただそれだけを希って。
ぐちゃぐちゃという水音と自分の上擦った声を耳に入れたくなくて、一心不乱に身を上下し続けた。
役に立たない両目をぎゅっと閉じてしまうと、熱気とこもった臭いが肌に伝わってくる。
自身と、何人もの男が分泌したさまざまな液の臭い。
そして、その中に違和感のあるものがひとつ。
それは、嗅ぎ慣れた、あの人の──
「はぁっ、ん、んっ、あぁぁー……っ!」
それと理解しきるより早く、女の限界は訪れた。
身体を固くこわばらせ、喉を震わせて絶頂の声を放つ洋子。
きゅうっと収縮させた膣の奥で、熱がじわりと広がっていくのをかろうじて残った思考のかけらで悟った。
数度震えるものに欲を放たれ、安堵と哀しさが交ざった感情が空虚な心を覆っていく。
280 :
22:2010/08/31(火) 22:20:41 ID:wmyfXMG8
体も心も擦り減らして、もう疲れきってしまった。
今度こそ終わったのだと、思わせてほしい。
怠さにまかせて男の肩にもたれかかった体勢で荒い息をつきながら、洋子はどこか懐かしさを感じさせる温もりに無意識に頬を寄せていた。
「……………」
どれくらいの間、そうしていたのだろうか。
誰かの気配が後ろから近付いてきた事に気付いて、洋子は我を取り戻した。
太い指が耳の辺りを掠め、何かを外している。
呼吸を落ち着かせたところでそっと目を開くと、ぼやけた視界に暗闇以外のものが映った。
ようやく目隠しが外されたらしい。
これでおしまいなのだ──そう考え至り、ほっと息を吐く。
まばたきをして目をこらすと、不鮮明だった像がだんだん輪郭を成していく。
男物のスーツの生地と、その下で汗に湿っているシャツ。
すっかりよれてしまっている、落ち着いた色合いのネクタイ。
281 :
22:2010/08/31(火) 22:22:37 ID:wmyfXMG8
全て、見覚えのあるものだ。それも、ごく最近に。
状況が掴めないまま、洋子はぼんやりとした眼を上へと向ける。
緩んだ襟元から覗く汗ばんだ喉元、頤、そして……
慕ってやまない男性の顔が、真正面から映り込む──
「……ぁ……」
眼を、大きく見開いた。
燻っていた熱の名残りが失せ、頭の中が急速に冷えていく。
猿轡をかまされ、手足の自由を奪われ、彼女に身を寄せられている男。
疲労の色を濃く浮かばせている顔を強張らせ、交わった視線を離せずにいる男。
繋がり合ったままの互いの秘部。
その感触と、彼の苦渋に満ちた表情と、自分達を包み込む嗤いと罵声から、ようやく全てを──理解した。
「あ、あ、あぁぁ……」
横に何度も首を振り、目の前の事実を弱々しく拒む。
その無意味さを分かりきっている心が、音を立てて軋む。
押し潰されて、わなないて、そして──
「──……っ、───!!」
割れんばかりの叫び声をあげた。
どんな言葉を、どんな意味を込めて発したのかすら、彼女自身分からなかった。
両の掌で泣き濡れた顔を覆い、髪を振り乱し、彼の傍から逃げるように身を離してうずくまる。
282 :
22:2010/08/31(火) 22:23:55 ID:wmyfXMG8
ぼろぼろになったブラウスで汚された身を庇い、彼の目にとまらぬように背を向ける洋子。
だが、もう、手遅れだった。
男達が口々に罵っている。
今更何を隠すのか。
あの男は犯されているお前をずっと見ていた。
助ける事も目を逸らす事も出来ずに、ただ見ているだけだった。そして──
よがり狂っているお前を見て、昂ぶっていたのだ、と。
うちひしがれた女にこれ以上ない程の駄目押しをして満足したのか、男らは束縛されたままの彼を振り返る。
感情全てを抜き取ってしまったかのような彼女の表情とは対称的に、あらゆる負の念だけをかき集めた、憎しみそのものを湛えた眼をしていた。
しかし男達は動じず、小馬鹿にした笑みを消さない。檻に捕われた獣同然の今の彼は、見せ物に過ぎなかった。
茫然として俯いたままの洋子の耳に、いくつかの音が入っては通り過ぎていく。
彼への男達の思い思いの罵声と、数発の殴打の音。
最後に足音だけがエコーがかったように響き、やがて消えていった。
静寂だけが残った空間で自失している事、しばし。
男達の気配が完全に無くなった事に気付いて、洋子はすうっと顔を上げた。
283 :
22:2010/08/31(火) 22:25:29 ID:wmyfXMG8
遅々とした動作で後ろを振り向くと、荒く息をついている彼の姿が目に留まる。
さっきよりも服が汚れ乱れている。
去り際の暴行のせいだろうか。
さほど手酷い仕打ちではなかったらしく、痛みを堪えている様子は見られない。
それだけは、ささやかな救いだった。
殆ど這うような状態で近付いていく洋子。彼の顔は見ようとせず、俯き続けている。
目前まで辿り着くと、出されたままの彼のものが視界に映った。
液に濡れてべたついたそれを見て、彼女の心が再びずきりと疼く──自分が汚したのだ、と。
284 :
22:2010/08/31(火) 22:26:42 ID:wmyfXMG8
放り捨てられていたスカートのポケットからハンカチを取り出し、そっと汚れを拭き取る。
やめろ、とでも言うように足を動かしてきたが、止めなかった。
そうせずにはいられなかったのだ。
拭ったものをズボンの中にしまうと、縛られたままの彼の両手に手をかける。
力の入らない指を懸命に動かし、固く結ばれた縄をほどいていく。
そうして彼女の指先が血に赤く滲み出した頃、男の腕に自由が戻り、そして──
彼女の体が、強い力で引き寄せられた。
長時間荒縄と苦闘し続けて赤黒くなった両腕で、きつくきつく抱き締める。
「───………」
言葉もなく。
残された二人は、互いの苦しみと嘆きを、時の許すまで噛み締めていた。
285 :
22:2010/08/31(火) 22:28:12 ID:wmyfXMG8
終了です。
…ちょっと神宮寺スペシャルくらってきます。
288 :
他板より:2010/09/22(水) 13:02:18 ID:eNs/cueL
グルメ・外食板のとあるスレ、開いてここと間違えたのかと思ってビビッた。
131 名前:食いだおれさん[sage] 投稿日:2010/09/18(土) 01:40:47
どれが本人か良く分からんが
>>1の株男は
633 : 株男 [sage]:2010/03/10(水) 22:34:23 ID:WTwUap6u0
洋子だけが頼みの綱だなw
↑の株男と同一人物なのか?そうとしか思えんのだが。
ちなみに俺はかすみだけが頼みの綱の40半のばおっさんだ。
お酒はダメなんで茶でも飲もうか?
132 名前:株男[] 投稿日:2010/09/19(日) 22:55:46
>>131 それ大塚のMのスレのことか?
最近あの店行ってないんで存在を忘れかけてたわ
一度洋子で二時間待ちって言われてあきれて帰って以来ご無沙汰w
134 名前:食いだおれさん[sage] 投稿日:2010/09/22(水) 01:28:38
>>132 やっぱそうか。明日は洋子様の出勤だぞ。
太腿にしがみついて惨めに果てて来るがいい。
>>288 二時間待ち洋子w
かすみもいるってのがまたすごいな。
290 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 22:05:50 ID:Z82f2K74
私は髪をかき揚げた
291 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 19:12:45 ID:tVo3jsKS
ふもっ!とした食感がいいようだな…
保守
誰か何か書いてくれー
294 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 23:30:13 ID:LpXhrivT
絶対ひのでのエッチはつまんないと思う。
かながわの方がマシだろう。
横浜港の時点で絶対童貞だよな日之出。
セクース時はエバがリードしてそうなイメージすらあるw
航海士のひのでを密輸に巻き込もうとして結婚したと考えるのが自然。
外人のねえちゃんがひのでさんで満足できるとは思えんわな。
まさかのエバ悪女説w
青狼会とも仲良くヤッてそうだ。
神宮寺はこの手の女性キャラ少ない気がする。愛理と将棋のやつの秘書くらいか?
298 :
名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 21:35:38 ID:Sk1T6uat
iーj;二二;,__r‐、
{~タ-―=二、`ヾ、~l
>>1 お 前 ア ホ だ ろ
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角筈と町子
野田と大森京子
犯罪カップル話を書いてみたいが自分は文才ないわ。
長編書いてる人は凄いよ。
必要なのは文才よりほとばしる熱意ってじっちゃが言ってた。
犯人カップルいいじゃないか。漫画版夢の終わりにの野田大森の絡みとか好きだった。
BITCHな洋子さんがいいなぁ。
ていうか、実際洋子さんはわりと…だよね。
麻薬中毒のろくでなしと付き合ってたり。
>>301 同意。普段清楚に見えるが実は…というのもなかなかいいw
実際アレな男と二度もデキてたしな。
保守
保守
そろそろ何か読みたい
ほしゅ
307 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 22:46:17.39 ID:QuloNG26
アプリ配信終了か…
あ
ほ
げ
保守
312 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 22:34:51.25 ID:tUkC6qgL
アプリオワタorz…
保守
保守
保守
保守
保守
保守
ほ
320 :
名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 23:50:51.67 ID:7z85OOiu
保管庫見て来たが、未完のもあるんだな。
続きがないと思うと無性に読みたくなる。
保守
保守!
保守
保守
うも!
保守
保守
保守
保守
保守
保守
捕手
保守
今年は新作出るか?
保守
保守
保守
339 :
名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 19:14:58.10 ID:DslbZM1Y
新作3DSで出るらしいが、すれちがい通信て…
保守
保守
保守
343 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 19:17:08.13 ID:W/6YnRoy
強姦じゃなくて愛があるもの希望!
しばらく おまちください
保守
保守
保守
保守
保守
保守
保守
352 :
名無しさん@ピンキー:2013/02/20(水) 23:57:01.58 ID:bFL5MElH
新作キボン
続きマダー
354 :
名無しさん@ピンキー:2013/05/01(水) 15:39:39.84 ID:BGH6XcZm
ほしゅ
355 :
名無しさん@ピンキー:2013/05/01(水) 19:44:18.89 ID:5D80k2XH
ほしゅ
ほ
保守
保守