To LOVEるでエロパロ Part10

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1名無しさん@ピンキー
2名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 03:22:21 ID:B0O/U7Fa
では、後編を投下します
3リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:24:17 ID:B0O/U7Fa
(だ、ダメ…)
案内されたリビングのソファーに座るなり、唯の頭の中は真っ白になっていた
(ど…どうしよ…?)
チョコはすぐ横に置いたカバンの中
さっきから全然構ってくれる気配のない唯にセリーヌが寂しそうにしているが、残念なが
ら、今の唯にそんな余裕はなかった
(と、とにかく落ち着いて! それから…それから…)
チョコのことを考えるだけで、どんどん胸の鼓動が高くなっていく
手におかしな汗を掻き始めた時、唯は、ふるふると頭を振った
「何やってんだ?」
「え…!?」
急に話しをふられた唯は、つい間の抜けた声を上げてしまう
姿勢を正し、赤くなった顔を見せまいと、冷静さ装う唯
「べ、別になんでもないわよ…!」
「なら、いいんだけどさ…。にしてもウチの前でお前を見た時は、びっくりしたぜ」
「何よ…。私がいちゃいけないの?」
「い、いや、そーゆー意味じゃなくて…」
ムッと目を細めて睨んでくる唯に、リトは身振り手振り、言葉を探す
「じゃあ、どういう意味なのよ?」
「ほ、ほら、なんの連絡もなかったし! だからびっくりしったっつーか、うれしかったっつーか…」
「うれしい…?」
「だって思ってもいなかったしさ。お前がウチ来るなんて。驚いたけど、やっぱうれしいよ」
リトの言葉を聞いている内、唯の頬がみるみると赤く染まっていく
「そう…なんだ」
「あ、ああ」
妙な雰囲気の二人に挟まれて、意味もわからずセリーヌは、一人小首を傾げる
「まう?」
リトを見て、唯を見て
そわそわしっぱなしの二人の様子に、セリーヌは大きな目をクリクリさせた
「え、えっと、それでなんか用があってウチ来たんだろ?」
「…べ、別に用とか…」
膝の上で組んだ両手に視線を下ろすと、唯はぽそっと呟く
「…結城くん…今日が何の日かわかってないのかしら…」
「え?」
「何でもないわよ…! でも…やっぱりあるというか…」
目はもじもじと合わさる両手。けれども、意識はすぐ横のカバンの中
「だ、だからね…ん〜…」
眉を寄せて悩むこと数秒
「もぅ! 別に用がなくたっていいじゃない! それとも何? 用がないと会いに来ちゃダメなわけ?」
「そ、そーゆーわけじゃなくて…」
「顔…見にきただけでもいいじゃない! 声、聞くだけでも…」
「そりゃいいけど…」
半分本当で、半分ウソ
リトとは毎日でも会いたいし、声だって聞きたいし、ずっとず〜っと一緒にいたいと思う
でも、今日は違う
今日は大切な理由で会いに来たのだ。とてもとても大切なモノを渡すために
唯はまた視線を膝の上に落した
そんな唯に、リトは不思議そうな顔をする
(う〜ん…。また唯が難しい顔をしてる…。オレ何かしたっけ?)
頭を掻きながら、唯が何を考えているのか読み取ろうとがんばるリト
いつもとは様子が違う二人に、セリーヌの目が好奇心でキラキラと輝く
隣に座っている唯の膝の上にセリーヌは、よいしょ、よいしょ、とよじ登ろうとする
4リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:25:21 ID:B0O/U7Fa
「え…!?」
「まうー♪」
お日様のように輝く笑顔を向けてくるセリーヌに、唯は少しだけ硬くなっていた顔をほころばせた
「どーしたの?」
「まう、まう♪」
この日、初めて見せる唯の笑顔に、セリーヌも笑顔で応える
小さな笑顔と、大きな笑顔
二人のやり取りにリトも緊張がほぐれたのか、声を明るくさせた
「そーいやオレ、まだ何にも出してなかったよな。ゴメン! 何か飲む? つってもコー
ヒーかジュースぐらいしかないけど」
「べ、別にお構いなく…」
咄嗟に出た声は、いつになく小さくて、リトの耳にちゃんと届いたのかどうか疑わしいほど
すでにキッチンに向かっているリトの背中に、それ以上、声をかけられないまま
リビングのドアを閉める音を聞きながら、唯は小さく溜め息を吐いた


リビングには唯とセリーヌの二人だけ
唯はソファーに深く腰を沈めると、また溜め息を吐いた
(…何やってるのよ私はっ…!? チョコを渡すだけじゃない…)
けれども、その"だけ"が中々できない
好きな人に、改めて自分の気持ちを伝える事がこんなにも大変なことだとは、思っても
みなかった
胸の中から溢れる想いも、言葉も、いっぱいいっぱいあるのに
照れくさくって、恥ずかしくて、声が震えて、言葉にできなくて
唯は膝の上のセリーヌに視線を落とした

"何て言えばいいの?"
"どうやって渡せばいいの?"
"スキ…って、それだけでいいの?"
"ってそんな事いえるわけないじゃないっ!!"
"じゃあ…じゃあ…どうやって渡すの? なんて言えばいいのよ?"
"やっぱりスキ…って? そ、それだけでいいのかしら? もっと他に…もっと"
"……大スキ…とか…?"

答えの出ないまま、唯の目は宙を彷徨う
膝の上のセリーヌが不思議そうな目をしながら、一人真っ赤になっている唯の顔をジッと見つめている
唯は弱々しい笑みを浮かべた
「何でこんなことも出来ないのよ…! 私のバカ…」
「まう?」
セリーヌと満足に話すことも、相手をしてあげることもできない
自分のことでいっぱい
そんな状況でも、セリーヌは相変わらず屈託ない笑みを唯に浮かべる
「まう〜♪」
「セリーヌちゃん…」
キラキラと輝くその笑顔は、真っ直ぐ唯に向けられる
唯の目に映るセリーヌの姿に、ふとリトの顔が重なった
「そっか…」
自分の一番好きな顔――――リトの笑顔と、少し似ている気がするセリーヌの笑顔
唯の堅くなっていた気持ちが、ほんの少しだけど、溶けていく
5リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:26:14 ID:B0O/U7Fa
「……そうよね…! 今日は、私ががんばらなきゃダメな日なんだから…」
唯はそう言うと、セリーヌの頭をそっと撫でた
セリーヌの満面の笑顔に、唯もつられて笑顔になる

その頃、リトは――――
「う〜ん…」
冷蔵庫からジュースを取り出しながら、難しい顔をしていた
原因はもちろん唯
今日、ウチの前で会ってからというもの、唯の様子がおかしい
コップにジュースを淹れる手を止めると、リトは眉を寄せた
「何かオレ…怒られるようなことしたっけ…?」

「お待たせ!」
ガチャっとドアを開け、コーヒーを乗せたトレイを手にリトは戻ってきた
「!!?」
リトの姿を見ると、物憂げだった表情が一変、唯は慌てて姿勢を正す
「どした?」
「な、何でもないわよ…!」
「まう〜…」
心の準備がまだ完全に出来ていない唯に、セリーヌは心配そうに声をかける
「…ま、とりあえず、コーヒーでよかった?」
「あ…ありがと」
「セリーヌはオレンジジュースな」
「まう♪」
子ども用のコップを両手で持つと、セリーヌはおいしそうにゴクゴクとジュースを飲み始める
その横で唯はコーヒーカップを手の中で回しながら。そわそわと渡すタイミングを探し続ける
「ん? もしかして熱すぎた? 気をつけてたつもりなんだけどな…。冷ましてこようか?」
「い、いいわよ別に…! コレでいいの」
「そっか。ってセリーヌお前な…」
ぷはーっ! と一気にジュースを飲み終えたセリーヌは、ご満悦な顔でリトに笑いかける
正し、コップからこぼれたジュースで口元を汚しながら
「ったく」
「いいわよ! 私がするわ」
唯はそう言うと、カバンからハンカチを取り出して、セリーヌの口元を拭いていく
「ごめん。あとで洗って返すよ」
「気にしないで。これぐらい」
唯の対応はテキパキとしたもので、セリーヌも嫌な顔せず黙って従っている
そんな二人の光景に、リトはふっと表情をやわらげた
(なんかいいな…。こーゆーの)
「…こんな感じかな? ハイ、もういいわよセリーヌちゃん」
「まう♪」
ニッコリと笑うセリーヌに、リトは少し声のトーンを下げた
「コラ。ちゃんとありがとうしなきゃダメだろ?」
「まうー…」
可憐な顔を曇らせながら、セリーヌはしゅん…、と肩を落とす
そして、ペコリとおじぎをすると、可愛い眉を寄せて唯の様子を窺う
「だ、だから別にいいんだってば! 結城くんも、そんな風にセリーヌちゃんをイジメ
ないでよね!」
「いや…誰もイジメてるわけじゃねーんだけど…」
いつの間にかセリーヌから自分に矛先が変わっていることにリトは顔を苦くさせた
6リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:27:51 ID:B0O/U7Fa
唯に両手を握ってもらって、ソファーの上をピョンピョン飛び跳ねる楽しそうなセリーヌを
見ていると、ふと思う
(もしかして唯って、子ども好きなのかな…?)
自分には見せてくれる素振りすらない笑顔を浮かべながら、セリーヌと遊ぶ唯に、リトは
少し複雑な気持ちになってしまう
(もうちょっとオレにも優しくとかしてくれればな…)

お茶を飲んだり、他愛無い話しをしたり、セリーヌと遊んだり
いつもと変わらない、少しだけ騒がしくて、だけどあったかい時間が流れる

(…にしても、唯の用事って何だ?)
それでもやっぱり気になるのは、唯のこと
怒られる覚えも、お説教される覚えもない――――はず
コーヒーカップに口を付ける唯の横顔をボーっと眺めていると、リトの目に不吉な光景が映る
「お、おい! セリーヌ!?」
「え…?」
リトと、横を振り向いた唯の視線が交わるところ――――セリーヌが、唯のかばんの中を
覗きこみ、それを頭からかぶろうとしていた
「ちょ…」
腰を浮かし、手を伸ばして止めようとするも、すでに遅い
ドサドサと、頭からカバンの中身をかぶったセリーヌが、キョトンとした顔でリトを見つめる
「まう?」
「ったく…。ごめん、唯」
「い、いいわよ…! それよりも大丈夫セリーヌちゃん? どこもケガしてない?」
「まう!」
と、元気にニッコリとほほ笑むセリーヌに、唯は安堵の溜め息を吐き、リトは深い溜め息を吐いた
「ホント、ごめん。後でちゃんと言っておくから…」
「気にしないで」
散らかった化粧品や、財布を拾い集める二人を余所に、セリーヌは一点を凝視していた
自分の小さな両足の間に落ちてきた、一つの箱
それはセリーヌの両手よりも少しだけ大きくて、ピンク色のラッピングペーパーに、ハート
がいっぱい散りばめられたリボンでキレイにラッピングされていた
「まう…?」
両手で持ち上げ、ブンブンと振ってみると、中から小さな音が聞こえてくる
上から覗いたり、ひっくり返してみたり
カワイイ箱に興味津々なセリーヌは、床に落ちたリップクリームを拾っていた唯に、溢れる
笑顔で箱を差しだす
「まう♪」
「あ、ありがとセリーヌちゃん! 拾ってく……えっ!?」
手渡されたモノに唯は絶句した
「こ、コレ…」
「まう?」
箱を手に固まる唯をセリーヌは、クリクリした目で不思議そうに見つめた
「…コレで全部だと思うけど一応、確認して…ってどーしたんだ?」
「え…!?」
床に散らばったヘアピンを拾い集めてくれたリトと、唯の視線が合わさる
唯は、瞬時に顔を真っ赤にさせた。そして、チョコを後ろ手に隠してしまう
「どしたんだ?」
「そ、その…コレは…」
急にもじもじとしだす唯に、リトは目を丸くさせる
7リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:28:38 ID:B0O/U7Fa
「も、もしかして何か壊れたとか!?」
「ち、違っ…」
「セリーヌ!? お前な…」
「ま、まうー…!?」
リトに怒られると思ったのか、セリーヌは一目散に唯の後ろに隠れてしまう
「セリーヌ!」
「まう…」
唯の腰のあたりからひょいっと顔を覗かせながら、リトの機嫌を伺うセリーヌ
唯のスカートを握りしめる小さな手に、力が入る
「ったく…」
頭をガリガリ掻きながら溜め息を吐くリトに、唯は慌てて声を上げた
「ち、違うの! セリーヌちゃんは関係ないのっ!」
「え? でもセリーヌのせいで何か壊れたとかじゃ…」
「だから違うってば! ホントに何でもないのっ! 何でも…」
唯の声はどんどんと小さく、最後は消えてしまい、リトからふっと視線を逸らした
「…まー、大丈夫ならいいんだけど。すごい大事そうなモノだったからびっくりしたぜ。
ところでアレって何なんだ?」
「えっ!?」
箱を持つ手に力が入る
心拍数がみるみる上昇し、頭の中が真っ白になっていく
「こ、コレはその…」
「?」
キョトンとした顔で見つめてくるリトの視線が、矢となって唯の胸を射抜く
ドキン、ドキン、ドキン
胸の音がバカみたいに大きく、はっきりと聞こえる
「えと……もしかして、聞いちゃマズかったとか…?」
チョコの箱を持ったまま、何も言ってこない唯に、リトは頬を掻きながら気まずそうに口を開いた
「気にさわったんなら謝るよ! けど、すごい…大事そうに見えるからさ」
「だ、大事なのは大事なんだけど…」
二人の視線は一瞬重なり、また解ける
好奇と戸惑いと疑心と躊躇いと
いろんな視線が混じり合う中、そこに一つの視線が加わる
「まう」
目の前にある、キレイな紙に包まれた小さな箱
セリーヌの小さな手が伸び、唯に「これはなんなの?」と、しきりに目で訴えかける
「お、おい。セリーヌ!」
セリーヌが何かしでかす前に、リトはセリーヌをひょいっと抱き抱えると、自分の膝の上に座らせた
「ダメだろ? あれは、唯の大事なモノなんだぞ?」
「まうー…」
指を口に咥えながら、セリーヌは残念のそうに顔を曇らせた
リトはセリーヌを横に座らせながら、視線を再び唯に戻す
「わるい。へーきか?」
「え、ええ…」
と、小さく返事をしながら、唯の指が箱を彩るリボンに触れる
真っ赤なリボンには、大小さまざまな大きさのハートが散りばめられている
それは少しでも多く、自分の気持ちを知ってもらいたいと想う、唯の女の子心だった
白い喉にコクンと唾が落ちていく
手にしっとりと汗が浮かぶ
下唇を噛み締め、ギュッと目を瞑りながら
唯は、自分の中の勇気を全部集めて、口を開く
8リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:29:24 ID:B0O/U7Fa
「結城くん!」
「え…?」
セリーヌの服を直していた手を止めると、リトは唯の方を向いた
唯の胸の音がトクンと一つ大きくなる
「そ、その…」
「ん?」
真っ直ぐなリトの視線は、唯の胸をキュンキュンと撃ち抜く
(だ、ダメ…! やっぱり言えない…!)
噛み締めた唇がキュッと小さな音を立て、チョコを持つ手が震える

喜んでくれるかな
"おいしい!"って言ってくれるのかな
私の気持ち、ちゃんと届くかな
スキって…大スキって、ちゃんと――――

「その…」
目に熱いモノが込み上げてくる
唯は目をギュッと瞑った
(もう…! チョコを渡すだけなのに何やってるのよ…!?)
俯き、呟く唯。そんな唯の手の上に、小さな手が重ねられる
「え…?」
目を開けると、まだ幼い、けれども、真っ直ぐな大きな瞳がジッと自分のことを見つめていた
「セリーヌ…ちゃん?」
「まう」
セリーヌは一言そう言うと、ニッコリと笑った
自分の一番好きな笑顔と少し似たその笑顔は、まるで「ガンバれ!」と言ってくれているようで
「…ッ…」
震えていた手がピタッと止まる
「唯…? ホントにどーし…」
「聞いて!」
唯は真っ直ぐにリトを見つめた
そして、想いを口にする
「…こ、コレ! ……あげる…」
「え?」
唯は両手で握りしめたチョコをリトの前に出した
真紅に染まった顔をふいっと逸らしながら、すでに目はリトを見ていない。見ていられない
「えっと…」
「……ッ」
部屋の中に沈黙が訪れる
どちらも無言
「まう?」
と、セリーヌが首を傾げる

"早く、受け取りなさいよねっ!"

と、喉まで出かかった言葉を無理やり奥に押し込めると、唯は、意を決して想いを告げた
「ば、バレンタインのチョコレート! 受け取ってほしいの! 結城くんにっ!」
言い終わった瞬間、唯はギュッと目を瞑った
やけに心臓の音がはっきりと聞こえる
ドキ、ドキ、ドキ、ドキ――――まるで世界にたった一つだけの音の様な
(早く、早く、早く…もぅ! 早く何か言いなさいよね!)
リトからの返事は一秒、二秒、あるいは永遠にも感じるほど長く感じた
そして、その反応は思ってもみなかったものだった
9リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:31:14 ID:B0O/U7Fa
かすかに聞こえる、クスっと笑ったような声に、緊張の糸が切れたのか、唯は思わず
声を大きくさせた
「な、何よ!? どうして笑うわけ? 何かおかしな事いった?」
「い、いや、そーじゃなくて…」
リトの声はあきらかに上擦っていて、そしてどこか戸惑っている様にも聞こえる
それでも唯は追撃の手をゆるめない
精一杯、強がって、声にトゲを含ませる
「何よ…? 言いたいことがあるなら、はっきり言いなさいよっ!」
「い、いやその…なんつーかホッとしたってゆーか、びっくりしたってゆーか…」
「何よソレはっ! 私はねっ…」
要領を得ないリトの態度に声を大きくしようとした時、リトが待ったをかける
「そ、そーじゃなくて! なんかホントにスゲーうれしくってさ…」
「え…?」
「唯がチョコくれるだなんて思ってなかったし…。だからホント、スゲーうれしくて…け
どびっくりもして…。うまく言葉にできないけど、とにかく、ホントにホントにうれしいんだ」
リトはニッコリと笑った。照れくさそうに、恥ずかしそうに
だけど、本当に心からうれしそうに
唯の思考がそこで一旦、停止する
そして、止まった思考の代わりに胸がキュンと音を立てる
キュンと鳴った音は次第にドキドキに変わっていき、唯の顔をみるみると赤く染めていく
「な、な、ななな…」
「と、とにかく、サンキューな! 唯」
リトは唯の手からチョコを受け取った
うれしそうにチョコの入った箱を見ているリトを前にしても、唯は口をぱくぱくさせる
だけで、しばらく動けなかった
「まう〜」
キラキラと好奇心いっぱいに輝く目をしたセリーヌが、チョコの箱を欲しさに、リト
の手を引っ張る
その光景に、ようやく唯の長い停止状態が解けた
「そ、そんなにうれしいうれしいとか言わないでよねっ!! ちょっと大袈裟すぎるわ! 
それにチョコの一つぐらい言ってくれれば、いつだって作ってあげてもいいと言うか…その…」
最初の勢いはどこにいったのか。どんどん声は細くなり、最後は消え入りそうな声で、
ごにょごにょと話す唯
さっきまで持っていたチョコがなくなり、手持ち無沙汰になった両手をもじもじさせな
がら、唯はチョコを持つリトをジッと見つめる
その視線に気づいたのか、リトは唯とセリーヌを交互に見ながら、ニッと笑みを浮かべる
「ところでさ。このチョコ今から食べていい?」
「え、ええ。もちろんよ」
「唯も食べるだろ?」
「え? 私!?」
唯は不安で揺れていた目を大きくさせた
「そ! 唯とセリーヌとオレの三人で! ダメか?」
「だ、ダメとかじゃなくて私は別に…」
「まう?」
唯とセリーヌの二人は、目を合わせる
その期待に満ち満ちたクリクリの大きな瞳に、唯は淡い笑みを浮かべた
10リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:32:35 ID:B0O/U7Fa
「ええ、いいわよ! 三人で食べましょ」
「まう〜♪」
「じゃ、決まりだな!」

コーヒーを淹れなおし
セリーヌ専用のコップにおかわりのジュースを淹れて
セリーヌを挟んで、リトと唯は、チョコを口にする

(喜んでくれたかな…結城くん…)
セリーヌとチョコを半分こしているリトの横顔を見ながら、自分もチョコをぱくっと一口
最初は苦くて、少しずつ甘くなるミルクチョコをもぐもぐしながら、唯は淡い期待を
抱きつつ、リトの感想を待った

そして――――

「うま、うま…」
夢の中でもチョコを食べている最中なのか。幸せそうな顔をしながら、すやすやと気持ち
よさそうな寝息を立てるセリーヌに、リトは顔をほころばせた
そっと頭を撫でると、寝返りをうったセリーヌがリトにピトっとくっつく
「まう…」
「ホント、よく食って、よく寝るよな。お前は」
セリーヌの寝顔に笑みを浮かべていると、キッチンからパタパタとスリッパの足音が聞こえてくる
リビングに顔を見せたのは唯だ
エプロンを着け、髪を白いリボンで一つに纏めているいつもと違った唯に、リトの心臓が
ドキっと高鳴る
(なんかいつもと全然違って…)
「とりあえず、コーヒーカップとかは洗ったけど、ほかに洗ったりするモノはある?」
「……」
「結城くん?」
こちらをボーっと見てくるだけで全然反応がないリトに、唯は溜め息を吐くと、スリッパ
を鳴らしながらリトの前に歩み寄る
「ちょっと結城くん、さっきから訊いてるんだけど? なんとか言ったらどうなの?」
「へ…!?」
目の前に来たエプロン姿の唯は、少し遠くで見るよりグッと大人っぽくて
リトは自分の顔が熱くなっていくのを感じながら、慌てて返事を返す
「い、いや、別にないんじゃないかな? はは…」
どう見ても怪しい、誤魔化し笑いにしか見えないそれに、唯は溜め息を吐く
「どうせまたハレンチなことでも考えてたんでしょうけど…」
「ち、違っ…」
心地よさそうなセリーヌの寝息にお互い、それ以上は強く言えない
唯はもう一度軽い溜め息を吐くと、胸のあたりで腕を組んだ
「…ま、この事はまた後でちゃんと訊くとして…」
「何だよ…?」
腕を組んだまま、唯の目がジト目に変わる
「あなたって本当に呆れるわね…! まさかホントに、今日が何の日か忘れてたなんて…」
「し、仕方ねーだろ…! バレンタインとかオレには、あんまり関係なかったんだから…」
唯から目を逸らしたリトは、テーブルの上の空になったチョコの箱を見つめながら、少し口籠る
「いつも、美柑がくれるだけだったしさ。だから、唯が初めてだよ。こんな風にチョコくれたの」
「そう…なんだ?」
"自分が初めて"
なんだか寂しそうなリトの横顔にも、少しうれしく感じてしまうのは、唯だけの秘密
唯は赤くなった自分を誤魔化すように、コホンと咳ばらいをした
11リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:33:48 ID:B0O/U7Fa
「そ、それで、どう…なの?」
「どうって?」
「チョコよチョコ! チョコの感想よ! まだ何も訊いてないわ」
唯の目は真剣だ
授業中よりも、勉強中よりも、風紀活動中よりも、ずっとずっと
「答えて!」
いつの間にか、自分が両手を握りしめていることにも唯は気づかない
いろんな意味での初体験
感想が気になって気になってしかたがない
「うまかったよ」
そんな唯の気持ちにも、表情にも、目もくれず。リトはセリーヌの頭をよしよしと
撫でながら、素っ気なく応える
暖房が利いているはずのリビングに冷たいナニかが生まれた
ふと唯の方を見ると、唯の目が怖いぐらいに細くなっている
「な、何だよ?」
まだよくわかっていないリトに、唯は氷のような視線を突き立てた
「…結城くん。さっき、うれしいとか言ってたけど、アレ…本当なの?」
「なっ!? ホントだって! 当たり前だろっ!!」
疑いの眼差しを向けてくる唯に、リトは慌てて反撃する
「ふ〜ん…。その割には、ほとんどセリーヌちゃんにあげてた様に見えたけど?」
「そ、それは…」
「セリーヌちゃんも喜んでたし、それはそれでうれしいんだけど…」
ずいずいとリトに詰め寄りながら、唯の口調は変わらない。目も逸らさない
「あなたが、ちゃんと食べてくれないと意味ないんだからねっ! 私は、あなたのために
作ったんだから!」
腰に手を当てながら話す唯は、怒っているというよりは、拗ねているようにも見える
そんな唯に、リトは溜め息を吐いた
「ホントにうまかったって! オレが今まで食べた中で、一番うまかったよ!」
「ホント…?」
不安いっぱいの眼差しを向けながら、唯はもう一度、同じ質問を繰り返す
「ホントなの?」
握りしめた両手は、その力の強さだけ、想いの強さを物語る
唯の片膝がギシっと音を立てて、ソファーの上に乗った
「ホントにホントなの?」
「だ、だから…」
二人の距離は、お互いのちょっとした息遣いも聞こえてくるほど近い
いつもなら、真っ先に赤面してしまう唯よりも、今はリトの方が赤くなっている
リトは間近に迫る唯に気押されながらも、必死に言葉を探した
「ちょ…ちょっと落ち着けよ!」
「うるさいわねっ! あなたがちゃんと応えてくれないからいけないんじゃない!」
いつになく一生懸命な唯の目は、今の気持ちを表わすかの様にゆらゆらと揺れる
感想を早く聞きたい一心で、だけど、不安で押しつぶされそうで
黒い瞳に、涙をいっぱい湛えてジッと見つめてくる唯を、リトも同じように見つめ返す
「ちゃんと応えてくれるまで許さないからね!」
「だ、だから…」
「余計なことなんか聞きたくないわ! 私はチョコの感想を聞いてるだけなんだから! 
ちゃんと応えなさいよ! わかってるの結城くっ…え―――!?」
グイッとさらにリトに迫ろうとした時、ふいに唯の体が傾く
膝をソファーの上に不安定に乗せていたせいか、バランスを崩してしまったのだ
「キャッ…―――!?」
「う、うわっ!? ちょっ…」
バフっと音がなり、気づくと唯は、ソファーにリトを押し倒していた
12リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:35:29 ID:B0O/U7Fa
「え…えと…」
「……ッ」
唇が触れるか触れないかの距離で二人は、目にいっぱいに映るお互いの顔をまじまじと見つめた
ジッと見つめながら状況の確認。そして、次第に理解が広がると同時に、みるみると唯の
顔が赤くなっていく
触れなくてもリトの体温が感じられる距離で、唯はリトの顔から目を逸らすことも、離れ
ることもできない
見つめ合ったまま数秒。ポトッと、唯の目からこぼれた水滴が、リトの頬を濡らす
「ゆ…い?」
「!?」
唯は慌ててリトから離れると、袖でゴシゴシと目を擦った
袖の隙間から時折、見える真っ赤になった目に、リトは上体を起こすとそっと唯の頬に
手を伸ばした
「なに…よ? べ、別になんでもないんだからっ…! ちょっと目にゴミが入っただけで
…それだけで…あれ? 何で…何で…」
話しているそばから、唯の目からぽろぽろと涙が溢れ、袖を濡らしていく
戸惑いと、驚きで、微かに震えるリトの指先に何を感じたのか、赤くなった目と同じぐらい
頬を赤くさせた唯が、バツが悪そうにムッと睨んでくる
「何よ…?」
(…ホントに、ホントに、スゲーがんばって作ってくれたんだな。チョコ)
リトはそっと唯の頬に触れた
触れた拍子に溢れた水滴が手の平の上を伝う
唯は、リトの手を払いのけると、慌てて袖でゴシゴシと涙を拭った
「何のマネよ!? 言っとくけど、こんなことしたって誤魔化されないんだからねっ」
目をムッと細めて怒る唯の頬に、リトはまた手を伸ばす
「いい加減にっ…」
「うまかったよ! 唯の作ってくれたチョコ」
「え…?」
その一言は、唯の胸をキュンと響かせ、何も考えられなくしてしまった
振り上げた手は、行き場を失い、宙を彷徨い、そして膝の上に落ちていく
真っ白になってしまった頭を再び動かそうと唯は、目をパチパチさせた
「な、な、何いって…」
「また作ってくれよな! その…来年も」
「来年…も?」
「ああ。スゲー楽しみにして待ってるからさ」
と、ニッコリ笑いながらリトは言ってくれた
恥ずかしそうに、照れながら、唯の大好きないつもと同じ魔法を込めて
「……」
唯はリトの顔を見つめたまま、動けないでいた
ずっとずっと欲しかった言葉。聞きたかった言葉。何度も何度も
頭の中では、リトの声がリピートし続けている
さっき、チョコを受け取ってくれた時の、何十倍ものうれしさで、思うように言葉を紡げない
胸の中がキューっとなって、顔がヤケドしそうなほど熱くなって、目もうるうると揺れて
目の前でニッコリと笑うリトに、花が萎れていくようにくてっと体の力が抜けていく
唯はリトの胸にトン、と頭を当てた
「え…?」
唯の行動に今度は、リトが言葉を失う
(あ、あれ? オレまたなんか余計なこといったのか? さっきのってフツー…だよな…?)
リトの"フツー"はいつも唯に特大の破壊力を与える
そのことにリト自身まるで自覚がない
相変わらず鈍いリトと、いつまで経っても素直になれない唯
重なりそうで、重ならない気持ち
だからこそ、一瞬でも重なった時の破壊力はとても大きくなる
13リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:37:08 ID:T9QKQp5f
「えっと…」
「……ッ」
リトは唯をどうしていいのかわからず、両手の在りかを探して、彷徨わせてばかり
唯はおデコでリトのぬくもりを感じつつ、目を瞑っていた
(結城くんの匂いがする…)
その気持ちは今の状況には、ひどく見当はずれなように思える
それでも感じずにはおられない
目を閉じると、ずっと大きくなる大好きな匂い。次第に気持ちが落ち着きを取り戻し始める
唯はリトの服をクシャっと握りしめた
「ゆ、唯…?」
「…また作ってほしいんだ?」
「え…」
「また作ってほしいの? って訊いてるのよ」
胸に頭を預けたままの唯の顔はリトからは見えない
リトは言葉に詰まりながらも、なんとか上ずった声で返す
「そりゃ作ってほしいって思ってるけどさ…。その…お前がよければだけど…」
「……じゃあ一つだけお願いきいてくれたら、考えてあげてもいいわよ」
「お願い? 何だよ?」
頭を胸から話すと、唯はゆっくりと上目遣いでリトを見つめた
上気した頬に、少しゆらゆらと揺れる黒い瞳に、リトは息を呑んだ
(な、なんかすごい…)
ゴクリと喉に唾が落ちていく音を間近に聴きながら、唯は視線を逸らさない
ジッと覗きこんでくるその瞳は、どんどんリトを捉えて離さない
唯は、薄いサクラ色をした唇を開き、囁いた
「キス…して」
小さな、小さな囁き
時計の針の音よりも、隣で寝ているセリーヌの心地いい寝息よりも
けれども、リトの耳にははっきりと聞こえる声
「キス…?」
「うん」
頷くと、前髪が揺れ、唯の顔に影を生む
「え、えと、キスしてって聞こえたんだけど…?」
「そうよ…。ダメなの?」
「い、いや! ダメとかじゃなくてっ!」
考えるどころか、想像すらしていなかった唯の言動に、リトは軽い衝撃を受けた
そして、受けたと同時に、一つだけわかった事がある
今まで唯が抱えていた不安
自分の「おいしい」ってたった一言が聞きたくて。何回でも聞きたくて
だけど、我ままを言えなくて、甘えることができなくて
リトは指で顔にかかった唯の前髪をそっと掻き分けていく
「んっ…」
「そ…その、じ、ジッとしてろって! 目に入ったらどーすんだ?」
前髪と指の隙間から見える、リトの顔は、すこし、ほんの少しだけさっきよりもカッコよく
見える。唯の視点限定で
抗議の声を奥に引っ込めると、唯は黙って髪をリトに整えてもらう

結城くんの膝の上
結城くんの匂いも、あったかさも感じられて
結城くんの顔が一番近くから見える、特等席
私だけの――――

ジッと見つめてくる唯に気づくことなく、リトは髪をセットし終わると、両手で唯の
ほっぺを包んだ
14リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:38:18 ID:T9QKQp5f
「終わり」
「うん…。ありがと」
「じゃあ…しよっか? そ、そのき、キス…」
「なっ、何よソレはっ!? もっと気の利いたセリフとかないわけ?」
「うっ、ごめん…」
「もぅ! さっきまでのカッコよさはどこにいったのよ…! そ、その…ちょ…ちょっとだけだけどね…」
すっかり上気して熱くなった唯の体温を手の平で感じながら、リトは眉を寄せて考える
そして、精一杯の言葉を探し、伝える
「じゃあその…うまく言えるかどーかわかんねーけど…。オレ、またお前の作ったチョコが
食べたい! 来年も再来年も、この先ずっとずっと! オレがお前のチョコ独占した
い! ってダメ?」
「…なんかいろいろと余計なモノが入ってるんだけど…?」
唯の指摘にリトは顔を顰めた
「ご、ごめん…!」
「…ギリギリ許してあげる」
唯はリトの言葉を遮るように、自分の言葉をかぶせると、リトの首筋に腕を回し顔を寄せる
「ちょ…唯!?」
「ダメ…。待てないわ」
会話は一瞬
甘いに香りと共に、リトの唇にやわらかい感触が触れる
「ん…んっ…」
触れ合うだけのキスは、一秒、二秒…
長い睫毛を揺らしながら、唯は少しだけ目を開けてみた
目の前いっぱいに映る、リトの顔
まだ戸惑っていて、だけど一生懸命で
(結城くん…)
腕の力が強まり、互いの距離がさらに近づく
(結城くん…)
胸と胸が当たり、お互いの胸の鼓動が相手にも伝わる
胸の音と、気持ちが重なって、溶け合って
甘い甘いチョコのような世界の中、唯はもう一度、気持ちをリトに届けた
(結城くん…世界で一番…大スキ…!)

唯は腰を浮かせると、リトに自分の体を完全に預けていく
「ちょ…ちょっと待っ」
「んっ」
キスを続けたまま、唯はリトをまたソファーの上に押し倒した
上下で見つめ合う、二人
唯の髪がはらりと落ち、リトの頬を撫でていく
「えと…唯?」
「何よ」
「何って…。今の状況わかってる?」
「わか…わかってるわよ! でも仕方ないじゃないっ」
どんなに強がっていても、声も体も小さく震えてしまう
下唇を噛み締める唯の顔は、赤というよりも、真紅に近い
「だ、だって…だって…スイッチ入っちゃって…」
「スイッチって…」
リトはすぐ隣ですやすやと寝息を立てているセリーヌの様子を反射的に見た
「ま、待てって! とりあえず…」
「嫌よッ!」
唯の両手は赤くなるほど、リトの服を握りしめている
まるで離れたくないと言っているように
15リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:39:35 ID:T9QKQp5f
「私だって…私だって…」
「唯…」
吐息が触れ合うほどすぐ近くで、唯は睦言のように繰り返す
唯は真上からリトの目を見つめた
前髪で隠れていた顔が見え、唯の濡れた瞳と赤く染まった頬がリトを捉える
「結城くんのお礼がほしいの…今すぐ」
「お礼…?」
今にも泣き出しそうな顔と声で、唯は精一杯の強がりを口にする
「そうよ。言っとくけど、ホワイトデーまでお預けとかなしだからね! 待ってあげないからっ」
そう言うと、唯はリトに体を重ねてきた
さっきよりも強く、いつもより少し強引に
唯の全体重がリトにかかる
柔らかい胸の感触よりも、唯の体の重さがとても気持ちいい
それは幸せの重さだから

耳元に唯の少し熱っぽい息遣いがかかる
リトの頬に長い髪を落としながら、唯は顔を上げ、真上からリトの顔を見つめた
吸い込まれそうなほどキレイな黒い瞳に見つめられ、リトは唾を呑み込む
そして、それは唯も同じ
いつも以上に赤くなった顔に、緊張と恥ずかしさで、体が小さく震える
それでもリトから視線を逸らさないのは、大好きな人の顔を一番近くで見たいから

結城くんの顔が好き
驚いた顔も、戸惑った顔も、困っている顔も、寂しそうな顔も、一生懸命な顔も
みんな好き
笑った顔が一番だけどね

心の中でそう呟きながら、唯は何も言わず、けれど少しだけ躊躇いながら、リトに顔を寄せた
唇が浅く触れ、そして、深く重なる
「ん…あふ」
腕を首に背中に回し、脚を絡ませ合って、もっと深く体を寄せ合う
「んん…んっ」
口元からこぼれる唾液すら愛おしいのか、舌ですくって、また求め合う
唯は一度、顔を離すと、そっと自分の唇に指を当てた
「…チョコの味がする」
「そりゃさっきまで、チョコ食ってたからな」
「そうだけど…」
物憂げな表情のまま、唯の指が唇のラインに沿って這わされる
睫毛を揺らしながら、唯はジッとリトの顔を見つめた
「何だよ?」
「…結城くんのがいい」
「は?」
「結城くんの味がいいって言ってるの」
「オレの?」
コクン、と頷き、また目が合った時、唯の顔は真紅に染まっていた
触れなくてもわかる、その沸騰具合に、リトは苦笑した
赤い頬に手を当てながら、リトは唯の瞳をジッと覗きこむ
「じゃあ、味がかわるぐらいしなきゃな!」
「うん……して」
迷いも、戸惑いもない。あるのは好きな人の顔だけ
二人の唇は再び重なり、お互いの唇を貪る
舌を絡ませ合って、唇に吸い付き、唾液を送り込み
16リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:40:35 ID:T9QKQp5f
「…んっ…結城くんの味がする…」
「オレも唯の味に変わった…」
「ハレンチな」
くすぐったそうに笑いながら、唯はおデコをリトのおデコにくっ付ける
「ねェ、もう一回」
「もう一回?」
「うん…。また、結城くんの味が欲しいの」
目にいっぱいに映る唯の幸せそうな顔に、リトは自然と笑みを浮かべた
そして、またキスを繰り返す
何度も求め、何度も絡め合い、何度も味わいながら
強く強く、体を抱き合って、脚を絡ませ合って
銀の糸を引きながら、二人は顔を離す
リトの手がスカートの中に伸び、唯のショーツを掴む
「や…っ…」
「ダメ?」
「…いちいちそんなこと聞かないでよね…! バカ…」
ツンとそっぽを向ける唯に苦笑しながら、リトはショーツを脱がしていく
この日のために新しく買ったのか。青と白の縞々のショーツに、唯は恥ずかしそうにリトの
胸に顔をうずめた
脚を広げさせ、割れ目に手を当てると、そこはもうグッショリと濡れている
「すご…今日はいつもより濡れてる」
「ば…バカ…ぁ…そんな恥ずかしいこと言わないでっ」
秘所に触れる手の感触に、唯はリトの服を握りしめる
クチュクチュ、と水音がなり、唯の息を熱くさせた
「は…ァ…んっ…はぁ…」
割れ目を親指と人差し指で広げられ、膣内に指が入ってくる
唯は目をギュッと瞑った
狭い膣内を押し広げられる感触が、唯の肩を小刻みに震えさせる
「は…ぁっ…んっ」
透明だった蜜は、いつしか白に変わり、リトの手を濡らしていく
下腹部を覆う快感に、唯はお尻をピクンと震わせた
「やぁ…っ…はぁっ…」
口からこぼれた涎が顎を伝い、リトの服を汚していく
半開きの口からはみ出た舌が、何かを求めるかの様に小刻みに震える
唯はリトの首に腕を回し、ギュッと抱き付いた
「もっ…もう…イクぅっ…!」
耳元に直接伝わる熱い息遣いと、卑猥な言葉に、リトの指が激しさを増した
二本だった指は三本に増え、膣内を掻き回し、責め立てる
「唯のココすごいな…。おもらししてるみたいだ」
「や…ぁっ…へんなこと言わないでぇ…っ」
リトは牡の顔で笑うと、秘所を責める反対の手をエプロンの横の隙間に入れ、服の上
から胸を弄った
胸の感度が高い唯は、早くも全身で反応を見せ始める
リトの手の動きに合わせるように腰がピクピクと動き、リトが揉みやすいように、身体の
位置を調整する
身体が本人の意思とは無関係に反応する。リトを求めて止まらない
「もう…イクぅ…もっイクっ…!」
リトの返事を待てないまま、唯の全身が震えた
「あっああっ…! んっんんんっっ…!」
抱き付くというよりしがみ付く様にして、唯は下腹部を小刻みに震えさせた
17リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:42:04 ID:T9QKQp5f
「はぁ…っ、はっ…ぁ…はあぁ…っ」
身体全部で息をする唯。リトはその頭に手を置くと、そっと胸に抱き締めた
荒い呼吸も、腰の震えも止まらない
胸のドキドキはもっと大きくて、止まりそうもない
(結城くんの前で私…あんなハレンチな事いいながら…)
羞恥で熱くなる顔。それ以上に熱い身体に、唯は下唇を噛み締めた
「なんか今日の唯ってスゴイよな」
「―――ッ…!?」
「…なんつーかさ、エプロン姿がスゲーかわいい!」
と、耳元で聞こえた甘い言葉に、唯の顔がカァァっと赤くなっていく
「な、なな、何いって…!」
思わず胸から顔を上げた唯と、リトの目が合わさる
イタズラをしたあとの子どもの様な笑みを浮かべるリトに、涙を浮かべすっかり火照った顔が
限界以上に真紅に染まる
唯はふいっと目を逸らしたあと、少しするとおずおずと視線を戻した
そして、上目遣いのまま、ぼそっと口を開く
「……し、しないの? 続き…」
「え…?」
「……」
「……」
体の上でもじもじしっぱなしの唯に、リトは躊躇いながら声を絞り出す
「いい…のかよ? その…しても」
「……だって私ばっかり不公平じゃない。そ、それにどうせガマンできないクセに」
唯の身体の重さやぬくもりと、さっきまでの痴態とで、リトのモノはズボンの中ですっかり
反応しきっている
リトは唯をソファーの上に沈めた
さっきとは真逆の位置。上下で見つめ合うのもすぐ、唯はゆっくりと恥ずかしそうに脚を
広げ、秘所を露わにする
喉の奥に唾を呑み込むと同時に、リトはベルトの留め金を外していく
反り返ったモノを秘所に当てながら、リトと唯の目が合わさる
「じゃ…じゃあ挿入るからな?」
「う、うん。ゆっくりだからね」
クチュっといやらしい音を立てながら、先端が割れ目を押し広げて膣内に入っていく
「んっ…」
最初の波が唯の下腹部を襲い、唯は手を握りしめた
その手を握りしめてくれる、リトの手
涙で滲む視界の中でもはっきりとわかるリトの顔に、唯の堅くなった身体から力がぬけていく
「動いていい?」
「だ、ダメ!? まだ慣れて…ッ…」
「…ごめん。ガマンできない」
リトは唯のおデコにキスをした
それが合図だったかのように、リトは腰を前後に動かす
部屋に水音に混じって、唯の喘ぎ声が響く

すると――――

「ま…うぅ…」
すぐそばでもぞもぞと動く気配に、二人はビクッと顔を付き合わせた
いつの間にか、セリーヌがまだ半分以上、眠っている目を擦りながら、二人の方を
ジッと見ていたのだ
二人の顔が、これ以上ないってぐらいに赤く染まっていく
18リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:43:35 ID:T9QKQp5f
「せ、せ、セリーヌちゃん!?」
唯はリトを突き飛ばすようにして離れると、急いでずれたショーツを穿き直し、乱れた服や
髪を整えていく
リトはセリーヌに背中を向けながら、いそいそとズボンを穿き直し、ベルトを留める
セリーヌの霞がかかった瞳が、エプロン姿の唯を捉える
「まう…」
ソファーの上に危なげな足で立ち上がると、セリーヌは唯のほうへトコトコと歩いて行く
「セリーヌちゃん?」
唯の前にやってきたセリーヌは何を思うのか、ボーっと唯の顔を見つめたあと、ピョンと
唯に抱き付いた
「え? 何?」
「まうー…」
唯の胸にほっぺをくっつけて、また夢の中に戻っていくセリーヌ
「ど、どーしたのかしら…?」
「たぶん唯と一緒に寝たかったんじゃないかな? 目が覚めてもさっきまで一緒だったのにいないしさ」
「そうなんだ…」
唯はリトの話しを聞きながら、腕の中のセリーヌに視線を落とした
すやすやと、本当に気持ちよさそうに眠っている姿に、自然に笑みが浮かぶ
唯は、セリーヌに浮かべた顔とは正反対の顔をリトに向けた
「ところで結城くん…」
「わ、わかってるって! きょ、今日はもうなしな! なし!」
言葉ではなく、目で訴えかけてくる唯に、リトは即答で返事をした
それでも唯は、鋭い視線を向けて釘を刺さすのをやめない
セリーヌとは真逆の態度に、リトの溜め息も深くなる
(ホント…オレにもあれの半分でもいいから、優しくしてほしいよなァ…。オレなんて怒られて
ばっかじゃん…)
両腕で揺り籠をしながら唯は、一生懸命セリーヌをあやす
少し危なっかしく見える揺り籠は、それでも、リトには新鮮に映った
セリーヌを見つめるその眼差しは、女の子というより少し大人になっていて、お母さんの
ような雰囲気があって
エプロン姿と相まって、唯をいつもよりずっとずっと大きく見せる
(子どもができたらあんな風になるのかな…やっぱ)
唯が聞いたら大声で「バカッ!!」と怒りそうな感想を、リトは胸の奥に引っ込めた
「ちょっとごめんね。セリーヌちゃん」
「ま…う…」
服を握って離さないセリーヌを抱っこしたまま、唯はソファーに腰を下ろした
「ごめんな! なんかいろいろ…」
「いいわよ。これぐらい。…それにしても、どんな夢を見ているのかしらセリーヌちゃん」
セリーヌの寝顔をジッと見つめていると、眠気を誘われたのか、唯の口から欠伸が出てくる
目尻に涙を浮かべながら、唯はセリーヌを抱き直した
「眠いのか? だったらセリーヌ代わるけど?」
「ん…、平気よ。これぐらい」
隣に座ったリトにそう返しながら、唯は腕の中のセリーヌに改めて笑みを浮かべた
「それにしても、このコ似てるわね。結城くんに」
「オレに?」
セリーヌの顔を覗き込みながら、リトは眉を寄せる
「そっか?」
「ええ。寝顔がね…。寝てるあなたにそっくりよ。あなたもホントに子どもみたいによく寝るから」
「おい…」
子ども扱いされたことにリトは、ムッと唯の横顔を睨む
文句の一つでも言ってやろうかと思ったが、いつもと雰囲気が違う唯の横顔に言葉が
うまく出てこない
そればかりか、その横顔に見惚れてしまう
19リトと唯 第八話 スキ×チョコ 後編:2009/03/11(水) 03:45:07 ID:T9QKQp5f
(なんつーか…ホント…今の唯って…)
ボーっとしていると、ふいに唯の頭がふらつき、肩に頭を預けてきた
「ちょ…唯?」
「ん…ごめんなさい…少し…だけ」
リトの肩に頭を乗せながら、すでに唯は半分以上、夢の中
(結城くんにチョコ渡せたけど、ちゃんと届いたかな…? 私のキモチ…)
まどろみの中、唯はそう呟いた
右頬にあたたかい感触がする。やさしくて大好きな匂いが自分を包んでいく
「結城…くん…」
「ん?」
「…す……」
「す?」
「…ッ…」
「唯?」
とろけきった唯の声は、いつの間にか寝息にかわる
膝の上のセリーヌと同じ、スースーと気持ちよさそうな寝息を立てる唯の顔に、リトは苦笑した
「"す"って何だよ? 気になるだろ」
肩にかかる幸せいっぱいの重さを感じながら、そっと唯の頭を撫でる
そして、唯とセリーヌの寝顔を見つめながら、心の中で願う
来年も、再来年も、ずっとずっとこの幸せが続きますようにと――――


「ただいまー! リ―――…ッ!?」
買い物を終え、リビングに入って来た美柑は、少し目を大きくし、そして苦笑した
「まったく…! 何やってるんだか」
毛布を取りに二階へと上がろうとした時、一緒にバレンタインのチョコに使うラッピング
材料を買いに行っていたララが遅れて帰ってくる
「あ、唯も来てるんだ! リトー。唯ー。バレンタインの…」
「ララさんっ!?」
「え?」
玄関で元気な声を上げるララの口を、美柑は慌てて塞ぐ
「しー! 今はダメ! 静かにしないと起きちゃうよ」
「ん? 誰か寝てるの?」
「誰かとゆーか…」
美柑はリビングの向こうを思い出しながら、ニンマリと笑った
「…ま、順調なのかな。いろいろとね」
「ん?」
一人置き去りにされたララは小首を傾げながら、楽しそうな美柑の横顔に?マークを浮かべる
「とりあえず、今は毛布、毛布。ゴメン、ララさん。毛布取るの手伝って。チョコは
まァ……もうちょっと後でね」
「よく…わかんないけど…うん。わかった」
こうして二人は、二階に三人分の毛布を取りに行った

リビングからは三人分の寝息が聞こえる
リトと唯、そして、二人に挟まれながら眠るセリーヌ
リトの手が唯の手を握りしめ、唯がリトに寄り添いながら眠っている
階段を下りてくる足音を夢の中で聞きながら、セリーヌは重なっている二人の手を、
宝ものの様にキュッと握りしめた

バレンタインの夕暮れ時、三人が目を覚ますと、また結城家をいつもの喧騒が包み込んでいく
20名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 03:55:49 ID:T9QKQp5f
終わり
ホントはもっともっと、甘い内容にしたかったです

次はヤミちゃんのミニミニSSです
21名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 03:56:12 ID:TGTWzc39
ふにゃ…?ん…ああ…ただのネ申か…
セリーヌ可愛いよセリーヌ
22タイ焼きバレンタイン:2009/03/11(水) 03:56:53 ID:T9QKQp5f
夕暮れの帰り道。リトは珍しく、一人で家路に着いていた
俯き気味の顔は、いつもより少し元気がないように見える
「ハァ…。今日は、ホント、スゲー疲れた…」
どういうわけか、唯はいつもの二割増しのツンツン状態だし、ララは巨大なチョコを手に
追いかけてくるし
朝から放課後まで、リトの気の休まる時間は、少しもなかった

カバンの中には、みんなから貰ったチョコが数個
貰った状況はどうあれ、女のコからチョコを貰うことに、悪い気なんて起こるはずもなく
今日はそれだけが唯一の救いであったかのように、チョコが入ったカバンをリトは
大事そうに肩に持った

そんなリトの前を一人の女の子が遮る
「見つけました。結城リト」
「え…?」
その女の子は、リトにとっては一番、意外な女の子だった
「ヤミ…!?」
「探しましたよ…結城リト」
そう言いながら、一歩、一歩と近づいてくるヤミ
「探す…? ってまさかっ!?」
リトの脳裏にイヤなモノが浮かぶ
何だかんだで、いつも仲良く? やっていたとはいえ。今も自分はヤミにとってはターゲットに他ならない
忘れがちなその事実を思い出すと、顔はサァーっと青くなり、腰は後ろに引けてしまう
「ちょ…ちょっと待ってくれ! とりあえず話しを…」
「…問答無用です」
「…ッ!?」
淡々とした、けれども氷のように冷たい口調に、リトの顔が引きつる
頭に浮かぶのはお約束の走馬灯
(ってカンベンしてくれ!)
リトは頭を振って、無理やり走馬灯を吹き飛ばすと、ヤミに向き直る
キレイなルビーの様な瞳からは、相変わらず、うまく感情が読み取れない
23タイ焼きバレンタイン:2009/03/11(水) 03:57:42 ID:T9QKQp5f
(つ、つかこのままじゃマジでオレ殺される…)
目の前で立ち止まったヤミにリトは、腕を顔の前に掲げながら、いよいよ目をギュッと瞑った

すると――――

「…コレをあなたに渡しにきました」
「へ…?」
恐る恐る、目を開いたリトが見たものは、白い紙袋
そして、その中から漂う、おいしそうな匂い
「え? オレを狙ってたんじゃないのか…?」
「それはいつでもできます。今日は違う要件できました」
「違う…要件…」
ヤミはふっとリトから視線を逸らした
「…以前のお礼です」
「以前って?」
「ミストアで助かったのはあなたのおかげと聞きました」
「い、いや、オレはとくに何にも…」
ヤミは紙袋をリトの胸に押し付けながら、声を鋭くさせた
「受け取ってください!」
「ほ、ホントにいいのかよ?」
「かまいません! そうでなければ私の気が晴れませんから」
紙袋を無理矢理、リトの腕の中に押し込めるヤミ
「いつまでもターゲットにカリを作ったままなのは、イヤですから」
「はは…」
どこまでも冷たい声のヤミに苦笑いを浮かべながら、リトは紙袋を開けてみる
中にはタイ焼きが数個。おいそうな匂いが湯気と共に、リトのお腹を誘う
「うまそー! ってヤミは食べないのか?」
「私は別に…。第一、それはあなたのモノですから」
中々、表情を変えない小さな暗殺者に、リトはふっと堅くなっていた表情をくずした
そして、タイ焼きを一つ、ヤミに差し出す
「そー言うなよ! こーゆーのってみんなで食べる方がうまいんだぜ?」
「……」
リトの顔とタイ焼きとを何度も見ながら、ヤミは仕方なさそうにタイ焼きを受け取り、
そして一口パクっ
「…ホントですね。いつもよりおいしい」
「だろ?」
ニッと歯を見せて笑うリトに、ヤミの白い頬がわずかに赤く染まる
24タイ焼きバレンタイン:2009/03/11(水) 03:59:11 ID:T9QKQp5f
「…たまにはこういうのも悪くありません」

その声にいつもとは違う成分が入っていることにリトは気付いただろうか?
ヤミが人前で見せる、うれしいという気持ちに

「でもオレ、チョコの入ったタイ焼きなんて初めて食うよ。こーゆーのもあるんだな? 
いつものやつじゃないから最初ビックリしたけど」
「…知りたいですか?」
「え?」
「どうしてチョコ味なのか知りたいですか?」
「ヤミ…?」
何かを逡巡するように、一瞬目を彷徨わせた後、ヤミはリトの問いに答えようと、
その小さな口を開きかけた
その時
「リト〜!」
と、遠くの方からいつもの元気な声が響いてくる
「げっ! ララ!?」
後ろを振り返ったリトは、言葉を失った
学校で見たチョコの数倍も大きいチョコを手に、ララが空を飛んできたのだ
「じゃ〜ん♪ 学校のやつをさらに改良したチョコだよ〜!」
「なに考えてんだ!? お前は!!」
と、絶叫をあとにその場から逃げようとしたリトは、すぐに前にいたヤミとぶつかる
そして、そのままもつれ合って地面に倒れてしまう
「ってぇ…! ごめんヤミ。ケガは…」
痛む体を擦り、目を開けたリトが見たものは、真っ白な光景
何度か見たことのあるその光景に、リトは固まった
「こ、コレはその…」
両脚を全開に広げたヤミのスカートの中から、ゆっくり顔を出しながら、リトの頬を冷や汗が伝う
「結城リト…。…いつもワザとやってないですか…」
「い…いえ…」
「そうですか」
そう言うと、ヤミは、トランス能力でカナヅチにした髪をリトの頭上に振り上げた
「ちょ…待って…」
「問答無用です!」

『―――バレンタインって何のことですか?』
タイ焼きを買う時に聞いた、地球の日本の文化
『―――では、今日は、チョコクリームにしてください』
別に特別な意味などない。特別な感情もない
ないはず――――

地面の上で目を回したリトをその場に残し、立ち去ったヤミは、遠く街まで見渡せる
煙突の上に来ていた
手に持っているのは、さきほどリトからもらったタイ焼き
パクっと一口
「…やっぱりタイ焼きはいつものに限ります…」

でも一年に一回きり、今日みたいな日なら、また買ってもいいかなと思うヤミだった
そうまた一緒に――――
25名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 04:01:13 ID:T9QKQp5f
終わり
短くてすみません。ヤミは美柑、以上に書き慣れてなくて
もっとうまく書けるようになれば、いつかこの二人で長編を書きたいと思っているのですが
「リトと唯」の話しも、もっと広げられると思うので
26名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 04:03:49 ID:TGTWzc39
深夜にお疲れ様でした(´ω`)
27名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 04:13:27 ID:YcrgyD73
28名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 05:31:30 ID:FDSjtpiw
これでまだまだ甘さが足りないと申すか。
29名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 07:21:51 ID:DRLptLy4
これだよ。徹底的に焦らされて焦らされて我慢できなく立った描写が全SS中最も秀逸なんだ。
唯一日常パートを読みたいと思える。次の作品を気長に待ってます。
お疲れ様でした。
30名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 11:10:56 ID:T5XjeDB/
>>25
GJ。
リトと唯の後編の生殺しっぷりがカラオケでサビを唄う直前に店員が飲み物持って来た時くらいやばい。
お返しのホワイトデーでは完遂できるんだろうかw
ヤミも本編で少しずつフラグを構築中だから行動の変化を楽しむという意味では唯と似てるかもしれない。
31名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 11:38:46 ID:Yc7NbZqG
>>12-13の冒頭の台詞…w
笑ってしまったじゃまいか
32名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 13:50:23 ID:hSIm2YLX
33名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 21:56:09 ID:IoGOBtig
GJ!
34名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:54:28 ID:j25XxK3n
権威を見せつけるのに、手っ取り早い方法が三つある。
一つ、己の財力の高きを誇示する事。
一つ、己の配下の多きを誇示する事。
一つ、より多くの女に羨望され、より多くの側室を抱え込む事。

英雄、色を好む。
地球には何ともまた、宇宙の帝王に似つかわしい言葉があるものだ。
全ての英雄が色情魔かと言えば、これは個々人の性格によるところだから
必ずしもこの言葉が一致する英雄ばかりという事は無いだろう。
歴史上、浮いた話を撥ねつけ続けた英雄が一人や二人ではない事も事実だ。
それでも宇宙の帝王たる者としては、常にその威光を
下々の者どもにひけらかし続ける必要がある。
愚民を自ずから跪かせ、ひれ伏させるのに、
権威ぶった態度という武器は重要に働く政治的カードだ。

誰を言わんや、かのデビルーク王こそ、その筆頭。
かつて地球に降り立った際には、現地住民に手当たり次第にセクハラした。
愚かにもそれを諌めようとした身の程知らずのテニス部顧問は、
地球人ごときの埃一粒に満たない貧弱な運動能力で王との勝負に乗り、
圧倒的身体能力の差でもって叩き伏せられた。
色と力、二つの要素で愚民をひれ伏させた、顕著な例だ。
宇宙の帝王にはそれだけの器がいるのだ。

そして、そのデビルーク王ギドの娘、ララが惚れこんだ男。
未開発の小惑星に住む、貧弱な地球人の中でも殊更に貧弱に見える男。

結城リト。
戦闘力など皆無に等しいこの男が、次期デビルーク王に最も近いと言われて久しい。
理由は単純明快で、王の娘であるララが
結婚相手として選んだからという、ただそれだけである。
戦闘力だけなら護衛のザスティンの方が遥かに上であるにも関わらず、
姫君は幼少の頃より仕えたザスティンではなく、地球人リトを選んだ。
35名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:55:04 ID:j25XxK3n
その選択に誤りは無かった事は、誰しもが認めるところだ。
戦闘力を除けば、彼には頂点に座すに値する人格が備わっていたからだ。
仁徳篤く、分け隔てなく優しく、他者に安心感を与える。
こればかりはギドよりも資質は上と言える程だ。
ギドが武力のみで民衆を治めているかどうかは兎も角として、
民衆は通常、力よりも心に惹かれて、従うべき相手を選びたいものだ。
ギドは力で宇宙を統一したが、リトは心で民意を統一せしめよう。
そう感じさせるだけの器が、この凡庸な男の中には垣間見えた。

さてそうなってくると問題なのが、どうやって他の宇宙人達を納得させるかだ。
彼には戦闘力などというものが皆無である以上、力を誇示する事は出来ない。
彼の人格に惹かれて彼を守るザスティンと金色の闇、
この両名だけでも圧倒的戦闘力ではあるのだが、
権威を誇示する手駒としてはいささか層の薄さは気になる。
財力に関しては、たかが地球の一般家庭の出身である以上、望むべくもない。
血統によって受け継いだ資産も無ければ、その資産を増やす運用術も持たない。

となれば、彼が王としての権威を見せつけるのに、残された手段は一つ。
そして幸いな事に、彼にはそれを誇示するだけの下地が、既にあった。
ララ、春菜、美柑、金色の闇、唯……。
数多の女性が、呼ぶまでも無く彼の元に集まり、彼を慕う。
後はリト自身が、誰か一人に絞らねばならないという地球人的理性を断ち切り、
全ての女性を満遍なく愛してやるようになれば、
それによって発せられる威光の輝かしさは盤石なものとなる。
さしあたって彼には、女を知る喜びを教えてやらねばならない。
モモ・ベリア・デビルークはそう考えた。
36名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:55:35 ID:j25XxK3n
「……とまぁ、そういうワケです」
宇宙の帝王学だか何だか知らないが、モモは長々と講釈を垂れた。
当のリトはと言えば、ただ無抵抗にそれを聞き続ける他無かった。
今この場には、破廉恥な話題を振りはらってくれる唯もいなければ、
適切なツッコミを差し挟んでくれる美柑も、
慌てふためいてモモの話を中断させにかかってくれる春菜もいなかった。
悪い予感がするので逃げ出したいとは思うものの、
朝起きると既に両手足を縛られて拘束されていたリトに、それは叶わなかった。

周囲を見渡す限り、今この場にはリトとモモしかいない様子だ。
それにそもそも、どう見ても自分の部屋とは違う。
どうせまたデビルークの科学力で作り上げた即席の部屋なんだろう。
趣向を凝らしているつもりらしく、室内は洒落た調度で飾られている。
どこの星のものかわからない謎の生物が図柄に織り込まれたタペストリー。
どこの星のものかわからない謎の植物が植えられた観葉植物の鉢。
どこかの星の騎士のものであろうと推測出来る甲冑飾りに、
どこかの星の古い様式と思しき豪奢なシャンデリア。
部屋の中央に置かれた天蓋付きのキングサイズのベッド。
そしてリトは今、そのベッドの上に繋ぎ止められていた。
鎖などという野蛮なものではなく、可愛らしいリボンだったが、
大の字になるように手足を引っ張るそれの力は強く、
柔軟に見せて強度は相当なものと知れる。
少なくともリトの力で引きちぎれるものではないようだった。
「あのさ、何となく言いたい事はわかったんだけど……
 これで俺をどうしようっていうんだ?」
「あぁん、リトさんたら。ニブいところも素敵」
そう言ってモモは手で己の赤面を覆い隠しながら、
楽しそうに且つわざとらしく腰をくねらせた。
37名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:56:06 ID:j25XxK3n
焦るリトの拒絶もどこ吹く風、モモはリトのパジャマのボタンを外しにかかった。
彼もどうにかしてその手を逃れようとするが、土台無理な話ではある。
いちいち対比するまでもないが、
彼にはギドのような戦闘力は備わっていないのであり、
金色の闇のように髪を刃となす事も出来ないのであり、
ララのように尻尾からビームを出す事も出来ないのである。
身を捩って抵抗するものの、柔軟性と強靭さを併せ持つリボンはビクともしなかった。
「いろいろアプローチはしてきたつもりなんですけどね。
 お風呂ご一緒にって誘ったり。露骨にロックオン宣言したり」
とうとう最後のボタンが外れ、リトは腹と胸板をむき出しにさせられた。
「でもリトさん、全部綺麗に流しちゃってくれましたから。
 これじゃ私だって立場無いですよね。
 ま、簡単になびくような人だったら、私もお姉様も惚れたりしませんけど」
次に彼女は、自分の服を脱ぎ始めた。
拘束されているが故に全身の被服を剥ぎ取るのは難しいリトと違って、
彼女は自発的に脱いでいるため、いともたやすく全裸になれた。
さすがにララと違って裸を見られる事に一切の恥じらいが無いわけではない様子で、
それなりに頬を赤らめているのは見て取れる。
胸は、当の姉であるララと比べれば明らかに劣るボリューム。
と言うより、ボリュームという単語を使う事が既に違和感を感じる程のサイズだ。
小学生である美柑と比べてどっちがマシか判断に迷う程度の、
良く言えば控え目な、乳房と言う事さえ躊躇われる扁平な乳房。
まだ発展途上であるのは乳房のサイズのみならず、乳首と乳輪に至っても同じ事だった。
男であるリトと比べてさえ、大差は見受けられない直径。
38名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:56:38 ID:j25XxK3n
モモはその格好のままで、ベッドに横たわるリトの上に馬乗りになった。
その時点で気付いた事なのだが、彼女には恥毛すら生えていなかった。
つい先程まではベッドの上で仰向けで固定されている都合上、
首を動かす角度にも限度があって、彼女の下半身までは視認出来なかったのだ。
リトは慌てて顔を背けつつ、その上眼まで閉じてみせた。
「だから止めろってば、そういうの!」
「あら、女の子の裸くらい、お姉様で見慣れてらっしゃるのでなくて?」
冗談じゃない。
見慣れているのはララの裸だけであって、女性全般見慣れているわけではない。
そもそもララの裸だって、見たくて積極的に見ているわけでもない。
だがそれを主張すれば、今度は「こんな年端もいかない子供の裸で焦るなんて」
と小馬鹿にされ、ロリータ・コンプレックス扱いされるのがオチだと知れた。
「な、何でこんな事するんだよ? 俺と君はそんな関係じゃ……」
呆れた男だと、モモは思った。
彼の鈍感さは純粋な魅力を惹起するが、同時に欠点でもある。
あれだけ懇切丁寧に説明してやって尚、相手を受け入れようとしない。
目の前で女が裸になっているのに、手を出そうという欲求を見せない。
紳士的である事は時に野性的である以上に無礼だと言う事を、
この若きデビルーク王候補は知らないようだ。
「きっとそんな調子で、今までお姉様にも手を出さずに……
 そればかりか、春菜さんにも、美柑さんにも、古手川さんにも、ヤミさんにも。
 全く手を出さずに、相手の方々をガッカリさせてきたんでしょうね」
ララは兎も角、何故そこで他の女達の名前が出てくるのか。
それも西連寺春菜は兎も角、実妹である美柑や、
彼を嫌っている筈の古手川唯や、彼を殺したい筈の金色の闇の名まで出てくるのか。
皆目見当が付かない辺りが、また彼らしかった。
「まぁ良いですわ。これからたっぷりと女の魅力を教え込ませて、
 自発的にお姉様や女友達を愛したくなるように調教して差し上げますから」
39名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:57:54 ID:j25XxK3n
抵抗があるとは言え、リトは男だ。
裸の女が自分に馬乗りになっていれば、股間は自然と勃起する。
パジャマごしにも山が隆起した事を見てとったモモは、
その盛り上がった部分に自分の股間を押し付けるように乗せた。
まだ硬くなりかけといった感触から、徐々に硬度を増していく感触、
そして時折本人の意思とは無関係に脈打ってビクつく感触。
その全てをモモは余すところなく自分の股ぐらで感じ取った。
さながら角オナニーでもするかのように、下半身をくねらせる。
既に表情は恍惚としており、とても小学生並みの子供とは思えない艶がある。
こういう事にはさぞや慣れているのだろうと思えた。
モモはふっと落ち着きを取り戻すと、ゆっくりと上半身を前に倒した。
「いけないいけない。一人で勝手にノっちゃって、私ったら」
そのまま舌を突き出し、リトの鎖骨に先端を触れさせる。
未知の感触に反応した彼がビクンと震えるのが分かったが、
下半身はモモの馬乗りで固定されているため、膝が跳ねる程度に留まった。
「や……やめろって……そういうっ、のぉっ……」
鎖骨が弱いのか、リトは制止する声もろくに発せなくなった。
唾液を垂れ流す少女の舌はそのまま首筋をつうっと通っていく。
悪寒にも似たくすぐったさが、彼の首を弓のように後ろにしならせた。
「ナナとおんなじところが弱いんですね。
 それじゃあきっと、ここも……?」
モモは言いながら舌を更に上の方へと滑らせていき、彼の耳朶に触れた。
耳の穴の中に潜り込んでくる生温かい触手のような感触。
「ひわぁあっ!?」
男だと言うのに、まるで女かと思う程、リトは甲高い声を出してしまった。
耳朶の複雑な湾曲形状の隅から隅までをモモが唾液で濡らし続ける間、
リトは逃れようのない天国とも地獄ともつかぬ感触に、
何度も平静さを失いかけた。
40名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:58:27 ID:j25XxK3n
耳に比べれば大分マシだが、それでも乳首を舐められる感触は、
男と言えど感じずにはいられなかった。
モモは耳にそうした時と同様、嬉しそうにリトの乳首を舐め回していた。
男が女の乳首を弄ぶならいざ知らず、女が男の乳首を弄ぶ事の
何にそんなに魅力を感じるのか、リトには理解出来なかった。
だがこの感覚、少しでも気を緩めればそのまま流されてしまいそうだ。
「くっ……俺は……俺は……」
男なりにも貞操を守ろうとする真摯な抗いの声。
だがその続きを口にする事が出来ず、それはモモにつけこまれる隙となった。
「俺は、何です?
 『ララ以外の女とは愛しあいたくないんだ』ですか?
 それとも『西連寺以外の女とは』かしら?」
答えられない。
春菜の事を心の中では実は「春菜ちゃん」と呼んでいる事を除けば
モモの指摘した事は概ね正鵠だった。
元々は春菜一人にのみ思慕の感情を向けていた自分が、
いつの間にかララという他の女を、同じ対象と認めている。
どちらとも付き合っていない以上は他人にとやかく言われる筋合いではないが、
一途に誰かを思っているとは言い難いのも事実。
「良いじゃないですか、それで。
 王は女の子を選り取り見取り。
 夜毎違う女性を抱くも、或いは一度に多くの女性を抱くも、自由自在。
 むしろそれでこそ、王に抱かれる女性は幸福というものですわ。
 一人しか女性を選べない度量の小さな王に選ばれたところで、
 私達にとってはステータスにはなりませんもの」
「……俺は王なんかじゃないよ。
 今後王になるつもりだって無いし」
まだそんな矮小な事を言う。
地球という辺境で、匹夫のまま終わるつもりでいるというのか。
彼をその気にさせるためにも、モモは現在以上の強硬策を取る事を決意した。
41名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:59:12 ID:j25XxK3n
幼い媚肉を人差し指と薬指で目一杯まで左右に広げ、
その中心に位置する赤黒い穴の中に、中指を差し込む。
もう片方の手は、ピンと硬く尖った両の乳首を刺激する役だ。
中指を出し入れしながら、両サイドの二本の指で肉を縦横に蠢かせる。
右の乳首を一頻り苛めた後は、寂しがっている左の乳首を遊び相手にする。
一体何を、と問いかけるリトの声も、
今のモモには半分以上が耳に入っていなかった。
リトの顔面の左右を膝で挟むような体勢で膝立ちになり、
少女はひたすら自慰に没頭した。
時折水滴が一粒、二粒と彼の顔に滴る。
少女に恥をかかせないために目を閉じるなり顔を背けるなりすべきか。
それともここで彼女を見ない事こそが一番彼女に恥をかかせる事になるのか。
そんな内心のせめぎ合いから、リトは彼女のオナニーを見ては背き、見ては背き。
どっちつかずの中途半端な視線を惑わせていた。
「んくっ……想像してください、リトさん……
 お姉様も……はっ……春菜、さんっもぉ……みんな、みんなっ……
 ふぅ……リトさんを想って、おんなじ事してるんですから……」
好きな異性に思いを馳せ、その相手と交わる妄想は、
誰しもが一人の夜に胸に抱く一人だけの世界だ。
それは天真爛漫なララも、消極的な春菜も例外ではない。
「ラ、ララはどうか知らないけど、少なくとも西連寺は」
西連寺は違う、と彼が言いかけたのは、
春菜に対して綺麗過ぎる幻想を抱いているからではなく、
春菜が自身を愛しているという事に気付いていないからであった。
だがそんな彼の反論さえ聞こえていないのか、モモは次々と女達の名を挙げていく。
「美柑さんだってぇ……んはぁっん……お兄ちゃんに嫁ぐ事をぉん……夢、見てっ……」
美柑が? 馬鹿な、兄妹だぞ?
「古手川さん……ムッツリだから……きっと他の人より激ひぃですよね……」
古手川が? あんなに嫌われているのに、有り得ない。
「ヤミひゃんとかぁ……どんなカオでおなにーするん……でしょうねぇ……」
ヤミが俺を想ってなんて、あるわけがない。
「それに……私も……」
私も彼女達に負けないくらい、一人の時は激しいんですよ。
口には出さなかったものの、先程より少しだけ勢いを増した水滴の量が、
言葉以上に雄弁に夜の彼女を言い表していた。
42名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:59:46 ID:j25XxK3n
途中、自らの行為によって快感が堪え切れなくなったらしく、
モモの両足と腰から力が抜け、バネに弾かれたように腰を落としてしまった。
それはそのままリトの顔面に騎上位する形になる。
「ひゃうんっ!」
突如押しつけられた秘密の花弁からは甘い蜜の匂いがもわっと立ちこめ、
薄皮一枚で残っていたリトの理性を吹き飛ばすのには十分な効果を発揮した。
ぬるりと侵入してきた、生温かく柔らかな異物感。
下腹部の入口でもっと、もっと奥へと突き進みたがるそれは
リトの舌であると、モモは即座に理解した。
「ウフフ。やっとその気になってくれたんですね」
紅潮した頬を緩めてにやりとほくそ笑んだモモは、
もうもはや抵抗も遠慮もしないであろう王候補の手と足の枷を解いた。
可愛らしいリボンのようだったそれは、やはりリボンのごとく、
スルスルとたやすくほどけていった。
「……俺、もう止めらんないけど。良いんだな?」
モモは少しだけ怖気づいた表情を覗かせたものの、コクリと頷いた。
その表情が少しだけ彼には気にかかった。
余程がっつきそうに見えたのだろうか?
なるべく心を落ち着けて言ったつもりだったんだけどな……
その時のリトは、その程度にしか彼女の表情を解釈していなかった。
43名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:00:21 ID:j25XxK3n
今度は上下が逆になる番だった。
モモはの体は肉づきに乏しいため、小さな体にしては鎖骨の浮き出方だけは見事だった。
そこにリトは舌を這わせ、先程自分がされたのと同じように、
骨のラインに沿って唾液を薄く広げていった。
アクシデントで女性に上から覆いかぶさる事はあっても、
そのまま相手の体を舐めるなどという体験は、さすがのリトにもなかった。
その舌使いはたどたどしく、小慣れたモモに比すれば児戯という他無い。
だが、だからこそ懸命になる。
あのリトが今この瞬間だけは自分を気持ち良くしてくれる事のみを考えてくれている、
その事実が少女の快感に補正をかける。
いくらテクニックがあろうと、心ここに在らずの男に遊ばれるくらいなら、
例え本命として扱われずとも懸命に動いてくれる男の方が、遥かに良い。
「リトさん……もっと上も……」
いつまでも愚直に鎖骨ばかり責める彼を誘う言葉。
気がついたリトは慌てて首を動かし、先程モモがしてくれたのと同じように、
首筋から耳までをぎこちなく移動していった。
途中までは耐えていたモモも、耳の穴の中に舌が突っ込まれる段階になれば、
堪え切れずに変な声を出してしまった。
それが嬉しかったのか、リトは耳の穴ばかりを丹念に舌で穿り始めた。
重点的に責めるより、他の部分を弄んで焦らし、
ここぞというタイミングで一番敏感なところを突然責めてこそ
その快感は最高潮に達するというものなのだが、彼にはまだそんな判断はつかない。
それはそのまま、モモを休ませない事にも繋がる。
モモは断続的に萌え声を発しながら、耳だけでリトのなすがままにされた。
44名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:00:58 ID:j25XxK3n
ようやく首から下にも興味がわいたのか。
それとも、最初から下の方にも興味は強くもっていたにも関わらず、
初めてだからそこまでいきなり手を出す勇気が無かったのか。
この際どちらでも構わない。
リトはようやく、モモのこじんまりした可愛らしい乳房に狙いをつけた。
寒いのだろうか? と勘違いしてしまうくらい、モモの乳首は固く尖っていた。
ボタンのように人差し指で押しこみ、小さな丘の中に埋没させる感触が楽しい。
指に吸いついてくるようで、指を少しでも離そうとすると、
いじらしくそれについてこようとする。
「リトさん……押すだけじゃなくって、弾くとか、つねるとか。
 そういう動きも混ぜてくれたら、私、もっと気持ち良くなれるんですよ」
「そ、そうか。気が付かなくてゴメン」
リトは恐る恐る指の腹でモモの乳首を弾いた。
ぷるん、という擬音さえ聞こえてきそうな勢いで、
弾かれた乳首はまたすぐに元の位置に戻った。
それがなんだか面白くて、また愚直に同じ事を繰り返してしまう。
乳首が弾かれる度にモモは「んっ、ん、んんふっ、んっ」と
少しずつ違う声を漏らしてくれた。
口を噤んで必死に声を我慢している様子だが、鼻から息が漏れだしている。
或いは我慢しているのではなく、敢えてこういう声を出して
リトを興奮させているのだろうか?
リトはセリーヌが春菜にそうしたように、或いは乳飲み子の頃自分が林檎にそうしたように、
モモの乳首に唇を突き立てて、母乳を飲むように吸いたてた。
すると指で弄んでいた時よりも、モモの漏らす声の音が心なしか大きくなった。
リトは学習し、今度はモモにアドバイスされる前に、自己流のアレンジを加えた。
乳輪を上下の唇で頬張り、乳房の頂点を全て口の中に含むと、
その生温かい空間の中で舌を左右に動かし、乳首を間断なく転がし始めたのだ。
次はちょうどそうして欲しいと思っていたモモに、それは丁度良い快楽を与えた。
「うはっ、アはっ……はっんんッ……それ、良ぃ……」
リトは口の中で更にわざとらしく吐息を吐きだした。
その湿度を帯びた温度は、良い意味でモモの背筋をゾクゾクさせた。
「良いカンジですよ、リトさん……はぁ……はぁ……
 美柑さんのも私くらいの大きさだと思いますから……
 はぁ……予行演習だと思って……遠慮なく……」
だが、次に下半身に狙いを定めた今のリトには、そんな声はもう殆ど聞こえていなかった。
45名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:01:45 ID:j25XxK3n
毛の一本も生えていないそこは、幼い頃に風呂で見た美柑のそれと大差なく思えた。
時折アクシデントで女性の裸を見てしまう事も多いリトは、
悪いとは思いつつも、今まで見てきた女性達の裸を思い浮かべていた。
沙姫は上と同じく下にも金色の薄毛をたたえていた筈だ。
同じ年である綾や凛も、個人差はあるものの、一本も生えていないなんて事は無かった。
春菜の裸はなるべく直視しないように気をつかってきたが、
一度ちらりと見えた限りでは、うっすらと生えていたように思う。
ヤミや美柑は全く生えていなかったと思える事から、
リトには女性が大体何歳くらいから陰毛が生えるものなのか推測出来てきた。
モモの年齢ではまだ生えていないのが当たり前なんだろうと思いかけたが、
そもそもその姉であるララだって生えていない事からすると、
案外デビルーク星人はそこに体毛の生えない体質なのかもしれなかった。
「さっき私がオナニーしてる時はまともに見ようとしてくれなかったのに」
モモは、拗ねているのか、嬉しがっているのか、よくわからない声で囁いた。
リトは彼女に皮肉を言われても仕方がない程、今やその部分に興味津々だった。
地球人女性の股間を、下着などの遮蔽物無しに至近距離で観察した事は一度も無い。
下着や水着越しでなら数えきれない程あったが、いずれも直接観察したのではない。
直接観察出来たのは、ラックベリーの実を取りに行った先で、
偶然ララに顔騎された時ぐらいだ。
その時も思った事だが、女性の陰部というものは、中々にグロい。
女性全般がそうなのか、デビルーク星人だけなのかは、やはり彼にはわからなかった。
「み、みんなこうなのかな?」
「うーん、私も地球人のをじっくり見た事は無いですけど……
 気になるんなら、今度誰かに頼んでみれば良いんじゃないでしょうか?
 焦らずちゃんと手順を踏めば、春菜さんや美柑さんなら見せてくれると思いますよ」
だから何でそう思うんだよ、とリトは思ったが、口を差し挟まない事にした。
今は他の女性の事を考えている余裕は無い。目の前のモモだけで精一杯だ。
46名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:02:16 ID:j25XxK3n
「んぃやあぁうふっ! うぁっ、あぅうんんっ!」
先程舌を挿入した時より、一際強くモモの体と声が反応した。
リトの舌使いが遠慮無くなってきているのもあるが、
モモ自身の体が仕上がってきているのも大きかっただろう。
唾液とは異なる液体が滴るのがわかったが、これもデビルーク星人特有の体液なのか、
女性と呼ばれる生物全般が分泌するものなのか、判別はつかなかった。
ただそれは甘美な味わいを有していたので、リトは無心にそれを貪り続けた。
快感に堪え切れずモモが両手を伸ばしてリトの頭を押し返そうとする。
だが彼はそんな抵抗を意に介さず、力押しで愛液と呼ばれるそれを吸い続ける。
その抵抗が抵抗ではなく、単なる反射的な動きであって、
本当はモモもそこを吸い続けて欲しいと思っている事が彼にはわかっていた。
でなければ両足でがっちりと首をホールドしてきたりはすまい。
桜色の柔らかい肉は奥へ行く程に暗く、中は近付いてもやはり良く見えなかった。
ペンライトか何かがあればよく見えるだろうが、それはまだ今度で良い。
今はただ両手の親指で肉を押し広げ、その内側にある、
口の中のようにも見えるねっとりとした粘膜を舐め回すのが肝要だ。
「おっ、おひぃいぃぃぃ……っ」
リトからは見えなかったが、モモは既に明後日の方向を向いており、
下手をするとこれだけで失神してしまいかねない状態だ。
その口から漏れ出る愛しさを喚起する声も、人語を形成出来なくなりつつある。
リトは気付いていないのだが、ちょうど彼の鼻がクリトリスに当たる位置にあり、
彼が顔を動かす度に当たって擦れ、今にも昇天しそうな悦楽をモモに刻みつけていた。
涙と涎を垂らしながら、打ち上げられた魚のように痙攣を繰り返し、
とうとう体から力が抜けきって、もはや太股でリトの首を
ホールドしておく事すら出来なくなって、モモは彼を解放してしまった。
そしてそれは、子宮からのメッセージでもある。
いよいよ男性器を挿入しても大丈夫な程、そこが緩んできたという事だ。
47名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:02:49 ID:j25XxK3n
挿入に際して、王の手を煩わせるわけにはいかない。
侍女は常に尽くす側でなければという思いから、モモは力を振り絞った。
再び仰向けになって待つリトの下半身の凶器を目がけて、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「ふぐっ……ふっ、いっ……んんっ……」
本当は足に力が入らない程腰砕けになってきているから、
爪先で全体重を支えるこの体勢は苦しくて仕方がなかった。
何とかして位置を合わせ、角度を揃えて、少しずつ侵入させていく。
十分に柔らかくなったとは言え、彼女の膣はまだかなりキツかった。
単純に狭いのだ。身長、体格の問題だ。
モモも痛かったが、リトでさえ痛いと感じた。
その内に内側で、何かが破れる音を聞いた。
「えっ……」
リトは慌てて下半身を見た。
モモと繋がった部分から、赤い液体が一筋垂れて来ているのがわかる。
どこか怪我をしたのか? 粘膜を傷つけてしまった? まさか……
「ちょっ、ちょっと! ひょっとして」
慌てるリトの前に、激痛を堪えてにっこりと微笑もうとするモモの眼差しがあった。
「初めて……だったのか……?」
「私の初めては……リトさんに貰ってもらいたくって」
「耳責めとか鎖骨責めとか手慣れてたから、てっきり百戦錬磨なんだって思ってた」
リトは手を伸ばして、彼女の頬を伝う涙の滴を指ですくってやった。
「普段ナナを虐めてるから、上半身への責めは結構慣れてるんですよ。
 ナナがやり返してくる事もあるから、自分がヤラれるのも。
 でもナカだけは、大事にとってたんです」
思い違いをしていた。
セクシャルな言動でもってリトを誘惑してくる積極的な彼女の事だから、
当然のごとく経験済み……それも一度や二度ではないと思っていた。
そして、そこに気が付く事で、彼女が生半可な覚悟で
今回リトを逆レイプしてきたのではないとも知れた。
48名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:03:25 ID:j25XxK3n
穴が小さく狭い分、奥まで到達するのは簡単だった。
モモは無くなりかけの体力を振り絞って腰を上下させた。
一旦、カリを出口付近ギリギリに引っかかるくらいまで腰を上げる。
もうあと少しで抜けてしまうというぐらいまでくると、
今度は重力に任せてストンと腰を落とす。
「あひっ」
勢い良く内側の肉を抉られる感触は、体が破壊されるかと錯覚出来る程だった。
そうしてまたゆっくりと腰を持ち上げ、また落とす。
「あへっ」
先端が子宮口にぶち当たる度に、なりふり構わない声が小さな口から漏れた。
最初はゆっくりだったそのスライド運動が、やがてペースを早めていく。
血と愛液と汗がじっとりと混じり合い、
ぐちゅっ、ぶちゅっと露骨な音を立てる。
そこに肉がぶつかる音が重なるわけだが、ペースアップしていくにつれて、
むしろ肉の音だけが大きく響き、水音が小さく目立たなくなってきた。
「あぁんっ! ふんっ、んっ! ふぁあっ! んあはっん!」
モモの声は今や殆ど途切れなくなってきている。
そのくらいペースアップしたという事だ。
ベッドがギシギシとスプリングの音を立てる。
だが、もう少しで絶頂に……というタイミングで、リトが上半身を起こしてきた。
そして一心不乱に乱れる彼女を抱き締め、その動きを止めてやる。
「リ、リトさん……? 何で止めるのぉ……?」
リトは彼女を両腕に抱えたままで仰向けに寝かせ、代わって自分が上になった。
正常位の体勢だ。
「ゴメン、やっぱり俺は寝たまんまってのは、何か悪い気がして。
 俺が動いてあげたいんだ。俺のために痛い思いをしてくれた君を、
 俺が悦ばせてあげたいんだ」
モモは意外な言葉だったが、すぐに、やはり意外ではないと思い直した。
彼ならばそう申し出てきてもおかしくはなかった。
モモが頷くのを待たず、リトは腰を振り始めた。
「アンッ! アン! アンッ! イグッ! ンっ気持ち良ひィッン!」
「やべっ……俺もう……」
「お願ひ、リトひゃん……ナカに、全部ナカに出ひれぇんっ!」
ラストスパートで、二人は同時に果てた。
49名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:03:58 ID:j25XxK3n
ラブピンク。
赤い破瓜の血と、白い精液が交り合って、桃色の粘液となって垂れる。
モモは自分の股間から滴り落ちるその液体がシーツに染みを作るのを、
うっとりとした表情で眺めていた。
「俺なんかが初めてで、本当に良かったのかな」
リトとモモはベッドの縁に腰かけて並んで座っていた。
少女の細い肩を少年が抱き寄せる。
彼の鎖骨に頭部を預けてもたれかかり、モモは甘えるように微笑む。
「リトさんだから良いんじゃないですか。
 お姉様がザスティンやレンさんよりもリトさんを選んだ理由が
 今なら凄くよくわかりますわ」
どう答えるべきかわからず、リトは無言で彼女の頭をそっと撫でた。
その細かな仕草がいちいち、女に幸福感を与える。
やはり一人の女だけを幸せにするような男ではない。
この幸福、より多くの女性に分け与えるべきだとモモは確信した。
「さしあたって、次はお姉様ですかねぇ……」
「え、次……って?」
彼女が何を言ったのかリトにはすぐにはわからなかった。
「そう言えば……側室がどうのって」
ようやくモモの当初の目的を思い返す。そして慌てふためく。
「いっ、いや俺そんな、何人もの女の子と付き合うなんて発想は俺には……!」
しかし彼には、その言葉を最後まで言い切る事は出来なかった。
少なくとももうモモには手を出してしまったのだ。
今更ララや春菜を振り切ってモモに一途になるというのも、彼には難しい話だ。
もっともそれこそがモモの狙い通りだったのだが。
「私もお手伝いしますから、この調子でどんどん女の子を攻略していきましょう。
 リトさんは思った以上の逸材ですから、その気になれば
 ナナや天条院さんみたいな、リトさんを恋愛対象にしていない人まで、手篭めに出来ますよ」
「だから、そんなつもりは……」
「とりあえずお姉様や春菜さんは、リトさんさえその気になれば簡単ですから、
 後は古手川さんみたいな素直じゃない人や、天条院さんみたいな射程外の人を
 どうやって落とすかですね。
 通販で地球人にとびきり効果の高い媚薬でも購入して……」



おはり
50名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:15:55 ID:cD/qUhvO
エロかった。GJ!


と言いたい所だがルンの名前が出てこないのはどういう了見ですか?
モモと絡みがないからか………orz
51名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:36:08 ID:kOqyv4sD
力作乙、そしてGJ!
黒さとエロさを併せもつモモの描き方とリトへの責め、とても良い

で、次は誰を攻略?www
52名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 23:36:46 ID:j25XxK3n
素でわすれてました
ごめんなさい
53名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 00:06:32 ID:afSPhxhS
GJ!
54名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 00:08:19 ID:8Rl0r4PU
ラブピンクって初めて聞いた
メジャーなワード?
55名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 00:28:36 ID:driRs6v2
続編希望
56名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 00:42:51 ID:242eKExO
GJ!
ぜひ続編を!
57名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 01:07:59 ID:vlNTRFPm
GJ
エロエロのモモ良いね
58名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 01:33:40 ID:Tb34bOex
良作をありがとう。
59名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 01:36:49 ID:rn89S+yI
素晴らしい!
是非全員攻略してほしい
それこそが本編にさえ望む形w
GJ!
60名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 05:09:52 ID:BjlEqSSi
GJ!!モモ可愛いよモモ
続きがあることを願います
61名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 08:29:55 ID:LSrKmNQh
一つだけ疑問が。 モモの胸ってわりと大きくなかったけ?
ナナ美柑モモ春奈って感じで
62名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 08:32:32 ID:LSrKmNQh
63名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 08:40:18 ID:TKf+uGxZ
美柑もたまにデカい時あるぞ
多分その時々の矢吹のテンションで変わってる
64名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 08:50:45 ID:c/0GhXoV
ヤミってトランス能力のコントロールさえ奪ってしまえば
単なるちょっと身体能力が常人より高い女の子だから陵辱すれば簡単に堕ちそうだよね。コントロールを奪ったトランス能力で無数のバイブやローターに疑似ペニスにして責め立てて
自分の能力で自分が犯されるって結構、悔しいだろうから
65名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 09:17:39 ID:uJmj+X5u
それなんてクリムゾン?
66名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 17:11:34 ID:Ci8AJ4IP
>>52
酷いお(´;ω;`)
67名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 19:49:06 ID:6vuQL+o3
ここの読む度に自信無くす
68名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 20:06:10 ID:s7gfkaya
>>67
トリモドセ
69名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 02:16:51 ID:o4ncMIF+
保管庫更新乙です。
70名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 18:09:22 ID:+8UVRwxG
AIをTORI戻せ!
71名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 18:52:52 ID:/vj66lVn
保守
72名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 18:57:21 ID:3dytZxtO
                         ト、
                         | ヘ                        _/}
    少 し …                     | . ヘ                        /    /
                          _,ゝリ. |                   /     /
      頭 冷 や そ う か …    ,--メ、_ 〉-┴―' ' ― ― - : - 、        /   / /
                       ノ--' \、: : : : : : : : : : : : : : : : : \    / /  /
                    , '": : : : : : ヽ}: : : : : : : : : : : : : : : : : : \. /  _/^ヽ
                   / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :Y/三`: : : : : ヘ
                  /, イ  : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_,. ‐'" ノ木\:`ヽ、.: : : : ::ヘ
       _            / / : : :./ : : :: :./ : : : : : : : : : : :.:ヽ: : : /:ハヽ \ : : ヽ: : : .ヘ
     ./-- ヽ           /: : /   /    /  : : : : :.      :V: ://ハ ヽ \:  \:. ヘ
    /    ヽ           /.:..:;イ..:..:../:..:..:..:..:.,!..:i..:.i.:..:..:..:..:..:..:..:. .:..:..:..:V..:/..::ハ ヽ   V..:.  :...ヘ
    |      ',       |:.:./::|.:.:.:.:|.:.:.:.:.i:.:.i:|.:.:ハ:.ハ.:.:.ト:.、:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.V:./:/  ',    V:::.:.:.:.: .ヘ
    {      ',       レハ:.|::.:.:∧::i.:::| ::::|,士弌 ヽ_心ヾヾ、_'i.:::i.::.i.:}/:/   ヽ   V::::...:..:..:..ヘ
      ',       ',      /;:| 'ハ:.:.:.ハ:N::.:.ト:.:.|`込ラ` \弐弌ヘ..i:.:|.:.:}イイ´    \.  }:::::::::.:.:. .:.ヘ
      ',      \     {ハ| /ハ:.:ハ:.:ヾ::ヾト、`""    ヾヒ乃}:|:ノ:.:b ノ      \( \:::::::.:.:.:.::ヘ
       ヽ      \__/"⌒ヾ!ヽ\ゝヽハ`  ,    `'''''゙ レリ:/<_    r---、\ \::::::::.:.:.}
       \.      }、ヾヾ\ (⌒ヽ   ト\ ト::ト、  、__     ノイ| !    `TT'´   \    ':,::::::.:.|
      /⌒\__ノ \:..\ \`ヽ   》  ヾ!. \     ,. イイ:.::| !     !:ハ      \__ }:::::..リ
    __/:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::.:..:ヘ:ヾ ヽ \ 《   /ト\ `ー<__/ /:.:/ノ    ノノ }         } \:.:/
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::.ヽ::::::::::::::::::::::.:ヘ.ヾヾヽ:  i \./  ≫   {\lニニコイノ /   /  !           } ハ
  .{.:.:.:.:.ヽ:.:.:r´⌒ヽi::::::::::::::::::::::::::i:ll.:.ll:. ツリ }. / ≪    ',  |::| ン /  ≪   |          /ノ .|
  /.:.:.:.:.:.:.:.V    {:::ヽ:::}::::::::::::::.|:||.:||.:.:} リノ {   \    \二ー/   /   |        // ノ
 (.:.:ヽ/⌒\   )-、./⌒\ソ|:||.:||.:/Y____,イ-----\   ヘ /   /_____|     =ニノ/
  \r'\   ヽ__/    /.:ノ:||.:||//:/  {       \  V  /       `}__/´ , イ'
   \ \__ノ (/ヽ_ノ 7.:.リ:.リk::::|  ヘ  ,___ゝ、. |∠_, ------、  ト、_ /  ノ、
     \_/\  L/   /.:./:./イ||.:.|  .人 {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:}}  イ \     \
            \      ./.:./:./.∧ト、|  ./   \__,:.:.:.:.,.:.):{:ヽ.:.:.:.:ヽ.:.:.ノ.:.}} ノ}   |\     \

苦情はこちらまで
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1235451887/

73名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 00:37:02 ID:Y4Wh0JeH
保守
74名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 18:45:01 ID:pXooWCau
ルンが監督やプロデューサーに犯される話誰か頼む
75名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:18:47 ID:dkmdcAWz
ごめん、何か今回エロ無いや。
最初はエロくするつもりだったんだけど、その内エロを差し挟むタイミングを逃してしまった。
読むのが面倒だったら、全員ものの見事にスルーしてくれ。


投下↓
76名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:19:24 ID:dkmdcAWz
知的探求心というものは、好奇心の一種に分類される。
知らないものを知る事が出来るという可能性。
知らなかった事を知る事が出来たという経験。
その内容が本人にとって負担となるものでない限りにおいて、
誰にとっても知の領域の拡大は心を豊かにする建設的な行為だ。
知的探求心の高いもの程、殊更に未知の経験を欲する。
或いは、かつて経験した事柄を、もう一度再確認してみたいと思う。

彼女にとっては、その程度の理由でしかなかった。
図書室で本を読み漁る事や、興味のある人間達と触れあう事と、何ら変わらない。
だから金色の闇が結城美柑にその申し出をした事に、特段の下心は無かった。
「また入れ替わりたいの? 別に良いけど……」
かつてララの発明、〈まるまるチェンジくん〉によって
一時的にヤミと美柑は肉体を交換した。
それは美柑から望んだ事であり、
その時はヤミはただ暇だからという理由で快諾したのだが、
まさか数日後にヤミの方から同じ事を頼まれるとは、
美柑は予想していなかった。

「よくわかんないけど、そんなに楽しかったの?」
「楽しいというのとは少し違いますが、興味深い体験でした。
 迷惑でなければ、もう一度あの体験を味わってみたいです。
 金色の闇として生活するだけでは知りえない事を学べますし」
以前二人が肉体を入れ替えた時は、それぞれに貴重な体験をする事が出来た。
美柑は変態に追われるという恐怖を味わいはしたものの、
同時に空を飛ぶという感覚も楽しむ事が出来た。
そしてヤミの方は、家族に大切にしてもらえるという体験が出来た。
天涯孤独の生い立ちにあった彼女にとって、それは滅多に味わえない経験だった。
そこから学びとれる事は決して少なくないだろう。
空を飛ぶなどという事より遥かに豊かな事が学べる。
ヤミはララと美柑に頼んで、今一度肉体を入れ替えてもらった。
77名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:20:18 ID:dkmdcAWz
今度は失敗しないように、事前に美柑からレクチャーを受けた。
風呂掃除に使う洗剤も、道具の使い方も習った。
料理に関しては、体調不良とでも言っておけば
出前を頼むなりレトルトで済ませるなり、どうにかやり過ごせそうだった。
授業に出るのはまずいから、やはり実行は放課後という取り決めになった。
後は、ごく普通の家族として、リトとコンタクトをとるのみだった。
「ただいまー。セリーヌは元気にしてたか?」
娘を愛する父親のような第一声とともにリトが帰宅してきた時には、
彼女の妹の体の中には、既にヤミの魂が置換されていた。
「……お帰りなさい」
家族の帰還に際し何と声をかけるべきか迷ったヤミin美柑は、
とりあえず日本の家庭ではこう言っておけば間違いないだろうと判断し、
以前読んだ純文学の中にあった当たり障りのない言葉を発した。

だが、その次に発した言葉に問題があった。
「えっと……あなた、お風呂にする? ご飯にする? それとも私にするんですか?」
読んだそのままの文章に無理にアドリブを加えた結果、文末がおかしな事になる。
が、そもそも問題はそこではない。リトが驚愕したのは言うまでもなかった。
「お前何言ってんだ? また風邪でもひいたのかよ」
「私何か変な事言いまし……言ったの?」
正体がバレないよう、出来るだけ敬語を控えるが、それが殊更に違和感を助長する。
ジャンルを問わず書店にあった本を片っ端から読み漁った事をヤミが後悔するのは、
後日美柑から「それ新婚夫婦の台詞なんじゃないかなぁ」
と冷や汗混じりに指摘された時になるのだが、この時点ではまだ
彼女は何が間違っていたのか、全くわかっていなかった。
78名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:21:22 ID:dkmdcAWz
「体調が悪いんなら寝とけよ。最近お前おかしいぞ」
リトがそっと彼女の肩に手をやる。
ヤミは反射的に髪で攻撃しかけたが、この体では無理な事に気づく。
それにリトが彼女の体に触れたのは、いやらしい事をするためではなかった。
傍にあるソファの上で休んでいるよう、勧めてくれていただけだった。
「あなたは本当に優しいんですね」
「お前それこないだも言ってなかったか?
 家族なんだから当たり前だろって答えたと思うけど」
「そうだったね」
そうでしたね、と敬語で言いそうになったが、ぐっと堪える。
どうにも慣れないので、どこかむず痒い。
体調は大丈夫だよ、とだけどうにか口にして、ヤミは彼の言葉に甘え、
ソファの上に腰かけて、彼の様子を観察する事にした。

彼女の知るリトは、突然どこからか吹っ飛んできて抱きつくか、
突然転倒して抱きつくか、突然着替えの最中に押し入ってくるかだった。
そういったアクシデントの無い時の彼の日常がどんなものか、
家族の前で見せる表情というものがどんなものか、そこに強い興味を感じる。
見ていると彼は、冷蔵庫を開けて中身を確認しはじめた。
「お兄ちゃんが料理するのですか?」
「おっ、お兄ちゃん!? お前普段そんな呼び方しないだろ」
そうでしたっけ……と記憶を思い廻り、そういえば美柑は呼び捨てにしてた事に気付く。
以前読んだ本では、妹は兄の事を「お兄ちゃん」と呼んでいたのだが。
79名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:21:55 ID:dkmdcAWz
リトは冷蔵庫の中身を眺めまわして、早くも悪戦苦闘の様相だ。
そこにある食材をどう使って、何を作ってやるべきかと悩んでいるのが、傍目にもわかる。
だが以前美柑から聞いた限りでは、確か彼の料理の腕はあまりよろしくなかった筈だ。
「無理に何か作ろうとしなくても……。
 今夜はデマエとかレトルトとかで良いんじゃないですか?」
もっともヤミは出前を注文した経験など無いので、
それが何なのかも実感的に理解しているわけではない。
金を払えば料理を持って来てくれる職業の人がいるらしいと知っているだけだ。
「いやぁそんな事言ってもさ。
 お前が体調悪いんなら、何か体力のつくもの作ってやんないと」
出来もしないのに無理をする男だ。
苦心する背中が、頼りないような、頼れるような、
何とも名状しがたい空気を醸し出している。
なるほど出前では体力のつくものは注文出来ないらしいと、ヤミは知った。
タイ焼き以外の地球の料理をまともに食べた事は少ないので、
ピザだのカツ丼だのといった代表的な店屋物が、
どの程度の滋養を含んでいるのかいないのか、までは知らなかった。
80名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:22:38 ID:dkmdcAWz
ソファで座ってリトの背中を眺めていると、セリーヌが寄ってきた。
「まう〜」
いつもそうしているのか、幼子はヤミの――美柑の――膝の上に乗ってくる。
家族ならばこういう時どうするべきかわからず、
ヤミはとりあえずセリーヌの頭を撫でてみた。
きゃっきゃと喜んでいるので、どうやら正解のようだ。
少なくとも嫌がられている様子は無い。
「こうして見てると、お母さんみたいだな」
特別そんなつもりはなかったのだが、リトがそう言うからには、
客観的にそう見えるものなのだろう。
母親というものすら、ヤミにとっては記憶に近しいものではない。
何と答えて良いかわからず、ヤミは適当に言い返しておく事にした。
「そういうあなたも、この子と接している時は父親のように見えますよ」
父親という存在自体が彼女にとっては遠い。
だがこの状況で今の台詞は間違いではないだろうとは思っていた。
確かこの家でクリスマスパーティをした時、リトと美柑の母親である
結城林檎は、セリーヌを見てリトが父親だと誤解しかけていた筈だ。
傍から見てそう思えるのなら、今の言葉の選択にミスは無いと思える。

そこで、はたと気付いた。
家族という言葉一つとっても、いろいろな関係性があるものだと。
父親、母親、息子、娘、兄弟、姉妹。
そして親の心子知らずという諺もあるくらいだから、
親が子を見る時の感情と、子が親を見る時の感情にも
ヤミにはよくわからない何らかの差異があるのだろう。
同様にリトが親を見る時の感情と、妹を見る時の感情も、決して画一ではない筈だ。
家族愛と言っても、そのニュアンスは対象によって様々に変わるわけだ。
だが、じゃあそもそも、家族とは一体何だ?
81名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:23:11 ID:dkmdcAWz
そんな純粋な疑問が、つい口をついて出てしまった。
「あなたにとって、プリンセス……ララさんは、どういった関係性なの?」
改めて聞かれると未だに焦ってしまうらしく、
リトはキッチンでこちらに背を向けたまま、一瞬体を硬直させた。
「ど、どういった……って……?」
「将来的に結婚するかしないかは別として、今の段階ではどうなんで……どうなの?
 あなたとララさんの関係は、兄妹? それとも親子?」
多分、とんちんかんな事を聞いているのだろう。
そんな自覚がヤミにはあった。
だが今のリトとララの関係性を表す単語が何なのか、わからいのも事実だ。
結婚していない以上夫婦ではないのだろうが、かと言って赤の他人でもあるまい。
ひとしきり迷った挙句、リトは不明瞭な回答を寄越した。
「親子じゃないのは勿論だけど、兄妹かって言われるとなぁ。
 まぁ適切な単語は見つからないけど、普通に〈家族〉って事じゃダメかな?」

だから、家族は家族でも、その中でどういう関係なのだと聞いているのに……。
少し呆れそうになったが、これ以上問い詰めても明確な回答は得られまいと
ヤミは悟って、その質問に関してはこれで凍結しておく事にした。
「それでは、セリーヌは?」
これもやはり、〈家族〉としか言いようがあるまい。少なくとも親子ではない。
親子のようなもの、ではあるかもしれないが。
「うーん、まぁ娘みたいなものと言うか、妹みたいなものと言うか……
 でもそのどっちも適切だとは思えないんだよなぁ。
 まぁやっぱり〈家族〉って事で」
予想通り過ぎて正直退屈だ。
その〈家族〉というものについて、もっと知りたいと言うのに。
82名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:23:42 ID:dkmdcAWz
それならば、質問を変えるだけだ。
「それじゃああなたにとって、家族とは何?」
単純にして深遠な問いかけだ。
哲学者でもないリトに、即答出来るようなものではなかった。
相変わらず夕食に何を作るか未だに決めかねているリトは、
一旦冷蔵庫を漁る手をとめて彼女に振りかえった。
「何なんだ? 学校でそういう課題でも出たのか」
「そういうわけじゃ」
しまった、とヤミは思った。
ここで頷いておけば、リトはすんなりと話してくれたかもしれない。
小学校の授業用の、当たり障りのない内容ではあるかもしれないが、
それでも彼が今の時点で考えられる限りにおいて懸命に考えて、
「家族とは何か?」という問いに対しての回答を口にしてくれたかもしれない。
彼にとって大切であろう、妹のために。

だがもう遅い。ヤミは否定してしまった。
今更「実は宿題なんです」などと言っても不自然だ。
彼女はどう場をとりなすべきかわからず、押し黙ってしまった。
「課題じゃないんなら、何でいきなりそんな事が気になるんだよ」
「いきなりと言うわけでは……ちょっと前からずっと考えてた事だから」
それはヤミの本心だ。
リトと出会い、美柑と触れあい、遊びや食事を共にして行く中で
知識欲の旺盛な彼女の中に自然発生的に生まれた疑問。
だがそれに自ら答えを見いだせる程、彼女の生い立ちは恵まれていなかった。
83名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:24:29 ID:dkmdcAWz
ところが、リトの方にはそんな事情はわからない。
のみならず、そもそも目の前の少女が妹だと思い込んでいる。
そして妹がいきなり、「家族とは何」かという事に関して
「ちょっと前からずっと考えてた」などと言い出すのだ。
兄としてそれを不安に思わない事は無い。
「……なぁ、美柑」
「何ですか」
「何か悩みがあるって言うんなら、俺で良ければ聞くぞ」
言われてヤミは逡巡した。
悩み?
これを悩みと言うのだろうか。
家族というものが実感的に理解出来ない。
これは普通だったら悩むべき事柄なのだろうか?
自分は今、悩んでいるのだろうか?
「やっぱりお前今日おかしいよ。朝は何とも無かったのに。
 急に敬語使いだすし、お兄ちゃんとか呼ぶし。
 お前が俺の事をそんな風に呼ぶの、こないだの風邪ひいた時ぐらいじゃないか」
リトの問いただす声も、もう半分くらい彼女には聞こえていない。
場を取り繕う事さえも忘れて、ただ彼女は思考に没頭した。

そんな様子は殊更にリトの不安を煽っただけだったのだろう。
気がついたら彼はヤミの目の前にいて、顔を覗き込んできていた。
「……いつからそこに?」
「いつからって、俺が今歩いてきたのも気付いてなかったのか」
暗殺者である自分に気取られぬように間合いを詰めたリトに驚くより、
むしろこの至近距離まで彼の接近を許した自分にヤミは驚いた。
この星に来て、彼らと関わり合うようになって、警戒心が随分薄れてしまった。
ちょっと前までならここまで他人に近付かれる事など有り得なかった。
油断をするなど、本来の自分らしくない。
「油断していました。こんなに近付かれるなんて。
 最近気が緩んでいたかもしれませんね」
「はぁ? 油断って……お前日頃そんなに周りに注意を払ってたのか?
 そりゃうちの校長とかそういう不審な人は警戒しときゃ良いだろうけどさ」
それでは、校長を警戒して、リトを警戒しないで良い理由は?
その線引、ボーダーラインはどこにある?
どうやって彼を他の男と区別し、信頼する?
安心して彼の傍にいられるその理由とは?
84名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:25:33 ID:dkmdcAWz
家族だから、なのだろうな。
少なくとも結城美柑にとってはそうなるだろうと、ヤミは結論づけた。
家族だから、兄妹だから、警戒する事なく信が置ける。
結局ここでも家族、家族だ。
相手を警戒するかしないかという単純な本能一つとっても、
家族という概念がついてまわる。
一体家族とは何なのだ?
「……もう一度聞いても良いですか?」
「あぁ、なんだよ」
「あなたにとって家族とは、何ですか?」
妹にそれを問われる兄というのは、よくわからないが寂しいものらしい。
その時のリトの表情を見てヤミは一つ学習した。
悪い事を聞いてしまったな、と思って少し反省しかけた途端、
彼女の体を包み込む何かがあった。

「あっ……」
〈美柑の〉体を、リトが抱きしめていた。
両腕が背中に回り、心臓が直に触れあうのではないかと錯覚する程に、
頭が彼の胸板に押し付けられている。
事実、彼の心臓の音が伝動して伝わってきた。
いきなり何をするのかと反射的に攻撃しかけるものの、
やはり美柑の体では髪も使えず、この密着状態から繰り出せる技も限られる。
それに虚を突かれた事もあって、逆襲のタイミングを逸してしまった。
結果的に彼女は、リトに抱き締められるままに任せた。
いつもだったら秒殺で攻撃しているのに。
「何の真似、ですか」
リトの胸と腕の中から、彼女は呟くように小さな声を出した。
何故声が小さくなってしまったのかは、彼女にもわからなかった。
単に近いから声をあまり出す必要が無かったのかもしれないが、
それ以上に何か、彼女に囁き声を出させてしまう空気のようなものが流れていた。
「ごめんな、美柑。きっと俺が不甲斐無いせいだよな」
一体何の話をしているのか、ヤミにはわからない。
黙って聞いていると、彼はどうも自責の念を感じているようだった。
「俺がもっと普段からお前に優しくしてりゃ良かったんだ。
 いつもいつもお前に料理も洗濯も任せっきりで、苦労ばっかかけて。
 その上両親が家にいないってんじゃ、家族が何なのかわからなくなっても当然だよな」
あぁ、そういう方向に勘違いしたのかと、ヤミは納得した。
85名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:26:04 ID:dkmdcAWz
そして再び、彼女の懐疑はララの方へシフトする。
彼は今、相手を妹の美柑だと思いこんで、家族だからこそ抱きしめている。
家族への愛情を確認する目的で、或いは確認させる目的で、ハグしている。
では、ララも家族だと言うなら、
もしララが何らかの理由で不安を背負った時などは、
同じようにこうして抱き締めてやるのだろうか?
「プリンセスがもしホームシックにかかったら、あなたはどうしますか?
 妹にそうするのと同じように、抱きしめて不安を和らげてあげるのですか?」
「ララの場合は……どうなんだろ。その場になってみないとわからない」
「でも家族なのでしょう?」
「そうだな。俺はそのつもりでいる」
「では相手が家族でない人なら……例えば西連寺春菜が
 同じようにあなたに温もりを求めてきたとしても
 あなたは彼女を抱き締めては差し上げないのですか」
「えっ、いや、西連寺の場合は……」
「じゃあ、家族でなくとも、抱きしめてあげるんですか」
「それは、その……相手によると言うか……」
優柔不断な男だ。少し呆れる。
ひょっとすると、時と場合によっては、相手が古手川唯や籾岡リサのような
根本的に家族でも何でもない者が相手でも、相手が寂寥感に苛まれていて
それを助けてやるために本当に必要と判断したなら、彼は抱きしめてしまうのかもしれない。
この男は良くも悪くもそういう男なのだろうとヤミは思った。
最近学習した地球の言語で言うところの、タラシの素質がある。

「それじゃあ、金色の闇が相手だったら……?」
何故そんな質問をしてしまったのか、ヤミ自身もわからなかった。
言った後で、有り得ないと気付く。
自分の命をつけ狙う暗殺者を抱きしめてやる男など、女誑しどころではない。
そんな男、菩薩か仙人のレベルに達している。
これはすぐに否定されるだろうなと彼女は予測した。
しかしリトは、その予測を裏切った。
「もし本当にヤミが今寂しさを感じてて、
 それが美柑やララ達だけでは埋められなくって、
 どうしてもヤミ本人が、俺にぎゅってしてもらわないと落ち着かないって言うんなら
 俺はきっと、ヤミが相手でも抱きしめちゃうと思う」
目の前の美柑の正体がヤミだと気付いているのか、
或いは今ヤミの孤独な生い立ちを思う事で、ヤミ本人を抱き締める気持ちでいたのか。
どちらかは判然としないが、リトは一層強く彼女の体を抱き締めた。
少しばかり彼の腕が腰に食い込む気がした。
「家族じゃないのに、ですか?」
それは困る質問だったらしく、リトは口を閉ざしてしまった。
ただヤミには、背に回る彼の腕が、温かく感じられるばかりだった。
86名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:26:45 ID:dkmdcAWz
いつまでそうしていたか知れない。
傍で見ていたセリーヌがリトの足元で彼を見上げ
彼のズボンの裾を引っ張って「まう」と一言何かを訴えた。
欲するようなその目から察するに、セリーヌもリトにハグしてもらいたいのだろう。
それに気付いたリトが一旦美柑の体から手を離した。
「もう良いかな、美柑。次はセリーヌを抱っこしてやんねぇと」
「あ、はい……」
ヤミが少しだけ後ずさって距離をあけてやると同時に
リトは足もとのセリーヌを抱きあげて、高い高いしてやった。
それから少しぎゅっと抱き締めてやり、ソファの上に下ろした時には
セリーヌがご満悦の表情で笑っていた。
「セリーヌを見てると、思いだすよ」
「何をですか?」
「お前がもっと小さかった頃の事。
 お前昔はいっつも俺にキスをせがんでたよなぁ」
美柑が結城リトにキスをせがむ?
その様子が少し想像に難く、ヤミは首を傾げた。
それはリトの目には、当時の事を思い出せない妹として映った。
「無理もないか、お前その頃まだ二歳か三歳だったもん。
 覚えてる筈無いよ。ま、俺も当時は7歳かそこらだったけど」
きっと仲の良い兄妹だったのだろうとわかる。
ヤミにはやはり羨むべき偶像のように感じられた。

「もし……」
「うん?」
「もし、もう一度キスしてって頼んだら、あなたは私にキスしてくれますか?」
ヤミとしては他意は無いつもりだった。
恐らく地球の家族にとってキスは挨拶代わりなのだろうと思った。
勉強のために読んだ外国文学でも、父親が娘にキスするのは普通だったし、
親子で抱擁しあう描写など無数に見かけてきた。
国や地域による差異までは細かくは知らないが、
日本の家庭でも兄妹間のキスというのはそんなに特別な事ではないのだろう。
そう思って問いかけてみただけだったのだが、それはすぐに誤りだったと悟った。
今更キスを求められたリトの表情が、面白いくらい真っ赤になったからだ。
「いやお前、さすがにもうそういうのは、ちょっと。
 もうお互いそういうトシじゃないだろ?」
「年齢で区切られるものなのですか?
 それじゃあ何歳までなら許容範囲なんですか?」
そう改めて問われると、やはり答えられないらしい。
サンタクロースの迷信を信じるのと一緒で、個人差が大きいのだろう。
そもそも大半の兄妹は、たとえ小さい頃でもキスなどあまりしないという事までは
まだ今のヤミには知る由も無い事だった。
87名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:27:36 ID:dkmdcAWz
リトは一頻り迷ったようだったが、やがて吹っ切れた顔を見せた。
「そうだな。大事な妹が頼んできてんだ、断るのはやっぱ良くない」
そう言って再度、彼女の方に向き直る。
「今日は何かお前寂しそうだし、不安そうだし。今日は特別だぞ」
「それは、キスしても良いと言う意味ですか」
「ほっ、他にどんな意味があるんだよ! 良いから、やるなら早くしろ」
余程抵抗があるのか、あるいは緊張しているのか、リトの慌て方が面白い。
ヤミは〈美柑の〉頬を少し赤らめさせながら、リトの顔を正面から見据えた。
そして彼の両肩に手を置き、爪先を伸ばす。
リトが気を遣って、高さを彼女に合わせるために中腰になった。
そのままヤミは〈美柑の〉唇を、彼の唇に触れさせた。
柔らかい感触と、温かい微かな吐息が、唇を包み込む気がした。

踵を落とし、手を離して彼の顔を今一度見上げた時、
彼が大層その表情を真っ赤に染め上げているのが見て取れた。
一体何をそんなに赤くなっているのだろうかと考えていると、
「おっ、お前なぁ! 誰が唇にしろって言ったんだよ!」
「……違うのですか?」
「ほっぺただろ、普通。小さい頃だってそうしてたし」
しまった、そうだったのか。
てっきり、キスという名称でならわされる行為の
代表的な使用部位として、唇を用いるものと思ってしまった。
リトは「そうだよな、覚えてないんだったら唇にしちゃっても仕方無いよな」と
妹を納得させるつもりか自分を納得させるつもりか、ごにょごにょと呟いていた。
「家族のキスでは、唇同士を触れあわせるのは間違いだったのですね。
 勉強になりました。次からは気をつけます」
「つ、次って……」
またその内キスをせがんでくるつもりかと、
リトは嬉しいやら気恥ずかしいやら寒いやら、複雑な気持ちになった。
88名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:28:37 ID:dkmdcAWz
その時、玄関の方で鍵穴が回る音がした。
ララが帰ってきたのかと思ったら、ドアをあけてリビングに入ってきたのは
金色の闇――美柑――だった。
「ヤ、ヤミっ!? 何でお前がうちの鍵を……」
外で空中散歩を楽しんで帰って来た時にちゃんと家に入れるよう、
美柑は鍵だけヤミから返してもらっていたのだが、
そもそも二人が入れ替わっている事自体、リトには預かり知らぬ事だ。
他方、美柑は目の前のリトとヤミを取り巻く空気が、
いつもと少し違って柔らかくなっている事に気付いた。
「何かあったの? 随分嬉しそうだけど」
美柑はヤミに尋ねた。
「嬉しそう、ですか? そうですか、言われてみればそんな気もしますね」
「二人で何してたの?」
咄嗟に誤魔化そうとしたリトが何か言うより早く、ヤミは即答した。
「彼に抱き締めてもらっていました。それからキスも」

瞬間、リトは凍りつき、美柑はドン引きした。
私の体でリトと抱き合った?
私の体でリトとキスした?
しかもよりによって、あのヤミさんが?
美柑の頭の中はそんな混乱でいっぱいになったが、
何となく満足感を得ているように見えるヤミの顔を見て、何かを言う気力を無くした。
それに、有り得ない話ではあるが、万一自分がリトに抱き締められたり、
キスしてもらったりしたら、やはり自分も嬉しくなるだろうと思えた。
むしろその勇気が無い自分に代わって、
自分の唇をリトの唇と触れさせてくれたヤミに、
感謝しても良いかもしれない。
無自覚のブラコンである美柑は、そう結論づけた。
89名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:29:13 ID:dkmdcAWz
「ふっふーん。私のいない間にそんな事してたんだぁ」
「な、何だよ? お前に責められる筋合いは無いぞ!?」
リトにとって目の前の金色の闇は金色の闇であり、
正体が美柑であるとはまだ気づいていない。
美柑はヤミの肉体の能力を使って、髪で握り拳を形作った。
そして、こういう時本物のヤミなら何と言うか、想像してみた。
「えーっとねぇ、えっちぃのは嫌いだよーん」
金色の巨大な拳がリトの眼前に迫るのと、
リトが反射的に目を瞑るのとは、ほぼ同時だった。
彼はしばらくの間、痛みに堪える心づもりで、目をきつく閉じていた。
しかし何事も起こらない事を不審に思い、少しだけうっすらと目を開けてみる。
巨大な拳から放たれたデコピンが彼の額を小突いたのは、その時だった。
「いてっ」
「このぐらいで勘弁しといてあげるわ。今日は気分が良いからね」
そう言うと美柑inヤミは、ヤミin美柑の手をとって、廊下の方へ駆けて行った。
「お、おい待てよ!」
「まだ来ちゃ駄目」とヤミの声が言う。
「来ては駄目です結城リト」と美柑の声が言う。
ちぐはぐな言葉遣いに困惑しつつも、リトは大人しくリビングに取り残された。

その後駆け足の音は一度二階まで上がり、しばらくするとまた階段を降りてきた。
その時には二人はもう元の体に戻っていた。
「上で一体何してたんだ?」
そう言ってリトは、今度こそ正真正銘本物の美柑に問いかけた。
まだ真相に気付いていない彼に笑い声を堪え切れず、美柑は大笑いし、
ヤミは――彼女にしては極めて珍しい事に――かすかに微笑んだ。
その夜再びヤミは結城家の夕食に招待された。
ララや美柑やセリーヌ達と一緒に鍋を囲む事で、
彼女も今では立派にリトの家族の一員になれた気がした。
もっとも彼女がそんな感想を口にする事は、今後永久に無いのだろうが。


おはり。
90名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 02:05:29 ID:KfpFN6YC
乙。

今から読むわ
91名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 08:15:05 ID:0XHjz0py
とりあえず君にGJ
92名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 08:24:07 ID:+jjSTemO
>>89
ホットなネタで温かくなったGJ。
さすが一級フラグ建築士、自分を狙う暗殺者だろうが丁寧なフラグ建てで手込めにするw
93名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 14:42:15 ID:1XKtyCSm
けっ、こんな駄文じゃご飯10杯しか行けねーな
94名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 20:55:46 ID:aJ174Aca
15杯は余裕でいくだろ
95名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 22:09:04 ID:vmyc7mXi
83杯は余裕
96名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 00:19:44 ID:Ewl9899q
GJ!
美柑×リトが見たかったから間接的に叶った!
97名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 22:19:04 ID:zTSrTJJC
ワルクナールSの春菜

猿山「おっ西連寺 メガネっ娘に転向か? いいじゃんソレ」
春菜「は?何?口説いてるつもりなワケ?調子に乗らないでよこのエテ公が!」
猿山「エ…エテ公 そしてこの蔑んだ瞳… こんなのオレ…オレ…新たな扉が開いちゃう!」
春菜「フン アンタ その気があるみたいね ちょっとこっちへ来なさい!」
ワルクナールSの効果でS女になった春菜は、猿山の髪の毛を鷲掴みにすると、グイと引っ張り
猿山を引きずりだした。
猿山「イテテ!どこまで引っ張るんだよ」
春菜は廊下の端の空き教室に猿山を引きずりこんだ。
春菜「ほら 中に入りなさい!ここなら誰も来ないわね」
空き教室に入った春菜は不敵な笑みを浮かべた。
春菜「ほら 私の前にひざまずきなさい!」
猿山「はっ はいっ」
猿山は春菜の前でひざまずくと、目の前に春菜の足の裏が迫ってきた。
春菜「私の上靴と靴下脱がしなさい」
猿山「はっ はいっ」
猿山は両手で春菜の上靴を脱がそうとしたが、その瞬間、顔面に春菜の蹴りを喰らった。
猿山「いてっ!」
春菜「コラ 誰が手を使っていいと言った?口でやるのよ!」
猿山「えっ?く くちで?」
春菜「もう 能なしの役立たずね!もういいわ」
そう言うと春菜は猿山の顔と胸を蹴り倒し、猿山を仰向けに倒した。
猿山「うわっ!いてぇ!」
春菜「アンタみたいな能なしのノロマ相手にしてると疲れるわ アンタは今からモノ扱いよ!」
春菜は仰向けに倒れている猿山を見下すと、猿山の顔の上に仁王立ちになった。
仰向けに倒れている猿山からは春菜のスカートの中のパンティが丸見えだった。
猿山「うお 西連寺のパンティ!」
顔を蹴られたときはチラッとしか見えなかった純白のいパンティが今ははっきりと見えていた。
春菜「疲れたから座らせてもらうわよ」
猿山は西連寺は机の上に座って、脚攻めをするのかなと思ったが、次の言葉に耳を疑った。
春菜「もちろんアンタの顔の上にね」
春菜は勢いよく猿山の顔の上にしゃがみ込むと、両足をそろえて前に投げだし、猿山の顔に全体重をかけた。
猿山の目の前にはパンティに包まれた春菜のアソコ、鼻と口はぴったりと春菜のお尻の割れ目に密着した。
98名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 22:20:04 ID:zTSrTJJC
春菜「どお?顔の上に座られた気分は?アンタは今から私のクッションよ!」
猿山「うぷっ!こ これは、西連寺の お お尻!西連寺のお尻がオレの顔に!」
猿山は顔の上に座られるという屈辱と同時に西連寺のお尻の柔らかい感触に変態的な興奮を覚えた。
猿山は、春菜の尻の感触を味わいつつも、さすがに息苦しくなってきたので無理やり呼吸しようとした。
次の瞬間、百年の恋も一気に冷めるような強烈な肛門臭が猿山の鼻を襲った。
猿山「うぐっ もがもがっ く くさい… さ 西連寺 どいてくれ…」
春菜「ダメ!どお?私のお尻の匂いは?いい匂いでしょ?
クスッ どうしてもっていうなら…10回深呼吸したらどいてあげる」
猿山「そ そんな…」
猿山は息も絶え絶えに、春菜のくさい肛門臭を深呼吸で吸い込んだ。
春菜「あん そうよ もっと吸い込みなさい ホントはうれしいんでしょ?」
春菜はお尻の割れ目で猿山の呼吸を感じながら、容赦なく柔らかいお尻で全体重をかけて猿山の顔面をつぶした。
猿山「ぐっ くさいし息苦しい…あと一回」
猿山は頭の中が春菜のお尻の匂いでいっぱいになるくらい、春菜の匂いを吸い込んだ。
春菜「10回終ったわね…」
猿山はやっと解放されると思った、そのとき、
春菜「それじゃ ご褒美よ」

ブーーーーーッ

猿山「!!!!!」
猿山の鼻の穴に密着していた春菜の肛門から強烈なオナラが放出した。
くさいお尻から解放されると思い油断した途端、激臭のオナラが鼻腔から脳天を直撃し、猿山はあまりのくささに意識を失った。
春菜「キャハハハハッ どお?私のオナラは?私のお尻から逃れられると思ったら大間違いよ!」
春菜は気を失った猿山の顔の上でお尻をフリフリして、匂いをこすり付けた。

(終)
99名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 22:58:57 ID:lRliwZwf
内容以前に台本形式はやめろ
程度が知れる
100名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 23:07:42 ID:0V/Yg3TI
(;^ω^)うわ、つまんね
101名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 01:37:03 ID:p+gtJXhp
ま、まぁ…つまらん時はスルーしてやりなよ

でも一言言わせてもらうと、こういう一部の人が嫌う程結構偏った性癖描写のある作品は、投稿前に注意書きするのがマナーだよね
102名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 02:19:54 ID:cnwLbQOo
偏った、ねぇ・・・
最果ての地で何世迷いごとをと言いたいが、まあそれで騒ぐバカもいるしなー。
103名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 05:38:33 ID:/JG3gpem
どう考えても荒らしSSだろw
真面目に考えるなよw
104名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 07:44:23 ID:4MFuggtW
荒らしだとしたらそれに反応するのは業腹だけど、ちょっと好きなシチュエーションだったw

後で正気に戻った春菜があまりの恥ずかしさに悶絶する所を想像して萌えた(*´д`*)ハァハァ
そして、この件を盾に本番だけはなしという誓約で春菜に関係を強要する猿山とか見てみたい。
本番だけは結城君のために清らかなままでいるものに、口も尻も胸もクリも徹底的に使い込まれる春菜ちゃん。
105名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 09:20:28 ID:rtKUchBm
俺は良かったと思うよ
笑えた
106名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 14:08:54 ID:fDS8GqMg
オナラ性癖は持ってる人なんて普通いないしな。
107名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 00:25:11 ID:mCnEuKZ/
モモかわいいよモモ
108名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 03:15:11 ID:45vIP1lL
今週のモモで書けそうだなw
まあ今唯書いてるから無理だけど…
109名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 12:45:31 ID:vxIzGR+X
だからそういう言い方を止めればいいのにと
110名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 17:45:26 ID:RQ19l2a+
今週は妄想が膨らむ・・・というかリトの寝言あからさますぎw
111名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 18:07:23 ID:mCnEuKZ/
今更だが少年誌で「愛人でいい」とか・・・・
112名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 18:11:52 ID:i9tPAOSw
それぐらい別にいいだろ。昔のジャンプの方が、もっとヤバいの多かった。
シティハンターの「一発」発言とか下ネタオンパレードの変態仮面とか
極めつけはバスタード(特に2巻)とかw
113名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 20:29:51 ID:BaKxwEeq
ナナフラグもたったからこれで影ウス脱却かな
114名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 20:34:55 ID:/ghzr2OM
サブキャラのフラグ立てる前にメインヒロイン二人の薄さをなんとかしろ
なんか計算があってこれだけ放置してんのか長谷見は
115名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 20:51:33 ID:Y98ReBJR
ヒロインなんてサブが人気でメインを喰うなんて普通だよ。
メイン降格というのも新鮮でいいんじゃね? まぁ最近一番好きなお静の出番増えて嬉しい俺だが。
116名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 21:08:40 ID:/ghzr2OM
人気以前に立たせる気がないじゃんw
117名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 21:16:53 ID:EmeTY1w2
ていうか、打ち切り決定後の作者やりたい放題に思えるんだがw
118名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 22:05:28 ID:OV5hAxJ7
リトが夢だと思っている一夜があったようにしか思えないな今回
119名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 00:59:43 ID:A5m5ZpLJ
>>117
ToLoveるでは良くあること
120名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:05:32 ID:IbHJX8WW
好きなキャラの話が描きたきゃ最初から好きなキャラをメインヒロインにすればいいのに
後から出た唯や妹の美柑ばっかり優遇する長谷見って馬鹿なの?
最近は双子もお気に入りみたいだし
121名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:08:13 ID:0rrrFC08
逆。人気が出たから出番を増やしてるんだよ。
つうかいつも思うんだがこの手のハーレム風味ラブコメで序盤からヒロインを絞ると枷にしかならんな。
122名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:16:11 ID:IbHJX8WW
人気が出たとか何で判断してるわけ?
そもそも長谷見は三角関係を崩さないと明言してるわけで、初期のとらぶるにハーレム風味なんかないんだが
123名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:19:32 ID:0rrrFC08
じゃあお前は好きなキャラの話を描いてるなんて何から判断してるんだよw
つうかこれだけ主人公に好意向けてる女増やしてハーレムじゃないとか言っても説得力ねえよw
124名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:46:56 ID:IbHJX8WW
だから「初期のとらぶるには」って言ってるだろ
人気重視でキャラを押してるならTOP3のララ春菜ヤミはもっと出番多くてもおかしくない
ルンや沙姫なんていじめかと思うような冷遇ぶりだし、反対に唯はプッシュが異常すぎ
バレンタインで2週使って来週またメインとか、これで長谷見の趣味じゃないと考えるほうが無理
125名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:48:39 ID:9Sg75Zyn
まああれだ、そんなハナシは本スレでいいじゃないか
126名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 02:56:58 ID:IbHJX8WW
そうだね
ごめん
127名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 03:54:04 ID:tPplHgNa
ララが人気あるとは思えんのだが
128名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 07:41:11 ID:p/1DjPTi
お前にはないかもな
129名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 08:31:06 ID:+lFjGHoG
なんにしても盛り上がることはいいこと
130名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 11:27:01 ID:wIOg3UjW
>>124
ルンは別に出番増えてもいいと思うけど、沙姫はサブキャラとフラグ立てちゃったのが痛いな
131名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 22:54:39 ID:IBAGnVm/
そもそも「最初期の段階」では春菜はサブ固定の予定だったんだけどね
春菜受けが良かったから三角にした
132名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 00:37:26 ID:kImb0/0Q
受けが良かったかは知らんが、三角関係にしたほうが話を広げやすいから昇格したんだろ
打ち合わせの段階でもリトを好きという案は出てたみたいだし
133名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 00:43:55 ID:uhRa6f82
>>130
痛すぎるというか長谷見唯一の誤算と言っても良いレベル
レンに対するルンのように上書き保存すらできん
134名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 00:59:43 ID:1XEIqQ8x
最初は普通にフラグ建てつつあったのになw
135名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 01:08:37 ID:isoQ9AoH
>>124
ララ春菜闇は相当出番あるぞ。
というより人気投票順順当にそれぞれ出番多い。

唯は単純に人気高いんじゃねえの。
人気投票でもはたった二話で美柑についで六位だし。(リトは除く)
その後も人気が上がる要素はあっても下がる要素がない。

第一ルン回と偽装した春菜回だった前回を考えれば、
今回も偽装が濃厚だろjk。

沙姫は逆に人気が上がる要素より下がる要素の方が多いくらい。
ルンは元々の人気が若干低い。

人気投票でリトとルンに投票した俺がいうのもなんだが、
既存キャラの出番数自体は順当だよ。
ナナモモは判らんがね。
136名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 01:11:55 ID:isoQ9AoH
>>134
俺の予定では沙姫は今頃屋敷にリトを拉致って婿にしようと画策してる頃だったはずなんだがw
137名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 01:15:08 ID:mkzn60u0
同人じゃあるまいし、人気を無視して自分の趣味を全面に押し出すなんて
自分の首を絞めるような真似をプロがするとも思えないな。
138名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 01:25:50 ID:kImb0/0Q
>>135
単純な登場回数の問題じゃないだろ、特に最近は
唯はたった二回の登場で6位だったとよく言われるが、逆に言えば唯のキャラがまだ固まってない時期でもあったわけで
一般読者にとってツンデレ属性は十分下がる要素になり得ると思うぞ
ヒロインの中で人気あるのは事実だろうが、目に見えてプッシュされてるのも事実
139名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 01:26:15 ID:1XEIqQ8x
>>136
俺もだよ
金髪縦ロールとかド壷なんだよ
アシスタントさんはバクマンに出張しててくださいよ
140名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 02:51:02 ID:N+knrzaX
確かに最近の唯は単純にメイン回の数だけ数えても多いな
唯メインの場合極端に他のキャラが目立たなくなるから、余計にそういう印象が強くなる
メインヒロインを差し置いてバレンタインで2周使ったのも大きい
まあ、唯強化期間だったと考えよう
141名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 08:00:53 ID:e+EAo3Iu
>>135
唯回の予告が外れたことがない件。唯大好きの長谷見が外すとは思えん

>>140
いくら人気があっても最近のプッシュは異常だろ。しかも美柑以外の他キャラの強化期間短い…
142名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 11:31:28 ID:4dWqHeLx
来週はメイン…って程じゃないはず
ほら、セリーヌお散歩回のあの時くらいの出番じゃね?
それに、唯スキー達はメインでなくとも妄想を繰り広げスレを活性化させるだけの力はある
143名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 13:22:00 ID:RyBZp9gs
ずいぶん後に登場したキャラだからその分を取り戻そうっていうプッシュ
144名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 16:41:49 ID:wnq20zyv
だからそんな話は本スレでやれよ
145名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 01:47:06 ID:pHxC44vf
春菜オタは「春菜の座を脅かす」唯嫌いだからなぁ
146名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 01:51:12 ID:gdHwKky+
金髪縦ロールはまだか
147名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 01:58:20 ID:Np/hqu16
唯オタは中途半端な位置から変わらないことに苛立ってどうするんだか。
148名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 07:51:28 ID:sYTu4zMV
一般読者にはツンデレが人気下がる要素になる

にはワロタ
多分とらぶる関係では稀に見る珍回答
149名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 08:04:22 ID:Qi55ebYu
ツンデレ好きってキモヲタだけだろ
150名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 10:16:56 ID:jQEjXZET
ツンデレ好きはM
俺がそうなように
151名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 13:15:21 ID:1m+sn9a5
Mってやる時でも受け身なんだろうか。例え男でも
152名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 13:21:11 ID:jrTraJod
ララとかルンとか春菜ってネットだと劣勢だよな 
全員とは言わないが唯厨が集まるとことかだと決まってこの三人はイラネ!と言われる
153名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 14:20:48 ID:gdHwKky+
厨が集まる場所で他キャラ受け入れるような場所があるとは思えんw
ファンではなく厨と侮蔑されるのにはそれなりの理由がある
154名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 18:26:34 ID:pHxC44vf
ラブコメのテンプレヒロインって昔からツンデレじゃね
155名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 18:36:16 ID:H0UK4u09
>>144がかわいそうでならない
156名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 19:05:42 ID:YM0048hw
>>149
とらぶるで一般読者気取る人って・・・
157名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 19:07:05 ID:AELluMit
>>148
ツンデレは人気が分かれるってのはよく言われることだと思うが
そうでなくとも唯はリトへの態度が少々キツ過ぎて、一般受けはあまり良くなさそう
幼馴染とかだったらもう少し変わったのかも
158名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 08:08:38 ID:2EFBuk5j
しかしどこ行っても春菜厨発狂してんな
159名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 11:52:51 ID:Pj74b2uv
春菜ファンだとしたら…心配なんざする必要はないだろうに
それこそ、唯に実は昔の幼なじみでした的なフラグでも追加されたら心配かもしれんけど
160名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 12:04:52 ID:fpzcj1a5
心配とか以前に、一人だけ出番増やしてないで他キャラにももっと回せって話じゃないの?
161名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 13:30:27 ID:XGYLxYrb
作者に委ねるしかないのにそれでも熱く語れるお前ら
162名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 15:32:30 ID:EZ85+toC
最近の好みでは、手を出したら一生つきまとわれそうな女より、本命がいるけどセフレになってくれる娘の方が断然いい
とらぶるの女キャラって前者ばっかだよね
163名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 18:22:50 ID:qfs312TE
一応言うけどそんなあからさまなビッチは少年漫画には普通いないからな?
とらぶるとかそんな問題じゃないぞ。 少女漫画は知らんが。
164名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 18:54:41 ID:lMJAtbX5
唯厨うぜぇ。
負け犬ども
165名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 19:34:46 ID:Yx9K2zWi
>>159
「他キャラに出番回せ」という言葉は、春菜がメインの時には絶対に出ないからな。
前回のS春菜の時にも内容に対する不満はあっても、
ルンオタの声は異常に小さかったし、他キャラに出番回せ、なんて声は出なかったわけ。
ちなみにずっとデビリークのターンだった去年末でもここまで声が大きくなかったとこを見ると、
ララオタかも知れんけどね。


最近は昔みたいにララと春菜ばっかりってわけでもないから、
メインオタは常時発狂してるようなもんだ。
166名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 19:49:52 ID:fpzcj1a5
すぐ「○○ヲタが〜」とか言い出すやつって何なの
167名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 20:36:59 ID:R03Q1dv3
同族嫌悪?
168名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 21:12:59 ID:KIItc7vv
ミストア編の春菜ヲタはやばかったな。キャラスレ本スレ問わずララ叩きまくってた
169名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 23:13:21 ID:sC3MXYCc
そろそろ止めないか?
170名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 23:17:07 ID:ZzE/63yU
唯チョンはさらに酷すぎたな。
全キャラスレだけでなく、多作品のスレも荒らしまくってたくらいだし。
ツンデレ好きにはろくなやつはいない。
171名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 00:05:12 ID:/nLnP2IM
ここは俺が食い止めとくから早くエロパロを投下してくれ!
172名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 03:49:40 ID:KqBoH2kC
ナナの話は、なぜみんな書こうとしないのか?
173名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 10:07:08 ID:K7eisqfo
お前らここではそういう話しないでくれ
174名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 12:28:17 ID:raj4sJmn
なんにしても盛り上がることはいいこと
175名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 17:30:34 ID:Tllr+MXl
この盛り上がり方は危険だろw
なんで週間少年漫画のスレは良く分からん派閥ができるのか・・・やっぱり中の人の年れry
176名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 01:27:04 ID:tgR8vQOX
春だし投下します。

リト×モモ

177176:2009/03/29(日) 01:32:36 ID:tgR8vQOX
「へ?植物園?」
  陽光うららかなある春の日の朝、突然のモモの提案に結城家の一同は目を丸くした。
「ええ。先日のお花見が楽しかったので、私の手持ちの植物たちでも同じようなことができないかなと思いまして」
「それで、またプログラムを組んだわけか……」
 嬉々として語るモモが手に持っているのは、例のすごろくの時に使った認証リングである。
 ララはともかくとして、その輪っかにいい思い出がないその他の面々はつい笑顔を引きつらせてしまう。
「な、なあ、今回はモモもそれ着けるんだよな?」
「そ、そうそう。モモさんも来るよね?」
 リングの数を見て、前回のように外からの見物とはいかないことを確信したナナと、ララが来たばかりの頃のように自分にはアクシデントが降りかからないという自信を喪失した美柑が冷や汗を流しながらモモに尋ねた。
 モモも一緒に着いてくるならまだしも、彼女が来ないのであれば事件が起こる可能性は100%であると、培った危険予知能力が示してくれているからである。
 そもそもモモが楽しそうに何かを提案してくるだけでダウトと叫びたくなる、さすがにこれは口には出せなかったが、ナナは今泣くのと被害に遭ってから泣くのではどちらがダメージが少ないだろうかと計算しながらそう考えた。
 まあ、モモの参加如何に関らず、危険を危険と認識しない自分の姉の爛々とした瞳を見てしまった時点で、この計画は止めようがないのである。
 どうして同じ姉妹でこうも性格が違うのか彼女には見当もつかなかったが、姉もモモもどちらかといえば加害者であり、姉妹の中で何故か自分だけが被害者であるという理不尽な構図だけははっきりと理解できていた。
「ええ。私も行きますよ。そんなに構えないでくださいな」
「う……、分かったよ」
 元々甘い性格をしているナナは、それ以上抵抗する余力を持ち合わせてはいなかった。
 とにかくリトの一挙一動に細心の注意を払っていれば自分が被害者になることはないだろうと前向きに考えるしかない。
 当のリトも、何か嫌な予感を感じつつも断る様子はなさそうで、モモが配るリングをへらへらと笑いながら受け取っている。
 本人からすれば決して鼻の下を伸ばしているという意識はないのだろうが、リトのことを色眼鏡越しに見ているナナには、どうしても彼の行動が好意的に映らないのである。
 いや、正確には、映らない「はずだった」のだが、心のどこかでリトを認め始めている自分がいる。
 一足先にリングを着けてプログラム内に消えた彼がついさっきまでいた空間、そこに笑顔の彼の残像を見つけて、ナナは自戒するように頭を振った。
「やっぱり甘いのかな、あたしって」
 地球に来てから、今まで知らなかった自分が何人も現れては消えていく。くしゃくしゃになりそうな思考を無理矢理に押さえつけるように、ナナはリングをはめた。
178176:2009/03/29(日) 01:35:25 ID:tgR8vQOX
 やはり来るべきではなかった。リトは痛む頭を労わるように軽くこめかみを押した。
「ほらリトさん、見てください。あれがキャベ人です。胃腸薬によく使われるっていう話ですよ」
 彼の右腕にはモモの左腕が組まれている。日の光が大地に届く程度にまばらに立った様々な木々の間を、二人は散歩するようなのんびりとした足取りで進んでいた。
 若く細い幹の隙間には、時折モモの放った宇宙植物たちが顔を出す。
 サファリパークの動物たちをそのまま植物にすげ替えたものと言えばいいのか、モモによってプログラムされた植物園は花見からインスパイアされたものとは到底思えないほどワイルドなものに仕上がっていた。
「近すぎちゃってどうしよう、か……。はは……。」
 ここまで似せるのであれば鉄柵のついた車も作って欲しかったとリトは嘆息する。まだこの植物園に来て一時間と経っていないが、彼らはすでに数回ほど、宇宙植物の襲撃に遭っていた。
 そのたびにモモがやんわりと撃退してくれたお陰で事なきを得ているものの、何故か別の位置からスタートさせられた美柑やナナは大丈夫なのかと心配になる。
 もちろん自分がいたところでどうしようもないし、向こうのグループにはララがいることも分かってはいるのだが、やはり自分の目で見れないと悪い想像が膨らむ。
「なあモモ」
「はい?」
 キャベツのような形をした何かを指差して楽しそうに解説しているモモを止めるのは悪いとは思いつつも、リトは尋ねずにはいられなかった。
「何でスタート地点を別にしたんだ?ララがいるとは言っても、モモといたほうが安全な気がするけど」
 リトは比較的、何も考えずに発言するタイプの男である。そのせいで女性陣に要らぬ誤解を与えることもあるが、いい意味でのその軽さは、裏表のない、彼の誠実な性格を彼女らに知らしめるのにも役立っている。
 リトの長所であり短所でもあるその一面をそのまま抜き取ったようなそのセリフに、モモはこみ上げる笑いを抑えることができなかった。
「嫉妬、ですよ」
「え?」
 身内である美柑を除けば、女性への鈍さを含めた彼の性格を最もよく把握している側であるモモは、直接的な言葉を言ってリトを焦らせて楽しむか、婉曲的な言葉を言って戸惑うリトを見て楽しむかを天秤にかけ、結果前者を選んだ。
 組んだ腕を軸にして彼の前方に上体だけ倒し、無意識のうちに頬を染めて彼を見上げる。
 思えばあの花見の日、リトに抱き留められたナナをそのまま二人きりにしておけば、あるいは彼女に恋とは何か、はっきりと自覚させることができたかもしれない。自分はそっと木陰に隠れ、事の推移を見守るべきではなかったかと、今でも後悔している。
 だがそれをしなかった、いや、できなかったのは、ナナを心配する彼の目が自分に向けられていないことに対する嫉妬のせいであったことに、モモは自分で気付いていた。
 邪魔するつもりで出て行って「お邪魔だったかしら」とは、大した愛人もいたものである。
 性格面ではいい意味でも悪い意味でも姉やナナより成熟していると自負していた自分の中に潜むこの醜い感情に、モモは一時のはけ口を求めた。それが今回の植物園イベント主催の動機である。
「さ、行きましょう。今日一日は付き合ってもらいますよ」
「お……おい!」
 リトの腕を自分の方へ引き寄せるように身体をひねって、モモは次なる宇宙植物がいそうなところへ歩き出した。
179176:2009/03/29(日) 01:36:10 ID:tgR8vQOX

「ったく、モモのヤツ、そんなにリトと二人きりになりたいならリトだけを誘えっての」
 無邪気に宇宙植物とじゃれあっている姉を遠巻きに眺めながら、ナナはスタート地点に置かれていたモモからの手紙を読み返していた。
 帰りたいなら自分を見つけてみろという挑発的な内容を、モモらしいマイルドな表現に包んでしたためているその手紙の末尾には、リトが今モモと共にあることを伝える追伸が書かれている。
 知りたくもなかった双子の姉の気持ちを知っているナナにとって、その言葉がどんな意味を持つかくらいは容易に推測できた。これをかくれんぼか鬼ごっこの類だと勘違いしてモモの方へと一直線に向かおうとしたララを制したのも彼女である。
 できることなら自分を巻き込まないで欲しかった、それがナナの正直な気持ちである。花見の一件以降常に波立っている自分の心を静めるのに、一人の時間が欲しかった。
「なあ、美柑」
「なに?」
 だが、来てしまったものは仕方がない。そう腹を括って、巨大な植物と戯れるララを若干引き気味の目で眺めている隣の少女に声を掛けた。
「こないだの話の続きしようぜ。今好きな人いるか?ってやつ」
 げっ、と美柑が傍目にも明らかにうろたえる。一旦自分と合わせかけた目を露骨に逸らす彼女に、ナナは首をかしげた。他人の恋愛事情など、春菜とモモのものしか知らないナナは、それが肯定のサインだということに気付かない。
「な、なんで急にそんなこと……」
「え?いや、恋ってなんなんだろうな、って思ってさ」
 底抜けに純粋なナナの問いに、美柑が逸らしていた目を再びナナに向けた。美柑が落ち着いたのを見て取ったナナは、さらに話を続ける。
「姉上、リトのヤツのどこがいいんだろ。あたしにはさ……わかんないんだよね」
 少し嘘をついた。分からなくもない、が正しいところなのに。
 恋の形は人それぞれだとモモは言った。なら、恋とは何かという問いに答えがあるはずがない。それはナナ自身も薄々感じていたことではある。だが、答えではなくても、ヒントが欲しかった。姉が、春菜が、モモがリトに惹かれる理由こそが、最大のヒントではないかと思う。
「うーん、確かに、リトって不思議にモテてるよね」
 前からこうだったわけじゃないんだけど、と美柑は苦笑しながら腰に手を当てる。そこには、誰も知らないリトを知っているという少しばかりの自慢が見え隠れしていた。
「でもさ、私は分かるよ。言葉にはできないけどね」
 美柑はそう言い切ると、にしし、と照れ隠しの笑顔を浮かべた。リトのいいところも悪いところも全部見てきた美柑の言葉には、確かに表しにくい説得力がある。
「ま、ナナさんならきっと分かるよ。焦らずいこう」
 真っ直ぐ自分の目を見つめてそう言う美柑は、不思議と自分よりずっと大人びて見えた。
180176:2009/03/29(日) 01:38:04 ID:tgR8vQOX
「さ、おやつにしましょう」
「おやつ?」
「はい。持ってきたんですよ」
 歩き始めて二時間ほど経っただろうか、小さな川のほとりに用意されたベンチを見つけると、モモはそう提案した。
 始めは気が乗らない様子だったリトも、開き直ったのかいつもの柔和な笑顔を浮かべてその案に乗った。小川のせせらぎに春らしい穏やかな陽気、若葉の擦れる音が非日常的な空間に彩りを添える。
 これで時折聞こえる宇宙植物の地鳴りのような足音さえなければそれなりの雰囲気が演出できただろうに、失敗したかな、とモモは可愛いペットたちに悪態をついた。
「お、ドーナツか。そういえば最近食べてないな」
 まあ、リトの表情が明るいところを見ると、そんな些細なことは気にならなくなってくる。元よりこの唐変木にムードを期待するのは筋違いだということは、地球に来て日が浅いモモにもよく分かっていた。
 彼女は決して盲目的にリトを愛しているわけではなく、彼のいいところも悪いところも、自分なりに理解して消化しているのである。
「はい、リトさん。あーん」
 だから彼女は、本来なら恋人同士にのみ許されるこの行為も、リトなら押し切っていけば受け入れてくれると確信していた。
 今なら誰の邪魔も入らない。本質的に受難体質なリトと、何とかして二人きりの時間を作るには、方法はそれほど多くなかった。
「お、おい!自分で食えるって!」
「い・い・か・ら」
 面白いように顔を赤くするリトに向かって、モモはさらに間合いを詰める。あなたが焦れば焦るほどこっちに余裕が生まれるんですよと指摘してやりたいほどの取り乱しっぷりだが、モモにそんな殊勝な心がけはない。
 しかしこの男、破滅的なほどにウブである。自分たちのような恋愛経験の少ない、むしろないに等しい女から見ても時折じれったいくらいなのだから、彼の友人である籾岡リサのような擦れた女性陣から見たら歯牙にかけるにも値しない男であるのかもしれない。
 そんな彼だからこそ、姉や春菜に向いた気持ちを自分の方へと向きなおさせるのはまず不可能であると諦めるしかなかった。
 割り切るには辛いが、割り切れないままでいるほうがよっぽど辛い。どうせ姉と結婚するのだから、その側室として一生を彼に捧ぐのもそれほど悪い選択肢ではないと思えた。
「ほらほら、食べてくれないと、もっと恥ずかしいことしちゃいますよ?」
 そう割り切っていたはずだったのだが、先日の花見でのナナとリトのやり取りは見るに堪えなかった。思い起こしてみれば、リトが自分に対してあれほどに優しい言葉をかけてくれたことがあっただろうか。
 自分の命を狙う殺し屋さえ気遣う彼の心が、セリーヌを介さずに自分に向けられたことは?
 そういう星の下に生まれてしまったのだと言ってしまえばそれまでなのかもしれない。しかし、残酷なまでのリアリストであるモモは、その現実を受け入れつつも、運命だとかそのような不可視な力には抗わずにはいられなかった。
181176:2009/03/29(日) 01:38:39 ID:tgR8vQOX
 だが、観念したリトの口にようやく入ってくれそうなドーナツが触手状の物体に掻っ攫われたときは、さすがのモモといえども心が折れそうになった。
「うわ!なんじゃこりゃー!」
 すかさず二本目の触手が伸びてきてリトに巻きつく。目の前のドーナツを食べることで頭がいっぱいだった彼に咄嗟の反応が期待できるわけがない。
 まさか自分が用意した舞台を、自分のペットによってぶち壊されるとは思いもしなかったモモは、手の中から掻き消えたドーナツの感触を取り戻すかのように手を閉じ、開き、もう一回閉じて拳骨を作った。
 殴るべきなのは邪魔したペットだろうか、そんな子を放った自分だろうか、それともプログラムにまで不幸を持ち込むリトだろうか。
 氷点下に冷え切った心で、一旦母星に戻ってお祓いでもしてもらうべきかしらと、らしくないファンタジックな考えを持った。
 いや、もし本当にお祓いに効果があるのならばそれはリトにこそ施されるべきで、自分ではないかもしれない。
「……はぁ」
 まだ、自棄になるには早すぎるかしら。
 モモは切れると怖い、とはナナの弁だが、今まさにモモは切れていた。
 毎度毎度このような理不尽な展開に持っていかれては、シャワー中にリトが飛び込んできたあの瞬間が自分の妾としてのハイライトとなってしまう。こんなことならサイコロに細工をして自分もすごろくに参加していればよかったとさえ思えてくる。
 モモは腰から例の植物用睡眠薬を取り出し、マジ切れモードの眼で自分に向かってくる触手をいなそうと、手を伸ばした瞬間、
「あ……」
 リトと目が合った。
 モモは切れると怖い、というナナの声が頭の中で繰り返し響く。リトの目は少々テンパっているだけでいつもとそう変わらないものだったが、モモにはひどく怯えているように見えた。
 伸ばしかけた手が中途半端な位置で動きを止める。一瞬の逡巡のうちに、注射器は叩き落され、モモの身体は宙に浮いていた。
182176:2009/03/29(日) 01:39:58 ID:tgR8vQOX
「モモっ!」
 殴り飛ばされるかのように宙に浮いたモモの身体は、地面に落下する前に三本目の触手によって巻き取られた。
 そのままモモはリトの目の前まで持ち上げられ、止まる。どうやらこの宇宙植物、ドーナツの穴に触手を突っ込んでフラフープのように回す遊びに興じたいらしい。
 リトは慌ててモモの様子を確認したが、目だった外傷もなく、意識もはっきりしているようで、とりあえずは安心できた。
「すいません、リトさん。私がついていながら……」
「いや、大丈夫大丈夫。それより、なんとかして脱出しないと」
 自身の不甲斐なさにリトと目を合わせられないのか、目を伏せてモモが呟いた。シャワー中に乱入した時さえ動じなかった彼女がすっかり意気消沈しているのを見て、リトは慌ててフォローに入る。
 よく見るとこの植物、触手は三本しかないようである。
 掠め取ったドーナツを持って、この手の植物にお決まりのようなでかい口に運ぶでもなく、リトたちに何か手を出すわけでもなく悠々と戯れているが、いかんせん触手から滲み出る粘液が不快だ。
 リトの脳裏に浮かぶのは、オキワナ星で春菜と共に人面樹に食われそうになったあの光景である。
 植物が肉食とは宇宙の食物連鎖は一体どうなっているのか、自分が胃袋の中に入れば分かるのかもしれないが、さすがにそれはごめん被りたかった。
「リトさん、口を閉じていてください」
 モモがそう言いながら、自由に動かせる右手を伸ばしてリトの肩をつかむと、ぐぐっと触手ごと引き寄せた。
 顔と顔が今にも触れ合いそうな距離まで近づくと、モモの身体についた粘液が光を反射しててかっているのが分かる。魅惑的なその光に吸い寄せられそうな視線を何とか抑えて、リトはなるべく口を開けないようにモモに囁いた。
「なんで?」
「この子、穴を見ると触手を突っ込みたくなる性だそうです」
「……」
 耳が馬鹿になったのかモモが馬鹿になったのか、これは聞こえなかった振りをするのと突っ込みを入れるのとでどちらが正解だろうと迷った挙句、リトは馬鹿なのは宇宙の摂理だと納得した。
 穴があったら入りたいとは日本のことわざだが、宇宙では穴があったら入れたいになるのだろうか。一体何を恥ずかしがっているのか問いただしたいものである。
「男だろうがノンケだろうが関係ないみたいですね」
 面白そうに告げるモモだが、しかし目は笑っていない。確かにドーナツの穴で満足できるなら相手の性別なんて知ったこっちゃないだろう。
 触手の太さを見る限り、どうやら鼻の穴とか耳の穴は無傷で済みそうなのは喜ぶべきところだろうか。些細な幸せもここまで来ると人生幸せだらけである。
「は、早く逃げよう!」
 童貞を捨てるより先に尻の穴の処女を奪われるわけにはいかない。ウブなリトでもその程度の危険は予知できた。しかし、がっちりと巻きついた触手はビクともしない。
 モモもなんとか抜け出そうと手でつねったり、身体を捻ったりしているのだが、なかなか思うように動けてはいないようである。
 くねくねと動くモモの上半身は妙に扇情的だったが、リトはその強靭な理性で劣情を抑えた。
183176:2009/03/29(日) 01:40:45 ID:tgR8vQOX
「あの、リトさん」
 何かに思い当たったように顔色を悪くしたモモが、動きを止めてリトに問いかける。
「な、なんだ?」
「リトさん、今この子がやってるみたいに、指先に輪ゴムとか突っ込んでぐるぐる回したりしませんでした?」
 そういえば、小さい頃よくやったな、とリトは回顧する。さすがにドーナツを回したりはしなかったが、遠心力に負けないように指先の回転の調子を上手く調節する感覚はそれなりに手ごたえがあって楽しかった。
 どれだけ長く回していられるかがステータスになるくらい昔の出来事だ。リトはどんなに頑張っても美柑に勝てず、先に輪ゴムが指先から飛んで――
「…………」
 そう、飛んで行くのだ。それは遠心力という力が存在する以上、輪ゴムだろうがドーナツだろうが関係ないわけである。
「あっ」
 モモがそう叫ぶのと同時に、案の定植物の手からドーナツが飛び出した。
 本来ならリトの胃袋の中に収まっているはずだったその円盤は、焦った植物が伸ばした触手よりさらに遠くに飛び、リトたちが座っていたベンチを越え、撥音を残して、小川の中へと消えた。
 触手にさえ捕まっていなければ、食べ物を粗末に扱ったモモのペットを叱る余裕もあったであろう。だが、今のリトたちにとって、触手が一本自由になってしまったということは恐怖以外の何者でもなかった。
「う……うわああああああぁぁ!」
「リトさん!ダメです!」
 ぬっ、と触手が自分に照準を合わせたのを見て、リトは咄嗟に悲鳴を上げてしまった。陰になった口内のその更に奥の暗黒の空間に吸い寄せられるかのように、触手が伸ばされる。
 思わず逸らしかけた頭は、しかしモモの右手によって固定されると、ふわりとした残り香と共に、人肌の温もりに包まれた。
「え……?んんっ!?」
「んっ……」
 驚きに目を見張ったリトの眼前には、目を閉じたモモの顔があった。額をくすぐる彼女の前髪に、自分たちが何をしているのか教えられる。そうして自覚した数瞬後に、唇同士の触れ合う温かく柔らかな感触が伝わってきた。
 上唇にかかる彼女の鼻息がこそばゆい。リトは脳が爆発したかのように顔を紅くして戸惑いかけ、すぐに、モモが自分を庇って唇を捧げてくれたのだと気付く。
「ん……ちゅ、ぷはっ。…………もう、ダメじゃないですか」
 またすぐに口付けられるよう、鼻と鼻の先を触れ合わせるようにしてモモが唇を離した。言葉の上では責めているように見えて、それほど気にしている様子がないモモに、かえってリトの罪悪感を膨らんでいく。
「モモ……。その、ごめん」
「ふふっ、気にしてませんよ。プログラムの中ですし、ノーカウントです」
 だ・か・ら、と、モモが甘い吐息と共にリトの首に改めて手を回した。アルコールのようなその香りに中てられて、リトの顔が再び熱を帯びる。
「今度はリトさんの番ですよ。……私の初めて、全部もらってもらいますから」
「え……」
「プログラムの中とはいえ、一応初めてなんです。せっかくリトさんが目の前にいるのに、植物なんかに奪われたら私、一生後悔しますよ」
 さっきと言っていることがまるで逆である。納得するには無理がある論理だが、否定することもまたできない、それだけの思いが込められていた。
 言い返すことも、言うとおりにすることもできない。その躊躇いが優しさではないことを知りつつも、リトは次なる行動に移れなかった。
「手は使えますか?」
「え……、あ、ああ」
 おずおずと差し出したリトの左手に、モモは自分の尻尾を握らせた。ほんの少し指先が擦れただけで微かな嬌声を上げるモモに、頭で否定しても身体が反応してしまう。
「本当はもっとゆっくり愛し合いたかったんですけど、時間がなさそうですから。お願いします、リトさん」
「……分かった。ごめんな」
 誰に謝ればいいのか分からない。ただ、自分なりにいつか来るんじゃないかと思っていた日がとうとう来てしまったんだな、とリトは余裕のない心でそれだけを察知した。
 彼にとって幸運だったのは、相手が愛人という立場に理解のあるモモであったこと、そして彼女が哀願するという形でリトに理由を与えてくれたということだったが、リト本人はそこまで考えが回らなかった。
184176:2009/03/29(日) 01:41:45 ID:tgR8vQOX
「あっ……」
 リトは手に置かれたモモの尻尾を軽く口に含んで湿らせると、遠慮がちに上下に扱き出した。植物の粘液で高まった性感を改めて刺激されたことで、モモが身体をよじる。
 嬌声で微かに開きかけた口を思い出したように塞ぐ。モモのそんな様子に気を良くしたリトは、尻尾をいじる手の動きをより大胆にした。
「くっ……はっ……」
 リトとの距離を維持するため、首に回した右腕を離すわけにもいかないモモは、上下の唇をきゅっと結んで快楽に耐える。二人の妖艶な雰囲気に飲まれ、呆けたように動きを止めている植物が目的を思い出す前に、モモの準備を終わらせばならない。
「モモ……」
 自分にできることは全てしてやらねばならない。彼女の記憶に一生残る男としての責任、それを考えられないほど強靭な理性で理解し消化したリトは、持てる精一杯の知識と優しさでモモに口付けた。
 驚いたモモが一瞬身体を硬直させた隙に、彼女の口内に自分の舌を差し込んで、そっと歯の先を小突く。
「ふむっ……、はっ、はぁっ……」
 すぐにリトの意を察したモモが、リトの舌の動きに応えるように自分の舌を伸ばした。技術も何もない、単なる粘膜同士の接触。それなのに、もっと長く、もっと深く触れていたくなる。
 舌は、舌同士が触れ合って初めて性感帯となる。気が狂いそうな未知の感覚に、二人して頭が真っ白になった。
「……っはぁっ!リトさん!リトさんっ!」
「モモっ!……んっ」
 もはや自分たちの状況を省みる余裕を失った二人は、息継ぎのために離れるや、すぐに再び唇を合わせた。リトの手は愛撫を忘れ、ただ尻尾を握るだけとなってしまっている。一つの行為にしか集中できない浅い経験の中で、しかし、リトの瞳はモモだけを見ていた。
 望外のタイミングで欲しかった眼差しを向けられたモモの身体が歓喜に打ち震える。痙攣しているかのように喉と両脚を震わせるモモを見て、リトはただでさえ消えかけていた理性の灯火が吹き消されそうになるのを感じた。
 一方、リトの身体自体にも限界が近づいていた。緩めの作りのズボンを下から押し上げるように膨らむリトの怒張は、キスの感覚だけで先走りを迸らせている。心にも身体にも余裕がなくなったリトは、モモの股間にがむしゃらに右手を伸ばした。
「んんんんっ!」
 ショーツの生地がずらされ、秘所が冷たい空気に晒される感覚。そこに火傷させるかのように熱を帯びたリトの指が触れる感触に、モモは思わず身体を反らせた。動きを制限する触手は、二人にとってすでに非常識な空間を演出する一背景でしかない。
 リトの指が優しくモモの秘唇を解きほぐしていく。残された余裕をすべてモモのために捧げるかのようなその熱い愛撫は、彼女の心も同時に溶かしていくかのようだった。
「あっ!はっ、あんっ!」
 モモに力が入らなくなったことを感じたリトは、離されないように自分の左腕を彼女の首に回す。愛撫と愛撫の間に軽いキスを挟みながら、リトはモモの反応に合わせて指を動かしていった。
 モモもモモで、一方的に愛撫を受けるつもりはないのだろう。飛びそうになる意識を何とか保って、解放された右腕をリトのズボンへと向けた。
 痛々しいほどに窮屈なそれを上からそっと撫でてリトの動きを制すると、ぎこちなくジッパーを下げてリトの怒張を取り出し、粘液にまみれたその先端をこねくり回す。
「くあっ!モ……モっ!」
「ふふ、リトさんも気持ちよくなってくださ……ひゃあっ!?」
 予想以上のリトの反応に、今度は自分が主導権を握ろうと攻勢に出たモモだったが、負けじと指の動きを激しくしたリトによって中断させられてしまう。
 愛人でいいと言い切るモモは元より、リトも自分の快楽より相手への奉仕を優先する類の人間である。何となく、自身の相手への思いを問われているような気がして、二人は一層愛撫する手の動きを強めた。
「はぁっ……、リ、リトさん、ちょっと落ち着いて……んああぁっ!」
「モ、モモこそっ、もうちょっとっ……くっ、優しく……」
「リトさんほど、激しく……あっ、ないですっ」
 既に本来の目的など頭の片隅にも残っていない二人は、互いを挑発し合うように愛撫を激しくしていく。
 不慣れな他人の手による愛撫は、次の動きが予測できないというただそれだけで、大小複雑に入り混じった快感の奔流を無遠慮に送りつけてくる。二人はその流れに溺れながらも、何とか相手も同じ所へ連れて行こうとその手を動かし続けた。
 互いの手のひらの中で粘液がその量を増して卑猥な音を立てる。互いの指先が互いの性器に融けて一つになったかのようだった。
185176:2009/03/29(日) 01:42:24 ID:tgR8vQOX
「くっ……、はっ、ぐあっ!」
「んっ、ちゅっ……、はぁっ!リトさんっ!」
「っ……、モモっ!もうダメだっ!」
 弾かれるように二人が身体を離す。快楽の頂点の寸前で手を離されるのは名残惜しかったが、ここで達するわけにはいかないのは二人の共通認識だった。
 指先にまとわりついたモモの愛液を眺めて、リトは唾を飲み込む。文字通り地に足の着いていない状態で迎える初体験はどこか現実感がなかったが、ここまで来てしまったら覚悟を決めるのはそう困難なことではなかった。
「モモ……いくぞ」
「はい……」
 モモの目をしっかりと見つめて最後の確認を取ったリトは、逆に上気して潤んだ彼女の瞳に吸い込まれそうになった。
 身体に巻きついた触手が若干邪魔に感じたが、何とかモモへの入り口を探し当てると、少し前後させてなじませたあと、軽く押し当てる。それがモモへのメッセージとなり、彼女の身体を強張らせた。
 大丈夫です、と虚勢を張るモモがたまらなく愛おしい。そんな彼女の緊張をほぐすように一度口付けて、リトは一気にモモの中へと侵入した。
「……〜〜〜っ!」
「うおっ!?」
 よくほぐれたモモの秘所は大きな抵抗を見せることなくリトを飲み込む。互いの発する熱量の大きさに火傷しそうな性器を押し付けるように、リトはモモの小さな体をかき抱いた。
 一滴、二滴と涙を零すモモの頬にありったけの気持ちを込めて何度も口付けを繰り返し、余裕がないながらも何とかモモの痛みを取り除こうと彼女のクリトリスをこねくり回すリトの姿は、まさしくデビルークの後継に相応しき姿だった。
 自ずと動き出しそうになる腰を精神力で押さえつけ、律動するモモの膣内の感触をゆっくり味わう。結城リトという男が一人の女の子の思い出の中に永遠に刻み込まれる瞬間を、彼自身も一生忘れまいと心に誓った。
 リトの努力が実ったのか、細かかったモモの息継ぎの間隔が元に戻りつつある。リトにキスをせがみ、じれったそうに太ももを擦り合わせるモモの様子を見て、彼はゆっくりと腰を動かし始めた。
「ん……」
 二人の唇の間から、微かな声が漏れる。思っていた以上に早くリトに馴染んだモモの身体は、案外リトと相性がいいのかもしれなかった。
 我慢の限界を迎えつつあるリトが加速する。耐えに耐えた彼の怒張はひどく痺れていて、快楽というより、熱と粘液によるモモとの一体感が強く伝わってくる。
 二人の意識は重力から解放されたような浮遊感に襲われ、自分が今何をどう動かしているのか、どこからどこまでが自分の身体なのかわけが分からなくなっていた。
「リ……ト、さんっ!あっ!」
「モモっ!」
 この一体感は、あるいはプログラム世界の中だからこそ得られるものなのかもしれなかった。モモの熱が伝わる全ての箇所が溶け出すような錯覚に身を委ね、リトはモモを高めることに集中する。
 自分の決壊はもう近い。互いにそう悟ったのか、二人はなんとか相手を連れて行こうと、動きと密着度を高めていった。
 唇、肩、腕、腰、脚と、触手に覆われていない全ての部分を少しでも広くひっつけ合う。膣内でも、できるだけ奥へ、奥へと進もうとするリトを、モモが進んで迎え入れていた。
 モモの膣の痙攣が激しくなる。リトの怒張が一回り膨らむ。互いの限界のサインを感じ取った二人は、最後にひときわ奥で互いを触れ合わせて、達した。
「くぅっ!」
「っ、あっ、ああああああああああああああっ!!」
186176:2009/03/29(日) 01:43:14 ID:tgR8vQOX
 脱力した二人の体が、触手から解放された。何故か手を出してこなかった自分のペットに違和感を覚えつつも、モモはそのことに感謝せずにはいられなかった。
「っ、ててて。大丈夫か、モモ?」
 まだ自分の奥に残る熱い塊に身を震わせながら、モモはリトに大丈夫だと答えた。まだ寝起きのように霞む頭を何とか動かして、植物の方へと向き直る。
 この事件の元凶たるその物体はといえば、怒りか驚きか、とにかく身を打ち震わせてその場に佇んでいた。
 逃げようにも膝に力が入らない。何とか動けそうなリトも、モモを抱えて走ることは難しそうだった。
 庇うようにモモの目の前に移動したリトの動きに反応したのか、植物が口を開く。その言葉は驚きに満ちていたが、それを耳にしたモモの方が腰を抜かしてしまいそうだった。
『知らなんだ……。人間ってあんなところにも穴があるのかい……』
 あんなところと言ったそのペットが見つめているのはモモの股間である。落ちた拍子に上手くスカートの中に隠れたので直視されたわけではなかったが、モモは別の意味で恥ずかしくて死にそうだった。
「え?なんて言ったんだ?」
 目の前の植物から殺気が感じられないのを見て呆けているリトがモモの方を向いて尋ねた。だが、植物はそんなリトを触手でびしっと指差すと、
『穴を貫く者として今回は負けたけん、次はないかんな!』
 と、捨て台詞を残して去っていった。
 果たして、それこそ穴があったら入りたいのはモモのほうである。
 本気で誤解していたとはいえ、貞操の危機と煽りまくってリトの初体験を奪ってしまったのは紛れもない事実なのだから、なんと言い訳しても笑えない展開になるのは必至だった。
 口封じにあの植物を消すべきか、と不穏なことを考えながらも、モモは呆けていて聞こえなかったと適当に取り繕って、ベンチに置きっぱなしだったバスケットを持ってきた。
「服が汚れちゃいましたから、一旦戻りましょう。ね?」
「え?あ、ああ」
 バスケットからリモコンのようなものを取り出すと、モモはそそくさと帰宅ボタンを押した。周りが一瞬光に包まれ、粘液の不快な感触が服から消える。
 リトも無事戻ってこれたようだった。このままではナナたちが帰る術がないのだが、さしあたって大切なのはお互いの心のケアであることをモモは解っていた。
「あ……」
「うっ……」
 自分の股間を押さえて、二人がほぼ同時に同じような反応を示す。プログラム内だから現実の初体験には影響がないものの、確実に脳が興奮していた証が、お互いの下着に染み込んでいた。
「は、ははは……」
 行為時の振る舞いはどこへやら、リトが気まずそうに後頭部を掻いた。すぐに逃げ出さない辺りが彼の最後の良心かもしれない。
187176:2009/03/29(日) 01:44:33 ID:tgR8vQOX
「あの、リトさん」
 その選択を、彼はすぐに後悔することになる。体内に残った燃えカスのような熱の残滓に中てられたモモは、リトの腕をぐっとつかむと、自分の方へ引き寄せた。
 先刻の行為では触手に隠れて触れられなかったモモの乳房の感触がリトに伝わる。不覚にも反応してしまったリトを見てにやりと微笑んで、モモは自論を展開した。
「私、二度も破瓜の痛みを経験しなきゃいけないなんて理不尽だと思うんです。男の人には分からないかもしれないですけど、あんなに痛いこと滅多にありませんよ。
だからこのまま時間が経つと、どんどん破瓜が怖くなって、最終的に経験できなくなるかもしれないじゃないですか。だ・か・ら、」
「だ、だから?」
 自分でもむちゃくちゃな論理だと思ったが、今のリトにそれを看破するだけのゆとりはない。自分の誘いに顔を真っ赤にしてたじろぐリトを見て、モモはこのまま押し切れると確信した。
「だから、もう一度、今度は現実で、私の処女を奪ってください」
 元よりモモはリトと肌を重ねたことを誰かに言うつもりもないし、それをネタに彼に恋人としての関係を強要するつもりもない。抱かれていたときの、自分だけを見てくれるあの感覚。それが欲しくて、モモは再びリトを求めた。
 現実世界で処女である限り、何度プログラム世界に飛び込んでも自分の身体は処女である。今回のようにリトと二人きりの時間を作ろうとプログラムを組む際に、処女は障害でしかないとモモは割り切った。
 今、リトを押し切れるかどうかで、これからの二人の関係が大きく変わってくることを敏感に察知したモモは、普段よりも更に強めのアプローチに出る。
「責任とって、なんて言いませんから。リトさんに初めてを捧げられるだけで……」
「モモ」
「え…………?んっ!?」
 演技という仮面で本音を包んで伝えようとした彼女の言葉は、しかし、リトの唇によってあっさりと遮られた。いつになく積極的な彼にあっけに取られているうちに、いつの間にかキスは終わっている。
「俺だって覚悟を決めたんだ。責任もちゃんと取るし、どんなことにも付き合うからな」
 大きな手で優しく包まれた両肩から、さっきとは別の類の熱が伝わってくる。真摯な瞳に射竦められたモモだったが、小さく「バカ」と呟いたあと、穏やかに微笑んでリトの頬を撫でた。
「大丈夫。無理してるわけじゃないんです。ただ、あなたの重荷にはなりたくないだけ」
「重荷って、そんなこと……」
「じゃあ、お願いします。私のこと、もっと知ってください。リトさんのこと、もっと教えてください。これからのリトさんの時間を、少しだけ私に頂けますか?」
 それが、モモにできる精一杯の譲歩だった。リトが自分を見てくれない日々は確かに辛かったが、リトが自分に縛られる日々のほうがよっぽど辛い。
 冷静になって考えてみると、互いの初めての人となることで、互いの足にはめ合ってしまった枷はもう外れないのかもしれない。
 自分の初めてはそれほど重要ではないが、自分がリトの初めてになるべきではなかったかもしれない。今は覚悟を決めたといっても、いつかリトがそのことを重荷に感じる日がやってくると、モモは信じて疑わなかった。
 しかし、同時に、リトと一緒に一生背負い続ける罪を生んでしまったこと、それを心のどこかで喜んでいる自分もいるのだ。
「……分かった。もしモモのことをもっとよく知って、俺が、個人的に責任を取りたいって感じたときは、改めてお願いするよ」
「リトさん……」
 普段は鈍感なくせに、肝心なときには人の意を十二分に汲んでくれる。ああ、この人を好きになってよかった、と痛感した。
 惚れ直したと言えばいいのか、落とされたと言えばいいのか、最後まで自分の目を見て言い切ってくれた彼に、モモは抜け出せないほどどっぷり漬かってしまったことを知った。
「……でも、今処女を奪ってもらうのは規定路線ですからね♪」
「え、ええええええ!?」
「まずは、あの日叶わなかったシャワーに行きましょう!」
 メロメロになっている状態でなお、セクハラまがいにリトを振り回すモモは、良くも悪くもララの妹に違いなかった。
188176:2009/03/29(日) 01:45:17 ID:tgR8vQOX
「ったく、モモのヤツ、六時間近く放置するなんて何考えてるんだか……」
 何があったのかは知らないが、モモとリトは充実の時を過ごしていたらしい。思い出したかのように彼らが迎えに来てくれたのは、日もどっぷり暮れた頃だった。
 半ギレ気味の美柑が二人に夕食抜きを宣告しようとしたが、一人楽しんでいたララの説得によって妨げられ、心ならずもこしらえられた夕食の完成を二人に告げるため、ナナは文句を言いながら階段を上っていた。
 二人の間に何があったのか知らないし知りたくもないが、動物的な勘が鋭いナナには、何となく二人の纏っている雰囲気が変わったことに気がついた。
 美柑あたりに助言を求めればその実態を明らかにしてくれるかもしれないが、聞いたら聞いたですっきりしないに違いないと思うことにする。
 元々好奇心が旺盛な方のナナが知るのを躊躇うのは、何か別の願望が働いているからに違いないのだが、彼女はまだその正体を知らない。
 そもそもリトが悪いのではないかと根拠もへったくれもないこじつけによって自分の心を整理して、ナナは親の敵でも見るかのようにリトの部屋の扉を睨みつけ、乱暴に開け放った。
「おいリト!飯ができたって美柑が……」
 不機嫌を顔に貼り付けたかのような表情で部屋に入ったナナの目に飛び込んできたのは、いつぞやの花見の朝のような格好をしたモモの尻だった。
 下着の上にリトのワイシャツを羽織っただけの姿のモモは、鼻歌を歌いながら、リトのベッドの上に寝転がってファッション雑誌を読んでいる。
 一方のリトは、床に腰掛け、モモの頭近くでベッドの脇に寄りかかりながら、マンガを読んでいた。
「おう、ナナ。呼びに来てくれてありがとな」
「あ、リトさん。この服なんかどうでしょう」
「ん?どれどれ」
 モモが肘で身体を動かしてリトの傍に寄ると、リトも雑誌を覗き込むように体勢を変えた。その絵はさながら同棲に慣れてきた頃のカップルのようである。
 モモは大人っぽいんだからゴスロリ服はちょっと、などとアドバイスするリトの姿にえもいわれぬ感情を抱いたナナは果たしてどこから突っ込むべきか悩みつつも、自分と二人との間に厳然と横たわる世界の違いを感じ取っていた。
 もしかしたら自分も向こう側の世界の住人になってしまった方が楽なのかもしれない。
 恥を承知でモモに頭を下げてみようかとまで考えたナナは、いや、自分がそうなってしまったら間違いなく美柑が心労で倒れるだろうと思い直し、いつものように、いつものようにと言い聞かせながらリトにヘッドロックをかけ、叫んだ。
「なに、モモに自分のシャツ着せてんだーっ!!」
189176:2009/03/29(日) 01:46:52 ID:tgR8vQOX
以上です。今週自分の好きなキャラオンパレードだったのでつい書いてしまいました。
お目汚しすいません。
190名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 02:03:07 ID:X/oUEhXt
小津
キャベ人ww
191名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 02:51:06 ID:b+haASpX
エロいなあ

>双子の姉の気持ちを知っているナナ
モモの方が姉だったっけ
俺何故か逆だと思ってた
192名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 02:57:48 ID:X/oUEhXt
モモの方がお姉さんっぽいよね
でも初登場の時ナナが第二王女、モモが第三王女と名乗ってた事を鑑みればナナの方がお姉さん?
193名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 07:35:24 ID:uWjtQ6P3
うん。ナナが姉。

これは誤植だな。


だがGJJJJJJJJJJJJJJJ!!!!!!
194名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 08:00:42 ID:8SG9QhLC
これはいい策士交じりのラブラブですな
195名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 20:22:11 ID:KUygKNIG
うん、これは、とてもすばらしい。                     でも、ナナの話がほしい。すみません要求ばかりで。
196名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 20:23:51 ID:R14qDRH2
すんばらし〜い!GJ!!
197名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 23:22:45 ID:VnKF4vAC
なんというクオリティ…
GJ!
198名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 18:30:54 ID:BhZzt1lP
おっきしますた。
199名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 13:45:58 ID:5zIefLh8
結城レモンの受難 なんで、とまってるの?
200名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 14:39:38 ID:euo9YxVN
???
結城レモンて誰?
201名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 16:34:19 ID:tS5POXGQ
本誌でリコが登場する前にこのスレでとうかされてたリトの女体化ネタ。
202名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 17:59:05 ID:n5rHu3CV
あれが原因で一時はむに氏=長谷見説が(ry
203名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 18:26:42 ID:euo9YxVN
>>201-202
dd
そうでしたか、先見の明ですな
レモンさんのヴィジュアルイメージが、まんま梨子だったら凄いw
204名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 20:01:34 ID:n/lzlTgb
軽く1年ぐらいとまってますね
205名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 20:08:58 ID:vfLpA8fS
結構好きなんだがなぁ
206名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 22:38:37 ID:n/lzlTgb
1年間ストーリーが思いつかなかったのか
何かの理由で書きこめなかったのか
もう書きこむ気がないのか
どれなんでしょう?

207名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 23:15:34 ID:WqrzGfWM
作者からすると妄想だったからありだったのに実際に原作でされてしかも名前が違うから出すに出せなくなったんだろ
208名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 11:34:45 ID:f/fp+xVf
>>207まあその線が一番濃いかな
でも俺はこの線も捨ててはいない…

実はやはりむに氏は長谷見先生

檸檬のSSは原作において女体リトを出す上においての反響を見るためのただの試作品

好評だったので実際に原作に登場させる事に決定、しかし名前が檸檬だと完全にバレるのでリコに変える

もともとただ評判を見るための作品だったので、もう書く必要はないと判断、今に至る
209名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 11:47:25 ID:WH/vwk6H
まぁもしそうだとしても
一様最後まで書いてほしいと
僕はそう思いますね
続きが気になるし・・・
210名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 15:38:16 ID:qecat0qI
そこまで夢見がちだとキモイな…
プロならもっと上手い文章書いただろうし、むに氏はアマチュア並と思うよ
211名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 15:53:33 ID:68xQo1Mh
てかプロがこんなとこに続き物の作品なんか書くかよ…
そんな暇があったら脚本練ってる
212名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 15:56:10 ID:AjV1L6Sn
でも、続き気になるじゃん。読みたいじゃん。
213名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 15:59:10 ID:AjV1L6Sn
でも、続き気になるじゃん。読みたくね?
214名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 16:07:50 ID:AjV1L6Sn
でも、続き気になるじゃん。読みたくね?
215名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 17:56:11 ID:AjV1L6Sn
まあ、作者がこの思いを読んでくれるのを願うよ。
216名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 21:47:10 ID:WH5ubFxF
俺も期待して待っているぜ
217名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 04:32:15 ID:19jxPEZS
>>209
最近、「一応」と「一様」を間違える子を結構見かけるけど、どんな教育を受けてきてるんだろうね……?
仮にこれまでの教育課程や読書等の中で学習することがなかったとしても、字面を見れば「一様」がおかしいのは一目瞭然だろJK。
何でそんなに物を知らないの? 類推力が貧弱なの? 別に馬鹿にしている訳ではなくて、純粋に好奇心から教えて欲しいんだけど。
218名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 05:34:33 ID:/yWxM8kh
どんな教育って、ゆとり教育だろ
219名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 09:47:28 ID:ZDXF+9rv
ただの変換間違いじゃねw
220名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 11:23:44 ID:H4W+Dsi6
明け方は痛いのが多いなw
221名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 13:37:36 ID:zCqb6UNr
てゆうか、まだその作者このスレにいるの?
222名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 14:40:22 ID:fEkK2L9G
今見てるとしても、この状況じゃ書き込みづらいだろ。
本人が否定した後も、むに氏=長谷見と投下するたびに騒ぐ人がいたからスレに居づらくなったのではないだろうか。
223名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 15:08:24 ID:zCqb6UNr
それなら、まず帰ってくることを祈ろう。
224名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 19:21:51 ID:H4W+Dsi6
今まで書き込まなかったのに今いきなり帰ってきたらそれはそれで…ねえw
225名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 19:25:12 ID:dDOSj+Ms
そんなこと言うから・・・
226名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 20:58:47 ID:1voiUgm7
前ズレ埋めた。
227名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 23:28:07 ID:zCqb6UNr
まあまあ、そんなこと言わないで、今までみたいに迎えてあげようよ。数少ない作者なんだから。
228名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 17:56:57 ID:UQtRG8KS
むしろ嬉しいじゃない
229名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 19:56:55 ID:DS7E76+M
そうですよねー!
230名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 00:17:19 ID:bB8uH/Wn
13巻限定版のOVAエロいw
これを見たら檸檬SSの続きが読みたくなった
作者さん戻ってきてくれ
231名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 08:43:19 ID:IVO5WRXh
それは流石にリコになると思うけどなー
232名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 14:27:36 ID:HwAN81sy
リトってリコになると性格まで女の子だよね
乱馬とえらい違いだ
233名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 14:30:46 ID:nJxkBfr1
リコでもいいから、それで誰か、話作ってください。
234名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 18:04:04 ID:jYITJtle
モモ「うらやま・・・大変ですね」




モモがかわいすぎてやばいwwwwwwwww
235名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 21:11:13 ID:R9ly62/0
もうモモとルンと唯辺りは言えばすんなりヤらせてくれそうだよな
236名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 23:09:17 ID:9h/3kEu9
モモ
即答でしょ。多分。先日は、リトにお風呂に乱入されたときも結構余裕で対応してましたし。
でもララやナナがどう反応するか。

ルン
どうかな?レンが半覚醒したら邪魔するだろう?
第一、結合部分はどういう構造なんだ?
女のときと男のときの格好と役割の違いをどういう方法で変えているんだ?
それに、バレたら学校の生徒達、特に男からリトが袋たたきでは済まない位の勢いで瞬殺されるよ。きっと。
ヤミだって黙って見て無いでしょ?即死刑執行だと思うよ。断頭だとか?

唯?
プライドが邪魔して無理だと思うよ?
それに、万が一結合したら責任取らされるから、ララとも春菜ともお別れだ。
そうなると、ヤミは(ララの婚約候補から外れたリトを)瞬殺にくるし、モモとナナ、蜜柑、からも相当責められるはず。



一番スンナリ なのは モモで次いで 春菜、ララ、
もしかしたら蜜柑辺りも簡単に落ちるかも。
でレン だとか。
唯は結構難しそう。
237名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 23:50:49 ID:R9ly62/0
いや、心の準備回を見るになんだかんだ言って唯はもう準備okなのかなーと…
238名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 00:17:17 ID:8RH60SQ0
ルンとやってもララ春菜とお別れなので理由になんないね
239名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 05:52:14 ID:d/CzUE0T
ララと結ばれるのが一番多くヒロイン確保できる道だろうね
愛人扱いで他のヒロイン全部連れて行っても笑顔で許してくれそう
240名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 09:40:24 ID:54gH/Gei
それこそSHUFFLE!のごとくハーレムエンドでもいいんじゃね?
デビルーク星は一夫多妻制ということで。
241名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 13:18:18 ID:Xnlg+Qx0
普通にハーレムエンドで良いと思う
てかToLoveるってそういう漫画じゃね?
242名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 13:37:42 ID:Nnn+PZoe
春菜好きはそんなの許さないよ
243名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 13:48:33 ID:VFbNxjRT
春菜ヲタの意見なんか知らね(゚听)
244名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 14:14:40 ID:1ixPjbsC
そんなことより、どんどん投下していこうよ。
245名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 14:45:15 ID:18fbYy1g
ハーレム厨は大体唯ヲタ
最近は双子ヲタもその類かな
246名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 14:48:44 ID:/7WGPLBP
まぁとらぶるのファンならザス×沙姫で盛り上がるのは当然。
リトはそろそろカプ固定で良いよね。
247名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 14:49:50 ID:c+BaHpVg
ハーレムエンドとか曖昧エンドってのも色々とあると思うけどな
ララと春菜のどっちも選ばず曖昧なのか、唯とかルンとなナナモモまで入れて曖昧なのかとか
248名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 15:02:58 ID:/7WGPLBP
せめてララと春菜以外は明確に振らないと駄目だろうね。
249名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 15:05:13 ID:grli1WLU
本スレで
250名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 15:09:45 ID:MicAHVGr
バカは死んでも治らない
251名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 15:11:44 ID:l6D5hebJ
>>248
いい加減にしなさい。
252名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 15:57:45 ID:TcF2Cf6M
春菜ちゃんの恥じらいをお願いします
253名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 21:09:07 ID:1VScJ0Iv
誰かザスティンと沙姫で書いてくれ
254名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 22:28:43 ID:RQGJEQ3p
ザスティン「ザスザス」
沙姫「あんあん」
255名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 23:32:00 ID:1ixPjbsC
リコで誰か書いてください。お願いします。
256名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 23:54:33 ID:wzkH8etU
リコ「あんあん」
257名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 00:29:21 ID:bIfb3/Oi
ナナ リトお願いします。
258名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 00:45:31 ID:GwVuyUtB

モモが続いて、申し訳ないのですが

湯むきの桃 リト×モモ 本編4レス
259湯むきの桃 1/4:2009/04/06(月) 00:47:31 ID:GwVuyUtB

春の宵は千両というが、湯の中なら、それ以上の価値があるにちがいない。

結城家の風呂場は湯気が立ちこめて、窓は宵の口の藍色に染まっている。

浴槽の縁へ首をもたせかけ、あごまで湯につかったリトは、実に幸せそうだ。

昼は桜の公園に遊んで、ララの弾丸スマッシュと戦い、頭から土に埋まって、
自宅の風呂場へ直行し、汗と泥を落として、ようやく湯舟につかったところだ。

しかし、それにしても―――― とリトは思う。

今日という日を思い返してみれば、朝からろくな目に遭わなかった気がする。

「リトさんったら、昨夜のコト、何も覚えてないみたいですね」

そんな思わせぶりを言われても、記憶にないのだが、何かやったのだろうか。

うつらうつらと考えているうちに、まぶたが重くなって、眠りの中へ落ちていく。

「……目覚めはいかが?」

まぶたを開けると、桃色の髪が目を奪い、紫色の瞳がいたずらっぽく輝いて、
思わず息を吸いこめば、せっけんの香りと一緒に、女の匂いが鼻を満たした。

あわてて起きると、モモが浴槽の縁にひじをつき、こっちを見て微笑んでいて、
白いタオルを巻きつけた体は、洗い場の床にぺったりと座りこんでいるようだ。

「な、何してんだ!」
「お背中でも」
「いや、もう洗った!」
「……ほんとに?」

モモは手を伸ばすと、やんわりと曲げた指をリトの耳の中へ入れ、くすぐって、
耳の裏側から、粉のような砂つぶがポロポロとこぼれて、湯舟の中へ消えた。

「そういうところも、きれいにしないと……」

そう言って、モモは浴槽の縁にひじを戻すと、上目遣いに視線をからませる。

「わ、わかった、洗うから…… 出てってくれ」
「おかまいなく、どうぞ、こっちへ出てらして」

首をかしげて目をそらさないものだから、湯舟から立ち上がることもできない。

どういうつもりなんだ――――

とにかく、リトは平静を装い、洗い場を見ないようにして、モモはだまっていた。

そのまま、時間が経って、いつしか窓は黒一色、ひやりとした静寂に満たされ、
くしゅん、という声が聞こえて、見れば、モモが鼻のつけ根にしわを作っていた。

「……風邪引くぞ」

声をかけると、モモは鼻の下を指でこすり、小さな肩をすくめてクスッと笑った。

「お優しいですね」

そう言ったかと思うと、あっさりと立ち上がり、おどろくリトを尻目に脚を上げた。
260湯むきの桃 2/4:2009/04/06(月) 00:49:31 ID:GwVuyUtB

ちんまりと丸まった足の指が、ちゃぷんと音を立てて、湯の中へ沈んでいく。

白いタオルが目の前を横切って、そこから伸びた太ももは影を秘めていた。

見上げれば、なよやかな腕を胸元へ寄せながら、夭夭として灼灼たる様子、
目は伏せられて、はにかみの中に誇らしげな色をたたえ、頬はぽっと赤い。

そんな風に、そこに立った少女が、以前にも――――

「つめていただけます?」
「え? あ、ああ……」

リトは素直に後退し、脚をたたむと、湯から膝がしらが、ぽこりと突き出して、
ふたつの膝に挟まれた空間の彼方に、純白の繊維につつまれた体が沈む。

あふれる湯に逆らって、モモは背筋を伸ばし、リトに向き合って正座をした。

足の親指にやわらかい肌が触れて、それはモモのふくらはぎのようだった。

「いい気持ち……」

そう言ったきり、モモは両目を閉じて、熱っぽい息づかいだけが耳に届いた。

リトはそっぽを向くのもアホらしく、かといって目をつむるのも危険に思えて、
どうしたもんだろう、と途方に暮れながら、化粧っ気のない眉を眺めていた。

桃色の髪の間に、ひとふきの汗が浮いて、頬を伝い、あごのほうへ流れる。

あごの先でしずくになって、しばし持ちこたえてから、胸のほうへ落下したが、
行く先を目で追えば、胸のタオルも、すべてを覆い隠しているわけではない。

はんなりとした胸の、ふくらみの間が汗ばんで、涙の谷どころではなかった。

「あ、あのさ」
「え……?」

長いまつ毛がゆれて、リトはあわてて話題を探す。 ――――順序が逆だ。

「あの、昨夜のコトって、何?」

気にかかっていたことだから、つい口をついて出てしまったというところだが、
さすがに軽率のそしりをまぬがれず、モモの微笑たるや、悠然としたものだ。

「リトさん、本気にしたんですか?」
「え? あ、なんだ、嘘か」
「半分は嘘で、半分は本当です」
「……」

その言葉さえも、嘘か本当かわからず、こういうのを、術中に陥った、と言う。

モモは舌を覗かせて、ちろっと上唇を舐めてから、目を細めて言葉を継いだ。

「朝は、あんなになるんですね」
「へ? あんなって、どういう……」

聞き返そうとして、すぐさま意味するところに思いあたり、リトは顔を赤らめた。

モモは慈しむような目をして見ていたが、やがて、膝の間へと視線を落とした。
261湯むきの桃 3/4:2009/04/06(月) 00:51:31 ID:GwVuyUtB

それに気がついて、あわてて膝を閉じようとすると、モモの手が伸びてきた。

リトの膝がしらの一方に、両の手のひらを重ね、つつみこんで正座をくずし、
重心を移して、流れるように体を寄せると、あごを膝がしらの手へ乗っけた。

「こ、こら!」

リトは肩をゆらしたが、膝の上に顔があっては、跳ね上げることもできない。

「お、おい、モモ、ちょっと……」
「もう、いけないところは見えません」

それはそうかもしれないが、こっちから見れば、細いあごの斜め下あたりで、
白いタオルが乱れて、胸から腋の下まで、ゆったりとした空間を作っていた。

「お顔なら、見ていても?」
「勝手にしろ!」

リトは言い捨てると、顔を上げて、モモの背後の濡れた壁面をにらみつけた。

そのまま、時間が経っていって、意地の張り合いとしか思えない様相を呈し、
本来、前屈みで膝に体をあずけるというのは、楽な姿勢ではないはずだった。

やがて、モモはうつむくと、指の間へ舌を伸ばし、膝の窪みをぺろりと舐めた。

やめさせようと思って、手を伸ばしたが、叩いたりするわけにもいかないから、
指先の白くなったところを、遠慮がちに撫でると、くすぐったそうに指がくねる。

爪を伸ばしていない、子供っぽい指先のくせに、おそろしく敏感なようだった。

そうして、指先を合わせていると、モモの唇がめくれ、こっちの指先を咬んで、
引っこめる間もなく、口の中を指が泳いでいって、小さな八重歯を探りあてる。

やっぱり、姉妹なんだな――――

その時、ふいに鼻の奥がムズムズするのを感じ、鼻孔から赤い線が落ちた。

「リトさん、鼻血が……」
「ん、いや、のぼせたんだ」

言わずもがなのことを言いながら、リトは唾液にまみれた指先で鼻をつまむ。

「ちょっと、オレ出るから」
「ダメ…… です……」

なまめいた声が押し出され、紫色の瞳は陰を含んで、じっとりとうるんでいた。

「だって、血が出るの、いやだろ」
「私はべつに…… かまいません」

そう言って、目の端で婉然と笑い、リトは女のそういう表情を見た経験がない。

もはや、どうしたらいいかわからなくて、リトは鼻をつまんだまま、天を仰いだ。

モモはだまっていたが、やがて、あごを浮かせると、片方の手を引き抜いて、
ひっそりと湯の中へ沈んだ手のひらは、ふたつの膝の間をすべり降りていく。

「!」
262湯むきの桃 4/4:2009/04/06(月) 00:53:30 ID:GwVuyUtB

リトは反射的に膝を合わせ、湯の面が波打って、モモの顔に飛沫がかかる。

「ダメですよ、リトさん、離してください」

モモは笑い、肩がゆれたのは、笑ったせいか、もぐらせた手を動かしたのか。

「よせよ、モモ……」
「あら、どうしてですか?」

どうして、と言われても、こうしている以上、どんな言葉も空々しいことになる。

「だって、お前…… まだ子供じゃないか」

その通りだが、言った本人も未成年者だから、説得力があるとは思えなくて、
しかし、リトの物云いに、こんな厳しい調子が含まれるのは珍しいことだった。

モモは、探るようにリトを見つめてから、そっと腕を引き上げて、膝が開いた。

その刹那。

「わっ」

バシャン! と激しい音が響いて、モモの全身が、膝の間に割りこんできた。

「お、おい、モモ!」

しなやかな腕が首に巻きつき、頬と頬がしっとりと寄りそって、微熱を伝える。

「子供じゃダメなら、リトさん……」

唇の先が、耳に触れる。

「大人に、してください……」

やわらかな胸が、ぎゅうっと押しつけられて、震えているのが伝わってくる。

そして、モモのお腹を圧迫しているのは自分で、それは抑えようもなかった。

水滴が、ポツンと落ちた。

やがて、髪がゆらめき、白い喉が反りかえって、ふたつの唇が這い寄ると、
息が混じり合って、鼻と鼻をこすり合わせれば、ぬるりとした感触があった。

妙に思って、顔を離してみると、モモの鼻がトナカイのように赤くなっている。

それで思い出して、リトは自分の鼻をつまみ上げ、モモは鼻を指でこすって、
血塗られた指を見つめていたが、おっとりと目を閉じて、先端に唇をつけた。

浴槽の縁へ手を置き、ため息をつくと、リトの目を見て、とがめるように笑う。

そして、胸元のタオルを無造作にはだけ、リトの鼻のまわりを優しくぬぐって、
端の朱色に染まったタオルを、ふたたび巻きつけると、モモは立ち上がった。

「部屋で……」

そう言い置いて、浴槽から出て行き、リトは呆けた顔で、うしろ姿を見送った。

しっぽがゆれ動き、尖端から水滴が垂れて、風呂場の戸が静かに閉まった。
263名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 00:55:27 ID:H85ywSKS
しっとりエローい
264名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 00:55:30 ID:GwVuyUtB

以上、失礼しました。
265名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 01:37:17 ID:YHeAdlDg
ちんまりって前にもあったような・・・
266名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 01:39:40 ID:MN1kuKXG
俺の愚息をあまり甘やかさんでくれ・・・
267名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 03:59:35 ID:UIXyRAh0
子供だから駄目→じゃあ大人にしてください
この論理展開がGJ
桃エロいよ桃
268名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 12:08:45 ID:bIfb3/Oi
「兄として?」ってあれで終わり?
269名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 17:08:31 ID:L53WlS1w
モモって本当にこれぐらいやりそうだから困るww

ところでリサリトでだれかたのむ!
270名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 18:14:46 ID:QBOp+5Li
す ん ど め かよ なんたることだー期待感を煽りまくり
271名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 20:20:53 ID:5Ss1dCeT
寸止めエロヤバスwwwwwwwwww
GJ
272名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 17:58:18 ID:3D1eaKGx
モモなら、ありえそう。ところで、リコでだれか書いてる?
273名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 21:26:19 ID:92v+7uQq
誰か早く沙姫とザスティンで書くべき
274名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 22:13:18 ID:MnDmCmTi
>>255
>>272

>>253
>>273

お前らがお互いに書いて供給しあえば解決
取りあえず書き上がるまでレスしないと完璧
275名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 22:14:05 ID:04jXhZtE
どう見ても同一人物
276名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 23:56:58 ID:duDq+7IS
既に書いてくれてるじゃん。>>254>>256
277名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 03:54:59 ID:rllkDNqv
美柑とリトの子の話をだな…
278名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 08:12:42 ID:kxU7R8qx
あれじゃない、頭で考えられるけど文に、できない人。ほら、学生の頃、作文とか苦手な奴。
279名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 09:50:53 ID:uKSnHHSz
単行本にナナとモモが美柑より年上のイメージと書かれて驚いた。
年齢層的に当たり前の事だがあまり高く思えないんだよね。ヤミよりちょっと低そうではあるが
280名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 10:00:46 ID:EsIDOVNH
リトの右手とララのシッポだから良かったけど
セリーヌが顔にひっ付いているとなると、目が見えないだろうし、何も飲食できないだろうし。
セリーヌのおトイレはどうしてるんだ?

あれ?リトはあの時おトイレ行かないで済んだのか
夕飯前から翌朝まで、12時間以上だよ?
意外におトイレは恥ずかしいんだな。裸体を見せるのは恥ずかしくなくて。
281名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 17:33:11 ID:kxU7R8qx
なんか最近、作者が離れて入ってる気がする。
282名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 17:48:52 ID:2b5CjuU/
最近毎日のように書き込んでる池沼、必ずageてるから分かりやすくて有り難い
283名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 19:07:57 ID:eWrD+uCF
>>254
クッソこんなんで笑ってしまったw
284名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 23:02:29 ID:N6vRshej
>>280
だって、付き合っててセックスはおkでもおしっこ見せるのは大抵NGでしょ
285名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 23:50:28 ID:Fbfx79qh
というかララが裸を見られるのに抵抗がない理由を忘れてる方が多いな…
入浴時に多数の侍女が居たからというだけで、別に恥じらいのない女の子という訳ではないのに(´・ω・`;)
トイレは流石に一人だろうし…
286名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 23:51:56 ID:8E8Dxl02
言ってくれれば拭いてあげたのに
287名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:19:11 ID:5p4RuDn9
もじもじから「ぜったいのぞかないでね!」の流れで俺の心は完全に撃ち抜かれた
あの可愛さはあってはいけないと思う
288名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:27:09 ID:dsFnggME
裸に自信がある奴は結構いるけど排泄物に自信がある奴なんていないもんなw
289名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 07:13:44 ID:tpUHQJpU
>>176の続きです。リト×ナナ(本番なし)×モモ
・もうモモが食傷気味の人・続き物が嫌いな人・エロパロなのに長い作品が嫌いな人
はスルー推奨
290289:2009/04/09(木) 07:14:27 ID:tpUHQJpU
 強烈な日差しがリトの目蓋を貫いてくる。彼が目を覚ましたとき、太陽は既にかなり高い位置まで昇っていた。
 春の陽気と気だるさに誘われるように、リトは起こしかけた身体を再びベッドへ横たえる。
 今日は春休み最後の日だ。もう少しゴロゴロしていても誰も起こしに来ないだろうと踏んで、リトは同じ体勢で眠り続けていた身体を労わるように向きを変えようとした。
 しかし、どうも思ったように身体が動かない。両肩、腹筋、大腿筋の辺りがぎしぎしと悲鳴を上げているうえ、伸ばした左腕が特に重い。
 徐々に鋭くなってきたはずの危険予知能力が今日に限ってすぐ働かなかったのは慣れによる慢心だろうか、リトは嫌な予感を抱きながらも首を左腕の方へと向けた。
「ふふっ。ようやく起きましたね」
 案の定、リトの腕枕にはモモが頭を預けていた。リトが覚醒してからの様子と、それに加えて寝顔までいただきましたと言わんばかりの彼女の顔は、朝食前だというのにやけに生き生きとしている。
 寝起きのせいかリトを見ていたせいかは知らないが、潤んだ彼女の目と、ほんのり上気した頬を見ないようにと慌てて視線を下に向けたリトを待っていたのは、美しく左右に広がる彼女の鎖骨だった。
「のわーーっ!お前、なんでハダカなんだ!!…………って、そうか」
 その曲線美に見惚れそうになりながらも飛び退きかけたリトだったが、体温の移っていないひんやりとした布団の端が自分の肌に擦れる感覚に、ふと我に返る。
 軽く乗せる程度に絡められたモモの左の太ももの温度が直に自分の脚を暖める。なんでも何も、昨日このベッドで彼女を抱いたのは他でもないリトだった。
「あんまり大声出すと、誰か来ちゃいますよ?」
 ムードもへったくれもないリトとの朝に若干呆れているのか、モモが苦笑しながら擦り寄ってくる。
 誰か来るとか以前に、二人して完全に寝坊だ。もっとも、春休みが終わって学校が始まると満足に逢瀬もできない、とにじり寄ってきた昨日の彼女のことを思い出すと、深夜までの情事と、それによる寝坊は必然だったように思えた。
 さくばんはおたのしみでしたね、などとまかり間違っても美柑あたりに言われるわけにはいかないリトは、ゆっくりと時間をかけて、できるだけ音を立てないように彼女を抱いたつもりだったが、果たしてどうだっただろうか。
 若い二人のセックスが一回で終わるはずもない。何度もモモの嬌声を聞いているうちに、リトの頭からは周囲への配慮が吹き飛んでしまっていた。
「今朝に限って誰も起こしに来ませんでしたし、ばれちゃったかもしれませんね」
「おいおい、縁起でもないこと言うなよ……」
 何故か楽しそうに予想するモモに合いの手を返しながら、リトは彼女に断って身体を起こした。彼の部屋に撒き散らかされた二人の衣服を見て、思わず赤面してしまう。
 お互い理解し合っている関係だとは言っても、肌を重ねるのはあの植物園の日以来初めてである。リト自身、中途半端な気持ちで交わすような行為ではないと思っていたし、モモも姉に遠慮してか、それほど積極的に迫ることはなかった。
 もっとも、彼女の場合は本能的な欲求の充足よりももっと内面的なもの、つまりリトの目が少しずつではあるが自分を見てくれるようになったことにより大きな満足を見出しているからでもある。
 もちろんリトがそんなことに気付くはずもなく、二人には暗黙のうちに、自分たちの関係を内緒にするという約束が出来上がっていた。
291289:2009/04/09(木) 07:15:06 ID:tpUHQJpU
「ふふ。安心してください。皆さんなら、昨日春菜さんの家にパジャマパーティーに行きましたよ」
「え?俺に言わずに?」
「リトさん、深夜の映画を生で見るんだ!って言って仮眠を取っていませんでしたっけ?」
 春休み最終日を有意義に使いたいのはモモだけではなかったようで、気付かないうちにパジャマパーティーの企画がなされていたようである。
 美柑まで出かけるのは珍しいことではあったが、大方ナナに誘われ、モモが留守番役を引き受けるという交渉が水面下で行われていたんだろう、と考えながら、リトはとにかく誰にもバレていないという事実に安堵した。
 安心すると今度は空腹感が身体を襲ってくる。適当にトーストでも焼こうと思い、二人分の体温に名残を惜しみながら布団から抜け出して、そそくさと服を着た。
「うわ……」
 部屋は惨状と呼ぶに相応しい様相を呈していた。毛布はベッドからかなり離れたところに投げ捨てられているし、使用済みのコンドームがいくつも散乱している。
 一体何発交わったのかと自分の若さに愚痴の一つでも言いたくなるリトだったが、そんなことをしている場合ではなく、皆が帰ってくる前にとコンドームを拾い集め始めた。
 ミレーの落穂拾いを髣髴とさせる彼の姿はなかなかにシュールだったが、モモも少し急いで服を身につけ、布団を干しに向かう。
 リトは換気のために窓を全開にして、コンドームをトイレに流した。思い出すものじゃないとは思いつつも昨日の情事を振り返って、証拠が全て隠滅できたかチェックする。
 帰ってきたモモにシャワーを先に浴びるよう勧めると、彼はブランチを作りに台所へと向かおうとして、ある重大なことを見落としていたことに気がついた。
「……結局映画見てねえ」
 三点リーダがゴルゴの次に似合う男、結城リトの春休み最終日は、こうして始まったのであった。
292289:2009/04/09(木) 07:15:31 ID:tpUHQJpU
「ただいまー、昼飯買って来たぞー、っておい!リト今起きたのかよ!」
 春菜の家から帰るついでに寄ったスーパーの品を冷蔵庫に入れるためキッチンに向かったナナは、寝癖がついたままの頭で食パンを取り出そうとしているリトを見つけた。
 休日のこの男の起床時間が遅いことは知っていたが、まさかここまでとは思わなかったのだろう。長針と短針が重なりそうな時計を指差しつつ、ナナは突っ込まずにはいられなかった。
「おう、おはよう」
「おはようじゃねー!」
 一度コケ……古手川に頼んで矯正してもらうべきか真剣に考えたナナだったが、リトがこの時間に起きているということは、モモが何もちょっかいを出さなかったからだと積極的に解釈しなおす。
 その解釈に甘んじることでどこかほっとしている自分を見つけて、ナナは必死に頭を振った。
「あら?おかえりなさい、ナナ」
 だから、ほんのりと頬を染めたモモが風呂場から出てきたのを見ても、彼女はその不自然さにすぐに気付けなかった。
 普段から寝食を共にしているモモの起きる時間のことを、ナナは誰よりよく知っている。そもそも自分がモモより早く起きれたためしがない。それに、モモは朝シャン派だったろうか。
 昨晩は暑かったからな、とぼけっと考えていたナナが自分の目の前の状況を正確に理解したのは、セリーヌに泣きつかれたララと美柑がキッチンに駆け込んできたときだった。
「こらーっ!リト、あんたセリーヌにちゃんとご飯あげなさいよ!って、げっ、まさか二人とも今起きた?」
「リトーっ、昨日の映画面白かったねー」
 二人が連れて来たセリーヌを見た瞬間、リトとモモの顔色がさっと悪くなったのをナナは見逃さなかった。
 当のセリーヌはお預けを食らった割には元気そうに美柑の頭の上ではしゃいでいる。彼女のことを完全に失念していた様子の二人はそれを見て幾分か安堵したものの、気まずそうに何度も互いの視線をやり取りしている。
 ひたすら謝るモモと一緒にセリーヌのご飯を用意する美柑と、リトと映画の感想を言い合おうとして失敗しているララは気付いていないようだが、間違いなく何かあった、とナナは確信した。
 そもそも先日の植物園の一件から異変はあったのだ。モモとリトの距離が少しずつ、しかし確実に近づいているという雰囲気は、二人両方のことを誰よりもよく見ているナナが最も強く感じていた。
 モモとの時間を奪ったリトへの嫉妬、そして逆にリトを奪っていくモモへの嫉妬、ナナ本人は無自覚ながらも、その思いは二人の変化を一層敏感にとらえる増幅器として作用している。
 春菜の家で皆と話している間も、実は家に残してきた二人のことが気になって仕方なかった。疑心暗鬼に駆られてろくに会話を楽しめなかった自分を何度戒めたことだろうか。
 このままじゃダメだ、今日こそ問いたださねば。
 もはや日常生活を蝕むほどに膨らんだ二人への疑念、好奇心、そして嫉妬が頭をぐちゃぐちゃにするのを感じて、ナナはそう決心した。
293289:2009/04/09(木) 07:15:57 ID:tpUHQJpU
「私としたことが……。舞い上がって忘れちゃうなんて」
 昼食後、自室に戻ったモモは一人頭を抱えていた。何よりセリーヌに対して謝らなければいけないのだが、一方で自分たちにとっても死活問題である。
 今はまだいいが、今後セリーヌがどのように成長、あるいは変化するのか彼女にも予想がつかない。そもそも見られていたかどうかも定かではないが、万が一喋れるようになったらと考えるとぞっとする。
 いずれ明かさなければいけない秘密とはいえ、今はまだ二人だけのものにしておきたかったし、そうしなければならないことは十分に分かっていた。
「あとでリトさんとも相談しておこうかしら」
 本来深刻な事態のはずなのに、いつ会おうかな、なんて考えてしまう自分に気付き自戒する。どうもリトと結ばれてからというもの、今までできていたはずの自分のコントロールが少し乱れてしまっているような気がした。
 こんなんだからこんな簡単なミスをしてしまうんだ、しかもこのミスのせいで……と堂々巡りに入りそうになる自分の思考を押し止める。思った以上に心が乱れているらしい。
 だいたい、リトが割り切って自分を愛人として見てくれればこうはならなかったはずだ。自分の本命は春菜とララだけど、そんなに慕ってくれるなら傍にいてもいいよ、程度の受け入れ方をしてほしかった。
 それなのに、彼はしっかりと自分の気持ちを受け止めて、何とか応えようと足掻いてくれる。
 嫌悪していたはずの枷になっている自分がここにいるのだが、罪悪感こそあれ、悪い気はしない。ただ、そんな自分はどうしても好きになれない。
 リトが自分に想いを寄せる人を邪険になどできるはずないと知りながらも、モモは自分の期待を裏切って優しくしてくれるリトを恨まずにはいられなかった。
「まったく、リトさんったら……」
「リトがどうしたって?」
 惚気るように苦笑したモモだったが、部屋の入り口に人影を見つけると、とっさに緩んだ口元を締めた。
 美柑やララならばまたしても大失態となるところだったが、声ですぐに自分の双子の姉だと気付き、安心したかのように身体の力を抜く。
 そんなモモの様子を怪訝そうに眺めながら、ナナは彼女の近くの床に胡坐をかいて腰を下ろした。
「ナナ……。驚かさないでくださいよ」
 冗談交じりにそうたしなめたモモだったが、すぐに彼女の表情が普段とは違うことに気付く。何かを思いつめているようなナナの顔には余裕がなく、眉間にはシワさえ寄っている。
 地球に来てからナナのこういう表情を見ることが多くなったのは実感していたモモだが、こうして彼女の前で、こうもあからさまに見せるのはこれが初めてだった。
 何となく、嫌な予感がモモを襲う。良くも悪くも彼女たちはいつも一緒に過ごしてきた双子で、宇宙一の互いの理解者である。ナナが話そうとしていること、それが自分とリトの秘密に関することではないかという予測を立てるのは、それほど難しくはなかった。
「……なあモモ。リトのヤツとなんかあったのか?」
 そしてその予測は的中することとなった。その瞳には若干迷いのような揺らぎが見えるものの、ナナは睨むような鋭い眼差しでモモを射抜く。嘘が通用する雰囲気ではなかった。
 いつものようにリトを加害者、モモを被害者として見ている訳でもない。ほぼ確信に近い疑いを持って自分を見るナナの瞳に、モモは沈黙を返すことしかできなかった。
「あったんだな?」
 ナナを甘く見ていたかもしれない。屋上の片隅に追い詰められた犯人の気持ちで、モモは自然と流れてくる冷や汗を拭った。
 だが、認めたところでどう説明し、釈明すればいいのだろう。ナナの性知識、これがナナを甘く見ていた原因の一つだが、などせいぜいキスがいいところで、肌を重ねることの意味以前に、その存在そのものを知らないに違いない。
 両思いか、そうでないか。恋の形のあり方をその二種類によってしか理解していないナナに説明するには、今の自分とリトの関係は複雑すぎる。
294289:2009/04/09(木) 07:16:43 ID:tpUHQJpU
「……言ったのか?好きって」
「……言ってないわ。言ったも同然でしょうけど」
「リトのほうから気付いたのか!?どれだけ過激なことしたんだよ……」
 過激も何も、やることは一通りやってますから、などとは言えるわけもなく、また言っても理解されないだろうことはモモでなくても明らかだった。
 ただ、ナナなりにリトの鈍感さについては理解していたようで、彼女はありえないと言わんばかりに目を見開く。
 その様子が少し滑稽で、モモは苦笑しながら落ち着きを取り戻した。
「姉上には言ってないんだよな?」
「ええ」
 責めるようなナナの目が何を言いたいかは分かる。自分が色仕掛けを使ったと知られたら、更に軽蔑されるかもしれない。
 だが、モモは心のどこかで、あるいはお姉様なら、という淡い期待を持っていた。
 湧き水よりも純粋で、太陽よりも明るく、宇宙を包みきるかのように大らかなララの心に接するたび、そんな甘えた考えと、この人には一生敵わないという諦めにも似た羨望が浮かび上がる。
 そして、ララほど聖人君子ではないにしろ、見返りを求めない優しさを一方的に注ぎ続けるリト。なんてお似合いのカップルだろうか、とモモは思う。
 一滴でも黒が落ちた絵の具はもう二度と白に戻ることはない。ましてや自分の心は。
「……モモ?」
 冷静になればなるほど、浮かれていた気持ちが静まれば静まるほど、禁断の果実に手を出してしまった自分の浅はかさに大きな失望と怒りが込み上げてきた。
「おいバカ。何泣いてるんだよ」
 隣に座りなおしたナナが、優しく自分の背を撫でてくれる。知らないうちに涙が零れていたようで、モモはそれを止めるでもなく、俯いた顔を上げなかった。
 泣くくらいなら最初から諦めておけばいいと、そう叱ってくれればどんなに楽だっただろう。だが、ナナは何も言わず、静かに、彼女の背に置いた手を動かし続けた。

「ありがと。落ち着きました」
 時間にして五分と泣いていなかっただろう。しかし、彼女のすすり泣きの音のみが響く部屋の中の時間の流れは、やけにゆっくりと感じられた。
 落ち着いたら落ち着いたでさっきの思考が浮かんでくるのだから、モモ自身どこに自分の気持ちを落ち着けていいのか見当もつかない。
 ただ、背中をさする手のひらから伝わってくるナナの体温は、ささくれだったモモの心を少しずつ癒してくれた。
「でも、どうしたんだ?リトのヤツ、モモの気持ちに応えてくれたんだろ?」
「え?」
「あれ?お前ら付き合ってるんじゃなかったの?」
「へっ?」
 心底意外そうにモモの顔を覗きこむナナに、彼女は素っ頓狂な声を返すことしかできなかった。
 確かにナナの二元論からすれば、自分とリトは付き合っているか付き合っていないかのどちらかだと思われるのは仕方がない。
 だが、リトとできるだけ普段どおりに過ごそうと約束し、あまつさえこうして彼女の前で涙を流した自分が、どうすれば付き合っているほうだと解釈されるのかが腑に落ちなかった。
295289:2009/04/09(木) 07:17:10 ID:tpUHQJpU
「あ、ゴメン。聞いちゃいけないことだった?」
 微妙なリアクションのせいで彼女が振られたと思ったのか、ナナはバツが悪そうな顔で謝った。
 いや、それも違うと否定するべきところだろうが、それどころではない。隠してるつもりだったのに周囲にはバレバレだったとしたら、笑い事では済まなかった。
「だって、最近お前らやけに仲いいじゃん。リトもすげー楽しそうだし」
「リトさんが?」
 舞い上がっていたとは言っても、リトもモモもお互い周囲の目を気にしながら二人の時間を作っていたはずだった。
 それをここまで観察されていたのはモモにとって計算外のことだ。恋愛経験皆無のナナに見られているということは、美柑あたりにはもっと細かいところまで気付かれているかもしれない。
 もっとも、これが初恋だといってもいいモモにももう少し恋愛経験があれば、自分たちの振る舞いが誰の目から見ても奇妙に移ることくらいすぐに察することができるのだが、それを指摘できる人材は結城家にはいなかった。
「そう。リトさんが……。ふふっ」
「な、何だよ、キモチワルイな」
 泣いたり笑ったり、忙しいヤツだと思っているのだろう。呆れかえるナナを横目に見ながら、しかしモモは込み上げてくる喜びを抑えることができなかった。
 誰にバレるとか、そんなことで悩んでいたのがすっかり些事に感じられるほど、心の重荷がすとんと落ちた気分だ。
 リトは仕方なしに自分に付き合ってくれている、自分を誤魔化しながら抱いてくれている、そう考えていたモモにとっては、ナナの主観であるということを差し引いても、その一言が与えた影響は限りなく大きなものだった。
「……ま、でも、モモもキレイになったよな。姉上や春菜なんかも素敵だし、恋するとみんなそうなんのかな〜」
「う……、あの二人と比べないでくださいよ」
 ぽろっと春菜の秘密を口走ってしまったナナだったが、彼女の気持ちに薄々気付いているモモは特に違和感を覚えなかった。
 それよりも、褒め言葉のはずのナナのセリフに雲の上の存在の名前を出され、盛り上がりかけた気持ちがまた沈む。
「い、いや、ただ羨ましいなーってだけだよ」
「羨ましい?」
「ほら、あたしってリトに女として見られてない感じじゃん。そりゃ、こないだの花見のときはア……アレだったけどさ」
 ごにょごにょ、と頬を染めて語尾を小さくするナナ。花見のシーンを思い出したモモは内心面白くなかったが、一方でナナが微笑ましくも見えた。
 少しからかってやろうと思い、モモは口の端を吊り上げてナナの脇腹をつつく。
「リトさんだけ?猿山さんとかにもずいぶんな物言いをされてましたけど」
「あ!いや、その……、もっとこう、春菜とか姉上とかみたいになりたいってことだよ!」
「そうすればリトさんが振り向いてくれますもんね」
「なっ!?だから違うって!」
 必死に否定する姿がいじらしい。そんな姿がナナの魅力だと彼女自身が理解するのはいつになるだろうか。
 モモはナナを追い詰めながら、リトならば、ナナの心に芽吹いた苗を健やかに育ててくれるであろうことを確信していた。
 そのためには、リトもっとナナを意識させ、庇護欲でも父性でも何でもいいから、ナナだけに向けた特別な感情を植えつけなければならない。
「ね、ナナ」
「な、なんだ?」
「……今晩、リトさんの部屋に行きましょう。もちろん二人で、ね?」
 その手段として夜這いを選ぶモモもまた、ある意味それが自分の個性であり魅力の一つだということを自覚してはいなかった。
296289:2009/04/09(木) 07:17:54 ID:tpUHQJpU
「……寝れねえ」
 もうお昼になろうかというところで目を覚ました分、リトは寝付くのに苦労していた。
 時計の針は一時を少し回ったところだ。明日は始業式なのだから、生活リズムを戻す意味でもそろそろ寝なければならなかった。
 新年度早々寝不足の冴えない顔で登校するわけにはいかない。しばらく会ってないリサやミオ、そして何より春菜の顔を思い起こして、リトは何とか眠ろうと布団を被りなおした。
 解除していた目覚ましの設定もしなおしたし、午前で終わるとはいえ明日の準備も終わっている。さて羊でも数えてやろうかとリトが頭に白い毛の塊を思い浮かべたところで、彼の部屋にノックの音が響いた。
「ん、誰だ?モモか?」
 ノックをして彼の部屋に入ってくるのは、五人いる結城家の面子の中でもモモくらいしかいない。そういえば彼女も起きるの遅かったっけ、などと考えつつ、リトは電気をつけて来訪者を迎え入れた。
「こんばんは、リトさん。起きてました?」
「ん、ああ。なかなか寝れなくてさ」
 普段から彼女は彼が起きていようが寝ていようが問答無用で侵入して布団に潜り込んでいるのだが、そういう時は当然寝ているリトがそれに気付くはずはない。
 お互い寝付けないのなら一緒に寝るのもアリかな、まさか昨日の今日で自分を求めてきたりはしないだろう、とリトは高を括っていた
 これがララや春菜なら緊張でガチガチになってしまっていたかもしれないが、モモと褥を共にするのにはそれほど抵抗がなくなってきている。そのまま他の女性たちへの免疫も向上、とならないのはリトのリトたる所以だろうか。
 すんなりと受け入れてくれたリトに微笑みかけると、モモはドアに隠れるようにして立っている人陰に手招きした。
「ナナ、いらっしゃい」
「え?ナナ?」
 モモの手が伸びた先を驚いて見つめる。ドアから顔だけを出して部屋の中を覗く小さな顔は紛れもなくナナのそれだった。
「う〜……」
「なんだ?ナナも眠れなかったのか?」
 的外れなリトの予想にモモが苦笑する。その苦笑につられて、リトは風呂上りかと見紛うほど上気したナナの頬と潤んだ瞳に気付いてしまった。
 ウエストのあたりまで下ろされた彼女の髪が逡巡するかのように揺れている。妙にアダルトな彼女の雰囲気に気圧されるように、リトは生唾を飲み込んだ。
「……なあ、モモ。これってもしかして」
 この時間、この同伴者、そしてこの表情でなければ、普段見せないナナのしおらしげな様子は新鮮だったと言えるかもしれない。
 リトは動揺を隠し切れないまま、隣で悠然と笑っているモモに冷たい視線を送った。
「あ、あのですね、ナナに気付かれちゃったみたいで」
 一応バレた責任を感じているらしいモモはその視線にたじろぎながらも、どこかこの展開を楽しんでいるようである。焦ってリトに言い訳するその口元は、綻ぶのをやめようとしない。
 バレただけじゃないな、とリトはすぐに分かった。それならナナはもっと強気で怒鳴り込んでくるだろうし、新調したらしいパジャマのポケットからモモが取り出そうとしているのはどう見てもコンドームだ。
 昨晩の交合で使いすぎた腰に加え、頭まで痛む。逃げ場を失ったリトは、どうせ来るならもっと日を遅らせて欲しい、それに予め心の準備というものをするだけの時間をくれてもいいじゃないか、と文句の一つ二つ叫びたくなった。
297289:2009/04/09(木) 07:36:38 ID:tpUHQJpU
「ほら、ナナ。さっき教えたとおりにやってごらんなさい」
「おい!何を吹き込んだんだ一体!」
 リトの右腕に自分の腕を絡めてコンドームを渡してくるモモだったが、さすがにその気にはなれない。
 今更気付いたわけではないが今回の主犯であるらしい彼女をどう説得すべきか、痛む頭をフル回転させたリトの思考回路はしかし、モモとは逆の袖口をちょんとつかんだナナのセリフによって遮られた。
「リ……リト。あたしに、え〜っと…………モモと、モモと同じことをしてくれっ!!」
「同じことって……ナナ、自分の言ってることが」
「どっ、どんな、ヘンタイなことでも大丈夫だからっ」
 分かってませんね、とリトは重くなる一方の頭を何とか首の力だけで支えた。一体彼女はモモから何を吹き込まれたのか、重ね重ね問いただしたくなる。
 肝心のモモはナナの頭を撫でながら「よく言えましたね」などと褒めている始末で、こちら側に寝返らせることは不可能に等しい。
 手に握らされたコンドームの形が妙にはっきりと伝わってくる。この絶望的な状況の中、妖艶な少女に誘われてもなお断ろうとするリトの精神はもはや化け物じみていた。
「や、やってくれないとみんなにバラすからなっ!」
「げ……」
 しかし、隠すべき秘密を握られたリトの不利は明らかである。その意味では本来モモも追い詰められて然るべきなのだが、彼女はリトほど世渡りが下手ではなかった。
 こんなことバレたらデビルーク王に八つ裂きにされる、ナナを抱くことでその罰に市中引き回しが加わるかもしれないが、彼には更なる罪を重ねる以外に選択肢はない。
 そうでなくてもさっきからモモの手がリトの全身を這い回っている。高められた性感は、リトの抵抗力を根元から削ぎ落とした。
「あんっ」
 お返しとばかりにモモの尻尾を軽く握って、リトは重い足取りでベッドに腰掛ける。
 そして、ガチガチに固まったままリトと目を合わせようとしないナナを抱えると、自分の上に座らせた。
 切り替えろ、切り替えろ、と自分に暗示をかけて、そっとナナの腰に手を回す。
「ナナ、嫌だったら言ってくれ。あんまりうまくないけど、精一杯頑張るよ」
「リト……。分かった。一つだけお願い聞いてくれるか?」
 真剣にナナを見つめるリトの目に、この部屋に入ってきてから初めてナナの瞳が重なる。彼の誠意か、背中越しに鳴り響く鼓動の音か、どちらが彼女の心をほぐしたのかは分からないが、ナナの身体の力は少しだけ緩んできた。
 ウェーブのかかった髪を彼に解きほぐされる感触にこそばゆそうに目を細めると、ナナはそれを阻むように背をリトの胸に預ける。
「キスは、唇以外にして欲しいんだ」
 ずぐ、とリトの罪悪感が頭をもたげた。申し訳なさそうに目を伏せるナナの声は、しっかりと芯が通っている。
「あたし、モモや姉上と違ってまだまだ子供だからさ、こういうコト、する資格なんてない。でも、モモとリトに仲間はずれにされたくないんだ。キスは……その先に行く覚悟ができたら、してやるよ」
「ナナ……」
 分かった、と、リトはそう言うしかなかった。
 キスさえ許さなければ、心は許したことにはならない。ひどく稚拙で空想的な論理だが、その論理が導き出す結論はリトにはあまりにも重かった。
 自棄になっても仕方がない彼女の拒絶を、それでも正面から受け止めようと彼は覚悟する。
 心を融かしあうことができないなら、自分の心で彼女を包む。いつかその熱が伝わってくれればいいと、リトは改めて彼女を抱きなおした。
298289:2009/04/09(木) 07:37:17 ID:tpUHQJpU
「んっ……ひぃあ!?ちょ、モモっ!」
「お手伝いしますね」
 二人のやり取りを見ていられなくなったのか、いつの間にか背後に回りこんでいたモモがナナの尻尾を舐め始めた。
 元々未発達のナナの性感帯を、リト一人で開発していくには無理がある。ムードをぶち壊してくれたモモを恨もうにもその援護には感謝しなければならず、リトは今度こそと気持ちを切り替えてナナの上着をはだけた。
「あっ、冷た……、くふっ」
 小ぶりなへそに手を這わせながら、ナナの耳を甘噛みする。敏感になった彼女の肌は軽い鳥肌を粟立たせ、小刻みに震え始めた。
 尻尾から伝わる快楽だけではない。触れるか触れないかの距離で彼女の身体を巡るリトの大きな手が、耳からうなじへとゆっくり下りてくる彼の唇が、自慰すら未経験のナナに強烈過ぎる刺激を与えていた。
 あの花見の日、自分を褒めて助けてくれたリト。雨に降られてびしょ濡れになりそうな自分に傘を届けてくれたリト。何も考えていないようでいて、いつも他人を思いやっている彼の柔和な笑顔が何もない空間に浮かび、ナナの感度を一層高めているかのようだった。
 控えめな胸の先端がそっと主張を始める。見るからに発達途上なその胸に口を寄せたくなる衝動を抑えて、リトは脇から脇腹に続くラインを優しく撫でた。
 姉妹と比べて極端に小さいその胸が将来それほど大きくなるのかリトには分からなかったが、将来その胸に口付けるのが自分であるという保証は全くない、そのことだけはよく分かっていた。
 だから、今乳腺を刺激するわけにはいかない。ナナの身体に残す自分の刻印は、愛撫する手の感触だけで十分だった。
「リ……リト、なんか熱いよ」
 すっかり赤みを帯びた彼女の身体は確実に目覚め始めている。ナナの手が必死に股間を隠そうとしているのを見つけて、リトは一度、彼女の頬に軽く口付けた。
「手、どかすぜ」
 自分の身体に起きた異変にまだ気付いていないのだろう。そこはダメ、と抵抗するナナの手をゆっくり持ち上げて、リトはショートパンツの隙間から自分の手を潜らせた。
 びくっ、とナナが硬直する。羞恥に耐えるその両目は固く閉じられ、行き場を失った両腕はぴんと伸ばされて肩を持ち上げた。
 ナナにとっては何もかもが初めての感覚、それを与えているのが自分だという罪悪感は、リトの心を蝕むと同時に、膝の上に座ってもすっぽりと抱きかかえられる目の前の少女への特別な感情をより強く煽り始める。
 ナナの背中に密着したリトの心臓の鼓動が互いの興奮を一層高めていた。気配を消すかのように静かに尻尾を愛撫するモモのことは既に二人の頭にはなく、互いの熱だけが二人の全てという錯覚に襲われる。
「は……あっ」
 ぴったりと閉じられているであろうナナの秘裂を、リトの指がそっと撫でた。
 じんわりと滲んでいた彼女の愛液がたちどころにその量を増す。自分の指に応えてくれたナナが愛おしいのか、リトは逆の手で内腿を責めながらもう一度そこをなぞった。
「ん……へへっ、リトも緊張、はんっ、してんだな」
「う、うるさいな。そんなに慣れてないんだよ」
「ふぁっ!?」
 ちょこんと顔をもたげていたナナの秘核をリトの指が弾く。予想以上の反応に戸惑いながらも、リトはもう一度そこをつまんだ。
「あっ!はっ、はっ……そこ、ダメだっ……」
 強張っていたはずのナナの身体はいつの間にか弛緩しきっていて、時々、リトの指から逃げるように跳ねる。最初はひどく冷たく感じたリトの指は焼印を記すかのような熱さでナナの秘部を解きほぐし、下腹部からせり上がる未知の感覚を彼女に与えていた。
 嬌声と共に自分のすべてをリトに晒しているような感覚。恥ずかしくてたまらなかったその感覚も、やがて彼女を溶かす一要素となっていった。
299289:2009/04/09(木) 07:38:47 ID:tpUHQJpU
「んあっ!あっ、ふっ……こんな、こんなの、知らないっ……」
 まるで快楽神経を直接触れられているような電撃が幾度となく彼女を襲う。初めてなのにいきなり他人に、それも二人がかりで愛撫されている彼女の決壊は早かった。
「リ……ト、なんか、来る……、はぁっ」
 半身になってリトの左腕にしがみつく。興奮しきったリトもその手をきつく腰に回すと、もう止められないとばかりに右手の動きを一層激しくした。
 ナナが息継ぎもままならないほど連続して嬌声を上げる。内股になって痙攣するナナの限界が近いことを悟って、リトは最後に一度、彼女の秘核をつねるようにこねた。
「っ……あっ、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
 絶頂に達したナナから大量の液体が分泌されて、リトの手越しに彼女の下着を汚す。
 無垢な少女が性の萌芽を迎え入れる瞬間。思い切り背を逸らして小刻みに身体を震わせるナナの姿は、神秘的なほど美しかった。
「はぁ、はっ、……リト…………」
「ナナ……」
 うっすらと目を開けてリトに微笑みかけたあと、ナナは意識を手放した。
 ただでさえ普段寝ているこの時間に、初めての強烈な疲労感が与えられたのだ。リト自身の興奮は行き場を失ってしまったが、くったりと身体を預けてくるナナを責めることはできなかった。


「……ん……」
「あら、意外とすぐ起きましたね」
「ナナ、大丈夫か?」
 普段と違うベッドの感触にナナが目を開けた時、時計は彼女が気を失ってから十分と進んでいなかった。
 もちろん外はまだ真っ暗で、リトの部屋の蛍光灯が彼女の目をしばたたかせる。
 何か猛烈な浮遊感と共に夢見心地でいた彼女は、自分が頭を預けているのがリトの胸だということに気付くのに普段の四倍くらいの時間を要した。
「え……ここって、いや、あたし……はっ!?」
「替えの下着を持ってきましたよ。そのままじゃ良くないわ」
 モモの手に握られたナナの下着を見て、慌ててリトが目を逸らす音が聞こえた。自分の真上にある彼の真っ赤な顔と、モモが持ってきた下着を見て、一気に頭が覚醒する。
「……っ!」
「わっ!」
「きゃっ!ナナ!?」
 いたたまれない。
 恥ずかしさが何よりも先に来たナナは、リトの胸を両手で押しのけ、モモから下着をひったくると、屋根裏部屋へ向けて駆け出した。そうしたところで今晩の情事をなかったことにできるわけがないし、時間を置けば置くほど、次にリトと会うのが怖くなることも分かる。
 だが、あのままリトやモモとまともに会話しろということの方が彼女にとっては拷問に近い。丸裸の自分を見せてしまった二人が自分を軽蔑するのではないかと、ナナは恐れていた。
 自分の部屋に駆け込み、ベッドに飛び込んで、端にあった枕を抱き寄せる。あられもない声を出してしまった自分の口を隠すように、顔全体をそれに埋めた。
「あいつら……あんなことしてたのか……」
 さっきの行為があれで終わりではないことは、性に疎いナナにも何となく感じ取れていた。満足したのは自分だけだし、リトの股間で熱い塊が膨らんでいるのを背中で感じ取っていたからだ。
 そこから先に何をどうするのかということまではさすがに分からなかったが、いい子ぶっているとはいっても普段はおしとやかなモモ、間抜けそうな笑顔をいつも浮かべているリトが自分のように息を荒くする姿は想像できなかったし、したくもない。
 ひどく不潔な世界に堕してしまった自分を受け入れられない彼女は、リトやモモを恨むというより、彼女らに門前払いを食ったように思えて、ひどく惨めだった。
「でも……」
 全身に刻まれた、リトの熱。行為が終わって一度意識を失ったあとでもなお、その熱は自分を包み込んでくれているかのようだった。
 耳元、首元には彼の吐息の感触が、背中には彼の胸の感触が、そして秘部には、彼の指の感触が残っている。
 余韻のように残り続ける彼の力強く優しい指先の刻印に、ナナは熱を帯びた息を吐いた。
300289:2009/04/09(木) 07:39:23 ID:tpUHQJpU
「ん……ダメだ……っ」
 そうと分かっているのに、軽蔑したばかりなのに、自分の手が股間に伸びる。いつかは消えてしまうであろうリトの熱の残滓を塗りこむように、まだ渇ききってない割れ目をいじりまわす。
 穏やかに自分の髪を梳いてくれた時、胸で目を覚ましたときに真っ先に自分を気遣ってくれた時、彼はどれほどの安心感を自分にもたらしてくれたであろう。
 それなのに自分は逃げ出して、あまつさえ自分で自分を慰めている。不潔な行為だとバカにしながら止まらない自分の手を、止められない自分の心を、ナナは呪った。
「……はっ、ああっ!」
 快楽に目覚めた身体は一旦走り始めると止まらない。底なし沼にはまったように手を動かし続けるナナの瞳に、自然と涙が滲んでいた。


「うわ……」
「まあ」
 無造作に閉められた扉の隙間、慌ててナナを追ってきたモモとリトは出るに出られなくなって、彼女の自慰を覗いていた。
 さすがのモモといえどもここまで彼女が成長するとは予測もつかなかったようで、頬を染め、開いた口を片手で隠して息を潜めている。
 ナナにとっては踏んだり蹴ったりの日だろう。罪の意識を感じつつも目の前の痴態から目を逸らせないリトは、普段自分を止めてくれる突っ込み役がいかに重要かということを実感していた。
 ナナは小刻みに身体を震わせながら、ぴっちり閉じた腿の間に手を滑り込ませている。時々弾かれるようにして顔が上下する様が、行為の激しさを物語っていた。
「やべ……」
 中途半端に鎮まっていた自分の欲望が首をもたげる。ナナから視線を逸らすと、前かがみになったモモのお尻が目に入ってきた。
 新しい寝巻きである短めの丈のワンピースは彼女によく似合っていて、思わずその細いウエストを抱きしめそうになるのを何とか堪える。
 押さえこんだ手をそのままポケットに突っ込んで、窮屈なズボンの前をなんとか緩めようと動かしたとき、手の甲に小さな固い袋が触れた。
 よほどのことがない限りパジャマのポケットには物を入れないリトは、何事かと思いそれを引き抜く。金属質な輝きを見せるその正方形の袋は、ついさっき彼の部屋でモモに渡されたものだった。
「……」
 ははは、と乾いた笑いが込み上げてくる。ナナの嬌声にも中てられて、理性、欲望、色々ともう限界だった。
 一度バカになったネジは二度と締まらない。性の快楽を知った彼の身体は、普段なら始まるまで、いや始まってからもヘタレる彼の背中を軽く押した。
 少し悪戯心が湧いたリトは、モモに気付かれないようにそっとコンドームの袋を破り、彼自身に装着する。双子の姉の痴態に見入っているモモもかなり興奮しているらしく、さっきからしきりに内股を擦りつけていた。
 そういえば、自分から彼女を求めるのはこれが初めてになるかもな、と感慨深げに思いながら、リトはモモのお尻に手を伸ばす。
「ひゃん!リ……リトさん!?」
「うお、結構すごいことになってるな……」
 濡れてる、と言えないのはリトがリトだからあろう。何にせよモモの身体もすっかり準備ができているようで、おっかなびっくり差し伸ばしたリトの指をすんなりと飲み込んでいった。
「んっ、こんなところで……ナナやお姉様に見つかったらどうするんですか?」
 責めているようなモモのセリフはしかし、待ち望んだ刺激に思わず緩む口元のせいで説得力を失う。
 二日連続は身体に負担がかかるのかもしれなかったが、リトもモモも若すぎるほどに若く、昨晩の行為の疲労などもう頭になかった。
「えっと、嫌か?」
「ふふっ、リトさんに求められて、私が拒むと思いますか?」
 前かがみになっていた上半身をくるっとよじって、モモはリトの肩に自分の手をかけた。その意味するところを察したリトも、彼女の頬に手を乗せてそっと口付ける。
301289:2009/04/09(木) 07:40:32 ID:tpUHQJpU
「ん……」
 一方的に痴態を見せ付けられていた二人の欲求に従って、ついばむような口づけはすぐに、燃えるような交合へと変化した。唇で唇をはさみ、前歯の裏側を舐め、舌同士を絡ませる。
 互いの呼吸と間合いを考えながらのキスは、二人の成長の証だった。
「リトさん……どうぞ」
 ワンピースがたくし上げられ、白磁のようなモモの臀部が露になる。指を乗せると程よく沈み、かつ反発してくるそこを思い切り引き寄せて、リトは一気にモモを貫いた。
「〜〜っ、」
 モモはパジャマの裾を噛んで、リトのモノに押し出されるかのごとく漏れそうな嬌声を堪える。ナナに気付かれまいとしての判断だったが、部屋の中で自慰に没頭している彼女は腰を少しずつ浮かせ始めていて、外の情事に気付く様子はなさそうだった。
 ドアの隙間から漏れてくるナナの甲高い喘ぎ、いつ人が来るかもしれぬリビングでの行為に対する背徳感、そして焦らされた欲望がようやく捌け口を見つけたことで、リトの腰の動きは自然と激しくなる。
 同じくモモも、蚊帳の外だった先刻までの寂寥感と現在の充足感とのギャップに心を燃やし、気を失いそうな快感の奔流に身を任せていた。
 本能に突き動かされるままの二人の交わりは確かに獣じみていたが、一ストロークごとに互いの存在を互いに刻み付けるように勢いをつけるそれは、ある意味でひどく人間的な行為にも見えた。
「……ぐっ、モモ、ちょっと締めすぎ……っ」
「違……います、リトさんのがいつもより……くふぅっ!」
 反り上がったリトの怒張がモモの奥を何度も小突く。二人は、粘膜同士が擦れ合って一つに溶けていく感覚が好きだった。
 これ以上は気持ちよくなるまい、これが限界だろう、そう思い込もうとしても、交わるたびに感度を増す二人の全身はその臨界点を突き破って脳を痺れさせる。
 相性と言ってしまえばそれまでなのかもしれない。だが、果たしてそれは身体の相性なのか、動作のタイミングの相性なのか、心の相性なのか、憑かれたように腰を振る二人にはそれを察する余力は残っていなかった。
「はっ……ひんっ!そこ……っ」
 モモの反応を、頭ではなく身体が勝手に汲み取る。乱れたボブカットの奥に潜む耳、鎖骨のくぼみ、へそ、尻尾、ありとあらゆる部位を手で、舌で、時には息も使って責め立てていった。
 絹のように滑らかな彼女の肌に玉の汗が弾け、リトの汗と混ざって床へと落ちる。互いに磨き合いつつある二人の性技はその度に未知の快楽をもたらしてくれるが、完成されたものと呼ぶにはあまりに未熟で、直線的だった。
「ん……っ!そん、な……もうっ!」
「モモっ!俺もやばい……っ!」
 まさか先に始めたナナより早く終わるとは思わなかった二人だが、限界まで踏み続けたアクセルを今更離したところで遅すぎる。もったいない、もっと感じていたいと考えつつも、中途半端な終わり方だけはしたくなかった。
「ひゃぅっ!あっ、リトさんっ!」
「ぐぁ、モ……モっ」
 限界を察したリトは羽交い絞めするかのように後ろからモモを抱き寄せ、彼女の背と自分の胸を密着させると、無いはずの道を抉るように彼女の深奥を突き上げた。
「っ!ひ……ゃあああああああああぁぁぁあっ!!」
 これ以上重なったら自分が消えてしまうのではないか。自我の危険を感じるほどに侵食してくる互いの領域が、伸ばしきったゴムのように弾けて分かれる。
 ナナのことも、場所のことも、時刻のことも、何もかも頭から吹き飛ばして、二人は自分の知覚を白に染めた。


「くぁ……、リ、ト」
 膣口だけをねぶるようにいじっていたナナにもまた、限界の時が近づいていた。
 頭に浮かぶリトの残像を何とか振り払おうと身を捩るが、津波のような快感に抵抗力を殺がれる。
 あるいは残像だけだったら彼女は欲望に勝てたのかもしれない。だが、実際にリトに触れられ、絶頂の快楽まで導かれたナナにそれを要求するのはいささか酷であった。
「〜〜〜〜っ!」
 強烈な浮遊感に思わず手を離してしまう。本能によって回避された絶頂だったが、同じ本能が再び彼女の手を秘部へと導く。
 リトの顔を思い浮かべることすら困難なほど混濁した意識の中、ナナは可能な限り腰を浮かせて、快楽をもたらす場所が頂点になるよう全身に力を込める。
 そして、巨大な波の予感に合わせて、リトがしてくれたように、自分のクリトリスを指ですり潰した。
「あっ、っああああああぁぁっ!」
 浮かせた腰がガクガクと激しく痙攣する。すっかり力を失った両脚はそのまま支えるのを放棄し、彼女の腰はベッドへ崩れ落ちた。
302289:2009/04/09(木) 07:41:04 ID:tpUHQJpU
 脱力した両手を大きくベッドに広げると、ずっと片手で握っていた枕が彼女から離れていく。籠もった熱が解き放たれるのを全身で感じて、ナナは気だるげに呟いた。
「パンツ……替えなきゃな……」
 分かってはいるのだが全身に力が入らない。自慰の激しさによる脱力感というより、初めての不浄な経験による背徳感が彼女を縛り付けていた。
 一体どの口がリトのことをケダモノと言えただろうか。自分の内に眠った快楽への本能を受け入れられないナナは、荒く部屋に響く自分の呼吸の音すら耳にしたくなかった。
 姉を、春菜を、モモを裏切ってしまったという思い、そして彼への罪悪感が鉛のように彼女の心に沈殿する。次からどんな顔をして彼女たちに会えばいいのか、皆目見当もつかない。
 すっきりさせるはずだった彼女の心の部屋は、整理もままならないまま、初めて見るものがどんどん運び込まれ、自分の知らない形にその内観を変えていくかのようだった。
 怖い。ナナは再び枕を抱き寄せ、長い髪が乱れるのも厭わず、小さく丸まって布団にくるまる。
 新しい感覚、新しい経験、そして、新しい関係。一日にして激変した環境を受け入れるのは、彼女にとって恐怖以外の何者でもない。
「リト……」
 薄れ行く意識の中、ナナが最後に見たのは、哀しげなのか微笑ましげなのかよく分からない複雑な顔で自分の頭を撫でるリトの姿だった。


「ん……んぐっ!?」
 眩い日差しの中、目覚めたナナを真っ先に襲ったのは、至るところで軋む筋肉の悲鳴だった。
 普段使わないような指先の筋肉や腿の裏の筋肉、体重を支えた首の筋肉にまで、軽く数時間運動したあとのようなダメージが残っている。
 ふっ、と気合を入れなければ起こせない身体を持ち上げて、ナナはベッドの上でぼんやりと体育座りをした。
 妙に穏やかな夢を見たような気がする。あちこちに昨日の行為の余韻が残っているのに、ナナは不思議と今朝を受け入れていた。
「ったく、モモのヤツ……」
 目が合ったら間違いなく嫌な笑みを浮かべるであろう妹を思い浮かべて、どう仕返ししてやろうかと策を考える。生半可なものでは返り討ちに遭うから、誰かに協力してもらった方がいいのかもしれない。
 美柑か、春菜か……マロンでもいいかも知れないとナナがリストアップを終えた時、誰もいないはずの彼女のベッドが蠢いた。
「ん……?」
 よく見ると自分から一番遠い方の端には、何故かもう一個枕が置いてあり、すでに誰かが起きて抜け出したような痕跡が残っている。まだ人の形を崩しきれていないその布団を見る限り、ついさっき目を覚ましたのだろう。
 モモだろうか。またしても彼女より先に起きれなかったと臍を噛むナナだったが、では今動いたのは何だ、と嫌な予感に駆られた。
「あ、姉上……?」
 姉妹が三人、川の字に並んでベッドを共にする。そうであったらどんなに微笑ましいか、いやそうでなくてはならないと彼女が現実から目を逸らしているうちに、もう一度蠢いたその物体はゆっくりと目を開けると、覚醒を開始した。
「よっ……あれ、ナナ。起きてたのか」
 侵入者はリトの顔をしてそう挨拶すると、何事もなかったかのように彼女に微笑みかける。
 まさか自分のベッドに、いつもされる側のリトが、それもよりによって自慰初体験翌朝に潜り込んでいるという夢でもありえないような展開に、ナナは叫ぶのも忘れて絶句した。
 実際彼は昨晩のナナのことを全部見ていて、潜り込んだのもモモの導きによるものだったが、そんなことをナナ本人が知るはずもない。
「なっ、ななっ……」
 咄嗟に自分の格好を確認する。上半身ははだけていて、下半身はショーツが一枚、しかも昨日のものから取り替えられている。
 こういう時地球ではどうすればよかったか。110番だったか、119番だったか、慌てて手繰り寄せたデダイヤルの画面を見て、ナナはようやくどの獣が血に飢えていたか選別する余裕を得た。
 可能な限り息を吸い込んで、呑気に笑っているリトを睨みつける。動物たちの手を汚すまでもない、自身のこの手で捻り潰してくれようと考え、ナナは未だかつて出したことのないほど大声で怒鳴りつけた。
「何やってんだーーーーーーーーーっ!!」
303289:2009/04/09(木) 07:41:32 ID:tpUHQJpU
「すいません……」
 死ぬかと思った。ララが地球に来てから死を覚悟したのは一度や二度ではないリトだったが、全身、特に頚椎を折られての死をこれほど近く感じたのは初めてだった。
 ナナはまだ怒りが収まってないのか、仕留め損ねた獲物を見るハンターのような眼差しでリトを睨みつけている。
 首の骨が軋み始めたときに、彼女の下着を替えたのはモモだと叫ばなければ本気で現世にいられなかったかもしれない。どうせ殺すなら覗きのテンションが下がりきらないまま、ナナの布団への侵入というモモの提案を快諾してしまった昨晩の自分を殺して欲しかった。
 ただ、目の端に涙を溜めてうなされながら眠っているナナを放っておくわけにもいかなかったのは確かだ。そこまで追い詰めてしまったのは自分なことくらい承知しているし、心の傷となってしまったなら癒すのは自分の義務である。
「でもよかった。思ったより元気そうだな」
「っ!思い出させるなこのケダモノ!!」
 目の前のナナはまだ気まずそうにしているとはいえ、心はかなり落ち着いているようだった。寝ていた彼女に自分が何をしてやれたのか全く想像がつかないが、大事なのは今、ナナがこうして泣いていないということである。
 これで、どうして彼女が泣いていたのかということまで省みることができればリトももっといい男になれるのかもしれない。だが、そうでなくとも一途にナナを心配する彼の態度は、彼女の視線を和らげるのに十分だった。
「……なあ、リト」
「ん?」
「あ、あたし、どうだったんだ?変じゃなかったか?」
 そう言ってナナは頬を染め、心配そうにリトの顔を覗きこんだ。思わずこぼれたのは本音だけじゃないのだろう、彼女の瞳は微かに揺らいでいる。
 無理もないか、とリトは軋む腰を伸ばすように、姿勢を正した。王族としての彼女たちの暮らしに性知識が紛れ込むはずはない。むしろモモが異常なのであって、まだ男性との交流すらろくにしていないナナが自分の変化を不安に思うのは当然だった。
 キャラじゃないと分かっていても、リトは思ったことを口にすることにする。それがナナの不安を取り除くものとなるのかは分からないが、無理をして嘘をつき、彼女を偽りの安心に導くのは彼の信義に反していた。
「だ、大丈夫だぜ。むしろその……可愛かった、と、思う」
「え……」
 娘、妹、異性、顔、身長、感じるさま、口調、嬌声、匂い、性格、思い、多くの意味を込めた「可愛い」だった。
 もっと気の利いた、例えば知っている花にたとえたり、詩や小説から引用したり、そんなセリフをさらっと言えればよかったのに、そう後悔しつつも、陳腐なその形容詞こそがナナには相応しいとも思う。
 王女ナナ、褒め言葉には慣れているはずの彼女をたった一つの形容詞で落としてしまうリトは、才能としか呼べないほどの女たらしであると言えた。
「えっと、ナナ?」
 初めてのお見合いのように顔を赤くして向かい合う二人の絵は端から見てると滑稽だが、当人たちにとってはとても居心地が悪い。
 満更ではなさそうだが言葉選びを失敗したのだろうか、茹蛸のような顔で俯き硬直しているナナは、リトには怒っているようにすら見える。
 思わず二の句を継いでフォローに走りそうになるリトの口はしかし、張り手のように伸びてきたナナの両手によって固定された。
「ちょ、んんっ!?」
「……んふ、ぷはぁっ」
 ぶつけるように顔を近づけてきたナナが、飛び退くように一気に顔を離す。その一連の動作の中、ずっと息を止めていたらしいナナは、最後に一つ、思い切り大きな息継ぎをした。
 ヘッドロックかあるいは頭突きか、痛みを覚悟して目を強く閉じたリトの唇には、ほんの一瞬のものだったが、確かにナナの柔らかい唇の感触が残っている。
 普段殴られに接近したときは何も感じないのに、こういうときだけほのかに女の子らしい香りに包まれる。優しく全身に染み渡るその香りは、逆にリトの鼓動を大暴れさせた。
 自分で断ったくせに、今になってナナが許した唇同士のキス。女心に疎いリトは、彼女の中でどんな心境の変化が起こったのか、何一つ察することができなかった。
304289:2009/04/09(木) 07:42:08 ID:tpUHQJpU
「……誰もイヤなんて言ってないだろ」
 リトの感触を思い出すかのように乗せられた人差し指の下で、ナナの口が微かに動く。ふてくされるように逸らされたその横顔にある小さな口、普段頻繁に見えているかわいらしい犬歯が今日に限って隠れていた。
 時計の秒針の音だけが部屋の中で響いている。コツ、コツというそのリズムの何倍も早く刻まれる自分の左胸の器官の音が相手にまで届くんじゃないか、リトはそう錯覚して、思わず抱きしめたくなる衝動を必死に抑えるのだった。
「な、なんか言えよ」
「あ、ごめん……」
「あたしがこんなに勇気振り絞ったんだぜ。言葉にできないならそれでもいいから、こ、応えるのが、男ってもんだろ……」
 ベッドの上に座っているナナは、両手をベッドに沈ませるようにして身を乗り出し、戒めるようにリトを睨んだ。
 もちろん普段のような野生的な迫力があるわけではない。その視線はどことなく弱々しかったし、顔は火がついたかのように赤く、唇は何かを期待して震えていた。
 応えろと言われリトが思いついた方法はたった一つしかなく、それは恐らく正解なのだろうが、今、この雰囲気でそんなことをしてしまったら、リトは自分を抑えきる自信が無い。
 しかし、「覚悟」の証を受け取ってしまったリトが彼女にしてやれることなど、他に存在しないことも明らかだった。
「あ……」
 右手で彼女の肩を抱き寄せ、左手で反射的に逸らした顔を捕まえる。本気の瞳をしたリトに応えて、触れればたちどころに割れてしまいそうな張り詰めた朝の空気の中、ナナがそっと、目を閉じた。
「ナナさん、リト知らない?早くしないと始業式に――」
 そしてその空気は、第三者の介入によりたちどころに割れた。むしろ、ヒビが入って今にも飛び散りそうな瞬間のまま凍りついたと言うべきかもしれない。
 大慌てでナナの部屋に駆け込んできた美柑はあろうことかノックをし忘れ、ベッドの上、超至近距離で頬を染める二人の男女を発見してしまった。
 ビデオが巻き戻るように焦った顔のまま美柑がドアを閉じる。ぱしゅん、と間の抜けた音を立てて閉じたそのドアはベルリンの壁より絶望的な平面に見えた。
「ちょ、美柑!待ってくれ!おわっ!」
 鳩尾に掌底を食らったかのような鈍い衝撃と共にリトが弾き飛ばされる。容態が急変した患者の元へ向かう衛生兵でも滅多にしないような形相で、ナナがドアの向こうへ駆け出した。
 残念なようなほっとしたような気持ちで一瞬力が抜けていたリトも、もう手遅れだと知りつつもナナの背を追うために走り出す。美柑はドアから数歩のところで夢遊病患者のような顔をしてふらふら歩いていたため、追いつくこと自体は困難ではなかった。
「あ、ナナさん。大丈夫、私何も見てないから……」
「ち、違うんだって美柑!アレはその、ば、罰ゲームだよ罰ゲーム!モモのヤツにやらされてさっ!」
「罰ゲーム……?」
 苦し紛れの代名詞のような言い訳だったが、モモの名前が少しだけ信憑性を高めたのか、美柑がナナの目に焦点を合わせる。こういうところで普段の行いの差が出るんだなあと、リトはモモに合掌した。
 彼女の名前が効果覿面だと知ったナナはかさにかかって言葉を継ぎ、身体を動かして美柑の誤解を解こうとしている。
 元々誤解でもなんでもない上、すでに一回済ませた後だったなどとは口が裂けても言えるはずが無く、自分が口を挟んでもいいことが無いだろうことを知っているリトはあえて黙っていた。
 もちろん、必死に弁解するナナの死角でゆらりと揺らめいた殺気の主に気付いていたことも無関係ではない。
305289:2009/04/09(木) 07:43:14 ID:tpUHQJpU
「そうそう!全く、困っちまうよなモモのヤツ!そもそもなんであたしがリトと――」
「私がどうかしましたか?」
「げっ……」
 綿密にタイミングを計って口を挟んだであろうモモからは、瘴気ともいえる黒いオーラが湧き出ていた。まだ何もされていないはずなのに幻視のように浮かんでくるナナの惨殺のビジョンに、リトは話を合わせなくて良かったと心から安堵する。
 一時は罰ゲームということで自分を無理矢理納得させようとしていた美柑も、モモから噴き出すどす黒い怒りのエネルギーによってナナの方便を悟ったのであろう、先刻の光景とモモの殺気との二重の意味で顔を引きつらせ、リトに助けを求めた。
 絶句していたナナも蛇に射竦められた蛙のような目でリトに救援を要請するが、リトはそれどころではない。この場の人間の視線が彼に集まるということは、当然モモの視線も彼に向けられるということだった。
「リ・ト・さ・ん♪」
「な、何でしょう」
 自分はモモより年上のはずで、それなりの振る舞い、態度をモモに取ってきた。彼女を守ることに何の躊躇いもないし、ベッドの上では大抵自分が主導権を握る。
 年の功による経験差は覆せない、そう思っていた自分がいかに未熟だったかを思い知らされた瞬間だった。
「ナナとしようとしてたコト、私にもしてくれませんか……?」
「ま、待てって!そもそもお前見てな……いや、それ以前に普段から散々してるだろ!」
「さ、散々してる……?」
「あ、いやいやいや美柑!今のは言葉のあやで!」
「そんな……私とは遊びだったんですね……」
「おいリト!お前なにモモを泣かせてんだよ!」
「何で寝返ってんだーっ!」
 聞いてはいけないことを聞いたかのように漏らした美柑をフォローし、よよよ、とすすり泣く振りをしているモモに気を遣い、挙句どさくさに紛れてナナにまで責められるリトには年上の風格が感じられない。
 その後も振り回され続けたリトが美柑と共に時計の針に気付いたのは、始業式がとっくに始まったあとだった。
306289:2009/04/09(木) 07:43:41 ID:tpUHQJpU

以上です。続きとか調子乗っちゃってすいません。でもモモ可愛い。
ナナの本番って想像しにくいですね。

>>191>>192>>193
ご指摘ありがとうございました。性格的にもおっぱい的にもモモが姉だと……

じゃ、ガイダンス行って来ます。
307名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 10:09:28 ID:7KiTP78R
だんだんカプ厨の腐女子の気がしてきた
残念賞だな
308名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 11:29:57 ID:zJoDjNm7
小津
俺がチンタラ作品書いてる間にもうこんなにいくつも書くとはなぁ…すげぇや
309名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 15:31:21 ID:TeLzyrqw
こら凄まじいスーパーゴッドですねグッジョブ
310名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 16:58:44 ID:gsMtoAbV
ナナで書いてくれて、ほんとーーーにありがとうございました。
311名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 18:43:07 ID:7859vjkj
GJ!GJ!
何という双子丼!双子丼!
まさに神を見た感じですだあああ!!!
312名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 18:44:15 ID:7859vjkj
というかモモナナも良いけど
何よりリトの描写が上手い

ヒロインの可愛さは無論主人公も良い具合に味を出してる
本当にGJ!
313名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 18:45:24 ID:4pv3/mwK
難をいうなら改行がすごく読みにくいです。
もうちょっと手ごろなところで行変えてくれると嬉しい。
314名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 18:48:27 ID:ytO6a7Ra
>>306
こんなSSを、ずっと…ずっと待ってました!!!
ナナ最高!!!
315名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 19:20:51 ID:DcftJp0j
これはレベル高いな。 後ろからモモに入れようとしてる様が見えてくるようだ
316名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 22:45:59 ID:kWc6wEht
とうとう今日夢で、リトララが今週のシチュエーション(しっぽくっつき)状態で風呂でウハウハな夢を見てしまった
・・・病院行ってくるわ
317名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 00:01:58 ID:JI/yPl9R
まあ>>316さんうらやま…いえ大変ですね
318名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 01:49:01 ID:YZ/njxqV
病院行かずにその夢をここに晒せばそれで解決
319名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 03:32:19 ID:nfkhq4L/
やはりエロいなあ

欲を言えばゴムは使わずにご都合宇宙超科学で避妊でいいと思ったw
何が言いたいかというと生で中出しバンザイ
320名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 07:09:34 ID:TpWLNlOh
なんだ、ただの神か
321名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 10:37:08 ID:12MqXvIZ
>>316
投下wktk
322名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 16:46:36 ID:GRaidBkd
凄くエロくて最高でした!

マジGJ!!

ちなみに、書き込むの初めてです、これからもよろしくお願いします。
323名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 21:01:45 ID:Ld68/WLc
>>322
よろしく。
では、まずsageから始めようか。
324名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 21:33:48 ID:cfXCQTlu
違うな半年ROMれだ
325名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 21:40:11 ID:YZ/njxqV
ナナ愛してる
326名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 17:45:30 ID:kb6EIrqa

リト×美柑 「白日夢」 本編4レス エロ薄
327白日夢 1/4:2009/04/11(土) 17:47:30 ID:kb6EIrqa

リト、知ってる…?

知らないよね、あんたは… 私たちが…

血の繋がった兄妹じゃないって事…

……

突然に言われたので驚いたが、どうやら、あれは冗談だったようだ。

しかし、そんな冗談を思いついた理由というのが、まるで分からない。

38度2分の熱に浮かされると、妙な空想にとりつかれるものなのか。

夜明け前の深い闇にくるまれて、リトは自分のベッドで寝返りを打つ。

朝までには熱が下がっているといいけど、と思いながら、目を閉じる。

……

「いにしへも――――」

骨川先生の声が、不思議にはっきりと耳に届いて、リトは目を開けた。

顔を上げて、きょろきょろと見回せば、午後の教室は光に満ちていた。

窓の外では、桜の枝がふわりとゆれ、やさしい風に花びらを散らした。

こんな春の陽気に、目を開けていられる生徒が、いるはずもなかった。

もう一度、静かに目を閉じれば、眩しい光だけが目に焼きつけられた。

「山の端の こころも知らで 行く月は――――」
328白日夢 2/4:2009/04/11(土) 17:49:30 ID:kb6EIrqa

黄色い満月が、ぷかりと浮かんで、フクロウの鳴き声が聞こえている。

夜露に袖を濡らして、旧校舎に入っていくと、白い着物の娘が現れる。

「お静ちゃん?」

裾が乱れ、しなだれかかるのを抱きとめれば、うなじが朱色に染まる。

「私と… せ… 接吻してくださいっ…!」

着崩した衿を引き、愛らしい口もとに顔を近寄せると、魂が飛び出る。

「はわ?」

湿った暗闇の中で、周囲を見回せば、霊と肉体に挟み込まれている。

霞がかかる……

夜風に酔わされながら、西洋風の庭園を歩いていくと、歌が聞こえる。

「――――朧月夜に 似るものぞなき」

慕い寄って、小屋に引っぱり込んでみれば、ドレスが闇に浮き上がる。

「センパイ…」

震えてはいたが、はねつけるような野暮に、陥るつもりもないと見える。

「私を… ムチャクチャにしてくださいまし…」

白い手に手を捉えられ、導かれた先の、丸い胸のふくらみが誘惑する。

巻き毛の金色を光が透かし、顔を上げると、桜が常夜灯に輝いている。
329白日夢 3/4:2009/04/11(土) 17:51:30 ID:kb6EIrqa

す… 好きな人… って…

わ… 私は別にそんな人…

緑地公園の昼下り、満開の桜の下で、美柑が誰かと話し込んでいる。

ななっ 何でリトなのよっ

突然に風が吹き荒れて、桜吹雪が視界を奪い去り、人影が失われる。

……

目を開けてみると、教室は夕陽に赤く染まり、他の生徒はいなかった。

古臭い歌の残された黒板を、ぼんやりと見ながら、リトはあくびをした。

ゆっくりと立ち上がると、教室を後にして、無人の廊下を歩いて行った。

つきあたりに倉庫の鉄扉があって、開けてみれば、美柑の体が見えた。

純白の体操服の胸もとに、ネームをつけて、マットに身を横たえていた。

……

こっちを見つめる黒い瞳は、素直さの内側に、生意気な表情を秘め、
ひょいと首をかしげて、作って見せる形は、母親ゆずりのものだった。

気楽に身を寄せて、頭を撫でようとすると、留めていたビーズが外れ、
はらりと広がって、肩に落ちかかった黒髪が、つやつやと輝いていた。

中に顔を埋めると、髪の湿った匂いに混じって、ライムの芳香が浮き、
トワレかコロンか、そんなものを纏っているとは、今まで知らなかった。

おでこに唇を触れ、耳たぶに這っていけば、すでに赤く染まっていて、
桜の綻びかけたような、可憐な唇には、どこかで会ったように思えた。

記憶をたどってみると、接吻その他は、旧校舎と庭園で終えていたし、
肌が覚えているのか、妙に気が急いて、深紅のブルマに手をかけた。

「えっ? えっ? ウソ…」

太腿と腰をひねって、逃げようとするところへ、身体ごと覆い被さって、
肩をマットに押しつければ、誘う瞳の中に、おびえが忍び込んでいた。

体育のマットは、汗と埃の混じった、饐えた臭いがして、顔を上げると、
しわの寄った体操服の下から、へそが覗いて、底が深いように見えた。

ちょっと舐めると、ぴくりと震え、その間にも、手探りでブルマを脱がせ、
片方の脚を抜いてしまうと、もう一方の膝のあたりで、くしゃっとなった。

ズボンを下ろし、やわらかな太腿をさすって、ふくらはぎを手でつかみ、
白い布の脇から、少しの湿り気を帯びたところに、ぐうっと腰を入れた。

きりきりと歯の鳴るのが聞こえて、唇の間から、こもった呻き声がもれ、
目尻から涙が線を引き、喉はのけぞって、どこかの関節が音を立てた。

身体を起こし、つながったばかりの部分へ、そっと目を落としてみれば、
白い布の端の小さなしるしは、桜どころか、彼岸花よりも赤いのだった。
330白日夢 4/4:2009/04/11(土) 17:53:31 ID:kb6EIrqa

目を開けようとしても、窓から差し込んでくる、朝の陽光が眩しい。

リトは、ベッドの上に起き上がり、半びらきの目で部屋を見回した。

何か、ひどい夢を見たような……

ふらふらと部屋を出て、洗面所へ行こうとしたところで、思い出す。

もう、熱は下がったかな……?

カーテンの閉められた美柑の部屋は、まるで深夜のように見える。

ベッドの上には、くるまれた寝姿があって、紫のパジャマが動いた。

「具合は……?」

近づくと、夜具の中にもぐり込んで、気むずかしく顔を隠してしまう。

ベッドの端に腰を下ろし、ふとんを引きのけて、真上から覗き込む。

びっしょりと汗に濡れた蒼い顔の、おでこに前髪が貼りついていた。

「おい…… 大丈夫か?」

声をかけてみると、こっちを静かに見上げて、震える声でつぶやく。

「どうして…… あんな……」

濡れた瞳の中に、恨めしげな表情が見えて、すっと背筋が寒くなる。

桜の枝がふわりとゆれ、美柑の体は花びらに包まれて、消えていく。

見送りながら、リトは自分が夢の中にいるのだと、はっきりと覚った。
331名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 17:55:30 ID:kb6EIrqa

以上、失礼しました。
332名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 18:12:57 ID:nm4DpBFw
なんとTOLOVEるらしかなる作風だ。文学的な挑戦者ってのも不思議だな
333名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 01:22:43 ID:AKF5O52+

図々しくも1つだけ言わせてもらうと、
雅な言葉を使うのも結構だけど、それ故に言いたい事が分かりにくくなったらそれは本末転倒な気がします
まぁ、俺が理解出来ない馬鹿だからやっかみでそう思うだけなのかもしれないが…
偉そうにすみませんでした、もし心に余裕が有ったら片隅にでも留めといて下さい
334名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 01:36:30 ID:JBZNpMzA
別に特に雅な言葉で難解って事はなかったけど
二次創作では結構なファクターを占めるこれはToLOVEるでやる必要があったのか
という感じはするかな。
335名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 07:10:44 ID:D30xIFvT
雅びや優美というより読む人によってはポエムというやつ?
そういうSSは噂には聞くが読むのは初めてだったんで面白かったよ
336名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 08:00:46 ID:fxSSdsfk
多分、絵が付いていれば(漫画になっていれば)さほど難解では無いはず。
ToLoveる なのだから、ララ、ナナ、モモ、の発明品の誤動作でもこういう状況になる事も有るだろうし。
「誰でも良い夢を見られる機械」を作ったはずなのに・・・・
って感じで。
337名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 16:12:14 ID:f/L8OKI6
いいよねこういうのも実に良い

GJ!
338名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 18:48:33 ID:u7DonMv8
まったく意味分かんなかった馬鹿な俺を笑ってくれ
339名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 19:00:07 ID:kG4fBDq7
大丈夫!俺もわかんないから!
340名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:50:45 ID:SMbH72OM
↑バカ
341名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:51:39 ID:SMbH72OM
↑バカ
342名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:52:51 ID:SMbH72OM
↓投下します
343名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:53:40 ID:SMbH72OM
↓投下します
344名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:54:20 ID:SMbH72OM
↓投下します
345名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:55:34 ID:SMbH72OM
↓投下
346名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:57:37 ID:SMbH72OM
ヤミがオナッた
347名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:59:38 ID:SMbH72OM
以上です
楽しんでもらえたら何よりです。
348名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 23:27:13 ID:YG+gj5bG
8回もageなくても、圧縮は回避できる。
349名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 23:28:58 ID:KkOOIeXd
お前はSM板にでも行っててくれ
350名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 23:49:55 ID:u7DonMv8
IDがwww
351名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 23:52:22 ID:D30xIFvT
>>348のポジティブさをオラに分けてくれ
352名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 16:40:02 ID:tGOZEVFK
リト×春菜

「ふぅ…これでテスト対策はバッチリね」

ノートを閉じ、教室の窓から見上げると、空にはもう既に星が輝き始めている。
「うわぁ、真っ暗…すっかり遅くなっちゃった」

春菜は、来週に迫る定期テストの対策として最近の授業のノートをわかりやすくまとめる作業をしていたのだ。
使っていたノート等を急いで通学鞄にしまい、ぱたぱたと小走りで教室を出る。
「やっぱりもう誰も残ってないかな…。…暗いしこわいな、お化けが出たらどうしよう…」
そんな独り言を呟き、下駄箱へと向かう足は無意識に早くなる。
春菜はお化けが大の苦手である。
お化けに襲われる事もなく、無事に下駄箱にたどり着いた春菜は少しホッとする。
「こんな時、誰かが一緒にいてくれたらなぁ…」
少し暗い表情で小さく呟く春菜の脳裏には、一人の少年の明るい笑顔がうかぶ。
「…な、なに考えてるのよ私」
かーっと頬が上気するのを感じながら、慌てて上履きから革靴に履きかえた。


外に出ると、さっきまではっきりと輝いていた星には少し雲がかかり、ぼんやりとして見えにくくなっていた。
「ララさんは、結城くんと毎日一緒に居られていいなぁ…。私も、せめて一緒に登下校したりもっとお話したいな…」
リトに対して強い想いはあるものの、なかなか大胆に行動ができない春菜は、それができるララに憧れつつも少し嫉妬していた。

好きで、好きで、笑いかけてくれると胸が締め付けられるような苦しいような気持ちになる。
しかしその気持ちは、溢れそうになることはあっても溢れる事はなかった。
春菜には、溢れさせる事ができなかった。

なんとなく憂鬱な気分でとぼとぼと歩いていると、ぽつ…となにかが顔にあたった。
ん?と思っていると、次々に大粒の水滴が春菜の顔を濡らしていく。
「どうしよう、雨だわ!」
たしかに雲が出てきてはいたが、こんなすぐに雨が降るとは思わなかった。
春菜は自宅に向かって必死に走るが、雨脚はどんどん強くなる。制服は既にびしょ濡れで体に張り付き、気持ちが悪い。
途中でふと、小さな小屋が目に入る。
雨は大粒ですぐに止みそうな種類のものではあるが、このまま走るより雨宿りして少しおさまるのを待ってから帰る方がいいだろうと判断し、春菜は小屋に入る。

近所の人が自転車を入れておいたりするのに使っているらしく、思っていたより中はきれいだった。
しばらくその空間を眺めていると、なにかが動きガサガサと音がする。


春菜は硬直した。
「もしかして、お化け…?」

353名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 17:47:36 ID:5aQd/lLP
わっふるわっふる
354名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 18:00:30 ID:aJBrr0Md
GJ!!!
355名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 23:26:59 ID:LTTWnaiB
ガサガサの音は校長→犯られかける→リト参上→続き→あんあん みたいな?
356名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 15:39:35 ID:0kIQ2oNv
知らんオッサンか不良に輪姦→白昼夢オチ、と推測
357352:2009/04/15(水) 05:13:28 ID:RtKqZzGG
ガサガサッ…

そっと音のする方向をのぞくと、そこにはただ隙間風で揺れる雑誌があるだけだった。

「なんだ…びっくりしちゃった……!?」

よく見るとその雑誌は主に成人男性が見るような種類のものであった。

「や、やだ…表紙しっかり見ちゃった…」

しかし、そんな風に恥ずかしがりながらも、気になってチラチラと横目に見てしまう春菜。

「ゆ、結城くんもこんなの読んだりするのかな…」
ペロ、と指で摘んで恐る恐るページをめくってみる。
するとそこには、普段引っ込み思案な女性がずっと想いを寄せていた男性に大胆に迫る、というような内容の小説がなまめかしく書かれていた。

「ん…」
ついつい読み進めてしまい、自分の下着が湿ってくるのを感じる春菜。

途中から、気付くとその女性と男性を自分とリトに置き換えて想像してしまっていた。

「ぁ…はぁ…ふ…」
春菜はふとももを擦り合わせ、もどかしそうにもじもじとする。
「結城く…ん…好き…」
いつの間にか左手は制服のブラウスの中に。
「…んぁっ…ん…はぁ…好きなの…」
やがて右手はスカートの中へ。
興奮しきっている春菜の耳にはサー…という雨音も、それとは異質のパシャパシャ、という水のはねる音も入っていない。

「結城くん、好きっ!」




「西連寺…?」
ガラガラ、と小屋の戸が開く音。
ザー…雨音が大きくなる。

しかし、春菜の中には血の気の引く音だけが響いていた。

358名無しさん@ピンキー:2009/04/15(水) 09:57:09 ID:DHcOS3sC
わっふるわっふる
359名無しさん@ピンキー:2009/04/15(水) 10:49:21 ID:nfdsLxlz
がさがさっ、がどうもGに思えてしまう俺は負け組
360352:2009/04/15(水) 14:13:46 ID:RtKqZzGG
「あ…え…ゆ、結城く…?」

パニックになり、上手く話せない春菜。
入ってきたのは、春菜の想い人、結城リトであった。


「西連寺、こんな遅くに一人で帰ってたのか?危ないよ!俺は男だからいいけど…今日はちょっと居残りしててさ、帰り土砂降りだったもんでここで雨宿りしようと…さ、西連寺も居残り勉強か何かしてて遅くなったのか?」

顔を赤くして困惑した表情を見せながらも、早口で話し掛けるリト。

ものすごい羞恥と、リトの優しさのおかげで胸が熱くなり、涙が零れそうになる春菜。

やや下を向き、
「うん…テストの対策に…ノートをまとめてたの…」
と途切れ途切れに答えた。

「そっか。西連寺はえらいな、普段からちゃんとしてるのにテスト前も後もしっかり勉強して…」

「そ、そんなこと…」


二人の間に、少し沈黙が流れる。

「…あ、あのさ、横に座ってもいいかな?」

リトがそわそわしながら言うと、春菜も少しもじもじしながら、
「う、うん、いいよ…」
と答えた。

361名無しさん@ピンキー:2009/04/15(水) 19:14:50 ID:DHcOS3sC
わっふるわっふる
しかし投下するなら出来るだけ纏めての方が良いですぞ
362名無しさん@ピンキー:2009/04/15(水) 21:26:55 ID:cIZQPq0Q
期待してます
363名無しさん@ピンキー:2009/04/15(水) 22:03:15 ID:evfvL6S4
良いのぉ。

『成人男性の載る雑誌』に見えた
364352:2009/04/16(木) 02:02:33 ID:FLOhM1OJ
「…さ、西連寺さぁ…」

「え?」
急にリトが神妙な面持ちになったので春菜はドギマギする。
冷や汗が出る。やはり嫌われただろうか。

「さっき、俺の聞き間違いかもしれないけど…お、俺の…事…」
そこまで言うと、リトは顔を真っ赤にして口をもごもごさせて、黙ってしまった。

もう、伝えるしかない。
一歩踏み出さなければ。
春菜はゆっくりと口を開いた。
「うん…私、結城くんが好き。ずっとずっと好きで、いつもそばに居られるララさんが羨ましくて、気がつくと結城くんの事ばかり考えてた。さっきもそう。ごめんなさい…嫌われたかもしれないけど、伝えておきたかったの。」
一気にそれだけ言うと、春菜は深呼吸した。
リトは、目を丸くして、固まったまま、じっと春菜を見ている。

「…あ、ご、ごめんなさい、私帰るね!聞いてくれてありがとう、それじゃ」
沈黙に耐えられず、走り去ろうとする春菜。
しかし、すぐさまリトに腕を掴まれ立ち止まる。
今にも涙が零れ落ちそうだったので、春菜は振り返る事ができなかった。
そのままの姿勢で、リトが口を開く。
「ごめん、突然だったからびっくりして…。すげぇ嬉しいよ。俺も…ずっと、好きだった。こっち向いてくれないかな?」
春菜は思わず振り返り、ぼろぼろと涙を零しながら言う。
「…本当に?……わ、私…嫌われたと…絶対、気持ち悪い奴だって…っ」

「泣かせてごめんな、そんなこと思ってないよ。…俺は、西連寺が好きだ」
涙を指で優しく拭いながら答えるリトに、胸が締め付けられる。
「よかった…私も、結城くんが好き…!」
思わず抱き着く春菜。
二人は、照れ臭そうに顔を見合わせる。

「そ…それにさ…」
リトがまた顔を赤くしながら言う。
「気持ち悪いなんてとんでもないよ…さっきの西連寺、すっげぇ可愛くて…実は俺、興奮しちゃってたんだ…ホ、ホラ…」
そう言ってリトがさっきよりも体を密着させると、春菜の下腹部に硬い物が当たる。
「…!結城くんたら…ふふふ」
場が和み、春菜も笑顔を見せる。
「やっぱり西連寺は可愛いよ…」
耳元で囁くようにして言われ、ぞくぞくとした快感が体を突き抜けた。
春菜はつい、
「はうんっ…」
と、声をあげてしまう。
「何、どうかしたの?」

「あっん…ん、なんでもないの…」

「そっか…好きだよ…は、春菜…」
ピチュ、ピチャ、自分の耳に響く愛しい人の声と、その唇がたてる音、それらがもたらす快感に春菜は体を震わせる。

「きゃ…うっ…はぁ…ん…は、はぁ…」
唇はだんだん下へおりていく。
耳、頬、首筋、鎖骨…
「あっ…あ…ふっ…」
365352:2009/04/16(木) 02:19:52 ID:FLOhM1OJ
そこでぴたりと動きを止めたリトは春菜の潤んだ瞳をじっと見つめ、口を開いた。
「キス、してもいい?」

「う、うん…!」
言うが早いか、リトは春菜の唇に自らの唇を押し付け、むしゃぶりつくようにキスをした。
「ん…」

舌が春菜の唇を開かせ、中へ侵入する。

上手くはできないが、リトは一生懸命に口内を味わい、離れると二人の間にきらきらした糸が引き、また唇を重ねて、息が苦しくなっても繰り返し唇をあわせ舌をからめた。

春菜は何となく夢見心地で、ずっとこのまま触れ合っていたいと思った。

「ボタン…外すよ」
春菜はコクリと頷き、軽く目を閉じた。

ぷち、ぷち…
雨で少し濡れた体と下着が露になり、春菜は恥ずかしさに目をぎゅっと閉じた。

ぷつんっ…
間もなくブラのホックも外されると、こぶりな形の良い胸が姿を現した。

「かわいい…先っぽ、たってるよ?」
リトがツン、と小さなかわいらしい乳首を指で弾くと、春菜はビクンと体を反らせて、
「ひゃああんっ」
と嬌声をあげた。

それにはお構いなしに、リトは胸を両手で包み、優しく揉みしだいた。

「あ…あふ…」
春菜の体が熱を帯びていく。

チュ…チュパ…
口に含んで、舌で転がす。
「ああぁっ…あん…あっ…」
366名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 22:53:12 ID:2jT71apy
ここまで来たからには、ぜひとも完結させていただきたい。
367名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 12:53:17 ID:ghFV0XKb
わっふりゃ
368名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 01:50:53 ID:LuoCHZOY
勃起を知らされて和む春菜萌え。
369pkkhiro4:2009/04/19(日) 13:08:22 ID:iaQd8qfS
続きにwktk
370名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 22:09:16 ID:3Y6TXO3P
・・・
371名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 23:36:17 ID:MdN6OOTY
今週の。って言うか、今日まで販売ので
ザスティン隊長(実は獲り付いた霊)が見てた本を見てモモがリトに「たまってないか」みたいな事聞いていたけど、
ああいう、常にモモやフトモモが見えるミニスカートの、時には裸も見てしまう、女の子4人と暮らしてると溜まるものも堪められない気がする。
ララは風呂上りなどに全裸でリトの前を歩くし
モモは、リトが風呂に乱入しても文句言わないどころか一緒に入ろうと言い出すし



ってかヤミはリトに対して、受けた依頼の実行、リトの抹殺を、実行する気は無いのか?
リト殺しに雇われた人には容赦ない攻撃を行うのに、リトに対しては甘いぞ?蜜柑に成り代わった時は別として。
むしろ保護役なんだけど?
372名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 23:44:19 ID:9hxdNZxS
>>371
「カカロット、お前を倒すのはこの俺だからな。こんなところで死なれては困るんだよ。
 ふん。こいつは俺が片付けてやる」
373名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 23:53:15 ID:IiXJG+6o
ヤミ「避けられるものなら避けてみてください!!
あなたは助かっても、結城リトは粉々です!!」
ララ「考えたね、むー!!」
ヤミ「はあああああああ!!」

ララ「か、賭けるしかない…!!」
ララ「はああああああ!!」
ブワッ!!
ララ「三倍デビルーク拳だーーー!!尻尾ビームだーーー!!」
バチバチ!!!!バチバチ!!!!
ララ「しーーーっ!!ぃーーーーっ!!」
ヤミ「私のマキシマムトランスは、絶対食い止められません!!」
ララ「ぽーーーーーっ!!」
ヤミ「結城リトもろとも、たい焼きの具になってください!!」
ヤミ「てえーーーーーーいっ!!!!」
ズオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
ララ「ビーーーーーーーーーーーーム!!!!」
ドギュウーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ

ララ「むーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
ヤミ「くうううううううううううううううううううう…!!」

ララ「…デビルーク拳…
4倍だあああああああああああああああああああ!!!!!!!」
リト「!!やめるんだ、ララ!!」
ブワッ!!!!!!!
ズギュゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!

ヤミ「!!くっ…!!お、押され…!?」
ズギュゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!
ヤミ「うわぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
374名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 00:18:25 ID:yhry6Oo3
ヤミの設定どっかで似たの見たと思ったらレベルEだな
裏社会に名を轟かす凄腕の暗殺者で報酬を払えば誰でも確実に殺すと言いながら言い訳こいて相手を助けたり見逃したり陳腐な展開
つか胸だの尻だの触られるまで対象物(リト)を避けないとか暗殺者の五感じゃないし謎のキャラだ
375名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 01:45:35 ID:ngAeSV2U
>>371
>>374
お前らは何を言っているんだ

ヤミにリトを殺してほしいの?
胸だの尻だの触られるまでに暗殺者の五感とやらで対象物(リト)を避けてほしいの?

駄目でしょそれじゃw
376名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 01:47:02 ID:W4WHWiBN
ちゃんとした依頼の方はキャンセルしてなかったっけ?
377名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 08:16:27 ID:yhry6Oo3
>>375
> 胸だの尻だの触られるまでに暗殺者の五感とやらで対象物(リト)を避けてほしいの?

避けてほしいねぇ
378名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 09:40:29 ID:QMfmccE6
って言うか、リトに対して今は甘々じゃないか。
ヤミが変身力の使いすぎで病気になってリトに助けられるまでと、リトに助けられてからとで、対応が違いすぎ。
例えば校長先生に対しての攻撃に比べて。リトに対しては。
379名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 10:00:04 ID:QMfmccE6
見直してたら
最近のヤミは、逃げられるのに、わざとリトを受け止めて、その事を口述にして追ってる気がする。
380名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 13:03:42 ID:CfTZbYiE
アレはじゃれなんだよ(´ω`)
リトにとっては危険だがなww
381名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 13:47:54 ID:8yDPK40/
あれも一種のツンデレなのさ
382名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:53:12 ID:r9UVJjk+
>>379
設定を考えたらそう受け取られてもしょうがないよな。
リトに殺気がないのと無意識の行動がヤミを持ってしても避けられない接触を生んでるのかもしれんが。
383名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 22:14:08 ID:4iiLE80b
今回の美柑はリトに対する気持ちが抑え切れてなかったな
384名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 22:34:58 ID:r9UVJjk+
慌ててる状況じゃなかったら何があったかもわからん。
385名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:17:03 ID:anx6KLyu
蜜柑はあんなに慌ててなけば、リトに抱き付かないだろう。
しかし、人間ペケってああいう外観なんだ。頭の両脇に付いてるお皿(?)って何なの?

っていうか、ヤミ、ララや蜜柑と親しくなればなるほど、リトを抹殺しにくくなるだろう?良いのか?
386名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:35:25 ID:CfTZbYiE
もう抹殺する気は0だろう
リコ&遊兄貴の回の発言からすると地球で暮らしてくつもりみたいだし…
387名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:03:49 ID:MHZTJo9q
ララが気に入らない人と結婚するのを見たくないのでしょ?ヤミは。
理由はどうであってもララはリトを凄く気に入っているからヤミとしてはリトを抹殺するとララが相当悲しむだろうから手を下せないのだろうね。
同時に、格好として抹殺するフリしないと報酬を得られないとか、リトを暗殺するために来る人からリトを保護しないとララが思い人と結婚できなくなるとか、そういう理屈が有るのだろう。

だからこそ、リトの近辺にいて、追いかけまわすけど決定打を打たないんでしょ?
他の暗殺者に対しては容赦も情けもしないで決定打を打ってるから。
388名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:22:44 ID:1KeN3LI3
>>378
いや、とっくに報酬は得られなくなってるけどなww
389名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:23:22 ID:1KeN3LI3
安価ミスった>>387
390名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:34:48 ID:GHrgyImt
所詮ジャンプはちびっ子向けの漫画
大人から見たら矛盾だらけでも仕方ないw
391名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 01:52:46 ID:ALgcuB9Z
ペケのララに対する感情とララのペケに対する感情は似て非なるもので、その微妙な差を土台に愛憎劇が繰り広げられるパロに期待。
392名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 08:21:48 ID:ttYG3E29
宇宙人の感情なんか俺らにはわからんよ
393名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 09:54:47 ID:zV61y/H/
>>388
いや、リトにタイ焼きを買わせたり、リト蜜柑の家で食事したり、リトに宇宙船の燃料代出させたり・・・
あ?。あれ?なんか、ちがーう!
394名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 14:15:09 ID:jf8ntKv2
刺客や校長みたいに殺意や下心を持った攻撃や接触には対応出来ても
リトみたいにわざとじゃない接触には対応出来ないんじゃね

でも痴女二人組には触られまくってんだよなー…
395名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 20:54:08 ID:w85hug1R
そんな事気にする漫画じゃねーし
396名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 20:42:48 ID:zphZHls1
ララペケかリトペケをどなたか書いてください
誰も書かなかったら俺が書く
397名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 20:46:47 ID:c32CeaOX
実は今ララペケを構想中だが投下するかは出来次第なのでとりあえずがんばってくれ
398名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 23:31:17 ID:7ytb2IiJ
ペケって野郎だよな…?
399名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 23:43:47 ID:NPRY09Y4
今まではそう思ってたが今週見るとどっちか分かんねーな…
400名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 23:57:48 ID:Xs6AUMJ7
てか、性別無いのでは?
たまたま、街角に立って女の子達の服を観察するのに「女の子」の格好の方がが良いと思ったのでは?
401名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 00:30:32 ID:I6Ba5SjE
>>400
俺も大体そんな感じに認識してるが、
人型になるときはあの姿にしかなれないようにプログラムされてると補完してる
その方がイメージがブレないし妄想するときも便利
402名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 00:36:27 ID:Fm9GdZjW
一応ハシラで彼女って書いてるから女なんだろうけど、
「ですぞ」とか「ほほう」とか、どうも野郎っぽいんだよなww
403名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 00:46:14 ID:H4iwFtVH
サガフロンティアのT260Gも女性人格だったりしたな
404名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 07:23:47 ID:8PZN14GV
一応、ペケの声当ててたのは女性声優だったんだよな。
405名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 07:55:51 ID:YsuOXhLb
ロボットは大概女性人格が多いとはよく聞く。
406名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 08:14:34 ID:edCZQUcI
ADA好きスレはここか
407名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 22:30:28 ID:2Bbz8bDn
リコXペケで、誰か書いてください。
408名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 22:59:12 ID:I6Ba5SjE
>>407
百合…だと…
ってかなんだその異色百合
409名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 23:59:13 ID:85e5GaSn
ぺけはリトとリコの事知ってるし
リトは今回初めて人間ぺけに会っている。

あー そうか、リコの服をぺけが見繕うとか、トランスフォームするとか・・・以前蜜柑もぺけ服でヤミちゃん服着てたし。
・・。。ってエロにならないじゃないの。

「ララ様の言う事以外聞きませんよ」って、人攫いだか泥棒だかに言っていたけど、その割には、蜜柑たちの言うことも聞き入れているんだよねぇ。
ララの味方の言うことも聞くの?
410名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 00:14:16 ID:L6l3Jw0J
リコとペケは中の人がヴィレッタと咲世子だなとふと思った
411名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 08:09:15 ID:Z3ZhVxz4
>>402
キタキタおやじかと思った。
412名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 09:06:09 ID:IUYtUJPS
やめろww
413名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 11:09:24 ID:yBK/kox7
リト×リサまだ〜
414名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 11:43:46 ID:L9iE4gFB
メールアドレス欄に「sage」(半角、英字、小文字 で『sage』と書く)を書き込まないで希望を書くのですか?
まるで職人に対しての暗殺者ですね。よい度胸です。

あなたにはウラミは有りませんが、投下しようとしていた皆さんが一斉に止めた姿が感じ取られます。
415名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 19:12:59 ID:T9AiKwPL
414のいうとおり
416名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 20:18:53 ID:/BDpu9Ou
職人的にはageてたほうが人に見られていいんじゃないの?
417名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 22:49:43 ID:6tXQTKJs
>>416
2チャンネル初心者さんや初投下の職人さんなどは、そういう意見をお書き込みになります。また、そうい不慣れな皆さんが積極的に「あげれば」職人さんが投下すると思っていらっしゃる様です。

ですが、熟練した職人さんたちは、大抵、目立つ位置にスレッドがある時は投下いたしません。
なぜなら、その投下に対して揚げ足を取ったり職人さんの文体を真似て荒らす人たちがいるからです。
「スレッド一覧」での半分から下にある時が割と投下されやすいようです。

また、ほかのスレッドで職人さんを呼び込むために気に入らないスレッドに対して「保守」などの一言などで積極的に「あげる」皆さんもいらっしゃるようです。
ほかにも、色々な多種多様な理由が御座いますが、つまるところ「スレッドを上げる」事はスレッドが荒らされたり投下される作品が減ったりしますから、スレッドの寿命を短くする行為です。
418名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 00:04:05 ID:wEu34GId
うん、言ってる事の大筋は正しい
しかし、それなら「せめてsageろ」の一言で済むものを、>>414みたく「暗殺者」だの、遠まわしに「お前のせいで投下されるはずの作品が投下されなかった」みたいな、嫌な言い方はしないでも良いと俺は思う
419名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 00:28:08 ID:USyZKwYa
>>418

>>417 は >>414 では有りません。
420名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 00:37:58 ID:Eomtqy3U
職人への気遣いから自治しているようでいて実態は荒らしでしかない人って居るよね
恐らく自覚は無いんだろうなぁ やれやれ
421名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 00:51:23 ID:USyZKwYa
>>420
いえ、多分 >>414 は・・・・
まあ、そのageた事で、ええと、そういう嗜好の人が、寄って来たのだと思います。
422名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 01:09:21 ID:Eomtqy3U
>>421
アンカー付けなきゃ皮肉も通じないか?
>>414にでなくお前に言ってるんですけど?
423名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 01:20:58 ID:cqQFmf+e
どっちも出て行けば丸く収まる
424名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 10:20:25 ID:HVcemVnY
間を取ってルンちゃんを俺の嫁にすれば丸く収まると思う
425名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 11:44:54 ID:f5u+qR4/
じゃあ俺はペケと草薙くんをもらっていきますね
426名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 12:43:38 ID:wEu34GId
草なぎ逮捕の真相

ララがデダイヤルの調子が悪く、散らかった発明品を片づけている

ララ「あー!べろべろヒックくん(急激にめちゃくちゃに酔っぱらわせる発明品、不審者撃退用)が暴発しちゃった!?」

近くの見知らぬ男性にヒット
草「シンゴー!シンゴー!」
ペケ「あちゃあ…やっちゃいましたね;」
ララ「ごめんねお兄さん!えっと、解除薬は…」
草「なんだよ〜こんなガラクタ広げてよぉ〜」 ヒョイッ

ララ「あっ、それ、ぴょんぴょんワープ…」

シュン

ララ「…行っちゃった…;」
ペケ「ララ様…み、見なかった事にしましょう…」
427名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 13:42:40 ID:f5u+qR4/
単純に
酔う

ワープくん
でいいのでは
428名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:32:21 ID:lUcTmjVg
リコ×ペケ と ペケ×リコ どっちが皆さんお好きなのでしょう?

以下妄想 −−− 以下妄想

多分、男女くん の誤動作で蜜柑とリトの性別が逆になって、しかも通常の解除時間になっても戻らない。
蜜柑は仕方なくリトの子供のときの服や下着を引っ張り出して着る。小学校には「風邪」という理由を告げて休む。
リトの匂いが染み込んだ服を着た蜜柑は非常に複雑な心境だ。

リトは、ララが責任を感じて、ペケを服として貸し出す。
しかし、ペケはララ向けの服のデータしかなく、よってスカートにしろパンツにしろ太ももが見え隠れするデザインしか作れない。
なので、ペケ服のリコは、恥ずかしいし、足元は風通しが良いし、で家から出られない。
でも、そんなリコに対して蜜柑やモモは「絶好の着せ替え人形」として遊びだす。
化粧はするわ、次々に服を着替えさせられるわ、
遊ばれるリコはそれが嫌なので、ペケを服にして家から逃げ出して人気の少ない河川敷に行く。


が、そこに猿山か校長がいて、迫ってくる、というか、口説き落とそうとする、というか。
しかし、ペケの力で何とか逃げ切る。

でもって、何とか二人きりになった時、
「リト殿、先日は、自称、ダサール銀河のトップ・ファッションモデル、カーマンから助けてくださりありがとうございました。是非お礼をさせて下さい」
って言って
まあ、なんだ、
ペケ服って、裸に直にくっ付けてるから、気持ちが良くなる場所への刺激も直接出来るわけで。
んで、屋外で、服に悶えさせられるリコでした。

以上妄想 −−− 以上妄想

と粗筋は考え付いたが、ボリュームが出せない。
Help Me !!
429名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:33:50 ID:5Txn8AlB
OK。レズは死ね。
430名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:39:14 ID:cqSN+8MM
百合厨は是非コテつけてくれ
431名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:41:05 ID:SneNnp9B
コテとまではいかずとも
書く前にワンクッション置くべき

百合だのなんだのに関わらず
432名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 23:42:38 ID:maOSDCoc
おいらの中では、ペケって男性なんだけどな。
433名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 17:37:15 ID:mM1o9I1L
あー百合はまぁ好き好きだと思うけど女キャラを男にするのだけは止めたほうがいいと思うぜ。
ペケは男女どっちでも別にいいよね。ララに密着してるから女のほうが自然だと思うけど
434名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 17:39:39 ID:T9oV4C8g
本当にショタ厨の粘着っぷり半端ねえ
435名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 19:22:54 ID:Moipvzvf
密着設定がむしろペケが女って設定の決定打だと思うが

いくらオープンな性格とはいえ王女様だしw
436名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 20:52:13 ID:9DBH12nN
自分を作ってくれたんだから、ペケにとってララは母親みたいなものだと思う

つまり実母に欲情しないのと同じで、ペケはララに限って欲情しない
そう考えれば男でも不思議はないぜ

まあ、女の子でも一向に構わんが
437名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 21:06:39 ID:IDrO4YEb
ASIMOに男も女もないようにペケにも性別の感覚は無いな
438名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 21:21:07 ID:jk2DaVIj
大概にしろショタ厨
439名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 22:20:27 ID:y32Y882e
ペケは男でも女でもないだろ
440名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 07:51:11 ID:WYqO5V8q
パロで設定作るのは良いけど
普段はせめてジャンプ内の記述を無視しないで下さい
441名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 22:57:18 ID:ZW8b85jN
そろそろリトも、普通に胸を触ることに飽きてきたんじゃないかな?
この間は妹の股に手が行っていたし
442名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 01:18:57 ID:PGaWMiNn
>>440
ペケの言葉は、人間型になる前まで「男は良く使う、けど、女はほとんど使わない」ものだから「男」に近いのかなと思ってた。
先週「彼女」とか書かれていたけどアレは編集さんの勝手な思い込みなんでないの?
それともアレが公式で「女」なの?


>>441
今週は春菜のおっぱいを直に揉んでいるな。って言うか裸で抱き合ってるな、一瞬だけど。
でも、まだ飽きてはないと思う。

兄が妹のパンツの中に指を入れるってどうなんだろうな?以前は、旅館で妹から「一緒に寝よう」とか誘われてたけど。
443名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 01:19:50 ID:Wu7J7+lD
今週のエロさはどうみても電影少女超えました
はるなの胸揉みしだいてたじゃありませんか
444名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 09:11:27 ID:kHHI1iVw
幾らなんでも性別を確認しない編集はいないだろ
という常識的な話はともかく

編集思い込み説は本スレでも言ってたショタ厨がいたが
扉絵のコメントで嘘があったことはないでFAだった
445名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:09:18 ID:HhF32lUZ
ペケと結婚した!
446名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:11:31 ID:HhF32lUZ
俺 「ペケを嫁にください!」
ペケ「>>445さん!? い、いきなりすぎますよ…////」
ララ「…ペケは、元 ロボだよ?」
俺 「分かってます。何らかのトラブルにより、変身能力が失われ
   人の姿のまま、もう戻る見込みがないということも…」
リコ「! ずいぶん詳しいんだな」
ペケ「すいません…リト殿、ララ様。 実は 能力を失い、塞ぎ込んでた頃
   >>445さんには 悩みを聞いてもらってたんです///」
ララ「そこで恋したってわけね。――うん、わかったよ」
ペケ「ララ様…」
ララ「私はご主人様なんだし、ペケを大切にするのは当然だよ
   それに、ペケの"心"はずーっと一緒だから」
俺 「ララさん……」
ララ「今まで ステキな衣装ありがと! ペケ、――結婚、おめでとう!」
ペケ「っ…、私は…ララ様のお役に立てるだけで、本当に幸せで…(泣)」
ララ「うん…うん…(涙目)」
リコ「まあ、いつでも遊びに来てくれ。歓迎するからさ」
美柑「二人ともお幸せにね♪」
モモ「おっぱい」
ナナ「恋か…。今度詳しく話聞かせろよなっ!」
俺 「ありがとう! ありがとう、皆!」
447名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:12:52 ID:Wu7J7+lD
かまわん 
続けたまえ・・・
448名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:14:03 ID:HhF32lUZ
ペケ「…>>445さぁん…ぐすっ…」
俺 「泣くなよ、ほら 可愛い顔が台無しだぞ…」
ペケ「あの…違うんです…。私、人型といっても…」
俺 「ああ、男の子なんだろ?」
ペケ「!? 知っていたのですか?」
俺 「それでもいい。むしろその方が良いんだ。どちらにしろ
   俺はペケが好きだから」
ペケ「えへへ///// 私も、>>121さんのこと、大好きです(ぎゅっ)////」
俺 「…」
ペケ「やっ、>>121さん…そこは//」
俺 「ちゃんと反応するんだね」
ペケ「恥ずかしい…です…、んっ///」
俺 「オイル…じゃないみたいだけど」
ペケ「もう…>>121さんのエッチ//////」


うはーwww俺幸せすぎワロスwwww
449名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:17:25 ID:Wu7J7+lD
なぜ男にしたしwwwww
450名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:18:03 ID:HhF32lUZ
アンカーミスった…なんてこった…ペケ…お前…
451名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:33:12 ID:hRBgTWgc
幸せな脳ミソだな
452名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 19:53:45 ID:Vbyn8Dak
幸せそうで良いじゃないか
453名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 20:24:50 ID:2iNG7vG7
>モモ「おっぱい」
454名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 19:24:24 ID:6J+EfLxJ
リトと唯の人の季節ネタまだかな
455名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 01:18:29 ID:WIJ9mVdD
ペケは俺のもの
456名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 17:00:15 ID:NgYBYaen
ペケは、以前、ゲームかな?男の子の設定をみた気がする。
ルンとレンのように入れ替えできるとか、機械だから、外見や機能は好きに出来るな。

しかし、なぜ春菜はリトの真後ろのかなり近くにいたんだ?
普通、あんなに接近するのか?

静が飛ばされたら、どうなるんだろ?魂と服が残り、体だけ飛ばされたら相当怖いぞ。
457名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 21:28:29 ID:UVNHKeKG
ダッチワイフ化ですか
458名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 05:37:24 ID:8inyYiwM
一瞬、ダッチワイフをビッチワイフと読んだ俺を許してくれ。
459名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 10:32:42 ID:sKw2H4Sp
う?
静の体だけと、リト、春菜、が同時に同じ場所に飛ばされたら?

今回は御門先生の家だから良かったけど。
 場所が場所なら「死体を運ぶ男女1人づつの全裸高校生」だね。
川や海などなら言い訳が出来ると思う「おぼれてたから助けたけど服を引きちぎられた」などと。
 商店街などの真ん中に出たらどうなるんだろう?不審者だな。
460名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 11:08:43 ID:2Om71IKH
フィクションには神の見えざる手が働いてるんだよ
461名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 02:24:37 ID:/2BEYMvj
>>459
>  商店街などの真ん中に出たらどうなるんだろう?不審者だな。
一生、外を歩けないわなw
んな生き恥晒したら
462名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 18:38:07 ID:sFD89fRe
ですが、体だけ静とか、体だけ静とリトが飛ばされるのだと、怖いです。
見る人が見ると死体ですから。

静の心だけが飛ばされたら、飛ばされた先は破壊されるかしら?その方が怖いかしら。
463名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 02:08:01 ID:2qFpnCN9
>>433
女キャラを男にする…
いろんな意味でカオスすぐるwwwwwwww
464名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 19:13:18 ID:9LEJHWCV
465名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 22:40:39 ID:sDmmrg3g
だけど、男女くんが誤作動でもしたらリトの近くにいるい人が変体するとか、
レンが銀河通販で買ってきたモノでリトの近くにいる人が変体するとか、
無いとはいえないはず。
そう、たとえば、蜜柑だとか春菜だとか。もしかしたら、闇とか静とかかもしれない。
466名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 23:12:31 ID:NDX1PU25
お静が男性化したら好青年になりそうだ
そして蜜柑→美柑な
仮に美柑スレに書き込む時はくれぐれも注意な
467名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 20:37:08 ID:uQjQmrKY
アニメ不毛の地 静 岡 県

・アニメ=幼児の見る物という考えが定着している
・朝から深夜まで新作アニメが1本も放送されなかった
・キテレツとちびまるこちゃんの再放送が延々とループされている
・静岡県民に好きなアニメを尋ねれば揃って「ちびまるこちゃん」
・小学校の道徳の時間でアニメ卒業を強要された
・タクシーからショッピングセンターまでの10mの間に体育会系に遭遇した。
・横浜県の電波を受信すればアニメを見られると思ったら、富士山と箱根に妨害された
・県民の2/3が体育会系。しかも体力不足がヲタク化の原因という都市伝説から「子供ほど危ない」
・「そんなわけがない」といって静岡に行ったアニヲタが5分後鬱病になって戻ってきた
・「nyでアニメを落とせばいい」とnyを起動させたアニヲタがプロパイダーに規制された
・ランク王国が打ち切られてサッカー番組に替えられた
・学校でアニヲタにあう確率が0.1%。全校で1人いるかいないかの意味
・静岡県におけるアニメ放送数は1日平均2本、うち約2本がキテレツとまるこ。

468名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 22:16:05 ID:R3/Mxco5
なぜこのタイミングでそのコピペなんだ・・・・・・
469名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:20:40 ID:qvhUt243
非エロ デビルーク星時代のララ
非エロの時点で需要があまりない気もするが、過疎ってるし投下



私、ララ。デビルーク星の第一王女なの。そして…
「あねうえ〜あそぼうよ〜」
「おねえさま、あそびましょ〜」
「よ〜し、いっぱい遊ぼうね!!」
「わ〜い、あねうえだいすき〜!!」
「おねえたま、わたしもだいすきです!!」
この子たちはナナとモモ。少しだけ年の離れた、私の双子の妹なの。とってもかわいいん
だよ。
「じゃあ今日は外で遊ぼっか?天気もいいし!」
「わーいおそとー!」
「それはいいですね!」
「じゃあ、出発〜!!」
昔は幼馴染のレンちゃんとルンちゃんと遊んでたんだけど、なんだかメモルゼ星でもいろ
いろあるみたいで、最近はあまりデビルーク星には来れなくなっちゃったみたいなの。だ
から最近は妹たちとよく一緒に遊んでるの♪

「いい天気だね〜♪」
「かぜがきもちいいぜ〜♪」
「おはながきれいですね〜♪」
元々退屈しのぎで始めた趣味の発明も楽しいけど、こうしてナナやモモと遊ぶのも本当に
楽しいな。やっぱりこうやって人と遊ぶのが私は大好き。一人の時と違って、楽しくおし
ゃべりしてると、悩みや不安も全部吹き飛んじゃうんだもん。だから、ナナとモモがちょ
っと羨ましいな。
470名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:23:15 ID:qvhUt243
「くーちゃん、こどもたちもおおきくなってきたな〜!…ふんふん、そっかそっか〜それ
はたいへんだな〜」
「どうしたの?ナナ」
「あ、あねうえ〜。それがさ、くるりツバメのくーちゃん、こどもたちがおおきくなって
きただろ?あいつらくいしんぼうだから、エサをいくらとってももどってくるとおなかす
いた〜、ってたいへんなんだってさ」
「そっか〜、まるでナナみたいだね」
「あねうえだっていっぱいたべるじゃんか〜」
「あはは、それもそうだね〜」
ナナは生まれつき動物と心を通わせる事が、

「そうですか、たしかにさいきんおてんきばかりですからね」
「どうしたの?モモ」
「ああ、おねえさま。ここのおはなさん、ちゃんとおせわがかりにみずをもらってはいる
のですが、さいきんはおてんきばかりでしょう?ちょっとみずがすくないから、もうちょ
っとほしいんだそうです。わたし、ちょっとおみずくんできます」
モモは生まれつき植物と心を通わせる事が出来るの。デビルーク星でもこんな能力を持っ
ているのは二人だけ、とっても珍しいんだって。私はお姉ちゃんだけどそんな能力はない
から、こんな風に動物や植物とお話出来るナナとモモがとっても羨ましいの。だって王宮
内にも動物も植物もいて、お話し放題なんだもの。それに…
「ララ様、そろそろお時間です。ナナ様とモモ様もそろそろお部屋にお戻りください」
「は〜い」
もうザスティンが呼びにきちゃった。勉強の時間になると、こうして呼ばれるの。

「あ〜あ、きょうはさんすうか〜、あんなのわかんね〜よ」
「ナナはさんすうがにがてですからね」
「ちぇー、モモはああいうのとくいだもんな〜」
「じゃあおねえさま、またあそびましょう」
「あねうえ〜!たのしかったよ〜!またあした〜!」
「うん、また明日ね♪」
…そう、それにナナとモモは双子だから、勉強も食事も全部一緒、いつも二人一緒なの。
私はお姉ちゃんだから、ナナとモモとはそもそもスケジュールが違う。私はある程度大き
くなったから、最近は他の星の人達との社交の場にも少しずつ出るようになってきて。だ
から勉強は内容が違うから別なのはともかく、食事も一緒に取れることは少ないの。今日
みたいに一緒に遊べるのも、お互いのスケジュールのちょっとした空き時間があったとき
だけ。


私にも、いつも一緒にいてくれる友達がいてくれたらいいのに…
471名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:24:33 ID:qvhUt243
「ら、ララ様、どうかご勘弁ください!!」
ピュー!
「あ〜、待ってよザスティン!!せっかく新しい発明品が出来たから試してみようと思っ
たのに、一人じゃ試せないよ〜」
う〜ん、こうなったらザスティンを見つける発明品を作るしかないよね。どうしようかな?
見つける…追いかける…探す…犬?そうだ、匂いで探す発明品を作ろう。

ギュイーンカンカン!

「よーし、出来た!これでザスティンを見つけられる!」
ギュイーン、ギュイーン
「名前は何にしようかな?」
ギュイーン、ギュイーン
「犬だから、ワンワン…?」
ギュイーン、ギュイーン
「ああ、でもワンワンは言わない…」
…あれ?
(あねうえ〜、くるりツバメのくーちゃんが、こどもたちのエサが…)
(おてんきつづきだから、おみずがすくないって…)
「…そうか!!そうだったんだ!!」
今まで機能の事ばっかり考えて、気がつかなかった。しゃべる発明品、それを作れば良か
ったんだ!じゃあまず、この犬の発明品を改造して…。

ガチョンガチョンギュイーン…カンカンカンカン!!

声帯ユニットはこんな感じかな?あとは言語をインプットしないと喋れないよね。
カタカタカタカタ…
とりあえずこのぐらいでいいかな?あとはスイッチを入れて…
カチャッ

「よーし、出来た!!」
「くんくん、くんくん、いい匂いダス〜!」
「あはは、しゃべってるしゃべってる!!よろしくね、くんくんトレースくん!!」
「了解ダスー!!」
私がしゃべると、しゃべってくれる…それだけで、こんなに楽しい気分になるなんて思わ
なかったな。だって、本当に会話してるみたいなんだもの。
「じゃあ、早速ザスティンを探そ〜!!」
「了解ダスー!!」
なんてやっていたら、
ガチャッ
「ララ様、そろそろパーティのお時間です」
ザスティンの方から呼びに来ちゃった。…え、パーティ?
「あ、いけない、もうこんな時間!!」
そっか、トレースくんの言語のプログラミングに意外と時間がかかってたんだ、気がつか
なかった。
「もう御召し物の方は準備が出来ておりますので、あちらのお部屋へ」
「は〜い…じゃあまたね、くんくんトレースくん」
「了解ダスー!!」
472名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:25:30 ID:qvhUt243
数日後―――
「こっちダスーーー!!」
「よーし行こう、くんくんトレースくん!!」
そうして少し走っていると、
「見つけたダスー!!」
「あ、いた、ザスティン!!」
「げ、ララ様!!なぜここが!?」
「このくんくんトレースくんからは逃げられないよ!!」
「トホホ…」
ザスティンは見つけられるようになったけど、ザスティンも忙しいから、結局あんまりか
まってくれないの。くんくんトレースくんもしゃべるように作って、退屈しないと思って
たんだけど…
「今日もつかれたね〜、くんくんトレースくん」
「つかれたダスー!!」
「また明日もよろしくね、くんくんトレースくん」
「了解ダスー!!」
よくよく考えたらトレースくん、私がインプットした言葉しか喋らないの。もっと会話が
出来るように言語入力すればいいんだけど、人間の会話全部に対応させるなんて時間がか
かりすぎるし、それに返ってくる答えは私がプログラムでしゃべらせてるだけ、そんなの
本当は会話してるって言わないよね…馬鹿だな私…発明品に喋らせたって、こんなのただ
私が一人でお話ししてるだけだったんだ…
「おやすみ、くんくんトレースくん…」
「おやすみダスー!!」
473名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:26:46 ID:qvhUt243
「はあ…」
「ララ様、お疲れ様です」
今日も私は他星の人たちとパーティだったの。今は侍女のみんなに着替させてもらってい
るところ。毎日いろんなドレスが着れるのは楽しいけど、知らない人たちにお行儀よく挨
拶ばかりして、やっぱり大変…。それに、大体いつもそうなんだけど、みんな私と結婚し
たら銀河の覇者だとか財産がどうとか、そんな事ばかり気にして、私を見てくれないの。
パパもザスティンも私にかまってくれないし、私はいつもひとりぼっち…
「このドレス、とっても良かったよ♪またこれが着たいな♪」
「本当でございますか!?ありがとうございます!ララ様にお褒めいただき、このドレス
も喜んでおりますよ。」
「ドレスが…喜ぶ…?」
「ええ、ララ様の美貌は、宇宙一の美しさと称えられる王妃様ゆずりですからね。また御
召しになりたいとおっしゃられて、喜ばない服なんてございませんよ。そんなララ様にい
つも着ていただける服は、宇宙一の幸せ者でございますよ。」
「いつも、着ている…服…喜ぶ…」
「どうしました、ララ様?」
そっか、そうだ。服なら、いつも私と一緒。だって、服を着てないのなんてお風呂の時だ
け、いや…お風呂だって一緒に入れる。寝るときも、パーティの時も、私は服をずっと着
てるんだ。着ている服は違うけど、服は常に着てる。だから…
「ううん、なんでもないよ♪」


どんな服にもなれる、服の友達がいればいいんだ!
474名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:27:43 ID:qvhUt243
「服の友達か〜」
作ってみようかと思ったけど、結局トレースくんが服になるだけなんだよね〜、今のまん
まじゃ。
「あ〜あ、それにしても毎日毎日勉強で、本当に嫌になるよな〜、モモ」
「そうですね〜、最初のうちは楽しかったんですけどね」
「姉上も毎日勉強なんでしょ?大変じゃない?」
「そうだね〜、私は最近王族のたしなみとかばっかり教えられて、もう退屈でしょうがな
いの。何回か抜け出した事もあるしね、あはは…」
「たしなみ〜?」
「たしなみというのは礼儀作法の事ですよ、ナナ」
「べべべ別にわからなかったわけじゃないぞ、へえ〜、たしなみね〜」
「ナナはもうちょっと勉強しないと、会話も満足に出来なさそうですね。本でも読んだら
どうですか?」
「うわやめてくれよモモ、あんな字がびっしり張り付いたものなんてとても読めないぜ〜」
会話…?勉強…?本…?
「あはははは… ?どうしました、お姉さま」
本を読んだり、勉強すれば…会話が出来る…?
「どうしたのさ、姉上?」
「ナナ!モモ!」
ぎゅっ!!
私は、妹たちを抱きしめた。
「どどどどうしたのさ姉上」
「お姉さま…私、お姉さまとなら…(ポッ)」
「二人のおかげで、新しい発明品のアイディアが浮かんだの!!ありがとう、ナナ、モモ」
「え、私たちのおかげ…?何かしたっけ、モモ?」
「さあ…お姉さまは天才ですから…」


私とずっと一緒にいてくれる友達…もう、夢じゃない!
475名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:31:00 ID:qvhUt243
ギュイーンカンカンカンカンチューンゴンゴンキンキン…
発明品と会話する…それには、プログラムされた答えを返すだけじゃ駄目だったんだ。
(勉強しないと、会話も満足に出来ないんじゃないですか?)
そう、勉強。私がプログラムした答えじゃない、新しい答え。発明品自身が学び、考える。
そうする事で、初めて会話が成立するんだ。だから、学んで、考えるプログラムを組まな
いと。それと、大容量の記録媒体が必要ね。空間歪曲システムとデダイヤルのシステムを
応用すれば何とかなるかな?これで質量は無視できるからね。あとエネルギーを切らさな
いように、待機状態で自動充電にしよう。となると待機状態は充電効率を考えると、服の
状態よりも少し塊に近い形の方がいいかな?…うん、この構造なら大体6時間でフル充電
出来る。デザインは前のパーティの時に着た、あのドレス。そうだ、服も自分で学習する
ようにしよう。目の部分にスキャナをつけよう。あ、そうだ、あのドレスの羽が可愛かっ
たから、あれで空も飛べるようにしよう。じゃあ半重力装置の出力を上げて、っと。ちょ
っと装備が増えたけど、よっぽど連続使用しない限りは簡単にエネルギー切れはしないか
な?よし、これで出来る、もうちょっとで。あとは…



「何コレ?」
「新しい発明品だよ♪」
「この小さな箱がですか?一体何なんですか?」
「そうそう、そうやっていっぱい喋ってね」
「え、どういう事?」
「えへへ、これはね、言葉を、会話を覚える機械なの」
「言葉?」
そう、これが新しい発明品の要のユニット。自分で打ったプログラムで起動しても、決ま
った形の会話しか成り立たない。だからまず最初に、生まれる前に、ある程度たくさんの
言葉を覚えさせて、会話を覚えさせる。幾千、幾億のパターンの会話を記録して、そこか
らどういう意味なのかを、学習プログラムでこの子は理解する。一定数の学習が出来て初
めて、この子に自我が出来る。それでも最初は簡単なやり取りしか出来ないと思う。でも
この子は、動いている間もずっと記録を続けて、考える。起動したらこの学習ユニットだ
けじゃなくてカメラの情報も記録するから、表情とかもいっぱいいっぱい覚えて、そうし
たらもっと楽しくお話できる。
「今度の発明品はね、おしゃべりできるんだよ♪」
「ええっ?!」
「人語を話すロボット、ということですね。さすがお姉さま…」
「だから今、言葉を覚えてもらってるの。自分で打つのじゃ限界があるからね〜、だから
自分でどんどん勉強するようにしたの、人間みたいに」


…そう、人間みたいに。
476名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:32:37 ID:qvhUt243
う〜ん、メモリーを見るとまだまだ足りないかな〜」
やっぱり一日くらいじゃ、必要数には届かなかった。でも、きっと近いうちにこの発明品
は完成する。早くお話ししたいなぁ…あ、そうだ。私がずっと話しかければ、それでも会
話は覚えるよね。よーし!
「えーと…あ、まだ名前考えてなかった」
服のお友達…ふっくん…何だか違うなぁ…いつも一緒…無限に学習する…可能性…X…か
っこよすぎるかな…バツマーク…ペケ…ペケ…!?
「そうだ、あなたの名前はペケ!!私はララ!ララ・サタリン・デビルーク!!これから
もいっぱいお話するから、完成したら、私といっぱいお話してね♪」
それから私は、毎日暇があれば話しかけた。嬉しい事も、悲しい事も、いっぱい、いっぱ
い。もちろん常に肌身離さず持ち歩いて、妹たちとの会話も、ザスティンたちとの会話も、
パーティ会場での会話も、侍女たちとの会話も、いっぱい覚えさせた。そして二ヶ月ほど
経った時…

「あ、メモリーが必要数を超えてる…!!」
これで、出来るはず。もうボディは作ってあるから、このユニットを組み付ければ…いつ
も一緒にいてくれる、私の友達が。
カチャカチャ…
…ブゥン!
477名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:35:07 ID:qvhUt243
「できたーーーーっ!!」
お願い、上手くいって!!
「…」
「あなたが私を造ったご主人…ですか?」
やった、しゃべってる、成功だ!成功だよ!
「そうだよ、私ララ!はじめまして♪♪」
嬉しい…私、もう一人じゃないのかな…?
「これからずーっとヨロシクねペケ!」
「…ハイ」
しゃべってる…しゃべってるよ…私は自分で言語は入力してないのに。だからこれは、ペ
ケの意思。本当に、成功したんだ!
「よーしじゃあペケ、ドレスフォームにチェンジだよ!」
「わかりましたララ様!チェンジ!ドレスフォーム!」
そう言ってペケは、ドレスになり、私の体に…私の体まで届かずに、床に落ちた。
「…え?」
「…え?あれ?す、すみませんララ様、何せ初めてだったものですから…」
「…プッ、あはははは!!ペケおかしー!!」
「うう、恥ずかしい…」
「よーし、じゃあペケ、もう一回!」
「はい、チェンジ!ドレスフォーム!」
今度はペケはちゃんと私の体にくっつき、私のお気に入りのドレスになった。
「うわ〜、ペケすご〜い!本当にドレスになってる〜。着心地も最高だよ!」
「当然です、何せ私はララ様も発明品ですからね」
「もう、そんな風に言われると恥ずかしいよう」
「いえいえ、本当にララ様は素晴らしいですよ」
「もう、ペケったら…」
会話、出来てる…!
「ところで今日はこれから出かけられるのですか?」
ペケから、話しかけてくる…!
「そうだね、じゃあちょっと二人でお散歩しよっか?」
「わかりました、誰を誘うんですか?」
あれ?ペケの会話が変だな?まだちゃんと出来てなかったのかな?
「誘うって、二人でお散歩するのに誰を誘うっていうの?」
「お二人で散歩するのですから、誰かを誘うのではないのですか?ララ様は今一人ではあ
りませんか」
ああ、そうか。そういうことか。ペケったら…
「ペケ、誰か忘れてない?」
「誰でございますか?」
「私と今お話ししてるのは誰?」
「私ですが…?」
「そう、ペケ!私と、ペケで、お散歩するんだよ?だから、二人♪」
「ララ様…私はララ様の服で、ロボットですが…」
「でもペケは、私の大事な大事な友達だよ♪」
「ララ様…!!」
478名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:39:38 ID:qvhUt243
「ペケのおかげでこれから毎日退屈しないですみそうだな〜」
「ララ様の毎日は退屈なのですか?」
「そうなの!だって毎日…」
「それは…」
「だから…」
「ほうほう…」
「でね…」
「それではこういうのは…」
「あ、それは…」
私にはナナやモモのように、動物や植物とお話する能力はないけれど、
「ララ様はそんなに発明が得意なのですか、さすが私を造ったお方です」
「もう〜だから照れるよペケ〜」
もう、寂しくない。

「ララ様…」
「なあに、ペケ?」
「ララ様は、ずっと一緒にいてくれる方が欲しくて私を造ったという事ですが…」
「うん、そうだよ」
「ララ様は素敵な方です。いつかきっと、ララ様とずっと一緒にいてくれる方に出会えますよ」
「…ありがとう、ペケ」

「でもペケも、ずーっとずーっと一緒だからね!」

だって私にはもう、ずっと一緒にいてくれる友達がいるんだから。
479名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:40:18 ID:qvhUt243
以上です、マジで失礼しました
480名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 00:40:38 ID:XKL1RXMI
なんというか、ものすごく和んだ……
481名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 03:54:41 ID:UGZ3LlT+
>>467こんなコピペ改変で笑っちゃうなんて悔しい…でも感j(ry
>>479
凄いなー…
482名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 17:37:36 ID:hpMFTOnM
>>479乙です
今週号の巻末に「ペケは性別は「基本的に」ない」って矢吹が言ってたけど・・・
「基本的に」なんだなw
483名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 18:50:50 ID:3keIKWJb
今週号の展開、気のせいか過去ログで見たことがあるようなw
てか二次創作より原作のがキャラが淫乱ってどういうことだ?
484名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 02:23:05 ID:LmQB0ZbP
今週号のリサでSSを7作は書けそうな感じがするw
485名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 08:19:54 ID:163tnusW
>>479
扉ページに書いてある「わたしと あなたは つながれる」って何が繋がるのかね
下半身かね

リト「さすがに下半身はどこにいたってつながれるもんじゃないだろ……」
リサ「ふふ〜ん、それはどうかな結城ィ」
ミオ「ほらお兄ちゃん、扉絵のリサをよ〜く見て?」
リト「お兄ちゃんやめろ!それにこんな絵凝視できるかーっ!」
ミオ「ヒントは携帯電話!」
リサ「まっ、ウブな結城にはわからないかもね〜(ニヤニヤ」
リト「何なんだ一体……」

後は任せた
486名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 08:28:32 ID:gDWukSnE
モモという強力なライバルビッチが現れて元祖ビッチキャラである里沙が盛り返した訳か
そして度合い未知数の御門先生を加え、3人の戦いは熾烈化していく…
487名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 09:48:06 ID:OsXXfNhP
人気順があれなのに作者はいつまで迷走を続けるのか
488名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 12:22:10 ID:9FD1RAvJ
バクマンでも福田が言ってたろ、むしろこの内容だから
アンケートに書きづらいが好きなのは確かなんだみたいなこと言ってたぞ

・・・文章めちゃくちゃ、ちょっとララの実験台になってくる
489名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 19:07:18 ID:5ng5tV8i
むしろジャンプ自体が(ry
490名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 20:38:53 ID:B/7FYBbO
わかった、リサのSSをください。
491名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 19:26:51 ID:pb+giSUO
147話の展開でもしリトが何かの間違いで男としては仕方がないけど
倫理的には悪い意味で理性が切れてリサを押し倒したらどうなるんだろ…

リサとしたらただあまりに前に進めない(進まない?)リトに対して発破をかけるつもりでやったんだろうけど
途中で逆転して押し倒されたらいきなりの事で戸惑って混乱するのだろうか?
混乱から抜けた後も迫るリトを怖いと思って抵抗してリトが正気を取り戻して謝るもギクシャクした感じになるのか
それとも本当に一線を超えて気がリトが気がついたらリサが泣いてて自分のやった事に後悔をして謝るもその場は帰るのか
そして次の日リサは学校を休み、リトの様子がおかしい事に気づくララ達がリトがしでかした事やリサが休んだ原因を知り…

何だか後がかなり欝な展開になりそうでここから先はやめとこう

内容があれだから話は変わるけどリサって何故リトを押し倒したりしたんだ?
物事にはあまり遠慮しないタイプだと思うけど、春菜がリトの事を中学の頃から好きなのは知っているし、
今まで春菜の事をからかいながらも見守ってはずなのに…

リサはリトの事を初めは何故、春菜がリトが好きなのかが分からないと思っていたけど、
春菜達の事を傍らで見守る事で、春菜がリトの事を好きになるのは分かるなという感じで好感を持ったのかな?
そして段々とそこらへんの男よりもよほど好感の持てるリトに憎からぬ気持ちを抱くようになった感じかな?
不良から逃げるのにリトを利用したのは、知り合いという事はあってもリトをレストランに誘ったり家まで送ったりして、
部屋に案内した後で押し倒したのはリトだったら自分の中じゃこれぐらい許容範囲だろうと想像したりする。
じゃないといくら男女ともに友達が多いリサでもここまではやらないだろう?
ただ春菜の事もあるしリトの反応も計算に入れての行動だと思うけど、最後のメールの事もあるから満更でもないか。

個人的にはリトリサのSSは読みたいと思う。

受け身で甲斐性なしだけど面倒見がよく誠実でいざと言うときは頼りになるある意味未成熟な純情男子高校生と
社交的かつ能動的で、結構遊んでいる大人な今時の女子高生とのCPは珍しくないし結構ありだと思う。
ただリトが現実の男子高校生よりも純粋すぎるのがあれだけど…

実際に付き合ったら普段はリサが振り回したりしてリードするけどいざと言うときはリトが支えたり引っ張ったりする感じ?
ただたまに逆転する事もあると思うけど、バランス的には結構良いと思う。

492名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 20:52:30 ID:KFCcPNsm
長文きもいと言ってあげる
493名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 20:53:53 ID:OdFfogE0
>>491
>春菜がリトの事を中学の頃から好きなのは知っているし

マジレス

里紗はララがリトスキーなのは知ってるけど
春菜については知らない
494名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 20:55:26 ID:C4SbV7g1
長文書く前に何故確かめようとしなかったのかが悔やまれる
495名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 21:36:19 ID:ZdmH88wS
今週のヒロインは誰なの?全く覚えがないんだけど
496名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 22:33:52 ID:jzmrHwT/
>>495
バルケ星に帰れ
497名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 22:57:46 ID:dpXgOSU/
失せろ、この早漏
498名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 22:59:39 ID:dpXgOSU/
訂正
>>495
失せろ、この駄犬
499名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:11:05 ID:eAUnKdkV
>>490
むしろリサミオを表紙に(略
500名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 08:27:04 ID:XHyWxGy4
リサのSSカモン
501名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:27:35 ID:m2WLvFav
自分で書け
502名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:46:36 ID:TrdB2wDU
他力本願は良くない。
むしろ自分で書いた方が仮に文才はなくともそこそこいけるばず
503名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:56:24 ID:U2WjRdH7
でも自分で書くと読んでる時ワクワクしない
504名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 03:16:12 ID:ls4y6ZSr
>>503
書き手がいないという理由でいっそのことなら自分が書いてやるという人もいるよ。
確かにドキドキはしないがそれでも自分が想像する事を小説にするのも悪くないと思う。

ただあまりにもアレなのはひくけど
505名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 10:58:05 ID:uGn/Nz2E
結局何が言いたいんだ
506名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 18:40:54 ID:KR67Ahaz
人が書いたものなら「作品」と思えるけど
自分が書いたら「妄想」と思って抜けなくなる
なんてことも、あるぜ
507名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 21:52:58 ID:+2bhbYvs
春菜とのデートを目前に控えて焦りまくりの童貞リトを、美柑が手ほどき。

のつもりが、勢い余った美柑はリトを責めまくり犯しまくり……。

ってを書いてみようか迷ってるんだがどうだろう。
508名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 22:59:36 ID:Gz6cSNAP
>>505
下手に要求するぐらいなら自分で書いたほうがかえっていいんじゃないかと思っただけです。

>>506
そもそも小説じゃ抜けn(自主規制
そこは各自の妄想力の事だから何ともいえないけど

>>507
思い立ったらそく行動するべし!!
まぁ、一応ストーリーは出来てるみたいだから大まかなプロットを考えて原稿を書いてそれから送って下せぇ
509名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 01:34:35 ID:yB2mOmzk
>>507
案ずるより、ってな
510名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 12:03:50 ID:5lqwrx/1
案ずるより産むが安しで子どもを産んだいいが、その産んだ嫁は高校生と不倫して、
旦那の作品の二次絵をニコニコにうpり、同人誌を売ってるって言うんじゃ、
旦那としては死にたくなるなw
511名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 19:47:43 ID:/ZsKOkQ0
こっちまで来たか
512名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 20:34:12 ID:AXfqL8/u
アンチはカエレ
513名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 22:27:44 ID:8CTVMxk2
514名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 22:48:24 ID:iHSwUauL
>>513なんぞこれww
515名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:06:07 ID:8skHMQNB
リサの経験はどのくらいだと思うか、参考までに教えてほしい
516名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:30:54 ID:99gdNxj5
>>515
処女だろ
517名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:37:33 ID:8skHMQNB
「大丈夫…手とり足とり教えてあげる。だから…私で試しときなよ?」
大抵の男を陥落させるであろう里沙の誘いにもリトは懸命に首を横に振る。
「も、籾岡…やっぱりダメだって!」
その反応を見て里沙は意地の悪い笑みを浮かべた。
「結城ィ……もしかしてキスもしたことないわけ?」
「キ、キスなんかしたこと……」
リトの中に浮かび上がるある黒歴史…そう、不可抗力とはいえレンと…
「したことは…ないこともないかもしれない」
リトとしては自分の経験を素直に伝えただけだが、里沙はその裏事情を知るはずもない。
「じゃあ…遠慮はいらないね?」
違う、と言う間もなくリトの唇は塞がれていた。
「んっ…ふ…んんっ!」
里沙の舌がリトの口中すべてを舐め回す、その動きから彼女の経験の度合いが伺えた。
…何秒にも渡ったキスが途切れ、口元で唾が名残惜しそうに糸を引き、プツリと切れた。
里沙はリトが逃げられないよう体をギュッと抱き締めながら耳元で囁く
「…こんなキスしたの何時ぶりだろ、私さぁ…マジでスイッチ入っちゃったかも」
その一言に思わずクラリと来る、ヤバい…マジでどうにかなっちまう!
「ダメだ…ダメ…」
「あんたさぁ…女の子にここまで言わせて拒否するの?」
518名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:40:30 ID:8skHMQNB
みたいな展開を足りない頭絞って考えてたのに処女とか言われちゃ…
まあ確かにビッチじゃあんまり需要ないから仕方ないか
519名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 00:09:59 ID:y6Z/+eT7
>>513
何か武装錬金でこんなハンバーガー山盛りを太と細という変質者が食ってる場面を連想します。

>>515
実際のリアルJKを参照した方が良いと思います。多分リサは今時の女子高生がモデルだと思うから。
520名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 00:21:41 ID:v8RaOx4E
つってももう二年だから、それなりに経験くらいあるだろーよ
521名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 04:30:28 ID:fVX0zJB+
まあモモみたいな一途ビッチならともかく
ただのおサセじゃあな
522名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 13:45:42 ID:iLX0TZPy
まあ今までがそうでも、これが本気になれる恋だったら尚更良いわけで
523名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 13:50:10 ID:PqDMfUFy
そこは趣味嗜好の違いだな。
オタ的には過去遊びで股開いてた時点でビッチ以外の何物でもない。
524名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 13:55:01 ID:Z+RFjytJ
そして「後は初めてだから」と言いつつ挿入した瞬間からよがるわけですね

たまきんぬ
525名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 14:33:21 ID:v8RaOx4E
非処女もいいものだろう
そうは思わないか

どうせリトとやっても二度目からは非処女じゃないか
526名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 14:54:55 ID:RFgu5KWT
「悪女の純情」というやつに萌えるんで、非処女でもなんら問題は無い。
527名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 15:18:21 ID:umnrQdPq
リサにリトを食われた後の女キャラの反応はリアルに興味あるが、潔く身を引きそうな娘ばっかだから困る
528名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 16:10:31 ID:RFgu5KWT
ルンと美柑だけはちょっと怖い。
529名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 17:11:34 ID:9e45dJCr
>>528確かにww
ヤミは嫉妬する素振りを見せずに「そんなえっちい行為をするとは…やはりあなたは生かしてはおけません」とか言うかな…
あとモモはどうかな…
530名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:12:02 ID:yVAhYMvZ
>>525
二度目は非処女じゃないか!

って姉しよでセロリとかでいわれてたが
案の定人気は酷かったな
531名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:14:21 ID:O8WOCMHS
ルンはリサのこと殺しかねないな
532名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:15:52 ID:tdsVb3Ml
ルンとリサって何気に仲いいんじゃないの
533名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:30:37 ID:M3fucsys
里紗がリトに手を出さないうちは仲良いだろ

それを知ったらぬっころしに掛かりそうだが
534名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:40:39 ID:iLX0TZPy
問題はヤっちゃった後かな。

お互いいつも通りに振る舞えなかったり、周りにこの事がバレたらリトを中心に大混乱になったり。
特に春菜にバレたらリサは友人として複雑だろうしリトも後ろめたい感じになりそう。
そして春菜はショックで情緒不安定に…

もしその上で恋人同士になるとしたら他のキャラの中で一番前途多難だと思う。
535名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:49:58 ID:iLX0TZPy
>>534
追記、仮にヤるとしたらリサはこの事を考えてリトに手を出すのかな?
536名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:59:48 ID:GkUWFSHQ
>>526
おゆら様とか黒蜥蜴とかか。
分かる分かる。
537名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 21:49:34 ID:026OvvAS
>>535
そんなこと言ったら三角関係は成立しない
538名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 21:49:58 ID:026OvvAS
おゆらは最後死んでこそだったぜ
539名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 21:52:05 ID:RFgu5KWT
>>538
黒蜥蜴も死ぬし、大体皆最後は死ぬような気がするw
540名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 21:54:23 ID:TMTsgkMy
ビッチの純愛は最後に死ぬと光るんだよ
最初をささげられなかったから最後はその男に生きるってのが映える

普通はただのビッチ尻軽乙
541名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 21:57:57 ID:iLX0TZPy
>>537
もう既に三角関係のレベルじゃない(汗
542名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 22:18:50 ID:O0IazGTH
>>534
リサは春菜がリトを好きだと知らないのに複雑な気持ちになるのか?
むしろ後ろめたいのはララに対してだろう
543名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 22:29:28 ID:WyPuk3kB
そんなドロドロしたとらぶる読みたくねー
三角関係って言っても3Pすれば全て解決するだろ
544名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 22:38:56 ID:M3fucsys
それは同意だ
545名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 01:17:05 ID:3VhXFU+o
>>518
だってさ…里紗が非でおサセだったら矢吹の嫁とか思い出しちゃうじゃん…
546名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 02:48:15 ID:/x3r+J56
>>529
モモはあんまり気にしないんじゃね?
知らないんですか? 殿方はシャワーを浴びれば綺麗な体に戻るんですよ、とか言ってw
ちなみに女の子は一月経て(ry
547名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 03:22:36 ID:zVfwa4pL
モモは処女愛人属性
548名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 12:24:19 ID:i3B36t04
なんだよ今週の展開・・・
まさかここから推理モノにシフトするとかないだろうな・・・
掲載順が上がったあたりは素直に喜ぶが
549名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 12:41:16 ID:M5zQIULN
>>548
掲載順が上がったのではなくセンターカラーだからあの位置なんだよ
来週はまた元に戻る
550名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 16:57:05 ID:zOzeTJGt
今エピソードが推理ものになるだけで、終わったらまたいつも通りだろ
551名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 19:07:24 ID:xfVoGb/R
ギャグ路線からバトルはありきだが、ラブコメから推理にシフトは逆に見てみたい…かも。
というか唯さん属性は今まで薄かったが今週のジト目+「へ」の字くちには少しきた。
552名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 03:34:06 ID:kqnw7g97
あそこらへんのロマンがマロンに見えて仕方がない
553名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 01:54:54 ID:VK0exh9r
それにしても…
美柑に反応してしまった我が愚息…
イヴにもだがな
 
推理物とTo LOVEるトラブルを、どー掛け合わせるのかは気になるがな
554名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 02:13:31 ID:NujpwJ5G
知欠先生不倫されて離婚したのか…カワイソス
しかも相手がニコ動でアーティスト気取りのガキとかもうね
555名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 04:57:16 ID:Zw4MpvDI
>>550
横溝正史の金田一耕助ものだと、吊り橋効果でカプ成立するのがあるけどな
(「女王蜂」「八つ墓村」とか)
556名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 19:47:25 ID:9FTskobD
>>554 まじか


つーか結婚してたのか
557名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 21:02:10 ID:MQNSsmG3
まぁ寝取った男は「美柑たま大好き」って言いながら
矢吹のサインと嫁持って言った屑だよ
詳しくはVIPで「イネ」で検索
558名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 12:48:48 ID:fdW4psKj
春菜は浮気した元嫁を参考にしたんだっけ?
559名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 20:47:52 ID:NdYaJRsx
もうそろそろリト唯の成分がなくなってきた……保管庫読みあさってくる!!
560名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 20:27:38 ID:YJMKB3sT
ジャンプフラゲした立場からの情報

メール欄に載せといた
561名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 05:20:33 ID:pfXkjXtM
とりあえずさ
なんで転んだ拍子にぱんちゅをグイッと食い込ませられるの…?
562名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 08:17:27 ID:UMkMHy/Y
どう見ても下から手入れてる品
563名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 19:00:04 ID:eSl5dy1e
>>561
それは天性だから
564名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 19:59:24 ID:vkDRbwxL
兄妹同士で赤面というのがどうも受け付けない
リア妹とリア幼馴染みなんて持つものじゃないな…
565名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 21:58:11 ID:Qy1V4J+b
私は(モモの)デダイヤルになりたい
566名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 02:07:58 ID:nd92Ecdo
【〜2007 秋〜】屋外にて

                中雑魚さん素敵なメガネですね

                / ̄ ̄\
              /  ヽ_  .\
              ( ●)( ●)  |     ____
              (__人__)      |     /      \   イネさんイケメンで羨ましい。
              l` ⌒´    |  / ─    ─  \   またセッションスレで会いましょう
             . {         |/  (●)  ( ●)   \
               {       / |      (__人__)     |
          ,-、   ヽ     ノ、\    ` ⌒´     ,/_
         / ノ/ ̄/ ` ー ─ '/><  ` ー─ ' ┌、 ヽ  ヽ,
        /  L_         ̄  /           _l__( { r-、 .ト
           _,,二)中村イネ/            〔― ‐} Ll  | l) )
           >_,フ      /       中雑魚   }二 コ\   Li‐'
        __,,,i‐ノ     l              └―イ   ヽ |



【〜2009 5月〜】 もうあの頃には戻れないだろ常識的に考えて・・・
┏━━━━━━━━━━━┯
┃        / ̄ ̄\    く
┃      /  ヽ_  .\  ゝ
┃      ( ●)( ●)  | 〈
┃      (__人__)      |   7
┃      l` ⌒´    |  ノ
┃     . {         |,イ
┃       {       / | \
┃  ,-、   ヽ     ノ、\ `ヘ、
┃ / ノ/ ̄/ ` ー ─ '/><  `_
┃/  L_         ̄  /         ト、,_
┃   _,,二) イネ /              〔―ヽ、人,,r、__
┃   >_,フ      /    中雑魚      }二 コ \.  Li\_,
┃__,,,i‐ノ     l              └―イ   ヽ |   ┃
┃            l                   i   ヽl   ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
567名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 02:08:29 ID:nd92Ecdo
誤爆すみません
568名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 23:22:17 ID:cAmp9gmB
文才がないから求めるしかできない

黒猫×金色の闇でw
569名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 23:23:06 ID:14amXT/A
ニート乙
570名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 00:01:23 ID:sYV0mWLy
677 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/05/27(水) 23:57:12 ID:M/Q6HSqcO

とらぶるが今期終わるならあと6話〜7話。
この時期に連載が続くといい切るのがどうも嘘くさい。
やはりバレは偶然あたっただけなのか

黒猫のキャラ出したのは思い出づくりとかじゃねえの
アンケ悪いし薄々打ち切りだと感じてるんだろう。アンケ情報は伝えられてるはずだし

――
矢吹の嫁不倫スレでもこいつ頑張ってるんですけど><
何とかしてください><
571名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 01:53:46 ID:NxBaQTP6
幼少ララの父ちゃんが凄くトレインぽかったから本人が出てきたのにはガッカリした
伏線じゃなかったのか
572名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 05:30:35 ID:WkWECJT0
>>517
続きマダー
573名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 08:27:12 ID:CjymFGuC
すみません。ワケあって保管庫に直接投下したいんですけど、どうやっていいのかわからなくて…
やり方教えてください。お願いします
574名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 14:48:02 ID:R2DZedbV
自分で調べろハゲ
575名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 21:18:36 ID:8HeRStkB
保存庫に書いてあるよ

物語ごとのページを作る場合は
1・ページ上部の「新しいページ」を選ぶ
2・ワープロモードで作るを選ぶ
3・ページタイトルには題名、またはスレ番号を記入
4・コピペ (または書き込む)
5・保存



これでOKです
576名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 07:44:01 ID:z87dBs7B
>>570
美柑×ヤミ
もしくはデレ沙姫
があればなんでもいーよ
 
 
>>573
神キタ
頑張ってください
 
わっふるわっふる
 
 
 
…そーいやさ、なんで『わっふる』なんだっけ?
577名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 07:45:48 ID:Ist67BBV
百合厨兼沙姫オタとか救いようねえなw
578名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 15:20:25 ID:k6bozGGn
検索かければすぐわかるよ>わっふるわっふる
すっげー、くだらないからw
579名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 23:51:34 ID:e/Zvt48r
>>573
保管庫に投下したら教えて下さい。
580名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 00:20:50 ID:GxWZNQBI
>>579
ホントだくだらねwww
581名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 16:24:33 ID:ArwZDmJ5
保管庫にリサリトがあったが>>573が書いたのかな?
582名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 19:01:11 ID:cGvKg5Tv
宣伝乙
583名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 19:26:21 ID:Amo2wdqa
何でそんなに邪険なんだおまいら…
584名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 20:02:24 ID:+pNk8QCV
スレがスレだから
585名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 20:11:07 ID:oOk0f9SI
誰も投下しねえじゃん
586名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 22:31:02 ID:g36zuD2T
リトと唯の人まだかな
587名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 22:45:37 ID:ZcXfrnWq
今思い出した。確かにちょっと気になる・・・
588名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 00:09:40 ID:dW6ijPb1
やけに頭が高い奴ばっかだもん、誰も投下しないわ
オレも投下したくないもん。
589名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 01:50:36 ID:xg79N22x
ジャンプで満足してたらいいのにねぇ
590名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 06:30:05 ID:HhHTsydt
唯のぱふぱふはいいです
 
デレたヤミもヨサゲです
 
 
が、最近モモに目覚めた俺
591名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 07:09:00 ID:d5njNpFE
チンポ
592名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 14:49:38 ID:4kuhXMMk
リト×ナナを誰か作ってくれませんか
593名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 11:33:21 ID:9HgyV2xR
OVAのアイキャッチの美柑がヤヴァイ…
どこのAVだよw
 
なんであんな色々と全壊なんだ
594名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 00:19:52 ID:2XVwO6LS
>>593
>全壊

深いな
595名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 13:45:19 ID:GPBGcZ7o
SS投下します
596My baby:2009/06/05(金) 13:47:29 ID:GPBGcZ7o
沙姫の別荘に来て一日目。お風呂場での騒動後――――

「―――まったく! ロマンだとか、何考えてるのよっ!?」
ぷんぷんとほっぺを膨らませながら唯は、長い廊下を歩いていた
その足取りは、いつもより少し乱暴で、早足だ
さっきのお風呂場での出来事がまた頭をよぎる

『ロマンなの? 結城くん…』
『い…言ってねーッ!!』
『むっ…』
『ほ、ホントだって!?』

背中に長い後ろ髪を揺らしながら唯のほっぺがまたムッなる
「…ま、まあ、結城くんだって男のコだし、やっぱりいろいろあると思うけど…だからっ
て…………って何考えてるのよ!? 私ったら…!」
思わず口にしてしまった心の中の声にハッとなる唯。廊下の真ん中で、白い頬がみるみる
と赤くなっていく
「う…うぅ…」
そんな唯に何を思ったのか。腕の中の小さな影――――セリーヌがもぞもぞと動く
「まう…?」
腕の中から顔をヒョイっと覗かせて心配そうな声を滲ませるセリーヌに、唯は歩く速度を緩めた
そして、はぁ…と溜め息を吐くと、廊下の真ん中で立ち止まった
「私、怒ってばかりね…。ごめんね。セリーヌちゃん」
「まう!」
と、小さく苦笑する唯に、セリーヌはその何倍も明るい笑顔を返す
唯はセリーヌを胸に抱き寄せた
「とりあえず部屋に戻ろっか?」
「まうー」
長い長い廊下にさっきまでのツンツンした足音とは違う、軽い足音が響いた


部屋に戻るとセリーヌをベッドの上に座らせて、唯は荷物整理を始めた
「とりあえず、夕食までには時間があるから……ん〜何かしたい事ある? セリーヌちゃん」
「まうー」
と、指を口に咥えながら、セリーヌはベッドの周りをキョロキョロと見回す
そして、持って来た絵本の一冊を両手に掲げた
「まう、まうー」
「ん? 本が読みたいの? そっか、美柑ちゃんも言ってたけど、ホントに絵本読みのが好きなのね」
「まう♪」
セリーヌが持って来たのは、乗り物の本、動物の本、外国のおとぎ話の本etc.
唯はベッドの上に上がると、セリーヌを膝の上に座らせた
「どれが読みたい?」
「まう、まう」
セリーヌが「読んでー」とお願いするのは、表紙にゾウの絵が載ってある動物の本
唯は本を手に取ると、さっそく表紙を捲った

絵本の内容は、かわいいイラストで綴る、あるゾウの家族の話

「――――子ゾウは言いました。『おとーさん。おとーさんの鼻はどうしてそんなに長い
の? ボクも長い鼻がいいよー』
水たまりに映る自分の姿とお父さんゾウのあまりの違いに、子ゾウは…」
唯の膝の上でセリーヌは、その大きな瞳をキラキラと輝かせながらジッと唯の声に耳を傾ける
597My baby:2009/06/05(金) 13:49:01 ID:GPBGcZ7o
時折、指を指しながら「アレは何?」「コレはどーゆー意味なの?」と、好奇心いっぱいの
瞳を唯に向けてくるセリーヌ
愛くるしい顔立ちと、小さな手足を精一杯動かしながら自分のことを心から求めてくれる
セリーヌの姿に唯は、自分の胸に不思議な感覚を覚えていく
(なんだか…すごく…)
リトと一緒にいる時とも違う
手を握られた時とも違う
ソレは、生まれて初めて抱くモノだった
セリーヌの花の香りに混じって、幼い子ども独特の乳児の匂いが胸の奥をくすぐる
腕に抱くセリーヌの体温で、胸の中がどんどん熱くなっていく
唯は膝を丸めると、セリーヌの小さな体をキュッと抱き締めた
「まう?」
キョトンと不思議そうな顔をしながらセリーヌは、唯の顔を真正面から見つめた
そして、すぐにお日様のような笑顔を浮かべると、唯にぎゅ〜っと抱きつく
(カワイイ…)
セリーヌの笑顔に、唯もつられて笑顔になる
胸をあったかくさせる笑顔。それは自分の好きなあの笑顔とそっくりだと唯は思った
「そっか…。そうよね。結城くんの子ども…なんだから」
「まう!」
リトの名前が出たことにセリーヌが身を乗り出して、ジッと唯の顔を覗き込む
大好きな人の話題に、小さな体が満面の喜びを表す
「…ふふ、結城くん。あなたはお父さんとそっくりだなって思ったの」
「まう〜」
キャッキャと膝の上でうれしさを弾けさせるセリーヌ
唯はセリーヌが膝から落ちないように支えながら、優しい眼差しを向ける
「ホントにあなたは結城くんが好きなのね」
「まう〜♪」
当然! と、セリーヌはニッコリ笑うと、唯のほっぺを小さな手でそっと触れる
「ん?」
「まう、まう」
「どうしたの?」
モモとは違って、セリーヌの言いたい事が唯にはすぐわからない
セリーヌはベッドの上の本を手にパラパラとページを捲ると、あるところで止めた
「ん? 何?」
ベッドの上で開いた本の中身は、ゾウの親子が三人、寄り添うシーン
お父さんゾウとお母さんゾウに挟まれて、子ゾウが幸せそうに笑っているところだった
「…ぁ」
唯は小さく息を呑んだ
セリーヌの訊きたい事がわかったからだ
「まう?」
真っ直ぐに向けられる、あまりにも純粋な瞳
ウソなんて付けるはずもなく、唯は戸惑いながらも小さな声でぽそっと口にした
「結城くんの……事?」
「まう!」
「どう…思ってるか、知りたいの?」
「まうー!」
「え、えっと、ね。…大事な……その…」
「まう?」
「ううっ…す、す、ス…キ…というか、その…ぅぅ…す、スキよ…! スキ! ええ、そ
のとおりよっ!!」
言い終わった瞬間、唯はありえないほど、自分の顔が赤くなっていくのを感じた
598My baby:2009/06/05(金) 13:50:06 ID:GPBGcZ7o
胸はうるさいほどドキドキと高鳴っている
顔なんてもう、ヤケドしちゃいそうなほど熱くなっている

"結城くんがスキ"

半ば自棄気味とはいえ、初めて口にした自分の中の秘密の気持ち
唯は大きく息を吐いくと「もぅ」と小さくセリーヌをたしなめた
膝の上では相変わらずセリーヌがニッコリと笑っている
さっきよりもずっとずっとずっと輝く顔で
「…ぅぅ…そ、の…セリーヌちゃん。この事はゼ〜ッタイ誰にも言っちゃダメよ! 私と
あなたの秘密だからね! わかった?」
「まう〜♪」
本当にわかってくれたのだろうか。膝の上でセリーヌは、屈託ない笑顔を浮かべながら、
小さな両手を唯に向けてくる
「ん? 抱っこするの?」
「まう〜!」
唯はセリーヌの背中に手を回すと、小さな体を愛おしげに抱き締めた
うれしさをいっぱいに表すようにセリーヌの小さな両腕が唯を求めて、その胸にぎゅ〜っ
と抱きついてくる
そして、胸から顔を出すと、愛くるしいほっぺを唯のほっぺにすりすりと擦りつける
「せ、セリーヌちゃん!?」
「まう、まう♪」
驚きの声を上げる唯の顔をセリーヌは、その大きなキラキラ輝く瞳の中いっぱいに映す
瞳の中の驚いている自分を見つめながら、唯はクスッと小さく笑った
そして、セリーヌのおデコに、トン、と自分のおデコをくっつける
「結城くんと…そしてね、あなたのことも大スキよ!」
「まうー♪♪」
小さな赤い笑顔と、大きなお日様の様な笑顔が見つめ合う
唯はもう一度、セリーヌを抱き締めた
さっきよりもずっと大きくて、深い、愛情を注ぎながら

それから時間は流れ――――

「すー…すー…」
「…ふふ、かわいい。セリーヌちゃん」
ベッドの上で気持ちよさそうな寝息を立てるセリーヌに、唯は淡い笑みをこぼした
「どんな夢を見てるのかしら」
セリーヌの隣で添い寝をしながら、唯の手がセリーヌの胸のあたりをトン、トン、と優しくたたく
「私はココにいるわよ」と安心させるように、リズムを奏でながら
「ま…う」
タオルケットの下からもぞもぞとセリーヌの腕が動く
そして、唯の手の指をその小さな手でキュッと握りしめる
「…あ」
一瞬、唯の息が止まった
握られた瞬間、何ともいえない感覚が身体中を駆け巡ったからだ
(セリーヌちゃん…!?)
唯の人差し指ほどもない小さな小さなセリーヌの手
優しいぬくもりが唯に伝わってくる
その手を唯は、砂糖菓子に触れるようにそっと握り返す
「ま…ぅ」
夢の中にいてもわかるのか。唯の手の中でセリーヌの手がピクっと反応する
唯は小さな笑みを浮かべながら、セリーヌの寝顔にあったかい視線を送る
599My baby:2009/06/05(金) 13:51:31 ID:GPBGcZ7o
「セリーヌちゃん」
「ま…まぅ」
「大丈夫よ。私がそばにいるから」
唯の声にセリーヌは、夢を見ながらうれしそうに笑顔を浮かべた
「…ホントに可愛いんだから」
セリーヌの可愛い寝顔にくすぐったさを覚えていると、部屋のドアが遠慮気味に静かに開
けられた

「古手川?」
ドアの隙間から顔を覗かせながら、ぼそっと小声を出したのはリトだ
唯は口に指を当てると「しーー」と静かにするように合図を送る
リトは音を立てない様にドアを閉めると、足音を忍ばせながら部屋の中に入ってきた
「わりぃ。セリーヌのことずっと任せっぱなしで」
「いいわよ。気にしないで」
「セリーヌは?」
「さっき寝たところよ」
セリーヌが気持ちよさそうな寝息を立てながら、ゴロンと寝返りを打つ
「さっきまでずっと元気に遊んでたのに」
唯の周りには、お気に入りの絵本やおもちゃがいくつも転がっている
リトは申し訳ない気持ちと、感謝の気持ちとで、バツが悪そうに頭を掻いた
「と、とりあえず、セリーヌのことはオレに任せてさ。古手川は、もう休んでくれ! 明
日もなんか早いみたいだし」
「そんなワケにもいかないわ」
「え?」
唯は、気恥ずかしさとうれしさが混じった顔でリトの顔を見つめた
「これ」
「これ?」
セリーヌが掴んで離さない手
小さくて、儚くて、すぐにでも振り解けてしまう力
けれどどうしても、離すことも、離れることもできない
ぷにぷにの手から伝わってくる不思議な感覚に、唯の口に小さな笑みが浮かぶ
「ね?」
「あ、ああ。その、何かゴメン」
「どうしてあなたが謝るのよ?」
「いや、だって、セリーヌのこと任せるっていったのオレだしさ」
「だから?」
「だから…そのえと…」
セリーヌに向けられる視線とはまったく違う視線が、じ〜っとリトに向けられる
唯の視線におかしな汗が浮かぶのを感じながら、リトは唾を呑み込んだ
「結城くん?」
「え!? えと…と、とにかく! あとの事はオレがやるから古手川は…」
「イヤよ」
「へっ?」
「イヤ…って言ったのよ」
リトは唯の言った言葉の意味がわからず、目を瞬かせた
「でも遅いしさ。古手川だっていろいろあって疲れてるんだから、休まねーと」
「わ、私がしたいからしてるのよ! セリーヌちゃんは、いいコだし、可愛いし、大事なコ…だしね」
「古手川?」
「そ、それにあなた一人にこのコを任せておけないわ! 何かあったら大変だし! 二人ならその…」
さきほどとは立場が逆転したかのように、今度は唯が、言い難そうに口をもごもごさせる
ガラス窓の向こう。夜の海に浮かぶ、ちょっと赤くなった唯の横顔に、リトはふっと顔を和らげた
600My baby:2009/06/05(金) 13:52:28 ID:GPBGcZ7o
「古手川、優しいんだな」
「へ!?」
その一言で唯の顔が赤から真紅に変わる
「みんな遊んでるのに、一人でずっとメンドー見てくれて」
「そ、それはあなたが私に頼むから…」
「それでも、引き受けてくれた優しさは、古手川の優しさだってオレは思うけどな」
ニッとうれしそうに笑うリトを横顔に感じながら唯は、何を思うのか
セリーヌを見つめる唯の目に、いつもとは違うモノが浮かぶ
「…わ、私は優しいわよ」
「えっ」
「……スキな人にはね…! 特別…だから…」
「…え? それってどーゆー…」
灯りを落とした部屋の中にあっても、唯の顔の赤さは、リトの目から見ても明らかだった
言葉もない二人の間に、セリーヌの寝息の音だけが心地よく流れる
唯はぷいっと顔を明後日の方に向けた
「え…!?」
訊きたい事を無視された形になってしまったリトは軽くショックを覚えた
そんな二人に影響されたのか。タオルケットの下でセリーヌの小さな手足が寝苦しそうに動く
「ってもう、セリーヌちゃんが起きちゃうじゃない!」
「ご、ごめん」
唯の手がセリーヌの頭を優しく撫でていく
「よしよし」と聞こえてくる声は、リトが今まで聞いたこともない優しい声だった
少しすると、寝苦しそうだったセリーヌの顔に安堵と安らぎが戻ってくる
ホッと小さく溜め息を吐く横顔に、リトは思わず感嘆の声を上げた
「へ〜、スゲーじゃん!」
「そ、そう? コレぐらい誰だってできるわよ」
「そんな事ねーよ! なんかお母さんみたいだったぜ」
「へ!?」
本日、二度目の爆弾発言に唯の顔から火が噴く
「な、何おかしな事言ってんのよっ!?」
「わわっ! ごめん! って声デケーよ! セリーヌが起きちまう!」
「うっ」
まだまだ言い足りない言葉を口の中でもごもご呟きながら、唯は浮かした腰をゆっくりと
下ろしていく
(本当に何言いだすつもりよ!? お母さんだなんて…)
心の中の言葉とは裏腹に、リトの言った一言で胸はいっぱいになっている
(…お母さん…か)
瞳の中に淡い、けれど、暖かい光が浮かぶ

そう――――いつか、結城くんとセリーヌちゃんと三人で…

ついついそんな事を考えてしまう自分に、唯は一人顔を赤くしながら軽く咳ばらいをした
「と、とにかく! セリーヌちゃんの事は私に任せて。あなたは早く…」
「そーも言ってられねーみたいなんだ」
「えっ」
リトは言いずらそうに自分の手を唯に見せた
「さっきからセリーヌのヤツ、ずっとオレの手、握りしめて離さないんだ」
「わ、私と同じ…」
二人は揃ってセリーヌの寝顔を見つめて、そして、どちらともなく小さく笑った
「ったくコイツは…」
「仕方ないわね! とりあえずは、セリーヌちゃんが解放してくれるまで、一緒にいましょ」
「だな」
薄暗い部屋の中、ぼんやりと浮かぶお互いの顔を見ながら、不思議な気持ちを抱く唯とリト
そんな二人を尻目に、どんな夢を見ているのか
セリーヌは幸せそうな寝顔を浮かべていた
601名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 13:59:54 ID:GPBGcZ7o
終わり
唯スレの前スレ>>50さん、とっても短くなりましたが、こんな感じで…
プロットなかったのでかなり好き勝手書いてしまいましたが

保管庫の方に、「リトと唯 第一話」の修正SSを投下しました
自分の過去作読んで、いろいろと思うことがあったので、今回は修正モノを書きました

>>575
指示どおりやったんですが、うまく……投下できてないと思います
履歴には反映されて読めることは読めるのですが、作品欄に反映されてなくて
よろしければやり方教えてください。wikiの説明だとさっぱりです…
602名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 15:02:26 ID:ZBv81VYv
乙まうー
しかしwikiの説明見ても分からないなんてこたぁないはずですぜ
用語なんてサッパリの俺でもやり方見れば無事に出来たんだ、あなたに出来ない筈はない…
603名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:17:06 ID:NwxkIsyv
みなさんはリト×ナナは嫌いですか?
604名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:26:58 ID:WYZwev3N
俺は好きだよ>リト×ナナ
605名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:29:03 ID:nrXqWAyz
俺もナナ好き
606名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:51:36 ID:U9lSzNq7
>>596-600
乙です

凄く…いい!!
ニヤニヤが止まらないぞ
607名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 22:09:42 ID:dbFGVLJG
>>601
神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
608名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 22:12:26 ID:kYqtee2Z
>>596-600
GJです!!
やっぱり唯はイイ…
609名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 23:20:37 ID:vl44/3s6
シソーラス(類語)辞典
ttp://www.gengokk.co.jp/thesaurus/
検索の為のインターネットリソース
ttp://www.kotoba.ne.jp/
資料を提供し合うスレのまとめリンク集
ttp://aica-punch.hp.infoseek.co.jp/index.htm
金田一春彦先生に捧ぐ(慣用句辞典)
ttp://www.geocities.jp/tomomi965/
死語どっとコム --- ShiGo.COM
ttp://shigo.com/
落語検索エンジン「ご隠居」
ttp://www.edo.net/goinkyo/大日本帝國陸海軍史料館
ttp://moijan0.hp.infoseek.co.jp/
怪しい人名辞典 〜欧米個人名の語源と由来
ttp://www2u.biglobe.ne.jp/~simone/aya.htm
Reichsarchiv 〜世界帝王事典〜
ttp://nekhet.ddo.jp/
Dictionary of Pandaemonium(神話データベース)
ttp://www.pandaemonium.net/
中世ヨーロッパとファンタジー世界の「食」
ttp://ww2.enjoy.ne.jp/~tteraoka/esse.htm
西洋ファンタジー用語ナナメ読み辞典
ttp://tinyangel.jog.buttobi.net/
610名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 23:44:24 ID:itNwcZMo
まうまうに告白→即モモバレwwwwwww
611名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 01:01:54 ID:oOx+yUSA
>>601
× 修正
○ 新作

保管庫じゃなくて、こっちに直接投下してもいいレベルw
というかさ、エロパート削っちゃったんだな?
俺はエロよりあんな感じのイチャイチャが一番だと思うけどね
次作にも期待!いつも安心して(いい意味で)読んでるよ
612名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 05:11:12 ID:xIOE8hVz
>>601
修正ってレベルじゃねぇw
両方GJ
613名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 08:42:06 ID:Te6Kn/E1
まうー
614名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 17:35:02 ID:lCirDTVO
保管庫にリンクを張る場合は編集で「このページを編集する」を選び
//-[[###]]
//上の行をコピーし、「###」をページタイトルにして下さい
//たとえばページタイトルが「とらぶる」ならば、-[[とらぶる]]と書いてください


あとはページ保存でOK
これでもわからなっかたらいってください

追伸 自分勝手だと思いながら一応リンク貼っておきました。気分を害してしまったらすいません
615名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 17:39:33 ID:lCirDTVO
あ、すいません。わからなかったらでした
616601:2009/06/07(日) 10:35:41 ID:KcNxdxga
>>614-615
wikiの編集ありがとうございます。お手数掛けてすみませんでした
編集のやり方もわかったので、今度、修正バージョン投下する際は、そのとおりやってみます
ありがとうございました!
617名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 11:37:22 ID:LEMHuq6X
まさか「リトと唯」シリーズを全て修正する気なのか。
エロス成分が多いオリジナル版も好きだけど、修正版も好きだから期待して待ってます。
618614:2009/06/07(日) 18:31:59 ID:sdfswtwV
>>616
いえいえ、どうもいたしまして
こちらも毎回「リトと唯」シリーズは楽しませてもらってるので
お役に立てて光栄です。
ほかにわからないことがありましたら
俺にわかることならお教えしますんで何でもきいてください
引き続き「リトと唯」シリーズがんばってください
619614:2009/06/07(日) 20:44:50 ID:I4hJRCRj
すいません、どういたしましてでした
間違いばかりですいません。
あまり打った文字みないもので・・・
以後気をつけます
620名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 10:07:11 ID:0Bzf4Kbi
お願いします誰かリト×ナナ書いてください
621名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 22:22:50 ID:jpHGYXyV
「誰か」に自分が含まれている可能性。
622名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 00:16:31 ID:spxatwG9
はあ?
623名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 03:17:11 ID:zj093lau
他人に書いてと言う前に、まず自分で何か書けってことじゃね
624名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:41:50 ID:BrDB8s7T
ヤミSS。前編。名はまだない。
もとがあまり長すぎたので縮めたものの、まだ長い……。しかもどこか淡白な印象に。
その代わりと言っては何ですが、エロはややねちっこくなる気がします。
眠い……。
625名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:45:35 ID:BrDB8s7T
 放課後、俺は家路とは別の道を歩いていた。ある人から、急用を頼まれていたからだ。
 お姫さまには内緒でねとのことだったから、今は一人だった。どっちにしろ今日は例の特撮の放映日だったから、ホーム・ルームの終了と同時にララは家まですっとんでいき、こっちから断りを入れる必要もなかった。

 高校にいちばん近い市街から緑地公園を通り、しばらく歩いたところにその洋館はあった。外観の手入れはあまりに杜撰で、一見して人が住んでいるには見えない。比較的古い住宅の立ち並ぶこの区域ですら、その屋敷は場違いだった。
 ベルを鳴らすと、まるで初めからドアの前で待っていたかのようにすぐに、見慣れた女性が姿を見せた。
「こんにちは。頼みごとって何ですか? 御門先生」
 いつものように、先生が柔らかく微笑んだ。少し疲れが残っているようにも見えた。
626名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:47:31 ID:BrDB8s7T

「それじゃ、ついてきてくれる? 来たなりで悪いんだけど、これから出かける予定もあってあまりぐずぐずできないの。お茶でも出してあげられれば良かったんだけど」
「ああ。いいっすよ、そんなの」
 挨拶もそこそこに歩き出した先生に従って、俺は屋敷に入った。
「正確に言えば、用があるのは私じゃないの。あるのは金色の……あら、ごめんなさい。あなたたちにはヤミちゃんって呼ぶほうがよかったわね」
「いや、別にどっちでもいいけど……でも、そうですね。そうしてください。金色の闇って呼ばれてたときのあいつには、あまり良い思い出がないんで。俺をターゲット扱いにするのも、いい加減やめてもらえると嬉しいんだけど……」
「ふふ。ここにいつづける理由が欲しいのよ。可愛いじゃない」
 たぶん、それは本当だと思う。
 ヤミが美柑たちにある程度自然に受けいれられるようになってからも、殺されかけたことがないわけじゃない。まあでもそれは大抵こちらに非があったことだったし、逆に命を助けられたこともあった。
 ほとんど人に頼ることをしないあいつが何らかの助けが必要としてるのなら、できるかぎりそれに応えてやりたかった。
 御門先生に連れられたのは、以前ここを訪れたときに入ったどの部屋でもない、明るい白塗りの地下の一室だった。微かに消毒液の匂いがした。
627名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:48:25 ID:BrDB8s7T
「彼女はこの壁の向こうにいるわ」
 そういって御門先生は何の装飾もない壁を指差した。
 変な気がした。御門先生の指差したのがほんとうにただのまっさらな壁だったからだ。今みたいな言い方になるなら、普通そこにはドアか何かがついているものだと思う。俺に用があるのがヤミなら、何故ここまで姿を見せなかったのかというのも、不思議だった。
 それを指摘しようとすると、先に御門先生が口を開いた。
「あなたに説明する前に、とりあえずあの子の状態を見てもらったほうがいいでしょうね。じゃ、いくわよ」
 先生が指を鳴らした。その途端、魔法のように目の前の壁が消えた。

「う……あう、ぅ……ん」
 視界に入ってきたのは、膝を折りたたんだ状態でベッドに横たわり、紅潮した顔で自慰に耽るヤミの姿だった。喘ぎを抑えるつもりもないようだった。
 ただそのことを実際に認識するだけで、ずいぶん時間がかかった。
「ん、あ、ひぁ……あ……っ!!」
 絶頂まで達したらしい。一瞬ヤミの身体が弓のように反り、そのままぐったりとベッドに身を預けた。息は荒く、軽い痙攣が続いていた。
「はっ……はあ、はあ」
「ヤミ……? ん?」
 無意識に伸ばした腕の先が、何もない空間で、こつんと何かに触れた。さっきまで壁のあったところだった。
「あちらからこっちは見えてないわ。音声もね。聞こえていても、今は意味がないでしょうけど。はい、おしまい」
 御門先生がもう一度指を鳴らした。壁はふたたび不透明になり、何の変哲もないもとの鈍い銀色に戻った。
628名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:50:10 ID:BrDB8s7T
「……あの。あいつ、どうかしたんですか? 今の、本当にヤミですよね?」
「そうよ。今のヤミちゃんははっきり理性を失ってるわ。放っておくと、あの状態が周期的に現れるの」
「理性を? どうして」
「実は、ヤミちゃんのプロト・タイプは愛玩用なの。彼女に限って言えば、初めから兵器として特化するよう手を加えられたわけじゃないわ」
 御門先生の声が非現実的に響き、辛うじてそれを拾った。愛玩?
「あの子のトランス能力は、もともとそっちのほうの人体改造の研究者が彼女にいかがわしい操作をほどこした過程で、偶然変異を起こしたもの。それをヒト型兵器の組織が目をつけて引き取り、ものにしたってわけ。
「その移行が不完全で、あれはその副作用でしょうね。今はあの子の初めの製作者が設定した本能に、ただ従っているだけ」
 言葉が出なかった。行き場のない怒りがとめどなく湧いてきた。それを御門先生に向けるのは間違いだ。ただ黙るしかない自分が、よけいに苛立たしかった。
 御門先生は俺の顔を見、皮肉っぽい表情を浮かべて何かつぶやき、慰めるような口調でつづけた。
「あなたの憤りはわかるわ。でもこれ、実はよくあるパターンなのよ。残念ながらね。宇宙でも最大級と目されてる禁忌を犯してまで利益を得ようとする連中なんて、この二分野くらいだし。確かに、ある意味では合理的だわ。さて、あなたにお願いしたいことなんだけど」
 御門先生はそれに意味があるかのように、一呼吸おいた。
「手短に言うわ。あの子を抱いてくれる?」
「……は?」
 絶句した。さっきとは違う意味で。
629名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:51:24 ID:BrDB8s7T
「今までは私があの子に合わせて調合した抑制剤で、何とか凌いでいたの。この配分の発見だけでも、ずいぶん苦労したわ。彼女の身体は、あまりに特殊だから。構造が複雑で、どういうプロセスで効くのかも完璧には分かってないんだけどね。
「でも先月、そのキーになる成分の一つを含む薬草が、ある事情で入手できなくなって……」
「ちょ、ちょっと待った!」
 ひどくあっさり本題を逸れ、先生の口からすらすらと発される説明の奔流を、どうにかそれで止めた。先生は微笑みを浮かべて『どうしたの?』と言わんばかりに小首を傾げてくる。明らかに、こっちの狼狽を楽しんでる。
 ……一応、訊いておこう。
「あの、抱くって、つまり」
「うん。言うまでもないけど、字義通りにとらないでね。こましちゃってってこと」
「冗談ですか?」
「そうする理由があると思う?」
「それは、思わないけど……でも、わからないですよ! どういう意味があるのか。あいつが深刻な状態にあるってのはわかったけど。今の話だと、あいつがそうならないよう望んだことを、俺がやることになるじゃないですか!」
 先生はにっこり笑って、これから説明するわ、とのたまった。
630名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:57:12 ID:BrDB8s7T
「さっきヤミちゃんは理性を失ってるって言ったわね。実は、それだけならまだいいの。彼女はときどき正気をとり戻す。こっちのほうが遥かに危険なの。
「彼女はどうにもならない我が身に対して、ひどい嫌悪と絶望を抱く。それは失神に至るまで、あの子の心に釘をうちつけるような痕を残すわ。正気を失っているときの時間が、それを癒すことはない。
「それが幾度となく繰り返されて、肉体の憔悴より先に精神が強度の緊張病に陥ることになるの。
「そうなったら、治療は果てしなく難しくなるわ。本人に治したいという正常な意志が認められないから。実際、かつてはその状態に近かった。
「ちゃんとした治療ができて、時間さえあれば、彼女を癒すことはできるわ。この問題はあまりに歴史が浅くて前例が少ないから、今はさっき言った抑制剤しか打つ手がない。でも、近い将来に完璧な療法は見つかるでしょう……ううん、見つけてみせる。
「だから単純に言えば、それまで問題を先送りにできればいい。それで当面、ヤミちゃんの理性が戻ったとき、彼女を安心させてあげる誰かが必要。具体的に現状を肯定してくれる、誰かが。それを、あなたにお願いしたいの。
「実は、彼女を抱く行為自体は付随的。でも不可避でしょうね。身体のコントロールができないなら、むしろそれを肯定することで精神との剥離を埋めるほうが現実的だわ」
631名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 05:57:45 ID:BrDB8s7T
 御門先生の謂いは、どこまでも合理的だった。俺はささやかな、敗北の決まっている抵抗を試みた。
「他に方法はないんですか? そのときまで、眠らせておくとか」
「できないわけじゃないわ。でも抵抗に遭うでしょうし、何より今のあの子は薬剤にすごく敏感になってる。何であれ、鎮静剤を服用するのは好ましくないわ。物理的方法だと、障害が残る可能性を否定できない。さっき言った方法が、色んな意味でいちばん負荷が少ないの」
「……でも、俺がその役になる必然性はなかったはずです。たまたまあいつに狙われて、その後はただの口実の要素で……要するにただの腐れ縁ですよ」
「そう? まあ、そうかもしれないわ。でも現にあの子は助けを必要としていて、あなたはそれができる唯一の人間なの。イエスと言ってくれない?」
 手詰まりだ。分かりきったことだった。俺が思いつく程度のことは、とっくに全部考慮したに違いない。そのあとでこれが最善だといっているのだ。宇宙一の闇医者が。
 覚悟を決めよう。
「はあ……分かりました。それで、あいつを助けることになるなら」
 先生がにっこりと微笑んだ。
「ありがと。理解が早くて助かるわ。それじゃあ、ちょっとこっちにきてくれる?」
 俺は先生に近づいた。先生は完璧に自然な動作で腕を取ると、白衣のポケットから注射器を出し、当たり前のようにそこに突き立てた。驚くとか呆れるとか、そんな感情が生れる余地もなく、膝から力が抜けていった。
「じゃ。私は新たに情報の入った薬草の採取地まで出かけてくるわ。ヤミちゃんが小康を得たときに、あなたの目が醒めるようにしておくから。ちゃんと優しくしてあげなさいね?」
 それが記憶に残っている最後の言葉だった。意識がゆっくりと、黒に塗りつぶされていった。
632名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 06:02:07 ID:BrDB8s7T
前編終わり。こうしてみると、思ったより長くなかったのかな。
細かい言い回しの不正確とか原作とのミスマッチとか見つかったら、指摘してくだせえ。
633名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 06:17:10 ID:BrDB8s7T
感想いただけると喜びます(と、言ったつもりで言ってなかったらしい)。
しかし630の区切りは変だなあ……一行ごとの文字数規制とか知らなくて、焦ってしまった。
ではでは。
634名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 20:00:04 ID:n6vxPiXM
わっふるわっふる
635名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 00:14:27 ID:ATRA2IjC
まだ何とも言えないけど、期待しかできない。
636名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 12:05:02 ID:gJW72M6K
wafflewaffle
637名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 12:40:56 ID:p6XaWo/6
>>633
感想を

展開はエロネタとしては王道、キャラの崩壊もなく、非常に丁寧なSS。
先が非常にきになりまふ。ワッフリャワッフリャ。

ポイントは植物万能屋さんのモモをどうするかだろうか。
思ったより早く帰ってきたでオチに使っても良いし、
出さないまま終えても良いし、いっそモモ出現前って話でも良い。
選択肢は無限だ。
638名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 13:17:52 ID:rvVeH1RC
今週もモモはぁはぁ
639名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 22:39:18 ID:UHQz4WYH
太ももの水滴で抜いた
640名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 13:07:50 ID:rixlRNiu
モモがリアルなエロで定着してきたな…
ノーパン長シャツとか
 
 
えぇ、自家発電しましたがなにか?
641名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:44:09 ID:ALoAAOvO
リトリサの純愛モノの小説書こうとしたら他のキャラより難しくなるかな?
642名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:13:39 ID:0OYh+yOq
書くのが簡単なキャラなんて居ないよ多分
643名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:32:40 ID:9wz2pYwm
唯!唯!唯!
644名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:02:34 ID:J0Hs3q5h
>>641

意外と簡単かもよ?
でも、その時リサが処女だったら嬉しいな
645名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:32:27 ID:ALoAAOvO
>>644
リトはララや春菜の事で葛藤して、リサはララは勿論、春菜がリトの事を好きだと知って友人間で気まずくなる。
その結果、お互いも周囲が変わる事に躊躇いを覚え、余所余所しくなる…
これをどうするかがネックなんですよ。
後、些細な事だけどリサの元彼問題でトラブルになったりとか。

まあ、それでも書く価値は大いにあるわけですよ。
646名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:58:33 ID:WIqqpAiL
リトリサって時点である意味原作無視ではあるわけだ
細かいことはどうにでも折り合いつくんじゃない?
647名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:39:20 ID:0nin8kFp
リト×唯お願いします
648名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 09:48:10 ID:rJy+jt1c
R美柑の続編は出ないのかな?
649名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 21:32:03 ID:SHUvuusR
亀ですが、レスくれた人Thx。微妙に時間が取れてませんが、まったり後編かいてます。
637にモモへの愛を感じる。もともと掌編のつもりだったので、あとはエロで了と思ってましたが、ちょっと揺らぎ中。
とりあえず濡れ場はヤミ単体で書いて、そのあとでモモが絡む展開にできたらと無責任な希望的観測をしてます。
650名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 21:43:11 ID:M2HWGzVP
投下します
651名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 22:34:35 ID:y96kEfP1
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
652名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 22:50:07 ID:M2HWGzVP
「ふぅ、やっと着いたか。」
リト達は今オキワナ星にいる。なぜこうなったかというと・・・。
「美柑、ララどこ?」
「さぁ、見かけてないけど。」
それは夏休み最終日のこと。朝早く出かけて行ったきり帰ってこなかった。
・・・1週間後・・・
リトは美柑とザスティン、そしてヤミとペケを加えた4人で話をしていた。もちろんララのことだ。
「ちょっと結城君。」
息を切らしながら訪ねてきたのは御門先生だった。ララを探すのに協力してもらっていた。
「ララさんはオキワナ星にいるわ。」
・・・ということでララを助けにオキワナ星に来たわけだが・・・。
今回はザスティンはいない。デビルーグは別の銀河に攻め込まれていて防戦一方だ。ザスティンもその戦場に行ってしまった。
さらに今回はオキワナ星も大変なことになっている。ラコスポの軍とギブリーの軍が衝突している。
またララをめぐる争いらしくリトにも参戦せよという通告がきた。
武器は特になく、仲間も少ない。
美柑や春菜、沙姫や唯や綾は戦力になるわけもない。猿山や後輩の立花もそうだ。
まだレンと御門は力があるしお静は念力が使える。ヤミ、モモ、ナナは言うまでもなく強い。
籾岡や沢田は美柑たちと同じようなもんだ。
このときから不吉な予感がしていたリトであった。
653名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 23:04:34 ID:M2HWGzVP
後ろを振り向いたリトは何かが自分たちを狙っていることを察知した。それが銃だと気づいたリトは
「伏せろっ。」
と叫んだ。みんなが伏せた瞬間、目の前の木が倒れた。
「お前たちは・・・。」
銃を撃った本人が下りてきてそういうとヤミが言い放った。
「クロ・・・ですか。」
「金色の闇、どうしてお前がここに?」
その本人はいつしかのニコチャン大魔王似の宇宙人を倒しにきたクロで間違いなかった。
「金色の闇はもうやめてください。ヤミちゃんでお願いします。」
「いやそれは・・・。」
「何でですか、何故?」
髪でクロの首を締めながらヤミは言った。
「ちょっ、マジで死ぬぞ。」
リトの言葉にヤミはクロを解放した。
「ありがとう、リトと呼べばいいのか?」
クロがお礼を言うところをヤミは初めて見た。
「ところでクロはなぜ来たんですか。」
ヤミがたずねるとクロは無表情にいった。
「殺し屋の俺に人助けを頼むなんて・・・。頭の狂ったやつだぜ、銀河の帝王も。」
今回の依頼は「殺し」ではなく「救助」らしい。しかも依頼主は聞いただけでわかる相手だった。
「ギド・・・?」
ともあれ目的が同じなら仲間も同然、クロと一緒に行動することになった。
654名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 23:17:31 ID:M2HWGzVP
「おい、クロ。どうしたんだよ勝手に行きやがって。」
「わりぃわりぃ、ちょっとな。」
どうやらクロの仲間らしい。クロの仲間はヤミを見て冷汗をかきながら
「金色の闇・・・。」
といった。
「大丈夫だ。今回は仲間だ。おう、みんな。こいつは相棒だ。眼帯とでも呼んでやってくれ。」
クロがそういうと眼帯は
「そんなこと言うなよ。」
といった。リトが
「よろしく、眼帯さん。」
というと眼帯は、
「ほら、またあだ名眼帯じゃねえかよ。これで7回連続だぜ。勘弁してくれよ。」
とクロに言った。
その刹那、リト達の背後からイロガーマの軍隊が現れた。ラコスポ軍らしい。一体のイロガーマが美柑に襲いかかった。
「危ない。」
リトが美柑をかばった。その時、そのイロガーマはぴたりと攻撃をやめた。ナナを見てイロガーマの顔色が変わった。
「○△□※☆♨〜。」
聞き取れない悲鳴を上げたイロガーマは逃げて行った。その行動に恐怖を感じたのかまた他のイロガーマも逃げ出した。
「ナナは動物さんに嫌われているんですね〜。」
「モモ、今何て言った。」
この姉妹喧嘩は長く続いた。
655名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 23:19:01 ID:edokNsEN
支援
656名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 23:19:19 ID:M2HWGzVP
すみません。初投下です。
エロく作ろうと思いましたが途中で無理だと気づきました。
今度機会があれば作っていきたいと思います。
657名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:59:28 ID:mwRQvl2j
暇になったので投下します。
658名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:17:28 ID:mwRQvl2j
姉妹喧嘩が一段落したころ、リトはある異変に気づいた。
「1人、どこ行った?」
みんなが数を数えたがやっぱり一人いない。
「御門先生だ・・・。」
御門がいなくなった。それは一番頼りになり、一番年上の人物を失ったに過ぎない。しかし、それはリトの絶望ゲージをあげることになった。
「あ、れ?」
唯の言葉に振り向くともう唯はいなかった。籾岡も沢田も、さらにはお静までいなくなった。
「なにこれ・・・、リトぉ、こわいよぉ。」
普段は精神的な面でリトを圧倒する美柑でも、今回のことは突然で意外すぎて恐怖感に襲われ、足が震えだす始末である。リトにしがみつく強さ、頬を伝う涙、そしてリトの胸に顔を押しつけながら漏れた嗚咽、すべてがその恐怖感を表現していた。
リトは自分も恐怖感に襲われていたがそこは男として、兄として、こちらのリーダー(?)として我慢し自分の妹の頭をなでた。
「キャー。」
春菜の声が聞こえた。
「西連寺、・・・どこ行ったんだよ・・・。」
春菜がさっきまでたっていた場所にはいつしかと去年の誕生日に春菜がリトに渡したのと同じじょうろが置いてあった。
「同じの・・・、持ってたんだ。」
リトは春菜の気持ちが何となくわかった気がした。もし生きて帰ってこれれば気持ちは伝えられる。でも心の半分ほどを占めているララのことに頭が回ってしまう。
そんなことを考えている間にリトの周りにはヤミと眼帯、クロと美柑しかいなくなっていた。
659名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:32:15 ID:mwRQvl2j
「何でだよ・・・。何でみんないなくなっちまうんだよ・・・。何処行ったんだよ・・・。帰ってきてくれよ・・・。」
(ララ・・・、春菜ちゃん・・・、古手川・・・、みんな・・・。)
そう言いながらリトは春菜の形見ともいえるじょうろを手に取った。
(あのころ・・・、楽しかったな・・・。)
もう思い出すしかできない。みんなとの思い出・・・。二度と体験できないかもしれない出来事・・・。もしデビルーグが生き残りララがいなくなっていたら地球はどうなるのだろう。消えるだろうか。リト一人の処刑で済むだろうか。
逆にデビルーグが滅びたらララはどうなるだろう。処刑?奴隷?召使?
そんなことを考えていると春菜が立っていたあたりから青い透明のゲル状のものがリトに襲いかかってきた。もうリトにはよけようとする気持ちもよける気力もなかった。
「リトっ。」
「み、美柑。
リトをかばった美柑はゲル状のものにとらえられ地面へと囚われて行った。
「リト、お願い。せめてララさんだけでも助けて。」
美柑の最後の言葉だった。
(最後の最後までララのことを考えていた美柑、それに対しておれはどうだろう。まっ先にあきらめてしまった。)
「くそっ、くそぉぉ。」
自分のふがいなさとともに美柑たちへのお詫び、そしてララへの決意を胸にリトは立ち上がった。
じょうろにみんなの思いを乗せて・・・。
660名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:45:57 ID:mwRQvl2j
目の前に現れたのはソルゲムのメンバーだった。デビルーグと敵対する宇宙マフィアである彼らの狙いはララだったのだろう。
相手がソルゲムだとわかったのはあのスライムだった。効果は違っても見た目が同じなのですぐにわかった。
今、リトはクロと二人だけでソルゲムに乗り込んだ。
ヤミはトランスの使い過ぎで戦線離脱、眼帯はヤミのところに残った。
「久々だな、結城リト。お前の婚約者ならここにいるぞ。助けたければデビルーグを裏切れ。このララとともにこちら側となれ。」
リトは考えた。言われた通りにすればリトはララと助かる。でもかけがえのない人がいなくなってしまう。
いつも呼べば(頼りないが)助けに来てくれたザスティン、宇宙船の手配をしてくれたマウルとブワッツ、そしてララの父親ギド・・・。
そんなかけがえのない人たちをリトには裏切ることができなかった。
「こ、断る。」
「なら死んでもらうまでだ。」
相手の刀がリトに向かって飛んでくる。それをクロが装飾銃で受け止めた。
「早く行け。」
クロが呼びさす方向にはわかりやすい扉があった。
「あ、ありがとう。」
リトは急いで扉を開けた。
661名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:57:40 ID:mwRQvl2j
「ララっっ。」
扉を開けた先には紫のラベンダーのカーペットの真ん中にベットが置いてあった。
当然のようにララはそこに横たわっている。
「ララっ、ララっっ。」
リトはララに駆け寄った。ララは動かない。
「ララっ、頼む目を覚ましてくれ。」
やっぱりララは目を覚まさない。リトは目を覚まさないララにそっと話しかけた。
「ララ、ごめんな。ひどいこと言って。」
「・・・・・・」
「お前、本当におれのこと好きでいてくれたんだな。」
「・・・・・・」
まえに言われたこと「リトのことが宇宙で一番好きです。」
「本当だったんだな。」
「・・・・・・」
「8月の最初、お前言ってたよな。『キスしよ』って。」
「・・・・・・」
「遅いかもしれないけど、今、させてもらうな・・・。」
リトは静かに自分の唇をララの唇に合わせた。
「ごめんな、目を開けて入れてた時にしてあげれなくて・・・。」
リトの頬を自然と一筋の水滴が流れた。それが涙だということはもう、リトにはどうでもいいことだった。
662名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 02:10:57 ID:mwRQvl2j
やがて一筋を伝う水滴の量が多くなった。声も出ず、ただただ嗚咽を漏らしながら泣くしかなかった。
頬を伝う水滴が1滴、2滴とララの顔に落ちた。
するとララは急に手を動かしてリトの首に手をかけた。
「んんん、りとぉ。」
そういうと目をこすらせながら起き上った。ララは目の前で顔を涙でぐしゃぐしゃにしているリトを見て
「りとぉ、どうしたの?」
いつものララだ。リトは思わずララを抱きしめた。
「きゃっ、リトっ、くるしいよぉ〜。」
ララはそういうとその後すぐにこう言った。
「でも・・・、リトがあたたかい・・・。」
ほかのみんなもその後見つけてオキワナ星を後にした。ラコスポとギブリーはともに闘っていたのではなくララを救う「白馬の王子」を目指していただけであった。
ソルゲムは滅び、デビルーグは生き残った。
あの時リトを奮い立たせたじょうろはリトの机の上に置いてある。
みんなで撮った写真、誕生日でもらったじょうろとともに・・・。
そしてララが起きてすぐ、リトがララにしたキスは2人の忘れられない宝物となるだろう。
ものとして残らず、2人の記憶と思い出の中で・・・。
663名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 02:13:14 ID:mwRQvl2j
一応これで終わりです。
初めてなのでいくつかミスっちゃいました。
以後気をつけます。
感想いただけると光栄に思います。
664名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 02:16:33 ID:mwRQvl2j
ところで「保管庫」とアットウィキにあるやつとってどう違うんですか?
アットウィキに乗せるにはどうすればいいのですか。
665名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 02:47:21 ID:mwRQvl2j
664のことわかりました。
あとアットウィキのほうではいくつか修正入れておきます。
666名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 07:46:37 ID:jBmRf5/s
>>663
乙です。
まだまだ肉付けできるところは沢山あったんじゃないかなと思いました。
美柑がリトにしがみつくというシチュ等はちょっと萌えたので良かったんですけどね。
667名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 09:48:52 ID:LDW1dfW/
とりあえずsageといたほうが無用な混乱防げるからsageたほうがいいと思う
668名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 11:26:19 ID:mwRQvl2j
感想ありがとうございます。
学祭準備期間なのでちょこちょこ顔出すようにしようと思います。
669名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 17:49:35 ID:jCMk++SH
>>668
メール欄にsageと入れましょう
これからの成長に期待
どんどん投下してください
670名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 18:54:08 ID:TzCc2rca
忙しいから書くかも分からない、投下するかも分からないけどさ、キャラの性格をネタで変えるってありかな?
時々『人に冷たいクールなリト』を妄想したりしてる。まぁ基本は『家族思いの温かいリト』を妄想してるが。それとオリキャラ(といってもせいぜい会話する程度)とかNGかな?
例えばだけど、リトに能力が備わったとして、ナナのペット(オリジナル)からナナの話を聞くとかそんな感じの。 たまに性格違うキャラやオリキャラみたいに登場しないキャラが出るだけでアレルギー反応的にアウトな人とかいるかも知らないし。
671名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 19:15:05 ID:Uh6up0ap
ララの機械かなんかで変わるってんなら有りかな。
672名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 20:24:52 ID:mwRQvl2j
>>668
無視してください。
sageのためしです。
673名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 20:30:56 ID:XJbY4CFf
なん・・・だと・・・?
674名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 21:01:26 ID:nYhm4rmW
>>672
了解、お前の書き込みは今後すべて無視するよ
675名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 07:01:08 ID:xvK0osPB
>>674
それは困ります。ちゃんと読んで感想ください。
676名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 07:53:49 ID:Hn1icEIP
なんだこいつぅーーーーー!
677名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 09:55:41 ID:hPWJNAZs
ここではともかく、他では「ここに来れる年齢にもなってメール欄に『sage』と入れる事も出来ないのか?」と笑われてしまいますよ
以後メール欄に「sage」と入れましょう、2chの大抵のスレはsage推奨です
678名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 13:44:40 ID:ynyciAp8
モモの左手が明らかに股間に向かってた件
どう見てもオナニー直前です。
679名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 18:30:44 ID:Oi2qRuaQ
確かに溜まってはいたが… 
今週つか今回(も)フツーにフルバースト可したんだが 
 
ねぇ、なんであんなド直球にエロエロなの…
680名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 03:51:10 ID:yxUJC537
>>670
僕も基本は面倒見がよく家族想いかつ優しくて温厚で恋愛事に奥手かつ未成熟だけどいざとなれば冷静になれたり、ラコスポやイロガーマ、ゾムゲル等の敵に対しては容赦しないリトも良いかなと。ついでに校長とかにも自分(リコver)や他のヒロインにセクハラしてきたら鉄拳制裁
流石にU-1やメアリー・スーは勘弁だけど

能力として僕は某正義の味方の様に投影魔術や固有結界が使えたりしたら良いかなと思う
681名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 07:34:49 ID:WhEkB/hD
リコって校長や猿山に迫られても悲鳴あげてるだけで殴ったりビシッと撥ねつけるとかしないから簡単にやられそうだw
682名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 07:55:31 ID:60aU4bSt
単独なら美柑の次ぐらいに抵抗できなさそう
683名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 09:18:23 ID:rWzIdCGE
ギブリーだかには殴りかかったり、ひったくり宇宙人には足引っ掛けてこかしたりとかもしてるけどなリト
684名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 18:26:28 ID:s111142n
不良たちから唯を助けたり
ヒッタクン星人から美柑を守るときは、蹴ったり
そーゆーときのリトってホントにカッコいいですよ

では短いですがSSを投下します
685Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:28:28 ID:s111142n
「リムーバーもネイルブラシも買ったし、あとは…」
カバンを肩にかつぎ直し、唯は人通りの多い、休日の街中を一人歩いていた
すれ違う人の中で何組も見かける、カップル
仲良さそうに談笑したり、腕を組んで歩いたり、そんな幸せそうな二人を横目にしながら
想うのは、当然――――
(結城くん、今ごろ何してるのかしら…)
自然と浮かぶリトの顔に、一人顔を赤くしながら、唯は次の目的地に向かって少し早足
気味に歩き出す
(と、とにかく! さっさと買うモノ、買わなきゃ)
追い払っても追い払っても全然、消えてくれないリトの顔に顔を熱くさせながら
唯は急いで今日の予定を胸の中で反芻させる

本屋で参考書を買って
おもちゃ売り場でネコのぬいぐるみを見て回って
アンティークショップで小物を見て
途中、カフェでお茶を飲んで
ウインドウショッピングをしながら、欲しい服を決めたり

すっかり夏の入口に差しかかっている午後は、汗ばむ陽気
イヤになるぐらい暑い太陽にムッとしながら、唯はハンドタオルで額の汗を拭き取った
汗を少し吸った下着に、キレイに整った眉が嫌悪感で歪む
(そうね。ちょっとキツくなったし、下着でも…)
などと交差点の赤信号で立ち止まって考えていると、道路の向こうから見知った二人組が視界に入る
「あっ」
「あれ?」
「まうー」
三人は三通りのリアクションを浮かべ、立ち止まる
「あれ? 古手川じゃん」
「まう、まうー♪」
「結城くん!? と、セリーヌちゃん!?」
リトと思わぬ形で会ったことで、唯の胸の中がドキドキと音を奏でる
どうしようもないほど顔が熱くなっていくのを感じながらも唯は、努めて冷静さを保ち続ける
「こ、こんなところで会うなんて奇遇ね。どうしたの?」
「ああ。セリーヌの服買いにきたんだ」
「服を?」
リトに手を握られながらセリーヌは、何か求めるように、反対の手をにぎにぎさせながら唯に伸ばす
「こんにちは。セリーヌちゃん」
「まう、まう」
膝を屈めてセリーヌの視線に高さを合わせる唯
間近にある大好きな顔にセリーヌの顔がぱっと輝く
「ん?」
「まうー♪」
うれしそうな声を出しながらすでにセリーヌの小さな体は、唯の胸の中にある
小さなぬくもりと花の香りを感じながら、唯は両手でセリーヌを抱き締めると、そのまま立ち上がった
「まう、まう、まう♪」
やわらかいほっぺをスリスリさせて愛情を溢れさせるセリーヌに、唯はくすぐったさを覚
えながら、小さく笑みを浮かべる
そして、隣にいるリトに普段よりもずっと柔らかい視線を向けた
「それで、服は見つかったの?」
「それが全然……。つかホントは、美柑もくる予定だったんだけどさ、急に友達が誘いに
きて、遊びにいっちまったんだ」
「そうなの」
「美柑いないし、女のコのそれもこんな小さなコの服なんて、どれ見たらいいのかわかんなくてさ…」
相当、歩いたのか
リトはどこかゲンナリしながら溜め息混じりにそう呟いた
686Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:29:29 ID:s111142n
「…それなら私が見てあげるわよ?」
「えっ? ホントか!?」
「ええ。だって、服がないとかたいへんじゃない」
「おお! 助かるよ! ありがとな、古手川!」
うれしそうにニッコリと笑うリトにまたドキンと胸の中が高鳴るのを感じながら
唯はそんな自分を誤魔化すように、慌てて腕の中のセリーヌに視線を向ける
「そ、それじゃ、いきましょっか? セリーヌちゃん」
「まうー!」
セリーヌの満面の笑顔と共に三人は、ますます暑さをましてくる午後の街中を歩きだした


「ん〜…とりあえず、ココならあるんじゃない?」
唯の意見を参考に三人がやってきたのは、彩南町にある一番大きなデパート
暑さを凌げることもあり、流れる汗に手で顔を扇ぎながら、リトはすぐに首を縦に振った

回転式の玄関ドアをくぐると、冷房の涼しい風と共に、デパート特有の大きな吹き抜けロビーが出迎える
「ま…まう…!」
人の多さはもちろん、初めて見る大きな建物に、セリーヌは興奮気味にその大きな瞳をさらに大きくさせる
「ああ、そっか。そーいやセリーヌってこんな大きなトコくるの初めてだよな?」
「そうなの?」
「ま〜う〜♪」
クリクリの瞳をあっちにキョロキョロ、こっちにキョロキョロ
すっかり興味津々な様子のセリーヌは、唯の手を引っぱって「早く! 早く!」と唯とリトを促す
「ちょ、ちょっと待って! そんなにはしゃぐと危ないわよ」
「じゃ、とりあえず子供服売り場にいってみよーぜ」
「ええ。そうね。子ども服売り場は、六階よ」
「六階? へー、よく知ってるなァ、古手川」
「うっ、うるさわね! いいでしょ! 別に…」
実はセリーヌの本やおもちゃを見に、何度もココを訪れているだなんて言えるはずもなく
赤くなった顔をぷいっと背けると唯は、セリーヌに引っぱられながらエスカレーターに向かった

「ま〜♪」
次々の床から迫り出してくる機械の階段に、セリーヌの瞳が好奇と期待でいっぱいに輝く
「コレはエスカレーターっていうのよ」
「まう?」
「今からコレに乗ってセリーヌちゃんのお洋服を見にいくからね」
「まう!」
エスカレーター前でできた行列に並ぶ三人
唯とセリーヌの順番がやってくると、唯はセリーヌの手をギュッと握りしめた
「それじゃあ、1、2の3で乗るわよ? 危ないからゼッタイに手を離しちゃダメよ?」
「まうー!」
唯の合図と共にセリーヌは、ピョンっとエスカレーターに乗った
初めてのエスカレーターもだが、天井から吊るされている巨大なタペストリーやバルーンに、
セリーヌはう〜と手を伸ばして掴もうとガンバッたり
すれ違う反対方向のエスカレーターの人たちに、「バイバイ」と手を振ったり
一挙手一投足で可愛さを爆発させるセリーヌに唯も思わずほころんでしまう
687Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:30:33 ID:s111142n
(へー…古手川ってあんなカオするんだ…。ひょっとして古手川…子ども好き、なのか?)
そんな二人の光景をすぐ後ろの段から見上げながら、リトは心の中でそう呟いた
エスカレーターはあっという間に終わりを迎え、目的のフロアが広がる
「はい、ココで終わりよ。それじゃあ、1、2の…」
「まう!」
ピョンっと飛び降りたセリーヌは、すぐ後ろのリトを乗り場から少し離れた場所で待ち構える
「どーだった、セリーヌ」
「まうー、まう、まう!」
小さな両手をいっぱいに広げながら自分の見たこと、感じたことを一生懸命、伝えようとするセリーヌ
リトは膝を屈めて視線を合わせながら、何度も頷き応えていく
「セリーヌのヤツ、すっかりエスカレーターが気にいったみたいだな」
「ええ。あんなにはしゃいで」
二人の見つめる先、セリーヌはエスカレーターで上がってくる人たちに両手を振り続けている
時折、手を振り返してくれる人たちに、セリーヌのほっぺがうれしさでとろけていく
「セリーヌ。そろそろ行くぞ?」
「ま、まうー」
リトの声に名残惜しそうにエスカレーターのそばから離れると、セリーヌは唯とリトの間に飛び込む
そして、二人の手をそれぞれ自分の手で握りしめる
「ん」
「あっ」
唯とリトに挟まれながら、二人の手を握りながら、セリーヌはうれしそうに満面の笑みをこぼす
一瞬、キョトンと顔を見合わせる唯とリトだったが、セリーヌの反応にどちらともなく表情を崩した
リトはくすぐったそうな笑みを浮かべ、唯は赤くなった顔を誤魔化す様に、明後日の方向
に顔を向ける
「えっと…いこっか? 古手川」
「え、ええ…。いきましょっか」
まだまだギコチなさを残したまま、それでも照れくさそうに顔を合わせる二人にセリーヌ
は、さっきの何倍も輝く、うれしそうな大輪の花を咲かせる
「まう〜♪」

「ココなんてどうかしら?」
唯の薦めで入った店は、最新の流行からお馴染みのモノまで、幅広く扱う大き目の店だった
入口でよく見聞きする店の名前を見ながらリトは、コクンと首を振った
「ってやっぱよくわかんねーし、古手川にまかせるよ」
「じゃ、ココにしましょ。なかったら別のお店にいけばいいしね。セリーヌちゃんもココでいい?」
「ま…う」
ウインドウに飾られた「リサとガスパール」の動くおもちゃが、まるで絵本の中に迷い込
んだように、セリーヌの目をくぎ付けにする
大きな瞳の中に「おてんばリサ」を映しながら、ぼんやりと返事を返すセリーヌに、唯は
あったかい笑顔を浮かべ、その手を握りしめる
688Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:32:11 ID:s111142n
「お店の中に入れば、もっといろんなコ達に会えるわよ」
「まう!? まう、まうー!」
お日様のように輝く瞳の中に、いっぱいの期待を浮かべながらセリーヌは、唯の顔を見上げる
そして、その手を小さな力でグイグイと引っぱっていく
「ま、待ってセリーヌちゃん!? ほら、あなたも早く!」
「あ、ああ」
すっかりお母さんになってしまった唯に淡い感情を抱きながらリトは、二人のあとを追い
かけるようにして店の中に入って行った

「まずは服ね。もうすぐ夏だし、涼しそうなのを選びましょ」
「やっぱ動きやすそうなのがいいよな? ほら、セリーヌってスゲー遊ぶの好きだしさ」
「そうね。じゃあ……コレなんてどうかしら?」
夏服売り場の前でいろいろと相談し合っている二人の後ろでは、セリーヌが店の中にある絵本を
広げながら、目をキラキラと輝かせていた
(フフ…。ホントに絵本が好きなのね)
と、横目でセリーヌを確認しながら唯の手がTシャツを掴む
「―――こっちの方が可愛くない?」
「ん〜…って女のコの服選びなんてやっぱわかんねーよ」
「もう! わからないじゃなくて! もっとしっかりしなさいよねっ! あなたはお父さ
んになったのよ!」
「ご、ゴメン」
「だいたいあなたは、もう少し自覚というモノを…」
などと言い合っている二人の後ろでセリーヌは、今度は床を動き回るネコのおもちゃを追
いかけ回している

「次はクツね。あのコのサイズっていくつなの?」
「えっと確か…」
積み木で遊ぶセリーヌの姿を視界に入れながら、唯は展示されてある、赤いクツを手に取った
小さな子どもはよく走ったり転んだり、飛んだり跳ねたり
大人と比べて汗っかきだし、そして、何よりすぐに大きくなる
いろんな事を想定しながら選ぶ唯の目付は、いつになく真剣だった
一つの妥協も許さないといった様子で、セリーヌのクツを選んでいく
(やっぱ古手川ときて正解だったな)
唯の横顔にそんな感情を抱いていると、二人の横にすっと影が入り込んでくる
「お客様、お探しのモノは見つかりましたでしょうか?」
「あ、はい。クツを探してるんですけど…あのコの」
子どもの遊び場コーナーで画用紙にクレヨンでお絵かきしているセリーヌを指さしながら
唯は、女性店員に簡潔に応えた
「あの年頃のコは、すぐに大きくなりますし、将来のことも見据えてお選びになった方が
いいと思います」
「そうですよね。ん〜…セリーヌちゃん!」
「まう?」
唯に呼ばれたセリーヌは、画用紙から顔を上げると、すぐにこちらへと駆け寄ってきた
「まうー」
「今クツを選んでるんだけど、セリーヌちゃんは、どんなクツがいい?」
「ま…う」
口に指を当てながら小さな眉を寄せて一生懸命、考えるセリーヌ
たくさんの可愛らしいクツの中を、あっちへこっちへ行ったり来たりしていたセリーヌの目が止まる
689Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:33:48 ID:s111142n
「まう!」
「ん? 決まったのか?」
「まう、まう!」
棚の一番上にあるクツを指さすセリーヌをリトは抱っこしてあげると、クツの高さまでセリーヌを持ち上げた
「コレがいいのか?」
「まう、まう♪」
セリーヌが選んだのは、黄色の大きなヒマワリ模様が付いているシューズ
リトから渡されたシューズをセリーヌはマジマジと見つめた
そして、二パッと笑うと、シューズをリトに見せる
「まう、まう、まう」
「気にいったのか?」
「まうー!」
クツをぎゅ〜っと大事そうに抱き締めるセリーヌの様子に唯は、口元に小さな笑みを浮かべた
「それじゃあ、セリーヌちゃん。セリーヌちゃんのクツのサイズを測りましょうね」
「まう?」
近くにあった椅子に座ったセリーヌに店員が何足か同じシューズを奥から持って来る
椅子に座って足をプラプラさせる愛くるしいセリーヌの容姿に、店員は顔をほころばせな
がら話しかける
「今日はみんなでお出かけ、よかったわねェ」
「まうー♪」
仲良さそうに店員さんとお話しをするセリーヌを前に、リトと唯は並んで会話を交わす
「セリーヌちゃんってホント、いつでも明るいわね。誰とでもすぐ仲良くなるし」
「ちょっとはしゃぎすぎるトコとかあるけどな。ったく誰に似たんだか」
ふ〜んと相づちを返しながら唯は、じとーっとリトにジト目を送り続ける
「って何だよ?」
「……別に」
一言そう呟くと唯は、ツンとそっぽ向いた
(結城くんのハレンチなところが似ないように私がちゃんとしないと!)
リトの怪訝な視線を受け流しながら一人、そう決意を新たにしている唯に、再びセリーヌ
と店員さんの会話が聞こえてくる
「―――そう。優しいパパとママでよかったわね」
「まう〜♪」
うれしそうに返事をするセリーヌの横で唯の顔が真紅に染まっていく
「ぱ…パパ!? ママ!?」
「はい。とっても元気で明るいお子様でうらやましいです! 奥様、お若いのにしっかり
なさってるようですし」
「おっ、奥様っ!?」
ヤケドしそうなほど赤くなった顔で口をパクパクさせる唯
その隣に立っていたリトは、バツが悪そうに頭を掻いた
「い、いや。オレたち、夫婦っつーかそんなじゃなくてですね…」
リトは最後まで言えなかった
すぐ横から感じる強烈な視線で言葉が続かなくなっていた
「え? えと…古手川? 何かオレおかしなこと…」
「…イヤなの?」
「えっ」
「イヤなわけ? あんな風に言われたりするの」
唯の視線はますます強くなっていく
グサグサと突き刺さる視線を浴びながらリトは、しどろもどろになって顔を青くさせた
「ち、違っ! そんな意味じゃなくて! オレは…」
「むっ」
「お、落ち着けって! と、とりあえずセリーヌのクツのほうが…ってあれ? セリーヌは?」
「え?」
目をパチパチさせるリトと唯の視線の先――――椅子にすでにセリーヌの姿はない
690Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:35:17 ID:s111142n
「せ、セリーヌちゃん!?」
「さっきまで椅子にすわってたのにどこいったんだ…」
「あの…、お子様でしたら、つい先ほど何か気になるモノでも見つけたのか、急に飛び出し
ていきましたが…」
店員の言葉に二人は絶句して、互いの顔を見合わせる
「あなた何やってるのよ!?」
「古手川こそ!」
「と、とにかく…」
「ああ」
二人はクツを店員に任せると、その場から走り出した


「どこにいったのかしら…?」
「セリーヌの足ならそんな遠くにはいってねーと思うけど…」
子ども用品店がひしめくフロアということもあり、二人の周りには、セリーヌと同じぐらい
の子供を持つ親子づれでいっぱいだ
周りをキョロキョロ見回してもセリーヌに似た背格好の子達ばかりで気が滅入ってしまう
「ああ…もう! 何やってるのよ私はっ!?」
「落ち着けって!!」
思わず頭を抱え込みそうになる唯にリトは力強くそう言った
「落ち着けるわけないでしょ!? セリーヌちゃんがいなくなったのよ? 何かあったら
どうするのよっ!?」
「だから落ち着けって! 慌ててもしかたねーだろ? だいじょーぶだって! ゼッタイ
見つかるから!」
そう言いながらリトは、唯を安心させるようにニッと笑みを浮かべた
「……っ」
いつもの頼りない顔じゃない
唯もよく知っている、リトの優しさと強さに溢れた男の子の顔
唯自身、何度も助けてもらって、守ってもらって、そして――――
(あなたにそんなカオされた私…)
リトの笑顔で不安と後悔で塗りつぶされていた胸の中が、少しずつほぐれていく
唯は情けない自分を追い出すかの様に、リトに頷き返した
「…そうよね! 私たちがオロオロしてたら示しがつかないもの」
「ああ。じゃ、とりあえず迷子センターにいってみようぜ! もしかしたらセリーヌのヤツ
いるかもしれねーし」
「え? でも、どうやって名前とか」
リトの隣を歩きながら唯はもっともな疑問を訊いた
「ああ、実は今日、美柑が出かける前にさ――――」

『一応、セリーヌの服に名札付けておいたから。何かあっても名前と住所ぐらいはわかって
くれるはずだよ。ま、何も起こさないのがアンタの役目だけどね? リト』

「ってなワケでさ」
「じゃあ、もしかしたら…」
唯の言葉を遮る様に、デパート内にアナウンスが鳴り響く
『彩南町からお越しの「結城セリーヌ」ちゃんのママさんとパパさん。お連れ様がお待ち
です。至急、迷子センターの方までお越しください! 繰り返します! 彩南町から…』
「あっ」
「お!」
二人は立ち止まると、互いの顔を見合せてホッと胸を撫で下ろした
691Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:37:19 ID:s111142n
「よかった…。ちゃんと保護されたのね」
「だな! じゃー早く迎えにいこうぜ!」
「ええ」
そして、二人は迷子センターに向かって走り出した

センターの中に飛び込んできた唯とリトの姿を見るなりセリーヌは、二人に勢いよく抱きついた
いつもの愛らしい目はウルウルと潤んでいる
小さな手はいつも以上に二人の服をギュッと握りしめて離さない
「ごめんね。ごめんね」
何度も何度もセリーヌの体を抱き締めて背中をさする唯と、セリーヌの頭をよしよしと撫でるリト
そんな二人にセンター長らしき年配の女性が、ずいっと前に立つ
曰く
「最近の若い夫婦は―――」「もっとしっかりしなきゃ子どもが―――」
「あなた、このコのお母さんでしょ!?」「お父さん! あなたもいて何やってるの!?」
と、盛大なお叱りを受けた唯は、セリーヌを抱っこしたまま
リトはしゅん…と項垂れながら、二人同時にペコリと謝った

そして、デパート屋上の乗り物広場

すっかり機嫌の直ったセリーヌは、クルクル廻るミニメリーゴーランドや、車や飛行機の
乗り物に目をキラキラと輝かせる
「どれに乗りたい?」
「まう、まうー!」
唯の手を引いて向かった先は、ミニメリーゴーランド
子ども一人がちょうど乗れる白馬の鞍にセリーヌを乗せると、唯は少し離れたところから
セリーヌに手を振った
「まう、まう♪」
「フフ、セリーヌちゃんうれしそう。…きっと、こーゆー乗りモノに乗るのも初めてなのね…」

放課後、何もない日とか
少しでも、ちょっとだけでもいいから、近くにお散歩にでも連れていってあげたい
休みの日とか
ちょっと遠出なんかもして、もっともっとセリーヌちゃんに、いろんなモノを見せてあげたい
いろんなところに連れていってあげたい
もちろん結城くんも一緒に…いて――――
お弁当とか作って三人でピクニックとかいくのもいいと思うしね

なんて事を考えていると、近くの売店に行っていたリトが、手にアイスを抱えて帰ってくる
「お待たせ! ソフトクリームでよかった?」
「ええ。ありがと」
「しっかし、セリーヌのヤツ、ホント元気だよな? 今日一日だけでどんだけ走り回ってんだよ…」
「それだけいろんなコトにキョーミを持っているのよ。いい事じゃない」
白馬に跨りながら元気に手を振ってくるセリーヌに、唯とリトは揃って手を振り返す
また見えなくなるセリーヌの小さな背中を見つめながら唯は、ぽつりと呟く
「セリーヌちゃんはきっと、この先もどんどんいろんな事を知って、見て、感じて、みる
みる大きくなっていくわ。その成長にガンバってついていかないとね! あのコの前で
情けないカッコなんてもう、見せたくないじゃない」
「古手川…」
セリーヌに手を振り続ける唯は、小さな笑みを浮かべているとはいえ、リトの目には、い
つもよりもなんだか大きく、大人に見えた
「古手川ってスゲーよな」
「え? 何が?」
「その…なんつーか、オレなんてセリーヌのことは、まだ漠然としか考えてなくてさ…。
この先とか、セリーヌにしてやれることとか、あんま考えてなくて。ただフツーに家族の
一人としか見てなくて…」
ソフトクリームを食べながらリトは、少しバツが悪そうに苦笑を浮かべた
692Mybaby その2:2009/06/23(火) 18:39:43 ID:s111142n
「だから古手川の考えてるコトとか、ホントすげーって思って! なんつーか頼りが
いがあるっつーかさ」
「そっ…そんなことないわよ」
ソフトクリームを一口、チロっと舐め取りながら、唯はぼそっと呟く
(頼りがいとか…それを言うならあなたのほうが…ずっと…)
相変わらずメリーゴーランドに乗っているセリーヌは、弾けんばかりの笑顔で
それを見つめるリトの横顔もさっきまでの物憂げなモノとは違い、自然と笑顔がこぼれている
それを横で感じている唯のほっぺに、ほんのりと熱がこもっていく
「今日はありがとな! ホント、助かったよ!」
「い、いいわよ。これぐらい」
「でも、古手川もなんか買いたいモノがあったんだろ?」
「…もういいの! それにセリーヌちゃんのほうがずっと大事だしね!」
「そっか」
リトはそこで一旦言葉を切ると、まだ赤いままの唯の横顔に改めて視線を向ける
「あ、あのさ、古手川」
「ん?」
「またどっか遊びにいったりしねーか? その…オレとセリーヌと古手川の三人で。セリーヌのヤツ、
古手川のことスゲー好きみたいだし! オレも古手川ならセリーヌのこと任せられるしさ」
「えっ…」
リトの言った言葉の意味が唯の頭の中で何度も反響される
みるみる赤くなっていく顔を夕日のせいにしながら、唯は慌ててソフトクリームを一口舐め取った
「ばっ…バカ言わないの! わ、私だってこう見えて忙しいんだから、そう何度も何度も…」
「だよな…」
しゅん…となるリトの横顔に、唯は複雑そうな顔をしながらぼそっと呟いた
「だ…だから、今度からは、もっと早く言いなさいよね! そしたら私だって予定組めるし、
その…遊べるじゃない。結城くんとセリーヌちゃんと」
「古手川…」
思わず俯いていた顔を上げたリトの位置からは、真っ赤に染まる唯の横顔が夕日のせい
なのか、それとも唯自身のせいなのか、判断できなかった
それでも、いっぱいのうれしさとありがとうの気持ちを笑顔に変えて唯に伝える
「ああ。またこよーな! 三人で!」
「ええ」
そして、メリーゴーランドは終了ベルと共に終わりを告げた
白馬から降りてきたセリーヌが満面の笑顔を咲かせながら、リトと唯、二人のもとに駆け
寄ってくる
「まう、まうー♪」
「どうだった? セリーヌちゃん」
「ホラ、セリーヌのアイス。服よごさないよーに食べるんだぞ?」
リトに抱っこされたセリーヌは、腕の中でおいしそうにソフトクリームを頬張った
そんなセリーヌに笑みを浮かべながら唯は、ハンカチでセリーヌの口元を拭いていく

夕日に浮かぶ三人の影はいつも一緒
それはきっと、この先も変わらない風景
693名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 18:43:58 ID:s111142n
終わり
唯スレのネタをSSにしてみました
3人でどこかに遊びにいく話はまた、改めて書きたいなあと思います
セリーヌがいると、ちょっと唯とリト成分が少なくなるをなんとかしないとな…

次は「リトと唯」の長編です。季節モノなので、夏に間に合うように書きあげます!
ところで私のIDなんだかすごいですよね?w
694名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 18:45:37 ID:JFMVt3yl
>>693
終わり
じゃねーよ。本番内ならチラ裏でやれ
695名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 19:17:01 ID:M+UawI4I
たまには唯以外のを見たいのぉ
696名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 19:43:47 ID:mjohlrqb
唯とかもうどうでもいい
本編でも毎回同じ台詞同じ反応だし
697名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 19:55:32 ID:+97v4JZH

酷い輩が居るが気にすんなよ…
698名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 20:02:45 ID:JoUM3rZZ
思ったことをすぐに書き込むなお前らみたいなのがいるから、職人がいなくなってくんだろ
オレだって唯ばっかはいやだわ。嫌なら読みとばせ
699名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 20:05:43 ID:v4kggIij
>>693
GJです
長編も期待します
700名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 20:47:45 ID:T2nyQWjo
次も期待
701名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 21:07:28 ID:fwhgjCc3
>>693
乙です。次も期待しています
なんか悪口言っている人がいますけど気にせずがんばってください
あんな人がいやなら保存庫に直接投下などいかがでしょう
702名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 10:06:30 ID:r33mvEpb
中学生みたいな事言ってる奴いるな


面白かったよ
次にも期待
703名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 11:43:33 ID:F2bSKeOz
一時期、祭りのように唯モノ投下が続いた時あったけど、あの頃はしゃいでた読み手はもういないって事?
えらい反応が違うね
704名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 18:58:39 ID:AJaO8LtG
そういう人は唯スレにいるんじゃないか。
なんにせよ>>693GJ。
705名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 07:43:49 ID:yVXUOjCi
>>703
荒ら…いや、なんでもない。
706名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 17:43:28 ID:YoxZmNPT
たまにはお静とかルンとか読みたいお

特にルンを短編でもいいから誰か書いてください
707名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 00:08:38 ID:lllUtZbC
っほ
708名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 06:54:44 ID:xBspHWqc
ルンはセックス中にくしゃみされたら……
709名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 15:22:57 ID:VvD78U5s
その話題何度目だw
710名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 09:21:50 ID:8E4SP9Ca
何度でも蘇るさ!
711名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 04:59:56 ID:XOiMSOid
>>694>>695>>696
あんたら何処の腐れ厨房ですか。
豚小屋へお帰り下さいな。

>>693
GJでした。こういうほのぼのとした話もいいですね。
寧ろエロ系よりもこういうほのぼのとした話が好きかも。
712名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 13:50:11 ID:SvWO1Vd1
おいおいw
連続アンカーも打てない子に厨房言われてんぞ>>694-696
713名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 14:40:42 ID:C1LZhMbf
結局どっちも厨房という事で
714名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 18:16:09 ID:oxd+lDHA
どうでもいい
来週wktk
予告通りだったら俺もSS書くかなあ
715名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 18:18:46 ID:cvePe/DW
ここ古手川ばっかでつまんね。もうスレタイ変えろよw
716名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 19:36:05 ID:T/qpBWqJ
じゃあ唯がケータイデビューして出会い系サイトとか見ちゃう話は断念するよ
717名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 02:13:49 ID:F/0S1zhw
そんなハレンチな所には行かないだろう
せいぜいついついエロ画像を見ちゃって「な…何やってるのよ私は!?
(でも…結城くんも、やっぱりこういうのが…)
…!?何考えてるのよ私!ハレンチだわ!!」ポカポカ
てな程度だろう
718名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 09:04:57 ID:yQcfHbrg
きも
719名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 09:34:59 ID:dylnIpVf
正直な奴だな
720名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 14:55:31 ID:QI0+KG1A
きも(ちは分かる!でも大っぴらにはいえねぇよなぁ)
721名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 19:47:54 ID:mcGYHSbX
唯ヲタの妄想が群を抜いてキモいのは周知の事実
722名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 19:51:19 ID:RWIWy4C4
何底辺争いしてんだよw
723名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 22:52:30 ID:HaK2YBuZ
乏しめ合ってる時点で同じレベルですwwww
724名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 22:53:49 ID:4+KAVug8
唯オタざまぁ
725名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 00:40:45 ID:EL2n2as+
保管庫にある Yまとめ ってなんだアレ?
726名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 06:24:19 ID:ubwkLK/k
どう見てもToLOVEるとは無関係だな。
手軽に編集できるとああいう輩も寄りつきやすくなるんだな。
727名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:53:03 ID:kiKeYbUt
短めの物を投下します。
728名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:54:09 ID:kiKeYbUt
「リトー、ねえってば。」


元気よくリトを呼ぶララ。そしてそのララの服であるペケ。


ペケとしてはララの心の中がよくわからない。


そしてペケはこう思う。


「ララ様・・・。」
729名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:54:51 ID:kiKeYbUt
家に帰るとナナが出迎えてくれた。


最近モモとともに家出してきたララの双子の妹である。


リトが帰ってくるや否やモモはリトに腕を組もうとしてきた。


リトも抵抗するものの、積極性に負けてモモのするがままになっていった。


「何やってんだー。」


ナナがすぐにリトにヘッドロックをかけた。


「おれじゃねーよモモが・・・。」


とリトが言う頃にはモモもララもいない。


そしてペケはこう思う。


「やれやれ。リト殿も大変ですね。」
730名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:55:27 ID:kiKeYbUt
リトの家の家事をほぼ一人でこなしているのはリトの妹の美柑だ。


出会ったころはリトを嘲笑うようなことばかり言っていた美柑だったが


この頃少し変わってきた。


モモやルンがリトに抱きつくとジト眼でリトを睨む。


だれから見ても嫉妬だとわかる目だ。


そしてペケはこう思う。


「リト殿はすごいですね・・・。」


731名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:55:59 ID:kiKeYbUt
「まうー。」


この家のもう一人の同居者がこのセリーヌ。


見た目からして圧倒的な幼女な彼女はいつも美柑やモモなどの人に


だっこしてもらっている。


恐怖の花粉も撒き散らすこの幼女、この先どのような成長を見せるのか


不安で仕方がない。


そしてペケはこう思う。


「ララ様はどのような育て方をしていたのでしょうか・・・。」

732名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:56:36 ID:kiKeYbUt
結局ペケにしてみてはララがファッションに気を使い始めたので


仕事が増えたことになる。


いろいろな服のデータのコピーも必要だしセンスも問われる。


しかし、まんざら悪いものではない。


なぜか・・・、ララが主人であることに変わりはないが、


ララ以外の人の気持ちを理解できるからだ。


そしてペケは思う。


「もう少しこの星に居ていたい。」と
733名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 18:58:10 ID:kiKeYbUt
おわり。

なんかまあ思いついたことを書いただけになってしまいました。

どうすればもう少しうまくいくでしょうか。
734名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 20:41:20 ID:fKn0iNsV
ん〜個人的には面白くないことはない。とりあえず良い意味悪い意味で無駄がない。無駄がないから読みやすいが、無駄がないから目を見張る所もない。
『上手く書く』の方向性がわからないから何とも言えないがもう少し作品のテーマとか何が書きたいのかを表現すれば少し良くなると思う。
ちょっと教科書っぽい感じかな、詩とか短文みたいな。
735名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 20:42:23 ID:9CzwtGq1
文章量!文章量!
736名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 20:53:55 ID:Q6d243Ud
>>733
レスを無駄遣いするな
その文量なら1レスで投下できるだろうが
内容やsageない所からして年齢制限をクリアしてるかも怪しい
737名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 00:14:28 ID:/do/tsLt
ララの尻尾責めSS家門
738名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 01:09:38 ID:HiTztkFH
ツマンネ
ヤミSSの人まだかな
739名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 01:56:16 ID:esrj7kXW
>>728-732
うん、読みやすくて良いと思うよ。読みやすさは大事だしね
けど、
・キチンとsageる
・分けたい気持ちは何となく分かるけど、文章の量から言って、スレの不必要な消費を避けるため出来るだけ少ないレス数で纏める

この2つを守ろう
740名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 17:17:29 ID:eDc/4IMK
そろそろルンがマネージャーにレイプされる話を・・・・
741名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 23:18:50 ID://zIthBp
ララものって需要ある?
742名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 23:20:12 ID:HiTztkFH
もちろんあります
わっふるわっふる
743名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 23:21:57 ID:9TgRLcxd
カムォォォォォォンンンン
744名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 23:41:32 ID://zIthBp
じゃあ書いてみようかしら
1ヶ月はかかるだろうから期待しないで待っててくださいな
みなさんが忘れた頃にまたやってきます
745チョ・ゲバラ:2009/07/06(月) 20:06:55 ID:W/ZxClrg
始めましてチョ・ゲバラと申します。
さっそくですが作品を投下します。

題名    シスターパニック

ジャンル  純愛

カップル  美柑×リト
746シスターパニック1:2009/07/06(月) 20:07:37 ID:W/ZxClrg
「ああっ……すごいリトの匂いがいっぱいするよ……んんっ、はぁ、はぁ」
 結城美柑はオナニーの真っ最中だった。実の兄である結城リトの部屋で彼女は生まれた
ままの姿になってベットに寝転がり、枕に顔を埋めて行為に及んでいた。
「ダ、ダメだよリト……私たちは、兄妹なんだよ……そ、そんなの、ダメエ……あっ!」
 いつものようにリトにエッチなことを強要される妄想をしながら、美柑は肉割れに沿っ
て指を前後させた。秘部はすでに透明の粘液で潤いに満ちており、クチュクチュとエッチ
な水音が奏でられていた。
「あっ、あっ、はぁはぁ、気持ちいいよ……あんっ、はぁはぁはぁ、リト……き、気持ち
いいよぉ……」
 平坦な自分の胸から可憐な桜色を見つけ出して指でキュっと摘んだ。最近少しだけ膨ら
み始めてきた胸は非常に敏感で、ほんの少し刺激があっただけでも全身に甘い電流が奔っ
てしまう。
「ああっ、あああぁぁっっ!」
 甲高い嬌声と共に身体を震わせた彼女の行為は更にエスカレートする。
「ああっ! んっ、そ、そこは、ダメなの……んんっ、お願い、そこは! あっ……ああ
っっ!」
 包皮を器用に剥いてクリトリスを露出させ、指腹でクリクリと刺激を加えた。ここを刺
激すると幼い身体は大いに悦んでしまい、あっという間に果てるのだ。
 上下の肉真珠を同時に愛撫して、美柑はまるで娼婦のように幼い裸体をベットの上で悶
えさせた。それは、あまりにも背徳的で淫靡で美しい光景だった。
 結城美柑は美少女である。
 まだあどけなさは残るが実に整った顔立ちをしており、特にくりくりと大きな瞳が印象
的で、将来の期待値は計り知れないほどに可愛かった。
 頭の天辺で髪を括ってまるでパイナップルのような髪型もよく似合っていて、長い黒髪
は自然にソバージュがかかり、小学生とは思えない色気を感じさせた。
 透き通った白皙の柔肌は無垢そのもので、身体は未成熟な発展途上。胸はほんの少しだ
け隆起して僅かな双丘を形どり、その頂には生意気にもツンと尖った可憐なピンク色が勃
起していた。
「ええっ! そ、そんな、い、入れちゃうの!? ダ、ダメだよリト……そ、それだけは
絶対に、ダメなんだからぁ……」
 美柑は膣口の周辺を指でよくなぞってから、ズボっと膣内にそれを挿入した。駄目とか
何とか言いながらも実に慣れた手業だ。これだけ見ても相当自慰をやり込んでいることが
よくわかる。
「ああぁんっ! ダ、ダメって言ったのにぃー! あっ、あっ、んん……っ! いやぁっ、
き、気持ちいいぃ、気持ちいいよぉー!」
 処女膜を破らないように注意しながら、茹だった膣道にズボズボと指を出し入れする美
柑。すると自然に可愛いお尻だけが持ち上がっていき、バックからするようなエッチな体
勢になった。
「ダメよっ! リ、リト、こんな格好、は、恥ずかしい、あんっ! はぁああっっ!」
 顔は枕に押し付けたままお尻だけ突き出した恥ずかしい格好しながら、美柑は激しく指
で膣道を攪拌した。耐え難い愉悦の電流に幼い身体は呆気なく感電してしまう。時折、ピ
クピクと柔肌を震わせながら、美柑は歓喜の嬌声をリトの枕にぶつけた。
「ああっ! も、もう、ダメェー! リトぉーっ! イ、イっちゃうぅーっ! イっちゃ
うよぉーっ!」
 鼻先でバチバチと火花がスパーク。頭の中が真っ白に染まり、まるで空を飛んでいたか
のような浮遊感が一転して墜落感へと変化した刹那、美柑はめくるめくエクスタシーへと
押し上げられた。
「んんっっ! くうぅぅっっ! あああぁぁっっ!」
 汗ばんで桃色に染まったお尻をプルプルと震わせながら、美柑は満身で絶頂の余韻を深
く堪能した。
747シスターパニック2:2009/07/06(月) 20:08:27 ID:W/ZxClrg
(ああっっ……き、気持ちいいぃぃ……やっぱり、リトの部屋でするのが一番気持ちいい
よぉ……)
 リトの部屋でする裸オナニーは美柑の最近一押しのマイブームなのだ。そのために彼女
は学校が終わると、寄り道しないで全速力が家へと帰宅する。もちろんリトが帰ってくる
前にオナニーを済ませなければならないからだ。これは何よりも時間との勝負と言っても
過言ではない。
 しかし、何も裸になる必要はないのではないか、と思う人もいるかもしれないが、美柑
はそんなことはないと断言できる。裸になってオナニーをする爽快感と、もしこんな姿を
見つかってしまったらと思う緊張感が堪らなく快感で、絶好のオナニーの調味料となるの
だ。
 たしかにリスクが高い行為であることは認めなければならない。しかし、『虎穴に入ら
ずんば虎子を得ず』と言う諺もあるように、支払うリスクと得られる対価を冷静に天秤に
かけ、美柑はあえて虎穴に入ると決意しているのだ。
 美柑はベットの上に大の字なって寝転がり、チラっと時計に視線を向けた。
(そろそろリトとララさんが帰ってくる時間だ……早くしないと……)
 しかし、まだ膣奥では果てた余韻が燻っており、思うように身体は動かない。それに、
もう少しだけリトの匂いに包まれていたかった。こうしているとリトに抱きしめられてい
るような気がして心地いいのだ。
(こうやってリトと一緒に寝られたら幸せだろうな……そうよ、兄妹なんだから別に一緒
に寝るくらいなら何も問題ないんじゃない? リトの奴ララさんといつも一緒に寝てるん
だし……)
 美柑は裸のララとリトが同衾しているところを何度も目撃している。その時は咄嗟に軽
口を叩いてはいるが、実際には心臓にナイフが突き刺さったような衝撃を受けていた。自
分には決してできないことができるララが羨ましかった。
(あの二人……もう、エッチしちゃったのかな……)
 美柑の幼い胸の内がズキっと痛む。
(し、してないよねっ! あの鈍感で奥手なリトがそんなことできるわけないよ! でも、
ララさん綺麗だしな……おっぱいだって大きいし、リトだってアレで健康な男の子なんだ
し、いずれはそういうことになるかも……)
 所詮どう頑張っても自分はリトの妹でしかない、という現実が重く圧し掛かってくる。
 なぜ自分は実の兄を愛してしまったのだろうか? 火照った身体を毎日、自分で慰めな
ければ我慢できないほどに。
 決して報われることのないこの熱い想いは、いったい何処にぶつければいいのだろう
か? 答えは濃い霧の中。もしかすると永遠に見つけられないのかもしれなかった。
 でも、確かに言えることはひとつだけあった。美柑はリトのことが大好きな自分のこと
が大好きだった。
(まだ、好きなままでいていいよね、リト……)
 美柑は再度リトの枕に顔を埋めて大好きな匂いを嗅いだその時、一階から物音が聞こえ
た。
「ただいまーーっ」
「リ、リトっっ!!」
(し、しまったっ! リト帰ってきちゃったよっ!)
 考えごとをしていたら少し時間がオーバーしていたようだ。パニックになる美柑。とに
かくこの窮地をどうやって切り抜けるのか考えた。
(ど、ど、ど、どうしよう! まずは、すごいエッチな匂いが充満してるから部屋の換気
しないと! キャァーーッ! 布団にすごい染みが付いちゃってるよぉーっ! てかっ、
私裸じゃん!! ふ、ふ、服着ないとっ!!)


「お、おかえり、リト」
 光速で諸々の処理を済ませた美柑は、リビングでお茶を飲んでいるリトに声をかけた。
748シスターパニック3:2009/07/06(月) 20:09:39 ID:W/ZxClrg
「ただいま、美柑。んっ? どうしたんだ。顔が赤いけど大丈夫か?」
 リトは心配そうな顔を見せる。
「ええっ! な、何でもないよっ! ちょ、ちょっと、あの、その、そ、掃除してたから
っ! ちょっと汗かいちゃってっ!」
「掃除?」
「う、うん! そうよっ! 別に疚しいことなんか何もしてないんだからっ!」
「えっ!? う、うん……」
 美柑は咄嗟に思いついたことを言ってみたが、すぐにボロが出そうなので話を逸らした。
「と、ところでっ! ラ、ララさんはどうしたの、見かけないけど?」
「あー、ララなら急に法事が入ったらしくて、少しの間だけデビルーク星に帰らないとい
けないんだってさっ」
「法事? デビルーク星にも法事ってあるの?」
「みたいだな。ザスティンがモモとナナ連れて学校までララを迎えに来たんだよ」
 ララ達は家出中とは言ってもデビルーク星の王女だ。随分急な話ではあるが、どうして
も外せない用事があるのだろう。
(あれっ?! ってことはつまり……ララさん達がいない間、私とリト二人っきりってこ
とっ!!)
「あ、あの、ララさん達はいつまで帰ってこれないの?」
「ララは明日にでも帰ってくるようなこと言ってたけど、ザスティンが言うには一週間ぐ
らいはかかるみたいだよ」
「そ、そんなにもっ!」
 美柑の未発達な胸の内は暴走機関車のごとく加速する。
(ちょ、ちょっと、何でこんなにドキドキしてるのっ!? む、昔はずっと二人だけだっ
たじゃない! お、落ち着け、落ち着け私)
「この家で二人だけになるのは久しぶりだな……ってどうしたんだ? また顔が赤くなっ
てるぞ?」
 そう言って兄は妹のおでこに手を当てた。
 突然の肉体的接触に美柑は身体が飛び上がらせるほど驚き、紅潮した顔を更に火照らせ
た。
「だ、だ、だ、大丈夫! 本当に大丈夫だからっ! し、心配しないで!」
「そ、そうか……、じゃーオレ、とりあえず着替えてくるわ」
「ちょ、ちょっと待ってっ!」
 美柑は自分の部屋に行こうとするリトの腕をがっしっと掴む。部屋に戻られては大変困
るのだ。まだベットのエッチな染みが乾いていないはずだから、何とかもう少しだけ時間
を稼がなくてはならなかった。
 オナニーをするたびに身体がどんどん敏感になっている美柑だが、それに比例してエッ
チなオツユの量まで増えるているのはちょっと困りものだった。
「そ、そうだっ! ケーキあるよ! 白木屋のチーズケーキがあるからそれ食べて!」
 やもえず美柑は今晩食べようと隠しておいた、白木屋一番人気の一日三十個限定チーズ
ケーキをリトに差し出すことにした。
「おおっ! マジで! すごい人気なのによく買えたな!」
(ううぅぅ……せっかく楽しみにしてたのに……)
 自分の感度の良さが恨めしい美柑だった。


(たまにはこうして二人っきりで過ごすのも、なんかいいよね)
 ニコニコと御機嫌の様子で晩御飯の後片付けをしながら美柑はそう思った。
749シスターパニック4:2009/07/06(月) 20:10:41 ID:W/ZxClrg
 昔から両親は家を空けることが多くてリトと二人だけばっかりだったので、寂しがり屋
の美柑は賑やかな食卓に憧れていた。ララが一緒の家で暮らすことを歓迎したのも、そう
いう理由からだった。美柑は人一倍家族愛が強いのだ。以来、ララのお陰で賑やかな食卓
には事欠かなくなった。
 しかし、今晩のようにリトとふたりっきりで、静かでまったりとした食卓も悪くはない
とも思ってしまう。別にララのことが邪魔になったとかそう言う訳では決してない。美柑
はララのことが大好だったし、できればリトとのことも応援してあげたいとも思っている。
だが、同時にリトを誰にも取られたくない、と思ってしまう自分がいるのもまた事実だっ
た。思春期の少女の心の葛藤は実に複雑なのだ。
 リトは一見するとあまりパッとしない男の子ではあるが、あれでなかなか女の子にはも
てるようだ。外見なんかよりも中身のほうが遥かに大切なのだ。リトは優しくて傍にいて
くれるとぽかぽかと温かいに気持ちになれる。正直リトのことを好きになる女の子は、男
を見る目があるな、と美柑は思うのだが、同時に内心気が気ではなかったりする今日この
頃だった。
 もっとも、鈍感を絵に描いたような実兄は自分が意中の女の子から好意を持たれている
ことにまったく気付いていない。美柑としてもそれをわざわざリトに教えてあげるほどお
人よしではなく、むしろこのまま気付かないでいてくれればとイジワルなことすら考えて
しまう。できることなら自分が妹としてでなく、ちゃんと女の子として見て欲しかった。
「私だって、スキって気持ちなら絶対負けてないんだから……」
「なにが負けてないんだ?」
 突然背後からリトに声をかけられ、美柑は洗っていたお皿を危うく落としそうになった。
「リ、リ、リトっ?! い、いつからいたのっ!」
「今来たばっかりだけど? それで、何が負けないんだ?」
「べ、べ、別に、な、な、なんでもないよっ! た、たいしたことじゃないからっ!」
 汗だくになりながら美柑は誤魔化した。そして、すぐに話を逸らす。
「と、ところで、何っ! な、何か用なの?」
「えっ? うん、たまには後片づけでも手伝おうかな、と思って」
 リトは珍しいことを言ってくる。
「い、いいよそんなの。私がやるからリトはゆっくりしてて」
「大丈夫だって、皿洗いぐらいだったらオレにもできるから任せてくれ」
 そう言ってリトは美柑の横に並んでお皿を洗い始めた。
「ど、どうしたのよ急に?」
「美柑にはいつもお世話になってるから、ちょっとしたお礼だよ。いつもありがとうな
っ」
(もう、そんな優しくされたら、ますます深みに嵌っちゃうだろ……)
 美柑は込み上げてくる嬉しさを堪え切れず、自然に顔が緩んでしまう。
「しかし、ララいないと本当に静かだよなー。なんか別の家にいるみたいだよ」
 それだけララがいる日常が当たり前になっているのだろう。
「リトは……ララさんがいなくて、寂しい……?」
「んっ? 別に寂しくはないよ。あいつらならすぐに帰ってくるだろうしな。それに、た
まには兄妹水入らずってのも悪くないだろ」
「リト……」
(そっか、リトも同じように思ってくれてたんだ……ふふ、そっかそっか)
「どうしたんだ美柑、ニヤニヤして?」
「えっ! べ、別にニヤニヤなんかしてないよ!」
 美柑は何とか緩んだ顔を元に戻そうとするが、どうやってもニヤニヤは止まらない。リ
トと同じ想いを共有していると分かり、嬉しくて仕方がなかったのだ。
(ヤ、ヤバイ……顔が元に戻らないよ! ど、ど、どうしよう、何か恥ずかしい……)
「そ、そうだっ! お、お鍋片付けなくっちゃっ!」
 美柑は照れ隠しに慌てて踏み台に上がりお鍋を棚に収納する。彼女の身長では上の棚ま
で背丈が届かないので踏み台は必需品なのだ。 
750シスターパニック5:2009/07/06(月) 20:11:40 ID:W/ZxClrg
「あっ、それだったらオレがするよ」
「いいからいいから、大丈夫だって」
 ところがかなり舞い上がっていた美柑は踏み台の上で体勢を崩してしまい、そのまま後
方へと倒れそうになってしまった。
「キャッ!」
「あ、危ないっ!」
 美柑が転倒する前にリトが後ろから抱きしめるような形で捕まえた。 
「大丈夫か美柑?! 気をつけないとダメだぞ」
「ご、ごめんなさい……」
(……あれっ? ってもしかして今リトに、だ、抱きしめられてる?!) 
「美柑……」
 そして、あろうことかリトの両腕に力が込められ、ギュっと少しだけ強く抱きしめられ
てしまった。
(えっ! ええっ!? ナ、ナ、ナニコレ?? リ、リト、いったいどういうつもりなの
っ!?)
 頭から湯気がでそうになるほど美柑の脳はフル回転。心臓は激しくブレイクダンスを踊
った。。
「あ、あの、リト……そ、その、手なんだけど……」
 ゆっくりと後ろを振り向いた美柑はリトの真剣な眼差しに心を打たれた。
(はわわわわ、ま、ま、まさかリト、ブ、ブチューってっ!! ダ、ダメよっ、私達は兄
妹なんだよっ! そ、そんなことされちゃったら私っ! も、もう歯止めが利かなくなっ
ちゃうよっ!)
「美柑……お前……」
(ああっ! ダ、ダメッ! ダメッ! リト、お願いだから、や、止めて……)
 美柑は静かに瞳を閉じて初めてのキスの味に思いをはせ胸をときめかせた。だがしかし、
「美柑、もしかして太った?」
「!!?…………」
「なんか身体がプニプニしてるぞ。ほらっ、甘い物食べすぎなんじゃないか……ってどう
したんだ? 身体がプルプル震えてるけど」
「リーートーー……」
 波動砲発射用意。エネルギー弁閉鎖。エネルギー充填開始。セイフティーロック、解除。
ターゲットスコープ、オープン……美柑はウェーブした髪をユラユラと逆立ててリト迫っ
た。
「み、美柑さんっ!?」
「リトのバカァァーーッッ!!」
 美柑の怒りの波動砲がリトに炸裂した。
 ちなみに美柑の名誉のために補足するが、彼女は成長期なので日々、身体が女の子っぽ
くなっているだけで、決して太ったわけではない。


(もぉー! 折角の二人っきりなのに、ホントに鈍感なんだからーっ!!)
 一転してご機嫌斜めの美柑はリビングで一人テレビを見ていた。なにやら討論番組みた
いなものをやっていて、なぜ四回も同じことをエンドレスするのか各界の識者達が集まっ
て激し熱戦を繰り広げていた。美柑には何のことだかさっぱり理解できなかったが、わざ
わざ四回も同じことをする必要はなく、二回でよかったんじゃないかなと思った。
 そんなどうでもいいことを考えつつ先ほどのことを思い出すと、また腸がグツグツと煮
え繰り返ってくる。天国から地獄へ無理矢理バンジージャンプさせられたような気分だっ
た。
(でも、もしあのままホントにリトにキ、キスされてたら、私は……) 
751シスターパニック6:2009/07/06(月) 20:12:17 ID:W/ZxClrg
 現在この家には二人の関係を邪魔する存在は何もない。そして、私は妹だと今まで必死
に押し殺してきた想いに一度火が灯ってしまえば、ただでさえリトと二人っきりで少し浮
ついていると自覚している美柑には、これ以上自分を抑制する自信など皆無だった。
(そ、そうよね……私達は兄妹なんだから、これからもずっと死ぬまで家族なんだから…
…)
 誤魔化すしかない。自分は妹だと言い聞かせるしかなかった。では、この胸の奥に沈殿
して大きく膨れ上がった媚熱は、いったい何処にぶつければいいのだろうか? 永遠の螺
旋階段を疾走しているような気分だった。
 ふと時計に視線を向けると、そろそろ入浴中のリトがお風呂から出てくる頃合だった。
(あっ、そう言えばバスタオル用意してなかったような……しょうがない、持って行って
やるか)
 美柑はバスタオルを持って脱衣所まで行って、リトに声をかけた。
「リトーっ、バスタオル置いとくよー」
「ああっ、ありがとう」
 浴室からリトの声が聞こえる。床を見ると脱ぎ散らかされたリトの服が散乱していた。
(もぉー、ちゃんと片付けてって、いつも言ってるのに!)
 美柑は仕方なくリトの服を拾い集めるが、そこでとんでもないお宝を発見してしまった。
(ああっ! こ、これ、リトのパ、パ、パンツ!)
 いつも洗濯をしている美柑にすれば、別にパンツなど珍しい物ではない。しかし、まだ
リトの体温の残滓が残った脱ぎたてとなれば話は全然違ってくる。
(まだ、温かい……って、な、なに、私はいったい何やってるの!?)
 美柑は無意識の内にいつの間にかリトのパンツを握り締めていた。
(えっ! えっ! な、何で、私何で二階に上がってるの?! いったい何をするつもり
なの?? ま、まさかっ!)
 リトのパンツをしっかりと握ったまま階段を駆け上がり、美柑はリトの部屋に入ってド
アを閉めた。
(まさか! こんないけない物を持ってきて、ア、アレをするつもりなのっ!? ダ、ダ
メよっ! も、もうリトはお風呂から出てきちゃうんだから、そんなことしてたら見つか
っちゃうよっ!)
 美柑はドアにもたれ掛かり、妖しい光りを宿す瞳でリトのパンツを凝視する。興奮して
いるためか呼気は荒々しく、脳内では理性と欲望が壮絶な殴り合いを演じていた。
(ダメよっ! 絶対にダメなんだからっ! だいたいパンツなんかわざわざ部屋まで持っ
てきて、そんなのいくらなんでも変態だよっ! そんなの絶対にダメッ! がんばれ、負
けるな私!)
 だが、実に残念なことに理性はあっという間にノックアウト。
 誘惑に耐え切れなかった美柑は、リトのパンツに顔を埋めて臭いを嗅いでしまった。
「ひゃぁああっっ!!」
 美柑は嬌声を上げながら膝から崩れ落ち、床の上にペタンと座り込んだ。
(ちょ、これっ! な、な、なんなの、この臭いはっ!!)
 あまりにも濃厚で衝撃的な臭いに美柑の頭の中はアドレナリン全快でグラグラになり、
腰が抜けて身動きが取れない。感電したように柔肌をプルプルと震わせながら、更に二度
三度とリトのパンツの臭いを嗅いで肺に取り込んだ。
「はぁううぅぅっっ!!」
 美柑はそのままパタリと床の上に倒れ込んだ。
(ダ、ダメッ! これは刺激が強すぎる……も、もうダメ……が、が、我慢できない
っ!)
 美柑は芋虫のようにズリズリと床を這ってリトのベットへと向かう。そして、なんとか
ベットに上によじ登ると、着ている服を全て脱いでスッポンポンになり、リトのパンツを
わざわざ裏返して枕に被せてからそこに顔を埋めた。
「んんんん……………っっ!!」
752シスターパニック7:2009/07/06(月) 20:12:59 ID:W/ZxClrg
 自分の押し殺した嬌声と共に、頭の中で何かが崩れ落ちるような音を美柑は確かに聞い
た。
(す、すごい、リトの臭いがすっごいよぉー! こ、こんなの変態なのに、全然止められ
ないよーっ! はうぅっ! いい臭い! すっごくいい臭い! このままじゃ私、おかし
くなっちゃうっ! めちゃくちゃになっちゃうよぉーーっっ!)
 鼻腔にねっとりと張り付いてくる官能的で淫猥な臭いによって、美柑の身体は異常なま
でに敏感となった。グショグショに濡れた淫裂を激しく摩擦しては幼い裸体を何度も何度
も弾けさせ、身体の芯から奔流となって快楽神経を貫く淫らな激感に、彼女はただ狂った
ように陶酔した。
(あああっっ、ダメッ! も、もうイっちゃうっ! イ、イクッ! イクゥーッ! はあ
あぁぁくぅぅぅっっ!!)
 そして、あっという間に美柑は涅槃へと昇天した。
  

「美柑、おフロ空いたぞー」
「……わ、わかった……ありがと……」
 ドアの向こうのリトに美柑はなんとか声を絞り出して返事した。
 風呂上りのリトはそのまま自分の部屋に戻った。
 まさに間一髪だった。
 あと十秒ほど美柑がリトの部屋を出るのが遅れていれば、廊下で全裸のままリトと鉢合
わせになっていただろう。
 美柑はオーガズムの余韻で震えが止まらない身体を自分で抱きしめながら、全裸のまま
床の上に寝転がった。フルマラソンを完走したほど心臓は早鐘を打つ。まるで幽体離脱で
もしてまったのかと錯覚してしまうくらいに身体はフワフワと軽く、美柑の意識は朦朧と
していた。
 そして、甘美にぼやける脳裏の中で、美柑はひとつの決意を胸に刻んだ。
(リト……私もう……我慢できないよ……)
 兄妹の長い夜が訪れようとしていた。


 美柑が静かにリトの部屋のドアを開けると、リトはベットで穏やかな寝息を立てていた。
彼女は忍び足で部屋の中へと侵入する。胸の鼓動があまりにも五月蝿過ぎて、リトに聞こ
えてしまうのではないかと少しだけ心配だった。
(ごめんねリト、いけない妹で……でも、わかって、こうするしかもう他に方法がないの。
こうでもしないと私、おかしくなっちゃうよ……)
 今夜は満月だった。
 月の光りに照らされたリトの部屋は深夜とは思えないほど明るくて、まるで異世界のよ
うなロマンティックな空間に様変わりしていた。初体験に相応しい夜だ、と美柑は嘆息す
る。これから禁断の一線を越えようと考えている自分が、まるで神様に祝福されているよ
うな気分だった。
「そ、それじゃー……お、お邪魔します……」
 美柑はリトの寝ている布団の中に潜り込んだ。
(うわぁ……リト温かいな……こうやって一緒に寝るの何年ぶりかな……? はあぁぁ、
やっぱりこれいい、しあわせ……)
 懐かしい添い寝は懐かしい思い出を呼び起こす。昔はリトと一緒に寝ることはよくあっ
たが、男としてリトを意識しだしてからはそれはぱたりと止めた。あの頃の自分もリトの
ことは大好きだったが、今の好きとは少し種類が違う。身体もちゃんと成長したし、今だ
ったらリトを受け入れいれることがきるはずだ、と美柑は思う。
(…………で、どうしたらいいんだっけ?)
 妹が兄を襲うかなり珍しいケースではあるが、言ってしまえばこれは夜這いだ。
753シスターパニック8:2009/07/06(月) 20:13:36 ID:W/ZxClrg
 夜這いの経験はおろかセックスの経験すらない美柑には、これからどうすればいいのか
手順がまったく分からなかった。正直、勢いだけでここまで来てしまったので、下調べも
準備も何もしてこなかったのは痛かったな、と少しだけ焦るが、今さら後日に先送りする
つもりは美柑にはまったくなく、ありったけの勇気を振り絞って決断した。
(よしっ、こうなったらまずは、キ、キスからよね?!)
 美柑はゴクリと生唾を飲み込んでから、熟睡しているリトの唇を奪おうとジリジリと顔
を接近させた。
(うわぁぁ、リトの寝顔可愛いじゃん! こ、これはヤバイ、なんだかめちゃくちゃムラ
ムラしてきた!)
 リトの寝顔のあまりの可愛さに、美柑の胸はキュンと切なく疼いた。
「も、もう我慢できない、い、いただきます……」
 ついに妹は兄の唇を奪った。リトの枕を使って何度もシミュレーションをこなしていた
甲斐があったというものだ。
 世界で一番好きな人にファーストキスを捧げることができて、美柑はこのままコサック
ダンスを踊りだしたいぐらいに歓喜した。リトの唇の感触は普段から妄想していたよりも
ずっと柔らかくて、ずっと気持ちよかった。
「んん……っ、ちゅちゅ、リト……好き、好き、んっ、ちゅ、ちゅ、好きぃ、ん……っ、
ちゅちゅ」
 津波のように押し寄せる愛しい想いを堪えきれず、美柑はリトの顔を子犬のようにペロ
ペロと嘗め回しながらキスの嵐を送る。そして、リトの閉じた唇を抉じ開けて空いた隙間
から自分の舌を侵入させ、口内で眠っていた無防備なリトの舌を淫らに絡め取り、たっぷ
りと大人のキスの味を堪能した。
 顔全体を美柑の唾液でベトベトにパックされながらも、リトが起きる気配はまったくな
かった。驚くべき眠りの深さプラス鈍感さだ。
(このキスすごい……全身が痺れて、き、気持ちよすぎる……はぁはぁ、気持ちいい……
気持ちいいよぉー)
 美柑はズズーっとリトの唇に吸い付いて唾液を嚥下した。それは目眩がするほど美味で
奥深い味がした。彼女は一瞬でその味の虜になり、リトの口内で舌を乱舞させながら次々
と唾液を吸引した。
「くちゅっ、ちゅぴっ、ちゅ、れろれろ、んっ、ちゅちゅちゅーっ、れろれろ、ぴちゅ、
んん……っ、ちゅぱあぁっ、はぁ、はぁ、はぁ」
 秒針が時計を五週するほど重なり合っていた兄妹の唇が離れ、舌同士を繋ぐ一本の唾液
の糸が音もなく消失した。
 美柑は激しく呼気を荒げて、愉悦の吐息を何度も吐き出した。その幼くて可愛い顔は発
情した女そのものだった。
(起きないリトが悪いんだからねっ! もう、止まらないんだからっ!)
 無抵抗な獲物を料理する妹の次なる目標はリトの下半身。そう、彼女はいきなり本丸を
攻めるつもりなのだ。
 大人のキスで完全にスイッチが入ってしまった美柑の双眸は、猛禽のようにギラギラと
光ってリトの下腹部を睨みつけ、興奮のあまり震える両手でリトのズボンとパンツを一気
にひん剥いた。
(はうぅっ! こ、これが、リトのオチンチン!)
 ついに美柑の目の前に露になったリトのペニスは、まだ勃起前のフニャフニャの状態。
リトは仮性包茎なので、ペニスは先っぽまで皮を被っていた。
(ナ、ナニコレ?! リトのオチンチン可愛いじゃん! でも、もっと硬くなるんじゃ…
…、あっ! そ、そっか、これから大きくなるんだ……そうだよね、これじゃー入らない
もんね……、でも、可愛いな……)
 美柑はうっとりとした表情で兄のペニスを視姦した。か弱くどこか儚げな親指大の肉塊
は小動物のように愛らしくて、このままずっと眺めていたいぐらいだったのだが、そうも
いかないのが現実。
754シスターパニック9:2009/07/06(月) 20:15:04 ID:W/ZxClrg
(ダメダメッ、こんなことしてる場合じゃないんだった! とにかく、これを早くおっき
くしないと入れられないんだから)
 妹は恐る恐るペニスを優しく手の中に包み込んだ。
(うわぁぁ……柔らかい……それに熱い……、えっと……たしか……舐めれば大きくなる
んだよね? ここまできたら、や、やるしかないよね……てか、この皮は剥いちゃってい
いのかな?)
 僅かに逡巡してから美柑は思い切ってペニスの皮を剥いた。すると鮮やかなピンク色の
キノコのような形をした亀頭が中から現れた。
(すごい、凸凹ってしてる! こ、こんなヘンテコな形してるんだ……男の子ってすごい
な……こ、これを舐めなきゃいけないんだよね……)
 ちなみに美柑は誰からもフェラチオを強制されてはいない。
(ま、負けるな! がんばれ、私!)
 気合を入れて美柑は兄の亀頭をペロリと舐めた。同時に脳内がガツンと揺さぶられよう
な淫撃。続けて二度三度とペニスに舌を這わせると、ゾクゾクと背筋が打ち震えて子宮が
キュンと疼いた。
 美柑の興奮度はこの初フェラチオで完全に許容量を越えてしまった。
(リトのオチンチンすっごく熱い……あ、あれっ?? もしかしてオチンチン大きくなっ
てきてるの?!)
 妹の手の中でむくむくと膨張して直立していく肉棒。
さっきまでの弱々しさなどは欠片もなく、それは、大きく太くしなやかに天高く勃起し
た。
(ええぇーっ!! こ、こんなに大きくなっちゃうの?! リトすごいじゃん! あんた
のこと見直しちゃったよっ! でも、こ、こんなの本当に膣内に入っちゃうの? こんな
のがもし膣内に入っちゃったら、私……よ、よっしっ! こうなったらもう、やるっきゃ
ないよねっ!)
 美柑は小さなお口をめいいっぱい大きく開けて、パンパンに膨れ上がった亀頭を咥えた。
 インターネットで調べた知識を駆使して、美柑は禁断の妹フェラチオを始めた。
「んんっ、んっ、んっ、ちゅぱぁ、ちゅぱっ、れろれろ、ちゅちゅーっ、ん……っ、んん
っ」
 美柑は口内を占領する熱した肉塊に、蛇がとぐろを巻くように舌を絡ませていく。掌か
ら伝わるペニスの力強い脈動を感じていると、何故だかわからないがすごく安心できた。
(オチンチンがお口の中でプルブルって震えてる……ふふ、リト、悦んでくれてるんだね
っ)
 妹にフェラチオをされていても起きない兄は、微かに呻くような声を上げている。おか
しな夢でも見ているのかもしれない。
(すごい……オチンチン舐めてたら、なんだか私まで気持ちよくなってきたよ。なんでこ
んなに愛しく感じちゃうの? 私、オチンチン好きかも?! リトのオチンチン大好きか
もっ?!)
 美柑はリトの部屋に侵入した直後から興奮のあまり濡れていた。今ではショーツはお漏
らししたかのようにぐグショグショで、もうパジャマまで汚す勢いだった。
「んんっ! ん……っ! ちゅっぱ、ちゅっぱ、ちゅちゅーっ、んっ! んっ! れろれ
ろ、ちゅぱぁ、ちゅぱっ」
 美柑の口奉仕は次第に激しさを増す。口淫はただ舐めるからしゃぶるにシフトして、彼
女は頭を上下に動かしながら淫らにペニスを吸引した。静寂の深夜にいやらしいフェラチ
オ音だけが木霊した。
 美柑は歓喜していた。今まで必死で我慢してきた想いのたけをぶつける対象がやっとで
きたのだ。だからペニスをしゃぶる。思う存分しゃぶり尽くす。そして、
(もうダメッ、我慢できないっ! リトのオチンチン、私の膣内に入れちゃうからねっ!
 もう今更止めろって言ってもムリなんだからっ!)
 美柑は口から亀頭を吐き出すと、蕩けるような表情で肉竿に愛しそうに頬刷りをしてか
ら、着ているパジャマと濡れたショーツを素早く脱いで幼い裸体を露にした。
755シスターパニック10:2009/07/06(月) 20:15:48 ID:W/ZxClrg
 月の雫に照らされた少女の白すぎる柔肌は仄かに青白く光り、まるでいたずら好きの妖
精のように幻想的で美しかった。
 妹は兄の上に跨り太股まで愛蜜を垂れ流す処女口にペニスの先端を宛がった。
「絶対に後悔なんかしないから……私、どうしてもリトとひとつになりたいの。だから、
ごめんね、お兄ちゃん……」
 気持ちよさそうに寝ているリトにそう言うと、美柑は全体重を掛けてペニスを膣内に挿
入した。
「んんっっ!! んっ! はぁはぁ、い、痛っ! はあぁぁ、痛いっ! あああっっ!」
 処女穴は限界まで拡張して亀頭を咥え込もうとするが、僅かだけ進むと未発達な処女道
はあらん限りの圧力でペニスの侵入を拒もうとする。まだ成長期の段階である美柑の身体
では、リトのペニスのサイズは大きすぎたのだ。
(あああっっ! お、お願いぃっ、入ってぇーっ!! お願いだから、膣内に入って
ぇー!)
 突き刺すような痛みに歯を食いしばり瞳を潤ませながらも、美柑は決してペニスの挿入
を止めなかった。愛する人とひとつになれる歓びに比べたら、この程度の苦痛などなんて
ことはない。むしろ、それは自分の身体と記憶の中で、永遠に刻まれて残る大切な証のよ
うに思えた。
 その甲斐あってか灼熱の肉棒はほんの少しづつではあるが媚肉を掻き分け処女道を突き
進み、ついに先端が膣内の環状の薄膜に接触した。
(あああっ! オチンチンが大切な場所に当たってる! お、落ち着け私。はぁ、はぁ、
とにかく、あと少しだから力まないで押し込めば、ちゃんと全部入るはずよ)
 美柑はゆっくりと深呼吸をして気を落ち着かせ、自分の純潔を破るべく力強くそして静
かに腰を落とした刹那、ペニスは処女膜を貫通して一気に未発達な処女道を駆け抜け、膣
奥に突き当たった。
「んんっっ! はあぁっ! あああああぁぁっっ!!」
 甘く香る汗を全身に纏い処女を喪失した妹は、兄の上で天に向かって獣のように吠えた。
脳内は直接にスタンガンを押し当てられたかのように魅惑の桃色に痺れ、感動という名の
炎が満身を焦がしてその身を震わせる。双眸から零れ落ちた歓喜の水滴は、月の光を反射
させ美しく輝いていた。
(は、入った……全部入ったよ……、嬉しい……嬉しいよ……ううぅぅ……)
 美柑の未発達な膣道ではリトのペニスを根元まで収納することはできず、だいたい三分
の二ぐらいまで飲み込んで止まっていた。もちろん彼女が処女を失ったことには何の影響
もないのだが。
 結合部は髪の毛一本入る隙間がないほど媚肉同士が密着しており、そこからは粘着質な
淫液と共に純血の証が垂れ流れ、リトの陰毛をべっとりと汚していた。
 美柑は胎内に埋まったピクピクと痙攣する肉塊の感触を確かめながら呼気を整えた。
 その時、漸くリトが目覚めた。正直、飽きれるくらいとんでもない鈍感さだった。
「こ、このパターンは、ララかっ!? って、ええぇぇーっ!! み、美柑か?! なな
な、何やってんだっ??」
 起きたら実の妹が裸で自分の上に乗っかってるいるのだから当然の疑問だろう。
「な、何って…………セ、セックスよ」
「セックスって……あああっっ!! ちょ、おま、ええええぇぇーっ!!」
 結合部を見て本当に実の妹とセックスをしてると分かったリトは驚きの声を上げた。
「ちょっとリト、大きな声出さないでよ! 夜なんだから近所迷惑でしょ。それからあん
まり動かないで、まだちょっとだけ痛いんだからっ」
「そ、そんなことより、何でこんなことしてるんだっ!」
「…………練習よ」
「れ、練習って?!」
「そう、練習! リトは女の子苦手だし奥手すぎるんだよ。こんなんじゃー、いつまでた
っても彼女はできないしずっと童貞のままだよ。だから、しょうがないから私が一肌脱い
であげたんじゃん。感謝して欲しいぐらいよ」
756シスターパニック11:2009/07/06(月) 20:16:25 ID:W/ZxClrg
「いやいやいや、俺達は兄妹なんだぞ! 練習で、こんなことしたらダメだろっ!」
「いいじゃん別に、減るもんでもないんだし。私の身体で好きなだけ演習して女の子に慣
れればいいよ。ずっと童貞のままの兄なんて妹として恥ずかしいし。まぁ、リトはもう童
貞じゃないけどねっ」
 娼婦のような妖艶な微笑みをみせる小学生。
「あわわわわ……」
 パニック状態から立ち直れない兄。
 一線を越えて女になった美柑は完全に開き直っていた。欲望に忠実になったと言っても
いいかもしれない。自分はリトの妹であると同時にリトの女になったという誇りが、彼女
をある意味強くさせている。今では兄と妹の立場は完全にひっくり返っていた。
「じゃー動くから。リトはそのままじっとしててよね」
「えっ! ちょ、ダ……ダダッ、ダメッ……」
 情けない声で拒否するリトを無視して、美柑はそろそろと腰を前後に動かし始めた。リ
トと会話をしている間に膣道はペニスにかなり慣れたようで、今では微かな痛みが残る程
度になっていた。
(ああぁぁ、膣内がすごいことになってる……リトのオチンチン熱くておっきくて、何が
何だかもうわけわかんないよっ!)
 とにかく膣内の圧迫感が半端ではなく、初めて経験する膣奥への刺激感は美柑を半狂乱
寸前まで追い込むには充分すぎるほど魅惑的だった。
「ああっ、美柑、ダ、ダメだよっ! うっ、はぁはぁ、くうぅっ!」
(ふふ、リトったら、そんな可愛い声出されたらゾクゾクしてくるじゃん!)
 美柑は満身を突き抜ける不思議な激感に最初は戸惑いを見せていたが、何度も肉先で膣
奥をゴリゴリと擦り上げていると、それは明らかな快感と知覚できるようになった。膣内
の痛感も今では嘘のように消失して、膣肉がうねりをあげてペニスをがっちりと締め上げ
る。
「ああっ、んんっ、はぁ、はぁ、はぁんっ、リト……どう、気持ちいい?」
「……んんっ! あっ、あっ、はぁはぁ」
 美柑の処女喪失したての幼い膣道の肉圧力は、童貞少年には少々荷が重いようだ。
「ふふ、リトの好きな時に何時でもイッてもいいからね。私はまだ生理きてないから、遠
慮しないで全部膣内に出しちゃっていいよっ」
「そ、そんなっ! はぁ、はぁ、美柑、それは本当にダメだってっ!」
「それじゃーいくよっ!」
 妹は愛らしいお尻を上下に動かして、兄を乗りこなすエッチな騎乗者となった。
「あんっ! あんっ! はぁはぁ、こ、これ気持ちいいぃーっ! んんっ、はぁはぁ、い
やぁん、あっ、あっ、はぁああっ!」
 美柑はズボズボと結合部から白濁粘液を飛沫かせながら、胎内に勢いよくペニスの出し
入れを繰り返した。パンパンと肉と肉がぶつかり合う快音が部屋に響き渡る。
「ああっ! 美柑、ダメだっ! そんな激しくしたら本当に、で、出ちゃうよっ!」
「だ、だから、遠慮しないで出していいって言ってるでしょっ! 我慢してないで、さっ
さと全部出してぇーっ!」
 限界寸前なのはリトだけではなく美柑も同じだった。
 ゴツゴツと子宮口に亀頭の先を突き当て、内臓全体を揺さぶるほどの激しい悦楽に身体
を燃えるように熱くさせた。脳内は茹で上がって思考は完全に麻痺。膣奥を抉るたびに目
の前でバチバチと花火が打ち上げられる。美柑の脳裏に浮かぶのはただ膣内絶頂への切実
な期待感だけだった。
「もうダメだっ! イクッ! 美柑、だ、出すよぉーーっ!! あああああっっ!!」
 どぴゅどぴゅぴゅっ! ぶちゅぶちゅちゅぅー! ずぴゅどぴゅどぴゅぴゅっ!!
 ペニスから解き放たれたマグマのように熱した欲望の塊が、美柑の膣内に全て射精され
た。
757シスターパニック12:2009/07/06(月) 20:17:07 ID:W/ZxClrg
「ああああっ! いやぁっ! で、出てるぅぅーっ! あ、熱いのが、いっぱい出てるよ
ぉぉーっ! あっ! あっ! はぁああああっっ!!」
 膣内射精のあまりにも肉悦に満ちた快美感に、美柑は満身をプルプルと小刻みに痙攣さ
せ、それと同時に失神しそうなほど圧倒的なエクスタシーの彼方へと誘われた。
 膣肉が蠕動を繰り返してキューっとペニスを搾り上げ、貪欲に新鮮な精液を吸引して切
なく疼く未成熟な子宮へと送り込む。それは得がたい至福の一時。狂おしいほどの女の悦
びを初体験した美柑は、そのまま力尽きてリトの上に覆いかぶさった。
(ああっ……膣内出し気持ちいいぃ……まだオチンチンが膣内でピクピクって動いてる…
…ふふ、すごい幸せ……)
 兄妹は重なり合ったまま暫くの間、欠乏した酸素を補充した。
 若干の沈黙を破って美柑はリトに話しかけた。
「リト……怒ってる?」
「怒ってはないけど……兄妹でこんなことして……俺達、どうなるんだ?」
「いいじゃん。難しいことは考えないで。リトだって気持ちよかったんでしょ?」
「い、いや、そ、それは、そうだけど……」
「私もすっごい気持ちよかったよ。兄妹だからやっぱり身体の相性もいいんだよ」
「相性って、いやいや、兄妹でしたらやっぱりダメだろっ!」
「そんなこと言ってももう遅いよ。妹に膣内出ししちゃった後なんだからさっ。男だった
らグジグジ言ってないで、すぱっと割り切って考えなよ」
「あううぅぅ……い、いや、でもな……」
「もぉー、いいよ!」
 美柑はむくりと起き上がると膣内からペニスを抜いて、まだ硬さを保ったそれをぎゅっ
と握り締めた。
「ええっ! ちょ、な、何するの?!」
「何って、オチンチンのお掃除してあげるの」
「そ、そんなの、いいよっ!」
「いいから、妹の好意は遠慮しないで受けなよ」
 美柑は問答無用で再びペニスを口に咥えた。
「はああぁぁ……」
 兄妹の精液と処女血で汚れた亀頭に舌を這わせて綺麗にしてから、美柑は尿道に溜まっ
ている精液をチュチューと吸い込んでごっくんした。
「リト、これからエッチしたくなったら何時でも何処でも言っていいからねっ。好きなだ
けリトの好きにさせてあげるからねっ」
 美柑の初体験の味は生臭くて苦くて、何処かほんのりと甘かった。


終わり
758名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 20:19:09 ID:wXQNOx4Z
759チョ・ゲバラ:2009/07/06(月) 20:19:25 ID:W/ZxClrg
以上で終了となります。
ご感想などいただければ幸いです。
後、自サイトのほうを開設しましたので、よろしければみなさん一度遊びに来てください。
本作であるシスターパニックはオマケつきで公開中であります。
760名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 22:11:00 ID:86Ifno+w
おつー
761名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 00:42:56 ID:J1HkN5RW

しかしその妙なコテは外した方が良いぞ…
762名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 04:37:10 ID:b0YqfI/p
別にコテは気にせんよ。
ひさびさの良作だが、ちと先走りすぎか
763名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 09:20:07 ID:869aqNdV
>>759
GJ
エンドレスエイトがテレビで評論されるのかよw
美柑が好きです。えっちぃ美柑はもーっと好きです。
764名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 04:12:23 ID:6bibH8mf
ナイス
こういうビッチで淫乱で超ブラコンな美柑もいいです。
そしてリトは言うまでもなくヘタレ…
765名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 20:23:26 ID:573GGgcv
>>759
乙〜

内容はよかったけど、リトと美柑のセリフがところどころ変だから、
そこだけ直せばいいかも
766名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 20:26:18 ID:WczaR/yj
いいねいいねー!美柑かわいいなー!リトかわいいなー!
自分は変態なのも好物とわかっちまった…。もちろんGJに決まってる。決まってる。
767名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 00:54:45 ID:z5DjLfCr
ふぅ
768名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 00:56:49 ID:q2gpZDjb
GJ
また是非
769名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 07:12:27 ID:19i0hU8z
770名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 18:32:24 ID:eVVtza8L
あぁ…モモ犯したいよモモ
771名無しさん@ピンキー:2009/07/14(火) 11:17:08 ID:0Q9M9dl8
>>769
チェックをしたらセキュリティ上危険の警告が出た。
踏むな。
772名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 21:11:55 ID:zGddAoyo
唯が脅されて輪姦される話はまだですか
773名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 21:14:36 ID:58EiWTHc
美柑がモモに調教される話誰か書いて
774名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 00:46:06 ID:9EMr1Vh5
百合厨死ね
775名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 12:59:51 ID:cC9IHoCr
「美柑・雷怖い・同衾」って変態性年じゃんぷの同人誌にあったような…
776名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 17:40:36 ID:U/ENHcgW
それ たくみなむち だろ。そっちはファンタジー編のエロ妄想だった気がするが。もしゃろぐの
777名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 19:50:18 ID:reADcyKi
>>775
これ思い出したが、きっと別の同人のこと言ってるんだろうな
ttp://qqmegalandpp.smutisp.com/imoutomikan/index.html
778名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 13:30:17 ID:ONdkAbqr
>>777
確かそれだったわ。ありがとうって言うのも変だがありがとう。
779名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 19:11:41 ID:3cFODKY9
妹美柑
780名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 19:38:52 ID:1ZvF9Ye8
嫁唯
781名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 16:55:06 ID:Nha/rKy3
いいから誰か書いてよ

唯以外ならなんでもいい
782名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 18:13:18 ID:LPj6UQii
↑誰か書いてよはないだろ・・・
783名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 21:29:09 ID:gJh3kmp6
俺は唯しか書けない
書き切ったことないけど
784名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 21:58:42 ID:3+ER8uIm
リトと唯の人まだかな
785名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:35:13 ID:DtPE/WWZ
しかしこのスレの妄想は沙姫絡み以外
漫画のほうで実現可能な状態までフラグが進んできたなw
786名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:41:00 ID:GCJ4eq+5
漫画の方の最後は無難にまとまっちゃいそうだけどな。
現状維持のままララとくっついて終了かララが星に帰って春菜とくっついて終了くらいしか想像付かない。
787名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:42:36 ID:qj3Jka+y
おおお
ニート反応はええw
788名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:43:21 ID:60JCHjuD
なんでニートなの?馬鹿なの?
789名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 10:03:45 ID:a9mpD2Kl
強敵に対してララが命懸けで地球を守り、残ったリトと春菜が幸せになるEND
790名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 14:17:10 ID:+BNFUc4w
その後ララはリト達の記憶から消えるんですね、分かります
791名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 21:01:51 ID:sLWZofX0
打ち切られそうになったら、いきなりバトル展開になるよ
792名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 21:31:38 ID:PfofptVo
美柑と近親END期待してたもれはどうすればいいのか
793名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 21:46:15 ID:jH5GK9kA
今更だけど153話ってパンツに縦筋入ってるよな。
騒がれたっけ?
794名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 18:31:21 ID:ETKRnAgy
そんなの今更すぐる
795名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:30:48 ID:5G1ENT2D
「わぁ〜、結構雪残ってるんだねぇ。」
美柑が話しかけた相手はリトである。いろいろと事情があって今、二人で温泉旅行に来ているのである。
「ああ、まあそうだな。」
4月とはいえ肌寒く感じる。
「久しぶりだな、ララたちがいないのも。」
今回はララたちは来ていない。元はララと来る予定だった。というか予定にされていた。それが昨日の朝食の時、
「ララ様、ギド様がお呼びです。」
「ええ〜、明日はせっかくのオンセンリョコウなのに〜。」
「しかし・・・。」
ザスティンを言葉で倒そうとしたララ。でもそこにギドがやって来た。
「ララ、今回はちゃんと帰ってこい。大事な話だ。」
「はぁ〜い。」
ララは素直にギドにしたがいデビルーグに帰っていった。
「んじゃホテルはキャンセルしとくか。」
リトが電話に手を伸ばした。
「やめてください。せっかくなんですから。」
モモがリトにストップをかけた。
「でも誰が行くんだ?」
ナナがモモに質問した。
「ナナさんとモモさんで行ってきたら?」
美柑は言ったがモモは
「私たちが二人で行ったところで何かあります? 地球のことはリトさんが一番よく知ってますし・・・。」
少し考えているとナナがこれぞ名案とばかりに言った。
「そうだ、美柑がリトと行けば?」
ギクッとしたように思わず顔を赤らめる美柑と食べていた卵焼きをのどに詰まらせむせているリト。
その隣でくすくす笑っているモモ。
「それはいいですね。」
というモモの言葉に少し胸を張るナナ。結局美柑と行くことになり、今日に至っている。
「お風呂入ってくるね。」
と美柑は部屋を出ていった。
(今日はララさん達はいないんだ。リトと二人っきり・・・。どうしよう・・・。)
美柑はある意味楽しみながら大浴場に向かった。
796名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:31:28 ID:5G1ENT2D
風呂から上がった美柑は浴衣に着替えていた。
「ああ、いい湯だった。」
美柑は冷蔵庫を開けて飲み物を飲もうとしている。
「じゃあ俺も入ってくる。」
とリトも大浴場に向かった。
大浴場は広々としていた。露天風呂に出るとまだ寒かった。4月なのに雪まで降って来た。
リトは寒さから逃れようと急いで浴槽につかった。するとひょんな事から誰かの足を踏んでしまった。
「痛っ。」
聞きなれた声がした。
「すみません。よく見てなかったもので。」
リトが誤るとその声の主は驚いたように
「ゆ、結城か?」
といった。
「お、お前は・・・。」
目の前には国民的アイドルの片割れがいた。名前は・・・、えっと・・・。
「誰だっけ?」
「レンだ。」
まさか旅行先でまでこいつに合うとは思ってなかったリトはあいた口がふさがらなかった。
「結城、今日は何しにララちゃんと来たんだ?」
レンが先にリトに質問した。
「今日はララは居ねえよ。美柑と来たんだよ。」
「何、ついに妹までも・・・。」
「ち、ちげーよ。」
レンも大胆な事を言うものである。周りの人が一歩、リト達から離れていった。
「お前は何で来たんだよ。」
リトが話をそらすためにレンに質問した。
「ルンの仕事だよ。俺は反対したのに・・・。」
「何でお前に変わったんだ?」
「この辺でもかなり知名度が高いからな。ゆっくりするためだと。」
アイドルの片割れも大変なものである。
797名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:32:00 ID:5G1ENT2D
「さあ、俺はもう出るわ。」
リトが立ち上がるとレンも立ち上がった。
春の雪が降っている。まだ肌寒い。レンの様子がおかしくなった。
「クシュン」
ボワッと煙が出て国民的アイドルのルンが姿を現した。
「ヤバイ、ルン、こっち来い。」
「え、リトくん?」
まさか変わってしまった瞬間に愛しの人がいるとは思わなかったルンは、リトに手を引っ張られてひとまず更衣室の陰に連れて行かれた。
「はあはあ、ルン。とりあえずこれ着てろ。」
リトはひとまず自分の浴衣をルンに着せた。
(リト君の匂いがする・・・。)
ルンはリトの匂いに酔い、リトに迫った。
「リト君、キスして。」
「へっ?」
あっけにとられたリトにキスを迫る。
「待てって、今それどころじゃないだろ。」
「え〜、じゃあリト君に抱きついた写真を週刊誌の人にとって貰おうかな〜。」
「うっ。」
そんなことをしたら芸能界での立場が危うくなるのにルンは平気で迫った。
「わ、わかったよ。」
待っているルンに軽く唇を添えるだけ、それだけでもルンは幸せの真っただ中にいた。
「じゃあうまくやれよ。」
「うん、ありがとうリト君。」
ルンは次の収録に向かった。

「遅かったじゃんリト。なんかやってたの?」
明らかに怒っている美柑、後ろにはモモにも見れる黒い瘴気が漂っていた。
「いや、なんかそこでレンと会って話してたから。」
「ふ〜ん。」
ルンとキスしたことは隠せてリトはほっとした。
「ところでさ」
美柑が口を開いた。
「リトって結局誰が好きなの?」
リトは浴衣の端を踏んでこけてしまった。
「ちょっ、い、いきなり言われても・・・。」
「だってさ、ララさんと春菜さん以外ともいろいろあるんじゃない?モモさんとか古手川さんとか。ヤミさんとかにもさ。」
「い、いや・・・。」
「モモさんなんか夜中に何度かリトの部屋に行ってるけど夜中に何してたの?」
「いや、何もしてないって。」
久々の兄妹水入らずの時間、それは長い夜の始まりでもあった。
798名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:32:29 ID:5G1ENT2D
(何もしてないとか言ってるけど結局今朝もいたじゃない。ウソついてるのかな・・・。ちょっと待ってあたし、なんであたしが怒ってるの?怒るのはララさんじゃない。あたしがモモさんに怒らなくてもいいのに・・・。
リトもリトでモモさんには優しいくせに・・・。)
そんなことを考えている美柑も兄を取られたくない嫉妬心が湧いてくる。
それは兄としてではなく一人の男としてだということに美柑は気づき始めていた。
(今日はリトとあたし以外の誰もいないし・・・。)
時計は7時を指していた。

夕食を済ましてからもう一度大浴場に行った。
(せっかくの二人なんだから・・・。)
温泉の中でもリトのことを想う美柑。なぜか自然に体が疼いてくる。
(リト・・・。)
部屋に帰ると、先に帰っていたリトが窓から月を見ていた。雲が晴れてきれいな満月が浮かんでいる。
「リト、帰ったよ。」
美柑の声にリトは振り向いて
「美柑、月が奇麗だぞ。」
美柑も隣で月を見始めるが今、彼女にはリトしか見えていない。
リトはふいに一言漏らした。
「二人で旅行するのって初めてだよな。」
思い返せばそうだった。買い物程度になら二人で出掛けたこともあったがこんな遠くに、それに泊まりで出掛けるのは今回が初めてだ。そんなことも、美柑にはリトの声としか聞こえない。もう話の内容以前に2人で月を見ている行為に酔っていた。
(そうだ今、チャンスだ。)
美柑は突発にリトに訪ねた。
「ねえ、あたしのこと好き?」
突然の出来事にリトは少し戸惑ったが
「ああ、頼りにしてるよ。」
「そういう意味じゃない。家族としてじゃない。女としてあたしのこと好き?」
リトも驚いた。こんな話を自分に持ちかけてくると思わなかったからだ。
「な、何でそんなことを聞くんだ?」
リトもここは冷静に質問を返した。美柑はもう目に涙をためている。
「そんなの・・・、決まってるじゃない・・・。」
少し間をおいて美柑は言った。
「好きなの。そばにいてほしいの。どこにも行かないでほしいのっ。」
その頬を一筋の涙がつたって水滴となって床にシミを作った。
799名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:33:16 ID:5G1ENT2D
「み、美柑?」
リトも驚きを隠せない。自分の妹の愛しの人が自分だなんて実感がわかない。
いつしかの家庭訪問の時の話だと美柑は校内ではモテると思う。でもなぜ誰とも付き合わないのか。
この前自分の布団に入ってきたことを結びつければ答えは出てきた。
「・・・だめ・・・だよね。」
美柑も落ち着いてきた。
「ララさんもいるし春菜さんも・・・。あたしはまだ小学生だし・・・それに・・・。」
(・・・妹だから・・・)
声には出なかったがリトには感じ取れていた。リトはそっと美柑を抱きしめて優しくつぶやいた。
「うれしいよ・・・。」
美柑は涙でぐしょぐしょになった顔をあげた。
「そばにいてやるよ。」
2人はそっと、優しく、月明かりの下でキスをした。
「リト、お願い。」
美柑は自分で浴衣の帯をほどき自分の体を露にした。月明かりに照らされて少女の身体は白く輝いていた。

「お願い、最後まで。」
美柑の言葉にリトはうなずいた。仰向けに寝る美柑に少しずつ自分のモノを埋めていく。
ついに膜にあたった。美柑のシーツをにぎる力も強くなった。
リトは一度、美柑にキスをして一気に貫いた。
「ああああぁぁぁぁぁっっ。」
最初で最後の痛みに美柑は耐えていた。リトはそんな美柑が愛らしく思いもう一度ソフトなキスを落とした。
「も、もう大丈夫。」
そんな美柑の声と同時にリトはゆっくりと動き出す。
しかし美柑のかわいらしい喘ぎ声に妹との背徳的な行為が拍車をかける。
「ヤベ、イキそう。」
リトは自分のモノを抜こうとしたが美柑は足を絡めて来て離れない。
「イクッ。」
「あああぁぁぁぁぁっ」
自分の妹である美柑の膣内でリトは果てた。
800名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:35:22 ID:5G1ENT2D
「ほんとにこれでよかったのかな。」
「おまえがゆーな。」
次の日になると美柑は元に戻っていた。
2人は帰りの電車の中で寄り添って寝ていた。今回の旅行は二人が近づいた記念日になった。
2人は仲良く寄り添いながらまだ夢の中にいる。
「・・・リト・・・。」



   おわり
時間がなかったので殴り書きになってしまいました。
あと最初に「投下します」と入れ忘れてました。
いくつか不都合な点もあると思いますので以後気をつけます。
801名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 19:57:09 ID:RL9Bgxwl
ルンとのキスシーン書くところにサービス精神を感じる
802名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 20:44:22 ID:pShjuvf5
乙GJ−
803名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 21:22:03 ID:NDjOjoAw
乙ー。
エロパロ板的に一番大事な部分があっさり過ぎてたのが少々不満だけど、作品自体はGJだった。
次からは殴り書きじゃなくて、ちゃんとしたのが読みたいな。期待してる。
804名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 21:31:31 ID:N3rhh4Mu
一瞬ルンになったから前半はフェイクかと思ったがそんなことはなかったぜ!
乙ー。 機会があれば殴らないで本気を書いてくれると嬉しいな。というか見たい。
805名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 00:17:18 ID:Ompv8GUF
GJ
美柑いいなあ
806名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 01:06:00 ID:RvU7Sgd5
おっとりした雰囲気が好きです。GJ!
807名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 01:49:04 ID:0eXO83O9
よかもんを読んだ
808名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 02:57:48 ID:NzyJarv4
やはり美柑はブラコン気味なのね…
リトきゅんの相手がヤミだったら友情と愛情の間で色々ありそう。
809名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 03:03:04 ID:IJ2WMAAF
やるじゃねえか!
810名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 09:05:20 ID:6QjwhBKI
ありがとうございます。
少しずつではありますが新しいものも作り始めています。
いつできるかわかりませんが・・・。
811名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 05:15:55 ID:o32/n0Lk
リトと唯の人まだかな〜
812名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 12:53:35 ID:eqK/SXJu
僕も「リトと唯」の人期待してますっ!
813名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 13:44:21 ID:sUqzjrd/
神じゃなくて人と言い切るのが男らしいな
814名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 15:17:51 ID:p37FIIvL
俺は唯がフェラチオする作品が読みたいんだ
815名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 15:22:32 ID:piKEuAl2
>>814
ハレンチな!
816名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 16:42:26 ID:ieGQrDu8
春菜かわいいよ春菜
817名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 21:27:56 ID:ocNT0eeR
リトがシコシコするのを唯に見られるSS読みたい
818名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 21:43:53 ID:HU7lc4B0
リトがシコシコしてるトコを、美柑に見られるSSが読みたい。
819名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 22:55:32 ID:VCs4r0MI
猿山がシコシコするのをリコに見られるSSが読みたい
820名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 00:12:47 ID:hEvYxMXm
そもそもリトがシコシコするのかね(笑
ショタリトが御門先生に後ろからシコシコされる小説が見たいです
821名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 05:51:07 ID:sWYVUJSA
リトと唯の話見たいです。
822名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 11:31:51 ID:EcFJ68Mr
必死だな
823名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 11:34:32 ID:44OoUNwo
唯ヲタ必死すぎ

リト×唯なんて唯ヲタにしか受けねえよ
過去ログ読んでろ
824名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 12:32:17 ID:VUHxsB5L
モモかわいいよモモ
825名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 12:48:54 ID:ziIWvsU/
自分の好きなキャラの作品が投下されないからって、ぎゃあぎゃあ騒いで職人から敬遠されるような環境を作るガキ共よか、唯ヲタの方がよっぽどマシ
826名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 12:53:43 ID:msjB6ViZ
そうだね
唯が可愛ければいいもんね
827名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 12:57:34 ID:44OoUNwo
唯作品ばっかになるくらいならむしろ投下されないほうがマシなんだが?
勘違いするなよ唯ヲタ。ここはToLOVEる全体のエロパロスレだ

唯作品だけのスレじゃない
828名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 13:24:57 ID:JBI4N/YK
>>827

こういう奴がいるから職人がいなくなる。
829名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 13:27:35 ID:4zp7I/NN
結局作品投下する人が決めることなんだからどのキャラでも誰も文句言えないだろ
830名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 13:56:09 ID:msjB6ViZ
>>828
唯しか固定の職人がいなかっただけだろw
831名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 14:09:18 ID:ziIWvsU/
誰専用、誰禁止とかならともかく、とらぶる全体のエロパロなら唯の作品の投下には何も問題は無い
喚いたって現状は何も変わらん
喚くしか選択肢が無いような程度の低い奴ならば仕方ないが
832名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 14:22:06 ID:umyjBNTl
唯しか投下されないなら別に落ちてもいいです^^
唯専用スレでも勝手に立ててください
833名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 15:57:22 ID:R0JN5zTx
唯見たくないならNGワードにいれとけks
それともなにか専ブラすら使えないガキどもなのか
834名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 15:59:08 ID:44OoUNwo
なんでエロパロスレでNG使わなきゃならねえんだよ・・・・これだから唯オタは嫌いなんだ

いいか、唯以外のものもたまには読みたいんだよ。唯作品ばっか投下する糞スレならいらねえんだよ
唯オタは知能が低いからわかんないだろうねえ
835名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 16:19:23 ID:umyjBNTl
NGに入れたら唯が出てくる小説全部読めないじゃん^^
836名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 16:37:30 ID:N049a02i
つ【荒らし耐性】
837名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 17:06:40 ID:VUHxsB5L
季節考えたらなんとも思わん
末尾でないけどちょうど二人だし
838名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 17:46:56 ID:o4uTBBtZ
俺は大好きな唯の分しか書けない
839名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:34:06 ID:mBHu1vvv
>>834
それ唯オタじゃなくて、ただの厨だから。
夏休みだねぇ……
840名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 20:01:38 ID:HyXRSbt/
たまには他が〜なんて使うやつはなんだろうね、いつ投下されても同じ反応。そして○○オタが低脳だとかキモいとかそんな理由を必ず付ける。
そんな奴らに対してどうすりゃいいんだよ、『たまに』の投下でも同じ反応しかかえってこないじゃないか。既に反応が『投下来たら糞認定』じゃないか。
841名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 21:19:01 ID:ziIWvsU/
そうか、中高生は夏休みに入ったのか
なら仕方ない
842名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 23:24:56 ID:LnZaEC3b
唯とリトの人まだかな
843名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 11:36:43 ID:KSMDGJL+
アンケ取れないのにしぶとく連載続いてるよな…
やればやるほどキャラが痛くなっていくんだが
844名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:08:07 ID:3MazPmjC
「ねえ、ルンとキスしたんだって?」
街で突発的に質問されたリトは驚きの余り足をねん挫した。
「大丈夫?」
声の主はキョーコだった。
「き、霧崎さんでしたっけ?」
リトはそっけない言葉を返した。
キョーコとしては覚えてもらっていたことは少しうれしく感じていた。
「そ。久しぶりだね、結城リト君。」
リトのほっぺたに指でツンとしながらキョーコは言った。
キョーコは昨日ルンが話していたことがなぜか気にかかっていた。
(ルンの恋応援するね。)
そう言った割にはせっかくルンがリトとキスできたことに心から喜べない。
(もしかして・・・、あたしも・・・。)
キョーコはそんなことを考え出すといてもたってもいられなくなりひとまずリトを人気のない路地裏まで連れていった。
「きゅ、急にどうしたんですか?」
リトがキョーコに訪ねた。キョーコはかなり考え込んでいた。
「と、とりあえずウチに来ない?」
「えっ?」
リサの家にこの前上がったばかりのリトは戸惑っていた。

「ここがあたしの家だよ。」
キョーコに半ば無理やり連れてこられたリトは急にしゃがみこんだ。
さっき痛めた左足が真っ赤に腫れあがっている。」
「だ、大丈夫?」
心配するキョーコにリトは
「大丈夫だよ。」
といった。
「じゃあ、帰るわ。」
一歩踏み出した瞬間、
激痛の余りリトは倒れてしまった。
「リ、リト君?」
顔をゆがめるリトをキョーコは必死で自分の部屋まで連れて行った。
845名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:08:40 ID:3MazPmjC
「ふう、だいぶ楽になった。」
リトは今、氷水に足をつけて冷やしている。
「ごめんね、ホントにゴメン。」
キョーコは目を真っ赤にして謝っている。
「大丈夫だって。」
リトはポーカーフェイスを保とうとしている。しかし歯を食いしばる様子からかなりの痛みだとわかってしまう。
「っていうか俺をわざわざ部屋まで連れてこなくてもリビングとかでよかったんじゃないか?」
リトが質問した。キョーコは小声で答えた。
「リト君だから部屋に連れてきたんだよ。」
小声でリトには聞こえなかったがキョーコのアドレナリンはグングン上昇していった。
「でさぁ、ルンとはどこまで行ったの?」
気持ちを落ち着けるためにキョーコは話をそらしに行った。
「べ、別に・・・、そんな。」
「ほらほら〜、顔赤くして。バレバレだよ。キスはしたんでしょ。」
確かにしていた。3日前に旅行先でしていた。
「ま、まあ・・・。」
(本当だったんだ。何か妬けるな〜。)
キョーコは思い切ってリトに言った。
846名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:09:18 ID:3MazPmjC
「あたしともできる?」
突然言われたリトは頭に?が浮かんでいた。
「で、できるって何が?」
「だーかーらー、キース。」
少しでも可愛く見せようとキョーコはおねだりした。
「え? そ、それはどういう。」
「だって・・・、ルンちゃんがうらやましいんだもん。好きな子とキス出来てさ。」
リトの思考回路はあっけなく停止した。キョーコはそのまま続けた。
「あの時、必死にあたしたちをかくまってくれたでしょ。あの時になんか心がキュンてしたの。あとでわかったんだ。あたしもリト君のことが好きになっちゃったんだって。
だからこうやってルンちゃんに負けないようにしたいんだって。だからさ、お願い・・・。」
リトは思考回路が停止しているのでただ「うん」としか言わなかった。
「ありがと、じゃ。」
キョーコは押し倒しながらキスを落とした。その時、リトの意識が戻って来た。
「ん、んんんっっ?」
その時にキョーコの舌がリトの唇を割いてはいって来た。二人の舌が絡み合い水音が次第に大きくなっていく。
「ぷはぁっ。」
顔をはなした二人の間を銀色の糸がつなぎ、やがて切れた。
「う、うまいね。もしかしてルンちゃんの時もこんなのしたの?」
「ち、ちげーよ。」
「ふーん、じゃあこっから先も行ってないんだね。」
「こ、こっから先って。」
外はまだ明るい。部屋の時計を見てもまだ2時だ。リトを悪寒が襲った。

リトをベットに押し倒したキョーコ、スルッとリトのズボンとパンツを脱がした。
847名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:16:31 ID:3MazPmjC
「ちょっ。」
焦るリトのモノを見てキョーコは少し恐怖感に襲われた。
(こんな大きいのが入るの?)
キョーコは恐る恐るリトに舌を触れさせた。
「あっ、やめっ。」
リトは焦り始めていた。昨日、いや一昨日に妹である美柑とやってしまった時に自分への戒めのためいくら誘われても1ヶ月は絶対にやらないと
心に誓ったばかりであった。このままでは三日坊主も持たない。というか持たなかった。
「んふぅ、んっ。」
キョーコは必死にリトに舌を添わしてくる。
「ヤベっ、で、出る。」
キョーコはリトを咥えたまま受け入れた。
「ゴホッ、ゴホッ。」
むせてしまっているキョーコの背中をさすってあげている間にメールが来た。美柑からだ。
「早くお醤油かって帰ってきてよ。夕飯作れないじゃん。」
いま思い出した。買い物の途中だった・・・。
「妹さん?」
キョーコは尋ねた。
「ああ、早く帰って来いって。」
「ふーん、じゃあ今日はこれでおしまい。また今度ね。メール送るから。」
「こ、今度って・・・。」
疲れ果てた様子で帰ってくリトの背中を見ながらキョーコは思った。
「貴重だよね・・・。こんなに気が利いて、こんなに優しくて。こんなに・・・」
(素敵な人って・・・。)
848名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:18:34 ID:kOt/YdZh
GJ
849名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:19:17 ID:3MazPmjC
終わり。
また予告し忘れました。
前回の続きで今回はキョーコとかけてみました。
出番が極端に少ないから台詞がわからない・・・。今回はルンと同じように「リト君」で統一しました。
ただ、Hシーンを長くできない自分に幻滅・・・。
なんでかな?
850名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 11:31:51 ID:0DgA4HjD
乙GJ

エロが長くできないってのは構成力と表現力だよなw
俺も苦労するわ…

文の構成力は書くのと読むの両方の経験を積まないと上がらないらしいんだぜ
要は書きまくれってことらしいがw
851名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 13:36:33 ID:itwG3gNZ
>>849
それはエロシーンを風景として描写してないからじゃないかと。
キスに台詞3行、描写に2行
フェラに台詞4行、描写4行で
心理的に当事者がどんな感覚を持ったのかどういう気分になったのかが
ないのでこの間1分も立ってないように感じちゃうような。

とはいえ美柑、キョーコという流れがいいね。GJ
852名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 13:38:25 ID:FpJxXsX1
こういうことルンが知ったら絶交だろうね
853名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 18:22:05 ID:CLDG865J
確かにそうかもしれない(笑
854名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 22:15:44 ID:Sgn5YEyF
とらぶるなら3P展開も可
855名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 00:30:45 ID:ZVP7yX34
なんでこんなに女が多いんだ?
腐ボーンや鰤なら分かるが
856名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 10:27:06 ID:DUFPy87l
なんのこっちゃい 女なんかいるわけねえ
857名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 10:55:06 ID:+zCD9sW4
ルン好きは女

.........なんとなく 
858名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 11:13:42 ID:A05E/3mS
それはレン好き

ちなみに沙姫好きが一番女な割合が高い
859名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 11:16:55 ID:oCezQAL0
ルンはリトに一途で且つそのために色々動いて空回りするけど
実は一番ヤらせてくれそうなあの雰囲気が良い
860名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 12:02:37 ID:bpH0RInc
>>850
>>851
ありがとうございます。
また新しいのをちょくちょく書いてます。
何日か後にまた投下させていただこうと思います。
861名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 13:19:06 ID:QFpCTu81
俺統計だと沙姫好きはほぼ女
862名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 13:20:58 ID:9n4YdtTh
え?27歳童貞の俺も?
863名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 14:36:39 ID:oygmtUnz
童貞という名の処女
864名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 14:43:18 ID:9n4YdtTh
うむ。確かに俺のアナルは処女だ。
865名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 08:41:11 ID:WMofMhrl
しもねたなのはきらいです
866名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 16:12:16 ID:9UyiPVNH
>>849
GJです。ただルンに知られたらそれこそnice boatな展開は免れないけど
867名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 21:12:54 ID:+HPsjtse
今回よかった
868名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 02:44:56 ID:jwElwOq5
>>861俺女だったのか…
869名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 07:44:47 ID:M+YApBWJ
二日遅れて自己主張する辺りが女の腐ってるのっぽいな
870名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 18:37:04 ID:uKeP9lQp
くせぇ、くせぇよこのスレ
871名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 23:57:52 ID:KG2ydV7T
47:名無しさん@ピンキー 2009/08/04(火) 18:34:28 ID:uKeP9lQp[sage]
銀月書いてる人はまだですか
872名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 08:48:12 ID:QI4UzslT
わろたw
873名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:56:21 ID:vOK09JRW
投下します
>>844
の続きです。
874名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:56:53 ID:vOK09JRW
夕暮れ時に一人、疲れきった顔の高校生が歩いている。
「はぁ、まさかマジでやられるとは思わなかったよ・・・。」
結城リトである。
先日に約束した(ってかされた)ことのためにキョーコの家に行っていた。
「いてててて。」
いくら体力に自信がある高校生でも5日間の間に何度も体を交えるのはきついのである。
腰に痛みを抱えてしまったリトはこと終えた後のキョーコのことを思い出していた。
「悪いね、こっちのわがままでこんなことさせちゃって。またよろしくね。」
キョーコの満面の笑みを見てリトはその時「はい・・。」と答えてしまっていた。
「家に帰ってもララたちがいるし・・・。どっかで休んでこうかな。」
リトはそう言いながら住宅地の中を歩いて行った。
ついたのは小さな公園だった。
リトは自販機で買ったコーラを飲みながらベンチに座ってボーっとしていた。
夕日がだんだんと沈んでいった。
「お、一番星だ・・・。」
リトが言うと隣から声がした。
「ほんとだねぇ〜。」
「おわっ。」
リトは隣に誰かいるなんて気づいていなかったので思いっきりベンチから転げ落ちた。
「ちょっと、結城?もしかして気づいてなかったの?」
声の主は籾岡だった。
「も、籾岡か。びっくりさせんなよ。」
リトは服に着いた砂を落としながら言った。
「ごめんごめん、いつ気づくかなぁって思ってさ。」
リサはいたずらな笑みをリトに返した。
875名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:57:22 ID:vOK09JRW

「でさ、今結城ヒマ?」
リサはリトに訊ねた。
「いや、ひまっちゃ暇だけど・・・。」
「じゃあ、ちょっとうち来てよ。」
リサはリトを我が家に招待した。
「え、でも・・・。」
「いいからいいから、ほらウジウジしない。」
リトは半ば強制的にリサの家にはいって行った。
「久々じゃない?結城がうちに来るのって。」
リサはリトに言った。
「そうかなぁ。」
久々と言っても約1ヶ月しか経ってない。
「そうそう、でさ。今日来てもらったのには訳があんだけど・・・。」
「何だ?」
リトは悪寒がした。何かまたとんでもないことでも起こるのかと思った。
「あたしと駆け落ちしてくんない?」
「はぁ?」
リトはあいた口がふさがらなかった。

876名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:57:49 ID:vOK09JRW
その日の翌日・・・
「遅いよ結城。」
リサは駅でリトを待ちわびていた。
「ごめんごめん、ってなんで俺があやまんだよ。逆だろ。」
腰の痛みに加え、大変なことになったとリトは自分に悲しみを感じた。
「まずは東京あたりにでも出ますか。」
リサの言葉で、まず二人は東京駅に向かった。
「これからどうする?」
リサはリトに訪ねた。
「うーん、とりあえず金は大事にしなきゃだめだから・・・。青春18きっぷでも買っていくか。」
「で、どこ行く?」
リサはさらに質問した。
「一応中央線に乗ろう。山梨なんてお前の両親も美柑もララたちも分かんないだろ。」
リトはリサとともに電車に乗って行った。
車窓を楽しそうに見ているリサ、リトはなぜこうなったかがいまだに理解できていなかった。
・・・昨日・・・
「あたし親とケンカしたんだ。だから家出してやろうと思ったんだけどさ。この近くじゃ見つかるのがオチじゃん。
だから遠くに行きたいんだけど一人じゃ心細くってね。」
「じゃあ、なんで俺だったんだ?。西連寺とか沢田とかでもいいんじゃね?」
「わかってないなぁ。女の子ばっかじゃどんな男に捕まるか分かんないでしょ?」
「ところで何で駆け落ちなんだ?」
「いやぁ、そっちの方が結城が来てくれるんじゃないかなって思ったからさ。」
「・・・」
・・・今に戻る・・・
(そうか、俺は頼りにされてるんじゃなくて利用されてるんだ・・・。)
リトはそんなことに今頃気づいた。

877名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:58:17 ID:vOK09JRW
立川を、国立を過ぎていきとうとう高尾まできた。
「さあ、乗り換えるか。」
リトは立ちあがった。
「これ乗り換えたら、関東とはお別れだねぇ。」
リサは名残惜しそうに言った。
「じゃあ、親の所に帰るか?」
リトが言うとリサは、
「帰るわけないじゃない。いこ、結城。」
と急ぎ足で次の電車に乗り換えた。
電車は高尾を出ていった。先ほどの駅で買った弁当を食べながらリサはリトに言った。
「で、ホテルどうする?」
リトは弁当をのどに詰まらせた。
「き、決めてなかったのか・・・。」
「まあいっか、またついてから決めればいっか。」
リサは自分で質問しておきながら自分で納得してしまった。
弁当を食べ終わると疲れ果ててリトは寝入ってしまった。
「ヤバい、寝顔めちゃくちゃ可愛いじゃん。」
リサはリトを見つめながら思った。
(キス・・・、してもいいかな。)
リサは車内を見渡した。ボーっとしているおじいちゃんしかいない。
(よし、大丈夫だね。)
リサはリトにソフトなキスをした。
(寝顔可愛いあんたが悪いんだからね、結城。)

878名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:58:57 ID:vOK09JRW
こんなあてのない旅は五日間続いた。
五日目、二人は青森県にいた。まだ16時だ。
「さ、どうする?」
リトはリサに尋ねた。駅で2人は考え込んでいた。
「もう金がないぞ。」
二人の手持ちは合わせて2万5千円、ホテルに泊まると帰れなくなる。
「タイムミリットはあと30分だぞ。」
最後の手段はブルートレインだった。
それに乗れば何とか明日の朝に帰れる。
「わかった、もう帰る。」
リサは帰ると宣言した。
「え、ないってどういうことですか?」
リトは駅員にもう一度訊ねた。
「だから2人用個室しか空いてないの。」
リトは血の気が引いてきた。これはまずい。そう思った時リサは思いもよらぬことを言った。
「それでいいじゃん。それでお願いします。」
「はいわかりました。」
リトが制止を掛ける前に切符が渡された。
リトは堪忍するかのように切符を受け取った。

「べ、ベットがセミダブル・・・。」
リトは本当に真っ青になった。
さすがに同級生との同衾はヤバいとリトは夜中じゅう起きてようと思った。
でも旅の疲れに負けてベットに寝転がった。
その上にリサがかぶさった。
「も、籾岡?」
リトは動揺した。なぜこんなことを、とまで思ってしまった。
879名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:59:29 ID:vOK09JRW
「結城ぃ、ごめんね。今までわがまま言って。でもさぁ、明日で終りだからさ、あと1個だけわがまま聞いてくれる?」
「え、何を。」
リトは戸惑いを隠せない。
「あたしとさ、セックスして。」
リトの頭の中でここはどこかを考えてみた。
(別にいいか、もう4、5回目だし・・・ってここは。)
あくまでもここは電車の車内、さすがにそれは・・・。
とリトが言う前にリサはリトのズボンをずらした。
「す、スゴイ。なかなか立派じゃん、結城。」
手遅れだった。リサはリトに舌を添わした。
(うわぁ〜、まだ大きくなる。そ、それなら・・・。)
リサはリトを咥えた。口をいっぱいに開けて。
「んぐっ、はあはあ、んじゅるぅ」
音が大きくなるにつれてリトから理性がなくなっていった。
リトは我慢できなくなりリサの秘所に舌を入れた。
「ん、んんっ。」
リサは快感でフェラを続行できなくなった。
「はあっ、ひあっ。」
リサは完全に感じ切ってしまった。
秘所から大量の愛液が溢れ出している。
「結城・・・、いいよね。」
リサはリトを仰向けにして自分が上に乗った。
2人ともここが電車の中だということを忘れてしまっているようだ。

リトは驚いていた。リサと一つになった瞬間、つなぎ目から赤い鮮血が流れ出てきた。
「おまえ、初めてだったのか・・・。」
リサは苦しそうに答えた。
「あ、当たり前じゃん。まだ高2だしと思ってたからさ・・・。」
リトはそんなリサをいとしく思って体を起こした。そのままリサを下にして自分が上になった。
880名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 12:59:56 ID:vOK09JRW
「結城・・・、もう大丈夫だから。」
リサの言葉にリトはうなずきゆっくりと動き始めた。
リサの喘ぎ声とともにリトはペースアップする。それは暴走機関車のように激しくなった。
外でもパンパンという音が聞こえるほどまで・・・。
「い、イクッ。」
リトはその時気づいた。
(しまった、ゴムをつけてない・・・。)
しかし今頃止められるはずもなく、リトはリサの中に自分の遺伝子をぶちまけた。

「結城が・・・、中で・・・。」
リサは快感のオーガズムに浸っていた。
リトはまたやらかしてしまったと肩を落としていた。
2人は服も着ずにそのまま寝入ってしまった。

「ふぁ、もう朝か。」
リトは目を覚ました。リサは朝日を浴びて車窓を見ていた。
電車は上野駅に着いた。そこから帰るとまずリサを家まで送っていった。
「リサ、今までどこ行ってたの。」
泣いて駆け寄ってくる、リサの両親。
「では俺はこれで。」
リトも家に帰った。
玄関先にイライラモード前回の美柑が立っていた。
「どこ行ってたのよ・・・。」
リトは一瞬逃げ出したくなった。でも疲れで足が動かなかった。
美柑はリトに怒鳴った。
「リトーーーーーーーーーー。」


  おわり
881名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 13:03:19 ID:vOK09JRW
今回はリサで書いてみました。
少し長くはなったかな・・・?

>>880
修正 前回× 全開○
882名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 13:28:15 ID:9P/ARLwF
GJ!! リサ可愛いよ!!
883名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 20:26:13 ID:7RArqZKc
乙GJ−イイヨイイヨー
884名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 12:38:10 ID:n9/RZ8by
         / ̄ ̄ ̄フ\               _       ノ^)
       // ̄フ /   \            .//\     ./ /
      //  ∠/  ___\___  __//   \   / (___
    // ̄ ̄ ̄フ /_ .//_  //_  /      \./ (_(__)
   // ̄フ / ̄////////////         |  (_(__)
 /∠_/./ ./∠///∠///∠//      ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/       (´ー` ( ( (_(___)
\    \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \  _   /⌒ `´  人___ソ
  \    \ \フ / ̄\ \ .//\  //\ / 人 l  彡ノ     \
   \ _  \//___\/∠_  //   < Y ヽ ヽ (.       \
    //\///_  //_  ///     人├'"    ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   //  //.////////∠/      ヽ-i ヽ__  ヽ
 /∠_//./∠///∠// .\\       `リノ ヽ |\  ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\      c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ
885名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 15:43:30 ID:euM7abfb
初投下。リト×ララです。
タイトルはMISIAのあの曲から。
886眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 15:45:55 ID:euM7abfb
カーテンの隙間から朝の光が差し込んでくる。ベッドで眠る結城リトはその光から顔を背けるように寝返りを打った。

―ふにっ―

「ん…?」

リトの手に柔らかい感触。ゆっくりと目を開くと、隣で眠るピンクの髪の少女の姿が目に映った。
ララ・サタリン・デビルーク。彼女は一糸纏わぬ姿で、リトの隣で安らかな寝息を立てていた。寝返りを打った際、リトの手は彼女の乳房を鷲掴みにしていたのだ。

「ううううううわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

早朝の結城家にリトの声がこだまし、屋根で羽を休めていた雀たちが飛び去っていく。一時期よりマシになったとはいえ、彼に裸の彼女を直視できるほどの免疫はまだついていなかった。

「…またやってる…」
結城家のキッチンで、ため息混じりにリトの妹、結城美柑がつぶやいた。
「いい加減慣れないもんかねー…」
まあ、しばらくしたら二人とも二階から降りてくるだろう。自分がリトを起こしにいく手間が省けたと思えばいい。美柑は鍋に視線を戻し、味噌をとき始めた。

「こらララ!!お前いつになったら裸で俺のベッドに入るのをやめるんだよ!!」
「えー…だって、やっぱりリトの傍がいいんだもん…」
「ったく…。ちゃんと自分の寝床はあるんだから、そっちで寝ろ!!」
そう言い放つと、リトは着替えを用意し始めた。このときの彼には気づく由もなかった。彼の背中を見つめる彼女がどんな表情をしていたかなど。
887眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 15:48:40 ID:euM7abfb
「ララのやつ、何度言ってもやめる気配がねえ…」
その夜、リトは一人自室で腕組みをして、ララが自分のベッドに入ってくるのを何とかやめさせられないものかと考えていた。
「仕方ねえ…」
リトが考えついたのはベタベタな手だった。眠らずにベッドでララを待ち伏せして注意すれば諦めるかもしれない。とにかくララに自分には隙がないと思わせればいいんだ、と。
夜11時、リトは部屋の明かりを消してベッドに入った。
「さあ、来るか?」
眠らないまま2時間が経過した。
「…今日は来ないのかな…?」
その夜はなかなか眠れなかった。ララを厳重注意しようと心に決めていたので、目が冴えていた。
そのまま30分が経過した。目覚まし時計の針が奏でるリズムが少し耳に障った。
「…んだよ…。妙に張り切ったくせに、なんか俺、馬鹿みてーじゃん…」
そのときだった。

ギィ…ッ

ドアの蝶番が軋む音に時計の針の音がかき消された。
『来た!』
チラッとドアのほうに目をやる。目も暗さに慣れていたので、誰が入ってきたのかはすぐにわかった。ララだ。すでに身には何もつけていない。
『ってもう裸なのかよ!』
厳重に注意しようと心に決めていたはずなのに、ララの裸体を目にするといつものように顔が赤く、そして心臓の鼓動が異様に速くなり、リトは行動不能に陥った。
888眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 15:54:13 ID:euM7abfb
就寝前の決意はなんだったのだろうか。リトはあっさりとララの侵入を許してしまった。
『情けねー…』
自分の心臓が不愉快なリズムを刻んでいた。自分のヘタレぶりが嫌になる。そのときだった。
「くすん…」
「!?」
ララ…泣いてる?
「リト…。私リトのこと本気で好き…」
リトはビクッとした。自分の狸寝入りがばれていたのかと思ったからだ。
「こんなこと、リトが寝てるときしか言えないから…」
『あれ?ばれてない…?』
リトはそのままララの言葉に耳を傾ける。
「私すごく不安なの…。やっぱりリトは私じゃない誰かが好きで、私はいくらがんばっても駄目なのかなあって」
リトの心臓が少しずつペースダウンしていった。ララの気持ちはわかっているはずだった。
自分のことを愛してくれている一方で、今の自分の気持ちが彼女に向いていないことも彼女は知っている。
いつも彼女は能天気に笑っているからあまり意識していないが、それが辛くないはずがない。
「ごめんねリト…。私、ゼロからがんばるって決めたのに…弱音吐かないって誓ったのに…。リトの前で笑顔でいるためにリトの背中に弱音吐いてる…」
昨日もこうだったのだろうか。いや、ララがリトの気持ちに気づいていたのはだいぶ前からだったはずだ。そうなると、これももうだいぶ前から繰り返されていたことなのだろう。
リトの体温で程よい温もりをもったベッドで、ララは最後につぶやいた。
「リトのベッドのあったかさ、私好きだよ。明日の朝また怒られちゃうけど、私はこれでまたがんばれる…」
ララがそう言って目を閉じたとき、リトは反射的に彼女の名を呼んでしまっていた。
「ララ」
今度はララがビクッとする番だった。まさかリトが起きていたとは思っていなかったからだ。
「リっ…リト起きてたの!?ごめん!私部屋に戻るねっ!」
飛び起きて駆け出そうとするララ。その手をリトの手が掴み、自分のほうに引き寄せた。
889眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 15:55:58 ID:euM7abfb
「きゃっ」
身体能力はララの方が数段上のはずなのだが、ララはリトの上にあっけなく倒れこんだ。ララの滑らかな背中にリトの手が回される。そこでララは自分がリトに抱かれていることを理解した。リトからの言葉は無い。それが不安で、ララは尋ねた。
「ねえリト…、全部聞いてたよね…?」
「うん」
「私…自分で決めたことも守れないだめな女だよ?だから私、リトに抱きしめてもらうなんて…」
「それじゃ、俺もだめな男ってことになっちゃうよ。今日狸寝入りしてたのは、ララがベッドに入ってくるところを注意しようって決めてたからなんだからさ。俺だって自分で決めたはずのこと守れてないもん」
自嘲するような言葉だったが、リトの声音は穏やかだった。ララはそれに安堵し、リトの背中に手を回した。そのとき、リトが言った。
「あ、ちょっと待って、ララ」
リトの声音は穏やかなままだったが、ララは突如の拒絶に不安を覚える。
「よっと…」
なんと、リトは自分の服を脱ぎ始めた。ララと同じ生まれたままの姿になった彼は、ララに声をかけた。
「もういいよ」
「リト…あっ…」
リトはララを抱き寄せた。二人の心臓が同じリズムを奏でている。ララは今度こそリトの背中に手を回した。リトの肌の感触、温もり、全てが愛おしかった。
「なあララ。今度は二人で決めよう?」
「え?」
「お互いにずっとお互いを愛し合っていくって」
その言葉はまさにララがずっと待ち望んでいたものだった。リトももう心に決めていた。不思議ともうその想いが揺るがないことに確信があった。
890眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 16:01:33 ID:euM7abfb
「ん…」
ベッドの上で二人は唇を重ねた。その瞬間、リトの肉棒が膨張を始めた。
「リト…なんかおっきくなってる…」
「だってしょうがねぇだろ…。その…男はこういうとき皆こうなるんだから…」
リトに恥ずかしさがこみあげてきた。さっきまで歯の浮くような台詞を言っていた彼とは別人のようである。ララはクスッと笑ってリトの口内に舌を差し込んだ。
「わっぷっ??」
今度はリトが翻弄される番だった。しかしリトもいつまでもやられっぱなしではなかった。
彼も舌を伸ばし、ララの口内に彼女の舌を押し戻し、そのままララの口内を味わいつくした。
ディープキスを終えると、お互いにもうキスだけでは終われないほどにお互いの体を求めていた。
「ララ…」
リトは自分の膝をララの両足の間に差し込み、そのまま彼女の足を、その間に自分の体が入るくらいにまで開かせる。
「リト…」
自分だってリトの事を求めているはずなのに、いざとなると不安が襲ってくる。
リトは再びキスをし、彼女の不安を少しでも和らげようとした。その想いが伝わったのか、ララの体を縛っていた緊張が少しほぐれる。
リトは手で彼女の膣の位置を確かめた。指に触れるぬめっとした感触が、彼に彼女とひとつになるための入り口の場所を教えた。
「ララ…入れるよ?」
「うん…」
リトの肉棒がララの膣内に入っていく。
「あぐぅ…っ…」
彼女の体に痛みが走る。でもやめてほしいとは思わなかった。
リトはララの処女膜を突き破り、そのままララの最奥部まで肉棒を侵入させた。
891眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 16:04:12 ID:euM7abfb
「ララ…大丈夫?」
リトが心配そうに声をかけた。性知識の少ない彼でも、ララが痛みを感じるであろうことくらいは知っていた。
痛みはまだ残っているが、ララはリトに笑いかけた。
「うん…。ちょっと痛かったけど、大丈夫だよ」
本当はちょっとどころの痛みではなかったが、ララはこのときの自分の笑顔が決して無理をして作ったものではなく、自然とこぼれたものであったことに少し不思議な感覚を覚えていた。
「リトはどう?」
ララの問いかけにリトは素直に答える。
「すごく気持ちいいよ…。動かしたい…」
「うん…いいよ…」
ララの返事を聞き、リトは腰を動かし始めた。リトがララの顔を見ると、彼女は無言で細い眉を寄せ、眉間に皺を作っていた。
リトはララと唇を重ねた。腰をグラインドさせる間、彼はずっと唇をはなさなかった。
自分の肉棒が今彼女に痛みしか与えられないのなら、せめて唇で愛情を伝えたかった。
彼の想いが伝わったのか、少しずつだがララの痛みが和らぎ始めた。
痛みが引いてくると、ララの体はリトをますます求めるようになっていた。
その一方で、リトはこみ上げてくる射精感と闘っていた。
「う…ララ…もう出そう…一度抜くよ?」
「だめ…。抜いちゃやだ…。最後の最後まで私の中にいて…」
その言葉がリトがぎりぎりで保っていた最後の理性を打ち砕いた。
「ララ…!」
背中に回されていたリトの腕に力が入り、膣の中の肉棒の動きも激しくなる。
「あんっ…はあぁ…」
ララはもう痛みを感じていなかった。彼女の嬌声がリトの雄の本能を刺激し、それに伴ってますます勢いを増す彼の動きがララの雌の本能を暴走させる。
「あう…あはんっ…リトぉ…好きぃ…」
ついにリトは耐え切れなくなり、ララの子宮と0距離のところで精を解き放った。
「あああああああぁぁぁぁ…っ…」
ララの声とともに津波のような快楽が二人を襲った。そして、ゆっくりと引いていく。
892眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 16:06:11 ID:euM7abfb
「ねえリト」
行為が終わっても二人は衣服を身に着けようとはしなかった。
「どうしたララ?」
「ぎゅっ」
ララが擬音を口にするとともに、リトに強く抱きついて甘えてきた。
「わっ、こらっ」
そんなリトの言葉には怒気など微塵にも含まれていない。リトは穏やかな笑顔でララを抱き返した。

その夜は眠れなかった。二人は他愛も無い話をして笑いあい、キスをしたくなったらキスをし、交わりたくなったら本能のままに交わった。
そうするうちに空が白み始め、雀の鳴き声が聞こえてきた。

「朝か…。結局お前のせいで眠れなかったな、ララ」
リトの呼びかけに返事はない。代わりに彼女の穏やかな寝息が心地よいリズムを奏でていた。
「なんだ、寝ちゃったのか…」
急に眠気がリトを襲ってきた。瞼が重い。穏やかで気持ちのいい朝だったが、今のリトにとってはその光よりもララの体温や息遣いの方が心地よかった。朝の光から逃れるようにリトはそのまままどろみの中に落ちていった。

キッチンで朝食の準備をしていた美柑は時計に目をやった。リトの悲鳴は聞こえてこない。
「やれやれ、今日は起こしに行かなきゃいけないか…」
美柑は面倒くさそうにつぶやくと、だらしない兄を起こすためにリトの部屋のドアを開けた。
「リトー、いい加減起きなよー」
美柑はドアを開けるとともに絶句した。美柑の目に映ったのは、まず裸で眠るララだった。
そこまではいつもの光景だった。信じられなかったのはその隣でリトが裸で眠っていたことだった。
幸せそうな顔でララの背中に手を回している。
美柑は顔を赤くしながらリトの部屋を出た。そして二人の朝食にラップをかけた。
登校するには少し早い時間だったが、美柑は家を出ることにした。
いつも言うはずのいってきますという言葉の代わりに美柑はこう吐き捨てた。
「二人で仲良く遅刻しろっ」
893眠れぬ夜は君のせい :2009/08/06(木) 16:09:59 ID:euM7abfb
これでおしまいです。
本誌でリトの気を引こうとして空回りして泣いちゃうララを見て触発され、
彼女のちょっと脆い一面に焦点を当ててみることにしました。
894名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 17:55:13 ID:NG+JBj7Y
Nice!!GJ!!
普段、天真爛漫なララの切ない場面はキュン胸だなWWW
895名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 18:51:45 ID:1OGvmUXU
リトが求めたことに違和感はあったが…
とりあえず投下GJ
896名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 19:15:58 ID:Tsb74U6Z
GJ
897名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 20:01:45 ID:NOgH5c4i
GJ!!
ララも素晴らしいがラストの美柑が素晴らしすぐるっ!!
898名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 20:07:01 ID:cmP9FmNb
乙GJ

やはりリトは決める男
899名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 20:55:00 ID:QVGFOrJf
GJ!!
本編もこうならないものか…
900名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 21:05:28 ID:PM8LOUVK
GJ
設定としては「決意」のもうちょっと後くらいかな?
いつも明るいララだから、たまに見せる弱さがグッとくる
901名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 21:36:51 ID:rzaIE8uA
今の成長したララは一人でその寂しさと戦ってるのかな、とか考えると目頭がちっと熱くなってくる…
902名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 18:48:00 ID:QWiqLzkp
リトとモモがだらしなく何回戦も獣のようにやりまくるような奴を書いてください
903名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 19:16:33 ID:Gu6kdZr7
なんでそんな桃人気なんだ?
ナナのほうがかわいいだろ
904名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 19:23:05 ID:VZtDJkqS
荒れる元だからやめろ
905名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 19:25:23 ID:k+fJ1Ddo
好きなものをあげるのはいいがそれを主張するのに他を貶めるような発言はいただけない
SSなんて最初は自分がこのキャラキャッキャウフフしたい!みたいなエネルギーから始まるんだから
贔屓のキャラのがないなら自分で書いてそういう流れを作ってみるのもいいんじゃないか?
906名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 21:19:23 ID:dv1HWEfN
貶めるつもりはないが、ナナやモモがどんなキャラか憶えてない・・・
何話に出てたんだっけ・・・
907名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 22:19:25 ID:dv1HWEfN
ギャーすまん俺ググレカス
908名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 20:06:14 ID:zX61PDYX
ここで美柑がいいと言ってみるテスト
909名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 03:06:50 ID:vEBvt6qT
容量的にもスレ的にも次スレの時期か
910名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 11:49:20 ID:+HQGqcak
>>909
まだ早いだろ
70k超えSSでも投下してくれるのか
911名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 11:57:32 ID:+HQGqcak
↑すまん、素で間違った
この板512kだっけか
912名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 17:22:17 ID:io4w/uAB
500で容量over
913名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 03:55:51 ID:oxv0/Ros
>>893
全俺がGJ!
久しぶりにリトララ良かったよ〜こーゆー雰囲気好き
9141:2009/08/13(木) 07:30:02 ID:3o10jGOt
915名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 13:40:15 ID:K5Mhxx8R
だんだんスレが停滞してきましたね・・・
ってことでSSを作ろうと思っているのですがキャラが決まらず・・・
皆さんは誰と誰がいいですか?お願いします。
916名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 14:49:45 ID:JwkJ39yX
俺はリト春菜かリト美柑かリトヤミかな。
917名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 15:39:20 ID:wmtp8Q2B
確かにリト春菜は久しく見てないな(^ω^)
918名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 15:45:04 ID:m/0oN52A
リトララかリトヤミかな
91924:2009/08/13(木) 17:55:11 ID:YRf4fRZz
920名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 18:41:33 ID:MGW6J8bf
リト里紗
921名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 00:26:25 ID:YyN1GGY+
りと・みかん といえば、リトの布団に入ってたなぁ。みかんはマシュマロと間違えられていたけど。
昨年のゲームで一行4人に3人分の布団が有ってみかんがりと一緒に寝ようと誘ったのに、りと、断っていたな。
みかんってもしかして、お兄ちゃん大好きなのかな?
922名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 00:34:57 ID:9rSt1+Ye
To Love-Ruの"Ru"はロシアなの?
Yami-chanはシベリア娘です?
923名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 00:42:05 ID:mW7tP5gm
あなたはこのマンガの趣旨が「ロシアを愛するコト」ではないと知っています。
ヤミ、ララ、そして沙姫は宇宙人であり、彼女たちはそれについて隠そうとしていません。
924名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 03:19:57 ID:EvEnrkoN
リトリサもしくはリト唯をお願いします。
925名無しさん@ピンキー:2009/08/14(金) 04:42:00 ID:8uHzPEyW
リト春奈の濃厚なエロが見たいです
92672:2009/08/14(金) 06:35:17 ID:Oz0kNIqT
9273:2009/08/14(金) 12:08:41 ID:UO34/0KR
>9 >27
92876:2009/08/14(金) 23:45:00 ID:zvv4tSex
92977:2009/08/15(土) 00:38:30 ID:Dea0ncSy
930名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 06:56:17 ID:lykohyBI
残り70
93178:2009/08/15(土) 12:07:49 ID:+k2rXDB0
932名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 19:29:55 ID:52hzwucc
地味に>>928がSex
933名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 21:21:44 ID:xFuT+CT+
リトが寝ぼけて美柑の尻揉みしだいてたけど、そのままお尻に指突っ込まれて
かき回されそれ以降癖になっちゃった美柑って想像したの俺だけだろうな
934名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 22:52:36 ID:+saaVJn3
>>933
よう兄弟
935名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 00:11:18 ID:chxV+lZ4
尻尾で感じるララたんを見る度、尻尾の魅力に取りつかれて尻尾オナニーに耽るララたんを想像するのは俺だけじゃないはず
9364:2009/08/16(日) 00:35:14 ID:FOKZSZAj
9 >36
937名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 00:37:46 ID:bao3tVZJ
つぅっと触れるか触れないかの微妙なタッチで撫で続けるのが読みたい
938名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 05:42:12 ID:cjrvL7kK
尻尾をディルドー代わりに使われて悶絶するララしか想像できないw
93934:2009/08/16(日) 07:12:46 ID:W128dkuQ
940名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 16:18:15 ID:DmC5Pvgy
実際、身内に迫られるなんて恐怖以外の何物でもない
目がさめて上に妹が乗って腰振ってたら一生ED決定だわ
941名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 17:09:02 ID:NAxmdMMK
お前の中ではそうなんだろうな AA略
942名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 17:14:13 ID:HExMr9LF
だが・・・それがいい!
943名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 17:37:24 ID:Tu0y8GFH
リアルに妹のいる奴は妹属性に萌えたりしない。
まあ何事も例外はあるだろうけど
944名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 20:11:58 ID:EhkASbLS
真の廃人はリアルと三次を混同したりしない
94535:2009/08/17(月) 03:52:13 ID:YhaoDqaE
94637:2009/08/17(月) 12:24:24 ID:RJ6+NvHa
94779:2009/08/17(月) 23:47:40 ID:9fE/WAPn
94880:2009/08/18(火) 00:28:09 ID:OCEJdstj
94981:2009/08/18(火) 06:58:25 ID:hNyHlKvR
950残り50:2009/08/18(火) 12:07:50 ID:bmGYM65g
951名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 13:00:07 ID:OcjpMuiE
リトと唯はまだ?
952名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 21:55:46 ID:aTd5tySc
次スレを立てるなら、>>1 はこのスレの>>1のこぴぺで良いのか?
それとも別のを作るのか?
953名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 21:57:12 ID:Cygej9vg
リトヤミは?
954名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 00:11:02 ID:RBEInHDJ
9 >54
955名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 01:35:40 ID:ooQFslzG
>>952
それでおkでしょう
95682:2009/08/19(水) 07:12:55 ID:NXa9c3fw
957名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 12:23:42 ID:JdJQ/Gor
957
958名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 21:33:28 ID:4SAmMXgA
958
959名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 21:52:18 ID:ylOnjGR2
エロパロ板ではじめてのスレ立て
To LOVEるでエロパロ part11
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1250685824/

でいいかしら
960名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 23:47:13 ID:MGi/YvrL
残り40
961名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 23:57:23 ID:tE2o40BG
>>960
実を言うと残り39
962名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 10:02:40 ID:/UnvtkMc
携帯厨ばかりだからPCからAAをぶちかますという発想に到らない
963名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 17:07:01 ID:5nPBZV18
PCだけどいいAAがないのよ
なんでもいいというのなら、ぶちかますけど?
964名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 22:08:08 ID:nT9MUdSl
  /⌒\人/⌒ヽ バッ
 ノ  \(○)/  ヽ   合衆国日本!
 Lノ⌒ ( ( ⌒\_」
      く \
96583:2009/08/20(木) 22:36:33 ID:r1gadyhy
96684:2009/08/20(木) 23:34:20 ID:RERUjkE4
967名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 08:17:00 ID:EuteITqh
             ,. - 、
              //´ヽマ;:、_
   rゥ、       ;';'    `ー'
   ├i、ヘ       //
   レ. ! ',    //
     ヽ_`ーrュニノ
         ̄i__|
        ├i
         i__!
         |:::l
         i:::l_
        /r_-,::!
      ,r'´;,r-、i:i、
      /;:;:/i.7::!:|ミ、
  r==‐ュ,!:;:;∧l/::i|::i!:i;!
  ー=‐7:;:;:i、:ヽ トi_!i::i;!
     i;:;:;:!iヘ:::ヽ(_iユi!  _
.     !;:;:;i:!冫:::::i /:サv'iュlュ`!
     i:;:;::i::/i:::i,':::!i`'ー'一'
     `,:;:;ヽー'::::::ノ/
      ヽ.:;:`ー'ノ
        `゛''"´
968名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 10:11:44 ID:dbRXfV1m
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1250685824/

>13 名無しさん@ピンキー [sage] 2009/08/21(金) 00:47:55 ID:QLfwevKo Be:
> さて、本編で春菜エンドも確定したので、ここもそれに従ってくれ。

うざっ
96985:2009/08/21(金) 12:14:18 ID:QF0Tfh2+
970名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 14:33:49 ID:EuteITqh
まぁまぁ、ヒロインのなかで春菜だけ確定してなかったんだからしょうがないじゃん?
971名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 14:43:07 ID:HRJ+xCa0
>>970
どういう意味だ?春菜以外も確定してなかったが
97286:2009/08/21(金) 23:49:16 ID:mjQcPht5
97387:2009/08/22(土) 07:43:16 ID:Qyg2JjjT
97488:2009/08/22(土) 12:27:58 ID:ChM9x2Yc
97531:2009/08/22(土) 23:32:38 ID:xrT9El/d
97649:2009/08/23(日) 06:27:23 ID:zaneNyJ0
97748:2009/08/23(日) 09:12:49 ID:qTKCswCl
978456:2009/08/23(日) 13:56:56 ID:8G9T+cf3
978
979名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 19:16:56 ID:ocRi346Q
いい加減埋めれば?w
980名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 19:17:53 ID:ocRi346Q
980
981名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 20:15:20 ID:fsmWgtVN
982名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 22:04:03 ID:zAqt+ODj
うまった?
98346:2009/08/24(月) 00:10:07 ID:40ZpuUyo
>47
98444:2009/08/24(月) 01:03:26 ID:DdCz6Ncn
>45
985名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 01:48:15 ID:eNBgECXj
何か気にしてる香具師がいるから梅てみるか
986名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 01:49:57 ID:eNBgECXj
何か気にしてる香具師がいるから梅てみるか
987名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 01:51:57 ID:eNBgECXj
何か気にしてる香具師がいるから梅てみるか
リトとヤミっていうカップルは成立するのか?
先日セリーヌの責任で数時間恋人同士になっていたけど。
988名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 02:16:15 ID:SoMVST2c
分かった埋めるよ
989名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 03:39:44 ID:apzmR5ug
99043:2009/08/24(月) 06:30:04 ID:XF/EHDwJ
残り10
9911:2009/08/24(月) 07:53:38 ID:wPOdVakS
数か月前…
あたしはニ階堂に犯された…

あの時あたしはスゥとキャラなりしてたから、スゥもあたしと同じ感覚を味わってたんだろう……

あたしは妊娠したんじゃないかという不安に駆られ、検査薬を使った……

結果は陰性…
あたしは胸を撫で下ろし、安堵していた……

そう…

あの時までは……

ラン「あれ?…スゥ?」

ミキ「どうしたの?、そのお腹」

スゥ「えへへ〜、できちゃいました〜♪」

そう……
あたしは妊娠してなかったが、スゥは妊娠していた……

父親は…
間違いなく……

あむ「にーかーいーどーうー――!!」(激怒)

ヨル「゙有り得ないという事は有り得ない゙かニャ……」
992名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 12:16:48 ID:NxcIq9Ek
シャワーの音が鳴り響く個室で、可愛らしくなく少女達の声が響いてた、
とっても淫靡な含みのある声が…
「ちょっ!あっ!ダメ…そんなとこ!」
「うふふ…可愛いわあむちゃん、んっ…ほらここも凄く濡らしてる…」
「ひゃん!!」
片手であむちゃんの小さな胸を鷲掴みし、そのうえに股間へと手を伸ばすなでしこちゃん、
敏感なところを細い指先で弄られて、あむちゃんの身体は何度もピクピクって震えちゃってた。
『うわぁ…なんか凄いね』
『はいですぅ〜あむちゃんとなでしこちゃんエロエロです〜』
『あら、あれはまだ準備運動みたいなものよ』
『なんと!』
『あれでですかぁ!!』
ちなみに今ボクたちもシャワー室に居た、で…ここがどうなってるかというと、
ガーディアンのお仕事を終えた後に、汗を流してサッパリさせちゃおうと、
あむちゃんはなでしこちゃんにシャワー室に誘われたのだけども、
そこでボクたちの持ち主であるあむちゃんは、突然になでしこちゃんに襲われちゃってたんだ。
「んむっ!」
「あぁっ!だ…ダメ、そこ噛んじゃ…ひぅ!あっ!あはっ!!」
続けて耳たぶを甘噛みされちゃって悶えてるあむちゃん、
うわ…なんだかすっかりなでしこちゃんによる、あのエッチな刺激に翻弄されちゃってるよ。
「ふふ…耳たぶが弱いのね、ここも…」
「ひぅ!!あはぁぁっ!!!」
「やっぱり敏感ね、あむちゃんの中…あたしの指先を締め付けてきてるわよ」
そうなんだあむちゃんは、すっかりなでしこちゃんのなすがままになってた、
あんなとこ…アソコの中まで掻き回されちゃってるみたいだし…すごいかも、
もうすっかり狂っちゃうかもってくらいに激しく乱れてるよ。
「ほら、ここ…うふふ、あむちゃんの花弁が赤く咲いてて蜜が溢れてるわ」
「あっ!そんなとこを舐めたら…んっ、汚い…」
「あむちゃんの体は何処だって綺麗よ…んっ、んあっ…」
「ひゃぁ〜〜〜!!あ…あんっ!あぁ!!」
うわぁ〜ついにはなでしこちゃんってば、あむちゃんのアソコをペロペロって舐めてるよ、
おしっこだってしちゃう場所なのに…だから当然に恥ずかしくてしょうがない様子のあむちゃんでした。
でもその表情からして、すっかりやらしい快感に心酔しちゃってるみたいだよね。
そんな光景をボクは見てた…胸をドキドキとさせつつ、じっくりと…
すると、何かトントンて横から叩かれるの?
誰?ラン?って…てまり!?
『うふふ…ねぇ見てるだけも退屈だし、しゅごキャラはしゅごキャラ同士で楽しみませんこと?』
『へ?何…ちょっ!』
すると後ろからなでしこちゃんのしゅごキャラのてまりが、
ボクの身体を抱いてくるの、ちょ…あのこれってまさか!
嫌な予感を感じたボクは皆に助けを求めようとします、だけど!
993名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 22:57:28 ID:2Hkz34Fa
スレ違で埋めてもなぁ
994名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 22:58:10 ID:2Hkz34Fa
dat落ち待ちもなんだかなぁ
995名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 22:59:00 ID:2Hkz34Fa
ログ一覧で1000になってないと気分悪いだけなんだけどさw
996名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 23:00:31 ID:2Hkz34Fa
ヤミ×ララ×ヤミ とかはあんまり需要無いのかな
997名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 23:03:00 ID:2Hkz34Fa
後3
998名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 23:04:01 ID:2Hkz34Fa
2
999名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 23:04:41 ID:2Hkz34Fa
次スレ
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1000名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 23:05:37 ID:2Hkz34Fa
では次スレで会いましょう

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