1 :
名無しさん@ピンキー:
前スレが500KBオーバーしたので立てました。
一応スレ番もつけたのですが……おかしな点がないかちょっと不安。
何で新スレになってんのと思ったら大作が投下されてたか
スレ立て乙です
しかしNTRは勘弁
すみません
不注意で500KB超えさせてしまいました
続きを投下します
5 :
四章:2009/03/08(日) 07:08:13 ID:oQzZqGHh
*********************
翌日になり、セドルはチュルハン王、アズメイラ王妃と晩餐をともにすることとなった。
勿論と言うべきか、シーフゥの名もでていた。
当人は昨日で一仕事終えたと思っていただけに、少々くたびれた気分になっていた。
ダンスの時のように、火花散らす対立はさすがに無いだろうが、
サウラとはまた違うアズメイラの威圧感は避けれるなら避けたいものである。
当然断る選択権などないのだが。
セドルと共に侍女に案内され、用意された食卓の間に入る。
「えっ!?」
すでに座って待っていた面子を見て驚いた。
シーフゥはセドルの顔を見たが、やはり同じようにとても驚いた顔をしていた。
つまりは王子も知らなかったようだった。
「よくぞ参った。さ、今日は特に堅苦しいことはない」
「ふふ、シーフゥよ。今宵も年齢相応に可愛いぞ」
「ほらほら、突っ立てないでさっさと座りなさいよ」
呆然とする二人は、驚きの発生源から声を掛けらるが反応すらできなかった。
王と王妃はこの場に居て当然だ。
だが何故サウラが同席しているのだろうか。
諸所の疑問は脇にどけ、セドルは気を取り直して席に座ることにした。
理由はわからなかったが、望むべき理想の状態と言ってよかった。
これでパザンたちに対する差別意識も薄れていくはずだ。
席順だが、王を上座として、曲がって横に王妃が座り、その隣にサウラが座っている。
つまりセドルは王の横で王妃の対面、シーフゥがセドルの隣でサウラと対面だった。
さらに若手二名を困惑させるのは、アズメイラとサウラが仲良くおしゃべりをしていることだった。
困惑しているのは若者だけでなく、チュルハン王は少し居心地の悪そうにも見えた。
普通愛妾と王妃が晩餐に同席することはないから当然だろう。
王の今日の糧への感謝を述べた後、一同杯を掲げ一口飲む。
シーフゥもとりあえず形だけ一口含んだ。
なかなか強いアルコールの感覚が食道から胃へと流れ落ちていく。
だが嫌な予感は流れ落ちない。
セドル王子のように仲のよさそうな二人を素直に喜び、
会食を楽しめればいいのだろうがそうはいかなかった。
サウラはこちらを見て笑みを見せるが、明らかに何か企んでいる目をしていた。
「どうしたシーフゥよ。口に合わぬか?」
「い、いえ。とんでもありません。ちょっとお酒がきつかったもので」
アズメイラの意外な配慮の言葉に慌てて反応した。
ちなみに王が日頃の労をねぎらうが、これは右から左へと抜けていく。
コックが腕を振るった様々な料理が運ばれるが、
これも右から左へと流していく感じだった。
格式ばらない会食ということもあり、楽しげに談笑する中、晩餐はつつがなく終了した。
だがシーフゥには味など判るはずがない、そのくせ時間だけは濃厚であった。
そしてその後、王は抜けてティータイムとなるが、
シーフゥにはなぜか場に僅かばかり残っていた重石が消えてしまった感覚に襲われた。
末席に居る自分はそそくさと抜け出すわけには行かない。
隣のセドルが楽しそうであるのを見て、いよいよこれはまずい気がした。
この状況はいつかの時とよく似ている。
失敗して、慰め程度に良いことがあって、その後にサウラが出てくる。
6 :
四章:2009/03/08(日) 07:11:38 ID:oQzZqGHh
********************
シーフゥは随分前にあった事件を思い出す。
一週間ほどパザンがどうしても外せない用事のため、シーフゥが代理として先方に赴いたのだが、
どうしても手持ちの金が足りないとのことで、不足分は物々交換にしてもらえないか、
というをお願いされた。
物自体は高価で貴重品な胡椒だった。
不足金額分に色をつけての量を提示されたため、シーフゥは独自の判断で了承した。
これを売りさばけば、通常より得になるはずと見積もった。
宿に戻ると丁度良いことに翌日は市が開かれると聞いて、
シーフゥは早速売り出すことにした。
おおよその相場より少し安くすれば、即完売になると考える。
敷き物と日よけの傘、重量を量る秤を持って手際よく準備する。
そして商品である胡椒を並べたのだが、周りから怪訝な目で見られた。
その後、数分もしないうちに、その国の治安維持関係の職種と思われる人が近づいてきた。
いま振り返ってみれば、まったくもって馬鹿なことをしたものだと思う。
胡椒は国策の下、栽培されており、納入先も然るべきところと決まっているそうだった。
普通の市で出されれば当然横流し、もしくは盗品ということである。
さりとてシーフゥも取引先に迷惑をかけることもできず、交換したとは言えなかった。
まさに絶体絶命であった。
数日して話を聞きつけたパザンが役人と交渉し、シーフゥと面会する。
その時に黙秘していたシーフゥは、全てをありのままを伝え、独断で取引、商売したことを謝った。
「後は任せて、ゆっくり落ち着いて休みなさい」
パザンは怒ることなく、シーフゥに労わりの声を掛けた。
そして役人に金を握らせ、家庭用保有分を小金欲しさに販売しようとした、
という風に処理をしてもらった。
現物は参考品として没収されたが、わずかばかり返してもらえた。
このときの帰路、シーフゥは悔しさと己の愚かさに初めて泣いてしまった。
パザンが頭をなでつつ、「これが世の中を知るということさ。
シーフゥよ、悲しむ事はない。お前は一つ成長したのだ」と慰めた。
このときの宿は、外食か自炊が必要な安宿である。
サウラは安宿に泊まるなど願い下げとばかりに別行動であった。
パザンの提案の下、どうせなら手元に残った胡椒で料理を楽しもうということになった。
もともと航海中防腐用に控えはあるので、それならばと取り掛かる。
料理担当のグーリーが肉料理に、普段は味わえない挽きたてで質の良い胡椒をまぶす。
ほんとうに僅かだったが、独特の香味とともに肉の美味さを味わった。
こうしてこの事件は終わった、かのように思えた。
7 :
四章:2009/03/08(日) 07:13:40 ID:oQzZqGHh
翌日サウラが宿へ来た。
安宿にひどく不似合いな、高級そうな装束に装飾品は明らかに場違いであったが、
そんなことをサウラはまるで気にしない。
他の客がちらちらとサウラの組んだ長い脚を見ていく中、
わざわざ挑発するように左右を組み替えたりもした。
何人かがそれだけで前かがみになるのを面白そうに見ていた。
「はあい、相変わらず貧乏臭い宿ね。
いい物が手に入ったからあげるわよ。たまにはまともな料理に使いなさいよ」
「……」
「………」
グーリーは基本無言である。
だが他の二人も無言であった。
「なんだかたくさん手に入ったから、
特別にあげるって言われて貰って来たのよ。
別に盗品でもなんでもないから安心しなさいって」
この場の誰もが嘘を言っていないとわかる。
普段なら冗談の一つでも言いたかったが、
参考品として没収された物そのままに返ってきては反応のしようがなかった。
「今から昼食の支度するんでしょ、私の分も頂戴ね。
どうせ貰いものなんだからたっぷり使いなさいよ」
「あの……」
「なに? 文句でもあるかしら」
「いえ、なんでもありません」
「そうよね、なにしろシーフゥちゃんがへまをしたおかげで〜、
無くなっちゃったようなものだものね〜」
シーフゥにもなけなしのプライドがあったが、いきなり崩壊してしまった。
この頃は多感な少年よろしく、さり気にサウラのことを軽蔑していただけにダメージは大きかった。
「景気づけにパーっと使ったら。
いっつも船の上なんだから、新鮮な胡椒なんて味わえないしね」
「ぼ……僕は……遠慮しておきます……」
「ふふ、お小遣い目当てで売っちゃダメだよ。シーフゥちゃん」
再起不能であった。
なぜ事件のことをわかったのか、どういう手口で返してもらったのか、
シーフゥは聞きたくもあったが、聞かない方が良い気がした。
きっとまともな方法ではないはずだし、
ここで詮索するほど空気の読めない行動はとりたくなかった。
8 :
四章:2009/03/08(日) 07:16:02 ID:oQzZqGHh
********************
シーフゥは腹をくくり、流れに身を任せ、企みがあるなら乗っていく気分になる。
これが試練なら、進んで受けてたつ。
そしてきっと悪い方へは流れない、はず。
手元に注がれた器を持って、一気に煽った。
「ん……あ、あれ? これお酒じゃないですか!」
「何を言うか。紅茶を火酒で割ったものだ」
それは酒です。そう言いたかった。
「ふふ、シーフゥよ。そなたの昨日の気概はどうしたのだ」
「そうよね〜。昨日は見ていて感動したわよ。スリリングで白熱した応酬」
「えっ、サウラさんも見ていたのですか」
セドルが興味深そうに加わる。
シーフゥを肴する仲間が増えたのが嬉しいらしい。
「そうよ。小姓に扮してお忍び。もちろん王妃さまの協力あってだけどね、バレなかったわよ」
これでシーフゥにはある種の確信が生まれる。
間違いなく、ダンスに失敗したことについて、
フォローに近い追い討ちをかける気なのだと。
胡椒の一件で遺憾なく発揮された、天然の嫌がらせ能力、獲物に止めを刺す急所への嗅覚、
知る限り右に出るものはいない。
知りたくもないが。
「でもやっぱりシーフゥは失敗したわね」
「ふふ、当然であろう」
「で、ですがあれは……」
言い訳をしようとすると、女性陣二名はにやにやと顔をあわせる。
学習しない自分に対して呆れてしまった。
「ですが……なによ。その先もはっきり言わないとダメよ」
「そうであろう。そなたのその負けん気、嫌いではないぞ」
反論するのも織り込み済み、といったところか。
「第一なんで僕の年齢がバレてたんですか」
「おや、サウラが教えてくれたからだと言ったであろうに」
「いや、その……単刀直入に聞きますけど、いつの間にそんな仲になったんですか?
はっきり言いますけど、王妃にとってサウラは邪魔者のはずですが」
シーフゥは受けて立つその決意の余勢をかって、一気に確信に触れた。
「ふむ。サウラよ、まだ言ってはならんだろうな」
「ダメですよ。まだまだ内緒で」
一蹴されてシーフゥはうなだれる。
理由を知ろうが知るまいが、どっちにしても今のシーフゥには恐怖のコンビだった。
「まあね、内緒にするほど難しい話ではないのよ。
でもわざわざ公言するのはちょっとね、そんなところよ。
ところで殿下は王妃と私が仲良くするのに何か問題あるかしら?」
「は、はあ。私的には勿論、公的にも問題はありません。
けど……正直なところ面白くないと考えてる輩はいますね」
9 :
四章:2009/03/08(日) 07:18:45 ID:oQzZqGHh
とは言え、面と向かって逆らう者はいないだろう。
王妃と愛妾が仲良くするのが悪いなどという法もなければ言われもない。
「あはは、いるわねぇ。でも大した問題ではないわ」
「ふふ、そうよのう」
シーフゥが段々とアズメイラ王妃の人となりがわかってきた。
とにかくこの場を無事に逃れる手段としても、色々と考えなければなかった。
わざわざ己を呼び出したところからして、これは危機なのだと自覚をただす。
必ず特異点である二人の仲から推測が可能なはずだ。脳細胞をフル回転させる。
(も、もしかして僕と差し出す代わりに……いやそれだと王妃は納得しない。
取引として考えると割が合わない。なら本当に何だろう。
お互いの性格からして、ただ単に気が合うだけな訳がない。
いや、それも絶対条件だけど、さらに利害の一致が絶対的に必要。
そしてどちらも得をする……双方が勝つ……交渉の基本……説得は論外……)
今まで培った交渉術を思い返し、性格を模擬実験して追い進めるが、
その尻尾をつかめそうでつかめない。
交渉に慣れていても、陰謀に疎く拙い性格なのも足を引っぱっていた。
(王妃のにとっての得……これは立場上比較的わかりやすいけど、
サウラにとっての得……これがわからない。
享楽的快楽至上主義者で、その上計算高い……。
わからない、というか読めるか!)
とりあえず自分を差し出す件については可能性が薄れ、
シーフゥは気休め程度に安心する。
そのシーフゥの思惑はよそに、普通に歓談は進み、
情報交換やこれまでの旅での出来事を話す内に時間は過ぎていった。
卓に伏せたまま、サウラが寝息を立てていた。
シーフゥは酒に弱かったのかと疑問に感じた。
前に酒場でサウラを酔い潰そうとした連中を、ことごとく返り討ちにしたのを見ていた。
「ふふ、サウラも眠ってしまったし、今日はここまでにしてお開きにするか」
アズメイラは人を呼んで片付けさせる。
「さて、サウラを部屋まで送らねばな」
「それなら僕が……」
「シーフゥだけだと難しいよね。協力するよ」
アズメイラはならんならんと手を出して止めさせた。
「セドルは明日は早いだろう。先に帰って休め。
シーフゥもそうだろうが、悪いが片づけを手伝ってやってくれ。
女手ばかりでな、すまぬが頼む」
そう言われて、セドルもシーフゥも同意せざるをえなかった。
特にシーフゥは、まさか頼むなどと言われるとは思っても見なかった。
食器はすでに下げられているが、
ティーポットにカップ、どちらかと言えば主役だった火酒を運ぶ。
これら全て、無駄に貴金属製のためなかなか重い。
洗い物はお願いして、戻って掃除をする。
そういえばいつの間にかサウラがいない。
ひょっとして片づけを手伝うのを嫌がり、狸寝入りだったのかと考える。
10 :
四章:2009/03/08(日) 07:20:51 ID:oQzZqGHh
テーブルクロスをたたみ、床を拭き清める。
暖炉の火はすでに消えるに任せているため、凍てつく夜の寒さがきつい。、
雑巾を水に浸す瞬間、ザムーラとは違い、まるで敵対してくるみたいに体温を奪う。
それでも少々酒精が残っている所為か、あまり気にならないのは幸いだった。
とりあえず一段落を付け、後は専門の方にまかせて戻ることにした。
「ふうぅ、はあぁ……」
「あっ、シーフゥさま。お疲れさまです」
「はい。お疲れさまです」
白い息で手を温めてると、王妃の侍女が呼び止めた。
なぜかさま付けで呼ばれているが、こそばゆいことこの上ない。
「寒いでしょう、こちらに暖をとってますので、どうぞ休んでいってください」
「えっ、いや今日はもう部屋に戻って寝ようかと。明日も早いですし」
「安心してください。侍従長に言って明日はシーフゥさまを休暇にしてもらいましたから」
「それは、ありがとうございます。でも良いのですか?」
シーフゥの思わぬ喜びの顔を見て、侍女も嬉しいらしく笑顔で頷く。
待ちきれないのか、シーフゥの手を取って部屋へと駆け出した。
「さっ、王妃もお待ちですわ」
「……ええっ?! な、なぜ」
問いかける間もなく一際装飾の凝った扉を開けると、確かにアズメイラ王妃がいた。
そして他にも二名、王妃付きの侍女と思われる人がいた。
シーフゥは無理矢理に押し込まれると、背後で扉の閉まる音と、鍵を掛けられる音を聞いた。
妙に物悲しい音に、背筋に悪寒が走る。
「ふふ、すまぬなシーフゥよ。侍女たちがお前に興味があるそうでな」
「あ〜アズメイラさまったらずるいです。それじゃあ私たちの所為みたいですわ」
「確かに興味がありましたけど、アズメイラさまも同じ」
話が見えないが、別のものは見えていた。
侍女二名は透けて見えるナイトガウン一枚のみのあられもない格好。
王妃もランジェリーにガーターベルトにストッキングの出で立ち。
確かに暖を取らねばならない状況だ。
「も、もしかして……売られた」
「安心しろ。借りるだけだ」
まったくもって安心できない台詞だった。
「サ、サウラさんが? と、取引ですか?」
「うん? サウラは関係ないぞ。……まあ味見くらい勧められたがな……。
侍従長には私が話をつけておいた、ということだ」
そうか、取引でないなら自分の予想は完全に外れてはいなかったのかと、
やはり安心できなかったが、そう考えた。
だが懸念したとおり、サウラは野生の勘で最後の最後に止めをさしてくれた。
おそらくベッドの中で名誉挽回などと非常に余計な気を利かせてくれたのだろうが、
きっとサウラも三名相手にするとは思ってなかったはず。
「ふふふ、今夜は寝られぬと思え」
「「いただきますぅ〜」」
侍女二人が呆然とするシーフゥを捕らえ、苦もなくベッドへと運ばれた。
11 :
四章:2009/03/08(日) 07:25:15 ID:oQzZqGHh
「言い忘れたが抵抗しようと思うなよ。
アシュリンとリリアベスは私の護衛も兼ねているからな、
腕のほうも並の男では束になっても太刀打ちできん。
ふふ、痛い目にあいたくないだろ……」
アズメイラはうっとりしながら述べるから非常に怖い。
実際シーフゥは怯えて目を潤ませる。
「い、痛いのは……いやです……」
ショタ趣味がなくとも破壊力抜群の仕草に女性陣は生唾を飲む。
「わかってますわ!」
「うふふ、極楽へといかせてあげますぅ〜」
それって殺すって意味なのだろうかと頭の片隅でシーフゥは思った。
脅迫が効いて抵抗などまるで考えない少年を、アシュリンとリリアベスは嬉々として脱がしていく。
「わお、船乗りだけあって見かけによらず逞しい」
「これは思わぬひろいもの!」
下着一枚のみを残しひん剥かれたシーフゥは、左右からムチムチの厚みを押し付けられる。
その上にアズメイラが圧し掛かる。こちらはムニムニの感触だった。
「ふふ、ん……ちゅる、んは」
「んん、んはぁ! はああぁ! そんなところ舐めないで……んん」
アズメイラが唇を奪う中、脇の二人は乳首を舐めたりへその周りに舌を這わせていた。
唾液で濡れ光り、褐色の肌が際立つ。
下半身は布に包まれた男根が苦しげに起きていた。
リリアベスは目ざとく勃起した性器を布の上から掴む。
「んんん!!」
「服が汚れてはいけませんわ」
「はいはい」
シーフゥは脱がしてくれるのかと思ったが、
ただ自分の下着を脱いだだけだった。
それぞれタイプの違う、燃えるような赤髪、ふわふわの金髪、
流れるような銀髪に白い裸体が取り囲む。
目も眩むような光景だった。
「あらあら、シーフゥさまのここ……もうガチガチに準備してますわ」
「シーフゥさまったら、いやらしいですの」
「あ、あうぅ……」
当然の現象だが、もはや形無し。
恥辱のあまり両手で顔を覆い隠した。
「ふふ、そうしょげるでない。ほれ」
アズメイラは手を取り、自分の胸へと宛がう。
小ぶりながら形の良い乳を揉んで愛撫する。
周りから円をを描くように、そして中心へと揉みしだく。
その手から伝わる柔らかさだけでも気持ちよかった。
「ん、んん……よいぞ」
「シーフゥさまの髪、黒くって艶やかでしなやかです。今度三つ編みにさせてください」
「アズメイラさまだけでなくって……ちゅっ」
12 :
四章:2009/03/08(日) 07:28:52 ID:oQzZqGHh
眼前におっぱい、唇は舌を絡ませ、手は別の女性の果実を味わう。
そして今度は容赦ないアズメイラの手が股間をまさぐる。
先端から滲む汁が下着に染みを描いていた。
「ふふ、シーフゥ……苦しそうだな。それとも気持ち良いか」
「んちゅ…れろ、じゅるる、んく……、ぷはぁ……。
はあっはあっ、あうぅき、気持ちイいです」
「脱がせて欲しいか」
「はいい!」
「ふふ……女に脱がせてもらって恥ずかしくないのか」
もともと赤面してるシーフゥはさらに顔を真っ赤にする。
「はうぅ……」
「よいぞ。セックスしたくてたまらない……我々を犯したくてたまらない……そうだな」
「はっ……はい!! セ、セックスしたくて……堪らないです」
「やあん、シーフゥさまったら、そんなことを考えてたなんていやらしい」
「不潔です。ケダモノですわぁ〜」
「ふふ、しかたないな。直々に脱がしてやろう」
アズメイラは徐々に焦らすように脱がしていく。
一刻も早く取って欲しいあまり、シーフゥは腰を浮かして脱がしやすいようにした。
それすらも嘲笑の的とになるとわかっていても、身体が動く。
「へぇ〜、下の毛も黒いですわ」
「はあはあ……ぼ、僕も、皆さんが……その……髪の色と同じで驚きました」
「亀頭は可愛らしいピンク色してます。ちょっと皮被ってますけど立派ですわ」
まじまじと観察されるが、プライドなどずたずたなシーフゥにはどうでもよかった。
アシュリンがそそり立つ男根を握り、皮をずり下げて敏感な部分にキスをする。
「んくぅ! はあはあ」
「あ、いいな〜。それじゃあ私は……舐めてもらえますか」
リリアベスはシーフゥの顔に跨り、自ら秘所を開いて窺う。
選択権などないが、それでも問うのは礼儀というより立場を教えるためだった。
シーフゥは舌を伸ばして膣口の周りから愛撫し、潤いを見たらその穴へと差し込んだり、
露わにしたクリトリスへと舐めあげる。
奇しくもサウラとのやりとりを思い出し、徐々に冷静になっていく。
「あっ、ふあぁ……シーフゥさまぁ……んふ、お上手です」
「んちゅ……ここも準備万端ですわ。それならベスからしますか」
「はあはあ、よろしいんですの? アズメイラさまも」
「うむうむ」
リリアベスは寝転がり、シーフゥは起こされて誘導される。
さすがに騎乗位は彼女らも恥ずかしいのだろうか、シーフゥには疑問だった。
「さあ、来てください」
「ほ、本当にいいの?」
この期に及んでも罪悪感があった。
「勿論ですわ。シーフゥさま……女に恥をかかせないでください……」
シーフゥはその台詞に重ねて疑問を抱かずにはいられなかった。
だが彼女の言うとおりかもしれないと気を取り直す。
太腿を抱いて、局部へと視線を注ぐ。
13 :
四章:2009/03/08(日) 07:30:51 ID:oQzZqGHh
「いくよ……うん!」
「あっ……はああぁん!」
挿入に手間取るかと思ったが、意外に一回で果たし、
予想外の衝撃に身を捻じらす。
「あ、あれ。痛かったですか」
充分に濡れていたから大丈夫かと思っていた。
「あは……うふふ」
「ふふ、違う。気持ちよかったのだよ。さあ、シーフゥよ遠慮なく動け」
アズメイラはシーフゥの背後から抱きつき、耳元でささやいた。
背中に当たる胸の感触も手伝って、情欲に火がついていく。
腰を前後に動かし、揺れる豊満な胸の突起を責めた。
習ったとおり、緩急や角度をつけて膣を抉り、貫く。
「はあっ、ひぃん! シーフゥさま顔に似合わず激しいですわ」
「だ、だって……はああっ! 僕、気持ちいいから」
「こんなの見せられたら堪りませんわ……。
ちゅ、じゅるる、んふ。リンのここも弄ってください」
アシュリンは接吻をしてシーフゥの手を取り、自らの濡れた性器へと持っていく。
舌を絡ませて唾液を味わい、腰は蕩けそうな快楽に律動するまま、
片手で順番を待つ女の潤いをもたらしていく。
膣口へずぶりと中指で入れ、締め付ける肉襞を擦る。
愛液の増加に安心し、もう一本指を入れて腹側を擦って親指で時折肉芽を探った。
「んん! ちゅ……はあぁ、ああぁ! んんん!」
「じゅるる、ちゅ……んん、んくぅ」
「はあぁ、ひゃん! シ、シーフゥさまの、中で大きくなってます」
「あっ、あっ! うんん!!」
シーフゥは途中で抜く。
前からさんざん弄られたおかげで、もうそろそろ出てしまうことがわかった。
「シーフゥさまはそのままに。リンがその苦しみから解放してさしあげます」
今度はアシュリンが男根を握り、しごきながら亀頭を舐めた。
背筋を逸らして引こうにも、後ろでアズメイラがしっかりと押さえていた。
「ああん。ずるいですわ。私もします」
リリアベスも近づいて、竿の付け根で揺れる陰嚢を愛撫する。
やわやわと揉み、舌を合わせ目に這わせたり、睾丸を愛でるように転がした
本当に極楽へと持って行かれそうな快楽にシーフゥは怯えて後ずさるが、
背後から胸の膨らみが鮮明になるだけだった。
14 :
四章:2009/03/08(日) 07:34:02 ID:oQzZqGHh
「こ……こんなの……もう……で、出る!」
「きゃっ」
「わおぉ」
勢いよく鈴口から噴出する精液が、アシュリンとリリアベスの顔を汚す
白い肌に濁った体液が飛び散るのを避けようともせず、興味津々に見つめていた。
「ふふ、すごい勢いだな」
「はあぁ。やっぱり精液は白い色ですね」
「なにそれ。ベスは黒っぽいかと思ったの」
無邪気に頷くが、シーフゥは同じ人間に見られてないように感じてちょっぴり傷ついた。
「でも安心しました。ふふ、先っぽからまだ出てますわ」
「私がぺろって舐めますの。んん、ちゅ」
「ああぁ! ん、汚いですよ……ん!」
敏感にな亀頭を舐められて悶える初々しい反応は、
返って火に油を注ぐようなもの。
萎える暇もないほど、睾丸ごと含む勢いで舐めしゃぶり、
すでに回復への起立を果たす。
「じゅるっ、じゅるん、んん……はあぁ」
「若いなあ。もうそそり立っているぞ」
「やあぁ……。恥ずかしいです」
「ふふ、何を恥ずかしがるか。若々しくて良い」
アシュリンは次は自分に挿入する男根を見つめて赤面する。
嬉し恥ずかしのあまり、シーフゥに抱きついて豊満な胸を押し付ける。
「ん、むぐぅ」
「シーフゥさま。ふふ、今度は私、お願いしますわ」
胸の谷間に挟まれながら身震いされ、股間はぐいぐいといきり立つ。
隠れた獣の衝動に、乳を鷲掴みして押し倒した。
両手に広がる感触の酔い、ついつい荒っぽい手つきで愛撫する。
「はあ……ん、はあはあ。我慢できないんですね」
「う、うん」
「いいですわ。リンにもくださいま――ん、はあぁ」
最後まで言わせないまま挿入する。
「あっ、はあっ、ン、イい!」
一回目の挿入が復習なら、今回の趣旨はすでに飛び級。
言いなりなってばかりではダメだと、少しずつ反撃の狼煙を上げる。
それでも肉襞に挟まれてしごかれる気持ち良さに陶酔していく。
こうなると、不思議と相手が愛おしく感じた。
「はあっ、気持ちいい……アシュリンさん。キス……ん」
「んん! ちゅるる、シ、シーフゥさまぁ……こんな、こんな……ひゃん!」
覆いかぶさって接吻をするが、当然のごとく腰を止めない。
潤沢に蜜が湧き上がる疼きの源泉を、年少の男にことごとくやられる快楽。
アシュリンもシーフゥの背中に手をまわして抱きしめた。
重なる部分が多いほど気持ちが良くなる。
15 :
四章:2009/03/08(日) 07:43:22 ID:oQzZqGHh
「わあ、何だか妬けますわ」
「ふふ、ここはシーフゥを応援してやろうではないか。……ここなどどうだ?」
アズメイラはアシュリンの腹を撫でてつつ、
ピストン運動の邪魔にならぬよう徐々に下へと手を伸ばす。
目的の場所へたどり着いたら、さっそく実行した。
「んああぁ! アズメイラさまぁ、今そこは……本当にダメです」
「す、すごく締まる」
「おやおや。諸刃の剣だったか」
にやにやしながら結合部の周りを弄くる手を止めない。
シーフゥだって動くのを止めない。
牡を誘惑する熱い吐息を交わし、
ぴったりと吸い付いてくる肉壺に、白と褐色の肌も交じり合う。
「ヌルヌルも……すごい、気持ちいい。で、出ちゃいそう」
「イい……はあっ、ああぁ。んぁ! そのまま、ん、中に出して」
「はあ、はあ……本当に良いですか」
「はあぁっ、んぁあ、イ、いいの! 中にィ、いっぱい出して!!」
アズメイラは少々おいたが過ぎたかと思ったが、
燃え上がる二人はもう止まるはずがなかった。
勢いを増していく中でも、その美味しそうな乳房をほお張り、
シーフゥは着実に快楽を重ねていく。
アズメイラのちょっかい、一回射精してできたゆとり、
やられっぱなしにはならない決意からの力強い律動、
アシュリンにはこの上ない愉悦として喜びを覚えるばかり。
「ああァ! はあっ、もう……もう」
「リンたらずるい、イイトコ取りしてます」
「ん……ひっ、ああア!! やあぁああ!!」
「ぐぅっ! んん」
しっかりとアシュリンを絶頂に引っ張り込み、
搾り取ろうとする膣内の締め付けの中、挿入を繰り返した。
「んはあ! はあ、ふあぁ!!」
「はあっ!! ごめん、もう少し……ん、んん!!」
んっ、ああぁ!! もうすぐ……はああぁああ!!」
「んん、はあはあ、くるぅ、んん!!」
アシュリンの下半身はぐしょぐしょに濡れ、全身が波打つほど震えた。
期待以上の働きによって身体は弛緩し、射止められたまま膣奥まで射精される。
「はあぁぁ……どっくんどっくんいって、シーフゥさまの子種、奥に当たってますわ」
力強い奔流が流れ込むたび
ゆっくりとオーガズム後の余韻に浸り、息を吐く。
心地よいまどろみの中でも、
敏感な身体は激しく飛び散る精液を感じて震えた。
16 :
四章:2009/03/08(日) 07:45:17 ID:oQzZqGHh
「んちゅ……んん。はあ、すごく気持ち良かったです」
「ん、そ、そう言ってもらえると嬉しいです。やっと……」
これで一勝一敗の五分に持ち込んだ。
「シーフゥよ。お前は見所があるぞ」
「そ、そうですか?」
横に控えて囁かれるが、自然と身体が引いてしまった。
アズメイラは指をパチンと鳴らすと、
二名の侍女はゆっくりと起き上がりシーフゥの肩を掴む。
「認められたみたいですぅ」
「よかったわね」
「えっ!?」
シーフゥは座った状態にもかかわらず、
尾てい骨のあたりを前に押され、肩に軽く加重が掛かけられるとあっさり倒された。
それぞれ左右で押さえ込まれながら脚を抱えられ、仰向けで固定される。
「ええっと、なにを……」
「決まっておるだろう。今度は誰の番か」
「それはさすがにマズイ気がしますけど」
「ふふ、わかっておる。だから私が上になってやろうというのだ。
さもなくば、シーフゥよ、おぬしは首を刎ねられても知らんぞ」
「……」
一応気を遣ってくれているらしいが、とてもそうは感じられない。
まかり間違えば、彼女を押し倒す可能性があったことを思い出して身震いした。
「まあそれでも一生幽閉の可能性もありますけど」
「去勢されてね」
「……え? ま、待って……」
「ふふ、大丈夫だ。万が一このことが外に漏れたら……の話しだ」
力を込めてもびくともしない。
左右に挟まれ、体術もあるのか完璧に押さえ込まれていた。
だが悲しいかな。
すべすべむにむにとした感触、上気した汗と熱気、
発散されるフェロモンが若い牡を元気にさせる。
絢爛たる女性陣によって、今日は不夜城を約束されていた。
「ぜ、絶対に口外しません!!」
嬉しいのやら悲しいのやら、シーフゥはそう叫んだ。
17 :
四章:2009/03/08(日) 07:48:16 ID:oQzZqGHh
*********************
別の所では宮殿内、真夜中を千鳥足で歩く女が一人。
サウラは付き添いを連れず、歩いて自室へと向かっていた。
久々に気持ち良く酔い、ご満悦であった。
もともと酔うことも酔わないことも自由自在なため、
普段は強いと思われがちだがそんなことはない。
(あ〜、メイはきっと楽しんでるんだろうな〜。
セドルとシーフゥに送ってもらいたかったな……)
などと考えながら遅々として前に進まない。
酒に火照る身体を抱え、挙句は自慰をしようかと真剣に悩む。
(やん。送ってもらって3Pしたかったなあ〜)
セドルに馬乗りになってシーフゥの男根を口技することを想像する。
後背位で突かれながら、強引に口を犯されるのもイイ。
立ったまま前と後ろ同時に入れられるのもサイコウだ。
きっと二人ともアナルセックスなんて体験したことないはずだから、
まとめて一緒に教育してヤリたい。
どれも捨てがたいが、全部順々にヤッてしまえば問題は解決する。
などと桃色に爛れた妄想をしつつ、壁にもたれながら歩く。
さり気に周りへと勘を働かせるが、監視の目がないのは解せない。
アズメイラの話だとそろそろだろうと聞いていたが。
まったく無防備に酔っている今日こそ絶好の機会だというのに。
そうこうしている内に前から足音が聞こえる。
見るとサウラの部屋の侍従だった。
心配そうな顔をして、サウラを確認すると小走りに近寄る。
「遅いので心配しました。大丈夫ですか」
「ううん〜、あんまり」
「こんなところでは寒いです。早く戻りましょう」
そう言って侍従はサウラの肩を持って、力強く前へと連れて行く。
サウラは胸を密着させて、小悪魔っぽい誘惑を振りまくが反応は薄い。
しかも部屋についてサウラをベッドに寝かすと、そのままそそくさと去っていった。
もしかして東方で聞きし宦官制度でもあるのかと思った。
(ちっ、玉なしが)
誤解もいいところだった。
彼、そして彼らはしっかり玉を持っている。
18 :
四章:2009/03/08(日) 07:51:54 ID:oQzZqGHh
********************
目を覚ますと両腕が動かない。
縛られてベッドの囲いに括り付けられていた。
どうやら酔って寝ている間に、どこかへと運ばれたらしい。
自分の自由度、相手の様子、部屋の雰囲気を総合的にみて判断する。
どう考えても捕らえられて痛い目にあう悲劇のヒロイン、
それがサウラの自分に対する客観的な感想。
シーフゥが見たら天罰覿面と思いそうな状況だった。
「ぐふふ、当分ここからは出られんぞ」
「あら、私が居なくなったら不審に思うんじゃないの?」
「安心しろ。風邪でも引いて療養中だと言っておいてやるよ」
「ほら、来るんだ」
後ろに控えていたのは、サウラの部屋専属の侍従だった。
おどおどした、どこか落ち着かない様子をさせていた。
「ふーん、そういうことね」
簡単な話、脅して口裏合わせるようにしたのだろう。
「そういうことだ。覚悟しな」
「まあ別に命まで取ろうって訳ではないさ」
「ぐふふ、まずは……これを飲むんだ」
青々とした奇妙な薬品らしきものを持って、サウラの目の前に突き出す。
シーフゥが知ったら自業自得と思いそうな代物だった。
サウラは鼻を摘ままれ、強制的に開けられた口に流し込まれた。
「ん…ん……」
「いい飲みっぷりだな」
そんなことをされなくても、素直に飲むつもりだった。
故あって、本来サウラは古今東西あらゆる薬が効かない体質。
だいたい何を飲まされたか想像つくが、舌と胃に流れる成分を吟味する。
(何かの葉? ……ジギタリスの亜種かしら。
強心剤に……色々と滋養強壮のものをシロップでまとめたものね)
いくつか媚薬としての成分が含まれているのを感じながら、
これを心拍数を上げて循環させ、興奮させようと狙った物だろうと思った。
それならば『意識して』吸収し、張り巡らされた血管、神経、細胞へと運ぶ。
「思ったより甘いわね」
皇国ではハチミツも砂糖も取れない。
ここまでくれば、黄金と同じ重量で取引できるのかもあやしい超高級品だ。
「身体の調子はどうだ」
「ん……」
言われるまでもなく、サウラは身体の異変に気付く。
全身に熱が広がり、心臓の鼓動が強くなるのを感じた。
数回血流が隅々まで行き渡ると、ある特定のポイントに神経が集中し過敏になる。
後頭部付け根から始まり、下腹部に直結するように意識がリンクされた。
乳首は布地に擦れるだけで硬く尖り、服の上からでもはっきりと確認できる。
徐々にむず痒く、切ない感情が大半を占めていた。
19 :
四章:2009/03/08(日) 07:54:44 ID:oQzZqGHh
「はあ、はあ……。ねえ、切ないわ」
高級娼婦の気高い美貌が上気した表情で何かを訴える。
その求める仕草に、その場の誰もが股間を熱くさせる。
「ふふ、どうした」
「むずむずして、切ないのよ。ああぁ」
手を出さずとも身悶える美女に、部屋に熱気がこもる。
男たちの獣気が満ち、今にも溢れそうだった。
「もっと具体的に言わんとわからんぞ」
「欲しい……わ。はあはあ、ん〜」
「何をだ?」
何が欲しいのか、その面で答えて欲しい。
妖しく美しいその顔で、火照った内股を擦り、
涎を垂らし涙ながらに訴えて欲しい。
「オチンポ……ほらぁ、みんな立ってるじゃない。
その硬いチンポでぇ……サウラの……こ・こ・を・ね」
サウラは我慢できないといった風に大きく脚を開く。
太腿も露わな短い腰布しか身につけていない下半身。
そこの付け根には小さな三角形の布がむっちりとした尻肉に食い込み、
濡れた染みを張り付かせていた。
透けて見える秘所に男たちの視線が布を破りそうな勢いで差す。
ぶち犯したい、そんな叫びが聞こえてきそうだった。
「ずんずんてぇ、太いの欲しいのよ」
実も蓋もない台詞に男たちは一様に下卑た笑いを発した。
しかしどこか余裕が無い。
「ここじゃあわからねえな」
「そうそう、淫売なんだから俺たちに教えてくれよ」
サウラは下種な男もまた、大好きだった。
被虐の快楽である。
「うんもう〜、オマンコよ。焦らしちゃダメ、ホントに切ないのよ」
「そうかそうか、つまり慰めて欲しいわけだ」
「違うわよ。犯して欲しいのぉ」
男たちは苦笑した。
頭のねじが緩みすぎて飛んでいってる。
どうやら薬が効きすぎたように思えた。
「あ、ごめんなさ〜い。一方的はダメよね。
そうよね、サウラのオマンコでみんなのオチンチンを慰めるのよ。
だから頂戴、ムチャクチャにね、犯して欲しいの。
そこから出る白くって臭いチンポ汁でぇ、サウラを汚してよぉ」
男らは我慢ならずバックルを外し、ズボンを脱ぐ。
そこから跳ね起きる男根を、サウラは愛しげな視線をおくった。
20 :
四章:2009/03/08(日) 07:57:21 ID:oQzZqGHh
「いいぜ。そこまで言われたら、やらんでもない」
「三日三晩犯してくれるわ」
さらにシーフゥが聞いたら因果応報と思いそうな台詞をはいた。
今のサウラには願ったりかなったりであったが。
「ま、まずは私から……」
蚊の泣くような声で訴えたのは、先ほどの侍従。
「しかたねえな。ほら、まあ約束どおり先にしな」
「あら? 取引だったて訳ね。私と陛下、両方裏切ってまで私が欲しいんだ」
「だって、サウラさんがいけないんじゃないか! いつもこ、こんな……格好して」
普段のサウラの格好といったら、
南国にいたころのままの装いに薄いヴェールかガウンを羽織っただけである。
首と腰を始点として帯状の布をクロスし、胸当てを背中に回して結ぶ。
へそや胸の谷間が丸見えのまま歩く人間など皇国にはいない。普通寒い。夏でもどうかと思う。
男は胸当てを引きずり下ろし、飛び出す美乳にむしゃぶりつく。
片手で揉んで、吸い付いてその柔らかさを堪能する。
「あん! はあぁぁ、ねえ下も寂しいよ」
男はごくんとつばを飲む。
惜しげもなく晒していた長い脚を、付け根に向かうように舐めた。
短い腰布の中に頭をつっこみ、布の上から興味津々といった風に指で押す。
そこは湿り気はおろか、指に糸が引くほど濡れていた。
「脱がして。はあぁ、そこ、そこ直で触ってよ」
「うん……」
腰にある結び目を解き、最後の砦を引き剥がす。
立ち込める性臭に男は夢中で舐めて、蜜を啜った。
膣口をなぞり、滾々と湧き立つ愛液をすくい、その上でひくひくする肉粒も舌で愛でる。
「ああぁ! いいよぉ、入れて、突いて!」
「へへ、いいよがりっぷりじゃねえか」
「堪らねえ。こっちが我慢できねえよ」
そう言って、震える乳をもみしだき、先の愛撫で敏感になった乳首を弄る。
他の男たちも、サウラの身体に群がっていく。
「ん……ちゅるる、んはあ、ん〜!」
全身を隈なく男の舌が這いながら、サウラは夢見心地のまま熱い接吻を迫られる。
勿論拒む理由などない。舌を絡ませて流し込まれた唾液をたっぷりと味わい飲み下した。
口角にたれた唾液も舌で拭い、さらには別のものも催促する。
「はあはあ、いくよ、サウラさん」
「きてきて! 今日は私が、お世話をする番なの」
遠くて近い下半身から声が聞こえると、秘唇に熱いものが宛がわれた。
ようやく待ちわびた凌辱の時間にサウラは歓喜の絶叫を上げる。
21 :
四章:2009/03/08(日) 07:59:56 ID:oQzZqGHh
「はあああぁあぁぁ!」
「あぁ! き、きついよ」
ここだとわかったポイントを、一気に挿入する。
飢えた牝孔は涎を垂らしながら獲物に喰らいついた。
その密着する膣の熱さに負けず、牡は快感を生む摩擦を起こす。
潤滑液に満ちた蜜壷に、ときめきにも似た相互扶助が成り立つのは至極当然だった。
「あふん! これよ、これが欲しかったの!」
「はあぁ、はあはあ。……こんなに気持ち良いものだったなんて」
「へへ、こいつ初めてだったのかよ。どうよ淫売、童貞のチンポはよ」」
「いいよぉ、すっごく。はあはあ、童貞の初々しいオチンチン最高!」
男はサウラの嬌声に一層激しく腰を前後させた。
「あん! 硬くてぇ、あっついの。あっ、また大きくなってるぅぅ」」
「嬉しい。こんな夢みたいな」
中でびくんびくんと跳ねながら、膣内を楽しげに往復する。
一層硬く、大きくなるのをサウラは感じた。
もうすぐイキそうなのだと、切なそうに女性器に訴えていた。
「ふああぁ、イク! で、出そう」
「ひゃあ、はあ。っ私も……。あん、来て!
はあはあ……オマンコの奥に……んん、ぐっって入れてドピュドピュって出してぇ」
全てを投げうってまで交わった女の懇願は、想像の斜め上をいっていた。
鬱屈が全て晴れるような開放感。
これは合意なのだと、成立してしまえばなんてことはないのだ。
制御を利かせる必要の無い解放感は筆舌にしがたい。
もう男はサウラの膣内に己の精をぶちまけることしか考えられなかった。
「あっ……ん……ヤ、うぅ! アあぁ!!
それいい! オマンコ溶けちゃいそうなほど、んあぁ!」
牡の雄渾が牝の身体を内部から責めたてる。
子宮口すら打ち抜かれそうな、
直接脳髄まで響く怒張の突き上げに、サウラはただ喘ぐことしかできない。
それでも脚を男の胴に絡ませて自ら引き寄せ、
言葉にならない感情を、意志を伝える。
「だ、ぁっっ! 来て……はあはあ……出してよ!!」
「ううぁああああああぁぁ!!」
命の限り絶叫して、新たな生命の元を発射する。
堰を切って流れ込む熱い濁流を感じながら、サウラは絶頂に昇る。
限りなく至福の時にも、湧き上がる渇望感が脈動する男根を吸い上げた。
男はただ酔いしれながら、睾丸から彼女の子宮を自分の遺伝子で埋めるという行為に没頭した。
「はっ……んん」
サウラは息を止め、自分の中で脈動し、生殖に励む男性器を感じた。
子種が弾丸のようにぶち当たる衝撃に火花が散り、精神を焼き尽くす。
より深い肉棒との交合を深めようと、巻きつけた脚に力をこめて引き寄せた。
牡が与えた膣内射精という最高のプレゼントに、
受精を待ち望む子宮が亀頭とのディープキスを求めていた。
22 :
四章:2009/03/08(日) 08:02:48 ID:oQzZqGHh
「あっ……熱いの。いっぱい……どろどろで……子宮が蕩けちゃう……」
渇きを癒され、女の悦びに満ちた表情は万感の思いに彩られていた。
「おいおい、一発目から中出ししてたら速攻で孕むぜ」
「そうそう、なんせ童貞野郎の思いつめたあまりの暴走。
この日のために溜めてたからなあ」
「はん! ごめんなさい。ん……いけないのは私、私なのね」
「そうそう、こんなエロい身体で毎日誘惑。道を踏み外した哀れな子羊が一匹」
「だからさ、神様に代わって俺たちが罰を与えてやるよ」
周りは含み笑いを漏らすなか、
後ろに回っていた男がサウラの太腿に手をかけ片足を上げる。
だが肉棒が宛がわれた箇所は、後ろの穴だった。
「ああん! そ、そんなところも」
「けけけ、普通に入って行きやがる」
「さすが淫売だな。すでに教育済みとは恐れ入るよ」
身体を仰け反り、退こうとするものの、
男の腕が肩を押えられては逃れられない。
男根が全て埋め込まれ、ぴったりと尻に密着した。
「くぅ〜、ぐいっと締め付けやがる」
「あっ、かはっ……。ふはぁぁぁ、う、動くの? 動いちゃうと……」
「……ふ、はっ」
「やぁぁ、ひゃん! お尻で……きゃん、い、感じるぅぅ」
言葉より直腸に深々と侵入する男根の方がはるかに雄弁だった。
圧迫する尻穴を跳ね除ける勢いで掻き回し、鋭く抜いてはゆっくりと挿入する。
その度にサウラはぴくぴくと震えながら、もう一つの肉穴から白濁とした液を飛ばした。
「けけ、さっき中出ししたザーメンがたらたら漏れてるぜ」
「ひゃあぁぁ、ダメよ。あん!」
「まだ足らないんだろ」
男はいきり立つ肉棒をサウラの口元に持っていくだけで、
何も言わなくともおしゃぶりを始める。
緩みきった表情のまま、美味しそうに舐める姿は果てしなく淫猥だった。
「んん〜。ぷはぁ、もっともっとぉ。ちゅるる」
そう言って、付け根の袋にキスをする。
舌でくすぐられれば、男の腰が浮き上がっても無理はない。
「ふ、はあはあ」
「ここに溜まってる精、まだたくさん注いでよぉ」
「畜生が。いいぜ、望みどおりってな!」
後ろの男がサウラを抱え上げ、ねっとりと肛虐を続けながら脚を開かせる。
ひくつく淫液滴る秘洞へと、絡みつく膣襞を押し広げながら亀頭を突き進める。
のたうつ女体に合わせて、黄金や珠で作られた皇国製のネックレスやイヤリングが跳ねた。
高価な宝飾が、淫靡な女の魅力をより引き立たせていた。
「はぐぁ! う……っ! はあぁはあ、上下に挟まれて……んん!
ぁア、激しく愛されてる……ステキ、ああぁぁ!!」
「おっ、おお。締まる締まる、気持ちいいぜ」
「くそぉ、二本差しされてよがりやがって。この淫乱が!」
「けけ、ほらしっかり見ろよ」
23 :
四章:2009/03/08(日) 08:05:44 ID:oQzZqGHh
一番ヤリの侍従が目を逸らしていたのを、
男の一人が無理矢理前へ引っ張り出す。
「へへ、おめえの懸想してた女は淫乱、俺らのチンポでよがり狂ってるぜ!」
「かははっ、いい様だな! ほれサウラ、気持ちいいか? いいんだろ?」
サウラをサンドイッチに犯す男たちは、
息を合わせ、身体を弾ませながら交互に挿入する。
仰向けのまま抵抗できるはずもなく、
両側からの責めに媚粘膜は悦楽の刺激を走らせる。
「いいの、いいの!! 皆さんの逞しいの……感じちゃう」
嬌声を上げ、褐色の肌を珠の汗が流れ落ちた。
実に良いよがりっぷりに男たちも意気盛んに犯す。
絡みつくだけではなく、奥へと先導するままに先を進めれば、
より濃密な蜜と肉の輪によって愛を昂ぶらせた。
求めて止まない官能的な牝器官の蠢きに、憑かれたように男たちは腰を突き動かす。
「へ、へへ。こりゃ持つわけねえ」
「まったくだ。俺も中に出してやるぜ」
「ぅうあっ、ア、はあはあ。くぅん、切ないよぉ。奥にいっぱい……くはぁ、注いで」
サウラは無我夢中で男に抱きつく。
厚い胸板に乳房を擦りつけ、種付けをねだる。
男も普段とは違う、異国情緒溢れる美女との性行為にいつにも増して興奮していた。
これから何度も嬲るのだと思うと、長く持たせようなどと考えず、
むしろ出したくて出したくて堪らないといった風だった。
「はあはあ、イクぞ!」
「きてきてぇ!! ああん!!」
「うぐぉっ! し、締め付けやがって! そんなに欲しいならくれてやるぜ!!」
これ以上の余力を残す必要などない。
女の身体を挟んで、両方の穴をいきり立つ肉棒で何度も抉る。
サウラも陸に打ち上げられた魚のように跳ね上がった。
活きの良い魅惑の肢体に、その勢いに任せるまま射精した。
膣内にも肛門にも男の劣情を受け入れ、恍惚の表情を見せるサウラに、
男たちは達成感に満たされつつ、さらに注ぎ込んだ。
「あふぁ、ん……もっと……」
「うん?」
「もっと欲しいの。前も後ろも……今度はお口もおっぱいも犯して。
ふふ、黒い肌が汚らわしいならぁ、みんなの精液で内も外も白くしてよ」
サウラはいつの間にか解け、自由になった手で聴衆に招く仕草をした。
男二人に挟まれながら誘う妖しさといったら、見ているだけで射精しそうなほどだった。
取り囲む幾重もの壁の熱気に、すぐその願いはかなえられていく。
24 :
四章:2009/03/08(日) 08:10:17 ID:oQzZqGHh
********************
王妃を含めた三人に弄られるはめになったシーフゥは、
夢のような地獄のひと時を終え、ぐったりと横になっていた。
「ふうぅ、なかなか良かったぞ。次は」
「む、無理です……」
シーフゥは虫の息で答える。
サウラからの修行がなければ死んでいたかもしれない。
「ならまた次回ですかぁ〜」
「残念ですわ」
「じ、次回って……」
アシュリン、リリアベスに3発ずつ、アズメイラにもしっかりと2発。
特にアズメイラには侍女二名による拘束の上での行為とあって、
もはや拷問の域に達していた。
「ふふ、こんなに出しおって。
アシュリンにリリアベスも満足できたようだし、今日のところはこれまでとしようか。
シーフゥよ、頑張りに免じて何か褒美を取らそうか」
「そ、それなら……サウラさんと仲良くなった理由を教えてくださいよ……」
アズメイラは意外そうな顔をした。
「おぬし、意外に鈍いな。もっと聡いかと思ったぞ」
シーフゥはムッとした。
わからないものはわからない。
「それは買いかぶりでしょう。色々考えましたけど、結論はでません」
アズメイラは言うべきか、どうしたものかと顎に手を当て思案した。
シーフゥを背にしてベッドから降り、侍女から身を清められ、服を着せられていく。
奉仕される側にも慣れが必要なら、それは熟練の域に達していた動作だった。
やがて身繕いが終わると、シーフゥの方へと振り向いた。
一部の隙もない完璧な佇まいへと瞬時に戻り、ただただ圧倒される。
「端的に言えば、サウラは確かに邪魔な存在だ。
最初から話せば……まあ自分で言うのも何だが、私は田舎貴族出身でな、
王妃という地位が欲しかったのだ、一族の希望としてもな。そして手に入れた」
「あの時のアズメイラさまは涙ぐましい苦労をされました」
「ファーストレディとしての礼儀作法、学問は言うに及ばず。
詩や弁論、弓に狩、色恋にアレコレ、様々されましたのよ〜」
侍女がご丁寧に補足してくれた。
25 :
四章:2009/03/08(日) 08:13:02 ID:oQzZqGHh
「浮気したり妾を囲うのはかまわん。
だが私がもう少し歳をとって地位を確立してからにしてもらいたい。
今されてしまうようでは、威厳、威光と言うべきかな、それが下がってしまう。
それにサウラは異国の者、これは特に困る」
このロリコン趣味なら耽溺必至な容姿と体型で、
歳の話をされてもいかがなものかと思った。
この調子なら、10年後も本当に変わらなさそうだ。
「だから王さまから離れろと言ったんですね」
ここまでなら、利害関係から読むことは可能だった。
「ふふ、だが陛下の命令は絶対。求めるなら断る手はないだろう」
「うっ……だけど……」
「まあ正解に近いがな。さて話を進めようか。
仮におぬしの言うことが実現できるとして、
サウラにとっては後ろ盾がなくなる。これはまずいのではないか」
そのとおりである。
シーフゥも考えたが、取引と仮定した場合これでは一方的で交渉の余地もない。
地位をかさに立てて迫る手もあるが、それこそ王の後ろ盾があれば難しい。
強行手段をとるにも、執着を見れば強い反発にあうのは必至。
「な、なら……王妃自らが後ろ盾になる……のは信頼関係からして無理ですし、
納得できる条件ではありませんね。
なら代わりに後ろ盾を用意する……。ああ、そうかあ。なるほど」
「ふふ、理解が早くて助かる」
「だけど、それは難しいのでは。
言ってしまえば王さまの代わりになるわけですから」
「はたしてそうかな。
本人の心積もりでどうとでもなるだろうさ。
なぜなら、ここが重要な点になるが、サウラに公式な地位はない。
もしも正当な理由が用意されたなら意外と簡単に話は進む。
まだまだシーフゥは駆け引きを知らんと見えるな」
「ひとつ気付いたんですが、新しい後ろ盾が王さまに諦めさせれば一石二鳥ですね。
それにサウラさんは乗り気だったでしょう。目に浮かびますよ、本当に」
アズメイラは高笑いをした。
「そうそう、勘違いするなよ。今や私はサウラの後ろ盾だぞ。
良き友と言ってもよい」
鬼に金棒、さてどちらが鬼でどちらが金棒か。
シーフゥは、鬼に例えるならサウラだろうなと漠然と思った。
なぜなら、王妃は利用してるつもりで、
絶対サウラに利用されてると感じたからだった。
「でもどうやって本人には、その気にさせるのですか?
こんなこと、サウラさんに気があるとしてもなかなかやろうとは思いませんよ」
「ここから先は秘密だ。今までの会話の内容もまた然り、口外してはならん。
ただな、上手く行けば一石二鳥どころか三鳥にもなるだろうと言っておく。
シーフゥよ、お前は身近にいるからわからんかもしれんが、サウラを侮ってはいかんぞ」
最近を思い返して侮ったことなどあっただろうか。
だがシーフゥの考えたことは、アズメイラが言いたかったこととは方向性が違っていた。
それは私人と公人の意識の差でもあった。
26 :
四章:2009/03/08(日) 08:20:03 ID:oQzZqGHh
********************
もう一方は果ての無い凌辱劇に入っていった。
サウラは二つの穴、口、両手両足も使って男たちに奉仕し、輪姦されていく。
まさに地獄のような夢のひと時を味わっていた。
濃厚な精液を浴びるようにすすり取って、肌になすり付けられていく。
時には男らが一緒に達しようと調整し、膣に肛門、口に乳房や顔と同時に射精された。
白い汚液にまみれながら、なおも休むことなく男と交合する。
双方とも飽くことの無い、底なしの沼へとはまっていく。
「頂戴! ハっ、んん……ちゅるる、あぶ。オチンポもっとぉ」
硬いものが手に当たれば進んで握り、口に突きつけられれば自ら含む。
サウラは背後から乳房を揉まれながら、膣も肛門も男性器をくわえ込んでいた。
前後を犯す男の動きが激しくなり、うめき声を上げながら奥まで挿入した後、動きを止める。
「んん! あ、当たってる! ひゃぁん、すごぉい、中で出てるのわかる!
あっ、熱いぃ! はああぁあん、奥、やけるよぉ!!」
「はあ、はあ……こいつすげえよ」
びゅるびゅると子宮に新たな男の精子を注ぎ込まれた。
すでに何人、何十回射精されたかわかるはずがない。
それでもサウラは悦びをあらわに、肉襞を収縮させて吸い取っていく。
それは前も後ろも同様だった。
「ふぁあ、抜いちゃやだよ」
「はは、手がおろそかになってるぜ」
「あん。んちゅ……はあはあ、ちゅぱ。ぢゅるるぅ……ちゅ、ん、はあ」
両手にそれぞれ男根を握り、しごいていく。
そうしてる内に、いつの間にか反り返った肉棒が横たわって用意される。
自ら犯すまでもなく、進んでその上に乗ってくるのだった。
サウラは肉穴をほじられる快楽に浮かれながら、
握っていた男根が射精して真っ白なザーメンを顔に浴びた。
男はかけるだけでは飽き足らず、まだ硬さを保ってる肉棒で汚液を塗りたくる。
「けけ、ほら王妃さまみたいに白い肌ってな」
「アホかおまえ」
周りで笑い声が起こった。
サウラは青臭い精臭にまみれながら、
べっとりと顔にかかったものもちゅぷちゅぷと啜りとる。
ピンクの舌が顔に付着した分も舐め取っていく。
「へへ、美味いか? 美味いだろ?」
「はい、チンポミルク美味しいの。苦くて……大人の味よね」
「いいぞ。そろそろ下からも美味いミルクを恵んでやるぜ」
「ああん! すごい、激しいよぉ。射精直前の勃起チンコでオマンコ壊れちゃうぅ!!」
男の腰を抱える手が強くなった瞬間、肉がぶつかる音が高くなった。
膣奥まで穿ち、張り出したエラが中に溜まっている古い他人の精液をかき出し、潤滑剤がわりにする。
「おらぁ、腹に溜め込んだザーメン零してんじゃねえよ、この肉便器が」
「はあはあ、ごめんなさい。こぼれた分また注いで」
「ふうぅ、肉便器らしく、しっかり肉壷へ子種を溜め込むんだぞ」
「あ、あっ……はい。皆さんの精液をいっぱい貰って、子宮の中でどろどろに味わうの」
27 :
四章:2009/03/08(日) 08:25:41 ID:oQzZqGHh
牝の本能が、そろそろ射精の時が近いとわかっているのだろう、
すでに何人もの怒張を慰め静めてきた淫肉が再び蠢き、
重なる肉体に添うようにして悦楽の摩擦を生む。
男は上下に揺れて誘惑する乳房をすくいあげて、挿入部から少しでも気を逸らした。
「へ、乳首もビンビンにさせて。こうしてやるよ」
「それ、いい! おっぱいイジメながら犯して!」
「ああ、そら! イくぜ、中出しだ! 帰る前に、その腹に仕込んでやる!!」
「けけ、孕ませて、ただでは帰れねえ身体にしてやるよ」
「ああん、私も……イク、イクよぉ!! 頂戴、精液きてぇぇ!!
いいよぉ、妊娠してもいいから、そのまま奥にいっぱい出して!!」
あまりの淫猥さに、自らしごいていた四方からも精液が飛ぶ。
下から性器を犯す男もサウラのくびれた腰を掴んだ。
結合部が外れぬよう固定され、無条件で中に射精する。
ぴったりと宛がわれた子宮への入り口へと注ぎ込まれ、
熱い歓喜がうねるようにして全身を満たした。
男の動きはそれだけにとどまらない。
牝の肉体へと己の遺伝子を深く打ち込み、卵子へと追い求める精子の数を加速度的に増やしていく。
自分が優秀な牡とでも誇示するかのごとく、腹筋を使って腰を跳ね上げ、
快楽に喘ぐサウラとその見事な肢体に見惚れながら存分に生殖を果たす。
身体の奥底から表面まで不浄にまみれながら、いっそ神々しいまでに輝いて見えた。
「あふン……気持ちいい……」
がっちりと子宮口まではめながら、どくどくと注ぎ込まれる愉悦の時。
迎合ではない真実の呟きなのは、表情からも表れていた。
ようやく男が終わったと思い、名残惜しみながら尻をなでる。
サウラが腰を浮かし、寝転がる男の目の前にくると肉穴を指で開かれた。
男は女性器の隅々まで蹂躙の痕跡を観察する。
肉壷を開いて奥まで覗く、その妄執じみた眼差し。
全てをさらけ出す恥ずかしさと、命令を遂行した誇らしさにサウラの胸が高鳴る。
「女、馬乗りになって男をいかせたな」
「はい……自分からも腰振って、気持ち良いところにたくさん突いてもらいました。
孕ませてもらえると思うと身体中熱くなって、
そして中出しされたまま……一緒にイきました。
言われたとおり、深いところまでオチンチンを感じて、降りてくる子宮に受けましたの」
「くく、本当にわしの種汁を全て喰らったと見える。
あれだけ出したのに見当たらんな」
全て胎内まで受け入れたのか、膣口からぽたぽたと垂れる程度であった。
ならばサウラの子宮はどういう状態か、想像するだけで愉快で堪らない。
「へへ、そんなにイキ面晒してよぉ、まだまだこれからだぜ」
「あ、硬いのステキぃ……。サウラのここ……欲しくてぴくぴくするの」
次の男がすでに復活している怒張を見せ付けた
男どもの下劣さゆえか、その余りある性欲の強さにサウラは陶酔する。
進んで四足で歩み寄り、口技を施す。
亀頭に張り付く口腔の感触にざらりとする舌が加わり、
今度は男の方が喘ぐ番だった。
声を抑えようとサウラの髪をなで、形のよい耳を擦る。
二、三度すました分、感度が良いだけに、
裏筋を舐められるだけでも背筋がぞくぞくと浮き上がる。
28 :
四章:2009/03/08(日) 08:28:33 ID:oQzZqGHh
「も、もういいぞ」
「あん……反り返ってますわ」
「ふ、今度はそのまま尻をこっちに向けな」
もの欲しそうな目を一物に向けたまま、かぶり振って下半身を男に差し出した。
ランプの明かりが美味しそうな褐色の尻を浮き上がらせる。
炎の揺らめきにも似た、牡を誘惑する扇情的な動きが男を昂ぶらせた。
「いい眺めだぜ。気の利いた台詞でもはきな」
「犬みたいな格好で、おねだり……させる気なのね。
いいわ、はあっはあ……発情牝犬みたいにお尻上げてる淫乱なサウラに、
その逞しいチンポを咥えさせてくださいませ。
そして隅々まで味わさせてください。
はしたないサウラはきっと先にイクきますが、。
それでも、何度でもこのまま種付けしてください。
身も心も服従する牝犬のサウラに、その証として膣奥で射精して、
どうぞ情けとして白い肌の赤ちゃん宿らせてください」
人の矜持をかなぐり捨てた誘いに男は挑みかかる。
尻を打擲する勢いで挿入して、衝撃が加わるたびにサウラは歓喜の表情をつくった。
官能のサイクルに背筋を反らし、突き出した乳房が楽しげに揺れ動く。
だが男が髪をつかんで頭を押さえつけ、這い蹲らせたまま犯した。
肌の色が違うくせに、どこか高慢にふるまうサウラが気に入らなかった。
ずたずたに引き裂いたプライドをさらに踏みにじる、またとない優越感。
挿入するたびに痙攣する濡れた女体がサディズムを満たす。
「ふん、はああぁ! けっ、何度やっても飽きない、いい締まりだぜ!
くぅ、くく。ここももの欲しそうにしてるぞ。そら」
「や、やああぁ……そこも……ああん! はあっ」
近くにあるもう一つの穴へと指を入れた。
蕩かすような膣壁の摩擦が灼熱感をも帯びていく。
ただでさえ絶品の器が吸い上げんばかりの勢いになり、
恐れて指を抜こうとするとサウラは手首を掴んでそれを止めた。
「もっと…もっとしてして! お尻の穴弄りながら犯して欲しいの!!」
「お、おう! くそっ、指増やしてやるよ!!」
今度は二本の指を菊座に入れて抜き差しした。
熱い波が押し寄せるのも構わず、腰を前後させて膣奥まで挿入を繰り返す。
子宮口まで悠々と届く獲物に、
満遍なく腹側を刺激された所為か、結合部から潮をふいて達する。
「そ……それ、最高だわぁ……。んん、あふぅ、次は……また二本差しにしましょう」
「へへ、いいぜ。まだ元気のある奴は余ってるよ」
「そら、そおら! 出す、中出しだ! お望みどおり種付けしてやるぜ!
お前のマンコも欲しくて欲しくてよがってるよ!!」
「ああん! やっ……ンんあ……そ、そうなの!
みんなのチンポ奴隷……オマンコに咥えこんだらイクまで離さないのよ。
はあっ、あっ、奥までぐりぐり当たってイイわぁ」
周りには結合部をしげしげと注視しながら、男根を握っている者がいた。
その準備万端な様子と、これから行われる種付けへの熱いまなざし。
サウラは羞恥によって、全身に駆け巡る熱いうねりが一層強くなる。
29 :
四章:2009/03/08(日) 08:32:30 ID:oQzZqGHh
「あん! あん! 見て…しっかり見てくださぁい。
発情中のサウラに種付けするところ……はああぁ!
進んでお尻を与えて、お尻の穴も穿られながら、んん!!
たっぷりと中出されて受精する瞬間を見てください!!」
「いっ……イク!! くぉおおああぁ!!」
二つの穴を奥深くまで受け、そのまま尻に密着して男の動きが止まった。
男は肛門を二本の指でかき回しながら膣内射精をする。
生殖器の結合だけで動かずとも、女の下半身は肛虐からの刺激で悶えて蠢く。
膣への静かな充足感とは裏腹に、子宮口は剛直に押されながら、
底に潜む果実へと照準を定めるがごとく集中砲火を浴びた。
どちらの穴の快楽で達したのかわからない、両方だったかもしれない。
サウラが絶頂に果て、種付けをされ、観察された事実に変わりはない。
男の指は休まず抽挿し、生殖器は受胎を請う美しい女体にじっくりと子種を植えつける。
「ふぁ……それ……ステキ……お尻弄られて……ドピュドピュって中出し……」
「はあはあ、犯ってやったんだ。礼の一つでも言いな」
「汚らわしいサウラに種を付けていただき……ありがとうございます。
お尻の穴も気持ち良くて……二度もイクほどですの。
……それに熱くて新鮮な精液を注いで交尾を無事に終えられましたわ」
男が結合を解き、手を離すと尻も落ちた。
満足のいく責めと交尾だった言いたげに背中が上下する。
「ガキが女だったらまた俺たちで可愛がってやるぜ」
「へへ、一回で白い肌にならんだろうからな、孫曾孫の代まで延々と犯してやるよ」
「性欲処理の家畜として、品種改良にも協力ってな」
下種な発想に男たちが自画自賛する。
だが今のサウラには先のことより現在の快感が全てだ。
セックスできるなら、それに勝る優先事項はない。
「うふふ、いいわそれ……皆に飼ってもらっていっぱいエッチしてもらって。
はあん、もっともっと〜」
「おう、わかってるぜ」
待っていた男が寝転がるサウラの両脇から腕を入れて起こした。
ベッドから降ろして、テーブル近くで密着した。
「次はご希望通り。ほら待ってるぜ」
「んはァ!」
後ろから尻穴へとめり込む男根、
そしてその前にはもう一人自らしごき上げて立たせる男が一人。
サウラの片脚を抱え上げ、男女の体液によってしとどに濡れる割れ目へと、そそり立つ肉槍で貫いた。
30 :
四章:2009/03/08(日) 08:35:32 ID:oQzZqGHh
「あっ……あっふ……」
「どうだ。ご希望通り二本差しだぜ」
「いいわ……熱いものが二つも同時に私の中に入ってるって……。
動くとどうなるか、楽しみだわ。あん、はあ……やん、いきなり動かさないでよ。
はあっはあっ、ん……やっぱりイイわぁ、き、キモチいいのよ。
薄い壁を挟んで、はあはあ、硬いのでごりごりって擦られるのサイコウ……。
ああぁ……うふ、ん、はあはあっ、遠慮しないでもっと激しくしていいのよ。
そう、そうよ! はあっ、あん、あっ、タイミングぴったりでくるぅぅ!
オマンコもお尻の穴も許しちゃってずんずんて頭まで響くわぁん。
ねえ、二人とも奥までハメて。あっあん、二本ともそこまで届くのぉ!」
「がぁ、うっ、エロ過ぎだぜ!」
「はあはあ、顔こっちに向けてキスさせろ。舌、舌だしな」
サウラは顔を後ろに向けて、尻穴を犯す男と舌を絡ませる。
その蕩けた表情にも股間の一物はよりいっそうの勃起を促した。
後ろから乳房を持ち上げて乳首をこりこりと揉みながら、
タイミングを調整して奥まで肉棒を挿入する。
息の合った動きにサウラはむせび泣く。
「はあ、はあ……アはん、それもうダメぇ」
「何言ってやがる。中はとろとろに絡み付いてチンポを離してくれねえぜ」
「そうよ。離したくないから。だからもっと、んん、もっとぉダメにして!
前も後ろもずぼずぼって気持ちいいよぉ。二本のチンポでもっとイジメて!!」
動くのを忘れるほどの締め付けが刺激を生む。
だがそれに反逆したくなるのが男だ。
肉棒に絡みつく膣の具合の良さは最高であり、
髪を振り乱して悶えるサウラの姿はこの上ないほど扇情的だった。
侵入を拒むような締まりにも負けず、最奥まで抉る。
「んふぁ、はあぁ! イク、イクのぉ……。
サウラの穴、硬いの二つでぴったりイかされちゃうの!
来てぇ……。あっ、アん! 出して! 奥まで白いのでキレイにして!!
サウラを雪みたいに真っ白にして、してぇ!!」
「はあっ、本当に惚れ惚れするよ……。
よし、イクぜぇ! 中に出して、腹にガキ仕込んでやるよ!!」
「オラあ! ケツ穴でも孕みな!!」
男の強い意志を持った動きにサウラは達する。
怒張から噴出する牡の獣欲がつまった粘液を浴びて、さらなる頂へと押し上げられる。
腸や子宮へと同時に濃厚な子種を注がれ、
立ったまま責めぬかれた尻と膣は至福のひと時に悦び、わなないた。
「くぅぅ、睾丸から吸い取られていくぜ」
「穴が嬉しそうに飲み込んでくるんだよ。
へへ、俺たちの種が欲しくて欲しくて仕方がない感じだぜ」
男たちは一滴も残らず放出して、白く濁った子種汁で隙間なく牝穴を埋め尽くす。
予想以上の量に、満足感が半端ではない。
肛門を犯した男が抜くと、どろりとした粘液が流れ落ちた。
結合していた性器も目的を完遂して自然と抜ける。
31 :
四章:2009/03/08(日) 08:41:26 ID:oQzZqGHh
「あっ……ん。ダメぇ」
「へへ、やっと音をあげやがったか」
「ふうぅ、もう俺は立たねえよ」
サウラはテーブルに置いてあった残りの媚薬瓶を奪い、口に当て逆さに飲む。
それを見て男の方が何人かひっと恐れる声を上げた。
ごくごくと喉を鳴らして嚥下するさまは確かに恐怖を感じさせた。
全部飲んだとジェスチャーするように瓶を振るうと、
潤んだ瞳で男たちを一人一人を観察する。
「ふふ、音をあげたんじゃなくてぇ、
オチンチンが抜けてザーメン零しちゃったのが、ダメ、なのよ。
ねぇ〜、またお仕置きちょうだい」
「はあ……はあ……」
「あ、あぁ……」
まだ残り火がくすぶる身体が、潮流に乗ったように引き寄せられる。
男たちにとって彼女自身が媚薬であり、同時にそのはけ口であり、
その関係性は変わらない。
だが目的がすでにあべこべになっていた。
一部の男たちはサウラの身体を求めた。
組み敷いては犯し始め、サウラは手と口を使ってまた奮い立たせた。
接吻をして、乳房を捏ねくられ、犯され、嬲られる。
全身を飾る牡のにおいに満ちた粘液に陶酔しながら、体内は欲望の迸りをいただいた。
男たちは次第に意志の介在しない肉人形と化しながらも、
快楽にはしっかりと反応を見せるのが面白い。
まるで宝探しの感覚で反応を引き出していき、そしてその反応が自身の快楽につながる。
飲まず食わずでの交合に、憔悴した男は命を削りながらまた交わる。
ここには命よりも大事なものが存在した。
一瞬のきらめき、ただそれだけだったが、それが今の全てだった。
32 :
四章:2009/03/08(日) 08:49:03 ID:oQzZqGHh
********************
終わりの見えない輪姦劇にも、日がまた上がる頃にはようやく解放された。
サウラはうずくまる男たちを眺めながら、久々の多数との相手に満足な顔を見せた。
学習したとおり、押し引きは重要だと裏付けできたのはとても良かった。
指に付着した体液を舐めながら、
少々自分の中の影の部分が強くなるのを感じ、どうしようか思案する。
そんな時、鐘の音が鳴り、今日一日の始まりを知らせた。
その発信源を窓越しに眺め、静謐な音とは裏腹に歪んだ気がこもっている風に見えた。
サウラは本当に人というものは面白いと感じた。
穢れを知らないうぶな心が、教義と石造りの聖堂に守られているが、
その実、清浄であるはずが澱みと化している。
清流に住む魚が泳ぐのを忘れ、ただ沈んでいき身を潜めている。
あらゆるところに根を張り、汚濁にまみれ穢れまで吸収してこそ、
大樹へと成長するには必要な養分のはずなのに、
生を受けてから遠ざけているようで、これでは善を称えるのも悪を戒めるのも滑稽に思えた。
清流も濁流へも泳いでこそ、説法にも説得力を増すというもの。
「そうよねぇ……ここは私が教えてあげなきゃ。
シスターサウラの課外授業、
良い子には、どれくらい自分が悪い子か知ってもらわないとね。
ふふ、こういうのは物差しがないから興味深いわ」
当初の目的が何かあったような気がしたが、そんなことはもうどうでもよかった。
出口の扉は外から鍵が掛けられている。
窓を開け凍てつく空気が入り込むが、その清涼さに目を細め、胸いっぱいに吸い込む。
そしておもむろに窓辺に足をかけて飛びおりた。
雪と一緒に強風が吹き荒れる中、気にすることも無く屋根を歩いていった。
降り積もった雪に小気味良い音と足跡を付ける。
仰々しい扉を開け無言で立ち入り、ひとり祈りを捧げる男に近寄った。
濃厚な牡精を注がれたサウラは以前にも増して艶だっていた。
もはや妖艶などと片付けるには足らず、
命無き物すら欲情してしまいそうなオーラに満ちていた。
ましてや同じ人なら抗うことも不可能だ。
禁欲を旨とする敬虔な聖職者であろうと、
その褐色の肌身に触れられるのなら罪を背負うのも辞さないだろう。
巻きこまれた者にとっては、人災よりも天災に近いかもしれない。
保護を求める女性に対して、神の御使いを自称する者は匿い、事情を聞いた。
「そうですか。それは苦労されましたね……」
「はい、だけどまだ、ん……」
「わかりますよ。まだ誰かが追ってくる可能性があります」
怖がるサウラをなだめる。
しなだれかかるその身体を抱きとめるが、相好を崩すのは避けられなかった。
役得だと思えればまだ良かったのだあろうが、
そもそもそういう発想こそ戒めるべき思考の持ち主。
「どこかに、かくまってくれませんか」
神官は背が低くサウラの方が長身なため、乳房の谷間に顔が埋まる。
薄着だからこそはっきりとわかる押しつけられる胸の感触に、
無意識のうちに手がそこかしこと触れていた。
とうとう大胆にも尻の肉を捏ねくる時、男の象徴を女に押し付ける。
それだけでも痺れるような快感だった。
支援!
34 :
四章:2009/03/08(日) 08:52:31 ID:oQzZqGHh
「わかりました、貴女の安全のために一肌脱ぎましょう。
追われる者を救うため、隠し部屋があります。
そこで暫く休まれていくと良いでしょう」
「ああ、ありがとうございます」
神官はサウラの腰を抱いて連れて行く。
まともな状態ならまず行わないが、現状を一言で表すなら素で狂っていた。
性欲を押さえ込むストレスが神経に過負荷をかけ、
まともな感情を切断して回路を断っていた。
なけなしの外聞も小部屋に入り、後ろ手に鍵を閉めればたちまち雲散霧消する。
部屋を眺めるサウラを後ろから抱きすくめた。
「あん……神官さまの硬くなったアソコが、サウラに当たってますわ」
「そうです。これはとても罪深いこと。ですが覚悟はできています。
怯えるあなたを慰めるため……私は決意しました。
ふうぅ……一つになりましょう。そうすれば怯えることもありません」
「ああ、神官さまぁ……。サウラは嬉しいですわ」
そのまま服の下へと手を伸ばし、乳房に触れる。
当然初めての感触であり、魅惑の柔らかさだった。
瑞々しい生命力に満ち、神秘的な活力が湧き上がる。
先端にある乳首にも指を添えて擦った。
「ぁん、う……ん」
次に思ったことは、この乳房に口付けをしたいということだった。
だが彼女の前に出たくなかった。
己の醜態を晒したくないこと、背が低いコンプレックスも手伝って、
向かい合うことを全身から恐れていた。
額にかかる吐息に、サウラが顔だけ振り向いていることに気付く。
少し乱れた前髪が目元までおおい、艶かしい唇がいやに鮮明だった。
魅了の源へとただ重ねあわせたい衝動に顔を近づける
「ふうふう……うむ」
「ん……ちゅ、あん……ここも」
サウラがスカートを捲り上げると、細い布が頼りなげに付いていた。
くっきりと浮かぶ割れ目をなぞるように、布地の上から指で擦る。
舌を絡めながら、片手は乳房を、片手は性器を愛撫する。
さまざまな箇所から伝わる女の感触、そして匂いに熱がこもる。
神官は最後の一枚を恐る恐る取った。
「はあん……硬いのがお尻に当たってます。
サウラには嬉しい温もりを感じます。
さあ、今ここに神官さまのものを納めください」
サウラは身を屈め、上半身を両手で支えた。
「おお、なんたること。ふうぅ、獣のような体位で交わるとは」
破戒の味は格別だった。
一度味わってしまえば、抜け出すこともかなわない麻薬。
男が小さいだけにそそり立つ物をうまく挿入できないとわかるや、
サウラは尻の高さを調整した。
35 :
四章:2009/03/08(日) 08:56:58 ID:oQzZqGHh
「どう……ですか」
「はあはあ、くぅっ!」
尻を抱える手の力が強くなると同時に、勢い良く結合を果たす。
風きり音が聞こえてきそうな鋭い腰つき、熱い性器同士の摩擦がお互いの身体を火照らせる。
サウラは崩れ落ちそうな両脚を支え、小男に尻を捧げるポーズを維持した。
男はそんな健気な様子を省みることはない。
抗うすべを持たぬ性衝動をサウラにぶつけ、極上の身体を貪った。
一突き毎に肉棒を包む膣襞の感触は強くなり、
鎧を持たぬ無防備な急所を攻めて責めまくる。
王をも酔わすその身を、己の怒張で蕩けさせるのだ。
「はあっ! はあっ! もうそろそろです!」
「あぁ、ください! サウラにこれを……」
サウラは片手で器用に上半身を支え、一方の手を結合部、男の精袋へと持っていく。
やわやわと撫でられる不思議な心地に、男は奥まで挿入し動きを止めた。
「ここにつまってます子種を……罪深いサウラの子宮へ注いでくださいませ……」
「くく、わかるぞわかるぞ。そちのここも欲しがっているのが」
男も拙い性知識を活かし、結合部へと手を伸ばして芽を出した肉粒を弄んだ。
女の身体が震えた後に弛緩し、また震える。
同調する締め付けに、男がいらうように腰を合わせ味わう。
「はん! あアぁ……ダめぇです。そんな、はあぁ!」
「そちのここは、とても悦んでいるぞ。下の口は正直者と見える。
まっことけしからん限りだ」
再び律動を始めた。
肉打つ音に混じって、サウラのむせび泣く音が響く。
熱く爛れた胎内には一刻も猶予がなく、そこへの肉の隘路は激しく吸い取ろうとする。
精子を受ける準備が整っていると、牝の身体が哀切の涙を流していた。
「ほほ、天への門が開いておるわ」
「はああぁ、ああん!」
「それっ、そなたもイクのだぞ。共に高みへと駆け上がるのだ!
浄化の一撃で清め祓い、実を結ぼうぞ」
「はいい! ください! 発情中のサウラに、
その淫らな罪を神官さまの愛で救ってください!!」
男の精をねだって揺れる美尻に、そして愛を誓った子宮へと射精した。
牡の本能がより受精の可能性を高めようと、奥底にまで進入して撒き散らす。
サウラも直立になりそうなほど背筋を反らして、閃光煌く快感にわななく。
精幹と子宮が直結し、熱い波動が絶え間なく押し寄せる官能のひととき。
膣内でびゅくびゅくと脈動するたび、サウラは熱い満足感に浸っていた。
「くぅぅ……こ、これで神の愛が届きましたか?」
「は、はい……熱いのが広がっています。きっと届いたはずですわ」
「ですがあなたの身体はもっと欲しがっている、違いますか」
サウラは首を振るう。
「いいえ、違いませんですの」
「ふふ、よろしい。今日はあなたのために捧げます。
さあ、恐れることはありません。身を委ねなさい」
36 :
四章:2009/03/08(日) 08:59:34 ID:oQzZqGHh
一度事をしてしまったせいか、自信に満ちた声だった。
恐れなど過去のこと。
卓上に仰向けにさせ、サウラは自らの秘所を両手で開いた。
そこは愛液と精液に濡れそぼり、先ほどの性交の激しさを物語っている。
「はあはあ。ここへ……教義と愛を注いでくださいませ……」
白濁の体液を淫らにも飲み込む。
だが誰もが躊躇することなく入っていく。
サウラに覆いかぶさり、腰を動かす。
後ろで見る分には滑稽なほど、必死に思えた。
背後からくる足音にも、ノックの音も耳に入るわけがなかった。
「うん? おい、何をしている!」
来訪者に呼びかけられて、ようやく男は気付いたがすでに遅かった。
サウラから離れて、息を整える暇もなくあたふたと着衣を直す。
だが問い詰めるまでもなく、何をしていたかわかりきっていた。
「えっ! あ、これはその、違うんです」
「言い訳など不要だ。失せろ!! ……追って沙汰を出す」
聞く耳を持たぬ烈火の叱責に、正気に返った男は慌てながら全力で立ち去った。
サウラも身を起こし、卓上に座ったまま脚を組む。
残った男は威厳に満ちた視線でサウラを凝視した。
服装からして同じ神官だが、格上のようだった。
「巷間で噂のサウラとはおまえか」
「あら、噂だなんて光栄ですわ」
「ふん、見れば見るほど淫らな身体をしおって。
神の教えしか興味がないあいつが狂うのもわかるぞ。
女に一生縁がないから、この道に入ってきたような男なのにな」
男の目が爛々とし、やはり後ろ手に鍵を閉めた。
自由にもてあそべる女が居て、無傷で返されるなど幻想もいいところだ。
「あなたも狂ったのかしら」
「まさか。いつもどおりさ。
俺は楽しむすべも、女を喜ばせるすべも知っている。
さっきのつまらん奴だけで、満足なんてしてないだろ」
男の言うとおりだった。
サウラは靴を脱ぎ捨てて、男に近寄る。
「ねえ、ここもいいけど、聖堂でしてよ。
ふふ、静かで音が響きそうでステキだと思うの。
それに神さまが見てる前でするって気持ち良さそうだわ」
「……俺にはお前の方が狂ってると思うがな」
そもそも聖堂は石造りなだけに、長時間居れば凍死しそうな寒さだ。
サウラには関係のないことだったが。
********************
37 :
五章:2009/03/08(日) 09:05:21 ID:oQzZqGHh
*********************
「今日も風邪ため、一日静養なさるとのことです」
サウラの部屋の侍従から伝えられた三日連続の決まり文句に、
セドルは不承不承下がる。
シーフゥの首尾とこれからの打ち合わせをしたかったのだが、いたし方あるまい。
きびすを返し戻ろうとしたところ、アズメイラ王妃と会った。
「浮かない顔をしてどうしたかな」
「サウラさんが風邪を召したそうです。
まだ顔も見れない状態で、こじらせていないか心配です」
「ほう、なるほどな……」
アズメイラは暫し後ろに控える侍女と小声でやりとりする。
「そうか。まあ外の者には寒いだろうからな。
何か見舞いの品でも持っていったらどうだ」
この場で気兼ねもなくごく自然に薦めたが、
何故ここまで仲が良くなったのか本当に不思議だった。
いまだにセドルには謎だったが、別段問題ではないのでそれ以上深く考えない。
シーフゥとは違い、危機感がなければ意外と人は疑問に思わないものである。
「そうですね……そうしたいと思います」
「ふふ、まあ喜ばれる品を持っていくのだな」
そう言うと、セドルは少しはにかむ。
アズメイラも思わずつられそうになるほど、
人を魅了する天性が備わっている表情だった。
正直なところ、これにはかなわない。
「何が良いか、パザン殿にでもご相談にいきます」
セドルは話し始めた時とは正反対に、軽快な足取りで去っていった。
アズメイラは自室に戻って報告書を再読する。
これは以前にセドルがサウラとシーフゥを調査して書き上げた物だ。
パザンとグーリーの報告書もあるが、こちらはシェシングが書いた。
命令したのはアズメイラ自身だが、
内容は忌憚のない私文であり、公式文書ではないため公開されていない。
セドルのものを読めば、一読しただけで苦笑は免れない。
一言で表せば、正義感に満ちあふれた恋文だった。
38 :
五章:2009/03/08(日) 09:12:02 ID:oQzZqGHh
********************
本来なら必要とあらば相手を招く身分のも関わらず、
自ら足を運ぶセドル王子にパザンは敬服してしまう。
故郷では、けっしてありえぬことだ。
恐縮しながらも歓待してシーフゥに茶を出させるが、
セドルは気にすることなく同じテーブルに座る。
やはりありえぬことだった。
「どうされましたか?」
「いや……サウラさんが風邪をひいたらしく、かれこれ三日ほど面会謝絶なんです。
大丈夫でしょうか心配です。見舞いの品でも持っていこうかと思うのですが」
「はあ? 風邪? サウラがそう言っていたのですか」
話の途中で随分驚いた声を上げたことに、セドルの方が驚いた。
「いや、部屋に控えている侍従の話しですけど」
「ふうむ、まあ何と言うか……」
パザンはどう言ったら良いのか悩む。
「彼女が……その、基本的に風邪をひくなど、病気になることはありえませんが」
「うん?」
とりあえず思ったことをそのまま伝えたが、案の定王子は首をかしげる。
理由も示さずこんなことを言えば、まあ当然の反応であると言えた。
パザンは再び、どう説明したら良いのか悩む。
「……あ〜、これほど寒い中でも、サウラは着るものを変えませんでしたでしょう」
極寒の地でも露出度の高い服を着たままのサウラは、
ある種の尊敬の念も込めて見られていた。
もしくは頭が暖かいか。
「その、まあ、寒さに強いというか」
「なるほど。ですが病気などすることもあるでしょう」
「あ〜、そうなのですが……まあサウラは特殊というか……異常というか」
えらく歯切れの悪い物言いにセドルは吹いてしまった。
サウラが聞いたら怒ることだろう。
「まあですから、その侍従が言うことは嘘ですな。これは間違いありません」
「ですがなぜそのようなことを?」
「確かに解せませんな……。
サウラがすぐ嘘とわかる嘘を言わせてるとは考えにくいですし」
「あ、あの〜」
横から給仕をしていたシーフゥが控えめに口を挟んだ。
先ほど気付かなかったが、なぜか髪を三つ編みにしていた。
「どうした」
「遠慮なく、何でも言ってみてよ」
いきなり砕けた表情をセドルが見せる。
身分の違いにも関わらず、王子が言った友人という言葉に嘘偽りは無かった。
39 :
五章:2009/03/08(日) 09:15:24 ID:oQzZqGHh
「アズメイラ王妃が一枚噛んでいる、というのは。
どこかに閉じ込めておいて、そのまま口裏を合わせた、とか」
それは両者とも真っ先に考えていたことだった。
シーフゥは別の意味でも一枚噛んでいる気がしたが、
約束どおりそれは伏せた。
「そうだね。サウラさんが微妙な存在なのは間違いないけど……。
晩餐の時の様子を省みても、あれが偽りの仲とは思いにくい。
実は先ほども会ったけど、その時に何か見舞いの品を持っていったらどうかと言ったのは王妃でしたし」
「我々は春には旅立つと暗に陛下へも通達してます。
王妃も知っているはずですし、宮中もサウラとの仲が良いともっぱらの噂です。
わざわざ拉致監禁など、危険なまねをするとは思えませんな」
「それならその〜、もっと単純に考えて……」
ものすごく言いにくそうにシーフゥは顔をゆがめる。
こんなことを言うのは恥ずかしい。
なぜなら常日頃、とまでいかなくても、ときどき思ってしまうことだったからだ。
自分の胸のうちを悟られるのは、それが邪まなだけにいたたまれない気分になる。
「……サウラさんを見て、我慢できなくなったとか」
「つまり?」
「え〜と……サウラさん普段からすごい色っぽいし、
一人や二人、無理矢理に、って思ってもおかしくないと思うんですよ。
特に僕たちに良い感情を持っていない人には、王妃を抜きにしてもやりかねないかと。
痛い目にあわせると言うか、監禁してそのついでと言うか……。
一番自然な理由の気もするんですが、
何でお二人がそう思わなかったのか不思議でしたけどぉ……」
できれば察して欲しかったとでも言う風に、語尾がフェードアウトした。
基本的にサウラを夜伽へ呼べるのは王だけである。
それ以外の人など何を言うのか、であった。
セドルは一応だが多少無理をすれば可能であるし、
当人はさすがに悪いと思って、劣情を意識の外に払うようにして、それは一応成功している。
パザンは幼少のころのサウラを育てた親代わりであったし、訳あって性的対象には見ていなかった。
もっとも嫌疑派の理由が穢れている、汚らわしい等々なのだから、
サウラに魅力を感じるのはおかしな話なのだが、そこは男が持つ業と言うべきか。
セドルもそこまで読めなかったし、極力自国の者を信用したい、
パザンにしてみれば嫌悪感を持たれている他国人の別腹まで推して量るのは土台無理であった。
二人とも完全に失念していた。
思い余って犯罪に走る可能性は充分に考えられた。
40 :
五章:2009/03/08(日) 09:17:51 ID:oQzZqGHh
サウラは非常に目立つ。
もともと髪や肌の色からしても当然だが、
女性ながら成人男性と肩を並べる背丈に長い艶のある髪、
それに誰もが振り向く妖艶な美貌、魅惑のプロポーション。
隠そうと思っても隠せるものではない。
見つからぬようするには一箇所に監禁するか、
そうでなければ必ず多数での協力者が不可欠だ。
あまり考えたくないが、半永久的な搾取、さらには殺害する目的もあるかもしれない。
そうなれば一刻も早く助けなければならず、この前提も崩れてしまうのが気がかりだった。
「いや、それはありませんな」
「そうですか?」
「サウラは自分に害なす者を、
時として手のひらに転がして楽しむほど危険に慣れています。
失礼ながら、平和に慣れ親しんだこの国の人間に扱いきれる者でありません。
さしあたって、命に別状はないものと考えてよいです」
セドルが先の懸念を話したら、パザンはきっぱりと否定した。
その後、身を乗り出して、ここからが本題とでも言う風に両腕を卓の上に広げる。
「いいですか。サウラを監禁するには、サウラの協力が必要です」
「……どういう意味ですか」
「あっ。それ、わかる気がします」
セドルはわからなかったが、シーフゥは理解できたようだ。
後ろでグーリーもうなずいていた。
「簡単に言えば、彼女がその気になれば、捕らえたままでいるのは不可能です。
正直言って私は、サウラのことを殿下が気に病むことはなく、放っておけば良いとも思っています」
サウラをある程度知っていても、その言葉はあまりに薄情に聞こえた。
だからこそシーフゥは可笑しく、おもわず笑ってしまった。
確固たるものはなにもないが、サウラの無事でない姿など想像できなかったからだ。
つまり根拠もなくパザンの意見に諸手を挙げて賛成だった自分に、
まったく違和感がなかったのが可笑しかった。
パザンにしてみれば、飽きたら向こうから出てくるのはわかりきっていた。
むしろここで助けなど入ったら、何で邪魔をしたのかとねちねちと問い詰められることだろう。
そしてその聞き役は己、身体的被害が甥っ子にも及ぶともなれば、このまま好きにさせたらいい。
41 :
五章:2009/03/08(日) 09:23:46 ID:oQzZqGHh
「は、はあ? それは私の立場からは、
もし監禁してるものだとすれば、とても許せる行為ではありません。
したがって看過などできようはずがないでしょう」
さて、問題はこの目の前に居る、正義感と義務に縛られている若者だが。
パザンはどう説得するべきか悩んだ。
さっきからずっと似たような悩みを抱えて、次第に厭世的な気分になってきた。
説明が難しい今、どう言っても無理な気がするし、
それにここまで良くしてくれる王子を無碍にするわけにもいかない。
ならば協力して、そして『王子が』発見してくれればいいのだ。
その後のことを考えると少々気が引けるが、きっと良い勉強になってくれるはず。
彼女の恐ろしさを身をもって知る必要がある。
「確かにそうですな。万一のことも考えれば当然の判断です。失礼を」
「いえ、わかってもらえて嬉しいです」
セドルは言いにくそうに両手を組んだ。
「……おそらく王妃は無関係です。
どこから手をつけてよいのやら、見当もつかないのが正直なところ。
とりあえず、協力者と思われる部屋の侍従を問い詰めてみたいですが、
サウラさんの安全の確保を第一に考えると下手に接触はできません。
当面は監視するぐらいしか手がないのかと……」
「シーフゥは?」
パザンは別方からも意見を求めた。
多少罪悪感があったが、セドルの真面目な意見は話半分にしか聞いていなかった。
王宮内はセドルやシーフゥの方が詳しい。
そしてシーフゥの方がサウラに対して圧倒的に理解があるように思えた。
ならばどちらの意見がより正確か。
「う〜ん……サウラさん風呂好きですから、絶対に日に一度は入ると思うんですよ。
そこで待ち伏せていたら良いのではないかと」
「監禁されてる可能性が高いのに?」
「監禁されていてもです。サウラさんは常識が通用しませんから」
セドルは少し頭が痛くなりそうだった。
どこかピントがずれて、話がかみ合っていないように思えた。
仲間意識がないのだろうかと、本気で疑いたくなる。
セドルはセドルで、サウラの良い理解者は自分だけなのだと考え始めていた。
ここでちょっとしたアピールなればと、密かに期待していた。
42 :
五章:2009/03/08(日) 09:28:31 ID:oQzZqGHh
*****************
前にこの場に来たとき、風邪でもひいたのだろうかと考えたことを思い出す。
だが彼らの習慣では、風呂など入らずに静養するのが普通だそうだった。
サウラは風呂場に来て、ふんだんにあるお湯で背中を流す。
落すのは今日一日の疲れや垢だけではない。
唾液の跡や精液の乾いた膜、もろもろを洗い流していた。
男と触れ合うたびに組織の一つ一つが活性化するよう。
もともと生気に満ちた身体の持ち主だけに、
ひとたび磨きをかければ、以前にも増して輝いていくようだった。
そうして一番おいしいところをいただくのが自分だと、従者は思っていた。
サウラの肩を引き寄せ、顎に手をかける。
「……そこまでだ。罪状は監禁、それに強姦も加えてやろう。
協力者がいるはずだが、首謀者はお前かな」
聞いただけで氷点下に落ちるような声と共に、
ぬらりと刀剣の保護に用いられる油の感触が従者の頬を滑らす。
不思議と生暖かい鋼が、まるで血の通った存在に思えた。
「あら、セドルさまですか」
「そうです。助けに参りました。とりあえず話は後で……」
セドルは激情のあまり声が震えていた。
従者はひっっと怯える。
手も震えて、ぴたぴたと刃が当たっていた。
振り返ることすら儘ならない。怖い。
片や刃を向ける方は怒りのあまり、ここでこの男を切り捨てたい衝動と戦っていた。
自分の中に湧き上がるドス黒い激情、
抑えることができたのは、ひとえに生来の我慢強さと英才教育のおかげだった。
「セドルさま、剣をしまっては。この場では無粋です。
ここは温まるところ、冷えた感情をぶつける場ではありませんわ」
「……私は許せないのです。この男が、貴女を……」
色々な悔しさがあった。
客人を迎える王族の義務を守れなかった、
排他的な差別から解放したかった、
そして慕う人を守れなかった。
サウラは優しげな目でそんな憤りをあらわにするセドルを見た。
「良い方法を一つ教えましょうか。
思う存分仕返しすれば良いのですよ。そうすればどうでもよくなります」
「は、はあ?」
非常に理に適っている気もするが、なにか間違っていることを言った。
サウラは濡れた身体にもかかわらず、セドルに寄り添う。
「えっ? あっ、いや、サウラさ……」
振り払おうとする手をかいくぐり、相手の衣服を脱がしていくのは巧みな技にも思えた。
もっとも剣を持ったままなので、セドル自身が迂闊に手出しできない。
43 :
五章:2009/03/08(日) 09:34:31 ID:oQzZqGHh
「さあ、今度は」
「だ、だから……あっ、まて!」
従者が逃げたが、出口で待ち構えていたグーリーによって簡単につかまった。
「グーリー、そこで押えていて。顔をこちらに向けてね」
グーリーは無言でうなずく。
命令に忠実かつ丁寧に羽交い絞めにして、絡み合う二人へと顔を固定させた。
これまた巧みな技に見えた。
満足げにサウラはサウラで事を進める。
「んん……ちゅ」
「ふぁあ、でんかぁ……私嬉しいですわ」
サウラは鼻にかかった甘ったるい声でセドルに頬ずりする。
「私を心配して、助けてくれて、あんなに怒ってくれるなんて、女冥利につきますわ」
「も、勿論ですよ!」
まさに我が意を得たりの気分に浸るセドルだったが、
そこから先が一足飛びしすぎてはいまいかと思う。
「私、色々な人に汚されたんです」
「くっ、やはり!」
「ですから殿下の愛を今」
「えっと……いや、その」
そっと下半身、当然勃起している箇所へと手を伸ばす。
湯上りの色気とも言うべき、女の武器が最大限発揮される場面。
だがセドルは意味もなく我慢強かった。
「わ、かりましたから、離れましょう」
「……殿下は汚れた私に興味など持つわけありませんのね」
「まさか! とんでもありません!!
サウラさんはとても美しく清らかですよ!!!」
これまでの所業を知っても同じ台詞がはけるか大いに疑問だが、
非常に力強い断固たる口調だった。
「でしたら……この場で抱いてくださいませ……。
あの者がいる前で、私を奪い取って欲しいです」
「う……んく」
思わず息を飲み込む。
双方とも膝が崩れ落ちるが、どちらからなったのかわからない。
お互いの同意の上でなったかもしれない。
セドルが上になり、サウラを組み敷いていた。
サウラは自ら手を添えて、そっと膣口を広げる。
お湯とは違う熱い分泌液で潤ませながら、ひくひくと蠢くのは男を待ち受ける悦び。
そんな誘惑に抗えるはずもなく、
セドルはいきり立つ肉棒を取り出し、徐々に挿入していった。
あるべきところに、あるべきものが納まる。
奥までぶつかり、そこをこつんと狙撃をする。
44 :
五章:2009/03/08(日) 09:36:28 ID:oQzZqGHh
「ア、ああァ……殿下の逞しくてステキ。うん……」
蕩けた表情に可愛らしさに顔を近づけてキスをした。
手のひらで膨らむ乳首を転がして愛撫しながら、舌を吸い上げて唾液の甘さを味わう。
結合部は膣奥まで入れたまま、小刻みに子宮口との睦み合いを繰り返した。
蠕動をいざなう女性器の愛撫だけでうっかり射精しかねなかった。
一番弱い先端が溶けそうなまま、根元までその感覚が広がっていく。
セドルは久しぶりに見るサウラの裸体へと視線を落とす。
「はあ、はあぁ」
やつらが犯罪に手を染めるのもわかる気がする。
これだと自分もかわらない。
ごくりと唾を飲む。
「憲兵の見地から聞きたい、あの侍従以外に誰がいたんだ」
「はうん、こんな状況でずるいですわ……。そんなの言わせないでください」
いけないとわかりつつも、口にするのを止められなかった。
組み敷いて結合し、お互い逃れられないからこそ聞きたい。
危険な香りがする、その期間に起きた秘められた出来事。
その釜の蓋を開けたい衝動。
単に怖いもの見たさだけではない。
サウラが言った、思う存分仕返しすれば良い、という台詞が頭にこびり付いていた。
「ん……あぁ、殿下。これではサウラは生殺しですわ。もっと激しく……」
そしてその対象を、目の前の女性にぶつけたい。
これは誰よりも優位に立ってる彼女への仕返しだろうか。
嫌がることをしたい子供じみた、だが大人ならではの愉悦が全身を包む。
「だから、ちゃんと言ってくれないと話が先に進まないよね」
「やっ……あ……」
乳首をくにりと摘んで曲げたり伸ばしたりした。
サウラはぴくぴくと震え、
口を開け、声にならないままぱくぱくと金魚のように息継ぎをする。
どうしてこうも嗜虐心をかき立てるのだろうか。
肉襞がもの欲しそうに蜜を絡めてくるのにも、切ない涙を連想させた。
「どうしても言わない気? それならさ」
セドルは抜けそうなぎりぎりまで腰を引いていくのに、
サウラは離すまいと抱き寄せる。
「ああん、言います。言いますから……抜いちゃダメぇ」
「ふうん。誰だったの、サウラを犯したのは」
「はあはあ……ヤハオ公爵に、カートージュ審判官、それに――」
あがるはあがる名前の羅列、
貴族、行政官、小間使いから神官まで多種多様。
たった三日間ほどで、よくもまあこの数かと。
実質休息など無かったであろうに。
「はは……それにこんなに気持ちよかったら、きっと一回だけじゃ終わらないんだろ!」
「やっ、そ、れ激しい!」
45 :
五章:2009/03/08(日) 09:41:50 ID:oQzZqGHh
突然激しい律動を始めた刺激で、焦らされた分サウラは身悶えた。
男のそれが女の急所を責める、繰り返された動きであってもやはり格別であった。
単に相手の位や貴意ではない、特別な理由。
それが自分を求めて止まない感情と重なるとき、誰よりも格別だった。
「質問に答えないつもり? なら」
「止めちゃダメ……」
悲しそうにかぶり振るサウラの仕草にどきりとする。
健気で可愛らしく、そしていじめたい。
「はうん……そうですわ。皆3回も4回も出さないと……んぁあ、気が、すまないです。
オマンコの中にたっぷりと出した後も、入れたまま抜かないで硬いまままた犯すんです、はあ、はあ」
喋りながら徐々に強くなる突き上げに、サウラは途切れ途切れに喘いだ。
片膝を抱えられ、より深い結合のもと、鼠けい部を打ち付けあう。
穏やかな充足感と駆けぬける刺激が、膣奥に亀頭を押し込まれる度に震えた。
疼きの根源を貫かれる牝の嬌声が一層肉柱を逞しくする。
動きが小刻みに早くなると、血流がわかるほど脈動した。
「はあはあ、もう……来て。一番奥まで熱いのください!!」
「うくぅぅ! はあっ、はあっ、ふん!!」
女の聖域を今度は粘液が貫き、
侵攻と占領とともに欲情の炎を燃え上がらせる。
何ものにも縛られず膣内射精をする解放感と自分のものとする支配欲、
この時のために精巣で熟成された遺伝子が架け橋を走りぬけて直接胎内へと注ぐ。
サウラは強烈な牡の迸りにぷるぷると仰け反った。
甘んじて受ける容赦のない生殖の契りは、激流となって脳天まで突き抜ける。
「はああぁ……熱い子種がいっぱい……。勢い良く飛び跳ねてますわ。
こんな、こんなに……もうサウラは殿下なしでは耐えられなくなりそうです」
猛り狂う波動が最奥を求める腰の動きと重なる。
つま先まで身体をこわばらせ、最後の一滴まで搾り取ろうと淫肉も締め付けを増していた。
生々しい音をたてて熱く潤む粘膜へと精液を受け入れ、牝の本能が悦びにわななく。
それでも両者は衰えることを知らない。
「そうだよ……。耐えられなくしてあげる。
だから安心して言ってごらん。どんなことされたのか」
「お尻の穴でも犯されました。
何人も、何人もいますから……
それだけでは足りませんから……口や手、おっぱいでも出しましたわ。
皆、濃厚で熱い精液を注ぎますのよ」
「もしかして嬉しかったんじゃないの?
色んな人から犯されて……輪姦されて」
自ら胸を抱いて、赤面しながら頷いた。
奥底に潜む淫らな性をカミングアウトする恥じらい。
可愛らしくもある仕草に、汚らわしいその肯定。
外見からうかがい知れぬほど、底知れぬ漆黒の感情が噴き上げて心を染める。
「でももうそんなことは許さないよ……。
だってサウラはもう私意外では耐えられない身体にしてあげるから……」
いまだ彼女の中にある肉柱がうなりを上げて奮い立つ。
一番悪いのは彼女なのだ。だから彼女へと報復する。
何か間違っているが、非常に理に適っている気もした。
46 :
五章:2009/03/08(日) 09:44:07 ID:oQzZqGHh
「あっ、あっ、はあぁぁ」
「ほら、淫乱なサウラのここを満足させてあげるよ」
セドルは首筋に舌を這わせながら、結合部に秘める肉芽へと指を添えて愛撫した。
「んふぅ、ああぁ……そうです、そこ、そこ! らっぁぁめ!!
んひぃ、はああ! お、狂ってしまいそうです」」
感度の良いクリトリスへの責めと合わせて、乳房に吸い付く。
口いっぱいに含んで舌で蕾を愛でれば、膣壁の淫らな蠕動へつながる。
それだけでもはや隆々と勃起して、先端が先に出した精液溜まりへと届いた。
もっとここの小部屋へ注ぐ、その決意は金剛石より硬い。
「気を確かにして。サウラが誰のものかって、はっきり知ってもらわないとね」
サウラの足首を掴んで、床まで押さえつける。
自然と浮き上がる腰に合わせて、勢いよく怒張を打ち付けた。
生殖器を伝い脳髄まで響く快感に、サウラの身体が震え、口角を飛ばしながら咆哮する。
官能的かつ支配欲を満たす眺めは加虐心をそそる。
「さ、今サウラのアソコはどんな状態?」
「は、はいぃぃ、殿下の硬いチンポが、サウラのオマンコに出たり入ったりしてますの。
お、奥ぅ〜、そこに当たっちゃって、そのたびにお腹もおっぱいも頭までキュンキュンしちゃいますぅ
殿下がサウラを自分のものにしようって、あんあんああぁ〜! オチンチンで支配してきます。
ああぁん、肉奴隷へと調教されちゃってますですぅ!」
「でもこれだけじゃ満足しないだろ」
サウラは抱きついて、豊満な胸をこれでもかと押し付けてくる。
擦れる乳首の感触がこそばゆい。
「そ・う・で・す・わ。殿下、んふ。オチンチン奥まで入れたまま、グリグリってしてください」
言うまでもなく望みをかなえる。
亀頭を膣奥まで押し付け、恥骨を擦り合わせてグラインドした。
奥底に潜む性感帯を刺激され、押さえつけた女体がビクンビクンと跳ねる。
締め付けだってすごい。このままでもいけそうだった。
「あふん、うぅん、はあぁあああ!
そ、そこにもっとくださらなければ、満足できませんの」
「もっと……言って」
「いやん、いやいや……。殿下の白くて熱くて濃いザーメンですわ。
我慢できなくてぱくぱく開いちゃってる子宮に、殿下の高貴な子種でお仕置きしてください」
「お仕置きだなんてそんな。可愛がってあげるだけだよ」
「ああぁ! はあっはあ……ん、ひゃあ!
そんな、嬉しいです。はあはあ、か、可愛がって……可愛がってください!!
熱い子種で、あん、サウラの奥まで全部! 全部、愛を刻んでください!!」
ぐちゅんぐちゅんと粘液質な淫らな音をたてて、腰を動かす。
あまりの激しさにザーメンと愛液が飛び散って、下にいるサウラの顔にも掛かった。
肉襞が射精させようと、ひたすらに怒張をしごきあげる。
そんな中でもセドルは精神まで犯し、心まで刻み込むがごとく肉の楔を打ち込む。
47 :
五章:2009/03/08(日) 09:46:58 ID:oQzZqGHh
「すごいのぉ……サウラがセドルさまのものだって身体で教えてますぅ……
はあああぁ! んひぃ、あ、ああ、イい!
そんなに激しく愛されては……サウラはもうセドルさまの虜です!!」
「もうすぐ、はあっはああ! イクよ……サウラの中に出す!!」
高い密度の精液が肉竿を走る快楽、それがサウラの中へ隅々まで行き渡る満足感。
男根によって子作りの用意をされた器、そこへ直通に注ぎ込む。
サウラは熱い迸りを感じ、絶頂の高みへと昇る。
仰け反りながら身体を密着させて抱きしめ、子種をせがめば、
射ぬかんとばかりに勢いよく飛び出し、欲望に煮えたぎる肉炉へと満たしていく。
「うん……ああぁああん!! で、出てますわ。感じる!
セドルさまの愛が子宮の中に広がって、はあっはああぁ!!
だ、ダメれすよぉ、そんな射精しながら、あんっ!」
「もっと……もっと!」
「んあアっ! 激しい……もっとくるぅ。やっんん、イ、いく!!」
脈動のタイミングに合わせ脊髄反射で腰が動く。
卵子まで直撃するような容赦ない種付け。
貫かれた下腹部に潜む疼きが、別の高みへと昇華していく。
性器と同調する脳裡に潜む本能から快楽物質があふれ出し、
精神から肉体まで全てを一色に染めた。
「あっ……んぁ……すごい、熱い……。
激しくて、中にどくんどくんて脈打ってますわ」
鮮烈なのはセックスの肉体的快楽だけではない。
普段からは考えられない苛烈な欲求が、全て自分に向けられていること。
サウラにはこれが堪らなく愛しく、嬉しく、心地よい。
牡の凝縮された命の源が胎内を駆け巡る中、
高揚する心が止むことのない絶頂へと漂う。
「はあっはあっはあぁぁ……」
「うふふ、セドルさま。サウラは幸せいっぱいです。
次はベッドの上でも……」
ぎゅっとセドルを抱きしめるが、求愛行動より捕食行為に近い気がした。
ここでようやく本能が警報を鳴らす。
とても良い、良すぎて身が持たない。
経験の浅さがあだとなり、少々及び腰になるのも無理はなかった。
「えっ、えっと〜。そうだ、グーリーさん」
「グーリー、王子の書状もって北区へそいつを連れて行きなさい。
書状なら上着の裏側に入っているわ」
「えっ!?」
何で言わんとするところがわかったのか。
本当は少し違って、一緒に連行しようと思ったのだが、
グーリーは外見に似合わずすばやい行動で出て行った。
「我々も行きましょう。王子の部屋? それとも私の部屋かしら。
うふふ、でも宮殿内といえば、それ専用の部屋があってもおかしくありませんわ。
きっと色々怪しげな道具がそろってたりして……。
私、覚悟はできてますの。セドルさまなら何をされても、喜んで受け入れますわ」
「あは……あはは」
覚悟を決めたのはセドルの方だった。
48 :
五章:2009/03/08(日) 09:50:48 ID:oQzZqGHh
********************
グーリーは浴室から男を連行しながら、同情はまったくしなかったが不思議に思う。
どうして凡庸を絵に描いたような男なのに、サウラのような業の持ち主に接近しようとするのか。
彼女をものにしようと身の程を知らぬその願い、結果など火を見るより明らかだというのに。
案内のとおり、番の役人にセドル王子の書状を渡した。
書状のサインと印を確認し、一応男の話を聞いて牢に入れられる。
ちなみに役人は皆、馬鹿だなあという顔をしていた。
グーリーも同感だった。
外見はとかく人を惑わすが、少々賢ければ惑わす時点で一考する。
しかもサウラはその妖しさを隠すことなく発散している。
さて、セドル王子はどうなるか。
サウラに関わって身持ちを崩した人間を幾度となく見てきたが、
意外に悪くないような気がした。
財産を投げ出すタイプ、身体を壊すタイプ、精神が危うくなるタイプ、
どこか不幸になるタイプ、そもそもサウラに嫌われるタイプ、
色々あるがどれも当てはまらない。
まともなわりにサウラを盲信しすぎてか、惑わされても笑って受け入れる。
前に感じた大物さ、これが大器の片鱗ならば面白いことになるかもしれない。
49 :
五章:2009/03/08(日) 09:52:40 ID:oQzZqGHh
********************
会議室に王と王妃、審判査問官、書記等々の責任者が並ぶ。
セドル王子によって呼び集められたが、
いくつかの席が空白だったり代理補佐だったりした。
空けて一週間後、セドルはサウラに手を出した者を懲戒に処し、
今その事後報告を王に伝えていた。
冷静に淡々と、誰をどのように処断するべきか逐一述べるさまは圧巻である。
シェシングの協力があってこそ、ここまでスムーズに事は運べた。
親方気質で慕われ、影響力の強さでは随一。
軍部としての組織は形骸化しても、
併せ持っている警察機構は必要不可欠であり切磋琢磨されたもの。
パザンたちの対する親近感や義憤、それがセドル王子の肝いりも重なり奮迅せざるをえない。
「と言う訳でして、不届き者は全て逮捕しておきました」
「そ、そうか。大儀であった」
「後の審議は審判院の手にまかせます。
総括しますと、今回の一件は滅多にない賓客来訪者への対応のまずさもあったと思います。
今後このようなことがないよう、制度対策を考えていく必要があるでしょう。
つきましては当分の間、サウラ・ガリィを私の管理下に置きたいと思いますが」
「うっ! そ、それは……」
チュルハン王は息を飲む。
口調こそ淡々としたものだが、これは完全にサウラの身元委譲を迫っていた。
いつも見知った息子でありながら、今日は一回りも大きく見える。
有無を言わさぬ威圧感があったが、そう簡単に手放せるものではない。
あの身体を知った者は例外などない反応だ。
この世の快楽をしゃぶりつくしても、まだ見えぬ先がすぐそこにあるようなもの。
50 :
五章:2009/03/08(日) 09:54:12 ID:oQzZqGHh
だが簡単に突っぱねることはできない。理がどちらにあるか明白だった。
もしサウラが公式に王の愛妾の地位にあれば、
仮にも絶対権力者から奪い取ることになりこの理が正しく働かない。
処分を行うのも王の名の下で行うことになり、
今回のように王子の独断で進めるのは不可能だった。
賓客という等しく中立で、人格を持たない国が身元を預かるという状況だからこそ、
公的には、奪い取る、というのは成立せず、
国の名誉のために、という王に頼らない大義名分が振るえた。
「ふふ、セドルの意見はもっともだと思いますわ」
実に晴れ晴れしい笑顔でアズメイラ王妃はそう進言した。
調査の一環でセドルにサウラの部屋を探らせてから、ようやくここまで辿り着いた達成感。
まさかここまで上手く行くとは思っても見なかった。
「客人への安全を考えましたらとても良い措置かと。
今回の王子の果敢な処断を見れば、おいそれと手を出す輩も失せましょう」
利害の一致があるのは当然だが、
意外と理解があっただけに共闘は実に簡単だった。
ここでサウラを王から引き離すことは、願ったりである。
「サ、サウラは……」
そこでチュルハン王は息を飲んだ。
セドルとアズメイラが同時ににっこり微笑む姿は、黙らすには充分だった。
そのまま口をぱくぱくさせていると出てくる言葉は
「そちの……ヨイヨウニ」であった。
こうして円満? に解決されたこの事件は、世間に出ることはなかった。
そして、これでもって神罰嫌疑派は壊滅した。
身から出た錆である。
********************
51 :
六章:2009/03/08(日) 09:59:54 ID:oQzZqGHh
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パザンにすればオーナーの首がすげかえられただけであるし、
そもそも良くしてくれるセドル王子ならなおさら問題はなかった。
だがこの先の未来までは考えない。
たとえサウラに骨の髄まで吸い取られようが、
まあそれはそれで一言物申すだけである。
けして冷たいわけではなく、経験上聞き入れてもらえない虚しさと、
サウラの小言とさり気ない嫌がらせが身にしみていたからだった。
そう考えていたが、長い冬が終わろうとしても、
王子は多少やつれたかもしれないが許容範囲内だった。
聞けばサウラの方がさり気に調整しているそうで、
伽をする相手を気遣う、これは異常事態であり、天変地異の前触れだとすら感じた。
何故こうも淫乱美痴女と陰謀頭脳は相性抜群なのだ?
引き続き支援する!
53 :
六章:2009/03/08(日) 10:03:08 ID:oQzZqGHh
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サウラは宮殿内を平気で闊歩する。
悲劇のヒロインというよりは歩く災厄として認識されたようで、すれ違う皆は一様に礼をした。
人があまり立ち寄らない奥へと行くと、一角にある熔炉からの廃熱を利用した温室に入った。
中は普段お目にかかることのない変わった草花が栽培されている。
厳しい自然と貧しい食生活のためだろうか、
薬草や香草が中心で、花はあまりなく殺風景だ。
群生するアロエを眺めつつ、人を待った。
「待たせましたかな」
「いえ。暇つぶしには丁度よいところで。なんとお呼びしたらよろしいかしら」
「そのままユーリンとお呼びください」
温室に入ってきた男はサウラに挨拶をした。
男は前にサウラを形の上で助けたことになっている神官だった。
先の処分において、サウラは名前を出さなかったからだ。
サウラを犯した神官を追い払ったのは事実で、その後は密室の上のため二人以外証人はいない。
「まさか素直に来るとは思ってませんでしたよ。
見たところ、誰も連れていませんようで。
まあ今更貴女に手を出す人はいませんでしょうがな」
「神官さまは違うようで?」
「当然ですよ。しかし何故私を助けたのですか。
これでは勘違いするのも、無理はないでしょう」
「ふふ、勘違いだなんて」
神官はサウラを抱き寄せた。
だが扇で口元を隠して接吻を拒絶される。
「ですがもう遅いですわ。私はすでに身も心もセドルさまのものですの」
こうもきっぱりと断言されると、えてして逆効果になるものだ。
「くっ……。ふ、ですが私とサウラ殿があそこで何をしていたか、殿下に報告してもよろしいのですよ」
「あら、そんなことをなされば、あなたも身の破滅では?」
「大した問題ではありません。殿下は貴女を知らなさ過ぎる。
だが私なら表も、裏も全て知り尽くしている。
果たして真実を知った殿下が、貴女を許すことが出来ますかな……」
熱くなる口調に合わせて、サウラは扇いで風を送った。
54 :
六章:2009/03/08(日) 10:07:14 ID:oQzZqGHh
「ふふ、許してもらおうだなんて……少々そそられる言葉ですわ。
私は殿下に嫉妬してもらえるのも、罰せられるのも好きですのよ。
ああぁ、奴隷みたいに首輪をさせられて、一晩中調教される私……。
その苛烈な責めに耐え切れず、許しを請う私……。
想像するだけでステキですわぁ〜」
「あっ?」
ユーリンを尻目に、ひとり陶酔するサウラだった。
内股でくねくねと身を捩じらす。
「はあぁ、早速行きましょう」
「えっ?」
「殿下のところへですわ。善は急げとも。
明日は久々の……伽の日! 願ってもない状況ですの」
「い、いやその……」
手を引っ張られて、はたから見れば二人逃避行の図だった。
行き先は王子の執務室。
振りほどこうにも、勢いと意外に力強い握力によって出来なかった。
とうとう体当たりをするように、部屋へと転げ入った。
「セドルさま、お邪魔します」
「えっ!?」
突然の闖入者にセドルが驚くのも無理はない。
おまけにサウラだけでなく、息を切らした神官の姿もあったからだ。
「ふふ、少々お時間もらいます。この者の話を聞いてやってくださいな」
「は、はあ、まあ。……皆、悪いけど、いったん席を外してくれるかな」
セドルの机の前に並んでいた者が苦笑しつつ部屋から出て行く。
こうしてたまに仕事の邪魔をするのが定番と化していた。
「何かな。ええっと、ユーリン神官長補佐でよろしかったでしたか」
「その通りです。この度は突然ではありますが、直訴にまいりました。
このサウラを! 即刻、宮殿から叩き出すべきです!!」
「あれれ?」
いきなり別のことを言われたサウラだった。
55 :
六章:2009/03/08(日) 10:13:04 ID:oQzZqGHh
「私は先に処罰された一連の者共のように、
肌の色云々でサウラが穢れた存在だなどど戯言は申しません。
ですが、悪しき性根と淫らな身体で持って、
セドル王子をたぶらかそうとしているのは明々白々であります。
これを見過ごすことは、神に仕える身として許せません!
王宮内に悪しき風土が蔓延する前に、即刻叩き出すべきです!!」
訴えの間、サウラはむすっと不機嫌な顔で腕組みをしていた。
黙って聞いていたのは内容がどうこう言う前に、
思った展開にならないのが不満だったためだった。
「話はよくわかりました」
「わかってもらえましたか。それでは」
「ですが、漂流し保護した者を追い出すなどもってのほかです」
毅然とした言いように、神官の方が一歩気おされる。
「で、ですが王子の下でなくとも」
「確かにそうですが、保護する制度も施設もありません。
地位も確立してないため、極論すれば彼らに何をしても罪に問えないのです。
くだんの事件もそういった影響もあったと思います。
ならば私が率先して保護するのが一番でしょう」
「それならば教会でも……」
ユーリンは言った後、しまったという顔をした。
セドルが優しく微笑むから、後悔の度合いは増していく。
「ようやく本音がでましたね。
私が追放したらまっさきに保護するくせに、と言っては言葉が過ぎるかもしれませんが。
……確かにサウラさんは悪しき者でしょう。
多くの人を惑わし、今もこうしてあなたをたぶらかす。
ですがその悪いところが、たまらなく魅力的でもある証左で、表裏一体のもの。
私はそんな悪いサウラさんをそのまま受け入れたいと思います。
それに今ではこう思います。悪くないサウラさんは、サウラさんではなく、
良いサウラさんなどおそらく魅力が半減するでしょう。
私も将来一国を束ねる者として、清濁あわせ呑むことも必要だと思っています」
「で、殿下〜」
のぼせた表情でサウラが小躍りする。
しまいには抱きついてキスをねだった。
普通の感性なら微妙に貶されている気もするところだが。
「あ、あの。政務が控えてますから、ね」
「はう〜、残念です。けど予定通り明日、お待ちしてますわ殿下」
「うん。その……すごく楽しみにしてるから」
小声で囁くのを聞いて、サウラは仕方なしに離れる。
セドルにしてみれば、何故今日ではないのか疑問だった。
自分の技量にも自信を持てるようになり、そろそろ一日二日置きだって良いくらいだった。
ペースとして、まあこれはこれで悪い気はしないので充分我慢はできるのだが。
56 :
六章:2009/03/08(日) 10:16:25 ID:oQzZqGHh
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翌日、セドルは書類にサインを終えて、控えている者に手渡す。
「よし、午前は終わった!!」
午前最後の業務を終え書記官が去っていくと、突然大声をあげた。
自分の所為もあるが、先回の綱紀粛正兼大処分によって、
一時的に空いたポストの一部を代任することとなり、大変に忙しかった。
明日は休日だが、それよりも何よりも、今日はサウラと触れ合える日であった。
それはどれほど待ち遠しいか、そろそろ二十歳を迎える男性には一日千秋と言っても過言ではない。
机の上の書類もそのままに、早足に昼食へと向かった。
サウラを手中にした当初、少々怖気ついた所為かもあり、
こちらから奉仕を要求するのは気がひけていた。
そのまま自然と、たまにサウラから指定のある日のみ許されるという、
地位から見れば明らかに逆転した関係が成り立っていたのだった。
王族高官専用の食堂に入ると、先にアズメイラが座っていた。
向こうが手招きをしたので、セドルは対面席に着く。
すると書類を手渡された。
「午後からの案件だ。頭に入れておけ」
「……ああなるほど」
概要は炭鉱採掘労働者への待遇改善の要望だった。
熔炉に必須なため、基幹産業の更に基盤となるデリケートな問題だった。
こういった陳述を聞くのは、国の慈悲の象徴たる王妃の役目であるが、
単純に女性の方が話しやすい意味もある。
それを官僚と話し合い、王ともども裁可を仰ぐわけだ。
書類の中身は担当者から出された去年の消費量と生産量。
人員と一日の産出を割り出し、どの程度休暇との兼ね合いが成り立つか計算してある。
生産が追いつかなければ、ほぼ全ての高炉がストップする。
そうなると、パザンの言葉を借りれば飢えと寒さが待っている。
どうしても余裕を持って見積もりたいのが本音だった。
読み進めながら、貯蓄量と熔鉱炉担当からも技術改善等々、
別方面からのアプローチが出来ないか考えた。
「はい、殿下。お召し上がりください」
「ん……置いてください」
書類にかかりきりのセドルは、そのまま読み続ける。
だが頭上から伸びてきた手によって、書類を奪い取られてしまった。
「えっ」
「殿下、熱いうちにどうぞ。
それにお昼くらいゆっくりなさらないとダメですわ」
振り向くとサウラがメイド姿で給仕していた。
実用性重視のシンプルなものだが、似合わないことこの上ない。
肌の露出がない格好など見慣れた身には奇妙極まりなく、
不健全な塊が健全な格好をする胡散臭さが凄まじい。
セドルはぽかんと呆気に取られたまま固まっていた。
もしかしたら昨日の神官との問答を気にして、彼女なりに真面目な格好をしてみたのだろうか。
57 :
六章:2009/03/08(日) 10:23:16 ID:oQzZqGHh
「ふふ、似合いますか?」
「えっ、に、あうよ」
いけないと思っても、言いよどんでしまった。
サウラの顔がはっきりと引きつる。
もしかしたら受け狙いかと思ったが、やはり違っていたらしい。
微妙に気まずい空気が両者の間に流れた。
「……ごゆっくり」
「う、うん」
サウラはきびきびとした動作で厨房へと戻っていった。
「はあ〜」
「サウラとは上手くいってないのか。
まあ出立の時期が近く色々あるのはわかるが、しっかりしてくれよ」
「わかってますよ」
「私からも言っておくよ。
ふふ、今日は遅れても構わんぞ。
だいたい結論が出ないのはわかりきっているからな」
なにやら意味深な事を言ってアズメイラは出て行った。
残されたのはセドル一人だけで、とりあえずは食事に取り掛かることにした。
パンにチーズ、野菜と肉のスープ、ヨーグルトと腹に詰め込んでいく。
食生活に関しては、庶民とそれ程変わらない。
食べ終わったあたりにサウラが見はかって食器を下げた。
「殿下、デザートはどうかしら」
「お願いします」
今度は自然に言えたことに安堵する。
気にしすぎかもしれないが、下世話な話、今日は出来る日なのだ。
自分が王太子という身分も忘れて、ただ彼女の機嫌を損ねたくない一心であった。
突然顔を両手で固定され、サウラの顔が近づく。
親指が口角を押さえ、強引に舌を引き出すように啄ばまれた。
「ん、ん〜〜!!」
「んちゅ、じゅるる……あぁん、はあはあ」
「ぅうん……サ、サウラ? んん!」
サウラは戸惑うセドルを無視してもう一度口付けをした。
貪るように唾液を絡めとり、歯茎を舐め回す。
二人の間から零れ落ちたものが服を濡らした。
「デ、デザートってもしかして」
「ご名答です! たっぷり召し上がってください」
「いや……それちょっと違う」
止める間もなく股の間にもぐりこみ、取り出した男根に舌を這わせた。
熱い吐息が股間をくすぐる。
たかだか一週間ぶりくらいだが、その気持ちよさは折り紙つき。
亀頭から唇で丹念にしごかれ、付け根の袋を揉まれるたびに天を仰ぐ。
食べてるのは間違いなくサウラの方だった。
「ずっ…ん、ちゅる、んっぅん」
「ダ、ダメだよ。誰か来たらまずい」
58 :
六章:2009/03/08(日) 10:29:46 ID:oQzZqGHh
だがサウラが止めるはずもなく、さらには何人か食堂へと入ってきた。
セドルはとっさにクロスを引っ張り寄せ、椅子を前に出して下半身を隠す。
目にも留まらぬ早技だった。
「これはセドルさま。昨日の議案はまとまりましたか」
「ど、どうも……。昨日の件は……明日もう一度叩き台を練るそうです」
王子に一礼して食卓に付くものだから、無理矢理普段どおりの表情をして返事をした。
音や匂いまでは誤魔化せないが、離れた席に座ってくれたのが幸いだった。
何気なしに書類を眺めつつ食後のお茶を味わう振りをする。
下で隠れながら、サウラは舐め、しゃぶりながら下半身の様子だけでうかがえる興奮の度合いを高めていく。
特に陰嚢を念入りに舐め、この中で濃厚なミルクを製造していると思うと愛しくほお擦りまでした。
このまま貫かれ、膣奥まで抉って何発も子宮を射抜いて欲しい。
「うぅ……ん。サウラ?」
そう思うと口での愛撫を緩やかにしていく。
セドルにとっては拷問以外の何ものでもない、生殺し状態だった。
もどかしさのあまり、腰を浮かしそうになる。
「はあっ、はあっ。これはこれで、ツライ」
「殿下、どうされましたか」
近くに来ていた別のメイドに気付かず、荒い息をしていた。
見ればリリアベス、王妃付きの女性衛士もまた微妙に似合わないメイド姿だった。
(ああつまり、これってアズメイラ王妃のはからい……)
符丁がぴったりと合い、朦朧とする頭の中でそう考えた。
「い、いや、なんでもないから」
「そうですか? お茶のお代わりでも」
「うん。いただくよ。そういえば君ってサウラとも仲良かったかな」
「いえ、お目にかかったことはあるだけですわ。
代わりにと言ってはなんですが、シーフゥさまとは仲良くさせてもらってます」
この意味の無い会話が憎らしい。
ただ時間だけが早く過ぎるよう願った。
食器の音が遠く響く中、ひたすら耐える。
ようやく皆が出払い、誰もいなくなったところでサウラは表に出る。
「ふふ、殿下〜」
「そ、その、もう行かないと遅れるから」
「殿下も私も、きっとそれほど時間はかかりませんわ。
それにこのままにして、午後から集中できまして?」
さすがに難しいのか、セドルは俯いたまま動かない。
肯定の意と受けとめたサウラは淫らな笑みを浮かべた。
「ささ、メインディッシュです」
デザートではなかったのかと、愚にもつかないことが頭によぎった。
サウラの表情を見るまでもなく、完全に出来上がっている状態で、
自らスカートの裾を上げた。
そこはすでに内腿に垂れるほど蜜に濡れていた。
「もしかして、自分で準備していた?」
「うふふ、違いますわ。
殿下のものをお口で味わっているうちにこうなりましたの。
強引に入れられて、何回も中出しするのを想像すると濡れて来るんです」
59 :
六章:2009/03/08(日) 10:33:03 ID:oQzZqGHh
実際そうなるだろうと思うと、セドルは赤面した。
だがひとつだけ違う点がある。
「強引になんてしないよ」
「あら、そうですか。
うふふ、もし私がこの場でお断りしたら、どうなさるおつもりで」
サウラは悪魔の笑みで、嬉々としながら話した。
ここでレイプされるのも一興だった。
むしろ望むところ。
「我慢するさ。だって私は……サウラをけがした奴らとは違う」
「で、殿下……。そんな殺し文句、サウラは幸せいっぱいですぅ〜」
思いがけない台詞にサウラは舞い上がり、
全身からハートマークが出そうなほどの勢いだった。
胸からアソコまできゅんきゅんと切なく、一刻も早く慰めて欲しい。
給仕の邪魔にならないよう結っていた髪を解き、風に舞うように首を振るった。
はっとするほど華麗で美しい仕草だ。
「はあぁ、これではサウラの方が我慢できません。
殿下の美味しそうなコ・レ・いただきます」
「ちょっ、ま、待って。本当に遅れるから」
器用のスカートの端を口にくわえ、手で怒張を押えて秘唇に導いた。
少しずつ飲み込まれていく淫らな光景が終わると、次は波状する快楽の営みが始まる。
向かい合いながら、サウラが腰を上げては下ろし、
隘路に男性器を納めながら愛液で潤していく。
「はうぅ、ごめんなさい。サウラが……サウラが無理矢理殿下を犯してますぅ……。
それなのに、ん、はあはあ……いつもより大きくなってませんか」
「あっっ、くあぁ!」
すでに焦らされ続けただけに、怒張は今にも爆発しそうなほど硬く大きくなっていた。
その瞬間を想像しながら、膣の奥まで感じるままにサウラは自由奔放に動く。
亀頭が膣に擦れて伸ばされ、収縮しては締め付ける繰り返し。
ひとつひとつを余すところなく感じて、性行為を執行した。
「はあぁっ! くぅ、本当にもうダメだから。で、出るよ」
「あっ、うんん……イいですわぁ、サウラの中に……いつでも来てください。
ずうっと我慢して溜めてきた、濃厚な子種を感じさせて欲しいですわ」
もう我慢ならず、セドルも腰を突き上げる。
この芸術品ともよべそうな身体を独占し、深奥まで蹂躙する牡の優越感が我を忘れさせた。
だがサウラも負けじと腰を捻ったり、奥まで咥え込んで尻を振る。
肉襞が引っ張られるほどに、ぴったりと吸い付いたままするものだから堪らない。
快楽に結合部が蕩けて境目が曖昧になるほど混じりあう。
激しくなる責め、自重をかけて剛直に貫かれる悦びに仰け反った。
60 :
六章:2009/03/08(日) 10:39:32 ID:oQzZqGHh
「ああぁん! 深いわ、深ぁいところまで届いてるん!」
「ふうっ、ん……気持ちいいよ。すごくイイ!」
「くっ、くださぁい。あァん、イッパイに、あぅ……広がるほど白いので染めて!
溶けそうなほど中に熱いのください」
両手で尻を押さえ、猛然と怒張を送り込んだ。
服で隠されてる分、淫らに蠢く肉の感触が鮮明だった。
淫肉に翻弄されながらも、忠実に男としての役割を果たす。
子宮口まで穿つ剛直に、今度はサウラが我を忘れる。
「あぁああ、出すよ!
はあはあ、テーブル下でいじられた分まで、お返しするから!!」
「アん! このままサウラに濃厚な子種を恵んでくださいませ!」
セドルは尻を掴む手を強めた。
先走りと愛液に濡れた肉壷に、一際粘る白濁の子種汁が飛んだ。
子宮を総なめするような、延々と続く生殖の印を付ける。
サウラも閨中に注がれる熱い精液に嬉々としながらも、このままで終わらせるつもりはなかった。
腰を捻っては下ろし、淫唇で射精し続ける男根をしごきあげる。
慈悲も休息も与えぬサウラの責めに、睾丸から吸い取られる快感が背筋を駆け抜けた。
「んあ、はあっ、中で飛び跳ねてますぅ……。
まだぁ……まだオチンチンの先からびゅくびゅくいって暴れてますわ」
「はあはあ、ごめん。ちょっとこのままで……」
「ちゅ……ん、にゅちゅぅ」
上に乗ったまま、口付けをした。
肉槍は突き刺さったまま、輸精管から送られる精子を子壺へと注ぐ。
付け根から伝わる、痛いような心地良さが放出する快感に代わる瞬間。
これを女芯に包まれながら行うということが幸せだった。
セドルは自分でもどれだけ出すのか、段々と恥ずかしくなってきた。
ようやく終わると、意外にもサウラは素直に解放してくれた。
「ご、ごめん。また後でね」
「ふふ、あやまらなくてもよろしいですわ。
サウラには、殿下が苦労されていることをよく理解しています」
これまた意外な台詞だったが、
うわべだけではない確かな重みが口調に含まれていた。
61 :
六章:2009/03/08(日) 10:41:44 ID:oQzZqGHh
********************
セドルは歩いて会議場に向かう。
もう今更走っても意味は無い。
扉の前に来るといささか緊張したが、ためらわずノックをした。
「もし、遅れてすみません」
反応が返ってこない。
不審に思いつつ扉を開けると、まだ王妃と数人の官僚だけだった。
「まだ大丈夫ですが」
「えっ? はあ……」
どうもしっくりとこない返事だった。
時間帯を間違えたかと時計を見ると、違和感の原因がわかった。
「あれ? あの時計、おかしくないですか」
「いえ、なにがですか」
「遅れているように思えますが」
「うん? 特に問題ないようですが……」
皆も同じ意見らしく、釈然としないながらも席に付く。
「どうした、早かったな。ふふ、それでサウラは満足していたか。
もっとゆっくりしても構わないと言ったであろうに。
念を押しておくが、この言葉に他意はないぞ」
「だ、大丈夫です……。まだ今日はありますし……」
アズメイラが周りに聞こえぬよう小声で伝えたが、
更に小声で呟くセドルだった。
62 :
六章:2009/03/08(日) 10:46:31 ID:oQzZqGHh
********************
その晩は、一足早く夏が来たような熱さが一室に広がる。
情事などと呼ぶには生ぬるい、
健康的な美女と若者が絡み合う、壮絶な営みが絶え間なく続いていた。
先ほどサウラに口内射精を終えた男根を、サウラが口で奉仕する。
幾度となく絶頂にいかされた一物を愛しげにほお張り、
再び立ち上がらせんと満遍なく舌でなぶる。
若々しいさに溢れた男根には活力が漲っていた。
「んん、じゅ、ちゅるる……んく」
「ああぁ……もう、大丈夫だから」
「んはあ、あらすごいですわ。
ふふ、本当はお妃をもらい、子作りに励むものですのに。
でもよろしいですわ。サウラでたっぷりと予行練習を……」
セドルはしゃがんで目線を合わせ、抱きしめてながら唇をなぶる。
自分の後処理をしたのも構わず舌を絡ませた。
「んはぁ、れ、ちゅるぅ。はあぁ」
「練習とはちがうさ。これは本番」
「はあ、はあ……それは」
答えるよりも早く、サウラを押し倒すようにして片足を担ぎ、結合した。
脈動の音が聞こえそうなほど、密着する部分が震える。
「ああん! ダメれすの……サウラは娼婦なのに殿下との愛を育んでます」
「ダメじゃない。それに育むのは愛だけかな」
最奥まで挿入したまま、その先を捻るように刺激する。
「はん! もしかしてサウラを、アあぁ!! ほ、本当に私が殿下の御子を……?」
「帰るなんて寂しいことを言わないで、ここで一緒に居て欲しい」
さすがに何を示唆しているか気付く。
百戦錬磨を誇るサウラも、うぶに頬を赤らめた。
ここまで言われて、嬉しくないはずがない。
膣内へ男根が挿入されるたび、身体と一緒に心が蕩けていきそうだった。
「ふア! 本当は……殿下のお慰めをするだけでも、
んあ、はあぁ……恐れ多いですのに、そんなのダメですわ。
……サウラは何人もの男に汚されていますの」
横臥のままサウラの背後に回ってかぶりつくように交合する。
肩に手をかけ、太腿を持ち上げながら剛直が秘所を貫いた。
下半身からの衝撃を逃すことなく一身に受ける官能の責めに、喘ぐ意外には抵抗の手はない。
セドルは髪に顔をうずめ、頬擦りする。
「そんなことはもう関係ない。サウラは綺麗だよ。
もうどれくらいこうしてきたと思ってるの。隅々まで知ってるつもりだけど」
「はっ……はあァン! そ、ソコ……弱いのに」
弱くて甘い、そんな箇所を肉棒によって丁寧に擦られると、
他愛もなく肉体は屈し蜜があふれ出す。
そうかと思ったら、今度は唸りを上げて子宮口まで突いてくる。
サウラは背後に腕をまわし、顔を寄せてキスをする。
胸肉を両手に揉まれ、休むことなく律動は続いたままの接吻は格別だった。
63 :
六章:2009/03/08(日) 10:52:46 ID:oQzZqGHh
「んちゅ、はん! 淫乱な娼婦のサウラが……殿下の御子を孕む……。
ああん!! ら、らめぇれす。許されませんのに、身体が言うことを聞いてくれませんわ……。
で、でも本当にダメぇ! 身体を売る汚れた女ですの。はあ、はあ……。
この国だけではなく、他のところでもサウラは肉奴隷ですわ。
代わる代わる男に抱かれ、犯されて、そのくせ嫌がりもしないで喜ぶ売女……。
ひゃん! だからダメですのに」
「全然ダメな理由になってない。サウラは本当に綺麗だよ」
本当に綺麗だから他に言いようがない。
そのくせこんな子供じみた嫌々を言われても可愛いだけだ。
今まで何度励んできたか、日数はそれほどでもなくとも、
回数に直せば数えるのも馬鹿らしい。
「んああ! でもでも、ダメです。
サウラは……金さえあれば誰にでも股を開く淫売ですのよ」
「じゃあ一生分のお金を払うよ。これでサウラの身体は私のもの。
さっ、後は問題なのは心だけ……サウラはどう思ってるのかな」
否とは言わせない。そんな感情のこもった熱い怒張に、
サウラは自分から脚を抱え上げて、心底犯されることを望んだ。
優しい言葉とは裏腹な、荒れ狂う男根が柔襞を蹂躙する。
まるで性器から火薬が弾けるような快感が脳髄まで走り、
制御の利かない身体が心というたがねをはじき飛ばす。
「サ、サウラはぁ……殿下をお慕いしておりますぅぅ!!」
「それじゃあまた、中に出すよ。いいね」
「ハイ!! ください! 中に濃い子種を注いでくださいませ!」
「サウラ……サウラと私の赤ちゃんがここにね」
サウラの贅肉のない引き締まった下腹部をなでる。
熱い身体とは違う暖かい手が胎内まで浸透するようで、
より鋭敏になる女の肉体が貫く剛直をはっきりと感じた。
目はあらぬ方向へ定まり、舌を出して歓喜に叫ぶ。
「ひん! やあぁ……許されません。
けど……ああん! ココに注ぐ殿下の赤ちゃんの元を想像するだけで震えますわ」
「欲しいって言ってくれないかな。そうしたらもっと頑張れるから」
「はぅ……」
耳元で囁かれると、混濁する思考がある一点で結ばれた。
内なる声が求めろと叫ぶ。
「お願い……欲しいですぅ……。
卑しいサウラの子宮に殿下の高貴な子種が欲しいです!!
孕むの……んんア! はあはあ、殿下の御子をサウラにくださいませ!!」
頑張れるという言葉に期待する身体が口を動かす。
抗えぬ喜びの爆発が灼熱の肉欲を伴って加速し、メーターの指針を完全に振り切っていた。
もうどうにも止まらない。
もっぺん支援しますね。
王様夫妻の方も、ちょっと気になるのココロ
65 :
六章:2009/03/08(日) 11:02:44 ID:oQzZqGHh
「うんいいよ。絶対受精するくらい……いくよ!!」
「はうぅ! 卑怯ですの。わ、罠ですわ。
やっ! はあはあ、でもぉ……本当に欲しいです。
イいよぉ……出して、たくさん出してぇ!! で、殿下との愛の結晶をみごもりますの〜!!
オチンチン奥、おくまで入れて、ア、中出し! してして!!」
肉と肉の打ちつける音が高くなり、言葉にならない喘ぎと絶叫が響いた。
射精へと誘う性器の抵抗が不規則に強くなり、
昂ぶりが最高潮に達したとき動きを止めた。
愛欲にみなぎる怒張から熱き精液が迸る。
子宮口から押し寄せる大量の牡汁が駆け巡り、卵子への邂逅を目指す。
ぐりぐりと深奥を押されながら、反応する膣がせがむように蠕動して精を吸い上げた。
「くぅァっ!! すごいよ……サウラのアソコ、びくびくして射精が終わらない!」
「あんあアん! こ、こんな、ありえませんわ……。
何度も何度も濃いのを注いでるのが、はっきりとわかるくらいにすごいの!
はあはあぁ……、ふあ……雄々しいですわ……。
子種を植えつけようと、隅々まで行き渡ってくるようですの」
中に注がれる熱い波動を感じながら、サウラの身体が震える。
身も心もさらけ出して果てる心地よい敗北感が、
受精という更なる隷属の烙印によって焼き尽くされる。
繰り返される膣内射精に胸は高鳴り、乳首は痛いほど張り詰めていた。
「あふん! アん……はあぁん! もうダメれすの……。
このまま……サウラが孕むまで犯してください。
子種汁で子宮をどろどろの、濃いので染めて!」
豊かな乳房を揉みしだきながら腰を打ち付ける。
余韻を楽しみながら、うなじから形の良い耳まで舐めて甘噛みをした。
「おっ、オチンポ硬いまま……そんなに動かれたらまた溶けるぅ!!
はうっん! すごくてぇ……べた惚れのオマンコが感じすぎてイキますの」
「もう……どこまでも」
今度は前面にまわり、快楽に喘ぐ表情を見ながら律動する。
至福の境地に漂うサウラの美貌だけでも勃起は止まりそうもなかった。
媚粘膜によって包み込まれるような圧迫感に、
揺れ動く円錐状の豊かな乳が牡を魅了して余計に奮い立つ。
挿入のたびに量を増す愛液に、匂い立つ発情した女の体臭が混ざり壮絶なまでに部屋内を淫らに染める。
肌に触れればどこもかしこも瑞々しく柔らかく張りがあり、性交の躍動感が全身に満ちていた。
最奥に何度も亀頭を叩きつけながら、いよいよストロークをさらに長く、早くしていく。
股間の奥で凝縮された生の源が沸きあがるのを感じながら、それを押し進める準備を着々と重ねていった。
サウラは硬く膨張する膣内の肉剛直に陶酔したまま、無意識に本能が快楽と牡器官を貪り喰らう。
膣襞がねっとりと蜜を絡ませて収縮し、牡の種付けの一助と共に性感を分かち合う悦び。
猶予のない切迫感が下腹部に渦巻きながらも、
子宮口との官能の接吻が先走り汁を滴らせながら余すところなく応えた。
フィナーレを飾る生殖へのデモンストレーションを繰り返しながら、
こうしている間もサウラはすでに幾度となく達し、卑猥な音をたて双方の体液がシーツを濡らしていく。
66 :
六章:2009/03/08(日) 11:05:53 ID:oQzZqGHh
「イ、いいです! 奥までいっぱい感じて……イクの止まらないの!!
殿下ので、はぁあん! サウラのオマンコぐちゅぐちゅでイきっぱなしですぅ!!」
「はあ、はあっ! もうすぐだからね」
「んん!! はい、嬉しいです……。
絶対に受精するくらいに注いでください、でんかの御子を宿しますのぉ!!
あア、想像だけでまたぁ!! はあはあ、くうんっステキ、ステキですわ!!
いいのぉ、中に出して……ぶちまけて、孕ませてください!!」
「ぐぅぅっ……はあああぁぁあああ!!」
ひと突きごとに濃縮され、白濁とした精液が子宮口を乱打する。
脈打つたびに感じる射精圧に、受精を待つように下がった子壷が悦びにわななく。
肉の割れ目をこじ開けられ、身体の芯を高密度の粘液が何度も貫き、
襲いかかる甘美な交配の時に容易く絶頂に果てた。
「ひゃアアん!! 殿下、殿下ァァ!! 愛情たっぷり精液が……た、たくさん。
一番奥までっ、今届いてる!
妊娠したがってるところに直接子種を浴びてますぅぅ!!
ら、らめェなの、イってる子宮に種付け!
熱いのが……はあン、溢れちゃうくらいたくさん……しあわせですわぁ……」
最奥まで穿ち、鈴口を押し付けゼロ距離からの精の射出。
嬌声を上げるサウラに対して、容赦なく胎内へと押し寄せるザーメン。
妊娠への頂を目指す至高の癒しに、疼く肉体は新たな段階へと昇る。
そこには肌の色も関係なしに、境目なく交じり合い、喜びを謳歌する二人だった。
67 :
六章:2009/03/08(日) 11:08:43 ID:oQzZqGHh
精根尽き果てたセドルは、しばらく抱き合ったままサウラの頭をなでる。
「明日もいいかな。本当のことを言えば……毎日でもしたいよ」
「……それはアズメイラ王妃の思うつぼですわ」
セドルは意味がわからないらしく、怪訝な顔をする。
「まだ未婚の殿下が異国の娼婦にかまけるのは、やはり皆良くは思いません。
国民の信用を失ない、王妃に子が授かれば、世論が傾く可能性が少ないながらもあります。
私という存在を奪ったことで、陛下の信を損ねてしまい現実味が増してきました。
ティーサさまがご存命である内はまだしも、この先は予断を許さぬ状況になりましょう」
両者によって暖められた部屋の気温とは対照的に、背筋が冷えるような感触を味わった。
王妃にかけられた遅れても構わない、ゆっくりしていけという言葉が頭の中で反響する。
他意はないとは、どういう意味で言ったのか。
以前なら他意があったとでも、
サウラが去る時が近いからもう好きにすればいいということだったのか。
あの笑顔の裏はそんな策動が含まれていたのかと思うとぞっとした。
同時にシーフゥ、パザンに言われたサウラ像の不思議な輪郭がはっきりした瞬間だった。
侮ってはいけないこと、狡猾、油断ならないこと、
大胆な行動や言動も、現状を把握した分析の上で成り立ってるとすれば恐ろしいかぎり。
「サウラは……もしかして私の立場を気遣ってくれたのか?」
「殿下の働きかけに、サウラは本当に感謝してますわ」
微妙に真意をはぐらかす答えだったが、
セドルはこれ以上問い詰める気分にはなれなかった。
「そんな。当然のことをしてるだけだよ」
「……殿下は当然でも、皆が当然とは限りません。
ふふ、次にお礼として、少々変わった趣向をご用意いたしますわ。
楽しみにしていてください」
「う、うん」
そう応えるのが精一杯だった。
やもすれば、身の破滅も、今こうして何事もなく睦み合えるのも、
全ては彼女の掌の内にあったということだろうか。
パザンが言っていたとおり、確かにサウラの怖さを知ったセドルだった。
68 :
六章:2009/03/08(日) 11:15:28 ID:oQzZqGHh
********************
今のサウラの格好は、昔懐かしい砂漠を渡り行商した頃に着ていた物だ。
勿論本物は海の底にあるので、今の衣装は特注で作らせた。
両手両足に細い金属の輪を幾重にも付けて、動くたびにシャラシャラと音が鳴った。
「これはまた懐かしい格好だな」
「明日から出発する準備しなきゃならないだろうし、今日が最後だろうからね。
これくらいはサービスサービス」
本当にサウラの言うとおりであった。
帰る船は用意してくれて気前良く寄贈、黄金はサウラの給金にプラスお土産付き。
ここまでしてくれると、返って申し訳ない気分になる。
サウラは当然だという顔をしていたが。
今だに純なシーフゥは、サウラの格好を見ただけで赤面した。
踊り子姿だが、その目的は言わずもかなであった。
下半身は腰から前後に布が垂れているだけでむっちりとした尻肉もはみだし、
胸元を見れば細い鎖の間から楽々と谷間がのぞけ、
縛り付けるものはなくただ腕を通して肩掛けのように纏う代物だ。
淫猥な肢体から視線を振り払い、
手元に持っている笛に集中して、練習した旋律をイメージして精神統一した。
セドルは招かれたサウラの格好を見て複雑な気分になる。
明らかに特別を装ってるだけに、別れの一幕を連想した。
本当は留まって欲しかったのだが、最後まで彼らは一同にそれを辞していた。
「今宵もご機嫌麗しく。最後に我らから……」
パザンが代表し一礼して弦を鳴らす。
グーリーは大小の手鼓でリズムをとり、シーフゥが笛を奏でる。
異国風のメロディが流れる中、誂えた高台の上でサウラは踊った。
暖炉の火と月明かりが差す中、幻想的でどこか原始的な光景だった。
リズムに手足をくねらせ、全身を使い躍動させる。
優雅さよりも野性的に、芸術よりも娯楽を目的としているが、
目を奪われるのはどちらも同じ。
太鼓に合わせてシャラシャラとした金属音がサウラの手足から鳴る。
爪先立ちに旋回すると、浮き上がる布地の下に思わず注視してしまった。
明かりが少なく、よく見えないところがいやに扇情的だった。
69 :
六章:2009/03/08(日) 11:18:29 ID:oQzZqGHh
セドルは手拍子をしながら
この踊りだけは皆で楽しむべきだったかもしれないと少し後悔した。
それも野外で焚き火を囲み、これは今の季節では不可能だが、
もしくは町の酒場で野卑た歓声と共に。
肉感的でエロチックな性の躍動を観賞するには猥雑な熱気に包まれた雰囲気こそ相応しいが、
いかんせん宮殿内では個室内で鑑賞するのがせいぜいで、それがどうも寂しかった。
リズムが早くなり、踊りも激しくなっていく。
いつの間にか胸元の鎖が外れたのか、
舞うたびに上向きの美乳も上下に顔を覗かせて観衆に誘いかけた。
以前なら恥ずかしさのあまり目を背けたかもしれない。
だがそれは返って失礼なものと今なら思う。
いやらしさ、淫らさをしっかりと受け止め、
こういう世界があることを知るのもひとつの成長なのだろう。
いささか大げさだがそう考えた。
世界という言葉に思いをはせ、
彼らを留めるなど愚の骨頂だったのかもしれないと感じた。
この宮殿は勿論のこと、国自体が鳥かごのようなものだ。
そこに魅力を見出しても、虚しいだけなのだと思った。
太陽とは内に秘める情熱ではなく、外から照らすのが彼らにとって当然なのだ。
太陽の下でこそ、彼女を見るべきなのだろう。
結論が出たあたりに丁度音楽も終わり、
踊りを終えたサウラは格好に似合わず神妙に頭を下げた。
「今まで本当にありがとうございました。ここでお別れですわ」
「えっ!? 見送りくらいするよ」
「それはいけません。私と殿下、これは民の前で馴れ馴れしく見せる訳にはいきません。
出立の際、私は事前に船に乗って顔を出すことはありませんから、ここでお別れになります」
「で、でも! ん……」
王子は立ち上がって抗議しようとしたが、中断を余儀なくされた。
「はむ……ん、ん……ちゅ。
ふふ、私と殿下、住む世界が違います。
あなたは将来を担う王子、私は永遠に放浪する娼婦です。
普通の人にとってはひと時の薬になることが出来ても、あなたにとっては毒にもなります」
いつの間にか高台から降りたサウラがキスをする。
真直ぐと射抜くような瞳に、セドルは何も言えず直立するだけだった。
70 :
六章:2009/03/08(日) 11:20:38 ID:oQzZqGHh
「私は蔑まれるべき者。疎まれるべき存在。
けれど……とても嬉しかったです、あなたが私を悪魔だと思わない、
そして迫害することを言語道断とまで、そう言ってくれたことが。
信じてもらえませんでしょうが、
……私の半身は……真実忌み嫌われる悪魔……それも死神のような強大なもの。
だけどもう片方は慈悲深い、それは女神とも呼ばれるものなのです。
ですがこの神の奇跡を呼びながら、冥府とも契約できること、
それは聖邪双方から迫害されるには充分な理由でした。
そういった境遇の所為かもしれませんが、私は次第に人に憧れました。
世の中には善い人もいれば悪い人もいて、一緒に暮らしている。
そして一人の人の中にも、善悪双方があること、
普段気付かないことでしょうが、これはとても素晴らしいことなのです。
勿論負の面も大いにあります。
地位や名誉、金、女を求めるあまり人を傷つけ、
安全を確保し安息に浸り、安寧へと進む中、安楽の果てに堕落し、腐敗する……。
ですが飽くなき探求、果てのない研鑽、未知への開拓、
人は欲求を動力として突き進みます。
欲求には善悪を内包しており、超越した先にあればこそ実現するもの。
人にしか持てない、強い強い欲望があればこそなせる業。
そう、私には悪の面があればこそ、人はここまで繁栄をできたのだと思います。
私自身がお互いの半身を憎み、引き裂かれそうな中、
人の世に交わり、偉人や傑物、英雄、悪漢と言われる人物を見て、いつしかようやく一つ悟りました。
陰と陽、これを律すること、それはどちらも飲み込む器を作ることです。
双方を戦わせるのでもなく、天秤にかけるのでもなく、一方が押さえつけるのでもなく、
自然に泳がせ、内なる声に耳を傾け、全てを受け入れること。
稀代の人物は皆、大器を持ち、自身は無論のこと他人の欲望すらも飲み込んでいるように思えました。
神は愛を授けることはできても、欲望はまた別の話。
悪魔は自身の欲のみを追求し、他人まで省みません。
これは人のみが可能な、偉大な心です。
このことを悟った時、私は進んで人の身に……と望みました。
しかし私は力が強すぎました。
だがそれでも人の身へと、『強い欲望』を持ったとき、一つの壁は突破されました。
やがて少しずつ、少しずつ、気の遠くなるような時間、転生と封印を繰り返してきました。
本当に運命とは皮肉なもの、まさかここで封印が解けそうになるとは思いませんでしたよ。
閉鎖的な土地柄が幸いしたのでしょう、
古来王族は神の血を引いてるからこそと、と言われております。
その血脈の所為でしょう。懐かしい感触、交わるたびに封印が軋むようでしたわ。
それに閨の中ではなかなか激しい……ふふ。いつ弾け飛ぶのかと冷や汗をかくほど」
71 :
六章:2009/03/08(日) 11:24:13 ID:oQzZqGHh
懐かしむような含み笑いを漏らした後、次第に愁眉になるサウラは普段とは違う美が備わっていた。
憂いの含んだ陰のある魅力も、惜しむらくは今のセドルには意識に止めることが出来なかった。
身体の奥底から引き摺り下ろされるような、深い眠気が全身を襲っていた。
膝が崩れ落ちるのをサウラが抱きかかえ、椅子へと座らせる。
「……残念ですがここでお別れです。
私を手に入れるとき、あなたは悪の面を持って行動したと思います。
ですがそれは弱さだけではありません。
心してください、それは強くなったとも言えるのを。
覚えていてください、あなたが人を統べる際には、その汚れた強さも必要になるはずです。
すみません、前振りが長かったですね。
それでは私からのささやかな最初で……最後のプレゼントです」
サウラは自分の胸元に両手をあて、それをゆっくりと前に差し出す。
包みを解くように両手を広げ、そこに出現した光の粒子を頭上高く掲げ散開させた。
さながら月の欠片を舞い散らせたような淡い光が、徐々に強烈な太陽の日差しへと変わっていく。
シーフゥはひどく非現実的な光景を目の当たりにして、
先の独白はけして嘘ではなかったのかと理解していく。
パザンも実際にその力を見るのは初めてだった。
十年近くを共に行動し幾多の危険を乗り越えてきたときにも、
いくつか不可思議なできごとはあった。
しかしそれは身体的なこと、
例えば病気にならない、寒さ暑さはどうとでもなる、毒はうけつけない、
そういったことで、今回のような超常的なことではなかった。
********************
サウラと最初に会ったのは、まだ10にならないかの浮浪児だった。
孤児院を渡り歩き、ふらふらと当てのない旅をしていたらしい。
薄汚れた顔にも光る美貌、意外な知性を見出したとき、孤児院と交渉して引き取る事にした。
金をちらつかせると進んで差し出してきた。
曰く、まるでどこからの御使いみたいで。子供なのに大人みたいで気味が悪い。
始めは合点いかなかったが、顔を拭き身なりをきれいにして見れば、
すぐに言わんとするところがわかった。
後で聞いた話だが、サウラはわざと身なりを汚くしていたらしい。
パザンは当初の予定通り、そのまま知り合いの娼館へとサウラを売り払うことにした。
向こうはなかなかの高値をつけ、将来性の高さに喜んでいた。
そして後々、サウラも喜んでいく。人の世と交わるに、これほど最適なところはない。
今のサウラの性格の大部分は、ここで育まれていくことになる。
その後、順調に成長し客を取るようになると、
その輝く美貌と才気から一躍人気の娼婦となっていった。
18の頃、それは暗転する。
サウラが子供の頃から目をかけ可愛がってくれた先輩が、酔った客からしたたかに暴行を受けた
そこまでならまだ、客がたたき出されてお終いなのだが、その客がお忍びできたさる高貴な人物だった。
逆恨みをしたその男は手勢を連れて娼館から何人かの女をまとめて浚い、酷い残虐な仕打ちを行ったらしい。
72 :
六章:2009/03/08(日) 11:26:06 ID:oQzZqGHh
********************
光の粒子が拡散して部屋を満たすと、一気に暗転した。
今度は一面闇に包まれる。
すでにセドルは意識を手放していた。
その中で、まだ子供の頃の夢を見る。
まだ多少なりとも元気で、明るい母の姿。
別の部屋でティーサは意識を取り戻した。
まぶたの下で緑が広がる。
そこで一人の人物が座っていた。
見たことのない褐色の肌に黒い髪、
一目して、前に会話した死神さんだと気付いた。
その不吉さとは無縁な美しく柔和な笑顔を向け、お隣はいかがと招く。
ティーサは慣れ親しんだ友人のように、そっと隣へ座った。
春の日差し、少し強いが暖かい風、それらは生命の息吹を感じさせる。
失ったはずの視覚が備わってる自分にも違和感はなかった。
*********************
仕打ちを行った『らしい』、とは実際に行った当事者があの世へと去り、
被害者もその傷は跡形もなく完治していたからだ。
だがサウラは違った。
全身血にまみれ、けれど傷一つない姿を晒し、現場に立っていた。
館主が有力者と一緒に談判に行ったとき全ては終わり、
呆然と立つサウラと、周りで怯える女たちを発見した。
そして隣室では文字通り肉塊と化した人間が数人分あった。
物理的に不可能であっても、だれが行ったか瞭然たる事実。
皮肉にもそれを裏付けたのは、完治した自分たちの外傷であった。
証言によれば、事切れていた人すら息を吹き返したらしい。
畏敬とあからさまな謙譲、だが奥に潜む恐怖の眼差し、
特に良くしてくれた先輩からそういう特別扱いをされたのは悲しかった。
いたたまれなくなったサウラは館を出ることにし、そしてパザンが引き取ることになった。
引き取る際に館主から話は聞いていたが、そのときは半信半疑どころか一信九疑。
一緒に商いと旅を繰り返す中、サウラは娼婦として培った能力を発揮し
秘密を引き出す話術、便利な諜報、
進んで親善の手向けに自らを差し出し、有利な条件を引き出したこともあった。
特に貴重な情報に対する嗅覚はパザンすら及ばない。
やがて普通の人間ではありえない事実がいくつか出てくるとき、
次第に館主の言葉を信じていくようになる。
猛毒を持つヘビに咬まれ、現地のガイドが慌てる中、
平然とヘビを引き裂くサウラの姿を見れば信じざるを得ない。
だが今に至るまで、ここまであからさまに超常的な力の発露はなかった。
独白から察するに、迫害、差別を恐れてるためか。
73 :
六章:2009/03/08(日) 11:28:16 ID:oQzZqGHh
********************
座ったまま遠く雪を冠した山脈を眺める。
この冬を越せたのは、ひとえに春を迎えればひょっとして、
などと欲があったからなのかもしれない。
ティーサは自分でも可笑しくなる。
いまさら何を望むのかと。
「良いお顔をなさってますよ」
「私が? そう見えますか」
「そうです。楽しそう」
「確かに、仰るとおりです」
ティーサは静かに頷いた。
春の息吹を全身で感じることなど、もう出来ないと思っていた。
たとえこれが夢幻の中だとしても、感謝せざるを得ない。
「さ、春になりました。あなたの心の中に花は咲きましたか?」
「いえ、とても」
「それはどうして?」
「初めてお目にかかったとき、仰ったと思いますが、
生き延びることが出来たとしても、息子の成長した姿が見れないのは……」
「ふふ、息子さんはとても立派になられました。
将来国を背負う才覚、気概、人情、どれをとっても不足はないでしょう。
う〜ん、でも女性を見る目は、今ひとつのような気もしますが」
「あら。それはいけませんねえ。私がしっかりしなければ」
二人は笑う。
自嘲の意もあったが、明るい笑い声だった。
「………私はもういいのですよ。最後にこの景色を見れただけでも充分です。
もしあなたが本当に死神なら、私を連れて行ってください。
そのほうがセドルも吹っ切れてくれることでしょう」
「あなたの真の望みがそうであれば、私は一も二もなくかなえます。
ですが本当は違う、そうですよね」
「…………」
「ふふ、この国の方は耐えることに関しては本当にお強い。
それは高貴な魂ゆえか、それともこの厳しい自然のためか。
ですが、あなたがすぐにでも棺に入ることを良しとされるなら、
この場で何を言っても許されましょう」
ティーサの形が少しずつ薄れて、その境目が失われていく。
問いかける側は、時間があまり残されていないことに気付いた。
だが優しい笑みは絶やさない。
楽観こそ美徳とみなす気風の持ち主。
「……私は数多の人を見て、知り合い、時には触れ合いました。
人の欲とは面白いものです。
焦がれるあまり、私にすら願う者もおりました。
そしてまだ日が浅い頃、気まぐれでその者の願いをかなえたことがありました。
するとその者はまた別の願いを言うのです。
それも次第にエスカレートする、
善良で世の中を思った願いも、他者を貶め自己の利益を追求した願いもです。
最後にはどうなると思いますか?
まあ大抵全能の神にならんと願います。
なぜ? それは身の丈に合わぬ……器に入りきらぬと気付くからです。
でももう遅い、その先に待っているのは反動です。
大きな津波のようなものから、雨のしずくが大石を穿つがごとく静かなものまで。
時の洗礼は、意外にも平等ではありませんが、結末は同じです」
74 :
六章:2009/03/08(日) 11:29:47 ID:oQzZqGHh
差し伸べられる手をみると、光に溢れていた。
それが大地に零れ落ちると、芝生が波紋を描くように活力を増していく。
波は遠く遠く、遥か山脈を越えていく。
「本来ならば人は賢い、過ぎたる欲望は身を滅ぼすことを学んでいる。
器に入りきらぬものをおさめようとすると、
ひび割れて中身が流れ出し、全てを失くすように。
自分の手を汚さず、歩みを忘れた底の浅い人間が偶然手中にした末路とは、
そのようにかくも儚いものです。
――さあ、今一度伺います。
あなたのその望みは唯一にしてこれ以上ないもの、そうではありませんか。
自分の願いがどのような類のものか、よく理解されているはず。
ならば私が悪魔だとしても恐れることもありません。
神だとしても恥じ入ることはありませんのですよ」
ティーサはひどく険しい顔をした。なんて甘美な誘惑だろうか。
だがその浅ましさが他の身に及ぶのはどうしても避けなければならなかった。
「……いいえ。もしあなたが悪魔なら、対価が必要なはず。
黙っていますが、本当は何か取っていくのではありませんか。
セドルの命……など」
「えっ?」
引き裂かれそうな心の中、ティーサは絞るような声を出した。
理性では何と言おうが、
感情が生きながらえセドルの成長が見れるなら他の全てを差し出しても構わないと叫ぶ。
これが狂気の淵にいる人間の考えることだと、心の中でもわかっていた。
わかっていたが、狂おしい欲望がそれを止めることは出来なかった。
しかし口に出した瞬間、後悔が襲った。
もしここで息子の命に関わらないら、どんな代償だって払うとわかっていたから。
「ああなるほど。寓話でそういった話はありますね。
ふ、ふふ……ぷっ、あはは、はははは、
確かに少しばかり寿命を縮めてしまったかしら。あははは」
「な、何が可笑しいんですか」
相手の心の内とは対照的に、軽く笑い飛ばす。一週間だろうか、一ヶ月だろうか。
もしかしたら伸ばした可能性だって大いにある。溜めておくのだって、身体によくないはず。
ティーサにしてみれば、まるで自分の浅ましさを笑われているようで、
恥ずかしさのあまり憤慨してしまった。
それは己を省みて、狂気の淵にあったはずの心が救われた瞬間でもあった。
「すみません。私もまだまだ人の世に疎い、そういうことです。
安心してください。対価など充分にもらいましたわ。
いやいやそれとも、あなたがいない方がもっとたくさんもらえそうですね」
「そ、それはいけません。私が命に代えても許しません!」
断固たる口調に微笑ましく思う。
これこそがティーサにとってもっとも前向きな生きる理由ではなかろうか。
生を諦めた者に、命に代えてもなどとは言えるはずもない。
「な・ら・ば・あなたがしっかりするしかないでしょう、悪い虫が付かないように。
はっきり言って、あなたの息子さん、女性を見る目がまーったくありませんから」
二人は目を合わせた後、笑いあう。
ティーサはひとつわかった。
この人は、セドルのことをよく知っているのだと。
***********************
**********************
ファルセリオン神皇国を離れて数ヶ月。
皇国で流氷が溶ける頃、すでに他地方では春が過ぎ、
長い航海を続けて、一番近い港に入る頃には盛夏であった。
パザンはグーリーを連れて市場をねり歩く。
グーリーは護衛兼荷物持ちであるが、交渉がある時は必ず連れて行く。
なにも相手が堅気のみと限らないのが、金と物が飛び交う世界の常である。
筋骨隆々の巨漢、グーリーが背後に控えてるだけで、
詐欺まがいの未然防止、値段交渉の円滑化、盗難防止と効果覿面であった。
目的の品を見つけ、立ち止まって質に問題がないか吟味する。
「これでいくらだ?」
「インス金貨で22枚、ルーブ金貨なら28枚だね」
「ファル金貨で支払いたいが」
「ほほう、それはめずらしい。う〜ん15枚でいいよ」
パザンは頭の中でこれからの交渉をシミュレートする。
第一線の現役商人として立っているだけに、その頭脳は衰えを知らない。
「ふむ安いな。さすがは豊作だっただけはある」
「おうよ。質も上々だよ」
「だけど、どこの国も豊作になりそうで、実はダブついてるんでしょう。
待ってればそのうち値を下げるんじゃなーい。ね、パザン」
別方向から来た否定的な口調に、売り手の男はむっとした顔をしたが、すぐに相好を崩す。
深いスリットが入ったスカートに、細くくびれた腰を晒す美女。
ハイヒールが悩ましさと高貴な雰囲気をかもし出す。
パザンは横から口を挟んできたサウラをうんざりとした表情で見る。
最近シーフゥをからかうことに生きがいを感じているようで、
こうして市場に出ては色々と見聞きしてたまに口を挟む。
目的はともかく、知識を得ることは結構だが、はっきり言って迷惑極まりない。
「こ、これは……旦那、隅に置けませんねぇ。これでしょ、これ」
男が小指を立てて小声で擦り寄るのには本当にうんざりした。
「囲いものかと言いたいようだが違う。
それでこの女の話を聞いたと思うが、もっとまけられないか」
「はは、旦那、旦那専用のイロじゃないなら、ちょっと味見させてくださいよ〜。
それならまけるなんてけち臭いこと言いませんで」
またかと思うと、男の気持ち悪い猫なで声に疲れてきた。
こういうやり方は商人として控えるべきだ、という信念をパザンは持っていた。
「あら〜、私を抱きたいの……。ふふ、高いわよ」
「うるさい。さっさと失せろサウラ。邪魔をするな!」
「あらあら、こわいこわい。またね〜」
サウラは手を振って、素直に何処へと去っていった。
いつまでもにやにやと見送る男を見て、パザンはその後頭部を殴りつけたくなった。
「あー……うぉっほん……。それで先ほどの話なんだが」
「……ええっと、何でしたっけ?」
パザンは徹底的に値切ることを決めた。
半値でも生ぬるい。
76 :
終章:2009/03/08(日) 11:35:25 ID:oQzZqGHh
*********************
この港に来たのは5日前、予定では荷を積み込み明日にも出発する。
この国では船の接岸料もあるため、目的を果たせば長居は無用である。
そのため今日が正念場であることは、サウラにも重々承知していた。
サウラは波止場近くの岩場で、裸足を海に泳がせて遊ぶ。
濡れないようスカートは腰に結んで裾上げをし、
スリットも意味を成さないくらいに脚を露わにする。
押し寄せる波を見ていると、はじで独り老人が釣竿を垂らしていた。
「お隣、よろしいかしら」
「ほほう、これまたべっぴんさんだのう。どうぞご自由に」
「ここでは何が釣れますか」
「いやぁ、大したものは釣れないよ。まあ暇つぶしみたいなもんだ。
お若いのには退屈かもしれんが、釣りはいいよ。心が洗われる」
サウラは老人からお若いの、などと呼ばれて内心複雑だった。
今の姿は18の頃から変わらない。
血まみれのあの時から変わらない。
「心が洗われる、ですか」
血を浴びた時の恍惚感はまぎれもなく本物だった。
純粋な暴力と破壊の陶酔感、生命が消えていく喪失感。
洗われるという言葉に、少しばかり興味を持って訊ねた。
「そそ、お嬢さんもしてみるかい?」
「えっ、はあ……いえ、やめておきます」
「はっはっは」
お嬢さんなどと呼ばれたことにしばし返答に間が出来た。
サウラの格好を見れば、どんなタイプかだいたいわかる。
老人はなにをそこまでと思わんばかりに呵呵大笑する。
「まあ考えごとなら、海を眺めているほうが良いだろう。
魚を逃してしまい、後悔にさいなまれては元も子もないからのお」
「そうですね」
「何かお悩みかね」
「……」
サウラの様子を見て得心がいったのか、一度糸を引き上げ再度竿を投げる。
波の合間を縫うように、浮きを移動させて狙いのところへとエサを泳がせた。
支援追加です。
今更ながら、ひょっとして女教師×双子の方ですか?
78 :
終章:2009/03/08(日) 11:37:34 ID:oQzZqGHh
「まあまあ言わずともよい。
何があったか知らんが、人生悪いことばかりではない。
勿論良いことばかりではないがのう、だがそこが面白い。
おまいさんは何か悩んでいるかもしれんが、
過去のことなら悩んでもしかたない。
これから先のことなら全力でぶつかってみなされ。
たとえ悪い結果であっても、それは己の血肉となる。
たまにまずい飯を食わなければならん時もあるだろう、
そんな気持ちで行けば気楽なもんさ。
食い物なら腹を壊すときもあるが、艱難辛苦は心を磨くもんだと思えば怖くもない。
まあ人によっては、かえって捻じ曲がる奴もいるがな、はっはっは」
若いおなごに人生の講釈をたれるのが嬉しいらしく、満足げに何度も頷いた。
すると浮きが沈み、老人は歳不相応の素早い手つきで魚を釣り上げた。
「どうじゃ、おまいさんも男くらいいるだろう?」
「………」
「お、おや……? これはヤブヘビだったかの。すまんすまん」
「いいから話を続けて」
「おう。まあその……なんだ。
この後に、こんな寂しい老人に付き合ってくれて嬉しいが、
さっさと男のところに帰ってやんなさい、と言うつもりだったのだよ」
「余計なお世話ね」
老人は頭をぽりぽりと掻く。
「だが家族くらいはいるだろう」
「まあ……はい」
幾つもの時代を過ごしてきたが、
この問いにはっきりと肯定でもって返せるのは初めてだったかもしれない。
親代わりであるパザン、弟分であるシーフゥ、
兄かどうかは微妙だが、寡黙で背中で語るところが兄貴ぽいグーリー。
パザンとシーフゥを除けば、誰もが血のつながりを持ってないが、
それぞれしっくり馴染むような感覚を持ち合わせている。
「ほっほっほ、なら安心だ。
まあわざわざ付き合ってくれるおなごを追い返す気はない。
何か考えごとがあるなら、好きなだけここに居なされ。
伊達に歳は取っていない、相談だってお安い御用なもの」
「そうさせてもいますわ」
79 :
終章:2009/03/08(日) 11:39:01 ID:oQzZqGHh
サウラは人生を振り返り、黙考する。
そういえば今まで、こうして静かに思い出すなどなかった気がした。
思えば何故セドルにああも心惹かれたのか。
入れ込みすぎたと言っても過言ではなかった。
性格、容姿、言葉と思い、そして血筋。
理由を探せばいくつも上がるが、どれも決定的のようで、もうひとつ足りない。
いくら自分のためとは言え、わざわざ先方が願ってもいないのに、
母親を救うために力を奮うなんていかにも自分らしくない行動だった。
「あー、サーウーラーさーん!」
「…………」
シーフゥがサウラを見つけ桟橋を走ってきた。
長い黒髪は二つの金細工の髪止めによってまとめられている。
「見つけましたよ。こんなところで油を売ってないでください」
「シーフゥ。私ね、自分の人生を振り返ってるの。邪魔をしないで」
「そんな見え透いた嘘をついてサボらないでください。
あんまりお金がないから今日は一緒の宿なんですよ。
だからサウラさんが居ないと決まらないから、ほら宿探しに行きましょう。
また後でゴネてキャンセル料なんてご免ですよ」
「…………しかたないわね」
サウラは面倒くさそうに岩場から桟橋へ渡り、待っていたシーフゥの横を歩く。
「えい」
「えっ? ええぇっ!!」
横に立ったらおもむろに足払いをかまして、シーフゥを海へと落とした。
派手な水音は鳴ったが、シーフゥは泳げるため浮き上がる。
「ぷ、はあ。な、な、何するんですか!」
「ふふん、私一人で決めてくるから、あんたは不要なのよ。
わかったら頭冷やしてなさい」
「だ、だ、ダメですよ。予算! よさーん!!」
老人は一部始終を見ており、
「ふむ。あれも家族愛だな。あのおなご、なかなか照れ屋さんと見える」
と呟いた。
80 :
終章:2009/03/08(日) 11:41:38 ID:oQzZqGHh
********************
それなりに小奇麗な宿の食堂で、サウラを含めて皆が夕食にありつく。
とりあえず予算内であったことにシーフゥは安堵した。
皇国で貰った金貨は、船の改造と商売の元手にほぼ全て消えている。
かろうじて借金をしなくて済んだのは、
サウラが分け前を受け取らずパザンに任せたおかげだった。
「皆聞いてくれ。明日出航の予定だったが、明後日に延期する。
商工組合から連絡が届いて、人が来ることになった。
接岸延期許可も特別に無料でもらえるそうだ。
こちらも荷の積み込みが明日になったから丁度良い。
確認もできず慌ただしく出発するのは避けたかったからな」
「ふーん、誰が来るの?」
サウラの基本的な疑問は全員同じだった。
「最近私も歳でな、もう一人秘書を兼ねて船員見習いを雇うことにした。
それで希望者が明日にでも来るそうだ」
パザンの答えにサウラは怪訝な顔をした。
長権限があるとはいえ、そういうことはもっと事前に言うものではないだろうか。
「初耳だわ」
「まあ聞け」
少々非難がましい口調は通じたようだが、パザンは慌てず間をおく。
81 :
終章:2009/03/08(日) 11:43:37 ID:oQzZqGHh
「正確に言えば、先方から打診があったんだ。
この一週間の動きを見て決めようと思ってな、やはり人手不足で時間が足りなくなった。
時間が足りなくて滞在延長すれば諸経費もかかるが、それ以上に機を逃す可能性が大きくなる。
商売取引において、何よりもチャンスとタイミングが大事なのは言うまでもなかろう」
サウラは不承不承だが、皆一様に相槌を打つ。
「私も知っている者だが、今度来る彼はとても優秀でな、そうなれば断る理由はない」
「だけど」
底冷えするような声でサウラが割ってはいった。
「私が認めなかったら、絶対に叩き出すからね」
「安心しろ。もとよりそのつもりだ」
パザンにも、サウラが認めなければ難しいと重々承知していた。
だが、まあそんな心配はないだろうと思った。
サウラが一人部屋に戻った後、パザンたち三人も部屋へ戻った。
男衆は雑魚寝部屋である。
揺れる船で寝るよりも、
せっかく陸に上がったなら部屋代がほとんど無料のこちらの方が良い。
「明日来る人、サウラさん納得しますか?」
シーフゥにしてみても、もう少し根回しした方が良かったのではと思っていた。
最近のサウラは妙に気難しく、
今日にしてみても波止場での一件は本当に考えごとだったかもしれない。
「ああ、大丈夫だ。安心してなさい」
「けれどさっきの様子じゃあ。何か怖かったですよ」
「ははは、あれはな、単にもっと早く言えと深く釘をさしたかっただけだ。
……しかし昔のサウラからは考えられない理由だがな。
無理に押し進めるつもりはないが、仮に押し進めたとしても最終的には折れるよ。
雇う理由を話した時、納得していた」
「そうですか? 殺気を感じましたけど……」
「はは、まあ明日も早い。朝からあちこち周らなければならん。もう寝よう」
部屋の一角で川の字になって眠る男三人だった。
82 :
終章:2009/03/08(日) 11:45:07 ID:oQzZqGHh
***********************
一夜明けて、サウラはまた波止場近くの岩場へ向かった。
昨日の釣りをしている老人はいなかったが、打ち寄せる波を無心に見ていた。
せっかくだから、釣竿でも借りておけば良かったと思った。
パザンたちは朝食を終えた後もテーブルを借りて、簡単な打ち合わせを始めた。
「シーフゥは先にグーリーを連れて代金の支払いに行ってくれ。
物自体は直接船に運んでもらい受け取る予定だから、領収書だけ忘れずにな。
私は港で人夫に指示をして搬入と、今日来る見習いと待ち合わせをする。
終わったら船まで来てくれ。あとは帳面をつけて一段落だ」
「わかりました」
「そうそう。やはり先に言っておくか。今日来る者はな――」
シーフゥは驚いた。
それはもう、天地がひっくり返るくらいに驚いた。
いったい何を考えているのだろうか。
83 :
終章:2009/03/08(日) 11:47:24 ID:oQzZqGHh
***********************
正午を過ぎ、そのまま日が沈みかけてもサウラはそこに居た。
夕日の赤は優しい。明日への再生を約束されている。
「ふうぅ……」
本当はパザンたちから姿を消そうか悩んでいた。
セドルの血の力を借りて、一瞬を見計らい封印を施したが、
効力を発揮するのはまだまだ先の話。
歳を重ねるのはずっと後の自分、だが彼らは問題なく時の洗礼を受ける。
人間で一番始末に終えないのが、経験上不老不死への願いだった。
サウラが見た様々な望みの中で、これ以上ありふれた狂気はない。
狂気に侵された人間を見るのは面白楽しいが、それがパザンたちに及ぶのは耐えがたい。
彼らが老いた時、今だに若い自分を許せるだろうか。
だが、少なくとも今は離れるのはつらい。
これも自ら湧き上がる欲求ならば、自然のまま受け入れたい。
だから信じてみよう。
セドルとの別れの時に見せた力、それを踏まえた上でパザンたちは変わらず接してくれた。
長年付き合いがあるパザンとグーリーはともかく、
シーフゥの存在は決断への一助となってくれてた。
日々決断の連続なら、今日決断、明日決断して進もう。
「よし決まり! さあ行きましょうか」
サウラは立ち上がって背筋に伸びをいれた。
このまま悩んでいても変わらない。
明確に答えが見えた訳ではないが、結局は今までどおりで行くことと決断する。
夕日に照らされながら、今度は自分が再起する番だった。
そういえば今日来る人がいたことを思い出す。
迎え入れられるかどうか、出足から少々不安になる。
桟橋を歩くとすぐに船着場だ。
パザンたちもそこに居るはずなので、周囲を見渡した。
すぐに発見できたが、見かけない後ろ姿があった。
きっと彼が新入りなのだろう。
「ん〜。まあ最初はヨロシクとかで……」
サウラは初対面の挨拶を考えながら近づいていった。
それを先に気付いたのはパザンだった。
「サウラか。丁度良い、紹介しよう。彼が今日から新しく入るセドル君だ」
「はあい、私サウラって言うの。ヨロシ……ク…………ネ」
「彼は優秀でな、義務のため海軍に一年所属経験がある上に経理にも詳しい。
経済や世間一般の情勢は少し疎いが、それはおいおい教えていくつもりだ。
そうそう、この場で敬称は、一員として迎えるに返って失礼だからな」
パザンの紹介が終わると、若者は照れくさそうに頭を下げる。
「よろしくお願いします。サウラさん」
夕日で遠目からわからなかったが、
黄金色の髪に、少し日焼けしているが周囲に比べて圧倒的に白い肌。
服装はまったく違うが、まぎれもなくセドル王子だった。
84 :
終章:2009/03/08(日) 11:50:45 ID:oQzZqGHh
「しかし国は大丈夫かね」
「はい。父は健在ですし、アズメイラ王妃など私より優秀で努力家です。
サウラさんが去った後、恩赦で必要な人材は復帰させましたから官僚も揃っています。
あと、何よりも元気になった母が後押ししてくれたんです。
サウラさんのことご存知らしく、是非よろしくと言付けもお願いされました。
本当に何も心配ありませんから、遠慮なく使ってください」
「ぁ、あのババア……止めなさいよ」
留守中アズメイラを信じて旅立ち、サウラを追いかける。
息子は女を見る目がないとあれほど言っていたのに、いったい何を考えているのか。
「こちらこそよろしく頼むよ」
「はい」
パザンとセドルがしっかりと握手をした。
それを見てサウラは慌てる。
これでは封印を施したのに壊れてしまう可能性が極めて高い。
せっかく練ってきたプランが台無しになってしまう。
「ちょっと待ちなさいよ。私は認めないわよ!」
「えっ、ええ! な、何でですか」
セドルは思っても見なかった台詞に驚き慌てふためく。
「ははは、サウラは恥ずかしくて言ってるだけだ」
「そうそう。歓迎の挨拶ですって。くっくくく。
本当は嬉しくて嬉しくて仕方ないんですけど、
ついつい逆のこと言ってしまう時ってありますよね。
それですよそれ。ぷっ、に、似合わないですけど……あはははははは」
シーフゥも可笑しいらしく、必死で笑いをこらえていたが、ついには爆笑してしまった。
「なにシーフゥも笑ってるのよ! 認めない、ぜぇ〜ったい認めないからね!!」
「良かったな。封印がどうのこうの言っていたが、まったく無意味になりそうだぞ」
「わかってんなら追い返しなさいよ! い、今からでも海の藻屑に!!」
「わわっ、やめてください! 泳げませんから!!」
極寒の皇国で泳ぎはまず必要ない。
空気の読めるグーリーはサウラを背後から押さえた。
セドルとエッチしなければいいのだが、
自慢にもならないがサウラはそんなことをまったく考えられなかった。
皇国で正式にセドルのお膝元に収まった後でさえ、
本当は毎日したくてしたくてしたくてしたくてしたくてしたくて
我慢できなかったというのに。
「認めないんだから! 私の人生を返しなさーい!!」
「あ、あの、サウラさんの事情わかってますから。
いえ、よくわからないですが、私と……その……ゴニョゴニュ……するとまずいのですよね。
大丈夫です。子供じゃありませんから我慢できます。
それにサウラさんを尊重して、しっかりわきますから安心してください」
「なによそれ! ちっともわかってないじゃな〜い!! もうセドルのバカバカー!!」
夕日が沈んでもサウラの絶叫が木霊していた。
結局セドルはサウラに一切触れてはならない、ということで決着をつける。
はなはだ実効性に疑問が持たれる協定だった。
85 :
終章:2009/03/08(日) 11:54:26 ID:oQzZqGHh
******************
その後、ささやかながら歓迎の宴席をもうけられた。
最初サウラはふて腐れていたが、次第に口数も多くなっていった。
セドルの所信表明、思い出話にその後の皇国の皆の近況、色々話しも弾み夜はふけていった。
皆が寝静まった後も、パザンとサウラはお互いのグラスに果実酒を注いでいた。
「それにしても謀ってくれたわね」
「いつもやられっぱなしなのでな。たまにはこういうのも新鮮でいいだろう」
くつくつと笑いご機嫌なのはパザンだった。
特段謀るつもりはなかったが、
ここまで見事に感情を出せばそうと思われてもしかたがない。
「だが良かっただろ。この際本心を言ってしまえ」
「はああぁ……うん嬉しいわよ」
ため息ひとつついた後、あっさりと言った。
「ただ自分でも何で嬉しいのかよくわからないの。
私って母親になったことないからわからないけど、
なんかさあ、時々セドルのこと、自分の子供みたいに感じたりするのよね。
だから会えて嬉しいのかもしれないわ。
セドルを見てるとたまに心配だったりして落ち着かないのよ。
これって結構母親っぽい感情だと思わないかな」
「……それは単なる恋愛感情だろ。普通息子と交わったりはせんと思うが」
「普通? う〜ん、そうかあ。フツーねえ……」
「まあ血筋がつながってないから、どうこう言えるわけではないがな。
もし本当にそう思ってるなら、あんまりちょっかいを出すなよ」
サウラは暫し普通という言葉を小声で連呼し、舌の上で転がす。
案外息子と言うのもあながち外れではないのではないか、そんな気がした。
今も過去も、サウラには子供はいない。
だがこうもセドルに惹かれる理由を補完するには充分な答えになる。
やはり血が求めているのかもしれない。
セドルは自分に興味を持っても、出だし積極的に身体を求めることは少なかった。
我慢強さや羞恥心もあったかもしれないが、
サウラはそれくらいの精神は破壊できる自信があり、実際にかなぐり捨てて求める者がほとんどだ。
身柄を手中にしても特に変化がなかったのは、
意外というよりも異常があるのではないかと疑いたくなったりもした。
もしかしたらパザンの言う普通が、意識の外で働いていたのだろうか。
ならば遠い遠い遥か過去に、同一の縁者、ないしは同類がいたのかもしれないことになる。
実証しようと思っても、幾星霜も遡らなければならないから無理なのが残念だ。
だが逆に悠久のロマンがそれを否定させてはいない。
もしセドルの祖先、ファルセリオン王家が自分と同じ立場、
似た存在から成り立ったのなら、これほど心躍る想像はない。
つまりセドルはサウラの未来であり、
飛躍すれば自分は人間のアーキータイプのひとつのわけだ。
ふと思い当たることがひとつ出てきた。
「ああっ、今謎が解けたわ。
パザンが何で私に手を出さないのか不思議だったけど、そういうことだったの」
パザンは片手で髭をなでつける。
いささか伏目がちに、サウラのグラスへと酒を注いだ。
86 :
終章:2009/03/08(日) 11:58:15 ID:oQzZqGHh
「俺はお前の親のつもりだが」
「そのわりには引き取った後、娼館に売ったわね……」
「まあな。あの頃はまだまだ駆け出しで、売れるものなら何でも売っていたからな。
だがまあ、お前にはぴったりだっただろ」
ふん、とサウラは鼻息荒くグラスを傾けた。
なみなみと注がれていたが、手を下ろしたときには半分以下までになっていた。
「あんたさぁ、セドルをよく見てなさいよ。
貴重な血族、やんごとなき身分。まあそれを差し置いても、将来国を背負う身なんだから。
遊びに行くにしても、しっかり付いて行って、
館主に話しつけて、いい娘を薦めてやるのよ。無駄に顔が広いんだからさ」
いきなり何の話かと思ったら、いかがわしい所へ連れて行く時の話だった。
娼館つながりで出てきたのだろう。
確かにこれは母親っぽい感情かもしれない。
ただし、かなりズレているが。
「彼だって大人だろ。余計なお世話だと思うが」
「バカ! 変なビョーキうつされないように見張ってなさいってこと!
あの手の病は治りにくい上に、種無しなっちゃうかもしれないから」
サウラは威勢よく言った後、もじもじと重ねた手をくねらせる。
いきなりの急変振りに驚く。
どうやら酔っているようだった。
「だ、だからさ……もし、もしもそういうトコ行くくらいならさ、私を薦めなさいよ。
最初はあんなこと言っちゃったけど、
む、無理矢理でも押し倒せば……うん私、拒めないしぃ……とか言ってさ。
だ、だってさあ、安全じゃない、私って。
ビョーキないし、ならないし、うんうん。そうよ、一番いいよ」
この後、ぶつぶつとよくわからないことを呟く。
パザンは隔世の感すらあったサウラが、
実に人間らしい反応をしていることに笑いたくなった。
母親として身体の心配をしたり、
女として娼婦に接待を受けるセドルを想像し、嫉妬しているわけだ。
「ああ、わかったわかった。
だがそれくらい心配してるのなら、お前が見てればいいだろう」
至極当然の台詞を聞いて、サウラはしょんぼりとした。
残り半分のグラスを一気に呷る。
「バカぁ……それが出来たら苦労しないわよ……」
ぐすぐすと鼻をすすりながら涙ながらに訴えた。
この先どんどんと時の流れの差がつらくなるばかりだというのに。
やれやれ、どうやら精神年齢も小娘のままらしい。
パザンにはすでにサウラの成長や老化が止まっていると検討をつけていた。
十年近くも付き合いがあれば、薄々わかるようなものだ。
肉体的成長が止まると、精神もそれに習うのかもしれない。
正しい見解かもしれないと思ったが、
アズメイラ王妃を思い出すと、やはり一概には断定できないとも思った。
パザンは居住まいを正してサウラに向かう。
親なら子の幸せを願うものだろう。
87 :
終章:2009/03/08(日) 12:01:35 ID:oQzZqGHh
「サウラ殿にお願いを申す」
「何よ。急に畏まって」
「もしよろしければ、我々の行く末を末永く見守ってもらいたい。
私も、グーリーも、シーフゥも、そしてセドル殿もまた然り。
虚も実も自在に操る頭脳に手腕、人の身にあらざる異才を持つからこそ願いたい。
その最後、息を引き取る瞬間まで」
サウラは言わんとするところが理解できると、
今度はどういう顔をしたらよいのかわからなくなった。
空のグラスを見つめたり、天井の明かりをぼんやり見た後、窓から漁火を眺めた。
今日も人の営みが間違いなく続いているひとつの証だった。
自分もこの中に違和感なく混ざることが出来るだろうか。
「パザン……あんたさぁ、いい奴だね。
私、色んな人間を見てきたけど、こんな風にいい奴って思うのは初めてかもしれない。
たくさん持ってる、けどいらない……欲しいものなんてない。
そんな私に、最高の品がわかるパザンは、最高の商人だよ」
結ってあったサウラの髪が、紐を弾き飛ばしてあたりに広がる。
神気が辺りを覆い、切り取られた空間に禍々しい瘴気がたゆたう。
セドルとの別れ際の時に見た、優しさと生命に満ちた暖かさとは違い、
死と虚無によって塗りつぶされる。
悪寒がざわめき総毛立つが、不快のようで妙な安心があった。
おそらく人は最後にここをくぐるものなのかもしれない。
「よろしい、パザンよ、その願いを聞き入れよう。
だがこれは成就でも褒美でもない。
そなたを商人として尊重するゆえ、これは取引に伴った契約とする。
あらかじめ言っておくが、
我は人の身にならうため、奇跡を用いることはけっしてないだろう。
時には女神より優しく慈悲深い、だが悪魔より狡猾で冷酷な我ゆえ、
道連れの中でも一筋縄ではいかぬぞ。それでも良いか」
パザンは恭しく礼をとる。
「無論です。取引が成立するということ。
これは全ての商の根幹にあるものが我々にあるということです。
それは信頼に値すると同位を意味します。
これの前には、人でも神でも悪魔でも皆対等でしょう」
それはサウラが初めて『力』を使わないでかなえる願いだった。
そして初めて、いつも与えるばかりだったサウラがした取引だった。
双方が欲しいもの、望むものを交換する。
一見欲望に基づいたドラスティックな行動だが、
そこには確かに信頼があり、喜びがあり、幸せがあった。
過去、神と悪魔を併せ持つサウラに刃向かえたものはいない。
善と悪、陰と陽、光と闇、
相反しているが表裏一体のもの。
調和のときこそ真の強さが見える。
それが可能なのはサウラと人だけだった。
終わり
長々とお付き合い、ありがとうございました
題名をつけるなら黒き娼婦と白き王子、かなと思います
この物語はフィクションでありファンタジーですから、
実在の人物、団体とはぜんぜんまったく一切関係ありません
ではまたいつか
ノシ
GJ!徹夜して読みきった甲斐があった!
エロくて深くて面白い。凄いなこの作品
さて、布団の中でもう一回読み返すか
GJ!
ほんとにエロパロ板はどこに神作が投下されるか判らないな。
なんという神…
エロいのももちろんだがおもしろすぎる
最後は感動すら覚えてしまった
とにかくお疲れ様です
GJ!!
えろいし面白いし最高だぜ!
ただ、エピローグ後と言うか対等な立場になった二人のエロも最後に見たかった…
なんと贅沢なワガママとにかくありがとう!
お疲れ様でした。3回ぬきました。どうもありがとう。
GJ!
エロいし面白かった
パザンかっこいいわ
96 :
兵法:2009/03/10(火) 23:42:43 ID:D/ez5ezo
いつの間にかこんな大作が来ていたとは……GJでございます。
この勢いを……絶やしてはならないっ……!
97 :
兵法:2009/03/10(火) 23:43:49 ID:D/ez5ezo
【秘メ事+】
「あぁん!もっとぉ!もっと動いてぇ!」
「駄目ですぅ先輩!これ以上はボクもうっ……出ちゃいますぅぅ!」
放課後の体育倉庫の中で僕は後ろから先輩を犯している……いや、僕の方が犯されているというべきか。
「だめぇっ!イクっ!イッちゃうぅぅぅ!」
先輩が大声をあげ、激しい締め付けが僕のソレをギュゥゥッと襲う。
「先輩っ…!そんな…ボク…ダメぇ!」
激しい締め付けに耐えられずに僕は先輩の中に射精してしまった。
「はぁっ…!はぁっ…!はぁっ…」
僕は射精の余韻に身体を震えわせた後、断続的に息をしながら先輩の背中の上に倒れる。
(………これで三回目か)
あの図書室での先輩とのエッチから一ヵ月が経ち…あの日から毎日のように僕、二階堂アスカは先輩である天野頼子さんとエッチをしている。
トイレや図書室、僕の教室……いつ人が来てもおかしくない場所でも先輩は僕とエッチをしたがる。
僕も最初の頃は先輩を説得していたけど、今ではもうあきらめてしまった……どうせ押し倒されてしまうのだから。
まぁ、強く言う事が出来ない僕も悪いといえば悪いのだけど。
98 :
兵法:2009/03/10(火) 23:44:35 ID:D/ez5ezo
「う〜ん!今日も気持ち良かったねアスカ!」
帰り道を歩きながら先輩はにこやかな笑顔で満足そうに大きく背伸びをする。
「先輩……よく身体が持ちますね……僕はちょっと疲れましたよ…」
僕はため息を吐き、先輩の方に顔を向ける。
「むー、だらしないなアスカはー!こんなんで疲れたなんて言ってちゃダメだよ?アスカは男の子なんだからしっかりしなくちゃ!」
「はぁ……そうですか」
先輩、今日みたいに毎日あれだけ射精したら僕だって疲れます……人間だもの。
(それにしても……先輩は本当に元気だな……)
先輩でも身体を壊す事があるのだろうか……あまり想像出来ない事だけど。
だって先輩は毎日あんなに激しくエッチしても疲れを見せるどころか、逆に元気になっているのだから。
「ねえねえアスカ……私…またしたくなっちゃった………しよ?」
僕の考えを余所に先輩はそう言って僕の腕にギュッと抱き付いて来た。
「先輩……あなたという人は…」
こうなった先輩を説得する事は不可能だって分かっている僕は抵抗する事もなく、先輩に引っ張られるように物陰に移動していった。
(身体……持つかなぁ?)
99 :
兵法:2009/03/10(火) 23:46:13 ID:D/ez5ezo
「はぁ……」
翌日の朝、学校へ行く途中で僕はため息を吐く。
結局、昨日の帰り道でのエッチで四回も射精し……合計七回も射精してしまった。
僕は腰をトントンと叩く、毎日腰を酷使しているせいで少し痛む。
先輩の底無しのスタミナと性欲はまさに本でみた淫魔そのものだ。
(それにしても……)
いつも『おはよー!アスカ〜!』と先輩が僕に抱き付いて来るのに今日はその気配がない。
まぁ、先輩にも忙しい時もあるだろうし僕としても久し振りの穏やかな朝を迎える事が出来るので悪くない。
「うーん、良い天気だな」
僕は久々の静かな朝を満喫しながら学校へと向かって行った。
「………おかしい」
僕は帰る準備をしながら小さく呟く。今日の朝や昼休み、そして今、放課後になっても先輩が全く顔を出さないからだ。
いつもなら必ず先輩は僕とエッチするために現れるはずなんだけど…。
昨日はあんなに元気だったのに……もしかして先輩に何かあったのだろうか。
「一体どうしたんだろう……先輩…」
僕は先輩の事が心配になりながらも廊下を歩いていたその時、
「あの……二階堂アスカ君……だよね?」
と一人の女子生徒に声をかけられた。
100 :
兵法:2009/03/10(火) 23:47:28 ID:D/ez5ezo
「はい、そうですけど僕が何か?」
「ええと……私…頼子ちゃんのお友達なんだけど…。実は頼子ちゃんね……今日風邪でお休みしたの……」
「先輩が…?」
「それで頼子ちゃんからメールが来てね……アスカ君に家に来て欲しいんだって……」
「………!」
僕はその言葉に背筋に嫌な汗が流れるのを感じた。先輩の家に行くだって?
そんな事になったら確実に僕は襲われるだろう……最悪、監禁されてそのまま……なんて事も。
いや、先輩は風邪をひいているんだ……まさか、まさかそんな事は…。
「あの〜アスカ君?」
「は、はい!分かりました。それでは僕……先輩の家に行く事にしますね……」
「うん…ありがとう…じゃあこれ、今日のプリント…」
先輩の友人の声で我に帰った僕はコクリとうなずきプリントを受け取る。
「ねえ……アスカ君が頼子ちゃんの彼氏だって本当……?」
「え?は、はい……その…まぁ…」
僕は恥ずかしそうにうつむいて答える。確かに僕と先輩は付き合っている事になっているけど、実際はどうなんだろう。
「そうだよね……頼子ちゃん…毎日アスカ君の事を嬉しそうに話しているんだから当たり前だよね……」
101 :
兵法:2009/03/10(火) 23:48:40 ID:D/ez5ezo
「先輩が僕の事を?」
「うん、私…ちょっと羨ましいな……こんな可愛い彼氏がいて……」
先輩といい、先輩の友人といい、やはり僕は男としてあまり見られていないみたいだ。
慣れている事とはいえ、やっぱり男としては情けない気分になる。
「ハハハ……それじゃあ僕は先輩の家に行きますからこれで……」
僕は先輩の友人に軽く頭を下げると先輩の家へと向かう。
「うん……身体には気をつけてね……アスカ君」
という彼女の言葉に少し不安を感じながらも……。
「ここが先輩の家か」
僕は先輩の友人に渡された地図を確認しながらようやく先輩の家の前にたどり着く。
彼女の話によると先輩の両親は仕事中で今は先輩一人だけらしい。僕は軽く深呼吸して呼び鈴のボタンを押す。
「せんぱーい!僕でーす!アスカでーす!」
僕は大きな声で呼び掛けても全く反応がない、もう一度呼び掛けてみるが結果は同じだった。
(先輩……もしかして大変な事になっているんじゃ…!?)
心配になった僕がドアノブに手をかけるとガチャリッという音と共にドアが開く、どうやら鍵はかかっていないらしい。
勝手に先輩の家に入るのは気が引けるけど先輩の身体の方が心配だ。
102 :
兵法:2009/03/10(火) 23:49:55 ID:D/ez5ezo
「失礼します!」
僕は意を決して先輩の家の中に入ると
「ううーん……アスカぁ……」
と呻き声を出しながら先輩が玄関の前で倒れていた。
「せ、先輩!大丈夫ですか!?しっかりしてください!」
僕は慌てて先輩の身体を抱き起こしてみる、先輩の身体はとても熱く息の方もかなり荒い。
「ああ……アスカぁ……来てくれたんだ……嬉しい…」
僕の姿を見て嬉しそうな表情で先輩は僕の頬に手を当てて来る。いつも元気で明るい先輩がこんなに弱っているなんて……。
身体を支えながらどうにか先輩をベッドに寝かせると僕はホッと一息ついた。
「あの、どうしてあんな所で倒れていたんですか先輩?」
「うん…玄関でアスカを待ってたんだけど途中で気持ち悪くなって………それで…」
「駄目ですよ先輩、風邪なんだからちゃんとベッドで寝てなくちゃ…」
「だって……アスカの顔が見たかったんだもん……」
先輩は僕の手を掴みゆっくりと自分の頬に当てる。
「ああ……アスカの手…小さいけど温かい……」
目を閉じて嬉しそうに僕の手を擦っている先輩の姿はとても愛しく映り、僕は思わずドキッとなってしまった。
103 :
兵法:2009/03/10(火) 23:52:20 ID:D/ez5ezo
先輩だって一人で寝る事に不安を感じていたのだろう……それなのに僕は監禁されるとかされないとか、そう考えていた自分が恥ずかしい。
「……って先輩!僕の指をいやらしくしゃぶらないでください!」
「ふぇ〜、だってアスカの指って柔らかいんだもーん……」
全く、油断も隙もない……僕はしつこく舐めてくる先輩の口からどうにか指を抜き、ティッシュで指を拭く。
「むー!せっかくアスカの指の感触を楽しんでいたのに〜!」
恨めしそうに僕の顔を見ながら先輩は頬を膨らます。
「駄目です先輩、今は風邪を治す事に専念してください」
「………喉が渇いた…」
「あっ、喉が渇きましたか?僕、スポーツドリンク買って来ましたから……はい」
僕は鞄からドリンクを取り出して先輩に差し出すが、先輩はドリンクを受け取ろうとしない。
「どうしました先輩?スポーツドリンクは嫌でしたか?」
「飲ませて」
「えっ…?」
「身体が動かないからアスカが飲ませて……」
先輩は辛そうに身体を起こすと僕の方をジッと見る。
「そ、そうですよね。気が利かなくてすいません」
僕はキャップを外して先輩の口の前に差し出すが、先輩は首を振って飲もうとしない。
104 :
兵法:2009/03/10(火) 23:53:41 ID:D/ez5ezo
「もう、さっきからどうしたんですか先輩。喉が渇いたんじゃないんですか?」
「………口移しじゃないと嫌」
「くちっ……!?」
僕は思わずドリンクを落としそうになる、本当に先輩の考えている事がよく分からない。
「せ、先輩!風邪をひいているんですから今はそういうのは駄目ですよ!」
どうにか先輩を説得しようとするが頑として言う事を聞いてくれない。
「お願いアスカ……早くぅ…」
「はぁ…分かりましたよ……」
観念した僕は小さくため息を吐きドリンクを口に含むと先輩の唇に重ねる。
「んむっ…はむっ……」
肩を掴みながら僕は先輩の口の中にドリンクを流し込む。
ゴク…ゴク…と最初の内はおとなしくドリンクを飲んでいる先輩だったが段々と強い力で吸って来た。
嫌な予感がした僕が口を離そうとした瞬間、先輩が僕の首に腕を回しベッドの方に引き寄せると僕の口の中に舌を差し込む。
「はむっ……んっ……んんっ……!」
先輩は声を漏らしながら自分の舌を僕の舌に絡み付ける、僕も訳が分からぬまま取り敢えず舌を動かす。
ヌチャ…ヌチャ…と口の中で水音が鳴る。
(僕は一体何をしているんだろう……?)
そんな考えが僕の頭をよぎる。
105 :
兵法:2009/03/10(火) 23:55:03 ID:D/ez5ezo
「……ぷはぁ!」
ようやく先輩の口から離れた僕は息継ぎをしながら先輩の方を見る。
「美味しい……」
先輩は口の周りをペロリと舐めると満足そうに笑う。
「はぁ…はぁ…先輩………いきなり何をするんですか…」
「だってぇ……なんだかしたくなっちゃったんだもん……」
全く反省する様子もなく先輩は指先で僕の頬をちょんとつつく。
風邪をひいてもなお、そんな事をするなんて……呆れを通り過ぎて感心してしまう。
「とにかく!もうこういう事はやめて寝ていてください!良いですね?」
「ねぇアスカ……汗とジュースで服が濡れて気持ち悪い……」
先輩は人の話を聞いているのだろうか?少し腹が立ったけど先輩の言う通り、先輩の服は汗と口移しの時にこぼれたドリンクでビショビショに濡れている。
「それじゃあ先輩が着替えるまでの間、僕は部屋の外にいますね」
そう言って立ち上がろうとした時、急に先輩が僕の手を掴む。
「……先輩?」
「アスカが……私の身体を拭いて着替えさせて……」
「―――!?」
先輩の申し出に僕は硬直する。先輩は僕の目をジッと見つめたまま僕の手を掴み続けていた。
【後半へ続く……】
106 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 01:28:19 ID:Ftr1RRLh
ちょっと待てそんなところで切るな続きはどうし(ry
べ、別に待っていたわけじゃないんだからね!
し、仕方ないからGJしてあげるんだから!
ふざけんな!!こんなとこで!!
はぁ・・・・・・取り合えずパンツ上げるか
兵法っていうタイトルの意味はなんでsか?
>>107 っ雑巾
ちゃんと拭いてからにしなさいね
ここ保管庫無い?
>>4-88の作品最初から読もうと思ったら前スレ落ちてて…
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>>105 起立した息子のやり場に困っている。
責任をとって早急に後編を投下するべきだ。
マダー?
あり?
時代と逆行しようが淫乱が大好きだage
エロゲのキャラなんてみんな淫乱さ
117 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 14:49:37 ID:DtJxpu9c
wktk
保守
119 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 22:40:20 ID:26UnRdJn
age
保守っとく
☆
ほしゆ
圧縮回避
アスカをまつ
125 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 12:32:52 ID:vEcARrps
保守age
126 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 02:40:04 ID:p7VYDCak
投下まだかな
静かだな
ほ
連休まで作家方も忙しいのかな
130 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 12:26:26 ID:0tc6Fa3G
保守age
妹って淫乱だよな
あるあるw
保守ー
今書いてるー
期待してるー
wktkして待ってるー
137 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 19:25:03 ID:CV3QJVy0
メタルストライク
今マスかいてるー
スレ活性化を願いつつ朝っぱらから投下
「ねぇ? 溜まってない?」
朝、通学の為に電車に乗っていたら、たまたま駅で出くわし、一緒に電車に乗っていた友人の梓が、周りに聞こえないように俺の耳元に口を近づけ、いきなりそんなことを言い出した。
「昨日の夕方一回抜いたくらいだからそこそこ」
俺も同じように、周りに聞こえないような小声で返す。
「まだ時間、余裕であるし、一回次で降りてトイレでさせてよ」
小学校からの同級生であり色々な意味で親しい友人である彼女が、自分にこんなことを言うのは、以前から特に珍しいことではないが、相変わらず大した性欲だと感心する。
「えー、ダルいな。別にさほど抜きたい訳でもないし」
俺がそう言うと、彼女は尚も俺の耳元で続ける。
「おねがぁい」
「えー」
「せっかくこうして朝に会えたんだからぁ、ね、しようよ」
傍目から見たら、カップルがイチャついてるように見えるんだろうな。それでもまさか、はつらつとした美少女が、朝っぱらこんなことを言っているとは思わないだろう。
「時間に余裕があるって言っても、登校時間には間に合わせないといけないし、放課後じゃ駄目?」
「今すぐ欲しいのよ。今すぐ。学校でするのはスリルはあるけど落ち着いてできないし、舐めさせてくれるだけでいいからさぁ」
ついに彼女は俺の胸元にもたれかかり、耳元に吐息を吐きながら、甘い声でささやいた。
「ユウ君のおちんちんが欲しいの……」
そんなことを可愛い女の子に言われて勃起しない男はゲイかEDだろう。そのどちらでもない自分は当然勃起する。そして更に彼女はこっそりと俺の体に手を這わせて来た。
「おいおい、電車の中だぞ」
「するって言うまでやってやる」
やれやれ、まいったものだ。しかし、彼氏が出来て、少し前に比べ、こういう事がマシになった彼女が、今ここまで言うのだから、よっぽどしたいのだろう。
断る理由もないし、なにより、先ほどから彼女の言葉や愛撫で興奮して来た自分もスッキリしたいところだ。時計を確認し、時間を計算してみる。電車を待つ時間を考えても、二十分くらいは余裕がある。
「じゃあ次の駅のトイレで」
「やった!」
ニッコリ笑って俺の体から離れる時、上半身に這わせていた手で、一瞬だけ俺の股間の猛りを撫でた。
「むっ……」
予期せぬ不意打ちに少し声が漏れた。
「よしよし、相変わらず元気だ――今のでイッたとかないよね?」
「正直、少し危なかった」
「嘘。良かったぁ、これ以上触らないで。これくらいで出しちゃ勿体ない」
――○○、○○でございます。お出口は左側でございます。扉にご注意ください。
そんな事を話している内に駅についた。
調度あまり人気のない駅で、そそくさと降りた俺たちは、電車の時間を計算し、
最低でも約二十分後に来る電車に乗れば遅刻ギリギリセーフで、学校に着くことを確認した。
その後、トイレの前まで行き、まず俺が男子トイレの中を確認した。小便をしているサラリーマンが一人。
個室の方はすべて空いている。サラリーマンが用を足し終わり出てくるのを、少し離れた所から待ち。
彼がスッキリした表情で出てくると、周りに人がいないのを確認して、二人でこっそりと男子トイレに入り、
さらに急いで一番奥の個室に入った。
「ふう、やれやれ」
こうやって彼女とトイレに入ることも、以前からよくあることだが、やはり少しは焦るものだ。
「ほらほら、時間無いんだから早く早く」
彼女は急かすようにして俺の体に抱きついてきた。
「はいはい」
俺は片手で彼女の体を抱きしめ返し、もう片方の手で彼女の頭を押さえ、
唇に吸い付くように激しくキスをした。
「んん、むぅ、んちゅ、ちゅ――ふふ、やっぱり抱きしめたり、キスするだけでも二人のテクニックの違いが分かる」
唇を離すと彼女は含み笑いをしながら言った。
「誰と誰のだよ」
「ユウ君と今の私の彼氏の千葉君との」
「だってさあ、千葉君ったら、脱童貞したての時は必死で貪るような感じだったから好きだったのに、
最近は慣れたのか、すっごいおなざりのオナニープレイなんだもん」
「まあ、それならちゃんと思ってることは言って、相互理解を深めるのが大事なんじゃないか?
付き合ってる者同士なんだし」
「そう思ったんだけど、あいつ、すっかり私のこと所有物扱いで、
妙に女慣れしてるのを気取ってるし、私としかしたことない癖に。おまけにすごい下手クソだし」
千葉君の方にも問題はありそうだが、余りにも酷い言われようである。ちょっと千葉君に同情する。
「その点ユウ君は優しいし、なんと言ってもうまいし、イイ男ってのは君みたいな人を言うんだよー」
そう言うと彼女は俺の頭を両手で抱き寄せキスをしてきた。
思い切り舌を絡ませ、唾液の垂れるような濃厚なキスだ。
――クチュ、ちゅる、じゅるるっ、ぴちゃ、ちゅっーーくちゃ
激しい舌の絡み合いで口の回りからお互いの唾液が垂れる。
舌で彼女の口腔内をかき回し、舌を、歯を隅々まで舐め回す。
彼女の方も俺に対して同じことをする。そんなやりとりがしばらく続いた。
「んちゅ、れろ、くちゅ、じゅるるっ――っぷはぁ、はあぁー、
はあはあ……こういう風なキスが全然ないのよ。千葉君には」
「ふうっー……教えてやれよ、お前が。」
お互い、激しく長いキスで呼吸が乱れる。
「だから言うことを全然聞いてくれないの。調子に乗って。昨日だって、
デートの最後でホテル入ったんだけど、もう、最悪中の最悪だったから、ユウ君に口直しして欲しかったのよ」
そんな風に言われると悪い気はしない。
「それにしても、ユウ君とのキスって本当に美味しい。やっぱり色男は違うねぇ」
彼女は俺の体のあちこちに手を這わせながら言った。
「おまえには負けるよ」
俺も彼女の背中や腰、ヒップと服の上から軽く撫でる。
「いやいや、私なんてしょせん若輩者ものですから、マダム殺しのユウ君殿には負けまする」
彼女はそう言って笑う。
「なに言ってんだか」
俺も少し笑い返す。そうやって笑っている彼女の体を回し、反対を向かせ、
うなじに軽くキスしながら胸を優しくなでた。朝シャンをかかさない彼女の髪の匂いを嗅ぐと、甘いシャンプーの香りがする。
「ああん、ねえ、君が優しいのはよく分かるけど。今は時間無いしそんなに優しくしないで、もっと思い切りしちゃってよ」
「了解」
彼女の制服とシャツのボタンを外し、下着を露にし、ブラジャーの下から手を突っ込み、生の胸を揉みしだく。
「ふあっ、んん、ああぁん……気持ち良いよ……」
先ほどまでの冗談めかした声から、本気で甘く、恍惚するよな声に変わってきた。
その声を聞きながら、なおも彼女の胸を揉み、乳首をなでたり、そっとつまんだり、少しずつ刺激を与える。
うなじに下を這わせ、耳の周辺も少し舌で刺激する。
「はあ……あっ、んっ、はっん」
乳首に刺激を与えたり、耳を舌で舐めたりと性感帯を刺激する度に彼女の体が反応する。
体も徐々にじっとりと汗ばみ始め。胸を揉む手は汗で少し濡れ、首筋にもうっすら汗が垂れる。
「ああっ、んっ、はあんっ、ねえ、そろそろちょうだい? ユウ君のおちんちん」
そんな風に愛撫を少し続けると彼女は俺の方に向き直り言った。
「入れてする時間は無いだろうし、なんならこのままイクまでやってもいいよ」
「んー、そう言ってくれるのは嬉しいし、それも良いけど、やっぱり欲しいな……舐めながら自分でする」
彼女は息が荒くなり、体が上気し、目も潤ませながらモノ欲しそうに、猛った俺の股間を見ながら言った。
「じゃあお願いするかな」
俺も彼女も制服の上着を脱ぎ、服掛けにかけると、俺はゆっくり洋式の便座に座り込んだ。
彼女はいそいそと俺のベルトを外し、ズボンとパンツを同時に持ち、ゆっくりと一気にずり下ろした。
勃起し、天井に向かって屹立した俺の男根があらわになる。
「ふふ、いつ見てもおっきい……」
彼女は嬉しそうに勃起したペニスを眺め、そっと竿の付け根を掴み、
おもむろに顔を近づけ舌を出し、ゆっくりとペニスを舐め始めた。
「ぺろ、れろ、ぺろ、くちゅ、れろ」
まるでアイスキャンディー舐めるかのように、彼女はペニスのあちこちに舌を這わせる。
「どう?」
「ぺろ、れろっ、くちゅる……美味しいよ」
彼女はトロンとした表情で、顔に大量の唾液が垂れているのも気にせずに言う。
「もっと味合わせて……」
そう言うと彼女は小さな口を命一杯開き、竿を咥え、しゃぶり始めた。
「むうっ」
生暖かく、ぬめりとした心地よい感覚に包まれ、思わず声が出る。
「んちゅ、れろ、くちゅ、ぐちゅ、ぺろっ、ちゅっちゅ」
彼女は一心不乱にフェラチオを続ける、彼女の唾液が陰嚢をつたりトイレの床にポトポトと落ちている。
「じゅる、じゅるるっ、んんむ、ぐちゅ、れろ、ぺろ、ちゅっ、ちゅーっ――っぷは、はぁむ、んちゅ、ぐちゅ……」
ペニスを口一杯に咥え、亀頭、カリ首、竿、鈴口と、あちらこちらを丹念に舐め続ける。
あまりに激しくしゃぶり続けるもので、時々息を切らすのか、口をペニスから離すも、息を吸うと、又激しく咥え始める。
彼女の片手は陰嚢を愛撫し、もう片方の手は服とブラジャーがはだけ、
あらわとなった自分の胸を激しく揉み続けている。
可愛い顔を恍惚とさせながら、グロテスクなペニスを命一杯しゃぶり続ける姿に改めて興奮し、
彼女の頭をそっとなで、髪を少し弄る。
すると、彼女がこちらを見上げて目が合った。目を合わせて彼女はペニスから口を離すことなく、
ウットリとした顔のまま少し微笑むと、また一心不乱に咥え始めた。
「れろ、んちゅ、ぐちゅる、はあっ、くちゅ、ちゅる、んんむっ、ぐちゅ、んんっ、くちゅっ」
彼女は激しいストロークを緩めることなくペニスをしゃぶり続けている。
見ると、彼女の片手は胸を揉みしだき、もう片方の手は、スカートがめくれ、白い下着の中に入り込み、自らの股間を弄っている。
ペニスをしゃぶる顔が、快感で歪み、少し苦しそうな顔をしながらもフェラチオをやめることはない。
時々フェラチオを続ける彼女の声が快感の喘ぎ声でくぐもり。ペニスを舐める唾液の水音に、彼女自身を慰める水音が混じった。
腕時計で時間を確認してみると、もうそろそろな時間である。
「なあ、もうそろそろ時間だよ」
本当は、このままもっと快感と興奮に身を任せたいがそうもいかない。
「れろ、くちゅっ、んちゅ……はぁはぁ……もう?」
ようやくペニスから口を離した彼女は、息を切らせ、切なげな声で言った。
「ああ、俺もそろそろ出そうだから頼む」
彼女はコクリと頷くとまたペニスを咥え、濃厚なフェラチオを続行した。
フィニッシュが近いということで、その激しさが増している。
「んむっ、くちゅ、れろ、ぐちゅる、ちゅっちゅっ、んっんっ、ぐちゅっ」
フェラチオの勢いとともに、彼女が股間を弄る速度も速くなる。胸を弄っていた手はペニスの根本を抑え、
さらにフェラチオの勢いが増す。迫り来る射精感を抑えるのも限界に近かった。
「駄目だっ! 梓、イクぞ」
彼女は俺のその声にさらにフェラチオの勢いを強め、尿道口を舌で刺激する。
「ううっ!」
全身に電流が流れたような快感とともに、尿道口から勢いよく精液が射精された。
「んむっ! んっ、くちゅ、じゅるっ、ちゅう」
彼女は射精の勢いに一瞬顔をしかめ、その後は流れる精液を口を受け止め、
射精が終わった後も尿道に残った精液を吸い出した。
「ちゅぽっ――はぁ、いっはい……れたね」
ペニスから口を離すと、口に溜め受け止めた精液を、口を開き俺に見せた。
「ああ、気持ち良かったよ」
俺は少し微笑み彼女の頭をなでた。彼女は嬉しそうに、口を開いて見せたまま舌を動かし、
口内の溜まった精液をかき回した。ぴちゃぴちゃと精液と唾液が音を鳴らす。
暫くそうして見せた後、口を閉じ、あめ玉を舐めるように、精液を口内で舐め回し、ゴクリと飲み込んだ。
しばらくお互いに無言でぐったりとしていたら。
「美味しかったぁ……」
と、汗でじっとりと濡れ、顔が赤く上気し、ウットリとした表情で彼女は言った。
「俺も凄く気持ちよかったよ、相変わらず激しいし上手いな」
俺はズボンとパンツを上げ、ベルト締めながら言った。
「えへへへ、お褒めに預かり光栄です。さて、そろそろ行こうか。あと何分くらい?」
そう言いながら彼女は掛けてあった制服を取ろうと後ろを向いた。
その瞬間、俺は便座から立ち上がり、彼女を後ろから思い切り抱き締めた。
「うわっ!? えっ? 何? どうしたの……って、ああっう」
俺は彼女を抱き締めたまま、片方の手を彼女の濡れた下着の中に突っ込み、
先ほどのフェラチオ中の自慰ですでにトロトロだった膣に指を入れてかき回した。
「俺だけイクってのはやっぱりフェアじゃないと思って、時間もまだいけるし」
「えっえっ、ああっ、だめっ、そっ、あっ、そんないきなり駄目だってばぁっああっ!やっんん」
自分の自慰ではイってなかった彼女のそれは敏感で、少しかき回しただけで過敏に反応しよがった。
「時間ないから一気にね。あんまり声出しすぎるなよ、ここ一応駅のトイレだぜ」
俺はそう言いながら、指で膣内の感じる部分を刺激し、残りの指ですでに固くなっているクリトリスを愛撫する。
「はあんっ、ふぁあうっ、だってぇ……ああうっ」
力の抜けた彼女の体を抑えるのをやめ、片方の手で胸の愛撫を始め、舌で耳やうなじ、首筋等を舐める。
「気持ち良い?」
「あっあっんっ、きっ、きもちイイよっ、あああっん」
もっと彼女をじっくり乱れさせたいところだが、駅のトイレだし、
何よりそろそろ時間なので急がなければいけない。彼女の方向を変え、俺の方に向き直らせる。
「イカせてあげるから片足上げて? そうそう」
彼女はトロンとした顔のまま、俺の言うこと聞き、両手を俺の肩に乗せ片足を上げた。
下着を抑え、ゆっくりと片足だけ脱がすと、愛液でトロトロになった彼女の淫裂が露になった。
そのまま、下着を脱いだ方の片足を便座に乗せさせ、両手を俺の肩にかけ、足を開かせるポーズをとらせた。
「さて、イカせて上げるからあんまり大きな声出さないようにね」
「うん……あああっ! んっんっ、んむっ、はぁっん……!」
指での愛撫に咥え、クリトリスや膣内に舌を入れ舐め回す。彼女の肩をつかむ手がいっそう強くなる。
「あっ! ひゃっう、んん、ひぁあっ、だっ、だめっ、もうっ、もうっ、イクっ、イっちゃうよぅ! んあうっ!」
彼女は目に涙を浮かべ、涎を口から垂らし、絞り出すような声で言った。
「もうイキそう? いいよ、イっちゃいなよ」
指の動きと舌の動きを強く、感じる所を一斉に刺激する。
「あうっ、ふぁぁあ! あっ、あっ、あっ、イクっ、ああっ、イクッ! イっちゃう! はうっ、ひゃふっ、イクっ! イクッ! イっちゃああああああ!」
肩を掴む手がのしかかるように強くなる。絶頂に達した彼女の体が激しく痙攣し、
淫裂が勢いよく潮を吹いた。股間に顔を埋め、その迸りを口で受け止る。
「はっあっ、ふうあっ、はう、はっん、あああう、ふぅわああん!」
潮を吹いた淫裂に更に舌を入れ舐めると、彼女はまた達した。
先ほどとは違い、力が抜けるように痙攣し、また液体を迸らせ、彼女の体は崩れ落ちるように俺にのしかかった。
力が抜け、崩れ落ちた体を抱きとめ、恍惚とした表情の彼女の口を貪るようにキスをした。
――ちゅっ、くちゅっ、ちゅ、ぐちゅ、ちゅる
お互いの口の中で精液と愛液と唾液が混ざり合う。
後始末を終え、駅で二人並んでベンチに座りながら電車を待つ。
「やっぱりユウ君は最高だ」
彼女が俺の腕に抱きつきながら、ウットリとした表情で言った。
「梓だって最高だよ」
彼女の頭をなで、また抱き合いながらそっとキスをする。さっきまでとは違う、優しいキスを終え、彼女とイチャイチャしながら訪ねた。
「なあ、今日の放課後どうだ?」
「私も今それを言おうとしてた」
顔を合わせ笑い合う。
「たっぷり気持ちよくしてあげる」
「俺だってもっと色々なことしてやるよ」
「ふふふふ、明日休みだし、足腰立たなくなるくらい滅茶苦茶にしようね」
彼女が不敵に笑う。結局いつも、こんな風に彼女のペースに巻き込まれてしまう。
「望むところだ」
最も、俺も楽しくてやってるんだけど。
「持つべきものは気も体も合う親友だね」
「まったくだな」
終わり
最近話題の順番を変えても認識出来るコピペに影響されたのが丸分かりだな
おなざりとかああっうとかやっんんとか
>>147 そんなのが最近話題って今知ったんだが……全部二次元ドリーム辺りにありがちな台詞を使ったつもり
>>148 ちなみに、正しい日本語は「おざなり(御座なり)」だからな。
知ったかぶりって外れた時恥ずかしいよな
それにしても調度二ヶ月ぶりの投稿か・・・GJ
この流れで人が増えるといい
GJ!
二人の関係もなんかいいなw
152 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 11:41:58 ID:ft9g2nZy
【おなざり】
おざなりなせんずり
153 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 04:25:07 ID:lfP9JeBg
【おなざり】
同じザリガニ
>>152-153 それもしかして面白いと思ってる?
誤字くらい誰でもあるだろうが、折角過疎スレに現れた書き手なんだからあんまりそういう意欲削ぎそうなのはやめれ
という訳で新しい投下マダー
最後の不意打ちがいい
GJ
156 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 07:46:03 ID:KWhX44Bw
こういうの好き。GJ。
GJ!次はぜひ本番を!
いいぜいいぜ、GJ!
逐一描写するってえろいよね。
柚木N’の絵で脳内再生された。
GJGJ。
保守
hosyu
163 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 12:16:36 ID:6RiW8xZ2
保守あげ
淫乱な女の子って最高
165 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 16:45:07 ID:GWnOGc/O
age
書こうとしてるけど、意外とイケイケの痴女みたいなのか奴隷だかM女っぽいのかが悩むな
イケイケ痴女で、絶倫男掴んでお互い大満足、是非セフレになりましょう
とかどうでげしょ
168 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 21:23:46 ID:aCMsaiB0
保守あげ
169 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 10:09:04 ID:3jpghRTW
大人しい女の子だと思って付き合ったら
中身はとんでもない痴女だったっていうのはどうでしょう
淫乱なのに人一倍恥ずかしがり屋、ってのがイイ
また難しい設定だな…本来はすごく恥ずかしがりなんだけど、何らかの理由で
発情しちゃってる?
淫語のほうも過疎ってるし、意外と需要ないのかね…
淫乱を表現するのは結構難しい。
というかシチュ系は
「俺はこういうのだと思ってたんだけど、住人はさらに違うのを想定していた」
という不安が常に付きまとうw
それはそれでいいと思う。
>>173 まさにそのような認識のズレこそがシチュスレの可能性を広げるのだ
ラフレシアのような心の広さをだな。
177 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 03:19:01 ID:73HT8bSM
通勤通学電車内で男子高校生大学生リーマンが痴女に
性感帯をさわさわされて手コキで射精
こういうもの好物です
いいね
なに…
痴女集団に囲まれイカサレまくる一人の青年か
痴女集団による一斉射精大会なのか
一人の痴女さんが次々と老若男女を食いまくるのか
>>177じゃないけど
童顔ショタな高校生と変態な教師のアヘアヘガチエロセクロスなんかは大好物です
>>179 一人の痴女が乗客のショタ、青年、オッサンを次々イカせる話が読みたい。
ハンカチで精液を回収したりするような変態痴女だったら更に良い。
女性専用車両でレズを痴女ってとろとろにするのも良いね。
需要はあれども供給がなかなかなかなか
その日、僕は掃除当番だった。
たまたま教室掃除、たまたま同じ当番のクラスメイトが欠席とサボリでいなかった。
僕はやれやれと思いながら、その日の夕暮れに一人掃除をしていた。
委員長という立場上、みんないないからと自分までサボるわけにもいかない。
真面目で成績優秀な委員長。それが僕のクラスでの立ち位置だ。
(人が嫌がることを進んでやりましょう、か……)
損な役回りだけど、まあいっか。
内心自嘲しながら一通り終えてしまう。
だが当然、本来三人でやることを一人でやったのだから、いつもより時間がかかった。
図書館で勉強して帰ろうと思っていたが、今日はもう止めておこう。
そう考えながら帰り支度をしていた時だった。
「あっれー? 君一人なの?」
もう自分以外誰もいない教室に、少女の声が響いた。
入り口を見ると、見覚えのない少女が立っている。
背は男にしては小柄な僕と同じくらいだから、少し高め。
ブレザーのワッペンの色を見るに、一個上の学年生だ。
ショートカットの髪はよく手入れされており、髪留めも色合いはカラフル、悪く言えばケバめな印象を受けるもの。
顔立ちはよく見ればかなり整っている。
しかし、校則ギリギリ、いや、おそらく違反しているであろう口紅やアイメイクの濃さが目についた。
着崩した制服の彼女は、無遠慮に教室内へ足を踏み入れると、僕を値踏みするようにつま先から頭のてっぺんまで見上げていく。
一瞬、息を飲んだ。
こんな風に女の子にじろじろと見つめられるのは初めてのことだった。
特に、彼女の猫を思わせる円らさの中にも一種の鋭さを持った瞳は、化粧のせいもあってか、どこか大人びて見える。
一個上とはいえ、とても十代の少女の色香ではないように思えた。
平静を装っていたが、慌てた僕は口早に答えた。
「あ、はい、僕一人ですけど……」
「ふうん、伊藤くんと小川くんは辞退しちゃったの?」
伊藤? 小川?
二人はうちのクラスのムードメーカーといっていいタイプの、サッカー部所属のスポーツマンだ。
成績はふるわないものの背が高くて明るい二人は、女子にも人気があった。
彼らに用事があるのだろうか。しかし今頃は部活にいそしんでいるはずだった。
「二人とも今は部活だと思いますけど」
「ふぅーん。もう他にはいないわけ? 全部で五人だって書いてたけど」
書いてたって、何の話だ?
僕は目の前の上級生が口にしていることがまるで分からなかった。
「あ、あのー……いったいさっきから何の話を」
「じゃあ君でいいや」
にっこりと彼女が笑う。
華が咲いたように綺麗な笑顔だった。
「背も高くないし、それほどイケメンってわけじゃなさそーだけど」
彼女が腰に手をあててまじまじと僕の周りを観察しながら歩く。
何が何だか分からない僕を意に介さず、彼女は突然背後から両手で肩を掴んだ。
「わっ!?」
「カワイイ眼鏡で合格点あげちゃう」
耳元に吹きかけられる彼女の吐息に、思わず僕は飛び上がっていた。
「んふふ……じゃあ、ついてきて」
彼女はクスクスと意味深な笑みをたたえながら、踵を返して教室の外へと歩いていく。
まったく筋の見えない状況に、本来の僕なら異を唱えていただろう。
しかし、その時僕はなぜかふらふらと彼女の背中を追いかけていたのだった。
彼女は階段へ向かい、四階まで上がる。
僕は鞄をもじもじと抱えたまま無言でその後を追った。
彼女は『視聴覚準備室』とプレートのあるドアを開けた。
「さ、入って」
「は、はい」
彼女は僕が室内へ入るのを確認すると、ドアを締めてカギをかけた。
その行為に一抹の不安を覚えたものの、僕は鞄を適当な場所に置くと、彼女の次の言葉を待った。
視聴覚準備室は包装機材が並んでいるものの、そこそこの広さがある。
彼女は自分のバッグを部屋の中で不釣り合いに目立つ大きなソファの横に置いた。
くるりと振り向くと、悪戯っぽく笑って僕に言った。
「じゃあ、今から試験開始ね」
「試験?」
「そ。ま、採点基準はアタシ基準だから気まぐれだけどね」
試験、とますます意味のわからない単語が出てきたが、それを疑問に思う余裕は次の瞬間吹き飛んでいた。
彼女が突然スカートを脱ぎ始めたのだ。
「わっ!? ちょ、ちょっと何してんですかっ!?」
「え? 何って、服脱がなきゃセックスできないじゃん」
「せ、セックスっ!?」
何がなんだか分からない。
とにかく、彼女は今からここでセックス……英語で『SEX』……日本語で『性交渉』を始めようとしているらしい。
誰と?
僕と!?
目を白黒させている僕を見て、彼女は不意に何かに気づいた様子でジト目をこちらに向けた。
「あ! ……もー、マニアックだなぁ、キミ、制服のままが良いってタイプ?」
「う、い、いえそういうわけでは……ないんですけど……」
「そう? じゃあ、君も脱いで」
「……は、はぁ」
不承不承、僕はワイシャツを脱ぎ、続いて下のシャツも脱いでしまう。
上半身裸になったところで、ちらりと横の彼女を見ると、ブラジャーに手をかけているところだった。
ふわぁ……おっぱいおっきいし、綺麗だなぁ……
彼女はいわゆる着やせするタイプと言うのだろうか。制服を着ていたときよりも身体は締まった印象を受けた。
その締まった身体の中で、綺麗に整った形を崩さない二つの膨らみが視線を奪ってしまう。
「よっと……」
ぷるん、と音が聞こえそうな動きで乳房がまろび出た。
本物の女性の裸を、それもこんな美乳を生で見るのなんて初めてのことだった。
いつの間にか、僕の股間は熱く膨らんでいる。
「バキバキになっちゃう前に脱がないと脱ぎにくいんじゃない?」
そんな僕の状態を見透かすように彼女がこちらに視線も向けずに言った。
慌てて僕はズボンのベルトを外してパンツまで下げる。
「うう……」
全裸になったものの、恥ずかしくて手で自分のものを隠してしまう。
異性の前で裸になるなんてこと自体初めてだし、しかもここは学校内だ。
しかし、彼女はそんなことまるで気にしていないのか、堂々と腰に手を当ててこちらを見ている。
「ほーら、ダメじゃない、前隠してちゃ」
僕はおずおずと前から手を放した。
「へえ、思ったよりも立派だね」
彼女は素直に感心したらしく僕の勃起しきったペニスをそう評した。
一方僕は恥ずかしさで耳まで真っ赤になっていた。
こういうのは、友達から借りたゲームとか漫画では女の子のほうがするリアクションじゃないんだろうか?
彼女はソファに腰を降ろすと、ちょいちょいとこちらへ来るようジャスチャーした。
「じゃあ手始めに……舐めてもらおっかな」
彼女は心なしか上気しか顔で、とろけるような口調で言った。
中指を自身の股間へ指さし、僕に無言の圧力をかけてくる。
僕は意を決してソファの前に跪き、彼女の股間に顔を近づけた。
女性器をこんな間近で見るのは初めてだ。
しかし、幸い幻滅はしなかった。
彼女の股間はよく手入れされているのか、アンダーヘアは逆三角に綺麗に揃えられており、臭いも特にない。
僕は自分がおかしいことをしているという自覚を抱きつつも、彼女のヒクつく花弁へと舌を伸ばした。
「ん……」
彼女がそっと目を閉じて押し殺した声を発した。
舌先が彼女の膣の温もりを感じている。
より深くまで差し込むと、ヒクヒクと律動する彼女の膣内の味と熱さを感じることができた。
「ん……あ……ああ……あん……」
僕は次第にその行為に没頭するようになった。
より深く、より激しく彼女の膣内を蹂躙していく。
「あっ……あっ……いい……もっと……」
彼女は内股をきゅっと閉じて僕の顔を包み込む。
すべすべの肌が頬を撫で、香水とは違った、女性特有の甘い香りが鼻孔をくすぐる。
同時に、膣奥からはしっとりと何かぬめった液体が分泌され始めていた。
「あん……クリも舐めて……」
僕は言われた通り、いったん膣内から舌を抜く。
そして、綺麗に揃えられたアンダーヘアの中を探すように這わせた。
探し当てた突起を、舌先で転がすように刺激すると、面白いように彼女の身体が反応した。
「あっ! そう、そこ! んぁあ! 感じちゃう!」
僕の唾液ではない粘液が彼女の股間を伝っていた。
それは愛液だということに気づくのにそう時間はかからない。
すると、彼女が自分の股間に顔をうずめている僕の頭をぐいと引き離した。
「あん、もういいよ……もう我慢できない」
彼女はとろんとした目で僕の股間の勃起したペニスを見つめる。
「……入れて」
ここまでくるとある程度予想できていたが、流石に心臓が高鳴った。
……僕、実はというか、童貞。
「い、いいんですか?」
生唾を飲み込んで尋ねる。
「ん、いーよ……ちょうだい」
彼女はそう呟いて頷く。
僕のペニスは今にも精液を吹き出しそうなほどに勃起し、先端からは先走りの汁が滲み出ている。
「あ……」
僕はそこでふと理性が咎めた。
「どうしたの? 早くぅ……」
彼女が不満の声を漏らすので焦るが、とにかく今のままでは彼女の中へと入れられない。
「あ、あの、コンドーム着けないと」
もしかしたら空気の読めない言葉なのかもしれなかった。
しかし、こういった先走り液の中にも精子は含まれているので、彼女がピルでも飲んでなければ妊娠の危険がある。
AVやエロゲーと現実は違うのだと博識ぶって色々ネットで調べたことがある。
日本の若者の間違った性事情がどうとか、そんなサイトで知識だけは豊富な自分……
「えー? 要らないよそんなの、生の方が気持ちいいじゃん」
案の定、彼女は表情を曇らせる。
でも、ここまできたらちゃんとしておいた方がいいような気がした。
彼女は気にしていなくとも、僕の最後の理性が許さない。
「だ、ダメだよ……せ、先輩のこと妊娠させちゃったら悪いし……」
ああ、僕はこういうところで真面目ぶってしまうから女の子にモテないのかも。
言ってしまってから後悔するが、仕方がない。
「ふ〜ん……」
彼女は僕の言葉を聞いてしばし無表情になった。
お、怒らせちゃったかな……?
「じっとしてて」
「え?」
彼女は身を起こすとソファの隣に置いていた自分のバッグをまさぐった。
ごそごそと何かを漁る音。
一体どうしたんだろうと、言われるがままにじっとしていると、
彼女が振り返り、さっと素早い動作で僕の股間に顔を寄せた。
「わっ!?」
「ひっとひへてって」
じっとしててって、と言おうとしたのだろうか。
彼女は僕のペニスを口にくわえてしまった。
「うああ!?」
生暖かい口内の感触に、僕はビクンと大きく背中を反らしてしまう。
彼女はもごもごと何度かフェラのピストンのような動作を行い、思ったよりもあっさりと口からペニスを開放した。
「な、何なんです……? あっ!」
いつの間にか、ペニスには薄水色のコンドームが被さっていた。
口で着けちゃったのか!
なんて器用な……、と思っていると、彼女が挑発的に笑った。
「ほら、お望み通り準備万端なんだから早く入れてよ」
「あ、は、はい!」
M字に股を開いた彼女の間に身体を収めると、すぐそこに彼女の顔があった。
間近で見ると、やはりカワイイ。この学校でもトップクラスまでいかずとも、上の中には確実にランクインできそうな印象だ。
思わずまじまじと見つめてしまう。
「ふふ、どーしたの?」
「い、いや……先輩、カワイイなって」
「あら、ありがと」
にっこりと笑うと、そっと彼女が口を差し出してくる。
「ん……」
あまりに唐突なファーストキスだった。
僕がカチコチに硬直していると、彼女の柔らかな舌がそっとこちらの唇を開いて侵入してくる。
「んちゅ……ん……ちゅ……」
まるで粘着性の食虫植物に絡め取られる哀れな虫のように、僕は次第に彼女の身体の方へと埋没していく。
彼女のむっちりと、それでいてすらりと長い脚が僕の腰に絡みついた。
長い口づけを終えると、僕は意識がぼうっとしてくるのが分かった。
まるで、彼女の唾液には催眠作用があるんじゃないのかと思えるような、巧みなキスだった。
「ね、キミってさ」
「はい……」
「初めてでしょ?」
「う……」
「アタシでいい?」
僕は大きく頷く。
既に彼女の手は僕のペニスに添えられていた。
その先端を、自身の入り口を向けている。
「じゃ、きて……」
「あ……」
彼女がきゅっと絡めた脚をせばめた。
互いの距離がより密着していく、そのまま、先端が彼女の膣内へ入っていく。
クチュチュ、と卑猥な音を立て、彼女の中へと全てが入りきる。
「うぁぁ……」
僕は思わず彼女の身体を抱きしめていた。
柔らかく、温かな女の子の身体。
たまらない密着感。
僕の薄い胸板には、彼女の豊かな乳房が押しつぶされ、互いの心臓の音まで聞こえそうなほどだ。
「どう……ドーテー喪失の感想は?」
「あったかくって、柔らかいです……」
「あは、じゃあ、動いていいよ」
彼女がここまでリードしてくれたのだから、今度は自分の番だ。
僕はぎこちないものの腰を上下に振り始めた。
「最初はゆっくり、んっ! そう、その調子で、あんっ! 突いて!」
「はぁっ! はぁっ! こうですか!?」
「ああんっ! そうよ、慣れたらもっと小刻みにしてみて」
ギシギシとソファのスプリングが軋む音が部屋に響く。
ここを彼女が選んだ理由が、視聴覚室は防音がしっかりしているからだと気づく。
彼女の中を突く度に、溢れ出た愛液と粘膜が僕のペニスを覆い、締め上げていく。
ゆさゆさと弾力を持って揺れる美乳を、僕は本能的に揉みし抱いていた。
「やぁん! 乳首もいじってぇ!」
薄桃色の乳首をつまむと、ツンと固くしこっていた。
それを指先で転がすと、キュッキュッと膣内が締まる。
「うぁあああ! 先輩、ぼ、僕もう射精しちゃいそうです!」
ここまで保ったのが奇跡なのだ。童貞の僕はあっという間に登り詰めてしまった。
もしかして僕の方を愛撫しなかったのは、入れてからあっという間に果ててしまわないようにしたかったからなのかもしれない。
「んぁあっ! まだダメぇ、もうちょっとでイケそうなんだからがんばって!」
「は、はいぃ!」
僕はもう何も考えられずに壊れたように腰を振った。
彼女と僕の腰が打ち付け合わされる音がパンパンと耳を刺激する。
僕はもう我慢を通り越してこみ上げてくる精液を下半身に感じながら、腕の中の彼女を目に焼き付けた。
少し派手だけど、こんなにカワイイ女性が初めての相手であることに感動すら覚える。
「あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁーっ!!」
彼女がビクンと上半身を仰け反らせ、痙攣のように身を震わせた。
ツンと立った乳首が、彼女の性的な高まりを教えてくれる。
僕は、同時に激しい律動を起こした彼女の膣内で、堰を切ったように射精を開始した。
ビュクッ! ビュクッ!
「うああぁっ!」
僕は悲鳴のような声を上げていた。
今までの人生で一番凄まじいフィニッシュだったのだ。
ストックしてある精子は全て吐き出そうとするかのような、濁流じみた精液が撃ち出されていく。
彼女をぎゅっと抱きしめ、膣奥に向かって本能のままに射精を続ける。
果たしてどれくらいの時間そうしていただろうか。
少量の精液をピュクピュクと出すようになるまで、一分近くかかったような気がする。
「はぁー……はぁー……」
二人とも脱力して動けない。
余韻を楽しむのも兼ねて、僕らはそのまま折り重なったまましばらくの時間を過ごした。
ややあって、先に僕が退かないことには彼女が動けないので、身を起こすことにする。
「抜きますね……」
「あっ! 待って」
萎えたペニスを抜こうとすると、彼女がはっとして僕を制した。
「ど、どうしたんですか?」
「抜く時は気をつけて」
「え?」
「萎えた後に腰引くとさ、ゴム、中で外れやすいんだから」
そこまで気が回らなかった。
でも、最初は生でいいとか言ってた割には細かいんだな……?
「だから、根本をしっかり固定して、ゆっくり引き抜いて……」
「は、はい」
僕は指示通りにゆっくりと彼女の中から男性器を引き抜いた。
確かに、先端に精液の溜まったゴムは膣内で抵抗を受けて、そのまま腰を引いたら外れる危険がありそうだった。
にゅろん
たっぷりと黄ばんだ精液が溜まったコンドームが彼女の膣内から出てくる。
「あんっ」
最後に微かに彼女が喘ぐ。
その声が可愛いと思い、できればキスの一つでもしてみたかったが、
今自分のものにぶら下がっているものを早く処理しなければ無様なことこの上ない。
慌てて彼女に背を向け、愛液にぬめったコンドームをはずしにかかる。
……うまく外れない。AV男優とかあっという間に外してるのに。
「うわぁ〜マジそんな出したの?」
彼女は僕が恥ずかしくてこそこそと処理しようとしていたゴムを奪うとケラケラと笑った。
「どんだけ溜めてたのよぉ〜?」
「め、面目ないです……」
「あはは、ま、いいけどさ」
「あ、あの!」
「ん、なあに?」
「さっきの試験って……」
彼女はキュッとゴムの口を慣れた手つきで縛ってティッシュでくるみながら、思い出したように言った。
「ああ、アレね。結果、知りたい?」
彼女は宙を睨んで『ん〜どうしよっかなぁ〜』と裸のまま思案顔になった。
いや、そうじゃなくて、いったい何の試験で、何でセックスなんてしたんだろうか、ということが聞きたかったのだけど。
でも、今更それを聞くのはどこか無粋な気がしてしまった。
「まあ、いいわ、じゃあ……合格!」
「合格、なんですか?」
えらいカンタンに合格してしまった。
どうして、という感情は表情に出ていたのだろう、彼女はふふーんと笑って説明した。
「キミさ、ゴムしようって言ってくれたじゃん」
「ええ、まあそうですけど……」
「あれ、結構ポイント高かったよ。だって、アタシが今回セフレ募集したのだってそれが原因なんだし」
「せ、ふれ?」
セフレってあれですか、セックスフレンドの略称ですか?
それを募集って……
「なんでかなぁ〜イケメンって大抵アタシみたいな女相手だと生で入れたがるのよねぇ」
彼女はしみじみとそう言った。
「前の彼氏だって危ない日なのに生で入れたがるし……
だから今回はテクとか顔とかじゃなくてさ、とにかく安全≠ネセフレが欲しかったんだー」
僕を見てにっこりと笑う。
安全な、セフレ、ね……
『セーフティ・フレンド』、か。
「じゃあ、最初に生でしようって言ったのって……」
「ふふーん、引っかけ問題!
あそこで大喜びで生入れする男なんて怖くってしょうがないから、キミがそうだったなら叩き出してたわね」
「あ、はは……」
引きつった笑いしか出てこない。
しかし、ここまできて大体の全容が見えてきた。
つまり、彼女はセフレの募集をして今日がその試験日だったのだ。
そして、その待ち合わせ場所が人気のない放課後のうちの教室だった。
でも、結局何かの理由で伊藤や小川たちは現れず、たまたま僕がその教室に残っていたから、
彼女は僕がセフレ希望者だと勘違いして……
童貞まで捨てさせてもらっといて何だけど、この人むちゃくちゃだ……
彼女は鼻歌交じりに下着を身につけ始めていた。
すると、ふと思い出したようにバッグの中から携帯を取り出す。
「ま、そんなこんなでお互い同意ってことで、メルアド交換しよっか」
「え、い、いいんですか?」
「キミだってわざわざ童貞なのにセフレ試験受けにきたんでしょ? そのチャレンジャー精神に乾杯!ってとこ?」
「なんですかそれ」
「あははっ! ホント、なんなんだろね。あ、キミのケータイ、赤外線通信できる?」
「は、はい」
「アタシから送るから、受け取って」
僕は慌てて自分の携帯を脱ぎ去った制服のポケットから取り出す。
「そーしん、っと」
小気味良い電子音が鳴り、彼女のメルアドや電話番号が僕の携帯にやってくる。
「あ……」
「どうしたの? 受信失敗しちゃった?」
「いえ、先輩の名前、知らなかったなって……」
童貞をもらってくれた彼女の名前が、今になってようやく知ることができた。
「そういえば、アタシも君の名前、知らないね」
「じゃあ、どうぞ」
「ん、ちょうだい……」
僕はにっこりと笑うと、自分のパーソナルデータを彼女の携帯に送ったのだった。
<終>
明るいエロ漫画っぽい感じで書いてみました。
普通のスレじゃ「ビッチ出すなやボケ」と言われそうな彼女です……
久々に良作キタ!
彼女さんもビッチだけど嫌みがなくて好感が持てるところが良い
これからどんな淫乱ぶりを見せてくれるのか期待
パラレル展開でビッチな娘が一途にスレ向きにも行けそうですが流石に高望みなので自重
>>203 どっちにうpろうかと迷ったんですけど、一話の時点じゃ全然一途な成分がないんでこっちにしときました
うーん、今後は結構デレ展開とかも考えてるんですがどうしましょ……
デレ展開とエロエロ展開両方希望
こことあっちで全裸待機しとくw
>ビッチ出すなやボケ
このスレ的にはナイスビッチと言わざるを得ない
一安打完封ってくらいのナイスビッチ。
209 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 15:39:19 ID:PxvDI1an
age
保守
「ビッチな娘が一途になったら」スレをまとめてて、
いきがかり上、こちらのスレもまとめてしまいました。
ttp://www40.atwiki.jp/bitchgirls/ 無断で申し訳ありません。m(__)m
「やはりまとめのほうも単独がいい」という住人の方おられましたら、
テキストデータの方お渡しします。
atwiki 上のメアドにその旨記載の上、お知らせください。
なお、継続の場合でも、
今後の管理のほうはそれぞれの住人の方々にお願いしたく思います。
いや、むしろGJじゃないか?
216 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 16:56:18 ID:Kuqa3x41
保守age
はい、保守の時間です
保守
220 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 03:11:11 ID:oeoA69vI
時間です
淫乱な女友達の人の文章、エロくていいな。
こういうの好き。
トリップググってみたが、このスレ以外で書いてないか。
気が向いたら別の作品を書いてほしいぜ。
清楚で真面目な女が心だけじゃなく、服装や髪形もビッチな感じ
になる展開が好きだよ
>>222 『理想の彼女』
妻と勃起した男達の2219文庫にある『サクラチル』『洗脳』『他人に墜
ちていく妻』
が該当します
保守
ビッチビチのギャル。
なんか、後ろをお漏らししたように聞こえるw
ピッチピチビッチ
ビッチビッチ ちゅっぷちゅっぷ ぁんっぁんっぁんっ♪
229 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 08:20:18 ID:uSrfcp+0
期待揚げ
保守
ほしゅ
☆
保守
234 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 13:01:25 ID:R8QiN9K7
保守あげ
235 :
uh:2009/09/23(水) 13:14:07 ID:/2oHBFo6
休み時間、いつものように友達と話してたら、
ある男友達に、「Aがお前のこと呼んでるから、
階段の一番上の所行って」っして、私は固まってしまいました。
私は、Aの事はただの男友達だと思っていたので、
何も言えませんでした。意外といやらしい体してんだな」と言われ、
ますます恥ずかしくなってきました。さっきよりも強く胸を揉まれ、
乳首を吸ったり舐めてきました。私は、嫌だと思っていても何も言えず、
「んっ・・・あぁんっ!」と、甘い声を出してしまいました。そのまま、
スカートとパンツまで脱がされて、私は全裸になりました。Aは、
私の携帯電話で写メを撮っていたんです。その写メ、私は先輩から貰いました。
この写メ、見たくないですか?
該当スレでアピールするこった
ソッチで言えば欲しいコールが恐らくたくさんくるぞ
こっちで必要なのはそれをSS化したものだ!
>>235 状況がまるでわからない。
・どうして私はAになされるがままなのか?
・自分の携帯電話で撮られた写メをなぜ先輩から貰うのか?
等
続くにしても単発にしても、もう少し推敲してから投下するべし。
少し辛口マジレスしてみた。
性欲も深まる秋
淫乱な女の子を待ちつつ静かに保守
こないなあ。みんな淫乱な女の子好きじゃないのかなあ。
好きだぞ!
だが文にするだけの力がない
初めは誰もが無力なのさ
力をつけるかどうかは、書き始めるか始めないかだけの差だ
書き始める
↓
全部消す
の繰り返し
殴り書き投下
短いっす
デリヘルごっこ
ぴんぽーん
ぴんぽーん
ぴぽぴぽーん
ぴぽーん
「はいー? どちらさ…」
「501の杉村さーん。お届け物でーす」
「えー、なんだよー」
「お届け物でーす」
「あー、わかりましたー」
マンションの入り口が開けられ、エレベーターが5階に登ってきた
ぴぽーん
ぴぽぴぽーん
「うるさいなー、はーい、はいはい!」
杉村が玄関を開けると地味なつなぎの作業服にキャップを被った女が立っていた
「杉村さんですねー? ここにサインくださーい」
「はいよー」
杉村は書類も良く見ずに判を押す
「あざーす。それではこちら引き渡しになりまーす」
そう言うと女は喉元まで上がったつなぎのファスナーをザァーッと下まで下ろした
つなぎの下は何も身につけていない
「????」
「なにやってんすかー? くパンツ下ろしちゃってくださいよぉ」
「ななな、なにって、こっちのセリフだよ!」
「はァ? 今契約したでしょー?」
女はさっき判を押した書類を杉村に突き出した
「でりへるたくはいびん?」
「そ、お届け物は私、あなたは受け取った。ハイ、契約成立」
女がキャップを取ると、中に閉じ込められていた栗色のウェーブがかった髪が広がるように飛び出した
「早くしてよ、こっちは本物の宅配便並にハードスケジュールなんだから」
喋りながら杉村のパンツを下ろしにかかる
「うわわわっ」
「んなー、勃ってないじゃん。めどくせー」
杉村が抵抗する間もなく女は杉村のいちもつを咥え込んだ
イチモツは女の口の中で転がされ、剥かれ、綺麗に舐め上げられて、勃起した
「あ゛ー、勃った勃った」
鈴口をチロチロと舐めながら女が喋る
「ほら、さっさとイッちゃって」
先端を舐めたまま素手でイチモツをしごく
「ああああ、ちょ、ちょっと待って、そんなにしたらっ」
杉村は腰抜けになって玄関に座り込んだ
「なによー、このくらいでー。まぁ早いほうが助かるけどー」
女はファスナーの間から大きな胸を右、左と1つずつ取り出した
そして杉村のイチモツを挟み込み、どろどろの唾液をローション代わりにパイズリを始めた
「うぉぉ……、すご……」
「すごいでしょー。尚このお届け物は代引きとなっておりまーす」
「え、えぇ!?」
「すみやかに……、ザーメンでお支払いくださーーーーい!!」
女は大声で宣言するとパイズリしたまま、男のチンコを口に咥え込んで、音を立てながらしゃぶり上げた
「うっ! うおぉぉぉぉっ!! くあぁ、イッ、イク!!」
タイミングを見計らって女が口を離す
ほぼ同時にチンコから放物線を描いてザーメンが飛び出し、女の胸の谷間に落ちた
「お支払いありがとうございまーすw」
女は笑いながら谷間に出されたザーメンを胸全体に塗り広げる
それが終わると女はもう用が済んだかのようにテキパキと帰り支度を始めた
ザーメンは拭き取られることもなくつなぎの中に消える
「え? ええ?」
「またのご利用をお待ちしておりまーす」
冷静になった男が困惑してる中、女は部屋を後にした
「あー、もんもんとした時はやっぱりコレにかぎるわー。デリヘルごっこサイコー」
エレベーターの中独り言を喋りながら女は去っていた
「次はもっとイケメンの部屋に当たるといいなぁ。そしたら本番やろうっと」
>>245 GJ!
杉村さんブサメンなのかよwww
>>244-245 GJ!
なんたるスピード感&やられちまった感w
こーゆー勢いメインのSSも結構イイね
>>245 GJ
てかハードスケジュールて何件回るつもりなんだ
これでイケメンに当たるころには相当イカ臭くなってるんじゃ…
>>248 きっと非イケメンなせいでさっさと切り上げたかったんだw
でも悶々としてもいるからフィニッシュまでは付き合ったみたいな
250 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 06:54:13 ID:EadHiWKP
保守
たもつまもる
保守
なに?
ほしゅる
すっごく少女マンガ臭い忍術忍法一切無しの忍者足抜けモノ
厳密な意味で淫乱とはちょっと違うかもしんない
里長が呼んでいる、と伝言をもらった時、あたしは武道館で、
一人空手の稽古をしていた。
あたしはくの一見習いのささめ。まだ実戦に出たことはないけど、
いつか男衆に互して武人として名をあげるのが夢なの。
というのも、あたしにはちょっと事情があるから。
フェロモンの過剰分泌だとかで、身体がやたらやらしく発育して、
性的な事考えてる男の人が発散するなんとかリンなんとか酸とか、
そういう体内物質に反応して身体がありえない位エッチになっちゃう、
淫桃(いんとう、って読むのかな?)と呼ばれる、特殊な体質。
うちの一門にごく稀に顕れる特殊な体質で、あたしの前は六代前。
明治維新の陰で暗躍して、今でも里の女傑として尊敬されてるわ。
でも、あたしにとってはこんな体質、厄介なだけ。男女合同組み稽古も
あたしがいると男子が集中出来ないからってハブられるし、学校でも
クラスの男子がちょっとアレな漫画の話をして盛り上がるだけで感じて
トイレに駆け込んで悶絶しちゃう。
学校帰りだって、上手く彼女とベッドインまで持ち込もうと色々算段立ててる
デート中のお兄さんの傍を通っただけでアヘ顔になって不審がられて、
いい事なんか全然ないもの。
里長の命は至極単純だった。
「虎哲が足抜けした、追え」
ドキリとした。
虎哲は同い年の17才。同期でも頭一つ抜きん出た才と見た目の持ち主で、
次期里長の呼び声も高かった。
あたしも体質が目覚める一年前までは、よく乱打組み手の相手をしてもらった。
あたしの中でほんの微かだけど、恋を感じさせた人。
だけど、どうして虎哲が……。
「やれるな、ささめ」
あたしの戸惑いを見抜いたような里長の声。
やれる、とは殺れ、という事。
里長の命は絶対だ。
「応」そう答える以外なかった。
虎哲の足取りはすぐに掴めた。
今は昔と違って、上辺だけは、普通に社会に溶け込んで暮らしている。
漫画でお馴染みの忍び装束を着てマキビシ撒き散らしたり、
やたら手裏剣を投げたりなんかしない。
だから、少し短めのポニーテールをシュシュで結んで、黒いタートルセーター、
ウエストにリボンをあしらったタータンチェックのミニスカ、黒タイツに
身を包んだあたし(あたしだって年頃の女の子だもん)がジーンズに
ダウンジャケット姿の虎哲を見つけた時、彼は買い物客で賑わう
スーパーマーケットで夕飯の惣菜とにらめっこしていた。
端正な顔で、どれが旨そうかな、と悩む様はちょっとかわいくって、
あたしは躊躇した。
どうして虎哲、足抜けなんか……。
次期里長として嘱望される前途洋々の未来。
抜ける理由がわからない。
思い当たる節がない。
結局、何も買わずに虎哲が店を出る。
つかず離れずの距離を開けて、あたしは虎哲の後を追った。
とにかく虎哲のヤサを見つけよう。それで、話し合おう。
里に戻ろうって。
里長だって、話せばわかってくれるはずだわ。
そんな事を考え考え路地を曲がって……足が竦んだ。
立ち並ぶ色とりどりのネオン瞬く看板。看板。看板。
賑やかな呼び込みの声。
華やかな嬌声。
やだここ……歓楽街だ……。
身体が反応しちゃう。
濡れちゃう。
ハッピを着た呼び込みのお兄さんがなめ回すような目でこっちを見てる。
やめて、そんな目で見ないで……。
ここから逃げなくちゃ。
「あ……う…ん」
喘ぎ声を押し殺して、あたしは押し寄せる嫌らしいピンクの思念に
揉みくちゃにされながら、それでも虎哲の後を追った。
もうやだ……初めての任務なのに。
服の中で乳首が擦れてジンジンする。
あそこもベタベタにして。
誰も見てないところで……オナニーしたい……したくて堪らない。
無意識のうちに腿を摩り、スカートの上からそこを刺激しようとする右手を
左手で押し止める、端から見るとトロンとした目つきで物欲しげな顔の、
明らかに怪しい挙動の女子高生。
泣きたくなってきた。
この身体のせいで虎哲や同期に距離を置かれて。
こんな身体が嫌だから強くなりたい、いやらしい目で見られない、
性別を越えた存在になりたいのに。
涙に滲んだ視界の端で、虎哲が奥まった路地を曲がるのが見えた。
涙を拭って追い縋る。
角を曲がった途端、ドス、鳩尾にきついのを一発喰って、あたしは意識を失った。
目が覚めると、虎哲があたしの顔を覗き込んでいた。
すごく久しぶりに見る虎哲の顔。
こんな間近に……やだ、意識しちゃう。
頬は勿論耳まで赤くなって、思わず顔を背ける。
そこで、周囲に視線を泳がせ、ここがどこだか気がついた。
ラブホだ。
虎哲、ラブホに身を潜めてたんだ。
「ささめ、したいだろ」
ダウンジャケットを脱いでシャツ一枚になった虎哲が耳元に唇を寄せてきた。
「な、何を!?」
慌てて飛び起きようとするあたしにのしかかる。
あたしが小柄なのに対して虎哲は背が高くてがたいもいいから、
簡単に押さえ込まれてしまう。
「セックスしよう」
え?
虎哲があたしのセーターをたくしあげた。
一緒にブラまで外されて、ぷるん、と、おっぱいが剥き出しになった。
「わあっやだ!」
乳首勃ってるの見られちゃう!
慌てて、おっぱいを両腕で隠した。
なのに、虎哲が片手で腕をとって、おっぱいからひき離す。
「やぁっ、見ないでえっ」
「これがささめの乳房か」
掌であたしのおっぱいを覆うようにそうっと掴んだ。
軽く持ち上げて、離す。
たゆんと揺れるおっぱい。
「白くてすべすべで、餅みたいだ」
おっぱいに吸い付いて、乳首を舐め始める。
「やぁ……ん」
舌で転がされて甘噛みされただけで、あたしの大事な場所が熔けてひくついた。
抵抗したくても、身体に潜む淫桃の血が、それを許さない。
まるで馴れた女のように身をくねらせて、虎哲の股間に顔を近付ける。
歯と舌を駆使してジッパーを下ろし、虎哲を口に含む。
少し転がしただけですぐにむくむく、と漲ってきた。
先っぽを舌で突くと、しょっぱい味がした。
初めてなのに、自分から口にするなんて恥知らずな事。
肌を触られるのだって初めてなのに。
虎哲は初恋の相手なのに。
こんなの嫌だよぉ……!
虎哲も態勢を直して、四つん這いになったあたしに覆いかぶさって、
あたしのスカートをめくりあげて、黒タイツとパンツを脱がせる。
お尻が丸出しになったところで手を止めた。
「マ×コ、すごく濡れてる」
虎哲、何見てるの?まさかパンツ!?
虎哲がお尻に顔を近付けてくる気配がして、思わずお尻をすぼめた。
あそこ見るつもりなの?!
やだやめて、そんな変態みたいなのやだよぉ!
いくら虎哲でも、そんなとこしげしげ見られたくないよ。
でもそんなの無駄な抵抗。指でお尻を撫でられただけで簡単に開かせられた。
熱い息がかかるだけで、滴っちゃう。
「綺麗な色してる」
「やあ……っ」
どうしていいのかわからなくて、瞼をギュッと固くつぶった。
あたしがやっても意味ないのに。
「ちょっと味見」
指とは違う感触が大事なところに触れて、ねちょ、と、オナニーするときの音がした。
「うぁ……」
虎哲が……あそこ舐めてる……っ。
そこからクリまで丹念に舌を這わせて、ヒダまでめくって綺麗になめ回してる。
嫌だぁ……っ……死ぬほど恥ずかしいのに、指で弄るより
気持ちいいなんて……そんなの反則だよ……っ。
「聞こえる?」
心なしか虎哲の声は上擦った感じがして、それだけであたしは、
快感にゾクゾク震えてしまう。
「ちょっと挿れるよ」
虎哲があたしを舐めながら、指で触れてきた。
「え……ちょ、や、待って」
そんな挿れるって……何!
振り返ったら、やんわり戻されて股間を押し付けられた。
「ちゃんとしゃぶって」
手を添えて、口に差し入れてくる。
でも気が気じゃない、虎哲の指が入ってくるんだもの。
最初は馴染ませるようにゆっくりピタピタと指先であそこに触れて、
それから、つ、と潜り込む感触がした。
あ…あ…虎哲の指が挿ってくる……
「わかる、挿ってるの……」
言わなくてもわかるよ、入口がひりひり擦られてるもん……。
返事の代わりに口に含んだ虎哲を吸い上げた。
「ささめの中、ぴったりして、よく締まってる」
そういって、指を出し入れ始める。
最初はゆっくりと、一本だけ。
ゆっくりと指が二本に増えて、そのうち、指遣いにあわせて
虎哲が腰を打ち付けてきた。
両方の口がリズミカルにちゅぱちゅぱ音を立てて、
まるでホントにしてるみたいな感じ。
やだ……そんなのしたら…身体の力が抜けちゃう……。
もう虎哲をしゃぶる余裕なんかない。
「やめっ……っちゃうぅっ」
あたしは虎哲を放して悲鳴をあげた。
「しっかり咥えて」
また押し込まれる。
「あぶっ……ぐむっ、むふっ」
やだ、もうダメぇっ!
「んぷぁっイくうううぅっ」
イキ声をあげて虎哲を吐き出したあたしの目の前に、白い
ネバネバした塊が飛び散った。
鼻の頭に、頬に、額に、髪にボタリとふりかかる。
これ、虎哲の……せーえき……?
変に温かくて、生臭くて、でも嫌な臭いじゃない。
鼻の頭にかかったのを掬いとって口に運んんだ。
虎哲の味……そう思っただけで、ジュン、と奥が熱くなった。
もっと……欲しい。
沢山、したい。
腰が抜けて、そのまま崩れ落ちた。
虎哲は更にあたしのタイツを全部脱がせると、今度は、あそこは勿論、
膝の裏から腿の内側からお尻にかけて執拗にキスをしてきた。
唇で軽く撫でたり、ちゅぱ、と音を立てて吸い付いたり、舌で舐め回したり、
その度に大事な所はヒクヒクしながら、うれしそうにエッチな汁を垂らしてる。
もう、あたしに出来るのはシーツをにぎりしめて喘ぐだけ。
なんでこんな事になってるんだっけ……?
そうだ、虎哲が足抜けして……
「ささめ」
でも……あたし虎哲が好き……気持ち良すぎて……。
あたしには出来ないよ……。
「いくよ」
え?
いつの間にかシャツを脱ぎ捨て、上半身を開けた虎哲が、あたしの膝を抱えていた。
いくって……?
あたしの返事を待たずに虎哲が、挿ってきた。
ほんのちょっと突っ掛かる感じがしただけで、後はズルリと
一気にあたしの中に飲み込まれていた。
「ああ……あ……」
こんな簡単に。
あたし……処女じゃなくなっちゃった。
虎哲とセックス……しちゃった。
「ささめ、触ってごらん」
虎哲があたしを抱き起こした。手をとってそこに触れさせる。
「わかる?」
虎哲のピクピクした熱い塊が、あたしを割って中に埋まっている。
奥の奥まで圧し広げられてるのに、感じるのは張り詰めた異物感と
熱さだけで、話にきくような痛みはなかった。
痛くないのは、あたしが淫桃だから?
「何考えてる?」
虎哲が無防備に姿を晒したクリを弄った。
「あっ……ん」
あたしの中がキュウ、と締まって、虎哲を締め付ける。
硬くて、奥でピクピクしてるのがはっきりわかっちゃう。
「ここ、どう?」
虎哲があたしの奥のジンジンするところを軽く突いた。
「わ、わわ……!?」
強いて似た感覚をあげるなら、無心に稽古に打ち込んでる時の充実感?
あれより白くて深くて透明で重くて濃密なのが、まるで、塞きをきったように、
ううん、燃え広がるように一気に身体を駆け抜ける。
なにこれ?!やだ!これ絶頂!?
嘘、これ違う……!あたしの知ってる絶頂と違う!
あれは弄ったとこの辺りから頭のてっぺんにビリビリしたのを
感じるだけでこんな深くな……いぃ………!
「いやぁ……ああ、あ、あ……あ!」
あたしはこれ以上ないってくらいのけ反って、シーツに脚を
擦り付けるようにばたつかせて、啜り泣くようなよがり声をあげて
自分からそこを虎哲に押し付けていた。
一時、初めての中イキの感覚に溺れ、我にかえって、あたしはあまりの恥ずかしさに泣きたくなってきた。
なってきた、じゃない、ホントに涙が溢れてきた。
全身汗にまみれて、セーターをたくしあげて、揉んでくださいと
いわんばかりに晒したおっぱい突き出して、胡座をかいた虎哲の膝の上で
大股開いて(しかも自分から密着させて!)、なんてはしたない姿。
大口開けた口の端からよだれまで垂らして。
「も……許して」
あたしは泣きながら虎哲に許しを請うた。
いくらなんでも初めてで、しかも挿れただけでクリ弄って中イキさせるなんて。
虎哲……ホントはあたしの事嫌いなんだ。
逃れようと腰を浮かすと、虎哲の手にがっちり押さえ付けられた。
「駄目」
虎哲は嬉しそうな顔をしてた。
まだ淫桃の体質が目覚める前、組み手稽古で、向かい合った時の、あのままの優しい眼差し。
虎哲だって忍だ。任務のためなら味方をも捨てる非情さ、冷徹さを持ち合わせている。
まして今の虎哲は抜け忍。
かつての里の仲間だって追っ手なら問答無用で切り捨てる。
あたしが追っ手だってわかってないわけない。
わかっててこんな事するのは……何か理由があるの?
「動くよ」
虎哲がゆっくり腰を動かし始めた。
虎哲が腰をひくと中のモノが引き抜かれ、突き立てると、中のモノが押し入ってくる。
ただ、それだけなのに、ずっとさっきのイッた感じが収まらない。
それどころかもっと激しくなってきて。
突かれる度に、体中が疼いちゃう。
脳天に星が舞って、何も考えられなくなっちゃう。
壊れるってこういうこと?
あたしどうなっちゃうの?
「虎哲、虎哲」
あたしは哭いて、虎哲に縋り付いていた。
虎哲の身体は熱くて、汗ばんでいた。
「虎哲、あたし怖い」
「ささめ」
虎哲があたしの名を呼んだ。
唇を重ねて、あたしを固く抱きしめる。
それだけで、怖くなくなった。
あたしも舌を絡ませて、これ以上ないくらい虎哲を抱きしめる。
何度も何度もキスをして、互いを呼び合った。
その度にあたしは絶頂を味わい、朦朧とした意識の中、虎哲の熱さだけを感じていた。
もう任務なんてどうでもよくなってた。
あたし、一緒に足抜けしてもいい。
ずっと、このままでいたい。
虎哲が傍にいてくれるなら、あたし淫桃でも構わない。
連れていって……!
一緒に行くから……!
虎哲の動きが早くなって、また思考が掻き乱される。
激しい突き上げにあたしが達し、続いて果てる瞬間、虎哲が囁いた。
「ささめ、愛してる」
「ああ……虎哲……!!」
固く抱き合って、応えるのと同時に、あたしの奥で白い光が弾けた。
ほんの少しだけ淫桃でよかった、と思えた。
きっと、普通の身体だったら、初めてでこんな気持ち良くイけたかわかんないもん。
夢うつつの中、ありがとう、虎哲の泣き声がした気がした。
あたしが意識を失っていたのはほんの数瞬だった。
その僅かの間に、虎哲は備え付けの剃刀を使って自害してた。
虎哲の手荷物の中に、手紙が入っていて、それはあたし宛になっていた。
『ささめ、初任務完遂おめでとう。これをお前が読む頃には
俺は既にお前に殺されるか自害しているか、とにかく彼岸に渡っている筈だ。
まず、二つ三つ許してほしい。
これは俺が仕組んだ事だ。足抜けした俺をお前に追わせるよう里長に頼んだ。
それから、色々ひどい事をしてごめん。
多分俺はお前に処女相手とは思えない行為をあれこれやった筈だ。
お前が嫌いだからでも淫桃だからでもない。
逆だ。
俺はお前が好きだった。
淫桃の質に目覚めてからもお前は人一倍稽古に打ち込んできた。
そんなひたむきさに惹かれていた。
お前を抱きたい、そう思い始めるのに大して時間はかからなかった。
だが、お前はいつかくの一になる。
任務の中には美人局もあるだろう。
実際、お前の初任務に、そういう仕事を選ぶ話も小耳に挟んだ。
気が狂いそうだった。
お前が任務の度に知らない男達に組み敷かれるなんて耐えられない。
忍にあるまじき妄執だ。
だから、里長にお願いした。
長ならきっとお前を追わせるだろう。
そして最後に許してほしい。
ささめ、お前は強い女だ。後を追うことなんか考えるな。
どうか、俺の分まで生きてほしい』
あたしは涙でふやけた頭で擬装工作をした後、カメラに気をつけながら部屋を出た。
虎哲の事だから、カメラに映らないよう細心の注意を払って入っている筈だ。
ホテルを出てから思いきり泣いた。
虎哲……虎哲……人に消えない傷を刻み付けて一人でいなくなるなんて、
あんまりだよ……ひど過ぎるよ、身勝手だよ。
人目を憚る事なく悪態をついていた。
「虎哲の大馬鹿野郎……!」
だけど……あたしは忍だ。
いつまでも悲劇のヒロインぶって陶酔してる訳にはいかない。
だから後少しだけ。
後少しだけ泣いたら……あたしは感傷を振り切るから。
さよなら虎哲、あたしの初恋。
終
>>264 GJ 心は普通なのに身体が淫乱てのはいいな
おい、これがGJというやつなのか
すばらしいじゃないか
でもちょっと悲しい終わり方だな
実は生きていてささめの任務を陰ながら支援する虎哲の姿が…
いやなんかそんな感じで続きそうで。
すげえGJ。
ここで孕んだ子が次の里長とか…
保守
270 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 08:32:11 ID:X+YY0EY2
ほ
し
保守
☆
保守
保守るよ
276 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 00:36:47 ID:Jj4Y7tBS
質問
なんだよw
とある物語の続編を書いているんだけど、一話ごとにHする女の子が変わるっていうのは・・・このスレでは大丈夫かな?
全然大丈夫だと思うよ
皆SSに飢えてるからw
おk
むしろ(屮゚Д゚)屮 バチコーイ
話ごとに違う女のHが楽しめるとは贅沢だぜ!
複数プレイカモーン(屮゜Д゜)屮
投下待ち保守
乳房
検索かけるつもりが間違って書き込んでしまった!
・・・おっぱいづくしのSSが読みたいとです。
286 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 22:39:23 ID:6+1LIgZN
「ああ…!」
保守
男「もう堪忍してぇ…!」
今から投稿します。
「毒を持つ名花」
これは何の冗談だ……?
高橋健太は心の中で呻いた。目の前で信じられない光景が繰り広げられている。
理科準備室の扉の隙間から中を覗き込んだ途端、健太の心臓は跳ね上がった。
普段は人通りもない校舎の隅にあるこの部屋の前を通りがかったとき、室内から物音が
聞こえた。何の音かと思って忍び足で近寄ってみる。距離が迫るに連れ、それはアダルト
サイトの動画でしか聞いたことのないような、女の喘ぎ声だとわかった。
おいおい、誰か学校からエロサイトでも見てんのかよ――などと思ってドアの隙間から
覗き込む。すると視界に飛び込んできたのは、目を見張るような美少女が白い肌を晒しな
がら、男との痴態を繰り広げている光景だった。
「あん……やっ、気持ちいいっ……!」
その少女は男の愛撫に応えて獣のような喘ぎ声を漏らしている。艶めかしく悶える姿が
とても官能的で、目を離せなくなってしまう。
男は体位をちょうど騎乗位から対面座位へと移すところだった。
「はあっ…ああん……いいよぉ、先生……」
男が下から腰を突き上げる度に女の声が甲高くなる。冬でもないのに乱れた女の吐息が
白く染まり、いかに熱い情念の交感であるかを主張していた。
途端に健太の性衝動は激しく盛り上がった。身体の反応は、制服のスラックスを押し上
げるペニスの勃起となって現れる。
〈しかも、この二人って……〉
この学校の生徒なら誰でも知っている。男は若手の化学教師・樫原だが、そんなことは
大して気にも止まらない。問題はやっぱり女の方である。
早川由貴――この星創学園の女子である。様々な意味で有名な一年生だった。
この私立星創学園は近年まで男子校だった。共学化されたのがほんの数年前。だから、
未だに男子校だと思っている人も多い。
募集が始まったとはいえ、入学してくる女子などほとんどおらず、現在でも学年で数人
程度しかいない。案の定というべきか、教師もほとんどが男である。
故に入学した男子生徒の多くは、事実上の男子校という状況の中、ろくに女との接点を
持てずに過ごしていく。
環境のなせる宿命とでも言うべきか、女生徒の名は教師にも生徒にもあっという間に知
れわたる。健太も勿論、女子全員(といっても三学年で十数人だが)の名と顔は一致させ
ていた。覚えようとしなくても覚えてしまうのだ。
何より自分の青春時代に甘い思い出を刻む相手になる――かもしれない貴重な女生徒た
ちである。様々な感情を秘めつつ、夢を見るのは当然だった。
そんな中でも早川由貴は星創学園(の歴代でも)一番の美人と評判だった。紅一点だの
掃き溜めに鶴だの、そんな言葉すらも陳腐過ぎる。何かの間違いで入学してしまったので
はないかと思えるような存在だった。
入学直後から、彼女は数百という男たちの心を鷲掴みにした。
「可愛い新入生情報」が校内に走り巡るのは四月の恒例行事だ。さほど関心のない健太に
も流れてきた噂は過去二年間と比べても群を抜いて多かったし、論より証拠とばかりに悪
友から回ってきた携帯カメラでの画像は、何よりも説得力があった。
〈うわ、確かにこりゃ美人だな……〉
未だ幼さが抜け切らない童顔だが、顔立ちはとても端正だった。将来飛び抜けた美女に
なるのは間違いない。
顔の幼さをカバーしていくらか年嵩に見せたいのか、長い髪を波立たせ、毛先を緩く巻
いている。これがまたよく似合っているのだ。
長い睫毛に縁取られ、常に濡れているような瞳、さり気なく整った鼻筋、目を引き立て
る形良い眉毛、薄く艶めかしい唇……それらすべてが絶妙に配置された美貌など、滅多に
お目にかかれるものではない。
しかもこれに「幼さ」までついている。見る者に未熟な内面の持ち主だと思わせてしま
う効果があるのだ。
自分の思い通りに操れそうだ、モノにできそうだ――という身勝手な思い込みへの導火
線となる。オスの下心と欲求をかき立てるには充分な魅力だった。
男子だけの環境だから新しい女がやけによく見える、というようなフィルターによって
美人に見えたわけではなさそうだ。この子ならどこに出しても称賛される美しさだと断言
できる。
だが。
〈ん……?〉
本来なら気にするほどのことではない。むしろ本来ならこれも魅力というべきだろう。
けれど、健太は彼女の瞳に妙な引っかかりを覚えた。
彼女は童顔に違いないが、そういう印象を形成する重要な要素である瞳が、ロリ顔らし
いぱっちりと開いた大きな目――ではないように映ったのだ。
むしろその双眸だけが大人っぽい釣り目のように見えた。しかもそれは何か、男という
ものを巧みに掌の上で転がす小悪魔のようにも映る。
そんな視点で彼女の画像を改めて確認する。すると先ほどまではあどけなさの抜けない
童顔に見えたものだが、今では逆に、高校生らしからぬ分不相応な大人っぽさを湛えた美
貌に感じてしまう。これなら緩い巻き髪も、演出どころか堂に入った風情に見えてきて、
どちらが本当の姿なのか判断できなくなってしまった。
よく見れば画像の中の彼女は意外と背も高いようだ。男だらけの中では余り気にされな
いかもしれないが、よく見ればすぐそばに映っている男と身長差がない。女子としては結
構な長身である。これでは童顔のほうに違和感があるかもしれない。
〈といっても……まあ、成長途中の変化なんだろうな、こういうのって〉
将来は切れ長の釣り目ってヤツになるんだろうし、大人になる過程なんだろうな……と、
健太は軽く流していた。
早川由貴の噂は日が経つに連れて広まっていった。同時に多様な思惑が男たちを刺激し
ていく。男はいるのか、中学時代はどんな子だったのか、同じ小学・中学出身の奴を探し
出して話を聞け――などなど。事実か噂か、噂の尾ひれか背びれかもわからぬような話が
学内を飛び交っていく。
中でも真っ先に広まり、定着したのが「早川由貴は巨乳」という噂だった。これには健
太も反応してしまった。サイズこそ男子の誰も知り得るべくもないが、恐らく体育の授業
あたりで体操着姿を目にして――というのが噂の出所だろう。
わざわざ一年生の教室にまで出向いて、せめて服の上からでも……と確認しようとした
男もかなりいる。恥ずかしながら健太もこれに含まれる。適当な理由と言い訳をつけて由
貴の教室に出向き、さり気なく胸元に視線を送ってみた。
残念ながら女子の制服というものは身体の線を隠してしまうようだった。そのため誰も
真相は確認できないようだったが、逆にそれが男の好奇心を更にかき立て、巨乳説と普通
サイズ説が囁かれている。さすがに貧乳説は否定されていた。
性格面でも申し分ない。相手がどんな男であろうと、警戒や嫌悪、拒絶といった色を示
すことはない。とにかく聞き上手で知識が豊富なことがうかがえ、好奇心を示しつつも等
しい距離で男子に接するのだという。女との会話など既にレアイベントと化した星創学園
の生徒には、それだけで彼女は癒しとなっていた。
学業もなかなかに優秀だという。トップランクというほどではないが、成績は全科目が
平均以上を記録している。故に教師陣の覚えもめでたく、中には彼女のクラスで授業をす
るのが楽しみだ――という先生もいるという。
これだけ列挙すれば文字通り完璧な彼女だが、漫画や小説の登場人物のような「誰から
も愛される学園のアイドル」のような持て囃され方をしているわけではない。
学内でのプラスイメージと同じ数だけ、暗く汚れた噂も同時に流れていた。
「二年のあいつと早川はヤッたらしい」
「いや、一年のあいつだと聞いたけど?」
「俺は三年の先輩と付き合ってると聞いたが」
「それ嘘だよ。本命はどっかの大学生らしいって」
「どれも嘘じゃねーの?」
「かもなあ。中学時代から身持ちの悪さは評判だったし」
「噂ばっかりで実際に見た奴いないってのが嘘くせーなあ」
「やっぱオッサンらと売春したりしてんの?」
「ありそうだな。カネ持ってるリーマンとかな」
「あいつ痴女だよ。そういう顔してんじゃん」
「火のないところに煙は立たねえし」
ヤリマン、淫乱、痴女、援交、男好き……。
女を批判するときの定番と言えば定番だが、そんな噂も流れているのである。
勿論出所も不明な噂だし、どこまで本当なのかわかったものではない。目撃した者が本
当にいたという話も、どこまでが本当か嘘か判然としない。伝聞と憶測と興味が誤解を呼
び、更に男の嫉妬で味つけられて増幅したものだと多くの者が思っている。
何しろ早川由貴は相当にモテる。告白して玉砕した男など数知れまい。
その悲しみと怒り、「俺を振ったのは男がいるからだろう?」という邪推によって生ま
れた、いるのかどうかすらもわからぬ"彼氏"に対するやり場のない嫉妬――どす黒く醜い
男の悲哀が生んだものだろう。
星創学園では女にそんな噂が立つことは珍しくもないが、誰もがすぐに忘れてしまい、
いずれも相手にされなくなる。けれども、早川由貴のそれはなくならず、むしろ忘れそう
な頃にまたそんな噂が流れ出す。大量の情報が一気に交錯し、もう何が真実なのか誰にも
わからなくなってしまう――そんなことが繰り返されていた。
これらの騒動が続くうちに、男たちは嫌でも彼女を認識させられてしまう。
男を惹きつけて止まない絶佳の容姿と、相手が誰であっても等距離に接する優しい性格、
それと同時に真相不明な噂が流れる早川由貴の神秘性――彼女の存在ばかりが強調され、
男たちの心で大きなウェイトを占めていくのである。
健太はそんな話を聞く度、あの妖艶に見えた彼女の画像を思い出す。が、おかしな噂に
自分が踊らされているような気がして、その度に頭の中で打ち消していた。
何しろ彼女が大人っぽく見えた――などと話す奴は誰もいない。
聞こえてくるのは「童顔で巨乳って最高」だの、「ロリ顔がたまんねえ」などといった
声ばかりなのだから、自分の目の錯覚か何かだと思う方が自然かも知れなかった。
そんな彼女が今、目の前で教師とSEXしている……。
その事実を確定させただけでも、童貞の健太には衝撃だった。他人の情事を覗き見るこ
とに興奮を覚える趣味はないつもりだったが、由貴の乱れる姿は驚きと好奇心と性欲が煽
り立てられ、一歩もその場から動けなくなっていた。
幸いにもドアの隙間はかなり狭い。欲望の交感に夢中の二人が気づくことはあるまい。
息を殺しつつ、健太は覗き見を続けた。
「ああん、いやっ……はぁん、いいよぉ、感じちゃう……」
長い髪を振り乱しながら由貴が悶えた。顔を仰け反らせて身体を震わせている。その反
動で乳房が健太からも丸見えになった。
〈うわ、すげえ……なんて巨乳だ……〉
正解は巨乳説だった。制服の下に隠れた由貴の乳房は相当なボリュームを有していた。
手を伸ばして触る樫原の手に収まり切らないほどだ。
目算でもFカップは確実にある。張りのある膨らみにかなりの高さがあり、まるで円錐
のように前方へ突き出ていた。かといってだらしなく下垂することもなく、左右対称の美
しい形を保っている。豊かさと美の両立という高難度も軽く乗り越えてしまう、実に男好
みの乳房だった。
その頂点で勃起している敏感な突起も適度なピンクに染まり、乳輪も無様な広がりを見
せることはない。小さな花のようにすぼまって咲いていて、まさに理想の乳房だった。
〈こんなオッパイ見たことねえよ…〉
ごくんと唾を飲み込み、今度は床に脱ぎ散らされた服を見る。制服のすぐそばに下着が
落ちていた。ブラとショーツの色はどちらもパープルで、バラの花を思わせる豪奢なレー
スが施されていた。
〈こんなエロい下着つけてたのか……〉
健太は思わず生唾を飲み込んだ。もしこんな濃い色の下着をつけていたら、夏用の白い
セーラー服からは間違いなく色が透ける。当然、男たちの視線は惹きつけられ、良からぬ
妄想もしてしまうはずだ。だとすれば、怪しい噂の発信源はこんなところにもあったのか
もしれない。
〈俺たち、透けブラ見ただけで興奮しちまうってのに……〉
刺激が強すぎるし、由貴も無防備ではないか。顔つきの幼い彼女が、大人の女を象徴す
るセクシーな下着を好むというギャップが、更に健太の心臓を高鳴らせた。
〈やべーよ、やべーよ……なんでこんなにドキドキしてんだ……〉
こんなに心音が大きくなったら、樫原にも由貴にも聞こえちまうかもしれねえだろ……
などと思ったその直後だった。
対面座位のまま、おとがいを反らして喘いでいた由貴と――健太の視線が交錯した。
〈え……ええ!?〉
まさか本当に心音が聞こえたのか!? いや、そんなことがあるはずない。物音もして
いない。もしそうなら樫原だって慌てるはずだ。
〈偶然…だよ、な?〉
心臓を握り潰されたような気分になって、健太は更に息を潜める。けれども、由貴は樫
原の背中越しにこちらを凝視して――くすりと笑ってみせた。
喜びから出る笑顔では決してないし、男たちの心を掴む愛らしい笑顔でもない。
そこにあるのは男を手玉に取り、思い通りに操り、巧みに翻弄し、掌の上で転がすこと
を、心底から楽しんでいる魔性の女のせせら笑いだった。
健太は瞬間的に思い出す。携帯の画像で見た大人っぽい由貴の顔に、このゾクリとする
ような冷笑はよく似ていたのだ。
樫原の真後ろ数メートルにあるドアの背後に健太は隠れている。確かに由貴からは真っ
正面にはなるが、ドアの向こうまで見通せるはずがない。このわずかな隙間から覗いてい
ることがバレた――ということか!?
凍りついたかのように健太は動けない。好奇心と性欲で覗き見た光景に、今では縛りつ
けられてしまったようだ。
由貴は相変わらず不敵な笑みを浮かべながらこちらを見ていた。対面座位のまま樫原の
首に抱きついて、彼の肩に顔を置く。こうしてセックスのパートナーから視線を悟られぬ
ようにして、健太をじっと見つめて笑っている。気づかれているのは確実だった。
〈や、やべぇな……逃げないと…〉
下半身は痛いほど硬くなって興奮を示している。由貴ほど可愛い子が乱れる姿を見逃し
たら一生後悔するような気がするが、悟られていては覗きどころではない。
「んふ…あん……」
樫原が下から突き上げるのに甘い反応を示しながらも、由貴は表情を変えずに健太と視
線を合わせ続け、口元のほくそ笑みを絶やさずにいた。
自分だとバレる前に逃げ出して、記憶が色濃いうちにどこかで抜こう――と思って踵を
返そうとする。しかしその瞬間、健太は更に視線を釘づけにさせられてしてしまった。
扇情的な視線で健太のほうを見つめたまま、由貴は自分の唇をぺろりと舌で舐めたのだ。
そして唇の端を持ち上げて、またしてもくすくすと笑う。
〈……!〉
余りに凄艶な光景だった。こんなにいやらしい女の顔を見たことはない。アダルトサイ
トの動画で快楽に悶える女は、いつも男の技巧に喘いでいるばかりだった。こんな表情を
浮かべて男を挑発するような姿は見たことがない。
蜘蛛の糸に絡めとられ、後は食われるの待つだけの虫をどうしても連想してしまう。
由貴の仕草ひとつで健太は身動きが取れなくなってしまった。このままここにいてはい
けないのに、視線と舌の動きだけで更にそそられ、足を止められた。
〈もっと見ていたいんでしょう?〉――そんな由貴の声が聞こえたような気がして、健太
は心の中まで見透かされ、心を先回りされたような気分になっていた。
逃げなきゃと思うのに逃げられない。あの舌舐めずりは獲物を狙う蛇がチロチロと舌を
出すのに似ていた。だとしたら俺、このまま食われるのか?
込み上げてくる期待と怖さ。何故か身体が震え出した。
だが、そのときに樫原がリミットを宣言した。
「早川、そろそろ時間だ」
「え〜……?」
その途端に由貴があからさまに不満の声を上げた。
「センセ〜、私まだ満足してないんだけど……」
「四時半から職員会議だって言っただろ? もう行かないとまずいからな。お前だって、
"そこまででもいい"って言ったからこうしてるんじゃないか」
樫原が壁掛け時計を指差した。長針と短針が四時二十分を示している。
「うー……わかりましたぁ。それじゃ、せめて楽しませてもらいますね」
「え、何? お、おい、もう時間……」
言うが早いか、由貴は対面座位のまま激しく樫原に抱きついた。一瞬だけ樫原と目を合
わせて「くすっ」と含み笑いを漏らすと、またあごを肩に乗せ、今度は健太と目を合わせ
て再び笑ってみせた。
由貴は挿入したまま、身体を樫原と密着させて脚を伸ばす。とんでもなく長い美脚が曝
け出され、健太も思わず目を奪われた。
折れそうなほど細い足首なのに、太股の肉づきは太くも細くもなく最適化されていた。
張り詰めて引き締まった脚は思わず奮いつきたくなるほどで、すらりとした健康的なしな
やかさと艶のある色香を両立させている。美脚に特別なフェチを感じなかった男が目覚め
てしまっても不思議ではない。
勿論その長さも群を抜いている。女としては――という意味ではない。大抵の男も彼女
の脚の長さには及ばぬだろう。脚の長さを売りにしたファッションモデルにだって負けて
はいない。由貴の意外な長身はこの美脚を反映したものだろう。
そして由貴はその脚を――樫原の背の後ろで交差させ、ぐっと男の腰を自分の下半身へ
と引き寄せた。
「時間は心配しなくていいよ。すぐ終わるから」
その瞬間、由貴の腰から下だけが凄まじい速度でグラインドし始めた。
「気持ち良くなったら、いつ出してもいいからね……」
「う、うわっ…早川すげえっ!」
途端に樫原が悶絶した。由貴に脚で挟まれて動けない彼は、今までのように下から突き
上げることもできないでいる。つまり彼の反応はすべて由貴がもたらしたものなのだ。
「ね、どう? どう? 凄いでしょ?」
目を剥いて官能に喘ぐ樫原とは対照的に、由貴の表情は余裕そのものだった。頬をほん
のりと染めてはいるが、それはむしろ今まで攻められていた名残だ。自ら腰を振る快感で
忘我の淵へ落ちていきそうな気配は微塵もない。
〈人間の腰ってこんなに滑らかに動くのか?〉――由貴の巧みな性戯といやらしさに、健
太は口を半開きにして驚いていた。
今年高校に入ったばかりの女が発揮できるようなテクニックではない。そのくらいは童
貞の健太でもすぐわかった。今まで多くのアダルト動画を見てきたが、あんなに激しく、
そして男の情欲を煽るような腰の振り方をするAV女優なんて誰もいなかった。
それに何より、樫原があっという間に限界を迎えた。
由貴が腰を振り出した直後に身体を仰け反らせ、全身で耐えるかのように筋肉を硬直さ
せ、樫原は絞り出すような呻き声を上げながら、下半身をビクンッ、ビクンッと痙攣させ
ていたのだ。
あの反応は男なら誰でもわかる。妄想で自分を慰め、絶頂に至る時と同じ反応だからだ。
由貴の腰使いで樫原はあっさりと果てさせられたのだ。彼とて若手教師とはいえ、相応
に年を経た男だ。曲がりなりにも女の幾人かと経験はあるだろう。なのにこれほどたやす
くイかされてしまった。由貴のほうが明らかに男の技巧を上回っている。
絶頂の瞬間にも、この艶めかしい女子高生は腰のストロークを緩めず、しかも樫原が果
てる瞬間の顔をじっと見つめていた。いかにも慣れ切った行為だと言わんばかりの態度や
凄艶さには、最早貫禄すらも漂っている。男の経験数が決して一人や二人ではないことを
証明しているように思えてならない。
勿論、ただ人数が多いだけではなく、男の悦ばせ方を知り尽くすために濃密な技巧を磨
き上げてきた――そんなセックスを続けてきたことも容易に想像がつく。
「まだ終わらないよ〜?」
からかうように囁き、由貴はあの凄艶な微笑を、今度は健太から樫原へと向けた。まだ
射精の余韻が残っている最中であろうに、由貴が刻む腰の律動は男の欲望を更に搾り取ろ
うとする。
「早川待てっ! 俺はまだ出したばっかりだ! 今やられたら……」
「うふふふふ……イッたばかりで敏感になってるから、攻められると刺激が強過ぎるんで
しょう? 知ってますよ、そのくらい」
「だ、だったらもう……」
口で制止しようとする樫原にもお構いなしだ。酷薄な笑いを隠そうともせず、由貴は変
わらぬペースで激しく腰を振り続け、男を哄笑する。
「だからこそヤルんじゃないですか。あっははははっ!」
この哄笑はドア一枚隔てた健太にも向けられているのような気がした。高笑いしながら、
由貴の色っぽい視線はまたしてもドアの隙間から覗く健太の瞳へと向けられていて、その
秋波が「次の獲物はあなただよ」と告げているように感じられた。
これが彼女の本性なのだろう。サディスティックに男を悶えさせ、性戯で男を巧みに翻
弄する姿がやけに似合って見える。
男の間で流れているふしだらな噂が全部真実とは思わないが、決してそれは根も葉もな
いわけではないのだろう。むしろ優しげな性格や、水際立つような容姿への称賛こそが、
勝手に男がイメージした虚像に過ぎないのだ。
彼女と身体を重ね、今の樫原のように搾り取られた男だって少なくないのだろう。
いや、それならまだいい。それどころか到底セックスで彼女に及ぶはずもない男たちが、
プライドを傷つけられた挙げ句に、もし由貴から捨てられたりしたら――悔しさの余りに
悪辣な評判を流して意趣返し、という流れがあったとしてもおかしくないだろう。
彼女の噂には、きっとそんな過程を経たものもあるはずだった。
「早川、もう、駄目、だ……っ!!」
押し殺そうとしても喘ぎ声が自然と漏れてしまうのだろう。樫原は射精したばかりなの
に、またあっさりと達しつつあった。
萎えることなど由貴の膣の感触と腰使いが許さなかったのだ。出した直後からあっとい
う間に硬直させられ、またあっという間に昇り詰めさせるなんて、健太にはまだ信じられ
なかった。樫原の性が強いというのではなく、卓越した由貴の技巧がそうさせているのは
明白だった。
しかも男をイカせた由貴に必死さはない。むしろ涼しい顔で精液の搾取を楽しんでいる
――そう、楽しんでいるのだから、由貴の技巧には底が知れなかった。
先ほどの絶頂よりも苦しげに樫原が呻き、簡単に出してたまるかと歯を食い縛る。けれ
どもそんな抵抗も虚しく、またこの化学教師は無様にも仰け反り、射精する瞬間を年下の
女に観察させる羽目になってしまった。
女が繰り出す腰の前後運動に耐えられず、またしても樫原の身体は固まった。ビクビク
と下半身だけを痙攣させ、快感が頂点に達したことを証明してしまったのだ。
「あはははっ、出してるのわかるよ……中でびゅくびゅく震えてる。くふふふ…いつもよ
り多く出ちゃった? あははははっ」
「あ、う……はぁっ、はぁっ……」
余程に強烈な射精だったのだろう。まるで激しい運動の直後のように、樫原は息を荒く
して呼吸を整えようとするのが精一杯のようだ。
「可愛かったわよ、樫原先生……私、男がよがり狂う顔って好きなの。また楽しませてく
ださいね?」
腰のグラインドを緩め、攻め立てるのを止めても、しばらく由貴は男根を抜かずにいた。
絶頂の余韻が男の身体から抜けるまで、今度はありのままの膣を味わってもらおうという
つもりなのだろうか。
確かに射精後の痙攣が収まるまで男の快感は続く……それを理解し尽くしてのことかも
しれない。
「ふうっ……」
しばらくそうして樫原の表情を楽しんだ後、由貴はぶるっと一瞬だけ身体を震わせ、肉
棒をゆっくりと身体の芯から抜いていった。
「じゃあ先生、会議はちゃんと出てくださいね。こんな短時間で二度も出したんだから、
随分スッキリしたでしょう? 煩悩も抜けたし、これなら会議で良いアイディアも出せる
かもしれませんね。あははははっ」
由貴のその笑いが嘲笑なのか、それとも爽快なからかいなのか――健太にはもう区別が
できなくなっていた。
ふと部屋の壁掛け時計を見る。針は四時二十二分を示していた。
〈本当かよ……?〉
途方もなく濃密な時間の流れを感じていたのに、実際には二分しか経っていなかった。
しかもその短時間で二度も男を射精させ、しかも絶頂の余韻が収まるまで、相手に膣の中
を堪能させる余裕まで見せていた。
由貴が空恐ろしい技巧の持ち主だと認めずにはいられなかった。樫原が射精したのは、
逆算しても数十秒に一度というところだろう。
自分の自慰を思い出しても、そんなに早く射精することはない。余りのことに、健太の
心臓は今まで生きてきた中で一番鼓動が速くなっていた。
〈お、俺もあんなのを味わってみたい……どれだけ気持ちいいんだろう…〉
誰に言われるでもなく、自然にそんな意識が沸々と込み上げて来ていた。
そしてそんな自分に気がつき、慌てて否定する自分もいる。
〈おかしいだろ、俺……誰とでも寝るようなヤリマンや淫乱な女に惹かれる男なんている
はずないのに、どうしてこんなに興奮してるんだ……?〉
健太は今まで、女の子と恋愛を進めた末のセックスや、経験のある年上の女性に優しく
主導される体験を夢見ており、またそんな妄想で性欲を始末していた。故に自分の理想は
そんな一夜を過ごす甘い交わりであると信じて疑わなかった。
だが、それがどうだろう。今ではそんな自分自身が完全に崩壊していくような気がして
ならない。ちょっとしたアイデンティティ・クライシスのように思えた。
今まで思い描いていた理想よりも何よりも、目の前のいるああいう経験豊富な女から手
玉に取られるセックスを味わいたい――そんな願いが心を大きく占有していく。
こんな淫らで身持ちの悪そうな女に、けれども性の技巧だけは圧倒的な女に憧れなど抱
いたこともない。ましてやそんな女とセックスしたいと考えたこともなかった。
初めて目にした、快楽だけが介在する淫らな関係。
それを見た瞬間、健太はどうしようもないほど自分の心をえぐり取られていくような気
がした。その中から出てきたのは、絶対的な快感の前に肉体も精神も屈服させられたいと
いう被虐への萌芽――
〈ちょ、ちょっと待てよ! これが俺の本性だったのか!?〉
その一瞬で様々な肯定と否定、そして嫌悪と憧憬が心の中で葛藤する。
〈セックスってのは男が女を満足させるもんじゃないのか? 男が一方的に女から翻弄さ
れるっておかしいだろ? あんなのカッコ悪いし、考えられねえよ!〉
目覚めようとしていた自分の感情をそんな風に徹底否定してみるものの、今は本当の気
持ちが何なのか、整理している暇もなかった。
由貴がその美しい顔に、またあの艶めかしい微笑を浮かべて挑発してきたからだ。
「それじゃあ樫原先生、私、もう行きますからね」
獲物を狙うメスの肉食獣のような瞳を、ドアの影に隠れた健太に向けてくすりと笑う。
「このまま一緒にいたら、誰かに覗き見られるかもしれませんからね?」
そうほくそ笑んで健太を見据える由貴の表情は、もう誰が見ても「幼さの残る童顔」で
はあり得なかったし、「思い通りに操れそうだ」と男に意識を刷り込むような女でもなく
なっていた。
セックスを楽しんでいた椅子から降り、由貴は床に落ちていた服を拾い上げる。股を覆
う布切れを穿き、ブラジャーにその美しく豊かな乳房を収めていく。
彼女が手際良くセーラー服を身につけ始めたところで、呼吸の落ちついた樫原もようや
く着替えを始めた。
その過程で樫原が先ほどまでの感想などを話し始めると、由貴も健太を見据え続けるわ
けにもいかないようで、視線を外して樫原との会話に意識を移していた。
抜け出すなら今しかない。健太はそっと理科準備室を出て、足音を殺して歩み去った。
いや、もしかしたら由貴は、その態度で「逃げるなら今が最後のチャンスよ」と訴えて
いたのかもしれない。
ある程度離れたところで健太は脱兎のごとく走り出し、自分の下駄箱まで一気に駆け抜
けていく。自分の靴を履き替え、逃げるように昇降口から走り去るのだった。
ほとんど考えなしに全速力で逃げてきたから、すぐに疲れがどっと出る。歩みを止めて
荒くなった呼吸のままに思い出すのは、やはり樫原と由貴の淫らな性交だった。
あの二人がくっついているなんて思いもしなかったが、自分の青春がひとつ夢破れたと
いう思いが心から少しずつ滲み出てきた。
〈ああ、ちくしょう……〉
その事実以上に強く思い出すのは、これまで抱いてきた「早川由貴」へのイメージとそ
の崩壊、そして再構築である。その上で自らの胸に芽生えた被虐への憧れも整理しなけれ
ばならない。
どんなに否定しても、由貴の技巧を味わいたい思いを打ち消せなかった。これまでは
「由貴を抱きたい」だったのに、今では「由貴に抱かれたい」に変わっていた。
勿論、圧倒的なテクニックで男を嘲弄し、またそれを楽しむ由貴の姿には反発というか、
怒りというか、拒絶というか――とにかく「男」そのものを破壊し尽くされるような敗北
感を覚えてしまうのも事実ではある。
そこには女への対抗意識として「欲望の限りにあの女をメチャクチャにしてやりたい、
凌辱してやりたい」という気持ちも沸いてくる。
けれども、セックスどころかキスもしたことのない童貞の自分を思うと、そんなことは
とても不可能だし、何よりそんな行為で、由貴の騎乗位より気持ち良くなれるとは、とて
も思えなかった。
それどころかこんな自分の思考の流れすらも、由貴にとっては想定の範囲内ではないか
とすら思えてくる。更なる苛立ち、そしてそれより強く沸き起こる憧れが、自分を葛藤さ
せるのが何よりも悔しく思えた。
「あああっ、もう! ちっくしょう!」
俺ってマゾだったのかよ……健太はどうしてもそんな結論に至らざるを得ず、その度に
それを否定するものの――否定すればするほど、由貴の存在が心の中から離れなくなって
いくことに気がついた。
〈もしかして、今日がMに目覚めた瞬間になっちまうのか?〉――などと思いつつ、目に
付いたコンビニに入る。漫画でも立ち読みして気分でも変えようかと思い、並べてある週
刊漫画誌を手に取った。
適当なところで切り上げて雑誌を置き、顔を上げたその時、健太の目に入ったのは成年
向け雑誌のコーナーだった。豊かな乳房の美女がシャツの胸元を開け、谷間を見せつけな
がら笑顔でこちらを見ている。
途端に先ほどの刺激的な光景が思い出された。そうだ、ただ驚いていたばかりではない。
健太は由貴の痴態に心臓を高鳴らせ、これまでにないほど興奮していたのだ。
〈……たまにはいいか〉
そう思いながらおもむろに適当な一冊を選び、レジで代金を払うと外に出た。
それが偶然なのか、運命なのか、それとも演出なのかは分からない。
けれどもコンビニを出た途端、健太は弾かれたように後ずさった。
コンビニの自動ドア――そのすぐ外の壁に背をもたれさせ、その者は腕組みをしながら
誰かを待つように佇んでいた。
〈早川……由貴……!〉
余りのことに健太は凍りついて動けない。
そう、そこにいたのは早川由貴だった。星創学園一番の美女で、つい先ほどまで樫原を
圧倒するセックスで冷笑していた、健太より二歳年下の後輩だ。
由貴は身体の向きを変えず、流し目で上目遣いに健太を見上げ――「くすっ…」と含み
笑いを漏らしてみせた。
世にも艶めかしいこの十六歳は、熱に浮かされたかのように頬を上気させている。
けれどその目つきだけは、獲物を狙う猛禽のように鋭く、そしてとても冷たかった。
蛇に睨まれたカエルのように固まった健太へとにじり寄り、由貴は艶のある声で小さく
耳打ちしてくるのだった。
「ねえ……興奮した?」
THE END
ここまで読んで下さった方、ありがとう。
書きたくなったらまた来ますね。
それではお邪魔しました。
凄いのキター!
濃厚な描写GJ!これはなんか目覚める…
超GJ!!
そして続きを超希望
あまりの大作っぷりに噴いたw
GJ!
M属性はなかったのによかったわ
306 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 22:59:25 ID:ofmdVhMs
うむ
Mには最高すぎる…
GJ!
続けて欲しい終わり方だ。いや、マジで。
hosyu
ツボだこのスレ
期待
311 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 23:23:09 ID:/Dky65En
ずっと
312 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 21:52:11 ID:wphf1sw2
もっと
「毒を持つ名花2」
「ねえ……興奮した?」
美しい後輩からそう問われても、健太は固まってしまい、反応することができなかった。
早川由貴は年上の男に気後れすることもなかった。動けない健太ににじり寄ってきて、
高圧的な言葉を紡ぐ。
「……先輩。聞こえなかった?」
口元に挑発的な微笑を浮かべたまま、更に由貴は近づいてきた。もう彼女は健太の懐に
入り込んでいる。
辛うじて健太がとった行動は、また一歩後ずさりすることだった。それ以外にどうすれ
ばいいのかわからない。口を開こうにも何を言えばいいのか。頭の中が混乱してぐわんぐ
わんと揺れていた。
と、健太はまるで体から力が抜けたかのように、手にしていたビニール袋を落としてし
まう。ばさりと地に落ちたそれを慌てて拾おうとするが、由貴が一瞬だけ早かった。
〈うわっ…やめてくれっ……〉
袋に入っているのはついさっき買ったばかりの成人雑誌だ。女に見られて気持ちのいい
ものではない。
急いで取り返そうとするが、伸ばした健太の手はひょいとかわされてしまった。由貴は
そんな健太を「ふふん」と笑うと、袋の中から雑誌を取り出し――
「……へぇ? な・る・ほ・ど」
表紙を見られた健太は頭を抱えるしかなかった。恥ずかしくてまともに由貴の顔を見る
こともできない。たちまちのうちに顔の温度が上がっていく。くすくすと鼻で笑う由貴の
声が聞こえてきて、やたらと恨めしい。
「『月刊ベストメイツ』ですか。しかも今月号は巨乳AV女優・上田みさきのDVDもつい
てくると。へぇ〜?」
由貴の「くすくす」は、いつしか「くっくっくっ」に変わっていた。そりゃ由貴にして
みれば笑いが止まるまい。
「あー、これが上田みさきですか。なるほど〜、確かにいいオッパイしてますねぇ?」
ぺらぺらとページをめくって誌面グラビアの品評なども始める由貴。「恥ずかしい」を
通り越して、もう既に拷問だ。彼女が誌面をめくればめくるほど、自分が貶められている
気がしてならない。
「やっぱり男ってこういうのが好みなんですか〜?」
今にも爆笑しそうな顔で聞いてくる。こんな辱めを受けたことはない。かといってここ
で激怒したらますます恥ずかしい。どうすれば許してもらえるのだろう。
「もう勘弁してくれ……」
「うん、勘弁してあげる。はいどうぞ」
由貴はページを閉じて雑誌を袋に入れ、健太に返してよこした。
「雑誌のことはまあいいです。先輩の好み、なかなかいいセンスだと思うけど」
くっくっと笑われ、さり気なくひどいことを言われた気がした。今度からエロ本を買っ
たときは、店を出る前にバッグに入れてしまおうと健太は決意した。
「で、どうだった? 興奮した?」
「だからっ……」
思わず勢いでそう声を荒げてしまったが、その先が続かない。何を言えばいいのか。
「だから?」
逆に問い返されてしまうが、やはり健太はそこで凍りついてしまう。何も言えずに縮こ
まるしかなかった。
その反応に苛立ちを覚えたのか、形のいい由貴の眉が吊り上がった。
だが、次の瞬間には挑発的な笑みへと戻り、また耳元で妖しく囁いてくる。
「ここじゃ人目につくしね……ついてきて。場所を変えましょう…?」
有無を言わさぬ口調で由貴はそう告げた。
コンビニから歩いて数分、すぐ近くの公園に由貴と健太は入っていった。
逃げようと思ったが、健太は足が竦んでしまったように動けなかった。ついていっても
何をされるか分からないし、逃げても何をされるか分からない。が、この美貌の少女に刃
向かう気力はどうしても沸いてこなかった。
もっとも、この先に何をされるのか――性的なアプローチに対する期待があったことも、
否定はし切れなかったが。
公園のベンチの前で足を止め、由貴はくるりとこちらを向いた。相変わらず猛禽のよう
な目でこちらを見据えてくる。
「そろそろ動揺も落ち着いたでしょうし……答えてもらえません?」
え、と健太は口にした。反射的に出た言葉だが、固まるだけの先ほどとは違い、どうや
ら人らしい反応を返せるまでには落ちついたようだ。
けれども、由貴はその程度で満足できなかったようだ。一瞬だけまた不満そうな表情を
見せると、健太の懐に入り込む。
「答えろって言ってるでしょ? どうなの?」
右手の人差し指で健太のあごをクイッと持ち上げ、由貴は無理矢理視線を合わせながら
要求――いや、命令してきた。
「……!!」
呻いた。まともに答えが出てこない。「はい」と「いいえ」、どちらが彼女の喜ぶ選択
肢なのかまったく読めなかった。
気が付いたら由貴の端正な顔が目の前にあり、しかもそれは自分の目の高さと同じとこ
ろにある。つまり彼女の身長は健太と同程度ということだ。
だが、上から見下されているような感覚しかなかった。文字通り蛇に睨まれた何かが、
今の健太だった。
「……いいわ、答えないなら。身体に聞くから」
「え?」
それはどういう意味――だと思った直後、すべて理解できた。由貴はいきなり健太の股
間へと手を伸ばしたのだ。
そんな突然の行動よりも直後のアクションに驚かされる。この後輩はまるでその場所が
最初から分かっているかのように、スラックスの上から肉棒の竿を的確に掴んでみせた。
〈う、わっ……〉
そうされる前から健太は完全に勃起していた。それこそコンビニで由貴と会った瞬間か
ら、彼のペニスは硬くなっていた。
服越しとはいえ女に触られるなんて初めてだ。一体どうされるのかと思ったその瞬間、
由貴はすぐに手を離し、にんまりと満足気に笑う。
「ふふふっ、よくわかったわ。バッチリ興奮してたんだね? 先輩」
先ほどまでの冷たい視線は氷解したように緩んだ。どうやら興奮していると答えれば良
かったらしい。心臓の高鳴りはなかなか止まってくれなかった。
〈それにしても……〉
あれほど的確に勃起の位置を見定めることができるとは。興奮していてもスラックスと
パンツの位置を整えれば、勃起など容易に隠せてしまう。こうも的確に男根を掴むなんて
難しいはずだ。
〈それがわかっちまうってことは……〉
慣れてるんだな、と思わざるを得ない。今まで相手してきた男との経験が故だろう。
くすくすと笑いながら、由貴はベンチに腰を下ろして話しかける。
「あ、先輩も座ってよ。で、どうでした?」
「どうでした、って……早川……」
溜め息をついて健太もベンチに腰を下ろす。どうやらこれで解放してもらえるものでも
ないらしい。どうしても感想を聞きたいのだろうか。
それでも彼女の表情は随分と柔らかくなっている。油断していいわけでもなかろうが、
健太も気が楽になってきた。
「……すげー興奮したよ。目の前であんなの見せられたらな…」
「あんなのって、どんなの?」
そんなことまで聞かないでくれ。
何に興奮したのか答えるなんて、自分の欲望と性癖を告白するようでかなり恥ずかしい。
それに相手は女、しかも自分が欲情していた当人なのだ。
ふと隣を見ると、興味津々に由貴が上目遣いに見上げてきている。先ほどまでは目線の
高さも同じだったのに、こうして座ると健太のほうが高くなっている。この後輩はやはり、
尋常ではなく脚が長いのだ。
樫原の腰に巻きつけていた、艶めかしい美脚が思い出された。
〈凄く長いんだな……〉
目だけを動かしてチラッと由貴のスカートの裾から先を見る。健太とは比べるべくもな
かった。脚の長さは完敗だ。
いや、この女に勝てることなどあるのだろうか。何を比べてもかなわない気がした。
「ふふふふ……先輩、気になる?」
不意に由貴が笑い出した。何が気になるというのだろうか。
「今さぁ、一瞬だけ私の脚を見たよね……?」
口元に軽い嘲笑が浮かんでいた。あの一瞬の視線すら読まれている。
健太はぎくりと動揺する。やはり主導権は彼女だ。自分が握ることはできそうにない。
「見せてあげてもいいよ……気になるなら」
由貴の目が爛々と輝き始めた。声のトーンも低くなり、男を掌で転がすような甘い色彩
を帯び始める。
にじり寄ってきた由貴の白いセーラー服から紫色のブラジャーが透けている。細かな
レースが施されているのも薄らと見てとれた。
動揺は見透かされているとしか思えなかった。理科準備室で覗き見ていた時のように、
由貴はじっと健太を見つめ、ペロリと舌舐めずりをしてみせた。
「男って……これでフェラを連想するんでしょう?」
その一言で健太もびくっと震えた。年下の女からそんな妖しい言葉が聞けるとも思って
いなかったし、泳いだ視線をはっとさせて目を剥いてしまう。
その先にあるのは挑発的な由貴の視線、そして艶めかしい唇だった。
そうして視線を釘付けにした目の前の美女は、じっとそのまま男の顔を見据え、左手で
健太の肩をぐっと引き寄せてしまう。
〈い、いつの間に……〉
これほど接近されていたのか。ベンチに座っても距離は開けていたのに、もう二人の間
に隙間がない。由貴の温もりまでもが伝わってきて、一気に心音が高まる。
「脚……気になる?」
由貴は耳元で甘く囁くと、健太の表情を見つめたまま――残る右手をスカートの裾へと
伸ばしていく。
「ふふふふ……見せてあげるわ」
熱い吐息を耳元に感じる。健太の下半身はもう、快感を早くよこせと悲鳴を上げていた。
右手の指先で摘んだスカートの裾を、由貴はゆっくりと引き上げていく……。
〈う、わ……〉
焦らすように裾をまくり上げていく由貴の指先へと目を奪われた直後、健太は自分の胸
元に柔らかい感触を覚えた。さらに強く健太を抱き寄せてきた由貴の、柔らかな乳房が触
れていたのだ。
「怖がらなくていいのよ…?」
耳のすぐそばから甘い囁きが聞こえる。
密着した由貴の熱い吐息を肌で感じる度、彼女の穿いたスカートが少しずつめくり上げ
られていく。余りの艶めかしさに視線は女の太股に釘付けだった。
きめ細かい白い肌が露わになり、あの紫の下着が見えてくる――はずだった。
〈え、ええ?〉
まだ見えてこない。
由貴がスカートを引き上げる動作は、確かに焦らすようにゆっくりとしていた。だがそ
れを差し引いたとしても、まだ下着が見えてこないとは信じられない。
〈ど、どれだけ長い脚なんだよ……!〉
必然的にその答えが導き出される。思わず足先から太股まで目で追ってしまった。しな
やかで美しい脚がすらりと伸びている。滲み出すような色香を漂わせ、男の情欲を煽る由
貴はとても後輩とは思えなかった。
と、爪先から動かしてきた視線がスカートの裾にまで戻ったとき、めくり上げていた由
貴の手は止まっていた。
「くすくす……これ以上めくると見えちゃうわね」
からかうように由貴は笑う。その先を見せる気はないのか、手は動こうとしない。
「ふふふっ、このくらいで動揺するの? 先輩はもう私の恥ずかしい姿なんて、もう全部
見ちゃったのにねぇ?」
返す言葉が見つからない。確かに彼女がセックスしている姿をもう目にしている。脚や
下着程度で心を高鳴らせるなど、「何を今更」なのかもしれない。
だがお預けを食らった犬のように、健太の本能はこの上なく刺激を求めて股間を熱くさ
せていた。手を離してもスカートを戻そうとせず、長い美脚をさらけ出したその姿が理性
を混乱させる。
胸元に押し付けられた乳房の膨らみもそのままだ。密着した耳元には微かに女の呼気も
感じられ、健太の興奮は収まりそうにもない。
そんな自分を制するかのように、ありったけの理性で訊いてみた。
「どうして、あのコンビニに……俺がいるって…」
「まさか。全然知らなかったよ。あれはただの偶然。幸運だっただけです。下校途中に覗
き魔さんと再会できるなんて思いもしなかったし」
こちらの会話には乗ってくるらしい。自分を落ち着かせるために、ここはペースを取り
戻しておきたかった。
「本当は明日から接触しようと思ってたんだけどね。でも今日見つけちゃったし、ちょう
どいいでしょ?」
「接触って……でも早川、どうやってだ? 俺はただ偶然あの場に居合わせただけだぞ。
学年もクラスもわからないだろ? すぐに会うなんて無理じゃないのか?」
時間をかければ別だろうけど、という言葉は呑み込んだ。
「あはは、普通はそうでしょうね、三年四組の高橋健太先輩?」
完敗だった。平然と自分の所属を述べてくる早川由貴は、既に健太のことをよく知って
いるようだった。
「知ってたのかよ……」
「ええ、知ってますよ。前に先輩、私を見に一年の教室にまで来てたでしょ」
あははは、と笑いながら由貴は答えた。
「バレてたのかよ……」
「先輩みたいな人、そんなに珍しくないもん。気になったんでしょ、私の噂」
珍しくない――確かに珍しくないのだろう。話を聞きつけて由貴を見に行った男は大勢
いるという。健太の耳に届くのだから結構な数なのだろう。源にある由貴が知らぬはずは
なかった。
「特に先輩は……ここの噂ですよね?」
由貴の目が瞳が妖しく光った。誘うような、そして挑発するような目つきで健太を見上
げ、彼女は左手を乳房の上に置いた。
「教室で私を見るなり、顔の次に胸だったもんねえ? よく覚えてますよ〜?」
かあっと顔の温度が上がる。もう数カ月も前の話だ。あの頃から見抜かれていたなんて
予想だにしていなかった。
「私としては"ああ、またか"って感じでしたけどね。山ほどいますから、そういう男」
「は、早川、お前なぁ……」
などと口を開いてみるものの、返す言葉が見つからない。さり気なく侮辱されているの
だが、どう反応したらいいのだろう? 事実だけに反論もできなかった。
「山ほどいるんだったら、どうして俺のことなんか覚えてるんだよ? それこそ有象無象
の輩だろ? 俺なんかさ」
辛うじて疑問を口にすると、由貴はくっくっと笑い出した。
「簡単ですよ……。先輩だって、有象無象の中からでも、気に入った女のことは覚えるで
しょう? それと同じことです。私だって覚えてる男はいるんです。先輩もその一人だっ
たってこと」
思わぬ言葉にドキリとする。それほど自分は由貴の好奇心をかき立てるような男だった
のだろうか。
「先輩って結構、可愛い顔をしてますもんねぇ?」
由貴は健太を抱き寄せる右手を離し、その掌で頬を撫でてきた。
「うちの学校、どいつもこいつも童貞の顔してますけど……先輩はなかなかいいですよね。
別に美形だとかは思いませんけど、好感が持てます」
意味がわからなかった。どうやら気に入られているらしいが、その理由の意味がよくわ
からない。そもそも童貞の顔ってどんなのだ?
「実はね……」
突然、由貴が声のトーンを落とした。
「先輩、お願いがあるんですよ」
美しい後輩は再び、舌で唇をぺろりと舐めた。
「接触しようと思ってたのも、このお願いがあるからです」
由貴はまた上目遣いに健太を見上げ、しかし挑発するような双眸は決して崩すことなく、
次の言葉を繋いだ。
「私と樫原先生のこと、誰にも言わないで欲しいんです」
「は……?」
拍子抜けだった。何を要求されるのかと思ったら、その程度のことでいいのか。
「べ、別にいいけど……最初っから誰にも話すつもりなかったし……」
そう答えても由貴はくすくす笑うだけだった。
「男ってみ〜んな最初はそう言うんですよね〜。もし本・当・に・黙っててくれるんなら、
私の変な噂もずっと少なかったと思うんだけど? だから信用してないんですよ、男との
そういう口約束はね」
確かにそうかもしれない。口が軽いと思われるのは心外だが、由貴ほど魅力的な女と関
係を持ったとなれば、自慢したくなるのが男の性ではなかろうか。女にとっては迷惑なだ
けだろうけれど、健太とてその気持ちがわからないわけではなかった。
「だけどさ…しょうがないんじゃないのか? 俺は黙ってるけどさ、誰にも言わないで欲
しいって言っても、人の口に戸を立てるのって無理だろ?」
「ええ、無理ですね」
由貴はあっさりと即答した。口止めを要求しながら成果は否定する。もうわけがわから
ない。
「私はさぁ……別にそこらの男がヘラヘラしゃべってしまうのは別にいいの。そんなのは
どうせ他のいろんな話の中に紛れて、事実すらも噂の一つに化けちゃう。気にしてたらき
りがないし、いちいち男も相手してらんないでしょ。一件ずつ検証する人がいるわけでも
ないんだし。真実を知ってるのは私だけでいいのよ」
達観というか慣れているというか……健太は絶句してしまった。噂に踊らされる男に対
し、本人はあっさりと言いのけてしまう。この態度だけで男の完敗だ。
どの噂が真実なのかを知っているのは、やはり女だけなのだろう。「生まれた子が誰の
子供なのかを知っているのは女だけ」という話に通じるものがある。女の異性関係など、
究極的には話半分にしか信じることができないのだ。
「だから噂なんかいくら流れててもいいんですよ。"あの子とあいつは付き合ってるのか
なあ、付き合ってないのかなあ。付き合っててもまだヤッてないよなあ、でもやっぱりヤ
リまくってるんだろうな"――な〜んて思わせてるときが一番、男って女に注目するんだ
から。男って妄想の生き物よね、本当に」
想像もしなかったことを平然と口にする。男の心理をよくわかっているな、という気が
した。いかにもありそうな話だが、「男なんてそんなもんよ」という態度が侮りにも見え
てしまい、そんな女への反発心から否定したくなる。
が、少しでも考えれば、そして考量を伸ばすほどに、由貴の言うことは当たっているよ
うな気がしてならない。早川由貴の名が星創学園内に知れわたる上で、様々な噂が男に興
味を持たせているのは間違いなかった。
由貴を気にする男は必ず悶々とするのだ。もしかしたら彼氏なんていないかもしれない
し、セックスだってしてないかもしれない――と。
まずあり得ないことなのに、男は様々なケースを張り巡らせ、ゼロではない可能性にた
どり着こうとする。しかし余りの都合良さにも思い至り、「でもやっぱり……」と勝手に
落胆する。確かに男とは妄想の生き物だった。
そしてそんな状態にある女は確かに男の注目を惹きつけるのだろう。「もしかしたら」
という妄想の可能性とやり切れない嫉妬がすべて、興味となって女に向けられるのだ。
「ってことは……自分から流した噂もあるってことか…?」
思わず口に出して由貴に聞いてしまった。適度な年上にもロリ顔にも見える美貌が、自
信に満ちた余裕の笑みを浮かべている。返事はないが、男のすべてを見透かしたかのよう
なその姿が、健太の質問を肯定していた。
〈噂を利用したり流したりして……男の興味をコントロールできるのか……〉
そんなアクションをとらされていることに、どれだけの男たちが気づいているのだろう。
由貴は男以上に男のことを知っている。そうとしか言いようがなかった。
「そういう噂を聞くと、私を抱きたくても抱けない"弱いオス"は、見えないライバルへの
嫉妬に溺れるのよね。そもそも本当にそんなライバルなんているかどうかも分からない、
噂だって本当かどうかも分からないのに、嫉妬の炎で心はいつもメラメラと燃え上がって
るわけよ」
男が気づかない、いや、気づいていながら決して認めないところも的確に突いていた。
「で、そんな見えないライバルが羨ましくて羨ましくてしょうがないのに、私と関係を持
った"強いオス"しか、その欲求を満たせないとわかってる男たちはどうするか――簡単で
すよね。女を貶める方向に走るんですよ。本心は真逆なのにさ。男はみんなツンデレなの
です……なんつってみたりして」
その通りかもしれない。由貴をモノにしたくて仕方がないくせに、流れている噂だけを
拾い上げて「あいつヤリマンだしな」、「こっちから願い下げだ」、「彼女にしたくは
ねーな。ヤレればそれでいいや」などと会話している男がいる。健太も耳にしたことがあ
るくらいだった。
だが、そういう連中に限って本心は違うのだろう。由貴に対してあり余る感情と欲望を
コントロールできないために、責任を女にぶつけるのだ。
女に目を止めてもらえないのは自分に魅力がないから――そんな正論を肯定するには、
男たちはまだまだ子供だった。むしろ由貴の言葉が正鵠を射ていそうだ。彼らの本心など
とっくにお見通しだろう。
「自分が負けてることを女のせいにするのは楽ですからね。本当はそうすればするほど、
私の存在がどんどん男の心の中で大きくなっていって、私をもっと欲しくなるだけだと思
うんだけど」
それでも満たされない連中は、悔し紛れに真偽の定かではない噂を流したり、あるいは
由貴を貶めるために都合のいい情報だけを集めていく、という連鎖が生まれる。
「そのくせ、私がちょっとでもいい顔を見せると――」
「"俺はそんなの信じてないからな"とか"お前の過去なんかどうでもいいよ"なんて態度を
とり始めるのか?」
機先を制するように、ちょっとだけ突っ張ってみた。由貴は一瞬きょとんとした表情を
見せたが、すぐにくすくすと笑い出す。
「あはははっ、わかります? 本当、男ってみ〜んなツンデレですよねえ?」
「そりゃ……わかるよ」
俺だって男だもんな、などと心の中でつぶやく。
これほど的確に男の心理を読み取れるのも、彼女に関わってきた男がそれだけいるから
だろう。何人の男と心や身体を重ねればわかるようになるのか、健太には皆目見当もつか
なかった。
「でもさ、変な噂が流れててもいいんだったら、どうして樫原とのことは黙ってなきゃな
らないんだ? 話を聞いてると噂を歓迎してる節もあるように聞こえるけど?」
由貴は笑顔のまま聞いている――が、その表情は普通の笑顔とは明らかに違う。
楽しみの笑いと嘲笑では意味が違うだろう。今の由貴は後者に近い。男を手玉に取って
いる時の笑いなのだ。
樫原との交わりを覗き見ていた健太へ送られた冷笑と、同じ質の微笑みである。
由貴はベンチから立ち上がり、ついてくるよう促しながら歩き始めた。わずかに距離を
置いて彼女の後ろを追っていく。
「結構好きなんですよね。欲望に塗れた男の視線……」
「え、ええ?」
「私が"女"を感じさせた時に男が見せる、『ヤリたいんだよ、ヤラせろよ』って意志のこ
もった視線のこと。だけど私が許さない限り、男たちは指一本すら触れることができない。
相当な屈辱ですよね。私を思い通りにしたくても何もできない。なのに、かなえられるこ
とのない欲望は際限なく沸き上がって、延々と私を欲しがる……それって私の魅力に屈服
してることになりません?」
セックスのシステムで「相手を選べるのは女だけ」という構図がある場合は、確かにそ
うだろう。由貴と星創学園の男たちならほぼ100%だ。
「欲望と同時に見せてくれる、その屈辱と屈服に悔しがる男たちの表情……私にとっては
ご馳走なんですよ。ほら私、結構なサディストだからさ」
サディストだからさ――その瞬間、ゾクリとするような期待感を覚えた。肉棒がびくん
とそそり立ってしまう。慌ててポケットに手を突っ込んで、服に浮かぶ膨らみをスラック
スの内側からこっそりと修正した。
恐ろしい想像が浮上してきた。もしかして早川由貴がほぼ男子校の星創学園に進学した
のは……それが狙いだったのではないか、との疑念だ。
聞く気にはならなかったが、由貴だったらあり得る気がした。
「だから、その辺の男との噂が流れる程度なら別にかまわないんですけど――」
健太たちは公園の一角にある小さな林の中に入っていった。立ち並ぶ木々で内からも外
からも様子をうかがうことは難しい区画だ。
「相手は一応、学校の先生だからね。"教師と生徒の禁断の関係"ってのが噂になるのは、
私にも樫原先生にも不都合なの。わかりますよね?」
くるっと振り向いた由貴の顔は笑っていた……氷のように鋭く、そして被虐の性癖を激
しくかき立てるような、健太の欲望を刺激するサディストの顔である。
「し、心配すんなよ。誰にもしゃべったりしないって」
気圧されたかのように健太は一歩後ずさってしまう。が、歩調を合わせるように由貴も
にじり寄ってくる。
「人の口に戸は立てられない――ついさっき、先輩も言ったじゃないですか?」
「い、言わないってば! 大体しゃべったって何にもならねえって! 噂の一つになって
消えてくだけだって言ってただろ!」
「ええ、でも樫原先生は利用価値があるの。だから教師に限っては変な噂が流れたり、色
眼鏡で見られるような事態は避けたいの。そのためにもきちんと先輩を黙らせるように、
工作しなきゃいけないんですよ」
「利用価値って何だよ!? それに工作って……お前と樫原、付き合ってんだろ?」
ここに至っても、樫原と由貴の性交は恋人だからこその関係だと思っていた。
いや、健太はそう思いたかったのだ。その幻想が事実であって欲しかったのだ。
「まさか。樫原と付き合ってなんかいませんよ。あっちはそう思ってるみたいですけど、
私は彼氏だなんて思ってない。あんなのセフレのワン・オブ・ゼムに過ぎません」
十六歳の少女が口にするような言葉ではない。が、平然と言い切るその姿が実によく似
合っている。童貞には想像もできない由貴の実態に圧倒されるしかなかった。
「樫原には利用価値があるから、あんな風に恋人の真似事をしてるんですよ」
じりじりとにじり寄る由貴の双眸はまさに猫のメスだった。肉食獣に捕捉され、追い詰
められて、後はもう食われるだけの獲物が健太だった。
「な、何だよ、利用価値って……」
余りのことにまともな思考が浮かばない。強烈なパンチを食らって脳を揺らされたボク
サーのように、身体の自由が利かなくなっていた。
由貴は構わず、一段とトーンを落とした声で囁いた。
「化学の試験問題、何故か私は事前に知ってたりするんですよ……」
そう、耳元で囁かれた――いつのまにか由貴にはそこまで接近されていたのだ。
くすくすと笑う声も、脳と同時に鼓膜を揺らす。
「おかげ様で大した勉強しなくても、成績は結構いいんですよね、私って」
そこまで聞いて健太は慄然とした。樫原の利用価値とはそういうことか。
だが、瞬間的に頭に閃いてしまう――果たしてそれは化学のことだけか、と。
〈利用価値があるのは化学だけか…? 他の科目の教師だって、手玉に取られている可能
性があるんじゃないのか?〉
だとすれば、どれほどの男がこの女に翻弄されているのだろう。健太は言いようのない
敗北感に襲われた。かなわない……かなうはずがない。
クスッと笑って由貴は更に衝撃的なことを告げてくる。
「でも樫原は男としても全然ダメね。腰を振るしか能がないから」
樫原でそういう評価なら、星創の男たちは一体どうなるのだろう……。
今まで女がセックスを評価するなんて考えもしなかった。いつも見ている成人向け動画
でもアダルトコミックでも、そして成年向けの小説でも、必ず女が狂ったように喘いでは
絶頂に達していた。作り物だとわかっていても、心のどこかで「こういうものだ」と思っ
ていたところがある。
特に挿入してからの女の反応は、どのメディアでも同じようなものだった。そのためか、
頭のどこかで「入れれば女は快楽の忘我に落ちる」という幻想を持っていたかもしれない。
そんなことがあるはずもないのにだ。
故に「腰を振るしか能がない」なんて言葉は新鮮であり、殴られたような衝撃を覚えた。
快楽を与えられる側、つまり通常であれば評価は女に委ねられている。そのことに健太は
初めて気がついた。
必ず女が満足し、その悶え方で男が評価を下していたセックス――それしかないアダル
トメディアの表現のほうがおかしかったのだ。
それだけ由貴の経験は豊富なのだ。セックスの巧拙を理解するだけの快感を味わった過
去が何度もあるということだ。「腰を振るしか能がない」の具体的な意味もわからない、
健太のような童貞とはまるで格が違う。
そうして格の違いを思い知らされる度に、健太は興奮を抑えられなくなる。この女が本
気になって男を悶えさせようとしたら、今までに味わったことのないような快感が約束さ
れているのではないか――期待感ばかりが募っていくのだ。
「さて、利用価値の説明は終わったので……次は"工作"の説明ですね。私としてはむしろ
こっちが本命です。先輩をここに連れてきたのもね」
由貴は唇の端を持ち上げて「くすくす……」と笑い、健太の懐に飛び込んできた。
慌てて後退する健太の背にごすんと衝撃が走る。まただ、またしても「いつの間にか」
太い木の幹に追い詰められていたのだ。
「ふふ、もう逃げられないわね、先輩……」
目の前で健太と目を合わせ、ぺろりと舌舐めずりを見せる由貴。
その姿はとても美しく、そして健太を最高に気持ち良くしてくれるように見えた。
由貴は冷たく鋭い瞳で健太を見据え、挑発的な口調で工作を開始した。
「先輩は私と樫原の秘密を知ってしまったんですよね……しかもそれは、誰にもバラされ
たくない秘密なの」
健太の耳元を意識させるように囁いてくる。甘えるようにかすれた声が艶めかしく、や
たらと耳の奥に残るような声だった。
「でも人の口に戸は立てられない……それでも黙ってもらわなきゃならない。どうすれば
いいと思います?」
由貴の手が健太の胸元に触れた。その瞬間、ビクッと健太は震えてしまう。そこに隙を
見出したかのように、由貴はその手を胸板に触れさせたまま、静々と下へ動かしていく。
「簡単なことよ……私と先輩の間にも、秘密を作っちゃえばいいのよね?」
その直後、間髪を入れずに由貴が動いた。
「ん、んんぅっ……!」
くぐもった声を上げたのは健太のほうだ。目の前にある整った美女の顔が一気に迫った
かと思うと、唇に柔らかい感触が重ねられた。
〈え? ええ?〉
余りのことに思考が止まる。自分の唇に重ねられているのは、由貴の唇だったからだ。
生涯初めてのキスが由貴のような美女――という感慨に浸る暇もない。更なる刺激が健
太の思考能力を完全に奪い去る。
「……っ!」
ぬるりとした感触が唇の間を割って、健太の口腔内に侵入してきた。
その艶めかしい肉欲の尖兵が、由貴の舌だと気付くのにしばらくかかった。
巧みに濡れ動く舌先は健太の唇を這い、歯茎をなぞり、口腔の粘膜をすり合わせながら
着実に奥へと進んでくる。
やがて健太の舌先を探り当てた由貴のそれは、まるで男の理性を蹂躙するかのように激
しく絡みついてきた。高等な技巧を極めた舌が男の肉棒に絡みつき、理性と欲望を白い液
とともに奪い去るがごとく、ねっとりとした情熱の愛撫が襲いかかってくる。
「ん、んん、んんぅっ……」
喘ぐのはもっぱら健太のほうだった。女の舌が自分の舌に絡む度、口から体力が吸い取
られていくように力が抜けていってしまう。がくんと膝が落ち、自然と背後の木にもたれ
かかるしかない。
余りのことに視界がぐらぐらと揺れるが、それすらも読み切っているかのように、由貴
の手がすうっと伸びてきた。あごを押さえられて視線を強制的に固定されると、学園一の
美女の瞳が爛々と輝き、愉悦に満ちた笑みを浮かべているのが目に入ってきた。
唇をもぎ離した直後は口と口の間に扇情的な糸が引かれ、木漏れ日の中にいやらしい銀
の光をきらめかせる。情熱的なキスを交わした二人の唾液で、由貴の唇は艶めかしく濡れ
ていた。
「どうせキスも初めてだったんでしょう……?」
その妖しい輝きを舌で舐め取り、由貴は脱力した健太の耳元で情欲をそそるのだ。
「ふふふ、先輩って可愛い……女の子みたい」
心の奥に反発が目覚める――が、抵抗する気力が根こそぎ奪われていた。
由貴の息遣い、由貴の体温、由貴の唇……すべてが魅力的で、沸き起こるのは快楽への
期待ばかり。迂闊に抵抗したら相手の機嫌を損ねてしまう。そうなったらもう彼女に何も
してもらえなくなる。それが絶対に嫌だった。
「くすくすくす……前から思ってたんだけど……」
サディスティックな愉悦に浸っているのか、由貴の目の輝きは増していくばかりだ。
「先輩ってマゾでしょ?」
「―――!!」
さすがに健太も目を見開いた。
信じられない。由貴と特に親しいわけではない。話したのは今日が初めてだ。
彼女が自分に興味を持っていたことは先の言葉からもわかったが、だからといって、ど
うして性癖まで見抜かれるのか。
それどころか「俺はもしかしたらマゾかもしれない」と思ってから、まだ一時間も経っ
ていない。自分でもわかっていないのに、どうしてこんな年下の女がわかる?
「くくくっ、いい顔ね……開発し甲斐がありそうだわ」
もしかしたら、俺に「好感が持てる」のは……俺がマゾだからか?
マゾだからサドの由貴とは需給が一致するから、ってことか?
〈冗談じゃ、ねえぞ……!〉
女に嬲られるなんてカッコ悪いし恥ずかしい。断じてそんなものを受け入れるわけには
いかない――と思うのだが、健太の脳はそんな思いを無視するように命じてきた。
そのままの自分を受け入れれば、最高に気持ち良くしてもらえるぞ――そんな強烈な命
令だ。快楽という名のニンジンを目の前にぶら下げられ、健太は意地と本能の間で葛藤し
続けていた。
「くすくすくす……堕ちるかどうか迷ってるわね? 先輩、やっぱり可愛い……」
由貴は唇をもう一度重ね、しかし今度はすぐに離す。
「じゃあ、一緒にどんな秘密を作っちゃいましょうか……」
さも楽しげに女は妖艶な笑いを浮かべる。口の端を持ち上げ、すぅっと目を細めた由貴
の姿は妖艶を通り越して最早凄艶である。男の保護欲を駆り立てるとか、可愛らしさに目
を奪われるとか、そんなものと彼女はまったく縁がないのだ。
男の暗い欲望に火をつけ、本能のままにメスを求めさせる。人間の暗部を引きずり出し
て醜い肉欲を肯定させる。由貴の撒き散らす色香はそんなベクトルで男を骨の髄から刺激
するのだ。
彼女をロリ顔などと思っていた頃の自分が、今となってはとても信じられない。
早川由貴は年齢不相応に大人っぽい顔と、年齢以下の童顔をまったく同じ顔に住まわせ
ているのだ。普段こそ星創学園ではおとなしそうなロリ顔で男を惹きつけているが、実は
まったく逆方向に艶を湛えた色香を発揮することもできる。
そして彼女の気分次第で男に与える印象は変わるのだろう。今日と明日どころか、この
日だけで健太は二人の女を見ているような気分になってきた。由貴の顔は一つしかないと
いうのにだ。
「ふふふふ……実はもう決めてるんですけどね。先輩と私の秘密…」
由貴は経験も技巧も男の心理の見抜き方も、人並み外れた早熟さで心得ている。健太の
ような童貞を掌の上で転がすことなど苦にもなるまい。
「私と樫原の関係を黙っててくれたら……」
怯えにも期待にも似た感情に支配された健太。その胸元に預けた手を静かに下ろし、た
とえようもなく甘い声音と吐息を耳と首筋にまとわりつかせながら、由貴は健太を落とす
一言を――小さく口から解き放つ。
「先輩の童貞、私が奪ってあげる……」
ゾクリとする背筋の感覚に身震いする。
ぺろり…と由貴の舌が舐めたのは、彼女の唇――ではない。
健太の耳朶だった。
今回はここまでです。長くなり過ぎましたので。
以前の投稿にレスありがとうございました。
続きはまた後日にでも投下します。
なんという生殺し
続きをwktkしながらまってます
>>325 全裸のまま朝を迎えてしまった
ハッ!これも彼女の思惑の内か…ビクンビクン
規制解除キテタ!
>>325 待ってます
全裸で待ってます
最初は彼女が何を言っているのかわからなかったが、数秒もしてその意味が脳に浸透し
てくると、健太の股間は熱いほど滾り始めた。
「お、おい、早川……今、なんて……」
「黙っててくれたら、先輩の童貞を奪ってあげるって言ったんですよ」
挑発するように後輩がニヤニヤ笑ってこちらを見ている。「どう? 乗らない手はない
でしょ?」――そんな風に思っているのが見え見えだった。
「勿論、今日じゃないわよ。すぐにヤラせて噂までばら撒かれたらただのヤラれ損だもん。
先輩が卒業してから…ね?」
もうしばらくは先の話だが、信じられないほどに魅力的な約束だった。
どうせ一年でまともな彼女ができる見込みなどないし、同年代の男たちと同様、健太も
早く童貞を捨てたいという思いは切実だ。しかも相手が由貴のような巨乳の美人となれば、
願ったりかなったりではないか。
「ほ、本当にいいのか……?」
「ええ、別に構いませんよ? それとも私が怖い?」
そりゃ本音を言えば怖い。悪い話には思えなかったが、しかし彼女を信じ切っていいか
どうかわからない。
「安心して。悪いようにはしないからさ。先輩にもテストの問題くらい流してあげるよ。
学年が違ってもそのくらいは何とかなるしね」
平然と言い放つ由貴はやはり底が知れなかった。何を考えているのかよくわからないし、
そこまでするメリットが彼女にあるのだろうか。
思い当たるとすれば、マゾの素養がある男を開発する楽しみ、くらいしか思い浮かばな
いのだが。
「それにさ――気持ち良くなりたいでしょう?」
くすくすと笑いながら由貴は腰をくいっと回してみせた。制服のスカートが小さく舞う。
健太が思い出すのは当然、先ほど樫原を二分で二度も絶頂に導いた、余りに巧みな対面
座位での腰使いだ。
〈あんな風に腰を使ったら……俺なんかどれだけ射精しちまうんだろう……〉
自分が耐えられるかどうかなんて最初から頭になかった。
耐えられるはずがないのだ。興味の中心は射精のときにどれだけ気持ち良くなれるか、
その一点に染まっていた。
「……わかった……絶対に誰にも言わない。黙ってるよ」
期待で目は輝いているかもしれない。この程度のことで本当に由貴と身体を重ねられる
なら安いものだろう。
顔を上げると由貴は満足そうな笑顔を浮かべていた。
「ありがとう。先輩って優しいね〜」
だがそんな風に笑われてもどう反応したらいいか分からない。本気か嘘か分からないが、
後はこの子の機嫌を損ねないようにして卒業式を迎えよう――と皮算用を始めた直後。
「それじゃあ……先に手付け金を払いますね?」
妖艶な笑みを浮かべてまたも由貴はにじり寄ってきた。じっと健太の瞳を見据えながら、
先ほど下ろした手で興奮した男の象徴をスラックスの上から撫でさする。
「う、あっ……」
「ふふふ…いい声、いい顔……もっと私に見せて…」
どこかしら甘えるような口調で男の欲を煽りながら、指先は巧みに男の股間を這い回る。
木に追い詰められた健太に逃げ場はない。勿論、力で弾き飛ばすことはできるだろうが、
何しろこんな美女との初体験が待っているのだ。卒業するまで決して由貴の機嫌を損ねる
わけには――
〈あ……! そ……そうか……そういうこと、だったのか…!〉
健太はそこでようやく気がついた。
タダより高い物はない。健太はセックスと引き換えに、由貴に縛りつけられたのだ。
いや、そもそも本当にヤらせてもらえるかどうかも分からない。ただ「童貞を奪ってあ
げる」という口約束につられ、彼女に逆らうことを許されなくなったのだ。
最初は自分が得するだけだと思ったが、とんでもなかった。やはり裏はあった。
むしろまったくの逆だ。この「契約」は由貴だけが得をするのだ。魅力的な餌に飛びつ
いてしまったが、実は彼女が仕掛けた罠だったのではないか。
由貴は処罰の恐ろしさで健太を繋ぎ止めたのだ。彼女の機嫌を損ねれば「あの約束、な
かったことにするから」という罰が待っている。そのリスクを回避するためには、何とし
ても彼女に従い、機嫌を損なわぬように振る舞わねばならない。口約束が信用できないの
は男だけではなかったのだ。
健太とてヤリたい盛りの高校三年生だ。セックスを果実とした関係は何としてでも維持
したい。たとえ彼女の嘘だったとしても、今は信じて従うしかない。
希望の星を天に浮かべているのが悪魔だとわかっていても、健太はその方角へと歩むし
かないのだ。歩むしかなくなってしまったのだ。
勿論、由貴もその程度はわかっていて提案してきたのだろう。きっとそうして男たちを
手玉に取ってきたのだ。
本当は樫原との関係をバラされても気にしないのではないか。噂になると不都合だとは
言っていたが、本音かどうかわかったものではない。健太という獲物を首輪とロープで捕
まえておくための撒き餌だったのか――とすら思えてくる。
彼女はどれだけの異性を観察し、話を聞き、そして身体を迎え入れたのだろう。こんな
テクニックが一朝一夕で身につくわけがない。
男を知り尽くした女は当然、そこに至るまでに数多の男が通り過ぎている。由貴の場合、
桁外れに低い年齢でそこにたどり着いた凄味があり、セックスで男を翻弄することすら楽
しみの一つと捉えている。となれば彼女にもう敵はない。
その証拠に、星創学園の教師たちはもう由貴に弄ばれている可能性すらある。はるかに
人生経験豊富な男たちですらそのザマだ。何人がこの極上の肉体と魔性の精神を持つ女の
虜になっているのか、想像は果てしなく膨らみ、様々な思いが去来する。
だが仮に由貴にその気持ちを話しても「それがどうしたのよ?」と傲然言い放つだけだ
ろう。この美人にとっては繰り返される日常の一部なのだろうから。
美しい後輩は男の快感を増大させるため、今も平然と肉棒を指で転がしている。
「それじゃあ……本格的に可愛がってあげるわね」
悪魔のように微笑み、由貴は健太に宣告した。
慣れた手つきでベルトと留め具を外し、スラックスのファスナーを下ろす。ほとんど一
瞬だった。今まで何度も男の服を脱がせてきた経験があるのだろう。
すぐにぐいとスラックスが足首まで引き下ろされ、下半身が下着だけにされた。股間を
隠すトランクスの前が大きく膨らんでいる。もう隠しようがない。
「くくく……もう興奮し切ってるわね。白いの出したくてしょうがないみたいよ、先輩の
コレは。このままパンツの中でイかせてあげようか?」
口元にサディスティックな笑みを浮かべ、高圧的な口調で挑発する。その目は愉悦の色
彩を帯びていて、男を弄ぶのが楽しくて仕方がないといった様子だった。
上目遣いに見上げてくる由貴の双眸が実に艶めかしい。辛うじて首を振ると、年下の美
女は余裕の微笑を崩さぬまま、健太のトランクスを一気に引き下ろした。
ひんやりとした外気が下半身に触れる。が、身体の中心にある強力な熱源はそれで萎え
るようなこともない。むしろ女の目に触れたことで興奮が増し、更なる快感の予感にピク
ピクと震えた。
「あははは、こんなに硬くして…可愛いわね」
由貴ほどの美女に触れられたら硬くなって当然だろう。半ば開き直りにも近いが、そう
思うことで自分を納得させる。
「くすくす……先輩みたいなチェリーなんか、指一本でイカせられるわよ」
白い指を健太の目の前にかざして見せつけた後、由貴は自分の右手人差し指を立てた。
その付け根から爪の先へ、ぺろりと舌を這わせていく。唾液に薄く濡れた指が、射し込む
陽を反射してぬらぬらと光る。
それは当然、フェラによって唾液に塗れた肉棒を否が応でも連想させる。由貴が導いた
連想に、健太の目はその人差し指に釘付けになった。
「……試してみる?」
挑発的な口調の由貴に、健太は思わずうなずいていた。
「うふふふ……くすくすくす……」
その返答に満足したのか、由貴はサディスティックな笑いとともに、その白い指を健太
のペニスへと近づけていく。
同時に健太へ身を預けるように身体を触れさせ、左手で肩を抱き寄せつつ、右手の人差
し指を勃起した肉棒の先に這わせた。
「いっぱい気持ち良くしてあげる……」
鼓膜からではなく、まるで直接脳の中へと染み込んでくるような声が響き、期待はます
ます膨らんでいく。それに応じるかのように、健太の肉棒がびくっと痙攣した。
くにくにと這い回る白い指先が冷たく感じる。健太の肌より体温が低いのか、その冷た
さが逆に圧倒的な現実感をもたらしてきた。
〈ほ、本当に早川由貴が手で、俺のを……〉
そう思うだけで勃起するのに、由貴の指はゆっくりと亀頭を愛撫していく。その指の軌
道に沿うかのように快感が呼び覚まされ、気持ち良さが蓄積されていった。
上手い。触れられているのが人差し指だけとは思えなかった。女から初めて愛撫される
感激や高揚など、精神的な要因を否定はできない。が、それでも由貴の愛撫は技巧に富ん
でいた。
指先に入れる力の強弱、撫でさする位置、そして女の存在を感じさせる吐息や、胸元に
代表される肉体の密着……セーラー服越しとはいえ、冷たい指とは対照的な温もりが、由
貴の存在を確固たるものにしているのだ。
くにくにと亀頭を這い回る指先が次第に動き回る振幅を拡大させ、張り出したカリへと
愛撫の軸を移していく。
「う……く…」
口の隙間から荒くなった息が漏れる。密かに憧れていた女の手だからなのか、それとも
男の性感を知り尽くした手練手管が為せる技巧なのか、そこまで考える余裕は童貞にはな
かったが――自分の手でしごくより、ずっと快感のレベルが高い。
「うふふふふ……透明な液がもう出てきてるよ?」
挑発的な言葉が興奮を煽る。肉棒の根元に貯まる快感が突然跳ね上がり、本能も理性も
射精したいという欲に染まりつつある。
「もし五本の指だったらもうとっくにイッてたわね。ふふふ、先輩って早漏ねぇ?」
言葉攻めが脳を直撃する。気持ちを抵抗へと向かわせるのがこの嘲笑だ。ここまで侮蔑
される言われはないし、意地でも耐え抜こうという気持ちにもなる。ましてやプライドが
指一本での射精など絶対に許さない。
しかし同時に沸き上がるのは、由貴の言葉を肯定してしまいたい気持ちだ。悔しさだけ
ではなく、未知の快感を言葉攻めで得てしまっていた。
早漏だなんて男のプライドからして許されないが、それを粉々にされること、すなわち
「男であること」から解放されて楽になる……想像するだけで快感を昇華させてくれる予
感に囚われてしまった。
それらに加え、男なら誰でも苦悩する葛藤が、健太の射精と我慢の間に横たわる溝を広
げていく。射精したいけどしたくない……そんな矛盾だ。
「くすくすくす……面白いわね、先輩」
快感を味わいたいが、絶頂に達して得られる快感は出す瞬間のほんの数秒だけ。もっと
気持ち良さを味わいたいのに、射精の快感は長続きしてくれない――こうして男は「出し
たいけど出したくない」と葛藤するのだ。
「あなた、私の指一本でこんなに狂っちゃってるのよ……?」
この葛藤を由貴の言葉攻めが更に深いものにしてしまう。出してしまえば女に早漏と嘲
笑われ、男のプライドはズタズタにされる。しかし我慢すれば中途半端な快感で生殺しだ。
最高の悦楽は絶対に得られない。
「情けないよね? 恥ずかしいよね? 大の男が私の指一本に屈服して、肉体も精神も狂
わされちゃうんだよ……?」
どちらも嫌なのに、体は正直に快感を求めてしまう。この葛藤はどうすれば克服できる
のか、男には永遠にわからないのではないか。
気がつけば、そんな葛藤の間にも由貴の人差し指はペニスを巧みに刺激し続けている。
宣言通りに健太の快感は次第次第に高められ、その指が裏筋へするすると伸びていった直
後、健太の下半身は「もう限界だ」と脳に信号を送ってきた。
全身の筋肉を硬直させて射精に耐え、愛撫から逃れようと腰を引く。けれどもまさにそ
れが合図だったかのように、由貴は腰の引きに合わせて指に入れる力を込めつつ、耳元で
甘い挑発を囁いてきた。
「もう限界? この程度でイッちゃうの? 悔しかったら耐えてみせてよね!」
その瞬間、健太の頭の中で白い光が弾けた。
由貴の指先は裏筋とカリ首を実に巧みに這い回る。力加減も絶妙で、男に我慢させる気
などさらさらないようだ。指から伝わる快感が「射精させてやる」という由貴の意志を強
烈に伝えてくる。健太の下半身に蓄積された悦楽の総量が、我慢の堤防を決壊させ――
「もう、駄目…だ……あああっ!!」
一声甲高く息を吐き、愛撫に翻弄されてあごを仰け反らせる。
次の瞬間、肉棒の管を高速で駆け抜ける快楽の塊が弾け、健太は白い情熱を虚空に射ち
放つのだった。
「あ……あ、ああっ……!」
間を置かずに数度の痙攣。快感とともに全身が痺れ、その度に量を減らしながら白い粘
液が搾り出され、表の世界へ飛び散っていく。途方もない悦楽が痺れるように身体の芯を
貫いていった。
「ふふふ……どんな男でも、イクときの顔は可愛いわね」
快感の絶頂と射精の本流は数秒で終わるが、その後もひくん、ひくんと肉棒は微かに震
え、その度に出す時と同じ快感を伝えてくる。出し終わっても由貴の指はペニスにまとわ
りついたまま、この痙攣が収まるまで柔らかい愛撫を続けてきた。
「まだ気持ちいいんでしょう…? もっと悶えて……?」
彼女は知っている――知っているのだ。出した後も痙攣が終わるまでは快感の余韻が残
ることを。それを熟知した上で激しい快感を引きずり出し、最後まで男を快感で狂わせよ
うとしているのだ。
〈な……なんて気持ちいいんだ……!〉
今までこんな快感を味わったことはない。自分で性欲を処理している時とは比べ物にな
らない快楽の射精だった。女の指が生み出す快感と精神的な刺激が強烈すぎる。
あごを仰け反らせた健太の硬直が解けるのはその後だった。すべてを出し尽くし、半ば
呆けたところで身体の力が抜け、立っていられなくなる。
下半身だけを露出させた奇妙な恰好のまま、健太はへなへなと腰が抜け、その場にへた
り込んでしまった。
そこに差し込む黒い影――勿論、早川由貴だ。
健太の前に仁王立ちになり、肉体的にも精神的にも完全に男を見下している。
優位に立つ者だけが見せる余裕と嘲りの笑みすらも似つかわしい。ぐわんぐわんと頭と
視界が揺れ、目を合わせることができない。虚空に視線を泳がせるしかなかった。
「言ったでしょ? 先輩みたいなチェリーは指一本で充分だってさ」
言葉攻めの数々が思い出される。それが快感を増幅させる強烈なスパイスになっている
ことに気がついた。そして実際に健太は、比喩ではなく彼女に指一本で射精させられてし
まった。
屈辱感がいつしか悦楽に化け、脳の快感を司る機能を刺激していた。心の裏から欲望を
満たされたように気分になり、今度は「こんな屈辱はもう味わいたくない」と「もっと屈
辱に塗れたい」という思いが葛藤を始めてしまう……。
由貴はそんな健太を見下しながら、携帯電話を取り出して健太に画面を見せる。どうや
ら電話機能がオンになっていて、現在も通話中のようだった。由貴がピッとボタンを押す
と、画面で動いていた数字が進行を止める――「2分23秒」。
「ふふふ、二分か。まあ指一本ならこんなもんよね」
喉がからからに乾き、衝撃的な快感から口もきけない。健太は顔に疑問符を浮かべて由
貴を見上げた。由貴は勝ち誇った顔でその意味を告げてくる。
「私が先輩をイかせるまでにかかった時間よ。こっそり仕掛けておいたの」
「な…ん…だって……」
通話時間表示がストップウォッチ代わりだったのだ。
愛撫の時間ほぼ二分。かなり長く感じたが、実際にはその程度だった。これでは早漏の
そしりも免れまい。
「指五本だったらどうだったか、気になるでしょう…?」
自信たっぷりに由貴は笑った。腰を落としたままの健太を冷たく見下ろし、空恐ろしい
事実を告げてくる。
「童貞なら一分で充分ね……耐えられる男なんていやしないわ」
本当にいないかどうかなんて分かりはしない――が、そのくらいの自信はあるというこ
とだ。そして実際、由貴と関係を持った童貞たちは誰一人として一分と持たなかったのだ
ろう。
あの指先の技巧を味わった男には、その自信も虚勢には思えなかった。ましてや童貞が
相手なのだ。由貴の経験からすれば赤子の手を捻るようなものだろう。
そう告げられれば反発心が先行する……はずなのに、健太は違った。真っ先に浮かんだ
のは「その手コキで秒殺して欲しい、早漏の不甲斐なさを罵られたい」――そんな屈折し
た欲望だった。
その事実に気がついて愕然とする。確実に思考がマゾそのものではないか、と。
〈やっぱり、俺って……〉
マゾだったのかよ――と思った直後、更にその欲求を刺激する言葉が浴びせられた。
「もう少し我慢すれば、フェラでイカせてあげたんだけどねぇ? あはははは!」
由貴が自分自身に酔い痴れる高笑いを見せつけてくる。
けれど今度沸き上がってきたのは、罵られることへの期待や快感などではなく、自分自
身に対する激しい落胆だった。
脳裏で何度も繰り返される由貴の言葉が衝撃だった。
〈もう少し我慢すれば、フェラでイカせてあげたんだけどねぇ?〉……。
目を見開いて顔を歪ませる健太をじっくりと眺めた後、由貴は腰に手を当て、前にかが
みながら見据えた。
「……先輩、八五です」
「はちじゅう……ご……?」
「ええ、八五です。覚えておいてくださいね、この数字。今日の夜、先輩はこの数字で抜
くことになりますから」
「ぬ、抜くって……」
「自分でアソコしごいて射精するってことですよ。ヤリたい盛りなんだから、夜にはまた
出すでしょうが。そのときに八五が意味を持つってことです」
「な、なんの……ことだ?」
由貴は答えず、健太のスラックスのポケットにいきなり手を突っ込んだ。そこに収めら
れていた携帯電話を取り出すと、勝手に操作し始める。
「ああ、数字の意味は今夜抜くときに分かりますよ。今は気にしないで」
直後に携帯の着信音が鳴った。自分の携帯ではない。由貴の電話だった。
彼女がボタンを押すと着信音が止んだ。そしてまたカチカチと操作し始める。すると直
後、健太の携帯が着信音を鳴らした。
「はい、携帯返しますね。今ので先輩の番号とメアドもらいました。私のも送ったんで、
登録しといてくださいね」
言われて携帯電話を開く。見覚えのないアドレスと番号が残っていた。これが由貴の番
号とメールアドレスなのだろう。
「一応電話もできますけど、できればメールにしてくださいね。私も先輩には基本、メー
ルで連絡するから」
「えっ……なんで?」
「聞いてたでしょ? さっき樫原とヤッてたときに」
意味がわからない。樫原との会話――何だっただろうか。
怪訝そうに訊ねる健太を振り向き、由貴は澄ました美貌にサディストの笑みを浮かべ、
こう告げた。確かに聞き覚えのある言葉だった。
「ふふふ、大事なことなんだから忘れないでよ。『私、男がよがり狂う顔って好きなの。
また楽しませてくださいね?』――覚えてるでしょう?」
忘れるはずもない。反発や怒りとともに期待と被虐を目覚めさせられるこの言葉は、余
りにも刺激的で魅力的だった。
「先輩を私に入れさせてあげるのは卒業後でしょうけど…それまでたっぷり楽しませてく
ださいね? 私もいっぱい抜いてあげるから、いい顔で泣いてよ?」
大人の女にも、童顔にも見える顔がくすりと笑う。
そのどちらであっても共通していたのは、早川由貴はサディストの顔をしていた、とい
うことだった。
「うああああああああっ!!」
すべてが終わり、帰宅した健太は自分の部屋でのた打ち回っていた。
「なんであんなので出しちまったんだよぉっ……」
望みのままに由貴にイカされたのに、決して満たされた気分になっていない。
罵倒されたからではない。むしろ言葉攻めは快感だった。
由貴にイカされたのが嫌なのではない。マゾに目覚めつつある自分にとって、あるいは
童貞にとって、あの状況は夢が現実になったようなものだ。
〈もう少し我慢すれば、フェラでイカせてあげたんだけどねぇ?〉――無念なのは、この
一言を浴びてからだ。
由貴に射精させられるなんて最高だった。けれども悔しいのは、自分が望んだ射精を思
い描いた途端に、耐えればそんなボーナスが用意されていたことを知らされたからだ。
〈もう少し我慢してれば……我慢してれば……〉
抜いてもらえるのは指ではなく口で、だった。逃した魚のように大きい。
由貴の指先が気持ち良かったのは否定しない。だが、どんな快感を与える技巧を誇ろう
とも、指はやはり指に過ぎない。
セックスにおいて、口腔内性交は手コキより格が上だという男が多いだろう。健太も同
様だった。手よりは口でイカされたかった。
指一本の愛撫で由貴に果てさせられたとはいえ、欲望は消化不良気味だった。
ご馳走を一心不乱に食べて満足していたら、実はその後にもっと美味い物が用意されて
いたときのような落胆。絶妙な快感に満足していたつもりだったのに、更にもっと激しい
快感を用意され、欲望をわざと低い段階で抑えられた「お預け」感……。
自分の求めていたものがかなえられたのではなく、女に仕組まれて強制的にイカされた
ことが、心をかきむしる屈辱になっていた。
「ああ、ちくしょう……」
先ほど出したばかりだというのに、今度は由貴のフェラを想像して勃起していた。今日
何度も健太に見せつけてきた舌舐めずりがとてもいやらしく、あの光景を思い出すだけで
興奮してしまう。
指先であれほどのテクを持つ女が、男を口で愛撫したことがないなんて思えなかった。
それこそ並み外れた経験で男を果てさせてきたに違いない。
自分のペニスを巧みに舐める由貴を妄想しつつ、今から抜いてしまおう――と思った直
後、通学バッグの中に入れたままの成年誌を思い出した。
〈そういや、コンビニで買ったんだっけ……〉
上田みさきのDVDで抜くのは控えた。いずれは見るだろうが、今日はコンビニ前で由貴
にからかわれたし、そのまま抜いたら負けたような気になる。別のグラビアか何かを使お
うと思いながらぱらぱらとページをめくっていく。
〈……お?〉
ふとその手が止まった。とても美しいヌード写真が載っていたからだ。乳房も豊かで腰
も細く、体のラインがとても艶めかしい。
〈これは凄いな……なんて名前のモデルなんだろ?〉
そう思って誌面のキャプションを見てみる。そのページは読者からの投稿写真を掲載す
るコーナーだった。ヌードモデルやAV女優などではなく、一般の投稿から選ばれた女性の
グラビアが載せられるのだ。
〈……ってことはどうせ名前も偽名だろうな〉
それなら気にしてもしょうがないと思い、下半身を裸にしてペニスをしごく準備を整え
たとき、健太はその写真に違和感を覚えた。
〈あれ……?〉
目の前の裸はどこかで見たことがあるような気がした。
特にその豊かに張り出した乳房。円錐のように前面に突出し、明らかに日本人の平均を
はるかに超えたボリュームを湛えている。重力に逆らうような砲弾型で男の情欲を著しく
刺激していた。
「まさか……まさか」
こんなオッパイはそうそうお目にかかれない。巨乳好きの健太にはよくわかる。数多の
巨乳画像を見てきたが、これほど素晴らしいバストは見たことがなかった。
薄桃色に染まった乳輪の直径も小さく窄まり、乳首もツンと上向きで、形は芸術的な左
右対称の美しさを誇っている。こんな乳房は今まで――いや、「今日まで」見たことがな
かった。
〈早川……由貴か……!?〉
まさか、の予感がどんどん膨らんでいく。
樫原と交わっているときに一度見ただけだが、巨乳フェチの男なら決してあのバストは
忘れない。それほど素晴らしい膨らみだった。必死になって目に焼き付けた乳房は、まさ
に今、この雑誌のグラビアを飾っている女の双丘と瓜二つだった。
思わず雑誌を持ち上げて、それ以外の特徴を探る。
巨乳フェチだけにまずは乳房に目が行ってしまったが、この手のグラビアにしては珍し
く、この女性は素顔を隠していない。検証は容易だった。
毛先をふわりと緩く巻いた長い髪、常に微笑んでいるかのような形の良い唇、そして顔
立ちのスマートさ。実年齢に対して童顔だが、注意深く見れば男慣れした妖艶さを醸し出
す、年齢離れの色気……。
携帯電話のデータフォルダに収められた写真と自分の記憶、そして雑誌に載せられたグ
ラビアのそれらは、どう見ても一致していた。見れば見るほど似過ぎている。
「なんで……なんで」
なんでこんな体を売るような真似までやってるんだよ……。
グラビアに映っているのは早川由貴に間違いない。そう確信した健太の視界の端に入っ
たあるものが、さらなる驚愕を運んできた。
〈それであの数字なのかよ……!?〉
誌面の端にページ数を意味する数字が小さく打たれている。
このグラビアは八五ページから始まっていたのだ……。
どくんと心臓が高鳴り、激しい動悸が止まらなくなった。
ごくりと生唾を飲み込み、健太はまじまじと早川由貴の写真を見つめた。
思い出すのは、先ほどイカされた由貴の指でもなく、妄想に留まる彼女のフェラチオで
もない。
自分などよりはるかに高みにある早川由貴のセックスの先進性……それを思うと健太の
興奮はどこまでも激しさを増していく。
年下の女に劣っている。そんな負けたような、悔しいような気分に苛まれるが、ペニス
は最高の興奮とともに激しい屹立を果たしてしまう。
自然と肉棒に手が伸びる。健太は由貴と思われる女のグラビアページを食い入るように
見つめながら、ついに自分を慰め始めた。
由貴には健太のこんな情けない行為も見抜かれていたのだ。そう思うと悔しいけれども、
今はそんな彼女に屈服してでも気持ち良くなりたかった。
すべてが終わり、抜いた後の事後処理も済ませ、冷静になった健太は携帯を手にとって
メールを打った。宛先は勿論、早川由貴だ。
『八五の意味わかったよ……あれ、本当に君なの?』
五分と待たずにメールの返信が来た。
『そう、私だよ。意外と早く気づいたね。先輩、夜まで我慢できなかったんだね? もし
かして溜まってたのかな〜? ねえねえ、私を見て気持ち良くなったの?』
悪びれもせず、むしろ楽しんでいるような反応だった。
健太はこの文面を見て溜め息をつくしかない。由貴ほどの女ならば、自分がどんな顔で
メールしたのかもお見通しだろう。
どう返信するか戸惑っていた時、また由貴からメールが来た。
『だからコンビニで言ったでしょ? "先輩の好みはなかなかいいセンスだ"ってね。私が
載ってる雑誌を買うくらいだもん。そりゃーいいセンスだよ』
もっとも、健太にも今の由貴がどんな顔でメールしたのかは容易に想像がついていた。
くすくすとせせら笑いながら唇の端を持ち上げて、サディスティックな余裕の表情を浮
かべているに違いない。
「男なんてチョロいもんよね」――そんな風にニヤニヤと笑っているに違いなかった。
THE END
ここまで読んでくださった方、ありがとう&お疲れ様でした。
前回の投稿にレスしてくれた方にも感謝しています。
それでは、書きたくなったらまたお邪魔しますね。
グッジョブ
次回にも期待
面白かった。次回作もお待ちしています。
キーワードは股下の長さかと思いましたw(もっとあるのか…?)
>>339 丁寧なマゾ描写がgoodですな!
次回の投下にも期待してますよー
念のため保守
ほしゅ
347 :
名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 04:37:18 ID:XyxGmhyG
保守
>>223 他にそういう作品ってないかな?
『理想の彼女』はかなり良いね
「ええ!? 今日はエッチ無しなの!」
「当たり前だ! 昨日したし・・・」
「やだやだ! 和くんとエッチしたい!」
「我侭いわないでくれ…」
「じゃあせめて手で…」
「手で? 良いけど…」
「やった! それじゃ、早速…」
「なんだ、もうビチャビチャなのか?」
「うん、だって和君の事が好きなんだもん」
「そうかそうか、うい奴よのぉ」
「くす、あっ、そこ…」
「ほう、相変わらず、ここは弱いみたいだな…」
「うん…そ、そんなに乱暴にしないで…」
「乱暴にしないとお前感じないだろ?」
「そ、そんな事・・・」
「無いならこんなに濡れないだろ? 俺はただ触ってるだけだ」
「だ、だめぇ! あたし、もう…」
「何だ、もうか? それなら・・・イかせてやる!」
「あっ!あぁはぁぁぁぁぁ!」
「……続きは?」
「無し」
「うう、指だけじゃ物足りないよぉ… 舌でペロペロされたいよぉ… 和君ので…」
「ああ! 今度のデートの時、徹底的にやってるよ! ドリンク剤飲んで、コンドーム十箱持って犯しつくしてやるから!」
「本当!約束だよ!」
「分かった分かった」
「ところで和君も勃っちゃってるよね? 手コキとフェラチオして…」
「やらんでいい!」
ダメだ、これじゃあ淫乱って言うイメージが無いな…
無邪気+淫乱って感じ?
結構いいシチュだな。
最初は初々しい処女だったけど、回数を重ねるごとにはまっていって
こんなことはしたない!と思ってるのに体が求めてHのことばかり考えてしまう
本当は毎日したいけど我慢して隠れてオナニー
こんなエロ娘だけど相手は彼だけ
みたいなのはこのスレの需要である「淫乱」とはやっぱ違うかな
ただの「絶倫」か
でも「淫乱」って言葉いいよな
「この淫乱が!」とか「どうしようもない淫乱○○だな」とか言われて
「そうなの!だから・・・」とか認めるやり取り超好きだ
>>351 彼氏がイッてもただ連戦を求めるのは絶倫
自分が満足するまで彼氏が枯れないように手を尽くすのが淫乱
淫乱…性格
絶倫…体質・能力
「ビッチ」と「性欲強い」と「セックスが好き」ってそれぞれ違うよね。このスレだと全部まとめて「淫乱」だけど。
356 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 08:32:51 ID:JzqtbmV4
あげてみる
357 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/30(水) 22:19:34 ID:vCQAr2GC
さらにあげる。
このスレの作品保管庫に無いのか?
ほしゅ。
362 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/01(日) 23:56:37 ID:KsmH3Hw9
女の子だけの学園に可愛い男子生徒が転校してきたらどうなるのだろうか
現実的には女性不信になるんだろうな
364 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/02(月) 13:51:09 ID:TGlL2dt6
究極なサービス店の
博多濡れ妻に元アイドルが・・・・・
淫乱純愛ものが読みたい。
唐突に思った。
だが、成立するものだろうか?
366 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/05(木) 18:27:58 ID:H664RwZF
大学も決まり、俺は一人暮らしをはじめることにした。
家から通えない距離ではないが、色々あって一人暮らしをすることに決めた。
引越しの後片付けも済ませ、さぁこれから新たな生活が始まる!ってところで事件は起きた。
"奴"がやってきたのだ…
「ピーンポーン」
チャイムの音が鳴った。さて、まだ大学は始まっていないから知り合いもいないはず、高校時代の友達にもこの新居の場所は伝えていないはずなんだが…
「琉斗さーん!」
ドアを開けるといきなり大きな声をあげた物体が飛びかかってきた。
「げぇっ、裕香!」
「もう、そんな関羽を見つけた曹操みたいな声をあげないでくださいよう」
な、なんでこいつがここに!
とりあえず部屋の中でこいつの話を聞いた。
こいつも高校に合格したのは良かったが、通学するのに1時間半かかる。
俺の家なら20分で学校に着く。だから住まわせてくれ。
「ってなんでじゃー!」
「えへー、いいじゃないですかぁ、昔みたいにエッチしまくりましょうよ。
別にタダで住もうってわけじゃないですよ。親も仕送りを出してくれますし、私が家事をやりますよー
それでエッチしまくれば全部解決じゃないですか」
こいつと俺は歳が3つほど違い、兄妹みたいに育った。
兄妹の関係でありがちなように昔はこいつをいじめてたんだけど、こいつは相変わらず俺にひっついていた。
なんか武術とか習いだしたときは焦ったさ、俺に復讐するつもりなんじゃないかと。しかし実態は違った…こいつはドMだったんだ!
だから俺にいじめられてもひっつくのを止めなかった。いや、ますます懐いてきた。
そしてこいつが中二の夏、俺にいきなり襲い掛かってきた。いや、こいつはドMなので俺に襲うよりにやってきたんだ。
俺はそのとき高二、ロリコンとか言わないでくれ、こいつは体だけは発達…いや、背が小さいから胸とケツだけか、はやたら発達してたんだ。
その後もこの爛れた関係は続いた。いや、こいつは俺を求めてくるんだ、こいつは中二のくせにFカップはあった、Fカップの女に誘惑されたらそりゃやるだろ!
いじめてたときから思ってたんだけど、こいつはやたら頑丈で体力があった。だからプレイはどんどんエスカレートしていった。
そして、俺は高校一年の頃は東大確実とまで言われてたのに学力がグッと落ちて、落ちた。私立に通うことになった…
「だからもうお前から離れようと思ってたのにぃぃぃっ!」
「何言ってるんですか、私をこんな体にした責任を取ってくださいよぉ」
「俺の台詞じゃ!」
頭をペシっと叩いた。裕香は喜んでいる。
「えへっ、やっぱり琉斗さんの責めはいいですねぇ これを使ってもっと責めてくださいよぉ」
かばんから手錠、蝋燭、縄、極太バイブ…といったSM用具がどんどん出てくる。
「おーおーそうかそうか」
俺は裕香の両手を手錠で柱に回して留めた。
「んじゃ、俺は買い物に行ってくるから」
これは「もうお前の相手をするのを止めたんだよ」っていう俺からのメッセージだ!
30分後、部屋へと戻ってきた。
「ああっあんっあんっいいっあっ琉斗さんっ」
帰ってくると裕香は自慰に勤しんでいた。手錠はその馬鹿力で引きちぎったらしい。
「あんっ、琉斗さんが出ていってから20分は放置プレイで楽しんでたんですけどぉ、あ、その間に3回イキました。
我慢できなくなってぇ、ああっ、ごめんなさいい、私にお仕置きしてくださいっ」
更に成長した胸をぷるぷる震わせ、自慰を見せる裕香に俺は…
「この馬鹿、たっぷりお仕置きしてやるからな!」
「ああっ、お尻叩かれて気持ちいいっ!もっといじめてくださいっ!」
こうして、また俺は一歩ダメ人間になった。
>>366 続けてくださいおねがいします
これもお使いください
っ浣腸器
続けたまえ
バカっぽい淫乱娘は大好物です
まぢでつづけてくださいおねがいします
淫乱かどうかイマイチだけど、投下させてください。
NGは「綾子」で
「子どもがほしーなぁ!」
と、なんとはなしに綾子が言ったのはつい月曜日のことだった。
付きって来週で1年。
普段から頭の上に蝶々って感じの綾子の言うことは、たまに意味があるのかないのかはかりかねる。(でも多分、大抵はこっちの思い過ごしだ。)
それでも今回は「1年」っていうのが頭にあったり、お互い童貞処女でなんとなくお友達っぽく付き合ってきたのを気にしてたのもあって、先輩に相談してみた。
曰く
「確信犯」
だそうで、
確信犯って意味ちがくね?と突っ込むのはとりあえずおいといて、そう言われるとやっぱり思い過ごしかも・・・なんて女々しくなってみたものの、若さと勢いを信じて、昨夜、「夜のドライブ」に綾子を誘ってみた。
「星見に行くの?今ペルなんとか流星群って見えるらしいね!」
と良くも悪くもいつも通りの返答に、決心が揺らぎそうになるのをグッとこらえ、
「行き先は着くまで秘密」
と言ってみた。すると
「ふーーん?」
なんて薄ら笑うもんだから、これは先輩を信用して良かったと思う俺だった。
さて目的地につくと、綾子は興奮・・・というかワクワクしているようだった。俺が緊張し始めたのをよそに、
「やっぱり一人暮らし同士は壁が薄いし心配だよね」
とか余裕をぶっこいていた。
・・・のが、部屋に入るなり、
「はぁーーーーっ」
とわざとらしく大きなため息をついたあと、押し黙ってしまったのには本当に困った。
ベッドに腰掛けて、俯いてしまった。とりあえず俺も隣に腰掛けて、
「えっと・・・風呂入るよね?」
と訊ねてみたら、
「お風呂は・・・後で」
と弱々しく答える。
そんで、俯いたまま腕にしがみついてきた。
そこで、やっと綾子がかすかに震えていることに気がついた。なんだか心から呆れてしまった。
「あのさぁ・・・もしかして、怖いの?」
綾子の腕に力がこもる。
「ぜんっぜん・・・」
俺の彼女はこんなに扱いにくい人間だったっけかと思い、とりあえず落ち着くまで待つと、ぽつりぽつりと語りが始まる。
「怖くはないよ。でも、私は謝らなくちゃいけない。」
え、病気がありますとかじゃないよなぁと一瞬思ったりする。
「あの・・・ほんっとに笑わないで聞いてほしいんだけど・・・ほんとにね??」
なんて言われてこの時点で笑いそうになっていたが、それはもう必死に真顔で
「笑わないから」
と言う俺。
「私その・・・いわゆる・・・軽度の変態で・・・」
「知ってるっつーの」
綾子は変わり者で通っているから、よく「良い意味で変態」とか言われているのだ。
いつもなら軽いノリで会話が続くはずなのだが、事もあろうに腕の中の綾子はすすり泣いていた。
「そーゆーこと・・・言ってんじゃない・・・」
「わ・・・私は確かに処女だけど!たくさん・・・オナニーしたし・・・想像の中では、色々な方法で犯されたり!
あと・・・一応いわゆる大人のおもちゃももってるし・・・な、なんか、ごめん、ほんとに、」
俺は一体どうしていいのかわからず、とりあえず綾子の髪を撫でていた。すると腕にしがみついていたのが首の方までずりずり上がってきて、またしがみついて泣いた。
撫でられるのが好きなんだろうな。
正直、綾子がその程度の変態でも俺は驚かない。普段から変わった奴だし。
「あのさ・・・」
一番疑問に思ったことを聞いてみた。
「大人のおもちゃって・・・一人で買いに行ったわけ?」
くっくっ、と、部屋に入って初めて綾子は笑った。
「そう。勇気あるよね、私。」
何分、俺には綾子がはじめての女なので、世の中の女がこうなのかがわからないが、綾子が変態側だったらいいなと思う。
それで何かスイッチが入ったらしく、震えた声で得意げに解説してくれた。
「最初はドンキホーテだったなあ。高校生の時。でも、ああいうのって、けっこう壊れるんだよね。コードの接続部分みたいなのが作り甘いみたいで。
それから、秋葉原に専用の店があって、3回くらい買い直しに行った。
こっちに越してくるときも持ってきたんだけど、音が大きいからなかなか使えなくてさ・・・ねぇ?」
ねぇ?とか言われて非常に困った。
そして、多分綾子は自分の性感帯をよく知ってて、俺とやってもつまんないんじゃないかと不安になった。
373 :
綾子 3:2010/08/15(日) 14:46:41 ID:mVH3/jmr
「ああ心配しないで。バイブは使ったことないから。」
「え?」
「だからさあ、処女膜?があるとしたら、多分それは破れてないってことだよ。ま、指くらいは入れたことあるけど・・・多分大丈夫!」
何かふっきれたのか綾子は自信満々だ。
「そ、それにさぁ・・・」
「何?」
「こんっっなに緊張するとは思わなかった!本当に、体じゅう性感帯になっちゃうかも」
「本当かよ〜?」
そう言って、軽く背中を撫でると、
「ーーっ!!」
首に巻かれた腕は硬直し、背中は弓なりにそった。面白いのでしばらそれを続けていると、綾子の息が上がってくるのがわかる。
調子に乗っていると、突如、顎をがっちり掴まれて、びっくりするほど情熱的にキスをされた。
唇の間からは綾子の舌が侵入し、丁寧に俺の歯茎をなぞっていく。それが性感として認識されるのにそう時間はかからなかった。
たまらなくなって、強引に引きはがす。その反動で2人してベッドに倒れ込んだ。
息を整え、最初に口を開いたのは綾子。
「私は、色々研究してるからね。」
どうやら俺がひきはがしたのに勝ち誇っているようだった。
「さぁ、風呂入ろう。一緒に。」
「一緒に?!」
なんでやねん!という気持ちと、少し楽しみな気持ちが入り交じっている俺をよそに、綾子は服を豪快に脱ぎ捨てた(畳んでくれ・・・)。
「私、先入ってるから。」
俺はしょうがなく綾子の服を畳み、俺も脱いで畳み、
綾子のそそらない白いパンツがしっとり濡れているのを確認して満足し、
然るのち、風呂場に突入した。
・・・まあその風呂の狭いこと。
というか、ユニットバスだった。風呂というか、シャワーだった。
「これ、一緒は無理なんじゃ・・・」
「そうかも〜」
と言いながらのんきに髪まで洗いはじめた綾子は、いつも通りに戻ったように見えた。
374 :
綾子 4:2010/08/15(日) 14:47:14 ID:mVH3/jmr
結局別々にシャワーを浴び、綾子が髪を乾かすのを待って、続きが始まることになった。
「髪かわいたー!ふぅ。」
と言ってベッドに座った綾子を、
「おーよしよし」
と撫でてみると、案の定照れた。
「あ、あのさあ。私の方が年上なんだけど。」
このアホの子がそんなことを考えていたとは。
「でも、撫でられんの好きでしょ。」
「うん・・・」
しおらしい綾子をみて、これが彼女のMの部分ってやつかと思った。
続けて、さっきの仕返しに、強引にキスをしてやり、綾子の歯茎を舌でなぞってゆく。
綾子はもちろん俺をひきはがそうとしたが、そこは男の力が勝り、そうはいかない。やがて綾子の体の力が抜けてきたので、口を離して押し倒した。
「ひどい。ずるい。男女差別だ。」
「どこがだ。っていうか、してほしかったでしょ。」
綾子は黙る。「〜してほしかっただろう、俺はわかってるんだぜ」みたいな言葉に弱いらしい。
いかん。ゾクゾクしてきた。もしかしたら俺はSなのかもしれない。まあ、それは都合がいいことなのだけど。
そのまま耳を撫で、首筋を舐める。
筋肉がピクピク動いていて、こいつ本当に感じてると思うと、加虐心がかきたてられる。
「なあ、綾子おまえ、して欲しいこと本当はいっぱいあるだろ。言ってくれればやってやるよ」
言ってみて、なんか俺が奉仕する方みたいじゃんとか思う。
「ーーーっあっ、はっ、」
返答があえぎ声だなんて、笑える。
「おい、ちゃんと言えよ」
あ、俺Sっぽい。
「あたしのっ、性感帯はっ、」
そういう聞き方はしてない気がするが、面白いから促した。
「分かりやすいように頭から足まで順番に説明してね。」
とりあえず愛撫をやめて、説明をきくことにする。
375 :
綾子 5:2010/08/15(日) 14:47:51 ID:mVH3/jmr
「まず、耳。次に、首すじ。あと、首の後ろのここ(と言って、肩もみするより少し上の位置を示した)の辺をこう、押すとね。背中全体。胸は、実はあんまり・・・でも、」
「でも?」
「でも・・・ドキドキするかも。」
なんて言うから、眠れるSの血が騒ぎ、バスローブの中に手を突っ込んで、乳首をつねってやった。強く目を閉じる綾子。なんだ、感じてるんじゃねーの?
「それから、・・・ク、クリトリスとその周辺、太股の付け根あたり、膝から下の足の裏側、あと多分足もかな?」
勉強になる。できればメモをとっておきたいくらいだったが、そこは記憶力でカバーだ。
「ふーん・・・で、クリトリスとその周辺ってのは?」
恥じらえ!と思ったが、意外と冷静に返答があった。
「ああ、あの辺りって、大体性感帯っぽいっていうか。さっきも言ったけど、膣は未開発だし。」
開発ってねぇ・・・。悔しいので、もう一押し。
「尻は?」
「あー・・・」
もの凄くばつの悪そうな顔で言った。
「最近はしてないけど、何年か前ちょっとね・・・」
へえ。
「いいこと聞いた。」
ここらでいっちょ綾子を脱がす。ついでに俺も脱ぐ。あまりに色気がなかったので省略。
綾子はやる気マンマンといった風情で、バスローブの下は素っ裸だった(そういうもんですか?)。
お互いなぜだか裸には恥じらいはなかった。
綾子の体は、引き締まっていないこともないけど、胸も小さいし、俺的には、視覚的にそそるものでもない。
だが、今までの行為で、俺は自分が思ってる以上に興奮していたらしく、綾子は俺のを見てにやりと笑った。
「私の指よりは太いし長いわね。ねぇ、一回、やってみたかったんだけどさぁ、フェラチオって・・・」
「やめてくれ」
普通、処女の女の子(多少、年食ってるが)が自らすすんでそんなことするだろうか。と思ったけど、綾子は普通じゃないから仕方がないのかもしれない。
でも俺は、せっかく握った主導権を手放すのは嫌だった。
「じゃあ、触るだけでも・・・ね、ちょっとだけ。お願い!」
本当に、ただの好奇心って感じだ。
「ちょっとだよほんと。」
376 :
綾子 6:2010/08/15(日) 14:48:30 ID:mVH3/jmr
と言って、許すと、まずは触るでなく、観察タイム。こういうの、視姦っていうんじゃなかったっけか。
視線にじらされている。じれったい。息が上がってくる。
すると、ツ・・・と、触るか、触らないかくらいの優しさで、指先が伸びた。
「くぁ・・・」
このままじゃ、主導権を奪われる。それは悔しいので、強引に引きはがした。限界が近い。
「綾が、悪いんだからなっ」
改めて組みしいて、左の乳首にしゃぶりつき、右手でもう片方をいじる。左手は、背中を撫でている。
「はぁっ、ああぁっ、」
突然のことに、派手にあえぐ綾子。
その手は、「クリトリス周辺」にのびている。
「おい綾、そりゃあないだろ?」
セックス中にオナニー状態とは許せない。
両腕をつかんでやると、大人しくなった。
「次は手錠買ってきてやろうか?」
冗談で言ったつもりが、
「・・・うん。」
と返されるもんだからたまらない。
「お互い、そろそろだよね・・・」
うんしょ、と綾子は起き上がり、いわゆるM字開脚の体勢をとって俺を誘った。
「この方が、見やすいでしょ、色々と。」
後で綾子に聞いたことだが、女性側としてもM字開脚は感じやすい体勢なのだそうだ。
俺は、まじまじと綾子の秘所を眺めた。
思っていたよりずっとグロテスクだ。黒っぽいのは、やはりオナニーのしすぎってやつだろうか。一番充血してピンクっぽいところがクリトリスだろう。
「も、はやくしてよっ」
綾子の息が荒くなってくる。さっき俺がやられたのと同じで、視姦された気分なんだろう。
このままずっと止まっているのもなかなか面白そうだと思ったが、何分俺も興奮を止められず、まずはクリトリスに優しく触れた。
こねくり回すと、ガクガクと開脚した脚が震えた。
「んあぁ、ああぁ、ーー」
喘ぎは今までの中で一番激しい。
377 :
綾子 7:2010/08/15(日) 14:49:03 ID:mVH3/jmr
次に秘所全体をなで上げてみると、それはもうぐっしょりと濡れていた。
濡れる、というからもっとサラっとしたものを想像していたが、実際は粘りけのある分泌物だった。分泌物は、オンナのニオイを発していた。
ニオイだけで俺の中の獣が制御できなくなりそうなほど、かきたてるものだった。
もう先走りが出ている。備え付けのコンドームを装着した。
「今日は練習。」
赤ちゃん欲しいとは言われたけど、俺たちは学生である。
綾子は
「へぇ・・・」
とか感心している。その気が抜けたスキに、がっちり脚を持った。
「・・・入れるよ。」
確かに怖がっている様子はない。
「どうぞ。」
少しずつ俺が綾子に侵入していく。
綾子はあまり気持ちよさそうではない。
「痛い?」
「痛くない・・・けど、変な感じ。異物感っていうのかなぁ。」
正直俺は、すごく気持ち良かった。処女は狭いって本当なのだろう。綾子がいい感じにあえいでいたら、我慢せずにすぐイってしまっていたと思う。
でも、綾子がそうでもないからしょうがない。
「やっぱり、ここか?」
クリトリスのをやや強くつまむ。
「ふぁあ、あぁっ」
「調子出てきたじゃんっ」
と言いつつ、激しく綾子が収縮するもんだから、俺にもう余裕はなく、あまり綾子を気遣ってやれなかった。
「動くよ!」
グチュ、グチュ・・・
という、グロテスクな音を伴って腰を動かす。
綾子も動いている。
「はぁ・・・っ!」
綾子の締め付けが3秒くらい保持され、彼女がイったんだろうと安心し、俺も精を放った。
こんなにも耐えたのは初めてで、忍耐の後の快楽は密の味って感じだった。
378 :
綾子 8:2010/08/15(日) 14:50:25 ID:mVH3/jmr
ふと横を見やると、綾子はまだ快感の余韻に浸っているようだった。
頭を撫でてやると寄ってくる。
これがピロートークってやつか。
「初めてどうしにしては、かなりうまくいったんじゃない?」
と声をかけた。
「うん・・・ありがと」
「次は、本当に手錠使おうか?」
「そうだねぇ・・・試してみたいこと、たくさんあるんだよ」
綾子はいつもの調子に戻って笑った。
「ラブホって、ポイントカードないのかなあ?!」
おいおい。
首筋に手をかけて、言ってやった。
「今度は綾のオナニーが見たいなー。おもちゃ付きで。」
綾子は目を丸くして、
「あんたって、エロの才能あるんじゃない?」
おわり。
最初の方、「#1,#2」ってかいてたらコテになってしまってすみません。
379 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 21:26:53 ID:gU7MyL1+
二階堂アスカ君と天野頼子さんの作品が読みたい
童貞×処女で淫乱とは新しいなwww
雰囲気がかなり好みだった。
キャラがいいなー、こういう女の子可愛い。
GJ!綾子が好きだわ
>>371-378と同じキャラクターで書いたので、投下させていただきます。
前回を読んでいなくても読めると思います。
今回は女性視点です。
NG:今作品のみ →「夏の昼の夢」
シリーズ全体→「綾子」
・・・いい夜だったな。
ベッドに寝転がりながら、綾子は昨夜のことを思い出していた。
恋人同士が「結ばれる」という表現があるけれど、]
確かにあの瞬間、物理的にも、精神的にも私たちは「結ばれ」た。
緊張の中で高ぶる性感が上り詰めていく感じは、しばらく忘れられそうもない。
他人に触られるというだけで、どうしてあんなに感じ方が違うんだろう。
それに、私の性癖を、彼は満たしてくれそうなことをほのめかす。
今朝はどちらともなく早起きして、朝食をとって、海を見に行った。
その後、大学の課題があるからと断って、家まで送ってもらったのだ。
ずぅっと、体の芯が熱かった。
激しいオナニーを繰り返していた綾子の体は、1度イったくらいでは満足しないのだ。
時計を見た。
まだ、11時か・・・
体はうずいていたけれど、それよりも体中を満たす幸福感が勝っていた。
このまま、ちょっと寝ちゃおうかな・・・
うとうとするうちに、綾子は眠りに落ちていった。
* * *
「んぁっ、?!」
下半身からの性感で目が覚めた。
カビくさくて暗い牢屋の中だ。
綾子は身ぐるみを剥がれ、両腕は天井から伸びた縄につるされ、更に股縄がかけられており、
身動きをすると股縄が陰核をとらえるようになっていた。
「これは、とんだ勘違いをしてしまいましたな。」
背後から男性の声。
振り向こうとすると、ギシっと縄がきしみ、性感となって綾子を襲う。
「んぁ・・・だ、誰!」
「やはり、貴女はニセモノだったようですね。」
その一言が鍵となり、ぼんやりした記憶が蘇ってくる。
そうだ、私は姫の影武者として、姫の代わりに捕らえられたのだ。
影武者だとバレるのはわかっていた。
姫が無事ならば、自分は捨ておかれる存在なのだ。
下手なことをしゃべってまう前に、舌を噛みきって死ななければいけないと思った。
恐ろしくて、歯がガチガチ鳴った。
「おっと」
迷っている間に、背後から手が伸びてきて、口の中に何かをつっこんだ。
ギャグボールだ。
「ふんふふふんふーー!(ふっざけんなー!)」
何もしゃべれない。抗議もできない。もちろん、死ねない。
「少し今立て込んでおりましてね、そのままお待ちください。悪いようにはいたしませんよ」
そう言い残すと、足音は遠ざかっていった。
為す術なし、とはこのことで、身動きもとれず、助けも呼べず、
綾子は逃げるチャンスが訪れるのを待つしか無かった。
静寂は、すぐに破られた。
正面から足音がして、マントに包まれた人影が見えた。
身構えると・・・現れたのは、
(雅樹?!)
そう、恋人の雅樹だった。
彼は鍵を取り出して開け、ゆっくりと近づいてきた。
コツ、コツ、コツ・・・
無機質な足音が響く。
(助けにきてくれたの?)
自分が今ひどい姿だということも忘れ、期待を膨らませていると、
「助けにきたんじゃないよ。」
「・・・綾子には、見てほしくないな。」
と言い、布を取り出したかと思うと、手際よく目隠しされてしまった。
「ふんふんっふふんふー!(外しなさいよ馬鹿ー!)」
次の瞬間、綾子の首筋にヌルリとした感触が走った。
(何・・・?!)
逃れようと身をよじると、陰核に刺激が走る。
「んんっぅーっ」
ヌルリとした何かは、数を増し、背中や乳房を愛撫する。
その度に身をよじり、下半身からも快感が走る。
頭の中が白黒してきた。早くも、絶頂が近いのだ。
(なんだってこんなときに・・・!)
「ああぁ、あぁ、あっ、あっ、あぁー・・・」
すると、突然ヌルリとした感触はやんだ。
「楽にしてあげないよ。」
(どうして・・・いや、だいたい何でこんな・・・!)
「ふんふふんふふふんふー!(これを外しなさいよ!)」
「ああ、それ。」
あっさりと、ギャグボールは外された。
「あんた自分が何やってるか・・・んんっ!」
ーーわかってるんでしょうね!
と言う前に、口で口をふさがれた。体が密着する。
「んんーっ!んぅーーっ!」
頭がおかしくなりそうだった。
そして、同時に綾子は、彼が「見てほしくない」と言った訳を悟った。
(このヌルヌルしたの・・・雅樹のカラダだ・・・!)
恐らく、触手。
手と、胴体からも伸びていて、綾子の体を弄んだ。
粘性のある液体をまとった触手は、耳の穴の中まで入り込み、足の指先一本一本までもを丁寧に這い回る。
飽くまで優しく愛撫を続ける触手に、綾子は酔っていた。
イきそうでイかない、一番気持ちいい時間。
いつしか口は解放され、綾子は間延びした喘ぎ声を上げ続けていた。
「ぁぁー、ぁぁー、ぁっ、あっ、あぁ、ぁー・・」
その時、
「そろそろ良いでしょう。」
と、目を覚まして最初に聞いた、あの男性の声がした。
触手の責めはやみ、背後から近づいてきて、目隠しが外された。
綾子の目の前に広がっていたのは、広場だった。
綾子は一段高い場所で、衆目に晒される形となっていた。
老若男女が綾子を見ていた。
ある者は目を爛々と輝かせ、ある者は汚らわしいものでも見るように。
中には幼い子供もいて、舐め回すように綾子を見ている。
「や、やめてぇええ!見ないで!お願いです!!」
そう叫んだはずなのに、同時に愛液がドロリと太股を伝って垂れてくる。
少年と親の会話が聞こえる。
「ねえ、あのお姉ちゃん、言ってることとやってることが別々じゃない?」
「女の人の体は、正直にできているのよ。口で嘘をつくことはできても、体は嘘をつけないのよ。」
屈辱だった。
背後から、
「もう少しだけ我慢したら、楽にしてあげるよ。」
と優しげな声ー雅樹の声が聞こえ、伸びた触手が乳首を締めあげた。
「ふあっ!」
続いて、下半身に向かって2本の触手が伸びてきて、綾子の秘所の入り口をカパっと開けた。
「では、お一人ずつどうぞ。」
すると、広場にいた老若男女たちが、1列になって、綾子の秘所を観察しにくる。
羞恥で涙が止まらない。それなのに、相変わらず愛液の分泌は盛んだ。
先ほどの少年が、陰核にかけてある縄を触った。
あまりの快感に、綾子は一瞬、気を失った。
「はっ・・・あっ・・・」
遠くの方で、少年が親に叱られている。
触ってはいけない決まりだったようだ。
少年が最後の番だったようで、雅樹は
「みなさま、ご協力ありがとうございました。」
と丁寧に礼を述べ、拍手をもらっていた。
気がつくと、牢屋に戻っていた。全ての縄は外され、綾子は床に投げ出されている。
「綾子・・・気がついたね。」
目の前にいるのは、人間の体から、触手が生えているバケモノだった。
触手おばけだ・・・と、綾子は思った。
緑色の触手は、ぬめりを帯びて光っている。
「やめて雅樹・・・やめて・・・」
狭い、四角いコンクリートの部屋の中を、腰が抜けて立てない綾子は、四つん這いで逃げ回った。
雅樹はゆっくりゆっくりと綾子に近づいてくる。
狭い部屋の中で、いくら逃げても、逃げきれるはずはないのだ。
綾子が部屋の角に追いつめられてしまうまで、そう時間はかからなかった。
「雅樹・・・その体・・・どうして・・・」
綾子は泣きながら、言葉を絞り出した。
「綾子が、喜んでくれると思ってね。」
そう言って、人間のものではない、真っ黒でぬらぬらと光った陰茎を取り出した。
それは、綾子の知る雅樹の陰茎よりも一回り大きかった。
「ま、待って!」
「待たないよ。」
遠慮なく綾子の中に侵入してきたのにも関わらず、痛みはなく、ただ壊れそうな快感があるのみだった。
「あああああああああっああああっあああああ!!!!」
そしてピストン運動が開始される。
「イくときは、イくって言うんだよ。」
もともと性感の高まっていた体は、十数秒で限界を迎えた。
「んぁあああああああ!ああああ!イっく・・・いやああああ!イっくううう!あああああああああ!!」
* * *
ミーンミンミンミンミーンミンミンミン・・・
蝉の声で目を覚ます。
す、すごい夢を見てしまった・・・。
大体、設定がベタすぎて、自分でも恥ずかしくなってくる。
雅樹を触手おばけにするなんて、私は一体彼をなんだと思っているんだろう。一応、大切な恋人のはずなんだけどなぁ。
台無しな感じがハンパない。
それに、ブラジャーははだけてるし、パンツはびしょびしょだし・・・。
もしかして私、夢見ながら喘いでたかなあ。
お隣さんに聞かれてないと良いなあ・・・。
次からは、オナニーは我慢しないようにしよう。
それで、今日は洗濯しよう。
自分の性欲に自分で呆れながら、綾子は起きあがった。
おわり。
後日
「綾子おはよう」
「おはよう。
ねえ雅樹、自分が触手おばけになった夢見なかった?」
「はあ?」
「いや、見てないなら・・・いいや。」
(一体、どんな夢だったんだ・・・?)
途中、3が2つになってしまい、すみません。
投下乙
GJ!凄く良かったよ!
392 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/26(木) 22:52:10 ID:lhbxvZcO
良いぞ良いぞ
393 :
淫乱娘の純愛:2010/09/06(月) 19:07:40 ID:N00uQEOR
彼と初めてデートしたの。
お節介な友達がセッティングした、学校帰りじゃなくて、あたしらしい、上品で可愛らしい
ワンピースで待ち合わせして、図書館でレポート書いて、マックに入って、そんな、ありふれたデート。
帰りの電車、彼は反対方向なのに駅のホームまで送っていく、って一緒について来てくれた。
そんな時間でもないのに電車は混んでいて、彼はあたしを壁際に立たせて、
壁に両手をついて人混みから守ってくれた。
やだどうしよう、どんどん好きになっちゃう。
だから余計、近づきがたい感情に苛まれる。
好き。好き。でも、お願い、これ以上近づかないで。
あたし、君のこと、エッチのおかずにしてるなんて知られたくないの。
君と初めて言葉を交わしたその夜に、抱き合う夢を見たなんて。
おっぱいの先っぽの感度があがったなんて。
唇で、大事な場所を探られるのを想像して、自分を弄んでるなんて。
こっそり携帯でエッチな漫画を読んで、男の人が悦ぶ事、沢山覚えたなんて。
394 :
淫乱娘の純愛:2010/09/06(月) 19:08:17 ID:N00uQEOR
なのに、更に混みはじめた車内は、あたしと彼の距離を一気に縮めて。
彼の身体が密着する。
うなじのあたりに吐息がかかる。
それだけで、身体の力が一気に抜けて、彼に縋り付いてしまう。
やっ……そこ、やばい。ゾクゾクしちゃう。
変な声出ちゃう……っ。
こんな公共の場で、そう分かっているのに身体は妄想なんかよりずっと生々しい現実にすっかりたがが外れて。
鼻の奥に感じる、ちょっと汗っぽいいい匂い。
頭がクラクラする。
君って、こんな匂いなんだ。
ずっと嗅いでいたい。
髪も、以外とふわふわしてる?
耳の後ろの辺り、肌理細かいんだ。
気づかれないように、おっぱいの先を自分から彼の胸板に擦り付けた。
自分でするより、感じちゃう……もうだめ、アソコ熱い。我慢出来ないっ。
彼の膝を挟んで腰を沈めた。
腿が当たるだけで、溢れる。
すごく、濡れてる。
今なら挿れても平気かも?
このまま、行きたい。
君と、したい。
でも、初デートで初エッチなんて……。
理性と共に遠くに追いやった筈の現実が引き潮のように戻って来る。
あたし……あたし……君が、そしてみんながイメージしてる、
物静かな、清潔な女の子でいなくちゃ。
お願い、今のあたしを見ないで……。
395 :
淫乱娘の純愛:2010/09/06(月) 19:09:35 ID:N00uQEOR
彼の身体でナニしてるのを気づかれないよう、耳まで真っ赤にして縮こまる
あたしの首筋に、何の前触れもなく、彼の唇が触れた。
それだけで、堪えていた喘ぎ声が、零れた。
彼と密着してる全ての場所がジンと痺れて、あたしは公共の場で、彼の目の前で、高みに上り詰めた。
ああ……こんな……。
ごめんなさい、君のジーンズに、変な染みつけちゃった……きっと嫌われちゃうよ………。
羞恥と歓喜と後悔のないまぜの余韻の中で、スカートがめくられて、あたしの腰に、熱い掌が触れた。
ゆっくりパンツと皮膚の隙間に指が差し入れられて、お尻が丸出しになった。
密着する腰。
クリを突いて、奥を目指して、腿の間を行き来する。
彼が、したがってる。
初めて、彼に牡を感じて。
今度こそ本当に理性が飛んだ。
自分から彼に触れた。
熱いのを導いた。
ずる、と、なんの抵抗もなく、一気に彼が入ってきた。
でも、渋滞だから、動けない。
ただ、繋がって。
じりじりと、焼けつく快楽の中で彼を感じるだけ。
これって、ポリネシアンセックス、って言うんだっけ。
なんて、熔けそうな拷問。
車内のアナウンスが、遠くに聞こえる。
不意に、彼が、離れた。
ど……して……。
降りる筈の駅はまだ先。
まだ、繋がっていたい。
頭を振って、彼のシャツを握る。
「行こう」
彼が囁いた。
車体が、ゆっくりホームに滑り込む。
彼はあたしの手をとってホームに降りた。
行き先は、分かってる。
あたしも、同じ気持ちだから。
そっと、彼の手を握り返した。
終
ふぅ……素晴らしい
GJ!
えろい子の恋愛ってのもいいね。
ほしゅる
399 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 14:55:20 ID:JIMLXgHF
i . l
i . l
i l
i l
i l
i l クチュッ・・クチュクチュッ…
. ! __ ! グチュッ・・ ピンッ
! __/ `77y'7:7フ⌒`:.ー-- 、_ ,. -‐:::r:、 あぁ・・あぁ〜ん・・・ いぃ〜・・・気持ちいぃぃ〜・・・
|'. /⌒`く一'__ ,イ-‐':⌒ヽ ̄ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ-y'´ ヽ. んはんっ・・いや〜ん・・アソコがぐちゅぐちゅしてる〜・・・
_r_‐" 、 ,>_、  ̄入:.:.:.:.:∠:二:入,. --一‥' ´ ̄`ヽ '.__ --、=-、 んっ あっ・・あ〜っ・・あはっっん!!
┴――‐<´∨/:/´ ,ゝ-、.:_ア´:.:.:.:.:.:.}.:/_ ,. ---- 、 i--/ヽ \::`ヽ、 やっ!やんっ、やぁんっ〜・・・。
`//:/ /.:.:.:.:.:.\---一(´:/ / ..._.. ヽ ヘ. ̄ ̄`'. _ 二≧ニミ、:::::::::\
\l /:\:.:.:.:.:.:.:\-:一!:f / :::`:'::: '. ヽニニト/ r_ァ .::ヘ、r\::__:::::`:ー-- 、 はぁはぁ・・・んっ・・
/ヽ!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、:|_|,. -───‐┴、 } __}___ト! .:::::::: '´ `丶、\::::::`!
/.:.:.:.:.:ヘ:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:`ン: ̄`ヽ ̄ ̄ ̄ヽ\,r‐、――一'、 〉 | .::::::,ィ 〉ノ:::::,.ヘ
/.:.:.:.:._:./:/:\:.:.:.:.ヽ:.:.:.:f.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ー-- 、-一\\\ \ -==、ー-、 \:::〃 ---/---- 、/_'::/:::r
/ィア´:.:.|/:.:.:.:.:`丶、:.ヽ:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.`: ̄:.:.\\\ \ _`ト `二≧=一'´:: ̄ ::::::::::::::::: ̄`7
------/.:.:.:.:.:.:|-----‐一ヘ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ:.\\\ 〉´::::::ヽ. イ´ ̄-‐::::::::::::::__:::::::::-:一::7
\:.:.:.:.:_」-、----一''´;ゝ--―=ニ二:_ー-:.:.:.:.:丶、:.:.:.:.:.:.:.\:ヽ i:.:l /::::::::_:::`/:::::::::::::,::::::':´::::::::::::::::/::j ピクッ
 ̄ \:.__:/:::::::::::::::::::::::::::::::::`::ー─::- 、_:.丶、:.__:ノ:.:,|ヘ:.V::::::/::::::::/:::::::::,::::'´:::::::::::::::_,:::-::´:::/
` ー-_,. -一‥ァ=--::::::::::::::::__:>ァ一 '´ ヽ.V::::/::::::,.イ::::::::::/::::::_,:::-‐::':´:::::::::_/ ピクッ
職人さん早く来てッ!
大体こういうAAは荒らし目的で貼られるがこのスレだとちゃんとした保守だなw
セックスレスの人妻が溜まって我慢できなくなって出会い系で中高生の童貞くんを次から次へと狩る話とかない?
公衆トイレで中高生三人としたり
>>402 昔どこだったかの投稿サイトで見たわ
欲求不満の人妻が中学生とトイレでやるってシチュエーション
404 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/11(月) 22:13:49 ID:oO0TMSPN
ウムラウト
>403
女性上位スレだったかなぁ?
小学生数人を食べちゃう人妻の話は。
406 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 23:44:42 ID:FcJLBHxK
うむ
やはり淫乱は良い、ビッチは萌える
保守
409 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 23:43:38 ID:KCxZlirf
変態生徒会
410 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 23:33:00 ID:807cXRiE
淫乱な先輩によって弱気な男の子が童貞を食べられてしまう話も悪くない
411 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 00:46:46 ID:rA9g3iBX
わかる
俺の妹(現在高3)は週に1、2回近所の中学生
2、3人部屋に呼んでSEXしてるみたいだな
兄として保護者として避妊はしろよとだけは
言ってるんだが、止めさせた方が良いか?
因みに妹と2人暮らし
当たったら犯人探しが難航しそうだな…
とりあえず生でやったらどれだけ金かかるか試算して突きつけてやればいいと思うよ。
ここって二次はありなの?
416 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 22:39:44 ID:KmQ7adsJ
ありだよ
417 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/17(水) 22:48:38 ID:MvZTZFSq
ヤンデレ淫乱
418 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/17(水) 22:50:02 ID:2/XuTS2C
うむ
ナニを切り取ってディルドーとして……ってのが浮かんだ
ABE☆SADA
421 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:11:51 ID:4/O9JxHG
422 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 21:40:21 ID:yn2QRk7X
憧れていた先輩が実は淫乱で「いつも私の事を見てたでしょ・・・?」とそのまま押し倒される弱気な男の子の話でも良いかな?
淫乱なら何でもいいのだよ。
424 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 12:57:39 ID:m17o/m3U
そうそう
あの格好で世界中を歩き回るマーニャはもはや痴女
426 :
へろ:2010/12/12(日) 14:56:28 ID:btkqyyJR
なんか登録とかなしでエッチできそうな2ちゃんと
かない?
427 :
名無しさん@ピンキー:2010/12/14(火) 22:52:17 ID:GOOTCarh
同級生が淫乱だった
428 :
名無しさん@ピンキー:2010/12/14(火) 23:03:53 ID:mH4prBtw
詳しく
429 :
名無しさん@ピンキー:2010/12/15(水) 00:44:09 ID:JhvSdPUq
430 :
メルル:2010/12/15(水) 01:26:54 ID:qGYa8wIV
こんちわ〜って私以外女の子いる?
431 :
メルル:2010/12/15(水) 01:30:12 ID:qGYa8wIV
こんちわ〜って私以外女の子いる?
432 :
y:2010/12/26(日) 21:23:39 ID:oZOsinnw
だれかエッチしよ
童貞18です
433 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/02(日) 23:08:04 ID:RVNWjX+u
ようやく規制が解除されたぞ・・・あれから色々な事があったせいで二年も経つが続きを投下しても・・・大丈夫かな?
だれかはわかりませんがお願いします
お前ら明けましたおめでたう
そして新年早々全裸で投下待ってる。
規制め
437 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 16:37:21 ID:fuFzA6Rc
規制か
【乱交生徒会】
クラスの生徒会書記として僕が立候補したのはついこの間のことだ。
生徒会といえば、苦労や拘束時間の長さの割に、あまり自分への利益がない活動の代名詞だろう。
当然、クラスでは誰もやりたがる者がおらず、結局、気弱な僕が周囲の推薦に負けて立候補するハメになった。
選挙でも適当に僕に決まり、晴れて僕は生徒会役員として生徒会に出入りすることになったのだった。
「君が一年の新しい書記くんね?」
その日の放課後、僕は初めて生徒会室を訪れていた。
思ったよりも広い室内には、長机の他にも大きなソファなども完備されている。
そして、目の前には、生徒会長の中山亜矢子先輩が座っていた。
長い黒髪に柔和な笑みをたたえた、和風の美人だ。
生徒会の煩わしい仕事を想像していた僕だったが、彼女を見たときにその気持ちが和らいだのが救いだった。
「はい。一年の佐伯貴之です」
「そう、佐伯君、これからよろしくね」
「よろしくな。佐伯」
隣には、これまた整った顔立ちをした生徒会議長・川口彩名先輩。
彼女は中山会長と対照的に、髪をポニーに纏め、勝ち気そうな表情をした人だった。
どちらも美人で、二人並んでいるのを見るだけでも少し得した気持ちになれた。
(彼氏とかいるのかなぁ……?)
僕は少しだけドキドキしながらそんなことを考えた。
「よお、新入りか?」
すると、背後から野太い声。
振り返ると、いかにも体育会系といった体格の男の人が立っている。
生徒会副会長の斉藤勇也先輩だ。
少し怖いけど、頼れそうな感じの人だった。
よろしくな、と握手を求められ、僕は互いに同性の先輩後輩として笑顔で自己紹介を交わす。
「そうだわ、斉藤君。これから『歓迎会』を開こうと思っていたとこなの」
斉藤先輩がどっかとソファに座った所で、中山会長がそんなことを言った。
と、斉藤先輩が固まる。
「……や、やっぱ伝統だからやるのか?」
少し戸惑った様子で、彼はそう会長に聞き返す。
一体どうしたんだろうか?
歓迎会を開いてくれるのなら、とても嬉しいことだ。
(中山会長に川口先輩……どっちも美人だし)
でも、伝統というのは何だろう? 一発芸でも強要されるのだろうか?
「ええ、そうよ。だから、そこの鍵かけて」
「お、おう」
鍵を閉める?
ど、どういうことだろう?
まさか、焼き入れとかそういう物騒なものじゃないだろうな?
「ふふ、怖がらなくてもいいわ。お互いに親睦を深めるイベントだから」
中山会長はそう微笑む。
それだけを見れば、まさに大和撫子といった顔だ。
が、隣の川口先輩が、頬を紅くして頭をポリポリとかいている。
「あー、その、何だ、ま、まあ、その内慣れると思うからさ……」
そう言いながら、僕に苦笑いする。
そんな川口先輩に、中山会長が尋ねた。
「ふふ、ねえ、彩名ちゃん、今日は安全日?」
え?
今、何と言ったの?
あ、安全日?
「あー、悪ぃ、微妙だからゴムは要るんだわ……生はちょっと勘弁」
「あら、仕方ないわね。じゃあ、私が相手ね」
中山会長はおもむろに立ち上がると、僕の前にやってくる。
「そこのソファに座って」
「え、あ、あの、一体何を……?」
「ふふふ、いいから、緊張しないで」
僕は言われるがままにソファに座らされる。
すると、中山会長が何と制服を脱ぎ始めた。
「か、かかか会長!?」
「何してるの佐伯君。君も脱ぐの」
「え、ええええ!?」
僕は度肝を抜かれ、慌てて他の二人を見た。
何かドッキリ企画か何かなのだろうか?
僕は斉藤先輩と川口先輩がこちらを苦笑いしている様子を想像した。
が
「ん……ちゅ……斉藤くん」
「はぁ……はぁ……川口……」
二人は長机の上で重なり合いながら、互いの唇を貪り合っていた。
「ほら、佐伯君も……」
「んむぅ!?」
優しく、僕は中山会長にキスをされた。
生々しい会長の舌が僕の口の中へと侵入してくる。
僕は半ば本能的にそれを受け入れ、会長のリードに恐る恐る応じた。
何が何だか分からない。
でも、とろけるように気持ちが良かった……
「んはぁ……佐伯君、初めて?」
「ふぁ……ひゃ、ひゃい……」
僕は会長に呂律が回らない程に蹂躙された後に、そう尋ねられた。
もちろん、冴えない僕に彼女なんていないし、初体験もまだ。
ファーストキスは、今し方……
「ふふ、大丈夫よ、任せて」
先輩は純白のブラを外した。
ぷるん、と見ているだけでそんな音が感じられる美巨乳がまろび出る。
「あ……ああ」
僕は初めて見る女の人の生のおっぱいに感動すら覚えていた。
「会長のおっぱい、凄く綺麗……」
「んふふ、ありがとう。触っていいのよ?」
僕はそっと、手を這わせてみた。
温かで、柔らか。それでいて適度な弾力で押し返してくる、触る麻薬のような感触だった。
淡い色合いの二つの乳首は、さくらんぼのように硬く立っている。
「あん……いいわ、もっと強く揉んでみて……ああ、そうよ……んっ……あぁ」
先輩が僕が確かめるように胸をこねると、それに併せていやらしい声を漏らしている。
生徒会選挙の時、あんなに清楚で凛としていた中山会長の姿から、
誰がこんな艶めかしい光景を想像できるだろうか?
当然ながら、僕の男の子は、ズボンを押し上げて主張してしまっている。
「ほうら、だから早く脱げば良かったのに」
会長は僕のベルトを外すと、素早く脱がせてしまった。
僕は慌てて下着まで脱ぐ。
もう、そうすることが今は正しい事のように思えていた。
「あら、なかなかのものじゃない」
「あ、ありがとうございます」
恥ずかしかったが、中山会長の方は一切そんな様子もなく、
しげしげと僕のそそり立ったペニスを観察していた。
その白魚のように細く美しい指先で、勃起をなぞり、さすってくれる。
そして、僕の前に跪くと、そっと顔をうずめていった。
「……ぁむ」
「んあああ!?」
会長のいやらしいぬめった舌が、僕の亀頭に絡みついてきた。
それがフェラチオなのだと感触だけで理解できた。
「ちゅぱ……ちゅる……ちゅっちゅっ……」
「あ、ああ、す、凄いぃ」
僕は天井を仰いで快楽に震えた。
それくらい、性器への直接愛撫は気持ちが良かった。
「はぁ……これ以上しちゃうと出ちゃうわね」
銀色の唾液の橋を遺しながら、会長がペニスを口から開放する。
会長は片手で自分の股間を愛撫しながら、髪を掻き上げる。
そしてパンティを脱ぎ去り、その手入れされたアンダーヘアと美しい女性器を見せつける。
そこは、既にしっとりと愛液に光っていた。
「ちょうど濡れてきたし、いただいちゃおうかしら」
ギシ、とソファに膝を乗せ、僕に跨ってくる。
「川口……俺達も」
「うん、ゴム着けたら入れていいよ」
長机で川口先輩の秘所にクンニをしていた斉藤先輩が、
いったんその場を離れてデスクの引き出しへ向かう。
そして、そこから何かを取り出して戻ってくる。
きっと、僕と会長のように、斉藤先輩と川口先輩は別に恋人同士ではない。
安全のための、避妊だった。
斉藤先輩はコンドームの封を開け、川口先輩を安心させるためにきちんと彼女の前で装着した。
斉藤先輩の逞しい怒張が、薄いピンク色の膜が覆う。
それを確認した川口先輩が、無言のまま自分の花弁を指で押し開き、股を大きく拡げた。
僕に跨った会長と、股を開いた川口先輩。
二人が、囁いた。
「……いくわよ」
「……来て」
会長が腰を落とし、斉藤先輩が腰を打ち込んだ。
二人の雌の鳴き声が生徒会室に響いた。
「あうぅーっ!!」
「んはぁあーっ!?」
その瞬間、僕は初めて異性の性器の中を体験していた。
熱く、ぬめり、そして締め付けてくる。
この世にこんな快楽があったのかと思うような快感が僕の全身を駆けめぐっていた。
「はぁっ あはあっ んあんっ いいわっ」
「あっ あっ アアッ あひぃっ」
二人の女性の声が、脳の生殖欲求を刺激し、猛烈な射精感を与えてくる。
だが、もっと彼女の膣を感じていたい一心で、それを押さえ込む。
耐えている僕に、会長は腰を振りながら微笑みかけてくれる。
「ふふ、いいわよ、その調子。私がイクまで我慢してね……あんっ!」
彼女が腰を振る度に、グチュグチュといやらしい音が股間で起こる。
会長の愛液とペニスが絡み合う音だった。
(ああ、僕は僕は……)
上下運動に併せて大きく揺れる会長の乳房。
何て綺麗なんだろう。
(僕は、この女性の中にいるんだ)
衝撃的過ぎる初体験だったが、最高の初体験でもあった。
きっと、普通に恋愛して、普通にセックスしたのでは、ここまでの快楽はなかったのではないか。
そんな気持ちにさせてくれるセックスだった。
「あっ あはぁっ! い、良いわっ! そろそろイキそう……」
「んぅん!? 斉藤くん、あ、アタシもイクぅーっ!」
激しく交わり合う僕ら四人は、同時に絶頂を迎えることができそうだった。
僕は最後とばかりに会長の胸を揉みし抱き、斉藤先輩は打ち込む腰にラストスパートをかける。
「おっおお!? 川口っ」
「くっ!? うああぁ! か、会長ーっ!」
それぞれのパートナーを抱きしめ、僕と斉藤先輩が射精した。
同時に、膣壁が収縮し、その絶頂を受け入れる。
会長も達したのだった。
その熱き膣の中で、マグマのように身体の奥底から迸る、今までで最高の絶頂感を味わう。
ドクドクと絶え間なく会長の中へと送り込みながら、僕はまるで会長と全て分かち合ったような満足感を得ていた。
「んはああああ! 奥に、熱いのが……」
「んっ んっ んっ くふぅ……超、出てる……」
会長は僕に抱きつき、川口先輩は両脚を斉藤先輩の腰に絡みつけて射精を楽しんでいた。
・
・・
・・・
しばらく余韻を楽しんだ後、僕らは後始末に入った。
「ティッシュ取ってくれるかしら?」
「ほらよ」
膣から僕のペニスを抜くと、先輩は垂れてくる精液を手で押さえた。
指の隙間からコポコポと僕の精液と会長の愛液が混じり合った粘液が溢れている。
「あ、あの」
「ん? 何かしら」
「ぼ、僕は着けなくて良かったんですか?」
ちらりと、斉藤先輩が今外して結び目を作っている避妊具を見やる。
「……仕方ないのよ、生徒会の伝統で、新入生とする時は避妊しちゃダメなんだから」
「ええ!?」
「だから、万が一の時は覚悟していてちょうだいね?」
僕は顔面蒼白になった。
と、取り返しのつかないことをしてしまった!
「おいおい、俺の後輩イジメんなよ。佐伯、心配すんな。会長はピル飲んでっから」
「もう、斉藤くん、ネタばらし早すぎよー」
「可愛い顔して悪趣味なんだから会長……」
三人の先輩はそう言って笑い合う。
学校の生徒会室で交わり合うという、背徳的な行為とは裏腹な、とても心地良い笑顔だった。
「で、どーだったんだ?」
川口先輩が裸のまま尋ねてくる。
「え?」
「歓迎会だよ。気持ち良かっただろ?」
にいっと屈託無い笑い。
僕は正直に答えていた。
「……はい、最高でした」
「だってさ、会長」
「それは良かったわぁ」
会長はすっくと立ち上がると、こちらを覗き込んでくる。
そして、にっこりと微笑むと、手を差し出してきた。
「生徒会、色々大変だけど、この通りお楽しみもあるから。だから、これからよろしくね、佐伯くん」
「会長……」
僕は、気恥ずかしいながらも、しっかりとその手を握り返した。
みんなが拍手をして、僕の生徒会入りと、初体験を歓迎してくれたのだった。
【終】
特別な感情なく、友情の延長でエッチするのって良いと思うんです、はい。
素晴らしい良い作品です。
個人的には、ハーレムものでも良かったけど
ありきたりな感じになりますかねえ。
447 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 20:32:37 ID:/MbfUKAv
1対1でもいいものはいい。この作品然り
これをハーレムものにすると、男一人に対して女の子が多数ということになり、
淫乱で絶倫な女の子複数を相手できる男こそが超・絶倫男ということになってしまう。
どっちが凄いって、男の方が凄いって感じだと、女の子の淫乱絶倫さが際だたない気がする。
淫乱で、絶倫な勢力を持つ女の子が、
「勃起チンポども、でてこいやぁー!!」
とかいって呼び出した複数の男をなぎ倒すとか。
野太い声で再生された>でてこいやぁー!!
まぁ普通におにゃのこの方が性豪なら
「もうおわりなの? なさけないなー」
とか言わせれば良いですな。
(⌒Y⌒Y⌒)
/\__/\
/ ヽ
/ __∧_∧__∧ |
/ | / \ | |
| | ・ ・ | |
( 、 フ ⊂⊃ ヽフ
( | ̄ ̄ __|_ | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( | /__/ | < 「もうおわりなの? なさけないなー」
/ | ノ\ \________
お前とははじめない
このスレ的にこういう淫乱はありなの?↓
31 恋人は名無しさん sage 2011/01/31(月) 03:15:03 ID:Xp88sJx60
服脱がせたり淫語言わせたりしようとすると恥ずかしがるくせに、ド淫乱な彼女。
一緒に布団入って何もせずに寝ようとすると、俺から少し体を離して不自然にもぞもぞ。
びくびく震えてるし、押し殺した息と声も聞こえる。彼女の胸元と下腹部に手を伸ばすと服の中にもぐりこんだ手とぶつかった。
どう見てもオナニーです。彼氏の真横でオナニーです。本当にありがとうございました。
もちろん押し倒してさんざん付き合ってやった。後で聞いたら、「自分で何とかしようと思った」
「起きてると思わなかった」「カッとなってやった、反省している……嫌いにならないで」とか泣きそうな顔で言うんです。
全く、俺と付き合うまで処女だったくせに何て野郎だ。もうこいつから離れられないと思ったね。
淫乱なら何でもいいのですよ
今から投下します。
ある娼婦の一日 ――毒を持つ名花3――
「メッセージを送信しました」。
携帯のディスプレイにメール送信完了のテキストが表示された。早川由貴はその文面を
見届け、満足そうな笑みを口元に浮かべた。
あの高橋健太という男は意外と早く気づいたようだ。「月刊ベストメイト」誌の素人投
稿ページに掲載された自分の裸体。ヒントを与えたとはいえ、あれから数時間でこんな
メールが来るとは思わなかった。
抜くにしても寝る前だろうと思っていた。だが由貴に手コキでイカされたことが余程の
衝撃だったのか。それともフェラをお預けされ、理想のタイミングで快感を貪れなかった
マゾ男特有の屈辱が欲望を滾らせたのか。
どちらにしろ、思い通りに男を手玉に取った自分に酔い痴れる快感が、由貴の心を満た
していた。
今頃は次のページに書いてある「素人告白」コーナーでも読んでいるだろう。掲載者の
性体験やセックス観が、一緒に送った資料を元に面白おかしく編集・改変されて掲載され
ている。あの童貞M男にとってはさぞかし刺激的だろう。
メールを送ったところで程よい疲労が襲ってきた。健太と別れた後にナンパしてきた男
と、人気のない陸橋の下で一戦交えたせいもある。フェラで一発射精させてやった後に立
ちバックで二発。たった十数分で三度も果てた早漏男にイかされることはなかったが、そ
こそこの快感とカネは得ることができた。
〈でも、そこまで金が目当てってわけでもないしね〉
むしろ由貴の場合はセックスが目的だ。体を売るのはもう日常茶飯事だが、それとて男
の興味を惹くこと、きっかけ作りという側面が強い。
金はむしろおまけ。さっきの男との代金だって、高校生の小遣いで手が届く額である。
中学時代にはワンコインでヤらせたことが何度もあった。
こうすることで「援交に手を出している」という暗愚さではなく、「手軽にセックスさ
せてくれる」という評価と噂も流れ出すようになる。
本来なら不道徳な売春すらも厭わぬ悪魔なのに、この一件を聞いた途端、彼女が聖母に
見えるようになってしまう男は少なからず存在してしまう。そんな風にして、男たちと由
貴は互いを標的にし合っていた。
〈……んん?〉
そこで由貴は気がついた。すぐそばから自分へと突き刺さる視線に。
≪次の停車駅は府調――、府調です≫
発車を告げるベルが鳴り、ドアが閉まる。由貴が通学に利用する私鉄の車両がゆっくり
と動き始めた。この銘大前駅から次の府調駅まで約十分……。
〈遊ぶには充分ね〉
由貴は無表情のまま、わざとあくびを浮かべて座席に背を預けた。
隣席のビジネスマンの視線が、彼女の胸元へチラチラと向けられるのをしっかりと意識
しながら。
乳房のボリュームは制服でかなり覆い隠される。しかし男は間近にいたからか、それと
も元から胸が好きなのか――由貴の悟りにも無関心に、視線をさまよわせては一瞬だけ、
胸元で目を止めるのだ。
制服の隙間に焦点を当て、胸の谷間を覗き見ようとしているのは間違いない。
〈男って本当、気づかれてるって思わないんだね……〉
由貴ほどの巨乳になればこんな視線はいつものことだ。彼女でなくても女のほとんどは
そんな視線に気付いているのだが。
後で思い出して抜くくらいなら、金さえ出せばいい思いさせてやるのに――と思うのだ
けれど、実行に移す男ばかりではない。星創学園の男どもはどいつもこいつも好色な目で
しか由貴を見ないくせに、ヤリマンだの淫売だのと噂はしているくせに、「やらせろ」の
一言をなかなか言わない。余程のことがない限り、拒みはしないのだが。
隣に座っている男、年齢は二十台後半だろう。仕事帰りに女子高生で眼福を満喫しよう
というところか。粗暴な男ではなさそうだが、女にモテるようなタイプでもなさそうだ。
〈さて、やってみますか〉
寝たふりをしながら由貴は工作を始めた。薄目を開けて様子をうかがっても、男の視線
は相変わらずチラチラと胸元を見ているままだ。
心の中で挑発的な笑いを浮かべながら、さり気なくセーラー服のスカーフを緩めつつ、
今となっては珍しくなった前開きのファスナーをわずかに下ろす。更に服の端を手で引っ
張って引き下げつつ、持っていた通学用のバッグを抱え込み、乳房の膨らみを下から支え
るように盛り上げる。
〈これでどう?〉
星創学園の女子の制服は胸当てのないタイプのセーラー服だ。こんなことをすれば当然、
胸の谷間が強調されて丸見えになる。
そのまま寝たふりを続けて数分。電車が何駅かを通過したところで由貴は薄目を開け、
気づかれぬように様子をうかがった。
〈……狙い通り〉
もう男はチラチラと見るのをやめていたが、歓心を他に移したわけではない。
むしろ逆だった。その視線は乳房の谷間に釘付けになっていた。まるで固定されたかの
ように、男の目は由貴の胸元から離れられなくなっている。
その状態で深く切れ込んだ谷間を男に堪能させる。寝たふりをしながら由貴は心の中で
くすくす笑っていた。
勿論、男はそんなことに気づきもしない。ただ睡魔に襲われた女子高生の思わぬ露出で
欲情し続けているに違いない。掌の上で踊らされているなど、思いもしないだろう。
だから、由貴はそんな事実を思い知らせてやるのだ。
〈楽しい時間は終わりだよ〉
列車の減速が座席に座っていても伝わってくる。あと二、三分で府調駅に到着するとい
うところか。
由貴はそこで寝たふりをやめた。瞬間的に男の視界へ顔を滑り込ませ、ニヤニヤとした
笑顔を替わりにに見せつけてやった。
「!?」
途端に男の顔色が変わった。その狼狽が手に取るようにわかる。
表情の変化が面白い。目を白黒させて顔を真っ赤にしてしまう。谷間を覗くために傾げ
ていた顔と体を突然正対させ、あらぬ方向へと焦点を向けるようになった。
この瞬間、由貴にからかわれていたことを男はようやく悟るのだ。頭の中も混乱し切っ
ているだろう。恥ずかしさの余り、逃げ出したい心境に違いない。
たっぷり十秒は男にいやらしい笑顔を向けたまま様子を観察する。男は内省か羞恥か、
こちらを見ようともしない。
由貴はその姿を確認すると座席に深く座り直し、制服を整えて谷間を隠した。
横目で男をうかがう。もう露骨な視線を乳房に向けてくることはもうない。替わりにチ
ラチラと向けてくる視線は頻度を下げて継続していた。
欲に満ちた目ではなく、驚きと戸惑いの目だ。「いったい何なんだ、この女は?」――
まあ、こんな挑発を見せつけられたら当然の反応ではある。
≪間もなく府調〜、府調です。京八矢神原線・端本方面はお乗り換えです≫
聞き取りにくい車掌の声が野太く響いた。電車が大きく減速し始め、ホームに入線する。
府調駅は乗り換え駅で客の乗降が激しい。停車寸前で隣の男は立ち上がり、逃げるように
出口へと向かった。
〈逃がすもんか〉
由貴もそっと立ち上がり、他の客に紛れながらホームに降りた。大勢の客がひしめく中、
男の背を捕捉したまま雑踏の中を進んでいった。
階段を上がった先の改札口前で追いついた。ためらうこともなく男の背をポンポンと軽
く叩く。反射的に振り向いた男はそこでぎょっとした顔になった。
「あ、え……!?」
何を思ったのか二の句が告げない。驚愕の目で男はこちらを見た。
彼女はそこで先ほどのニヤニヤ笑いを再び浮かべてみせる。その上でからかうような口
調で、しかし詰問するのだ。
「ねえ、見てたよね?」
言いながら由貴は左手を自分の胸元に当てる。その手の動きに誘導されるように、男の
目も一瞬だけ胸元へと移動した。
好色な視線ではない。むしろ怯えすら感じられる。もしかしたら警察にでも突き出され
ると思っていたかもしれない。
動揺して何も答えられず、戸惑い続ける男にお構いなく、由貴はその視線を一気に好色
なものへと変えてしまう。
「もっと見たくない?」
言いながら左手の指を服の上から谷間に埋め、残ったもう一方の手で右の乳房を持ち上
げる。普段は制服が隠してしまう胸の膨らみも、こうすれば一目瞭然だろう。
「ど、どういうつもりだよ?」
男の放った一声はまだ戸惑ったままだった。無理はないかもしれない。まさか追いかけ
てくるとは思わなかっただろう。
「そのままの意味ですよ。もっと見たいんじゃないですか?」
由貴はニヤニヤ笑ったまま、男との距離を詰めていく。
「あんな風に覗き見するだけで満足してるんですか? 違いますよね?」
くすくすと笑いながら問い詰めていく。男には「悪いことをしていた」という負い目が
ある。だから主導権を握るのもたやすい。
「後で思い出して抜くくらいだったら、実際にヤって出したいでしょ?」
「な、何を言ってんだ、あんた……」
経験も少ない男に魔が差したというところか。ここまで言ってもにやけた顔にならない。
背中を押してやらないと駄目なタイプなのだろうか。
挑発的に笑いながらぐいと一歩前に出て、由貴は更に言う。
「お礼してくれたら……制服姿の女子高生を好きにしていいですよ?」
男の顔色が変わる。戸惑いから驚愕へ。そして意味を理解した後――好奇心へ。
あと一歩だ。そう確信した由貴は更に男の背中を押してみた。
「私ね……ピル飲んでるから、好きなだけ中に出しても大丈夫ですよ?」
好奇心と驚愕が交差する男に蠱惑的な笑みを向けながら半歩後退し、昼間、あの童貞の
先輩に見せつけたように――くいっと腰を回してみせた。
「何発出してもいいんですよ……あなたの好きなだけ、ね?」
男の顔が好奇心から更に進み、獣の欲望に染まった。
由貴もその顔を見て確信する。この男も落ちたな、と。
異性の性的な視線に気づかぬふりをして、わざとガードを緩める。そうやって男の目を
釘付けにした後、問い詰めて誘い込む。高校に入ってからこうして男を引っかけたのはも
う五回目だった。卒業までに十回は超えるだろう。
既に星創学園の男子三人がこのパターンで由貴に童貞を奪われている。中学以前も含め
たらどうなるか。数などもう覚えていなかった。
府調駅から十分ほど歩いたところにあるアパートが男の家だった。先にシャワーを借り
て準備を整えた。今は男が浴室にいる。欲望を満たせる期待で興奮した股間でも洗ってい
るのだろう。
この男はどんなセックスをするのだろう。自分の欲を満たすための一方的なセックスは
して欲しくないが、さほどの期待もしていない。この男に私の反応と性感を見極めながら、
より感じさせようとしてくれれば楽しめるのだが…そんな男は少なかった。
常に気持ち良くさせてあげたいとは思っているが、実際に男を果てさせても屈辱に感じ
てしまう輩は多い。互いに快感で悶えられれば最高だと思うのだが、言葉を交わさずに理
解してくれる男はそれほど多くはない。
自分の欲望で女を屈服させたいとか、自分のテクで忘我の淵に落としてやりたいと考え
る男ばかりだ。そんなセックスは大抵が男の独り善がりで、面白くもなければ気持ち良く
もない。
由貴はセックスの快楽などとっくに知り尽くしている。今更そこらの男に仕込まれなく
ても充分なのだ。
そして自分をよがり狂わせられる男など、滅多にいないこともよく知っている。なれば
こそ互いに感じさせ合い、セックスを楽しみたいのだが、この男はどうだろうか。
そんな風に考えながらも局部は既に濡れ始めている。とくんと疼き始めた自分の反応に
「早く出てきてくんないかな」と思い始めたとき、シャワーの音が消えた。
いよいよだなと思うと更に下半身は濡れる。どうせならすぐしたいから裸で出てきてく
れないかなと思ったけれど、残念ながら男は着替えてから出てきた。
「ああ、別に裸のまま出てきても良かったんですけど……」
「おいおい、それはさすがになあ」
苦笑しながら男はバスタオルを洗濯機に放り込んだ。
由貴はその後ろ姿にそっと近づき、後ろから抱きついた。
「それじゃあ、始めましょう?」
男を興奮させる挑発的な釣り目で男を見上げながら、くすっと笑った。
「んんぅ……ん、ん…」
いやらしく重なる唇から生々しい吐息が漏れる。熱を帯びた股間は更に湿りを増し、男
の手が触れる箇所から次々と新たな熱が生み出されていく。
唇が重なり合うだけのキスを楽しんだ後に舌を絡めて来た。少し強引な感はあるが嫌い
ではない。
欲望に塗れ、あれだけ乳房を視姦していた男だが、いきなり胸に触れてくるようなこと
はなかった。キスを味わったところで次は――と思っていたら、やはり胸を下から支える
ように触れてきた。
「あん……」
口から喘ぎ声が漏れ、由貴はひくっと震えながら唇を離した。男はそれ以上キスを迫ら
ず、制服の上から柔らかく乳房を撫で続けた。
「あはは…お兄さん、凄く気にしてましたもんね、私の胸…」
胸を触らせながら笑って見上げる。男は苦笑しながら認めた。
「そりゃあ気になるよ。結構大きいみたいだったしな。それどころかあんな風にわざと見
せるなんて思いもしなかった」
「ふふふ、そうですよね。おっぱい好きですか?」
由貴は腕を組んで乳房を寄せてみせた。制服で隠されたバストのラインもこれで浮かび
上がる。
「ああ、好きだよ。お前みたいな巨乳は大好物だ」
「ですよね。私も胸を揉まれるのって好きですよ」
じりじりと胸先から伝わる快感を味わいながら、由貴は制服のファスナーを下ろした。
男もそれを見てセーラー服のスカーフを外してきた。寄せなくても刻まれる谷間が露わに
なり、男の目を釘付けにした。
「やっぱり巨乳なんだな、お前。サイズどのくらいだ?」
「ブラに書いてますから、脱がしたら見ていいですよ」
寝たふりでの誘惑から戻ったときと同じ――挑発的な笑みを浮かべてみせる。この顔が
男にはとても艶めかしく見えることを、由貴はもう知っていた。
にやけた笑みを浮かべて相手は制服を脱がし始めた。由貴も腕を上げて男の思惑に協力
する。セーラー服を脱ぎ捨てれば、由貴の上半身にはもう薄い水色のブラジャーだけだ。
魅せることを意識させるセクシーさはなく、装飾もカップの縁に彩られたわずかな刺繍
しかない。
「意外とおとなしいのつけてんだな」
「あはは、学校に行くときはこんなもんですよ。遊んでるって思われたくないんです」
誰よりも遊んでるけどね、と付け加えるのは心の中だけだ。派手な下着などいくらでも
持っているが、余り気合いを入れ過ぎても男は興醒めしてしまいやすい。日常はこんなも
のでいいのだ。
「ふーん、本当はかなり遊んでるんだろうになあ」
男の手がスカートを引き下ろしにかかった。されるがままに由貴も苦笑する。
「これでも学校では真面目で通ってますよ。授業だって予習してから受けてますし」
嘘ではない。一部の教員も手玉に取っているが、楽ができるのはテストだけだ。それ以
外はきちんと勉強もしている。おかしいのはセックスのハードルだけだ。
「そりゃたまんねえなあ、ますます興奮してきたよ。そんな真面目な子が裏ではこうして
金でヤリまくってんだからな」
ぱさっとスカートが床に落ちる。ブラと揃いのショーツが股間を覆っているのを見て、
男の顔は更ににやけた。
そのままブラの肩紐に手を伸ばしてきた男を見つめ、由貴は訊ねてみた。
「興奮してきたのなら……まずは一発出してすっきりしませんか?」
男が怪訝そうな顔になる。
由貴は男の顔を見据えたまま、小さく音を立てて舌舐めずりをしてみせる。
男の視線がそこに集まったのを確認した後、細い指を自分の唇にゆっくりと這わせ――
口を開けて、中にその指をくわえてみせた。
ジェスチャーが意味することは誰でもわかるはずだった。
「フェラしてくれるってのか?」
男の目が爛々と輝いている。
「ええ、得意なんですよ、私」
男の期待を是と受け取った由貴はベルトを外し、ズボンを慣れた手つきで脱がしていく。
程なくして下半身が下着だけになった男の股間は、果たして内側から持ち上げられていた。
「興奮してくれてるんですね。嬉しいですよ」
ぴくっと温い電流が下半身に走った。セックスへの予感に愛液が同時に染み出すのがわ
かる。いつ頃からか由貴は、ペニスを目の前に突きつけられるだけで興奮を覚えるように
なっていた。
〈まあ、濡れなかったら痛い思いをするのは私なんだしさ〉
これはこれで好都合なのだろう。期待に目をトロンと潤ませつつ、男の下着を手際よく
脱がせていった。
「うふふふ……」
ごくりと唾を呑みこんだのは由貴だった。硬く屹立した怒張が由貴の目の前に曝け出さ
れる。大きくも小さくもなく、彼女好みのサイズだった。
「これが今から、私を気持ち良くしてくれるんですね……」
美しい少女は下から男の顔とペニスを見上げつつ、そっとその手で包み込んだ。
「まずは私が感じさせてあげます……」
由貴は恍惚とした表情で男根をしごき始めた。柔らかなタッチでカリ首に指の輪を絡め、
いやらしい上目遣いで男を悦ばせていく。
最初は余裕と快感、そして売春婦に対する蔑みからニヤニヤ笑っていた男だったが、由
貴が手コキを始めてからわずか数十秒でその顔色を変えた。
由貴にはわかる。これは男がヤバいと思ったときに見せる共通の顔だ。自分の技巧の片
鱗を披露したところで、この淫らな女は愛撫の手を緩め、揺さぶりにかかる。
「気持ちいい、ですよね…? そんな顔ですよ…」
緩い愛撫を進め、快楽だけは途切れさせずにくすりと笑う。
「ふふふ…どうせ溜まってるんでしょう?」
こう笑うだけで男たちはプライドを傷つけられたと感じるはずだ。性欲を女で発散でき
ないと決めつけられることで、それはそのまま女との機会がないことを意味する。
許してもらわなければ女を抱けない。その事実だけで男は屈辱なのだ。
「このまま…指で出してしまいますか?」
早漏との罵りにも、魅力的な提案にも聞こえるように由貴は囁いてみた。
男の目が泳いでいる。逡巡しているのがよくわかった。手コキかフェラか、そして思わ
ず驚いてしまうほどに卓越した年下の女のテクニック――何に意識を向ければいいのかす
ぐには決められまい。
だが、主導権を握るためにも由貴は先んじて動いた。
「大丈夫ですよ、約束は守りますから…」
毛先だけを緩く巻いた髪がふわりと揺れた。顔を下半身へと近づかせ、大きく口を開け
ると肉棒を一気にくわえ込んだ。
「口で…イカせて、あげ、んん…ますから…んぅ……」
今までで何人の、そして何度、男のペニスをこの口に頬張ってきたことか。少なくとも
数えることなどが馬鹿らしくなるくらいにはこなしてきている。
口内の柔らかな粘膜で亀頭全体を圧迫し、竿には巧みな手コキで悦楽を送り込み続ける。
ちょうど裏筋とくびれの交差する部位に舌が触れる状態だ。由貴はぴたりと舌をその陰茎
小帯に張りつかせ、休めることなく舌を動かし始めた。
「ん、んん……はぁっ…うぅん……」
淫乱な口はさながら女性器だ。荒い吐息も喘ぎ声に聞こえよう。
由貴はくわえたまま顔をゆっくりと前後させる。それとともに舌を裏筋から根元へと往
復させ、艶めかしく愛撫する範囲を広げていく。
〈気持ちいいでしょう…?〉
頃合いを見計らって口をもぎ放し、けれどもその分の快感は手コキできっちりと与え続
け――由貴は相手の高揚を見定めに入った。零れた唾液がうっすらと、由貴の口唇と肉の
柱に橋をかける。
フェラを始めてたった一、二分だが、「男」には変化が現れていた。口の中に苦みと塩
の濃さを感じるようになった。
男が意図せずに染み出させてしまう先走りの粘液が混じり始めたのだ。もうすっかり射
精の準備を整わせている。
「お、お前…すげえな、こんな気持ちいいフェラ初めてだよ」
すっかり余裕をなくし、驚くだけの男の前で由貴は笑顔を見せる。
「嬉しい……」
更に恍惚とした笑みを浮かべながら、由貴は更に股間を濡らしていくのを自覚していた。
「じゃあもう一つの初めても……味わってくださいね」
この程度のフェラが初めてならば、今からのテクも当然初めてのはずだ。
「気を張っていてくださいね……その方が気持ち良くなれますから。お兄さん、あなたは
今から射精します。確実にね」
更に戸惑いを見せる男の目には反発心も見て取れる――だが、由貴は有無を言わさぬ口
調で更に言い立てた。
「好きなように果てていいですよ……」
再び由貴はいやらしく口を開けてペニスをくわえ込む。
そこまでは同じだったが、次の瞬間、男はそれまでにない声を漏らした。
「うあっ!」
それまでとは比較にならない快感だったに違いない。
口の深奥――喉の奥にまでするするとペニスが呑み込まれていく。奥に進むに従って亀
頭への締め付けが強まっていき、粘膜による愛撫も先ほどとは比較になるまい。
陰毛の生え際まで肉棒を呑み込み、由貴はその先の陰嚢をも手で撫でさすりながら、竿
を巧みに喉で攻め立てる。一呼吸したところでくにゅくにゅと喉奥を開け閉めするように
締めつけていく……。
「うあ……う、おおっ!」
このテクニックに耐えた男など誰もいない。
男に残された反応は二つしかない。圧倒的な快感の前になす術なく射精へと追い立てら
れるか、それへの抵抗からかイラマチオへと移行すること――これしかない。
「はあっ、うわっ…なんだ、これ……!」
この男は後者だった。もう射精を我慢できなくなっていることは間違いない。
だがイカされるという事実が屈辱なのだろう。敢えて自分の意志で出したいという気持
ちなのか、それともただもっと気持ち良くなりたい意志がもたらす反応なのか、あるいは
ただの意地やプライドか――男は腰を動かし始めた。
「んぅぅ……くぅ…」
並の女なら確実にむせてしまい、ペニスを吐き出してしまうだろう。だが、由貴は男が
口の中でペニスを暴れさせても苦しげな表情ひとつ見せなかった。むしろ快感を与えるた
めには好都合であるかのように、そのまま喉奥をきゅっと締め上げてみせる。
「ああああっ!!」
男が目を閉じ、天を仰ぎながらついに腰の動きを止めたその瞬間、由貴の口の奥深くで
白い情熱が弾けた。生温かく苦いだけの液体がびゅくん、びゅくんと破裂するような勢い
で飛び散らされる。
「ん、ん……んんぅっ…!」
さすがに由貴も苦しげな吐息を漏らすが、それでもむせって欲望の柱を口から吐き出し
てしまうようなことはない。既に数え切れないほど経験してきた彼女にとってはもう慣れ
切ったものだ。奥でべったりと絡む精液をためらいなく飲み下し、より快感を引き出すた
めに射精後も締めつけ続ける……。
「す、すげえ! こんなの、今まで……」
白濁液を出し切った後も男性器がひくん、ひくんと痙攣するのとタイミングを同じくし
て、由貴は喉奥で締めつけてやった。その度に男は由貴の頭を抑えて快感に悶え、男らし
からぬ喘ぎ声をもう隠そうともしなかった。
男の絶頂が収まったところで、ようやく由貴はペニスを口から抜いた。
ようやく――といっても経過した時間は驚くほどに短い。特に喉奥にくわえ込んでから、
一分も経過していないのは確実だ。
口を男根に触れさせてからわずか三、四分……しかし、目の前の男もこれほど濃密な時
間を味わったことはないだろう。
「気持ち良かったんですね…? あんなに激しい射精……好きですよ、私……」
一滴も精液を口から逃さず、男から一発抜く前と変わらぬ顔で由貴は微笑んでみせた。
いや、口で男を転がしながらも股を濡らしていた由貴の顔は、前よりも艶然と見えるこ
とだろう。
これまでの男たちにもよく言われてきた。ロリっぽいと思っていたのに突然大人びて見
えるようになった、何歳なのかわからない、普段とのギャップが凄い……由貴自身にはよ
くわからないが、複数の男たちが言うのだからきっとそうなのだろう。
「お、お前……すげえよ、なんだあのフェラは? タマまで引きずり出されるかと思っち
まった。あんなに気持ちいいの初めてだよ」
「今のがディープスロートです。聞いたことありますよね?」
男はその言葉に目を剥いた。噂には聞いていたが体験したのは初めてだろうし、何より
こんな女子高生が何なくやってのけたことに驚いているのだろう。
「風俗嬢でも滅多にこんなテクできねえぞ。普段からどんなことやってんだ、あんた…」
圧倒されたのか呆れたのか、男は脱力したように腰を下ろした。これだけの技巧と快感
を味わって、平然としていられる男などいるはずがない。
「あはは、時々言われますけどね、それ。この前は『嫁の中よりずっと気持ちいい口だ』
って言われましたよ」
勿論、援交相手の中年男性のことだ。
「でも、嬉しいでしょう?」
由貴は足を広げてへたり込む男の股間に目を移した。射精を終えた後に染み出てきた精
液が、亀頭の先に雫を作っていた。
「今からお掃除してあげますね」
ぺろっと軽く舌舐めずりをすると、由貴は再び男の股間に顔を埋め、先ほどより柔らか
くなったモノを口にくわえた。男は一瞬だけ顔を強張らせたが、先ほどよりは強く吸いつ
かない。舌先でペニス全体を軽く撫で回すようなフェラだった。
特に亀頭の周りを舌で念入りに愛撫していく。くちゅくちゅと音を立てながら、時に精
液を吸っていく。射精直後の男がペニスに鈍痛を覚えぬ程度の力加減で舐め回し、這い回
り、吸い上げるのだ。
苦みのある雫を吸い取ったところで、口とペニスの交わりに別れを告げた。いわゆるお
掃除フェラで陰茎に残った精液を吸い尽くすと、男に「どう?」と挑発的な表情を突きつ
けながら――背に手を回し、水色のブラを外しにかかる。
ホックを外し、胸を突き出しながら肩紐を抜き、はらりと落ちそうになるブラを手で押
さえながら、そこで由貴は脱ぐのを止めた。
電車の中でのように、男の視線は切れ込みの深い谷間に集まっている。あのときと同じ
ような視線で由貴は男と目を合わせ、その先を促すように笑ってみせた。
男の手が伸びてきて由貴の手に押さえられたブラを掴む。抵抗することもなく、腕の間
からその布切れはするりと抜け出、男の手に渡った。
タグに書かれたサイズは"G70"――それを見て男はまた驚く。
「大きいんですよ、私の胸って」
「ああ、すげえな。Gカップなんて初めて見るよ」
「でも、大きいだけじゃないんですよ。胸の形、自信あるんです」
由貴は上半身だけ全裸になった姿を晒す。前面に突出した美乳だ。垂れそうな気配など
微塵もない豊かな膨らみが二つ、男の情欲を煽るために並んでいた。ピンクの乳首も上向
きに勃起し、美しいバストに花を添えている。
谷間を見せつけるように腕を組む。男の視線が更に釘付けになった。
「何してもいいですよ。電車で見てたときからしたかったこと、何でも」
今度は掌をバストの下に添えて持ち上げる。
「揉む、舐める、吸う、挟む……何でもできますよ、私の胸なら」
由貴はそういって相手の横に移動し、男の手を胸元へと導きながら、熱い吐息とともに
囁いた。
「今度はたっぷり私を楽しませてくださいね……」
服を脱いだ男に抱きすくめられ、そのままベッドへと押し倒された。乳首を舐められな
がらショーツを脱がされ、生まれたままの姿になった後は、男にむしゃぶりつかれるだけ
となった。
「ああん……ああっ…ん、ん……」
余程乳房が好きなのだろう。既に由貴の股間は前戯など必要のないくらいに濡れていて、
いつ欲望を挿入されても差し支えなかった。それを間近で見たはずなのに、男が執着した
のは胸だった。
「ずっと触りたかったんですよね…あぁん……ふあっ…」
「ああ、その通りだよ。女子高生の巨乳なんて俺の大好物だからな。まさかあんな風に挑
発されるとは思ってなかったが、楽しませてもらうぞ」
愛撫が優れているとは言い難い。少なくとも由貴の様子をうかがいながら快感のツボを
探し当て、こちらを狂わせてくれるタイプではなさそうだ。
「気持ちいい……あ…ああんっ!」
テクニックはさほどでもないが、欲望のままに激しいプレイしてくるわけではなさそう
だ。少なくとも苦痛がないのは好感が持てる。男の手が触れたところから体を走り巡る信
号は、確かに快感を脳に送ってくれていた。
〈まあ…普通の男ならこんなもんかな〉
数々の男と快感を知り尽くした由貴の偽らざる感想だ。決して男のテク不足を嘲笑って
いるわけではない。技巧で得られる快感と性交の満足度は違うというだけの話だ。
男は掌に余るほどの乳房を軽く握り、円を描くように揉み始めた。なかなかの快感に口
の端から喘ぎ声がこぼれ出す。
「あん……はあっ…ん、ん……」
反射的に出る反応に身を任せ、由貴は身を走る電流に悶えた。胸が好きだというだけは
ある、なかなかの執着だ。揉み解されているうちに感度が増してきた。
見上げると男の顔も満足そうだ。巨乳の女子高生が好物ならば、由貴の身体などは最高
なのだろう。大きく揉みしだいたかと思えば、次は小さく肌の上をさするように、しかし
乳首には触れぬようにして焦らし始める。
「あっっっ!!!」
途端に由貴は官能の刺激に悶えた。快感の喘ぎが跳ね上がった。
指の動きでいよいよ敏感な突起を愛撫される、きっととても気持ち良くなれる――そん
な予感が見事に外された。体の疼きが急に高まり、物足りなさと同時に快感への希求から、
肉体の感度が突然増幅されたように感じた。この焦らしは上手い。
「あ……嫌っ! んんぅ、あふ……」
早く乳首を撫で回して欲しい。身悶えするような強い快感が欲しい。けれども男は更に
焦らし続けたいのか、唇を奪って由貴の興奮だけを高めてきた。
「……ん、……はぁっ…」
この男だって本当は私の胸をもっと触りたいはずなんだと、キスから逃げるように背を
逸らしながら胸を突き出してみせるが、男は意に介さぬようにして太股を更に撫で回して
きた。
「ああっ! ああん…!」
まるで不意打ちのように予想外の場所を愛撫された。思わぬ感触にそれまでとは違う反
応を見せてしまう。体を捩じらせながら快感にもがく由貴のそれは、決して過剰な反応で
も演技でもない。
そうして心を高鳴らせていたら、今度は男の手が滑るように首筋をつつーっと這った。
触れるか触れないかといった微妙なタッチが、むしろ激しく由貴の官能を煽る。
「ああん…気持ちいいよ……」
テクが凄いとは思わなかったが、これはなかなかいい。この男は意外な掘り出し物だっ
たかもしれない。一度だけで終わらせるには勿体ないかな――と思った瞬間、由貴のその
思考は快感の前に弾き飛ばされた。
「あああっ! ああん! はあああっ!」
焦らしに焦らさせて、じんじんと熱を帯びて快感を待っていた乳首に、男の舌が絡みつ
いた。しかも強烈に吸いついて来ようとはせず、あくまで柔らかなタッチで、艶めかしい
突起を口の中で転がしてみせる……。
「あああん……いい…感じちゃう…!!」
刺激的な快感に、正直な感想を吐息とともに吐き出した。男はその反応にニッと笑うと、
手で乳房を揉みしだき、指に乳首を挟み、片方の乳首を舌先で舐めながら軽く吸い上げて
きた。
「はあ………!」
声にならない声だけが、抑えようもなく男の耳を悦ばせる。こんな声を出したら男は我
慢できなくなるに決まっている。
案の定、胸だけで由貴を悶えさせた男は乳房に口を触れさせたまま、左手を下半身へと
伸ばし始めた。
「あっ、ああああっ! ああん…はあああっ……」
くびれたウエストから下ってくる男の手を快感の軌跡として実感しながら、由貴は男に
されるがまま悶えた。くちゅりと淫らな水音が鳴るほどに下半身は潤み切っている。
太股や陰唇に触れられただけでひくひくと体を痙攣させては悶え、バストと股間からの
快楽に身を委ね、更なる快感を由貴は求めた。
「はぁん…駄目、もう……駄目…」
まだ入れてもいないのに、準備を整えた肉体は痺れるような絶頂へと迫っていた。クリ
トリスを優しく丁寧に撫でられ、由貴は忘我の淵にまで追い込まれていた。これ以上何か
されたらオーガズムへと一直線だろう。
けれども男はそこでまた焦らし始める。乳首からも陰部からも手を離したのだ。
テクニシャンではないが女の悦ばせ方を心得ている――男のそんな技巧は由貴の興奮を
着実に高めていた。百戦錬磨の彼女が感心するほどにだ。
〈なかなか…やるじゃん……〉
はあはあと呼吸を乱れさせながら、由貴は薄らと目を開けた。すると目の前には男の性
器が突きつけられていた。由貴はそのことを認識し、改めて恍惚とした表情を浮かべる。
これが今から入ってくるのか――と。
由貴は仰向けに寝たまま、男のペニスに舌を伸ばした。辛うじて届く裏筋に舌先を這わ
せ、男の期待に応えるように舐め上げてみせる。吸いついて一気に射精へ導くような技で
はないが、男ならば少なからず快感は得ているはずだ。
「ん、ん……」
やや苦しい姿勢と興奮から色づいた吐息が出てしまう。男はその姿を堪能すると、腰を
引いて乳房を内側に寄せ、その谷間に男根を挟みこんだ。
「入れる前にもう一発イカせてもらうぞ」
「うん…いいですよ」
馬乗りになった男が谷間でのピストンを楽しめるよう、替わりに乳房を支える。だがこ
こで悪戯心が湧いてきた由貴は、男が腰を振り始める前に、ペニスを挟んだ左右の乳房を
交互に動かし、年齢離れしたテクニックで悦楽を送り込んでやった。
「どうですか? 結構上手でしょ、私」
言いながら巧みに男のモノを胸で愛撫し続ける。張りのある乳房が肉棒を隙間なく包み、
強すぎず弱すぎず、快楽だけが伝わる乳房の膨らみの刺激。左右の肉壁が交互にしごくペ
ニスは、着実に高みへと昇り詰めていく。
「お兄さんも腰を振っていいんですよ…?」
けれども男は動かなかった。馬乗りになったままペニスを挟み、後は好きなように動く
だけでいいのに動かない。
いや、動く必要がないのだろう。由貴に任せていても間違いなく射精できると思ったに
違いない。これで動いたりしたらあっという間に果ててしまうのだ。
「ふふっ……どうしたんですか? もしかして、このくらいでイッちゃいそうですか?」
挑発的な微笑だった。その艶めかしさに男はごくりと唾を呑んでしまう。
「いいんですよ…好きなだけ果てて」
けれどもその笑いは一瞬で消え、むしろ射精を促すような優しい顔になる。
「私で興奮してくれるのが嬉しいんですから……」
由貴は更に肉棒への愛撫を続けた。巨乳好きにパイズリはこたえられまい。加えてこん
なテクを披露されたら、男はもう悦ぶことしかできないのだろう。
「うふふふ…気持ちいいみたいですね?」
乳房でしごく度に男の顔から余裕が消えていく。逆に由貴の顔は得意気に、そして妖艶
な色に染まっていく。
ぬるりとした感触が胸元に生まれた。先走りの粘液が男根から染み出したのだ。もうい
つでも出していいという合図のようなものである。
「もう出す用意はできてますか…?」
艶っぽく笑い、この淫乱な女はパイズリの愛撫を更に強めた。胸の谷間にしっかりと収
めた男根を弄ぶかのように圧迫し、こすり上げ、そして柔らかい感触に溺れさせる……。
「も、もうイくぞっ!」
男が限界を迎えた。由貴はその瞬間に亀頭部を谷間に埋めさせ、肉棒全体を乳房で包み
込むようにしごき、忍耐にとどめを刺した。
「おおっ!」
次の瞬間、男が目を閉じて体を硬直させる。活発なのは乳房の谷間に収められた陰茎だ
けだった。小刻みに痙攣しながらびゅくっ、びゅくっと白い情熱を流し込んできた。
吐き出される精子の勢いが凄い。谷間だけで受け止め切れなかった粘液が、鎖骨や首筋
の肌にぶちまけられた。
脱力して荒い息を吐き続ける男がペニスを谷間から抜き、馬乗りから体勢を崩す。ベッ
ドの上に膝立ちで佇み、体の中で消化し切れない快感の余韻と疲労感に浸っていた。
由貴は白い粘液を拭き取ろうともせず、男の下から抜け出して体を起こした。寄せた谷
間を腕の圧力から解放し、突き出すように胸を張った。
注ぎ込まれた欲望と絶頂の証を見せつけ、由貴は淫蕩な囁きを放つ。
「ふふふ、二発目……」
生温い白濁の垂れた後がぬらぬらと光を照り返す。粘りつつも膨らみの斜面を下る精液
を指先ですくい取ると、由貴はためらうことなく、男の目の前でそれをいやらしく舐め取
ってみせた。こくんと喉を鳴らし、呑み込んだことも見せつけてやると――
「もう元気になってますね……」
男の興奮を煽り立てる光景だったのだろう。短時間で二度の絶頂を迎えたというのに、
むくりと男根が鋭角に天を向いた。
由貴はまだ精液が微かに染み出るペニスを指先で包み、すりすりとしごきながら男の興
奮を確かめる。由貴好みの硬度を認識すると再び口に含み、舌で亀頭を掃除しつつ唾液の
音をじゅるじゅると鳴らし、その一方で管の奥から残った精液を吸い上げてやった。
「く、う…あ……」
出したばかりで敏感な亀頭には辛さもあろうが、これは男をイカせるフェラではない。
童貞ならばこれだけでも暴発してしまうが、ただのお掃除フェラだ。果てるほどの快楽を
送り込むつもりはなかった。
余裕の微笑みを浮かべて唇と肉棒を離した由貴は、男の肩に両手を置いて微かに力を込
める。それだけで脱力した男はベッドの上に倒れ込んだ。
「今度は…私が上の番ですね……」
横たわった男の身体で唯一その存在を主張する勃起。
にじり寄るようにして下半身をペニスへと触れさせ、指で位置を整えながらゆっくりと、
由貴は自らの中へと男の象徴を沈み込ませていった。
「ん、ん……ああ…」
男根が膣を埋めていく圧力と実感が心地いい。虚ろな瞳と、頬を赤らめて宙を仰ぐおと
がいの角度、冬でもないのに白く染まりそうなほど熱い吐息……男にとって都合のいい男
根主義を満たすのがこの顔だと、由貴はよく知っていた。
根元まで肉棒を呑み込んで見下ろすと、男が体を硬くしてじっとこちらを見ていた。
その顔には淫乱な女を辱めてやろうという征服欲も余裕もなく、あるのは沸き上がる興
奮を押し殺そうとする、追い詰められた虚構の冷静……
〈ああ、なるほどね〉
由貴はその意味を一目で悟った。もうこの男は限界なのだ。
そのまま腰を動かさない。腕を組んで谷間と乳房を見せつけつつ、自らの意志で膣を収
縮させたその途端――
「うっ!」
男の呻き、そして歪む表情とともに膣内で精液が弾けた。小刻みに震える欲の柱が男の
絶頂を告げている。
挿入してから明らかに一分も経っていない。二発も出しておいたのにこの早漏ぶりだ。
「くふふふ……三発目、ですね?」
男のモノを入れたまま、膣の収縮を繰り返してやった。締めては緩め、やはり腰を動か
さずに男根への刺激を巧みに加えていく。
「なんで…なんで中が動いてんだよ、腰も振ってないのに……」
由貴はその反応に満足そうな笑顔を見せ、けれども無言のまま、今度はゆっくりと腰を
動かし始めた。
膝をついて巧みに下半身だけをグラインドさせる。ウエストから下だけを振る性運動に
切れ目がない。揺れる髪の毛を両手でまとめて頭の後ろに誘導すれば、乳房からくびれた
ウエストへの美しい曲線がどうしても強調される。
それだけでも充分に男の股間を熱くするに違いない。加えて挑発するような笑みが、更
なる淫乱さを男の心象に刻みつけていくだろう。
ただ巧みな腰使いの騎乗位というだけではない。膣壁の締まりが強烈な緩急と落差を編
みながら、男根へ確実に快感を注入していっているはずだ。
「や、やめてくれ、そんなにされたらまた……」
「四発目ですか?」
くすくすと笑いながら腰のグラインドを更に加速させる。ただの楕円運動から男にとど
めを刺す腰使いへと移行するスイッチを入れた。
下半身だけで円を描きつつ、上下への運動も加えながら速度を上げた途端、男の顔色が
変わった。肉の打ちつけ合いと淫液が混じり合う、くちゃくちゃとした音がいやらしい。
「あはははっ、女子高生に負けたくなかったら耐えてくださいね…!」
この螺旋を描くような高速の腰振りには絶対の自信がある。別に特別な腰使いだとは思
わないが、どんなだって耐えられやしないのだ。
案の定、この男も――
「あ、あああああっ!」
本気での腰振りからわずか数秒でオーガズムに達し、精液が限界の壁を決壊させる。
必死の抵抗なのか、ただの欲望とフェティシズムのなせる行為なのか、男はGカップの
乳房を揉みしだきながら、由貴の中で精液を弾けさせていた。
四発目だというのに衰えない性の奔流。中に出された液を感じることなどできないが、
由貴の膣内に収まった男性器の激しい痙攣から男の昂りを実感することはできる。
男が息を荒げる中、由貴は腰を振り続けていた。相手から搾り取るようなグラインドで
はなく、自らが快感を貪るための性運動だ。
短時間で四度も出した早漏男は由貴の下でもうぐったりとしている。快感の余韻と疲労
感の中で、途轍もない性の技巧を持った女子高生に何を思っているだろう。
「ん、ああん……」
適した角度で由貴の中をこすり上げる肉棒のくびれが気持ちいい。期せずして喘ぐ由貴
の姿はとても艶めかしいはずだが、真下の男にその姿を楽しむ余裕はないようだ。
「はうっ……んん…ああん! ああ…!」
力尽きたのか、男は下から突き上げてくることもない。ただ屹立する欲望を下の口でく
わえ込むだけで、由貴は勝手に快感を貪っていた。もうこれはセックスではなく男の身体
を使った自慰に過ぎない。
「あんっ、ああん…ああ……」
由貴の手が自らの乳房と股間にするすると伸びていった。並外れた豊かなバストを自ら
揉み始め、肉棒を呑み込んでいる口の周囲を艶めかしい指使いで愛撫し始める。
「はあ……あん…あぁん!」
どうすれば感じるかは自分がよく知っている。由貴自身が悶えられる位置に男根を当て、
乳房の愛撫も理想通り。股間をまさぐる指先も快感だけを導き出す柔らかさ。快感の喘ぎ
が甲高くなるのも無理はない。
「ああっ…あん……う、あ…ふあっ!」
たちまちのうちに由貴の肌が桜色に上気していった。この日の欲求不満と快楽への切望
が花開くように悶え始め、性感がぐんぐんと高められていく。
「…あん……はああっ…ああん…も、もう……」
強烈な快感に由貴の身体がふるっと震えた。乳首から、膣内から、そして指先が誘導す
る股間から耐え難いまでの悦楽が導き出され、由貴の恵まれた肢体を翻弄していく。
「んんぅ……あ…ああ……」
あと一息で絶頂だ。痺れるような快感が高揚を導き、喘ぎ声を放つ反応すらも認識から
遠くなり、自分の意志から着実に遊離していく。
「イク、イッちゃう……もうイッちゃう……!」
意志ある言葉はこれが最後だ。既に圧倒的な快楽の中、この声も途切れそうなほどにか
すれている。
自分の快楽よりもむしろ、男の目を惹きつけるための宣言に近い。
男は何よりも女が昇り詰める姿を見たがるものだ。悶えながらも、そんな宣言で男を釘
づけにするのは嫌いではなかった。男の欲望が結実する最も無防備な瞬間を晒すことで、
より強く男に自分の存在を刻み込み、虜にできるだから。
「あっ、ああっ…あああっ……」
体の痙攣が由貴の意志とは無関係に激しくなる。脳が下す電撃のような快楽信号の強烈
さを受け止めるには、たかが人間の肉体など器が小さ過ぎる。
持て余しても決してこぼれない皿の中、悦びは隅々まで行きわたった程度では勢いを失
わない。体の端に行き着いてはまた内側に跳ね返り、性感の因子はその活動を止めるまで、
狭苦しい女の肉体の中で反射し続け、走り巡るしかない。
その度に撒き散らされる快楽は女の理性を蝕み――表現し難い真っ白な世界へと肉体の
主を昇らせていく。
「あ、ああっ……ああんっ! く、うぅ……ああああ―――――っ!!」
慣れてはいるけど飽きることもない絶頂。肉体を本能のままに震わせながら昇り詰め、
由貴はどんな瞬間よりも男をそそらせる痴態を見せつけた。
勿論、昇天した女の締め付けに、下で横たわる早漏男が耐え切れるはずもなく――
「うわ…す、すげえ…っ!」
悩ましい姿を目に焼きつかせているに違いない。きゅうきゅうと激しい収縮を見せる膣
の中に、由貴は五度目の白濁を注ぎ込ませた。
今日セックスした男の中では一番満足できた。テクニックもではマシな方だし、何より
男のよがり狂う表情が由貴の悦びを満たしてくれた。
「お前って凄いな。こんな気持ちいいセックスできるとは思ってなかったよ」
「ありがとう。お兄さん、また私とヤりたい?」
「そりゃあな。俺、巨乳の女子高生が大好きなんだし」
「ふふ、そうですか? なら、お礼さえくれればいつでも来ますけど?」
「ああ、そうだったな。お前、援交やってんだっけ」
男は机に置いた財布に手を伸ばした。
「どのくらい払えばいいんだ? 相場やっぱ三万とか五万?」
「お兄さんが払いたい金額でいいですよ」
笑顔を浮かべて由貴は言う。金よりも男との関係作りが狙いなのだから、相手が渋るよ
うな数字は要求しない。
「んじゃこんなもんでいいのか?」
男が出したのは一万円札と五千円札が一枚ずつ。
「はい、ありがとうございます。毎度ありぃ、なんつってみたりして」
「拒否されるかと思ったけどな…こんなんでいいのか?」
お前ならもっと高く売れるだろ――そんな意味合いを含んだ問いだった。
「もっと出せるなら出して欲しいですけど?」
由貴は笑顔を崩さずにそう答えてみせる。
「いや、ちょっと辛いけどなあ……」
「いいですよ、これで。高く買うって人は別にいますから」
由貴なりの計算もある。見知らぬ男との出会いや援交を巡るトラブルの噂が尽きること
はない。しかしこれらは大抵が、ヤラせるかどうかや金の支払いを巡ってのものだろう。
ならばこの二つをクリアしていれば、性を巡る犯罪には巻き込まれにくい。
金が目当てではないから安売りで構わないし、むしろ安全なリピーターになってもらっ
たほうがいい。金なら数をこなせばいいのだから、誰とでも寝る由貴には大したハードル
でもない。
今日のこの男が五千円しか出さなかったとしても構わないのだ。勝手に相場とやらを推
定してくれればいいし、由貴はただ出された金を受け取るだけだ。
「どうします? 下着も欲しいなら売りますけど?」
からかうような笑みを浮かべて由貴は訊ねた。半ば本気でもあるが。
「あー、いらねえよ。欲しいって奴に売ってやれ。俺そんな趣味ねえからさ」
「じゃあ、今度はすご〜くエロい下着で来ましょうか? そしたら欲しくなるかもしれま
せんよね」
くすくすと笑い、けれど目だけは男を見据え続ける。相手は答えなかったが、一瞬だけ
目を泳がせた。迷ったのだろう。ますます由貴は面白がるしかない。
「……なあ、お前、下着売った後はどうしてんの?」
「あ、今どんな想像しました?」
敢えて答えずに由貴はまた唇の端を持ち上げて笑う。
「ノーパン、ノーブラで帰ってるのかと思ってもおかしくねーだろ?」
「あははは、やっぱりそんな想像しますよね。折角お金もらってるんですし、近くの店か
ホテルの中で買ってから帰りますよ」
「……だよな」
「今日だったら駅前のパレコで買ったでしょうね。まあ、何もつけないで帰ったことも
ありますけど」
「やっぱりそういうこともあんのか。まあ納得するが……」
「あははは、それじゃシャワー貸してくださいね」
苦笑したままの男を尻目にシャワーで体の汚れを落とす。出た後は携帯電話の番号と
メールアドレスを交換し、由貴は男のアパートを出た。
府調駅から再び京八線に乗って由貴は帰宅した。自室のパソコンの電源を入れて私服に
着替え、下着をネットに入れて洗濯機の中に放り込んだ。
部屋に戻って起動したパソコンのブラウザを起動。表示されたポータルサイトのフリー
メールを受信チェックする。相当な数のメールが届いており、受信するだけでも時間がか
かった。その数、六二件。
その数にもまったく動じず、すぐにメール配信元となっている出会い系サイトへとログ
インし、マイページのメッセージボックスを確認――同様に六二件だった。
このメッセージボックスには、送信者名の隣に居住している都道府県も掲載されていた。
サイトにプロフィールを登録したときのデータから反映されるのだ。
由貴はまずそこだけを見て、遠方からのメッセージは読まずに削除。次いで話にならな
い文面を送りつけてきた馬鹿どものメッセージをためらいなく削除した。
〈なーにが「割り切ったお付き合いをしましょう」だよ……誰が考えた定型句なんだろ、
これ。ほんとにもう、どいつもこいつも〉
そうして残ったのは十件ほど。この中からマシなのを更に絞ったら三件にまで減った。
残ったのは冴えない中年の会社員二人と大学院生だ。
〈ま、今日はこんなとこかな。金と男に発情したメスのお誘いですよっと〉
適当に返信を書いて三人に送る。コナかければ喜んで食いついてくるだろう。もっとも、
由貴を本物の女と見抜ければだが。
業者側のサクラと思って無視されることもあり得るが、こんな膨大な数が殺到するのだ
から、それくらいでちょうどいい。若い女とヤリたい男などいくらでもいるのだ。
「う〜ん……!」
椅子の背もたれに寄りかかりながら由貴は体を伸ばした。溜まっていた疲労感が心地良
くその身を満たしていく。
「今日は…五人、だったな」
登校したら「溜まってるから抜いてくれ」と先輩からメールが来た。いつものように校
舎のはずれにある部室棟に赴き、フェラで一発イカせてやった。朝から制服を汚されても
困るので、出された精液は一滴も逃さず飲んだ。
昼休みには同じ学年の男。屋上へと続く階段の影に隠れ、手コキで追い詰めてフィニッ
シュは口の中へ。いつも三分と持たずに果てる早漏だから楽だった。
放課後、昨日から約束していた化学教師の樫原と理科準備室で二発。
それを隠れて覗いていたマゾ男の高橋先輩を嬲り、公園で手コキ一発。
帰る途中でナンパしてきた男と陸橋の下で三発。
そして電車内で胸を覗いてきたさっきの男で五発――うーん、刺激的な一日でした。
思えば最後の二人は名前も知らなかった。五人目の会社員はリピーターになるから家を
出る前に名前も聞いたが、陸橋の下でヤッた男はもう会うこともなさそうだし、別に知ら
ないままでもいいだろう。
まあ、今更気にするようなことでもないし、こんなことはとっくに日常茶飯事だが。
「結構疲れたなあ……」
体を起こすと椅子が軋む。そろそろ夕飯でも食べようかと思ったら、携帯電話の着信音
が鳴った。待ち受け画面に表示される発信者は、友人の中里リサだった。
「はい、早川です」
『ああ、由貴? リサです。ちょっとお願いがあってさ』
「ん、何?」
この時点で大体の予想はついていた。
「明日さあ、わたしバイト急に休みになったんだ。暇になっちゃったから小遣い稼ぎした
いんだけど、適当な男、紹介してくれない?」
「うん、いいよ。明日は夕方から一人と予定入れてるからさ。一応確認してみるけど多分
大丈夫でしょ。女子高生と3Pだなんて、向こうも喜ぶだけだと思うよ?」
中里リサ――彼女も星創学園に通う一年生だ。何かと目立つ由貴の影には隠れているが、
彼女も相当な淫乱である。ヤリマン仲間として由貴とつるみ、女を売り物にすることにも
抵抗がない。二人で男漁りや援交に臨むことも珍しくなかった。
『OK、わかった。それじゃ明日また学校でよろしくね』
「うん、それじゃあまた明日ね。バイバイ」
ピッと小さな音が鳴り、電話が切れた。
由貴は知らない。かつて女を遊郭などに売った者や、男に商売女を紹介する仲介業者を
「女衒(ぜげん)」と呼ぶことを。
出会い系サイトで売買春のために男女を紹介する――この言葉が生きていた頃とは大き
く形態が違うが、行為はまさに女衒そのものである。
そんな言葉も意味も知らぬまま、まだ高校一年生に過ぎぬ小娘でも、顔が見えぬが故に
女衒の真似事は果たせていた。
時代は変われど男が女を求める性のシステムは変わらない。しかし現代では、ネットに
よって肥大化した匿名性が幸い(災い?)し、故にこそ大の大人を簡単に手玉に取ること
など、誰にでもできてしまう。"現代の女衒"はそれが大きな特徴だった。
それどころか随分と手慣れた様子を見る限り、つい最近になって興味本位から手を染め
てしまった――とは到底考えられないだろう。中学の頃から手を出していたことは容易に
想像がつく。
自分の身体と魅力、そして技巧を駆使して男の性欲と快感を貪る淫らな十代の宴は、ま
だまだ始まったばかりである。
THE END
以上です。
最後まで読んで下さった方、本当にお疲れ様でした。ありがとうございます。
こちらのスレに投稿するのは
>>339以来ですから、ほぼ一年近く空けましたね。
遅くなりましたが、当時感想レスを書いてくださった方、感謝しております。
それではまた書いたときにでもお邪魔しますね。
>>473 GJ!
いかに性を愉しむかを計算して
貪欲に実践する由貴視点の描写も素晴らしい
475 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 17:56:55 ID:cd+209B+
乙です!こりゃ凄い大作だな・・・
乙
>>473さんって普段何処で書いてるのかな
もしかして有名な人?
>>473 GJ!
次は由貴とリサの3P期待して待ってます
>>476 タイトルで検索すれば本人のページがすぐ出てきまっせ。
まとめwikiの編集もお疲れ様です。仕事早いっすねぇ。
>>473 GJ
この話で何回抜いたかもうわからん
>>473 遅れましたがお待ちしておりました。ありがとう。
由貴がやっぱり「聖母」に思えてしまうw
>>473 適切な言葉がみつからないけどすごい。
エロいし話のまとまり具合も素晴らしい。
しぼりとられました。
そして由貴が怖い。聖母が怖い。
そしてあったかい聖水が怖い。
保守
484 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 22:23:13.13 ID:nJ8uB/Ro
淫乱な人妻女教師に筆下ろしを手伝ってもらいたい
保守
486 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 21:52:15.51 ID:D0z6rzp8
淫乱ボーイッシュな幼馴染みは体力があり過ぎて何回も要求してくる
おもちゃを与えたら喜んで自己啓発に励んでくれそうだな
488 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 01:07:12.71 ID:ycx1gpxF
坊や、言うことはないの?そろそろなんでしょお?
言ってみなさいよ?言うだけでいいのよぉ?
う・・・うあぁぁあ!・・・ほ、ほしゅぅ!!
489 :
名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 21:06:12.35 ID:NROYjAOh
おとなしくてかわいい男の子を無理矢理痴漢したい
紳士服屋で。
「すすーつをつ・・・つくりにぃ!」
駄目だ・・・親から離れての初の買い物・・・引きニートの俺にはハードルが高すぎたかっ!?
「オーダーメイドのスーツですか?」
「は、はひっ!」
緊張でまともに喋れない!
「かしこまりました。ご予約はもう済まされていますか?」
「ごっご予約っ!?」
「当グループでは事前に電話でだいたいの寸法を言っていただければ、最寄り店がサンプルをご用意させていただいて、時間が短縮できるサービスを先月始めてCMでも大々的に・・・」
し・・・知るか!専らエロ板とエロサイト回ってる奴が、おっさんが出るCMなんて見るかよ!!
「へ・・・へぇ・・・」
「その様子ですとご予約はされておられないようですね?では、あちらの採寸室で採寸させていただきますので、どうぞ付いてきてください」
「あ・・・はい・・・」
男がリードされるなんて情けない・・・
そうして俺は女店員のあとを付いて行った。この後どうなるかも知らずに・・・
※直書きするので続きは一時間くらい待ってね。
俺は女店員に連れられて採寸室に向かっている
「お客様」
「はい?」
まだ着いてないのに突然なんだ?
「聞き忘れていたのですが、この時期ですと、就職活動用と言うことでよろしいでしょうか?」
「ええ、まあ・・・おかしいでしょ?20代後半の男が就活なんて」
ようやく10年前の高校のクラス委員として団体の中心いたときの感覚が戻ってきた
「いえ、そんなこと無いですよ。最近お客様くらいの歳の方も増えているんですよ?」
へぇ、そうなのか、そいつ等も親とスレに急かされたんだろうか?
「さぁ、着きましたよ。」
そういって店の奥の採寸室へ俺を誘うと彼女はカーテンをさっと閉めた。
何故かその時、彼女の目が光って見えた。
「ではまず、上の採寸から始めますね?」
「よ、よろしくお願いします」
彼女は袖丈、首周り、胴、胸囲とゆっくり測っていく。
「はい。上は終わりました。」
「ふぅ・・・」
緊張が一旦解かれた。彼女は用紙に寸法を記入していく。
「胸囲・・・はい。では下も測りますね。」
なぜか彼女が唇をなめた。
「ん?どうしたんですか?」
PSPの許容文字数少な過ぎるわ。もう1レス浪費させていただきます。
彼女が口を開く。受付の時と目付きが確実に違っている。なんというか、妖艶な・・・
たとえば、酔って下着姿で俺をからかう姉のような・・・
「すいませんね、ウチは骨盤の周りも参考に測らせていただきますが、規則として勃起時のサイズで測ることになってるんですよ。ほら、あれって割と太くなるでしょ?おちんちん。」
「!!!?」
今さっき彼女はなんて言った?勃起とかオチンチンとか言わなかったか!?
「じゃあちょっと勃たせる為に失礼しますね。」
というと彼女はブラウスのボタンを一個ずつ外していく
生で見るその光景に目が釘付けになり動けない。
「どうですお客様?こういう紫のスケスケブラとかは好みじゃないですか?じゃあ外しますね。」
「え・・・えぇ!!?」
童貞の俺には刺激が強すぎる!個室で美女のストリップを見せられているのだ。すでにチンコはフル勃起である。
「あら、もう勃っちゃったんですか?じゃあ先に採寸して、次しちゃいましょうか。」
さ・・・先って何だ!??
彼女はメジャーで俺の腰辺りを素早く測ると
すばやく俺のジッパーに手をかける。
「やっぱり先ってそっちの・・・」
その後俺は第4ラウンドまで搾り取られて童貞を卒業した
受け取り日にほかの男店員が教えてくれたが、搾精は彼女のやり方で、
勃起時と言うのは勿論、彼女のルールだそうだ。(骨盤まで測るのは会社の規則)
なんでも関西出身(関西の1人称は"ウチ")で、ほかの店員も男女問わずに全員搾られて、
しかも技術の高さでほぼリピーター化、支店長もはまって言うに言えないそうだ。
エロシーンは俺が童貞で
勝手がわからないのですっ飛ばしました。(おい待て
書ける方付け足して!
みなさんのお口に合えば光栄です。
>>493 乙
男女問わずってのがなんだかときめいちゃうな
496 :
名無しさん@ピンキー:2011/05/13(金) 20:59:16.45 ID:G2ud90Xp
まとめwikiで黒き娼婦と白き王子が見れないorz
火狐だけど、普通に見れるよ
狐に化かされて絶倫女に抜かれる幻想を見るんですね
499 :
名無しさん@ピンキー:2011/05/26(木) 20:42:56.73 ID:mBO1P4qc
淫乱ウイルスを作って日本中にばらまきたいな
昔彼女に「私を満足させられなかったら
私我慢出来なくなって○○の弟にも手を出すよ」
って言われた、かなり本気な感じで。
今はどうなったんだ・・・
ho
由貴さんシリーズは名作だと思うし使えるけど
何かムカつくキャラだな…と思ったら
「股は緩いけど(わりと厳しく)男は選ぶ」点が自分的には
「淫乱と言うより倫理観が無いだけ」と判断してる事に気付いた。
504 :
名無しさん@ピンキー:2011/06/07(火) 23:30:57.53 ID:yTrwRUQU
由貴が独特のモラルでブルドーザーのように男を喰ってくところがいいっス。
由貴さんシリーズ詳しい教えていただきたい
現行のこのスレにシリーズ全部投下されとるぞ。
>>507 このスレの投稿作品だったんですね
気づかずにGoogleで調べてた
509 :
名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 21:27:22.16 ID:u2A49ipF
淫乱三国志
510 :
名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/23(木) 21:36:41.75 ID:a6/cgHiq
淫乱お姉ちゃんによる弟の童貞喪失
511 :
名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/23(木) 21:47:04.52 ID:4FWqsdOn
管はどこまで恥を上塗りすれば気が済むのか?
こいつに恥という感覚はあるのか?
笑顔でピースって立場的に不謹慎だろ!
対外的にもアホに映っていることにも気づいていないのか?
今頃になってやる気を見せてみても全くリーダーシップが取れていない。
未だにこいつが何をやりたいのかわからない。
何か手柄になることをひとつでもやって花道を作るとか、
恥をかいたまま辞めたくないだとか、
こいつのプライドのためだけに復興が遅れ国益が損なわれ、
日本人はどこまでお人よしなんだ?
被災地での冷静で秩序ある対応が評価される一方で、
この国のトップがどうしようもない無能な恥さらしでも、
なぜこんなに無関心なのか?
日本人はバカなのか?利口なのか?
淫乱って
・自分から逆ナンをかけて搾り取っていく。
・嫌がってるように見えても体は正直。
のどっちも?
菊地秀行並のレイプ妄想でオナニー処女も追加で
516 :
兵法:2011/06/25(土) 22:33:03.37 ID:u90UjcIp
(゜□゜)
いきなりどうした
518 :
兵法:2011/06/28(火) 23:16:55.64 ID:6NBwGQZw
>>517 いや、2年ぶりにエロパロ板を覗いてみたらまだこのスレがあった事に驚きましてね………ちょっとだけ顔を出した次第でございます
地味に続いてるよね
520 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/07(木) 21:23:40.27 ID:gnHSUmE5
特定の人にしか感じる事が出来ない体質の淫乱な少女というのはどうよ
特定の人がミイラになるまで吸われる話ですね。
むしろ精を求めるミイラが搾り取りに来る
淫乱でセクシーな女の子と
モテないムッツリスケベな童貞君が付き合って
童貞君が今まで溜まってた性欲を爆発させる様に
ヤりまくる話が好き。
読んだ事無いけど
ストリンジェンドとか?
525 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 13:44:51.50 ID:KTCZ+QMS
これで終わりだと思ってるの?あなたが保守してくれるまで帰さないわよ?
526 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 21:32:25.75 ID:S1WrZiFA
ほ、保守―
527 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 05:02:49.85 ID:BKAUHzmM
>>518 おおっ
貴方はアスカ君と頼子先輩の方ではないですか
528 :
名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 06:24:04.05 ID:CBkNDe0z
ほしゅ
投下してよいでしょうか。
注意
これから投下するSSは3〜4年前、エロ漫画小説板にあった
某スレに私が投下したものを修正したものです。
(当時と同じトリップをつけます)
属性
SM(ソフト)、人妻、童貞
「利行君の口に合うのって、これかなあ」
分かってるくせに。メールでしっかり伝えたのに。
焦らしてる。それもそれと分かるようにやっているから、余計に焦れる。
「その右手の奴です。……そっちは左手! ……そうです、それ!」
「ふふ、怒らないの」
昼下がりのマンションの一室の良く整理されたダイニング。悦子さんは僕に
歩み寄って来る。白いタートルネックのセーターとベージュのスカート。栗毛
の軽いウェーブの髪に成熟した女性のにおい立つ雰囲気をまとっているが、気
品の良さも滲み出している。
「じゃ、これ、ね」
悦子さんは、右手の球状の口枷を僕の口に押し込んだ。さっきは革製の布の
ものをかざされたので怒ってしまったのだ。
腰掛けた僕の前で、口枷のベルトを頭の後で止める。僕の顔にセーターの胸
が触れるか触れないか。心をくすぐる化粧品の香り。
計算ずく。ずるい、女性だ。
「これでできあがり。……やだ、何興奮してるの?」
僕の脚はダイニング用の椅子の足にベルトで縛られている。手首はタオルで
結ばれ、頭のうしろに固定され、やはり革の紐で椅子の 足に繋がれていた。
僕は全裸。隠し切れない欲望は、痛みを伴うほど屹立し、脈拍と共に動いて
いた。口の端から落ちた雫は、その根元の茂みに落ちた。
……僕はこれを望んでいた。これをずっと待っていたのだ。
◆ ◆ ◆
このシチュエーションをとあるサイトに載せたのは軽い気持ちだったが、女
性のナマの裸すら見たことも無い自分の日ごろの夢想そのもので、反応など全
く期待していなかった。サイトに送ることで、どこか自分の欲求を昇華させた
に過ぎなかった。
送信して2日後に、女性の名前で送られてきたメール。いつものスパムとは
違うアドレスのものをつい開けてしまう。
“とある人妻です。イタズラしたくなっちゃいました―”
今思えば最初のこの一文から、僕はそそられてしまった。股間のものをい
いようにいじられる感触をも想像した。
“道具もいろいろありますヨ♪ いじめてあげるね”
という文句にも思わず体を熱くした。
具体的な日時、場所と服装、髪形と34歳という年齢まで書いてあり、あま
りに出来すぎの話に疑ったが、もしかしたらという期待に胸が高まって仕方
なかった。
大学の講義をさぼっての、平日の午前のとある駅前のショッピングモール。
まばらな女性客の中に浮いてしまっている僕は、気恥ずかしく待ちあわせの
ベンチで小さくなっていた。
その僕の前に立った女性―茶の革のブーツ、茶のスカート、白のセーター
と薄緑のショール。深い栗色のロングヘアを揺らし、色白な瓜実顔の中の大
きな目をくしゃっとほぐして、
「あなた? 利行君?」
34歳には見えない。人妻に見えない。自分よりは年上そうだが、快活そう
な声に幾分甘えの含んだ感じで、先走った妄想の斜め上を行っていた。
「はい、悦子さん……ですか?」
「初めまして。ふふ……」
初対面の僕に包み込むように微笑みかける。それからかがんで、僕の耳に
鮮烈なレッドの口紅の唇を寄せて、少し低い声で、それでも明確に囁いた。
「やらしいセックス、しましょうねえ?」
思えばそのまんまの言葉だ。セックスはいやらしいのだから。
でも、人が行き来する場で、はっきりとそれでいて諭すように言われば、
それは呪文になってしまう。その呪文はファミリーレストランでの食事中
も、見も知らない家庭の部屋に入っても、ずっと耳に繰り返されていた。
期待どおりのシチュエーションに、そんなスパイスがあれば、当然興奮
してしまう。
「で、これはオプションね」
さっきの革の布を僕の目に押し当て、それを頭の後に縛られる。
僕は彼女に何もできない。触りに行くことも、視線を刺しに行くことさ
えもできないでいる。予想もしない追い討ちをかけられて、軽く恐怖する。
その恐怖にわくわくしている。
ふぅっ
温かな息を耳に。僕はぞわりと顔を震わせ、反射的に守るように自分の
腕で耳を隠す。細い指の爪の先で反対の耳の産毛に指を滑らせる。
「ううっ……」
声が上がってしまう。
「ふふ、かわいいんだ」
そう言いながら、僕の耳の中に舌が入っていく。つぷり、にちゃ、と
聴覚をダイレクトに揺さぶった。尖らして、奥底を探られる。
「ふう……おお……おおおっおう」
くすぐったい。そういう感想さえも表せないじれったさが、どこまで
も自分の今の不甲斐なさを増幅させていく。
不意に、股間の固い棒を悦子さんが握った。冷たさの中にじんわり伝
わる温かさを感じる間もなく、先端のずる剥けの部分を集中的にさする。
「ううう……おうおう……ぐう」
「こんなに固くしちゃうから辛いのよ。……でも固いけど、細っぽいの
ね。チンポって感じじゃないよね。そうね、オチンチンちゃんって感じ?」
言うことが恥ずかしい言葉。言われて恥ずかしい言葉。
耳元に焼き付けられる容赦ない囁きのなぶりに、僕は正直に反応して
いく。
もう、高まっていく体。内腿がわななき、下腹が震える。
「おおお! うううう! あおお!」
「利行くぅん。もう出しちゃうの? 気持ちよくなっちゃったの?」
呻きと共に、壊れた機械のようにうなずくことしかできない。それを
無視して、睾丸の辺りに指を滑らせて、笑いを含み、
「イっちゃいたいの? じゃ、イっちゃったら今日はおしまいにしま
しょうね」
「ううう! おっ! ううう!」
今度は馬鹿みたいに首を振る。
手の動きは早くなっていく。頭の芯に綿でも詰まったように朦朧と
し、脊髄に濃厚な刺激が矢継ぎ早にやってくる。
狂おしい発射の衝動がすぐそこに迫る――
そこで、手が離れた。
「やあね、そんなに一人で気分盛り上げちゃって」
遠いところから、悦子さんの声だけが聞こえる。目をふさがれたせい
で彼女の体温や息遣いまでも感じられたのに、今それすらもなく、おそ
らく部屋の外から、妙にクリアに侮蔑をともなって響いている。
「みっともなくて、堪え性のないオチンチンちゃん。――毛を剃ってみ
ようか? どうせ要らないでしょ?」
揺さぶられまくる自尊心。椅子に縛られ、なすすべもないままに弄ば
れる、この状況に頭が痺れている。
うなずいてしまったらどうなるだろう。
お願いです。汚らしい陰毛を剃り落としてください、と意思表示した
ら…
『さもしい子ね』などと、さらに僕を罵り、それからハサミや剃刀の刃
物の冷たさと危険さを感じながら、もっとひどい屈辱にまみれることが
できるだろうか。
見えない中、妄想が錯綜し、増大する。勝手な至福の中、布ずれの音
がする。続いてぱさりと布が床に落ちる音。
僕のあごに両手が添えられ、頬にやわらかいマシュマロのような肉の
感触。――乳房だ。彼女の息の音と、肌を滑る乳首の固さで気づいた。
咥える事も、舐めることも出来ないのに、つい唇でその突起を捕らえよ
うとする。
「ふふ、必死ね。――かわいい!」
ぐっと顔に胸を押し付けて、頭を撫でてくれた。貶められて、褒めら
れて、嵐の中の小船のように、いいように狂わされていく。
彼女の体がずり下がり、まっすぐに僕の胸に口を押し当てる。そのま
ま僕の乳首を舐め、甘噛みを見舞われる。
「……ふーーっ! おう、おう!」
ちゅちゅ、ちゅば! ぴちょぴちょぴちょ……
音を立てて吸う、乳りんに沿って舌が回る……執拗なしゃぶりだけで、
僕はもう発射の準備が出来てしまっていた。
「女の子みたい。そんなに乳首が感じるのぉ?」
がくんがくんがくん……
もっと責めてもらいたくて、精一杯の意思表示に何度もうなずいてし
まう。口の両端からは、もう唾液がだらだらだ。
「じゃあさ、もっと“いいこと”しようね?」
ぐらりと体が右に傾いで、ゆっくりと椅子ごと倒れていく。
「ふっ!?」
僕は予想もしないことに体を固くしたが、どうやら危険がなく、横た
えられることが分かると、身を任せていた。右の腰が冷たいフローリン
グに触れ、それから、椅子が完全に倒された。たった今まで口に納めら
れてた乳首が、外気に触れてひんやりする。
「とても無様ねえ。こんな格好した人っていないでしょうね」
頭の上から含み笑いと共にかけられる言葉。放置プレイは好きじゃな
いこともメールには書いた。積極的に弄繰り回して欲しいとも書いた。
話が違うと思うと同時に、急に鼻の前に、香りがした。芳醇でなめら
かな香り――
「これ、何の匂いかわかる? 本当は利行君のカウパーでいいと思った
んだけど、あんまり出ないから、このオリーブオイル使うよ」
僕があまり先走りがでないのは事実だ。でも何にオリーブオイルを使
うのだろう。
僕の背中に悦子さんが回る。それから、手でお尻と椅子との隙間を作
ってから。
つるり、ずうううっ
僕の肛門に指が一本入ってきた。
「うっ!……ううーっ!?」
体を思わず硬直させると、悦子さんはまた笑う。
「ほんとに女の子なんじゃないの? そんなに鳴かないでよ」
かき回す指。螺旋。円運動と、直進運動の溶け合い。肉体的には、わ
ずかに痛い。精神的に苦しさと恥ずかしさと、蹂躙されている悔しさと。
でも、ある一点! そこをこすられると、自分の熱い肉に響くような
快感が走り、そのたびに声が止められない。
「うっ!……うっ!……ううううっ……ううっ!」
「いいの? ここが甘いの?」
快感は狂ったようなうなずきに代えるしかない。たまらず足をバタバ
タさせて紛らす。
「ここ、いっぱい弄ったら、出ちゃう?」
出ちゃう! 懸命なうなずき。
「出ちゃったら、セックス無しなの、わかってるよね?」
それは困る。したい。悦子さんとしたい。
それなのに、指は止まらない。震わせるように責めてくる。さらに、
「もう一本増やしまーす」
深く苦しく押し込まれる。螺旋、往復、振動、ピンポイント。
いつしか、床の面の顔によだれがたまっているのに気づく。それほど
声が止められず、思考が呆(ほう)けていく。悦子さんにいいように犯
される今の自分に、震えるほど悦楽を感じている。
「これがいいのね? これ! ほらっ!!」
その部分を2本指で、連続で震わす。この攻めで、腰が、蕩ける。
もう、出る!
「うーっ! うーーっ! うっ、うっ、うっ!」
「こう!? こう!? 出ちゃうの!?」
「うーーーーーっ!!」
暴れてガタガタと床を鳴らす椅子の音は気にならなかった。
それくらいの、今まで感じたこと無かった噴出感と、強烈な快感に。
目隠しで目の前は暗かったが、意識が遠くなり、暗転した。
ーーめのまえがしろい。
薄ぼんやりした景色の中、気付け薬の強烈な匂いで、横倒しのリビン
グの風景に強引に引き戻された。
「!!」
「利行君、イっちゃったねえ、ほら、すんごいの。窓見て」
目隠しを取られていたことにも、今気づいた。リビングの窓、自分の
位置から2メートルは離れているのに、そこに白濁が飛んでいて、ゆっく
り下に落ちている。ほとばしりで、そこまでの軌跡も分かってしまう。
自分の腰の辺りには、直径3cmほどの溜まりになっていて、しぼみき
った分身から未練がましく、残りが垂れている。
「あんなに飛ぶのって初めて見た。お掃除が大変。……でも」
少し残念そうに、諭すように肩に手をかけた。
「あんなに出ちゃ、もう立たないでしょ、おちんちん。また今度にしま
しょうか?」
見上げると悦子さんは、出会った時のようなやわらかな笑みで僕を見
ている。
トップレス。もちのようにふくらんだ乳房の上の、ツンと前を向いた
乳首の色の薄さが、その歳に似つかわしくなく、若々しく、みずみずし
い。
あのおっぱいに顔を埋めたい。揉みしだいて、舐めて、吸い付いて、
揺すって見たい。
むずがゆさを感じて、それが体にこみ上げてきて、硬くなるモノ。
「んーっ! ううううーん!」
「えっ? あらあら」
悦子さんは、女神のような微笑からサキュバスのような艶笑に変えた。
「ふふ、もう少し、楽しませてもらえるようね?」
今日はここまでで、明日続きを投下します。
悦子さんは、こっからエロくなりますので、
も少しお付き合いください。
>こっからエロくなりますので
まだエロくなるのかよ…
第二形態がある魔王並みに反則だろGJ!
えっちゃんえろいよ
では、続きを投下します。
「ああ、やっぱり拘束されるのが似合うのね、利行君は」
椅子に繋がれた革の紐はほどかれ、再び目隠しされ、手首はタオルで
後ろ手で縛られて、寝室に誘(いざな)われた。そこで、大きさはおそ
らくセミダブルのベッドに仰向けで寝かされ、膝をベルトで縛られた。
手首はベッドの頭のところで固定されてしまったらしい。
無防備な格好への拘束は、どうしても期待で体中が敏感になってしま
う。
そんなところに、先ほどの発射で汚れた僕の先端に、たよりないもの
が当てられ、やさしく拭われる。悦子さんがティッシュで掃除してくれ
ている。
「やせっぽちの子って『ああ、いじめてやりたい』って思っちゃう。そ
れに色が白いから黒いベルトがとっても映えるの」
嬉々として言う。需要と供給がぴったり合って、僕もうれしい。
「ど変態だと、このおちんちんちゃんも大変なんじゃない。嗜好が合わ
ないと満足できないんじゃない?」
掴まれた肉棒は、それでもびくんと震える。悦子さんの手が嬉しい。
でも、もっとうれしいのは……
「こんなふうに、踏んでくれる人なんていないでしょ!」
竿の部分を、すこしひんやりしたものに、へその方向に踏まれる。お
そらくはストッキング地の足で、情けない僕のものはみっともなくひしゃ
げているだろう。
悦子さんはさらに、足に前後動を加える。執拗に、時折強く踏みつける。
足の指先。僕の先端にこすりつけたり、カリの部分をなぞってみたり、
袋をいじってみたり。
「ふうううっ!……ううううう!……」
さっき出したばかりなのに、被虐の快感に、もう、高まっていこうとす
る。腰が動き、背中が反ってしまう。
「ね、今度出したら、本当にお預けなんだから! 我慢なさいっ」
無理なことだ。ど変態が夢にまで見たあこがれのプレイに興じて、その
Mさを煽るSな女の人の容赦の無い言葉を投げつけられれば、それで果て
ないほうがおかしい。
「おう!……ううううっ!……おおおおっ!…………う?」
もう3秒このままなら、また吐き出してしまうというときに、離れた足。
本当にこっちの高ぶりを心憎いほどわきまえている。そこがたまらない。
「ねえ、そろそろあたしのことも楽しませてくれない?」
布がぱさりと床に落ちた音。その後で、彼女はベッドに乗って、僕の顔
の左右のスプリングが軋んだ。今、僕は跨がれている
悦子さんの足がずれて、代わりに少し重いものが両耳の横へ。素肌の感
触。太腿だ。
僕の胸に暖かで、液体に濡れた重さの感覚が乗った。悦子さんのお尻に
踏まれている。
「上手にできたらぁ、アイマスクは取ってあげるから」
鼻先から口元にぺチャリと濡れそぼったもののが押し付けられる。しば
らくは動かずにいたが、魅惑的な芳香を伴って、そそのかすように口枷を
過ぎ、鼻筋を辿る。
熟れた悦子さんの秘貝は、やがて鼻の適度な固さを気に入り、それで肉
の中をこじり始める。芳醇にとろとろしたものが、鼻の穴にも流れ来るが、
僕は言い尽くせない享楽の中で、動かせる頭を突き上げることで、彼女の
欲望に応えようとした。
「あん……うん……うん……そうよぉ……そんな感じ……ふうん……」
鼻の先をクレパスに沿って擦り付ける。上の方の、女の人の甘い突起を
とらえるようになると、彼女の吐息は切なく、熱く、短く、強くなる。
夫は単身の長期出張だと語った彼女は少しの刺激で声を荒げた。
「……いっ……はっ……やん、あん……はあっ!……それ……あっ!」
“SとMは表裏一体だ”という言葉は、まったくそのとおりだ。Mが喜び
そうなことをSは繰り出す。でもその想像は突きつめれば、Sの中にある
Mとしての欲がある証しなのだ。僕は今、奉仕をしているのではない。悦
子さんの中のMに応えるSで、敏感な部分を嬲っている。
左右の動き、円の動き。強弱や一度止めてからの、突然の振動。
「ああん!……ああん!……あああ、利行君……いっ……はあっ!……」
腰や太腿が痙攣している。あの上品ないでたちの悦子さんが、こんなに
も、はしたなく声を乱している。
――もっと、泣かせてやろう
さらに多くの振動を与えようとした瞬間に。
ピンポーンというチャイムの音、それから。
ガチャン、ガチャ、ガチャ……キイ
玄関のドアが開けられた音。
「ただいまあ!」
弾けるような女児の声。
僕は大いに慌てる。玄関先にある戸を開ければ、ダイニングに繋がる。
先ほどの狂態の始末はしなかったはずだ。横倒しになった椅子、撒き散ら
された白い粘液を見れば、いくら子供といえど、怪しむだろう。
「おかえりなさい、千佳。今、ちょっと洗濯物の整理をしてて出られない
のぉ!」
そういいながら、悦子さんは僕の頭に手を回し、革の目隠しを取り去った。
しばらく感じなかった光を受けて、目の前はぼんやりしている。
「テレビのお部屋も、散らかしちゃったの。だから入らないでくれるかしら?」
「ふうん。……手伝おっか?」
「いいわ。お母さんでないとできないの」
やり取りのうちに次第に視界が回復する。初めて見る目の前にある淫猥な
肉のほどけ方。しどけなく開いて、よだれのような女の欲の蜜を垂れ流して
いる。僕が見ているのを見て、からかうように外側の襞を指で開いて見せ付
ける人妻。
素肌という白いスクリーンの前で咲く赤いグラジオラス。奥の縁が褐色で
ありながら、盛んにひくついて男を誘っている。茂みは長方形に生え揃い、
軽くくびれたウエストはしっとりとなだらかで、さっき見たおっぱい越しに、
淫らに目元を潤ませた悦子さんの白い喉。
僕の心はそぞろだ。彼女の家族に痴態を晒してしまうのか、夢にまで見た
淫靡な光景に本能のままに振舞えばいいのか。
「いいよ、チカ、手伝う!」
「本当にいいのよ――そこに塾のカバン置いてあるでしょ。学校のカバン置
いていってらっしゃい」
硬直してしまっている僕を哂うように、ぐちょぐちょの鼻先に近づくしこ
り。鼻筋を舐めるように動くのと、
「はーい、いってきます!」
という声はほぼ同時だった。
――どこまでもドキドキさせる人なんだろう。子供が帰ってくるなんて聞
かされてなかった。
そして、どこまでも貪欲に性を貪るんだろう。娘との会話の途中で、腰を
僕の顔に押し付けてくるなんて。
かなわない。全部悦子さんの手のひらの中で踊らされている。主導権なんて
握れないんだ。
「驚いた? 娘が帰ってきてびびったの?」
興奮と動揺に目線が定まらない僕に、上から嬉しそうに尋ねる悦子さんの
口角は上がっている。
「変態だから、見られてもいいんでしょ? 残念だったんじゃない?」
背筋(せすじ)が震えてしまう。年端もいかない見ず知らずの女の子に、
縛られて勃起してしまっている姿を見られるのは、最悪の恥辱かもしれない。
けれど、このシチュエーションに悦子さんの肉のひくつきと蜜の溢れ方だっ
て、僕の鼓動に負けてはいない。もう、顔中は悦子さんの芳香にまみれている。
悦子さんも浮気現場を娘にみられるという、この上ないスリルに身をやつし
ているのだ。
僕たちは今、微妙なギブ・アンド・テイクの中にある。
悦子さんは体をよじって、僕の下腹部を見る。
「あらあ、縮み上がらないのね。やっぱり感じたの? ドスケベなおちんちん
ちゃん。さっきより、もっと大きくなってない?」
軽く筒のあたりをつかんで、上下にしごく。
「ううっ……ふうっ……うおっ……」
ふいの攻撃に、縛られた太腿が痙攣する。
「ふふふ……」
ベッドサイドの戸棚から小さな赤いビニールを掴み、口を使って破った。肌
色をしたゴムの避妊具を唇ではさみ、ずり下がって僕の節くれだったものを包
んだ。
とうとう、女の人の中に入る。期待に震えて熱く固まった血潮が、悦子さん
の蕩けた花壷を狙っている。
「はあっ……ふっ……」
潤滑油をシャフトにまぶす。それだけの行為に、この人妻は扇情的に身をく
ねらせる。悪戯っぽく僕の目を見て反応を楽しんでいるのだ。
「……ううう!……ううう!」
早く、早くっ! 入れたい、入れたいっ!
言葉に出来ていないのに、叫ばずにいられない欲望。自分が自分でいられな
い、ただセックスに支配された獣のように腰を跳ねさせる。
そのとき、口枷が外された。口の中を支配していたボールが糸を引いて顔の
横に転がった。
「利行君、何? どうしたいの?」
僕の両肩を手でシーツに押し付けて、顔の真上で問いただした。長時間拘束
されて痛むあごのせいで、声が出しづらい。
「……せっ……せっくす、したいです……」
「セックス? 何、それ、どういう風にするものなの?」
ここへ来てまだ焦らそうとしている。苛立ちを隠せない僕は説明を始める。
「それは!……あそこを、あの中に」
「なあに、それ? なんだかわかんない。ーーきちんと言いなさい!」
僕はその教師のような叱責に軽い電気を受けている。具体的に悦子さんにお
願いする言葉を選んでいる。
「悦子さんの……お……おまん、こに……」
「はっきり言いなさい!」
「おまんこに! ……僕の、ち……ちんぽを」
「ちんぽじゃないでしょ、こんな細っぽいの!『おちんちんちゃん』って教え
たでしょ?」
僕は衝撃を覚えた。あんな恥ずかしい言葉で、自分の性器を呼ばなくてはい
けないのか。カリは確かに大きくなく、鉛筆のように細長い感があるがそんな
に粗末なものなのか。
けれど、そんなに粗末なもので彼女に侵入することは本当に望外で光栄なこ
となのかもしれない。悦子さんと言う辛辣で意地悪な女神に服従することこそ
が、するべきことなのだ。
口を開いて、小声で言った。
「悦子さんのおまんこに……僕のおちんちんちゃんを入れたい」
口が震えてしまうような屈辱。それが体中にさざ波のように甘美に広がる事
実。僕は顔を真っ赤にして、目をシーツに移す。
「あらあ、人にお願いする言い方かしら?」
「悦子さんのおまんこに、僕のおちんちんちゃんを入れさせてください」
「人にお願いするなら、目を見て言いなさい!」
あご先を指でつままれて、正面を向くように強制されて。どうしようもなく、
ぞくぞくする。
もう、逆らえない。
僕ははっきりお願いした。
「悦子さんのおまんこに、僕のおちんちんちゃんを入れて、やらしいせっくす
をしたいのです」
悦子さんは、息を荒くしている。上体を起こし、高いところから僕を見下すと
黒のストッキングを履いた右足で僕の額を踏んだ。
「もう一度!」
「僕のおちんちんちゃんを、悦子さんのおまんこに挿し込みたいです!」
「こんなことする女としたいの?」
「こうしてくれる悦子さんだから、したいです!」
足を浮かせると、今度は足の指を口に突っ込んだ。もう、わかっている。ス
トッキングの生地越しの足指を吸い、舐めまわし、軽く噛んだ。
「……んっ……うん……ふん…………ふふふ」
悦子さんの濡れそぼったものから、僕の腹に1滴、2滴と落ちてきた。
僕の肉棒も焦燥を露わにして脈打っている。
お互いの性器がお互いを欲している。
「じゃあ、ど変態のものを入れてあげる……」
少し狂気じみた瞳で、艶っぽい微笑を僕にくれた。
「あ、あ……入って……入ってくるの……ほらあ、ほらあ……」
膝を立てて、全部を見えるようにしておいて、手ですぼまりに狙いをつけて、
僕の肉の高まりを飲み込んでいく。蠕動とあわせて、順々と咀嚼していくように。
「はあ……はあ……悦子さんが……おちんちんちゃんを……食べていきます」
「見てえ……ずっぽり……挿し込んでるのお……」
まだ胎内に収まらない濡れそぼった陰茎を、愛液が時間をかけて、上塗りを
重ねていく。肉で、体液で僕は侵食されていく。
途中なのに、そこで前後に腰を揺らす人妻。すぼまりできつく締め付けて、
熱蜜のなかでかき混ざっている感覚。
「はうっ……あん……あっ……あっ……こすれて……る……いいの……」
やがて、ゆっくりした腰の回転。自分の膝に置いていたが、いつしか僕の膝に
手が乗り、腰を突き出すように、はしたなく漕ぐ。
「……堅いのぉ……こりこりくるのぉ!……としゆきく……かたいのぉ!」
あんなに蔑んだ僕のもので快楽を貪っている。品がよく、優しげな主婦で母親
でも、Sな女性でも、悦楽に負けるただのオンナ。
僕はぬるついた肉の鞘中で振り回されているものを、勢い良く突き上げた。根
元まで収まって陰毛と陰毛が一つになった。
「……はあああっ!……だめえ……いちばん奥……」
内臓を押し上げて、悦子さんの腰もせり上がる。膝が震え、のけぞった体に電
気が走る。同時に僕を逃がさないようにきつく絞りたてる。悦子さんは押さえつ
けるように前傾して、全体重を乗せて恥骨をこすりつけた。腰を突き出して、局
部を見せ付けるかのようなポーズで乱れる。肉棒を引くときには、中の柔肉も吸
い付いているのが丸見えだ。
「ああっ、ああっ、あ、あ、あっ……」
腰の動きに合ってしまう声のピッチは、僕をいつしか面白がらせていた。動き
をグラインドに変えれば、ああん、ふうんと僕のカラダを味わうように甘えた声
で鳴く。
悦子さんは僕の“おちんちんちゃん”で涙を流している。
息絶え絶えの人妻は、たまらないという感じに体を離すと、肩を上下させてし
どけなく膝を開けて、僕の足元に仰向けに横たわった。その体勢で、僕の膝の拘
束具のバックルを外した。次に気だるい風情で僕の顔に顔を近づけて、手首の拘
束を外した。
「ね、起き上がってえ?」
色香たっぷりの声に逆らえずに、ベッドの上に胡坐で座る。悦子さんは寝室の
クリーム色の壁紙に左手をついて、僕にまあるいヒップを突き出した。反対の手
の指で、肉に包まれた秘貝を露わにして、淫靡さが吹き零れる目尻でこう訴えた。
「利行君が、突っ込んで……」
すこし背中をよじった卑猥な曲線、太腿までの黒のストッキングから浮かび上
がるヒップの豊かさに、正直むしゃぶりつきたくなる。あんなに僕を罵った女性
が、僕を迎え入れようと一番恥ずかしいところをさらけ出している。
何も考えられずにじり寄った。背中に抱きついた。下腹に張り付くくらい屹立
したものを悦子さんの熱いぬかるみに当てた。押し込む。一気に奥をこじる。
「はあああああ! あっ……あっ……いきなり……とどいてるぅ……」
僕の勢いに圧されて、悦子さんの上体は壁にへばりついた。バンザイの状態で
壁を掻く彼女。僕の両手は、平面につぶされた乳房を揉みしだきにかかっている。
つきたての餅の柔らかさと、素敵な気分にさせるボリューム。
「……はあ、はあ、はあ……なんか……犯されてるの……すごく……強引……」
僕の顔の前で、思った言葉を我慢できずに、熱い吐息混じりに口にする。その
耳にキスして舌で味わった。
ふいに悦子さんは、バストから離せないでいた右手の中指を握り、そのまま自
らの下腹部に下ろしていく。そして、つかんだ僕の指先を彼女の蒸れ切った陰毛
の上に押し当てた。もう少し下に移せばクリトリスに当たる。
「……ねえ、ここ……ここ、目がけて……ずんずん、こじってぇ……」
ずっぷり埋まってしまったものをゆっくり半分抜いて、狙うように切っ先で肉壁
を擦る。反射的に淫肉が絞られ、頭がガクンと背中に反る。
「ああっ!……それ……それなのぉ!……はぁ……ぐちょぐちょなのぉ……」
慣れない腰の動きに肉茎が外れる。入れなおすたび空気を含んで、ぐぷっとか
ぢょっという音が耳に焼きつく。僕と悦子さんで作る音だ。
コツをつかむと、慎重に腰を揺らすだけでよかった。僕は陰毛に絡めていた指
をそっと下ろし、さっき鼻先でいじった肉のしこりに円を描く。
「いやあ!……ふ、ふ、ふ……ああ!……あたしを……追い詰める……気でしょ
……あん!」
わなわなと全身で震える嬌態に愛おしささえ湧き上がった。髪の中に顔を埋め、
うなじを舐め上げる。どこまでも熱く湿り気を帯びていく彼女の中が、ゴム越し
でも飲み込もうと蠕動して、抜くときにきゅっと捕まる。
「悦子さん、エロすぎだよ……セックスって、エロいよ……」
悦子さんイコールセックス。僕はぬかるみに飲み込まれるイメージの中、いつ
もオナニーで感じる高まりが始まっているのを感じた。
「悦子さん、もう、出ちゃいそうだ。我慢できないよ!」
「はあ……はあ……まだだめ……もう少し……」
突きながら、右手で陰毛の中の紅い芽をつまみ、左手で乳房をつかんだ。
「ああっ!……あああああっ! ……………はっ!……はっ!」
中で強く締まって、その動きが全身に断続的に、ビクッビクッと伝わる。
悦子さんは力尽きたように、僕に背を向けたまま横倒しになって、そのまま
震えていた。眼は焦点が定まっていない。
「……はあ、はあ、んっ……すご……イッちゃったあ……」
僕は女性をイカせることができたんだ!
行き場のない欲望が脈動で蠢く。張り裂けるような肉隗は、さっきまでのぬかる
みを求めている。
外気に触れて、放出欲は収まりつつある。けれど女性に絶頂を味合わせた達成感
は、僕の本能を呼び覚まさせていた。自分が生物の牡であることをはっきり自覚し
た。
「悦子さん、ね、もっと入れたいよ」
花を求める蜂のように、牝と化している悦子さんににじり寄る。無遠慮に白い膝
を開いて、熱くとろけた箇所をさらけ出した。
「だめえ。ちょっと触らないで……」
惚けきった顔で身体が思うように動かせない女体に、僕は覆いかぶさり、当たり
前のように挿し込んだ。奥まで。
「ん……ふああああああ! ……はあ……あ……」
さっきの締め付けは無いが、あの熱の中に戻った安堵に酔いしれる。その感触に
僕ははしゃぐように身体を往復させる。
動きにあわせて揺れる目の前の乳房。その前後に踊る紅い突起に狙いをすまして、
口で襲う。舌でなぞる。鼻が肉の中に沈む。母以外の乳房に夢中になり、いつしか
両方のそれを鷲づかんで味わう。
「……利行君、動いてえ……」
僕はあまりに魅惑的な感触に、腰を動かすのを忘れていた。交互に舌から乳首を
迎え入れて、抜ける寸前まで腰を引き、限界まで押し込む。
愛液が白く濁って、根元近くでこびりついている。
「ああっ! ああっ! ……すごっ……ああっ……おちんぽ!……すごい!」
あんなに蔑んでいた僕のもののことを、いやらしい言葉には違いないが、認めて
くれた。僕は確かめたくて、
「悦子さん、ちんぽ、いいの? 僕のちんぽ、いいんでしょ?」
だらしなく開いてしまっている唇から、絶え絶えに漏れ出る声。
「ちんぽ……いいのお! 突いてえ……ちんぽで……奥う!」
とうとう言った。嬉しくて、にわかに沸いた余裕で、彼女の顔を見る。
時折、唇の上と端をなめる仕草。鮮烈な口紅と淫猥な言葉。その口を欲しいと思
った。だから、食べてしまう。吸って、中の粘膜と粘膜を一体させる、今の下半身
でやっていることと同じように。甘みをも感じる体液を味わって、湧き出るそれは
同じようにシーツに流れ落ちる。
そう考えたら、再び始まった収縮の中、ゴムで果たせない体内への射精の欲求が
高まった。
「ね、悦子さん、悦子さん!……」
動きながら、快感であらぬところに視線が泳ぐ悦子さんに語りかける。
「出そう! 口に出したいよ!」
糸のように光る唾液のなごりをあごにつけて、喘ぐ悦子さんの息は必死だ。
「……はっ!……あっ!……あっ!……もっと!……もっと!」
「いいんだよね! 口に出すよ!」
「いい!……いい!……ああっ……イッちゃう!」
聞こえているのか聞こえていないのか。けれど僕もすでに余裕が無く、勝手に許
しを得たと、その勢いに任せて最大限のピストンを見舞う。
「……あああああああっ!……あっ!」
「……うあっ!」
限界の限界を味わって、一気に抜いて肉棒からゴムを取り外した瞬間に、生き物
のような白い筋が、すっかり上気した悦子さんの頬と目を射抜く。僕は慌てて、半
開きの彼女の口に注ぎ込む。第2射が入っていったのを見てから、力任せに押し込
む。
もう、暴力だ。膝と下腹の痙攣と共に何度も発射する精を、強引に体内に取り込
ませようとしているのだから。
こんな快美感は初めてだった。女性を満足させ、屈服させ、自分のしたい風に開
放させた。
悦子さんは、鼻で荒い息を僕の陰毛に吹きかけて、それでも肉茎へしゃぶりつい
ている。僕の全ての欲液を口腔に留まらせて、そのぬるぬると舌をからませている。
「あはあ、あ、はあ、悦子さん! ……嘘だろ……ああっ……気持ちよすぎる」
大切に粘液を呑み込んでいく。そのリズムで甘噛みしながら、先端を舌で刺激す
る人妻。指が肛門の前をくすぐり、奥底に残る精までも吸い尽くす。
たった今出したのに、明らかに射精欲が高ぶる。
「……あっ! ……あっ! ……はあ、はあ、はあ……」
咥えるペニスの黒ずみと真っ赤なルージュの対比の淫らさに耐えられなくて、達
してしまった。
もう出るものは無いのに、痺れる感覚。腰に力が入らなくて、僕はすっかり消耗
して、悦子さんの横に倒れこんだ。
二人で見詰め合った。乱れきった髪。一層艶めいた肌が美しさを倍加させている。
その髪を人差し指でなぞって僕が笑いかけると
「……悪い子」
けだるさの中、少し怒った声で顔をそむけた。
◆ ◆ ◆
ちょうど、車内に彼女のマンションの最寄のバス停のアナウンスがあった時だった。
「…………!」
回数券をあやうく落としそうになった。真面目そうな運転手は、少し心配そうに
僕を見たが、何も無かったかのように最大限の努力をして降りた僕に、何も声をかけ
なかった。
歩き出す今も、僕の中に仕込んだローターが激しく振動している。携帯電話につな
いであり、コールで動く代物だ。
あれから週に2度は悦子さんのマンションに通っている。
そして、お互いの身体を蕩かしている。
今日は子供が完全に登校を終えて、主婦が家事を一段落させる午前10時のバスを
指定され、コンドームをかぶせたプラスティックの固まりを直腸に埋めて出かける
ように指示されていた。
いつ何処で動くか分からないスリル。身体の中心にはめ込まれた違和感をよそに、
その恐れと期待に、僕の脳は軽く痺れていた。けれども少しも動く気配の無いそれに
拍子抜けして、何の気構えもしていなかっただけに、スイートポイントへの急激な振
動は、後頭部を殴られたような刺激を叩き込まれた。
「……ふ!……う……」
注意して息をしないと、ぎこちない歩みになる。時折横を通り過ぎる人に怪しまれ
ないようにだけ注意していたら、いつものマンションに着いていた。
人がいないことを確かめる。エレベータが下りてきていないか、階段に足音は無い
か、ひとしきり確かめてから、ホールのインターホンを押す。
程なく、返事がする。
「何しに来たのかしら?」
愛しくて、ずるくて、賢くて、淫らで、残酷で、美しい人妻――
分かっているくせに。ローターは一度たりとも止まる様子は無い。
僕は、この時、はっきり言うことになっている。
「やらしいセックスをしに来ました」
完
お目汚し失礼しました。
当時携帯電話に接続するローターは見られなかった
ですが、どうやら今はあるようです。
一番槍GJ!
実にエロエロでいいな
また投下してくれるとうれしい
乙!
そろそろ次スレ?
SS自体は悪くないけど、本当に作者本人の投稿なのかね?
初出は『小説書いてみたい奴と読みたい奴のスレ〜第12章〜』スレのこれ↓だと思うんだけど、
トリ全然違うじゃん
392 :らうる ◆mS50DLbO3Q :2006/12/08(金) 22:09:52 ID:Jbqt9FlB
やらしいセックス
「利行君の口に合うのって、これかなあ」
それに今のトリだってググれば、一番先頭に出てくるぐらい簡単な文字列だし…
>>555 書いたのは間違いなく自分ですが、トリップが思い出せず
証明できません。
ご指摘ありがとうございました。
当時のスレがなくなり、保管庫も検索しましたが見当たらず、
軽い気持ちで投下しました。
近いうちに、今度は新作を上げます。
>>555 書いたのは間違いなく私ですが、トリップがどうしても
再現できず、証明できません。
スレの住民のみなさんにご迷惑おかけしました。
また555さんもご指摘ありがとうございました。
今度新作を上げます。なるべくエロいのを書きますので、
それで判断してください。
動揺して2重投稿ごめんなさい
559 :
名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 21:20:33.82 ID:d38kyIbt
うめ
梅
埋め。
ume
うめ