窺う眼と愛くるしい息に、その言葉通りの彼女が見えた。
彼は彼女の瞳を離さず、自信を改めながら繕って、頷く。
「お前がいいんだ。お前の全部がいいんだ……」
紅らむ彼女。ドレスの桃に親和したその色に、思わず出てしまう言葉。
「ユメミ……本当に、綺麗だ………」
「……わ、わ………!」
うろたえる彼女は、彼の口撃にどうにか抵抗を試みようとするも、繋がらない。
「ユメミ……お前の全てを、愛してる。愛したい………」
「んんんっ?」
その唇は彼女を塞ぐものではなく、ひとりの男がひとりの女に捧げる、自らの忠誠の誓い。
その想いを漠と理解してくれたのか、ユメミの舌は自棄になる事も、自分を閉ざす事も無くなっていた。
「んっ……ぅ、んっっ…!」
手は尻を慰めながら、そこに伸びている腕も、できるだけ彼女を愛したいと願い接して寄りゆく。
絡み合う。心が絡み合っていく。ムントの中に湧き溢れていく充実。
これをユメミにも伝えたい。膨らんでいく強欲な想いは、舌と手をよりやさしく、情熱的にさせていく。
が、邪正いずれも合わさった彼の真心や確信とは裏腹に、彼女の唇が、静かに彼から離れた。
「…ユメミ……?」
「…………」
聡い理知を秘めた瞳。彼の中身を透かして見るような、彼女の光がそこにあった。
もう、彼におねだりをしたあの彼女でも、未知を恐れた今しがたの彼女でもない。
最初に恋し胸を突かれた光でもなく、また新しい彼女がそこにいる。
その瞳に映る彼は、自らを愛する信義の将か、自らを汚した咎ある盗人か。ムントには見えない。
彼女が拒めば、構わない――今は思えど、本当にこの心はそれでいいのか。不安が頭をよぎる。
また、拒まなければこの上ないが、彼女の意図がわからない今、勇気が少しだけ後ずさっていく。
恐らく次にユメミが口にするものが、俺様と彼女を決める。
予感に覚悟を定めた彼は、彼女が言葉を放つのを待った。
出会ったあの時から今まで、彼女が見せてくれた彼女の全てを記憶の情景に思い返しながら――
「――――ありがとう、ムント……!」
「―――ユメミ!?」
追憶から戻される。
彼は、彼女を見た。
彼女は微笑んでいた。
彼が今想っていた彼女よりも、泣きそうになるくらいやさしく、ずっと綺麗な微笑みで。
ムント様よくやった…!
夫婦の良さを実感。
50レスおめでとうございますw
読みごたえありますし、
毎日wktkが止まらないです。
104 :
5:2009/03/18(水) 01:49:38 ID:LqcVa2iV
「ユメミは少女じゃいられない」
誠に申し訳ないですが
今回のうpはたった2節です
こんな気まぐれな作者をお許し下さい
とりあえず、一献
ありがとう――
ずっとずっと、彼に伝えたかったことば。はっきり言えていなかった、感謝の気持ち。
やっと言葉にできた。彼の腰に腕を回して、胸板に顔を埋めた彼女。それは恥じらいの為ではなかった。
愛する人にこんな、こんなはしたないものを見せてしまった時、彼から、自分から逃げたかった。
だけど、彼は受け止めてくれた。私を愛してると言ってくれた。そして、私を愛してくれている――
彼女のそれは、自信と呼べるもの。だが、自分が築いたものではなく、彼が与えてくれたもの。
同じ自信であっても、きっかけが何か、それひとつ異なるだけで性質も大きく変わってくる。
ムントがユメミへ見せた信頼のかたちが、ムントへのユメミの信頼のかたちを、
今までとは少し違うものに変えさせていた。そして、彼女自身もそれに気付き始めている。
愛すること、愛されること。
愛する自分、愛される自分。
愛したい彼、愛してくれる彼。
彼を愛する自分のすがた、彼に愛される自分のありかた。
それが何かわかったとしても、それはたぶん全部じゃない。ゆっくり、少しずつ、私自身をわかりながら探していきたい。
もうすぐ彼とお別れしてしまうが、その後もきっと、たとえ二度と会えなくなっても、それは絶対に変わらない。
この想いだけは変わらずに、私は変わっていく。変わらなければならない。
愛するだけでなく、愛される自分になりたい。愛されながら愛する自分でありたい。
愛するから受け容れるだけではなく、愛される中で受け容れて、それよりもっと愛したい。
今はまだ小さいけれど、だいじなことをたくさん積み重ねて、私はたくさんのものに出会っていく。
彼が教えてくれたこと、彼と見つけたもの、そのひとつひとつをたいせつにして、これからも私は進んでいく。
遠く離れていても、彼と過ごした短い時間を胸にしまって、彼とつくった未来を信じて、いつまでも彼と一緒に。そんな大人に、私はなっていきたい――
幼い頃から空ばかり見上げていた栗色の髪の少女。
彼女の瞳に映るのは、怒りっぽくて、独りよがりで、呆れて鼻息で笑う、そんな彼の顔。
けれど、誰よりも真剣で、苦しんでいて、悲しそうで、強くて、やさしい、そんな彼の顔。
今、彼の胸から見上げた先には、彼女が映る彼の瞳がある。
左右の目から一滴ずつ、涙を零した彼がいる。それに気付かぬまま彼女を見つめる彼がいる。
ユメミは微笑むと、ゆっくり両手を彼の頬に近付けて、指でそっと、拭ってあげた。
「あ………」
驚いて間もなく恥ずかしいと照れる彼。彼女は軽く握りしめた小さい手で口元を隠し、くすくすと声を挙げて笑むと、
「…………ムント……………大好きだよ………………ずっと…………」
まっすぐ彼を見つめ、今度は彼女から彼の唇に擦り寄った。
「ん………ユ、ユメミ…………」
新しい自分の歩みをはじめる前に、この一瞬を愛して、この一瞬に愛されたい。
自分がどうなるか、彼がどうするのか、私たちがどうしたいのか。
愛したことも愛されたこともこれまでに無く、初めはキスにすら戸惑っていたユメミだが、
たとえ知識がこれっぽっちも無くても、自分のこの身体は――彼の身体とその望みに触れているこの身体は、愛することのその先を、わかりはじめていた。
「………ん…っ………………ふ、ぅ……………………」
濡れた唇を離した彼女は、頬を紅くしてほんの少し恥じらい、
彼がしてくれたことと同じように、胸の中のありのままの想いを込めて、彼の瞳に願った。
「…………ムント……ムントさま…………
わたしの……はじめてのひとに、なって…………下さい………………」
2節でもGJな回ですね!
これはwktkせずにはいられない。
おおおおお素敵な夫婦だ
109 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 23:12:55 ID:1N6h9dU4
おお!ムント×ユメミを見つけてしまった!
赤面しながら見ています。二人のラブラブ話が見たかった・・・!!
待ってました!!!(泣)
アニメでは天上と地上が繋がった事ですし、二人はいつでも会える環境
になったようですので是非最後はハッピーエンドでお願いします!!
111 :
5:2009/03/20(金) 00:29:29 ID:dQkI1e0u
>>109 ありがとうございます
アニメでは天上と地上が繋がりましたが、
このSSでは、あれでもないこれでもないと愚策を練って
天上地上を繋げないままそれなりにちゃんと終わらせたいと思います
お口に合うかはわかりませんが、まずは見届けて頂けるとありがたいです
「ユメミは少女じゃいられない」
前回の2節うp、御好評頂けたようでほっとしてます
今回は4節うpになります
では、どぞ
彼は少し微笑み、何も言わずに頷いて、彼女の唇に返答を重ねた。
彼女の全身に駆け巡る羞恥。けれど、恥ずかしい一方で、不思議と嬉しく感じる。
(ぜんぶ……つたえ、たい…………ぜんぶ……ほしい…………)
はじらいとよろこび、矛盾しながら自分を全て彼に伝えたい彼女の想い。
「…んっ……ん……」
まだよくわからない、ありのままの自分を彼に見せたい彼女の願望。
「………んふぅ……ぁ……」
そして、彼の愛を求めている、彼女の奥に秘められた熱。
「…ん、んんっ……ムントさま………」
その為の言葉なら、もう彼女には要らない。
中に彼の舌を迎える頬は、彼女を紅に照らわせる。
薄く開いたままの瞳は、彼の蕩ける視線に背けないでいる。
抱きしめられた肩は、小刻みに震えて彼を迎え、触れ寄るふたつの柔丘は、彼の中へ鼓動を届けてくれる。
満ち足りた微笑みは、舌を絡めた唇が埋め尽くして、彼女の全てを余す所なく愛する男へ――
「…ふぁぁ………ムント…………」
彼の名を呼べば、心が、身体が、あたたかくなっていく。
すみずみが彼で満たされていく。それでいて、彼女はこう思う。
(でも、もっと……ほしい――)
「――ユメミ」
「ムント……?」
唇を離した彼、見つめる彼女。ムントの指はユメミの太腿の内に触れさせながら、そっと下りていく。
「あん………っ!」
「服を……脱ぐんだ…………」
その手は、シルクのドレスの広がる裾の下で、彼女を待っている。
できない。できないわけじゃないけれど、したくない。したくないわけでもなくて、してほしい。
赤くなり切った自らの顔を感じていたが、何の拒絶もせず、ユメミは彼に求めた。
「…………ぬがして…ムント、さま………」
彼の手を見たら、考えるよりもか細い懇願の方が先に出ていた。
少しでも触れていてほしいから、自分で脱ぐより彼に脱がして欲しい。
が、しかし、
(あっ……!!)
ワンピースドレスの下には、何も纏っていない。
いつもは下着をつけているが、この桃衣に着替えた時に外していたのだ。
思い出した彼女は焦って彼に背を向け、首だけ、彼の顔を見ないように振り向きながら、いそいそと付け加えた。
「う、うしろから……ね………?」
脱ぐにせよ脱がしてもらうにせよ、前後や横がファスナー等で開かないこのドレスは――
そもそも天上界にファスナーなるものがあるか定かではないが、
どうしても肩口の広さを生かして頭から脱ぐ格好にはなってしまう。
そうすれば腕は上がり、前を向き合ったままでは彼に上から下まで隠せず、特に恥ずかしい部分だけが先に見られてしまうのだ。
全部を見て欲しいとは思えども、彼女にも心の準備というものがある。彼が何と言おうと、これだけは通すつもりだった。
そんな少女の複雑さを知ってか知らでか、
「ああ……」
彼女を安堵させる響きと軽薄でもある調子で、彼は彼女から身を離す。
彼にしてもらうのも恥ずかしいが、この少しの間もたまらなく惜しい。
腿とともに愛に濡れる尻を持ち上げたユメミ。後ろ髪を靡かせて直し、彼の手を包んで、合図を送った。
彼女と同じように後ろで立ち膝になったムント。
「ユメミ、手を、頭の後ろに……」
「……うん……」
彼の言うままに、ユメミは両腕を掲げ、髪の後ろで手を組んだ。
「……ぁ」
この体勢で背中が伸び、胸が張る。それだけなのに、小さい声が出てしまう。
――――とくん。
心臓だけが飛び出て、彼に見られているかのよう。私の中を彼に見られれば、もっとせつない音を打つのだろう。
そうして、彼女と彼の待ちわびた、ひとつの時が来た。いよいよ、男の両手が、シルクの裾の中に入っていく。
(………っ……!)
入って、太腿から、桃を剥いていく。中の実を傷付けないよう、そっと彼女の肌を上へなぞりながら、腕で絹をたくし上げていく。
「あっっ!」
伝う触感。息を漏らすユメミに指が一瞬止まるが、再び始まった両の上昇は、より遅くなっていた。
(……わ、わあああ!!)
それでももうきっと、後ろから見下ろす彼には、私のおしりが見えてるかもしれない。
そう思うと、これから訪れるであろうもっと恥ずかしいことに耐えられるのか――
「――はんんっ!!」
不安を瞬く間に忘れる程掻き消したのは、腰をなぞる彼の指。
「んんっ……はあぁ……」
たった数本の指なのに、
(はやく…っ……はや、くうぅ………っ!)
彼女の気持ちを焦らして、
「あんっ!」
左右から臍のあたりに移ったと思えば、
「え……あ、はぁぁん………!」
彼女の真下に見える膨らみが、ピンクのドレスの中からいくつもの鈍角を作ってうねり出す。
それは、温かい彼の指。
波打てば波打つ程、薄く輝くシルクを透かしてユメミの豊かさの中を露にしていく、彼女の尻蜜に濡れた指。
「ぅ、っ…はぁぅ!あう!あんっ!!ム、ムントぉ!!」
彼女を揉む指が広がる。時に気まぐれを起こし、彼女の突起を転がしては離し、また転がす。
「んんんっ!!!」
また欲しかったかもしれない、外からの刺激。呼応して内から拡散する、身体の火照り。
後ろにいて彼の顔が見えない不安がある。逆に、彼に見えていないからこそ抑えを失った自分もいる。
(だめっ!もうだめっっ!!)
たまらずユメミは声を上げた。
「あああん!!ム、ムントさまぁ!!あ、あついっ!だ、めっ!!あつい、よぉ……!!」
止まらないムント。彼女は
「ぬ、ぬがして……はやく、っ……は、やくっ!ぬがしてぇぇっ!!!」
全身を震わせたその声。指は止まった。
「ム、ムン…ト……」
指は、胸の上に立ちながら、両方の脇の下へゆっくりを保って滑り出し、一瞬、
「ひゃうう!!!」
音抜けの良い響きとともに、彼女の身体が、ベッドに膝をついたまま大きく跳ねる。
くすぐったい――彼女もよく知っている感覚。
今彼女が向き合う未知の中にもそれはあるが、完全にくすぐったい刺激だと思って理解できたのは、はじめてだった。
それだけ知覚しながら、綺麗に口を開いた彼女。小さな口の中には空白が生まれている。
この空白が、ムントの腕と掌に、彼女を羞恥に詰める猛速を与えていた。
「ひゃっ!!」
首の下まですっと捲くり上げられる絹。
捲くり上げられて、彼女のふたつの柔らかさが、隠されていた宝石が、新鮮な外気に震えて光っている。
「あ、ぁ……!」
現れたそれを、それと下も、隠したかった。まだ、まだ見られたくない。絶対まだ見られたくない。
だが、隠す為の彼女の腕は、彼の両腕によって上にまっすぐ伸ばされる。
すると、捲くられたドレスが彼の手からふわりと落ちて、白い裸身を再び覆い隠す。
「…………ふぅ……」
彼女はほっと長息する。だが、上に挙げた腕はそのまま。
次の瞬間、ピンクの絹は一気に彼女の頭の上まで捲くられる。
「――――っ!?」
絶句の間もなく脱がされる袖。どこに注意を払えばいいかわからず、ユメミはただ彼のされるがままでいる。
(あ、あ……あ…)
改めて気付かされた、自分の中を走り回る恥ずかしさ。
だが、天の羽衣は纏っていた少女を無視し、彼女と彼の腕からベッドの上へと舞い堕りてしまった。
脱がされるユメミ。全てをさらけ出した時、二人は・・・。
どうなるかドキドキです。
アニメが終わっても主が書いてくれているから、
萌え補充できます。
ありがとう…!
118 :
5:2009/03/21(土) 12:51:11 ID:YyT1NH5H
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は少ない2節うpです
尚、勝手ながら今回より、投下宣言の約5分後からうpを開始させて頂く事とします
何卒ご了承下さいますよう、謹んでお願い申し上げます
では、どぞ
(――――っ!)
咄嗟にユメミは自らを隠した。
左腕は両胸を。手は右肩から下がったところを掴み、自らの身を抱きしめる格好になっている。
右手は、右の掌は、彼女の小さな臍の、少し下。
緊張に狭めた股に指を潜らせて、見える所も見えない所も彼から守ろうとしている。が、
(…ぁ……)
覆ったそこからは、先程の滴りの残りが垂れて指先をかすめ、彼女を一層赤くさせる。
もっと、もっと彼の愛がほしい。その一点に偽りも無ければ陰りも無い。だから、膝を曲げて身を屈めようとはしない。
しかし、それでも、心いっぱいの恥じらいが、彼の瞳から自分を守ろうと彼女を動かして、彼女を動かなくさせている。
少女の努力と葛藤は実に健気なものであろう。彼女にとっては耐え難い代物には違いないとしても。
そんな責め苦にあって、ユメミはいつの間にか気付いてしまう。
(み……みられてる……っ!!)
彼女の後ろの柔肌に、彼の視線が突き刺さっている。
髪で隠れているはずの首筋に。髪の隠さない両肩の細さに。それと、尻の小ささにも。
顔は見えない。見られない。それなのに、ムントが自分を見つめているのはわかってしまう。
彼がすぐ後ろにいるからこそ、五感以外のものが彼女を敏感にさせてしまっていた。
だが、彼女を隠してくれるものはもう無いのだ。
男の性と向き合って克つ事は、甚だ容易ではない。初めてならば、尚の事。
声にすれば彼は止まってしまう。耐えるしかない。されど心は乱れるばかり。
(わたし……やっぱり…………だめっ!はずかしいよ!でも、でも…………っ!)
彼を愛し、彼に愛される為に飛び越えなければならない壁は、今の彼女にはあまりに高い。
でも、彼なら、飛び越えてくれる、越えさせてくれる――身を焼く激情の中、彼に期待する彼女の裸がここにある。
実体を持たない、肌を焦がす線が、止まった。
彼に触れていない全身が報せてくれていた。同時に、入れ代わるように広がっていく彼の温かさも教えてくれる。
「あ……っ!」
立ち膝の脚の間、左右のふくらはぎに割って入る彼の左膝。
狭めていた股肢が少しだけ開いて、奥の奥に溜まっていたものが彼女を隠す右手に滴り堕ちる。
意識を改める間もなく、小さな少女の肩は、大きな王の手に引き寄せられ、栗色の髪は彼女の背中と彼の胸の中に。
ユメミを引き寄せたムントの腕。膨らみとその先を隠す彼女ごと、その長さで包み込んでいく。
「…………っ!!」
心は驚いても、声は出ない。彼女の波紋は次第に平らを保ち始め、穏やかな水面に温かい微風が吹き込んでいく。
後ろから抱きしめられている。背中を彼にあずけている。上から下まで、見えない彼に触れている。
温もりに瞳を閉じ、ユメミは彼に身を委ねた。
恥じらいや勇気、情愛や不安、今もぶつかり合っている心の僅かな疲れを、彼のやさしさに寄り掛かって休めていた。
本当の本当は、これから自分がどうなってしまうのか、全く別の自分になってしまうのか、わからなくて、怖い。
けれど、彼に、受けとめてほしい。受けとめて、愛してほしい。彼を、彼がほしい――
そして、温かい彼の腕の中で、閉じた瞼に湧き上がる熱さを得て、もうひとつ、彼女は自分の本当を見つけていた。
(ずっと……ずっと、こうしていたい…………)
「――――ユメミ……」
彼の声。
彼女の瞼から溢れる、ひとつの粒。
涙ではなかった。
涙のかたちをした、何か別のものだった。
彼女の左腕が下りていく。
下ろして上がったその手は、彼の左の二の腕にそっと掴まった。
彼の両腕が、抱擁を解いていく。
抱きしめられなくても、私はあなたの中にいる。
そして、小さな右手もまた、彼女の下から離れた。
ぐっと自らを握る指に、ほんの少しの願いと、踏み出す気持ちをこめて。
121 :
5:2009/03/21(土) 16:46:08 ID:YyT1NH5H
「ユメミは少女じゃいられない」
妄想オーラが止まらない今日は猛追をかけます
今回のうpは5レス使用
では、どぞ
もう、隠さない。瞳を閉じた女の決心がある。
彼に全てを見てもらいたいと、願いながら踏み切れなかった境界を、やっと越えられた。
それとは別に、少女の恥ずかしさも、ちゃんと残ってしまっている。むしろ強いくらいの炎の朱が、彼女の中で暴れていた。
遮る視界の下、ふたつの膨らみは、どんな色で彼の瞳に映るのだろう。
その膨らみの先は、どんなかたちで彼の指を待ち望んでいるのだろう。
そして、この身体の下は――勝手に進行する想像を掻き分けて、彼の指が胸の豊かさに疾る。
「はぁ!ん……っ!」
彼の手の温度、音を増す心臓の響き。彼女は目を開き、顔を俯ける。
包まれていた。自分のふたつの恥じらいが、包まれて、ほぐされていた。
ゆっくりと曲がって、伸びて、また曲がって。彼の指の1本1本がそうする度に、彼女の芯に彼が入って、広がっていく。
「ああぅ……ぁ……んっ…………」
伸曲を繰り返しながら、双方の人差し指と中指が、彼女のピンクの先端を摘む。
「はぅっ!!」
摘んでは離す。離しては摘む。他の指も負けじと彼女に触れながら、微かな刺激を彼女に送る。
「んっ!ああんっ!!ぁ…………は、ぅぅ……」
時に左右から包み込み、時に上からふわりと抑え、時に下から激しく揉み上げる。
絶え間無き変性の富んだ責めに、彼女の頬は緩んでいた。
「ああう……んあっ!ぃ、いやんっ…………はぁ……い、い……あんんっ!!」
「ふ、あぁ……いい、ムントさま………すき…………」
屈む腰を彼の右手が抑える。左手は彼女の心の上を、下から抱えて揉みほぐしている。
「ああん……いい…っ……だい、すきっ…………ムント……だいす、きっ…………!」
その声は喜んでいた。唇から声と一緒になって、熱を帯びた吐息が溢れていく。
彼がやさしくしてくれているのはわかる。私のはずかしい気持ちをわかって、彼はやさしくしている。
けれど、彼女は望んでいた。彼の好きなようにしてほしい。もっともっと、痺れてひりつくこの感覚が、あの感覚がほしい、と。
「ム………ムント、ムントさまぁ…………あんっ……」
呼んでも、彼の指は止まらない。それで良かった。でも、足りない。彼女は奮えながら、彼への願いをつなげた。
「お、おねか、ぃ…っ…………もっと、もっ…と………いじって……?」
それに反応して、彼の胸が背中から離れた。彼の顔が、彼女のちょうど右後ろに下がっている。
願いはまだ果たされない。
ユメミは少し振り向いて、彼の瞳を見つめながら、もう一度おねがいをする。
「お、おねがい、します…………ムントさま……んっ……もっと、いじって、わたしを………いじっって、ぇ…………」
彼の指は依然として変化に変化を織り交ぜている。彼女の腰に当てられた手が戻り、双丘全体にやわらかい温かさが揃う。
それでも、願いはまだ果たされない。
その時、ほんの一瞬だけ、彼は彼女の望みに、望むところに触れてくれた。
「はんんっ!!」
彼女の声を変えさせたそこは、ドレスを脱ぐ前に彼が一生懸命になっていたところ。
だが、本当にほんの一瞬だけだった。稲妻が止むと、すぐに彼の指はそこを離れて、膨らみ全部をほぐしてくれるばかり。
刹那に俯けた顔はそのままで、彼女はもう一度、もう一度おねがいをする。
「ぁ、あぁ……そ、そこ…なの…………」
息は乱れている。しかし、もっと乱れさせてほしい。乱れる度に、嬉しい何かが、たまらない何かが欲しくなる。
それなのに、願いはまだ果たされない。
俯いたまま、彼が聞き漏らさないよう、彼女は声を挙げてはっきりとおねがいをする。
「そこ、そこっ……もっと…………して…………?」
願いはまだ果たされない。
彼は無言のまま、指を波打たせて揉みほぐすばかり。彼女はおねがいをする。
「お、おねがい……そこ、そこを、もっとぉ…………」
願いはまだ果たされない。
指を波打たせて揉みほぐすばかり。だが、俯いた彼女の右耳に、彼の微かな声が聞こえた。
「『そこ』、とは……どこだ…………?」
願いはまだ果たされない。
代わりに、息の秘めた男の熱が耳から首筋へ拡散する。
それに悶える自分を感じてもいたが、確かに聞こえた彼の問いに、彼女はおねがいをする。
「そ、そこ……っ!」
願いはまだ果たされない。
もっと耳に近付いた彼の囁きが、彼女の鼓膜に響いた。
「……『そこ』とは、何だ?はっきり言え……」
願いはまだ果たされない。
柔らかさを慰撫されながら、やわらかくなる彼女の思考。彼女は自らの過ちをようやく悟った。
私にはわかっていても、彼にはわからなかった。だから、「そこ」が何なのかと答えを求めたのだ、と。
これでやっと、もっと彼と私を感じられる。彼を理解した安堵に首を上げ、彼女はおねがいをする。
「ぁ、あぁ…………ち、く…び……」
願いはまだ果たされない。
その語を言った後、忘れていたはずの恥ずかしさが、何故か猛烈な勢いで這い戻って蘇ってきた。
蕩けかけていた理性も舞い戻って来たが、それが返って彼女を羞恥に駆り立てる。
そして、彼の囁きも、また。
「どうした?もっとはっきり言ってくれ……」
(――――ぼ、ぼくねんじんっっ!!!!)
この全身を巡る羞恥も、奮える心の底から願いも、彼はわかろうとしないのか。
わかって、わかってよ。どこかに逃げてしまいたい気持ちと更に先を欲する衝動に駆られた必死さに、彼女はおねだりをする。
「……ちく、び……ぁんっ…………ちくび、いじって、いじってぇ…………」
――願いはまだ果たされない。
揉み続ける彼のあたたかい掌は、一向に変わらない。変わろうともしない。
「ぁ……はぁ…………は、あっ……」
息が爆ぜる。出し尽くした自分を彼は見ていないのか、聞いてくれなかったのか。
彼に振り向いて、その切れそうな息で、甘く蕩かしたその息で、男の頬を凪いで訴えようとする。
(おねがい……おねがい……っ)
妖しく潤んだ瞳。ユメミは限界だった。もうこれ以上は、耐えられない。がまんできない。
それなのに、ムントは何かを殺したような平静な顔で、こう言うのだ――――
「――もっと、もっと、はっきり言ってくれ」
少女の中で、何かが音を立てて、こわれた――
彼女は自らの胸に遊ぶ彼の手を上から掴み、これ以上無いほど高く大きな嬌声で、はしたなくいやらしいおねだりを叫んだ。
「ちくびっ!!もっとちくびをいじってほしいのっ!!
おねがいっ!もっともっと、してぇっ!!だいすきなムントさまに、いっぱいいじられたいのぉっ!!!
いじいじしてっ!?ころころしてっ!?いっぱい……いっぱいいっぱい、わたしのちくびをいじってぇっ!!!!」
彼の指が動き、彼女のふたつを摘んだ。
「あ、あああんっ!!!」
摘んで離れない。摘んだ指と指に挟まれ圧され合う彼女。
「んっ!!ああううっ!!」
圧しが軽くなったかと思えば、人差し指の先で上から転がされる彼女。
「やあん!!あんっ!!あうっ!!」
転がす指が、人差し指から親指に代わり、その腹の中で大きく回される彼女。
「はあうっ!!いいっ!!あんっ!!あふぅ!!」
くねる腰も蕩ける理性も忘れた彼女。その頬から一滴の涙が流していながら、ユメミは彼を求め嬉々として喘いでいた。
恥も壊れるくらい、ただ嬉しかった。流れる涙もただ、彼を求め続けていた。
時間が着実に流れながら静止した空間で、ユメミはムントにひたすらねだっていた。
「あんっ!!ぃ、いい……いいよぉ……もっと、んんっ!!もっといじってえぇっ!!!」
言われるまでも無く、彼の激する指は、ただ硬くも紅くもなった彼女の乳首を弄んでいた。
ちいさなちいさなピンクの宝石。触れられて、摘まれて、転がされる度に弾ける、彼女のだいすきなたからもの。
だいすきなたからものが、だいすきなムントさまにいじられている。いじられて、こんなにあいされている。
彼を感じる身体は、この嬉しさを彼に伝えたいと、肌を奮わせて、声を挙げさせて、ユメミをはしたなくさせていく。
「はああんっ……ぁん!ああんっ!だめっ!いいっ!!いいの……っ!ムント、さまっ……!!」
その時、乳首を摘む指が、一瞬だけ強くなった。
「ぁあんんっ!!!」
奮えて悶えた後、彼女ははっとした。もしかしたらと、彼女は彼の名を呼ぶ。
「んっ!ムント、さまっ………………はんんっ!!!!」
やっぱり、強くなった。
(ムントさま……これが、うれしいんだね…………?)
男を見つけた彼女の唇にあるのは、自らの喜色と、彼に応えたい想いだけ。
「ムントさまっ!んっ!ムント、っ、さまぁ……ゃあんっ!!わたしの、わたしの……ムントさまっっ!!あああんっ!!!」
彼の名前を呼ぶごとに、心地いい痺れがどんどん強くなっていく。
「あううっ!ムントっ!!ムントさまっ!!ああんっ!んっ!あっ!!ああっ!!ムントさまぁっ!!!」
それを見つけた彼女は、もう躊躇わない、止まらない。ただ彼を呼び続けて、その度に生まれる愛に溺れていく。
分厚い石壁に反響して、よりきらびやかになって彼女の耳に還ってくる嬌声が、
瞬間ごとに新しくなっていく、彼を愛し彼に愛されている自分への歓喜の天国を、
そして、今はもうこの肌の熱さと奮えに換えられる、先程まで自らを苦しめていた羞恥の地獄を、
男の愛欲の中で裸になって何もかもをさらけ出した少女の内奥に引き起こしていく。
彼女の悦びが、彼女自身を紅く熟れさせて、その熟れを、彼女は悦ぶ。悦びも熟れも、際限なく彼女を変えていく。
抗えず抗いたくないこの乳首の刺激の中で。
だが、ひとたび慣れて当たり前になってしまえば、同じ刺激であっても、そのもたらすものは違ってくる。
少女は彼に乳首を弄ばれ、確かに嬉しかった。今もそう思って喘いでいる。
しかし、男が愛する正直な心は、更なるものを求め始めてもいた。
(もっと……はずかしいこと……してほしい…………)
ムント様、やるぅ〜。
恥ずかしい事を言わせるなんて、罪なお人。
早くムント様も脱いでv
ムント様もだけど
主はいつまで焦らすのか…ハァハァ
129 :
5:2009/03/22(日) 21:20:50 ID:l02glVHq
>>128 大丈夫、書き手も自分で焦らされて既にぶっ壊れています
とにかく、着実に1話の終わりには進んでいますので、その点はご安心を
今回はそれを感じられるような内容になったのかなとは思いますが
36節を越えた
>>72で「半分」などとぬかすこの書き手のこと、あまり信用しない方が賢明かと
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は5節うpします
では、どぞ
身体の奥、彼女の底が疼いている。
ユメミは彼にどうされたらもっと恥ずかしくなれるか、知らない自分を識り始めていた。
愛する彼に犯されたい。彼の唇や指に開かれる恥態を拒んでいた彼女は、もういない。
彼の想うようにしてほしい、彼の求めるがままに愛し愛されたいと願う、ひどく冷静なまま増殖する情熱が勝っている。
彼の意のままになりたい。今だけは、この今だけは、彼の言うことを全部聞きたい。彼のすることを全部受け容れたい。
「あうっ!!い、いい、の……ムント……っ…」
――そして、もっと彼を愛したい。彼女の身体が叫んでいる。
尖端を転ばせるムントに嬉悦を漏らしているうちに、彼女は自分の下の変化を感じさせられていた。
左右の太腿の内側が、生温かくて、冷たい。
ちいさな突起の刺激に耐えて俯く。俯くふりをしながら、自らを確かめる彼女。
何かが下に流れて、線をつくって潤いを与えている。断続的に溢れては落ち、内股は少しずつ輝きの線を増していた。
(………………また…………おもらし……してる…………わたし…………)
これは本当に恥ずかしいと赤面する少女。
「んんっ!!」
男の指は未だ止まない。だが、そのたまらないくすぐったさと甘さが、彼女の価値観を劇的に翻していく。
(わたし………うれしいから、お…おもらし……してるんだ……
ムントさまのゆびに、おもら、し……させられてる…………
すごく……う、うれしい………っ!うれしいのっ!!)
胸も脚の内側も、彼を感じる熱さでいっぱいになっていく。
恥ずかしくて、嬉しくなること――彼にしてほしいことを見つけたユメミは、
黙っていながらも息を荒くさせているムントに振り向いた。
「ん……っ、ム、ムント、さまぁ………ああん!!はうん!!」
針のように繊細で鋭い感覚。名前を呼べば、彼は必ずそれを送ってくれるのだ。
失念していた刺激に耐えながら、ユメミは息を整えて、もう1回、彼を呼ぶ。
「ねえ、聞いて…ぇ……ムントさま………」
今度は針が刺さらない。少しだけ残念にも思ったが、これからもっと彼にしてもらえる。だから、がまんできる。
自らを言い聞かせるのに気を向けていた彼女を、彼の声が戻す。
「……どうした、ユメミ?」
彼の両手は彼女の望みを知らないのか、落ち着きと余裕が感じられる程、彼女を大きく揉みしだいている。
彼は、彼の手は、私のおねだりを聞いてくれるだろうか。彼女は不安に思う。
だが、聞いてもらう為にどうすればいいかは、はしたないおねだりをさせてくれた、あの「私」から既に教わっている――
――さいしょは、んっ、てを、おろ、す……っ………ちょっと、だけっ……さ、さわって、みようかな………
………んんっ……す、すご、ぃ……っ。いっぱい、ぬれてる…ぅ…っ………ひんやり、して………あんっ……
……はあんっ…あ、んっ………わたし…さっきも、んっっ、こんなに、だ、だしちゃってた、のっ、かなぁ…………
んんっ……そうだ……むんとさまに、あぁん……ちゃあんと…おねがい、しなきゃ………
ちゃんと、んっ、いえるかな…こえっ、こえがっ、こんなに、はんっ、なっちゃって、る、のにっ………んぅぅっ……
「ねえ……ふともも、んあっ……さわってぇ…………?」
ええっと……それから、や、やんっ……いのるようにして、てとてをむねのまえでくむ……んっ……
…………ちがうっ……ちが、うんっ……いのるように、じゃ、ないっ、よぉぅ……わたし…………っ
い、いのる、のっ……いのらなきゃぁ、お、おねがいしなきゃ、あん、だめだ、ょっ……
だ、だって、はぁ、むんとさま、おっぱいさわって、ゃっ、はんっ、ばっかり、じゃないっ……
あううっ………はんっ……す、すごく、いい、けどっ、ちゃ、ちゃんと、おねがいは、し、なくっ、ちゃああっ…………
「おねがい……ぁん……あし、さわって……さ、さわって、く、ださいっ……んっ……」
もっ、とぉっ、おっぱいっ、もんでっ、ほしいけど、っあぅっ、が、がまん、しなくちゃ…ぁ…が、がまん……がま、んんっ………
………………あ、あんっ…………ゆび…っ……てが……さがっちゃう…………
はぁ、はぁ……もっと、してほしいけど、がまんしなくちゃ…………わたし………ムント、さまに……
きっと……ムントさまに………………お、お……おもらしに……きづいてもらえ、ないっ………
あ……やっと、ぁ、はぁ……きづいて、もらえたぁ………さわってくれるの…………
でも………わたしの……お、おもらし、に…………さわって、くれるかなぁ…………
はぁ……はぁ………いわなくちゃ……もういちど、おねがい、しなきゃ…………
…………はずかしい、はずかしい、よ…っ…………でも、おねがい、するの………わたし、おねがいしなくっちゃ………
「そう……はぁ、はぁ………さわって……?」
そう、おねがいするなら、にのうでをせばめて、かたを…………
…………やあん……かってに、ふるえちゃう……もう、ふるえちゃってる……
わたし……どうなっちゃうんだろう………おかしくなっちゃったのかなぁ…………
むんとさまがすきなのに、こんなにおかしくなって、いいのかぁ………
………そっかぁ、いっぱいいじってもらって、あいしてるから、いいんだ……
そう、おかしくなって、いいの………むんとさまのためにおかしくなって、うれしいんだもの…………
もっと、もっと、おかしくしてほしいなぁ…………はずかしいこと、いっぱい、いっぱいしてほしい…………
そうすれば、きっと、はしたないおもらしが、たくさん、たくさんでて……
むんとさま、わたしをきれいって、きれいだって、いってくれるんだから…………
むんとさま、あいしてるって、わたしのぜんぶをあいしてるって、いってくれるんだから………………
あっ、そう、だった………つづき、しなくっちゃ………おねがいのつづき…………
えっと………ちいさく、くちを………あけたり、しめたり……して……
「ふぅ……ぅうっ………ムントさま………ムントさま………」
もうすこし、こえはたかいほうがいいのかなぁ……そうしたら、むんとさま、よろこんでくれるかなぁ………
「あんっ……はぁんっ………ムント、さまぁ…………っ!」
…ど、どうして、おっぱいやちくびも、いじられてないのに……こんなこえが、でちゃうんだろう………
……ちがうっ、だめえっ……わたし……むんとさまに、またいじられたくなってきちゃう………
おもらししちゃったって、わかってもらって、さわってもらって……
きれいだって、あいしてるって、ずっといっていてほしい…………
それから、きす、するの………たくさんたくさん、きすしてほしい………
きすしながら、わたしの、は、はずかしいところ………だ、だめ、やっぱり、はずかしい…………
で、でも、きっとここも、さわられたら、ちくびみたいにおかしくなっちゃうんだとおもう………
…
だって……だってぇ………さっきから、すごくあついんだもん………さわられたら、びくびくしちゃうんだろうなぁ………
けど、わたしから、そこをさわってほしいとか、いじってほしいとか…………やだ、やだっ…いえないっ……
さっきみたいに、ちくびをいじってくれたときみたいに……どこってきかれたら…………
だめっ……いえない………いえないよぉ………そんなはずかしいことっ……………
「――ぅ、んっ…!!」
あっ…あああんっ……………さ、さわって、くれた………あんっ、く、くすぐっ、たぃっ…………
や、やだぁ……ふと、もも………くすぐったくってぇ………
「んっ………ム、ムント…ぉ………」
こえが、でちゃう………
むんとさまっ、だめっ、はずかしいっ………でもっ、でもっっ……ど、どうし、てぇ………
い、いい………くす、ぐったくって、っ、だめっ、いいっ……
「ム、ムント……ムントさまっ……!」
おねがいしなきゃ、ちゃんと、ムントさまの、めを、みてっ……ぁ、っ…………
………………き、きれい………………
……………………こんなにあたたかい、めをしてる……………………
…おもらししちゃった、わたしを、はぁっ……こんな、はしたない、わたしを………いじられて、うれしいわたしを…………
いわなきゃ……いわなきゃ………っ
「ムントさま……ムントさまだけ、なのっ………!!」
きす、してぇっ………そして、もっと、もっと――――
「ムントさまっ!!!キスしてぇっ!!!いっぱいいっぱいキスしてっ!!!
キスして、いっぱいいじってぇ!!!おもらししてるそこを、いっぱいいじってぇっ!!!!
もっと、もっとぉっ!!わたしをおかしくしてぇぇっ!!!!だいすきなムントさまにっ、おかしくされたいのぉっ!!!!」
おおお!!
いよいよそこまでやりますか!!!
ムントは願いに答えるのでしょうか。
おねだりするユメミが可愛いです。
無事に二人が結ばれるといいな・・・。
136 :
5:2009/03/24(火) 03:14:34 ID:5afQeg8Q
「ユメミは少女じゃいられない」
今回も5節うpします
では、どぞ
淫らな残響が消えて、静まり返った石壁の部屋。
ユメミの太腿に添えられたムントの左手が、しっとりとした肌を柔らかく圧していく。
「あんっ……」
その圧に逆らわず、彼女はベッドに預けた膝を、震わせながら、開いていく。
「…ああ………っ!」
もう片方、彼の右の指は、腿の内側を這い、彼女の望みへ届こうとしていた。
いじってくれる。やっと、やっと――ユメミが待っていた、切望していた時に差し掛かる。
「…………は、ぁ……っ!」
直接そこに触れていない今でさえ、口の中を舌で愛されたり、彼に恋するこの胸を弄ばれるのと同じものを感じている。
ぜったいにおかしくなるはず。おかしくなりたい。ユメミの下は、彼の指の始まりを待っていた。
そして、彼女と彼のひとつは、はじまった。
(……あ…………)
ふわり、ちくり。指、彼女を隠す茂みに差し掛かる。
未だ揃い切っていないが、成長する道の途中の、彼女に茂む羞恥の森。
彼女のおもらしに濡れた、決して嗅げない催香に正気を失わせる淫美の湿地。
その黒には、侵入を断じて拒む硬さも、易々と許す柔らかさも無い。
深くはない茂み。それでも、童貞の王を迷わせるには、充分過ぎた関門であった。
「――ひゃんっ!!」
強い痺れが肌を伝い、ユメミの全身を奮わせる。
彼は閉ざされた門に触れていた。それを開こうとはせず、ただ触れていた。
「ひゃうっ!!」
指の腹が、短く擦って、離れる。
「ふぁあんっ!!」
指の腹が、長く撫でて、離れる。
「はんんっ!!!」
再び、一瞬だけ訪れる、乳首を摘まれた時よりも強い鋭さ。
「んあっ、ああぁ……」
一転、いたわるようにやさしく圧しながら、緊張する白い裸をほぐしていく。
繰り返される刹那と永遠の交差。ここで、別々の指がそれぞれの役割を持っていた事を、彼女は気付いた。
「はうっ!!ひゃああん!!あふぅ!いっ!!!」
その数は2本。1本が終わればまたもう1本、それが終われば先攻の1本が彼女の門に触れる。
張り出した胸の頂が揺れ、膝から下は爪先まで伸長し切り、色の無い稲妻が彼女の全身を駆け巡る。
「はぅあぁ……うあんっ!!い、いいっ!!あああんっ!!!」
どんなに鋭くやさしくなっても、互いを尊重して譲り合う律義な彼の指。
彼女は唇を噛み締め、瞳を瞼で抑えつける。細い首は快楽を堪えて、俯いては反って、左右に振っては戻してを反復する。
その度に後ろの男を栗髪がくすぐって、満ち足りながら尚も求める嬉悦を、乱れ振り撒くほのかな香気に乗せていく。
「んああう!!もっ、とぉっ!!!ふぁううっ!!!いいのっ!!!」
そして、加速する2本の指は彼女を弄ぶだけでなく、その奥に秘められた奈落への想像や期待も速め、彼女を一層欲張りにさせる。
その先が、そのずっと先が見えたような気がした。もっと愛してくれる彼の姿が見えたような気がした。
なのに、なのに――突然、彼は止めてしまう。
彼女が声を挙げようとした時、背後のムントが耳元で小さく囁いた。
「ユメミ、どちらがいい?」
「……え……っ?」
「見ろ。どちらがいい?」
問いに促されるまま、茫とする瞳を開いたユメミ。
目の前には、彼の右手。軽く握った手に開かれた、人差し指と中指。
薄い輝きをまとった、彼女より長い人差し指と中指。
「あっ……」
輝きが、線を成して、堕ちていく。その堕ちた先は、広く染みた白いシーツ。
(こんなに……おもらししちゃってたんだ……)
はずかしくて、うれしくて、でもまだ、めちゃくちゃにされたい――
「――ユメミ、どちらだ?こちらか?それとも、こちらか?」
自信が無さそうに窺う声と、声に合わせて宙に曲がっては伸びる彼の指へ、彼女は視界を戻す。
問いの意味は理解できた。擦るか撫でるか、どちらが気に入ったかという事だろう。
けれど、人差し指と中指、どちらが擦ってどちらが撫でてくれていたのかまで、彼女は気にはしていなかった。
初めての感覚に気を取られ、自らを保つ事で精一杯だったからには、そんな余裕など、この少女には無い。
彼にどっちがどっちだったのか聞き直してみようかと思いながら、ふと、彼女は自分が言ったおねだりを思い出す。
右後ろに接するムントに振り返り、その朱い瞳を見つめると、ユメミは照れつつ彼の忘れものを咎めた。
「キス…………まだ、してくれて、ない…………」
この返答を予想していなかったのか、ムントの顔に驚きの色が広がるのがわかった。広げながら、彼は微笑む。
「ふっ……そうだったな…………」
瞳を閉じ、近付く唇。彼女の脚を開いていた左手が離れて上がり、彼女の左の頬は彼へ寄せられて、ふたりは重なる。
自らの唇と舌を絡ませながら、彼女は愛する男の唇を唾液で塗りたくっていく。
彼女の頬に触れる彼のその手が、その指が、内腿に流れた自らの愛の証で濡れていた事も忘れて。
はしたない蜜が頬に触れて塗られている事も、徐々に襟首へ垂れ堕ちている事も気付かずに――――
最初はこの唇だけで充分過ぎた。しかし今は、唇だけではもう満たされない。
――別れの夜に彼の愛をこの身体に刻んでほしい――
というような、美辞麗句に彩られたささやかな想い出づくりなどとは、全く違っていた。
ただ、欲しかった。彼の愛が欲しかった。気がつけば、彼の愛が欲しくなっている自分がいる。
彼が望めば望む程に応えてしまう身体、彼を感じる度に、今まで知らなかった自分が次々に現れて先を求めてしまう。
そして、今もまた――
「――んっ…………ムント……指……いじってぇ……………んんっ……」
彼に開かれつつある秘められた場所への刺激を、彼女は彼の舌に溺れながら求め続けていた。
「…ん………だから、どちらだ……?」
焦れた口調は彼女の勝手を無視しているように聞こえていても、彼の唇と舌はやさしくて温かい。
それに、くちづけしながら情感たっぷりに擦り合わせてくる鼻と、そこから漏れる息も、
彼女がどちらの指が好みか、焦らず慌てず、心を昂らせて待ってくれている。
とは言え、答えなければ彼は進んでくれない。わたしを進めてくれない。ユメミはムントにどう答えるか考えてみる事にした。
中指と人差し指、どちらの指がどちらの役割を果たしていたのか――それはわからないが、彼の問いの要所はそこではない。
そっけなく擦った鋭さか、じっくり撫でた柔らかさか、どちらが良かったかが問題なのだ。
それを見出だした彼女は、今こうして唇をくれる彼を、今までの記憶を思い浮かべながら見つめてみる。
いつも尊大で、ひとつひとつの言葉にどこかつれないところがある自分勝手な彼。
その陰で、彼女を正面から見ては想い、限りないやさしさやいたわりを与えてくれる彼。
そのどちらもムントという人で、彼が彼女の恥じらいに触れた指は、どちらも彼そのもの。
どちらのムントも大好きなのだ――そう考えると、どちらかひとつを選ぶなんて愚かしい。
答えは出た。口にして伝えようと、彼を見つめたまま、舌と唇をゆっくり離す。
「………!!あ……」
ところが、離れたその時、ムントが声を漏らした。
唇を惜しむのではなく、何かに不意を突かれたように出た、そんなふうにユメミには聞こえた。
その驚きが何かに向けられている事に気付いた彼女。その瞳も彼の見るものを映す。
(……これ、つば…………なのかな……?)
彼女と彼との間にかかって揺れる、一条の光の曲線。
その先の彼の唇は彼女の唾液が光っている。そして、彼女の唇もまた、そうなのだろう。
これ以上唇と唇を離せば切れてしまいそうな、細いつながり。
彼も彼女を見つめたまま、不動を保っていた。
彼女もこれを切れさせたくはなかった。何か不思議な感情を、この短い橋に感じている。
彼女は言葉も息も止めた。
彼女が彼に答えを言わなければ、ふたりは進まない。
それでも、少しでも唇を動かせば切れてしまう。ふたりが進む為の答えは言えない。
胸が締めつけられる。熱に浮かれていた全身の神経が、このたった1本の筋に向いている。
次第に揺れは収まった。だが、安心する息はつけない。また揺らしてしまえば元も子もない。
落ち着きを自らの中に閉じ込めた分、膨らみの内側にしまった鼓動が、
――――とくん、とくん
大きく音を響かせる度に、それに合わせて儚いつながりが小さく跳ねていく。
彼女は言葉も息も止めていた。このつながりが切れないでいられる強さを与えるつもりで、唇に神経を集中させる。
そんな事で切れずにいてくれるか、理屈としては通らない。けれど、これは絶対に切ってはならない。
確かな直感が少女の脳裏に過ぎり、そうせざるを得なくさせていた。
これが切れてしまえば、つながりが、彼とのつながりが、
彼との今までが全部詰まった、本当にたいせつなつながりまでもが断たれてしまう、そんな気がして――――
先に動いてつながりを断ち切ったのは、彼だった。
律儀なムント様。
愛されているユメミは幸せ者ですね。
いいね(*´Д`*)ハァハァ
144 :
5:2009/03/25(水) 16:56:35 ID:tl+z3dIq
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は8節うpです
では、どぞ
(76)
先に動いてつながりを断ち切ったのは、彼だった。
(あっ!!だめっ!!切れちゃぅ――)
彼女が声に出して彼を制止する間もなく、ぷつりともいわずに、それは切れた。
次の瞬間、ユメミの唇をムントが奪う。
「んんんっ!!」
先程のやさしいキスとはまるっきり違う、唇も舌も荒々しい彼。
絡まる舌に流れ乗る唾液。その温かさを受け容れ、ユメミは舌を動かしながら喉に流し込む。
(……ムントの、つば…………)
その挙動に気付いたのか、ムントは唇を塞ぎながら唾液の量を増やし始めた。
拒まない。飲み込んでいく。喉が動いてしまう。
(…………おい…しいっ………)
味はわからない。実際においしいと感じているわけではない。
けれども、彼自身が身体の中に入り込んできてくれている気がして、それが彼女にそう感じさせている。
「んっ……んむっ…………んふぅぅ……!」
そして、想いは味覚に作用し、本当においしいものだと彼女に刷り込ませる。
(おいしいなあ…………ちょう…だい……たくさんちょうだい…………)
想うたびに甘くなる、その美味に気付いていく。
彼の唾液を送り出す舌が、嬉しく感じてしまっている。
そう感じる自分がいる事もまた嬉しく感じる。
(…すごく、いい………)
与えてくれる彼に言葉で求めたい。嬉しい自分を改めて伝えようと、彼女は唇を離した。
「んは、ぁ……
…………ぁあ……っ!」
開かれたふたりの隙間には、再び光の橋がつながっていた。
(あっ………)
つながりは切れていない。しかも、前より輝きは強く、いくらか太く粘っていた。
これなら切れない。切れたとしても、何度でもつながれる。
「……ぁ………ムントさま……つば…ぁ………くださいっ………」
喉への甘美をねだる瞳は、ただ男の唇を見つめている。
数回のおねだりを経て、ユメミは既に、自らの瞳の持つ力に気付き始めていた。
その証拠に、薄く開いた彼の唇の中で、舌が小さく動いている。彼の息もその乱れがはっきりわかる。
恥ずかしいが、狙っていた。それでも、不安はある。
彼に聞き入れてもらえなかったらと思うと、恥ずかしさだけが放り出されてどうしたらいいかわからなくなる。
だからこそ、彼女は願う。彼に受け容れてほしいと。彼に拒絶されたくない、と。
「……ムント、さま………」
そして、その切実が、偽りの無い深い信愛が、ユメミの瞳により確かな魔力を事を、彼女自身知る由も無い。
女は男を瞳で殺す。男は女の瞳に殺される――
地上の世俗ではしばしばそう言われる事はあるが、彼女を愛するこの天上の男はどうなのだろう。
今、彼女の瞳は彼の唇を見つめている。ユメミを抱いてこれまで、彼女が自分に何かを願う時は、必ず自分の眼を見ていたと思う。
しかし、今回は違う。瞳の先も、麗しい睫毛も、ただ自分の唇に向けられている。
そこから少し視線を下げると、彼にねだった後の唇が――唾に濡れて放たれるピンクの輝きが映る。
その先には、互いを渡す橋。彼を衝動に灼く、彼女の淫靡のひとつを象徴する掛け橋。
彼を待ち望んでいる唇も、彼の眼を直視しない瞳の色も、物言わぬまま訴えてくる言葉はひとつ。
――――ほしい
「ユメミっ!!!」
たまらなくなった彼は、輝きの渡しを乱暴に巻き取って、彼女の唇を貪った。
「んっ……!んんっ………!!」
それを避ける事なく受け止めて這わせてくる舌と、嬉悦に擦れる鼻から漏れる息に殺される。
あらわになって揺れる白い胸と、唇と同じ桃色の尖端を奮わせる少女の可憐さに殺される。
甘い香りの長い髪、見え隠れするうなじ、肩から腰まで整った細さ、程よく肉感をたたえた尻に殺される。
唇と肌が伝える、望み通りに流し込んであげた唾を飲み潤す可愛い仕草に殺される。
瞼を閉じて見えない瞳に殺される。見つめ合おうとそうでなかろうと、彼女の瞳に殺される。
彼女のすべてに、彼は何度も殺される。
殺されては強引に少女に蘇生させられて、また殺されては蘇らせられる。彼女のすべてに、理性がかたちを失っていく。
彼が抵抗を試みて彼女を導こうとしても、彼女はより綺麗になって、一層大きく廻る悦楽の循環に彼を堕とし込んでいく。
自分をこうしてくれる彼女を、彼は心から綺麗だと想う。綺麗な彼女をもっと見たいと想う。
彼女からすれば、この場において主導権を得ているのは彼だろう。しかし、彼自身の認識は逆だ。
それでも、王の沽券が、彼女に殺されたままの自分を許さない。蕩ける理性を、巻き上がるプライドでかろうじて形成し直す。
唾を止め唇を離し、彼は彼女に問う。
「――ユメミ、どちらの指が、良かったんだ?」
繰り返して聞くこの問いを、彼女はしつこいと思うかも知れない。
しかし、彼女の望みを第一にしているつもりの青年には、いくらか大事な問題だ。
人差し指の擦り方か、中指の撫で方か。
全く違うものを彼女が欲していたとしても、それを知る上でもひとつの足掛かりにしたい。
本心では、彼女をひたすら貪りたい。この問いに彼女を逡巡させた時間も取り戻して、彼女を惜しみなく愛し抜きたい。
一秒でも長く、彼女を見ていたい。一瞬一瞬で絶え間無く変わっていく彼女を見たい。
その為にも、唸り続ける獣欲を抑えられる限り、彼女が思うままに尽くしてみたい。
その結果、彼女の望み通りの自分がいるか、自信は無い。
だが、そうある事が彼女への想いに沿うかたちだと、彼は信じている。
さて、彼が愛する当の彼女は、彼の問いに真剣に考えてくれているようだった。
その表情の色からは、しつこいと思っていないらしい事が窺え、彼はいくらか安堵する。
ユメミの選択自体はそこそこ重要だ。ただ、ムントが密かに関心を持っているのは、彼女の選択の他に、もうひとつ。
彼女がその選択を、どう表現するか。
どんな言葉を使い、どんなふうに身体を使って訴えるか。
綺麗で可愛い彼女を想像するにしても、いつも自分のやましい妄想を軽々と超えていく彼女のこと、彼の期待は膨らむばかり。
彼女は赤くなりながら、彼に軽く頷いて見せた。彼女の選択は決まったようだ。ムントの鼓動は今か今かと高鳴る。
少しだけ恥じらいながら彼の瞳を見つめてくる。そして、愛液に濡れた彼の右手を両手でそっと包み、彼女は言った。
「……どっちも…………!」
「……どっちも……とは、両方…………?」
言葉の意味がわからずに聞き返すのではない。その答えを想定していなかったから、念を押して聞き返す。
「うん、どっちも……。すぐにひゅんってするのも、じわじわするのも、よかった…………」
答えた彼女は、羞恥まじりの微笑みを照らし、彼の指を自らの細い指でやさしく握りながら、ねだる。
「だから、その…………
りょうほうのゆびで……ムントさまのすきに…………
おもらししちゃったここ…………もっと……すきにさわって…………?」
すきにさわって――そう言われても、今の彼には彼女が悦んでくれる事が何より先決だった。
だが、彼女がどんな想いでその言葉を口にしたか、それに、
――わたしの……はじめてのひとに、なって…………下さい………………
あの言葉にしても、自分を信頼し切っている証に外ならない。それがわからない彼ではない。
一方で、童貞の彼には女体への、彼女への興味が凄まじく強い。
それに任せて彼女の言葉に甘え過ぎれば、きっといつか彼女を置き去りにして傷付けてしまうだろう。
彼女の胸をドレスの上から揉みしだいていた時は、ただ彼女の柔らかさに心を奪われていた。
何も考えていなかった。彼女の事も、自分自身の事でさえも。しかし、だからこそ、
――んっ……ぁ……ああん!も…もっと…もっとしてぇ……!む、ムント……さまぁ…………!!
自分を初めて様付けで呼んだあの懇願が無ければ、恐らく彼女への行為は際限なく進み、
果てに内容も増して完全に拒絶され、こうして心を開いてくれる事も無かったかも知れない。
彼女が何を企図して言ったのか、厳密にはわからない。
「はじめてのひと」にしても、ひとつひとつの「ムントさま」にしても、「すきにさわって」にしても。
ただ、それだけこの自分を本当に愛してくれているのは理解している。正直、有り難く、身に余る。
彼女のありのままの感情にはいつも圧倒されていた。今の彼女はそれらよりも凄まじく、自分にとって掛け替えの無いもの。
故に、彼女の愛に、忠実でありたい。彼女の好むままに触れる事が、彼の望み。
そして、彼女を恥じらいに困らせて可愛くする事は、その次に大きい彼の心からの欲求だった。
「……答えてくれた、ご褒美だ。ユメミ……」
などと言う自分に照れつつも、心の奥に押し隠して彼女を見つめた。
女は男を瞳で殺す。男にも、女を殺せる瞳がある。男の瞳に迷いはいらない。知識ではなく、直感だった。
見つめた先、恍惚を浮かび上がらせる彼女。嬉息を漏らして見つめてくる。
(これは…………!!)
殺される。彼女が何か言えば俺様は殺される。殺されたい、しかし、その前に彼女を――
秘所に伸ばそうとする右手がひどくゆっくり感じられる。いや、確かに遅い。抑え付けられたようで、意のままにできない。
彼の指が再び始めて彼女を乱れさせるより先に、彼女の言葉が間に合った。
「……うん…………
ごほうび……ください…………!」
振り向き見上げる彼女の唇を奪う。
背後から彼女の正面に下ろした右手で、少女の秘肉の表層を擦り撫でる。
「んんっ!!んむぅぅ!!」
同時のご褒美に腰をよじらせる彼女。
よじらせながら搾り出すように、下から少しずつ零れていく愛液。
「んふう!!んぅっ……んんっ!!」
彼女の声。唇で遮った時の、曇りながらも瞬間で高く跳ねて漏れる息。
「んはぁ……あうっ!!ゃあんっ!!ひゃあぁっ!!」
彼女の声。遮るものが無い時の、次々と溢れて空間に反響を繰り返す、切ない嬌声。
どちらも好きだ。どちらのユメミも可愛い。愛撫する彼は、唇を重ねたままでもなければ、放りっぱなしにもしない。
舌に唾液と唾液を絡ませてから、離す。
「ふぁぁ……ああんっ!!」
白い顔に赤。彼女のつぶらな瞳と一緒に映る、離した唇が奮えるのがたまらなくて、
「ユメミ、か、可愛い…………」
今まで口に出した事の無い言葉が、発音も慣れないままで無意識に出てしまっていた。
刺激の悦に浸りながら、ひどく冷静に驚く彼女がいた。
この男が言いそうにない言葉。いや、高く飾った彼の脳内には元から絶対に存在しないと思っていたことば。
「んっ……ぁ…ムン…ト………いま、なんんっ!て………なんて、あんっ!いったのっ………?」
自分の耳を疑うユメミは、彼の指に触れられて声を乱しながら、彼に聞き直す。
男の瞳を見つめる彼女は、答えを待っていた。しまったと言わんばかりの顔で、ただ彼女を見つめてくる彼。
だが急に、指に愛されている下の撫でられ擦られる強さが増して、腹まで破裂してしまいそうな感覚を持ち始めていた。
(も、もう………だめっ………)
彼を待つ辛抱強い理性もこわれそうで、全身が、熱い。でも、もっと熱くなってほしい。
彼女の全てが下の入口に遊ぶ彼の2本の指に集まっていく。
「ひゃうっ!!」
さする。
「んああぅっ!!!」
なでる。
「ゃんっ!!だめええっ!!!」
さすりながらなでる。探索するような彼の指に、何かが開かれていくのをユメミは感じた。
「ん、んんっ…………あ……!はぁ………っ!!」
怖れと期待がそれぞれ微かに混ざりながら、訪れる時に彼女は息を飲んだ。
徐々に開かれて外の空気が入り込んでいるのか、熱が冷えてたまらない。冷気もまた熱と同じで、彼女をおかしくしていく。
「は、はずかしい……っ………」
彼も自分もそれが見えない。それだけが幸いだ。
もしも彼に見られたら、或いは自分に見えたら、すぐさま彼女はこわれてしまう。彼の視線によって、彼女自身の羞恥によって。
だが、視線も感じている。羞恥も感じてしまっている。彼の瞳が彼女を見ている。壊れてゆく彼女を見逃すまいと。
「ああんっ!!はあああん!!だめぇ……だめええっ………」
こわれちゃう。こわれたくない。ゆびをとめて。わたしをみないで。
「ひゃああん!!あうぅっ!!いぃっ!いいのぉっ!!!」
こわして。こわれたい。ゆびをとめないで。わたしをみて。
「あうううっ!!ムントさまっ!!だめっ!いいっ!ムントさまぁ!!ムントさまあっ!!!」
もう、こわれちゃう。
でも、そのまえに、わたしにもういちど――
「ユメミっ!!綺麗だっ!!可愛いっ!!!」
(えっ…………?)
彼女の時間が、止まった――そして、止まった時間が遅れを取り戻そうと、猛烈な勢いで彼女を巻き取っていく。
「うあああんっ!!!だっ、だめええええっっ!!!!」
唇が、胸が、下が、全身が熱い。千々に乱れて彼女を壊し愛していく。
意識が薄れる。彼の顔が、瞳が見えなくなる。
逆に感覚だけは残酷な程鮮明で、下から溢れ出る音だけが脳裏に響く。
「はあんっ!!あああんっ!!お、もら…しっ……!!いやあっ!!!だめえっ!!!あくぅっ!!」
彼の指のひとつが、開かれた中へ、コマ送りのように遅々と、入っていく。
「あううぅっ!ひぃああんっ!!!ぃゃ、やめてえっ!!いんっ!!!あつ…いぃっ!!」
ざらざらと、じりじりと潜る指の痛み。しかし、次第に滑らかに、温かくなって、
「はあぅっ!!ああうっ!!!」
臨界状態の彼女の中で蠢いて、彼女を自壊の先へと超えさせようとする。
(あああっ………もう……もうだめっ!!!)
ユメミは彼の唇で、出てしまいそうな声を塞ごうとする。
「んんっ……んふぅ!!んんんっ………ふはぅ!はああうっ!!!」
けれど、唇に力が回らない。意識に力がはいらない。
「ムントさまあ……!わたし、わたし………あああああっ!!!!」
しろくなる、しろくなっていく。もう、こわれちゃう、おかしくなっちゃう。
「――――ユメミっ!!好きだっ!!好きだ!!!」
むんとさまのこえ。きこえる。ああ、しあわせ。もう、おかしくなっちゃう。
「わ、わたしもっ!!すきっ!!だいすきぃっ!!!しあわせなのっ!!
ムントさまっ!!わた、しを………おかしくしてええっ!!!」
「ユメミっ!!!」
「ムントぉっ!!!!
ふあああああんんっ!!!!
ぁああああああううあうっ!!!!」
白い裸は爪先まで痙攣し、悦びの嬌声が失われていく。
乳首が小刻みに奮え、膝と膝の間、それに腿の内肌を伝って、こわれた雫が堕ちていく。
力が入らない。
どうやって力をいれたらいいのかさえ、わからない
ぼんやりする
めも、あたまも、どうしたんだろう
あれ、だれか、いる
だれか、なにか、いってる
なにも、きこえない
やっぱり、おかしくなっちゃったんだ、わたし
でも、どうしてなんだろう
とっても、きもちいい――――
とうとう未知なる領域へ。
次も頑張ってくれムント様。
いっちゃったんだねユメミ。
ムント様も可愛いなw
いつもありがとうー。
155 :
5:2009/03/25(水) 22:47:01 ID:tl+z3dIq
称えるスレを見てみたらGJなSSが書かれてた
キスマークとか発想になかったので、くやしいような、うらやましいような、それでも萌えるから人間って不思議
2話以降の構想をまとめながら部分部分を作っている今日この頃ですが
それに当たってこの書き手、困った事がひとつあるので皆様に御教授願いたい
もしも公式で設定が存在するようでしたら、この書き手を嘲笑しながら教えて下さるとありがたい
それは、ユメミと
@ムントとの年齢差
Aチカラくんとの年齢差
アニメ内や公式HPでは見つからなかったので、何かしらご存知の方がいらしたら、お願いします
公式設定が無ければ、書き手の推測や力任せで書いてしまいますが……
設定ではムントとか天上人の年齢は不明となっていました。
でもムントの外見は少年なのでユメミより二つ年上に見えます。
最初は14〜15歳ぐらいで、現在は16〜17歳だと勝手に想像しています。
続きが気になる。
ムントとユメミ大丈夫かな。
ちょ、つづきまだかぃw
1話乙でした!
ユメミをいたわるムント様(*´Д`*)モエー
2話も正座で待機。
160 :
5:2009/03/29(日) 23:55:05 ID:4T10uAR1
そう急いで下さるな
まだ1話は終わりではありませんぞ
ご心配をおかけしてしまい、ごめんなさい
話ごとの終わりには「終わり」と打つことだけはお約束します
あとは、今後をご覧あれ
>>156 年齢設定の件、ありがとうございます。こちらでも考えて2話以降に繋げます
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は3節うpです
では、どぞ
――メミ……!
…ん………んん……っ
……こえが、きこえる……
おねがい……わたしを、おこさないで……
いま、とっても、しあわせなのに…………
――……ミ……!……ユメミ…………!!
…………うるさいなあ……
もうちょっと、しずかにしてよう……
こんなに、きもちいいのに……すごく、しあわせなのに……
――ユメミ…!……ユメミ……!!
…………わかったよう、おきるよう……
…………そのかわり、もっときもちよくしてくれないと、わたし、おこります……
……もっとわたしをしあわせにしてくれないと、ゆるして……あげないんだから……
だから、おねがい……もうちょっとだけ――――
「――ユメミ!!!」
「――――っ!?……ム……ムン、ト…………?」
声。
ユメミの瞳の真上には、右側から不安そうに彼女を覗き込む青年の顔。
微睡みか、頭がぼんやりする。何故か荒くなっていた呼吸と昂っている鼓動は、正常な間隔を段々と取り戻していく。
目が覚めたような、覚めていないような、はっきりしない。それでいて、心地いい。
秒を重ね、彼女は自分がまっすぐ仰向けになっていると理解した。それがベッドの上であると気付いたのは、更に数秒後。
枕と毛布の柔らかさが頭と背中に伝わり、彼女の意識を無理なく起こしていく。
右肩には彼の左手が触れられている。ぴたりと触れる掌の体温。愛しい人の、やさしいぬくもり。
(……あたたかい)
身体の芯まで染み込んでくる。血液が体内を駆け巡っている。
自分の身体。普段はそうでもないのに、今はひどくありありと実感している。
全身、心身の隅々が、新鮮な世界を得ていた。今までとは、何か違う。肌に触れる空気の感じ方でさえ。
先程と同じ場所、同じ部屋の中にいるはずなのに、まるで別の部屋、別の場所の中に移されたように思えて不思議だった。
「ユメミ……」
ムントの顔がやさしくほぐれていく。ユメミはただ彼を見て、枕に沈む頭を頷かせた。
(……わたし、なんで、こうしてるんだろう……?)
ふと、彼がしてくれた事を、ひとつひとつ思い出してみようと、彼女は記憶を辿らせる。
(……キス、してもらって……それから…………っ!!)
――早速、恥ずかしい。
彼を見つめながら顔が熱くなっていくのがわかってしまう。首を背けるだけの力も、まだ戻っていない。
彼の表情が見えるから、余計に彼と自分が蘇ってくる。どんなふうに彼が自分を愛して、どう自分が応えたか。
もうこれ以上は思い出したくない。改めて冷静になって思い返すと、あれは自分じゃない。
湧き上がる何かに壊されていった。自分が自分じゃなくなる、何もできなくて、怖いと思った。
なのに、自分は阻まなかった。激しく、はしたなく、求め続けた。そして、こわれてしまった。
途中からどうなってしまったのか、あまりよくわかっていない。だが、感覚だけは鮮明に残ってしまっている。
(わあっとあつくなって、ひりひりして、ちょっとだけ、いたかった。
…………でも――)
未だに下が熱い。居着き残って離れてくれない熱さに、嬉しい感情ばかりが込み上げてくる。
まっすぐ見つめる彼に見つからないように、彼女は左手を、そっと臍の下に沿えてみる。
(…………まだ、あつい……)
彼に愛された場所には、直接触ってはいない。
それでも、下腹に溜まった情熱はユメミを照れつつ微笑ませ、彼女の心を包み込むように落ち着かせ始めていた。
「……ユメミ、大丈夫か……?」
「…………うん、たぶん……」
ほっとしながらも怪訝そうに尋ねる彼の声
(……あ…………!)
丸裸の自分が見られている。
彼の直視に耐え切れず、彼女は赤くなった首をいっぱいに左に背けた。それでも、
「……ユメミ…………良かった……」
何が良かったのかはわからないが、彼の呼び声には、やはり向き合わずにはいられない。
朱い瞳を見たら、どうしても呼びたくなってしまう、愛しい人の名前。
「ムント……!」
そして、どうしても求めてしまう自分がいる。
肘に力を入れ、催睡に引っ張られている上体を無理に起こす。もう間近に彼の顔が、唇がある。
瞳を閉じた彼女。どちらからということもなく、唇と唇が引き寄せられていく。
「んっ……」
ユメミはムントの首に腕を回すと、抱えたまま彼を引き込み、ベッドに倒れた。
「……っ!……ユメミ……!」
「…ムント、さまっ……!ん、んっ……!」
上から入り込む彼の舌、下から受け容れる彼女の唇。
覆い被さるように、彼が彼女の白い肌の上に降りていく。
「んんっ……」
温もりをより確かめられる重さは、苦しくならない。彼がうまく自重を逃がしてくれているのだろう。
ユメミの肌は上から下まで、彼に触れて、彼を感じていた。けれど、まだ足りない。もっと、彼のあたたかさに触れたい。
彼女は首に絡める腕を弱めた。ユメミの何かを察し、ムントは彼女から唇を離す。
「ユメミ、どうした……?」
「……ムント……おねがいが、あるの……」
足りないのは、体温。
「ムントも…………。
おねがい。ムントさまも、はだかになって……?
………だきしめて、ほしい………わたしを…………」
女の求めより少し空け、男は黙って頷いた。
わーい、いよいよムント様も裸にv
どきどき。
ユメミ誘うの上手。
165 :
5:2009/03/30(月) 23:43:18 ID:OIexCzJE
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は8節うpします
では、どぞ
大きなベッドの上、愛し合うふたりがいる。
少女の右には、男がいる。
男の左には少女がいる。
肩までかけられて盛り上がる毛布の中、ふたりは身体を向かい合わせ、触れ合っていた。
まるでそれは競うように、互いのすべてを寄せ合わせて、離さない、離れない。
少女は男の頭に細い両腕を回し、飽きることなく唇を吸い、舐め続けていた。
男の手は、少女の尻を揉みほぐし、その柔らかさを愉しんでいる。
男の胸板を擦り圧す、少女の豊かな膨らみ。張りのあるかたちは、男の裸肌で上下に奮えていた。
「んんっ……んむ、っ……」
「……ん……」
互いのありのままは、ふたりの上を包む毛布で隠されている。
だが、相手を感じる悦だけは、塞ぎ合った唇から零れてしまっていた。
唇が感じる。擦れ合う鼻が感じる。胸が感じる。抱き寄せて離さない腕が感じる。
身体の上から下まで、肌の温度を遮るものは何も無い。
汗と汗とが絡み合い、毛布から熱と一緒に溢れ出す、ふたりの匂い。
少女も男も、愛する者の全てを逃がすまいと、ただ求め合っていた。
愛する者の求めを受け容れたいと願い、ありのままの姿で迎え合っていた。
「……ムント…いたく、ない?」
唇だけ彼に触れながら、ユメミは問いかける。
「…大丈夫だ……。初めはその、驚いたが……」
彼の頬もそれを物語って、いくらか緩んでいる。
「いたかったら、いつでもおしえて……?よわくするから……ね……?」
小さな声。囁くように小さな声。それでも、静まり返る部屋の中、熱に密する距離のこと、相手に聞こえないはずがない。
「最初から、痛くはない…!少しだけ、そうだ、ただ少しだけ、驚いただけだ……!」
間近の視線が恥ずかしそうに逸れる。くすくす笑うユメミに、彼が難癖をつける。
「な、何が……おかしい……!」
「だって……ムントさま、いじっぱりなんだもん…………こどもみたい」
いじっぱり、こども、そのどちらかに反応したかは定かではないが、
「痛くないと言っているだろう!それに今は――」
「……いまは?」
抗議は自ら墓穴を掘ることになったようで、彼女はその追撃機会を見逃さない。
尋ねるユメミに、彼は視線のやり場を失う。耐え切れなくなったらしい彼に、彼女の唇は強引に塞がれる。
「ん、んんっ!んふぅ、ず、ずるいよぅ……」
尻を揉み上げる大きな手、その指圧が強くなった。
「ねぇ、ぁんっ…こたえて……?いまは、どうなの……っ…ゃぁん………」
是が非でも彼女は男の口から聞きたかった。刺激が邪魔しても、きちんと尋ね切って、瞳も彼から逸らさない。
「……ぅ…」
それでも、彼は答えようとしない。ユメミは彼の指に堪えながら、
「…おしえてくれないなら、ぁん、はさむの、つよく、んっ!しちゃうからね……?ああんっ!……
それに、うごかして、こするんだから……ぁっ………だから、うぁあん……おしえて、っ、ね……?」
「ま、待て!わかった!俺様が悪かった!」
焦って詫びる彼を頬で笑む彼女。
「じゃあ……ちゃんと、いって……?」
迫る彼女に男は沈黙する。尻を愛する手も止まっている。
「それは、その……」
再び彼が押し黙ると、毛布に潜る彼女の両脚が蠢き出した。
「っ!!は、ぁっ……!!いいんだ!!痛くないんだ!!ユメミっ!!」
彼の声。尻に添われた手が、彼女を再びほぐし始める。
「それじゃあ、あんっ、こたえにっ、なってませんっ……!どう、なんですかぁ?ムントさま……っ!」
――毛布の中、男の熱と欲望の凝縮された赤黒い怒張は、少女の白い腿、股と膝との中間で、やんわりと挟まれ続けていた。
彼女に包まれ、彼女が嬉色に身をよじる度に肌と柔らかな内側が蠢めき、彼はただ為されるがままの快感を頂いていた。
どうしてこんなことになっているのか――若き魔導国の王は必死に彼女の可愛い虐めが終わるのを堪えていた。
彼女に請われて服を脱ぎ、裸になった。だが、いざ男の剛直を見られると、恥ずかしいものがある。ましてや、
「……そんなに、おおきいの…………?」
などと開いた口に手を当てながら聞かれれば尚更無理だ。
大きかろうが小さかろうが、それが正しかろうがそうでなかろうが関係が無い。
とにかくもう、特徴を意味する語を声に出して言われれば、頭を振り回し狂ってしまいたくなる。
散々今まで少女の裸を恥ずかしめてきた事を棚に上げ、この男は、毛布の中に潜る事を彼女に提案した。
首を傾げる彼女を半ば強制的に隣に寝かせ、一緒に毛布を被り、抱き合いながら唇を重ねた。
ユメミはどうやら口吻が好みらしい。ムントも口吻の触感は気に入ったが、そうさせたのは間違いなく彼女だ。
元々彼女の抵抗を塞ぐ為に取った行為だが、彼女の方から驚くようなくちづけをするようになっている。
下の見てくれへの関心を薄れさせる為に、好物で納得してもらうつもりだった。餌付けとまでは言わないが、打算はあった。
このような青年の内奥も知らないまま、彼女は彼の思惑に嵌まっていた。そして、舌も唾も彼より多く絡めてくる。
とは言え、この股間への視線に対する羞恥の有無に関わらず、こうして毛布に包まって彼女と抱きしめ合いたかったのも事実。
彼女の火照りを逃がしたくない。そんな情に駆られた彼の、理性的な働きを差し挟まない欲求は確かにあった。
この男、善意的に解釈すれば、純も侫も半々というところであろう。打算と欲求、どちらが純か侫かは無視するとしても。
それでも、彼女は彼の腕の中で一心に唇を貪っている――
かと言われれば、そうではない。彼もまた然り。
抱き合おうとすればする程、彼が恥じた自らの化身が、やたら彼女の腿に当たるのである。
自分以外の人肌にそれが直接触れるのが初めての彼は、痛覚に似たものを感じた。特に尖端が彼女に触れた時、刺激は大きい。
耐えられないものではない。だが、瞬間的に強い痛みなので、どうしても顔には出てしまうらしい。
それを見逃さなかったのか、彼女は彼に聞いてくる。
「……ムントさま、これ、いたいの……?」
不安げな彼女の瞳を見て、痛いなどと言えるわけがない。彼は何でもないと虚勢を張った。
問題は、その次の彼女の言葉。
「……なら、よ、よかったぁ……。
ムント、な、なんだか……『あたって、いたい』っていうかおをしてたから……。
じゃあ……ふ、ふとももで、はさんでも……い、いいかな……?」
「な、な、ななな、何だと……っ!?ユ、ユ、ユ、ユメミ、い、今、なな、何と言った!?」
何故、何だそれは。この局面で挟む、しかも太腿でと言われたら、挟まれるのはこの魔羅だけしかない。疑う余地は無い。
可愛さにごまかされながらの唐突さに、彼も動揺せずにはいられなかったが、彼女は恥じらいながら、尚も言う。
「……えっ…?……あ、あの……ム、ムントさまの、お………お………ぉ、ち…………っ!
と、とにかくっ!これがあたって、あしがはなれてるのが、い、いやなんですっ!!
もういいっ!!ふ、ふとももで、もう、はさんじゃうっ!!」
「な、あ、お、おいっ、ユメ……ふううっ!!」
「んっ……!ふむぅぅっ!!んんっ!!」
彼女の絶叫に異議を唱えんとした彼だったが、ものを言うべき唇が奪われては致し方ない。
かくして、彼の直立不動は、彼女の腿にいじり倒される事となった。
初めはまだ痛覚があった。包皮の露出した鎌首が彼女に埋もれていく度に、
「ぅうっ!!」
情けない声が唇から漏れていってしまう。
ただ、彼女はそれを聞きながら、挟み加減を得ようと試みていた。
上になっている左の腿を少し浮かしては挟み、彼の反応を見て圧を工夫するユメミ。
ムントはそんな彼女を愛おしく思う。尻に手を回して可愛がりたくもなる。唇も休めたくはない。
そして、魔羅が彼女の内腿に進んだ分だけ密着し、乳房の感触がより強くなる。
「ん、んんっ……ぁ……」
尻の愛撫に身をよじる彼女が膨らみを圧し寄せて擦り込もうとすればする程に、
腿も釣られて細かく、じわりと蠢いて、彼の欲もまた擦り昂られてしまう。
か細い脚だが、柔らかい。それに、温かい。未だ自慰も経験していない王に、快感への慣れや抵抗力など無い。
それでも、この美しい少女の献身を拒む術もなく、拒む気も起こせず、王はただ愛おしい娘のいいように嬲られて、今に至る。
恥ずかしいことをしている。けれど、彼に裸を見られたり、胸や下をいじられている時ほどではない。
むしろ、うれしい。ささやかな想いが、彼の猛々しい熱とともに腿から込み上げる。
時折彼から漏れる甘い息、悶えて緊張する目尻、食いしばる歯、そのひとつひとつを彼女は逃さず気を張っていた。
痛いかも知れない。いいのかも知れない。一様でない彼の反応に、挟む腿の圧力を根気よく加減する。
その繰り返しに、微かに震える瞬間がある。腰ごと引こうとする時もあれば、硬い尖端だけ震わせる時もある。
柔らかくなってしまう時もあれば、より硬くなる時もある。それを繰り返す彼に、ユメミは気を配って包み挟む。
おねがいが通じて裸になってくれた彼。真っ先に彼女の目に入ったのは、いきり立つ彼の下。
「……そんなに、おおきいの…………?」
驚嘆は自ずと出てしまう。時々一緒にお風呂に入る弟のそれと比べると、あまりにも大きい。
「ぁ……、あ…………」
それに、赤黒く輝く尖った頭が、脈を打って、奮えている。
(おとなになると、こんなかたちになるの……?)
露出し切った彼の尖端と同じものは、弟の包皮にも収まっている。だが、ユメミの足りない常識では検証が追い付かない。
彼女が弟と彼との間に連想したのは、成長よりは変形に近い。大きさが変わるのではなく、かたちが変わるのだと。
いずれにしても、彼のそれが一体何の為のものなのか、その憶測は立っていた。
(でも、きっと、これが…………)
彼の指に愛された彼女の下の穴、そして、彼女の見つめる彼の下。
同じ位置にありながら、男女それぞれが異なって持つ凹凸。
憶測は立っていた。彼に愛される中で彼女が悟った、男女が愛し合うことのひとつの果て。
(わたしのなかに……はいる…………)
ムントがわたしのはじめてのひとになってくれる。
こんなにおおきなものがはいっちゃったら、わたし、こわれちゃう。
けど、さっきの、まっしろになっちゃったあのきもちが、もういちど、ほしい。
むんとが、ほしい――
「ユ、ユメミ……っ!」
彼の声に我に返り、
「ど、どうしたのっ?ムント……」
慌てて不自然な問いが彼女の口から零れる。
「ユメミ、ね、寝床に入ろう……!」
答えた彼もまた不自然で、おかしく感じられる。めくられた布団の中に、彼女は彼の腕に強引に導かれる。
「えっ?どうして……んっ……!」
知りたい理由はそのままで、裸になった彼に押し倒されながら、唇をついばまれる。
「んっ……」
気がつけば、彼と一緒に毛布に包まれていた。知りたかった不平は、彼の舌と、直に触れた肌の温もりに掻き消される。
(ムントさま……あたたかい…………)
求めた体温が期待よりもっと心地よく、彼の舌に愛されながら、彼女は悦楽に浸っていた。
「んんっ……はむぅ…………あんっ…………」
彼の左手が腰に潜って後ろに回る。右手も彼女を乗り越えて、尻の果実を揉み回す。
「あん……っ!」
刺激に悶えながら、彼女も彼に倣って、両腕を彼の後頭に回し、より密接しようと企む。
――今、彼の中にいる。彼にこの身体を捧げている。そう思うと、鼓動が大きく高鳴って、彼女の内側を熱くする。
この嬉しさを伝えたい。唇を塞がれたユメミにできるのは、柔丘を彼に擦り寄せることくらいだった。
「んっ……ん、んん、っ……!」
心臓に彼の温かさが溶け込んでいく。寄せた膨らみに彼の鼓動が広がっていく。
胸の挙動はよりしなやかに、情熱的になるに従い、硬く尖った自らのふたつの敏感が、彼女をとめどなく淫らにする。
「あんっ……んんっ!ふぁぅ……」
ただ、挙げる嬌声と裏腹に、彼女の理性は守られていた。
そんなもの、自分では崩したかった。だが、彼女の注意に引っ掛かるものがひとつだけあるのだ。
それは、太腿に時々触れる、ムントの象徴。
抱き合って触れては退き、再び密になろうと寄り合っては触れる。
触れたその一瞬一瞬に、彼の舌や目元がいくらか歪むのを、ユメミは気付いたのだ。
痛みが走っているような、釣り張った表情。それを全く無視して自分の嬉悦に埋没するなど、彼女にはできない。
ひょっとしたら、やっぱり痛いんじゃ――彼女が尋ねても、
「いや、痛くない。このままでいいんだ、ユメミ」
無理にやさしい口調で否定しようとするから、彼を苦しめたくない気持ちが一層大きくなっていく。
愛する男の表情から真実を読んでいながら、彼女は彼の取り繕う偽りを立てた。
「……なら、よ、よかったぁ……。
ムント、な、なんだか……『あたって、いたい』っていうかおをしてたから……」
平素から気位の高い彼を守る為に嘘をついた。それに甘えて、このままでいいとも思える。
しかし、それで自分が満たされないのも、容認できるものではない。脚まで彼に触れて、彼を感じたい。
「じゃあ……ふ、ふとももで、はさんでも……い、いいかな……?」
ムントを離したくない、離れてほしくない。その為にだったら、恥ずかしいことだって、聞ける。
それでも、彼はただ聞き返すばかり。何を、どうすると。
何を、どうする――それは彼からすれば誤解なのだが、彼女の受け取り方は違う。そう聞こえた。そう受け止めた。
何を、どうするのか。確かめて、もう一度言わせて、わたしにはずかしい想いをさせて、いじわるしようとしている。
恥ずかしい。彼の思惑通り、本当に恥ずかしい。だが、照らってばかりでは先に進めない。
「……えっ…?……あ、あの……ム、ムントさまの、お………お………ぉ、ち…………っ!」
進みたい。彼の隅々までぜんぶ、肌で感じたい。どんなに願ってみても、どうしても、言えないことばは存在してしまう。
分からず屋で朴念仁で、自分は嘘をつくのにわたしには恥ずかしいことを言わせようとする、
どうしようもなく自分勝手な彼に、彼女も怒らずにはいられない。
「と、とにかくっ!これがあたって、あしがはなれてるのが、い、いやなんですっ!!!
もういいっ!!ふ、ふとももで、もう、はさんじゃうからっ!!!」
言いながら、既に腿を開いて挟み込んでいた。挟めば奮える彼が、子どもみたいで可愛く思える。
そして、駄目だと言いたげなムントの唇を、彼がユメミに今までしてきたように、彼女は無理矢理塞いで黙らせる。
太腿の加減を試す度に変わっていく彼の顔がある。そこにあるのは苦痛の色だけではない。
(こんどは、わたしのばんなんだから……)
それは、彼女をおかしくさせた彼への報復か。それとも、彼女に愛を与え続けた彼への返礼か。
彼女が思い返すのは、先程の、おかしくなっていた自分のこと。
彼の指が中に入って、最初は痛かった。けれど、次第に痛いだけではない、何かを感じた。
その何かは様々だ。だが、彼女の得たひとつに、気持ちいいと思った自分がいた。
痛くもあるのでその言葉で全てを満たすとは限らない。頭が真っ白になったあの感じが「気持ちいい」なのかわからない。
もっと別のことばか、「おかしくなる」や「こわれる」の方が正しいのかも知れない。
少なくとも、彼もまた自分と同じで、最初は痛くてもだんだん気持ちよくなっていくのではないか。
自分が彼に指を入れられた所と同じ部野から生えたものであるからには、彼女の推測は全く根拠が無いわけではない。
とは言え、まずはやってみてから――彼女は唇と胸と腿で、愛しい彼に気持ちよくなってほしいと、ひたすら奉仕する。
いずれ、この硬いものが、あついあつい自分の下の中に入る事を思い、恥じらい、期待に焦がれながら――――
「――それじゃあ、あんっ、こたえにっ、なってませんっ……!どう、なんですかぁ?ムントさま……っ!」
彼女に迫られているムントは、即答も能わず、まともに答えを模索する事もできない。
これ以上強くされたら、我慢できない。何かが出る。今も出そうなのに。
しかし、この、何かが出そうな感覚が、たまらない。彼女の太腿が、たまらない。
もう正直に言ってしまいたい。だが、彼のプライドがそれを認めない。それでも、
「ねえ…………ムントさま…………うそついちゃ、だめだからね……っ」
――――嗚呼、何と可憐で淫靡な囁きか。千男万女の上に立つ若い王は、このひとりの少女に屈してしまわずにはいられない。
ましてやこの両腿は、彼女のおもらしに濡れている。愛液が快感を加速させる事に気付いてしまえば、彼はもう抗えない。
「き、き……気持ち、いい……!」
遂に出てしまった本音。妖しく微笑む彼女は、挟み込む腿の圧を強めて、柔肌に擦り合わせていく。
「きもちいいの?はぁ……っ、うそじゃない?」
「嘘ではないっ!ユメミの脚、気持ちいいっ!!」
「ほんとう?ねえ、ほんとう?」
「本当だ!!」
「ほんとうにっ!?」
「っ!?あくうっ!!」
強烈な刺激。口は確かめようとしながら脚の圧を強めて瞳で迫る彼女に、ムントの忍耐は限界に差し掛かっていた。
「ユメミっ!!駄目だっ!!出るっっ!!!」
「でる、って……なにが……?」
「駄目だ!!手を放せっ!!!」
何かはわからない。だが、このままでは彼女の腿に出してしまう。彼女を汚す、汚いものだ。それだけは予感していた。
が、彼女は彼の後ろに回す腕を解こうとはしない。脱出しようとする彼の抵抗に、絞める力はむしろ強くなる。
「ぃやだっ!!はなれちゃ、だめっ!!はなさないでっ!!わたしを、はなさないでぇ!!!」
「出るっ!!ユメミっ!!!う、くぅっ!!!出るぅっ!!!」「わからないけど、いいよ!?だしてっ!?だしていいの!!」
「――――くぅぅっ!!」「ぁ、ああんっ!!」
大きく擦られ、彼の剛直はぶるんと奮えた。奮えて、彼女の内股に放たれていく。
「ぁあっ!?ムントさまっ!!あ、あついっ!!なに!?これっ!?」
止まらない柔挟に、止まらない放出。残さず漏れなく受け止める腿に、彼の鎌首も自らの汚れで塗られていく。
「う!うっ…!」
両腿に搾り尽くされた彼。その感じるものは、漏れた苦悶とは全く逆。
「…………ユ、ユメミっ!」
名前を呼んで、熱を抱いたまま冷静を取り戻す。潤んだ瞳が、濡れた唇が映る。
「ムント……んんっ……!んっ……あ、あついよ……ムント…………」
「……く、はぁ………………気持ち、良かった……………………ありがとう、ユメミ……ん…………」
「んぅ…っ………………よかったぁ……………………ムント、だいすき…………んふぅ……!」
呼びながら、ふたりは口吻を交わす。
汚れた彼女の腿も、いくらか硬さを失った彼の分身もそのままに、ふたりは暫し、もつれ合った。
まるでそれは競うように、いたわるように、互いのすべてをさらけ出して、離れない、離さない。
も・・だめ。
ラブラブすぎる・・・。
ユメミのご奉仕に、まいりましたv
す、すごいな
上手い!
176 :
5:2009/04/02(木) 00:44:02 ID:jw4xsUcX
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は3節うpです
1話の書きたい場面は8割かた今回で終わり
これを越えたらあとは合体直前の愛撫、合体、1話の締めで終了です
それでもまだ多少かかるけれど、ようやく先が見えてきたのが本当に嬉しい
出来は別にして、この書き手、今、安心してます
長丁場になってしまっているから何度でも言いますが、皆様、ここまで読んで下さって本当にありがとうございます
1話のおわりのはじまり、では、どぞ
「んんっ……ムントさま………
……すごく、ふるえてる…………ぁん……だいじょうぶ…………?」
精を出し尽くしても尚、ユメミの腿の中で脈打つムントの分身。
硬さも太さもいくらか失われつつあるが、愛する少女に包まれ、彼女の愛液と自身の白精の纏わり絡む心地よさが、
「ん…ぅっ……あ、ああ……ユメミ、気持ちいい…………」
再び彼に炎を灯し、その姿を取り戻させていく。
「……ちいさくなったり、おおきくなったり、するんだね…………?
また、かたくなってきてる…………すごく……あつい……!」
安堵する瞳は彼を凝視してこそいるが、彼女の関心は彼の象徴に向けられているようだ。
「お前が、綺麗だから……気持ちいいから…………こう、なる……!
ずっとさっきから、こうだったんだぞ…………?」
経験もなく知識も偏っており、男のしくみをいまいち把握し切れていない彼ではあったが、
彼女のひとつひとつのすがた、彼女がしてくれたことが、彼自身をより大きくさせている点において、確信があった。
彼女をずっと見てきたからこそ、彼女が自分をずっと見てくれたからこそ、初めて知る自分がいる。
ここに至り、彼の象徴自体にも、彼女に自分の抱いた気持ちを言い表す事にも、彼は恥じらいを感じなくなってきていた。
男の汚れを何の嫌悪もなく受け止めて、今もそれを拭いもしないで、自分を優しく挟み込んでくれる。
驚嘆か、安心か。感謝か、尊敬か。快楽以上に純粋な感動が、羞恥に縛ろうとする理性を解放させていた。
しかし、そんな彼の内面の変化に関係なく、今の彼女はなかなかに欲張りだ。
「うれしいけど…………もうひとつ、なにか……たりないなあ…………」
「……な、何だ……?」
彼が尋ねると、少女は紅潮する頬をふくらませて詰問してくる。
「…きれいと、きもちいいと……ほかになにか、いうことがあるんじゃないのかなぁ…………?」
「わ……………わ、わかっている……!」
前言を撤回せねばならない。彼にもまだ、口に出すには恥ずかしい言葉はある。
「………ユメミ……か、か……
……………………か、可愛い……!」
この言葉も、そのひとつ。
「…………うん……」
満足そうに頷いて、唇を寄せてくるユメミ。
舌が絡む。言葉に代えて立てる大袈裟な唾の音。気がつけば、彼女に釣られて同じように流し込んでしまう彼がいる。
「ユメミ……ぅ……ん………可愛い…………」
「んふぅ……ぁ……んんっ…………ムントさま……」
唾の音をもっと聞きたい。唾の音をもっと出したい。彼を感じたい。彼に応えたい。
もっと、もっと、彼に可愛いと言ってほしい。彼に愛がほしい。彼を愛する自信が、もっとほしい。
彼にしてほしいことがある。その為に、たくさんたくさん、彼がほしい。
「んんんっ……!」
「……ふ、ぅ……可愛いよ、ユメミ……」
「ムントさま……んっ…………」
今のままでも充分過ぎる。このままキスして抱き合って、彼の熱さや気持ち良さを感じてさえいられれば。
そのくらいのしあわせを、熱い唇と舌にも、心拍の高鳴り合う胸にも、彼が満ちて広がった腿にも抱いている。
けれど、そのしあわせたちは、愛し合う果てを彼に求めていた。そして、彼女自身もまた――
「ムント……ムントさま…………」
見つめれば、やはりやさしい彼がいる。私を見てくれている。
「ユメミ……」
「……ムント…………!」
ちいさな声で、名前を呼んで、鼓動が重なり合い、決して切れない銀の橋が、ふたりの間につくられる。
「わたし……わたし…………!ムントさまの、んんっ!!」
伝えたい言葉が、聞いてほしいことばがあった。なのに、唇が邪魔をする。嬉しいけれど、舌が邪魔をしてくる。
(このままでも、いい…………でも、このままじゃ、いやなの…………)
閉じた瞳に溜まり出す涙。それが枕に零れ落ちようとしていた時、
「んっ……!」
ムントの腕が毛布を払い、あまりの唐突に涙が止まる。
曝されるふたりの裸体。篭った熱が放散して、代わりに冷気が舞い込んで肌をかすめる。
「あ、ぁ…………ムントっ……!!」
改めて彼に見られるのは恥ずかしい。
冷気に当てられて理性が働いたか、ユメミは瞬時に彼から腕と腿を離して、胸元と陰部を庇って隠す。
「うっ…!」
突然の彼女の挙動に弱い苦悶を漏らす彼。寝ながら僅かに屈めた腰には、白く光る男の怒張がある。
(…………す、すごい…………!!
でも……やっぱり、いたかった、かな…………?)
驚嘆しつつも彼の表情の歪みが気になり、恐る恐る、少女は陰部を隠していた右手を奮える鎌首へ伸ばそうとする。
鎌首を瞳に映すと、彼の尖端から彼女の間に、白い線が目に入る。その線の先は、彼を挟んで愛した自らの腿。
男のものに纏わり付く光と同じ白濁液が、粘って垂れて、少し開いた細い脚の隙間に幾多もの糸を引いていた。
(これが……あの、あついもの……)
得心がいったとばかりに自らの両腿にこびりついた彼の白汁を見つめる彼女。
彼の股間に触れようとしていた右手が、視界に目立つそれに引き寄せられていく。
「っ!?ユメミっ!?」
制止を叫ぶ彼の声が聞こえた時には、彼女の指は既にその白さにさわっていた。
(……あったかい…………)
その熱に瞳は蕩け、彼の愛が注がれた腿を暫く撫で回す。
ただ、それと同時に、彼のしたことや、ばつの悪そうな彼の表情の意味を、ユメミは冷静に受け止めてもいた。
ここで思い出すのは弟のこと。先程、ムントの剛直を見た時もそうだが、男の子の下の身近な比較対象は弟しかいない。
弟が生まれる前の幼かった頃は、父とも一緒にお風呂に入っていたと思うが、その時は下のことなど意識もしていなかった。
だからこそ、ムントのこうしたものを目にするにつけ、最近記憶に新しい弟のことばかり頭に浮かんでしまう。
彼女の弟は自制ができない年頃なのか、お手洗いに行く前に我慢できなくなってしまうことがある。
ユメミが家にいれば、泣きわめく弟をなだめて下に履くものを換えたり後始末をする。姉の仕事と両親から言われてきた。
だが本音は、姉だから当然、というものでもない。弟の為にもあまり認めたくはないが、多少の抵抗は感じたりもする。
しかしながら、泣きじゃくって謝ってくる弟を見てしまえば、あやさずにはいられない。許さずにはいられない。
特に最近は、弟に「おしっこがきたないもの」という意識が芽生えたらしく、弟自身が恥ずかしいというよりも、
『ね、ねえぢゃあん、ご、ごべんなざい!!ごべんなざああい!!!』
汚いもので他者を煩わせた強迫的な気持ちの方が強くなっているのがわかる。
だからこそ尚更に、なだめて励ましたくなる想いが強まる。いっぱいのあたたかな気持ちで許してあげたくなる自分がいる。
今、彼は格好が悪そうな顔をしている。それに、真っ赤な顔には申し訳ないと書いてある。
おとなとこどものちがいはあるが、ムントの顔が、弟と全く同じに見えた。
「ムントさまも、おもらししちゃったね……?」
微笑んで言う彼女に、狼狽して何も言えない彼。
ふふっと零して、彼女は彼に笑いかけた。
「わたしも、おもらししちゃったし、これでおあいこ。ねぇ、それでいいでしょう?」
「ユメミ……?」
「それで、いいの……………………んっ……」
それ切り、彼女は彼にくちづけをする。右手は腿に触れ、胸を隠した左手を、彼の下へ下ろしながら。
「んっ……ムントさま…………」
「ユメミ……っはぁっ!!」
左の細い指が、彼をやさしく包む。彼に纏わるおもらしを搦め捕りながら、力を篭めず、たださする。
「ん……っ、ムントさま…………おねがい…………」
その先は、言えなかった。欲しいだけでなく慰めたい想いも絡み、うまく言葉が見つからなかったから。
「……おねがい、ムントさま…………」
その先は、言わなかった。彼と同じ気持ちだと、ただ彼を信じて待ちたかったから。
愛が、愛が痛い。
なんて深い愛だv
先はどうなるんでしょう。
やっぱりユメミの御奉仕がないとなぁー
って勿論あるんでしょけどw
182 :
5:2009/04/03(金) 18:40:40 ID:NdidEFac
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は11節うpです
では、どぞ
「く……っ!」
紛れも無い、汚濁。
なのに、この少女の指は、戸惑いもなく触れている。
汚されたのに、汚れるのに、「おあいこ」と言うこの少女の指は、躊躇いもなく慰めている。
「……ぅっ…かぁっ……!……んん!」
彼女の唇が、彼の唇にじわりと触れる。舌が唇に這い、やさしく濡らしてくる。
彼女の息が、さらりと流れ込む。口内に広がり、自らを恥じる情にそっと靡く。
彼女の胸が、圧してくる。昂る心音をふわりと包んで、自責する彼の心を柔らかく鎮めてくれる。
「ぅうっ!……ぁっ…!はぁ………っ……!!」
快感が蘇る。ただ触れているだけの彼女の指が、この上なく愛おしい。
美しいこの少女が愛おしいからこそ、脳が快感を分泌する。彼女の献身に応えようと、男の衝動が勝手に頭をもたげていく。
汚されたのに、汚れるのに、ユメミは、この俺様を、許すと言うのか。許してくれるのか。
胸が、許してくれる。
唇が、求めている。
息が、誘っている。
指が、導いてくれる。
この先を、健気に求めている。この先を、不安を殺して導いている。
この先を、妖しく誘っている。この先を、微笑んで許している。
唇と舌が広がる中、微かに、より確実に抜けて聞こえる、白液をまとった指の緩い音。
彼女と擦れ合いながら硬く立っていく鼻。口吻の時には必ず擦り寄せてきた可愛い鼻と、恥じらいと興奮に零れる細い息。
綺麗で清らかな髪の匂い、熱く淫らな汗の匂い、その全てを含みながら幾重にも増して届けてくれる、彼女の香り。
彼女は何も言わず身体で代弁するばかり。その身体で。淫らなまでに熱を帯び、神聖なまでに白く輝く、その身体で。
(…………駄目だ……!もう……!!)
右腕は彼女のくびれた腰の上、左腕は下から彼女を受け止める。彼女の揺れる誘惑を受けながら、手は柔らかく震える尻を撫でる。
彼女は何も言わず身体で代弁し続けるばかり。男の抑制はか細い糸にぶら下がり、もうじき切れる。
ユメミの尻が、あたたかい。ユメミの指が、たまらない。ユメミの胸を、揉み倒したい。ユメミの唇を、吸い尽くしたい。
ユメミの中に、入れたい。ユメミの中に、放ちたい。ユメミを、愛したい。ユメミを、汚したい。
ユメミに、許されたい――――
「――もう我慢できないっっ!!!!」
「んっ!ム、ムント!?」
横たわる彼女を仰向けに倒した彼の腕。驚きに震えるちいさな唇を、無造作に啄む。
朱の瞳は、彼女しか見ていない。一瞬見開いてから細長い睫毛と一緒にゆっくり閉じていく、彼女の瞳しか見えない。
彼女の裸に魅き寄せられて。彼の首に巡る、細い腕に引き寄せられて。
「んんっ!?んふぅ!!」
舌で唇を犯しながら、彼女の左の膨らみを右手で揉みしだく。
「ぷあっ………ユメミっ!好きだっ!!!」
「んはぁ!あぅっ!ムントっ!!あああうっ!」
彼女から離した唇は、下がって下がって、彼女の右の胸の上。
「あ、はんっ!ムントさまっ!?」
この目に映る、彼女の胸。白くて柔らかい、彼女の胸。緊張にちいさく奮えている、桃色の尖端。
「ユメミ……!」
「っ!!ああんっ!!やんっ!!ふぁああ!!」
左手を這わせ、揉みながら、吸っていた。
「あ、あふぅっ!!あんっ、ぁ、ぁぁっ、ああんっ!!」
寄せながら、唾を舌に這わせて塗りつけていた。
「ひゃうっ!!あんっ!!ぃ、やああんっ!!」
指を波打たせながら、舌の先で圧し転がしていた。
「っっ!あああんぅっ!!!はああうっっ!!!」
そして、思い切り、唇で吸い尽くした。吸いながら舌を暴れさせた。吸い尽くして、尖ったところの上に、やさしく口吻をする。
「んんんっ……!!ム……ムント、さまぁ……!」
彼女の先が、輝いている。何よりも美しく、何よりも憐とし、誇りながら恥じらう、ピンクの突起。そこを、摘む。
「ああう!!」
その周囲に指を回しながら、摘む。
「はんっ!あうっ!えあううっ!!」
転がすのは左手に任せ、彼の唇はもう片方のまるい硬端へ。
「ふぁぅぅ!や、やああんっ!!」
唾をたっぷり含ませながら舌で塗りつける。
「あうっ!!はんんっ!!あううっ!!!」
塗った唾を、強く吸う。彼女にも聞こえるような音を出す事を意識して、強く吸う。
「そ、そんなおとぉ、させないでぇ…!やああぁんっ……!」
やさしく、唾液をじっくり滲ませるように、舌を這わせる。ちいさくほのかな桃を灯す乳輪にも、大袈裟な炸音を立てて。
「はぁん……いっ!ひゃうううっ!!!」
左手に摘ませるのも忘れてはいけない。それにかまけて、舌も怠ってはならない。
「ぁ、は、はふ、あ、あん、ああぁっ!」
右手で乳首を摘みながら、その尖先を舌で擦る。
慣れない舌が少しだけ疲れた。柔丘から唇を離し、両手でそれぞれの膨らみの弾力を愛する。
「はぁっ……あぅ………」
彼女の上気する呼吸。聞きながら、それぞれの人差し指で、それぞれの尖端を転がす。
「あ!あうっ!ひゃんっ!!だめっ!!また、ぁ、また、おかし、くっ!なっちゃううっ!!」
肩をよじり首を奮わせるユメミの嬌声。聞き入れ、聞き流す。ムントは彼女の胸から手を離し、彼の後頭に回る彼女の腕を取る。
華奢な少女の手。軽く握って指を絡ませながら、彼女の顔の横、枕に押しうずめる。
「ぁ……は、ぁ……っ」
小さな唇、乱れる呼気、一筋の涎。そのすべてを強引に貪る。
「んんっ!んっっ!!んふっ!んう!」
負けじと圧してくる彼女の唇。ベッドから浮き上がる背、迫り上がる胸。
「ん、ぁふ……ん……んああう……んむぅ……」
穏やかな息に反して、彼女の舌は激しい。指を握り返してくる力は、抗う為のものではなく、伝える為のものと知る。
舌は彼女の唇を舐めて、右の頬に垂れた涎の跡をなぞる。
「ぁ……」
頬に口吻をする。舌は出さない。唇だけで彼女に伝える。
「……ムント、さま……」
うっとりとする彼女の瞳。頬を愛されて、圧していない唇に圧されて、彼女の首が倒れていく。
露出した首筋。彼は握った指を離し、そこにかかった栗色の髪を左手でかき上げる。
「ぁ……ぁ…っ」
指の先だけ、わざと首筋に触れさせた。奮える膝が、曲がっていく。
頬から耳元へ唇を移す。舌を出す。
「ひゃっ!あんっ!く、くすぐったいっ!!やんっ!」
耳元から襟首へ舌を下ろす。襟首から喉の下、喉の下から、谷間へ。
「はぁんっ!」
舌を這わせながら左右の頬に感じる彼女の柔らかさ。暫くそこに頬を擦り寄せる。擦り寄せた柔らかさに、口吻を。
「あっ!!あ、あぁ……っ……!」
彼女が悦に入っている間に、右手を別動させていた。それは彼女の股の上で、入り込む隙を窺い待つ。
「ム、ムントさま……」
彼女は彼の望みに気付いたらしい。両膝が曲がり、開かれていく。
「……ゆび…………いれて…………?」
視線。頷き合うふたり。彼女の顔を見守りながら、ムントの親指が彼女の恥肉の表面をほじる。
「あ、ぁ!はあぁっっ!!」
捩込ませるように、重くじわりと、彼女をほじる。彼女の唇が吐息に奮えている。
「ううっ!うあああぅっ!」
入口を確かめ、人差し指と中指を揃えて入れた。濡れた内壁が急に締まるので、少し無理をして割り入れざるを得ない。
「あああん!!んんあう!!もっ、と、もっとぉ、やさし、くっ、してえぇっ!!」
歯を食いしばって枕を掴む彼女がいる。中の右手はそのままに、彼女の耳元で囁く。
「……ユメミ、力を、抜くんだ……」
一瞬、反射的に力が抜けた。かと思いきや、圧が強くなり始める。
力を抜けと言われても、難しいかも知れない。それでも、彼は言う。
「……力を抜くんだ……ユメミ…………」
――……力を抜くんだ……ユメミ…………
……ぁ……ちからを、ぬく……
むんとさまが、いって、るっ……
そうしなくちゃ……あんっ……ちから、ぬかなくちゃ……
でも……ちょっといたい、しっ……ちからをぬいたら、もっといたくなっちゃうかも…………ぁぁん……
けど、わたし、ほんとうに……ちから、いれてるの……
…………わかんない……うぅ、ちから、はいっちゃってるのかなぁ…………
――……ユメミ…………
……ぁ、ああ…………むんとさま…………
むんとさまの、こえ……あったかぁぃ………あったかい、よ…………
――…………ユメミ、可愛いお前が、もっと見たい…………
…………わたしも、むんとさまに、みてもらいたい……きもちよく、なりたいの……
……むんとさま…………わたし…………えっ…?
――……ユメミ…………
あ、あああんっ!!!
――――……ちゅぷっ、ちゅ…………
ああんっ!もっと、しゃぶってぇ……!!
いっぱいいっぱい、ちくび、しゃぶって、くださ、ぃ……!
――――……れろれろ、ちゅっ、ちゅるっ…………
はあうぅ……しあわせ…………あんっ…!
そう……なめてぇ…………あっ、あくうっ!!
――――……くちゅううぅ…………
ぁああああんんっ!!はいっっ、ちゃうっ!!だ、だめえっ!!
むんとさまのゆび、はいって、るうっ!!あうっっ!!
――――……くちゅ…………
あんんっ!!だめっ……ひかないで…………ゆび、だしちゃ、だめえっ!!
だめなのっ!だめっ!だしちゃだめっ!!もっといれてっ?もっともっと、なかにいれてっ?
おねがいっ!!ぉ、ぁん、おね、がいっ、しますぅっ!!
いたくして、いいからぁ、だからっ、いれてえっ!!!
――――……くちゅぅぅ…………
はううっ!!やだぁ……っ!い、いたいぃっ…!はいっちゃっ、たあぁ……!!
だめえっ!!だしてえっ!!だ、だめ、おかしくなっちゃう!!きもちいいっ!!
――――……く、ちゅ…………
あぅんっ!!だめぇ!!ちがぅぅ、ださないでぇっ!!
ださない、でぇぇ…!ださないでよぉ…!
――――……ぐちゅぅぅぅ…………
やあぅっ!!!ああふぅ!!!き、もち、いぃ……!!
――――…………ぐり…………ぷつっ……
やあぁああぁんんっっ!!!い、いたいいっっ!!いたいよっっ!!!あううっ!!あぅっ!はうぅっ……!!
そ、そんなに……なかにまで、いれないでっ!!!い、いたいっ!!!だめえっ!!
――――……ぐり、ぐり…………
あ!ぁっ!ぐりぐりしちゃ、だめぇ……はぅ……い、いた、ぃ……あううっ……!!
だめっ……やだ……っ…………は、はずかしい…………やだぁ……っ…………!!
――――…………くちゅぅっ……
あんっ!だめっ!ださないで!ぬかないでぇ!ぬいちゃ、だめぇっ!きもちいいっ!!
はぁんんっ!!やだっ……なかまで、いれてぇ…?
おねがい……がんばるからぁ………おねがいっ、ださないでぇ…!なか、からっ、ぬか、ないでぇっ、ひいっ、てぇ……?
――――……くちゅ……くちゅぅぅ……
はあんんっ……!!あ、ぁぁ……い、いい…………いたいけど、はぅぅ……
――――……くちゃ、くちゃ…………
あうぅ……おと、きこえちゃ……ぅ…………あああんっ!!
――――……くちゃぁ……くちゅぅぅ……
だめぇ……はあんんっ……いっぱい……いれて…………いっぱい……ぬいて…………
――――……くちゅ、くちゃぁ、くちゅぅ、くちゅ、くちゅ……
あん、ああんっ……きもちいい……きもちいいの……いたく、ない…………あっ、た、かい……っ!
むんとさま、の、ゆびっ……あったかくて……あったかい…………んんっ!!
――――……くちゃ、くちゃ、ぴちゃ……
あんっ!!はんっ!!だめっ!!
―――……くちゃ、ぴちゃ、くちゃぁ……
ゃ、ああんっ……そ、そんな、あんっ!!!
――……ぴちゃ、くちゃくちゃ、ぴちゃ……
はんっ!はやく、しちゃ……はやくしちゃぁ……ぁあ!!
――…くちゅぅ、ぴちゃぴしゃぴちゃ、ぷちゃぷちゅくちゅっくちゅっ…
だ、だめええっ!!おかしくなっちゃうぅ!!だめえっ!!きもちいいっ!!ん、あん、はん、あぅ、んはぅ!あんっ!
―…くちゃぴちゅくちくちゅぷちゃちゅぱくちゅぴちゃぴちゃちゃぷちゃぽ…
あ、んっ、やんっ、は、あ、ぁ、いい、いやっ!あんっ!あんんっ!だめえっ!
きこえ、ちゃうっ、むんとさまに、むんと、さま、にっ、いやらし、い、こ、えぇっ、きこ、えちゃ、ううぅっ!!!
―ちゃぴちゃぷちゃぴちゃぴちゃぷちゃちゃくちゃくちゅぴちゅくちゃぴちぴちゃちゃぽくちゅぱちゅ
やああんんっ!!だ、だめ、え、っっ!は、はん、あ、ぁふ!だめ、あ、ふぁあ!ああ、ぅ、うあうっ!!!
も、もう、ぅぁうっ、はぁんっ!もう、あんんぅっ!だ、だめえええっっ!!!!
――――ぴ、くっ
うあああんんっ!!!はああぅぅぅっ!!!んああああんぁあはんんっっ!!!!
――少女は再び、果てた。
この前に彼女の下を愛していた時と同じように、今はもう響声も止み、ぐったりと、身を奮わせている。
前回を見た時は、彼女の身体に何か悪い事がと思い必死に声をかけたが、今はそれより比較的冷静でいられる。
自分が彼女に白い汚れを放った時と同じなのか、いや、違う、自分はこんなにはならなかった――
彼は考察しながら、彼女の締まる淫肉から、そっと指を引き抜く。
「ん、んんっ……!」
やはりどうやら、大事中の一大事、というわけではないらしい。
ただ、痙攣はしている。息も荒い。暫くは様子を見た方がいいのかも知れない。
これが絶頂、女の快楽の絶頂というものだろう。知識には入れていたが、それにしても想像を遥かに超えている。
彼女相手に事前に仕入れた知識など役に立たないのは理解していた。再三驚かされているが、どうしても慣れない。
翻弄される自分が、みっともなくもあり、嬉しくも感じる。ただ、この彼女の姿は、正直、嬉しくて、可愛い。
だが、奇妙な事がひとつある。彼女が最後に嬉悦を叫んだ、あの時――
――――も、もう、ぅぁうっ、はぁんっ!もう、あんんぅっ!だ、だめえええっっ!!!!――――
抜き差しを速くする為というわけでもないが、彼女の中に入れた人差し指と中指以外の右手の3本は、握って畳んでいた。
しかし、動かし続ける指の、ひいては手首の疲労を逃がそうと、彼は不意に親指を開いていた。
その親指が、彼女の入口の「あるところ」に触れた。たった一瞬だけ。ただ触れただけ。ところが、
――――うあああんんっ!!!はああぅぅぅっ!!!んああああんぁあはんんっっ!!!!――――
その時に身体が大きく奮えて、あの甲高い声が出た。直後の痙攣も、前回より大きかったと思う。
(……あれは、一体……何だったのだろうか……)
確かめる必要があるか。彼女の秘部を覗こうと、彼が閉ざされて今も奮える脚に手をかけた時――
「――――ムント…………」」
「ユメミ……!」
気がついた、または、気を取り戻した、と言うべきか。薄く瞳を開いて見つめてくる彼女がいる。
彼女の顔の傍に、彼も顔を近付ける。自分の関心事は後回しにできる。
彼女が呼ぶなら、彼は応える。彼女が彼に応えてくれるように。
横たわる彼女の首の下に左腕を滑らせて、彼女の隣に寝そべるムント。
彼はこの時、ユメミの差し出す左手を右手で握り返し、指が触れてから、後悔する。
(ぁ……!)
濡れていた。挿送していた人差し指と中指、右手全体も、彼女のあたらしいおもらしを浴びていた。
「…………わたし、また…………しちゃったんだ…………」
その声は、明るかった。下手な遠慮は無駄と悟る彼。
「……ああ、凄かった……」
「だ、だめっ!はずかしいから、いわないでぇ!」
むくれる少女に、彼は微笑みを零す。
「わ、わらわないでよう……!」
「いや、違うんだ。お前が、可愛くて、な……」
「……そういったら、なんでもだいじょうぶだなんて、おもってない?」
「…………少し、な」
「……うふふっ……!」
「……ふ……」
笑って、ふたりはくちづけを交わす。
「…んっ……」
「…………ん……」
唇だけの、やさしいくちづけ。いたわるくちづけ、ありがとうのくちづけ。
「…ん………ム、ムントさま………………」
「……どうした?ユメミ……」
「……お、おねがい……ムント…………ムントさまを、き、きもちよく、きっと、できるから…………」
「ユメミ…………!?」
「きもちよく、なってもらうために、わ、わたし……がんばるから…………だから……だから…………」
「……ユメミ…………」
「……ムントさま…………
…………わたしの…………わたしの…………」
「…………その先は、い、言うな……」
「えっ?ム、ムント、さま……!?」
「……ユメミ…………」
「…………ムントさま……?」
「…………………………
……駄目だ、何も思い浮かばないな………………」
「ムント……」
「その先を言うのはお前じゃない、俺様の役目だ…………そう思っていたんだが、なかなか出て来ないな………………」
「……………………
……………………ばか」
「ば、ば、ば、馬鹿とは何だ馬鹿とは!?」
「…………くすっ」
「っ、わ、笑うなっ!!」
「ふふふっ、ムント、ひとことでいいよ」
「ユメミ……?」
「……きもちはわかってるから、うれしいから、でも、ひとことだけ、いってほしい」
「………ユメミ…」
「おねがい、ううん、わたしからの、さいごのおねがい。だから、ムント……きかせて…………?」
「…………『さいご』の、か……」
「………………うん」
「…………わかった……
……………ユメミ……
………あ、あ、 ――」
「………………………
…………………はい…………」
「…………面と向かって言うと、その…………恥ずかしい、ものだな…………」
「ぅふふっ……」
「そ、それなら、俺様も、お、お前に『さいご』の、お、お願いだ!き、聞いてくれるか?違う、ぜ、ぜ、絶対に聞け!!」
「……え…?……うん……いいよ…………きかせて……?
…………ムントのおねがいを…………きかせて…………?」
「あの、その…………俺様も、だな、その………… 、なるから、
お、お前も、お、 、なってほしい…………。
…………………………だ、駄目か…………?」
「…………う、うるさい……や、や、やなこった…………」
「……………………駄目、か…………」
「あ、あ、当たり前ですっ!そんな恥ずかしいお願い!き、聞いてあげませんっっ!」
「お、おお、お、お前っ!人にはあんなに恥ずかしいことを言わせておいてっ!!」
「ム、ムントのおねがいのほうが、もう、すっごくはずかしいぃっ!!!す、すけべっ!!!へ、へっ、へんたいっ!!!!」
「お、お前――――!!…………ん……っ!」
「……んんっ、んふぅ…んむっ………んぅっ…」
「ん……っ……ぅぅ…ユメミ………ん……」」
「…んっ……ぁ………んんむっ………ムント……………………ありがとう……………んんっ……」
「ぅ……ん、っ……はぁ…………ユ、ユメミ…………?」
「…………わたしも、ムントを、あなたのことを…………あいしています………………
……だから…………おねがいです…………ムントさま、きいて……ください………………
…………わたしの、ほんとうのさいごのおねがい…………かなえて、ください……………………
………あなたを、きもちよく……させて、ください………なんでも、すきなこと、して……………ください………………
……わたしを、きもちよく………おかしくして……たくさん、いじって…………キスして…ください…………
…………わたしの、おもらししちゃった、この、なかに…………はしたない、わたしのここに………………
………………………………あなたの…………いれて…………ください……………………」
193 :
5:2009/04/03(金) 19:03:59 ID:NdidEFac
申し訳ない、10節うpの間違いでしたorz
>>193 こんな長いの初めて見た。
乙、そしてがんがれ!
神GJ!がんばれ!
196 :
5:2009/04/04(土) 22:21:57 ID:KQmDwhlG
「ユメミは少女じゃいられない」
今回は4節うpします
では、どぞ
――――即答は、できなかった。
時間が重い。彼女の「ほんとうのさいご」の願いに、ムントは答えられないでいた。
応えるつもりはある。が、これで彼女とは終わってしまうという抗いようの無い事実に、畏縮してこたえられないでいる。
彼女の想いは理解している。理解し切っている。互いの壁が取り払われたからこそ、彼女もまた願ったのだ。
いずれにせよ、彼女の願いは自分の願いでもあり、彼が叶えるのではなく、一緒に叶えたい。
それでも、恥を快楽も、想いもまた分け合ったこの時に、終焉が近付くのを恐れずにはいられない。
胸が、苦しい。苦しくて、この胸を自らかっさばいてしまいたい。
彼にも彼女にも、いるべき場所がある。自分もユメミも、いるべき世界が違う。
だからこそ、彼女は戻ると決めた。彼もそうあるべきと考えた。
ただ、彼の抱くその根拠は今、頑なで単純な「いるべき、あるべき」よりもいくらか彼女を考慮したものとなっていた。
彼女には、家族が、友人がいる。彼女の大切な人達は、彼女の世界にいる。
彼等に別れを告げずにこの世界に留まる事も、それ以前に、彼等との別れ自体も、彼女は決して望まない。
彼もまた、彼女の嘆き悲しむ姿を望んでいない。いかに大切であろうと、ひとつの愛の為に切り捨てていい絆など無い。
互いに求め合ったこれまでも、彼女は天上に残るとは言わなかった。彼もまた、それを彼女に強いずにいる。
彼はそんな彼女が嬉しかった。どんなに理性を失っても、堅い決断だけは損なわれていない。そんな彼女が嬉しかった。
そう感じる自分自身にも、彼は納得している。
だが、その一方で、自らを情けなくも感じていた。
ユメミへの想いは、彼女の意思を無視しその手を取って従えさせるような、狂える程に猛られるものでは無いのかと。
ならば、彼女はどうなのか。彼女はこの自分の手を取って、天上ではない、自らの世界に引き込もうとしないのか。
可能か不可能かは関係無い。俺様の意思も関わらず、彼女がそれをしようとするのかしないのか、それだけを見ていた。
だが、わからない。彼女はそんな人間ではないと思うが、彼が思うだけであって、実際はどう考えているのかわからない。
彼女を理解し切ったつもりでいたが、実はそうでもなかったらしい。それすらも、情けない。
――――あの、その…………俺様も、だな、その…………おかしく、なるから、
お、お前も、お、おかしく、なってほしい…………。
…………………………だ、駄目か…………?――――
あれが「さいご」の願いなどと、今この時の意味を認識していなかった自分が、最も情けない。
彼女の「ほんとうのさいご」を聞いた後だからこそ、この軽率さも、彼女の優しさも、浮き彫りになっていく。
彼女の手を、握りたくなった。両手でそっと握った細い指は緊張こそしているが、やわらかく、それに、あたたかい。
やさしく彼女を包もうとする彼の指。逆に、その内奥は千々に乱れていた。
(この手を…………!!この手を取って、ユメミと共に歩めたら!!!いつまでも共に歩めたら…………どんなにか!!!!)
言ってしまいたい、しかし、決して言ってはならない。彼女が拒めば、傷付くのは彼女自身だ。
(ユメミも俺様も、傷付く為にしているのではない!!!!)
湧き上がる未練を全力で否定し、彼は天井を仰いだ。
彼女から見えない朱色の瞳から落ちまいと、光るものが彼に留まっていた。
彼は意を決し、涙を強引に枯らして、彼女の瞳を見た。
今このひととき、全霊を以て彼女を愛し抜く。ひたすら彼女を愛し抜く。
そして、彼女の愛を余す事なく受け止める。彼女の身体も心も味わい尽くし、自分もそれに応え切る。
口には出さず、胸の内に滾らせて、後はただ彼女と向き合うのみ。
決意に似た願いこそ、彼女への「ほんとうのさいご」。彼女の想いもまた、言葉は違えど心は同じであると信じて――――
「ユメミ、お前の願い、一緒に叶えよう……!!」
「……ムントっ……!!んっ!んふぅ!!」
――――キスが、熱い。
彼のこころが、あつい。
手を握ってくれた時、優しい彼がそこにいた。
けれど、なぜか上を向いた一瞬、凄く寂しそうな顔をした彼が見えた。
本当にこれで「さいご」なのだろうか。これで「さいご」でいいのだろうか。
お願いを口にしながら、ずっと考えていた。せめて「さいご」に、「さいご」だから、自分にそう言い聞かせながら。
強くなりたい。たとえ遠く離れても、私を愛してくれる彼の為に、彼を愛する私の為に、強くなりたい。
でも、本当は、ずっとずっと、こうしていたい。彼とずっと一緒にいたい。ずっと彼の傍にいたい。
けれど、それでは、彼と一緒に取り戻したお互いの世界を生きられない。違う、私の世界で、私を変えていきたいんだ。
帰らなくてもいいのに、帰りたい。帰らなければならないのに、帰りたくない。
どうして彼はずっと一緒にいろと言わないのか。
どうして私はずっと一緒にいてと言えないのか。
違う場所で信じ合っていても、彼が傍にいなければ、私に彼が見えなかったら、私は――――
「んっ!!ムントっ!!やくそくしてっ!!!」
「ユメミ!?」
「わたしをずっとみていてっ!!わたしをみつけてくれたように、わたしをずっとみていてぇっ!!!おねがいっ!!!!」
「……ユメミ…………」
「……もっと、もっと……つよくなる、つよくなるからっ……!!!
ずっと、ずっと、みまもって……みまもっていて……っ…!!!」
「ユ、ユメミ……!!」
「……っ、ぇっ…………
さいごのおねがいなんて………っ!
……できない、よぉ…………!!!」
彼がいないこれからを思うと、涙が止まらない。前ならこんな事は無かったのに、涙が止まらない。
「約束する!!!だから、ユメミも!!俺様に誓え!!!」
「ムント…っ!!!」
強い瞳の彼がいる。私が大好きな彼がいる。
「俺様を信じろ!!!お前を信じろ!!!俺達を信じ続けろ!!!俺もお前を見守る!!信じ続けている!!!!」
「…………うんっ!!!ぜったい!!ぜったいだよっ!?」
「絶対だ!!!絶対、約束は守る!!!お前も守れ!!!いいな!!!!」
「うんっっ!!!んっ、んふぅ!!んむうぅぅっっ!!!!」
キスと口吻、ユメミとムント。
ふたりの舌が縺れ合う。唇が擦れ合う。唾が絡み合う。ふたりの口が、満ちていく。
「んふぅ……ムント……!!やくそく、んっ、だよ……!!」
薄く瞼を開けた彼女。彼も同じく半目を保って、彼女を見つめる。
「絶対、だ……ん、お前を、お前だけを、見続けている……!!」
彼の右手が彼女の下に、彼女の左手が彼の下に、交差しながら擦り寄っていく。
「んんっ!!んああっ!!!」
「うっ!!あ、ぁぁ……っ!!」
彼の指は彼女の下の突起を緊張させ、彼女の指は彼の下の袋を柔らかくしていく。
「そ、そこ!!だ、だめっ!!!あ、あんっ!!!」
「好きにしろと言ったのは、ぅっ、お前だ!!!」
「だめえっ!!おかしく、なっちゃううっ!!!」
「あぅっ、おかしくしろと、言ったのも、お前だっ!!!くぅっ!!!」
身をよじらせながら互いを叫び続けても、手は、指は止まらない。止めたくない。絶対に止めない。
彼女の指が彼の怒張を掴んで摩り始め、彼の指も彼女の中に2本入りながら刺激の核の皮を剥いていく。
「うああうぅっ!!!や、はあんっ!!だめええっ!!!」
「くあぅっ!!ユメミ!!少しやさしく、触ってくれっ!!」
「ああんっ!!ムントさまだってぇ!!もっとっ、やさしく、し、ないとっ、ぁああんっ!!はんっ!!あんっ!!」
彼女の腰を潜って彼の左手は尻を愛し、彼女の右手は彼の頭と枕の間を摺り抜けて頬に回る。
彼女の尻にあてがわれた大きな手、彼の右頬を撫でているちいさな手。
「んんっ!!はぅ!!んふぅっ!!ぁ、んん、んっ!!」
「ぅ、っ……ん…ふぅ……く!あっ!はぁっ……!!ぁ……っ!」
きつく抱き締め絡み合い、それぞれの口の中で舌と舌が暴れ、恋人と恋人は淫らな熱の吐息で必死に快楽を伝える。
「あ……ああんっ!!んっ!んむぅぅっ!!!」
「ぅ、はああっ!ぅぁ、うっ……ユメミ……!!」
「あんっ!ぁ、はん、はぅ、んんっ、んぅっ!ぁぅ…ムント、ムン、トぉ!ああうっ!!ムントさまぁっっ!!」
細い指が彼の根本から先まで撫で巡り、太い指が彼女の奥の柔壁へ突き刺さっては引き戻される。
彼の竿には先刻に出た古い白濁、彼女の猥口からは今湧き出る新しい愛水。
「だ、だめっ!だめぇっ!!おかし、くぅぅっ!!ああああんっっ!!」
「ぁ、ぁはぁっ……いいんだ!おかしくなっていいんだ!!ユメミ!!」
「はぁ、あん、ムン、トさ、まっ!わたし、のっ、ゆびっ!!きも、ち、いい!?ふぁああんっ!!!」
「気持ちいい!!ユメミの指、気持ちいいっ!!ユメミ、全部っ、気持ちいいっっ!!!」
「う、うれし、いぃぁっ!!ぁんっ、うれしいっ!!んんっ、んっ、ぁんっ!」
ふたりの上からも下からも異なる音が反響し合い、互いが互いを深淵まで蕩かしていく。
相手に求め自ら進んで柔らかな胸元と締まった胸板を圧しに圧し、愛する匂い、愛される匂い、愛し合う匂いに染め堕とす。
「はうぅっ!!やんっ、はんっ、だめぇっ、まだ、だめえぇっ!!ムントさまっ!あああんっ!!」
「ユメミっ!!ユメミっ!!!」
「ぁんんっ!!ぃやああぁっ!!キ、キスっ!!ひぅぅっ!キスしてぇっ!!!だめぇっ!!はんっ!!!」
「ユメミ!!!」
強く唇を貪り合うが、次第に彼女の力が、唇も舌も、抜けていく。彼の愛を受け入れ切って、ただたたずむばかりに。
「ユメミっ!!」
「だ、だめええええっ!!お、おかっ、おかしくっ、おかしいっ!!こ、われ、ちゃうううぅっっ!!!」
(――っ!?まだ待つんだっ!!!)
彼は咄嗟に指を彼女の中から抜く。
「はぅぅっ!!は、ぁぁ、ぅぁぅ、はぅ……ぁ、はぁ……ぁん、っ………ムント、さま…っ……どう、して………?」
息は乱れて身は奮え、それでも彼女の朧な視界は彼の輪郭を取り戻し始めた。
おかしくなるのに、こわれちゃうのに、しあわせなのに、どうして止めるの――責める彼女の唇に、何も言わない彼が重なる。
「…………んっ……」
キスしながら、彼の右手が彼女の左肩を押し倒して仰向けにする。その右手はユメミを倒すと、左手と一緒に彼女の両脚へ。
「あ…………っ……!!」
開かれた。彼の手が開いた。違う、自分でも開いていた。彼と一緒に開いていた。彼が脚の間に移り、正面から視線が重なる。
「ぁ、は……はずかしい……!!!」
そんな自分が恥ずかしい。恥ずかしくておかしくなりそう。
(はしたないばしょをむんとさまにみられてる)
秘められていたユメミを、彼は見ている。微かに開いた淫肉の赤熱を、彼は見ている。その先の彼女の瞳を、彼は見ている。
(ぴくぴくふるえておかしくなっちゃうあそこがはずかしい。くちゃくちゃにこわれちゃうあそこをみられてる)
奮える猥唇を、奮える突核を、彼は見ている。自らの放った汚れの残る両膝を掴む、その手に伝う奮えを、彼は見ている。
(きっと、おもらししてる。いまもでてる。おしりにたれるのがわかるもん。あんっ、でてるよっ、みられてるっ)
愛液が跳ねる。垂れる。断続的に溢れ、腿より怠け堕ちる白濁と混ざるのを彼は見ている。もう一度出た。それも見ている。
「ぁ、ぁぁ…………!」
言葉を失う彼女に微笑み、彼は体勢を整えながら、脈打つ自らの下を彼女の入口に近付けていく。
「……あ、あん……っ…………!!」
尖端が、秘肉に触れた。表面が圧され、中に残った汁が溢れては、彼の長大へと伝い流れる。
「ユメミ……可愛い…………可愛くて、綺麗で…………凄い…!!」
「はうんっ!!」
感嘆する心と同時に、彼の理性は鍵穴を探す。
今日まで彼女が意識せぬまま守ってきた、だいじなだいじなピンクのたからばこ、その中身を開ける鍵穴を。