ニューハーフ・シーメールでエロパロ3

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388名無しさん@ピンキー:2010/12/17(金) 21:16:49 ID:S/WDMeFf
同人になら腐るほど居るんだがなぁ…
389名無しさん@ピンキー:2010/12/19(日) 14:40:04 ID:Jo7SUIxL
向こうで「女は殴っちゃいけません」って言われたから
「あれはニューハーフなので問題ないでしょう」って言ったんだっけ?>ポイズン

それに引き続いて作られたファイナルファイト2にもニューハーフ設定を押し付けられた
「エリザ」&「マリー」ってのが出てくる。

そのくらいかなぁ…。

おっぱい改造アリ、竿アリ、オマ○コ無しがいいと思うんだが…
みんなはどうなんだろう。

おっぱい   有り/無し
竿       有り/無し
タマ      有り/無し
オマ○コ   有り/無し
服装      女性趣味/男性的  
 
390名無しさん@ピンキー:2010/12/19(日) 15:12:16 ID:iXqNPNBR
マソコあったらシーメールじゃなくフタナリだろ……
391名無しさん@ピンキー:2010/12/19(日) 15:24:34 ID:Jo7SUIxL
いや、改造、作り物的な意味ででした…。
392BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:25:45 ID:6vwxS7x3
壁|・_・)ノ ハーイ

投下いきます。一話完結です。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

* 女神の神殿で *

 僕の国、都市国家キシュが隣国アッカドとの戦争に敗れてから、月が一巡りした。
 今僕はアッカドの兵士たちに囲まれて、アッカドの城門の前にいる。
 この門をくぐれば、おそらく二度とアッカドの外には出られない。
 僕の名はイスタラ、キシュの第一王子――だった者だ。今の僕は、キシュが二度とアッカドに
逆らわないという保証のために差し出された人質に過ぎない。
 和睦の条件として出された僕を差し出せというアッカドからの要求に、父上は悩みに悩みぬいた。
母上は泣き崩れて床に伏し、弟は自分がアッカドを滅ぼしてやると息巻いた。
 勿論、その要求を断ることなど出来るわけが無かった。キシュの軍はアッカド軍に完膚なきまでに
叩き伏せられていたからだ。
 そうして僕は、父上や母上、弟、そして家臣や民たちに見送られて、一人でキシュを後にした。
アッカドからの要求では、身の回りの世話などもアッカドで手配するので、付き人もつけるなという
ことだった。
 こうしてただ一人、捕虜同然の身で僕はアッカドの市壁をくぐった。
 奇妙なことに気がついたのは市内を行進してしばらく経ってからだった。
 向かっている先が、王宮ではない。
 勿論アッカドの市内の地理など分からなかったから、最初は単に道が折れ曲がっているせいかと
思った。しかし、進むにつれてそうではない事が分かってきた。
 ではどこに向かっているのかと道の先を見てみると、そこにあるのは神殿らしい建築物だった。
 近づくにつれて、それが愛と戦争の女神の神殿である事が分かった。
 キシュでは太陽神を主神として崇め、愛と戦争を司る女神はその娘の一人とされていた。しかし
このアッカドでは、かの女神こそが神々の女王とされているのだという。
 なぜその女神の神殿に自分が連れて行かれようとしているのか、僕にはそれが分からなかった。
「ようこそいらっしゃいました」
 涼やかな声が歓迎の言葉を述べる。僕たちを出迎えたのは、女神に仕える神官の一団と見える
女性たちだった。
 いずれも見目麗しく、その肌からは香油と花の香りがした。おそらく――いや、確実に――彼女たちは
この神殿を訪れるものに春をひさぐ聖なる娼婦でもあるのだろう。
 アッカドの将軍は深々と礼をし、女神官たちに僕を引き渡した。僕をここまで連れてきた兵の一団は
去り、後には僕と三人の女神官たちが残る。
「女神の神殿へようこそ、イスタラ殿下。あなたのお名前は我らの女神にちなんだものなのですね?」
「……はい、父上は戦場(いくさば)での加護があるようにと、母上は良い恋人にめぐり合えるようにと、
そう願って僕にこの名をつけたと聞いています」
「ふふっ、そのあなたがこの神殿にこられたというのも、きっと女神のお導きですわね。それでは
こちらへどうぞ」
 両腕をとられ、神殿の奥へといざなわれる。不安に耐えながら足を運ぶ僕を、黄金の鎧兜に身を
包んだ女神の像が見下ろしていた。

                     ●

 女神の神殿に連れてこられた僕は、まったく意外なことを言いつけられた。
 勿論、敗戦国から人質として連れてこられた王族という身の上である以上、どんな無理難題を
言われても仕方がないと思ってはいた。最悪の場合、命だけは保障された上で奴隷同然の扱いを
受けることも覚悟していた。
 しかし僕が命じられたのは、アッカドの守護神である愛と戦の女神の神殿での奉仕だった。
 ただし、その務めの内容が普通ではなかった。
 女性の服装をして、女神官の見習として神殿に入れというのだ。
 勿論断ることが出来るはずもなく、僕は毎日女物の神官服をまとい、顔に化粧を施して働いた。
393名無しさん@ピンキー:2010/12/19(日) 21:27:00 ID:Y7p2vRh/
>389
上から有り有り有り無し女、だな。
穴は尻穴があるから、別に手間かけて増やさんでよし。
394BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:29:17 ID:6vwxS7x3
 朝早く起きて、朝の勤めをする。食事の支度を手伝い、位の高い神官たちの食事の給仕をする。
それから自分たちの食事を済ませ、掃除やさまざまな下働きをする。
 最初は僕を辱めるのが目的なのかとも思ったが、周りの態度を見るとそんなわけではないようだった。
 やがて僕は、女神官として勤めている男性が自分だけではないことを知った。いや、自分だけでは
ないどころか、この神殿の女神官の半数以上が実は男性だった。
 不思議なことに、その女神官(?)たちは、股間の逸物を別にすればまったく女性にしか見えない
体をしていた。髭や体毛などは全然無いし、胸も個人差こそあれどいずれも女性らしいふくよかな物だった。
 そうして月が一巡りするほどしてここでの生活にも慣れてきたある晩、自室に下がろうとした僕は
大神官に呼び出された。
 いろいろと悪い想像をしてしまい、恐る恐る参上した僕に言い渡されたのは、これから毎晩ある薬を
飲むようにということだった。一日の勤めが終わったら、自室に下がる前にその薬を薬所(くすりどころ)の
長から受け取るようにと。
 安堵と不審が相半ばする心境で、僕は大神官の前から退出した。早速薬所に足を運び、要件を告げる。
手渡されたのは、銀で出来た杯に満たされた水薬だった。つんと鼻をつく匂いのするそれを、息を止めて
一気に飲み干す。口の中に残る匂いに閉口していると、口をすすぐようにと水を満たした杯を手渡された。
 この薬が何なのかという問いに、薬所の長は『やがてわかる』とだけしか答えてくれなかった。
 薬の正体が分かったのは、毎晩それを飲み続けて月の巡りの半分ほどの日が過ぎてからだった。
 朝の沐浴の時間、ふと胸に違和感を感じた。触ってみると、筋肉の上にうっすらと脂肪の塊が出来ている。
てっきり何かの病気かと慌てた僕は薬所に飛び込んだ。そこではじめて説明されたのが、この薬の
薬効――すなわち男の体を女のものに作り変えてしまうというものだった。
 最初に僕を襲ったのは絶望感。それから諦めの気持ちだった。
 少しだけ疑問に感じたのは、こんなことをすれば僕の人質としての価値がなくなるのではないかという
ことだった。
 王位継承者を人質にするというのは、その国の王、つまりこの場合は父上が身罷られたときに玉座を
継ぐものを手元において置くためであるはずだ。その時は、僕が王座を継ぐと同時に新しい人質――普通は
僕の継嗣――を新たな人質として、キシュを服属させる。
 しかし僕がこんな体になってしまっては、王位を継ぐことなど出来ない。無論隠し続けることは出来る
だろうけれど、僕が長く姿を見せなくなればキシュでは僕が死んだものとみなして弟を立太子することもできる。
つまり、アッカドはキシュに僕を切り捨てる口実を与えたようなものなのだ。
 自分の体の変化には衝撃を受けたけれど、そう考えると故郷、そして家族にとっては悪いことでは
無いような気もした。
 どのみち僕が反抗的な態度をとれば、それを口実に今度こそキシュは滅ぼされる。王族は皆殺しにされ、
市民は全て奴隷にされてしまうだろう。アッカドの軍隊は、それが出来るだけの力を持っている。
 僕は衝撃から立ち直ると、静かにこの運命を受け入れる決心をした。

                    ●

 女神官としての身の上を受け入れた僕の生活に、一つの変化があった。
 神聖娼婦となるための修行だ。
 勿論僕の体に女陰は無いから、客人の男根を受け入れるのは後ろの穴でということになる。
 そうした事の知識はあったけれど、まさか自分がそれをすることになるとは夢にもおもっていなかったから、
最初は非常な抵抗感が有った。
「ほらイスタラ、お尻の力を抜いて」
「はい……」
 寝台にうつぶせになり、お尻を先輩神官――この人も本当は男性だ――に弄られる。一本の指が僕の
中に侵入し、中をえぐる。あらかじめ綺麗にしてあるとはいえ、そんなところを弄繰り回されるのはとても
恥ずかしい。
 一つ刺激を受けるたびにお尻の筋肉が緊張し、肛門が指を締め上げる。しかしたっぷりと塗りこまれた
油に助けられ、その指は僕の中に自由に出入りする。
 やがて肛門が少しほぐれてくると、今度は二本の指が入ってくる。
 一本のときは中をあちこち突付かれたり擦られたりするだけだったけれど、今度は中や入り口を押し広げ
られる動きが加わる。
 排便を我慢しているときのような感覚を味わわされ、指が引き抜かれるたびに安堵の息を漏らす。
395BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:31:54 ID:6vwxS7x3
 一息ついた直後に再び指を差し込まれ、中を押し広げられる。直前よりも強く、長く。やがて、
引き抜かれるたびに、安堵感だけでなく快感を感じるようになる。
 それを幾度も繰り返されるうちに、尻穴を弄られること自体に快感を感じるようになってくる。
ついには指が引き抜かれると、安堵感ではなく物足りなさを感じてしまう。
「あ……」
「どうしました、イスタラ?」
「いえ……、なんでも……」
「うふふ、嘘はいけませんよ。もっとお尻を弄って欲しいのでしょう?」
「ち、ちがいます! そんなこと――」
「あら、でもあなたのここは正直なようですよ」
 先輩神官の手が僕の腰の下に潜り込み、僕の男根をつかんだ。すっかり固くなり先端から液を
にじませるそれを、柔らかな手がしごく。その刺激に思わず体をよじると、寝台に押し付けられた胸の
頂から甘い刺激が走った。
「あっ、ああっ……」
 お尻にも再び指が潜り込み、中をかき回し始める。僕は腰をくねらせながら、胸を床布に押し付け
摩擦した。胸と、男根と、お尻と。三箇所から押し寄せる快感が、僕の理性を削り取っていくようだった。
 やがて限界を迎えた僕は、悲鳴を上げながら絶頂して子種を噴き出した。同時に尻穴が収縮し、
中を責めていた指を締め付けた。

                    ●

 年に一度の大祭まであと月が一巡りするほどになったある日、僕は再び大神官に部屋に呼び出された。
今度は何事だろうかと、僕は恐る恐る大神官の部屋に足を運んだ。
「イスタラ、貴女に大変良い御知らせです」
「はい、大神官様」
内心では吉報どころかとんでもない凶報なのではないかという気がしていたけれど、とりあえず素直に
返答しておく。
「次回の大祭では、姫巫女と一緒に貴女に祭祀巫女を務めてもらいます。これは非常に名誉な事ですよ」
「え……? で、ですが、私はまだここに来て一年も経っていませんし、そんな大役を仰せ付かっても何を
すればよいのか――」
「はい、其れは勿論分かっています。貴女がやらなければ成らないのは一つだけ、式次第の最後の
女神様への捧げ物の儀式だけです。煩瑣なことは姫巫女と介添えに任せて、貴女はその指示に従って
いれば大丈夫です」
 姫巫女、とはこの神殿の全ての巫女たちの頂点に位置する、もっとも神聖にして高貴な巫女だ。僕も
その姿を遠目に見たことは幾度か有るが、直接話をしたりしたことは無い。
「ですが――そ、それに私はまだ神殿の巫女としての義務を果たしていません。そのような私が姉巫女の
方々を差し置いて……」
 神殿巫女の義務とはすなわち、聖なる娼婦として神殿を訪れる人間に愛を分け与えること――平たく
言ってしまえば春をひさぐ事だ。愛を分け与えられた者は感謝のしるしに喜捨をする。
 これ自体はどこの神殿でも行われていることだが、この愛と戦争の女神の神殿が独特なのは、
神聖娼婦を務める巫女の半数以上が実はあの薬で体を作りかえられた男だということだ。
 神聖娼婦としての務めを負わない神官や下働きの女性ならともかく、巫女となるときちんと務めを果たして
いなければ成らないはずだ。
「其れも問題は有りません。姫巫女以外で儀式に参加する者は、世俗の男の穢れを受けていない者が
望ましいのですよ。今この神殿にいる巫女で其れに当てはまるのは貴女だけです」
「……はい。かしこまりました、大神官様」
 どのみち、命令されれば僕はそれに逆らえない。僕が不興を買って罰を科せられてしまってはここに
いる意味がなくなるからだ。それに、言われたこと自体は無体な要求でもなんでもないように思えた。
 僕はそんなふうに考えながら、大神官に一礼した。
396BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:34:28 ID:6vwxS7x3
                    ●

 大祭の儀式に参加するための準備、と称して連れて行かれたのは地下にある部屋だった。
 いくつもの灯明に照らし出された室内には、僕のほかに二人の巫女(どちらも元男性)と、年老いた
男性神官がいた。
 今、その老神官の指が僕のお尻の中に潜り込んでいる。
 指先が僕の中を探り、男根の裏側にあるこりこりとした部分を圧迫する。そこを押されると、射精の
瞬間のような快感が走り、僕の男根がびくんと跳ねる。
 僕の反応を確認すると老神官は指を抜き、小刀で手元の木片を削ってゆく。時々再び僕のお尻に
指を入れ、僕の中の寸法を指で測る。それに合わせて木片を削ってゆくと、だんだん出来上がって
くるのは、軽く曲げた人差し指と親指で何かをつまんでいるような形の物体だった。
 やがて老神官は小刀を置くと、その物体を最初は砂と荒布で、続いて砥粉(とのこ)と柔らかい布で
磨いた。仕上げに胡桃の油が丁寧に擦り込まれる。
 僕は衣の裾を捲り上げられ、左右から巫女に抑えられた格好でその一部始終を見届けさせられた。
 それが出来上がると、再び僕のお尻の入り口に油が塗りこまれた。今度は何をされるのかと思って
体を固くしていると、今出来上がったばかりの器具が僕のお尻に差し込まれた。丁寧に仕上げられて
表面は滑らかで、何の抵抗も無く僕のお尻にそれは収まった。
「う……」
「どうですか、イスタラ? 苦しかったり痛い所はありませんか?」
「いえ、それは大丈夫です。でも……」
 実際、痛かったり苦しかったりといったことは無かった。肛門を押し広げている部分の太さは指の
一本分程度だったし、長さも大人の人差し指程度だったから奥が苦しいということも無かった。
 代わりに感じるのは、なんとも形容しがたい不思議な感覚だった。
 この器具――仮に『指』と呼ぼう――の先端は男根の裏側を圧迫し、外に出ている側の先端(人で
言えば親指にあたる部分)は同じように睾丸の下の会陰部を圧迫している。
 肛門に力が入ると『指』がそれにつれて動き、男根の裏側をこじる。逆に力を抜くと、親指部分が
会陰部をくすぐるように動く。
 どちらにしても落ち着かず、肛門に力が入ったり緩んだりを繰り返してしまうのだが、そうすると『指』が
動き続けて僕に刺激を与え続けてしまうのだ。『指』の形や大きさはあまりにも僕のそこにぴったりで、
どうしてもその責めから逃れることは出来なかった。
 いつのまにか僕の呼吸は荒くなり、心臓は激しく打ち始めていた。男根は滾り、先端からは透明な
液体が溢れ出している。思わずそれを扱こうとすると、両脇から伸びてきた腕が僕の手を押さえた。
「いけません、イスタラ。あなたは今から大祭の日まで、自らを慰めてはならないのです」
「そ、そんな……。このままじゃおかしくなっちゃいます!」
 そんな会話を交わしているあいだにも、お尻から湧き上がる快感は強くなっていく一方だった。
敏感になったそこから感じる快感に、肛門が勝手に収縮と弛緩を繰り返す。そのたびに『指』が僕の
敏感な部分をえぐった。
 両手首を背中でしっかりと結ばれ、両足も自由に動かせないように膝を曲げた形で束縛される。
そのまま柔らかい寝台の上に寝かせられ、衣服を全て剥ぎ取られた。
 両胸に何かべたべたした軟膏のようなものが塗られ、乳房全体に揉みこむようにして塗り広げられる。
 しばらくすると、乳房全体が熱くなってくる。特に先端は、息を吹きかけられただけでも感じるような
状態になっていた。
「それではイスタラ、今夜はこれでおやすみなさい」
 二人の巫女と老神官が去ると、部屋には僕だけになった。
 おやすみなさい、と言われても、こんな状態で眠ることなどできるはずが無かった。
 お尻からは間断なく快感が湧き起こり、体をよじるたび、肛門が収縮弛緩するたびに新たな快感が
昇ってくる。同時に乳房からは柔らかくもまれるような、そしてその先端からは甘くてじれったい快感が
広がる。
 僕はその晩一睡も出来ず、器具と薬によってもたらされた快感に溺れ続けた。
397BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:37:01 ID:6vwxS7x3
                     ●

 朝になると再び二人の巫女が部屋を訪れ、僕の世話をしてくれた。
 手足の拘束は解かれなかったが、『指』が抜き取られ、汗にまみれた体がきれいに拭われる。
やわらかく煮た穀物と温かい汁の食事を、匙で一救いずつ食べさせてもらう。
 しかし、しばらくして落ち着くと、再び『指』による責めが再開された。胸にも機能と同じ軟膏が塗られ、
愛撫するような動きで擦り込まれる。そのようにして数日が過ぎた。

                    ●

「イスタラ、いよいよ今夜は大祭の儀式ですよ」
 朝、普段のように部屋にやってきた巫女がそう言って、僕のお尻から『指』を取り去った。
 僕は久しぶりに手足を自由にされると、部屋から連れ出されて浴場へつれてゆかれた。手足の萎えた
年寄りのように手助けをされながら、熱いお湯につかる。
 ふと、胸に違和感を感じる。いや、正確に言うと先ほどから感じていたはずなのだが、ぼうっとしていた
頭では良く分かっていなかったというのが正しい。お湯に使って体の緊張がほぐれてきたために、物を
考える余裕が戻ってきたのだろう。
 僕は違和感の正体を探るために自分の胸を見下ろす。そして、その正体は探るまでも無く分かった。
 僕の乳房だった。
 あの地下室に連れて行かれるまでは――薬の作用で大きくなっていたとはいえ――僕の乳房は片手に
納まる程度のものだった。ところが、今見下ろしている乳房は、その数倍の大きさになっていた。お湯に
ぷかぷかと浮かぶそれに恐る恐る手を伸ばしてみると、片方をすくい上げるだけでも両手を合わせないと
ならないほどだった。
 変わっていたのは大きさだけではなかった。手のひらの触れている部分から、なんともいえない気持ち
よさが感じられる。軽く力を入れてみると、柔らかく変形した乳房全体からはっきりした快感の波紋が
全身に広がった。
「あら、イスタラ。いけませんよ」
「う……、はい……」
 儀式が終わるまで自分で慰めてはいけない、と言われていた事を僕は思い出す。
 胸から手を離すと、僕は全身の力を抜いて熱いお湯に身をゆだねた。

                    ●

 薄衣をまとった僕は、黄金とさまざまな貴石で出来た装身具が身に付けさせられた。腕輪、足輪、
首飾りに耳飾。身動き一つするたびにそれらはぶつかり合い、楽器のような音を立てる。
 控えの間で待っているうちに大祭は最高潮を向かえ、いよいよ最後の儀式の時間が来た。
 すでに日は落ちているけれど、たくさんの篝火(かがりび)に照らされてあたりには十分な光があった。
前庭に集った群衆が、姫巫女の登場に歓声を上げる。姫巫女がアッカドとその王、そして民への女神の
加護と祝福を祈ると、群衆の声はさらに大きくなった。
 やがて僕の出番が来る。僕の務め、それは純潔を女神への捧げ物にすること――つまり群集の面前で
尻穴を姫巫女に犯される事だった。
 普通の状態だったら、恥ずかしさに気が狂いそうになっていたかもしれない。耐え切れずに舌を噛んで
いたかもしれない。だけどこのとき僕は、一週間のあいだ胸とお尻を責められ続け、そのあいだ一切自分で
慰めることを許されず、たまったもののために発狂寸前だった。
 介添の巫女二人に連れられて姫巫女の元へ向かう僕は、さながら生贄として運ばれる子羊だった。
すでに運命は決まっているけれどもそれから逃げることは出来ない。姫巫女の逸物で貫かれ、大勢の前で
果てることが決まってしまっているのだ。
 姫巫女が介添人に衣を脱がされ、その裸身を晒す。同時に僕も衣を脱がされ、手足につけた装身具
だけの姿になった。
 見ると、姫巫女の逸物も天を指して立ち上がり、先端から蜜を溢れさせている。重たげにゆれる乳房の
先端も固くとがり、姫巫女も僕と同じ状態であることを示している。
398BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:40:36 ID:6vwxS7x3
 僕と姫巫女、それぞれに二人ずつついていた介添が、最後の儀式のための準備をする。二人は
姫巫女の逸物に舌をはわせ、唾液で潤わせる。もう二人は僕のお尻にオリーブの油を塗りこみ、
挿入に備えて揉み解す。
 やがて準備が整うと、僕は四人にそれぞれ手足を押さえられる形で台上に伏せさせられた。
羊ならばこの後小刀で喉を割かれるところだが、僕にとどめを刺すのは姫巫女の逸物だ。
 そしてついにその時が来た。
 僕の腰に両手が置かれる。その手は僕の腰を掴み、狙いを定める。肛門に熱い肉が触れる感触があり、
直後にそれが僕の中にずぶずぶと押し入ってくる。すっかりほぐれていた僕の肛門はまったく逆らうことなく、
それを受け止める。
「あっ、くっ、ああっ、うああっ……」
「んっ、はあっ、ふううっ……」
 僕の声と姫巫女の声が重なる。
 姫巫女のものが僕の中に入ってくるたびに、すさまじい快感がお尻から湧き起こる。予想していたような
痛みや気持ちの悪さはまったく無く、お尻の穴を押し広げられることにも、中を擦り上げられることにも、
そして奥を突付かれることにさえ、僕は快感しか感じなかった。
 姫巫女も逸物から同様の快感を得ているようで、僕の肛門が反射的に彼女の逸物を締め付けてしまうと、
そのたびにとろけた声があがっていた。
 姫巫女が抽送をはじめると、その一突き毎に二人の声があがり、淫靡な合唱になった。ついに姫巫女が
果てると、お尻の奥に叩きつけられた熱い衝撃に僕も絶頂し、二人の長々とした悲鳴があたりに響き渡った。
待ちに待った射精は、体の中身が溶け出しているんじゃないかと思うほどのすさまじい快感だった。
 しばらく絶頂の余韻に浸った後、姫巫女が僕から離れる。僕は両手両足を四人の巫女に抱えられ、
股間をさらけ出す形で群集に晒された。僕の男根と尻穴からこぼれる精液が、僕と姫巫女の絶頂を
証明する形になる。僕の純潔が確かに姫巫女に――姫巫女を介して女神に捧げられたことを知り、
群集からひときわ大きな歓声があがった。

                    ●

 女神への捧げ物の役目を果たした僕は、しばらく体を休めた後に巫女の務めを果たし始めた。すなわち、
神殿の務めを果たしながら、日に一人か時々二人程度、神聖娼婦として客人の相手を務めるのだ。
 僕は女性の装いをすることにも、尻穴に男根を受け入れて男の精を注がれることにも、まったく抵抗を
感じなくなっていた。それどころか、女性のように扱われ性的欲望の対象とされることに喜びすら感じていた。
 一つにはこの体のことがある。丸みのついた体型といい膨らんだ胸といい、もはや家族にも、
言われなければ僕が誰だか分からないのではないかと思う。まして顔に化粧を施してしまえばだ。
 そして、あの儀式の時以来、僕の尻穴は男の物の味を覚えてしまった。じっくりほぐしたそこに肉棒を
受け入れるのは、何にも変えがたい快楽だった。
 時々誰にも抱かれなかった日には、寂しさを紛らわすために『指』を使った。僕のお尻の構造に合わせて
作られたそれは、必ずの絶頂を約束してくれた。
 そうやって日々をすごしていると、それ以前の生活が夢か幻だったのではないかと言う気がしてくる。
僕は本当は最初からこの神殿の神聖娼婦で、都市国家キシュの第一王子だったなどと言うのは何かの
間違いだったのではないか……。そんな気さえするのだった。

                    ●

 アッカドの軍隊が、都市国家ウルクの軍を打ち破った。凱旋してくる軍勢が通りを行進するのが
神殿からも見渡せた。
 その日の夜、僕たち巫女に特別な勤めが言い渡された。今回の戦で最も手柄を立てた部隊の所へ
赴き、女神の祝福を与えてくること、と言うのがその内容だった。
 要するにお手柄のご褒美に神聖娼婦全員で一晩お相手をする、と言うことなのだけれど、何しろ
あちらのほうが人数が多い上にいまだに戦の興奮冷め遣らぬ態なので大変だった。
 およそ巫女一人に兵士が3人から4人ということになった。僕も3人の相手をしたのだけれど、ほとんどの
時間口とお尻を男根でふさがれっぱなしで、最後にはお尻に二本の男根を無理やりねじ込まれた。
 口とお尻から注ぎ込まれた精液と顔や体に降りかけられた精液の量を合わせると、手桶に一杯分
ぐらいにはなったんじゃないかと思う。
 一晩中兵士たちの相手を務め、夜が明ける頃にはへとへとに疲れていた。だけどその夜に味わった
快楽は僕の心に深く刻み込まれていた。
399BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/19(日) 21:47:28 ID:6vwxS7x3
 自分よりはるかに屈強な男たちに強引に唇を奪われ、乳房を弄ばれ、男根を咥えさせられる。
お尻を犯され、精液を飲まされる。嫌だと言っても無理やり押さえつけられ、お尻と口を犯される。
顔も体も精液まみれにされ、ぬるぬるになった乳房や手のひらを男根を扱くのに使われる。
最後には力が入らなくなり、人形のようになった体を好き勝手に弄ばれる。
 全ての体験が僕の心と体を快楽で犯し、魂の奥底にまで刻み込まれたようだった。

                    ●

 僕が神殿に来て何年か経ったある年、キシュがアッカドに滅ぼされた。
 どうして再び争いになったのかはよく分からない。朝貢要求が厳しくなりすぎたとかいう話ではあったけれど。
 遠征軍が帰還した日の夜、僕たちは再び女神の祝福を授けに最も功績を上げた部隊の宿舎を訪れた。
僕は四人の兵士を相手にし、一晩中魂が燃え尽きそうな快楽を味わった。
 数日後、遠征軍を率いた将軍が神殿奴隷とするための捕虜を連れてきた。その一人の顔を見て僕は驚いた。
 弟だった。
 父上は討ち死に、母上は毒をあおって自害したと聞いていたから、てっきり弟も死んだものと思っていた
けれど、どうやらそうではなかったらしい。
 弟のほうでは僕を見ても誰だかわからないらしい。まあこれは当然だと思う。
 僕は弟を見ながら、女神に感謝を捧げていた。
 肉親を生かしておいてくれたことに。
 そしてここにつれてきてくれたことに。
 弟にどういうふうにして女の悦びを教えてあげようか、男に犯される悦びを覚えたら弟は自分に感謝して
くれるだろうかと考えながら、僕は女神への感謝の祈りを暗誦した。

                                                     ―了―

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

終わりです。メイデンとプリンセスに出てきた女性化薬は、実ははるか紀元前から連綿と……。
現代でもどこかで使われていたりするかもしれないですね。

>>389
やっぱり女性器まで作っちゃうとシーメール通り越して性転換だと思うのですよ。
ここはおっぱい、おちんちん有りのオマ○コ無しに一票で。

壁|ノシ ソレデハ
400名無しさん@ピンキー:2010/12/20(月) 01:24:12 ID:CnC/u1Wa
GJ!
今回もよかったっす
401名無しさん@ピンキー:2010/12/21(火) 16:22:50 ID:xW9EL0WM
GJ

弟が調教されて人が変わったように男に媚びを売る姉?に嫌悪感を抱きながらも
自分もやがて女としての快楽に目覚めてしまい姉とあんあんいっちゃって名物姉妹?になるという続編みたいなのがみたいです
402BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/22(水) 00:33:01 ID:RabTBreg
>>400
ドモー

>>401
壁|・_・)!

壁|っ[ネタ])))

壁|ノシ
403BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/24(金) 13:31:53 ID:6lNFhguy
壁|・_・)ノ イントロ!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

* 〜姫姉妹〜 *

 僕の祖国、都市国家キシュが隣国アッカドに滅ぼされて半月が経った。そして、キシュの王族の
ただ一人の生き残りとして、僕はアッカドに連行されてきた。
 僕の名はイナンナ。キシュの第二王子だ。
 父上は僕の目の前で敵の矢を受けて討ち死にし、母上はキシュの王宮が陥落したときに毒を
あおって自害した。第一王子である兄上は数年前に人質としてアッカドに行ったまま、ずっと姿を
見ていない。兄上も既にこの世の人ではないのだろう。
 おそらく僕も敵国の王族の生き残りとして、見せしめに公開処刑にでもされるのだろう。だけど
もう僕には、反抗する気力は残っていなかった。国は滅び親族も全て死んだ。僕一人だけが
生き残っていても意味は無い。
 そう考えながら言われるままに足を進めていた僕だけれど、やがておかしなことに気がついた。
向かっている先が、王宮でもなければ広場でもない。道の先をたどってみると、どうやら向かう
先にあるのは丘の上にある神殿らしい。とすると僕を神への生贄にでも捧げるつもりなのだろうか?
 やがて僕たちは丘を登り、神殿へとたどり着いた。そこは愛と戦争を司る女神の神殿だった。
アッカドではこの女神を全ての神の女王として崇拝していると聞いたことがある。つまりここは
この都市の守護神殿なのだろう。
 神殿に到着した僕たちを出迎えたのは、巫女や女神官とおぼしい女性の一団だった。アッカドの
将軍が深々と礼をし、僕といっしょに連れてこられていた少年少女の一団を引き渡す。子供たちは
そのまま神殿の裏手にある粗末な建物のほうにつれてゆかれる。そちらはどうやら下働きの
奴隷のための住居のようだ。
 後に一人だけ残された僕の前に巫女の一人が歩み寄ってきた。
「久しぶりね、イナンナ。元気にしていた?」
「え……? あの……」
 鈴を転がすような軽やかな声。香油と花の香り。大きな乳房は一歩ごとに重たげにゆれ、衣の
あいだから覗く肌は白く、艶(なまめ)かしいつやを帯びている。年は僕よりいくつか上だろうか。
 とても印象的な美人なのだけれど、僕の記憶には無い人だった。しかし、相手は僕に対して
旧知の人物のように話しかけてきた。
「あら、私が誰だかわからない?」
「す、すみません」
「ふふっ、いいのよ。無理も無いことだから」
「……?」
 そこで、その巫女の後ろにいた一回り年嵩の巫女が口を開いた。
「イスタラ、その子はあなたの付き人とします。姉としてよく指導してあげるように」
「え――よろしいのですか?」
「ええ。これは大神官様の思し召しです。貴女ももう自分の付き人を持っても良い頃でしょう」
「ありがとうございます!」
 どうやら僕の身柄はこの巫女に預けられることになるらしい。生贄にされないで済んだのには
ちょっとほっとしたけれど、先行きが不安になってくる。
 巫女――イスタラと言う、僕の兄と同じ名前らしい――は僕が付き人にされたことを大層喜んで
いるようだ。悪い人ではないようだけど、所詮は僕の仇敵であるアッカドの人間だ。上手くやって
いけるとは思えない。それに、『姉として』と言うのはどういう意味だろう?
「いらっしゃい、イナンナ。今日から私の部屋で一緒に暮らすのよ」
「あ、はい……」
 手をとられ、ぎゅっと握られた。柔らかく、しっとりとした手のひらが僕の手を包み込む。そんな
場合ではないと言うのに、美しい女性に触れられて思わず動悸が早くなる。そのまま手を引かれて
歩きながら、僕はなぜか昔兄上に手を引かれて遊んだときのことを思い出していた。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

現代に戻ってくるはずがすいません。3〜4回程度になる予定です。

壁|ノシ ソレデハ
404BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/25(土) 10:24:52 ID:5SgoX37T
壁|・_・)ノ ツヅーキ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 こうして僕の、巫女イスタラの付き人としての生活が始まった。基本的に彼女の日常生活に
おける身の回りの世話をするのが僕の仕事だ。
 祭祀に参加したり、あるいは神聖娼婦としての務めを果たしたり、巫女の日常はいろいろと
多忙だ。いきおい身の回りのことはおろそかになりがちなので、そこを助けるために世話役の
奴隷がいる。この奴隷は誰かの専属というわけではなく、神殿に住まう巫女全員に仕える、
いわば神殿の共有財産だ。
 しかし、ある程度位の高い巫女たちは自分の付き人を持ち、身の回りの世話を全てその
付き人に任せている。僕は巫女イスタラの個人的な付き人と言うわけだ。
 巫女イスタラとの生活が始まって驚かされたことは、彼女が実は女性ではないと言うことだった。

                              ●

「ここが私の部屋よ、イナンナ。ちょっと狭いかもしれないけど、今日からここで一緒に住むのよ」
 巫女イスタラに手を引かれて連れて行かれたのは、巫女たちのための住居と思しい一角だった。
巫女イスタラの部屋はそれほど広いわけでもなかった(キシュの王宮にあった僕一人の部屋より
狭いぐらいだった)が、二人で暮らすのには十分な広さに見えた。
「あの、よろしいのですか? 僕の立場は奴隷だと思うのですが……」
 キシュでは、奴隷は自由人とは別の部屋に寝泊りするのが普通だった。主人に付き従っての
旅の途中で部屋数が確保できない場合などは、奴隷は屋外で眠らねばならなかったりもする。
「いいのよ。一応付き人の身分は奴隷だけれど、巫女の個人的な所有物でもあるのよ」
「はあ……」
「それに――」
「それに?」
「ううん、なんでもないわ。さ、晩餐の前に沐浴をしないといけないから、手伝ってくれる?」
「あ、はい。……ええと、何をすれば」
「そちらの衣装入れから着替えと、体を拭くための布を出して。後のものは沐浴場に備えられているわ」
「はい」
 指示された行李から白い麻布の服と、体を拭うための長布を取り出す。
「あら、あなたの分もよ」
「え、あ、はい」
 僕が服と布をもう一揃い用意したのを確認すると、巫女イスタラは再び僕の手を引いて歩き出した。
「あ、あの、巫女様、手を引いていただかなくても……」
「そう……。ねえ、巫女様は堅苦しいから止めてもらえない?」
「いえ、でも、何とお呼びすれば……」
「そうねえ……。お姉さまって呼んでくれる? 何ならお姉ちゃん、でもいいわよ?」
 巫女イスタラがにこにこしながら言う。何がそんなに嬉しいのかわからないが、とりあえず姉扱い
して欲しいらしいのは分かる。
「ええと、それでは、姉上、でよろしいですか?」
「ええ、それでいいわ。うふふ」
 沐浴場では、僕たちのほかにもう一人の巫女が沐浴をしていた。付き人らしい男の子が水泉の
そばで着替えを持って立っている。僕たちに気付いた巫女が、巫女イスタラに声をかけた。
「あら、イスタラ。そちらの子は?」
「今日から私の付き人になった子よ」
「そう。貴女にもそろそろ必要だったわね……。それじゃ私はもういくから、ごゆっくり」
 そういうとその巫女は泉から上がって体を拭き、男の子に手伝わせて着替えをした。巫女が
出て行くと、後に残ったのは巫女イスタラと僕だけだった。
「さ、それじゃイナンナ、あなたも脱いで」
「え? いえ、僕は……」
「駄目よ、あなた、自分では気がついてないかもしれないけれど、相当汚れているわよ」
 言われてみれば、キシュからここに来るまでのあいだ水浴びの一度もしていない。たしかに汗と
砂埃でひどいことになっている。
「ほら、お姉ちゃんが洗ってあげるから」
「あ、はい」
405BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/25(土) 10:27:46 ID:5SgoX37T
 どちらが付き人だか分からないようなことを言いながら、巫女イスタラは服を脱ぎ捨てた。
その裸身を見て、僕は自分の目を疑った。
 巫女イスタラの股間に、男根がある。
「え……? あれ? おと、こ……?」
「あれ、どうしたの?」
「いえ、その、男のものが、あれ、でも胸も……?」
「ん? 私のおちんちんがどうかした?」
「どうか、って、いや――」
「――ぷっ。びっくりした?」
 巫女イスタラが吹きだす。それを見て、僕は彼女(?)が僕を驚かせるためにわざとここまで
それを隠していたことに気がついた。
「あの、いったいそれは……」
「あのね、イナンナ、この神殿の巫女の半分以上はね、私と同じなの」
「両性具有、なんですか?」
「ううん。元は男。だからおちんちんはあるけど女の人のあれはないのよ」
「はあ、そんなんですか……」
 何も言えなくなっている僕を促して、巫女イスタラが僕の服を脱がせる。手桶で水を汲み、
頭からかけられて全身の汚れを落とされた。巫女に僕の体を洗わせてしまっていることに
気付いて、僕は慌てた。
「あっ、巫女さ――姉上、自分でやれますから」
「うふふ、いいのいいの。お姉ちゃんに任せて」
「でも」
「でもじゃないの。じゃあ命令なの。おとなしく洗われなさい」
「はい……」
 言われるままに巫女イスタラに体を磨かれる。こびりついていた汚れが落ちると、なんだか
とてもすっきりした気分になった。
 僕の体がきれいになると、こんどは二人で水泉の水に身をひたした。今度は僕が柔らかい布で
巫女イスタラの体を拭う。巫女イスタラの肌は傷跡や染み一つ無く、つややかな白い肌の下には
うっすらと血の流れる管が透けて見えていた。
 長い黒髪はつややかで、手ですくうと水のようにさらさらと流れる。水を含ませた布で拭うと、
よりいっそうのつややかさで光を跳ね返した。
 背中と髪の次は、胸も拭うように言われる。巫女イスタラの乳房はとても大きく、子供の頭ぐらいは
ありそうだった。捧げ持つようにしながら丁寧に拭っていく。
 最後は男根だった。ここばかりは布を使わず、素手で洗うようにと言われる。
 最初はさすがに抵抗が有ったのだが、思い切ってやってみるとそれほどのことは無かった。
多分、そこ以外はどこから見ても女性にしか見えない巫女イスタラの体のせいもあるのだろう。
重たげな乳房とほっそりした腹、丸みを帯びた腰を見ていくと、唐突に出現する男根が何かの
間違いなのではないかと言う気がしてくる。
 こうして全身を清め終わった僕たちは、新しい服に着替えると食堂に向かった。ふたたび
巫女イスタラに手を引かれながら、僕は数ヶ月ぶりの穏やかな気分を味わっていた。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

次回、エッチ編の予定です。

壁|ノシ ソレデハ
406名無しさん@ピンキー:2010/12/25(土) 10:38:08 ID:QKxRNVnJ
アッカドということはギルガメッシュがでてきたりするのかw
407名無しさん@ピンキー:2010/12/25(土) 11:36:57 ID:1o4uyYCG
BLUEさんのSSは最高の抜きネタです。
いつもありがとう
408名無しさん@ピンキー:2010/12/25(土) 13:44:01 ID:pu93ab+1
BLUEさんgjです。いつもいつもありがとうございます!
できたらでいいけどシーメール同士の兜合わせも見てみたいです
409BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/25(土) 14:05:02 ID:5SgoX37T
>>406
それは超絶唯我独尊な人ですか、それとも60階登る人ですか?
いやまあ原典の人でもいいんですがw

>>407
ドモー

>>408
壁|・_・)っ凸 ポンッ ← 採用印のハンコ


壁|ノシ ソレデハ
410名無しさん@ピンキー:2010/12/25(土) 16:13:02 ID:QKxRNVnJ
>>409
物語的には超絶唯我独尊の人が面白そうではあるけど
そういやギルガメッシュの人はなんか時代が違ってるとかいうつっこみはなしで

つーか姉妹?ともに堕ちた後でそのままラブラブしながら娼婦を続けるのか
それともアッカドがどっかに征服されたり
それとも民を扇動する新たな指導者の登場により帝国が崩壊して
高級娼婦達は見せ物にされたり新たな指導者の奴隷となったりとかあるのか?
411名無しさん@ピンキー:2010/12/25(土) 21:03:54 ID:+CR8F3KC
>409
何時もご苦労様です。

今回の話、中南米のイメージでした。アッカドは中東の方でしたか。

ところで、たぶんまだ青銅器時代の筈ですが、出来立ての青銅って青くないんです。
十円玉、あれが青銅だそうで。
以上、豆知識でした。
412BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/26(日) 20:49:12 ID:HeC58dWd
壁|・_・) ザツダン

>>410
『姉妹は仲良く暮らしました』でハッピーエンドの予定です。
ていうかバッドエンディング書けない・・・。芸風狭いなとは自分でも思ってるんですが。
この話だとウルクはアッカドに負けちゃってますが、我様が登場したら巻き返すかも
しれませんね。 > アッカドがどっかに征服されたり
しかし我様がイスタラ達を囲うところははっきり言って想像できませんw

>>411
ヒッタイト滅亡より1000年近く前なので、鉄騎は当分先ですね。
まあ都市の名前とか適当に持ってきてるだけで位置関係とか祭神とか全然別物なんですが、
そのくらい昔からあの薬はあったのですということで。

壁|ノシ ソレデハ
413名無しさん@ピンキー:2010/12/28(火) 00:40:21 ID:TSI67t1f
つC
414BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/29(水) 15:55:33 ID:hon/KUHe
壁|・_・)ノ トウカー

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 僕が巫女イスタラの付き人になってから、月が三度満ち欠けするほどの時間がたったある日の
ことだった。
「喜んで頂戴、イナンナ!」
 巫女イスタラが、大神官の部屋から出てくるなり僕にそういった。
「え、ええと、姉上? 何事ですか?」
 唐突な言葉に僕はどう受け答えしてよいのか分からず、いささか間の抜けた聞き返し方をしてしまう。
「あなたをね、正式に巫女見習として認めていただけたの。もう奴隷の身分じゃないのよ!」
 巫女イスタラが前々から僕のことを正式な巫女として取り立てるように請願していたことは知って
いた。理由を尋ねると、『奴隷の身分のままだと、もし誰かがあなたをほしいって言ったら
取られちゃうかも知れないから』と言うことだった。同じ付き人でも、巫女見習としてであれば、巫女
イスタラが僕を放り出さない限りはその心配はないというわけだ。
「そう、ですか……」
「……不安?」
 巫女イスタラが軽く首をかしげながら僕の顔を覗き込む。
 不安は勿論あった。
 この神殿の巫女になると言うことは、体を作り変える薬で女性になって、神聖娼婦として神殿
売春に従事しなければならないということだ。知識としては、男同士でどのようにするのかと言う
ことは知っている。だけどそれが自分に出来るかどうかは皆目見当がつかない。
「大丈夫、任せて。私が全部面倒見てあげるわ!」
「はい……」
 正直不安感は拭えなかったけれど、巫女イスタラのあまりにも嬉しそうな笑顔に押し切られ、
僕はそう答えていた。

                              ●

 それからさらに月が一巡りした。
 あの後毎日飲まされた薬の効果で、僕の体はゆっくりと女性のものに変わっていった。特に
分かりやすいのは胸の成長だったけど、そのほかにも顔つきが少し変わったり全身が丸みを
帯びたりと、確実に僕の体は変わっている。
 だけど、一番変わったのは多分僕のお尻だ。
「ふふっ、ここはどう?」
「あっ、ひゃんっ! 姉上っ、そこ駄目えっ!」
 巫女イスタラの指が僕のお尻の中で暴れる。敏感な部分を突付かれて、僕は気持ちのよさに
声をあげて悶える。
 最初はこんなじゃなかった。
 一番初めは異物感しか感じなかった。やがて入り口部分をこすられるのが気持ちよくなってきた。
それからだんだん中をかき回されることに快感を覚えるようになっていった。一月がたった今では、
男根を弄られるよりもお尻の中をかき回されるほうが気持ちがいい。
 まだ、僕のお尻は巫女イスタラの指しか受け入れたことは無い。だけどこの具合なら、精神的には
ともかく肉体的には、男のものを受け入れる準備はすっかり出来ていると見てよさそうだ。
「も、もう駄目、です、姉上……。もう許して……」
「あら、じゃあこれでお終いにしてあげるわね」
 巫女イスタラの手が僕の男根をしごく。柔らかい手のひらに包まれてそっとこすり上げられると、
腰がとろけそうな快感が感じられる。同時にお尻への責めが激しくなり、そちらからも強烈な快感が
昇ってくる。
 僕は前後両方を責められながら、さらに両胸を床布にこすりつけてそちらでも快感をむさぼって
いた。胸とお尻と男根と、敏感なところ全てで得る快感に僕はすっかり圧倒されていた。
415BLUE ◆ROSE/4VERo :2010/12/29(水) 15:58:32 ID:hon/KUHe
「あっ、あっ、あんっ!」
 腰の奥がびくびくと震え、ついに限界を迎えた僕は男根の先端から精を吐き出した。頭が熱くなり、
くらくらとめまいさえ感じる。僕は目をぎゅっと閉じて、絶頂の快感に耐えた。
 少しして、ずるずると何かをすする音に僕は目を開いた。見ると、巫女イスタラが手のひらに
たまった僕の精液をすすっている。
「あ……、姉上……」
「うふふ。ごちそうさま、イナンナ」
 巫女イスタラが僕に微笑みかける。その笑顔は普段見せてくれるような愛らしいものではなく、
男をくわえ込んで満足した、淫蕩な娼婦の笑みだった。だけど僕はそれに嫌悪や軽蔑を感じなかった。
それどころか、僕を弄んで満足してくれたことに満足感を感じていた。
 兄上と二人で日が暮れるまで遊んだときのことをぼんやりと思い出しながら、僕は巫女イスタラの
笑顔を見つめ続けた。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ここまではまあ幸せなのです……。続きは来年に。
ちょっと早いですがみなさんよいお年を。

>>413
支援ドモー

壁|ノシ デハマタ ジカイ
416名無しさん@ピンキー:2010/12/30(木) 21:26:58 ID:qpOUEdFa
ちょっと聞きたいんだけど
昔、読んだ小説なんだけど
海で銃かなにかで撃たれて、そのまま拉致
そんで病院で
417名無しさん@ピンキー:2010/12/30(木) 21:31:59 ID:qpOUEdFa
>>416
ごめんなさい
ミスしちゃいました。

それで目覚めたらシーメイルにされてて
売られるために闇病院みたいなところで
看護士に調教される小説知ってる人いませんか。
ついでにいうと同じ病室にに犬にされる女性がいたかと思います
418名無しさん@ピンキー:2011/01/01(土) 10:22:23 ID:xsbqOvtk
明けまして御目出とう御座います。

マグナハウスはさぞ、華やかなんでしょうね。
419名無しさん@ピンキー:2011/01/01(土) 23:28:05 ID:wf+QgQe3
あけあめ

マグナハウスなう
420BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/03(月) 00:10:39 ID:wTy5Dxkq
壁|・_・)ノ アケオメ〜

今年もよろしくお願いします。

>>419
写真うp
421BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/09(日) 16:19:23 ID:u+PDJA/D
壁|・_・)ノ シンネン イッパツメ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 篝火に明々と照らし出された広場の中央で、巫女イスタラが姫巫女と交わっている。僕はそれを
見ながら不思議な胸の痛みに苛まれていた。
 姫巫女の男根を後ろの穴に受け入れて、巫女イスタラは喘いでいる。だけどそれは苦痛の喘ぎ
ではなく、明らかな喜悦の声だ。
 一年に一度、女神に捧げる祭事の中で行われる儀式。姫巫女の男根を介して巫女が女神と
交わる聖なる交合。この儀式では、本来ならば巫女のうち最も年若い者か、あるいは男を知らない
者が純潔を捧げる生贄とならなければならない。本来ならば僕が今年の生贄になるはずだったの
だが、巫女イスタラが身代わりとなっている。僕の身分が正式にはいまだに巫女見習であることを
楯に、巫女イスタラが自分を贄とすることを大神官と姫巫女に掛け合って認めさせたのだ。
 贄と言っても別に命を失ったり体に傷をつけるものではないし、見る限り巫女イスタラはむしろ
犯されることに喜びを感じているようだ。だからそのことについて僕が心配したり胸を痛める必要は
無いはずだ。
 だと言うのに、姫巫女に後ろを犯されて喘ぎ自らの男根からも喜びの蜜を溢れさせる巫女
イスタラを見ていると、胸を締め付けられるような、あるいは針で刺されるような、そんな痛みが
僕を苛む。
 その痛みに耐え切れず、ついに絶頂して精を撒き散らす巫女イスタラの姿から僕は目をそらした。

                              ●

 沐浴場の泉の水で、巫女イスタラの体を隅々まで洗う。特にお尻と男根は素手で丁寧にだ。
「んっ……」
「すみません、痛かったですか?」
「ううん、大丈夫……」
 お尻の中から姫巫女の精液を指で掻きだしていると、巫女イスタラが艶かしい喘ぎを上げた。
 体の中まで綺麗になったら、泉から上がって丁寧に水気を拭う。
 部屋に戻ると、巫女イスタラは大きな溜息をついた。
「姉上、お疲れなのでは? 今日は早く寝たほうがよいのではありませんか」
「ええ、ありがとう。ねえイナンナ、今日、一緒に寝てくれる?」
「はい、姉上」
 付き人用の寝台もきちんと別にあるのだけれど、巫女イスタラは時々僕を自分の寝台で一緒に
眠らせる。僕を抱いて眠ると、巫女イスタラはとても安らいだ寝顔をしている。その程度のことで
安眠してくれるのなら、一緒に眠るぐらいお安い御用だった。
 服を脱ぎ、寝台に入る。羊毛の掛け布に二人で包まると、巫女イスタラが僕の体に抱きついてくる。
それを抱き返しながら、僕も不思議と安らかな気分だった

                              ●

 今年の大祭から数日後、とうとう僕の後ろの純潔が失われる時が来た。
 巫女になることが決まって以来、いつかこの時が来ることは覚悟していた。それでもやはり、
怖いものは怖い。
 寝台の上で小娘のように震える僕の体を、巫女イスタラがあやすように抱いてくれる。
「大丈夫よ、イナンナ。全部私に任せて、あなたは楽にしてちょうだい」
「はい、姉上……」
 全裸の巫女イスタラの胸に頭を抱えられ、柔らかな乳房に包まれる。香油と巫女イスタラの
体臭が混じった香りに包まれると、気分が少し落ち着いてくる。
 僕が落ち着くのを見計らって、巫女イスタラの手が僕のお尻に伸びてきた。
 最初は指先でのマッサージだった。僕のお尻の入り口に指先を押し付けると、円を描く動きで
そこを揉み解してくる。
「あんっ……」
 既に幾度も繰り返された刺激に、僕は早くも快感の吐息を漏らしてしまう。入り口で感じる刺激が
穏やかな快感になり、中へ中へと広がってゆく。緩やかな刺激にもどかしさを感じ、思わず腰を
くねらせてしまう。
 僕が高まってきたのを感じた巫女イスタラは、続いて指をそっと忍び込ませてくる。油のすべりに
助けられて難なく侵入を果たす巫女イスタラの指。
422BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/09(日) 16:22:22 ID:u+PDJA/D
 恥ずかしい穴を押し広げられて、僕はしかし苦痛ではなく、先ほどよりも強い快楽を感じる。
巫女イスタラの指が再び円を描く動きで、そして今度は抜き差しの動きも追加して、僕のお尻を
解きほぐしてゆく。
 いつのまにか僕は巫女イスタラにすがり付いて、はあはあと熱い呼吸を繰り返している。目を
閉じて口をだらしなく半開きにして、多分外から見たら恥ずかしくなってしまうような顔をして。
 と、巫女イスタラの指が僕の中から引き抜かれた。
「あ……」
 思わず声をあげてから、自分の声の淫らがましさに赤面する。
「うふふ……」
 巫女イスタラが含み笑いをする。僕は目をぎゅっと閉じて巫女イスタラにしがみついた。
恥ずかしくて顔をあわせられなかったからだ。だけどそんな僕をしがみつかせたまま、
巫女イスタラは寝台に体を横たえた。僕の体は巫女イスタラの下になり、愛し合うときの女性が
男性にしがみついているような姿勢になってしまう。
 僕の男根と巫女イスタラのそれが擦れ合い、敏感な先端の裏側同士がまるで口付けをするように
触れ合う。お互いの愛液でぬめったそれが触れ合うたびに、腰の奥がとろけそうな鋭い刺激が
走った。
 思わず横に動いて男根を逃がすと、巫女イスタラの男根が僕のそれを追ってくる。返って激しい
刺激を受け、腰の奥の熱はますます燃え盛ってゆく。やがていつのまにか、僕の腰の動きも
男根を逃がすためではなく、巫女イスタラの物とこすり合わせる為のものになっていった。
 特に敏感な先端部の裏側同士が擦れ合うと、その部分から湧き上がる刺激が筆舌に尽くしがたい
快感を僕に与える。美しい巫女イスタラの体の中のそこだけは男の部分が、同じく僕の男の部分と
こすれあって、今までに味わったことの無い快楽を与えてくれる。わずかに感じていた男根への
恐怖感は、いつのまにかすっかり無くなっていた。
「ねえイナンナ、そろそろいいかしら……」
「はい、姉上……」
 巫女イスタラのささやきに、僕は両腕から力を抜いた。巫女イスタラは僕に一つ口付けをすると、
寝台の上に体を起こした。
 いつのまにか開かれていた僕の両足のあいだに巫女イスタラが座る形になり、壁の燭台から
もたらされる光が汗にぬれたその体を照らし出す。
 長くつややかな髪と美しい曲線を描く眉。長い睫毛と切れ長な目尻。ふっくらした頬と赤く
つややかな唇。細い首と豊満な胸。くびれた胴と豊かな腰。そしていきり立つ逞しい男根。
 その美しい姿に、僕は思わず息を飲む。この人に初めてを捧げるのだと思うと、それだけで
鼓動が早くなる。
「楽にしてね、イナンナ」
「はい……」
 巫女イスタラの手が僕の両膝の下に入り、足を持ち上げさせる。赤ん坊のように局部をさらけ
出した姿にわずかに恥ずかしさを感じるが、次の瞬間への期待はそれを大きく上回っていた。
 お尻の入り口に、熱いものが触れる。
 次の瞬間それが僕を押し広げ、引き裂いてゆく。
 熱い槍で串刺しにされながら、しかし僕は快感だけを感じていた。
 やがてゆっくりと押し入ってきたそれの先端が奥にあたり、ごつんという音を立てたような気がした。
 最初のうちは、押し広げられっぱなしの入り口と中をぎっしりと埋め尽くされたお尻が違和感を
訴えていたけれど、やがてそれも消え後には純粋な満足感しか残らなくなる。巫女イスタラの男根に
貫かれて、僕の体は苦痛でも異物感でもなく、満たされる満足感だけを感じていた。
 そうやって充足感を味わっていると、巫女イスタラがゆっくりと動き始めた。
「大丈夫? 苦しくないかしら」
「はい、大丈夫です、姉上……。もっと、激しくしても……」
「そう……」
 巫女イスタラの動きが徐々に速くなり、それに応じて僕と巫女イスタラの喘ぎ声も速くなっていく。
 ずぶずぶと後ろをえぐられながら、僕の男根は透明な液を吐き出し続けている。
 そうしてどれほどの時間がたったのか――まるで幾日も貫かれ続けていたような気もする――
突然巫女イスタラの動きが止まり、お尻の中の男根が一回りも膨れたような気がすると、僕の中に
熱い子種が注ぎ込まれた。
423BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/09(日) 16:25:51 ID:u+PDJA/D
 お尻の奥にいきなり熱いものを注がれるという初めての体験に、しかし僕はすさまじい快感を得た。
そこから湧き上がった快感は僕の体内を駆け上がり、頭の中で跳ね返ったように感じられる。
体が勝手に動き、お尻が巫女イスタラを絞り上げると同時に僕の男根も精を吐く。
 全身を焼き尽くされるような快感に溺れるようにして、僕は気が遠くなっていくのを感じていた。
巫女イスタラに抱きしめられ、ただ幸せな気分だけを感じながら、僕は気を失った。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

壁|ノシ ソレデハ
424名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 00:56:12 ID:eyY0jTOQ
上で兜合わせ希望した者ですが採用ありがとうございます!
続きも期待しております
425名無しさん@ピンキー:2011/01/10(月) 23:41:15 ID:219jPJs+
つC
426名無しさん@ピンキー:2011/01/11(火) 21:52:08 ID:jrufvX4f
イスタラ姉様に抱かれたい…
その現場を偶然イナンナに覗かれて嫉妬されたい
イスタラ姉様とイナンナの姉妹二人がかりで責められたい
427名無しさん@ピンキー:2011/01/12(水) 05:15:00 ID:gPIpy7Cq
そういえばギルガメッシュといえば不老不死の話があるからこの二人が不老不死の秘薬を蛇を操ってギルガメッシュから奪い
中世ヨーロッパやらオスマン帝国で度々暗躍して後の歴史家に度々世を混乱に導いちゃう悪女として語られちゃうとかいうストーリーはどうだろう

もちろん二人に悪気はあったわけではなく世界一迷惑なバカップル状態で無意識に混乱を招いちゃうトリックスター的な感じで
428BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/12(水) 20:33:16 ID:hmt8JLe7
>>424
私のSSの何割かはこのスレの書き込みや要望で出来ていますw

>>425
ドモー

>>426
||イ`・ω・)
 「ほらほら、>>426さんのお尻ったらだらしないんだから。
  もっとしっかり締めないと姉上にも飽きられちゃいますよ」
ノノゝ・ヮ・ノ
 「あらあら、イナンナに犯されておちんちんこんなに硬くして……。
  >>426さんの精液飲ませてくださいね。あむっ……」

>>427
二人に入れ込んだ君主が国を差し出そうとしちゃったり国庫を濫費したりするわけですか。
でもって相手にされず自棄になったりとか。
なんという天然妲己ちゃんs (^^;
429BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/15(土) 02:04:18 ID:AgYksf68
壁|・_・)ノ ハーイ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 巫女イスタラにはじめてを捧げた日の翌日、僕は一人で沐浴場にいた。
「……いたた」
 泉の水で体を流しながら、ついついお尻に手をやってしまう。
「どうしたの、イナンナ――ああ、なるほど」
 ちょうどその時、僕の少し先輩にあたる巫女見習――この人は女性だ――が沐浴場にやってきた。
お尻の穴の周りをさすっていたところを見られ、昨晩のことを見抜かれてしまう。
「おめでとう。イスタラ様に初めてを捧げる事が出来たなんて、羨ましい事よ」
「ありがとうございます。でも恥ずかしいですから、あんまり大きな声で言わないでいただけませんか……」
「くすっ、恥ずかしがること無いのに」
 沐浴しながら僕たちはおしゃべりをした。巫女イスタラや他の巫女様たちとはできない、同じような
身分のもの同士の気楽なおしゃべりだ。
 そこに、さらにもう一人の巫女見習がやってきた。やはり僕の少し先輩にあたる人だ。その人も
交えて三人で気楽におしゃべりをしていたとき、僕は重大な話を聞いてしまった。
「そう、イスタラ様に初めてを捧げたの。大神官様は残念がっていらっしゃったけど、お兄様になら
仕方ないわよね」
「ええ、そうですね――お兄様?」
「ええ? イスタラ様はキシュの王家の出なので……」
「おまちなさい! 貴女、どこでそれを!」
 後から来たほうの人の言葉を先に来ていた見習の女性がさえぎる。
「え? ええと、厨房でそんな話を誰かが……」
「そのことは内密のはずですよ!」
「ええ! で、でも、そんなこと誰も……」
 二人の声は自然と大きくなり、沐浴場の中にうるさいぐらいに響いた。しかし僕の耳は、二人の
会話をほとんど素通りさせていた。
 お兄様、お兄様、お兄様……。
 その言葉だけが僕の考えを埋め尽くしていた。
 そう思ってみれば、思い当たる節はいくつもある。
 自分を『姉』と呼ばせたがっていること。
 初めて会った時の思わせぶりな言葉。
 そして何かと僕の世話を焼きたがる癖も、キシュの王宮にいた頃の兄上と同じだった。
 最初に会った時――いや、再会した時と言うべきか――僕が気がつかなかったのは、たぶん
兄上は既に死んだものと決めてかかっていたのと、まさかあのような姿になっているとは夢にも
思わなかったためだろう。
 しばらく自失してた僕は、気を取り直すと急いで水泉からあがった。体を拭くのももどかしく服を
着ると、僕は巫女イスタラの部屋に向かって駆け出した。
 部屋に戻ると巫女イスタラの姿が無かった。探しに出ようと思って振り向いたちょうどその時、
開け放したままだった入り口をくぐって兄上が部屋に入ってきた。
「……どうしたの、イナンナ。髪も濡れたままで」
「――兄上」
「っ!」
 少しの逡巡の後、僕はそう呼びかけた。それに対する巫女イスタラの――兄上の反応は、僕に
否応無しに真実を告げるものだった。
 息を飲んだまま沈黙する兄上に、僕はあの戦争以来心の底に溜まっていた物をぶつけた。
「兄上……。どうして、どうしてなんですか」
「イナンナ……」
「キシュはこのアッカドに滅ぼされたのに、父上も母上もそのせいで死んだのに、兄上は巫女に
なんかなって、アッカドの女神のためにあんな姿まで晒して――」
 そこまで言ってから、兄上が巫女として果たしていた役目は儀式での贄役だけではないと気がついた。
「お、男に体を開いて、アッカドの兵士のために、それに僕までこんな――」
「イナンナ、お願い、話を聞いて――」
430BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/15(土) 02:06:11 ID:AgYksf68
 支離滅裂で、自分でも何を話しているのか良く分からない僕を、兄上がなだめようとする。
部屋から飛び出そうとする僕の腕を兄上が掴み、必死になって押しとどめようとした。根負けした
僕は、その場に膝をついて泣き崩れてしまった。
 キシュが滅んで以来ずっと我慢してきた涙が、大きな泣き声と共にあふれ出てくる。鼻の奥が
つんと痛くなり、ぎゅっと閉じたまぶたの裏が熱くなる。
 国を滅ぼされた悔しさ、父上と母上が死んだことの悲しさ、そして兄上が変わり果ててしまった
ことへの絶望。それらがない交ぜになって、涙と泣き声になってあふれ出ていた。

                              ●

「イナンナ、沐浴の用意をお願い」
「はい、巫女様」
 あれから数日後。僕は相変わらず兄上の――巫女イスタラの付き人をしていた。傍目には何も
変わっていない様に見えるかもしれない。実際変わった事といえば一つだけだった。
 僕はもう巫女イスタラを『姉上』とは呼んでいない。
 何か話し掛けられるたびに、僕は巫女イスタラのことを『巫女様』と呼ぶ。最初に、よそよそしいから
いやだと言われた呼びかただ。
 僕がこの呼び方をするたびに巫女イスタラは少し哀しげな顔をして、何か言いたそうにする。
だけど僕はそれを無視して、言いつけられた用事をさっさと済ませる。その間、出来るだけ顔は
あわせない。
 巫女イスタラは、それでも巫女としての務めを毎日果たしている。
 女神への祈りと礼拝、神官の説教や祝福の儀式の手伝い――そして神聖娼婦としての神殿売春。
 本来は男でありながら、尻穴で男根をくわえ込んでそれを満足させ、自分も快楽に浸る。
 以前はその行為を悪いことだとは思わなかった。だけど今は違う。
 美しいと思っていた体も、香油の良い香りも丁寧な化粧も、男に媚を売るために有ると思うと、
なんだか汚らわしいものに思えてくる。
 男に抱かれた直後の巫女イスタラの体を清めるのは今は僕の役目だけれど、出来ればその
汚れた体に触れたくは無かった。
 僕がよそよそしい態度で触れるたびに、巫女イスタラは悲しげな顔をする。だけど僕はそのことに
罪悪感などは感じなかった。
 国が滅んだというのに、父母が死んだ――実質的に殺されたようなものだ――というのに、
その仇の国で男をくわえ込んでよがっている。そんな兄だった人間に辛い思いをさせることに、
僕は昏(くら)い復讐の愉しみを感じているのかもしれなかった。

                                           <TO BE CONTINUED>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

壁|ノシ ソレデハ
431名無しさん@ピンキー:2011/01/17(月) 00:48:16 ID:ypKms3vl
つC
今後の展開にwktk
432名無しさん@ピンキー:2011/01/18(火) 17:06:49 ID:CtDPA+95
次回は和解編かな
433名無しさん@ピンキー:2011/01/19(水) 21:18:23 ID:PQrQIPTy
和解しないまま男に媚びを売る事に嫌悪感を持ったまま巫女として調教されていって
最後に和解という形かも知れない
434名無しさん@ピンキー:2011/01/20(木) 11:00:05 ID:Dgy/SHPB
Blueさんはハピィエンドしか書けないとおっしゃっていたが、
ここらで一つ堕ちオチにも書いて頂きたいと言う思いもある。
435名無しさん@ピンキー:2011/01/25(火) 15:51:41 ID:1Idca1s5
このまま兄との仲がこじれたままあるとき出会った反アッカドの国に身を寄せて
度々戦争を起こすように仕向ける悪女になるというのも面白いかもしれない

そして最後の最後でアッカドは陥落
弟は兄を殺そうとするけど最後の最後で殺しきれず兄に諭される形で和解するけど生きる気力を失っている弟を見て
来世ではこんな思いをしないで仲良くしたかったといって一緒に心中とか
436BLUE ◆ROSE/4VERo :2011/01/25(火) 23:52:03 ID:Tk3hDULH
壁|・_・)ノ トウカー

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「はあ……」
 自分の溜息がやけに大きく聞こえる。
 洗濯係の奴隷から洗いあがった服を受け取り、巫女イスタラの部屋に向かって歩きながら、僕は
大きな溜息をついた。その音がやけに大きかったような気がした。
 俯き加減で廊下を歩く僕を、神官の男性が呼び止めた。
「ああ、イナンナ、部屋に戻るところかね?」
「はい」
「それではイスタラに言付けを頼めるかな。大神官様がお呼びなので、夕刻にお部屋のほうに出向く
ようにと」
「はい。今すぐではないのですね?」
「今、来客中でね。午後には帰るはずだから」
「かしこまりました」
 一礼して、再び部屋に向けて足を進める。
 部屋に戻ると、巫女イスタラの姿が無かった。今日はこの時間、何も予定は無かったはずなの
だけど……。
 人の気配の無い、空っぽの部屋を見ていると、なんだか胸が苦しくなってくる。鼓動が早くなり、
首をしめられているかのように息苦しい。
 子供の頃、似たような胸苦しさを感じたことがある。鳥を追いかけて走っていて、転んだ僕に気が
つかないまま駆けて行く兄上に置いてきぼりにされた時の――。
「イナンナ? どうしたの、開けっ放しで……」
 背後からかけられた声に僕は回想を破られた。振り返ると、閉じ忘れた扉の向こうから、隣の
部屋の巫女様の付き人の女性が覗き込んでいる。
「ごめんなさい、開けっ放しだったから……」
「あ、いえ、すみません、ちょっとぼんやりしてしまいました。あの、イスタラ様がどちらにいかれたか、
ご存じないですか?」
「ああ、さっき姫巫女様のお使いが来て呼ばれていったわよ。中庭の方だって」
「そうですか、ありがとうございます」
 礼を言って扉を閉じると、とりあえず衣服を綺麗にたたみなおして箪笥にしまう。そうすると、
もうするべきことは無くなってしまった。
 巫女イスタラは部屋を取り散らかしたりはしないし、やたらと用事を言いつけてきたりもしない。
以前は入浴や沐浴のときに僕に体を洗わせたがったのだけれど、ここ最近それもなくなった。
今では僕は、着替えと体を拭くための布をもって傍に立っているだけだ。
 空っぽの部屋の中で巫女イスタラが戻ってくるのを待ちながら、僕は再び先ほどの息苦しさに
襲われていた。もしかしたらもう戻ってこないのではないか、などと考えると、息苦しさが増す。
そうなれば清々する、と自分に言い聞かせてみるけど、息苦しさはちっとも衰えなかった。
 ついに我慢できなくなった僕は、部屋を出ると中庭に向かった。
 中庭には幅広の葉をつける樹が涼しい木陰を造り、その合間にはみずみずしい果実をつける
樹も植えられている。その木陰に置かれた長椅子に、巫女イスタラと姫巫女の後ろ姿があった。
 姫巫女はこの神殿でもっとも高貴な、巫女たちの頂点にあたる人物だ。僕のような身分の低い
人間が軽々しく会話の邪魔をしていい相手ではなかった。
 付き人の一人もつけない姫巫女のすぐ隣に巫女イスタラが座り、俯き加減で姫巫女と話をしている。
いや、話というよりも、巫女イスタラが一方的に話している内容に、姫巫女が相槌をうっているようだ。
 僕のいる廊下の角からでも、何とか二人の声は聞き取れた。僕は何かに導かれるように、二人の
声に耳を澄ませた。
437BLUE ◆ROSE/4VERo
「……でもねイスタラ、イナンナは決して心の底から貴女のことを嫌ってはいないはずよ」
「そうでしょうか? あの日以来――」
「ねえイスタラ、貴女はどうして、その体にされた後も、ここに居たのかしら?」
「は? いえ、だって私が不興を買ったら、キシュが攻められる口実になってしまいますし……」
「それじゃあどうして、キシュが滅んでしまった後もこうやって巫女として生きているの?」
「……弟が……」
「イナンナが?」
「私が居なくなったら、イナンナが独りぼっちになっちゃいます。それに、この神殿の巫女見習で
無くなったら、アッカドの王家があの子を生かしておくはずが……」
「そうよね。だからあなたは自堕落に男に身を任せるのを止めて、あの子の為に生きようとしたの
だものね」
「……私、あの子に再会するまでは、もう男に抱かれるのを楽しめばいいやぐらいにしか思って
なかったんです。この姿じゃもう国には帰れないって思ってましたし、そうしたら国も滅んじゃったし、
父上も母上も死んじゃったし、多分あの子も死んじゃっただろうって」
「辛かったわね」
「でもあの子と久しぶりに一緒に暮らしていたら、嬉しくて、それにあの子を守らなきゃって、だから
正式に巫女になれば命の危険もなくなるだろうから、だからあの薬を、それなのに、こんなことに
なるなんて――」
 そこまで言って、巫女イスタラはぐすぐすと泣き出してしまった。しゃくりあげる巫女イスタラを、
姫巫女がその胸にそっと抱くのが見えた。
「あの子もきっとわかってくれるわ。今は落ち着く時間が必要なのよ」
 巫女イスタラを抱いた姫巫女が言う。
 その後姿を見ながら、僕の胸の中にはいろいろな感情が渦巻いていた。姫巫女の胸に抱かれて
泣き続ける巫女イスタラを見ていると、僕も泣きたくなってきた。
 なぜ泣きたいのかはよく分からない。
 巫女イスタラの――兄上の、女に縋って泣く情けない姿に怒りを覚えているのか。
 あるいは、兄上に頼られ、縋られている姫巫女に嫉妬しているのか。
 それとも――。
 僕はその場できびすを返すと、部屋に向かって駆け出した。
 部屋に戻ると、僕は絨毯の上にぺたりと座り込んだ。先ほどの光景が、そして盗み聞きした
会話が脳裏から離れない。
 兄上があの体を受け入れたのは、キシュのため、父上や母上や僕のため? 僕を手元に置いて
おきたがったのも、僕の身を守るため? それを僕は――。
 そしてその思考と一緒に、姫巫女の胸に抱かれている姿が繰り返し浮かんでくる。それを思い
浮かべると、胸の奥に痛みが走る。
 巫女の勤めとして男に抱かれているときとは違い、心から相手に縋っているあの姿。あんなふうに
優しくされたら、もしかしたら兄上は僕を見捨てて姫巫女に心を寄せてしまうんじゃないか。そんな
風に考えたら、胸がどんどんと苦しくなってくる。
 さまざまな思考に押しつぶされそうになっていた僕を、扉が開く音が現実に引き戻した。
「あ……」
 振り返ると、そこには巫女イスタラの姿があった。
「た、ただいま……」
 恐る恐る、といった様子で僕に声をかけてくる巫女イスタラ。しかし僕はそれに返事をせず、
その顔をじっと見つめた。
「……どうしたの?」
 少し気おされた様子で、再び巫女イスタラが僕に声をかけてくる。今度はそれに答える形で、
僕は口を開いた。
「……あ、兄上は」
 『兄上』というという呼びかけに巫女イスタラが戸惑った表情を浮かべる。
「僕のことをどう思っているんですか?」
 僕の口から出たのは、自分でも思いもよらなかった言葉だった。いつか問い詰めようと思っていた、
キシュのこと、父上や母上のこと、王族としての民への責任――そういったことではなく、まったく
個人的な事柄だった。