それは、もうそろそろ日付が変わってしまうであろう深夜。ミッドチルダにある、日本風の居酒屋の店内での
事だった。
「もうっ、なのは! いい加減にしなさい!」
「いーやぁっ! もっと飲むの!」
「ええやないのフェイトちゃん。なのはちゃんの好きにさせてあげたら。困るのは明日の自分や」
きっかけは、友人であり恋人であり共に性欲と言う日常生活とは切っても切れぬものを解消し合う相手である、
高町なのはが持ちかけた相談事の為。
普段碌に相談などせず、内心に抱えてしまうのがなのはの悪癖である。そのなのはに相談され、これは一大事
と友人である八神はやてとなのはの元に大急ぎで向かい、それから早数時間――。
「んぐっ、んぐ……んぐぅ――ぷはぁっ、すいませーん中生お代わりくださーい!」
既になのはが胃に収めた酒の量は、フェイトが焦るほどに危険で。だがフェイトの心配を余所になのははハイ
ペースで酒を飲み続け、近年まれに見る苛立った表情でフェイトとはやてに愚痴の散弾を浴びせていた。
「ほんとさ、最近お仕事全然無くてずっとオフィス勤務だし。たまに教導のお仕事があっても、高町教導官の
カートリッジ使用削減キャンペーンとか言ってさ、全然砲撃撃てないし……こんなんじゃ胃に穴開いちゃうよ」
最初は職場の同僚が嫌味。次はヴィータが最近口煩くて毎日疲れてしまう事。そのまた次は定期的に顔を見せ
るシャマルに事細かに生活習慣を改めるように言われる事。そのまたまた次は、アイナの料理の上手さへの嫉妬。
そして今のなのはの苛立ちは、昨今の次元世界の大不況へと向かっていた。
そもそも管理局の運営資金――局員であるフェイト達の給料や、武装隊への物資補給、オフィスでの記憶ディ
スクに至るまでは、全て管理・登録されている各世界からの給金で成り立っている。
だが昨今の世界的な経済危機は、今や管理局の運営資金までもを圧迫してしまう始末。それぞれの分野でトッ
プエースともなった三人は勿論それで困るほどの給料ではないが、身の回りのものは次々と切り詰められている
のが現状だ。特になのははその辺りに、多大なる苛立ちを募らせているようだった。
「まぁ、あれやな……新兵器の開発費用もまともに下りてないみたいやし、ベテラン教導官を動かすには、少し
ばかり資金がかかり過ぎるからやな」
「いいじゃない、私はなのはがオフィス勤務ずっとしてくれた方が嬉しいよ。後、砲撃はちょっと自重しよう」
「うぅ……納得いかない。すみませーん! 今度焼酎芋ロックで!」
「おっ、ええななのはちゃん。私にも同じの!」
正直、フェイト一人ではなのはを止める事は出来そうになかった。だが、はやてはその場のノリに任せる方針
のようで、なのはの自棄酒に小言を言うのが面倒らしい。
こうなったらと半ば意地になってなのはから酒を取り上げようとするが、返ってくるのは心臓も止まりそうな
冷たいなのはの視線。いい加減、自分一人だけ素面なのが馬鹿らしくなってくる現状だった。というか、車さえ
なければフェイトだって酒を飲みたいのが本音だ。
「ねぇ、私も飲みたいからティアナに車運んでもらおうと思ってるんだけど、今ティアナって暇だっけ?」
「元部下やろ冷たいわぁ。今ティアナはミッドで起きてる大事件の調査中や。マリアージュ事件って、聞いて
るやろ?」
「あ、そうだっけ……まいったな――」
「シグナム使ってええよ。暇そうやし」
そうすると頷いて、フェイトが早々にメニューを開く。ついでにつまみの追加もし、乾杯と本日二度目となる
号令と共に、店内にグラスの打ち合わさる音が響いた。
「あっ、そうだ忘れてた! ねぇねぇ聞いてよ二人とも! 昨日ねヴィヴィオが――」
ようやく本題だったらしい娘の名をなのはが口にしたのは、それから約一時間後。フェイトがすっかり出来
上がった後の話だった――。
Magical Girl Lyrical Nanoha
― Is some head cold water so? ―
「んー、なのはぁ――」
「フェイトちゃーん……んっ――」
先ほどまでいた居酒屋の目の前。公衆の面前で唇を突き合わせる酔っ払い共から視線を逸らしつつ、割と酷い
時間にたたき起こされたシグナムが、フェイトの愛車へと乗り込んだ。
慣れた手つきでエンジンを起動させ、窓を閉めるその前にと、やはり我慢出来るわけも無い小言を言うため、
主を含む三人を睨みつけて。
「全く、いい大人が……主はやても程々にしてください」
「ええやんシグナム、たまにはぁ」
「たまにで無かったら強制的にでも自重してもらいます。テスタロッサもだ。こんな事は今回限りにさせてもら
う。後、なのはっ――!」
「ひゃ、ひゃいシグナムひゃん!」
「ひゃいじゃないだろう……お前は娘にそんな醜態を見せるつもりなのか? ヴィヴィオを見てみろ。今日は、
無限書庫でティアナの手伝いをしたと聞くぞ?」
「……私はそんな事聞いてないもん」
「何か言ったか?」
「いえっ、何も!」
シグナムの小言は続く。時間にして、ほんの数分の事だがはやてとフェイトはうな垂れ、中心で説教を受けて
いるなのはは酔いの抜けぬまま、シグナムの文句にブツブツと反論を繰り返していた。
「とにかく、今日は早々にして帰ることだ。それと主はやて、私達は鍵をかけて寝ますので、間違っても起こさ
ないようお願いします」
遠まわしに苛立ちを己の主にぶつけ、満足したらしいシグナムが去っていく。テールランプが見えなくなるま
でそれを見送った三人は、先ほどの反省もどこに消えたか、次の店へと彷徨い肩を貸し合いながら、どこぞの中
年親父の様に、ミッドチルダを徘徊した。
道中、口々にシグナムへの不満をぶつけながら、時折声をかけてくる軟派な男達を睨みつけつつ、適当に見つ
けた二件目ののれんをくぐる。
つまみと酒を半ば怒鳴りつけるように注文し、他の客に管理局の醜態を晒しながら、溜めに溜めた愚痴を肴に
思う存分飲み続けて三件目。
途中、トイレへと駆け込みながらも続く四件目五件目とはしごと続け、気づけば空は僅かに早朝の顔を見せ始
めている事に気づいた。
もう営業している店も殆どない。そして、フェイトは赤ら顔で帰宅するわけにも行かず、はやてはシグナムに
帰ってくるなと言及されている。
ならばと家主であるなのはが立候補し、新たな飲みの場を見つけた三人は目指すべく高町家へと千鳥足で歩き
出す。
既にそれぞれの限界はとっくに超えていた。最初から変わらぬペースで飲んでいたなのはとはやては勿論、遅
れを取らぬようにと一番のハイペースで飲んでいたフェイトも同様。
最早それぞれが何をしているのかが分からない始末。はやてはなのはの胸を揉もうと背後に回り、そんなは
やてをバルディッシュで牽制しつつ、フェイトが直に胸を揉む。フェイトに乳首を抓られ、身を捩じらせながら、
なのはは誰が見ているのかも分からないミッドチルダの早朝で、甘い声をあげていた。
「――たらいまぁっ! ヴィヴィオ、なのはママ帰ってきたよお!」
誰もが頭を抱えたくなるこの状況、酔っ払い達はヴィヴィオの熟睡しているであろう高町家に着いてもおかま
いなしだった。
コンビニで買った缶ビールとつまみをテーブルに並べ、フェイトが他のつまみを探すため冷蔵庫を漁る。はや
てはソファに寝転がり、早朝のニュースを流し始めたテレビに何が楽しいのか大声で笑い、なのはは二人を背に
して愛娘の眠る寝室へと移動した。
「ヴィヴィオ? なのはママ帰ったよ? お帰りのチューして欲しいなぁ」
勿論深い眠りについているヴィヴィオが起きる気配はない。明日――正確には今日もヴィヴィオは学校だ。こ
んな時間に起こすわけにもいかない。だが、それを理解できるなら己も仕事があるのだと確り理解している筈で、
つまりは最早正常な思考の9割ほどはアルコールによって機能していなかった。
起きてよぉ、と母の甘ったるい声にだが、ヴィヴィオは起きる事はない。近づく酒臭い息に眉を潜めるが、そ
れだけだ。
僅かになのはの眉が上がる。一向にお帰りのキスをくれない娘に苛々は募る一方で、気づけば仕返し代わりか
ヴィヴィオの胸に手を乗せ、そのまま躊躇いもせずに揉み始めていた。
とそこへ、
「なんやなんや、いないと思ったらこんなとこ――って、何やってんのなのはちゃん!?」
運良く大事に至る前にヴィヴィオを取り上げたはやてが、割と本人にしてみれば真剣な表情でなのはを睨む。
その後ろでは、フェイトも同じようになのはに怒りをぶつけていた。
「あかん。さすがにこれはあかんよなのはちゃん」
「そうだよ……まず触るなら私の胸でしょ!」
「フェイトちゃんは黙っとき。ええかなのはちゃん。はやてちゃんは裏切られた気分で一杯や。何でこの場に私
を呼ばへんの? 幼女の胸を揉むのは私の仕事やろ?」
ごめんなさいとシグナムに叱られたとき以上に反省を見せるなのはにはやては大仰に頷き、蠢く指が狙いを定
めているのは今も熟睡中のヴィヴィオの胸。フェイトは未だに不機嫌な様子で、なのはの胸を後ろから鷲掴みし、
弄んでいた。
「お、おぉ……これはこれは……」
「んんっ、最近ねっ……ヴィヴィオの胸、膨らんできて――ひぁん! スポーツブラくらい、そろそろぉっ、用
意したほうがいいのかなって、フェイトちゃんに……胸、気持ちいい……でもぉっ、私のヴィヴィオの揉みたい
のぉ……!」
感激したかのようなはやてのため息が、酒となのはの喘ぎとその娘の苦しそうな寝息で溢れる寝室に、混じる
ように小さく漏れた。
まだ小さいながらも、確りとした柔らかい感触がはやての手の平に展開されているのだ。それを見るなのはは
歯軋りをし、娘の胸が揉めないことにフェイトの腕の中で暴れながら、当初二人に相談事を持ちかけた原因であ
る娘の胸を睨みつける。
「ほんとええ感触はやぁ……さっすが、将来が約束されているだけの事は――」
「ひぎぃぃぃぃぃぃ――!!!」
どこか悲鳴の様にも聞こえる絶叫が、なのはの口から飛び出していた。
目の前で露にされ、時折身じろぎをするヴィヴィオの反応を伺いながら胸に触れているはやてが、心の底から
憎らしかった。
ゆりかごでの戦いから早数年。娘は幸福にも大した病気もせず健康に育ってくれている。いつも母の心配をし
てくれる優しい子で、そんな娘の成長に一端を赤の他人であるはやてが独占しているのだ。
相変わらずフェイトに胸を揉まれ、乳首を転がされながら耳を甘噛みされる快感に、早くも身体は音を上げ始
め、途方も無いくらいに火照っている。けれども、耐えられたのは娘への愛情あってこそ。せめてもと、フェイ
トを振り払い、狙いを定めるは、苦悶の声を洩らしているヴィヴィオの小さな唇だ。
前歯が勢いよくぶつかり、瞬間ヴィヴィオの身体が大きく跳ねる。だが構わなかった。
そしてするのは、普段しているような唇を軽く触れさせるだけのキスではなく、舌を絡め唾液を混ぜ合わせる
深いキス。
「ええなぁ、なのはちゃん……私もや」
言って、はやてがヴィヴィオの唇ではなくなのはの唇を奪う。母と娘の混ざる唾液を自身の唾液と絡め、存分
に口内で転がし味わって。
口内の唾液もそのままに次はフェイト。なのはから逃げられ、今度はヴィヴィオに狙いを定めていたフェイト
の唇を奪い、舌を絡めた。
合計で四人のものを混ぜ合わせた唾液で喉を潤して、酒臭さにほんのりと熱を篭らせた吐息と共にはやてが脱
力した。
「ヴィヴィオの胸、やーらかいねぇ……ママが一杯もみもみして、すぐに大きくしてあげるからね?」
その隙に、なのはははやてからヴィヴィオの胸を奪還した。手の平を押し付けるようにして胸の形を変え、若
干危険な様子で、アルコール成分過多の唾液を満遍なく娘の白い胸元に塗していく。
「んんっ……はっ……っ……」
そして耳にするのは、幼いが故に妖しい艶を持ったヴィヴィオの嬌声。なのはを含む三人が一瞬動きを止め、
少女の喘ぎに頬を綻ばせて至福の時を共有した。
「あのね、本で読んだんだけど小学四年生くらいの女の子って、もう一人で出来るらしいんだ」
「へぇ、そうなんフェイトちゃん?」
「うん。キャロがしてるの見た事ある」
なのはから許しを受けたフェイトが、ヴィヴィオに胸に手を収めながら視線を巡らせる。なのはの愛読書であ
るふんどし姿の少女が描かれた育児書の内容を思い出しながら、なのはがヴィヴィオの割れ目を布越しに擦って
いるのを眺めた。
なのはが指で触れる箇所、子供らしいヴィヴィオの白い下着は、見るだけで分かるほどに湿り気を含んでいる。
この年頃の体格の子がヴィータしかおらず、一度も触れさせてくれないと嘆くはやては食い入るようにヴィ
ヴィオの秘所を見つめ、目を輝かせていた。
湿り気が増し、下着に重さを感じ始めた頃に、ようやくなのはがヴィヴィオの下着をずり下ろす。片足だけに
下着をぶら下げた格好のヴィヴィオは、脚を大きく広げられ、桃色のバインドで固定された。
「ちっちゃい子のは初めてや」
「でも、小さい頃のなのはと形が違うね」
「うーん、フェイトちゃんともかなぁ……小さくて、ひくひくしてて、いやらしい」
まだ誰も、本人すら触れた事が無かった無毛の未開の門は母であるなのはに触れられ、ほんの少しだけ左右に
口を広げているようにも見えた。それを促すなのはの指先が、発達していない小陰唇ごと門を左右に開き、愛液
を滲ませている小さな膣口を外気に晒す。
さすがの刺激に、ヴィヴィオはまるで逃亡中の犯人が如く息を切らせ、今まで以上に身をよじらせ始めている。
ヴィヴィオ以外の三人も同様だ。酔いが体調を悪化させ、本人達も何をしているのか分からずまともな理性な
どないこの状況。寝ている少女に悪戯をすると言う興奮が、一様に彼女達の鼓動を跳ね上げさせていた。
特になのはは最早我慢できないのか、しきりに太ももをすり合わせ落ち着く様子が無い。フェイトに愛撫され、
そして今娘にしているこの行為は言いようの無い背徳をなのはに感じさせるには十分で。
片手だけで左右に開き除かせた膣口の周りをくすぐっているその指も、背徳感を証明するかのように震えて
確かにはなってくれない。
「はぁ……っ……ヴィヴィオの、匂いだけでイッちゃいそう……」
全身に回るアルコールも手伝ってか、身体の穴という穴全てが開き、汗とそれ以外のものを滲ませている感覚
がした。それをそのままに、ヴィヴィオの桃色の秘所に鼻を近づけ、更に強くなる匂いで肺と欲望を満たしてい
く。
はやても身体の熱さに耐えられなかったのか、乱れた制服を脱ぎ捨て、やや控えめの胸をヴィヴィオの枕代わ
りにしてやりながら、幼い胸に執心した。
「ヴィヴィオ、お口開けられるよね?」
フェイトは、ベッドの下から取り出したなのは愛用のバイブレータをヴィヴィオの口に触れさせていた。
母の愛液が染み付いたそれを、ヴィヴィオは小さく口を開き受け入れる。乳を吸う赤子の様に口をすぼめてい
るヴィヴィオは亀頭部分を咥えている。時折漏れる空気の音と、あまりに強い吸引の為か、へこんだ両頬に思わ
ず違うものを想像してしまい、更に興奮は増長していく。
その溢れ出して止まない欲情に従い、フェイトから奪い取ったバイブレータを自らヴィヴィオの唇に触れさ
せ遊ばせ始めたなのはは、左手を下着の内側に突っ込み、溢れた愛液を掻き混ぜる。
ヴィヴィオの喘ぎと、はやての至福の吐息。なのはが自慰をする音と、ヴィヴィオよりも淫らな嬌声。そして
それに加わったのは、フェイトが新たに取り出したロータの音。
「んっ――!?」
「あかんってフェイトちゃん。そな強いの……ヴィヴィオ、ビクンビクンってなってるやないの」
「ちょっとだけだから」
幼いヴィヴィオに秘所への刺激は強すぎる。その為か、それとも己の欲望に正直になってか、フェイトはロー
ターをヴィヴィオの肛門に触れさせ、反応を楽しんでいた。
「はぁ、はっ――んっ……ふぅ――ぅぁ……っ……!」
「ははっ、ヴィヴィオ、なのはと一緒だね。お尻好きみたいだ」
ローターが触れた瞬間、全身の強張りと共にヴィヴィオの肛門が収縮する。慣れる前にローターを離し、緊張
を解いた瞬間を見計らって、再びフェイトがーターを近づける。
ヴィヴィオの反応を楽しむ紅い瞳に、納まりがつかなくなりそうな嗜虐心がちらついている事にはやてが気づ
く。硬くなったヴィヴィオの乳首を転がし、フェイトが肛門へ刺激を送るたびに小さく揺れる幼い胸を好き勝手
に遊ばせながら、やや呆れ顔で苦笑した。
「フェイトちゃん好きやなぁ。なのはちゃん、羨ましがるとちゃう?」
「なのは、今ヴィヴィオに夢中だから。それにヴィヴィオがお尻で気持ちよくなったら、なのはにもさせてあげ
るんだぁ……想像するだけでゾクゾクしちゃう……」
「変態やな」
「女の子の胸なら誰でもいいはやてに言われたくないな。それになのはのご所望だから」
フェイトとはやて。二人の視線がなのはに向かった。
「えへへ……ヴィヴィオのお口いやらしいなぁ……あそこもひくひくさせて……でも、ヴィヴィオのエッチな姿
もっと見たいなぁ……」
なのははヴィヴィオの濃い匂いに当てられたのか、ヴィヴィオがバイブレータを咥える姿に夢中になっている。
溢れた唾液を飲み込むなのはの喉が艶かしく動く。だが、突き出している舌を伝って垂れる唾液が、ヴィヴィ
オの真っ赤になっている頬を汚していた。
「ね? 変態ママだから……っと、そろそろいい感じかな」
ローターの刺激で、緊張していたヴィヴィオの肛門がフェイトの指を受け入れられる程には柔らかくなって
いた。
指を第一関節まで突っ込み、奥ではなく孔の入り口付近を擽るように動くフェイトの指に、自然とヴィヴィオ
の腰が突き出されてしまう。
垂れた愛液を潤滑液に更に奥へと指を進ませ、同時に舌で孔の淵をなぞってやった。口内に広がるヴィヴィオ
の味をまずはゆっくりと楽しみ、
「ほらなのは。ヴィヴィオのお尻の味だよ」
続いて物欲しそうにしていたなのはに分け与えてやる。
口内を暴れるなのはの舌に動きを合わせながら、指をもう少しヴィヴィオの肛門奥深くまで。やはり慣れてい
ないヴィヴィオの肛門は痛いくらいに指を締め付けてくるが、それが逆に心地よい。
フェイトの愛撫に幼い身体は、幼いながらも反応し、全身に汗をかいている。今や、いつ目覚めてもおかしく
ないこの状況で、思い思いに欲望をぶつけている少女が起きてしまった時の事を妄想しながら、三人の行為も徐
々にエスカレートしてしまう。
ヴィヴィオの尻に顔を埋めているフェイトは、娘の脇の下に舌を這わせ始めたなのはとディルドーで繋がりな
がら、嬌声をあげて。
はやては好奇心も相まってか、ヴィヴィオの目をリボンで覆いながら、今度は逆に自分の胸をヴィヴィオに吸
わせ始め、転がっていたバイブレータを己の子宮に咥えさせる。
「んくぅ……ふぅ……ひ、あっ……ぁ――!」
ややあって。
三人の手によって、開発される性感帯に苦しみ、だが開けっ放しの口から嬌声と唾液を撒き散らすヴィヴィオ
は、夢の中で普段母とフェイトがしている様な事を自分にされている夢を見ながら、幼い身体を硬直させた。
どうやら達してしまったらしい。懇々と湧いてくる愛液が、開いた割れ目を水飴のように飾っているのに魅入
られながら、三人が絶頂の声を寝室に響かせた。
* * *
高町ヴィヴィオは自身にのしかかる重さに耐え切れず、苛立ちをふんだんに含んだ声と共に瞼を持ち上げた。
「ぅ……まだ、眠い……」
不思議と、全く眠った気がしなかった。変な夢を見てしまったからだろう。気を抜けば下りてしまいそうな瞼
を強引にそのままにし、自分を枕代わりにしていた不届き者を睨みつける。その鋭い視線の先、あるのは枕を探
して腕を彷徨わせている金色の塊だ。
まぁ、割りと良くあることである為かヴィヴィオは驚かない。いつもは柔らかい金の髪が乱れに乱れていても、
フェイトが裸であったとしても特に変わりがある訳ではなく、フェイトが泊まった次の日の朝のいつもの光景だ。
唯一違うとすれば、尋常ではない酒の匂い。前日の記憶を呼び起こし、母が飲みに行くと言っていた事を思い出
せば、疑問はすぐに消えてくれた。
とりあえず、枕にされた恨みを込めてフェイトの身体を蹴飛ばしてやり、ここにはいない母を捜すため寝室を
後にする。自分が裸である事には疑問があるが、考えないでおく事にしていた。フェイトがいない夜、たまにこ
う言ったことも何度かあったか、それと同じくきっと、考えてはいけない部類の事だから。
「なのはママ? いないの……?」
片足に引っかかっていた下着だけを身に着けて、ヴィヴィオがリビングへ。あったのは寝室のフェイト以上の
酒臭さと、大量の缶ビール。そしてそれと同じく転がっている裸のはやて。
珍しい事もあるものだ、とヴィヴィオが目を瞬かせる。はやてに寝室から引っ張ってきた毛布を与え、なのは
を見つけたのはややあって。
「……」
母は、便器を抱きしめながら安らかに眠っていた。勿論裸で。
周囲には、はやてと同様大量の缶ビールと、気にしてはいけない気がする料理酒が。
「んんっ……ヴィヴィオ……」
「なのはママ、大丈夫? 気持ち悪いの?」
「……ぁ……ヴィヴィオだぁ……」
「んぐっ、げほっ! なのはママお酒臭い!」
臭い息を吐きかけられ、思わずヴィヴィオが激しく咽た。なのはは気にしていない様子で、裸のままヴィヴィ
オにもたれかかり、頬擦りして恍惚に浸っている。
何かが危ないと感じたが、遅かった。
朝の十時過ぎの平日の事。街を騒がせている大事件が更なる大きな動きを見せるこの日、少女は一つ大人の階
段を昇っていく。
無論、二日酔いの他二名がこの後で参加したのは言うまでも無い。