とある魔術の禁書目録 13フラグ目

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1前スレの1じゃない
鎌池和馬氏の著作 『とある魔術の禁書目録』 のエロパロスレです。
雑談も結構ですが、目的を忘れない範囲にて皆で楽しみましょう。

前スレ
とある魔術の禁書目録 12フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1229736089/

とある魔術の禁書目録
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1144682421/
とある魔術の禁書目録 2フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160741334/
とある魔術の禁書目録 3フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168450515/
とある魔術の禁書目録 4フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1173925452/
とある魔術の禁書目録 5フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1184435294/
とある魔術の禁書目録 6フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191802991/
とある魔術の禁書目録 7フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197245107/
とある魔術の禁書目録 8フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203107365/
とある魔術の禁書目録 9フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1210639825/
とある魔術の禁書目録 10フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1219072030/
とある魔術の禁書目録 11フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1225625574/

2chエロパロ板SS保管庫
(ライトノベルの部屋>とある魔術の禁書目録の部屋)
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/

総合データベース
ttp://www12.atwiki.jp/index-index/

伝説の13Pは、『こんな夢を見た。』に。
2名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:14:52 ID:zXFQndME
>>1

立てよか立てまいかで悩んでた。
今度から次スレは>>970くらいで準備したほうがいいかな。
容量は450KB(いかないだろうけど)くらいで
3名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:14:55 ID:bFTnhqWz
>>1乙だにゃー
4名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:23:51 ID:XqGLiQAs
>>2
そうだな。
余りに遅いと前スレの986みたいにすぐ落ちるスレに書き込ませてしまって申し訳ない。
(姫神ネタだと却っておいしいのかもしれないが)
5名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:29:06 ID:YCCDyHXx
事実、さっきのは990から欲望に負けて頑張って連続投稿してしまった俺がいるし。

すまん
6名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:32:19 ID:zXFQndME
>>5
携帯厨カエレ^^



って言われて叩かれる前にここでのマナー勉強したほうがいいよ
言い訳するくらいなら二度と出てこないほうが懸命
7名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:38:47 ID:YCCDyHXx
>>6

忠告ありがとう。
マナーを守るようにするよ
8名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 02:47:55 ID:zXFQndME
まーここはテンプレない分暗黙の了解で通ってるからね。
半年ROMれとはよく言ったものでROMってそういう暗黙知とかを感じ取って欲しい。
マナーとかは基本は他のパロスレと同じ。他のパロスレ見て回ったりしてみてもいいかも。
9名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 03:16:48 ID:YCCDyHXx
>>8
親切に教えてくれてありがとう。助かるよ
10名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 04:54:59 ID:QoGvXZAd
新スレの初っ端から言いたかないが、とりあえずsageることを覚えようか。
11名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 06:53:22 ID:+gddTJjp
>>9
未成年は一生ROMってろ
12名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 07:01:49 ID:YCCDyHXx
了解
一回できるかテスト
13名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 07:04:47 ID:8ScF4AFd
テストなんて他所のスレでやれよ
これだから携帯は
14名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 07:16:46 ID:YCCDyHXx
これだから携帯はとか何ですか?
別にいいじゃないですか?
携帯でやってる人でもちゃんとマナーを守ってる方もいると思いますよ。私の場合は迷惑掛けてしまいましたが
すいません
15579 ◆UHJMqshYx2 :2009/02/04(水) 07:45:44 ID:4xgFLIHC
良い雰囲気だねえ。



……半年ROMってたほうが良さそうだな、俺。
16名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 09:45:28 ID:uZGBM49o
>>14
うざいなこっちいってろ
初心者の質問
http://gimpo.2ch.net/qa/i/
17名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 10:15:24 ID:57FygTF9
スレ建てご苦労様です、とミサカは新スレはこちらでいいのか不安に思いながら>>1に労いの言葉をかけてみます
18Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/04(水) 12:05:20 ID:VjslpvhE
>>1様スレ立てお疲れ様です。

はてさて、既に日は過ぎましたが、節分モノ(禁書×上条)を投下させていただきます。

でわ。
『とある日本の伝統行事(節分編)』



「グーーーッド、モォーーーニン、カぁミやぁーーーん」
 頭に響く大音声に、上条当麻はしかめっ面をして耳から携帯電話を放す。
 これが、可愛い女の子だったら幾分か心も晴れ晴れとするのだろうが、相手は身長180センチはある金髪野郎、土御門元春ではテンションも下がろうと言うもの。
 むしろこんな朝から電話が来るなんてきっと良く無い事が起きているに違いないと思わずにはいられない。
 上条は目の前に携帯を持ってくると、マイクのように口に当てて、
「テメェ、バカ御門ぉ! 朝っぱらからウルセーんだよ! 耳がキーンとしたじゃねぇーか!!」
 と叫んだ。
 するとスピーカーからは「うわ!? こっちはまだ真夜中ぜよ? 静かにして欲しいにゃー」と微かに聞こえて来て、上条の神経を更に逆なでする。
「土御門、お前、また最近学校に来ないと思ったら外国かよ?」
 何処にいんだよ? この不良金髪は、と上条は続けて電話の向こうにいる愛すべき隣人に毒づいた。
「そうぜよー。ま、場所は教えられないが、これでも土御門サンは色々と急がしいんだぜい。世界平和の為とかそんな感じでにゃー」
 きっと土御門の事だから電話の向こうで偉そうに胸なんか張ってんだろうと、上条は携帯電話を穴が開くかと言うほどじっと眺めた。
 その電話からは「おーい、カミやーん、聞いてるかにゃー?」と土御門の声がする。
 ちょっとイラっと来た上条は、ふぅーとため息を着いて気を落ち着かせると携帯電話を再び耳に当てた。
「へいへい、お忙しいこってなによりですー。その調子で大事な大事な舞夏を一人にしておいて愛想つかされないといいな、シ・ス・コ・ン・ぐ・ん・そ・う・サ・ン」
「ん、んな!? 何言ってんだカミやん!! おま、お前に何が判る!? お、俺と舞夏の間には切っても切れない熱く熱い目くるめく――」
 上条は電話の向こうの土御門の慌てブリにしてやったりの笑みを浮かべながら、
「そっちは夜なんだろ? 静かにしろよぉー土御門ぉ」
 と追い討ちの言葉をかける。
 すると、「くっ! かっ! こっ!」と声にならない叫びが聞こえたかと思うと、暫しの沈黙の後に電話の向こうから土御門のため息と思しきものが聞こえた。
「――カミやんも人が悪いんだぜい。それにしてもその人の心理を突いた的確な話術には恐れ入るにゃー」
「ははは、こう色んな事件に巻き込まれますと、勉強嫌いなカミジョーさんも色々とスキルアップいたしますのですよー」
 などと、学校の某幼児体型の先生の物まね交じりに答える上条。
 自慢しているはずなのに、乾いた笑いしか出て来ない――あ、目から心の汗が止まらないや……などと、涙を拭いながらそんな事を思う上条に、今度は土御門が逆襲を仕掛けた。
「へー、さっすが我らのカミや〜ん。フラグ立てまくりの、喰いまくりの喰われまくりは伊達じゃないぜよー」
「ん! んなぁぁぁああ!!?」
 土御門の爆弾発言に、上条は素っ頓狂な悲鳴を上げる。
「テ、テメェはカミジョーさんの何を知ってるってんですかコノヤロウ!!」
 その時、上条は背を向けているので判らなかったが、上条の皿からアジの開きを取ろうとしていたインデックスがこの叫び声に驚いてぴょーんと跳ね上がった。
 その拍子にテーブルの上に飛び出したアジの開きを、一生懸命上条の皿の上に戻すと、箸と茶碗を手に、玄関の方に顔を出す。
「ねぇーとうまー、大丈夫ぅー?」
 インデックスの声に、携帯電話に向かって小声で罵詈雑言を浴びせている最中だった上条の背中がビクッと跳ねると、ギギギと擬音が聞こえそうなくらいぎこちなくインデックスの方に顔を向ける。
「ド、ドウシマシタデスカ? インデックスサン」
「それはこっちが聞きたいかも」
 携帯電話の向こうから土御門が、「奥さぁ〜ん、お宅のダンナ浮気してますにゃー」と声が聞こえてきたところで、上条は携帯電話を睨みつけると通話を切ってしまう。
 さらに、そのまま電源もOFFにすると無造作に靴箱の上に少々乱暴に置いてしまう。
 そして、作り笑いを浮かべて、さあさあ朝飯の続きだーと、いぶかしむインデックスを促して部屋の中に戻るのだった。


 上条は、朝食が終ってからと言うもの様子がおかしいインデックスを、学校に出かける準備をしながらも注意深く観察していた。
 今日は何だか何時もより入念に歯を磨いている。
 それはもう、刃物の切れ味を増す為に入念に手入れをしているようで、上条の背中には否応無く冷たいものが流れる。
 今朝の上条は、珍しく早くに目が覚めたのでいつになく手の込んだ朝食を用意した。
 これを食べればインデックスもさぞや喜ぶであろうと内心ほくそえんだ上条だったが、その幻想は土御門の電話一つでぶち壊しになった。
 全ては、アホなシスコン軍曹のせいだ。
「は〜、不幸だぁー」
 ため息と共に何時もの口癖が口を突いて出る。
 シスコン軍曹と言えば何か忘れているような気がした上条だったが、今は目の前に迫る危険の方が大事と、そこで考えるのを止めてしまう。
 そして、かくなる上はまだ早いが学校に行きますか。カミジョーさん、やっぱり自分が一番大切ですので、などと言いながら、部屋の隅に置いてある学生鞄を手に取ろうとした。
「あ、あれ? とうまー、もう出かけちゃうの?」
 はい、インデックスに見つかって脱出失敗――いやいや、まだカミジョーさんは諦めません! とばかりに上条は、
「あ、いや、朝飯も食べ終わったし後片付けも終ったしなー、珍しく早起き出来たから、今度は珍しく早くに学校行ってみようかと思ってみたりなんかして……」
 などと言ってみたが、自分でもガラでもないと思って勝手に言いよどんでしまった。
「そうだ! 『早起きは三文の徳』的な何かを期待して町を散歩してみようかと」
「とうまが何を言いたいか全然わかんないけど、すっごく言い訳っぽく聞こえるのは何でかな?」
 インデックスの鋭い指摘に慌てる上条はしどろもどろになっていい訳を始める。
「いやいや、いやいやいやいや、そんな事はありませんでせうよ! カミジョーさん、突然変異的天啓により勤勉勤労の意欲に目覚めまして――そうそう、まず手始めに『肩揉み』でも如何でしょうか?」
「あらゆる奇跡を否定するとうまに天啓が下るのはおかしいかも!? それよりその指の動きは色々と想像力を掻き立てられて怖いかも」
 上条がわきわきと動かす両手を、インデックスは何かおぞましいものでも見たかのように顔をゆがめて見つめると、すすっと上条から少し離れた。
 それを見た上条はちょっと調子に乗って、
「いや姫! 逃げずとも良いではありませんか? これなる私めの十指、巷で中々に評判が良いのでございますよ?」
 などと言って、更に指を複雑に動かしながらインデックスに詰め寄った。
「やっ……とうま、やっぱりそれはちょっと怖いかも……」
「何々、怖いのは最初だけ――ささ、インデックス、後ろを向いて――」
 上条はくるっとインデックスを後ろに向かせると、「いっくぜ、インデックス!」とさらさらの銀髪を掻き分けて、肩や首に指を押し当てて力を加えた。
 すると、くいくいっと首や肩を押されたインデックスは、
「あっ、ハァ♪」
 と妙になまめかしい声を上げると、膝から崩れ落ちるようにしてその場にストンと座ってしまう。
 そんな姿と、先程のインデックスの声に、こちらもドキドキが止まらない上条は、
「お、おい。大丈夫かインデックス?」
 と自身の興奮を抑えつつインデックスの心配をする。
 そのインデックスはと言うと、これがとうまの魅力の一つかも、これはかなり抗い難いものがあるかもとか何とかぶつぶつ言っていたが、幸い上条には聞こえなかったようだ。
 そして、少し息を整えると上目遣いに上条を見上げて、
「まだ時間は大丈夫だよね? とうまに聞いて欲しい事があるんだよ」
 そこに座って、と頬を赤らめつつ、そして若干神妙な面持ちで上条にテーブルの辺りを指し示した。
 上条はその言葉に従ってテーブルの側に座る。
 上条が座ったのを確認すると、インデックスも四つん這いで這って来て上条のすぐ側に座る。
 そして、若干もじもじした後に、おずおずと喋り始める。
「ね、ねえとうまー、今日は何の日か、知ってるぅ?」
 上条が初めに頭に浮かんだのは「?」だった。
 本当に正直言って何も思い浮かばない。
 かと言って万が一変な答えを返してしまうと自分の『記憶喪失』がばれる恐れがある。
 ここは慎重に行かねばなるまい、と上条は気を引き締める。
 そして、インデックスの表情から何か読み取れないかとじぃーっと見つめてみる。
 あんまりじぃーっと見つめたものだから、インデックスは恥ずかしさでまたもじもじしてしまう。
「インデックスの誕生日……じゃないよな」
 上条は、途中まで言ってインデックスにキョトンとされたので、咄嗟に言い直した。
(マジで何も思い浮かばねー。インデックスが何だかすっげー期待してるのは伝わってくるんだけど、他にイベントったってなー)
 上条は、腕を組んで「んー」と唸ったまま黙りこくってしまう。
 そんな姿を見たインデックスは、
「ねえねえ、本当に判らないかなー? 日本の伝統行事だってまいかから聞いたんだよ? とうまって本当に日本人? って疑っちゃうかも」
 とじれったくなってヒントになるようなキーワードを上条に告げる。
 日本の伝統行事ねぇーと、上条は部屋にあるカレンダーに目を向ける。
 上条の部屋にあるカレンダーは、年と月日と曜日しか判らないとてもシンプルな物だ。
(今日はー、えぇーと2月3日かー。2月3日ってーとぉー……)
「節分か?」
「あったりぃー!」
 インデックスが嬉しそうに上条に抱きつく。
 すると当然、上条の体にインデックスのあんな部分やこんな部分が触れたり、何でいつもあまーい臭いがするんでしょーか? と言う気分になる。
 上条当麻も健全な男子高校生なので、反応する所は反応する訳で。
 取り合えず、照れ隠しにインデックスの抱擁をそっと外すと、
「じゃ、帰りに豆買ってきてやるよ」
 と言って立ち上がろうとする。
 上条の頭の中では、ピンクの靄を必死で追い払おうと、
(インデックスがそんなに豆が好きだったなんて知らなかったぜ、そうだ、今夜は豆料理でもチャレンジするかな?)
 なんて事を考えていた。
 だから、引き離されたインデックスが捨てられた子猫みたいな顔をしたのに気がつかなかった。
 そのインデックスは、下を向いて頭(かぶり)を振ると、
「違う違う、いや、違わないけど、お豆大好きだけど、違うの。豆だけじゃイヤかもぉ……」
 と、消え入りそうな声で言った。
 その言葉に立ち上がりかけた上条の動きがピタリと止まる。
(豆以外に何があったっけか……鬼? いや、鬼は食べられないな……)
 インデックスの判断基準を「食べられる」、「食べられない」で分ける上条はすごいと思う。
 そんな上条の頭にある食べ物の名前が思い浮かんだ。
「恵方巻」
「そうそう、それだよそれー」
 インデックスがガバッと顔を上げて上条を見つめる。
 その期待に満ちた眼差しの何と眩しい事か。
 上条は、先程やましい気持ちになった事を心の中で詫びながら、
「そっか、じゃー帰りに買って――」
 と言って再び立ち上がろうとした。ところが!?
「だめぇー!!」
 その上条の横っ腹に突き刺されとばかりにインデックスが飛びついてきた!
 上条は「おふぅ」とか無様な叫び声をあげると、インデックスと一緒に倒れこむ。
 しかも倒れた先にはベッドが在り、上条はベッドのふちで盛大に後頭部を強打する。
 無言のまま、ジタバタとのたうつ上条の上に馬乗りになる形でインデックスが顔を覗き込んでくる。
「と、とうまぁ……大丈夫?」
「不幸だぁ……イ、インデックスぅ……おま、何がそんなに不満なんですか?」
 上条は、涙目になりながらインデックスの仕打ちに抗議する。
 所が、その言葉を投げかけられたインデックスが突如ふるふると震えだす。
 これはまずい、と本能で感じた上条は「あの……インデックスさん?」と、毎回役に立たない猫ナデ声をかける。
 そして、お約束のようにインデックスの感情が爆発した。
「不満だらけだよ! とうまは最近ちっともインデックスの事を構ってくれないからすっごく不満!!」
 捲くし立てる様に言うと、これが『釣った魚にはエサをあげない』って事なんだよね、と天井を見つめる。
「お、おま、何人聞きの悪い事言ってんだ! 俺が何時インデックスを蔑ろにしたって言うんだ」
 上条の叫びに、インデックスはキッと上条を睨みつける。
「ひっ」
「最近はエッチな事全然してくれないし」
(どき!?)
「帰りが遅かったり、帰ってこない日もあったりして――」
(どきどき!!?)
「香水やら石鹸の臭い――私が気がつかないとでも思ったのかな?」
(どきどきどきっ!!?)
 インデックスに図星を突かれて、上条は声も無く口をただパクパクさせる。
 そんな上条の姿を見て、インデックスがふと悲しそうな顔をする。
「私とエッチしたって……、やっぱりとうまはとうまのままで……、困ってる人には弱くて……、女の子にはもっと弱くて――」
 インデックスの静かだが悲しみが込められた言葉に、上条はただ聞き入るしかなかった。
「――でも、そんなとうまでも好き。いや――そんなとうまだから好きなのかも。この気持ちは絶対変わらないんだよ」
 最初は自身に、最後は上条に、インデックスは心を言葉にしてぶつけた。
 上条は、そんなインデックスの心の底からの言葉に心打たれていた。
 こんな不実な自分をこんなにも好いてくれるインデックスに何を返してやれば良いのかと、普段なら饒舌な上条だが、何も言葉が出て来ない。
 そんな上条に構わずインデックスは一変して口元に笑みを作ると、
「だからね――とうまのこれで『恵方巻』するんだよ」
 と、すっと上条の股間に手を伸ばす。
 そして、かわいらしい指が妖しい旋律をもってやわやわと揉みしだくと、呼応するようにズボンが盛り上がる。
「ひぅっ!?」
 考え事に夢中だった上条は、急な刺激に驚いて情け無い悲鳴を上げてインデックスの事を見つめる。
「まだインデックスに反応してくれるんだね。嬉しいかも」
 そんな上条の顔を、普段は見せないような妖しい笑みを浮かべて見つめるインデックスに、上条は心を鷲掴みにされた。
(ついに喰われるのか? だからさっきあんなに一生懸命歯を磨いていたんだ。父さん、母さん、僕は男を止めるみたいです)
 そんな葛藤をしている上条を他所に、インデックスは言葉を続ける。
「本当の『恵方巻』って、節分の夜にその年の恵方に向かって目を閉じて一言も喋らず、願い事を思い浮かべながら好きな男の人のお○ん○んを口いっぱいに頬張ってセ○エ○を一気飲みするのが習わしなんだよね」
 上条の世界が凍りついた。
 視線を逸らし、頬を赤らめ恥ずかしそうにするインデックスを目の前に、1秒、2秒、3秒……。
「あ、あの……インデックスさん?」
「なぁに? とうまぁ」
 金縛りから解けた上条は、おずおずとインデックスに呼びかける。
 それにインデックスは、満面の笑みをもって答える。
 そして次の瞬間、
「だ、誰が一体そんなトンでもピンクイベントをお前に教えたんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!?」
 今度は上条が爆発した。
 インデックスのきょとんした顔を眺めながら、ぜーぜーと息を吐く。
 何処のどいつが、純真無垢な俺のインデックスにぃーーーーっと、些か自意識過剰な呟きは幸いか残念か彼女には聞こえなかったようだが。
 ぎりりと、上条は奥歯を強く噛み締めると、視線をインデックスから逸らして、今回の犯人を考えてみた。
 そして、その答えはすぐに見つかる。
(そ、そう言えばさっきインデックスは誰かの名前を――!?)
「舞夏か?」
 あのハレンチ義兄妹どもぉ〜!! どこまで……、どぉこまで我が家を騒乱に巻き込みますかぁ〜!! と上条が息巻いて上体を起こそうとするが、上に乗っていたインデックスが素早く上条の体に自身の体を預けてきた。
「お、おいインデッ――」
 上条の言葉は最後まで発することは出来なかった。
 インデックスはするりと、両腕を上条の後頭部に差し込むと、上条の頭を抱きしめるように引き寄せた。
 そして、静止の言葉を発しようとした上条の口に、自身の唇を押し付けたのだ。
 そこから暫くの間、お互いの耳は、微かな息遣いと、湿った水音に支配された。
 それからどれ位の時間が立ったのか、「ちゅぴっ」と言う音と共に、インデックスの体が上条から離れる。
 二人の唇からは、愛の残滓とも思える唾液が一筋の銀の橋を架ける。
 荒い息を吐きながら、それでもまだ物欲しそうに口を開けて舌を突き出す上条を見下ろしながら、インデックスも自分の上がってしまった息を整える。
 そう、彼女にはまだこれから大事な行事が待っているのだから。
「今は朝だけどぉ、このままだとやっぱり一番は難しそうだから……」
「やっぱりするのか? やっぱりするんですね? やっぱりするんだな……、不こ――」
 にっこりと最後通告をしてきたインデックスに、上条は今だ朦朧としながらも最後の抵抗を試みるのだが、
「ねえとうま、不幸なの?」
「――いえ、幸せです」


 その日、上条は学校に遅刻する事になる。

 そして、そんな上条はまだ知らなかった。

 『恵方巻』を吹き込まれたのが、インデックス一人では無かった事を。

「カミやーん、折角心の準備だけでもさせてやろうって思ったのににゃー。舞夏の話じゃ常盤台の女の子にも『恵方巻』の事喋ったらしいんだぜい」
 土御門は携帯電話を眺めながらそんな独り言を言った。
「それにイギリス(こっち)じゃ先日、なんとも慌しくカミやんに曰くありげな女性陣が学園(そっち)に向かったぜよ――それにしてもアイツ等、あんな話ホントに本気にしたのかにゃー?」
 土御門の声は実に楽しそうに弾んで聞こえた。


 上条の不幸(しあわせ)は終らない……。



END
25Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/04(水) 12:43:34 ID:d32gJMzK
携帯から失礼。

一応無事投下終了です。

中々エロくならなかったですね。

でわ。
26名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 13:38:07 ID:+gddTJjp
いいえ。このスレの。1番の作品に。GJ。だけど次は。姫神モノを
27名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 13:41:45 ID:zXFQndME
>>25
おーつー。ニヨニヨしたぜw
>>26
姫神自重w
28 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/04(水) 15:07:21 ID:V2WkxcTM
>>25
GJ!良い節分でしたw

個人的に、上条×対馬を押してみよう!という事で、前スレ977続きを投下です。
一応トリ付けました。
しかし上条×対馬って需要無いのかな。ヤンデレ五和の方が注目されていたんだがw
では、どうぞ。
29 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/04(水) 15:07:59 ID:V2WkxcTM
上条と対馬は通りに出ると、一先ず何処かで落ち着こうと手を繋いで歩きだす。
しかし、やはり対馬は思う所が有るのか、俯き浮かない表情をしている。
歩みの重い対馬を先導するように歩いていた上条は、立ち止まり、顔を覗き込む。

「…大丈夫ですか、対馬さん」

声を掛けられ、対馬はハッと顔を上げる。

「え、えぇ。私は大丈夫。…ただ、五和の事を思うと、ね」

そんな対馬の言葉に、上条はやはり疑問符を浮かべ、思案顔をする。

「確かに五和の事は心配だけど、どうしてそこまで?」

鈍感が服を着て歩いているような上条では、五和の気持ちを察するのは無理なのだろう。
人を思いやる事は出来るが、人からの好意には実に疎い。

「…こんな事になってしまってから言うのは何だけど、私と同じように五和もあなたに好意を持っていたのよ。
ううん、きっと私なんかよりもっと強い。あなたの事を本当に想っていたわ」
「五和が…?」
「ええ。私は、そんな五和を応援してた。自分の気持ちを押し殺しても、五和になら、って」
「……」

上条が無言で続きを促す。

「でも、やっぱり駄目だった…。五和といるあなたを遠くから見ていると、どうしても胸が痛くなるの」
「だから…」
「そう。今回私が五和の代わりにあなたの護衛に付く事になって、内心凄く浮かれてた。
あなたと直接話せるんだって思うと、いてもたってもいられなくなった。……もう、自分に嘘がつけなかった」
「……」
「五和の戻ってくるまでの間だけでも、あなたとずっと一緒にいたかった。あなたに私の気持ちを知って欲しかった。
……あなたに、わた、しを、好きに、なって欲しかった……」

遂には泣きだしてしまった対馬を、上条はそっと抱き締める。

「…正直、五和がそこまで俺を想ってくれていたなんて、気づいていませんでした。嫌われてはいないだろうとは思っていましたが。
…でも、今俺が好きなのは、愛しているのは、対馬さん、あなたです」
「…上条君」

目元を涙で濡らし、見上げてくる対馬の額に口付けを落とす。

「だから、泣かないで。あなたが泣いてると、俺はいつまでたっても不幸ですよ」

上条の言葉に、目元を拭い、身を起こす。そこで、気付いた。
30 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/04(水) 15:08:31 ID:V2WkxcTM
「っ!?……ありがとう、上条君。……でも、お願い、五和を憎まないであげてね。あの子は本当は優しい子なの」
「え…?」

対馬は諦めにも似た儚い笑みを浮かべると、上条と体勢を入れ替える。

「これは、きっと罰が当たったのよ。人の気持ちを無視して自分を優先させちゃった罰。上条君も五和も悪くない。悪いのは私」
「何を言って…?」

それだけ言うと、対馬は上条から身を離し、背を向ける。
それで今まで対馬だけを見ていた上条も気付いた。先程まで歩いて来ていた通り、その向こうから五和が槍を構えて走ってきている事に。
予想される結末に、一気に体中を悪寒が走る。

「五和!? っ! 対馬さん! 駄目だ!」

五和の構える槍先に自ら身を晒そうとする対馬に、上条は叫ぶ。対馬はもう眼を閉じてしまっている。
五和は漏れ零れる嗚咽を噛み殺すように歯を食いしばり、流れ続ける涙で視界も塞がれ、もはや殆ど見えてはいない。

スローモーションで流れるような状況に、上条は思う。

――こんな、誰もが不幸のまま終わる結末なんて、認めない! 認められるか! そんな幻想は、ぶち殺してみせる!――

脚の筋肉よ弾けろと言わんばかりに収縮させ、爆発するように駆ける。
力の限り右手を伸ばすと、五和の槍が刺さる直前、対馬の腕を掴み脇に引き倒す。
五和の槍が勢いそのままに上条の右腕の表面をがりがりと削っていく。

「っぐぁ!」

焼きごてを当てられたような痛みに視界が瞬く。目標を外した五和は、体勢を崩し、地面に横倒しに倒れ伏していた。

「っつー、か、上条君!」

引き倒され、尻餅をついていた対馬は、血塗れの上条の右腕を見ると慌てて駆け寄ってくる。

「いてててて、大丈夫でしたか? 対馬さん」
「馬鹿っ! あなたの方が…! ……くっ…ぅっ…ぅっ…」
「大丈夫、大丈夫です。ちょっと削られただけです」
「っぅぅぅぅ……」

上条は、胸に縋り付き泣く対馬の背中を、左手であやすようにぽんぽんと叩く。


「…ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」

倒れ伏していた五和は、泣きながら謝罪の言葉を呟き続けている。
対馬はそんな五和に近づき、その頭を胸元に抱え込むと、慈しむように撫でる。

「五和…」
「つ、対馬さ、ん、ごめんなさい、ごめんなさい、わたし、わたし…」
「良いの。私が悪かったの。だから、五和は悪くない」
「ぅっ…つしまさん。ごめんなさい、ぅぅわぁあああああああああ……」

しがみ付いて大きな泣き声を上げる五和の頭を、撫で続ける対馬。そんな二人の様子に、上条はようやく肩の力を抜くのであった。
31 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/04(水) 15:11:39 ID:V2WkxcTM
 一先ずここまでです。
頑張ったが投下してみると意外と短い気がする。
続きますよ!…きっと。五和は良い子です。
では、失礼しました。
32名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 16:16:34 ID:xdI9xK3L
>>25 >>31
両氏ともにGJ!! 眼福眼福。


ところでコテを付けられたということは……、今後も期待してよろしいですな?
33名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 18:08:48 ID:0KLI5PU9
≫25 ≫31
両氏ともGJ!

今後五和がどんな風に病んでいくのか期待


ついでに俺もなんか書いてみようかと思ってみる

34名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 18:51:49 ID:R1Pj4Lc3
>>1乙!
そして>>25>>31GJ!!
35名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 02:32:52 ID:m3mpKf2f
>>15
駄目……それは許さない……
36名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 11:56:33 ID:rEtBoHdt
今日は素晴らしい美琴の夢を見たのでバレンタインに合わせて完成させてみよう
夢とはつまり天啓か!
37名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 12:40:02 ID:4601bKB8
で、何時から五和は空鍋を船上槍で掻き混ぜるのですか?
38 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/05(木) 15:33:40 ID:jjQFTb/W
これから上条×対馬、続編投下します。
39 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/05(木) 15:34:52 ID:jjQFTb/W

「それで、何がどーなって今こういった状況になったのか大変不思議なのですが!」
「どうしたの? 上条君。急に大声なんて出しちゃって」
「ぺろぺろ、ん、ちゅ、れろ」

そこは五和が一応取っておいたホテルの一室。そのベッドに上条は腰掛けている。
そして、その上条の包帯の巻かれた右腕にしなだれかかる様にして、上条の頬や首筋を懸命に舐めている五和。
上条の左腕に抱きつき、耳を甘噛みしつつ、ボクサーパンツの上から上条の股間をカリカリと引っ掻き、じらすような刺激を与えている対馬。
上条はすでにパンツ一枚。対馬と五和も既に上下の下着だけの臨戦態勢。
対馬は黒で統一し、ガーターベルトも装着の妖艶な装い。一方、五和はピンクのシンプルな可愛らしい下着だ。
趣の異なる二人の姿に、理性に反して上条の股間は滾りを増すばかりだ。もう我慢汁で下着が一部変色してきている。

「いや、だから、、ちょっ、ぬあおぉぉ、気持ち良ぃ…!」
「ほらほら、どう? どう? まだイッちゃ駄目よ」
「むぐむぐ、はむはむ、れろれろ」

対馬が耳の穴に舌を挿し入れ、ぴちゃぴちゃと水音を上条の鼓膜に響かせ、五和は、場所を変え上条の指を一本一本舐めしゃぶり、甘噛みしたりしている。
複数の場所から絶え間なく襲ってくる快感に、上条の思考力は低下し、ただただ暴発しないように歯を食いしばるのみだ。
好機と見たのか、対馬と五和は一瞬アイコンタクトを交わすと、上条をベッドに押し倒し、お互い片手ずつで息を合わせてするすると上条のパンツを抜き取る。
上条のパンツを脱がせると、飛び出してきた上条の肉棒にすかさず五和の指先が絡み、しごき始め、袋の方を対馬が優しく揉む。

「く、ぅぅぅっ! これ以上は、まず、いって…!」

上条はぼんやりとした頭で、天草式のコンビネーション凄い!と驚愕しているが、あながち間違いではない。
始める前に、あらかじめ対馬と五和は大まかな流れを打ち合わせしていたのだ。

上条はもはや快感に流されて状況確認を誤魔化されてしまったが、
まず、落ち着く為と上条の治療の為にこのホテルにやって来る。
上条が痛みを堪えつつバスルームで慎重に傷を洗浄している間に、対馬と五和はまた謝罪合戦を繰り広げていたのだが、埒が明かないと判断した対馬が、
この先お互い罪悪感だけ持っていてもどうしようもない。上条君にも悪い。
全部無かった事にして、まず上条君にお詫びとしてご奉仕しましょ! それでなし崩しに二人とも責任取らせちゃえば良いのよ! と囁いた。
そんなのいけないです、と首を振っていた五和も対馬の説得にやがて顔を朱に染めつつも頷く。そして、一日の長が有る対馬があれこれと吹き込み、
戻ってきた上条が、下着姿の二人に混乱している間に今に至る、と言う訳である。実にエロパロらしい超展開。
40 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/05(木) 15:35:54 ID:jjQFTb/W

「くっ、もう、でそうだ…!」

上条が目を閉じ切羽詰まった呻き声を上げると、対馬が上条の亀頭を口に含み、五和が裏筋に沿って舌を這わせる。

「……っぅぁ!!」

締め付けてくる唇、亀頭の周りをくるくると舐め回す舌、そして肉棒全体に絡みついてくるもう一人の舌の刺激によって、あっという間に限界を超える。
上条は自分でも気付かぬうちに対馬の頭を押さえ付けると、その口の中に全てを注ぎ込むように射精を開始する。

「んぐっ!……むぐ…ん…ん」

瞬間、対馬は眼を見開くが、すぐにその白い喉を動かし、少しずつ嚥下していく。
ごくり、ごくり、と対馬が精液を飲み込む音だけが響く中、その様子を興味津々に間近で見つめていた五和もごくりと唾を飲み込む。
普段以上の強烈な快感で想像以上の量が出ていたのか、やがて飲み込み切れず、押さえ付ける手を振り切り口を離すと、尚出続ける精液が対馬の顔とその金色のフワフワした髪を斑に染めていく。

射精し切った上条が荒い息をついて肩を上下させる中、対馬はその整った顔と髪を精液まみれにしながら、ちょいちょいと五和を手招きする。
期待に顔を赤く染め上げた五和が近寄ると、対馬は五和の頬を掴み上向かせ、その薄く開いた唇に口の中に含んだままにしておいた上条の精液をどろりと垂らし込んだ。
五和は舌に残る味と鼻に抜ける匂いにブルッと身を震わせると、次々と送り込まれてくる対馬の唾液混じりの精液を喉を鳴らし飲み込んでいく。
やがて対馬の口の中から精液が無くなると、五和はねだる様に対馬の唇に吸い付き、舌で口内を舐め回し、対馬もその舌に応える。
お互いの口の中に残る精液の残滓を味わうように舌を絡ませ合い、唾液を交換していく。
五和が対馬の顔や髪に付いた精液を舐め取り、また口付け、一緒に味わう。

息を整えながら、ぼうっと様子を眺めていた上条だったが、五和が精液を喉を鳴らし飲み込み始めた辺りからは、ベッドの上で正座しながら眼を皿のようにして二人の媚態を凝視している。
そしてその媚態に当てられたのか、射精したばかりだというのに股間の逸物は先程以上の威容を誇っている。
そんな上条に気付き、対馬は上条に秋波を送りながら見せ付けるように五和との口付けを激しくする。

ようやく対馬と五和の唇の交歓が終わり、唇同士が唾液の糸を引いて離れると、対馬と五和は上条の目の前で下着を外し、全裸になっていく。
対馬は控えめな胸ではあるが、ガーターベルトとストッキングで強調されたその美脚は正に芸術。
五和は恥ずかしそうに腕で胸と股間を隠しているが、隠し切れず腕の中からこぼれ出そうになっている様は劣情を誘う。

「じゃあ、まずは五和から…」
「……はい」

対馬が上条の肩を押して横にすると、自分も寄り添うように横になる。
五和も対馬の言葉に意を決したように頷くと、上条の上に跨っていく。
41 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/05(木) 15:36:27 ID:jjQFTb/W

「ちょっ、ちょっと待った! 対馬さん、五和、待ってくれ。何と言うか、その……」

流石に挿入の段になると上条は慌てて制止する。制止するも、何を言えばいいのか、と口ごもる上条の口に人差し指を置くと、対馬は語りかける。

「…私達は上条君が好き。さっき五和と話し合ったんだけど、私は五和に申し訳無いと思っているし、五和も今日の事でとても後悔しているの。
このままじゃ遅かれ早かれお互いに罪悪感で押し潰されてしまうわ。私達がお互いを許し合って、前に進む為にこれはきっと必要な事なの。
上条君に何も言わずに始めてしまった事は悪いと思ってるわ。でも、お願い、上条君。私達を受け入れて…」
「……」

俯き黙り込む上条に、今度は五和が話し掛ける。

「…私は、ずっとあなたが好きでした。あなたの行動や言葉は私にいつも勇気をくれました。いつも、いつだってあなたの事を思っていました。
今日、あなたと対馬さんを見た時、頭が真っ白になって、嘘だ、嘘だ、ってそれ、しか、ヒック、考えられなく、なって…。
自分勝手な事だ、っていうのは、分かってます。でも、お願いします…」
「……」

涙混じりの五和の言葉を受けてもまだ黙り込んでいる上条を、対馬と五和は不安げに見つめる。

すると、次第に上条の肩が小刻みに震えだし、段々大きくなっていく。

「ぷっ、あっはははは! そうかそうか。分かったよ、対馬さん、五和」

顔を上げ、目元に涙を浮かべながら笑いだした上条に、対馬と五和は顔を見合わせる。
そんな二人に、上条は優しく微笑む。

「上条さんはこんな美人さん二人に好かれて、しかもそこまで想って貰えていたなんて、本当に幸せ者ですよ。あぁ、本当に、本当に幸せ者だ……」

今度はまた俯いて涙を零す上条に、対馬と五和が抱きつく。

「ふふ、泣いてるの? 上条君」
「んなっ! ななな泣いてませんよ! これは、その、そう! 笑いすぎて涙が出てきちゃったというか……」
「…可愛いです」
「くぅぅっ、そう言うお二人さんも涙でべちょべちょですよー」
「これは嬉し涙だから良いのよ、ね? 五和」
「ええ、そうですよ、ね? 対馬さん」
「「ねー」」

三人で笑い合いながら、三人で涙を流す。そんな幸せな光景。
42 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/05(木) 15:40:02 ID:jjQFTb/W
 今回はここまでです。エロパロらしく唐突にエロに入ってみました。
私としては五和をヤンデレのままにしておくのはどうかな、と思ったので良い子にしました。
続きますよ!…多分。挿入も無しに終わらせられるか!という事で。
では、失礼しました。
43名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 16:26:38 ID:4601bKB8
>>42
ふむ それではヤンデレ役はネーチン様がたっぷりこなされるのでつね
44名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 16:41:48 ID:ZGCA+NrJ
聖人のスペックを遺憾なく発揮してヤンデレるねーちん?
……アックアでもなければ対処しようがないな。
45名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 18:23:58 ID:4601bKB8
ここはだな対馬と五和以外の女性キャラすべてヤンデレということで・・・
二人は迫りくるヤンデレ軍団たちから上条を守り抜けるか!?
46名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 18:50:55 ID:zupRPE3Q
>>42
GJ
47DRINK:2009/02/05(木) 22:50:43 ID:IoJmFKY8
ageときます
48名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 03:42:22 ID:QB2J+iiA
>>42
おーつー
地の文うまいなーGJです
49名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 16:19:13 ID:Io9Pk6km
>>42
GJ

ヤンデレにこだわる必要なくね?
50名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 17:45:22 ID:rPToJuCP
ま、何事も節度を持ってって事よな。
51名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 17:48:30 ID:wD38M9j7
確かにな
五和がヤンデレ、っていうのはあくまでここでネタとして扱われてる話題なんだから
あんまりこだわらなくても大丈夫だろう
公式設定でもあるまいし
書き手の考えで話は如何様にも変化していくわけだしね
52名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 18:04:36 ID:XyTBaIwh
>>47
なんでコテつけてるの?
53名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 18:15:05 ID:raWO7e/5
確かに毎回上げてるのコテつけているよな〜

しかし、美琴が可愛すぎるぜ〜 ベットにいた禁書もよかったが

ふと思ったんだが上条さんに挨拶のノリでレールガンとか撃ってるけどそれで上条さんが死んだらどうなるんだ?
54名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 18:41:23 ID:AAl00g+P
泣くだろそりゃ。想い人を音速の三倍で撃ち抜くとか洒落になってないぜ
まあ、無意識のうちに加減はしてるだろうけど
55名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 18:52:56 ID:QB2J+iiA
あげても投下増えるわけじゃないし下手すりゃ荒らしの的になるだけなのにね
超電磁砲で車直撃させても犯人死なないから多分手加減というか調整力がすごいうまいんだろう。
切れたら一々コイン使わずかみなりだしw
56名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 19:56:39 ID:unJxRy60
このコテ、バカテスレじゃ最新14レス中9レス(64%)もage嵐中
57名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 22:56:52 ID:upjz/DXT
17巻はイギリス編らしいからランベス宮を舞台にするなら今のうち?
という訳で。
・エロなし
・リレー小説ランベス女子寮シリーズの設定を借りています
・他の作品とそごが生じる場合は宿泊n日目などと好意的に補間いただけると幸いです
58名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 22:59:48 ID:upjz/DXT
ランベス宮の中をぐるっとシスターさん達に声を掛けて回ってから、中庭に出た。頭上に向かっ
てできるだけ大きな声を出す。
「ルチアーっ!!」
「はい。何でしょう?」
探していた相手が屋根の上から顔を覗かせた。
「おお。本当にいた」
「なんでしょうか?いえ、今そちらに行きます」
言うとルチアは顔を引っ込め――ええぇぇえっ、降ってきたっ!?
彼女がストッと目の前に着地して、思わず身を仰け反らせる。
忘れていたがここのシスターさん達はとんでもない能力の持ち主揃いである。ルチアも普段から
こんなことをし慣れているのか、上手に膝を折りたたんで裾を押さえてしまってせっかくミニスカ
ートの修道服なのに勿体ないことになっていた。
「何か?」
「イエ、別ニ?」
「別にということはないでしょう。用があったから呼んだのではないのですか?」
「そっちか」
こっそり安堵の息を吐く。
「アニェーゼが飯の時間だから集まれってさ」
頼まれていたことを伝える。
「張り切っていましたからね」
ルチアが子どものやんちゃを見守る母親のように柔らかく微笑んでいる。
59名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:01:32 ID:upjz/DXT
「さっきアンジェレネも『今日はご馳走ですよー』って走ってったけど、なんか十字教的イベント
でもあるのか?」
「はい!?あなたのために決まっているでしょう!!」
「え、俺?」
ルチアの驚きも急に自分の名前が出てきたことも意外で、こちらとしてはキョトンとするしかない。
「や、やりにくい!これがイギリス清教の聖人兵器も手こずるボクネンジンですか」
ルチアはなにやら衝撃を受けているようだった。
風向きが悪そうなのでとりあえず話題を変えてみる。
「ここの人ってみんな日本語できるんだな。向こうから日本語で話しかけてくれたから助かったよ」
「日本語は話せない人の方が多かったのですが、みんな勉強していました」
あっさりと話題の転換に乗ってくれたルチアはさらりと言うが、英語の勉強を投げ出した身とし
てはただ感嘆。
「はー、すげーな。やっぱり、神裂がいるから日本語の勉強したのか?」
「あなたでしょう!?…………分かりました。そんな不思議そうな顔をしないでください。私もも
う熱くならないと決めましたから」
神裂嬢は英語を話せるのでどうしても日本語を覚えなければならない理由にはなりませんよ、念
のため。とルチアが付け足す。
60名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:03:35 ID:upjz/DXT
「へ、へぇ?」
「理解を期待してはいませんけどね」
ルチアが歩き出したので、置いていかれないように後を追う。適当に歩き回ったせいで真っ直ぐ
食堂に向かう自信はない。
「あなたは歓迎されているということですよ」
「あぁ。それはわかった」
「十分です」
「来てすぐに怯えられたり睨まれたときにはどうしようかと思ったものですがねー」
寮に連れてこられた当初を思い返す。
「一応聞きますが。誰が怯えて誰が睨んでいたと?」
「アンジェレネとか、シェリーとか……」
そっとルチアを指さす。
「…………はぁ。シスター・アンジェレネのために言っておきますけど、彼女が私の後ろに隠れて
いたのは照れていただけで怯えていたのではありませんからね」
「はは。さっき廊下で体当たりされたよ。慣れると人懐っこい子なんだな」
寮内を歩き回っていたら向こうから飛びついてきたのだ。
「ほう?」
「ん、どうかした?」
「何でもありません。あの子を庇う理由がなくなっただけです」
何だそれ、と笑う。
「彼女は他になんと?」
「『シスター・ルチアはどこか高いところにいますから、中庭あたりから呼んでみてください』っ
て」
61名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:05:47 ID:upjz/DXT
「それでわざわざ呼びに。まったく、客を使いにするなどと」
ルチアは苦い顔をするが
「や。確かにご飯が待ちきれなくて走っていったけど、俺がみんなを呼んでまわってるって言った
からルチアはここにいるって教えてくれたんだよ。アニェーゼも、何もしないのは気がひけるだろ
うからみんなを呼んでくるようにって仕事くれたんだと思うし」
「……そういうことは気がつくのですね」
ロンドンに来てからというもの、ルチアが今見せているような呆れや諦めの混じった顔を向けら
れてばかりの気がする。
「そうだ、なぁ。ジャンプで、とかじゃなくて普通に屋上に出る方法ある?」
ふと思いついたことを口にする。
「私も使っている梯子がありますけど」
「俺も登ってみてもいいかな」
「私に許可を求めなくても結構です」
「どこから登ればいいかわかんねーもん。それに邪魔なら遠慮するし」
「案内しろということですか。それは構いませんが、邪魔とは?」
「ルチアは見張り番をしてるんだろ?俺は単にロンドンの街並みを見てみたいだけだからさ」
「……………………シスター・アンジェレネは私が見張りに上がっていることまで話しましたか?」
「そ、アンジェレネに聞いた」
62名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:07:39 ID:upjz/DXT
彼女は自慢げにルチアの話をしてくれた。
「ルチアはみんなを守ってるんだな」
ズベン!と隣を歩いていたルチアが盛大にずっこけた。クールな印象の
シスターさんだが、実はドジっこなのだろうか。
助け起こそうと左手を差し伸べるが、ルチアはその手を取らずに座り込んだまま
「あなたが!誰かが誰かを守っているなどと言うのですか!?あなたに救われた者が集まるこの場
所で!?」
「き、急にどうした?」
うっすら涙目の女の子を見下ろしている姿など他の住人たちに見つかりたくないので早くこの手
を取ってもらいたい。
「俺なんか変な事言ったか?神裂やオルソラたちもみんなのために頑張ってるんだろうなってのは
わかるけど、ルチアがやってることに変わりはないだろ。え、そういうことじゃないの?」
上目遣いに「こ、この鈍感め!」と言われるのは、こう心に迫るものがあるなぁ。なんて逃避しているわけにもいかず
「えーと。結局、邪魔かな?」
自分でも、へたれの謗りは免れえないなと思う。
案の定、ルチアは一瞬呆けた顔をして
「くっ!いいでしょう。ですが、どうせ明日は観光の予定です。あなたには今晩、ロンドンの夜景
をご覧にいれましょう」
63名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:08:04 ID:upjz/DXT
「お、サンキュー」
やっと手を掴んでくれたルチアを引っ張り起こす。
「って、今晩!?」
「夜警に付き合いなさいと言っています。ふふ、覚悟しなさい」
ルチアの笑顔はなんというか、その
「えー…………?」
64名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:09:10 ID:upjz/DXT
終わり

叶えば続けたいと思います
65名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:13:19 ID:eKNjzXRh
>>64GJ!続きを期待するぜ。

「シスター・ルチアはどこか高いところにいますから(ry」まで読んで、
馬鹿と煙は高いところに昇るって言葉を思い出しt待て悪かった謝るから車輪爆破しちゃだm・・・
66名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 01:16:33 ID:XollH/bG
>>64
GJ!面白かった!
67名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 08:26:57 ID:T04VKyaN
上条さんの分かってなさ具合が原作っぽくていいな。
>>62のやりとりが特に気に入った。
68名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 11:20:54 ID:9r6XnvPD
>>64
とてもいいお話でした。
次があることを期待したいです。




ところで五和の特徴ってなんだろう?
口調とかに何かあったかな?

神裂×五和産卵調教なんて猛毒電波を受信したけど…

みなに怒られそうだし、だいたいこんな綺麗な文章が投下される場所には投下出来んわな。
69名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 12:58:27 ID:dN9IPBbV
>>68
そういうの好きな人がいるかもしれないしいいんじゃね?
でも苦手な人もいるからタイトルに調教注意とか書いといたほうがいいかも
70名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 13:46:32 ID:AUIbB7E4
別に構わないかと

とりあえず注意書きはした方がいいとは思うけど

個人的は大歓迎(;´Д`)ハァハァ

71名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 16:59:48 ID:4iHQMB8H
>>68
上に同じく
72前スレの1 ◆qQTcB7TFkw :2009/02/07(土) 18:15:55 ID:4o5ZOEpQ
うーむ、私用でしばらく見られなかったらいつの間にか次スレが……。
ともあれ、今更ながらスレ立て&新作乙。



…・・・次スレは(ry
73名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 18:33:01 ID:nfAB5d6t
>>72
前スレは次スレ立てまで切羽詰まった挙句、結局重複してしまいましたからね。
今更ながらですが有難味を感じました。
74名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 19:46:14 ID:vv0AZjV7
裸おしぼり
75名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 19:49:54 ID:od+hwkr0
保管庫の作品が中途半端なとこで切れているように見えるのは俺だけですか
76名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:05:38 ID:H1pmBi2T
注意書き
・>>58->>63の続き
・エロなし
77名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:07:49 ID:H1pmBi2T
ご飯は大変美味しゅう御座いました。味も量も申し分なく、食べきれないかもと思いましたが、
全然そんなことありませんでした。ぱぱん、ままん、あの純白シスターはこんなところでも異彩を
放っています。
遠く日本の両親に向けて形式で独りごちてみたが、インデックスが上機嫌なのに文句はない。神
裂も珍しくにこにこ顔だったし、ドン引きしていたアニェーゼたちを気にしなければ、いいことづ
くめだ。
今は食後にお風呂をいただいて、また食堂に戻っている。寮のメンバーのコミュニケーションの
場として使われているらしく、シスターさんたちがあちこちで談笑したりゲームに興じていたりす
る。
「それにしてもなんでイギリスに温泉チックな大浴場があるんだろう?」
「掘った」
「うをぅ!あ、シェリーか」
独り言のつもりが背後から返答があって驚き振り返ってみればライオンのようなぼさぼさの金髪
頭にネグリジェ姿のシェリー=クロムウェルが立っていた。びっくりするからやめて欲しい。急に
声を掛けるのも、そんな格好も。
「入り口に突っ立ってんな」
「あ、悪い」
「ところでご飯は残ってないかしら?」
彼女は男性と女性の口調の入り交じった話し方をする。
78名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:09:48 ID:H1pmBi2T
「いやー。誰かが全部食べちゃったんじゃないかなー」
そういえば先ほどの食事の席に彼女はいなかった。うまいところしかないと思っていたが、こん
な形で被害者が現れてしまったか。
「まぁ仕方ねぇか。わたしが遅れてしまったんだから」
言って手近な椅子を引き、向かいの席を示す。
「あんた、話に付き合えよ」
「いいけど、飯食わなくていいのかよ。なんだったら食材と台所借りて作ってきてやろうか?」
「ふん?いいえ、遠慮しておきましょう。あとが面倒くさそうだ」
それより話だよ、話。と言うので席につくが、特にシェリーから話し出す様子はない。何か話せ
ということなのだろう。
「じゃあ、さっき言ってた『掘った』って何?」
「言葉通りだよ。オンセンを、掘った」
自分から話をしようと提案したくせに彼女は億劫そうに答える。
「もとはシャワーしか無かったのを、そこの東洋人が大きな風呂が欲しいって自分で掘ったのよ」
「自分でって、手で掘ったってこと?」
「シャベルとつるはしくらい使いました!」
聞いていたのか、『そこの東洋人』こと神裂火織が怒鳴ってくる。
「まったく、客人にそんな話をして」と神裂はそのままシェリーの隣に座った。
79名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:11:55 ID:H1pmBi2T
「イギリスにも温泉地はあります。それに地熱が深度に比例して上昇するのは科学側の知識ではあ
りませんか?」
言い訳がましく神裂は言うが、驚きの中心はすでにイギリスに温泉があることではない。
「そ、それに出た土の処理や浴場の装飾などはシェリーにも手伝ってもらいました」
「表の庭に丘が見えるでしょう。あれがその跡だ」
いや、なんかもうどうでもいいですという気分。
「年上お姉さんの乙女ポイントが『温泉が掘れるだなんて、恥ずかしい』ってどういうことだよ」
釣り書に『温泉掘れます』と書いて食いつくのは旅館の長男坊くらいだろう。
「何か?」
いーえ、何でも。と雑に答える。
「あ、いいお湯だったよ。温泉チックじゃなくてマジ温泉だったんだな」
「それは良かったです。泉質を調べていないので厳密に温泉を名乗れるかは分からないのですが」
「き、聞きたくなかった」
科学の子としてはそういうチェックはしっかりやってもらいたい。酸性泉とかだったらどうしよ
う。
「今度学園都市の温泉判定キット送っときまーす」
うばーとテーブルに突っ伏す。
そこにアニェーゼが近寄ってきた。
「どうかしたんですか?」
80名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:14:53 ID:H1pmBi2T
「なんで風呂上がりにこんな疲れた気分にならなきゃいかんのですかってとこ。アニェーゼはトラ
ンプ終わったのか?」
彼女はさっきまで、カードゲームで盛り上がっている一角にいたはずだ。
「ええ、勝ちました」
アニェーゼは笑顔で応じる。
「そりゃ良かったな。妙に白熱してるけど何か賭けてるのか?」
「今夜、誰が寵を賜るかを」
笑顔に朱が差す。
「チョーヲタマワル?え、何語?」
「あ、あれ。私の日本語間違ってましたか?」
アニェーゼがくねくねグラグラしている。
「日本語は正しいですが、しばらく口を閉じていましょうかアニェーゼ=サンクティス」
神裂が睨むとアニェーゼはピタリと押し黙った。
シスターさんに賭け事は御法度らしい。悪いことを聞いてしまったようだ。
そうだ、今夜と言えば。
「ルチアー。さっき聞き忘れてたけど、今晩って結局どこに行けばいいんだー?」
食堂の隅でアンジェレネと戯れていたルチアに尋ねる。
「ほら、さっき見せてくれるって言ってたじゃん」
食堂中の視線がルチアに集まる。
「わ、私に死ねといいますか!?わかってて黙っているんだと思ったら、やっぱり違いましたかコ
ノヤロウ!!」
81名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:17:27 ID:H1pmBi2T
ルチアがそばの窓を開け放って、アンジェレネを抱えてそこから跳び出す。
「適当な時間にさっきの場所まで来なさい!」と言い残して走り去ってしまった。
近くにいたシスターたちがその後を追って窓に殺到し、それを見た出遅れた者たちが一斉にグ
リンとこっちに標的を向けた。
だが
「エリス」
呟きとともにシェリーがパステルを一閃すると、九月の始めに学園都市に現れたゴーレムが顕現
する。
「万物照応」
アニェーゼの手にも蓮の杖が展開している。
そして無言の神裂が一番の圧力をかけてくる。
「さぁ、カミジョー=トーマ。話の途中だったわね」
「そのお話、私も同席して構いませんかねぇ」
「答えなさい上条当麻。彼女に何を見せてもらうつもりだったのか」
三方を囲まれ、いつの間にか危機のただ中にいる。そして背後から忍び寄る真っ白い恐怖。
今にもこちらに飛びかからんとしていた残りのシスターたちが怯み、ルチアを追いかけに回る。
さっきまで賑やかだった室内ががらんとして急に寒々しくなってしまった。
「てか何この状況?」
82名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:18:28 ID:H1pmBi2T
終わり

叶えば続けたいと思います
83名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:23:44 ID:luKe6pJ1
>>82
GJ!
数多のエロパロスレに巣くってるけど、リアルタイムは初めてだわ

続き期待してます

84名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:30:48 ID:zXo2j+Fw
わーい楽しいなぁww
こういうほのぼの大好きです
GJ
85名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 01:20:47 ID:3I9xu3FM
>>82
実にGJです。
ほのぼの感と禁書らしさの融合が堪らない。
86名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 01:43:43 ID:bHuSuhld
小説版・とある科学の超電磁砲で、黒子は水着も悪趣味だった。

「水着なんて体の三点が隠れてりゃ十分ではありませんの?」

とのことです。
87はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 01:54:21 ID:qb+pQ3/M
金曜日の午後。
週末の始まりで浮き立つ校舎は、つかの間の開放感で満ち溢れていた。
そんな素晴しい時間帯に、いつもの様に小萌先生にお小言を頂戴して職員室を後にしようとした上条当麻は、廊下で待っていた土御門に呼び止められた。
「カミやん、何してんだニャー。また補習かにゃ」
金髪にサングラスの、高校生というカテゴリに入れることをぜひとも拒否したいそいつは、イタズラっぽい微笑みを浮かべながら立っている。
「ああもう!魔術だ超能力だに関わると救われねえー!もう充分に人助けはしただろ!ハイリスクノーリターンだなんて、神さまなんて信じねー!!!」
つい最近も、幸運が舞い込んで来て海外旅行と喜んでいた矢先に、海外でゴタゴタに巻き込まれた。結果的に観光どころか、後一歩で命を落とすところだったりした。
「カミやん、それは同情すれば良いのかにゃー?」
土御門はそんなゴタゴタを知っているためか、あきれた笑みを浮かべながら当麻に向き直った。
「ま、それはさておきだ、カミやん。そのお詫びってこともかねて、良いもんをくれてやるぜぃ」
「あ、なんだよ。また何か事件に巻き込む気じゃねぇだろうなぁ…」
ここ数ヶ月で急速に人間不信に陥っている当麻は、人の言葉を素直に受け入れないという行動様式が身についてしまっていた。
「今回ばかりは違うにゃー、正真正銘、まっさらな誠意だぜぃ?」
土御門は笑顔を崩さずに、当麻に水色の封筒を渡した。
88名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 01:54:44 ID:qb+pQ3/M
「なになに、デラックスダブル宿泊チケット、なんだこれ」
封筒に入っているチケットには、世界的に有名な高級ホテルチェーンの名前が書かれている。学園都市の中にある系列ホテルは、大きめのレセプションなどで使われる高級な場所だ。当然、当麻にとっては関係ない場所、と言い換えてもいい。
「疲れきったカミやんが、一日だけでも家事から解放されるように、つー心憎い気配りだぜい。ちょっと泊まって来たらいいにゃー、禁書も連れて。そのチケットでホテルにあるレストランの食事も付くし」
そう笑った土御門の顔に、裏は無さそうだったが、当麻はそれでも食い下がった。
「待て、待て待て、お前、ほんっっっっとに裏は無いんだな?」
「ああ、裏は無いぜぃ?むしろ、自分でも驚くほど今日の俺は裏がないにゃー」
マジで?っと視線で問うた当麻に、マジでマジで、と土御門はさらに数回うなずいた。
当麻は釈然としないまま、封筒を受け取ってポケットにしまった。一応、確認を一つ。
「なんだ、まさかとは思うけどお前、今日は寮に帰って来て欲しくないって、そういうことなのか?」
義妹という存在に対して、人並みならぬ愛着を持っている土御門は、たまに義妹の舞香がたずねてくると部屋が非常に騒がしくなる。
89はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 01:55:35 ID:qb+pQ3/M
「ななななな、カミやん、何を、っじゃ、邪推してるんのかにゃー、そそそそんなことはないぜぃ。」
あからさまに態度を変えた土御門に対して、当麻は疑念のまなざしを向けた。
「な、なんだ、カミやん。その目は、なんかあったかニャー」
焦りのせいか、口調が変わってしまった。当麻は思い至って、ためいきを漏らした。
「あー、あれですか、あれですね。そのつまり、今夜は決めちまおうみたいな話で、早い話が隣人が居るとあれがあれで音が漏れても困るだろうと、そういうことですか」
土御門はそこまで言われて、笑顔が引きつった。
「カミやん、すまないにゃー」
「良いって黙って泊まって来る。なんか、俺負けた気分だし」
当麻は肩を落とすと、ちょっとそわそわしている土御門の肩を叩いて、その横を通り抜けた。
「健闘を祈る」
当麻の呟きは、土御門にきちんと届いた。
90はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 01:56:07 ID:qb+pQ3/M
「1回家に帰って、インデックスに支度させてから出るか」
時間はまだ15時を回ったくらいである、ゆっくり支度しても遅めのチェックインとはならないだろう。そんな事を考えながら校門の方へと歩きだした当麻は、校門をくぐった瞬間に後ろから声をかけられた。
「見つけたわよーん」
当麻の後ろに立っていたのは、お嬢様学校で有名な常盤台中学の制服に身を包んだ少女、御坂美琴だ。
「なにしてんだお前、今日の上条さんは何だか負けた気分だから、あんまりお前と関わりたくないぞ」
「負けた気分?ああ、理解してんじゃない、罰ゲームよん」
そういえば、そんな話もあったなぁと思った当麻は、一瞬頭が固まった。
「あのはなし、まだいきてたのか」
そんな言葉がぽろっと口をついて出た瞬間、電撃の槍が当麻を襲った。
「な〜にが まだいきてたの? よ!この私が真剣になって勝ったんだから、当然、罰ゲームはやってもらうわよ!」
当麻としては色々と考慮して欲しい事情もあったが、そうは言っても負けは負けである。学校同士の対決でも一切力を出せず、案の定負けている。これが美琴一人との闘いであれば、当然負けることはないにしてもだ。
「なんでしょうねこの、勝負に勝って試合に負けたみたいな感じは、ええ、良いんです、上条さんが頑張って救ったこの街で、皆さんがどう暮らそうが」
どんなに頑張っても幸福が自分に降ってこない少年は、疲れきったようにこぼした。
「ん?なんか言った?」
美琴はやけに嬉しそうに当麻の愚痴を無視して、ビシッと当麻に右手の人差し指を向けた。
「罰ゲーム、即実行してもらおうじゃない!」
91はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 01:57:06 ID:qb+pQ3/M
美琴の罰ゲームは極々簡単で傍若無人なものだった。
「飯ゴチ、後はその場の気分」
ルールはあとから付いてくる、と言わんばかりの傍若無人っぷりだったが、負けは負けである。敗者の権利とか、捕虜の人権とかを思わず考えてしまう当麻だった。
「あー、そうか、んじゃ丁度良いや、ホテルで飯奢ってやるよ」
あんまりにもすんなりと話が進んで驚く美琴にチケットを説明すると、なんとも言えない微妙な顔をされた。
「なんだ、それじゃアンタの懐が痛まないじゃない、それに…」
美琴は当麻に聞こえいほどの声で、泊まりってと呟いている。
当麻は気が付かないまま、美琴の了解を取り付けるて一度帰って荷物を置いてくることにしてそこで分かれた。

コンサートホール前で落ち合った二人は、ちょっとした買い物をしながらホテルへと向かう。当麻にとっては、ちょっとではなかったが。
「お前、ちょっとしたって言ったよな」
「なによ」
「てめーのちょっとしたはあれか!雑貨屋とアクセサリーショップを虱潰しにすることを言うのかよ!」
美琴としては、本当なら服だったりも見たいわけだが、普段は制服しか着ることが出来ない身としてはそれも何だかである。
何にせよ、男と一緒の服屋はハードルが高いので、とりあえずネックレスだけ買わせて我慢した。お世辞でも、投げやりでも、歩きつかれて半分どうでも良くなっていても、似合ってるの一言はやはり嬉しかった。
「あんたねぇ、罰ゲーム中よ。言ったでしょ、その場の気分でって」
「けどなぁ」
服屋なんて連れ込まれた日には、相手のそばを離れるわけにも行かず、気まずさを味わいながら女性に笑顔を向けないといけないことになる。当麻としてはもう出来るだけ迅速に、目的地に着きたかった。
「そろそろ行こうぜ、映画観るんだろ」
92はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 02:02:00 ID:qb+pQ3/M
食事には早い時間だったが美琴が携帯で調べたところでは、大型プロジェクターに映画配信サービスがあるようだった。
学園都市みたいな特殊な街では、繁華街なんかでデートをすると知り合いに遭遇する可能性が高い。
それだけ人数が多くても、社会階層と年齢で行動圏なんて簡単に決まってしまうのだから。
二人っきりで映画楽しみ、ゲームをしたり、あるいは泊まったりできる場所という需要で、ホテルは新しい顧客開拓を行っているのだ。
「まぁいいかな、映画観て、美味しい食事、罰ゲームとしては及第点ね」
「それ以上に何が出来るかってんだ!こっちは貧乏高校生なんだよ!雑貨屋でもたかられたし」
「罰ゲームでしょうが、大体、ホテルのチケットだけじゃ、あんたの財布が痛まないでしょ」
「歪んでるなぁ、お前」
いつもの調子だった二人は、それでもビジネス街の入り口に建っている大きな建物のロビーに着くと静かになった。

当麻にとっては、初めてのわりかし高級な場所である。なんとなく自分が浮いている気がする。
もっとも、この手の場所は歳や格好によって浮くことは無く、態度によって決まるのだが。そこまでの経験はない当麻である。
「なぁ、なんか俺たち場違いじゃねぇか」
一方の美琴は、普段どんなに傍若無人でも、お嬢様教育を受けている身である。加えて、本当に、(当麻にしてみれば冗談だが)生粋のお嬢様でもある。
「別にぃ、ほれ、普通にしてなさい。普通にしてればこんなとこで目立たないんだから」
美琴は当麻に、周り見てみーと適当な調子で声をかけた。
確かに、ロビーでは待ち合わせの大学生らしきカップルが数組いた。ロビーの一部は通りに面していて、オープンカフェスタイルになっているし、確かに色々な人が居る。
「大体、ホテルのロビーなんていろんなやつがいんのよ、そこのカフェで座って30分もすりゃ、風景の一部よ」
そんな風に言われてみればそんなものか、とも思う当麻である。よく考えれば、くつろぎを得る場で緊張するのも変な話だ、考えを改めてフロントに向かった。
チケットを見せるとIDの提示を求められ、一通りの手順で説明があった後にルームキーを渡された。どうも、とフロントのお姉さんに会釈して当麻は美琴の所に戻り、エレベーターに向かった。
93はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 02:07:25 ID:qb+pQ3/M
「へぇー、結構広いじゃない」
ドアを開けて部屋に入ると、美琴はすこしはしゃぎながらベッドに身を投げた。スカートが翻ってショートパンツが見えた。
「お、結構広いし、なんか落ち着く部屋だな」
「グレードとしては、まぁそこまで上のグレードじゃないけど、広さ的にはこれくらいの方が落ち着くわよね、てかコレくらいの方が使い勝手良いし。あ、洗面所とお風呂も綺麗ー、普段は寮のユニットバスだし、まぁ今日は、その」
ベッドの柔らかさを堪能したの美琴は、部屋をチェックしている。もしかしたら、もしかするかもしれないという危機感とも、そわそわした感じとも取れる感覚が美琴の中で沸き立っていた。

「お前、場慣れしてんのな」
当麻はベッドに座って、ちょっと緊張疲れしたのかグッタリしている。
「何言ってんのよ、こんなとこ泊まったことないわよ。大体、このグレードのホテルで泊まる時は家族でだし、こういうその…、二人向けってのは」
言い澱んだ美琴の顔を見て、当麻は今更気が付く。
―あれ、なんか、いつものノリだけど、ホテルの二人部屋って
今になってようやく、当麻は自分のしたことに気がついた。
少し冷静に考えて、中学生をホテルに連れ込んだってバレたらどうなるだろう。
少なくとも、童貞で無くなったであろう土御門以外の男子から、狙われることは間違いが無い。ましてや、二人で雑貨屋を見て回って、ちょっと買い物もして、ホテルに来て、映画観て、食事して…。
美琴を改めてみると、さっきから落ち着き無く部屋を見ているのは、そういうことか…。
94名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 02:13:17 ID:7zb6dewl
しえんしえんしえn
95名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 02:42:39 ID:AjwW1xZn
つ、続きは……?
96名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 03:03:51 ID:7zb6dewl
・・・不幸だ
97はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:16:30 ID:qb+pQ3/M
「と、とりあえず映画、観る、か…」
こういう場でどちらかがぎくしゃくしてしまったら、もう片方もぎくしゃくするものだと二人とも気が付いていない。当麻はベッドの端にちょっと体をずらして、美琴が座る場所を作った。
「ええ、そうね。んと、リモコンは」
少し緊張しながらベッドに歩み寄ろうとした美琴は、カーペットに足をひっかけて少しよろめいた。普段ならばこの程度で転ぶことはない、ただ体が緊張してこわばっていると思いがけないことが起こる。
「って!うわぁ!」
まるでベッドに腰掛けた当麻の胸に飛び込むように、美琴はきれいにすっ転んだ。当麻は一瞬何が起こったのかわからなかったが、それでも胸に飛び込んできた美琴を抱きとめてベッドに押し倒された。


―なんで、こんなことになっているんでしょうか。
ベッドに身を横たえ、上条当麻は考える。
とりあえず、自分の胸の位置にある甘い香りを発する髪の毛のことや、抱きとめた少女の肩の細さは忘れることにしたい。
「み、美琴、さん?怪我でもされましたか?」
「少し、黙ってなさい」
美琴が普段より少し落ち着いた声でそう言うと、不思議と当麻は何も言う気は起きなかった。少しの間、沈黙が降りて来る。鼓動が速くなるのではなく、むしろ遅くなる。そんな落ち着いた沈黙だった。
98はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:17:23 ID:qb+pQ3/M
「で、あんたはこの状況で、なんで止まってるのかしら?」
沈黙を破ったのは、美琴の方だった。
「あんたはっ、この美琴さんがっ、死ぬほど恥ずかしいのにこんなままでいるのに、なんで何もしないのよ!」
当麻はそう言われて、自分の言動を改めて思い返す。
仲の良い女の子をホテルに誘いました、彼女は快くついて来ました。これはどういう状況ですか。
「す、据え膳?」
美琴の手が即効で首にかかったので、当麻は慌てて訂正した。
「う、嘘、今のは何か脳から漏れてきただけで、心の声とか本音とかそういう類のものでは!つ、つまりその、美琴さんはその」

「そういうふうに考えていた、わけなんでせうか」

美琴が当麻を視線で殺すように睨んで、今度こそ怒鳴った。
「当たり前でしょうが!どこの世界に!好きな男に誘われて緊張しないで着いてくる女がいるのよ!どこの世界に!好きでもない男とホテルに来る女がいるのよ!」
後者は一杯いる気がする、とは言わぬが花だろうなと当麻は口をつぐんだ。
美琴は言葉を発してから気がついたのか、急速に顔が赤くなっている。

当麻はどうしようもなく男の子だったせいで、女の子の気持ちには無頓着だった。だが考えてみれば、そもそもどうして美琴は自分に突っかかってくるようになったのか、そもそもどうして当麻はそれを受け入れているのか。
考えるまでも無い、憎からず想っていたから。それはつまり何かのきっかけに飛び越えられる程度の高さの壁しかない、そういうことだった。さっきの一言、美琴の赤く染まった頬、あとは何のきっかけが必要なのか。
「急にんなこと言って、次に会ったとき嘘とかいうの、無しだぞ?」
当麻はそこまで言うと、美琴の肩を掴んで顔を引き寄せた。
99はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:19:25 ID:qb+pQ3/M
「っん、…んぁ」
一分近い長いキスを終えたとき、美琴の口から甘いため息が漏れた。
「当麻、当麻ぁ!」
美琴は箍が外れてしまったのか、一気に甘えモードに移行してしまった。両手で当麻に抱きついて、いきなり頬をこすり付けている。
「っい、前なぁ!」
恥ずかしくて思わず声を上げた当麻を、美琴は少しさびしそうな上目遣いで見つめた。
「だめ、なの?」
何の作為も無いその視線はどんな電撃よりも強く、幻想でもなんでもない破壊力を持っていた。
「だめ、じゃねぇけど」
当麻は黙って、美琴の体に手をまわした。こうなった美琴は怒っているときより始末が悪い、そんな気がした。
「だいたい、あん時だって本当はこうしたかった。いつからかわかんないけど、あんたのことばっかり考えて、これじゃ不公平じゃない」
美琴のいうあん時とは、きっと美琴の決意を粉砕して、正面からぶつかった時のことだろう。上条当麻は知らぬこととはいえ、御坂美琴が涙を見せたのは、後にも先にも上条当麻だけだったのだから。
「だから、いつかあんたにこう言ってやる、こうしてやるって思ってた」
美琴は当麻を強く抱きしめて、はっきりと言い切った。
「なんか遠回りしちまったな。遅くなったけど、美琴、好きだぞ」
自然に出てきた言葉、それがまた温かな沈黙を作り出す。
沈黙を守ったまま、二人は顔を近づけてもう一度キスをした。今度は軽く、唇を重ねるだけのキス、今まで知らなかった柔らかな感触と優しい温かさが伝わってくる。
二人は気がつけば無言のまま、何度も何度もくちびるを重ねていた。
当麻は美琴を抱きなおすと、駆け引きでもする様に重ねた くちびるの向こうに舌を進めた。
「ん、っん、ん…」
お互いの舌をなぞるようなキス、恋人同士の二人だけに許された甘い甘いキス。
すするような音が部屋に響き、二人はお互いの舌とくちびるを貪った。
100はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:21:19 ID:qb+pQ3/M
「んん、ねぇ、当麻」
美琴は当麻の顔を覗き込んでつぶやいた。
「ねぇ、本当に、あたしを選んでくれるのよね?」
「当たり前だろ、何だよ急に」
当麻が不思議な顔でたずねると、美琴は拗ねたように体を離して起き上がった。
「だって、あんたはここに来るときも何か流れで、みたいな感じだったし。だいたい、いつも誰か女の子にいるじゃない。そりゃ不安にもなるわよ」
当麻は見に覚えがあるからか、すまなさそうに口をつぐんだ。
「こ、恋人なら、彼女なら、やっぱ特別でいたいじゃない」
当麻は美琴の言葉を聞いて、反射的に体を動かしていた。美琴を抱きしめて、くちびるを奪った。
「こんなこと、お前以外にできるかよ」
ベッドの上で膝立ちになった美琴の口を、一方的に襲った。舌を絡ませ、歯の裏と粘膜を味わう。美琴はされるがままで、体から力が抜けていった。
寄りかかるように抱きついた美琴を、当麻はベッドに横たえさせた。
「本当に、お前だけだからな」
101はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:22:11 ID:qb+pQ3/M
「え、ちょ、っちょっとぉ待って」
キスですっかり無力化された美琴は、いきなり覆いかぶさった当麻に少しだけ抵抗した。それも、次のキスでほとんど無効化されてしまう。
「好きだぞ、美琴」
そんな言葉を言われるだけで、驚くほど簡単に自分の体が当麻の攻めを許してしまうのは、なんだか歯がゆくもあり、ちょっと嬉しくもあった。
当麻は美琴の額にキスすると、美琴の胸にあたりを軽く撫でた。
「ほれ、万歳してみ」
「な、こども扱いして」
恥ずかしそうに抵抗する美琴から、セーターを剥ぎ取った。何を心細くなったのか、美琴は胸の前で手を組んでいる。
「あんた、こういうときは積極的とか、そういうこと?」
「た、ちげーよ、お前がかわいいから、こうなるんだって」
「ばか」
愛のこもった馬鹿、それを合図に当麻は、白いブラウスの上から美琴のふくらみに手を当てた。少しだけ力をこめて、ブラの上から美琴の控えめな胸を愛撫する。
「ん、痛い…、当麻優しくして」
「わりぃ」
当麻はブラウスの第一ボタンに手をかけた、美琴は恥ずかしそうに顔を背ける。
「あんた、なんか手馴れてない?ひょっとして」
「ば、馬鹿言ってんじゃねーよ、こっちは一杯一杯だっつーの」
ブラウスのボタンがはずされ、あらわになった美琴のブラはかわいらしい水色。当麻はブラの中に手を入れて、美琴のやわらかさに初めて触れた。
「キス、して」
美琴が顔を向けてくると、当麻は自然にキスをして、さっきから触れている美琴の乳首を軽く爪ではじいた。
「ん、こら、ちゃんとブラをはずして」
当麻はお預けを食らった犬みたいな顔をしながら、一度ブラの隙間から手を抜いて美琴の背中に手を回した。
「待って、ブラウス、シワになっちゃうから」
美琴のブラウスを脱がして、もう一度背中に手を回す。
「あれ、んと、こうか」
右手だけではずそうとするが、中々外れてくれない。美琴はちょっと嬉しそうに微笑んだ。
「んふ、なんかかわいいわね、今のあんた。ほ〜ら、ちょっと落ち着きなさい」
美琴は自分の右手を背中に回すと、当麻の手が押さえているホックをはずした。
「よかった、やっぱあんたも緊張してるんだ」
「当たり前じゃねーかよ」
ホックがはずされると、当麻はブラに手をかけた。美琴の顔が少し赤くなる。
「ほら、大丈夫だよ。お前、すげーかわいいし」
ごまかすようにキスをして、当麻はブラを取り去った。
美琴の健康的な白い肌と控えめな胸が、美琴の呼吸に呼応して微かに動いている。それがたまらなく愛おしかった。
102はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:22:36 ID:qb+pQ3/M
「し、しげしげと見つめてんじゃない!」
余りに照れくさくて当麻の頭にグーをくれてやろうとした美琴は、自分の胸が感じたことのない痺れに襲われて、手は虚空を切った。
「ば、ばか、さわらない、で」
「馬鹿はどっちだ、触らなきゃできねーじゃねぇか」
当麻はさっきよりもやさしく、手のひらで包むように柔らかなふくらみを刺激した。柔らかくて温かい。ごくごく自然に、当麻はその先っぽに口をつけた。

「ん…く、ふ」
美琴は手を口に当てて、なんとか恥ずかしい声が漏れるのを防いだ。当麻のやさしい手のひらと、温かな舌の感触が自分の乳首を刺激しているという事実が、美琴を余計に気持ちよくさせる。
「ば、ばかぁ、ん…」
必死に声を出さないように、手の甲で口をふさいだ。それでも、甘い吐息が漏れた。
当麻は片方の乳首を口の中で弄び、もう一方を手で可愛がった。
爪で軽く引っ掻くように刺激しながら、摘んで弄ぶ。舌と指を同時に使って刺激すると、美琴の体は当麻の動きに呼応してビクビクっと痙攣した。
「美琴、かわいいよ、お前」
「ん、んぁ…。う、うるさい、わよっ」
美琴は何とか抵抗しようとしたが、もはや力はどこにも残っていない。さっきまで頑なに閉じようとしていた足はだらしなく投げ出され、全身でベッドのふかふかとした感触を味わっている。
当麻は美琴の緊張が解けたのに気が付くと、胸をいじめてるのを止めて、今度は白くてすべすべしたお腹にキスをした。可愛らしいほっそりとしたお腹のラインが、なんとも魅力的でたまらなかったからだ。
「馬鹿ぁ、どこにキスしてんのよぉ」
美琴が照れたように当麻の頭をポンポンと叩いた。
「ほら、腰、上げろよ」
当麻はその右手を美琴のスカートに置いた。ホックを外し、ジッパーを下ろす。
「あ、電気、消して」
美琴は観念したのか、恥ずかしそうにそっぽを向いたまま、そう言った。ここまできたら、当麻を止めようなんて気はなくなっていた。ていうか、無理だろ…。

「ヤダね、こんなカワイイお前を見られないなんて、上条さんはそんな条件飲んであげません」
103はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:23:23 ID:qb+pQ3/M
当麻は美琴がグーを放つ間も無く、手を滑り込ませてさっとスカートを脱がした。美琴は能力を使って、電気を消そうとしたが
「そうはさせねぇよ」
当麻は、スッと右手を差し出して、美琴の額に手を置いた。
「ばっ、ばか」
幻想殺しを前に、能力者の美琴は本当にされるがままだった。

美琴は涙目になって足を閉じようとしたが、既に足の間に当麻が入っいて無駄だった。
美琴の白くてすらりとした足の付け根は、可愛らしい水色の布で覆われていた。その布は既に、一箇所だけ色が濃くなっている部分、愛らしいシミがあった。
「美琴、そんなに気持ちよかったのか?」
シミの上から指を擦りつけると、美琴は少し恥ずかしそうに身をよじった。
「ば、ばかぁ、そこぉ、触っちゃだめぇ」
当麻の指は美琴の下着から染み出してきた愛液で少しずつベトベトになっていた。
「ほら、シミになっちゃうから、脱がすぞ」
当麻が下着に手を当てると、美琴がその手を上から押さえた。
「み、見るの?」
「着たままできんのかよ!ってまぁ、そういう下着もあるらしいけど」
当麻が男の子らしい無駄な知識を披露すると、美琴は若干軽蔑のまなざしを浮かべた。「そういう趣味?うわ、ちょっとマジ、まぁ、趣味なら着てあげても」
邪魔してくる手をどかすと、当麻は下着を剥ぎ取った。

「ひぁあ!ちょっと待った!待った!」
「待ちません!」
美琴の膝裏に手を当て、足をグイっと持ち上げた。ちょうど、赤ん坊がおしめを換えられている様な状態で、当麻は美琴の秘所をまじまじと眺めた。
既に愛液に濡れて充分な湿り気帯びたそこは、濃密な女性の香りを放ちながら当麻を待ち望んでいた。
「美琴、かわいいよ」
当麻は極々自然に秘所に顔を近づけて、躊躇いも無く口を付けた。
「ば、馬鹿、汚いからだ、めぇ!」
初めて感じる感覚に、美琴の体全体が震えた。親にすら見せた事がないようなところに口を付けられ、誰にも聞かせたことがない声を聞かれている。
「汚いわけあるかよ、お前の体に汚いところなんかねーぜ」
「だってぇ、シャワーも浴びてないし」
当麻は美琴の秘所に口を付けたまま、舌を奥にと進ませた。不思議な味が口の中に広がり、美琴の秘所の柔らかさが舌に心地よかった。
「汚いっていうなら、まずはお前のその幻想を打ち砕く。俺が綺麗にしてやるよ」
104はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:25:48 ID:qb+pQ3/M
「ん、んんっ、ば、バカぁ。きれいに、なにかんが、っえて」
「主に、ん、んん、口で」
秘所の中だけではなく、外側のヒダにも舌を這わせ、本当に隅々まで舐めていく。
柔らかく湿って温かな美琴の秘所は、当麻にとって甘い蜜のかかったお菓子みたいに感じられた。
当麻は舐めながら、秘所の上側に肉の突起があることに気がつく。
―ここが、例のあそこか
クリトリス、年頃の男の子であれば何となく知っている、女の子に刺激を与えられる部分。
当麻はくちびるでクリトリスを挟むと、優しく潰した。潰しながら、舌でツンツンとつつく。
「はぁ、ん、んッ」
美琴は再び口に手を当てて、されるがままになっていた。持ち上げられていたはずの足は既にどちらもベッドに投げ出され、
身体から力が抜け、当麻がクリトリスを刺激する度に電撃が走ったように軽く身体が動くだけだった。
自分でも、自分の秘所がどうなっているかは手に取るようにわかった。
―ヤダ、ドロドロになってる。キモチイ、当麻ぁ
浮かんでくるのはそれくらいだ。もう、ただただ身体が当麻の攻めを受け入れてしまっていた。部屋にピチャピチャと水っぽい音が響いた。
「ぁあん、っんっんん、音、たてないでぇ」
「ん、無茶言うなっての、んん」
105はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 03:28:10 ID:qb+pQ3/M
「指、入れてみるぞ」
当麻の言葉が聞こえた、美琴はもう羞恥より新しい快感への渇きの方が強くなっていた。
美琴が黙って頷くと、当麻は中指を美琴の秘所にあてがった。
「痛かったら言えよ」
美琴の秘所は、当麻の唾液と美琴の愛液が混じりあって既にドロドロだった。
当麻は中指を優しく秘所に滑り込ませた。思いのほか、抵抗もなくすんなりと入った。
温かで不思議な柔らかさが当麻の指を包んでいる。
なるほど、爪を切れと男性誌に書いてあったのはこういうわけだったか、と当麻は一人で納得してしまう。
当麻は中指を軽く曲げると、優しく膣壁をなぞっていく。
「い、ひぃああっ!」
美琴はすぐに可愛らしい反応を返した。膣壁をなぞっていた当麻は、美琴が他の場所よりも強く返す場所をすぐに見つける。
本当に小さな、少しざらざらとした凹凸のある部分。今度はそこを強く擦るように指を前後に出し入れした。
軽く曲げたままの中指が、美琴の秘所のさらに奥を、何度も激しく刺激した。
「ん、っなぁ、んんぁあ!あ!あ!」
「痛くねぇか?気持ち…いいのか?」
美琴は快感と羞恥と悔しさがない混ぜになって、何も考えられないままに頷いていた。
「き、んああ、当麻ぁ、っあぁ、んんんっ」
美琴は当麻の指に合わせてまるで操り人形のように胸が上下し、あえぎ声をあげた。
知らなかった感覚と羞恥がない交ぜになって、美琴の思考は殆どなかった。
自分が気が付かないまま、少しずつ腰が上に上がっていく。彼の指を、もっと、もっと奥へ導くように。
「腰、浮いちゃってるぞ」
「あ、っんっん、ばぁ、バカァ」
当麻は自分の方に近づいてくる秘所に、蜜に吸い寄せられるように口をつけた。
既に充血して膨らんでしまった美琴のクリトリスに口を付け、舌で弄びながら指を動かし続けた。
「あ、んぁああ、あぁっ、一緒、弄っちゃだめぇえ」
美琴はあまりの快感に、既に何かが膨らむのを感じた。腰の下が熱く、たまらなく熱くなって。
全身がくすぐったさにも似た快感で満たされ、内側から全身を快感で揺すられる。
「当麻ぁあああ、だめえぇ!ホントにダメェエ!」
「いいよ、いっちゃえって」
クニクニとした感触と美琴の膣壁の温かさ、何よりも鼻につく女性の香りと美琴のかわいらしい声が当麻の心臓を高回転へと持っていく。
今更、ブレーキなんてかかるわけがない。指を更に速く、強く動かす。
「っぁつつぁああああ、ダ、メェエエエエエ」
自分の体がまるで制御できない、今まで感じたことのない放り出されるような浮遊感。
美琴は全身をこわばらせて苦痛とも言える快感をこらえようとしたが、努力もむなしく秘所から温かな水が吹き出て
当麻の腕と顔、ベッドに巨大なシミを描いた。
106名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 03:50:17 ID:7zb6dewl
wkwk
107はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 04:36:53 ID:qb+pQ3/M
「だ、だから怒るなって」
とりあえず、バスルームから取ってきたタオルをベッドに敷き、
怒りと羞恥で何も言えなくなっているお嬢様を何とかなだめようとした。
裸身を隠そうと薄いシーツを被っているのがやけにいやらしいのだが、
それを言うとどんな危険な事態が待っているかわかっていたので何も言わない。
「その、悪かった。このとーり、俺もまさかあんな」
「それ以上…、言うんじゃないッ!!!!」
美琴はとりあえず電撃ではなく拳を握った。
傍らに膝を付いている当麻の鳩尾に向けて、握った拳を放ちイライラを沈める。

「次に余計な事言ったら、殺すわ…」
今回ばかりは一切容赦のない美琴に、当麻はがっくりとうなだれた。
「ぐっ、お前、レールガンより効くぞ…。く、と、とにかく、風呂沸いたし、入って来いって」
「ん、うん。でも、ちょっと、腰が抜け…。ねえ、連れて行って」
あさっての方向を向きながら恥ずかしそうにねだられてしまったら、当麻に出来ることはたった一つだ。
美琴の肩と膝に手を回し、首に手を回させるて持ち上げた。いわゆる、お姫様抱っこ。
「ちょっと待った、ねぇ…」
美琴は顔が近づくと瞳を閉じて、黙って当麻の方に顎を上げた。当麻もごく自然に、キスをする。

「キスしてる顔、可愛いな」
「ばっ、アンタも眼をつぶりなさいよ!」
有無を言わさず抱き上げて、美琴をバスルームへと連行する。
「ほら、暴れるなって」
着ていたシャツが濡れるのも構わず、美琴をバスタブに座らせると当麻はバスルームを出てベッドに戻る。
宴の後、正確には完全に終わってすらいないのだが、放っておいても後が面倒だった。
まるで、誰かが襲われたみたいに、ベッドの周りに服は散乱しているし、
ベッドメイクは乱れ、大きなシミが広がっている。
「うわぁ、これ、ヤバいだろ…」
とりあえず脱ぎ散らかした美琴の服をハンガーにかけ、下着はまとめておいて(ちょっとだけマジマジと見入ってしまったのは秘密だ)
ベッドのシーツが少しでも乾くようにエアコンをつけた。
「美琴ー、一人で大丈夫かー?下着だけまとめて置いておくぞー」
「勝手に下着を手に取るな!!」
108はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 04:37:59 ID:qb+pQ3/M
バスルームに戻るとドアの前でちょっとだけそんなやりとりがあって、
何でか一緒にバスタブに収まることになってしまった。
確かにそれなり以上のホテルだけあって広いしジャクジーとバブルバス、
当麻としては美琴と一緒でなければ最高にリラックスできるはずなのだが…。
自分の膝の間に収まって背中を預けてくる美琴のおかげで、まったくリラックスできなかった。
それどころか腰を不自然に離し、密着させまいと努力しなければならないのだから。
「ちょっとアンタ、じゃない、当麻、なんでそんな変な姿勢なの?寄りかかりづらいんだけど」
「うるせえ!ちょっとした事情があるんです!男の子はデリケートなの!」
「へー、ふーん、あっそ、わかった」
声がニヤっと笑っていた。当麻は嫌な予感がしたが、この状態では動けない。
美琴は前を向いたまま当麻のペニスに手を延ばした。まだ充分に硬度を保ったそれを、撫でるようにさする。
「ちょ、まった、まって」
「ふふーん、今度はアンタがされる番、だからね」
「まて、マテ、なんか不穏な空気がぁ!」
美琴は覚悟を決める様に一度下を向き、グッと顔を上げた。
腰は治ったのか、軽い身のこなしで当麻の方に向き直った。
「まさか、美琴さんにあそこまでして、ねぇ?」
「ちょ、ちょっと待て、おまえぇ!」

美琴はイタズラっぽく笑い、当麻のペニスを優しくなでた。
触れるか触れないかの刺激は緊張をほぐすどころか、余計に張りを強くさせる。
「んふ、声も出ないって感じ?」
美琴は勝利宣言みたいな声で当麻に言った。
「何がしてほしいのか、正直に言うってんならしてあげても良いわよ?」
当麻は悔しそうに声を漏らした、口でしてください、と。
109はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 04:40:58 ID:qb+pQ3/M
美琴は自分の眼前に露わになったそれを見て、愕然とした。
「マ、マジ、ちょっとこれ、なんか痛そうだけど大丈夫なの?」
「う、うるせえ!これはこれで恥ずかしいんだよ!あと、確かにこの状態が続くと痛いし辛い!」
美琴はピンク色の舌を延ばし、当麻の硬くなった先にある部分を一舐めした。
「うあ!な!」
「ん、なんか、変な感触」
「うわ!う、うるせえ!」
「止めてもいいわけ?」
「い、嫌です」
美琴は舌で当麻のペニスを上下に舐めた。
顔を横にして舌を延ばしペニスを舐めている様が扇情的で、
それだけで当麻はもう何か知らなかった快感に目覚めそうだった。
「ん、んん、ふぁ」
美琴は全体をきれいに舐め上げたあと、さきっぽを口に含んだ。
美琴の舌に反応してぴくぴくと動くそれは、最初の印象よりも幾分可愛らしいものに変わった。
「ん、んふ、ンムゥウ」
ペニスの裏を重点的に攻める、そこを攻めると当麻の顔が可愛らしく歪むのがわかったからだ。
「ふぁんた、いあいとかあいいかおすんおえ」
「な、いきなりなにを!」
「ふわぁ?あんた、意外とかわいい顔すんのね」
一度口を離し、舌でペニスを上下に舐めた。
舌の先っちょで舐めると、当麻は嬉しそうに吐息を漏らす。
「ん、んふぅあ、んんん、ふわぁ、んふ」
美琴は当麻のペニスを手で包みしごきながら、先っぽだけを口に含んだ。
今度は口内で舌を回しながら、手の動きを速める。
「ま、待て!ヤバ!な!」
当麻は美琴の頭に手を添えると、バスタブの縁に腰を落としてしまった。
立っていることも出来ないくらい、強い射精感が当麻を襲う。
「ん、らしていいよ」
加えたまま声を出されるとそれが更に強い刺激になって、当麻は限界を迎えた。
「わりい!」
「んっ!んんんん!!!」
美琴の温かな口を当麻の精液が、強い勢いで犯していく。
「ん!ふぅ…、ん」
美琴は手の動きを遅くしながら、舌でペニスをやさしくなぞっていく。
「ん、結構苦いのね、これ」
美琴は不思議そうに口の中の精液を掌に出して、ちょっと弄ってみた。
延ばしたり、糸を引かせてしげしげと眺める。
変なにおいもするし苦い、正直、好きでもない相手のこれを口に出されたら確実に殺すだろうなと、考えをめぐらせた。
110はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 04:43:40 ID:qb+pQ3/M
「そんなもんで遊ばないの!ほら、手ェ洗う!」
当麻はシャワーで美琴の頭からお湯を浴びせた。
「ん、いきなりなによ」
「お前、まさかこれで終わりとか言う気ないよな」
当麻の声色が変わったことに、美琴は気が付かなかった。
「なぁに?だって、さっきの」
美琴は何か言おうとして、肩を捕まれた。
「え、ちょ、待っ」

ちょっと熱めにしたシャワーを流して、美琴を優しくタイル張りの床に横たえる。
「待ってってば!、さすがにここはちょっと」
「あぁ?あそこまでされて我慢しろとか、無理にきまってんだろ!」
美琴はうろたえたように当麻を見直したが、顔にも瞳にも獣の色が宿っている。
「ちょっと!アンタ普段はヘタレなのに!なんで獣入ってるのよ!」
「むしろ男は狼って、習わなかったんですかぁ!」
でも、このがっつき具合がちょっと嬉しい。当麻は自分を求めてくれているという、甘い充足感。
―ヒモにひっかかる女の事、馬鹿に出来ないわね
なるほどこれは、確かに他に変えがたい充足感だった。

タイルに冷やされて丁度いい温度になったお湯の流れを感じながら、美琴は体の力を抜いた。
「わかったわよ、ほらおいで。でもキスぐらいして、ほしいわよ?」
当麻に頭を後ろから抱えられて激しくキスを交わす。
腕をそのままにして、当麻は美琴の秘所をもう一度指で刺激した。
「ッん、んぁ、もう大丈夫、だから…」
「そか、んじゃ、行くぞ」
美琴はクスっと笑ってしまった、獣になろうが当麻は当麻だ。最後の最後では優しさが勝るのだから。
「痛かったら言えよ」
「痛がって止めたりしたら、ぶっとばすわよ」
「あ、ああ、わかったよ」
111はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 04:47:13 ID:qb+pQ3/M
当麻は美琴の秘所に自分のペニスをあてがい、
先端を美琴の愛液と馴染ませるように、二、三度こすってみた。
膣口を刺激された美琴は、律儀に反応してしまう。
「こ、この後に及んで焦らさないでよ…、つ、は、恥ずかしいんだから、それとも入れるとこがわかんな」
そう言った瞬間、当麻は美琴の割れ目を少し指で広げて、スっと挿入した。

「っ痛!、マジ…で」

ペニスに強い抵抗があって、気持ち良いとは思えなかった。
当麻は自分が美琴を傷付けはしないかと怖くなりながら、
それでも美琴を抱きしめて奥へと這入っていく。
「当麻、好き、だよ…っひぃッ!」
当麻は美琴を強く抱きしめ、耳元でささやく、好きだと。そのまま、最後まで挿入しきった。
「きっつ、いな。美琴、大丈夫か」
「ば、馬鹿にしないでよ、あ、アタシは」
「アホ、か。俺ひとりで、気持ちよくなんてなれるかよ」
二人は磁力に吸い寄せられるようにキスをして、そのまま何度も唇を重ねた。
誰よりも近く、お互いに相手しか知らないところを感じて、そうして重ねた唇は、ソレまで以上に官能的だった。

「っう、動いてもいい、わよ」
顔をしかめ、目じりに涙まで浮かべて、美琴は当麻を受け入れていた。
当麻も幾分か美琴の締め付けに慣れて、ふたたび美琴の膣内のペニスは異常なまでに硬くなっていた。
「だから、お前な」
「いいから、怒るわよ。さっきから、辛そうにヒクヒクしてるし。アンタにも、気持ちよくなって欲しいもん」
当麻はわかったようなわからないような顔で美琴にキスすると、
美琴を抱きしめたまま腰をいきなりフルスピードで動かし始めた。
「ばっ、ちょっと、いきな、んん、ッッツゥ!」
あんなことまで言われて、我慢できるほど当麻は大人ではない。
紳士を気取るつもりも無い。
「美琴、ごめんな、でも凄く気持ち良いぞ」
美琴にしても、そう言われると体が軽く、どこかで受け入れて行ってしまう。

当麻は既に美琴を抱きかかえ、繋がったまま床に座っていた。
丁度、座ったままでいる当麻の上に美琴が腰を下ろしたように。
美琴は、痛みと快感が入れ替わり始めて、自分から少しだけ腰を動かし始めていた。
「んぁああ!うぁあっ!当麻、当麻ぁ」
キスをしたまま、二人は痛いほどに抱きしめあって、腰をぶつけた。
お互いの腹で、胸で、唇で、腕で相手を感じながら、狂ったように腰を揺らした。
「美琴、好きだ!俺!お前が好きだ!」
「当麻ぁ!当麻ぁ!ッッ!」
美琴の膣が、痙攣するように当麻のペニスを締め上げた。
波を打つような、一定のリズムを持った収縮作用に、当麻は制御できない高ぶりを感じた。
「キス、して」
繋がったまま、相手の唇を味わいながら、二人はほぼ同時に果てた。
112名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 04:47:49 ID:7zb6dewl
てかてか
113はじめてどうし(散々既出のネタを…):2009/02/08(日) 04:49:22 ID:qb+pQ3/M
「だから、ごめん!悪かった!」
「さっきも、聞いたんだけど」
美琴はバスローブに身を包んで、ベッドではなくソファに身を預けている。
正面のカーペットには、教科書に載ってもおかしくない綺麗な土下座を決めている当麻がいた。
「まさか、初めてがあんなところで、せめてベッドでって」
美琴の怒りは、怒りというか多分に照れも混じっているが、
とりあえず自分の希望など全く叶わなかったことに、怒っているのは事実だ。
「アンタ、一体どこまで獣なの?」
美琴はさらに、一番大事なところで怒っている。
「しかも、避妊もなしで、完全に膣内で出したわよねぇ?アンタね!
そりゃ嫌じゃないけど、さすがに無防備すぎない?最悪の事態の時、親になんて説明すりゃ良いのよ!」
「そ、そんときは当然、俺が殴られに行く、当たり前だろ…」
「そ、それは、まぁ」
マズい、と美琴は思う。
そういう事を言わせたいわけではないし、顔が思わず緩んでしまったのも悔しい。
「と、とにかく!今後はその、ゴムとか、色々用意しとくから」
「い、いいいい、色々ォ!?あんた、またその、する気、なの?」
思わず、額の辺りで派手なスパークが起きた。美琴は顔が真っ赤になって、何もいえないでいる。

「当たり前だろ…、お前が恋人だったら、我慢なんて出来るかよ」
「ああああ、もう良いわ。わかった、わかったわよ。とにかくその、避妊は、ちゃんとしなきゃよね」

真っ赤になった美琴を見て、当麻は思う。しばらく、こんな風にお互いのペースで進んでいけるのかな、と。
照れてしまった美琴に近づき、当麻は優しくキスをした。暖かくて、柔らかなキス。
これから、始まる新しい関係を思って、二人は少し長めにキスをした。

fin
114名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 05:16:33 ID:Vqg8phN0
>>113
超GJ!&乙!
115名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 06:56:57 ID:hYQd54ou
>>113
VGJ!
ものすごく後日談が読みたいです、先生

しかし、インデックスはお隣のギシアンを聞いているのだろうか
116名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 07:45:15 ID:3I9xu3FM
>>113
GJ

>>115
それは自分も思った。

あと何て言ってインデックスを置いて来たんだろうか? とか。
117名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 11:57:34 ID:GneZ5Yo+
>>113
GJ、やっぱ美琴は最高だわ
118名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 18:03:14 ID:clJ3zGMh
>113
超GJ!
美琴かわぇぇ
119名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 19:17:49 ID:QQJJcSQn
>>113
めっさGJ!!
後でインデックスと土御門にボコボコにされる上条さんの姿が目に浮かびますね!
なんか、本当に美琴と上条さんはそんな感じなんだろうなってのがすごいいいw
120名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 19:37:06 ID:H2x2zx8z
(*´Д`)ハァハァ
121名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 20:28:25 ID:fdpqqdVZ
話の途中からすっかり忘れられているインデックス
不憫な…
122 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:33:57 ID:Ml4f3Ne7
これから投下します。
上条×対馬+五和の続きでエロ有り。
ではどうぞ。
123 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:34:29 ID:Ml4f3Ne7
「じゃ! そう言う事で、五和、やっちゃいましょ!」
「はい!」

ひとしきり涙を流し終えた後、対馬が涙を拭い五和に話しかけると、五和も涙の跡もそのままに満面の笑みで答える。

「いやー、何だ。上条さんは無理にする事も無いと思いますよ? ほら、もう二人の気持ちは分かったし、大団円!って感じでさ」

先程までの会話ですっきりしてそういう気分ではなくなってしまったのか、上条が及び腰な意見を出すと、途端に二人からブーイングが上がる。

「何を言ってるの? 上条君。出すもの出して賢者タイム?」
「ずるいです…」
「う……」
「ほらほら、どう? こういうのって、上の口よりも下の口の方が正直だぜ、って言うんだっけ?」
「わ、また大きくなってきました」

二人にじと目で見られ、上条が言葉に詰まっていると、対馬が上条の股間に手を伸ばし、その細くたおやかな指をからませ、萎えてしまっていた肉棒をしごきだす。
見る見るうちに大きくなり、脈動に合わせてびくんびくんと震え、先走りすら滲みだしている肉棒に、五和が感嘆の声を漏らす。

「くうぅ…躾のなっていない我が息子が恨めしい。それと上条さんは男の子なので下の口はありませんよ!」
「それって誘い? そっちはまた今度って事で、今は五和の処女を奪ってあげて」
「ひぃぃ…え? 処女?」
「は、はい…」

上条は、自分の発言を受けて恐ろしい事を仄めかす対馬に戦慄が走るが、それよりも聞き捨てならない事を聞き返すと、五和が恥ずかしそうに頷く。

「五和、本当に良いのか? 俺なんかで」
「なんかじゃありません。あなたじゃなければ駄目なんです。あなた以外考えられません」
「五和……分かった。お前の初めて、そしてこれからを貰うよ」
「はい、私の全部、貰ってください」

上条と五和が見つめ合い、良い雰囲気を作り上げる。そんな二人に対馬は、私の処女も奪ったくせにー、と口を尖らせている。
そんな彼らは傍目から見ると、上条は横になったまま左腕に対馬を侍らせ、腰の上に五和を跨らせている。王様か。
124 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:35:10 ID:Ml4f3Ne7
「では、行きます…!」

五和は始める前に上条に口付けを一つ落とし、肉棒に手を添えると、自分の膣口に亀頭を合わせ、ゆっくりと腰を沈めていく。
五和のそこは、先程までの対馬とのキスで十分に濡れそぼっており、ゆるゆると上条を受け入れる。
先端に肉の膜のような感触を覚えると、上条と五和は目を合わせる。

「あなたが…」

一言で十分だった。頷き、右手で五和のお尻をがっちりと掴むと、自分の腰に叩きつけるように一息に落とす。

「っっっっ―――――!」

五和は歯を食いしばり、目尻から新たな涙を散らす。その後、しばらくして糸が切れたようにゆっくり上条の体に倒れ込むと、はあはあと熱い吐息を上条の胸に浴びせかける。
上条が五和の背中に手を回し抱きしめると、対馬が五和の頭を撫でる。
大丈夫か、なんて聞けば、大丈夫、と答えるに決まってる。だから上条も対馬も何も言わずに、ただ五和をねぎらうように。
しばらくして落ち着いてきた五和が身を起こすと、上条の胸に手をついてゆっくりと腰を上下させ始める。

「五和、まずは慣れるまで無理しないで動ける範囲で動くんだ。自分が気持ち良くなれるように」
「は、はいっ、っくぅぅ、はぁぁぁー、っくぅぅ、はぁぁぁー」

上条の言葉に、五和が、なるべく痛く無いよう、少しでも快感を感じられるよう、慎重に探り探り動いていく。
体内を異物が上下する感覚に、五和は押し出されるように肺の中の空気を熱い吐息として吐き出す。
上条も、肉棒が溶かされるような熱い膣内の感覚と、異物を押し出そう、或いは精を吸い尽くそうと蠢く襞の感覚に、知らず腰が浮きあがっていく。
対馬は五和の背後に回ると、上下する度にぷるんと揺れるたわわな乳房をすくうように揉み上げ、乳首を摘まむ。

「むぅ、大きいわね…。正直嫉妬するわ…」
「ひゃぁん! 対馬さぁん、だ、だめですよぉ…あぁぁ…なかでまたおおきくなってるぅぅ…」

むにむにと捏ねるように揉み解していると、甘い嬌声を上げる五和。それに伴いきゅんと締め上げる膣内。
眼前で捏ね回される五和の胸と、段々と変化し、絡みつく様な動きになって来た膣内に、自然と上条の肉棒にも力が入る。

「くっ…! い、五和、そろそろ俺も動いて良いか?」
「は、はぁい…うぅ…あぁ…ふぅぅん…」
「むぐむぐ」

我慢出来なくなってきた上条が、更なる快感を求めて五和に尋ねると、
揉まれる胸はそのままに、今度は耳を甘噛みされている五和は、とうに痛みより快感の方が大きくなっていたのか、舌足らずな声でそれに答える。
それを受けて、上条は五和のお尻を両手で掴み直し、ベッドのスプリングも利用して下から力強く突き上げる。

「あっ――――! あぅぅ、はうぅんっ! はぁぁ、あうっん! ふぅぅ」

今までとはうって変わり子宮ごと持ち上げるように突き上げられる責めに、五和が悲鳴のような嬌声を上げる。
子宮口を小突き上げられる快楽に翻弄され、上体を支えきれなくなった五和が後ろの対馬に身を預けるようにもたれかかる。
対馬は五和の胸を揉みこみながら、目を蕩けさせ、突き上げの度に、はふはふと吐息を漏らすその唇に自分の唇を重ねる。

「ふふっ、五和かーわいいー。んちゅ…」
「はぅっ! ちゅ…れろ…はぅんっ! ちゅぁ…むぐ…あぁっ!」

上条の肉棒に膣内を好い様に掻き回され、呼吸を乱されながらも、キスを続けようと必死に舌を伸ばしてくる五和に、対馬は目元を緩める。
上条もそんな二人の姿に興奮を煽られ、突き上げを更に激しいものにしていく。
125 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:35:49 ID:Ml4f3Ne7
「っ! ぷはっ、あああ――っ、は、はげしいですぅっ! そんなっ、わ、わたし、はじめて、なのに、こんなっ!」

遂に堪え切れなくなった五和が切れ切れの喘ぎを漏らし、ぎゅうぎゅうと上条の肉棒を絞り上げる。

「くっ! 俺もそろそろ…!」
「だ、大丈夫だから、なかに! なかにくださいっ!」

ラストスパートに入った上条が、五和の手を引き倒れこませると、胸元にしっかりと抱え込み、唇で唇を塞ぐ。
胸板で柔らかくひしゃげる乳房の感触を堪能しながら、甘い吐息ごと五和の舌を吸い上げる。
そして、とどめとばかりに亀頭で子宮口を突き上げると、密着させたまま射精を始める。

「――――――――――――――っ!!!」

五和は絶叫するように喉を震わせるが、上条はそれすらも自分のものにするかの如く、唇を塞いだまま精液を吐き出していく。
やがて射精が収まって来ると、残りもなすり付けるように亀頭を子宮口に擦り付けると、五和も応えて腰をくねらす。
射精の終わりとともに、上条がようやく唇を離すと、五和は新鮮な空気を取り入れようと荒い呼吸を繰り返す。

「はーっ、はーっ、はーっ…えへへ、おなかいっぱいですぅ…はーっ、はーっ…」

五和は呼吸を整えながら、嬉しそうに上条に頬を擦り寄せる。上条も応えて、頬を擦り寄せながら、いたわるようにその背中を撫でる。

しばらくすると、上条の耳元で穏やかな寝息が聞こえ始め、ふと見やると五和が幸せそうに眠りに落ちている。
やはり初めての慣れない感覚に、想像以上に体力を消耗してしまったのだろう。
上条は挿入されたままだったモノを抜き、五和と体勢を入れ替えて仰向けに寝せてやる。
そして、ベッドサイドのティッシュで溢れ出てくる精液を拭っておく。
最後に、汗に濡れた裸の体が冷えないように毛布を掛ける。

上条が五和の世話を終えて、ふぅ、と一息吐くと、くちゅくちゅと響く水音に気付く。
音源を辿ると、対馬が胸を揉みしだき、股間に手を伸ばし、自分を慰めている。
上条が思わず瞬きも忘れて見入っていると、上条の熱い視線に気付いた対馬が慌てて腕でその身を隠し、身を小さくしながらごにょごにょと言い訳を始めた。

「これは、その、五和も上条君も無我夢中でしちゃってたから、私は見てるだけで、なんか火がついちゃってたし、その、えと…うぅ…」

最後には顔を真っ赤に染めたまま涙目で上目使いに睨めつけてくる。
そんな対馬を、上条は思わず抱き締めると、そのすべすべのお腹に再び力を取り戻した肉棒を押し付ける。

「わっ、こ、これ…」
「…対馬さんの一人エッチを見てたら、またこんなになっちゃいました。…責任、取ってくれますよね?
126 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:36:24 ID:Ml4f3Ne7
上条の言葉に、対馬が上条の首に腕を回し、口付けで答えると、唇を重ねたまま上条は五和の隣に対馬を押し倒す。
そして、対馬の足の間に自分の足を割り入れ開かせると、がちがちに硬くなった肉棒に手を添え、対馬の熱く愛液を垂らす膣口に合わせる。
口付け、目を合わせたまま、ゆっくりと埋め込んでいく。圧迫感に対馬は息苦しそうに呼吸を荒げるが、呼吸の為に開いた口から舌を伸ばし、上条の舌と絡ませ合う。
熱く絡む襞をかき分け、最奥まで押し進み、亀頭が子宮口にこつんと当った所でお互い呼吸を整える。
その間も舌を絡ませ、唾液を混ぜ合い交換していく。それだけで対馬は目を蕩けさせ、軽く絶頂を迎えているのか、上条の肉棒をきゅうきゅうと締め上げてくる。
堪らず上条が亀頭で子宮口を捏ねるように腰を動かすと、抗議するように襞が蠢き、肉棒を絞り上げる。
このままでも十分気持ち良いのだが、射精するには足りない。
上条は、名残惜しそうに追いかけてくる対馬の舌を断腸の思いで振り切り身を起こすと、対馬を横向きにして片足を肩にひっかけるように抱え込む。
側位の体勢になった対馬は、隣の五和を見る形になる。タイミング良く五和が寝返りをうち、丁度間近に顔を合わせている状況だ。

「ひぃんっ!」

目の前の五和の顔に対馬が面食らっている不意を突き、上条が大きく突き上げる。
不意を突かれた対馬は思ったより大きい声を出してしまい、慌てて手で口を抑え、恨めしそうに上条を睨めつける。
その視線を受けて、上条はニヤリと邪悪そうに口元を歪める。

「対馬さんがエッチな声を出しちゃうと五和が起きますよー。五和に対馬さんのエッチに感じてる所見られちゃっても良いのかなー?」

などと意地悪に囁き、抱え上げたストッキングに包まれた美脚に頬ずりしながら腰を動かし始める。

「ふ――っ! ふ――っ! ふ――っ!」

必死に手で口を押さえ、威嚇する猫のような吐息を漏らし、顔を赤く染めながら対馬が涙目で見上げてくる。
上条はそんな様子にゾクゾクとした快感を覚え、知らず渇く唇を潤すように舌なめずりし、更に強く腰を叩きつけ、ぐりぐりと膣内をかき混ぜる。

「――――――っ!」

びくびくと体を震わせ、対馬が絶頂に達する。それでも、その硬く絞り上げる膣内を上条は強引にこじ開けていく。

「はぁ――っ! も、もう、ダメっ! はぁっ! うぅぅ…ああん! ゆ、ゆるして…」

絶頂しても休み無く突かれ、遂に我慢しきれなくなった対馬が、許しを請うが、
上条も普段お姉さん然としている対馬の乱れる様子と、強烈な快感に、既に止まれる段階ではなくなってきている。
ただただ上条は貪るように腰を叩きつけ、対馬は間断無く襲い来る快楽に泣き声のような喘ぎ声を上げるばかりだ。
当然そんな状況で五和が起きないはずも無く、目を覚ましてすぐ、目の前で顔を赤く染め、涙を流しながら喘いでいる対馬の姿に、手を口に当て、目を見開いている。
既に虚ろな目をしている対馬はそれに気付いていないようなので、上条は歯を食いしばり快感を堪えながら対馬に声を掛ける。
127 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:36:54 ID:Ml4f3Ne7
「くっ…! ほ、ほら、対馬さん、あんなに、大きな声を出すから、五和が、起きちゃい、ましたよ」
「はぁっ! あぁっ! い、いつわ、みない、うあんっ!」

少しだけ焦点を結んだ対馬の眼が五和の顔を捉えると、上条の予想通り膣壁がぎゅうっと収縮する。
何とか堪え切り、上条は五和に声を掛ける。

「くぅぅぅっ! い、五和、対馬さん、綺麗だろ?」
「は、はい…真っ赤な顔で、涙も流してるけど、とってもエッチで、とっても綺麗…」
「ああっ! うううう、うそうそうそ、だめ、うぁっ! だめ、みないで、みないでいつわぁ…」

上条は射精に向けて、正常位に戻り、もう片方の足も脇に抱えると、突き破る様に肉棒を暴れさせる。
対馬はもう意味の有る言葉を発せず、ただただ上条の突き上げに喘ぎ声を上げるばかりだ。
五和はそんな二人をよく見ようと、身を起こしている。

「くっ! 対馬さん! ……うううううっ!」
「かみじょうくんっ! あ―――――――――――っ!!」

子宮口をこじ開けられるようにして精液を浴びせられ、対馬が悲鳴のような絶叫を上げ意識を飛ばす。
上条は閉じたまぶたの裏に火花を散らせ、射精しながら、肉棒の中の精液を出し尽くそうと尚も二度三度と腰を押し付けていく。

やがて力尽きたように、上条は対馬と五和の間にごろりと横になる。


「だうー、もう一滴も出ませんよー……」

五和はそんな上条と対馬に毛布をかぶせると、上条に腕枕をしてもらう為に体を擦り寄せる。
上条もそれに気付き、対馬を引き寄せ右に、五和を左に、腕枕をする。
五和は上条と目を合わせると微笑んで、胸元に顔を寄せ、目を閉じる。
対馬は無意識にも上条に擦り寄り、安心したように顔を緩める。
上条もそんな二人を見やった後、目を閉じ、疲労に任せるままに眠りに落ちていくのであった。

128 ◆bYYf8T3.Tk :2009/02/08(日) 20:40:22 ID:Ml4f3Ne7
以上です。
これで私の、上条×対馬を推してみよう企画は終了です。
最後にちょろっとした後日談を書く予定。
では、失礼しました。

……もしアニメで対馬が動いてるのを見られたら、俺、きっとまた書くんだ……
129名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:20:18 ID:H2x2zx8z
>>128
乙!機体汁
130名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:29:57 ID:9dBZp74E
>>128 GJ
五和と対馬さんいいよね〜 でも裏切ると…… 
131名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:36:31 ID:5ux+sA/7
>>128
全身全霊の乙を貴方様に!
132名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:52:59 ID:4aPj6H5V
>>128
GJ。次回作を期待します
133名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 00:43:50 ID:FmGVAoJ7
>>113
後生ですからインデックスちゃんルートの補完をお願いします! 待ってる信じてる!
134名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 01:00:44 ID:SRR9zljy
>>128
GJ!
いいエロでした。
135名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:11:59 ID:PSz0zlMv
注意書き
・>>77->>81の続き
・エロなし
136名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:13:29 ID:PSz0zlMv
「ルチアー」
ロンドンの夜も深くなる頃、再びランベス宮の中庭に出て待ち合わせの相手の姿を探す。言われ
た通りに小さな声で呼び掛けると、闇の濃い一角からぬっと大小の人影が現れた。
「ルチア、アンジェレネ。ち、ちょっとの間にやつれたな」
「気に、しないで、ください」
「みんなお前のこと探してたぞ」
「少しは気にしなさい!!」
何か気が回らなかったみたいだ。気をつけよう。
「そうだ、アニェーゼから伝言預かってるんだった」
ルチアの肩がビクンと動く。
「『先約が有るなら言っておいてください。勝負が無駄になっちまいました』ってさ」
「ふぅ。シスター・アニェーゼは敵ではないようですね」
わずかの間にそんな人間不信のような台詞を吐かなければならなくなるようなことがあったのだ
ろうか。
「あと『覚えてやがんなさい』何か怒らせるようなことしたのか?」
ルチアの頬が引きつっている。
「シスター・ルチアがいけないんですよ?抜け駆けなんてするから」
アンジェレネがルチアの腰を掴んで言う。
「抜け駆けではありません!」
「みんなカミジョーさんと遊ぶのを楽しみにしてたのはシスター・ルチアも知ってたじゃないです
か」
137名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:15:14 ID:PSz0zlMv
二人はいつもこんな関係なのだろうか、アンジェレネがルチアに言い聞かせるように喋る。前に
会ったときはルチアがアンジェレネの姉役のような印象だったが。
「仕方ないでしょう、場の勢いで思わず夜景を紹介すると言ってしまったんですから」
そう、ルチアと中庭で待ち合わせをしたのはロンドン市街の景色を見せてくれる約束なのだ。
「学園都市は特殊だろうけど、キオッジアともまた違うんだろうな。楽しみだなー」
誰に向けてでもなく言うと、口論をしていたはずの二人がぽけーっとこちらを見ている。
「あ、あれ。どうかした?」
「いえ。マイペースな方、なんですね」
アンジェレネは遠回しにバカだと言っているのだろうか?
「そういやアンジェレネはどうしたの?夜景を見に?それとも見張りの方?」
疑問にアンジェレネが口を開くより早く
「シスター・アンジェレネは湯たんぽです」
「はぁ。……はぁ!?」
「ふふふ。シスター・アンジェレネは暖かいですよ?」
不敵に笑う。どうもこのシスターさんはこちらが本領のようだ。
「友達を暖房器具扱いかよ」
138名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:17:05 ID:PSz0zlMv
「いいのです。彼女を部屋に置いておいても独りでは寝れないのですから。それにロンドンの夜は
冷え込みますよ」
「シスター・ルチア、それは言わない約束です!わ、私たちも自分の分の防寒具しか用意していま
せん」
「げ。俺ちょっと部屋になんかないか探して――」
「させませんよ。何のために神裂嬢があなたの部屋の前に立っていると思っています」
確かにさっき部屋のドアを開けると神裂がいて「窓からこっそりと出掛けてください」と中に追
い返されてしまったのだった。その時は女子寮に野郎一匹で警戒されてるんだなと思ったが、夜中
に出歩くこと自体は禁止されてないのでそれもおかしい。
「世界に二〇人といない聖人を空の寝室の警護にするなど、全くどういう種類のVIPです貴方は」
「でもでも、私たちにとっては本当に大切な方ですよ」
「分かっています。だからこうして」
二人の会話に
「で、俺はどうすれば?」
「シスター・アンジェレネを貸してあげましょう」
「いぇっ!?」
「シスター・アンジェレネは柔らかいですよ」
「いやいやいや。問題あるだろ」
「三人で毛布が二枚。他に方法はありません」
「なら二人が使えよ」
139名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:20:09 ID:PSz0zlMv
「貴方に風邪を引かせるわけにはいきません。それとも私と一枚の毛布にくるまりますか?」
「もっと駄目だろ!?」
「ぎゃあぎゃあとうるさいですね」
いきなりガッと肩を掴まれる。
「お姫様抱っこーっ!?」
急激にかかる下向きの慣性。魔術的な加護を得た跳躍であっと言う間に屋根の上に着地する。
「降りてください」
「よっ。何かすげー恥ずかしいんですけど」
「だ、黙りなさい」
ルチアは再び屋根から飛び降りてしまった。置き去りにされた!?と思っていたら直ぐにアンジ
ェレネを抱きかかえて戻ってきた。ルチアの胸の中、ぶかぶか修道服のアンジェレネは小さくまと
まって可愛らしかったが、あれは数瞬前の自分の姿だ。
「何で跳んで上がるんだよ。梯子あるって言ってたじゃん」
「あのあたりは見張られていたので」
とっ。と降り立ちアンジェレネが答える。
「貴方のせいで使えなくなったのに文句を言われても困ります。それよりもどうですか?約束のロ
ンドンです」
「おおー!」
振り返れば一面に夜景が広がる。
140名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:22:45 ID:PSz0zlMv
学園都市は学生寮を始め機械的に区切られた生活感があるが、ロンドンのそれはもう少し複雑に
入り組んでいる。都市の限られた土地に合理的に人を集めるように工夫されたビルディングがある
一方、歴史を重ねた住居群も残っている。
「すげー。なんつーか外国に来たぞって感じがするな」
「喜んでいただけたようで何よりです。これを。シスター・アンジェレネと使ってください」
ルチアが毛布を投げてよこす。彼女も自分の体に巻きつけている。
「ま、仕方ないか。アンジェレネこっちおいで」
両脚を広げて座りその間を指す。
「うぇえっ!何を!?」
「だって寒いの嫌だろう?ほれ、来いこい」
毛布を広げて待ち構えると、恐るおそるといった感じで座る。ぱさっと二人まとめて毛布をかぶ
る。
「あったけー」
「ひぅ!?」
お腹に手を回すとアンジェレネが奇声をあげた。
「何をやっているのですか」
ルチアが隣に腰を降ろす。
「どこから紹介しましょうか」
「見張りはいいのか?」
「シスター・ルチアは夜はあまり見張りに立たないんですよ」
「独りでは眠れない子がいるので」
ううー。と呻いて腕の中のアンジェレネが小さくなってしまった。
141名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:25:59 ID:PSz0zlMv
「まずはあちらですね。ライトアップされた橋が見えますか?タワーブリッジ、テムズ川に架かる
跳ね橋です。近くにあるロンドン塔は世界遺産にも選ばれています。明日の観光ルートにもなって
いるはずです」
「へー。ところでロンドン塔って何?」
「元は城塞だったようですが、監獄などとしても使われたらしいですね」
「物騒だな」
「歴史のあるものですから」
しばらくルチアのガイドに耳を傾けていると、胸元からすぅすぅと寝息が聞こえてきた。
「寝ちゃったな。どうしようか?」
「良ければそのままで」
「ん。可愛いもんだな」
「私たちのマスコットです」
さっきも見た慈愛に満ちた笑み。
「お前たちもなんだか楽しそうだな」
「私たちは……。私たちは修行中の身なんです」 まるで楽しいことに弁解がいるようだった。
「ですが、私はよい神の僕でいられないかもしれません。ローマ正教から抜けたからではなく。こ
の身は神に捧げると決めていたのに」
「ルチア?」
「独り言ですよ。今は、まだ」
彼女の横顔は遠くを眺め、どこか思い詰めたように映った。しかしじっ見つめるこちらに気付くと柔和に微笑む。
142名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:26:27 ID:PSz0zlMv
「少し眠るといいですよ。夜明けの風景も素晴らしい。時間になれば起こしますから」
「ルチアは?」
「私はもうしばらくこのまま」
静かに首を振る。
「そっか。じゃあ俺は寝させてもらうよ」
「おやすみなさい」
「おやすみ、ルチア」
アンジェレネを潰さないように気をつけながら目を瞑る。いろいろなことがあった一日の終わりに相応しく、すぐに眠気がやってきた。
「こんな時間を独占したいと考えるのは愚かでしょうか?」
眠りに落ちる前にルチアの呟きが聞こえた気がした。
143名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:29:41 ID:PSz0zlMv
終わり

見張り番デートにときめく世代は広いはず、という妄想でした
144名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 21:02:23 ID:ZGktXlEl
>>143
GJ! 上条さん達の会話の駆け引きが上手い!


それにしてもこの投下ラッシュは一体……。GJが追いつかないんだぜwww
145名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 21:52:40 ID:uPLdGKNm
>>143
GJ
続きを期待します。ここは投下が多いね
146名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 00:14:52 ID:gcCwx5jp
ヤバイ、>>143がGJすぎて
俺もアンジェレネを抱いて眠りたくなった。


誰か抱き枕作ってくれ。
147名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 00:49:00 ID:gpX2t7XG
>>143
GJ!
ほのぼのした空気が好き
148名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 02:55:06 ID:YuDPhGZ5
GJルチアかわええのう
149名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 03:50:01 ID:UCa6nS/F
あいかわらず見ててすがすがしいほどのワカッテナイっぷりな当麻w

みんなGJ!
150名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 09:39:55 ID:2A/XLQKK
初日を出し抜かれた連中の
今度こそはというバトルが激しそうだな
151名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 14:15:40 ID:3NM9DC2B
地理感のある娘が有利だね。
興味ありそうな名所へ引っ張り出して色々、とか思ってるだろうなー。
食べ物で簡単に釣れる娘たちがいるから、なおさらやりやすい。
神裂さんはこのシリーズでは貧乏籤引きそう。
152名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 15:59:59 ID:2A/XLQKK
シェリーは土の魔術で隠れ部屋とか作って上条を拉致しそうだ
153名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 19:33:50 ID:QRARdWc5
>>152
幻想殺しでその部屋を壊しちゃって、密着しちゃってパステルも取り出せなくてにゃんにゃんですね、判ります
154名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 20:07:46 ID:Xe8RGkJz
>>151
地理感としては神裂は2番目に有利じゃない?
オルソラやアニェーゼ隊はなんだかんだ言ってまだ3ヶ月経ってないんだから
155名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 20:44:06 ID:RAoZUBZG
オルソラはアニメに出ないのかなぁ?
156名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 21:32:36 ID:ZBWbmr6k
>>155
出るとしたら2期の第一話くらいだな
今のやってるのは6巻の話で終了っぽいし
157名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 21:59:06 ID:9qKu+fr8
やっぱりローラさんは出ないのかorz
158名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 22:00:07 ID:Fczw4mvj
貴方の心の中に
159名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 22:36:22 ID:EZ/kjCfU
三期があれば確実に出るね、ローラさん。逆さ人間と同じくらいのキーパーソンだし



もうすぐバレンタイン……。一方さんは二月十四日が何をする日かも分かってなさそうだな
160名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 23:12:05 ID:Fczw4mvj
コーヒーのデザートためのとして自分で買い漁りそうだw
161名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 01:26:30 ID:cwhmSX2+
一方さんて酒に酔うのかな?
アルコール入りのチョコ食って酔っ払うとか
162名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 01:39:43 ID:M25htP5a
今はわからんが全盛期は過剰分は反射して吸収されないだろうから酔うことはなかっただろうな



だがしかし職人さんの手にかかれば前と同じようにアルコール入りチョコ食べて酔っぱらうフラグになりえる!!
163名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 01:49:08 ID:hojFgzIe
演算能力はそのままに判断能力だけ鈍った一方さんは怖い気もするがな、うっかり血液逆流させちゃいました的な感じで・・・
164名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 05:28:08 ID:987tKJKL
アニメしか見てないからよくわからんのだけど
ミーシャって何者だったの?
165名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 05:52:18 ID:ECk3ohLM
アニメでも土御門か神裂かどちらかは忘れたがちゃんと説明してる。
それと気になる位なら原作嫁。
166名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 08:48:12 ID:TVT46z9g
アニメ厨はカエレ

アニメの話はアニメ板でしろ
無駄な会話が増えるから
167名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 09:23:44 ID:YWII48IK
確かに164はアニメ板ですべき話題だとは思うが
アニメ厨って凄い言葉だな
168名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 10:07:30 ID:cpQrW6dH
アニメ厨ってアニ厨と略すとアル中みたいで危険ですよね
169名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 12:50:30 ID:l3YtlShL
でもようするにアニメ中毒ってことだよな
170名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:49:59 ID:M25htP5a
>>164
禁書wiki見れば大半のことはわかる
171名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 16:14:25 ID:inY1qf1g
厨ってのはなんにでも付くからな。
そういう行為をするのがいけないだけ。
アニメファンとアニメ厨には天と地ほどの差がある。
172名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:22:11 ID:x0ISvknu
なんてたって2chの一部には商品(DVDやゲームなど)を買うヤツを
購入厨と呼んでダウソ厨やニコ厨よりも格下、底辺とみなす場所まであるからな
173名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 18:41:57 ID:OQzYpNT4
それ買うお金の無い奴が嫉妬してるだけじゃねーか
174名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 18:50:21 ID:inY1qf1g
DQ5のマジコン騒動の時みたいな輩は実は普通に存在するんだ。
まぁもうほっといて今週末の煮干の日にねーちん特製のお味噌汁SSに期待しよう
175名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 19:19:42 ID:HMBPoGbI
タダで手に入るのにお金を払ってまで買うやつは
お金持ちに媚を売る資本主義の哀れな奴隷らしいからな
176名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 19:31:54 ID:kxsnUbVe
>>174
煮干しの日とはとても勉強になった。

しかし、味噌汁で、どーエロに持っていくのか?

エロスあってのエロパロだろうと思うのだが。



あと、関係ない話はもう終わりにしないか?
黒歴史話飽きた。

SSはいずこ!?
177名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:06:11 ID:PQ3fqN0c
>>176
君の心にあるよ


その心にあるSSをここに書いてみようか
178名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:38:30 ID:k/kxnV/4
味噌汁といったら、
「毎朝俺に味噌汁を作ってください」
なんてプロポーズネタがあるけど、微妙に違うわな。
179名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:38:33 ID:/0jscnQb
酔っぱらって淫乱化する美琴

うーん……
180名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:52:27 ID:TVT46z9g
美琴×
美鈴○

酔った人妻が勢い余って娘の想い人を……!!
181名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 03:21:02 ID:W7Y2NFLj
そこに娘が乱入で親子丼か
182名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 03:30:09 ID:ifX5X2LU
>>179
酔っぱらって大胆になってしまって事後にものすごい羞恥心と後悔なんだけど結果として成し遂げられて幸せだからなんかとりあえずにゃんにゃんしとこう的なノリで裸で抱きついてみたり

……動悸で苦しいから寝ますね僕……おやすみなさい美琴ちゃん
183名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 09:00:17 ID:Nv7ftF/K
そういえば現在当麻の寝顔を眺めたことがあるのはインデックスはもちろんとして、
美琴(膝枕)、五和(アビニョン)、ねーちん(やこド後気絶)、御坂妹(おっぱい)ぐらい?

膝枕ネタとか…添い寝…うーむなんかないかなネタ
184名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 10:54:03 ID:Iqh0+PtJ
>>181
娘が→娘たちが
185名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 13:01:51 ID:4OI3eFb+
>>180

いや、待つんだ。
美琴が酔っ払うってのは意外に斬新かもしれん。

ジュースと言われて飲んでみたら的な
186名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 15:43:55 ID:zsZnhOMr
美琴たんはアルコールを体内で電気分解しちゃいそうだ
187名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 17:34:35 ID:ifX5X2LU
>>186
おしっこお漏らしフラグですね。わかります。
188名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 21:47:28 ID:5Ixf+eVk
分解したら当然一刻も早く…
うわぁ
189名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 23:23:52 ID:xpJ7ltNL
トイレも無いような場所でもよおした美琴。
それを見兼ねた上条が口で……。






ごめんなさいごめんなさい。
つい出来心で。
190名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 23:28:09 ID:Gj99wwh9
別に謝る必要なくねと思ったけどよく考えたら俺がずれてるっぽい
191名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 00:55:33 ID:1ytg17vW
えっ!ずれてんの?
192名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 01:03:52 ID:tOdXCXOa
某エロゲがレモンティーまみれで嬉しかったんだけど
あまり一般的な趣味じゃないんだって。
193名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 02:17:33 ID:J6zGbsl/
いや、俺もだ。気にするな同士よ
194名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 02:27:27 ID:MGQx1OFm
ここはとてもエッチなインターネッツですね

まぁかくいう私も同士なんですがね
羞恥に染まる女の子の放尿を見せるシーンが至高なんですがね
195名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 02:34:37 ID:BeKVF7Ph
放尿は男のロマン。これ常識
196名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 04:27:53 ID:hM+m1O+e
>>189-195
あれ?俺、いつの間にこんなに書き込んだっけ?
197名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 07:19:34 ID:XaAkph3I
俺も書き込んだ覚えがないな…… 同士がこんなにもいるとは
198名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 07:34:30 ID:aGLNif0h
そっち系は正直だめなんだが美琴のならそれもいいかなと思ってしまった
199名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 08:00:07 ID:fVeQBQ3n
尿そのものがダメでも、人前で漏らしてしまい羞恥に震える姿は
大変素晴らしいもの
200名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 09:12:35 ID:mvpi7b5z
羞恥に染まった表情で我慢の限界まで堪えて
でもパンツ穿いたままもらしちゃう姿がいいな
201Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:24:54 ID:2O4xkP00
SS投下します。

神裂&五和のアナル調教モノです。

なので駄目な人は申し訳ありませんが自分でスルーして下さい。

でわ。
202『浜辺と月夜とカメと』1 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:26:31 ID:2O4xkP00

「ふぁーっ、さぁーってと、インデックスも送り出したし、今日は一日どーすっかなぁー」

 日曜日の今日、上条当麻は珍しく一日フリーダムだった。
 インデックスは先程迎えに来た風斬氷華と遊びに出かけた。
 しかも夕方には小萌先生宅で、吹寄と姫神も交えて、『ドキドキッ!? 女だけの鍋大会』なのだそうだ。

「いやー、女だけって言われたら、俺も交ぜてとは言えないよなぁー」

 なので、今日は一日ずっと一人きり。
 珍しく休みに一人なので久々に仲間と遊ぼうと思ったが、土御門はおろか青髪ピアスも捕まらなかった。
 その上、諸事情により財布の中身が慢性的に乏しい。
 そこで上条が考えた一人の余暇の過ごし方とは、

「ふぁぁ〜あ……。うろうろすっとロクな目にあわねぇーから、取りあえず今日一日は寝てすごす事にでもすっかな〜」
 と言う、若さ絶賛暴走中の男子高校生にあるまじき選択であった。
 だがしかし、ここ数ヶ月の間に彼が遭った空前絶後の大事件のバーゲンセールの数々を思うと、このように達観した結論に達したとしても仕方ない事だろう。

 ただ、彼はある重大な事実を忘れていた。
 最初の事件の発端は、彼の部屋のベランダで始まったのだと言う事を……。



『浜辺と月夜とカメと』



 寝てれば金が掛からないからいいよなー、と上条は大きく背伸びをしながらそんな独り言を言った。
 そして、ちらりと自分のベッドを見る。
 このベッドの本来の持ち主は勿論家主たる上条な訳だが、現在、このベッドを占有しているのはお出かけ中の白いシスターである。
 今日はいないのだから使っても問題なかろうと思うのだが、上条は決してこのベッドを使おうとは思わない。
 何故なら、

「いやー……、何と言うか……、落ち着いて寝られないから」
 と言う事らしい。
 実は一度試したのだが、何だか正体不明のイイ香りがして、酷く興奮して寝られなかった経験がある。
 しかも、その後暫くインデックスの顔がまともに見られなくて、それを悪い方向に勘ぐられて制裁(カミツキ)されたのだ。

 上条はもう一度大きく背伸びをすると立ち上がって、彼の根城たるユニットバスに向かおうとした。
 所がユニットバスのドアに手を掛けたところで、ピンポーンと呼び鈴が鳴る音が聞こえてきた。
 上条は一瞬ぼーっと立ち尽くしたが、もう一度呼び鈴が鳴ると慌てて玄関に向かった。

「ハイハーイ、どちら様ですかぁ〜?」

 上条が何の警戒心も無くドアを開けると、そこには帽子を目深に被って顔の上半分が隠れた口ヒゲの男が立っていて、

「上条さん、宅配便でーす。こちらにハンコかサインをお願いします」
 と上条の目の前に、段ボール箱とその上に受領書を載せて差し出した。

「あ? あー、ハイハイ、サインでいいですか?」
 と上条が答えると、男は胸ポケットからペンを取り出して「どうぞ」と上条に差し出した。
 上条はそのペンを受け取ると、受領書にさらさらっとサインを書く。
 受領書にサインを貰った男は、

「毎度ありがとうございましたー」
 と受領書を乱暴にズボンのポケットに押し込むと、段ボール箱を上条に手渡して、さっさと背を向けて行ってしまった。
 小走りに去っていく配達人の後ろ姿を見送りながら、何だかとても違和感を感じていた上条だったが、それが何か判らず、ただ首を捻るばかり。
 しかも興味が段ボール箱の方に移ってしまうと、その違和感も忘れてしまう。
203『浜辺と月夜とカメと』2 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:28:10 ID:2O4xkP00

「ちょっと重いな……。で、差出人はぁ……天草式十字凄教、五和……、おぉ! 五和からだ、何だろ?」
 てか、こんなんでよく届くなぁー、とか言いながら段ボール箱を持って部屋に戻る。
 そして、テーブルの上に箱を置くと、

「して五和は何を送って来たんだぁー?」
 上条はバリバリと遠慮無く梱包を剥がして段ボールのフタを開けた。
 すると中からは、

「手紙? と何だコレ? 液晶付きポータブルDVDプレーヤー……」

 梱包材に厳重に包まれたDVDプレーヤーを見つけて、何だこりゃ? と上条の表情が険しくなる。
 こんな仰々しいものを送って寄越すなんて、また何か事件が起きたのか、はたまた例のローマ聖教『神の右席』の情報か、はたまた自身の右手の……。
 思い当たる事が余りにも多すぎて困惑する不幸な少年上条当麻。

「――とにかく、先ずは手紙から……」

 上条は神妙な面持ちで手紙を開けて読み始める。

「何々……、拝啓親愛なる上条当麻様、あれからお変わりありませんでしょうか。先日の戦いでは天草式十字凄教一同が大変お世話になり――」
 と読めども読めども上条に対する礼の言葉と、天草式の面々の近況ばかりで、ローマのロの字も出てこない。
 気が付けば上条も肩の力を抜いて、この手紙を楽しんで読んでいた。

「おー、みんな元気そうで良かった良かった。そか……、そーだよなー、毎日殺伐としてちゃ息が詰まっちまうもんなぁ〜」
 としみじみと感想を述べた。
 そして、

「えっと、何々? 最後に旅先で撮影した面白いビデオレターを同封します。ちょっと大人向きですからお一人でご覧になってくださいィィ!?」

 勝手に手紙を読む声が上擦ってしまう。
 え……? 大人向き? DVDプレーヤーを見つめて、ぎょくっと生唾を飲み込んだ。
 今、上条の頭の中には、あんな五和とか、こんな五和の姿が現れては消え、現れては消え……。

「うぅっ、カミジョーさんも健全な男子コーコーセーですから、そんな誘惑には抗えませんよねぇ……」
 とは誰に向かって言ったのだろうか?
 上条は直ぐさま立ち上がると、壁際に置いてある多目的ボックスをガサゴソ漁って中から延長コードを取り出した。
 そして先程のDVDプレーヤーと、側にあったティッシュボックスを大事に胸に抱きしめると、いそいそとユニットバス(しんしつ)に向かったのだった。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 延長コードを外のコンセントに繋いでから、それを引っ張りながらユニットバスに入った上条は、浴槽の縁に置いたDVDプレーヤーから伸びるコンセントと繋いだ。
 そして、準備完了と言うや、浴槽内に座り込んだ。
 今、上条の頭の中は既に思春期の少年特有の妄想で一杯だった。
 彼の頭の中では、神裂や五和や、その他天草式の女性陣が、大人水着で楽しそうにワッキャウフフしている。
 今の上条の溶け切った顔を見たら、きっと百年の恋も冷めるだろうと言うだらし無さだった。

「ふふふ、さぁーて……、ではよろしくお願いしまーす♪」
 一体何をよろしくするのだろうか?
 上条はポチっとなと前時代的な掛け声と共にプレーヤーの電源を入れた。

 すると、フーンと微かにDVDが回転する音がして液晶画面に一瞬光りが走ると映像が映る。
 そこにはクリームイエローの用紙に太いペンで手書きされたような文字で、

「何々ぃー、『海辺の生き物の神秘』?」

204『浜辺と月夜とカメと』3 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:30:30 ID:2O4xkP00

 上条は、題名がついてるなんて随分凝ってんなー、と感心しつつ、
(あれ? 学習教材っぽいこの入り……カミジョーさんなんかすっげー騙された感じ……)
 と最速気分は、表紙に騙されて失敗した時の気分になって、
「まさか手の込んだどっきりか!? 俺の高まったパトスをどうすればいいと? 不幸だー……」
 と目に涙すら浮かべている。
 しかし、

「いや! まだ終ったとは決まってないな。俺は五和を信じるゼ」
 と必死に自分を鼓舞すると、再び画面を食い入るように見つめた。

 すると、程なくして場面は変わり、先程とは打って変わって少し暗くなった。
 映し出される映像は外の景色だろうか? 白っぽいでこぼこした地面は途中で暗くなり、そのずっと先では何かがキラキラしている。
 スピーカーからは波の音が聞こえる事から水辺の近くなのだろう事が判るのだが……。

『い、今、私は……、よよよ、夜のビーチに来ています。今夜は満月なのでとても明るいです』
 緊張した感じの女性の声がスピーカーから聞こえた。

「この声は五和……」
 知った女性の声に上条は意味も無くドキッとする。

『か、上条さん、見えますかー?』
「ビーチ……か」
 スピーカーから聞こえる呼び掛けの声に、上条は答えるように呟く。
 更に、

「ビーチったら、やっぱ水着だろ? だろ? ヨシ! ヨォーシ!!」
 と上条は小さくガッツポーズを見せる。

 しかし、画面に映し出される映像には人の気配が全く無い。
 実際、画面には先程から引き続き月明かりに浮かび上がるビーチがどこまでも映し出されているばかりで人っ子一人出て来ない。
 しかもカメラのスイングが速過ぎるので目を凝らして人影を探していた上条は、

「キモチワル……」
 上条は口元に手を当てて吐き気を堪えるのに必死だった。

 そして、そんな上条の耳に心を芯を折る事実が告げられたのはその時だった。

『こ、この辺りでは……め、珍しいカメの産……卵が……み、見られると言う事なので……』

 五和のたどたどしい解説を遠くに聞きながら、

「え? カメの産卵……、水着のお姉さんとかじゃなくて、カメのさ・ん・ら・ん……」
(やっばりそー言う事か……、やっぱカミジョーさんにはこんなささやかな幸せさえ……)

「ああああぁぁぁぁああああ!! やっぱり俺って、俺って……不幸だぁぁぁぁああああああああああああああああ!!」
 と狭いユニットバスの中でただ嘆くのだった。

205『浜辺と月夜とカメと』4 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:33:13 ID:XXdJLWBR

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 うっうっ、と涙を拭いながらも上条は律儀にDVDを観続けていた。

「五和ぁ……、今時『子供はどうやって生まれるの?』的シチュエーション何てありえないから……、うぅ……」

 時折ぐちぐちと意味不明の言葉を発する上条を措いて先程から波打ち際の映像が続いていた。
 その為、スピーカーからは先程より一層波の音が大きく聞こえて来る。
 そしてその音の中に時折、

『中々見つかりませんねー』
 と言う五和の何度目かの同じ台詞が混じる。

「はーっ――いつまで続くんだこれ?」
 上条も何度目かの溜息とともに愚痴を言った。
 しかし、今回は少し違ったようで、

「ん? 何だ……何か……」
 上条の呟きと同じくして、それは五和も見付けたのだろう。

『あ、あれは何かいますねっ! 行ってみましょう』
 些か棒読みな台詞を言うが早いか、画面が微かに上下しながら謎の物体にどんどん近づいて行く。

「うぷっ……五、わ……キモチ……!?」
 揺れる画面に乗り物酔い状態の上条はふらふらになりながら画面に向かって毒づきかけて――、

「何だあれ……ひ……と?」

 近付くにつれ、物体のシルエットが明らかに人のそれだと判る。
 画面で観ても人だと判るのだから、それは多分撮影しているはずの五和からも判っているはずなのに、カメラは一向に接近するのを止めようとしない。

「おい……大丈夫なのか……? これ……」
 上条は何か言い知れない不安に苛まれた。
 そしてそれは現実の物となった。

「な……んだ……?」

 上条は、喉の奥から辛うじて声を絞り出した。
 上条の両目は限界まで見開かれ、その両手はがっちりとDVDプレーヤーを掴んでいる。

 画面に映る人物の上条の受けた第一印象は『宇宙人』だった。

 月明かりを反射してテラテラと輝く黒い顔には目も鼻も口も無く、ヒゲのような突起が突き出している。
 体も、黒く、大きく突き出した胸の辺りだけが白くなっている。
 両手は、こちらも顔と同じように黒光りしている。
 そして、二の腕から肩と、両足は太ももの付け根と思われる部分からつま先まで、真っ白で……。

 上条は、ゴクリと唾を飲み込むと、

「お……い……、こりゃ完っ璧、女じゃ……?」

 上条にはどう見ても、頭をマスクですっぽりと覆われた、ワンピースの水着を着た女の人に見えた。
 モデルにも似た長身、そして背後には長い黒髪がゆらゆらと揺れている。

206『浜辺と月夜とカメと』5 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:34:25 ID:XXdJLWBR

(俺……、こいつ知っ――)
 と上条が、何かを思い出そうとしていた時、スピーカーから五和の叫び声がそれを遮った。
 
『み、見つ、見つけ……ました。こ、これが珍……しいカメ……、プ、プリ、プリ……、「プリエしゅテしゅウミゅガメ」でへふっ!? ひ、ひた噛んだ……』

「はぁぁぁぁあああ!? オ……、オイ! 今何て……、何て言ったんだ五和ぁぁぁあああ!!」

 上条はDVDプレーヤーを両手で掴んで揺さぶった。
 あまりに興奮していたせいで、

『ああ、女教皇(プリエステス)様、私、大事な所で噛んで……、も、申し訳ありませんンンンン!!』
 と言う五和の叫びも、多分五和がぺこぺこ頭を下げるせいでがくがく揺れているのだろう映像の中、両手を必死にパタパタさせて錯乱した五和をなだめていると思われる覆面女のコミカルな動きにも、上条は全く気が付かない。

 上条はただ、ありえない現実を目の当たりにして混乱するのだった。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

「ッ、はぁ、はぁ……、おい、どぉなってんだよ五和……」
 叫びつかれた上条はドスンと浴槽に背中を預けると再び画面に注目した。

 その画面では、カメラが更に女性に近づき、

『こ、このウミガメのと、特徴は……、こ、ここ、ここデスッ!!』

 画面の端から五和と思われる女性の白い手がすっと伸びると、はちきれそうな水着の胸の片方をむんずと鷲掴みにした。
 指が深く食い込んだ瞬間、波音に紛れて『オフッ!』と言う声が聞こえた。

『み、みみみ、見えますか上条さん! こ、これ、これですよ!!』
 どもる五和の声と共に画面に映し出されたのは、

「ぶっ!? ゼ、ゼッケンンンッ!?」

 上条は盛大に吹き出す。
 それもその筈、画面に映し出されたのは学校などでよく見かけるゼッケンである。
 しかも胸の谷間で歪んだそこには、ご丁寧に『かんざきかおり』と平仮名で記されている。
(おいおいおい……、ゼッケンって事はこれはもしやスク水っすか!? しかも、神裂ってしっかり書いてあるって事はやっぱり中身は神裂かよ!!)

「しかし、神裂が着れるスク水なんてよく有ったな……、うっ、っつ……」
 呆れた声を上げる上条だったが、その体にはある男性特有の変化が現われ始めていた。
(コ、コラ!? し、静まれ俺のマイサンンン! まだ状況が判らねぇのに勝手にエキサイトすんな!!)
 必死に自分の体と格闘する上条を他所に、画面では神裂の後姿が映し出されていた。

 全頭マスクの後ろからいつも通り垂らされている、神裂のトレードマークの一つでもある美しい黒髪の長髪。
 その長髪に隠れて背中に見える小さなカメの甲羅のようなものはご愛嬌か?

 神裂のきゅっと引き締まったウエスト、それに反して水着から窮屈そうにはみ出した白い尻と、しゅーっと伸びた長い生足、それらが視覚的凶器として目から上条の男を刺激する。

「うわ……、やっぱエロいっすよ神裂センパイ……」

 その姿に上条はすっかり見とれてしまう。

207『浜辺と月夜とカメと』6 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:35:47 ID:2O4xkP00

 画面の方では、カメラがそのまま神裂の前に回りこんでくる。
 その正面からの映像を観て上条は、

「ん? あれ? 神裂の腹……」

 上条が気付いたように、神裂の水着の臍のくぼみとはっきりわかる部分のあたりが不自然に盛り上がっている。
 神裂のウエストが引き締まっているいるからそれは余計に目立つ。
 そしてその部分を、時折そっと手袋で覆われた神裂の手がさするものだから余計に目を引く。

『「プリエステスウミガメ」は、目が、目が見えません……。本来は産卵場所まで、じり、自力で行くのですが、こ、ここ、今回は私が手を引いてゆく事にします』

 画面の中で五和がそう宣言すると、画面の端からまた手が伸びてきて神裂の手を引いた。
 すると、それを合図に神裂がゆっくりとした足取りで歩き出だした。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 画面から神裂の姿が消えてからは、砂浜の映像がずっと流れていた。

「こいつら何処に向かってるんだ?」
 衝撃的な映像から一変、砂浜だけの映像に戻って落ち着いた上条は少し頭を働かせてみた。
 一体全体この映像は何なのか?
 映像には今の所神崎一人、あと多分撮影しているのは五和、この二人のどちらかもしくは両方が誰かに操られているのか?
 しかし、何でこんな映像を取る必要があるのか?
 そしてそれを自分に観せるのか?

「んー……、考えが振り出しに戻っちまったぞ」
 上条の頭の中にはピンと来るようなものは全く浮かばない。
 いつもなら、こんな時にヒントのようなものを見つけるのだが……。

『つ、着きました……ね』
 何処かに着いたようだ。
 気がつくと、大分波音が遠い。
 上条がそんな事を感じていると、再び画面に神裂の姿が映った。
 その姿は、少し前かがみで、

「おい、何か苦しそうだけど大丈夫なのか?」
 上条はその姿に心配そうな声を出す。
 しかし画面の向こうの五和は気にする様子も無く、

『こ、こ、ここが、産卵場所になります。他のウミガメと同じように「プリエステスウミガメ」も産卵の為に砂場に穴を彫ります』
 と相変わらずどもりながらも説明口調で言う。
 すると、それを合図に神裂が砂浜にずとんと膝を着く。

「お、おい神裂、大丈……夫……」
 状況の飲み込めない上条は心配したが、画面の向こうの神裂はやおら手を砂場に突き入れたかと思うと、

「神裂……、穴なんか掘って一体……、……! ま、まさか!?」
 上条はここで五和が何度も言っていたあるキーワードを思い出す。
 その言葉とは『産卵』。
(おい、産卵ってどういうことだ? 人間が産卵なんて出来るわきゃねぇだろ? それとも何かの魔術の儀式か?)

208『浜辺と月夜とカメと』7 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:36:56 ID:2O4xkP00

「そおか……、儀式、天草式には色んなモノから術式を組む方法が有るって確か。そうかこれは何かの儀式なんだな! でもそれを俺に見せる理由って……?」
 上条は答えを見つけたようで、また新たな難問にぶつかった事を理解した。
 そして、そんな上条を置いて、神裂は穴を掘り終えたようだ。

『穴は……もういいですね。そ、それでは今回のビデオレターのメイン!! し、しん、「神秘の産卵ショー」ですよ!!』
 五和のやけくそ気味に盛り上げようとする高らかなコールを合図に、神裂は四つん這いになるとゆっくりとした動作で自分の掘った穴を跨いでゆく。

『プ、女教皇(プリエステス)様、ストップですー!!』
 と言う五和の声が聞こえるまで進むと、そこでピタリと止まる。
 今度はそれが合図だったように、カメラは神裂の後ろに回と、丁度四つん這いで突き出された神裂のお尻をドアップで映し出したのだった。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 画面いっぱいの神裂の尻を見て上条は声も出ない。
 さらに、その突き出した尻の丁度割れ目の部分に大きなシミを見つけて、ごくりと生唾を飲み込もうとして、

「うっ! ぐが!? ガハッ、ガハガハッ」
 いつの間にかカラカラになっていた喉が引き攣って、盛大にむせてしまった。
 そんな上条を再び置き去りにして、

『女教皇(プリエステス)様、お、おお、お願いいします』
 五和から緊張気味に、開始の言葉が投げかけられた。
 すると、神裂が体をそらせて尻の方に砂まみれのグローブに覆われた右手を回す。
 そして、四指が一体になった不自由な手で何度か失敗した後に、水着に指を引っ掛けると、半ば食い込んでいた水着の尻の部分をずるっとずらしたのだ。

「か、かか、神裂っ!?」
 今、上条の目の前に神裂の尻の穴と、秘所が隠すこと無くさらけ出されている。
 映像とは言え、月明かりの下に妖しく輝く二つの女穴を間近に見て、

「う゛……」
 と、上条は一言呟いたきり前かがみになってしまう。
(そ、それにしてもさっきから尻から何が……)
 神裂の尻の穴からは、先程から粘液質の透明な液体が、トフ……、トフ……と尻の穴が息をする様に収縮するたび溢れていた。
 その秘穴が突然、ぐぐぐっと盛り上がると、そこを押し広げて何かが姿を見せた。

「た、たま、ご……ォ?」
 上条が言ったようにそれは確かに卵のように見えた。
 それは神裂のくすみ一つ無い綺麗な秘穴を押し広げて徐々に姿を現した。
 スピーカーからは、『フウッ、フウッ』と苦しそうな声が聞こえる。
 勿体付けるかのようにゆっくりと秘穴を割ってせり出してくる白い物体。
 それが、どの程度姿を現したのだろうか。
 『フグッ!!』っと神裂が一際大きな声を上げると、ボボンと二つの白い玉状のモノが粘液と共に神裂の秘穴から飛び出してきた。

『あ、あ、女教皇(プリエステス)様、ふ、二個以上はペナルティーです……、もど、戻しますよ……』
 五和が慌てたような声を上げた。
 そして、再び白い手が現われると、砂がこびり付いたままの玉を神裂の秘穴に押し当て、

『女教皇(プリエステス)様……、い、いきます……』

209『浜辺と月夜とカメと』8 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:38:17 ID:XXdJLWBR

 玉に添えた人差し指と中指に力を込めた。
 玉をぎゅー、ぎゅーっと押すと、神裂の『フギュー! フギュー!』と言う声と共に神裂の中に吸い込まれてゆく。
 最後にすぶっと、五和の指を根元まで秘穴に飲み込むと、神裂は『フギュッ!』と背中を仰け反らせた。
 ずるりと半ば開きかけた秘穴から抜いた五和の指まで粘液の橋か架かる。

『ハァ……、ハァ……、プ、女教皇(プリエステス)様……、も、もう一個……』
 興奮した声を上げる五和は再び玉を神裂の秘穴に押し当てると、今度は声も掛けずにいきなり押し込む。
 神裂は長い髪を振り乱しながら『フギュ!? フゴォォォ!!』と何か叫ぶも、

『こ、これは……、ば、罰なんです……、罰なんですから……』
 と五和は夢見心地に同じ言葉を呟く。

 最初は中々入って行かなかった玉も、そのうち徐々に神裂の中に飲み込まれて再びずぶんと五和の指ごと飲み込んだ。
 しかし、今度はそれだけでは終らなかった。
 五和が神裂の尻のあてがった手をこねくり回し始めたのだ。
 当然神裂の体の中には、まだ五和の指が残ったままで。

『ウギュー! ウ゛ゴォ、グギュー!? オ゛、オ゛オ゛……』
 神裂は、めちゃくちゃに頭を振りながら、獣のような咆哮を揚げ続ける。
 その間も五和は、

『罰なんですから……、罰なんですから……』
 と先程と同じ言葉を呟いていた。

 その内に神裂が、『オ゛オ゛ッ!!』と一際大きな叫びを上げて身を反らせると、ドシャっと砂浜に突っ伏してしまった。

『あはははははは……、女教皇(プリエステス)様……、処女なのに潮を吹くなんて……』
 五和はぴしゃりと神裂の尻たぶに平手を打ち付けるとそのまま尻を撫で回しながら、

『上条さんの目の前ですよ……、今度は失敗しないで下さいね……』
 とギュッと五指を神裂の赤くなった尻に食い込ませながら感情のこもらない声で言った。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

『――5、6、7、9……、あららぁー? 女教皇(プリエステス)様やっぱり足りませんよ、おっかしいですね……』
 と五和はあっけらかんとして言い放った。
 その五和の指は今、人差し指から薬指までが神裂の尻の穴の中に吸い込まれていて、神裂に『ブゴッ! ウ゛ゴッ!』と悲鳴を上げさせていた。
 ここまで神裂は、何度も失敗を繰り返しては五和に玉をねじ込まれるを繰り返していた。
 やっと、失敗しないでここまで来たのだが、どうやら最後の一つがどうしても出てこないようだ。

『指にも触れませんし、これはもしかするとS字結腸の入り口に吸い付いちゃったんでしょうか?』
 んー、と思案の声を上げつつも、相変わらず神裂の秘穴への責めは止まらないようだ。

『拳はまだ無理でしたから……、えーっと……、そうですね、いい事を思いつきました』
 五和は神裂から指を抜く。
 すると、ドサッという音と共に神裂の上体が砂の上に投げ出される。
 激しく上下する背中が、その責めの激しさを物語っているかのようであった。
 スピーカーからガサゴソと音が続く間、映像には神裂の高々と上げられた尻と、真っ赤に充血して開ききった尻の穴、物欲しそうにひくひく蠢く秘所がドアップが映し出され続けた。

210『浜辺と月夜とカメと』9 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:39:26 ID:XXdJLWBR

『ヨシ、出来ました』
 そんな映像も五和の声と共に手に握られた白い棒状のモノが映し出された事で終了を迎えた。
 一見すると『おしぼり』なそれに、これはスキンを被せてあるのだろうか?
 それを神裂の尻の穴や秘所に擦りつけながら、

『女教皇(プリエステス)様いいですか? 私が今おしぼりで即席のディルドーを作りました。これで女教皇(プリエステス)様のお尻を刺激いたしますから一生懸命息んでください』
 でわ行きますよぉー、と五和は尻の穴や秘所から掬い取った粘液でどろどろになったおしぼりディルドーを神裂の尻の穴に押し付けた。
 そして、ぐりぐりっと捻る様にして尻の穴にねじ込み始めた。
 尻の穴にディルドーが飲み込まれる毎に『グゥー』と苦しそうにうめき声を上げる神裂に、

『頑張って下さい。まだこれからですよ』
 と五和は明らかに心のこもらない励ましの言葉を与える。

 神裂が『ウグッ』と悲鳴を上げた所で、おしぼりディルドーが先に進まなくなる。
 すると五和は、

『さぁーいきますよぉ』
 と掛け声と共にディルドーを激しく秘穴から出し入れし始めたのだ。
 五和がディルドーを動かすと、『オ゛オ゛ッ!! オ゛オ゛ッ!!』と叫び声が上がる。

『お尻の穴がめくれて来ました……、もうすぐです……、いきますよ……、それぇ!』
 掛け声と共に五和はディルドーを力強く一気に引き抜いた。
 『ズポン!!』とありえない音と共に、ぶしゅーっと尻の穴と秘所から派手に液体が吹き上がる。
 そしてついに、尻の穴から最後の白い玉が勢い良く飛び出してきた。
 玉が飛び出した直後、五和が言うように秘穴がめくれたのか、神裂の尻に一瞬紅い花が咲いて消えた。
 あまりの刺激に失禁したのか、ジョロジョロとおしっこを漏らし始めた神裂に、

『出ましたよ女教皇(プリエステス)様。これだけ元気ならきっとこのコは男のコ……、あ、あれ?』

 五和が『女教皇(プリエステス)様、女教皇様?』とお尻をディルドーで叩きながら呼びかけても、神裂は、ただびくびくっと痙攣を繰り返しているばかりで起き上がる気配が無い。

『もしかして……』

 カメラが神裂の頭の方に回りこむと、また画面の端から伸びてきた手が、片手で器用にマスクの紐を解く。
 そして、バクっとマスクの後ろ頭を開くと、乱暴に髪を掴んで神裂の頭を持ち上げた。
 ずるりと、マスクの中から神裂の本来の顔が現われる。
 美しく端整な顔は汗まみれでびしょびしょで、鼻からは透明な粘液が太い筋を引いて滴り落ちる。
 口には穴の開いたボールのようなものが噛ませてあり、その穴からもだらだらと涎が垂れていた。
 半開きの瞳には全く生気が無くどろりと濁っている。

『んー……、どうやら「プリエステスウミガメ」は産みの苦しみから失神してしまったようです』

 ここで初めて、五和の顔が映像に映った。
 二重まぶたが印象的な女の子の顔が、今まで見たことの無い妖しい笑みを口元に浮かべて神裂の頭を掴んで掲げていた。
 五和は神裂の口に嵌められているボールに舌を這わせると、そのまま口を押し当てて神裂の唾液を音を立てて啜った後、器用に神裂を抱きかかえると、

『ふはぁ……、貴重な「プリエステスウミガメ」をこのままには出来ませんので保護したいと思います。そちらに送りますから、上条さんよろしくお願いしますね』

 五和はカメラに向かってにっこりと微笑んで見せた。

211『浜辺と月夜とカメと』10 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:41:27 ID:XXdJLWBR

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 上条は映像が途切れても浴槽の中で動けなかった。
 どぎつい映像の数々は、健全な男子高校生の心を何処かに吹き飛ばすだけの威力を持っていたのだ。

 ようよう暫くして、自分の股間の辺りから気持ち悪い感触が伝ってくると、

「あ……、あ……」
 と上条はまるで阿呆にでもなった様に呻きながら自分のズボンのウエストを引っ張って、
「く……そ……、パンツの中に……出しちまった……」
 と言って、浴槽の淵に手を掛けてやっとの事で起き上がるが、浴槽の淵を跨ごうとした所で足が縺れて派手に洗い場に転げ落ちる。

「いつっ……、ち、ちくしょー、ふ、不幸だぁー……」
 そして這うようにしてユニットバスから脱衣所に出ると、尻餅をついたまま汚してしまったズボンとパンツを一緒に脱いで脱衣籠に放り込んだ。
 そして、「あっ、ぐぞ……ォ、ケツまでべたべた……」と朦朧とした意識で自分の状態を嘆いていた。
 すると横から「よ、よかったら……、おしぼり……」とおしぼりが差し出されたので上条は「あ、サンキュ、五和……」とごく自然に受け取った所で、

「い、五和ッ!?」
「は、ははは、はい! 五和です!」
 上条の叫び声に五和は正座したまま器用にぴょんと跳ねた。
 対する上条は咄嗟に尻擦って狭い脱衣所内で出来るだけ五和と距離を取ると、もらったタオルで大事な場所を隠す。

「お、おま……、五和……、だよな? 何で日本に? ってか何でここにっ!? それにあのDVDは一体!!?」
「え? えええ、えぇーっと、そのあのそのあのそのあの……、あああ、あなたにちょっとご用がありまして……」
 上条の質問攻めに五和はしどろもどろになりながらも、要点をすっかり飛ばして自分の用件を伝える。

「おあっ!? 俺の質問全部すっ飛ばしやがって! え? で用って……?」
「と、ととと、取り合えずこちらにっ!!」
 質問を殆ど無視されて憤る上条を、五和は強引に手を引いて脱衣所から連れ出した。

「おわっ!? ちょ、待て五和っ!! お、俺、下何にも履いて無い……」
 抵抗も虚しく引き摺られて行く上条。
 そのまま、五和に部屋まで引き摺られてゆくと、部屋の中は一変していた。
 まず、床一面とベッドを覆うように敷き詰められたブルーシート。
 そして、部屋の中央には大きなスーツケースが横にして置かれていた。

「おい、五和、これ……」
 スーツケースを指差して説明を求める上条に、五和は「開けてみて下さい」とだけ言ってにっこりと微笑んだ。
 その笑みも、スーツケースも何だか不幸の前兆にしか見えない上条は、

「カミジョーさん的直感が申しますには、全身全霊全力で拒否したい訳だがッ!?」
 と力強く拒否しようと試みるが、五和は先程と同じく「開けてみて下さい」とだけ言って再びにっこりと微笑んだ。
 その瞬間上条は背中に冷たいものを感じつつも、「その前にパンツを履くとか、そ――」と最後の抵抗を試みようとしたが、「開けて下さい」と言う五和の一言に、小さく「――ハイ」とだけ答えるとスーツケースに近づいた。
212『浜辺と月夜とカメと』11 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:43:28 ID:02qvzSbW

 そのスーツケースは既に鍵は外してあるようで、後は蓋を開くだけのようだ。
 上条はスーツケースに手を掛けると、ごくりと生唾を飲み込み、
(くぁ……、死体とかそー言うもんじゃねーよな? ってか悪い想像しか思いうかばねぇーってどーなのよ? 俺、五和に何かしたか?)
 上条がちらっと五和の方に視線を投げると、にっこりと微笑み返された。
 その笑顔に上条は、諦めたかのようにはぁーっと深いため息をつくと「おりゃ!」と掛け声と共に一気にスーツケースをあけた。

「う、あ……、か、んざ……き……」

 そこには、先程見たDVDと同じスクール水着を来て口にガムテープを貼られた神裂が膝を抱えるようにして入っていた。
 上条はその無残な姿に生死を危惧したが、体が小さく動いている事と、うっすらと目が開いた事で、一応生きている事は確認できた。
 全身汗か何か判らないものでびっしょりとなった神裂は窓から入る光を反射して怪しい生き物のようにぬめぬめと光っていて、時折寒そうにふるふると体を震わせる。
 この状況を見た上条は気が動転しつつも、

「おい五和っ!! これ……い……」
 と五和に状況を問いただそうとしたのだが、その言葉も五和の姿を見てしぼむ様に消えてしまう。

 五和は、上条が再度こちらを振り向くのに合わせて自分が着ていた作業服のようなつなぎを脱いだ。
 因みに、五和が着ていたつなぎは、良く見ると先程の配達員が着ていたものと全く同じだったのだが上条は気がつかない。
 バサリと音を立てて服が落ちた。
 すると、その下から現れたのは無残に皮ベルトで拘束された五和の裸体であった。
 ベルトの間から窮屈そうにはみ出した乳房や太ももが汗やそれ以外の何かで妖しく滑っている。
 そしてほっそりとした彼女には不釣合いな不自然にせり出したお腹が目立った。
 そんな五和は夢見心地のように、

「どうでしょうか? 私にも似合いますか?」
 と上条にはにかんで見せた。

「ある親切な方が私たちに素直になる方法を指し示してくれたのです。既に女教皇(プリエステス)様は、あなたに女教皇様ご自身の覚悟を示されました」
 そして「次は私の番です」と言うと、大きく一歩、ずいっと上条に近づいた。
 そんな五和から少しでも離れようと上条は立ち上がろうとするのだが、

「う……、ぐはっ!?」
 立ち上がろうとした上条に背後から何かがのしかかって来た。
 服を通して背中から湿り気が伝わってくる。
 そして鼻腔には、脳を痺れさせるような背徳の香が漂って来る。

「か、神裂ッ!?」
「上条当麻、五和の覚悟を見届けてあげてください」
 いつの間にか背後から密着して来た神裂は、万力のような力で上条の自由を奪いつつも、上条の首筋に舌を這わせながらそう言った。
 そして五和の方を向くと優しく微笑みながら

「それにしてもすごいですね五和。いくつ入れたのですか?」
「15個です。頑張りました」
 いとおしげにお腹をさする五和に、神裂は「それはすごいですね」と目を丸くして驚きの声を上げた。

213『浜辺と月夜とカメと』12 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:44:07 ID:2O4xkP00

「オイ! お前ら! 俺にも判る様に説明してください!! 一体全体これはどーいう天草式びっくりドッキリ体験ですか!?」
「上条当麻、これは私たち二人があなたの所有物になる覚悟を示しているのです」
 上条の必死の叫びに、神裂は静かに、だが驚愕の事実を告げた。
 ただその後に「本当は別の道もあったのかも知れませんが……」と神裂は未練とも取れる言葉を口にした。
 それには上条も「いやむしろ俺は別の道に行って欲しいと思うよ」と逃げの口実にと、その言葉に乗ろうとしたのだが、
「「もう戻れません」」
 と言う2人の前には、すごすごと引き下がる他無く、しかしそれでも諦めきれず、
「あ、あの……、所有権放棄とかクーリングオフとかそー言うのは……」
 と言ってみたが、
「「ありえません」」
 と2人に口をそろえて言われてしまうと黙るしか無かった。

 そうして会話が途切れた所で五和が、「では、私の覚悟を見てくださいね」と言ってくるりと上条たちに背を向けた。
 そして、両の手を自分の尻の割れ目に当てると皮ベルトごと左右に大きく割り開いた。
 五和の大事な部分が全て上条の目の前にさらけ出された。

 そんな五和は、「ン……、い……きま……す」と苦しそうに言った。
 そして――。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

「どぅおあッはぁぁぁあああああああああああああああああああああ!!」

 上条は浴槽から跳ね起きると、「ゼェゼェ」と荒い息を吐いた。
 そうして息が整うまで暫くじっとしていたが、動悸が落ち着いてくると今度は「はぁー」と深いため息をつく。
 それから今度はおもむろに洗い場に置いてあった一冊の本を手に取る。
 その本の表紙には『肛虐調教学園』と題名がつけられていて、スク水を来た少女が縄で縛られてお尻を高く持ち上げた絵が書かれていた。
 そして、ぺらっと表紙をめくると、そこには2枚の写真が……。
 一枚は上条のトラウマともなった堕天使エロメイド姿の神裂をよりにもよって下から撮影した何とも形容しがたい写真と、もう一枚は手ブラのみで真っ赤な顔をした五和の臍下ギリギリのサービスショットだった。

「くそっ!! 久々に毛色を変えて冒険したのが間違いだった!! ぬぁぁぁぁああにが『後学の為にもお奨めだにゃー、カミや〜ん』だッ!!」
 うっがー!! と上条は盛大に雄叫びを上げると、どすどすと足を鳴らしながらユニットバスを出て部屋まで戻ってきて、

「お……い……」
 部屋に敷き詰められたブルーシートと、ブルーシートの中央に並べるように置かれた二つの大きなスーツケースを見て愕然とする。

 そして上条の見ている前でスーツケースの蓋がゆっくりと開いて……。



END
214Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/13(金) 10:47:19 ID:2O4xkP00
これで終わりです。

長々と申し訳ありませんでした。

ホント禁書と全く関係無いオナSS同然でしたが、感想いただけたら幸いです

スレが荒れもしくはムカついたら御免なさい。

でわ。
215名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 12:38:07 ID:tOdXCXOa
乙ー
描写がしっかりしててよかった






そして上記のゲームの原画家の同人にも産卵プレイあったなーって思い出した
216名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 13:54:59 ID:VuNPiCA4
乙!
海亀を思い出した
217名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 18:05:14 ID:GJD6rifr
乙!
変態な流れには調度いい
218名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 08:52:34 ID:WYkkPiay
>>214
GJ!!
年甲斐もなく3回もやっちまったぜ!


また期待している!

219名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 11:56:59 ID:ET0nyiQi
バレンタインの。姫神SSを。はやく。
220名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 14:53:39 ID:/EyXTgcO
>>219
まだ間に合うから。貴方が書くといい。
その方が。みんな喜ぶと思う。
221名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 17:09:01 ID:X4rlEhiT
バレンタインと言えばしっと団。
しかし、アレを乱入させるとクロスになるのでしょうが、上条のクラスメイトが監視している可能性をネタとしてならここでも出現可能なのかな?
222名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 17:44:03 ID:uR8AF8X+
皆今日はバレンタインだがチョコは貰えたか?俺?俺は貰えたぞ・・・弟から
223名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 18:57:18 ID:YXsgpA2t
俺は自分で生キャラメル作って、友達にわけて一人寂しく食べたよ。・・・
224名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 19:29:17 ID:MixmmJXD
バイト先の女の子が配ってたからもらってきた
225名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 20:26:28 ID:IgHO5SNt
俺はお母さんから…
226名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 20:28:14 ID:OlHNarim
一人暮らしの俺は誰にももらえないと思ったら近くの個人経営スーパーでレジでチョコ配ってた
ささやかな気配りに俺は泣いた
227名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 20:47:36 ID:uR8AF8X+
弟がショタならまだ良かったさ、精神的に救われたさ、でもな俺の弟は
お菓子作るのが好きなだけのピザなんだよorz
228名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:01:05 ID:6FSoY1Xg
遠距離恋愛の彼女が何か送ってくれたらしいが
今日届かなかったのが泣けるわー…お互いに
229名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:04:08 ID:/MPlWBFy
>>227
現実はとってもビターな味なんだぜ?

上条さんには甘い経験して欲しいが。
230名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:08:45 ID:7mPZGPza
オルソラからチョコを貰う夢を見たんだ・・・、
231名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:28:10 ID:H0Awo+sF
妹から貰っただけなのにここに来たら自分が勝ち組に思えてしまった
232名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:30:32 ID:uR8AF8X+
何か虚しくなってきたからリアルバレンタインネタはここで終了しよう
233名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:39:35 ID:qz2Wpvq0
チョコレートがもらえるなんて幻想は俺がぶち殺してやる
234名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:26:54 ID:CftUa/Op
>>214 GJ!!Aサイドということは、もちろん続くということですよね?
235名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:58:56 ID:pl4ILfxn
バレンタインって何?ロッテの監督?
236名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:27:36 ID:QW/0jiBc
能力者の中で『魔術』の事を知っているのはどれくらい居るのだろうな
フレンダの下半身を復活させるには科学より魔術のほうがいいと思ったが、どうやって浜面がそれを知ればいいんだ?

アイテム壊滅後の話その3
いまさらだけどエロに持ってけないよな、コレ

麦野がすき焼きが食べたいと言った。
たしかに最近食べていないし、他の二人も賛成したので夕飯はすき焼きに決定した。
しかし冷蔵庫の中を覗いてみると野菜類しか入っていなかった。
「買い物行って来る」
そう言って家を出た。
向かう先は近所のスーパーマーケット、当然学園都市産のものしか売っていない。
収入的には最高級の肉を買ってもいいのだが、昔の癖でつい安くて量の多いものを買ってしまうのが浜面だった。
だけど今日ぐらいは金に物を言わせても言いかと思う、なんせ明日お金が入るのに向こう一ヶ月を過ごせるほどのお金が残っていたからだ。
これも浜面による日々の節約と倹約の結果だろう。生活費の大半を女性陣のファッション関係に消えていくのにここまでお金を残せていたのだ。
なぜ彼女たちはあそこまで自分の美を突き詰めようとするのかが浜面には理解できなかった。当然その原動力の源が自分などとはまったく考えていない。
日々アピールを続けている彼女たち。だが浜面から見れば自分が仕える主みたいなものなのであまり効果は無いようだ。
まぁ自分のお金ではないので文句は言えないのだが。と、貧乏な自分にため息を付きながら買い物へと向かっていくのだった。

237名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:28:11 ID:QW/0jiBc
じつは麦野はそこまですき焼きを食べたかったわけではない。浜面を買い物に行かせるために冷蔵庫を覗いて考え出した案だったのだ。
なんせ今日はバレンタインデー。同じ家で暮らしている浜面に作っているところを見せるわけにはいかないのだ。
「今日ばかりは一時休戦ね」
「そうですね、超かわいいチョコを作らないといけませんから」
「はまづら……ふふっ」
その3人の表情はどう見ても恋する乙女のもので、とてもじゃないが簡単に人の命を削り取れる実力者には見えなかった。
と、言っても3人の脳内では
『けっ、一時休戦なんかするわけねーだろ。こうゆう時に差をつけておかないと!!やっぱり私はギャップ攻めよね』
『胸の間にチョコを挟めば……ボリューム不足は否めませんね。超残念です……』
『……ふふっ……媚薬を………ふふふっ』
などと考えており、乙女なんかとはかけ離れた思考だった。
なにはともあれ早速作り始める3人。意外と料理はできるのか3人とも慣れた手つきだ。
と言うのも「やっぱ料理できる女の子を嫁にもらいたいよな」などと呟いている浜面を見かけたことがあるのでちょくちょく練習しているのだが。
しかしある程度作ったところで3人は気がついた。3人で協力したら抜け駆けができない、と。
最初に麦野が一時休戦などといっていたが、当然それが意味の無いものだと言うことは3人とも理解している。
「………ここからは別に作りましょう」
麦野の一言に他の2人は同意し、それぞれ自分のチョコを作っていく事になった。

ギャップ狙いの麦野はハートマークにし、かわいく仕上げてみた。
味で勝負の絹旗は中にドライフルーツを入れてみた。
滝壺は………妖しい何かを混ぜていた。そんな彼女の目は今後の行方を想像してトリップ中だ。

かくしてチョコは完成した。
そしてそれを早急に固めると誰から浜面に渡すかの話し合いに入った。
イベント系というのは最初に渡したほうがインパクトを与えやすいので印象に残るのだ。
238名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:28:45 ID:QW/0jiBc
当然3人は一歩も譲らず能力を使わないように言われているので殴り合いへと移行しようかと思ったその時、ドアが開く音がした。
3人はさっ、と自分のチョコを隠して入ってきた人物を待った。その目は一番最初に渡そうと光り輝いていた。
だがしかし、一番槍は別の人物に取られていたようだ。
「今日ってバレンタインだったんだな。フレンダにチョコもらってきた。」
伏兵は外に居たらしい。
「あいつも意外とかわいいと子あるよなー」
しかもなんだか高評価のようだ。

普段自分たちが言われないような言葉を送られたフレンダに嫉妬し、あの時止めを刺しておけばよかったと麦野は思った。

「そういえばフレンダから伝言なんだけど『負ける気はないから』だと。おまえら喧嘩でもしてるのか?」

更に倍率が高くなったこの浜面争奪レース。
3人は新たな敵の出現に気を引き締めるのだった。

終  チョコレートってそんなに速く固まるかな?まぁいいや、学園都市ならなんでもありだろ
239名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:31:11 ID:672JVrTH
リアルタイムGJ!


はまずらーが二代目旗男になってるwwww
240名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:34:58 ID:YXsgpA2t
はあ。この日はどうも虚しい気分だったよ。

このなかに妹や弟が可愛いやつからもらった奴いるか?
241名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:34:59 ID:qz2Wpvq0
上条さんに殴られた男はモテるようになるのかな?
242名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:39:23 ID:YXsgpA2t
>>241
sageて書きなさい
243名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:40:08 ID:qz2Wpvq0
スマソ
244名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:50:54 ID:WN/4Kfkk
はまづらは滝壷オンリーだと思うけどね、
まあこれはこれで良し。

個人的には、はまづらと滝壷がイチャついてるのを
絹旗がなんとなく面白くなさそうに見てるのがいいと思った。
245名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:54:14 ID:YXsgpA2t
>>244
それを文章化するんだ
246名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:55:48 ID:/m9ikNUe
>>241
そういう話も見かけないこともない。
ステイルと小萌先生とか
一方さんと打ち止めとか
浜面と滝壺とか
247名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:14:14 ID:rNTThQlU
名無しにて。
GJくれた皆さんありがとう。

>>234
続き?

今考えてるのは…

去年の末にちとお騒がせした、一○通○肛虐モノを完成させるべく…

>>238
GJです!

ほのぼのサイコー

浜面の無頓着ぶりステキ
248名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 02:04:17 ID:DxqDIoIa
上条は案外自分の運をエネルギーにして周りに振りまいているのかもしれないな、無意識に
249名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 02:06:53 ID:neBG/SkI
>>238
麦のん黒いよwGJ
250名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 05:13:02 ID:J2qQ7yn0
美琴は沢山作りすぎて余ってるからとか、偶然逢った(実は待ち伏せ)からとか
妹たちが世話になったからとか、なんやかや理由を付けて
顔を真っ赤にして視線を逸らしながら当麻にチョコ渡すんだろうな
そして、あくまで義理だとか今日日誰でも渡してるとか
しどろもどろになりながら言い訳して足早に去って行く

こんな美琴が見たいなぁ
251名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 07:42:33 ID:+LS+2Q2b
>>250
書けばいいじゃないか
252名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 12:52:47 ID:kyhJgtWx
>>250
見たいなら書いてくれ、そして是非見せてくれ
253名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 13:50:05 ID:yfOeNBa3
とある魔術のお弁当戦争
の続きを全裸で待機中
254名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 14:49:39 ID:1cJp8lvB
255名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 17:26:08 ID:sSMZkjAp
>>250
で、上条さんが家に帰って
義理かーでも貰えないよりいいよなー
とか思って開けてみると
思いっきり手づくりの本命チョコで
それを禁書にみられて(ry ですね。
わっふるわっふる
256名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 17:39:13 ID:L5SpqPVh
だれでもいいから書いてくれ〜
257名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 17:41:10 ID:YyBnPBHW
御坂妹が誘う

いろんな感情が入り混じった美琴が止めようとする

なんか諭される

じゃあ一緒に(または交互に)

というssがみつからない。無理なシチュエーションだって分かってるけどさ
258名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 18:12:39 ID:G9jZoqOv
それなんて「一歩踏み外した日常」?
259名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 19:46:06 ID:Ue7FSyCm
上条×神裂
バレンタインは全く関係なくて申し訳ない
その上エロも無くて申し訳ない
260神裂ルートにつきインデックスは(ry:2009/02/15(日) 19:46:50 ID:Ue7FSyCm
「あの……朝食が出来たので、お呼びしたのですが」
そういって恥ずかしそうに顔を赤らめるのは、イギリス精教の聖人神裂火織である。
何故に顔が赤いのかと考えつつ、「うあ……」と大きく背伸びをして毛布に包まっていた上条当麻が体を起こす。
「おはよう神裂」
「お、おはよう……ございます……」
一応挨拶には応じてくれたが、神裂の顔は先ほどよりも赤く、そのうえ俯き加減である。
上条はなにやらおかしいと思い、もしや神裂が怒っているのではと推測した。
「どうしたんですか、神裂サン? もしや私こと上条当麻がお寝坊さんだから怒ってしまわれたので?」
そう言って上条が俯いたままの神裂の顔を覗き込むと、彼女は両頬を押さえ込むようにしてベッドに臥せってしまう。
「あの、神裂サン?」
これは由々しき事態であった。
普段ならば優しく呼びかけてくれた後に朝のキスの一つや二つあるところだが、数十分の寝坊はかなりの失望を神裂に与えたらしい。
上条は既にうなじまで赤くなっている神裂の肩に手を置くが、途端に神裂は伏せた顔をいやいやとシーツにこすり付けた。
「か、神裂サン。まさか寝坊でそれほどお怒りになられるとは……」
相当な驚愕と共に上条がそう言い放つと、神裂はようやくその顔を上げた。ただし、枕で顔を隠しているが。
「ち、違います上条当麻。私は、その、怒ってなどいません」
そう言いながらも彼女の言葉は尻すぼみで、普段の彼女からは考えられないほど弱弱しかった。
意味不明なことこの上ないが、とにかく原因は自分にあるらしいと感じた上条は神裂の両肩をつかんで真っ直ぐに見据えた。
「ひゃっ、あ……。上条、当麻、その、離して……」
「すまん神裂、俺に原因があるなら謝る。だから教えてくれ!」
「そ、その……それは」
枕にうずめた顔を際限なく赤くしつつ、目をぐりぐり泳がせる彼女に、上条はもう一度大きく懇願する。
「頼む神裂、教えてくれ!」
それだけ聞くと、神裂は強く目を瞑りながら、おずおずと上条の腰あたりを指差す。
261神裂ルートにつきインデックスは(ry:2009/02/15(日) 19:47:21 ID:Ue7FSyCm
首を傾げ、それでも神裂の指の先をゆっくりと目で追っていくと、上条もまた突然に取り返しのつかない真実に気がついた。
上条は三秒ほど信じかねるように息を止めていたが、ようやく硬直からさめると大きく溜め息を吐く。
「――全く、おまえはやんちゃだな」
やれやれ、と髪をかきあげながら上条が呟くと、神裂は「さ、冷める前に食べてください」と言い残して去っていった。
上条の視線の先にあるものは、突き破らんほどに雄雄しくそり立ったピラミッド。
生理現象と人は呼ぶだろうか……即ち、立派になった息子である。
「ふはは、罪作りなやつですぜお前さん。ふふ、ははは、あァァああああああああァあァあァああ!」
上条の慟哭が、狭いマンションの一室に轟いた。




インデックスが小萌先生のアパートへ行ってから、もう二ヶ月ほどがたった。
当初はようやく訪れた開放的な日々に打ち震え、堕落した生活を送っていた上条だったが、そこにある女性が現れる。
それが、神裂火織だった。
彼女は上条に返さなくてはならない恩があると彼に訴え、すぐに上条家に居候を始めてしまう。
当初上条はこれに戸惑ったが、一ヶ月もすると甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる彼女に悪い気はしなくなり、同棲が始まった。
しかし、今日の朝のようなことは初めてである。
上条もこの生活に慣れ始めて気が緩んでいたのであろう、顔を洗うと二回ほど強く頬を叩いた。
「上条さん一生の不覚、まさかあんな姿を見られてしまうとは……」
うなじまで赤くしていた神裂を思い出すと、上条の心が陰鬱なものに支配されていく。
外に出て行く音が聞こえたから、おそらくドアを開けた先に神裂はいるだろう。
しかし、上条はドアを開けられずにいた。
「怒ってるだろうな……、怒ってないわけ無いか」
ドアノブに手を掛けて懊悩していると、不意にドアが開いて上条は外に引っ張り出された。
262神裂ルートにつきインデックスは(ry:2009/02/15(日) 19:47:54 ID:Ue7FSyCm
「うわわ!」
と叫んでまもなく、上条はやわらかいクッションに受け止められた。
体勢を崩した上条はそれが何かも分からぬままにもがき、自分を受け止める温かいものを強く揉みしだく。
「ひゃあぁ!」
途端に上条の頭上から女性の悲鳴が響き、上条は事態がつかめないまま自らの顔を圧迫する何かをふよふよと揉みまわす。
「あ、や……あ、あの、それは……」
――それは私のお稲荷さんだ、なんちって。面白いよなあ、あれ。案外好きなんだよね。
頭上からの声でさすがに上条も事態の危険性を察知し、そして最早逃げ道は無いと悟って即座に現実逃避に走る。
上条がゆっくりと顔を上げると、そこには涙目でこちらを見下ろすおっぱい聖人の姿があった。




先ほどの二の舞である。
土下座中も、上条が朝食を食べている間も、神裂はずっと上条のベッドで枕に顔をうずめていた。
時折こちらを見ていたりはするのだが、上条がそちらに視線を向けると泣きそうな顔で枕に顔を隠してしまう。
そんな訳で上条は冷めないうちに朝食を片付け、食器を洗い終わった今また彼女の説得を試みるのである。
「あの……神裂さん」
「嫌いです!」
263神裂ルートにつきインデックスは(ry:2009/02/15(日) 19:48:25 ID:Ue7FSyCm
にべもない、とは正にこのこと。
しかしそれでも上条はあきらめることなく、彼女に言葉を掛け続ける。
「神裂さん、わざとではないのですよ?」
「……しかし、一度その、も、ももももも揉んでから、また揉みました!」
「そ、それは気持ちよくてつい……。じゃ無い!」
自分の失言に気づき、はっとして神裂を見れば、ついに彼女は毛布までかぶってしまった。
「あァああああァァァ! ついに神裂さんが鉄壁にいいィィ!」
毛布からくぐもった声でまたも「嫌いです!」、と上条の耳に声が届く。
上条は一度深く溜め息をはくと、神裂には聞こえないような声で「不幸だ……。不幸か?」と呟いた。




上条が学校へ行ってからしばらくして、神裂はようやく毛布からはいでた。
壁に背をつけ、毛布を抱きしめると上条の香りが神裂の胸に広がる。
「……」
まだ少し顔を赤らめたまま神裂は立ち上がり、テレビの前に落ちていた枕を拾い上げた。
神裂はそれを掴んで飛び込むようにベッドに入り込み、そしてとろけるような笑顔で枕を胸に抱きしめた。
「……嫌い、じゃないです」
264 ◆69eUsuxXbI :2009/02/15(日) 19:49:55 ID:Ue7FSyCm
以上です
ラブラブのねーちんと上条さんを書きたかったんだ……

酉って付けた方が良いのだろうか?
265名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 20:29:11 ID:M3Wqg4gx
お前…
なんて萌えねーちん書いてくれたんだ
責任とってエロパートも書けいや書いて下さいお願いします
266名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 20:54:08 ID:X8mpTTU/
常時ニヤニヤしながら読ませていただきました!
激しくGJ!
267名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 21:25:29 ID:B32camsQ
ウブなねーちんに萌えました。
堕天使エロメイドを着用したエロい話もお願いします。
268名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 21:44:53 ID:hOUaHY+C
もうね、ねーちんはね堕天使エロメイドなんか着なくてもね、
いつもの服で自然にしててもかわいくてエロいんだよ。
それがいいんだよ。
269名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 22:07:53 ID:j7mrG/ZS
もうね
このニヨニヨでね
もうぼかぁね
270名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 22:28:03 ID:L5SpqPVh
GJ
頼むから続きをかいてください
271名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 22:50:33 ID:rNTThQlU
>>264
GJ以外ナニモノでもない!

全ては貴方が思うままにしたらいい。

貴方らしさが失われたら勿体ない。
272名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:23:06 ID:s9ZWuc35
>>264 ぐっっっっz(ry
終わり方最高!続きが見たい!お願いします!
273名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 03:53:31 ID:+TzS10TX
>>264
20年後も見てみた〜い

文字通り神裂さんじゅうはっ(ry
274名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 08:31:59 ID:NDs3hlN1
おや、>>273の姿が見当たらないぞ?
275名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 08:59:10 ID:AMxFJF2W
sageないからさ。
276名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 08:59:47 ID:ydV24toh
>>274 さっき妙な集団を引き連れたねーちんがいたから……
277名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 09:01:13 ID:9xzoJLY3
妙な集団って天草式のことか?
278名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:32:37 ID:OAMeAFX/
バレンタインという事で書いた物があるんだが、自分の文才の無さに絶望した。叩かれるの覚悟だけどよかったら読んで下さい。エロとかなくて申し分。美琴です。
279名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:34:21 ID:QZdeLppB
ちょっと待った。まずは目欄にsageだ
280名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:34:36 ID:OAMeAFX/
雲ひとつない見渡す限りの青空。
そんな今日はバレンタインデー

製菓会社の陰謀と思う者もいれば、今日チョコを渡そうとする者もいる。またそれを欲しがる者もいる。それぞれ期待や不安、絶望といった感情を持ちながら今日はやってきた。だが、ある少年だけは違った…


その少年が学校の自分のクラスに着いた時、異様な光景を見た。そこには男子が机を空にしたり、確認したり挙動不審な者もいた。その光景に思わず独り言を呟いた。

「なんだこれ?」

その少年は上条当麻。この少年は今日がバレンタインデーという事を知らない。

土「なんだこれ?じゃないにゃー。今日はバレンタインぜよ。」

彼の独り言を聞き取り返答したのは土御門元春。この2人はここにいないもう1人を合わせて「三バカ【デルタフォース】」と呼ばれている。

「そうだったか?まぁ私上条当麻には関係のない話だな。いつも通りただの1日ですよ。」

当麻はこの言葉の後にクラスの男子から殺気を感じ取った。そして後ろを振り返れば、クラスの男子が何やら各々武器を持っている。

「あのー皆さんそれはなんでせう?」
281名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:38:19 ID:OAMeAFX/

「あのー皆さんそれはなんでせう?」

そう言った刹那、クラスから出て全力で逃げる当麻。そしてそれを追いかけるクラスの男子。
「この旗男がー」などと叫びながら。クラスの男子は、立てたフラグは四桁を越えたなど様々な伝説を持ち、さまざまな女性とフラグを立てた上条のあの言葉にキレていた。
そして生死を賭けた鬼ごっが始まった。とは言え鬼はクラスの男子から上条を引いた全員だが…
それは夕方まで続いた。あり得ない話だが続いた。もちろん皆無断早退になり説教をくらうのはまた別の話。
クラスの男子は今日を忘れ追いかけるのに必死だった。もはや自分からチョコ貰う事をできなくした事にも気づかずに…
そんな中上条の体力は限界に近づいていた。それもそのはず。約20人に朝から追いかけられ、はさみうちにされてはそこからなんとかして脱出したりと無理をしていた。
そして今まさに捕まりそうなところで救いの手が差しのべられた。

?「こっち!!」
282名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:39:14 ID:OAMeAFX/
申し分ないです。書き込みとか初めてで…
283名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:42:03 ID:OAMeAFX/
その人に手を引かれ狭い路地に身を隠した。

男「どこ行ったんだ?ってもうこんな時間!?疲れたし俺は帰るわ。」

クラスの男子の1人がそう言うと、1人また1人と皆帰っていく。それを見て当麻はほっと胸を撫で下ろした。

「どなたか存じませぬが助かりました。ありがとうございました。ってビリビリ!?」

ビリビリと呼ばれたその人は少し頬を膨らませ、帯電し始めばちばちならしている。

美琴「あんたねー助けてあげたのにビリビリって何?こんどは私が追いかよっか?」

「すいません。すいません。御坂美琴お嬢様がいなかったら私上条当麻は死んでました。本当にありがとうございました。」

その人は御坂美琴という少女であった。学園都市に7人しかいないレベル5の超能力者の第3位。

美琴「死ぬとか大げさね。つか普通に名前で呼びなさいよ!」

「あぁすまん。」

美琴「で、何があったの?」

事の顛末を話した当麻。

「なんでこうなるんだろうな?不幸だ…」

疑問をぶつける当麻だが美琴にはなぜそうなるか理解していた。

美琴「まぁそれはアンタにも原因あるでしょ?」
つか、あんたが新しい女の子とどんどん仲良くなってそんな事言ってるからじゃん。そのせいで私は…

「なんだよそれ。」

美琴「まぁいいじゃんとりあえず助かったんだし。あっ!そうだ!!はいコレ。」

そう言って頬を朱に染めながら当麻に渡したそれは、きれいにラッピングされていた。
284名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:42:38 ID:OAMeAFX/
「もしかしてこれはそのアレですか?」

美琴「勘違いしないでよ?ただアンタが疲れてるみたいだから、甘いもの食べるといいと思って、余ってたチョコ渡しただけだから。」
あぁなんで私ってば素直になれないのかな…

「なんだ。ちょっと嬉しかったのに残念だな。まぁありがたく頂くよ。?これ手作り?」

美琴「そ、そうだけど?」

嬉しいという当麻の言葉に動揺しながら美琴は答える。

「そうかそうか。」
見た目は普通だが味はどうだろう?なんたってお嬢様が作るチョコだからな〜ましてや料理などしそうもない御坂だからな…まぁ食べてみるか。

「…ありえねぇ」

美琴「もしかして不味い?」

「いや。すごく美味い。」

美琴「そ、そう。あ、ありがとう。」

照れたため噛んで呂律が回っていない。

美琴「?じゃあ何がありえないのよ?」

「いや美味いのがありえねぇ。」

美琴「アンタ私をどういう風に見てんのよ!!」

ばちばちと帯電する。

「いや誤解するな。お嬢様は料理はできないと思ってたからさ。完璧に見えてもどこか抜けてるみたいなさ。」

美琴「何それ?よくわかんない。」

「まぁ気にするな。それよりありがとな御坂。」

美琴「うん。どういたしまして。」

「それより意外だな〜。御坂がチョコ作るなんて。好きな奴でも出来たか?」

鈍感を極めた当麻ならではの発言である。もっともこの2人の関係上当麻がこう言いたくなるのは普通かもしれない。とは言え「妹達」や海原の件、罰ゲームなどがあっても気づかないのはあれだが…そしてそれを聞いて帯電し始める美琴がいるのは当たり前の事かもしれない。

美琴「アンタねー…いい加減にしろー!!」
確かに私の行動に問題があるかもしれないけど、少しは察しなさいよ…でも、今は喧嘩でもいい。アンタのそばにいれるなら私は…

「えぇっ!?なんでそうなるんですか?」
おいおい俺が何したっていうんだよ。不幸だー

それぞれ正反対の感情を抱きながら2人だけの鬼ごっが始まった。
285名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:43:51 ID:OAMeAFX/
その鬼ごっも終わり当麻は家に着いた。

「ふぅ今日は散々な1日だったな〜疲れた。そういえば、御坂に追いかけられて食えなかったからチョコ残ってたよな?疲れた時は甘いものだったな。」

そしてチョコを食べ終わると、下に何か紙が入ってることに気づいた。そして当麻はその紙を開くと文字が書いてあり読みはじめた。

その頃常盤台女子寮の一室で少女は物思いにふけっていた。

あいつ読んでくれたかな?むしろメッセージカードの存在に気づかなそう…勇気出してチョコ渡したら
「好きな奴でも出来たか?」
だしな〜さっきは喧嘩でもいいからそばにいれるならとか思ったけど、鈍感な癖に次々と新しい女の子を引っかけるから、焦ってあんな事書いたカード入れたけど、仮に読んでいても意味をはき違えてそう…
美琴「まっなんとかなるか!!」

美琴の心もまた青空だった。ところどころに雲はあるが晴れというには申し分ないものであった。

だが当麻は意味をはき違えたりしてはいなかった。
それからというもの当麻は美琴をスルーしたりする事もなくなり、互いに意識し始めたのはまた別の話。


END
286名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:45:01 ID:g8QQsGFb
中途半端な台本調は頂けないな
台本でやるなら割り切って欲しいもんだが
287名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:46:17 ID:NDs3hlN1
>>285
GJ、リアルタイムで見させてもらったけどかなり良かった
文才ないとか言わないでこれからも書いてくれるとうれしいです
288名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:47:03 ID:OAMeAFX/
以上です。sageなかったり文章力の下手さなど色々と申し分ない気持ちでいっぱいです。ただ美琴が好きだから勢いで書いてみたんです。すいませんでした。
289名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 12:51:43 ID:OAMeAFX/
>>286
指摘ありがとうございます。これから参考にさせて頂きます。

>>287
ありがとうございます。
本当は当麻が「〜好きな奴でも出来たか?」って言う発言なくして御坂が告白みたいな展開にしたかったけど、自分には無理でした…
290名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 13:06:31 ID:QZdeLppB
初めてらしいけど甘くてよかったぜ
目欄にsage
あとセリフの前に名前入れないほうがいいかな。
誰か分かりにくい時は地の分で〜〜は言ったみたいにしたほうがスッキリすると思う。
基本的に誰が言ったかは大体わかるしね。
SS書く時は情熱で書いて後で冷静になって推敲して投下って感じ。
あと誤字脱字がないかを確認する時は音読するといいと思う。

そういう手法的なことに気をつければいいと思う。
話はニヨニヨできて満足でしたw
291名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 13:56:36 ID:AMxFJF2W
sageもできねぇゆとりがくる時代になったのかね…
292名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 14:28:38 ID:XC86Y+Xj
>>264
がGJすぎるんですけど……
嫌いです!とかたまらんわまじで……
293名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 17:05:25 ID:NRDbO8n6
ゆとりとかステロタイプなこと言ってる暇があったら直るようにそれとなく誘導するのが
ゆとりじゃない世代の仕事だと思うけどね。

上で言われてるような事を学んでいけばどんどん上手くなっていくさ
294名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 17:11:27 ID:kHpqodpL
昨今漢字間違いが取り沙汰されるけど、カタカナも間違われるもんだな。
で、ステロって何?ステレオなら知ってるけど。
295名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 17:16:13 ID:TjdDs/NC
>>294
ググると良いよ。
296名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 17:21:15 ID:NRDbO8n6
その後>>294が現れることはなかった
297名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 21:12:48 ID:OAMeAFX/
285の者です。色々な意見ありがとうございました。皆さんに言われた事を参考にしていきたいと思います。機会があればまた書き込みに来ようと思うので、よろしければ読んで下さい。そしたらまた何がダメとか教え下さい。sageなかったり迷惑おかけしました。
298名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 21:46:15 ID:tiYv9cTS
投下間隔って前の人から何レス何日何時間が目安なのかな?
299名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 22:55:55 ID:/vUUe2W+
投下さえ被らなければいつでもOKじゃないかと。

それこそ連投したって構わないんじゃないかな?


嫌われるとしたら、ぶつ切りで、忘れた頃に続きを投下したりする事かなぁ〜って、これは個人的意見でした。
300名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 22:56:57 ID:s9ZWuc35
読む側としては早い方が嬉しいぜ。だから今すぐ投下しろ、いや、してください、お願いします。
301名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 23:20:33 ID:sEwLovxg
勢いのあるスレだと投下したあと直ぐに投下すると、
「感想書けねェじゃねェか、クソッタレが」
とかなるけど幸か不幸かここはそんなでもないし、
誰かが投下中じゃなければ投下してもイイと思う。
302名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 23:48:06 ID:XC86Y+Xj
ここは実にいい感覚で投下がくるから嬉しい
303名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 01:50:02 ID:9lRB8DgN
むしろssラッシュな方がいい
304名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 02:47:38 ID:K7MKoZKx
まぁ
「う、タイミング被ったかな?」
と思ったら再び推敲する時間とかにあてたり
305名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 07:13:19 ID:9LhO84Ys
ふと思ったんだけど。

妹達にとっての一方通行と上条って、北斗の拳のユリアとラオウとケンシロウに似てね?





とオサーンは思ったんだけど。
306名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 07:42:40 ID:a010HYxL
>>301
さりげなく白い人口調になってることにミサカはミサカは突っ込んでみたり
307名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 08:53:13 ID:Zd1XsbX9
>>297
書き慣れていけば上手くなるから、次回作に機体
308名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 12:57:33 ID:9LhO84Ys
風斬の制服って実はもなにも、あれも体の一部だよな?
って事は、脱ぎ着自在で、衣装チェンジもらくらくにリアルカナミンだって出来る訳だ。


ま、上条の前で突然全裸はお約束だな。


「また……裸を……見られた……」
「ひょうかひょうか、それってかなりの確信犯かも」
「巨乳や裸ごときで。私は。負けたりはしない」
309名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 15:49:34 ID:WLh1OUGn
> 「ひょうかひょうか、それってかなりの確信犯かも」

それを言うなら故意犯な。
それとも当麻は婦女子の裸を見ることを信条として絶対正しいと考えているのか?w
310名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 15:51:01 ID://kA7dm9
誤用が定着しすぎて最早突っ込むのも恥ずかしいな
311名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 15:56:47 ID:6VnngB2e
言葉の意味なんて勝手に変わるしなぁ
312名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 16:16:34 ID:nUVCgvOE
元は専門用語だから、そっちの意味は変わらないな
313名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 16:34:48 ID:9LhO84Ys
ごめん。
今日はもう来ないから許してくれ。
あと、指摘してくれてありがとう。
314名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 16:41:36 ID:lyVERke/
「てめェ放しやがれッ! ぶっ殺すぞこのエロガキがァァ!!」
「しかし《ここ》は正直に自己主張している、ってミサカはミサカは冷静に観察してみたり」

  §   §   §

――ことの発端は、彼自身の発言であった。

「しっかし、俺の身体はどォなってンだァ? 性別も分かりゃしねェ」

ソファに寝転がって、なんとはなしにそんなことを呟いた。
当然今日も打ち止め[ラストオーダー]も一緒にいたわけで。

「あー、それは私も確かめてみたい、ってミサカはミサカは進言してみる」
「お前ェにゃ関係ねェよ」

軽くあしらうのはいつものこと。
しかし、今日の打ち止めの反応はいつもとは違うものだった。

「で、でも、将来のことを考えると……子どもとか……って、ミサカは、ミサカは……」

急に頬を赤らめて、うつむき加減になる打ち止め。

「はァ?」
「だ、だから、子どもを作るには、その……」
「お前何言ってンだ?」
「セイコウという手順が必要だから、とミサカはミサカは調査事実を――!?」
「くっだらねェ」

何を言い出すかと思えば、いつの間にそんな知識を得たのか。
心の内では少なからず動揺せずにはいられなかった。
315名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 18:32:38 ID:K7MKoZKx
ステロタイプに突っ込んだ子じゃね?w
316名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 20:25:25 ID:QdOk5NZu
おれもステロタイプはしらないから大丈夫さ!
317名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 08:07:03 ID:nyceD1vH
>>314
続きマダー? ってかこれ続くの?

始めますーでもなく、終りましたーでもなく。

文章が良いだけに色々と勿体無い・・・
318名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 17:38:47 ID:sjPKV5YU
未来から来たヒロイン達の娘たちが
未来のお父様=上条を奪い合うという電波が脳みそを直撃した
319名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 18:04:31 ID:3LaKSmDH
どうぞお書き下さい。
ちなみにエロはありますか?
320テンプレ案っぽいもの:2009/02/18(水) 20:21:17 ID:f9PscblK
ここは鎌池和馬氏著作、『とある魔術の禁書目録』のエロパロスレです
カップリングやシチュエーション、エロの有無を問わずSSは常時大歓迎。ただし、特殊だったりや好みが分かれたりするシチュは投下前に警告しましょう(例 百合や調教、鬼畜や陵辱物など)。投下前にカップリングの表記があるとなお良いです。
このスレは基本的にsage進行です。レスしたり投下したりする際はメール欄に半角で『sage』と入力しましょう。
次スレは要領が480KBを越えるか、レス数が950を突破した辺りで立てましょう。焦って重複しないように注意。
荒らし煽りはスルー。覚醒一方によって葬られたマゾ太クンのその後のようにスルー。
ルールを守って、気持ち良く楽しみましょう。


〜前スレ、過去スレなど〜


伝説の13P(発射数20越え)は、保管庫下段『こんな夢を見た。』に。
321名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 21:04:55 ID:s8JbXjbM
建てられなかった場合はレス番指定、指定がなかった場合は立候補宣言してからとかも付け加えたほうがいいかも。
322名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 02:28:06 ID:r77iBu/L
書いてみたいけどアニメしか見てないから
設定間違いとかわからないところでミスしそうだ
323名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 05:04:42 ID:B/gsCc99
>>318
それなんて寸止めエロマンガ
324名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 08:05:51 ID:ZSd4aiKu
>>318
それだと我らが上条さんは大層な女泣かせになってしまうw

せめて並行世界とかIFな世界からとかにしてください。
325318:2009/02/19(木) 09:12:13 ID:xYrpESLn
最終的には娘達がね、当人たちを目の前にして
自分の母親と上条が普段どれだけイチャついて、
濃厚な夜の生活を送っているかを自慢し合うの

個人的には五和かアニェーゼが優勝しそうだな



書けないけどw
326名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 10:32:48 ID:Tb6lWQT7
>>325
え〜? そこまで考えたんなら最後まで行きましょうぜ?
327318:2009/02/19(木) 10:58:05 ID:xYrpESLn
イメージはね娘版のシスプリかな
さて・・・ 
誰か書いてくださいお願いしまつ
328名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 13:33:24 ID:XYB+W158
その昔、プレゼントプリティという企画があってだな…
俺にはカーチャという娘がいたんだ…
329名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 14:00:22 ID:MJJRSwew
J( 'ー`)しなのに娘とはこは如何に
330名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 16:45:53 ID:xYrpESLn
ネーちんと姫神の娘は仲良さそう
ビリビリとその娘は親子(?)ゲンカしてそうだ

一番黒いのはオルソラの娘か?
331名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 17:36:37 ID:4zf93QwZ
>>330
オルソラの娘はにっこり笑って毒を蒔くのが想像できて怖いな。
姫神の娘は逆に性格反転してそうな気もする
332名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 18:27:09 ID:I4LUWF1A
というか、ビリビリ+シスターズ+打ち止めの娘、黙ってたら見分け付かんような…
…まあ、1名は黙れないか
333名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 18:39:17 ID:DA+2m3wS
少なくともビリビリ+シスターズと打ち止めの娘は多少差がつくだろ
お父さんが違うんだし
334名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 19:00:00 ID:J8mpfn+G
お父さん大変だな!腰悪くするな絶対

浮気の度にビリビリされるW
335名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 19:15:02 ID:PPQWHNz+
書いてみたいけど、そうなると誰の子を出せばいいんだろう?
336名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 20:12:12 ID:p+TzE09h
なんかインデックスとの子は息子な気がする。
父親以上の厨能力と父親以上のフラグ体質でもって
あまねく兄弟姉妹たちのパワーバランスの頂点に立ってたり、
青髪ピアスより背が高かったりとか。

妄想スマソ
337名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 20:12:36 ID:vVUl8bnX
それはもちろんメインヒロインなんだよ
338名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 21:15:51 ID:ngkRUe64
>>337
インデックス。自重。
姫神の娘に。決まってる
339名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 21:36:02 ID:AraP8R08
滝壺娘「大丈夫だよパパ面、私はそんな加齢臭くさいパパ面を応援してる」

浜面「・・・・・・・・・orz」
340名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 21:52:38 ID:5wWA9741
本編でのエアリー感があんまりだから、インデックスのお話考えようかな


居候期間も長期に及び、インデックスも上条さんも同棲という事実を意識するようになる
2人ともいい加減年頃なので、探り探りでスキンシップを増やしていく
「私、知ってるんだよ」
「な、何をだ?」
「……本当は、したいんでしょ」
「でも、いくらなんでもシスターさんに……」
「……いいの」
「え?」
「す、好きだから……そんなの、いいんだよ」
とかご都合主義で仲良く寝ることに。
「とうま、私……赤ちゃんできちゃったんだよっ」
「ほ、本当かっ!?」

数ヶ月後、2人の間に子どもが生まれる。
しかし数日後、ある事実が発覚する。
その子どもは、何故だか人より静電気を多く帯びていたのです――


なぜかドロドロフラグがorz
341名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 21:55:35 ID:Om01nZ3y
ミサカ妹とねーちんは良いお母さんになるぞ。
342名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 22:20:37 ID:J8mpfn+G
俺的には上条の嫁は美琴だな

次は五和、ねーちん、デコ
343名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 22:36:55 ID:ngkRUe64
ミサカ妹は子供大切にしそうだよな

344名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 23:16:31 ID:yWdH4FjF
それ以前に上条の精子のDNAが射精時にぶち壊されてるか
受精の瞬間に受精卵がぶち壊されて…
345名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 23:55:10 ID:oBtMFJ/3
ビリビリと上条さんの子どもは、
大学生にしか見えない祖母を二人持つことになるんだなぁ…
346名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 00:49:02 ID:kPFK/opZ
若づくり遺伝子が強すぎていつまでたっても幼女のまま・・・・・・

ってそれ小萌先生じゃないかっ
347318:2009/02/20(金) 01:16:56 ID:5k97g5DU
アホな妄想にみんな食付いてきてくれてうれしいな
ただ娘だとオリキャラだから自分には難しくてね

ヒロイン達も自分と上条ちんとの愛の結晶が目の前に現れたら
無茶苦茶嬉しいだろうな


他人との愛の結晶もたっぷりいるけどねw
348名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 02:18:12 ID:llsBjmCk
身を固めてもあのフラグ体質は直らないんじゃないかな
349名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 04:22:46 ID:J+N39YPE
>>348
行く末は島耕作か只野仁だな@上条さん
350名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 06:33:02 ID:bCr6fnSn
>>346
実は小萌センセは未来から来た上条と美琴の娘。
6巻で小萌が言った「高い高い」はそれを暗示させるキーワードだった……!
ら面白い?


>>348
上条の身内に既に実例がいるよね。
351名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 08:57:35 ID:fRE8aK47
>>349
特命係長上条当麻・・・・・・

ちょっと見てみたくなっちゃったじゃねーかこのやろう
352名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 11:30:46 ID:IjLFPoU/
小萌「特命だ! フェイタス温感買って来てくれですよ」
上条当麻「はい…、でも今脱がなくても…」
小萌「あの刺激が…待ちきれないんですよぉっ!」
       ・
       ・  
上条「ジンジン来ますねぇ」
353名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 16:09:44 ID:tf6pR1sP
なんという卑猥なCMwwwww
354名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 20:00:10 ID:eNiCKBwF
>>339
亀だが「パパ面」というフレーズが妙に気に入ったw
355名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 20:32:43 ID:xk/lTHgI
垣根 帝督が活躍する ssを書く 予定はないのでしょうか?
356名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 20:36:11 ID:Z0IUSqOB
帝督×一方
357名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 20:59:22 ID:tf6pR1sP
ちょっとそれは遠慮したいかもってミサカはミサカは若干引いてみたり
358名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 21:38:40 ID:fcnMzCa5
でも腐女子の御姉様方の喜びそうなモノを作るなら
356とか上条×一方とかになると思う
まあ俺はノーマルだから打ち止め×一方でいいよ・・・
359名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:13:38 ID:DzKGnqG8
幼女大好きがノーマル……?
360名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:21:16 ID:2NXDYB8i
>>358
ていうか打ち止めが攻めかよ
361名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:27:55 ID:tf6pR1sP
幼女に好き好き言いまくるのではなく、幼女に好き好き言われまくるのが一通さんなんだ
デレる一通さんもよいが、テレる一通さんもまた一興。むしろ俺は後者が好き
362名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:46:59 ID:a7lZAeAa
>>361
ツンデレ、ヤンデレに続いてテレデレの時代が来るのかと思ったが、
結局ただのデレだということに気づいて自己完結。
363名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 23:25:09 ID:5oC0NbwC
そういえば打ち止めって、アニメだと一方さん以外にも裸見られてるんじゃねぇ?
あの現場を目撃した奴はきっといるはず。

ところで一方さんと打ち止めのカップリングは、『通行止め』というと聞いたのだが、本当?
364名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 00:05:56 ID:p/lyEwwE
いやー、先週の禁書もおもろかったい

>>363
なかなかうっとおしそうな名前になったwww
365名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 00:27:08 ID:+4Bbk9dg
>>360
そりゃ打ち止めは一方さんの生殺与奪権を持ってるからなあ。
366名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 00:34:44 ID:Pe03u7P8
みんなで通報して
著作権違反
ttp://anokobokuga.8.tool.ms/198/
367名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 03:43:17 ID:GiAxYBe9
ヨォロレイヒー
368名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 04:08:37 ID:YP2TpnEx
>>366 まぁ、上条さんのちんちんでもしゃぶって落ち着きなさい。
369名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 05:57:36 ID:17a7/b9M
>>361
(゚∀゚)人(゚∀゚) ネカーマ

先週放送の一通には萌えた
370名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 07:20:39 ID:D85rJwaQ
>>361>>369
(゚∀゚)人(゚∀゚)人(゚∀゚)

打ち止めに抱きつかれて「うぜぇ」とか言いつつも
本気で引き剥がさない一通さんとか
ツンデレなところが上条ちゃんとは違う魅力

一通さんと打ち止めモノって探しても中々ないねぇ…
371名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 12:36:57 ID:PE10YxjJ
中々ないけど地道に探す。けど行き詰まる。
なるほどこれが『通行止め』か…
372名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 16:00:06 ID:Iuz6Btq+
通行止めで検索してみろ
373名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 18:07:48 ID:9inLnr8P
一方通行と打ち止めのカップリングの名称が『通行止め』として、他のカップリングの名称ってなんかある?
374名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 20:20:28 ID:XRBjtk1l
カミコト?
375名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 20:23:24 ID:ZWSdIDgB
姫神×上条で。『殺し殺し』が。良いと思う。
376名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 20:53:35 ID:uPosMS4S
カミスターズ
377名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 21:08:55 ID:HgSUQg29
>>375
言いにくくねえか?w
「幻想殺し」と「吸血殺し」なら、「殺し合い」とか?
378名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 21:36:45 ID:jxY8++8P
『殺し合い』
上条は姫神の破瓜の血をちゅちゅぱ吸血して、姫神は上条に(男にとって理想の)女の幻想を与え合うですね
379名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 22:08:32 ID:O+LYGDSc
>>378
最初の一回だけなのね…
380名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 22:52:59 ID:rKTl5aX9
いや、むしろ「殺し愛」だな
381名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:26:20 ID:PSUBlhKG
他のはどうかね
吹寄とかアニェみたく異名の無いキャラとかだとそう言う呼称は付けにくそうだし
382名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:27:51 ID:XcGbwD6E
「とある魔術の殺し愛(キルラブ)」か
383名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:37:19 ID:gCzJlhsB
とまックスってのをどこかで見たな
384名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:56:43 ID:yR+q0Vnf
ツンビリ とかどうだろう。 判りにくいったらありゃしない
385名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 02:23:09 ID:7qlhkppS
「姉妹殺し」
………どこの殺人事件ですかよ
386名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 02:38:29 ID:aShLUVxd
そこは「シスターズイーター」とかにすればフラグのできあがりですよ
387名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 04:16:51 ID:hsSEOuoV
チキショー、ユナイテッド強いなぁ。
腹いせにスレの流れも時期も無視して投下する。

時期的には2月1日から7日くらいの設定でバレンタインネタを。
今更バレンタインネタ?なんてしらないぜ。
3882月1週の調査劇 1/2:2009/02/22(日) 04:17:47 ID:hsSEOuoV
今日はデザートもある。特別にただで分けてあげる」

昼休みに姫神秋沙と席を向かい合わせ、夕飯の残り物を詰めただけの弁当と姫神の完璧お弁当とのお惣菜トレード。
その様子を少し離れた席から見ながら明らかに不機嫌そうに惣菜パンをガツガツ食べている吹寄制理。
そんな光景が昼食の日常風景となったある日、姫神が巾着に食べ終わったお弁当箱をしまいながらそう言った。

「おー、流石は姫神、パーフェクトなお弁当だけではなくデザートまで!
 それにくらべ吹寄はあいかわらず味気なさそうなもん食ってるな」

「貴様の脳は腐ってんのか、何度も言ったけど味気なくない。ちゃんと美味しいっていってるじゃないの!」

「はいはい、負け惜しみはいいからこっちに来て一緒に姫神のデザートを分けてもらおうぜ。
 良いよな姫神、可哀相な吹寄にも分けてやっても?」

「だから負け惜しみなんか言ってない、可哀相じゃないって言ってるでしょうが!」

そう言いながら上条の隣に近づきながら姫神にアイコンタクトで了解を取る吹寄。

「……良い。今日の所は断る理由がない」

少し考える素振りを見せた姫神がそう言いながら机の上に広げたのは、二十包ほどの一口サイズの市販チョコレートだった。
3892月1週の調査劇 2/2:2009/02/22(日) 04:18:26 ID:hsSEOuoV
「チョコレート?食後のデザートにチョコはどうかと思うけど、上条さんはそんなの気にしません、
 貰える物はありがたく頂きますよっと、……うん、なんていうか程よい甘さ?が丁度良くて美味しいですよ」

「君が食べたのはミルクチョコレート。他にもビターチョコレート。ホワイトチョコレートがある。
 3種類のどれが好みか教えてくれると嬉しい」

そう言って上条の前にビターチョコとホワイトチョコの包を置く姫神。
その表情からいつもの感情表現に乏しい姫神からは考えられないほど強い意志を感じるのはなぜだろう。

なんだか判らない気迫を感じつつ姫神から薦められた2つを味わう。
最初に食べたミルクチョコと比べて一方は甘みが強く、また一方は苦味が強い。

「うーん、上条さん的にはやっぱり最初のヤツが一番好きかな。なんつーかこの中ではバランスが良いって感じで。
 ちなみに吹寄はどれが一番好きだ?」

そう言って自分の隣に移動してきたはずの吹寄を見るとそこには微動だにせず、
姫神が広げたチョコ達を呪い殺さんばかりに睨む吹寄制理の姿があった。

「えーっと、ふっ吹寄さんは、なぜそんな鬼気迫ったオーラを纏っておられるんでしょう?
 ひょっとしてチョコがお嫌いでしたでしょうか?、そのご様子から察するに、
 お誘いした私に何らかの制裁が科せられるのでしょうか?」

吹寄の放つ暗黒オーラの強さに自然と敬語になる上条当麻。
微動だにしなかった吹寄は上条の言葉をきっかけにゆっくりと拳を握り締め、

「貴様は少しは空気を読むことを覚えろ、ここで私の好みなんて聞くんじゃない!!」

そう言って見事に腰の入った右フックを上条の顎に放ち上条を殴り倒す。
そして姫神を一瞥したあと何故か逃げるように教室から出て行った。



「…なんだったんだいったい。そんなにチョコが嫌いだったのかな?」

上条はのろのろと起き上がって椅子に座り直しながら再びミルクチョコレートに
手を伸ばす。そしてチョコを口に入れながら姫神に意見を求める。

「君はビターチョコの方が好みかと思っていたけど聞いてよかった。頑張って作るから」

そういって机の上のチョコを片付け自分の席に戻っていく姫神。
一人席に残された上条は「作るって何?」と考えたがすぐに誰かが肩を叩いた。

「カミやん、見せ付けてくれるじゃないの。まだ時間もあるし場所変えようか」
そこには土御門と青髪ピアスを筆頭にクラスの男子数名が怒りの表情で上条を睨んでいた。

「…なんだか判らないけど不幸だー」
390名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 04:23:47 ID:hsSEOuoV
以上、バレンタインデー1週間前ほどのお話だと思っていただければ。

今回は姫神さんのターンでしたが、当然このあと吹寄さんの反撃も予想できます。
まぁ、時期を逃した感が強いので多分投下しませんが。
391名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 04:48:29 ID:4QSJZXKz
 | 三_二 / ト -((`⌒)、_i  | |
 〉―_,. -‐='\ '‐<'´\/´、ヲ _/、 |
 |,.ノ_, '´,.-ニ三-_\ヽ 川 〉レ'>/ ノ 
〈´//´| `'t-t_ゥ=、i |:: :::,.-‐'''ノヘ|
. r´`ヽ /   `"""`j/ | |くゞ'フ/i/
. |〈:ヽ, Y      ::::: ,. ┴:〉:  |/
. \ヾ( l        ヾ::::ノ  |、      問題ない、その不幸は来週で帳消しだ 
 j .>,、l      _,-ニ-ニ、,  |))       その後のことは、まぁ知らんがな
 ! >ニ<:|      、;;;;;;;;;;;;;,. /|       ___,. -、
 |  |  !、           .| |       ( ヽ-ゝ _i,.>-t--、
ヽ|  |  ヽ\    _,..:::::::. / .|       `''''フく _,. -ゝ┴-r-、
..|.|  |    :::::ヽ<::::::::::::::::>゛ |_   _,.-''"´ / ̄,./´ ゝ_'ヲ
..| |  |    _;;;;;;;_ ̄ ̄   |   ̄ ̄ / _,. く  / ゝ_/ ̄|
:.ヽ‐'''!-‐''"´::::::::::::::::: ̄ ̄`~''‐-、_    / にニ'/,.、-t‐┴―'''''ヽ
  \_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ /  /  .(_ヽ-'__,. --t- ,,_
\    ̄\―-- 、 _::::::::::::::::::::__::/  /  /   ̄   )  ノ__'-ノ
  \    \::::::::::::::`''‐--‐''´::::::::::/  / / / ̄ rt‐ラ' ̄ ̄ヽ ヽ
ヽ  ヽ\   \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/      /    ゝニ--‐、‐   |
 l   ヽヽ   \:::::::::::::::::::::::::::::::/           /‐<_   ヽ  |ヽ

392名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 06:20:44 ID:/wPZa4q6
>>390
構わない十日しる!
393名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 08:04:43 ID:GmC//jB0
>>390
GJです。
是非続きを期待したい。
394名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 10:55:06 ID:JqFcw7yL
期待GJ
395名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 12:34:11 ID:448V6QDk
>>390
GJ!
ぜひ続きも投下してくださいお願いします
396名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 22:33:29 ID:Rz/Sy4Oq
GJ! その調子で続きを頼む
397名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 01:13:02 ID:F5tbtOVl
保管庫に入れば季節なんて関係ないぜー!
398名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 01:21:05 ID:odFpi5wM
>>390
GJ




( ゚∀゚)彡姫神!姫神!
399名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 02:09:27 ID:Gz3/wgt6
318ネタ
プロローグ的な

エロなし。
オリキャラ(娘)メイン。
400チャイルドパニック1:2009/02/23(月) 02:10:47 ID:Gz3/wgt6
未来は可能性の集合体だ、と誰かが言った。
それは科学者だったのか、魔術師だったのか。
毒の入った箱の中に二匹の猫がいるように、
現在と一枚、時を隔てたその向こう側には、無数の誰かが存在している。

一日後の自分は、想像できるだろうか。
一月先の自分は、何をしているだろうか。
一年を過ごした自分は、成長しているだろうか。
十年の時を経た自分は、どんな人たちに囲まれているのだろうか。

覗いてみたいと思うのは人の性分で。
好奇心が箱の中の猫を殺してしまうとしても、
蓋を開ける人間というものは、必ずどこかに居るのだろう。
だが大抵は、その蓋の鍵はみつからない。
時限式のロックは開くべき時にしか開かない。
したがって、箱の中は知りえない。……そう、通常は。

常なるものを越えるからこその超常。
起こりえぬ現実を前に人が呟くは奇跡。
見えぬ世界をも感じ取るのが魔術であるならば、空想の未来に辿り着くのが科学である。

さて、蓋を開けたのは果たして誰か。
その蓋の隙間から出たのは何か。
それが災厄であるのか希望であるのかはわからないが、
どちらにしても、巻き込まれるのは“彼”なのだろう。

彼のところにはいつも、事件という名の“不幸”が訪れるのだから。
401チャイルドパニック2:2009/02/23(月) 02:15:12 ID:Gz3/wgt6

――突然ですが、不幸です。

「……と、とりあえず落ち着きませんか御坂さん。
上条さんとしてはですね、昼日中の公園なんぞで
そんなビリビリ放電しまくった場合周りへの被害が
心配というかむしろ自分の命が心配というか、
とりあえずさっきまで普通に喋ってたのになんなんだこの状況はぁっっ!!」

第七学区にある公園、隣には御坂美琴。
彼女の手の届く距離にいた上条当麻は、じりじりとその距離を離していく。

「別に、怒ってなんか、ないわよ? 怒る理由なんか、ないじゃない。
話さえ聞かせてくれたら電撃なんて出す必要ないもの」
「ひぃっ、電撃よりも笑顔が怖いっ。
いや、その、バチバチいわせながら言っても説得力が皆無なんですが御坂さーんっ!?」
「うるさい。とにかく説明しなさい。……“その子”は誰なのかしら?」

美琴が指さす先には幼い女の子がいた。
年のころは4、5歳だろうか。
やわらかそうな生地の白いワンピースを着たその子は、
当麻のズボンの裾をぎゅっと握り、不安そうな目で見上げていた。

「……ま、迷子、じゃないでしょうか」
「ふぅん、迷子、ね」

普通に考えればそういう結論になるだろう。
学園都市にも幼稚園はあるし、この年頃の子どもが居ても不思議はない。
誰か一緒に来た人とはぐれたと考えるのが自然である。
しかし、問題はそこではなかった。

「じゃあ、何で、その子はあんたの事を“パパ”なんて呼ぶのかしら?」

くいくい、とズボンを引っ張りながら、
“パパ、お姉ちゃんが怖い”なんぞと女の子が繰り返している。
そう、この女の子、どこからともなく現れたかと思えば、
当麻のことをパパと呼び、ぴったりくっついているのである。

「い、いやいやいや、待て、待ちなさいよ美琴さん!
よくあるでしょう、この歳の子が知らない人を勘違いしてパパと呼ぶことなんてっ。
だいたい、わたくし上条当麻はまだ高校生ですよ!?
子供なんているはずないし、そんな覚えは――」

ん?と言葉を詰まらせる。

「そんな、覚えは」
402チャイルドパニック3:2009/02/23(月) 02:17:00 ID:Gz3/wgt6
なかった。
完膚無きまでになかった。
というか、記憶がなかった。
知っての通り上条当麻は記憶喪失である。
事情は割愛するが昔のことは一切覚えていないし、それが頭のどこかに残っているなんてこともない。
つまり過去の自分が何をしていてもわからないということであり。

「…………えっと」

もう一度、女の子を観察した。
少し薄い茶色の髪と、白い肌。
顔立ちは愛らしいといえばいいのだろうか、成長すればきっと美人になるに違いない。
どこかで見たことがあるような気もするし、誰かに似ているような気もする。
年齢的には……普通はないが、ありえなくもないだろうか。

「へー、あるんだ、心当たり?」

びくぅっと反射的に身をすくませる。
声に、うすら寒いものを感じた。
見ればさっきまでバチバチと鳴っていた電撃がおさまっている。
かといって美琴が落ち着いたかと言えばそんなわけはない。
――嵐の前の静けさ。
当麻の頭の中にそんな言葉がよぎった。

「な、ない!! ないないない!! 心当たりなんか欠片もないって!!
そ、そうだ、聞けばいいんじゃないかこの子に!!
おじょうちゃん、お父さんの名前言えるかな?」

当麻の言葉にきょとん、と首をかしげる女の子。
ぱぱのおなまえ?と一度だけ聞き返してはっきりと言った。

「かみじょーとうま」
403チャイルドパニック4:2009/02/23(月) 02:20:34 ID:Gz3/wgt6

「冗談じゃないってーーーーーーーっっ!!」

叫びながら駆ける。
小脇にはさっきの女の子。
後ろから電撃と一緒に、逃げるなだとかこの浮気者だとかなにかよくわからない言葉が飛んできている。

「なに考えてんだあのビリビリっ! この子にあたったらどうすんだっ」

実際にはそうでもなく、あてるつもりのない威嚇の電撃なのだが、追われる当麻はそんな判別はついていなかった。
ただただ全速力で走り、自分の寮を目指す。
やがて、美琴も諦めたのか、電撃も声も聞こえなくなったところで当麻は足を止めた。

「はぁっ、は、あー、死ぬかと思った」

女の子をおろし、荒く息をつく。
ぱぱだいじょーぶ、と声をかけてくる女の子を疲れた目で見つめた。

「……ええっと、とりあえず、名前は?」

聞いてみる。
これで全く違う苗字が出てくればまだ希望が持てたのだが。

「かみじょーまな」

出てきたのはそんな名前。
がっくりと肩を落としながらどうしよう、と考え始める。
そもそも本当に自分の娘なのか。
だとしたら自分は小学生くらいでそういうことをした事になるわけだが何やってるんだ過去の自分。

「……いや、そうか。違う。もっと可能性の高い説がある」

くわっと顔をあげて叫んだ。

「親父の隠し子だな!!」

名前についてはとうやをとうまと間違えたのかもしれない。
親子なんだから顔とか雰囲気とかは似ている、のだろうたぶん。
そう考えるとすべてのつじつまが合うような気がした。
少なくとも、この子が本当に自分の子供だと考えるよりかは。

「あ、の、くそ親父!! 下ネタ好きだとは思ってたが、浮気までしてやがるとはっ!!
ええい母さんに連絡して誅殺じゃ!!」

「あ、こんなところにいた!」

親父の奴、どうしてくれようか、と携帯電話を取り出しかけたところで、そんな声がきこえた。

「……?」

顔をあげた先には一人の少女がいる。
一瞬、美琴に見つかったか、と身構えるが、どうも様子がおかしい。

「もー、勝手に動いちゃダメだよ、って言ったのに。なんて、ちょっとむくれてみる」

「……えーと、あれ? みさ、か?」

違う。
近づいてくる少女は御坂美琴に似ていた。
だがどう見ても美琴ではなかった。
404チャイルドパニック5:2009/02/23(月) 02:24:02 ID:Gz3/wgt6
年は自分と同じ歳ぐらいだろうか、
髪は肩ぐらいまであり、服装はあまり学園都市では見かけないものだ。
美琴にあるような強気な雰囲気はなく、どちらかと言えば柔和。
髪の色が少し薄いからだろうか、見た目に存在が希薄な印象をうける。
しかし、彼女の動きは静よりも動を感じさせ、日の光に溶け込んでいるような気がした。

「あ、おねーちゃん」

「ダメでしょ、マナちゃん。お互いよくわかってない所なんだから」

言いながら、彼女はマナの近くにしゃがむと、つん、と額をつつく。

(お姉ちゃん? ってことはこの子の家族か)

そう思って見ると似ている。
この子が成長すれば、ちょうどこの少女の様になるのだろうか。
姉妹だ、と言われればなんの疑問ももたないだろう。

「なあ、この子の家族の人か?」

「あ、ごめんなさい。この子が迷惑かけちゃいましたか?」

言って、彼女は当麻を見上げた。

(うおぅっ!)

見下ろす当麻の目に大きく開いた胸元が見える。

(確かに……美琴じゃないな)

でかい。
でかい上に形がよさそうだ。
当麻は顔を赤くしながら目をそらした。

「……い、いや。そんなことはねえよ。
ただ、ちょっと懐かれたというか勘違いされたというか」

「……あれ? あなた……」

呟いたかと思うと、彼女は立ち上がり、顔を近づけてきた。

「っ、な、なんだ!?」

至近距離に彼女の瞳。
これは他からみればキスでもしてるように見えるのではなかろうか。

「やっぱり。あなたもしかして」

どきどきと、鼓動を早くする当麻をよそに、何かに気づいたらしい彼女は大きな声で言った。

「お父さん!!」
405チャイルドパニック6:2009/02/23(月) 02:27:07 ID:Gz3/wgt6
「――なんじゃそりゃあっっ!!?」

思わず叫ぶ。

「何がどうなったらそうなるっ!? 明らかに年齢が合わないだろうがっ!!」

「――びっくりしたぁ。でも、間違いないよね」

「何がだ。何でだ。あんたの目には俺が中年のおっさんに見えるのかっ!!」

「ううん、でも、だって」

「だってじゃない! それともなにか、そんな育ちまくった胸と体で3〜4歳児とか言いやがるつもりですかっっ!?」

わきわき、と手を動かす。
なんかいやらしい。

「あ、や、そうじゃなくて」

少女が体を縮ませながら、というか両手で胸をガードしながら答えた。
顔がちょっと赤いのは気にしないことにしよう。

「上条、当麻、だよね、と控えめに問いかけてみたり」

「――?」

暴走しかけた当麻の動きが止まる。

「確かに、そうだけど?」

「うん、じゃあ、やっぱり、あなたは私のお父さんだよ」

「……は?」

人違いじゃない。
確実に名前を確認した上での言葉。

「ええっと。私、上条愛子。あなたと、お母さん――この頃はたしか」

わけがわからなくなる当麻に、少女はこう告げた。

「ミサカ10032号の、娘です」
406チャイルドパニック7:2009/02/23(月) 02:31:00 ID:Gz3/wgt6

時間移動。
現在から過去に、過去から未来に、時間の流れを飛び越える、そんな空想がある。
昔から、多くの人々が思い描く、夢の中のテクノロジー。
だが、残念ながらそれは決して実現はしない技術だろう。
そもそも、過去や未来といった“場所”は存在しない。
時の流れは時の流れでしかなく、空間的な座標とはまた別個のことなのだ。
いや、あるいは、その認識こそが間違いであり、本当は科学技術が進めば実現してしまうのかもしれない。
現在では考えもつかない方法で、新たなる法則を見つけ出すことによって。
ともあれ、それは遠い遠い未来の話。
現代における最先端、学園都市の科学力をもってしても、夢の中の夢のお話である。
したがって。

「信じられるか」

こういう展開になるのは目に見えていた。
場所を移動して当麻の部屋。
例によってインデックスはお出かけ中。
テーブルをはさんで愛子と当麻は話をしていた。

「少なくともあと数十年、数百年の内にタイムマシンができるなんて話、聞いたこともないし、研究してるなんて話もない」

あるいは、それは当麻が知らないだけかもしれないが、それにしたって現実味がなさすぎた。

「うん、私もすごくうさんくさいと思う。って同意してみる」

愛子はちょっと困った表情でいう。
彼女自身、納得していないのだろう。
さっきからの事情説明にしてもひどく自信なさげであった。
曰く、気がついたら学園都市にいた。
曰く、街頭のテレビで西暦を確認してびっくりした。
曰く、なにがなんだかわからなかった。
これで納得しろというのが無理な話である。

「でも、それしか考えられなくて。
タイムスリップしてないなら、自分の状況が説明つかないし。
それで、どうしたらいいのかわからなくて」

「で、うろついている内にこの子に会ったと」

ぽん、と当麻は隣に座るマナの頭に手を置いた。
胡坐をかいた当麻の膝に頭をのせながら、マナは気持ちよさそうに目を細める。
カミジョウマナ、と名乗ったこの幼い女の子も、やはり未来から来たのだという話だが。

「……同じところから来たわけじゃないんだな」

マナと愛子は姉妹かと思っていたら、実は違うらしい。
この街で偶然出会い、話を聞いている内にどうやら同じ境遇だと気づき、
一緒に居たということで、赤の他人というわけではないだろうが、少なくとも同じ時代の出身ではなかった。

「私は一人っ子だから。妹とかいなかったし。……知らないところにいる可能性もないわけじゃないけど。って、ちょっとじと目」

「うぐ、なんですかその目は。よくわかんないけど何かあらぬ疑いをかけられてる気がする!」

身に覚えのないことで冷たい汗をかく。
こういう場合、心当たりがなくても焦るのだ。男は。
407チャイルドパニック8:2009/02/23(月) 02:33:54 ID:Gz3/wgt6
「ま、でも、それもないかな」

「ナンデデショウカ?」

「マナちゃんの話だと、私と同じお母さんらしいから」

つまり、マナもミサカ10032号、御坂妹の娘さんだということだ。

「はじめは、お姉ちゃんって、この子に懐かれて。やっぱり、迷子かなって思ったから名前を聞いて。そしたら、上条だっていうし」

いるはずのない、自分と同じ両親の子供。
信じられなかったが、こんな子供が嘘をつく理由も思いつかない。

「家族構成もずいぶん違うみたい。びっくりするよ?
正確な人数はわからなかったけど、兄弟姉妹の名前、聞いたら何百って数挙げるんだもの」

「は?」

「もしかしたら、一万人くらいいたりして。って、やっぱりじと目」

「うぐはっ」

視線は氷点下。
違う、それは俺じゃない、そんな外道は俺と違うっ、と心の中で否定するが、否定しきれる材料もなく、だらだらと汗をかく。
誓って、心当たりはないけれど。

「信じてるよ、お父さん? と微笑んでみる」

「えがおがこわいです。あと、お願いですから、お父さんは勘弁してください」

自分と同じくらいの女の子に、お父さんなんて言われると何かくすぐったい。
どうかすると別の意味にとれそうな気もする。

「え、と。じゃあ、当麻、さん? ……や、やだ、なんか変な気分」

顔を赤らめ、お互い、目をそらした。
なんだこの空気。

「……あ、あー。それで、だ」

「あ、う、うん。それで、完全に路頭に迷っちゃって」

自分も迷子の状態で迷子を抱えて。
どうしようもない状態で、ただ一つの希望はここが学園都市だということ。
ここが学園都市なら、誰か知ってる人がいるかもしれない。
それだけを頼りに歩きまわっていた。

「で、その内マナちゃんとはぐれて。
見つけた時にはお父さんと一緒でした。ちゃんちゃん」

「ちゃんちゃんって、古いなおい」

いつの時代の人だろう。
いや、話を信じれば近い未来の人なんだが。
408チャイルドパニック9:2009/02/23(月) 02:36:29 ID:Gz3/wgt6

「……ええと、つまり。要するに」

「未来からやってきましたあなたの娘です。
これからどうしたらいいか全くわからないので、
面倒みてくださいお父さん。って話をすごくまとめてみる」

にっこり笑う愛子に、当麻は頭を抱えた。
にわかには信じ難い話だ。
というか信用する材料はほぼ皆無。
話の内容はあやしいなんてもんじゃなく、だが、だからこそ逆にそんな嘘をつく理由が見当たらない。
当麻をだますなら、もっといい嘘の一つや二つあるだろう。
かといって、さっきの話を鵜呑みにできるわけもない。
できるわけもないのだが。

「……わかった。ひとまず、ここにいてくれ」

当麻はそう言った。

「ほんと!? いいの!?」

ぱあ、と愛子の顔が明るくなる。

「正直、丸ごと全部は信じられない。
タイムスリップなんてありえないってまだ思ってる。でも――」

膝の上のマナの頭をなでる。
いつの間にかマナは寝息を立てていた。

「困っているのは、確かだろ?」

ここで、この二人を放り出す、なんて選択肢は当麻にはない。
選ぶものがないなら、迷うこともない。
穏やかに言う当麻を見て、愛子は瞳をうるませた。

「よかった……やっぱり、お父さんだ」

ほろり、と涙がこぼれる。

「お、おい」

「あ、ご、ごめん。ごめんなさいお父さん。
安心したら、急に」

ぐしぐし、と目元をこする。
明るくふるまってはいたが、不安だったのだろう。
しばらく、彼女の涙は止まりそうになかった。
409チャイルドパニック10:2009/02/23(月) 02:40:03 ID:Gz3/wgt6

若干の時間が流れた。

「……くー」

「……すー」

寝息が聞こえる。
膝の上から、二つ分。
壁にもたれかかって座った状態で、当麻はその寝息を聞いている。

(……なんだ、この状況)

寝息の主は二人の娘、マナと愛子だ。
あれから少しして、泣きやんだ愛子だったが、今度は少し疲れたから休みたい、と言いだした。
じゃあ、ベッドを使って、と言いかけたところ、もじもじと愛子が一言。

“マナちゃん、いいなぁ”

少し甘えちゃってもいい?と聞いてきた愛子に当麻が押し切られたのが少し前の話だ。
四つん這いで近づいてきてねだる愛子を、直視すらできなかった当麻である。

「……インデックスが留守で良かった。ホントに良かった」

見つかれば頭をかじられるのは必至。
何度も噛むことで鍛えられているのか、そろそろ噛み砕かれそうな気がする。
それに、それ以前にこの状況は恥ずかしすぎた。
シャイな上条さんとしては何としても見られたくないのである。

「――ん?」

――気づいた。
いる。
ベランダ、窓の外。
インデックスではない。
とてもあやしいサングラス。
にまぁ、と笑うその男の存在は、出来の悪いホラーだった。

「つ、ちっ」

「あー、カミやん、そのままそのまま。お姫様たちが起きるぜい?」

からからと窓を開け、そいつは小声でそんな事を言う。
にやにや笑いは途切れない。

「おま、いつからっ、なんでっ」

顔を真っ赤にしながら必死に声を抑える。
足音もさせずに彼、土御門は部屋に入ってきた。
410チャイルドパニック11:2009/02/23(月) 02:42:21 ID:Gz3/wgt6

「んー? カミやんがその子に四つん這いで迫られてるところからかにゃー。
やー、さすがだなこのどスケベ」

「うるせえ覗き魔。今度からピーピングトムって呼んでやるっ」

顔をそむけて言う当麻に土御門はさらに笑みを濃くした。

「まーまー、そう邪険にしなさんな。
娘さんたちに頼られてるカミやんに耳寄りな情報をもってきたんだぜ?」

「情報? ……っていうかまて、なんで娘って」

「実はな、カミやん」

すっ、と土御門から笑みが消える。

「“来てる”のは、この二人だけじゃない」

「――――」

思わず、息を飲む。
“なんでそんなことを知ってるのか”とか、“どういう意味だ”とか、いろんな言葉がうずまく。

「順を追って話すとな。イギリスから連絡が入った。
“上条当麻の子供”を名乗る人間が多数、現れたそうだ」

「イギリス、で?」

どういうことだろう。
わけがわからない、と疑問が表情に出た。

「……理由に気付かないってのは――ああ、まあ、カミやんがそうなのは今に始まったことじゃないし、まあいいとして」

「いま、なんかそこはかとなくバカにしなかったかこら」

「気のせい気のせい。で、調べてみたら学園都市にもかなりの“不審人物”が確認されてる」

「不審人物……」

学園都市は、完全ではないが閉鎖的な場所だ。
人の出入りは管理されているし、街の中は監視もされている。
そのわりにほいほい魔術師が入り込んでいる気はするが、まあ、それは特別な事例なのだろう。
そんな中、街の住人でない人間がいれば当然わかるわけで。

「何かが起こってる。それもカミやん。カミやんを中心にして、だ」

またか、と当麻は顔をしかめた。
思い出すのはエンゼルフォールや神の右席の襲撃。
自分のために巻き起こった事件の数々。

「……また、魔術なのか」
411チャイルドパニック12(とりあえず終):2009/02/23(月) 02:45:29 ID:Gz3/wgt6
「わからない。魔術なのか科学なのか。誰が起こしているのか、その目的は何か。
そもそもどういう現象なのか、何一つわかっちゃいない。
とりあえず、それを調べるのが今回の土御門さんのお仕事。で、だ、カミやん」

「ん?」

「カミやんに、ちいっとばっかり協力してほしいんだにゃー」

声のトーンがガラリと変わる。
やけに明るいのは意識的にそうしたのか。
もしかすると、自責の念で暗くなりかけた当麻を励ます意味があったのかもしれない。

「その現れたお子さま達を捜して、一か所に集めてほしい。場所はこっちで用意する」

「……なんで?」

「理由はいくつかある。原因を突き止めるのに情報収集のために集まってほしい、というのが一つ。
二つ目は混乱防止。未来から来たって言っても学園都市在住ってわけじゃない。
むしろ学園都市について何も知らない可能性が高い。
そんな状態で動かれるといろんなとこで問題起こしそうだしな。それと、三つ目」

これが一番大事だ、と土御門は笑って言った。

「迷子は、保護してやんなきゃ、だぜ?」



子供達の居場所の情報は分かり次第連絡する、と言って土御門は去って行った。
なぜ自分に協力を求めたのか、と聞くと、単純に信用の問題なのだそうだ。
現れた子供達はほとんどが上条当麻の子供である。
よくわからない人間から連れてこられるより、父親が迎えに行った方がいいだろう、と。
手伝えよ、とも言ったが、それは当然向こうでも動くらしい。
厳密に言うと現れたのは当麻の子供ばかりではないそうだ。
適材適所。それぞれ、別の“保護者”に迎えに行かせるという話だった。

「……保護者、ね」

膝の上の娘たちを見つめる。
何気なく、二人の髪を手で梳いてみた。
むずかる二人の寝顔はとても安らかで、見ている方が幸せになれる。
原因不明な世界的な規模の現象。
それが魔術なのか科学なのかはわからないが、未だ、迷っている子供達がいる。
安心して涙をこぼした愛子の表情を思い出す。
そんな、不安な思いをさせてはいけない。
当麻は穏やかに決意した。


「それじゃ、迎えに行こうか」
412チャイルドパニック(あとがき):2009/02/23(月) 02:49:06 ID:Gz3/wgt6

・・・・・・あれ?
なんかシリアス?
スレの小ネタ用プロローグに、短めのギャグ系用意したはずなのに、なぜ。
しかも長いし。


各子供達のエピソードはみんなで書いてくれるといいなぁ。

つづき? おれは書かんよ?

・・・・・・318、これでいいか?
413名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 02:57:42 ID:1jgvyMGZ
>>412
GJ!だけど生殺しだよ
是非、続きを書いてくれ
414名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 03:17:30 ID:I3o7LFI6
>>412
GJ!
さて鈴科百合子さんの娘さんの登場マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
415名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 03:19:11 ID:CSKFjo9u
愛子かわいすぎワロタ
各書き手さんたちが好きなキャラの子供を書くってことか……!
416名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 07:31:16 ID:MtZRPYUS
>>412
GJ!
そして、412がうますぎて手出し出来んわな。
しかし、子供達が野放しっーのも可哀相だねー
417名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 09:08:13 ID:7pFQ01pO
>>414
「私にはァ、ママが二人いるんだよォ、って私は私は言ってみる。それでねェ、百合子ママは実はパパなのォ、って私は私は家族の秘密をバラしてみたりっ!!」

と、取り合えずこうですか?
418名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 15:52:00 ID:6EH0yZzp
GJ! 
お願いだから続きを書いてくれ
419名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 16:03:35 ID:0Z7fCvj3
一万人孕ませるって・・・
一発必中で一日三人でも10年
上条さん絶倫すぎ
420名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 16:04:27 ID:CSKFjo9u
>>412
とりあえず愛子とマナの続きはアンタが書くんだよな!な!
421名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 16:15:07 ID:hUVOGnX0
roomno見てたら主人公はそれくらい出来ないともてないという事が分かる
422名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 16:35:58 ID:qgL6nzAZ
>>419
上条さん寝てる間に吸われて盗まれたんじゃね
で培養と
423名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 17:22:03 ID:bGXrZgLy
>>412
GJ!
続き期待してるぜ!
424名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 17:23:48 ID:aRX83Z88
>>421
ソレはリファレンスとして…
425名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:21:35 ID:tSmpkxdk
なんというか珍しい流れだな。
自分の見たことのある限りではオリキャラものは嫌われることが多いのだけど。
426名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:27:00 ID:ZWJioa42
>>417
あぁ、間違いない。だから早く続きを書くんだ
427名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:29:21 ID:5XVNQ4an
美琴と上条氏が精神入れ代わる電波を受信した…


黒子と上条でもオッケーと神からのお告げがありました
428名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:38:18 ID:0Z7fCvj3
>>425
主に嫌われるのは原作キャラに関係無いオリキャラでしょ
この場合、さすが上条さん!痺れる!憧れる!って話だし
429名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:49:50 ID:TPwe7j06
めったにないほど、オリキャラ(上条の子供だけ)が受け入れられてるね。
430名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:59:05 ID:GiWgPxJp
上条さんの子供ネタって、だいたい女の子が多いね。
まあ、最初現れた時は、『フラグか?』と思わせておいて、『パパ〜♪』と呼ばれて周りの衝撃度を上げるためなのだろうけど。
昔何かで女癖の悪い男の子供は、女の子が生まれやすいとかいうガセっぽい話を聞いたことがある。
431名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 19:02:21 ID:PwGQ9z+F
男の子だった場合フラグ体質が遺伝して学園都市が大変なことに・・・
432名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 19:12:22 ID:hUVOGnX0
穴親子とか勘弁だぜ
433名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 20:59:44 ID:EnJ0IBOS
これは良い船ですね
434名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:11:49 ID:5ghms3J/
すずしなさんの娘さんの流れで
つっちーやらステイルやらの周りに自称娘たちが出現する光景を幻視した


…これは 書け という神の啓示か
435名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:23:11 ID:tBjJrX9y
その啓示……おそらく本物だな。
書いた先に新たな道が開けるぞ
436名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:49:46 ID:tieLPni2
一日ほど遅れたが>>412GJ!あんたこそ神上さんだ。
そのうちこのネタが大流行しそうやね。
どっちも御坂妹(10032)の娘ってことは重複おkなんだろ?好きなキャラの取り合いも起きなさそうだし・・・
このネタが長生きすることに期待してみる。
437436:2009/02/23(月) 23:24:12 ID:tieLPni2
今見返したら誤解が出そうだったから言っとくが、
重複おkなんだろ?ってのは>>412の続きとして他キャラのストーリーを書くのであれば
ってことね。相変わらず俺文章力無いな・・・当分ここに自分のを投下するのは無理そうだ。
438名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 00:00:57 ID:UDfVJ1nl
まあこのネタもやりすぎると叩かれるからほどほどにな
439名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 00:13:03 ID:k2JLbocf
某禁書SSのように厨なオリキャラでなければ問題ないと思うが。
しかし、みなエロより萌か…

この流れはドエロにはちとだけ淋しい…
440名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 00:14:55 ID:9kFWAzk0
>>412 あんたはプロかwwwオリキャラをここまで自然に扱えるなんて信じられんわ。自分には到底無理だ。
各書き手さん方もハードルが上がって続き書きにくそうだな。ま、もちろん自分は(ry
あ、北海道在住の自分としては1日中半裸(主に下腹部)状態は冷えすぎて、直接勃起不能障害の危険性をともなうので、この流れ的に違う話投下しにくいかも知れないけど気にせず投下しろ、いや是非投下して下さい、お願いします。
441名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 00:17:11 ID:IQ19mPYk
「母の名前?何でそんなことを尋ねるの?と警戒しつつ私は私は後ずさってみる」

 学園都市中に突如出現した(らしい)無数の「不審人物」の中には、警戒心の強い者も居た。当然ながら。
 彼女ら(なぜか「息子」が登場したという報告は未だ無い。何故か無い。よって「彼女ら」である)からしてみれば、
 ある日突然自分が居た時代から切り離され、得体の知れない方法で得体の知れない時間軸に放り込まれてしまった訳で、まぁ警戒をするなと言う方が無理である。
 不安と混乱で町中で騒動を起こすものが現れないとも限らないのである。扱いは慎重に。


「ああ、いやだからえーと…確認のため、というか。確認しとくけど、お前さんもアレだよな?
 訳も分からず、いきなりここに放り込まれちまったクチか?」
「……」

 警戒されている。親御さんの躾が余程いきわたっているのか警戒されまくりである。いや親御さんって言ったって、土御門の言葉が正しいなら親御さんは恐らく自分か自分に近しい人物なのだが。
 目の前に居る少女は、多分当麻より少し年下くらいだろう。中学生だろうか。とはいえ全体に体格が華奢なせいで年齢はいまいち分からない。もう少し年上かもしれない。
黒っぽい茶色の髪を肩の辺りまで伸ばしており、その頭のてっぺんには控えめながらぴょこん、と触覚のような癖っ毛が跳ねていた。いわゆるアホ毛である。
 華奢でほそっこい上に顔立ちそれ自体は整っているのだが、眼つきだけはあまりよろしくない。こちらを睨む視線に何となしに居心地の悪いデジャビュを感じて、
(…んん?デジャビュ?どっかで見たってことか?)
 疑問符が大量に頭に浮かんだ辺りで、それまでこちらをじっと窺っていた目の前の少女が動いた。

「確かに、気付いたらここに居て、私は少し混乱気味。と私は私は自分の状況を分析する。
 あなたは私がどうしてこんなところに居るのかを知っているの?と私は私は重ねて尋ねてみる」
「あー。悪いけどさ俺も『何で』と『どうやって』は分からねぇんだ。
 ただお前みたいな状況に陥ってる子が今ここに大量に居てな。そんで、お前もその被害者で困ってんじゃないかと確認を…ん?あれ、駄目だな、俺も全然状況把握が出来てないぞ」
「なんだ、無能なのね…と私は私は意外に使えない相手にぼそっと呟いてみる」
「うわ意外とクチ悪っ!?親御さんの顔が見たいよってか親御さん誰だ!?」
「またその質問に戻るのかと私は私は淡々と溜息をついて、黙秘権を行使しようかとも思うのだけど、
 私も困っているのは事実なので、私は私は仕方なく教えてあげることにします」

 そう淡々と応じた少女の顔つきは誰かに似ていない事もない、矢張りどこかで見た覚えがある、と当麻はしばし思案していたのだが、
 彼女が母の名前として口にしたのが、苗字が2文字で名前が3文字に集約されそうなどこにでもあるありふれた日本人名、
それも、全然彼には聞き覚えのないものだったので首をかしげた。もしかして自分とは無関係の子供なのか?それとも記憶にないだけか。こういうとき記憶喪失は不便である。
 そんな具合に思案にふける当麻を知ってか知らずか少女は無表情のまま付け加える。

「――あと父の本名は、実は私も知らない、と私は私は複雑怪奇な家庭事情の一端を披露してみる」
「なぬ。…あ、いや、その、そりゃ悪いことを…」
「ただ、『一方通行』とかつては呼ばれていたらしい、と私は私はこっそり知っていることを一緒に披露してみる」
「訊いちまったなってうぉいこらちょっと待て今なんつった!?」



 すごいぜ未来の可能性、無限大過ぎるぜ。と、上条さんが思ったかどうかはとりあえず定かではない。
 ただ土御門くんが、連絡して寄越す相手を間違えたのだけは確かだった。




「ま…マジですかそれは」
「マジです。と私は私は何故だか父を馬鹿にされたような気がするので少しばかり憤慨しつつ答えてみる」
442名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 00:20:58 ID:IQ19mPYk
勢いだけでやっちまったい

投下は初めてなんで改行とかアレだが許してくれ
「母の名前」は各自妄想で補完しといてくれ
あと実は原作まだ6巻までしか読んでないんで設定その他おかしいところは生暖かくスルーしてくれ。


ちょっと原作読んで勉強して出直してくるわノシ
443318:2009/02/24(火) 01:13:55 ID:shi5MWjG
>>412
とりあえず飲みにいこう
俺のおごりだ まずは関西まで来てくれ

このシリーズはあなたに任せたっ!

というよりぜひお願いしますから続きを書いてください
444名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 01:28:09 ID:u8UkR65j
>>442
乙です

アホ毛からして母親は打ち止めだと思うのですが、
母親の名前が鈴科百合子だとすると、父母とも一方さんになってしまう?
445名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 01:37:23 ID:IQ19mPYk
>>444

ホントは続き書くなりして補完した方がいいんだろうけど
苗字2文字名前3文字だけど名前は百合子ちゃんじゃないんだ
打ち止めに人っぽく可愛い名前を付けるとして、
多分打ち止めは一方さんにちなんだ・ないしは近いニュアンスの名前を選ぶんじゃないかなと妄想したら
なんかああいう表現になってしまった。

でも苗字は多分一緒だよ。たぶん。自信ないけど。

あと大事なこと書くのをすっかり忘れてた↓
遅ればせながら>>412の設定を勝手に拝借させて頂きました。すまん。&面白い妄想の種をありがとう。
446名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 02:01:30 ID:yC2+nPlV
これは今後リレーSSとするのかな?

世界観としてはハルヒみたいな幾つかある未来からやってきた上条ガールズ達と一騒動ってわけですね?
あり得る未来の子供達が持ち前のフラグ体質のおかげで増えに増えてとんでもない数に、と。
自分の子供の存在を知って
「まだ自分にもチャンスはある」と
意気込む人々らもいるでしょうね

そしてフラグ立てた人達全員が
「責任を取ってください」
と理不尽に迫ってくる訳ですね。
447名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 02:53:37 ID:IQ19mPYk
特に需要もなさそうだけど楽しくなったので続きでも書いてみようか…



と書いていてそういやここはエロパロ板だったと今更ながら思いだした
…娘さん達にご両親の夫婦生活についてでも訊いてみるべきか
448名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 03:27:52 ID:9kFWAzk0
>>447 ラノベのエロパロ板はどこも比較的エロが少なくなる傾向があるから、エロくなら無くてもしょうがないよ。まぁ、頑張って下さい。
って、あ・・・・明日国立大の一般でした、頑張ります。
449名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 03:36:47 ID:qYYvrPHw
>>448
寝ろよw
450名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 03:36:50 ID:1pHlmzo/
>>447
ありがたや (・人・)
451名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 06:44:45 ID:Ps5FI4Vl
当麻の子を孕んだ未来のキャラも…
452318:2009/02/24(火) 09:53:17 ID:CZz8UVwW
「あのね。かおりお母さんと当麻お父さんね
 いつもよるになったらふたりでお馬さんごっこしてるんだよ」

本人達とほかのママやお母さんたちの目の前で赤裸々に明かされる夜の夫婦生活
453名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 10:04:31 ID:NH9DLMoF
>>442
GJ!!

今回のこれに関してはあらゆる可能性が許されるので夢が広がりますなぁ〜


ところでこのパラレルワールドの落ちはやっぱり、お土産スキーの親バカ(♂)だろうか?
だとしたら……

と言うわけで以下投下します。
454娘ネタ『ある日ある夜の夫婦の睦言』:2009/02/24(火) 10:09:33 ID:NH9DLMoF
『ある日ある夜の夫婦の睦言』



 その日、出張から久々に帰った上条刀夜は、長年使い込んでくたびれた旅行鞄から一つの木像を取り出すとテーブルの上に置いた。
 それを見た妻・上条詩菜は、
「あらあら刀夜さん、今度のお土産は一体何かしら?」
 と口元を手で隠すと、驚いたとも楽しそうだとも取れるような顔をする。
「ああ、母さん。これはだね、ノルウェーに出張に出かけた折に――」
 刀夜の話では、露店でふと目に止まり購入したのだと言う。
 木像は、中心にねじれた木の根が束になったような形の柱があり、それを背にするように3人の女神がそれぞれのポーズで彫られていた。
 木像の上部分は平で、そこには円状にびっしりと彫り物が施されている。
 刀夜は再び木像を手に取って感慨深そうに眺めながら、
「それでだね、露店商が言うには、この木像は願いを叶える力があるそうなんだよ」
「あらあら刀夜さん、刀夜さんは相変わらず刀夜さんなんですね」
 そんな詩菜の笑顔とは裏腹のちょっと冷たいお言葉に、
「えぇ〜、もうちょっと喜んでくれると思ったんだけどなぁ〜」
「そんな事より、今回も刀夜さん的には『当麻の幸せ』をお願いするのかしら?」
「いやいや、母さん。それはもうしないよ」
 また当麻にどやされるのがオチだからね、と刀夜は頬をぽりぽりと掻きながら苦笑した。
 そんな刀夜に詩菜も「そうですね」と笑顔で相槌を入れる。
「それでだね、今回の願いはと言うと――」
 刀夜はニヤリと笑うと、木像を詩菜の目の高さまで持ち上げて「これだ!」と木像の底の部分を詩菜の方に向けた。
 其処には、何か鋭利なもので彫ったと思われる日本語が彫り込んであり、多少粗くて読み辛いが『上条当麻たちに子供が出来ますように』と読み取れた。
 詩菜は、木像と刀夜の顔を交互に見やると、
「あらあら刀夜さん、それはちょっと、いくらなんでも気が早いんじゃないかしら?」
 と実に楽しそうにころころと笑う。
「え? そうかなぁ〜、俺が当麻の年頃には母さんだって決めてたし、遅くは無いと思うんだけどなぁー」
 しきりと首をかしげる、刀夜を見ながら相変わらず楽しそうにしていた詩菜だったが、
「ところで刀夜さん、さっきの部分『当麻たち』ってありましたけど、刀夜さん的にはどう言う意味で――」
「こういう意味だよ母さん」
 詩菜の言葉は、刀夜の言葉に遮られる。
 いつの間にか木像をテーブルの上に置いた刀夜は、詩菜を抱き寄せるとそっとソファーの上に押し倒した。
 キスでもしかねない位置にある刀夜の真剣な顔に一瞬だけきょとんとした詩菜だが、すぐに笑顔を作ると、
「あらあら刀夜さん、刀夜さん的にそういう意味だったのね」
「まぁ、なんだ。当麻もすっかり一人前の男になったし、そうなると母さん一人だと寂しいだろ?」
 ホントは俺が側に居ればいいんだけどな、と刀夜はばつが悪そうに詩菜からちょっと視線を外す。
 そんな刀夜の顔を詩菜は両手で包むと自分の方に視線を戻させながら、
「あら? 刀夜さん的にはそんな事が言いたかったのかしら?」
 と笑顔で小首を傾げてみせる。
 そんな詩菜に刀夜は顔を真っ赤にして、
「あ、あの、そ、その、な、何だ。その……、いい――!?」
 しどろもどろになる刀夜の唇に詩菜がついばむように軽いキスをひとつした。そして、
「こんな時は言葉じゃなくて、他にもっと大切なものがあるんじゃないかしら」
 詩菜の言葉に刀夜の顔が引き締まる。そして「母さ――」
『ピンポーン♪』
 聞き慣れたチャイムの音に二人の視線は一斉に、玄関のある方向を向く。
「誰だろうこんな時間に?」
「お客さんかもしれませんね?」
 と刀夜を押しのけると、詩菜はパパッと服を直して玄関の方に向かってしまう。
 あぁ、母さん、と言う刀夜の言葉だけが虚しく居間に響いた。
 そんな刀夜の悲痛な心の叫びも断ち切って、詩菜は玄関に向かうと、
「あらあら、こんな時間にどちら様かしら?」
 と警戒心も無く玄関の扉を開いた。
 そしてそこに――!?
455名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 10:10:24 ID:hoj6oIHd
以上です。
ま、ネタ提供のつもりです。
まだ始まったばかりで終わりの話をするのも恐縮ですが。


では、私は「一方通行(♀)肛虐陵辱」の作成作業に戻ります。
近日中に完成するのですが、今のスレの流れだと投下は難しいかな。
しかしひんしゅく覚悟でいつか投下させていただきます。
でわ。
456名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 10:19:02 ID:hoj6oIHd
良く考えたら終わりでもなんでもないわ。
ごめんなさい、軽く流してください。
457名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 11:25:12 ID:sQGh8Lk5
禁書に興味をもって数ヶ月…
ssが読みたい書きたいと思い、未読の原作を読み進めながらエロパロのログを1から目を通し…
一方通行成分が少なくて挫折しかけていたが、最新を見るかぎり期待してもよさそうだな?
7フラグ目を読む作業に戻ります
458名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:00:01 ID:KtD0SLd3
神裂チャイルドと御坂チャイルドは仲悪そうなイメージが。
あ、ネタがちょっと沸いてきたかも。
459名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:06:26 ID:KtD0SLd3
神裂チャイルドと御坂チャイルドは仲悪そうなイメージが。
俺の妄想だとこの二人の子供は息子さんなんだけどねwww
460名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:07:13 ID:KtD0SLd3
連レスごめんなさい、何やってんだ俺はorz
461名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:22:36 ID:boNYU465
判決:
被告にSS投下を命じる
462名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:24:29 ID:9J+6gyUI
>>446
寧ろハルヒ世界での事件が他の平行世界にも影響を与えた、
なんて妄想をしてみたクロスもの好きの俺がいる。
まあ、明らかにスレ違いだし書く気はないけど。
463名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:41:26 ID:FGyPVIu7
>>421
楽しみにしているのだけど。続きはまだ?
出来れば。ヒロインの中でも巫女服を来た少女の子供の話を。見てみたい。
464名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 13:49:54 ID:LG0MJWfi
最近姫神さんが積極的ですね。
465名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 15:05:47 ID:Je4PR26F
禁書一輪姦の似合うキャラ、姫神秋沙
466名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 15:26:37 ID:1pHlmzo/
頼むから幸せにしてあげてよ……(; ;)
467名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 17:41:35 ID:1pHlmzo/
>>466書き込みの続き)
自分は最近になって2巻見たけどさあ。
インデックスがすげーアグレッシブなんだよね姫神さんに対して。
相当警戒してたんだろう、不幸を呼び寄せる上条に惹かれる彼女を。

まあ良い人と出遭えたから少しは運気上向いてるとは思う。
でも並み居る強者を押し除けて上条を射止めるには弱いんだよね……。
作者に、彼女が強まる話を用意してもらうしかないのか?
468名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 17:41:56 ID:LG0MJWfi
禁書一幸せが似合うキャラと言えば誰でしょう?
自分的には美琴さんなんですが…
469名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 17:53:10 ID:IQ19mPYk
幸せが似合うというか
幸せになって欲しいキャラならいっぱいいるよ…。
470名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 18:11:05 ID:i5tJ2fMi
美琴さんはうれしはずかし新妻エプロンが似合う
異論は認めない
471名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 19:15:43 ID:UXPZorV3
裸が抜けてるだろ、これぞエロパロのジャスティス
472名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 19:47:03 ID:qS95SWYx
>>471
いや、はずかしそうに新妻エプロン姿を披露する美琴に対し
御坂妹はさも当然のような顔をしての裸エプロンですよ。
473名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 19:48:35 ID:41/CPSXL
>>471
幸せ生活と幸せ性活をしっかり仕切る良さもあるんだぜ。
474名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 19:49:27 ID:DiaE2XmD
容易に想像できるな
475名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 20:14:49 ID:p0kffZFK
>455
いや、スレの流れは別に気にしなくていいんじゃね?
子供ネタは暇つぶしの小ネタ集的扱いだし。なんて412が言ってみる。

>318
いや、切ないエンディングにしか夢想できんから(しかもエロかけん)自分で書くのやなんだ。

だから455の展開にすごい癒された。GJ!
476名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 22:01:10 ID:BRWWGE3G
>>439
kwsk
477名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 22:25:42 ID:AHKvB8lS
インデックスの裸修道服が一番だぜ
478455:2009/02/24(火) 22:37:16 ID:k2JLbocf
携帯より
>>475
ありがとうです。

>>476
私は恵方巻きでウミガメです。

で、一方通行完成したよ!
だれも待ってないかも知らんけど明日投下します。
479390:2009/02/24(火) 22:47:13 ID:es1EfWzC
じゃあ、ここは>412 の才能に嫉妬しつつ>388 >389 の続きっていうか行間ネタを。
やっぱりバレンタインネタなので >397の言葉を信じて投下する。


>398
すまん、姫神の出番はない。
480行間 ―吹寄さん決意するの巻― 1/3:2009/02/24(火) 22:49:12 ID:es1EfWzC
…はぁ…
午後の授業が始まってからもう何度目になるか判らないため息を吐いた。

お昼休みの出来事は、正直予想外だった。
いや、彼女がバレンタインデーに上条当麻にチョコを渡すというのは十分予想できたが、
まだ1週間以上もあるこの時期にあんな牽制攻撃をするなんて!
昼休みに2人で仲良くお互いのお弁当を突付き合っている姿を
クラスメイト達に見せ付けているだけでは物足りないっていうの!

…すぅ……はぁ…
なんだが胸がイライラする。落ち着くために深呼吸をする。

『冷静になれ』そう自分に言い聞かす。
まだ短い付き合いだけど彼女がそんな腹黒い計画を狙ってやるとは思えない。
(お弁当の件はともかく)チョコの件は純粋に上条当麻の好みが知りたかっただけだろう。

姫神秋沙。
能力開発の名門、霧が丘女学園から転入してきた彼女は、この学校に来る前から
上条当麻と面識があったようだ。彼女もきっと土御門元春やクラスメイト達が話す噂の
上条当麻の“正義の味方≒フラグ体質”に影響を受けたのだろう、
おとなしく普段は感情をあまり表に出さない彼女だが上条当麻を見るその目には、
特別な感情が見てとれる。色恋沙汰とは縁遠いと思う私にだって判るのだから
多分、周囲で気づいていないのは当の上条当麻だけだろう。
481行間 ―吹寄さん決意するの巻― 2/3:2009/02/24(火) 22:49:55 ID:es1EfWzC
…ふぅ…
また何度目になるか判らないため息を吐きながら、
ツンツンした短めの黒髪の鈍感男をボンヤリと視界に捕らえる。

上条当麻。
彼の言動は私をイライラさせる。
さっきだって、食後のデザート?に私を誘わなければあんな光景を間近に見ずに済んだのに。

空気も読めずに私に話を振ったところを考えると、
あんな露骨なバレンタインデーに向けた彼女のアピールにまるで気付いてもいないのだろう。

…そもそもバレンタインデーが近いことに気付いていない気もするけど…

…はぁ…
彼の鈍感さと彼女の不憫さを思い、またため息を付く。
そして、またボンヤリと視界に捕らえたままの彼の姿を見続けながら考え続ける。

上条当麻。
私にとっては、好きでも嫌いでもないただのクラスメイト、言ってみれば赤の他人だったはずだ。
でも私が勝手に肩肘を張って、勝手に倒れて、勝手に競技を台無しにした大覇星祭のあの日、
彼が倒れた私に見せたボロボロの顔と叫び声は、私の心に強烈な印象を残した。
重度の日射病で倒れて死の恐怖を感じた事と相まって一種のトラウマといっていいだろう。

いつも軽い調子で何をやっても真面目にならないような印象があった彼が、
私に見せたあの表情に驚きを感じた。
そう、私にとって赤の他人だった彼が私に向けてくれたあの表情はまるで
『彼にとって私が特別な存在なのではないか』と思わせるほどに……

…すぅ……はぁ…
今度はなんだが胸がモヤモヤする。落ち着くために深呼吸をする。

…ふっ…
少し落ち着いた私は考え直す。『彼にとって私が特別な存在』ですって?
私は何を考えているんだろう、きっとそんな事はないのに……
そう考え直し、自嘲気味に息を吐いた私はひとつの疑問に突き当たる。
482行間 ―吹寄さん決意するの巻― 3/3:2009/02/24(火) 22:50:41 ID:es1EfWzC
なぜだろう?
彼と一緒にいると私は冷静な行動が取れない。

彼の行動を見ていると、彼の言葉を聴いていると、
なんだか胸がイライラする。

彼の行動を見ていると、彼の言葉を聴いていると、
なんだか胸がモヤモヤする。

彼の行動を見ていると、彼の言葉を聴いていると、
あの日のあの表情と叫び声を思い出し、私は冷静な行動が取れない。

あぁ、彼を見ていると、あの時の彼の表情と叫び声を思い出す。
あの時いえなかった言葉、きっともう言うタイミングを逃してしまった言葉、
『心配してくれてありがとう』『心配させてごめんなさい』
どちらが正しいかよく判らないけど言葉にして伝えるべきだったのかもしれない。



……良し決めた。
この胸のイライラとモヤモヤは、とりあえず置いておいて、
来週に迫ったバレンタインデーには、少なくてもあの日の感謝と
謝罪の気持ちを込めて彼にチョコを送ってやろう。
483名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 22:51:32 ID:es1EfWzC
以上。まぁ、ツッコミ所が多いのは自覚してるんでいろいろと勘弁してくれ。
続きは需要があれば、ホワイトデーあたりに纏めて投下できるように頑張る。

というか私の中ではホワイトデーネタありきの話なのでバレンタインデー当日の話はともかく
ホワイトデーネタだけでも完成させたいなぁ…
484名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 22:59:25 ID:1pHlmzo/
>>483
乙です。

お願いします。姫神さんを是非とも出してやってください (´・人・`)
485名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 23:02:00 ID:0w0k2qwF
>>483
GJ
続き待ってます
486名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 23:37:26 ID:i9sSnu29
( ゚∀゚)彡姫神!姫神!
487名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 00:45:54 ID:vb0nQKrf
これは良い吹寄一人称。
吹寄さんはデレるとスゴイと思うのは俺だけじゃないはず。
488名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 01:44:10 ID:eO2G1rzh
>>487 デレる所が想像しずらければしずらいほど、デレた時の破壊力は凄まじいだろうな。
ツンデレは御坂でクーデレは姫神・神裂。吹寄はその間ってとこかな?
489名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 01:53:32 ID:IxjFUY8S
吹寄は姉さん女房タイプだと思ってる
490名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 02:28:58 ID:WyGewloR
デレるとすごい、略してデコい。
まさに吹寄さんのためにあるような言葉ですね!
あれなにこの豪速きゅ
491名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 06:11:41 ID:Iy8jFyOH
保管庫には吹寄のデレエロいのはありますか?
情報plz
492Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:39:58 ID:lfJU2P2M
>>483
GJ! GJっす!
次回を期待します。

で、そんな良作の後で申し訳ないのですが。
やあやあついに『一方通行(♀)肛虐陵辱』完成してしまいました。
公共の場をお借りする立場として申し訳ないですが、駄目な人は見ないで下さい。
因みに私の中の一方通行さんはヒトキメラです。
しかも完全な雌雄同体なのを、ある段階で男性よりに調整した(本人は知らない)のではと言うオリジナル設定です。
男にしか見えないとかキャラが崩れているとかオナSSとかホントごめんなさい。
では、『悪夢と呼ぶには切なく』投下します。
493『悪夢と呼ぶには切なく』1 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:41:23 ID:lfJU2P2M

『悪夢と呼ぶには切なく』



 俺――一方通行(アクセラレータ)――が目覚めて最初に見た光景は真っ暗闇だった。
 俺には、何時ここにつれて来られたのか全く記憶が無かった。
 ただ言える事は、最悪の状況だって事くらいだ。
 まァ、ガキの頃から記憶する限り俺の人生は全てが最悪なわけだが、今の状況はその中でもワースト3くらいに入るンじゃないでしょうかってェくらい最悪だ。それは――――

 ――――能力(スキル)が使えねェ。

 どうなってやがンだ判らねェが、俺の能力は封じ込まれちまったらしい。
 頭ン中でどンだけ演算処理を行っても現実には何一つ起こりはしなかった。
 まァ、力が健在なら、俺がこンな目に遇ってるわきゃねェよなァ。
 最初は、俺も気が動転してジタバタしてみたが、面倒になったンでもう止めた。
 そして俺は今、目隠しされて、後ろ手に手錠を掛けられて、床の上に転がされて、無様なオブジェを演じてるってェ訳だ――ま、その内オブジェから床のシミにクラスチェンジするかもなァ。
 ケッ、学園最強の座を追われたと思ったら、今度は命もってか? ハハっ、落ちるなンてな訳ねェよなァ。

「あァーあ、最後くらい安楽にってェ……、俺のガラじゃあねェよなァ――あン?」

 くだらねェ事考えてたら……、足音? 一人……か? 誰か近づいて来やがる。
 このゆっくりとした足取りからすると……、多分コイツは俺をこンな目に合わせたヤツに関係してるって見て違いねェだろォなァ。

「オイ……、何処のどいつか知らねェけどよォ、この俺をどォするつもりなンだ――うおっ!? テメェ、何しやがンだ?」
 近付いて来たと思ったら、急に俺の腹の下に手を回したかと思うと、俺を腹這いにしやがった。
 それから胸を床に付けたまま立膝って――あァ、ホント、されるがままってのはァ、無様、だなァ。
 それにこの格好は、胸の辺りが床に擦れて、痛ェつゥかむず痒ィつゥか――ン? 腰の辺りでカチャカチャ音がして。

「オイオォイ、俺のズボンのベルトなンか外して、まさか俺の事を姦(や)ろうってンじゃねェだろォなァ?」
 テメェは口が利けないンですかァ? とか言っても……、チッ、なンにも喋りやがらねェなコイツは。
 しっかし何考えてやがンだコイツはよォ? さっぱり意図が読めねェ――ハハ、まさか……、まさかなァ……って!?
「オイテメェ……、マジかァ? マジで俺のカマ掘ろうって――ッ!」
 クソッタレ、ひン剥かれて剥き出しになったケツがスースーして妙に頼りねェ――ァ?

「ッ! 痛ッてェなオイ」
 あァーあ、悪い予感的中らしいわ。このクソ、人ンケツを力いっぱい開きやがって。

「ハァ……、楽には死ねェモンだなァ。オイ物好きヤロォ。めンどくせェからさっさと姦って――――――――――――――――――――――――――ッ!!?」
 な、ンだ……? 今、生暖かけェモンが這い上がって……、

「オイ、テメ何した? 何したって聞いてンだろ……が、ッあ!? このッ、ヤひァ? フ、フザ、フザああああァ!!」
 忘れてた! 俺は今超能力が使えねェンだったわ。
 ッカ……ァァ、何時もの調子で神経パルスをベクトル操作して嫌な感覚を消しちまおうなンて――ハハ、自分の間抜けさに呆れるぜ。
 しっかし、さっさとブチ込ンで来るかと思ったンだが……、チッ! こ、このクソ豚ヤロォ――

「ンアッ!? この、ンンッ! いひっィ!? や、止めェ、止めろッて! ンン、ンな所ォ、ァ、舐、めめェ、ィャァァ、だァ!? ス、吸うッ! ンあッ!? くッンおおォ、舌なン……入れンン……」
 もォぐちゃぐちゃだァ俺……、くッ! 嬲られるたンびに体が勝手に跳ねやがる。
 俺のシリを掴ンでいた手は、今度は俺の太ももをがっちりと抱え込ンで、俺の体が逃げられねェ様にしていやがる。

「ハ、ンアァ……、ンンッ! ングッ! ヴンッ!? ググ、ググぎぎぎィィィ!!」
 ッきしょォ、ただでさえ無防備だってのに、馬鹿っ丁寧に俺の中まで舐めまわしやがって!

494『悪夢と呼ぶには切なく』2 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:42:47 ID:r/yAqext

 俺の情けねェ呻き声も、体の内と外から聞こえる「グチュッ、グチュッ」って音もマジ不快だぜ。
 超能力さえ使えりゃ……、こンなくっだらねェ雑音なンて反射して聞かずに済む……、てかこのクソ野郎を粉微塵にしてやンのによォ!

「ン、ンンッ! このッ! アアッ! い、いい加減、ン、ハッ、ハッ。し、しやが、ああッ!!?」
 こ、これ以上されたら……、俺の頭ン中が馬鹿になっちまう……。
 だ、大体こンなにはしゃいで見せたらコイツを喜ばせるだけ――あ、あン? や、止ンだ、あ?

『ずぷッ』
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 こ、この馬鹿……、今度は指ィ入れやがった。
 は、歯ァ喰いシバリりた……くっ……て、もおおおおおおお!!
「ンガ!? アア、ア……、テメェェェェええええあああああああ、アッ! アアッ! ハアッ!!」
 く、こンのォ、な、なン本指突っ込ンだンだ?
 さっきよりも太い異物感が俺の中を探るようにしながら入って――

『ぐぱぁ』
「あ゛?」

 お、俺の中で……、開……いて……、ゆ……び……、

「あ゛あ゛、テ、テメェ……、ふ、ざあああああああああああ!!」
 腹ン中を、ズルズルって、ズルズルって、ズル……ズ……、
「ンアッ、クッ、アアァ! ン、ングギギギ、ハァァ……。ハアァッ!! アッ! アァッ!!」
 もう恥も外聞もねェ……、ゆっくり探りながら何度も何度も柔らかい部分をなぞって行く指の感触……。
「ッカ、ヤ……ろォォ……アァンン! さ……さアアアッ!! ンじめェ……カハッ!!」
 途切れ途切れになる意識を総動員して、さっさと終りたくて催促してみたが――指だけでこンなン狂っちまうのにその先って?
 てか、キた……、背筋を這い上がってきた何かが俺の頭ン中を……!?

「ングッィィィィィィィィィィィィィィィぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!!」

 無様な叫び声を聞かせまいと、奥歯が「ゴリゴリ」鳴るのも構わず歯を食いしばってそれだけは耐えたが、それが俺に出来る唯一の抵抗だった。
 頭ン中には、バチバチっと火花が飛び散り、俺の上体が一気に跳ね上がる――お陰で、腹ン中の指で余計に抉られ、それがまた俺を翻弄したが止められなかった。
 理解不能の暴風にさらされた俺は、体をがくがくと震わせると、元いた床の上に――

「ンあァ……?」
 床に倒れる前に支えられた。

 ぶらンと頭(こうべ)を垂れて、口はだらしなく開いたままだが、もう指一本動かねェ。
 そして、ぶっ壊れた頭の片隅で、これが所謂「イク」ってやつなンだと俺は理解した。
 ハァ……、初めて体験したが、こりゃ疲れるわ。
 しっかし、今までどンなにハイな気分になったつもりでいても、こうまで飛ンだ事は無かった。
 ま、考えりゃあれは、「ハイな気分に酔ってる自分に酔ってる」って、なンとも複雑な感じで、今みてェな単純なもンじゃなかったから。

 そンな事を考えていたら、床の上にそっと寝かされた。
 オイオイ、冷てェって――なンで濡れてる所に寝かしやがンだコイツ?
 って、また人のケツ撫でて――ッ!?

「ォい……、少し休ませ……あ、あァ……」

495『悪夢と呼ぶには切なく』3 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:44:06 ID:r/yAqext

 俺の無様に緩ンだケツの穴に何か柔らかいモンが押し当てられた。
 その押し当てられたものの熱さに身震いがきた。
 来ンのかよォ……、さっきのでバテバテだってのに……。
 まァ、文句なンて言えた義理じゃねェか。

「ハァ……、じゃ今度こそさっさと終わりに、いい!?」

 肛門を目イッパイ開いて進入したそれの何かが入り口を内側からぐりっと引っ掛けた。

「ァ………………………………………………………………」

 急な衝撃に俺は声も無くイった。
 頭の中には例の火花がバチバチっと飛び交って真っ白になる。
 そして、納まらない快感のうねりは、なおも体の中で暴れ周り、それらから逃れよう体が勝手にビクビクと跳ねる。
 多分先が潜っただけでこの始末――俺ってインランの尻軽だったンですかァ? ってこの先が或る事に絶望しつつもそう思った。
 そしてそれは、突然に、或いは予定調和を乱さずに訪れる。
 腹の底にズンともゴリッともつかない感覚がやってきて――

「あ゛ッがァ、ァ――」

 本日3度目の衝撃に、俺の意識は簡単に切断された。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 柔らかい何かが俺の唇にそっと触れた。
 それは、ゆっくりと唇を端から端、上から下までなぞると、ゆっくりと口の中に侵入して来て前歯に触れた。

「あ……? ンあァ……」

 喉がカラカラに渇いていた俺は、その暖かく湿った何かにすがるように口の中に受け入れた。
 すると、それは暖かい液体と共に口の中にするするっと入ってくると、歯の一本一本を数える様になぞりあげる。

「ン……、ンふ……ふン」

 流し込まれる液体を必死に喉の奥に流し込みながらも、俺は口の中をくすぐられる快感に酔った。
 俺は、更に快感を求めて自分の舌をそいつに絡めた。
 すると、それは逆に俺の舌を絡め取ると、舌を絞り上げるような感じに擦りあげた。
 
「ふァ……ンンンッ!」

 考えてみりゃ舌なンて神経の集合体なンだよなァ。
 最後に一際強く舌を絡めて引かれた所で、俺に再び限界が来た。

「ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンッ!!」

 息苦しい中で体がびりびり震える。
 もうとっくの昔に馬鹿になった頭ン中に再び快感の光が渦を巻いた。
 口の中からゆっくりとそいつが出てゆくと、俺は名残惜しそうに舌でそいつを追いかけた。

 そンな時、俺はここに来て初めて他人の声を聞いた。
 その第一声は、「はぁ〜」という深いため息。
 そして、俺の耳元には第二声が届く。

「気が付いたか一方通行(アクセラレータ)? 『最強』と言え今のはちったぁ効いただろ?」
 その言葉に俺は、
「――――馬鹿かテメェ、クソして寝ろ」
 と滑らかさを取り戻した口で、投げやりに相槌を打っ……、

496『悪夢と呼ぶには切なく』4 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:45:07 ID:r/yAqext

「く、か……、テ、テメェ……、どン……だけ、出したンだよォォ」
「はは……、さぁて、どれだけ、かねっ! と、取り合えず……ぅっ、ラストォ!」
 野郎の叫びと共に再びあのズンという衝撃が腹の奥に響いた。

「あっがァァァァァァァァァ……、おぶッ!? げェェェッ!!?」
 とどめの一撃を貰った俺は快感が爆発しそうになる。
 だが、俺の中で一際大きくなった野郎のナニから熱いモノが吐き出された瞬間、気分は天国から地獄への急降下した。
 俺の頭ン中は息苦しさと快感のせめぎあいでパニックになって、
「あがッ!? ジ、ジヌゥ、ジンジマァ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛……。ぐっ!?」
 すると、後ろから口を手で塞がれ、
「何だぁ、天下の一方通行(アクセラレータ)が――しっかし、我ながら良くぞ出したもんだな。マジ妊娠3ヶ月ってヤツか」
 抱きかかえていた俺の腹を撫でながら、このクソ野郎はそンな戯言をほざきやがった。
 口を塞がれた事で、混乱した意識が少し戻った俺は、

「お、男孕ませて何悦に入ってるンですかァ、このド変態が。あッ……、さっさと汚ェモンを俺から抜いて殺(や)ンならさっさとしろ」
 と苦し紛れに俺は、ヤツに悪態をついた。しかし帰ってきた答えは――

「男って……、面白い事言うなぁオマエ」
 そう言うとヤツは少し身じろぎをした。
 繋がった部分が抉られて、体中に電気が走る――って、すっかり俺は開発されちまったンですかねェ。
 まだ僅かに残っていたプライドさえ失った俺に、

「さて……と、ご開帳ぉー!」
 と間抜けな声が掛けられたかと思うと、バッと俺に付けられていた目隠しが外された。
 思った以上にここは明るいようで、俺は「うっ」と顔をしかめた。
 こういう時に「色素」ってヤツが役立つンだろうが、無いものねだりしても仕方ねェか。
 それでも暫くすると目も慣れてきたのか、目の前に何か見えてきた。
 ン……、こりゃ鏡か? 俺はまず、この俺を絶賛陵辱中のクソの顔を拝もうと目を凝らした。
 なンだ、よく見えねェなァ? 背は俺と同じくれェか、トゲみてェに逆立てた黒髪――ン、なンだ? 俺ァ、この野郎をどこ……か……

「ハァ!?」
 なンだこりゃ!? 確かに野郎と一緒に鏡に写ってるのは『俺』の筈だった。
 汗に濡れて少しボリュームの減った白い髪も、今は驚きで見開かれた赤い瞳も、生ッ白い肌も嫌って程覚えがある『俺』の証。
 しかし、Tシャツを押し上げてる膨らみと、下半身に男の証が見当たらねェは、一体全体どォなってるンですかねェ!?
 そンな俺の沈黙をどう取ったのか野郎は、

「っれぇー? まだ信じられねぇって顔してんな。なら人の服破いて悪いんだけどっ」
 と言うと俺のTシャツに両手を掛けると、一気に左右に引き裂きやがった。
「ァ……」
 破れたシャツから覗くのは、本来の俺からはありえない女の証――程よい大きさと形をもった乳房――だった。
 ピンク色の先端がピンと自己主張していて、それを見た俺の頭にじわーっと血流が上ると共に霞が掛る。
「それにしてもブラくらいした方がいいと思うぞ。って聞いてますかぁー?」
「あぎッ!?」
 ボォーっとしていた俺の乳首を野郎がつまみ上げやがった。
 痛みと共に走る快感にこれが現実だと認識させられ――オイオイ、マジですかァ、ホントにホントにマジなンですかァァァァァァ!?
 そして、再三の精神的ダメージで思考が停止した俺など放って置いて野郎は、

「さぁって、それではご要望もありましたから、優しい俺としましては一方通行(アクセラレータ)ちゃんのここから、一時お暇頂こうと思うのでせうが」

 と言うと、俺の中からイチモツを抜き始めた。
 ズルズルっと俺の中を抜けてゆく感触に、再び「アッ、アッ」と泣かされる。
 最後に引っ掛かりが入り口を抉りながら抜けた瞬間、またも達してしまった俺は野郎に乳首で釣られたままビクビクと海老のように跳ねた。
 そして、そのな余韻に浸る間も無く、今度は腹の中からぎゅるぎゅると危険を知らせるサインが聞こえた。

497『悪夢と呼ぶには切なく』5 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:46:28 ID:qQfrtzur

「バッ!? で、出るッ――――!?」
「出ねぇよ」

 慌てる俺に、野郎の冷たい声が飛ぶ。そして、

「苦しいか? でもまだ駄目だ。これは『罰』。お前がお前たらんが為の『罰』。だからお前は甘んじて受けなくちゃいけない」
「ンッ、何言ってやが……だァ、さっぱ……判……ね……」

 罰を受ける身に覚えはたっぷり有る俺だけに、還って何を言われてるンだか理解出来なかった。
 そンな俺に何も告げず、野郎は俺を再び床に寝かせた。
 チッ、床が冷てェ冷てェと思ったら、俺が馬鹿騒ぎさらした余韻――盛大な涎の水溜り――じゃねェかよ! ハッ、通りで喉が渇くわけだ。

「ま、それはおいおい――ところで一方通行(アクセラレータ)、取り合えずそれから開放されたいか?」
「コ……ロ……せ……よォ」
 俺の頭の方に回り込ンだ野郎の質問に、壊れかけの頭で俺なりに良回答を返してやった。
 そンな俺に、

「何だぁ? 無理しても辛いだけだろ? あれ、もしかして『ツンデレ』とかってやつ?」
 妙に真剣に馬鹿げた回答を返されると、こうしてまな板の上のサカナしてンのがいっそ馬鹿馬鹿しく思える。
 言い返そうと声を出すも「ざけ……や……あゥ!」と、腹ン中が急激に痛み出すとハナっから折れちまってる根性では我慢など全く出来ず「何す……だ……よ?」と聞いてしまった。
 すると、変態野郎はさも申し訳なさそうに、

「あ……? えと……、口の方が何かと積極的みたいだから」

 なンてほざきながら、馬鹿はぐったりする俺の頬に、色ンなものでドロドロになった剛直を押し付けやがった。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

「ン……、はァ……、ちゅ、あむ……」

 今、俺はクソ野郎のイチモツを熱心に舐めてる最中だ。
 堕ちる所まで堕ちたンで全くとは言わねェがプライドは痛まねェ。

 上から下まで丹念に唇と舌を使って滑りを取り除き、今度はゆっくりと全体に唾液を塗りつけて行く。
 最初はなンとも言えねェ酷い味がしていたが、今は少し生臭いが別に我慢出来なくも無い感じになっていた。
 時折、腹から痛みが来ると全身が硬直するが「大丈夫か?」と言うぶっきらぼうな声と共に頭を撫でられるとなンでだか集中出来る気がした。
 そンな痛みと格闘しながらも一通り満足した俺は、ゆっくりと口を開くと舌で先導しながら、野郎のイチモツを口の奥に運ぶ。
 少し無理に奥まで飲み込ンだモンだから「オェ」とえずくと、やっぱり頭上から「無理すんなよ」なンて声が聞こえやがる。

「え゛え゛あ゛おおえ゛え゛おおあ゛あ゛あ゛おォ! (テメェがやれったンだろォ!)」
「お! おいおい、そんな頬張って喋んなよ。響くだろーが」

 なンか文句があるらしいが俺はそれ所じゃねェから無視した。
 そして、野郎のモンを奥まで飲み込むと、先端を喉の奥でぐりぐりとやりながら、舌と唇で竿を擦ってやった。

「ぐあっ!? 効くな……それ……、もしかして経験あr……イテテ!? 噛むなよぉ」

 経験なンて有って堪るか、このド変態野郎ォ!!
 噛付き(ほうふく)を終えると俺は作業を再開した。

「お゛あ゛ッ、お゛あ゛ッ、お゛あ゛ッ、ンじゅるるる……、ン゛ン゛……、えあ゛お……」
 頭ン中は「ぐちゅ、ぶちゅ」と言う粘液質の音と、息苦しさから来る酸欠状態と、理解不能の高揚感で一杯になっていた。
 そンな事だから、不用意にヤツのモノを奥まで入れすぎた俺は、急激な嘔吐感に喉の奥に力が入ってしまった。

「お゛!? お゛ごェェ!!」
「うわっ!? 急にそんな締め付けたら……」
「!!?」

498『悪夢と呼ぶには切なく』6 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:47:22 ID:lfJU2P2M

 野郎のイツモツのカリがぶわっと喉の奥で広がりやがった!?
 すると今まで優しく添えられていた手ががしっと俺の頭を……? こ、これってまさか……。
 咄嗟に頭を引こうとしたが、手で押さえられている上に、喉の奥に膨らンだカリが引っかかって抜けやしねェ。
 そして恐れていた事が現実になった。

「くっ! で、出るっ!!」
「#$%&!!」

 頭ン中に尿道を精液が通り抜ける「びゅーびゅー」と言う音が木霊する。
 喉の奥には強い生臭さを伴った粘液質のそれが勢い良く吐き出されて来た。
「ングッ! ングッ!」
 酸欠状態の中、俺は必死ンなってそれを嚥下する。
 ところが馬鹿野郎が遠慮無くどンどン吐き出すからその内飲みきれなくなって来る。
 しかし、その時の俺は喉の奥で段々と嵩を増す精液を感じながらも、説明の出来ない高揚感が体の奥から生まれるのを意識していた。
「オ゛オ゛ッ! オ゛オ゛ッ!」
 そンな中、俺の喉の容量は限界に達し、ついには「ブッ!? ゴプっ!!」と口の隙間やら何やらから飲みきれない精液があふれ出した。
 そしてその瞬間、またしても俺の頭ン中に快感の火花が飛び散る。
 頭を押さえつけられ、喉の奥を犯されながら、体はビクビクと快楽のダンスを踊る。
 マジ終ってる、色々終ってる人生だったが、ラストは性奴隷ってやつかよォ。
 ホント俺の人生って不幸っつかなンて言うか……。
 しっかし、こういう時こそ意識がぶっ飛ンで貰いてェってのに、俺の意識はまだ途切れずに相変わらず快感の海を漂っている。
 慣れか? もう慣れたンですか? あァ……、この適応能力の良さァ一体なンなンだっつゥのォ!!

 俺がそんな自問自答をしている内に、喉の内側の圧迫感が徐々に薄れて来た。
 すると間も無くズルズルっとヤツのイチモツが俺の喉から抜かれると、口から飲み切れなかった精液がぼとぼとと床に零れる。
 それでもまだ残っていた分は、ヤツが俺の口の中に指を入れて掻き出した。
 ある程度して、俺の呼吸が安定してくると口から指を抜いて、

「おい、大丈夫、かよ……?」
 なンてふざけた言葉をさも心配そうに投げかけやがった。

「……これが大丈夫に見えるンなら……、俺はテメェにいい目医者を紹介してやりてェよ」
 俺が掠れ声でそう言い返すと「悪ぃ」だと。
 悪ィで済みァ警備員(アンチスキル)も風紀委員(ジャッジメント)もイラねって――思ったその時、思い出せと言わんばかりに腹から激痛が走って瞼の奥がチカチカした。

「ぐッ……! オ、イ……、限か……だぞ……」

 それだけ伝えると俺は瞼を閉じて、腹の痛みを必死で堪える。
 すると立ち上がったアノ野郎は、俺の背後に立つと硬く閉じられた俺のケツの穴にって……オイ、まさか!?

「ッギィヤァァァァァァああああああああああああああ!!」

 ゴリッともブチッともつかない音を発して、野郎の剛直は再び俺の中に納まった。
 俺は無理にねじ込まれた痛みに全身をただぶるぶる震わせてこの痛みが去るのを待った。
 ところが、それを待ってくれないヤツが一人――ああ、たった今俺をこンな目に合わせたクソ野郎だ!!

「さ、一方通行(アクセラレータ)、トイレに行くから」
 と野郎は、一度俺を抱え起こして膝立ちにさせると、あろう事か俺の乳首をつまむとぐいっと上に引っ張り上げながら立ち上がろうとしやがる。
「ァゥ……ッ! くィァァ……」
 後ろからの突き上げと、胸を釣られる痛みに耐えながら俺の体が徐々に持ち上がってゆく。
 そして、震える膝で何とか立ち上がると、
「じゃ、トイレに行こうか」
「あぐッ!? 千切れ……ッ! 無茶……す……なァ、ァァン!!」
 右に左に乳首を引っ張って俺を誘導する――なンとも無様なマリオネットだなァ、クソッ!!

499『悪夢と呼ぶには切なく』7 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:48:52 ID:lfJU2P2M

 どンだけ歩かされたかンねェが、気がつくと目の前に便所がある。
 其処まで来ると、野郎はやっと俺の乳首を解放しやがった。
 手を離された瞬間「ァぐッ!」っと俺の口から情けねェ声が出た。

 また更にそこからが大変だった。
 あんな状態で歩かされたモンだから、俺のケツの穴はすっかり引き攣っちまってヤツのイチモツを放しやがらねェ。
 それを無理に引き摺り出すから、俺はすっと「ぎゃ!! あっぎィ!!」と鳴きっ放しだった。
 お陰で野郎に便座に放り出されて、
「さ、出せよ」
 なンて今更優しく言われても、声一つ出ねェで便座からずり落ちるしか無かった。
 ま、実際落ちる前に野郎が「おぉっと!」なンて言いながら支えたから、床とキスする事は免れた。
 しっかし、無茶してくれたもンだ。
 お陰で腹はガンガン痛ンでも、ケツの穴は知らン顔だ。
 頭のヒューズは全部飛ンじまったみたいで、痛みはあンまり感じねェのだけが唯一の救いだが、勝手に痙攣する体はちィとやべェンじゃねェのかなァ?

「もしかしてさっき無理にねじ込んだから痛みで萎縮しちまったか?」
 今更心配するなんて随分とまた悠長な野郎だなァ――って、オイ?
「テメェ……、なンの……」
「ちょっと手伝ってやるよ」

 そう言うと、ヤツは俺の両肩に手を置いて、

「せぇのぉ――」

 俺の腹にドンと乗った。

「ガ、ア゛、ア゛……お゛ン゛!? ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ー!!」

 俺の断末魔の声は野郎の口の中に吸い込まれた。
 再び朦朧とした意識で野郎の舌を口の中に受け入れる。
 微かに残った意識で、クソ野郎の舌を噛み切ってやろうと思ったが、ズッと上顎をなで上げられると抵抗する意志が消えた。
 後はもうこの苦しさから逃れる為に野郎の舌に縋り付いた。
 追いかけては絡み扱き、逃げられてはまた追いかけて絡む。
 その内自分の舌は相手の口の中に誘い出されていたようで、気がついた時には強く据われ、甘噛みされて意識が飛ンだ。

「ァ゛……、ァ゛……」
「大じょう――何だ? すっかり険が取れて可愛くなっちまったな」

 いつの間にか口は開放されていたようだ。
 朦朧とした意識では何を言われても、一つも心に響いて来ねェ。

「もう出終わったか? よし! それじゃぁ風呂にでも入りますか」

 だから何言われてるか判ンねェってンだろォが!!

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 なンだか判ンねェ内に今はベッドの上に――ああ、クソッ!! 本当は判ってンだよ。

 あの後、風呂に連れ込まれた俺は、色ンな所を洗われた。
 しかも洗い終わった後に「じゃ、失礼して」とか言って、またケツの穴を使われた。
 お陰で今、自分でちょっと触れても半開きで閉じてねェってのがはっきり判る。
 クソ野郎ォ、元に戻らなかったらテメェにも同じ事してやっからなァ――

500『悪夢と呼ぶには切なく』8 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:49:51 ID:lfJU2P2M

「おいおい、何一人で始めようとしてんだ? 少しは待つって言うか、自分の境遇を省みるかそう言うのってのは無いのかテメエは?」
「馬鹿かテメェ、だァれが自分のケツの穴弄くって喜ぶっつゥンだっての」

 取り合えず吐き捨てるように言ってやった。

「そお言う事は人の目を見て言いなさいって習わなかったんですかテメエわ!」
「ンな!? テメェ――」
「おら、コーヒー」
 言い返そうとする俺の目の前に缶コーヒーが差し出された。
 銘柄は、ここ最近お気に入りで飲ンでるやつと一緒だったが、しかし――

「これでどォやって飲めって言うんですかァ? ホント、テメェはトンチキな野郎だなァ」
 後ろ手に縛られた手をひらひらさせて見せてやった。するとヤツは、
「そんなもんは、テメエに指図されなくても考えてるっての」
 と目の前にあった俺のコーヒーを取り上げると、プルタブをあけてあおった。
「あッ、テメ、それお――」
 俺がコーヒーを取られた事に苦情を言おうとしたがそれ以上は言えなかった。
 あの馬鹿、俺に口移しで飲ませやがるとは、なンつゥ恥知らずの大馬鹿なんだか。
 いつの間にかコーヒーじゃなくてお互いの唾液をむさぼってた辺り色々とおかしいンじゃねェの?
 それでもまァ喉は潤った訳ですが、お互いの唇が離れて一息ついた後の第一声が、

「――どうだよ」

 つゥのには、些かカチンと来るモノがあった俺は、

「ぬりィつのはどォ言うこった。温めるか冷やすかどっちかにしろっつの」
 あったりめェだ。この俺に缶コーヒーに関して妥協はねェんだよ、このボケ!!
 すると、野郎は暫く缶コーヒーをしげしげと眺めると、

「じゃ、温めるか? テメエのケツん中で? カップホルダーに丁度いいかもなあ」
「バ!? そんなモン入る訳……ね……(入れン……なら、練習……が……必要だろ……が)」
 変態は何処まで行っても変態だって実感したわ俺――そして、そんな事を真剣に悩む俺も相当どうかしてやがる。
 だから野郎が、

「本気にすんなよ。誰が飲むんだよそんなもの」

 とさっきまでと打って変わって冷たい声で言い放った時、「え?」としか言い返せなかった。
 そんな俺に野郎は更に畳み掛けるように、
「一方通行(アクセラレータ)、オマエなんか勘違いしてるだろ? これって『罰』なんだぜ」
 そうだ、俺は忘れていた。これは俺への『罰』。こ、こンな温いやり取りが『罰』の筈ねェンだ。
 ヤツの言葉に俺の心が冷えてゆくのが感じられる。
 それは肉体にも伝播したように体にも震えが来る――寒い……、こんなに寒いのは初めてだ。
 そして、ベッドの上で丸くなって寒さから逃れようとしていた俺に、

「そして最後の『罰』は――」

 野郎の声が死刑宣告のように聞こえた。そして――

501『悪夢と呼ぶには切なく』9 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:50:41 ID:lfJU2P2M

「――これでオマエを開放する。もう好きな所に行っていいよ」

 な……に……? 俺は突然ガバッとベッドから上体を起こすと、

「オ、オイ……、まだ残ってンだろ? そ、その……、前とかよォ。俺の体好きにしていいンだぜ。腕捥いだって、目玉抉ったって構わねェ。それでも……駄目なら……、いっそここで殺して――」
 などと我ながらトンチキな言葉を発した。
 考えて見りゃ、そうまでして野郎の興味を引きたかったンだなぁ。
 蔑まれても、乱暴に扱われても、少なくともここでは俺は『人間』だった。
 超能力者(レベル5)もなんにも関係ねェ俺が求めていた世界――しかしヤツは、

「いい加減気が付けよ。お前は何時も欲しがるばかりで、人に与える事を知らねえんだな」

 ――『拒絶』、ただ何故か暖かい。

「テメエは飛べない雛鳥かなんかか? エサ貰えなきゃ生きて行けねえのかよ? いや、雛鳥どころじゃねえな、テメエは超能力(レベル5)って殻からも出られてねえじゃねえか」

 不思議な感覚だ。何故俺はこの野郎の話を黙って聞いているンだ?

「『罰』だ。さっさとその殻から出ろ。出て誰かに何か与えてやれ。見付けられなかったらどうするなんて甘えはゆるさねえ」

 耳とか頭とかそンな瑣末なモンじゃなくて――俺にはまだそういう感覚があったンだなァ。

「テメエは喰らった命の分、人を救ってテメエ自身も救われる義務があるんだよ」

 何時の間にか抱きしめられていた。
 頭を撫でる手が優しいが――これで確か終わりだったンだなァ。

「悪かったな……、その……、色々と……、大丈夫か?」
「テメェ……、人ン事こンだけ変えといて今更謝るなンて、ホントテメェはトチ狂ってやがる」
 そんな事言われると、なンて言うか――ホント、コイツはクソ野郎だ。

「じゃあ『罰』を受けて来い。ただ気をつけろ、オマエを狙うヤツは強大で狡猾だぞ」
「ンあ? この俺を狙うヤツってのは何処のどいつな――」

 ヤツに投げかけた最後の言葉は光の波の中に飲み込まれた。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

502『悪夢と呼ぶには切なく』10 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:52:42 ID:r/yAqext

「ン……、あン? ここは?」
「目覚めたようね一方通行(アクセラレータ)、気分はどう?」

 聞きなれた女の声に俺は、「最悪だ」と一言だけ答えた。
 そして俺はカプセル状の検査装置から出ると、芳川から受け取ったタオルで体を拭いてシャワーを浴びに部屋を出た。

 熱めのシャワーで体表の人工羊水を洗い流す。
 その時ふと、自分の胸に目が止まる。

「ンだァ? 少し膨らんでやがる」

 ホルモンバランスもここまで崩れると、ちィと男として暮らすのに支障をきたすなァ。
 少し力を入れて触ると「ンッ!」と馬鹿みてェな恥ずかしい声が出やがった。
 と、取り合えずこれは後で体内電気を操作して治す!

 シャワーから戻った俺は、何時もの一服の為に冷蔵庫を開けた。
 そこには最近お気に入りの缶コーヒーがぎっしり……、

「――なンか飲む気がしねェ」

 それでも妙に熱いし喉がカラカラに渇くから、仕方なくミネラルウォーターを一本拝借した。
 そいつを飲みながら部屋に戻ると、

「お疲れ様――あら? 貴方が水飲んでるなんて珍しいわね? 何時も『味気のねェモンなンか馬鹿馬鹿しくって飲めるかよォ』って言ってるのに」

 ああ、確かに言った。俺の記憶に確かに残ってる。だからあえて芳川の言葉は無視した。
 まあ、この女はそんな程度でどうこうするたまじゃねェ。

「ところで一方通行(アクセラレータ)、ちょっと残念なお知らせよ」

 俺は返事をせず、目だけで話の先を促した。

「絶対能力進化(レベル6シフト)は無期延期、事実上の中止が決定したそうよ」

 俺は内心の動揺を隠して、

「へェ、そうかよ。残念だったなァ芳川」

 とだけ言うと味気のねェミネラルウォーターを飲んだ。
 やっぱ、無能力者(レベル0)に負けたってのは致命的だったらしいな。
 自らが招いた結末とは言え、また『一人』に戻っちまうわけか――あ、ああ? なンだ? なンか違うぞ。何時もならここで自嘲の笑みの一つも出るってのに。

「何だか嬉しそうね」

 芳川に指摘されるまで気がつかなかった。俺――

「フン、こんなクソつまンねェおままごとから開放されて嬉しかったンだよ」
「あらそう。私も罪悪感から解放されるから……、ま、いいわ」

 コイツが罪悪感を感じるって? ケッ、そンなタマかよテメェが。
 兎に角、もうここには俺の居場所はねェらしいからさっさとお暇しましょうかねェ――

「なンだ、芳川。まだなンかあンのかよ?」

503『悪夢と呼ぶには切なく』11 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:53:31 ID:r/yAqext

 芳川が珍しく笑ってやがる。で、なンだ? 芳川が手に持ってる白い液体が入ってる袋は?

「一方通行(アクセラレータ)、貴方、夢でも見てたの?」
「あァ? 質問の意味が判ンねェンだけどよォ、俺ァこれから忙しいンだから手短に頼むわ」

 こォ言う時は、優位に立っといた方がいい――と言う判断から、俺は極力興味なさそうに答えた。すると、

「これ貴方の精液。サンプル用に貰っておくわね――で、一方通行(アクセラレータ)、溜まってるなら相手してあげてもイイわよ」
「ッ!!?」

 お、俺は自分でも驚くぐれェのスピードで芳川から視線を外した。
 それから深呼吸を繰り返して気持ちを落ち着ける。
 2、3咳払いして声の調子を確かめた――ンン、よし問題ねェな。
「芳川ァ、あンま俺の事舐めてるとぶち犯すぞ」
 しかし上手く言えたと思えた台詞も、
「あら? その時は遠慮なく激しくしてねっ」
 と言い返されては、ただ格好悪ィだけだなァ。

 俺は小さく舌打ちすると「じゃァな」と言って部屋を後にした。
 背後でドアが閉じた所で俺は、

「まいった。全く俺らしくねェ。こりゃ一体どォなってるンでしょうかねェ」

 と俺はひとりごちた。
 それは何時もどおりの空虚な心のままだった。
 俺はそこにいつも、形の合わないパズルのピースを無理にはめ込んで悦に浸っていた。
 それは本物の、そこに当てはまるパズルのピースなンて何処にもねェって思ってたからだ。

「でも違うンだよァ。有るんだよ。有るって思っちまってる自分がいるんだよ。いやァ、いよいよ持って、イカレちまったのかねェ」



END
504Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/25(水) 07:56:25 ID:qQfrtzur
以上です。

>>483
まず貴方に謝りたい。
余韻も醒めないうちに投下して申し訳ない。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
また長々とすいませんでした。
読んでくれた人に感謝。
っているのか読んだ人?
黒歴史になるのかなぁ?
とりあえず一方通行は私も好きです。
次回は、美琴&黒子調教モノでお会いしましょう。
でわ。
505名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 08:43:31 ID:/Zl0EynR
>>504
乙!調教って上条さんがやるのかな?
506名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 12:49:27 ID:r/yAqext
>>505
わー、読んでくれてありがとうございます。

質問も頂いたのでここで少し補完。

今回の話は見たまんまラノベ3巻の終わりです。
シチュエーションは実験後のデータ採取中に一方通行が見た夢、に見せかけた堕天使にシフトさせる為の洗脳術式でした。
ただ、上条に殴られた事で術式の一部が破壊されてあのような結果になったと。
そんな感じです。
本来正常に発動したら、素直で従順な一方通行が生まれていたかもしれません。
で、夢の中の野郎は、まぁ、上条ですね。

後、芳川の持っていた袋は、本来排尿用のパックだったのですが……

でわ。
507名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 12:59:30 ID:0CpFxXna
うざ
508名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 13:14:20 ID:I/Q9tvqO
腐っぽくてヤダ…
きもい
509名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 13:17:06 ID:IxjFUY8S
事前告知もあったのだから読んだ自分がバカなだけ
そんなルールも守れないアニメ厨は今すぐ首つって市ね
510名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 13:18:08 ID:VTkjQBeJ
腐とか言う前にとりあえず鏡見ろよって感じだけど
511名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 13:50:11 ID:+wySOH6g
事前告知のおかげで俺は読んでないけど、投下が増えることはいいことだ。GJ
512名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 15:27:31 ID:KrhFj07i

最初はどこのクリムゾンかと思ったがなかなか面白かった
513名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 17:27:58 ID:Py02gcyy
>>483 GJ
吹寄ヒロインキター!3/3で俺の胸もキュンキュンきたぜ。
是非、吹寄にそれが恋だよって教えてやってくれ。
514名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 02:36:02 ID:acmu72q1
>>488
姫神も神崎もクーデレじゃなくね?
クーデレっぽいのはミサカ達ぐらいだと思うが
515名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 04:16:37 ID:ZnZI4EAv
くーでれってなに?
516名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 06:04:26 ID:Wrx99vjE
普段クールなのがデレるタイプ
517名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 08:56:21 ID:XpZpS1XZ
素直クールのこと
518318:2009/02/26(木) 09:20:04 ID:Ogi7hT15
例の娘達編のシチュ

「あのね。あいさママがね。お弁当渡すときいつもパパがね。ちゅーしてるよ。」
真っ赤になってフリーズする姫神。

「そ、それなら、いつも玄関にお父さんをお迎えに行ったら、私とお母さんのおでこにちゅー
 してくれるもん。」
飲んでる豆乳を噴出して後ろ向きにこける吹寄。

「おかーさんね、かわいいてんしさんのね、かっこうして、とーまおとうさんと
 おふろにはいってね・・・」
その場にいる全ての人間の記憶を消すため刀を抜こうとする神崎を
とめるため簡易版の聖人崩しを使う五和。


そして・・・いまだ、娘の現れないインデックスとビリビリに痛めつけられまくる上条。
519318:2009/02/26(木) 09:25:00 ID:Ogi7hT15
例の娘達編のシチュ

「あのね。あいさママがね。お弁当渡すときいつもパパがね。ちゅーしてるよ。」
真っ赤になってフリーズする姫神。

「そ、それなら、いつも玄関にお父さんをお迎えに行ったら、私とお母さんのおでこにちゅー
 してくれるもん。」
飲んでる豆乳を噴出して後ろ向きにこける吹寄。

「おかーさんね、かわいいてんしさんのね、かっこうして、とーまおとうさんと
 おふろにはいってね・・・」
その場にいる全ての人間の記憶を消すため刀を抜こうとする神崎を
とめるため簡易版の聖人崩しを使う五和。


そして・・・いまだ、娘の現れないインデックスとビリビリに痛めつけられまくる上条。
520名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 09:47:37 ID:lyYjuohI
>>518
よしわかった! 貴殿の投下を待ってる信じてる!
521名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 10:37:19 ID:5UkXtW2o
>>519
よしわかった! 貴殿の投下を待ってる信じてる!

だから五和の娘もお願いします
522318:2009/02/26(木) 11:49:03 ID:Ogi7hT15
例の娘達編のシチュ2

他の少女たちの娘と上条のアツアツぶりですっかり精神薄弱に追い込まれ
部屋に戻る御坂。
なぜ、このような重大なイベントにまでスルーされるのか?

ふらふらと部屋のドアを開ける。
「お、おかえりなさいませ。おねえさま・・・」
「ど、どうもおじゃましてます・・・」
部屋には白井と初春がいた。
「おじゃましてますわ。」
「おじゃましてるです〜。」
少し気の強そうなツインテールの少女とぽよ〜んとした雰囲気の
花畑飾りをした少女とともに・・・

ショックのあまり泣きながら部屋を出て走り出す御坂。
そのまま双子のような小萌親子(?)と会うのはまた別の話。
523名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 11:51:28 ID:j7nntKg/
あとは何故か黒子や初春、佐天の娘も
実は御坂は息子を産んでいた…
524名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 11:57:23 ID:Wrx99vjE
>>519
>>522
GJォォォ!!
にやにやせずには読めませんなぁ
525318:2009/02/26(木) 12:11:11 ID:Ogi7hT15
明日の朝礼のスピーチの草文考えながら
俺はいったい何を書いているんだろふ?

早く現実に戻らなければ・・・

526名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 12:27:42 ID:j7nntKg/
>>525
現実に戻ら無くても良い!さぁ書くんだ。
527名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 12:48:57 ID:TYsGr2/1
>>525
同時進行させれば解決!!
528名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 12:49:03 ID:eipHsdVD
わかった!これをスピーチすればいいんだ!!
529Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/26(木) 12:52:34 ID:fN8Mp/Wg
318氏に触発されました!
昨日の汚名返上に私にもやらせてください!
と言うわけで勝手に投下。
530娘ネタ・風斬編 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/26(木) 12:53:28 ID:fN8Mp/Wg
娘ネタ・風斬編



 正体不明(カウンターストップ)と言われ、虚数学区の一部とも人工天使とも呼ばれた風斬氷華の頭の中は、未曾有の大混乱の真っ最中だった。
 それと言うのも、
「ママー」
 自分の右手を引いていた少女・とうかが嬉しそうに振り返りながら風斬に呼びかけてくる。
 長い黒髪のストレートヘアから一房だけ束ねられた髪がゆれる。
 この子はまだいい。
「パパー」
 自分の左手を引いていた少女・きんかが嬉しそうに振り返りながら風斬に呼びかけてくる。
 長い銀髪のストレートヘアから一房だけ束ねられた髪がゆれる。
 これだ!!
 仮に人間で無い風斬とは言え、自分には女と言う自負がある。たぶんある。あるはず、だと思う。
 二人の少女に手を引かれながら「あの……ね、その……ね」と泣きそうな顔で尋ねるのだが、
「ママー、なにかな?」
「パパー、なにかな?」
 と二人に小首を傾げて尋ね返されると「あ……何でもない……の」と泣き笑いで返すしかなかった。
 実の所、風斬は真実を知るのが怖かった。
 今、学園で何かが起きているのは知っていたが、自分には関係の無いことだと思っていた。
 自分は人間ではない。だから子孫は残せない。だから関係無いと。
 しかし現実は自分の想像を遥か斜め上を行き、目の前に『自分の娘』を名乗る子供が現れた。
 正確には、街の一角で佇んでいた自分を彼女たちが強制的に『召還』したのだ。
 その時の彼女たちの頭に輝いていた環っかも、背中に見えた輝く翼も悪夢でしかなかった。
 そしてそれ以上に悪夢なのは、銀髪の少女はある少女を思い出させる事だった。
 風変わりな格好の常識知らずの自分の可愛い友達を。
531Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/02/26(木) 12:54:45 ID:fN8Mp/Wg
以上。
コテ付けてまで投下するものじゃないな。
ゴメン。
532名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 13:01:04 ID:jjqofzaD
>>530
風斬の娘達の名前は当華と禁華かな?
予想の斜め上を行く展開でびっくりだ
533名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 13:03:44 ID:0ZunxM16
>>525
スピーチなんか「名無しさん@ピンキーです、どうぞよろしく」でいいじゃないか
はやくはうあqwsxddrtふじこlp;:
534名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 13:05:41 ID:0ZunxM16
また投下きてた!!1
535318:2009/02/26(木) 13:39:00 ID:Ogi7hT15
部長含む全部署員の前で朝っぱらからこんなもん読めるか!

さて シチュ3

娘と妻候補たちに囲まれ疲弊の窮みに達する上条ちん
それを「パパ。大丈夫?」と口々に慰めに来る娘達。
しかも子供ながらツンツン頭をなでてくれるのは姫神と神崎の娘。
目がくりくりして可愛い五和の娘はおしぼりを持ってきてくれた。

健気な娘達の眼差しに囲まれ、こうなると不思議なもので上条に
限りない父性愛がこの子たちに芽生えてくる。

それを見てやはり母親予定の少女達もほんのりとしてくる。

・・・そこに一人おもしろくない人物がいた。
物語の正統ヒロインことインデックスである。

ぶつっ 何かが切れた音がした。
「とうまっ!!!、こっち来てっ」
インデックスはいきなり上条の腕をつかんで連れて行こうとする。
「う、うわっ!、どうした?いきなりなんですか インデックスさん?」

娘畑から無理やり引きずり出された上条の疑問に
にっこり修羅の微笑みで静かに答える正統ヒロイン。

「うん。今からとうまと私のこどもを作りにいくの。」
536名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 13:42:33 ID:Wrx99vjE
>>535
笑い殺す気か!
GJぉ
537名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 13:57:23 ID:64O3wIYs
>>535
もちろん、この後の展開は
神崎、五和 「「させません!!」」
を始めとする、母親予定の少女達による上条さん争奪戦に突入ですね

しかし、ここまでスルーされる美琴たん(´;ω;) カワイソス
538名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:01:41 ID:qujDWLjY
>>530
これはいい想像斜め上。両刀使いってレベルじゃねーぞwww

>>535
匿名掲示板ではタブーとはいえあなたの仕事が気になったり。
とりあえずお疲れ様ですといっておきます。
あと、お忙しい中面白いものをありがとう。
539名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:02:13 ID:ZwAiXvQr
 夜勤からシームレス勤務の終了後の、自分の頭に電波が舞い込んできた。


 ここまでのシチュだと、御坂さんに上条の不幸フラグが伝染したようじゃないですか。

 と い う こ と は 。
540名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:14:27 ID:9ja/sMQ9
(不幸的な意味で)御坂総受け…!
541名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:19:04 ID:ZwAiXvQr
あぁあとインデックスもそんな感じしてるね。>>不幸受け
こっちは日頃の距離が近いから影響受けまくりなんだろうね。


インデックスと御坂でタッグ組ませたらどうだろう。面白いものができるかも?
542名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:21:28 ID:TYsGr2/1
>>530>>535もGGJ!!


美琴の娘か…


「おかーさんは、おとーさんのこと、好き?」
「す、好きなわけないでしょ!!」
「えっ…嫌いなの……?」
「いやっ!べっ別に嫌いってわけじゃ!」

受信しちまったすまん
543名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:39:08 ID:1b4981U5
夜に投下しようと思ったが、このままだと被りそうなので投下する
注意書き
リレー小ネタ、娘もの
ギャグ書こうとしたら何か落ちなかった

後、初めに謝っときます。美琴さんごめんなさい
544娘ネタ:2009/02/26(木) 14:41:12 ID:1b4981U5
「ふふ、ふふふ」
私は歓喜の笑みを抑えられずいました。
何故なら一番の恋敵が自滅したのですから。
しかも、隠し子発覚などという致命的問題付きで。
まあ、この情報はお姉様から断片的に聞いたもので、
事実かどうかは分かりませんが、
重要なのは、お姉様がどう捉えるかですわ。
そして、それは今の滅入っているお姿を見れば一目瞭然。
「お姉様、美味しい紅茶が手に入りましたの。一緒にいかがです?」
傷ついた時、優しく接して距離を縮めるのは恋愛の定石。
もちろん、お姉様の事は心配ですけど、
悩み事があの男の事である以上、
打算が入ってしまうのは仕方がないと思いません?
「ごめん黒子。今はいいわ」
しかし、私の目論見は失敗。
これはそうとうな落ち込み様ですわね。なら……
「そうですか。では、私は少し出掛けて来ますので、
もし気が向いたら試してみてください」
お姉様に茶葉を渡し、私は部屋を出ました。
焦って無理に事を進めては全ては台無し。
ここはじっくり攻めるべきですわ。
それに出掛ける用事が無いわけじゃありませんし。
お姉様が言っていたあの男とその隠し子の話。
嘘にしろ本当にしろ利用するなら事実を知っておくべきですし、
本当ならそれこそ『風紀委員』の出番ですわ。
◇◆◇
あの類人猿を見付けるのは然程難しい事ではないと思っていましたわ。
お姉様の行動は代々把握していましたし、
そこから寄り道としか思えない場所を当たっていけばいいんですから。
お姉様があの類人猿に会うために寄り道をしているという仮説を
信じるかどうかは、この際考えないことにします。
「しかし、こうもあっさり見付かると拍子抜けしますわね」
私は数メートル先にいる特徴的な髪型の男性を眺めながら呟きました。
適当に公園を初めの場所に選んでみれば、
目標物は小さな女の子と話している所でしたの。
あれが隠し子?
年齢にして大体4、5才くらい。
黒髪ショートでバランスの整った顔立ちは将来性を感じます。
男と楽しそうに話す時のいたずらっ子のような表情が、
どこか小悪魔ぽい少女。
後の特徴と言えば、親が裕福なのか親バカなのか、
ブランド物と解る服を着ている事ぐらいでしょうか。
あの若造と似ていると言えば似ている、
似ていないと言えば似ていない。
どう判断するべき迷っていると二人の会話が聞こえてきました。
「そういえば、名前聞いてなかったな」
545娘ネタ:2009/02/26(木) 14:43:13 ID:1b4981U5
「あーっ、パパったら私の名前忘れるなんてヒドイです!」
「あー悪かった。忘れたのは謝るから教えてくれないか?」
パパ!?しかも、そう呼ばれるのを否定しなかった。
これは決定的ですわ。
(ちなみに、この時上条当麻が否定しなかったのは、
パパと呼ばせない限りこの少女が話をしてくれないからなのだが、
白井黒子が知るわけもない)
私は勝利の笑みを浮かべながら二人の前に歩み出ました。
「ごきげんよう。談笑中に水を差して申し訳ないのですが、
先程看過出来ない言葉を聞いてしまったもので……
たしか、パ「ママーッ」」
私が勝利の一言の下す寸前、
若造と一緒に居た女の子によってそれは阻まれましたの。
この娘は折角いい所で。
いえ、それより今何と?
母親が誰か分かれば、この男も言い逃れ出来ないでしょう。
さあ、どちらの方がそうなのです?
て、何で私に抱きついて来ますの!?
「何をしてますの!私は貴方のママじゃありませんわ!」
「そんなっひどっグス、ママはッス…ママだ…も…ウワーン」
私が慌てて否定すると、声の大きさに驚いたのか、
女の子は泣きだしてしまいました。
こうなると完璧にこちらが悪者。
周りに人はまばらですけど、その人達からの視線が痛すぎますわ。
「大きな声を出して申し訳ありませんでしたわ。
だから、泣きやんでくださいませ」
「ウワーン、マ…がママ…グッないって…グスッ」
あぁ、全然こちら話を聞いてくれませんわ。
どうすれば……
「て、貴方は何を呆けてますの!貴方はこの子の父親なんでしょう!」
女の子が泣き出した事で取り乱してしまいましたが、
こういうのはこの少女に「パパ」と呼ばれていた
この若造の役目じゃありませんの。
「ほら、しっかりなさい」
私が軽く叩いてやると、赤く腫れ上がった頬を押さえながら
類人猿は正気を取り戻しました。
「イテテ、いや〜悪い悪い。
未来の自分が余りにチャレンジャーだった事が、
上条さんには衝撃的すぎたのですよ」
「わけがわかりませんわ。まだ呆けてますの?
それより、この子を泣きやませてくださいまし」
「あ〜分かった分かった。」
頭をかきながら、若造は少女の傍にしゃがみこむと、
女の子の頭を撫で、優しく話しかけましたの。
「ほら、なんで泣いてるか話してくれるか?」
「グスッ、ママはママなのにママじゃないって」
546娘ネタ:2009/02/26(木) 14:45:00 ID:1b4981U5
まだグズついているものの、あっさりと泣きやますなんて、
随分と子供の扱いに慣れていますのね。
「あのさ、ママってやっぱり白井のこと?」
男がそう言って私を指差すと少女はコクリと頷きました。
「私はママじゃありませんわ!」
「ヒッ、ウワーン」
「バカ、折角泣きやんだのに」
「う、でも、知らない子供にママなんて呼ばれたくありませんわ」
「そうかもしれないけど……
いや、そうだな、お前には迷惑な話だよな」
言葉の途中で一瞬何を考えたのか、
この若造は私の助力を諦めたようですわ。
なんとなく、役立たず扱いされたようで腹が立つのですけど。
「ほら」
若造は女の子を抱き寄せると、背中を摩ってあげました。
そして、数分もしない内に女の子は泣きやみましたの。
やはり、子供の扱いに慣れているのですね。
そして、何故かは分かりませんけど、妙にそれが腹立たしいのですわ。
「パパァ、ママをママって呼んじゃダメなの?」
女の子が男の腕の中から、こちらを見つめながら訪ねました。
それは凄く寂しそうな瞳で、胸が締め付けられるようでしたわ。
「あのな、白井は「待ってください」」
だからでしょうか、私の口からそんな台詞が出たのは。
驚いた若造がこちらを見ましたけど、私の方が驚いていますのよ。
先程の言葉が自分自身が発したものだと、今自覚してるくらいですもの。
当然の沈黙。
どこか期待した二対の瞳。
若造のものはともかく、
女の子の期待になら応えたいと、私は自然にそう思っていました。
「私の事をママと呼んでも構いませんわ」
「ママー!」
少女は弾かれたように男の腕から飛び出し、私の胸に飛び込んで来ました。
「ママ、ママ、ママ、ママ、ママ」
「はいはい、何ですの」
少女はそう呼べるのが嬉しいのか何度も「ママ」と繰り返しました。
そして、私もそう呼ばれる度に胸に暖かいものが広がっていきましたの。
不思議なものですわね。
先程はあんなに嫌だったのに、
一度受け入れるとこんなにも心地よい言葉だなんて。
「白井、良かったのか?」
「えぇ、ここまで慕ってくれるなら、多少の恥ずかしさは我慢しますわ。
でも、そうなると貴方がこの子に「パパ」と呼ばれているのが
気に食いませんわね」
そんな私の本気半分の軽口に若造はひきつった笑顔になりました。
◇◆◇
パリン
それは公園の外灯が割れる音でした。
547娘ネタ:2009/02/26(木) 14:47:04 ID:1b4981U5
次いで、辺りに満ちてくる殺気。
発生源である後ろを振り向いて、私達は硬直しました。
「ビリビリ」「お姉様」
そこに居たのは鬼神。
いえ体に纏っている電撃を見れば雷神と言った方が正しいかしら。
ともかく、私が知っている以上の怒りを、今のお姉様は纏っていました。
「二人共、人が悪いじゃない」
お姉様は発している殺気に相反して、
まるで冗談でも言うように話し始めます。
「付き合ってるなら、付き合ってるって言いなさいよ
その上、子供までいるなんて、
全然知らなかった私が馬鹿みたいじゃない」
うあーッ勘違いされてる。
しかも、よりにも最悪な相手と。
私はお姉様一筋なのに。
「お姉様、それは勘違いですわ。
私がこんな類人猿と付き合うだなんて……」
「御坂さんが夢見るお年頃なのは分かりますが、
それは余りにあり得ない空想だと思いますが。
てっ白井!類人猿てなんだよ!」
「ケツの穴の小さい殿方ですわね!
今はそんな細かい事にこだわってる場合ではないでしょう!」
「いーえ、今まで散々悪口を言われてきた上条さんですが、
人類の枠組みから外されては抗議せざるを得ませんよ」
「私には貴方のちんけなプライドよりお姉様との絆の方が大切ですの!」
と、口論になりかけた所で、
二人の間に光の軌跡が走り、空気を引き裂く轟音が響いた。
言うまでもなくお姉様の『超電磁砲』ですわ。
「あんたら、人が話してる時イチャついてるんじゃないわよ」
イチャつく?
あ、なるほど、
普段のお姉様の、この若造とのコミュニケーション方法から考えれば、
今のはイチャついてるように見えると……
それが分かっても何の解決にもなってませんわ!
「さぞかし楽しかったでしょうね。
妻子がいる身で女心を弄ぶのは。
さぞかし面白かったでしょうね。
自分の旦那に夢中になってる馬鹿な女を見るのは」
お姉様、少し壊れてますわ。
「落ち着け御坂、あの女の子と俺達の年齢を考えれば分かるだろう」
若造が私が抱いている女の子を視差して説得します。
ですが、甘いですわ。
その程度の説得が通用するなら、
貴方がお姉様に誤解される回数はもっと少ないはずです。
「なに?「そんなに昔から自分達は愛し合ってる深い中だ」とでも言いたいの」
ほ〜ら、ご覧なさい。
私の予想通りですわ。むしろ予想の上をいく解答。
全然嬉しくありませんけど。
548娘ネタ:2009/02/26(木) 14:48:58 ID:1b4981U5
「まさかの上条さん鬼畜少年説を押してくるとは。
御坂さん、貴方の脳内上条さんはどんな爛れた幼少期を送ってんですか!」
「うっさいわね!そんなの自分の胸に手を当てて考えなさいよ!」
「妄想で作り上げた幼少期を、さも事実のようにおっしゃられても、
こちらとしても承りかねます」
「往生際が悪いわよ!そこに物的証拠が存在してんでしょーが!」
今度はお姉様が私が抱いている女の子を……
あら?女の子がいない。一体どこに?
と、辺りを見回すと
「パパとママをいじめるな!」
いつの間にか、お姉様と私達を遮るように女の子は立っていました。
「これ…以上…いじ…めるなら…」
危ないですわ。
お姉様が怪我をさせるなんてあり得ませんが、
万が一という事も……
「この上条ミコトが許しません!」
精一杯の勇気を振り絞った女の子の宣言に場が一瞬凍りました。
もちろん、女の子の迫力におののいた訳ではありません。
お姉様と同じ名前。その事に硬直してしまったのです。
しかし、これはチャンスですわ。
場の流れはリセットされました。
ここで私が場の主導権を握り、良い流れに変えればいいのです。
「お姉様、凄い偶然ですわね。
そうですわ。折角知り合ったんですもの、
この偶然を祝して、この後一緒にお食事でヒッ」
今まで止まっていたお姉様がグラリと動き、
私と目を合わせ、その殺気で私を硬直させました。
「なるほどね。黒子が私に構ってきたのも、
この子と名前が同じだったからなのね」
お姉様はミコトちゃんに一瞬視線を合わせ気絶させると、
改めて私に視線を戻しました。
「あんたに慕われて悪い気はしてなかったのに、
子供の代用品扱いだったなんてね。
随分と馬鹿にしてくれるじゃない。」
いやーッ違います!
そんな!私の恋心を疑われるなんて、この世の終わりですわ!
しかし、そんな叫びも硬直していては出せない。
「くだらない冗談もこれで終わりにしましょう」
お姉様はメダルを取り出すとゆっくりと標準を定めました。
あぁ、お姉様の手に掛かって逝けるのなら本望ですわ。
私の恋はさっき散ったんですもの。
私が死を覚悟し、お姉様の手から光が発せられた瞬間、
私の体に強い衝撃が加わりました。
そして、『超電磁砲』は大きく狙いを外し、後ろの方に爆音を響かせます。
549娘ネタ:2009/02/26(木) 14:50:22 ID:1b4981U5
「白井!逃げるぞ!」
私の身体に衝撃を与えた正体であるあの若造は、
私の胸に何かを押し付けると、私を抱え上げて走り出しました。
若造はお姉様の攻撃を避けながら、ぐんぐんスピードを上げます。
「何をするんですの放してください!私はあのまま……」
「バカヤロウ!お前、ミコトはどうすんだよ!」
若造が視線を向けた先を見れば、私の胸で気絶しているミコトちゃん。
「もし、あのままだったら絶対ミコトは泣いてたぞ。
絶対泣きやまないし、俺も泣きやます方法なんて分かんねぇぞ。」
私がミコトちゃんをギュッと抱きしめると、その温もりが伝わってきます。
「だから……」
「はぁ、貴方に励まされるなんて、よっぽどヘタレてましたのね。
私にあるまじき失態ですわ」
私は顔を若造に向けると、弱気な自分を振り払うように強気に出ました。
「よく考えれば、貴方のトラブルに私は巻き込まれたんですのよ。
責任を取って、ミコトちゃんの親を見つけるのと
お姉様の誤解を解く事に協力なさい」
若造は一瞬キョトンとした後、笑って答えた。
「あの〜後者の要求は上条さんには荷が重いと思うのですが」
だから、私も笑って返してやりました。
「そちらがメインなんですから、最後までちゃんと付き合ってくださいませ」
若造は「不幸だ」などとほざきましたが知ったこっちゃありません。
さて、お姉様との事は少し時間を置くとして、
ミコトちゃんの親の事も本人が目を覚まさない始まりませんし、
今はミコトちゃんの頭を撫でる事で起こる、
この何とも言えない穏やかな気持ちを満喫するとしょうか。


白井黒子編〜終〜
550娘ネタ:2009/02/26(木) 14:52:02 ID:1b4981U5
おまけ








「さっそくだが、名前を教えてくれるかにゃー?」
「上条ミコトです。5才です」
「おぉ、よくできました。
ちなみにミコトちゃんの名前は、
何か理由が有って付けられたのかい?」
「えっとね、パパとママの大切な人からもらったって聞いてます。」
「まぁ、予想通りか。
じゃあ、今度はそのパパとママの事を教えてくれ」
「うん。パパとママはすごく仲良しです。
朝起きたらチュウをして、朝ごはんを食べながらチュウをして、
行ってきますのチュウをして、お帰りなさいのチュウをして、
晩ごはん食べながらチュウをして、お風呂でチュウをして、
おやすみなさいのチュウをするんです」
「ほほう。そりゃあ、とっても仲良しなパパとママだ。
他にも二人が仲良しな事が分かるエピソードがあったら教えてほしいんだが」
「えっと、寝る時大きなベットで私を間に挟んでパパとママと三人で寝ます。
それでおやすみなさいして暫くすると、
いつの間にか二人共、裸になって抱き合ってたりします。
そういう時は暑くて寝苦しくなるので、ちょっと困ります」
「なんとも大胆な夫婦だぜぃ。
これで質問は終了だ。協力してくれてありがとうよ」
「えー、もう終わりですか?
他にも休日だとお昼から夜中にするようなことしたり、
それを私に見つかったら、逆に近くで見せてくれて、
仲間に混「ストップ!」たり、
ママが凄「だから、ストップ!」うだから、
パパに私も「カメラ止めろ!」て頼んだら―――
551名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 14:52:57 ID:1b4981U5
以上です
552名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 15:08:49 ID:RvdxgAru
カオスが増してきてるぜ!
未来に美琴にいったい何があったんだ
あと娘になにしてんだこの夫婦ww
553名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 16:10:19 ID:cd+b1Dpy
prrrrrr、prrrrrrrガチャッ
「はいもしもし上条でーす」
と、上条 当麻宅の据え置き電話に出たのは、茶髪のセミロングヘア、驚くべき巨乳の少女、上条 愛子。
彼女は片方の手で自分と似た容姿の少女、上条 マナと遊びながら受話器に耳を傾ける。
「え?はい、うちは上条 当麻の家ですけど、って答えてみたり。はい?ナニさんですか?はい、はい」
発達しまくった肢体と比べれば、若干子供っぽい口調の愛子を、上条 当麻はじっと見ていた。
「(…………自分の家にいる女の子が自分の代わりに「はい上条です」って電話に出るシチュ、すげえよくね?)」
とか、すごくマニアックで賛同し辛いことを考えながら。
「はーい、お待ちしてまーす」
がちゃり。
そうこうしている内に、愛子が通話を終えたようだ。そのままきゃいきゃいとマナに懐かれている。
「あー、えーと、愛子?今の電話って誰からだった?」
たずねて見る。
愛子は「ぅ、若いお父さんから名前で呼ばれた……」と嬉しそうに顔を赤らめつつ、
「えぇと、女の人が物凄い剣幕でよく分からないことを言ってた、って思い出してみる。よく分からなかったけど、とりあえずうちに来るらしいよ?って伝えてみる」
「女の人?物凄い剣幕?うちに?………………誰だ?」
この場合の「誰だ?」は、心当たりが無いからか、心当たりが有りすぎるからか、判断が難しい。
「他に特徴とか、分からなかったか?」
重ねて訊いてみると、マナをその柔らかそうな胸に抱いた愛子はんー、と一考。やがてぱあと笑顔を作り、言う。

「CV:伊藤 静だったよ、ってヒントを出してみる」

「神裂くるうううううううううううあああああああああああ!!!」
絶叫。
やばい。まじやばい。
神裂 火織が。物凄い剣幕で。うちに。
凄まじく死亡フラグ臭い。
どうしようどうしようと慌てふためく上条。それをきょとんと見ている愛子とマナ。
と言うか、愛子の方はむしろ「お父さんったらまーた女性関係のトラブル?」とでも言いたげな目をしている。

ピンポーン。

その時、玄関から聞こえる慎ましいチャイムが一つ。
「あ、はーい」
「待ちなさい!」
と、立とうとする愛子の肩を上条さんがガシィと掴む。
そのままトスンと無理やり座らせる。揺れた。
「………………俺が行ってくる」
「……えーと、お父さんは何で来客一つでそんな死を覚悟した表情をするのかな、って問いかけてみたり」
苦笑いの愛子に背を向け、上条 当麻は往く。
ドアノブに手を掛け、その向こうに待ち構えているであろう聖人の阿修羅すら凌駕する形相を幻視しつつ、ドアを、開ける――!

「お父様!」

……知らない子が、そこにいた。
554名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 16:11:39 ID:cd+b1Dpy
父様。
上条をそう呼んだ少女は、背も低めの150cm前半と言った所。
ジーンズに包まれた脚も驚く程細く、すらりと長い。
……そのジーンズの右側は、脚の付け根の辺りでバッサリと切られていて、真っ白な太ももが覗いていた。。
シンプルなTシャツを下から押し上げるふくらみは、些か自己主張の足りていないようにも見える。
……そのTシャツは、裾を絞って結んであり、可愛らしいおへそが覗いていた。
髪の毛は長い。そのままにすれば膝裏、くるぶしまでは届きそうな長い黒髪を、侍のようなポニーテールに結い上げていた。
幼い面影を残しつつも凛とした顔立ち、感動に潤んだ瞳、紅潮した頬、何かを堪えるようにきっと結ばれた唇。
とんでもない美少女が、上条 当麻を「父様」と呼んだ。
「ぅ、え……ぁ……?」
涙目美少女に上目遣いで熱く見つめられ、しどろもどろとする上条。
そして、気付く。
その美少女が、背負っているものの存在を。
どうして今の今まで気付かなかったのだろう、彼女は――日本刀を持っていた。
しかも、上条はそれに見覚えがあった。
2mを越す長い刀――それは紛れも無く、神裂 火織の七天七刀だった。
愕然とする上条。後ろからはなんだなんだと愛子とマナまで顔を出してきた。

そんな時。

「火澄っ!一人で行っては危な……ぃ……」

やってきたのは、神裂 火織その人であった。
慌てた様子で姿を見せた神裂は、その視界に上条を認め、その途端言葉も出せず、油が切れたように動きを鈍らせた。
「母様っ!」
火澄と呼ばれた美少女が歓喜の色濃い声を出した。
背中の七天七刀をガチャガチャ鳴らして、神裂の腕を取る。
「この方が私の父様です、母様!」
嬉しそうに、心から嬉しそうに、上条を指差す火澄。
「――」
絶句。上条は絶句。それは神裂も一緒だ。お互いにギシギシと硬い動きで視線を通わせた。
そこに、愛子がひょいと首を突っ込む。
「とりあえず……玄関で立ち話もあれだから、奥にどうぞ?ってお招きしてみる」
火澄はその誘いに乗り、上条に礼儀正しく一礼をしてから部屋の奥へ入っていった。
残されたのは上条と神裂。
長い長い沈黙。
上条は冷汗三斗と言った具合だし、神裂は茹蛸の顔に涙目で小刻みに震えている。
気まずい気まずい沈黙。
やがて、神裂が口を開く。

「……………………………………………………責任、取ってください」

不幸だーっ、と、上条 当麻の叫びが響いた。




ノリで書いたのでノリで投下。>>551にはすまんと思っている。
神裂 火織ねーちんの娘ってことで上条 火澄とかどうだろう?
面倒なので続きはポイしちゃうけど、母親に似ず背は低め、胸は小さめだけど歳は18とか。
年下である愛子のワガママボディを羨んだり、上条さんにねーちんと見比べられて泣きべそかいちゃったり。
とりあえず>>412の書く愛子ちゃん可愛すぎ。真似できなかったっていうか禁書の二次創作がすげー久しぶりでお見苦しいことに。では。
555名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 17:10:14 ID:64O3wIYs
>>551
黒子でこんなに書ける貴方に G〜J〜!
スルーが似合う美琴さんにも、>>542の様な優しさを分けてあげて下さい
>>554
最後のコメント見るまで、違う書き手だと気付きませんでした
そして・・・何、この面白設定は?・・・・・・生殺しですか?

美琴の子供ねぇ・・・・・・・・はっ!?
一瞬だが変な電波が飛び去った様な・・・これは・・・(ふ・た・ご)・・・?
556名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 17:36:03 ID:MOkh2VzG
GJとしか俺の口からは言えないんだ!
誰か俺の代わりにあいつに......あいつに..........!!
557318:2009/02/26(木) 17:49:09 ID:O11NbMPk
PCをチェンジしてまた投下
俺の仕事? 仕事中にこんなもんが書けて投稿できる
ヒント:社内インフラと無関係な検証用回線を複数かんりしていふぉえふぉけfk

暴走するヒロインは最強のサブヒロインコンビ神崎と五和に押さえつけられ
今は姫神と五和の作った料理でおとなしくなっている。
娘達も一緒に食事中だ。
上条はふと姫神の娘のほっぺたにご飯粒がついてるのが見えたので取ってやる。
少しおどろいてからにっこり笑いつぶやく少女。
「やっぱり。パパはパパだ。いつもとおんなじことをしてくれる・・・」

他の娘達は羨ましそうだ。
・・・何を思ったかインデックスはご飯粒を顔中に貼り付け始めた。

「でもね、パパは誰にでも優しいんだよね・・・」
誰かがぼそっとこぼす。
「友達のミキちゃんにも・・・そのママにも。 この前二人でチョコもって来てたし」
「・・・うちもね 学校の先生がね 私の所にはいつもお父さんのいる日曜日に家庭訪問に来るの」
「スイミングの先生が。パパにクッキー焼いて持ってきてた。」

「未来の。私に同情する。」
「・・・上条当麻、お前という男は・・・(カチ 日本刀の鯉口の外れる音)」
「死ね外道」
「・・・・・・(カチャカチャ フリウリスピア組みたて中)」
「とうまって、例え娘ができてどの世界のどの時代にいても、とうまでとうまなんだねっ!」

集中する殺気のこもった複数の視線。
上条は思った。
ああ、平行世界の未来の自分の不幸の片鱗を垣間見た気がすると。












558名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 17:56:15 ID:5UkXtW2o
何この神ラッシュw
しかし美琴たんとインデックスたんの娘不在ww

娘達最高っすね!!
みんなGJ!!

よければオルソラやオリアナさんの娘も見てみたかったり
559名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 17:56:17 ID:qujDWLjY
>>557 GJです。まあ、周りにばれないよう気をつけてくださいまし。
何故だろう、上条さんは不幸なはずなのに全く同情する気になれないのは。
あと、神崎ではなく神裂ですよ。
560318:2009/02/26(木) 18:03:55 ID:O11NbMPk
イギリス組はね
オルソラ娘→中国の工業地帯の河川もびっくりの毒をさらっと吐く美少女
ルチア娘→見た目と年がルチアそっくり でもすごい甘えん坊
アンジェレネ娘→神崎並のナイスバディの20才くらいのイケイケ
シェリー娘→無茶苦茶すなおでかわいい3歳くらいの女の子 なまえはエリスかな?

自分はこんな感じかな
あとあくまで自分のはシチュエーションっていうか思いつきなので皆さんの
細かい描写SSを心よりお待ちしてます。
設定なんて個人の思いつきでおkでしょう?
だってSSだもん。

561名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:15:04 ID:mywOXDFn
「またも」現れた小さな女の子。
やけに親しく話しかけてくるその所作に当麻は戦々恐々し、周囲の女性たちの眦はつり上がる一方。
爆発する、誰もがそう覚悟したその時、件の少女の口が開く。
「はじめまして、とうまおにいちゃん」
……その日、上条刀夜は忘れられない夜を過ごしたという。
562娘ネタ番外・黄泉川&芳川編1 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/26(木) 18:16:31 ID:fN8Mp/Wg
取り合えず娘ネタGJ!
と言うわけで私は、番外をひとつ貰っておきます。


娘ネタ番外・黄泉川&芳川編



 夜の学園都市を一台の車が猛スピードで駆け抜ける。
「で愛穂、何で私まで呼ばれたのかしら?」
 車のドアガラスに映る芳川の顔は心なしか不機嫌そうに見えた。
 そんな心情など汲む気も無いように黄泉川は、
「私が知るわけ無いじゃんよ。上からの連絡、よっと」
「きゃっ!」
 黄泉川が乱暴にハンドルを切ったので芳川は体を支える暇も無くドアに押し付けられる。
 しかしそんな状態の芳川をさらっと無視して、
「で貴女を連れてけって言われたじゃん」
 と黄泉川は何事もなかったように話を続けた。
 しかし芳川も黙ってやられっぱなしではいられないと髪をかき上げながら、
「もっと丁寧に運転しなさいって――」
 しかし苦情の言葉は、
「お、目標発見じゃーん」
 黄泉川の暴挙とも言える急ブレーキで中断された。
「きゃっ!」
 再びの芳川の悲鳴。
 しかし、そんなものはお構い無しに黄泉川はエンジンをそのままに車のドアを開けると外に出た。
 何度言えば判るのよこの馬鹿乳女は、と芳川がため息混じりに言ったのが聞こえたが、後でとっちめる事にして今は無視しておく事にした。
 そして車のライトに照らし出されて硬直する小さな影に向かって、
「そこのお譲ちゃんたち待つじゃんよ。悪いけどお姉さんたちに付いて来るじゃん」
 と言った所で
「あ、眩しかった? めんごめんご〜」
 開いたままのドア越しに室内に手を突っ込んで、ライトをスモールに切り替えた。
 そして車の前に回りこんで話しかけようとした所で、
「お、母さん?」
 二人の少女の内、背が高い方の子の呟きに、
「「へ?」」
 黄泉川も、後から降りてきた芳川もらしからぬ間抜けた声を上げた。
 そんな
「やっぱりお母さんじゃーん!」
 背が高い方の女の子が黄泉川に抱き付いた。
「「え〜!?」」
 抱きつかれた黄泉川と、芳川は素っ頓狂な声を上げる。そして、
「やっぱりその胸って出産経験で――」
 淡々とそんな事を口にする芳川に黄泉川は、
「ち、違う、違ーう、私はまだ経験なんてないじゃんよー」
 慌てて否定する黄泉川に、
「え? 愛穂って、まさか、ヴァ――」
「ス、ススス、ストォォォップ!! それ以上はお子様の前じゃ駄目じゃんよ」
 黄泉川は慌てて芳川の話を中断する。
563娘ネタ番外・黄泉川&芳川編2 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/26(木) 18:17:22 ID:fN8Mp/Wg
「ねェかずほちゃん、ゆりのお母さ――」
 そんな騒ぎの中、1人取り残された少女が寂しそうに3人の輪の中に呼びかけようとして、
「?」
 芳川と目が合った。
 少女の瞳が見る間に大きく見開かれ、自然と芳川の頬が小さく引き攣った。
「お母さァん!」
「「え〜!?」」
 素っ頓狂な叫び声再び。
 黄泉川は少女を抱きしめつつもここぞとばかりに
「芳川、貴女こそ子持ちって、相手誰じゃんよー」
「え、何言ってるの? 私は貴女と違って身持ちが堅いのよ。そんな事あるわけ無いじゃない」
 こちらも少女を抱きしめつつ、芳川は慌てず切って返す。
 そして腕の中にいる少女に優しく微笑み掛けると、
「えっと、ゆりちゃんだったかしら?」
「なァに、お母さァん?」
 元々小学校教師を目指していた為か、はたまた母性が目覚めたのか、「お母さん」と言う言葉に内心グラッと来たが、
「あはは、えっとね、お父さんの名前言える?」
 芳川は何とか平静を保ってそれだけは言えた。すると、
「お父さァん? えっとねェ、あくせられェた!」
「「……」」
 黄泉川と芳川の知るある少年の名前に2人は沈黙する。
「そう! かずほのお父さんと同じなまえじゃんねー。お母さん、これって『異母兄弟』って言うんでしょ? あ、でもこの場合は『異母姉妹』じゃんねー」
 そこに黄泉川に抱きしめられていた少女・かずほがメガトン級の爆弾を投下した。
「「!!」」
 黄泉川と芳川の体がビクンと跳ね上がり、キッとお互いを見据えると、
「「貴女、未成年相手に何したの(じゃん)!!」」
 大声で一言ののしりあうと、ふぅーと、2人は火でも噴きそうなため息をつく。
 そして芳川は、今のやり取りで怯える少女・ゆりに「ごめんね」と謝ると、
「と、取り合えず落ち着きましょう。愛穂、貴女何て言われてここに来たの?」
「え? 『少女2名の父親の名前を確認の上保護する事』だったじゃん」
「(で、この自称『私の娘』は一体何なの? こんな研究に加担した覚えは無いわ)」
 芳川は子供たちに気を使ってその部分は小声で話したのだが、子供たちには聞こえたようで、
「『いちじのきのまよい』ってお母さんはいつも言ってたじゃん」
 とかずほが言うと、
「ゆりのお母さんも言ってたァ。後ね『でもこうかいしてないわ』って」
 相槌を入れて、2人は顔を見合わせつとにっこり微笑んで、
「「ねー」」
 と楽しそうに言った。その姿はまるで本当の姉妹の様である。
 今、2人の心の中には、昔流行った某アニメの主人公の台詞が木霊する。
(逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、……)
 黄泉川と芳川は再び見詰め合う。
「愛穂」
「芳川」
 その瞳の奥には炎が見えた気がした。
「集合場所に向かうじゃん」
 黄泉川の運転する車は、後部座席に芳川を挟んでかずほとゆりを乗せて、一路少女たちを保護する場所に向かった。


564娘ネタ番外・黄泉川&芳川編2 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/26(木) 18:19:30 ID:fN8Mp/Wg

――番外・その後――

 そこはまさに子供達の海と化していた。
「どうなってるじゃん!?」
 現状を見て黄泉川は素っ頓狂な声を上げる。
 そこに、金髪、サングラス、アロハシャツと言う目立ついでたちの男が近づいてきた。
「にゃー、黄泉川先生。ご苦労様ですたい」
「ん、土御門? 君はここでなにしてるじゃん?」
 自分の学校の生徒を見て驚く。黄泉川の記憶では彼はただの一般生徒のはずだが。
 そんな黄泉川の疑問に答えるように土御門は、
「いやー、ちょっと学校を休みすぎたんで、単位を免除してもらうのに、ここでボランティア活動ですにゃー」
 そして名簿をぺらぺらめくりながら、
「で、先生、『旦那さん』は誰ですかにゃー?」
「「だ、旦那って!?」」
 黄泉川と芳川は、本日何度目か判らない素っ頓狂な声を上げる。
 そんな2人の疑問に答えるかのように土御門はボールペンを振りながら、
「今回の件て、子供達が自称誰かの『娘』を名乗ってるにゃー。で迎えに行かされるのは『父親』か『母親』って事になってるにゃー」
 土御門のサングラスがキラリと光る。
「と言うことは先生とそっちの人が迎えに行ったんなら、俺の勘違いじゃなければ2人は『母親』って事になるにゃー」
 違いますか と、土御門はペンを立ててそう言った。
「で、先生、2人の『旦那さん』は誰ですかにゃー?」
 それに答えたのは、かずほとゆりだった。
「「あくせられェた」」
 その瞬間、子供達の海の中から見慣れた白い頭がビコンと持ち上がる。
 その頭がギギギと錆付いた機械のように回転して、赤い双眸が黄泉川と芳川を捕らえた。
 2人には見えた、ひくひくっと引き攣る一方通行(アクセラレータ)の口元が。
 すると、一方通行(アクセラレータ)はひゅーっと力なく子供達の海に消えて行った。
 そこからは「お父さん」だの「お母さん」だの「パパ」だの「ママ」だの、世の日本の親を呼ぶ時の代名詞が飛び交う。
 その時2人は思った。
(あの子の方が大変だ(じゃん))


以上。
誰もやらないと思ったからやらせてもらいました。
今日は楽しいねぇ。
565名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:25:37 ID:Atrjs0e3
火澄やべぇw
18ってことはねーちんと同い年か…
聖人は遺伝じゃないからさすがにそこまで強くないかな?
566名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:25:45 ID:TYsGr2/1
お前らいい加減にしろ
GJ過ぎて困るわ
567名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:25:48 ID:I8XKQKce
連番間違い&>>561と投下被った!?

ごめーん!!
568名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:26:46 ID:qujDWLjY
GJです。
娘さんたちよりも黄泉川先生のほうがかわいいと思ったのは秘密だ。
569318:2009/02/26(木) 18:27:05 ID:O11NbMPk
>>559
神裂の間違い指定ありがとう
>>562
GJ!それ自分も考えたんだけど、ただでさえ登場人物過剰で
収集不可能になる可能性高いから自分は「上条さんの娘」
の縛りだけは守ろうかなと

あと自分はミサカ妹娘は御坂へのトドメに残しています

570名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:31:44 ID:5UkXtW2o
ゆりの喋り方は父親譲りなのねw
GJ!!
571名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 18:38:30 ID:fN8Mp/Wg
>>569
あら、そうでしたか。
お先に頂きました。ありがとう。

私はこれで娘からは引っ込んでワクテカ組に加わりますわ。
でわ。
572318:2009/02/26(木) 19:17:34 ID:O11NbMPk
またPCを変わってレス
部内の検証用PCを放浪中

>>554
おくれましたがGJ!
神裂ファンとしては是非続きお願いしたいです


>>571
そんなこといわずにもっと書いてください
自分も時間と文章力がゼロに等しいので


さあこれから会議の資料作りだw
573名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 19:19:54 ID:F9SraIDz
ぜんぶGJ!!!
もう笑いがとまらんwww
574571:2009/02/26(木) 19:37:37 ID:Wrx99vjE
>>572
携帯にジョブチェンジ!

あと何か残ってますかねぇ〜


「やっほー美琴おねえちゃーん! あれ? 美琴お姉ちゃんちっちゃいわねー」
これかっ!
575名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 20:20:33 ID:1b4981U5
大落ちを先にもってきて申し訳ないが
美琴救済



タイムスリップって存在するんだ。
そう気付いたのは、街頭テレビで
亡くなったはずの芸能人が当たり前に出てたから。
コンビニでスポーツ新聞を買って、西暦を確認すれば、自分が生まれる前。
それどころか、両親が学生だっただろう年代。
戻りすぎよ。
出来ることなら両親を頼りたいけど、いい大人が学生を頼るなんて頂けない。
父さんと母さんの事だから、困ってると知れば、
誰だろうと親身になってくれるだろうが、だからこそだ。
ここが学園都市である以上、
既に私は不法侵入者としてマークされているはず。
今、両親と接触すれば関係者だと疑われてしまう。
幸い所持金は贅沢しなければ、1ヶ月は余裕で過ごせる額がある。
2人に関わらない事を最優先に、
タイムスリップしてしまった原因を探るとしよう。

学園都市に降り立った娘の1人。
彼女が両親から受け継いだ、何でも1人で抱え込む癖を存分に発揮した性で、
彼女の母親がとても苦しむ事になるとは、彼女は気付かなかった。

「あんたは何人の女を孕せたら気がすむのよ!
(なんで、私の子供だけ現れないのよ)」
576名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 20:52:31 ID:j7nntKg/
美琴と娘のバトルもみたいな
577名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 20:56:33 ID:a8m4pOoY
それに板ばさみ(物理的に)される当麻・・・と

「し、幸せだけど・・・不幸だぁぁぁぁ!!」
578名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 21:07:42 ID:qujDWLjY
>>577
板は板でも洗濯板(少なくとも片方は)ですね、わかります。
579名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 21:42:20 ID:j7nntKg/
>>578
あぁ母親の方か…
580名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 21:48:59 ID:5UkXtW2o
インデックスの娘はエンゼルフォール時見たいな感じだと思うんだ

「お腹すいたかも〜あの家に行けばお父さんに会える気がするんだよ〜…あ、イカスミパスタ〜おいしそうかも〜」

上条宅に辿り着けず

上条宅では
「私の娘がいないなんて不公平かも!!当麻、早く子作r」

神裂&五和
「させねーよ!!」
581318:2009/02/26(木) 22:09:42 ID:O11NbMPk
休憩で投下

シチュ5「夜の争奪戦1」

「にしても、次から次にカミやんも大変だにゃ〜」
と全く大変じゃなさそうに土御門がつぶやく
「今回はヘビー中のヘビーですよ、別次元のしかも別時間からそれぞれ娘が来たんですから
さすがの上条さんもまいっちんぐって感じです・・・トホホ。」

「でもよかったにゃー 別次元、平行世界の子供で。
 もしこの次元の未来からあれだけの娘が来たって話になったら
 今ごろカミやんはネーちんの刀の錆だにゃ」

寒気のする事をさらりと言われた。

「今の所はカミやんがフラグを立てた相手、それもその相手がそれなりの好意基準を満たすと
 その相手とカミやんのお子さまがひょっこり出てくる仕組みみたいだにゃー」

「好意基準?」

「ズバリ!『カミやんと明るい家庭を持ちたい』とおもうことだにゃー」
上条の飲んでいたコーヒーがどこぞのプロレスラーの毒霧よろしく吹き出た。

「何をいまさらおどろくにゃー まあこれでニブちんのカミやンも少しはわかったにゃ
 自分がどれだけも・て・て・る・か・が・」

セリフの最後はヘッドロックだった

「さて、ついたにゃ。ここが新築の学研都市の職員僚(予定)だにゃ。しばらくここで親子みんなでくらしてくれにゃ」
カギの束を上条に渡して去っていく土御門。

そして、去り際に一言
「ああ、もし舞夏の子供が出てきたらその時は遠慮なくカミやんを消しに行くからよろしくにゃ」
582名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:14:43 ID:KxlZcHMP
いいよいいよー
最近の娘ネタラッシュの活力はすばらしい
583名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:16:09 ID:3/FIOtZ5
ここで舞夏の子供が登場、さらに土御門に対して「ぱぱー」と言った場合、上条に向けられる視線と土御門に向けられる視線は、どちらがより冷たいだろうか。
584名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:18:48 ID:a8m4pOoY
もしも舞夏娘が当麻に向かって「パパー」なんて言ったら、即瞬獄殺なんだぜい
585名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:19:21 ID:gxNizyiF
だめだ。 何度読み返しても>>530の状況がよく分からない
586名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:23:23 ID:AZox3EVJ
>>585
ふた○りっ娘な風斬がインデックスを孕ませました、ってことだろ
587586:2009/02/26(木) 22:25:00 ID:AZox3EVJ
途中で送信orz

とうか→当麻の子
きんか→禁書の子
かと思われ。
588名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:29:29 ID:eeq0W9AB
乙姫の子供を忘れるなんて……
589名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:44:23 ID:qujDWLjY
>>588
ハードル高くね?
竜神さんちじゃなくて竜宮さんちの乙姫さんなら子沢山だろうけど。
……分かる人いる?
590名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:45:51 ID:eipHsdVD
おっぱいと背中を間違えるようなキャラはこっちもいるな
591名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:49:56 ID:gxNizyiF
>>586
アニメしか見ていないけど
そういうキャラなのかー、風斬。
592別のをちょっと改変してみた:2009/02/26(木) 22:58:27 ID:Wlbsue3P
ここは人里はなれた山中にある某研究所、御坂美琴はシスターズの調整のために必要という口実のもと騙されてここにつれてこられていた……

研究所の朝は早い。

この研究所の朝は美琴のアエギ声と男達の荒い息遣いではじまる。
日は昇り始めたばかりだというのに美琴のお口には朝勃ちしたチソポが早くもねじ込まれている。
朝勃ちタイムのはじまりだ。

「今日は俺が一番乗りだな、徹夜明けの疲れマラをしっかりしゃぶってや、美琴ちゃん」

美琴のオマソコはすかさず潤いをおびケツマソコは淫らな期待に充血し始める。
続けて次の男達が前と後ろから同時に挿入すると美琴の前後の穴はチソポを締め付けて離さない、マサにフル回転だ。

「食いちぎられそうだぜ、おい上と前後ろ三つ同時に発射といこうぜ! 美琴ちゃん、三穴同時多発中出しだからしっかり受け止めてや!」

すっかり公衆便女が板についた美琴、嫌がって泣き叫んだ昔が嘘のようだ。
助けを求め泣きながら当麻の名を呼び続けた面影はもう残っては居ない。
無理やり破られて失神し出血した処女膜も今ではチソポを包み込んで離さない淫ら肉ヒダに変わった。
マサに公衆便女、淫らな雌犬という言葉がぴったりな美琴である。

「ほら、美琴ちゃんもっと腰使って! あと十何人も順番待ちだよ!」

研究所に男子職員は数十人、彼ら全員の性欲のハケ口が公衆便女の美琴である。
ただひとりの公衆便女として美琴は日夜彼ら全員の性欲を受け止める。

「美琴ちゃん、顔がいい? それともお口? じゃぁ口に出すから全部呑むんだよ!」

朝は時間との戦いだ。朝勃ちがおさまる前にみんなをイかせなければならない。
上も前も後ろも三つの穴は常にフル回転だ、忙しい時にはパイズリや両手でしごいて本数をこなす。
最高記録は右の脇の下までつかった「同時に六本」だ。
今度は左の脇も使う「同時に七本」にチャレンジしたいという御坂美琴、正に公衆便女にぴったりな乱れっぷりだ。

…その頃当麻たちは……

「ミサカ最近みないね…」
「あぁビリビリね、そういや最近あわないな」
「学校にもきてないんだって」
「今度シスターズにでも聞いてみるか」
「とうまーそれよりおなかすいた」

593名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 23:01:35 ID:ZwAiXvQr
ぼちぼちランベス女子寮組の子供たちも見てみたいかも。
594名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 23:15:12 ID:Wrx99vjE
>>581
GJ
終りも近いのかなー?
595名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 23:15:38 ID:FmbuYSuO
注意書きくらい欲しかった・・・
そろそろテンプレ考えるべきじゃないか?
596名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 23:39:51 ID:/aU9oPnZ
「当麻! 私の子供が未だに出てないってどういう事?」
「インデックスさん、何故に上条さんに対してそんなに怒ってるんですか?」
「其処まで気づかないってど・れ・だ・け気付かないの!」
「インデックス!押し倒すな。ちょっやめろ〜」
・・・・・
・・・・
・・・
・・

「これで既成事実は出来たね。あ・な・た」
「不、不幸だぁ〜」





一応保守
597名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 00:13:06 ID:G0PKl8bC
>>592
GJ
ただそういうの苦手な人もいると思うから
>>595の言うように次からは注意書きすることを勧める
598名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 00:15:36 ID:L1RtEuzR
保守ネタ。

ある嵐の夜、落雷と共に御坂美琴の元に現れた一人の赤ん坊。

正体不明、両親不明の乳児を白井黒子と一緒に必死であやしていると
赤ちゃんと一緒に降ってきたコンパクトから人の声が聞こえる。
なんと、コンパクトの声の主は未来の美琴で、赤ちゃんは未来の美琴の娘だったのです!

 ママは中学2年生 第一話 「赤ちゃんが降ってきた! The_baby_fell_from_the_future!」


続かない。
娘ネタから美琴&娘>ビリビリ>雷>back to the>タイムスリップ>ママ4の連想で。
599名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 00:40:30 ID:NyxnLTzb
「ジャマするぜ、クソ親父」
 上条当麻はドアを開けた瞬間、いきなり目の前の少年とも少女ともつかないゆったりとした腹を着た十歳くらいの子供にクソ親父呼ばわりされた。
 血の色をそのまま透かした緋色の目。どこまでも、透き通るように、人工的とも思える程に白い肌と髪。その子供の外見は生まれつき色素を生成出来ないアルビノのもので、誰かを彷彿とさせるものだった。
「えー、もしかしなくても」
「忌々しい事に、テメーのガキだよ」
 やっぱりかー! と叫び上条は頭を抱えた。
 今現在上条の心の中を占めているのは彼の部屋の人口密度を上げている女性陣の殺気がまた増すのだろうか、という恐怖。
 帯電して、そろそろ周囲がショートしそうな御坂。
 歯をカチカチ鳴らせているインデックス。
 今にも鞘から刀を解き放ちそうな神裂。
 虚ろな目のまま何か呟きつつフリウリスピアをいじっている五和。
 普通の人間なら雰囲気だけで死んでもおかしくない。
 それに加えて小萌、白井、吹寄、御坂妹10032号、初春、佐天、及びその子供(しかも父親は全員同じで上条)の冷たい、浮気性の夫(父親)を責めるような視線がくる。
 常人なら精神が保たないこと請け合いだ。
 因みに最初の五人が凶暴化しているのは自分と上条の子供が現れないからなのだがそれには全く気付いていない、それが上条クオリティ。
「……取り敢えず上がれよ」
 いつまでも頭を抱えてばかりではどうしようもないため、部屋の人口密度が凄まじい事になっているのを気にしながらも、ひとまず部屋に招き入れる事にした。



 上条の予想通り、部屋の殺気はさらに増えた、多分小動物くらいなら死ねるだろう。
 人口密度が凄まじく高いため上条に向けて全包囲から殺気と冷たい視線が降り注ぐ、呪詛のような言葉まで聞こえる。
 上条は出来る限りそれを気にしないようにしながら、というか気にしたら精神が崩壊するから必死に意識から振り払いながら、目の前に座っている自分の子供に話しかけていた。
「あー、先ず聞いておきたいんだけど、お前の名前と母親は?」
「俺の名前は上条牡丹、母親は上条百合子、っても殆どの奴は本名じゃなくてアクセラレータって呼ぶけどな」
 もう何が起きても驚かないだろうと高を括っていた上条は、この日一番の驚愕に襲われ、脳がフリーズした。
600名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 00:41:37 ID:NyxnLTzb
 しかし、度重なる衝撃で耐性が出来ていた脳は直ぐさま再起動し、状況を整理、再び言葉を発せるまで回復した。
「一方、通行って、おん、な、だっ、たのか?」
「そーだよ、ンなことにも気付かなかったのかクソ親父」
 牡丹の侮蔑の視線が上条に向けられる、上条は目を逸すと他のもっとキツい視線とぶつかるので躱すこともできず、真正面からそれを受けている。
「一応言っとくが俺も女だからな」
「そ、そうなのか」
 そろそろ視線に耐えられなくなっていた上条は話題が変わったことに少し安堵した。
「ところでよォ、そろそろ本題に入っていいか?」
「本題?」
「あァ、俺にはここでちゃんとした目的があンだよ」
 そう言うと、おもむろに立ち上がり、上半身を覆っていた服を脱ぎ捨てた。
「おい、いきなりな……に、を……し」
 それを止めようとした上条の目に衝撃の事実が写り込む。
 少女らしい滑らかな身体つき、但しゆったりとした服の上からでは分からなかったが、腹部だけが膨れている。
 その場にいた人間の頭の中に『妊娠』という単語が去来した。
「俺の目的はなァ……」
 あまりの衝撃に誰もが動けず、言葉も発せないなかで牡丹だけが言葉を紡ぐ。
 上条は果てしなく嫌な予感がしていた、今まで幾度となく体験してきた死の予感だ、しかも今までで最大のもの。
「散々浮気してお袋泣かせた挙句に、自分の娘にまで手だして孕ませたテメーをブっ飛ばしに着たんだよ!」
 言葉と同時に上条の頭部に衝撃、牡丹の蹴りによるものだ。
 しかし上条は衝撃につぐ衝撃で、もはや思考が停止状態になり痛みも何も感じ無かった。
 ただ。
 コインを取り出しながら立ち上がる御坂と、歯をぎらつかせて飛び掛かるインデックスと、刀を抜いた神裂と、虚ろな目のままフリウリスピアを構えた五和と流石にキレたらしい他の母子を見て。
(今日が、命日か)
 とだけ浮かび。
 やがて、考えることを止めた。
601名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 00:44:39 ID:NyxnLTzb
悪ノリと勢いでやった、後悔も反省もしている。
ただこれだけは言える。
上条さんなら娘にだって余裕でフラグを立てられる筈だ!
……性教育もまだ完結させてないのに何をやっているんだ、俺は。
602318:2009/02/27(金) 01:20:47 ID:EnwGw3IB
>>594
終わり? 妄想は始まったばかりだぜい
明日は朝礼と会議があるからこれ投下して家かえって寝るノ
シチュ5「夜の争奪戦2」
さて、インデックス、神裂、五和、姫神、吹寄と娘達を借りの住居に
招き入れた上条ちんは明日からの予定を立てていた。
まだいるであろう都市内の子供たちの捜索とイギリスから来る母親候補とその娘たちの
お出迎え・・・神裂いわく
「安心してください子供を入れて12名ほどだそうです。私は軽くその2〜3倍を予想していたのですが・・・」
ここでもちろん姫神や吹寄の『なぜシスターの集団相手に・・・』という冷たい視線が飛んでくるのは当たり前である。
「ふぅ。この都市内の数を合わせると。一体どこまで?」
姫神が余計な心配をしてくれる。

ここで一番年下の神裂の娘が一言引き金を発した。
「きょうはね・・・おとうさんといっしょにねてもいい?」
吹寄の娘と姫神の娘はキッと睨見合いをしてうなずくと
「「わたしもっ!!」」と
みごとなハーモニーでさけんで上条の両手をそれぞれつかむ。
五和の子はすでに上条の後ろに回りこんでシャツを掴んでいた。


そのときは、何気ない幼女の一言がグダグダの上条争奪戦開幕のファンファーレになるとは
そこにいるだれもが思わなかった。











603名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 02:38:01 ID:f40NK+o+
GJ!


さっきから笑いすぎて腹がいてぇwwwwwwwww
604名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 02:50:40 ID:gltNC8n8
>>602
リクエストした争奪戦を本当に書いて頂けるとは思いませんでしたよww
仕事で真面目な文章を考えてると、むしょうにフザケタ事が書きたくなりますよね
娘ネタの発端である>>318さんには、脳が焼き切れるくらい頑張って欲しいですww
605名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 04:34:38 ID:nHqWkw4w
どいつもこいつもGJだコンチクショーめ

もうすぐ雛祭りなんだよな…
606名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 04:42:51 ID:gltNC8n8
>>575
ちょっと遅レスだけど美琴救済ありがとう
暮れなずむ橋の上でたそがれている美琴と出会う娘
母の素直になれない性格をよく知る娘は・・・
最強電撃母娘タッグによる上条さん捕獲作戦開始・・・
対抗馬はネーちんぐらいか?それとも・・・・・・・(はらぺこシスターなんて知んない)

さっきから変な電波が通り過ぎてるけど、気にせず続きお願いプリーズ
607名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 07:41:27 ID:bVBsT+/Y
>>601 GJ!
百合子さんの泣き顔を見てみたいと思ってしまった俺はちょっと滝修行に逝ってきます
608318:2009/02/27(金) 10:31:56 ID:0iG3wrcV
やっと仕事に一段落が着いた
昨日ここに投下したモノを見て我ながらかなりテンぱってたのが伺える。
いつもおかしい文章がさらにすげーおかしくなってる。

本当は、吹寄と姫神が自分の娘をケルト十字を目印にしたり、健康食品ショップで見つけて
家で見つけたりして家に連れて帰って、自分と上条との未来の娘と判明して、喜びと興奮と不安で
一晩眠れない夜を過ごして、上条の家に連れて行くときにお互いばったり出会って、
二人ともお互い頭とカンがいいから、カマかけあって、「こいつもか・・・」って落胆するところ
も書きたかったんだけどね・・・

じかんが・・・


というわけで誰か書いてください
609名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 10:50:42 ID:LwOKcHvc
>>599
初春と佐天…!?
いっそのこと風紀委員(ジャッジメント)のメガネっ娘と馬耳東風娘にも手ぇ出したらw
徹底することは美徳なのだし
・・・っつうわけで♪

「やっほー!」
ガシッ
「のわっ!んな、ナニよ!」
公園で黄昏てる美琴はいきなり後ろから抱きつかれ頬擦りされた。
見ると其処には自分と同じ年代の、同じ顔の造形で、ほぼ同じ背丈(胸だけはアチラのがたわわにムカッ)の女の子。

(ちょっと、これって!)

待ちに待った…いやいや全く待ってない!…娘?の登場に内心は天にも登る気持ちの御坂美琴は、しかし念には念をと恐る恐る尋ねた。
「ね、ねえアンタってひょっとして」
「ん〜?そうだヨォお姉ちゃん」
(イョッシャーーーッ!!………ん?何でお姉ちゃんなの?母親なんだからママ、ってイヤそんな♪」
両手で頬を押さえてイヤンイヤンな美琴を興味深そうに見ていた御坂娘?は、ニマぁリと小悪魔の笑みを浮かべると矢継ぎばやにのたまった。
「おお、自己紹介がまだだった!私の名前は御坂麻鈴(ますず)でっす、囲碁よろしく♪」
「アレ、籍入れてないの?ワタシたち…ああ入り婿なの?ったくあの馬鹿はもう♪」
「いやいや、流石にモラルちょっち厳しいから籍を入れるわけにはいかんかったとですよ」
「ま、まさかそんなに若い内に!?駄、駄目よやっぱせめて18から」
「(あ〜、だぁから乗り遅れたんだ納得)…だよねえ、一時の気の迷いの筈が百発百中だもんよ。あちきを筆頭に六人ばかりいるんだなコレが」
「のえ、そんなに!?が、頑張ってるのね」
「そうそう、母さんひらきなおっちゃって『目指せ100万人!』なあんて言ってんの」
「はい!?ブッ飛びすぎじゃないワタシ」
「ノンノン、まさか娘が一万人いてぜ〜いんおんなじ種でポコポコ孕んじゃってちゃあねえ、いっそ清々しいというか」
「え?え?」
「お姉ちゃんも大変だよ?親子三代たあっぷり染まっちゃってるからねい」
「え?え?え?」
「さあさ、話はこれぐらいにして会いにいこかね。あの母をして不倫と親子丼に走らせたチェリーボーイに♪」
「え?え?え?え?」

混乱が収まってない美琴の手を引っ張ってグイグイ歩く御坂娘?であったが、
「おお?そこな娘からそこはかとないシンパシー、おお〜い」

「空き缶は、ちゃんと捨てないとママがキョドキョド怯えるんだ」

続かない?
610名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 10:55:15 ID:LwOKcHvc
徹底することは美徳なのですよ・・・ごめんして
611名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 11:40:03 ID:hcysq4V0
まぁ俺からいうのはみんなGJとだけ
612名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 12:17:42 ID:1naMKhiw
ビリビリの甘々エロはまだですか?
全裸で正座もそろそろキツいんですけど。
雪降ってきたし。
613名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 12:35:04 ID:ei/Lv/xZ
>>612

せめて靴下とネクタイだけはしておくんだ。
風邪ひくぞ。

とは言え俺もそろそろ禁断症状が……
614318:2009/02/27(金) 13:08:47 ID:0iG3wrcV
わーい システムでトラブル発生だ〜
つづきは未完かも

それと自分のシチュのアレンジや書き直しをしてくれる
奇特な神作家の方大歓迎です

よろしくおねがいします
615娘ネタ番外・美鈴編1 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/27(金) 13:33:29 ID:izQhEa1I
妹ネタ引き続いているようでGJ!!
もうそろそろ食傷ぎみかしら?
ここで、既に取られてしまったネタを投下する。
先に投下した人許してね。



娘ネタ番外・美鈴編



 御坂美琴はこの時非常にイラついていた。
 何故なら、自分の娘が一向に現れないからだ。
 壁を背にして遠巻きに眺める向こう、そこには沢山の女の子――下は3、4歳くらいから上は20歳前後まで――と、その母親たちの輪が出来ていた。
 その中心に楽しそうにしている上条当麻――実際は終始泣き笑いなのだが美琴ビジョンにはそう見えた――の姿が見える。
(何で、何であそこに私とアイツの娘が居ないのよ!!)
 美琴の体がにわかに電気を帯びると、パリッ、パリッと空気を焼く音が聞こえる。
 本当はあの輪の中に混じって自分の娘が来るのを待つか、見つかったと言う報告を待ちたいのだが、この状態ではあの輪の中に居られないと自ら離れたのだ。
(こぉんのぉぉぉおおお、もし、もし私たちの娘が見つからなかったら……、どうしよう)
 はぁ〜、と美琴がため息をつくと、ぷしゅんと気の抜けた音がして帯電していた電気も消えてしまう。
 そうして浮き沈みをを繰り返している美琴に、
「美琴お姉ちゃーん!!」
 その叫びにふと顔を上げて、声のした方を振り返った美琴が見たのは、女性の胸の谷間だった。
「うひぃ!?」
 たっぷりとボリュームのある胸の谷間に顔を埋めた美琴は、息苦しさと何だか判らない気恥ずかしさでジタバタと暴れるが、
「うぅ〜ん、ちっちゃい美琴お姉ちゃん、かっわいい〜」
 かえってぎゅっと抱きしめられて苦しい思いをしただけだった。
 それでも美琴は、自分を圧殺しようとする胸(きょうき)をがっと鷲掴みにすると、腕立て伏せの要領でぐぐっと体を引き離した。
 そして、自分を抱きしめている不埒者の顔を見ようと、顔を上げた。
「あれ、母、さん?」
 一瞬そう思ったのだが何かが違う。
 しかし、その一瞬の迷いが致命的な結果を招くとは美琴は思わなかっただろう。
 キョトンとした美琴を見つめていた母親に似た巨乳女が「(かわいい)」と小さく言葉を漏らした直後、美琴の唇を奪ったのだ。
 美琴の思考が硬直する。そしてそのまま、数秒、目は見開いたまま時間がゆっくりと流れる。
 美琴の意識は「ちゅ」と音を立てて唇が離れても暫く戻らなかったが、
「あら、美琴ちゃん?」
 と何処からか名前を呼ばれた瞬間、光の速さもかくやと言う素早さで美琴は女から数メートル飛びのいた。
 そして美琴は自分の唇に触れるとわなわなと震えて、
「ア、アアア、アンタぁ、いいい、一体何して……っか、いっぺん死ん――」
 怒りのあまり室内で超電磁砲をぶっ放そうとする美琴に2つの影が動いた。
「ハイ、美琴ちゃんストーップ」
「ふぎゃ!?」
 まず誰かが美琴の背後から、わしっとささやかな胸を鷲掴みにした。
 美琴の手からぽろっとコインが落ちる。
 一方、標的とされていた女性の前には、いつの間にか上条が立っていて、
「おい、御坂ぁー、室内で超電磁砲とかマジやめ――」
 美琴に小言の1つも言おうとしたその時、上条の背後でもじもじしながら百面相をしていた標的女が、
「じ、じゃ、邪魔よっ、このサル」
「――ぶわっ!?」
 標的女は上条の首に両手を添えると力いっぱい引き倒した。
616娘ネタ番外・美鈴編2 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/27(金) 13:35:35 ID:izQhEa1I
 そんな彼女に向かって美鈴はたしなめるように、
「あら、美笛(みふえ)ちゃーん、上条君に乱暴とかしちゃ駄目じゃなーい」
「み、ふ、え?」
 美鈴の呼んだ名前らしきのもを美琴が反芻するかのように口にすると、
「そ、美笛ちゃん、未来から来た美琴ちゃんの妹なんだって」
「ええぇー!! はっ、まさか!?」
 自分の妹と聞いて驚いた美琴だったが、突然声を上げたかと思うと、視線で殺す勢いで上条を見つめながら、
「まさか父親って……」
「たまには若い子ってのもイイわよねえ」
 美鈴のはぐらかすような物言いに美琴は上条に殺気を向けて、
「殺ス」
「ひぃ、御坂さん。未来にある無数のケースの1つを取り上げて死刑宣告されましても、カミジョーさんその判決はお受けできかねますが」
 上条が美琴の剣幕に怯える影で、
「(美琴お姉ちゃん、やれー!)」
「(お姉様、一息に!)」
 美笛と、いつの間にか輪から外れてこちらに来ていた白井が、小声で美琴をはやし立てる。
 上条絶体絶命の大ピンチ!! と、ここで助け舟が入った。
 美鈴が何処から取り出したのか絶縁素材の手袋で、帯電物質と化した美琴(わがむすめ)の胸を再び鷲掴みにした。
「はひゃ!?」
「あはは、冗談よぉ、じょ、お、だ、ん」
 一々止めるのに胸揉まないでよぉ、と涙目で抗議する美琴を無視して美鈴は楽しそうに、
「美笛ちゃんは、お母さんとお父さんの娘よ」
「そうでーす。だぁれが、こんな(下等動物)遺伝子なんか引いてたまるもんですか」
 美笛の毒を含んだ言葉にちらっとそっちを見た上条。
「すっかり聞こえてるんだ――」
 苦情を言おうとするが、下から見上げた美笛のこれでもかと主張する胸とか、見えそうで見えなさそうで、実は見えているスカートの中にズバァーと全身で視線を外す。
 美笛は、そんな上条の胸倉を掴んで引き起こすと、
「見てたでしょ。私の胸とか、脚とか、ねぇーねぇー」
 と言いながら上条に胸を押し付け、脚を言葉では言い表せないような場所にこすり付けてくる。
 少し不思議なのは、こういう事をする人間は普通、平然としているものだが、美笛の場合は全身が上気して真っ赤になっていた。
 しかし、そんな事に気付くわけも無い上条は、
「い、いや、見てません! 天地神明に賭けて欲情なんてトンデモございません!!」
「フン」
 情け無い上条の態度に興味を無くした様に、鼻で笑うと再び上条を床に放り出す。
 そして上条から視線を外した美笛は「はぁ」と熱いため息をつくと、
(脈ありと見た! ここで完膚なきまでに2人の関係をぶち壊しておけば、当麻さんも、美琴お姉ちゃんも私のもの)
「(フフフフフ……、あら!?)」
 不適な笑みを見せていた美笛の目にある人物が止まる。
 白井の方は突然振って湧いた、お姉様似のグラマー美女に見つめられてドキドキしていた。
「な、なんですの?」
「黒、子、お姉ちゃん?」
 そんな彼女に名前を呼ばれたのに、背筋に寒いものを感じて後ずさりする。
 そして、そんな悪寒、いや予感は的中した!
「いや〜ん!! 黒子お姉ちゃんもかわいい〜!!」
「わひゃ!?」
 白井は瞬間移動も間に合わず美笛に抱きすくめられた。
「ひっ、やっ、止め、て、ください。わた、しには、お姉様と言うもがぁー!!」
 ああ、美琴と同じように白井も美笛の毒牙の餌食となった。
 白井にとって不幸だったのは、同じ血を引くが故の見た目のインパクトだったのか。
 程なくして美笛が唇を話すと「ひふー」と意味不明の言葉を残して、顔を真っ赤にして目を回してしまった。
(お母さんは無理だったけど、他はみぃんな、と、し、し、た。これって最ッ高にハイってやつよねぇ〜!!)
 声も無く肩を震わせて笑う美笛に、
「あらあら、美笛ちゃんは積極的ねー。美琴ちゃんも少しは見習ったら?」
 のん気な美鈴を残して、上条と美琴は、この世界に舞い降りたエロ大魔神にただただ恐怖を感じていた。
617娘ネタ番外・美鈴編 ◆kxkZl9D8TU :2009/02/27(金) 13:37:08 ID:izQhEa1I
以上。
娘に個性をつけ過ぎてしまって反省。
でも止められなかったんだ。
618318:2009/02/27(金) 15:58:27 ID:0iG3wrcV
鯖の再インす子中 ちょい暇だから

番外シチュ
ここはイギリスから日本向けの旅客機の中

ランベス寮のシスター達がその娘達が皆同じ父親に会いに行く為。
旅路を急いでいた。

「ああっもうっなんてママは可愛いのかしらっ!!!!」
「く、苦しいです〜!」
アンジェリカは20前後のモデルの様に美人でグラマーな
遺伝子の反逆者のような娘の豊かな胸の間にはさまれてもがいていた。

ルチアはルチアで、いつもならそれを見て、「外でなんてはしたないっ!」
とか怒るくせに昨日から全く自分と同じ容姿の娘に甘えられまくられ
心底疲れきってそれどころではなかった。

その後ろでは一生懸命赤ちゃんの世話をするアニェーゼとオルソラの姿があった。
「ミルクっていったいどれくらいのませるやがるんですか?」
「こんなにぬらしちゃって・・・ママそっくりのはしたない子ねん。いいわん すぐに取り替えてあげる。」

シェリーは3歳くらいの子供と絵本を読んで楽しそうに笑っている。

「あらあら、みんな楽しそうですわね。ああ、あの方は私達やあなた達を別世界で
 たくさん愛してくれているのですね。」
幸せそうに語るオルソラに天使の微笑み返す金髪ロングの美少女。
胸は母親譲りで年のころ13、4くらいなのに超豊満だ。
「そうですねお母様。私のいた場所でも、みなさん母娘ともども幸せそうでした。」


凍りつく機内。
619名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 17:00:49 ID:d84y3h4l
GJ!!
ただ、

>>その後ろでは一生懸命赤ちゃんの世話をするアニェーゼとオルソラの姿があった。
後の文を読むとオルソラじゃなくてオリアナですかね?
620318:2009/02/27(金) 17:28:38 ID:0iG3wrcV
>>619
そのとおりまちがいですすいません
職場で部下や上司から隠れながらほそぼそやっているんで
誤字、脱字、キャラ間違いのオンパレードは皆様で
脳内補完してくださるとうれしいです はい

621名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 17:37:41 ID:A69KVlpI
蒸し返すようで悪いがアンジェリカって誰さねw

何はともあれGJ!!

オリアナのセリフ噴いたww
622名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 17:43:46 ID:gUEBalBQ
あなたって(ry
623318:2009/02/27(金) 18:11:31 ID:0iG3wrcV
あまりにひどいので書き直し編ね

番外シチュ
ここはイギリスから日本向けの旅客機の中

ランベス寮のシスター達とその娘達が皆同じ父親に会いに行く為。
学園都市へと旅路を急いでいた。

「ああっもうっなんてママは可愛いのかしらっ!!!!
  チョコラータつけて食べちゃいたい。」
「く、苦しいです〜!」

アンジェレネは20歳前後に美人でグラマーな女性の
豊かな胸の間にはさまれてもがいていた。
これが未来のアンジェレネの娘とは遺伝子の反逆児である。
しかし、どうみても母娘が逆である。

ルチアはルチアで、いつもなら騒ぎ立てるそれを見て、
「アンジェレネ、外でなんてはしたないっ!」
とか怒るくせに今日はだまったまま呆けていた。
原因は昨日から全く自分と同じ容姿の娘に甘えられまくられ
心底疲れきってそれどころではなかったからである。
『早くこの娘の世話を上条に・・・』これがルチアの目的でもある。

その後ろでは一生懸命赤ちゃんの世話をするアニェーゼとオリアナの姿があった。
「ミルクっていったいどれくらいのませるやがるんですか?」
「こんなにぬらしちゃって・・・ママそっくりのはしたない子ねん。いいわん すぐに取り替えてあげる。」

シェリーは3歳くらいの子供と絵本を読んで楽しそうに笑っている。
普段、子供とかそういうものに興味ない様に見えるシェリーだが、
自分のことを「ママ」と呼び素直になついてくる娘の前に超デレ状態だ。

「あらあら、みんな楽しそうですわね。ああ、あの方は私達やあなた達を別世界で
 たくさん愛してくれているのですね。」
それぞれの母(?)娘を見て幸せそうに語るオルソラ。
そしてオルソラに天使の微笑みを返す金髪ロングの髪をした美少女。
胸は母親譲りで年のころ13、4くらいなのに超豊満だ。
「そうですねお母様。そういえば、私のいた場所でも、み・な・さ・ん・母娘ともども幸せそうでした。」


凍りつく機内。
624名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 18:15:01 ID:1KOMwnvx
なんかオチが弱いというか中途半端というか
625名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 18:33:09 ID:gUEBalBQ
そういうことは思ってても一々言ってると面倒くさいことになる事が多いから
あわないなーと思ったらスルーしとくのが大人のマナー
626名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 18:48:26 ID:nq/VoZfk
ネタはGJだが自分語りは程々にな
627名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 19:05:44 ID:c44Ah4QZ
ここまで美琴ちゃんスルー状態だと美琴ちゃんの娘書く人が大変そうだな
628318:2009/02/27(金) 19:07:17 ID:0iG3wrcV
シチュ5「夜の争奪戦3」
同衾を迫る娘達に囲まれたじろぐ上条ちん。
年齢的には子供とはいえ女の子であるし・・・
未来の娘とはいえ、実際の娘とはまた違うし・・・
なによりも久しぶりで寝るベッドはそんなに広くは無い。
それに、こっちを睨む暴食シスターの忍耐の限界値がまたぶったぎれそうだ。

以上の理由で、彼女たちを傷付けずそれでいて納得させる断る理由を
少ない脳細胞から模索中だった。
「あのね、上条さんはね、まだ君たちのパパじゃないんだ。
 パパになったら毎日寝て上げれるけど、今はねだめなんだよ」
「え〜っどうして〜?」
神裂の娘が唇を尖らして反論する。五和の娘はすでに涙を浮かべ始めた。
「うん、それはね家族になっていない男の子と女の子はいっしょに寝ちゃいけないんだよ」
神裂や吹寄も後ろでうなづいている。
「そういうわけで、今日はみんなはママやお母さんと一緒にね?」
話がまとまりかけたところで吹寄の娘から爆弾が投下された。
「ねえ、パパ?」
「うん、何かな?」機嫌を損ねないよう明るく答える上条ちん。
「まだ、パパはママ達と結婚してないんだよね?」
「えっ!そ、そうだけど・・・」

「じゃあ、わたしが今のパパと結婚してもいいんだよねっ?」
「ずるい。私もそれ考えてた。」
「やだ!!、おとうさんはぜーーーたい、わたしのだよっ」
「・・・(おしぼりを無言で上条の首に巻きつける五和の娘」

「ちょ、みんな、まて、すこし・・・おち」
子供をなだめるのに手一杯の上条、呆気に取られる母親候補たちに
助力を頼もうとするが、娘までにフラグがと思い皆茫然自失だ。

そこで今まで奇跡的に静寂を保っていた、白い悪魔が吼えた
「あんたたち・・・メインヒロインをなめすぎなんだよ・・・ 今日はとうまはわたしと寝るのっ!!」

それでふと我に返る他のヒロイン。こうして1日目の夜が過ぎていく。


629名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 21:54:48 ID:bvmcQhW0
インデックスがメインヒロイン?何をばかなことを・・・ともあれGJ。
上条さんの幻想殺しは遺伝するのか気になるところ。禁書っ娘は完全記憶能力持ってそうだが・・・
美琴の娘達は全員レベル5とかな。
630名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:14:41 ID:f40NK+o+
GJ!

>>629
同じ遺伝子を持つ妹達がレベル5になれないんだし
他の遺伝子がまじる娘がレベル5になれるとは思えないが
631名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:18:36 ID:gUEBalBQ
それでレベル5に慣れるのならシスターズなんか世界を破滅させないほどの脅威だ罠
632名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:26:53 ID:bvmcQhW0
>>630>>631
そこは上条さんパワーで・・・いやすまん、忘れてくれ・・・
633名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:35:05 ID:6+aYw9/r
美琴は努力の人だし、一通さんみたいに先天性チートじゃないと
634名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:37:00 ID:a2eUiUqa
ハーレム系主人公にメインヒロインという言葉は禁句だぜ、インデックス。
635名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 23:21:26 ID:s5GMmsMq
>>630
突然変異でいきなりレベル6に行ってたり
636名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 23:23:24 ID:1KOMwnvx
右手に超伝導砲左手に幻想砕き……
637名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 23:26:50 ID:hL5Pz5Bg
>636
幻想殺しは「右腕」だからこそ意味があるのでは?
638名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 00:24:13 ID:LtwIUTEm
幻想殺し持ちが超能力を使えるはずがない
639名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 00:58:53 ID:9+Uv4pNK
ネタに走りすぎて原作を無視しすぎるのもどうかと思う
640名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 01:07:01 ID:TGSmva/z
SSなんだしいいんじゃね
641名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 01:15:40 ID:5AWsApnf
まあ「右手に波動、左手にサイコパワー」とか、「右手に炎、左手に氷」とかは永遠の夢だからして。
使い古されたネタではあるけれど。
642名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 01:18:41 ID:+3Fk/Vfx
まったくの別物と割り切れればいいんじゃね?
特にコメディ調なら本気で嫌がる人間のの方が少ないだろうし。

…と言いつつここいらで趣向を変えて。
娘ネタだけどチョット暗い。暗めの話が嫌いな方はスルーしてくれ。
643娘ネタXXXX:2009/02/28(土) 01:19:39 ID:+3Fk/Vfx
―――『上条当麻』
その名前を聞いた瞬間、私は母に感謝した。
今の状況は理解できないけど、私が母の為にやるべき事はすぐ判った。


私は父親の顔を知らない。父親の名前も母親からは教えてもらえなかった。

父親は母と幼い私を捨てた。
母が亡くなったあと、小萌先生に聞いた話では、
父は母と私を捨てて別の女性とイギリスに渡ったという。

父親は母と幼い私を捨てた。
母は女手一つで私を育てた。それこそ夜も眠らずに私の為に働いた。
その結果、母は体を壊した。
病床の母は私に父親の事を語ることなく、ほどなく亡くなった。

私は父親の顔を知らない。しかし名前は知っている。
母が亡くなったあと小萌先生に聞いた。名前は『上条当麻』というらしい。
父親の行いもそのとき聞いた。父は母の他に何人もの女性に手を出していたそうだ。
母にとって父は特別な存在だったけど、父にとってはそうではなかったようだ。

母の短い人生はなんだったんだろう?
男に捨てられ、自分を捨てた男との間に生まれた娘の為に働き、
そして報われる事なく死んでいった。
母の短い人生は父親と娘に殺されたようなものだ。

母の短い人生はなんだったんだろう?
もしも父親と出合わなかったら、母の人生はどうなっていたのだろうか?
少なくても私が生まれなかったらあんな死に方はしなかっただろう。
母の短い人生は父親と娘に殺されたようなものだ―――


―――『上条当麻』
その名前を聞いた瞬間、私は母に感謝し母の形見の十字架を握り締めた。
目の前で私に微笑みかけている男こそ母の仇なのだ。

今の状況はよく判らないけど、私は魔法使いの娘なのだ。
だからタイムトラベルだって驚かない。

この男が母を捨てる前に……この男と母との間に私が生まれる前に、
私が母のためにやるべき事はすぐ判った。

やがて母を殺すこの男に生きている必要などないし、
母を殺す私なんか生まれてこなくても良いのだ………
644名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 01:20:10 ID:+3Fk/Vfx
自分が書きたいブツが纏まらないので腹いせに投下した。後悔はしてない。

小萌センセーは十数年後も(容姿も)変わらず高校教師って事で。
なんか幸せな姫神さんはイメージが浮かばねぇ・・・
645名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 01:20:34 ID:DO/Wz3lY
スレの流れも禁書らしい展開になってきましたね
書き手さん方GJです
646名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 02:11:19 ID:vXU1k5qo
>>644
わかりますよ。上条さんはそんな娘にもフラグを立てて虜にしちゃう訳ですな。
647名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 02:17:49 ID:VPx5NSjt
右手に幻想殺し
左手に趙電磁砲
中央にツンデレ。


これでよくね?
648名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 10:39:41 ID:slIkmGhk
最終的に美琴の娘とインデックスの娘がオチ担当か?

インデックスの場合、ただ一人息子が生まれてきそうな気がする。
で、その息子が事態を収拾するキーマンってオチでどうだ。
649名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 10:47:30 ID:05GbVQT0
>>644
GJ!
なんか上条さんがどんどん鬼畜外道になってってるww
650名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 10:50:09 ID:LfN1m8Pj
平行世界への分岐を系統樹のように考えた場合の、分岐後から分岐前の時間への移動ならばともかく……何組くらいが『同一世界』からの時間遡行なんだろう。
651名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 14:00:14 ID:x678HBW8
このスレの進行状態とmasterpieceがリンクしたような気がした…
652名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 15:13:15 ID:832E8Kva
>>646
そうなったら単なるクズ野郎だな
653名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 15:36:36 ID:CXmO07Vl
最終的に叔母風呂もビックリな家系図になっちまう。カミジョー勢力が身内じゃないだけましか
654名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 15:50:04 ID:xs4sBj1N
まさにカミジョー精力
655318:2009/02/28(土) 16:07:42 ID:P0XxTSjR
しちゅその6

−そのころ科学サイドの正統派ヒロインは夜の街を傷心のまま夜の街を彷徨っていた。
ちなみに腹いせにぶちのめした、声をかけてきた不良どものスコアは軽く二桁を超えている。
今は思いつめた表情でつぶやきながら歩く彼女を見ると誰も声すらかけてこない。

「ブツブツ・・・私とアイツの子供が出てこないって事は・・・私がアイツとそういうふうになる可能性は全くないってことで・・・」
瞬間、美琴の脳裏にさっきの部屋の光景が浮かんでくる。
黒子や初春にまで(多分)アイツの子供がでてきたのにとか考えると今にも倒れそうになる。
「にしても、あのどスケベっ!!黒子や初春にまでしれっと手ぇ出しやがってー!!!」

アイツの子供たちをみてると、その母親になる少女や女性達と上条がどんな恋愛を繰り広げたかを妄想してしまい
胸がどうしようもなく苦しくなっていまい、それが嫌で部屋に帰ったのに・・・。

今、美琴の唯一の救いは、あいつと一番一緒にいるシスターの子供がまだ出てきてない事くらいだ。
「でも、もしあのシスターにまで・・・」

そこまで考えて首を横に振ったところで、自分がいつのまにか公園にいることに気がついた。
気分転換に飲み物でもと思い、いつもサンドバッグにしている自動販売機の前に行くと、
そこに、4、5歳くらいの少女がいるのがみえた。

こんな時間に?と思うと同時になにか少女に対して共感のようなものが彼女に沸き起こった。
(あれ、?これってもしかして?)
美琴は期待で胸を膨らませながら早足で自販機に向かった。
656名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 16:32:31 ID:lzRABbhc
>>655
  ∧_∧
 ( ・∀・) ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・) ドキドキ
∪( ∪ ∪
 と_)_)
657名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 18:11:45 ID:Lr6+KQ1S
>652
いやでも、この手の話としては間違いではないだろう?

『父に捨てられた母』⇒『父を捨てたのは母!?』⇒『父を愛すがゆえに身を引いた母』⇒
『母は幸せだったのね』⇒『誤解だったわ、ごめんなさいお父さん』⇒『俺こそごめんな』⇒
『家族なんだから一緒に暮らそう』って流れで。

・・・というわけで>644にはハッピーエンドルートの投下を要請する。
じゃないと姫神が不憫でもう・・・
658名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 20:17:32 ID:prf7EH1t
>>655

+   +
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゜∪ ∪ +        
 と__)__) +
659318:2009/02/28(土) 21:05:35 ID:P0XxTSjR
しちゅその6の2

女の子はおつりの返却キーをがちゃがちゃ触っている
どうやらお金を飲み込まれてしまって困っているみたいだった。
女の子の後ろに立ち、深呼吸して息を整え笑顔で問いかける。
「ど、どーしたのかな? なにか困っているのかな?」
美琴の方を振り返った女の子の顔を見て、美琴に驚きが走る。
そっくりなのだ!幼い頃の自分に!(ビンゴ!!)と思いつつ質問を続ける。
「こんな時間に小さい子が一人でいたら危ないよ。お母さんとお父さんは?」
「・・・」少女は無言で不思議なものを見るように少し警戒して美琴を眺め続けている。
「じゃ、じゃあ、お嬢ちゃんのお名前は?」
「・・・」
「えーと、、あ、それじゃあお父さん、パパのお名前はもしかして「トウマ」っていうんじゃない?」
「えっ、おねぇちゃん、パパのなまえをなんでしってるの?」
少女がなぜ知っているのといわんばかりに驚く。
「なぜって、それは私が・・・」
ここまで言いかけて、美琴はためらった母親の名前も一応確認しておこう。
「うん、ママの名前も知っているわよ。「みこと」じゃないかな?」
「うんそうだよ。おねえちゃんすごいね。!」
『や、やたーーーーーーーー!!!!ついに私にも・・・』
美琴はうれしさのあまり思わずガッツポーズをとっていた。
「・・・でもママのおなまえはもうひとつあるんだよ。」
「・・・へ!?」
不思議な少女の答えに思わず気の抜けた返事を帰してしまう。
「だってわたしにはママがふたりいるもん!」

そこに現れる暗視ゴーグルをつけた少女。
「探しましたよ。こんな所にいたのですか?あまり心配かけさせたらだめですよ。
 とミサカは母親の気持ちをじっくり味わいながら台詞をいってみたりします。」

「はいーーー!?」
美琴は一番自分に近いライバルの事を、完全に失念していた自分に今気づいた。
660名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 21:25:23 ID:Hbni1t5Z
>>659
「アンタ(318)、そんなに妹って言葉が好きかぁーー!!(ビリビリ)」
>>518以降、ここまで大量投下して下さいましたが
このネタが来たって事は、しちゅその6でもう終わりですか?

なんだかんだ言って、皆さん自称魔法使いには子供いるのが当たり前って感じだけど
舞台で打ちひしがれている美琴さんにも、暖かなスポットライトを当ててやって欲しいです
(・・・同じ境遇のはらぺこシスターには「どうでも良いや」と感じてしまうのは何故なんだろ?)
661名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 21:41:08 ID:prf7EH1t
禁書さんも書いてくれる人が居るとありがたいんだけどな。
子供にどう接するか、結構分かりづらいんだよね……
662名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 21:53:33 ID:TdE3FqRo
禁書の子供は息子で、髪が赤や緑だったらどうしようとか思っちゃったよ。

あとは、食費が二倍とかしか思い浮かばないな。
663名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 21:59:26 ID:vHZu3okC
>>659
流石に刻み刻みで投下しすぎだ
同じ日に投下するならまとめてやってくれ
664318:2009/02/28(土) 22:01:13 ID:P0XxTSjR
しちゅその6の3

「シット!お姉さまちょうどよかったですわ。今この子と会いに行こうと
 思っていた所でしたからとミサカは心にも無い事を言ってみたりします。」
「ちょっと、どういうことよ、全部説明しなさい。ママが二人っていったいなんなのよ?」
周辺をレベル5の高圧電流で囲みながら脅しをかけてくる美琴にミサカ10032号は渋々説明を始めた。
かいつまんで話すと
この少女は昨日からミサカが保護しており、その時この街には私と同じ顔をした怖い
おねえちゃんがいるから会っても話すなと教え込んでいた。

なお、女の子に聞くとママは「10032号」と「ミコト」の二人らしい。
「だからなんでよ、どっちかの子供にきまってるでしょ?」
「そんなの、普通考えればわかるではずですとミサカは冷静に回答します。」
「ほーう・・・聞いてあげるからいって見なさい。」

「ミサカが彼と愛を育み、その愛の結晶を宿しますが私の体は出産に耐えられません
 しかし、それでも命と引き換えに子供を生み残し、生き写しのお姉さまに愛する夫といとしい子供を
 お願いして・・・という昼メロ風展開ではないかとミサカは想像シテミタリ・・・」
「ふーん遺言はそれだけ? なんで私があんたのお古を引き受けなきゃなんないのよっ!?」
高圧電流でめくれあがる床板
そこに慣れたふうに割ってはいる女の子。

「もうママたちけんかしちゃだめっ!」

われに帰る御坂と御坂妹。
「とりあえず、どっちが生むのか分かんないけど」
「まずは子供を父親に合わせるのが最重要です。
 とミサカは冷や汗をかきながらも平然な振りをして答えます。」

665名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 22:12:41 ID:zrWDNEtH
下手したら生後1年たってない打ち止めの娘の姿は幻視できたのに
禁書さんの娘の姿が幻視できない

なんだ…何が足りないんだ!
666318:2009/02/28(土) 22:19:34 ID:P0XxTSjR

本当は単なるミサカ妹の娘を自分の娘と勘違いで行こうかと思ったのでつが
美琴救済のご意見が多かったので
とりあえず「どちらかの娘」でクッション

さてインデックスさんのほうは・・・
実はあまりいいネタありません
だれかやってくださいwおねがいします
667名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 22:35:27 ID:zrWDNEtH
ここで全く空気を読まず、通行止めの娘ネタがある程度書き貯まったので投下しますよっと


…いつぞや「続きを書こう」って言ったのはいいんですが。
結局最初から書き直しちゃったので、>>442のことはどうか忘れてあげてくださいな…。
668娘ネタ・通行止め編/1:2009/02/28(土) 22:41:42 ID:zrWDNEtH
「悪ィがさすがに今のは俺も聞き取れなかったわ。
 すまねェなァうっかり反射しちまったみてェだもう一度言ってみろ?」
「パパー」「ぱぱー」

学園都市の中心で「自称・あなたの娘」達に上条さんがもみくちゃにされていた頃。
(元)学園都市最強のやたらと白いレベル5は二人の幼女と遭遇していた。
夜中(というほど夜も更けてはいなかったが)にふと思い立ってコンビニまで缶コーヒーを買いに行った彼の、
その後ろをちょこまかと、毛布をかぶった小さな人影がついてくるのだ。
――どっかで見たようなシチュエーションである。それで思わず彼は足を止めてしまった訳だ。

「さっきからそう呼ンでるだろ。そこまでナチュラルに無視されるとさすがのあたしたちでも傷つくよ、パパ。
でもやっぱパパはパパなんだなァ、妙なとこに感心しちゃったり」

黒色の毛布をかぶった塊がまずそう言い、

「パパ、ママはどこ?ってか、ここそもそもどこなの?学園都市なのは分かるけど
…っていうか、パパ、だよね?と、何度もつい確認してみたり…」

白い毛布をかぶった塊が続けて言う。
これは何ですか悪戯ですか悪戯にしちゃァこってンなァ性質悪ィにも程があンだろうがくそったれなどと胸中に呻きつつ、一方通行は踵を返した。
ついでにすっぱり言い捨てる。

「全力で人違いだガキども。他ァあたれ」
「え、そんな訳ないよ、絶対パパだよパパだよ間違いないよって何度でも言ってみちゃうよ?だって白いし」
「驚きの白さって言いたくなるくらい白いしなァ」
「うん、間違いなくすごく白いよねって繰り返してみたり」
「他に特徴はねェのかよ!?っつかそんな単純過ぎる特徴で人を勝手に特定してンじゃねェ!人違いだっつってンだろ!」

とまぁ結局、彼は振り返ってしまった。
「わーい気付いてもらえた」「お、相手してくれた」
などと二人がのたまうのが聞こえるのもどこかで見たような状況でとことん嫌になってくる。
見たところ眼前の幼女たちはいつぞやの夏の夜、空色の毛布にくるまっていたあの少女と同程度の年頃――10歳を過ぎたか過ぎないか程度の年齢だろう。
例によって毛布のせいで顔の方はよく見えないが、今回ばかりは毛布をひっぺがして確認する気分には、一方通行は到底なれなかった。
何故か無性に嫌な予感しかしなかったからだ。いっそ無視してしまおうかとも思ったが、
放置しようと何をしようと自分はこの幼女たちと関わり合いを持つ羽目になるのではないか――
…それは科学万能のこの街の中ではバカげた、予感としか言いようがない感覚であったが。
669娘ネタ・通行止め編/2:2009/02/28(土) 22:42:20 ID:zrWDNEtH
聞いたことがないはずなのにどこかで聞いたような、甲高い耳障りな声が続ける。

「えっとね、ちょっと難しいのだけど、ゆりはがんばってパパに状況を説明してみる。
あのね今この辺りで色々大変なことが起きてるのは知ってた?」
「大変なこと、だァ…?」

一方通行の瞳にやや険呑な色が浮かぶ。
――大概の人がその眼光を見ればそれだけで怯んでしまうであろう視線に、しかし臆する様子もなく、
二つの怪人チビ毛布は代わる代わるに声をあげた。

「あたしらもよく分かンないんだけどさ、えーっと、ほら、あたしらは――どうも未来から来た、みたいなンだよ」
「あ、信じてない。その顔は信じてないねパパ、と指摘しちゃう。でもホントなの、信じて、とママっぽく首を傾げてみたり。
間違いないんだよ、ちゃんと確認したんだからね」
「しかもどうやらあたしらの他にも居るンだよな、そういう…別の時代?の子たち。
学園都市の側も気付いてるみたいだし、不審者がどうとかって騒ぎになってンの」
「でもでも、私達も全体的に何が起きてるのかは分からないんだよ。だからね、とりあえず、状況を把握しておきたいの、って希望を述べてみたり。
ママが居ればミサカネットワークのお姉ちゃん達経由で色々情報を集められるはずなんだけど、ママは居ないの?
…あ、もしかして今のパパって、まだママと遭ってないのかな
…はっ、その場合、ここでパパにママの話をしちゃうとどうなるの?と心配になってきたよ!?」
「あァ、しまったそういえば。もしかしてこれマズイのかな?…だからやっぱり動かない方がイイじゃない、ゆりのばァか」
「で、でも動かないと、状況は変えられないって、すずちゃんだって賛成したじゃないーって怒ってみたり!」
「……あー、待て。イイから待ちやがれこのガキども」

――幼い形(なり)に似合わぬ知識、情報量と饒舌さ。
やはりいつかの夜の状況をそっくり再現しているようで、もはや気持の悪ささえ感じ始めた一方通行は咄嗟に怒涛のごとき二人の言葉を遮った。
二人はぴたりと止まり、同じような仕草で彼をじっと見上げる。彼の言葉を待っているらしい。
その間に、彼は毛布の塊達の口にした与太としか思えない内容を吟味した。
未来から来た――つまり、時間を移動した、ということか?そんな技術はこの科学の最先端を行く学園都市にあってさえ聞いたことがない。
それだけ聞いていれば与太話と断じて片付けるところだ。
ただ一つだけ一方通行がかろうじて理解できたのは、眼前の白黒怪人チビ毛布×2を、どうやら捨て置く訳にはいかなくなったようだ、ということだけだ。
ミサカネットワーク、と彼女達は口にした。
あの「妹達」に関係があるというのなら迂闊に誰かに拾われたりしても、下手すれば困った事態に発展しかねない。
ちなみに「パパ」という衝撃的な一語に関しては一方通行(元・学園都市最強)は全力で無視を決め込んだようである。
同様に「ママ」から連想されるものについても一切考えない事にした。性質の悪い冗談にも、程がある。


670娘ネタ・通行止め編/3:2009/02/28(土) 22:46:02 ID:zrWDNEtH
結局、小さな毛布の塊二つは、いつかの夏の夜と同じように、
一方通行の後をちょこちょこと小さな歩幅を懸命に動かしてついてくることになった。
一方通行も何も言わない。もう勝手にしろ、という投げやりな気分である。
途中で小さな毛布怪人たちに部屋番号を尋ねられ、別の部屋番号を教えようかとも思ったが、
これはさすがに止めておいた。
――そんなこんなで現在彼が居候している部屋の扉を開くと、甲高い耳慣れた声がする。

「あ、お帰りなさい、どこ行ってたの?何だか大変なことが起きてるみたいだよー、
 ってミサカはミサカはネットワークの情報を得意げにアナタに速報してみたり…あれ?」
「ママ!」「ママだ!ちっさいけどママだ!」

大丈夫。俺は何も聞いてねェぞ大丈夫だ。と目を逸らす一方通行(しつこいようだが元・学園都市最強)。
他方、毛布の塊二つに飛びかかられて茶色の目を丸くしたのは、ママと呼ぶにはあまりにも幼い小さな少女だった。
諸事情あってこのマンションに居候をしている身の上の、10歳前くらいのその小さな少女。
下手をするとその身体は二つの毛布の塊よりも小さいくらいだ。
彼女は物問いたげな目を一方通行に向け、首をかしげ、眉根を寄せてうむむ、と考え込んでいたが、やがてぽんと手を打った。

「うわぁなるほどそういう可能性はこれっぽっちも考えてなかった、
 とミサカはミサカは未来の可能性のあまりの無限(と書いてフリーダムと読む)っぷりにびっくりしてみる!」
「いやなるほどじゃねェだろ。今のどこに納得する要素があったンだ」
「実は今日の昼ごろに凄いことがあったってミサカ10390号から教えて貰ったんだけど
 なんかすごいことが起きてるんだよ!ってミサカはミサカはこれから話す事件の概要を強調しておいてみたり」
「おい、芳川かヨミカワはいねェのか?」
「人の話を聞くー!ってミサカはミサカ的に教育的指導っ!」

玄関でこれだけぎゃあぎゃあやっていればどちらかが顔を出しそうなものだが、
このマンションの家主とその昔馴染みである、自称・保護監督責任者達が顔を見せる気配がない。
彼がコンビニに行く前には二人とも居間でソファに寝そべって本を読んだり、
テレビを見たりそれぞれ気ままに過ごしていたような気がするのだが。

「んーと、さっき電話があってそれぞれどこかに呼び出されたみたいだよ?
 もしかしたらこの異変絡みかもってミサカはミサカは推測を…きゃー!」

少女の言葉尻が悲鳴交じりになったのは、小さな少女を二つの毛布が襲撃したためだった。
毛布の塊×2に飛びつかれ、小さな体躯は耐えられずに玄関マットの上にひっくり返る。
大型の犬にじゃれつかれた子供のようだ。

「うわぁ小さいけどママだよ間違いなくママだよね?
 って言うか、もしも他のシスターズのお姉ちゃんだったらそれはそれで困るよね、って首を傾げてみたり」
「他のシスターズ姉ちゃんとママを区別する方法…聞いた気がすンだけどなァ、パパに」
「いつもはかっこが違うから分かるんだけどね…困ったね、って言いつつ小さいママにくっついてみたりえへへー」
「ええとミサカは検体番号20001号『打ち止め』ですよと状況が呑み込めないまま恐る恐る自己主張してみつつ、
 うひゃあそんなとこ、やめてーってミサカはミサカは助けを求めてみるー!」
「あ、じゃあママであってンのか、良かった遠慮なくママって呼べるねママ」

騒々しい。女三人でかしましいとはよく言ったもので本当に騒々しい。
空色のキャミソールの少女が一瞬、一方通行を助けを求める目線で見たが、彼はそれをすっぱりと無視して部屋にあがりこんだ。
片手に提げていたコンビニのビニール袋から、缶コーヒーの山に埋もれたアイスを取り出し冷凍庫に放り込む。
671娘ネタ・通行止め編/4:2009/02/28(土) 22:47:47 ID:zrWDNEtH
そうしている間に、玄関でじゃれあっていた少女達はきゃあきゃあ言いながらリビングへ転がり込んできた。
暴れる間に毛布を落としたようで、黒白の毛布の下の少女達の姿がやっとそれで確認出来た。
どこかで一方通行が危惧したように裸ではなく
――考えてみればそれは当たり前なのだが、あまりにあの夏の夜を思わせることが多すぎて、ついありもしない予感を抱いてしまったようだ――、
それぞれ白と黒のワンピース姿であった。
ただ、秋も深まってきたこの時期、夜に外を出歩くにはあまりにも寒々しい恰好ではあったが。
(あの白黒の毛布は防寒着のつもりだったのだろう)
二人はそっくり同じ容姿をしていた。いわゆる一卵性双生児(そうでなければクローン)だろう。
少し黒味の強い、肩辺りまで伸ばした茶色の髪の毛も、頭のてっぺんでぴょこりと跳ねて自己主張するアホ毛もそっくり同じ。
更に言えば、その目鼻立ちは二人にもみくちゃにされている少女――「打ち止め」ともそっくりだった。
まるで三つ子がそこに居るように見える。

「俺の知らねェところで『実験』が再始動したとかそういうことじゃァねェだろうなァ、おィ」

あまりにその容姿が打ち止め、ひいては「妹達」にそっくりだったこともあって、彼はついそう懸念を漏らしたのだが、
当の「実験」の検体であった少女が、いつもの調子でそれを否定した。
感情の薄い「妹達」の中にあって人格面が未完成だった故か、この少女は声こそ平淡な癖に饒舌で、
表情もくるくるころころと忙しく変わる。

「アナタって時々意外と心配症だよねとミサカはミサカは評してみたり。
 それとこの子たちは『妹達』じゃないんだよ、普通に天然さんの一卵性双生児なんだと思うよ、
 と言いつつミサカはミサカの最新情報をお披露目するタイミング」
「あァ?そういやさっきなンか言ってやがったなァ」
「そうなの、そうなの。聞きたい?心配症のアナタはきっと聞きたいよね?
 ミサカはミサカは最近覚えたばかりの『焦らしぷれい』なるものを実行してみたり、
 でもそんな風に心配してくれるアナタが素敵ってミサカはミサいたたたたた!
 いきなりアイアンクローだなんてそんな新技いつの間に、やめてやめてってミサカは、ミサカはー!!」
「どォこでそんな妙な単語覚えやがンだこのクソガキ、あと誰が心配症だァ?勝手なことぬかすンじゃねェ!」
「だってアナタは口は悪いけど実際心配してくれ…いたたたぎぶ!ギブ!ミサカはミサカはロープロープと叫んでみるー!」
本当にどこでそんな妙な文化を覚えて来るんだろうかこの小さな少女(多分生まれたばっかりのはず)は。
やや呆れながら一方通行はようやく打ち止めの頭を掴む手を放した。
こんなバカなことをしている場合ではない、と今更気がついたのだった。
――本当に今更である。

「で?最新情報ってのは何なンだ?」
「うん、これは学園都市だけじゃなくて、どうやら世界中で起きてる異変なんだけどね――」
いたたた、と涙目で頭を押さえつつ、打ち止めがそう切り出す。
近くに居た双子の方も知りたい情報なのだろう、いそいそと近付いてきて、打ち止めの隣にちょこんと座った。




そして打ち止めは語り出した。
彼女の――そして「彼女達」の知る限りの出来事を。

672娘ネタ・通行止め編/5:2009/02/28(土) 22:49:01 ID:zrWDNEtH
「……そりゃァまた随分と馬鹿馬鹿しいっつーか……馬鹿馬鹿しいの他に言葉がみつからねェンだが」

話を聞き終えた瞬間、何とも言えない脱力感に襲われて一方通行はそれだけしか口にできなかった。
馬鹿馬鹿しい。この一言に全て集約できそうな事件であった。

学園都市のみならず、世界規模で起きている異変は、どうやら、上条当麻を中心に発生しているらしい。
その異変の内容も馬鹿げている。「上条当麻の娘」を名乗る少女達が次々現れ、しかもそれがどうやら別の可能性世界から来ているらしい。
つまりありとあらゆる「未来の可能性」が出現しているような恰好になる。
その中心に居る上条当麻はどういう訳だか、打ち止め風に言うと
「フラグ大量発生状態、って言うらしいよとミサカはミサカの豆知識」
だそうで、異変が世界規模で起きてしまった原因はどうやらそこにあるそうだ。
世界のあちこちで、「妹達」とあの男との娘(を名乗る少女達)まで出現しているらしい。
あの男は一応全ての「妹達」にとっては命の恩人だし、
単純に確率だけで言うならば決して可能性がゼロ、という訳ではないのだろうが、とはいえまぁ凄まじいものである。
と、完全に他人事のスタンスで一方通行は考えた。さぞ大騒ぎになっているに違いないが彼にはその辺り本当に関係が無い。

「でもまさか、ミサカの娘を名乗る子たちまで現れるとは、さすがに予想外だったってミサカはミサカは言わざるを得ない。
 いくらあの人が『ミサカ達の恩人』とはいえ、まさかまさか――」
「あ?おィ、ちょっと待て」

いつものことながら饒舌でかしましい打ち止めの言葉を半ば聞き流していた一方通行は、その途中に何か聞き逃してはならない響きを察して顔をあげる。
打ち止めは小さな娘達にもみくちゃにされつつ、

「――未来は無限の可能性というし、未来のことは誰にも分からないからその可能性だって無きにしも非ずとはいえ、
 あの人との間に子供が出来てしまうよーないけない関係になっちゃうだなんてお姉さま(オリジナル)に対して申し訳がたたない、
 なんてミサカはミサカは結構深刻に悩んでみたり…」

どうも何かがズレている。

――打ち止めは、今回の異変を知っていたが為に重大な勘違いをしてしまったのだ。
すなわち、「未来から出現するのは全て『上条当麻の娘』である」、という勘違いだ。
そのためここに登場した、自分を「ママ」と呼ぶ双子の「パパ」が誰なのか、という点をすっかり早合点してしまったらしい。
白黒双子が彼女の前に登場してから一度も「パパ」という言葉を発さなかったことも災いした。
一度でも彼女達が一方通行に向かって「パパ」と呼んでいれば、そんな勘違いはあっという間に氷解しただろうが、
双子はまるで打ち合わせでもしていたかのようにマンションについてから一度も彼を呼ばない。
もっぱら「ママ」である打ち止めにべったりくっついている。
673娘ネタ・通行止め編/6:2009/02/28(土) 22:53:28 ID:zrWDNEtH

「だから、待てっつってンだろォが」
ずびし。小さな打ち止めの頭の上で跳ねるアホ毛に向かって容赦なく一方通行の手刀が振り下ろされた。
痛い!と途端に涙目になる打ち止めに慌てて小さな二人が駆け寄って行く。
「ママ、大丈夫?」
「いたいのいたいのとんでけーって小さいママをなでなでしてみたり」
「うぅ、ありがとう、とお礼を言いつつミサカはミサカは何だか変な気分…」

そりゃ下手したら自分より大きいかもしれない子供達に「ママ」と呼ばれるのは大層変な気分もするに違いない。
そうしてまとわりつく自称・娘の双子を押しのけながら、打ち止めはソファに座った一方通行の顔をのぞきこむように見上げた。

「? どうしたの、いつになく不機嫌になってるような気がするんだけどとミサカはミサカはアナタの顔色をうかがってみる。
 …あんまり顔色変わらないようで実は結構分かりやすいよねアナタって、とミサカはミサカは学園都市最強の可愛いところを再確認」
「心底余計なお世話だっつゥか人の話を聞け」
「人の話を聞かないのはお互い様だと思うってミサカはミサカは口をとがらせてみる。
 アナタはミサカの言う事いつも聞き流してるでしょ、って、ミサカはミサカはここぞとばかりにちゃーんと知ってるんだからと言う自己主張」
「るせェなァ、だったら少しは実のあること喋りやがれってンだ。テメェが意味のねェこと延々と囀りやがるからだろォが」
「…妻の言葉に夫が耳を貸さなくなったら熟年離婚の危機だって言うミサカ10999号から得た知識にミサカはミサカは戦慄してみたり
 …はっ、これが倦怠期というものなのね!?とミサカはミサカは新たな経験をミサカネットワークに流出させてみちゃう!」
「全体的に間違いだらけでもう突っ込みたくもねェがなァ…
 俺が言うのもなンだがネットワークをもう少し有意義なことに使えねェのかテメェらは!
 大体な、どこをどう繋げばそういう結論が出ンだよ、どうなってやがンだテメェの思考回路はよォ!」
「いやん、そんなの、ミサカのこと(注*人格面のデータ)は何もかも知ってるくせにアナタってば、
 とミサカはミサカは赤裸々な告白に恥じらいつつ頬を染めて――」
「微妙に間違ってねェところがムカつくが余計な表現付け加えてンじゃねェぞクソガキィィ!!!」
再びアイアンクローが炸裂した。

674娘ネタ・通行止め編/7:2009/02/28(土) 22:55:11 ID:zrWDNEtH
3分後。
ぐったりとソファに座る一方通行の隣、こちらもぐったりした様子で打ち止めはソファにもたれていた。
勝負は打ち止めによる言語野代理演算ボッシュートで強制引き分けである。いつものことといえば、いつものことだった。
「ま、ママ、大丈夫…?」
「うぅ、さすがにこの短時間で2回だなんていくら若いミサカでも耐えられない、ってミサカはミサカは冷静な自己診断…」
などと言いつつ、打ち止めは隣に座る一方通行の顔を覗き込んだ。丸い茶色い瞳は恨めしげな色を浮かべている。
目をそらして、悪いのはそっちだ、と無言で告げる彼に、打ち止めはむぅと口を尖らせた。
――つくづくこの個体は「妹達」らしからぬ人格をしている、とその仕草を見た一方通行はなんとなしに思う。
本当にただの、当たり前にそこら辺に居るような幼い子供の仕草にしか見えない。

「ねぇママ、おなかすいたってママの隣でぼやいてみたり…」

だからその幼い少女にべったり甘える少女達、という構図はかなり違和感があった。
ママ、と呼ばれることにまだ慣れないのだろう、打ち止めは――これは意外と珍しい事なのだが――恥ずかしそうに頬を染め、
「冷蔵庫に何かあったかもってミサカはミサカは期待してみる」と立ち上がった。
その後をちょこまかとついていく白黒ワンピースの双子。矢張り、カラーリング違いの三つ子のような姿だ。

「アイスで良ければあるんだけど、ってミサカはミサカは戦果を報告してみたり」
「お腹減ってンだけど、仕方ないかァ」
「そうだね。じゃあ半分こしよっか、ってすずちゃんに提案」
白ワンピースの少女がアイスを受け取ってそう言い、黒ワンピースの少女が打ち止めからスプーンを受け取る。
その様子を後ろで見守る打ち止めは――元々あのアイスは彼女のものな訳で、当然、少しばかり無念そうな顔をしていたものの、それ以上何も言わずに我慢することにした。
アイスは一個しか、なかったのだ。そしてこの白黒少女達は、自分をママと慕ってくれている。
庇護されることはあれど、他人に頼られることの少ない彼女は、それがくすぐったく嬉しかったのだった。
無論ママと呼ばれていきなり自覚が芽生える訳もないが、それでも年上の庇護者らしいことをしてみたかったのである。
「ママも食べる?って聞いてみたり…」
彼女の様子に感づいたのか、白ワンピースの少女が問いかけたが、打ち止めは健気にも首を横に振った。
「気にしないでってミサカはミサカは無い胸を張ってみたり。
 ちょうどダイエットに挑戦しようと思ってたところだし、とミサカはミサカはついでにミサカネットワークの流行について口に出してみる」
(流行り廃りがあンのかよあのネットワークの中は。どォなってンだ…)
改めて自らの演算と言語を肩代わりしてもらっているネットワークについて考えてしまう一方通行を余所に、打ち止めは、
「だからコンビニに行くたびに新作アイス買って来る必要、ないんだよ?
 ってミサカはミサカはソファでごろごろしてる白い人に目線をやってみたり。ちら。」
「――るせェ」
当のソファの上の人は舌打ちひとつだけでそっぽを向いてしまった。
おやまだ不機嫌らしい、と打ち止めは察してはて、と首を傾げる。
彼は元より気難しい性質ではあるが、一体何に機嫌を損ねたのだろう。突然現れたこの双子達だろうか。
675娘ネタ・通行止め編/8:2009/02/28(土) 22:55:59 ID:zrWDNEtH
(うぅん、なんだかよく分からないのでミサカはミサカは他のみんなに意見を求めてみたり――あれ?)

自分だけでは理由が分からず、仕方ない誰かにアドバイスを仰ごう、と判断した打ち止めがミサカネットワークに意識を接続した時、
そこはピリピリとした緊張感で張り詰めていた。
と言っても、その時ミサカネットワーク上で会話をできる状態にあった「妹達」の数は常と比べるとやや少なかったのだが。

(まさか20001号、あなたにまで…とミサカ19991号は愕然とします…)
(あなたにだけは、あなたにだけは決してその可能性はないと信じていたのに、
 とミサカ20000号は裏切られた、というこの気持ちをやるせなく机に叩きつけます)
(というかそもそも何故私達に意見を求めるのですか?
 こういうケースを世間では『夫婦喧嘩は犬も食わない』と表現するのですよ、
 とミサカ14047号は溜息をつきながら、小さな上位個体に進言します)
(大体、上位個体が『彼』とそういった関係になる確率は、万に一つか億に一つかいっそのこと那由他の彼方だろうと、
 ミサカ18765号は適当な計算結果を投げやりにでっちあげます。
 …まだ我々の方が確率は高そうなものですが何故よりによってあなたですかちくしょう、
 とミサカ18765号は白いハンカチを噛みしめます)
(何だかみんな反応が冷たいよ、とミサカはミサカは肩を落としてみたり…
 あ、でもここに残ってるみんなのところには、『娘』が現れなかったんだね、
 とミサカはミサカは図星をついて他のミサカの精神にダイレクトアタック。)
(……私達が仮に上位個体に反乱を起こすとしてどのような手段があるでしょうか、
 とミサカ11343号は他の『妹達』に意見を求めます)
(はわわわ、これはもしや下剋上の危機?身の危険を感じてミサカはミサカはネットワークを切断っ!)
(あ、20001号―――)
676娘ネタ・通行止め編/9:2009/02/28(土) 22:56:36 ID:zrWDNEtH
時間にして僅かに数十秒の出来事である。
――他の「妹達」に頼れないとなるとどうしたものだろうか、
打ち止めはすっかり困り果てながらも精神接続のため集中すべく閉じていた目を開いた。
途端視界に飛び込んでくるのは、どアップの自分と同じ顔が二つ。
「ママ、ママ、シスターズお姉ちゃん達とお話してたの?って尋ねてみる」
「ねェ、シスターズの姉ちゃん達何か言ってなかった?」
彼女達――未来の娘達にとっては、「妹達」は「お姉ちゃん」なのか、と不思議な気分で打ち止めはぼんやりとその顔を見返す。
本当に、不思議な心地がした。
「例えば、あたしらみたいなのが他に来てるか、とかさァ」
「うん、続々と増えてるみたい、ってミサカはミサカの新情報。でも原因が分からないから、アナタ達を元の時間に戻してあげられる方法までは…」
言葉を濁す打ち止めに、白黒の双子はあまり落ち込む様子もなく微笑んだ。そっくり同じ顔で、励ますように。
「分からないんだね、って確認してみたり。…ああママ、しょげないで、ママが悪い訳じゃないんだから」
「そうそう。あたしらは小さいママに会えて、少し嬉しかったりすンだよね」
「ふふ、ママ達、昔のことあんまりお話してくれないものね、ってゆりも嬉しいことを伝えてみる」
慰められ双子からかわるがわる頭をなでられる打ち止め。一体誰が母親だか分からない。
「でも元の時間の『ママ』
 ――えっとこの場合、ミサカなのかな、何だか照れくさいな――は心配してると思うの、
 ってミサカはミサカは推測を口にしてみたり…」
頭を撫でられながら打ち止めがそう言うと、白黒の双子は顔を見合わせた。
笑う。今度は先の笑みとは全く違う笑みだった。
二人そっくり同じ顔で、同じように、「にやり」と笑ったのだ。
そして悪戯を仕掛けた子供、というよりも最早悪党じみたその笑みで、誰にともなく、
けれど誰かに聞こえるような声をあげた。

「『心配症のパパ』は心配してるかもなァ?」
「そうだね、『心配症のパパ』は心配してるだろうね、って、賛同してみる」

ソファの方でがたたっ、と何か(例えば誰かが動揺して起き上がろうとしたらバランスを崩してソファから落ちたかのような)音がしたが、
双子は笑みを崩さず、意味深に顔を見合せるばかりだった。
一人打ち止めだけが意味も分からずに首を傾げている。
「どうしたの、ってらしくないポカをしたアナタをミサカはミサカは呆れて眺めてみたり…」
「放っとけ、くそったれ」


――全く本当に。
性質が悪い冗談にも、程がある。
数分前に「意外と心配症」、などと称された元・学園都市最強は、ぶつけた頭を押さえてそんなことを、思っていた。
677娘ネタ・通行止め編:2009/02/28(土) 23:03:44 ID:zrWDNEtH
ここまで。
時間軸とか設定の細かい所(主に一方さんが居候してる場所)は無視する方向でよろしく。
それにしても投下って1レスの分量とか改行とか考えるの大変なんだな…
(打ち止めの口調は長くなりがちだからどこで改行すりゃいいのかさっぱりだぜ!orz)
読みづらかったら本当に申し訳ない。


一応軽く先の展開も考えてるんで、需要ありそうならそのうち続き書くよ
とりあえず今はROMに戻ります。
禁書さんの娘も楽しみにしてる!
678名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 23:09:49 ID:ErOKLCEE
>>677
GJ!
ニヤニヤが止まらんw
679名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 23:19:12 ID:9IBLVy1x
>>677
ニヤニヤが止まらない件について
680名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 23:34:57 ID:01qHwjih
>677
GJ!
上手い、これは上手い!
一方さんやラスオダ達のの特徴・設定を的確にとらえてて、読んでてキャラに違和感なかった。
ニヤニヤしどおしだw
681娘ネタ・通行止め編:2009/02/28(土) 23:43:04 ID:zrWDNEtH
がふっ…

しまったあああミサカ達の一人称「ミサカ」だったあああああ
すみませんマジですみません脳内で修正をお願いしますorz
682名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 00:26:42 ID:YGCUbuAa
>>681
いや、それで妹達の場合はシリアルナンバー付きであってるはず。
とにかくよかったです!
続き期待してます。
683名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 00:34:35 ID:rec6X1wz
>677 GJ過ぎ!
続き楽しみにしてますよ
684名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 00:38:48 ID:kIRiMQ8/
帰宅した浜面が家のドアを開けると、修羅場だった。



未来の子供達事件に巻き込まれるアイテムの面々と浜面。
そんな浜面を私は期待してる。
685名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 01:40:05 ID:XJ6rpwiB
>>677
おぉ〜!?
(ふ・た・ご)電波を受信した方が居られるだけでも驚きなのに
一方さん設定でこんな長文が書けるなんて・・・
ぜひとも続きを拝見したいので打ち止めにはしないで下さい

そろそろエロ成分も欲しいな、と思うのは贅沢だろうか?
686名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 01:59:59 ID:M/z5tHY+
娘と上条さんがヤルのか?
687名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 02:07:18 ID:XJ6rpwiB
>>686
そこまで上条さん達に鬼畜展開は求めてませんよw
騒動が治まった後のアフターみたいな物が来ないかなって思ってます
688誰も思いつかないようなので:2009/03/01(日) 03:13:38 ID:Z4opaAJ+
「娘達」の事件はまさに世界規模だった。
さすがに俺一人の手に負える問題ではない。

俺はふと、インデックスが心配になって自宅に戻ることにした。

           ガチャ

「とうまー、お腹すいたー」
「すいたー」

・・・・・・

「ん?どーしたの?とうま、顔が青いよ?とうま、とーま?」
「どーしたのパパー?」
「お・・・おいおい冗談だろ、おまえもかよ・・・・・」
「え?何?この子の事?ねえおまえもってどういう」

           バタン

「ちょっと〜!なにやってるのとうま!とうま〜?」
これは夢だ、夢であってくれ。
この事件も最初からなかったんだ、そうに違いない。
ほら、この扉を開けたらきっとハラペコのエセシスターが噛みついてくることだろう。

           ガチャ


「ふーん、じゃああなたが若い頃の私のパパなんだね?」
「認めたくはないがそう言わざるを得ないんだろうな、というかインデックスボイスで"あなた"とか"パパ"とか言わないでくれ!鳥肌が立つ」
「むー、それはちょっと傷つくかも、というかこの子が存在してるってことはそう言う関係だってことだよねー? あ・な・た!」
「う
689688:2009/03/01(日) 03:17:35 ID:Z4opaAJ+
うわあぁぁ!コピペミスったあぁぁぁぁ!

・・・・俺は、もう、駄目だ・・・だ、誰か・・・・・代わり、に・・・・・書い、て・・・・くれ・・・・・ガクッ
690名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 05:05:04 ID:XJ6rpwiB
>>688
シスターちゃんで書いた貴殿には勇者1号の称号を贈呈したいと思います
やっぱり母娘でハラペコなんだねw
そして読者も忘れた頃にひょっこり出す知性的な面とかww

禁書は難しいね、ハラペコ設定は外せないだろうから
姫神や小萌なんかが街中で倒れてる子供を発見、餌付けして連れて来て母娘感動の御対面・・・・・・
ゴメン、こんくらいしか思い浮かばない
691名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 05:41:42 ID:sbatmZBs
禁書さんの子供はな〜
食事から何から全ての世話をする父
食べるの専門の母
これを見てどう育つのか

母と一緒に食うだけか
父を憐れに思って、母を蹴落とし自分が父の嫁になろうとするのか
692名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 08:51:12 ID:WWBSyUw2
ご飯を美味しく作れる人についていくありさまが見えるようだ。>インデックスの子
未来の母親より別の娘になついたりして(インデックスが美味しい料理を作れるとは思えないし)。

「おかーさん、料理下手ー」
693名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 08:51:23 ID:DVhHjTOB
まあ、本命(禁書・美琴)さんは、他に任せるとして……

禁書さんの流れぶった切るようで些か気が引けるが、ねーちんの娘ものを一つ……
人が居なければ、9時頃から投下を始めようかな、と
694名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 09:02:44 ID:DVhHjTOB
予告通り行きます。
タイトルは「年上?」
多分7レスくらい、かな……
695年上? 01:2009/03/01(日) 09:04:07 ID:DVhHjTOB
「――――――不幸だ」

ここぞと見定めたビルの屋上から街を俯瞰しつつ、私は小さな溜め息と共に呟いた。
一体何処で何を間違えたのだろう。
お互いにいい歳して尚熱々なバカップルに嫌気が差して、
勝手に家を飛び出したのが悪かったのだろうか?
それとも、ちょっとした好奇心から両親に縁のある学園都市に立ち寄ってしまったのが
いけなかったのだろうか?
しかし、朝になるまでは問題などなかったはずである。
適当に見繕ったホテルで夜を明かし、ガイドブック片手に学園都市を
散策する予定がホテルを出て少し歩いたところで軽い立ち眩みに襲われ、
気が付いたときには周囲の景色が一変していた。

立ち並ぶビルとそこかしこに見える風力発電機は、此処が学園都市であることを
如実に物語っている。
だが、昨日私が記憶した学園都市とは景観が異なった。
昨日は何処かの建物だと思っていた場所に公園が存在する、といった具合にだ。
劇的な変化というわけではないが、それは私を狼狽させるには十分過ぎた。

(落ち着きなさい、上条砂織。こういう時こそ、冷静に対処しなければ)

当てなど全く無いものの、それでも自分で自分を奮い立たせる。
土地勘の無い場所で、どこまで役に立つか判らないガイドブックを片手に私は足を踏み出した。

696年上? 02:2009/03/01(日) 09:05:52 ID:DVhHjTOB

「――――――お腹、空いたな」

屋上に座り込んで膝を抱えたままポツリと呟き、私は携帯電話を取り出すと時間を確認した。
一ヶ月前に変えたばかりの最新機種だが、液晶の上部に表示された圏外の文字が恨めしい。
最初は故障かとも思ったが、すぐに理由に思い当たった。
この時代だと私の番号はまだ回線を開いていない状態なので、通話やメールが出来ないのは
当然の事なのだ。

無いよりはマシと言える程度のガイドブックと睨めっこを繰り返し、街を廻ること二時間。
結論から言えば、自分の身に降りかかった現実という名の不幸を認識させられた。
まず途中で立ち寄ったコンビニで、
新聞の日付から此処は私が産まれるより以前の時代であることを知った。
私の居た西暦と両親の年齢から考えると、この時代の二人は高校生の年齢ということになる。

なんとかして助力を請いたいが、問題は私の方が年長ということだ。
世間一般が大人として認識する年齢の自分が、親とはいえまだ高校生相手に助けを求めるのは
正直気が引ける。
しかし、今の私にとって頼れる人物が他に居ないのもまた事実だった。
私の父は善人のお人好しで、困っている人を放っておけない、所謂正義の味方気質をしている。
会って話をすれば、きっと力になってくれるだろうが、ここにも現実的問題がある。

困ったことに、私はこの時代の両親の住まいや連絡先を知らない。
イギリス清教に問い合わせればひょっとしたら、とも考えたが、私には連絡手段がなかった。
昔に資料で読んだ公衆電話なるものを探してはみたものの、さすが携帯電話全盛の科学都市。
化石のような代物を、簡単に見つけられるはずもなかった。
付け加えれば仮に会えたとして「私はあなたの娘です。困っているので助けて頂けませんか?」
と言っても、変なところで現実主義者な父が話を信じてくれるかは甚だ疑問ではあるが。
697年上? 03:2009/03/01(日) 09:06:54 ID:DVhHjTOB
他にも問題はある。
今後の方針に行き詰まった私は、ジュースを飲んで気分を変えようとしたものの、
センサーにマネーカードをかざしても自動販売機が反応しなかった。
利便性はともかく、どのような情報のやり取りがあるのか仕組みについては判らないが、
機械側が私の情報を存在しない架空のものとして認識したのかもしれない。
この時代では文字通り、無一文、ということだ。
これではホテルは勿論、食事を摂る事だって出来はしない。
チャージ式のカードを持って来ればよかったのかも、と今更ながら後悔した。
尤も、携帯電話同様に無駄だったかもしれないが。

『さおりんもつくづく不幸だにゃー。
 ひょっとすると、カミやんの不幸は幻想殺しのせいじゃなく、そういう体質かもしれんぜよ』

以前聞いた土御門のおじさんの言葉が、やたらと真実味を帯びているように思える。

「どうせ遺伝するならば、父さんが持つもう一つの体質を十分の一、
 せめて百分の一でいいから受け継ぎたかったですね」

それならきっと、男っ気が全く無い寂しい十代を過ごさずに済んだかもしれないし、
未だ記録更新中の、彼氏いない歴=年齢を回避出来ていたかもしれない。
尤も、父のように片っ端から立てて変な噂を流されるのも、それはそれで困るのだが。
私は今日、何度目かの溜め息と共に、やはり何度目かのお決まりの台詞を口にした。

「――――――不幸だ」

698年上? 04:2009/03/01(日) 09:08:19 ID:DVhHjTOB
現実はあまりにも厳しい、とはいえ、いつまでも現実逃避しているわけにはいかないのも事実。
当ては無いが資金も無い為、悠長に構えていると本当に行き倒れそうだし。
そうなったらさすがに、みっともないというか、合わせる顔が無いというか。
とにかく、のんびりはしていられないわけで。
周囲を警戒しつつ、学生の多そうな場所に移動した方が良さそうだ。
学生のことは、やはり学生に訊いてみるのが一番だし。

アンチスキルやジャッジメントに捕捉されるリスクなど、考慮に値しない。
どういった監視方法をしているかは判らないが、先の自動販売機の件で、
私が都市の運営側から不審人物として認識されているであろう事は、容易に推測できる。
元の時代ならともかく、ここでは私の記録そのものが存在しないのだから。
とはいえ、トラブルを起こせば記録にも残ってしまうわけで、戻れた時のことを考慮すれば
可能な限りそれを避けたいのだが、どことなく既に手遅れのような気もする。

「とりあえず、人の多い駅前に出てみた方が良さそうかな?」

駅の方向を確認し、ガイドブックと照らし合わせて道順を覚えようとした私は
偶然視線を奔らせたその先で、変わった服装の二人組を見つけてしまった。

二人はすぐに建物の影に隠れてしまったが、行き先はすぐに判った。
二人とも階段を使って、マンションのような建物を昇っていたからだ。
ここからの距離は四百m弱といったところだろうか。
私の視力でも、十分に判別できる距離だ。
白地のTシャツの裾を、胸部を強調するかのようにお臍の上で縛り、
ジーパンの左の裾を、脚の付け根の部分から切り落としている。
見た目の年齢や体格こそ異なるものの、二人とも全く同じ服装。
確かこれって、ペアルックというやつだっただろうか?

「かなり、その、エロい格好――――――」

似たような格好をしている自分のことを棚にあげて、そんな感想を抱いてしまう。
なにしろ、私の場合は黒のニーソックスを履いている事と、
Tシャツの上に黒地のシャツを羽織っている位の差である。
魔術的要素もあるとはいえ、この格好でも正直恥ずかしい。
そして最も特徴的なのは、まるでお侍さんのように後頭部で一つに結われた長い黒髪と、
腰に巻いたウェスタンベルトに吊り下げられた長い棒状の代物。

「あれって、七天七刀……だよね?ということは、あの女性が私の」

私が顔を確認している間に目的の場所に着いたのだろう。
先行していた小柄な少女が扉の前で止まり、程なくして部屋の中から一人の少年が姿を見せた。
699年上? 05:2009/03/01(日) 09:09:34 ID:DVhHjTOB
「若っ!父さん、若い」

よくよく考えれば当たり前のことなのだが、そんな事などお構い無しに叫んでしまった。
しかし、だ。
娘の私が言うのもアレだが、母はとても美人である。
そんな母が、どう見ても美男子に見えない、女性関係にだらしのない父に惚れたのだろうか?
まあ、父の手当たり次第に手を出す性格上、惚れたのは仕方ないとして――――――
問題は、何故そんな父と結婚できたのか、である。
二十四年も二人の娘をやってきたが、私はこの疑問の答えに未だに辿り着けないでいる。

「それにしても――――――」

私は再び、父と会話する母の姿を観察する。
流石に下も穿いてない、ということは無いと思う――穿いていると思いたい――が、
上はどう見てもブラを着けている様には見えない。
それでもその大きさと形の良さが見て取れる。
私は無意識のうちに自分の胸と比較して、少なからず気落ちした。
以前、堕天使エロメイドセットは土御門のおじさんに無理矢理贈りつけられた、と言っていたが
本当は父と母の趣味なのでは?と思いたくなってしまう。
悲しいことに、今の母の格好はそれを否定する要素が見当たらないからだ。
まあ、私がそんな贈り物をされたら、相手ごと七閃で切り刻むのは間違いないだろうけど。

「あっ、やばっ」

父の部屋に入る直前、母は私の方を見ていた。
恐らく、視線に気付いていたのだろう。
慌ててしゃがみ込んだものの、物思いに耽っていた私は対応が遅れてしまったのだ。
私の視力は母譲りだから、向こうにも私の姿が視認出来た筈である。
しかし、これは僥倖と言えるかもしれない。
父の居場所もわかったし、なにより私を認識したであろう母は父と共に居る。
会うなら今こそ好機だ。
他にも何人か女性が居たようだが、この際その事実は忘却の淵に沈めておこう。
どのみち、私一人では状況を打開出来ないのだから。

「そうと決まれば、行動あるのみ」
700年上? 06:2009/03/01(日) 09:11:28 ID:DVhHjTOB
目的のマンション――学生寮らしい――には、さほど苦もなく辿り着くことが出来た。
身嗜み用の手鏡を使い、部屋の前で着衣と髪型に乱れが無いか確認。
訳も判らず高鳴る鼓動を必死に押さえ込み、緊張に震える指先で呼び鈴を押す。
部屋の中から微かに聞こえた電子音。
待つこと数秒。ドアが開く。

「はいはーい、どちらさまで――――――」

緊張感の無い声で応対に出た父は、私を見た途端に固まった。

「こ、こちらは、上条当麻さんの御宅、で、よ、宜しいでしょうか?」

私は笑顔を浮かべて尋ねてみた。
尤も、緊張のあまり声が裏返り、顔が引き攣ってしまったが。
お互いに固まること数秒、ものすごい勢いでドアが閉ざされて私は唖然とする。
そりゃあ、ドアを開けたら見知らぬ女性が立っていて驚いたのは理解出来るが、
この過剰反応はなんなんだろう?
私はもう一度呼び鈴を押してみた。

『頼む、神裂!今度はお前が出てくれ』
『何を言っているのです?上条当麻、ここは貴方の部屋でしょう』
『二人で一緒に出てみては?と提案してみる』
『私たちのように、父様の子供かもしれませんし』

部屋の中から聞こえる声に私の緊張や興奮は急速に冷め、
反比例するように怒りゲージが溜まっていくのを自覚してしまう。
やはり、父に頼ろうとしたことは失敗だったのだろうか?
だが他に当てなどなく、ドアを破壊したい衝動を抑えて三度呼び鈴を押す。
701年上? 07:2009/03/01(日) 09:12:53 ID:DVhHjTOB
カチャッ
ゆっくりとノブが回る音がして、ようやくドアが開く。
ひょこりと顔を覗かせたのは、薄い茶色の髪と大きな瞳を持つ五才位の小さな女の子だ。
またしても父が出てくると思っていた私は、完全に不意を突かれた格好となる。

「あ、えーと、その」
「――――――おばちゃん、パパにご用?」

竜王の殺息級の破壊力を秘めたその幼い言葉が、私の心にぐさりと刺さる。
おばちゃん、って言われた。
初体験は無論、キスどころか男性とお付き合いすらしたことないのに。
そもそも色恋沙汰とは無縁な、空しい二十四年間だったというのに。

「あ、うん。お姉さんはね、上条 砂織っていうの。
 パパにご用があって来たの」

限りなく0に近い所までHPを削り取られたものの、なんとか踏み止まれた私は、
女の子の「おばちゃん」発言をさりげなく訂正しておく。
きょとんとしていた女の子――かみじょーまなと名乗った――は、ドアを大きく開き、
私を部屋の中へ迎えてくれた。
同じ苗字ということは、やはりさっきの「パパ」発言は本気だったらしい。
その一方で、リビングでは四人の男女が対応の押し付け合いを展開中である。
このうち、二人は父の子供だとマナちゃんが教えてくれた。
訊ねてきた娘――まだ名乗ってはいないが――をほったらかしにして、
こんな不毛なことをやっていたのか。
おばちゃん発言という挑発で減少していた怒りゲージが、再上昇を始める。

私は傍らのマナちゃんに「危ないからここから動かないように」と言い含めると、
そのままリビングの入り口へと移動した。

「――――――訪問者に放置プレイをするのが趣味ですか?そうですか」

努めて平静を装って出した声で、ようやく全員の視線が私に向いた。

「ほ、ほら、神裂、お前の身内なんだろ?お前が対応してくれ」
「貴方は何を聞いていたのですか?」
「だったら、この女性は未来の神裂とか」
「――――――言いたいことは、それだけか?腐れ外道が」
702年上? 08:2009/03/01(日) 09:14:25 ID:DVhHjTOB

元々私は、母よりも気が短い。
いくらお互いの事情が判らないとはいえ、ここまで放置されて平気で居られるほど、
私は人間が出来ていない。
むしろ、よくここまで我慢した、と自分を褒めてやりたいくらいである。
人を玄関先にほったらかしにした挙句、他にも娘が居ます、だと?
ほんと、なんでこんなバカ――最早、父とは呼びたくない――を当てにしたのだろう。
我ながら自分に腹が立つ。

「あ、あ、あの、ですね。
 何処のどなたか、存じませんが、まずは落ち着いて、話し合いませんか?」
「全力で!お断りさせていただきます」

にこやかな笑みを浮かべ、百分の一秒の早業で提案を退けると七天七刀に手をかけた。
幸いなことに、私の怒りゲージはMAXで、ライフゲージは赤点滅状態。
潜在必殺技の使用は無論のこと、超必殺技も撃ち放題だ。
狙うは上条当麻、ただ一人。
心中ではきっと「不幸だ」などと言っているのだろうが、そんなの知ったことじゃない。
とはいえ他の三人が止めに入るかもしれないが、その時は聖人すら凌駕してみせる。
まずは殺さない程度で徹底的に叩きのめして、娘を放置した報いをたっぷり受けて貰おう。
他の娘の件も含めた、諸々の言い訳を聞くのはそれからだ。


「天草式十字凄教所属、上条 砂織!
 いざ尋常に、推して参る」


さあお父様、
お仕置きの時間です。
覚悟はよろしいですね?


703年上? 後書:2009/03/01(日) 09:23:53 ID:DVhHjTOB
>>412>>554の話が使い易かったので、勝手に繋げてみた。
両職人にはご迷惑、だったかも……

そこは初心者の怖いもの知らず、ということで。

ねーちんが火織なんで、「火生土」で「土」の付く名前にしようとして考えたのが
「命土」と書いて「みこと」、のはずだったのに結局「砂」にして「砂織(さおり)」。

背の高さは、ねーちんと同じくらいを想定してたけど、その辺りは書き忘れたような気が。

続き?誰か書くんかね
704318:2009/03/01(日) 10:21:32 ID:ccc/WD5E
>>703
素晴らしいです
このシリーズ連作してくれる方はレベルが高すぎます!
ぜひぜひ続きをお願いします

自分はもうそろそろROMに戻ります
妄想と勢いだけの拙い文章の殴り書き
SSマナーを知らない故に皆さんに不快を
与えたことをここでお詫びします
それではノ
705名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 11:33:26 ID:YGCUbuAa
>>703
GJっす!
文章上手いっすねー
続きがあれば期待したい。
706名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 12:10:26 ID:BTiX7iZg
>>703
ぐじょーぶっ
本気で続き読みたいですな
707名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 12:19:42 ID:GuVDf4xu
>>703GJ!
「命土」と書いて「メイド」にすればよかったのに・・・
708名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 14:46:38 ID:R078gocH
一方通行と御坂妹たちの娘投下します。
>>677さんの想像している続きとの矛盾点がありましたら番外編ということにします)
709一方通行と御坂妹の娘たち1/2:2009/03/01(日) 14:48:31 ID:R078gocH

 予期せぬ事態に遭遇してしまった一方通行はひどい頭痛にうなされつつ、
 休息の時間を求めて部屋に打ち止めと自らの子供を名乗る双子を残してコンビニへと向かっていた。
 
 会社帰りや学校帰りの若者や中年の群の間を縫うようにして歩く。
 左右を流れていく多くの人々。注意を逸らすものなんて無限にあるというのに。
 なのに、どうしてもあの双子の顔が、脳裏にちらついて消えない。
 ガガガ、という砂嵐映像に切り替えても、画面が整って必ずあの双子の笑顔が浮かんでくる。

 どうしたものか、と一方通行は思った。

 きっと少し前の自分であれば聞く耳持たず、と打ち止めもろともこの世から消していたに違いない。
 だが今は違う。一方通行は変わった。この状況になって一方通行は改めて自覚する。

(良いのやら悪いのやら…わかンねェな……)

 歩を進めているとようやく目的地が見えてきた。
 一方通行がそこに視線を定めようとした、のだが……。

「ふざけないで! と小春は千秋の肩をど突きます!」
「いやいやおまえがふざけるなです! と千秋は対抗心メラメラで小春の顎を蹴り上げるです!」
「何を言ってますか?ふざけてるのはワタシ以外全員だと思います、と真冬は一気に三人を敵に回します!」
「そ、それは勝手な妄想だよぅ!一方通行はあたしだけのパパだもん…と美夏は小春と千秋と真冬に向かってマシンガンをぶちかます…!」



 ああ、悪夢がここにも。
710一方通行と御坂妹の娘たち2/2:2009/03/01(日) 14:50:02 ID:R078gocH
□    □    □    □    □


「小春はミサカ10032号とあなたの娘よ、と小春は自分の正体を主張します」

 胸下まであるストレートヘア、センターよりレフト寄りの前髪の花の飾りが付いた
 ゴムでまとめているのが特徴の、白いセーラー服を着た少女が淡々と。

「美、美夏はミサカ10039号と一方通行の娘だよ…、って美夏は控えめに自己紹介する…」

 ふわふわとした猫っ毛、前髪をサイドに流して、派手な赤いカチューシャが目立つ、
 黒いセーラー服で清楚さをかもし出した少女がゆったりと。

「千秋はミサカ13577号とおまえの娘です!と千秋は隠すことなく実体を晒すのですよ」

 内側にくるんと癖のついたショートヘア、青いボンボンでサイドポニーに結っているのが特徴の、
 水色のセーラー服を身に包み、敵対心ばりばりの少女が力強く。

「真冬はミサカ19090号とアナタの、もう一度言います、アナタの!娘でございます、と真冬はアナタとの関係をやけに強調します」

 腰までの長さの切り揃えた髪と、センターよりライト寄りの前髪をまとめて
 サイドアップポニーにしているのが特徴の、藍色のセーラー服をまとった少女が演説するように。


 無視と決め込んでコンビニに向かおうとしたところで、千秋という少女が一方通行に気付き、
 皆が喧嘩を中断して一方通行の後ろについて歩き始めた。
 それから終始自分の父親と母親の語り。いい加減耳障りである。

「だァから知らねェ!ついて来ンじゃねェっつってンだろォが!」
「ほら、お父さんはあなたたちのせいでご立腹じゃない、さぁ帰った帰った、と小春は三人を追い払おうとナイフの切っ先を向けます」
「おいテメー何をどうすればそうなるのか、と真冬は呆れます。真冬を除いた三人が帰れ、と真冬はお父サンの言葉を翻訳します」
「え、えっと、ごめんねぇパパ。この人たち、ちょっと日本語が通じない人で、って美夏は苦笑いを浮かべちゃう…」
「ちょっと!さり気なくぱぱの隣に並ぶんじゃないですよ!っと千秋は美夏の頭を引っぱたくです!」


 余計ややこしくなった。
 もう帰りたい、と思う一方通行であった。
711一方通行と御坂妹の娘たち:2009/03/01(日) 14:51:16 ID:R078gocH
終わり!
豚義理と文章力梨スマンかった。

というか某板に誤爆してしまった恥ずかしいw
712名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 18:16:55 ID:q2RXusIN
GJ
妹達の喧嘩好きだからこういうのイイw
みなつ?は俺の嫁
713412:2009/03/01(日) 18:47:01 ID:ICoF2enk
>703
遅くなったけどGJ!
愛子とマナは使ってもらって構わねえですよー。



>687
なんとなくそのエロ展開は妄想してた。エロかけんけど。

子供たちに情がうつった母=ヒロイン達が、
別れの後に自分の子供のいる世界を実現しようと上条さんにせまるのな。
714名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 18:47:24 ID:up9JeRZn
せっかくシリアスな展開の続きを考えてたのに
>>711のせいで

「ミサカは実家に帰らせていただきますってミサカはミサカは泣きながら飛び出してみたりー!」
「実家なンかねェだろーがお前」
「とりあえず他のミサカの所に御厄介にとミサカはミサカは代替案を思いついて見た」
「ほォそーか、じゃあさっさと行って来い」
「……そこで追いかけるのが男の甲斐性じゃないのかしら、
 とミサカはミサカはミサカ14047号から教わった知識を元にあなたに期待の眼差しを」
「向けンな。迷惑だ。っつかお前らのネットワークは女子高生の井戸端会議かなンかか。」

という妙な映像しか浮かばなくなったwwww
どうしてくれるんだwwwww
715711:2009/03/01(日) 19:10:54 ID:XW1tLqd0
失礼します。コピペミスに気付きました。
この二段落の間のスペースに、以下の文章が入ります。

―――――

 髪型や服装、態度や口調は微妙に違えど、それら全てを統一すれば四人とも区別がつかなくなるほど
 顔のパーツや形などが似ている。御坂妹は皆同じ本体(オリジナル)を基に
 作製されたのだから当然のことといえば当然か。

 しかしそんなことは直視して観察せねば分からないこと。
 彼女たちと正面から向き合おうとしない一方通行は、そのことを知らない。
716711:2009/03/01(日) 19:19:56 ID:XW1tLqd0
すみません、上の文章を入れるのは、以下のスペース間です


>>710
「 腰までの長さの切り揃えた髪と、センターよりライト寄りの前髪をまとめて
 サイドアップポニーにしているのが特徴の、藍色のセーラー服をまとった少女が演説するように。」
「 無視と決め込んでコンビニに向かおうとしたところで、千秋という少女が一方通行に気付き、
 皆が喧嘩を中断して一方通行の後ろについて歩き始めた。
 それから終始自分の父親と母親の語り。いい加減耳障りである。」

717名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 19:50:14 ID:XJ6rpwiB
>>713
「同士よ」
718名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 21:38:19 ID:eloC8n//
>>717
お前は俺か?
719名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 21:54:15 ID:LF2tGSRn
>「小春はミサカ10032号とあなたの娘よ、と小春は自分の正体を主張します」
10032号?まさかな。寝ぼけて見間違えたのさ……
720名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 22:05:18 ID:dQeqwyAS
実験開始時間までの退屈しのぎに(ry
721名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 23:03:55 ID:R/hsdGad
>>711
GJ
上条さんに色んなキャラとの子どもが沢山出てきてもなんとも思わないのに
一方さんに打ち止め以外との子どもが出てくると「この浮気野郎!」と叫びたくなる不思議
722名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 23:13:34 ID:up9JeRZn
>>721
打ち止めに浮気者呼ばわりされて地味に傷つく一方さん、という電波を受信した
打ち止めに泣かれてうろたえる一方さん、という電波も受信した

良質な電波が続くせいで>>677の続きが書けないんですがどうしたらいいですか
723名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 23:47:39 ID:O6D6M46U
>>722 マジレスするぜ
まずは最初のを完成させて、それから分岐点的なものを考えればおk
一方さんが幼女(の波)に揉まれるのは変わらないのだからガシガシ書いてくれ頼みます
724名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 00:20:51 ID:zwBzu2/o
アレイスターが訳あって未来の子供達を現在に送ったという電波をry
725名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 00:23:21 ID:bCG0aCbV
677氏と711氏が別の人だから困っているのだな
それじゃあ、ここで第三者の俺がkうわ、何をす(ry
726名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 01:22:06 ID:5Ih12vC1
これリレーだと思って勝手に御坂と海原書いてるのだが
727名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 01:27:28 ID:QEVjgO9r
>724
原因に関することはおれも文章化してみた。
サングラス男とさかさま男の短い問答で。
……でも面白くないし、エンディングにいっちゃうから保留中。
728名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 02:06:00 ID:+A5KYUZr
未来の嫁が来た暁には…ヤバい…上条さん死ぬ。
妊婦から専業主婦まで多種にわたる女性&子供達に囲まれてしまった様とか…
729名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 02:16:34 ID:VoQn5zp0
神裂が好きなので、中途半端な終わり方、アンド母親と娘の絡みが無かったのにへこんだ
730名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 02:18:39 ID:VYHXgTSJ
>>729
がんばって自分で書くんだ
731名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 02:39:34 ID:6v22tgXP
一人、当麻と瓜二つで自分の母親に追い回される上条さんの子供とか?(娘でも良いとか)
732名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 02:49:06 ID:6v22tgXP
期待せず待ってて下さい
733名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 03:15:00 ID:K7SLflZh
+   +
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゜∪ ∪ +        
 と__)__) +
734名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 04:20:23 ID:+A5KYUZr
色んな世界の当麻が現れるというのも気になるが書く度胸が無いという罠。
トウマ10032号(仮)といってみたかっただけです…
  
735名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 05:52:25 ID:gcibDw2S
どうにも息子で書こうとすると無個性になっちまうな……
736名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 07:12:35 ID:F7AFlJOh
昨日放送分のビリビリが可愛ええ
737名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 09:04:06 ID:Ejp0tX6P
上条さんの子供
一方さんの子供
現れるのは娘だけ

ここに事件の要点がありそうだな。

後、ミサカ妹×一方さんだけは無いわ。氏ね。
738名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 09:14:55 ID:K7SLflZh
書いてくれる職人さんに氏ねはないでしょー。
739名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 10:16:28 ID:0mzCsCQM
妹達の復讐で犯された一方さん

と脳内変換すればイケる
740名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 10:29:09 ID:5Ih12vC1
俺はむしろ打ち止めより妹と絡んでほしかったから
全然いいよ。
741名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 11:29:46 ID:eghvwJ0p
俺も一方×御坂妹は違和感あるけど、注意書きあるんだし見なければ無問題だろ
742名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 11:51:23 ID:Ejp0tX6P
そうだな。ウンコが嫌なら見なきゃ良かったんだ。氏ねは本心だけど書き込んでごめんね。
お詫びに今度はSS書いてくるよ。
743名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 11:55:24 ID:v6QHaGkI
最近投下が増えて嬉しいけど低年齢化が進んでるなと思ってたらやっぱこうなったか
744名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:12:59 ID:op2DVX54
単発で無個性ヒロインが量産されてるのに何をいまさらという感じ
勿論、一部は本当に良作だけどね

>>739
復讐相手の子供産むのはさすがに頭おかしいだろ
745名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:22:10 ID:eghvwJ0p
ネタにマジレスすんなよ・・・
そもそもどんなシチュでも書き手の自由だし、あまりにも原作から離れてても注意書きさえあれば良いだろ
自分の好みじゃなくても氏ねとか言わない
746名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:28:09 ID:sOlnngSs
まぁ本当に禁書でやる意味あったのか?というのもあったしね。
名前変えたら他のスレの作品になるようなのは流石に頭冷やしてから投下して欲しかった。
なんというかエロパロで投下する際のマナーとか暗黙知を学んだら
今度は単発レスで祭りに乗っかるだけじゃないSSを書いてほしいな。
747名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:34:23 ID:+MWDljot
こんな風に読み手の露骨なえり好みが始まると次第に過疎るよね
748名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:37:25 ID:v6QHaGkI
これはまぁ然るべき流れだろう。遅かれ早かれこうなってたと思う。




無論氏ねとかいっちゃてる子は二度と帰ってこなくていいが。
749名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:38:35 ID:rA4DvIuL
書き手のモチベーションが下がるような流れになれば過疎るのは当然
750名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:41:22 ID:9QxJcXL7
とりあえずお前ら全員落ち着け
751名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:44:04 ID:sOlnngSs
言っちゃ悪いがこのネタの流れが終わった後も書き手として存在する人が
この祭り状態の中からどれだけ生まれるかは正直疑問。




そして以前から書いてる人には今更こんな流れに付き合わせて申し訳ない。
752名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:54:23 ID:5Ih12vC1
このスレもうオワタよ。
多分絶望スレみたくなる。
753名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 12:59:19 ID:eghvwJ0p
そんなことより美琴タンが今後美鈴さん並の巨乳になるか、このままずっと貧乳のままか考えようぜ
754名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:00:21 ID:gj/4feeN
誘い受けと分割投下の連続でも、祭り状態だったから何も言わずにROMるしかないわな。

755名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:01:44 ID:rA4DvIuL
>このままずっと貧乳のままか考えようぜ

まて、あれは貧乳じゃなくて年相応ってやつだぜ!
756名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:06:01 ID:hRmADORQ
この程度で終わるようなスレだったらとっくの昔に過疎ってるよ
757名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:13:05 ID:sOlnngSs
>>756
まぁ今必死にそういうことにしたいのは祭りに便乗してた御新規さんとかなんだろう。
そのモチベーションをSS作成の方にぶつけて欲しいけどね。


アニメも一段落つきそうだしまた落ち着いてくるっしょ。
758名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:28:59 ID:wHXgnAGC
アニメ終わったらむしろ終わりそう
759名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:31:46 ID:v6QHaGkI
そう思ってんのはアニメ厨だけだろう。
アニメからラノベ也にも浸かった人ならそんな浅はかな考えしないだろうし。
アニメ化するまでにこれだけ続いてるスレなのにw
760名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:54:44 ID:wHXgnAGC
アニメ化するまでに13もいったの?
というか逆にアニメ化したのがいつなんか知らないんだが。
761名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:57:25 ID:eghvwJ0p
確かにアニメ化した後の投下頻度は半端なかったけどな
762名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 13:59:45 ID:sOlnngSs
なんでこのスレにわざわざ沸いてきたのか分からん人も呼び込んでしまったようで申し訳ない。

後者の質問なんて調べたらすぐわかるようなことなのに開き直っちゃうし。
763名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:00:15 ID:9QxJcXL7
アニメ化するまでに10スレくらいいってたんだから
アニメ終わってもあんまり影響無さそうだな
764名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:03:09 ID:wHXgnAGC
>>762
禁書は好きだったけどスレ見つけたのが最近だっただけ。
アニメがどうって話を出されたから答えただけ。
まぁ不愉快にさせたなら謝るけど、そんな調子だともっと荒れるからお前も落ち着け。
765名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:04:10 ID:+MWDljot
原作のストックに比べてアニメ化は遅いほうだよな
アニメは6巻までっぽいけどその先10冊も出てるし
766名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:05:09 ID:5Ih12vC1
みんなカリカリしすぎじゃね?
767名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:06:49 ID:v6QHaGkI
>>764
禁書好きだったなら本スレの流れやwikiの充実度みりゃ
アニメが終わったところで大した影響及ぼさないと考えると思うぞw

元々過疎っててアニメ化して一気にブレイクってパターンじゃないんだし。
768名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:06:58 ID:hRmADORQ
余所を例にあげると某虎竜がわかりやすいな>アニメ前とアニメ後の勢い

ここは人は増えたけどそれほど勢いは増さなかったと思う
今回の娘ネタが初加速じゃないかな
769名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:07:31 ID:eghvwJ0p
結論:美琴は俺の嫁
770名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 14:08:53 ID:9QxJcXL7
>>769
       _  _
     _(_ \(_ \         _
    _(_ \\ \ \    /    _
   (_ \\ \} 〕}  〕 /      _
    \ \} | |/  //       _
     } 」 」 /  ∠_         _
     | イマジン  (__\  /
     |  幻想 〔/  / /
     |  殺し    / /
     \ ブレイカー  /
      \__ /

771名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 15:08:06 ID:YJGeL/ip
とりあえずこのくだらない論争はここで終了
おーけー?
772名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 15:20:10 ID:+MWDljot
おーいえすまざふぁっかー

今月新刊はねーちんの出番も多そうだし、ねーちん式十字凄教の俺としてはここでのネタが充電できそうで期待したい
773名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 16:01:13 ID:bCG0aCbV
科学サイド好きとしては残念な表紙だな
美琴か一方さんがちらっとでも出てきてくれれば文句は言わないが
774名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 16:42:05 ID:6v22tgXP
最近バトルのないステイルが出てきてほしい
775名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 16:56:19 ID:TDox3Uxj
>>773
全開で記憶喪失を知った美琴がどう出るのかとワクワクしてたらまさかのねーちん続投ですよ
ねーちんも好きだからいいけど
あとは我らがヒロイン姫神の出番がどれくらいあるかだな
776名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 17:09:46 ID:eghvwJ0p
姫・・神・・・?
777名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 17:40:01 ID:dpZ2bvSy
とらドラの勢いは凄まじかったな。何でか知らんが。原作読んでた俺はみてない。


まあ禁書は二期が出来るほどのストックがあるな
778名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 17:48:42 ID:9QxJcXL7
つーか2期あれよ
シェリーラスボスとかなんか中途半端で嫌だ
779名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 17:52:19 ID:zwBzu2/o
まさかと思うけど…
2期無し?
780名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 18:33:19 ID:cgWjKrF9
>>772
ねーちん…ですと??
そんなorz
またしてもかんざきさんじゅうはっさいなのか…

俺も15巻みたいの期待して

ん?誰だ?うわなにするやめ
781名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 19:34:19 ID:QEVjgO9r
いや、でもここで美琴メインの話に行ったらヒロイン確定しちゃうじゃないかっ。
782名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 19:38:28 ID:5A25vFFb
>781
私はいっこうに構わん!


と言ったら怒られるかな?
783名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 19:44:14 ID:LVpnaDZP
私はいっこうに構わんッッ!
784名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 19:47:05 ID:6LebD33V
おらも同意いたします
785名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 19:53:55 ID:ixUJ5ZsY
全員ヒロイン←結論
786名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 19:57:41 ID:VYHXgTSJ
ヒロインは上条さんじゃなかったっけ?
787名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 20:11:47 ID:v6QHaGkI
美琴はヒーローぽいよね
788名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 20:12:10 ID:WDdE2GfG
少女マンガ的なヒロインだな。
王子様から引っ張りダコ。
789名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 20:55:44 ID:Vrf8O+pI
打ち止めはさらわれたりして一昔前の古きよきヒロインだな。
790名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:02:35 ID:XBiSkGS5
>>789
ドラクエですね、分かります



禁書でRPG作ったらお姫さま何人ぐらい出てくるんだろう?
791名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:09:39 ID:v6QHaGkI
桃姫が先に出てきた
792名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:13:58 ID:trFDB8zO
明確に恋心を持ってる奴らは今のところ禁書、姫神、美琴、妹達、五和ぐらいかね
これだけでも一万人近くいるけど
793名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:17:44 ID:6LebD33V
おでこDXはまだ気になる奴位か?
794名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:18:47 ID:sOlnngSs
禁書wiki:カミやん病の項目へどうぞ
795名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:28:29 ID:bCG0aCbV
ヒロインは、落ちてくる系を自称するはまづらに決まってるだろ

え、違うの?
796名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:57:36 ID:hjGkidZu
つまり滝壺がヒーロー。
んな訳あるかい。


…男女逆転したヒロインヒーローと聞いてつい某電波系シナリオゲームを思い出す人間は私くらいでいいや
797名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:10:11 ID:eTwiWaXh
カミジョーさんは好き嫌いはしません!

ところであのすさまじいSSラッシュが嘘のように静かだな。
798名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:25:11 ID:YRabJNmH
まぁ流石に息切れもするだろ
799名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:27:36 ID:cZkPJ42R
保管の人どうするんだろか?
何か、どこからどこまでっていうのが、曖昧なものが多い気がしたけど。
800名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:33:39 ID:Ii4FNZD0
充電中なのさ
新刊が発売されればまた祭が始まるさ
801名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:34:58 ID:cgWjKrF9
ねーちんを幼児退行させるのはどうなんだ?
802788:2009/03/02(月) 22:42:12 ID:KuN4SuZz
少女マンガ的なヒロインは上条さんのつもりだったが、
書き込むのが少し遅かったか。
803名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:43:54 ID:eTwiWaXh
>>798
ま、仕方ないか。
ところで明日くらいに雛祭りSSでも投下したいんだけど、まだここ容量平気かな?
短いやつなんだけどね。
804名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:44:39 ID:VYHXgTSJ
>>801
精神年齢のみが退行するならば某侍漫画で見た展開だな
805名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:45:25 ID:OXxiNZ+h
あと55kbだから短いのなら平気だろ
806名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 01:29:56 ID:NmoDQrud
どっちにしろ投下するなら早めの方がいいな。
807名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 01:39:14 ID:kK2gSx2e
やはり姫神の人気は低いのか
808名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 05:15:27 ID:xS7yyRd3
人気がないんじゃない、出番が増えると■■じゃないだけ
809名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 05:46:45 ID:tqejXMn6
姫神?
はてそんなやついたかな
810名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 07:49:23 ID:1FxsDwRC
>>809
一遍死んでみる?
811名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 09:35:40 ID:6VgJ0CIP
>>807
3巻の発言とその後の登場頻度や活躍の回数の関係で空気ネタがあるだけで人気がないわけじゃないと思うよ


あと関係ないけどそのメ覧何?
812Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 10:07:30 ID:OXfpbuGB
さあ、雛祭りを題材にしたSSが出来たので投下させていただきます。
私にしては珍しくエロは無し。
安直に姫神メインで作りました。
でわ。
813女心は春の嵐1 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 10:08:45 ID:OXfpbuGB
『女心は春の嵐』



「姫神ってどっちかってーと、お雛様って言うよりえーと……ぉ、あれだ! 三人官女?」
 上条当麻の放った一言を聞いて、それまで吹寄制理と共に三バカ(デルタフォース)――特に上条――の会話に聞き耳を立てていた姫神秋沙は、すっくと座っていた席から立ち上がった。

 上条の言葉を一語一句聞き逃すまいと眼光鋭く集中していた吹寄は、
「あ、あら、姫神さ、ん?」
 急に立ち上がった姫神にきょとんとしたが、先ほどの上条の一言を思い出して、

「上条当麻ぁ〜」
 と小さく呟くと席から立ち上がろうとした。
 こういう時の吹寄の戦闘力は凄まじく、このまま放って置けば数秒後には目の前の三バカは床のシミと化している事だろう。しかし、

「私。大丈夫だから」
 姫神にこう言われてしまっては、そんな吹寄も「え? え、ええ」と不承不承ながら引き下がらざるを得なかった。
 姫神は、吹寄が実は彼らとの諍いを楽しんでしている事を知っていた。
 そして、そんな姫神と吹寄の間では協力し合って上条を落とす約束になっている。

 上条の周りには絶えず女性の影がある。
 彼女たちが知っているだけでも、同居している銀髪シスターに始まり、常盤台の女子中学の双子にツインテール、あと時折姿を見る背の高いHな格好の女性と、ショートカットの女性。
 知っているだけでもこれだけいるのだから、知らない女性も含めたらライバルは20人以上!?
 いや、実は上条のフラグ能力は彼女たちの想像力の遥か上を行っているのだが、そこまで想像するのは不可能だろう。

 兎に角ライバルが多い彼女たちだからこそ、上条を落とすまではお互いに協力し合おうと言う話になっているのだ。
 本来であれば、ここからは吹寄のターンが始まるので姫神は引っ込むところではあるのだが、今回はちょっと違うようだ。
 吹寄も姫神のそんな雰囲気を感じて、それ以上食い下がらずに引っ込んだ。

 そして、吹寄を制した姫神だが、彼女は少し怒っていた。
 姫神も先ほどから彼らの会話は全て聞いていた。
 事の発端は何時もの青髪ピアスの一言。

『そぉ〜いや、そろそろ雛祭りの時期やね〜。僕の夢はやねぇ〜、十二単の女の子を一枚、また一枚と――』
 と言う実に青髪ピアスらしい痛い妄想からだった。

 彼らは互いに馬鹿だ何だと言い争い、時には取っ組み合いをしながら、話題は『誰が雛壇のどの位置に納まるか』と言う、小学生でも話題にしないような話になった。
 その瞬間、教室中の女子生徒の注目がこの3人――実際は輪の中にいる上条――に集中したのだが、彼らも慣れたようなもので、気にせず話を続けていた。

 で、まずお内裏様。
 これは、土御門の『にゃ〜、これは考えるまでも無くカミやんで決まりだにゃ〜』と、
 青髪ピアスの『う〜ん、ホンマはボクが立候補したいんやけど、ここは涙を呑んでカミやんに譲るわ〜』と言う言葉で、
 『おいこら、テメエら! 大体なんで俺があんな変てこな格好が似合う人に選ばれなきゃならねぇんだ! 青髪ッ! テメエが言いだしっぺだろぉが!! 土御門も、テメエの先祖の事考えたらお前の方が似合うだろ!!』
 と言う上条の声は、民主的多数意見と、机に押さえつけられると言う暴力によってねじ伏せられた。

 お内裏様が決まれば、次はお雛様。
 ここで名前が挙がったのは、『姫神』と『吹寄』の2人――名前の順序に意図はありません――だった。
 そして、先ほどの上条の発言。

 姫神は判っていた。
 上条がそう言ったのは、多分初めて会った時から着ていた『巫女装束』が例の『三人官女』をイメージさせたのだろう。
 だから、彼の言葉に他意は無い。
 しかし、それでは困るのだ。姫神はもう少し自分の事を気遣って欲しいと思った。
 私も女の子なのだ。白馬の王子様とか、お姫様とか気になるのだ。


814女心は春の嵐2 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 10:10:12 ID:GN5ywyKX


 上条は背後からチャリっと金属の擦れる様な涼しげな音が聞こえた気がした。すると、

「それは。どういう意味なのか。詳しく説明してほしいかな」
 いつの間にか上条の背後に立っていた姫神が背後から問いかけて来た。
 振り返る上条。そこにはいつも通り表情の読めない姫神の顔――

「あ、え? 何か、カミジョーさん姫神の気に障るよーな事いいましたか?」
 いや、それは何時もの姫神とはちょっと違っていたようだ。

 どこが? と問われると説明し辛いが、ちょっと眉が上がっているとか、目がほんの少し大きく開かれているとか、結ばれた唇に少し力が入って横に広がっているとか、本当に些細な事だった。
 それでも、対異性関係ヘタレ番長の上条には感じるものがあったのか、椅子の上で器用に後ずさる。

「貴方に。気の利いた言い訳は期待していないけれど。私が。貴方の隣に相応しくない理由を。聞かせて欲しい」
 その言葉に教室中の視線が上条と姫神の2人に集中するが、当の本人たちは気付かない、と言うかそれ所では無かった。
 じりじりと詰め寄る姫神と、逃げ場をなくした上条。
 そんな上条は何とかこの状況を、

「え? えぇーと、ホラ! そんな深い意味は無いんだよ。ただ、姫神の巫女姿思い出してな。それで、その、なんだ」
 上条の言葉に姫神は、自分の考えが当っていた事に内心ガッカリした。
(やっぱり私ってその程度。釣った魚には。エサはあげないって事なのかしら)
 普段から感情表現が苦手な姫神だが、この時ばかりは流石に怒りをあらわにした。
 明らかに眉を吊り上げると、目つきも鋭く、上条にぐぃーっと顔を近づける。

「ぬぉわ、にをするんですかぁ、姫神さん!?」

 日ごろの賜物か、喰い付かれるかと錯覚した上条は全力で仰け反りながら姫神に非難の声を上げる。
 その姫神は、上条の顔を至近距離から見下ろしながら、珍しく感情の篭った声で、

「全然説明になって無い。上条君。はっきりと確認したいのだけど。君は。私の事をどう思っているの?」
「どう、って一体、どう答えればいいんだよ?」
 上条は、それ以上は近づくのはヤメテと目で合図しながら姫神に質問する。
 そんな姫神も、口元に上条の息を感じて頬を赤らめて上条から顔を逸らすと小声で、

「――――好き。とか。嫌い。とか」

 実の所、姫神には答えは判っていた。
 こう言えば彼の答えはひとつしか無いと。

「そう言う二択か!? なら答えは決まってる」
(ほら。来た)

「簡単だ。俺は姫神のこと好きだぜ」
(やっぱり)
 予想通りだった。それでも姫神は嬉しかった。
 外見には珍しく顔を真っ赤にして俯いているだけだが、内心は天にも上るような気持ちだった。

815女心は春の嵐3 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 10:11:32 ID:GN5ywyKX

 そして外野では、青髪ピアスと土御門があきれ返って、
「あっちゃー、カミやん、またフラグたてても〜た」
「カミや〜ん、1人1フラグにしとくぜよ〜。そんな1人に何本も、その内カミやんは言葉で女を孕まずにゃー」

 少し離れた所では吹寄が、派手な音を立てて椅子から落ちた。

 そんな四者四様の状況に上条は更に追い討ちをかけた。
「そーだ姫神! 今度一緒にプリクラ撮ろうぜ」

 その一言に教室中が震撼した。
 そこかしこから「ついに……」とか「まさか!?」とかヒソヒソと聞こえてくる。
 そして当事者の姫神は、目を丸くして上条を見つめる。そんな姫神など気にせず上条は、

「ここ最近、カミジョーさん訳有ってプリクラに詳しくなったりしたんですよ。そんな中に、『コスプレ』っつーのが有ってさ」
 上条の『コスプレ』の一言を追う様に、教室中から一斉に「コスプレ……」の声が響いた。

 そんな状況でも上条の攻勢は衰えを見せず、
「お詫びに奢るから何か撮ろうぜ、な、いいだろ姫神?」
 上条は言いながら姫神の手を取った。
 そんな上条に姫神はこれ以上無いくらい真っ赤になって、泣き出しそうな目を逸らしながら、

「か。上条君が。そうしたいなら」
 気が付いたら姫神の心は陥落していた。
 今、上条がどんなお願いをしても姫神は聞いてくれそうだ、とクラス全員がそう感じた。だから、

「ヨシ! じゃ帰ぶがぁつ!?」
 上条が次の言葉を発しきる前に、青髪ピアスと土御門が背後から同時に張り倒した時、安堵のため息と共にグッジョブと親指が立てられたのは当然の事と言えよう。

 青髪ピアスと土御門はぐったりとした上条を両脇からがっちりと腕を取って椅子から持ち上げると、
「よ〜し、カミや〜ん、そこまでだ。毎度毎度、よっお〜っく、見せ付けてくれるやないか〜」
「ま、お内裏様に指名したのは俺らだし、カミやんはやっぱりカミやんだから、まー仕方ないとは思うんぜよ?」

 青髪ピアスと土御門はお互いにいい笑顔を向け合うと、それをぐったりとした顔で見上げる上条に向ける。

「「じゃ、昼休みも短い事だし行こうか、カミやん」」
「あ、ちょ、ま、ふ、不幸だぁぁぁぁああああああああああああああああ!!」

 上条の何時もの叫びを残して、三バカは教室を後にした。
816Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 10:13:53 ID:5LYcU8+0
以上です。
あれ、全然雛祭り活躍して無い!?
今回は、続きそうな感じに終らせました。
なので最後に『END』も付けてません。
続きは、ま需要があれば。
何か偉そうな事言ってスイマセン。
でわ。
817名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 10:20:00 ID:5UHcFHAl
>>816
GJ
姫神はよくがんばった! 感動した!
続編とデコちゃんの方の話をお願いします
818名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 10:26:45 ID:oyMgei/f
>>812-815
乙です。
エロ無しなんて言わないで書いてくれるといいなーと思ったり。
マイペースで頑張ってください。
819名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 15:46:46 ID:3ntfI1W+
ふたりはプリクラ
820名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 15:54:36 ID:oyMgei/f
ゲーセンのプリクラ撮る密室内で二人がしてしまうとか。
姫神さんが自分の絶頂した瞬間や二人でした時の姿を撮ってもらって宝物にするとか。
んでもってそんな秘蔵のはずの写真を他の娘に見られるとか。
そんな電波が届いた。
821名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 16:24:08 ID:krvnyxi5
>820
修羅場になるよ。電撃をくらい頭を噛まれて…
822名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 16:32:25 ID:oyMgei/f
あと姫神さんが、自分が怪物だったとしても上条は愛してくれるかと考えて。
愛してくれるだろうと思ったなら、彼女の中で世界が姿を変えるだろうと予想して。
意識革命(性格反転)した場面とかの妄想が止まらなくなった。

クラスメートの前で上条を奪取して走り去る姫神さんとか。
午後の授業をぶっちぎって人気の無いゲーセンのプリクラコーナーで上条を押し倒す姫神さんとか。
「吸血殺し」能力を上条(と彼に近付く恋敵払い)のために何とか役立ててみようと頑張る姫神さんとか。
上条の頭をかじろうとしたインデックスを餌付けして手なずけ、第二の居候になる姫神さんとか。
インデックスを睡眠薬入り食事で眠らせて、毎日毎晩のように上条を吸い取っちゃう姫神さんとか。

夜勤明けの頭に届く、恋敵を蹴散らす姫神さん無双を書けと促する電波がとまらなかったり。
823Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 16:48:49 ID:5LYcU8+0
続き書く暇無いと思ったら少し書けました。
しかし、何か他の人の妄想のが面白そうだな。
誰か続き書く?
取り合えず投下するけど、完結しません。
なので、まだプリクラもHもして無いのだよ。
でわ。
824女心は恋の嵐4 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 16:50:21 ID:5LYcU8+0

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


 学校帰りに地下街に来た、上条と姫神と、何故か吹寄も一緒に目的地となるゲームセンターを目指して歩いていた。
 何故ここに吹寄がいるのかと言うと、姫神が「吹寄さんも一緒に」と言ったからだ。

 今、並んで歩いているのは上条と吹寄で、姫神はその後ろを歩いていると言う構図。そんな吹寄は上条に、

「上条当麻、貴様、いっつもこんな場所で遊んでるんじゃないでしょうね?」
 といつもの詰問口調で言葉を発した。
 本当は、言葉の間に『女の子』と入れたかった吹寄だったが、そこまで露骨に言うのは、姫神もいるこの場を考えて止めておいた。
 それでも上条には気に触る台詞だったようで、

「言わせて貰いますがねー、カミジョーさんも健全な男子コーコーセーですから、ゲームくらい興味がありますのことよ」
 上条はふてくされたように、ポケットに両手を突っ込んで、下から睨みつけるように吹寄を見た。
 そんな上条に吹寄は視線だけ向けて、

「ふん、それにしても後どのくらい歩くのかしら?」
 と、面白くなさそうにそれだけ言うと視線を前に向けた。
 相手にされていないと感じた上条は、すぐに姿勢を元に戻すと、
「もうすぐだよ。ほらそこ」
 上条が指差す先に、一際派手な佇まいを見せる入り口が見えた。
「な、何かいかがわしい感じね。貴様、大丈夫なの?」
 それを見て吹寄の腰が少し引ける。
 そんな吹寄を見て上条は面倒くさそうに立ち止まると、

「あ? ならオマエ帰れよ。俺は元々姫神に詫びのつもりでここに連れて来たんだから」
 上条は手をヒラヒラさせて、帰れと吹寄に言った。
 その態度にカチンと来た吹寄が、
「な、あ!? き、貴様、私を追い返してひむぐむぐ……」
 文句を言おうと上条に詰め寄った吹寄を、姫神が後ろから口を押さえつつ羽交い絞めにした。
 そのまま上条を1人残して、姫神はずるずると吹寄を引き摺って壁際に向かう。
 そこで2人はヒソヒソ話を暫し行うと、俯いたままの吹寄が上条の前に来て、

「か、上条当麻、その、悪かったわ。私、その、こういう場所に慣れてなくて」
 急にしおらしくなってしまった吹寄の姿に上条もドキドキして何処を見ていいか判らず視線を上に泳がせる。
 そして頭を掻きながら、
「あ? ああ、い、いいよ。俺の方こそ言い過ぎた。悪かったな吹寄」
 上条が喋っている間に吹寄の顔がどんどん赤くなって、目が夢見る少女化して行く。
 吹寄の心の中では何が起きているのだろうか? それにいち早く気が付いた姫神は、

「上条君。吹寄さん。行こう」
 と、上条と吹寄の手を引いてゲームセンターに向かった。


 ゲームセンターの自動ドアが開いてまず姫神と吹寄が驚いたのは音の洪水。
 建物の外にいても相当煩いと感じたものが直接鼓膜を叩いてくる。
 電子音や、録音再生されたと思しき音声や、効果音がスピーカーからこれでもかと言わんばかりに流れている。
 そんな非日常的騒音に晒されて硬直した2人に聞こえるようにと、上条は2人の耳元、丁度顔と顔の間に自分の顔を割り込ませるように近づける。
 上条の顔が近い事にギョッとした姫神と吹寄をよそに上条は、

「プリクラの機械は奥だから、奥、行こうぜ」
 と親指でゲームセンターの奥を指した。

825女心は恋の嵐5 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 16:51:04 ID:OXfpbuGB

 3人がゲームセンターの奥に行くと、そこには大小さまざまな形の箱型の機械――プリクラ機――が置かれていた。
 その周りには、多くの女の子たちと、それに混じってちらほら男の姿も見える。
 そんな状態のプリクラコーナーに足を踏み入れた上条は、

「げっ、混んでる!? マジかよ」
 並ぶのは流石にカンベンとか言いながら、上条は2人を連れてプリクラコーナーを突き進む。
 そして、あるプリクラ機の前で立ち止まった。

「お! 素晴らしい。偶然誰もいない……って高いからなこのプリクラぁ」
 と言いながら上条は扉を開けてから姫神と吹寄の方を振り返って、
「じゃ、入ろうぜ」
 と先頭を切って中に入って行く。
 姫神と吹寄も、そんな上条を追ってプリクラ機の中に入る。
 そしてプリクラ機の中に入って吹寄は、

「広いわね」
 吹寄が想像していたのは、証明写真機の大きい版のようなものだったが、ここはまるで衣装室の様だ。
 左右に更衣室があり、奥にもうひとつ扉がある。
 プリクラになじみの無い姫神と吹寄はきょろきょろと辺りを見回す。
 その間に上条は更衣室らしき場所のカーテンをグイグイ引っ張っている。
 その奇妙な行動を見た吹寄は、
「貴様、何をしているの」
「あ、いや何、強度の確認をね」
 急にしどろもどろになる上条に、2人はただ首を傾げるばかりだった。

 その後、利用方法を2人に説明した上条は、そそくさと入ってきた扉に向かう。
 その後姿に姫神が感情の篭らない声で、

「上条君。キミは何処へ行くの?」
「着替えるんだろ? だから外。着替え終わったら呼んでくれ」
 さも当然と言うような上条に今度は吹寄から、

「何行ってるの貴様? カーテンがあるんだから見えるわけ無いでしょ」
「い、いや、経験上からカミジョーさんは2人に粗相が無いように退出するのどぅわぁ!?」
 上条は吹寄の強い口調にビビリながらも言い訳じみた言葉を発した。
 しかしそんな意味不明な言葉は2人には伝わらなかったようで、
「いいから。キミはそこに座っていて」
 と何時にも増して行動的な姫神に引き摺り戻された上条は「あ、はい」と言って備え付けの椅子に、まるで知らない家に連れて来られた子供のように緊張気味に座った。

 そんな上条に吹寄は、
「じゃ、上条当麻、貴様、絶対に覗いちゃだめよ! 本当に、本っ当ぉに、覗いたら承知しないからね! 判った覗いたら――」
 と言葉の裏に「本当は覗いてね」と取られかねないほどしつこく上条に言った。
 実際、吹寄は今後の展開のためにも、少し覗き見でもして上条に気分を高めて欲しかったのだが。
「何だ、吹寄? そんなに言って着替えんのは姫神だろ? 大体カミジョーさんはそんなに命知らずのデンジャラスウルフではございません」
 朴念仁の上条には伝わらなかったようで、吹寄の言葉に文句を言いながら体ごと視線を逸らしてしまった。
 そんな上条の背中に向かって吹寄は珍しくべっと舌を出すと「姫神さん」と彼女を更衣室に誘った。
 姫神もそんな吹寄に頷き返すと、

「じゃあ。上条君。行って来る」

 と言って2人は更衣室の中に入って行った。


826女心は恋の嵐6 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 16:52:05 ID:5LYcU8+0


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「不幸だぁ……」
 上条は何回目かの身の上を嘆く言葉を吐いた。
 それと言うのも、更衣室のカーテンの向こうから衣擦れの音と共に聞こえて来る、

「あ。吹寄さん。ちょ……」
「姫神さん、女の子同士なんだからね」
「や……。そこは。関係。無い」

 健全な青少年をもやもやさせるに十分な、姫神と吹寄の嬌声が聞こえてくるのだ。

(おい、あいつら一体何やってるんですか!? カミジョーさん的には、即刻この場を逃げ出したいと言うか、カーテンの向こうが気になると言うかぁぁぁぁぁあああああ!!)
 上条は両手で頭をガシガシ掻き毟るとがっくり肩を落として「不幸だぁ……」と再び嘆いた。

 すると突然カーテンからひょこっと吹寄が顔を覗かせてにっこりと上条に微笑んだ。

「うっ、な、何?」
 上条は、先程のカーテンの向こうから聞こえてきた声と、更衣室に入る前と雰囲気の違う吹寄にドキっとした。

「おまたせー。貴様、びっくりするわよ」
 妙にテンションの高い吹寄に、上条の不幸センサーが過敏に反応する。

(まさか、風斬以上の露出コスチュームなんて、そんなものあるはず……)
 上条は訳も判らず喉の渇きを覚えて生唾を飲み込んだ。
 そんな妄想全開の上条に吹寄はもう一度にっこりと微笑むと、
「じゃあ、姫神さん。どーぞぉ!」
 バッとカーテンが引かれた。そして、そこに現れたのは、

「どう。かな? 変。じゃない?」
 美しい十二単に身を包んだ姫神が立っていた。

「すげ……、かぐや姫みてーじゃん」
 上条は、先程の妄想も忘れてその姿に見入っていた。

 素材は何で出来ているのだろうか? 見た目には全く本物の着物――と言っても上条はテレビでしか本物を見たことは無いが――としか思えない。
 髪は軽く後ろでゆって垂らして髪飾りを付けただけだが、元が良いからだろう、十二単負けない豪華さと気品に溢れている。
 上条はもう一度感嘆のため息を漏らすと、

「やっぱ姫神は着物似合うよなー。学校もセーラー服じゃなくて、着物の方がいいんじゃねぇの?」
「そう? キミが言うなら。私。明日から着物で――」
 上条の一見雑な誉め言葉に、すっかり姫神はやられて有頂天だ。
 見た目では判断できないが、このままなら明日から学校に着物を着てくるだろう。
 同じ人物を好く者の感でそれを察知した吹寄は呆れ声で、

「こらこら貴様、姫神さんを悪の道に誘わない。だいたい変な格好は貴様たちのだけで十分だから」
「おい! 今の言葉は聞き捨てならねぇぞ。もしかして、カミジョーさんのセンスを土御門のアホや、青髪の馬鹿と一緒に考えている訳じゃないでしょうね?」
 人の事はさて置き、自分のセンスには自身のあった上条は、吹寄のその一言に声を荒げて文句を言う。
 そんな2人のやり取りで、急に蚊帳の外に置かれた姫神は、

「キミたちは。本当に喧嘩ばかりして。仲が好いのにも程々にして」
「姫神、これの一体何処が仲が好いんだ!? 明らかに俺がいわれの無い非難を受けて……るで……しょ……、で、何で笑ってんだ、吹寄?」
 今度は姫神から聞き捨てなら無い言葉を言われた上条は、忙しそうに姫神言い返す。
 が、目の端に止まった吹寄が何故か笑っているのにギョッとする。
827女心は恋の嵐7 ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 16:52:57 ID:5LYcU8+0

「フフフ、貴様にはヒミツよ」
 気付けばいつの間にか姫神も珍しく表情を和らげて笑っていた。

「何か今、俺、すっげー疎外感と戦ってるんですけど」
「いいから、いいから。次は貴様が着替える番ね」
 1人黄昏る上条に、珍しく優しい声を掛ける吹寄。
 しかし、上条が「え、俺?」と自分を指差しながら言うと、

「何言ってるの! 貴様が自分で言い出したことでしょ。さ、私が手伝ってあげるから」
「うぇ!? ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待て! 判った! ちゃんと着替えるから、だから俺を剥くのを止めて下さい吹寄さん!!」
 怒りながら、自分の服を引き剥がそうとする吹寄を牽制しながら、上条は更衣室に逃げ込む。

「ちぇっ、じゃあ早く着替えてきてよね」
 何故か本当に残念そうな吹寄の声がカーテンの向こうから聞こえると、上条は「不幸だぁ……」と呟きを漏らした。そして、
「吹寄と言い、姫神と言い、何なんだあのハイテンションは?」
 衣装選択用の液晶画面を覗き込みながらぶつぶつと文句を言う。
 そうこうしている内に、液晶画面には、

「うわ、有るよ『お内裏様セット』。これ俺に着ろっての? どんな罰ゲームですか、全く」
 上条は、この世の終わりでも告げられたような酷い顔で液晶画面に表示された映像をじっと眺めていた。

 すると突然背後のカーテンがジャっと音を立てて開き、

「おーい、上条当麻。貴様、いい加減諦めなて――」
 面倒くさそうに吹寄が更衣室の中を覗き込んできた。
 上条はびくっと肩を震わせると、飛びつくようにカーテンを閉めて、

「うぎゃ!? エ、エッチ、いや、わ、判ったから、判ったから一人にして、ね。カミジョーさんからのお願い」
 カーテンの口を両手で押さえながら吹寄に必死で呼びかけた。
 そのカーテンの向こうから「早くしなさいよね」と声が掛ると、先程より更にがっくりと肩を落として、

「やっぱコエエヨ、今日の吹寄。カミジョーさん、貞操の危機をひしひしと感じました。(んんん、もぉぉぉおおおお、不幸どぁぁぁぁああああああああああああああああ)」

 上条は小声で自身の不幸を嘆くと、本当に涙を流しそうな顔で液晶画面から『お内裏様セット』を選択した。


828Aサイド ◆kxkZl9D8TU :2009/03/03(火) 16:57:54 ID:5LYcU8+0
以上です。
1つ間違いに気が付きました。
確か姫神って上条の事「キミ」って呼びますよね?
前の投下では「貴方」って書いちゃいました。
みんな脳内変換よろしくです。

それから、今日はもう続き投下しないから続き書きたい人いたらどうぞ書いてください。
なんか上から目線だな。書いてください。お願いします。これでよし。
無ければ後日自分で補完するつもりです。
それにしてもぶつ切りでの投下って初めてするけど、どうなんだろうね?
みんなやきもきする?

それにしても姫神メインのはずなのに。
恐るべし吹寄。

でわ。
829名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 17:28:54 ID:oyMgei/f
>>828
乙です。良い物語をどうもです。

目下、姫神さん無双のちょっと長い小説に取り掛かり始めました。
男子たちに連れ去られそうになる直前の場面>>815からのパラレル物語となる予定です。
多分、次スレで投下する事になろうかと思います(容量の都合)。
他人の物語に乗っかる形で恐縮ですが。よろしくです。

後日補完も楽しみにしております。
頑張ってください。それでは。
830名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 17:59:57 ID:uj0+S8cC
>>828
Aサイドさん、雛祭りネタ楽しく拝見させてもらってます
姫神に雛祭りは外せませんからね
1レス当たりの文章量からして2レス分くらいあれば、ぶつ切り投下しても全然気にならないですよ

それにしても>>822の電波は凄すぎww
こんな程度しか思い浮かばない俺って・・・
治療スキルを生かしてカエル医者の所で特別スタッフ(上条さん専属&ナース服着用)として
大怪我で動けない上条さんの食事の世話から下の世話迄、あんな事やこんな事を・・・
上条 「・・クスン・・・上条さんは、お婿に行けない体になってしまいましたよ・・・・・・」
姫神 「大丈夫、キミは私がもらってあげるから。心配しなくていい。」
831名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 18:45:14 ID:krvnyxi5
手足が怪我で動けない上条当麻。
見舞いに来た女性陣。下の世話で揉める!
という話もアリかな?
後当麻と美琴が精神入れ代わりと言う電波も受信した
832名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 19:23:52 ID:xMl8kcWw
その電波により影響が。
カミジョーさんと美琴が精神入れ代わった場合能力はどうなるのどうなるのだろうか
能力が身体によって使えた場合、能力の制御なんてしたことない美琴in当麻が
制御できずに暴走してとっさに当麻in美琴の右手をつかんで暴走が収まり安堵。

もちろん美琴さんは不幸と右手から離れない当麻にフルシェイクっと・・・
833名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 19:43:38 ID:ujtFq+Np
絶対美琴は股間見るだろうな
834名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 19:47:04 ID:PKieYfqr
っと、そろそろ次スレの時期か。前スレよりずいぶン加速してンなァ
835名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 19:47:22 ID:oyMgei/f
 目下、姫神さんを根本から強化する文を書いてる真っ最中です。
 一つキーを外してあげれば簡単かと思ったらとんでもない。
 けど頑張ります。
 吸血鬼の因子は、広く薄く人類に広がってると仮定してみたりしています。
 幕間で、自分の汚れた過去をネタに強請ろうとするチーマーを蹴散らしたりとかは簡単なのになー。

「この程度の相手は。自主トレにもならない。」
 また別の本でも買ってみようか。
『喧嘩百勝!敵を捻じ伏せる思考とテクニック』
 懐からはみだした小冊子をもう一度しまいながら。
 想い人の周囲に陣取る、強敵揃いの面子を思い浮かべ、一人ごちる。
836名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 19:52:31 ID:VJY5S1q5
>>834
次スレは>>850がきっと立ててくれるさ
837名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:27:17 ID:h8pPgxgS
>>828
"君"じゃない?
吹寄に対しては名前呼び捨てって記憶もある
838名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:50:59 ID:oY0KeX5C
>>831
「ダメじゃないですか、まだ起きあがっちゃあ」
「ひいっ!!」
「ほら、骨だってまだ折れてるんですから、無理しちゃいけませんよ?」
「……もう、勘弁してくれ。元々俺は一週間あれば退院できる体だったんだよ!
 そもそも骨なんて入院してきた時には……や、やめろ! 来るな! 来ないでくれっ!」
「え? ……元々、何でしたっけ?」
−−ゴキッ。
「かっ。ぐ、ぅうああああああああああああっ!!」
「ほぉら。どう見ても折れてるじゃないですか? さあ、患者さんはベッドに戻りましょ」
「あ、ぐが、だれが、折って、ずっと、治るたびお前が、ぐっ……!」
「ふふ、大丈夫ですよ? これからもずっと私が……私だけが、貴方のお世話をしてあげますから。
 食事も、お粗相も、勿論性欲の処理も、貴方の何もかもを……ふふっ、ふふふっ」


……こんな毒電波しか思い付かないワタクシ弁当は人間としてどうかしていると思う。
839名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:54:06 ID:Sfds/KL2
>>832
そのまま手を繋いでたら美琴ボディのお股がジュンってなっちゃって病気と勘違いした上条さんが焦って美琴を問い詰める妄想が…
840名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:56:56 ID:6/JhVLxT
ちょっとお前らの電波の感度が良すぎるだろwww
841名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:57:10 ID:krvnyxi5
>838
それに1番似合うキャラは五和じゃないかな?
842名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:59:40 ID:oyMgei/f
>>838
只でさえ不幸な上条をいじめたららめえぇぇええ!
もしかしてBADEND入ってるとか?
843名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:04:27 ID:ujtFq+Np
骨を折るならねーちんだろjk
844名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:06:48 ID:IOx72wWW
>>838
その間に上条さん部屋で干からびた少女が発見される
845名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:18:38 ID:oyMgei/f
>>844
 あのはらぺこシスターが干からびるまで我慢するわけないじゃないか。
 走食性を発揮して、美味しいご飯の出る場所へ移動するだろ。
 それともなきゃ、骨折られてる上条の病室へ邪悪な行動を止めに出現するとか。
846名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:24:00 ID:AgU22/ov
携帯から名無しで失礼します。

>>830
どうぞよろしく。
こちらこそたのしみにしてます。

>>837
「君」だったか〜
吹寄も呼び捨て?
あっちゃ〜
設定厨な私としては痛いが、もー直せないなー
とにかくありがとうございます。
847名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:28:57 ID:PKieYfqr
次スレ立てるときは>>320を参考に



前々スレの1氏は出てくるのか……。立てるときは宣言よろ
848名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:43:54 ID:AgU22/ov
>>845

 上条を病院に巣くう敵から救い出して数日が立った。
「やっと俺もこの病室とおさらばかー。一時はもう駄目かと思ったけど、ありがとうな、インデックス」
「ねーとうまー」
「ん、何だインデックス?」
「私ととうまの間なんだからお礼なんか必要ないよ」
 はにかみながら答えるインデックスに、上条も笑顔を返す。
 そんなインデックスはベッドの端に腰掛けると、
「それにね……」
「何だ、インデックス?」
「とうまはまだ退院出来ないんだよ」
「え?」
「病院の食事って、とうまが作るよりずっと美味しいんだよ……」
 インデックスが体を捻るとベッドの上の上条の方を向いた。
 その表情はケープに隠れてよく見えない。
「インデックス、お前……」
「だから、とうまぁ……」
 ケープの奥で何かが輝く。
「ゆっくり、おやすみ、なんだよ」



こんな感じ?
849名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:44:21 ID:3Zc5Hxvr
テンプレは>>320ぐらいでいいのかな
追加しようと思えば出来るがあんまり細かくする必要もないか?
誰も立てないようだったら俺が立てるよ
850名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:52:25 ID:krvnyxi5
>849
スレ立てを頼むよ。
851名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:53:42 ID:3Zc5Hxvr
おk
852名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:55:40 ID:3Zc5Hxvr
とある魔術の禁書目録 14フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1236084927/
853名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:56:54 ID:krvnyxi5
>852
乙!
854名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:58:58 ID:aLAQu362
吹寄の意外と大きい>>852乙ぱい
855名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:59:05 ID:oyMgei/f
>>852
激しく乙です。
ぼちぼち文を手直しして投下準備を始めましょうか。
つか明日になるかな?
856名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 22:03:05 ID:AgU22/ov
>>852
乙ですわ。
857名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 22:21:40 ID:3DUoARri
甘酒で酔っぱらって上条さんに迫る美琴、という電波を受信した。
御坂家はみんな酒癖悪いから、美琴もきっと酒癖悪そう。
858名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 22:26:59 ID:j9wPk8Zz
まあ確実に絡み酒だな
859名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 22:51:37 ID:1FxsDwRC
伝説の13Pって何?
860名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:02:31 ID:3Zc5Hxvr
保管庫を見て来い話はそれからだ
861名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:12:18 ID:Old1gRsW
>>857
そして途中で酔いがさめて赤面しまくりの美琴という電波が来たよ。
862名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:22:23 ID:3DUoARri
上条さんの精液を甘酒といって飲む美琴。

「もっとちょうだい〜♪」
863前スレの1 ◆qQTcB7TFkw :2009/03/03(火) 23:32:29 ID:mMENiT8O
>>852
スレ立て乙。
そういえば容量制限もあったっけな。。。



次スレこそは、とか思ってみたり。
864名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:54:40 ID:IOx72wWW
甘酒に酔って折角着た晴れ着をはだけさせる打ち止めと
それを介抱する一方さん
865名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 00:12:09 ID:i2H9ctUY
打ち止めが一所懸命一方さんを陥落させようと頑張っている姿が脳裏に浮かんだ。
866名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 00:12:56 ID:eb67SBvN
一方のSSて女体だけ?
867名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 01:20:01 ID:F9aMiV3f
>>860
題名は何んだ?
それぐらい教えてくれ
868名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 01:27:15 ID:pCMLeraT
テンプレも読めないおこちゃまは早く寝たほうがいいですよ
869名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 01:40:07 ID:F9aMiV3f
すまん書いてあったな。
870名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 02:04:23 ID:57zQbwAO
禁書キャラでカードゲームとか
麻雀をしてて始めボロ負けの上条さんが脱衣になった瞬間役満連発とかどう?
871名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 02:55:17 ID:RDCdJy9C
そして周りから白い目で見られて不幸だぁぁぁ!ですねわかります。

保管庫直リンか?見れない
872名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 02:55:30 ID:i2H9ctUY
さすが上条さんマジパネェっす。
ある意味不幸というか幸運というか…
873名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 12:51:33 ID:+e7V4svw
次スレも立ったし、ここって埋め立てするのかな?

ナンシーとヴェーラでSS書いてる。
あいつら可哀相だなーって思って。
ほぼモブみたいな扱いで、彼女らってそんな惨殺っぽくされる程悪かったの? て思ったからさ。
874名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 13:27:31 ID:U2PZOyum
そんなモブ埋めネタで充分

顔さえわからない奴の需要なんて…
875名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 13:51:54 ID:fhOdzh8j
ocn規制で書き込みできねぇ。

俺も埋めネタにほどよい小ネタがあるのに。
876名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 14:36:58 ID:R2AxLObt
>>874
言い分は理解できなくもないが、そういう言い方はしないほうがいいぞ
需要なんて個人個人で皆バラバラなんだしさ
少なくとも俺はちょっと興味ある
877名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 14:51:26 ID:+e7V4svw
>>876
フォローしてもらえるとは思わなかった。
なんかうれしい。ありがとう。

ときに話は変わるけど、雛祭りの続き。
多分投下すると6スレは行くと思うんだけど。
こっちに投下しても耐えるかね?
やめといた方がいいかな?
878名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 14:56:16 ID:pCMLeraT
メモ帳とかなら容量が出てないか?
879名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 14:57:09 ID:p8EdOKft
>>877
あと18KBだから間に合うならこっちでも良いかも
880名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 16:49:19 ID:YwSb/X32
しかしぬるぽ
881名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 17:45:33 ID:IC8wDadP
ガッ
882名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 17:59:58 ID:U2PZOyum
こっちでいい
883名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 18:02:14 ID:+e7V4svw
>>878-879
ここはとっても優しいインターネッツでつね。

頑張ったけど今日は無理。
どーもエロ部分火気始めると筆が進んで予定オーバー。

ごめん、次スレに跨がってゴメン
884名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 18:33:37 ID:U2PZOyum
>>883
読みたくないから注意書きしてね^^
885名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 18:37:05 ID:tz1q7z6w
ID:U2PZOyumはどうしてわざわざ波風立てるような事を言うんだい?
886名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 18:55:54 ID:pCMLeraT
触っちゃダメ
887名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 19:17:37 ID:EobemmRF
>>885
あぼんでヨロシ
888名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 20:38:06 ID:F9aMiV3f
容量って幾つだっけ?
889名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 20:50:12 ID:y/K+3vrn
甘酒ネタの美琴書いてみたが、長いから新スレに投下した方がよさげ?
890名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 20:57:33 ID:4gC2TD8B
もうこっちは落ちそうな悪寒
891名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 20:58:52 ID:pCMLeraT
15kb程度ならこっちでも入るが投下した途端\(^o^)/オワタってなりそう
892名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 21:24:57 ID:otw6KVPi
893名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 21:25:37 ID:dNQFX0YN
埋め小ネタ
街頭アンケートに捕まる上条さん
貴方の好みを教えてください
好みの色 a暖色b寒色
好みの女性 a年下b年上
付き合いたい女性 a活発な子bおしとやかな子
好みの胸の大きさ a小さい胸b大きい胸
好みの付き合い方 aリードするbリードされる

そして、そこかしこで聞き耳を立てている女性陣
894名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 21:30:42 ID:dgu6Ue2V
うめ                                                                                                                           
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                  
895名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 22:15:04 ID:+e7V4svw
>>893
おもしろいね。
さすがヤ○ザが考えることは違……あ、ごめんなさ、イタッ、ぶたないで、ぶたな
896名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 22:18:30 ID:F9aMiV3f
「ねぇねぇ、当麻」
「なんだ? インデックス」
「御坂と付き合い始めたってほ・ん・と・う?」
「・・・何故にインデックスさんは知ってるんです? 上条さんびっくり仰天ですよ」
「本当なんだぁ。しかも私は寝てるベッドでピーなことして・・・」
「・・・・すいませんすいませんすいません!」
「そんなこと言ったって許さないんだから!」
「え!? いやインデックスさんやめて!やめて下さい! ああああ」
・・・
・・

「これで少しは許してあげる♪」
「もう無理」


何となく次スレであったSSを読んで思いついた。反省はしてるが後悔はしてない
897名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 22:36:36 ID:xnt4RJt8
>>896
何、このハーレムルートはwww
898名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 22:43:49 ID:ZVo49tzJ
うめ〜^^
899名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:15:12 ID:otw6KVPi
900名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:20:18 ID:ZVo49tzJ
901名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:26:00 ID:4gC2TD8B
902名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:27:26 ID:yWzeNna7
903名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:27:56 ID:xlf6B2ss
904名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:30:20 ID:y8nUQXwx
905名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:45:02 ID:yWzeNna7
906名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:51:12 ID:otw6KVPi
907名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:59:36 ID:g8/kuVff
908名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:02:16 ID:4gC2TD8B
909名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:04:08 ID:gouyJBMK
910名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:05:06 ID:yWzeNna7
911名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:06:00 ID:4gC2TD8B
912名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:12:50 ID:/5Mi6vBv
913名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:13:02 ID:Yo6DZ7x5
914名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:16:25 ID:9myZOP71


915名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:18:10 ID:tujgL1kP

916名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:21:58 ID:8u+qOevu
917名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:23:14 ID:8u+qOevu
918名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:24:21 ID:tujgL1kP
919名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:24:56 ID:oLZuDoMU
920名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:25:39 ID:yKTw/Eut
921名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:25:53 ID:0MrrNLSe
922名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:35:38 ID:FYfjcwXN
923名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:49:06 ID:zgoWz3Km
924名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:49:34 ID:FUwZCSId
925名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:49:50 ID:uqGLWq5y
926名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:51:14 ID:bOLZ/EW4
927名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:53:15 ID:JcIiwQtX
何気に好評で嬉しかったり
928名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:58:03 ID:oLZuDoMU
書き手の人にお聞きしたいのですが、エディタとか使っていますか?
使っているのであれば、どのようなものがお勧めでしょう?
929名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 01:11:42 ID:4D8KpGm2
うめうめ
930名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 01:12:39 ID:JDy/psct
携帯のメモ帳で書いてるのを貼り付け
文章書ければ何でも良い
問題はネタと書き続けることのできるモチベーションの維持
931名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 04:22:25 ID:D0w24C2c
>>928
秀丸しかないだろJK
シェアだけどそんだけの価値はある
932名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 04:24:37 ID:bcyDhXOA
TeraPadかな
933名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 05:01:09 ID:C41RBtMr
>>928
Emacs + outline.el
934名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 06:43:50 ID:JcIiwQtX
携帯のメール
935名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 06:46:46 ID:j3lXSwfX
>>928
Excel or Word
936名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 07:13:46 ID:Wqp884YX
>>928
メモ帳
937名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 07:16:05 ID:CZekesXf
>>928
もう埋まるとこだし別にいいんだがこっちで聞いた方がいいんじゃね
SS書きの控え室90号室
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1234074609/
938名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 07:16:51 ID:JcIiwQtX
あと63
939名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 08:51:53 ID:nKlT81BV
940名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:08:23 ID:+y3Z8zNu
941名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:09:41 ID:aU7rJnMc
942名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:10:12 ID:0MrrNLSe
943名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:37:22 ID:tujgL1kP
944名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:48:43 ID:6pX++Vwk
945名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:50:07 ID:0MrrNLSe
946名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:51:33 ID:wumHXA8S
947名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:57:43 ID:E/EP2EbB
うめ                                                                                                                           
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                              
                                                                                                                  
948名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 10:21:48 ID:c6rYdKj3
りょくちゃ
949名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 10:25:49 ID:tujgL1kP
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950名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 12:01:20 ID:hALGXQY+
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951名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 12:05:34 ID:JcIiwQtX
ああ
952名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 12:26:22 ID:nKlT81BV
953名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 12:40:33 ID:Wqp884YX
うめ
954名無しさん@ピンキー
         {三ヘ ∨/ :! !  ∧ ∨///////////////ト、
         }ニ三} |/ ヽ.| | /  〉 V////////>'=ニ三}: : .
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