らき☆すたの女の子でエロパロ56

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1名無しさん@ピンキー
アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、OVAも好評発売中の「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。

☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・ 投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』(←全角)では有効になりませんので、全角・半角を確認してください
・ スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます
・ SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます


マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ55
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1229006213/
2名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 17:02:51 ID:stqzdFxE
らき☆すたぬるぽ
3名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 01:35:26 ID:VRHX80UW
らき☆すたガッ
4名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 04:15:55 ID:VRHX80UW
>>1乙であります。
5名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 09:04:54 ID:6GQ8g+ln
>>1乙ッス
6名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 11:21:17 ID:04SUUDR2
>>1乙デス
そして>>5は私のものデス
ヒヨリン、ジュテーム(がば
7とある婦人警官:2009/01/22(木) 21:35:34 ID:qeiOMC9h
うわ、もう新スレが立ってるよ。お姉さんびっくりだ。
8その頃:2009/01/22(木) 21:45:34 ID:+AQN5H5G
うぅっ……やっと解放されたッス……
うわ、もう夜……。何時間ヤッてたんだろ……
パティの性欲、恐るべし……(バタッ)

あ、だめッス、またあそこがジンジンして―――
9名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 23:16:09 ID:sjCU3X40
さーぁ>>1乙ざますよ
10名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 00:34:25 ID:JAD+jLww
みなみ「…>>1乙で…がんす…」
ゆたか「みなみちゃん、田村さん、きたよ(ニヤ」
みなみ「……よし、予定通り、拉致……(笑み」

ひよりん逃げてえええええええええっ!
11結局つかまったひよりん:2009/01/24(土) 03:00:50 ID:Jm5nxSjd
い、>>1乙んがー……
……何なんスか今回。なんで私こんなに狙われてばっかりなんスか……

てか、どこッスか?ここ……
12勝手に続き:2009/01/24(土) 10:04:52 ID:Nekm8MW0
「まさかこの世界は、私が総受!」
「我らがクラブにようこそ、ひよりん。」

逃亡を続けるひよりに話かけた、アホ毛付ダンボールの正体とは。

「正体に突っ込んじゃイカンのやろうな、話的にも性的にも。」
13名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 21:46:49 ID:GPFchn3u
>>11
紅い悪魔「なんでだって・・・?ウフフ、それはね、田村さんが可愛すぎるからだよ♪」
翠の無乳「愚問・・・其の日本風黒髪・・・美しき白肌・・・愛らしき顔・・・全てが理由・・・」

蒼の阿呆毛「というわけで、1年ズ・・・犯っておしまい!」
紅・翠「アイアイマム」
腐の総受「アッーーーーーーーー!!」




紫の雙髪「あ、こんなところに居た!私の配偶者!」
紫の天然「モウニガサナイヨ」
桃の辞書「こんなところで余裕でいなさるとはいいご身分ですねだばだば」

蒼の阿呆毛「うはwwwwwwもう追いつくとかwwwwwww
        というわけでさらばっ! スタコラサッサダゼェ 〜〜┌( ≡ω≡.)┘」
14名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 23:36:26 ID:jThHwtWi
蒼の阿呆毛無「そ〜れ、おしおきだべぇ〜」
蒼の阿呆毛「違う!そのキャラ違うから!アッーーーーーーーー!!」
15名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 11:21:54 ID:O44euR9q
「そういえば、今日はひかるセンセの誕生日だよね」
「そうなんッスか? おめでとうございます!」
「あ〜、そういえばそうだったか……忘れてたな」
「……先生、がさつにもほどがあるッス」
「いいじゃないか別に。それで……何かプレゼントでもくれるのか?」
「えっ……」
「先生、そういうところには抜け目がないね……」

今日日曜日なのに、漫研での話。ひかる先生、誕生日おめでとうございます。
16名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 16:12:13 ID:eFRdd9GO
「まあ別に、プレゼントとかいらないんだがな。
 ふゆきさえ嫁に来てくれればいいだけの話だ」
17名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 17:52:08 ID:fh25hfKn
『とゆーわけでご要望に応えてみたッス!』

『シーイズ、アンダー、アレスティッド!捕まえたデスよ!』


『ゆたか・・・ロープの扱い、上手・・・////≡3』

『エヘッ、ちょっとおしゃれにアレンジしたんだよ!』



『あのなぁ、お前ら・・・亀甲縛り+ギャグ装備って・・・



気が利くじゃないか。』


『ふごーーーっ!むごーーーーッ!
ふぐ、ふご、むぐーーーーー(悲鳴)!』
18名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 23:08:07 ID:Veb62IOM
そして後日、保健室を訪れたゆたかが仕返しを受けるんですね、わかりますw
19名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 23:49:10 ID:eFRdd9GO
みなみ「大丈夫・・・私が・・・させない・・・」
ひかる「そのころには私によって調教済みだしなw」
20名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 23:54:10 ID:P4/xbc6p
むしろひかる先生が調教されてたりして……。(身長的な意味で
21名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 20:51:50 ID:ZLD/UZgY
毎度の事ながら、保管庫管理人&管理支援人乙であります。
22名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 04:07:33 ID:SRFBZhFK
>>19
「みなみちゃん。あのね、コレ…」
「それは…縄!? ゆたか、一体何を…?」

「先生がね… 教えてくれたの、縄の味を。とっても気持ちいいんだよ?
 それで私、みなみちゃんに気持ちよくして欲しくて…」
「…ダメ、できない。ゆたかを縛るなんて、そんなの可哀想」

「違うのっ 可哀想なんかじゃなくて…!
 私はみなみちゃんに縛られたいの。縛られるのが嬉しいのっ!
 それにね? 縛られた私を、みなみちゃんは好きにしていいんだよ…?」

(ゆたかを、好きに…? ゴクリ)

沸き上がる欲望に、みなみは勝てない。
ゆたかから受け取った縄束。みなみはそれを解き、震える手でと彼女の身体に
23名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 09:15:35 ID:m6THqlrR
「あの、田村さん、田村さん」
「田村さん」

「(はっ、いつの間にかまた妄想世界に意識がとんでいたッス)」
24名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 12:14:44 ID:59P1meN7
ひより「時にお二方その手に持ってる縄束はなんスか?」
25名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 13:30:15 ID:JRaY3U5v
「何かって?ウフフ…決まってるじゃない。田村さんの欲望を叶える為の道具だよ♪」
「いや…自分を縛る趣味は…」
「またまた、自分も仲間に入りたいから私達であんな妄想するんだよね」
「あなたは…自分に…素直に…なるべき…」

「ちょwwwwゆーちゃん目の色違wwwwwみなりん手つきが怪wwwww」

「「問答無用」」
「何故最近妄想しただけでこんな目に…私何かしtアッーーーー!!」
26名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 13:58:50 ID:MhCNKR+p

ひより「という夢を昨晩見まして・・・今日は朝から変な気分なんスよ・・・」
こう「なるほど、夢の中で見る夢は妙にリアルだというからなあ。
   ところでひより、亀に乗って竜宮城に行った浦島太郎の話を知っているか?」
ひより「・・・え?・・・何の話っスか?」

こう「竜宮城へ行った浦島太郎が帰ってみれば、300年の月日が流れていた。
   だが、もし竜宮城に行ったのが太郎一人でなく村人全員だったら・・・。
   それでも・・・300年経ってたってことになると・・・思うかい?(ニヤリ)」

ひより「あ・・・あ・・・アァアァアァーーーーーーーーーーーーッ!?」
27名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 17:14:27 ID:pgfnrZsx
下級生組総M化計画ですね
悪くないと思います
28名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 18:30:47 ID:OU1Oxrn7
ひより「うぁぁぁぁ〜!!…あれ?夢?……あれれ?…イカンイカン、だいぶキテマスネ…」
29名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 18:44:19 ID:MhCNKR+p
こう「ようやくお目覚めか。随分とうなされてたようだが」

ひより「あれ?先輩・・・そうか、自分ネタ出ししながら寝ちゃったんスね。
     夢かあ・・・いやあ、それにしてもリアルな夢だったなあ。」
こう「ふっ、まあ夢の中で見る夢は妙にリアルだというからなあ。
   ところでひより、亀に乗って竜宮城に行った浦島太郎の話を知っているか?」



ひより「・・・え?・・・あれ?」
30名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 19:01:20 ID:m7fOnoU2
こなた「よくあるオチだね、っと。さーって、そろそろ私もSSを書き始めないと」

かが×みさ執筆中。もう少々お待ちください。
31名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 20:01:30 ID:V2mYthbt
>>30
こなた「・・・はっ!何私自分が嫉妬のあまり狂乱しそうな小説書いてるんだっ!ヽ(`ω´.)ノ
    こういうムシャクシャする日はひよりんを襲うに限るネっ!」






そして歴史は繰り返す。
32名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 22:30:28 ID:2TPnDu4G
ひよりん総受けの流れに逆らってみる。

「小早川さん、少し胸が大きくなったわね、岩崎さんのおかげかな。」
「田村さん、ダメ…こんな事しちゃ。」
「ふふ、岩崎さんの名前だけで濡れちゃうなんて、ちょっと悔しいなあ。」

ダメだ、「ひよりん返り討ち」しか浮かんでこない。
33名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 23:05:31 ID:V2mYthbt
ひよりんって、何気にこなたをも超えるトップオブ受け、受けの逸材だよね。
同じデコでもあやのは責めだし、
同じ日本髪でもふゆきは受けというのは何か違うし、
同じヲタでもこう、パティともに責め、こなたはここでは受けだがひよりほどではないし、
同じ眼鏡でもみゆきは も ち ろ ん 責めだし・・・

俺なりにひよりの受け的要素をピックしてみると・・・
■自重付妄想癖
自重ってのがポイント、妄想に暴走する自分にジレンマを感じてる点。
他のヲタキャラは何気に自重してない。または調整できている故にジレンマがほぼない。
そしてそれゆえに、ひよりんのジレンマが際立っている。

■何気に受け受けしい顔
和人形風黒髪、丸眼鏡、たれ目、穏やかな顔つき
普段から妄想癖で、ヘヴィな作家だからスルーされがちだけど
外見は高水準の受けフラグ満載なんだよね・・・。

■「ッス」語尾
伝統的な舎弟的語尾。
これがあるだけで受け責めゲージは一気に受けに転じると思うのですがどうでしょうw

ひよりんを責めにまわして見てもいまいち違和感を感じる理由は、
こんなところにあるのではないかと・・・w
34名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 00:45:01 ID:rlib9icd
>>33
言われてみれば、確かにひよりはおいしそう(性的な意味で)な顔なんだよな。だからこそ男受けが良かったのかもしれない。
35名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 00:49:54 ID:Yopcz9Pf
「みんなして酷いっス…かくなるうえは」
逆襲のひよりん、へ続……かない。
36名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 01:07:15 ID:6OnQ+VXc
いや、続くでしょ。
もっとも、「逆襲の」ではなく「逆襲される」だけどwwww

さあ、今こそ「ひよ☆フェチ」が火wをw噴wくw時wwwww!
37名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 01:20:01 ID:uvSlTB2Q
ひより「これでは道化っスよ」
こう「いや、一年組の総受としてイメージ作戦をしないとな」
38名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 01:31:39 ID:fclM4GXM
ひよりはヤったらすごぃんだよ、喘ぎ方とか感じ方とかきっと、「はあぁぁぁあんんっっ♪」みたいなんだ
ひよりはそんな感じの顔と声だと俺は思う。
39名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 02:00:05 ID:k35anqYd
pixivのひよりんの人はすごいけれど
40名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 02:13:37 ID:jSgz6vxv
ある日、道端で真っ黒な表紙のノートを拾ったひよりん。
それは描いた漫画が現実のものとなる、不思議な不思議なノートだったのです!

田村ひよりの逆襲が今、始まる…!
41名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 02:34:55 ID:6OnQ+VXc
パティ「最近、ユタカとミナミが変デス、なんだかやつれてるように見えるのデスが、
    テンションはやたら高くて、今まで以上にくっついてるような気がするのデス
    でも、それに輪をかけて変なのがひよりんデス・・・
    薄笑いとトリップがノンストップなのデス、例の2人を、
    まるで何かに取り付かれてるかのように描きまくってるのです・・・

    ア・・・後ろから声が聞こえマス・・・ナニナニ『やっぱ百合っておもしれぇっ!』

    Oh No・・・ダメダコイツ、ハヤクナントカシナイト」
42名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 05:57:30 ID:jSgz6vxv
>>41
試しにノートの一ページ目に描かれていた内容


「ゆたか、欲しい」
「みなみちゃん… もう、さっきシたばっかりじゃない」
「それでも、欲しいの。…それに、我慢できないのはゆたかも同じ」
「そんな… あっ や――ぁ」

みなみはゆたかのスカートへ、手を滑り込ませる。
すぐに汚してしまうからと下着を着けていないゆたかの秘所は、
既に蕩けてみなみを欲しがっていた。

「みなみちゃ…っん、私たち、絶対オカシイよ…っ!」

確かにおかしかった。
時間が来ると二人の身体は発作のように発情し、一緒にシないと決して収まることが無い。
おまけに発作の間隔はどんどん短くなってきている。

「やっぱり、お医者様に…ぅ、見てもらった方が…きゃんっ!」
「嫌。そんなことしたら、ゆたかと離れ離れになる」

みなみは狂ったようにゆたかの身体を求め、ゆたか自身もそれを拒みきれない。
お互いの体力は限界なのに、行為を止めることは不可能だった――


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「フヒヒwww漫画ww漫画描くの楽しいッスwwwww」
「ひより… お前、大丈夫か? おかしいのは何時ものことだが、最近特に酷いぞ?」

「なあに心配無用ッスよ部長! 今なら私、百合世界の神になれる気がするッス!
 それとも… 部長まで私に文句を言うつもりッスか?」
「いや、そういう訳では無いがな…」



ひよりの挑戦はまだ始まったばかり。
頑張れひより! 新世界の神はいつだって孤高だ!!
43名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 06:37:44 ID:uvSlTB2Q

「パティ?今、とある町にいるんだけどね、大変なことがわかったよ。」

「ドーシタノデスカ、コナタ?」

「ひよりんの父母が、ひよりんの生まれる前に住んでいたらしい町ってのがわかってね、
当然町役場なんかのデータベースからはひよりんの情報はキレイさっぱり削られてたんだけど、
手当たり次第に聞き込みしてったら、田村家の墓ってのを見つけたんだよ。
寺の帳面が破棄されずに残ってたんでまず間違いないと思う。」

「・・・デ?」

「いい?それで今その田村家の墓の前にいるんだけど、
その墓石には田村ひよりの名前があるんだ・・・。」

「・・・」

「帳面に記載もあった。田村ひよりは5歳で死んでるんだよ・・・!」
44名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 07:32:49 ID:ZuBfNlYP
>>40
「この場合、L役はかがみだね。」
「ほー、服のサイズがLと言いたい訳ね。」
45名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 07:40:29 ID:jSgz6vxv
>>43
「…ほう。泉先輩は私の邪魔をするんスね?
 いいでしょう。テッテーテキに叩きのめして、再起不能にしてやるッス…!」

以下、ノートの二ページ目に描かれていた内容
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

人気のない屋上、こなたとひよりの二人は対峙していた。

「残念ッスよ、先輩… 貴女とならきっと上手くやれると踏んでいたんスがね。
 そうだ、今からでも遅くないッスよ? 二人で一緒に新世界を築いてみませんか?」

「KY力を付けた方がいいね、ひよりん。…私は今、とても怒っているんだよ?」

そう言うこなたは、全身から怒りを発散させていた。
燃えたぎる瞳は真っ直ぐにひよりを貫いている。
しかし、そんな視線をものともせず、ひよりは飄々としている。

当然だ。彼女には勝算があるのだから。

「…ゆーちゃんは今、病院で寝てるよ。ベッドに縛り付けられてて、みなみちゃんも一緒だ。
 お医者様の話じゃ、発作は一生収まらないってさ」
「それはそれは。今度お見舞いに行かないといけないッスね」

「ふざけるのもいい加減にしたまえよ。調べはついてるんだ!
 ひよりん、私はキミを絶対に許さないっ! 私はこ―――!?」

パアンッ、と乾いた音が冬空に響く。
こなたは最後まで言葉を続ける事が出来なかった。
ひよりが彼女の頬を思い切り叩いたからだ。

「っあ………」

たったそれだけで、少女は頬を押さえてへなへなと座り込んでしまった。
瞳が潤んでいる。強くて快活な、いつもの面影は伺えない。

「…ククク、どうでしたか泉先輩。いいビンタだったッスよねえ… たまらないでしょう?
 何たって、先輩は『痛いのが気持ち良い』んスからねえ…!」

「あ…そん、な……」

今やこなたの身体では、痛みが性的快感に変換されていた。
頬を叩かれただけで電撃のような快楽が全身に走り、腰が立たなくなってしまったのだ。

「とんだ変態さんッスよ、先輩は。あ、ひょっとしてイっちゃったんスか? …最低ッスね」
「くっ…あぅ…!」

幼い身体を苛む快楽は、口応すら許さない。
こなたの躯からはどんどん力が抜け、とうとう屋上の床に這い蹲ってしまう。

「そうだ、いろいろ試してみるッス。
 例えば、死ぬほどの痛みを与えたら、先輩の身体は一体どうなっちゃうんスかねえ?」

「ひっ…! 嫌ぁ…助けて――」


――助けて、かがみんっ……!

果たして少女の叫びは、愛する人へと届くのか…
46名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 08:58:00 ID:r6zgsMH/
ひより「レヴァンティンよ、我に力を!」
こなた「なにやってんの、ひよりん」
ひより「ちょっと、中の人ネタを・・・////」
47名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 15:59:53 ID:rlib9icd
>>43
普通に考えれば戸籍なしって事は人権がないって事かな。

……そうか!そういうことだったんだ!
あるキャラのの台詞で『悪人に人権はない』という物がある。

(ry

つまり、『ひよりに人権はない』……彼女は生きた人形として皆に弄ばれる運命だったんだよ!!
48名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 18:31:24 ID:4PO4WSjG
「な、なんだってーーーーー!!」
49名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 02:30:13 ID:Yjlx6/8m
そしてグランドフィナーレ

「ばかやろおおおおおおおお誰を襲ってるぅぅ!?ふざけるなアッーーーーーーーーー!!!」

そしてノートの最後には、「ひよりん総受け」の漫画の1ページが・・・










住人「やっぱ百合って、おもしれぇ」
50名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 02:56:28 ID:wC/HiQ4q
ひより「そんなオチはイヤっす〜〜〜……はっ!!いつの間に寝てたんだ?」
こう「なるほど、夢の中でry」
>>26に続く。
51名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 03:04:19 ID:2Vug5e6+
ああ、>>26ってビューティフルドリーマーのネタかw
52名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 06:07:19 ID:ib9DaZvn
そしてディアボロよろしく
ひより「くう…… くっ ハァー ハァー ハァ――――
     わ 私は何回イくんだ!?
     次はど…… どこから……
     い…いつ「襲って」くるんだ!?
     私は!私はッ!私のそばに近寄るなああ―――――――ッ」
53名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 12:18:51 ID:iPdhdTUO
看護婦「すぐ高良先生呼んできて!患者の容態が急変したわ」
54名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 13:12:32 ID:IV0lyozT
みゆき「受けの総本山ひよりさんを思う存分ちちくり回せると聞いて飛んで来ましただばだば」
55名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 14:25:38 ID:OG3kcwEj
「田村さんがいま感じている感情は精神的疾患の一種です。
 しずめる方法は私が知っています。私に任せてください。

 なに、天井のシミを数えている間に終わりますよ…フフフ」
56名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 14:44:56 ID:GKf3GbKX
「アッーーーーーーーーーーー!」
57名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 18:49:32 ID:iPdhdTUO
かなた「また…救えなかった…」
百合頃し編終
58名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 19:36:33 ID:W5+8BGq7
ひよ☆フェチスレはここですか?w
59名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 20:21:11 ID:Yjlx6/8m
違うッス!断じて否ッス!!
こんなはずでは・・・ないッスのに・・・
・・・はっ!まずい、また彼女たちが来る・・・

「田村さん、私の着せ替えは108まであるんだよ♪」
「拉致して・・・アレして・・・私のもの・・・」
「あいらぶゆーいっひりーべでぃっひじゅてーむてぃあーもをーあいにー」
「まあパティさんたら、愛するあまり言語が混乱なさってますよ。
 さあ田村さん、私の胸においでなさいだばだば(紅白)」


至急、泉先輩直伝のダンボール潜伏に入るッス。
というわけで、重ね重ねいうっすけど>>58
ここはそんなスレではないッス・・・
正直勘弁してッス、体もたないッス・・・・;;;;;
60名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 20:35:47 ID:wGaVDYic
強気ひよりん

かがみ先輩、女同士なのに私と穴兄弟ッスね!の巻

ナスでもつっこんどきゃイチコロッス!の巻

わかったらさっさと服を着て帰るッスの巻
61名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 20:53:52 ID:8j1y/oQT
ひよりん愛されてるなぁw
62名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 21:35:48 ID:PG9dLSI1
普段は「〜ッス」って言わないよね。
らきすたのゲーム見たら変な感じがした。
63名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 23:30:09 ID:JyJmv538
みゆき×みのるとか見てみたい。
64名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 00:51:16 ID:4dHs0Fz1
55分くらいに投下したく。
6542-115:2009/01/30(金) 00:57:12 ID:4dHs0Fz1
いきます


「玄関で寝ちゃった3・前編 謎のバルサミコ酢泥酔事件」


 ・9レス
 ・エロなし
 ・ゆたかvsこなた つかさ かがみ みゆき
66玄関で寝ちゃった3・前編 1/9:2009/01/30(金) 00:58:42 ID:4dHs0Fz1
 例えば誰かが世の中に絶望したとする。
 だがその誰かは、その心情を「この世は死屍累々だ!」とは表現しないだろう。
 悲惨な戦場跡が死屍累々なのを見てこの世に絶望する、ということならありえるが、しかし往々にして、「死屍累々」という言葉が相応しい状況というのは、非常に限られているのである。
 にも拘らず、柊家の玄関は死屍累々という言葉が相応しかった。死人が出たわけではないが、住民である
かがみにつかさ、そして泊り客であるこなたとみゆきが、いずれも酔っ払って倒れている。
 「みなさん……そんなところで寝ないでください……」
 ゆたかはヴィクトリアン・スタイルのメイド服に身を包み、呆然と四人の「お嬢様」たちを見下ろしてい
た。
 そう。
 こなた、かがみ、つかさ、みゆきは玄関で寝ちゃったのである。




 ゆたかはとりあえず、四人が生命が危機に晒されていないかどうか確認しなければならないと思った。で
も、アルコールの過剰摂取による生命の危機って、どういうものなのだろう。
 「う〜ん?」
 飲んだくれて絡んでくるゆいお姉ちゃん。
 飲んだくれて、いろんなものを持ち帰るゆいお姉ちゃん。
 飲んだくれても、車を運転しようとするゆいお姉ちゃん。
 飲んだくれても、きよたかお義兄ちゃんにメロメロなゆいお姉ちゃん。
 飲んだくれて、玄関で寝ちゃうゆいお姉ちゃん。
 飲んだくれても、本質的に何も変わらないゆいお姉ちゃん。
 「……」
 どんなに思い出そうとしても、それを経験的に説明してくれる記憶がなかった。最も身近なヨッパライは、
どうやら参考にならないらしい。姉が飲んだくれた時の記憶が、どうしていとも簡単に蘇るのだろう? そ
れはそれで不思議だった。
 ゆたかは、とりあえず四人の呼吸を調べてみた。特に荒いとか浅いとかいう点は見受けれない。次に四人
を揺すり、同時にショック療法をも試してみた。
 「お姉ちゃん、玄関で寝たら背が縮んじゃうよ」
 「かがみ先輩、玄関で寝たら太りますよ」
 「つかさ先輩、玄関で寝たら頭が悪くなりますよ」
 「高良先輩、玄関で寝たらハブられますよ」
 四人とも目を覚まさなかったが、四人とも悪夢でも見ているかのようにうなされた。どうやらゆたかの声
が届いているらしい。
 「……」
 そして軽く自己嫌悪に陥る。何で現実にはありえない、というか心にもない事を言ってしまったのだろう。
 ……ともあれ、四人とも命に別状はなさそうである。起きてくれない以上は玄関で寝てもらうしかない。
 ゆたかは四人のために布団を運びながら、どうしてこのような事になってしまったかを思い出してみるこ
とにした。
67玄関で寝ちゃった3・前編 2/9:2009/01/30(金) 00:59:58 ID:4dHs0Fz1
 ナイルの源流を探した19世紀の探検家たちが、複数の水源と思しき湖に行きついたように、それには複数
の要因と原因があるといってよいが、ひとつには土曜の昼下がり、こなたが取り次いだ、出版社の編集者か
らの、そうじろう宛ての電話に始まる。
 「はあ……」
 電話を終え、肩を落として自室へ向かおうとするそうじろう。
 「お父さん、どうしたの?」
 浮かない顔と冴えない表情をホイッパーでぐちゃぐちゃにかき混ぜたらおよそこんな感じだろうという状
態のそうじろうに、こなたが聞く。
 「出版社から三行半?」
 「いや、そこまでいってないんだが……。今朝上げた原稿に、致命的な矛盾が見つかったとかで……」
 その原稿を上げるために徹夜続きだった彼は、電話を取り次いだこなたに起こされるまでずっと眠り続け
ていたのだが、まだ眠り足りなそうである。
 「これからホテルに缶詰にされて修正……というか辻褄合わせさ」
 頭を掻きながら笑ってみせるが、すぐに肩を落とし深い溜息を吐く。
 「悪いけどこなた、支度手伝ってもらえないか?」
 「私もこれから泊まり支度なんだけど……」
 こなたも浮かない顔になって答える。その手には何故かナース服……。
 「あちゃー……。かがみちゃんの家に行くの、今日だったか」
 「うん……。ゆーちゃん、一人になっちゃうね」
 宿題と受験勉強と……残り少ない高校生活の為に、こなたとみゆきが柊家に泊まりに行くのである。
 「泊まりを中止には……できないよな」
 「無理だね〜。……一人で宿題を片付けるのは」
 「そっちかよ」
 もちろんそうじろうとしては、それがこなた一流の照れ隠しであるかもしれないという可能性には行き当
たっていたが……まあ、これは両方だろう。
 「かがみちゃんたちに泊まりに来てもらうってのはダメか?」
 「お父さんがいないから、安心して呼べるところだけど……」
 こなたは至って真顔で答える。
 「手厳しいな……」
 「困った事に、かがみのとこも今夜はお父さんがいないんだよ。それどころかお母さんも、お姉さんたち
も」
 「というと?」
 いのりは研修だか出張だがで遠出しており、ただお、みき、まつりはそれぞれ別口で酒の席に招待されて
いるという。
 「三人とも、夜遅くはなるけどちゃんと帰る予定なんだって」
 「盛り上がり次第じゃ、泥酔、酩酊状態でか?」
 こなたのナース服の意味を理解したそうじろうが聞く。つまり出迎えて看護する人間が必要だということ
であり、それは多ければ多いほど良い。かがみはむしろそれを、泊まりに行きたいというこなたに対しての
断りの理由にしようとしたのだが、こなたは逆にみゆきを引き込んで看護要員は多い方がいいとねじ込み、
泊まりを実現させたのだ。
68玄関で寝ちゃった3・前編 3/9:2009/01/30(金) 01:01:23 ID:4dHs0Fz1
 「しょうがない。ゆーちゃんは、今夜はゆいちゃんのとこか実家に行ってもらうか」
 「あー……、ちょっと待って。ゆーちゃん」
 何か思いついたらしいこなたは、いたずらっ子っぽい笑みを閃かせて、ゆたかの部屋のドアを開く。急ぎ
かくかくしかじかを説明し、間髪を入れずに提案。
 「というわけで、ゆーちゃんも一緒に行こう!」
 ……やれやれ。
 もはや自分の出る幕ではないと悟ったそうじろうが、準備にかかるべく自室に退場した。




 「あんた、その格好は……」
 迎えるかがみにつかさ、先に到着していたみゆき、こなたについて来たゆたかも含めた5人の中で、ナー
ス姿のこなたは一人異彩を放っていた。かがみの常識人に恥じないコメントに対し、こなたは自慢げにこう
言ったのだった。
 「すぐそこで、おじさんとおばさんに会ってね」
 「ああ、さっき出かけたばかりだからね」
 「『お世話になります』って挨拶したら、『こちらこそ』だって」
 「二人とも分かってるじゃない……」
 大量発生するかもしれない泥酔・酩酊者の対処に泊り客まで動員するのだが、両者の利害は基本的に一致
している。
 「ま、上がってよ」
 「言われなくても」
 当たり前のように靴を脱ぎ始めるこなたと、「お、お邪魔します」とおっかなびっくりなゆたか。五人揃
って臨時の勉強部屋となる居間の前まで来たとき、思い出したようにこなたが言う。
 「あ、そうだ。かがみかつかさ、部屋貸してくんないかな。ゆーちゃんに着替えさせたいんだけど」
 「着替え……?」
 嫌な予感を感じたかがみが、顔を引き攣らせる。
 「ゆたかちゃんにコスプレさせる気か!?」
 「うん」
 こなたはしれっと答える。
 「秋葉腹以外だと、目立つからねえ」
 「あんたはどうなの?」
 「看護師なら街中でも見かけるでしょ。主に病院周辺限定だけど」
 「問題は鷹宮神社が病院じゃないことね」
 ゆたかはつかさの部屋で着替える事になり、案内するつかさ以外三人は居間に移り、まずは宿題を片付け
る準備にかかる。今晩、こなた、みゆき、ゆたかの三人は、この部屋に借りた布団を敷いて寝る予定である。
69玄関で寝ちゃった3・前編 4/9:2009/01/30(金) 01:02:13 ID:4dHs0Fz1
 「紅茶でも淹れるね」
 戻って来たつかさがそう言って台所に向かおうとするが、あわててこなたが止めた。
 「気遣いは無用だよ。いや、せっかくゆーちゃんがいるのに、それは野暮というものだよ」
 そう言ってつかさの手を引き、居間の中に入れる。
 「そうなの?」
 「ゆーちゃんには、もし宿題とかがあったら、頼りになるお嬢様方に見てもらうことも出来るよ、って言
ったんだけどね」
 「あんたはまず、自分に頼ってもらうという発想が必要だと思うけどな」
 「でも、ちょうど今終ったところだって言ってね」
 「えらいじゃない」
 「そしたらゆーちゃん、健気にもお嬢様方の勉強を手伝いたいって言い出してね。もちろん教えることは
出来ないんだけど、身の回りの世話なら、ってね」
 「えらいえらい。実に見上げたものね」
 「ならば形から入ろうかって思ったのだよ」
 それで「お嬢様方」か……。
 トン、トン、トン……。着替えを終えたゆたかが、階段を下る音がする。
 「ゆーちゃん、こっちだよ」
 「お姉ちゃん……」
 ゆたかの不安げな声が聞こえた。
 「はーい、こんなの出ましたけど」
 居間の戸をいっぱいまで開くと、そこには足首まで隠す黒いエプロンドレス―平たく言えば、ヴィクトリ
アン・スタイルのメイド服―を纏ったゆたかが立っていた。注目を浴び、赤面しながら、レースつきのヘッ
ドドレスで飾った頭をおずおずと下げて言う。
 「え、っと……。お、お嬢様方、お勉強頑張ってくださいまし……。これでいい?」
 「いいよ、いいよ、ゆーちゃん」
 こなたはカメラマンのように言う。
 「でもゆーちゃんには、フレンチ・メイドの方が似合うかな」
 「どう違うのです?」
 何故か興味を持ったらしいみゆきが、近付いてよく観察しながら聞く。
 「フランスのメイド服はね、もっとスカートが短くて」
 縮めるべき部分を示すように、広げた手をゆたかの脚に合わせる。
 「上半身の露出も多くて、背中がバーンと開いてたり」
 空けるべき部分を示すように、ゆたかの背中に円を描く。
 「つまりまあ、色っぽいって事かな」
 「い、色っぽいのなんて無理だよ……」
 ゆたかは身を縮めて、首を振る。
 「フレンチとかハリウッド・メイドって、あざといところがあるから、ゆーちゃんみたいなピュアな娘が
着た方が、かえってグッと来ると思うんだよねー」
70玄関で寝ちゃった3・前編 5/9:2009/01/30(金) 01:02:58 ID:4dHs0Fz1
 「ではこれは、英国スタイルのものなのですか?」
 なおも興味津々なみゆきが聞いてくる。かがみは、「雇う気か」と呟いた。
 「甘いな、みゆきさん。イギリスはイギリスでも、スコットランドやウェールズにも、それぞれ独自のス
タイルのメイド服があるのだよ」
 それどころか、時代によって、国によって、地域によって、都市によってそれぞれメイド服にも独自のス
タイルがある場合があり、名門の中には、雇い人にその家独自の衣装を押し着せた例もあるのだとこなたは
熱く語った。
 「まあ、そうなのですか」
 「うん。もっともドイツなんかは、ゆーちゃんが着ているようなのが広まったらしいんだけどね」
 「それは、英国とハノーファー公国(後に王国)が、同君連合を結んでいる事と関係があるかもしれませ
んね」
 「あ〜、なんか世界史でやった気もするね、それ」
 寝ていたことを半ば白状しながら、こなたが呟く。
 「ハノーファーは女性君主を認めないサリカ法をとっているため、ヴィクトリア女王の即位と共に同君連
合は解消しますが、代わりにハノーファー国王となったのは、英国の王族貴族でもあるカンバーランド公で
すし、そうでなくても、百年以上に渡る同君連合によって、英国文化が流入する下地は整っていたのではな
いでしょうか」
 「ふーん、なるほど。さすがみゆきさんだ」
 よく分からないけど分かりましたという感じで、こなたは顎に手を当てる。
 「英国とハノーファーを地理的に隔てているオランダやベルギーのメイド服について調べれば、何か発見
があるかもしれませんね。そしてフランスで独自のメイド服が生まれたのも―」
 放っておくとオランダだかベルギーだかフランスだか、あるいは間を取ってルクセンブルクにでも飛んで
いきそうなので、かがみが止めに入る。
 「それより、目の前のメイドさんが手持ち無沙汰みたいよ」
 「えへへ……」
 ゆたかは所在投げに皆を見渡した。
 「それとも、オランダとベルギーのメイド服の調査でも言いつける? みゆきお嬢様?」
 「し、失礼しました」
 みゆきは卓つく。
 「紅茶お願い、ゆたかちゃん。お茶菓子は目立つところに置いてあるから、適当に見繕って」
 女主人の風格でかがみが言う。
71玄関で寝ちゃった3・前編 6/9:2009/01/30(金) 01:03:58 ID:4dHs0Fz1
 「私も紅茶で」
 第二志望の服飾デザイン畑に進んだら、ベルギーやオランダのメイド服について調べなければならなくな
るかもしれないという事に、この時は全く思い至っていないつかさが言いつける。
 「私も紅茶をお願いします」
とみゆき。
 「私はコーヒーで」
 飲み物も一人異彩を放つこなた。
 「かしこまりました、お嬢様」
 ゆたかは一礼し退出した。
 こうして始まったゆたかの「ご奉仕」。紅茶を運び、コーヒーを運び、お茶菓子を運び、卓上に発生した
消しゴムかすやお茶菓子のかすを掃除し、夕食も作るつもりだったので、つかさに示された料理本のページ
を熱心に読んで予習し……。傍目に見れば扱き使われているようにも見えただろうが、お嬢様方の大学合格
を切に願うゆたかである。こういった後方支援は望むところですらあった。
 夕食、入浴もつつがなく済み……。
 「二人はそのまま寝る気?」
 髪が乾ききってなかったため、ナース帽やヘッドドレスこそ外していたが、こなたとゆたかは入浴前と同
じくナース服とメイド服を着たままだった。
 「いや、まだこれを着てそれらしいことしてないし。むしろこれからでしょ」
 まるでこれこそTPOをわきまえた服装だといわんばかりのこなたである。
 「そうね……」
 納得しがたいものを感じながら、かがみは時計を見る。間もなく日付が変わろうとしていた。
 「いまさらだけど、三人とも酒癖悪かったりはしないよね?」
 「まあ……」
 視線を戻し、かがみが考える顔になる。
 「お父さんに関しては完全にないかな。お酒が入ると、輪にかけてポヤンとする感じ。お母さんも、17歳
として扱えば平気」
 「お酒が入ったときだけ未成年として扱うんだ……」
 「問題はまつ―」


 ゴン


 まつりの酒癖について言及しようとしたかがみを遮ったのは、つかさが額を卓にぶつける音だった。持ち
前の集中力を発揮し、周りがまったく見えてなかったみゆきが「ひっ」と言って正座状態のまま飛び上がる。
 「ね、寝てないよ」
 「眠いのね、つかさ……」
 「え、えへへ……」
 「つかささんにとっては、もうお休みになる時間ですね」
 膝を崩しながらみゆきが言った。
72玄関で寝ちゃった3・前編 7/9:2009/01/30(金) 01:05:06 ID:4dHs0Fz1
 「寝ていいわよ。四人いれば何とかなるし」
 「う、うん……。ごめんね、みんな」
 恥ずかしさも手伝ってか、妙にしゃきっとした感じでつかさが退出していく。
 「あの……寝室までお送りした方がいいでしょうか?」
 メイドが板につき始めたゆたかが聞くと、
 「うーん、大丈夫だと思うけど……」
 かがみが真剣に検討するので、こなたとみゆきは思わず顔を見合わせてしまった。
 「こういうのは一人っ子の家にはないよね」
 「いえ、私の方は母がたまに……」
 「あるんかい……」
 このような会話が展開されたため、つかさが階段を上がる足音は誰も聞いておらず、事実上がってなかっ
た事に誰も気付かなかった。
 かがみとみゆきは勉強を再開し、程なくこなたも渋々と加わる。ゆたかも卓から少し離れたところの座布
団に腰を下ろし、もし退屈ならこれ読んでみない、とかがみから薦められたライトノベルを開く。
 カリカリとペンを動かす音と、時々ページをめくる音。
 最低限の音だけとなった世界の、その静寂に限りなく近いものを破ったのは、あらかじめ想定されていた
泥酔者が玄関を開ける音ではなく、想定外の泥酔者が居間の戸を開ける音だった。


 バンッ


 勢いよく開けられた襖が柱に当たって跳ね返り、室内の四人は反射的に顔を上げる。強盗でも押し入った
のだろうかという考えが、ある意味最悪の形で杞憂に終わる。そこに立っていたのは、両手に小ぶりな黒瓶
をぶら下げるように持ち、赤い顔、空ろな表情のつかさだった。
 「……」
 「……」
 「……」
 「……」
 横断歩道を渡る老人のようにゆっくりとした足取りでこなたに近付くと、つかさは呆然として三角形に開
いていたこなたの口に、その黒光りする瓶を咥えさせた。
 「ん゛、ん゛ん゛〜〜〜〜〜〜ッ」
 瓶は容赦なく傾けられ、壊れかけのエンジンのような声を上げたこなたは、うっかり中身を飲んでしまっ
た。


 ぼとっ


 これはゆたかが、手にしていた本を畳に落とす音。それが合図となったかのように、かがみとみゆきが我
に帰る。
 「つかさ!」
 「つかささん!」
 かがみは瓶を乱暴に引き抜き、みゆきはやんわりと肩を掴んでつかさをこなたから引き剥がす。瓶はもう
中身がないようで、畳の上に転がっても中身はこぼれなかった。
73玄関で寝ちゃった3・前編 8/9:2009/01/30(金) 01:05:43 ID:4dHs0Fz1
 「は、はぁぁ〜〜〜」
 口から喉から、やがて腹から、全身に染み渡る熱い感触に耐えかねて、こなたが情けない声を出して畳の
上に倒れる。
 「お姉ちゃん!」
 ゆたかが駆け寄り、座っていた座布団をこなたの頭の下に当てる。
 「お姉ちゃん、大丈夫?」
 心配して顔を覗き込むゆたかに、こなたは妙にズレた答えを返す。
 「黒光りするものを、無理矢理口になんて……」
 「う、うん……?」
 「つかさ……やらしい娘!」
 こなたはガクッと目を閉じるが、口元に変な笑みを浮かべて、むしろ自分に降りかかった災難を楽しんで
いるようですらあった。
 怒れるかがみのターン。
 「ちょっとつかさ、あんた何やってんのよ!?」
 「バルサミコ酢〜」
 ターン終了。みゆきの胸に抱かれて、つかさの言動は全く要領を得ない。瓶を握っていない方の手を、「
あ〜ら、いやですわ、奥様」の動作でカクカク動かしている。
 みゆきの頭には、とりあえず事態を把握しようという思考が働いたらしい。
 「これは、ビールでしょうか……?」
と、つかさの手に握られたもう一本の瓶に顔を寄せようとする。
 「うん。確かまつり姉さんが変わったのを買ってき―みゆき、危ない!」
 かがみが警告を発したときには、すでに事は決していた。つかさは肩越しに、瓶をみゆきの口に咥えさせ
た。そしてそのままリクライニングシートを倒すような動作でみゆきに体重をかけ、押し倒してしまう。
 「みゆき!!」
 助けようとするかがみの足を、こなたが掴んだ。うつ伏せに倒れたかがみの背中にこなたが張り付き、お
前がやっていた格闘技はレスリングか、と突っ込みたくなるほどがっちりとホールドした。
 「かがみんも一緒に気持ちよくなろーよぉ」
 見るとすでに撃沈されたみゆきが、胸をさすりながら身悶えしていた。
 「あ、ああ……体が、体が熱いですぅ」
 かがみの視界に影が差す。見上げるとそこには、黒瓶を手にしたつかさが聳え立っていた。
 「お姉ちゃんも、バルサミコ酢〜」
 言いたい事、突っ込みたい事がたくさんあった。瓶の中身がバルサミコ酢だったらどんなにいいかとも思
った。だがかがみはそれらの誘惑に抗し、人道的にもっとも好ましいと思われる行動を取った。
 「ゆたかちゃん、逃げてぇ〜!!」
 後ろ髪引かれる思いで、ゆたかは廊下に出る。彼女は迷わずトイレに向った。外部に助けを求める事も出
来るが、未成年の飲酒となれば、ことによると警察沙汰である。それが原因で、卒業できなくなってしまう
かもしれない。
 電気もつけずに中に飛び込む。鍵をかける時、かがみの断末魔を聞いたような気がした。そのままドアに
体をつけ、呼吸を整えようと務める。追っ手はかからなかったはずだが、籠城戦の備えがあるわけではない。
トイレに籠城戦の備えがあっても困るが。
74玄関で寝ちゃった3・前編 9/9:2009/01/30(金) 01:06:28 ID:4dHs0Fz1
 耳を澄まして、嵐が過ぎ去るのを待つ。13日の金曜日的恐怖映画なら、ドアを突き破ったチェーンソーの
刃と対面するのにおあつらえ向きの場面だ。つかさならむしろバルサミコ酢の瓶か、訳もなく切れ味の増し
たリボンだろうか。
 恐怖の震えが寒さによる震えに変わるのを目安に、ゆたかはなるべく音を立てないようにしてトイレを出
た。再び逃げ込めるようドアを開けたまま、気配を殺して居間に近付いていく。衣擦れの音の多いメイド服
が恨めしいが、脱ぐわけにもいかない。
 襖は開いたままだったので、中を覗き込む。倒れている人影が……四人。逃げられる体勢まま呼びかける。
 「かがみ先輩……」
 「うぃ〜……」
 典型的なヨッパライか、フランス人のように答える。
 「みゆき〜、生きてる?」
 「はい、なんとか……」
 もう胸をさすってないみゆきが、至って日本的に答える。つかさとこなたはすでにスースーと、憎たらし
いくらい安らかな顔で寝息を立てていた。
 「どうしましょう?」
 目をしょぼつかせながらみゆきが問う。自分たちがどうするかであり、人事不省(自分で自分の身の振り
方を決められない)状態のつかさとこなたをどうするか、でもある。
 「とてもじゃないけど、勉強を続けるって気分じゃないわ」
 「そうですね……」
 もし今レントゲンを撮って、脳が味噌汁化していたと診断されても納得できそうだった。
 「……なら、寝るしかないんじゃない」
 かがみは墓場から蘇るように立ち上がり(ゾンビ的な意味で)、こなたを抱えて居間を出て行く。
 「……小早川さん、布団を敷いておいていただけますか?」
 みゆきはそう言い置いて、自分もつかさを抱えて続く。
 居間の隅に用意されていた布団の一枚目を敷いた時、ゆたかはあることに気付いた。かがみ先輩は、お姉
ちゃんをどこに運ぶつもりなのかな?
 みゆきも同じ事に気付いたらしい。
 「かがみさん……。泉さんは居間で寝るのでは?」
 「あ……私としたことが。こなたを自分の部屋に運んで、何をするつもりだったのやら……」
 かがみは回頭し、居間に戻ろうとする。だが柊家の廊下は、人ひとりを抱えた者同士がすれ違うには少し
狭すぎた。抱えられたこなたとつかさが接触し、抱えたかがみとみゆきはバランスを崩す。酔いも手伝って
揺れながら曲がりながら、玄関のほうへと迷走し二組は転倒。義務やら人道やらを無視して言うなら、ゆた
かはその音が聞越えない振りをして、敷いたばかりの布団で寝てしまった方が幸福だったはずである。なぜ
なら、最後の力を絶好調振り絞り中だったかがみとみゆきは、力尽きてそのまま寝てしまったのである。




 ゆたかが絶望している。
 「みなさん……そんなところで寝ないでください……」
 こなた、かがみ、つかさ、みゆきは玄関で寝ちゃったのである。


 つづく


7542-115:2009/01/30(金) 01:07:13 ID:4dHs0Fz1
どうもありがとうございました。

「後編 よい子とまつりは早く寝ろ」

に続きます。
76名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 04:28:51 ID:CE9yjRux
GJ!


まとめのほうに四つほど、

遥か斜め上へのツッコミを入れておきますた!wttkで続きを待機しまつ。
77名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 15:24:36 ID:mvlPYVEJ
いいですね、なんたってゆーちゃんが健気で…
GJ!
78名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 17:21:08 ID:mvlPYVEJ
五分ほどしたら投稿します。
79名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 17:26:23 ID:mvlPYVEJ
はじめて投稿します。

『近づき方は人それぞれ』

・エロなし
・パラレル(IF系)
・2レス程度使用
・シリーズ予定
80名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 17:27:14 ID:mvlPYVEJ
 最近、私には小さな恋人ができた。
蒼い髪の小さな恋人。
「ん〜、どうしたのみなみちゃん?」
二つの瞳がこちらを見据える。
「なぜこなたさんは私の恋人なんですか?」
こなたさんの表情が変わる。
「なんでって…みなみちゃんもすごいことをスラッと言うね」
こなたさんの顔がやさしく変わる。
私はこの表情が一番好きだ。
「それはもう一度告白の台詞を言った方がいいのかな?」
「…はい、そうです」
また表情が変わる。
今度は赤く色づいてゆく。
「何度も言っていただけるなら、私も幸せです。こなたさんは違うんですか?」
「う〜ん、それってもしかして、みなみちゃんなりのスキンシップのつもりカナ?」
 その問いかけに私は、頷く。
それ以外に今は愛を知る方法が思いつかないから。
こなたさんが教えてくれた、私たちの関係をより感じれる方法だから。
「確かに、告白してから恋人らしいことしてないしね。でもみなみちゃんこんな風に抱きしめてくれるのは恋人ぐらいじゃないのかな?」
 そういうとこなたさんは私の腕を強く握る。
そう先ほどから、ずっと私はベッドの上でこなたさんを後ろから包むように抱きしめていた。こなたさんの言うようにこんなことをするのは恋人くらいかもしれないけれど、でも私はもっとこなたさんを感じたくてもっとこなたさんに近づきたくて…
 そう思うと何か焦燥に掻き立てられる。
それはきっと喪失への恐怖だろう。心を許すモノのいない私の暗い部分。
そして生まれるのが独占欲。手にしたものをもっと自分のものにしたい気持ち
その気持ちが私に言わせるのだ。この言葉を
「はい、だからもっと確かめたいんです。私がこなたさんに一番近いことを。こなたさんが私の恋人であることを…」
 そう言い終わるとこなたさんが少し驚いた顔をした、そんなに変なことを言ったのだろうか…
「みなみちゃんってクーデレだけじゃなくて、ヤンデレの素質もあるかもね」
 そう言うとこなたさんは私の腕の中で体を起こし膝立ちで私の足の間に立つ。また瞳がこちらをとらえる。身長差が20センチ近くある所為でこなたさんが膝立ちでたってもせいぜい私の目線にこなたさんの首が来る程度だ。
81名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 17:28:44 ID:mvlPYVEJ
「私からだけでいいの?」
そう問いかけられて私は困惑する。
私はこなたさんに近づく方法がわからない。
だから私はこなたさんに近づいてほしかった。
人への触れかたがわからない私では失うかもしれない恐怖に勝てないから。
「みなみちゃんにも私に近づいて欲しいんだよ」
そう言うとこなたさんは私の頬に手を添える。
頬に他人の体温を感じるのは何年振りだろうか。
「私はどうしたらいいかわからない、だからこなたさんに近づいてほしい。わがままかもしれないけど」
私がそう言うとこなたさんが楽しそうに笑った。
「それじゃあ、お姉さんが特別に教えてあげよう。お互いに近づきあえる方法を…」
こなたさんは私の唇に自分の唇を重ねた。
こなたさんの体温が頬の何倍も強い感覚で伝わる。
「みなみちゃんのファーストキスいただき。」
唇を離すとそう言った。
「これならみなみちゃんからも出来るでしょ?それとも私とはしたくなかったカナ?」
私の中に恐怖より強く感情が迸る。
「教えてくれてありがとうございます。」
そして私からも唇を重ねる。そしてこなたさんの表情からのぞく私の知らない感情。
「ふふ、まさかいきなりお返ししてくれるなんてね〜」
ああ、この表情がこなたさんの幸せなのか。
「うれしいよ、みなみちゃん」
そうして私たちは近づいてゆく
「桜陵に入ってもよろしくね」
そう、来年の4月から私たちのは同じ高校の生徒となる。正確には私がこなたさんのいる高校に入学するのだ。
私は遠くない未来の幸せを恋人と一緒に思い描く。
82薫風:2009/01/30(金) 17:32:47 ID:mvlPYVEJ
 すいません、名乗るのを忘れてました。
薫風というものです。

 今回は『もしみなみとこなたがもっと前から知り合ってしかも恋人になっていたらどうなのか』
的な感じです。今後出会った経緯とか入学後とかをやる予定です。

 ではありがとうございました。
83名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 17:59:38 ID:1l4O2jOg
うおおおおおおお!!
みなこな!みなこな!!新境地じゃあああーーー!!
今後も期待しております!
84名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 18:57:57 ID:2q30Bd9y
>>82
題名はなんでしょうか?
保管庫に収録する際にこまるかと思いますので。
85名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 20:07:08 ID:Y1lChK/F
>>79に書いてありますがな

>>82
ということは、みなみはまだ陵桜生じゃないってことかな?
なんだか面白いことになりそうじゃないの

>>75
GJ!
あなたの書くゆーちゃんはどうしてこう可愛らしいのか
無意識にお持ち帰りしようとしたかがみに笑ったw
86名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 20:08:31 ID:CE9yjRux
クーデレ加減が(・∀・)イイ!
ちうがくせいみなみが(・∀・)イイ!


ところで
>>84
>>79
87薫風:2009/01/30(金) 22:48:28 ID:mvlPYVEJ
 皆さんから感想をいただけてありがたいです。
申し訳ないんですが、誤字を発見しました。
陵桜が桜陵になってました。できれば保存の際に訂正していただけると幸いです。
 あと〉〉77でsageを忘れてしまいました。今後はこのようなことのないよう気をつけます。


88名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 23:17:37 ID:5cVGzkD5
>>75
まさか第三弾とは!
というかみきさんの酔っ払い方に激しく興味を抱いてしまうのですが。
さらに言うなら、みゆきさんの酔っ払い方がいちいち性的なのですが。GJ。

あ、あと。
フレンチメイドは「フランス人のようにお下品な」メイド服であると小耳に挟んだ気がします。
蛇足まで。
89名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 06:56:55 ID:6wwSkhz1
『凌桜学園』なんて間違えた日には・・・


『それなんてエロゲ?(・∀・)ニヤニヤ』にされてしまいますな。


たまぁに『凌桜』になってますね(わざと的な意味で)
90名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 11:50:36 ID:SMweFsTi
>>75 >>82お二方GJ!

>>75
今回は出だしからカオスですね、
残りの酔っ払い3人にゆーちゃんが、
どういう行動をとるか楽しみにしています。


>>82
このIFがどのように転がっていくのか、
後に出会うであろうゆたかとの関係は?ひよりの妄想の対象は?
続きが楽しみです。
91名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 05:19:53 ID:9p7OefRR
>>82
みゆき>みなみ
かがみ>こなた
でしゅらバッタリ?
92名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 05:56:04 ID:ba67ks0E
わからんよ、こなかがが形になってるのって、
高1からの付き合いが元になってるだろうから
かがみは、おおかた別の娘とカップルになってるかもよw









ここで、男といわないあたりがこのスレらしいところだがw
93名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:45:11 ID:5z+hSD2Z
通しで読みたい作品があるんだけど、見つからない…
黒ゆたかがかがみを脅して手ごめにしてて、こなたがそれを救おうと頑張る話。
誰か教えてくれ
94名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:51:23 ID:4wFgEJL+
二輪の花 で検索すればOK
95名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:51:50 ID:M+EauJhp
>>93
「二輪の花」じゃね?
96名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:53:15 ID:0c2JH28c
>>93
確か、黒ゆたかは23-251氏の独壇場(違)だったから……

同氏の『背徳の宴』が俺脳内の辞書で出て来た。他にもあるかもしれないけど俺の中でのシチュ一致率はこれが高い。
97名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:53:41 ID:5z+hSD2Z
おおっ、ありがたい!
じっくり読んで来る
98名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:54:29 ID:0c2JH28c
あれ、あれーっ?もしかして間違えました?
99名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:56:23 ID:4wFgEJL+
作品に続きのリンクがないから
42-519氏の作者ページから入った方が楽だよってもう行っちゃったカナ
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1952.html
100名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 21:01:09 ID:M+EauJhp
>>98
たぶん……
あの話は、ゆーちゃんは脅していないし、こなたは奮闘しないからw
101名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 21:11:41 ID:4wFgEJL+
23-251氏の作品は私も好きで黒キャラ化や恋愛感情をめぐる人間のエゴなどの描写はすごいと思う。
ゆたこなもしかり。

今回の>>96氏は候補を挙げられてるだけだからそのことを言っているのではないけれど
こういう機会にちょっと気になってたことを言っていいかな?

あまりに氏の存在が大きいがために、ゆたこなやキャラ黒化などの

23-49氏の「メドレーリレー・バースデー」
10-249氏の「誰にも聞こえない声」(ゆた⇒こな)シリーズ、
42-519氏の「二輪の花」

等の作品を23-251氏の作品と間違えて紹介したり、23-251氏作品と間違えてGJをつけていたりということが確か何度かあったんだ。
作品や作者名を述べる時は記憶を頼らず保管庫を確認するくらいにした方がいいよね。
102名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:21:57 ID:ZCtr2rqP
みなみ「ゆたか…総受け…ゴクリ…」
103名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:48:10 ID:YdOp7NnV
ゆたか「へぇー、みなみちゃんは、私が他の子に襲われてもいいんだー、ヘェーソウナンダー…」
104名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 14:05:05 ID:GhGfuXbJ
麻枝臭のするSSってご存じありませんか?
105名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 15:47:19 ID:S6KsYhR2
みなみ「ゆたか………ちがう……そう言う意味じゃない……実際には誰にも渡さない……」
106名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 22:51:54 ID:ZCtr2rqP
ゆたか「けど私思うんだけどみなみちゃんって…攻めがい…あるよね?
こなたオネイチャンはいつもの事だけど…」
107名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 23:19:55 ID:5h12f9Gy
ゆーちゃんが黒井、黒井よ〜
108呼ばれたので:2009/02/02(月) 23:52:01 ID:Y0oKMBFo
ようし、根性叩きなおしたる。
まずはわいの球団にはまれ!そうなったら黒いのもなおるでぇ
ついでにチョコも安うなるの一石二鳥や!
109名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 23:57:55 ID:9/h2t4Tt
そしてアストロ超人化するゆーちゃん・・・
110名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 23:58:35 ID:PvnkeHZL
黒井先生と中身が入れ替わったゆーちゃんを想像してしまった。

「泉〜ちゃんと宿題やってるか。」
「ゆ、ゆーちゃん。」
「なんやネトゲーかい、早よ宿題終わらせんかい。」
「ゆーちゃんが黒井先生化してる。」
111名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:04:44 ID:PznCzfXC
そして、黒井サイド

「えーと、授業を始めたいと思いま・・・けほっ、こほっ、
 ちょっと先生、保健室いってきます、各自自習・・・」
「私・・・保険委員・・・付き添う(なぜか働く習性)」
112名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:24:57 ID:VMOqu4TJ
「ごほっ…こほっ…天原センセちょいいいですか?どうも体調が……
なんや、足にも力がよー入らんし…これはちょっとアカンかも……」
「あらら…黒井先生、それはいけませんね。しばらくここで様子を見てダメなようなら病院に行かれては?」


ななこxふゆきフラグの完成かw
113名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:28:40 ID:PznCzfXC
一方、ロッテと世界史に染まる泉家

こなた「ネトゲが共通趣味なのが唯一の救いか・・・orz」
114名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:33:08 ID:VMOqu4TJ
「宿題終わるまで、うちが隣りでネトゲしといたる。はよ終わらしや〜」
「おぉぅ……お、鬼だ、鬼が居るよ……」
115名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:51:01 ID:PznCzfXC
なぜか保健室でいちゃつく黒井とみなみ

なぜか泉家でネトゲ合戦のゆたかとこなた



そんな泉家の昼下がり

「チャンネルかえてもいい?」
「ん〜いいけど?てきとーに見てただけだし。何見るの?」
「んなもん・・・ロッテの試合にきまっとるやろがあああああああ!!!」


そして黒井サイド
(一度・・・こんな背の高い視線で世間をみたかったんだ・・・うわあ・・・何もかも新鮮・・・
 ひゃ・・・みなみちゃんが・・・上目遣いだよぉ・・・どきどき・・・)
116名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:55:12 ID:VMOqu4TJ
「先生……胸…大きい……さわっても…いいですか?……」
117名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 12:18:20 ID:+ctygPgx
みなみ「あたたかくて大きい…」
ペタペタ…orz
118名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 20:01:47 ID:PznCzfXC
保健室
(は・・・はうっ、みなみちゃ・・・大胆すぎだよぉ・・・)
「先生・・・・先生・・・」

泉家
「(酒入っている)こら!もっと締まっていかんかい!
そんなボテ球転がしてどないすんねんボケ!」
「ゆ・・・ゆーちゃん・・・酒はいくらなんでも・・・」
「やかましわアホンダラ!!これが飲まずにおれるかちゅうねん!!」


そして

こ の タ イ ミ ン グ で 元 に 戻 っ た 場 合
119名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 21:51:38 ID:O6W9HXvl
空気を読まずに季節ネタを投入。

柊家の節分
「それでは今年一年の家族みんなの健康を祈って。」
「お父さんチョッとまって、お母さんの豆の数が変だよ。」
「まつり、ちゃんと年の数あるわよ。」
「えーっと、1・2・3(略)15・16・17と、やっぱりね、
 そうだと思って、ここにちゃんと追加を用意しました。」
「まつり〜。」
120名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 22:20:47 ID:Vh9rvoqc
>>119
永遠の17歳自重。でも、みきさんの場合は見た目が若いからちょっと戸惑う。
121名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 23:19:22 ID:tp61/c8Q
みきさんは永遠の47歳
122名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 00:22:02 ID:MBaAWi+Y
>>121
みき「あなた、ちょっとこっちへいらっしゃい・・・」
123名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 00:27:50 ID:buMjafi0
かなた「また…救えなかった…」
歳殺し編終
124名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 00:48:31 ID:MmRIjoIK
短編一本投下させてください
何もないようでしたら五分後ぐらいから

・かがみ&こなた
・エロなし
・4レス使用
125なまえのはなし 1/4:2009/02/04(水) 00:58:00 ID:MmRIjoIK
 
「かがみってさ、一人だけ“モノ”だよね」
「はぁ?」

 同時に。
 チャイナドレスをまとった女戦士の肩が、丸太のような腕に捕まれた。
 ロシア人の巨漢はそのまま彼女を軽々と持ち上げながら自らも跳躍。抱えあげた女戦士の体を
まるで人形でも扱うように空中で反回転させると、容赦なく、落下の勢いに任せて脳天を地面に
叩きつけた。 
 女戦士は(何故か)ぶっとばされて、か細い悲鳴を上げながらダウン。ロシア人は両腕を高々と
掲げてガッツポーズをとり、背景の観客たちは歓声を上げる。
 要するに。
 ちょっと目を離した隙に私の春麗がこなたのザンギエフにK.O.された。
 で、なぜ目を離したかというと、こなたが、唐突にわけのわからないことを口走ったからだ。
「……なによ。サンドバッグだとでも言いたいの?」
「そんなんじゃなくてさ」
 険を含んだ私の問いに苦笑い気味に答えると、こなたはコントローラーを床に置いた。
 胡坐をかいた体勢のまま座布団ごとくるりと回って私の方に向き直り、人差し指を一本、立てた。
「名前だよ、名前。かがみだけ名詞だよねってハナシ」
「はぁ……?」
 いや、意味がわからない。
 確かに私の名前の「かがみ」は、同時にモノの名前でもあるわけだけど。
 『私だけ』というのがわからない。
「あんただって『こなた』じゃないの」
 此方――『こちら側』という意味の一般名詞。
 何かと俗っぽいこいつにはそこそこ似合った名前だと思う。
 しかし彼女は苦笑を深めて指を振る。
「いや、かがみんトコの柊四姉妹の話だってば。私関係ないじゃん」
「あぁ……って、そんな前提は今初めて聞いた気がするんですが」
「そう?」
「そうだよ」
 まったく。
 筋立ての仕方が悪いのか、こいつの話はときに非常にわかりにくい。。
「だとしても、やっぱりわからないんだけど? 別に名詞なのは私だけじゃないわよ」
「ええー? だって……さっきのが、まつりさんでしょ?」
 言いつつ、こなたは開け放たれたふすまの向こう、廊下の方を指差し示す。
 ちなみに言い忘れてたけど、私の家だ。その居間。で、こなたの言ったとおり、十分ほど前に
まつり姉さんが顔を出して卓袱台の上のせんべいを一枚失敬して去って行ったりした。ちなみの
ちなみに、つかさはたぶんまだ寝ている。休日なのだ。
 それはさておき、
「ええ」
 まつり姉さん。
 柊家の次女。私の一つ上の姉。
 『祭り』だか『祀り』だか、そういえばはっきり確かめたことはないけれど、どちらにしても
名詞であることに変わりはない。
 と、思ったのだけど。
「まつる、まつらない、まつるとき……って、動詞に変換できるじゃん」
「ああ……そういう話ね」
「うん」
 二人でうなずく。
「で、もう一人が、いのりさんだよね? これも『祈る』だし、つかさも……『つかさどる』?」
 なるほど。
 そして私だけ、活用のきかない名詞である、と。今まで気にしたこともなかったけど、確かに
言われてみればそのとおりだ。納得した。
126なまえのはなし 2/5:2009/02/04(水) 00:58:55 ID:MmRIjoIK
「……」
「……」
「で?」
「え?」
 が、続きを促すと、こなたは首をかしげてしまった。
「……ああ。や、別にそれだけだけど」
「あっそ」
 投げっぱなしかよ。
 いや、まぁ、確かにこれ以上発展の余地はなさそうだし、なんとなく思いつきで言ってみただけなんだろう。
 鼻で小さく息をつく。
 それを合図としたように、こなたが身体をテレビに向け直し、コントローラーを握り直した。
 ゲームを再開する。

 カチャカチャ。
 ビシッ。
 バシッ。
 へあっ。
 はあっ。
 アーッ!(アーッ!(ァーッ!))
 負けた。
「……ねぇ、かがみ」
「なに?」
 ラウンドトゥー、ファイッ。
「その……怒ってる?」
「なにが」
「だから、さっきのハナシ」
「……」
 エイッ。
 ヤアッ。
 キコーケンッ。
 ウーアッ!(ウーアッ!(ゥーァ!))
 あ、勝った。
「別に、怒ってないわよ」
「でも気にしてるよね?」
「……」
「……」
 ラウンドスリー、ファイッ。
 エイッ、ヤァッ。
 ビシッ、バシッ。
「……なんでよ」
 ふんっ、はあっ。
 ドカッ、バキッ。
「なんとなく……ってか、見ればわかるよ」
 ぎゅるんぎゅるんぎゅるん。
 っどーん。
 アーッ!(アーッ!(ァーッ!))
 負けた。
「そう」
「うん」
 ため息。
「まぁ……自分だけ違うとか言われたら、ちょっとね。でも別にそんな、すごく気にしてるってわけじゃないわよ」
 うん。
 少なくともこいつがこんな、気まずそうな顔をしなければならないほどのことではない。
127なまえのはなし 3/5:2009/02/04(水) 00:59:50 ID:MmRIjoIK
「ただちょっと、言われてみれば、なんでかなーとか、そんな程度よ」
「あー、ワイドショーなんかでエロゲーの曲がかかって、でも何のゲームだかとっさに思い出せなくて、
なんだったっけなー、みたいな感じ?」
「いや、ちょっと違う……ってか、例えがピンポイント過ぎるわ」
 一瞬吟味しかけて、慌てて振り払う。アハッ、とこなたは笑った。
 またため息。
「ま、今度訊いてみようかしらね」
「おじさんとおばさんに?」
「ええ。他に誰がいるのよ」
「そか。そりゃそーか」
 聞いてもわからないんじゃないかって気もするけど。そんな深く考えてるとも思えないし。
 たぶん神事由来の言葉の中から名前に使えそうなものを思いついた順番に当てはめていっただけだろうから。
 それぞれに願いを込めてくれてはいるにしても。
 ああ、だとすれば逆に、これがつかさでなくてよかったって考え方もできるか。
 仲間外れとか、あの子は私以上に気にするタチだし。
 その分を私が引き受けてると思えば……って、なんか偽善的ってゆーか、恩着せがましいわね。

「あ、でも」
 くるり、再び向き直ってこなたが言った。
「ひょっとしたら、かがみも動詞の名詞形かも知れないよ?」
「は? なんでよ」
「身を低くすることとかを『かがむ』っていうじゃん。つまりミラーじゃなくてそっちの、前かがみとかの『かがみ』」
「……」
 いや。
「ごめん、ちょっと意味が」
「だから、英語で言うと、えっと……スクワット?」
 違う。
 知らないけど、たぶん違うと思う。
「言葉の意味はわかるってば。そうじゃなくて……なんでそうなるんだって言ってるのよ。よけいに遠く
なってるじゃない。神社関係ないし」
 顔をしかめると、こなたは糸目になって笑った。
「そこだよ」
 人差し指、くるり。
「何がよ」
「つまりかがみは、柊家の娘であると同時に、私のヨメになるべくして生まれてきたということだよ」
 猫口、にまり。
「……」
 そしてげんなりする私。
 いやもう、本当に意味がわからん。こいつは本当に日本語を話しているのかとさえ思う。
「まーま。モノは試しってことで、やってみようよ」
「え? やるって、ちょっと」
「ほら、立って」
 言いながら自分も腰をあげ、こなたは私の腕を引っ張り上げる。
「なんだってのよ……」
 ぼやきつつも、促されるがままに立ち上がる。
 なんで素直に従ってるんだろう、私。
「で?」
「うん」
 向かい合う形で見上げてくるこなたに問いかけると、妙にニヤついた顔でうなずいた。
「じゃ、ちょっとかがんでみて? ちょうど私と目の高さを合わせる感じで」
「……?」
 わけがわからなかったが、とりあえず言われたとおりにやってみた。
 腰を後ろに引いて膝を曲げ、軽く前かがみになって膝がしらに両手を乗せる。
 言われたとおり、こなたと目の高さを合わせる体勢。なってみると、思いのほか顔同士の距離が近い。
128なまえのはなし 4/5:2009/02/04(水) 01:00:55 ID:MmRIjoIK
 いや。
 ってゆーか、ちょっと待って。これって――



 ちゅっ。



 ……。
 ……。
 避けられなかった。
 そんな暇はなかった。
 気付くのが遅すぎた。
 柔らかい、少しだけしめった感触。
 一秒にも満たない一瞬で、すぐに離れた。
「ま、こういうことだよ」 
 何やら満足げに、にまにまと、こなた。
「な、な、ちょ、おま、な、なに、を……!?」
 混乱し、言葉が出てこない、私。
「ぽ、ぽぽぽぽぽ……」
 開け放たれたふすまの向こうで、目を縦線にして、つかさ。
 ……つかさ?
「つっ、つかさっ!?」
「ウン、オハヨウオネエチャン。ア、コナチャンイラッシャイ」
「あー、うん。おはようつかさ」
「もう二時回ってるわよっ! じゃなくて、つかさ、い、今のは……」
「ワタシナニモミテナイヨ? ソレジャ、オナカスイタカラゴハンタベテクルネ」
「まっ、待ちなさいつかさっ! ちがっ、違うの! これは違うのよっ!」
「ダイジョウブダヨ、ダレニモイワナイカラ。ゴメンネジャマシチャッテ」
「思いっきり見てんじゃないのっ! ――じゃなくて! 誤解なの! とにかく話をっ、話を聞けーっ!!」

 
     ☆


「――で?」
「えっと……」
 仁王立ちになって睨み下ろす先で、こなたは、さすがに少しは気まずそうではあるものの、
 それでもまだどこか表情に余裕を残している。
 折り目の正しい正座の姿勢も、どちらかといえば逆に挑発されているように感じてしまう。
 被害妄想だろうか。
129なまえのはなし 5/5:2009/02/04(水) 01:02:00 ID:MmRIjoIK
「なんであんなことした」
「だからぁ……さっきみたいに目線合わせたりキスしたりしようと思ったら、かがまないとできないわけじゃん」
「思わないわよそんなこと!」
 怒鳴る。
 ええいちくしょう赤くなるな私の顔。
「でも実際、できないよね。私の方が背伸びしただけじゃ届かないし」
 そりゃそんだけ小さければね。
 ってか、それはつまり、むしろあんたの特性ってことじゃないの。
 だというのに、こなたはうなずく。
「ウム。『かがみ』。まさに私のヨメになるべくして名付けられた名前だね」
 まるで当然のように。
 私以外の誰かなど、思いもよらないとでもいうかのように。
「そんなわけがあるか! このっ――この、ばかっ!!」
「あだっ!? あだだだだだだっ!?」
 こめかみのあたりをこぶしで挟んでぐりぐりぐり。
 してやると、ようやくにしてニヤニヤ笑いが引っ込んだ。
「ギブっ! ギブギブかがみっ! ギブミーぷりいぃぃぃぃっず!!」
「よこせってなんだよ」
 リリース。
「うぅ〜……、ひどいよかがみぃ。そんな怒んなくてもいーじゃん。急所は外したんだし」
「む……」
 まぁ、確かに。
 先ほどの狼藉は際どくも唇ではなく頬。私のファーストキスはかろうじて守られたわけではあるけれど。
 それプラス、こいつの方から一方的にやってきたということで、つまりいつものいたずらの延長ということで、
つかさも納得させることが一応はできたわけではあるけれど。
 でも、
「だからって……そういう問題じゃないわよ」
「ええ〜? ソコが一番重要なところでしょー」
「そうだけどっ! そうじゃなくてっ! そもそもするなって言ってるのよっ!」
「ぶー……」
 叱責に首をすくめながらも、こなたはふくれっ面で視線を逸らす。
「“ほっぺにちゅー”ぐらい普通じゃん。全年齢向けのゲームのパッケージを問題なく飾れるレベルだよ」
「例えの意味がわからんわ」
 ってゆーか、明らかに反省が足りない。
 両のこぶしを握りしめ、掲げて示す。
「……もう一回いっとくか?」
「ごめんなさい調子こきました」
 きれいな土下座が返ってきた。
「まったく」
 やっぱりこいつがやると「素直」というより「ノリがいい」って感じしかしないけど。
 けど、まぁいい。
 確かに実質的な被害はほぼなかったし、もうこのぐらいでいいだろう。
「もう二度とこんな悪ふざけするんじゃないわよ」
「うん。わかった」
 ため息とともにそう言うと、こなたはゆっくりと顔をあげた。
 そして爽やかに言う。

「今度はふざけないで真面目に、ちゃんと口にするね?」
「何もわかってないじゃねーかっ!!」




130名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 01:03:13 ID:MmRIjoIK
以上です
ありがとうございました


レス数間違えてごめんなさい
131名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 01:34:39 ID:qeY1qRm6
なぜ名前のことを言い出したのかと思ったらこんな結論に辿り着いて、
さらにこんな結果を生むとはw
テレる(デレる?)かがみもさることながら、
つかさの反応も面白すぎるw
132名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 03:56:28 ID:Rz9i89/d
前かがみ
かがむ
しゃがみこむ 等の言葉を連想した
133戸別響:2009/02/04(水) 15:47:48 ID:085ipC0Q
こんにちは、戸別です。シリーズ最終話が完成しました。
スケッチスケッチ!  最終筆 祭りのあと
・カップリングなし 3年組+1年組+α
・非エロ
・5レス使用
3分後に投下を開始します。では、どうぞ。

「……すぅ……」
「……むにゃ……」
気持ち良さそうに肩を寄せあって眠るショートカットでカチューシャのようなリボンをつけた
女の子と、その隣の短いツインテールの女の子。後者は私の姪なのだが……
「……和むなー、この二人……そして萌えるな!」
……ベツニ、ヘンナコトハカンガエテマセンヨ? ホントデスヨ?


スケッチスケッチ!  最終筆 祭りのあと


「……という訳で、今日のスケッチ大会、お疲れ様でしたー。これから結果発表に移るけど、
その前に、絵を審査してくれた審査員を発表するよー」
ではどうぞー、と進行役のこなたが催促し、俺は駅舎の出口から外に出た。

「私のお父さんだよー」
俺――泉そうじろうが姿を現すと、目の前にいた10人の女の子のうち、6人は「えっ!?」と
驚き、2人は「うんうん」とわかっていた様な顔をして、1人は「なるほどね」と、どこか
納得をしている様な顔をしていた。
ちなみに2人とはつかさちゃんとゆーちゃんの事で、1人とはかがみちゃんの事。つかさちゃんと
ゆーちゃんには、俺がここに着いて駅の外でブラブラしてたら、ちょうど2人とも起きちゃって
見つかっちゃったんだよね。かがみちゃんは、付き合いも長いし、この中でも結構常識人だから、
なんとなく納得できたんだろう、と勝手に想像してみた。

「……じゃあこなた、これが俺の審査結果だ」
とりあえず10人の女の子に囲まれているという、かなり幸せなシチュを堪能した後、俺は
そう言って、こなたに審査結果が書かれてある紙を渡した。
「ありがと、お父さん。……コホン、それでは、発表します!――――」




ガタンゴトン――ガタンゴトン――


「そういえば、日下部。お前、今日山に登ってすぐ、大きな声で叫んだよな?」
「あれっ? 何で柊がその事知ってるんだ? 私誰にも言ってないよな?」
「聞こえてたわよ、私のいた川原からでも。そうよね、みなみちゃん?」
「……はい……」
「あー、やっぱりあの声はみさきちのだったかー」
「あ、こなたも聞いたの? 日下部の声」
「うん、最初はまさかって思ったけど、峰岸さんの説明聞いたら確信したよ」
「……あんな事するの、みさちゃんしかいないと思ったから……」
「おいおいひでーなあやのっ!」
「……やっぱりみんな聞こえてたんスね……私は至近距離でそれを聞きましたから……」
「……お疲れ様、ひよりん……」
「……どーせ私はそーゆー人間ですよ……」
「あ、でも、日下部先輩との時間は楽しかったですよ? だ、だからそんなに落ち込まなくても
いいッスよ、先輩!」
「もう、みさちゃん。そんな風に膨れないのっ」
「……うるさくても黙ってても周りに迷惑をかけるな、こいつは……そういえば、みゆき達は
日下部の声、聞こえた?」
「いえ、私は聞いていませんが……」
「私もデス。ミサオの声は聞こえまセンデシタ」
「……私も、聞こえませんでした。鳥の声なら聞きましたが……」
「うん、ふくろうさんだったよねー」
「つ、つかさ先輩!」
「……つかさ、あんた天然ボケにも程があるわよ」
「ふえっ? 私、何か変な事言った?」
「つかささん、ふくろうは夜行性です。ですから、昼間にその鳴き声が聞こえるはずがないん
ですよ。たとえ明るいうちに聞こえたとしても、それは早朝や夕方に限られます」
「あ……そ、そっか……」
「……もしかして、その声が、日下部先輩の声だったのでは……? 私も、初めに聞いた時は、
鳥の声だと思っていましたから……」
「……チャイムが鳴る直前に聞こえたのなら、みさちゃんの声で間違いないと思うけど……」
「どうなの? ゆーちゃん、つかさ」
「確かに聞いたのは12時前だったと思うけど……」
「……じゃあ、その鳥の声の正体は、日下部先輩の声?」
「Wow! 駅まで届くトハ、What big voice! 驚きマシタ!」
「いやー、それ程でも……」
「褒められる事じゃないけどな」



……という俺としては至極幸せな会話が繰り広げられている訳だが……彼女達が電車内中央の
5人掛けの座席を占領しているのに対して、俺は進行方向の右後ろ、その隅っこにいる。
何故かといえば、こなたが「お父さんは私達に近づかないで。何するかわからないから」との
キツーイお言葉をもらったからなのだが……俺って、そんなに信用ないのか? とはいえ、「隣の
車両に移って」といわれるよりはましか。この会話さえも聞けなきゃ、俺はどうやって生きろと……
……っと、そこまでは言い過ぎか。

あっと、そういえば今回のスケッチ大会の結果なんだが……
賞は個人賞とペア賞、2つ作っておいたんだ。それで個人賞の方は、さすがに漫研に所属してる
だけあって、圧倒的に絵が上手かった田村ひよりちゃんが、ペア賞は、それぞれ雰囲気の違った、
優しくて可愛い絵を描いてくれたゆーちゃんとつかさちゃんのペアがそれぞれ受賞した。
ちなみに賞品は……とりあえず後で3人に決めてもらうことにした。先に買っておいて、それが
欲しくない物だったら困るからな。

それにしても……と、みんなで楽しく語り合うこなたを見て、俺は今週の日曜日、つまり6日前の
事を思い出していた。



――ねえねえお父さん。今度の土曜日空いてる?
――ん? 空いてるには空いてるが……どうしたんだ?
――その日にさ、ここまで付き合ってくれない?
――どれどれ……って、こんな所までか!? 何しに行くんだ?
――みんなでスケッチ大会するから、その審査員として来てほしいの。
――……ツッコミ所満載だな……みんなっていうのは、かがみちゃん達の事かな?
――うん、その予定。まだ誘ってないけど。
――おいおい、大丈夫か?
――大丈夫だいじょうぶ。誘ったら絶対来てくれるから。
――そ、そうなのか……?



「こなたのやつ、言い出すのはいつも突然だもんな」
そして火曜日に宣言通りにかがみちゃん達を誘い、さらにはかがみちゃんと同じクラスの
日下部みさおちゃんと峰岸あやのちゃん、オタク仲間というひよりちゃんとパトリシアさん
とも約束をしちゃうんだから、こなたも結構行動力あるよなー、とちょっと感心もした。


………………


……あれ? そういえば、何かいつの間にか静かになっているような……
ふと気になって、右の方を見てみる。

「……ああ、なるほど……」
俺の見てる方向、ついさっきまでワイワイ楽しそうな会話が繰り広げられていた座席では、

「……くぅ……」
「……すぅ……」

今度は小さな小さな、寝息の合奏が始まっていた。

かがみちゃんとつかさちゃん、みさおちゃんとあやのちゃん、高良みゆきちゃんと岩崎みなみ
ちゃんがそれぞれ互いに肩を寄せ合い、ひよりちゃんとパトリシアさんは前の方、左右に一人ずつ、
ゆーちゃんはこなたの膝の上で、ぐっすりと眠っているようだ。まぁみさおちゃんが女の子
らしくないいびきをしてたり、ひよりちゃんとパトリシアさんが少しマニアックな寝言を
言ってたり、寝息は様々だが……

「おっ、こなたはまだ起きてるのか」
ゆーちゃんを膝枕しているという、場所を代わってほしいくらい羨ましい体勢のこなたに俺は
話しかけた。こなたも目はトロンとしていて、どこか眠そうだ。
「……こっちこないでって言っておいたじゃん」
「きっついなー……急に静かになったもんでな。気になって来てみたんだ」
「どうだかねー……」
こなたはどこか不機嫌だ。やはり眠たいのだろう。

「……こなた」
「何、お父さん。私も眠たいから、早くどっかいってよ」
「はは……こなた、今日は楽しかったか?」
眠たい目を擦るこなたに、俺はそう問いかけた。
「……楽しかったに決まってるじゃん。私が提案したことなんだし」
さもあたり前のように返すこなたに、もうひとつ問いかける。

「じゃあもう一つ質問なんだが……なんでこなたはスケッチ大会をすることにしたんだ?
絵、下手だろ? お前」
「……それ、峰岸さんにも言われたよ……」
と、こなたは低かったトーンをさらに低くして呟いた。……俺が下手って言ったから、少し
落ち込んだのか?
「……卒業する前に、もう一度みんなで集まる機会が欲しいなって思ったからだよ」
「ふむ……」
その答えに俺は納得しかけて、
「……いや待てよ。ならここでピクニックでも良かったんじゃないか? いちいち苦手な
お絵かきで大会を開かなくても……」
「…………//////」
そう聞くと、こなたは押し黙って、何故か頬を赤らめて俯き、こう答えた。

「……だ、だって、ピクニックじゃする理由が見つからないというか……ほ、ホントの理由を
言うのが恥ずかしくってさ……高校生にもなってさ、別れるのがいやだからみんなで遊びに
行くって、は、恥ずかしいじゃん……だから、何か他の理由ないかなって思ってたら、ちょうど
美術系の漫画がアニメでやっててさ、それで……//////」
ここまで言って、こなたは赤くなった顔をさらに赤らめて、
「も、もういいでしょ! 聞く事がないなら早くどっか行ってよね! 私、眠たいからさ!」
怒鳴り声でシッシッと俺を追い払い、座席に寄りかかってすぐに寝息を立て始めた。かなり
恥ずかしかったのか、結局顔を赤らめたまま眠ってしまっている。

「……そんな大声出したら、みんな起きちゃうだろ」
そう呟きながら、俺はこなたに言われた通り、元の隅っこの席に戻った。トンネルに入ったのか、
いつの間にか窓の外は真っ暗になっていた。
「こなたも結構ツンデレなんだな……おっ?」
少しおどけた風に呟いた直後、目の前が突然パッと明るくなった。後ろを振り返ってみると、
遠くの山に沈もうとしている、綺麗な夕陽がそこにはあった。
その光は、電車内の隅々まで広がり、こなたたちも含めて、すべてをオレンジ色に染めていった。


「……こんなやつだけど、これからもこなたの事、よるしくな」


俺はオレンジ色に染まった10人の女の子達に向かって、そう、呟いた。






139戸別響:2009/02/04(水) 16:14:04 ID:085ipC0Q
以上です。
はい、最後はそうじろうさんが全て持っていきました。ツンデレこなたとかっこいいお父さん……
自分で書いておきながら何故か違和感……でも書きたかったんです、こういう二人を。
シリーズ完結! 短いながら読んでくださった皆さん、ありがとうございます!
実は後日談として、受賞者とこなたが買い物を、というのも考えているのですが……それはまた次の機会で。
感想、批評、ありがとうございます。この話でも、よろしくお願いします。

次回は、おそらくあきら様の話で、誕生日ネタを。相手ははつかさです。
この話を書くにしたがって、「またか」と思いますが、「問題」になった自分の作品の設定を使いたいのですが、
よろしいでしょうか?
140名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 17:15:00 ID:RRdS9wYe
乙でした

なるほど、こなたはシーフタイプなんだな
手数が多くて攻撃方法も多彩だけど、受けに回ると意外と脆い
141名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 19:26:28 ID:buMjafi0
「なるほど、そしてかがみんはファイt」
「それ以上言ったらその例えどおりにしてあげるわよ####」
「ひぃ、これじゃバーサーkいででででで(〒ω〒.)」

>>139乙そしてGJ
レアなカップリングとこなたのかわいいところ、余す所なく楽しめました。
後日談とやらも、楽しみにしています(・∀・)b
142名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 22:48:24 ID:VcExdqxz
すみませんが、告知させてください

以前本スレに投下されていました、SS素材としての絵ネタ、ネタ絵やSSの体になってないシチュエーション(テキスト)などの
元ネタを投下する場としてのスレッドを管理人様に避難所に立てていただきましたので、よろしく活用ください

───────────────────────────────
SS素材投下用スレッド
http://www.sonokawa28.net/bbs/test/read.cgi/luckystar/1233750234/

1 名前:たぶん管理人 ★[] 投稿日:2009/02/04(Wed) 21:23:54
「避難所連絡スレ」>>35氏のレスを受けて作ってみました。
うpろだなどにネタ絵をうpした方や短編シチュエーションを投下したい人は、
このスレッドを活用してみてください。

※注!:ただし、本筋はあくまでも本スレだということを皆様お忘れ無く。
───────────────────────────────
143名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 00:11:18 ID:Fb/YyzXf
そっちを宣伝するより先に、投票フォーム休止についてと
それに関する意見を募集してることを告知するのが筋ってもんじゃないかい?
144名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 00:27:39 ID:v4Ml5782
それよりも、俺だけなのかな……?
ここ最近ずっと避難所やうpろだにアクセスできない(Forbiddenになる・今年に入って
からアクセスできたのが6時間ぐらい)んだが……

まあ、前スレの終盤くらいまでは上に加えてスレにも書き込めない状態(規制)が延々と
続いていたので、その頃に比べればマシだが……
145名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 01:00:54 ID:BSzY6zQo
>>143
同じ避難所でも目的の異なる別スレであるまとめwiki相談所スレで保管支援人様が提案なされている件です
ここへの告知の有無は提案されてる方の意思を尊重するのが筋ではないかと思います
146名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 03:49:38 ID:NhBZWgFi
35 :27-243 ◆i4vuSO4UaA :2009/02/04(Wed) 01:17:31 ID:XewzYuNU
管理人様

以前ネタ絵の投下の賛否両論でスレが荒れて以来、ネタ絵の投下がありません。保管庫にはネタ絵からの優れたSSが少なくありませんので残念でなりません。
避難所にSS素材としての絵ネタ、ネタ絵やSSの体になってないシチュエーション(テキスト)などの元ネタを投下するスレッドとして、『SS素材スレ』をご検討いただけませんでしょうか。

36 :たぶん管理人 ★ :2009/02/04(Wed) 21:24:21
SS素材投下用スレッド
ttp://www.sonokawa28.net/bbs/test/read.cgi/luckystar/1233750234/

作ってみましたよー。



こういう流れなのね。
なんのこっちゃ?と思ったさ。
147142:2009/02/05(木) 10:26:55 ID:BSzY6zQo
>>146 フォローありがとうございます
148さすらいのらき☆すたファン:2009/02/05(木) 17:43:23 ID:qhf3vZGy
いつもお世話様になっております。
新作のSS2作品を投下させていただきます。
タイトル:Hypnotist Tsukasa〜お姉さまと呼ばれたくて編〜C(完結)
カップリング:つかさ×ゆたか
属性:エロ有り
http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0173.txt

タイトル:愛のギブ・アンド・テイク
カップリング:ひより×やまと
属性:エロ有り、桜藤祭ネタバレ注意
http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0174.txt


とりあえず、『お姉さまと呼ばれたくて編』はこれで完結です。初めての作品をここまで読んでくださった皆様、コメントをくださった方々、本当にありがとうございます。
『Hypnotist Tsukasa』シリーズは序章からの分岐ストーリーを続けていく予定です。
愛のギブ・アンド・テイクは、一度はやまとメインのSSを書いてみたくて、かなり欲望を詰め込んでしまいました。
長くなりましたが、稚拙な文章にお付き合いいただきまして、ありがとうごさいました。
149名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 22:23:06 ID:TFhWft/A
ひより×やまと…新鮮でいいですね〜!GJです
次作期待しています!

…途中まで何を勘違いしてたのかこう×やまとだと思って読んd(
150ちり紙:2009/02/07(土) 19:13:05 ID:Wc9/H0dZ
いずみけシリーズ新作です。
一応続き物。
息子の幼少期やこなたの結婚時など描く予定。
レス数はちょっと不明。
そんなに長くないはず。
151オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:13:38 ID:Wc9/H0dZ
  7月上旬。
  会社からの帰り道。
  駅を目指して歩いてる途中で、俺は見慣れた後姿を見つけた。
 「おーい。こうたろうー」
  俺の呼びかけに振り向く我が息子。
 「…ん?ああ、父さんか」
 「学校の帰りか?」
 「そ」
  俺の問いかけにそっけなく返す息子。
  親に対してそっけなさすぎるぞ。一体誰に似たんだ。
 「ん?そっちの子は?」
  こうたろうの隣には牛乳瓶の底のような眼鏡をかけた息子と同じ私立中学の制服を着た少年が遠慮がちにこちらを見ていた。

  長い髪を後ろでひとつにまとめてしばっている、息子と同年代の男子にしては線の細い子だ。
 「ああ、同じ学校の友達」
 「は、はじめまして。日下部あやとです」
  そう言って、深々とお辞儀をする。こうたろうの友達にしては珍しく礼儀正しい子だ。
 「はじめまして。こうたろうの父の泉○○です。これからも息子と仲良くしてやってください」
  礼儀正しい子だから、釣られてこちらも礼儀正しく返事をしてしまう。
 「いえ、そんな…。逆にいつもこうたろう君にお世話になってばかりで…」 
  まだ声変わりしてないのだろうか。女の子のような声であやと君はそう答えた。
 「ところで父さん。なんでこんな時間にこんな所をうろついてんのさ。まさかリストラ?」
  話が長引きそうだと思ったのか、こうたろうが会話の途中で割り込んできた。
 「リストラされた親父が学校帰りの息子に声をかけるか!! 2時間前に海外出張から帰ってきて、さっき会社に報告書出してきたから
 今日はもう終わりなんだ!!」
 「あっそう。説明乙」
 「…おまえはぁぁぁっ」
  こうたろうの頭を右手で掴んでぐりぐりと前後左右に揺さぶる。
 「ぐあぁぁ、やめれー」
  小6の夏頃から急に背が伸びてきたが、まだ父親である俺の目からみればまだまだ子供。
  格の違いと言う物を思い知らせてくれるわ。
 「……クスクス」
  俺達親子のそんなやり取りをあやと君は微笑ましそうに見ていた。
152オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:14:21 ID:Wc9/H0dZ

                     ※

 「あやと君はどこから通ってるんだい?」
  3人で駅まで向う道中、息子の友人に話しかけてみる。
 「え、と……ひゃあっ!?」
  突然、何もない道でつまずいて転びそうになるあやと君。
 「あっ!!」
  助けてやろうとするのだが、間に合わない。あやと君が地面に顔を打ち付けそうになる瞬間。
 「……よっと」
  こうたろうが無造作にあやと君の着ている制服の襟元を片手で掴んで、地面との激突を寸前で止めていた。
 「……やれやれ。相変わらずそそっかしいやつだな」
  そう言って、あやと君に手を貸して立ち上がらせてやるこうたろう。
 「あ、ありがとう…」
  そう言って立ち上がった彼の顔からは、さきほどバランスを崩したショックで眼鏡が外れていた。
 「……おまえさ、これ、度数あってないんじゃないか?」
  こうたろうは地面に落ちている眼鏡を拾って、あやと君に手渡す。
 「そうかな?」
 「そうだろ。でなきゃこんな頻繁に何もないとこでこけねぇよ」
 「うーん。一度眼鏡屋さんに行ってみるよ」
 「そうしとけ」
 「うん」
 「……」
  そんな2人のやり取りを見て思う。
 「…女の子?」
  眼鏡を取ったあやと君の顔はどう見ても女の子にしか見えない顔立ちだった。
  …しかもかなりかわいい。何と言うか、男装した美少女みたいだ。
 「…父さん、言っとくけどこいつは男だから」
  俺の呟きにこうたろうがやれやれといった感じで言い放つ。
 「あ、ああ。あやと君すまない」
  おれはそう言って息子の友人に謝る。
 「いえ。別に気にしてませんから…」
  そう言って笑う彼の顔はどこかで見た笑顔だった。
 「…ん? うーん?」
 「父さん、いきなり考え込んでどうかしたのか?」
 「いや、どこかであった事があるような気が…」
 「はあ?」
  訳が判らないと言った顔で呆れる息子を尻目に記憶を遡る。この笑顔は…。
 「…峰岸さん」
 「は?」
 「そうだ。どこかで会った気がすると思ったら、峰岸さんに似てるんだ」
 「誰それ?」
 「高校の同級生。俺やこなたと同じ陵桜学園の卒業生だ」
 「あのぅ、もしかして、その峰岸さんって人、名前があやのって言いませんか?」
 「ああ、そうだよって……もしかして……」
 「ええ、多分ボクの母です。母の旧姓が峰岸なので……」
 「そうか。峰岸さん、いや、今は日下部さんの息子さんか。妻に確か、子供が男の子が1人と女の子が2人いるらしいって聞いてた」
 「はい、3人兄弟です」
 「そうか。お母さんは元気にしてるかい?」
 「はい」
  俺達はそんな会話をしながら、歩いて行く。
  やがて駅に到着し、改札を通って俺達親子とあやと君は別れる。
 「それじゃあ、ボクはここで」
 「ああ、お母さんによろしく」
 「はい。それじゃあ失礼します」
 「日下部、またな」
 「うん、また明日」
153オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:14:52 ID:Wc9/H0dZ

  あやと君が背を向けて去って行くのを見届けて、俺はこうたろうに話しかける。
 「それにしても、礼儀正しい子だな。お前も少し見習ったらどうだ」
 「めんどくせえから嫌だ」
  普段のこなたみたいに眠そうな目をしながら、かったるそうに返す息子。
  こいつは否定するが、こういう所は本当にこなたにそっくりだ。
  やる気のかけらもない時やヒマな時など、こんな風に眠そうな目をしてる時が多い。
  俺やこなたに対する態度もこなたがお義父さんに対する態度にそっくりだったりする。
  こんな息子でも小さい頃はパパーって、じゃれついてきてかわいかったんだがな……。

 「しかし、アレだな。こう言うとなんだが、あやと君は性別を間違えて生まれてきたとしか思えないな」
 「はあ?」
 「惜しかったな、こうたろう。あやと君、女の子だったらよかったのにな」
 「はあ?」
 「……いや、実は事情があって、男の振りをしてる女の子だったりとか」
 「実は女の子でしたー。なーんて事がもしあったら、おまえならどうする?」
 「……父さんさっきから何言ってんの? 母さんみたいな事言うなよ。そんな漫画やゲームみたいな事があってたまるかよ」
 「大体、あんなかわいい子が女の子なわけあるはずないだろう。JK」
  そこまで言って、こうたろうはしまったという顔を一瞬してから慌てて言い繕う。
 「……って母さんなら言うんだろうな。母さんなら」
 「ああ、こなたがこうたろうの立場なら言いそうなセリフだよな」
  気づかないフリをして話を合わせといてやる。いい親父だなぁ俺って。
  しかし、息子よ。おまえもあやと君をかわいいと思ってたのか……。
  父としては息子の同性愛は嫌だぞ。
  せめてかがみん家のたまちゃん辺りと結ばれる未来を見せてくれ。
  
  ロ リ コ ン で も い い 。 逞 し く 育 っ て 欲 し い 。

  そんな事を思いながら、俺とこうたろうは電車に揺られて家路を急ぐのだった……。
154オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:15:51 ID:Wc9/H0dZ

                     ※

 「ただいま」
 「こなたぁ、今帰ったぞー」
  俺とこうたろうが玄関で靴を脱ぎながら帰宅を告げると、こなたが部屋から出てきた。
 「おかえり、こーちゃん、○○君」
 「○○君、今日は随分早いね。もしかして、リストラ?」
 「おまえ達はどうして母子揃って俺をそんなに失業させたがるんだっ」
  こなたの軽口にそう言い返すと、こなたは笑いながら言う。
 「冗談だよ冗談。海外出張お疲れ様」
 「まったく。ところでその二本の棒は何なんだ?」
  こなたが抱えてる2本の棒が気になって尋ねてみる。
 「ああ、レイジングハートとバルディッシュだよ」
 『はあ?』
  俺とこうたろうが揃って聞き返そうとするよりも早く、こなたは背を向けるとさっさと2階に上がって行く。
  俺とこうたろうは互いに顔を見合わせた後、こなたの後を追って行く。
  こなたの入っていったリビングに続けて入っていくと、そこには……。
 「いいね、いいねー。二人とも、すっごくかわいいぞぉぉぉぉぉぉっ!!」
  一心不乱にデジカメを操作するお義父さんと。
  リリカルなのはのなのはのコスプレをした愛娘のそなた。
  同じくリリカルなのはのフェイトのコスプレをしたかがみんの娘のたまきちゃん。
  満足そうに見守るこなたがいた……。

  ドサッドサッ……。

  あまりの光景に俺とこうたろうは手にしたカバンをやかに落としてしまう。
155オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:16:45 ID:Wc9/H0dZ

 「あっパパー。おかえりなさーい」
  なのはのコスプレをしたそなたが先ほどのレイジングハートを片手に飛びついてくる。
 「あ、ああ。ただいま、そなた」
 「あんた達は何をしているんだ!! 何を!!」
  こうたろうがこなたとお義父さんに怒鳴る。
 「何って見りゃわかるじゃん。コスプレだよ、コスプレ」
 「そんな事を言ってるんじゃねぇ!!」
 「大体そなだけならまだしも、人様の子まで!!」
 「いいんだよ。たまちゃんは私の子も同然だから」
 「勝手な事を抜かすな。大体かがみおばさんはどうしたんだよ」
 「今日けんちゃんの定期健診」
 「それでかがみおばさんがいないからって好き放題してたって訳か?」

 「何をそんなにカリカリしてんのかねぇ。この子は。カルシウムが足りないかな?」
 「ふざけるな!! そなたもたまきも着せ替え人形じゃねえんだぞ!!」
 「人聞きが悪いね。ただ2人にかわいい服を着せて、思い出になるような写真を撮ってあげてるだけじゃん」
 「物は言いようだな。思い出の写真を撮るのに、なんでわざわざリリカルなのはなんて古いアニメのコスプレさせる必要があるんだ?」
 「しかも劇場版なのはのコスプレなんて、どんだけマニアックなんだよ。ええ?」
 「詳しいね、こーちゃん」
 「あんたが幼い俺に一般的なアンパンマンや機関車トーマスじゃなくて、なのはシリーズを全部見せたからな」
 「そんな昔の事をいつまでも……。そんなんじゃでっかい漢(おとこ)になれないよ、こーちゃん」
 「だあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

  うむ。まだまだこなたの方が一枚も二枚も上手だな。
  妻と息子のやり取りを見ながら俺はそう思うのだった。
156オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:17:41 ID:Wc9/H0dZ

 「それよりほら、こーちゃん見てみて。たまちゃんかわわいでしょ」
  そう言って、こなたはフェイトのコスプレをさせられた、たまちゃんの両肩に手を置いてこうたろうの前に突き出す。
 「……お、お兄ちゃん、へ、変、かな……?」
  そう言って上目遣いにこうたろうを見つめるたまちゃん。
  正直かなりかわいい。
  たまちゃんはかがみんとかがみんの旦那から、良いパーツだけもらって生まれて来たに違いないとこなたが言っていたが本当だな。
  かがみんはツリ目だがたまちゃんはツリ目じゃなく、昔のかがみんみたいにツインテールにしても結構イメージが違う。
  どちらかと言うとつかささんに似てるが、つかささんほどタレ目という訳でもない。
  まあぶっちゃけ、フェイトのコスプレが恐ろしく似合ってる。

 「……あー、変じゃないよ」
 「本当?」
 「ああ。その髪型とかよく似合ってて、かわいいと思うぞ」
 「……えへへ」
  こうたろうはたまちゃんやそなたに対しては良い兄貴であろうとする。
  さっきまでの母親への怒りの態度を納め、穏やかな表情と声で優しくたまちゃんの頭を撫でてやる。
  たまちゃんは頬を赤く染めて、両腕の肘関節にバルディッシュを挟んで、口元に両手を当てて嬉しそうにしている。
 「お兄ちゃん、そなたは? そなたはどうかな?」
  たまちゃん達の様子を見ていたそなたがこうたろうに駆け寄って尋ねる。
 「ああ、そなたも似合っててかわいいぞ」
 「本当?」
 「ああ」
  そう言ってそなたの頭も優しく撫でてやるこうたろう。
 「えへへ」
  頭を撫でてもらい、そなたも嬉しそうに笑う。
 「うんうん、微笑ましい光景だねぇ」
  両手を胸元で組んで満足そうにうんうんと頷くこなた。
  ぐるぐると子供達の周りを回りながら写真を撮り続けるお義父さん。
  俺はそんな光景を見ながら、ソファーへ腰を降ろした。
157オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:18:16 ID:Wc9/H0dZ
                     ※

 「しかし、こなた。なんでまたリリカルなのはなんだ?」
 「最近、新規格のDVD−BOXリマスター版が出たじゃん。あれ買って見たら、何となく衣装を作りたくなったんだよ」
 「あっそう」
  家にはDVD−BOXもブルーレイBOXもあった気がするんだが、また買ったのか・・・。
  VHS、LD、DVD、ブルーレイ、新規格の映像媒体が出るたびに買い直すのは悲しいオタクの業(サガ)か……。
 「うん。そなたは最近髪切ったからなのはの髪型が出来るし、たまちゃんも髪が伸びたからフェイトちゃんのコスプレが出来そうだし」
 「それに前から思ってたんだけど、たまちゃんってなんかフェイトちゃんに似てるじゃん? 声も昔人気があった声優の水樹奈々っぽいし」
  フェイトのコスプレをさせられたたまちゃんを見て頷く。
 「まあ、見た目が幼フェイトに似てるって言うのは同意するが……」
 「でしょ。これでかがみんにプレシアのコスプレさせれば完璧だよね」
 「丁度かがみんはツリ目で紫の髪だし。たまちゃんがツリ目じゃなくて、おまけに髪の色が旦那似なのはこの為に違いないよ」
 「させたいなぁ、かがみんにプレシアの格好。きっと似合うだろうなぁ」
  脳内でプレシアのコスプレをかがみんにさせて悦に入るこなた。
 「しねえよ!!」
 「うおっ!?」
  いつの間にか、赤ん坊を抱いたかがみんがリビングに入って来ていた。

 「あ、かがみん、おかえりー」
 「ただいま、じゃなくて!! なんで私がプレシアのコスプレなんかしなくちゃいけないのよ!!」
 「だってたまちゃんがあんなにフェイトちゃんのコスプレが似合うんだから、かがみんはプレシアしかないじゃん」
 「嫌よ!! 大体あのキャラ子供を虐待するキャラでしょうが!!」
  2人のやり取りを見ながら、俺は思わず呟く。
 「かがみん詳しいな。これが類友って奴なんだな」
 「類友って言うな!! 私はオタクじゃない!!」
 「ふえぇぇぇぇぇぇぇんっ!!」
  母親の怒鳴り声にびっくりして、寝てた赤ん坊が泣き出す。
 「ああ、ごめんね。びっくりしたね。よしよし……」
  慌てて泣いてる我が子をあやすかがみんを見ながらふと思う。 
  そういや、なんだかんだでかがみんとも付き合い長いよな……。
  最初の頃はかがみさんと呼んでいたのが、こなたと付き合ってる内にいつの間にかかがみん呼ばわりに変わって。
  大学の頃にふざけてかがみんって呼ぶと怒ってたのが、いつの間にかかがみんと呼んでも怒られなくなって。
  こなたと結婚しても良く遊びに来てたし、結婚して近所に越してきてからは、朝のゴミ出しとかで顔を会わせる機会も多い。
  何だかんだで俺とこなたは夫婦揃ってかがみんと会う機会が多いから、こういうやり取りは日常茶飯事なのだ。
158オタ嫁日記 そのいち:2009/02/07(土) 19:19:48 ID:Wc9/H0dZ

 「それにしても、普通は年を重ねたら、ちったあ落ち着く物なのに、こなたは変わんないわよね」
 「いや、むしろパワーアップしてると思うぞ。昔はコスプレ衣装を作る趣味なんてなかったし」
 「そういえばそうね」
 「いやあ、服を作るのも結構面白いよ。かがみんも作ってみたら?」
  こなたは結婚してからたまにマフラーやセーターを編む事があった。本人曰く暇つぶしらしい。
  それが高じて、いつの間にかコスプレ衣装を作るようになったのだ。
  着せられるのは幼い頃の息子、今は娘が主だが。
 「私はパス。そんなヒマないわ」
 「そっかー。かがみん不器用だもんね」
 「不器用って言うなっ」
 「はははは……」
 「あんたもそこで笑うなっ」

  俺達がそんな会話をしていると、いつの間にかお義父さんが大量のアルバムを持ってきて、先ほど撮ったそなた達の写真を収め始めた。
 「はい、たまちゃんの分」
  出来上がった写真を手渡したり、そなたの写真を収めたりするお義父さんをこうたろうがいつもの眠そうな目で冷ややかに見ていた。
 「それにしても、凄まじい写真の量だな……」
  時折顔をしかめながら、こうたろうがお義父さんに話しかける。
 「まあそなたが生まれた時から、ずっと撮ってるからな」
 「それにしても多すぎだろう。俺の昔の写真なんかは全然ないのにな」
 「……ま、異性の孫のほうがかわいいのは判らんでもないけどさ」
 「……コウ」
  お義父さんが怒った顔で真剣にこうたろうの顔をじっと見つめる。
 「な、何?」
 「そこを動かずに待っていろ」
  お義父さんはそう言うと背を向けてリビングを出て行った。

                                                           つづく
159おまけ らき☆すた キッズ設定:2009/02/07(土) 19:40:14 ID:Wc9/H0dZ
泉そなた
泉こなたとらき☆すた 陵桜学園 桜藤祭主人公の間に生まれた長女

12月27日生まれ 6歳 左利き 血液型はA型
趣味はお絵かき 好きな物はフルーツのゼリー 嫌いな物はたばこの煙
知らない人間にはこなた似に見えるが、実は隔世遺伝で祖母のかなた似
こなたの4大要素(アホ毛、泣きぼくろ、猫口、眠そうな目)の内アホ毛を引き継ぐ
天真爛漫で人を疑う事を知らない少女
母親と違いオタク要素は持たない

○○たまき
かがみと医者の父親の間に生まれたかがみの長女
苗字は読者の好きなのをつけてね
父親はこなかがと6歳年が離れている

1月11日生まれ 6歳 血液型はB型 右利き
容姿や性格は基本的にかがみ似
目つきと髪の色は父親似

コンセプトは育つ環境が違ったかがみ
かがみみたいに守ってあげないといけない相手がいて、自分がしっかりしなきゃいけないという環境で育てば、かがみそのものとして育つはず
が、母親がしっかりしてて(過保護なくらい)、自分より格下の相手がいなくて、無駄に頼りになりすぎる兄的存在がいる状況で育った為、かがみに比べて気が弱く大人しい女の子に育つ。
転んで泣くそなたを助けてあげたりするなど、面倒見のよさ等はかがみ譲り
こなたの息子のこうたろうが大好きでお兄ちゃんと呼んで懐く
将来の夢はお兄ちゃんのお嫁さん
大きくなると母親の代わりに家事をするようになる

今回は以上になります。
160名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 20:05:02 ID:YOLSqDpQ
>>159GJ!
いず☆みけの続きが読めるとは、
今日は大変ラッキーでした。
今日はお父さんとあやと君がいいキャラを出していましたね。

次はこうたろう君とそうじろうさんの話のようですが、
楽しみにしています。
161名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 20:16:57 ID:qnWYzQgW
いず☆みけシリーズのファンとして、待ってました、というよりない!
さあ、祖父そうじろう、魅せる時来るか!

それにしても、こうたろううらやましい(´・ω・`)
162名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 20:27:12 ID:h3+SyM2Y
うんうん。こなかがもいいけど、こういう普通の話もいいなぁ。
163名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 23:50:03 ID:PHPELYGF
俺のかがみが…寝取られた?
…「ひたすらかがみとイチャつくだけの話」を書くことに決めた
164名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:17:17 ID:iFDBM+2s
同じキャラのセリフが地の文も何も挟まずに分割されると少々混乱するんだが

いや、GJなんだけどさ
話もキャラも良いだけに余計に気になるわけで
165名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:34:45 ID:2AiP/jEd
やべぇなあ第二世代おこちゃま軍団かわええなあアーチクショウ!


>オタク要素はない。
現状では単なる幼児だからそうといえるだろう、

だがこの成育環境では
時間の問題に過ぎないはず。もう少し成長したらこなた以上に純粋培養のエリートが育ちそうだ。
166ちり紙:2009/02/08(日) 01:43:41 ID:kAYJKzw0
読んでくれる方達へ
ご愛顧ありがとうございます。
まとめサイトにUPする方法はわからないので、やり方のわかる方よろしくお願いします。
164氏に指摘された所や誤字はまとめに載った時点で直しておきます。
久しぶりに書いたんで、少々文章に問題が出てしまいました。
いずみけはお気楽に読めるようにしたいので、出来るだけ文章量を減らしてるんですが、読者が混乱するのは直したいので。
167名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 02:08:11 ID:HsFaQfUT
>>165
いやいや、こうたろうが止めるに決まってるさ、そうだろ、な?>ちり神(誤字にあらず)氏
それに、心強い対抗勢力もでき始めてるしねwwwww
そうじろう「いえね・・・こうたろうに言われて気づいたよ、俺、間違ってるって」
(ちり神氏の2作目参照)






こなた「(≡ω≡.)むぅ〜、かがみんも味方についてくれそうにないし・・・どうすべ・・・」
168名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 23:47:42 ID:2AiP/jEd
そういや、レイジ○グハ○トがでてきた瞬間、脊髄反射的に


そなた『はっしゃー♪』

『み、みんな逃げてー!逃にg(ゴォオオオオオン!)』


な展開を予想した馬鹿は俺だけのはずだ。
169名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 23:50:32 ID:Tq3+ezoB
>>159
おお、いずみけシリーズ待ってました!
夫婦揃って「かがみん」呼びなのがもう、胸がぽかぽかしてさぁ大変。
ほのぼの家族GJ!


追伸。あやときゅんは反則だと思います。
170ペテ・クルルーソウ:2009/02/09(月) 00:41:22 ID:77ZdU7ph
皆さん はじめまして
ペテ・クルルーソウと申します。
いつも 楽しく御拝見していただいてます。

普段はSS保管所でSSを読む側でしたが、初書き込みを機に、私もSSを投稿しようかと思います。

ですが、パソコンを持参しておらず、携帯からの 書き込みになりますが宜しいでしょうか?

一応 SSの方はこな☆フェチの設定(壊れキャラ有り)を借用して投稿したいですね。
小説など初めて書きますので、なにかと解りづらい文面 文章 また 誤字脱字が幾つか有ると思いますが、それでも挑んでみたいです。

もし それでもSS書いても良いのでしたら、後程投稿します
よろしくお願い致します。
171ペテ・クルルーソウ:2009/02/09(月) 00:49:11 ID:77ZdU7ph
すみません もう既に誤字脱字が…

172名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 00:51:28 ID:EDGOIJ+R
>>1のルールを守ってね
173名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 01:04:13 ID:4sKvXn9/
>>170
そういうのを、誘い受けと言い、あまり好まれない傾向。
初投稿は緊張するだろうが、当たって砕けてくださいな。
とりあえずは>>1の注意事項を守れば問題なし。

初投稿にレスが付かなくても、負けない心も必要。
174名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 01:08:22 ID:EDGOIJ+R
他人の設定を借りるというのはその元作品に恥じないクオリティーであることが必要
でなきゃ元作品に失礼だから
その自信があるならドンと来い!
175ペテ・クルルーソウ:2009/02/09(月) 01:37:32 ID:77ZdU7ph
ご忠告ありがとう御座います。
わかりました!!
当たって砕けます!!

では 早速投稿します!!

一応 4〜5レス使用する予定です。

頑張ります

176日常 1:2009/02/09(月) 02:15:14 ID:77ZdU7ph
「新年明けましておめでとう御座います。かがみさん。」
「みゆき…もう2月になっているが…」
時期遅れの挨拶をしてきたみゆきにツッコミをいれた。


2月1日 =日常=


「あらっ、今回はかがみさんお一人で通学なされたんですか?」
「そうなのよ。つかさなら幾ら起こしにいっても起きないもんだし、それになんか『へんじはない ただのしかばねのようだ』状態になってたから、そのまま引き吊りだし、自宅の庭に埋めてきたわよ。本当に朝に弱いんだから」
「あらあら お疲れ様です」
「こなたならどうせ朝までネトゲやってたんでしょうね。バス停前で待っても来ないから、こなたの携帯に100回程かけても 案の定電話に出なかったわ!
まったく二人には困ったもんだわ。」
ふぅ、っと呆れたように溜息をついたかがみ
「大変でしたね」
かがみに対して100回は電話かけ過ぎだろっツッコミをいれない 多分必要ない。

「んっ」 「どうしたの?みゆき?」
「少し遠いのですが、こなたさんの気配がしてきますね」
「マジでっ!?解るの!?」
「はい 解ります。それからだんだんとこなたさんの匂いがしますね。とっても甘くて良い匂いがします。」
「一体どんな嗅覚してんだ!お前は犬かっ!」
「後 こなたさんの足音と息遣いも聞こえてきます。結構走っている様子ですね。……あっ もう靴箱まで辿り着いたようですね」
「そこまで正確に!何者だっお前っ!」
「かがみさんには解りませんか?……フッどうやらこなたさんに対する愛情が足りないようですね…」
「なっなんだと貴様っ!!」
みゆきの発言に流石にカチンときた。あいつなんか勝ち誇っているし……畜生っ覚えてなさいよ!私だって幾ら遠くにいてもこなたの存在を察知出来るようになるんだから!!

かがみは新たに決意を燃やした。
177名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 02:38:55 ID:N25LBh1B
必死で書き込んでるのかもしれないけれど
心配したとおりの事態になったな
注意どおり>>1を読んだのかい?
178名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 03:04:13 ID:dijyTit5
SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます


これ重要。
179日常 2:2009/02/09(月) 03:04:38 ID:77ZdU7ph
「あっ どうやら階段を上がって教室まで近づいて来ましたね。 ……あぁっ近づいて来る度にこなたさんの良い匂いがだんだんと濃くなってきます。本当に良い匂いですっ!匂いだけでご飯8合はいただけます!
来てます!
来てます!
かなりキテます!直ぐそこまで来ています!
速くこなたさんの可愛らしいお姿を魅せて下さい!私を魅了して下さい!そして何も振り向かず目を繰れずに私だけを見つめて近づいて下さい!
私を抱いて抱き締めて二度と離れないよう合体しましょう!(性的な意味を含めて)さぁ!こなたさん!さあぁっ!      ……あら?教室の扉が開く音も、こなたさんの匂いもするんですが……姿が見当たりませんねぇ…どこかに行かれたんでしょうか?」
周りをキョロキョロと見渡すみゆき
「いやっ 居るから!教室内に既に居るから!なんで見えてないの!なんで視力だけ極端に低いのよ!」
「かがみさん…」「何よ!?」
「嘘です」
「っ!こいつ…」
「おはよ〜う かがみんにみゆきさんっ!少し遅れちゃった!」
「おはよう こなた あんたギリギリよっ!」
「おはよう御座います。こなたさん今日もまた一段と可愛いですね。…食べて良いですか?」
「駄目だよ…みゆきさん…」
「そうですか 残念です 残念賞です」
なにが残念賞だよみゆき…私が食べたいわっ!
私がそう思っている時に「かがみ〜ん」とこなたが少し睨んできた
「どうしたのこなた?怖い顔して そんな表情も可愛いぞ!ねぇ 少し味見して良いかしら?」
「駄目だよ!かがみん なんであんな沢山電話かけてくるのさっ!朝起きて携帯取り出した時にかがみからの着信履歴が100件以上あったから、びっくりしたよ!」
180ペテ・クルルーソウ:2009/02/09(月) 03:07:49 ID:77ZdU7ph
すみません 一度メモ帳に書いて 続きを投稿します
181名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 03:11:23 ID:rgEMCI3X
だめだこりゃどんな秀作もマナーすら守れないようじゃあね
そういや以前も保管庫にも入れてもらえなかった携帯君がいたな
投下前に注意をしていた人も老婆心だったんだろうね
182名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 03:12:19 ID:rgEMCI3X
ごめん!言ってる自分がリロ忘れだ
183名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 03:16:08 ID:dijyTit5
ちょwww
みんなもちつけ!
初投稿はどきどきものだけど、良く>>1を読んで、スレ内もざっと見てみて流れを掴むべしよ〜
初心者だから、アレなのかもしれないが、初心者だからという免罪符が効かないのもまた事実。
同じ過ちを繰り返す事なかれ。
184名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 03:21:17 ID:EDGOIJ+R
予告から投下開始は5分くらい
何らかの理由で投下できなくなったら中止の告知を
かぶらなければ5分後に投下しますという人が多い
レスとレスも5分以上あくなら一旦宣言した方がよいですね
終わったら以上ですの終了宣言のレスも重要です

すべてのルールは他の人のためにも
スレを長時間占有しないというのが根底の考え

纏めてきたら再トライがんばって
きちんとわびた人を責めたりしないから
ここは大人しかこれない年齢制限板であり
紳士(と淑女)の社交場ですから
185ペテ・クルルーソウ:2009/02/09(月) 05:29:21 ID:77ZdU7ph
皆さん すみません
今度はちゃんと メモ帳に書き込んどきました 一応完成したので、続きを投稿します
御迷惑かけて申し訳御座いません
186日常 3:2009/02/09(月) 05:34:35 ID:77ZdU7ph
「それはあなたが起きないからでしょっ!自業自得よっ!」
「う〜」
なんか納得のいかない表情のこなた。
そんなこなたに対して100回以上の電話にきづかないのかよっとツッコミは無い。 多分必要ない。
「あれっまだつかさが来てないね また寝坊なの?かがみん」
「そうなのよ。あの娘今頃,土の肥料になっているかもよ」
「へっ?(゜ω゜)」
「んっ」「どしたの?みゆきさん?」
「少し遠いのですが、つかささんの気配がしますね」
「えっ!?嘘っ!?」
「はい つかささんの『ガチDE天然系』の匂いもしてきますね
………若干土の臭いがします」
「すごいやぁ!みゆきさん!そこまで解るんだぁ!!…………えっなんで土の臭いがするの?」
「足音が急速に近づいて来ました。
どうやらかなり慌てて廊下を走っているようですね
廊下を走ったら駄目ですよ つかささん
危ないですよ 気をつけて下さいね
あっどうやら転んでしまわれたようですね
転んで頭に地面をぶつけた音がしました」
なんでこう淡々とさも見えてるかのようにつかさの状況を確認出来るのだろうと不思議に思うかがみ
そして、教室の扉が開いて、片手で頭を押さえうっすら涙目のつかさが入って来た。
「う〜ん 痛いよぅ 転んで頭ぶつけちゃたよう…ぐすん」
「まったく ドジッ娘だねぇつかさは…なんか土臭いよ…」
「遅刻よっ!つかさ!いい加減速く学校に来なさいよ!まったく… 後 少し土臭いわよ!」
「う〜 酷いよお姉ちゃん!土の中に埋めるなんて!危うく土と一体化して『土に埋もれた少女 土ツカサーマッ デッテレー』になるところだったよ!」
「知らないわよっ!事項自得でしょ」
「う〜」
なんか納得のいかない表情のつかさ
「あらっ おかしいですね」「どしたの?みゆきさん?」
「つかささんの声と匂いがするんですが…姿がまったく…見えませんねぇ…」
「えっ(゜ω゜)」
「だぁかぁらぁ!もう教室の中に居て、私の隣にいるでしょうがぁぁ!!」
「かがみさん」「んだよっ!」
「知ってます」「…うらぁ!」
「ひでぶぁぁぁ」
187日常 4:2009/02/09(月) 05:51:18 ID:77ZdU7ph
みゆきの顔面に思い切り殴ったかがみ

眼鏡だけが舞った
「おはよう ゆきちゃん」
「おはよう御座います つかささん 今日は一段と土臭いですね」
「普段から私が土の臭いがするみたいな事言わないでよ!
土臭いのはお姉ちゃんの所為!」
「こりゃまた失礼致しましたとさっ!エヘッ」
「うぜえ こいつ」
「おはよう つかさ!相変わらず寝坊助さんだねぇ〜」
「あっこなちゃんおはよう!今日も可愛いねぇ〜……食べて良い?」
「2度目っ!」
「いい加減にしなさいよ つかさ 私がこなたを美味しくいただk「そろそろ黒井先生が来ますね HRの時間が近づいていますし」って!てめぇ!!」
かがみんの声がみゆきさんの声によって、遮られた
一体なんて言おうとしたのだろう?
なんかかがみんが凄い形相でみゆきさんを睨んでるし…
「あれっ みゆきさん眼鏡どうしたの?いつの間にか眼鏡かけてるし?
さっきかがみんに殴られて飛んで逝ったんじゃないの?」
「眼鏡ですか?そうですね……再生しました」
「ふぇっ(゜ω゜)」
「黒井先生の匂いと足音が近づいて来ますね ……無視しますか?」
「いやいや そこは無視すんな!もうすぐHRの時間なんだろ!?」「かがみさん…」「…んだよ…」
「空気嫁っ」「!!!っUREEEYYYYYYYY!!」
「GYAAAAAーー」
キレたかがみがみゆきさんに幻の16連脚を浴びせた。
みゆきさん血達磨 また眼鏡だけ舞う。
やがて
― キーンコーンカーンコーン―
チャイムが鳴った
チャイムが鳴ったと同時に黒井先生が教室に入って来た
「お〜い みんな席着け〜HR始めるで〜」
「黒井先生 おはよう御座います」
「おぅ おはよう泉 今日も可愛いな……食べて良い!」
「3度目っ!って言うか断定系!?」
「「「何言ってんですか?黒井先生!?こなたは私のですよっ(だよっ)」」」
「なんだぁお前ら 早よ席に着かんかい そして柊自分のクラスに戻れ」
「だが断る」
「なんやと〜柊〜ウチに楯突く気か〜先生やぞー」
「煩い この似非関西人」
「何っ 貴様 そこなおれっ」
「嫌だZE」
「あのぅ HRは…」

また始まったよ 朝から騒がしいねぇ まぁ別に良っか いつものことだし
別に嫌な訳ないしね…これが日常なんだなと感じたこなたであった。
end
188ペテ・クルルーソウ:2009/02/09(月) 05:56:07 ID:77ZdU7ph
書き終わりました
結構時間が掛かりました。
皆様誠に申し訳御座いませんでした
日々 精進して次の機会にまたSS書こうかと思います。

ありがとう御座います。
すみませんでした
次もお願い致します
189名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 21:38:43 ID:5F8TlHQ0
age
190名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 23:48:27 ID:5zM4U4t0
>>188
ななこ 「12時まわってたけど……でもええんや。ウチの誕生日(の深夜(というより
もはや翌朝やけど))に出番があっただけでも……」
こなた 「あぁー、そういえば先生の誕生日って8日でしたね」
ななこ 「忘れてたんかいっ!! 泉、あとでちょっと職員室、いやうちまで来いや。
ケーキのうえに乗せて食うたる!!(もちろん性的な(ry)」

まあマナーとかに関しては散々言われたようなので、同じ過ちを繰り返さないように
気をつけてください。

ということで俺は、土で汚れたつかさをお風呂できれいに洗ってくるw
191名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 00:11:48 ID:Te5GWeK6
初投下にしてはうまく綺麗にまとまっているSSと思う。
でも、ギャグとかのネタが壊れ系としてはパンチ不足
次は思いっきり壊して笑わせてほしい、まってるZE


感想が付かないのは気にしないで
俺だって初投稿はレスなしで、次の投下の職人さんが挨拶代わりにGJ一つといった状態だった

投下について
全文打ち終わったあとで投下したけれども操作不慣れで
投下間隔があいたのなら投下練習スレとかで練習すうのも吉

とにかく次を投下しようZE
192ペテ・クルルーソウ:2009/02/10(火) 02:10:32 ID:BOLzJRQv
ありがとう御座います。
次も頑張ります
ネタが出来次第 投稿致します

ありがとう御座います
193名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 02:17:35 ID:vgvuBjlb
推敲をやるといいかもよ〜
194ペテ・クルルーソウ:2009/02/10(火) 03:16:35 ID:BOLzJRQv
すみません この漢字なんて読むんですか?
なにをやれば良いのですか?
195名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 03:34:12 ID:02YpQoYW
>>194
…ネタだよな?
196名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 03:36:53 ID:cK/0bQcP
>>194
辞書ひいては・・・
よみは すいこう
197ペテ・クルルーソウ:2009/02/10(火) 04:05:34 ID:BOLzJRQv
推敲
詩や文をつくるとき、字句を何度も練り直すこと
ですね!!
解りました
小説とか読むのは好きですが
判らない文字は適当に読んでしまうんですよ
198名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 11:51:54 ID:yqVg6d7Q
これはできるだけ言いたくなかったんだが、あんた本当に18歳以上か
もし実年齢が18未満なら即刻出て行け
18以上なら、半年ぐらい何も書き込まずこの板やスレを見るだけにして、
「こういう事はやってはいけない」「こういう事をすると嫌われる」という暗黙の了解を学んだ方がいい

SS書きの控え室90号室
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1234074609/
上記スレの>>1からリンク貼られてる"過去ログまとめ"のサイトにも、
今までエロパロを書いてきた人たちの暗黙の了解やら作法やらがいくつか明文化されて載ってるから、
一度くらいは目を通してみるのもいいかもしれない
199まだry:2009/02/10(火) 17:14:34 ID:BkcPxZpQ
おひさしです。
今度は柊さんとこに遊びに行ったこなたのお話です。

4レスと短くてごめんなさい……
200続 ここにある彼方 その後:2009/02/10(火) 17:17:32 ID:BkcPxZpQ
「夏休みと言えば恒例の宿題写し!と言う訳で、明日行くからさ、よろしく〜」
と前日に予告電話をした通りに柊家へと向かう。
鷲宮駅でホームに降りて、そのむわ〜とした熱気にたじろぐ。
かがみに駅まで着いた事を連絡しようとして、携帯が無い事に気がつく。
「ま、いいか」
改札をくぐり、外に出た瞬間に真夏の真っ昼間の太陽光線に焼かれてしまった。
あまりの暑さに溶けそうになる。
「こ、これは……暑い。今まで、こんなに暑い時ってあったか?コレが温暖化の影響か?」
太陽の直射光もさることながら、アスファルトの照り返しがキツい。
午前中の早い時間ならば何も問題はなかったのだろうが、そこは夏休み。
起きた時点ですでにお昼の方が時間的に近く、
結局、お昼の一番日差しがキツい時に外を歩くハメになってしまっている。

幸手駅に向かう道中は、まだ、自転車で風が当たるしお昼一歩手前だしでどうにかなった。
途中の東武動物公園駅で折り返しの電車を待つ時のホームに漂う熱気に
少しヤバいかもなぁ〜とは感じたが、まだ日陰だったため大丈夫だろうと思えた。
だがしかし、今のコレは……
「うぉぁ…道路から何か、もわもわ〜んと立ち登っちゃってますよ…
帽子くらい被ってくれば良かったよ……さすがの私でもちょっとクルね、これは」
駅前の自販機で冷たいものでも買っていこうかとも思ったが、
何十分と歩く訳でもないし、120円も勿体いと思い直し自販機をスルーして歩きだす。
が、普段から外を歩き回る訳でもなく、基本インドアな生活な為に
たかが数分の行軍でさえ身体が悲鳴をあげ始める。
「ちょ…こーれは…暑すぎだってば……」
その長い髪が今この瞬間には恨めしい。
束ねて風通しを良くしようにも、リボンの類いは手元に無かった。
「夏場は髪を束ねられるものも持ち歩いとかないとマズいかな?」
そして、先程ジュースを買わなかった事を軽く後悔する。
膝に手をあて、中腰になって休憩する。
拭っても拭っても汗がポタポタと顔を流れて、路面へとしたたっていく。
道路に落ちた汗がみるみる乾いてなくなって行く。
「どんだけ熱いんさ!」
試しに、足下のアスファルトを触ってみる。
「あちっ!」
じゅーっと音が出るんじゃないか?と言うほどの熱さで、とてもじゃないが触っていられない。
「目玉焼きが出来そうだよね、これは。……こんなとこで休んでいる場合じゃないな」
冷房の利いた部屋に冷たい飲み物、きっとそれらが待っているんだ!がんばれ私!!
最後の力を振り絞り、目的地を目指し、よろよろと歩き出す。
目的が冷房利いた涼しい部屋で冷たいものを飲む事にすり替わってしまって、
宿題の事なんて何処かへ消し飛んでしまっているが、もはや宿題なんてどうでも良くなっていた。

201続 ここにある彼方 その後:2009/02/10(火) 17:17:59 ID:BkcPxZpQ
どうにか、柊家の玄関まで辿り着き呼び鈴を鳴らす。
「はーい」
と奥から聞こえ、ドアが開けられる。
「やっっっと来たか、もうとっくにお昼過ぎてるわよ!いつまで寝てたんだか…」
来ると予告があっただけに、ずーっと待ち構えていた感のあるかがみが
セリフを最後まで言いきる前に、玄関に転がり込むように入り
「み、みず…」
ひとこと言って、玄関先の廊下にバタンきゅ〜〜っと伸びる。
「……ミミズなら庭に居るんじゃない?」
あきれたかがみが皮肉りながら、玄関のドアを閉める。
「おぉぉぉぅ、そんなどっかの漫画みたいなネタは止めてくれ…」
むっくり起きて、靴を脱ぎ、ふらふらしながら立ち上がる。
「…ほらほらふざけてないで、私の部屋、冷房利かせてあるから先に上行ってて。
私はなにか飲み物持って行くから」
しょうがないわねぇ〜といった表情を浮かべつつ、
こなたを残してさっさと台所方面へといってしまった。
「…あ、いやいや、ちょっと足にキテるのはマジなんですけど…」
かがみに真実を理解されず、放置されてしまった。
仕方なしに、よろよろと壁伝いに歩き、階段は手をつきながら四つん這いで登って行く。
そんなこなたに、階段部分で追いついてきたかがみが
「……あれ?まだこんなところにいたんかい」
何をしてるん?と言いたげなかがみに再度先程の独り言を力なく話す。
「いや、だから…足にキテるのはマジなんですけど…だいぶ回復してきたけど」
なんとか階段を登りきり、かがみの隣りに並ぶ。
そう言われて隣りの相方をまじまじ見てみれば、着ているタンクトップは汗でグッチャリしているし、
首すじには髪がべっとりと張り付いている。
「おいおい…大丈夫なのか?」
気がついてやれなかった自分に軽く罪悪感を感じてしまう。
こなたに先行して、自分の部屋のドアを開ける。
開かれたドアから流れてくる冷気が気持ちいい。
吸い込まれるようにかがみの部屋へと入っていき、床に寝転がる。
「いや〜〜〜、今日はヤバかった。とりあえず、いただきますね」
むくっと上半身だけ起こすと、テーブルに置かれたジュースのペットボトルを鷲掴みして
いきなりラッパ飲みを敢行する。
「ちょ!!こら!!あんたは〜コップくら……」
「ぷは―――!!生き返るぅ〜!!」
かがみが制止しようとした時にはすでに、喉の乾きを潤しテーブルの上に戻していた。
「はやっ!!」
かがみの突っ込みを他所にふたたび床に寝っ転がる。

202続 ここにある彼方 その後:2009/02/10(火) 17:18:18 ID:BkcPxZpQ
「途中で遠い世界に連れて行かれそうだったよ、今日は。
なんだろうね、この暑さは。これも地球温暖化のせいなのかねぇ〜」
と、かがみがTシャツを手にやってきた。
「あ、そうそう。服、汗でびしょびしょじゃない、はい着替え。風邪引くわよ?」
ほいっと無造作に突き出された真新しいTシャツ。
「おおおお、かがみん、なんて優しいんだ」
素直に感激する。
その場で、ばっとタンクトップを脱ぎ棄て借り受けたTシャツを着込む。
こなたの生着替えはちょいちょい目撃しているためか驚いた様子もなく
「ちょっとは恥じらいを持てよな」
冷静に突っ込みを入れる。
「まぁまぁ、見られて減るものでもないしさ…
この際だから下着の方も脱いじゃえば良かったかねぇ、そっちもびちょびちょだし」
下着のTブラを脱ぐためなのか今着たシャツを脱ごうとしだしたので、
がしっと手首を掴み止めに入る。
「いや…さすがにそれは止めておけ」
「あ〜〜……やっぱし?」
聞かれて無言で首を縦にふる。
「ちょいとハンガーを借りるね」
下着を脱ぐ事はあきらめ、脱いで濡れているタンクトップを干す為にハンガーに通して
「我ながら、よくもま、こんなに汗をかいたな〜」
脱水が終わったばかりの洗濯物並みだな、と思いつつカーテンレールに引っかける。
「そういやつかさは?」
一向にやってくる気配のない、もう一人の言わば写し仲間の事をたずねる。
「あんたと同じく昼近くまで寝てて、今はお母さんとお昼の後片付けをしてるわ」
机の椅子に座り、宿題関連を取り出す。
こなた達が写している間に、自分の分を先に進める為に。
「おや?かがみは手伝わなくていいの?」
さらっと言うのだが、かがみの心にはグサッと来るものがある。
「う"〜〜…あんた、判ってて言ってない?」
ギギギと音が聞こえてきそうに振り返る。
「ん〜?なにが〜?」
あいかわらずのおとぼけ顔で返事を返す。
「くそっ、こいつ、すげーむかつく!」
「まぁまぁ、誰にでも、得手不得手っていうのがあるからさ、気にしなくてもいいんじゃない?
でも、ご飯くらいは出来た方がいいとは思うけどね」
「くっ……わ、わたしだって、そんくらい判ってるわよ!」
「まぁまぁ、その手の事なら、いくらでも教えてあげられるしつかさもいるしで
どうにでもなるんじゃない?
かがみ、手先が不器用とかでも無い訳だし。
要は慣れだよ慣れ」

203続 ここにある彼方 その後:2009/02/10(火) 17:18:42 ID:BkcPxZpQ
宿題を写させてもらう身分だということはすでにどこかへいってしまっている。
「くっそ〜〜」
料理が下手というのは、女の子としてはかなり気になる部分なのに
その分野では実践経験も含めてまるで頭が上がらないだけに、悔しさも倍増されてしまう。
「わたしもお父さんも初めから上手くできた訳じゃないんだし
ゆっくりやっていけばいいんじゃない?焦ってもしょうがないよ?」
そのままからかって弄くり倒すのかと思えば、案外まともな発言をしてくる。
(やっぱり根はいいヤツなのよね…)
宿題のうち、すでに終了している分を手にして、こなたが座っているテーブルまで持って行く。
「…はぁ〜……確かにそうよね、はい、コレ」
普段とは違い、ちょっとは自分でやれよな〜とかのセリフが出てはこなかった。
「おぉ〜ありがたや〜ありがたや〜…宿題写しも家事もまずは小さなことからコツコツとってね」
両手で有り難そうに受領すると、早速写し作業にかかる。
「……言ってること微妙におかしくないか?」
やはり突っ込みを入れずにはいられない。
「まぁまぁ、細かいことは気にしちゃーいけないよっと…」
軽く突っ込みを受け流し、そのまま作業に入る。
と、コン…コン…
妙に間の空いたノックがされ、つかさの声が聞こえてくる。
「あ、お姉ちゃん開けて〜、両手が塞がっちゃってて…」
なにやら、重装備の様子。
「ん〜〜どうしたの?ちょっと待ってて、今開けるから」
勉強道具となにか甘い匂いのする物をのせたお皿と
冷えた麦茶を載せたお盆を両手で持って入ってきた。
「よいしょっと」
そのお盆ごとテーブルに置き、それを見てかがみがドアを閉める。
「つかさ、何をもってきたの?」
ドアの所からテーブルの所に戻ってきてお皿に盛られているものを見つめる。
香ばしくも甘い香りを放っていておいしそうではある。
「これは?」
「あ…えっとね、余った食パンの耳を油で揚げて砂糖まぶしただけのお手軽お菓子?かな?
お姉ちゃんもどう?」
えへへへっと照れ笑いをしながら一つ手に取り、かがみに薦めてみる。
「あ〜揚げパンみたいなアレね…うん!おいしいおいしい!!」
一人舞い上がるかがみをよそに、静かについばんで行くこなた。
朝飯兼昼飯を昼前に食べた状態なので、微妙に小腹が空いていたこなたにとっては
丁度良いタイミングで丁度良いものが出てきた。
「つかさってば、こういう地味なのも好きだよね」
「えへへ…なんか、こういうの捨てるの勿体なくて」
「ああ〜わかるわかる。まだ食べれるものを捨てるって勿体ないよね」
そんな二人の会話をよそに、ホクホク顔で一人黙々と食べるかがみ。
「油で揚げてさらに砂糖まみれな訳だからカロリーは高いんじゃない?」
放っとくと一人で完食しかねない勢いなので、軽くジャブを入れてみる。
「うぐっ……イヤなことサラリと言うなぁ…」
ギクリとして手が止まる。
「さて、かがみの手も止まった事だし、とりあえずは今日の主目的をやりますかねぇ〜」
「はぁ…確かにそうね、そろそろ始めないと、お昼はとうの昔に過ぎてる訳だし。
寝坊すけな誰かさんのおかげで」
「おぅ……いや、そりは……ごめんなさい…」
少々バツが悪そうにあやまる。

204まだry:2009/02/10(火) 17:19:44 ID:BkcPxZpQ
とりあえず以上です。
まだ、続きます。
真夏の話で季節感ゼロでサーセン。
205名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 22:42:42 ID:wD9IMjzo
>>204
まったり具合がGJ!
206名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 07:06:56 ID:oWZVJgH9
なんてことのない日常がらき☆すたらしくてGJ
207名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 01:12:18 ID:xb7V8hik
「やっほ〜」
 こなただろう、鍵とドアを開ける音とともに、そんな声が遠く聞こえた。
 なぜ遠く聞こえたかというと、俺はまだ半分寝てるからだ。
「寝てんの?飲み物冷蔵庫に入れとくよ」
 ガサガサとビニール袋の音やらなにやらも聞こえてくるが、あまりに眠くて俺はまだ眼を開けられない。
というよりこのまま二度寝に突入しそうな勢いだった。
「おーぅい」
ギシっとベッドが軋む音、こなたがベッド脇に座ってるらしい。首の辺りに髪の感触。
「おっきろー」
 突然、鼻の辺りをくすぐられる。あのめちゃくちゃ長い髪の先端を束ねてやってるのだろう。
かなりこそばゆい。そっと薄目を開けると鼻先にこなたの顔があった。いたずら好きの子供のような
(実際容姿は幼いのだが)ニヤニヤ笑いを顔に浮かべて、束ねた髪を俺の鼻の周りでさわさわと動かす。
「へっくし」
「お目覚めかね?」
 フッフッフ、などと変な笑い声をあげる。また何かのアニメの真似だろうか。
 俺はお返しとばかりにこなたの背中を抱いて引き寄せた。虚を突かれたのかこなたは「わひゃ」と
奇声を上げたが、気にせず抱きしめた。
「せーふくしわになるぅ…」
「来週から衣替えなんだろ?クリーニング出しちゃえよ」
 150cmにも満たない小さい身体を包むのは、えんじと白色のセーラー服だ。片手で腰を抱きながら、
膝裏にまで届くほどの長い黒髪を指で梳いてやると、こなたは気持ちよさそうに目を閉じた。
208名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 02:37:31 ID:84r1Vb52
黒髪だと……
209名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 02:45:16 ID:3UDclxKa
ひよりか!!
210名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 03:46:40 ID:E+k8wGav
原作通りの色って、染めない限りありえないので、青→黒程度なら、変換もありかと思う。
211名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 08:09:44 ID:w/pxuzai
つか、これ何? 続きあるの?
212名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 08:11:13 ID:w/pxuzai
IDがウザイw サーセンw
213名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 10:30:37 ID:TZI4IeSU
まぁかがみの好きな某ラノベのヒロインも挿絵ではどうみても青いのに地の文では黒髪扱いだしなw
214名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 12:12:20 ID:TJhU1Zn7
キングダムズだって初期(大原:茶 中谷:黒 音無:水)から今(大原:緑 中谷:黒 音無:金)の色に変わってたりするし、
多少のブレはいいんじゃない?
あれが染めてるのか地毛なのかはわからんけどw
215名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 14:41:15 ID:q9LmOoDC
>>207
>>210
典型的な工二病の症状だなぁ……
現実にない髪の色を使った時点で厨なのでボクが改『善』してやる。

もっとも反対に髪の色が黒とか茶とか現実にある色だけだと
地味で売れないから間違ってると抜かす厨もいるけど。
216保管支援人 ◆hC4K/1H7JY :2009/02/12(木) 22:43:19 ID:iZuHGiiG
どうも、保管庫の支援人です。ご存知の方も多いかとは思いますが、
非難所での話し合いの結果、投票フォームを無くすことに決定いたしました。
既にあるページについては完全に項目を削除するわけではなく、コメントアウトすることで対応し、
それ以降の投票フォームはページ自体を作成しないという処置にする所存です。
近日中に編集をしたいと思いますので、あらかじめご了承ください。
スレの住人として、また、一書き手として、これからは投票所にかわって、
コメントフォームのほうで、支援応援感想その他を気軽に書きこんでいただけたらと思います。

そこでまた一つ提案がありまして、コメントフォームの敷居をさげるために、
名前欄を無くしてしまおうかと考えているのですが、いかがでしょうか。
今までの作品についてはあまりに膨大な数のため、申し訳ないですがそのままにさせていただくとして、
これから保管される作品に少しでも多くのコメントが付くきっかけになればいいなと思っています。

長々と失礼いたしました。「了解」、「ちょっとまった」等、何かお声をいただければ幸いです。
217名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 23:14:20 ID:FoAgbb/n
>>216
いつも乙です。
投票所に関しては問題ないと思います。

現状でも名無しで書き込めるので名前欄はどちらでもいい気がします。
作業的に面倒ならとりあえずそのままでもおkかと。
ってここでやるのもなんですので
http://www.sonokawa28.net/bbs/test/read.cgi/luckystar/1204351321/l10
続きはこちらでってとこかしら。
218名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 06:31:54 ID:F83yRd07
219名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 06:35:31 ID:F83yRd07
あっ間違えた
上の書き込み消せますか?
220名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 11:07:31 ID:KnO36oE6
>>219
悪い事はいわんから、半年ROMれ
221名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 18:21:05 ID:lzIScXr5
さぁ、今日は13日の金曜日。
そして明日は14日、チョコの日。
皆さん、準備の程はよろしいでしょうか?

作者の皆さん、お待ちしておりますよ。
222名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 00:26:49 ID:x7PIVQHj
>>221 の書き込みで思いついた小ネタ。

「もう何なのよ。」
かがみはホッケーマスクを被ったこなたに追いかけられていた、
1時間ほど逃げ続けていたが、もう限界だった。
「か・が・みー。」
一歩も動けなくなったかがみに、こなたがジワジワと近づいて行く。
そしてこなたが懐から何かを取り出すのを見て、かがみは思わず目を閉じた。

「はい、チョコレート。」
こなたが取り出したのはきれいにラッピングされた箱だった。
「13日の金曜日とバレンタインデーが続いていたからねえ、それにこれだけ走ればチョコ食べても太らないだろうし。」
「…。」
疲労困憊のかがみには、突っ込むだけの体力は残ってなかった。
223桜花 さくら:2009/02/14(土) 00:38:26 ID:kA8VjwPM
 はじめまして、桜花さくらと申します。

 今までROMに徹していましたが、今回、投稿をしようと参りました。

 レスされる方がいらっしゃらないようでしたら、10分後に投稿させていただきます。
224桜花 さくら:2009/02/14(土) 00:48:08 ID:kA8VjwPM
 レスされる方がおられないようですので、投稿させていただきます。

 タイトルは『とある姉妹のバレンタインデー』です。見たまんまバレンタインネタです。

 3レスと短いですが、どうかお付き合いください。
225とある姉妹のバレンタインデー@:2009/02/14(土) 00:49:13 ID:kA8VjwPM
 埼玉のとある家で少女は姉の帰りを待っていた。

 その日、少女は姉に、自分の思いを伝えるつもりだった。

 いつも自分のことを気にかけてくれている、感謝の気持ちもあった。

 そんな思いを胸に2月14日のバレンタインデー、少女は姉の帰りを待っていた。





ひなた「ただいま。」
ひかげ「あ、お姉ちゃん、おかえり―。」

 姉、ひなたの帰りにひなたは玄関まで出迎えに行った。

ひなた「ただいま、ひかげちゃん。外は寒かったわ。」

 そう言いながらひなたは買い物袋を床に置いた。ふと、ひなたはひかげが左手を後ろに隠して、妙にニコニコしていることに気が付いた。

ひなた「どうしたの、ひかげちゃん?」
ひかげ「えへへ、お姉ちゃん、はい、バレンタインデー!」
ひなた「え?」

 ひかげは隠していた左手をひなたの前に出した。その手には一口サイズのチョコがあった。

ひなた「これ、ひかげちゃんが買って来たの?」

 ひなたはチョコを受け取りながら、そう聞いた。

ひかげ「うん。あんまり、おこづかい無かったからそういうのしか買えなかったけど。」

 ひかげは少し申し訳なさそうにうつむいて言った。

ひなた「ありがとう、ひかげちゃん。とっても嬉しいわ。」
ひかげ「本当!」
ひなた「もちろんよ。」

 その言葉を聞いて、ひかげは嬉しそうに笑った。

ひかげ「よかった。」

 ひかげは姉が喜んでくれたことが嬉しいようだ。
226とある姉妹のバレンタインデーA:2009/02/14(土) 00:49:57 ID:kA8VjwPM

ひなた「それじゃ、お姉ちゃんからもひかげちゃんにバレンタインデー。」
ひかげ「へ?」

 ひなたは買い物袋からラッピングされた箱を取り出した。

ひかげ「こ、これ」
ひなた「スーパーで安く売ってたからひかげちゃんに、と思って買って来ちゃった。」

 ひかげは“はいっ”と手渡された箱を受け取った。

ひかげ「あ、ありがとうお姉ちゃん。」
ひなた「どういたしまして。さぁ、中に入りましょ、玄関も寒いし。」
ひかげ「うん!」





 居間でひなたが買って来た物を冷蔵庫に片付けている間にひかげは箱を開けていた。

ひかげ「うわぁ、おっきい。」

 箱の中にはハートの形をした大きなチョコが入っていた。ひかげはそのチョコを見て目を輝かせて見ていた。そんなひかげを見て、ひなたは買って来て良かった、と思うのであった。

ひかげ「ねぇ、お姉ちゃん。」
ひなた「なぁに、ひかげちゃん。」
ひかげ「このチョコ、あとで一緒に食べよう。」
ひなた「え?」

 ひなたは片付けている手をおもわず止めてしまった。

ひなた「別にいいのよ、ひかげちゃん。それはひかげちゃんに、と思って買って来たんだから、一人で食べちゃても。」
ひかげ「一人で食べちゃったら不公平だよ。それに一人より二人で食べた方がおいしいし。」
ひなた「ひかげちゃん・・・」

 ひなたは心にジーンときていた。普段、おやつなどもほとんどないひかげのために、と思っていたがひかげは自分一人ではなく一緒に食べようと言ってくれている。ひなたはひかげがやさしい子に育ってくれたことが嬉しかった。

ひなた「そうね、あとで一緒に食べましょう。」

 ひなたは再び片付けるふりをしながらひかげに背を向け、涙を拭き取ったのであった。
227とある姉妹のバレンタインデーB:2009/02/14(土) 00:50:46 ID:kA8VjwPM





ひかげ「おいしいね、お姉ちゃん。」
ひなた「本当ね。」

 二人は大きなハート形のチョコをちょうど半分に割って食べていた。ひかげはここで、自分の思いを姉に伝えることにした。いつもは恥ずかしくて言えないが、いまなら素直に言えるように思えたからだ。

ひかげ「お姉ちゃん。」
ひなた「なに?」
ひかげ「大好きだよ。」

 ひかげは顔を少し赤めらせながら言った。

ひなた「私もよ、ひかげちゃん。」
ひかげ「えへへ。」
ひなた「うふふ。」

 二人は笑いながらチョコを食べるのであった。

 幸せな姉妹のハッピーバレンタインデー。
228桜花 さくら:2009/02/14(土) 00:51:26 ID:kA8VjwPM
 以上です。いかがでしたでしょうか?

 初投稿ということで、自重して短くしました。

 うそです。短い話ししか思いつかなかっただけです(笑)。

 感想等を付けてくださればうれしく思います。それでは失礼します。
229 [―{}@{}@{}-] 名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 01:01:21 ID:29M8BxLH
>>228
乙。
ほんわかとしたいい話でした。



個人的にかがみとみのるの話を思いついたので暇ができたら書いてみる。
230名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 01:02:03 ID:Wn46MpKX
おお、一番槍がほのぼのとした小品で和みましたGJ
231名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 01:10:37 ID:J5GtY919
嗚呼〜ええ話やな〜
ひかげちゃんなんて優しいんだ。


ひなたさんや、あなたの浪費をもう少し押さえればひかげがひもじい思いしなくてすむのでは?
232戸別響:2009/02/14(土) 07:52:36 ID:BQaNtuB1
おはようございます。戸別です。
バレンタイン&あきら様誕生日小説完成しました。
タイトル バレンタイン・バースデイ
・あきら&つかさ
・非エロ 
・5レス使用
3分後に投下します。では、どうぞ。
233バレンタイン・バースデイ(1):2009/02/14(土) 07:55:50 ID:BQaNtuB1

「それじゃあきら様、お疲れ様です」
「おぉ、お疲れー……はぁ……」
お昼過ぎのラジオスタジオ、今日唯一のお仕事を終え、私は楽屋でしばらくの休憩を取っていた。
今白石も出てったから、この部屋に居るのは私だけ。
さて、さっきの溜息だけど、もちろん疲れもあるわけなのだが……

「……今日、私の誕生日なんだけどなぁ……」


バレンタイン・バースデイ


本日の日付は2月14日。そう、世間ではバレンタインデーだが、今日は私の誕生日でもある。
ところがその事をラジオで話題にしたら、白石を除く、スタジオに居た全員から、「えぇー!」
という、明らかに驚いたリアクションをした。あおりとかそういうのじゃなく、みんながマジで。
で、それをラジオで聞いてたファンからは、「誕生日おめでとうございます! でも、ラジオを
聞くまで忘れてました!」という趣旨のメールやらFAXやらがいくつかスタジオに届いて、
それを聞くたびに私は「知らなかったのかよ!」と、表面上ではいつも通りキレていた。
でも実際には、内心かなり悲しかった。
まずスタジオに居たやつら、何で出演者の誕生日知らないんだよ! 普通そういうのって調べて
おいてあるはずだろ! ファンもファンで、自分の好きなアイドルの誕生日くらい覚えとけよ!
って感じで……おっと、素が出た。

「……はぁ……」
もう一度溜息。と、


ブー ブー ブー ブー

234バレンタイン・バースデイ(2):2009/02/14(土) 07:56:42 ID:BQaNtuB1

「うおっと!?」
突然携帯のバイブが鳴った。私は慌てて鞄の中の携帯を取り出した。
誰からだろう? 白石……はさっき出てったばっかだから違うだろうし、音無とかその辺りかな?
そう思って私は携帯を開き、内容を確認した。そこには、意外な人物の名前があった。


From つかささん


「えっ?……つ、つかささん!?」
ど、どうしてこんな時間に? と思ったけど、そういえば高校ならお昼休みに入ってる頃か。
えっと、内容は……


題名 ハッピーバースデイ!

本文 あきらちゃん、お誕生日、おめでとう! ……実は私、こなちゃんから聞くまで今日が
誕生日だって知らなかったよ……ごめんね?


あー、そういえばつかささんには教えてなかったっけ、私の誕生日……ていうか、こなちゃん
って誰だろう……初めて会った時にいたあの私のファンの小さい子かな?
そんな事を考えながら、私はメールの続きを見てみた。


それとね、今日夕方から暇があるかな? 渡したい物があるんだけど……あ、駄目なら
別にいいよ、またいつか会えた時にでも……それじゃあ、返事を待ってます。


「……渡したい物? 何だろう……」

235バレンタイン・バースデイ(3):2009/02/14(土) 07:57:19 ID:BQaNtuB1


 午後5時、大宮駅の前。
「あ、つかささん。こっちこっちー」
「あ、あきらちゃん。ごめんね、待った?」
「ううん、私も今来たとこ」

メールを見た後、私はすぐに「今日はこれから何の予定もないからいいよ」と返信した。
しばらくして、「それじゃあ、夕方の5時に大宮駅の前で集合でいいかな?」とつかささんから
返事が返ってきて、それに「わかった」と返信した後、その時間まで大宮で時間を潰すことに
した。だからさっきの「今来たばっか」というのは嘘。まあ大宮駅に来たのは「今」だけどね。

「直接会うのって、結構久しぶりだよねー」
「そ、そうですね……つかささん、受験の方はどうでしたか? この時期ですよね?」
「あ、うん。一応専門学校と私立の受験は終わったけど、結果はまだだよ。あきらちゃんはどう?
高校受験の方は」
「勉強はしてるけど……ラジオ番組とかもあるから、満足には出来てないかな」
「そうなんだー。お仕事大変そうだね」
「う、うん……」
……今日の事もあって、あまり仕事のことには触れられたくなかったんだけどな……
つかささんはそんな私の気持ちを知ってか知らずか、いつもの様にニコニコと、明るい笑顔を
私に向けている。

「……そういえば、つかささん。つかささんがここで渡したい物って何ですか?」
気を取り直して、私はメールの内容にあった事についてつかささんに尋ねた。
「あ、その事だけど……その前に、ちょっと寄りたい所があるの!」
そう言って、つかささんは私の手を引いて、駅前から歩き出した。
「えっ? ど、どこへですか?」
私が慌てて尋ねると、
「今からデパートに行って、そこであきらちゃんのお誕生日プレゼントを決めるの! 欲しい物が
あったら私に言ってねっ」
「え、えぇー!」
つかささんの答えに私は目を丸くして、つかささんに引っ張られるまま、駅前のデパートに
向かっていった。

236バレンタイン・バースデイ(4):2009/02/14(土) 07:58:10 ID:BQaNtuB1


「はぁ……」
今日何度目の溜息だろう。
「どうしたの? あきらちゃん」
「ううん、何でもない……」
私は少し俯きながらそう答えた。

ここは駅前のとある百貨店。つかささんに連れられてここに来た私は、とりあえず店内を
うろうろとしてみた。もちろんつかささんも一緒に。
ちなみに手はもう握られていない。店に入る時にさすがに恥ずかしくて、離してもらった。

「それで、あきらちゃん。何が欲しいかな?」
制服姿のつかささんが尋ねる。
欲しい物と言われてもなー……服とかバックとかはいっぱい持ってるし、「欲しい物なら」
といっても、値段の高い物はつかささんもいっぱいお金を持ってる訳じゃないから、とても
買えないよね……

「うーん……」
「……まあ、慌てなくてもいいよ。まだ時間もあるんだし……」
確かに私には時間はたくさんあるけど、つかささんはそうはいかない。聞いたところによると、
大宮はつかささんの高校から家までとは逆方向らしいし。それに、遅くなったら家族も心配
するんじゃあ……
出来れば早く決めたいな。そう思っていると、ふとあるものが私の目に止まった。

「…………」
「どうしたの? 突然立ち止まって……あ、もしかしてあれが欲しいの?」
私の目に映った物。それは、おもちゃコーナーに並んでいた、かわいいぬいぐるみ達だった。
そういえば最近新しくぬいぐるみとか買ってなかったな。この位のサイズなら、そんなに高く
ないはずだし。
私はそのぬいぐるみ達が並んでいるコーナーに歩み寄った。その中で、
「……これが欲しいな」
私は一つのぬいぐるみを選んで、手に取ってみた。
「あ、私これ知ってるー。えっと……カピバラ、だっけ?」
つかささんの言う様に、このぬいぐるみはカピバラという動物がモチーフになっているらしい。
その胴長のスタイルが、なぜだか抱き心地が良さそうだったから、一目で気に入ってしまった。

「じゃあお会計してくるから、渡してもらえるかな?」
しばらくぬいぐるみを抱きかかえていた私に、つかささんはそう言って手を差し出した。
私がその手にぬいぐるみを置くと、
「あきらちゃんはそこで待っててね」
と言って、つかささんはそれを持って会計まで駆けていった。私は言われた通り、しばらく
その場所に留まって、並んでいるぬいぐるみ達を眺めていた。

237バレンタイン・バースデイ(5):2009/02/14(土) 07:59:18 ID:BQaNtuB1


「……それじゃあ改めて、お誕生日おめでとう、あきらちゃん!」
「あ……ありがとう」
再び大宮駅前。そろそろ会社帰りの人が増えてくる頃、私はつかささんから、さっき買って
もらったぬいぐるみをプレゼントされた。私としては買ったその場で、と思ったんだけど、
つかささんが「すぐに渡しちゃったら、プレゼントじゃなくなるでしょ?」と言うから、結局
店の外に出て、駅前で手渡すということになった。

それにしても、誕生日プレゼント……かぁ。ちっちゃい頃は親とかから貰ってたけど、こういうのは
初めてかも。こう、他人から手渡しでっていうのは。そのせいなのか、それとも周りの目が気になる
からか、私はプレゼントを受け取った時、少しこそばゆかった。

「来年はもっとちゃんとしたものをプレゼントするね。……覚えてたらだけど」
「い、いいですよ! これくらいでいいですから……そういえば、つかささん」
「ん、何? あきらちゃん」
私はふと、ある事を思い出した。それは、私がここに来た理由でもあった。
「……最初にも言いましたけど、渡したい物って何ですか? これ……じゃないですよね?」
「あ、そういえば忘れてた!」
おいおい……まあ、つかささんらしいっちゃらしいけどね。
「……クスッ……」
「わ、笑わないでよー! えっと、どこにしまったっけな……」
思わず笑ってしまった私に文句を言いながら、つかささんは鞄の中を手探った。
「……あったあった。はい、どうぞ」
そういって、つかささんが取り出したものは……

「……これって……」
「ハッピーバレンタイン! だよ。あきらちゃん」
それはハートの形をした、掌ほどのチョコレートだった。それがきれいにラッピングされていて、
リボンもつけてある。
「実は、今日があきらちゃんの誕生日って知らなくても、これを渡すつもりだったんだ。お友達
として、ねっ」

お友達……
いつもの、優しくて暖かな笑顔でそう言ってくれたつかささん。
その響きが、なんだか嬉しくって……

「……ありがとう、ございます」
私も、最高の笑顔をつかささんに返した。


最悪の誕生日だったのに、いつの間にか最高の誕生日になったなぁ。
これもつかささんのおかげ、かな? ……これからも、仲良くしていきたいなぁ。





238戸別響:2009/02/14(土) 08:03:50 ID:BQaNtuB1
以上です。
書く前に忘れていたのですが、この話は自作「待ちぼうけ」から繋がる作品です。
改めて、あきら様誕生日おめでとうございます。
ペアがかなり特殊ですが、いかがでしょうか? できれば「待ちぼうけ」とこの話の間の話も書こうかな、
とも思っています。
感想、批評、ありがとうございます。この作品でも、よろしくお願いします。
239まだry:2009/02/14(土) 15:02:13 ID:Le/6X0DH
小ネタを一つ。
2レスほど。
240ちょこっとした贈り物:2009/02/14(土) 15:03:31 ID:Le/6X0DH
「おぉーーっと、もうこんな時間か、いい加減寝るか…」
明け方近くになりもぞもぞとベットに入りこむ。
(やっと寝ましたか……夜更かしとかいうレベルじゃないわよね…ここまでくると)
こなたの部屋にこなたにそっくりな人影が現れる。
(かわいい顔で寝ちゃってるわね、クスッ、かわいい。
……見とれてる場合じゃないわね。ちょっと身体借りるね、こなた)
そのまま、スーっとこなたの身体へと人影が吸い込まれて行く。
「んん〜〜…っと」
先程寝付いたばかりのこなたがむっくりと起き出す。
よく見れば、トレードマークであるアホ毛がちゃんと寝ている。
「娘とはいえ恐ろしい程そっくりね……」
鏡の前に立ち自分を観察してみる。
「さて、時間もないし、さっさとやっちゃいますか」
そのまま台所へと移動していく。
この日の為に買っといてもらった板チョコ達。
買って来たこなたにしてみれば、レジ横に安売りで積んであった板チョコを
レジ待ちしてる時に気になり、ついついカゴに放り込んだだけのつもりだったのだが
これも、数日前から枕元に立ってお願いして来た効果というもの。
(面と向かってお願い出来れば良かったんだけど、私の存在に気がついてももらえませんからねぇ…
いつぞやの写真では心霊写真扱いを受けるしで、まったくもう……
親子そろってニブチンさんなんだから!!とは思うものの、どうしようも無いことなのよね…)
はぁ〜とため息一つ。

台所に着き、棚の奥の方にしまわれている生前に使っていた道具を引っぱりだし
早速作業に取りかかる。

そうじろうの分とこなたの分とゆたかの分、3人分を作り終え冷蔵庫へとしまう。

そのまま戻ろうかと思ったが、冷蔵庫に入れたままだしこのままじゃ気がつかないかな?
と思い、メモを残すことに。
『冷蔵庫の中にチョコが入ってるのでどうぞ』
「これでよしっと」

部屋に戻り、ベットに入ろうとして、ちょっとした事を思いつく。
「せっかくだから、こなたになんかメモでも残して行きますか」
さらさらっとメモ書きをして、机の上に伏せて置く。
241ちょこっとした贈り物:2009/02/14(土) 15:04:05 ID:Le/6X0DH
朝が明けてお昼近く。
こなたが、遅い朝を迎え居間へと向かう。
「お!おはようこなた!チョコサンキューなー。久しぶりだな、こなたが作ってくれるの。
しかし、なんだ……かなたが昔作ってたのにそっくりでお父さん驚いちまったよ。
やっぱ親子なんだなぁ〜」
しみじみと語るその目が潤んでいる。
「おはよーお父さんって……へ?」
今イチ言ってることが理解出来ていないこなたに畳み掛けるように
「お姉ちゃんおはよう。チョコごちそうさまでした。おいしかったよ。さすがお姉ちゃん、
やっぱり上手だね。お姉ちゃんの分は冷蔵庫に置いたままにしといてあるよ」
ゆたかからもよくわからない事を言われてしまった。
「あははは…うん?」
(みんなして、なに?)
適当に流しといて、その場を離れる事にした。
「冷蔵庫とな?」
ゆたかのセリフを聞いて、とりあえず冷蔵庫を明けてみる。
「ありゃ?わたしこんなの作った記憶はないんだけど……」
チョコを取り出し、見つめる。
「上手いな……ここまで上手く作れるのは私以外はお父さんしか居ないはずなんだけど…
お父さんのあの様子からして、それはありえないし、ゆーちゃんがこんな手の込んだ悪戯
するとも思えないし…むーーー」
チョコを手に着替えも兼ねて部屋に戻る。
手にしたチョコを机に置こうとして、メモの存在に気がつく。
「おや?」
メモ手に取り、目を通す。
「うぉ!!な、なんと!!……そっか、犯人はお母さんだったのか!!
そりゃ、上手いはずだよ。よ、夜更かしは……ごめんなさい…でも直すのは無理かなぁ〜
寂しいだなんてそんな大丈夫だよ私は、お父さんが居るし、今はゆーちゃんも居るし。
…でも、居てくれたんだ〜いつもそばに………
!!!!ということは、去年のあの写真は!!!!…ああ〜もう〜消しちゃったよ〜………
お母さん、今年も写真撮るからちゃんと来てね!!今度は取って置くから!!
……そだね、お父さん達には伏せておくよ。
私には見えないけど、じゃあね、お母さん。チョコありがとう!!」
かなた直筆のメモを大事にしまうと、チョコをほおばりながら着替え始める。

そのメモにはこう記されてあった。
『はじめまして、お母さんのかなたです。
ちょっと身体を借りてチョコを作らせてもらいました。
寝付くまでずーっと待ってたのになかなか寝ないからお母さん待ちくたびれちゃったわ。
夜更かしもほどほどにね。そういうところはそう君を見習わないようにね。
寂しい思いもさせてしまったと思うけど、お母さんはいつもそばで見守ってますよ。
それと、今回のことはそう君達には内緒にしといてね。
私が来た、なんて言ったらそう君がどうなってしまうかわからないしね(笑
それじゃ、お母さん帰るけど身体には気をつけてね。
それじゃ、またね、バイバイ。
母かなたから最愛の娘こなたへ』
242まだry:2009/02/14(土) 15:05:01 ID:Le/6X0DH
以上です。
では、また。
243さすらいのらき☆すたファン:2009/02/14(土) 23:13:23 ID:+JMAaVDX
GJです!
保管庫への保管を熱望します!
244名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:26:21 ID:5FGMNPhn
>>226
>普段、おやつなどもほとんどないひかげのために
それはいったい誰のせいだw
とにかく優しい物語GJ
セリフの前の人物名は無い方がスッキリしていいと思うよ。
>>238
待ちぼうけをもう一度読んで来る。
大原、中谷、音無の3人とのお誕生日会もぜひ。
>>242
かなたさんいいよかなたさん。
>>243
スレが消化すれば管理人さん達がやってくれるよ。
245名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:26:46 ID:y77eQCca
>>242
島本ボイスの置手紙はもちろん、脳内でチョコの味まで再生されました。 ぐっじょぶ。
246名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 01:17:39 ID:emdF93sR
オチの無い小話になってしまいましたが、投下します。
桜藤祭主人公ありで。
247専門用語で孔明の罠という2:2009/02/15(日) 01:19:10 ID:emdF93sR
そうじろう「貴様か、ウチの娘をかどわかしてるのは!!」
主人公「・・・そうじろうさんは、学生の頃とか、奥さんとどんなバレンタインを過ごしていたんですか?」
そうじろう「え?]
そうじろう「・・・いやぁ〜そんな、まあ色々さ、かなたは料理やお菓子作りが苦手だったんだけどな、
      それでも一生懸命毎年俺に作ってくれたんだよ、最初は形がいびつだったりしたけど、年々うまくなっていってな〜www」
主人公「・・・」
そうじろう「付き合い始めて最初の年なんて、チョコの味がしなかったしな〜、けどそれでもうれしいものでさ〜w」
      」
主人公「本当にこなたさんのいうとおりになったよ・・・」
こなた「ふふふ」

(こなたの家に行く前の打ち合わせ・・・)

こなた「男親って見知らぬ男と娘が色々シてるところを想像しちゃったりするから、娘の彼氏に反感を抱くと思うんだよね」
主人公「こなたさん・・・色々って・・・何・・・?」
こなた「それはご想像にお任せするよ〜」
こなた「んで、そういう時に、自分の奥さんとの若い頃を聞かれたりすると、自分も若い頃、妻と色々シた事を思い出すと思うんだ」
主人公「で?」
こなた「娘が彼氏と遊ぶことへの理解も生まれるんじゃないかと」
主人公「そんなに簡単にいくかな?」
こなた「だいじょ〜ぶ、ウチのお父さん思い込み激しいし簡単にごまかせるよ、それどころか、昔ののろけ話とか聞かされるかもよ〜?」

(現在)
そうじろう「それでだな、付き合い始めたのは高校の頃なんが、付き合い始める前の小学校の頃から俺にチョコを作ってくれてたんだぞ
      かなたの奴『これは義理だから!』って顔真っ赤にして可愛かったな〜w」
主人公「・・・」
こなた「ウザいと思うけど、もう少し我慢して、聞いたげて」
主人公「う、うん・・・」

(20分後)
そうじろう「・・・で、その時気づいたんだ、ああ、かなたはここが弱いんだなと。
      発育はよくなくても、その先っぽの部分はやはり性感帯がだな・・・」
こなた「ちょ、お父さん、何の話してるのさ!!」

248名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 19:07:47 ID:cQoD0owv
>>247
頭がぼんやりした状態で読んでたら、そうじろうは、かなたと付き合い始める
前の、小学生の頃から早くもかなたを性的に開発してたのかと……
まったく、さすがはそうじろうだな。(違うはず

Yahooのトップにきてた「英 13歳少年と15歳少女が親に」って記事思い出したわ
249名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 21:21:43 ID:JzJppyi8
一日遅れですが、バレンタインデーSSを投下します。
初めてですので、拙い文章ですが、その点はご勘弁下さい。

・かがみ&みゆき
・エロあり
250オキシトシン:2009/02/15(日) 21:23:58 ID:JzJppyi8
「今日はすみませんでした。わざわざ委員会の仕事に付き合わせてしまって」
 みゆきは申し訳なさそうに、隣に並んで歩いているかがみにそう言った。
「ああ、いいってことよ。いつもは私たちの方が迷惑ばかりかけてるんだし。それに、これくらいの仕事はどうってことないわ。だから謝ることもないのよ」
 かがみはこともなげにそういい、小さく微笑んだ。
 みゆきは、心底安心した。何故なら、彼女は常に他人を傷つけることを恐れており、また、そうしないように常に気を遣っている。それだけに、かがみの優しさが、みゆきには有難かった。
 西に傾いた太陽によって、二人が歩く陵桜学園の廊下はすっかり赤く染められている。そして、人気も全くなく、聞こえてくる音は、時折グラウンドの方から聞こえてくる運動部員たちの掛け声と、二人の足音だけだった。
 どうかすると幻想的な光景だが、二人はそのことに全く気付かない。彼女らにとって、これは単なる日常の一部に過ぎないからである。
 ふとみゆきは、窓を通して太陽を見上げた。すると同時に、みゆきははっとして、携帯電話を取り出して、何かを確認する。
 その慌しい動きに、かがみは不審を抱いた。
「どうしたの?」
「はっ、はい?」
 かがみの問いかけに、みゆきは裏返った声で返答した。ますます怪しいと感じたかがみは、もう一つ質問をしようと口を開く。
 しかし、その前にみゆきの口が開くほうが早かった。
「か、かがみさん。バスまで時間もあることですし……私の用に付き合ってくださいませんか?」
 いつも冷静なみゆきには珍しく、早口な言い方だった。
「用?」
 一体なんだろうか、とかがみは首をかしげて考えた。様々な考えが頭の中を駆け巡っては消えていく。しかしほどなくして、かがみはあることを思い出した。
 それは、自分もいつ言い出そうかと思っていた懸案だった。もしみゆきも同じことを考えているのなら、自分にも都合が良い。
「ねえ、もしかしてそれって……」
「か、かがみさんっ! ば、場所を移しましょう!」
 みゆきは慌ててかがみの言葉を遮り、かがみの腕を掴むと、そばにあった「第二資料室」の中に駆け込んだ。その挙動不審さに、かがみの想像は確信へと変わっていく。
 第二資料室は、その名のとおり、様々な書物や文献が所狭しと本棚に詰められていた。そして本棚だけでなく、ブルータスの彫刻や体操マットなど、使われなくなって久しいと見受けられるようなものも床に置かれている。
 しかし、整理はなされているようで、どれも整然としており、ほこりなども舞っていない。
 みゆきは中にかがみを引き連れると、掴んでいたかがみの腕を放し、第二資料室の鍵を中からかけた。
「いつになく慌ててるわね」
 鍵をかけるみゆきの背中に、かがみは声をかけた。
「す、すみません……」
 言いながらみゆきは振り向いてかがみの方を向くと、深い溜息をついた。
「……ここからは冷静になりますね。すみません、慌ててしまって。何だか、廊下でそういう話をするのが恥ずかしくて」
「別にいいのよ? 廊下は人気がなかったんだし。聞かれる心配もないわ」
「いえ。やっぱり落ち着いた場所で二人きりで話したかったんです」
「それってやっぱり、バレンタインデーの話?」
 かがみがそう聞くと、みゆきは小さく笑った。
「はい、その通りです。今日のために、作ってきたんです」
 みゆきはそう言って、鞄の中からラッピングされた小さい袋を取り出して、かがみに差し出した。
 袋にリボンを結んだだけ、というシンプルなラッピングであるが、そこにみゆきの実直さがうかがえる。かがみはみゆきらしいと思った。
「受け取ってください」
「……ありがとう」
 かがみは、その袋をしっかりと両手で受け取った。みゆきは心底嬉しそうな顔をした。
「じゃあ、私もお返しね」
 かがみは受け取った袋を鞄にしまい、鞄の中からラッピングされた小さい袋を取り出した。みゆきの袋に負けず劣らずこちらもシンプルなラッピングである。
「時間がなかったから、ちょっとあれなチョコかもしれないけど……」
 みゆきに袋を差し出しながら、かがみはそう言った。
「いえいえ。かがみさんが丹誠込めて作ってくださったのであれば、それだけでも私は十分ですよ」
 みゆきは微笑んでそういい、差し出された袋を受け取った。
 かがみはその瞬間、ホッとした。朝から、どうやって渡そうものかと、かがみはずっと考えていたのだが、案外簡単に事が済んだ。人生、何事もそんなものなのかもしれない。
251オキシトシン:2009/02/15(日) 21:26:17 ID:JzJppyi8
「それにしても手作りですか。泉さんが、かがみは不器用だからそんなの作れない―――と申し上げていましたから、どうなるものかと思いましたが」
 そんなことを言いながら、みゆきは袋を開けて、中にあるチョコレートの箱を取り出し、箱を開けた。中には、かがみが作った、一口サイズのチョコが並べられていた。いささか不恰好な形をしているものもいくつかあったが、そんなに気になる程度でもない。
 みゆきはチョコレートを一つ取り、口の中に入れた。程なくしてその顔が一気にゆるみ、見てるこっちまで微笑んでしまうような、幸せそうな顔をする。
「おいしいです……! やっぱり、かがみさんもいい腕ですよ」
 みゆきの感嘆の声に、かがみは少々顔を赤らめて、
「……まあ、私だってね、作ろうと思えば作れるのよ。それに……親友の為だし、ね」
「親友、ですか」
 みゆきは、ポツリと呟いた。その瞬間、空気がどことなく変化したことをかがみは感じた。
 何だか決まりの悪い空気に、何か言おうものかとかがみは頭を働かせたが、言葉を思いつく前に、みゆきが口を開いた。かがみには、そのときのみゆきの目が、いや目と言うより眼鏡がキラリと光ったように見えた。
「かがみさん。……自分で作ったチョコの味を確かめたくありませんか?」
「え? ま、まあ確かに確かめたいけど……」
 言ってから、何でそんなことを聞くのだろう、という疑問がかがみの頭に湧いた。
 しかしその疑問を咀嚼しようとするのも束の間、次の瞬間にはかがみはみゆきに抱きしめられていた。
「え、くぅわっ……!?」
 何が何だか分からず、かがみは声にならない声を小さく上げた。しかし、抵抗する気は全く起きなかった。何故なら、自分を抱きしめてくれているのは、この世で最も信頼できて、なおかつこの世で最も慕っている人物だからである。
 そして強く抱きしめられているものの、全く圧迫感や苦しみを感じない、優しい抱きしめ方だった。それにかがみを包み込むみゆきの身体は柔らかく、温かで、心地よかった。これでは、抵抗しろと言う方が無理がある。
 とはいえ、急なみゆきの行動に、かがみは戸惑っていた。そんなかがみの戸惑いを消すように、みゆきはかがみの耳に口を近づけ、優しく、そして甘くささやきかけた。
「そう身体を強張らせなくても結構ですよ……? リラックスしてください……。私に任せれば……大丈夫ですから……」
 その囁きに、かがみは何も言えなかった。いや、何かを言おうとは思っているのだが、適当な言葉が見つからないのである。
 そんなかがみに対し、みゆきは小さく笑った。そして、深呼吸したかと思うと、かがみに思考の時間を全く与えずして、かがみを体操マットの上に押し倒した。
「ちょ、ちょっと……!?」
 また、かがみは小さく声を上げた。こんなことを言っておきながら、抵抗する気が起きないのもさっきと同じである。
 気がつけば、かがみの顔のすぐ上には、みゆきの顔があった。しかしその顔はあくまでも穏やかで、悪意などは全く感じられない。つまり、これがいわば確信犯的な行動であることを裏付けている。
「あなたは、嫌ですか?」
「……え?」
 気が動転してしまっているかがみは、みゆきが何を言っているのか全く分からなかった。暫く経ってから、ようやくこの行動の是非を問われているのだと悟った。
「い、嫌なわけはないわよ……。私だって、その……みゆきのことが、す、好きだし……」
 かがみはとてもみゆきの顔を見られず、頬を真っ赤にして目をそらしながら答えた。
 しかし、みゆきはその答えにいたく満足げな顔をした。そして、かがみの顔を見つめるその目は、慈愛に満ち溢れているかのごとく、穏やかだった。
 そして、日常会話を話すような、驚くほど冷静な声で、
「ならば、いいですよね」
 何を―――と言おうとしたかがみの唇は、みゆきの唇によってふさがれた。
 いわゆるディープキスではなく、軽く唇を触れ合わせるだけの―――まるで、小さい子をあやすために撫でてやるような―――キスだったが、その反面その時間は長かった。
 それはまるで、盃に湛えられたお神酒を、時間をかけてゆっくりゆっくりと、味わいながら飲み干そうとしているかの如く。
 そして、ほんのりと甘いチョコの香りがした。かがみが隠し味に入れたワインの香りもほのかにする。
252オキシトシン:2009/02/15(日) 21:28:08 ID:JzJppyi8
 暫く経ってようやく身体が離された。終わってしまえば数秒程度の出来事のようにも思えるし、もしかしたら数分くらいその状態だったかもしれない。しかし、今のかがみの頭ではどうだったのか全く分からなかった。
 目の前には変わらずみゆきの顔がある。しかし、みゆきからかもし出される雰囲気は、いつものみゆきから想像できないほど淫靡で、そして艶やかだった。窓から差し込む茜色の光のせいかもしれない。
 そして、改めてその体つきが豊満であることをかがみは実感した。弾けるような乳房、そして蠱惑的なボディライン。
 今の体勢からはそれだけしか垣間見ることが出来なかったが、逆に言えばそれだけでも劣情を催すのに事足りる魅力を、みゆきが持っているということになる。
 今は、そんなみゆきを――自分が押し倒されているという一方的な状況とはいえ――かがみが独り占めしているということになる。それを喜んでいいのか、かがみには良く分からなかった。
「チョコは、おいしかったでしょう?」
 みゆきはそう言って、笑った。
 そのしぐさは、やはりどこか艶かしかった。
「かがみさん」
 みゆきが口を開く。心なしかいつもより息が荒い。
「何……?」
 震える声でかがみは問い返す。
「今更かと思われるかもしれませんが―――逃げるなら、今のうちです。さっきは勢いあまってあんなことをしてしまいました。大変申し訳ありません。
 ですから―――あなたが、これを望まないなら、今おっしゃってください。そうすれば、私はただちにあなたを解放し、今日のことは忘れるでしょう。どうしますか?」
 一言一言、慎重に言葉を選ぶように、ゆっくりとみゆきは話した。
 しかし、かがみの心は最初から決まっていた。
「何言ってるのよ。確かに……少し、びっくりしたけど、でも……みゆきが相手なら。別に嫌じゃないわ。さっきも言ったとおり……みゆきが好きだもの。だから……続けて?」
 その言葉は、みゆきにとって意外なようだったようでで、みゆきは目を見開き、口を少し開けて驚きの表情を見せた。
 だが、すぐに顔をほころばせ、
「……では、仰せのままに」
 みゆきはそう言って、かがみの顔から、かがみの上半身、セーラー服の方に視線を転じさせ、セーラー服をたくし上げた。目の前にはブラジャーで隠された双丘が広がる。
 みゆきは震える手で、その双丘を隠すブラジャーをずらす。すると、みゆきほど大きいわけではないが、その年頃なりに成熟したかがみの乳房が、みゆきの目の前に晒された。
 これには、さすがにかがみも恥ずかしかったが、愛しい人のために、目を瞑って何とか羞恥に耐えようとする。
「かがみさん」
「ん……」
 みゆきの声に、かがみは瞑っていた目を開けた。
「オキシトシン、って覚えてますか?」
 唐突に問われたその言葉に、かがみは思わず首を傾げたくなった。だが、どこかで聞いた覚えのある言葉でもある。
「オキシトシン……あの、アミノ酸、だっけ? 生物で習った奴よね……?」
 口に出しながら了見して、ようやく要領を得た。
 みゆきはそのかがみの答えに満足したようで、頷きながら顔をゆるませた。
「そうです。それがどんな働きをするかは分かりますか? もっとも――桜庭先生が、C組でも同じことを教えたかどうかは分かりませんけど」
「えっと……確か、母乳を促す作用があるのよね。それと確か……人と人を結びつけるって」
「その通りです。オキシトシンは、母乳を促す作用があること以外に、人と人とを結びつけるという、つまりは信頼感などを作り出すのです。それは、友人同士、或いは恋人同士、夫婦同士などでも。私達も……オキシトシンの分泌を高くしたいもの、ですよね」
 みゆきはとうとうと雄弁をふるった。ただそれ自体は、日常におけるみゆきと何ら変わりないものだが、かがみにはそれを今言い出す必要がわからなかった。
「ですから、今からかがみさんのオキシトシンを分泌させようと思うのです。お覚悟は、よろしいですね?」
 みゆきはそう言って、艶を含んだ笑いをした。かがみは、無意識に頷いていた。
 それを合図に、みゆきはかがみの乳房に手を這わせた。
「あっ……」
 思わずかがみの口から吐息が漏れる。
 みゆきはその声を聞き流しながら、かがみの乳房を円を描くように撫で回し、揉みしだきはじめた。そして、揉みしだきながら、優しいキスも忘れない。
 一体どこからこんな技術を覚えたのだろうという疑問がかがみに湧き上がったが、それも襲い来る快感の前に消え去った。
253名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 21:30:11 ID:JzJppyi8
以上です。
バレンタイン・イブの夜に急にひらめいたネタなので、かなりのやっつけ仕事です。
その上、ここに投下するのも初めてなものですので、至らない部分がたくさんあるでしょうが、そこは何卒お許し下さい。

それでは、これで失礼します。今後も職人の方々のSSを期待しております。
254嫉妬こなた:2009/02/15(日) 22:28:04 ID:0JJ4YOAa
んぐううううう、みゆきさんめえええええ
私の嫁に何をするうううううう
かがみんもながされちゃらめえええええっ!
でも・・・でも・・・なぜなのっ!
私のもう一つの本能が、続きを求めちゃうっ!
悔しいビクビクっ!!
255名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:27:06 ID:ULvCJF9C
>170です
>前回は申し訳ありませんでした
>名無しからやり直そうと思います
>差し支えなければ、6分後に投稿致します

題名:それぞれのバレンタインデー(前編)
登場人物:みのる&あきら,ただお&みき,いのり&まつり
エロ無し
5〜6レス使用予定
携帯からの投稿ですので、多少、読みにくいと思います。
注:日時だいぶ経過してますが、バレンタインネタを使用します
256名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:35:41 ID:ULvCJF9C
バレンタインデー
それは、女性が男性に求愛できる日

新しい愛が生まれ、そして、改めて愛を築ける特別な日


この物語は、バレンタインによって、淡く、切なく、そして喜びに満ち溢れた人間模様が描かれている
さぁ、覗いて見ましょうか?


「ふ〜ん、あっそっ。じゃっ、次の収録もこの調子で、頑張りなさいよ」
「わかりました。では次も、お願いします」
「……じゃあ、私、先に……」
「あっ!あきら様。控え室に、待ってもらえませんか?」
「えっ、何でよ?」
「渡したい物が有りますので、すみませんが、控え室で少し待って下さい。すぐ取りに行ってきますから」
白石は、それを言い残し、あきらの元を離れた
「?、何だろ、とりあえず待っとくか」
あきらは、白石に言われたとおり、控え室室に移動した

10分後ーー
控え室で待機していると
「すみませ〜ん。遅くなりました!」
白石は控え室のドアを開け、入室した
「遅いわよ!白石!一体、どこに行ってたのよ。私を待たせるなんて、いい度胸してるわね!」
「すっすみません……」
「まったく……。でっ、何を持ってきたのよ」
「あっ、これです。あきら様」
白石はそう言い、鞄から綺麗に包装された小包みを取り出した
「何よこれ」
「あきら様……」
「んっ」
「誕生日、おめでとうございます」
「えっ、嘘?白石、覚えててくれたの?」
「はい。収録後に、渡そうかと思いまして……どうぞ、受け取って下さい」
「あっありがとう……開けて良い?」
「どうぞどうぞ」
あきらは、白石に渡された小包みの包装を、丁寧に剥がし蓋を開けた
「これは……ペンダント?」
「はい、そうですよ。あきら様に似合うと思いまして、……気に入りませんか?」
「えっ、いっいや!とっても可愛いわよ。……私が貰って良いの?」
「はい、よろしいですよ。あきら様の為に、色々と探して来ました」
「大事にするね。白石……」
「あっ!すみません!飲み物持ってくるの、忘れてました。今すぐに、買って……」
「まっ待って!白石っ」
「どうしたのですか?あきら様」
「実は……私も、渡したい物が有るの」
「何でしょうか?。渡したい物とは……」
「こっこれ……」
あきらは、ポーチから綺麗にラッピングされた小包みを取り出し、白石に渡した
「これは、何ですか?」
「開けてみて……」
「はい……」
あきら同様に、ラッピングを剥がし、蓋を開け、中身を確かめた
257名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:44:32 ID:ULvCJF9C
「これは……チョコ……ですか?」
「そうよ。手作り……だけど……」
「あきら様の手作りですか!?」
「うん(コクリ)」
「食べてみても、良いですか?」
「良いよ。食べても」
「では、頂きます(パクリ)」
「どう?」
あきらは、心配そうに見つめている
返事を待つ
「美味しい……」
「えっ」
「美味しいですよ!あきら様。お世辞ではなく、本当に美味しいですよ!!」
「ほっ本当!?良かった……」
安堵の溜め息をついた
「ありがとうございます!あきら様。こんな、美味しい物を頂けて。」
「誉めすぎよ、白石。そんなに大した出来ではないのに」
「本当ですよ、あきら様。お上手ですね」
「そっそれは……白石の事を思いながら、作ったし……」
「えっ、なんですか?あきら様」
「////なんでもない」「はぁ」
「じゃっ、私、先に帰るねっ。……次の収録は、2日後だから、遅れずに来なさいよね!わかったっ」
「はいっ。わかりましたっ」
「じゃあね。また!」
あきらは、控え室から出て行き、その場を後にした
「帰りましたか……どうしたのですかね?こんなに慌てて……んっ、何かありますね」
そこには、一枚の紙が同封されていた
「これは……メッセージカードですか?」
メッセージカードを開き、文を読んだ
内容はこうだ

『お疲れ!白石
本当にあなたのお陰で、どんな仕事でも、楽しくこなせる事が出来たわ。
あなたが、懸命にサポートしてくれたお陰でもあるんだからね。感謝してるわよ!あなたがずっと、隣に居てくれたから。どれもこれも白石のお陰……
時には厳しく、辛くあたっているけど、それでも、文句や小言を言わずに、私に付いてきてくれるあんたに、本当に感謝している。
だからこれは、ほんの感謝の気持ち、時間掛けて作ったんだから、ありがたく頂いてよね。残したら次の仕事は絶対容赦しないわよ。良い?わかった?
じゃっ、また会おうね。
私の大切なアシスタントへ
あきらより』
「あきらさま……」
白石は、メッセージカードを読み終え、ポケットにしまい込んだ
「よ〜し!次の仕事も頑張るぞ〜!!」
白石は、決意を新たにし、その場を後にした


ひとりの男は、実に幸せに満ちていた


少し時間を遡り、舞台は柊家宅

「ふー、仕事も無事に終了!いやー、少し疲れたね」
「ただおさん、お疲れ様でした。はい、お茶ですよ。」
「あぁ、すまないね」
258名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:52:43 ID:ULvCJF9C
みきに渡されたお茶を、一口飲む
「ふぅ、美味しいよ。温まるねぇ」
「そう、良かったわ。ゆっくりと休んで下さいね」
「あぁ、そうするよ」
「そういえば、ただおさん。今日は何の日か、わかります?」
「んっ、今日か。何の日だったかな?ごめん、忘れたよ」
「もう、今日はバレンタインですよ」
「そうかそうか。今日はバレンタインだったか。すまないね、忘れてたよ」
「別に良いですけど……はい、どうぞ。これも召し上がって」
みきは、だだおにそれを渡した
「これはなんだね?」
「チョコですよ」
「私にかい?」
「そうですよ。ただおさん以外、誰に渡すと言うのですか?」
「いや、子供達に渡すんじゃないのかい?」
「違いますよ、これはただおさんだけ。子供達なら、他に渡す相手がいるみたいですよ」
「あっ、そうか。だから昨日の夜、台所があんなに騒がしかったのか」
「そうですよ。かがみとつかさとまつりが一緒に、一生懸命作ってましたから。
いのりは……作ってないわねぇ。あげる相手が居ないのかしらね」
「そうかぁ、まつりとかがみにつかさは、チョコをあげる相手が居るのかぁ。
少し寂しいような……」
「何言ってるのですか?だだおさん。時間が経てば、子離れしないといけない時は、来るんですよ」
「判っているんだか……」
「もうっ。まつりとかがみ、それにつかさも、もう恋する年頃なんですよ。親が心から娘を、応援しないといけませんからねっ」
「でも、変な男性に引っかかれて、騙されたりしたら……」
「だだおさんっ!いつまでもそうやって、心配してないで。
かがみなら、しっかりしていますし……まつりとつかさは……少し信用出来ないけど……、その時なったら私達が、支えてあげればいいんです!」
「そうだな、支えてやらないとな」
「そうですよ、だだおさん。でも……逆に、いのりの方が心配だわ。本当に好きな男性が居ないのかしら」
「いのりはまだ若いから、慌てなくても良いんじゃないかな?」
「そうですけど……」
「大丈夫だ、問題ない。娘達を信用するのが、親の義務ではないのかな?」
「あらっ、だだおさんったら」
「ははは」
「ふふふ」
「では、少し洗い物が有りますから、片付けますね」
「うん、頼むよ」
「はいはい」
「みきさん」
「何ですか?だだおさん」
「愛してるよ……」
「私もですよ。……だだおさん」


こうして、二人の絆がまたひとつ、深まった


同時刻――いのりの部屋

259名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:58:27 ID:ULvCJF9C
コンコン
「いのり姉ちゃん、居る?入って良い?」
「良いわよー。入ってー」
「……入るね」
部屋の扉を開け、室内に入るまつり
「どうしたの?まつり。少し表情が暗いわよ」
「うん……えっとね……これ、渡すね」
まつりはいのりに、包装された小包みを渡した
「これは、何?」
小包みを手に取り、中身を聞いた
「バレンタインチョコだよ……」
「バレンタインチョコ!?まつりが……私に……」
「うん……開けてみて……」
「うん、開けるね」
いのりは、包装を丁寧に剥がし、蓋を取り外した
「うわぁ。これ本当に、まつりか作ったの?」
「そうだよ。変かな?」
「いや、良くできてるわよ」
「本当?じゃっ、食べてみて」
「うん。食べるね」
チョコを取り出し、一口食べた
「どう。美味しい?」
「美味しい!美味しいわよ!見た目もさることながら、凄く美味しいわよ。本当に良くできてるじゃない」
「そう、ありがとう。いのりお姉ちゃん」
「でも、どうして私に、バレンタインチョコを?」
「それは、日頃のお礼とお詫びに……作ったの」
「お礼とお詫び?」
「そう。いつも、いのりお姉ちゃんに、助けて貰ってるから」
「まつり……」
「私が、かがみと喧嘩している時、間に入って仲裁してくれたり、恋人にふられた時だって、あんなに落ち込んだ私を、誰よりも一番に慰んでくれたり……」
「……」
いのりは、黙って聞いて、次の言葉を待つ
「どんな時でも側にいてくれて……どんな時でも優しくしてくれた……。
私は、私は、感謝してもしきれない程、いのりお姉ちゃんに助けてもらってる
私には……してやれる事は限られているけど、でも、でも!それでも!いのりお姉ちゃんにお礼がしたい!
これから、ずっと、いのりお姉ちゃんが私にしてきたように、助けたい!」
まつりは、瞳に涙を溢れさせ
「だから、だからぁっ……ひっく、本当に……ありがとう……。いのりお姉ちゃんは私にとって、大切な、大切な……『お姉ちゃん』だよ……ぐすっ」
「まつり……ありがとう……。その気持ちだけ、充分、嬉しいよ……」
「うううっ……いのりお姉ちゃぁぁぁん!」
まつりは、泣きながらいのりに抱き付いた
「ほら、泣かないで。可愛い顔が台無しよ……」
いのりは、まつりの涙を、そっと指で掬った
「へへへ。ずずっ、年甲斐も無く泣いちゃったね。私」
「良いのよ。まつり。泣いても良い時だってあるから」
「ありがとう。いのりお姉ちゃん」
260名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 01:02:54 ID:ULvCJF9C
「これ、頂くね。まつりの特製のバレンタインチョコ」
「うん、良いよ。全部食べてね」
「ありがとう。あっそうだ!……ちょっと台所に行って、紅茶淹れて来るわね」
「あっ、私が淹れて来るよ」
「良いのよ。まつりは、部屋で待ってて。すぐ戻って来るから」
「うん。判った」
いのりは、部屋から出ようとした時
「そうだっ。ねぇまつり」
「んっなーに?いのりおねえ……」
名前を呼ばれた所を振り向いた瞬間、
『チュッ』
「!!」
いのりはまつりの右頬に、口付けした
「おねっ……お姉ちゃん……」
「これは、バレンタインチョコのお礼よ。じゃっ、行って来るわね」
それだけを言い残し、台所をへと向かった
「……」
まつりはしばらく、放心状態をした後、口付けされた所に指で触れ、自分の唇になぞった
「いのり……お姉ちゃん……」


これが、姉への愛情が芽生えた瞬間だった


続く
261名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 01:07:44 ID:ULvCJF9C
終わりです

次回には、それぞれのバレンタインデーの後編を投稿致します。

感想等ありましたら、お願い致します

ありがとうございます

我ながら寒い文で、すみません(笑)
262名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 01:26:51 ID:PPRu/Orf
マナーもよくなったし作品もマシにはなってきたか
あとは一昨日のうちに投稿してほしかったくらい

まあGJ
263名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 17:57:28 ID:mrGdEvyS
>>253

異色コンビ(失礼)ぐじょーーぶ!

俺の股間もおっきシトシン。




……スマソorz
264名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 22:53:27 ID:7UfPO49P
審議中

    |∧∧|       (( ) )   (( ) )  ((⌒ )
 __(;゚Д゚)___   (( ) )   (( ⌒ )  (( ) )
 | ⊂l >>263 l⊃|    ノ火.,、   ノ人., 、  ノ人.,、
  ̄ ̄|.|.  .|| ̄ ̄   γノ)::)  γノ)::)   γノ)::) 
    |.|=.=.||       ゝ人ノ  ゝ火ノ   ゝ人ノ
    |∪∪|        ||∧,,∧ ||∧,,∧  ||  ダァヨ
    |    |      ∧ (´=ω=) (=ω=.) ∧∧
    |    |      ( ´=ω) U) ( つと ノ(ω=. )
   ~~~~~~~~     | U (  ´=) (=.  ). .と ノ
         ソダネー u-u (    ) (   ノ u-u
                  `u-u'. `u-u'
265名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 03:12:14 ID:FPiX91Ro
寒い体を温めあうシチュを受信中……
266名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 03:25:00 ID:zNfmRpis
>>261
素直に笑える作品でほっとするGJ

今回名無しに戻るとの事ですが、そうなると保管庫へは
この作品のレス番から56-xxという数字コテハンになるんですよね
前作のコテハン(ペンネーム或いはハンドルネーム)と
別人として保管するのなら問題ないんですけれど
同一人物なのは判っているので保管の方が困るんじゃないかな?
数字コテになるなら前作のレス番が基準になりますし
前作のコテハンが気に入ってらっしゃるのなら
両方ともそのコテハンになされてはいかがでしょう
どちらにされるか早めに申告された方がいいですよ
267名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 04:20:18 ID:MkcGMyUH
>>266さん
すみません。
両方ともこのコテハンでいこうかと思います

次にSSの新作を投稿する時も、このコテハンを使って、投稿致します

ありがとう御座います
268名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 04:24:05 ID:zNfmRpis
このコテハンって
ペテ・クルルーソウってこと?
269名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 07:45:57 ID:zc32hwfL
つかさ「ねぇゆきちゃんコテハンって古典ハンパねぇ!
の略だよね」
みゆき「えっ!?」
270名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 08:06:13 ID:MkcGMyUH
>>268
はい ペテ・クルルーソウの方で
271ペテ・クルルーソウ:2009/02/17(火) 19:08:46 ID:MkcGMyUH
差し支えなければ、6分後に投稿致します
前回の投稿で『後半に続く』と書き下ろしましたが、書く度に、シナリオが長くなってしまったので、この後からは『中編』『後編』に分けました
誠にすみません

タイトル:それぞれのバレンタインデー(中編)
前作の続き
登場人物:ひなた&ひかげ,ひかる&ふゆき,こう&やまと
エロ無し・ほのぼの系
4〜5レス使用予定
272:2009/02/17(火) 19:15:12 ID:MkcGMyUH
それぞれのバレンタインデー (中編)


ここは宮河家宅
バレンタインデー前日
「あら、ひかげ。何を作ってるの?」
「わっ、もうっ。ビックリさせないでよ。ひなたお姉ちゃん」
「もしかして……チョコを作ってるの?」「えっ、なんで判ったの!?」
「だって明日は、バレンタインデーでしょ。」
「うん、そうだよ。明日はバレンタインデーだよ」
「うちってチョコを作る材料って持ってたっけ?
借りてきたの?」
「うん、そうなの。材料とかは、友達に少し分けて貰ったの。トッピングとかは、自分の貯金で少し買ったけど」
「そうなんだ。へぇ〜、手作りねぇ〜」
ひなたは、ニヤニヤ笑いながら、ひかげを見つめた
「えっ、何っ。何なの?」
「ふーん、手作りって事は……。うん、やっぱり、そういう事よね〜」
「もうっ、何なのよ!ひなたお姉ちゃん」
「クラスメートに、誰か好きな男の子が居るのかな〜」
「!」
「あらっ、ず・ぼ ・しかな〜」
「ちっ、違うのっ、これは違うの!」
「ウフッ、慌てちゃって。もう、ひかげのおませさ〜ん」
「だからぁっ、違うって言ってるでしょ!ひなたお姉ちゃんの馬鹿っ」
「はいはい、そういう事にしときましょね〜」
「うぅ〜〜」
「じゃっ、私はバイトに行ってくるわね。ご飯作っておいたから、温めて食べてね。……明日は、頑張ってね」
「だぁかぁらぁ!違うって言ってるでしょー!」
「ふふふ」
ひなたは笑いながら、バイトに出掛けた
「……」
(もう……ひなたお姉ちゃんの馬鹿……)

そして、バレンタインデー当日
「ただいまー」
学校から帰宅したひなたは、自宅の玄関を開け中に入った
「お帰り、ひかげ」
「ただいま、ひなたお姉ちゃん」
「今日はお楽しみでしたね」
「なっ何言ってるの?」
「あらあら、とぼけちゃって。……好きな男の子にチョコは渡せたの?告白したの?」
瞳をキラキラ輝かせながら、ひかげの返事を待つ
「だからっ、違うって、誤解なのっ誤解っ!」
「あらっ、違うの?」
「昨日から違うって言ってるでしょ!もう。チョコは……チョコは学校に持って行ってないよ……
家の冷蔵庫の中に隠してある……」
「えっ、なんで持って行ってないの?」
「実はね……」
ひかげは冷蔵庫に近づき、扉を開け、隠して置いたチョコを取り出した
273:2009/02/17(火) 19:20:28 ID:MkcGMyUH
「このチョコはね……、ひなたお姉ちゃんの為に作ったの……」
「私の……為に……?」
「そうなの……」
「なんで……私に」
「だって、ひなたお姉ちゃんは、いつも忙しそうにバイトに、働きに出掛けている。私達の両親が居ない分、仕事や家事を頑張ってる。
たまにひなたお姉ちゃんは、自分の変な趣味でお金使ってるけど、私達の生活費や光熱費、他に私の学校の給食費を払っている。
私は、家事のお手伝いしかやってない……。ほとんど何もしてやれてない……」
「……ひかげ」
「ひなたお姉ちゃんは私に、ひもじい思いをさせない為に、必死に頑張っている!
だから……だから… …、せめてのお礼がしたくて、昨日、一生懸命チョコを作ったの……」
「……」
「ひなた姉ちゃん……いつも……いつも……ありがとう……。私の為に、あんな疲れるまでに、頑張って……。
本当にありがとう……
ひなた姉ちゃんが隣にいるだけで、私は、ずっと、ずっと、幸せだから……」
ひかげは涙を流しながら、話を続ける
「ひなた姉ちゃん……受け取ってくれるかな?私の手作りチョコを……」
「うん……ありがとう。ひかげ……」
チョコを受け取り、ひかげを抱きしめた
「あそこまで、私を想ってくれて……本当に嬉しいわ……」
「だって、私の大事なお姉ちゃんなんだもん……」
「私だって、私にとってひかげは、大事な妹なんだから……」
「私ね、もっと大きくなったらね、ひなたお姉ちゃんを支えてあげたいな……」
「別に、急がなくても良いわよ。ゆっくりで良いから……」
ひかげの頭を、優しく撫でる
「ありがとう……ひなたお姉ちゃん……」
「私も、ありがとう。ひかげ」


――ねぇ、ひなたお姉ちゃん――
――なぁに、ひかげ――
――大好きだよ――
――ありがとう。私も、大好きだよ――

こうして2人の姉妹は、絆を更に深くさせ、日々の生活を更に明るく、楽しく過ごせる様になった



次の舞台は、陵桜学園の放課後、保健室にて

「なぁー、ふゆきー。お茶くれー」
「はいはい。少し待って下さいね。」
そこには、生物学教諭の桜庭ひかると、保健教諭の天原ふゆきが居た
「はい、お茶ですよ」
「おっ、悪いな」
渡されたお茶を『ズズズ』と一口飲み
「いやぁ〜。ふゆきが淹れたお茶は旨いな〜」
人心地をついた
「どういたしまして」
「なぁ、ふゆき」
「なんですか?天原先生」
「結婚してくれ」
274:2009/02/17(火) 19:30:10 ID:MkcGMyUH
「もう、またですか。これで何度目になりますか?」
かれこれ6回以上は、同じ言葉を言っているのですよっ」
「んっ、何度でも言うぞ。私と結婚してくれるまで」
「まったく、ご冗談を……」
「冗談じゃないぞ。私は、いつも本気だ」
「はいはい。判りました」
「むー」
ひかるは、ふゆきの素っ気ない返事に、ふてくされていた
「何をふてくされているのですか?これでも食べて、機嫌を直して下さい」
ふゆきは机に置いてあった白い小さな箱を、ひかるに渡した
「何だこれは……開けて良いか?」
「どうぞ、開けてみて下さい」
蓋を開け中身を確かめると、そこにはお菓子が幾つか綺麗に並べていた
「これは……クッキーか?」
「そうですよ。昨日の内に焼いときましたから」
「ほう、美味しそうだな。どれどれ」
クッキーを一枚取り出し、口に運び、味を確かめた
「どうですか?」
少し心配しながら、感想を待った
「うん、美味い!粉っぽくなく、しっかり出来ている!」
「そうですか、よかった」
安堵の溜め息を漏らす
「本当に、お料理だけではなく、お菓子もあんなに作るのが上手いな。これならいつお嫁になってもおかしくないな。……私の」
「天原先生のですかっ」
ついツッコンでしまったふゆき
「そうだぞ。私だったら必ず、ふゆきを幸せにできる」
「どこにそのような、自信と根拠があるんですか。」
「だからなーふゆきー、結婚してくれー」
「もう」
「今思ったんだか、このクッキーは私の為に焼いたのか?」
「……そうですよ」
「それは何でだ?」
「だって今日は、バレンタインなんですよ」
「そうか。今日はバレンタインだったか……ということは」
「?」
「これは所謂、『本命』って言うことだな!」
ビシッと指さした
「//////!」
顔を真っ赤にさせたふゆき
「図星か?ふゆき」
「ちっ違いますよ!そっそれは、あの……そっそう、所謂『友チョコ』ですよっ」
「『友チョコ』?クッキーなのにか?」
「あうっ、だから、それは、ずっと友達で居てくれたお礼と言うか、感謝の気持ちと言うか、そのっ」
「落ち着け、ふゆき。動揺し過ぎだぞ」
「だから、つまり、そう言うことですよっ!」
「おっ怒るなよ。変な事聞いて悪かったな」
「べっ別に怒ってなんか……いませんよ……」
「そうか。じゃっ、これ頂くな。家に持って帰って、ふゆきの手作りクッキーをゆっくり味わいながら食べるよ」
「あっ、はい。どうぞ……」
275:2009/02/17(火) 19:41:12 ID:MkcGMyUH
「じゃあな。邪魔したな」
「……」
ひかるは腰に掛けていた椅子から離れ、ドアの前まで移動し直前まで止まって
「やっぱり……ふゆきは、私と結婚した方が良いと思うけどな……」
「えっ?」
「んや、別に。じゃっまた明日な」
「はっはい、また明日……」
ひかるは手を小さめに振りながら、保健室から出て行った
「……ふうっ」
ふゆきは軽く溜め息をついた

――天原先生、あなたが知らないと思うけれど、『結婚してくれ』と言う度に、鼓動が激しくなるのですよ……。
それが悟られない様に、必死で堪えているのですよ。
実は私も、天原先生と結婚出来たらなって思ってるのです。
もし、本当に女同士で結婚が出来たらなって、いつも思ってるのです
でも、私は、天原先生にはまだ、本当の事は言わない……
同性結婚が法律で認められる時まで、この言葉を取っときますからね……
『結婚して下さい』と――



一方その頃、ひかるは禁煙パイポをくわえながら、廊下を歩いていた
すると目の前から白石が走って来て、ひかげの横を通り過ぎた
「こらっ、廊下を走るなっ!」
注意された白石は、立ち止まり体ごと振り向いて、「すっすみませんっ!」と謝った
「何を慌ててるか知らないが、人にぶつかったりしたら危ないからな。ゆっくり走れよ」
「ゆっくり走れって、どういう意味なんですか?」
「さあな。まっ、気を付けて帰れよ」
「あっはい、判りました。ありがとう御座います。それではさようなら」
そう言い、走り去って行った
「たく……走るなって言ってるだろ。そんなに慌てて、何があるんだ?」
ひかるは不審に思ったか、すぐ頭の隅に追いやり、(早く同性結婚が、法律で認めてくれないかな……)と思いながら、歩きを再開した



同時刻、体育館の裏にて


「こう、どうしたの?こんな所まで、連れ出して」
「あー、なんかさ。このシチュってさ、『お前最近、目立ちすぎなんだよ!ちょっと体育館裏まで来いよ』みたいじゃない?」
「知らないわよ。真面目に答えて」
「すみません」
そこには、八坂こうと永森やまとが居た
「で、何の用なの?」
「えっと…渡したい物が有ってね」
「渡したい物?」
「うん、ちょっと待ってて」
こうは鞄から綺麗に包装された小包みを取り出した
「これ、あげるね」
やまとにそれを手渡した
「これは……」
「チョコ、だよ。バレンタインチョコ」
「チョコ?、こうが……私に?」
276:2009/02/17(火) 19:50:34 ID:MkcGMyUH
「そうだよ。昨日、作ったんだ。少し雑だと思うけど」
「開けてみて良い?」
「うん、良いよ」
やまとは包装を綺麗に剥がし、蓋を開け中身を確認した
「どっどうかな?形、おかしくない?」
「見た目は、綺麗に仕上がってると思うよ」
「じゃあ、食べて…みて」
「判ったわ」
チョコを取り出し、一口食べる
こうは緊張した面持ちで、返事を待つ
「美味しい……」
「へっ?」
「美味しいよ、こう。上手に出来てる」
「えっ、そうっ!よかった〜」
やまとの言葉により緊張が解かれ、安堵の溜め息を漏らす
「でも、何で私に?……他に渡す人は居なかったの?」
「うん。やまと以外は、誰も居ない…… 」
言い終わった後、俯いた
「どうかしたの?こう。」
遂に決心したかの様に、顔を上げ、真っ直ぐとやまとの顔を見詰める
「どう、したの……」
こうの真剣な表情で、言い詰まってしまうやまと
そして……
「私は……私は……やまとの事が……好き……」
「えっ?」
「だから……私は、やまとの事が好きなの!
恋愛感情でやまとの事が、好きなの!」
「こうが……私の事を……好き?……」
「そうっ。前から好きだったの!
私達、中学からの付き合いだよね……。
中学の頃からやまとは、私の大事な友達……。
でもっ、私は、それだけの関係では納得出来なくて、それに、やまとと一緒に居る時がなによりも楽しくて……いつも、いつも、独りで居る時にやまとの顔が浮かんでしまう……
やまとは私にとって、掛け替えのない大切な人だから……」
「こう……」
「だからっ、私は、やまとの事が好き!大好きっ!……私と……付き合ってっ!!」
涙に濡れてくしゃくしゃになったこうの表情に、視線を逸らさず、ただ見つめていた
「こう……」
こうに近づき、涙の粒を指で掬った
「泣かないで、こう。あなたの気持ちはしっかり受け止めたわ。
私も、私にとってこうは、唯一の掛け替えのない大切な存在」
「やまと……」
「だから、返事をするね……。
私も、こうの事が……好き」
「えっ?」
「だから私は、こうの事が大好き。勿論、恋愛感情でね」
「ーーーー!っ。やまとぉーー」
こうはやまとを抱き締めた
「こう……」
「ありがとうっ、やまとっ。私、凄く嬉しいっ!!」
「私も、だよ。だから泣き止んで……」
こうの頭を、優しく撫でる
「うん…ぐずっ、へへへ…ありがとねっやまと」
277:2009/02/17(火) 19:55:37 ID:MkcGMyUH
こうはポケットからハンカチを取り出し、涙をで拭き取り、満面の笑みを浮かべた
「やっぱり……」
「?」
「こうは笑った顔の方が、一番可愛いわよ」
「/////////!」
やまとの発言により、顔を朱に染めた
「さぁ、行きましょう」
左手を差し出し
「うっ、うん」
その手を握り締めた
「一緒に帰る?それとも、そのまま何処かに行く?」
「あぁっ、うん。行くっ。アキバに行こうっ!!やまとっ」
「判ったわ。行きましょう」
2人は手を繋ぎながら、その場を後にした

――ねぇ、やまと――
――なに、こう――
――これってデートになるのかな?――
――フフッ、どうでしょうね?――
――やまと――
――なぁに、こう――
――いつまでも、一緒に居ようね――
――そうね、ずっと、一緒に居ましょうね――


こうして、2人は結ばれて、互いの新しい未来に向かって、歩き出した


つづく
278ペテ・クルルーソウ:2009/02/17(火) 20:06:07 ID:MkcGMyUH
以上です
予定使用スレを少し、オーバーしてしまいました
申し訳御座いません
後、今度こそ、『後編』に続きます
感想などありましたら、お願い致します
ありがとう御座います

追記:初投稿した時に使用したコテハンをこれからも使います
すみません
279名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 22:09:09 ID:sqZFRZnX
だんだん投下も慣れてきたようでイイヨイイヨー

この板では1レスに最大60行まで入るから、それを考慮してレス数予測をしてみるといいかも
あと、携帯からどうやって投稿してるかは分からないけど、20秒以上投下間隔を空ければ規制には引っかからないから、
レスとレスの間隔をもうちょっと短くしても大丈夫だから
280名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 23:06:55 ID:Qgve44Rb
売れ残りやないんや・・・
売れ残りやないんや!
281名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 23:21:15 ID:kaJ/nQJO
黒井先生は私がいただく@名無しの生物教師
282名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 02:42:34 ID:W0lgaomN
>>281

アラ、サンザンモーションカケテオイテ、ウワキデスカ?^^#@名無しの保健先生
283名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 10:11:46 ID:CPGrhoZs
「おお、これはまさに修羅場というやつだねっ?」

「こらこら、面白がったりしたら悪いじゃない」

「さくらb……生物の先生がどう言い訳するか見物だねぇ、やっぱり『どっちも本気なんだー』とか言うのかな?」

「念のため言っておくけど、私に対してそれ言ったら問答無用で殴るからな」

「ハイ、キモニメイジテオキマス……」
284名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 11:18:39 ID:e0YCutYT
しゅら☆んば

サザンの名曲……とはちょっと違うかw
285名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 19:31:36 ID:/G8EnwJp
「うちはそないな趣味はないで」
286ペテ・クルルーソウ:2009/02/20(金) 20:28:02 ID:/JWEXslb
差し支えなければ、6分後に投稿致します
エロ無し・ほのぼの系
前作の続編
題名:それぞれバレンタインデー(後編)
登場人物:みなみ&ゆたか・ひより&パティ・つかさ&みゆき・こなた&かがみ
使用レス:7〜9使用予定
287:2009/02/20(金) 20:35:53 ID:/JWEXslb
それぞれのバレンタインデー 『後編』


ここは一年D組の教室

「みなみちゃんっ」
みなみのこと岩崎みなみは、帰り支度をしている途中に、とある女子に呼び止められた

「どうしたの?…ゆたか」
「うんとね、えっと……」
その女子は、もじもじしてなにやら落ち着かない様子だ
ゆたかとは小早川ゆたかの事で、みなみと同じ一年D組のクラスメートだ
意を決したのか、みなみに近づき
「あの……これ……」
背後に隠し持っていた物を、みなみに差し出した
それは、リボンなど可愛らしくラッピングされた小包みだった
「これは……」
「その……これはね、チョコなの」
「チョコ?」
「うん、今日バレンタインだから。昨日作ったんだ。
だから…その…貰ってくれるかな?……」
ゆたかは少し恥ずかしながら俯いて、上目遣いで見つめた
「ありがとう…ゆたか…。これ、頂くね」
みなみはそれを受け取ると、ゆたかの顔が『パアッ』と明るくなった
「うんっ、開けてみて」
「判った、開けるね」
ラッピングを丁寧に剥がし、蓋を開ると、そこにはハート型にかたどられたチョコが有った
「可愛い……」
「ありがとうっ。その……食べて、みて」
「うん…」
チョコを取り出し、一口食べる
ゆたかは少しはらはらしながら、感想を待つ
「美味しい……」
「えっ……」
「とっても美味しいよ、ゆたか。」
「えっ、本当に?よかった〜。ありがとう、みなみちゃん」
「お礼を言うのは、こっちの方だよ…。ありがとう、ゆたか」
「えへへ」
照れくさそうに笑った
「そうだ…」
「どうしたの?みなみちゃん」
「実は私も、ゆたかに渡したい物が有るの」
「えっ……」
「うん、後で渡そうと思ったけど、今、渡すね」
鞄から取り出し、ゆたかに手渡した
ゆたかのと多少形は異なるが、白色基調の包装紙で綺麗にラッピングされた小包み
「お返しにあげるね…。私が昨日作った手作りチョコ…」
「えっ、良いの?貰っても」
「うん、良いよ…。ゆたかの為に、丹精を込めて作ったから…」
「えっ、私の為に?…」
ゆたかの顔が、みるみる朱に染まる
「うん、受け取って」
「みなみちゃん…ありがとう…。貰うね」
「うん…開けてみて…」
みなみから受け取り、同様にラッピングを剥がし、蓋を開けると、ゆたかの食べやすいように、小さめのチョコが幾つか並んでいた
「わあ……」
感慨の声を挙げた
「食べて良い?みなみちゃん」
288:2009/02/20(金) 20:43:57 ID:/JWEXslb
「うん…どうぞ」
チョコを一つ取り出し、口に運んだ
「美味しい…凄く美味しいよっ!」
「そう、ありがとう…。ゆたかにそう言って貰えて、私は嬉しい…」
「みなみちゃん……」
瞳を少し潤ませながら、みなみの顔を見つめる
「私ね、みなみちゃんによく助けて貰ってる……。
私、体が弱いから、すぐ体調を崩してしまうけど、みなみちゃんは嫌な顔を一つもせずに、私の方へ駆けつけてくる。
こんなに優しいみなみちゃんに、感謝してもしきれない気持ちが、私の中にいっぱい有るんだよ」
「ゆたか……」
「迷惑ばかり掛けてゴメンね…」
「気にすること無いよ、ゆたか。私が好きでやってるだけ」
「みなみちゃん…いつもありがとう。
……大好きだよ」
「私も、ゆたかの事が好き…」
「みなみちゃん…」
「ゆたか…」
2人は寄り添い、互いに抱きしめあった

そして、遠くからこの光景の、一部始終を覗いていた腐女子が一人
「くぁ〜、良いっす!良いっすよ!2人ともっ」
この腐女子の名前は、田村ひより
同じ一年D組のクラスメートだ
「やっぱり、この百合百合カップルは、いつ観ても最高っすね!」
ひよりは、悶え狂っていた
「速く部室に行って、このネタを原稿に書き移さねば……」
「ナニやってるのデスカ?ヒヨリ」
「うわぁっ!!」
急に背後に現れた彼女は、アメリカからの留学生、パトリシア=マーティン。
ひより同様一年D組のクラスメート
「もうっびっくりさせないでよ!パティっ」
パティとは、パトリシア=マーティンのあだ名だ
「ナニをミていたのデスカ?」
「しーっ、パティ少し静かに……。あれ見て、あれ」
ひよりは声を潜めて、ある方向に指を指す
「アレとはナンデスカ?ヒヨリ……WAO」
そこには、2人がお互い手を繋ぎながら、少し恥ずかしそうに見つめ合っていた
「えへへ」「フフ」
「ワーオ、スバらしいデス。まるでエにカいたヨウな、ウイウイしいユリユリカップルネッ」
「よ〜しっ。部室に行って、原稿を書くっすっ。せっかく良いネタを見つけたんだから」
「マツね、ヒヨリ。ブシツにイっても、ダレもイませんヨ。とイうより、ブシツはアいてないネ」
「ほぇっ、そうなの?こうちゃん先輩は居ないの?」
「コウはナンか、ヨウジがアルらしいネ。ヤマトにヨウがアるとか、ナイとか」
289:2009/02/20(金) 20:51:57 ID:/JWEXslb
「やまと先輩にっすか?じゃあ今は、こうちゃん先輩とやまと先輩が2人っきり……。
と言うことは、フフフっ、そう言う事になるっすね」
「どうしたのですカ?ヒヨリ。どういうコトですか?」
「判らないの?パティ。こうちゃん先輩とやまと先輩が、2人っきりで誰も居ない場所に居るとしたら、これはもう特別なイベントが発生しているに違いないっ!!」
「トクベツなイベントってナンっ……アァっ!!」
「判ったっ、パティ」
「ワカりましタ!」
「そうっそれはっ、『この日』に関係あるイベントっ
所謂『告白イベント』が、発生しているのだぁぁ!」
「ナンだってぇぇぇ!」
「やっぱり、そうだったんスねっ、こうちゃん先輩!やまと先輩の事が好きだったんスねっ!!
よしっ早速2人を捜して、イベントを目撃せねばっ。
行くよっパティ」
妄想を膨らませたひより
「ちょっとマつね、ヒヨリ」
「どうしたの?パティ。速く行かないと見逃してしまうよっ」
「だから、マつね。ヒヨリ……」
パティは急に真剣な表情になり
「どっどうしたの?パティ。何かあったの?」
少し戸惑うひより
「トクベツなイベントは、コウとヤマト、ユタカとミナミだけではナいのデスよ……」
「えっ、パティ……」
パティはひよりに近づき
「ヒヨリ、これをウけトってホしいネ……」
パティは鞄から、包装された小包みを取り出し、ひよりに差し出した
「パティ……これは……」
「これは…チョコ、ネ。ヒヨリ…
キノウ、イッショウケンメイツクったネ」
「パティ…私が貰っても良いの?」
「イいですヨ…ヒヨリ…
モらってくれると、ウレしいネ」
「パティ…ありがとう。これ、頂くね……」
ひよりは、パティの手作りチョコを受け取り、大事そうに抱き締めた
「ヒヨリ、ワタシはヒヨリのコトがスキ。ダイスキ、ネ……」
「パティ……ありがとう。私も好きだよ。大好き」
「アリガトウね、ヒヨリ……。
スゴくウレしいネ」
「あっ、しまった!
私、何も用意してないよっ!どうしようっ」
「イいネ、ヒヨリ。ワタシはヒヨリから『アイ』をウけトったかラ」
「パティ……」
「ヒヨリ…ダイスキ…I LOVE YOU」
「私も…ミィ トゥー」
「「絶対、離さないっ!!」」
お互い抱き締め合った

そして、遠くからその光景を、一部始終覗いていた女子が2人
290:2009/02/20(金) 21:05:04 ID:/JWEXslb
「どうやら、二人共も結ばれたようだね。みなみちゃん」
「そうだね…ゆたか…」
「みなみちゃん…これからもよろしくね」
ゆたかはみなみの手を握り締めた
「うん、これからもよろしく…。ゆたか」
みなみはゆたかの手を、握り返した

1年D組の教室は4人の愛で溢れていた


そして 次の舞台は 3年の教室


3年C組にて
「あれっ、柊は何処行ったぁ?」
「隣の教室に行ったわよ。みさちゃん」
そこには、日下部みさおと、その幼なじみの峰岸あやのが帰り支度をしていた
「またあいつは〜、ちびっ子の所に行ったんだなぁ
私達の方が付き合いが長いのに、すぐ別のクラスの所に行きやがって…
柊の薄情者っ!」
「みさちゃん、そんな事言っちゃ駄目よ」
「だってさ〜あやの〜。なんかさ寂しいと言うか、悔しいと言うか、物足りないと言うか…。
最近、私に冷たいからなぁ。
もう5年の付き合いなのに、そんなに構ってくれないし……」
「もうっ、いつまでそんな事ぶつぶつ言わないのっ
それとも何、私より柊ちゃんの方が良いの?」
「うっ、別にそんな事言ってないぞっ、あやの。私はただ……」
おたおたと動揺するみさお
「ふ〜ん、そうなんだ〜。やっぱり、柊ちゃんが良いんだ〜。
私の方が付き合い長いのにな〜」
「だから〜、あやの〜。違うってヴァ〜」
「なんてね」
「ふぇっ?」
「嘘よ、冗談よ、みさちゃん。
ちょっとからかってみただけ」
あやのは『ぺろっ』とイタズラっぽく舌を出した
「みゅっ、ひっでぇぞぉ、あやのー。
びっくりしたじゃんかー」
「フフッ、ごめんね、みさちゃん」
「みゅ〜」
みさおはふてくされていた
「んっ」
「どうしたの?みさちゃん」
「あれは……柊とちびっ子じゃないか?」
「えっ」
みさおが指で指し示すと、そこにはかがみとこなたが廊下を歩いていた
「あら、本当ね。2人で何処に行くのかしら?」
「知らないなぁ〜。あっそうだ、気になるんだったら、二人の後をついて行こうぜ?
ばれないようにさ」
「駄目よ、みさちゃん。そんな事しないの」
「判ったよ、あやの。ついて行かないよ
。ちょっと気になっただけだってヴァ」
「まったく、もう」
「ところでさ、あやの。少し話を変えるけど……」
「んっ、なあに、みさちゃん」
「今日はバレンタインデーだよなっ」
「そうね。それがどうかしたの?みさちゃん」
「兄貴に、チョコ、わたすのか?」
291:2009/02/20(金) 21:13:50 ID:/JWEXslb
「ところでさ、あやの。少し話を変えるけど……」
「んっ、なあに、みさちゃん」
「今日はバレンタインデーだよなっ」
「そうね。それがどうかしたの?みさちゃん」
「兄貴に、チョコ、わたすのか?」
「えぇっ、うん、家に帰ってから渡すつもり……」
あやのの顔が、徐々に朱く染まっていく
「やっぱり、そうかぁ〜。いやぁ〜、お熱いねぇ」
「//////そんなんじゃないって」
「うはっ、照れてる照れてる。
あやのって乙女ですな〜。本当にラブラブなこった」
「もうっ、みさちゃんったら」
「あやのが私のお姉ちゃんになる日は、そんなに時間が掛からなさそうだな」
「!!!!!!」
あやのの顔から『ぼふっ』と湯気が立ち上り、完全に真っ朱に染まる
「なななななな何変な事言ってるのっ?みさちゃんっ」
「嘘だってヴァ、あやの。さっきの仕返しにからかってみたんだって」
「もうっ、みさちゃんの馬鹿っ」
「♪〜」
あやのに仕返しが出来て上機嫌なみさお
あやのはまだ、顔が朱いままだ
「よしっ、もう時間だから家に帰るとするかっ」
みさおは鞄を取り、席から離れようとすると
「あっ、みさちゃん、ちょっと待ってっ」
我に返ったあやのは、みさおを呼び止める
「んっ、どうかしたのか?あやの」
「みさちゃんに渡したい物があるんだけど……」
「なんだ?渡したい物って?」
「これなんだけど……」
鞄から取り出し、みさおに差し出した
それは、ピンクのリボンと淡い紫色の包装紙で綺麗にラッピングされた、小さな箱だった
「なんだ?これ」
「チョコよ、手作りチョコ」
「えっ、私にかっ!?」
「うん」
「なんで私に……兄貴の分はどうしたんだ?」
「お兄ちゃんのは、別に作ったの
……だからこれはみさちゃんが貰って」
「良いけど、でも、なんで……」
「このチョコはね、大切な友達に日頃の感謝を込めて作った、所謂『友チョコ』よ。」
「友…チョコ?」
「そう、『友チョコ』。いつも一緒に居てくれてありがとうね、みさちゃん」
「あやの……ありがとうっ。私、すっげぇー嬉しい」
あやのから、チョコを受け取る
「そしてこれからも、よろしくね。
私の大事な親友のみさちゃんっ」
「おうっ、これからもよろしくなっ。あやの!」
互いに手を繋ぎ合い
「よしっそろそろ帰ろっか」
292:2009/02/20(金) 21:18:12 ID:/JWEXslb
「そうね、みさちゃん」
一緒に教室から出て行った

2人の友情はこの日を境に、更に固い絆で結ばれていた



そして 最後の舞台は 3年B組の教室


――ねぇ、まつりお姉ちゃん。誰にチョコを渡すの?――
――えっ、うんとっ、内緒。そう言うつかさこそ、誰に渡すの?――
――えへへ、私も内緒――
――ふ〜ん――
――って言うか、渡す相手が居たんだ。まつり姉ちゃん――
――うっ五月蠅いなっ、かがみはっ。あんたこそ、いったい誰に渡すのよ?――
――内緒――
――あっそ、まあ良いか。二人共頑張りなさいよ――
――うん、ありがとう。まつりお姉ちゃんも頑張ってね――
――おうっ。かがみも健闘を祈ってるよ――
――ありがとう。まつり姉ちゃん――
――さあ、明日が決戦の日!みんな頑張ろー!――
――オーー!!――

来る 決戦当日

「んっ、あれは……」
一人の男子が突如走り出し、教室から出て行った
「どうしたの?こなちゃん」
「いやっ、なんかセバスチャンが忙しそうに、教室から出て行ったからさ。
少し気になっただけ」
「セバスチャンって、白石君の事?」
「うん、白石君ってなんか、セバスチャンっぽいよね」
「あっ、なんかわかるかもー」
「言われてみれば確かに、お嬢様に仕える執事に見えますね」
そこに3人の少女が他愛もない話に華を咲かせていた
その少女の名前は、泉 こなた・柊 つかさ・高良 みゆき
全ての授業から解放された生徒達は一斉に帰ったのか、気づけばこの教室には、3人だけが残って居なた
「さて、私達も帰りますか。かがみを呼んで来るから少し待ってて」
「判りました」
「あっ、こなちゃんっ!ちょっと待ってっ」
「どうしたの?つかさ。そんなに慌てて」
つかさはそわそわしていて、落ち着かない様子
すると、教室の扉が開き
「あっ、お姉ちゃんっ」
つかさの双子の姉、柊 かがみが教室に入って来た
「おっ、かがみから来たのか。じゃっ、一緒に帰ろー」
「あっ、待って、こなた」
「どうしたの?かがみん。なんか様子がおかしいけど」
「実はね……こなたに大事な話があるの」
「大事な話ってなにかな?かがみんや」
「ここで話すの難だから、屋上に行って話さない?」
(お姉ちゃん……)
「屋上に?……判った、行くよ。」
「ありがとう、こなた。ついてきて」
「うん、判ったよ。つかさ、みゆきさん、先に帰ってて」
「はい…判りました……」
「……」
293:2009/02/20(金) 21:23:51 ID:/JWEXslb
こなたを連れて、教室から離れようとする間際に
(つかさ、行ってくるね…)
(うん、頑張って…)
(つかさもね…)
と目線で会話した
「かがみさんは泉さんを屋上に連れて、一体どんな話をするのでしょう?
何か深刻そうでしたが……」
みゆきは不思議そうに、2人が歩いていた方向を見ている
「あの、ゆきちゃん……」
「はい、何でしょうか?つかささん」
「おのね…私も、ゆきちゃんに大切な話があるの」
「私に、ですか?……」
「うん…実はね…」
つかさは、鞄からある物を取り出し、みゆきに差し出した
「これ、受け取ってほしいの……」
それは、カラフルなリボンと赤色基調の包装紙で綺麗にラッピングされた、ハート型の小箱だった
「これは……」
「チョコ、だよ。ゆきちゃん」
「私に、ですか?」
「うん、昨日ね、ゆきちゃんの為に作ったんだ」
「私の為に……」
「ゆきちゃん……これから、私の言うことを聞いて……」
「はい……」
「私ね、ゆきちゃんの事が……好きなの……」
「えっ」
「ゆきちゃんの事が好きっ、大好き!
ずっと前から好きなのっ!」
「つかささん…」
「私達、来月で卒業でしょっ。
みんな進学が違うし、お互い離ればなれになって、多分今までみたいに会えないかもしれないっ!
私はそんなの……嫌っ!
ゆきちゃんに会えなくなるなんて……嫌だ……」
「つかささん、私は……」
「私…私…、ゆきちゃんと一緒に居たい。
ずっと…ずっと…一緒に居たい……」
つかさの瞳から涙が溢れ、そのまま流れていた
「ゆきちゃん……私と……付き合って下さい……」
「……」
つかさは目を瞑りながら俯いて、ふられるのを恐怖、肩を震わしていた
「つかささん……」
みゆきはつかさの元へ近づき
「ありがとうございます」
「えっ……!」
優しく抱き締めた
「ゆっ、ゆきちゃん…」
「私も、つかささんの事が……好き、ですよ」
「えっ、本当?」
「はい、本当です。私は、つかささんが好きです。愛してます」
「ーーーーっ、うえぇぇぇぇぇんっ、ゆきちゃぁぁぁぁん」
つかさは感動のあまりに、みゆきの胸で泣いた
みゆきは抱き締めたまま、つかさの頭を優しく撫でた
「つかささん、もう泣き止んで下さい」
スカートのポケットからハンカチを取り出し、つかさの涙を拭いた
「ゆきちゃん……」
「私は、つかささんの笑った顔が好きです。
ですから泣き止んで、私に素敵な笑顔を見せて下さい」
294:2009/02/20(金) 21:33:06 ID:/JWEXslb
「ありがとう、ゆきちゃん……えへへ」
満面の笑みを浮かべながら、みゆきの顔を見上げた
「つかささん、例え互いの進学が違っても、私達とずっと一緒ですから」
「うん、いつまでも一緒にね。ゆきちゃん」
「はい……」
そう言いながら、再度抱き締め合った

そして、その光景を見てしまった女子が2人
「高良ちゃんと…」
「柊の妹が……」
「「抱き締め合ってる!!」」
「「ひゃっ」」
2人の大声にびっくりするみゆきとつかさ
「あっああ、峰岸さんと……」
「日下部さん……」
2人の名前を交互に言う
「あっ、私ら別に何も、みっ見てないかんなっ」
「そっ、そうよ。なんか大声が聞こえて、近づいてみたんだけど、私達何も見てないからっ」
明らかに、動揺しまくるあやのとみさお
今更この期に及んで言い訳している
「「……」」
「私らの事は、背景だと思っといてくれっ。じゃっ、じゃあな。2人共」
「そうねっ、私達そろそろ帰るね。また明日ねっ」
そして、2人は逃げるかのように、走り去った
「「……」」
少し沈黙が続き
「見られちゃったね…ゆきちゃん」
「そうですね…見られてしまいましたね」
「少し、恥ずかしいね…」
「そうですね、少し恥ずかしいですね…」
「ねぇ、ゆきちゃん」
つかさはみゆきの顔に振り向き
「何ですか?つかささん」
みゆきもつかさの顔を向き返し
「いつまでも一緒に居ようね」
「はい。つかささん」
そして、互いに手を握りしめ合った
「お姉ちゃん、大丈夫かなぁ?」
「大丈夫だと思いますよ。私達でさえ結ばれたのですから。
巧くいくと思います」
「そうだねっ、そうだよね!」
(お姉ちゃんとこなちゃんが結ばれますように……)

一方、屋上にて

屋上に辿り着き
「かがみん、大事な話って、何かな?」
かがみに疑問をぶつけた
「えっとね、まず先に渡したい物が、あるの」
「渡したい物?」
「うん」
そう言い鞄から取り出し、こなたに差し出した物は、青色のリボンで結ばれていた赤色基調の小さな袋だった
「これはね、チョコなんだ……昨日こなたの為に作ったの。たがら、あげるね」
「えっ、かがみが、私の為にっ」
「そうよ。少し不恰好だけど、味の方は大丈夫だと思うよ」
「本当に貰って良いの?」
「うん、受け取って、くれるかな?」
「ありがとう、かがみん。貰うね……」
かがみからチョコを受け取り、大事そうに抱き締めた
295:2009/02/20(金) 21:38:17 ID:/JWEXslb
「私達、来月で卒業するよね……」
「うん、そうだね」
「みんなそれぞれの道を歩んでいくね……。
私は法学部、こなたは文芸部、みゆきは医学部に、つかさは料理専門学校…
大学はそれぞれ別だけど、自分が望んでいた道を歩き出そうとしている……
でも、みんなに会える時間が今まで以上に減っていく……
私はそれが、少し寂しくて……」

「そうだよね、けど、きっと大丈夫だよっ
私とかがみの通う大学は違うけど、少し近い場所にあるから、会えると思えばいつだって会えるよね。
みんなにも会えるから。
だって友達だもん」
「ありがとう、こなた。優しいのね……」
「心配しなくても良いよ。かがみん。
まったく、相変わらずの寂しがりのウサちゃんだねぇ〜」
こなたは、によによとネコ口で笑う
「……そうね」
「あれっ、かがみん。どうしたの?」
かがみの予想外の反応に戸惑うこなた
「確かに私は、寂しがり屋なのかも知れない……
私はね、こなたとの関係をそれだけで終わらせたくないの……」
「かがみん……」
「そして、今日、チョコを渡すだけの日にしたくない……」
「えっ……」
「こなた……私は……こなたの事が……好き……大好き……」
「……」
「もちろん、恋愛感情で……好き……。出来れば、ずっと一緒に、居たい……
こなた……私と、付き合って……」
「……」
かがみは少し涙を浮かべて、返事を待つと
「うぅっ、ぐすっ、かがみぃ……」
突然、こなたは泣き出した
「えっ、どうしたの?こなた」
「まさか……まさか……かがみから言ってくれるなんて、……思わなかった……」
「こなた……」
「私も、かがみの事が……好き……」
「!」
「私も、ずっと前から、好きなの……
いつも……どんな時も……かがみの事、考えてた……」
「……」
かがみは黙りながら、続きを待つ
「私の勉強を嫌な顔ひとつもせずに、手伝ってくれる。
……かがみのお陰で私は、大学に受かったんだ……」
「違うわ、こなた。私は少し手を貸しただけ。
受かったのは、こなたの実力よ……」
「かがみは、私のおかしな話に合わせてくれる……。
どんな時でも、隣に居てくれるかがみの優しさに、私は惹かれたんだ……」
「こなた……」
「だから……かがみから好きって言ってくれた時、凄く嬉しかった……。
それが両思いだって気づいた時、嬉しくてたまらないんだ……」
「こなた……私も嬉しいよ……」
29610:2009/02/20(金) 21:46:11 ID:/JWEXslb
かがみはこなたに近づき、抱き締めた
「ありがとう、こなた……
私を、好きで居てくれて……」
「私こそ、ありがとう。
ずっと一緒に居ようね……」
「うん、いつまでも一緒だよ。」
「ほらっ、涙を拭いて……」
「かがみもね……」
かがみは、スカートのポケットからハンカチを取り出し、こなたの涙を拭った
「へへへっ、ありがと。かがみ」
「それじゃあ、帰りますか」
「うん、そうだねっ」
2人は互いに手を握り合い、屋上に出て行った

そして、3年B組の教室までさしかかった時
「あっお姉ちゃ〜ん、こなちゃ〜ん」
「あれっ、つかさ、まだ居たの?」
「泉さん、かがみさん、お疲れ様です」
「みゆきさんまでっ!どうしたの、一体。
私達を待ってたの?」
「うん、そうだよ。あっ、お姉ちゃん。
私達、付き合う事が出来たの!」
「あら、良かったじゃない。私達もよ」
「やったぁ、そうなんだぁ。おめでとうお姉ちゃん」
「つかさも、おめでとう。
みゆき、これからもつかさの事よろしくね」
「はい、かがみさん」
「えっ、付き合うって、つかさ!みゆきさんの事がすきだったのっ?
知らなかったよっ!」
「そうだよ〜、こなちゃん。
これからもお姉ちゃんと一緒に居てね」
「うんっ、そのつもりだよ。
だって、かがみは私の『嫁』だから」
「ちょっ、こなた。急にそんな事言って、恥ずかしいじゃない//////」
「くふっ、照れてるかがみん萌え〜」
「もうっ//////」
かがみの顔が、真っ朱に染まる
「あはは」「うふふ」
互いに見つめ合い、笑みを浮かべた
「それじゃあ、帰りますか」
「うん、そうだね。お姉ちゃん。
そうだ、ゆきちゃん、手を繋いで帰ろう?」
「えっ、ええ。判りました//////」
突然のつかさの誘いに、照れてしまったみゆき
「うわっ、つかさったらだいたーん。
じゃあ、私達も手を繋いで帰ろう。かがみん」
「えっ、良いわよ、こなた。手、繋ぎましょ」
「やったぁ、かがみん大好きー」
「//////」


そして、4人は互い互いに手を繋ぎ合い、学校から出て行った

夕日、まるで祝福するかの様に、4人の少女を照らしていた……
297エンディング:2009/02/20(金) 21:50:03 ID:/JWEXslb
バレンタイン

それは、新しい愛が生まれ、そして、改めて愛が築ける特別な日

その他に、友達や家族の絆が増し、互いに成長を願い合う特別な日でもあり
全ての人達が、愛情で溢れる素敵な1日
全ての人達に温もりを…
全ての人達に願いを…
全ての人達に奇跡を…
全ての人達に祝福を与えてくれる……

一年に一度の、特別な日



それぞれのバレンタインデー
終わり
298ペテ・クルルーソウ:2009/02/20(金) 21:58:33 ID:/JWEXslb
以上です
完結です
『それぞれバレンタインデー』 (前編)(中編)(後編)と3部にわたって無事に投稿出来ました。

結構時間が掛かりました
バレンタインデーは、もうとっくに過ぎてしまいましたが、終わらせる事が出来ました
ありがとうございます
次には、『それぞれバレンタインデー』のオマケて言うか、sidestoryを投稿しようかと思います

感想などありましたら、よろしくお願いします

追記:また 使用予定レスを大幅超えてしまいました。
誠にすみませんでした
299名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 11:51:16 ID:h25I6yKl
>>298
ぐっじょぶ
こころがほんわかと温まる、素晴らしいお話ですね。
バレンタインで結ばれたカップル達には、幸せになって欲しいものです。

よろしければ、次回作も楽しみにしております。
300名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 04:23:05 ID:HMstphU0
ストレートに甘々でGJ!さすがバレンタイン♪
30154-290:2009/02/22(日) 18:09:44 ID:OEg46Ks6
こんばんちは。
54-290です。

携帯からですが二つほど投下させていただきます。


・以前投下いたしました、こなしゃるD、続編でござります。 ・クルマネタ、興味ないかたは面白くないかも
・コメディ系、だいたいは非エロ
・シートベルトをしめましょう。走行シーンを公道で真似しないで(ry



http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0175.txt



・なんか電波を受信してふぇち壊れ系
・ややエロです。


http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0176.txt
302ST205海苔 ◆ST205qYjsE :2009/02/22(日) 19:06:17 ID:/aVu4o8D
>>301
乙ぅ!!

今年のメロン号はダートラで暴れまくってたらき☆すたエボVIIのお色直しってあたりが・・・・・w
ミクZ4も順調にテストメニュー消化しまくってるみたいだし、楽しみ楽しみ。
SuperGT、5月と9月の富士&最終戦のもてぎは意地でも見に逝くぞ。

しかしS耐のアスラーダカラーなインテは今後どうなるんだか・・・・・

(´-`).。oO(ところで・・・・・こなたはそのフルチューンな痛車をあうとさろーねに出展しないのか?w)

って俺も詰まってるネタ早く消化しないと・・・・・orz
303名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 19:34:58 ID:1Gjfwhhb
>>301
いいねえいいねえ、走り屋こなた!GJだぜこんちきしょう。
こうなったら、こなたが痛車でラリー制覇するまで続けていただきたい!
そう!痛車で!
しかもコ・ドライバーは宇宙的不器用に関わらず、
その愛でもって強引に成立させる「か  が  み」で是非!!

そしてほっぺGJ!
懐かしき変態性的ブチ壊れ、久しぶりにみたぜ(≡ω≡.)b
304名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 21:56:14 ID:CdLJQFWR
>>301
ぐっじょぶ。
下のお話、ニヨニヨさせてもらいましたよ。
こなたのほっぺは破壊力抜群ですな。
305名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 22:50:44 ID:9AV+C3G2
>>301
どっちもワロタw
ゆい姉さんとひかる先生のバトル物のデムパを受信しそうだw
306名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 21:02:32 ID:NM33J518
GJ!
307名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 21:06:58 ID:hByAhYXT
21:10くらいにいかせてもらいます。
30842-115:2009/02/23(月) 21:12:28 ID:hByAhYXT
 では


 「玄関で寝ちゃった3・中編 ゆたかはメイド服で推理する」


 長くなったので中編に分割します。


 ・5レス
 ・エロなし
309玄関で寝ちゃった3・中編 1/5:2009/02/23(月) 21:13:50 ID:hByAhYXT
 玄関で寝ちゃった四人のお嬢様方に布団をかけてやると、ゆたかは居間に向かった。
 メイドの仕事に「真相を解明する」とか、「謎を解く」というのはないはずである。にも拘らずゆたか
は謎を解き、真相を解明しなければならないと思った。それはその場に居合わせた者の義務でもあり、こ
の状況を切り抜けるために必要と思われたからである。
 というのもゆたか、一旦は絶望の深淵に身を沈めたものの、すぐに三本の細い希望の糸を見出し、それ
を掴んで這い上がろうとしていた。
 はるか頭上でその三本の糸を握っていのは、柊夫妻とまだ見ぬ柊まつりである。これから柊家に帰って
くる三人の内、誰か一人でもまともな状態であれば、二人がかりでヨッパライたちを、玄関から本来寝る
べき場所に移せるのではないか、と思ったのである。しかしそのためには、ここに至った経緯を説明でき
なければならない。つかさが普段から酒癖が悪い、なんて事であれば話は早いのだが、完全に虚を突かれ
ていたかがみの反応からしてそれはないだろう。
 では、何故居間なのか? つかさが自室に向かわず台所に行ったのは確実にしても、ならば彼女を狂わ
せた何かは台所にあるはずである。
 「……」
 ゆたかの居間での探し物は、つかさが手にしていた二本の小さめな黒瓶だった。ゆたかの感覚にある種
の齟齬を生じさせたのは、その瓶の大きさである。おそらくは300mlクラスの小瓶。二本合わせても600〜
700ml。ビールだとして、たったこれだけの量で、未成年とはいえ四人も泥酔するものだろうか? ゆいな
らば飲んだ内に入らないと主張して、車の運転でもしようとするだろう。……止めなければならなくなる
だろう。アルコールの過剰摂取による生命の危機に関しては役に立たなかったゆいにまつわる経験的な記
憶だが、真相を解明するのには役に立つかもしれない。
 「……あった」
 勉強に用いた卓の下に、二本とも転がっていた。中身は空で、畳にこぼれた形跡もない。とすれば、四
人で二本だからおよそ瓶半分ずつ飲んだのだろう。ラベルを読んでみる……。
 「……あれ?」
310玄関で寝ちゃった3・中編 2/5:2009/02/23(月) 21:14:31 ID:hByAhYXT
 ……読めなかった。突発性の識字障害を発症したのではない。日本語で書かれていなかったのだ。とい
って、英語でもない。裏面見ると、輸入品特有の白いラベルが貼り付けてあり……。


 品名 ビール
 原産国 ドイツ
 アルコール度数 28度
 原材料 …………


 どうやらラベルの言語はドイツ語のようだ。そしてどうやらあちらには、こういう度数の強いビールも
あるらしい。
 ドイツ人に突っ込みたいところはたくさんあったが、それはひとまず置いておくとして、かがみは言っ
ていた。正確には言いかけていた。
 「まつり姉さんが変わったのを買ってき―」
 「変わった」というのは、この異常なアルコール度数の事だろう。それより考慮に入れておくべきは、
これを買ってきたまつりの為人である。ゆたかは自分が掴んだ希望の糸の一本が、心なしか痩せ細った様
に感じた。
 ……ともあれ、謎の一つは解けた。自分が座っていた座布団の横に転がっていたヘッドドレスを再び装
着し、ゆたかは台所に移動した。
 深夜の台所というのは、何かつまみ食いをしようとしているかのようで居心地が悪い。他家の台所とな
ればなおさらである。
 つかさが何故あのような挙に及んだかは、考える必要はない。居間に来た時点で酒が回っていたのだろ
うから、論理や倫理、常識といった整合性のものさしで測る事のできる状態ではなかっただろう。だから
解くべきは、何故つかさがビールを飲んだか、あるいは飲まざるをえなかったかである。手がかりはつか
さが二度口にした……。
 「バルサミコ酢……バルサミコ酢〜……」
である。……ゆたかは思わず、つかさの口ぶりを真似してしまった。何なのだろう、あの中毒性は。
 「……」
 まずは冷蔵庫を開けてみたが、そこにバルサミコ酢はなかった。常温でも保管可能なものである。なら
ば戸棚か、シンク下の収納スペースか……。
 「!」
 ふと、目の端に映ったものにゆたかは全身を緊張させる。黒くて羽のある、正式名称「御器被り」が…
…いたわけではなかった。色だけはよく似ている、小さな黒い瓶を床に見つけたのである。その隣には、
使い終わった醤油にボトルがあった。どうやら危険物として出すものを一時的に置いておく場所らしい。
件の黒い瓶は、ゆたかから見てちょうど横顔を見せているという感じで、表のラベルと、裏の白いラベル
が半分ずつ見えている状態だった。
311玄関で寝ちゃった3・中編 3/5:2009/02/23(月) 21:15:24 ID:hByAhYXT
 「ビール……?」
 訝しく思い、その黒瓶を拾い上げる。緊張したのは、既視感のせいである。ビールが二本でなく三本な
ら、つかさはものすごい量のアルコールを摂取していた事になる。もっとも、今夜開けられたものとは限
らない。あるいは……。
 「あっ!!」
 先に目に入った白い日本語のラベルを見て、ゆたかは大声を上げ、次いで絶句した。そこにはこうあっ
た。


 品名 バルサミコビネガー
 原産国 イタリア
 原材料 …………


 「……つかさ先輩」
 力が抜けてしまったゆたかはその場にへたり込んで、思わず呟く。
 「そういうことだったんですね……」
 ビールと見間違えるような横顔を持つバルサミコ酢。正面から見てみると、ラベルのデザインはなるほ
ど、そこはかとなく似ていた。眠くてしょうがない人が、見間違えてしまうほどには……。
 わっしゃ、わっしゃ……。
 夕食の準備はゆたかの意思を尊重し、基本的にゆたかが一人で準備する事となったが、サラダだけはつ
かさが全部やってくれた。
 わっしゃ、わっしゃ……。
 「ニンジンて、水気が抜けると甘くなるんだよ」
 千切りにしたニンジンに少量の塩を加え、ラテックスをはめた手で揉みまくっていたつかさ。
 わっしゃ、わっしゃ……。
 海に行った時のこなたを思い出した、とか言いながら。
 キャロット・ラペとかいったか。作業に追われていたせいでよく覚えていない。ついでに海に行った時
云々に関しても記憶に自信がないのだが、完成品の味から類推するに、それにバルサミコ酢が使われた事
は間違いない。
 その瓶を覗いて見ると、内側がまだわずかに濡れていた。使い終わったばかりである事の証拠である。
つまりつかさは、キャロット・ラペでバルサミコ酢を使い切った。ちょうど使い切った。理由は皆目分か
らないが、その時新しいのを開封せず、でも気になっていたのか、寝る寸前になって開封する気になった
らしい。明日の朝食で使うつもりだったのかもしれない。つかさは新しいバルサミコ酢の瓶を開けようと
した。ところが……。
 「あった……」
312玄関で寝ちゃった3・中編 4/5:2009/02/23(月) 21:16:20 ID:hByAhYXT
 シンク下の収納スペースに、よく似たラベルの瓶が二本。だがゆたかは見間違えたりしない。左の、イ
タリア語表記のラベルの瓶を取り出してみる。
 「バルサミコ酢と……」
 続いて右の瓶。こちらはドイツ語表記。
 「ビール……」
 二本を小さな胸に抱きしめて嘆息する。
 「……間違えちゃったんですね」
 つかさはバルサミコ酢と間違えて、ビールを開けてしまった。
 そして?
 そしてどうなったかは、結果論からからでさえ確たる結論を導く事はできない。
 ビールだと分かった上で、日本人特有のいわゆる「MOTTAINAI」という価値観が発動したか。あるいは
泡立った「バルサミコ酢」にびっくりして、味見をしなければ、とでも思ったか。どちらかであろう。
 そして何故か二本目を開けた。
 これも確信はないが、自分だけ気持ちよくなっては申し訳ないので、居間にいる四人(ゆたかも含まれ
るはずだ)にも「バルサミコ酢」を飲んで気持ちよくなってもらおうと思ったか、あるいは当初の目的に
立ち戻って、バルサミコ酢を開封しようとしたか……。後者であって欲しいが、前者の可能性の方が高い
気がした。
 「……」
 ゆたかはドイツ産のビールだけ中に戻し、イタリア産のバルサミコ酢をテーブルの上に置いた。この喜
劇的な悲劇(悲劇的な喜劇といってもよい)を繰り返さぬために。次はイタリア抜きでやろうぜ、という
ジョークが日本とドイツにはあるというが、ゆたか的には、次のお泊り会はドイツ産のビール抜きでやっ
てもらいたいところだった。
 玄関に戻る。
 そこでは四人が相変わらず、それこそ天地開闢以来玄関で寝てましたよと言わんばかりにぐっすりだっ
た。ゆたかはもう一枚布団を持ってきて、それに包まる。玄関で寝ている四人は、転倒した時と同様、か
がみ―こなた組・みゆき―つかさ組に分かれている。魚雷発射管でいえば、四連装一基の秋月型・松型・
橘型ではなく、連装二基の夕張だった。甘さで言うと、メロンのそれだった。
 「……」
 ……みなみちゃんは今頃どうしているだろう?
 柊家の玄関は、ゆたかの存在を考えれば、魚雷発射管というよりは、初春型や白露型の備砲だった。5
インチ砲が計五門。連装二基に単装一基。
313玄関で寝ちゃった3・中編 5/5:2009/02/23(月) 21:17:17 ID:hByAhYXT
 助けを呼ぶと言う選択肢も存在したが、存在に気付いた瞬間に放棄していた。みなみならこんな時間、
こんな場所にだってきっと来てくれるだろう。分かっていたからこそ頼めない。
 「……」
 もう一度嘆息して、四人を見る。
 玄関で寝ちゃったこなた、かがみ、つかさ、みゆき……。
 いや……。
 柊姉妹を二階に運んだり、体格差のありすぎるみゆきを運ぶのは無理だが、こなただけであれば何とか
ならないだろうか。そうだ。この場合玄関で寝てしまった人間の数は、四人より三人の方が良い。
 「し、失礼しまーす……」
 こなたを運ぼうと決心したゆたかは、布団の中というある意味プライベートな領域に立ち入るため一応
断ってから、こなた―かがみ組の布団を半分めくった。
 「あ……」
 こなたをしっかりと抱いている事は予想していたが、かがみは脚まで絡めてこなたを放すまいとしてい
た。しがみついた木が折れ、そのままの体勢で墜落した樹上生活生物のような状態である。こなたは心な
しか寝苦しそうだし、かがみも下になった腕と脚が痺れてしまうだろう。引き離さなければならない。
 「かがみ先輩……お姉ちゃんを……離して……くだ……さい!」
 こなたの体とかがみの手に間に自分の手をねじ込み、音節ごとに力を入れる。だが、かがみはこなたを
離してはくれない。玄関で寝るついでに握力のトレーニングにでも励むつもりなのか、よっぽどこなたを
離したくない理由でもあるのか、はたまた夢の中で樹上生活に適応しているのか……。
 「きゃあ!」
 突然かがみの手が宙を薙ぎ、ゆたかの鼻先を掠めた。仰け反って倒れて、目に入った玄関の天井が霞ん
で見える。どうしてこんな目に遭わなければいけないのか。体を起こし、ふくれ面になってこなた―かが
み組を見下ろす。再び正攻法で挑もうものなら、今度は蹴りが来るかもしれない。メイド相手だからって、
お嬢様が狼藉を働いていいものではないが、相手が寝ていては抗議のしようもない。
 ではどうするか? 防具になりそうなものでもないものだろうか。いっそ縛り上げて―
 ―と。
 突然玄関ドアがガチャガチャという音を立てる。
 「たらいま〜」
 振り向くより早く、誰かが入ってきた。
 希望の糸の繰り手か……それとも?


 つづく


31442-115:2009/02/23(月) 21:18:19 ID:hByAhYXT
ありがとうございました。
次こそ「後編 よい子とまつりは早く寝ろ」です。
315名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 21:26:41 ID:Vm1VIPWt
忘れた頃にやってくる「玄関で寝ちゃった」シリーズ。GJっす。
もう、独特の言い回しだけで笑ってしまう。
316名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:20:16 ID:OCTkBU2E
>>314
潜水艦から農産物につなぐ地の文の華麗なコンボに撃沈しました。
そしてなんと言う無意識かがこな。次回に期待しつつぐっじょぶでした。
317名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:23:16 ID:DDEGlgjI
>>314
なんか後編の題名で誰が帰って来たのか即バレのような
でも実はミスリードを誘ってるような。

なんにせよゆたかの受難は続く訳ですねw
ゆーちゃんガンガレ!超ガンガレ!!
318名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:29:07 ID:ZHUdjnLm
>>314
前回タイトルのバルサミコ酢がつかさ暴走につながるとは。
毎回予想外の展開に思わずうならされます。

あと、軍艦からメロンへのコンボに思わず吹きました。

ゆーちゃんには気の毒ですが、
この後のドタバタも楽しみに待ってます。
319ちり紙:2009/02/24(火) 07:29:19 ID:A7HTQy3v
オタ嫁日記の続きを投下します。
今後続ける場合の為に新設定や新キャラがあります。
一応、一作目の時点で出来てた設定で今回ようやく日の目を見る事に。
ちと量が多いです。
320オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:30:15 ID:A7HTQy3v
 「な、何だよ……いきなりマジな顔してさ……」
  お義父さんが出て行った廊下の方を向いたまま、こうたろうがうろたえる。
 「あーあ、お父さん怒っちゃった。まさか、アレ全部持ってくる気じゃないだろうね……」
  こなたがぼやくと、こうたろうが振り向いて尋ねる。
 「何だよ、アレって!?」
 「あー、その」
  こなたが返答に詰まっていると、ドドドドドドドドと言う音を立てて、大量のダンボール箱を抱えたお義父さんが戻ってきた。
  ドサっ、ドサドサドサドサっ。
  お義父さんは大量のダンボール箱をリビングの床に置くと、再びリビングを出て行く。
 「な、なんだ、この箱の量は……」
  こうたろうが困惑している所へ、再びドドドドドドドドと言う音を立てながらお義父さんが戻ってきた。
  ドサドサドサドサドサっ。
  お義父さんは追加の大量ダンボール箱をリビングの床に置くと、再びリビングを出て行こうとする。
 「ちょっ、お父さん!! ストップストップ!! もう置く所ないよ!! もうこれで十分だって!!」
  慌ててこなたが静止すると、お義父さんが振り返ってダンボールの側へとやってくる。
 「そうだな……。まあ今日の所はこれ位でいいだろう」
  お義父さんはそう言って、8個ほどあるダンボール箱の中身をがさごそと取り出して、テーブルの上に置き始める。

 「な、なんだよ、コレ……」
  こうたろうはダンボールの中にぎっしり詰まった、CDロムとアルバムを見て絶句する。
 「おまえの成長記録だよ」
  お義父さんはそう答えると、アルバムを一冊取り出してこうたろうに手渡す。
 「……俺の?」
  こうたろうは呆けたような声でそう聞き返すと、アルバムを開く。
 「……」
  無言のまま、ページをぱらぱらとめくっていく。
 「……じいちゃん」
 「なんだ?」
 「これ、一冊かけてもまだ、生まれたての頃から首が座る頃までの写真しかないんだけど」
 「3ヶ月目からはこれだな」
  こうたろうから最初のアルバムを受け取って、新しいアルバムを手渡す。
 「……」
  こうたろうは無言のまま、新しいアルバムをめくっていく。
 「こっちは3ヶ月目から6ヶ月目までしか載ってないんだけど……」
 「次はこれだな」
  そう言って、新しいアルバムを手渡そうとするお義父さんをこなたが制止する。
 「お父さん、アルバム一冊で3ヶ月分しか載ってないんだから、その辺にしときなよ」
 「いや、こいつには俺の愛がどれだけの物なのか、一度教えておかないとな」
 「そんな事言ったって、量が多すぎるよ。CDロムに入ってる画像データだけで軽く1000枚以上あるんだからさ」
 「1000枚!?」
 「そうだよ。お父さん、こーちゃんが生まれてから毎日欠かさず写真と動画撮ったりしてたんだから」
 「な!? なんだよそれ。なんでそこまで……」
 「なんで? そんなのかわいい初孫だからに決まってるじゃないか!!」
  お義父さんは両腕を胸の前で組んで、自信満々に答える。
 「こーちゃんは覚えてないかもしれないけどね、お父さん、こーちゃんが小さい頃は私達親以上に子煩悩だったんだから」
  こなたはそう言うとダンボールの中をごそごそと漁って、一冊のアルバムを取り出すとテーブルの上に乗せてページをめくると、その
 場にいる全員がテーブルの上のアルバムを覗き込む。
321オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:30:39 ID:A7HTQy3v

 「……あ、お兄ちゃんがおじいちゃんに食べられてる」
  アルバムを見たそなたがそう呟くと、こうたろうが疑問を口にする。
 「……じいちゃん、これは虐待か?」
 「失礼な!! 俺の愛情表現だ!!」
  写真の中では、4ヶ月のこうたろうがお義父さんに抱っこされていた。
  ただし、普通の抱っこ写真ではない。
  こうたろうの左頬にお義父さんが大口を開けて齧り付いていた。
  頬に齧りつかれたこうたろうは目を細めて口をぽかんと開けていた。こんな顔→(-д-.)で。
 「だってどう見ても噛み付いてるだろ、この写真!!」
 「よく見ろ。こうやって、上唇と下唇を歯の上に引き込んで、歯型が付かないように齧り付いてるだろうが」
 「……なんでこんな事するんだよ」
 「それがお父さんの愛情表現なのさ。かがみんがけんちゃんあやす時によくほっぺにちゅっちゅってよくやってんじゃん。あれと同じ。
 ちっちゃくて、ぷにぷにしてたから、こーちゃんが赤ちゃんの時にはよくそれやってたよ」
  こなたがこうたろうの疑問に答えてやると、こうたろうは黙ってしまう。
 「お父さんたらさぁ、こーちゃんが生まれてから、こーちゃんが大きくなって嫌がるようになるまで、毎日ずっと成長記録を取ってたか
 らね。これ以外にも成長記録が大量にあるはずだよ」
 「……」
 「なあ、こうたろう。じいちゃんにとって、こうたろうもそなたも大切な孫なんだよ。性別なんか関係ないんだ」
  お義父さんは真剣な目でこうたろうをまっすぐ見据えると、真摯に思いの丈をぶつけ出す。

 「かなたが命がけで産んでくれた、大切な一人娘が産んでくれた、大事な孫なんだぞ。どちらか一方だけ、なんて馬鹿な事をするものか」
  そこまで言うと、お義父さんは目を閉じて、何かを思い出すかのように一呼吸置くと、再びこうたろうの目を見据えて語り出す。
 「……かなたが生前に言った言葉がある。例え、子供と引き換えに自分の命を失ったとしても構わない……。子供が元気に産まれてきて
 くれて、健やかに育ってくれれば、いつの日かその子が新しい命を育んで未来へと命が繋がっていくのだからって、な」
  お義父さんのその言葉に、その場にいる全員が黙り込んでしまう。
  しばらくの間沈黙が続き、やがてこうたろうが俯いたままぽつりと呟く。
 「……じいちゃん、ごめん」
  お義父さんは黙ってこうたろうの頭に手を乗せるのだった。
 「わかればいいんだ。ごめんな、コウ」
 「は?」
  にやりと笑い、お義父さんはこうたろうの頭をぐしゃぐしゃと撫で回す。
 「そなたばっかりで、じいちゃんが構ってやらなかったら、そなたに焼きもちを焼いたんだろ?」
 「ちょ、ちょっと待った。なんでそうなるんだよ!!」
  こうたろうが慌てて逃げようとするのを強引に引き寄せる。
 「よしよし、久しぶりにじいちゃんがかわいがってやろうなー」
  そう言ってお義父さんはこうたろうを抱きしめると、頬擦りを開始する。
 「ギャアーっ!! ヒゲが!! ヒゲが刺さってる!! 刺さってる!!」('д`.)
 『くすくす……』
  本気で嫌がるこうたろうと頬擦りをするお義父さんを、そなたとたまちゃんがくすくす笑いながら見ていた。
322オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:31:04 ID:A7HTQy3v
                     ※

 「そっか……。お母さん、そんな事言ってたんだね」
  不意に、こうたろうとお義父さんのやり取りを黙って見守っていたこなたが、しんみりした声でお義父さんに話かける。
 「……ああ」
  頬擦りを止めて、お義父さんが頷くと、その隙にこうたろうはするりとお義父さんの腕の中から逃れる。
 「今の言葉、しっかり覚えとくよ。いつか、こーちゃんとそなた、それと、これから産まれてくるこの子の子供達に伝えるためにね」
  そう言って、自分の腹部を優しく撫でるこなた。
  皆の視線がこなたの腹部に向く。
 「……そういえば、こーちゃんが生まれた時も大変だったよね」
  なんとなくしんみりした空気が流れる中、場の雰囲気が照れくさくなったのか、こなたが話題をすりかえる。
 「ああ、そう言えばお義父さんが大変だったな」
  俺が同意すると、こなたはうんうんと頷く。
 「そうだったか?」
 「そうだよー。覚えてないの?」
 「いや、コウが生まれた時の喜びしか覚えてないな」
 「お父さんだけじゃなくて、○○君も大変だったよね」
 「そうだっけ?」
 「そうだよー」
  こなたの言葉に、こうたろうが産まれた時の事を思い出す。
  あれは13年前の事か……。
323オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:31:38 ID:A7HTQy3v
                     ※

  13年前、こなたの出産が2週間後に控えた頃、奥さんを亡くした経験から、お義父さんはこなたを評判の良い産婦人科に入院させた。
  こなたはギリギリまで自宅にいると言ったが、お義父さんは絶対に駄目だ、もし何かあったらどうするんだと言って譲らず、半ば強引
 に入院させたのだ。
  産婦人科での入院生活が退屈らしく、こなたは会いに行く度にヒマだヒマだとぼやいていたが、俺も心配だったので何度も宥めたのを
 よく覚えている。
  何しろ、携帯ゲームやマンガを持っていっても、こなたはすぐに終わらせてしまうのだから、しょうがない。
  それに自分で孕ませておいてなんだが、こなたの小さい身体で出産に耐えられるのかが心配だったからだ。
  こなたは高校時代と現在は病気とは無縁で健康そのものなのだが、実は大学卒業間近に大きな病を患い、一年近く入院していた事があ
 る。
  その病は無事に完治した物の、こなたのお母さんの事もあり、俺もお義父さんも心配でたまらなかったのだ。

  こなたが入院して、二週間ほど過ぎた頃だったろうか。出産予定日を5日過ぎても子供が産まれてこない。
  いつ病院から連絡があるのか、そればかりが気になって仕事も手に付かない状況が続いていたある日、お義父さんがこなたが産気づい
 た事を電話で連絡してきた。
  俺はすぐに会社を早退して病院に向かった。
  俺が到着すると分娩室の前ではお義父さんが、泣きそうな顔で何度も何度も廊下を行き来していた。
  最初は俺だけでも落ち着こうとした物の、30分も立つといても立ってもいられず、お義父さんと2人で何度も何度も廊下をうろうろ
 していた。
  やがて、1時間程立った頃だろうか。

 『おぎゃあぁぁぁぁぁっ、おぎゃあぁぁぁぁぁぁっ……』
  赤ん坊の元気な泣き声が分娩室から聞こえてきた。
  こなたの処置をするからと言われて、こなたの病室に一足先に戻った俺達は、看護士に抱かれて連れて来られたこうたろうと初めて対
 面した。
  最初は父親である俺に手渡された。
  小さな小さな我が子を、初めて抱いたあの時の感動を俺は生涯忘れないだろう。
  五分程抱いて、お義父さんにこうたろうを渡すと、お義父さんは泣きながら喜んでいた。
  そして子供と3人で待っていると、やがて産後の処置の済んだこなたが看護士に連れられて戻ってきた。
  初めての出産で体力を使い果たしたのか、こなたは弱弱しく俺達に言った。
 『ただいま、お父さん、○○君……』
 『こなた、よくがんばったな』
 『こなた、俺の子を産んでくれてありがとう』
  俺達の言葉にこなたは無言で弱弱しく微笑んで、お義父さんにこう答えた。
 『ごめんね、お父さん……。男の子だったよ』
 『何を言うんだ。大事なこなたが頑張って産んでくれた孫だぞ。性別なんて関係あるものか。俺はこの子を全力で愛するぞ』
 『……よかっ……た』
  お義父さんのその言葉に嬉しそうに微笑んでそう答えると、こなたはそっと目を閉じて、そして……ぴくりとも動かなくなった。
 『こなた?』
 『……』
 『お、おい、こなた』
 『……』
 『うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!! こなたあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! こなたあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
  お義父さんが号泣する。
 『こ、こなた……。嘘だろ……。こんなの……。こなたあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
  あまりの展開に俺も涙を流してこなたの名を叫んだ。
  世界中で一番愛している女性の名前を……。
324オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:32:00 ID:A7HTQy3v
 『……うーん。人の名前を大声で叫ばないでよ……。初めての出産で疲れてんだからさぁ、ちょっと寝かせてよ……』
  突然、不機嫌そうに眠そうな目を吊り上げて、こなたが呟いた。
 『こ、こなたっ!!』
 『こなたが生きてる!!』
 『勝手に殺さないでよ……。赤ちゃん抱っこするのに満足したら、看護士さん呼んどいてね……。私少し寝るから。それと、赤ちゃんの
 名前早く決めといてね……』
  こなたはそれだけ言うと、すうすうと寝息を立て始めた。
 『よ、良かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
  お義父さんと俺の安堵の声が同時に室内に響く。
 『おぎゃあぁぁぁぁ、おぎゃあぁぁぁぁぁっ……』
  寝ていたこうたろうが泣き出す。
 『おお、よしよし……』
  俺達は泣いているこうたろうをあやしながら、喜びの涙を流しあった。
  その後、遅れてやってきた俺の母親と父親に事の経緯を知られ、俺達は呆れられたのだった……。

                     ※

 「私がこーちゃん産んで、疲れて寝ちゃったのを死んだと勘違いして大声で泣き叫ぶんだもん。あの後、入院中の他の妊婦や看護士さん
 に色々聞かれて大変だったんだから」
  こなたが当時の事をぼやくと、こうたろうが口を挟む。
 「じいちゃんも父さんも大げさだな。母さんが死ぬわけないじゃん。殺そうとしたって死なねーよ、絶対」
 「言えてる」
  かがみんが同意すると、こなたはむっとする。
 「失礼な」

 「……ねえねえ、おじいちゃん、これ全部お兄ちゃんの赤ちゃんの頃のなんだよね」
  そなたがお義父さんの服の裾を引きながら、ダンボールを指差して言う。
 「そうだよ」
 「そなた、見たーい」
 「わたしも見たいな……」
  そなたとたまちゃんがせがむと、お義父さんはわかったわかったと言いながら、DVDロムを取り出して、リビングのデッキで再生を
 始めた。
  すやすやと寝息を立てる幼いこうたろうが画面に映し出される。

 「わあ、これがちっちゃい頃のお兄ちゃん?」
 「そうだよ」
 「お兄ちゃん、かわいい……」
  そなたとたまちゃんがかわいいを連発する。
 「こーちゃんはねあんまり手がかからなかったんだよ。寝てる間に洗濯物片付けたりしてる時に起きても泣かなかったし」
 「そうなの?」
 「うん。大抵の子は寝起きはぐずるもんなんだけど、こーちゃんは誰もあやしてないのに何故か、ご機嫌で起きてることが多かったよ」
  確かにそうだった。別室で寝てるこうたろうが泣きながら起き出しても、こうたろうの所に行くとまるで誰かにあやされてたみたいに
 すんすん、と泣き止んでる事が多かった気がする。
  そなたの時はそんな事はまったくなかった。今でも不思議に思う。
325オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:32:26 ID:A7HTQy3v
 「そのかわり、おっぱいへの執着が凄かったんだけどね」
  そう言ってこなたは笑う。
 「確かにそなたが生まれるまで、乳離れできなかったしな。こなたと三人でこうたろうを真ん中にして寝てると、いつの間にかこなたの
  パジャマをめくって、こなたの胸に吸い付いてるか、胸を触りながら顔を押し付けてたな」
 「そうなんだー」
  そなたがこちらに振り返ってそう笑うと、こうたろうがムスっとした顔で俺とこなたを睨む。
 「そなちゃん、そなちゃん」
  1歳半頃のこうたろうがトミカを片手に1人遊びしている映像が、画面に映し出されると、たまちゃんは食い入るように見ながらそな
 たの腕を引く。
 『こーちゃん、おいでおいで』
 「あっママだ」
  そなたの言葉どうり、画面の中では昔のこなたが膝立ちの姿勢でこうたろうに両手を広げて呼びかけている。
  うーん。……今もこの頃とあんまり変わらないなぁ、俺の嫁。横目でこなたを見ながら、俺はそう思う。
 「何?」
 「いや、なんでもない」
  俺はこなたの問いかけにそう答えると視線を画面に移す。

 『まー』
  幼いこうたろうはにこにこと笑いながら、こなたの方にとことこと歩いていき、こなたの胸に飛び込む。
 『こーちゃん、ちゅーして、ちゅー』
  画面の中のこなたがこうたろうを抱っこしながらそう言うと、こうたろうはこなたのほっぺたにちゅっと自分の唇を押し当てる。
 『お兄ちゃん、かわいいーっ』
  そなたとたまちゃんが声をハモらせて言う。
 「……もういいだろ、早く消してくれ」
  こうたろうが不機嫌な声で言うが、誰一人聞く耳なんぞ持っていなかった。
 『こーちゃん、こっちにもおいでー』
 「あっ、たまちゃんのママだ」
  画面の中ではかがみんが、こなたと同じようにしてこうたろうを呼んでいる。
 「懐かしいね。かがみんが遊びに来た時のかな」
 「そういや、そんな事もあったっけ」
  かがみんが懐かしそうに頷く。
 「かがみん当時も良くうちに来てたから、こーちゃんが良く懐いてたよね」
  こなたは画面を見ながら、ダンボールに手を入れてアルバムを取り出そうとする。
 「!? こなた、それは駄目だっ!!」
  お義父さんは突然叫ぶと、こなたが取り出した金箔仕立てのアルバムを奪う。
 「これだけは駄目だ、こなた」
 「あっ……ごめん」
  こなたとお義父さんの様子にかがみんが訝しげな顔をする。
  あれは確か……。

  ひょい。

  こうたろうがお義父さんの手からアルバムをあっさり奪うと、アルバムを無造作に開く。
 「……まさか、おねしょ写真とかじゃないだろうなって……!?」
  こうたろうが固まる。
 「どうしたのって……何コレ!?」
  こうたろうの背後からアルバムを覗き込んでかがみんが固まる。
 「これって……心霊、写真……?」
  かがみんが呆けたような声で呟く。
 「あー、見られちゃったか……」
  こなたが罰が悪そうに後頭部をぼりぼりと書く。
326オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:32:50 ID:A7HTQy3v
  そう。こうたろうが持っているアルバムはお宮参りや七五三、幼稚園の入園など、子供の成長過程で特に記念となるイベントの写真ば
 かりが収めてあるのだが……。
  どういう訳か、こういった大切な記念写真の時だけ、黒い人影のような物が写り込むのだ。
  それも何度撮っても、カメラを変えても、いつもいつも写り込む。
  俺達一家は何かにとりつかれてるんじゃないのか、と俺もこなたもお義父さんも心配になって、本気で霊能力者(本物かどうかは知ら
 ん)をネットで調べて会いに行き、見てもらった事がある。
  結果は、悪い霊じゃないから心配しなくていいと言う答えだった。
  正直、本当に霊が憑いているのかどうかは俺達には判らない。
  俺もこなたもお義父さんも、勿論俺の両親も、誰も霊感とかそういう物は持ち合わせていないのだから。
  だが昔、一度だけ似たような写真を撮った事があると、お義父さんは言っていた。
  こうたろうが生まれてからというもの、こういう写真が撮れる頻度がやたら多くなったとお義父さんとこなたは言っていたが、それで
 別に誰かが大きな病気や怪我をする訳でもなく、身内に不幸があった訳でもないので、気にしない事にするのが俺達の暗黙の了解になっ
 ていた。

 「いや、心霊写真に見えるけど、たまたまそういう風に撮れてるだけなんだ!!」
  お義父さんが慌てて、フォローを入れる。
 「カメラの調子が悪かったり、フィルムが切れたり、写真撮るのを頼んだ人がたまたま上手く取れなかったりで、こういう写真があるだ
 けでな……」
 「そうそう。それでも大切なこーちゃんの思い出だから、大事に取ってあるんだよ。ごめんね、こーちゃん。綺麗に撮れてなくて」
  冷や汗を掻きながらフォローを入れるこなたにこうたろうは曖昧に頷いて返事をする。
 「……あ、ああ。別に気にしてないからいいよ」
 「そう?」
  こなたはこうたろうからアルバムを受け取ると、ダンボールの中に戻す。

 (……なにやってんだよ)

 「こーちゃん、何か言った?」
  何かを呟いたこうたろうにこなたが振り向いて聞き返す。
 「別に」
  ピンポーン……。
  こうたろうがそっけなく答えるのと同時にチャイムの音が鳴り響く。
 「ん? 誰か来たみたいだな」
  こうたろうはそう言うとリビングを出て行った。  
327オタ嫁日記 そのに:2009/02/24(火) 07:35:24 ID:A7HTQy3v

                     ※

 『だあ』
  画面の中では2歳になったばかりのこうたろうが、にゃもーと言う名の尻尾があるだけの丸い猫のクッションを引きずって、こなたに
 乳を寄越せとせがんでいる。
 「……お、懐かしいねー。あの頃はあのクッションを枕代わりにして、おっぱいあげてたんだっけ」
  気分を切り替えようと、こなたが懐かしそうに言う。
 『こーちゃん、もうおっぱいやめよーね』
 『やー』
  こうたろうがこなたの上着の裾を掴んで引っ張る。
 『だってこーちゃんおっぱい噛むんだもん。ママ痛いの嫌だよ』
 『うー』
 『ダーメ』
  そう言ってこなたがその場でうつ伏せになる。
 『まー、まー』
  床に膝立ちになって、こなたの背中を何度も押して体勢を変えようとするこうたろう。
 『ダーメ。おっぱいおしまい』
 『……ふえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんっ!!』
  こうたろうが泣き出して、大声で泣き続ける。
 「……なんか、猿の断乳方法みたいね」
  かがみんがぼそっと呟いた。
 「かがみん、今のどういう意味かな?」
 「いや、前にテレビの動物番組で見たんだけど、子猿に乳離れさせる為に母猿が同じ事をしてたなって」
 「失礼な!!」
 『おいおい、こなた。まだまだ小さいんだからかわいそうじゃないか。まだ乳離れさせなくてもいいんじゃないのか?』
 『もー、しょうがないなぁ……。噛んだら嫌だよ?』
  画面に映っていない、カメラを回しているお義父さんの言葉に渋々頷くと、こなたはこうたろうに母乳を与えるのだった。
  嬉しそうにおっぱいを吸ってるこうたろうが画面に映し出される。
 「よかったね、お兄ちゃん」
 「そうだね」
  そなたとたまちゃんは画面を見ながら微笑ましそうに笑う。
  皆でテレビ画面を見ていると、不意に一階からこうたろうの声が響いた。

 「おーい、ばあちゃんが来たぞー」

                                                           つづく
328オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:36:35 ID:A7HTQy3v
 「久しぶり。元気にしてた?」
  こうたろうと一緒にリビングに入ってきた人物。
  ――それは、俺の母親だった。

 「ああ」
 「あ、おばあちゃーん」
  そなたが嬉しそうに母さんの恰幅のいい腹に抱きつく。
 「あらあら、どうしたの、かわいい格好して」
 「ママがね、作って着せてくれたの」
  母さんに頭を撫でられながら、そなたが嬉しそうに答える。
 「そうかい。そうかい……。相変わらずだねぇ、こなたちゃんは」
  そう言って笑う母さん。
 「いやあ、それほどでも」
 「母さん、褒めてない褒めてない」
  照れくさそうに頭を掻くこなたに、こうたろうがツッコミを入れる。
 「やあ、くじらさん。お久しぶり」
  お義父さんがそう挨拶すると、母さんも挨拶をする。
 「そうじろうさん、お久しぶり」
 「今日は1人で? ふみひこの奴は?」
 「今日も朝早くから仕事なのよ。もうちょっとしたら帰ってくると思うけど」
 「そうか。あいつも忙しい奴だからなぁ」
  ふみひこと言うのは俺の父さんだ。
  昔から忙しい人で、朝早くから夜遅くまで仕事に追われている。
  こなたと付き合い出して、お互いの両親が顔を合わせた時、俺の父さんとお義父さんが実は昔、同級生だったという事実が発覚した。
  以来、たまにお義父さんと父さんは一緒に酒を飲みに行ったりしている。  

 「今日は随分沢山の人がいるのねぇ」
  母さんがそう言ってリビングを見渡すと、かがみんがぺこりと頭を下げて挨拶をする。
 「こんにちは」
 「はい、こんにちは。赤ちゃん今、何ヶ月?」
 「あ、3ヶ月目です」
 「そう。かわいいねぇ。お母さん似かな」
 「でしょでしょ。お義母さん」
  何故かこなたが得意げに言う。
 「この子けんじ君って言うんだけど、本当にかがみんそっくりでしょ。目元とかかがみんにそっくりですごく男前だし」
 「おい!! それ、褒めてるのか!?」
 「褒めてるに決まってんじゃん。それにかわいい、似てるって言われて悪い気はしないっしょ?」
 「あんたに言われると褒められてる気がしないわ……」
 「あんた達は本当に仲がいいねぇ」
  母さんがそう言って笑うと、かがみんは不満そうな顔で言った。
 「えぇぇっ? どこがですか……?」
 「んもぅ。年を取っても相変わらず、かがみんは素直じゃないなぁ」
 「何よ」
 「こんなかがみんも、旦那とふたりっきりだと素直だったりするんだろうなぁ」
  そう言って、うっとりした表情になるこなた。あの顔はまた、勝手な想像をしてるんだろうな。
 「ちょっとこなた!! 勝手に人で変な想像しないでよ!!」
329オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:37:22 ID:A7HTQy3v
 「本当にこなたちゃんは相変わらずだねぇ。昔とちっとも変わらなくて」
 「そうだな。母さんの言うとうり、こなたは変わらないよな」
  俺が同意すると、それまで黙ってやり取りを見ていたこうたろうが口を挟む。
 「息子としてはもう少し、落ち着いて欲しいんだけど」
 「何? こーちゃんはママが気に入らないの?」
  こなたがそう聞き返すと、こうたろうは冷たくあしらう。
 「13歳の息子にママとか言うな。少しはかがみおばさんを見習ってくれ」
 「どういう所をさ」
 「とりあえず、そなとたまきを着せ替え人形にするな」
 「断る」
 「即答かよ!!」
 「こんなにかわいいふたりに、かわいい格好をさせるなと言うのが土台無理な話なのだよ、ワトソン君」
  こなたの言葉に、こうたろうはこめかみを押さえながら言う。
 「父さん。どうしてこんな駄目人間を選んだんだ。理解に苦しむんだが」
 「ひどっ!! かがみん、息子がひどいよ!!」
  こなたがよよよ、とかがみんに泣きつく。
 「知らんわ」
  かがみんは冷たく突き放した。
 「ひどすぎる!! ○○君、こーちゃんもかがみんもひどいと思わない!?」
 「あー、よしよし」
  俺はそう言って泣きついてくるこなたの頭を撫でてやる。
 「なんだかなぁ……」
  呆れたように俺達を見る息子に俺はぴしゃりと言ってやった。
 「息子よ。俺がこなたを選んだから、お前は生まれてきたんだぞ」
 「そりゃそうだけどさ……」
 「それに、普段こんなでも、こなたにはかわいい所もあるんだぞ」
 「……このおばさんのどこに、そんな要素が?」
  ジト目で母親を見る息子に俺は妻のの良い所を説明してやる事にした。

 「そうだな。まず、見た目が若い。どう見ても年齢に釣り合った容姿じゃないだろ。この前高校の同窓会に行った時、当時のクラスメイ
 トだった女子達はほとんどが育児にくたびれたオバサンになってた。化粧でごまかしてたけどやっぱ当時と比べると衰えは隠せない。そ
 の時、俺は思ったね。ああ、俺って勝ち組だよなって。次に中身も変わらない。これ重要。大抵の嫁って母親になると、妻と言うより子
 供のお母さんになってしまい、旦那が蔑ろにされるようになるもんなんだ。会社の同僚とかがよく愚痴ってる。だがこなたは人生楽しん
 でるからな。子供に何もかも人生捧げますって事をしない。だから、今でも俺とこなたは昔と変わらずやっていける。あ、もちろんこう
 たろうとそなたをいいかげんに育ててる訳じゃぁないぞ」
  俺はそこまで言ってから、ひと息入れて続きを口にした。
 「でだ、こなたってこんなちっこいじゃないか。昔に比べると胸だけは大きくなったけど、背は伸びなかった。だが、それがいいんだ。
 ちっこいこなたを背後からだっこしてやるとさ、なんて言うかこう、何とも言えない背徳感みたいなのを感じるんだ。こんなちっこい子
 を……」
  そこまで言った時、俺を3組の冷たい視線が射抜いていた。
  俺の母さんと、かがみんと、こうたろうの……。

 「あ、あほぉっ!!」
  どすっ!!
 「ぐべらっ!!」
  こなたの肘が俺の腹にめり込む。

 「……あなた、最低です」
  こうたろうは、冷たい声で俺にそう言い放った……。
330オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:38:31 ID:A7HTQy3v
                       ※

  その日の夜。
  かがみん達が帰るのと入れ替わりに、我が家に父さんもやってきた。
  明日は休みだから、今日はうちに泊まっていけばいいとこなたが提案し、お義父さんも賛成したのだ。
  こなたと母さんが一緒に作った夕飯を食べた後、俺とお義父さんと父さんは酒を飲んでくつろぐ。
  酒を飲む俺達に構わず、こうたろうはひとり、マイペースに携帯ゲームをしている。

 「それにしても懐かしい写真がいっぱい出てきたわねぇ」
  洗い物を終えた母さんとこなたはそなたと一緒に、こうたろうのアルバムを懐かしそうに見ている。 
 「覚えてる? あんた達ふたりを叱った事があったの」
  母さんがそう言うと、こなたが頭を掻きながら苦笑いをする。
 「あー、そんな事もあったっけ」
 「なになに?」
  そなたが興味津々といった感じで尋ねる。

  ……あれは確か、こうたろうが4歳くらいだったかな。
  母さんがそなたに昔の話をしているのを横目に思い出す。

  当時、こうたろうは魔法少女リリカルなのはのシリーズが大好きだった。
  普通、幼児にはアンパンマンや機関車トーマス、おかあさんといっしょと言った幼児番組を見せるものなんだが、こなたがあんまり好
 きじゃなかった。
  こなた曰く、つまらないそうだ。そりゃあ当然だ。純粋な子供向けなんだから。
  元々放映時間も短いし、幼いこうたろうは録画した物を何度も見たがるから、嫌でも付き合わなきゃいけない。
  それが苦痛だったらしく、こなたは何を思ったか、家にあったアニメのDVDを引っ張り出してきて、こうたろうに見せた。
  ……結果、こうたろうは食いついた。
  こなたも幼い頃、お義父さんが色んなアニメやマンガを見せて育てた。
  そして現在のこなたが出来上がった。
  結局の所、こなたの子はこなたの子だったのだ。

  こうたろうは特になのはシリーズが気に入ったらしく、一期、+A's、StrikerS、The MOVIEと全部見て、何度も何度も見返していた。
  当時のお気に入りの玩具がfigmaフェイト9歳バージョンだったりと、我が子ながら本気で将来が心配になったのを覚えている。
331オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:38:57 ID:A7HTQy3v

  そんなある日の事。
  夏休みにこうたろうだけ俺の実家に泊まりに行った日の夜、母さんが電話をかけてきて激怒した。
  退屈だろうからとDVDをレンタルしに店に連れて行ったら、明らかに幼児が選ばないような作品ばかり選んだ挙句、お気に入りのfig
 maフェイト9歳バージョンを、俺の実家まで持ってきて遊ぶ孫の姿に、本気で将来を心配したようだ。
  子供素体では強度が足りないという事で、関節軸に合金を使ったそれなりに頑丈とはいえ、明らかに幼児向けではないfigmaフェイト9
 歳バージョンを器用に動かしてウルトラ怪獣と戦わせて遊ぶ、幼い息子の姿を見て母さんが激怒したのは当然だった。
 (ちなみに昔こなたが保存用に2個買いした物で、こうたろうがフェイト派だったため、こうたろうにこなたが与えてみたら手放さなく
 なったのだ)
  数日後、帰ってきた息子は、父さんに買ってもらった戦隊ロボで遊んだり、当時放映中だった戦隊物を見るようになっていた。
  朝早く起きて、朝のテレビ放映につき合わされるのが嫌で、こなたが見せてなかったのだが、父さんと母さんがもっと4歳の男の子ら
 しい物をとDVDをレンタルして見せたらしい。
  その後、こうたろうに付き合って見てる内に、俺とこなたとお義父さんが戦隊物にハマってしまったのは言うまでもない。
  その後はこうたろうをダシに、合体ロボの新しい追加メカが出るたびに買ってきたりして。
  こうたろうが戦隊物を卒業するまでの数年間、我が家にある戦隊ロボ玩具は常に最強モードだった。
  そんな俺達を見て、母さんは呆れていたっけ……。

 「今日はおばあちゃん達と一緒に寝るー」
  回想を終えて意識を母さん達の方へ向けると、そなたがそう言って母さんの腕を引いていた。母さんは嬉しそうに笑っている。
 「ばあちゃん、前から思ってたんだけどさ」
  不意に、ゲームをセーブし終えたこうたろうが口を開く。
 「なに? こーちゃん」
 「ばあちゃんもじいちゃんも、どうして父さんを泉の家に婿養子にやる気になったの?」
 「どうしたの。いきなりそんな事聞いたりして」
 「いや、ばあちゃんってさ、昔から割と頻繁に母さんと小さい頃の俺、そなを連れて買い物に行ったりとかしてるじゃん。今だって、そ
 なが一緒に寝るって言ったらすごく嬉しそうだったし……。母さんを嫁に貰ったほうが良かったんじゃないのかなって」
  きょとんとした顔をした母さんは、こうたろうの言葉を聞いて笑いながら言った。

 「確かにこなたちゃんをお嫁に貰ってたら、毎日賑やかだったろうね。こーちゃんもそなちゃんも毎日一緒だしね。でもそうしたら、そ
 うじろうさんがひとりぼっちになっちゃうじゃない。○○がいなくなっても、私にはまだふみひこさんがいるけれど、こなたちゃんをお
 嫁にもらったら、そうじろうさんひとりぼっちになっちゃうでしょ。ひとりはさびしいものね」
 「……ばあちゃん達は優しいね」
  母さんのその言葉を聞き、こうたろうが尊敬した目で母さんの顔を見る。
 「それに、婿養子を認めないって好きあってる者同士を引き裂くような真似をしたくなかったし、もしこなたちゃんと別れたからって○
 ○が新しい相手を他に作れる甲斐性があるとは思えないしねぇ」
  おい。
 「こなたちゃんなら、まだ同い年だし合法だからいいけど、こなたちゃんを逃して、本当に法に触れる相手に手を出して、警察沙汰にな
 るくらいなら、婿養子にあげたほうがまだ……」

 「おい!! 息子を勝手にロリペドの変態にするな!!」
 「なんかえらい言われようだよ……」
  母さんの言葉に憤った俺はツカツカと歩み寄り、鬱になってるこなたを抱き寄せる。
 「ちょっ!?」
 「俺の妻はこなただけだ!! 未来永劫こなたを手放すつもりもなければ、こなた以外を選ぶつもりもない!!」
  俺の宣言に、こなたが赤くなって呟く。
 「ば、ばかぁー。皆の目の前で……」
  相変わらず、ストレートな愛情表現に弱い奴だ。だが、そ れ が い い 。

 「はいはい。わかったわかった」
  母さんはそう言うと、どうでも良さそうに手をひらひらとさせる。
  ……。
  こ、このババア……。

 「わーい。パパとママ、ラブラブー」
  そなたはそう言って喜ぶ。

 「……あほらし。俺、風呂入って寝るわ」
  こうたろうはそう言って、隣にある自分の部屋へ引き上げていった……。
332オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:40:41 ID:A7HTQy3v
                       ※

  ――夢を見た。
  俺が、こなたにプロポーズした時の夢を……。

 『こなた、これからの人生、俺と一緒に歩んでくれないか』
  何度も何度も考えた、何の飾り気もないシンプルなプロポーズ。
  給料3ヶ月分の指輪を差し出して、答を待つ。
 『本当に、私でいいの?』
 『こなたでなきゃ嫌だ』
 『……嬉しいよ』
  いつもふざけあってたふたりがこの時だけは、真剣にお互いの気持ちを通わせていた。
  ……数日後、こなたのお父さんに結婚を許してもらう為、俺達はふたり揃って泉家の前に立っていた。
 『行くか』
 『うん』
  外で待ち合わせをして、ふたりで一緒に泉家の玄関をくぐる。

  ――しかし。

 『お父さん!?』
  家の中に入ってすぐ、こなたと俺は異変に気づいた。
  こなたのお父さんが、廊下に倒れていたのだ。
 『お父さん、お父さん!!』
  顔面蒼白のこなたが泣きそうな顔でお義父さんの体を揺さぶる。
 『う、うう……こな、た? どうした、そんな顔したりして』
 『お父さん、良かった……』
  こなたはお義父さんに抱きついて、嗚咽を漏らす。
 『○○君、ごめんね……』
 『こなた?』
 『やっぱり、駄目だよ。もし私がお嫁に行ったら、お父さんひとりぼっちになっちゃう。そしたらまたこんな事があるかもしれない……』
 『……こなた』
 『ごめんね……』
  こなたの瞳から、涙がこぼれてぽろぽろと床に落ちる。
333オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:41:23 ID:A7HTQy3v
 『……だったら、俺が婿養子になるよ』
 『えっ、でも……』
 『言ったろ。こなたと一緒に生きて行きたいって』
 『○○君……』
  こなたと俺はお互いの顔を見つめあう。

 『なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!! いつの間に、そんな話が出たんだぁぁぁぁぁぁっ!!』
  すると突然、お義父さんが勢い良く立ち上がり絶叫した。
 『ちょ、お父さん、落ち着いて!! 体に障るよ!!』
 『あ、ああ……。すまん。しかし、お前達の付き合いも長いし、ここらでけじめを付けてもいいかもな……。正直、大切な娘をくれてや
 るのは悔しいが、手元に置いておけるならまだマシかもな……』
 『お、お父さん、体大丈夫なの? さっきまでここに倒れてたんだよ?』
 『ん、ああ。別にどこも悪くないから心配しなくていいぞ』
 『でも……』
 『いや、実は昨日買ったエロゲーがすごく面白くてな。ずっとぶっ続けでやってたんだ。流石に俺も年かな。徹夜に耐え切れず、トイレ
 に行って戻る途中で、そのままここで寝てしまったんだ』
 『……』
 『……』
 『ん? どうしたんだ、ふたりとも黙り込んで?』

 『○○君、ふつつか者ですがよろしくお願いします』
 『こちらこそ』
 『私、いいお嫁さんになるね』
 『ああ』

 『お嫁に行く訳だから、○○君のご両親に挨拶しに行かないとね』
 『そうだな』
 『お、おい、ふたりともちょっと待ってくれ』
 『行こうか、こなた』
 『うん』
  俺とこなたはふたり手を繋いで俺の家に向ったのだった……。
334オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:42:11 ID:A7HTQy3v

                       ※

 「……君、○○君ってば」
 「……んあ?」
 「こんな所で寝たらいくらこの時期でも体に悪いよ。部屋に戻って寝ようよ」
  どうやらいつの間にか酔いつぶれて眠ってしまったらしい。
 「……ああ。寝室で寝るか……」
  まだあまり時間が立ってないのか、最後に時間を確認した時から一時間ほどしか経っていなかった。
  辺りを見回すと、母さんとそなたの姿はなく、お義父さんと父さんは掛け布団をかぶせられていびきをかいている。
  流石に大の男三人が寝るにはここは狭い。

 「う、ん……」
  俺はふらふらと立ち上がる。
 「大丈夫?」
  こなたがそう言って、俺の体を支えてくれる。
 「あー、こなたの体、あったかいなぁ……」
 「まだ酔ってる?」
  こなたが冷めた目で尋ねてくる。
 「いや、今日は昔の事を色々思い出したから、ちょっと感傷的になってるのかもな……。さっきも夢で見たし」
 「……色々あったよね」
 「そうだな……。なあ、こなた」
 「何?」
 「今、幸せか?」
  突然の俺の問いにこなたは俯いてしまう。
 「こなた?」
  こなたの態度に不安になってもう一度尋ねようとしたその時。
 「……これが答え」
  こなたが俺の首に両手を回して、俺の顔を下げさせると、爪先立ちになって俺の顔に……。
  俺は目を閉じて待つ。
  すると……。
 「もうっ!!こんなに目が充血してる!! 飲みすぎだよ!!」
 「へ?」
  こなたに強引に両目を開かされた。俺は気の抜けた声で一瞬呆けてしまう。
  こなた、キスしてくれるんじゃなかったのか……。

 「……俺、もう寝るから。ごゆっくり」

  背後から聞こえてきた、心底どうでもよさそうな声に振り向くと、こうたろうがかったるそうな態度で去っていった……。
335オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:42:46 ID:A7HTQy3v
                       ※

 「……やれやれ、いつまでも若い時の気分が抜けない親にも困ったもんだ」
 「仲がいいのはいい事じゃない」
 「時と場所を考えて欲しいもんだ。ところでばあちゃん」
 「なあに、こう君」
 「なんで、俺の写真にばあちゃんが一緒に写ってんの?」
 「だって、こう君の大事な記念写真だから、一緒に写りたかったの」
 「……」
 「もしかして、怒ってる?」
 「別に。まあ解っちゃいたけど、やっぱみんなには、ばあちゃん見えないんだよな」
 「そうね。寂しいけどしょうがないわ」
 「本来なら、ばあちゃんが見える俺のほうがおかしいんだろうな」
 「こう君はおかしくないわよ。ただ生まれつき霊感が強くて、私と魂の波動が近いから、私を認識して触れられるだけで」
 「いや、十分おかしいと思う。普通、死んだ人間と話したり触れたり出来ねえよ」
 「そうね。でも私は嬉しいわ。だって、かわいいこう君と話したり触れ合ったり出来るんだもの。目が見えるようになったこう君が、私
 を見て初めて笑った時の事は今でもよく覚えてるわ」

 「……ばあちゃん、俺が死ぬまで一緒なんだっけ」
 「そうよ」
 「転生する気はなかったの?」
 「ええ。そう君やこなたが幸せに暮らしてるのを見守っていたかったから」
 「それで俺の守護霊になった、か。もし母さんやじいちゃんが死んだら、ばあちゃんみたいに俺だけには見えるのかな」
 「多分ね」

 「……俺は果たして、今後まっとうな人生を歩んでいけるのだろうか……」
 「大丈夫よ。おばあちゃんがずっと一緒だからね」

 (……ずっと一緒か。将来誰かと結婚したら、子作りする所とかもばあちゃんに見られるんだろうか? いずれにせよ、死んだ祖母が守
 護霊になってて、しかも意思疎通が出来るなんて普通じゃないよなぁ……)

 「しかし、あれだ。誰もいない所でしか話せないのは不便だ。一々周りに気を配らないといけないし」
 「そうねぇ。どこでもお話出来ればいいんだけれど」
 「勘弁してよ。ばあちゃんの事知らない人間に見られたら、俺、完全に頭のおかしい奴だよ」
 「こう言ったらなんだけど、こう君は特別な子なんだから、我慢してね」
 「……はあ」
 「そう言えば、前々から思ってたんだけど、こう君ってこなたやそう君が好きなゲームやマンガの主人公みたいよね」
 「はあ?」
 「こなたに似て運動神経抜群で、成績もわりと良い方だし。周りに女の子も沢山いるし。たまきちゃんとか」
 「ばあちゃん、母さんみたいな事言わないでよ。俺は普通に生きていたいんだ」
 「……ごめんね、こう君」
 「いや、別にいいけどさぁ」

                     ※
336オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 07:43:06 ID:A7HTQy3v

 「なあ、こなた」
 「何?」
 「さっきから、こうたろうの部屋から話し声がしないか?」
 「誰かと電話でもしてるんじゃないの?」
 「子機はそこにあるじゃないか。たしかあいつには携帯は持たせてないだろ」
 「うん。本人は携帯嫌いみたいだけど、その内持たせようとは思ってるんだけどね」
 「あいつの部屋からたまに話し声が聞こえる時があるが、一体誰と話してるんだろうな?」
 「小説とかでも書いてるんじゃない? かがみんのファンだし二次創作とかしてても不思議じゃないよ」
 「そうか? 案外、自分の守護霊とかと話してたりして」
 「それ、なんてマンガ?」
 「昔、マガジンSPECIALで連載してた奴で……」
 「○○君も結構オタクだよね」
 「こなたと付き合ってりゃ、変わりもするさ」
 「ふふん、私色に染めてやったぜー」
 「ばーか。さてと、そろそろ部屋に戻って寝るか」
 「そだね。でもその前に……」

 「さっきのつ・づ・き」

  そう言って、こなたは俺の唇に自分の唇を重ねたのだった……。
 
                                                           おわり
337オタ嫁日記 そのさん:2009/02/24(火) 08:01:45 ID:A7HTQy3v
一部オタ嫁日記のネタバレ含みます
>>320からオタ嫁日記です。
これでいったん終了です。

おまけ らき☆すた キッズ設定

泉こうたろう
泉こなたとらき☆すた 陵桜学園 桜藤祭主人公の間に生まれた長男

5月6日生まれ 13歳 両利き 血液型はA型
好きな物はチョココロネと鶏肉とガンダム 嫌いな物はもずく

人並み外れた身体能力と天才的な格闘センスを持つ為、ケンカが滅茶苦茶強い
こなたと主人公の子にしては学校の成績も良い
部活動は美術部だが、母親に似て絵は壊滅的にヘタ
こなたの4大要素(アホ毛、泣きぼくろ、猫口、眠そうな目)の内、泣きぼくろと眠そうな目を引き継ぐ
実はかなたさんが守護霊として憑いており、生まれつき霊感が強い事もあり、かなたさんに触れたり話したり等の意思疎通が出来る
こうたろうの人格形成にはかなたさんのしつけとかがみのこなたへの説教が密接に関係している
かがみの説教のおかげで母親を反面教師としており、かなたさんのしつけもありまじめに勉強するので成績も良い
主人公の血を引いてる為か知らぬ内に複数の女の子達の攻略フラグを立ててしまう
また原作(アニメ)の主人公とゲームの主人公の血を引く為か、異常にトラブルに巻き込まれやすい
元ネタになったキャラは仮面ライダーカブトの天道(妹にだけはダダ甘)
ドラゴンボールで言えば孫御飯、ドラクエで言えばドラクエXの勇者に相当するキャラクター
続きがあれば今後他のらき☆すたキャラの子供達と密接に関わっていく予定
338名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 08:10:04 ID:kwGGOGp8
うぉーリアルタイムGJ!!

相変わらず賑やかな一家に思わずニヨニヨw

にしても長男坊にそんな霊感が備わってたとは。
こりゃまたかなたさんが誰かに憑依したりして。

次回作もwktkしながら待ってますよ。
339名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 09:00:19 ID:DZPY7YId
>>337

GJ!とてもおもしろかったです。続きを期待しています。
次回作はゆーちゃんやみなみちゃんが出てきてほしいなぁ、などとさりげなく希望を言ってみる。
340名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 12:06:14 ID:CU7FU5VQ
>>337
>続きがあれば今後他のらき☆すたキャラの子供達と密接に関わっていく予定
言ってしまいましたねw
これはもう、書かなければいけませんよ。

泉家物が好きなんだな俺と再確認。
グッジョブでした〜!!

341名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 12:40:55 ID:pi7MAN7G
GJ!!


>わざわざ金箔仕立て
>こなた・そうだけが慌てる


誰が写ったかもう気付いてるだなぁ〜w
342名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 23:27:42 ID:cm78ZuFN
>>337
ココで、かなたさんまで出てくるとは予想外でした。

1作目でこうたろう君がそなたちゃんを「婆ちゃんに似ている」と言っていたのは、
こんな深い理由があったのですね。

設定の細かさと、それがストーリーに活かせる文章力に脱帽です。
343名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 23:59:21 ID:f6/y0BZP
>>337
霊感少年であらせられましたか!
本当に愛されてるなあ、こうたろうくん。あの世まで届く家族愛GJ!
344名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 00:51:45 ID:GN9H94N1
こうなると、こうたろうの周囲に、
・こうたろうのモテっぷりに嫉妬するかませ犬キャラと、
・モテモテなのだがこうたろう回りの美少女からは見向きもされないイケメンキャラ
が欲しくなってくる俺wwww
実際は、それ以上の苦労も背負い込んでるのに
それが見えず噛み付いたり嫌がらせしたりwwww
345名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 15:30:48 ID:GwkbYePE
最近エロ有りのSSが少ない…
調べてみたら51スレ以降保管されたSSのうちエロ有りのSSは2割程度しかなかった…orz
346名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 23:19:27 ID:ruSNiLWo
>>345


ばかな事言って壊れて
るほうが、エロい事を
させるよりも萌える
みじめな俺がちょっと
このスレ通りま
すよ
347名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 23:38:45 ID:/KQY2w5u
>>346
つかさ乙
348名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 23:49:01 ID:pfiOb53q
エロナシバカリデホントスマンカッタ。

お父さんいつもエロゲやギャルゲしてるだろ?
しかも、リアルで娘育ててるだろ?
どうもな、仕事までそういうの書く気がしなくてな。
349名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 00:11:33 ID:Yvwnvvw0
>>348
そうじろう乙
350まだry:2009/02/26(木) 01:19:05 ID:GtnjqL2v
エロなしでスンマセン。
ほんとスンマセン。



続き、行きます。
351続 ここにある彼方 その後:2009/02/26(木) 01:20:35 ID:GtnjqL2v
「そういえば、こなちゃんの着てるのってお姉ちゃんのだよね?」
こなたの格好になにか違和感があるなぁ〜と感じていたつかさだったが、
なにかにピンッと来たのか、突然切り出す。
「へ?ああ〜、これ?」
突飛な質問にちょっと虚を突かれながらも、両腕を広げてTシャツのこと?と聞き返す。
「うん…なんか、妙にダボダボだし、肩の所から…その…片方だけだけど
下着も思いっきり見えちゃってるし…それにそのTシャツ見たことあるなぁ〜って」
「これはね〜駅からここまで歩いて来るのに汗ダクになっちゃって、
風邪引くとイケナイからってかがみが貸してくれたんだよ」
と言いつつ、先程カーテンレールに引っ掛けたタンクトップに目線をやって、クイッと顎で指し示す。
汗が乾きつつある黒いタンクトップにはうっすらと白い汗の結晶が浮き出ていた。
「うわぁ〜…塩吹いちゃってるね…」
「おいおい…あんた、駅からここまで歩くだけで、どんだけ汗をかいたんだ?」
「いや〜〜それこそ滝のように。本気で今日はヤバかったよ」
駅からココまでの道中をやや大袈裟に語り出す。
「それで足に来ちゃったのか、うまく力が入らなくてフラフラしちゃってさ。
あ〜〜これが熱中症への入り口なのか〜って思っちゃったよ」
ふと流れてくるラジオから、県内の場所によっては正午時点で40度近くまで上昇しており、
最高気温は40度を超えそうで熱中症にご注意ください、という声が流れてきた。
「体温より高い気温ってのはやっぱやばいね〜40度なんてお風呂と変わらないじゃん」
こなたが感慨深げに窓の外を見る。
「それより、あんた帰りどうするの?アレ着ていくの?」
かがみが塩が吹き出ているタンクトップを見て心配の声を掛けてきた。
「う〜〜ん、そだね。ま、家に帰るまでの短い道中だし、しょうがないよ。
このままTシャツ借りたくても、下着が見えまくるこの状態じゃさすがにマズいだろうし」
観念したかのように語る。
「一応、恥じらいってのはあるんだな」
「そりゃま、最低限のは持ってるつもりだけどね」
「そうだ、お姉ちゃん、Yシャツ系なら襟首が大きくてもなんとかなるんじゃないかなぁ〜」
「「お?」」
ぼーと何かを考えていたつかさがぱっと閃いたのか提案してくる。
「ん〜Yシャツかぁ……そうかもねぇ…」
と、かがみが立ち上がりYシャツを物色しに行く。
「ほれ、これあたりなら行けそうじゃ無い?」
半袖のYシャツをほいっと渡す。
「おぉぉ〜かがみサンキュ。そいでは早速着てみますか」
立ち上がると、なんの躊躇もなく着ていたTシャツを脱ぎ捨て、Yシャツに袖を通す。
「……やはり前言撤回。ちたー恥じらえ」
あきれたようにかがみが言い放つ。
対照的につかさは、なぜか恥ずかしげに赤くなっている。
「いやいや、だから、かがみ達に見られても別に問題ない訳だしさ」
ボタンを止めながら答える。
「いや…そういう問題なのか?」
「まぁまぁ、細かいとこは気にしない気にしない…っと、お?なかなかいいんでないでしょうか?」
半袖のYシャツなのだがこなたが着用すると肘が隠れてしまい、七分袖みたいにはなる。
首周りもスカスカだがそれでも下着が見える事も無く、とりあえずはいけそうである。
「つかさのアイデア、ビンゴ!!ってところですなぁ〜」
つかさに向かってこなたがGJ!っとサムスアップをする。

352続 ここにある彼方 その後:2009/02/26(木) 01:21:16 ID:GtnjqL2v
「ちょっとトイレに行ってくるけど、ついでに何か持ってきて欲しいものある?」
「いや、別にないよ」
「私も特にないかな?」
「んじゃ、ちょっと行ってくるわ」
「あそうだ!かがみ!」
「え?なに?」
「私のかわりにおしっこしといて」
「出来るか!!」
かがみが席を外し、しばしこなたとつかさだけの時間となった。
この前のお盆の時の出来事について宿題写してる時からの続きの雑談となる。
二人が帰った後の事やら、昔のゲームで遊んだ事やらその他もろもろ……

と、ドアがノックされかがみが戻って来る。
部屋に足を踏み入れたかがみに対して開口一番
「あまえんぼかがみん!!」
なにがあったか、ニマニマしっぱなしのこなた。
「はぁ?またエラく唐突だな…………はっ!!」
突然なにを?と怪訝な顔をしたのもつかの間、思い当たる節があるのか、つかさに振り返る。
「あぅっ!!!!」
そんなかがみの視線にビクっと姿勢をただす。
「も、もしかして、このあいだのこと、しゃべったな〜〜!!」
かがみがどんな表情なのかはこなた側からは見て取れないが、つかさが凍りつく。
「つ、つい」
しゅーんと小さくなる。
そんなやり取りをほくほく顔で見届けたこなたが、
「まぁまぁいいじゃないの。お母さんっていいものじゃない
わたしもさんざん甘えさせてもらったし」
「むぅ」
こなたの方に振り向き直しなにかを言おうとしたときに
「そ、そうだよ、お姉ちゃん…それに、おかげでお母さんとお姉ちゃんと一緒に寝れたし」
助け舟を出してもらったつかさだったが、さらにトドメの一撃を加えてしまう。
「…………!!」
再びつかさの方に振り向き、無言でプルプルし出す。
対照的に、つかさはなにかの怯えているかのようにブルブルしだす。
「ほほぉ〜そりはそりは……つかさはともかく、かがみまで……」
背後から近寄り、下から覗き込むようにかがみの顔色をうかがう。
脇の下辺りから顔をのぞかせているこなたをキッとにらみつつ
「くっ!!……な、なによ!!た、たまにはいいじゃないのよ。
あんたとおばさんのやり取り見てたら…いいなぁって…
あの後、家に帰ってから、ちょっと色々あって…」
気恥ずかしいのか目線をこなたからそらして、あさっての方に向ける。
「いいんじゃない?わたしもお母さんと一緒に寝たんだしさ。
そんなに真っ赤になっちゃって、かがみんはかわいいのぅ〜」
「う、うるさいわよ!!」

353続 ここにある彼方 その後:2009/02/26(木) 01:21:41 ID:GtnjqL2v
「おほん!」
その咳払いに三人の視線がそちらにぱっと向けられる。
「ちょっ、お、お母さん!!いつからいたの!!」
「あ!お母さん…」
「あ、お邪魔してますおばさん」
三人が揃って答える。
「いらっしゃい、こなたちゃん。
かがみにつかさ、さっきから居たわよ?気がつかなかったの?ドア開けっ放しでいたから、
ノックはしなかったんだけどね、なんかお母さんの話してるみたいだったし」
「えええええ〜!!!」
かがみが一人、大きなリアクションをする。
「そうそう、こなたちゃん、初めてのお母さんはどうだった?」
真っ赤になって呆然とするかがみを置いといてこなたへと質問がいく。
「え?……へへへへへ、すんごく良かったよ。お母さんっていいね!
かがみももっと素直になればいいのに。
せっかくお母さんが居るんだから、うらやましい限りだよ」
頭の後ろで手を組みニンマリかがみを見つめる。
「そうよ、かがみ。お母さんね、この前はうれしかったわ〜」
みきもかがみを見つめながら優しく微笑む。
「えええ〜!?そ、そうなの?それは本気で言ってるの?お母さん」
ちょっと意外とでも言いたげな返事を返す。
「そうそう、おばさん、うちのお母さんもそんな事言ってたけど、やっぱそういうものなの?」
こなたも便乗して質問をしてみる。
自分に気を使ってくれただけなのか、それとも本心だったのか
何気に気になるといえば気になる。
もしかして、本当は迷惑だったんでは?お父さんと居たかったのでは?
という思いもよぎらないではない。
「ええ、もちろん。母親にとって娘ってのはいくつになってもかわいいものですから。
ここ最近じゃ、いのりもまつりもかがみも全然だもの〜
もうちょっとつかさみたいに甘えてくれてもいいのにって。
特にかがみったら、つかさのお姉さんであろうとする気持ちが強すぎちゃって
昔から全然甘えてくれなかったから、昨日はホントに嬉しかったのよ〜〜」
と笑顔で、かがみを覗き込むように見つめる。
「ちょちょちょちょっ、お母さんってば……」
みきを真っすぐに見ることが出来なくなり、うつむきながら真っ赤に茹で蛸る。
「おーおーおーおーかがみんってば照れちゃってかわいいですなぁ〜」
「えへへへへ、お姉ちゃん良かったね」
「あぁぁぁもぅ……」
穴が合ったら入りたいとはこういう事を言うのか、
とにかくその場から消え去りたくなったかがみであった。
354続 ここにある彼方 その後:2009/02/26(木) 01:22:02 ID:GtnjqL2v
「さてと、宿題も今日分のノルマは写し終えたし、ちょっとうちに移動しますかね?」
主目的を果たしたこなたが満足げな顔で提案をする。
「ノルマってあんた……少しでも自分でやるという気はないのか?」
「まぁまぁ、宿題とかはここへ来る為の口実に過ぎない訳なのだよ」
こなたのニンマリ顔に、はぁ〜と力なくため息をはく。
「……まったく……よう言うわ……」
「とりあえず…お姉ちゃんはこなちゃんちには行かないの?
PCエンジンとかちょっとやってみたかったり…」
宿題を写している合間の会話に出てきていたPCエンジンという名のいにしえのマシン。
つかさでも十分楽しめるゲームもあるよ、という言葉と、
楽しそうだった親子でのプレイの話に興味しんしんで、一人でも行きかねない様子。
「え?あ…う〜ん……そうね…でも今からだと中途半端になりそうだから、明日にしない?」
時計をちらっと見て、動くには遅すぎじゃないのか?と諭す。
「そういえばそうだね…あ、そうそう、今日辺りゆーちゃんが戻ってくる予定なんだけどさ、
せっかくだから、うちでお泊まりしていく?」
同じく時計を見て、む〜、と諦めかけていたこなたが、ぽんっと手を叩くと
この手があったではないかとばかりに切り出す。
「おいおいえらく唐突だな、なぜ、ゆたかちゃんが帰ってくる事と、
お泊まりがリンクしてるのかさっぱり判らないんだが」
なにを言っているのだ、おまえは?と言わんばかりに切り返す。
「PCエンジンは最大5人まで同時プレイ出来るから、人数多い方が面白いんだよ
それに、この前の一件以来どことなーくお父さんが抜け殻臭漂わせててね。
ちょっとしたエネルギーチャージにでもなればってね」
何喰わぬ顔でむふふーんと答える。
最早、こなたの脳内では二人が来る事は決定しているようだ。
そんなこなたの顔と、行こうよ!と顔に書いてあるつかさを見比べ、しばし考えた後に
「お母さん、そういうわけで、今日こなたの家にお泊まりにいってもいいかな?」
やれやれと言った風にみきに切り出す。
そんなかがみも、みきから見れば、行きたい!と顔に書いてあるのが見て取れるのだが
そこは何も言わずに黙っておく事にして、
「あらあら急ね。はいはい、いってらっしゃい。あまり迷惑かけないようにね。
こなたちゃんも、またいつでもいいからいらっしゃいね」
こなたにも声をかける。
「はい、お言葉に甘えまして毎週来させていただきます」
「こらこら……調子に乗るんじゃないっつーの……
さて、そうと決まれば支度しなきゃね。それじゃつかさ、さっさとやりましょうか」
二人が、各々準備をしだす。
「さてと、私はお父さんに連絡でも入れとくとしますかね……
………しまった、携帯を持ってきてなかったんだ…おばさん、電話かりますね」
と言うと、とてててと電話の場所まで走って行く。
「あらあら、うっかりさんなのね…ふふ」
みきがクスクスと微笑む。
「ったく、相変わらず意味のない携帯だな…おい…」
こなたはもういないのだが思わず突っ込みをいれてしまった。
「お姉ちゃん…もうこなちゃんここに居ないのに…」
「いや…ついね…」
しばらくして、とててて、と軽快な足音が近づいてくる。
「お父さんにも連絡いれたし、ちゃっちゃと出発しますか、お二人さん!!」
355続 ここにある彼方 その後:2009/02/26(木) 01:22:21 ID:GtnjqL2v
「ただいまー」
「こんにちわ、おじゃまします」
「…おじゃまします」
三人がそろって玄関口に現れる。
そのまま、こなたの部屋へと荷物を置きに直行する3人。
最後尾のつかさが、途中の階段あたりで
「…あ、おじゃまします」
誰かにあいさつをする。
(?おじさんが上から降りてきたのかしら?)
さして気にも止めずにこなたの部屋へと入ろうとした時に
前方からそうじろうがやってきた。
「おっ、柊さんとこの…良く来た良く来た、ま、ゆっくりしてってくれ」
いつも通りに嬉しそうな笑顔で声をかけてきた。
「あっ、おじさん、おじゃまします…」
とおじぎをしてハタと気づく。
(ん?つーことは、さっきつかさがあいさつしたのはだれだ?)
ばっとつかさの方に振り返る。
「へ?おばさん?」
何事もなかったかのようにかなたとなにやら談笑しているつかさが階段部分に居た。
「へ?お母さんはこの前帰っちゃったよ?」
すでに部屋に入っていたこなたが、何を言うかな?と言いたげにかがみの顔を見るが
当のかがみは鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして、アレアレと階段のほうを指差すのみ。
荷物を置いて、やれやれしょうがないな、と廊下へと顔を出す。
と、つかさとなにやらおしゃべりをしているかなたが目に入ってきた。
「!!!!ちょっっっ!!!!おおおおおかあさん!!!?」
こなたも豆鉄砲を喰らってしまった。
「あははは……やっぱ驚くよな…はははは」
そうじろうがこなたとかがみの後ろまで来て、二人の頭にポンっと手を置く。
「お父さん、コレはいったい?」
斜め上過ぎな展開に理解が追いつかない二人。
「あらららら、やっぱりみんなにも見えた?なんかね、帰りそびれちゃったみたいでね…」
そんな二人にかなたがふわふわ近づきながら話しかける。
「おぉぉぉぅ……そうなんだ……ってか、つかさは何事もなかったかのように
お母さんと話してたけど……いや、なんつーか…すごいね、これも天然のなせる技か?」
かなたに合わせて、ててててとこちらにやってくるつかさに話しかける。
「え?えええっと……こなちゃんのお母さんとはこの前逢ったばかりだったし、
それに、えーーーーと、その、あの…そうだよね、幽霊さんなんだよね…あうあうあう…」
しどろもどろになって上手く答えられなくなった上に
今頃かなたが幽霊である事に気がつきオタオタしはじめる。
「いやいや、そんなに無理に答えなくてもいいってば。
っていうかさ、今になって、なんで慌て始めてるのかな?」
つかさのあわてっぷりにこなたが思わず吹き出す。
「えーと、えーと…そ、そうだよね、慌てる必要もないよね…」
356まだry:2009/02/26(木) 01:23:09 ID:GtnjqL2v
レス数書くの忘れてました…
以上です。
では、また。
357名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 07:21:18 ID:1svrPXEO
おお!GJです!
358さすらいのらき☆すたファン:2009/02/26(木) 18:35:25 ID:1svrPXEO
いつもお世話様になっております。
新作のSS2作品を投下させていただきます。

タイトル:non−reset
カップリング:こなた&かがみ&つかさ&みゆき×やまと(やまと総受け)
属性:エロ有り、桜藤祭ネタバレ注意
http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0177.txt


二つ目やまと受けのSSです。余談ですが、やまとには巫女服が似合うと思うのは私だけでしょうか?
359名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 11:40:51 ID:5WDS7b83
(pq´ω`)/ GJ!
360ペテ・クルルーソウ:2009/02/28(土) 02:36:18 ID:Wqb9Mxq2
差し支えなければ、6分後に投稿します

題名:それぞれのバレンタインデー『side story』その1
登場人物:そうじろう&かなた,こなた,ゆたか
ほのぼの系 非エロ
6〜8レス使用予定

その1とその2の2作品を連続投稿します
※まだバレンタインネタを引っ張ってすみません
エロ無しですみません
361:2009/02/28(土) 02:43:30 ID:Wqb9Mxq2
それぞれバレンタインデー 『side story』その1


―もう、私は……あなたの隣に居る事が出来ない。
話す事も、会える事すら出来ない。
それに……自分の子供にも、触れる事、抱き締める事、会話する事も、何も出来ない
けど、私には些細な事だけど、出来る事があるの……
それは……『見守る事』、『祈る事』
私はあなた達を、遠くからも、近くからも、見守ります
あなた達の幸せを、祈ります

みんなが……いつまでも……笑って……居られます様に……――


『いつでも、いつまでも』


今日は、年に一度のバレンタインデー
街中が色めき、人々は賑やかになっている
好きな相手の為に、お手製や市販で買ったチョコを贈り、そして、この日を機会に告白する者
仲の良い友達に、日頃のお礼を込めてチョコを贈る者
その他にも、会社や企業などの、上司や先輩のご機嫌取りの為にチョコを贈る者と、人それぞれの人間模様が、描けれている
最近では、『本命チョコ』『友チョコ』『義理チョコ』以外にも、男性が好きな女性の為に贈る『逆チョコ』が存在している

この日に、何組のカップルが生まれたのかわからないけど、いつまでも幸せであって欲しいと、私は願う
幸せを願う事は出来るけど、やっぱり私は、大好きなあの人に会いたい
直接会って、真心を形にして贈りたい
私はもう、この世には居ない人間だけど、直接、言葉に愛を込めて伝えたい
でもそれは、我が侭かもしれない
我が侭かもしれないけど、それでも、あなたに……会いたい……

(そう君、私は……)
神様……少しだけ……少しだけ、奇跡を……


泉家宅
そこには自室で、執筆作業を勤しんでいる泉そうじろうの姿があった
「一区切りがついた所だし、少し休憩するかな」
作業机にペンを置き、大きく背伸びをしながら、壁に飾られたカレンダーに目線を移した
「今日は、バレンタインデーだったな」
カレンダーの所まで移動し、まじまじと物思いに見詰める
「そういえば昨日の夜、ゆーちゃん1人で、チョコ作りに励んでたな……
渡す相手は誰だろうか?一生懸命に作っていたし……
それに比べてこなたは、チョコを作らずに、ずっと部屋に籠もっていたな。
こなたは好きな人とか居ないだろうか……恋愛とか特に疎そうだからな」
362:2009/02/28(土) 02:46:11 ID:Wqb9Mxq2
(でも万が一、こなたに好きな人が居て、もし、その人と付き合う事になったら、父親として嬉しいような、寂しいような、なんか複雑だなぁ
(例え、こなたがどんな相手と付き合おうがこなたを信じ、後ろから支えながら応援するのが、父親の使命と責任だからな。
……てもやっぱり、父親の元から離れて行ってしまうのが ……)
「やっぱ、寂しいよなぁ〜」
なんか煮え切らない状況に居るそうじろうだった

すると、そうじろうの背後から、呆れたかのように見詰めている半透明の人影が現れた
(まったく、何を言ってるのかしらね……そう君は)
その声の主は、泉かなた。
昔、病気で亡くなってしまったそうじろうの妻だ
(久しぶりに家に帰えってみたら、まだ子離れが出来てない様ね……先が思いやられるわ)
かなたは所謂、幽霊の姿でこの家に戻れたらしい
(いい加減に子供から離れないと、駄目ですよっ)
幾ら注意するも、そうじろうの耳には届かない
(………)
当然、かなたの姿も見える事も出来ない
(ごめんね、そう君……自分の子供に、何もしてやれないまま先に逝くなんて……
本当に……ごめんね……)
(出来れば、そう君とこなたと一緒に生きて居たかった。
笑って居たかった。この家で過ごして居たかった……)
(だけど、もう、これは叶わぬ願い……。
もう2度、会う事が……出来ない……)
(こなたに、母親が居ない淋しい思いをさせてごめんね……
そう君にも、辛い思いをさせてごめんね……。
本当に、そう君とこなたの傍に居たかった……居たかったのに……ごめんね、ごめんね、本当にごめんな……)
気づけばかなたの瞳から、涙が流れていた
堪えても堪える事が出来ない、大粒の滴がそのまま流れていた
すると……
「なぁ、かなた……」
(えっ……)
突然、かなたは自分の名前を呼ばれた事に驚いている
だが、そうじろうは、かなたの声は聞こえていない
そのまま話を続ける
「あの頃、かなたは本当に幸せだったかな……
自分がまだ、駆け出しの小説家だったから、色々とかなたに迷惑を掛けていたよな
安くてボロいアパートの貧乏な生活に、体の弱いかなたに沢山の負担を掛かせてしまったしな……
あの時自分にもう少し才能があれば、かなたに楽をさせておけば、もう少し元気で居られたのにな……
本当に……ごめんな……かなた……」
363:2009/02/28(土) 02:54:55 ID:Wqb9Mxq2
(違うっ!そう君の所為じゃないっ!そう君は何も悪くないのっ
悪いのは、私の方なの
だから、自分を責めないで……
私が体弱くなければ、病気にならなければ、こんな事にはならなかった)
「かなた……」
(……)
「でも、かなたは、そんな俺の隣にずっと居てくれたな。
オタクで駄目な俺でも、嫌な顔も一つせずに支えてくれたよな……
本当に感謝しているよ……」
(そう、君……)
そうじろうは自室から離れ、一階の居間に有るかなたの仏壇の前まで移動した
後を付いて来たかなたは、再度、そうじろうの背中を見詰める
「かなた、お前に感謝してもしきれないよ……」
線香を刺し、火を点ける
「かなたのお陰で、ここまで頑張れる事が出来た。
かなたがこなたを残してくれたから、俺はこうやって生き続ける事が出来た。
もし、こなたが居なかったら、俺は多分、かなたの跡を追っていた……」
(そう君……)
「だから俺は、亡くなったかなたの為にも、こなたの為にも、生きて、頑張って、幸せにしてみせるっ!
かなたの分まで、絶対に幸せにしてみせるっ!
だから……天国から……俺達を見守ってくれ……かなた……」
(そう君……ありがとう……
私はいつまでも2人を応援するよ……
いつまでも笑って居られる様に、お祈りするよ……
だから、そう君、いつまでも元気で……)「んっ」
(えっ)
「なんか後ろから声が聞こえ……!っ」
そうじろうは後ろを振り向き、驚愕する
「えっ、まさか、かなた、かなたなのか?……」
「えっ、そう君、声が聞こえるの?」
「声が聞こえるだけじゃなくて、姿まで見えるぞ。かなた」
「本当に……見えるの?
声も聞こえるの?」「ああ、体の方は若干半透明だけど、きちんと見えるし、声もちゃんと聞こえるぞ」
「そう君、私に触れる事が出来る?」
そうじろうはかなたの体まで手を伸ばしたが、触れる事が出来ずに、そのまますり抜けた
「どうやら、触れる事は出来ないようだな」
「そっか、少し残念だね」
「まぁ、良いじゃないか。こうやって会える事が出来たんだしな。
贅沢は言えないな」
「そうね。普通ならもう会う事は出来ないからね」
「かなた……」
「なあに、そう君」
「会いたかった……」
「私も……」
「……」
「……」
「あぁっ、もうっ!」
「どうしたの?そう君」
364:2009/02/28(土) 03:02:54 ID:Wqb9Mxq2
「せっかくの再会なのに、抱き締める事が出来ないっ!
こんなに近くに居るのに、触れる事が出来ないなんて、やっぱり歯痒くて嫌だっ!」
「そう君……」
「すまんな、かなた。かなたばっかりに辛い思いをさせて……」
「違うよ、そう君。私こそ辛い思いさせて……ごめんね」
「いや、謝るのは俺の方だ」
「いいえ、謝るのは私の方なのっ!」
「だから、俺が……」
「だから、私が……」
「……」「……」
「ぷっ」「ふふふっ」
「あはははははっ」
「ふふふふふふっ」
「なんか俺達、似た者同士だなっ」
「そうね。確かに似た者同士よねっ」
「いやぁ〜、久し振りに一緒に笑ったな」
「本当に久し振りね」
「本当に懐かしいな。2人で過ごせる時間は」
「本当に懐かしいわね、そう君」
当時を懐かしむ様に、思い返すそうじろうとかなた
「あのね、そう君……」
「何だ、かなた」
「こうやって再会出来たのって、やっぱり、神様のお陰かな?」
「う〜ん、俺にはよく判らんが、多分そうだと思うぞ」
「神様が特別に実現させたのね。後でお礼しなくちゃ」
「なあ、かなた。後どのくらいまで、ここに居れるんだ?」
「判らない、多分、今日だけだと思う……」
「そうか……」
そうじろうは少し残念そうに、かなたを見詰める
「そう君……」
「んっ、なんだ、かなた」
「私はそう君達のお話が聞きたい。最近の出来事とか、何でも良いから……」
「俺達の話か……判ったっ。じゃあ、何から話そうかな……」
そうじろうは今までの出来事を話した
高校に進学したこなたに早速友達が出来た事、従姉妹の成実ゆいの妹、小早川ゆたかが居候して来た事、こなたが大学受験を合格した事などの話が絶え間なく続いた

そして、時間は夕刻
「あっ、もうこんな時間か」
「あら、結構長い時間話してたのね」
「そろそろ、こなたが帰って来る時間かな?」
「そうね……」
「こなたが帰って来たら、きっと、驚くと思うぞ」
「そうね……」
「どうした、かなた」
「えっ……」
「こなたに会えるのに、嬉しく無いのか?」
「いいえ、会えるのは嬉しいけど……こなたは私の事、どう思ってるのかなって」
「かなた……」
「こなたには随分、淋しい思いをさせたから……」
「なあ、かなた」
「はい……」
「もう、そんな事言わないでくれ」
「そう君…」
「こなたはこう見えて、結構強い所があるんだぞ。だから、心配するな」
「……」
365:2009/02/28(土) 03:12:54 ID:Wqb9Mxq2
「こなたはお前に似て、優しいからな。
一度も俺の事責めたり、憎んだりしなかった。自分自身にだって、恨んだりしてなかったぞ
だからな、かなた……何も心配しなくて良い。笑顔でこなたを迎えれば良いんだ。
だから…もう、そんな顔しないでくれ」
「そう君……ありがとう……」
「かなたの分まで、俺が愛情を注いで育てたからな。……けど、少し……育て方を間違えてしまった所が……」
「そうね……。こなたも同じ様に、オタクに染まっちゃって……
前に少し覗きに行った時は、ビックリしたわ」
かなたはジト目で、そうじろうを見詰める
「ウウッ、スミマセンデシタ」
「せめてゆたかちゃんだけは、オタクに染めさせないでね」
「ハイ、キヲツケマス」
少し呆れたかの様に、溜め息をつくかなただった
「それにしてもこなたとゆーちゃん、帰って来るの遅いな」
「そうね、どこか寄り道してるのかしら……」
すると
「「ただいまー」」
玄関が開く音と共に、2人の声が聞こえた
「おっ、ようやく帰って来たか」
「噂をすればなんとやら、ね」
「そうだ、かなた。ちょっと良いか?」
「なあに、そう君」
「台所で隠れてくれないか」
「えっ、なんで?」
「いや、こなたとゆーちゃんを驚かせようと思ってな」
「まったく、そう君たら…判りました。隠れときますね」
「サンキュー、かなた。じゃあ、行ってくる」
そうじろうは玄関の方へ向かった
(そう君って本当に、子供っぽい所があるんだから)
そう思いながらも、台所に移動するかなた

「ただいま、お父さん」
「ただいま、おじさん」
「おう、おかえり。こなたにゆーちゃん。少し遅かったな、何してたんだ?」
「えへへー、内緒」
「私も内緒です」
「え〜、何だよー。教えてくれたって良いじゃないかー、お父さんだけ内緒か〜」
「まぁ、その内話すよ。その内ね」
「う〜む、まあ、良いか」
「あっ、そうだ。お父さんにこれ、あげるね」
鞄から、包装された小さな箱を取り出し、そうじろうに差し出した
「何だ、これは」
「チョコだよ。帰りの途中に買ってきた」
「おっ、俺にかっ?」
「そうだよ、受け取って」
「おじさん、私からも受け取ってくれますか?」
「ゆーちゃんからもっ!」
「はいっ」
「今、私達とっても幸せな気分なんだ。
だからお父さんにも幸せをお裾分け」
「ああ、ありがとうな。2人共」
そうじろうは、2人からチョコを受け取り、大事そうに抱えた
366:2009/02/28(土) 03:21:10 ID:Wqb9Mxq2
「あはは」「えへへ」
「そうだ、こなた。お前にスペシャルゲストが来ているぞ」
「スペシャルゲストぉ?」
「そうだ、ちょっと台所に行ってくれないか?あそこで待たせてるから」
「う〜ん、判ったよ。台所ね」
そう言い、台所に移動した
「おじさん」
「なんだ、ゆーちゃん」
「スペシャルゲストって、誰なんですか?」
「それは見てからのお楽しみだよ」
「?」


「一体誰だろうな、スペシャルゲストって。私の知っている人かな?」
こなたが台所まで辿り着いたその時
「おかえり、こなた」
「………!」
言葉を失った
「おかあ……さん……?」
「久し振りね……こなた……」
「本当に、お母さん、なの?」
「そうよ、こなた。こっちに来て」
まだ放心状態のこなたは、かなたの元に近付いた
「ごめんね、本当は抱き締めたいけど、私は幽霊のままだから、こなたに触れる事が出来ないの……
本当に、ごめんね」
「良いよ、別に。こうやってお母さんに再会出来たから……。……」
「そう君にも同じ事、言われたわ」
「お母さん……」
「どうしたの、こなた」
「私…… 私……」
「我慢しなくても良いわよ」
「〜〜〜〜〜。おかぁさ〜〜〜ん」
こなたは泣きながら、かなたに抱き締めようと飛び出した
「あっ、駄目よっ。すり抜けてしまうから、あぶなっ………えっ……」
触れた
抱きしめた
こなたはかなたに、抱きしめる事が出来た
「嘘……そう君には、触れる事すら出来なかったのに……」
「どうだ、こなた。驚いたか……えっ」
そうじろうは、台所に近づき、その光景を見て驚愕する
「どうしたんですか、おじさ………!!」
後ろから続いて来たゆたかも、こなたとかなたが抱き締め合っている姿を見て、言葉を失う
「嘘っ、俺には触れる事すら出来なかったのに、なんでこなたを抱き締める事が出来たんだ?」
「私にも判らないわ。けど、多分これも……奇跡、だと思う……」
まだかなたの腕の中で泣いているこなたの頭を、優しく撫でる
「奇跡か……。良かったな、こなた」
「こなたお姉ちゃん……おめでとう」
「ぐすっ、えへへ。ゆーちゃんにみっともない姿を見せちゃったね」
「そんな事無いよっ、こなたお姉ちゃん」
「そうよ、こなた。恥ずかしい事では無いわ」
「うん、ありがとう。お母さん」
「はじめまして、ゆたかちゃん」
「あっ、はい。はじめまして、かなたおばさん」
「ゆたかちゃんもこっちにいらっしゃい…」
367:2009/02/28(土) 03:35:26 ID:Wqb9Mxq2
「えっ、良いんですか?」
「良いよっ、ゆーちゃん。こっちにおいで」
「うん、判った。こなたお姉ちゃん……」
ゆたか2人の元に近付き、かなたに寄り添う
「ふふふっ、えいっ」
「わっ」「ひゃっ」
かなたは、2人をいっぺんに抱き締めた
「なんか、可愛い娘が増えたみたいで、お母さんは嬉しいわ」
「「えへへへへ」」
2人は照れくさそうに笑う
「ねぇ、お母さん。いつまでここに居られるの?」
「そうね……多分、今日だけだと思うわ」
「そっか……」
少し残念そうにうなだれる
「でも、まだ時間があるから、目一杯甘えて良いわよ」
「うん、そうだね。そうだよねっ、お母さん」
こなたは嬉しそうに、かなたに引っ付いた
「わ〜い、おかあさ〜ん」
「ウフフ、この子ったら」
「こなたお姉ちゃん、すっごく嬉しそう」
「そうだな」
2人はその光景を微笑ましく見ていた
「そうだっ」
「どうしたの?こなた、突然大声を挙げて」
「今日の晩ご飯は、私が作るねぇ」
「あっ、私も手伝います!」
「じゃあ、私も手伝うね」
「あっ、駄目だよ、お母さん。座って待ってて」
「えっ、でも……」
「良いから良いから、お父さんと話してて」
「そっそう、じゃっ、お言葉に甘えましょうかな」
「うんっ、よし、ゆーちゃん、とびっきり美味しい物を作ろう!」
「はい、こなたお姉ちゃん」
こなたとゆたかはキッチンに向かい、冷蔵庫から食材を取り出し、料理を始めた
「こなたとゆたかちゃん、張り切ってるわね」
「そうだな、かなたが戻って来たのが、よっぽど嬉しいんだな」
そうじろうは、かなたに近付き
「どうやら、俺にも触れる事が出来るみたいだな」
頭を撫でる
「そう君……」
「どうした、かなた」
「久しぶりにそう君に触れられて、凄く嬉しい」
「俺もだよ。かなた」
お互い寄り添うように抱き締め合う
「ようやく抱き締めれたね」
「そうだな」
見つめ合い
「そう君……」「かなた……」
そして、そのままキス……しようとするが
「んふふー♪」
「「!!」」
こなたはニヤニヤしながら、2人を見ている
隣に居るゆたかも、顔を朱くしながら、もじもじと恥ずかしそうに見ている
そうじろうとかなたは『バッ』と離れ
「こっ、こなた、余所見してたら危ないぞ」
「そっ、そうよ。ちゃんとお料理しなくちゃ駄目よ」
「ハーイ」ニヤニヤ「はっ、はい」ドキドキ
「かなた、恥ずかしい所見られちゃったな」
「そう、だね」
368エンディング:2009/02/28(土) 03:41:41 ID:Wqb9Mxq2
「こなたの料理は旨いぞ。最近また上達してきたし、楽しみにした方が良いぞ」
「そうね、楽しみね」
こなたとゆたかが作った料理は、それは豪華な仕上がりだった
4人でテーブルを囲みながら、一家団欒に食事を楽しめた
食事の後に、こなた・かなた・ゆたか3人で一緒に風呂に入り、その後、居間にて再び4人に集まり、会話は弾み、夜遅くまで談笑は続いた
限界が近付いたのかゆたかは先に部屋に戻り、眠りについた

こうして親子だけの会話は深夜まで続き、そうじろうの部屋で3人で『川の字』に眠った



翌朝、そうじろうは先に起き、辺りを見渡したが、こなたの寝ている姿はあってもかなたの姿は無かった
物音をたてずに自室から出て、部屋中を回ったが、どこにも かなたの姿は無かった
「そうか……もう、戻っていったか……」
そうじろうは台所に移動し、冷蔵庫から牛乳を取り出し、グラスに注いでいると
「んっ、これはなんだ?」
テーブルの上に手紙が置いてるのを発見した
「手紙……かなたからか……」
手紙を取り、読み出した
『そう君へ、
久し振りにそう君とこなたに会えて、本当に嬉しかった。
ゆたかちゃんにも会えて、私は最高に幸せな気持ちです
……本当はね、もっと一緒に居たかった
出来ればもう少し、こんな日が続いて欲しいと思ったけど、もうそれは多分出来ない事かも知れない
だから私は、みんなを天国から見守ります
みんながいつまでも、無事に笑って過ごせる様、幸せで居てくれる様、心から祈ります
そして、最後に……私は今もずっと、そう君の事を、心から愛してます
私から『とびっきりの愛』を、あなたに……

かなた』

「ありがとうな……かなた」
手紙を綺麗に畳み、ズボンのポケットにしまい込んだ
――なあ、かなた……昨日は本当にありがとうな……
お前のお陰で、こなまもゆーちゃんも、より一層賑やかになったよ
だからお前も、天国でいつまでも元気で笑って居てくれ
俺も心から、かなたの事を愛してるよ……――

グラスに注いだ牛乳を飲み干し、シンク台の上に置いた

「よしっ、今日も頑張るかっ」

今日からまた、いつもの日常が戻ったが、かなたが居た時の明るい生活は、いつまでも続くのだった

終わり
369ペテ・クルルーソウ:2009/02/28(土) 03:44:15 ID:Wqb9Mxq2
引き続き5分後に投稿します
題名:それぞれのバレンタインデー『side story』その2
登場人物:ななこ&ゆい
非エロ・ほのぼの系
5〜7レス使用予定
370名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 03:48:03 ID:5knMVJ5c
長時間投下するなら避難所とか使ってみてはいかがだろうか
携帯なのは差し引きしてもちょっと投下に時間がかかりすぎだと思う
371ペテ・クルルーソウ:2009/02/28(土) 03:52:35 ID:Wqb9Mxq2
すみません。これを全て投稿したら、次に避難所に投稿します
372:2009/02/28(土) 03:53:13 ID:Wqb9Mxq2
それぞれのバレンタインデー『side story』その2


――今日も、私の好きなあの人は隣に居ない
毎日、仕事で忙しいのは理解している
私の為に、仕事を頑張っているのも理解している
けど、私は……
それでも、傍にいて欲しいんだ……――

『甘い甘い夜』


ここは、成美家宅
「ただいまー」
1人の女性は、仕事から帰宅し、挨拶するが返事がなかった
「って、誰も居ない、か……」
彼女の名前は、成美ゆい
埼玉県警交通安全課に勤務している婦警だ
「折角のバレンタインだけどなぁー」
『はぁ』と溜め息をし、ソファーに座る
「判っていたけどねー。でも、淋しいよー、きよたかさーん」
きよたかとは、ゆいの夫、成美きよたかの事
ゆいときよたかの出会いは学生時代の頃で、きよたかに思いを寄せたるいの気持ちが彼に伝わり、それが切っ掛けで付き合い、結婚まで至ったのだ
2人はまだ新婚だが、夫は会社員で現在単身赴任中で、家に居ない時間が多い
「もー、折角チョコを買ってきたのにー」
ゆいは、包装された小さな箱を持ちながら、ふてくされていた
「もう、このチョコ私が食べようかなー」
包装紙を剥がそうとしたその時
『プルルルルルルッ』
携帯が鳴った
「あっ携帯だ、こんな時間から電話って誰からだろ?もしかしてきよたかさんからかなぁ」
携帯のサブ液晶を覗くと、『黒井ななこ』の名前が表示されていた
「あっ黒井さんからだ、何だろ?」
通話ボタンを押し、電話に出る
『あっ、成美さん今晩は。黒井ですー。』
「黒井さん、今晩はー」
黒井ななこ、彼女は私立陵桜学園の世界史教諭を所属していて、3年B組の担任で泉こなたの先生だ
常に関西弁を使用しているが、実のところ神奈川県出身で、関西の人間ではない
(本人曰わく、その話に触れないで欲しいとの事)
『今、仕事終わりですかー』
「あっはい、仕事が終わって今、家に居ますー」
『そうでっかー、お疲れ様ですー。うちも仕事が終わって家に居るんですー』
「それはお疲れ様です」
『もしかして、家にきよたかさんも居ますか?』
「いいえ、居ないです。家には私1人ですねー」
『さいですか、なら今から飲みに行きまへんか?明日休日なんで』
「あっ、良いですねー。私も明日、仕事休みなんで行きましょう」
『それは良かった。ほな、いつもの居酒屋で集合って事で』
「判りました。支度が終わったら向かいますんで」
373:2009/02/28(土) 03:56:44 ID:Wqb9Mxq2
『判りましたー。ほな、待ってまーす』
プッツーツーツー
ピッ←電話を切る音
「よおしっ、今日は呑むぞー。ついでに黒井さんに愚痴を聞いて貰おうかな。
まぁ、黒井さんも仕事関係とかで、ストレス溜まってる所だと思うから、今日は目一杯呑んで、互いにストレス発散しよーと」
ゆいは、先程の不機嫌が消え、上機嫌に支度をした
風呂に入り終わり、着替えを整え、いざ出ようとした時
「あっ、そうだ。これも持って行こう」
小包みを取り出しバックにしまい、出掛けていった



午後10時半頃
タクシーで黒井が指定した居酒屋に辿り着き、お金を払い降車する
「よしっ、着いた。もう黒井さん居るかな?」
店内を入り周りを確認すると、カウンター席にななこが座っていた
「黒井さーん」
ゆいが呼び掛けると、ななこは振り向き
「おぉ、成美さんっ。こっちに座って呑もうや」
隣に空いた椅子を叩き、ゆいを招いた
「お待たせしてすみませーん」
「うちも今来たとこや、まだ何も頼んでへんで」
指定された椅子に座る
「あっ、そうでなんですか。では、頼みますか」
「せやな。じゃっ、先に生ビールからいきますか」

「判りました。では、早速頼みますね。」
すみませーん、生ビール2つお願いしまーす」
店員「あいよー、喜んでー」
「やっぱ、店員も賑やかですねー。この居酒屋は」
「せやね」
2分後、店員が生ビール2つ持ってきて差し出した
「おぉっ、来たで。はい、成美さん」
一つゆいに渡す
「では、乾杯しますか」
「せやな、では……」
「「かんぱーーい」」
「ゴクゴクゴクッ、ぷっはー、おいちー」
「ゴクゴクゴクッ、ぷはーー。やっぱ生ビールは最高やなー」
「そうですねー。疲れた体に良く染み渡りますねー」
「せやなー、身体が癒えてくるわー」
「そうですねー」


30分後、2人は丁度良い位に酔っていた
「聞いて下さいよー、黒井さーん」
「どうしたんや、成美さん」
「折角今日はバレンタインデーなのに、うちの旦那は仕事で居ないんですよー」
「さ、さいでっか」
「もう、チョコを渡して互いの愛を確かめようかと思ったのに、その相手が居なくちゃ話にならないですよー」
「そうやな」
「こんなんじゃいつか、私の愛も錆び付いちゃうよー。……まあ無いと思うけど……
でも、淋しい物は淋しいんですよー。」
「まぁまぁ」
「うえーん、黒井さーん。私を慰めてー」
ななこに抱き付くゆい
374:2009/02/28(土) 04:00:57 ID:Wqb9Mxq2
「うわっ//////」
何故か急に顔が朱くなるななこ
「私の心は雨模様ですよー」
「よしよし」
ゆいの頭を優しく撫でる
するとそこから、シャンプーの匂いがした
(良い匂いやなー)
「あっ、すみません、黒井さん。急に抱きついちゃって、呑みにくいですよねっ」
『バッ』とななこから離れる
「いや、別にええねんで」
少し名残惜しそうに残念な顔をするななこ
「黒井さんは優しいから、ついつい甘えてしまうんですよねぇ」
「別に甘えてええねんで。成美さん、淋しいんやろ?」
「そうですけど……」
「淋しい時は、いつでもうちが構ったる。だから、遠慮せんでええからな」
「黒井さん……、わーーい、黒井さん大好きー」
再びななこに抱き付いた
「!//////」
また、ななこの顔が朱く染まる
決してお酒の所為で無い
(本気で捉えてしまうやろ……)
実は、ななこは…
ゆいに恋心を抱いていた
(当本人は知らないが)
「あっ、そうだ。何か料理追加しましょうか?」
「んっ、あぁ、せやな。頼んでもええで」
「何にします?」
「う〜ん、成美さんが食べたい物でええで」
「そうですかぁ。じゃっ、これにしますね。すみませーん、注文お願いしまーす」
店員「あいよー、喜んでー」
「テンション高いですねー」
「せやな」


約5分後、3品の料理が届いた
里芋の煮っ転がしと鶏の唐揚げに、きんぴら牛蒡の佃煮だ
「さぁー、来ましたよ。早速食べましょー」
「んっ、取り皿が無いねんなぁ。すみませーん、取り皿くださーい」
店員「あいよー、喜んでー」
「いや、別に、そこはいらへんやろ……」
とりあえず、ツコッンでいられないななこだった

2枚の取り皿を渡され、料理を分ける
「よしっ、食べるか」
唐揚げを1つ摘み、口に運ぶ
「うん、旨い。この居酒屋の料理は、ほんまに旨いなぁ」
「そうですよねぇ〜」
ゆいは、里芋の煮っ転がしを一口サイズに切り分け、箸で摘みななこに差し出す
「こっちも美味しいですよ。はい、あ〜ん」
「!、べっ、別にええねんで、そないな事をせんでも……」
「良いじゃないですか、だから、はい、あ〜ん」
「/////あ〜ん」
観念したのか、口を開いた
里芋の切れ端を口に入れられ、顔を更に真っ朱にしながら食べる
「美味しいですか?」
「うん、美味しいよ。味もしっかり染み込んであるし……」
「そうですね」
そして、気付く
(これって、間接キスやろか……)
375:2009/02/28(土) 04:05:45 ID:Wqb9Mxq2
また一段と真っ朱に染まる
ななこは照れ隠しに、生ビールを呑んだ
「黒井さんってさー」
「んっ?」
「結構可愛い所、有るんですね」
「ぶっはぁ」「わぁ!」
噴いた
ななこは盛大に噴いた
「ちょっ、大丈夫ですか?黒井さんっ」噴き出た液体を、お絞りで拭き取るゆい
「ゴッホゴッホッ。いいっいきなり何言うねんっ、ほんま。びっくりしたで!」
「すみません。なんか『あ〜ん』と食べさせた時に、顔が余計に真っ朱になっていたんで……」
「!(気付いてたんかい……)」
「もしかして、照れてました?」
「いや、照れてへんよ……」
明らかに動揺しているななこ
「そうですか〜、何か怪しいなぁ」
「怪しくなんかないで」
「もうっ、嘘はいかんよ、嘘は。白状したまえっ」
「なんや、これ。取り調べか?」
「君には容疑が掛かっているんだ」
「何の容疑やねん……」
「嘘は余計に罪を重なるだけだ」
「だから何の罪やねん……」
「カツ丼喰うか?」
「ここにはカツ丼なんて、有らへんで」
「……」
「……」
「ねぇ〜、正直に行ってよ〜」
「泣き落としっ!?どないな尋問やねんっ」
「流石にツッコミお上手ですね」
「うちはもう、ツッコミ疲れたわ」
「実のところ、照れてましたよね?」
「別に照れてないで……」
「ふ〜ん、そうですかぁ。……まぁ、良いか」
(良いんかいっ)
心の中でもツッコンでしまうななこ
ゆいは、細かい事は気にしないタイプの人間だった
「あっ、新しい飲み物頼みますね。同じ物で良いですか?」
「あっ、ああ。頼むわ」
「判りました。すみませーん、生ビールおかわりくださーい」
店員「あいよー、喜んでぇー」
「もういい加減慣れましたね」「せやね」

午後11時50分頃
「ういー」
「ほんま大丈夫かいな…、成美さん……」
「まだまだ大丈夫ですよ〜、黒井さ〜ん」
「ほんまかいな……」
「だって、黒井さんと一緒に呑むのが本当に楽しいんですよ〜」
「嬉しい事言うやん」
「私は黒井さんの事が好きなんですよ〜」
(だから、本気にしてしまうやろ)
「きよたかさんの次に好きですよ〜。黒井さ〜ん」
(きよたかさんの次かい……)
少しガッカリしたななこだった
「あ〜、本当に楽しいなぁ〜。黒井さんも楽しいですか?」
「ああ、楽しいで」
「へへー」「……」
(やっぱ、成美さんは可愛いなぁ。いつからやろ、成美さんにこんな気持ちを抱いたんのは……)
376:2009/02/28(土) 04:09:46 ID:Wqb9Mxq2
(確か、前の夏祭りの時に互いに初めて知り合ったよな
初対面なのにうちの事を、『発育の良い子』と言うてたよな〜
あん時はびっくりしたで
ほんで、見回りの割には結構夏祭りを満喫してたし、最初は『おかしな人』だと思ったわ)
(せやけど、改めて親しみやすい人だと知って、それから友達として付き合ったよな
で、互いに遊びながら付き合って居る内に、成美さんのその性格の明るさに段々と惹かれていって、気付けば恋心を抱いて……)
「黒井さーん」
(せやけど、もう結婚していたと聞いた時には、また驚かされて……)
「黒井さーん。聞いてますかー?」
(あん時はほんまショック受けて……)
「く・ろ・い・さ〜んっ!!」「うわぁっ!」
驚いたななこは、椅子からずれ落ちそうになった
「なんなんやっ、驚かせんといてっ」
「もう、こっちの方が『なんなんやっ』ですよっ。幾ら呼んでも返事が無いし。
しかも、なんかブツブツ言ってるし。
一体何を考えてたんですか?悩み事が有るんだったら、相談にのりますよ」
「あっああ、すまんすまん、別に何も無いんや。ほんまやでっ」
「本当に何も無いんですか〜?」
「ほっ、ほんまやって。怒とったら謝るさかいっ、すまんっ、堪忍やっ。ほんますまんっ」
頭を縦に振り、必死に謝り続ける
「もう、別にそんなに怒って無いですよ。」
「ほんまにか?……」
「そうですよ。だからそんなに謝らないで下さい。
私は、黒井さんだからこそ許せるんですよ」
「あっ、ありがとうな……成美さん……」
ゆいの優しさに感動してしまったななこ
(あかん、余計に惚れてまうやろ〜〜)
「さーて、呑み直しますか、黒井さーん」
ななこに引っ付き、顔と顔の距離が、曖昧1cm迄近付いた
(近っ、顔近いでっ、ほんまっ)


そして、午前12時30分過ぎ

「ういー、もう呑めましぇ〜ん」
「ほんま大丈夫か、成美さん。って、うちも少しあかんけどな」
「そろそろ、お開きにしますか〜」
「せやな〜、もう終わりにしますか。すみませーん、会計お願いしまーす」
店員「はい毎度ありがとうごさいまぁしたー。またのお越しをお待ちしてまーーす」
「最後の最後まで、テンション高かったですねー」
「せやな」
割り勘でお金を払い、店内から出る

「うー、結構呑みましたねー」
「せやな〜、でも気持ちええなぁ」
「そうですねー……おっと」
「あぶなっ」
377:2009/02/28(土) 04:13:43 ID:Wqb9Mxq2
倒れそうになったゆいを、寸でのところで抱き留める
「あはっ、ありがとうございます。黒井さん」
「ほんま、気を付けてな」
「は〜い」
(可愛いな、ほんま。そのままお持ち帰りしたろか)
邪な考えが浮かんでしまったななこだった
「じゃっ、タクシー止めますね。へいっタクシー」
ゆいが手を上げると、それに気付いたかタクシーが2人の前で止まった
「じゃあ私、先に帰りますね」
「ああ、今日はありがとな」
「いえいえ、どう致しまして……あっ、そうだっ、忘れるところだった」
「なんや、忘れ物か?」
「実は、黒井さんに渡したい物が有るんですよ」
「うちにか?」
「そうですよね、はいこれ、あげますね」
ゆいは、バッグから包装された小さな箱を、ななこに差し出した
「これは……」
「チョコですよ」
「ちょっ、チョコぉ」
「はい、バレンタインデーなんで。もう日付変わってますが。
本当はきよたかさんに挙げようかと思ったんですが、居なかったんで変わりに貰って下さい」
「あっ、ああ、ありがと……」
「時間が結構経っているから、少し溶けてると思いますが……」
「別に気にせんでもええよ」
「あっ、日頃のお礼とか感謝の印が籠もってますから、その……」
「別に、改めんでもええで。大事に貰っといたる」
少し苦笑いするななこ
「それじゃ、かえりー……んっ」
「どないしたん?」
「携帯のバイブが動いて……あっ、きよたかさんからのメールだっ」
携帯のサブ液晶に『きよたかさん』と表示されていた
「なになに、『今日は家に帰れなくて、すみません。明日は久しぶりに休みを取れたんで、どこか出掛けませんか?』だって!
やったー、きよたかさんも明日休みだー」
「良かったな、成美さん」
「わーい、明日はきよたかさんと2人っきりだー」
ゆいは、ななこの手を掴み、上下にぶんぶん振った
「じゃあ、明日はきよたかさんと楽しんでな」
「やったー、嬉しー」
両手を広げ、くるくると回りだすゆい
「こらこら、危ないねんて」
そして、
「おわっ」「成美さんっ」
バランスを崩し、足を滑らせ倒れそうになったところを、ななこが両手で抱き抱えた
「あぶなー、へへへーまた転んじゃった」
「せやから言うたのに、危ないって。まったく世話の掛かる」
(あっ)
ななこはゆいを抱き抱えたまま気付く
(顔……めっちゃ近いやん……)
後少しで、キス出来る近さだ
378エンディング:2009/02/28(土) 04:17:03 ID:Wqb9Mxq2
「成美さん……」
「んっ、なんや?」
「ありがと……」
『チュッ』
「!!!」
ゆいはそのままの体勢で頬にキスをした
「これも、お礼です」
「〜〜〜〜〜/////」
『ぼふっ』と顔から湯気が出て、完全に真っ朱に染まる
ゆいはななこの腕の中から離れる
「また、会いましょうねー」
口をパクパクさせるななこ
「じゃっ、さようならー」
「おっ、あっ、さようならー」
ゆいからの別れの挨拶に、我に返る
「すみませーん、〇〇迄お願いしまーす」
タク運「あいよー、喜んでー」
「……」
「タクシーの運ちゃんもかい……」
そして、ゆいを乗せたタクシーは出発した
「……」
ななこはタクシーを見送り、キスされた箇所に指で触れる
「ほんまに……余計に惚れて……まうやろ……」
踵を返し、歩き出した


黒井宅

途中からタクシーを拾い、家に着いたななこはソファーに腰掛け、ゆいから貰った小包みを見詰める
「……食べるかぁ」
包装紙を丁寧に剥がし、蓋を開け、中を確認する
そこには、ハート型チョコが入っていて、ホワイトチョコで『I LOVE YOU』の文字が書かれていた
「これはうち宛では、ないんだよなぁ」
チョコを取り出し、一口かじる
「甘……」
チョコ独特の『甘味』と共に、『哀愁』を噛み砕き、飲み込んだ

――私の好きな人は、既に恋人が居て、既に結婚している。
これが、禁断の恋だと理解している
叶えられない恋だとも理解している
けど、私は……
それでも、貴女の事が……好き、なんだ……――

この恋は、決して甘くなく、儚いほど切なく苦い物だった

終わり
379ペテ・クルルーソウ:2009/02/28(土) 04:22:30 ID:Wqb9Mxq2
以上です
このストーリーはこれにて終了です
>>370の方、ご指摘ありがとうございます。
次からは、同じ過ちをおかさない様、気をつけます
他に、感想や指摘等有りましたら、お願い致します
ありがとうございました
380名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 00:28:23 ID:GjrOizGu
>>379
投下速度はさすがにアレだけど、
かなたさん(涙
ええ話しやな〜


泉家がブームだなw
381名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 01:15:07 ID:niJWNRjS
おお、いっぱい来てる。みんなGJ!
しかし投下はあるのに今一つ活気がないね。何でだろ?
382名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 01:18:31 ID:GjrOizGu
レスがもらえるように精進しますわ……


いや、純粋に住民が減ってるだけじゃないかな?
放送終了後から早何年だっけ?
383名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 03:13:55 ID:1H+PquEQ
大体一年半かな
まぁ全盛期に比べると大分スローだがエロパロ板平均から見るとまだ上位ではある
384名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 13:19:03 ID:dcPijlrM
投下数も減ったからね
ROMは結構多いんじゃないかな
385名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 17:25:23 ID:9QTndmJ5
一昨年の夏あたりはほぼ一週間おきに次スレが立っていたな。
386名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 00:59:42 ID:0EJmAU2/
まとめサイトの編集、誤字とか直すだけでも更新履歴に上がるのは何とかならんのだろうか。
チェックボックスのチェックマークいじっても、更新履歴の上の方に来るのはどうもな・・・。
387名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 05:08:03 ID:5D+zInek
○型自分の説明書を読んでみてこのシリーズをらきすたキャラに読ませたら…
ってのを思いついてガイドブックで血液型確認してみたらABってあやのんだけなんだね。
388名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 10:47:20 ID:/BqpcyhK
389名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 16:08:49 ID:tdOBexXs
ここでガチのAB型な自分が通りますよ、と。

あの説明書は面白かったw
『まっすぐな道を見ていると強引に曲がりたくなる』が印象に残ってるw

390名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 18:04:07 ID:PBJyTn49
>>387
どうせなら、みゆきさんが
あの手のものをばっさばっさと切りまくるSS書いてくれ。
391名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 22:28:26 ID:3P4CuPcg
>>390
俺もそれ、何気にキボンしたいな、面白そうだ。
392名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 22:32:15 ID:jTOPD3Sl
かなりの知識が無いと、みゆきさんが活躍するSSを書くのは難しい
393名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:36:42 ID:XVOffEd9
ひかる先生の領分かと。
394名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:45:09 ID:FTvFyKeh
ひなまつり小ネタ

本日の黒井先生の気持ちになってみる。

「何でやろ、人形はすぐ片付けていたのに。」

あれ?こんな時間に宅配便が来た、ちょっと行ってくる。
395名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 18:16:12 ID:dVs9RX9T
>>394
先生……
396さすらいのらき☆すたファン:2009/03/04(水) 22:09:37 ID:BzB51TDq
タイミングが遅れましたが、ひな祭りネタでひとつ。

こなた「ゆーちゃん、ひな祭りの料理ではどうして蛤がでるか知ってる?」
ゆたか「うん。はまぐりは一対の殻はぴったり合うけど他の貝と絶対に合わないことから、女の子が将来よい伴侶に恵まれるようにという思いをこめて、ひな祭りの料理になったんだよね」
こなた「その通り。よく知ってるね」
ゆたか「みなみちゃんから聞いたんだ。みなみちゃんは高良先輩に教わったって言ってた」
こなた「さすがみゆきさん。ところでゆーちゃん。私たちの貝はぴったり合うのかな…」
ゆたか「え?」
こなた「確かめてみない?」
ゆたか「こなたお姉ちゃん、まっ…ひああ」
こなた「ほらほら、ゆーちゃんの貝を見せてごらん♪」
ゆたか「ひゃああああぁぁ」
397さすらいのらき☆すたファン:2009/03/04(水) 22:11:46 ID:BzB51TDq
こういうちょっとしたネタはなにに分類されるのでしょう。
小ネタ?1レスSS?
398名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:08:56 ID:zWPgqy/V
>>396
こういうセリフだけのヤツは小ネタでよろしいのではないかと。
それにしても久しぶりに?エロパロらしいネタだw
399名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:35:38 ID:QqUzpE+Z
へんたいかg「貝あわせときいて」
こなた「アッーーーーーーー!!!」
400名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 03:18:45 ID:UhOC5c7p
こなた「はぁはぁはぁ、ここまで来れば追ってはこれまい……」
401名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 03:25:43 ID:0Nx+2Zvh
かがみ「遅かったじゃない」
こなた「げぇっーーーかがみん!?」
402さすらいのらき☆すたファン:2009/03/05(木) 20:45:50 ID:1Dvt+3dY
小ネタに分類されますか。
小ネタの保管は作者の自由でしょうか?もし決まりがありましたら教えてほしいのですが…
質問ばかりですみませんm(_ _)m
403名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 21:01:09 ID:PmzRtbzY
>>402
コネタ欄は作者の保管というよりwikiの管理人さんの保管だった

元々、作品というかスレ内での面白いやり取りなんかがメインで保管されて高良、
今までは特に作者さん側がどうこうするって事はあんまりなかった
404名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 21:46:43 ID:brsgsohj
>>403

みゆき「説明乙です、え?何で私ですって?呼ばれた気がしましたので」
405名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 21:56:54 ID:nmIIPndC
>>402
他の職人や管理者のみなさんがどういう風にしているか空気を読んで見るのも必要
自分が1レスのネタを保管したいとかならばここではなくまとめwiki相談所に申し出るのが筋と思う
406さすらいのらき☆すたファン:2009/03/05(木) 22:17:51 ID:1Dvt+3dY
>>403>>405
ご教授いただき、ありがとうございますm(_ _)m
407名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 00:17:56 ID:7UaHafVj
まあ、最近は小ネタが保管される事もないからなー。

投下された作品全てが保管されるという訳ではないし、特に気にしなくてもいいんじゃないかな?
実際俺も何本か小ネタを投下してるけど、保管はされてないし自分でもしない。
408名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 00:45:57 ID:mX76Q4VR
小ネタっていっても作者名が今回はわかってるから作者の所に保管されるかと。
埋めネタとかの詠み人知らずな小ネタは保管されたりされなかったりかと。
40954-290:2009/03/06(金) 20:59:59 ID:Rp26yKii
皆さんこんばんは。54-290です。


拙作 此文字Dの3作目を投下させていただきます。

・クルマネタ注意
・今回クルマ分多目かも
・シートベルトを締めて、安全運転を心がけましょう。
作中の走行シーンを公道で真似しないでください。

例によってうpろだ使用です↓


http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0178.txt
410ST205海苔 ◆ST205qYjsE :2009/03/06(金) 21:38:36 ID:ifAUADL/
>>409
乙&GJ。

とりあえずこなたもみwikiさんもJRCかAPRC出るんならまずはB級ライセンス取得しないとな。
(何故Bライかって?Aライだと年に最低1度のレース出場を義務付けられるがBライだとそれがない)
411名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 22:14:22 ID:RtMiFNi0
>>409
GJ。続き待ってたぜ!
コドライバーかがみ案をだした者ですが、ここで意外なる伏兵!
みwikiさんをコドライバーとするとは!
これはかがみのジェラシーファイヤー
つかさのジェラシービネガー炸裂するか!(゚∀゚)

しっかし、こちらが百合なら、あっちは薔薇ですかそうですかwwwww
412名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 22:43:59 ID:MIIatTZQ
22:50くらいによろしいでしょうか。
41342-115:2009/03/06(金) 22:53:20 ID:MIIatTZQ
では。


 「玄関で寝ちゃった3・後編 よい子とまつりは早く寝ろ」


 ・14レス
 ・微エロ(脱がし合い・お触り)
 ・ゆたかvsまつり
414玄関で寝ちゃった3・後編 1/14:2009/03/06(金) 22:54:54 ID:MIIatTZQ
 「んん?」
 半ば乱入という態で入ってきた彼女は、玄関を見渡した。四人のお嬢様と一人のメイドが存在ましまし
たる玄関を。
 ゆたかが見るに年齢は二十歳前後。身長はかがみより少し大きいくらい。明るい茶系の髪に、おそらく
白い部類に入る顔は酒精に赤らんでいる。大きな垂れ気味の目は、動物的好奇心に輝いている。ヨッパラ
イでなければ、さぞ魅力的な事だろう。
 「おかえりなさいませ。あ、あの……」
 天才的なピッキングの才能を有するヨッパライが、帰るべき家を間違えてしまったという顕微鏡サイズ
の可能性を排除するならば、この人が希望の糸の繰り手の一人、柊まつりだろう。だがしかし、全くもっ
てまともではないこの状況下での初対面で、一体何を口にすべきなのだろうか。普段からまともで常識的
な思考によって行動しているゆたかは、口をつぐんで相手の出方を待った。これがいけなかった。
 まつりはゆたかの言葉を待つつもりなどハナからなく、一方的かつ勝手に状況を解釈していた。
 普段からややエキセントリックな思考と行動哲学を持つ彼女であるが、更なる飛躍要素として酒が入っ
ている事、酒の席で王様ゲームを興じ、女王様気分で帰宅した事が上げられる。だからまつりは、目の前
の光景をこう解釈した。


 玄関で寝ている四人→王様への捧げもの(食べていい)
 謎のメイド→王様の奴隷(食べていい)


 「おお、そうかそうか。苦しゅうない」
 「え……?」
 ゆたかとしては大いに困る。初対面の相手にいきなり納得されても……。
 まつりはおかまいなしである。この点は普段と変わらない。彼女はこなたが一人ナース姿なのを見て取
ると、かがみの腕をしっかりと押さえながら布団の中から引っ張り出す。それを見たゆたかが感嘆し、礼
を述べようとしたのも束の間だった。
 「お〜、おいしそう。いっただきまーす♪」
 極めて場違いな事を言って、まつりはこなたの顔に自分の顔を寄せようとする。唇に唇を重ねるため…
…。
 「ダメ〜!」
 メイドの仕事にお嬢様のファーストキスを守るというものが含まれているかどうかは定かではないが、
とっさに体が反応し、ゆたかは二人の間に割って入る。
 あるいは、まつりの狙いは最初からゆたかだったのかもしれない。こなたは意外なほど簡単にまつりの
手を離れ、かがみの上に落ちた。
 「ぐえっ」
 こなたに潰される格好になったかがみはそう言った(言わされた)が、その拍子に剥される格好になっ
ていた布団が元に戻ったので、凍える事はないだろう。戻ってきたこなたを抱えてぬっくぬくすることだ
ろう。
415玄関で寝ちゃった3・後編 2/14:2009/03/06(金) 22:56:05 ID:MIIatTZQ
 一方まつりと揉み合う格好でバランスを崩したゆたかは、ふと気付くとまつりの背景が床面になってい
る事に気付いた。むすーっと睨みつけてくるまつりの顔に差すのは、自分の影……? 膝は硬い床に触れ
ている。どうやらまつりの上に馬乗りになっているようだ。手に触れる柔らかいものは当然……。
 「奴隷(ろれい)ちゃん、ダイタンだねー」
 まつりが小悪魔に豹変する。
 「あっ、ごめんなさい」
 慌てて離れようとするゆたかの手を、まつりが捕らえて離さなかった。ゆたかの小さな手は、それより
は大きなまつりの手と、ゆたかのよりはずっと大きな胸にサンドウィッチにされる。さしものサンドウィ
ッチ伯爵ですら、ギャンブルを放り出して見入りそうな光景である。
 「いいよいいよ。今夜のあたしはちょーっと欲求不満でね」
 「はあ」
 「ちょ〜〜〜〜っと欲求不満なのだよ」
 「……」
 ものすごい欲求不満らしい。とうのも、出会いを期待させるような種類の酒席だったのだが……。
 「男が一人足んなくなったんだよ。急用だか急死だかで」
 「……そうなんですか」
 急死なら友達も合コンしてる場合じゃなかろうに。
 「よりによってあた(ら)しがあぶれちゃってねー」
 「……残念でしたね」
 この人の素材は悪くない。という事は、連れがよほどとんでもない美女で男たちを持っていかれたか、
性格と振る舞いがよほど禍したかである。前者であって欲しい、と願うほどゆたかはロマンティストには
なれなかった。
 「というわけで、食べちゃってくれて一向に構わないよ。その後(そろあろ)あた(ら)しが食べ(れ
)るけど」
 余り物のおかずの処分法を語る程度の投げ槍、捨て鉢、ぶっきらぼうぶりでまつりが言う。
 「私は困ります」
 サンドウィッチの具にされていた右手を引き抜くと、まつりは「あん」と色のついた声を出したが、ゆ
たかは構わず立ち上がる。
 「あーあ、つまんない」
 まつりはぶんむくれで、布団に包まって唇を尖らせる。……布団を返してくれそうにはない。まして、
四人を運ぶのを手伝ってくれそうにもない。
 ど、どうしよう……。
 ゆたかが思案に暮れている間にも、まつりは次の行動に移る。
 「……お腹空いた」
 明らかにゆたかに向かって言ってくる。
 「……はあ」
 「メイド(めいろ)さん、お腹(らか)空いたよぉ」
 「……ええと」
 「なんか作(るく)って」
 「……はい」
 「それとお風呂(ふりょ)沸かして」
 「…………はい」
416玄関で寝ちゃった3・後編 3/14:2009/03/06(金) 22:57:16 ID:MIIatTZQ
 言う事を聞いておいた方がよさそうだ。
 台所に入りかけたゆたかを、まつりが呼び止める。
 「ねえ。うちのお父(ろー)さん、どう(ろー)思う?」
 面識があるという前提がいつの間にかまつりの中に出来ているようだが、実際あるので普通に答える。
 「優しそうな方だと思います」
 「で(れ)もさあ、面白(おもひろ)くないんだよねえ」
 「……面白く??」
 はて? 柊ただおは、何かエンターテイナーとしての副業でも持っているのだろうか?
 「日本(りほん)の亭主(れいしゅ)っていった(ら)らさ、帰って『めし(れし)、風呂、寝(れ)
る』で(れ)しょ」
 ステレオタイプにしてもえらく古いような気がする。
 「何で(れ)うちのお父(りょー)さんは、それ(りぇ)を言わな(ら)いかね(れ)ー」
 「……さあ?」
 「一度見てみた(ら)いんだよねー」
 酔っ払いの戯言にしても、えらい変化球である。
 「そう(ろー)いうわけで、あた(ら)しが代わりにそれやるから。まず、めし〜」
 「……はい」
 呆れ果てながらゆたかは台所に行き、夜食を用意する。ここは定番のお茶漬けである。ご飯はもうなか
ったので、レンジで温めるタイプのを戸棚で見つけそれを使う。それを電子レンジにかけている間に、風
呂を沸かす。その途中でまつりの様子を見てみたが、家の電話で誰かと話しているようだった。
 ゆたかは茶を注いでいる時、ふと京都での客に出すお茶漬けの意味するところが、自分の願望に微妙な
近似値を取っていることに気付いた。京都ではそれはもう帰れという意味を持つそうだが、だがしかし、
帰るも何もここはまつりの家だし、自分が帰ったらこなたたちが何されるか分からないし……。所詮はか
なわぬ夢である。
 お盆に茶碗とレンゲを乗せて、玄関に戻っていくと、まつりはまだ電話で話していたが、お茶漬けを見
るといかにも適当に切り上げて切った。よほど古き……でも良いとは限らない日本の亭主のステレオタイ
プを演じたいという願望があるのだろうか。
 「悪戯してな……したんですね」
 みゆき―つかさ組の布団が半分剥され、みゆきのパジャマのボタンが二つほど外されていた。まつりが
脱がせようとしたらしい。ゆたかは布団をかけなおしてから、お盆を差し出す。
 「いやー、邪魔が入っちゃってね」
 呂律の方は回復していたが、頭はまだまだのようだ。
 「誰からの電話だったんですか?」
 「ん? お母さんから。その前にお父さんからもあったよ」
 ……ま、まさか。ゆたかはこの日最大の嫌な予感を覚えた。
417玄関で寝ちゃった3・後編 4/14:2009/03/06(金) 22:58:23 ID:MIIatTZQ
 「二人とも帰るの遅くなるって。こりゃ、実質的な朝帰り宣言だね」
 ゆたかは、全ての希望の糸が千切れ飛ぶ音を幻聴した。まつりは希望の糸の繰り手どころか、絶望の深
淵で待ち受けるアリジゴクだったのだ。……それ言い過ぎかと一瞬思ったが、
 「まあ夜は長いんだし、女同士楽しくヤろうよ」
 なんて酒気交じりの笑顔で言われたら、その顔がウスバカゲロウの幼虫にも見えてしまう。体液を吸わ
れそうである。
 「ヤろうよ」
 「何で二度言うんですか?」
 「大事なとこだから」
 「大事な事、ですよね?」
 「そうとも言うね。じゃあ、食べさせて」
 まつりは身を乗り出して上目遣いになり、あーんと口を開ける。ウスバカゲロウの幼虫ではなく、鳥の
雛のように。
 しかたなくレンゲでお茶漬けを掬い運ぼうとすると、まつりはゆたかの腰を抱き寄せて、膝に座らせた。
レンゲと茶碗を手にしているため、抗う暇もなかった。


 あむ


 まつりはレンゲの頭ごとお茶漬けを頬張り、そして何故かしゃぶった。


 ちゅぱちゅぱ


 ゆたかはそれをやんわりと引き抜き、次々にお茶漬けを運ぶが、そのたびにまつりはレンゲをしゃぶっ
た。レンゲの造形をスキャンしようとしているかのように舌を這わせ、焦らすようにお茶に漬かったご飯
を嚥下していく。レンゲを持つゆたかの指には、まつりの舌の動きがほぼダイレクトに伝わってくる。そ
の舌がいつ自分の指に吸い付いてくるのではないかと、ゆたかは気が気でない。まつりはそんなゆたかの
表情を観察して、楽しんでいるようであった。上目遣いがナントモハヤ。
 「いやー、可愛かったよ」
 ようやく食べ終えたまつりは、そう言った。旨かったでもご苦労様でもなく、可愛かった、である。食
器を引き上げようとするゆたかを、まつりはまた呼び止めて言う。
 「レンゲの形ってさ……」
 「はあ」
 「便所スリッパに似てない?」
 先端部に限れば確かに似てなくもないが、しかしそうすると、まつりは頭の中で便所スリッパをしゃぶ
っていた事になる。
 「……」
 げんなりとしながら食器を流しに置いて戻ると、まつりは言った。
 「めしの次は風呂だね。着替え持ってきて」
 言うだけ言って自分はさっさと浴室の方に行ってしまった。ゆたかはまつりの部屋を不本意ながら漁り、
バスタオルにパジャマを見つけ、下着も適当なのを見繕ってもって行くと、まつりは何故かまだ脱衣所に
いた。何故かまだ服を着たまま。
418玄関で寝ちゃった3・後編 5/14:2009/03/06(金) 22:59:30 ID:MIIatTZQ
 「あたしにぴったりなのを選んでくれた?」
 ゆたかが差し出した物の内、下着だけ検分する。ぴったりも何も……。
 「ご自分で買ったんじゃないんですか?」
 「おお、よりによってこれかい!」
 まつりは湯上りに自分がつけることになる下着を、顔の高さに掲げる。自分でよりによってと言ってい
れば世話ないのだが、ゆたかもその点は同意してしまった。そのショーツときたら、横と後ろは「面」を
成しておらず「線」であり、つまりは紐であり、前も面積はそれなりにあるものの、二昔前のロックンロ
ーラーがしていたサングラスのように鋭角的な三角形だった。その紐も、横では繋がっていない。いわゆ
る紐パンというやつで、展開したままの形状はえらくヒゲの長いナマズに似ていた。しかもショーツ越し
に、まつりの顔が表情の仔細まで見えてしまう。……それくらい透けていた。
 「こんな透け透けでエロエロなのを穿いてほしいんだ。私に」
 あなたの持ち物じゃないですか。言ったら何されるか分からないから言わないが、ゆたかはそう思った。
 「その意気やよし。じゃあ、脱がして」
 「はい??」
 「脱・が・し・て」
 その場に脱ぐものといったら、まつりの着衣か、ゆたかの着衣くらいしかなかったから、ゆたかの着衣
をゆたかに「脱がして」では日本語的におかしくなってしまう。ヨッパライなら日本語がすっころげてい
ても不思議はないのだが、まつりのとのやり取りは支障なく成立してしまっていた。となるとまつりの言
動は、彼女の地の思考によるところが大きいようである。つまりはまつりの着衣をゆたかが脱がさなけれ
ばならないようだ。……その為に着たまま待っていたのだ。
 「い、嫌です」
 ヘッドドレスが吹っ飛ぶくらい頭振って拒絶の意を表すが、まつりは意に介さない。ゆたかの肩を掴み、
揺すぶって叫ぶ。
 「ぬーーーがーーーしーーーてーーー!!」
 まつり、何故か泣きそうな顔。ゆたかも泣きたくなってきた。女同士だからって……いやむしろ女同士
だからこそ許されない事を要求されているような気がした。まつりが朝まででも叫んでいそうな雰囲気(
というか気迫)だったので、ゆたかは要求に屈さざるをえなかった。
 「じゃ、じゃあ……脱がしますよ」
 ゆたかは、上衣の水色のニットに手をかけて脱がしにかかる。24cmもの身長差があったが、まつりはぬ
ぼーっとゆたかを見ていただけで屈んでくれなかったので、ゆたかは背伸びして四苦八苦の末脱がした。
―と、目の前に白のレースのブラが姿を現す。ゆたかが持ってきたショーツと張り合うかのように、こち
らも透け透け……。
419玄関で寝ちゃった3・後編 6/14:2009/03/06(金) 23:00:21 ID:MIIatTZQ
 「勝負下着だよん」
 まつりはそう言って、二つのカップをつなぐ紐を弦楽器のピチカートのように弾く。出会いを期待させ
るような酒席ならなるほど、そういう下着をつけるのも分からなくはない。でもゆたかにとっては別の問
題があって……。
 「あの……これも?」
 「脱がして♪」
 言われるままにホックを外すと、サイズが微妙に合ってないのか、二つの丘はぷるんと大きく躍動した。
ゆたかは思わず目をそらした。半分はコンプレックスのためであり、半分は外したばかりの下着の痕が痛
々しくも生々しくもあったためである。まつりの得物は大きさ・形とも水準以上の素晴らしさを持ってい
たが、何と言っても肌そのものが綺麗だった。よほどストレスと無縁なのであろう。
 「じゃあ、下も……?」
 「脱がして♪」
 ゆたかは膝を突き、ジーンズのボタンを外してジッパーを下ろす。下の勝負下着に至近距離で対面した
くなかったので、目を瞑ってジーンズを下ろす。そして手探りで下の勝負下着を探し当て……探し当て…
…あれ??
 「……穿いてないんですか??」
 胸に沸き起こった嫌な予感をそのまま口にするゆたか。
 「ん〜、そういうのもアリかなーって」
 「……」
 絶句するゆたかのわきの下に手を入れ、まつりは立ち上がらせる。そして言うのだった。
 「よく出来ました」
 せめて下の方は見ないようにしながら、ゆたかは目を開ける。目の前にはとろけるほど魅惑的な、でも
どこか真心のこもっていないまつりの笑顔があった。
 「ご褒美として、脱がしてあげるね」
 ……え?
 言葉の意味を理解するより早く、ゆたかの視界をエプロンドレスが覆う。メイド服が捲り上げられたの
だ。そして返す刀でショーツに手をかけられ、一気に下ろされる。
 「!!」
 ゆたかは前を隠そうとするのだが、まつりは再び返す刀でワンピースタイプのエプロンドレスをたくし
上げ、ゆたかの申し訳程度の抵抗を粉砕し、ブラだけつけた姿にしてしまった。
 「懐かしいね、それ」
 ゆたかが小学生がつけているようなジュニアタイプのブラをつけているのを見て、まつりが笑う。
 「っっ〜〜〜〜」
 今度は屈辱と怒りがない交ぜになった唸りを上げるゆたかだが、まつりは至って普通にこう言った。
 「ほら、それも脱いで。着たままじゃ、背中流せないでしょ」
 「そういうつもりなら、最初からそうと言ってくれればいいじゃないですか」
420玄関で寝ちゃった3・後編 7/14:2009/03/06(金) 23:01:04 ID:MIIatTZQ
 ゆたかはブラを外し、まつりに手を引かれて浴室の洗い場に踏み込む。まつりは靴下を、ゆたかはヘッ
ドドレスを着けたままだったので、慌てて外して脱衣所に放った。そしてまつりは、かけ湯もせず、湯加
減も確かめずに湯船にダイブ。よい子はマネをしてはいけない。しかしちょうど良かったようで、バスタ
ブの縁に肘を突きお風呂ソング(?)を奏で始める。でも「♪ばばんばばんばんばん」って何の唄だろう?
 「メイドちゃんは入らないの?」
 背中を向けたまま洗い場に突っ立っているゆたかに、まつりが聞く。
 「一回入りましたから……」
 「そうか。それにしても、可愛いお尻だねー」
 「……見ないでください」
 「だったら一緒に入ろうよ〜」
 「嫌です。いえ、けっこうです」
 「のぼせちゃのか〜」
 危険を感じるからとは、念のため言わない。
 アルコールが入った状態での入浴は、危険な行為であるが……。
 「財産目録をまとめる機会があったら、こう書くといいよ。『一 とても可愛いお尻一個』って。あ、
割れてるから二個かな? あははははは」
 まつりに限っては心配無用である。
 やがて体が温まったのか、まつりは洗い場に出て、ボディソープを含ませたタオルを泡立て始める。十
分に泡立ったところでそれをゆたかに渡して背中を洗わせ始めたまだはいいが、何を思ったか省エネだと
か言い出して自分では頭を洗い始めた。肘から先が泡だらけなのは言うに及ばず、まつりの頭からはじけ
た泡が、ゆたかの顔面付近に飛来する。シューティングが得意なかがみなら避けたかもしれないが、ゆた
かは被弾を重ね、顔の周囲が白いもの(泡)だらけになってしまった。
 「……背中、終わりました」
 「うむ、ご苦労。続いて前を頼む」
 「い、嫌です」
 まつりの激昂を恐れながら、ゆたかが拒否する。
 「よいではないか。減るもんじゃないし」
 「神経が磨り減ります!」
 「可愛いお尻がこれ以上磨り減ったら一大事だけどね〜」
 「っ〜〜〜!」
 「……でもまあ、いいか」
 まつりはここで諦めたのか、自分で前を洗い始めた。そして頭とまとめてシャワーで流していく。でも
それは譲歩でも遠慮でも自重でもなく……。
 「いい事思い出したんで、先上がるねー」
 そう言ってさっさと浴室を後にした。
421玄関で寝ちゃった3・後編 8/14:2009/03/06(金) 23:01:55 ID:MIIatTZQ
 ゆたかは自分についた泡を洗い落とし、さらにしばらく待った。それはあのヒゲの長いナマズみたいな
下着を装着しているまつりを目撃したくなかったからであり、自分の着替えを見られたくなかったからで
ある。だがその決断が、後に取り返しのつかない事態を招くことになる。
 まつりの気配さえも遠ざかるまで十分に待ち、ゆたかは三度メイド服を着、今度はヘッドドレスも最初
から着けて脱衣所を出る。
 まつりはどこに行ったのだろうか。自室で寝息を立てている姿を期待しつつ玄関を目指すと、台所にま
つりがいるのを発見した。
 「ああっ!!」
 その姿を見て、ゆたかは愕然とする。まつりは台所のテーブルにつき、バルサミコ酢をラッパ飲みして
いたのだ!
 「そ、それ……」
 「ん〜、ドイツのビールって変わった味がするねぇ」
 「ビールじゃありませんよ!」
 ゆたかは駆け寄って、バルサミコ酢の瓶を引き抜く。
 「バルサミコ酢ですよ、これ」
 「ああ、道理で……」
 まつりはシンク下の収納スペースに頭を突っ込み、最後の一本となっていたビールを取り出し、さらに
栓抜きも携えて玄関の方へ行ってしまった。その頃までには、ゆたかは激しい後悔にさいなまれていた。
バルサミコ酢を飲むのを止めたまではいいが、ビールは渡してはいけなかったのではなかろうか、と。
 依然見張らなければいけなかったので、ゆたかも玄関に移動する。まつりはビールの栓を抜こうとして
いた。グラスが見当たらないが、割れたら危ないのでゆたかは好きなように飲ませることにした。
 「それにしてもさあ……おかしいんだよね」
 まつりは宇宙最大の謎に挑む天文学者のような顔で言った。
 「……はい?」
 「三本買ったはずなのに、一本しか見当たらないんだよ、ね」
 最後の音節でビールの王冠が外れた。いまや砲門が開かれ、ビール瓶は戦闘準備完了である。
 「えと、それなら……」
 ゆたかが失言する。


 「お姉ちゃんたちが飲んでしまいました」


 まつりが激昂する。


 「ぬぁ〜〜にぃぃぃぃ!!」


 ゆたかの肩を掴み揺さぶる。
 「未成年に飲ませちゃダメじゃない!」
 未成年が、酒を、飲んでは、いけない。
 道徳的にも法律的にも、真っ当な発言である。が、まつりは勘違いをしていた。
422玄関で寝ちゃった3・後編 9/14:2009/03/06(金) 23:02:35 ID:MIIatTZQ
 「わ、私が飲ませたんじゃありませんよ!」
 「嘘ばっかり! 給仕はメイドさんの仕事でしょ!」
 酔った人間が正論を吐いたら、鬼に金棒である。
 「……いい度胸してるじゃない。人んちの妹を非行に走らせるなんて」
 キスが出来そうな距離に、まつりの顔が近付く。その顔は言葉とは裏腹に笑っていた。いや、嗤ってい
た。片腕でゆたかを押し倒すように抱え、空いた手が腰周りをまさぐる。
 「こんないけないメイドさんには、お仕置きが必要よね」
 ふるふると、涙目のゆたかが首を振る。今度は脱がされるだけじゃ済まないということを、願って備わ
ったわけでもない本能が悟ってしまった。
 「とりゃ」
 体を引っ張られ、ゆたかはまつりの膝の上に腹這いにさせられる。なおも手は、腰回りをまさぐり、ま
さぐり、まさぐり……一向に脱がそうとしない。
 「お仕置きの定番て言ったら、お尻ペンペンだよね」
 「……」
 何か予想とだいぶ違う、とゆたかは思った。
 「だいじょーぶ、痛くしないから」
 じゃあ何のために叩くのだろう?
 「で、お尻はどこ? ここ? ここ? ここか?」
 なでなで。
 さわさわ。
 もみもみ……。
 ゆたかはまつりの手が探し物に探り当てていることを知っているが、「そこです」と言うのも間が抜け
ているので黙っている。
 だが……。
 「……触りたいだけだったりしません?」
 エプロンドレスの上からでも形状が分かるくらい尻を突き上げているし、これだけ触れば嫌でも分かる
はずである。第一にまつりの手がピンポイントでそこに留まり、なかなか離れようとしない。だからゆた
かは、恐る恐る聞いてみた。
 「うん」
 あっさり認めた。
 「あんまりに可愛いお尻だったんで」
 まだ言ってる。
 「一緒に入ってくれなかった分を取り戻してる」
 根に持つタイプか。
 「ていうか、口答えしていいと思ってんの?」
 言いがかりをつけるタイプでもあるようだ。
 「触るだけにしようと思ったけど、減らず口を叩くからこっちも叩くね」
 「嫌……」
 エプロンドレスのスカート部分がめくり上げられ、ショーツに包まれた尻がむき出しになる。
 「は、穿いてても可愛い……」
 脱衣所では観察できなかったそれは、白と薄ピンクの縞パンで、弄り回されたせいで程よく食い込んで
いる。
 「じゃあ、叩くよ〜」
423玄関で寝ちゃった3・後編 10/14:2009/03/06(金) 23:03:27 ID:MIIatTZQ
 嫌だと言っても止めないだろう。まつりの利き手の左は、お寺の鐘の撞き棒のようにゆたかの尻に叩き
つけられた。

 ベシッ

 「ひゃん!」
 「ん?」

 ベシッ

 「はぁん!」
 「おおっ」

 ベシッ

 「ひゅうん!」
 「あー、可愛い声」
 まつり指はさらに食い込みを強めたショーツに半ば侵入し、右手はキスする前にみたいにゆたかのあご
を持ち上げ、顔に浮かべた嗤いに強制対面させる。
 「気持ちいいの? 感じてる? 叩かれたから? それとも、お尻だから?」
 矢継ぎ早の質問(詰問)に、ゆたかは涙目で首を振る。
 「強情だね」
 ショーツの端に絡めた左手を翻すように動かし、再びその“可愛い”尻を外気に、ひいては自らの視界
に晒させる。気持ちいいなら、感じているなら、叩き続ければその内「もっとぉ」とか「らめぇ」とか言
って善がるだろう。
 そう思って再び、左手をお寺の鐘の撞き棒にしようとした時……。
 「くしゅん!」
 ゆたかはくしゃみをした。
 「くしゅん! くしゅん!」
 続け様にくしゃみをした。
 「寒い……です」
 可愛い声は、叩いたタイミングでたまたま出てしまったくしゃみだったのだ。素っ裸で浴室の洗い場に
突っ立っていたせいである。そしてまつりが撒き散らした泡を洗い落としたせいでもある。もちろんお湯
を使ったのだが、体が濡れたせいで却って体温を奪われてしまったのである。その上寒い玄関で下半身が
むき出し。くしゃみの三つや六つ出るというものである。
 「ごめん……」
 興を削がれたまつりはゆたかを解放した。背中を向けていそいそとショーツを上げ、ばさばさとエプロ
ンドレスを直す様子は眼福ではあったが、その後が気まずかった。ゆたかは初めての夫婦喧嘩をした新妻
のように背中を向け、膨れっ面で「もう知らないッ!」オーラを大放出中だった。
 「わ、悪かったよ」
 まつりは困り果てた新婿のように言って、ゆたかの頭を撫でる。尻を叩いた手で撫でる。
 「お詫びにこれ……」
 ゆたかむくれながら考える。「お詫びにこれ……」。何かするか、何かを差し出す時の台詞である。そ
の場に存在するものといったら、玄関で寝ちゃった四人のお嬢様、自分、まつり、布団、栓抜き、ビール
……。
 「うぐぅ」
 振り向いたゆたかの口に、何かがねじ込まれた。ゆたかはこの時、口に入れられたものが栓抜きだった
らいいのにな、と考えるという稀有な経験をした。そんな儚い願いは、えてして叶うものではなく……。
 「ん……んん……んふぅ」
424玄関で寝ちゃった3・後編 11/14:2009/03/06(金) 23:04:25 ID:MIIatTZQ
 瓶を握るまつりの指が図った様にゆたかの鼻を塞いだ為、黒い瓶から注がれるアルコール物質は、存外
すんなりとゆたかの喉を通過していってしまった。
 「暖まるでしょ?」
 首都・フィラデルフィアを奪われ、ジャーマンタウンでの反撃に失敗し、トレントンでの勝利で首の皮
一枚つながりながらフォージュ渓谷(バリー・フォージュ)で越冬する事になったジョージ・ワシントン
と愉快な仲間たちは、防寒具がないので大陸会議に「体を温めるために酒を送ってくれ」と要求したとい
うが、その首魁と同じ名を持つ原子力空母が横洲賀に来たからといって、まつりがその故事に倣ったかど
うかは定かではない。
 定かなのは、まつりが植民地から見た本国並みに理不尽だという事だ。未成年の飲酒を理由にゆたかを
狼藉し、そのゆたかにビールを飲ませたのだから。ひょっとしたら、ゆたかが未成年に見えていないのだ
ろうか。それもそれで、全くもって理不尽である。理不尽な酔い方である。
 「ささ、残りも」
 まだ半分くらい残っているビールを、なおも差し出す。心底済まなそうな顔で。
 「うぅ……」
 ゆたかはぼんやりした頭で、自分がかつてない危機に直面している事を認識する。
 自分より年上で、体も頑健で、自分よりはアルコールに対する耐性がありそうな四人のお嬢様を短時間
で撃沈したビールである。自分がまだ倒れてない事すら不思議であるところ、残りのビールを飲んだりし
たら、死んでしまうかもしれない。といって飲まなかったりしたら、まつりが「あたしの酒が飲めねえっ
てのか!?」なんて怒り出すかもしれない。
 それよりも眠かった。アルコールの摂取と睡魔に起因する、体が重金属になったかのような倦怠感と、
血液がヘリウムガスになったかのような浮遊感を同時に感じるのは、不快というよりない。だが、今眠っ
たら……まつりより先に眠ったら、おそらくは身の破滅である(性的な意味で)。
 最終的に眠ってしまうのはやむを得ないにしても、まつりを先に眠らせなければならない。そのために
はどうすればいいのか? 我慢比べ? いやダメだ。それではこの状況を……ビールを乗り越えられない。
 ……まつりは、ゆたかをかわいいと言っていた(お尻がだけど)。そこに突破口があるのかもしれない。
 ゆたかは瞬間的に作戦を立案し、実行に移した。
 「キス……させてください」
 媚を売るとはこういう感じなのだろうか、という表情を想像し即実行した。上目遣い、潤んだ瞳(アル
コールのおかげでこれは意識せずとも出来た)、怯える小動物の仕種。
425玄関で寝ちゃった3・後編 12/14:2009/03/06(金) 23:05:16 ID:MIIatTZQ
 「……?」
 まつりが怪訝そうな顔になる。酔っ払いの戯言と思われたのなら、心外極まりないところだ。
 「キス、させてもらえませんか?」
 理由を尋ねられたら、急に人肌恋しくなったのだと言う旨を伝えようと思ったが、まつりが問うたのは
別の事だった。
 「お尻に?」
 「……できれば唇に」
 できれば、は余計である。双方とも、酔った頭ではそこまで気が回らない。
 「い、いいよ」
 まつりはモジモジと答えた。それを受け、ゆたかは体を寄せる。
 「じゃあ、ぎゅーってしてください」
 「こう?」
 「……もっと強く」
 ゆたかの背中に腕を回したが、ビール瓶を握ったままでは不自由なので、まつりはそれを離した。ゆた
かはまつりの動作だけでその位置を推定し、頭に叩き込む。
 ゆたかの片手がまつりの髪を、もう片方が頬を撫でた後唇をなぞる。後者はバルサミコ酢の味がするこ
と請け合いである。自分を包む全てがやわらかくて、暖かくて、ゆたかもヘンな気分になりかけているの
を自覚した。
 「いいですか?」
 唇から指を離し、その行方が目に入らないよう顔を近づけると、まつりは小さく頷いた。
 「いいですか―」
 もう一度聞くと、まつりは目を閉じてそれを待った。だからゆたかは、ビール瓶を掴んでこう付け加え
た。
 「間接キスでも?」
 「関節? 股関せ―うぐぅ」
 まつりの唇にビール瓶を嵌め込んでやった。
 「飲んでください」
 まつりは抵抗しようとしたが、そう言ってやると喉を律動させ、残りのビールを受け入れ始めた。
 まつりを下にして床に倒れ、二人は折り重なる。だがゆたかは、ビール瓶を放さない。まつりはゆたか
を離さない。そのまま姦淫……いや、完飲。
 「どうでした? 私の間接キスのお味は?」
 さすがに冷笑的に過ぎる質問だと自覚しつつ、ゆたかは聞いた。
 「う〜ん……。ビールの味がするねえ……」
 直接だったとしても、ビールの味はしたかもしれない。
 いまやまつりは寝息を立て、この痴態の終末を奏でている。それでも離してくれなかったためゆたかは
脱出を諦め、そのまま寝る事にした。最後の力を振り絞り足で布団を引き寄せ、拘束された手も使って広
げ、二人の上にかける。
 かがみ―こなた組、みゆき―つかさ組も相変わらず眠いの中。その両組の間に、新たにまつり―ゆたか
組が誕生した。
 連装三基となり、まつりとゆたかも玄関で寝ちゃったのである。
426玄関で寝ちゃった3・後編 13/14:2009/03/06(金) 23:06:05 ID:MIIatTZQ
 翌朝。
 一番最初に目を覚ましたのはゆたかである。それはメイドの義務感からだったかもしれないし、まつり
より先に起きないと身の破滅(性的な意味で)だという危機感からだったかもしれない。
 いつの間にか拘束が解かれていたので布団から抜け出すと、ゆたかは隣の布団で寝苦しそうにしていた
こなたを起こし、こなたがかがみを起こし、かがみはつかさに声をかけて起こす。その過程でまつりとみ
ゆきも目を覚ましたようだ。
 ゆたかはここでもう一波乱あるだろうと予感していたのだが、それは杞憂に終わった。彼女以外の5人
は、昨日の事を都合良く忘れていたのである。


 こなた→勉強中に寝ちゃったか……。つかさにビールを飲まされた気がするけど、あれは夢だよネ……。
 かがみ→こなたとつかさに押し倒される夢とか見ちゃった……。願望だったりするのかな。
 つかさ→バルサミコ酢ぅ〜〜。
 みゆき→つかささんを寝室に運んで差し上げようとしていて……転倒して気を失ったといったところで
しょうか。階段を上っている途中ではなかったというのが、不幸中の幸いでしょうか。
 まつり→無事に何事もなく(!)帰れてた! しかもお風呂にも入ったみたい。ああ、あたしって天才!?


 「はは……」
 「あはは……」
 「ははははは……」
 若干の気まずさというよりは、玄関で寝てしまった事への気恥ずかしさを残しつつ、柊家の玄関は笑顔
に包まれた。
 が、それも長続きはしない。
 最初に“それ”に気付いたのはみゆきである。6人の中で一番身長が高く、したがって一番脚が長い。
だから気付いたのである。


 布団の中に何かいる


 なるほど。言われてみれば、確かに布団が不自然に膨らんでいる。何か細長いものが6人の頭があるの
とは反対側で、並んだ三枚の布団の横の辺に平行になって横たわっているようだ。
 目線を交わし呼吸を合わせ、六人は布団をめくった。
 そこでは、柊ただおが寝ていた。
 「「お父さん!?」」
 まつりとかがみが詰め寄る。
 「「何してんの!?」」
 「あ、うん……」
 半身を起こして、二人の娘を見上げてぽけらと言う。
 「明け方に帰った……と思うんだけどね。みんなが気持ち良さそうに寝てたから、ご相伴預からせても
らっちゃった……んじゃないかな?」
427玄関で寝ちゃった3・後編 14/14:2009/03/06(金) 23:07:03 ID:MIIatTZQ
 「お父さん酔ってる? まだ酔ってる?」
 「うーん、どうだろうねえ」
 「どうだろうねじゃないわよ!」
 がーがー騒ぎ立てるまつりとかがみに、
 「お父さん、お帰りなさーい」
 遅ればせながらそう言うつかさ。
 こなた、みゆき、ゆたかは顔を見合わせる。柊姉妹にとっては父親だが、三人から見れば四人もの娘を
儲けた男性である。そんな人と同じ布団で寝ていたというのは……すごいプレッシャーである。
 「さて、もう一寝入りしようなか」
 そう言って立ち上がろうとしたただおは、やはり酔いが残っていたのかもしれない。よろめいて、とっ
さに支えようとしたみゆきを巻き込んで押し倒してしまった。
 「フラグ立った!?」
 こなたが目を輝かせ、
 「「あ……」」
 つかさとゆたかが驚きの表情を浮かべ、
 「「やっぱ酔ってるじゃない!」」
 まつりとかがみが目を三角にする。
 「大丈夫ですか?」
 押し倒されたみゆきが心配する。ちなみにパジャマの胸元は肌蹴たまま。
 「悪いね……」
 ただおはそう答える。そして何故かその必要がないのに見詰め合う二人。みゆきは動けないのであり、
ただおどうすれば安全に立ち上がれるか体に相談していたのである。
 写真家か画家か、あるいは彫刻家でも良い。この瞬間を切り取ったら、さぞかし愉快な作品が生まれた
事だろう。だがそこに現れたのは、芸術家ではなく鑑賞者だった。
 「17歳の頃のようにはいかないものね……」
 すぐ外でそんな声がしたかと思うと、玄関ドアが開く。柊みきの帰宅である。


 ぼと……


 ハンドバッグが手を離れ、万有引力に引かれて6300キロ離れた地球の中心に向かって落下し、無情にも
玄関のたたきに叩きつけられる音。
 「やあ、みき。お帰り」
 ただおが迎える。
 「ただいま……。あの、ただおさん?」
 「うん?」
 「何をして……いらっしゃりやがるの?」
 みきの日本語がすっ転げ、握り締めた拳がわななく。
 ただおの失言その1。
 「うーん、よく覚えてなんだけど」
 その2。
 「どうやらこの娘たちと一緒に」
 色々ファイナル。
 「玄関で寝ちゃったらしい」


 おわり


42842-115:2009/03/06(金) 23:12:46 ID:MIIatTZQ
はい、タイトルのまんまでした。
ではまた。いずこかの玄関で。
429名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 23:16:51 ID:4OEWyigF
>>428
チョいエロあり、カオスありの濃厚なSSでGJ!
リアルタイム更新に遭遇できて幸運でした。
430名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 00:23:30 ID:bBHx1p2P
GJ!!


『次は、あなたのお宅の玄関で!60分こーs』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V

ξ;゚听)(=x=.)

∧________
どさくさ紛れに妖しい事
いうんじゃねーッ!!
431名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 23:12:05 ID:iGRyFrBX
GJwwwwwあいかわらずおもろいwwwwwwwww

てか、ゆた&まつって何気に初なのに、なんだろうこの「来るべくして来た」感はw
432名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 23:24:33 ID:UZoXLhn7
へんたいかg「よし、長いことレスなかったからこなたは私の嫁ね」
拉致みなm「ゆたかは…私の…嫁…」
433名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 23:45:56 ID:6Dqbd2jE
こなた「いーや、かがみんが私の嫁!」
434名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 01:05:58 ID:x51028NW
「この際どっちが嫁かはっきりさせておいた方が良さそうね」

「望むところだよかがみん、愛してるからこそ本気で行くよ?」

「こっちのセリフよっ!今日こそあんたは私の嫁だってわからせてあげるわ」

「そんな事言えるのも今の内だよ、今からトロトロのデレデレになって二度と私に逆らえないように……」

「随分お喋りが長いじゃない、さっさと来なさいよ」

「かがみん敗れたりっ!勝敗の出し方も決めない内に勝負を急ぐのは焦ってる証拠と見たっ!」

「何を今更、今から二人でキスして恥ずかしくなって顔を反らした方が負け、シンプルでいいでしょ?平成の世に五輪書なんて通用しない事を思い知りなさいっ!」

「おっけー、それじゃ、始めようか……んにゃっ?」(ふ、不意打ちっ?!いやいや、これはただの先制攻撃……そして、かがみはこのリードを活かして持久戦に持ち込むはず、それならっ!)

「んぁっ……」(こ、こなたのヤツ、舌入れて来るなんて……タダでやられるつもりはないってワケね……でも、それじゃまだ五分ね)

「ふぁ……」(う、嘘……舌絡まっ……て、うわぁ……かがみと学校でベロチューしちゃった……もう負けちゃっていいかも……)

(なかなかしぶといわね……ん……?なんか、今日のこなたちょっと色っぽいかも……やだ、私、普通にドキドキして……)

「んにゃあ……かがみん、しゅきぃ……もっとぉ……」

「わ、わらひも、こにゃたのことしゅきぃ……あいひてう……」



「泉さんかがみさん、ここは学校ですから……そういう事はお家に帰ってから……」

「ゆきちゃん、邪魔しちゃダメだよ、二人でちゅーして恥ずかしくなってやめちゃった方が負けなんだって」

「え?では、お二人はいつごろから……」

「んー、放課後になってからずっとかなぁ」

「い、いけません!すぐにやめさせて下さいっ!」

みゆきの心配した通りに酸欠で倒れて、ふゆき先生のお世話になる二人だったが、当然その顔は幸せそのもので、とても急病人には見えなかったと言う……

流れに任せて小ネタしようと思ったらえらく長くなったわ……
お粗末さまでした
435名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 01:06:28 ID:dIWPP/So
みwiki『つかささんなら、ずっと私の部屋で飼育してますからご心配なく。今日も、明日も、明後日も、そのあとも・・・』
436名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 01:35:36 ID:Nt/T3xL+
つかさミコス「フフフ、ゆきちゃんに飼われてるフリをして実は私しか見れないように
        ゆきちゃんの心を調教して縛りつけてあげてるんだよ、うにょ〜ん」
437名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 01:46:36 ID:h0H9KaW8
ななこ「はぁ〜……なんやろな、この差は……」
438名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 01:51:05 ID:pTttUcrC
ななこちゃん……
439名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 03:38:09 ID:pTttUcrC
お久しぶりでございます。
ついに新作が完成いたしました。

『にぶいよ!かがみ君』(かがみ×みさお、TS要素あり)
ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0179.txt

『かがみ君、どうするの?』の分岐ストーリーです。
440名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 08:57:00 ID:2fHgNaIQ
>>433-434
こなたが反撃してるw

そういや、このスレの最初の方でみゆきの語尾に「だばだば」と付いてたけど、
あれって一体…?
441戸別響:2009/03/10(火) 09:27:24 ID:Cu609n2f
お久しぶりです、戸別です。
新作ができたので、投下したいと思います。
タイトル 夕暮れセンチ
・ひかる&ひより&こう
・非エロ
・5レス使用
3分後くらいに投下を始めます。では、どうぞ。
442夕暮れセンチ(1):2009/03/10(火) 09:31:24 ID:Cu609n2f



ガラガラ

「うぃーす……って誰もいないのか」
放課後の教室、私は一人、がらんとした中を見てそうぼやいた。
私はこの教室で、部活動の顧問をしている。アニメーション研究部、通称アニ研の。
まあアニ研といっても、活動は主に漫画や小説を書いたりすることなんだがな。

そんなことは置いといて……
珍しいな、私が来たのに誰もいないとは。大体いつもは……

ガラガラッ! ガタン!

「す、すいません! 遅れてしまいました!」
しばらく教壇の上でボーっとしてると、黒髪ロングの女の子が慌てたように教室のドアを勢いよく
開けて入ってきた。

「おう、田村。どうした? いつももっと早く来てるだろう?」
「いやー、なぜか今日はホームルームが長くて……」

ガラガラ

「おっす、ってあれ? ひよりん今来たとこ?」
「あ、こうちゃん先輩、こんにちはッス」
私がその女の子に遅れた理由を聞いている間に、もう一人、褐色の肌の女の子が入ってきた。
「実はかくかくしかじかで……」
「あー、私もそうだよ。もう3年は卒業して、お前らが最高学年なんだから、もっと自覚を
持てよ! みたいな感じでさ」
「私も似たような感じです。2年になるから、自覚を持つようにと言われました」
最初に入ってきた女の子は、1年の田村ひより。次に入ってきたのが、2年の八坂こう。共に
別々の同人サークルに参加している、かなり本格的な二人だ。そういうプロ意識の表れか、この
二人、基本的に私よりも早くこの教室に来ていることが多い。だからさっき、私はこの二人が
いないことに疑問を持ったのだ。
443夕暮れセンチ(2):2009/03/10(火) 09:32:54 ID:Cu609n2f


今日は卒業式後の最初の部活動だ。
そうか、こいつらも来月には2年と3年になるのか。

「で、どうだ? 何かネタは出たのか?」
八坂が聞くと、田村はギクッ、とかビクッ、とか、そんな擬音が聞こえてきそうな反応をした。
「……じ、実はまだ何も……」
「はぁ!? 夜中に聞いたときはもうすぐなんか出るって言ってたじゃん!」
「……その後すぐ寝落ちしちゃいましてね……出かけてたもの、全部パーッスよ……」
ダー、と泣きながら途方にくれる田村。何かこいつ、ネタがあってもなくてもいっつもこんな
感じだよな。

「……はぁ、じゃあ私も考えてあげるから、今日中にいいネタ出して、下書きに入ること。
出来なきゃ明日何か奢れ! 出来たら私が奢ってやるから」
「ひえぇ!? そ、それって私に奢れと言ってるようなもんじゃないッスか!」
「だったらキビキビ考えること!」
「は、はいッス!」
八坂はそんな田村を叱咤しつつも、いつもなんだかんだで手伝ってるしな。
こういう所は、学年が上がっても変わらないな、この二人は。

「こういうのはどうだ?」
「だめッス。そのネタは少し前に似たようなのをやりました」
「じゃあこれとこれを組み合わせて……」
「それもやりました……」
「……ていうか、私ばっかりに考えさせるなよ! 少しはお前も考えろ!」
「は、はいっ! すいませんッス!」
でもなぁ、田村もまだなんか頼りないよなぁ……いつも八坂に怒られてばっかだし。
……やるときはやるやつなんだけどなぁ。
444夕暮れセンチ(3):2009/03/10(火) 09:34:39 ID:Cu609n2f

「うぅ……ネタ……ネタ……」
亡霊みたいにうめく田村。……なんか、ちょっと怖いぞ。
「……そんなにネタがないなら、今度こそあれを使えばいいんじゃないの?」
「……あれって何ッスか?」
「ほら、だいぶ前に先輩からもらったって言うネタ帳だよ。みかんを食べると、ってやつ」
ほう、そんなことがあったのか……
だがそれを聞いた途端、田村はピシッ、という音が聞こえてきそうな感じで固まり、ギギギ、
と首をゆっくりと八坂に向けた。

「……あ、あれはちょっと……」
「考えてもネタが出てこないんだろう? だったら……」
「だめッス! あれを使ったら負けのような気がするッス! 柊先輩には申し訳ないッスけど!」
何を慌ててるんだ、あいつは。もらったものなら使えばいいだろうが……ん?

「おい、田村」
「な、何ですか? 桜庭先生」
「今、私の見知った生徒の名前を聞いた気がするのだが……」
「柊先輩のことッスか? あ、柊先輩って言っても、先生のクラスのお姉さんの方じゃなくて、
泉先輩と同じクラスだった妹さんの方ですけど」
「なに? 妹ちゃんが漫画のネタを考えてくれたのか?」
「は、はいッス……」
……意外だな。妹ちゃんはそういうことには疎いと思ってたんだがな。

……そう思ったのだが、田村が少し暗そうに俯いて、
「一度先輩たちの前でネタが詰まってるって話をしたら、柊先輩が何故か一生懸命に考えて
くれましてね……それでネタを考えてくれたり、後日ネタ帳をくださったりしてくれたんです
けど……先輩には悪いんですけど、正直言って使えないものばかりなんですよ! でも自分からは
そんなこと言えなくて……だから先輩のそんな善意がかなり痛いんです」
と言ったから、あー、なるほどな、と妙に納得してしまった。

「つまりただのお節介だったってことか。妹ちゃんらしいな」
「ええ。まぁそのせいでこっちは少し困ってるんですけどね……」
ハハハ……とと乾いた笑い声を出す田村。心なしか眼鏡が曇っているような……

「……というか、田村って結構3年とつながりがあったんだな。特に泉や柊達のグループと」
「はい。泉先輩とは同じクラスの小早川さんが従姉妹ということから知り合いまして……
それからは、同じオタク仲間ということでお世話になってます」
……小早川っていうと、よく保健室に来てるあのちっこい娘か。そういえばそうだったな。
445夕暮れセンチ(4):2009/03/10(火) 09:37:08 ID:Cu609n2f

「……小早川?」
と、ここでさっきまで私達の話についていけてなかった八坂が口を挟んだ。
「小早川って、ちょっと前にゲーセンでお前と会ったときにいた、ちっこい方の子か?」
「はい、そうですけど……」
そう田村が答えると、八坂はちょっと驚いたように見えた。
「……そうだよな、お前と一緒にいたんだから同い年だよな……」
「ど、どうしたんですか? 先輩」
「いや、なんでも……そういやちっこいで思い出したんだが、卒業式のときに、私がいつも
ゲーセンで打ち負かされてるちびを見かけたんだよ」
「へぇ……って、その子うちの卒業式に来てたんですか?」
「あぁ、しかもうちの制服を着てたんだよ。つまりさ、先輩だったんだよ、そいつ!」
「えぇ、マジッスか!?」
……今度は私が置いてけぼりか……というか、そんなこともあったのか。

すると、話を聞いていた田村が何かに気づいたように「ん?」と言って少し考え込んだあと、
八坂にこう尋ねた。
「……先輩、その子って、長くて青い髪をして、その髪にアホ毛がついてませんでした?」
「ん? あぁ、そうだよ。……って、何で田村が知ってるんだ?」
「先輩……その人が、さっき話しに出てた泉先輩です」
田村がそう言うと、八坂は目を見開いて、かなり驚いた様子で、
「何!? あのちびが、お前がよく話題にする泉先輩なのか!?」
「えぇ恐らく。卒業生でそういう人は泉先輩しかいませんから」
「……ということは、私がゲーセンでガチャプレイで負けた相手は、ひよりのクラスの小早川か!
そうか、どっかで見たことがあると思ったら、そういうことだったのか!」
「……一人で盛り上がってるッスね。というか小早川さん、泉先輩とゲーセン行ったこと
あったんですね……ん?」
一人はしゃいでいる八坂に圧倒されていた田村だったが、ピンッ、と何か閃いたように人差し指を
立て、なにやらぶつぶつと呟き始めた。
446夕暮れセンチ(5):2009/03/10(火) 09:42:05 ID:Cu609n2f

「……フラれた彼氏がほかの女とデートしている場面に遭遇……そいつが自分の学校の先輩だと
知る……そこから始まる修羅場……いける、これならいけるッス!」
「うおっ!? ど、どうした、ひより?」
「いいネタが思いついたんです! 先輩、ありがとうございます!」
「あ、あぁ……じゃ、じゃあ早くその思いついたネタの下書きをしろよ」
「わかりました!」
突然さっきとは一変して目を輝かせている田村に、八坂は戸惑いながらも指示を出す。
それを聞いた田村は、鞄から素早く執筆道具を取り出し、猛スピードで下書きを書いていく。
それを見ていた八坂は、やれやれようやく落ち着いた、といった様子で、自身も鞄から道具を
出し、執筆作業を開始した。


「桜庭先生、さようならー」
「うむ、また明日な」
夕暮れ時になり辺りが暗くなった頃、八坂と田村の二人は今日の活動を終え、教室から出て行った。
アニ研は文化部の中でも時間には縛られないほうの部活で、ほとんどの生徒が早めに帰って
いくのだが、この二人はいつも下校時刻ギリギリまで作業をしている。

「いやー、何とか下書きまで終わって、ホッとしました」
「あぁ、よく頑張ったな。約束どおり、明日は何かおごってやるからな」
「本当ッスか? ゴチになります!」
「ただし、明日はペン入れ、表紙までやってもらうぞ。賭けは今日と同じな」
「え゛……も、もう賭けは勘弁してくださいッス……」

教室の外から聞こえてくる会話を聞きながら、私はとあることを考えていた。

八坂と田村。この二人も、いずれはここを卒業してくんだよなぁ。

そりゃ、私の教え子が世に出て行くのは嬉しいが……
少し、寂しくもあるよなぁ。

……って、私は何を考えてるんだろうな。
今日泉や妹ちゃんの話題が出たからか、それともこの前の卒業式の余韻か。

何故、こんなセンチメンタル感じてるんだ、私は……

そんな思いにふけりながら、ただひたすらにボーっとしてみる。

そんな3月3日、月曜日。卒業式後最初の部活動後の、夕暮れ時――



447戸別響:2009/03/10(火) 09:47:55 ID:Cu609n2f
以上です。
なぜかふと、書きたくなったアニ研組。ひかるセンセはともかく、こうは完全に初書き。
……口調とか、間違ってないか心配です。
次回も「先生」が出ます……たぶん。誰とは言いませんが。
感想、批評、ありがとうございます。今回も、よろしくお願いします。
448さすらいのらき☆すたファン:2009/03/10(火) 15:33:36 ID:CGv4+lHh
みゆき「今日は砂糖の日です」
こなた「へぇ…」
かがみ「3月10日で砂糖だなんて単純な語呂合わせよね」
こなた「そだねーところでみんな」
つかさ「なーに?こなちゃん」
こなた「どうして私の身体を舐めるのかな?」
みゆき「今日が砂糖の日だからです」
つかさ「こなちゃん、甘くて美味し〜」
こなた「私の身体は砂糖でできてないよ。そんなSSがあったような…ってかがみ!スカートめくるなパンツ脱がすな!」
かがみ「何言ってるの、これからこなたの一番甘いところを舐めるのよ!
こなた「ちょ…やめ…アッ―」
449名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 23:57:51 ID:dIWPP/So
みゆき『では私は甘い甘い、砂糖ミルクをいただきましょう』

こなた『ちょ!そんなとこ吸っても母乳とか絶対でないから!
みゆきさんぢゃあるまいし!』
450名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 00:02:31 ID:2fHgNaIQ
>>448-449
こなた総受けかwww
451名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 00:12:01 ID:Etcun4Im
つかさ「グラにゅ〜とぉ〜♪」

こなた「誰が上手いこ、アッー!」
452名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 00:42:14 ID:w9aanfaU
>>451
何、ぐら乳頭?
453名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 00:51:06 ID:CW8HF25D
みさき「こんな時まで仲間ハズレかよ・・・みゅ〜」
454名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 01:08:59 ID:xPWyWsip
>>449

みゆき「では、私のミルクをいただきたいと。いいですとも!
     たっぷり味わっていただきます!さあ!さあ!」
こなた「ちょwwwwwまだなにも言ってなwwwwうぷwwwww」
みゆき「なんと!では私のミルクをぶっ掛けられたいのですね!
     いいですとも!私のこなたさんに、白いもの!たっぷりと!」
こなた「ちょwwwwwおまwwwwww」

かがみ「白濁こなた・・・興奮しちゃうわ・・・ハァハァ」
つかさ「ゆきちゃんミルクうにょーん」
455名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 01:25:12 ID:CW8HF25D
スマンみさおだわw ダメだもう寝る
456名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 01:50:31 ID:xu1jK8g/
もっと白く・・・
457名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 07:36:20 ID:yiNEZO5A
>>447
アニ研2人組の他愛の無い話と、センチメンタルな桜庭先生の対比がGJ!
458さすらいのらき☆すたファン:2009/03/11(水) 07:37:58 ID:Kx3p8qA5
『今日は何の日シリーズ』と銘打って3月11日編を御覧ください。

みゆき「今日はパンダの日です。明治2年のこの日、伝道中のフランス人神父ダヴィットは、中国・四川省奥地の民家で白と黒の奇妙な熊の毛皮を見せられました。これがパンダで、以来、世界中に知られることになりました」
ゆい「だからってなんで私がパンダの着ぐるみなんて着なくちゃいけないの?」
みゆき「黒井先生のためです」
ゆい「へ?」
ななこ「成実さん…」
ゆい「うわぁ!黒井先生、いつのまに後ろに…」
ななこ「ウチのためなんやな?ウチのためにそんな愛らしいパンダの格好を…」
ゆい「へ?ええ?」
ななこ「バレンタインは『売れ残りやないんや!』、ひな祭りは『何やろなー、この差ぁー』で済まされたウチのためにぃ!」
ゆい「ちょっと、先生おちついて…」
ななこ「いっただっきまぁ〜す」
ゆい「ぎぃやぁぁぁぁ〜」
459名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 22:25:09 ID:pHxgcxT8
>>447
前半はらき☆すたらしいほのぼの系で、後半のセンチメンタルな雰囲気がまたいいですなぁ。
八坂こうが卒業した後の桜庭先生というのも見てみたいです。
460名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 00:08:27 ID:Mn3KCqEk
なんか今回の大規模?規制って長いな。
●買っちまったよ……
ここだけならともかく、アニメ板もアウトなのが耐えられんわ。

>>428
この後のみきとただおが気になるなw
ただおさん無事でいられるのか?
>>447
教師とはいいもんですな…
461名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 00:18:23 ID:aFluxICq
>>460
未確認情報だけど、運営荒らしは半年規制だとか
9月あたままで我慢とは放置プレイにしてもひどいね
462名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 00:25:20 ID:Mn3KCqEk
>>461
運営荒らした特攻馬鹿がいたのかよwww


とばっちりでいい迷惑だよ……
463名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 01:10:25 ID:6Nnn/Z93
半年……

「半年もだなんて、がまんできるわけないじゃないっ!」
「あー、毎日のように私を食べたがるかがみの場合そうだろうね……」
464名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 01:21:40 ID:6Nnn/Z93
おや、昨日ぐらいまで規制受けてたんで無理かな、と思ってた俺は書き込めた。

「じゃあ書き込めたお祝いとして、私はこなたをもらうわね」
「お祝いとかなに―――いつも通りじゃn―――アッー!!」
465名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 01:42:14 ID:aXdu/yuo
「では私も記念につかささんをいただきます」
「ちがうよ、わたしがゆきちゃんをいただくんだよ」

「あたしも記念にひぃらぎをいただきたかったのにぅゆ〜T△T」
「なにいってるの、みさちゃんをいただくのはわたしよ^^」
「ひっ!あやのっ!ネチョだけはっ!ネチョだけはっ!ヴァッーーーーー!!」



「あっちこっちで記念百合天国、しばし被写体&ネタに困らないイヒヒヒヒ」

「記念に着せ替え、いっぱいさせてあげるね」
「記念に…拉致する…」

「おおっ、早速ネタのメインディッシュが…って、なぜこちらに?」
「「ひより(ちゃん)、いただきます」」
「アッーーーーーー!!」
466名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 02:42:45 ID:H7/wuQHY
そんなこと言われたらためしに書き込みたくなる

アク禁でありませんように…
467名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 05:56:25 ID:ymt/J3eq
おなじくためし書き。実況chで喰らって高良ダメかもな…。
468名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 06:34:53 ID:FJhUvUh3
俺も俺も
469名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 07:26:35 ID:loyZeepZ
試し書き
470名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 08:50:14 ID:6Nnn/Z93
>>466-469
「みなさん無事書き込めたのですね。大きな影響はなかったようで何よりです」
「いや、ためし書きしようとしたけど規制受けて書き込めなかった、って人のは
ここに反映されないから、影響が小さいかどうかはわかんないわよ」
471名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 09:04:45 ID:BJ9zkvTA
か『コレを突っ込んで半年放置なのね』
こ『意味不明だしそんな道具どこで買って来てしかもそっちの穴違うし、てツッコミ所はかがmアッー!』
472名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 18:12:04 ID:Gix9hrRV
アク禁とかなんとか騒いでるとこっちも不安になったのでためし書き
近い内SSを投下しようと思ってるから、影響ありませんように
473名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 18:43:46 ID:rgBoZdfK
確認……。
474名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 19:29:47 ID:yoICMLb6
気持ちはわかるけど練習スレとか使おうぜ

って書こうと思ったらばっちり規制されてやがったwwww
zaqはアウトかorz
475名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 19:36:39 ID:eu7ybZ0c
確認…
476名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 20:09:10 ID:42Zpzt6T
OCN丸の内光はまだ規制中なんだな・・・・・

2ch本体も解除から2日と経たないうちにまた規制喰らってるし。
477名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 20:29:23 ID:ALnXS7I2
>>476
ZAQもまだ規制中
解除は絶望的…

よって、P2から書き込んでる
478さすらいのらき☆すたファン:2009/03/13(金) 15:30:59 ID:rjyxaVkc
みゆき「今日はサンドイッチデイです。2個の『サン(3)』が『イッチ(1)』を挟んでいることから決められた日です。
サンドイッチの語源は、カードゲーム好きのサンドイッチ伯爵がゲームをしながら食べられる物として考案されたと一般に言われています。ですが最近では、『サンド(砂)とウィッチ(魔女)』以外は何でもはさんで食べれる万能メニューと言うのが有力説です」
かがみ「砂と魔女以外は“なんでも”?」
こなた「“なんでも”ってとこでなんで私を見るかな…」
ゆたか「私とかがみ先輩でこなたお姉ちゃんをはさんで食べちゃおうってことだよ」
こなた「んなっ?!みゆきさん助けて!」
つかさ「だぁーめ。ゆきちゃんは私とみなみちゃんではさむの」
みなみ「なんでもはさんで食べられる…」
こなた・みゆき「3Pオチかい!アッー」
479さすらいのらき☆すたファン:2009/03/13(金) 15:32:54 ID:rjyxaVkc
今日は何の日シリーズ3月13日編でした。明日はホワイトデーですので、職人の皆様のSSを楽しみにしてます。
480ホワイトデー小ネタ:2009/03/13(金) 15:52:26 ID:gjaPhED5
みゆき「ホワイトデーだからといって、キャンディーというのも
     少々ありきたりのような気がしますね、やはりここは
     ホワイトチョコでしょうね」
こなた「…一応、根拠なりと、聞いておきましょうかねみゆきさん(5m距離離脱)」
みゆき「もちろん、溶かしまして、デコレートするのです」
こなた「…一応、聞いておきましょうかね、何に?(教室の扉近く移動)」
みゆき「この上なく、甘くて美味なるものにです(じり)」
かがみ「そうよね甘いあま〜いものにね(じり)
     白濁のデコレートをね…ウフフ(じり)」
つかさ「ぶっかけうにょ〜ん(じり)」
「「「いただきます(ルパンダイブ黒い三連星)」」」



ざんねん そのこなたは すでに ざんぞう だった
481名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 16:15:08 ID:5axRyhXx
こなた「砂と魔女以外……みゆきさん、砂と魔女以外って言ったよねぇ?!」

みゆき「は、はい、言いましたが……この状況でそれが何か……」

こなた「それならこのスターリングインフェルノで……

どうだ、魔女っ娘になれば挟めまいっ!攻守交代だねかがみん?

ささ、ゆーちゃん、さっきまでのはなかった事にしてあげるから一緒にかがみんを……」

ゆたか「う、うん!なんだかわからないけど今度はかがみ先輩の番なんだね」

かがみ「ちょ……私まだ心の準備がっ!アッー」

みゆき「その手がありましたか、ナイスです、泉さん」

つかさ「さすがこなちゃん、でも、ゆきちゃんはもう抵抗しても無駄だよ?」

みなみ「その通り、みゆきさん、諦めて」

みゆき「ふふふ、これでもそんな口が聞けますか?」

つかさ「げぇっ!黒ゆきちゃん!」

みなみ「終わった……何もかも……」

みゆき「あらあら、お二人共、先程までの元気はどうしたんですか?

うふふふふ、仕方ないですねぇ、これから私のおっぱいでサンドイッチにして元気にして差し上げますね

とは言え、どちらもおいしそうで迷ってしまいますねぇ……さーて、ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・なっ♪」
482ペテ・クルルーソウ:2009/03/13(金) 20:18:26 ID:XPzxEZlt
ホワイトデー 小ネタ
つかさ「こなちゃんの愛液を白くしてホワイトチョコを作ろうかと思うの」
かがみ「愛液って元から白いんじゃないの?」
つかさ「あれ、そーだっけ?分かんないや。ゆきちゃんどうなの」
みゆき「私も深くは知りませんが、まぁ確かめて見た方が速いですね」
つかさ「だよねー、って言う訳でこなちゃん協力お願いね」
こなた「あれっ、さっき残像を残して消えたはずなのに、なんで私はここに居るのー!」
つかさ「こなちゃんは知らず知らずに時空転移して戻って来たんだね」
こなた「ヤバい、急いで逃げないと……あれ、体が動かない!」
みゆき「それは私が泉さんに羽交い締めしてるからです」
こなた「いっいつの間に!」
かがみ「みゆき、GJ!」
つかさ「さぁこなちゃん、パンツ下ろすよー」
こなた「ちょっ、止め、誰か助けt アァァー」
483名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 20:22:46 ID:D8BiJsHc
>>482
生理前後は白く濁るらしいね
484名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 21:20:56 ID:gjaPhED5
かがみ「うぷっ、随分たっぷり出るわねこの愛液」
つかさ「もう全身べっちゃりだよー」
みゆき「おかしいです、この液量、明らかに人間の噴出量を凌駕してます」
かがみ「毎度鼻血を人間含有水分以上噴出してるあんたが言うな」
みゆき「恐縮ですだばだば」
かがみ「ほめてねえって、ていうか鼻血ふけ。
     ・・・こなた、なんかしぼんでない?」
みゆき「ああ、なんということでしょう、極上の手触りを持つ
     こなたさんのお肌が、ゴムになってしまいました」
つかさ「ごむごむうにょーん」
かがみ「ていうかこれ、もろゴム風船だし・・・おのれ、またしても・・・」

一方

みなみ「ひより・・・・ひより・・・どこ・・・」
ゆたか「ひよりちゃん、どこかな?かな?折角ホワイトデーのために、
     特注のキャンディタイツを着せ替えてあげようと思ったのに」
みなみ「着せたら・・・全身・・・なめる・・・」
ゆたか「ああ、考えただけでも体調不良が全快しそうだよお・・・」
パティ「ワターシのボニュウもデコレートしてさしあげまーす!ヒヨリン!カモーン!」



こなた「三十六計」
ひより「逃げるに如かず」
485名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 22:34:46 ID:D8BiJsHc
>>484
前から気になってた、みゆきの台詞の語尾の「だばだば」って、もしかして鼻血噴出してる音か?
486ペテ・クルルーソウ:2009/03/13(金) 22:48:20 ID:XPzxEZlt
>>458
ホワイトデー小ネタ2
ゆい「あぁ、まさかあんな目に合うなんて……思わなかったよ……」
ゆい「まっ、今はパトカーでパトロール中だから暫くは安心だし。現れたとしてもすぐ逃げちゃえば良いからね。安心安心♪」
「成美さ〜〜〜ん!」
ゆい「こっこの声は!」
ななこ「やっぱりこんな所に居たんやな!」
ゆい「げっ、黒井さん!なんで居場所が分かったの!?」
ななこ「それはな、成美さんのパトカーに発信機付けたからや!」
ゆい「イッツ・の間に!」
ななこ「今日はホワイトデーやからな。お礼は三倍返しにしたるで!ジュルリー」
ゆい「って、私は何もあげてないけどー!(無理やり体を捧げられてしまったけど)逃げないと!」
ななこ「そうはさせるかいな!」ガシッ
ゆい「うっ嘘っ!車が動かない!なんでー」
ななこ「それはウチが抑えてるからや」
ゆい「ひー!化け物ー!おっ応援を呼んで……」
ななこ「(車の扉を無理やりぶっ壊して)させるかいな〜」
ゆい「ひっ、誰か助け……」
ななこ「いただきます」
ゆい「こんな白昼堂々と、しかもこんな道端で、やっ止め…… アァァー」
487名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 23:07:37 ID:gjaPhED5
>>485
みゆき「とりあえず、過去ログをお読みになってくださいだばだば」
こなた「だああああああっ!鼻血かけるな!自重しろーヽ(`Д´.)ノ」
かがみ「とりあえず、kairakunozaで『こな★フェチ』検索すれば」
つかさ「しあわせになれるとおもうよ、うにょ〜ん」
みゆき「さて、こなたさんには紅いものではなく、やはり白いものをだばだば」
こなた「ちょwwwwそのだばだばは鼻からじゃなくひょっとして乳からですかアッーーーー!!」
488名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 23:58:40 ID:0buhpmkL
>>481
ホワイトデーの流れだけど、空気を読まずに魔女ネタ。

「こなた!、なんて格好してるのよ。」
「いやー、この前見たアニメでいいこと言っていたからね。」

『パンツじゃないから、恥ずかしくないもん!』

「ここまで影響されると、逆に感心するわ。」
489名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 01:19:50 ID:wYwNYwOa
「……つまり、とにかくパンツじゃなければ恥ずかしくないと、そういう解釈でいいわよね?」
「か、かがみ様?目がヤバいデスヨ?というかそのワキワキ言ってる手は一体……うにゃあああああ!?」

《しばらくお待ち下さい》

「か、かがみぃ、これ、すーすーするよぉ……恥ずかしいからぱんつ返してよぉ……」
「だーめ。それよりもうちょっと早く歩かないと、いつまでたっても着かないわよ?」


>>488のせいでこんな電波を受信してしまった。最早魔女もホワイトデーも関係ないなコレw
490ペテ・クルルーソウ:2009/03/14(土) 02:48:24 ID:9Tl34buC
ホワイトデー小ネタ3
まつり「ねぇ、お母さん。お願いがあるんだけど」
みき「あら、どうしたの?まつり」
いのり「あっ、実は私もお母さんにお願いがあるの」
みき「いのりもなの?2人ともお母さんになんのお願いがあるの?」
まつり「え〜と、実はね……」
いのりまつり「「お母さんの母乳を飲ませて!!」」
みき「…………………………へっ?今、なんて?」
いのりまつり「「だから母乳を飲ましてって言ってるの」」
みき「いのりにまつり一体どうしたの?なんか変なものでも食べた?」
いのり「変なもの食べてないし、至って普通だよ」
みき「何故に母乳?」
まつり「えっだって今日はホワイトデーじゃない。」
いのり「そうそう、だから母乳、って言うか白濁汁を飲まして」
みき「はくだく…って、ホワイトデーだからって何でそんな物飲ませないといけないの?」
いのり「良いから良いから」
みき「いや、良くないわよ……っていのり、目が怖いわよ……」
まつり「イイカライイカラ」
みき「まつりも不気味よ……言語も妖しくなってるし……」
いのりまつり「「イイカライイカライイカラ」」
みき「ひっ!こっ怖い。ただおさん助けて!」
いのり「お父さんは居ないよ。残念だったね!」
みき「そっそんな!誰か助け……」
まつり「助けを呼んでも誰も来ないよ。諦めて!!」
みき「ちょっまつりっ、服を脱がさないで!やっ止め……」
いのり「抵抗しないの、ブラを外すよ……わっ、結構胸大きいね!」
みき「はっ恥ずかしい!」
いのり「それでは……」
いのりまつり「いただきます!!」
みき「これって所謂逆近親相姦って、やっ止め…… アァァー」

ただお「我が家は安泰だ\(^O^)/」
491名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 09:09:36 ID:F3OuHa2I
かが『えっと・・・鼻血は今更もう驚かないんだけどなんで母乳まで出してるわけ?』

みゆ『泉さんへの愛のなせる業でずわだばだば』ビュッビュ


こな『いやぁ冗談のつもりでみさ○らなんこつを全作みゆきさんに読ませたら・・・一晩で新たなスキルを身につけたからびっくりだよ』

かが『おまえのせいかぁあああああ!』


みゆ『いいえ、泉しゃんへの
愛のなせるわじゃが、
しろいみりゅく、れひゃうっ
れひゃうのぉおおおおお!』ビュルッビュッビュッ




つか『今更みさく○ってどんだけぇ・・・』
492名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 09:20:11 ID:lfRH17h/
ホワイトデー小ネタ

午後5時 大宮駅前

「えーっと……あ、いたいた。おーい、あきらちゃーん!」
「あ、つ、つかささん……」
「どうしたの? またここで集合だなんて」「え、えっとね……つかささんっ。こ、これ、 どうぞ!」
「……えっ? 」
「この前のバレンタインと誕生日のプレゼントのお返しです! あ、開けてみてくださいっ」
「……クッキー?」
「はい……ひとつ、どうですか?」
「えっ、こ、ここで?」
「はい」
「……じゃあ、一個だけ……あ、おいしい……」
「本当、ですか!? よかった……それ、私が作ったんです。料理の本を見ながら、初めて作って
みたんですけど……」
「え、そうなの? ……うん、よくできてるね」
「……つかささんに褒められると、とても嬉しいです」
「あきらちゃん。プレゼント、ありがとう」
「私も、つかささんが喜んでくれたみたいで、よかったです。……つかささん……」
「ん? な……」
――チュッ――
「……えっ……?」
「…………」
「あ、あきらちゃん!? ど、どうして……」
「きょ、今日はここに来てくれてありがとう! ま、また会いましょう!」
タッタッタッタッ……
「…………あきらちゃん……?」

吹き出
493名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:29:34 ID:Sa8Wfl+t
被りがなかったら5分後あたりから投下いたします。
49442ー15:2009/03/14(土) 23:36:34 ID:Sa8Wfl+t
ホントお久しぶりです。
ホワイトデーということで一つ投下します。

タイトル「ファーストキスはちょっぴり苦い」
6レスお借りします。
495名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:39:14 ID:Sa8Wfl+t
「あったかいなぁ……」
一人ぼっちのお昼ご飯の後、まるでお昼寝中の猫のように陽だまりで丸くなる。
起きたのはついさっき。せっかくの休みだから、ってことで今日はお寝坊さんです。
お父さんは仕事で、ゆーちゃんは……どこ行ったんだろ? まぁ靴はさっき見たところ無かったし、みなみちゃんと遊んでるのかな。
しっかし、あったかいねぇ……。
西の方では桜が咲いたとか咲かないとかニュースになってたけど、まぁ確かに朝は布団から出るのはそれほど億劫でもなくなったし、今だって暖房無しでも十分あったかい。
でも、外は出たくないなぁ……。春一番ってやつ? もう、すっごい風強いし。

ご飯を食べてから30分くらい陽だまりでぐうたらしてると、珍しく手元に持ってきてたケータイがブルブルいっている。かがみんからだ。
「もしもーし」
「あら。あんたが電話に出るなんてひと雨来るかしら」
「むぅ、久々に電話に出たと思えば……」
「まぁいいじゃないの、久々に一発で繋がったんだし」
「で、どしたの?」
「あぁ、そうそう。うちに遊びに来ない?」
「えー……」
「何よその反応」
「だってさ、外絶対寒いじゃん。風強いし」
「あー、んじゃ私行くわ。いい?」
「おや、かがみんそんなに私に会いたいのかい?」
「うーん、まぁなんでもいいや。んじゃ行くから」
「待ってるよー、かーがみんっ♪」
496名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:42:11 ID:Sa8Wfl+t
ガチャ
「お邪魔しまーす」
「おかえり、あなた。ご飯にする? お風呂にする? それとも、わ・tってちょっと反応してよー」
「あぁ、ごめんごめん。何かめんどくさくって」
そう言うとそそくさと靴を脱ぎ家に上がるかがみん。
「お菓子とか持ってくから部屋で待っててー」
「私も持ってきたからあんまりいらないわよ」
「またかがみんダイエット中?」
「うっさいわ!」

お菓子やらジュースやらを持っていくと、いかにも飛び乗ってきて欲しいと言わんばかりにかがみんはゴロゴロとしていた。
「両手がふさがってるからその要求には応えられないなぁ」
「なにがよ」
「抱きついてきて欲しかったんじゃないの?」
「はぁ? 何言ってんのよ」
「まぁまぁ」
そしていつもの感じで雑談モード。いつもより上の空のかがみんが気にはなったけど、きっと体重の事気にしてんだろなー、とか思ってた。

けど、突然かがみんは正座して
「そうそう、あんたに渡すものがあったのよ」
と私を見た。さっきの雑談のときよりも声が大きく感じた。
「? 何かマンガ貸してたっけ?」
「いやいや、そんなんじゃないわよ。ほいっ」
そうしてテーブルに置かれたのが手のひら大くらいの淡いピンク色の箱。なんだかやたら春っぽいなぁとか思った。
497名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:44:26 ID:Sa8Wfl+t
「なに? おみやげ?」
「今日は何の日?」
「ふっふ〜♪」
「み○もんたか。はい、カレンダー見ましょう。今日は何の日ですか?」
「えーと、14日?」
「正解。んじゃ今日は何月?」
「3月」
「正解。んじゃ3月14日は?」
「……土曜日?」
「あんた、気づいてんでしょ? はい、正解はホワイトデーでしたー」
そういって開けた箱の中にはびっしりと生チョコが。ココアの香りがほのかに広がる。
「どしたの、これ?」
「どうしたって、お返しよ。バレンタインデーの」
「だ、誰が作ったの?」
「私に決まってるじゃない」
「だ、だってさ、悪いけどかがみんだよ? こんなにおいしそうなんだよ?」
「いい加減怒るわよ! と、とにかく食べなさいよ!」
そこまで言ってかがみんは俯いた。でも耳は両方とも真っ赤だ。
それにしても綺麗に出来ている。四角だけど不格好でなくて。
「そいじゃ、いっただっきまーす」
ぱくっ
おぉ! うまい! 甘すぎないし、くどくないし、口の中でまろやかに溶けていく。
「かがみん、おいしい!」
「ホント? ホントに?」
「うん、ホント! かがみんやれば出来るじゃん!」
「あんたはいっつも一言余計ね。――よかったぁ……」
498名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:46:14 ID:Sa8Wfl+t
どうやらかがみん、徹夜してこれを作ったらしい。さらには、一切つかさの助言や手伝いを受けていないとのこと。
「すごいじゃん! いやー、うちの嫁、実はできる子でしたよ」
「……」
……あれ? いっつもなら『いつアンタの嫁になった』突っ込んでくるんだけども……。
「――ねぇ、こなた? 話があるんだけどさ……」
「なにー?」
真剣に聞いて欲しいの、と前置きした思いつめた顔のかがみん。私の眼をまっすぐと見ている。
「――何でだか分かんないけどさ、このチョコ作ってるときさ、あんたの顔がやたら出てきてさ」
「うん」
「そして、何だかすごく恥ずかしくなった。もう、自分でもわかる位に真っ赤になってたと思う。――それで、気づいたの。やっぱり自分はこなたが好きだって」
「……うん」
「しかも、友達としてじゃなくって……えっと、そういうのじゃなくって……」
「……恋愛対象、として?」
「うん……」

「本当に好きな人としてこなたのことを想ってたんだなぁ、って……」
499名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:47:54 ID:Sa8Wfl+t
「……私、こなたが好き。友達としてじゃなく大好きな人として」
「そっか……」
そう言ってお互いに下を向いた。
正直、かがみと恋人同士になるということを全く想像したことが無かった。
もちろん、友達としては誰よりも好きだ。けど……

この沈黙を破ったのはかがみの方だった。
「……ごめんね、でも自分でも分からないの。こなたと付き合いたい、とか今まで思ったこともなかった。けど……」
「……けど?」
「好き。これだけははっきり言える。私はこなたが好き。大好き」
もう、かがみんのバカ。そんな面と向かってはっきりと言われたら……恥ずかしくてかがみのこと直視できないじゃん……。
「引いたならそれでいいよ。悲しいけど、それが答えなんだと思うし……」

そしてかがみはやりきった感を出しながら深く息を吐いた。
私はそんな一仕事終えたかがみの横に座る。
こんなこと言う前は真っ赤っかになって私の事もろくに見れなかったくせに、今では隣に私がいても堂々としているように見えた。
500名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 23:51:14 ID:Sa8Wfl+t
「……ねぇ、かがみ」
「ん?」
ちゅっ
「っっ!!!?」
私はかがみの唇にキスをした。私は告白を聞いてからずっとそうだったけど、これでかがみも一気に茹でダコみたいになる。
「……ありがとう。全然、引いてなんかないよ? これが私の気持ち」
「!!!?」
「……私もかがみのこと好きだよ。一番好き」
「でも、かがみとの恋人関係を私は今まで望んだことはなかった」
「……告白されてから、自分と向き合ってみた。そしたらすぐに答えは出た」
かがみは真っ赤な顔で私の眼を見ていた。私の一言一言を聞き逃さないようにしていた。
「……でも、付き合う、っていうのは想像できない。だから、お互い大好き同士でこれからありたい」
「……うん」
「そしてお互いが付き合いたいと思えるようになったら……付き合おう?」
「……うん♪」
そうして、お互いに合図があるわけでもなく目を閉じ、唇を重ねた。


〜〜〜〜〜
「かがみんったらいつまでニヤニヤしてんの?」
「そういうあんたもよ。……ふふっ」
「♪ そうそう、バレンタインのお返しなんだけどさー……」
「あんた忘れてたんでしょ? それとも何かあるの?」
「あのー、かがみんの口に付いてるので……ダメ?」
「えっ?」
「あ、あのさっきの私の口にかがみんのチョコ付いててさ、それがチューしたときにかがみんに付いたんだけどさ……」
「……これはココアや。まぁいいわ、その代わり……」
「その代わり?」
「……もう少しちょうだい?」
「うん!」
50142ー15:2009/03/14(土) 23:54:19 ID:Sa8Wfl+t
終了です。今日中に投下できて良かった…。
パソコンの調子が良くないので携帯からなんですが、改めてパソコンの便利さを痛感しました…。

読んで頂いた方、ありがとうございました。
50242-15:2009/03/14(土) 23:59:00 ID:Sa8Wfl+t
名前欄のハイフンが不格好だった…気にしないでください。
503名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 00:03:05 ID:kSsZiY5n
久しぶりだけど、まだまだ、かめば味でるこなかが、
苦いなんていってたけど、甘いじゃん!
これじゃあカカオ99%でも甘いかもねっ!
ぐじょお(≡ω≡.)b
504さすらいのらき☆すたファン:2009/03/15(日) 00:09:16 ID:YjnO2RKJ
やはり恥じらうかがみんはイイ…
GJです!
日付が変わったところで今日は何の日シリーズ投下します。
505さすらいのらき☆すたファン:2009/03/15(日) 00:11:59 ID:4NFFg6zI
みゆき「今日は靴の記念日です。1870年のこの日、西村勝三が東京・築地入船町に日本初の西洋靴の工場・伊勢勝造靴場を開業したのが始まりです。というわけで泉さんにこのヒールを差し上げます」
こなた「わ〜ありがとう、みゆきさん」
みゆき「高良グループが総力を挙げて開発した泉さんのためのヒールです」
こなた「わ〜ぴったりだよみゆきさん」
みゆき「では、履いたところで…」
こなた「ん?」
みゆき「踏んでください」
こなた「…へ?」
みゆき「さあ、そのヒールで踏んでください泉さん!」
こなた「あ〜私急用が…うわっ」
かがみ「ああ!こなた、もっと強く!強く踏んで!ついでに罵って!」
こなた「かがみ?なんでそんなとこに寝てるのさ?!」
つかさ「ヒールうにょ〜ん」
こなた「つかさまで!」
みゆき「ああ…泉さんのおみ足…すりすり」
こなた「ちょ…みゆきさん、いい加減やめないか」
かが・つか・みゆ「やらないか」
こなた「ちゃんと告知しなさ(ry  アッー」
506ペテ・クルルーソウ:2009/03/15(日) 00:45:45 ID:TtEPlpU8
ななこ「このヒールを履いて、ウチを踏んでくれや〜」
ゆい「ひー!きよたかさーん、助けてー!!」


みき「もうっ、ただおさん!なんであの時助けてくれなかったのよ!この馬鹿!死ね!!(ヒールでゲシゲシ)このっこのっ」
ただお「ああぁっ、もっとっもっとー!!(´Д`;)ハアハア」


こんなネタしか浮かべない
507ヒールな流れにのってみる:2009/03/15(日) 01:13:20 ID:1hob1aHC
風呂上りにゆっくりと横になりくつろぐそうじろう。
不意にその背中に、何やらとがったものによる圧迫を感じた。
「ぬ、一体何が?なんかこう、ただならぬ圧迫が・・・
 ていうか、痛い・・・これは痛い・・・いたいいたいいたい!!」




(全くそうくんたら、こなたといっしょになんてエッチなゲームやってんの!!
そんなそうくんなんか、ヒール履いてこうしてやる、えい、えい!!)

「しかしなぜだろうね、気持ちよく感じてしまうのは・・・
踏み方からして、明らかにマッサージじゃあないというのに・・・
ああ・・・なんか、もっとやってほしいかも・・・(゚∀゚)」

(そ・・・そんな・・・逆効果!?orz)
508ヒールと聞いて:2009/03/15(日) 10:15:14 ID:HrmTlJrZ
「…なんでみんなあたしをみてんのよ。」
「いや…あきら様なら、その、踏んで下さると、ファンの皆様が思ってるのでは…」
「冗談じゃないわよ!なんであたしがそんなキモイM共にそんな施しくれてやんなきゃなんないわけ!?」
「または…ほら、あれじゃないすかね、ヒールなヒールでも、あくや…」
「ほお…白石てめぇいい度胸してんじゃねぇか…望み通りヒールで踏んでやるよオラオラッ!」
「アッーーー!!」
509ヒール便乗ってみた…w:2009/03/15(日) 13:01:33 ID:Kzbkxc9x
「…本当に、いいの?」
「うん、みなみちゃんにして貰えるなら…いいの」

(高良先輩…何てものを送ってくれたんですか)

『今日はヒールの日ですから』と先輩から頂いたヒール。
私にはあまり似合わないと思いつつもそれを受け取り、親友のゆたかとその経緯を話してした。
ゆたかは『みなみちゃんなら絶対似合うよ』と言ってくれたけど…。
私はまだ半信半疑状態だったから、じゃあ放課後にゆたかがお世話になっている泉先輩の家に
お邪魔して履いてみる事にした。

ヒールのサイズは私にぴったりで、よくあるバランスのズレや足の痛みは全く無い。
まるで私の為に作られた様にしか思えない程ジャストフィットしていた。

異変が起こったのはその直後だ。

ゆたかの顔がいつもより赤い。
あまり身体が強くない彼女の事だ、ひょっとして風邪でも引いたのかな?と思ったのだが。
まさかこんな言葉がゆたかの口から飛び出そうとは。

「みなみちゃん…あのね」
「何?」
赤ら顔でもじもじしながら恥ずかしそうに私の目を見る。

「そのヒールで…私を踏んで欲しいの」

踏む?
まさかゆたかは肩凝り持ちだとか。
あまりの出来事に思考が混乱している。

「みなみちゃんのヒール姿を見てたら、何か変な気持ちになってきて…」
ゆたかの言葉に私の混乱した思考はだんだん確証に変わっていく。
「ごめんね、変な事言って。今の言葉は忘れて」
そこで彼女の声は止まった。

「んっ…」
私とゆたかの唇同士が重なり合う。
ゆたかの欲情した姿に私の気持ちを押さえる事は不可能だった。
510ヒール便乗ってみた2:2009/03/15(日) 13:05:17 ID:Kzbkxc9x
「んっ…」
私とゆたかの唇同士が重なり合う。
ゆたかの欲情した姿に私の気持ちを押さえる事は不可能だった。

「こんな…感じ?」
「もっと強くても…いいよ」
私はヒールをゆたかのお尻の部分に照準を合わせ、踏みつける。
勿論制服のスカートの上からだが。

「あっ…はうぅ」
明らかに痛みとは違う、別の声。
「どう?」
「気持ちいい…でもまだ物足りない感じ」
彼女はそう言ってベッドの縁に凭れ掛けるようにして足を広げる。

「ここに…して」
ゆたかが指を差した部分は女性の大事な場所である事は明らかだ。
それでも私は、ゆたかの言うがままにスカートの上から軽く踏む。
「ああんっ」
身をよじらせて甘い呻きを発するゆたか。
ヒールの踵で踏むたびゆたかの制服のスカートに染みが出来ていく。

優しく、時には強く。
ゆたかは色っぽい声をあげながら、腰を動かし私のヒールに自分の大事な場所を擦り付ける。

「お願い…もっと、強くっ」
ごくり、と私の喉が鳴る。
もうヒール越しからでも分かる位にゆたかの大事な場所は濡れていた。
もし私がここで力を入れたら…。

でももう止める事は出来なかった。
だってゆたかの壊れる姿を見たかったから。
「いくよ…」
私はそう言ってゆたかの大事な場所をぎゅっ、と踏みつける。

「あっ!駄目っ、みなみちゃん、私もう…駄目ぇ!」
その瞬間ゆたかは大きく身体を震わせ、一度二度仰け反り。
絶頂のあまり失禁してしまったのだろう、ちょろちょろと音を立ててスカートに大きな染みを、
フローリングの床にも液体を広がらせる。

「あっ…はぁ、ふぅ…」
ゆたかの壊れた姿に私も限界だった。

ヒールをゆたかの下着越しに当てながら私も彼女の指で慰めてもらう。
もう制服も身体も私とゆたかの放ったもので汚れようとも、お互い愛し合うのだった…。
511という話だったのさ!:2009/03/15(日) 13:20:02 ID:1hob1aHC
フフフフフフカリカリカリ・・・か、完成ッス!!
し、新境地!あの王道百合ップルに新境地開拓したッス!!
ちょっとマンネリ気味だったわが作風も、これでまた革命ッス!!

さあ、完成原稿、早速印刷業者様へレツゴ・・・

ぷにゅ

なんスかこのやわい感触・・・
「オウ!ヒヨリンたらイキナリ激しすぎマース・・・ワターシのバストに
ベリグーなペイン!もっと苛めてクダサーイ」
げ!パティ!!逃げるッス!!
って、えっ!?いつの間にヒール履いてるっすか私!?
ていうか、全身ボンテージスタイルってどんだけー!?

「さすがひよりちゃん、すっごく似合ってるよ」
ゆ、ゆーちゃん、あんたかあっ!
に、にげなければ・・・せめて、印刷屋さんにたどり着くまでは・・・ッ

ぐにゅ

な・・・また・・・まさか
「あう・・・ひより・・・いいっ・・・たまらない・・・」
や、やっぱりみなみちゃん!!
「あーん、みなみちゃんだけーずるいよー、わたしもー」
ええい反転!そして逃げ・・・
「ジュテームヒヨリン、プリーズストンピング!」
しかし、まわりこまれてしまった。
「ひより・・・もっと・・・もっと・・・」
「うふふ、私もたっぷり踏んでくれなきゃ、ユ・ル・サ・ナ・イ♪」

「MにしてもSにしても私ってこんな運命アッーーーーー!!」
512名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 13:32:21 ID:bmdJKHMe
Sのはずなのに総受け、まさに新境地!
513名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 14:38:18 ID:Kzbkxc9x
うはははw
ひよりんナイス、その状態で印刷所に持って行ったら

「料金はいいですからその足で私たちを踏んで下さい!」

になる予感w
そして投下ミスサーセン(一部被った)orz
514さすらいのらき☆すたファン:2009/03/15(日) 15:04:22 ID:4NFFg6zI
拙作の小ネタにいっぱいレスがきて嬉しいです!
調子に乗って新作のSSを投下させていただきます。

タイトル:血に潜む欲望(前編)
カップリング:かがみ×ゆたか
属性:エロ有り、強姦・ダーク・鬱注意
http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0180.txt

今日は何の日シリーズともども感想をお待ちしております。
515さすらいのらき☆すたファン:2009/03/16(月) 13:39:26 ID:m2O2XUw+
みゆき「今日は万国赤十字加盟記念日です。1886年のこの日、日本の博愛社がジュネーブ条約に加盟し、翌年日本赤十字社に改称しました。というわけでこのナース服を小早川さんに…」
ゆたか「え?私?この流れだとこなたお姉ちゃんじゃないんですか?」
かがみ「作者の趣味らしいわね。私も着てるわよ」
ゆたか「かがみ先輩まで!」
かがみ「なんでも私とゆたかちゃんがナース服着てこなたとお医者さんごっこするとこが見たいとか」
ゆたか「おk許す」
こなた「また3Pオチかい!アッ―」


今日は何の日シリーズ3月16日編でした。
保管支援人様、早速の回答・許可ありがとうございますm(_ _)m携帯からは避難所に書き込めないのでこちらに書きました。
516名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 16:49:35 ID:qrC0ZJB7
ほんの少し昔 麦笛と言う男がこのスレにいたな
517名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 17:32:55 ID:EKNTfCNq
懐かしいな……
518名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 18:00:35 ID:DKBmgq2C
書き込みが無きゃないで文句を言う
あればあったで文句を言う
どうしろと?
519名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 18:19:34 ID:+z50mXJs
ややこしいのはスルースルー。

みんなGJ!
てか、この調子で一年365日こなちゃん襲ってんのかおまいらw
520名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 18:39:00 ID:oVmTUk4C
時にひよちゃんも襲ってます。
521名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 19:32:54 ID:JRO4fmVw
>>518
書き手は多くを語るべからずってやつでしょ。
投下前の注意書きと
投下終了のレスだけにしろってやつか。


そういうのは誤爆スレにでもぶちまけてくれい。
522名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 19:44:14 ID:Zr0r/axQ
とりあえず

感想、小ネタ、雑談時はコテを名乗らないほうが
反発や罵倒を受けなくて済むぞ。

と言ってみる。
523ペテ・クルルーソウ:2009/03/16(月) 19:54:23 ID:2q6I2zWW
>>515に便乗して
ゆたか「ナース服に着替えましたー」
かがみ「ナース服を着たことだし、早速こなたんと一緒にお医者さんごっこしますか」
こなた「私はそれを望んでないけど…」
ゆたか「まずはなにからやれば良いのですか?」
みゆき「それはもうナースのなすがままに」
かがみゆたか「「ヨシキタッ!!」」
こなた「ちょっ、それ駄洒落って……やっ、止めt アァァー」

うん やっぱり こういうネタしか 思い浮かべない
524名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 20:01:52 ID:Zr0r/axQ
・・・・あ、空気をからけと読む人だったか。了解('A`)
頼むから、少し前のレスくらい、読んでくれよ・・・
525名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 20:06:50 ID:JRO4fmVw
リロードしてなかったと解釈しましょう…………


今日はもう消えるぜ。
526名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 20:56:39 ID:2q6I2zWW
>>523の者です
再度ご迷惑を掛けてしまい、申し訳御座いませんでした

また やり直して来ます
527名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 01:19:03 ID:g8tue36h
>>526
あんまり気にしなさんな。
528名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 02:39:19 ID:JZtvNJNC
そのとおり、作品発表するとき「だけ」堂々と名乗ればよいのです。

他は名無しでいてくれるなら、小ネタ連打は、
地味にスレに活気を与えてくれる。
早い復帰を待ってるぜ!
529名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 06:52:42 ID:/Psrsa25
今日からお彼岸入りしたとゆうことで小ネタ
かなた「今日からお彼岸入りね下界行きのチケットも取れたしそうくんこなた元気にしてるかしら…」

アナウンス「霊界交通4219便下界行き間もなく発車します」

下界
かなた「さてと着いた何時も通り顔見せてもアレだし…そうだ!」
泉家リビング
ピンポ〜ン♪
こなた「はいは〜い」
ガチャ…あれ?誰もいない?
「こなた〜誰か来たのか?」
こなた「いんやぁ〜誰もいないよ〜……うん?何これ?ビデオテープ?」
何か書いてある…萌えるビデオ…
今日はここまでです。
ネタがまた出来たら又書こうと思います。
530今日は何の日シリーズ3月17日編:2009/03/17(火) 07:04:21 ID:Ig/rX8ZY
みゆき「1953年のこの日、麻薬取締法が公布されました」
ゆたか「麻薬なんて取締っても意味ないよ。ね〜こなたお姉ちゃん」
こなた「どうして私に同意を求めるのカナ?」
ゆたか「だって私こなた中毒、略して『こな中』だもん♪さあお姉ちゃん早速……ほぇ?」
みなみ「私は…ゆたか中毒…略して…ゆた中…」
ゆたか「み、みなみちゃん?」
かがみ「私もゆた中よ」
つかさ「ゆた中うにょ〜ん」
ゆたか「つかさ先輩、うにょ〜んがそろそろマンネr(ry」
つかさ「Σ(゚д゚ )」
みゆき「ゆたか中毒…ハァハァ(;´Д`)」
かがみ「早く…早く『ゆたか分』の補給を…」
ゆたか「こなたお姉ちゃん!助け…アッ―」
531名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 11:25:53 ID:OOXtqfPh
亀レスだが
>>514
暴走したかがみに、ゆたかを助けたみなみ。
ゆたかはかがみと仲直りできるか、それともかがみはさらに暴走してしまうのか続きが気になります。
中編待ってます。
532名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 22:08:12 ID:Lsj4Dpsy
>>529


( ゚∀゚)o彡゜きっとクルー!

( ゚∀゚)o彡゜きっとクルー!

( ゚∀゚)o彡゜続きキボーン!
533名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 22:39:27 ID:JZtvNJNC
>>532

「萌やマース」
「ちょwwwお母さんwwwパソから出てきてなにしてんのwwwwwアッーーー!!」


新ジャンル、「かなリング」or「貞かなた」
534名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 21:30:00 ID:r3mAYzPG
語呂悪いなw
535名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 23:05:42 ID:3uzyKXda
そのビデオ見ると一週間後に萌死にするんですね判ります。
53623-49:2009/03/19(木) 00:05:17 ID:vH/KY2dY
どうもです
久しぶりに短編一本仕上げてみました
某所で某氏に見せていただいた某イラストが元になっています
被りがないようでしたら五分後ぐらいから投下させてください


・かがみ&こなた
・エロなし
・15レス使用
・なんぞこれ注意
537オウマガトキ 1/15:2009/03/19(木) 00:10:51 ID:iErE8lhT
 
 祭囃子が聞こえる。

 ピーヒャラ ピーヒャラ トンツクツ
 トンツク トンツク ピーヒャララ

 幾重にも連なる人垣を越えて、むせ返る様な人いきれを抜けて。
 どこか古めかしい笛と太鼓の音が飛んでくる。
 高く、低く。
 細く、太く。
 夏の湿った熱気のように、身に、耳に、纏い付く。
 仰いでみれば、どこまでも連なる提灯の列と列との狭間に浮かぶ、冗談のように円い月。

 ピーヒャラ ピーヒャラ トンツクツ
 トンツク トンツク ピーヒャララ

 いまどき、こんな音を流すところがあるなんて。
 つかさがいなくてよかった。
 熱に浮かされたような頭で、ぼんやりと、そんなことを思う。
 あの子はこの音が嫌いだから。
 そして私もあまり好きではない。たぶん、小さいころに見てしまったテレビの影響なのだろう。
 何かの時代劇だったか、それとも横溝正史か江戸川乱歩あたりのミステリだったか。
 詳細は忘れてしまったけれど、この、か細い祭囃子のメロディーだけは、
 おどろおどろしい映像とともに鮮明に記憶に焼き付いている。
 あれを見て以来、この音がテレビから聞こえてくるたびに私は不安を掻き立てられ、
 つかさなどは涙目になって震えていたものだ。
 だから。
 今日あの子が熱を出してこの場に来られなくなったのは、むしろ幸運だったといえるだろう。
 対して、私は……
 ……。
 ……。
 ……?
 あれ……私は……私、は……
 どうして私は、こんなところに来ているのだったか……


「――かがみ?」


「え?」
 不意の、横合いからの声に、振り返る。
 目に飛び込んできたのは、鮮やかな赤。
 提灯の灯りに照らされて、鮮明に、けれどもどこか曖昧に浮かび上がる、赤色の浴衣。
 それを纏う小柄な体。
 いつもはだらしなく伸ばされて、今はきれいに結い上げられている長い髪。
 幼さ、あるいはあどけなさを残した顔に不思議がるような色彩を浮かばせて。
 目元の泣きぼくろが妙に印象的な。
 そんな、少女。
「どうかした?」
「……こなた?」
 その名を呼ぶ。
 そう。こなただ。泉、こなた。
「? なに?」
 訝しげに、小首を傾げる。
 頭の横に引っ掛けられた狐の面が、音もなく揺れた。
538オウマガトキ 2/15:2009/03/19(木) 00:11:45 ID:iErE8lhT
 ああ、そうか。

 思い出した。
 彼女に誘われて、来たのだった。
『お祭りに行こう』
 いつもの放課後――いや、違う。携帯にかかってきた電話で、そんなふうに誘われて。
 私は、この夏祭りに来たのだった。
「いや……なんでもない」
 首を振る。
「ごめん。ちょっと、ぼうっとしてた」
 そう。そうだ。
 そんな言い方だったから、またあのコミケとかいう“祭典”に連れ出されると思ったから、一度は断って。
 だけど今度は本当に普通のお祭りだからと押し切られて。
 騙されたと思って来てみたら本当に普通のお祭りで。
 でも、あの埋立地には遠く及ばないものの、想像以上だった人の多さに、戸惑って、そして、
「人ごみに酔っちゃった、みたい」
 そういうこと、なのだろう。
「……この程度で?」
「悪かったわね」
 さらに不思議がるこなたに、ため息に乗せて返す。
「五歳のころからあんな場所に出入りしてるなんていうあんたと、一緒にするな」
「むぅ。人聞き悪いよかがみ」
「人聞きも何も事実だろ」
 そうしながらも、変だなと思う。
 確かに私は、そう人ごみに強いわけではないけれど、この程度で酔うということは今までになかった。
 そういう意味ではこなたの疑問はもっともだ。
 これなんかよりも、そう、たとえば正月三ヶ日の我が家、鷹宮神社の方が遥かに人の出は多い。
 なのに、なぜだろう。
 半ば無意識で人の流れから外れて立ち止まる。

 ざぁ。

 生ぬるい風が吹き抜ける。
 すぐそばの出店に並べられた無数の風車が一斉に廻りだす。
 鮮やかで、曖昧な、色とりどりの羽の列。
 金魚すくいに綿菓子に、射的に当てもの、焼きとうもろこし。屋台を行き交う人と人。

 ピーヒャラ ピーヒャラ トンツクツ
 トンツク トンツク ピーヒャララ

 祭囃子が途切れない。
「……」
「って、かがみ。本当に気分悪そうじゃない?」
 こなたが言う。
「うん……」
 なぜだろう。
 さっきぼうっとしてしまっただけじゃなく、なんとなく熱っぽいような、頼りない感覚が全身に薄っすらと漂っている。
 つかさの風邪を少しもらってしまったのだろうか。
「ちょっと休む?」
「……そうね」
 頷いて。
 手を引かれて、路の脇。
 ちょうど膝ぐらいの高さの石垣があった。腰を下ろす。こなたは、そのまま。
 立ったまま。
539オウマガトキ 3/15:2009/03/19(木) 00:12:39 ID:iErE8lhT
「何か飲み物でも買ってこようか?」
 気遣わしげな、声。
「――はっ」
 思わず噴き出す。
「? なにさ」
「別に……?」
 額を押さえる。
 少し汗をかいている。
「ただ、ちょっとね。――あのこなたが。泉こなたさまともあろうお方が、傍若無人を絵にかいたようなあんたが、
そんなことを言ってくれるなんて、ね」
 そして流れ出る辛辣。
 おかしい。
 さすがに言いすぎだろう。ここまで言うほどのことじゃないし、そのつもりもなかった。
 なのに言ってしまった。フォローする気も起こらない。
 気分がささくれ立っている?
「むぅ」
 こなたが口をとがらせる。
 膨れっ面を隠すように、そっぽを向く。
 頭の横に引っ掛けられた狐の面が、入れ替わるようにこちらを向いた。
 いまどき見ないような、田舎の旅館の廊下にでも飾ってありそうな、古めかしい面。
 こんなものを売っている店まであるのか。
 というか、いつの間に買ったのだろう。
 切れ長に描かれた黄色い糸目が、私を見て笑っている。
「私だって心配ぐらいするよ」
「どうだか」
 鼻を鳴らす。
 まるで嘲笑。
「お見舞いとか言って宿題漁ってたのは誰よ」
 そういえば、そんなこともあった。
 自分で言っておいて、思い出す。
 なんだろう。
 妙に投げやりな気持ちになってしまっている私と、それを他人事のように眺めている私がいる。
 これは、なんだろう。
「あー……そんなこともあったねぇ」
 こなたが笑う。
 こちらもこちらで、他人事のよう。
「でもソレはアレだよ。おどけてみせて元気づけようとしたんだよ。みゆきさんも言ってたでしょ?」
「また適当なことを……」
 そういえば、あの聖人君子はそんなことを言っていた。けれど。
 どうしてこなたがそれを知っているのだろう。
 みゆきから聞いたのだろうか。
 いや、それよりも。
「……みゆきは、なんで来られないんだっけ」
 生じた疑問を、ふと声にして漏らす。
「あー、えっと」
 狐の面が首を傾げる。
「家の用事とか言ってたような……なんだっけ?」
 どうだったか。
 言われてみればそんなことを聞いたような覚えがある。詳しく聞いた覚えはない。
 なんでもいい。
 なんにしても、
「羨ましい話ね」
「なにが?」
「つかさとみゆきが、よ」
 嘲笑。
 自嘲か、それとも。
540オウマガトキ 4/15:2009/03/19(木) 00:13:34 ID:iErE8lhT
 
 ピーヒャラ ピーヒャラ トンツクツ
 トンツク トンツク ピーヒャララ

「……」
 こなたが無言で、お面をずらして、顔に被せ直した。
「来たくなかった?」
「そうは言ってないわよ」
「言ってるよ」
「……」
 確かに。
 少し、言い過ぎた。
 謝った方がいいだろうか。そうは思うが、何か億劫だ。
 頭が上手く回らない。
「……ってゆーか、変なお祭りよね」
 何を言っているんだろう。
「そう?」
「うん。レトロってゆーか、時代錯誤な感じがする」
 祭囃子、狐のお面。
 提灯、灯篭、風車。
 行きかう人は、みいんな浴衣。
「いまどきのお祭りじゃないわよ」
 タイムスリップでもしたみたいだ。
「そうかな」
「そうよ」
「そうかもね」
「……」
 適当な返事しやがって、このやろう。
 理不尽な苛立ちが沸き起こる。
 睨んでやるが、動じない。そもそも視線に気付いているのかどうか。
「外しなさいよ、それ」
「なんで?」
 小首を傾げる。不思議そうな、少しこもったような、声。
「いいから」
 手を伸ばす。
 避けられた。
 上体をひょいと逸らして、流れる動作で地面を蹴って。
「やだよ」
 一歩、離れる。
「ごめんね」
「え、ちょ」
「これは外せないんだよ」
 面を押さえて、さらに、一歩。赤い浴衣がふわりとなびく。
「何を――」
「待ってて。飲み物、買ってくる」
 そうして、そのまま。
 人ごみに、消えた。

  ・
  ・
  ・
541オウマガトキ 5/15:2009/03/19(木) 00:14:30 ID:iErE8lhT
 
「……え?」
 まばたき。
 消えた。
「こなた?」
 立ち上がって、呼びかける。返事はない。消えた。消えてしまった。
 いや、何を言っている。
 人ごみに紛れた。それだけだ。言ったじゃないか。飲み物を買ってくる、と。
 何もおかしなことはない。
「……」
 ああ、でも。
「こなた……」
 どうして、こんな。
 こんなにも、不安になる。
「こな――」


“――ごめんね?”


「っ! ……こなたっ!」
 気付いたら駆け出していた。
 人の流れに飛び込んで、押しのけるようにして進む。
 思うように進めない。
 下駄と浴衣が走りにくい。
「すみません、通してっ」

 ピーヒャラ ピーヒャラ トンツクツ
 トンツク トンツク ピーヒャララ

 祭囃子を掻き分ける。
 見つからない。こなたがいない。

 ピーヒャラ ピーヒャラ トンツクツ

 視線を巡らす。右、左。
 どこだ。
 どこに、どこにいる。

 トンツク トンツク ピーヒャララ

 どこに。

 ピーヒャラ ピィヒャラ

 どこ――

 トンツク、ツ


 ――――――――いた。
542オウマガトキ 6/15:2009/03/19(木) 00:15:25 ID:iErE8lhT
「こなた!」
 見えた。
 提灯の明かりに照らされて、行き交う人の垣根の向こう。
 見知らぬ影と陰との狭間に、赤の浴衣がちらりと揺れた。
「すみませんっ、ごめんなさい――こなたってばっ!」
 走る、叫ぶ。
 届かない、届かない。
「待ってよ! 待って!」
 駆ける。呼ばう。
 届かない、届かない。
 人がまばらになってきた。
 後ろ姿がはっきり見える。
 それにこの距離。聞こえていないはずがない。
 人ごみを抜けた。
 道の終点。灯りの終点。
 祭囃子を背後に置いて、真正面、見上げた先には、暗い森。
 鬱蒼と生い茂る、覆いかぶさるような深い森。
 石段が一本伸びている。
 その手前。
「こなたっ!」
「――」
 止まった。
 振り向いた。
 繋がった。
 月の明かりに照らされて、赤の袂が弧を描き、黄色の糸目が私を射抜く。
 そして、笑った。
 にんまりと。

 笑った?

 声じゃない。聞こえてない。
 顔は見えない。隠れてる。
 なのに、感じた。
 光の加減か。錯覚か。
 動かぬはずの狐の面が、私に向って微笑んだ。
 そう、見えた。
「……こな、た?」
 呼びかける。
 すると、こなたは。
「……」
 再び私に背を向けた。
「え――ちょっと!」
 軽やかに。
 まるで本当の狐のように。
 跳ねるような足取りで、こなたは石段を駆けていく。
 何故だ。
 何故、逃げる。
「待ちなさい!」
 追いかける。
 暗い石段。先が見えない。
 たぶん神社で、境内に通じているのだと思うけど。
 ここからじゃ、見えない。
 そんな道を、こなたは駆けていく。
 カラコロ、カラコロ、下駄の音を響かせて。
 跳ねるように、軽やかに。
543オウマガトキ 7/15:2009/03/19(木) 00:16:19 ID:iErE8lhT
 いいのだろうか。

 追いかけていいのだろうか。
 この先に、踏み込んでいいのだろうか。
 そんな疑問が沸き起こる。
 さっき、こなたは笑った。
 否。こなたの被る、狐の面が、笑ったように見えた。
 でも。
 その、下は?
 仮面の下の、素顔の方は?
 こなたは、本当に。
 笑っていたのだろうか。

 ざぁ。

 生ぬるい風が吹き抜ける。
 左右を遮る真っ暗の森が、一斉に木の葉を打ち鳴らす。
 ざわざわ、ざわざわ。
 遠く、近く。
 ざわざわ、ざわざわ。
 高く、低く。
 うねるような葉鳴りの音が、取り囲む。
 いいのだろうか。
 この先に、進んでしまっていいのだろうか。

「――ハァッ!」

 気付けば登り切っていた。
 疑問に揺さぶられながらも、足は止まらなかった。
 結構な段数だった。膝が笑っている。
 やはりここは境内、その入口だ。
「ハァ、ハァ……」
 鳥居に手をつき、息を整える。
 風に木々がざわめいている。
 祭囃子が遠くに聞こえる。

「だいじょうぶ?」

 声。
 少しこもったような、声。
 顔を上げる。
 赤い浴衣。狐の面。
 まるで何事もなかったかのように、そいつはそこに立っていた。
「こなた……」
「なぁに? かがみ?」
「なにって、あんた……」
「どうして来たの?」
「どうしてって、そんなの……」
「待っててって言わなかったっけ」
「知らないわよ……!」
 顔を下げる。
 息が整わない。
「だいじょうぶ?」
「じゃないわよっ! ……ハァ、ハァ……」
544オウマガトキ 8/15:2009/03/19(木) 00:17:15 ID:iErE8lhT
 くそ。
 息が苦しい。整わない。
 生ぬるい空気がどろりと重くて、まとわりついて、余計に上手く呼吸ができない。
 汗で張り付いた浴衣が気持ち悪い。
 なんなんだ、これ。
 なんで私がこんな目に。
「――ハァッ」
 ぐい、と、額をぬぐって身体を起こす。
 こなたは変わらず、立っている。
 首を小さく傾けて、身体の重心もそちらに置いて、浮いた片脚をぶらりと揺らす。
「……何がそんなにおかしいのよ」
「べつに? 笑ってないよ?」
 とぼけた声。
 イラついた。
「でも」
 そして、

「まぁ――それでもいいよ」

 ゾっとした。

「え……」
 なんだ。
 今のは。
「嬉しい気持ちがあるのは確かだし、かがみがそう見えるって言うなら、いいよ。ソレで」
 こいつは何を言っている?
 わからない。
 だけど、ゾっとした。
 空気が入れ替わったように、空間が裏返ったように。
 周囲の気温が一気に下がった、気がした。
 大して意味をあることを言ったとも思えない。適当に口から出任せを並べただけだ。そんなふうにも受け取れる。
「うん。私は笑ってる」
 だったら、どうして、
「でも、なんで」
 私は、
「かがみは」
 こんなにも、

「そんなにも――怯えているのかな?」

「!? ――お、怯えてなんかないわよ!」
 反射的に怒鳴り返した。
「そう?」
「あ、当り前よっ。なんで私が、あんたなんかを怖がらなくちゃいけないのよ」
 目を逸らした。
「私をとは、言ってないよ?」
「っ!」
 詰まった。
 しまった。
 認めたも同然だ。
「何に、までかは知らないよ。でも、かがみは怯えてる」
「あんたなんかに、何が……」
「わかるよ。見ればわかる」
 でも、
545オウマガトキ 9/15:2009/03/19(木) 00:18:10 ID:iErE8lhT
「でも」
 違う。
「そっか」
 違う。
「かがみは私が怖いんだね」
「違うっ!」
 確かに、おかしい。今の私は。不安定になっている。
 嫌な気持になっている。
 こんなのは嫌だと感じている。
 それらは確かに、恐怖と呼べるものなのかも知れない。
 それでも、違う。
 違うんだ。
「違わないよ」
「っ……」
 通じない。覆せない。訂正の仕方がわからない。
 焦りが、募る。
 このままじゃ、駄目なのに。
「かがみは嘘が下手だよね」
 対照的に、淡々と。
「そこがいいところではあるんだけどね」
 勝ち誇るでもなく、こなたは言葉を紡いでいく。
「残念だな」
 かくり。
 傾げた首が、元に戻って、反対側へ。
 その、反動か。
 一歩、下がった。
「え……」
「うん、残念だ」
 また、一歩。
「でも、仕方ないかな」
 また、一歩。
「ちょ、ちょっと……」
「うん、仕方ない」
 一歩。
 一歩。
 一歩ずつ。
 境内の奥の暗がりへと、沈んでいく。

「恐がられてるんじゃ、近くにいることはできないね」

「――待ちなさいっ!」

 叫ぶ。
 止まった。
 そして、かくり。
 再度首が傾けられる。
「……なんで?」
「なんでじゃないわよ! いいから――いいから戻ってこい!」
「……わかんないなぁ」
「何がよ! わけわかんないのはあんたでしょ! なんだってのよさっきから!」 
 ああ、わからない。
 こいつが何を言っているのか。
 どうしてこんなに不安になるのか。
 私には何もわからない。
 頭が熱に浮かされて、ぼうっとして、上手く考えられない。
 ただ、胸騒ぎがする。
 木々がざわめいている。
 このままじゃ、駄目だ。
 この距離は、駄目だ。
546オウマガトキ 10/15:2009/03/19(木) 00:19:05 ID:iErE8lhT
「私は――」
「もういい! 喋るな!」
 駆け寄った。
 駆け寄って、その手を掴んだ。
「痛いよ」
「うるさいっ!」
 掴んだ。
 確かに、掴んだ。掴んだのに。
 なのに、なんだろう。この折れそうなほどの腕の細さは。頼りないまでの体温の低さは。
 胸の不安が、止まらない。
 ざわざわ。
 ざわざわ。
 騒いでる。
「ねぇ、かがみ」
「……今度は何よ」
「かがみはどうしたいの?」
「え……?」
「どうして、こんなところまで私を追いかけてきたの?」
「……」
「私は待ってて欲しかったのに」
「……」
「おとなしく待っててくれればよかったのに」
「……」
「追いかけてくるから、こんなところまで来ちゃったよ」
「……」
「戻れなくなっちゃうよ」
「……」
 わからない。
 わからない。
 わからない。
 どうすればいいのか。何を言えばいいのか。
 何も、わからない。
 ただ、さっきまで以上に――何かが、遠い。
「私は、どうすればいいのかな」
 木々が鳴いている。
 胸騒ぎがする。
「かがみは、どうして欲しいのかな」
 駄目だ。
 まだ駄目だ。
 まだ何かがよくない。わからないけど、とにかく、駄目だ。これだけじゃ、まだ駄目なんだ。
「……こなた」
 衝動に。
 押されるように、引かれるように。
 さらに一歩、詰め寄った。
「なぁに?」
 こなたは動かない。
 近づきも、離れもしない。
 ただ、かくり。
 人形のように、またしても首を傾けなおす。
 狐の面が音もなく嗤う。

 ああ――それだ。

 脈絡はない。根拠もない。
 でも、それだ。それなんだ。
 手を伸ばす。
547オウマガトキ 11/15:2009/03/19(木) 00:20:04 ID:iErE8lhT
「……どうしたらいいかって?」
 私が何を望んでいるのか。
「どうして欲しいかって?」
 私が何を求めているのか。
「別にいらないわよ、何も」
 そんなことは、知らない。わからない。どうでもいい。
「ただ……」
 手を、伸ばす。
「そのふざけた面を外しなさい!」
 その腕が。
 その指が。
 空を、切った。
「え……」

 カラン。

「駄目だよ」
 見えなかった。
 一秒前までここにいたはずなのに。その手を確かに掴んでいたのに。
 気がつけば、石畳の参道に軽やかな下駄の音を響かせて、こなたは再び遠のいていた。
 なんだ?
 何をされた? 何をした?
「ちょっと……」
 近づく。
「駄目だよ」
 離れる。
「何がよ」
 歩み寄る。
「駄目なんだよ」
 遠ざかる。
 磁石の同極同士のように、一定以上に近づけない。
「これは外せないんだよ」
「だから、なんでよ」
「一度被った仮面は、そう簡単に外すわけにはいかないんだよ」
 埒が明かない。
「また何のアニメネタだよ。いいから――」
 ぐいっ。
 踏み出す足に力をこめて。息を大きく吸って、止めて。
 こなたの佇む暗がりめがけて、思いっきり、地面を、蹴った。
「外しなさいっ!」
 瞬間。

「駄目だってば」

 ぞくり、と。
 背筋を何かが駆け抜けた。
 いくつものことが同時に起きた。
 また退くと思ったのに、今度は逆に肉薄されて、伸ばした腕に何かが触れた。
 こなたの髪留めが弾け飛び、まるで音のない花火のように、長い髪の毛が螺旋を描いて広がった。
 赤の袖が翻り、足元の感触がふわりと消えて、視界の端に月が舞い、
 そして、見た。
 こなたの被る狐の面。
 目に穿たれた覗き穴。
 その、奥に。
 暗く。
 深く。
 澄んだ。
 光が――――
548オウマガトキ 12/15:2009/03/19(木) 00:20:56 ID:iErE8lhT
 
  ・
  ・
  ・

「……」
 気がついたときには、全てが止まっていた。
 祭囃子は聞こえない。
 葉鳴りの音も聞こえない。
 垂れ下ったこなたの髪が周囲の視界を遮っている。
 目の前には、逆様になった狐の面。背中には固い石畳。
 投げ飛ばされた、のだろうか。
 痛みはまったく感じなかった。
 私の身体は、驚くほどの、見過ごしてしまいそうなほどの優しさをもって、地面に横たえられていた。
「ねぇ、かがみ」
 それを為した、こなたが囁く。
「わかってる? “これ”を取ったら、どうなるか」
「……」
「見えちゃうんだよ?」
「……」
「私の素顔が」
「……」
「私が、本当はどんな顔をしてるのか、ぜんぶ見えちゃうんだよ?」
「……」
「私が、本当はどんな顔でかがみのことを見てるのか。本当はどんな顔でかがみの声を聞いてるのか。
本当はどんな顔でかがみとおしゃべりをしてるのか。本当はどんな顔でかがみに触れようとしてるのか。
ぜんぶ、ぜんぶ、ぜんぶ――見えちゃうんだよ?」
「……」
「それをかがみは、受け止めてくれるっていうの?」
「……」
「その、覚悟が、かがみにはあるの?」
「知らないわよ、そんなの」
「……」
 ああ、もう。
 わからない。
 私には何もわからない。
 こなたが何を言っているのか。私が何を言っているのか。
 でも、見えたから。
 今は影になって見えないけれど。
 さっきは、見えたから。
 こなたの被る狐の面。
 目に穿たれた覗き穴。
 その向こうに垣間見た、光は。
 瞳は。
 心は。
 私にとって、決して不快なものではなかったと、思うから。

 ああ――そうか。

 そうだ。
 理解した。
 こなたの言うとおりだった。私は確かに怖がっていた。
 怖かった。
 この子が。
 こなたが――消えてしまうことが。
 それだけが、私は怖かったんだ。
549オウマガトキ 13/15:2009/03/19(木) 00:21:51 ID:iErE8lhT
「ってかさ、こなた」
 手を伸ばす。
 仮面に触れる。
 温度がない。
 うん。やっぱり邪魔だ、これ。
「あんたこそ、なに怖がってんのよ」
「……」
「とりあえず外してみなさいよ」
「……」
「受け止めろっていうんなら、とりあえずやってみるからさ」
「……かっ」
「だからさ、見せてみな?」
「か――が、み……」
 濡れたような光沢の、つるりと滑る表面を、なぞって。
 留め紐に、指を。
 かける。
 そして、


     ☆


 そして私は、目を覚ました。
「……」
 ……。
「……」
 ……。
「……え?」
 目を、覚ました?
「……」
 ……。
「……」
 とりあえず。
 寝そべった体勢のまま、視線だけで周囲を見回してみる。薄暗い。けど、なんとか見える。
 あれは机。あれは本棚。あれはドア。あれはクローゼット。あれはカーテン。
 で、私の寝ているこれは、ベッド。
 うん。わかる。
 でも、
「ええと……」
 どうやら夜らしい。カーテンは閉められているけれど、外も暗くなっていることはわかる。
 何時、だろう。今。
 思うと同時に時計に目が向いたけど、さすがに文字盤までは読めなかった。
 そこでようやく、身体を起こす。
 世界がぐらついた。
「ぅ……?」
 一瞬、地震かと思った。
 でも違う。
 感じたのは目眩だけじゃない。暑くて寒い、この体感。これは――

「――お姉ちゃん、起きてる?」

 と、
 思い至るのとほぼ同時に、ドアが控えめにノックされ、そんな声がかけられた。
「……ええ。……っ」
 反射的に返事を返した声が、少し詰まった。
 ああ、ノドもだな。
 そうこうしているうちにドアが外側から押し開けられ、部屋の電気も点けられる。
 入ってきたのは、
550オウマガトキ 14/15:2009/03/19(木) 00:22:47 ID:iErE8lhT
「ただいま。お姉ちゃん」
 浴衣の、つかさ。
「……おかえり」
 ああ、そうだ。
 そうだった。
 思い出した。
 今度こそ、完全に、思い出した。

 熱を出してお祭りに行けなくなったのは、私の方だったんだ。

 つまりすなわち要するに。
 さっきまでのは。
 全部。
 夢。
「〜〜〜〜……っ!」
 思わず頭を抱えてしまう。
 なんつー……なんっつー夢を見てんだ私はっ。
 フロイト先生も爆笑とはこのことかっ。
「お、お姉ちゃん? どうしたの?」
 はっ。
「あ、いや――」
「うわ、顔が真っ赤だよ。熱上がっちゃった? ごめんね起しちゃって」
「いや、だ、大丈夫だから」
「だめだよ無理はっ。ほら、ちゃんと横になって」
「う、うん……」
 慌てるつかさに、だけど優しく促されて、再びベッドに身を倒す。
「えっと……今お母さんがおかゆ作ってて、食べるかどうかついでに聞いてきてって言われたんだけど……
やっぱり食欲は、まだない?」
 言いながらつかさが顔を覗き込んでくる。
 着替えるついで、ということだろう。
 目を逸らした。
「ん……どうかな。とりあえず喉は乾いてるけど……それより先に、着替えたいかも」
 パジャマの胸元を少し引っ張ってみる。
 襟口からひんやりとした空気が滑りこんでくる。
「うん、わかった。……すごい汗かいてるね?」
「あ……におう?」
「え? えっと……あはは」
「もう」
 同時に、現実感も。
 話しているうちに戻ってきた。
 頭が少しぼんやりするけど、その事実もしっかりと実感できる。
 間違いなく現実だ。
 まったく。
 本当に。
 なんて夢。
「じゃ、タオルと、何か飲み物持ってくるね」
 言って、つかさ一歩離れる。
「着替えてからで――」
 いいわよ、と。
 言いかけた声が、途切れて止まる。
 きびすを返した、つかさの背中。
 その、腰に。
 帯の結びに引っ掛けられて、揺れるのは。

 黄色い糸目の、狐面。
551オウマガトキ 15/15:2009/03/19(木) 00:23:38 ID:iErE8lhT
「――つかさっ?」
 跳ね起きた。
「え、どうしたのお姉ちゃん?」
 つかさが振り返る。
「それ……」
 腕が勝手に持ち上がる。
 指差した。
「それ? ……あ、そっか」
 察した顔。
 面が帯から取り上げられる。
「ごめん、忘れてた。これ、おみやげ」
 こちらへと差し出される。
 受け取った。
「おみ、やげ?」
「うん。こなちゃんから」
「……!」

 こな……た?

「『私だと思って大切にしてね』、だって」
「……」
「お姉ちゃん?」
「……」
「お姉ちゃん? どうしたの?」
「え、あ」
「大丈夫?」
「あ、いや……うん。ごめん。ちょっと、ボーっとしてた」
「そっか。ってゆーか、起きちゃだめだよ。寝てなきゃ」
「うん。でも、大丈夫。大丈夫よ」
「ホントに? 無理しちゃダメだよ?」
「大丈夫だってば。それより、はやく着替えちゃいな」
「うん……」
 そしてつかさは出て行った。
 一人になる。
 ベッドに倒れ込む。
 面を掲げて、仰ぎみる。
 目に穿たれた覗き穴から蛍光灯の光を透かし見る。
「……」
 なんだろう。
 どういうことだろう。
 例えば仮に正夢だったとして、何を意味しているんだろう。どう解釈すればいいんだろう。
 わからない。
 頭が上手く働かない。
 けど。
 でも。
「……いいわ。受け取ってあげる」
 そうしよう。
 そうして、しっかり持っていよう。
 二度とあんたの手に戻らないように。二度と、あんたに被られることがないように。
 せいぜい大切にしてやるわ。
 それでいいんでしょう?
 ねぇ、こなた。




55223-49:2009/03/19(木) 00:24:33 ID:iErE8lhT
以上です
ありがとうございました


なんぞこれ
553名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 00:38:12 ID:DJTQHXXU
>>552
宮沢賢治の書いたお話のような、
懐かしさの入り混じったとっても幻想的な物語に魅せられちゃいました。
最後の、まだ夢の尻尾が見えている描写もよかったですよ。
GJ!
554名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:09:11 ID:MyVAYVjJ
>>552
幻想的で、どこかひぐらしを彷彿とさせるような儚くて危うい感じがしました。
読んでいて面白かったです。
555名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 02:26:31 ID:0wMhw4bG
>>552
うまく言い表せませんがすごく引き込まれました。
こなたの仮面を剥がしてもよかったのか、
なぜかがみはこんな夢を見たのかいろいろ考えてしまいました。
なにはともあれGJです!
556名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 02:27:52 ID:0wMhw4bG
>>552
うまく言い表せませんがすごく引き込まれました。
こなたの仮面を剥がしてもよかったのか、
なぜかがみはこんな夢を見たのかいろいろ考えてしまいました。
なにはともあれGJです!
557名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 11:57:22 ID:9wms2xi2
>>552
幻想的な雰囲気に綺麗な文章で、一息もつかず、最後まで読んでしまいました。
GJです。
ところで、

>某所で某氏に見せていただいた〜

もしかしてその人って、星の王子さまやら描いてませんでした?
558名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 14:14:08 ID:ad3TycOJ
>>552
なんというか、真夏の怪談。GJ
559名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 17:42:31 ID:38YuLuD2
>>552
あの絵は俺も好きですねー。
あの二枚からこれだけの物語を紡ぎ出した力量にGJ。
560名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 19:22:53 ID:vTt3NJUx
世界に引き込まれるとはこのことですか。

不条理で、不思議で、どこか切なくて、
GJ!
561名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 20:45:14 ID:jgILr2OE
元絵は全然知らないけど、引き込まれる不思議ワールドGJ!
562名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 01:06:01 ID:Kr7D4CP8
>>553
元の絵が妙に賢治作品にマッチした絵柄なんだよね。
この人のジョバンニなこなた&カムパネルラなかがみはこのままアニメ化して欲しいくらい。
この配役だとかがみが……って事になっちゃうけど。
563名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 01:30:04 ID:E/3lkgsa
狐の面と出た途端、その方の絵と漫画ディスコミュニケーションのイメージ
神社の喧騒から離れて最後石段のところから先の黄泉を匂わせる展開は漫画もっけのイメージで
空気まで感じる描写の物語りに引き込まれていって、最後にもう一つどんでん返し
GJ
564名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 15:46:30 ID:BNBENzFV
>>877
ただし魔法は尻からでる。
565名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 22:19:58 ID:LYgwEXHY
>>564何の誤爆だよw



『そう、ココから魔法が出るんだ、出して見なさいよ、ホラこなたァ!』
『つまりこなちゃんは魔法のお尻なんだね!素敵だなぁ・・』
『お尻から(割愛)出る(割愛)(割愛)(割愛)。

だいぶ割愛されてしまいましたが、
割愛といえば、泉さんの割れたお尻を愛でて(割愛)』


『誤爆でも結局やるこた同じですかアッー!!』
56652-426(仮):2009/03/23(月) 00:48:43 ID:Ky+KT+W5
みなさんお久しぶりです。
最近仕事が忙しかったのと、パソコンが故障してデータぶっとんだことで、
なかなか作品を投下する機会がありませんでした。

実は、小ネタとして投下しようと思ったのですが、
書いてる内にのってしまい、長くなってしまったのでSS形式で投下させていただきます。

・4スレ使います。
・こな☆フェチネタ
・若干の鬱要素あり
・このスレに使われたこな☆フェチ小ネタを一部使わせてもらいました。

5分後に投下させていただきます。
567こなフェチ……? 1/4:2009/03/23(月) 00:54:34 ID:Ky+KT+W5
こなた「おはよ〜みんな(コソコソ)」
かがみ「おはよう、こなた」
つかさ「おはよう、こなちゃん」
みゆき「おはようございます」
こなた「……」
かがみ「……」
つかさ「……」
みゆき「……」
こなた「……あれ?いつものように襲わないの?」
かがみ「え?あー、そのー」
みゆき「……」
こなた「……みゆきさーん?わたしのこと、好き?」
みゆき「……はい、好きですよ」
こなた「……あれ?なんだか反応がイマイチだな……つかさー?」
つかさ「……なに?」
こなた「つかさ特製の媚薬入りクッキーは?」
つかさ「あ、ごめん。材料が無かったから作れなかったんだ」
こなた「……」
かがみ「……」
つかさ「……」
みゆき「……」
こなた「……ね、ねぇ、みんな、どうしたの……!?
    いつものように、わたしを襲ったりしない……の……?」
かがみ「……あー、そろそろ授業が始まる時間ね」
みゆき「そうですね」
こなた「ね、ねぇ!本当にどうしたの!?
    かがみ、わたしの体をなめないの!?
    つかさ、着せ替えとかしないの!?
    みゆきさん、鼻血は、母乳は!?」
かがみ「……」
つかさ「……」
みゆき「……」
こなた「……う、うわ〜〜〜〜ん!!!!
    みんなが変だよ〜〜〜〜〜〜!!!!
    ゆ〜〜〜ちゃ〜〜ん!みなみちゃ〜〜〜ん!!!!(ダダッ)」

こなたは大急ぎで、一年生の教室に向かった。

ゆたか「……あれ?どうしたのお姉ちゃん」
こなた「ねぇゆーちゃん、わたしのこと、好き?」
ゆたか「?……うん、好きだよ」
みなみ「コクコク」
ひより「急にどうしたんすか?」
パティ「もうスコしでジュギョウがハジまりますヨ」
こなた「ねぇ!?わたしを襲わないの!?……そ、そうだみなみちゃん、
    あそこのロッカー、ちょうどわたしとみなみちゃんが入れるサイズだよね!?」
みなみ「……そうですね」
こなた「ゆーちゃん、バイト先でね、新しいメイド服着ることが決まったんだけど、
    見に行くよね!?」
ゆたか「……あ、うん。時間ができたらね」
568こなフェチ……? 2/4:2009/03/23(月) 00:55:19 ID:Ky+KT+W5
ひより「……先輩、わたし達は次の時間が体育ですので」
こなた「ひよりん……」
パティ「コナタも、イソいでキョウシツにモドったほうがいいですヨ」
こなた「…………」


タッタッタッ
ななこ「なんやー?泉、授業はじまっとるでー。
     はよう席につかんかー」
こなた「黒井先生!わたしのこと好きですよね!?」
ななこ「はぁ!?いきなりなにいうとんのや!ねぼけとらんで、とっとと席つかんかいっ」
こなた「そ、そんな……」


それから、こなたは授業を受けた。
ただ違うのは、誰もこなたのことを見向きもしなかったことだ。
つかさは、授業中にこっそりと自分とこなたがエッチしている絵を描いているというのに、
普通に授業を受けている。
みゆきも、保健体育の教科書を読みながら、『これが、泉さん……これが、私……』とブツブツ呟いているのに、
普通に授業を受けている。
休み時間には、かがみがクラスにやってくるというのに、こなたを襲おうともしない。
こなたは、寂しかった。
寂しくて、泣き出しそうだった。
でも、必死に涙を堪えた。

それから、昼休みになった。
三人は、『先生からなんか呼び出された』と言って、職員室に向かった。
いつもなら
『呼び出した先公ぶっ殺す』『殺害せよ殺害せようにょーん』『……えぇ、殺してほしい人物がいるのですが』
とかなんとか言っていたのに。
こなたは、一人で寂しくチョココロネを食べていた。
いつもならみゆきさんが『スカトロプレイ……』とか言って鼻血を出していたのに、
今日は一回も鼻血を出していない。
一人で食べるチョココロネは、おいしくない。
こなた「みんな、どうしたんだろう……」
寂しい。
こなた「うっ……」
いつもの楽しい日常に戻りたい。
こなた「ふっ……!」
みんなが、わたしを追いかけるあの一日を――
かがみ『そう、ココから魔法が出るんだ、出して見なさいよ、ホラこなたァ!』
みゆき『さあ、そのヒールで踏んでください泉さん!』
かなた『萌やマース』
つかさ『ごむごむうにょーん』
みゆき『いいえ、泉しゃんへの 愛のなせるわじゃが、 しろいみりゅく、れひゃうっ れひゃうのぉおおおおお!』
ゆたか『お姉ちゃん、今度はこれを着ようね♪』
みなみ『(スゥーハァー……)泉先輩……持って帰る……』
みゆき『さて、こなたさんには紅いものではなく、やはり白いものをだばだば』
ひより『ぐふふふふ……!泉先輩、ゲッチュウ!!』
569こなフェチ……? 3/4:2009/03/23(月) 00:55:57 ID:Ky+KT+W5
パティ『コナタ、国際結婚しまショウ。
    イ マ ス グ』
ななこ『泉!またおまえは遅刻か!罰として十秒間抱きしめさせや!』

こなたの脳裏に、今までの日々が思い出される。
騒がしかったけど、楽しかった毎日。
こなた「う……ぐすっ……ひぐっ……」
チョココロネに、一粒雨が落ちた。
こなたの涙だった。
あまりの寂しさに、こなたは涙を抑えることができず、とうとう泣き出してしまった。
こなた「うえぇぇぇぇん…………!ぐすっ……ぐすっ……」
あれは、夢だったのだろうか?
かつて、友達がいなかった私が、「愛情が欲しい」と思い、勝手に作り上げた幻想だったのだろうか?
中学の時、いじめにあっていた。
そうじを押しつけられたり、机に『学校くんな』と落書きされたり、
トイレに閉じ込められ、頭の上から水をかけられたことがある。
クラスのいじめっこから邪魔者扱いされて『なんで生まれてきたの?』って言われたりして、友達もいなかった。
何度も死にたいと思ったけど、お母さんが自分の命と引き換えに自分を産んでくれたのに、
自殺しては、お母さんを悲しませると思って、一生懸命頑張った。
そして、高校に入って、友達ができた。
かがみ達だ。
かがみ達に、『中学の時、仲のいい友達が一人いた』とは言ったが、あれは嘘だった。
かがみ達に、気を遣わせてもらいたくなかったから。
高校に入ってできた、大切な友達に、心配させたくなかった。
こんな私でも、本当に愛してくれる人たちを。

ポンッ

こなたの肩に、手が置かれた。
こなたは、顔を上げると、そこには三人がいた。
かがみにつかさ、みゆきだ。
三人とも優しい笑顔を浮かべて、言った。

かがみ「こなた。パンツもらっていい?」
つかさ「ねぇこなちゃん、クッキー焼いたんだ。びや……チョコクッキー入りの」
みゆき「泉さん、おっぱい触らせてください」

こなたは、ぱぁっと笑顔を浮かべた。

こなた「みんなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

……みんながこなたに対して普通の態度を取っていたのは、意外にもみゆきが考えたことだった。

かがみ『……みゆき、どうしていつものようにこなたを襲わないの?』
みゆき『ここのところ、泉さんの顔を見るたびに襲ってばかりいるので、あまりやりすぎると
    マンネリ化してしまう恐れがあるかもしれないと思ったからです。
    そこで、いつも襲っているのであれば、たまにはおとなしくしてみようと考えただけです。
    みなみさんたちにもそう伝えておいてますから』

こなた「……そうなんだ」
570こなフェチ……? 4/4:2009/03/23(月) 00:56:42 ID:Ky+KT+W5
みゆき「すみません……。まさか、ここまでショックを受けるとは……」
こなた「ううん。いいよ、もう。……ところでさ、わたしのこと、好き?」
かがみ「アタリマエジャナイマイニチフロニシカケテオイタカメラデコナタノオオオオッパイミテルンダカラ」
つかさ「こなちゃん、いいからはやく媚薬入りクッキー食べてよ、食べなさいよ!!!!」
みゆき「泉さん、ほら、ここの婚姻届の名前欄に、自分の名前を書いてください」

――あぁ
――みんな、普通だ

こなた「みんな」
こなたは、満面な笑みを浮かべた。
こなた「私のことを、愛してくれてありがとう!!」
……こなたが見回すと、周りに三人はいなかった。
こなたは下を見てみると、かがみは興奮のあまり床を転げ回り、廊下に出て壁を壊して向こうに飛んで行った。
つかさは、這いずりまわって白石の机にバルサミコ酢ではなく、ポン酢をかけて食べている。
みゆきは、今日一日一度も鼻血を出していないので、かなりの量が出ている。

こうして、こなたの一日はまた始まった。
みゆきの母乳とともに――



















みゆき「そうそう、泉さん」
こなた「なに?」
みゆき「泉さんをいじめた社会のゴミは、高良家直属の暗殺部隊を送っておいたので、安心してください」
こなた「ちょ!なんで私がいじめられたこと知ってんの!?」
三人「「「愛です!!!!」」」


愛って偉大ですね。
57152-426(仮):2009/03/23(月) 00:57:49 ID:Ky+KT+W5
以上です。
なんだか中途半端な作品になってしまいました。
すみません
>>571ちょっとイイ話っぽ・・・て、結局へんたいやないかい!w


なぶりものにされないとされないでさみしいこなたがカワユス


(某巨乳お嬢様に母乳属性が定着しつつあるようですw)
573名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 07:37:46 ID:T/ly6dN9
>>571GJ!
なぶりものにされてるのが当たり前と思ってしまってる辺り、こなたも末期症状だなぁw
574名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 18:28:38 ID:KPpgfT8m
確認
575さすらいのらき☆すたファン:2009/03/23(月) 18:36:37 ID:KPpgfT8m
行きつけのネットカフェの規制がいつのまにか解除されてました。
いつもお世話様になっております。
新作のSSを投下させていただきます。

タイトル:血に潜む欲望 (中編:Kagami-side)
カップリング:かがみ×ゆたか (かがみ自慰含む)
属性:エロ有り、強姦・ダーク・鬱注意
http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0181.txt
いつもは携帯から書き込むのですが、数日前から規制がかかってしまいました。
今日は何の日シリーズも規制が解けるまでお休みさせていただきます。
感想など、お待ちしております。
>>571 回想シーンに拙作の小ネタを発見してちょっとハッピー。
GJです!

576名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 18:58:14 ID:M/XHJu2T
>>571

……しかし、こな☆フェチの発作を抑え込むために使っていた強い薬
(開発者談・「1錠でなんと5分ももつんですよだばだば」)の副作用で、
その後の全員の萌えっぷりは激化の一途を辿るのであった……

ぐっじょ。
577名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 10:35:31 ID:tL5/X1oK
>>575
バッドエンドになるかと思いきや、
なにやら雲行きが変わってきましたね。
誤字が少し気になりますが、
お話がサクサク進むので読みやすかったです。GJ!

――後編はさらにエロくなりそう………。
578名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 07:31:11 ID:b29txT1L
時事ネタ投入、黒黒井先生注意
色々と酷いネタなのでスマン。

「先生ー、入りますよ。」
「…WBC終われば、岩隈、ダルは用済みや。」

「先生ー!来ましたよ。」
「いっ、泉!、秘密を聞かれたからには、帰すわけにはイカンな。」

「あの、先生。」
「これから泉はウチの性ドレイや、とっととその服脱ぎ。」
「アッー!」
579名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 08:01:10 ID:grmQGX2O
>>578

「ふふん、返り討ちですネ先生。ダテに56スレも攻め受けやってるわけではないのですヨ」
「……ううっ、不覚や……」
580名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 14:25:56 ID:zAqSxLM+
ひより(やっぱり教師と教え子の背徳的な絡みは王道っスね!…早速メモメモ、ってあれ?)

?「ひよりん、ペン落としたよ」
ひより「ありがとうございます、……!」
こなた「駄目だよひよりん、そんな簡単にバレる覗き方じゃ」
ななこ「ほな、拝観料代わりに2回戦いこか」

ひより「わ、私は裏方として登場するだけで十分で…アーッ!」
581名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 19:24:24 ID:pRKuPVeU
『うぅ・・・私はどぅ転んでも総受けッスか、なんか不公平ッス・・・』ビクビク

『せっかくだから同人の一つでも出してみなよ、

ひよりん総鬼畜受け

、で。』

『何なんスかその自虐。あとき、ち、くって強調すんの勘弁ッス』

『意味が解らない?ほなぁ今から実習やな』

『アッーーーーーー!』
582名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 20:21:13 ID:mdG/PrSZ
「はっ!!…我ながら、なんて夢を……ふう…夢落ちで良かった…」
「お〜〜…やっとお目覚めかいな。よー寝とったな〜…ほな、はじめよか……」
「始めるって何をですか先生?……え?えええ?!アッ!―――――」
みゆき「今日は聖母マリアの受胎告知の祝日(Lady day)です。天使ガブリエルが聖母マリアに救世主(メシア)の母となることを告げた受胎告知の日です。」
つかさ「つまり、田村さんのお母さんが田村さんを妊娠したことを告げられた日なんだね」
こなた「そうさ!ひよりんは私達のメシアだよ!神の左手よ!」
ひより「そのメシアの服をひんむいて十字架に張り付けにするのはどうかと思っス…」
584名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 23:39:40 ID:R7H8sCSu
>>583

みなみ「おお・・・素晴らしい・・・これが・・・聖母のお姿・・・」
ゆたか「いっぱい、いっぱい、崇拝しようね、みなみちゃん」
パティ「おお、聖なる母よ、我ら貴方の前にひれ伏し、
     至上そして永遠の愛を貴方に捧げることをココに誓いマス、ヒーメン」

ひより「ちょwwwwww崇拝つってもやってること変わらないしwwwwww
    先輩方いい加減これ解いてwwwwアッーーーーーーーー!!!」
585名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 00:02:10 ID:lLYo2P0u
こんなのがいるから、武道館とか鷲宮とか大丈夫か

アニメスタジオ見学帰りに駅に落書大学生二人逮捕【京阪電車木幡駅】
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news7/1237906995/
586名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 00:10:18 ID:h1mjS1+R
585は釣り
587名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 00:49:59 ID:2Fb+TCsu
今時news7やriverをNGにしてない人なんているのか
588名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 12:42:58 ID:frTWL6uo
>>584

ヒーメンwwwwwwこらっwwwwww
589名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 22:34:31 ID:s59oeyIq
>>583
今さらだけど、それなら5月が誕生日のひよりよりも
12月下旬が誕生日の ゆ た か の 方 がここではメシアとして適役じゃないか?

まあ教派によって見解が分かれるところではあるようだが
590名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 07:06:19 ID:bqr7lRor
>>589
その視点は考えていませんでした…一応ひよりん受けの流れに乗ってみましたが…
まとめて保管する際は修正しようと思います。ご指摘ありがとうございますm(_ _)m
591今日は何の日シリーズ3月27日編:2009/03/27(金) 07:08:31 ID:bqr7lRor
みゆき「今日はさくらの日です。日本さくらの会が1992年に制定しました。  さくらと「3(さ)×9(く)=27」の語呂合わせです。日本の歴史や文化、風土と深く関わってきた桜を通して、日本の自然や文化について関心を深めてもらうことを目的にしています」
こなた「それじゃあ今日はお花見をしようか」
かがみ「そうね〜じっくりと、この美しい花を見つめていたいわ」
つかさ「桜色で小さくてかわいい花だね〜」
ひより「ん……くぅ……」
こなた「あれ?この花…なんだか花びらが濡れてきたような…」
つかさ「こっちの花びらはヒクヒクって震えてるよ」
ゆたか「ふぅっ…んぁぁ……」
みゆき「こちらの花はこのポッチを押すと甘い蜜が溢れてきます」
みなみ「んあっ!は…ぁぁ…」
みゆき「ところで皆さん。花は散るから美しいとも言いますね」
こなた「そうだね〜でもできれば散る前に…」
かがみ「私の手で摘んでしまいたいわ」
つかさ「じゃあここにある3つの花を…」
ゆた・みな・ひよ「ちょwwwおまwwww」
こな・かが・つか・みゆ「いっただっきま〜す」

592名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 08:52:31 ID:zhwEIoKB
>>590
589を言った者ですが

大丈夫、メシア役をゆたかにしてもこうすればひよりん受けになる。

〜〜〜
583改(北陸の419みたいだな)
「ゆたか…これ、捧げます。受け取って」
「わぁ……ありがとう、みなみちゃん」
(私、なんで縛られてるんッスか?―――えっ!? ゆーちゃん、ちょっと!? アッー!)
「田村さん、暴れちゃだめ…」
「すごく活きがいいんだね。嬉しいな。―――みなみちゃん、祝福するね(ちゅっ)」


「今回はひよりんがイッた……次はわが身か……」
「なに言ってんの、こなたはうちの神社にお供えされるんだから」
「そして私たちがありがたくいただいちゃうよ」
「!?」
593名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 09:16:05 ID:LDtTkO3y
ひより「あぁ〜毎度毎度こんな展開じゃ体もたねぇっス」
うん?なんか道ばた落ちてるっスなんすスか?これ?
なにか書いてある「萌えるビデオ」
「このビデオを見たものは一週間後に萌死する」
ひより「なんかどっかの映画のパクりみたいっスね」
……けどこれを高良先輩達に見せれば…
594名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 13:55:47 ID:SrTDI7Wz
逆襲のひより、劇場公開間近!!
こうご期待!!
595何の日シリーズ作者:2009/03/27(金) 15:36:35 ID:bqr7lRor
>>592
GJ!それ採用!…してもいいですか?
596名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 19:11:03 ID:1qgpCPk2
何故だろう、激しく返り討ちの予感がするのは、何故だろう。
597592:2009/03/27(金) 21:55:07 ID:XscAEUxv
(ID変わってるかもやけど)
>>595
どうぞどうぞ。
こちらこそ、次回作(3月28日?)を楽しみにしております。
 あ、ちなみに
>583改(北陸の419みたいだな)
の部分は気にしないでくださいwおそらく分かる人は少ないw
598名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 22:24:03 ID:7Qa735Ln
599名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 07:08:27 ID:Px60kZqG
>>594
逆襲のひより
「こうなったら原稿を落としてやるッス!」
「そうなんだ、ひよりん。」
「冗談ですって…、アッー。」

チュパチュパ
(一時間後)

「シクシク、私が堕とされたッス。」
600名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 13:29:04 ID:C6wkL42M
>>593一方その頃〜
「あのビデオ何処落としたのかしら…また始末書書かないとだめね…」
「また同僚から「始末書のかなたさん」なんてからかわれるし」
上司からは次ドジしたら強制転生(リストラ)されるし…早く見つけないと
601さすらいのらき☆すたファン:2009/03/28(土) 22:59:41 ID:fFcquw5p
いつもお世話様になっております。
新作のSSを投下させていただきます。

タイトル:日替わり小ネタ集:らき☆すたde今日は何の日?:3月編
カップリング:多数
属性:○○フェチ設定拝借、台本形式注意
http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0182.txt


本スレに投下した小ネタに未投下の小ネタと、先日名無し様(>>592)よりご提供いただきましたネタを加えて加筆修正したものです。
感想などお待ちしております。
602名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 14:32:11 ID:AmTTy55D
フェチの嵐……GJです(;´Д` )ハァハァ
603名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 14:44:15 ID:qI6fEk/z
最近あずまんが大王を読み返したら、美水かがみ先生もファンなのか
らき☆すたキャラと共通点が多いことに気がついた。

ともちゃん→こなた
共通点:ムードメーカー、ボケ役
よみ→かがみ
共通点:ダイエットをするが、毎回失敗する。ツッコミ役
大阪→つかさ
共通点:バカ
神楽→みさお
共通点:スポーツが得意、ヴァカ
ちよちゃん→ゆたか
共通点:チビ、お下げ、みなみ(榊)と仲がいい
榊→みなみ
共通点:無口、かわいいところがある、ゆたか(ちよちゃん)と仲がいい
ゆかり→ななこ
共通点:運転へた、生徒と海に行ったことがある
木村先生→そうじろう
共通点:女子高生とか好きだから
木村の奥さん→かなた
共通点:あれを許せる天使の心
604名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 16:16:49 ID:T8y3KQj0
んな記号的な要素なんていくらでもこじつけできるって……
605名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 18:55:18 ID:LJs8vzBG
>>603
ファンだって公言してるじゃん……
606名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 19:44:16 ID:qI6fEk/z
……なんか場を白けさせてスンマセンorz
607名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 20:22:46 ID:9HxpRWuJ
>>603の即叩かれっぷりにワロタwwww

よーし、僕も叩こうか。



>大阪→つかさ
>共通点:バカ

「しつれーなやっちゃなー、バカちゃうでー、ボケやねんでー」
「そだそだーぼけぼけー」


「よー考えたら、あんま変わらへんなー」
「・・・うにょーん・・・」

かがみ「何この不思議空間・・・」
608名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 20:35:11 ID:LJs8vzBG
そうそう、大阪人に「バカ」は本気で切れてるとき以外は禁句やで。
普段は「アフォ」でおk。
つーわけで
共通点:アフォ(天然)
609名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 22:39:39 ID:t70D0/3w
男に犯されるこなたきぼん
610名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 22:58:09 ID:2AQeWztV
キャラクター:"泉こなた" "男" が 含まれる 作品は複数存在します
こちらの一覧から目的の作品をお選び下さい
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/173.html
611名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 22:59:12 ID:9HxpRWuJ
そう「男に犯されるくらいならいっそのこと俺g」
かな「呪マース」
そう「アッーーーーーーー!!」
612名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 23:13:07 ID:FdaolVvb
ゆたか「別に男じゃなくっても…」
かがみ「ふたなっていれば…」
こなた「私…二人になら、なにされてもいい…」
613名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 23:27:02 ID:LJs8vzBG
みゆき「では私が先陣を切らしていただきますね」
614名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 23:33:21 ID:t9VgDKW3
>>611
『いいえ、そう君を倒したこの魂の柱で私が・・・。』
615名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 23:58:41 ID:LJs8vzBG
>>614
Who are you?
616名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 00:02:59 ID:TVKBKEon
>>615
そうじろう「俺のことを『そう君』なんて呼べるのは一人だけに決まってるだろ」
617名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 00:05:02 ID:2AQeWztV
そう、キミです
618名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 11:29:55 ID:xEq/b+7n
ピピピピピピピ
こなた「ん…ふぁ〜もう朝かぁ」
かがみ「おはよう…ダーリン…」
こなた「うひょお!かがみ!?ダーリンってなに?!なんで一緒に寝てるの?!」
むにゅ
みゆき「ぁあん…あなた、朝から激しいです」
つかさ「あなたぁ〜わたしも〜」
こなた「みゆきさん?つかさまで?!しかも私たちみんな裸?!あなたってなに?私はこなただよ!」
かがみ「突っ込みすぎよ…まぁ、こなたになら突っ込まれたいけど…むしろ突っ込みたいかも…」
つかさ「こなちゃん…私たち結婚したんだよ。こなちゃんが夫で、私たち三人がお嫁さん」
こなた「いやいやいや!あり得ないから!日本は一夫多妻制じゃないし同性婚だって認められてないから!」
かがみ「みゆきの家が政界に働きかけて昨日法律が改正されたのよ」
こなた「んなっ!あ、ああ、なるほどね。今日は4月1日だ。私を驚かそうっていう嘘なんでしょ?」
みゆき「確かに、今日はエイプリルフールです。
その昔、ヨーロッパでは3月25日を新年とし、4月1日まで春の祭りを開催していましたが、1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用しました。
これに反発した人々が4月1日を『嘘の新年』として位置づけ、馬鹿騒ぎをするようになったのがエイプリルフールの始まりとされています。
ですが…これは嘘ではありません」
こなた「はあっ?!」
みゆき「同性婚はともかく、世界の文化圏の80%が一夫多妻制を取っていますから、高良家の力をもってすればこのくらいは…」
つかさ「ねぇ〜あなたぁ〜おはようのキス…し・て」
かがみ「寝起きにエッチするのも…新鮮よねぇ」
こなた「はうっ!かがみん、つかさ、みゆきさん…そ、そこはらめぇ!」



そうじろう「本当は明日なんだが…カレンダー二枚めくっちまった…」
619名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 12:00:25 ID:xEq/b+7n
今日は何の日シリーズ4月1日編でした。早いっつーの
>>609
ふたなったゆたかがこなたを犯す ハァハァ(;´Д`)
620名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 12:02:25 ID:hh0Aplgz
GJw

ちなみに、日本では「不義理の日」といって、普段義理を欠いている
(連絡を取っていない)人へ手紙を書く日だったそうです。
あるお侍さんが、友人からの決闘することを伝えた手紙を
「どうせ不義理の日の手紙だろう」と放置して、決闘の立ち会いに
出遅れた、という話もあるそうですよ。

……そんなわけで、かがみさん。
泉さんを巡って、決闘を申し入れてもよろしいですね?
621名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 00:38:31 ID:MgISzWkW
かがみ「こなたなんてだいっ嫌い。顔も見たくない。だから
     触れるなんてとんでもないし、ましてや揉むとか入れるとか
     抱くとかぐちゅぐch・・・なんてゼッタイ絶対やらないんだから!」
つかさ「こなちゃんきもーい、ちかよらないでよね
    もう絶対手作りクッキーなんて食べさせてあげないし
    中に何か仕込むなんてもう考えただけで身の毛がよだつようにょーん」
みゆき「こなたさん?はて、そのようなお方、いらっしゃいましたでしょうか?
    私の認識の中には、そんなお名前はなかったような気がします。
    まあいらっしゃったとしても、そんな方は歯牙にもかけないでしょうけど」








こなた「みんな・・・もう弄繰り回されるのは慣れたからさ
     いくらそういう日だからって、そういう種類の嘘、やめない?
     分かってても、結構傷つくんだよね・・・(´=ω=`.)」

かがつかみゆ「「「ガーンΣ(゚Д゚)」」」
かがみ「こめんねこなたごめんねもみもみくちゅくちゅすりすり」
つかさ「ごめんねこなちゃんこのクッキーたべてタベテTABETE」
みゆき「こめんなさいこなたさんだばだば(紅白)」
こなた「アッーーーーー!!」
622名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 01:49:54 ID:BOPv0u4h
因んで小ネタを投稿します
つかさ「今日はエイプリャルフールだよ!お姉ちゃん」
かがみ「噛んだ。つかさが噛んだ」
つかさ「あうぅ><。きょっ今日はエイプリャレルフールだよ!お姉ちゃん」
かがみ「二度噛んだ…… そうね、今日は4月1日だからエイプリルフールだね。つかさ」
つかさ「そう、そうなの!お姉ちゃん!今日は嘘を付いても良い日なの!!」
かがみ「確かにそうかもしれないけど……」
つかさ「ところで、お姉ちゃん」
かがみ「何よ……」
つかさ「最近また太った?」
かがみ「!………コォォォォー」
つかさ「ちょっ、嘘だよお姉ちゃん!そんなに溜めないで!謝るから許して!!」
かがみ「 滅 殺 」
つかさ「助けt アァァー」ティゥン ティゥン


そんな 小ネタ
623名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 02:38:18 ID:8QoKumLC
アニ研部室にて

こう「ひよりーん」
ひより「なんすか先輩?」
こう「後ろに小早川さんと岩崎さんがいるよ」
ひより「え!?ちょちょちょちょマジデスカ!?」
こう「ひ、ひよりん!?」
ひより「うわぁぁぁ!こんなときにアニ研部室にこっそり作っておいた非常口が開かないよ〜!!
    だれか、だれか開けてぇぇ〜〜〜!!!」
こう「ひよりん、うそ!
   うそだって!
ひより「…………………………」
こう(普段どんな目にあってんだろう……)
624名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 07:43:38 ID:4j0/YLoM
ゆたか「ねーねー田村さん嘘から出た真実(まこと)ってことわざ知ってる?」
625寡黙なヒト:2009/04/01(水) 21:13:15 ID:Z5NqrO6r
『ひよりが>>612を書いてからずっと・・・私のからだに変なモノが・・・』

『あ、あれはわたしの只の妄想ッス、てかなんで縛られ
『・・・責任とって・・・』
『アッーーーーーーー!』
626名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 21:17:49 ID:Z5NqrO6r
素で間違えた・・・スマソorz


いや俺的にふたなりそうなのは

・王子様なみなみ
・素で少年なヴぁ

になってるから勝手に脳内変換が・・・。
627名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 21:28:41 ID:Upf01oWd
ガラガラ〜
「みなみちゃ〜n!!!!はわわわわわ…ご、ごめんなさい」
「「!!!!!」」
ガラララーピシャッ!!
628名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 21:47:00 ID:MgISzWkW
>>627
ひより「うっひょおおおおwwwwwwwwwwソレナンテエロゲwwwwwwww
    かかかかかか描かずにはおれぬっ!!!!
    続き!続きを怒濤の如く!!!何人たりともこの私は止めさせないッス!!!!」



* * *

>>626
あやの「み・・・みさちゃん・・・おっきい・・・お兄さんなんかより・・・」
みさお「あ・・・あやのっ!?目の色違・・・おちつけ・・・な・・・」
あやの「い  た  だ  き  ま  す」
みさお「ヴァッーーーーー!!!」
629間違え恥かきついでに便乗小ネタでも:2009/04/01(水) 22:10:55 ID:Z5NqrO6r
『何よ、こなた。こんな倉庫に呼び出したりなんかして・・・』
『かがみ、実はね・・・今朝起きたら・・・そのぉ、おちんちんが生えてきちゃった。』
『はいぃ?////!』

『もうね、ほらっ・・・。
スカートの上から分かるくらい大きくなって・・・。どうしよう。』

『さ、ささ触ってもいいかしら?』
『んー・・・ドゾー。』

すりすり
(なんか、不思議な感触・・・硬いゴムみたい・・・。)
『や、んふっ・・・かがみ、触り方・・・』

(ゴムみたい?)

カチッ
ヴィ〜ヴィ〜ヴィ〜ヴィ〜!
『うぉおう!!』

『ははははははは!
やーいやーいひっかかったー!

いやぁアマゾソで大枚はたいて仕入れた甲斐があるというものだよ〜!』
『そ、それっば、ば、』

『もち、バイブだよ♪いやぁ宅配便受け取るときのあのビミョーな羞恥心もまた乙なものでねぇ

それにしても、かがみ様?
ずいぶん夢中になってませんでしたk』むんず、バシ。

『ふーん。つまり、』ゴゴゴゴゴ
『あのぉ、かがみ様?ひったくったバイブを持って闘気を溜めるって・・・』
『わざわざこんなものを買ってまで』ドドドドドド
『な、何かスタンドとか出そうですよ?』

『私にめちゃめちゃにされたい訳なのね!答えは聞いてない!』バアァーーーーーーアン!

ガラリッ
『違うよ、お姉ちゃん!
何も出なくなるまでいじめればふたなりは元に戻るって漫画に(ry』
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
『つかさ?だからってマッサージ器とかいらないし!絶対いらないし!』

ガラガラ
『いいえつかささん違いますよ?
ふたなりとは、思春期の女子が一時的に男性器が生える症候群であり、治療方法としては、
ここにあるような電気治療器で男性器と女性器に強い電流を流ぜばずぐにもどにぼどりまずだばだばだば』バチバチバチバチッ!

『あんたらの嘘のほうが
テキトウ出任せな件についt
ピギャアアア゙ア゙アアアアアアアッーーーーー!!』
630名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 22:17:08 ID:6FZw4Qts
>>626
ハカモノがっ。少年的なおにゃのこをあえてふたなったやまとなでしこで責めるのがおいしいんだよ!

「うふふ、みさちゃん……」
「ちょ、まて!あ、あやの!?落ち着けって!」
「だめよ。……お姉さんの言う事はちゃんと聞きなさい?」
「いやまだそうなってねーじゃ、お、おっきいから!あたし裂けちゃう!」
「気持ちよくなりましょう、みさちゃん」
「ヴァッー!!」

そして基本形のかがみ&こなたを忘れるとは何事ぞ。

「うわ、すごい……」
「だ、だめよこなた……本当は、あんたに見せたくなかったんだから……」

とかやって自分のふたなった姿を見せたくないかがみの心をゆっくり溶かしていくこなたとか……

「な、なんで……?私、なんでこんなに体が熱いの……」
「まあ、色々とね。……私なりのフォローというかなんというか」
「へ?……っ、うあぁぁっ!」

かがみへの愛を抑えきれずに、一服盛ってでろんでろんにしてから犯しちゃうこなたとか!
631名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 22:37:01 ID:jJQzKEK2
480KBを超えたので次スレチャレンジしてきます
632名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 22:39:34 ID:jJQzKEK2
次スレです
らき☆すたの女の子でエロパロ57
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1238593130/
633受けフラグをたてたひよりん:2009/04/02(木) 21:30:47 ID:KvoBzN3f
みんな新スレに行ったみたいね。
今スレは総受け気味だったから、
しばらくここで休憩しよっ。


634強制着せ替え魔ゆたか:2009/04/02(木) 23:17:58 ID:uhZdg4eH
>>633
うふふ、気づいてない気づいてない。
田村さんを、ピンクポニテ魔法少女にコスプレさせたのに
気づいてない、気づいてない、ふふふふふwwww
いいもんね、どうせ中のひt(以後自粛
635埋めコネタ:2009/04/03(金) 01:17:59 ID:ZVeEGk2r
あ、先生。
どないした? 泉。
そういえば最近ふんどしがブームらしいですよ。
……へぇ、男らしいとか、かっこいいとか、そんな理由か。
それが女性用のふんどしだとか……。
なんやそれ。怪態な話やな。
でも、ただのファッションとしてじゃなくてちゃんと効果もあるみたいですよ。
例えばゴムがなくて締め付けられないから開放感があるとか、冷え性に効くとか。
なんや赤パン健康法を思い出させるけど、ただのジョークグッズなんかとはちゃうゆうことか。
あと、ふんどしって言っても一種類だけじゃなくて何種類かあって、
下だけでなく上もあったりふんどしを感じさせない形もあったり……。
それふんどしである意味あるんか?
さあ? でも夏場にはクールビズに一役買ったり。
下着からクールビズって、着目する場所がズレとるような……。

……で、なんでその話を今ここで?
そのふんどし、『ななふん』っていう商品名らしいんですよ。
……ほうほうそれで?
先生、試しにふんどし締めてみません?
………………。
ななこ先生が『ななふん』……。
泉、言いたい事はそれだけか?
……。
三秒だけ待っとるさかいその間に懺悔するんやな。
ごめんなさいスミマセンちょっとしたジョークのつもりでの出来心でした本当に心から反省しておりま――
ていっ!
品ロ凹呂口凸ロ凹呂口!!


終われ
636埋めネタ:2009/04/05(日) 08:49:27 ID:9XhNDmHU
みさおSM
基本的に悪ふざけのため
SMをまじめにしている人はスルー推奨

「ひぃーらーぎー。」
「日下部、いきなりどうしたのよ。」
「日下部?、みさお様ってお呼び。」
「はいはい、みさお様。」

「その生意気な態度がどれだけ続くかしらね。」
ゴソゴソ(駄菓子のヨーグルトを取り出す。)
「ひぃらぎ、これに見覚えは。」
「うっ!」

ヨーグルトをかき回すみさお
「ひぃらぎ、お前はこれを何て言ったか?」
「…(ぼそぼそ)。」
「聞こえないなぁ、もっと大きな声で。」
「パッ、パン工場です、みさお様。」

思いつきでやってしまい、済まないとおもっている。
637名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 09:03:29 ID:HPEfMTPN
>>636
前々から気になってたんだけど、何でヨーグルトをかき回してパン工場なんだ?
やった事ないからわかんねぇし、周りにもやった奴がいねぇ
638名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 13:11:02 ID:jn4QZOE1
>>637
ヨーグルトかき混ぜてるとパン工場の生地を練る機械の中身(つまり生地)にそっくりになるんだ

俺自身パン工場の写真をどこで見たか忘れたし、説明しないとわからないようなネタなので原作のかがみに対するみさおの反応はまだ親切な方
639名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 17:25:55 ID:HPEfMTPN
>>638
ありがとう
確かに説明しないと理解出来ないネタだわw
640名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 03:20:14 ID:44pelJkJ
入学案内書にも書いてあったな。
641へんたいかがm(ry:2009/04/06(月) 09:21:31 ID:H9XUYV/b
ダレモイナイ、コナタハァハァスルナラ、イマノウチ・・・
642名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 09:30:53 ID:/6XzEM1W
阻止
643名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 12:09:05 ID:oenVq3qr
ダレモイナイ、イズミサンヲハァハァスルナライマノウチダバダバ
644重武装突貫強攻型かがみん:2009/04/06(月) 12:36:12 ID:LFBfFrYd
>>643

阻ぉーーーーーー止!! くらえツンデレーザー!!!!
645名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 12:45:51 ID:0Y+Mkyl2
ダレモイナイ、コナチャンバルサミコスルナライマノウチ・・・
646成功:2009/04/06(月) 13:16:22 ID:0Y+Mkyl2
・・・バルサミコナチャン〜♪
・・・バルサミコナチャン〜♪
647貞かなた:2009/04/06(月) 13:54:42 ID:+mMuKz/y
>>646
ウフフ、残念w
すり替えて置いたのさ!
あなたは、私にハァハァしてたのよ。
呪マース
648名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 14:53:12 ID:0Y+Mkyl2
コナチャン、コナチャン・・・♪

アレ?
アホゲガ、ナイヨ・・・?

カ、カナチャン!?

アッーーーーーーーーー♪!
649名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 14:55:17 ID:b6SfCvOH
.    //            _/_,∠__        _, -――‐-、  /\ ____
    /.:/     '"  ̄ ̄ ヘ     __ ¨.二ニ=-、   ̄ ̄ ̄>―`ヽ/'´ ̄       `丶、
    {::{  /: : : : : : : : : : : : :\: : : : : : : : : :`丶、    , '" ̄_: : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : :.\
     ヾ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ /_/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
     >′.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ.::.::.::.::.::. \-.::.::.::.::.:\_.::.::.\´ /::::: /::::::/::::::: :|::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::: ヽ
.     /.::.::.::/ :.::.::.::.::.::.:: |.::.::.::.::.::.::.|::\.::.\.::.::.:\`\∨:::::: /::::::/::`ヽ/ |::::∧::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::: ∧
    |.::.:: /.::.::.::.::.::/|⌒:j.::.::.:.:::.::.:: |.::| _\.::.ヽ.::.::. ヽ ∧//::::::/:::::::::::/  |:::l  ',:::::::::::::::::ヽ::::::::::::::∨j∠|__
    |.::.:/.::.:: /.::.::.::.: | .:/ \.::.::.::.::.:レチ斤| ト.::.',.::.::.::.:l //∨:::: /::::::ト、/   :|:::l  ヽ:-―-:::::l::::::::::::::::Vヽ ヽ  \
    |.:/.:,'.::.::|.::.::.::.::/|:/__  ヽ.::.::.::|ち:::| {.::W\.::.j   ,' ::::::l:::;イ レ'心  l:::|    \::::::::::::|::::::: l:::::::| ∧人_, /
.     Y.:/! .:: l.::.::.: / ィチ行   ヽ.::.| Vヒi ',::.l   ∨   l::::::/|/::j {ヘ:::|   ヾ|   ヽ--\ :::::|::::::: | ::: |  |::::::| ヽ/
     レ.::|.::.::.|.::.::.ハfヘノ:::::ハ   ∨    ・}.::.l       |:: ∧!: リ  Vヒj       行テ乏ア :::|::::::: |:::::,′ |::::::|_ノ
     lrーゝ、∧.::.l∧ V;少''     _'    イ.::.:|.       W  !;八    ,     {ヘ;;:::// ヾ|::::: ∧:/  ノ :::::|
     j \ \∨.::. ヽ, -、    こ.ノ ∠l | ::.:|          /::::::ヽ   、 __   ゞ少′ ⌒!::/⌒)7:l::::::l:::|
.     ,'.::.::.( ̄`ヾー、_/ /、 __ ///}│ .:l           / :::::: /7\ `ー’  __   ,、__,/ ‐<:::ノ::|:::::::l::|
.     /.::.::.: ( ̄ ヽノ    {\   ハ /V/│.::.!        ,'::::::::::/ レ'/ >ーr (  \´>'´(_, -く:::ノ|::|::::::::l:|
   /.::.::.::.:r'¨`ーt'   ノ.::. \ー‐'´| 川{ ∨リ         ::::::: / /'//{  /ヽ  ¨  (__ r‐<:八:! :::::::l|
.  / :.::.::.::. `ト ー′  イ \.::ヽ\ | // ノ           i:::::: ノ {V/  >'´/:::\     `ー ノシ |::::::::::|
 /.::.::.::.::.::.:人ゝ、_   lノ ハ.:.:}∨ヽ!シイ             |::::::,' ∧l{ /-='´:::::::::::/ヽ、_    , イヾ  |::::::::::|
/.::/.:::.:::.::.::〃 \ \/ /) V二ニ¨´¨`ヽ           |:: /  ン≠'´::::::::::::::::::::::人_∧  /〉 ││::::::::|
.::/|.::/.:::.::.::{{   \三/人    /  }  \         j//:/::::::::_:::,斗ァ‐'´( \三三 / 人│::::::::|
/ V.:::.:::.:::.:::ヾ      イ  `  (   {`ヽ、_ >      / /:;イ::::: /| `ー'´ \ ヽ  ヾ彡'´     }! ::::::::|
650名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 14:55:42 ID:b6SfCvOH
               __
             /;'⌒ヾ           ____
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           /::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.`<,-――一ァヘ>‐ヘヽ)_
           /::.::/::.::.::./::.::.::.::.::./::.:/::.:: |::.::.\:::::ヽ:::/⌒{xヘ{ : : :  ̄ `丶        
         /::.::.::.:l::.::.//::.::.::.::/_,斗∧::.::.:ト、:ヽ::.\ :::/: : /::::::::::〉: : : : : : : : : \       
        ,' .:.:.:.:. |/.:./::.::.::.::/´/.::/  ',.:: 「`l 、:\::∨ /:;  -‐┴――-: : : : : : :\
         i.:.:.:.::.:/.:.:.:./::.::.::.::/l.:/|:/   |.:: l |∧.:/∨く:/: : : : : : __: : : : : : : : : : : :ヽ     
         |.:.:.:.:/: イ:,'::.::.::. / j/ ' _   |.::/ |.::W: : :∠xニ>'´: : : : :人: : : : : : : : : : : :',     
        ∨.::j/.::∨::.::.:,.ヘ -三三  j/ 三∨: : : :/7'´: : : : : : : :(_ ::): : : : : : : : : : : }
         j.::.::.: r-|.::.::/.:: ヘ   ::::::  、_,、ィ ::: 八__{__/: : : : : : : : : :-――――- : : : : \   
        /.::.::.: {i^レヘ{.::.::.::.:\    ( ノ イ   `ヾヽ -‐=Z._____/: : : _: : -― : : :/
          /.::.::.::.::/ ̄ ̄>'´ ̄`ヽ  _/       Vハ  i⌒ヽヾ /{ ̄ ¨フ: : : : /:.∧
       /.::.::.::/  /       ヽ‐/            Vハ ヽ:::ノ ∨八_,/ -―ァ: :/:.ハ 
.      /.::.::.:/  /         Y           VY(ヽ  \∠{イ、  // : : |: :| 
     /.::.::.:/   /            l|           \   j | Z,ノ  \、  (,∠/: :/: :.:.|: :|
.    /.::.::.:/  r'´          jj          \/>く__f::斗<| / : : /!.: : /∨
    /.::.::. /==ヘ          〃               `く/∧   |`'' : : l| /: : ://: :./
651名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 14:56:18 ID:b6SfCvOH
    /_ -ー‐--ヽ、               /  |
    ( :r'       `\            /   |
    ヽト、 __      __ , -‐ーヽ、__|   }
   , -‐ゝ: :. :. : `.:丶 、,-':=ニ<、_  ‐-ヘ-| / ノ`丶、
  /: :. :. :. :. :. :. :. :. :. :-‐イ: :. :、_--ヽ >-ー‐'- 、へヽ、 丶
/: : :/: :./:. :. :. :. :. :. :. :. :j: :. :、ーヽ/ /ィ'/|  `丶、、   ヽ
':. :. :/ /: :. : : :/ ://: : : :|l: : : :ヽヽ' //'7 ハ    ヽソ
: :. :/:/: :. : : :/_..../イ: :. :. :|j、: :. :. :/ √'///  | |ヽ、  | /
: :. :|//:. :. :. :/ ,イ///: : :/ リ| :ヽ / /_ヽ. レ  | | .|ヽ V
: : :/イ:. :. :. :' ://.' l/: ://,_z_L | | //分 /   |'ニヽト  //  
: : |//: :. :/∠-=モ' j/:.イ:/7:::}7l | | イ' {::::|    彳うヽ / / //
: :/:,|: :. :イ∧ {::::さ /:/ l/ {:::タ'イ∧レ'}弋ノ    {::::::} 〉 / //
./: :y: ://イ|`弋:ソ/' / .`^・{;,;ハ/ィ〈 "  ' _  弋、ァ '/ /‐)/
:. :/| ,ヘ: : : :ヘ""  ,.-¬ /< ><`ヽ ( ヽ  / イ /ンイ/
/_レノヽ: :. :ヘ‐- 丶-彳>、/ >< ヽヽ =' -////レ/|V'
==、、 ヽ、: :ヘ   j__レ',.ィ=' --、  ゝこニヽ}_ | ` /' /レ   ヽ
三ミミ \ヽ、: :ヘフ-、 ヽ、 -= '、 ×ゝ- 、  〉j、__/      ヽ
  丶、\ ヽ/、ヽヽ\`ヽーっ、/'こヽ / | | li∠彡三三三三
   _\シ \ ヽ\ヽ\ √< \/ヽ/// /j |^ヽニニニ-‐|    

うめ
652名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 14:58:09 ID:b6SfCvOH
                   , : ―――: .
                .. < : : : : /⌒} : : :>、
              , イ   >‐v'   /: : : : : : :\
             /    __ ..イー|  /== |: : : : : : :ヽ
           厶 -… ¨: : : 小: :|  .' : : : | |: : : : : : ハ
           /: : : /: : /:/│ヽ| .ム、 : : | |: : : : : : : |
  (こ    。 / : : : |: : /ノ| |  Xーヽ--v: : : : : : : :|
   c     . ' : : : : |:斗'| { ヽ   \  \| : : : | : : : |
            |: /|: : :| / V      ヽ__ | : : : |ヽ: : l
        /|∧|: : ヘ{、 ,ィ三x / / /イ≠气 : : :|_ノ : l   そろそろ梅ない?
         { |{ ',: : : |: ∨ / / / / / .:.:.(ヽ.:│|: /:/   なんちゃて
         |ヽ__,ヘ: : :|v八:.:.:.  {´_)   r┘ l:j/:/j/
        }   ヽ: | V: :`厂≧ーr-<{こ  } /
         /`ー―‐ヘ{ー\ :|i 〉 // {  /ト{-、
          {     .イ   {ヽ{l :廴 '  __八   ノ {_∧
         }ー―/ }   } | | | `ー'| :/ / ∧ ',
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653名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 15:14:37 ID:4EEsOW4X
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.     Y.:/! .:: l.::.::.: / ィチ行   ヽ.::.| Vヒi ',::.l   ∨   l::::::/|/::j {ヘ:::|   ヾ|   ヽ--\ :::::|::::::: | ::: |  |::::::| ヽ/
     レ.::|.::.::.|.::.::.ハfヘノ:::::ハ   ∨    ・}.::.l       |:: ∧!: リ  Vヒj       行テ乏ア :::|::::::: |:::::,′ |::::::|_ノ
     lrーゝ、∧.::.l∧ V;少''     _'    イ.::.:|.       W  !;八    ,     {ヘ;;:::// ヾ|::::: ∧:/  ノ :::::|
     j \ \∨.::. ヽ, -、    こ.ノ ∠l | ::.:|          /::::::ヽ   、 __   ゞ少′ ⌒!::/⌒)7:l::::::l:::|
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   /.::.::.::.:r'&um;`ーt'   ノ.::. \ー‐'´| 川{ ∨リ         ::::::: / /'//{  /ヽ  &um;  (__ r‐<:八:! :::::::l|
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654名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 17:07:36 ID:v9JTn9PU
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             j:/:.:弋_,,|:.:..|.:| ._,ィ´ ̄゛‐、 (   }  ノ:.:.:.λ::|   次スレもめくるめく世界!
      ∧       //::::..:i:.:.:|.::.:lリ {、 i´{.∩ j`)、`ー‐ ' ,ィ´:.:.:.:: :| |::|
     ノ 丶   //〉:.:.:.::i..::.|:.::λ弋 _∪ U Y`ヽ<´:.i:.::.:.: : :| |:|
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      ∨  /´ /.:.::.:{  ~`ヽ ,r'´      }'"     `ヽ、|:リ |
          /  /.:.::.:.:.|     `〉        j         .ハ_j
           /.:.::.:.:.:::|      ::{       ,ハ、       ´,ノ
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655名無しさん@ピンキー
       ___      __.,.-::‐:::‐::-::‐:-:、__ _
       ヽ、`t‐-=="           `ヽ、`ヽ、
        ヽ、,ィ´                ` ,〉
        /   ,   γ/´   ,. i        `ヽ、
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        ノ  .:::;ィfチ行  V: 7  伝ヌ心、 ヘ、:: ヘ、 /
      / __;;ハ マ::u;j  ∨   ヒ::z:;;リ,`i\ト、:: ヘ、〈
       ̄〈 ::i:::λ`‐~'      `‐-~' /  | `ヽ、_ゝ廴_ 
        / ..:;j ..>    '       / ,:: j,ノ:: ,入_,,/   
         ̄〈  :::jヽ、   ー‐'     ∠ィ7:. リ`∨
           \:;|  i:`>‐-ァー r‐<::;;/:: ,ノ
            `  ∨ ,r'~メ;j .:::iア`ヽ//  次スレ らき☆すたの女の子でエロパロ57
            _,.-‐f´: ::7-‐-/: : :::'゙::`‐-:、_  http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1238593130/
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