【三語のお題で】三題噺inエロパロ【エロを書け!】
「宝石」「刃物」「建造物」
随分と、ご立派な建造物ですね。
皮肉混じりに呆れた声でそう呟いた。
それには、宝石ならぬ真珠がいくつも埋め込まれているらしい。
ところどころ、柱の部分に瘤が出来ているのがわかる。
外からではわからないが、それが真珠なのだろう。
男は余程それに自信があるのか、やたらと自慢気に吹聴する。
刃物さえなければ、相手にしたくもないというのが本音だ。
突きつけられた刃物が、衣服を切り裂いていく。
頭の中は至極クリアーで、どうやって帰れってのよ馬鹿。
そんな風に冷静に考えてしまえる自分がいる。
大きな声を出して抵抗しようものなら、どうなるかわからない。
それぐらい、相手の頭の程度が低いことだけは明らかだ。
姉ちゃん、気持ちいいだろ?
そんなことを言いながら、男が胸を舐めてくる。
無理矢理されて気持ちいいわけがない。
乳首が硬くなってしまうのは生理的な反応にすぎない。
男の生温かな舌の感触に、背筋がぞくりとし肌に鳥肌が立つ。
息が乱れるのは怖いから。
変な声が漏れてしまうのは、なんでだろう。
状況が状況だけに、冷静でいられなくなっている。
男の手がスカートの中に伸びる。
触れられると濡れた布地の感触が伝わってきた。
男がにやりと笑う。
下卑たその笑いに負けた気がして、私は思わず顔を逸らした。
スカートの中に両手が入り込み、男が下着を脱がせようとする。
男を蹴り飛ばせば、逃げられるかもしれない千載一遇のチャンス。
なのに、体が動かなかった。
ただ、黙って男の行動を見つめることしかできない。
姉ちゃん、これを入れてほしいだろ?
ずっと出しっぱなしだったそこを、男が目の前で扱く。
歪な形のそれ、馬鹿馬鹿しいとさえ思えるのに。
胸の奥から奇妙な感情が膨れ上がる。
私は、黙って視線を反らす。
好きにすればいいという投げやりな気持ち。
本当は入れて欲しいという気持ちもあったのかもしれない。
男の粗末なそこが私の体に触れる。
ぐにゅりとした柔らかな感触。
先端がゆっくりと私の中へと入り込んでくる。
やっぱり、大したことないじゃない。
そう思った瞬間、口からおかしな声が漏れてしまった。
今まで味わったこともない感覚に頭がおかしくなりそうだった。
真珠の強い刺激に頭の芯まで痺れるみたいで。
手を強く握り締めて、必死に声を堪えることしかできない。
あっ、もうだめだと思った瞬間。
男が腰を引き抜き、勢いよく放たれた精液が体に飛び散った。
出すべきものを出すと、男は慌てて逃げだしていく。
いろいろと最低だ、現状を見つめ直して私は溜息をついた。
うわ、ほんとにサイテーだ。GJ。
GJ。
次のお題は?
GJ!おもしろかった
302 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/17(金) 01:10:15 ID:cG8qPzhE
人増えてきたな
お題待ちage
最後の方からお題が無いようなら出して良いですか?
もしもありましたらこちらは無視して下さって結構です。
「信頼」「放浪」「鷹」
「信頼」「放浪」「鷹」
「やめておいた方がいいんじゃないのか」
男は言ったが、少女は勢いよく首を振った。
「……信頼してるから」
だから、と男のたくましい胸にそっと身を寄せた。
「本当に、いいんだな。ならば容赦はしない」
男は少女を背後から押さえつけると、荒々しくのしかかった。
男は各地を放浪する、孤高の身だった。
縄張り争いに負けて地元にはいられなくなったのだという。
そんな男はろくでなしに決まっている。
しかし少女は、傷ついた男が見せる哀愁に心惹かれた。
この孤独な鷹を愛せるのは、私しかいない――――。
少女はそう信じ、男にその身体を預けた。
「あ、ああっ!やだ、そんな、汚いところ……っ!」
「何をいまさら……知ってたんだろ?」
「そ、そうだけど……あぁんっ!」
「……っあ、はあっ、ほら、孕めよ!」
男はケダモノそのものの激しさで少女を襲った。
「俺の子産んじまえよ、たくさん、なあっ」
「ああっ、そんなところから、で、でちゃうの……」
鳥のセックスはアナル同士らしいですよ。
次は「大胆」「山中」「探偵」で。
こういうの好きだ、GJ
「大胆」「山中」「探偵」
「山中さん?」
いつもの様に僕は彼女の名前を呼んだ。すると彼女はいつも面倒くさそうに僕を見る。
そして長い睫毛に縁取られた細い瞳と三日月のように冴えた美しさの眉毛を顰め、返事をするのだ。
「…なんですか?」
ああ、前に山深い里の氷室にぶち込まれて3日くらい放置された時の事を彷彿とさせる様な山中さんの声!
その声だけで僕の性欲がかき立てられて、僕は彼女の腕を取ってこれまた薄く冷たい唇に強引に口づけた。
冷ややかな容姿や声と裏腹に、火傷しそうなくらい熱い彼女の口の中。
それでも彼女の目は冷たいまま。
初めて会ったときから僕は彼女にある事を感じた。
そして今日、それから初めて二人きりになった。
…これって確かめるチャンス?
そう思った瞬間僕は、大胆な行動にでる事を決めた。
ずっとずっと我慢してたんだ。そして気になっていたんだ。
彼女が僕の探偵の師匠の助手として目の前に現れた時から、ずっと。
ぎゅっと手の指と指を絡ませれば、しっとりと汗を感じる。
空いた方の手をすっと彼女のスカートに手を伸ばした。
ショーツの上から軽く指を這わせれば、少しの湿り気を感じ僕は確信を得る。
「…さっさと這いつくばって僕のチンポしゃぶって?…ヘッポコ探偵の雌犬が」
そう彼女の耳元で囁くと、さっきまで冷たい光を讃えていた瞳が一気に熱を帯び蕩ける様な目で僕を見た。
そうして僕の前にしゃがみ込んで歯で僕のスラックスのジッパーを下げ、恭しく僕のモノを取り出す。
「…なんでわかったの…?」
「初めて見たときから。この女はMだって思ったんだ。さあ、今からあのヘッポコ以上に楽しませてあげる」
刹那、僕のモノは一気に膨張し、それに反応して飢えた雌の匂いを放った彼女は僕のモノに一気に吸い付いた。
ああ絶景。
口一杯にモノを頬張り必死で奉仕している。
普段僕をゴミか虫かのような目つきでみる女が僕のチンポを必死でしゃぶっているのだ。
お高い女の中身を見抜けた事に僕は突き抜ける様な快感に包まれていた。
僕の山中さん調教の日々は今日からスタートです。日記につけなきゃね?
お次 マグカップ 馬 時計
307 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/30(木) 01:13:14 ID:Yjc2b3hb
おー面白かったGJ!
マグカップ 馬 時計
(やべ、限界かな)
俺は自分のモノを握りながら、それでも心中の弱気を悟られないよう、澄ました表情を作る
2DKの俺のアパート
隣には下着姿の真理が好奇心と冷やかしの入り交じった顔で俺の様子を眺めていた
友人関係だった幼馴染みの女
偶然の再開から居酒屋へ
互いに20代半ばで独り身だった
「余り物同士くっつくか」
冗談めかした俺の探りに真理は
「アンタそんなに溜まってんの?」
と笑って返した
コイツのそんな気安さが結構気に入っていた
「もう女日照りでさ、今ならマグカップを満タンにできるよ」
気まずくなるのはゴメンだ
俺も敢えて下品に返す
「じゃあ…賭けよっか」
真理は意味ありげにニヤリと笑った
「今日は終末だからさ、アンタのアパート行くよ」
腕を絡めてくる
「この終末でマグカップいっぱいにできたら…アタシはアンタのモノ」
その顔はいたずらっ子だった幼時のままだった
まあ、かなり溜まっていたのも事実で、俺は真理が見ている目の前で連続して射精した
真理も「オカズになったげる」と豪快に一糸纏わぬ姿になってくれた
この倒錯したシチュが精力を倍増させたが、さすがにマグカップ満タンは難題だった
すでに右手は疲労物質で溢れ、イチモツは擦りきれてヒリヒリ痛む
でも
もし志半ばで力つきたらこの場はどう治まるのだ
気まずいことこの上ない
マグカップは7分目
俺は時計に目をやって残り時間を確認すると、目の前の真理を見つめて再び右手に力を込めた
「…すっご〜い…」
呆れたような真理の声
「ふ…は、は」
たった今、ノルマを達成した俺は空元気の笑顔を作る
「アタシ見て、こんなに出してくれたんだよね…アンタの女で文句はないよ」
はにかんだ顔の真理が可愛くて。
抱き寄せてキスをした。
20年来の付き合いで初めてのキスは優しく甘美な味だった
「真理、しよっか」
気がつくと俺の元気も戻っていた
「アンタ、生まれ変わったら絶対種馬だね」
真理はそう言って幼子のように俺の胸に顔を埋めた
長くなりスミマセン
次は「修正液」「ホオジロザメ」「オムライス」で
310 :
1/2:2010/09/30(木) 18:35:22 ID:yRFyjXh1
書いてる間に新しいお題が来たので、トリプル消化しています。
大胆、山中、探偵/マグカップ、馬、時計/修正液、ホオジロザメ、オムライス
車体に会社のロゴの入ったライトバンのハンドルを握って、県道を走っている。
先方での交渉と作業を終え社へ戻る途中だが、ちょうど昼のいい時間なので腹が減ってしょうがない。
信号待ちで停止して、俺はギアを一速に落とす。
助手席に座った宮沢さんは、
「私一応マニュアルで免許取ったんですけど、結局怖くてオートマしか運転できないんですよ。工藤さん、運転上手ですよね」
と言う。
「いやいや、仕事でずっと乗ってるからそう思うだけだって」
俺は謙虚にそう言ってみせるが、車の運転は好きだし、得意だ。運転上手は床上手、なんつって。
俺はこの会社へ入社してからずっと、支社の技術部門で働いている。
宮沢さんはこの支社の営業課に転属してきて二年目、入社年度では俺の一年後輩に当たる。
黒髪のショートカットで、いかにもスポーツ得意です、って雰囲気のさっぱりした女の子だ。
営業課の女性にしては化粧気があまりない。喋り方も媚びている感じが全くなくて男っぽい。
彼女のそういうところが俺は好きだ。
部署は違うが仕事上結構絡みも多いので自然と仲良くなり、先月俺の方から告白して付き合い始めることになった。
そんな俺たちの関係をまだ他の誰も知らない。
社内恋愛には寛容な会社なのでそれほど神経質になる必要もないのだが、
何となく気恥ずかしいのと、一応礼儀もあろうしということで。
信号が青に変わったので、車を発進させる。【時計】を見ると、12時を回っていた。
「そろそろ昼休憩にしますか」
このまま社に戻ると休憩時間がなくなってしまうので、外で昼食を取って帰ろうと宮沢さんへそう言うと、
宮沢さんはニコニコしながら足元に置いてある袋をがさがさとやり始めた。
「お弁当作って来たんですよ。私のと、工藤さんのぶん」
「えっ、ホント?」
「口に合うといいんですけど」
うわーい、やったー! とはしゃぎたい気持ちを抑え、俺はクールに、
「嬉しいなあ、ありがとう」
などと言う。宮沢さんは、
「一緒にお客さんのところに行くの、久しぶりだったんで」
と、ウフフと笑う。可愛らしい。
俺は近くの【山中】にある展望台へ行こうと、県道から山道に逸れた。しばらくうねうねと進むとやがて視界が開けてくる。
サラリーマンのサボり、もとい休憩には持ってこいの場所なのだが、着いてみると誰もいなかった。
眺めのいい場所へ車を停めて一息つく。宮沢さんって意外にも家庭的、ああ俺の幸せ者め。
噛み締めながら俺は車を降りてライトバンのハッチを上げて、
ごちゃごちゃに置いてある荷物や工具もどけて、二人で座れるだけのスペースを空けた。
山の空気はひんやりしていて、気持ちがいい。
宮沢さんは腰かけて小さな弁当箱と俺のぶんと思われる大きめの弁当箱、それから水筒と【マグカップ】を二つ取り出した。
マグカップの一つはこの間買ったやつだった。
付き合い始めて最初のデートで俺たちはオフィスで使うためのお揃いのシンプルなマグカップを買った。
俺のは外側が黒、内側が白。宮沢さんは外側が白で内側が黒いやつだ。
宮沢さんはカップの裏底にマッキーの太い方で「宮 沢」と書いた。
デカデカと【大胆】な文字だったのがやけに彼女らしくてちょっと笑った。
俺のカップは黒地なので、【修正液】で「工藤」と書いてみた。
うまく書けなくてヨレヨレで、俺の性格ってこんな感じ、とちょっと項垂れた。
付き合っているのをバラしたいわけではないが、こっそりお揃いの物を使っているなんてドキドキしていい。
フロアが違うので、まず気付く人はいない。俺たちだけの秘密だ。
311 :
2/2:2010/09/30(木) 18:35:51 ID:yRFyjXh1
「それ、わざわざ持って来たの?」
律儀にオフィスから持ってきたらしい宮沢さんへそう尋ねると、
「はい、お味噌汁が飲みたかったので」
宮沢さんはそう言いながら、フリーズドライの味噌汁の封を切ってカップの中へそれぞれ取り出した。
「カップ味噌汁買っても良かったのに。コンビニ寄るくらいなら平気だよ?」
俺がそう言うと、
「このマグカップで飲みたかったんですよ」
と答えて、目を細めて笑った。乙女なこと言うなあ、と感心して、ちょっとほっこりしてしまう俺だ。
「でも工藤さんのマグ、設計課から盗み出してこれませんでした」
そう困ったように宮沢さんは笑いながら、同じく営業課から持ち出してきたのだろうUSJの土産と思しき
【ホオジロザメ】がプリントされたもう一つのマグカップへ魔法瓶からお湯を注いでくれた。味噌汁の具がしわしわとほどける。
宮沢さんの作った弁当は格別だった。
料理上手なのかよ、俺ってばどうしよう、絶対俺にはもったいない、などとニヤけてしまう。
あまりの腹の減りように色気もなくガツガツと弁当を平らげてしまった俺は、まだ食べている宮沢さんの食事風景を眺める。
色白の頬に乗せたチークが変にピンク色で、それがもくもくと動くので面白い。
オカメインコみたいで、そんな化粧があまり上手くないところも可愛い。
とはいえ、俺はまだ宮沢さんのすっぴんを見たことはないのだが。
「ごちそうさまでした。すごく美味しかったよ、ありがとう」
俺が言うと、宮沢さんは「良かった〜」と気の抜けた声を出すので、俺は笑った。
こんな人けのない場所に二人きりで、食欲が満たされてしまうと、少々ムラッときてしまうのは男の悲しい性だ。
ちょっと黙ると、鳥の声と風で木の葉がざわざわする音しか聞こえない。
「宮沢さん」
と呼んで不意打ちみたいにキスをする。オカメインコの頬っぺたはきゅっと更に赤みを増したように見えた。
「仕事の合間にこう……、こういうことしてると、何かすごく悪いことしてるみたいに感じますね」
エヘヘ、と宮沢さんはそう呟いて笑う。俺もなんだか妙に恥ずかしくなってしまった。
そして、誰もいないからといってここで押し倒してやろうなんてことはさすがに考えていないが、
どうしても宮沢さんが欲しくてたまらなくなってしまう。
抱き寄せてもう一度ゆっくりキスをすると、宮沢さんも応じて俺に体を摺り寄せてくれた。
腰に回している手でスーツの上から背中や脇腹を撫でると、宮沢さんは口の端からふうっと息を漏らす。
唇の間に舌を入れてみると、ちょっとびっくりしたように呼吸が乱れたが、すぐに少し口を開いて受け入れてくれた。
宮沢さんの舌はねっとりと、しかし性急に俺の舌に絡んできた。
どう動かしたらいいものか分からなくて、とにかく必死で俺の舌を探そうとしているようにも思えた。
「んっ……、ふ……」
口の中を舐め回されながら小さく声を漏らす宮沢さんに興奮する。
ああ、しかし今は仕事中なのだ。宮沢さんも俺もこれから社に戻れば事務処理が待っている。
まだ足りない唇を離すと、宮沢さんはなんとなく切ないような表情をしている。多分俺もだろう。
「あのさ、弁当のお礼ってことでもないんだけど……」
俺が改まって低い声でそう言いかけると、宮沢さんはゆっくりと頷いた。
「宮沢さん今日の晩、ウチで飯食わない?
俺の作る料理はあんま美味くないかもしれないけど、頑張って作るんで。【オムライス】とか、親子丼とかだけど……」
俺、部屋に誘うのに必死だな。我ながら【馬】鹿さに呆れる。
あからさま過ぎて引かれないだろうかと心配する俺に宮沢さんは、
「はい、いいですよ。明日、休みですし」
はにかんだように答えるのだった。
金曜日、今日は一人でビール飲みながら【探偵】ナイトスクープなど見ている夜にはならないはずだ。
了
次のお題は「我々」「ギター」「鼻毛」
「修正液」「ホオジロザメ」「オムライス」
今、俺は硬直している。
何故なら、俺の目の前にはホオジロザメがぷかぷかと浮いていて、俺の事をじっと睨みつけ
ているからだ。
周囲を見回す。俺のワンルームアパートの部屋のベッドの上。何も変わらない、いつも通り
の部屋。あ、確か今日は日曜日だっけ。
目を正面に戻す。そこにはホオジロザメの獰猛そうな歯がずらりと並んでいた。体長は多分
2メートルかそこら。ホオジロザメとしては小型なんだろうが、俺にとっては十分に脅威だ。
ホオジロザメは吠えも唸りもせず、ただ俺をじっと見ている。サメって吠えたり鳴いたりす
るんだっけ?
とりあえず、何でここにいるのか聞いてみる。
「オムライス」
「へ?」
「オムライスを作りに来たの」
「作りに来たの、って……あんた、メス? ってぇか、何故オムライス?」
「メスで悪かったわね。貴方が食べたいって言ったからじゃない。台所借りるわよ」
サメはそう言うと、ベッドから流しへと泳いで行った。胸ヒレで器用に冷蔵庫を開けると、
卵だのケチャップだのを調理台の上に並べている。やがてまな板の上で何やら刻み始めた。
「なあ」
「何?」
サメがこちらを振り向いた。どうやら玉ねぎを切っていたらしい。しかし、ホオジロザメっ
て涙を流すのか?
「いつ、あんたにオムライス食べたいっていったっけ?」
「呆れた。もう忘れたの?」
「申し訳ない。でも、本当に思い出せないんだ」
「もう、知らない」
サメはまな板に向き直った。それからは何度声を掛けても振り向いてくれない。
やがてコンロに火をつける音が聞こえたかと思うと、ジャーに残っていた冷や飯を炒める音
が聞こえてきた。
ケチャップの匂いが漂ってくる。
出来上がったライスを皿に移して、フライパンを軽く洗う音がして、再度コンロに点火。
今度はバターの良い匂いがしてきた。
胸あてにマンボウのイラストが描かれたピンクのエプロンを身につけたサメは、フライパン
の薄焼き卵にライスを乗せて形を整えて、皿に移した。
それを2回。
「はい、おまたせ」
サメが出来上がった2皿を持ってこっちにやって来た。内1皿を部屋の真ん中の卓袱台に置
くと、もう1皿をベッドで胡坐をかいている俺に手渡した。美味そうな匂いが部屋に充満して
いる。
「……い、いただきます」
色々納得できない事もあるが、この匂いと黙ったまま俺を見下ろすサメの冷たい視線に負け
て、俺は皿に載っていたスプーンでオムライスを食べ始めた。
何とも言えない緊張感のせいか、匂いだけで味がしない。
「じゃあ、私はこっちをいただきまーす」
股のあたりからサメの声が聞こえた。見ると、立派に起き上がった俺のナニがサメの口の中
で、歯の向こうに隠されて――
「うぎゃあああああ!?」
ナニを噛みちぎられた衝撃と自分の叫び声で、俺は目を覚ました。
俺のワンルームアパートの部屋のベッドの上。部屋の真ん中にある卓袱台の上には2皿のオ
ムライス。股間には恋人のアイ子が居て、俺の何をしゃぶっていた。
そう言えば昨日の夜、アイ子に朝飯を聞かれてオムライスが食べたいって答えたんだっけ。
「どうしたの?」
何から口を話したアイ子が聞いてくる。
「お前そっくりのホオジロザメに食われる夢を見た」
「馬鹿」
卓袱台の上にあった修整液のボトルが俺の額に命中した。
次のお題は、「風呂」「靴」「バクテリア」なんてどうでしょ?
すげー投下ラッシュだ!
GJ!
GJ!
しかし皆どうやってお題を決めているのかね
難しいよ
お題支援だけでもいいねかな?
「末裔」「仮面」「優男」
お題たまってるんだから……
317 :
sage:2010/10/17(日) 22:18:50 ID:upHqjK7v
「風呂」「靴」「バクテリア」
玄関の戸を開け、こんにちはーわたしですーと声をかけると、廊下の奥からぱたぱたと足音がして、遠くからわざわざありがとうねえ、とおばちゃんはいった。
わたしはさっさと脱いだ靴を揃えながら、お世話になりますとこたえた。
田舎町に住むおばちゃんの家を訪ねるのはもうずっと前から決めていたことで、本来なら五月の連休に来るはずだったのだけれど、
風邪をひいてしまいこの夏休みまで延期になっていたのだ。
いつものわたし用の部屋に荷物を置いて居間に戻ってくると、おばちゃんは四足の丸テーブルにお茶とせんべいを出して、
みきこちゃん元気そうでよかった、風邪ひいたって聞いて心配してたんだよ。
あははは、心配かけてごめんね、もう大丈夫、とせんべいに手を伸ばしながらわたしは答え、ところで悠君は?
ああ、そうだったそうだった、悠は今お風呂屋さんにいってるよ。
お風呂屋さん?
そうそう、うちの風呂釜が壊れちゃってね、ごめんなさいね、電話で話したときにいっとけばよかったね、みきこちゃんもお風呂は近所の銭湯を使ってもらうことになるんだけど、いいかしらね。
銭湯かあ、温泉以外で共同のお風呂使うの初めてだなあ、とわたし。
うちのお風呂がねえ、使えればねえ、いいんだけど、菅が古くなっててね、バクテリアが繁殖してどうとかいった話でね、
おばちゃんもよくわからないんだけど悠ならそのあたり説明してくれると思うから後で聞いてね。
悠君はおばちゃんの息子でわたしのいとこだ。機械や化学に強いのでいつもいろいろなことを教えてくれる。わたしにとっては、
頼りになるお兄さんのような存在だ。
おばちゃんは何か思いついたようににやにやすると、悠ねえ、みきこちゃんが来るって聞いてからずっとそわそわしてるのよ、
五月に来れなくなったときには傍目にもがっかりしてて。
へえー、わたしも悠君に会うの久しぶりだから楽しみです。
この前は・・・去年の秋になるのねえ・・・みきこちゃん、あの頃よりまたきれいになったわ・・・悠は相変わらずなのにねえ、やっぱり女の子はいいわあ。
おばちゃんがしげしげと見つめるのでなんだか照れくさくなって、わたしは、おやつごちそうさま、散歩に行ってきますといい残してとたとたと逃げ出した。
褒められるのはうれしいけれど、ちょっと恥ずかしい。
外に出ると陽が翳りはじめていた。お風呂にはまだ早い時間だけれど夕方には違いない。風が少しあって肌に心地よい。
ひまわりが咲く野道の真ん中をわたしは歩く。とおりがかる人は誰もいない。さびしいとは思わない。この土地の静かな感じが好きで、わたしはやって来るのだから。
細い川にかかる古い木橋のところにさしかかったとき、道の先から口笛が聴こえた。何か懐かしく感じられる旋律。それがマーラーの「大地の歌」だと気づいたときには彼が目の前にいた。
悠君だ。
生は暗く、死もまた暗い。
悠君はつぶやくと、欄干に背をもたせかけた。まるでわたしのことになど気づいていないかのように目を閉じて。
わたしは橋桁をきしませながら彼に近づいた。
悠君、久しぶり。
ゆっくりとまぶたを持ち上げて、アーモンド型の瞳をむけてきた。
やあ、久しぶり、秋以来だね。
わたしは悠君の隣に立ち欄干に背をあずけた。
おばちゃんのいうとおり、相変わらずみたいだね。
何がさ。
悠君がかすかに唇を尖らす。
気障だよ。
わたしが笑うと、少しして彼もつられて笑った。楽しい夏休みになりそうな予感がした。
お題は「ラジオ」「孤島」「善良」
ここは落ちないでほしい
我々 ギター 鼻毛
部屋でギターを弾いていたら、窓から美少女と美幼女が入ってきた。
ここ五階なんですけど。誰?
「我々は宇宙人だ」
マジで?
そういえば頭に触角が生えている。ビニールのツナギみたいなぴったりした服を着ていて、コスプレ美少女と美幼女にしか見えない。
だが何か変だ。驚いて焦ってしまってそのときは分からなかった。
「そこの生物。これは何だ」
美少女はほんのり顔を赤くしてギターを掴んだ。
「ぎ、ギターです」
思わず敬語。
「ギギターデス」
「ギター、という名前の楽器です」
「楽器……だと……」
「音を出して楽しむ物です。いいですか?」
華麗にアコギを掻き鳴らすと急に宇宙人たちの動きがぴたりと止まった。
「……っはぁんっ……」
突然甘い声をあげたかと思うと、宇宙人たちがうずくまり、ぷるぷる震えはじめた。
「ああん、何か変だと思ったのぉっ」
「やっぱり、この音がっ……」
「どうしたんですか」
宇宙人たちは二人で抱き合い、膝を擦り合わせながら身悶えしている。
「や、やめっ……」
そうか。宇宙人はギターの音に感じているのだ!
さすが宇宙人、感覚が違う。
あまりのやらしさに、僕はますます調子に乗ってギターを掻き鳴らす。
「きゃあっ!」
「あ、や……やっ、やだぁっ!だめ、い、いっちゃうのぉっ」
宇宙人達は涎を垂らしながらイッた。
「ふ……この星、気に入った」
「そうね、お姉様」
「しばらく厄介になるぞ」
「マジっすか」
勝手に部屋の中を見始めた二人を止めようと近付く。その時、違和感の正体に気がついた。
「鼻毛?」
鼻の辺りからにょろんと長い毛が生えているのだ。
これさえなければ美少女なのに!
「これか?我々の間では長いほど美しいとされていて……わ、悪かったな!短くて!」
さすが宇宙人感覚が違う。
「いや、充分長いと思うけど」
「……えっ」
ぽっと頬が赤くなる。
……それ褒めてないからね?
うん反省はしている
忘れてた間に来ていた…だと…
やっぱり、伸びた鼻毛を蝶結びにしたら怒られるんだろうか?
GJ
「末裔」「仮面」「優男」
宮廷の客間は、男が見たこともない壮麗さだった。
最高級の調度品に美しい壁紙、装飾。寝台には柔らかい敷布が敷かれ、天蓋まで付いている。
しかし、この部屋は男に与えられたものではない。
「……良いのですか、お嬢様?」
振り返り声を掛けると令嬢は頷いた。
「ええ。私、貴方に決めたの」
少女の頬はほんのりと上気していた。舞踏会の仮面を外し、美しい青い目があらわになっている。
大方、男がでっちあげた英雄の末裔という肩書に惹かれただけの事だ。
今夜は仮面舞踏会だ。誰もが身元を隠して偽りの自分を楽しんでいる。
だから、この少女を騙している訳ではないのだ。
「光栄ですね」
手袋をはめたままの少女の手の甲に口付ける。
少女は特に感慨もないようだ。
美しい娘だ、求愛されるのにも慣れているのだろう。
しかし手袋の中に指を滑り込ませると身を固くした。
少女の初な反応と絹の滑らかな手触りを楽しみながら、男は空いた方の手で少女の頬を撫でた。
「……貴方の手、ざらざらしてるのね」
大発見のように言われ、今度はこちらが身を固くした。
「宮廷の、優男達とは違うわ。そうでしょう?」
言いながら、少女は男の仮面を外した。少女の青い目が悪戯っぽく笑う。
「……気付いておいでで?」
「ええ。貴方が名乗った英雄は私の母方の曾祖父よ」
思わず舌打ちする。
少女は声を上げて笑った。
名家の令嬢にしてははしたない行為だが、舞踏会の取り澄ました態度よりずっと魅力的だった。
「いいわ。楽しかったもの。それに」
少女は男の胸にそっともたれ掛かる。
箱入りのお嬢さんだと思っていたが、予想以上に積極的だ。
「貴族でなければ、恋をしていけない訳ではないわ」
香水とは違う、甘い香りが男の鼻孔をくすぐる。少女が女になるときの、隠しきれない微かな媚態。
「……道理だ」
そっと口付ければ、とろけるような唇が迎え入れてくれた。
ーーーー今夜は思ったより楽しめそうだ。
縺れるように押し倒しながら、男は寝台のカーテンを引いた。
上品で可愛らしい小品。GJ。
ところで消化していない御題ってあと幾つあるっけ?
無ければとりあえず御題を幾つか提示。
解答者からの出題が最優先なので、採用は任意で。
「洗浄剤」「両替」「誤解」
「賛歌」「フロックコート」「どこかに」
「くつわ」「あぜ道」「日の出」
未消化なのは
>>317の「ラジオ」「孤島」「善良」
これだけかと
326 :
名無しさん@ピンキー:2010/12/16(木) 00:58:49 ID:hol5+kiy
あげ
ラジオ 孤島 善良
※人外・アホ注意!
↓
太平洋に浮かぶ絶海の孤島。
突如発生した大型台風により足止めを食った我々エロ研は、謎の死を遂げたメイドのY江さんの死の真相に迫っていた。
「被害者のY江さんは、腹上死の可能性が高いです。裸で全身粘液ドロドロでアヘ顔でした。
それに身体についた痣……あれ、暴行の跡じゃありません。
きっと、吸盤の跡なんです」
「どういうこと?」
「言ってたでしょう、Y江さんは雨夜の翌日に限って寝坊すると。雨の夜は逢い引きしていたんです……海産物と!」
「な、なんだってー」
「ここY島はクラーケン伝説と海神鎮護の巫女の島です。恐らくY江さんは巫女の末裔だったんだ!」
「そうか……それなら全て説明がつく。Y江さんが普通の人間には興味ないと言っていたのも」
「普通のプレイでは物足りなくなってしまっていたんだ!」
「吸盤プレイだと!特殊過ぎるだろ!」
「その上触手と烏口があるんだぜ……ヤバいな」
「じゃあ、Y江さんの部屋の前廊下がぬるぬる滑るのは……」
「ああ、クラーケンの体液だろう」
「何て恐ろしいんだクラーケン!」
「ていうか日本なのにクラーケンかよ!アカエイとか海坊主とかあるだろ」
「そういう問題じゃない」
「ヤダー、君たち見てたの?」
「な、Y江さん!?」
「アタシの彼、いつもやり過ぎちゃって……その激しいところがいいんだけどさ」
「とにかく無事で良かった。でも…相手は怪物なんですよ?」
「彼はただの善良なクラーケンよ。そっとしておいて!アタシたち愛し合ってるの!」
「じゃあ仕方がない。我々には彼らの愛を止めることはできない!」
「……という話なんですが」
「本気でこの内容ラジオドラマで流せると思ってるのか?」
やったモン勝ちな観もあるけど軽妙なので善しw
乙です!
329 :
327:2011/01/04(火) 04:36:48 ID:H8dhWYqr
補足
お題は
>>324のでお願いします。
つい勢いで書いて投下してしまった。下手スレ行きな内容ですまんした。
あ、いや、何か微妙な感想書いちゃってゴメンなさい
これまでのと同様、普通に面白かったよ
「くつわ」「あぜ道」「日の出」
「ねえ、あのくつわ何処にいたんでしょう? あの日の出桟橋からぐるっと回る途中のあぜ道で落とした、あの靴わ」
「なんです? それ」
怪訝そうな顔で彼女は尋ねた。
「ああ、いや、何とか言う小説家のパロディ」
「フぅん……」
それを今なんで口にしたの?
そう言いたそうに彼女はジッと私の顔を見つめる。
そんなに視ないで欲しい。
そう思っていたら彼女の唇が私の口に触れてきた。
やわらかい。
「文学の話とかしません?」
彼女は私にそう言ってきた。
彼女は図書委員の図書乃文子。
まさに本と共に生まれ本と共に死ぬ定めのようなお名前。
その彼女の舌が私の口を味わうようにじっくりと嘗め尽くしている。
(そんなに舐めるほど美味しいのかな?)
我ながら間の抜けた考えだ。
やがて彼女の右手がゆっくりと私の胸に触れてくる。
開けっ放しのドアから本を借りに来た別の娘が、私たちの姿を見て驚き頭を下げて出て行った。
こっちこそゴメン。
私の上着を半分ほど脱がし直に指で触れてくる。
ちょっと気持ちいいかも。
てゆうか上手い。
這うようにゆっくりと指先をスカートの中に入れてくるけど、じっくり責めなくていいよ。
もう逝ってるし。
てゆうか濡れてるし。
途中でカウントを辞めたくなるほどたっぷりと彼女は私の体を責め立て終わると、ゆっくりと口を開いた。
「先生、其れは太宰治です、そして、『くつわ』ではなく『くつは』です、ソレに正確には『と、言うか』ですね」
先ほどまで私を味わいつくした唇からツーっと糸が零れる。
五月蝿い、お前の次のテスト赤店確定だ。
「赤点です」
……くつわをはめられた気分だ。
有難うございました以上です。
『アオイ』『おもちゃ』『かいだん』で
『アオイ』『おもちゃ』『かいだん』で
「アオイカミカ、アカイカミカ」
どこの学校にも一つは存在している怪談話。
大抵は噂だけなのだが、ここの学校には実在にそのような霊が出ると有名になっている。
まだ実害はないが、誰もがそのトイレに入る事を恐れ、実質、閉鎖されているようなものだ。
そんな話を思い出しながら、ぼんやりと座る彼の耳に、再び声が聞こえてきた。
「アオイカミカ、アカイカ……」
「結婚届けの用紙」
間髪いれず呟いた彼の言葉に、その声は途中で途切れた。
「アオイカミカ、アカイカミカ」
今度は少し切羽つまった声。だが、男は表情を崩さず。
「それかお前自身でもいい」
「へ?」
情けない声が聞こえてきた方向に向かい、手を伸ばす。
何もない空間で何かを掴み、腕を引き寄せる。
何もないはずの空間から引きずりだされたのは、赤い髪に蒼い瞳をした可愛らしい少女。
ありえない状況に、少女は大きく身体を震わせ、男を見上げる。
「なんでなんで、私何もやってないよ。ただみんなを怖がらせるだけで」
「それだけやれば十分だ。さーてっと」
腕を押さえつけ、服を破り捨てる。
まだ成長していない緩やかな胸や、つるりとした丘が露になった。
「ちょっ! ボク幽霊だよ! なんでつかめるんだよ!」
「根性があれば何でもできる。では頂きます」
耳元に息を吹きかけると、ぴくりと身体を震わせ、頬が真っ赤に染まる。
つんと立った未熟な蕾を舌で転がし、足を大きく開かせた。
必死に抵抗はしてくるが、男は気にせず、持っていた縄で便器に腕を縛りつけ。
「ぎゃー変態変態変態! 誰か助け……」
「無駄だ。忘れたのか? お前が怖がらせてたせいで、このトイレには誰も近づかないことを」
ぱっくりと開かれた幼い淫唇を見つめ、舌なめずりをし。
「というわけで、たっぷりと俺の玩具にさせてもらうぞ」
「嫌! やだやだや! ふぁっんっ!」
押し込められた陰茎の感触に、少女は小さな声を上げる。
生身ならば確実に裂けているだろうが、幽霊だからか、彼の陰茎をすんなりと飲み込み、
限界まで開いた幼い淫唇は、動くたびに濡れた音を立てる。
「やだっ! 怖いなにこの感覚っ! やぁっ、んんっ」
味わった事のない快楽に、長い髪を振り乱し、大きな瞳から涙をぼろぼろと流す。
「さてっと、この怪談の幽霊はどれくらい俺に耐えられるかな。
成仏しないといいけれど」
荒々しく腰を振りながら、男は楽しげに呟いたのだった。
――そして数日後。そのトイレの怪談は――
「アオイカミカ、アカイカミカ……それとも白い液体か。
ふふ、たっぷりボクに注いで欲しいな」
選択肢が一つ増えた事に気づく人はそう多くもなく。
更に、そのトイレ以外で、何故か下半身裸で幸せそうに意識を失う者が増えたという噂が広がり。
学校の七不思議は一つ増えたのだった。
次のお題は
『直射日光』『婚約』『仕事』で。
「洗浄剤」「両替」「誤解」
「ボディソープじゃん、これ……」
「あ……本当だ!」
我が家には贈り物の石鹸がまだあるし、ボディソープは使い慣れないのでいつも買わないのだ。
それは優子さんも同じなのだが、あまり買い物には行かない優子さんは度々こういう失敗をしていた。
「だって!『お風呂が楽しくなる』とか『ミントの香りに包まれます』とか書いてあるじゃん!
こんなの見たら誤解するよ!誇大広告だよ!」
見ると確かにそれっぽい文句が書かれている。しかもこれはいつも買っている風呂洗剤と同じメーカーのボディソープであり、両方とも詰め替え用ということもあり全体のデザインがかなり似ていた。
「…………」
「こ、これも立派なお風呂の洗剤でしょ!?お風呂で使う洗浄剤でしょ!?」
「そうだけど……あ、万札使ってくれた?」
「うん。でも……あー、こんなことなら素直にゲームコーナーで両替機使うんだった……」
明日遊びに来る兄夫婦の甥っ子のお年玉5000円をお釣りから分け、ポチ袋に入れる。優子さんが両替も忘れていたら、これには一万円を入れざるを得なかっただろう。
この買い物は一万円札をくずすために、僕が夕食を作っている間に優子さんに行ってきてもらったのだ。
「外寒かった?お風呂沸いてるよ」
「ううん、そんなでもなかった。でも今日はもう入……」
そこまで言って優子さんが止まった。先程のボディソープを取り何やら考え込んでいる。
「やっぱりいいや。徳人くん、先に入って」
「うん……?じゃあ、ご飯食べてから入るよ」
その後は二人で夕食を食べたけど、優子さんが何を企んでいるのかはわからなかった。
夕食の後片付けを終えて風呂に入っていると、背後の脱衣所から唐突に優子さんの声が聞こえた。
「徳人くん、入るよ〜」
「ゆ、優子さん!」
「うふふ、いいこと思い付いたよ」
優子さんは一糸纏わぬ姿で風呂場に入ってくると、バスチェアーに座っている僕に抱きついてきた。
そして手に持っていたボディソープを開けて中身を手に垂らすと、膨張し始めていた僕の性器を優しく握る。
「あっ、ああっ!」
「どう?ローションみたいでしょ。しかもこっちの方が清潔よ」
確かにその通りだった。冷たいけど、独特の滑りがとても気持ちいい。独身の頃によくやったローションでのオナニーは、気持ちいいけど後でベタベタを洗い落とす必要があった。
やがてボディソープが泡立ってきて、優子さんは両手で洗うように僕の性器を扱き出した。
「あ、なんか使い過ぎちゃったね。すごい泡だらけで見えなくなっちゃった」
「ああ!ゆ、優子さん!も、もう出ます!」
「いいわよ。最近だいぶ溜め込んでたでしょ?思いっきり出しなさい」
「あ、あああああ!」
「はぁ、はぁ……」
その後は泡に塗れた胸と太腿に挟まれ、かつてない心地よさにさらに二回抜かれてしまった。
ふらふらのままお湯をかけて泡と精液を洗い落とし、二人で湯舟に浸かる。
「徳人くん、あまり言い出さないもん。明日はできないのに、すごく溜めてたでしょ」
「で、でもこれじゃ……気持ちいいけど、赤ちゃんできないよ」
「たまにはいいじゃない?それにこれせっかく買ってきたんだから、使わなきゃ損でしょ?」
「そうだね……じゃあ今度から、ボディソープにしようか」
お題は強引でエロは蛇足、投下すんのが恥ずかしい出来だ
お題は引き続き
>>324で
GJ!
現時点で未消化のお題
『直射日光』『婚約』『仕事』
「賛歌」「フロックコート」「どこかに」
337 :
1/8:2011/01/27(木) 18:42:49 ID:8iSm3BPQ
お題消費にかまけてる内にgdgdと長くなってしまったけど、何も考えずに投下します
多分、8レスくらい
なお、本SSには性転換(男→女)描写がありますので、苦手な方はスルーして下さいませ
消費お題
「我々」「ギター」「鼻毛」「風呂」「靴」「バクテリア」「末裔」「仮面」「優男」「ラジオ」「孤島」「善良」
――――――
「事実は小説よりも奇なり」なんて言葉があるが、あれは本当だ。断言出来る。
何故なら、今、俺の身に降りかかっているのが、正に小説でも滅多にお目にかかれない状況だからだ。
簡単に説明すると、先ず俺の所属している団体が某スパイアクション映画も真っ青になって裸足で逃げ出し
そうな正義のスパイ組織で、さっきまで潜入していたのが世界征服を企む悪の秘密結社が運営している秘密基
地in絶海の孤島。そこでちょっとしたドジを踏んだお蔭でその悪の組織に捕まり、拘束具を着せられ、チェ
ーンで宙吊りになっているのが今の俺の状態なのだ。誰だよ、あんな所にバナナの皮を捨てたのは。
「ようこそ、我々の秘密基地へ。コードネームC――通称『カタストロフィの政(まさ)』君」
「頼むからその通称は止めてくれ。当人が一番恥ずかしいんだ」
俺の目の前にいるのは、怪しい仮面を付けた軍服姿の男。組織の調査ではコイツが悪の秘密結社のナンバー
2。この施設のトップだ。
「謙遜しなくても良い。君のお陰で我々は3つの秘密基地を失った。それも完膚なきまでに破壊されつくして、
だ」
その点に関してはコイツの言うとおりであり、秘密結社の皆様にはお見舞い申し上げる必要があるだろう。
俺が潜入した施設は――潜入の目的が情報収集のみだったり、仕事と関係無く偶然入り込んだだけだったと
しても――何故か最後には瓦礫の山へと変貌するのだ。お陰で組織内でも俺の事を「ゴジラ」とか「暗黒の破
壊神」とか呼ぶようになってしまった。
「ところで、君はこの基地の事をどこまで調べているのかね?」
「まだ潜入したばかりだからな。ゴミをゴミ箱に捨てられない奴等が集まった姥捨て山のような場所だ、って
事くらいしか調査出来なかったな」
「五月蝿い!」
頬に痛みと熱が走った。
俺が縛られて動けないのを良い事に、さっきからナンバー2氏は手に持っていた乗馬鞭で俺を好き勝手に叩
いている。もっともこの程度の痛みなら訓練を受けている俺にはそよ風のようなものだ。
それにしてもこの反応から察するに、どうやらコイツはここへ左遷されて来たようだ。そういえば前々回潜
入して壊滅させた施設もコイツの管轄だったと聞いた事がある。その責任を取らされての左遷なんだろう。
「まあ良い。これから洗いざらい喋ってもらおう」
「そんなに簡単に喋ると思ってるのか?」
「安心したまえ。別に君を拷問にかけるつもりは無い。君にはこの基地で行なわれている研究に参加してもら
うだけだ」
と言う事は、この施設では洗脳かマインドコントロールに関する研究が行なわれているのだろう。
しかし、ここまで見事なドジはこの業界に入って以来初めてで情けない限りだが、一緒に潜入した相棒と別
行動をとっている時だったのは不幸中の幸いだった。あいつなら俺のドジを上手く利用して任務を成功させて
くれるだろう。
そんな事をつらつらと考えていると、いかにも下っ端戦闘員ですといった風体のユニホームを着込んだ男が
俺に近寄って来て、俺の鼻毛を思いっきり抜いて行きやがった。
「痛っ……おい、拷問は無しじゃなかったのか?」
「君にとってこの程度は拷問の内に入らないだろう? まあ、そこで暫らく寛いでいたまえ」
ナンバー2氏はそう言い残すと、用は済んだとばかりに部下を引き連れて去ってしまった。
大体6畳一間、全面ガラス張りの独房風の部屋に残されたのは俺一人。脱出するには絶好の機会だが、拘束
具に一分の隙も無いため身動き一つ出来ない。敵ながら天晴れ、良い仕事をしている。
「くっ。外れそうで外れねぇ……そういや、あいつの方は大丈夫なのかな?」
それでも色々と悪あがきをしながら、俺は相棒の無事と任務の成功を祈った。
338 :
2/8:2011/01/27(木) 18:43:15 ID:8iSm3BPQ
ナンバー2御一行様が出て行ってから3時間ほどして、下っ端戦闘員5人が俺を連れ出しに来た。どこかへ
移動するみたいだ。
ここで隙を見つけて逃げ出そうという俺の考えは甘かった。奴等は大型の身長測定器みたいな器具――もし
くは小型のクレーン――に俺を吊り下げ、そのまま部屋から連れ出したのだ。
「これじゃあドナドナじゃなくて冷凍マグロだな」
ぼやく事しか出来ない俺が運送された先には、大人十数人が楽に入れそうな大きな風呂――と言うか、小さ
なプールがあった。浴槽(?)には何やら怪しげな色をした液体が入れられている。
浴槽のすぐ脇で身長測定器が停まると、下っ端戦闘員ズがわらわらと寄って来て俺の足に鉛か劣化ウランを
仕込んでいるらしい靴を履かせた。戦闘員ズが下がると同時にアームが伸びて、俺の体は風呂の上で宙吊りに
なった。このままだと身長と足が必要以上に伸びそうだ。
「ふっ。待たせたな、カタストロフィの政」
「だからその通称は止めろと……生憎、風呂なら間に合ってるぜ?」
「そう言うな。これから新しい人生を送る君への、私からのプレゼントなのだから」
妙に機嫌が良くなっているナンバー2氏が自慢げに説明を始めた。
「この水槽の液体には我々が開発した特殊なバクテリアが投入されていてね。このバクテリアは与えられた設
計図通りに生物の体を加工してくれるのだよ」
「な……に?」
「そう。例えば戦闘員のDNA情報を予め採取して設計図を作っておく。戦闘員が君と戦って腕を切り落とさ
れた時、彼は自分の設計図を読み込ませたバクテリア液に浸るのだ。そのまま数日浸っているだけで切られた
腕が再生する」
「馬鹿な。そんなお伽噺、ある訳が無い」
「そうかな?」
ナンバー2氏が片手を上げると、後ろに控えていた人物が前に出てきた。見覚えがある人食い鮫の末裔の様
な面構えを脳内で検索してみると、前回の任務で壊滅させた施設の責任者がヒットした。確か左腕を機関銃で
蜂の巣にしてやった覚えがある。
「彼を憶えているだろう。君に破壊された第3補給基地の基地指令だった男だ。君に左手の礼をしたいと言っ
てね」
前第3補給基地指令殿はナンバー2氏の言葉に合わせて左手を俺に見せ付けてきた。傷一つ無い、綺麗な手
だった。
「馬鹿な……あの時お前の左手は肩口から先が無くなった筈……」
「ここの設備で再生したのだよ」
ナンバー2氏が嬉しそうに言い放つ。驚いた俺の間抜け面がお気に召したようだ。
「さて、ここで問題だ。もしもバクテリアに与えられた設計図が被験者のDNAと食い違っていた場合、どう
なると思うかね?」
設計図通りに体を再生するバクテリア……その設計図と違う体が投入された場合……?
俺はナンバー2の言わんとする事に気が付いて、戦慄した。
――バクテリアは設計図通りに体を修正する。
「ま、まさか……?!」
「ふっふっふ。何やら思い至ったようだが、安心したまえ。別に君を化け物に改造する気は無い。ただ、新し
くなった君は我々に尻を振って忠誠を誓うだろう。見たまえ、これが新しい君の設計図だ」
ナンバー2が手にしたのは、小さな壜だった。中には妙に綺麗な青色をした液体が入っている。
「この設計図をこうして、水槽に入れて――」
壜の中身が浴槽に注ぎ込まれ、怪しい色の液体が一瞬で透明な緑色に変わった。
「設計図の読み込みが終わったな。さあ、生まれ変わって来たまえ」
ナンバー2の合図と共に俺を釣っていたチェーンが切り離され、俺は拘束されたまま風呂の中へ落ちていっ
た。
339 :
3/8:2011/01/27(木) 18:43:39 ID:8iSm3BPQ
風呂の中は案外と深く、人一人を溺れさせるには勿体無いくらいの容積を持っていた。
水深2〜3メートルと推測される風呂の底で、俺は拘束具を解こうと足掻き始めた。こんな状態でも20分
くらいは息を止めたまま行動出来るよう訓練を受けている。最後の最後まで脱出を諦めるつもりは無い。
だが拘束具は水に濡れても緩む気配は無く、かと言って締め付けがきつくなる様子も無かった。
ぼんやりと明るかった周囲が暗くなってきたので水面を見上げると、蓋をされているところだった。程なく
して水の中が真っ暗になる。
顔や手など、液体に触れている肌が擦過傷みたいにチクチクと痛む。痛みと言うよりは痒みに近い刺激だ。
やがて濡れた服や拘束具に液体が浸透してきたのか、服の下の腹や足など全身の皮膚がチクチクと痛み出し
た。何故か股間のナニの痛みが一番激しい。
(こりゃ下手な拷問よりも辛いかもしれんな)
全身を思う存分掻きまくりたい欲求を捩じ伏せながら、俺は脱出する為の努力を続けた。
やがて息が続かなくなって意識が朦朧とし始めた頃、俺は拘束具が緩んでいる事に気付いた。水に浸かりす
ぎてふやけたのか、理由は分からないがこれはチャンスだ。
俺は拘束具から抜け出て靴を脱ぎ捨てると、水面を目指した。着ている服が体に纏わり付いて思ったように
前へ進めず、もどかしさばかりが募る。
ようやく辿り着いた水面の上の蓋は予想通り固定されていたが、それでも蓋と水面の間に僅かな隙間があっ
た。俺はその隙間に口を出して新しい空気を吸い込んだ。
文字通り一息吐いた俺は着ていた服を脱ぎ捨て、自分の体に違和感を感じた。股間のナニの先端部分と胸が、
大きくなっているような感覚だった。
俺は真っ暗な水中で自分の胸を触ってみた。信じられない事に柔らかく膨らんでいた。全身を触って確かめ
てみる。指に触れたのは、慣れ親しんだ筋肉の存在が感じられない柔らかい肌だった。
俺は何が起きているのか解らず、慌てて股間を触ってしまった。ナニの先端が大きくなった訳でない事が分
かった。ナニのシャフト部分が無くなって、先端部分だけになりかけていたのだ。相対的に大きくなったと感
じていたようだ。
その先端部分だけになってしまったナニの根元に勢い余った指が食い込み、股間の裏側をこすられる感覚が
全身に広がった。
今まで感じた事の無い体の内側からの刺激に、俺は思わず声を上げた。今まで飲み込むのを拒んでいた液体
が開いた口になだれ込む。俺が吐き出そうとするよりも早く、喉が液体を通してしまった。肺と胃が熱くなり、
意識が朦朧とし始める。
薄れゆく意識をかき集めて考え続けた結果、俺の体は女性化していると言う結論が導き出された。拘束具は
緩んだりふやけたりした訳ではなかった。女性化した俺の体が細くなったから抜け出せたのだ。
ありえない事実を突きつけられながら、俺の体と意識は深い闇の中へと落ちていった。
俺が意識を取り戻したのは怪しい液体の中ではなく、清潔なシーツを敷いている巨大なベッドの上だった。
多分キングサイズとか(実在するのかは知らないが)エンペラーサイズとか、そんなサイズなんだろう。
残念ながら両手両足には拘束具が付けられている。延びている鎖は多分ベッドの足か床に固定されているの
だろう。思いっきり引っ張ってみても緩む様子が無かった。いつもの俺ならこれくらいの太さのチェーンなら
力任せに切れるのだが、チェーンが強固な素材で出来ているのか、それとも――認めたくはないが――女にな
ってしまった俺の腕力が激減しているのか……。
何しろ視界に映る範囲の俺の体は、どう見てもハイティーンの女の子のものとしか思えない形状なのだ。
日焼けだの無駄毛だのとは縁の無い、白くて柔らかそうでツルツルの肌。その肌に覆われてこんもりと盛り
上がった胸は、仰向けに寝ていてこれだけなのだから結構な巨乳と推測される。そして、見た訳でなくて感覚
からの判断だが、この状況においてさえ硬化はおろか頼りなく揺れる事すらしてくれない、今は亡き(多分)
マイ・サン……。
「どうやら目が覚めたようだな」
俺が感傷に浸りきる前に、野太い声が聞こえてきた。
「お、お前は……?!」
初めて聞く自分の声に質問が途切れる。見事に女の子の声だった。
俺の声を聞いたそいつ――前第3補給基地指令殿は、獲物を前にした鮫のような笑みを浮かべながらベッド
の上に乗ってきた。
340 :
4/8:2011/01/27(木) 18:44:14 ID:8iSm3BPQ
「可愛らしい声だな。くっくっくっ……これが、あの『カタストロフィの政』の成れの果てとは」
「う、五月蝿い! 何故、こんな回りくどい事を!」
俺もこの業界では長くやっている部類だ。女が捕まってこんな目に遭ったら、次に何をされるかくらいは見
当が付く。ただ、先程のナンバー2の話を鵜呑みにするのなら、俺の脳みそを奴等の都合の良い思考回路に作
り変える事すら出来たはずだ。何しろ男を女に性転換させているくらいだ。それくらいは可能だろう。
「俺がナンバーツ司令に頼んだのだ」
奴は自慢げにふんぞり返った。
「ちょっと待て。ナンバーツって誰だ?」
「この基地の司令の名だ。知らなかったのか?」
……どうやらナンバー2氏は本名もナンバーツーだったようだ。
「司令は貴様を恐れている。最初は情報など捨てて、貴様を組織の性欲処理専門員にするつもりだったのだ」
「どっちにしても俺の行きつく先はそれしか無いようだが?」
「最終的にはそうだが、その前に俺に調教されて情報を洗いざらい喋るというコースが追加されたのだ」
そう言うと、奴は俺の太腿を指でなぞった。指紋の一本一本までが解かりそうなザラザラとした感触が皮膚
から足全体へと拡がり、腰骨を通過してぞわぞわと背骨を這い上がってくる。
「ひぃぃッ?!」
嫌悪感なのか快感なのか判らない寒気が、波紋のように全身を覆っていく。
「どうした? 可愛らしい悲鳴を上げて」
今度はわき腹をなぞる。尋常ではない寒気に体中が震えた。そして、腹の奥に小さな火が灯る。
「そうそう、脳の改造は見送ったが、それ以外は若干だが常人とは違う体に改造させてもらったぞ。例えば筋
組織を脆弱化させたり、皮膚の感度や柔軟性を高めたり――」
奴は俺の乳首を抓り、そのまま上へと引っ張った。二の腕1本分以上の高さまで、まるで搗きたての餅みた
いに乳房が伸びる。
奴が手を放した。伸びきっていた乳房が反動と重力に乗り、バチンと小気味の良い音を立てて戻ってくる。
その衝撃と痛みに全身が震えるのを、俺は気持ち良いと感じていた。
「――痛みを快楽に置き換えるようにしたり、な」
奴の口元が、嫌な形に歪んだ。
それから約30分少々、俺は奴の下手糞な愛撫(と思われる行為)を受けていた。
奴は俺の乳房を握り締めたり、捩じ切ろうとしたり、乳首を毟り取ろうとしたり……常識では拷問と言って
差し支えない行為を俺の胸にぶつけ続けていた。これなら初めて彼女とベッドインした中学生の方がナンボか
マシに思える。
だが、一つだけ問題があった。この虐待と同レベルの愛撫に俺の体が応え始めているのだ。
奴の繰り出す刺激を受けるごとに、俺の肌は痛みと同時に気持ち良さを感じていた。それは甘い痺れとなっ
て下腹の奥に集まり、全身に浸透していったのだ。結果、今の俺は快感と興奮に溺れきって息も絶え絶えな状
態に陥っていた。
痛みに鈍感と言うか、快感に敏感と言うか――こいつ等は自分達の技術と情熱をもっと社会に貢献出来る方
向に使うべきだと思う。
「くくくく……もう濡れているのか? この淫乱女が」
一応言葉責めをしているつもりらしい奴の言葉と共に、股間に太い指が侵入してきた。
冷たくてザラザラしているモノが、俺の知らない俺の体内に入り込み、体の内側を無遠慮に抉ろうとする。
これは愛撫なんかじゃない。もっと悍ましい何かだ。
だが、ソレに対して俺の体は更なる快感を垂れ流し始めた。
「濡れるなんてもんじゃないな。こりゃあ、お漏らしだ。そんなに俺様の愛撫が気持ち良いのか?」
だから、お前の、愛撫で気持ち良くなってるんじゃ、ねぇ。
残り少ない意思を掻き集めて歯を食いしばっていると、奴の指の動きが止まって引き抜かれた。
「あぁん……」
漏れ出たのは、自分でも吃驚するくらい浅ましい吐息だった。その吐息を、唇が勝手に言葉に置き換えてい
く。
「抜いちゃ、だめぇ……」
「何故、俺様がお前の言う事を聞かねばならんのだ?」
「お願いしますぅ……早く、入れて下さぃ」
言葉を吐き出すたびに、声がどんどん甘く、ねっとりとしていく。
「お前が俺様と組織に忠誠を誓うと言うのなら、コイツをぶち込んでやろう」
奴は自分の股間でそそり立っている一物を俺に魅せつけた。さっきの指の何倍も太くて長い、凶悪な見てく
れの一品だ。
喉が、ゆっくりと、生唾を飲み込んだ。思考が、壊れたラジオの様に、快楽のノイズで埋め尽くされていく。
341 :
5/8:2011/01/27(木) 18:44:42 ID:8iSm3BPQ
拙い。このままでは奴の言うとおりに忠誠を誓ってしまいそうだ。とにかく奴の隙を見つけて、あの極太を
捩じ込ませなければ――
その時、冷たい空気に晒されていた穴の入口が、熱くて巨大な塊で擦り上げられた。食いしばっていた歯の
隙間から嬌声が漏れだすと、塊は遠ざかっていった。
「ほれ、返事はどうした? このまま貞操を守りきりたいのなら、それでも構わんぞ?」
奴はそう言いながら、プルプルと震えている乳房を掴んできた。荒っぽい愛撫が新しい快感を胸に充填して
いくが、それは股間に現れた痺れには遠く及ばないものだった。
俺は首を起こして奴の方を見た。粘土の様に捏ねられる自分の乳房の向こうで、赤黒い巨大な杭が先端から
汁を垂らしながらピクンピクンと脈打っている。
もう、我慢出来なかった。
「ち……忠誠でも何でも誓いますから、早く、おちんちん入れてぇ!!」
「うむ、入れてやろう!」
形振り構わない大声で叫んだかいあって、杭は即座に打ち込まれた。この速さからすると、奴の方も我慢の
限界だったのだろう。もう少し待てば何も言わずとも突っ込んで貰えたかもしれない。
だが、そんな些細な事は既にどうでも良くなっていた。
熱せられた巨大な杭が俺を真っ二つに引き裂きながら、胃に叩きつけられる。
痛みと衝撃が最高にキモチイイ。こんなに気持ち良くなれるなら男になんか戻りたくない。このまま、ここ
で性奴隷として飼われたい。そんな幸福感が心と体を蹂躙し尽くしていた。
杭は俺の中で激しく暴れていた。頭が真っ白に霞んでフワフワしている。
「ううっ、出すぞぉ!!」
遠くから吠え声が聞こえると同時に、俺の中に溶岩流がぶちまけられた。フワフワで真っ白な世界がどんど
ん拡がっていく。
あと一息で新しい世界が見えそうになった瞬間、溶岩流の勢いが止まった。
熱さを残した杭が、ゆっくりと引き抜かれていく。
「だめぇ!!」
俺は去っていく愛しい杭に戻って来て欲しくて、無意識に奴の腰に両脚を絡ませ、肉襞全てで杭を締め付け
た。
脚の間から「ゴキュ」という音が聞こえ、腹の中で「ぐりゅ」とナニかが潰れる感触が起こる。
それを境に、全ての快感が消えていった。
「ああん、もっとずんずんしてぇ」
叫ぶように紡ぎだした俺の願いに、いかなる言葉も刺激も応えてくれない。
光の中で拡散していた意識と視線の焦点が現実に戻ってくるのに併せて、現在の状況を冷静に分析しようと
する自分が気持ち良さを追及したがっている自分に取って代わる。
「……い、一体……何があった、の……?」
慣れきらないソプラノで呟きながら、俺は奴の腰に絡めていた脚を解いた。泡を吹いた出来の悪い彫像みた
いに固まっている奴の体がゆっくりと後ろに傾き、ベッドの下へ消えていった。
「――絡めて、いた?」
俺の両手両足は、(今の俺にとって)頑丈なチェーンで固定されていた筈だ。それが、何故?
慌てて両手を見たが、こちらは未だチェーンに縛られていた。勿論あらん限りの力で引っ張っても切れる気
配は皆無だ。
「ふむ……中々興味深い現象だな」
股間の向こうから聞き慣れた声が降ってきた。頭を起こして声の方を見ると、ひょろりとした優男が立って
いた。俺のドジに巻き込まれる事無く、今も潜入捜査を続けている筈の相棒――通称「デストロイヤー辰(た
つ)」だ。
「だから、その通称は使わないでくれと――」
モノローグに突っ込みを入れつつ、相棒は床に転がっていたギターを拾い上げた。軽く鳴らして音を確かめ
てから、ショパンの「葬送」をワンフレーズ。本当に器用な奴だ。
「何やってんだ?」
「前第3補給基地司令官殿のご冥福を祈っただけさ。腰とご自慢の逸物が海鼠以下の強度になっちゃって、ま
あ……」
「腹上死みたいなもんだ。良い最期だったな」
俺の悪態に「それもそうだな」と返しながら、相棒はギターを投げ捨てた。
「どうやら、ここはレクリエーション・ルームの様だな。ほら、こんな物まで落ちてるぜ」
手品みたいな鮮やかさで相棒が取り出したのは、紺色の布地と、ピンク色の小さな卵だった。
342 :
6/8:2011/01/27(木) 18:45:05 ID:8iSm3BPQ
「何だ、それ?」
「スクール水着とローター。ちなみに、この基地には女性は一人しか居ない――つまり、君だけだ」
「……あいつ等の脳みそを一度解剖してみたいな。とりあえず、この鎖を解いてくれ」
「わかった。ちょっと待ってくれ」
相棒は、そう言いながらベッドの端に乗って、俺の股間に手を突っ込んだ。するりと入り込んだ中指が、気
持ち良いポイントを的確にマッサージする。親指が優しく、だかしっかりと、穴の傍で膨らんだ芽を転がす。
「んあぁああ……」
イき切れず、中途半端に収まっていた体の芯の熾き火が、一瞬にして燃え盛った。腰が勝手に蠢く。
「おお。ほんの数時間前までは男だったとは思えない、よがりっぷりだな」
その一言で、俺の羞恥心が大復活した。相棒の腕に足蹴りをかましながら、両手で股間を隠す。
「――え?」
さっきまでは切れそうになかった鎖が、あっさり引き千切られていた。
「ふう……良いキックだったぜ……」
ベッドの下へ蹴り出された相棒がよろよろと起き上がってきた。
「い、一体、何が……?」
「つまり、君の、その馬鹿力はイッてる最中にしか発揮出来ないみたいだ、って事さ」
「何……だと……?」
「君が奴等に捕まった時、俺は遺伝子操作を行なうオペレーター室に潜り込んだばかりだった」
相棒はベッドの端に腰掛けながら、折れずに済んだらしい腕を揉む様に抑えた。
「すまない。奴等が君の遺伝子を好き勝手に弄るのを、ただ眺める事しか出来なかった」
「だが、それで済ませた訳じゃないんだろ?」
「まあな。お陰で操作方法は覚えられたよ。それから、奴等の隙を突いて、最低に引き下げられていた君の筋
力パラメーターを最大に上げたんだが――そのままでは、すぐにバレそうだった」
「どうやって誤魔化したんだ?」
「外部からの一定の刺激を受ける事で、筋力を上げるスイッチが入るように条件を付けた。ちゃんと調べれば
バレるが、見た目は筋力最低のままになるから、それで誤魔化せた。何しろ奴等は、君を捕まえた事で有頂天
になっていたからな」
「……俺が言うのも何だが、呆れるほどの、ウッカリぶりだな」
俺は腕を組んで唸った。何か、真面目に諜報活動をするのが馬鹿らしく思えてきた。――もっとも、そのお
陰で、こうして助かったんだが。
「ただ、一つ問題だったのは、そのスイッチを入れる刺激が何かを確定出来なかった事だ。流石に、そこまで
の余裕は無かった」
「それで……俺が犯されるのを見物していたのか?」
「まさか。ついさっきまで、お仕事に駆けずり回ってたんだぜ? 何しろ、俺は善良な――」
「善良な破壊工作員だろ?」
「何だよ、それ……」
俺と相棒は顔を見合わせて、小さく笑いあった。
「そうそう」
笑った表情のまま、相棒は話を続けた。目だけが笑うのを止めている。
「奴等は君のそのよがりっぷりを、戦勝記念として保存するつもりらしいぞ」
「やはり、隠しカメラが仕込まれていたか……ちなみに衛星中継で世界各地に同時通信なんて事は?」
「そこまでは考えてなかったみたいだな。もっとも、考えたところで、現在、この基地の通信設備は全て故障
中なんだが」
「必要な情報は?」
「既に収集済み」
つまり、この基地を破壊しつくしても問題無し、という事か。
「流石だぜ。良い仕事だ」
「お褒めいただき光栄の極み。ならば、ご褒美に、これを着てもらいたいんだが」
そう言って、相棒は先ほどのスク水を俺の目の前に取り出した。
「お、お前――調子に乗りすぎだぞ?」
「じゃあ、裸で帰るのか? それと、筋力を上げる為にも、こっちも頼む」
「……マジかよ」
俺は押し付けられたスク水とローターを見ながら途方に暮れたが、相棒の言う事も尤もだ。恥を忍んでスク
水に足を通した。一旦股まで上げてから少し下ろして、ローターを押し込む。冷たく硬い異物が体の奥に落ち
着いたのを確認して、もう一度クロッチを上げて密封する。
それから布地を引き上げて肩に掛けて、皺を直す。ぱっくりと開いたままの背中とピッタリと覆われた腹の
感触の差が妙に気になる。
最後に、溢れそうな胸を無理やり水着の中に押し込んでから、俺はベッドから降り立った。
343 :
7/8:2011/01/27(木) 18:45:27 ID:8iSm3BPQ
「こ、これで、良いの、かな?」
「おお。上出来、上出来。似合ってるぜ?」
「五月蝿ぇ」
顔の温度が1℃上昇したところで、相棒が俺に何かを放ってよこした。携帯電話の半分ほどの大きさの箱で、
スライド式のスイッチが一つ、付いている。
「ローターのリモコンだ。さて、そろそろ真面目に仕事を再開しないとな」
「ああ。その通りだな」
恐る恐るリモコンのスライドスイッチをONにすると、体の中に生まれた気持ち良い振動が俺の筋力を最大
に保持出来る様に、バーをスライドして調節していく。
「んん……待ってろよぉ……今、からっ……全てを灰、に変えてぇ……あげるんだから」
俺は隠しカメラが仕込まれていると思しき場所に向かって、可能な限り優しそうな顔で微笑んでやった。
それから色々あって、4時間後。
元秘密基地――現瓦礫集積所――を擁する絶海の孤島は、綺麗な更地に変貌していた。流石に「全てを灰に」
は無理だったが、人っ子一人逃がしていない筈だ。地下深くに隠してあった、緊急脱出用の潜水艦バースも、
最初の艦が発進する直前にキッチリ潰せたし。
「ふう、やれやれ……やっと、片付いた、か」
俺は弾の切れたM1919を投げ捨てて一息吐いた。電池が切れかけているらしく、ローターの振動が緩慢
になっている。
「いや、未だだ」
相棒がPTRS1941を構え直した先で、ヘリコプターが1機飛んでいた。
『またしてもやってくれたな、"カタストロフィの政"』
この声からして、どうやらナンバー2氏のようだ。わざわざヘリコプターの窓から身を乗り出した上に拡声
器を使って敗北宣言をするとは、恐れ入る限りだ。
『だが、貴様のアヘ顔と我々への服従宣言はしっかり保存させてもらったぞ!』
なにやらDVDらしき円盤を高々と見せ付けるナンバー2氏の影。
俺は黙って足元から手頃な石を拾い上げた。重量、約500グラム程か。いつ止まってもおかしくないロー
ターの振動が、もう少しだけもってくれる事を祈りながら大きく振りかぶる。
「ふんっ!」
そのままトルネード投法で投げつけた石は、狙い違わず件のDVDを直撃した。
『ああっ!? き、貴様ぁ、何て事うぎゃあああ』
ナンバー2氏の放送は途中でストップして、悲鳴と爆発音に切り替わった。相棒の対戦車ライフルから放た
れた鉄鋼弾がヘリに命中したのだ。暗い火の玉と化したヘリとナンバー2氏は、黒煙を跡に残しながら海へと
消えていった。あれで生き延びていられたのなら奇跡だろう。
「今度こそ、これで終わりだな」
相棒が構えていたライフルを地面に落として、懐から超小型通信機を取り出した。スイッチを入れて、組織
に作戦終了と撤収要請の信号を送信する。
俺は地面に胡坐を掻いて、大きく伸びをした。既にローターの振動は消えてしまっている。
「早く、元の姿に戻りたいぜ」
「戻りたいのか?」
「やっぱり体格差が大き過ぎて動き辛いしな。あと、この体は刺激に対して敏感すぎる。あまりに危険だ」
「そうか……女の方が男より気持ち良いって聞くが、その辺はどうだった?」
「んん……中途半端ばかりで最後までイッてないかならなぁ。ただ、男よりも気持ち良いのが長く続くかな」
「ほほう。まだ最後までイッてないのか……」
「……な、何だその顔は……どうして、こっちへ迫って……あ、馬鹿、今は力が出ないんだぞ、そんぁんんん」
344 :
8/8:2011/01/27(木) 18:45:54 ID:8iSm3BPQ
相棒は俺の両手首を左手一つで握って拘束すると、右手で腰を引き寄せた上に、唇を重ねてきた。慌てて閉
じようとした隙間から大きな舌が捩じ込まれてきて、口の中を蹂躙し始める。
逃げ回っていた俺の舌が絡め捕られて嬲られだすと、治まっていた腹の奥の疼きが再び熱くなってきた。
「どうせ、帰ったら元の姿に戻るんだろ……今のうちに女での快感を味わっておけよ」
息継ぎのついでにそう囁いて、相棒は俺の唇に再び貪りつく。どうやらスイッチの入ったらしい俺の体も、
それを拒むどころか、更に求めて吸い付こうとする。
やばい。コイツの愛撫はやばすぎる。キスと背中を撫でられるだけで、どんどん気持ち良さが増殖していく。
まあ、良いか。
コイツの言うとおり、帰還するまでの短い時間を有効に使おう。
「だったら、早く、味わさせてよ……」
そう言うと、俺は解放された両手で水着を脱ぎ捨てて、アイツの大きく膨らんだズボンのジッパーを下げて
やった。
おしまい
蛇足
この技術を持ち帰る事に成功はしたが、結局、俺が元の体に戻る事は出来なかった。
「……男の時のDNAが、どこにも残っていないなんて、どんな罰ゲームだよ」
「髪の毛1本でもあれば良かったんだけどな。そんな時に限って綺麗に掃除しすぎて見つからないとは、なぁ」
不貞腐れて自棄ココアを呷っている俺に、相棒がビスケットを差し出してくれた。それを引っ手繰るように
して受け取って、纏めて頬張る。相棒曰く、リスみたいで可愛いらしい。
「こうなったら――この恨みを100倍にして、奴等にぶつけてやる!!」
頬袋に貯め込んだビスケットをココアで胃袋に流し込んだ俺は悪の組織の撲滅を改めて強く誓い、それを聞
いた相棒は奴等の為に十字を切るのだった。
その後――
「さあ追い詰めたぞ、ナンバー2! 今度こそキッチリ引導を渡してやる!」
「おのれおのれぇ……コードネームC改めL――新通称『リヴァイアたん』! またしても我々の世界征服の
邪魔をわぶっ!?」
「五月蝿ぇッ!」
(今度こそ)おしまい
――――――
以上です
次のお題は、現在残っている
>>336からお願いします
お目汚し、失礼しました
遅ればせながらGJ!このスレで見ると大長編に感じるなw
敵がアホの子で面白かったです
直射日光 婚約 仕事
婚約者に振られた。
「あなたを嫌いになったんじゃない」と言いながら、その目は既に違う男を見ていた。
「謝っても許されないよね」と呟く彼女。
「そうだね」と答えながら、僕は彼女の服を乱雑に剥いだ。勢い、上着のボタンがひとつちぎれて飛んだが、構うことなく引き裂いた。
ごめんね、ごめんね、と泣きじゃくる彼女を強引に犯した。こんなに酷くしたことはなかったのに、どうしてか今までで一番感度が良かった。
すすり泣きの合間にうっとりするような嬌声を上げ、いつの間にかいやらしく腰を使いはじめる。
「おい、気持ち良くなっていいと思ってるのか?」
はっとして動きを止める。
「勝手に動くな」
あまりに締め付けが良くて絞り取られそうになりながらも、僕は冷ややかに言った。
「ごめんなさい、私……ぁっ!」
えぐるように突き立てる。最初ほとんど濡れていなかったそこは今やぐちょぐちょで、床に染みを作り始めていた。
「あ、ぁあっ……や、だめ、あ、つよい……ぁんっ!」
眉根を寄せて、思わず腰が揺れそうになるのを堪える姿は淫乱だった。
いつもは、壊れ物のように大事に扱っていた。彼女がこれまで何度も傷ついているのを知っていたから。
「こんなに優しくしてくれたの、あなたが初めて」と、嬉しそうに笑ってくれたのに。
僕が間違っていたのか?
優しくしなければ良かったのか?傷つけるような酷いことを言って、痛々しいセックスをして。
そうして欲しかったのか?
「ゆうくん、ごめんね……」
彼女の目から、涙がこぼれる。
あられもない姿でよがりながら、汗や涎でべたべたになりながら、それでも彼女はきれいだった。
僕は耐え切れず精を吐き出した。
抜かず、今度は彼女の両脚を僕の肩に掛けて深く突く。
「だ、め、ゆうくん……っ」
「何が?」
早くも息が乱れはじめた彼女に、僕は答えた。
「謝っても許されないって言ったのは君だよ」
一晩中犯され、脚の間に液体をこびりつけ、行為の痕跡を漂わせて、それでも彼女は去った。
部屋を出る彼女の姿は、朝日の中でいっそ清々しそうにも見えた。
直射日光が室内に満ち、開け放したままやっていたのかと今更気づく。
結局、優しい男では駄目だったんだろう。
本当に彼女の男になれたのは一晩だけ、振られた後だったという訳だ。
「……仕事に行かなきゃ」
シャワーを浴びて、何か腹に入れて。
「悪い男にはひっかかるなよ」
出ていく時にそう言うと、彼女ははにかんで頷いた。
だが悪い男が彼女の理想なのだから仕方ない。ただ、幸福でありますように。
仕事までは少し時間がある。
独りの部屋で、僕は少し泣いた。
…GJ!!!!!