【精霊の守り人】上橋菜穂子総合【獣の奏者エリン】

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
熟女の守り人、ロリの奏者でエロパロ

精霊の守り人
http://www.moribito.com/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%88%E3%82%8A%E4%BA%BA%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

獣の奏者エリン
http://www3.nhk.or.jp/anime/erin/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8D%A3%E3%81%AE%E5%A5%8F%E8%80%85_%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%B3


精霊の守り人SS保管庫
http://moribito.h.fc2.com/

精霊の守り人画像集
http://ysk.orz.hm/picture/seirei/


◆過去スレ◆

◆ ◆精霊の守り人 で エロパロ◆ ◆
http://www.23ch.info/test/read.cgi/eroparo/1172746578/


●関連スレ●

●● 精霊の守り人キャラ総合ハァハァスレ ●●
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1179323656/
2名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 18:54:28 ID:Qsjp05sD
   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしね!!!         <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ     __   _____   ______
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__    ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
 (  ,ハ    ヽ _ン   人!      | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´
3名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 19:24:18 ID:X7xqEkaQ
アニメ見たぞ
スキマスイッチの大橋はいい声だな
4名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:25:33 ID:q06M6ZGy
            _,. . -‐ ‥ ‐- ._
         ,. ‐'´               `丶、
        /                 \
       /                      \
      /                     \  ヽ
.       l   |                 l      ヽ  ',
     |   /|      ト、   |         l `  、\ ゙、 |
      |   l八     |ヽ.  ト、  |    |`丶、 丶ヽl |、
     |  | ヽ.    |  \ | _>、 l  |   `ヽ\ Y \
.       V  |─-、、   | -=迂三\!  l\ , -- 、ヽ/\/\
        \ !rーi分ヽ |ヽ"ノ {弌丈, |  | } l /_> Y|_/`、 ヽ
       ヾ!`┴ 'l \|   ` ̄´´  l  |// ハ / ,|   }  `、
        |   /             ヽ  | {/r'_ノ / /|   |   ',
          |   ヽ ‐-          \! ′ _,ノ / |  l   |
            l.   r‐-‐ 、          厂不イ/   |  l   |
         ヽ  Y二>,        /  jイ/  | l    |
              \ ヽ-- '´     , ´    _」L、  | l /!   |
            `、     _, イ _,. .‐ ' ´_,..┴-、||/|  |
             ` ー┬_'´- ' ´ _,..- '"´       || l/ l  |
             /´// , - '"´            l|_   l  |
              | || |         _,..- '"´ | l  |
              | l| |     _,..- '"´         l  l  |
              |/ /   ´              ヽ l    |
               /,l/ /                 `、   |
           / // /         ,..‐‐……‐- 、ヽ  |
             / 〈/ /          / ヽ     ヽ    \`、|
          l、__ノ       /   ヽ-−= T"  ̄ \ |
5名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:26:17 ID:q06M6ZGy
                /               \/=ミ、  `丶、 \   \     /
                /               \ \ 、   \ \   ヽ. /
              /        ∧              `、  \ 、   \ `、   ∨
               /l l|     | ヽ\    |、    |l、  \ヽ   ヽヽ /
            l | l|    / _\ヽ    | ヽ. l、 | |/\   \ヽ  ヽ!/
             ||_ノ|   |/ ̄_三`T\   |三Vハ||  /\   ヽ.  /
            |フハ  |イ咋}`    `、 |斥「,`| |/ /イ| \ l/
             ,ゝ-、 ヽ |¨ ̄´      ヽ| ̄´ |/ハ   lハ ∨
             | Tヽヽ ヽ |       r ‐〉    |M_ ∨ l/ ハ/
            ゝ、入,ヘ  |         _ー'_     /  「`Tヘ._,、N__
                \ーヘ\|      ∠=={   /  |  | l/      \
                 〉─-、 、     `ー-イ  /    |  | /           \
                  |   ヽ. 丶、     , イ    T_7′           \
              ヽ.   ヽ|   _ 二ニ=-┴‐−┐/ /             \
                 \ _」-'_´- ' "´ ̄ ̄ ̄ ̄〈//
               ///||__        /             __
              /  \ヽ| |/ , -‐===‐/          , ‐'´∠ニ - `丶、\
             /   />Y彡イ       /         l/<二二 ̄`  ヽ|
          _/   / /ィ! |         / , /  , /   /, -‐≒=ミ、 ̄ヽ、
          / /   / /〃/        / // //   //\   \   \  ヽ
        /l/   // /l l//  __   | / |/ /   //   \ _ヽ__|  l ゝ
      / /  / / / Lノ  ≧   ̄`ヽ| /  /   // \ _, ‐_'_´-- ‐┬-|  l
     / / /  / /      \ヽ\    \ /  / /  /<   ヽ.   |  |  l
6名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 23:12:13 ID:BueWaiE6
こっちは個別そっち総合
★★★ 獣の奏者エリン 専用エロパロ! ★★★
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231596669/
7名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 14:10:50 ID:oYmUXadC
バルサのおっぱいは不滅です
8名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 19:20:36 ID:rRdqT5EX
とりあえず、早くスレ立てしたし、両方見れるこっちをプッシュしていきたい。

エリンのほうは幸薄そうなお母さんに心引かれた。
9名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:55:39 ID:tLNCTN9c
エリンのお母さんとバルサが似てる。
熟女人妻(;´Д`)ハァハァ
10名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:26:54 ID:BdJgwFMt
【獣の奏者エリン】▲母・ソヨン▼【医術師】
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1231588939/
11名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 21:09:42 ID:BL2QG46E
【獣の奏者エリン】 エリンに興奮するスレ
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1231906642/
12名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 22:19:05 ID:P2whcTKc
この前始ったばっかりなのにもうAAあるんだw
職人乙w
13名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:07:13 ID:LKuL7NWp
バルサAAのこと?
14名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 22:36:58 ID:Pq6B62mb
エリン母エロい
15名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 21:17:41 ID:UM9mnwE2
エロリン
16名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 05:55:03 ID:uk+5PuXU
バルサとタンダ
17名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 05:09:43 ID:gIhNBdy9
保管庫を読み漁ってるけど
素晴らしい作品ばかりだな
18名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 22:39:46 ID:HQu6ropn
バルサ×チャグムはもはや王道
19名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 22:46:28 ID:ulzlUsMm
age
20名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 02:40:29 ID:mpPtS20+
エリンのアニメ面白いな
21名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 06:33:47 ID:oTQfTkTG
バルサはかわいいかわいい
22名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 19:37:21 ID:ElrfU+2l
ソヨンがエロくたびれ可愛すぎて困ります
23名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 13:52:25 ID:o6i5ZAf5
受賞記念あげ
24名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 15:01:10 ID:kVPjkW+y
あげ
25名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 19:44:03 ID:y2A2QRJH
「ほう、これが村長の息子を誑かしたものか、・・・っ、結構締まるな。ほら早く闘蛇の様子をきちんとしゃべるんだ」
全裸で床に転がされ後ろ手に縛られたソヨンは強引に監視官に男根をねじ込まれていた。
「んんっ・・・っうぐぅっ・・・・」
自白を強要されるがソヨンの口にも監視官の部下が汗まみれの男根を突っ込み嗚咽などお構いなしに腰を動かしていた。ソヨンの口や鼻からは体液がだらしなくあふれている。
「何いってるのかわからんぞ! きちんとしゃべれ」
理不尽な事をソヨンに告げると腰の動きを強める。


というのが今週と来週の間にあるのではという電波を受信(ry
26名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 20:40:07 ID:fMlbz3rI
ネタとしては、
・変なむしに襲われちゃうぅ
・生き返らせるにはエッチするしか
・動物のかわりに私を
・祖母から受け継いだものは梁型よ、さあこれを入れるのよ
27名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:47:49 ID:DN+Y5TAO
あの世界の男どもからすれば
「どうせ殺すんだから孕ませようが勝手」程度の考えだろうな
いくらでも鬼畜展開になる
28名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 19:43:43 ID:k3po4Hr/
過疎アゲ
29名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 02:20:44 ID:gFGLbTZ9
エリンが大公の慰み者になるのも有りだと思う。
30名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 06:59:13 ID:H8xFyx2Y
エリンが逃げきれなくて、姦刑。
31名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 07:36:15 ID:h4L8gmJ1
ソヨンが
32名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 08:03:10 ID:G1ec20pk
>>25
続きはー?
33名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:44:03 ID:GrLII+57
(少しネタバレ)
ユーヤン「エリンちゃん、よろしくなぁ。それにしてもおとなっぽいなあ。」
エリン「そ、そう?」
ユ「うん、めっちゃ。胸もおっきいなあ。うらやましいわぁ。」
エ「あっ、やめて・・・」
ユ「乳首ももうかたくなっとるでぇ。エリンちゃんは敏感やなぁ。」
エ「あっ、やめっ、はあ、はあ。」
ユ「あそこももうぬれとるやん。大丈夫かぁ?」
エ「あっ、そこはやめて。イきそう。」
ユ「大丈夫いってもええで。」
エ「イ、イくぅ。あっ、あー。」          
34名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 15:27:20 ID:V10VWhfl
age
35名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 15:12:00 ID:tUC6Qb6H
>>25
これいいな
36名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 14:38:20 ID:CaoltMq/
アニメえろいなぁ
体で払うって……
37名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 05:21:48 ID:DAU3yEcC
誰かトウダに孕まされるサジュを
38名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 17:02:22 ID:KBNaUpC4
子供が一晩泊めてもらうのと、
幼女が一晩抱かれるのでトントン。
39名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 23:51:24 ID:lv3D7ARM
えw
40名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 18:11:45 ID:EEKiZbZp
エリンで一本いきまーす。
お気に召しますかどうか。
411/2:2009/03/22(日) 18:13:17 ID:EEKiZbZp
エリンがジョウンの家で暮らすようになって、しばらく経ったある夜のことです。
夜も更けた部屋に、押し殺した吐息が響いていました。

「はぁ・・・はぁ・・・んっ・・・は・・・あ・・・」

寝床に横たわった小さな体が、もぞもぞと動いています。
毛布から覗くまだ幼い顔は、切なく上気しています。
エリンは、ひそかに自分の割れ目を指で慰めているのでした。

(気持ちいい・・・、気持ちいいよう・・・)

1人で寝るようになった寂しさからか、無意識に幼い性器を弄っていたエリンは、
何日かすると、それがとても心地よくなってきました。
おへその下が熱くなるような、生まれて初めての不思議な感覚。
エリンはそれが何かも知らないまま、幾晩も指を動かしているうちに、
いやらしいことを考えると、もっと気持ちよくなるのを覚えてしまったのです。

男の子の裸。おちんちん。

アケ村で一緒に水浴びをしていた時には、意識もしていなかった異性の姿を思い浮かべて
股を触るたびに、エリンの胸は高鳴るのです。

母と一緒に寝ていた頃に、彼女が時々寝床でしていたのが何だったのかも、
今でははっきりと分かるようになりました。
こんな気持ちのいいことを、しないでいられる筈がありません。
きっと今のエリンと同じように、指を止められずにいたのでしょう。

(お母さん・・・、私も、これ好き・・・っ)

幼い性に目覚めたエリンは、今ではそれなしでは眠れないくらいに、
いやらしい指遊びの虜になっていました。

「んっ・・・はふっ・・・ん・・・」

エリンの小さな舌が、何かを求めるように動きます。
想像の中で、彼女は男の子の性器をしゃぶっているのでした。
おちんちんの味や匂い、そして感触のことで頭の中は一杯です。

「あっ・・・あん・・・っ」

思わず甘い声を上げたエリンは、涎が垂れたのにも気づかないまま、
夢中で未成熟の芽をこすりました。

(ここ・・・おちんちんでこすってほしいな・・・)

その時、エリンは山羊たちが秋になるとしていたことを思い出しました。
牡の山羊が、後ろから牝にのしかかって腰を押しつけていたのです。
422/2:2009/03/22(日) 18:13:52 ID:EEKiZbZp
(ひょっとして、ああするのかな?)

エリンは胸をどきどきさせながら腹ばいになると、お尻を高く上げました。
恥ずかしい格好で男の子に組み敷かれるところを想像しながら、
おちんちんになぞらえた指を、熱い割れ目に這わせていきます。
すると、埋められていった指が、エリンの一番大切な穴に、
ぬるっという感触とともに飲み込まれました。

「ひゃ・・・あ・・・っ」

生まれて初めて異物を受け入れた穴は、細い指を温かく締め付けます。
少し怖くなったエリンは、指を引き抜こうとしました。

「あ、あう・・・」

その途端、処女穴をこすりあげられる感覚に、エリンが体を震わせます。
初めての快感に誘われるまま、彼女は夢中で指の抜き差しを始めました。
その度に、体の芯を刺激されるような快感が、背筋を駆け上っていきます。

「いい・・・これ、いい・・・」

はぁはぁと息を吐きながら、エリンは陶然とした表情を浮かべました。
こんなに気持ちよくなるところが、自分の体にあったなんて。

(ここ・・・、おちんちんを、入れてもらうための穴なのね・・・?)

後ろから男の子に突き入れられるところを思い浮かべながら、
エリンは10歳にして女の悦びに目覚めようとしていました。
普段なら考えられないような言葉が、口をついて出てきます。

「あ、あそこ!あそこが気持ちいい!いいの!もっと、もっとこすって!もっと!」

まだおっぱいも膨らんでいない少女が、小さな乳首を固く尖らせています。
割れ目に送り込んだ指に合わせるように、可愛らしいお尻を振っています。
抑えられないあえぎ声が、高くなっていきます。

「あっ・・・!あ・・・っ・・・ああーーーっ!!」

快感が何度も腰を突き上げ、エリンは体をのけぞらせました。
荒い息を吐きながら、寝床に倒れ込みます。
しどけなく開いた股の割れ目は、まだ濡れてひくひくと震えています。
エリンは汗ばんだ肌も乱れた髪もそのままに、緑色の瞳を潤ませて、
いつまでも自慰の余韻に浸っていました。

〜おわり
43名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 17:46:31 ID:R+tIDAbc
>>42
GJ
まるで天国のお母さんが見守ってるようでしたw
44名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 10:22:28 ID:9ZbygIO9
GJ!
ほのぼのしてていいな!
45名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 10:26:30 ID:JHnw42ox
GJ
癒された
46名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 23:15:26 ID:/VFUDd/t
・ハチをかっているジョウンはHなときに屁をして振られ続けていたが
エリンは受け入れてくれて屁ックスする。
そりゃ無料で助けるわけないわなーw
・ヌックとモックが犯罪をやめるかわりに体を差し出すエリン
・おかん=ソヨン凌辱ネタは前スレで出たなあ
47名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 03:10:37 ID:uUoNMCGo
それを文章にしてくれ
48名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 10:46:14 ID:ZjzqViyM
エリンたんかぁいいよぉー
49名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 00:48:08 ID:lR10Lueg
一人で外にいるとお母さんの元許婚だったと言う人と会いました。
お前のことをもっと知りたいといわれ服を脱がされ股を強引に開けられおしっこの出るあたりに指を入れられました。
「気持ちいいか」と聞かれても、なんだかとてもむずむずとしてしまって自分でも良くわかりませんでした。
しばらくぐりぐりと入れられた後、満足したのか指を引き抜かれ解放されました。
「私のことはほかの誰にも言うんじゃない」といって去っていきました。

…っという電ry
予告のあいつは演出的にまるっきり不審者だ。
50名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 13:25:01 ID:9r+gnV7g
>>49
変態だぁぁぁァッー!
だがGJ!
51名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 16:12:09 ID:5OXo1awn
gjw
52名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 12:30:27 ID:q8Q1yVYW
53名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 23:31:50 ID:ThnfwzK3
正直イアル×エリンに期待してる
54名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 23:19:40 ID:QmEDhg96
ナソンはソヨンのセックス覗き見て興奮してたんだろうな
55名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 11:29:13 ID:1iKf4LbD
保守
56名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 21:29:25 ID:4P+V81D2
57名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 22:17:49 ID:rcwnm9Yc
14歳のエリンが順当に美少女に育ってて良かった
胸が小さそうなのも良い
58名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 11:42:24 ID:H753x/7o
保守
59名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 20:32:35 ID:wot6TchF
アニメ精霊全話と今までのエリンアニメみての妄想

勝ち組 タンダ なんだかんだ言ってバルサには頼りにされていて離れ離れになっていてもその後が期待できる
負け組 ナソン 許婚は寝取られ、毎夜監視するために盗み見、旦那が死んだ後も基本手をつけてはならずそのうち元許婚もしなれ
          その子供を見張る羽目になる。唯一の救いはエリンが女だったことか?男→男ストーカーだったらは寒すぎる。
          いくら顔がよくても…

くっ…ちきしょう、あいつさえ、あいつさえ…いなければっ……(寝所を盗み見ながら股間ふくらませ)
というNTRには一番の立場にいるにちがいない
60名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 19:06:23 ID:2PAnxsFi
保守
61ジョウン:2009/04/18(土) 18:32:48 ID:8XSrrQk/
エリンのおっぱいが私を狂わせる、、、、
62名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 23:03:23 ID:t2QP1zzp
エリンの行くところロリコンあり
63名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 19:05:35 ID:wvhmRLbV
64名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 20:53:26 ID:SfstehOe
>>53
俺もさ。
65名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 23:23:11 ID:TqRBMz8k
日本が舞台でもなく架空の世界の架空の国のお話しなのに、なぜ日本語で『闘蛇』なの?

なんか変。
66名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 23:36:11 ID:7e5U6aub
べべべ別にええやろ!

姫のおじ?がやらしいな
67名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 23:58:08 ID:pTmdIzfS
保守
68名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 07:02:09 ID:ioJSf0ux
俺の脳内ではセイミヤはダミヤに調教されてる
69名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 10:16:19 ID:hZXRw9Vc
同じ事を考えてた
この世界の人間はロリコンばかりだな!
70名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 11:54:15 ID:pDy3Ik5P
獣の奏者の続き8月にでるってソースある?
71名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 21:10:40 ID:MQrO9Bpn
今回の放送見てたらトムラ×エリンでも良い気がした
嫉妬する先輩からエリンを認め支えようとする先輩に
昇格し、エリンの良き理解者から上手い具合に…

イアルが出ばってきたら変わるけど…これじゃかませ犬
72名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 19:16:21 ID:926h/Y6t
保守
73名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 22:10:13 ID:HSl/aZ74
保守
74名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:13:23 ID:5BHaRT5/
明日のイアエリに期待。
75名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 12:32:24 ID:/UsKeqEp
イアエリきたぜ!これからに期待だな。

76名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 23:53:04 ID:yFvctcyx
>>74なんだが
イアエリ期待とか言っといて見逃したんだぜ。
泣いてもいいか?
77名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 01:07:11 ID:LPoKszJd
エリン「イアルさんの竪琴立派ですね」
78名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 19:41:08 ID:me90o0OC
「イアルさん私に竪琴の作り方を教えて下さい」
エリンはリランを救う為に竪琴を改造したかったのだが
どう手を加えれば王獣の鳴き声を出させる事ができるのか分からずイアルに助けを乞うた。
イアルはそんなエリンを黙って見つめていた。
「勿論タダでとは言いません」
そう言うとエリンはイアルの側に近寄る。少女の甘い香りがイアルの鼻腔をくすぐった。
「私にはお金がありません。ですが…」
そう言うとエリンはイアルのズボンのチャックを引き下ろし股間に顔を埋めていった。
ピチャッピチャッと卑猥な音が建物の中に響く。
「私には…んっ…これしか…できませんが…はぁはぁ…どうかお願いします…」
エリンはイアルの男根を口いっぱいに含みながら懇願した。



今回の話でこんな妄想をしたorzエリンを汚してしまったぜ
79名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 13:25:24 ID:Z6a7Fhva
わっふるもっふる
80名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 19:55:41 ID:AyX6iH9A
わっふるわっふる
81名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 01:53:56 ID:dw8oFZBa
も、もっとぉ
82名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 01:21:19 ID:R0ujcL+l
「く…ぅっ」
初めてもたらされる未知の快楽に、イアルは顔を歪めた。
「こんな事…やめるんだ…」
自分の股間に顔を埋めているエリンを離そうと、両手をエリンの頭にやるが
引き離すどころか、ますます自身の男根を押し付ける形となってしまった。
「ん…ごほっ…んん…」
喉の奥にまで男根を突き入れられ、エリンは息苦しくなり噎せてしまう。
「ん…くぅ…っ」
ピチャピチャっと、先ほどよりも卑猥な水音が辺りに響く。
苦しくとも尚も舌で竿を舐め、手でしごいてイアルを上りつめさせようと
エリンは目に涙を浮かべながら必死だった。
「くっ…もう…限界だ…」
射精の気配を感じたイアルはエリンの顔を自身の男根から引き離した。
その瞬間、勢いよく白濁の精液がエリンの服に飛び散った。
「はぁはぁ…」
どちらの共わからない息つぎの音が部屋に響いていた。
「はぁはぁ…何故こんな事を…」
二人が落ち着いてきたであろう頃、最初に口を開いたのはイアルだった。
「母を失った私は、蜂飼いのおじさんにお世話になりました。
生前母は何かをしてもらうなら、自分も同等の物を払うように
私に教えてくれました。蜂飼いのおじさんにお世話になっていた頃は
家畜の世話や炊事洗濯をしていました」
イアルは黙ってエリンの話を聞いていた。
「ですが、今の私にはイアルさんに払える物が何一つありません、だから…」

そこまで言ってエリンは口を閉じた。男を悦ばせる方法でエリンは
竪琴の細工の仕方を教わろうとしたのだ。それが自分にできる唯一の等価交換なのだと…。
「…君は王獣の為に、好きでもない男にこんな事をしたのか?」
イアルはエリンの服に吐いてしまった己れの欲望を見て呟いた。
「誰でも良かったわけじゃありません。イアルさんだったから…
大切にしていた竪琴を私にくれたイアルさんだったから私は…私自身を貴方に…」
涙を流しながらエリンは声を発する。
「貴方の大切な竪琴の音色を奪うように、私の初めてを奪って下さい」


続けてしまいすみません。
こんな等価交換が浮かんでしまいました。
83名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 15:54:19 ID:zFY0ayZU
GJ

無理にとは言わないが、良かったら
このままエリンの初めてを奪うイアルも書いてくれんか。
84名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 23:03:22 ID:BbQ1/K2w
それよりトムラ×エリンが読みたいです。僕は初心者&PSPなんで文が書けません。 くれくれですみません。
85名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 19:33:03 ID:gk5A5Jx2
>>82
GJ!!

できれば続き頼みたい!
86名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 23:08:49 ID:O194OE6d
イアルは真剣な眼差しでエリンを見つめていたが、エリンが本気なのだと悟ると
「わかった」
と一言応えて、近付いて行く。エリンは一瞬身を怯ませたが、
それでも、真っ直ぐにイアルを見つめ続けていた。

「連れの連中はいいのか?」
イアルはエリンと一緒に居た少年と、以前卵泥棒として追っていた二人組が
いつ戻ってくるかもしれないような状態でエリンを抱く事はできないと
彼等がどうしたのかを確認した。
「私が一人で竪琴を細工できるようにと、
トムラ先輩達には宿で休んでもらうように言ってあります。
ですからここには私とイアルさん以外誰も居ません」
平然と答えるエリンに対し、イアルは苦虫を噛み潰したような苦い感情が沸いてくる。
『幾ら俺が怪我を負っているからといって、見ず知らずの人間を隣で寝かせて

一人きりになるなど危機感が無さすぎる。いつか命取りにならなければいいのだが…』
金髪の男の姿が脳裏に過ったが頭を振り、その姿を四散させた。
だが、可能性は多いにある。イアルは、エリンがとある金髪の男に犯される姿を想像し、
慌ててエリンの肩を掴んで抱きしめた。自分の放った白濁の液体が胸の包帯に

付着し、気持ちの良いものではなかったが気にせず、ますます力を込めてエリンを抱きしめた。
そして、エリンの目を真っ直ぐに見つめると口を開いた。
「エリン…。君の王獣に対する想いはよく分かった。
だが、知らない男と一夜を共にするような危険な事をするのは今後止めるんだ

今回は俺だったから良かったようなものの、これが金髪で髪が肩まで伸びていて
胡散臭いしゃべり方をするような男だったら、君は既に犯されていたぞ
その男はまだ少女の身内に色目を使い、女と見れば手当たり次第声を掛け
一言話しただけで相手を妊娠させてしまうような男だ
君のような純粋な女性は特に危険だ」
先程までの様子と打って変わって熱く語り出したイアルに、
エリンは流れていた涙も止まり、唖然と見つめるしかなかった。

「イアルさんて、こんなキャラだった?」


今回はネタにしてしまいました。すみません。
87名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 23:18:14 ID:U4qZ2nmp
ネタでもGJ
88名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 05:15:47 ID:hVS4xW+g
ちょwイアル熱くなりすぎだろw

>金髪で髪が肩まで伸びていて 胡散臭いしゃべり方をするような男

これダミヤだよな?アニメから入ったから原作知らんけどwikiで見ると
相当女好きなんだな。
89名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 11:52:41 ID:9nUTZQui
>>84
先週のトムエリはよかったな。
いつのまにか守ってやるよとか言っちゃってるし。
90名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:29:43 ID:A7xFGG9q
その1
「俺がお前を守ってやる」
トムラはエリンにそう誓った。

「くだらない…」

覚醒したエリンは一蹴した。



その2
「俺がお前を守って(ry」

またしても、トムラはエリンにそう誓った。

「だが断る」

覚醒したエリンに、またしても一蹴されるのであった。



その3
「俺がお前を守ってやる」
トムラは真剣な瞳でエリンにそう告げた。

「…ありがとうございます」

瞳に涙を溜めてエリンは笑顔を見せた。
そんなエリンの姿にトムラは思わずエリンを抱きしめる。
躊躇いながら、エリンもトムラの背中に腕を回す。
それを察したトムラはますますの強く彼女を抱きしめた。

「い…痛い…です…」

加減もできず抱きしめてしまった為、苦しくなりエリンは声を発した。

「す…すまない」

慌ててエリンの身体を離し、トムラは謝罪した。
そんなトムラの姿が可笑しかったのだろう。エリンはクスクスと笑っている。
釣られてトムラも笑ってしまう。ひとしきり二人は笑い合った。
幾らか経った後、笑うのを止めた二人の間には静寂が過った。
そのまま、どちらからともなく二人は顔を近付けていくのであった。



その4
「トムラ先輩リランが人間の性交を知りたがっています
私と実践して下さい」

「ちょ…おまwww」

いきなりエリンに首根っこを引っ張られ、トムラはズルズルと王獣舎に
連れていかれるのであった。



今回の話でこんなネタが浮かんだ。
トムラはツンデレ属性だったのか
91名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:51:43 ID:JtwH/7zI
リラン発情期突入
そうとは気づかず偶然奏でた琴の音が発情期の王獣のメスがオスを
誘う泣き声でリランがエリンを組み倒す
まで妄想したけどリランに組み倒されたらエリン死んじゃうよな
92名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 23:49:49 ID:CXaZg0RK
でも、どう考えてもout of 眼中・・・って半死半生語かい?
93名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 12:54:05 ID:IgqX9leO
先週のトムエリは嫁の貰いどころがなくなったら
俺が貰ってやるよ!な感じに見えた。
94名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 22:14:22 ID:thm+Q8A/
なるほど、これから先、エリンとイアルが戦いに巻き込まれて・・・
おそらく国が滅びイアルに先立たれ、ひとりぽっちになったエリンに、
トムラが優しく「俺がお前を守ってやる」 と、言うんだよ。ってどんだけ未来さ。
95名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 20:21:50 ID:82Czt15R
イアルxエリンでカザルム候の館編とラザル王獣舎編を頼む
イアル大怪我シチュばっかだな・・・
96名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 20:34:05 ID:c1nNSNFb
モックの妄想エリンが凄く可愛いのは想定内だったが、なんだあのギリギリのスカート…!!
人畜無害な顔して恐ろしい奴だぜ…モック…
97名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 20:48:42 ID:rVGMMG+B
98名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 21:07:35 ID:c1nNSNFb
>>97
うぉぉエリンカワエエ!!サンクス!!
今回は話進まないしそんなに面白そうじゃないなぁ、と思ってました、すみません
凸凹コンビ×エリンいけるな
99名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 22:26:37 ID:B2krH9Wr
お願いです!エリン×イアルorトムラの続き気になりますww
100名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 01:01:27 ID:x3Cs66DL
自分はエリン×トムラに一票
101名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 23:16:10 ID:1vytd7qQ
トムラセンパーイ(´・ω・`)
102名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 22:34:31 ID:VzMeKfJa
エクの臭いにアヘるリランを待ってる俺は変態ですか
103名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 16:42:05 ID:D3Mb+JBe
めちゃくちゃエリンとセクスしたいです(´・ω・`)
104名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 16:59:14 ID:D3Mb+JBe
いろいろとあり…
エリン22才でイアルと結ばれ初セクス
セクスの快感をおぼえるがイアルの突然の不幸な死。カザルムに戻り、そこでトムラに犯されそうになり1度は断るが
エリンも欲求不満に耐えられない…
それから毎晩のように王獣小屋からエリンの喘ぎ声が聞こえてくるとさ
105名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 21:08:37 ID:w1JSI6aJ
イアル×エリン(逆かな?)の続きなのですが、なかなか筆が進まず
途中までですが一度投下させて頂きます。
他の職人様のご迷惑になるようでしたら
次回から書き上がるまで一切投下しませんので
言って頂けると有難いです。
あと、トムラ×エリンでなはなくすみません




イアルは真剣な眼差しでエリンを見つめていたが、エリンが本気なのだと悟ると
「わかった」
と一言応えて、近付いて行く。エリンは一瞬身を怯ませたが、それでも、真っ直ぐにイアルを見つめ続けていた。
頬に手をあて、イアルはエリンに口付ける。初めてのキス。拙いながらも二人は何度も唇を重ねていく。

どれ位経っただろうか、お互いどちらからともなく舌を絡め合うのに時間はかからなかった。
「…ん…ふぁ…」
舌を絡め、歯列をなぞり、互いの口内を犯し合う。初めて経験するキスの快楽にエリンの口の端からは甘い声が洩れる。
二人が唇を離すと上気した顔で、瞳をトロンとさせたエリンの姿が目に映った。
そんなエリンの姿にイアルは情欲を掻き立てられる。
女性に対してこのような感情を持つ日が来るなど思いもよらず泣きたいような切ない感情に胸が苦しくなる。
『この想いが恋情と言うものなのか』
セ・ザンになってからというもの、とうの昔に捨て去った甘い感情がイアルの体を駆け巡る。
マントを床に敷き、服を脱がせてからエリンをその上に寝かせる。
初めて見る女性の白い肌にイアルは体が熱くなるのを感じた。
「あんまり…見ないで下さい…」
胸を両手で隠しながら、エリンは恥ずかしそうに顔を反らせていた。
竪琴の細工の仕方を教わる為に、先程大胆な行動をしたとは思えない、その初心な姿にイアルは苦笑した。
「先程の大胆さはどうしたんだ?」
「あ…あれはリランの事で頭が一杯で…」
イアルの言葉にエリンは顔を真っ赤にさせる。
「でも…イアルさんだから…」
今にも泣きそうな顔でボソッと自分の名を呟くエリンの姿にイアルは最後の箍が外れるのを感じた。

彼女の両手をそっと胸から外すと小ぶりな双丘が目に入った。そのままイアルは胸の突起を口に含み、舌を転がす。
「ん…くすぐったい…」
初めてもたらされる快楽にエリンは声を発する。イアルはそのまま、空いている方の胸を手で揉みしだく。
「…ん…あぁ…」
初めはくすぐったかった愛撫が気持ち良くなってくると、だんだん息が荒くなり声にならない吐息が発せられる。

106名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 21:11:30 ID:w1JSI6aJ
自分が触れた証を残すように、イアルはエリンの胸、首筋、脇腹と様々な場所に口付けを落とし赤い華を咲かせていく。
「や…あ…。だ…ダメ…トムラ先輩に気づかれちゃう…」
鎖骨に赤い華を咲かせていると、エリンはイヤイヤと首を振って抵抗した。
「…っ…」
苦虫を噛み潰したような感情がイアルの胸に広がっていく。今だけは、彼女の口から他の男の名前が出てくる事が腹立たしかった。
この感情が嫉妬なのだと気づかないイアルは強引に証を残していく。
そして、そのまま右手をエリンの下半身に移していった。
イアルがエリンの下着に手を伸ばすと、既にそこはじっとりと濡れそぼっており下着の役目を果たしていない事が見てとれた。
「エリン…今は王獣の事も仲間の事も忘れて、俺だけを感じてほしい」
そう言うとイアルはエリンの下着を脱がせた。透明な液が糸を垂らし燭台の灯りにテラテラと光っている。
そのまま、慣れない手つきでエリンのまだ生え揃っていない恥毛の上から秘所をなぞっていく。
その瞬間、首を振っていたエリンがビクンッと身体を強張らせ動けなくなる。
「ん…ふぁ…あ…ん…」
代わりに聞こえてくるのは泣きそうな程に切ない甘い吐息だけだった。





以上です。続きは出来上がったら投下させて頂きます。
まとめて投下できなくてすみません。
トムラ×エリンでなくてすみません。
107名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 00:20:04 ID:4SBFrdIY
初々しい感じがそそりますw
108名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 17:39:35 ID:4SBFrdIY
とてもいいです!
続きが気になります。
109名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 23:53:58 ID:Cr5O3FHz
>>95
重傷を負っていても‘神速のイアル’だからきっと傷に響かないうちに終わるww
なんてことを考えていたら色々と神速かつヘタレなイアルになったw
長いわりに全然エロくなくてスマンがラザル編ドゾ↓。
エロエロは>>105->>106の続きに期待しているw割込みスマンです。
1101/3:2009/07/03(金) 23:57:25 ID:Cr5O3FHz
深夜、ラザルの王獣舎の隅でエリンはイアルの傷の具合を診ていた。
小さな灯りの下、エリンは顔を彼の肩に近づけ、丁寧に消毒をしていく。
幸いなことに傷は化膿することもなく、順調な回復ぶりであった。
剥き出しになったイアルの肌をエリンの切り揃えられた髪がくすぐる。
消毒薬の臭いに混ざってかすかにエリンの汗の匂いを感じ、イアルは思わず
顔を苦しそうにゆがめ、そむけた。
「ごめんなさい。痛かったですか?」
エリンの問いにイアルは無言で首を振った。
その横顔をエリンは悲しそうに見つめる。
二人が王獣舎で起居を共にするようになってからしばらく経つ。
エリンがリラン達の世話をする間、イアルは暗い眼をしてぼんやりとして
過ごしていることが多い。
その身にまとった孤独と悲しみに、エリンはかけるべき言葉もなく、ただ
そっと見守ることしか出来ずにいた。
かつて自分がジョウンの家で母を思い一人で泣いていた時のように、彼にも
一人で孤独と向合うことが必要ではないのか、と考えてのことだ。
だが、ジョウンと母ソヨンのことを思い出し、エリンの胸は痛んだ。
彼らとの別れは余りにも早く、唐突過ぎた。
まだ伝えたいことが、まだ聞きたいことが沢山あったというのに……。
今を逃したら、きっと後悔することになる。エリンは心を決めた。
手を止めたエリンに訝しげな顔を向けたイアルにエリンは声を振り絞った。
「イアルさんは、死ぬつもりなんですか?」
かつて、自分が投げかけたのと同じ問いにイアルは言葉を失い、不安そうな
エリンの緑の瞳をただ見つめ返した。
「……わからない。おれは死ぬべき時を誤ったのかもしれない」
エリンの肩越しに、身を寄せ合ってくつろぐリラン達に目を向ける。
あの時、真王の楯になって命を落としていたら、こんな苦悩を味わうことも
なかっただろう。だが、皮肉なことに彼は生き抜いてしまった。
イアルの命を救ったリラン、リランの命を救ったエリン、そしてエリンに
2度も命を救われたイアル。
陰謀と王獣に結ばれて出会った不思議な因縁にイアルは思いを馳せ、静かに
エリンを見つめた。
「堅き楯」にならなければ、自分は平凡な指物師として、妻を娶り、子を持ち
ごくありきたりな生活を送っていただろう。だが、そうすれば、この娘とも
生涯出会うことはなかっただろう。
たとえ、触れることも叶わなくても、ただ出会い、共に過ごせただけでも
満足すべきではないだろうか。
エリンは彼の静かな瞳の奥底の深い苦悩と鋭い哀しみを見て取った。
すっと立ち上がるとエリンは彼の首に両腕を回し、母親が幼子を胸に抱くように
彼の顔をわが胸に押しつけた。
イアルの胸が高鳴り、胸をかきむしるような痛みが走った。
エリンの細い腰におずおずと手を伸ばし、最初は軽く、そして力の限り抱きしめた。
彼女の鼓動を直接に頬に感じ、汗の混ざった匂いを深く吸う。顔を上げて、
自分を見下ろすエリンの緑の目を見返した。
どちらからともなく、静かに唇が重なった。
唇が触れ合った途端にイアルの中で押さえつけてきたものが弾けた。
圧倒的な激情が彼の頭の中を真っ白にする。
技巧も何もなく、ただ夢中で貪るように唇を吸った。
しっかりと目を瞑ったエリンの細い体を自分が座っていた毛布の上に押し倒す。
もどかしげに彼女の帯を解き、衣服を剥ぎ取ると露になった青白い乳房に手を
のばした。まだ熟し切っていない山林檎の青い果実を思わせる小ぶりで弾力の
ある乳房を鷲掴みにし、その先端を口に含み、舌で転がした。
体験したことのない感触にエリンが小さな声を上げ、慌てて自分の口を手で覆った。
エリンの体には日頃の作業で鍛えられた程よい筋肉がつき、すらりとして美しかった。
1112/3:2009/07/03(金) 23:58:58 ID:Cr5O3FHz
左の肩に残る傷痕から鎖骨、首筋へと唇を這わせ、両の乳房を掌におさめる。
時折洩れるエリンの押し殺した声にイアルの激情はますます昂り、荒々しく、
彼女の下着を手で押し下げた。
すべすべとした滑らかな下腹部に続く、淡い茂みの感触もそこそこに、彼の指は
エリンの中に分け入っていた。
誓いに縛られた身では知る由もない、女人の体にイアルは戸惑った。
指先が熱く、内部から押し戻されるように締め上げられた。
それだけで、かれの下腹部から強い衝動が込み上げてくる。指を引き抜くと、
羞恥からしっかりと閉じ合わさった腿を膝で割り、性急に自身の下着を脱ぐ。
痛いほどに硬くなった自分自身をまだ用意の整わないエリンの中に強引に挿しいれた。
潤いのない肉同士が擦れる痛みと締め付けられる快感にイアルは小さく呻いた。
エリンの方はさすがに痛みに耐えられなかったのか身を強張らせ、悲鳴を上げた。
その声に反応したのか、柵の中のリランが落ちつかなげに体を震わせた。
「いいの、リラン、大丈夫だから」
上半身を捻って気丈に声をかけるエリンを見下ろし、イアルは我に帰った。
「手荒にしてすまない。その……、大丈夫か?」
今までの自分のがっつきっぷりが急に恥ずかしくなり、イアルは赤面した。
「ええ。イアルさんこそ、傷は痛みませんか?」
リランが興味を失ったかのようにまどろみ始めたのを確認して、エリンは体の力を抜いた。
イアルの額に滲んだ汗を指ですくい、髪の毛をそっと撫でる。
エリンの顔にかすかな笑みが浮かび、イアルは眉を上げた。
「イアルさん、夜明けの鳥っていう歌を知っていますか?」
戸惑いながら頷くイアルに、エリンはくすぐったそうな笑いを見せた。
「わたし、子供のころにあの歌の意味も知らずに歌っていたんですよ。
今、やっとあの意味がわかって恥ずかしくって」
その屈託のない笑顔にイアルの緊張がほぐれた。
「おれだって知らなかったよ」
知らなかった。己の中のこんな思いを。身を焦がすような愛しさを。
繋がったまま、エリンを抱きしめて、再び唇を重ねる。
先ほどの奪うような、貪るような口づけではなく、丹念にお互いを味わうように
口を開き、舌を絡める。
片方の肘で体を支え、掌で優しく彼女の頬を撫で、傷跡の残る耳たぶをいとおしむよう
に擦った。
分厚い掌のぬくもりにエリンは、吐息を洩らした。
イアルは先ほどまでの乱暴さを償うかのように、慈しみをこめて愛撫を続けた。
触れるか触れぬかの強さで唇を首筋から胸元に這わせ、緊張で強張ったエリンの腿を
撫でさする。
次第にエリンの体が熱を帯び、繋がった二人の間が潤っていく。
1123/3:2009/07/04(土) 00:11:49 ID:4Rea00YH
イアルはゆっくりと腰を動かした。エリンの口から切なげな喘ぎが上がる。
単調な動きだったが、イアルは既に達しかけていた。
時折快感を忘れさせる傷の痛みがなければ、すぐにでも達していただろう。
耳元に響くイアルの荒い息使いにエリンの鼓動も早くなり、抑えようとしても
抑えきれない声が上がる。喘ぎ声を押し殺すためにイアルの胸に口を押し当て、
背中に回した指先に力を込めた。
エリンの昂ぶりが全身を通して肌に伝わってきて、堪えきれずにイアルの動きが
激しくなる。破瓜の痛みをも忘れさせる強い快楽にエリンは身をゆだねた。
エリンの中は熱く湿り、ギュッと締め上げる。
喘ぎ声がすすり泣くような声に変わり、エリンの眉間に深いしわが刻まれる。
イアルは彼女の体を全身の力をこめて抱きしめ、達した。
しばらく二人は荒い息を静めるかのように抱き合い、ゆっくりと離れた。
イアルは微かに震えるエリンの膝を閉じてやり、投げ出されたままの治療道具から
探し出した手拭いで股間をぬぐってやった。エリンの体がビクリと跳ねる。
愛液と精液に混ざった赤いものにイアルは気づいた。
すまない、と口にしかけてやめた。
言葉にすれば、彼女の決意を汚すことになる。
これはエリンが決めたこと。そして、自分が決めたことだ。
イアルはエリンの固い意志に畏敬の念を抱いていた。
魔がさした子として生まれ、幼い頃から過酷な人生を歩んできたエリンだが、
常に彼女自身でその道を切り拓いてきている。
叶うことならば、彼女と共に歩んでいきたい。
だが、彼には、まだすべきことがあった。何かは判らないが、見つけ出すのは
彼自身だ。たとえ、その先に待受けるのが死であっても。
それが、彼の新しい誓いだ。
力なく横たわるエリンの傍らに寄り添う。
「さっき、おれが死ぬつもりかと訊いたな」
エリンが潤んだ目を開き、心細げに見つめる。
「おれは死ぬかもしれない。でも、それはおれが堅き楯だからではない。
最期くらいおれが決める。……あなたが救ってくれた命だ。無駄に捨てたくはない」
イアルの表情にここ数日見せていた苦悩はなく、穏やかな決意があった。
エリンは小さく頷くと、笑顔になった。
久しぶりに見た華やかな笑顔にイアルもつられて微笑み、胸を満たす熱い思いから
唇を重ね、再び、彼女を抱き寄せた。
「あ……イアルさん、傷に響きます…あっ」
「もう治った」
「だめですってば……んっ、んっ….…ちょっと、まだ……、あっ、あっ」
わずかとは言え、二人にはまだ寄添いあう時間があった。
夜明けの鳥はまだ鳴かない。

‐終‐
113名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 00:27:15 ID:W/f988CN
ちょ・・・神降臨wwGJすぎるよ
ありがとう〜〜
114名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:15:33 ID:urzoDis+
かなり………
いい…
115名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 02:36:18 ID:DerxHLxr
GJ!
理想のイアエリだ・・・!
116名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 19:01:05 ID:Rjt8KnIm
リラン×エリン
117名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 19:44:06 ID:urzoDis+
すばらしい
118名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 20:02:46 ID:Pvn81YcY
よく原作を読み込んでるのがわかります
ストイックなイアルが一線越えて最後ちょっと強引になるのもいいw
119モック:2009/07/05(日) 19:41:22 ID:ghJiADA4
モンモンっ
120名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 08:42:34 ID:ZQSmYh2a
いいものが読めた…
121ムック:2009/07/06(月) 22:16:54 ID:4EbR/0Vt
モックー!
ムクムクしてきたな!!
122名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 18:07:20 ID:J0x0wxAy
うはぁ
123名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 22:06:57 ID:Sfvcr1vY
評価
100点
124名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 01:59:26 ID:KN9BwSDt
GJサンクスww
勢いで>>110の続き的なものを書いてみた。
原作は後半のトムラが空気過ぎて泣けたので、出番を作ってみたら当て馬化したw
トムラ×エリン派スマン。
あと、一応ネタばれっぽくなってるので、原作未読の方はご注意を。
以下全4レス↓
1251/4:2009/07/09(木) 02:05:19 ID:KN9BwSDt
〈建国ノ夜明け〉が間近に迫ったその日、リラン達が放牧場に放たれている時に
オウリが王獣舎を訪ねてきたが、エリンは来るべき時が来たのを感じただけで、
たいして驚きはしなかった。
しかし、オウリが睡眠薬で眠らせたリランを降臨の野に運ぶ手筈を手短に伝えた後、
エリン不在時のエクとアルの世話をする者を連れてきた時には少なからず驚いた。
それがトムラだったからだ。
ラザルの獣使いの誰もが、音無し笛を使わずに世話をするのを嫌がり、自分が
カザルムから連れて来られたのだと、トムラは語った。
オウリが立ち去った後に、二人は床に座り込むと近況を語り合った。
トムラはエサル師が安泰であることと皆がエリンの身を案じていることを伝え、長い溜息をついた。
「なんだか、大変なことになってしまったな」
「……はい」
トムラは気遣わしげにエリンを見た。
まだ、厚い包帯に覆われたままの左手を見て、トムラはかつてエリンが幼いリランの
牙で怪我をした時のことを思い出していた。
「あの時も肝が冷えたが、本当におまえは無茶ばかりをする」
エリンは目を伏せた。あの時は、リランと心を通わせるのに必死だった。心が通い合うと
信じていたからだ。今は、あの時の情熱はない。エリンの胸には虚しさしかなかった。
「まったく、いつだっておまえは王獣のことしか見てなかったからな」
トムラの声に苦さを感じ、エリンは顔をあげた。
真剣な面持ちのトムラと目が合った。
「おれの気持にも気づいてなかっただろう?」
エリンが答える暇もなく、強い力で抱きすくめられていた。
「何でおれが学舎に残ったか考えたことがあるか?」
そう問われて、まったく考えたこともなかったことに気づいた。
首席で〈卒舎ノ試し〉に合格し、教導師見習から教導師になったのは、単に自分と同じく
カザルムの生活と王獣が好きだからだと思っていた。
学童の頃に、ユーヤンにトムラとの仲をからかわれたことがあったが、ユーヤンの
いつもの早とちりだと思って気にも留めなかった。
胸の内でエリンは深くため息をついた。
わたしは何をしていたのだろう。王獣に心奪われて、身近な人の想いにも気づかずに。
エリンを抱きしめる腕に力を込め、トムラが囁いた。
「……エリン、逃げよう。おれと一緒に」
「え?」
呆気に取られたエリンの肩をトムラは強く揺さぶった。
「リラン1頭で大公の闘蛇軍相手に何が出来る?たとえ、勝ったとしても、これからも
ずっとお前は戦場で戦うつもりなのか?」
エリンは唇を噛んだ。エリンには考えがあるが、ここで口に出すことは出来なかった。
「……心配してくれてありがとうございます。でも……」
「心配なんかじゃない!」
振り絞るような声と共にエリンは床に押し倒されていた。
突然のことに目を見張るエリンをトムラは苦しげに見下ろしている。
「おれはお前が好きなんだ。何処にも行かせたくない」
両腕をつかまれ、無理矢理に唇が塞がれた。
「はなして、ください……」
苦しい息の下で切れ切れに訴えたが、抵抗するエリンの力は弱弱しかった。
トムラの哀しみを感じ取ってしまったからだ。
学童の時からずっと彼は彼女だけを見ていたのだ。
トムラにとってエリンは最初ただのガキでしかなかった。
共に過ごしているうちに、いつしか一人の女として見るようになった。
たとえ、自分の想いが一方通行でも、いつか伝わると信じていた彼の心を嘲笑うかのように
何者かもわからぬ大きなものが彼女を彼の鼻先から掠め取ってしまったのだ。
闘蛇による真王襲撃さえなければ、今も二人はあのカザルムの学舎で教壇に立っていた筈だ。
エリンは自分を押さえつけるトムラに懐かしい匂いを感じ、胸がつまる思いがした。
遥か遠くにも思われるカザルムの放牧場と太陽の匂いが彼の衣服には沁みついていた。
ぼうっとしたエリンの体をトムラの手がゆっくりと探る。衣ごしにも判る生々しい女の体だった。
耳朶から首筋に唇をつけると、エリンが大きく息をのんだ。
「だ……め、です。やめて……」
喘ぎ混じりの制止など、火に油を注ぐことにしかならなかった。
トムラはエリンの服を脱がせ、胸元に口づけた。
1262/4:2009/07/09(木) 02:08:01 ID:KN9BwSDt
エリンの苦しげな声が耳に届いた時、イアルの顔が強張った。
王獣舎の物陰に潜み、二人の会話を聞きながら外の気配に神経を集中させる。
入口に二人、裏側に一人。足音の重さから武装の程度も判った。
徒手空拳とはいえ、あの青年と外の兵士達を昏倒させることくらい容易い。
だが、その後のことを考えると迂闊に動くことは出来なかった。
ここで騒ぎを起こすと王宮への潜入が困難になり、カイルと繋ぎをとることが
不可能になる恐れがあった。
ダミヤの罠かとも思いを巡らしたが、それにしては表の兵士達の足運びが雑過ぎる。
兵士達は退屈な見張りに油断しきって、王獣舎内の様子にも気づいていないようだ。
イアルは拳を握り締めて、小さく息を吸った。
あれが、ダミヤや他の男なら、罠であろうが何であろうがエリンを助けに行っただろう。
しかし、あの青年はエリンの同僚で、エクとアルを任せられるほどに信頼されている。
抗うこともなく、大柄な青年の為すがままになっているエリンから目を逸らした。
今にも出て行って二人の間に割って入りたいという思いと、情夫気取りになっていた
自分への自嘲の念で息苦しかった。
エリンの声が響くたびに、どこに触れられているか見ずとも判る気がした。胸の痛みと
抑えきれない劣情から下腹部の疼きを感じて、イアルはギリギリと歯軋りをした。

エリンはトムラの指と唇に荒い息をあげる自分自身をどこか遠くからぼんやりと見ていた。
抵抗しなければ、と思うものの、指一本すら重く、力が入らない。
人と王獣の間に絆をつくるという甘い幻想を追いかけるために、トムラの思いを省みることも
なかった己の傲慢さを思い知り、うちのめされていた。
彼女の心にぽっかりと開いた虚しさが身体までも覆い、投げやりな気持ちになっていた。
だが、彼が下着に手をかけた瞬間に心と身体が一つに戻った。
濡れている。口では拒みながらも、既に熱く潤い、充血した秘所に浅ましさを覚え、
恥ずかしさで消え入りそうだった。知られたくなかった。
羞恥の次に湧き起ってきたのは純粋な怒りだった。力で他者を屈服させるやり方はエリンに
とって、吐き気を覚えさせるほど醜悪な行為だった。
ふと、カザルムでダミヤに腕を掴まれたときの嫌悪感と屈辱を思い出し、身震いした。
ダミヤを思い出したことで、彼女の脳裏にイアルの姿が鮮やかに思い出され、エリンの心は
一気に現実に引き戻された。
機敏な動きでトムラの下から這い出ると、呆気にとれている彼を尻目に、壁に吊るしてある
作業用の鎌を手に取り、自身の喉に押し当てた。
「……近づかないでください」
髪も衣服も乱れ、胸と太腿とを露にしたまま、震える声を喉から絞り出す。
頬だけが上気した青ざめた顔は毅然としていたが、湧上がる涙を抑えることは出来なかった。
何か言いかけて、口を開いたトムラは、一瞬のためらいの後に目を逸らし、無言で立ち上がった。
後ろ向きで着衣の乱れを直す彼にエリンが泣きじゃくりながら声をかける。
「……トムラ先輩、ごめんなさい……」
「……何でおまえが謝るんだ」
トムラが立ち去ってもエリンは動けずにいた。
イアルがブルブルと震える彼女の手を抑え、力を入れ過ぎて白くなった指を一本ずつ開く。
鎌が手から離れると、エリンはその場に突っ伏し、咽び泣いた。
力ずくで求められたことへの恐怖と怒りと、受け入れられなかった申し訳なさという相反する
思いで心がちぎれそうだった。
しばらく泣いた後で、エリンは衣服と髪を整え、放牧場へと出て行った。
彼女の頼りなげな後姿を見送り、イアルは顔をゆがめて、拳を床に叩きつけた。
1273/4:2009/07/09(木) 02:11:20 ID:KN9BwSDt
その夜、エリンとイアルは互いに目を合わさず、言葉すくなに食事をすませた。
いつもの通りに毛繕いをねだったアルがエリンに甘えた声を上げ、エリンが刷毛を
手に立ち上がりかけた時、それまで感情の欠片も表に出さずにいたイアルが憮然として
アルに言い放った。
「もう充分だろう。子どもは寝る時間だ。――今度はおれの番だ」
ポカンとするエリンの腕を強引につかんで抱き寄せると、彼女はバランスを崩し、胡坐をかいた
イアルの膝の中に倒れ込んでくる。刷毛がコトンと床に落ち、アルが不満そうに鳴いた。
背後から力の限り抱きしめると、彼女の匂いを噛みしめるかのように深く息を吸い、吐いた。
「気が狂いそうだった」
「……ごめんなさい」
我知らず責めるような口調になってしまい、イアルは慌てた。
「いや。おれの方こそ何も出来なくて、すまなかった」
「……いえ、あれで良かったんです。トムラ先輩に何かあったら困りますし」
もとより、エリンはイアルに助けを求める気はなかった。
潜伏しているイアルの身を危険にさらすことも避けたかったし、あんなことがあっても
トムラを傷つけたいとは微塵も思えなかったからだ。
彼女の言葉に、イアルの喉元まで苦いものがせり上がってくる。
欲望よりも強い苦々しい気持ちに衝き動かされ、抱きしめていた手で彼女の胸をつかんだ。
突然のことにエリンが顔を赤らめて、振り返る。
「イアルさん、あの……」
何かを言いかけようとしたエリンの唇に素早く唇を触れさせ、耳元で囁く。
「あなたに何もなくて良かった」
エリンの全身から力が抜け、頭を彼の肩にもたせかける。彼女は力なく呟いた。
「怖かった……本当は、すごく怖かったんです」
イアルは小さく頷くと、彼女の両肩を抱きしめ、彼女の耳の後ろに口づけた。
耳朶を口に含み、軽く甘噛みする。舌で耳を撫で上げるとエリンの肩が跳ね上がった。
脇の下から手を差し入れ、乳房の下側を指先で擦り、掬いあげるように掌で包み込む。
衣服を内側から持ち上げる小さな突起を引っ張り、つまんだ。
心地よい痛みにエリンの口から吐息が漏れる。
そろそろと衣服をたくし上げると、熱く、汗ばんだ乳房が彼の掌に吸いついてくる。
乳房をまさぐる手をそのままに、イアルは唇を耳からうなじへと甘噛みしながら滑らせる。
ピクリ、ピクリと彼女の体が揺れる。
エリンが息を吐き、もどかしげに太腿と太腿を擦り合せて、腰をくねらせた。
右手を乳房から彼女の引き締まった腹へとじわじわと動かし、腿の付け根に指を這わせた。
イアルの指は正確に彼女の全身の敏感な部分を刺激する。だが、時折、焦らすかのように
快感をもたらす部分から少しだけ逸れたりするのが憎らしかった。
はじめの頃のぎこちなさは、もう微塵も感じられない。
二人は、定められた刻限に追われるように何度も肌を合わせていた。
互いを知り尽くしたと思う度に、新しい快楽の鍵を見つけ、欲望の扉を際限なく開いてきた。
イアルの欲情に最初は恐る恐る応えていたエリンだったが、次第に持前の好奇心から自身の
快楽の果てを確かめるかのように身を任せてきていた。
「はぁっ……」
エリンの口からくぐもった声が上がる。
イアルは彼女の足を拡げさせると腿の内側の柔らかさを指先で楽しんだ。
その柔肉と淡い茂みの境を指先で擦り、下着の上から彼女の固い蕾をつまみ上げる。
下着の端から差し入れた指にじくじくと溢れ出す液を絡めさせ、剥き出しの蕾をこすった。
「あ……んっ。ん、ん、ん……」
切なそうな息遣いが、よがり声に変わる。指先を温かく潤った彼女の中に滑り込ませると、
声は喘ぎになった。
1284/4:2009/07/09(木) 02:14:09 ID:KN9BwSDt
指先に伝わる無数の襞の感触に、イアルの息が上がる。
窮屈な彼女の中をかき混ぜ、粘膜をこすり上げると、エリンの腰が跳ね上がった。
邪魔になった下着を脱がせ、中指の付け根までを彼女の内に沈める。
その動きに、エリンは身を震わせた。彼女が内側からイアルの指をヒクヒクと締め付ける。
イアルが指を細かく動かしながら抜き取ると、エリンは高い声を上げた。
エリンの肩を押すと、あっけなく彼女は床に這いつくばった。腰を両手で持ち上げ、抱え上げるように
白い尻を上げさせるとその双丘の間に彼は顔を埋めた。
ピチャリピチャリとわざと音を立てながら、彼女の愛液を舐めとる。
指先で茂みをかきわけ、舌を差し入れ、蕾を強く吸った。
床についた彼女の両手がブルブルと震えている。
ふと、羞恥と快楽にゆがむエリンの顔が見たくなり、イアルは彼女の顔を振り向かせた。
頬を上気させ、涙を滲ませた瞳に彼の胸はかきたてられ、愛液を含んだ唇を彼女の唇に重ねた。
生臭い味にエリンは顔をしかめたが、陶然として口内で蠢く彼の舌を受け入れた。
もどかしげに服を脱ぐと、イアルはエリンの背後からゆっくりと自身を沈み込ませた。
エリンは大きく喘ぎ、床に爪を立てた。
すぐにでも達したいという自身の衝動を静め、イアルはゆっくりと体を動かした。
浅く、深く、速く、遅く。動きながらも、指先は彼女の乳房を、蕾を攻め、唇をうなじから
背中に触れさせる。
イアルの動きに堪らず、エリンの腰が動く。
幾度も幾度も絶頂を迎えて、エリンがぐったりと頬を床に押しつけた。
力なく投げ出された彼女の体を見下ろし、イアルの内からようやく凶暴なものが抜け落ちていく。
イアルは嗚咽にも似た低い呻きと共に、昼間から堪えていたものを吐き出した。

エリンはまどろみの中で幸せな夢を見ていた。
ジョウンの夏の小屋に静かで規則正しい鑿の音が響く。
鑿をふるい、精緻な細工を施すイアルの手元を自分は飽きることなく見つめていた。
木屑が飛ぶたびに、木材は、その内に秘めていた姿を自ずから表していくようだった。
エリンの腕の中には重みとぬくもりがあった。頼りなげだが、生命力に溢れた赤子は、イアルと
同じ色の瞳をしていた。誰からも蔑まれることなく、戒めに縛られることのないその瞳は
エリンを安堵させた。
顔もおぼろなエリンの両親と、ジョウンが、赤子を代わる代わるあやし、地面にはリラン達一家が
飛翔する影が落ちていた。カショ山の花畑の豊かな匂いが胸を満たす。
だが、自分の左手に5本の指を認め、エリンはこれが夢なのだ、と悟った。
イアルの胸の中で夢から覚めても、腕の中に赤子の確かな重みと温かさが残っているようで
言い表せない喪失感にさめざめと泣いた。
夢は幸せであればあるほど虚しく、彼女の心を締め付けた。
声もなく涙を流すエリンの目元にイアルは黙って口づけをし、慣れた手順をなぞるように
再び彼女を抱いた。
しっとりと包み込むように事がすみ、イアルは彼女の匂いを肌にまとわせたまま、立ち上がった。
手早く身支度を整える彼の顔は、エリンと初めて会った時の孤独な武人の顔に戻っていた。
扉から流れ込んでくる夜気を、エリンは毛布にくるまって頬に受けた。
音もなく扉が閉まり、彼女は静かな闇の中に一人取り残された。
薬が効いているのかリラン達は身動ぎもせずに眠っている。
静寂を打ち破る車輪の軋む音が迫るのを、エリンはぼんやりと聞いた。
降臨の野での長い一日が始まろうとしていた。

−終−
129名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 23:17:46 ID:f8li97yr
ぐは・・・っw切な萌えGJ!正夢になるといいな
探求編表紙の子供ってもしやこの時の?
130名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 18:41:50 ID:FGJkIv1r
>>129
カイル「手をつけるのも孕ませるのも神速か…」
131名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 21:51:06 ID:f2moDaY5
イアル×エリンGJです!この2人いいなぁ


しかしアニメのエリンは、トムラ先輩が
「好きな奴がいるのか?」と気にしたり
デレ期最高潮で萌える…トムラもイアルも
両方捨てがたいです
132名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 22:39:11 ID:+56qS0eY
Nice
133名無しさん@ピンキー:2009/07/11(土) 21:17:36 ID:n7IE57V4
なんかいい…
134名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 00:12:26 ID:iH29l8se
獣の奏者は面白いね
135名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 22:49:03 ID:iH29l8se
そっかぁ
新刊の表紙の子供はあの時のだったんだ〜(笑)
136名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 01:12:40 ID:QoE2uQYl
またまたこのスレ覗いてみたら、なかなか完成度の高いものがあるな
137名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 15:23:32 ID:/ol0FduP
誰かエリン×ユーヤン×イサル書いてくれないかな…
138名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 20:02:47 ID:B7KqF1ku
イサルって誰だよ
百合ネタは該当スレでやってくれキモイ
139名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 20:20:30 ID:9zZ4frKA
若き頃のジョウン×エサルがみたいと思ったのは俺だけじゃない・・・はず・・・
140名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 20:49:18 ID:FNRrD6Rh
>>139
あぁ、今日の放送みて、自分もそう思ったよ…
二人の秘密の小屋って書くとなんかエロい

あと、トムラ先輩超ガンガレ
エロパロに登場出来そうな強引さがあれば…っと思うが、それはトムラ先輩ではない気もするなw
141名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 21:08:08 ID:2Kd+gW3B
エリン×ジョウン
142名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 21:13:22 ID:Emmecl8K
>>140
トムラ先輩超頑張れに同意だw

あのいい人っぷりに萌えるが、いい人過ぎてエロにならない。
143名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 21:15:56 ID:C3pYkq3Y
トムラ先輩のピンク色に染まっているであろう脳内を文章化したい

デレすぎだよ先輩w
144名無しさん@ピンキー:2009/07/18(土) 22:58:11 ID:jUU/1JpJ
やっぱりトムラ先輩はいい雰囲気もってるよなー。癒し系の草食男子。
145名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 01:14:56 ID:FxcBWfTp
トムラの出番、来週がやまかな
146名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 19:58:10 ID:ZvA9Cirt
戸村しね
147名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 00:10:39 ID:MgK8HSTx
昨日花畑で素っ裸のエリンが笑いながらブリッチしてる夢をみた
結構怖かったww
148名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 23:08:21 ID:23HEUkHn
>>143>トムラ先輩のピンク色に染まっているであろう脳内
にムラムラして書いた。

夏の昼下がり、おれは、工房の一角にある棚の前で立ち尽くしていた。
大小様々な木彫りの王獣がおれを見つめている。
これと、これか。いや、こっちの方がリランに口元が似てる。毛並みは、あの奥の方がそれっぽいか。
どれも今一つ決定打に欠ける。むしろ、棚ごと買い占めてしまった方がいいのだろうか。
しかし、どうやって渡せばいい?
大袈裟にすれば、エリンのことだから、きっと遠慮して受け取らないだろう。
さりげなく、ごくさりげなく渡さなければ……。
こう、あくまでも先輩から後輩への土産、というか差し入れという感じで。
えーと、予行演習をしておこう。予習は大事だな、うん。
『ただいま』って言ったら、あいつはどんな顔をするだろう?
『お帰りなさい』くらいは言うよな、きっと。
『寂しかったです』は……ないかな。
いや、あるかも知れない。ある筈だ。
今、学舎に居るのはエサル先生とあの下働きの二人くらいだ。きっと、退屈していたに違いない。
そこで、おれがこの木彫りを渡す。
驚かすために渡すまでは隠しておきたいな。包むか? いや、仰々しいな。
んー。よし、懐に入れておこう。ジャンジャジャーンと取り出す、と。
『わあ、素敵! ……でも、いいんですか、わたしが頂いて……』
『何言ってるんだ。おまえのために、選んで来たんだぞ』
『ありがとうございます!!』
――こんな感じかな。あ、ちょっと押しつけがましいか。
土産だってことを強調しておいた方がいいかな。いくら、あいつが鈍感でも、さすがにまずいか。
いやいやいや、ここは一歩踏込むべきだよな。
『これも嬉しいけど、わたしのために選んでくれたのが嬉しいんです』なんて言うかもな。
うん、自然な流れだ。ここで思い切って告白してしまうか?
『実はおれ、おまえのことが……』
『す、す……スッきィだ!』
やばい、頭の中でも声が裏返った。後で練習しておこう。
『……わたしもトムラ先輩のことが……』
想像しただけでも、顔が熱くなってきた。
で、なんかいい雰囲気になったらどうしよう。き、き、き、キスくらいは……。
うわ、あいつに会う前に歯磨きしっかりしておかなきゃ。
……唇は、やっぱり柔らかいのかな……。歯が当たったらどうしよう。舌は入れるのか……?
手はどうしよう。肩を掴むか? こ、腰に回してもいいのか……。
ま、まさか体が密着して、む、む、胸とかが当たったりして……。
…………。
――ッッ!やべー、勃った!!
まずいぞ。傍から見たら木彫りの王獣にハァハァしてる変質者に見えるかも知れない。
ここでイッたら、木彫りノ王獣でイッた者として、木彫りノ王獣ファッカーとしての暗い宿命を負ってしまうッ!
どうするおれ?!
……あー、静まれ静まれ、よく考えてみるんだ。相手は、あのエリンだ。
『わー、素敵。牙の重量感と毛の質感が見事ですね。それに、爪と肉球がよく表現できてますよね』
この後はひたすらリランがどうした、こうしたって話になる筈だな。
よし、悲しいくらいに落ち着いた。ありがとうリラン、お前はおれの名誉を守った。
――ふぅ……、あまり欲張るべきじゃないよな。
おれは、あいつが喜ぶ顔が見られたら、それでいいんだから。
そりゃ、下心がないっちゃ嘘になるけど、あいつが笑ってくれたら、それだけで満足だ。
『お帰りなさい』って言われたら、じんと来るだろうな。
あいつが居る場所がおれの帰る場所……なんてな。
さて、どれにするかな。右の中位のにするか、張り込んで一番大きいのにするか……。

「あー、にいちゃん、そろそろ店じまいなんだけどね」
「ああ、はいぃ、す、すみません!」
トムラは買ったばかりの木彫りを大事そうに抱え、いそいそと家路についた。
後に彼に訪れる悲劇など、微塵も感じさせない美しい夏の夕暮れであった。

おしまい。
149名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 23:14:23 ID:Ixo0oIfY
GJwww

スッきィだ!と王獣ファッカーで超吹いた
トムラ先輩最高だ
150名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 23:24:51 ID:yS1PSBHI
えーと・・・これエロじゃなくてギャグだよな
でないと童貞少年の妄想哀しすぎww
151名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 13:16:02 ID:rtN6KKFE
トムラ先輩スッきィだ!
152名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 13:50:38 ID:B6v8vGDW
>>148読んでから録画してた先週の回観たら、
見てるこっちが恥ずかしくてトムラ先輩が直視出来ないよママンwww
良いトムラ先輩をありがとう!
153名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 22:35:36 ID:rtN6KKFE
トムラ先輩!!
だ、だい……だいスッきぃだ!!
154名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 12:43:46 ID:Dsnp14Ek
最近のここの盛り上がりとSSの量・質に感涙です。
保管庫の管理人ですが数ヶ月ぶりに補充しました。間違い、up不可などありましたら連絡下さい。
155名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 20:56:53 ID:PKIqbpk1
あんまりエロくないし、設定まったく違うパロディーだけどイアル×エリンで一応トムラ×エリンもあるやつ書いたんですけど読みたいですか?
トムラ思いっきり悪役ですし、皆キャラ違いますけど。
156名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 21:29:46 ID:/ODavh1I
そもそもトムラは悪役に似つかわしくないキャラだと思う。。
なので無理して悪役トムラ×エリンにしなくても・・・

ま、多少のお遊びならokだけど、TVのトムラのキャラクターからあまり逸脱しないでね。。
157名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 21:41:02 ID:PKIqbpk1
じゃあやめとこうかな…キャラから結構逸脱しちゃったし…てか悪役作ったら当てはまる人いなくて適当にトムラ当てはめちゃっただけだし…
やっぱり貼るのやめときますね…無駄に長くなっちゃったし

もともとエロ無しの話に無理矢理エロつけたらトムラはめちゃ悪役になるし話かなり変わるしで大変な事になっちゃったし
158名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:01:37 ID:uqVyxpBd
え〜自分はすごく読みたい
注意書き先に入れてダメそうなひとはスルーすればいいんじゃない?
159名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:57:51 ID:/ODavh1I
悪役ならダミヤでしょ?
ダミヤならどんな黒でもいけそうだけど。

トムラはピュアで無色透明だからどんな役でもそれなりに染まってくれるんだが、
でも、それってトムラの原型がなくなってしまう・・・。
せめてトムラのピュアさを残しておくれ。
160名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 23:30:46 ID:PKIqbpk1
そうか悪役ならたしかにダミヤだな!
んじゃダムヤに書き換えてみようかな…でもダミヤの口調わかんないな…
161名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 23:50:24 ID:EL8q82te
すごく読んでみたいんでどちらにしても貼ってくれると嬉しいです
162名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 00:12:55 ID:cPGyFJxe
>>154
管理乙アンド加えて頂けて感謝です。
スレ新参者にとっては保管庫は、本当に有難いです。
ところで、訂正1件お願いします。
>>110の紹介文、『アニメ22話ぐらい?』となっていますが、原作最終章とその前の章の
補間話wです。
今は、手元に本が無いので、章タイトルと何章だったかが不明なのですが。
『原作ラザル王獣舎にて』に訂正して頂けますか?
次からは、紹介用の解説をつけて投下します。


163名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 00:47:16 ID:5cs/YGYF
ダミヤって一人称「私」にですます調でいいんだっけ?

明日本屋で立ち読みしてきます…
164前書きと注意:2009/07/24(金) 17:46:39 ID:5cs/YGYF
読みたいと言ってくださる方もいるので貼ります。素人の作品なんで期待を捨てて読んでくださいね。

イアル×エリンのパロディーでダミヤ×エリンもあります。ダミヤは完全なる悪役なのでダミヤ好きは読む場合注意してください。
キャラの逸脱してます。キャラの名前を借りたオリジナル思って読んでください。

あとエロもあまり無いです。なぜなら私がエロ書くの苦手だからです。というかはじめて書きました。
なのに無駄に長いです。

もともと頭の中で作ったエロ無しのパロディーを文にしてエロつけた作品なんでかなり無茶苦茶です。

そんな駄文です。それでも良ければ読んでください。
あと私は原作読んだこと無いので一人称とか口調変かもしれませんが目をつぶってくれるとありがたいです。


↓軽い設定です。これにたいして嫌悪感のある人は読まないでください。

エリンー有翼族(ユウヨクゾク)の少女、15,6歳、イアルに拾われてイアルの家に住んでる、容姿はアニメの王獣編通り、家事が得意でイアルの家でもしている、好奇心は強い方
イアルー森の奥の住む青年、22,3歳、森の中程でエリンを拾った、竪琴作りが上手くたまに町で売り稼いでいる、基本食べ物は自給自足の生活、足が速く神速でかなり強い
ダミヤー町の金持ちの息子、27,8歳、女好きでS、気に入った女は拉致監禁して飽きたら捨てる、色々と金で揉み消してる、跡取りでは無いため気楽、エリンを人目見て気に入る

有翼族(ユウヨクゾク)ー緑の髪と目が特徴で背中に翼の生えた一族、その生体はあまり知られていない、でもそこそこ有名、背中の翼で空を飛べて飛んで生活している
165その1:2009/07/24(金) 17:47:54 ID:5cs/YGYF
森の奥深くに暮らすイアルは、ある日翼が散り酷く弱った有翼族(ユウヨクゾク)の少女を拾った、その少女は緑の髪と目をしていた


「イアルさん」
あの日拾った少女はすっかり元気になり今は家事を全てしてくれている、その少女の名は
「どうしかしたのかエリン?」
そうエリンと言う
「あの日用品がもうあまり無いんですけど…」
「あぁわかった、買ってくる」
イアルがそう言うとエリンはなにかいいたそうにしている
「?(…あぁ)一緒に来るか、エリン」
イアルがそう言うとエリンの目が嬉しそうに輝いた
「はい!行かせてください」
そう言い二人は町に出かけて行った
「イアルさん!あれはなんですか?あっこっちも!」
エリンは初めての町に興味がつきないらしくイアルに色々聞いてくる、イアルも全部にしっかり答えていた
二人が一通り買い物を終わらせ帰ろうとした時の事
「買い忘れを思い出した…エリンここで待ってろ」
「あっはいっ!」
そういうとエリンを待たせイアルは買い忘れの品を買いに行った
「早くイアルさん戻ってこないかな」
そう言いながら待っていたらイアルがこちらに戻って来るのを見つけ、目があった
「イアルさ…」
手を挙げそう声を出した瞬間何者かエリンの口を塞ぎ連れ去った
「エリン!」
イアルは急いで追いかけた
しかし人通りも多くすぐに見失ってしまった
「くっ…エリン、すぐに見つけてやるからな」

イアルがそう決意したころ
「きゃ!何ですかここは!」
エリンは何処かの部屋に降ろされた、すると部屋に一人の青年が入ってきた
「やぁはじめまして有翼族の娘、わたしの名前はダミヤ、君をさらったのはわたしの命令だ」
ダミヤはそう言いエリンに笑いかけた
「そんな…なんで私を…」
エリンはおびえた目をしてダミヤを見ている
「その有翼族の証の緑の髪と瞳、わたしはそれを人目見て気に入ったんだ、わたしは君が欲しいのだよ」
そう言いダミヤはゆっくりエリンに近づいてきた
「いや…こないで」
エリンはそう言い後ずさった、しかしすぐに壁に追い詰められた
「逃げられはしないよ…」
「いっいやっ…んっ…」
ダミヤは嫌がるエリンに無理矢理キスをした
「んっ…はっ…んぐっ…はーはー」
ダミヤが口を離すとエリンは苦しそうに息をしている
「君を逃がしはしないよ、また夜に来るよ」
ダミヤはそう言い部屋を出ていった、その後にガチャと鍵をかける音が聞こえた
166その2:2009/07/24(金) 17:50:00 ID:5cs/YGYF
「いやっいやっ…こわい…誰か助けて…助けてイアルさん」
エリンはそう言いながら泣いていた

しかし無情にも夜になってしまった…
「やぁ待ったかね」
ダミヤはそう言いながら部屋に入りエリンに近づいてきた
「やだっいやっ」
エリンは逃げようとしたがすぐに捕まってしまう
「目が赤いな、泣いたのか?」
そう言いながらダミヤはエリンの目元を舐めた
「ひっ…」
エリンはおびえ震えていた
「まぁすぐ気持ち良さに泣くことになるさ」
ダミヤはそう言いエリンの服を引き裂いた
「きゃー!いやっやめてっ」
エリンは抵抗したが男の力には敵わなかった
ダミヤはエリンの露になった胸を口に含み、空いている方を手で揉んでいる
「あっ…んっ…いやっ…(気持ち悪い)」
生理的な快感に体は反応をしめすもののエリンは気持ち悪くてしょうがなかった
ダミヤは嫌がりながらも体が反応をしめすのを見てほくそえんでいた、そしてダミヤの手がだんだん下に降りていきエリンの秘部に触れようとした瞬間
ドンドンドン「すいませんダミヤ様、旦那様がお呼びです。急用だそうです」
「…わかったすぐに行く…まぁ急ぐ必要はない…まだ時間はたっぷりある」
そう言いトムラは笑顔で出ていった
「うっ…やだ…助けてイアルさん…イアルさん」
エリンは一晩中泣き続けた

次の日
エリンは泣き疲れいつの間にか寝てしまったらしい
(今何時位なんだろう?窓も無いからわかんない…)
そしてまた今日も昨日のような事をされる思うとおそろしくてまた涙が出てきた
(イアルさん…)
そうイアルの事を考えながら泣いていると
バタバタバタドンッ
廊下から慌ただし靴音が聞こえてきてドアが蹴破られて、激しい光が部屋に差し込んできてエリンは思わず目を閉じた
「エリン!」
その声に驚き目をあけると目の前にずっと思っていた人がいた
「イアルさん!」
エリンはイアルの胸に飛び込んで行った
「エリン…とっとりあえずこれを着てろ」
そう言い自分の上着を脱ぎ渡した、それでエリンは自分が今ボロボロに破られた服しか着てない事に来た気づき真っ赤になった
「あっありがとうございます」
そう言いながらイアルの服を来たエリンをイアルはお姫様抱っこした
「きゃっ」
「エリン掴まってろ、離すなよ」
エリンは言われた通りしっかり掴まった、イアルはそれを確認するとすごい速さで走り出した
(すごく速い!これが神速?)
167その3:2009/07/24(金) 17:52:04 ID:5cs/YGYF
エリンがイアルの足の速さに驚いていると後ろと前の両方から人が迫ってきた
「イアルさん、人が!」
「わかってる」
イアルはそう言うと窓から飛び出した
「えっ!きゃっ!」
エリンは驚きイアルを掴んでいた腕に力を込めた、そこは二階だったらしく落ちたイアルはしっかり着地しエリンはほっとした
そのままイアルは家まで走り続けた

「おかえりエリン」
家につきエリンを降ろしたイアルはそう言った
「あっあのっただいまイアルさん」
エリンもそう言いながらイアルに抱きついた
「エリン?」
イアルはエリンの突然の行動に驚きながらもしっかりエリンを抱き締めた
「こわかったです。ずっとイアルさん助けてって思ってました。そしたら本当に来て助けてくれました。ありがとうございます」
その言葉にイアルは少し顔をゆがめた
「エリン…すまないな、助けるのが遅くなって」
「いえいいんです。イアルさんが助けてくれただけで嬉しいかったです」
エリンはイアルから少し体を離してそう言い微笑んだ
「エリン…お前を助けるのは当たり前だ、お前は俺にとってなにより大切な存在なのだから…ずっとお前を取り戻すことばかり考えていた…」
「イアルさん」
二人はしっかりと見つめあった、そして
「愛してる、エリン」
「私も、私もイアルさんの事愛してます」
そう言い二人の顔がどんどん近くなり、そして二人の唇が重なった
「んっ…(ダミヤさんにされた時とは違う…気持ち良い)」
角度を変えて何度も唇を重ねていた二人は、惜しみながらも唇を離した
「イアルさん…私としてください…」
「エリン……わかった」
イアルにはエリンがどんな気持ちで言ってるかもどんなに勇気を出して言ってるかも、そしてダミヤに何かをされたのかもわかっていた、だからこそエリンの気持ちに答える事にしたのだ
168その4:2009/07/24(金) 17:53:45 ID:5cs/YGYF
イアルはエリンを壊れ物を扱うように優しく愛撫した
「んっ…あっ…くっ…」
「エリン…大丈夫か?」
「んっ…だい…じょうぶ…です」
そう声をかけながら優しく優しく全身を愛撫した
そして秘部に手を伸ばした
「!」
一瞬エリンの体が強ばるのを感じた
「いやか?いやなら無理しなくてもいいんだぞ」
イアルはそう優しく言った
「だっ大丈夫です、そこはダミヤさんにも触られずにすんだんです、だっだから…その…初めてはイッイアルさんが…いい…ん…です」
だんだん声が小さくなり最後の方は聞き取りにくくなりながらも、顔を真っ赤にし告げた
「そうか」
そう言いイアルはゆっくりとエリンの濡れた秘部に指をはわせ、ゆっくりと中へと入れていった
「ひゃっ…んっ…あっ…イアルさん…」
エリンは堪えきれず声を出していた
「そろそろ入れるぞ…大丈夫か?」
イアルは優しく声をかけた
「だ…い…じょう…ぶ…です」
そうエリンが言ったのでイアルはゆっくりと中に入っていった
「んっ…いたっ」
「大丈夫か!」
エリンが痛みを感じるとすぐにイアルは動きを止め声をかけてくれた、そしてエリンが落ち着くとまた動きを再開した、それを繰り返し時間をかけて全ていれた。そのおかけでエリンは初めてながらも痛みは少なく、快感をしっかり感じる事が出来た。
「んっ…そろそろ限界だ…」
「私も…です…」
「くっ…エリン」
「イ…アル…さん」
お互いの名前を呼びながら、二人は一緒にはてた

「エリン大丈夫だったか?」
イアルはエリンを抱き締め労りながら言った
「はい、少し痛かったですけど大丈夫です。ダミヤさんの時はただ気持ち悪いだけだっあんですけど…イアルさんとだとすごく幸せでした」
「俺もだ、愛してるエリン、俺も幸せだ」
エリンとイアルは見つめ合いながらまたゆっくりと優しいキスをした
169その5:2009/07/24(金) 17:54:44 ID:5cs/YGYF
「イアルさん、地球は私がいなくても回り続けますけど、イアルさんがいないと私に朝はやってこないんです、今回の事でわかりました。イアルさんは私に朝を運んできてくれました」
「エリン…それは俺も同じだ…お前がいないと落ち着かない」
「イアルさん…私はイアルさんを初めてあった時から愛してました…有翼族は有翼族以外の人を愛すると翼が散ってしまうんです」
「!…そうなのか…?」
「はい、でも私はイアルさんを選んでよかったです、背中にあった翼はもう必要ありません、これからは貴方とともに大地を踏みしめて歩いて行きたいです」
「俺もエリンが俺を選んでくれて嬉しい…ありがとう…これからは大地を踏みしめお前を抱いて歩いて行こう」
そう言った二人はとても幸せそうな顔をして抱き締め合いっていた


その後二人は森の奥の家で仲良く暮らした。ダミヤの部下らしき人がエリンを奪いに来たりもしたがイアルが退治(半殺し程度に)したので二度と来なくなった。
その後イアルとエリンは仲睦まじい夫婦となり、後にリランと言う名の子供が出来親子三人で仲良く幸せに暮らした。

(完)
170名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 22:51:51 ID:9hFZbjEQ
イアル「カソクソーチ!」
171名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 23:12:28 ID:p/wOrxQa
                /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
           ,'::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::: |::::::::::::',
             i:::::::::::::::::::::::::::::::::/::::;イ::::::::::::i:::::::: i::::!
.            l:::::::::::::::::::::::::}:::::/|::/ |:::::::::::ハ:::::::|::::!
           |::::::::::::ム::::::::A::/=|ェ_- !::::::::/ニV::::! リ
           |::::::::/  V_/ :/ イ::::)`|:::/イ:::)`}/|/
            l::::::八 ( .El      ̄ /    ̄ K
             |:::::::::::\/:::',          〉   i::|
              |::::::::::::::::l:::::::l       ´   八!
            ,'::::::::::::::::l::::::::l     ー ‐ ,イ::::::!   大人になっちゃった…
         /::::::::::::::::::|:::::::::| > .    ゙゙゙/::i::::::::!
        /:::::::::::::::/|::|::i::::|`丶、` .t=::'i::::l::::|:::::::l

http://mg1live.net/up-l/s/img1248520392026.png
http://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d605402.jpg
172名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 00:43:48 ID:VZ6h/Cyc
エリン放映日だったけど、敢えて誰得のタンダ×バルサ 4レス投下
「精霊の守り人」原作3章の辺り
1731/4:2009/07/26(日) 00:44:22 ID:VZ6h/Cyc
タンダが<狩穴>に戻ってきたその日、バルサは落ち着かない気持で夜を迎えていた。
囲炉裏端でチャグムとタンダは既に規則正しい寝息を立てている。
二人を起こさないように気を使いながら、バルサは布団からそっと這い出た。
無性に身体が熱く、喉が乾いて仕方なかった。
水瓶には水が満たしてあるが、泉から冷たい水を飲んで頭を冷やしたい。
玄関に出ると、冷気が身体を包みこんでくる。バルサは身震いをし、肩を抱いた。
泉へ向かう穴に足を向けかけて、バルサは自分が出てきた穴の入口を振り返る。
冷気を防ぐために戸を立ててあるが、それを透かして男の姿が見えるような気がした。
そのまま、ぼんやりと壁に頭をもたせかけて、ズルズルと腰を落とすように座り込み、白い息を吐く。
バルサは身の内に抱えている熱病のようなものを持て余していた。
あの日、タンダに触れられた時から、彼女の内に芽生えた欲望を。
(――まったく、二十歳やそこらのガキじゃあるまいし)
三十路に足を踏み入れた自分が、こんなにも強い情欲に頭を支配されていることに、
彼女は憮然としていた。
少し前ならば、若さと勢いに任せて一時の快楽で欲を発散させることも出来ただろうが、
分別のついた今となれば、サカリのついた獣のような自らを曝け出すのも気恥ずかしい。
それに、肝心のタンダにその気があるようにはとても見えない。
脇腹を撫でたのも、ただの弾みだったのだろう。
怪我人と治療者という単純な構図に、想念を割込ませたのは自分だ。
いつも通りの彼の穏やかな顔に情欲を燃やし、臍の奥底の内臓を拳で握り締められたような
疼きを覚えてしまう自分がひどく惨めだった。
バルサは堂々巡りの考えを振り払うように頭を振って、顔を上げた。
「あ……」
手燭を掲げて自分を覗き込むタンダと目が合って、キョトンとする。
「ようやく、気がついたのか。ほら、こんな所に座り込んでいたら腰を冷やすぞ」
呆れたような声を上げるタンダから目を逸らす。
己の欲望を見透かされるようで、怖い。顔を見られたくなかった。
溜息をついて、タンダが彼女の手首を掴んで、立たせようとする。
地面に置かれた手燭が二人の影を岩壁に投げかける。
手首から伝わってくる彼の掌の温もりに、バルサの鼓動が早鐘のように打つ。
下腹部がギリリと締め上げられるように疼き、思わず手を払った。
「いい、一人で立てる」
ぶっきらぼうに言い放つとすっくと立ち上がる。
彼女の動きを阻むようにタンダが手を壁についた。タンダの両腕の間にすっぽりと納まり、
バルサは居心地悪そうに身じろぎして俯いた。
「どうしたんだ、おまえは……」
「…………さわるな」
唇を噛みしめ、ようやくそれだけを絞り出した。
「ん?」
「……何もしないんだったら……さわるな」
タンダの顔に苦笑交じりの笑みが広がる。
「つまり、何かするんだったら触ってもいいんだな」
タンダの手がバルサの頬に触れ、顎を持ち上げる。バルサの鼻腔を薬草の匂いと嗅ぎなれた
男の匂いがくすぐり、バルサは泣きたいような気持になった。
両手で彼女の顔を挟み込むと、親指で左右対称に下唇をなぞる。
バルサの背筋をゾクリとしたものが駆け抜ける。
親指が彼女の唇をこじ開ける。ゆっくりとした、だが断固とした動きにバルサは抗えなかった。
指が歯の一本一本を数えるように動き、頬の内側の粘膜を擦り、舌の付け根を撫でる。
反射的に閉じようとした顎をタンダがもう一方の手で押さえつける。
指が抜かれ、タンダの唇が彼女の唇に押しあてられる。
湿った唇の裏側を擦り合せ、舌が口内をゾロリと這った。
臍の奥から湧き上がる痺れに身が震えた。足下がぐにゃりとしたので、タンダの肩に両腕を回し、
タンダと壁の間に挟まれるようにして身を支える。背から伝わる壁の冷たさだけが、やけに現実的だった。
甘い吐息交じりに呼吸する合間も、細い唾液の糸と小さな球の連なりが、二つの唇を繋いでいた。
1742/4:2009/07/26(日) 00:45:03 ID:VZ6h/Cyc
口づけだけで、バルサの息が上がっていた。
爪先が落ち着かなげにもぞもぞと動き、片膝をタンダの足に絡める。
タンダの手がバルサの膝を抱え上げ、腿の裏側をゆっくりと撫でる。
彼の一方の手は、彼女のすっきりと引き締まった臀部を撫で、指先が筋肉を揉み解すように動く。
「あんっ……」
ビクリと体が跳ねる。
さわさわとかすめるようにしていた手が、捏ねるような動きに変わり、指が尻の割れ目を滑る。
「ん……んんっ、んっ、やっ、馬鹿、どこを……」
プハァと唇を離すとバルサは抗議の声を上げたが、タンダの指が小さな円を描きながら、
衣服の上から穿つように動くために、声に力が入らない。
「馬鹿……そこ、じゃない……」
「じゃ、どこなんだ?」
頬を上気させたバルサが、口をへの字に結ぶのをタンダはおかしそうに見た。
「こっちだって、いけるんじゃないのか?」
「あぁっ……駄目ッ! 絶対駄目ってば!」
タンダは、彼女の今にも泣きだしそうな声に頬を緩ませ、指を前の方へ滑らせた。
寝巻き代りの短袴越しにも判るほどの熱さと湿り具合にタンダは一瞬眉をひそめたが、
合点したように嘆息した。
バルサ自身は気づいていないが、月の満ち欠けと潮の満ち引きに支配される女の性なのだろうか、
時折ひどく乱れることがある。
最初に気づいた時には、発情期というものが人にもあるのだと妙に感心し、同時に少し哀しくなった。
「……からかって悪かったな。ちゃんとするよ」
「タンダぁ……」
鼻をすするような甘えた声が耳に心地よい。見上げてくる潤んだ瞳を真っ向から受け止めると、
両手で彼女の頭を抱え、胸にかき抱いた。
髪を束ねていた紐をほどき、指先で束になった髪をくしけずる。
いつも束ねられているために癖になっているのだろう、うなじで髪が落ち着かずに浮き上がっている。
猫の子をつまみ上げるようにうなじの皮を指先でつまむとバルサが身を震わせた。
タンダは、腰を捻って、自身の太腿を彼女の足の間に割り込ませて、彼女の身体を支える。
バルサがじっとりと熱い股を擦りつけるように圧しつけてくる。
手を袷から差し入れ、熱を帯びた乳房を揉みしだく。
既に硬く尖った乳首をコリコリと指先で押し潰すように回すと、バルサの唇がわなないた。
「はぁぁぁっ……」
ようやく求めていた快楽が与えられると安心したのか、長い息を吐き、うっとりと目を閉じる。
掌全体を使って、双の乳房をたっぷりと撫で上げながら、太腿で彼女の恥骨を擦る。
彼女の腰を両手で支え、壁に押しつけながら持ち上げる。
タンダの手がバルサの鍛え抜かれた腹と無数の傷を撫で、下履きの中に潜り込み、
わずかに空いた隙間から硬く尖った陰芯を探り当てた。
指の腹を使って、小刻みに前後に刺激すると、バルサは彼の背に腕を伸ばし、縋るようにしがみついた。
瘧のように何度も身体を震わせ、身体の奥から湧き起る快楽の波に揺さぶられる。
「あっ、あんっ、あぁん、はぁっ……タン、ダぁ……いれ、て……」
押し殺した声で喘ぎながら、切れ切れに訴える彼女にタンダ自身も熱くなる。
先ほどからチロチロと先走りの汁が出ているが、タンダはグッと奥歯を噛んで堪えた。
「……指でも、いいから……」
眉を寄せて切なげに顔をゆがめる彼女の求めに応じるべく、人差し指を陰芯から秘裂に滑らせる。
花弁はねっとりと濡れそぼり、待ち構えるかのように開ききっていた。
指が導かれるように中にするりと入り、熱いぬかるみのような感触にタンダは固唾を飲んだ。
自身の分身のように指を上下に動かして、抜き差しをすると、柔らかく細かい無数の突起が指に絡みつく。
締付けを押し開いて、指を足した。
ぐるりとかき混ぜると秘肉がヌチャリと淫らな音を立てた。
窮屈な下履きの中では手を動かすのは困難だったが、その不自由さが余計に劣情をそそった。
熱い坩堝をかき混ぜていた指が一点を突き止め、バルサの体が大きく跳ねた。
「やッ! あっあっ、あんっあんっ!」
バルサが彼の両肩に手をつくと、爪先を地面に突っ張らせて、腰を上下に動かしだした。
抜けないように、一点から指が外れないように、タンダは空いてる手でしっかりと彼女の腰骨を押さえつける。
バルサが顎を天に向け、グッと身を弓なりに反らしたかと思うと、突然に動きが止んだ。
ガックリと彼女が頭を垂れ、荒い息を整えようと肩を上下させる。
タンダは、ぐっしょりと濡れた指を引き抜くと、彼女の鼻の頭につけてからゆっくりと離した。
濃厚な牝の匂いが立ち込め、白く泡立った卑猥な糸が重く垂れさがる。
1753/4:2009/07/26(日) 00:46:29 ID:VZ6h/Cyc
バルサが怒るよりも早く、タンダが舌で彼女の鼻の頭からそれを舐めとる。
赤くなったバルサの顔を堪能してからタンダが囁いた。
「バルサ、歩けるか?」
「……え?」
「ここじゃ、冷えるし、痛そうだろ? 声も響くしな」
手燭を拾い上げると、よろけるバルサを支えて、右端の穴に向かう。
チャグムに一人では決して行くな、と念を押した所だ。奥は分岐が続き、果ては知れない。
タンダは勝手知ったるように複雑な道順をすたすたと歩き、小さな室にバルサを導いた。
蓆が敷かれ、夜具が延べられている。枕もとには、ご丁寧にも水差しや手拭いが整然と並べてあった。
「――タンダ、ここは?」
「必要になるかと思ってね」
タンダは、やや呆れ顔のバルサを抱きすくめると、帯を解き、衣と肌着を床に散らした。
口づけを交わしながら、バルサが彼の衣を脱がせ、二人は、もつれるように布団に倒れ込んだ。
バルサの白い肌とタンダの褐色の肌が手燭のわずかな光の中で絡まる。
ひんやりと冷たい布団の中で、互いの肌を温め合うように体を撫で、唇をあちこちに付け合う。
タンダの手が彼女の腋の下や脇腹をくすぐると、バルサはうっすらと笑みを浮かべながら、
彼の耳朶をやんわりと噛み、胸板に跡をつけようとするかのように吸い上げた。
バルサがタンダの上に腹ばいになり、互いの身体と身体とをぴったりとくっつける。
二人の間でバルサの乳房が押しつぶされ、鼓動が一つに重なる。
「――バルサ」
「うん?」
タンダがうっとりと目を瞑っていたバルサの腰を下から掴む。
熱を取り戻したバルサの秘所に自身の先端をあてがうと、ぐっと力を入れて押し込んだ。
「ただいま」
「……こんの馬鹿っ!」
バルサは悪態を吐きつつも、眉間に皺を寄せ、自分の中に侵入してくる熱の塊の感覚に意識を集中した。
「はぁっ! ああっ!」
灼けるような肉棒が入ってくるだけで全身が震えた。
小刻みな痙攣を繰り返しながら、髪を振り乱す。乱れた髪が汗で頬や額に張り付く。
バルサは膝を曲げてタンダの上に跨ると上下に腰を動かした。
下からタンダが突き上げ、パンパンと肉が打ちつけ合う音に繋がりからこぼれる水音が混ざる。
「んっ……」
時折、バルサは腰を回しながら、恥骨を押しつけて、タンダの先端が自身の最奥を
突くのを自ら愉しんだ。
何度目かの小さな絶頂を迎え、バルサは、ほうっと小さく息を吐く。
潤んだ瞳を向けると、にやりと笑うタンダと目が合った。
「満足したか?」
気恥ずかしくなって顔を背けたバルサを抱きしめると、タンダはゴロリと身体を動かし、
彼女を組み敷いた。
タンダは、ゆるゆると腰を動かし、熱く湿った襞に自身を擦りつける。
不意にきつく締めあげられ、思わず、うっと声が出た。
「……バルサ、締めるな。出ちまうだろうが」
さっきの仕返しなのだろうか、バルサが下から笑いながら見上げている。
「あんっ!」
力任せに打ちつけると、思いがけないほど甘い声が上がり、タンダの鼓動は速くなった。
その声をもっと聞きたくて、バルサの膝をグイッと拡げさせると腰を素早く動かし、打ち込んだ。
鼻歌にも似た喘ぎ声は、規則正しい律動に合わせて、旋律を奏でるようだった。
バルサの中は既に熱く蕩け、彼の荒い動きすらも包み込む。
大量に溢れる蜜が散り、二人の腿までも濡らす。
互いの息が上がり、喉の奥が苦くなった。
バルサが下から腕を差し伸べ、タンダの首に絡める。
互いの唇を貪り合いながらも、下半身は独立した生き物かのように動き続ける。
「も、う……駄目だ。限界……」
タンダが掠れ声で、バルサの耳元に囁く。
体重を支えるタンダの腕の筋肉がヒクヒクと動くのに気づいて、バルサは唇の端を少し上げた。
「限界なのは、どっち?」
タンダはムッとして、眉根に皺を寄せたが、何も言わずに彼女を深く突き上げた。
「ううぅっ……タン、ダ! タンダ!」
バルサは、その時を待ちながら喉の奥から振り絞るように彼の名を呼び続けた。タンダも彼女の名を呼ぶ。
魂を求める古の呪術のように互いの名を呼び合い、二人は境目もなく溶け合った。
1764/4:2009/07/26(日) 00:47:36 ID:VZ6h/Cyc
タンダの動きが激しさを増し、バルサは腕を彼の首に絡め、互いの額をくっつけた。
玉のような汗が互いの額に浮かび、髪の毛を張りつかせる。
火照った身体に冷たい汗が飛び散る。
「…あぁッ!」
タンダが果てる直前に、バルサにも一際大きい絶頂の波が訪れた。
二人は獣のようにゼイゼイと、喉の奥から息を吸い、吐き、空気を求めた。
全身の力を抜いたバルサの身体をゆっくりとタンダが撫でる。
検分するかのように、掌を握り、足の裏に触れ、その温度から快楽の絶頂を与えたことを確認する。
乳房に触れられた時にバルサに訪れたのは、狂おしい程の熱情ではなく、穏やかな温もりだった。
「どうだ?」
「――ん、何も感じない」
バルサは、ようやく己の中の炎が燃え尽きたのを知った。
あの狂おしいほど切ない渇望は、掬い上げた手の隙間から零れ落ちる灰のように消えてしまった。
下腹部を撫で、灼けつくような欲望と快楽の残滓を惜しむ自分に気づき、バルサは苦い笑みを浮かべた。
(――やれやれ、厄介なもんだねえ)

後ろを向いて後始末をするタンダの背にバルサがしなだれかかる。
まだ、タンダの息は荒く、肩が上下している。
薬草や野草を求めて山野を歩きなれている彼だから、それなりに体力はあるが、雪道を踏んでの
旅から帰ったその日に、バルサを完全に満足させるのは、かなり骨が折れたのだろう。
咽喉を鳴らして水差しの水を一気に飲むと、タンダは布団に身を投げ出した。
「しっかし、まるで連れ込み宿だねえ」
タンダの手から水差しを受け取ると、バルサは呆れてタンダを見下ろした。
「仕方ないだろう。まさか、チャグムの居る所で、する訳にはいかないんだから」
バルサがあっと、慌てたように両手で口を押さえる。
「そう言えば、あの子、起きてたりして……」
「大丈夫、朝まで寝てるよ」
タンダの声に確信めいたものを感じてバルサは眉を上げた。
「あんた、まさか……」
「ちょっと眠りを良くする野草をね」
口をパクパクと開けて罵倒の言葉を探すバルサにタンダは抗弁する。
「おまえがあんなに物欲しそうにしてたからだろうが」
「物欲しそうって、随分な言い草だね。あんたが、ちょっかいかけるからじゃないか」
「そりゃ……。――待たされる方の身にもなれよ。帰って来たと思ったら、大怪我してるわ、
厄介事背負い込んでるわで……」
バルサの顔に陰りが浮かんだのを見て取って、タンダは、さりげなさを装って付け足した。
「まったく、押し倒す暇もないってもんだ」
バスッと顔に投げられた枕を甘んじて受止め、お返しとばかりに投げ返す。
二人の間に一瞬流れた空気を忘れようとするかのように、笑いながら枕を投げ合う。
それが、不器用な二人が取れる唯一の方法だった。
子供時分に戻ったかのように声を上げて笑いながら、布団の中へ潜り込み、抱き合う。
欠伸を洩らしたタンダを見て、バルサの口元に、ニヤリと人の悪い笑みが浮かぶ。
バルサの手に握られて萎えた筈のタンダ自身が力を取り戻しつつあった。
タンダは慌てて彼女の手首を掴みあげる。
「バル、サ……おまえは、おれを腎虚で殺す気か?」
「さてね。骨なら拾ってやるよ」
軽口を叩きながらも、バルサの瞳は、まっすぐにタンダを見据えている。
胸を締め付ける思いに、タンダは無言でその瞳を見返した。
ふっと、薄い笑みを浮かべて、バルサがタンダの乱れた頭をがしがしと撫でる。
昔、泣きべそをかいていたタンダを慰めていた時のように。
満ち足りた表情でバルサが目を閉じて静かな寝息を立て始めるのを見守り、タンダは、彼女の額に
かかる前髪をかきあげて、口づけを落とした。
その口元には、いつもの穏やかな笑みが浮かんでいた。

―了―
177名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 16:45:40 ID:l31zd8B7
>>172
GJ
原作の二人の雰囲気出てるわ
堪能させていただきました
178名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 22:46:03 ID:FIp5Pbf9
確かに。
原作読みに行って、上手く行間にハマってると思った。お見事!
179名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 22:16:06 ID:PVZP68R0
>>169
おぉっOPにそってる感じだ!パラレルGJ!
ダミヤ悪役似合うなw
>>176
エロスGJ!!雰囲気がいいっ!!
2人の距離感がなんとも言えない
180名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 00:05:18 ID:JhVm2fHb
何気に保管庫格納乙。仕事はえーw
181名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 00:48:51 ID:tW8IfIZc
>>179
わかりましたか!
元になった頭の中に作った話ってOPのフル聞いてたら思い浮かんだんです。

私も悪役をダミヤにしてよかったと思います。ダミヤにしたらなんかほとんどセリフ変えずにはまりました。
>>156さんと>>159さんのおかげです。悪役ダミヤに変更してよかったです。ありがとうございました。
182名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 23:45:52 ID:BO9GNbg/
183名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 00:21:13 ID:IFEcYh4h
管理人さん早いな
184名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 02:43:48 ID:v4SdmJEJ
エリンとイアルで書いてみました。
でも、原作読んでいない方はネタバレ注意です


8月10日に続編が出るという事なので、その前に降臨の野から一ヶ月
後という設定で書いてみました。
でも、肝心のエロが短い。
185no1:2009/08/01(土) 02:45:09 ID:v4SdmJEJ

「…少しは大人しく寝ていたらどうだ?」

窓辺でぼんやりと漆黒の闇を眺めていたエリンが、突然の声に飛び上がるように振り向いた。

「あなたがちっとも休んでくれないと、女官達もこぼしている…」
大きく見開いた緑色の瞳に、堅き盾の装束に身を包んだ男が映る。

「イアルさん」
エリンは体の力を抜いた。

優秀な堅き盾のイアルが気を殺して部屋に入り込む事など、容易い事だった。



____________________________


降臨の野から一ヶ月。
リランに助けられたエリンは、真王のすむ館に囲われていた。

リランがエリンを真王の元へ運んで来たのだ。
傷を負ったエリンを救う為であったのだろうか。
確かに、エリンを救えるのは、その時は真王ただ1人であっただろう。

__獣とは…本当に深い所でどうなっているのか、どういう能力を持っているのかわからない。

セィミヤは、そのエリンを守るようにくわえ、佇む神々しい姿を眺めながら驚嘆した。
そして、それはシュナンも同じであった。


エリンの背中の傷は急所を外れてはいたが、回復までには相当の時間がかかると推測された。
また、王獣を操れる人間を世の中に置いておける程、揺らいでいた国が早急に安定する訳ではない。

真王セィミヤと新大公シュナン、そしてイアルはエリンとリランを王の居城にしばらく留めおく事に決めた。

もちろん、セィミヤは約束通り今後王獣を武器として使うつもりなどはなかった。
ただ …
自分の為に傷ついた少女を危険な目に遭わせる事などはできない。
若き真王は、今までの穏やかな人為的平穏から、現実世界にエリンを通して初めて対峙したのだった。


意識の戻ったエリンは、アルやエクの元へリランと共に帰る事を激しく望んだが、深く刺さった傷はそれを
許さなかった。

エリンが動けない間、リランは王獣用の檻に大人しく入っていた。
獣使いの与えるエサの肉塊も多くという程ではないが、全く食べないという程でもない。
エリンが動けない事を悟っていたのだろう。

「今日は、リランの元へ行ったそうだな。」
イアルの低い声が響いた。

「はい。まだ、世話はできませんけど、私の顔をみると安心するみたい…」
エリンは穏やかな仕草をイアルに向ける。

「そうか…良かったな。」
イアルも頬を緩めた。
186no2:2009/08/01(土) 02:47:22 ID:v4SdmJEJ
「そろそろ、私をアルやエクの元へ帰しては貰えないのでしょうか?」
エリンはベットにゆっくりと腰を下ろしながら、壁に寄りかかっているイアルに尋ねた。
イアルは腕を組んで、俯いた。
わざと、エリンから視線をそらしたようにも感じられる。
ひと呼吸置いて、彼は答えた。

「戻りたい …だろうな。」
「はい。」
間髪入れずにエリンは答える。

「セィミヤさまは、王獣は解き放つと仰せになりました。」
真っ直ぐな声でエリンは続けた。
「私達をここに置いておく理由は、私の傷が癒えたら無くなるはずです。」

真王の言葉を信じていなかった訳ではないが、あの日の口約束の不安はエリンの胸の中に
薄く膜を張っていた。

イアルはゆっくりと顔を上げた。
そして、窓の外へ目をやった。

先ほどまでエリンが見上げていた夜空がそこにはあった。

イアルは窓際まで足を運んだ。
コツコツと軽い音が部屋に響く。

エリンはイアルを目で追った。
窓ガラスに反射された、イアルの端正な顔が見える。
表情はよく読み取れないが、何か言いたげであることはわかった。

「イアルさんは…私はここにいた方が良いと思われますか?」
口火を切らないイアルに大して、エリンは先に仕掛けてみた。

しかし、イアルは何も言わない。
ただ、外の夜空に目をやっている。

随分と沈黙の時が流れたような気がした。
エリンは胸が詰まる感覚を覚えて息苦しさを感じ始めていた。
何か、言葉を出さないと押しつぶされそうな…

187no3:2009/08/01(土) 02:57:03 ID:v4SdmJEJ
「イアルさん!」
エリンは少々いきりたつ様に声を荒げた。
それでも、イアルは全く反応しない。

「答えて下さい!」
エリンは勢い良く立ち上がった。

「っ痛!!」
傷口が響いた。
良くなって来たとは言え、まだ完全ではない。
急な痛みにエリンは床に前屈みになって崩れ落ちた。

「大丈夫か!」
肩を抱きかかえられるのと同時にイアルの声が耳元で響く。
「は…は……い」
か細い声でエリンは答えた。

イアルは安心したらしく、安堵の表情をエリンの目と鼻の先で見せた。
「よかった。」
声と共にかかる柔らかな吐息はエリンは心をざわつかせた。


『そなた、あの男が好きか』
ダミヤの言葉が脳裏をよぎる。
心臓が徐々に動きはじめる不思議な感触をエリンは抱いた。

確かに…
自分は、戻りたいと言いつつもどこかでイアルに留め置いて欲しいと思っていた部分が
ある。

そう、思い始めると一気に顔に血が登った。


「戻る事に反対はしない。」
イアルはその体勢で静かに話し始めた。
「王獣をここに留めおくことはできないことだと、セィミヤさまも納得されている。あなたの傷が癒された後に
しかるべき対処をして元の場所に戻すようにとも仰せつかっている……」

エリンは制御の聞かなくなった心臓の音を聞かれまいと必死に息をとめようとした。
もちろんそのような行為に効果的意味がないという事はわかっていたけれど、
そうすることで自分を保とうとした。


「でも…そうすると、俺はあなたに会えなくなる。」

イアルの声がわずかに震えた。
初めて耳にする声質。
肩を抱いたイアルの手に力が入る。
エリンは、彼の両腕の中に包み込まれた。
188no4:2009/08/01(土) 02:58:43 ID:v4SdmJEJ
心臓の音が高く聞こえる。
しかも、二つの音。
交わって一つの音になろうとしているかのように、別々にトントンと鳴り響く音を
エリンは目を閉じて感じた。


しばらくして、唇と唇が軽く触れ合う。
「私は…イアルさんとは、離れたくはないのです。」

エリンは目を潤ませる。
「でも、一緒にいれるのでしょうか?いてもよいのでしょうか?私達?」

「わからない…」
イアルは再びエリンにキスをした。
今度は、濃厚に。
エリンも、それに応えた。

濡れた唇がエリンの耳元を這う。
甘い香りがエリンには感じられた。
こういうとき、どうしたらよいかなど、誰も教えてはくれなかった。
だから…エリンは黙って受け入れようと思った。

その瞬間、イアルの指先が、エリンの背中の傷に当たった。
「うっ!」
エリンは呻く。

「すっ、すまない。」
イアルは我に返り、エリンから腕を外す。
エリンがイアルに目をやると、決まりの悪そうな瞳が目立った。
いつもの鋭い眼光は何処にも感じられない。

エリンは可笑しくなった。
獣も不思議だけど、人間も充分不思議だ。
特に「恋」においては…
なんて面白いのだろう。

クスクスとエリンは声を出した。
そして、今度は自らイアルの首に腕を絡め、その胸に顔を沈める。
イアルはホッとした。
エリンを優しく包み込んだ。

「いいのか?」
「ええ。」
「痛まない?」
「……」

二人はベットの上に倒れ込んだ。
189no5:2009/08/01(土) 03:00:43 ID:v4SdmJEJ
イアルは首筋を唇で愛撫しながら、右手でエリンの夜着の上から小さな胸の突起を探し当てた。
それを掌の中心に優しく包み込んで、軽くもみあげる。

「ん…」
エリンは小さく鼻から吐息を漏らした。
ほんの少しの刺激で、エリンは 自分が疼いていることを感じて頬をそめる。
イアルの手は夜着を取り去った。
そして、自らの衣も脱ぎ捨てる。

露になったサクランボのような乳首をイアルは優しく噛む。
「あっ!」
ビクンとエリンの体が揺れる。
傷が少々気になったが、痛いという思いよりも快楽へ向かう内なる自分の方に心が集中していた。
イアルの手が、だんだんと下の方へ動いている事を感じる。
舌でコロコロと乳首を転がされ、もう片方の乳房はイアルの掌の中。

浮くような心地良さと、気恥ずかしさの中をエリンは漂っていた。
唇を塞がれ、舌が入ってくる。
必死になって、絡め合う。
その最中に、イアルの指がエリンの茂みに到達した。

喘ぎ声も盛らせない程の深い口づけをしながら、イアルはエリンの秘所を軽く撫でる。
湿り気を確認するように、指先を動かし、最も感じる所を探し当てた。
しばらくすると、エリンは軽く腰を浮かせ始めた。
イアルは、指はうごかし続けたまま唇をエリンの耳元に移した。

「いいか?」
高いところに登りきりそうな、のぼりきれないような状態のエリンは懇願するように頷く。
そして、一気に痛みが襲って来た。

「あぁ…うっ!」
イアルは一度動きを止めた。
しかし、すぐに再び深く分け入ってきた。

イアルの息の音が荒くなる。
エリンは、気持ちよさと痛みの縁で快楽を感じ始めた。
イアルの動きが激しくなる。
自然に自分の腰も動き出している。

自分の中にあった、獣の部分をエリンは見つけたような気がした。


__________________________


全てが終わったあと、エリンはイアルの鼓動を聞きながら眠りについた。
こうして…満ち足りた気持ちで眠りにつけたのは、いつの頃だったのだろうか?…と思いながら。





「おかあさん…」
その夜、エリンの小さな寝言を、イアルは聞いた。

190名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 03:03:55 ID:v4SdmJEJ
無駄に長く、ペーストしている最中にも誤字を発見してしまいました。
誠に申し訳ありませんでした。
久しぶりにSS書いたけど、面白かった。
続編でたらまた書きたいな。

191名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 03:07:53 ID:n6rgBTmS
>>190
力一杯GJ!
リアルタイム投下だ。起きてて良かったw
192名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 22:17:53 ID:MzJgxuJd
エロよりもそこに至る描写が丁寧なほうが萌えるw
ここはGJな職人さんばかりで良いな
続編がでたらまた楽しみだ
193名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 01:35:17 ID:oSGj8x2U
31話の次回予告と粗筋だけでここまで妄想。黒エリン×キリク。エロというより下ネタ小ネタ。足こき。逆凌辱。

――おれは、じんじんと痺れる頭をゆっくりと振って目を開けた。
ここのところ何故か寝付きが悪かった。久しぶりの快眠だったはずなのに目覚めは最悪だ。
体を起こそうとして、身動きがとれないことに気付いた。やけに寒いと思ったら全裸でベッドに縛りつけられている。
「――ッ!」
何てことだ。このおれとしたことが。
「お目覚めですか? キリク先生」
「エリン、一体これは…」
「随分とわたしのことを知りたがっていたようなので、教えて差し上げようと思って」
おれが彼女の身辺を探っていたことがばれたらしい。
「あと、この間のあれはセクハラですから、お返しです」
おれを見て笑う緑の目の底がまったく笑ってないことに気づいて、おれは戦慄した。
「しかし、どうやって……」
自慢じゃないが、おれは腕が立つ。素人如きにここまでされるなんて沽券に関わることだ。
「キリク先生は毒が専門ですから薬は使っていませんよ。むしろ、原始的な方法です。
 トムラ先輩…いえ、トムラ先生にこの3日間屋根裏で踏み台昇降をして頂きました。
 睡眠が不足すると人間の能力は完全には発揮できないものです。後は、寝付いたところをガツンと」
「くっ! あの眠りを妨げるギシギシミシミシ音はそれかっ!」
ってか、トムラ…哀れな奴。って、人の心配はいい。
エリンに冷ややかに見下ろされておれはぞっとした。
「ふぅん、小さいんですね。仔馬以下ですね」
馬と較べんなーーーっ!
「あと…、へー、少し余ってますね」
言うなっ! 統計によると真王領の成人男子3人に1人、つまり6割は……!
「あ、それに……。先生右利きですもんね」
この女、只者じゃない…やはり、おれが送り込まれるだけのことはある。って、捕まってる身で言っても説得力ないな。
「ちょっと失礼しますね、よいしょっと」
って、足! 足を人の大事なとこに乗せますか?! 
あ、でも、温かくてちょっと気持ちいいかも……。
わ、やめ、やめ、揉むな! くそっ! おれも勃つな!
「この感じ何かに…そうだわ、ブーツの中に入り込んでいた二十日鼠を踏んだ時の感触に似てます」
ハ、ハツカネズミ、だと……。
くー、くやしい! でも感じちゃうビクビク……なんて思ってる場合じゃない!
「エ、エリン! こんな事をしてただですむと……!!」
「キリク先生はまだわたしのことが何もわかっていないようですね」
窓の外に羽音を聞いた気がした。そっと首を回すとこちらを窺う狼のような獣と目が合った。
「朝食と昼食と夕食、どれになりたいですか?」
まるで、新妻が夫に「夕飯何食べたい?」なんて言うような口調でそんなこと言われても……。
「じゃ、洗いざらい話してもらいましょうか」
「は、話すって何を……?!」
この期に及んで、というのも何だが、やはりしらばっくれるしかない。
「おれは、あなたが余りに魅力的だから、つい……うっ!」
らめぇぇぇぇっ、そんなに、こすっちゃらめぇぇぇ。
うっうっ、こうなったら、いざという時のために奥歯に仕込んでいた自決用の薬を……。
……ない。
「こんなに用意周到な人がただの教導師だって言っても説得力がありませんよね」
いや、そんなあんたこそ何者ですか? と、言う言葉をおれは飲み込んだ。
言葉を紡げなくなるほどの刺激が脊髄から脳天に奔ったからだ。
「うっ…くぅっ……」
情けない声でおれは泣いた、いや啼かされていた。
「よく啼くこと。……調教(しつけ)のなってない犬みたいですね」
犬か、確かにおれは奴のイヌだ。命じられれば疾り、獲物に喰らいつくだけの。
うぐぅっ。皮膚を巧みに使ってしごき上げられ、強引なまでに早急に快楽が昇りつめる。
だぁぁぁーーっっ!!もってかれたぁぁぁーーーっっっ!!!返せよ! おれの初めて! 大切にしてたのに!
……いえ、嘘です。ついでに、その白濁液はお返し頂かなくて結構です……。
「こんなに汚して、本当にお行儀の悪い……」
イったばかりで、敏感になっているおれのものに更に刺激が加えられる。
未練たらしげにヒクヒクと動く、鈴口に爪を立てられ、残り汁を搾るように玉が揉まれた。
どうせ犬ならば、より美味い餌を与える主人につくだけ。屈辱的な快楽で消え行くおれの脳裏に、そんな言葉が過ぎって消えた。
194名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 01:36:48 ID:oSGj8x2U
じゃ、ちょっくらエサル先生に「私が馬鹿でした」って書いた手紙渡してくる。
195名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 01:55:20 ID:Lb5C35B3
楽しみだねキリク先生!

はてさてまたエリンに惚れる人が増えるのかな?

トムラも大変だ…(笑)でも楽しみ!

エリンの相手役になれるかな?
196名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 07:02:24 ID:bvBlbEoL
>>193
ちょっwwよっしゃエロ要員キター!!陵辱担当だな!!と思ったら、陵辱されとるwww
しかしGJ!!エリンの言葉責めとキリクの落ちていく様がイイw
197名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 22:29:00 ID:oSGj8x2U
勢いだけで書いたら>>193の下から2行目「(未練たらしげにヒクヒク動く)亀頭を指で掴まれ、」が
抜けてた……せっかく、IDにGjが入っていたのにorz

>>195ー196
妄想にお付き合い頂き、thx
>>196
>凌辱担当 
バロスww順当に考えたら、
キリク×エリン凌辱 → 慰めエチーでトムラ×エリンの王道にもつれ込んで(゚д゚)ウマー
キリク×エリン催淫剤凌辱 → 薬の切れていないエリンに求められても好き過ぎて手が出せないトムラ
なんてのが浮かんだが、何か18歳エリンってキリク如きは返り討ちにしそうな雰囲気があるw
198名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 23:42:53 ID:bvBlbEoL
>>197
>>196だが、勿論キリクは陵辱(をする方)担当と思ってたら陵辱(される方)で朝から吹いたw
ID通りGJすぎるww

> キリク×エリン凌辱 → 慰めエチーでトムラ×エリンの王道にもつれ込んで(゚д゚)ウマー
> キリク×エリン催淫剤凌辱 → 薬の切れていないエリンに求められても好き過ぎて手が出せないトムラ
是非みたいですハァハァ
というか、トムラ先輩に良い目味わせてやってw本当にいい人過ぎてエロにいかない人だよなぁ

キリクみたいな強引になんでもいけそうな人がいると(いかされもしたがw)、俄然エロパロ的に燃えるな
199名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 19:50:35 ID:C7O50649
>>193を書いて氏ぬほど後悔orz
ハズレ過ぎた妄想ネタなんで、保管庫収蔵対象からは弾いて下さい>保管庫管理人様


今日の展開だと、改心したキリク→エリンになりそうだな。
もっと黒いヤツだと思って作った話が丸ボツだw
さて、リランに喰われてくるか…。
200名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 21:29:51 ID:f3EZNgM8
キリクの「ご褒美だ」がとてつもなくエロかった
言葉責めで屈辱するタイプだな   顔からして
201名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 21:56:03 ID:Cpz1m1wv
202名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 00:07:19 ID:vq33yHJB
新エンディングのエリンが愛らしかったw
曲ともマッチしてたし
203名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 00:44:46 ID:5Qos49CE
>>201
うぉぉエリンカワイイ!!というか美人さんになってきてるな
トムラとは兄妹みたいで可愛かったが、端からみると小悪魔ポーズだなw
204名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 01:36:58 ID:snRlO+Er
>>201
貼り乙
前髪分け目があって良かった
205名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 01:38:07 ID:awiQshnq
もう18歳だから、何の問題もないな
206名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 12:02:29 ID:o9/v2Rv+
キリク先生はサイガムル?っぽかったね。
ご褒美はなんかこわかったし…毒入ってそうで…
そしてエリンと妹重ねてたな
結構好きだなキリク先生
207名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 13:16:42 ID:cow1beub
208名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 16:54:41 ID:ZyiRpPkU
諸兄ならきっと、
キリクがエリンへのご褒美の飴に少しずつ媚薬を混ぜて渡していって、
最後にはエリンの方からスカートたくし上げて「ご褒美ください」と言わせるまで
調教する妄想はお済みであろうな
209名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 18:32:15 ID:MHnaT8MC
エリンに犬の付け耳つけて茂みの中で

俺「どうだエリン!初交尾の感想はぁ!?」
エリン「痛い!痛い!痛い!抜いて!抜いてぇ!!」
俺「ダメダメ!もっと王獣の気持ちにならないと!リランともっと心通じたいんでしょ!」
エリン「わん!わんわん!わん!」
俺「その調子その調子!」

てハードセックスしたい
210名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 20:12:28 ID:S3nzxYKD
新OPで、エリンに獣が集まってくるところ、獣姦開始シーンにしか見えないんだが……ふぅ
211名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 21:00:54 ID:8PLac3/l
>208

わたしはご褒美として差し出されたそれを口いっぱいに含みました。

「ん、んぐっ、ふぇ、ふぅぇんふぇぃ、…こうでふか」

舌をからませ、吸うと、先生がわたしの頭に優しく手を置いてくれました。

「ああ、君は本当に優秀だよ…うっ」

口の中に広がる苦いものを飲み終えて、わたしはスカートを捲り上げます。

「先生、もっとご褒美を下さい」


こうですか?わかりません><
212名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 01:06:35 ID:WFljGm6K
もっとやれぇぇえええぇぇえええ
213名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 07:16:58 ID:NHpBVS3D
エリンちゃん身長高くてびっくりした。トムラ先輩キリクせんせ、ともにあまり差がないな
イアルと並んだ時どうなるか……ちょっとワクテカしてみる
長身貧乳は正直大好きだw
214名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 09:25:43 ID:lwK+MqHr
>>207
「わたし、もう18なんですよ」って、何のアピールだよ、エリンwww
215名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 12:11:05 ID:Y/dtbxqg
喘ぎ声メーカーで、イアルのテンポが神速だった件
216Breaking1:2009/08/10(月) 14:38:26 ID:lwK+MqHr
>>208

キリク先生の唇は柔らかくて、甘い。舌が絡まると、刺すような苦みが走る。
それが堪らなく気持ちよくて、お腹の下、子宮の辺りがきゅんっと切なく締まる。

「あんっ…んぐっ、はぁっ…」

口元がむずむずする。
だらしなく溢れた涎が顎を、喉を伝わって制服を汚しているのはわかっているけれど、
背中で手首が縛られているから拭くことも出来ない。

「んふぁぁ…ふぇ、ふぇんふぇぃ…も…がぁ…まんできま、せ…ん」

わたしはもぞもぞと内腿を擦り合わせた。
ひくひくと疼くそこに触りたい…ううん、触ってほしい。
でも、先生の手はわたしの胸にのびる。
ぺたんこで恥ずかしいけど、それが良いって言ってくれる。
服の上から摘ままれて捻られると痛みと快感がわたしの体を走る。

「はぅっ!…やっ、やんっ、あんっ、きい…ぃも…っちい……!いいいぃいぃぃっ」
「お行儀が悪いよ」

先生がわたしの腿に手を置いて、膝を開かせる。
喜んだのも束の間だった。先生の手は、わたしの脚を大きく開かせただけで、また胸に戻る。
自分で刺激が与えられなくなって、わたしは空虚感に喘いだ。
わたしは、体全体をもぞもぞさせて、そこの疼きから気を逸らせようとする。
濡れた下着が張り付いて気持ち悪い。
先生の手が乳首をこねるたびに体がガクガクと震える。
図書室の椅子は背もたれがなくて安定が悪い。
ずり落ちそうになって、先生がぐっとおっぱいをつかんだ。
だめ! そんなふうにつかまれたら…!

「あっ! ああぁぁっ! やっ!…もぅ、だぁ、めぇぇ…やぁぁぁっ……!」
「はしたないな。これだけでイっちゃったの?」
「はぁ、はぁ、はぁ……も、申し訳ありません…」
「あーあ、ここもこんなにしてしまって」

先生が笑いながら、わたしのスカートを捲りあげた。
まだビクビクと震えている太腿と濡れた下着が恥ずかしい。
恥ずかしい、けど、それよりも、さっきよりもずっと強くなった疼きの方が我慢できない。

「キ、キリク先生、お願いします……」
「そうだね。これが上手に出来たらご褒美をあげるよ」
「エリン、自分でしてごらん」
「せんせぇい……」

先生がわたしの手首の紐を解き、紐の跡を優しく撫でてくれる。
違うの、わたしが欲しいのは…。
でも、熱く火照ったわたし自身を慰めるために、わたしは濡れたショーツに触れた。
どくどくと脈打って、膨らんでいるのが指に伝わってくる。

「今、何に触ってる?」
「…い、いんかくです…」
「何のための器官かな?」
「せ、性的な…んっ…こうふ、んを…あっ…んんっ…」
「解剖学もちゃんと覚えないと卒舎ノ試しに合格できないよ」
「す、すみません、……こ、こうふんを…たかめる、きかん…です…」


217名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 14:40:53 ID:lwK+MqHr
スマン、レス番変なところにつけた。多分続かない。
>208
貴兄に触発されて潰れた俺の盆休み初日を返せw
218名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 02:11:43 ID:kcRfU2m1
後輩の童貞学童達に次々と手を出すエリン
219名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 14:59:35 ID:K33e1i7L
イアルとエリン脱童貞処女おめでとう
でもイアルはエリンに過激なことをしなさそうなので


ここはキリク先生の出番だと思います
220名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 19:31:49 ID:w0AEVl26
続篇刊行記念にイアエリ新婚話(ジェシがさずかるまでの3年間)プリーズ
221名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:38:18 ID:jjZe72LG
>>219
神速 VS 毒仮面
222名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:41:42 ID:43gUAGV/
>>216

GJ!!
エリンの視点で書かれてたのが良かったw
223名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 23:24:38 ID:imtZKeYd
続編でイアルの日記をエリンが
読んじゃうとこあるけど、
エリンについて何て書いてたんだろうね
224名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 04:24:39 ID:2xrsST0J
※超ネタばれ※IDで回避してください。
↓全4レス
原作3・4巻ベース エリン×イアル
ラザルでは何もなかったようなので、>>110のネタでリライトしました。

しかし、直接描写してなくても原作の方がよっぽどエロい。
さらっと書いてるから余計に濃い。
2251/1:2009/08/13(木) 04:26:40 ID:2xrsST0J
窓を叩く雨音が激しさを増し、イアルは落着かない気持ちで暗い窓の外に目を向けた。
――これで、帰れとは言えなくなった。
空になった湯呑みを手の中で転がしながら、彼はそっとエリンの様子を見た。
会話はずっと前から途絶えたままだ。
俯いた彼女の表情からは何も読み取れない。ただ、静かなピリピリとした空気が伝わってくる。
こんな日が来ることは判っていた筈だった。
戸惑いつつも挑むような瞳を向ける彼女をこの家に迎え入れた時から。
あの日、時折り見せる彼女の苛立ちにイアルは困惑していた。
イアルは出来るだけ、彼女を避けていた。
会えば苦しみが増すばかりだったからだ。
だが、言葉少なに近況を伝えあい、またの来訪を告げる彼女を彼は止めなかった。
何故、来るのか。それを問えぬまま、彼女の訪問は重なり、今日になってしまった。
イアルは、気まずい沈黙に耐えきれずに、咳払いをした。
「……雨が止んだら、送っていこう」
彼のかすれた声にエリンは返事をしなかった。
居た堪れなくなって立上りかけた彼の手首がしっかりと掴まれる。
「――わたしは、帰りません」
キッと上げた彼女の表情の力強さに彼は気圧された。
掴まれた手首から伝わる彼女の掌のぬくもりが、彼にとっては、全身を焼き尽すようだった。
エリンはひたすらに瞳に思いを込めた。
胸を締めつけ、この身を引裂かんとするばかりの苦しみの源に、怒りにも似た思いをぶつける。
鼻の奥がツンとした。
男の瞳に映る自分はひどく惨めだった。
そして、男自身も惨めだと彼女は思った。
自惚れているつもりはないが、彼が彼女を避ける素振りから、彼の気持には気づいていた。
獣が互いの距離を測るように、近寄っては離れ、近寄っては離れを繰返すうちにエリンは自分と彼の
真意に気付き、同時に、過去という網に絡め取られ、自ら幸福に背を向けようとするかのような
彼に苛立ちを覚えていた。
カザルムで出会い、ラザルの王獣舎で過ごし、降臨の野で共に生死を賭けたイアルに向けた
自分自身の想いが恋だと知った時、エリンは切に、野にいる獣でありたいと願った。
生も死も己の物として生きたいと。
見えない檻の中で囲われる人生だとしても、せめて愛する人と結ばれたいと。

エリンの瞳に宿る光がイアルの胸に鋭い痛みを与えた。
想ってはならぬ人だと己の心に言い聞かせてきた。
いや、自分には人を想う資格などないのだと。
真王のためとは言え、多くの人の未来を奪ってきた自分には輝かしい未来など訪れないのだ。
数知れぬ怨嗟を背負って生きる男に相応しい伴侶などいない。
それでも、会えば心が乱れる。
浮き立つような思いで彼女の訪問を心待ちにする自分に気づいてから、イアルは己の心の限界を知った。
この家を捨て、身を隠すことなどいつでも出来た。それをしなかったのは自分自身だ。
わなわなと震えるエリンの唇と自分の腕を掴む彼女の力強さにイアルは奥歯を噛みしめる。
――おれは、弱い。
気がつくと全身の力で彼女を抱きしめていた。
彼女が腕を首に絡めてくる。
押しつけられた唇を、彼は静かに受け止めた。甘い匂いが鼻孔を満たす。
閉じられた唇と唇がゆっくりと合わさり、呼気が重なる。一度離れ、再び重なり合う。
どちらも動かずに、ただ互いの唇の柔らかさと互いの存在を確かめあう口づけだった。
燭台の灯火が揺らぎ、ジジと音を立てて燃え尽きた。
2262/2:2009/08/13(木) 04:27:47 ID:2xrsST0J
薄暗い部屋の中で二人の腕に力がこもる。
互いの唇が唇を割り、舌が触れ合う。二人の体温が高まり、心ノ臓が早鐘のように打つ。
ここから一歩でも進めば引き戻せないことは二人とも判っていた。
「――こんなことをしては、だめだ」
イアルが辛そうに顔を歪めながら、エリンの身体を己からもぎ離した。
「おれたちの子は、初めから、惨い重荷を背負うことになる」
呻くような声と熱い息を耳に受け、エリンは首を振った。
「わたしは、生まれてこなければよかったなんて、思わない。
たとえ、生まれるまえから、こんな人生を生きるのだと知っていたとしても。
生き物は誕生を選べないわ。どんな生き物も、生まれ落ちた場所で生きていくしかない。
あなたは、自分の生に、後悔しかないの……?」
哀しみが怒りに変わり、眉を逆立てたエリンの目につっと涙が溢れてきた。
肩を震わせ、しゃくりあげながら、彼女が全身を彼の胸にぶつける。
イアルの喉の奥に苦い塊がこみ上げてくる。
後悔などしたくはなかった。
彼女と出会ったことを。彼女に救われ、愛したことを。
はらわたの奥底から湧き上がる激しい思いに衝き動かされ、イアルは彼女を全力で抱きしめた。
彼女の身体を床にねじ伏せると荒々しく、涙を唇で拭った。
傷痕の残る彼女の左耳から首筋へと唇を這わせる。
「…はぁっ……」
彼女の小さな吐息が彼の中の獰猛な男の部分に火をつける。
衣の上から彼女の胸に手を延ばし、小振りだが張りのある膨らみを手の中に収める。
指を柔肉に食込ませながら、「初陣の新兵みたいに焦るな」というカイルの声を思い出した。
苦い笑いと共に、いつかの酒の席での会話が甦ってくる。
そうひどく酔ってはいない筈だったのに、カイルは滔々と男女の房事について語ってきたのだ。
酒が変な所に入りそうになったのを誤魔化しつつ、イアルはそれを何となく受け流していた。
今にして思えば、色事に無縁だった自分への彼なりの親切だったのだろう。
案外に周囲の方が当事者よりも行く末を正しく見ているのかも知れない。
あの後しばらく、艶めかしい夢に悩まされたものだが、今、腕の中で抱いているエリンの
重みとしっとりとしたぬくもりは夢では感じ取れなかったものだ。
だが、頭では落着けと判っていても、身体の方は先へ先へと焦る思いを抑えきれずにいる。
下腹部が激しく疼き、エリンの帯にかけた手に必要以上に力がこもってしまう。
どうにか乱暴にならない程度に、エリンの衣を脱がし、自身は投げ捨てるように衣を脱いだ。
体重をかけないように覆いかぶさり、彼女の頬を撫でる。
小鳥がついばむような軽い口づけを幾度も繰り返し、親指の付け根で彼女の下顎を押下げ、
舌を挿しいれた。
「んっ、んんっっ」
ビクリと彼女の舌が引いたが、躊躇いの後におずおずと応えてくる。
舌が絡まった瞬間、彼女の肩が震えた。
柔らかく吸い上げると、彼女が身を捩る。
彼女の身体から力が抜けるまで、唇をじっくりと味わった。
両掌を触れるか触れぬかの力で滑らせながら、彼女の身体の輪郭を丹念に辿る。
日ごろの作業で鍛えられた無駄のない身体だった。
その筋肉とはべつに、肌には処女特有の一本筋が通ったような硬さがある。
手をゆっくりと鎖骨から乳房に滑らせると、やんわりと円を描くように触れた。
親指の先で乳首を転がすと、柔らかい盛り上りが徐々に固さを増し、ツンと尖っていく。
未熟な山リンゴを思わせる青白い柔肉は掌の中で自在に形を変える。
「……やっ、はぁっ……あぁっ」
手に続いて唇を這わせる。
乳房を両手で掬い上げると舌で味わい、肉を食んだ。
手を背中に回し、肩甲骨から背骨に沿って滑らせる。肌理の細かい肌にじんわりと汗が滲んでいる。
彼女の身に沁みついた獣と薬と彼女自身の汗の匂いがイアルの鼻を刺激した。
頭がクラクラとしていた。
ひたすらに快楽を求め、蹂躙したいという欲望をかろうじて抑えつけ、彼女の声と身体の動きに集中し、
反応を確かめながら、指と舌で全身に触れていく。
滑らかな下腹部から淡い茂みに触れると、ビクリと彼女の全身が強張った。
片手を彼女の身体の脇で固く握りしめられた手に伸ばし、指を絡める。
彼のためらいを感じ取ったのか、力づけるように手が握りしめられた。
「……わたしは、大丈夫だから」
消え入りそうな囁きを彼は信じた。
2273/4:2009/08/13(木) 04:30:08 ID:2xrsST0J
茂みをなぞり、秘裂を開いた。僅かにこぼれ出した蜜を指先に絡めると、小さな肉芽を転がす。
「…やっ……! やぁっ……あっ、あっ……あんっ」
彼女の身体が跳ねた。
生まれて初めて与えられる快楽に怯えるように腰が引かれ、逃れようと腰をくねらせる。
「いやか?」
「……や、じゃない……でも、こわい……」
ふるふると首を横に振る彼女の困惑した顔を見下ろしながらも彼は手を止めなかった。
彼女の口が開き、言葉にならない声が漏れる。
臍を頂点に彼女の腰が持ち上がり、爪先に力が込められる。
「やっ! やんっ、あっ、あんっ!」
ばね仕掛けの人形のように腰が上下し、爪先が宙を蹴った。
「――ゃぁん!」
喉の奥に空気の塊を詰めたかのような声を吐き、エリンの身体がガクガクと痙攣した。
イアルは、彼女の息が整うのを待ってから、花弁を開き指を挿し入れる。
熱く充血した膣壁が彼の指を挟み込むが、拒むようではない。
彼女の一方の踝を掴むと白く柔らかな爪先から膝の内側へ、さらには内腿へと唇を這わせながら
大きく広げさせた。
イアルが手早く下履きを取ると、窮屈な中から解放された自身が待ちきれないかのように屹立する。
彼女の脚の間に膝立ちになり、濡れ始めた屹立を埋めようと腰を落とした。
あられもない姿にさせられた羞恥よりも、次に起こることへの緊張から、エリンは手で口元を覆うと、
固く目を瞑った。こめられた力に睫毛が震える。
痛みに備えるためにエリンは自身の掌をぐっと噛んだ。
それに気づいたイアルは彼女の両手を片手で頭上にまとめ上げると、もう一方の手を彼女の口に
押しつけ、親指を歯の間に押し込んだ。
「――遠慮はいらない」
戸惑いを浮かべつつも彼女が小さく頷く。
イアルは、みっちりと閉じた彼女の中にゆっくりと侵入する。
エリンの身体が彼の下でじたばたと動く。
両手を頭上に上げているため、剥き出しになった乳房が動きに合わせて、揺れた。
異物の侵入を拒むように密着する肉の壁は、進む程に吸い付き、彼自身をも取り込んで一つに
合わさろうとするかのようだった。
痛いほどの締め付けと熱さに、彼は喘いだ。
エリンは、痛みと熱さを堪えるために、我を忘れて彼の指に歯を立てた。
口の中に彼の汗のしょっぱさが広がる。
自身の内を押し広げられる激しい痛みは、彼がすっぽりと最奥に収まった時には不思議と弱まっていた。
彼の脈動に満たされる充足感に喘ぎが漏れた。
彼女の額に滲んだ汗と眉間に深く刻まれた皺、指に立てられた白い歯までも美しく、イアルの
背筋がゾクゾクする。
結ばれた喜びに彼は酔い痴れていた。
このまま、衝動に任せて身体を動かそうとした矢先に、彼女がむせたように咳き込み、彼の手を
舌で押し退けて顔を背けた。
血の滲む自分の手と彼女の尖った口元を見て、何が起きたのかを理解した。
彼女の唇を吸い、口内にわだかまる鉄臭い血が混ざった唾液を吸い上げ、飲み下す。
唇を重ねながら、彼女の手を解放すると、エリンが彼の首に手を回し、しがみついた。
イアルがゆっくりと腰を動かすと、切なげな喘ぎが漏れた。
耳元に響くイアルの荒い息使いにエリンの鼓動も早くなり、抑えようとしても
抑えきれない声が上がる。
彼女の昂ぶりが、汗で繋がれた肌を通して伝わってきて、堪え切れずにイアルの動きが激しくなる。
熱く湿った柔襞に包みこまれながら、ぐっと奥まで突き上げる。
すぐにでも高みを極めたいという衝動と、いつまでも味わっていたいという葛藤で揺れたのも一瞬だった。
熱い蠕動に根元から扱きあげられ、彼の息が詰まり、駆り立てられるように腰が動く。
叩きつけるように突く度に、彼の下で、白い喉がのけぞり、唇を割って、熱い吐息が漏れる。
嬌声が彼の心を蕩かし、頭の中に残っていた躊躇の欠片を押し流す。
二人を繋いだ一点から溢れだす蜜が彼の動きを滑らかにしていく。
エリンも生まれて初めて自らの内に渦巻いた狂おしい欲望に翻弄されていた。
皮膚一枚の隔たりすら埋めようとするかのように彼の身体にしがみつく。
彼をより深く受けとめようと腰をくねらせ、白い腹を波打たせる。
腰に絡められた彼女の脚をイアルはしっかりと掴んだ。
2284/4:2009/08/13(木) 04:32:14 ID:2xrsST0J
昇りつめようとする彼女の声は、さっき聞いた泣き声によく似ていると思った。
全身で彼にしがみつくエリンの鼓動を胸に受け止めて、イアルは彼女の奥底に激情を迸らせた。
体内に注ぎ込まれた熱い汁を一滴余さず吸い付くそうかというように、彼女の膣内はギュッと締まり、
細かく震える。
自らの中でピクピクと蠢く彼自身を感じながら、エリンは両腕で、息を切らせて動きを止めた彼の
汗ばんだ頭を抱きしめる。下腹部と打ちつけられた腿の内側に残る疼痛すらも愛しかった。
熱い息が温度を失っていくまで、二人は頬を寄せあったまま微動だにしなかった。


首の強張りでエリンは目を覚ました。
雨はいつの間にか止んだのだろう。窓の外が白み始めている。
胸が切なくなるような男の汗の匂いと体臭で、首の強張りの理由を知った。
子どもの頃は母の腕枕で朝まで寝ていた筈だが、男の逞しい腕は枕にするには高く、硬すぎる。
そっと、自分の下になっていたイアルの腕を押しのけたが、腰に回された腕はそのままにした。
ぬくもりと重みが心地よかったからだ。
鳥の鳴き交わす声がして、エリンは小さく嘆息した。
まだ少女だったころに意味すらも知らずに唄った歌が胸に甦る。
腹這いになり、男の静かな寝顔を見下ろす。
ゆっくりとイアルが目を開けて、夢から醒めぬのか少し驚いたような顔をした。
「ごめんなさい、起こした?」
「いや、腕が痺れて目が覚めただけだ」
苦笑しながら手を握ったり開いたりする彼を見ながら、エリンはさっき思い出した歌を口ずさんでいた。
「――鳴くな、夜明けの鳥よ、鳴くな。そなたの昨夜の声を、思い出すから……」
「……」
「この歌、ただの子守唄だと思っていた……子どもの頃に知らずに唄っていたのが恥ずかしいわ」
イアルが苦しそうに眉を寄せる。
その表情にエリンの顔が強張る。
「――エリン、すま……。」
「謝らないで!」
彼の言葉をエリンはピシャリと遮った。
「無かったことになんかさせない。わたし達は間違ってなんかない……!」
尖った彼女の肩をイアルは抱き寄せた。
震える彼女の身体は今にも壊れそうなくらい華奢だった。
胸の中に広がる暗澹たる思いと微かな希望が綯交ぜになる。
いつまでも続く幸せなんて信じない、と彼女は言ったことがある。
自分とて同じことだ。明日があることすら信じずに生きてきた。
だが、いつ訪れるとも知れない失う日を恐れて、今、彼女の手を離すなど出来るのか?
イアルは小さく息を吸った。
「……ここに住むか? 何にもないところだが」
はっと、エリンが息を呑む音がした。
「――何にもなくてもいい。あなたがいる」
緑の瞳に涙を滲ませて、彼女はたしかに笑った。



赤ん坊の生命力に満ちた泣き声が部屋に響く。
「これで、とうさんもじいさんだな」
目を赤くしたジェシから受け取った孫を抱き、イアルは頬を緩めた。
産湯に浸かったばかりの赤ん坊は真っ赤な顔をくしゃくしゃにして泣いている。
人の命は生まれ、消える。そして、受継がれていく。
血が途絶えても人の想いと知識は継がれ、次の世代を伸ばす。
それすらも残らなくても、連綿と続く歴史の中に確かにその命は在るのだ。
ただ在り、ひたすらに在ろうとする。それが全てだ。
たとえ、大河の一滴、一点に過ぎなくても。
(――わたしがしてきたことには、なにか意味があるのかしら)
あの時、答えれらなかった妻の問いに今ならば答えられる。
――意味があったんだよ、エリン。おれ達が愛し合ったことに。おれ達が生きたことに。
彼に抱かれている小さなしわくちゃな手が、老いを迎えた彼の指をしっかりと握る。
はかなく頼りなくも熱い力に満たされた小さき命。
その小さき命の前にはまっさらな未来が広がっていた。
229名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 04:35:08 ID:2xrsST0J
以上です。名前欄番号の打ち間違い失礼しました。
230名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 11:31:09 ID:hK8NK5ZX
>>229
エロもよかったけどw
話しの筋が良いですね。
エリンとイアルの背徳感の上に築く幸せというのか
そういうのが感じられた。
お疲れさまでした
231名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 15:05:22 ID:3DX1Ya+Y
>>229

 すてきでした…!!
お疲れ様です(^^)
232名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 15:20:38 ID:oMZj6OjA
>>229
原作では描けないエロスと切ない愛の物語をd。・゚・(ノД`)・゚・。
233名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 00:13:29 ID:oGLP0xBP
完結編読後の余韻が残ってるだけに泣けたGJです
>>223
3巻冒頭のイアルの手記がそうじゃないの
234名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 00:08:23 ID:WmIT08Sn
>>229
イイ!(・∀・)
イアルの真面目な性格がよくあらわれてる
235名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 18:25:36 ID:3YNg28GD
イアルがエリンを助けようと河で待機しながら「おれは、夜目がきく」
と言ってるのを読んだ時、エリンとの初エッチの頃、きっと恥ずかしがって明かりを
消してくれとエリンが頼んでいたところで、イアルには身体のライン
やら何やらが全て丸見えだったんだろうなぁと思えてワロタw

原作、本当にあっさりした文章なんだけど、行間深読みすると
かなりエロいw
闘蛇編、王獣編の時にも思ったけど、イアルが家具作ってる時の
指や手の仕草の描写がエロいですねw 経験値少なくてもすぐにエッチ
上手くなりそうw
236名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 21:05:13 ID:fGFzba6n
イアルの言う「こんなこと」はエリンの無理矢理フェラっぽい気がしたんだが。
ガンガン騎乗位でも可。
237名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 21:37:37 ID:3YNg28GD
>236
フェラ中だったらエリンの耳にイアルの息がかかるのはちょっと無理
っぽいw
自分は正常位で挿入中に言ってるのかとオモタ
イアル何をいまさら、とw
238名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 22:09:47 ID:LZh/tOEy
そんな余裕ないだろせいぜい押し倒したとこか>>226みたいにキス止まりじゃない
まあ結局エリンに押し切られたのは間違いなさそうだが
239名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 23:26:41 ID:3YNg28GD
>238
まあそうかな とも思ったんだけど、キスの時点で子が云々ってのも
なんかそぐわない気もしてw その前のリランとエクの交合場面が
二人のしてる事の暗喩だとしたら、やっぱりもうヤっちゃってるのかな、と。

でも確かに経験不足のイアルにそんな余裕は無いか。てな訳で
自分も押し倒してる時点であの台詞を言ってるに一票。

ところで誰か完結編の226ページ1行目から次の場面までを補完
してくれる神の降臨を切に希望w
240名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 08:04:04 ID:fN5nzAmF
>>239
熟した系のエロだね。

ところで、イアルってエリンの前に経験ありなのか?
読み返してみて、商売女の描写が丁寧だったので
数回は経験あるのかな…と想像
241名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 09:39:24 ID:uNMJMiof
イアルを心配したカイルか上司辺りに連れられて行ったのかも・・・
でもイアル的には木工細工する方が性に合ってたんだな
少なくともエリンに出会うまではw
242名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 09:53:34 ID:TWDR1qBV
ある程度の年齢になったら、セ・ザンの先輩が酒のついでに廓に誘ってるんじゃないか?
女に対して耐性つけておかないとハニトラに引っ掛って任務に支障を来たしかねないし。
イアルは金で買われる女と自分自身を重ねて鬱になって行くのを止めたと想像。
243名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 11:57:30 ID:nhRGCq+s
遊女の矯態の裏にある殺伐とした悲しみを感じてイヤになった
って言ってたもんな
244名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 13:33:36 ID:f6Op+bBl
たぶんあの世界でも遊女っていうと親に売られた娘が多いだろう
から、そんな彼女らと金一袋と引き換えに堅き楯にならざるを
えなかった自分が重なるってのもあったんじゃないかと勝手に想像。
245名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 14:21:58 ID:fN5nzAmF
それで一本書けそうなネタかもしれん
で、15、16の時に遊んでもらったお姉さんに淡い恋心をいだいて
幼い時に誓わされた言葉の惨さを知った…に繋げるとか。

****
何かが喉の奥にへばりついたような嫌な気がした。
甘い香りも鼻の奥をくすぐる。
遊女のおしろいが、俺のまわりに幾重にも層を作りまとわりついていた
のかもしれない。

「へえ〜こんな坊やがね。」
薄暗い部屋の中で、女は帯をゆっくりと外し始めた。
「ほら!あんたも脱ぐのよ。」
急かすようにそう言って女は口角をわずかに上げて笑う。


8歳で親に売られ、盾となるべく育てられた可哀想な男。

俺をここに連れて来た、先輩のヤウンにそうとでも
聞かされているのかもしれない。
哀れみのつまった視線を、慈愛でくるむように見せかけて投げかけて来る。

鬱陶しい。

俺は思った。

親に売られた?それは、お前らだって同類だろう!

心の中で振り切ろうとしても振り切れる事のできないドス黒い感情が
大きな渦を巻くように広がって来た。
***


こんな感じっすかね。
そんで、その相手の遊女は死ぬんだ。きっと。
それを、エリンを抱きながら思い出すって話しもありかもね。
個人的に,イアル様は初めてじゃないほうがいいっす。



246名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 14:41:02 ID:TWDR1qBV
>>245
正座待機してるので、ヨロw
確かにイアルは童貞ではない方がそれっぽい。
247名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 17:40:32 ID:f6Op+bBl
>>245
うぉおw
wktkしながら待ってまつ(・∀・)
248名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 23:14:44 ID:uNMJMiof
>>245
そしてエリンにビンタされるに一票w
さて、どうやって仲直りするのか・・・(・∀・)ニヨニヨ
249名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 00:59:48 ID:2IRQp4EZ
>>245さんの設定で考えると、探求編の人工呼吸のシーンが立体的に
見えてくるな。好きな女に死なれた喪失感が心の底にあるなら、
そりゃ死に物狂いで蘇生させようとするだろうし。

どのみちあの時のイアルの心中を思うと切なくなる。どんな思いで
人工呼吸してたか…
あげく、そんな妻に独りで生きて帰ってこれるかわからない山に
行くって言われたらそりゃ怒り通り越して無表情になるよなw
あの時イアルがエリンに言った言葉は「お前は俺をおいていくのか」
って意味にしか聞こえないw
250名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 01:19:00 ID:orfUNQ6r
この夫婦、考えてみたら二人とも相手に置いて行かれることを恐れていたんだよな・・・
結局はエリンがイアルを置いて先に逝ってしまったけど。
それでも愛する家族に先立たれまくっていた彼女が
これ以上家族を失わずに済んだことだけは幸いだったと信じたい。・゚・(ノД`)・゚・。
251名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 02:14:45 ID:rysDYoX1
エリンたん……(つд`)
252名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 01:14:23 ID:8bMWfkmy
母の婚約者×エリン

母のかわりに…ってありだと思う?
253名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 01:19:44 ID:er2R7ybw
>>252
アリ。

アッソン亡くなった直後に寝てるエリンの隣で、ナソン×ソヨンという鬼畜な展開も考えたが。
アッソンの死亡時期が判らん。若ソヨンの回を見逃したのが悔やまれる…。
254名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 01:26:05 ID:p6nYrHK5
イラネ
アッソンが死んだのはエリンが生まれる前だ
255名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 02:22:45 ID:uSiYYcUj
アイツに良い目を見させてもなー。まったく誰得だ。
256名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 02:42:21 ID:CFwvBmkX
投稿にケチをつけることはあまりにもナンセンス
趣味に会わないSSはスルーするのみ

自分の求めるSSに出会うための唯一の近道
257名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 20:07:25 ID:/QB5WXm8
エンディングのエリンがスカート短くてエロい件について
258名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 23:51:33 ID:6czoCUgp
原作を読んで、ますますセィミヤはダミヤに性奴隷調教をされるべきという
確信を深めました
259名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 00:15:29 ID:Uc5AXh/I
セィミヤといえば、ツンデレだよな。
俺は王獣編直後のセィミヤ×シュナンのデレ期が見たい。
260名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 06:45:14 ID:V1Cioush
今になってみるとTU巻の悪玉のダミヤも、そこまで悪い奴では無かったな
セイミヤの心の弱さを見抜いていたし、シュナンとセイミヤが結ばれても上手くいったとは言い難かったし
結局エリンはダミヤが企んでいたように、真王からの命令で王獣部隊を作ることになったし
ハルミヤ暗殺とかイアル暗殺未遂とかエリン監禁とか、やり方がもろ悪人的ではあるが
一応ダミヤ自身も国を考えての行動だったんだし
 
イアルに殺されなかったら、案外あっさりセイミヤとシュナンのサポートに回りつつ
霧の民を締め上げて秘密を吐かせるくらいはしそうだから、
王獣の研究やカレンタロウの追跡も熱心にやりそうな気もする
261名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 22:41:39 ID:shjY8uNE
>王獣の研究やカレンタロウの追跡も熱心にやりそうな気もする

確かに、ダミヤならできるな。
裏から手をまわさず正攻法で話を進める男だったら良かったのにな。
262名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 23:33:49 ID:CsKVN1Pv
>>259
イメージと違ったらスマン。一応デレデレ目指してみたが、エロ以外が長い。

シュナン×セィミヤ 原作王獣編直後
毎回バレありで、アニメ派の人には申し訳ない。NGはIDで。↓5レス。
2631/5:2009/08/26(水) 23:34:28 ID:CsKVN1Pv
豪奢な寝台に二人の影があった。闇の中で荒い息遣いが響く。
セィミヤはシュナンの腕の中で恐怖と混乱に身を固くしていた。
年配の侍女は、初夜の床の男と女の契りについて、あらかじめ知識をつけてくれてはいたが、
話に聞くのと実際のところは大きく違っていた。
自分の口が開かされ、強引に舌が割って入ってきた時から、彼女の心は恐慌をきたしてしまっていた。
(違う、こんなのじゃない。こんなのはイヤ)
彼女の知っている口づけは、もっと優しく、甘いものだった。
荒々しく身体がまさぐられ、衣を剥ぎ取られる度に、初めて受ける暴力的な扱いへの嫌悪感が募る。
黙々と欲望を満たそうとする彼は、見知らぬ男のようで、ひたすらに怖かった。
恐怖から逃げようともがく彼女の脳裏を甘美な口づけを与えた男の姿が過ぎる。
密かに想いを寄せ続け、裏切られたと知っても憎みきれないその男の優しい腕が今は恋しかった。
焼けた棒が侵入してくるような熱い痛みと異物感に彼女は息を呑んだ。
最初は痛いけど、すぐ気持ちよくなります、と侍女は言っていたが、その苦痛は耐え難かった。
思わず、幻に縋りつくように叫んでいた。
「――いやっ! ……おじさまっ!」
男の身体が弾かれたように自分の上から離れた時、彼女の頭は真っ白になっていた。
何が起きたのか、自分が何を口走ったのかを理解して、すうっと全身から血の気が引いていく。
思いやりと云うよりも単に機械的に彼女の膝を閉じると、シュナンは寝台から下り、身支度を整える。
「シュナン! あ、あの……、わたし……」
「――執務室に行きます。どうぞ、お休みになって下さい」
静か過ぎる声は明らかな拒絶を突き付けていた。
セィミヤは絹の布団にくるまり、顔を両手で覆った。蒼褪めた唇が震える。
濡れた下腹部に残された痛みと異物感よりも大きな絶望に彼女は打ちのめされていた。


シュナンが執務室で寝泊まりするようになって数日が経っていた。
日中は公務に追われているために何も考えずにすむが、夜になると否が応でも考えずにはいられなくなる。
思い出すたびに腸が煮えたぎる。
初夜の床で新妻を置き去りにするという暴挙に出た自分にも、他の男のことを思っていた彼女にも。
降臨の野であの青い旗を見た時に胸をうちふるわせた己の愚かさが身に沁みた。
裏切られたわけではない。
元々、国を正すという名目の下、力ずくででも手に入れるつもりであった。
幼いころの恋情はとうに消え、彼が欲したのは真王という飾りであって、貞淑な妻ではなかった筈だ。
真王と大公の血を混ぜるための器としての価値しかない彼女が、誰を想おうと、自分を憎もうと
意に介することはない、と理性では判っている。
それでも、彼女が憎かった。
顔を合わせれば、自分の中に渦巻くどす黒い思いを叩きつけてしまいそうで、怖かった。
寝台代わりにしている長椅子に腰かけて、暗がりの中でぼんやりと机上の灯火が揺らめくのを見つめていた。
膝に置いた書類の束は捲られることもなく、長い時間、同じ頁のままだ。
灯火の獣脂の補充を命じようとしたところで、警護の近衛士がセィミヤの来訪を告げる。
追返せと命じる前に彼女が入ってきた。公務用ではない、簡素な作りの衣を着ている。
彼女が近衛士達に下がるように命じ、やや距離を置いて彼の前に立った。
彼女の動きに合わせて、部屋の中に彼女の身にまとった香の匂いが広がり、シュナンは鼻の頭に皺を寄せた。
「わたし達が居室を異にしていると知れば、不和を疑われてしまいます」
落ち着き払った彼女の態度が、彼の癇に障る。
「口さがない者共のことなど、お構いになりますな。私には為すべきことがあります」
シュナンは、彼女の存在を無視するかのように書類の束に目を落とした。
彼の言葉に嘘はなかった。国境の警備、旧大公領と旧真王領の課税の配分、変えるべきものも
動かすべき人も多かった。
だが、書類に目を走らせてはいても、彼の頭の中には何一つ入って来ない。
「シュナン……」
「もう、夜も遅い。お引き取りを」
きつい口調で言い捨ててから、再び書類に目を向ける。
彼女が落とす影一つすらも厭わしい。
二人の間に重い沈黙が落ち、シュナンは彼女の退出をひたすらに待った。
「……わ、な……で……」
呟きはか細かったが、否応なしに彼の心を惹きつける力があった。
「セィミヤ……」
顔を上げた彼は、セィミヤの拳に落ちる滴を見た。
彼女は、自らの胸元を握り締めて、ボロボロと涙を零していた。
2642/5:2009/08/26(水) 23:35:16 ID:CsKVN1Pv
顔を覆うこともせずに、ただ力の限りに衣を掴んでいる姿にシュナンは胸を打たれた。
「……わたしを、嫌わないで……」
大きくしゃくり上げると、涙を溜めた目で彼を見据える。
シュナンは思わず立ち上がっていた。膝の書類がバサリと、無粋な音を立てて落ちる。
セィミヤは涙を拭おうともせずに、ヒックヒックと嗚咽を漏らし続けている。
その場に立ち尽くし、シュナンはようやく彼女の脆さを悟った。

次代の真王として育てられた彼女は、当然のように人々の尊敬と愛情を一身に受けてきた。
命を狙われることがあっても、直接誰かから悪意を向けられることなどなかった筈だ。
誰かと対等な付合いをすることも、誰かに嫌われるということもない。
仲間のいない鳥籠の鳥のような人為的な穏やか生活に彼は少しだけ憐れみを抱いた。
近づいて、肩に手を掛けようとした彼に彼女が全身をぶつけてくる。
「――!」
勢いにおされて、よろけた身体を長椅子に預ける。
セィミヤは彼に覆いかぶさるように胸にすがりついて、大声で泣きじゃくっていた。
子どものように声を上げて泣く彼女にシュナンは初めて彼女を見た時のことを思い出していた。
あの時からずっと夢見て、恋い焦がれていた人が己の腕の中で無防備に泣いている。
そのしみじみとした思いとは裏腹に、彼女のぬくもりと泣き声に半分だけ埋めた身体の
熱さを思い出して下半身が反応してしまい、不埒な自分に密かに赤面した。
しばらくして、泣き声が段々と小さくなり、肩の震えが治まっても、セィミヤは顔を彼の衣に
埋めたまま微動だにしない。
「……セィミヤ?」
不審げに声をかけた彼の眼と戸惑ったような彼女の眼が合う。
そろそろと胸元から離れかけた彼女が、つっと伸びた光る糸に気づき、慌てて顔を元の位置に戻す。
「ああ」
彼は吹き出しそうになるのを堪えると、自らの衣の胸元で彼女の顔を拭った。
涙と鼻水まみれの真王が見られるのは自分だけだろう、と思うと無性におかしかった。
再び彼女を抱きしめようとして、彼女が自分の胸元を凝視していることに気づいた。
苦笑しながら、衣を脱ぎ、後ろ手で床に無造作に投げ捨てる。
無駄のない筋肉で覆われた武人の身体に彼女の目が見開かれた。
彼は線の細い方であるが、首から肩にかけての盛り上がりと厚い胸板、割れた腹筋、彼女のか細い
腕2本分はゆうにあるであろう二の腕など、彼女にとっては驚嘆に値した。
「物珍しいですか?」
笑いを含んだ声で問いかけられて、彼女は頬を染めて面を伏せた。
彼は初めて見るかのように、彼女の白い手を取った。
あの夜は、互いの身体を見ることもなかった。
欲望に急きたてられるように暗闇の中で身体を重ねただけだ。
節もなく細い指は爪の先までも磨き上げられている。絹のように滑らかで、労働を知らない手は薄く、柔らかい。
それを載せる彼の手は、幾度もまめを潰し、新しい皮膚が出来ぬうちに磨り切れ、次第に
厚くなっていった手だった。
二人は無言で重ね合わさった手を見つめていた。
彼の手が、ゆっくりと彼女の手を握り、二人の指が絡まる。
彼女の指が彼の硬い掌を労わるようにそっと撫でる。
彼らの過ごしてきた年月の隔たりを埋めようとでもするかのように、1本1本、指と指を絡ませあい、
互いのぬくもりを分かち合う。
セィミヤが彼の手の甲の引攣れを見つけて、指をその上で止めた。
「矢が掠めた時の古傷です。こっちの肩のは稽古の時の――」
何故か感心したような彼女のために、次々と傷痕の来歴を説明する。
考えてみれば、打解けて二人きりで話をするのは初めてだった。
左腕の上腕部の傷痕を彼女が指さした時、彼は笑みを見せた。
「――これは、初めてヌガンがわたしに勝った時のもので、父上もお喜びで……」
はっと我に帰って、シュナンは顔を強張らせ、口を噤んだ。
昨日のことのように思い出せるのに、もう二人とも遠く去ってしまったのだ。
不意にセィミヤの細い指が彼の強張った頬を撫で、耳元の髪を掻き上げた。
「シュナン、……あなたも泣いてもいいのよ」
彼女の静かだが、慈愛のこもった声に彼の口元が苦しげに歪む。
頬と頬をすり寄せるようにセィミヤが彼の首に抱きつく。
シュナンは、彼女の背に手を回し背中に零れる長い髪を指に絡めた。
食いしばった彼の歯の間から咆哮にも似た低い嗚咽が漏れ、熱い涙がセィミヤの頬をも濡らした。
2653/5:2009/08/26(水) 23:36:13 ID:CsKVN1Pv
やがて、大きく鼻をすすり上げると、シュナンは、照れくさそうにゴシゴシと顔を擦った。
頬をくっつけ合ったまま、セィミヤが彼の耳元に囁く。
「……あの手紙覚えてる? わたし、嬉しかった……」
シュナンの肩が震える。彼の肺が膨らむのがぴったりとくっついたセィミヤの胸に伝わる。
「……嬉しくて、悲しかった。わたしが真王になる身でなければ、と何度も考えたわ」
「――わたしは、貴女を困らせてばかりだな」
セィミヤがふっと微笑む。
「そうね。あなたは、いつも強引で……怖かった」
闘蛇軍を率いて、妻になれと迫ったことか、あの夜のことか、シュナンは俯いた。
「必死だったんだ。貴女を手に入れるために」
ぽつりと漏らした本音がシュナンの心も融かしていく。
虚勢を張り、自らを偽っても心の奥底では彼女を求めていたのだ。
今では、国のために彼女を欲しがったのか、彼女を得るために国政を欲しがったのかも判らない。
ただただ、彼女が欲しかった。
「もしも……、わたしが真王でなくても、あなたはわたしを求めたかしら?」
感情を抑えた彼女の声に何か悲痛なものを感じ取ってシュナンの心がざわついた。
「わたしがただの平民の娘で、何の価値がなくっても……」
「――そうだったら、もっと簡単だったでしょうね。もっと簡単に妻に出来た」
「シュナン……」
「貴女が誰であろうと、同じことだ」
彼の力強い言葉に、セィミヤは、ほうっと深い息を吐いた。
愚かしいとは判っていた。今の自分と違う自分など想像もつかないし、それは自分ではないだろう。
それでも、言葉が欲しかった。今までの自分を捨ててしまえるほどの力強い言葉が。
シュナンが彼女の肩を掴むと、身体を引いた。
青年の真摯な瞳が彼女の金の瞳をしっかりととらえる。
「セィミヤ、貴女が好きです」
真直ぐに言い放ち、シュナンは己の言葉に顔を赤らめつつも続けた。
「……順番を間違えてしまってますが。ずっとお慕いしてました」
セィミヤは黙って、彼の手にそっと手を重ねた。
彼女の脳裏に浮かんだ男の影を懐かしく思い出し、その想いごと打ち消すようにゆっくりと瞬きをする。
彼女の泣き腫らした瞳とやや赤くなった鼻を、シュナンは、愛しげに見つめる。
そこに居るのは、さびしいと泣き、彼の口づけに身を震わす、血肉を携えた一人の女性だった。
彼女が泣き、笑う姿をもっと見たい。
たとえ、平坦な道のりではなくても二人で歩きたい、と切に願う。
二人が失ったものは決して戻りはしないが、それを悔みたくはなかった。
「今でもわたしが怖いですか?」
喉の奥から絞り出したシュナンの問いに、セィミヤが戸惑ったような表情を浮かべる。
「まだ少し。……でも、あなたに嫌われることの方がもっと怖い」
シュナンは喉の渇きを覚えていた。喉が張り付いて声がかすれる。
「……今、あなたが欲しいと言ったら、また困らせてしまうかな?」
セィミヤが悪戯っぽく微笑んだ。それだけで、彼の心拍数が上がる。
「何故? もうわたしは、髪の毛一筋まであなたのものなのに」
彼の指に絡まっていたセィミヤの髪がはらりと落ちる。
立ち上がり、自ら衣に手をかける彼女をシュナンは息を呑んで見守っていた。
窓から差し込む月明かりを受けてセィミヤの全身の産毛がキラキラと光る。
露わになった胸を隠すように両腕を交差させて自らの肩を抱いているが、豊かな乳房を隠し切れてはいない。
むしろ、乳房が寄せ上げられて、より深い谷間を創りだしている。
白いふっくらとした乳房には、くっきりと浮かび上がる青い静脈が彩りを添える。
細いくびれた腰の中央には窪みが陰翳を為し、控えめに張り出した腰骨へとなだらかな曲線が続く。
薄金色の淡い茂みの下、腿と腿の間には隙間があった。
彼の身体とは正反対の、筋肉とは無縁な華奢な身体だった。
何度も夢で見、組み敷いた幻影よりも格段に美しく、艶めかしかった。
衣を脱ぐまでが勇気の限界だったのか、彼女はわななく唇を噛み締めて目を伏せた。
シュナンの胸が早鐘のように打ち、暴力的なまでの劣情に胸をかき立てられる。
あの夜の轍を踏むな、と自分を叱咤しながら、彼女の肩をそっと抱くと、長椅子に横たわらせる。
彼女の髪がはらはらと舞い広がった。
2664/5:2009/08/26(水) 23:36:57 ID:CsKVN1Pv
シュナンは、長椅子の傍らにひざまずくと、彼女の頭を撫でながら、口づけを落としていった。
額に、長い睫毛が揺れる瞼に、やや蒼褪めた頬に、胸の上で固く握りしめられた彼女の手の甲に、
そして口元に。
彼女の形の良い唇の輪郭をなぞるように唇を柔かく触れさせる。
くすぐったさに開いた彼女の唇を唇と舌で軽く食む。
「……シュナン……」
頬に赤みがさしてきた彼女が溜息のように彼の名を呼び、首に腕を絡めてくる。
ねだられるままに、唇と唇を重ね、舌を触れさせる。
甘い唾液を味わいながら、指先をそろそろと彼女の身体に触れさせていく。
二の腕と豊かな乳房の柔かさを密かに比べながら、乳房と肋骨の境目を指先で撫でる。
重なった唇の奥で、「くぅっ」と、小さな声が上がる。
彼女の腕をするりとほどくと、唇をゆっくりと首筋から胸の谷間に滑らせた。
淡い朱鷺色の乳首にやんわりと舌を絡め、甘く噛む。
もう一方の乳房を左手で転がしながら、右手は腰のくびれと太腿を何度も往復する。
「…あっ…あんっ……」
セィミヤが切なそうな声を上げ、膝と膝を擦り合わせた。
「触れてもいい?」
「……ええ」
彼の指が淡い茂みに触れると彼女の身体がビクリと固くなる。
痛みと恥辱だけを与えた己を心底恥じながら、シュナンは太腿の内側をくすぐりつつ、
足の間へと指を進めた。
花弁の縁をそっとなぞりながら、指先で開く。
ピチャリ、と指を打つ水の音と共に、指の先が熱い中に沈み込む。
「んっ……」
セィミヤが目を閉じ、顔を背けた。
彼の指が立てるピチャピチャという水音と次第に荒くなる二人の呼吸音だけが部屋の中に響く。
室温が上がり、空気すらもねっとりと濃くなったような錯覚が二人を包む。
「……や…あんっ…あぁ……」
「……セィミヤ……」
嘆願するような苦しそうな彼の声に彼女は頷いた。
シュナンは彼女の乱れた髪を撫でながら、薄く微笑む。
緊張と恐怖を抑えようとする気丈さがいじらしかった。
「――堪えられなかったら、言って下さい」
と、彼女の上に覆いかぶさろうとして、さすがに長椅子は情を交わすのには狭すぎることに気付いた。
くったりと力の抜けた彼女の身体を長椅子の背にもたれかけさせる。
向かい合って腰を下ろすと彼女の両膝を広げて、自分の上に跨らせる。
彼の首にしがみつく彼女のたおやかな腰を掴み、尻を浮かさせると自身の先端をあてがった。
ゆっくりと彼の先端が彼女の中に入っていく。
「あっ……んうっっ…!」
「力を抜いてください」
熱い息を吐きながら、シュナンが彼女の耳朶を甘く噛む。
ギチギチに締まった肉壁が少し緩まり、彼の侵入を許す。
「痛みますか?」
「……んっ……ううん……」
首を振る彼女の眉間に寄った皺と滲んだ汗が嘘だと告げる。
苦痛から少しでも気を紛らわせようと、彼は唇を重ねた。
彼女が口を開き、彼の舌を求める。
舌を絡めながら、彼女の腰を少しずつ下ろして怒張を埋めていく。
「…ふぁ、ひゃんんんっ、んんんっ……!」
彼女が彼の胸に爪を立て、舌を吸い上げる。
堪え切れずにシュナンが下から彼女を突き上げた。
互いの歯が当り、カチリと硬質な音を立てた。
「―――んんんっっ!!」
根元まで彼女の中に包まれ、彼は大きく息を吐いた。
彼女の背をいたわるように撫で、互いの胸をぴったりとくっつける。
「……シュナン」
「すみません、無理をさせました」
「いいの……あのね、わたしの中のあなたと…」
彼女が彼の左胸にそっと手を当てる。
「ここが同じ響きをしている」
2675/5:2009/08/26(水) 23:38:45 ID:CsKVN1Pv
トクトクと重なる鼓動を互いに感じる。
その脈動はシュナンも感じていた。彼自身を深く呑みこむ彼女の中で。
そこに意識を持っていくだけで、昂る己を抑えられなくなる。
荒くなる彼の呼吸に気付いたのか、セィミヤが彼の頬を撫でる。
「少し、我慢して頂けますか?」
彼女が顔をしかめる。
「わたし達、夫婦なのよ。そんな他人行儀な喋り方は、いや」
シュナンの顔に苦笑が広がる。何もこんな時に、という思いと、こんな時でもなければ
言いだせなかったのかという思いで。
臍の奥から湧き上がってくる幸せなくすぐったさに満たされ、彼は彼女を抱きしめた。
彼がゆっくりと腰を動かすと、重なった唇の間から彼女のくぐもった声が零れる。
シュナンは、唇を離すと彼女の耳元に囁いた。
「声が聞きたい」
上気したセィミヤの頬が更に朱に染まる。
「……困った人……」
その声がシュナンの耳朶を甘く打った。
彼女の腰を強く掴むと、長椅子の背に押しつけるようにして、突き上げる。
ギシギシと長椅子の軋む音と淫猥な水音が響く。
「……はっ!…あんっ!」
揺れる乳房に彼の額から汗が滴り落ち、彼女の汗と混ざる。
慎みをかなぐり捨てて淫らな声を上げながら、彼女が彼の肩にしがみつく。
「やっ! ああっ!」
シュナンが動きを速めると、彼女の太腿がガクガクと震え、爪先が宙を蹴った。
「はぁっ!……やっ! も…う……だめぇっ!」
「くっ…」
トン、と彼女の最奥を突きあげると彼女が身体を弓形に反らせる。
その白い咽喉を視界に焼きつけながら、彼は熱い塊を彼女の中に放った。


荒い息を吐きながら、シュナンはうっすらと汗の滲む白い乳房を見つめていた。
いつつけてしまったのか、赤い印が点々と残っている。
緩慢に顔を上げたシュナンの目と困惑したようなセィミヤの潤んだ目が合う。
目を落とし、自身の肩から胸にかけて走る幾筋もの赤い線に気付く。彼女のつけた爪痕だ。
肩には浅いが歯形もついている。
シュナンは、わざとしかめっ面を作り、セィミヤの顔を見つめる。
「あの……」
彼女の眉間に寄った皺を指先で撫で、彼はにやりと笑った。
「国一番の闘蛇乗りに傷を負わせるとは……さすが、奥方は<牙>よりも獰猛だ」
「もうっ!」
茶化すような彼の口調にセィミヤが顔を赤らめて拗ねたように頬を膨らませる。
そのあどけなさの残る表情にそそられて、シュナンは更に言いつのった。
「――やはり真王陛下は闘蛇を食らう王獣だな」
「シュナン!」
「いや、冗談ではないよ。あなたの前では、わたしは無力だ」
束の間、彼の目が真剣な色を帯びる。
「だが、こんな可愛らしい王獣になら食べられても……」
「意地悪ね! もう、知らない!」
ぷいっと顔を逸らせる彼女を楽しげに見下ろす。
「怒った顔も素敵だ」
「もうっ……!」
くっ、と彼の喉から笑いがこぼれ、セィミヤも堪え切れずに噴きだす。
「――本当に、困った人……でも…」
彼女が甘く呟く。
「…………好きよ、シュナン」
彼の答えは、彼女の耳に届くか届かないかのうちに二人の唇の間に消えて行った。  


―了―
268名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 01:43:19 ID:g80ISWf+
>>262

うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!! 毎度ものすごくGJです!!!!
セィミヤ可愛いなあ・・・
シュナンも、続編では周りのキャラに押されて主体的に動けなかった感があるけど
ここのシュナンはエロかっこいいですね!
269名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 10:09:56 ID:ALIj9NKv
良過ぎます!

敬語のシュナンに萌えです
270名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 08:38:37 ID:NFpCI4Sm
>>262
禿しくGJ!!!!!!!!!!!!!!!!


こいつらもエリン達と違った意味で不器用で可愛いじゃねえか。・゚・(ノД`)・゚・。
271名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 19:03:30 ID:YBm/gwIe
キリク×エリン
272名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 19:12:37 ID:4cKZRk0M
本スレの方がエロ度が高い件
273名無しさん@ピンキー:2009/08/30(日) 03:06:34 ID:LFot8Oav
むしろ原作の方がry
274名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 05:34:36 ID:1riJ0I9Q
>>262

すばらしい出来に感激です。 セィミヤ→ツンデレとか発言してヨカタw
ここにGJするためにギ○ナビとか入れた甲斐がありました。
275名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 23:23:06 ID:2lF23YsM
イアル×エリン 投下します。

かなりの原作ネタバレが含まれますので、苦手&回避希望の方はすぐさまIDをNG登録お願いします。
エロ度は低め。
捏造妄想設定も大いに含まれますので、
下の説明を見て受け付けない方もNG登録お願いします。


↓↓


捏造設定

・時期は原作2巻-3巻の間、二人が暮らし始めて数ヶ月経った頃。
・エリンはイアルがセザンを辞したのをラザルに呼ばれるまで知らなかった。
・同棲期間中はエサルに嘘をついて、無理やりイアルの家に押しかけてた。
276イアル×エリン1:2009/08/31(月) 23:24:08 ID:2lF23YsM

いつかこうなることはわかっていたはずだ。
それでも、変化がない月が続けばどこか気も緩む。
初めて触れて、触れられたあの夜。
夢としてしまおうと悩んだ日々。
それでも、掻き立てられるように脚を運んだ。
開き直り、居座るようになってからは、何も言われなくなった。
時々、後悔の念に押しつぶされるのか、僅かに差し込む月明かりの中、
苦渋の表情を浮かべていた。
その顔を見るたびに、胸には怒りが沸き起こり、
積極的に攻め立てれると何も言わずただそれ以上の力で強く抱きしめられ深く身を沈めてきた。

獣の医師とはいえ、人間の体のことも学んだ。
自分の体に起きた変化に、エリンは気づかざるを得なかった。
今日、医者のところにいって確信してきた。
後は、イアルに事実を伝えるのみだ。

(なんと伝えたらいいのだろう)

動転して椅子から転げ落ちるだろうか。
両手を挙げて喜ぶだろうか頭を抱えるだろうか。
口をぽかんとあけるだろうか。
石のように固まってしまうだろうか。


どれもありえない。
イアルの反応がどうしても想像できない。
でも伝えないわけにはいかない。

とぼとぼと歩いているうちに、家がある路地についていた。
曲がり角でふとエリンの脚が止まった。
二人が暮らす小さな家は、後数メートル歩けば見えるだろう。
薄暗い家の中で、箪笥にヤスリをかけるイアルの姿がエリンの頭に浮かんだ。
277イアル×エリン2:2009/08/31(月) 23:25:13 ID:2lF23YsM

昨日までの日々が終わる。
明日からの日々が始まる。
同じ日は二度とないように、昨日までの二人はもういない。
秋の短い太陽がその姿を地平線に隠そうという時刻に差し掛かった。
数時もすれば、日は完全に暮れるだろう。
早く帰らないと、イアルが心配する。
しかし、エリンは脚が根になってしまったかのように動かなかった。

不意にエリンの肩に手が置かれた。
足音もなく、気配もなかった突然の感触にエリンはビクっと身を震わせて素早く身を翻すと、
そこに立っていたのはイアルだった。
エリンの大げさな動作にびっくりしたのか、僅かに目を見開いている。

「すまん・・・。おどかしたか?」

エリンは慌てて首を振った。

「いえ・・・。イアルさん、出かけてたんですか」

エリンが取り繕うように質問すると、イアルは軽くもう片方の手に持った紙袋をかざして見せた。
僅かに甘い香りが漂ってきたので、焼き菓子でも買ったのだろう。
イアルが無言のまま脚を踏み出すと、エリンもつられるように歩き出した。
が、数歩進んだ所で、イアルが立ち止まりエリンを振り返る。

「何か、あったのか?」

エリンがはっと顔を上げる。
イアルの黒い瞳とエリンの緑の瞳がぶつかった。
すぐさまエリンがぱっと目を逸らした。

「何でも・・・ないです・・・」

エリンの様子をイアルはしばらく何も言わず見つめていたが、
やがてくるりと背を向けると再び歩き出した。
その後をエリンはとぼとぼとついていく。
家の中に入っても、二人は無言のままだった。
元々そんなに会話が弾む二人でもない。
いつもの動作として夕食に取り掛かろうとエリンが炉に火を入れようとすると、
不意にイアルがエリンを止めた。
呆然とエリンがイアルを見上げる。
変化のないイアルの表情だが、僅かに瞳が躊躇に揺れていた。
遠慮がちにその口が開く。

「・・・今日は外に・・・食べにいくか・・・?」

様子がおかしいエリンをイアルなりに心配してくれていることに気づき、エリンの胸が熱くなった。
こみ上げるものに押されるようにエリンは立ち上がり、
ぐっと手を握り締めて睨むようにイアルを見つめた。

「私・・・。赤ちゃんできました!」
278イアル×エリン3:2009/08/31(月) 23:26:07 ID:2lF23YsM

エリンの見る限り、イアルに反応はなかった。
目を僅かにしばたかせて、ただじっとエリンを見つめていた。
伝えなければいけないことを伝えた達成感は見る見るしぼみ、エリンの心はしゅんと小さくなった。
それでも目線はイアルから外さない。
どんな変化も見逃したくなかった。

どれくらい時間がたったのだろう。
やがて、イアルはポツリと呟いた。

「そうか・・・・・」

イアルは手を伸ばしてエリンの頬に触れた。
ゆっくりと愛しむように撫でて、首の後ろに手を回す。
そのままぐいと引き寄せて、エリンの顔を自分の胸に押し付けた。

「引き返せないところまで来てしまったんだな」

エリンは耳に届いたイアルの言葉に、胸に一気に色んな感情が押し寄せ、
あっというまに火のような怒りに変わり、きっと顔を上げた。

「まだあなたはそんなこと言うの!?」

悔しさに涙を滲ませながら、エリンはイアルの襟元に手を伸ばしきつく掴み、ぐいと引き寄せた。
自然と身を屈めるはめになったイアルの、その唇に強引に自分の唇を重ねる。
イアルの戸惑った気配に、さらに激しい感情がエリンを襲う。

---何度も耳元で呟かれた言葉はよく覚えている。
---ここで一緒に寝起きするようになってからは一度も言われず、どこか安心していた。
---なのに、まだ迷っていたなんて・・・!

舌で唇をこじ開け、その奥にあるイアルの舌を捕らえるように蹂躪する。
身を引こうと後ろに下がったイアルを逃さまいとエリンは歩を進めた。
イアルの脚が板間にぶつかり、カクンと体がおちて板の間に腰かけた。
一瞬二人の顔が離れ、至近距離で見詰め合う。
エリンは悔しさをその目に浮かべながら、再び顔を近づけると、
イアルがエリンの頬に手を置き、止めた。
エリンが我に返り、イアルの目をみつめる。
そこにはとても静かな光がともっていた。
279イアル×エリン4:2009/08/31(月) 23:26:41 ID:2lF23YsM

「勘違いするな。エリン」

名を呼ばれて、エリンの瞳が揺れた。
イアルの瞳が僅かに瞬いて、その口元に微笑が浮かんだ。

「お前がここで寝起きするのを受け入れた時から、おれに迷いはない」

---お前はどうなのだ?

イアルの目が、そうエリンに問いかけた。
エリンはそこで、自らの感情がなんだったのか気づいた。
自分だけが一方的に追い求めてるのだと、不安だったのだ。
訪ねて、追い求めて、居座って。
無理やりイアルの傍に自分の居場所を作ってきた。

(もしかしたら嫌がってるんじゃないかって・・・)

イアルはその過去からあまり感情を表わさない。
自分の気持ちをめったに言葉に出したりしない。
二人の距離が縮まっていたと、思っていたのは自分だけだと、そう心のどこかで思い込んでいた。

(ちゃんと・・・この人は、ちゃんと私のことを・・・)

目尻に浮かんだエリンの涙を、イアルがそっと指で拭う。
その手に自分の手を重ねて、エリンは目を閉じて自分の顔を押し付けた。
しばらくそうした後、軽く鼻をすすり上げて、ゆっくり目を開けた。
まっすぐにイアルを見つめる。

「私は、いつもいってるでしょう?」

エリンの挑むような、強い意志に満ちたその目にイアルの脳裏に以前のエリンの言葉が浮かんで消えた。

イアルはエリンの腰に手を回し引き寄せた。
エリンは素直に応じ、イアルの脚の上に腰を下ろす。
広い肩にすっぽりと包まれて、体すべてにイアルの熱を感じ、幸せが満ちてくる喜びに身を浸した。

イアルの指がエリンの顎をつまみ、上向かせる。
緩やかに、触れるだけの口付けを落とした。
そうしてそのまま顔を上げる。
エリンは物足りなくなり、体をねじり真正面からイアルを見つめると、今度は自分から口付けた。
答えるイアルに、舌を差し入れ、挑発するようにかき回す。
エリン両肩に手が置かれて、ぐいと引き離された。
280イアル×エリン5:2009/08/31(月) 23:27:45 ID:2lF23YsM

「体に障るだろう」
「いいの。激しくなければ大丈夫ってお医者さんが・・・」

エリンはそこで自分が何をいってるのか気づきはたと言葉を止めた。
イアルがあきれたようにエリンを見下ろしていて、思わず耳まで赤くなり、目を伏せた。
頭上でイアルの深いため息がエリンの耳に届く。
イアルは両手をエリンの体の下に差し入れてひょいと抱き上げ立ち上がり、エリンを板の間に座らせた。
その前に膝を着き、エリンの下履きを片方づつ脱がせていく。
手桶に浸していた手ぬぐいを絞ると、丁寧にエリンの脚を拭い、体を板の間に押し上げた。
続いて自分の脚も拭い、エリンの横に腰かける。

イアルがエリンのうなじに手を沿わせゆっくり指先でなでる。
その静かな瞳に、暖かいものが浮かんでいるのを見て、エリンの体がやさしい感情に包まれていく。
顔を寄せて唇を重ねてきたイアルを受け入れながら、エリンはゆっくりと目を閉じた。
目尻からすうっと一筋の涙が零れ落ちていった。

イアルの指が繊細にエリンの体を滑っていく。
体の筋を一つ一つ確かめるように、ゆっくりと、優しく。
エリンの肩に残る、痛々しい傷跡には、唇で触れ、滑らせる。
肩にイアルの熱い吐息を感じて、エリンは僅かに身を震わせた。
イアルの腕がエリンの体に回され、きゅっと後ろから抱きしめられる。
熱い肌の感触に、エリンの心が歓喜に満たされる。
身ごもったエリンの体を案じてか、いつもよりさらに優しく行為に及ぶイアル。
桃色の突起をイアルの指が優しく弾く。
エリンの秘所に差し込まれた指がゆっくりとエリンの中をかき回していく。
十分に滴ったのを確認した後、イアルはそっとエリンの体に自身を沈めた。
エリンの様子を確かめながら、ゆっくりイアルは体を揺らしていく。

頬に唇を落とし、耳元に指を這わせ、体重をエリンにかけぬように配慮したイアルの動きに、
エリンは幸せに満たされて、再び涙を流した。
ポタリ、とエリンの頬に何かが落ちた。
思わず目をあけると、イアルの目に涙が浮かんでいた。
落ちたものは涙の雫だと気づくと、エリンは弾けたようにイアルの首に両手を回しぎゅっと抱きついた。


家の外から、秋の訪れを知らせる虫の音が二人の耳に響いていく。

281イアル×エリン6:2009/08/31(月) 23:28:52 ID:2lF23YsM

まどろみの中でエリンは昔の夢を見ていた。
頬を染めながらカシュガンの話をするユーヤンに質問をぶつけた時のこと。
「恋って、どんな感じなの?」
「エリン、あんたホンキで聞いてんのか?」
びっくりしたユーヤンがあんぐりとエリンを見つめる。
エリンの様子に本気を感じ取り、ユーヤンは深いため息をついた。
「恋ってのはなぁ、四六始終その人のことが頭から離れないのに、
でも姿を見るとなんか胸のここ、この辺が痛あなんねん。笑顔を見ると嬉しなったりとかな」
−ま、エリンにはまだ早いで。
そう子供扱いされて、少し頬を膨らませた学童の頃。
場面は変わり、ラザムで起きた事件のことを調べに王都に滞在していた時の断片。
苦しんでいる王獣を見たときの衝撃。非協力的なラザルの王獣使い達。
イアルに会いたくて、訪ねた王宮で彼がセザンを辞したことを知った絶望。
必死に探して、見つけたイアルの、びっくりした顔。
会わずにいようとしていたのに、せきたてられるようにイアルの元を訪れていたあの頃。
焼け付くような苦しみの中で、ユーヤンの言葉が閃いた時。
彼女の言葉の意味を理解して、戸惑った。

---私、イアルさんに恋してるんだ。---

エリンはそこで目が覚めた。
暗い天井を眺めて、今の状態をかみ締めた。
そっと手をお腹の上に置き、自分の身のうちではぐぐまれているものをしばし思う。

周りを見渡すと、薄暗い家の中イアルの背が見えた。
体を起すと、気配に敏感なイアルが振り返る。

「起きたのか。まだ寝ていたらどうだ」

エリンは答えずに、傍に落ちてた衣を軽く羽織り、イアルのそばに近づいた。
その肩口にぴったり頭をつけてもたれかける。

「考え事でもしてたの?」

エリンの問いかけに、イアルはふっと笑った。
「エリン・・・オレにもう一つ、いっていないことがあるだろう?」
エリンはその言葉にぎくっと固まった。
黙りこくって追求を逃れる方法を考えたが、イアルの目は事実を知っている事を告げていた。
そっとため息をつき、口をひらく。
282イアル×エリン7:2009/08/31(月) 23:29:51 ID:2lF23YsM

「・・・ラザルでの仕事は本当はもう終わってる」
「そうだな」

何故知っているのか、と聞きかけて、エリンは口を閉じた。
イアルは元セザン。情報入手はたやすいのだろう。
ラザルの仕事は終わって王宮には報告しているが、
エサル師にはまだ調べたい事があると嘘をついてここにいる。
本当ならすぐにでもカザルムに戻り、リラン達の世話をしなければならない。
しかし、どうしてもここを去りがたく、ついつい居ついてしまっていた。
視線を落としていたエリンの頭上から、イアルの落ち着いた声が響いた。

「今はまだ無理をしてはいけないだろうから、春になったらカザルムに戻れ」

エリンがはっと顔を上げると、イアルが微笑んでいた。

「もちろん、おれも行く」
「・・・・本当に?」
「どこでだって、家具はつくれるからな」

イアルの言葉に、エリンの顔が明るくなる。
エリンはイアルの顔をじっと眺めて、その本気を読み取ると、満面の笑顔を見せた。
それに引き寄せられるかのように、イアルがエリンの肩に手を回しぎゅっと抱きしめた。


終わり
283名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 23:32:46 ID:2lF23YsM
先週原作一気読みした反動で思わず書いた。
捏造と妄想が止まらなくって、余韻から戻って来れない。
次の土曜日が待ち遠しい・・・。
284名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 23:58:16 ID:H3GWakL3
>>283
GJ!
285名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 00:32:59 ID:EJCjppH4
これは素敵なエリンxイアル
GJGJ
286名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 20:41:56 ID:ZRiQfFwQ
ぐじゃぐじゃ
287名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 22:33:26 ID:h0cR0rH1
ここは神作品が多すぎる…GJ!!
288名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 05:17:41 ID:YqPUPVPq
※激しく続編ネタバレありです。未読の方は回避をお願いします。



大人なイア×エリ投下です
続編W226ページ1行目から次の場面までを補完したものが見たい・・・!
と思ったが、なかなか神が光臨しないので、思い余って自分で書いてみた
素人なのに、と少し反省している
大人な熟した感じで、十年以上連れ添ってるが基本ラブラブで、
そういえば最後の逢瀬でと言う感じで書いてみた
いつもは理屈っぽい文章しか書かないので、書いてるうちにエロが何なのか
分からなくなってきた。はたしてエロくなっているのだろうかorz
ついでにVの306ページ最後の3行と次ページ一行目までも補完してほしいなあ・・・
と思っていたので、無理やり入れてみました。嗜好とか解釈が合わない方は、
スミマセン!回避の方向でよろしくお願いします。
289其の一:2009/09/02(水) 05:19:07 ID:YqPUPVPq
 イアルはカザルムに向かう馬車に揺られていた。
「――カザルムは高地だから、秋の訪れも早かろう。金色に色づいた森と、野に遊ぶ
王獣の姿は、さぞ美しいのだろうな」
 ヨハルはそういったが、イアルの心からは暗い影が消えなかった。まもなく戦になる。
これまでの小競り合いとは決定的に違う戦が、まもなく訪れようとしている。彼の心に
影を落としているのは、青鎧の副隊長として前線に赴く自分自身や、その部下のこと
ではなかった。
 今までの情報によれば、ラーザはすでに闘蛇軍を得ている。今まで巨大なラーザに対し、
ちっぽけなこのリョザ神王国が優位を保ってこられたのは、ひとえに闘蛇軍をリョザが
独占していたためだ。ヨハルは、俄かづくりの闘蛇軍にわれらの闘蛇軍が負けるはずはない、
と言っているが、ラーザはかつてエリンを生け捕りにしようとしたほどこの国の事情に
通じている。何の勝算もなく戦を仕掛けてきたとは、自分には考えられなかった。
何かまだ、自分達の気づいていないことがある・・・。
戦になれば、そしてリョザの闘蛇軍が決定的に不利になるようなことがあれば・・・妻が
そのときたどる運命のことを思うと、言いようのない不安に駆られる。ともかく、いまは
不確定要素が多すぎて、ろくに対策も立てられずにいた。
まもなく、王獣保護場の敷地が見えてくる。戦が終わったあと、自分は、エリンは、
ジェシとともにこの風景を見ることができるのだろうか・・・。考えても仕方のないそんな
ことを考えながら、彼は窓の外の風景を眺め続けていた。

※    ※    ※    ※    ※    ※    ※

 かすかに眉を寄せて傷を診ている、そのエリンの静かな顔を目にしたとたん、刺された
ように鋭く、愛しさが、こみあげてきた。
イアルが、手を伸ばして妻のうなじにそっと触れると、エリンは驚いて目を上げた。イアルが
彼女を見つめる目ををしばし見つめ返したあと、その顔が、不意に泣きそうに歪んだ。
ぎゅっと唇を結び、エリンは両手を伸ばして夫を静かに抱きしめた。
抱き合ったままイアルは彼女の髪を、背中の線を辿るようにそっとなぜた。何度も、何度も、
慈しむように。
つと、その指先を襟にかけ、合わせ襟を少しずらすと、白い首筋があらわになった。まぶたに、
頬に、耳に、首筋に、触れるか否かの軽さでくちづけを落とす。
「・・・っっ・・・」
エリンが甘い吐息を漏らし、彼の背中に廻した指の爪先に力を込める。その感触が、彼の激情
に火をつけた。
妻の背に廻した片方の腕に力を込め、激しくかき抱く。彼女の首筋を、うなじを、胸元を
思うざま吸いたて、舌を這わせる。もう一方の手で、きつく結んである帯を解き始めた。

王獣者の隅にしつらえてある板間に、仮眠用の布団を手早く敷くと、体重を掛けないように
彼女の体をそっと横たえた。すでに衣服と下着のほとんどははだけられており、緩やかな光に
彼女の白い肢体が浮かび上がっていた。
長い間のきつい心労と激しい訓練のせいか、前に会ったときより痩せていた。抱き上げたとき、
その軽さがイアルの胸を打った。
彼の上着はすでにはだけていたが、下穿きも手早く脱いで布団の間に滑り込み、彼女の体を
抱き寄せた。若い頃のようなぴんとした張りのある感触ではなく、包み込むような柔らかさだった。
彼は全身で、その感触を愛した。
290其の二:2009/09/02(水) 05:20:23 ID:YqPUPVPq
彼女はそのときはじめて気がついたようにつぶやいた。
「あ、あの・・・そういえばわたし、ずっとレッセについてたから、その・・・お風呂とか、
はいって・・・なくて・・・」
「わかっている」
エリンは予想外の恥ずかしさに体を硬くした。別にこんなことが一度もなかったわけではない。
かつては、若さに任せていろんなことを試したりした。
しかしジェシが生まれてからと言うもの、夫婦の営みは、子供が寝付いてから静かに、秘めやかに
行うものだった。当然、そういうときには風呂も済んでいる。
何年も繰り返してきた「普通」を、今更、この年になって――逸脱するのは、かなりの羞恥を
産むのだということを、彼女は実感した。

「別に嫌いな匂いじゃない」
それは単なる本音だった。日中訓練をし、獣と触れ合っている妻の体からは、たしかにつよい獣の
匂いがした。しかし、それはいつもの――離れていても、慕わしく、懐かしく思い出した妻の匂い
だった。
彼は右の掌を滑らせて彼女の乳房を探り当てると、そのままやわやわと揉みしだいた。先端を口に
含んで転がすと、妻の口から甘いため息が漏れる。

彼女の体を愛撫しながら、イアルの心ははるか昔のことをなぞっていた。
あのころ――堅き盾を辞し、民の間に沈み、それでも心は過去から自由になることなく、少しずつ
全てが朽ちていくようだった日々・・・。堅き盾として多くの刺客を手に掛けながら、それでも自分が
この世にあることが、卑怯で、汚らわしいことのように思えた。
――おれに、触れてはいけない。・・・あなたに、穢れが移る・・・。
そういってエリンを遠ざけようとするイアルを、彼女はつよい目でまっすぐ見据えて言った。
――わたしは、獣ノ医師。獣の血の穢れを受ける職業です。あなたは、わたしの穢れも恐れます
か・・・?
 8歳のときから王宮に仕えていたイアルにとって、穢れとは、忌むべきもの、恥ずべきもの、
消し去るべきものだった。
しかし幼いときから獣と共に生きてきた彼女にとって、穢れとは、常に共にあるものだった。
人が生きる限り、どんな人でも常に穢れは共にある、と。
 真王という存在は、逃れられない穢れから逃れたいという、人々の願いそのものだ。しかし
それが人の世にあるためには、歪みが生じる。
その歪みが、かつての真王領と大公領の対立であり、真王領の中でも最もそれを体現して
いたのが――イアルたち堅き盾であった。
――あなたの苦しみ、痛みは、あなたのせいじゃない。あなたの穢れも、あなたのせいじゃない。
わたしにその穢れを、分ければいい・・・。
そういってイアルを抱きとめた彼女からも、同じ匂いがしていた・・・。

「・・・っく・・・、ふ・・・ぅんんっ・・・、あ、あぁぁぁ・・・んんっ・・・」
いつもはすぐ近くにジェシが寝ている、そんななかでエリンは行為中の声を必死でこらえる
のが習い性になっていた。いまも、すぐ近くでレッセが寝ている以上、刺激するような大きな
声は出せない。
彼女は左の手の甲を唇に押し当て、それでもイアルの執拗な愛撫にこらえきれず、密やかに
呻いていた。
彼は、ふと気づいたように、唇を下半身の繁みのほうへと寄せた。
エリンはびくっと跳ねた。汗の匂い、獣の匂いを嗅がれてしまうのはもう仕方ないとして、
そこは抵抗がありすぎる。
「そ・・・そこは・・・口でしちゃ、だめ。恥ずかしい・・・」
「なぜ」
「だから・・・今日、洗ってないし・・・」
「・・・生娘のようなことを」
イアルは微かに微笑んだ。そのままかまわず舌を這わせる。
ぬるりとした熱い感触が、彼女の秘所を伝う。とたんに体の中心を、痺れる様な快感が
突き上げた。たまらず体を弓なりに反らせ、膝をがくがくと揺らす。
「ひっ・・・や、やぁぁ・・・ッ」
羞恥による熱と快感による熱が、ないまぜになって彼女の中で渦巻く。恥ずかしさが快感を
増しているという事実が、更に彼女を責め立てた。
しばしの間彼女は、抵抗することもできず、断続的に襲う快感に翻弄されていた。
291其の三:2009/09/02(水) 05:22:21 ID:YqPUPVPq


くったりと力を失い、浅く息をするエリンを見て、イアルは言った。
「・・・すこし、苛めすぎたな」
「はぁ、・・・は、・・・駄目だって・・・言ったのに・・・」
「・・・あんな声を、出すほうが悪い」
「・・・もうっ・・・!」
彼は妻の肩を抱き寄せ、そのまま両腕で抱きしめた。身体全体を絡ませ、お互いの肌が触れ合う
感触を愉しむ。
エリンは夫の下半身が、熱く、硬くなっているのを感じていた。そこから伝わる熱が、じんわりと
彼女を暖める。
「――ねぇ」
エリンは夫の耳許でつぶやいた。
「もう――欲しいわ、あなたが」
イアルは射るような眼差しで妻を見つめ、微笑した。
「・・・了解した」
彼は妻を仰向けに寝かせると、膝の間に割って入った。すでに充分に濡れそぼっている秘所に、
屹立した彼の分身を押し当て、ゆっくりと力を込めた。
「・・・っく、あぁぁっ・・・」
彼が彼女の中に押し入るとき、膣口に軽い痛みを伴う抵抗感があった。数ヶ月もの間使われる
ことのなかった器官が、普段からはありえない大きさに押し広げられることに抵抗するのだ。
そして大抵そのあとは、空虚だった期間を埋めるように・・・彼女の器官から強い快感が
もたらされる。これから起こることを感じて彼女は、慄然とした。
「あ・・・っ、あぁ・・・、んん・・・っ」
半分まで柔肉に咥えこんだところで、また抵抗感があった。蜜壷もまた、押し広げられる
ことに抵抗していた。彼は彼女の腰を抱え込むと、そのまま体重をかけて一気に彼の半身を
奥までたたきつけた。
「――――!!」
その瞬間、白い光の束が彼女の体の中心から沸き上がり、脳天まで突き抜けた。それは、
快感というより――歓喜だった。
彼女の全身が、夫を迎え入れることに、歓喜して、わなないていた。
声を抑える苦痛からも、すぐに開放された。強い快感が、喉の奥まで絞り上げて痺れさせ、
声すら絡めとる。
すでに充分な愛撫によってほぐされていた彼女の身体は、ひとつめの波を迎えようとしていた。
震える指で夫の背中に爪を立て、絶頂が近いことを知らせると、彼はすぐに応じる。
腰を動かして力強く彼女を突き上げると、彼女は、背中を弓なりに反らして、足のつめの先までを
ピンと伸ばし――絶頂を迎えた。
彼女の秘所がビクビクと痙攣し、彼の半身を締め付けるのに、彼はじっと耐えていた。

「・・・おれのほうはまだ、これからだというのに」
「気持ち良くなるのは、あなたが、色々・・・してるからであって、わたしのせいじゃ、ない・・・」
絶頂のあとの弛緩が回復するのを、身体を繋げたままで彼はしばし待っていた。
妻の頬は上気し、瞳は潤んでいて、すこし膨れたようなしぐさをするのも艶かしかった。
「・・・減らない口だ・・・」
彼は妻の上に覆いかぶさり、唇を塞いだ。そのまま舌を割り入れ、相手の舌をまさぐる。
エリンもそれに応じ、二人は舌を絡ませあった。
「んんっ・・・!!」
突然の衝撃に、エリンは身を堅くした。イアルが腰を動かし始めたのだ。なめらかな舌の
動きはそのままに、徐々に腰の動きは早くなる。
「ん、ん・・・、うぁ、あ・・・んん・・・」
耐え切れずに声を出そうと動く彼女の舌を、強引に絡めとる。昂ぶる気持ちのままに、
下半身で彼女を責め立てた。
292其の四:2009/09/02(水) 05:24:34 ID:YqPUPVPq
「んっ・・・、ふ、くふぅ・・・っ、んん・・・」
突然、動きが止まった。何事かと思うより先に彼女の身体は、力が抜けてくずおれてしまう。
「後ろを向いて、腕と膝を立てて。」
耳許で囁く声がした。言いながら彼女の身体を抱え、向きを変えさせる。
彼女は言われたとおり四つん這いになろうとしたが、もはや腕に力は入らず、がくがくと
ひしゃげてしまった。仕方なく彼は、彼女の膝だけを立たせて腰を抱え込み、――そのまま
侵入した。
「うあ・・・ぁぁぁ、んんっ、ふっ・・・く・・・」
後ろからのときの快感は前のときと違い、頭の中をかき回されるようだった。全身を伝う
痺れが渦を巻き、頭の中へと消えてゆく。
「――エリン。」
ふいに夫の声がした。
「おまえ――締め付けすぎだ。おれも、もう・・・保たない」
「きて、きて、――来て。お願い。お願い。・・・おねがい・・・」
瞬間、我を忘れて懇願した。最初の絶頂のあとつづけざまに責めあげられた彼女は、
何度も浅い絶頂を迎えており、限界に近かった。
すっと、夫が腰を引いた。
次の瞬間、今までにない強さで突き上げられ、彼女は気を失いそうになった。そのまま、
がくがくと揺らされる。もう、絶頂が「来る」という感覚は、なかった。代わりに圧倒的な
白い光の渦が彼女を包み、はじけ続けていた・・・。
彼もまた甘美な愉悦の中にいたが、・・・限界は間近に迫っていた。妻の体の奥を最後に強く
突いてから、勢いよく腰を引いた。
どくどくと脈打つ彼の分身が、白い飛沫を妻の背中に飛び散らせた。

 イアルは近くに掛けてあった手ぬぐいを取ると、妻の体を拭き、整えてから横たえてやった。
妻はくったりと弛緩しており、身動きひとつとることもない。
明かりを消し、必要な始末を付けると、妻の体に寄り添って横たわった。
こうやって狭い布団に妻とふたりで寝ると、彼の心はふたたび昔に引き戻された。
一緒に暮らし始めたあのころも、狭い寝台で寄り添って眠っていた――

イアルはエリンと暮らしはじめてからも、たびたびうなされていた。
否、一緒に居る時間が増したからこそ、彼が自分の過去に囚われ、苦しんでいる様が顕わに
なっていた。
そしてエリンは、そんな彼のことを決して哂ったりはせず、また、忘れてしまえばすむことだ、
などと軽く扱ったりもしなかった。
――同種で殺しあってはならないというのは、人間の定めた掟ではなく、獣としてのヒトに
刻み込まれた、本能。
それに抗い血を流し続けることが、あなたの与えられた役割であり、
掟であったのならば、あなたの今の苦しみもまた、ヒトとしての、本能。
・・・ただあなたの中に、たしかに、その苦しみに抗う力がある。
あなたが自分の存在を穢れとして否定するとき、かならず、はげしい苦痛の色が浮かぶわ。
たぶんそれは、あなたの中に、もうひとつの意思が存在するから。
その意思は・・・・・・生きたいという力。生きる限り逃れることの出来ない、もうひとつの本能。
その力があれば、きっと大丈夫――
293其の五:2009/09/02(水) 05:25:46 ID:YqPUPVPq
 彼女の言葉は、イアルの胸にゆっくりと落ちた。
その意味を理解するにしたがって、何かが壊れていくのを感じた。そのときに感じた感情を、
イアルはいまも忘れることができない。
彼は自分のことをひどく卑怯で汚らわしいものとしながら、一方でそう思うことに、なぜか
激しい反発を覚えていた。過去の行為の重さに慄きながら、同時に相反する感情に苦しめられる
のは、自分が弱く、醜く、いびつな存在だからだと思い込んでいた。
だが・・・・・・そうだ。その感情は、たしかに常に彼の傍らにあった。心の奥深くに封印し、
自分の命は常にこの一点までと定め、とっくに殺しきったと思っていた感情。
――母の元を振り向かず離れたあの日。王宮の庭で、
訳も分からないまま堅き盾としての誓いを立てたあの日。はじめて刺客を殺した、十八の冬。
それから幾度も自分の手で他人の命が終わるのを感じながら、これが自分なのだと言い聞かせて
きた。
 言い聞かせながらもいつも、痛みのような、弾かれるような、正体の分からぬ気持ちを
感じていた――それは、心が二つに引き裂かれぬよう、必死で目を逸らし続けた感情だったのだ。
あのときも、あのときもおれは、生きたいと願っていたのか・・・・・・!!
過去の欠けた部分を補うように、その感情が湧き上がる。
奔流のような感情の渦に呆然としながら、彼はただ、立ち尽くしていた・・・。

生きたい。生きたい。生きたい。生きたい。生きたい。生きたい。生きたい。生きたい。

愛したい。愛したい。愛したい。愛したい。愛したい。愛したい。愛したい。愛したい。

なぜこんなにも、彼女はいつも自分の心にまっすぐに入り込んでしまうのか。他の者なら、
触れさせもしないのに。
なぜこんなにも・・・・・・愛しいのか。


 エリンはすでに寝息を立てていた。よほど疲れていたのだろう、あのあとすぐに寝入って
しまった。イアルもまた、心地良い疲労感とまどろみの中にいた。
 暗闇で目鼻さえ見えない妻の寝息を頬に感じると、彼の心に愛しさが湧きあがった。
これから彼女に降りかかるであろう試練のことを思うと、このまま息子と共に連れ去って
しまいたい衝動に駆られる。しかし、そうして問題を先送りにしてしまえば、次に災いが
降りかかるのはおれたちの息子になるかもしれない。
 エリンが自分の過去と、いまだ見えぬ過去の災厄に向き合うことを決意したあの日、
イアルもまた自分の血塗られた過去と、それを作り出した、この国の歪みと向き合うことを
決めた。その行き着く先は――まだ見えない。
 人ひとりの力など、ちっぽけなものだ。しかしそれでも、すべてを出し切り、最善を
尽くした先には何かがあると、信じたかった。
 イアルはかぶりを振り、雑念を追い払った。
いまはまだ、触れられる距離に妻がいる。その時間を、大切にしたかった。
目覚めさせないように彼女の身体をそっと抱き寄せる。眠っている間も、彼女の体温を感じて
いられるように。
目を閉じると、意識がゆっくりと遠ざかってゆく。
深い眠りが、二人を包んでいた。

              ――end――
294名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 05:30:14 ID:YqPUPVPq

ハッ!?子供がひとりということは、この二人出産後は避妊してるよな!? とふと気づいて、
外出しにしてみた。昔の避妊法も色々あった・・・という話は聞いたことあるが、
具体的にはこれくらいしか知らん。
しかしここのあたり、児童書でここまで?! というくらいエロい。敷き藁じゃなくて布団が
ちゃっかりしつらえてあるところがニクい。
どんな補完をしても結局原作が一番エロい、という意見に一票。
295名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 05:31:02 ID:YqPUPVPq
すまんageてもうた
296名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 07:47:04 ID:eRPXNFCt
>>288
待っていたぜ神w
大人の二人GJ!
297名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 08:36:26 ID:lhLgn03f
うぉおw
自分>>239で神の降臨を願った者だけど、こんな素晴らしいSSが
拝めるとは…感謝です。原作に違和感なく溶け込めるエロ最高ですw
298名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 20:44:55 ID:K4q6Yn0x
やっぱイアエリいいよイアエリw補完しがいがあるな
次は新婚編だな
299名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 23:28:43 ID:QHI21UPA
最近このスレに奇跡が起きまくってるな
投稿作品のレベルがエロパロとは思えんわw
300名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 23:59:52 ID:jo0XkA31
このスレは神の祝福を受けている
301名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 14:17:11 ID:G0f7F9+j
10才と14才のエリンにタマタマとオティンティンペロペロされて
18才のエリンに顔面騎乗位されてアソコペロペロしたい
302名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 17:03:12 ID:AKuSl+gv
エロパロというよりも、原作愛好者の集いになってるよw

読み込んでいるから書けるエロだね。
雰囲気の良いものが多すぎる。

303名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 23:00:15 ID:ulNVFDHl
>>302
>原作愛好者の集い
否定は出来ないw

アニメが美味しい展開だったので、ちょっと小ネタ。エロくない。



あともう少しで森を抜ける。
丘を越えればカザルムに着く。
そう思った時、私の手は、前を走るイアルさんの腕を掴んでいた。
「あなたには、酷だったな」
立ち止った彼は息を吐く私を気遣わしそうに見た。
「だが、あと少しだ」
あと少し、あと少しであの王獣を救える。
王獣を死なせたくないと言ったのは本心からだった。
でも、心の奥底から湧き上がってくる想いに胸が張り裂けそうになる。

「違うんです。私は……」
逞しい彼の胸に全身を委ねた。
「私は、あなたと離れたくない」
彼は押黙ってじっと立っていた。
「――極限の緊張状態から解放されると、人は恐慌をきたすことがある。
 戦闘後の兵士にはよくある話だ」
静かな落着いた声を私は俯いて聞いた。
「色々とあって、少し混乱しているだけだ」

「……あなたも、おれも」
反射的に顔を上げようとした私の頭が大きな手で押さえられる。
私は、彼の胸に顔をうずめ、その匂いを胸一杯に吸いこんだ。
「イアルさん……」
彼の手が私から離れた。
「行くぞ、エリン」
今までよりも優しい響きで呼ばれ、私の心が嬉しさに満たされる。
「はい!」

――そして、私達はカザルムに向けて走り出した。

おしまい。
304名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 23:48:35 ID:be/jW19Q
>>303
GJ!
305名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 00:06:42 ID:K7L2+4jj
最高!
306名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 01:55:48 ID:yajGsKOH
>原作愛好者の集い
お前うまいこと言うな
原作愛好者の俺も、最近このスレ発見して
作家さんたちの原作愛にびっくりさ
エロ目的じゃなくても読む価値あるな
まあアニメから来た人にはネタバレ続きで申し訳ないが
スレタイに作者名入ってるんでそこはカンベン

>>303
GJ!
アニメの展開をうまく使ってる
さわやかでカコイイ、エリンは可愛い雰囲気がよく出てるぜ!

307名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 02:13:11 ID:HY2MBYrx
リョザ真王国が他国に侵略されてセィミヤが兵士に輪姦される話も
投稿可?
308名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 04:56:27 ID:90S7LS1W
個人的には是非読みたい
309名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 07:19:09 ID:gS9VW6DF
強姦だの輪姦だの陵辱だの気分が悪くなるから嫌
310名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 07:21:34 ID:pzHarlb+
>>307
よろしく
そういう抜きシチュエーションも普通に読みたい
311名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 07:46:31 ID:9SiRuOgg
>>306
302っす。ありがと〜
自分も最初にここを読んだ時は驚いた。

>>303
GJ
アニメも、萌え展開炸裂。

>>307
エロパロなので良いのでは?
ただ,注意書きはしておくとか対策してくれれば
嫌な人はスルー出来ると思われる
312名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 08:53:16 ID:LPqNbfpK
>>303
GJ!アニメの萌え展開を見事増幅してるな!
313307:2009/09/09(水) 00:15:13 ID:Na9WYCbj
ではご好意とご忠告に従い数日後には。
314名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 01:54:22 ID:UNChfWlQ
よし、待ってるから頑張れ
315名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 20:25:31 ID:Y0U87CeK
ダミヤ→エリン(寸止め) キリク→エリン(風味) エリン→イアル(何もない)
な小ネタ投下。

エロといよりフェチ。 エロ以外許せん住人はIDをNG登録お願い。

アニメ未放送ネタバレ部分。
キリクはダミヤ配下のサイ・ガムル・・・であってる前提。(あまり自信ない)
真王がカザルムに行幸した時のこと。
ダミヤ暴走するもキリクがストッパーになりイアルが漁夫の利という流れ。
キリクが持って来た薬は逆読みで。
316名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 20:26:38 ID:Y0U87CeK

「美しいものを見ると、つい手を出さずにはいられなくなる・・・。私の悪い癖だ」

ダミヤはよく耳に通る甘い声でそう呟くと、ゆっくりと手を伸ばした。
その先には浅く激しい呼吸を繰り返す、エリンがいた。
眉はぎゅっと寄せられ、額には玉のような汗がいくつも浮かび、
目の焦点は定まらずにふらふらしている。
明らかに正常な状態ではない。
それでも緑の目だけは光を失わず、苦痛に耐えているようだった。
王獣さえも従わせるその目を、ダミヤは笑みを浮かべながら覗き込む。
ダミヤの手がエリンの頬に触れた時、エリンは僅かに顔をよじった。

「ほう・・・まだ動けるのか。なんとまぁ、意思の強いことだ」

ダミヤはおもしろがるように、つつっと指先でエリンの頬を撫でた。
エリンの瞳に激しい嫌悪の光が走った。
口の端を引き上げるように笑い、ダミヤはゆっくりと顔を近づけていった。


エリンが王獣舎でリラン達の世話をしていると、突然ダミヤが訪ねて来て、
王獣達のうなり声を物ともせずに、ダミヤは笑いながらエリンを口説いてきた。
「そう、怖がらないでおくれ」
ダミヤが話す内容はどれもエリンにとっては興味のないことだった。
むしろ背筋に嫌虫が走り降りるような悪寒が沸き起こり、突き飛ばして逃げたいくらいだった。
それを押し殺し、ひたすら我慢をしていると、ダミヤが浅くため息を吐いた。
「やれやれ、さすがの私も自信を失いそうだ・・・私は退散する事にするが、
 せめてもの贈り物を受け取ってくれたまえ」
ダミヤは手に持っていた包みをエリンに差し出し、いい匂いがする菓子を見せた。
「さ、食べておくれ。なに、王宮の料理師が作った菓子だ。毒など入っていないよ」
ダミヤがそういいながら一つ食べたのを見て、エリンもしぶしぶ一つ口に運んだ。
それがすべての間違いだった。


「まだ意識を保っていられるか、そなたは強い・・・」
エリンは薬のせいで動かない手足に必死に力を込めようとするが、抗おうとすればするほど、意識が遠のいていく。
そんな彼女をあざ笑うかのように、そのエリンのほほにダミヤが唇を這わせていく。
エリンは遠のく意識の中、ぬるりとした何かを唇の脇に感じた。
頬に当たる吐息から、瞬時にそれがダミヤの舌であることを察し、悲鳴を上げた。
もちろん声は出ず、手足も痺れてうまく動かない。
やがてダミヤの手が自分の腹の上に載せられ、その感触をおぞましく感じるが、ついにエリンは意識を失った。
体から力が抜けたエリンを見て取り、ダミヤは顔を離し、じっくり検分するようにエリンを眺める。

「そなたの美しい神秘的な緑の目が、嫌悪から快楽に変わるのを眺めるのも、きっと楽しいだろうね。
 しかし私は、事が済んだ後のそなたの絶望を見るのも、同じぐらい楽しいと思うのだよ」

ダミヤはそう呟き、エリンの帯を一気に解いた。
不意に部屋のドアからノックの音が響き、興がそがれた表情で立ち上がる。
ドアを開けると、飲み物がのった盆を持った、サイ・ガムルの面を被った人物がいた。
317名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 20:27:25 ID:Y0U87CeK

「何用だ? そなたの今宵の役目は終わっておる。邪魔をするな」
「ダミヤ様に、ラ・グアイバをお持ちしました」
その言葉にダミヤの眉が上がった。
「いらぬ世話を・・・!」
そう捨て吐きながらも、ダミヤは素早くその杯を取ると一気に飲み干した。
「下がれ」
杯を盆に戻しながら、ダミヤはそう言い放ち、返事を聞かずにサイ・ガムルの目の前で扉を閉めた。
その直後、閉じられた扉に何かがごつっと当たる音がして、ずるずると音が響き、やがて静かになった。
サイ・ガムルは周りを見渡し、ゆっくりと扉を開ける。
眠りに落ちたダミヤがその身をドアに預けている。
そうっとその身をずらしながら、サイ・ガムルは足音も立てずに部屋に入っていった。


その頃、王獣に餌をやる所を見ようと真王の一行が王獣舎に向かっていた。
エサルがその扉をそうっとあけて、中を見渡す。
「変ね・・・」
「どうかされましたか?」
イアルが素早くエサルの前に立ち、中の様子を伺った。
王獣達がうなり声をあげているが、人は誰もいない。
エリンの姿がないことに違和感を覚えたが、イアルは何も言わずにエサルを見た。
「エリンがいないわ・・・」
その言葉に、イアルは声を潜める。
「いつもはエリン殿がいらっしゃるのですか?」
「はい・・・この時間は大概ここにいるのですが・・・」
「一時的に、どこかにいっている可能性は?」

イアルがそう訪ねた時、ダミヤにつけていた部下が、小走りで寄ってきた。
「ダミヤ様の部屋に・・・あの教導師様をお連れしました」
その言葉にイアルの胸に苦いものが広がる。
「なぜだ?」
「急にお体の調子を崩されて、ダミヤ様がご自分が看病なさると・・・」
エサルがその言葉に眉をひそめたが、そばで聞いていた真王は深いため息をついた。
「また、あの子の悪い癖が出たのね。本当に・・・どうしようもない子。
 イアル、すぐに行って頂戴。多少手荒くしてもかまわないから。むしろすり潰してやってもいいわ」
その言葉に一瞬男の本能がひやっと冷えたが、それを表に出さずに、
イアルは真王に一礼すると、すぐさま駆け出した。


ダミヤにあてがわれた部屋の前で、扉を叩くと、反応はなかった。
何度か扉を叩いたが、部屋の内に人の動く気配が感じられず、扉を開けるとすぐ脇にダミヤが転がっていた。
慌てて様子を確かめたが、ただ寝ているだけのようだった。
部屋の中を見渡しても、エリンの姿がない。寝台には寝具の乱れた後があり、わずかに獣の匂いが香った。
(ここにエリンはいた・・・が、逃げ出した?)
自力で逃げ出したにしては、争った後は見られない。なによりダミヤが寝ている場所は部屋の入り口だ。
(誰かがエリンを連れ出した・・・?)
その問いに答えるものは、その場には誰もいなかった。
318名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 20:28:49 ID:Y0U87CeK

エリンは自室で寝かせられていた。
おだやかに眠るその顔を、サイ・ガムルの面を小脇に抱えたキリクが、じっと見下ろしている。
(何故だ・・・何故、おれは・・・)
キリクにとって大儀がすべて。
大儀とはかのお方の命令のこと。
なのに何故、自分はあのお方に薬を盛り、エリンを連れ出したのか。
ダミヤがエリンに盛った薬も、自分が作ったものなのに。
脳裏に数年前の情景が蘇る。
---王獣がエリンを背に乗せて飛んでいた。やがてその姿に自分の親しい者の姿が重なる---。
頭を激しく振り、記憶を追い出すと、キリクは脇に下げた小袋から小さな丸いものをいくつか出し、口に含んだ。
エリンに顔を伏せ、その唇に自分の唇を押し付ける。
舌でエリンの唇をこじ開けて、舌先に載せていたそれをエリンの喉に押し込んでいく。
こくりとエリンの喉がなったのを聞いてから、キリクはエリンから離れた。
静かにじっとエリンの寝顔を見つめたまま、ぽつんと呟いた。
「さっきのはちょっと強力な薬だったからね・・・。解毒しておいたほうがいい。
 ちょっと記憶の混乱をまねくけど、きっとそのほうがいいだろう」
やがてキリクの耳に遠くからやってくる足音が聞こえた。
キリクは仮面を被りなおすと、素早く部屋の窓から身をおどらせた。



自分の名前を呼ぶ声に、エリンが目を覚ますと、目の前にイアルの顔があった。
「イアル・・・さん」
心配そうに自分を見ていたイアルの顔にほっとした表情が浮かんだのを見て、エリンは身をおこした。
「あれ・・・私、なんで自分の部屋に・・・?」
「大丈夫か?」
エリンがこれまでの事を思い出そうとすると、頭に鈍い痛みが走った。
靄がかかったように、詳しい事が思い出せない。
ただ、嫌悪感だけが胸に渦巻いている。
「私・・・王獣舎で・・・」
それより後のことがどうしても思い出せない。
「具合が悪くなったと聞いたが・・・?」
「あっ! リラン! ご飯!」
エリンはそう叫ぶとぱっとベッドから飛び降りた。
イアルは異常がないかさっと視線を走らせたが、特に着衣の乱れも見受けられなかった。
「私、またイアルさんにご迷惑を・・・ごめんなさい!」
エリンはそう頭を下げ、イアルを見つめた。
イアルはその様子から、誰が部屋に運んだかはわからないが、
エリンから細かく聞く必要もないだろうと判断し、すっと体をずらし、エリンに道をあけた。
「もう夜はふけている。気を付けて」
エリンはもう一度エリンはイアルに頭を下げると、小走りで部屋を出ていった。
イアルはエリンが出て行った扉をしばらく眺めた後、振り返り開け放した窓に近づいた。
辺りの様子を探り、何の気配もないことを確認してからそっと窓を閉め、エリンの部屋を後にした。
319名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 20:30:34 ID:Y0U87CeK

その窓から遠く離れた所から、サイ・ガムルが一人じっとイアルの様子を眺めていたことには
イアルは気づかなかった。



エリンは王獣舎に向かいながら、詳しい事は何も覚えていないが、
とにかく嫌な目からイアルが救い出してくれたのだと確信し、
胸に暖かいものが広がるのを感じていた。
(私、いつもあの人に助けられてる・・・)
そう頬を染め、一人微笑みながら駆けて行く。
王獣舎は、もう目の前に迫っていた。


終わり


アニメのキリクへの期待が半端ない。
きっと一人でぐっと溜め込み我慢するのが似合うと思って、反動でやった。
今は心の底から反省している。すまんキリク。
320名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 20:37:42 ID:JW61p4Nh
>>319
何故反省する。むしろGJ!
つか、真王陛下こぇぇーw
321名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 22:23:15 ID:hRyRtXPS
>>319
反省せんでよし!

しかしキリクは厩の戦闘でかタハイ・アゼ直前で
イアルと一騎打ちして終わる気がしてならない・・・
322名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 22:56:16 ID:tLv6BY93
>>319
GJ!
自分もキリクには期待している
とくにエロパロでは十分活躍してほしい
323名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 02:15:15 ID:Gbx5ig6k
>>319
イイ!
いやいや充分ですよ
各キャラの雰囲気がエロイ  
不自然に行為に及ばないとこもイイ

キリクの仮面のアレはサイガムルとは呼ばんのでしょうが
それはそれ
たしかにキリクにはエロパロでも活躍してほしい
キリク×エリンでな こういう未遂ネタも ・・・イイ!
324リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:34:05 ID:bIJnjOM2
初投稿します。
注意事項。
原作探求編完結編のパラレル世界なのでネタバレを含みます。
萌えシチュは皆無、陵辱系抜きシチュ描写があるので、嫌いな方は
スルーしてください。後半に描写があります。
一部政治風刺のような描写がありますが実在の人物とは関係ありません。


325リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:34:55 ID:bIJnjOM2
降臨の野での出来事から5年が過ぎた。王宮の暖かい日差しの当たる庭でセィミヤは
椅子にもたれかかってあの時の事を思い出していた。
今でもあの時の選択が正しかったのかと悩む事があった。
しかし時は戻らない。今の現実を受け入れるしか無いのだとセィミヤは思うのだった。

王宮の庭から声が聞こえる。

「セィミヤ、何を物思いにふけっているのだね?」
振り返るとリョザ神王国の真王の夫であり、共同統治者の夫がそこにいた。
そう・・・血縁では叔父にあたるが夫でもあるダミヤだった。

あの時・・・彼女はシュナンを助ける事が出来た。エリンに頼んで彼を助けて
もらうという選択もあった。しかし彼女はそれを選ばなかった。
(私には今の世界を壊す勇気が無かった・・・。)
セィミヤにはこの選択しか無かったのだと自分に言い聞かせた。

ダミヤはいつものように優しい笑顔でセィミヤに接した。
「君が何を考えているか分かるよ。君は正しい選択をしたのだよ。」
セィミヤは微笑んだ。
やはりこの人・・・夫には隠し立ては出来ない。そして自分をよく理解し
自分だけを見ていてくれるのは彼しかいないと思った。

シュナンがこのように自分の全てを理解してくれるかどうか不安もあった。
たとえ祖母を死に追いやる陰謀をたくらんだとしてもそれは自分の為だと
言い聞かせた。それは罪悪感から逃れる為にそう思おうとしているのだろうか?

あの闘いでシュナンは戦死した。
そして大公の地位には弟のヌガンがついた。彼は真王に忠節を誓う真の
忠臣だった。夫のダミヤの言うようにこの国の統治のあり方はこれで
よかったのだ・・・。

ヌガンは大公国のサイガムルを徹底的に取りしまった。ワジャクだけでなくホロンにも
サイガムルは存在した。徹底した弾圧で多くの血が流れた。そしてヌガンの妹のオリは
重臣のヨハルと共にラーザに亡命したのだった。

(エリン・・・)
326リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:36:16 ID:bIJnjOM2
ふとセィミヤはエリンの事を思い出した。ダミヤは徹底的に反真王の一派を弾圧した。
それだけでなく、エリンも管理下に置いて、脅迫してでも王獣の調教と軍事利用に
協力させようとした。
しかしセィミヤはそれだけは夫の意思に逆らった。というよりもエリンを側に置くと
彼女がかつて聞かせた話を思い出して嫌だったからだった。自分が神の子孫ではなく
ただの人間であるという事実を思い出してゾッとするからだった・・・。

その後、エリンがリランと夫のイアルと共に国を出奔したと聞いた時も、夫を制して
追跡はさせなかった。ダミヤは他国に彼女が逃げる事を怖れたが、彼女の性格から
王獣を軍事利用するのに協力するとは思えなかったからだ。
おそらく山の中に住み、二度と人里には下りないだろうと思った。

この平和な世界はいつまでも・・・永遠に続く・・・とセィミヤは柔らかい日差しに
輝く王宮の庭のサシャの花々を見て思った。側には優しい夫がついている。
心配する事など何一つ無い・・・。
だが彼との間にはまだ世継ぎは生まれなかった。
自分のせいかとも思ったが、思えばダミヤは女遊びが好きにもかかわらず子供
を他に作ったという話は聞かない。夫は女好きだが、思ったより淡白な性格で何度も
求めるような男では無かった。
セィミヤも兄か父親のように思っていた男を夫として心から受け入れるのに時間が
かかったというのもあるだろう。そのうち世継ぎにも恵まれるだろうと彼女は
思った。

二人が光差す王宮の庭で手を取り合ってくつろいでいると、セザンの長となったカイル
が血相を変えて二人の前に走りよってきた。

「陛下! 急いでご報告する事がございます!」

ダミヤは優雅な佇まいで、顔をしかめてカイルに言った。
「なんだ、騒々しい。もう少し落ち着いて話せないのか?」
粗野で品のない行為が嫌いなダミヤはカイルをしかりつけた。
「気にしないで。どうしたのです?」
夫のいたわりの無い態度を制するようにセィミヤはカイルに尋ねた。
(こういう気配りと優雅さをおばあさまはお持ちだった・・・)
セィミヤは常に祖母の事を見本にしていた。彼女にとって真王の中の中の真王は
祖母だった。エリンの話を聞いて真王の権威と自分の血の尊さに疑念と不安を
抱く自分とは違う・・・そう考えていた。
327リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:37:39 ID:bIJnjOM2
「ラーザがわが国・・・大公領に侵攻いたしました!!」

二人は驚いた。この国は大公によって守られている。今までもそうだったし、
これからもそうだろうと二人は思っていた。
「一体、大公は何をしているのか! 早急に敵を撃退するように命じろ!」
ダミヤは怒り心頭でカイルに怒鳴りつけた。
「そっ・・・それが・・・大公はすでに戦死なされてます!」
「なっ何!?」
カイルの報告を聞いた二人の顔が青ざめた。そんな事は信じられないと言わんばかりの
表情だった。
「何かの・・・何かの間違いでは無いのか? 闘蛇軍を有する大公軍が・・・」
ダミヤはうろたえながらつぶやくように言った。
「それが・・・ラーザも闘蛇軍を持っていたのです!」

二人はようやく事態が尋常じゃない事に気付いた。
「だっだが何故? たとえそうでも精強な大公の闘蛇軍がそんなに脆く・・・」
カイルもまた青ざめた顔で報告を続けた。
「大公軍とラーザの闘蛇軍は対峙したのですが、双方の闘蛇は闘おうとしなかったの
です!」
「そんな・・・」
「そして、その隙をつかれ、主力のラーザの騎馬軍団が大公を・・・」
二人は放心状態で報告を聞いて、さらにカイルに尋ねた。
「誰が闘蛇をラーザに・・・。」
「大公の妹君のオリ様です!」

二人はようやく理解した。亡命したオリがラーザに闘蛇の技術を伝えたのだ。
ダミヤは用心深い男だった。密告を奨励し、国内に不満分子を完全に押さえつけた。
だが外国にまで配慮するような男では無かったのだ。
まさかオリが敵国に協力してまで母国を裏切るとは思ってなかったのだった。

ダミヤはヘナヘナとそばにあった椅子に座り込み呟いた。
「では・・・オリとラーザはここまで攻めてくるという事か・・・。」
カイルはキッと表情を引き締めて言った。
「おそらくは数日中に!!」
328リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:42:18 ID:bIJnjOM2
ダミヤは闘蛇軍の力を過信していた。そしてその技術が外国の手に渡るという
事はまったく念頭に入れていなかった。ダミヤは謀略に長じてはいたが、
軍略に長じていたわけではなかった。
そしてオリがまさかそこまでして、父親と長兄の仇をとろうとは思わなかったのだった。

「あなた・・・」
セィミヤが不安そうにダミヤの顔を覗いた。
「セィミヤ、大丈夫だよ。神の子孫である私たちに手を出す者などこの世にはいない。
必ず、神の加護があるはずだ。」
ダミヤはうつろな目で、自分に言い聞かせるように答えた。

カイルは言った。
「早急に貴族を招集し、軍隊を組織しなければなりません!」
「ああ・・・そうだな・・・。」
ヨロヨロとダミヤは椅子から立ち上がるとセィミヤを置いて執務室にカイルと向った。

王宮の中庭に一人取り残された真王であるセィミヤは深く考えた。
国防を大公に頼りきりの真王領は護衛であるセザンを除けばろくな軍隊は無かった。
貴族を除けばホロンは貧しい者が多かった。特権貴族以外の下級貴族や官僚の中にも
サイガムルがいるほど、現状に不満を抱えた者も多かった。
急に軍隊の組織など出来るのだろうか・・・と彼女は思った。

悪い報告は次々と彼女の元に届いた。
オリは隊商都市の割譲と王都の略奪を条件にラーザと同盟を結んだらしい。
オリは重臣のヨハルと共に大公の城を制圧すると軍隊を真王領に向けたという。
もともとワジャクにはホロンを憎む者が多かった。それを力で弾圧したので
ヌガンは人心を失っていたという。兄のシュナンと違い、統治能力の無い
ヌガンは側近の裏切りで殺されたという。

大公領民は歓声をあげてオリを新大公として受け入れた。
身を潜めていたサイガムルたちは、さらにこの国の女王にオリを擁立しようと
動き出しているらしい。

悪い報告はさらに続いた。ダミヤが前線に兵を残したまま逃亡したという。
普段、臣民は国と真王に命を捧げるべきだと言っていた男がである。
報告と同時にダミヤが現れた。
329リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:43:49 ID:bIJnjOM2
玉座にいるセィミヤは驚いて夫に尋ねた。
「一体何があったのですか?」

「何がも何も・・・血と汚物の匂いのするあんな場所にいられるものか・・・
お腹が・・・お腹が痛くなったから引き上げてきたのだ・・・。」

セィミヤはその言葉に驚いた。仮にも司令官の立場の人間が腹痛という理由で前線に
兵を置き去りにして逃げ出すだろうか?
(私は伴侶の・・・国の行く末の選択を間違ったのだろうか?)
セィミヤは内心でふとそう思ったが、その考えをすぐ打ち消した。
たとえそうでもシュナンはもうこの世にいないのだ。

「では・・・王宮に敵が攻め入るのも時間の問題ですね。どこに避難しましょう?」
セィミヤはエリンの事を思い出していた。エリンから聞いたオファロンの王の話を。
たとえ国を奪われてもアフォンノアに逃げ込めば・・・エリンに会えるかも・・・。
そしてもしかしたら自分の祖先の土地に・・・。
可能性の低い事を夢想しているとダミヤは捨て鉢になったように叫んだ!
「この王宮を捨てる? ここより美しいところなどあるものか! まったく
愚かな不忠者ばかりで・・・ブツブツ」
すでに優雅なダミヤの姿は無かった。
女官たちも不安そうな表情を浮かべている。

重臣の一人が二人の前に現れた。後ろから新大公オリの使者がついてきていた。
「陛下・・・。大公様のお使いの・・・。」
重臣の言葉にダミヤは叫んだ。
「馬鹿者!! 偽の大公を大公と呼ぶとは! 大公となるのは真王から認められた
者!! そして『禊の札』を直々に授けられた者だけだ! 偽の大公など地獄(ヒカラ)
に落ちるわ!」

その罵声を使者は鼻で笑いつつ大公オリから預かった伝書を読み上げた。
「真王陛下に奏上いたします。父と兄殺しの罪人ヌガンの罪は計り知れない
ものがございました。臣オリはこの罪を正すべく義挙に及んだ次第でございます。
陛下もすみやかに過ちに気づき、奸臣をその身から遠ざけられますようにお願い
申し上げます。また我ら大公一族を離間させ、親族を相互いに殺しあうように
仕向けた奸臣ダミヤの首を所望いたします。
願いが聞き届けられない場合は速やかに王都に参上し、君側の奸を取り除きに参ります
330リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:45:31 ID:bIJnjOM2
大公オリ」

その内容にダミヤはワナワナと震えた。
「汚らわしいワジャクが! 王族の私を奸臣だと! この謀反人どもが!」
ダミヤはその場で使者を切り捨てようとしたが、重臣とセザンに止められて
その場は収まった。
使者が退席した後、主だった重臣たちと協議に入った。しかし皆、妙案など
浮ぶはずも無く、八方塞で沈痛な表情を浮かべていた。
真王の夫で王族のダミヤの首を差し出すなど到底出来る事では無かった。
慌てて組織した貴族の軍隊もあっと言う間に前線の大公軍に蹴散らされた。
唯一の救いはヌガン派の闘蛇軍が真王領に逃げ込み、侵攻を食い止めてくれて
いる事だった。
「和平の・・・和平の交渉をしましょう。」とセィミヤは言った。
今なら有利に和平の交渉を進められるだろうとセィミヤは思った。
先の使者のようにもはや『禊の札』という真王の癒しの信仰を信じていない者も
現れている。しかし未だその信仰は完全には失われていない。
オリも逆臣の汚名は避けたいはずだった。セィミヤがオリを新大公と承認し
奏上に書かれている政権の委譲と官僚のホロンの貴族独占という悪弊を
改善して、ワジャクやホロン平民にも開放するという条件を飲めば
真王は実権は無くとも、祭祀を司る権威として彼女は自分を奉るだろうと
考えた。王都に軍隊が侵攻してからでは遅いと判断した。

だがダミヤが強行に反対した。
「和平など汚らわしいワジャクどもと結べるものか!!」
利権や特権を有している重臣たちも難色を示した。すでに大臣の中には財産を
こっそり王都の外に隠したり、家族を避難させている者もいた。
「官僚の任命権と徴税権や貿易特権を手渡せばあなたの命が助かるかも・・・」
セィミヤはダミヤを説得しようと試みた。おそらく重臣たちも危機が迫れば
王都を逃げだすに違いない。それでは遅いのだ・・・。
「神の子孫である我々に手を出せる者などいない! この国は神の国なのだ!」
セィミヤはすでに自分すら信じていない言葉を聞き表情を暗くした。
セィミヤはかつて政務の事をダミヤに訪ねた事があった。上がってくる報告に
疑問を持ったからだった。ダミヤはこの国の歪みは臣民が真王への畏敬を
忘れたからだと主張し、王祖ジェの伝説をもっと臣民に教えるように教育
改革に力を入れようとしていた。
しかしそれよりも深刻な飢饉により、ホロンやワジャクにも困窮する者が
331リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:47:06 ID:bIJnjOM2
増えてきた事への対策や、財政再建の為に一部の特権商人たちへの課税する
献策が取り上げられない事へ疑念を抱いた。
悪い噂ではダミヤが特権商人から賄賂を貰っているという話も聞こえてきたからだ。
ダミヤはそれも真王への敬いが足りないからだと聞き入れなかった。

議論が空回りして先送りされているうちに、段々、会議に出席する重臣の数も
減ってきていた。理由を聞いても病気だという。すでに王都を逃げ出している
のは明らかだった。



「陛下! 王都にラーザと大公軍が現れました! 早くお逃げください!」
セザンのカイルが駆け込んできて言った。

その言葉に周囲がざわめいた。
まさかこんなに早く侵攻するとは・・・と誰もが思った。
セィミヤだけは内心で予想はしていた。指揮官のいない前線など弱いものだ。
せめてダミヤが前線に陣頭に立っていれば多少は持ちこたえ、王都から退避
する時間かせぎは出来たはずであった。
「私たちにここは任せて、早く避難を! 王宮が包囲される前に!」

カイルは急いで王宮の守備に戻った。
セィミヤは逃げられるとは思えなかった。
「投降しましょう・・・。降伏すればオリも・・・」
譲位さえすれば、オリの人物を見聞きする限り無下には扱わないだろうとセィミヤは思った。
幽閉か追放かは分からないが、下手な扱いをすれば国を統治するのは難しいと聡明な
セィミヤは思った。
「馬鹿を言うな! 真王の座は神から与えられた位。誰にも神聖な地位を侵す事など
出来ない! 見よ、空にきっと王獣が舞い、私たちを救ってくれる!」
ダミヤはそう叫んで部屋をウロウロしている。すでに正気とは思えなかった。
「死のう! 美しい花に囲まれて美しく死のう!」
急にダミヤはセィミヤの手を取り、そう叫んだ。
「いや!」
恐怖でセィミヤは手を振り払った。おばあさまならどうしただろう?毅然と死を
選ばれただろうか? 私は・・・私は怖い・・・私は自分が聖なる存在でない
事を知ってしまった・・・。
332リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:48:39 ID:bIJnjOM2
真王は王宮にいてこそ真王であり神聖なのだ。
もう王宮は包囲されている。せめて大公軍なら救いはあるかもしれない。
サイガムルのような者もいるが、ワジャクには真王への畏敬の念は体にしみこんでいる。
しかしラーザにはまったく関係ないだろう。
ヌガン派の兵士も王都に逃げ込み、激しくラーザと新大公軍と戦っている。
投降するなら大公軍とセィミヤは考えた。

しかしセィミヤの希望は打ち砕かれた。ヌガン派の抵抗に手を焼いた新大公軍は
侵攻を阻まれ、王宮に先についたのはラーザの騎馬軍団だった。
玉座の間から二人は少数のセザンに守られながら退避した。しかしどこにも
逃げる場所などあるはずが無かった。セィミヤはむしろ大公軍に逃げ込んだ
方がいいと考えたが、ラーザの兵士がひしめいていてそれは不可能に思われた。

逃げ遅れた女官たちの悲鳴の声が聞こえる。その声は尋常じゃない。
(まさか・・・)
セィミヤは無頼の男たちがする事を見聞きはしていたが、それが本当の話とは
実感できていなかった。しかし・・・。セィミヤは心の底から恐怖を感じた。

セザンの一人が言った。
「逃げ切れません。陛下、この部屋に隠れてください。」
二人は王宮の部屋に隠れた。
部屋の外では戦闘の音が聞こえたが、叫び声と共にその声は聞こえなくなった。
薄暗い部屋で二人は身を潜めて様子を伺った。
兵士たちが部屋に入り込み宝物を物色している。略奪品を探しているようだった。

「誰だ?!」
物陰に隠れている二人に気づいた男が叫んだ。その言葉は異国のラーザではなく
この国のものだった。
セィミヤは勇気を出して物陰から出た。
「この国の言葉が分かりますね。私はこの国の真王です。大公オリに会わせなさい。」
セィミヤは恐怖を隠しながら精一杯の威厳を示した。
男は一瞬驚くと目の前の宝の価値に気づいてニヤリとした。
「ああ、よく分かるよ。俺はこの国の者だからな、陛下。」
「!」
333リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:49:48 ID:bIJnjOM2
セィミヤは驚いた。
「驚く事は無いだろう。俺はサイガムルだよ。だがワジャクじゃない。ホロンだ。
異国の血も少し引いている。そんな理由で俺は無能の貴族たちのご機嫌ばかり
とってたんだ。」
男はこれまでの不遇の境遇を思い出して憎悪の表情を浮かべていた。
セィミヤはシュナンの言っていたこの国の『歪み』を目の前にした事に気付いた。
すでにその『歪み』はどうしようもないところまで来ている。
シュナンの言っていた事は本当だった・・・。

セィミヤの後ろでダミヤが叫んだ。
「おい、さっさと逆賊オリのところに案内しろ!」
男はその声の方向を向くとダミヤの顔を殴りつけた。
優男のダミヤは吹き飛ばされ、ポカンとした表情を浮かべた。
自分の身に起きている事が理解できないようだった。
「うるさい! 俺は大公の家来じゃない。お前たちの家来でもない。今日からな。
俺はラーザの通訳と手引き役にここにいるだけだ。おこぼれで略奪品を頂いて
いるんだがな。大公軍はお前たちを探しているだろうが、俺たちは関係ない。
大公からは略奪の許可は貰っている。そうだな・・・。」

男はセィミヤをしけしげと見ると、三人のラーザの兵士たちと異国の言葉で
話し始めた。そして兵士たちは扉の鍵を閉め始めた。
「?! 何をしているのです? 私たちを大公に引き出せば褒賞が貰えるでしょう。」
何が起きるか不安に思ったセィミヤは尋ねた。
「略奪品で十分稼がせてもらってるよ。何度も言うようだが俺たちは大公の家来じゃ
無い。略奪を条件に力を貸しているだけだ。せっかくの『宝』に手を出さない手は
無いだろう?」

「おい! けがらわ・・・」
ダミヤは叫んだが、その言葉を制するように兵士たちが殴りかかった。
「ひいっ」
ダミヤは恐怖に怯え、震えて部屋の隅に縮こまった。
「あっあなた! なにを! 放しなさい!」

男とラーザの兵士たちはセィミヤを取り囲み、豪奢な服に手を伸ばした。
「やめなさい! やめて!」
セィミヤは男たちの目的にやっと気づいて抵抗した。夫以外の男に体を許すなんて
334リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:52:29 ID:bIJnjOM2
・・・聖なるこの身が汚されるわけには・・・。
抵抗も屈強の男たちの前では無力だった。たちまち押し倒され、両手を兵士の一人が
頭の上から取り押さえた。セィミヤは身をよじらせバタバタと暴れた。
「威勢がいいよな。いいぞ、もっと抵抗しろ。すごいぞ。真王を犯せるなんて。
これ以上のご褒美は無いぞ。」
男はセィミヤの腹の上にまたがると襟に手を伸ばした。
他の二人はセィミヤの両足を押さえた。
「やめなさい! それ以上何かすると舌をかみます!」
毅然とした声でセィミヤは叫んだ。
「どうぞ、それなら死体を裸にしてさらし者にするだけだ。」
平然と男は答えた。
「え?! そんな・・・。」
セィミヤはその光景を思い浮かべて青ざめた。
「誰も見ていない。誰にも言わないよ。俺たちを楽しませてくれて、大人しく
してれば大公に引き渡す。」

聡明なセィミヤだったがすでに正常な判断が出来る状態ではなかった。
男たちが約束を守るはずもない事は明らかだったがその言葉にすがってしまった。
セィミヤは放心状態になり体の力が抜けた。
「ようやく観念したな。いいぞ。」
男はセィミヤの襟を左右に広げた。その下にはセィミヤの白磁のように白い肌と
ふくよかな乳房があった。桃色の突起はすでに興奮して立っている。
「おいおい、もう興奮してるのかよ。いやらしい女だな。」
「なっなにを・・・そんな事・・・」
女官や夫以外の男たちに見られた事の無い乳房をしげしげと見られた恥辱に震え
ながら、セィミヤは顔を背けながら言った。
「ほら、自分でも見えるだろ? 見てみろよ。」
男は乱暴にセィミヤの顔を乳房の方に向けさせた。
「ううっっ」
薄目を開けた先には自分の乳房の先端が勃起しているのが見えた。
「さて・・・さらにお宝を拝見させてもらうかな・・・動くなよ。」
男は短剣を出してセィミヤの金の刺繍の施された豪華な服を引き裂き始めた。
足を取り押さえていた兵士たち二人はスカートを引きずりおろした。
セィミヤはすでに下着一枚の姿を男たちに晒していた。セィミヤはただ目をつぶって
この恥辱に耐えていた。
男は立ち上がるとラーザの兵士たちに異国の言葉で何か話している。
335リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:53:49 ID:bIJnjOM2
手を押さえていた兵士がセィミヤの体を起こして、後ろから羽交い絞めにした。
そして足を押さえていた兵士たちは片足づつ持ち、セィミヤの足を押し広げた。
「いやっ!」
その姿勢の恥ずかしさにセィミヤは叫び声を上げた。
「じゃあ庶民には一生見れない真王様のアソコを拝見させてもらうか。」
男は下着をはぎ取ろうと手を伸ばす。
「いや! やめなさい! そんなこと・・・」
セィミヤの制止を聞くはずも無く、男はセィミヤの下着をはぎ取った。
「っ!!」
セィミヤは屈辱に目を閉じ体を震わせながら顔を背けた。
「おおっ・・・ふうん、おい見てみろよ。別に普通の女のものと変わりないぞ。
へえ・・・毛もやっぱり金色だったんだな・・・。」
男は顔をセィミヤの股間に近づけ、両手で茂みをかきわけ、割れ目をこじ開けて
その奥をじっくりと見ていた。
「もう・・・もう満足でしょう。もう放して・・・。」
セィミヤの声は弱々しくなり、言葉も命令から懇願のようになってきた。
「何言ってるんですか、陛下。これからですよ。では失礼しますよ。」
男は下でセィミヤの陰部をピチャピチャ音を立てながら舐めはじめた。
「ああっっううっつ。」
セィミヤにとって性行為は世継ぎの為の儀式でしかなかった。
ダミヤもわきまえてけっして余計な事はしなかった。だがこの男は今まで体験した
事の無い事をしてくる。セィミヤは必死にそれに耐えていたが、その下の動きを
セィミヤ「自身」が敏感に感じ取って、気持ちとは裏腹に快楽を感じていた。

「そろそろいいかな・・・」
「はあはあ、もう満足ですか・・・」
セィミヤは息を荒くしてそう答えた。セィミヤの白い透明な肌はすでに紅色に
ほてっており、うっすらと汗をかいて薄暗い部屋の中で光っていた。

「いや、そろそろ十分濡れてきたころだから、入れてもいいかなと。」
「え?!」
「これでも敬意をはらって乱暴にしないように気を使っているんですよ。」
「そっそんな・・・それだけは絶対駄目です! 真王の血筋は!」
真王にとっての性行為は本当の意味で神聖なものだった。快楽とかそういう
意味合いでは無い重要な国事であり、これは国の根幹に係わる事だった。
「大丈夫です。誰にも言いません。仮に妊娠しても誰の子か分からないでしょう。
336リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:55:49 ID:bIJnjOM2
もっともラーザの兵士たちの場合は褐色の肌ですから、あそこの腰抜けの子供
でない事は分かってしまいますがね。」
男は服を脱ぎながらそう言った。
「え?! 全員で私を?! 駄目です! この国にとって私は・・・」
セィミヤは夫の方を見た。夫であるダミヤはすでに縛られていた。
ダミヤはもう諦めた表情で目をつぶって何も見ない、聞かないという態度でいた。

「いやっ! 駄目! お願い!」
セィミヤは体をよじらせて抵抗した。
後ろから羽交い絞めにしていた男の力が強まる。
暴れるのを押さえ込もうと他の二人もセィミヤの体を押さえる。
男の股間はすでに力強く隆起している。男は手でそのモノをつかみ、セィミヤの
股間に押し当てようとする。セィミヤは腰を振って何とか逃れようと空しい抵抗を
した。
「もう諦めろ! 陛下!」
ズブ 
とうとうセィミヤの中に男のモノが押し込まれた。
「ああっ・・・」
セィミヤは低い声をあげて一筋の涙を流した。これでこの国を守ってきた「何か」が
失われた。王祖から祖母の代まで続いてきた聖なる義務がここで終わった事をセィミヤは
悟った。
(シュナンが・・・エリンがすでに教えてくれてたのだけど・・・)
ぐったりとしたセィミヤにかまわず、男は腰をふりはじめた。
「おおっ、いいぞ、すごいぞ、こんな幸運が俺にめぐってくるとは! はあはあ」
男は恍惚の表情で天井を見上げている。
ピチャピタ
摩擦の音が生々しい音が部屋に響く。
大の字に寝転がっているセィミヤも白い天井をぼんやり眺めて、足を広げながら
男を受け入れている。パンパンとセィミヤの体を突くたびにセィミヤの乳房は上下に
リズミカルに揺れていた。
「うっうっどうですか? 気持ちいいでしょう。そう言いなさい。」
セィミヤは快楽というより犯されているという嫌悪感しか感じていなかったが
早くこの行為が終わるならと調子を合わせて答えた。
「ええ・・・とっても・・・気持ちいいです・・・」
だが言葉にすると何故か感じてくるのか、息が自然に荒くなってくる。
「はあはあ、うっうっ」
337リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:57:22 ID:bIJnjOM2
男は汗だくで腰を動かしている。セィミヤも自然と汗がにじんで乳房の上を下に流れた。
「駄目です! もういきそうです! 陛下の中に出させていただきます!」
男は興奮するためにわざと丁寧な言葉を使ってくる。
男の腰の動きが激しくなる。
セィミヤは動きの激しさに思わず声をあげる。
「あっあっあっあっ駄目っ駄目っいやぁぁぁぁ、お願い、中にはやっぱり出さないで!
お願いだから、抜いて! 抜いて! いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ 許して! 」
セィミヤは叫んで懇願した。だがかえって男は興奮して言った。
「駄目ですよ、しっかり中に出させていただきます。最高のご褒美ですよ! 
もっと体を押さえろ! 出すぞ、うっ!うっ! 」
抵抗するセィミヤを男たちは力づくで取り押さえた。
男は体をのけぞらせてビクビクと体を震わせた。
ドグドク
セィミヤは自身の中にこの名も知らない男の子種が・・・夫以外の子種が注ぎ込まれた
事を感じた。
(おばあさま・・・ごめんなさい)
心の中で祖母に謝りつつ、一筋の涙がセィミヤの頬をつたった。

「はあはあ、よかった。たっぷり出してやったぞ。」
男根を引き抜き体を離して立ち上がった男は征服感を全身に感じながら言った。
「はあはあ」
セィミヤも大の字になりながら息を荒くしている。
大きく広げられた足の間からはトロトロと男の精液がこぼれ落ちてくる。

「陛下、まだ終わりじゃありませんよ。この男たちにも褒美をお願いします。」
セィミヤが薄目をあけると男がセィミヤを犯している間に、ラーザの男たちは
甲冑を脱ぎ捨て、褐色の肌をさらしていた。
最初の男よりも大きな男根を隆起させて息を荒くして立っていた。
「ラーザの子供を孕んでしまったら・・・」
弱々しくセィミヤは言った。
「何をいまさら・・・さあ四つんばいになって。」
セィミヤの中で気高い何かが壊れた気がした。男の言う通りにセィミヤは犬のように
四つんばいになった。
前戯無しでラーザの兵士は後ろからセィミヤを犯した。
「はあ! ううっ! 」
セィミヤはさっきよりも感じやすくなっているようだった。
338リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 02:59:19 ID:bIJnjOM2
「うっうっ こんな動物の種付けのような・・・世継ぎの儀式はもっと神聖な・・・」
ピストンの動きに合わせて、セィミヤは低い声であえぎ声を上げた。
乳房は動きに合わせてユサユサと揺れている。
「はは、まさか真王陛下がここまで堕ちるとはね。性欲処理の道具だ!」
男は侮辱する言葉でセィミヤを苛んだ。
「言わないで・・・そんな事・・・ああっっううっっ」
四つんばいの状態だと長い金色の髪が下に金色の滝のように広がっている。
「ああ、他の二人が待ちきれなさそうですよ。乳房と口で愛撫してあげてください。」
男の言葉にセィミヤは戸惑う。
「どっどうすれば・・・。」
「ああ、王族というのは贅沢以外は何も出来ないんですね、教えます、こうするのです。」
言われるままに四つんばいの体の下に潜り込んだ兵士の男根を乳房に挟んでこすり上げた。
「こっこう?」
セィミヤは政務以外の仕事を戸惑いながら続けた。
「口も使うんです。」
体を起こすと下の男は自分でセィミヤの乳房を自分のモノに挟んで楽しみ始めた。
「これをどうしろと・・・。」
世継ぎの行事ではこんな事はせずただ性行為だけをする。
だから男根を目の前で間近に見るなど初めてであった。
「こうするんですよ。」
男は回復した男の男根を無理やりセィミヤの口に押し込んだ。
「んぐっうう。」
チュパチュパ
男はセィミヤの頭を両手で押さえて上下に動かした。
「そう・・・舌を使って・・・歯は立てずに・・・そうそううまい・・・」
「んぐっ」
後ろからセィミヤを突いていた兵士は彼女の腰を持ち上げお尻を突き上げさせた。
そして長い手を伸ばして両方の乳房を鷲づかみした。ゆっくりともみあげながら
指は乳首をコロコロと弄んでいる。
「んんんんーう」
乳首に当たる指の感触にセィミヤは思わず声を出すが口は男の男根でふさがれて声に
ならなかった。
背後でピストン運動していた兵士がセィミヤの中で射精した。
「んんん!んんぅ」
(夫以外の子種が・・・しかも孕んだら誰の子かも・・・)
立ち足の股の間からはボタボタと精液がこぼれ落ちている。
339リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:01:15 ID:bIJnjOM2
セィミヤの目にも涙が溢れたが、泣いてもこの状況から逃れるすべは無い
事は当のセィミヤが一番理解していた。
「あと二人いますから頑張ってください。。」

セィミヤは体位を変えて今度は騎乗位の姿勢で男のモノを受け入れさせらた。
「今度はあなたが積極的に腰を動かすんです。」
セィミヤは自分で腰を動かすなどと教えられた事は無い。
たまらず懇願する。
「もう・・・許して・・・。」
体を休めても下の兵士の方がセィミヤの腰をつかんで突き上げてくる。
そして異国の言葉で何か言っている。
「彼はあなたのアレはとても気持ちいいと言ってますよ。」
「くっ、何て事を・・・。このけだものたち!」
兵士の腰の動きでパツパツとセィミヤの体が上に跳ね上げられるたびに、
セィミヤの乳房もリズミカルに上下する。
とうとう三人目もセィミヤの中に射精した。
「もう・・・駄目・・・これじゃ誰の子かも・・・。」
セィミヤは泣きじゃくりながら股間からこぼれ落ちる精液を見つめた。
「あと一人です。体を楽にして正常位でいいですから。」
さすがに疲労したと思ったのか男はセィミヤに気を使った。
セィミヤは早くこの行為が終わるのならと、自分から大の字になり
自ら足を広げるまでになっていた。
「大分、素直になったな。まあ犯してしまえば女王だろうが人間一緒か・・・。」
セィミヤはその言葉を口惜しく思ったが、もはやどうしようもないという
思いにおちいってもいた。
「はやく・・・はやく終わらせてください・・・。」
セィミヤにはそれしか言えなかった。
「嫌々ではつまらないな。これを使うか。なじみの娼婦の為に買ってたものだが
ここで使おう。媚薬ですよ。即効性のある。」
「媚薬? そんなものを・・・。」
セィミヤは不気味な薬に警戒感をあらわにして怪訝そうな顔をした。
「体も楽になるし楽しくなれますよ。」
散々、男たちに性奴隷のように扱われたセィミヤにはその言葉さえ救いのように
思われた。苦痛が和らぐなら何でもいいとさえ思えた。
セィミヤはその媚薬を飲み干した。
340リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:04:20 ID:bIJnjOM2
「・・・・・」
しばらくセィミヤは静かにしていたが、体のほてりを段々感じ始めた。
「はあはあ、これは一体?何これ?」
その様子に男は言った。
「なんだ。やっばり神の子孫とか言っても人間と効果は同じか。」
そうだ・・・セィミヤは初めて自分の漠然とした不安の正体を理解した。
自分はただの人間なのだ。ただ偉大で聖なるものの役割を演じさせられている
というだけだと・・・。皮肉にもこんな事でそれを理解したとはとセィミヤは
自嘲した。

息が荒くなり、体も汗ばみ、股間もうずいてくる。セィミヤは今こそ自分の
望むものを自由に手に入れようと思った。
「はやく・・・はやくきて・・・。」
男はその様子をとても喜んで言った。
「そうこなくちゃ。さあ最後の男にもご褒美を! 私もあなたの体でもう一回・・・。
それにしてもこんなに効く媚薬だとは。」

ラーザの兵士の最後の男は我慢できずにセィミヤを押し倒すと足を取り、正常位で
セィミヤを犯し始めた。
「はあああああっっっ、いいっ、こんな快感がこの世にあったなんて! もっと!
もっと激しく突いて!」
セィミヤの痴態に男たちは興奮の度を強めた。
「お言葉に甘えて・・・。」
男はセィミヤの上にまたがると、乳房を挟んで回復した自分の男根をしごきはじめた。
「顔に・・・顔に・・・ご聖顔にかけさせていただきますよ!」
男はあえぎ声を上げながら叫んだ。
「きて! もっと! 中にもどんどん出してかまわないから!」
真王の言葉とは思えない言葉がセィミヤの口からこぼれる。
意味を解さないラーザの兵士たちもセィミヤの言葉の妖しい響きに触発されて
すでにセィミヤを犯した者もさらに男根をいきりたてた。

「あ、う、く、もう駄目だ。真王陛下、顔にかけさせていただきます!」
セィミヤの顔の前には男の黒ずんだ亀頭が自分の乳房に挟まれて、いまにも
爆発しそうな様子でいる。
男の腰の動きの早さに加えて、セィミヤも自ら乳房を手に持ち、射精を
早めようとしている。


341リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:06:10 ID:bIJnjOM2
「かけて! きて! たっぷり出して!」
セィミヤは押さえていた自らの狂態を解放するかのように叫んだ。
男の背後でも広げた足の間でラーザの兵士がもうすぐ絶頂にきそうになっている。
「もう誰の子でもいいわ! こんな腑抜けより強い子を孕むからたっぷりと
私の膣の中に子種を出して!」

そうだ・・・本当はダミヤよりもシュナンの子が欲しかった。
だがそれももうかなわない。ラーザだろうと力強い子が欲しい。
たっぷりと私はそれを受け止める・・・。

恍惚の中でセィミヤは絶頂に達しようとしていた。
すでに自分の中に子種を注ぎ込もうとしているのはシュナンだと錯覚さえしていた。

「おおおお、もう出るぞぉぉぉぉ」
「きて! おねがい、シュナン、わたしの中にたっぷりと子種をちょうだい!」
すでに腰の方もセィミヤ自らふって突き出している。
何度も膣内に射精された精液と潤滑液にジュブジュブ音を立てながら、セィミヤに
突き立てられた男根はスライドしている。

「はあはあ」
他の二人もこの痴態に興奮して自分でしごきながら、セィミヤの白い肌に欲望を
吐き出そうとしている。
セィミヤと四人の男の絶頂が近づき始めていた。

「うっ」
ビュッ ビチャ
セィミヤの目の前で男の男根の先端から白濁液がほとばしった。
セィミヤの金色の髪にそれがかかり、顔にしたたり流れる。
三人の兵士たちもブルブルと体を震わせてセィミヤの中と体に白濁液を
注ぎ込んだ。
「シュナン!」
セィミヤは恍惚の表情でそう叫んだ。
*********************************
オリは二つの失敗をしたと後悔していた。
一つはラーザに闘蛇を提供した事だった。
オリがラーザを亡命先に選んだのは理由があった。

342リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:08:07 ID:bIJnjOM2
隣国で軍事的に対抗できる国はラーザ以外に無かったという事。
大公国の内紛は彼らにとっても有利な話で自分を受け入れるだろうという
算段があった事と、友人のロランがラーザに人脈を作っていたからだった。

だかラーザに来て驚いた事と考えを改めた事があった。
彼らはけっして野蛮人では無いという事だ。彼らの文化は自分たちとは若干異なる
が、独自の高度な社会体系と倫理体系を持ち、優れた文化を持っているという
事を知った。
さらに驚いたのは独自に闘蛇の開発を進めていたという事だ。
試行錯誤でまだ成功はしていないが、遅かれ早かれ成功するのは目に見えていた。

その事を知った時、オリは暗澹たる気持ちになった。おそらく次兄のヌガンでは
国は治まらない。弱体化したリョザ神王国が征服されるのは時間の問題だろう。
それならば技術提供して、その見返りに闘蛇軍を譲り受けた方がいいと考えた。
それでも数も質も最強の大公軍には及ばない。
隊商都市の割譲を条件に共闘を申し入れた。

国では私の事を売国奴と呼ぶ者もいるに違いない。だが長兄の危惧した「歪み」は
すでに大きくなって国を滅ぼそうとしている。次兄から大公国を奪還して、長兄
シュナンの志である国の改革をすれば、再び勢力を取り戻すのは可能だと思った。
その為の一時的な方便としてラーザと同盟したのだった。

だが誤算があった。闘蛇と闘蛇は互いに殺しあわない。闘蛇乗りでありながら
その事実を戦闘が始まるまで誰も知らなかったのだった。その為に、主力である
はずの闘蛇は脇役になり、ラーザの騎馬軍団が勝敗を決する事になってしまった。

次兄ヌガンを殺したのは彼の側近だった。オリは次兄の首を前に涙を流し、
この悲劇の元凶のダミヤを激しく憎んだ。だが敗残のヌガン派の闘蛇軍は真王領に
逃げ込んでしまった。思わぬ闘蛇の弱点をラーザにさらした以上、王都攻略にも
協力してもらうしかなかった。
王都の略奪という代償を払って・・・。

第二の誤算は今の目の前の光景だった。
ヌガン派の抵抗は激しく、闘蛇が互いに無力である以上、白兵戦しか手は無く
侵攻にラーザより遅れを取った。
先に真王の身柄を確保する必要があった。戦後の政治体制をどうするにせよ

343リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:09:44 ID:bIJnjOM2
真王無しには自分の権力の正当性は認められない。万が一、真王が死んだとしたら
簒奪のそしりは免れない。それでは改革は難航する。オリは同胞であるヌガン派の
死体を乗り越えて必死で突き進んだ。

だがオリの目の前には最悪の結果が横たわっていた。真王の死よりも最悪の・・・。
兵たちと部屋を突き破ると、真王の嬌声と共に驚くべき光景が皆の目に入った。
真王は喜悦の表情で男たちに陵辱されている。全身を白濁液にまみれながら・・・。

ちょうど、男たちが射精した瞬間に出くわしたのだった・・・。

男たちはギョッとした表情でオリたちに気付いた。
そして青い顔で慌てて言い訳を始めた。
「ええと、略奪品をいただいたわけで・・・どうぞ・・・差し上げます・・・」

オリは静かに言った。
「この男たちを殺せ。」
大公軍の兵士たちもオリ同様に動揺を隠せなかった。もちろん彼らの多くは真王を
神だとは思ってない。だが幼い頃から植えつけられた畏敬の念は無くせないもの
だった。何より真王というのは人というより国の権威であり、誇りの象徴であった。
それを侮辱された事に兵士たちも怒りをあらわにしていた。

怯えた表情を浮かべた陵辱者たちはまたたくまに八つ裂きにされた。
オリは女官たちに放心状態の真王を毛布にくるませ身を清めさせて養生させる
ように命じた。

「この男はどうなさいます?」
部屋の隅に憎むべきダミヤが縛られている。
「首をはねて、その首が腐るまで王都にさらし首にしろ。」

大公兵たちはダミヤを連れ出した。
「うわ、こいつ脱糞と失禁してやがる。」
大公兵が顔をしかめた。
顔を真っ赤にしたダミヤは口汚くオリを罵った。
「この謀反人の罪人め! お前の魂は永遠に地獄を彷徨うだろう!」

ダミヤが叫び声をあげながら連れ出されるとオリは暗い表情でその場に立ちすくんだ。

344リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:12:13 ID:bIJnjOM2
すでにこの光景は多くの者に目撃された。かん口令をしいたとしても、人の口を
ふさぐ事は出来ない。瞬く間に国中に噂は広まるだろう。もはやこの国は神の
加護を失った・・・。

(もしかしたら良い姉と妹になれたかもしれないのに・・・)
セィミヤがシュナンの名を叫んだのを確かに聞いた。
(兄のところに送るのが慈悲か・・・)
彼女は簒奪と王殺しの汚名をかぶる覚悟を背負った。
*************************************
処刑場に清められた白い服を着たセィミヤが静かな表情で向っていた。
オリは静かに玉座からそれを見つめている。

セィミヤの頭上に白刃が光る。
だがその時、空で王獣の鳴く声が響き渡った。
群集のざわめきの中、光り輝く王獣が三頭処刑場に降り立った。
あまりの驚きで誰もが立ちすくんでいると、その背中からエリンとイアルが
降りてきた。そして呆然としているオリたちを置いて、セィミヤを連れ去って飛び立って
しまった。
****************************************
セィミヤは深い眠りから目覚めた。これまでの事は悪い夢だったのだろうか?
本当はシュナンと共に生きているのが本当の世界なのではと思った。
だがそれは違っていた。
農民の小屋と思われる部屋のベットにセィミヤは寝ていた。
エリンがセィミヤが目覚めたのに気付いて笑いかけた。
「陛下、お目覚めですか?」
「ここは?」
「ここは『カレンタロウ』の集落です。」
「やはり夢ではなかったのね・・・。」
エリンはセィミヤにおきた不幸を察してうつむいた。
「ここならきっと平穏な暮らしができますよ。」
エリンはセィミヤを気づかってそう答えた。
するとイアルが子供と共に家に入ってきた。
「陛下、お加減はいかがですか?」
「その子は?」
「私とエリンの子のジェシです。」
子供は顔見知りするように父親の後ろに隠れながら会釈した。

345リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:13:31 ID:bIJnjOM2
セィミヤは穏やかに笑いかけた。

「何故、私を助けたの?」
エリンは答えた。
「陛下が私たちを見逃してくださったから、今の生活があるのです。
ですから当然の事です。ただお助けに上がるのが遅かったのが永遠に
悔やまれます・・・。」
エリンはうつむいて答えた。
「いいんです。遅かれ早かれこうなるのは避けられなかったのでしょう。
あの時・・・別の選択もあったのだけれど・・・。」
セィミヤは遠い目で言った。
************************************
セィミヤはカレンタロウに家を貰って生活を始めた。カイルと侍女のナミも
一緒に助けられてカレンタロウに移り住んでいた。彼らは前の通りセィミヤの
世話をする事を厭わなかった。
いずれ彼らは一緒になるかと思われた。そして数ヶ月が過ぎた・・・。

リョザ神王国の噂をイアルが調べてきた。
オリは国名をシュナン王国と名を変えて初代王女となった。
オリはホロンの反抗勢力と闘い、かつ支配民族になったワジャクが今度はホロンを
虐げている事に頭を悩ませながら国作りに努めているという。
同時にラーザとの同盟を解消し、裕福な隣国のトゥラ王国のタウロカ王子と婚約を
したという。

「軍事力の強いシュナン王国と経済力の強いトゥラ王国が一つになる事でラーザに
対抗するつもりのようです。オリ女王は聡明ですから、苦難をなんとか乗り越えて
国づくりされることでしょう。」
イアルはセィミヤに語った。
「彼女なら私たちのような失敗は繰り返さないでしょう。残念なのは国の改革の
障害に私たちがなってしまった事です。」
「そんな事はごさいません、陛下。」
イアルの言葉に笑ってセィミヤは答えた。
「もう王ではないのですからセィミヤと呼んで下さい。」
イアルは首を振って言った。
「いえ、私にとってあなたはやはり陛下です。」
346リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:16:03 ID:bIJnjOM2
イアルはそう言いながらセィミヤの膨らんだお腹を戸惑いの表情で見つめた。
「あの・・・その・・・やはり・・・」
セィミヤは笑って言った。
「気が変になったわけではないのよ。あの時私は確かにシュナンの声を聞いた気が
するの。だからこの子はシュナンとの子。男の子ならヨナン、女の子ならユィミヤと
名づけようと思います。」
セィミヤは部屋の窓から見える光り輝くカレンタロウの花畑を見つめながら言った。
「一つの国の興亡の歴史をこの子に伝えるのが私の役割です。」
セィミヤは光り輝く金色の髪をなびかせて神々しい表情で微笑んだ。

347リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 03:17:34 ID:bIJnjOM2
終了です
お目汚し失礼
348名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 03:30:07 ID:BUhX3sMR
>>347
すげー。抜きエロもストーリー部分もGJ!
349名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 04:30:12 ID:0MJYsTO5
>>347
待ってた
短い奴予想してたら意外な重厚さに驚いた
凄い原作愛だな じっくり読むわ
350名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 09:10:11 ID:/x8wd6Vf
>>347
原作の雰囲気をそのまま、よくここまで
話しを広げられたものだと関心しましたよ〜
確かに、あの時シュナンを選択しなければ
こういう道もあったかも。
351名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 12:11:05 ID:PDZ+Vc8u
>>347
想像してた陵辱ものと(凄く良い意味で)全然違った!
まさかif世界の話だとは…!
凄く良く纏まってて読みやすいし面白い。
エロとの比重も丁度良い。ラストも良かった。
心からのGJを送る。
352名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 12:47:41 ID:AWkPcI0k
此処は神が集い給うスレ
353名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 20:07:27 ID:lGXP0HHT
>>347
なるほどifという手があったか
セィミヤには悪いがこっちのエリン一家は幸せそうで良かったな
354リョザ神王国滅亡:2009/09/11(金) 23:51:26 ID:Dn/suKfG
>セィミヤには悪いがこっちのエリン一家は幸せそうで良かったな
パラレルならそういう世界もあるだろうという事で。
読み返してみたら誤字や加筆修正したいところ、特に最後はかなり
描写を流してしまった感がありますが、とりあえずお粗末様でした。
355名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 03:40:31 ID:6NA3YSzw
>>347 だけど、じっくり読んだあとも
「すごい」以外の形容がなかなか出てこんわ

エリン一家が幸せそうなのもいいが、
腹黒ボス ダミヤ様が小物化しているのも子気味いい
賢くて狡猾なのに、こういう場面では小物化しそう・・・と
シチュエーション的にも納得いくのが心の底からうまいと思った

他のキャラもそれぞれの役割にうまく嵌ってる
とりあえず、うなるほど良かった。
356名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 18:52:39 ID:hO4FLCOL
先週見逃したので、今回のサブタイ見てエリンが孕む回かと思ったわ
しかし、あの赤とんぼの暗喩・・・
357名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 18:57:22 ID:dG+U7EJb
たんぽぽの綿毛とかw
しかし、エリンとエサル師がやたら「仲良く」を連発していたのが気になっていたのだが、
視聴してる保護者に対するんhkなりのやさしさだったのかも知れん。

子ども「ママ―、あれ何してるの?」
親   「な、なかよくしてるのよ!エリンも言ってたでしょ!」みたいな
358名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 19:05:26 ID:yR+LnHYj
公開セックス
しかし観客が学者ばっかなのでムードぶち壊し。
綿毛は流石に笑った。
359名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 19:06:39 ID:y6rUMbd4
リランとエクのSSきぼんぬ
360名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 19:32:23 ID:2JbLK4sM
交合が「神々しくさえありました」って…w
ベタなオヤジギャグなナレーションもいい味出してたw
361名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 19:57:13 ID:Xu9M2mXE
>>359
エク「いっぱつやらせろや」
リラン「おっけー」

おわり
362名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 20:39:16 ID:APscYwYE
獣の交尾シーンをどこまで神々しく描くんだよw
「2001年宇宙の旅」かと思ったじゃねぇかwww

で、エリンが自然のままに交合するシーンはまだか
363名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 02:11:59 ID:+/r9eRcx
トムラ先輩が哀れ過ぎて思わず書いた。若干反省している(二番煎じ的な意味で)




「いったいあれは何をしているんだ?」
「まさか…交合?!」

俺は深い溜息をついた。
よりによって何てことを言ってしまったんだ。
あのいけ好かない男が答えなかったら、エリンに答えさせるところだった。

こ、こうごう……。

まずかったよな、どう考えてもセクハラ…。
謝りに行った方が良いよな。
いやいやいや。逆に意識させてしまってまずいんじゃないか?
ここは、さらっとなかったことに…は、無理だな。
まあ、彼女のことだから、案外気にしてないかもしれないし。
……彼女は俺のことをどう思ってるんだろう?
そう言えば、ラザルから帰ってきた時、土産話を期待していると言っていたよな。
もしかして、彼女は王獣の話を聞きたかったんじゃなくて、俺と話がしたかったのか?
あの時、他に何て言ってたっけ?

“――私、もう18なんですよ”

しまったー!! フラグ? フラグ落とした?
いや、待て逆だ、フラグが立ってたんだ。
よし、潔く謝りに行こう。
「この前は、変なこと言ってごめんな」
「驚きました。…でも、私先輩だったら……」
なんて、展開になるかも知れない。

「エリン」
「あ、トムラ先輩」
「…この前はびっくりしたな」
「本当に。びっくりしました。トムラ先輩も見てたんですか?」
「……いや、俺、お前の隣にいたじゃないか」
「あ、そうでしたっけ? 私、リランの方しか見てなくて…あ、行かなきゃ。それじゃ、また」
「…………」

――愛の反対は憎しみではなく、無関心。そんな言葉を噛締めるトムラ教導師でした。

えがいていたーゆめーはー(ry


364名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 02:48:57 ID:Y7JYpxDL
>>363
いや自分的にはGJ!
トムラ先輩のかませっぷりに全俺が泣いたwww
365名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 03:30:39 ID:P0Y8o/30
>>363
ワロタ、GJ
トムラ先輩かわいい・・・
何番煎じでも待ってるぜ!
366名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 15:15:28 ID:+s/4246q
おもしろすぎ!
367名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 21:30:39 ID:MqeuHn7p
>>363
やべぇクソワロタwwwww
368リラン×エク1:2009/09/14(月) 00:10:53 ID:QUSOVqmN
>>359
こんな感じか?
思わず書いちゃったじゃないかw
ほどほどに擬人化して書けばいいんだよな?
リラン×エクでどうぞ。


わたし・・・どうしちゃったんだろう・・・
このあいだから、身体が、熱い。
それから、ふわふわする。
どこかがむずがゆいような、くるしいような。でも、それがどこかは
わからない。
今までこんなかんじに、なったことなかった・・・
そうだ、あの羽根。
あの羽根のにおいをかぐと、すこし、この変なかんじが落ち着く。
そのかわり、頭の芯がしびれるような、いいきもちになる。
あ、エリンが来た。
エリンのにおいを嗅いでも、なんかいいきもちになる。
このにおいは、エリンなの・・・?
どうして、こんなにおいになるの・・・?
わたし、どうしちゃったの・・・?
おしえて、エリン。
369リラン×エク2:2009/09/14(月) 00:12:17 ID:QUSOVqmN


きょうは、いい天気。
なんだろう、大気のにおいが、すごく甘い。
ちがう、甘いにおいが、風に乗ってやってくる。
どこからだろう、このにおい・・・
すごく、どきどきする。
あしのあいだが、じゅんって痺れる。
ああ。わかった。
このあいだからむずがゆかったのは、ここだったんだ。
だれかが、呼んでる。
わたしを、呼んでる。
外に、出てみた。身体が、ひとりでに駆け出す。
燃えるように熱い。
・・・あのひとだ。
わたし、わかった。ずっと、あのひとのこと、感じてたんだ。
わたしを、呼んでる。
わたしを、見てる。
嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。
あのひとに近寄られると、どきどきが止まらなくなる。
あなたもわたしのこと、ずっと感じてたの・・・?
嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。
あのひとが、わたしのにおいを嗅いでる。
やだ、はずかしい。
でも、好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。
――飛ぼう。
あのひとが、言った。
――あなたとなら。
わたしも、こたえた。
身体が、空に舞い上がる。
あのひとと一緒に、風を切る。
もう、どうすればいいか、わかっていた。
あのひとの身体が、わたしに重なる。
―― ああ ――
よろこびときもちよさが、身体の中を突き抜ける。
ああ。 ああ。 ああ。 ああ。
わたし、わかった。
このために、生きてきた。
このために、生まれてきた。
わたしは、女だったんだ ――
あなたに逢えて、良かった・・・・・・
わたしを見つけてくれて、ありがとう・・・・・・
370名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:17:20 ID:QUSOVqmN
              ――end――
371名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:17:58 ID:4Efag7Id
>>368
エエハナシや…
リクした者じゃないが、感動したw
372名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:45:00 ID:3qPM9SMA
なんつかこっぱずかしいポエムだな
373名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 06:24:34 ID:j5oaxEo9
しかし全身ピンクリランにはよく似合う
374名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 08:01:21 ID:WLpCYJj8
>>368
げふっ!処女の初々しさあふれるポエム乙!
375名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 15:00:24 ID:QHfaosH+
>>369
GJ
376名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 17:08:37 ID:Z9noSFvA
すみませんあまり溢れるパッションのままに出来た駄文なのでお目汚し失礼します…
設定は探求編のイアルの家に行くエリンの心境と言った感じですイアル×エリンです
377イアル×エリン:2009/09/14(月) 17:09:20 ID:Z9noSFvA

自分でもこの行動力に、驚いている。
逢いたいと思ったのは…いつ頃からだろうか。

「イアルか…イアルはセ・ザンを辞めたんだ」
「え!?」

彼と親しいと聞いていたセ・ザンの答えに、エリンは息が詰まるを感じた。
呼吸が、上手く出来ない。
「…貴女…エリンさんだっけか…?こんな時間に出歩いては危ない」
「……すみま…せん…」
薄く靄がかかった暗がりの中、自分を心配してくれる彼の友人の声が、遠くで響く音のように聞こえ、エリンは自分が動揺しているのだと悟った。

彼と…イアルと話がしたかった。ラザル来て以来、否カザルムに戻った後も彼の事が気になっていた。
タハイ・アゼの出来事以来、彼の顔を見ていなかった。
エリンが俯くと、彼は明るい声で励ますように言った。

「なに死んだわけじゃない。アイツは今自宅に居るはずだ」
378イアル×エリン2:2009/09/14(月) 17:10:34 ID:Z9noSFvA
**

柄にもない事をした気がする。
カイルはセ・ザンの宿舎に向かって歩いていた。

しかし手を貸したくなったのは、目的が信じられないモノだったからだ。

「あのイアルにね…」
物好きと言ったら悪いが、今までそんなそぶりすら見たことのない男相手に。
彼女は随分必死だったのだろう。
こんな時間に自分を待って居るほどに。
イアルに逢う為に。
居場所を教えてやると、彼女はお礼を言うと、すぐに行ってしまった。

(さて…どうなることやら…)

あの冬の木々を想わせる静かな男に、彼女はどう立ち向かうのだろう。

カイルはすこし口元を上げて薄く笑った。



**

いくらなんでも早朝に訪ねたのは、間違いだと今更悟った。

とても解りにくい場所で、見つけるのに時間がかかった。

しかし夜明けと共に吸い込まれるように、ここまで来てしまったのだから、まだ人を訪ねるには非常識な時間だ。
かなりの時間、エリンは彼の家の戸口の前で固まっていた。
が、その戸が開く気配は無かった。
それどころか、人が居るのかも奇しい。
379イアル×エリン3:2009/09/14(月) 17:11:31 ID:Z9noSFvA

「……」
今更になって、戸惑っている自分が居ると…エリンは感じた。
戸を叩けず、そのままになっている手が小刻みに震えている。
逢いたいと願った時点で…少しは自覚したつもりだ。
自分の中に芽生えている…感情の意味を。
…ここで逢ってしまえば、きっと押さえられなくなる事も。

(…生き物とは…本当に不思議だ…)
自分が、こんな気持ちになるとは、思わなかった。
ずっと無縁のモノだったのに。
頬の熱が少し上がる。

エリンは息を一つはいて、震える手で戸を叩いた。

「…!」
「おはようございます…イアルさん」

しばらく様子を探るように彼はゆっくりと戸を開けた。

そしてこちらの顔を確認するなり、瞠目した。
380イアル×エリン4:2009/09/14(月) 17:12:11 ID:Z9noSFvA
**
「考え事か…?」
「…っあ」
耳元で囁かれて、意識を戻される。
イアルの黒い瞳がこちらを見つめていた。
繋がったままの腰を少し動かされ、吐息が漏れる。
「…わっ…ごめ…なさい…」
「いやいい…辛いなら…止めるか?」

彼に囁かれて、エリンは慌てて首を横に振った。

「やめないで…ごめんなさい…」
「……」
エリンはイアルの首に腕を回す。
彼を引き寄せるように抱き着いて、彼の熱を頬に感じた。
「…あっ…」
ゆっくりと始まった律動。
抑えつづけた反動のように動き始めた彼は、律動に重さを加え、奥へ奥へと刔る様に動きを早くしていく。

381イアル×エリン5:2009/09/14(月) 17:12:56 ID:Z9noSFvA
「ひぁっ…あっ…」
彼のもので最奥を突かれて、燻っていた感覚が一気に絶頂まで引き上げられる。
エリンは荒い挿抽にいつもと違う彼の一面を感じていた。

(怒ってる…のかな…)
こんな行為の中物思いに耽って居たのだから、彼でも怒るかもしれない。

でも思い出していたのは貴方の事。

そして貴方に逢いたくて堪らなかった自分のこと。
でもどんな言葉にしたらいいか、どんな言葉なら伝わるだろうか。
言葉では表現できないくらい、彼を求めている。
「…あぁっ…もっ…い…」
秘壷を満たす質量が増し、互いに限界が近いことを伝える様に深く口付けをした。

心も身体も愛する彼に満たされている今を、とても大切にしたかった。


例えそれが長い時でなくとも。

今を、この時を愛する彼と過ごせる喜びを感じていたかった。

382名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 17:13:38 ID:Z9noSFvA

中途半端申し訳ないっす!うぇぇ…
383名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 17:47:26 ID:4Efag7Id
>>382
GJ。エリン初々しいなw
384名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 19:57:03 ID:uUgOMULF
一途なエリンも可愛いな
しかし訪ねたその日にやってしまったのかと思ったw
385名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 22:48:34 ID:WLpCYJj8
>>382
GJ!
このスレにまた一柱(神様の数え方)新たな神が降臨したな
386名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 14:38:21 ID:4FATF3Cs
>>382
かわいいよ。エリン

一柱はw
387シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:38:22 ID:2LByt0XF
前にリョザ神王国滅亡書いた者です。懲りずにパラレル世界の続きを書きました。
予告してませんでしたが投下します。バラレルはこれで終わりです。
注意事項。
原作探求完結編のパラレル世界です。ネタバレあり。
ロリガチエロ抜きシチュがあります。
前作同様、陵辱も淫行もリアルでは犯罪ですので注意。これはフィクションです。
388シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:39:54 ID:2LByt0XF
幼い頃、ジュシは素朴な疑問を母親に尋ねたのだった。
「どうして母さんたちはセンセイをヘイカと呼ぶの?」
母親のエリンは説明に困った顔をしてから
「もう少し大人になって世の中の事を知れば分かるわ。」
と答えた。
***************************************

そしてジュシは十八才になった。もう大人だと自分では思ってる。
だが未だにそれがどうしてなのかジェシには理解出来なかった。

リョザ神王国滅亡から十六年が過ぎた。
エリンたちの平穏な生活もすっかりカレンタロウに根付いた。
エリンはカレンタロウで王獣を育てながら、獣医師と養蜂を生業とした。
そしてイアルは指物師を生業として夫婦で働いた。 
カイルとナミは所帯を持ちそれぞれが農業や園芸を始めた。
そしてかつてリョザ神王国の真王と呼ばれたヨィミヤはカレンタロウの
子供たちに詩文や算数を教える教師をしていた。その傍ら副業で刺繍や織物を
するようになった。
あい変わらず身の回りの事はカイルやナミに頼ってたが、国が滅んでもこの夫婦の
彼女への忠心は変わる事は無かった。
もちろんイアルやエリンもすっかり友人のような関係になっても、その
呼びかけはいつまでも「陛下」だった。

彼らが持ち込んだ文化は時が止まったかのようなカレンタロウの里に大きな変化を
与えた。エリンたちを迎え入れた事で世の中の変化の流れから逃れる事はできなく
なっていた。

もともと自給自足していたが、それでも薬や布、鉄器など生活に必要なものは
里の外に頼らなければならなかった。だが彼らの交通手段は徒歩に限られていたので
扱う物品の量も少なかった。
エリンが王獣を輸送に使う事を提案し、一目につかないところで馬に積み替える
方法で交易の量が増えるとカレンタロウは昔よりも潤うようになった。
彼らの物産は里の中だけでなく、里を下った市場で交易され、カレンタロウに
財貨をもたらした。
絹や装飾品がもたらされると、ヨィミヤの刺繍を求める女性たちはさらに刺戟され
服装も華やかになっていった。

389シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:41:42 ID:2LByt0XF
長老も「時の流れは変えられない」とこの変化を受け入れた。
しかし用心も怠る事は無かった。王獣の姿は里の者以外の目に触れないようにし、
探索や村の富を狙う者たちが無いかイアルとカイルが目を光らせた。そんな時は
この二人はセザンと呼ばれ怖れられた頃の目に戻るのだった。

ヨィミヤはここでの生活をかつて真王と呼ばれる一族に生きた時代よりも、伸びやかで
平穏な日々に感じていた。エリンやナミ夫婦とも頻繁に行き来して、茶やお菓子を
作って朗らかで緩やかな時間を楽しんだ。

ダミヤとの共同統治の時代は振り返ってみたらその歪みがよく分かった。
何故、ダミヤはセザンを寝返らせるほどの権勢を得たのだろう?
王の親族はわずかな恩給を支給されるに過ぎず領土も無い。
リョザ神王国が歪み始めたのは供物を大公から受けるようになってからだろう。
これらは貧しい領国に分配された。
先王の祖母は無駄に時間のかかる工事や費用のかかる堤や堤防の工事に疑念を抱き、
真王の癒しよりも医者の数を増やしてはと重臣に問うと、ダミヤや重臣は領民の
生活と幸福の為に必要ですと祖母を言いくるめていた。
またセザンでもイアルのように滅私で働く男の方がむしろ珍しかった。
中には情を移した女と所帯を隠れて持つ者もいた。そちらの方がむしろ普通だろう。
彼らを取り込むのは容易だったに違いない。
特権貴族にセザンの再就職を斡旋し、供物の分配を支配する事で、ダミヤは
彼らから賄賂を貰っていたのだ。
祖母がダミヤを嫌っていたのは薄々それに気づいていたからではなかったか・・・。

この日もエリンの家で、二組の夫婦とお茶会と雑談を楽しんでいた。
エリンは雑談でたまたま出た話題のセィミヤの発言に驚きの声をあげた。
「え? 陛下はお父さんやお爺さんの名前を知らないのですか?」
厳格な闘蛇衆の村に育ったエリンにとって、冷たい親族とはいえ、祖父母や父親の名を
知らないという事は信じがたい事だった。
「知らないわけでは無いけど覚えてないわ。といってもあの国で歴史をしっかり学んだ
者でも歴代真王の夫の名を言える人がどれだけいるかしらね。」
エリンはますますきょとんとした顔で理解できてないようだった。
「真王の夫は数少ない親族から選ばれるけど、まずめったに役職につくかして政治に
係わる事も無いし、多くは虚弱で早世しちゃうの。選ばれる基準も見た目だけよ。
本当に真王一族は完全な女系だったの。」
セィミヤはお茶を飲みながら優雅に微笑んだ。

390シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:43:35 ID:2LByt0XF
聡明なエリンだったがいまだに理解できないという顔をしていた。
「彼らは金髪と金色の目と白い肌を持ってたけど、白馬が見た目が綺麗なのに
虚弱なのと一緒で頭も体も弱かったのよ。生まれてくる女の子は逆だけど。」

エリンはようやく理解した。真王の権威はホロンやワジャクとは異なる外見に
負う所も多かったという事にエリンは気づいたからだ。蜜蜂の「女王の条件」
なのだ。
「エリン、あなたの話から察すると私たちの先祖は北の太陽の光の弱い山岳地帯で
生活していたから、色素の薄いこういう外見を持ったのでしょう。狩人だったと
いうから、体も丈夫だったはずだけど、同族婚を続けていた為に血が弱くなったのね。」
セィミヤは思慮深い表情で続けて言った。
「もしそうなら王祖ジェとはなんと強かで逞しい精神を持ってたのでしょう。男は
種馬ね。考えてみたら私は強い種を頂戴できたんだから幸運だったわね。」
セィミヤはクスクスと笑った。
女衆の会話を側で聞いていたイアルはブッとお茶を吹きこぼし、いたたまれなさを
感じて奥の工作場に逃げ込んだ。
カイルはその背を目で追って笑った。
「相変わらず苦手か、こういう話は。」
しかしカイルも他の者たちも、セィミヤが本当は儚い弱々しい女性ではなく、芯の強い
女性であるとこの会話で改めて感じたのだった。

そこへエリンの息子のジュシが家に駆け込んできた。
「かあさん! あ、先生やカイルおじさんたちこんにちは。」
ジュシは軽く会釈すると母親に慌てて言った。
「アル姉ちゃんの容態が・・・。」
その言葉にエリンはすっと立ち上がると必要な道具を手にとって家を飛び出した。
ジェシもその後から続いた。

アルは老衰していた。すでにリランとエクは亡くなっていた。だが彼女らの子供や
孫たちは増え続けた。広大なアフォンノアの山脈でエリンは彼らを自然に近い
形で育てていった。
王獣使いたちの数もカレンタロウに増えている。野生の王獣に比べると生存競争力は
弱かったが、かつて王祖ジェの一族が王獣と共に狩りをして生活したように、人間が
狩りを補助すると、野生の王獣より効率よく狩りが出来る事をエリンは発見した。
馬や犬が家畜化する事で人間の狩りや生産の効率を高めて共存するように、王獣
も人間と一緒に生きる事が出来るのだ。

391シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:45:31 ID:2LByt0XF
エリンは自力で「操者の技」を復活させたのだった。エリンは自分がしなくても
いつかはこの技術は他の者が復活させるだろうと思っていた。だからこれも
避けられない自然の変化だと思うようになっていた。
ただしこの秘法は生活の為であって、軍事利用するつもりも外界に伝える気も
無かった。もちろん未来の事は誰にも分からないが・・・。

獣舎につくとアルはもう息が絶え絶えの状態だった。王獣の寿命からいっても
長生きした方だろう。リランが亡くなった時も哀しかったが、人間より寿命の
短い生き物と付き合うならば避けられない運命だった。
一人の少女がアルの側で看病している。
「アルの様子はどう?」
エリンがその少女に尋ねる。
その少女はエリンの方を向いた。
金髪に金色の瞳、そして褐色の肌をしたセィミヤの娘、ユィミヤがそこにいた。
****************************************

オリはこれまでの政治の成果を振り返っていた。
王都に遷都したのは正解だったと思う。
新王朝樹立後のホロン貴族ら反乱分子の監視と鎮圧にこの守りやすく攻めやすい
この地形は最適であった。リョザ神王国はこの利点を十分生かしていなかった。
また山間部に位置するこの王都は治水の利を得てもいた。古来、川上を治める者は
天下を治めるというように大公領だけでなく、隣国のトゥラ王国の水利も制していた。
おかげで食料の増産が可能となった。
トゥラ王国と同盟を結ぶ事で、武官しかなく経済官僚の少なかったこの国に経済官僚を
確保でき、もともと知識層や鍛冶屋、工芸職人や鉱物資源の豊富な真王領と
食料や布の生産の豊かな大公領との物流が盛んになり国の経済は富んだ。
この成果は隊商都市の一部を失った損失を埋めるものがあった。もともとウラム、
イキシリ、トグラムは前の支配者のハジャン人の多く住む土地で統治の負担が大きかった。
その見返りとなる富も大きかったが、ラーザとの交戦の負担を含めるとやはり維持は
現状では難しかった。

同盟破棄したラーザの軍事脅威は増大していたが、隊商都市割譲による相互不可侵条約
の締結は一時的にせよ、内政を整備する時間と余裕を与えた。

すでにトゥラ王となった夫であるタウロカ王の手腕も大きかった。彼を共同統治者に

392シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:47:29 ID:2LByt0XF
選んだのは正解だった。トゥラ王国側では武力での乗っ取りを不安視され、逆にトゥラの
経済官僚たちに国を牛耳られたと二重権力の危惧をシュナン王国側では怖れられ、双方の
対立が危惧されたが、夫婦仲がいい事もありその危機は何とか回避されていた。

政務に追われ、彼との間に世継ぎが一人しか生まれていないのは残念だが、
息子のヨナンは父親に似て、気配りに聡く内政の才を見せているのに安堵していた。
しかし、幼い時をトゥラ王国で過ごしていた為に闘蛇に慣れず、体つきも小太りで
戦向きとは言えないのは望みすぎと思っていた。やがてこの国とトゥラは一つに
統合されるだろう。そして息子は二人の国の統合の象徴となる。

それゆえに自分の代のうちに内乱と戦争の危惧はすべて解決しなければと思っていた。
闘蛇はすでにこの国の独占物では無い。
騎馬の不得手な旧大公領民の代わりに、騎馬の得意なホロンを抜擢する意味も含めて
軍に編成したが、それでも軍事的優位に立ったとは言い難かった。

オリの脳裏にはあの時の・・・空に羽ばたく王獣の姿が焼きついていた・・・。
**************************************

ジェシはアルの墓の前でメソメソと泣き続けていた。ジェシにとってアルは
特別な王獣だったからだ。野生の王獣は死期が近づくと群れを離れ、野の
獣にその身を食わせて生涯を終えるらしいが、エリンたちにはそういう真似は
出来ず、リランをはじめとする王獣が亡くなると労苦はあるが埋葬する事にしていた。

エリンたちが別れを惜しんで去った後もジェシは墓地から離れなかった。
その側をやはり離れずにいる少女がいる。
セィミヤの娘のユィミヤだった。
「そろそろ行きましょう。いつまでも別れを惜しんでも仕方ないわ。生き物の定めよ。」
冷めた物言いをするが、その声に冷淡さは感じられなかった。
ユィミヤ自身、王獣の生死に何度も立ち会っていた。エリンを師として王獣の飼育や
調教を教わっていたからだ。これは母親の希望でもあった。失われた自分たちの祖先の
技を娘に受け継がせたいという願いからだったが、周囲の想像を超えてユィミヤは
才能を示した。

目と動態視力がいいからなのか、全盛期のイアル以上の弓術の腕前を見せた。またカイル
を師として棒術を学んだが、それも優れた才能を発揮した。狩人であったという王祖ジェ
とはこのような女性だったのだろうかと周囲は目をみはったのだった。

393シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:49:00 ID:2LByt0XF
グスグスと涙と鼻水をすすると、すくっとジェシは立ち上がった。母親のアーリョの血筋
だろうか、身長はかなり高く体も大きい。だが目の色や髪の毛はホロン出の父親の血を
受けついだようで緑ではなかった。

彼は母親に似て好奇心や探究心が強かった。だが力は強いが運動神経は鈍く、武術の
才能は父親からは受け継がなかったようだ。その代わり手先が器用で工作に才能を
示した。母親は生物に興味を示したが、息子のジェシは鉱物に興味を示し、鍛冶屋に
入り浸って、奇妙な発明ばかりしていた。

「そうだな・・・俺たちにはアルの子供や孫たちがいる・・・。」
「計画は進んでいる? 名前なんて言ったっけ? あの人・・・。」
ユィミヤはジェシに尋ねた。
二人は親に内緒で王獣でカレンタロウを出る計画を立てていた。
以前から二人は外の世界を見てみたいと思っていたが、政治に人生を引っ掻き回された
二人の母親は、政治に係わる事に疲れきっており、平穏なこの世界から子供たちが
出るのを嫌がっていた。
「ええと・・・タダノ先輩じゃなく・・・トムラ先輩って言ってたな。」
二人はこっそりと今はカザルム王獣保護場の教導師長をしているトムラに
連絡を取っていたのだった。父親と市場へ交易に出る時だけ、ジェシは
父親の手伝いで外界に出る事を許されていた。
その時知り合った信頼できる旅商人に礼金を渡してトムラに手紙を届けてもらう
事にしたのだ。もちろん用心の為に鏡文字を使っての事だが。

二人はある夜、アルたちの子孫の中で最も優れたリルの背に乗りカレンタロウを
飛び立った。乗るのは成人一人が限界だったのでユィミヤが小柄なのが幸いした。

**************************************

トムラがエリンたちの消息を知ったのは政変から数年後の事だった。
同じくエリンの消息を心配していたユーヤンからの手紙でそれを知った。
エリンたちは交易で外界に降りた時に、信頼できる旅商人を介してユーヤンに
自分たちの現状を伝えたのだった。もちろんセィミヤの事やカレンタロウの場所は
伏せての事だったが。
親友の無事を喜んだユーヤンは同じく、消息を気にしているであろうトムラに
気を回して手紙を送ったのだった。のん気なユーヤンも世の中が慌しく変動した

394シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:50:52 ID:2LByt0XF
事に警戒して、名前を伏せたりした配慮を見せて、その事実を伝えたのだった。

トムラの人生にも紆余曲折があった。
裕福な平民出身の者としては順風満帆な人生を歩んできたトムラだったが、ダミヤが
実権を握り、エリンが失踪してからの境遇は厳しいものだった。エサウ師はエリンの
足手まといにならないと毒杯を仰いで自害してしまった。
トムラ自身は師の「生きなさい」という言葉に従い、投獄と尋問の日々を三年間
送った。
政変がおきて釈放されると、今度は新国王のオリに王獣の飼育と調教を頼まれた。
またエリンの消息も気にしている様子だったが、彼自身本当に知らないし、エリンの
ように自由自在に王獣を操れないとはっきりと言った。

だがダミヤの時代の国からの仕打ちに国を信じられなくなっていたトムラは、新しい
生き方をしようと思い、オリに協力する事にした。
新国王は力で政権を奪ったというそしりを受けており、それが国の混乱を生んでいた。
彼女には王権の象徴である王獣を従わせる必要があった。
トムラはこれまでエサウ師とエリンと共にいた経験を元に一代の繁殖までは成功した。
調教も簡単な命令だけは出来るようになっていた。ただそれ以上の繁殖と人を乗せて
自由自在に操る技にはたどり着けなかった。

そんな時にエリンの消息が分かった。トムラはエリンにユーヤン経由で連絡を取り
今の国の現状と王獣飼育の課題を相談した。返事はすぐに返ってきた。もちろん
軍事利用に係わる操者の技は秘して繁殖の条件だけ教えてくれた。

トムラは助言に従い繁殖に成功した。そして世継ぎのヨナンの誕生のお披露目に
王獣は使われた。王と臣民の前に現れた王獣が彼らの目の前で数頭飛び立ち
空を舞ってから王の前に舞い降りて会釈するというだけのものだったが政治的効果は
大きかった。
臣民の多くは新しい時代が来た事を実感し、王権の正統性を受け入れる事に成功した
からだった。

それだけの動作だが、裏方では大変な苦労と訓練をしていた。闘蛇乗りの旧大公軍の
兵士やオリからは王獣が興奮する闘蛇の匂いが染み付いてた。兵士を遠ざけ、女王には
王獣が好み落ち着く香を焚き染める事で、万が一王獣が王に襲いかからないように
予行練習を何度も繰り返していた。

395シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:52:13 ID:2LByt0XF
オリはトムラのこの功績を高く評価しカザルム教導師長の地位を授けた。
今では王の信任も篤くワジャクの妻を迎えて子供もいた。
しかしエリンの事は王には秘した。王は聡明で名君だが、権力者の業から逃れられる
者はいないと、今までの経験から思ったからだった。

そのエリンの子供が自分に会いにきたいという・・・。
どうやらエリンには黙っての事のようだが、こちらからエリンに知らせるより先に
ジェシの方が押しかけてきた。夜中にカザルム王獣保護場の教導師長室の窓を叩く
音がする。
窓を開けるとエリンの面影を感じさせる青年が立っている。さらに驚いた事に
金髪と金の瞳を持つ褐色の少女が側にいる。
(まさかこの娘は・・・)
思っている事を言葉にするのは控えて、まずこの子達が乗ってきた王獣を獣舎に
隠す作業からした。
ジェシは母親同様に機転が利くようだった。確かにここなら王獣の隠し場所も
餌の心配も無い。無謀なのは会った事も無い自分を信頼しきっている事だった。
しかしトムラにはそれが嬉しかった。
「おかあさんは元気かね? 私の事は何か言っていたかね?」
青春の淡い思い出に胸を高鳴らせながらトムラはジェシに尋ねた。
「はい、母にあなたの事を聞いたらタダノ先輩と言ってました。あれ?どうしたんです?
落ち込んで部屋の隅に縮こまったりして。」

「そうか・・・ただの先輩か・・・ははははっ。私はタダノじゃなくトムラだよ。」
半泣きで顔をひきつらせたが無理に作り笑顔をした。
「この女の子は・・・。」
落ち着いてからトムラは女の子の方を向いた。
「この子はヘイカの娘のユィミヤです。」
(やはりそうか・・・。)

トムラが新国王に仕えてからというもの、親戚の中には「売国奴に媚びへつらう一族の恥
」と批難する者や、親交を絶つ友人もいた。王都陥落の時の「噂」も聞いていた。
多くの平民のホロンがそうであるように彼にとって真王は雲の上の存在だし会った事も
無い。だがその存在に複雑な感情を抱いているのは事実だった。
それはワジャクにとってもそうだろう。
真王セィミヤの処刑は重苦しい空気につつまれたと聞く。大公を王にと願うサイガムル
でさえ悪いのは側近で処刑を望んでいたわけではない者も多かった。誰もが新国王を

396シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:54:08 ID:2LByt0XF
「祝福」してくれない未来の重苦しさにうめき声をあげた。
呪いの言葉を吐いて首を打たれたダミヤに比べて、静謐な態度で白無垢の服につつまれ
死に挑む真王の姿に心打たれる者も多かった。「噂」を目にしたという者さえ・・・。
処刑人の手も震えて涙さえ浮かべていたという。

その時、光り輝く王獣が真王を救い出した時、その場にいた者の多くが内心でホッとした
事だろう。処刑人であったワジャク自身が後に妙な宗教を起こしたのだから。
それは「汚らわしい世の中に憤った神が神の子孫である真王を私たちから取り上げて
アフォンアルマ(神々の安らぐ世)に連れ去った。改心すれば再び神の子孫が私たちを
救う」という教義だった。それはアフォン教と呼ばれた。
その信者は日に日に増え、今ではホロンだけでなくワジャクにまで広がっていた。

(とんでもない災厄を引き受けたのかもしれん・・・)
トムラはそう思ったが、引き受けたからには責任を持つという昔からの気質は
変わっていなかった。彼は二人を知人の子として周囲に紹介した。ただし
ユィミヤだけはターバンで髪を隠させて、隊商都市の娘という事にしておいた。

****************************************

ワジャク出身のトムラの妻のおかげで、ワジャク料理をトムラは知る事が出来た。
今ではそれがお気に入りである。米と醤の食事は二人も珍しいらしくパクパクと
威勢よく食べている。
「二人はこれからどうする予定だね?」
トムラは二人に尋ねた。
ジェシは答えた。
「王都を見学したいと思います。」
「そうか・・・見聞を広める事は良い事だ。ただし危険も多い。
目立つような事はしない事だ。特に・・・外国人は目立つからね。」
ちらっとユィミヤの方を見てトムラはそう答えた。
ジェシの方は目立たないが、ユィミヤの目鼻立ちや皮膚の色は一目で外国人を
思わせるものだった。最近では混血も珍しくも無いが、ユィミヤは目立つと
思われた。
考えてみたらトムラ自身の子供もホロンとワジャクの混血である。
ただワジャクはもともとホロンから分かれて拡大した領地の部族と混血した
のに対して、二人はワジャクとホロンとアーリョ、真王の一族の血筋と
おそらくはラーザの血も混じっているので、体格や目鼻立ちはどこか異国風だった。

397名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 23:55:49 ID:2LByt0XF
「はい・・・気をつけます。」
モグモグ口を動かしながらジェシは言ったが、やはり田舎暮らしが長いからか
用心深さが足りず、のん気な気がした。自分は職務上、この地を離れられない。
(やれやれ、初めて神に祈りたい気分になった・・・)




二人は別棟の部屋に別々の部屋に寝床を用意してもらった。
ジェシは少し落ち着かなかった。今まで親元を離れて二人きりになった事は無い。
ずっと前からユィミヤを異性と意識していた。その前に思春期になってからの
悩みに相談にカイル叔父がのってくれた事はあったが今回はそれとは違う。

「お前の父親は真面目でなあ、女遊びすらしないんだ。」
カイルは笑いながらジェシに言う。
「オンナアソビって何? しない時はどうするの?」
「そんときゃ、アレだよアレ・・・。」
カイルは耳打ちする。

それ以降、ジェシも教わった事でやり過ごしてきたが今回はそれで治まりそうにない。

隣の部屋のユィミヤの方もそうだった。王獣は親元から離れると発情を始める。
ずっと前からユィミヤは体の変化とうずきに気づいていた。むしろカレンタロウから
の脱出は「このため」のものだったのかもしれないと思った。

ドアを叩く音が聞こえる。
誰か知っているのにわざと尋ねた。
「誰?」
「ジェシだよ・・・話が・・・。」
ユィミヤは迷い無くドアを開けた。
「はっ話って何?」
二人は顔を赤らめてモジモジしながら見詰め合う。
「あの・・・緊張してるのか何故か興奮して寝られないんだ。」
「そう・・・実は私も・・・。」
「どうしたら落ち着くかユィミヤなら分かると思って。」

398シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:57:23 ID:2LByt0XF
二人はベットに並んで見つめあった。
「・・・どうすればいいか私にも分からないけど・・・。少し昔話でもしようか。」
「そうだね・・・。」
二人は思い出話をし始めた。
「アル姉ちゃんは子供の頃から一緒だった・・・。」
「私も子供の頃から知っていた・・・哀しいわね。」
「それがアル姉ちゃんの孫のリルと一緒に今こうしているのは不思議だ。」
「本当ね。生き物の寿命ってどうして違うのだろう。」
「初めて王獣の交合を見た時は興奮したよ。」
段々話が自分たちの本音の方向に進むにつれて二人は自然に口を合わせていた。
大柄なジェシが小柄なユィミヤを抱きしめるとユィミヤの小柄さが余計はっきりする。
「ん・・・クチュクチュ」
さくらんぼうのような桃色の小さなユィミヤの唇にジェシは舌を入れた。
二人は交互に舌をからませあった。
離れると唾液が糸を引く。
「もう我慢できない。ユィミヤにここを触って欲しいんだ。」
ジェシはズボンを脱いで隆起した先端から液のこぼれた男根を出した。
「すごい・・・。こんなに大きくなるんだ・・・。」
それは馬や王獣に比べてば小さいが、小柄なユィミヤにとっては巨大なものに
他ならなかった。ユィミヤは小さい手でこれに触った。感触は熱く脈打っている。
「わたしのも・・・わたしのも・・・触って・・・。」
ユィミヤは手を差し伸べて、ユィミヤの下半身の方に導いた。
ジェシは恐る恐るユィミヤのズボンの中に手を差し入れた。
ジェシの手がユィミヤの股間の割れ目をなぞる。すでにそこは濡れていた。
「ハアハア」
お互いの息づかいが荒くなる。
「ねえ・・・子供の頃にかあさんたちが『仲良く』してた時に、とうさんの
股の間にかあさんが顔をしずめて動かしてたんだけど・・・あれは何だろう。」
ジェシの質問にユィミヤは呆れて言った。
「いやだ、あんた二人のを覗いたの?」
「俺が寝てると思って勝手に始めたんだよ。」
「そうね・・・たぶん・・・。」
推測だがユィミヤは考えている事をジェシにしてみせた。
ユィミヤの小さな口がジェシの大きな男根を覆う。
入りきらないので先端だけだが、ユィミヤはそれを一生懸命なめた。
「うわっ、ユィミヤ、すごくいい・・・。何これ・・・。王獣はしないよね・・こんな・・」

399シュナン王国創成:2009/09/15(火) 23:59:01 ID:2LByt0XF
チュプチュブ音を立てて舌を使ってユィミヤはジェシの男根をなめた。
「まって! 爆発しそうだよ。次は自分が・・・。」
ジェシはユィミヤをベットに寝かせると服を脱がせ始めた。
薄暗い部屋でユィミヤは下着を除いて裸になる。
「胸・・・小さいよね・・・。」
恥ずかしさで手でそれを隠しながらユィミヤは尋ねた。
「ヘイカ・・・お母さんみたいに大きくなるよ。」
ジェシはそう言って手をどかせて、舌をユィミヤの乳房にはわせた。
ゆっくりと下の方に移動して、下着に手を伸ばした。
「駄目! やっぱり恥ずかしい!」
ユィミヤは手で下着を押さえた。
「自分だけ見せないなんてずるいよ。」
そう言ってジェシは下着を下ろす。
ジェシは足をつかんでユィミヤを見下ろした。
「子供の頃に風呂でかあさんの見た時は緑だったけど、やっぱり髪と同じなんだ。」
「変じゃない?」
ユィミヤは恥ずかしさにそう尋ねた。
ゆっくりと顔をユィミヤの股間に沈めながらジェシは言った。
「変じゃないよ。ここに入れるのか・・・。」
ジェシは変な癖の好奇心むき出しでユィミヤの陰部をしけしげと見続けている。
「あんまり見ないで・・・。」
「入れてもいいかな・・。」
ジェシはユィミヤに聞く。
「やっぱり怖いし・・・子供が出来たらどうしたらいいか分からないから・・・。」
「でももう我慢できない。」
ユィミヤは言った。
「ナミさんが・・・足に挟んで股でこすってあげるって・・・カイルさんを・・・」
ユィミヤも性の相談はカイルの妻のナミにしていたのだった。
「こう?」
ジェシはユィミヤのふとももに自分の男根をはさんで、陰部と一緒にこすりつけた。
「そう・・・それで満足して・・・。」
陰部からの愛液を潤滑油にジェシは激しく腰を動かし始めた。ベットがその動きで
ギシギシと音を立てる。陰部の感触と恥毛の感触と太ももの感触がジェシを興奮させる。
ユィミヤも自分のふとももにはさまれたジェシの男根が自分の浅黒い肌に浮き上がる
のを目で見ながら興奮し始めた。
「出して・・・出していいから・・・」

400シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:01:23 ID:2LByt0XF
「ユィミヤ、うっ!」
ジェシは絶頂に達してユィミヤの顔と乳房に白濁液を吐き出した。
「ハアハア」
二人は息絶え絶えになった。白濁液は浅黒いユィミヤの肌をトロリと垂れていく。
ユィミヤの肌と対照的に、さらに外から入り込む月光の光に照らされて余計に
白濁液は光っていた。

「あいつら・・・」
トムラは夏季休校で生徒のいない校舎を見回っていた。
二人が休んでいる部屋の近くにいくとギシギシと音が聞こえる。
何事かと行ってみると部屋のドアが少し開いている。
ちらっとのぞくと丁度ジェシがユィミヤの顔に精液をかけている最中だった。

自分の生徒なら不純異性交遊で叱りつける所だが、生徒でも無いので気まずい
思いをしても何だと静かに退散した。
(それにしても・・・若いなあ・・・)
トムラはトボトボと自分の官舎に帰りながら思った。
「俺も優等生を気取ってないでエリンを口説いてたら今頃はエリンとあんな事や
こんな事を・・・」
ブツブツ言いながら歩いていると家の前で妻が待ち構えていた。
「どうした?」
「子供たちはようやく寝ましたよ。私たちもユーヤンさんに負けないようにしないと!」
「え? 今から? 管理職ってけっこう神経使って疲れてるんだよね、それに子供の
数って競争なのか・・・義務化されると気持ちが・・・。」
「さあ、はりきって!」
ブツブツ言うトムラの手を引いて二人は奥の部屋に消えていった・・・。

***************************************

王都にトムラから借りた馬で着くとその賑わいに二人は驚いた。トムラが心配する
ほど二人は目立つ事は無かった。シュナン王国の経済政策のおかげで王都には
貿易商人が溢れかえり、色々な部族が出入りしていたからだった。
二人は物珍しい市場の商品に目を奪われながら王都のあちこちを見学した。

すると市場の向こうに人だかりが出来る。
近寄って見ると、演説していた者を兵士たちが捕らえている。

401シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:02:54 ID:2LByt0XF
「何があったんです?」
見物人にジェシが聞くとその男は答えた。
「アフォン教の布教者が捕まったんだよ。昔は教導師長もしていたらしいけどね。
たしか父親も教導師長で有名な人だったはずだ・・・ジョウンとか言ったかな・・・。」
壮齢の男は叫びながら兵士に連れて行かれた。
「私はこの世を正しい姿にするよう説いただけだ! 今の王は偽の王だ!」

ジェシはジョウンという名に聞き覚えがあった。母親の恩人で必ずその人の話に
なると母親は涙ぐむのだった。たしか息子の名はアサン・・・。

「あの人は俺にとって伯父さんのような人だ。助けなきゃ。」
ジェシは言った。
「無理に決まってるでしょう。それにあの人はあの人なりの信念があってああいう行動
をしたのだから、私たちがどうこう言う・・・。」
ユィミヤは冷静にたしなめたが、言い切る前にジェシは行動した。
「まってください! 僕はその人の義理の甥にあたります! どうかこの人を
助けてください!」
見知らぬ青年に甥と名乗られたアサンは驚いてその青年の顔をのぞいた。
「甥? 私に兄妹は・・・まさかあの娘の?! エリンの子か?」

群集の中に潜んでいた男が「エリン」という名に反応した。
兵士がジェシを捕まえようとすると、ユィミヤも身構えてマントの下の弓に
矢をつがえたが、それよりも先に群集からその男が兵士を制した。

「まちなさい! その子は私の知り合いだ。」
兵士たちはマントの下の浅黒い肌の男を見ると驚いた。
「あなたは・・・。」
男はジェシに向って話しかけた。
「エリンと言ったね。君は彼女の息子か? 私は彼女の友人だ。君の伯父さんも
心配する事は無い。一通り取り調べしたら釈放する事になっている。」

不思議そうな顔でジェシはその男を見た。明らかに自分たちとは部族が違うよう
だったが、兵士の様子からしてどうやら国の偉い人らしい。アシェ人という
部族は南方の民族で、赤銅色の肌をしていると聞いた事があった。
その部族の特徴に似ている。

402シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:05:04 ID:2LByt0XF
「私はロランと言う。これも何かの縁だ。私の屋敷に招待しよう。」
「伯父さんは大丈夫なんですか?」
「心配いらない。」

ユィミヤは弓から矢を外したが、その男への警戒を解いていなかった。
ロランと名のる男はユィミヤにも気付いて、さらに驚きの表情を浮かべた。
「何と・・・。心配ない。私たちはあなた達の親の古い知り合いだ。
あなたたちが知らない事をあなたたちに教えよう。」

二人は顔を合わせたが、好奇心を抑える事が出来ずロランという男についていった。
****************************************

男の屋敷は吟遊詩人のみすぼらしい姿とはかけ離れて立派だった。
明らかに地位の高い人物のようだった。
不安な表情を浮かべる二人の前に今度は貴人の姿で現れたロランは二人を立派な
テーブルに座らせた。

「私はこの国の国王に仕える重臣ムハン公の義理の弟のロランと言う。
普段は諜報のような仕事をしているんだがね。最近、アフォン教という新興宗教
でホロンの者が不穏な活動をするとかぎつけてね、その中心人物につながると
思われる君の伯父上を監視してたのだよ。」

「伯父はどうなるんです?」
「心配ない。彼は活動家を釣る餌のようなものだ。だがそれよりも大きな大魚が
釣り出されたよ。」
「?」
「君たちはエリン殿と前の王、セィミヤ様の子供たちだね? 君たちは自分の
存在の大きさが理解出来るか? この国の根幹を吹き飛ばしかねないその力を。」

不可解な表情を浮かべている二人だが、とんでもない状況に置かれた事だけは
理解できた。一応、親たちからは自分たちの境遇や国の歴史については
学んできた。だが実感として感じるには経験が不足していた。
「君たちは明日、この国の国王にお会いできる。今日は食事をしたらゆっくり
休むといい。」

***************************************

403シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:06:33 ID:4H42VnW/
二人は客人用の寝室に案内された。
「怖い・・・。私たち死ぬのかな?」
ユィミヤが不安を口にした。
「大丈夫。二人一緒なら。いざとなったら切り札もある。」
ジェシはユィミヤを慰める。
「もし・・・もし明日二人のどちらかが死ぬような事があったら・・・。ジェシ、前の
夜は怖くて出来なかったけど今日なら出来ると思うの。」
「そんなに心配しなくても・・・。」
ジェシはそう言ったが彼自身明日どうなるか分からない不安と恐怖を内心で
感じていた。生き物というのは死を感じると昂ぶるというが、きっと自分たちは
それを感じているのかもしれない・・・。

二人は黙って服を脱ぎ始めた。
生まれたままの姿で二人は抱き合った。
ユィミヤは貴人が寝るような豪奢なベットに横たわっている。
ジェシは黒光りするユィミヤの肌をゆっくりと手で優しくなでまわす。
小ぶりの乳房の先端を指で小さくつまむとユィミヤはビクッと体を震わせた。
下に手を伸ばすともうユィミヤのソコは濡れていた。
「もうきて・・・。」
ユィミヤは静かに自分から股を開く。
ジェシはその開いた足の間に立ってはちきれんばかりに隆起した男根を手に持ち
押し当てた。
「うっ・・・」
ユィミヤは声をあげた。
「痛い?」
「大丈夫。」
ユィミヤは自分で腰を浮かして自分の手でジェシの巨根を導こうとする。
ジェシは年齢の割には幼いユィミヤの腰を両手で持ち上げた。小さいその体に
ジェシの男根が挿入された。
「んっ!」
ユィミヤは声を押し殺したが少し声を出した。
「大丈夫?」
ジェシは自分のモノが大きすぎるのかと心配した。
「ええ・・・そのまま動かしても大丈夫。」
ジェシの挿入された男根でユィミヤの陰部は大きく開き出血はしていたが裂傷する
事無くジェシを受け入れていた。

404シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:08:53 ID:y/cVQgbh
「そのまま・・・そのまま私の中にしっかりと出して・・・。」
ジェシはゆっくりと腰を動かす。
「たくさん・・・たくさん出していいから・・・明日はどうなるか分からないんだから
・・・」
ユィミヤは黒光りする肌を波打たせて金色の髪を手でかきあげた。キラキラと
金髪が金の糸のように月光の光を浴びて輝く。
ユィミヤは足をジェシの体にからめて腰を自分から突き上げていた。
「出してもそのまま抜かないで、出せるだけ出して・・・。出し入れするのはまだ
キツイから・・・。それに一晩中つながっていたい・・・。」
「ユィミヤ!」
ビッビッ
絶頂を迎えたジェシはユィミヤの中に精液を吐き出した。
ドクドク
相当の量が出たがまだとまらない。
「抜かないでそのまま・・・」
二人はそうして抱き合いながら一晩中つながっていた。

朝、目が覚めると本当に二人はつながったままだった事に気付いた。
二人は用意された服に着替えると客間に向った。

ロランは笑顔で二人を迎えた。
「よく眠れたかね。ではユィミヤ殿は王宮に行き陛下とお会いしてもらいたい。
ジェシ君はここで待っていて欲しい。」
ジェシは言った。
「僕も一緒では駄目ですか?」
ロランは笑って言った。
「これは政治的交渉なのだよ。二人が離れてもらった方が交渉しやすい。」
「嫌だと言ったら?」
ロランは冷淡に言った。
「ここで二人とも死ぬ。」
ロランは続けて言った。
「君たちを二人きりにしたのは私の温情だよ。かつて私もある人を諦めた。
その人も私を愛してくれたが、孤児である私を拾って育ててくれた養父、
義理の姉、同じく彼女が愛した諸々のものを二人で抱える事が出来ない
事を二人ともよく分かっていた。自分たちの幸せを諦める事で、多くの
大事な人が幸せになるのなら仕方ないと思わないかね?」

405シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:11:16 ID:y/cVQgbh
二人は答えようが無く押し黙った。
「君たちも色々なものを大事な人の為に諦めなければならない。
そして私たちは諦めたものに見合うものを得る為に手段は躊躇しないと
誓ったのだよ。」

ロランの言葉は何か大事なものを無くした者にある言葉の重みがあった。
二人は黙ってロランの指示に従った。

*************************************

ユィミヤと別々にされ軟禁されたジェシはしばらく思案した。
「ロランさん・・・あなたの言う事は分かるけど、『代償』に見合うものを
犠牲にしない方法もあるかもしれませんよ。」
そして袋からある物を引っ張り出した。
武器とは思えない形状に油断して取り上げられなかったのが幸いした。

ロランは聞いた事もない爆音を耳にした。
驚いてその音の方向に行くと、ジェシを軟禁した部屋は半壊していて、ジェシはその混乱に乗じて逃げたようだった。

王宮に連れて来られたユィミヤはそこで女官たちに召し物に着替えさせられた。
沐浴をして、王侯貴族が着るような豪奢な服をまとい髪も整えられると、目の
前には肌の褐色な事を除けば、ユィミヤの姿は昔の真王が再来したかのように見えた。
特に昔を知る女官はため息をついた。

王の間に連れられるとテーブルにはオリが座っていた。
そしてユィミヤの姿を見るとホウと声を出した。
「やはり血は争えないわね。」
「どうでもいいんですが早く帰してください。昔の事は別に気にしてないですから。」
ユィミヤはぶっきらぼうに答えた。
「別に私は昔の事を謝ろうとしているわけでは無いのよ。」
オリは特権貴族の集合体であったリョザ神王国と大公国との歪みを長々と説明する
気は無かった。

「率直に言ってあなたの存在は厄介なの。そしてあなたたちから欲しいものも
ある。王獣を操る技よ。もしあなたが私に臣従すれば王権は安泰だわ。

406シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:13:18 ID:y/cVQgbh
逆に・・・」
(背くなら殺すしかない・・・しかも存在すら闇に葬るしか・・・)

「王獣を軍事利用するのは不可能です。」
ユィミヤは静かに母から聞いた昔の話をオリに伝えた。
オリは静かにその話を聞くとうなだれて言った。
「すると・・・王獣と闘蛇は一緒に闘えないわけね・・・。」
王国の軍事的優位を期待していた王獣が使えない事を知ってオリは失望に
襲われた。

その時、爆音が外から聞こえた。
王宮のバルコニーは崩れ落ちていた。その外に王獣を操るジェシの姿があった。
「ユィミヤ、こっち、こっち!」
ジェシがユィミヤに声をかけるとユィミヤは走り出して王獣に飛び乗った。

「僕たちは帰ります! 無礼のお詫びといってはなんだが、これが役に立つなら
作り方と材料を教えますよ。」
ジェシは袋をオリの方向に投げ出した。
光り輝く王獣は昔のように真の王を連れてアフォンノアの彼方に消えていった・・・。

**************************************
エピローグ

袋の中には爆発を引き起こした物の製造方法と材料が書かれた羊の皮をなめした
ものが入っていた。硝石や硫黄、灰で出来るらしい。学者に作らせて何度か
実験して実戦で使えるようになった。
さらにこれを使うと馬だけでなく闘蛇も戦闘不能になる事がわかった。
オリはこの兵器で念願の隊商都市のウラム、イキシリ、トグラムを奪還した。
さらにラーザとの戦争に圧倒的に大勝し和平条約を締結した。
これでヨナンの代に侵略される心配は無くなった。
それどころか諸部族を統合する多民族の帝国にまで成長するかもしれない。

(あの子を手に入れればさらに強い武器を開発するかも・・・)
という考えに囚われてすぐにオリは打ち消した。
彼はユィミヤに見合う『代償』を支払った。それ以上は欲張りというものだろう。
自分が諦めたものに見合うものを彼は私にもたらした。

407シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:14:41 ID:y/cVQgbh
王獣も馬と同様に兵器の一つに過ぎない。強い武器が発明されたら新しい武器が
開発される。それだけの事だ。この兵器も今は秘密にしているが、いつかは
他国に知られる。
いつしかアフォンノアの向こうからあの二人の子供たちの子孫がこの国を滅ぼし
に来るだろうか? ホロンとワジャクとラーザとアーリョと真王の血を引く彼らが
神の子孫として・・・。
もしそうなったとしてもそれはこの国が滅びる歪みが生じた結果に過ぎないだろう。
それで滅びるなら仕方が無い・・・オリは心静かにそう思った。

408シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:15:43 ID:y/cVQgbh
終了です。
お目汚し失礼。
409シュナン王国創成:2009/09/16(水) 00:21:12 ID:y/cVQgbh
誤字発見。最初の方の名前を間違えた。
ヨィミヤではなくセィミヤです。
410名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 02:11:05 ID:/qDBRs8J
GJ!
すごい大作ですね!
ユィミヤちゃんの設定がしっかりしていてとても読みやすかったです。
ジェシとのコンビもはまってて、ふたりでホロンとワジャクとラーザと
アーリョと真王と全部の血が混じるというところが深いと思いました。
この二人の話をもっと読みたくなりました。
本当にお疲れ様です!

あと「タダノ先輩」に大ウケしましたw
411名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 07:22:28 ID:mJsnTEQa
蛇足だったな名前まちがい多過ぎ
エリン夫婦の夜の描写の方が萌えた
412名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 12:16:23 ID:M2utTh++
>>382です
コメントありがとうございましたぁぁぁ!
読み返したら恥ずかしくて鼻血出そうになりましたorz
パッションがまだまだ滾っているのでまたお目汚しするかもしれないです (´ω`;)
413名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 20:18:32 ID:ozELeDYA
>>412
バッチ来いwいつでも待ってる
414名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 20:53:54 ID:GSFXbB09
>>412
神認定。
構わないからどんどん投稿してくださいw


しかし最近の投稿SSの神っぷりは半端じゃねえ・・・
これもう、誤字脱字を訂正してオフラインで
アンソロ同人誌にしても恥ずかしくない出来なのでは?
415名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 21:24:43 ID:Ki6zwu3N
ちょっ、そんなアンソロあったら何が何でも欲しい
416名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 21:54:17 ID:X7+LnjNz
エクとリランの交合で戸村先輩ネタが浮かんだのですが…
>>363さんとネタ被ってスミマセン


「ん…やぁ…あぁ…」
エリンの乳首を噛んだり吸ったりしていると、エリンが甘い嬌声をあげた。
「ん…やぁ…ダメぇ…」
彼女の甘い喘ぎ声に興奮した俺は夢中でエリンの胸に顔を埋めていた。
「エリン…気持ちいいか?」
胸から顔を離し、俺はエリンに問い掛けた。俺と目が合うと恥ずかしそうに頷く。
や…ヤバい。可愛すぎる…。俺の下半身が彼女の色気に大きくなっているのが分かる。
このままでは、俺の方がもたないな…。エリンの秘所に手を這わせると、そこは十分に潤っていた。
「はぁ…あぁん…」
何度もエリンの秘所に指を這わせ、入口をほぐしておかないとな…。
初めてはかなり痛いって聞くしな。エリンには辛い思いをさせたくない。
「トムラ先輩…焦らさないでぇ…」
俺自身を彼女の秘所に擦り付けていると、エリンが切なげな声で懇願してきた。
「で…でも…よく慣らさないと辛いらしいぞ」
マジでヤバい。そんな顔されたら、もう我慢できない。今すぐに挿れて、思う存分腰を振りたい。

俺の限界を察してか、エリンは『きて…』と俺を抱きしめてきた。あ…もう限界だ。
「辛かったら言えよ…」
そう言うと俺は、思い切り自身をエリンの膣に挿入した。
「ん…あぁ…」
「く…はぁ」
エリンの恍惚の声と、俺の声が重なった。ヤバい…マジでヤバい。
気持ち良すぎる。俺は初めての交合に加減もできず、ガンガンに腰を振った。
「あぁ…気持ち…いい…あぁん」
俺の下でエリンが喘いでいる。そっか…痛くなかったんだな。俺、上手くできたのかな?
「トムラ先輩…私…もう限界…」
「俺も…もう…」
エリンの膣がキュウッと俺の下半身を締め付けた。ヤバい出る。抜かないと…。
「先輩…膣で出して…」
「それはマズイ。妊娠してしまう!」
エリンの言葉に俺は動揺して、ますます射精感が早まるのを感じた。
「先輩の子供を妊娠したい…」
ズガーン!雷鳴が走るとはこういう事なのか。その言葉に俺は我を忘れて腰を振った。
「エリン!エリン!エリン!」





目を覚ますと、そこはいつもの見慣れた天井があった。俺…夢を見ていたのか…。
やべっ…思いっ切り無精してるぞ…。こんな姿見られる訳にはいかない。
俺は気だるい体を起こしシーツを取り替えに部屋を出た。
417名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 22:03:35 ID:X7+LnjNz
部屋に戻る途中、廊下でエリンと出くわしてしまった。
さっきの夢のせいか、なんか気まずいな…。
「え…エリンか。こんな時間にどうしたんだ?もう寝ないと
明日もリランの世話があるんだろ?」
冷静を装い、俺はエリンに声をかけた。するとエリンは
「トムラ先輩…お願いがあります。私に人間の交合を教えて下さい…」


ちょ…正夢キター!



落ちなしのまま終了。


スミマセン。自分の中ではトムラ先輩は童貞で早いイメージが…。
そんなトムラ先輩大好き!
418名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 22:18:11 ID:8B6dFhz8
>>416
GJ!
419名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 22:29:52 ID:GSFXbB09
>>417
で、それも夢でしたというオチかw
うん、GJ!
420シュナン王国創成:2009/09/16(水) 22:45:04 ID:YZcaR2CQ
>>410-411
お目汚し失礼でした。名前間違いは面目ない。真王の家系で夫の名が
無いのは何でだという考察から風呂敷広げた過程で勘違いしました。
賛否共に甘んじて受けます。
>エリン夫婦の夜の描写
実はそっちも妄想したりして・・・。
>タダノ先輩
トムラ先輩ネタは面白い。便乗させてもらいましたw
421名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 00:02:35 ID:95P0WDO8
原作イアル×エリン ↓全14レス投下。 NGはIDで。
王獣編の約1年後の設定 押掛け女房編
探求編と完結編をベースにしているので、未読の方はご注意下さい。
目指したのはベタ。長いがエロ成分は冒頭のみ。
他の方とシチュ・ネタ被って申し訳ない。

>>239->>245の流れで、自分の読込不足を痛感。
イアルさん、童貞扱いしてごめんなさい。改めて素人童貞にしてみました。

>>239 
>キスの時点で子が云々ってのもなんかそぐわない気もしてw

痛いところを…orz 実は、書いた本人もそう思う。修行不足で申し訳ない。
ついでに、エクとリランが交合前なので、対比である二人も事に及ぶ前と解釈した。
異論は認める。

>>414
>誤字脱字

自分のが神SSに入らんとしても、これだけは本当に申し訳ない。
シュナン×セィミヤの推敲不足は異常。脳内補足して読んで下さった方有難うございます。
4221/14:2009/09/17(木) 00:03:56 ID:7fiUi13w
玄関に立つエリンのはにかんだ笑顔に浮き立つ自分を感じて、イアルは苦笑する。
ラザル王獣保護場での調査が完了し、その報告のためにカザルムに行っていた彼女の3日ぶりの帰宅だった。
起居を共にするようになって数か月が経つが、たったの3日がこれほどに長く感じるとは思わなかった。
「ただい……きゃっ」
彼女の言葉が終わらないうちに、不在の間の空隙を埋めるようにしっかりと抱きしめる。
一瞬、目をみはったエリンは、嗅ぎ慣れた男の匂いを深く吸うとその胸に全身を委ねた。
イアルの掌が彼女の頭を撫で、髪を指で梳く。
その指が耳殻をなぞり、柔らかい耳たぶを擦ると、彼女の肩がピクリと跳ねた
戸惑った目でエリンは部屋を見まわし、広げられたままの彼の仕事道具を見つける。
「ね……イアル、仕事は?」
「後でいい」
簡潔に答えた彼がうなじをつまみ、指先で盆の窪を丁寧に撫で、つー、と背骨にそって滑らせる。
腰骨をがっしりとした掌全体を使ってくすぐると、柔らかい尻を掌中に収める
「…ンッ!……まだ、お昼前よ」
恥ずかしそうに囁く声があまりに扇情的で、イアルは言葉もなく唇を求めた。
舌で彼女の歯の間を割り、互いの舌を絡めると、唇を仰け反った喉に這わせる。
「んっ、やっ……まだ……あっ、んっ……」
指先で尻を弾くように撫でられ、エリンの息が熱くなる。
馴染んだ肌は、いとも容易く火がついてしまう。
彼女の“良いところ”を知り尽くしている彼の指と唇が彼女の身体を火照らせていく。
「――やめるか?」
耳に熱い息を吹き込まれ、エリンが鼻を鳴らす。
「…………ずるい……」
口元をギュッと結ぶと、指先で彼の股間に触れた。
服を通してもわかる熱い怒張に、きゅっと胸が締め付けられる。
男と女の欲望は合わせ鏡のようだ。
求められると求めたくなる。劣情が劣情を増幅していく。
根元から先端へと軽く爪をたてながら指先を少しずつ滑らせる。
硬くなったそれをやんわりと摘まむと、もどかしい動きにイアルが焦れたように彼女の肩を甘く噛んだ。
くすぐったそうにエリンが身をよじり、彼の耳に囁きを落とす。
「……やめられるの?」
「無理だな」
二人は顔を見合わせてクスリと笑い合った。
エリンの履物が蹴り捨てられ、イアルが彼女の身体を抱きかかえるように敷きっぱなしの布団に
導き、二人の身体がもつれていく。
彼女の胸元をはだけさせると首筋から鎖骨へと唇をゆっくりと動かす。
耳をくすぐるエリンの息が熱い。
高まる快感にすがるように彼女がイアルの首に腕を回し、指先で髪を掻き乱す。
中途半端に解いた帯と着物を肌に絡ませたままの彼女の身体を、イアルの唇が下へ下へと進む。
「やっ…だめ…んっ…あっ……あぁっ!」
短跨と下着を脱がせると、大きく脚を広げさせる。
「いやぁっ……恥ずかしい……」
エリンが頬を染めて、顔を逸らした。
白日のもとに曝された彼女の秘所に滲んだ愛液が朝露のように光る。
彼の舌が腰骨をくすぐり、指でクチュリと濡れた茂みを開いた。
わざと音を立てながら彼女の顔を見ると、すでに潤んだ瞳を切なげに彼に向けていた。
「こんなになって…」
「だって…あんっ!……あぁっ!」
濡れた花弁に舌を沿わせると、彼女が両手で顔を覆った。
花芯を吸い、蜜壺へ舌を潜らせる。
「うぅっ…ふぅっ……」
トロリと溢れてきた蜜を掻きだすように指を入れた。
指が腹側のザラザラした小さな部分を包み込むように擦る。
「やっ…あっあんっ、ああっ、やっ、だぁめっ………ああんっ!」
声がだんだんと高くなり、彼女が昇りつめようと全身に力を込めたところで、指の動きを緩めた。
彼女の胸の隆起が激しく上下し、唇が空気を求めて大きく開かれる。
呼吸が落着いたところで、再び緩急をつけて指を動かし、絶頂の手前で止める。
「…お、ねがい…っ! もう……」
あと一歩のところで止められて息も絶え絶えに彼女が喘いだ。
4232/14:2009/09/17(木) 00:05:45 ID:7fiUi13w
まなじりに浮いた涙に少しだけ気が咎めた。硬く尖った秘芯をなぞりながら指を抜くと、
彼女の身体がビクリと跳ね上がる。
指にまとわりつく粘液を舐めとり、彼女の上に覆いかぶさる。
エリンがギュッと彼の襟元をつかみ、口づけをせがむ。
手の甲で口を拭ってから、彼女の口内の奥底を探るように舌を差し入れる。
彼女が口での愛撫の後の口づけを拒まなくなったのはいつからだろうと何となく考えながら、
深く唇を重ね合う。
互いの唾液が混ざり合い、熱い息が彼の口内を満たす。
襟元をつかんでいた彼女の手が彼の背に回され、指が背に食い込むほどに抱きついてくる。
許可を求める必要もないほどの彼女の欲望が伝わり、彼は大きく息を吐いた。
ジュクリと、熱くぬめった彼女の中に招き入れられるように自身を埋める。
「……はぁっ…あっ!…あんっ!」
「…うっ……」
少しずつ中に進めて行くだけで、彼女の内腿がビクビクと震え、腰がせり上がる。
進み、退くたびに無数の突起が彼の雁首をざわざわと擦り、彼の脊椎に痺れのような快感を引き起こし、
鼻から抜けるような声が漏れてしまう。
互いの腰の動きに合わせて、二人の身体に絡まったままの衣が衣擦れの音を立てる。
快楽に乱れた彼女の表情と熱く締めつけてくる彼女自身に彼は喘ぎを漏らした。
「もう…いいか?」
イアルが、熱い息の混ざった声を彼女の耳に送り込む。
「……いやぁ…もっと…」
「…………」
予想外の甘えた声に彼の息がつまった。
動きを止めた彼の頬に頬を寄せるとエリンが彼の耳を甘く噛む。
「……やめろ、エリン」
はぁっと息を吐く彼の首に唇を這わせながら、背に回した指先で背骨の筋をなぞる。
エリンも彼の“良いところ”を知っている。そう言いたげな彼女の指の動きに彼は下腹に力を込めた。
「もっとして欲しいなら、大人しくしてろ」
こくんと、彼女が素直にうなずいて自分を見上げる。欲情が滲む潤んだ緑の瞳に彼は見惚れた。
「おまえは……」
「――何?」
イアルの頬に苦笑が浮かぶ。
「昼間だからな、手早くすませるつもりだったんだが」
吸い寄せられるように唇を重ね、ゆっくりと腰を使う。
彼女も舌を絡めながら、彼の律動に合わせるように動く。
唇を離すと、繋がったまま、彼女の片足を引きぬき、身体を裏返す。
彼女の背中にかかる衣を肩まで捲り上げると、矢傷の痕に唇をつけ、イアルは背後から深く突き上げ始めた。
「…んぅっ!」
奥底を突かれる衝撃を少しでも逃がそうとするかのように、エリンが額を布団に擦りつけ、爪を立てる。
動くたびに、たゆたゆと揺れる白い乳房を彼の手が掬い、揉む。
肉体の打ち合う音に、二人の荒い息遣いが混ざる。
エリンは何度も軽い絶頂を迎えていた。
息がつまり、小刻みに痙攣し、それでもなお、もっと深くに、もっと気持ちの良いところを、と
求める気持ちが止まない。
その求めに応じるようにイアルの劣情もかきたてられる。
誰よりも愛しいはずの女を鳴かせたい、恍惚にゆがむ顔を見たいという嗜虐に似た欲望に駆り立てられる
自分に戸惑いながらも身体は止まらず、彼女を責めたて続ける。
彼女の息遣いに余裕がなくなってきたことを感じ、イアルは一旦自身を引きぬくと、再び彼女の身体をひっくり返した。
ブルブルと震える彼女の太腿を抱え上げ、足の甲に唇を這わせると爪先を口に含む。
「…やっ…だめぇ……」
生温かい舌にぞろりと敏感な足の裏を舐められ、彼女が腰をくねらせる。
逃げようとする足をつかみ、踵を己の肩にかけるとゆっくりと奥まで挿入した。
下がってきていた子宮口を真上から何度も突かれ、エリンの喘ぎ声が悲鳴に変わる。
「あぁっ! だめぇっ!…も、う…だめぇっ!!」
イアルが叩きつけるような動きからゆるやかな腰遣いへと移ると、彼の腕にしがみついた彼女の声が一瞬止まり、
下肢が緊張した。
肩に置いた踵がズルリと滑り落ちる。
「……あぁっ……んんんっ…!」
眉間に寄っていた皺が消え、彼女の顔がとろとろと緩み、ほぅっと小さな息が漏れた。
4243/14:2009/09/17(木) 00:06:52 ID:7fiUi13w
イアルは動きを止め、うっすらと汗の滲んだ彼女の頬に口づけを落とした。
重たげに目を開けたエリンが彼の首に抱きつき、耳朶を吸う。
微かに笑みを浮かべて、イアルは彼女の腰を高く抱え上げながら再び動き始めた。
彼は、内心ホッとしていた。これ以上求められても彼の方がもちそうにない。
激しく腰を打ちつけるたびに蜜が飛び散り、達したはずのエリンの咽喉から声が上がる。
灼けつくような快楽の中で、彼の意識が白く爆ぜた。

息を整えながら、萎えた自身を抜くと、先から零れた滴が衣に散った。
あ、と思ったが今更脱ぐのも面倒なので、見ない振りをする。
どうせ、汚れものなら数日分溜めこんである。
力の抜けたエリンの傍らに身を横たえると腕の中に彼女を抱きしめる。
「……後始末しなきゃ」
「そうだな」
気だるげなエリンの声にイアルは生返事で答えたが、言いだした彼女も起き上がろうとする気配がない。
いつの間にか彼女が眠りに落ちているのに気づき、イアルはしわくちゃになった彼女の衣を
掻き合わせ、剥き出しになった胸と腹を覆った。
足下で丸まっている掛布団を引き寄せると、互いの絡みあった脚に掛ける。
彼女の眠りの深さを測るようにそっと見つめた。
先程まで、剥き出しの欲望を互いにぶつけていたとは思えない静かな寝顔だった。
そう考え、わが身を振り返って苦笑が漏れる。
昼日中から、帰宅したばかりの彼女を求めるなんて、自分でも信じられなかった。
かつて、あれほどに拒み続けた己の忍耐力を今更ながらに、たいしたものだと思う。
一度身体を合わせてしまった後は、もう歯止めがきかなくなっていた。
それまでが、無理に無理を重ねてきたのだ。
全身を覆う倦怠感に身をまかせて仰臥すると、何かを忘れていることに気がついた。
エリンに何かを頼まれていたはず……。

3日前に出かけていった時の彼女と半年ほど前の彼女のしかめ面が夢うつつに交錯した。

                  
*    *    *    *    *    *


4254/14:2009/09/17(木) 00:08:02 ID:7fiUi13w


「まず、お掃除しますね」
持参した前掛けをキリリとつけると、エリンは呆気にとられているイアルに高らかに宣言した。
まるで教導師が初等一段の学童に向けるような口ぶりだった。
「イアルさんはお布団を干してください」
窓と玄関を開け放す彼女にイアルは苦笑しながらも布団を運び出す。
きびきびと、はたきで窓枠と箪笥の埃をはたき、手早く箒で家中を掃き出す。
散らかりようのないほど何もない家だが、細かいところには木屑や埃が溜まっていた。
家中を水拭きし、雑巾が真っ黒になる頃になって、ようやく家が呼吸を始めた気がする。
「洗濯物もありましたよね。今のうちに洗っちゃいます」
一瞬、イアルが情けない表情を浮かべ、口ごもった。
「……いや、そこまでしてもらわなくても……後で洗濯屋に持って行く」
「気にしないでください。ついでですから」
彼女が部屋の隅にまとめてあった衣類の山に手を延ばすと、イアルが慌てて横から取り上げた。
「いい。おれがする。――で、エリン、今日は何をしに来たんだ?」
「あとはご飯を作ります。厨、借りますね」
洗濯物の山を手にした彼を置き去りに、エリンは竃の方へ近づく。
竃の灰から見ると、長いこと火を入れてなかったようだ。
作りつけの棚を覗き込んで、エリンは唖然とした。
「……食べ物、何にもないんですね」
バツが悪そうな顔をしてイアルが表に出て行き、エリンは大きなため息を吐いた。
昨日、初めてこの家に来た時のことを思い出す。
薄暗い家はがらんどうで、押し潰されそうに静かだった。
重苦しい、淀んだ水底のような家の印象にも驚いたが、何も言わずに招き入れてくれた彼の
精彩を欠いた顔が彼女の心を締めつけた。

自分を嫌悪する人々に囲まれ、時折嫉妬と憎しみの混ざった視線を投げかけられる
王都での日々に彼女は疲れ切っていた。
イアルに会いたいと思ったのは、ただ単に心を許せる唯一の人だったからだろうか。
だが、彼が既に堅き楯から離れ、行方がわからないと知った時、彼女の心に小波が走った。
もう会えないかも知れないという不安に駆られて彼の家を知る者を必死に探し、王宮の森で
カイルを待っていた時の心細さが胸に甦る。
意外にもあっさりとカイルはこの家を教えてくれたが、訪れる気になるまで数日を要した。
会ってどうするのか? 自分は何を望んでいるのか?
そんな問いを自らに何度も投げかけた。
(――そなた、あの男が好きか?)
ダミヤの言葉が脳裏を過ぎるたびに、エリンは言葉を探しあぐねた。
好きという感情は、こんなにも人を不安にさせるのだろうか?
学童の頃、ユーヤンがカシュガンを見る目は、傍に居る自分もなんだかくすぐったくなるくらい、
幸せそうに輝いていたものだ。
リランでさえもエクの傍に居る時は、穏やかな寛いだ目をしている。
しかし、今の自分は、きっと怯えたような不安な目か、ひどく苛立っているような目をしているだろう。
エリンは小さく息を吐いた。
今は、自分の気持ちの整理よりも彼を暗い思考の淵から引っ張り上げる方が先だ。
エリンは、すっと背筋を伸ばし、表に居る彼に、つとめて明るい声を出した。
「――イアルさん、買い物に行きましょう!」

店を回る度に、腕の中の荷物が次々と増えていく。
鍋釜、二人分の食器、調味料や食材。楽しそうに品定めをしていくエリンの横顔を見下ろしながら、
イアルは不思議な気持ちでいた。
ふっと、彼の顔が引き締められる。
視界の端に捉えた男の顔にさりげなく目を遣る。
職人体をしているが、買い物をするでもなく、こちらを鋭い目で窺っている。
「イアルさん、お肉とお魚、どっち……」
言いかけたエリンが、彼の厳しい顔と視線の先を見てため息をついた。
「やっぱり、つけられていたんですね」
彼が止めるよりも早く、エリンが男の方へ駆け寄り、話しかけていた。
一瞬、男が驚いたようにこちらを見て、目礼する。
苦々しさを押し殺しながら、イアルは目礼を返し、立ち去る男を見送った。
4265/14:2009/09/17(木) 00:09:02 ID:7fiUi13w
重い足取りでエリンがイアルの元に戻ってくる。
「……ごめんなさい。家も知られてしまいました」
「気にしなくていい」
彼女の顔に先程までの晴れやかさはない。
護衛という名目の見張りなのだろう。
休日であっても、彼女に本当の自由はないのだ。
申し訳なさそうに俯いた彼女が気の毒になったが、気のきいた言葉を思いつかない。
「――後は何を買うんだ?」
顔を上げた彼女の笑顔にイアルはホッとした。

包丁とまな板がトントンと小気味良い音を立てる。
温かい空気に乗せられて、ファコの焼ける匂いと獣脂が焦げる香ばしい匂いが彼の鼻をくすぐる。
自分以外の誰かが家にいるという、収まりの悪さを感じながら、イアルは幼い頃のことを思い出していた。
乳兄弟のヤントクと夕暮れまで遊びまわっていた時は、家から漂う夕餉の匂いに心を弾ませたものだ。
貧しい家計で、毎日の献立にさして変化はなかったが、一刻でも早く知りたいとうずうずし、
母の手料理を匂いで言い当てた時には何か誇らしい気がしていた。
その生活は突然に断ち切られた。
訓練所で訓練を始めた頃は、その厳しさに身体がついていかず、訓練後には必ずと言っていいほど
胃液を吐き、意識を失うように眠りに落ちていた。
だが、食わねば、動けぬ。動けぬ者には生きる価値がない。
空腹を感じなくても、目の前に出された物を口の中に押し込み、無理矢理飲み下すことで命を繋いだ。
逆に、長時間飲まず食わずのまま任務につくことも珍しくなかった。
それが体に沁みつき、いつからか、彼にとって食事が作業に過ぎなくなった。
8歳の頃の自分を生へと駆り立てていたものが何だったのか今では思い出せない。
憎しみだったのか、怒りだったのか。
イアルは軽く頭を振って、ギラギラと暗く目を光らせる過去の自分の幻影を消した。
――今のおれは堅き楯ではない。何者でもない。
コトリ、と静かな音を立てて、彼の前に木椀と皿が並べられた。
湯気の立つ焼きたてのファコと炙り肉、和え物に、野菜の汁。
必要最低限の料理しかしないイアルにもエリンの手際の良さが見てとれる。
「お待たせしました」
「……いただきます」
木椀に口をつけた彼をエリンはそっと窺っていた。
「美味いよ」
イアルの咽喉仏が上下し、ポツリと漏れた彼の言葉にホッと息を吐くと、彼女も箸を手に取った。
食べながらエリンは、自分でも驚くほどよく喋った。
学舎のこと、教導師の仕事のこと、エサル師のこと、旧友のこと。
喋っているうちに、自分一人が勢いづいていることに恥ずかしくなり、エリンは急に押し黙った。
「エリン?」
「ごめんなさい、うるさかったですよね?」
頬を染めて、上目遣いで彼を見るエリンにイアルは微笑を浮かべる。
「いや、面白いよ。おれの知らない世界だな」
その微笑に浮かぶ影にエリンの胸が痛んだ。

送ろうというイアルの言葉をエリンは俯いて固辞した。
灯火を用意して彼が戸を開けた時に、路地の向こうで闇に紛れるように立つ男の影が動いた。
イアルは胸苦しさを押し殺し、彼女を送り出した。
「――あの、イアルさん」
一歩踏み出しかけて、振り返ったエリンの表情に思いつめたものが宿る。
「――?」
「また来てもいいですか?」
緑の瞳に気圧されるように彼は頷いた。


4276/14:2009/09/17(木) 00:10:18 ID:7fiUi13w

「……イアル、お茶を淹れたわよ」
言ってから、エリンは自分の声が震えていなかったか不安になった。
「ああ」
服に付いた木屑を手ではたき落とす彼の返答は素っ気ない。
湯呑みを手に取ってからイアルは、固まったままのエリンの試すような目を訝しげに見やり、
ようやく彼女に呼び捨てにされたことに気づいた。
「気にするな。むしろ、そう呼んでもらった方が、気が楽だ。今のおれは何の肩書もない。
 ……もっとも、おれの方が、かしこまるべき身分なのかも知れないが」
「いえ……」
彼女が、ほうっと息を吐き、肩を落とした。
この家に通うようになって、ひと月が経つ。イアルには悪いと思ったが、彼の名を出して行く先を王宮に
告げたところ護衛がつかなくなった。
上の人々の思惑は推測するしかないが、リランがカザルムに居る以上、エリンに多少の自由を
与えることは差し支えないとでも思われているのだろう。
イアルに会うと公言することと、言葉遣いを変えること。彼女にとっては大きな勇気が要ったが、
どうやら彼には通じていないようだ。
「ねえ、次は何を作るの?」
気を取り直して訊く彼女の視線の先には、完成したばかりの箪笥がある。
「そうだな……」
イアルは天井を仰いで、顎を撫でさすった。
その袂にエリンが目を寄せる。
「ここ、穴がある」
「ああ、引掛けたかな?」
小指の先ほどの穴だった。エリンが鞄の中をゴソゴソと探り、針と糸を取りだす。
「繕うわ」
「いいよ、これくらい」
「だめよ。広がったら、かけつぎするのが面倒になるもの。すぐ済むから、脱いで」
膝立ちで近寄ってきた彼女の顔があまりに近くて、イアルは一瞬息を詰めた。
「エリン……」
耳の近くから聞こえる声にエリンは自分と彼の距離の短さを知った。
彼の衣に残る木の新鮮な匂いが、ふわりと鼻に広がる。と、同時に自分が言っていることの意味に気づき、
顔がカッと熱くなる。
「あ……、ごめんなさい。後で、洗濯の時にでもするわ」
そろそろと後ずさりする彼女に思わず、イアルが苦笑する。
「――さっきの話なんだが、針箱なんかはどうだ? 小さいわりに手間を取るから少し時間が
 かかるかも知れないが」
彼の言葉にエリンがこぼれんばかりの笑顔を見せた。


光の差す部屋の中で、規則正しく、鑿が木を穿つ音が響く。
「――エリン、ここの模様は……」
顔を上げたイアルは、壁にもたれた彼女が膝に書物を広げたまま眠っているのを見つけた。
仕事の合間を縫ってはここに通っているのだ。疲れも出るだろう。
彼は、やれやれ、と呟くと薄手の掛布団を手に彼女に近づいた。
人に食事をしろ、しっかり眠れと言う割には彼女自身が自分のことに余り手を掛けない質だと
いうことにイアルは気づいていた。
何かに夢中になると脇目も振らない。
今は何に惹かれてこの家に来ているのかわからないが、自分の世話を焼くのが楽しいようだ。
彼女の話ではラザル王獣保護場での調査は難航しているらしい。
難しい人間関係の中にあって、ここで気晴らしが出来ているなら構わないと彼は思っていた。
起こさないようにそっと彼女の肩に近づけた手の甲に、彼女の寝息が当たり、イアルは息を止めた。
忘れていたぬくもりが胸に甦る。
イアルは彼女の寝顔から顔を逸らすと、静かに掛布団を彼女の肩に掛け、音を立てないように表に出た。
玄関の戸を後ろ手で閉め、胸を掴んで大きく息を吐くと苦しげに顔をゆがめる。
――おれは……。
彼の胸の奥底で警鐘が鳴り続けている。
望んではならないものを望んだ己を嘲笑い、責めたてる何かがいる。
ふらつく足取りを進める。宛てなどなかったが、一刻も早くここから離れたかった。
その日、彼は家に戻らなかった。
4287/14:2009/09/17(木) 00:11:17 ID:7fiUi13w


15、6歳の頃にイアルは初めて女を抱いた。

年頃になった少年たちに遊郭で男の欲を散らすことを教えるのは堅き楯の習いだ。
<血と穢れ>の色仕掛けの謀略に、はまらさぬためという理由もあるが、まだ若い少年たちが
女を知らぬままに命を落とす役目につく哀れさを慮ってのこともあるだろう。
初めての情事を終えた彼の胸にやり場のない虚しさが宿った。
一つ布団に眠る敵娼の疲れきった寝顔に、まだ何も知らぬ幼いころに立てた誓いの残酷さを知ったからだ。
遊び女と束の間、枕を交わしても、所詮は独りだ。
仮初の快楽に生の証を求めても、心に抱いた鬱屈が晴らせるものではない。
それでも、初めて人を殺した日の夜には、己の手に残った肉に刀を突き立てる感触と返り血の熱さを
消そうとでもするかのように、狂気じみた激しさで女を抱いた。
いつしか、動かなくなった刺客の躯に足をかけて、刀をこじり抜き、刀身に残った血と脂を相手の
衣服で拭うという一連の動作が身に付き、放たれた矢が肉塊に刺さる手応えを冷静に感じ取れるように
なった頃から彼は遊郭に足を踏み入れなくなった。
人の命を奪いながら、あさましい欲望を撒き散らす己自身にも、己と同じく親に売られ、
衣装代や化粧品代として日々増え続ける負債のために一時の春をひさぐ女たちにも倦んでいた。
苦界に身を沈め、見知らぬ男たちに身体を開く遊女たちは、何のために生きているのだろうか。
何の憎しみもなく、ただ任務だからというだけで、人を殺し続ける己の命に何の価値があるのか。
そんな思いを心の奥底に沈め、彼は<神速のイアル>として命を繋いでいた。
斃した刺客の数を誇るでもなく、ただ淡々と屠り、屍を背後に負うたびに心の中の何かが磨り減る。
かたわらに添う人もない、ただ孤独で虚ろな日々。

だが、それを哀しいと思うことさえ忘れていた。
あの王獣舎の夜明けの薄闇の中で、エリンの寝息を感じるまでは――。


4298/14:2009/09/17(木) 00:12:47 ID:7fiUi13w


「――イアル?」
戸を叩く音がしばらく続き、止んだ。
部屋の中で仰臥したままイアルはそれを息を潜めて聞いていた。
大人気ないことはわかっているが、エリンに会いたくなかった
これで何回目だろうか。彼女に会わなくなって、ひと月は経つ。
このまま、会わずにいれば全てが終わるだろう。
日が落ち、部屋が薄暗がりに沈んだ頃に、ようやく彼はのろのろと起き上った。
戸の外に感じる微かな気配に気づき、彼はそっと戸を開けた。
「――やっぱり、いた」
膝を抱えてうずくまったエリンが今にも泣きだしそうな顔で彼を見上げた。
「……まだ、いたのか」
呆気にとられて、エリンに手を差し伸べて立たせる。
長い間しゃがみこんでいたせいか、足がもつれて彼女がよろめいた。
そのひんやりとした手と衣までも冷え切った身体を抱きとめた彼の胸が激しく揺さぶられた。
苛立ちとも怒りとも知れぬ何かが彼の心を占め、無言で戸を閉めると、彼女を板の間に押し倒した。
自分でも何をしたいのかわからなかった。
ただ、壊してしまいたかった。この不安を。
あの日、暗くなってから家に戻った彼は、窓から洩れる灯に立ちすくんだ。
言いようのない不安が彼の胸に重くのしかかった。
手に入れたら、いつか失う日が訪れる。

――失うのが怖いのであれば、棄ててしまえばいい。蔑まれて、憎まれればいい。

乱暴に彼女の唇を吸い、胸に手を延ばした。
歯と唇がぶつかるのも構わず、強引に舌を差し入れ、彼女の舌を捕える。
彼の掌の中で、柔らかい乳房が潰れる彼女が小さく息を吐き、身をよじった。
はっと我に返って身を引くと、見上げる彼女から顔を逸らせた。
「……すまない。どうかしていた」
「――何がそんなに苦しいの?」
静かな声だった。
「わたしが、あなたにしてあげられることはないの?」
震えを帯びた彼女の声に彼の心が揺さぶられる。
そのひたむきさを苦く感じる自分自身に気づき、彼の心が塞いだ。
「……ここには、もう来ないでくれ」
吐き捨てるように呟くと、不意に強い力で首が抱かれ、彼女の唇が押しつけられた。
不器用な口づけだった。ただ、力任せに押しつけられ、惑ったようにパクパクと開いた唇が、
彼の顎や鼻の下に滑る。
下腹部に起きる熱い熱を感じながら、彼はそれに応じた。
「…んっ……」
彼女が鼻にかかった声を漏らし、甘い息を彼の口に吹きこむ。
ふつふつと自身の胸に込み上げてくるものを振り切るように、イアルは身を起こした。
今度は、エリンは引き留めなかった。
ぼんやりと天井を見上げる彼女の瞳に涙が浮かび、まなじりから流れ落ちた。


4309/14:2009/09/17(木) 00:14:39 ID:7fiUi13w


静かに日々が過ぎていった。
あれ以来、エリンが彼のもとを訪れることもなく、イアルも彼女を訪ねなかった。
以前の暮らしが戻ってきただけだ。
暗い部屋の中で徐々にその身を闇に同化させていくような生活。
彼にとっては馴染み深いもののはずだった。
だが、自ら望んだはずの静寂が重苦しく彼の胸に圧しかかり、激しい思いに身を裂かれそうになる。

控えめに戸を叩く音にイアルは深い息を吐いた。
何故、この戸を開けるのか? 自問しながらも手が勝手に動いていた。
張りつめた表情のまま彼女は無言で板の間に鞄を置いた。大きさのわりにズシリと重い音を立てる鞄から、
取りだした前掛けを身に付け、いつものように窓を開けた。
互いに一言も交わさないまま、二人は淡々と日課をこなした。
差し向かいでエリンの作った昼餉をとる間も、二人の間には沈黙があった。
手を伸ばせば、触れられる距離にありながら、どちらも距離を詰められない。
胸の内にわだかまるものを伝える言葉もない。
ただ、もどかしさだけを募らせているうちに日が傾いた。
作業を止めたイアルが夕餉の支度を始めたエリンの背に声をかける。
「――エリン、もういい。帰れ」
彼の言葉を無視するかのように、エリンは唇を結んだまま包丁を動かし続けた。
トントントントンと菜が刻まれていくのをイアルは苛立たしげに見つめる。
包丁を置いた彼女の手をきつくつかみあげる。
「エリン」
「帰らないわ。荷物も持ってきた」
眉を上げて彼を見返す彼女の顔をイアルは呆気にとられて見つめ返した。
「おまえは……」
「ここから保護場へ通うわ」
言葉を探しあぐねる彼の手を振り払うと、エリンは部屋の窓辺に向かった。
窓の外が赤く染め上げられていく。
イアルは大きなため息をつくと彼女の隣に並び、夕映えに照らし出される彼女の横顔を見た。
長い沈黙の後に、エリンが口を開いた。
「……調査が終わったの」
虚ろな声で彼女は続けた。
「王獣の痙攣は特滋水の投与を突然中止したためだったわ。彼らはそれを隠すために以前と同じ
 特滋水を与えていた。後は、段階的に濃度を調節して王獣の回復を見守ることになるわ。
 ――まだ報告はしていないから、どのような裁きがくだされるかはわからないけど、今後、
 ラザルでは王獣規範を破ろうとする者は現れないでしょうね」
「彼らは王獣を繁殖させるつもりだったのか?」
「いえ、まだ彼らには特滋水が繁殖を抑制することは知られていない。ただ、わたしの真似をしただけ。
 きっと王獣を意のままに従えたかったのでしょうね」
自嘲的に笑って、エリンは寒気を感じたかのように自らの肘をつかんだ。
眉を曇らせたイアルに彼女は苦笑を見せた。
「そんな顔しないで。わたしもわかっているわ」
それは、とりもなおさず、エリンとリランが特別な存在であることを人々にいっそう印象付けたに
他ならなかった。
子を生すことが出来る唯一の王獣とそれを操るエリン。
彼女たちの重要性は更に高まってしまった。自分を囲う見えない檻がより強固になっていく。
呼吸を整えるように深く目を瞑る彼女をイアルは痛ましげに見た。
「これからどうする?」
訊いてからイアルは愚問だったと気づいた。
彼女に選択肢はない。
王獣の治療が終われば、カザルムに戻るだけだ。
後は厳重な監視の下で大公の決定を待つことになるだろう。
この世でただ一人、王獣を操ることができる、彼女の人生の行きつく先を思うたびに訪れる
暗い思いが彼の胸に重くのしかかった。

風に乗って、魚を焼く脂臭い匂いとあちこちの家で煮炊きする雑多な匂いが漂ってくる。
遠くから子どもたちの笑い声とバタバタと走り回る足音、子をたしなめる女衆の怒鳴り声が二人の
耳に届く。彼女らの声には荒っぽいながらも温かさが滲んで聞こえた。
43110/14:2009/09/17(木) 00:16:26 ID:7fiUi13w
女衆が急きたてて、子どもたちの声が遠ざかる。戸を閉てる音に続いて、路地に静けさが戻った。
エリンがぐっと眉を寄せ、喘ぐように唇をわななかせた。
「イアル、教えて。わたしには……わたしたちには、あんな暮らしをすることも許されないの?」
傾きかけた日が、部屋に長い影を落とす。
イアルは奥歯を噛みしめて、昼と夜の間に揺れる空を見上げた。
それは、彼が胸の奥底に秘めていた願いでもあった。
妻を娶り、子を育てる平凡な生活を営むことができれば、あの夏の日に断ち切られた日々を、
時を越えて継いでいけるような気すらしていた。
だが、それはあまりに虫の良い話だろう。
彼は自分に言い聞かせるように口を開いた。
「――おれは、人を殺し過ぎた。いくら真王陛下の御身をお守りするため、と言っても、それは事実だ」
「……だったら、わたしも同じだわ」
エリンの口から漏れた低い声のゾッとするような冷たさに、イアルは身を固くする。
「誓いに縛られたわけではなく、わたしは、わたしの意思でリランを飛ばした。
 闘蛇と闘蛇乗りの命を奪うことになると知っていても」
彼女の脳裏にリランの発する甲高い声で、ひっくり返る闘蛇の群れとそれに押し潰される
闘蛇乗り達の姿が甦る。
「それでも、わたしは死にたくなかった。生きていたかった」
関節が白くなるまで握りしめられた彼女の手がブルブルと震えるのをイアルは声も出せずに見つめていた。
「生きて……、好きな人と、あなたと共に子を育みたい……それも願ってはいけないことなの!?」
叩きつけるような叫びに彼の顔が苦痛に歪む。
ふっと、エリンの肩から力が抜けた。

彼女が、精一杯両腕を伸ばし、彼の身体を包み込むように抱きつく。
「――わたしたちが、互いに傷つけあうのを恐れるのなら、牙も爪も届かない遠くに行けばいい、
 と思っていた。でも、離れていても苦しいだけ……。だったら、いっそ…」
彼の筋肉の強張りが、動こうとしても動けない、そんな迷いをエリンに伝える。

――牙も爪も立てられないくらいに近くにいればいい……一つになってしまえばいい。

「抱いて」
ポツリと呟く彼女の身体は哀しいほどに温かかった。
心の奥深くを貫き通すような鋭い痛みに彼の息が詰まる。
イアルは、胸を締めつけるこの思いを現す言葉を見つけ出せぬまま、薄闇に染まる外を見つめて、
彼女の息遣いとぬくもりを全身で感じていた。
エリンの腕が彼の首に絡まり、ぐっと顔を引き寄せる。
少し踵を浮かせて爪先立ちになると、エリンは彼の唇に口づけた。
貪るようにイアルがそれに応える。
唇と唇が食みあい、舌が絡まる。
二人の口から洩れるクチュクチュという音が暗い部屋に生々しく響く。
彼女の頭を支えていた彼の手が、肩甲骨から背骨へ、腰へと彼女の身体の輪郭を確かめるようになぞる。
背筋を這いあがる刺激に、彼女の頬が赤らみ、吐息に小さな声が混ざった。
彼の手が彼女の胸をまさぐり、エリンは、膝から力が抜けていくのを感じていた。
すがるように彼の肩を掴んだが、膝がストンと床に落ちた。
支えようと抱きしめるイアルの身体の熱さと匂いに、我を忘れてしがみつく。
イアルは、彼女の背を抱きしめながら、密着した胸の柔らかさに昂ぶり、硬くなる自分自身を感じていた
膝立ちになった彼女を床に座らせながら、腰を引き、そっと身体を離す。
「――こんなことをしては、だめだ……」
頬を寄せあった彼女の耳に呻くように漏らした自分の声が熱を帯びているのを彼ははっきりと感じていた。
自分は彼女を欲している。そう、自覚しながらも、彼を引きとめるものがあった。
「こんなことって……」
エリンの顔から血の気が引いた。
「……ねえ、イアル、わたしが嫌い? わたしがあなたを一方的に想っているだけ?」
「違う。そうじゃない、おれは……」
「じゃあ、何故? わたしはあなたのことが好き。だから、抱かれたい。あなたの子を生みたい」
切羽詰まったような彼女の声に、彼はつらそうに口を開いた。
「――おれたちの子は、初めから、惨い重荷を背負うことになる」
エリンが弾かれたように顔を上げた。彼の肩をつかむ指に力がこもる。
おまえなど好きではない、嫌いだと言われた方がまだましだと思った。
43211/14:2009/09/17(木) 00:17:44 ID:7fiUi13w
二人の過去が、エリンの背負ったものが、イアルの心の枷になっている。
彼は本能のままに結ばれることを厭わしいことだと思っている。
では、自分に触れるこの指の熱さは何なのだ? 肌から伝わる鼓動は? 熱い息は?
理屈などではない。たとえ、生まれる子が自分達の柵に縛られるとしても、今、求め合う気持ちを
否定することなんかできない。
一瞬哀しみに沈んだ心が、即座に激しい怒りへと変わった。
「わたしは、生まれてこなければ良かったなんて、思わない。たとえ、生まれる前から、
 こんな人生を生きるのだと知っていたとしても。生き物は誕生を選べないわ。どんな生き物も、
 生まれ落ちた場所で生きていくしかない。あなたは、自分の生に、後悔しかないの……?」
瞳に涙を浮かべ、激しい言葉を叩きつける彼女をイアルは黙って見つめていた。
その沈黙に、なおいっそうエリンの怒りが高まる。
「真王陛下の命を救ったことも後悔するの? 矢を受けなければ良かった?
 たとえ、望んだことでなくても、あなたは、あなたの出来ることをしてきただけよ」
衣の袷から滑り込んだ彼女の手が彼の腹の傷痕を探る。
「この傷も――この傷も、あなたが為してきたことよ」
ぐっと、彼の衣をはだけさせると、彼女が縫った肩の傷痕のひきつれに唇をつけた。
闘蛇の口に刀を突っ込んだ時に出来た傷。彼女の知らないたくさんの傷痕。
「やめろ……エリン」
柔らかい唇が次々と彼の傷痕に触れ、彼女の流し続ける涙が彼の肌に落ちる。
「――イアル、あなたは生きているのよ。苦しいのもつらいのも、生きているから。
 でも、それだけではないでしょ? 嬉しいことも楽しいことも認めてあげてよ」
暗くなっていく部屋に凍りついたような二人の影が沈んでいくなか、彼女の嗚咽だけが虚しく響く。
窓から吹きこんだ風が二人の髪を揺すり、イアルは立上った。
「イアル!!」
「窓は閉めておいた方がいいだろう」
窓と窓布を閉め、部屋の隅に布団を延べる彼をエリンは呆然として眺めていた。
イアルは無言で彼女を布団に導き、並んで腰を下ろした。
深い口づけを交わしながら、彼の手が彼女の帯を解き、上着を取り除く。
彼女の肌が夜気に触れ、サッと鳥肌が立った。
寒さからか興奮からか、既に尖り始めた乳首と淡く色づいた乳輪を指で挟み、乳房を掌の中に収める。
もう一方の腕を彼女の首に回し、耳朶を甘く噛みながら、ゆっくりと身体を倒していく。
彼の唇が首筋を這った時に、エリンは身をよじらせた。
「やっ……イアル……くすぐったい」
「……」
イアルの動きがピタリと止まり、エリンは詰めていた息を吐いた。
先程、彼に熱く迫って口説き落としたのが嘘のように思えるほど彼女の身体は縮こまり、震えていた。
「――エリン、その…訊きにくいことなんだが……、おまえは知ってるのか?」
彼の戸惑ったような問いにエリンは頬を赤くした。
暗くて見えないのが幸いだ。
「知っているわよ……トッチの、馬の種付けに立ち会ったこともあるわ」
なかば意地を張るような口ぶりに、彼は、ふうっと長い溜息をついた。
恐らくそうだとは思っていたが、無茶にも程がある。男を挑発した結果がどうなるか、本当の意味ではわかってなど
いないのだ。
「いやだと思ったら言ってくれ。……もっとも、止められるか自信はないが」
低い呟きに言い返そうとした彼女の唇が唇でふさがれた。
彼の掌が彼女の身体を滑っていくのを全身で感じる。
くすぐったさよりも、身体の奥から湧起こるむずむずとした感覚に咽喉がつまりそうだった。
太腿の内側を撫でられ、膝が膝で割られた時、彼女は初めて、自分が込めていた力の強さを知った。
下着の上を彼の指が微かに撫で、彼女のうなじが総毛立つ。
「……んくぅっ……ふぁんっ……」
声を立てまいと唇を結んでいたせいで、逆に変な声がでてしまった。
慌てて口を閉じた彼女の耳にイアルの笑いを含んだ息がかかる。
「……こらえるな。よけいに鳴かせたくなる」
言葉通りに彼の指の動きが激しさを増し、エリンは彼が窓を閉切った理由を知った。
「あぁっ…は…あぁんっ…!」
初めて上げる甘い声を恥ずかしく思いながらも、声は止めようもなく咽喉から溢れてくる。
下着を押しのけてヌチャリと入ってくる彼の指を彼女は熱として感じた。
彼女の秘所と尖った秘芯を指はゆっくりと往復する。
「…あんっ!」
ビクリと腰が跳ねあがり、エリン自身が自分の身体の動きに驚く。
43312/14:2009/09/17(木) 00:20:09 ID:7fiUi13w
膝を立て、彼の指から逃れようと、もがけば、もがくほどに脚が開き、より深く捕えられてしまう。
くるりと指が彼女の中を掻きまわし、彼女の身が震えた。
とろとろと自分の下腹部がぬめっていき、自分自身が彼の指を逃すまいと締めつけるのを感じる。
身体の芯から起こる疼きが、彼を求めて熱い声を上げさせた。
彼女の下着に手をかけたまま、イアルの動きが止まった。
「……エリン…いまなら、まだ…やめられる」
苦しそうな彼の声は、何かを堪えるように切なげで、ひどく熱かった。
眉を寄せて自分を見下ろす彼の瞳に強い光を見てとって、エリンの背筋がゾクッとする。
「……いやっ…やめないで……おねがいっ!」
小さく頷いたイアルが彼女の短跨と下着を脱がし、背を向けて、自分も衣服を取る。
下穿きに引っ掛りそうになる痛いほどに猛り立った自分自身を見下ろし、苦笑を浮かべたが、
彼女の脚の間に膝立ちになった時には、その余裕も消えていた。
指で彼女の秘所を開きながら、ゆっくりと入っていく。
圧倒するような熱さと質感に彼女の咽喉から声にならない叫びが漏れた。
「――っ!」
ギリギリと軋むような耳障りな音が彼女の耳をふさぐ。
彼の手が彼女の顎を押えて、歯軋りが出るほど食いしばられた口を開かせた。
「大きく息を吸って、吐け。少しは楽になる」
言われるままに深呼吸を繰返すうちに彼女の身体の強張りがほぐれていく。
彼女の呼吸に合わせるように、イアルは体重をかけて自身を沈みこませた。
彼の喘ぎと熱い息が彼女の頬にかかり、エリンの胸が締め付けられる。
エリンは目を閉じて彼の肌の熱さと重みに意識を集中した。
首筋を彼の唇が這っても今度はくすぐったいとは感じなかった。
触れられた部分から火がつくように身体が熱くなっていく。
ゆっくりとイアルが動き始めた。
「…あっ! あぁっ!」
互いの身体を馴染ませるようなゆっくりとした動きに、彼女の口から苦痛だけではない声が上がり、
蜜が溢れだしてくる。
グチュグチュと音を立てながら、彼が出入りし、その動きを助けるように彼女の身体が勝手に動く。
腰に脚が絡まり、彼自身を奥深くへと導く。
窮屈な肉壁がさらに締まり、イアルは息を吐いた。
「……いいか?」
耳元で囁かれ、エリンは問い返すように彼の顔を見た。
「な…に?」
「……中に出してもいいか?」
それ以外の方法など、考えたこともなかった。表情も見えない暗がりの中で、
感情を押し殺した彼の声がエリンの心を湿らせる。
答えのかわりに首に回した腕に力を込めた。
しっかりと膝が抱え上げられ、小刻みな律動で抽送が繰返される。
激しく揺さぶられるうちに彼女の意識が白く染め上げられていく。
ただゼイゼイと荒い息を吐きながら、湧き上がってきた快楽と男の肌の熱さを全身で感じる。
彼が絶頂を迎えた瞬間を、彼女はかたく目を閉じて受け止めた。


激情が去った後の静けさと彼は向かい合っていた。
ひそかに恐れていた欲望を吐いた後の虚しさではなく、しんとした燠火のような熱さが彼の胸を満たしている。
腕の中で規則正しい寝息をたてる彼女の耳朶と肩の傷に指先でそっと触れ、左手の欠けた部分に
軽く唇を押しあてると、イアルは胸の中にわだかまり続けていた問いを漏らした。
「……おれは生きていていいのか?」
いや、と軽くかぶりを振る。
生きていたいのだ。誰に赦しを乞うでもなく、誰に乞われるでもなく。
堅き楯を辞してから、多くの人を殺した自分が生きているのは卑怯で汚らわしいことだと思っていた。
その一方で、そう思うことに激しい反発も抱いていた。
今、心の底に黒々と潜んでいたその感情の正体を知ったような気がした。
43413/14:2009/09/17(木) 00:21:51 ID:7fiUi13w
彼の記憶の中の、幼い自分自身が甦る。
ギラギラとした生への渇望を瞳に宿した少年の姿が。
――おれは生きる。
いつかエリンから聞いた、王獣は昨日も明日も理解できない、という言葉が頭を過ぎる。
ただ、今があるだけ。
――“今”の命を繋ぎ続けるだけ。

彼は息をつめて、深い水底から見えるはずのない星を探すように、目の前に広がる闇を見つめていた。


目を覚ましたエリンは、自分を抱え込むように眠る男の静かな寝顔を見つめていた。
その温かさに、胸が締め付けられる。
彼の胸に額を押しつけて、匂いを吸いこむとそっと腕の中からすり抜ける。
皺が寄った衣を拾い上げ、肩に羽織ると窓辺に寄った。
窓布を開けると、日の出前の白々とした光が彼女を照らす。
(――報告を終えたら、後は誰かに任せて、すぐにでもカザルムに帰ろう)
エリンは、妙に醒めた気持ちで空を仰いだ。
わりない仲になってしまえば、心も通じると思っていた。
だが、身体を重ねて、熱情を分かち合ってもなお、遠い隔たりがある。
獣が互いの傷をひととき舐めあっただけ――そう考えると苦い笑みが浮かんだ。
もう、想いは伝えた。出来る限りのことはしたのだ。
彼の胸に抱える懊悩と激情を込めたあの目を掌中で温めるように思い出す。
窓から見える梢で鳴き交わす鳥の声に、幼いころに意味も知らずに歌っていた唄が甦った。
恋人たちの別離を嘆く甘く切ない恋唄。
何も知らなかった少女の頃、男女のことなど本当は何もわかっていなかった昨日までの自分。
フッと薄く微笑むと、鼻の奥がツンと痛み、涙が頬を伝う。
(――あの唄のように、昨夜のことを思い出すようになるのだろうか)
身体に刻み込まれた疼痛とぬくもりとをそっと抱きしめるように、自らの肩を抱く。
その肩がしっかりと抱きしめられた。
「――行くのか?」
「……ええ」
背に感じる熱さと力強さに彼女は身を任せる。
静かに涙を流し続ける彼女の肩を彼は黙って抱いていた。
涙をぬぐって、明るさを増した空を見上げたエリンに、イアルは静かに声をかけた。
「――おまえに渡す物がある」
肩を押されて、部屋の隅に目を転じ、エリンは、あっと呟いた。
あの日、イアルが居なくなった時に投げ出されていた針箱だ。
彼の顔を振り仰ぐと、イアルは静かに頷いた。
腕をふりほどいて、針箱に駆け寄る。
手にとってその木肌の滑らかさに驚いた。華美な装飾がない分、彼の技量と掛けた手間が感じられる
繊細な造りをしている。
「気に入ったか?」
「ええ。作っていてくれたの?」
子どものように小抽斗を開けたり閉めたりして感触を確かめる彼女の姿に、イアルの頬に笑みが浮かぶ。
「――もう会うまいと思っていたんだが、何故だろうな。また会えると思っていた」
「……何それ」
判じ物のような言葉にエリンが口を尖らせる。
「おれにもわからない」
苦笑を浮かべたイアルが顎を撫でる。
「でも、これだけは確かだ。今、おまえを行かせたら、おれはきっと後悔する。
 もう後悔するのは御免だ」
「イアル……」
身を翻したエリンが彼の胸に飛び込んだ。


*    *    *    *    *    *


43514/14:2009/09/17(木) 00:23:41 ID:7fiUi13w


顔にかかるイアルの寝息でエリンは目を覚ました。
彼の顎にうっすらと生えかけた髭に触れてみると、自分の不在時の彼の暮らしぶりが目に浮かぶようだ。
彼女が出かけた時に、作りかけていた箪笥がないところを見ると、根をつめて仕上げたに違いない。
ゆっくりと身を起こした彼女は、太腿をドロリと伝い落ちる生温かい感触に思わず赤面した。
鼻をつく牡の臭いがプンと漂ってくるような生々しい感触だった。
また、布団を汚してしまったかもしれない。
彼が起きたら布団を風に当て、昼餉を済ませてから掃除しよう。
自らの迂闊さに落胆しつつも、ふっと笑みが漏れてしまう。
かつて、職人の女房になるのをあれほど嫌っていたのに、今の生活は、いやではない。
愛する男と所帯を持ち、細々とした日常の雑事を積み重ねていく平凡な暮らし。
小さな変化が二人の間に起こって、互いが互いを少しずつ変えていく。
この家に戻り、こうしてイアルに抱かれていると、今朝発ったばかりのカザルムが遥か遠くに思えてくる。

ひさしぶりに会ったリランは驚くほどあっさりとしていた。まるで、彼女の今の気持ちを知っているかのように。
リランとエクがつがいになった時にエリンが感じていた一抹の寂しさを、リランも感じているのかも知れないと
思うと、なんだかおかしくなると同時に切なくなった。
エサル師は、イアルと共にしばらく王都にいたいという、エリンの言葉を聞くと、少し押し黙った後に、
幸せにおなりなさい、と微笑んだ。
それが、亡き母の言葉と重なり、エリンは思わず涙ぐみそうになった。

いずれは、カザルムに戻らなければならないことはわかっている。
それでも、この穏やかな二人きりの日々がいつまでも続けばいいと願いながら、エリンはそっと、イアルの髪を撫でた。

――常に影のように寄り添う忘れられない過去を抱えていても、いつか、
  生きていて良かったと思える時がこの人に訪れるのだろうか。

そうぼんやりと考えてから部屋に広げられたままの彼の仕事道具を照らす西日に気づいた。
(――やってしまった……)
情交の後の眠りは思いがけないほど深い。情交が濃ければ濃いほどに。
揺さぶられて目を開けたイアルが彼女の手を取り、傾きかけた日に気づいて苦笑を浮かべる。
「……腹が減ったな」
「わたしも。すぐに作るわ。……そう言えば、ファコの雑穀買っておいてくれた?」
「……あ」
「……」

「もう、あれだけ念を押したのに」
身支度を整え、玄関に鍵をかけるイアルの背にエリンが不平そうに言う。
元々おまえが買い忘れていたのだが……と、言うわけにもいかずに彼は小さく肩をすくめた。
「……おまえのことで頭がいっぱいだったからな」
背を向けたまま呟いてから、柄にもない、とフッと唇の端を歪めた。
「え? 今、何て言ったの?」
振り向いた彼の頬に残る笑みに気づき、エリンが彼の顔を覗き込む。
「なんでもないよ。行こう」
「ねえ、聞こえなかった。もう一回言って」
「何も言ってない。それより、何処に食べに行くんだ?」
クスクスと笑いながらエリンが彼の腕に腕を絡め、その弾むような足取りにイアルが微笑んだ。
「じゃ、この前行ったあの角を曲がったところの……」
「ああ。あそこは美味かったな」

夕闇が迫る王都の繁華街に次々に灯されていくランタンの光が淡く揺れる。
にぎわい始めた雑踏の中に手を繋いだ二人の影が消えていった。

−了−
436名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 00:27:40 ID:7fiUi13w
以上です。
そして、前置きと本文のIDが違っていてNG対策が出来ない件。申し訳ない。
次はスマートに投下出来るようにちょっと考えます…。

437名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 00:40:46 ID:B1YA44v4
押し掛け編いいな! ベタ最高じゃないか!!
押し掛け〜新婚あたりの二人を想像するだけでニヤけてくるよ!GJ!!

でも汚れた服でそのままはやめとけ、イアルw
438名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 00:47:48 ID:61i8xRDo
おおまた新たな神作品がw
439名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 01:04:05 ID:AEgJnwxb
スゴイ!やり取りが理想のイアエリ…!神!
440sage:2009/09/17(木) 03:03:04 ID:3ZeBS93c
今更ですが、225さん、あんた神だ!!!
オレ涙目。
441名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 06:45:05 ID:SiMK2+aW
>>225って何かと思ったら >>436さんの以前の投稿番号かw
興奮しすぎてsage間違ってるぞw 気持ちはわかるが

>>436
ともかく良すぎる
誰もやらないと思ってた遊郭ネタ、某イアルスレで大人気の洗濯ネタ
素人童貞ネタ
まで入ってて俺涙目(感涙)
「あなたってわたしがいないとなにもできないのね」とか言われとるw(雰囲気が)

探索編p286の
「互いに距離をとろうとしながら、それがしだいに苦しくなっていった、あの日々の、
様々な断片・・・」がこんなにさらりと表現できてしまうなんて!!!
>>436 さんはすごすぎるwwww

イアルさんはエリンがいない間はエリンのことばかり考えてるんですね?
だから探求編第4章の冒頭でもエリンのこと思い出してるんですね?
・・・と思わせるようなラストの一言がいい味だしてる!
442名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:15:50 ID:Sq9uzE3C
>>436
貴方は神です。
イアルとエリンの相手しか見えない状態がたまりませんwww
押しかけ〜新婚編最高!!
443名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:35:30 ID:GY5RjN6A
やっと『探求編』『完結編』を読んだ
おかげで、このスレの作品が目一杯楽しめた!GJ!

リランとエクの交合ネタでカシュガン×ユーヤンを
考えてたんだけどそれ所じゃなくなったぜ
444名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:48:51 ID:bFskgc3j
>>443
情熱が冷めないうちに書けw
関西弁娘とおっとり系か〜。楽しみだw
445名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 23:57:59 ID:UrFjqf3u
>>421
素晴らしいSSを有り難うございます!存分に堪能させていただきました!

自分>>239でアレコレ偉そうに言ってましたが、所詮はただの読み専です。
批評だけなら誰でも出来るし、一番凄いのは「書く」人だと思ってます。

イアルが素人童貞にランク上げwされてるのも嬉しかったですが、
何より話が前作から更にブラッシュアップされているのに感服
いたしましたm(_ _)m

いつかまた気が向かれましたら降臨して下さい。
446名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 07:09:52 ID:XslLTjMN
>>436
自分 >>288 ですが、書いてるネタが微妙に重なってるとこあって
妙に嬉しいです。
自分の読みたいとこが無いから書いたので、更に丁寧に書いてあって
感激w 冒頭の盛り上げ方も巧い!!!

どうでもいいことですがエリンが着用しているのはスルマ(女用の袴)
って言うと思います。探求編p206に一度だけ出てくる・・・
くそう!服の設定画がほしい!下着まで!
アニメの服はニットにしか見えなくてちょっと違う・・・普通にパンツはいてそう。
ニット織る技術も服用ゴムも原作の時代には無いと思ってるが。
ゴムの代わりに紐通して絞るんだろうか?

>>445 
書いてみて思ったが、ネタ投下も結構重要だ
自分も貴殿の一言が無ければ読みたいと気づかなかったし、
書くことも無かった。
レスを見直してみても、結構ネタ回収率いいんだぜ
これからも思いついたことはどんどん書いてみてくれ!
447名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 09:21:41 ID:CNsSc1bc

>>245です。

>>436さん、感涙ですよ。ありがとうございます。
ここまでかきあげられたあなたは素晴しい!!
私も少々書きましたが、結構大変な事なんですよね。
でも、ここの皆さん、本当に楽しんで書かれてますね。

私の願う、素人童貞のイアル…
最高でした!!

>>446
確かに、書いていると、詳細設定がきになりますね。
家の間取りなんかもどうなのか?と悩む時がある。

でも、この二人ベタが一番似合うような気がするな。
自分も書いていて、ベタになって恥ずかしくなるw
448445:2009/09/18(金) 11:20:38 ID:31d5if5U
>>446
そう言ってもらえると嬉しいです。

自分 仕事は絵描く方(なので文章書きさんは本当に尊敬)なので、原作読んで
ると映像で浮かぶ所は浮かぶんですが、あの世界の服装(下着含むw)
は確かにどうなってんだ?と思うところがありますね。
アニメ版の服は自分が想像してたのとはやっぱり違和感がありました。

くぅっ…今までの数々の素晴らしいSSへのお返しに、皆様に服(下着含む)の
設定画を作って送れたら…!
449名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 11:44:30 ID:KslOWtAh
>>448
ちょっっw絵師発見w
夢のアンソロ本に一歩近づいたw

つか、ピクトでいいのでうp希望。
450名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 12:28:31 ID:31d5if5U
>>449
うははw
それは服装の設定画をでしょうか?自分の中ではイアルみたいな
職人階級の一般男性が着てる普段着は、漠然と甚平に近い形なのかな?
と思ってるんですが自信は無いです。

女性の服はこれまた漠然としてますねぇ…あと今 原作を友人に
貸してしまってて確認ができないもので。申し訳ない。

もし人物絵の事であれば、諸々の事情でちょっとうpは厳しいです。
気を持たせてホント申し訳ない。
451名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 12:57:57 ID:KslOWtAh
>>450
ダメ元なのでお気になさらずw

自分は、作務衣に帯のイメージ。
甚平と似たようなものかな。
452名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 00:23:51 ID:tdboK9Qy
自分もそう思う>作務衣に帯

押しかけエリンが作務衣縫ってきて着せるってのは萌える鴨
453446:2009/09/19(土) 01:56:53 ID:7CtChrpB
自分は、ジェシのは短袴と書いてあるので甚平に帯みたいなイメージで、
大人はやはり大体作務衣に帯みたいなイメージで考えてます。
アニメは作画の制約上、線を多く出来ないからあんな感じだけど、
青い鳥文庫の絵師もやってる人の漫画なら割と原作に近いのかな・・・
よし今度シリウス文庫買ってくるか

青い鳥の3巻表紙のエリンは、チャイナ襟で両脇に深いスリットの入った、
チャイナ原型かアオザイみたいな上着に、下はズボン型、膝下を紐で
絞ってます。皮っぽい素材の前掛けの上から帯で、動きやすさ重視。
基本何枚か重ね着してる。割と寒い地方?真王領は山がちだっけ。
挿絵のユーヤンのパジャマは縞々で、なんか普通のパジャマみたいに
見えるぞw
夜着は薄手の素材で、やっぱり作務衣型で帯は無しだと思ってますが・・・
こっちはコミックスが参考になりそう。
昔の下着って、日本しか知らないけど、男性はふんどし、女性は肌襦袢
なんだよなw
女性用の下の下着は、田植え用の腰巻以外はなかった・・・はず。
今も着物の時は下着はつけないもんだ(特に下)とか言ってるし。
でも服がズボン型だったら必要だよな?わかんないので
紐パン型ってことにしとこう。
誰か参考になる外国の古い下着の形と構造知ってたら教えて〜。
まあ気になるだけで実際はぼかして書けばいいけど(オイ)

家は、長屋っぽいもので想像。
土足で入ってるかと思ったら、探求編でイアルとエリンが住んでいる家は
土間と板間、奥の間がある。
職人の作業をするには、板間が良さそうですね。
王獣舎でも、板間に布団だったし。
ラザルでは一間+土間、カザルムでは1〜3間+土間くらいなものかと。
454名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 01:57:03 ID:0q4pj1pZ
>>452
採寸の最中に押し倒し、もしくは押し倒されの図しか思い浮かばない自分はもう末期かも知れんw
455446:2009/09/19(土) 02:12:31 ID:7CtChrpB
おっとエサル師の初登場時に服装記述発見。
「胸から膝のあたりまでをおおっている白い前掛けは、しみだらけで、
男のように踝まである筒袴をはいている。」
となっている。  以上。
456447:2009/09/19(土) 10:53:25 ID:cwEsmHRD
>>446
外国ではないのですが、日本でも女ふんどしというものが
あったそうですよ。
http://www.fundoshi-bikini.net/nihon-fundoshi/nihon-fundoshi.html
紐パンに近いようですね。

部屋の件有り難うございました。
もう一度青い鳥文庫の挿絵と見てみると、窓のまで箪笥を作るイアルの
姿がありましたね。きっと、1dkなんですね。ラザルは。
Dは土間の略w


457名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 13:23:24 ID:PY5ATGsI
セザンは貴族並みの生活が〜〜、って描写があったから、
セザン時のイアルは結構な屋敷に住んでると思ってた。
辞めたら長屋的な1DKなんだろうけども。

女性の下着の歴史は、何処の文化でもあんまり残ってない気がする。
どっかに世界の下着の文化を研究している人は居ない者だろうか…。
458名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 18:02:30 ID:tdboK9Qy
西洋のはちゃんと研究されてて専門書があるよ神保町で分厚いの見たことある。>女性下着

セザンは収入の面でも身辺警戒の必要性からも、王宮敷地内の専用宿舎住みでないなら
風呂厠土間付きで住み込み下男くらいついてそうだと思ってたんだが(でなきゃ狙われたとき危ない)、
イアルは王室には内緒で不動産所有してて、ホントに寝に帰るだけの家だったんだろうな。
それでも、一個人に帰るための場所として必要だったんだろうなと。

そんな家でも、板の間にまつわるいろいろな思い出が出来てよかったよな。

で、我々は、その板の間でヤったあれやこれやをここで妄想する訳ですがwww
459名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 21:50:19 ID:ucLIclow
パンツ論争に発展してるとはw
自分もあまり細部まで読んでなかったが描写では重要だよな。
騎馬のない文化では腰巻が多いが、騎馬の習慣がある場合には
ズボンに近い下着が発展するはず。ふんどしのような紐パンの
場合も多いだろうな。
460446:2009/09/20(日) 02:08:39 ID:hxzG8hOm
>>456
ありがとうございます!早速ブクマしました!
着用写真があるううう!!!
チラッと読んだけど別名腰巻き・・・農村で使ってたのもこの形だったのか!
横が細い紐状一重だと、伸縮しない素材では痛いし止まりにくいよな、
と思ってましたが、太めで何重かに巻くんでしょうね。
多分これで着物着たら、後ろから下着の線が丸見えのエロい状態に・・・
なんかちょっと見た記述でも海女以外はエロ目的の着用が多いみたいな?(←主観)
自分が見た田植え時の腰巻きも当然ちょっとエロい風物詩(笑)
農村では赤が基本らしくて、裾をあげるとその赤がちょっと見えるのが云々と言う
記述でした。いや民俗学の本でしたけど。
脱がしにくい?脱がしやすい?
男のと基本構造同じだからいいのかな?

明治時代にどっかのデパートで火事があって、男性は2階からすぐに
飛び降りられたが(マットに)、女性は「中が見えるのを気にして」
なかなか飛び降りられず、女性ばかり大量に焼死、
その事件をきっかけにパンツが飛ぶように売れ始めた
・・・って話をどっかの講義で聞いて、ハイテナカッタノカ!って思った
女性服装史だったかな
下着史も分野としてはある!母校の大学図書館の教養分館とかに
きっと本も・・・。

イアルはてっきり宿舎に住んでるのかと思ったら、ほんとだ、「家」って書いて
ある!セ・ザン辞めたあとも同じ家に住み続けたってことか?やばい、間違うとこだった!
もう布団なのに「寝台」とか書いちゃってるけど!
そりゃカイルは知ってるだろうな・・・。
461名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 02:54:26 ID:DHxfzNcv
イアルは家に住んでいて、セ・ザンに出勤する時は返送して労働者みたいな格好で出掛けてたはず。
だから、自宅は結構良い家で、使用人を雇う場合は、仕事が何かも伝えないまま、
セ・ザンの自宅は余程親しくないと、仲間同士も知らない。(脅される可能性などを考慮に入れるため)
と認識してたんだが…。

どうでもいいけど、エリンが王宮の前で、カイルの帰りを待ってた時って、
エリンはイアルがセ・ザン辞めたの知らなかったのかな?
それとも知っていて、なんとか居場所を探すためにカイルを見付けようとしたのかな。
どちらにせよ、返送して帰宅してる、って知らないまま待ってたんだろうなー。
凄い情熱だよ…。
462456:2009/09/20(日) 06:32:50 ID:yhgyDzqY
>>460
お役にたったようで良かったですw
気になって(アホか)調べてみたけど。

騎馬文化といえば…、中世ヨーロッパですが
男性も女性もパンタロン(ズボンですかね)をはく時はノーパンだったと
記憶しています。つまり、今のズボンが 服+下着の役割だったとか。
なので、ノーパンのエリンもあり得るのではないかと。
次作品楽しみにしております。

イアルの家に関しては、街の家はセ・ザンの時は休暇の時の工房としてのみの
利用だったのではないかと。で、寝起きしていたのは当時、王宮内にある宿舎
だったのではないかと想像していました。で、職を辞した後は、その工房に
引っ込んだということではないかと思っていましたが…
女遊びもせず、地味に暮らして貴族並みの待遇(給与)を頂いていたので
相当お金を溜め込んでいたのではないかと想像します。
それが、後に屋根裏に隠していた金の元だったのかな?と思いました。
463名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 06:43:48 ID:VDjJAYg6
>>459
この手のSS書いてて何が困るって、服飾(特に下着)の設定なんだよねー
描写の必要が出た時に、現代と同じじゃ興醒めだし、かと言って
じゃあ何をどういう風に着てるのか、それは何と呼ばれるのか、
考え始めるときりがない時がある
464名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 12:44:18 ID:EImElOt0
ここはエロなしの投下ってだめ?
もしだめなら他に投下出来るとこってあるのかな
465名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 12:53:13 ID:C7iGOvwO
>>464
エロなし、微エロ等注意書きしていればいいんじゃないか?
この板でも色んな傾向のスレがあるし、このスレにもエロなしがあるw

ただ個人的にはエロが読みたいが。
466名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 14:56:48 ID:5Rxdi8fq
>自分が見た田植え時の腰巻きも当然ちょっとエロい風物詩(笑)
歴女ブームの直江が農民の生産性と労働意欲を高める為に、女性の
腰巻をエロくしたという話は有名らしい。
今で言うなら職場に花を与える為に女性の制服をリニューアルしたり
レースクイーンをはべらしたりするようなもんだ。
実用を超えた見せるための文化というのは昔からあるようだ。
467名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 15:31:49 ID:A8ZMxa5e
そろそろ神降臨こないかね
服飾考察なら原作スレでもいいと思うんだけど
468名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 18:50:25 ID:gV6ULkyD
>>467
せっかちさんだなw
まあ今までが有り得ない程の神作品ラッシュ
だったわけだからのんびりいこうや。

服飾っつっても下着込みの話なんだから、こっちが該当スレだろうし。
469名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 21:52:28 ID:DIfbEkQr
>騎馬文化といえば…、中世ヨーロッパですが

騎馬文化、正確にはモンゴル〜東欧の地域(ハンガリーとか)の遊牧民。
西欧は女性は基本的に乗馬はしないし貴族で乗馬を趣味とするなら横乗りと思う。
470名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 22:56:09 ID:EImElOt0
>>465
ありがとう。
それじゃあできるだけエロスを入れる努力をして
練ることにするよ。
471446:2009/09/21(月) 02:41:35 ID:d7dSKdlH
>>462
>今のズボンが 服+下着の役割
え・・・、あの、タイツみたいな感じのやつですか?
それは想像だにしなかった・・・。勉強になる。
それなりの頻度で洗ってたんでしょうかね。更に気になる。

筒袴を直接素肌に、ってのもアリなのか。しかし現代感覚として、
着物やスカートみたいに直接秘所に触れないものならともかく、
ズボン型だとそれをノーパンで履く感覚ってのも想像しづらいですね。
ご紹介のHPを熟読した結果、T字型の布を紐パン状に履く、
ってのが理解しやすいかと思いました。
Tの水平のとこが紐状になっててウエスト付近で一重〜二重くらいで蝶結び、
Tの垂直のとこを前から後ろに渡して後ろで横紐にくるくると巻きつけて(結ばない)
使用すると、現代のハイレグ紐パンくらいの使用感で使えるんではないかと。
脱がすときも蝶結びの端を引っ張ればすぐに(笑)。
女性の場合は伸縮しない素材は、現代のパンツの位置でなしにウエスト付近で結べば
適度な位置で止まるんですね。なるほど〜。
「紐パン」からあんまり変わってないように見えるかも知れませんが、素材(たぶん綿)、
着脱の手間、使用感、使用方法とかやっと腑に落ちました。
情報下さった方々、特に>>456さん、色々とありがとうございました。
文章では「下着を脱がし」くらいになるんでしょうけど、イメージがあるのとないのと
では・・・多分読むほうの方も、他の作家さんも。
自分がこだわるの好きすぎなのかもしれませんが。
HPにもあったけど、多分簡単な構造だと動いてるうちにズレるでしょう。用を足す
ときに直したりするんだろうなと思います。
そういえば、アニメでジョウンおじさんの夏の家に行った時、ジョウンおじさんの
洗ったふんどし(T字型の布)が落ちてましたね。あのときは、他の人はパンツだろう
くらいに流して見てましたが、今思うと感慨深い。
472名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 09:55:11 ID:H8H36LsR
東西では文化が違う。

西・・・パンツなし→シャツの裾で包む
東・・・フンドシ

ttp://ameblo.jp/suits-fortuna/entry-10197619257.html
473471:2009/09/21(月) 10:56:09 ID:d7dSKdlH
>>472
おお!なるほど!!!
ありがとうございます!またひとつ謎がとけた!
シャツのほうを洗濯すればいいんですね!

物知り&情報収集能力のある人多いなあ・・・

そうなると、やはり服の構造からして獣はふんどし文化で良さそう。
上橋作品は基本東洋なので、精霊も同じく。
呼び名は・・・下着って書いておけば無難ですね。
474名無しさん@ピンキー:2009/09/21(月) 18:46:36 ID:UaERgWyN
>>473
どうでもいいが、イアルの下着は下穿きと書かれてるw(探求編p431)

楽しみにしてるよ。
475471:2009/09/22(火) 05:16:43 ID:goi8SSl3
>>474
なるほど・・・!
そういえば、自分でも下穿きって書いてた。(←適当)
ウエストを紐で絞るトランクスかモモヒキ型かも知れません。
T字のふんどし型だと戦闘職種の人の動きについてこないけど、
長い布をねじりながら巻く越中ふんどし型はなんか想像できないな、
と思っていたのです。
馬に騎乗する際も、闘蛇に騎乗する際も断然その方が合理的。
でも問題のp431は水に入るシーンなので下穿きと表記しつつ
ふんどし型でも可かも
まあ男のほうは自分で脱いでもらえば良いから形はどうでも(コラ)

女性の方は着脱に情緒が発生するので、獣の女性達には
着脱は簡単だけどすぐズレたりヨレたりするような
不安定な下着を着用してて欲しい。(主観)
SSでそれがどうとかでなくても、イメージとして。
セィミヤとかはドレスなので、ドレスのふんわり感を出すペチコート
(下着素材で、ギャザーをたっぷり寄せてボリューム出したスカート)
の下に、ズボン型で上下にギャザーを寄せた、かぼちゃパンツが
膝下まであるような下着(名前忘れた)とかでも良いし、紐パンでも良いなあ。

筆遅いし、ホント素人なんで期待されると緊張するんですが、
下着のことも色々分かったしたしかに執筆せねば。
476名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 12:24:53 ID:HYbeU1S9
おお〜楽しみだ
がんばって
477名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 15:11:08 ID:fHE2nUU8
流れをぶった切って投下してもいいですかね…?
みなさん下着ネタ離してましたが全く繋がらない…
いつぞやのパッション鼻血野郎です
478名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 16:52:04 ID:oLLWhuuO
>>477
投下するのにお伺いたてなくていいよ。
名乗りもイラネ。名乗るくらいなら、トリつければいい。
479名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 17:05:16 ID:2DEepOtq
>>477
待ってるよ。投下してね。
480名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 18:37:26 ID:fHE2nUU8
すみません書き終わって浮かれてました
ROMります
481名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 18:41:41 ID:PqVIbfZP
だいたい「投下してもいいですかね」って聞かれても困るわ
スレの趣旨に反してないなら、好きに投下すりゃいいだろ
482名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 19:54:47 ID:eXCLgEYz
>>475
つドロワーズ
ttp://homepage2.nifty.com/k_maeda/think/thnk0006.html

このスレ詳しい人多いですね。
シャツの話は初耳だー。

>480
折角書いたんだし、めげずにガンガレ。
483名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 23:36:05 ID:P+C7ErUE
ドロワーズは漫画の「エマ」で結構きちんと描いてあったような。
あの作者さんのメイド服へのこだわりも畏れ入るw
484名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 00:06:57 ID:6rf/mB92
パンツ談義パネェ
485名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 20:10:38 ID:fnjtgfgL
エマ面白いよね。
486名無しさん@ピンキー:2009/09/25(金) 23:08:26 ID:msgUTQz6
このスレのエロパロは原作愛が感じられてすごくいいな
神々率も高いしw
487名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 00:01:01 ID:KrDVBCVg
感想と雑談も濃いw
原作本が付箋まみれになってるんじゃなかろうかw
488名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 01:31:05 ID:z4R1mDrr
※激しく続編ネタバレありです。未読の方は全力でスルーしてください。



新婚時代のイアエリ投下!

エロも読みたいが補完話も読みたい、ということで完結編冒頭の、
新婚時代にエリンがイアルの手記を盗み読みしちゃった話です。

ところで、イアルとエリンはいつの時点で結婚なんでしょう。
ここでは一緒に住み始めた→事実婚→新婚ってことで読んで下さい。
二人とも、「一緒に寝起きするようになった」→夫婦になったと認識してるって設定で。
そういう認識で書き始めちゃったもので・・・解釈色々あると思いますが言い訳は長くなる
のでまた別の機会に。
そのほかにも、補完エピには独自の解釈を含みますので、嗜好及び解釈の合わない方は
済みませんがスルーでよろしく。

話が脱線するorz エロくならないorz
orz orz orz orz ・・・
と、ずっと詰まっていたけど、色々と冒険させてみたら
何とかなった気がします。多少強引なとこは、ウス目で流して下さい。
新婚なので、初々しい感じと、よく分からなくて不安な感じ、それから
やっぱりラブラブな感じを目指して書きました。
イアルのエリン呼称は「君(きみ)」を使ってます。
エリンは研究熱心なので、イザとなったらこだわらずに色々試してくれると思うんです!

パンツ談義も、餅上がった!!
軽い気持ちでカキコんだだけだったのに、このスレの
教養と情熱(←エロネタに対する)を垣間見させていただきました。
うっかりレス番入れて書き込んだレスも多かったので、誰が一番
盛り上がってたのかは明白ですが。
ドロワーズ記事も堪能させていただきました!
期待とか書かれると、マジ緊張する・・・。自分の趣味120%で書いてるだけなので、
期待に応えられるかどうかはまったく分かりません。(不安)

冒頭のは、イアルの手記のつもりで書いけど、イマイチ名文が浮かばなかったので、
エリンが手を止めた、「自分のことが書いてある箇所」までという設定で・・・。
この時期のことだろうとは思っても、何を書いても、「こんなん一瞬で読まれて
しまうわー!!」と、自分に突っ込みたくなるものしか書けなかった。
長くなるし。本文と結局ほとんど関係ないし。
あとは、他のエピ見て脳内補完か、書いてみて補完かどちらかでよろしく。
まだ推敲したほうが・・・と思いつつ、エイっと投下。
それでは、いきます!

追記
>>487
うちの本は付箋まみれです。
こんなに使い倒すとは思わなかった。
489其の一:2009/09/26(土) 01:33:41 ID:z4R1mDrr
ひどく、混乱している。
何から書き出せばいいのか分からない。
今日、彼女が訪ねてきた。・・・・・・エリンだ。
彼女の近況を話し、こちらの近況を訊ねて、帰っていった。
今、彼女はラザルに居るらしい。当分こちらで仕事をすることになりそうだから、
また来ると言い残した。


   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※

「――ごめんなさい!」
何か昨日から様子がおかしいと思っていたが、エリンが凄い勢いで何かを謝っている。
「わたし、昨日掃除してて、これ見つけて・・・実は途中まで読んじゃったの!・・・本っ当に
ごめんなさい!」
「そうか」
彼女の手の中には紐で縛ってある紙束があった。ああ、あれか・・・・・・と、思った。
ここへ移ってきてから、おれが書いていたものだ。
「途中でわたしの名前が出てきたからそこで急いでやめて!」
「適当に仕舞っておいてくれ」
「だからそこからは読んでないから!・・・・・・って、え・・・怒らないの?」
「何を」
 正直言って何をそこまで慌てているのか、よくわからなかった。確かにそのとき
考えていたことを書きつけはしたし、何がしかの過去の欠片が含まれている気がして、
即座に捨てることはためらわれたが、だからといって・・・それには既に紙以上の感慨は
湧かなかった。
 そういえば、たしかに彼女が訪ねてきてから、彼女のことも書いた。
しかし彼女には、おれの汚い部分も、弱い部分も、ねじくれた部分も暴かれている。
読んだとしても、彼女がすでに知っていることが、紙の上に載っているだけでは
ないのか・・・?
エリンが、どうして・・・と重ねて訊ねる言葉が聞こえたが、イアルのほうもも答える
言葉は見つからなかった。


イアルは、引き出しに使う材を削っていた。
なめらかに鑿が動くたびに、丸くなった木屑が落ちる。
エリンはもうラザルに仕事に出ていた。
イアルは、先程のことを考えていた。
エリンは書き付けたものを読むのを非常に気にしていたようだが、イアルにとっては、
直接暴かれることの方が、遥かに脅威だった。書いたものなら、自分にはわかりきった
ことだ。しかし、彼女が彼に向かい合うとき、彼の心の奥底にすっと入ってきて、
自分ですら気づかなかったものを掴み上げ、白日の下に曝してしまうのだ。
 特に脅威なのは、あの眼だった。彼女が興味をもって集中するとき――それは人でも、
モノでも、事象でもそうだった――彼女の瞳は、強い力を持つ。視線が対象にぐっと
収束するような、見られると圧力を感じるような、強い視線。
 彼女を良く知らぬものは、その瞳が緑色をしていることに気をとられてしまうが、
彼女の視線の強さは、その色によるものではないのだ。
 あの眼で射すくめられると、動揺する。平常心を保てなくなる。
そして心のわずかな動きからでも――それがどんな微かなものでも――手がかりとなる
端緒を見つけ、掴み、引きずり出して顕わにしてしまう。
 もし獣ノ医師としての彼女も、同じようにして真実を見つけ出すのだとすれば、
彼女が平民であろうと、ラザルの獣ノ医師達と確執があろうと、ラザルが貴族出身の
上師ばかりであろうと――彼女がラザルに招かれるのは、当然のことに思えた。
490其の二:2009/09/26(土) 01:36:04 ID:z4R1mDrr
 彼女がまだ14歳の頃、あのリランという王獣につきっきりで世話をして、それまで
人に慣れぬ獣であった王獣が彼女に懐いた、という話を聞いたときには、幼いときから
親身になって世話をすればそのようなこともあるだろう・・・と軽く考えていたが、
おれはあのとき、何もわかっていなかった。
 王獣は存外、知性のある獣だ。あんな眼で昼も夜も見ていられたら、言葉は通じずとも、
何かを感じざるを得まい。リランとエリンには、ただ懐くとかではなく、何かもっと
深いところでつながっているような絆があった。それはあの王獣も、彼女に何かを
揺り動かされたからではないのか・・・。
 イアルはそれから、彼女が先程持っていた紙束のことを思い出していた。
おれはあれを書いたとき、深い闇の底に居た。孤独に苦しみつつも、自分自身への
深い嫌悪から、過去への扉も未来への扉もすべて閉ざしていた。それでも自分を保つため、
何かに感情を吐露せずにいられなかった・・・。
 あの時書いたものを、彼女はあの熱のこもった眼で読んでいったのか・・・と思うと、
過去の自分が見つめられているような、奇妙な感覚に襲われた。


 「隣、いい?」
 エリンの問いに、イアルはつと視線を投げて承諾の意思を示した。
イアルはいつも、一日の終わりに鑿や鉋などの道具類の手入れをする。使った道具の
刃先を研ぎ、丁寧に磨き、綺麗に並べて収める。エリンはこの作業を、隣で眺めるのが
好きだった。早く帰れた日などは、このために湯も夕食の片付け物も急いで済まし、
横に座ってとりとめも無い話などをするのだ。
 しかし今日は、何を話してよいかわからなかった。朝の件、本当に怒ってないのか、
だとしたら何故・・・、などと聞いていいものか、逆に怒らせることにならないのか・・・
などとぐるぐる考えるうちに、時間が過ぎていった。
 ただ、隣で流麗で優美な手つきで作業を進めているイアルからは、怒りの気配は
感じられなかった。代わりにいつものように、静謐で、それでいて暖かな空気が
エリンを包んでいた。

 「――なにか話が、あったんじゃないのか」
作業を終えたイアルは、片づけをしながら問いかけた。
「え・・・」
それでやっと、エリンははっとした。どうやらイアルが怒ってないのは本当だとしても、
自分の良心に鑑みて、もう一度謝らないわけには行かない・・・。
「あの、・・・もう一度だけ謝らせて!あの手記を読んじゃったこと、本当にごめんなさい!
夫婦といえど、相手の秘密を盗み見るなんて良くない・・・とわかった上でやって
しまったのが特に良くないと思っているの!」
ふいを突かれたせいか、言葉はそこで止まらなかった。
「わたし、最悪のときは、あなたとの関係が終わるかと思ってた・・・。」
こんな不吉な言葉、言うつもりはなかったのに。
イアルは、関係が終わる、という言葉尻を捉えそうになるのをぐっとこらえた。
今の要点はそこではない。
昨日から、彼女が囚われていたものの正体が、見えた気がした。
――不安か・・・
一緒に暮らし始めたとはいえ、別々の人間。いくら言葉を尽くしたとしても、完全に
理解しあえるはずもない。心の深いところを掴まれていながら、それに見合う保証の
得られない、焦燥感。彼女がいかに洞察力に長けた強い女に見えようと、そういった
矮小な悩みに囚われることは、避けられるわけではないのだ。
・・・おれと、同じように。
彼女がそんなことで悩むのを、どこか嬉しく感じてしまうのは、卑怯だろうか。
しかし、多分彼女はそれでも・・・どこか毅い。
悩みから抜け出るにはきっと、その背中をそっと押すだけで充分だ。
491其の三:2009/09/26(土) 01:37:48 ID:z4R1mDrr
「・・・それは、例えば、喧嘩しておれが出て行けと言えば、君が素直に出て行くという
ことか? ――その場面が、君ほど似合わない女も居まい。」
イアルは冗談めかして言った。とたんにエリンがうっ、と言葉に詰まる。
「そんな・・・確かにわたしもちょっと強引なとこはあったかもしれないけど・・・」
もごもごと口ごもる。
「『ちょっと』や『かもしれない』であの傍若無人さ、破天荒さを形容してしまう
ところが君の特殊性なのだろうな。」
イアルは微笑した。
「そこまで言う・・・」
エリンは、ぷっとふくれた。
「君が、何かに夢中になると自分も廻りも見えなくなるのは、いつものことだ。
もう少し気を配ってもいいと、そのたびに思う。」
イアルの腕が隣に座るエリンの身体を抱き寄せた。そこでエリンはやっと、イアルが
既に片付けを終えている事に気付く。
触れ合ったところから、互いの熱が伝わる。エリンは、昨日から自分を縛っていた
緊張がほどけてゆくのを感じた。もう、先程までの足元が揺れるような不安感はない。
エリンは、身体をぎゅっと相手に押し付け、両腕で彼の身体を抱きしめた。
「・・・わたし、あなたが好き。凄く好き。強引にでも、傍に居たい。」
そのままイアルの頬に、耳朶に、首筋に口づける。
「あなたの傍に居ると、暖かい。・・・あなたが笑うと、幸せな気持ちになる・・・・・・。」
「・・・こういうのも、悪くない。」
いわれてエリンは、はっとした。イアルの身体が後ろに完全に倒れ、まるで押し倒した
ようなかたちになっている。
――顔から火が、出そうだった。
はしたない、恥ずかしい。
すぐに彼の身体の上から降りようとしたが、腰の辺りを抱きかかえられていて、
身体が動かない。つよい力を込められているわけでもないのに、動こうとすると、
ほんの少しも動かすことが出来なかった。
「君のほうからしてくれるということかな、お詫びのしるしに?
・・・男としては、嬉しいな。」
エリンは混乱した。この体勢で、エリンのほうからしてみろ、と言われているのだ。
そんなこと、できるはずない。
エリンはついこのあいだ、破瓜の痛みを知ったばかりだ。一緒に暮らしはじめてから
回数だけは重ねているとはいえ、いつだってイアルの手に翻弄されているばかりで、
何をどうされているかさえ、わからないことが多いのだ。自ら男を悦ばすなど、
そんな商売女のようなこと、どうしたら良いのか想像もつかなかった。
絶対にいやだと、泣くことも出来る。
・・・だが、そこまでするほど、本当に嫌だろうか?
その考えは、彼女の心に落ちると、波紋のように広がった。
・・・・・・本当に、嬉しい、のだろうか。
大したことが出来ないということは、分かっている筈だった。それでも、嬉しい、
と感じてくれるのだろうか。
エリンは、イアルの掌が触れるたび、その熱を感じるたびに、悦びにふるえた。
同じように、感じてくれるのなら・・・
492其の四:2009/09/26(土) 01:40:14 ID:z4R1mDrr
エリンは、腰をかがめて、イアルの唇にくちづけた。そのまま舌を割り入れ、
歯のあいだを縫って口中に侵入する。イアルもすぐに応え、二人はしばし激しく
舌を絡めあった。
エリンはそれから彼の夜着の紐を解き、合わせ襟を開いて上半身をはだけさせた。
あらわになった男の肌の感触を確かめるように、ゆっくりと指と唇で愛撫した。
男の身体は、女のそれのようには反応しない。それでも、注意深く彼女はすべての
部分に丁寧に、想いを込めて触れた。
よく鍛えられた彼の筋肉は、伸びやかで意外な柔らかさだった。胸板は服で隠れて
いるときはすっきりと薄く見えるのに、触れるとしっかりとした厚みがあった。
――ああこれ、邪魔だ――
自身の熱が高まるにつれ、唐突に衣服が異物のように思える。エリンは震える手で
自分の夜着の紐をほどくと、もどかしく脱ぎ捨てた。
上半身だけでも裸の肌で触れ合うと、彼の体の熱が一点に向けて集中しているのが
分かる。そこに手を触れると、それは熱く硬く、存在を主張していた。
「――ねぇ」
エリンは手を止めて、つぶやいた。
「これ・・・脱いで。くちで、してあげる・・・。」
横たわった相手の下半身の服を脱がせるのは、容易ではない・・・相手の協力がなければ。
エリンは仰向けに寝かせた彼の傍にひざまづいて、紐をほどいて服を脱ぐのを
手伝った。
「それ」は、あれほど強張っていれば、引っかかって痛いのでは、と思われたが、
意外とするりと出て来て驚いた。
「口でする」のは、既に何度か経験がある。
エリンはその行為が、嫌いではなかった。「それ」に口を使うことに抵抗感はなかったし、
彼も自分に同じことをしている。第一、彼女の行為に対して「それ」が反応している
ことを感じるのは・・・悪くなかった。
 エリンは「それ」に舌を這わせ始めた。最初に唾液をたっぷりと絡めて湿らせ、
根元から先端まで舌と指を絡める。指と舌を別々に往復させ、時折唇でつよく
吸いたてると、「それ」の血管がわずかに跳ねて応えた。
反応を感じるたび、頭の芯が痺れるようになる。太腿を覆う布も、また異物のように
感じ始めた。
彼女は手を止めて、自分の袴を脱いだ。ただ、秘所を覆う薄布だけはいま
剥ぎ取る気になれず、残しておいた。
彼女は彼の上にかがみ込み、愛撫に戻った。もう、太腿の辺りが熱くて仕方が
なくなっており、彼女は無意識に、自分の足を彼の足に絡め、敏感な部分を
押し付けていた・・・。
「――もう、充分だ。次は、おれの番だ・・・」
ふいに言われて、エリンは驚いた。反応は悪くなかったのに、何故なのだろう・・・?
あまりに刺激を受けすぎると、「あとで」困るという男のほうの事情に思い至るには、
エリンの経験はまだ浅かった。
「・・・ひゃうっ?!」
突然身体を貫いた甘い感覚に、全身が支配される。しばらく、何をされているのか
分からなかった。
イアルの指が、薄布の隙間をすり抜け、彼女の蜜壷に侵入していた。下着の布は、
前後で腰紐に繋がっているが、先程からの激しい動きで、結わえてある部分がかなり
緩んでしまっていたのだ。
彼の指が、内壁を擦り上げるたびに熱が溢れて、彼女の身体を満たす。
「ああ・・・んんっ・・・、あ、あぁぁあぁああぁぁぁ!!」
たまらず、声を上げてしまう。
493名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 01:41:46 ID:z4R1mDrr
「随分、潤っている。そんなに、自分からするのが良かったのか?」
「そん・・・なの・・・っ・・・・・・」
そんなの、当たり前ではないか。男のほうだっていつも、相手の熱の高まりを感じて
熱くなるのだから、女がそうだとて、何の不思議があるのだろう。
しかしもう、そんな言葉を紡ぐ余裕は無かった。
イアルの腕が、彼女の身体を抱きすくめる。彼女の身体のすべての部分が、触れられる
のを待っていた。
「・・・だめ・・・っ・・・、そこ、強く・・・しちゃ・・・」
彼の手がエリンの敏感なところを愛撫しながらも、彼女の中に入ったもう一方の
手の指は止まること無く彼女を責めた。
――ああ、あの感じだ・・・
エリンはふいに思った。はじめのうちは、ぜんぜんわからなかった。回を重ねるにつれ、
だんだんはっきりと感じるようになった、あの感じ。腰の辺りがぐうっと軽くなって、
身体が宙に浮かぶような、あの感じ。
エリンは喉から声を絞り出すようにして、自身の状態を告げた。
「・・・・・・イク・・・っ・・・・・・」

エリンは抱えあげられるようにして布団に寝かされてから気づいた。
布団は用意してあったのに、はじめに敷いてあげなかったな・・・
「・・・身体。痛く・・・なかった?・・・板間で。」
切れぎれにエリンがそう訊ねると、イアルはふっと笑った。
「痛いはずなど、ない。・・・女の身体でもあるまいし、こうして組み敷かれるわけでもない。」
イアルはかろうじて残っていた彼女の腰紐を解いてはずすと、その身体を抱え上げ、
中心に自らの刀身の先端をあてて、ゆっくりとうずめた。
「やぁ・・・、あぁぁ・・・、ああぁぁああぁぁんんっ!!」
一度絶頂を迎えた身体は、それだけでおかしいほどに反応してしまう。繋がった部分から
甘い疼きが巻き起こり、彼女の全身を満たす。
イアルは、自分の腕の中で、悲鳴にも似た声をあげる彼女を見つめていた。大切にしたい、
優しくしたいと思う一方で、彼女を征服したい、蹂躙しつくしたいという黒い欲求が
鎌首をもたげる。
ゆっくりと動きだすと、再び自分の身体の下で甘い声が上がる。掴んだ身体のか細くて
柔らかくて頼りない感触、汗ばんだ肌、背中に廻される細く長い両の腕、苦痛に歪むかの
ようなその表情、それとは裏腹に、熱く、きつく彼を迎え入れる彼女の内部・・・。それら
すべての要素が、彼を誘い、翻弄し、さいなんだ。
――おれは・・・
正しくもないし、暗く、捩れている。優しくさえ、出来ていないかもしれない。
なのに何故、君は、おれを包み、受け入れるのだろう?・・・それは、いつまで続くのだろう?
ふと、彼は動きを止めた。結合をとき、彼女の身体を抱えて、前向きに近くの壁に
手を付かせる。後ろからその腰を引き寄せ、熟れきった柔肉に、もう一度分け入る。
「ああっ!、・・・あ・・・あ、あぁぁあぁぁああああああ!!」
逃げ場のないその衝撃に、たまらず、彼女は声を上げる。その声が、彼のうなじを
ぞくぞくと痺れあがらせた。
彼は、最初はゆっくりと、しだいに激しく彼女を責め立てた。彼の内側にある
どろどろとした感情を押し出すように、何度も何度も穿つ。
「そろそろ・・・いくぞ」
彼は彼女の耳元に唇を寄せて、つぶやいた。
「う・・・ぁ・・・・・・」
彼女は、もはや声を出すことさえ叶わなかった。わずかに涙をたたえた瞳で彼に
視線を投げると、こくこくと頷く。
身体の奥から、なにか熱いものががせりあがって来る。彼は最後に、それを彼女に
向けて叩きつけた・・・。

「・・・エリン。」
恍惚とした脱力感の中で、彼にしてはめったにないことだが、先程から彼の中で
渦巻いていた感情が言葉になって、つと零れ落ちる。
「・・・・・・愛している・・・」
494其の六:2009/09/26(土) 01:43:06 ID:z4R1mDrr



「・・・あの、さっきはごめんね?」
衣服を整え、並んで布団に入ってから、ふと彼女が言った。
話を蒸し返すつもりなのかと訝るイアルに、エリンは続けた。
「さっき、嫌なこと言っちゃったよね・・・その、あなたとの関係が終わる、とか何とか・・・。
わたし、自分のことしか考えてなかった。ちょっと不安だっただけで、本当はそんなこと
思っていないから!」
「・・・何故」
何故そんなことを今、と訊きかけた彼に、彼女は続けた。
「だって、そのときあなた、いやなこと聞いた、みたいな顔したでしょ?・・・だから」
エリンはあえて、「傷ついたような」という言葉は避けた。
イアルはわずかに目を見開いて、彼女の緑の瞳を見つめ返した。長いあいだ表情に出した
はずもないのに、言葉尻に引っかかった刹那を、捉えられていた・・・。
――だから君は、油断がならない。
ちょっとした諍いやすれ違いで、今ここに共に居るという幸運が、壊れてしまうのではない

か?・・・その不安は、彼女だけのものではなく、たしかに彼のものでもあった。
――そして、だからこそ、君と居るのは怖い。
自分の持つ暗がりが、澱みが、引きずり出されていく恐怖。
この家で彼女と再会したとき、それを知られてしまえば、彼女は離れていくはずだと
思い込んでいた。
だが、彼女は、閉め切った窓を開け放つように、汚れた布を洗って陽光に晒すように、
いつも軽やかに穢れをいなすのだ。
もしかして・・・、と、イアルは思った。
自分の最も汚い部分でさえ、知られてしまったとしても、それで何かが変わってしまっても、
またそこから始められるのではないか・・・。
そんな自分に都合のいい考えを、今だけは、信じていたかった。
「わたし、あなたを幸せにすることを、絶対に諦めない。・・・自分が幸せになることも。
・・・ぜったいに、あきらめない…。」
つぶやく彼女を、愛しげに眺める。
「・・・それでこそ、君だ。おれの、妻だ。一緒に暮らすと決めたときから、君はおれの
妻になったのだから、もっと堂々とすれば良い。」
イアルのその言葉を聞いたとき、エリンの顔が、花のようにほころんだ。
布団のなかで並んだ身体を、きゅっと寄せてくる。
――あなたが笑うと、幸せな気持ちになる・・・
イアルは、先程聞いたエリンの台詞を思い出していた。
ああ、そうだな・・・。・・・君が笑うと、幸せな気持ちになる。
おれの手が、奪うばかりのものではないと、君が、教えてくれた。
君のために、おれが、できることがあるのなら。
君がそれを、受け入れてくれるのなら。
この先にどんな運命が待っていようと、最後のそのときまで、彼女と共に在りたい、
とイアルは願った。


              ――end――
495名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 01:44:55 ID:z4R1mDrr
其の五を名前欄に入れ忘れたw。
496名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 01:57:05 ID:cNcAoq6o
>>495
GJ!堪能しました。
エリン、可愛いし、イアル格好いいなw
十分、エロいっすw


そして、またネタ丸かぶりで遅筆の俺涙目w
ほとぼりの冷めたころに新婚編投下させて貰います。
497名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 08:11:30 ID:xnhInVPB
>>495
GJ!!!!!
パンツ談義が生きていて嬉しいよ。
「君」は違和感あるかと思ったけど、良かったと思う。
これから、「お前」とか「おい」とかに変わっていくだろうけど
新婚の初々しさが出ていて良い小道具になったのではないかと。
エロは頑張った!よく頑張ったw
>>496
ネタ被りは、仕方ないよw
待ってるからお願いします
498名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 09:45:52 ID:y60yfQQ7
>>>495GJ
やり取りが可愛くて悶えた!!

投下します
シチュエーションは同棲の辺りのイアエリ。ネタ被り誤字脱字ご容赦。
捏造的な面が有りますので、NGはIDでお願いします。
私的にエロ中心で書きましたが内容は薄いです…
以下6レス
499No.1:2009/09/26(土) 09:46:52 ID:y60yfQQ7

底冷えするような寒い朝だった。
「…ん…」
冬が本格的になってから、朝起きるのが少々億劫だ。

(竃に…火を入れないと…)
朝一番にしなくてはならないことだが、エリンは布団から出れないでいた。
本当は顔に冷気が当たるだけで、寒さは感じていなかった。
彼の腕にしっかりと捕らえられた状態で、布団の中にエリンは居た。

衣服は見える位置に皺になって置いてある。
置いてあると言うか、投げてある。
昨日の情交を思い出して、彼女は少し頬を染めた。

「…寒いな…」
「あっ…おはよう…」

少し身じろぎをしてイアルが一言、言葉を発した。

そしてより密着するようにエリンを引き寄せた。
500No.2:2009/09/26(土) 09:47:49 ID:y60yfQQ7

「…あっあの…」
「…寒い…」
エリンが吃驚してイアルの顔を見ると、先程と同じ言葉を発して、目を閉じてしまった。
(…寝ぼける…の?)
珍しい。というか初めてみる。
彼はとても寝起きが良い方なのに。

しかし、この状態はどうなんだろう。身動きが全く出来なかった。
苦しいほど抱きしめられて、エリンは藻掻いてイアルの腕から逃れようとした。
「…起きて!」
「……」
当然、彼に力で敵うはずもなく、抱き枕状態は暫く続いた。

「…すまない」
「え?」
イアルの首に顔を埋めるようにしていたエリンは、彼の少し愉しそうな声を聞いた。
501No.3:2009/09/26(土) 09:48:38 ID:y60yfQQ7
「寒いだろ?無理に起きなくていい」
「寒いから火を…!」
「この方があたたかい」
エリンが言い終わる前に被せるように言葉を発して、イアルは彼女の顎を手を沿え、唇を自分のモノで塞いだ。
「んぅ…っ!」
啄むようなモノから、深い交わりを持つ口付けへ。
ただでさえ衣服は着ていないのだから、空いた手で簡単に肌を弄られる。
「あっ…」
首筋をそよぐように指先で辿られ、彼の手がゆっくりと下へ降りて行く。
「いいか?」
耳元で囁くように、イアルは聞いてくる。彼の吐息が聴覚を刺激した。
「…今更…過ぎるわ…」
「…そうだな」
エリンは頬を染めて彼の首に腕を回し、催促するようにイアルと唇を交わらせた。

共に過ごすようになってから、どのくらいこうやって肌を合わせただろう。
熱く、甘く互いに溺れる時。
初め、それは二人にとって禁忌とも言える行為だった。
苦しくて、抑えられなくて。泣きじゃくって縋り付いて。拒む彼を責めた。
互いの気持ちは同じだと、自惚れでもなく、そう感じていた。彼の想いも…分かっていたつもりだ。どんなに苦しいか。
それでも抑えられなかった。その苦しみすら彼と越えたかった。
愛しい、彼と共に…。
502No.4:2009/09/26(土) 09:49:25 ID:y60yfQQ7

そんな彼の傍に居る。エリンは今がとても幸福だった。

「っあ…あぁ!」
乳房をゆっくりと揉み拉きながら、イアルはエリンの首から鎖骨をゆっくりと舌で辿る。
彼女の良い所なら知っている。彼は胸元の肌に吸い付いて、跡を残していった。
舌でゆっくりと肌を味わい、淡く色付いた胸の飾りを口に含まれて、尖ったそこを彼は舌で転がす。
「っ、はぁっ…ゃ…」
執拗に甘い刺激を与えられて、疼きだす欲望をエリンは感じていた。
そして空いた片手で腹部を辿り、ゆっくり大腿を撫で、濡れている秘所を指で探られる。
昨夜のまま後始末をしていなかった秘壷は、慣らす前からねっとりと指に絡み付く。
前方の花弁を親指で弄り、溶けた蜜壷を二本の指で探った。
「ゃっ…あぁっ!」
指を深く銜える壷は、熱く収縮し指を誘い込むように蠱惑する。
両腿を大きく開いて、イアルはより深く二本の指でエリンの秘壷を攻めた。
そして弱い花弁を撫でる様に嬲ると、子宮が疼くような刺激にエリンは翻弄されていた。
「ぃ…やぁっ…もう…きて…あぁっ!」
ぶるぶるとエリンは身もだえ、喘ぎと混じりながら彼に縋り付いて懇願した。
503No.5:2009/09/26(土) 09:50:01 ID:y60yfQQ7
彼は蜜壷を激しく掻き回していた指を止め、引き抜く。
ぐちゅりと生々しい水音と共に、エリンは喪失感を覚えた。
そしてイアルは蜜の溢れる秘壷へ、自身を宛がい、ゆっくりと、腰を動かし身を沈めて行く。
「―――っあぁ!」
何時もより入念に掻き回された壷は、敏感に成りすぎていて挿入の感覚にエリンは目を固く閉る。背が弓状に撓った。
そして、彼と一つになる。
「…エリン…」
「…ぁ…あ…」
名を呼ばれて目を開くと、とても近くで彼の瞳に出会う。惹かれあうように互いに唇を求める。
「動くぞ…」
一度唇を離し、囁くように言われ緩やかな律動が始まった。
「ぁあっ…!ん…っ」
慣らされても狭いそこを開くように、味わう様に堪能する。
「力を…抜け」
「そ…んなっ…こ…とっあぁっ!あっあ!」
分からないのしかたがない。自分の意志でどうにかなるようなモノでもない。
律動は加速し、エリンは声を出して絶頂の波をやり過ごし、彼との一体感に酔った。
酩酊する意識の中、ただ彼の名を呼び鳴き続けた。
性交という行為は、子孫を残すや快楽を得るためだけの行為ではないとエリンは思った。
深く、彼を知る度に気持ちは加速し留まらなくなっていった。
504No.6:2009/09/26(土) 09:50:48 ID:y60yfQQ7

「あぁっ!ゃ、もう…――…ひっあぁぁ!」
高い声を上げ激しい律動の中、エリンは爆ぜる。
その直後注ぎ込まれる滾る熱を感じ、彼女は意識を手放した。


***

「寒い…な」
あれからどれくらいたっただろうか。
エリンは換気の為に窓と戸を開けていた。
「ずっと閉めっきりはいけないわ」
うっすら雪が積もった外は、冷える為か何処の家も戸など開けていなかった。
「布団、風にあてておかないと…」
エリンが言うと、イアルは怪訝そうに眉を寄せた。
「…凍るぞ」
「日は出てるわ。早めに取り込めば大丈夫」
誰の所為だと言わんばかりに、エリンは笑みを浮かべた。

――こうして少しずつ彼の知らない所が分かって行けたら良いなと思う。

エリンは一つ知らない彼を発見して嬉しくなっていた。
口数の少ない彼だからこそ、見つけた時の嬉しさは大きいのだ。

「意外に寒がりなのね」

エリンは嬉しそうにイアルにいった。


505名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 09:51:38 ID:y60yfQQ7
以上です
お目汚し失礼しました
506名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 09:54:09 ID:y60yfQQ7
書き忘れました
アニメでイアルと猫がワンセットになっていたので、イアルを猫っぽくして見ましたレス消費失礼
507名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 14:40:28 ID:gMj1Pb10
>>498
GJ!
日常な感じがよかったです。猫っぽい甘えたなイアルさんが可愛いです。
まさかエロパロで男に萌えることになるとは・・・!
二人の10年間がこんな幸せな日々ばかりだったらいいなぁと思いました。
508名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 19:23:19 ID:cNcAoq6o
>>498
GJ!エロ描写も良かったけど、甘えるイアルがいいw

>>497
有難う。

投下直後に投下予告なんて、マナー違反でしたorz
書き手として越えられない壁に絶望しすぎてやっちゃいました…。
一読み手としては、神作読めて至福なんだがw
509名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 03:14:22 ID:BlRHyAZi
>>495
>>498
GJです!このところ投下が少ないと思っていたら一気に2作品も!
ひとまず興奮して感想がこれしか浮かんでこない

>>496
予告したときにちょうど言葉遣いの悪いレスで残念だったね
書き手さんはデリケートなのにな
流れが変わった頃改めて投下を待ってるよ

ところでユーヤン×カシュガンはまだか
アニメではユーヤン→カシュガンだが
原作ではカシュガン→ユーヤンだと思ってるんだぜ
あの男女比で女の子の方から想われて余裕とか無いしな
全寮制の学園内でどこまでエロくするのか
結構楽しみにしてるんだが
510名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 21:31:32 ID:0rlmmyn+
>>495
>>498
GJ!
511名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 23:31:24 ID:z/S6WTv0
>>495
>>498

お二方とも禿しくGJです!
エリンもイアルもテラカワイスwww
512名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 09:13:43 ID:nKirts3n
>>498
GJです。日常エロだ!いいね。
513名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 16:28:15 ID:J8NHLBML
予告した人ではないけれど、カシュガン×ユーヤンで↓3レス。
※ユーヤン一人称。偽関西弁に注意。色んな地域の関西弁をごた混ぜ。
※微エロどころか、ぬるい。 ※NGはIDで。



上の方でイアルさん素人童貞連呼されててワロタw

>>445
いえいえ。感想、突っ込みあっての書き手ですから。逆に、突っ込みがなかったら書けなかったし、
実は、すごく感謝してますw
ついでに>>235には、その発想はなかったわ、と思ったw
イアルの“夜目がきく”は、次のネタ候補にしております。

>>446
>女袴

また、やっちまった。毎度毎度、何やかんやと、すみませんorz
5141/3:2009/09/28(月) 16:29:52 ID:J8NHLBML


「なあ、カシュガン、卒舎ノ試しが終わったらどうすんの?」
「もちろん故郷に帰って獣ノ医術師さ」

はぁー、とうちはため息をついた。
二人っきりで勉強してるけど、全然頭に入ってこぉへん。
卒舎ノ試しも憂鬱やけど、心配なのは結果なんかやないねん。
試しが終わったら、うちらみんな離れ離れや。
うち、ほんまにカシュガンのこと好っきやねん。離れとうないわー。
そんな気持ちが出てしまったんやろか。
カシュガンがうちのことをじっと見てる。
あかんって、そんな目で見られたら惚れ直してしまうやん。

「おれの上に兄貴二人いるって話したっけ?」
「うん。あと、お姉ちゃんもいてはるんやんなぁ」
「そう。だから、おれは村を離れてもいいんだ」
「自由でええなぁ。うちは、村でたった一人の獣ノ医術師になるから、よう離れられへんわ」
「…おれ、行ってもいいよ」

何やて? 今、何て言うたん?

「夫婦で獣ノ医術師って最高じゃん」

何? 夫婦って何? あかんってカシュガン。

「ちょ、ちょっとユーヤン、何で泣いてんだよ」
「だって、あんまり急に言うんやもん。びっくりしすぎて涙でるわ」
「何で、驚いて泣くんだよ。おれの方が驚くよ。……で、どう?」
「どうって……そんなん嬉しいにきまってるやん」

あかん、うちの顔、きっと真っ赤や。顔がめっちゃ熱い。あかんって、ほんまにあかん。
なんで、カシュガン、そんな風に顔を近づけるん?
あ、睫毛長いなー。色白いし、ほんまに男前や。
って、何? 何がうちの唇にあたってるん?

「…カシュガン、あかんって」
「エリンはリランのとこに行ってるんでしょ? しばらくは大丈夫だよ」

またカシュガンの唇がうちの唇に重なる。
あったこうて、やわらこうて、気持ちいい。
ああ、頭ん中まっ白や。
何で背中を撫でられてるだけで、こんなに気持ちいいのん?
帯がサラッと解かれて、床にバサッと落ちる。

「ユーヤン、寝台に行こう」
「……うん」

カシュガン、息、めっちゃ熱いやん。きっと、うちの息も熱くなってんやろな。
うちを見下ろすカシュガンの目が、えらい真面目で、恥ずかしくって目を開けてられへん。
どんどん脱がされていって、最後の下着も取られてしもうた。

「カシュガンも脱いで。うちだけ、こんなんは恥ずかしいわ」
「うん。ユーヤン、かわいい」

もう、何でそんなん言うのん。言われるだけで、うち涙が出るんやって。
カシュガンの手が、うちの全身をさわる。
ほんまに全部。うちの恥ずかしいところも何もかも。

5152/3:2009/09/28(月) 16:31:48 ID:J8NHLBML
「胸、やわらかいな。ずっとさわっていたいくらいだ」
「やっ……」
「こっちもさわっていい?」

カシュガンの手がそこにさわった時、うちの体がしびれた。
何て言うたらいいのかわからへん。
こう、ビクッとなってブルブルっとしてんねん。

「あ…濡れてきた。ここが気持ちいい?」
「…やっ、あかん……そんなんされたら…」

あんまり、さわられるとおもらししそうになるやん…なんて言われへん。

「あっ、あぁぁん…やぁぁっ!」

そんなに、しつこいくらいにさわらんとってぇ。
そこ、キュッって摘まんだら、あかんって。何も考えられへんくらい気持ちいい。
うちのあそこがギュッとなって、体がガクガクって震えて、フワーってなった。

「ユーヤン、入れていい?」
「…うん、はよ来て」

うちはカシュガンにしがみつく。熱いもんがうちの中に入ってきた。
んんんんっっ! あかん、いたたたたたたっっ! いたいっちゅーねんっ!
でも、耐えなあかん、ここは、意地でも耐えなあかんねんっ!

「はぁ……あぁ、気持ちいいよ、ユーヤン」

なんちゅー、声だしてんねん。
でも、そんな甘い声聞けるなんて、痛いけど、うち、めっちゃ幸せやぁ。

「うちも…気持ちいいで」

嘘やけど、嘘やけどな、ここはこう言っとかな。
男をつかむなら、胃袋とタマ袋ってよう言うしな…って、あんまり言わんか。
でも、気持ちいいって言ったら、なんかほんまに気持ちいいような気がしてきたわ。

「動いていい?」

って、訊く前から動いてるやん……。
あん、なんや、そんな風に動かれたら、うち、おかしくなる…!
…そ、んなに…かきまわさんとって…っ!
目の前がチカチカするやんっ! あかん、もう、息できひんっ!

「あぁっ! あかんっ! あかぁぁぁんっってっ!」
「ユーヤン! ユーヤン! 駄目だ! もうおれ、イくっ!!」
「いいで! 出して、カシュガンっ!」

うちの中でちょっとだけカシュガンが大きくなって、動きがとまった。
うちの上に突っ伏したカシュガンがニコッと笑っとる。この顔に弱いねん。
はぁぁっ、やっぱ汗まみれでもええ男やわぁ。

「……ユーヤン、好きや…」
「もう、ふざけんといてよぉ……うちの方が、もっと好きやで…」

めっちゃ、こそばい。けど、嬉しくて、ほんまに泣けてくるわぁ。
5163/3:2009/09/28(月) 16:32:45 ID:J8NHLBML


カシュガンの着替えを手伝ってると、なんや新妻って気がして、にやけてしゃぁなくなった。
うちらが一息ついたころにエリンちゃんが帰ってきた。間一髪やわ。

「あれ、カシュガン、ユーヤンと勉強してたの?」
「そうやねん、エリンちゃん。ごめんなー、勝手に部屋に入れて」
「うん、いいけど」

何や、エリンちゃんがクスクス笑っとる。

「カシュガン、帯ちゃんとまっすぐに結べるようになったんだね」

うちとカシュガンの顔が一度に真っ赤になった。
エリンちゃんには、かなわんわぁ……。


おしまい。
517509:2009/09/28(月) 20:21:17 ID:qSSdD+02
>>513
早っっっ!!!!
毎度思うんですが、513さんはホント筆が早い!
早いのにキャラも良く掴んでるし、シチュエーション設定も
毎度絶妙!!!です!
オチにカシュガンの特徴の立て結びが・・・!

ユーヤン可愛いし、カシュガンはさわやかですね。
そして毎回、前書きで予想したより確実にエロい。
雰囲気が満遍なくエロい。
どこがエロくないというんだろう・・・行為の描写が少ないとこかな?
でも描写しすぎると雰囲気壊しますし、その加減も絶妙!だと思ってます。
ともかく、毎度貴殿のエロには感動します。
518445:2009/09/29(火) 00:06:19 ID:W1QIvjPW
>>513
おぉ、神再降臨w
初々しくてほのぼのした二人の初エッチ、激しくGJです!

「夜目がきく」ネタ候補に入れてもらえますか! 正座して待ってますw

原作手元にあれば、読み返してまた何かほじくり出すwんだけど。
貸した本が返ってきたらまた図々しくリクエストネタ投下しますw
519名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 09:01:28 ID:RZdq2ieZ
>>513
毎回神様に感謝しております
520名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 23:25:38 ID:Dlh+AiRq
>>513
おおう・・・イアエリの超濃厚エロだけでなく
カシュユの爽やかなエロも書けるのですか超GJwww

あーもう、このスレのssはエロパロなのになんでこうも神々しいんだ
521名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 23:22:30 ID:F9P6Ht89
凄すぎw
522名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 19:52:48 ID:MJTgdn0C
エク×エリンは駄目?
523名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 19:58:10 ID:hi9OQVNA
誰得だよ意味わかんね
524名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 20:33:30 ID:LJ+iZFiE
取り敢えず書いてみてくれ。
話はそれからだ。
525名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 21:05:36 ID:3ONbgVoJ
リランに気付かれて怒られるエク萌えw
526名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 22:11:24 ID:MJTgdn0C
やっぱ駄目だよね。
獣姦は・・・
527名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 22:19:15 ID:VXsOfUxK
>>526
まず読んでみないことには何とも言えんな。
君の文章力次第だと思うよ。
書くなら読む人のために前もって獣姦注意と注意書きしておけば宜しい。
528名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 22:32:08 ID:MJTgdn0C
>>527
やっぱり止めとく。
エクとエリンじゃ体の大きさに差があり過ぎる。
エリンにエクのアレは入らないと思ったから。・
529名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 22:37:14 ID:tutAwZ19
>>528
そもそもエリンは飛べないだろw
530名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 22:46:22 ID:LJ+iZFiE
>>528
そもそも、何故その発想になったのかが知りたいw
ユーヤン×エリン、エリン×リラン(風味)を夢想した自分にさえ
そんな電波は来なかったぞw
531名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 23:08:15 ID:KJfxSz24
流れぶった切ってリクエスト
ロラン×オリ、ロラン×エリン(寸止めもしくはロラン夢オチ)で
誰が書いて〜
532名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 00:59:40 ID:MJmq3Aq1
ロラン×オリはエロなしでもいいから読みたいw

でも、オリは何歳なんだろう?
政略結婚に使えるくらいだからまだ若そうだ。探求編で10代後半?
533名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 01:58:54 ID:j1RvKFvW
オリ14〜15歳でエロ無し設定がまず読みたいw
嫁に行く頃は自分の中のイメージだと17、8になってるイメージなんだけど
どうなんだろ?

余所の男に嫁ぐ前に一度だけ…!とかいうノリで と自分で書いて
おいて、あの流れで新床の花嫁が処女じゃなかったら外交的に大問題?
だとしたらやっぱりロランに気の毒だけどそっちも寸止めでw
534名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 02:03:49 ID:j1RvKFvW
>>533補足
寸止めで辛いのはオリも同様だろうけど、なんだろ?自分の中で
ロランのイメージは超絶技巧のテクの持ち主なイメージw
きっと本番行為無しでもオリは何度も天国に連れてってもらえるだろうw
535名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 02:17:27 ID:j1RvKFvW
またまた連投&スレ消費スマソ(しかも前の書き込みsageてねーし…orz)
ロランは交易の民から色々な情報や品物を手に入れられただろうから
どこぞの異国で使われる媚薬とかも手に入っちゃう訳ですね!
そしてその薬を使ってオリとあんな事やこんな事を…
(・∀・)オラナンカワクワクシテキタゾ!
536名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 02:51:29 ID:mbGEdQBO
>>535
あんたっていう人は…っ、と鈴村声でツッコミたくなったw
何だその素敵過ぎる発想はw
537名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 07:18:24 ID:2XUeU+nG
実は俺はヨハル×クリウなんかも読みたい
二人とも中年くらいでは出会ってると思うし、
お互い早めに配偶者を無くしてると思うんだ

ヨハルはロランを拾ったくらいのときはもう妻は居なかったと
思ってる。
538名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 16:53:53 ID:t5S37/Vc
>>533探求編のセィミヤのセリフで、「そろそろニ十歳になるのに・・・」ってあるだろ
539名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 17:20:06 ID:j1RvKFvW
>>538
そうか、スマソ
原作手元に返ってきてないのに興奮して先走ってしまったorz
読み返してから出直してくるよ
540名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 18:51:01 ID:69t/6EEh
>535
穴は一つだけじゃないぞ
541名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 19:56:41 ID:ucqmct3h
>>528
リランに入ったんだから、エリンにだって入るはず!!
542名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 20:00:44 ID:VGbl+sr2
下品な言動は慎め
神々がお隠れになるだろ
543名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 20:15:19 ID:lhgCSS6a
>>541
強引にねじ込めば入りそう。
544名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 20:32:37 ID:lhgCSS6a
>>543
そんなことしたらエリンが・・・
545名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 20:36:36 ID:ucqmct3h
おいおい、自演かよw
546名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 04:44:12 ID:/FAD3o+W
とりあえず、>>533-535 の発想力に脱帽
オリ×ロランは自分も気になってたので ちょっと年齢とか? 拾ってみた
さっと拾ったので間違いあったら誰か教えて
まずタハイ・アゼの時点で セィミヤ→21 シュナン→25 でおk?
王獣編冒頭の
セィミヤ→16 シュナン→20  エリン→14  が基点で
ここズレてたら色々ずれるが
とりあえず、二人ともまったくこの時点で適齢期のこと気にしてないし、
セィミヤもハルミヤ死んでやっと結婚の必要性を考え出したくらいだから、
貴人の適齢期ってえらい広いんだなと・・・。
探求編ははじめから最後までで数週間〜1ヶ月程度の経過しかないよな?
完結編は冒頭部分で探求編の2年後、アマスル戦は更に4年後
>>538 の指摘部分は探求編p121だな じゃあオリは19か
ってことで
タハイ・アゼ
セィミヤ→21  シュナン→25   オリ→8
探求編
セィミヤ→32  シュナン→36   オリ→19
オリ婚約(内約):アマスル戦と同年の夏〜秋 発表は翌年春予定
セィミヤ→38  シュナン→42   オリ→25

結構歳行ってるな?
ロランの年齢は拾えんかった。オリよりちょっと年上? 1〜2歳くらい上ってイメージ
シュナン、ヌガンと来て、オリがシュナンと18歳差ってどんな家族計画!? 
とツッコミかけたが、普通に考えると側室(第2夫人)の子だな
シュナンの母が8歳の娘を残して発狂ってのも変だしな
チャグムが第3夫人の子供と仲良かったようなもんか
あれ・・・探求編最後でイアル39って書いてある
じゃあタハイ・アゼで28か
エリンはそのとき19だと思ってたが、合ってる??
アニメでは5歳差だと書いてあったが、原作は違うんだっけ?
単に自分の拾い方が間違ってるのか・・・他のとこで年齢拾った人も居たはずだが、
辿りつけんorz
間違ってたらマジで誰か教えて
547名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 04:59:28 ID:/FAD3o+W
×オリがシュナンと18歳差
○オリがシュナンと17歳差
だった。なに書いてんだ自分w

あと処女性はキリスト教圏じゃなければそんなに厳しくないぞ
ちなみに日本人の処女信仰も明治以後にキリスト教思想に
かぶれてできあがったらしい 江戸時代までは厳しくない

さらにちょっと血と演技でいくらでも演出できる

計算あってて結婚が26〜27歳になるんだったら更に
そんなに言われない気も
548名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 08:15:28 ID:zHjrkcgR
>>546
> あれ・・・探求編最後でイアル39って書いてある
> じゃあタハイ・アゼで28か
> エリンはそのとき19だと思ってたが、合ってる??
> アニメでは5歳差だと書いてあったが、原作は違うんだっけ?
> 単に自分の拾い方が間違ってるのか・・・他のとこで年齢拾った人も居たはずだが、
> 辿りつけんorz

年齢は新刊発売後の盆の真っただ中にバレスレで話題になっていた。
アニメでの年齢差5〜6歳説を主張していたのは一人だけで、ソースが個人ブログということ
ブログ晒しがあったので、最終的に「こまけぇことはry」状態で話題が収束したような。
個人的には、アニメと原作はイアルの設定を始め、大幅に違うので、原作者監修の
別バージョンとして、年齢設定も違ってる可能性も捨てがたい。
アニメではフラグも立ちまくっているし、ラザルで何かあってもいいような(エロパロ的な意味で)w

原作から拾うと、王獣編8章「獣の血」の最後に「ジョウンに連れられて、この高地に来て、六年」と
あることからタハイ・アゼ時点で最低でも20歳。
1.卒舎時点でエリン18歳〜19歳
2.リラン出産が卒舎の翌年春ころ
3.真王行幸がアルの乳離れをするころ(初夏の月)
1と2は連続しているので、2時点でエリンは19〜20歳。
2と3の間に叙述トリック的に数年あると考えることもできるのがつらいところだけど、生後1年程度で
乳離れすると考えれば、タハイ・アゼ時点で20〜21歳。
セィミヤよりも年下と言っているので、20歳と考えるのが妥当?

イアルは、エリン14歳時点で最低でも20歳。(ヤントクと再会したのが、12年ぶり。再会後
どれくらいの期間があるかは記述なし)
探求編ラストで39歳だけど、探求編で、エリンがカザルムを離れてから二人が再会するまでに
数カ月あるので、その間に誕生日を迎えたと思えば、タハイ・アゼ時点では27歳と考えることも可。
(エリン21歳と考えると一応6歳差で、アニメ設定と強引に合致w)

そもそもこの世界、まず1年が何カ月か、1か月が何日か、も不明なのが辛い。

ところで、オリが側室の子という発想がまずなかったわ。

549名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 13:03:32 ID:9O8p1vyf
初めまして初めて2chに書き込みするものです。このスレのSSに感動して、エリンのイラストを描いてみました。http://uploader.sakura.ne.jp/src/up0972.jpg
550名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 13:37:14 ID:hkWFiX+l
最終タハイアゼはエリン22歳でイアル28歳がしっくりくる気がする
551名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 15:14:30 ID:EKdE8TKH
>>548 六年じゃなくて七年だぞ 王獣編のP289をよく見れ。
552名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 15:49:20 ID:zHjrkcgR
>>551
すまん、文庫なんで該当箇所がわからん。>>548で引用した個所は原文ママ6年。

ハルミヤ崩御から10日でセィミヤ即位。
シュナン求婚の4カ月後にタハイ・アゼ。

読み直してふと気がついたんだけど、ハルミヤの行幸が初夏の月の10日(7章の1冒頭)。
エリンがカザルムを離れるシーンで「まぶしい初夏の日射しが、さっと馬車に射しこんできた」
(8章2)とあり、ラザルについた時点では「あとふた月もすれば」タハイ・アゼとなっている。(8章3)
初夏が何カ月続いてるんですか…。

<建国ノ夜明け>がこの国の元日にあたると考えたら、数えで年をとったとみることもできるんだけど、
あまり深く考えない方が良いような気がしてきたw
553名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 19:19:35 ID:EKdE8TKH
文庫だとそうなのか? 八一ド力バーだと>>581の通りなんだが•••だったら工リンがセィミヤに話をしている所を見てみ  「七年もの歳月を...Jとある
554名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 19:27:34 ID:EKdE8TKH
レス消費スマソorz 補足なんだが、そこでセィミヤがエリンより2つ年上と分かるぞ!これで14+7で工リンが21 21十2でセィミヤが23となる
555名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 19:36:55 ID:dSwvN0o4
ダミヤ×エリン
後でリランに殺されそうだが。
556名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 19:41:35 ID:1ofG9JVg
俺の脳内では性奴隷調教されたエリンがダミヤの言いなりになって
王獣を操るifルートが絶賛展開中ですよ
557名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 20:21:25 ID:zHjrkcgR
>>553
「六年もの歳月をともに過ごして、意思を…」で六年になってる。(p404)
ちなみに講談社文庫版第一刷。二か所も誤植?
ポルナレフのAA 貼りたい気分だ。
セィミヤがエリンよりも「ふたつ年上」は同じ。
誰か青い鳥文庫を持てーw

探求編・完結編が文庫化されたら、さりげなくイアルさんが若返ってたりするんだろうか?
つか、何でこのスレで真面目に検証してるんだろw
558名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 21:51:11 ID:/FAD3o+W
>>557
青い鳥文庫来たよ!
4巻 p50 「ジョウンに連れられてこの高地に来て、7年」
4巻 p133 「7年もの歳月をともに過ごして・・・」
4巻 p130 「自分より、ふたつ年上だと聞いていたが」
7年になってる
一番新しい講談社文庫で2箇所とも違ってるんなら、まさか修正??
いや誤植だよな。

>何でこのスレで真面目に検証してるんだろw
エロパロSSのためだろ?(素)
559名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 23:42:00 ID:zHjrkcgR
>>558
有難う。誤植かな?
計算上もタハイ・アゼ時点で21歳で、イアルと7歳差か。

>エロパロSSのためだろ?(素)
まあなw
560名無しさん@ピンキー:2009/10/03(土) 23:53:08 ID:hkWFiX+l
リランの妊娠期間が曖昧だからはっきりとした事がいえない…
561名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 06:21:39 ID:s5dYQJon
>>560
曖昧なとこあるけど、SS年齢設定の話だし
「誤差は1歳程度」でいいんじゃないか

自分が拾ったのは2歳もずれてたorz
優しい人達、教えてくれてありがとう
タハイ・アゼ
セィミヤ→23  シュナン→27   オリ→8
探求編
セィミヤ→34  シュナン→38   オリ→19
オリ婚約(内約):アマスル戦と同年の夏〜秋 発表は翌年春予定
セィミヤ→40  シュナン→44   オリ→25

ちなみに、変な文章になってたけど「適齢期をまったく気にしてない」
のは、タハイ・アゼと同年のハルミヤ死去時
財力があれば男も女も結婚を急がなくていいのかも
ちなみにソヨンは16で結婚、17で出産
「16で嫁に行く娘はたくさんいる。」となってる

個人的には、イアルとエリンの年齢差は
アニメ設定とは違う、でいいんじゃないかな
王獣編冒頭の「神速のイアル」のとこで8+12+1で21歳、
14歳のエリンと7歳差、タハイ・アゼでエリン→21  イアル→28
で辻褄合うと思う
562名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 07:43:46 ID:/7vmxS3t
>>556
性奴隷エリン読みたい。
563533:2009/10/04(日) 09:10:53 ID:E55QJ+5z
此処の住人さん達凄すぐる…w

>>561
オリ婚約(内約時)で25ですか。思ってたよりずいぶん大人でした。
だったらそんなに処女に拘る必要も無いのかな。ロランとはセフレ状態
でもおかしくない?
あと>>547の書き込みを見て、オリの結婚相手の国を勝手にイスラム教圏風に
イメージしてる自分に気がつきました。尚且つオリの婚約時の年齢も
若く勘違いしてたもんだから、「婚前交渉してたらこりゃ大変だw」とw

他にも丁寧に検証して下さった皆様のお蔭で原作読む前に納得できました。

あとはどなたか神が気まぐれで降臨してくれないものか…
564名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 22:20:16 ID:xWIHdTHo
>>528
俺は読んでみたい
エクにアレを無理やりねじ込まれて泣き叫ぶエリンとか。
565名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 22:47:06 ID:5dBm731E
そ そんなことしたらエリンが壊れちゃう・・・
566名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 22:53:43 ID:DpkzpX9Y
そんな気持ち悪いものイラネ
567名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 00:24:11 ID:dCra/mDU
空中ファックがそもそも無理
568名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 02:41:43 ID:QnwhNhhF
http://rainbow2.sakuratan.com/img/rainbow2nd55451.jpg
エリン「リラン!このいけ好かない男を食べちゃって!」
569名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 03:12:35 ID:ZcYKlX8u
性奴隷エリンか、なんとエロパロ的な素晴らしいネタなんだ
570名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 07:49:23 ID:UCi8Mdoi
ロランの年齢らしき記述発見。

オリの台詞で、「(ロランとは)オムツが取れる前から、遊んでいた仲」
とある。
ロランは9歳でヨハルの養子になっているので、このときオムツが
取れてないのは、オリだけ。
さらに、布オムツ時代、とくに防水布でカバーしてない時代は、
オムツはずしは0歳代に始まって1歳代で完了。
少なくともオリが1歳の頃から遊んでいたとすると、オリとロランは8歳差以上。
10歳差以上になると犯罪臭が漂うので(笑)、作者的に9歳差までと推測

8歳差(誤差+1年)とすると
ロラン、ヨハルの養子になる
ロラン→9  オリ→1
タハイ・アゼ
ロラン→16  オリ→8
探求編
ロラン→27  オリ→19  タウロカ王子→23
完結編冒頭
ロラン→29  オリ→21  タウロカ王子→25
オリ婚約
ロラン→33  オリ→25  タウロカ王子→29

オリが思ったより年齢行ってたのでロランとの差も少ないかと思ったが、
ロランが探求編の時点で20代後半なら、楽師としての働きが実を結んで
外交的成果をあげてるのも納得。
つかタウロカ王子もその年まで独身かw
オリと早い段階で内々定あったんだろうか
完結編は時の流れが速いからな

あと自分はむしろラーザがイスラム教圏に近いイメージ
571名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 08:11:06 ID:OWf8E8FO
オムツの話題にまでなってるよw
まったく、ここの住人さんの愛には脱帽
572563:2009/10/05(月) 11:03:49 ID:BsFjBTs/
>>570
ドロワーズからとうとうオムツの話題にまでw

オリが嫁ぐ国のイメージは自分の中ではトルコとかあの辺風味?
ラーザはイスラム過激派とかがたくさんいそうな国のイメージかな。
上橋さんの中ではどういうイメージなんだろう。

上の方で誰かが書いてたけど、ヨハルさんの若い頃の話、自分も読みたいw
結構ギラギラして漢っぽかったんでは。
573名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 17:05:09 ID:K+irad12
みんなの愛情に俺 涙目
574名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 17:18:20 ID:X7DNEdjy
>>569
期待
575名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 17:26:40 ID:6iDEHSnf
>>549
亀だけど乙。
このスレはsage推奨ではないけど、常時sageておくのが無難。

>>568
ハマり過ぎて噴いたw
576名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 19:17:10 ID:G0fqsGtp
こんなん妄想した
アニメ設定で結婚したらさ
ガラッ
ヌク「遊びに来たぜ嬢ちゃん!」
モク「もん!」
ヌク「あ!!嬢ちゃん!」
モク「ちゅーしてるもん!」

イアル「…始末するか」
エリン「…」
577名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 19:26:07 ID:ZhbxY5gC
男キャラは意外と遊んでるように見えて一途な奴ばかりだな
イアルが本命DTなのは定説化してるけどよく考えたらロランもダミヤですら
そうじゃないか?
エリンやセィミヤ女衆は浮気されるとかカケラも思ってないんだろうな
オリですら遊んでても本命は自分!と言い切ってるあたり・・・w
578名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 21:01:47 ID:lgroZ2a8
>>565
エリンは丈夫だからその程度では壊れないんじゃ?
579名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 21:43:36 ID:lgroZ2a8
ソヨン×エリンとか面白いかもw
580名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 21:46:23 ID:G0fqsGtp
>>579さげな
581名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 21:54:15 ID:lgroZ2a8
sage忘れてた。
しかも2回連続で・・・
ごめん。
582名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 22:13:50 ID:ZhbxY5gC
変態嗜好のエロヲタ浮いてるよお前
583名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 22:20:23 ID:K+irad12
>>576 やっちゃえ♪イアルさん!
584名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 22:22:04 ID:1TiNSeaU
>>576
脳内で4コマにしたら、最後のコマで既にモックの額に矢が刺さっていることになってしまったw
585名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 22:53:23 ID:OWf8E8FO
>>576
おもろい!
586名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 23:08:01 ID:G0fqsGtp
>>583>>584>>585
くだらなくてゴメンWWW確かにモックは矢が刺さってそうだWWW

もいっこ妄想


トムラ「エリン!どうして俺じゃ駄目なんだ!こんなに尽くしているじゃないか!」
エリン「私草食系って駄目なんです」
トムラ「なん…だと…」
エリン「トムラ先輩ってリスっぽいですよね」

辛い恋だ
587名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 23:27:18 ID:oFotbSO4

イアル「エリン…」
エリン「イアルさん…」

トムラ「お前らーそっちは…」
バタン
ヌック「あっじょうちゃん…」
モック「エリンちゃだモ」

イアル「…」
しゅっ
モック「ン…」
バタン
ヌック「モックー!!」
588名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 00:16:45 ID:mQnkrMuX
549です。イラストが見られなくなっているようで申し訳ございません。画像をアップするのは初めてなので、申し訳ございませんでした。もう少し調べてから画像をアップします。
589名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 01:12:18 ID:xrDB65uD
>>531 ロラン→エリン エロなし
ロラン×オリもいいが、ロラン×オリ前提でのタウロカ×オリとか…。自分も神待ちw


褐色の細長い指で顎をとらえられ、緑の瞳が困惑に揺らいだ。


初めは、ただの好奇心であった。
王獣と竪琴で会話するというエリンに対しての。
ラッカルを携えたロランが、ヨハルとの会談が終えた彼女の部屋を訪ねたのは夜も更けた頃だった。
夜に相応しい静かであたたかい曲を数曲奏で、彼はかねてより抱いていた疑問を口にした。

「――王獣は、互いに会話するのですか?」
「……」
「深いことを聞くつもりはありません。差障りのない範囲で教えていただけませんか」
「お教えすることはできませんし、知らない方が良いでしょう」

言ったあとで、あまりに素っ気ないと思ったのかエリンが付け足した。

「挨拶や、知らずに縄張りに入ってしまって近づきすぎた時に謝罪の意味でたてる鳴声があります。
 犬や猫のような群れをなす獣と変わりはありません」

興味をそそられたように彼はうなずいたが、それ以上訊きだす気はないことを示すように
再びラッカルを奏で始めた。
その楽の音に耳を傾ける彼女の顔があまりに儚げでロランの心が動いた。
孤閨をかこつ婦人を慰めるのも楽師のつとめ、とばかりに今まで浮名を流してきた彼の動きは
滑らかで、不意に止んだ調べの続きを待つように目をしばたたかせた彼女が気づいた時には
彼の鳶色の瞳が目前に迫っていた。
近づく唇から花の香か果実を思わせる甘い匂いが漂ってくる。
見えない糸に縛られたように動きを止めたエリンの唇が開いた。

「――めッ!」

ペシッと彼女の指先が彼の額を弾く。

「悪ふざけは、程々にしておかないとただではおきませんよ」

母親を思わせる威厳のある声に毒気を抜かれた。
あっけにとられた彼に彼女はにこやかに微笑んでみせた。

「申し訳ありません。男の子を育てていると、どうもがさつになってしまうようで」
「いえ、こちらこそ、とんだご無礼を」

苦笑を浮かべた彼が部屋を辞し、ふうっとエリンは深い息を吐いて寝台に座り込んだ。
勢いとは言え、アマスル伯の子息になんてことをしてしまったのだろうか。
その反省の思いとは別に、高鳴る胸を静めるのにもてこずった。
夫以外の男にあんな風に近づかれたことはない。
夫がこのことを知ったら何て言うだろうか。
きっと、隙を見せたおまえが悪い、とぶっきらぼうに言われるに違いない。
静かな低い声と彼女だけにわかる気遣うような眼差しが感じられるようで、夫に会いたい、
という気持ちがまた募った。
長いため息をついて布団に潜り込んだときに、窓の外から控えめなラッカルの音が響いた。

「先程は失礼しました。王獣の鳴声は存じませんが、わたしなりにお詫びをさせていただきます」

エリンの頬に笑みが浮かぶ。
穏やかな弦の調べと静かな歌声が彼女の心に渦巻いている不安をやんわりと包みこみ、
導かれるように彼女は眠りに落ちていった。

-了-
590名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 15:02:10 ID:mQnkrMuX
>>588です。画像アップしました。抱き枕ふうです。ttp://www1.axfc.net/uploader/Img/so/61368sage
ttp://www1.axfc.net/uploader/Img/so/61369sage
591名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 16:17:42 ID:lgDggv8D
俺ロラン×オリも見たいけどイアルとー緒に住むって言われた時のトムラも見たいなぁw工ロ無しでもいいから
592名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 16:41:08 ID:XAB5vazz
>>591
それはアニメの最終回待ちだな。悪いがトムラ先輩の涙目っぷりが楽しみだw


>>590
LR違反じゃないか?取り敢えず板違い。
あと、さげてくれ。
593名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 20:17:17 ID:mQnkrMuX
>>590です。LRに違反しているようなので、画像を削除いたしました。本当に申し訳ございません。
594名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 21:05:27 ID:xrDB65uD
連投になって申し訳ない。
原作イアル×エリンで↓6レス 同居を始めて1カ月後くらいの設定で
※ネタばれありなので、原作未読の方は要注意。
※エロパロらしいベタな展開を目指しましたが、趣味に走りすぎました。口淫あり。
※とにかく色々と余裕のないイアルさんを書いてみたかっただけです。
※NGはIDでお願いします。


>>518
お待たせしました。
が、多分、期待されていたものとは大幅に異なっていると思われます。
どうしてこうなった(AA略

自分の書くイアエリは人間くさいを通り越して、どうにも駄目方向に向かってしまう…。
5951/6:2009/10/06(火) 21:06:31 ID:xrDB65uD
枕に顔を押し当ててイアルの残り香を胸一杯に吸っている自分に気づき、エリンは顔を赤らめた。
板塀に囲まれた小さな庭の日当りの良い場所に枕を置くと、物干し竿で呑気そうに早朝の風に
揺られる布団の掛布と布団を見上げた。

泣き喚き、かきくどいた挙句に関係をもった。
熱病にうかされたような一夜が明けて、エリンにおとずれたのは途轍もない羞恥だった。
洗濯を口実にして、外に逃げ出してきたが、終わった以上は、中に戻らないわけにはいかないだろう。
どこか所在なさげなイアルの視線を避けるように厨に立つと、昨夜刻みかけたままになっていた
菜を汁物にしたて、ファコを炙りなおした。
黙々と朝餉をすませると、勢いよく彼女は立上った。
「あの、わたし、保護場に行ってくるわ。お皿は水に漬けておいて」
かっさらうように鞄をつかんだエリンが玄関でピタリと足を止め、振り返る。
「油のついてるお皿は別にしてね」
返事も待たずに家を飛び出す彼女をイアルは呆気にとられて見送った。
油を使った料理がなかったことすら彼女は失念していたらしい。

――こうして、二人の生活は始まった。


「なんで彼女はおれを訪ねてきたんだろうな?」
独り言のようなイアルの呟きにカイルは眉を上げた。
王都の繁華街の小さな店に二人の姿はあった。
昼時を過ぎた半端な時間のために他の客はいない。
もっとも、普段から大して客の多い店ではない。
さして目立たず、表通りに面した出入り口の他に路地に抜けられる裏口があり、店主は口が堅い。
そして何よりも酒肴が美味いというカイルの馴染みの店の一つであった。
「それは……エリンさんに訊いてみろ」
冷やかす気にもまぜっかえす気にもなれずに彼は友の顔を見た。
女が一人で男の家を訪ねる理由なんて知れている。
それではなく、惚れた理由を知りたいというのならまったくのお門違いもいいところだろう。
ましてや、共に暮らし始めて一月が過ぎようとしているのなら、今更としか言いようがない。
「まあ、いいや。とにかく呑め。祝杯だ」
胸中に複雑なものを抱きながらイアルは勧められるままに盃を重ねた。
他愛もない話をしながらほどほどに呑み、店を出るころになって、カイルが懐から油紙に
包んだものをイアルに手渡した。
「たまたま見つけたんだが、珍しい書物らしい。エリンさんに渡してくれ」
怪訝そうに眉を上げる彼にカイルが苦笑を浮かべる。
「馴染みの古物商から手に入れた。好事家の貴族の遺品だとさ。なんでも、偉い獣ノ医術師が
 私家版として作ったものらしいんだが、あんまり珍し過ぎて買い手に困ってたらしい。
 ま、おれの目当てはこっちだったんだが」
懐に入れたもう一つの包みを示されて、今度はイアルが苦笑した。
「わかった。渡しておく」
「――イアル、子どもが出来たら知らせろよ。会いに行くからな」
「ああ」
片手を上げると、カイルはさっさと彼に背を向けた。
何とも言えない顔をしているだろうことは容易に推察がついたからだ。


いつもの店に登楼し、馴染みの女の酌で呑み直しながら、カイルはぼんやりとしていた。
誰よりも優秀な武人であった男が誓いを解いて新しい生活を始めた。
迷いを抱え、土壇場で忠誠の意味すら疑った己が堅き楯として留まっている。
きっと自分はこれからも迷い続ける。この国の在り方に、己の生き方に。
それでも、自分にはこの生き方しか出来ないということもわかりきっていた。
迷いながら、疑いながら、己の生きる意味を問い続けながらも、人は生きていくしかない。
「なぁに? 他の女の人のことでも考えてるの?」
艶っぽい目で睨まれ、カイルは苦笑を浮かべた。
自分には家庭を持つなんて似合わない。
敵娼を抱き寄せると、懐に入れた包みが腹に当たった。
「ああ、面白そうなもの買ってきたんだった」
渡された油紙を開いた女が書物の頁をペラペラとめくり、怪訝そうに眉を寄せる。
5962/6:2009/10/06(火) 21:07:18 ID:xrDB65uD
「なあに? 『博物誌』? トカゲとか虫とかの絵ばっかり…こんなの好きなの?」
カイルの顔から血の気が引いた。嫌な汗が背筋をつたう。
別れ際に自分は何を言った?
「……こ、今生の別れになるかも知れない」
「え? 何、急に? そ、そんなに激しくしちゃ……っ! ちょっと…あんっ!」
ほとぼりが冷めるまで身を隠そうと心に誓うカイルであった。


「――カイルからこれを預かってきた」
夕餉の後片付けをすませたエリンに、イアルは油紙の包みを差しだした。
「わたしに? カイルさんが?」
「ああ。珍しい書物らしい。あいつは古物商に伝手がある」
きょとんとするエリンに少し困ったようにイアルは顔をしかめた。
「花街の女達も客を繋ぎとめるために書物を読むんだ。あいつは手土産代りに使ってる」
「どんな書物を?」
「それは……」
言い淀んだ彼にようやくエリンも何かを察した。それと同時に、ふとあることに気づいた。
「あなたも行ったことがあるの?」
イアルが押し黙る。
答えよりも雄弁な答えに、気まずい沈黙が流れ、イアルはさっと背を見せ、書き物机に向かった。
燭台の灯りを頼りに図面を引く彼の後ろで、エリンは油紙を開き、一瞬物問いたげにイアルを
見たが、すぐに書物にのめり込んでいった。


「――イアル、起きてる?」
声を潜めたエリンの呼びかけで彼は目を覚ましたが、彼女の声の調子には、起きていることよりも、
寝ていることを確認したいという雰囲気が滲んでいる。
それを察したイアルは呼吸を乱さずに様子をうかがうことにした。
少し間をおいて、彼女が半身を起こした気配があった。
彼の顔に彼女の髪が落ち、温かい息が彼の頬にかかる。
やわらかい唇が彼の唇をくすぐった。ためらいがちに触れたそれが、彼の唇をついばみ始め、
彼の唇を割るように深く重ねられた。
「……んっ……」
彼女の鼻から洩れた声と息が彼の鼻にあたり、彼の下半身が疼いた。
両手で彼女を掻き抱いて口づけに応えようとした時に、彼女が唇を離した。
唇が彼の咽喉を滑り、鎖骨をかすめ、押し広げた胸元へと進んでいく。
彼女の頭がすっぽりと布団の中に隠れ、彼の帯が緩められていく。
温かい手が袴越しに彼の逸物を包み込み、唇が押し当てられるにいたって、イアルは慌てて
身体を起こして、布団を剥いだ。
「エリン! おまえは何を…!」
彼女は、一瞬目を丸くし、悪戯が見つかった子どものような顔をして目を逸らす。
「……吸茎の練習を……」
「…………」
イアルは絶句した。
彼女の脇に手を入れて、自分の股間から引っ張り上げると、膝の間に座った彼女と向かい合う。
「そんなことしなくていい。おれは、商売女みたいなことをおまえにさせる気はない」
伏せられていたエリンの顔が上がり、キッとイアルを睨みつける。
「されたことあるんだ」
藪蛇だった。彼は自分自身を落着かせるために大きく息を吐いた。
「何でこんなことを」
「……カイルさんがくれた書物に、載ってたから……」
イアルの脳裏にカイルが示したもう一つの包みが甦る。
誤って渡したと考えるならば、エリンの読んだのは、遊郭で客と遊女が睦言を交わしながら
眺める閨房術の書物だろう。
彼はグウッと咽喉の奥で呻いた。
「手違いだ。あいつはそんなに悪趣味な奴じゃない……と、思う」
その言葉に彼女は少し気まずそうな表情を見せたが、気を取り直したように彼の顔を見上げた。
「でも、いいの。わたし、あなたを気持ちよくさせたいの」
真剣な眼差しで見つめられてイアルは言葉に詰まった。
5973/6:2009/10/06(火) 21:08:01 ID:xrDB65uD
一つ心にひっかかることがある。
「……エリン、おまえは、試してみたいだけじゃないのか?」
静かに問われて、彼女の目がチラッと泳ぎ、彼は深い溜息をついた。
彼女の好奇心は、いわば業のようなものだろう。
少女時代の彼女が蜂に刺されたり、馬の乳を飲もうと腹の下に入ろうとしたと聞いた時には、
ただの微笑ましい話だと思っていたが、その興味の対象がこういう形で自分に向けられると、
頭を抱えたくなる。
「……それもある。けど、ただどうやるのか試してみたいだけじゃなくて……」
思わず、エリンは口ごもった。
――言えない。
自分より年嵩で、より世間というものを知っている彼が他の女性を抱いたことがあっても、
なんらおかしくない。それに拘泥する方がどうかしている。
が、わかっていても、胸の中のモヤモヤしたものは晴れない。
そんな気持ちを説明するわけにもいかず、エリンは俯いた。
何も考えずに、ただ行動を起こした自分がひどく恥ずかしかった。
「…………ごめんなさい」
小さく呟いた彼女の声に彼の声がかぶる。
「それで、どうするつもりだ?」
「もう邪魔しないから寝てちょうだい」
イアルが眉を寄せる。彼女の愛撫で反応してしまった下半身がやるせなさを主張し続けている。
「このまま寝られると思うか?」
「ごめんなさい……」
しょげかえった彼女の顎を彼の手がとらえ、上を向かせる。
額と額がくっつくほどの近さで彼女の顔を覗き込む彼の瞳に困惑したような色が浮かんでいる。
たしかに遊び女に奉仕されたことはある。
それのもたらす快楽を知っていてもなお、彼の心には抵抗感があった。
彼女を快楽のための道具として扱うような行為をさせていいのか、と。
だが、一度言い出したら梃子でも動かないのが彼女である。
「――本当にしてみたいのか? 女にとっては苦しいだけだと思うんだが」
エリンが小さく頷き、イアルは渋々という表情で下穿きを脱いだ。
軽く脚をくつろげて座る彼の股の間にうずくまったエリンがゆっくりと屹立に顔を近づける。
おずおずと寄せられた彼女の唇がその先端にチュッと音を立てて口づけし、舌がチロリと縫い目に
似た皺を舐めると、彼のうなじが総毛だった。
廓の作法通りに前歯を上唇で覆った口腔内に彼自身が包みこまれていく。
「…んむっ…ふぁっ……」
温かく湿った感触に、彼は長く息を吐いて高まる射精感をやり過ごした。
エリンは書物で読んだ手順を反芻しながら、舌を這わせ口の中を彼自身で満たした。
イアルの言ったとおりに、確かに苦しい。だが、唇や口内を刺激され、自分自身の欲望も
高まっていく。
暗闇に閉ざされて彼の顔も見えないが、見られていないという安心感が彼女を大胆にさせると共に、
視覚以外の感覚が鋭敏になっていくのを感じていた。
彼の太腿に置いた手から伝わる脈動。もうすっかり嗅ぎ慣れた彼の汗の匂いと初めて嗅ぐ
独特な牡の匂い。舌に広がり始めた甘さと苦さの混ざった味。それらすべてが彼女を興奮させていく。
時折り頭上で漏らされるひそやかな吐息から、眉間に微かに皺を寄せた彼の切なげな表情を
思い浮かべてエリンの胸が高鳴った。
くちゃり、と水音が響き、濡れた舌が裏筋を伝い、浮き上がる血管を唇がついばむ。
拙い動きが彼を焦らせる。
彼の手が、昂る己を紛らわせようとするかのように彼女の背を大きく撫で、臀部へと伸びた。
帯を解き、夜着の裾を割って下着の中に滑り込んだ指が秘唇の縁を開き、潤んだ彼女の中に入る。
不意に訪れた刺激に彼女の身体が震え、咄嗟に顎を閉じた。
「――ッ!」
「ふぁ…ふぁふぇん……」
「……咥えながら喋るな」
イアルの呆れた声に慌ててエリンが口を離す。
「ごめんなさい、痛かった?」
「少しな」
彼の腿に頭をもたせかけて疲れた顎を休ませる彼女の頭をイアルがやさしく撫で、
エリンが目を細めた。
5984/6:2009/10/06(火) 21:08:58 ID:xrDB65uD
イアルの指が彼女の顔の造作を闇の中に浮き上がらせるように丁寧になぞり、唇で止まった。
この唇が淫らに動くのを知っているのは、おれだけだ、そう考えたときに、ようやくイアルは
エリンが口ごもっていた理由に思い至った。
動きを止めた彼の顔をエリンが訝しげに見上げる。
「もう、気がすんだか?」
気恥ずかしそうに頷いた彼女が体を起こし、彼の首に腕を絡めた。
そのまま、体重をかけてエリンが彼の胸を押し、不意をつかれたイアルは体を後ろに倒した。
「エリン!」
「もっと気持ちよくさせたいの」
彼女の意図を察して、イアルはため息をつきながら天井を見上げた。
彼に跨った彼女がもぞもぞと動き、彼自身が熱く窮屈な肉壁にヌチャリと呑みこまれていく。
「…はぁっ……」
腰を下ろして、根元まで屹立を沈みこませたエリンの口から声が漏れた。
ゆっくりと彼女が身体を動かし始める。
濡れてはいるが、十分な愛撫を受けていない肉壁が普段よりもきつく彼を扱く。
「…あ、駄目…抜けちゃう…」
「……」
身体を浮かせすぎた彼女から自身が抜け、イアルは咽喉の奥で呻いた。
幾度かぎこちなく動くうちにコツをつかんだのか彼女の動きが規則正しくなっていく。
暗闇の中で白い身体が上下動を繰り返し、見上げているためか普段より豊かに見える乳房が弾む。
その先の硬く尖った乳首をイアルの指が捕らえると、彼女が顎をクッと仰向けた。
「うぁっ…あっ…んんっ……」
「……エリン、動いてもいいか?」
彼の腹に置かれた彼女の手に、抑えつけようとするかのように力が込められる。
「だめ…あんっ…はぁ…わたしが…きもちよく、させるの…」
「十分だ。動くぞ」
髪を振り乱し、彼女がいやいやをするように頭を振った。
もう、彼への気遣いも出来なくなり、純粋に快楽を求めるために腰をくねらせ続ける彼女の
恍惚とした表情ときつく締め上げながらももどかしい動きに彼の欲望が高まり、焦燥感が募っていく。
「…だめぇっ…あぁんっ」
「――くっ」
イアルは身体を起こすと、膝の中に彼女を抱きかかえ、猛然と突き上げ、不覚にも、実に不覚にも
一気に達した。

くすくすという彼女の忍び笑いが耳をくすぐる。
彼女の汗ばんだ身体を抱きしめたまま、イアルは憮然としていた。
「嬉しい」
エリンの指が彼の髪を梳く。
「何が?」
「……気持ちよくなってくれたから」
違う、あんな技巧も何もない動きで昇天させられたわけではない、と抗弁したくなったが、
彼女の笑い声があまりに幸せそうで、彼は小さく息を吐き、彼女の背を撫でた。
「――おまえがあんな顔をするから、堪えられなくなった」
「嘘よ」
ふふん、と鼻を鳴らし、少し得意げな彼女の声にイアルが低い声で静かに返した。
「言ってなかったか? おれは夜目がきく」
「え……」
エリンの手の動きがピタリと止まった。
そう言えば、まったくの暗闇の中でも彼の手は常に的確に彼女に触れていた。
見えていないと思っていたからあんなにも大胆になれたのだ。
今になって急に恥ずかしくなり、彼女は口をパクパクとさせた。
彼女の脈がこころもち速くなっていくのが彼の胸に伝わってくる。
「おまえはどうなんだ? 良かったのか?」
「…………気持ちよかった…」
からかうような彼の声に恥ずかしそうな囁き声が応じた。

--やはり、わからないとイアルは思った。
彼女が自分の何に惹かれ、自分が彼女の何にからめとられたのか。
ただ、わかるのは二人の心の奥底に同じ響きを奏でるものがあり、互いに分かち難いほどに
求めあうことと見苦しいほどに己を曝け出して全身で彼女を感じたいということ。
5995/6:2009/10/06(火) 21:10:11 ID:xrDB65uD
その思いが彼自身を再び滾らせ、わずかに残った理性を灼いていく。
彼女の中で硬さを取り戻していく自分自身を感じ、イアルは、彼女の耳に熱い息を吹き込んだ。
「今度はおれが気持ちよくしてやりたいが…悪いが、加減が出来そうにない」
彼が耳朶を噛むとエリンの身体がピクリと震えた。
抱きしめたまま、身体を前に倒し、彼女を組敷くと、まだ熱の冷めきらない彼女の乳房を
両手でゆっくりと捩じるようにこねる。
痛みを感じる直前の強さで乳首を摘まれて、痺れるような快感が下腹部を疼かせ、
彼女の咽喉から声が漏れた。
その声を呑みこむように唇を覆い、舌で歯茎をなぞりながら、彼がゆっくりと腰を動かす。
ゆっくりと抜けかけるところまで身体を離し、一気に奥底まで叩きこんだ。
繋がった隙間から溢れだした粘汁が彼女の内腿を濡らす。混ざり合った二人の体液はすぐに冷め、
彼女の火照った内腿にその冷たさと水音で存在を主張し、羞恥を起こさせた。
深く激しく叩きこむ彼の動きは乱暴ではないが、容赦なく彼女の奥底を、敏感な入口を、責め続ける。
抜かれ、突かれる。
その一瞬ごとに彼女の背骨が軋み、食いしばった唇から漏れるのは、もはや喘ぎではなく獣じみた
唸りのようだった。
息も出来なくなった彼女から彼の身体が離れた。
彼女の膝が持ち上げられ、腰を支点に身体がひっくり返される。
布団の上で力なくうつ伏せた彼女の腹の下に枕をあてがうと、彼女の背にぴったりと覆いかぶさり、
彼は再び濡れた彼女の中に入っていった。
「…んぅっ! んんんぅぅぅっっ!」
怒張が彼女の内側の敏感な部分を探りあて、執拗に擦る。
揺さぶられて、頬が布団の掛布をすりつけられる。
全身にかかる彼の体重を重いと感じることすらなくなった。むしろ、圧迫感と熱が彼女の快感を
より高めていく。
腰をつかまれ、彼女の下半身が持ちあげられたが、顔は涙と唾液で濡れた布団から離れられなかった。
彼女の両手首がつかまれ、胸が宙に浮いた。
「――う…くぅッ!!………は……あ…」
不意に奥底を襲った熱い衝撃にエリンの意識が一瞬飛んだ。
膝立ちになった彼が激しく腰を打ちつけながら、その律動に合わせて彼女の身体をグッと引き上げる。
最奥を穿たれ、エリンの背が撓り、咽喉をのけぞらせて、苦しげに息を荒げた。
口を開けても、咽喉がヒューヒューと鳴るばかりで少しも呼吸は楽にならない。
灼けた背に冷たい汗が滴り落ち、固く閉じた彼女の瞼の裏に火花が散った。
身体同士が打ち鳴らす音が加速し、エリンは振り絞るように声を上げた。
「……イアルっ! ああぁっ! いやぁっ!!」
絶頂を迎えた彼の動きがゆるゆると止まった。
「すまない。つらかったか」
彼女の手を離した彼が背後から彼女を抱きしめ、エリンは力なく頭を振った。
剥き出しになった彼女のうなじにイアルが鼻梁と唇をうずめ、汗で湿った彼の身体と荒い息の
熱さに包まれ、彼女は咽喉の奥から空気の塊を吐いた。
「ちが、う…あなたの顔が見たいの……」
はぁっと、イアルが息を吐く。
「おれもだ」
今までの彼女の身体を貪るような動きとは裏腹な、すがりつくようなイアルの声に、
エリンは上半身を捩じって彼の顔を見上げた。
窓からさしこむ白々とした光の中に靄がかかったような彼の顔が浮かんで見える。
眉間に皺を寄せて困ったような表情をしている彼の額に滲む汗を彼女の指先が拭う。
彼女の頬を彼の手が撫で、二人は肩越しに顔を寄せて深く口づけた。
6006/6:2009/10/06(火) 21:13:02 ID:xrDB65uD


布団から這いだしたエリンが立ちあがろうとして、その場にへたりこんだ。
足がガクガクと震え、まったく力が入らない。軽い眩暈もしている。
あの後、敏感になった全身をくまなく愛撫されて鳴かされ続け、気を失うように眠りに落ちたのは
夜がすっかり明けた頃だったような気がする。
抜け殻のように打ち捨てられていた衣を手繰り寄せて、苦戦しながら座ったまま身につけた。
自分のものではないような足を擦っていると、背後でイアルが起き出し、身なりを整える音がした。
突然彼女の身体がすくい上げられ、イアルの腕の中に横抱きに抱かれて、フワリと浮いた。
「厠か?」
顔を赤くして頷く彼女にイアルは苦笑を見せる。
「世話がやけるな」
「……誰のせいよ」
エリンが不満そうに鼻を鳴らし、イアルの顔にさっと、狼狽が浮かんで消えた。
「――そうだな。だが、いらぬ焼きもちをやいて寝込みを襲うような真似をしたのはおまえだろ。
 挑発した挙句がこれなのだから、文句はないはずだが」
――見透かされていた。
言葉につまった彼女を見下ろし、イアルが小さく呟いた。
「休みで良かったな」
彼にしては珍しい皮肉かと、見上げた彼女と彼の目があった。
「一日一緒にいられる」
イアルの意外な言葉に一瞬目を丸くし、エリンがくすぐったそうに微笑んだ。



「――エリン、重い物は置いておけと言っただろう」
板の間で書物の束を前に座り込んでいるエリンにイアルの慌てた声がかかる。
「ごめんなさい。つい、読み始めちゃって」
いつの間にか片づけの手を止めてしまっていたことに気づき、エリンは散らかした書物を
再び束ね直し始めた。
「――あ」
束になった書物の中に見慣れた一冊を見つけ、二人は思わず顔を赤らめた。
イアルがペラペラと頁を捲る。
「一通り、試したな」
「もうっ」
顔を真っ赤にしたエリンが、彼の膝をぺチッと叩き、イアルが笑ってその手をとった。
そのまま、二人で雑然とした室内を見回す。
大して荷物はないと思っていたが、いざ荷造りを始めると意外に雑多なものが増えていることに
気づかされた。
二人がこの家で過ごした1年分の重みがそこにあった。
「……処分していったほうがいいだろうな」
「そうね」
イアルの視線につられて、エリンが自分のせり出し始めた腹と彼の手の中の書物に目をやる。
「あ、これならできそう」
「う……」
彼女の示した図版にイアルは思わず呻いた。横向きに寝そべった女性の背後から挿入する形の
男女の絡み絵だった。この体位なら彼女の腹部を圧迫することはなさそうだ。
「……試してみるか?」
耳元で囁かれて、エリンが頬を染めて軽く彼を睨んだ。
「あんなのは、駄目よ」
イアルが苦笑いを浮かべる。
「ちゃんと加減する」

荷を積んだ馬車からエリンは戸締りをするイアルを見つめていた。
彼が手を伸ばし、雨樋に鍵を置く。
二人の家での生活が終わりを告げる。
これから、三人での生活が始まろうとしていた。


-了-
601名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 22:27:55 ID:wA6nvXEz
GJ!
イアルに尽くすエリンがすごい良かった

神の再臨に感激w
602名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 23:31:09 ID:TSvJ0dh5
ああ神様〜
またもや素人童貞イアルを堪能させていただきました。
ありがたや〜
603名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 23:35:47 ID:TSvJ0dh5
追伸
ロランとエリンも深みがあってよかったです
604名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 23:42:27 ID:FnS/wjEj
ロラエリもイアエリもGJです!
そういや江戸時代の俳句に春画の体位を真似ようとして怪我した夫婦を詠ったものがあったそうな
まあイアルさんならそんなヘマしないだろうな!
605名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 01:03:54 ID:m2Dszlgw
エリンのヤキモチが可愛いwGJです
いろんな意味でこの2人の夫婦生活は豊かだなあ
606名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 01:08:38 ID:qY/EQ24p
GJ。良い作品が沢山読めて嬉しい。
お疲れ様です。
607518=531:2009/10/07(水) 03:09:40 ID:g7aG03E+
>>589
自分的理想のロラン×エリンです。ご馳走様でしたw
キスの後のエリンのかわし方、その後のロランのフォローが
良いです。タイトな長さなのに十二分に引き込まれました。
神待ちなどと仰らず、またご自身で再降臨して下さい

「夜目がきく」ネタ作者様、有り難すぎて自分涙目ですw
これほどのSSが読めて本当に幸せです。
原作テイストに根差したエロ、存分に堪能させていただきました!
608名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 04:52:52 ID:X98ypyF0
【会員制】PINK書き込みに●必須化か?
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erobbs/1254786518/

管理人のJimさんが次のような提言をしました。
-----------------------------------------------------------
Let's talk with Jim-san. Part14
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erobbs/1251283253/156
> I am thinking until the troll problem is fixed
> to make Maru a requirement on bbspink servers for posting.
(適当訳)
わたしは荒らし問題が解決するまで、
PINKの書き込みに●必須とするように考えています。
-----------------------------------------------------------
609名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 04:57:58 ID:X98ypyF0
2chの子分BBSPINK、有料化へ 現管理人Jimさん「書き込み、●必須にする」
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1254815718/
610名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 20:12:53 ID:atgNXVhU
うわぁぁぁネタまるかぶりした…うpしていいものか…
凄いいいエロイアエリでした!
611名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 20:47:14 ID:zIAkxaY4
>>610
キニスンナーw
お蔵入りさせると勿体ないオバケが出るぞw
612名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 20:55:38 ID:hwESokMC
>>610
待ってるよー
613名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 22:09:21 ID:PBFm6LAk
エクと獣姦させるなら何歳のエリンがいい?
614名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 22:14:12 ID:7L89AbLN
>>594
凄いGJです!
イアエリももちろん良過ぎるんですが、カイル×遊女で・・・とリクしようと
思っていたら、いきなり叶ってて幸せすぎて悶絶した
ちょっとこのカイルさん可愛すぎるw
このあとイアルに見つかったらどんな目に・・・と考えるとニヨニヨが止まらない
615名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 23:53:34 ID:GYIiIdHE
>>595
一通り試してできたわけですね
カイルGJというべきかw
616名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 00:12:31 ID:6xEeBuj1
>>610です
ネタダダ被りの駄文です。まさかフェryまでかぶるとは…
今回トムラ先輩を出したかったんでアニメ設定になっています(イアル=竪琴職人)でも同棲時ですので探求編未読の方はNGはIDでお願いします

自分の文体がエリンの世界観に合わないのを痛感しました…以外6レス
617No.1:2009/10/08(木) 00:13:54 ID:6xEeBuj1

離れているせいか、彼女の事をよく思い出す。
トムラはリラン達に、柵の外から肉の塊を投げ入れるようにして、餌をあげていた。
この一年、彼女はカザルムを離れ、ラザルの王獣保護場に行っている。
報告の為にたまに帰って来るが、すぐにラザルに戻ってしまう。
(ラザルでも王獣一直線なんだろうな…)
そう思い、トムラは微笑んだ。
タハイ・アゼの出来事があってから、彼女とあまり王獣の話はしていなかった。何と言葉をかければ良いか、トムラには分からなかった。するとエリンとは王獣の話以外これといった話題もなく、必然的に会話が少なくなってしまった。

(…限界だ…)

会話がないのが辛い。
そしてなにより…離れているのが。
こんな風に自分が思うのは、きっと芽生えた特別な想いの所為だ。
あの綺麗な碧の瞳で見つめられると、心臓が跳ねる。

俺は彼女に…惚れている。
もう何年も前から。
(次にカザルムに戻ってきたら…)
素直に想いを伝えよう。もう悠長に待っていられない。

「トムラ先輩〜!」
本当に駄目だ、もう末期だ。幻聴まで聞こえる。
そんな風に明るく名前を呼ばないでくれ、抑えられない。
「トムラ先輩」
「……っ!」
幻聴じゃ…無かった。


「えっ…ぇ…エリン!いつっ!戻って来たんだ!?」
声が裏返った。恥ずかしい…。
「さっき着いたばかりです。トムラ先輩が見えたんで先にこっちに」
久々のエリンに、トムラは頬を染めた。
そうだ、いつかいつかと告白を延ばしてしまったのは、自分の思い切りが悪いからだ。
状況は王獣舎で余り良くないが、エリンはまたラザルにすぐに行ってしまうかもしれない。
想いを伝えるなら…今だ。

「エリ…」
「トムラ先輩。今日はちょっとご報告があって来ました」
被せる様に先に言葉を言われてしまい、トムラは内心がっくりとした。
それなりに勇気を振り絞って名前を呼んだ…のに。
「…報告?」
仕方ない。先にエリンの話を進めよう。
トムラそう思い、言葉を発する。
するとエリンの頬が朱く染まり、はにかんだ可愛いらしい笑顔を浮かべた。
今の盲目的なトムラには、それは犯罪的に可愛く見えた。
正直、抱きしめそうになって、腕を上げていた。
しかし。
「あなた、こっちに来て」
………あなた…?

今まで気付かなかったが、王獣舎の外に一人男が立っていた。
618No.2:2009/10/08(木) 00:18:09 ID:6xEeBuj1
「貴方はセ・ザンの…!」
薄い記憶の中思い出し、トムラは驚いた。
こんな場所で出会う人物じゃない。
彼はエリンの横に並ぶと、頭を下げた。
「……エリン……?」
「トムラ先輩。私、彼と結婚します!」


――青天の霹靂。…とはこのことだろうか…。

思考が…追いつかない。

「イアルです。…妻がお世話になっています」
トムラは、イアルの声を遠くで聞いているような錯覚に陥っていた。

…今エリンの事を妻と…。
その言葉に頭が割れそうだった。

…無愛想にしか見えないこの男の何処が良いんだ…顔か…?

お前は顔で人を選ぶようなヤツじゃ無かったはずだ!

俺が守るっていったじゃないか…!

リランに必死なお前の世話も…俺は甲斐甲斐しくしたつもりだ!勉強だって…!

サンドイッチおいしいって…。

トムラ先輩たよりになります!って…いったじゃないか!

――勝手な妄想を盛り込み、トムラの思考内は壊れそうだった。

俺は何年もエリンと共に居たのに…。

今、目の前の男が憎かった。簡単に自分の想い人を奪った、イアルという男が。
そしてトムラはあることを思い出す。
「あ!セ・ザンは妻帯禁止じゃ…!」
「…俺はもうセ・ザンではありません。今は竪琴職人として暮らしています」
微かに見えた希望も、当たり前のように打ち消される。
トムラは胃に穴が開きそうだった。
こんな…こんな仕打ちはあんまりだ…。
「じゃあ…ラザルにいたのは…」
「はい。彼と一緒に暮らしてました」
エリンは本当に素直だ。
直に言い過ぎる。
そして傷付くだけなのに、何故自分はそんな事を聞いたのだろう…。
自分がわからない。
俺の意志表示ってなんだったんだ!?
「そ…うか…お幸せ…にな」
「ありがとうございます!住居もカザルムに二人で家を買ったので、またよろしくお願いします」

エリンは本当に幸せそうに、トムラにとって鬼畜的な事を言う。
彼女の様子からして…こちらの想いなど、露と知らないのだろう。
俺の事は本当に…良い先輩としか…。
「あと私、赤ちゃんが出来たんです!」
エリンはまた満面の笑みを浮かべた。
もう止めてくれ…。
これ以上俺を苦しめないでくれ…。
トムラは見せられない分、全力で心で泣いた。
619No.3:2009/10/08(木) 00:21:09 ID:6xEeBuj1
「エリン、ここは冷える。早くエサル師の所に行こう。もう一人の身体じゃないんだ」
イアルはそういってエリンの肩を抱いた。
「あっ…ごめんなさい。じゃあトムラ先輩また」
エリンは軽く会釈をして行ってしまった。
すると、堰を切ったように涙が頬を流れた。
…今夜は…やけ酒だ…。
***

「…!」
ぶるりとエリンは震えた。日が落ちて、大分寒くなってきていた。
エサルと話が長くなってしまって、予想よりかなり遅くなってしまった。
「エリン」
名を呼ばれてイアルを見ると、彼は手を差し出していた。
その手をとり、歩幅をエリンに合わせ、二人はゆっくりと家路への道を並んで歩いた。
こういう何気ない優しさが、とても彼らしいと思う。
言葉は少なくとも、伝わる温もりは確かなものだったから、エリンはそっと笑みを浮かべた。だがすぐに不安に顔を曇らせた。
「遅くなったから、夕餉は外で食べよう。家はまだ片付いていないしな」
「…ええ」
元々二人の荷物は少ない。
片付けるというほど物は無いのだが、エリンは先にエサルに子供が出来た事を伝えたかった。

彼女は自分にとってもはや母のような存在だった。動物の種付けや御産は立ち会ってはいる。が、自分の事となるとやはり女性の理解者が近くに居てくれた方が、安心できる。
イアルも自分の不安を察してくれて、カザルムに引越すと、自ら申し出てくれたのだ。

共に暮らして一年と少し。

押しかけるように彼の家に居着いたあの時の自分は、今でも凄い行動力だったと赤面するくらいだ。

そして今、心配事が一つ出来た。
勿論、胎児の成長も不安の一つなのだがエサルに言われた一言が、エリンの中に妙な痼りとなっている。

――今の時期が一番男の心が離れるから、気をつけなさい――

エサルは冗談の様に笑って言った。実際冗談だったと思うのだが、エリンは心臓を握られたような苦しさを覚えた。
彼を疑っているわけではない。
ただ自分も、異性の何たるかを語るにはあまりにも経験がなかった。
学童時代、回りは男子ばかりだったが自分はリランに一直線だったから、ユーヤンのカシュガンへの想いを聞く度、自分にもいつかこんな風に恋心が芽生える日がくるのかと不思議に思っていた。

(どうしよう…)
620No.4:2009/10/08(木) 00:23:41 ID:6xEeBuj1

いつかダミヤに言われたことを思い出した。
―男の欲を発散させなければ…―
イアル…彼は…どうなのだろう。
『嬌態の裏に殺伐とした哀しみを押し隠している…』
王獣舎で、あの時は気にならなかったが…イアルはきっと経験があるのだろう。
彼以外知らない自分とは違うのだ。それがまた、エリンの不安を呼んだ。

馬鹿みたいだった。

夫婦になってこんな風に思うことが、そもそもおかしいのに。
黒々とした焦燥がエリンを満たしていった。
***

夜の静寂が室内を満たしていた。

(…どうしたんだ?)
二人はある程度荷物を片付け、お茶を飲んでいた。
静かなのはいつもの事なのだが、イアルはエリンの行動が気になっていた。

行動と言うか、表情が。

耳朶まで染まる程赤面したかと思えば、途端に真っ青になり、考え込むような暗い表情をし、また目を見開いて赤面していた。

一人百面相だ。

どうしたんだと問いたいのだが、声を掛けづらい雰囲気だった。
(大丈夫…か?)
子供が出来て悩みが増え、情緒が不安定なのかもしれない。
不安は取り除いてやりたいのだが、男の自分にはわかる範疇を越えている。
そしてそれ以前に、自分自身があまりにも異性に対しての知識が乏しかった。
(何をしてやればいい…)
──駄目だなと思う──
自分が彼女の支えにならなければいけない筈だ。
イアルは自分の不甲斐なさに目をきつく瞑る。
歯痒ささえ感じた。

「あなた…」

気付くとエリンが目の前に立っていた。
声を震わせ、酷く不安げな表情でこちらを見下ろしている。
「…どうした?」
イアルはエリンに座るように促し、彼女は従った。
膝をつくとエリンはイアルを見つめ、一瞬瞳を伏せ腕を彼に伸ばした。


イアルは彼女を受け止め、膝に乗せる様にして抱き込んだ。
エリンは彼の肩口に顔を埋め、両腕でしがみついた。
イアルは片腕で彼女の身体を支え、空いた手でエリンの髪を梳く。
その重みと熱が、今腕の中に有る。
彼女の腹部を撫でると、見た目では分からないが、確かに新しい命が宿っていた。
この温もりを感じる度に、自分には不釣り合いなモノと言う気持ちが起きる。それと同時に、それを得られる今の自分を無くしたくないと必願している。

621No.5:2009/10/08(木) 00:25:51 ID:6xEeBuj1
自分達はしがらみに捕われた、幸せを得てはいけない存在かもしれない。
それでも、互いに互いの傍で生きたいと望んだ。

──もう自分の生に後悔はしたくなかった。

そう思えるのは彼女の言葉があったから。
きっと殺した者の亡霊は、この先も見続けるだろう。
それでも。
彼女と共に生きることが出来る。その幸福を今感じていた。

「ねぇ…イアル」
エリンの声で思考の海から引き戻される。

彼女は肩口から顔を上げ、美しい翡翠の瞳で彼を見つめていた。こちらが目線を合わせるとゆっくりと瞼を閉じる。
それを合図にイアルは彼女の柔らかい唇を、自分のもので塞いだ。
啄む様に触れるだけの接吻を、彼は続けた。
エリンは深くする気がない事に気が付くと、唇を離し、不安な顔をした。
しかしあまり煽られるとこちらも困るのだ。
それは分かっている筈だ。
彼女を抱きしめ直すと、エリンは挑むような目でイアルを見つめた。
「…エリン?」
「イアル…口でして…あげるわ」
「…は?」

今、何と言った…。


彼は目を見開いて、間の抜けた顔をした。かなり予想外だったのだろう。

…彼にこんな顔をさせたのは、自分が初めてな気がした。
途端自分が言った事の意味を察して、エリンは耳まで染まる程赤面した。

あの時も…初めて肌を合わせた時も、自ら迫ったのだが、自身が出来たのは口付け止まりで、結局彼が主導権を待った。

かなり勇気をだして自分からすると申し出たのだが、居た堪れなくてエリンは涙目になる。
こんなに恥ずかしい事だとは思わなかった。
彼に触れたい事には変わりはない筈なのに。

こんなに彼が好きなのに。

離れられるのが、怖い。

溜まった涙が、目を瞑ると一筋流れ出た。
その涙を拭う様に、イアルの唇がエリンの頬を掠める。
「イアル…」
その触れ方が優しくて、エリンは彼の名を呼んだ。
「言ってる意味を…分かっているのか?」
彼は問う。

分からなかったらこんな気持ちになっていないと、エリンは拗ねた様に言った。
イアルはその言葉を聞いてふっと微笑んだ。
それから惹かれ合うように視線を絡ませ、自然に唇を合わせた。
抑えていたモノを忘れるように、深く舌を絡ませあった。
「…ん…っ…」
耳を塞ぎたくなるような卑猥な水音が、吐息と共に静かな室内を満たした。
622No.6:2009/10/08(木) 00:27:08 ID:6xEeBuj1
「…本当にしてくれるのか?」
濡れた唇を離し、乱れた吐息のまま耳元で囁くと、エリンは少し震えて、小さく頷く。
彼女はしがみついていた腕を離し、屈む様にして彼の腰辺りに顔を近付けた。
そしてゆっくりとした動作で腰帯を解いて行く。
「…っ」
エリンは布越しに形を確認するように彼のモノを手で撫でた。
そう言えばそこに触れるのも初めてだ。
感じる熱にエリンの鼓動は早くなる。
意を決して覆っている短袴をずらし、熱を目の前に曝した。そして直接指で触れてみる。
彼は優しく髪を撫でてくれた。その手に勇気を貰いゆっくり口に含んだ。
「…無理するなよ」
「…ん…」
舌を使いそそり立つ熱の先端を慰める。
咥内に薄く広がる苦みにエリンは咽せそうになりながら、懸命に奉仕した。
手順など分からない。
エリンはただ必死だった。
全てを含む事は出来なくて、根元の方から使える右手で上下に扱く。左手は満足に動かせないので彼の足を掴んで、扱いやすい調度いい高さを作る。
エリンは苦さにもなれて、余裕が少しできて遊び心が芽生えた。
彼は今、どんな表情をしているのだろう…?
気になって顔を上げると、熱の篭った黒い双眸に出会う。
思わず、状況を忘れて魅入ってしまった。
「…見るなよ…」
二人して暫く固まっていたら、居た堪れなくなったイアルが声を発する。
その声にエリンはきょとんとする。
好きな女に自身を銜えられたまま見つめられたら、どう反応しろと言うのか。行為も煽られたまま止められていて、微妙に拷問だった。エリンの頭を掴んで自分で動きそうになる。
こちらの焦燥を感じてか、エリンは一度そそり立つ熱から口を外して先端の窪みに舌を這わす。
「…っ…」
「これ…いい?」
「…聞くな」
その熱の篭った答えを聞いて、エリンは内心喜んでいた。
再びゆっくりとその熱を口に含む。
拙い動きでも、時間をかければ快感を得る事が出来る。
ちゅくちゅくと卑猥な水音と漏れる吐息、頬を染め顎を濡らしながら奉仕する彼女。
それらは感覚を刺激しイアルの下肢は射精感を訴えてきた。
623No.7:2009/10/08(木) 00:28:38 ID:6xEeBuj1
「…っもういい、離れてくれ」
「…う…ぅ…」
その言葉にエリンは嫌々と首を振った。
そして高まり、はち切れんばかりの彼の雄を、深々と咥内に納めた。
「…っ…どうなっても…」
知らないぞと、乱れた息のまま言い、エリンの頭を掴み尚引き寄せ、咥内の奥に熱を解放した。

「────っ…ぁ…」
放ち終わると口の中の質量が直ぐに去った。だが咥内に残る白濁の滾る迸りを感じ、エリンは咽せそうになる。口を手で抑えそれを堪え、広がる苦い残滓をごくんと喉を鳴らして嚥下した。

その光景を目の当たりし、イアルは飲みかけの冷めたお茶の入った湯呑みを取り、呷る。
そして荒い息を漏らすエリンを抱き寄せ、残滓で濡れた唇を塞ぎ、含んだお茶を彼女の口に流し込む。
「ん…」
それを素直に受け止め、残る苦みを飲み込む。

「やり過ぎだ…」
唇を離すと、自分の舌も、生臭い苦みを感じ彼は嘆息する。
「だって…最近…していないもの」
「…」
当たり前だと言おうとして、イアルは口篭る。
その台詞はかなり今更な気がしたからだ。
「他は…どんな事して欲しい?言って…」
イアルはその言葉に顔を顰める。
「本当にどうしたんだ…」
今日の彼女は本当に変だった。

「……」
彼の渋い顔を見てエリンは少し躊躇ったが、エサルに言われた事を素直に話した。

話し終わると、彼は無表情だった。
エリンは不安に顔を曇らす。
「それで百面相か…」
「え?」
独白の様にイアルは呟いて、エリンを抱きしめた。そして彼女の双眸を捕らえ、目笑した。

言葉に上手く出来ない気がしたから、腕に捕らえて熱を伝えた。

胸に満たされる幸福感は確かなものだった。


「ねぇ、本当にして欲しいことないの?」
「………」


おわし


数え間違いしましたすません
624名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 01:08:48 ID:hnTloTtI
>>616
GJ!
軽妙な感じで面白かったw
625名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 01:14:27 ID:WXbMWOsA
ネタ被りでも雰囲気が全然ちがって面白かったwGJ
どのエリンも一途で健気でかわええなあw一部小悪魔なときがあるが
ここのイアエリはどれも神作品で好きだw
626名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 02:26:31 ID:TudtnlrU
>>616
GJ!
ネタかぶりはまったく気にならないな
トムラ先輩も可愛いし
627名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 07:34:37 ID:xqkPIDgE
>>616
こういう文体もいい!
ネタ被りといっても、まったくシュチュエーションが違うし
気にならないよ。
ご奉仕エリンもなかなかツボだね。
しかし、 トムラ哀れな…
628名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 07:34:57 ID:VZxFNTqv
>>613
16歳
629名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 12:29:26 ID:6xEeBuj1
>>498>>616ですコメントありがとうございました!
日常的な感じが良いと言ってもらえたので一応目指して見ました!
トムラ先輩の辺りが本文で残りはオマケつもりだったのに…イアエリの魔力恐ろしす
630名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 14:18:26 ID:I4m6NPff
>>613
14歳か18歳
631名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 19:45:20 ID:DyzEvh/8
トムラをリクした者だけどGj!
632名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 21:11:16 ID:R+kHulPk
こっちは確かにアニメエリンだGJ!
それにしても戸村先輩超涙目カワイソすぐるwww
633名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 22:29:38 ID:FCgg3cQn
イアル×エリン
新婚編、思いっきりベタです。
しかも、神々の降臨の後なのでネタ被り多数。
長いだけ長いが、エロは少なめ。
原作未読の方はご注意下さい。
もう、自分が好きなのは素人童貞イアルです。
それが、書きたくて…書いてます。
634no1:2009/10/08(木) 22:31:17 ID:FCgg3cQn
扉を開く重い音が聞こえ、イアルは顔を上げた。
「おかえり」
膝の上に置いて丁寧に紙ヤスリをかけていた木片を床に下ろし、足にまとわりついていた砂のように細かな木屑を両手でほろいながらイアルは立ち上がる。
エリンの仕草は戸の隙間から入りこむ夕陽の温かな光に包まれて上手く見る事はできなかったが、いつものように穏やかにほっとした風体でそこに佇んでいる姿をイアルは思い描いた。
「仕事は上手くいったのか?」
「ん……」
いつになく重い口ぶりだった。そして、サッとイアルに背を向けた。
その様子から、今日は面倒な事になりそうだと、出かけに鬱陶しそうに呟いていた仏頂面をイアルは思い出した。余計な詳細を語らなかったことからも、例の王獣に関する調査が最終局面を迎えているということは想像出来る。
(疲れているんだな)
イアルは竃に火を入れようと土間に降り立った。
そして、
「ファコはあるから、汁物でも作るか…」
と、戸の閂をかけているエリンの細い背中に向けて労りの声をかける。
「今晩は、おれが作るよ。」
薄く微笑みながら、イアルは言った。

戸の横にある小さな格子戸から、子供達のはしゃぎ声と夕餉の支度をする母親のやりとりが聞こえて来た。
(そういえば、任せっきりだったな…)
イアルは少々申し訳無さそうに、息を漏らしながら俯く。
堅き楯として王宮にいた頃には下女達が日常の世話を何くれと無くしてくれていた。しかし、辞してここに住むようになってからは、当たり前の事として自分でこなすしかなかった。
汚れ物が貯まれば洗濯をし、埃っぽいような気がすればたまに箒くらいは使った。食は、三食きちんと食べていた訳でもなかった。外食をするのも億劫だった。人の中に無駄に入って行くことも躊躇われた。食するというよりも、詰め込むという感覚で適当にやり過ごして来た。
そんな、いかにも空気の澱んだ男の住処に、山リンゴは突如として現れた。
窓を開け、風を通す。
彼女の一つ一つの動きが徐々に生気の溢れる満ち足りた空間を作り上げていった。

635no2:2009/10/08(木) 22:33:07 ID:FCgg3cQn
その居心地の良さに、すっかりとその気になってしまってはいたが、エリンは仕事をもっている。
そこの路地で夫の帰宅を待ちわびながら子供の世話をし食事の支度をする女性とは立ち位置が違うのに、
無意識に同じようなことを要求している自分にイアルは男の傲慢さと、単純な甘えを感じた。
「大丈夫だ。美味いとは言えないかもしれないが、不味いものも作らない。」
エリンに向かって少々バツが悪そうに、目を細め軽く笑いかけた。

しかし、エリンは無反応だった。
「??エリン、大丈夫か??」
イアルはエリンの様子を探ろうと足を踏み出す。イアルの歩幅ならば、3歩程でエリンに触れることのできる距離だ。
しかし、エリンは目を一瞬大きく見開き、サッと顔を臥せた。
そして、素早くイアルのすぐ脇をサラサラの髪から初々しい香りを漂わせながらすり抜ける。
慌てて靴を脱ぎ捨て板の間に上がり、茜色に浮き上がる窓枠の脇に勢い良く座った。
持っていた鞄の中からあたふたと書物を取り出す。壁に背を預け、両膝を立てそこに肘を当てて顔を隠すように書物を持ち上げた。
(???)
イアルは暖色の空気がキラキラ満ちた空間で訝しげに首をかしげるしかなかった。
「一体なんだ?」
声にならない声をイアルは出した。

どこからともなく良い香りが漂って来た。嗅覚と腹の動く音が連動する。
子供のはしゃぐ声と共に、慈愛に満ちた男達の低い声も混じり始まってきた。もうじき、日が落ちる。
エリンの事は気になるが、腹の中も気になる。
イアルはエリンに背を向け、竃に向かった。
そして、その隣の調理台の前で包丁を握りながら、エリンのよくわからない行動の原因を探し出そうと頭の中の引き出しに手をかける。
しかし、結果、自分には思い当たる節はないと思う。
なにしろ、朝はいつものエリンだったのだ。笑って、そこの扉から出かけて行った。それを自分は先ほどまで作業していた場所で仕事をしながら見送った。「気をつけて」と…
(何なのだろうか?)
イアルはトンと包丁を強めにまな板当てた。軽い苛立ちを紛らわせようと無意識に力が入った。
瞬間、ふと人を斬った感触を掌に感じた。包丁の柄が何故か刀の柄に重なる。
(またか…)
こうした、日常生活の端々に過去の行為を感じ取る自分を、イアルは鬱陶しく思った。
初めて人を殺めた時に見た、動かぬ体の下の血溜まり。
その不気味に浮かびあがった、どす黒い赤の深みが脳裏に甦る。
吸い寄せられるような先のない暗黒がイアルを追う。
少しでも気を抜くと目眩が起こりそうな気がして、イアルは両足に力を込めた。そして、包丁を静かにまな板の上に置いて大きく息を吸い、眉間に手をやる。
すると、なべが突如として大きく噴いた。
イアルはハッと現実に引き戻ると、慌ててなべの蓋に手を向けた。

636no3:2009/10/08(木) 22:34:32 ID:FCgg3cQn

** ** ** ** **

そもそも、怒るような事でもない。閨の中でサラッと笑い話にすれば済むことだったのに…
エリンはイアルの自分を気遣う態度を思い出しながら、胸の奥に小さなガラスの破片が突き刺さる痛みを感じた。
しかし、家の前の路地につながる、大きな銀杏の木のある角を曲がるまでは、確かにそうしようと思っていはず…その程度に納めようと思っていたはず…
それが、イアルの顔を目にしたとたんに変わってしまったのだ。
きっと、ユーアンに話したら、『エリンちゃん、そんなん気にしてたら夫婦なんて続かんよ。』と、あの福々しい顔で大きく笑い飛ばされることだろう。カシュガンも横で頷きながら微笑むだろう。
本を顔の前に掲げながら、もちろん文字など追わず悶々と頭の中を空回りさせ、視線をチラチラと動かしながらイアルの広い背中をエリンは眺めていた。
すると、トンと一際響きの良い音が聞こえた。包丁の刃がまな板に垂直に当たったのだろうか。エリンはピクッと背中を揺らし、慌てて再び本で顔を隠す。
その後、しばらく空気の緊張があったが、なべの吹きこぼれる音と共にそれは無くなった。
格子窓から差し込む光に群青が増えてくる。
その中でぎこちない動きをするイアルを、エリンは複雑な面持ちで瞳の上端に留めていた。

しばらくすると、空のお腹を安堵させる香りが部屋の中に満ちて来た。
『ぐうっ』
エリンは制御出来ることの無い自らの音に驚き、本をバタンと落とす。
恥ずかしさと焦りで顔を真っ赤にさせたエリンに、イアルは振り向きもせずに、常の口調で告げた。
「もうじき出来るぞ。膳を出してくれ。」
その落ち着き払った態度から声をかけるタイミングを見計らっていたのだろうと、エリンは思った。
腹の虫が切っ掛けになってしまったのは若干不本意ではあったが、エリンも重い腰を上げざる得ない。
いつまでも、このままの態度でいられないことは自分でも当然わかっている。
不意に記憶に残る一番若い頃の母の姿が瞼の上に現れた。
母は父と…このような息の詰まるような空間を作った事があったのだろうか?
脳裏に浮ぶ母は、そんなエリンの疑問に答えるように涼しげな目尻をわずかに落とし、クスリと笑っていた。
637no4:2009/10/08(木) 22:35:51 ID:FCgg3cQn
エリンは慣れた手つきで膳を整えた。
イアルはファコを皿に盛り、板の間のエリンに手渡す。互いに話しかける事もなく、目線を合わせる事もない。
イアルは踵を返し鍋を取りに行く。
その自然に振る舞いながらも何か言いたげな後ろ姿を、エリンは首筋を右手で押さえながら恨めし気味に目に納めた。

食事中、二人はひと言も話さずに黙々と腹を満たした。
イアルは先に食べ終わると、すくっと立ち上がり器を土間にある水の張った桶に浸した。そして、俯きながら食すエリンには目もくれず、道具箱の前に胡座をかいた。
人々の行き交う音は消え、代わりに窓の隙間から少々冷たい夜風がキンモクセイの甘い香りと共に部屋の中に現れる。
イアルは再び木片に紙ヤスリをかけはじめた。片手で持てる程の大きさの木。箪笥の材料にしては小振りだ。
もう一週間にもなるであろうか…あんな小さなものに、何故そんなに時間をかけているのだろうか?高級な玩具でもたのまれたのだろうか?
と、エリンは椀を口にあてながら、上目使いでその手元を眺めた。
細かくヤスリを数回あてた後、そこに自分の手を滑らせ木の感触を確かめるという作業を何度も繰り返している。箪笥作りの過程でも似たような作業を見ることができたが、ここまで丁寧にしつこく撫で付けているのも珍しい。
その骨張った手のしなやかな動き、長い指の繊細な流れ、そして薄らと口元を柔らかくする仕草。
エリンはぼんやりと思い出した。
昨晩は自分に充てられていたその手の動きと淫らさの感触を…
そして、その口から流れる吐息と言葉。
生暖かい質感がエリンの頭の中に甦る。
(やだ…わたし…)
止めようとしても、流れるように体の周りに甘い空気が浸潤して来た。振り払おうと、エリンは目をぎゅっと閉じる。椀を持つ腕を、静かに太ももに落とす。
汁がわずかに残る椀の中を覗き込みながら、イアルに悟られない程度に呼吸を思考を整えようとした。
しかし、次第に体の芯がじんわりと火照って来る。
早くなる鼓動に恥ずかしさを覚えながらも、胸の先がツンと立ち上がる勢いをエリンは感じはじめた。
638no3:2009/10/08(木) 22:38:07 ID:FCgg3cQn
昨夜、窓布の隙間から月の光が落ちる中で二人は繋がっていた。
近頃,イアルはエリンを後ろから責めることが多い。
四つん這いになり腰を天に向けて反らすエリンに立ち膝で挑む。
ペチンペチンと肌をぶつけ合わせ、両手でエリンの腰を引きあげながら、自分とエリンが最も感覚良くぶつかり合う場所を探す。
そして、そこにハマると、ゆっくりと押し上げるように腰を回す。
「うぁ…んっ…」
エリンが、より淫らな声をあげた。その挑発的な声に呼応して、イアルはハアハアと上がった息エリンの耳朶にあて、そこに沿って舌を這わせる。
食むように唾液を絡めながら焦らすように口元を動かす。
それは、エリンの秘所に更なる緊張を与えた。
「……締まってるよ。」
イアルの甘く低い声がエリンの耳元で響く。
「凄いな…」
耳の後ろ側にある、柔らかな皮膚にイアルは歯を立てた。
同時に、右手の人差し指で、二人の繋がっている壷の少々前をまさぐった。
隆起している粒をこりこりといたぶる。
「…はぁ…ん…だっ…めぇ〜」
言葉とは裏腹に、更に腰をぐいっとエリンは突き上げた。
イアルは強弱をつけながら、うっ血したそこを優しく擦る。その度にうずうずとした熱波が彼女の中に発生した。
触れるか触れないくらいの加減で人差し指の腹をそこにふんわりとあててやると、エリンがよく感じる事は知っていた。
指先だけでいかせる時も、それは効果覿面だった。
指であからさまに摘んでしまうと、腰を引いてしまう。どうも微妙なタッチの変化で攻められるのが好みなのだろう。

イアルは攻め手を右手から左手に変えた。
利き手ではない左手のぎこちない動きが、一層エリンを刺激する。
すると、彼女の中で無意識の収縮がけいれんのように起こりはじめた。
イアルは自分が彼女の中で締めつけられていることに興奮し、更にその先端を硬くした。
エリンは締めつけることにより、一層自身の体の中にあるイアルの一部の大きさに深い喜びを得る。
そして愛おしさを募らす。
一つになっている喜びを子宮で感じる。
「腰を下ろして…」
こね回すような腰の動きを止めたイアルにそう言われ、エリンは大きく熱を帯びた息を吐いてから、腕をまげ、肘で体を支えた。
そして、ゆっくりと腰を足の裏に下ろす。
「ああっ!!」
今度は壷の後壁に脈打つ竿があたる。
ゴリゴリと擦り上げられる一瞬の感触に、エリンは歓喜した。
無意識に自ら腰を上下し始める。
「…気持ち…いいのか?」
当たり前の事を、わざとイアルは問いただした。
「いじわるっ!」
ぐりっと壁にあたる瞬間は、毛の逆立つような快感だった。
ゆっくり、噛み締めるように腰をエリンは振る。
イアルは両手でエリンの胸を後ろから鷲掴みにした。
激しく、揉み上げる。
すると、また強固に二人の繋がりが締まった。

しばらくすると,イアルの声にならない声が漏れて来た。
「もう…」
ハアハアという息の中から、言葉を繋ぐ
「い…いか?」
エリンの言葉を待たずにイアルは素早くエリンから一旦抜いた。
そして、彼女を仰向けに寝かせ、両足を自分の肩にかけ一気に突き上げた。
先ほどまで刺激されていた方とは反対側の壁に唸るような煽動が生まれる。
今度はイアルは激しく突き攻めた。
「あ…なた…はぁっ…もっ…と…」
その声に応え、イアルはエリンの子宮を持ち上げんばかりに腰を動かす。
繋がっている一点の擦り合いのもたらす快楽を得る為のみに二人は神経を集中させる。
月の放つ繊細でまろやかな光は、一体になった引き締まった肢体を淫媚に包みあげた。
639no3:2009/10/08(木) 22:40:23 ID:FCgg3cQn
(いやだ…)
イアルの手に欲情した自分をエリンは酷く禍々しく思った。
しかし体は正直だ。
すでに生温かいものが下着に向けて流れ落ちる感触がする。乳首も衣の外からもわかるくらいに隆起しているかもしれない。
衣に乳頭が当たり、ヒリヒリとした異物感を感じた。
(もうっ!)
エリンは思わず立ち上がった。
「あっ…」
「どうした?」
その勢いで、手の中にあった椀から汁がエリンの膝上に飛び散る。
イアルは手元からエリンに視線を移した。
瞬間、二人の目が合ったが、エリンの方がシドロモドロに瞳を動かした。
そして、妙に上気している頬をイアルに悟られまいと、彼に背をむける。
「ええ…大丈夫よ。」
そそくさと土間に降り立ち、エリンは調理台の手前角にかけてあった布巾を手にした。

** ** ** ** **

さて、どうしたものだろうか?とイアルは手を再び細かく動かしながら考えた。
彼女の不可解な行動に対して少々の苛立ちを初めは感じたが、今となっては完全に失せている。
(あんな事をされてはな…)
声こそ漏らさないが、可笑しそうに頬を緩める。
本人は見つからないようにしていたのだろうが、あれだけ何か言いたげに、何かを求めるように一挙手一投足にチラチラと視線を注がれて、気がつかない人間などいないだろう。
それに気がつかない振りをするのも、なかなか骨が折れる。
どうも、何らかの原因が自分にあるという事は間違いないとは思う。
しかし、それは、非という類いのものではないのかもしれない。
だからこそ、エリン自身もその対処に苦慮しているのだろう。
もっとも、このまま明日の朝にでもなってしまえば、エリンはいつも通り「おはよう」と竃の前から振り向いて、布団の中にいる自分に声をかけているような気はする。

そう…そんな気はするのだが…

自分が明らかに関わっている事に対し無関心を装うというのは、かなり相手に気を使う。まあ、そのくらいの気使いで、エリンの心が晴れるのであればそれも良いかもしれない。
しかし、どうもそういう状況であるようにも思えない。
逆に何かを引きずるような、後味の悪さを残してしまうかもしれない。
そんな鋭く苦い直感がイアルの重い口を開かせた。

「そろそろ、話したらどうだ?」
エリンの丸くなった背が僅かに揺れる。
「そんなに、おれが気になるという事は、おれに何か言いたい事でもあるのだろう?」
イアルは、手にしていた作り物を脇に静かにおいた。
そして、胡座をかいたままゆっくりと両腕を腰の後ろに立て、上半身を支えながら軽く胸と首を反らす。
エリンはイアルの諭すような声に誘われ、ゆっくりと振り返りながら、同時にその鷹揚とした夫の動きを目で追った。

再び、元の姿勢に戻り背筋をピンと伸ばしたイアルはエリンと対峙した。
緑の瞳を全開にし、軽く噛み締めた口元から、後悔とも怒りとも焦りともとれるような、彼女の心の歪みを読み取る事が出来たが、
イアルはそれに触れる事無く、膝上や自分の周りの木粉をササッと手で払う。
「まあ、ここに座ったらどうだ。」
口調は優しく、されど目は笑わずに、イアルは自身の前にその手を差し出した。
640no7:2009/10/08(木) 22:44:50 ID:FCgg3cQn
** ** ** ** **

優秀な武人は、最後の一手にまで気をぬくことなどはありえない。
こういった駆け引きに関しては、様々なタイプの人間の中で必要以上に揉まれて生きて来たイアルの方に軍配があがるのは当然だ。
そもそも、聞かなかった事にして、いつも通りに振る舞ってさえいれば、別にどうという事でもなかったのだ。
しかし、それが出来る程寛容にもなれず、更に、こういう状態を作っておきながらも、イアルを動かせる程の強かさはそもそも自分にはない。

負け戦を無遠慮に彼に仕掛けた責任は取らねば…ならない。

「ーー今日は…仕事が早めに終わったから…」
観念したエリンは頭をだらりと下ろし、イアルの前で小さく正座をしてボツボツと言の葉を繋ぎ出した。
「…お風呂に入って来たの…」
対するイアルは膝に片肘をあて、体をわずかに傾けながら頬杖をついた。
「珍しいな…」
イアルは叱られた子供のように縮こまるエリンの緊張を解こうとしたのか、声に柔らかみを幾分含ませる。

ラザルには、そこで働く者達専用の湯場がしつらえてあった。
仕事が終わると多くの者は一日の汗を流してから帰宅する。
しかし、エリンは余程の事が無い限りそこを利用する事はなかった。
ラザルの人達のエリンに対する視線は、年寄りであろうが若人であろうが、男であろうが女であろうが、かなり手厳しいものだった。
表向きは温和に取り繕いつつも、その下に頑固に根付いている不信と拒絶。そんな四面楚歌の中でエリンは黙々と相手を余計に刺激しないように細心の注意を払って与えられた調査を日々こなしていた。
そんな極度の緊張が解けた直後に再び裸になって、その延長のしがらみに交わる意味など到底見出せない。
殆ど毎日、汗まみれだろうが疲れていようが、さっさとそのまま帰宅して、イアルと共に暗くなってから湯屋へ向かった。その二人で歩く、暗い道のりがエリンは大好きだった。
641no8:2009/10/08(木) 22:45:52 ID:FCgg3cQn
「今日は結果報告書をラザルの責任者にも見てもらう日だったから、朝から緊張していて…夕方には本当に疲れてしまって…、お風呂にでも入れば気が紛れるかと思って…本当は早く帰って来て…あなたと一緒にと思ったのだけど、体が重くて…」
大きなため息と消え入りそうな声でエリンは続ける。
「そこで、賄いのおばさん達に声をかけられたの。」
身じろぎせずエリンの言葉に耳を傾けていたイアルは『ん?』と瞳のみを揺らした。
エリンの口の動きがとまった。
チロリンチロリンという虫の音がやけに鮮明に部屋の中まで響く。
一匹が鳴くと、もう一匹も鳴き始める。
そんな松虫の長い輪唱が終わった頃に、
「…で?」
と、すすまない流れに、イアルは間の手を差し出した。
しかし、エリンは何も言わない。
「おばさんと喧嘩でもしたのか?」
挑発するような、茶目っ気を色濃く感じさせるイアルの言葉に、エリンは顔をスクッと持ち上げた。
頬が真っ赤に染まっている。
「違うわよ、そんな事する分けないじゃない!」
寸前までとは豹変し、口から唾でも飛び出しそうなエリンの勢いにイアルは思わずたじろいた。
「言われたのよ!こんな風に!!」
目を変に細め、手をしならせ口元に寄せ、
「あら〜新婚さんっていいわねえ〜って」
とエリンはおばさん口調を真似る。
恥ずかしさを隠す為に仰々しくやっている仕草が滑稽と言えば滑稽だったが、本人の目は真剣そのものだった。
対する、イアルは、目を瞬かせ、わずかに口をあけた。そしてエリンの言葉の意味を探す。しかし、わかるはずも無く、惚けた状態で首を捻る。
そのもどかしい姿にしびれを切らしたエリンは、更に勢いを増して続けた。
「だから、ここ!」
エリンは自分の首筋に向けて人差し指を立てた。豊かな髪の中に指先が隠れる。
「???」
「もう!!」
左手で、首の後ろから髪の毛をすくい寄せ、右の首筋をイアルの前にあわらにする。
そこには、赤黒い染みのようなものが見えた。
親指大くらいだろうか。
「あ…」
ポカンと思い出したように言うイアルにエリンはキッと視線をぶつけた。
「あ…じゃない!」
「すっ…すまない。」
昨晩自身の付けたモノを目の前に出され、ようやくエリンの怒りを察したイアルは体を僅かに後退させた。

「その後も、もう色々と根掘り葉掘り聞かれるし、かといってそこから飛び出す事も出来やしないし、私、もう恥ずかしくって、恥ずかしくって…」
形勢が逆転し、エリンが徐々に力強く語りはじめた。
先ほどまでの砂の人形のような儚さは全くない。
女性特有のまどろっこしい言い回しの中で嫌みったらしく突っつかれた鬱憤を晴らすべく、エリンは息も継がずに一気に女達に言われた事をイアルの前に並べる。
稼ぎの良い女房のヒモだの、頭の良い女なんかと結婚する男はろくでもないだの、どんな暇を見つけて男を漁っていたのかだの…と、憎しみと嫌みを混在させた陰湿な内容。

エリンは大きく一呼吸した。
そして、イアルを見据えて唇をギュッと結んだ。
642no9:2009/10/08(木) 22:46:38 ID:FCgg3cQn
** ** ** ** **

とりあえず、ひと段落したらしいエリンからイアルは目を離した。
そして、道具箱の引き出しの一つをあけ、薄い板のようなものを取り出す。
エリンは、突然無く動き出したイアル の手を訝しげに眺めた。
その手は、その板を端においていた木片に器用にはめ込んだ。
「丁度良かったかもしれないな。」
「えっ?」
「これは、役にたつ。」
イアルはそれをエリンの前に差し出す。
「…鏡…」
両手でエリンはうやうやしく包み込むようにその小さな手鏡を受け取った。
「持ってないだろう?」
掌程度の大きさの鏡面をエリンは覗き込んだ。柄の部分は柔らかな手触りがする。
「この前、ヤントクに分けてもらった木だ。珍しい種類の貴重な木で、使えば使う程飴色になって味が出て来る。丈夫な木だから、細工するよりも丁寧に細かく削り整えるのが一番だ。時間はかかるけどな。持ってないだろう?」

ーー先月エリンが出かけ際に指先で髪の毛を撫でていた。髪が跳ねていないか確認していたのだろう。
そんないつもの何気ないエリンの行為が、イアルの目に留まった。
その姿が、まだ父が生きていてた頃の母を思い出させたからかもしれない。小さく質素な鏡台の前に座って髪を軽く撫でていた母の姿。体も弱く、貧しさの中で苦労ばかりしていた母ではあったが、鏡の前ではなんとなく生き生きとした仕草をしていた。
ハルミヤやセィミヤの私部屋にも、豪華な金の細工で縁取られた大きな鏡があった。その前に立つ彼女達もまた公とは違う独特の優雅な風情を醸し出した。
なんとなく、女というものは鏡の前で変わるものなのだと思っていた。
それが、また彼女達の命に色を添えているようにも感じた。
しかし、エリンが鏡を眺めている姿を見た事は無かった。持っていないという事は、彼女の今までの生活の中で必要とするものなのではなかった物なのかもしれない。それこそ、湯屋にでもある姿見でたまに見ればそれで事足りていたのかもしれない。
「それで、毎朝確認して行けばいいだろう。」
からかい笑いを含んでエリンに言う。
もちろん、夜の余韻を確認させる為に作った訳ではなかったが、贈る理由としてはそれでも良いと思った。
エリンが幸せそうに鏡と向かう姿…それがただ見てみたかった。

イアルはエリンの腕をやさしく掴んで、自分の膝の中にすっぽりとエリンを導いた。
導かれるままに子供のようにイアルの懐に納まり、エリンは手鏡を動かしながら色々な角度で自分や背後のイアルを映す。
イアルからは鏡に映る妻の満ち足りた表情が見えた。

643no10:2009/10/08(木) 22:49:21 ID:FCgg3cQn
** ** ** ** **

「ところで…」
しばらくして、イアルはすっかり怒りの解けた様子のエリンの耳元で囁いた。
「話しはそれだけか?」
「えっ?」
「肝心の所が抜けていないか?」
「はあ?」
エリンは顔を引き攣らせる。背に悪寒が走り抜けた。
「どっ…どうして?」
「怒りの原因はわかったが、疑いの原因はわからない。」
淡々とイアルは言った。
「あんなに人を伺って見るということは、怒るというよりも何か気になる事があるということだろう?」
エリンの妙に強ばった顔がその言葉の答えになっていた。
「おばさん達に何か吹き込まれたのか?」
イアルはエリンを背中から強く抱きかかえる。
そして、耳朶に軽く息をあてた。
「何と…言われましても…」
体に力を入れて立ち上がろうとするエリンをイアルの腕は完全に押さえ込んだ。そして、エリンの上着の合わせに右手を差し込み、柔らかな乳房を掌中に収める。
「あぅ…」
甘い衝撃を得たエリンが腰を捻ると、むくむくと硬くなるイアルの一部が臀部に当たった。
「ちょっ…ちょっと…」
エリンは逃れようと体を前に倒す。
「ダメだ。白状するまで離さない」
イアルは左手を使って器用に帯を解く。
そして露になった二つの乳房を後ろから両手で乱暴に揉み上げる。
耳朶を軽く食み、耳穴に舌先を当てる。
「…うっ〜っうん〜」
イアルは親指と人差し指で痛い程に乳首を締め上げた。
「っつ!!」
思わず声を上げながら、エリンはそっと手鏡の柄を放した。
イアルから離れようとする理性よりも、一つになりたいと思う本能の方が勝っている事は自分でも良くわかっていた。
あの指がまた自分を弄る。
そう思うだけで、体の芯に熱が帯びて来る。
既に溢れていた蜜が、更なる粘りを出す。
次に訪れる快楽を想像するだけで、子宮は疼いた。

644no11:2009/10/08(木) 22:50:57 ID:FCgg3cQn
しかし、イアルは指で乳首の先を転がしたり、首筋に舌を這わせるだけだった。
焦らされている…
「…どうして…」
吐息と共に、不満が漏れる。
耳元に温い息をかけながら、イアルは挑発するように言った。
「白状したら?」
「うっ〜うん…」
エリンは腰を捩らせ、ギュッと股に力を込める。
イアルは服の上から、そこに手を突っ込んだ。
「…もう、こんなに湿ってる…服の上だぞ…」
「いじ…わ…る…」
拗ねるように嫌々をしながらエリンは抗議した。
「どっちが、いじわるなんだかな…」
服の上から、蕾の部分をイアルは人差し指で探し当てる。既に大きさを増したそこを探し当てるのは彼には容易な事だった。
エリンは膝を開く。
早く、早くという欲望が、エリンの体を開放的に無防備にさせていく。
「ダメだ。」
熟れた突起を五本の指でイアルは撫でる。
それはそれでエリンの波を引き起したが、大きく打ち寄せる程の快楽を得させてはくれない。
我慢の限界を感じた。
エリンは投げるように虚ろに言った。
「…扱いが上手いって…」
とろけるような目を天上に向けた。
「こんな所に印を付けるような男は相当遊んでいたんだろうって…」
イアルは指の動きを止める。
「おれが?」
エリンは悶えそうになる声を抑えた。
「…そう…」

確か、ダミヤは言っていた。
『遊ぶ事さえせぬそうだ。』
しかし、それはダミヤの得ていた情報の範囲内の事実であって、本当の所はわからない。
自分にとってイアルは初めての男ではあったが、イアルにとって自分がそうではない事は朧げには感じていた。しかし、あえて追求する事でもないしそういう事は流すのが不文律だと思っていた。
しかし、改めて他人に問われると、そのあえて見ないようにしていた隙間が妙に深く思われてきた。
商売女に貢ごうとも、宮に多くいた美しい女官に手をつけていようとも…すで過ぎ去った事など知った所でどうしようもないというのに…
エリンはどうしようもない疼きを下半身と頭に感じながら、イアルの次の言葉を待った。

645no12:2009/10/08(木) 22:51:37 ID:FCgg3cQn
「知りたいか?」
イアルは腕の力を抜いた。
エリンはイアルの膝の間から降りた。
そして、真っ正面に座る。

知りたい、知りたい。
いつでも、そうだった。
何でも、知りたいと思って生きてきた。
今は目の前の男…
その全てを知りたいと思っている。
「…知りたい…」
エリンは顔を臥せた。
そんなどん欲な自分に嫌気がさして、両手を床に落とした。
そのとき、傍らにおいてた手鏡に指がわずかに擦った。
温かい。
エリンはふと思いだした。
これを作っていた時のイアルの仕草。
楽しそうに、嬉しそうに、そして幸せそうに。
−−どうして…イアルはあんな顔をしていたのだろうか?

「でも、知りたくない!」
今度は泣きそうで強情な顔つきをイアルに見せた。
イアルは、愛おしそうに両手でその顔を包み込む。
唇を重ね合わせ、その胸に抱きしめる。
規則正しい、心の音が心地良く響く。
飛び跳ねるように早い鼓動。
今、イアルの中にいるのは自分だけだとエリンは思う。
涙が止めどなく溢れて来た。

一頻り泣いたあと、エリンは涙で濡らしたイアルの服に顔を埋めたまま
くぐもった声をだした。

「…抱いて…」
イアルはエリンをゆっくりと押し倒した。

fin

646633:2009/10/08(木) 23:10:17 ID:FCgg3cQn
すみません。ユーヤンがユーアンになっていました。
またno間違えています。お詫び致します。すみません。
しかも、改行が…次回からは気をつけます。
647名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 23:18:28 ID:La7J02EE
>>646
ごふっ!げふげふ・・・(吐血)
女として初めての下世話な話に戸惑ったりマニアックなプレイに挑戦してる
倦怠期なんて一生来なそうな激しくも可愛い二人を乙です(*´Д`)ハァハァ
648名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 00:08:59 ID:017bNmb1
>>646
スレの容量限界に近付いてこんな良いものが読めるとは…GJ!
エロ少ないって、充分濃いですw

>>629
同じ作者さんとは気づかなかった。

焼きもちエリン3連発でも、それぞれ雰囲気が全然違うw
出来たら作者さんごとで過去レス読み直したいものだw

649名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 21:21:11 ID:rHHf5L/G
>>648
>スレの容量限界
マジでぇぇぇぇぇ!!
そんなもんあるのか。あるだろうな。じゃあ貼ってる途中で限界来たり、落ちたり
するのかな? レス数と違って警告ないの? ブラウザによる?
とりあえず光速でこのスレ全体保存した!
じゃあ次スレ立てるのはどう判断するんだろう? エロパロはここがはじめてなんで、
誰か知ってる人教えて下さい
でも本文5レス程度だからまだ大丈夫かな。


※続編ネタバレを含みます。未読の方は、回避して下さい。

オリ×ロランの投下です。
期待されたレベルかどうかは分からないけど、とりあえず自分が読みたかったところを
全力で書いた。
探求編の始めのほう、オリがタウロカ王子と遠乗りして、トゥラ国の人たちが帰ったあたり。
探求編後半の厩のシーン前後でやりたかったけど、ラーザが入ってきたりして物々しく
なってるし、王宮の厩からすぐにアマスルに発って、イミィルに行くって言ってるし・・・。

ところでロランはモテそうですね。
エリンに「この青年に誘われると、たいていの娘はうなずいてしまうのではないかと思った。
別に恋しているわけでなくとも、喜ぶ顔が見たいと思わせるような素朴な魅力が、この青年
にはあった。」とまで言わせてます。
始めは老若男女から好かれる好青年だとしか思ってませんでしたが、よく考えると↑コレは
天然系タラシの真髄ではないかと。
「無害そうな顔して・・・」ってやつですね。多分、「母性本能をくすぐるタイプ」とか言われてるんじゃないでしょうか。

>>533>>535 を読んで、相手がガチガチの処女なら、最後までやらないほうがむしろモテ男
っぽいか?と思い、寸止めネタにしてみた。最後までやるのは、以下次号!!って感じ?
寸止め×処女な感じのエロさを追求してみたが・・・なんか割と短くなった。
650名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 21:24:28 ID:rHHf5L/G
あたりが宵の闇に包まれた頃、鈴の音が彼女の来訪を告げた。
扉を開けると、儀礼用ではない、質素な、それでいて品のある普段着に身を包んだ
小柄な娘が立っていた。
「――オリ」
「今晩は、ロラン。・・・聞いた? わたし、トゥラ王国に国賓として招かれたわ。」
彼女はロランの身体の脇をすいと抜けて部屋の中へ滑り込んだ。
「あなたと約束したとくらいには、うまくやれたと思うわ。御褒美に、何か歌を聞かせて
もらってもいいと思わない?」
薦められてもいないのに、部屋の中にある座椅子にすとんと腰を落とす。
「さすがは、大公城きってのお転婆姫、見事なお手並み。・・・といいたいところだけど、
男の居室を訪ねるには、少し、時間が遅くないかな?」
「姫はやめてって言ったでしょ。・・・楽師の部屋を訪れる時間としては、遅くないわ。
むしろ早いくらいじゃないかしら。」
彼は少し目を細めて肩をすくめると、この勝気な幼馴染に抵抗するのを諦めた。
窓の傍に立てかけてあるラッカルを手に取ると、弦の具合を見て、それから窓枠に
腰掛けて歌い始めた。
恋人が遠い異国に行ってしまったことを哀しむ女の歌だった。恋人への愛しい気持ちを
切なく甘く唄う。
タウロカ王子とのことに重ね合わせているのだろうか。
いつもそうなのだ。この男は。わたしが想っているのは、目の前の人なのに。多分分かって
いるはずなのに、こうやってはぐらかす。
それでもその甘い調べは、高く低く、彼女の心を揺らした。
その後彼は、彼女のお気に入りの曲をいくつか奏でた。
――この歌声を聴いて、心を蕩けさせない女がいるだろうか、と彼女はうっすらと考えた。
ロランは若いうちから、女にはよくもてていた。老若男女を惹きつける力があるのだから、
女とばかりもいえないのだが、人懐こい性質と、それに反して内側に見え隠れする奥深い
闇が、女心をくすぐるのだろう、子供のうちでさえ女官達にやたらと可愛がられていた
ものだ。
アシェ人である彼の容貌も、彼に興味を持つものにとっては忌避するものでなく、何か
興味をそそる対象になっているようだった。
彼があちこちの女と浮名を流すようになると、オリは随分やきもきしたものだが、どの女
ともそう長くは続いていない、というのが彼女にとっての救いだった。
彼女がかつて父と兄と義母をいちどきに亡くし、大公の重責を担わねばならなくなった長兄
にも頼れず、暗黒の中に突然放り込まれたようになったとき、傍に居てくれたのは
ロランだった。
あのとき彼女は8歳だったが、ロランもまた9歳だったときに戦で家族のすべてを失っていた。
彼の孤独が、ぎりぎりのところにいた彼女の闇と虚ろを埋めた。彼のほうもそういう部分が
あればいいのに・・・とオリは思っているが、実際のところはどうか分からない。
だが、噂を聞く限りでは、あのときのわたし達ほどの強い結びつきを持った女は居ない――
そう彼女は密かに思っていた。
651其の二

「・・・このくらいで、いいかい?」
言われてオリははっとした。曲を弾き終えたロランがじっとこちらを見つめている。かれは
楽器をそっと元の場所に戻しながら、言った。
「――部屋に、帰りなさい。」
やわらかく、しみ透る様な声だった。
「嫌です。」
つとめて平静を保ちながら、彼女も言い返した。
「明日にはアマスルへ戻るのでしょう? その後はどこへ? またふらりとどこかへ行ってしまう
くせに。もう少し名残を惜しんでくださってもいいわ。」
ロランの瞳がわずかに揺れた。ああ――またどこか遠い国へ行く気なのだ、とオリは思った。つと立って、彼が座る窓の傍に寄り、腰をかがめてその唇に自分の唇を押し付ける。
「子ども扱い、しないで・・・」
彼女の瞳には、うっすら涙が滲んでいた。彼のほうが8つも年上だからなのか、気持ちを伝えようとしても、いつも軽くいなされてしまう。
「――オムリ。」
彼はそっとオリの袖を引いて、低くしゃがませた。二人きりのときだけ、と約した愛称に、
彼女の心臓が跳ねる。
「窓の傍では、外から見えてしまうよ。」
「かまわないわ。楽師との恋はよくあることよ。この歳では、傷にもならないわ。」
オリはあくまで強気でうそぶいた。
「君は・・・」
ロランの手が彼女の頬に触れた。とたんにその部分に感覚が集中して、部屋の壁がぐいと遠ざかったように感じる。
「まだ、子供だね。・・・帰りなさいというのが、大人扱いだと分からないくらいに。
大公の妹君を、傷物にするわけにはいかないだろう?」
「・・・わたしは、傷などおそれないわ。」
この鳶色の瞳に見つめられるのは、こんなにも世界を揺らすのだろうか。どのみち自分には
退く気などさらさらない。
「この勇敢な姫君は、御自分がどんな危険の中にいるかお分かりでない・・・」
それから彼は、彼女を見つめたまま、そっといたずらっぽく笑った。
「・・・ああでも、傷をつけない程度なら、いいかな?」
オリは動けずにいた。心臓が早鐘のように鳴っている。空気の粘度が急に増して、息が
出来ない。ロランの話す声も、どこか遠くで響いているようだった。
頬に触れる手がついと滑って顎を捉える。
「口付けは」
彼の瞳がすぐ近くで微笑んだ。
「そんなに力んでするものじゃないよ。――力を抜いて」
やわらかい唇が彼女の唇を捕らえた。そのまま幾度も触れ合う。
「大人の口付けの仕方は、知っている? 口を少し開いて」
親指の先が唇をなぞる。唇の中央に来ると、その爪先が彼女の唇を割り開いた。
「・・・委ねて・・・」
そのまま再度唇が重なる。彼女は、はじめて侵入される感覚に慄いた。
口腔の中で、入ってきた舌が動くたびに、頭の芯が痺れる。うねり、誘い、掻き回される。
身体の力はじきに入らなくなって、背中が床の敷物に触れた。
「声は聞きたいけど、抑えて。誰かに聞かれたら、後で面倒だ。秘め事は、そっと・・・ね。」
ロランは窓を静かに閉めながら囁いた。声とはなんだろう?
彼の手が横たわる自分の帯に触れた。慣れた手つきでするりと解き、合わせ襟を開く。
「――あぁ・・・っ・・・」
声の意味はすぐに知れた。