「自分からお願いして股おっぴろげて、変態通り越して痴女じゃねーか。」
「……」
ゾリャーはもう何も言わなかった。これで彼の気が済むのであれば、もうそれでよかった。
(……恥ずかしい……早く、終わらせて欲しい……)
それでも羞恥心は捨てきれず、ゾリャーの顔は真っ赤に染まった。悔しさと恐怖も混じって、その身体は震えていた。
そのあられもない姿に、ピノは少々の罪悪感がこみ上げてくるのを感じた。
ゾリャーは自分に進んでその身を開いているが、それは自分の体内の熱を持て余し、どうにかして欲しいからであって、
自分を愛しているからではない。結局言わせたさっきの言葉も強制でしかない。しかし、その状況に興奮している自分もいる。
ゾリャーに男として見てもらいたい、されどもそれをしてくれない彼女を犯して屈服させたいという歪んだ感情は、もはや止められなかった。
(さっきゾリャーをナンパしやがったヤローと大差ねーじゃねーか……!)
そういった念を抱きつつも、彼はゾリャーの局部を弄り回した。指だけでなく舌で攻めてやると、ゾリャーは激しく反応した。
「ああ……そんな……駄目……汚い……ああん……」
前にされたことのない刺激を受け、ゾリャーは自らにこもる熱がさらに増幅していくのを感じた。同時に、羞恥など吹き飛びつつあった。
このまま、快楽に身を委ねて楽になりたい……室内に響く水音を聞きながら、ゾリャーの意識は悦楽の方へと沈んでいった。
「……ひっ……!!」
一番敏感な場所を摘み上げられ、ゾリャーは絶頂を迎えた。同時に大量の蜜が溢れ出し、チームメイトの顔を汚していく。
先ほどまでならまた罪悪感から謝ったかもしれないが、今のゾリャーにとってはもうどうでも良かった。顔を離されたのをいいことに、
ひくつく秘部に指を滑らせ、一人で行っていたように、いやそれよりも深く挿入を繰り返し、快楽を貪った。
もっと欲しい。もっと、もっと……!理性の箍が外れてしまったゾリャーに、もう羞恥など残っていなかった。
「……ゾリャー……」
「……はあっ……早くぅ……お願い……!」
「……」
虚ろな目で懇願するゾリャーを見下ろしながら、ピノはもうゾリャーとの関係が元に戻らないことを確信した。
いや、手を出した時から戻れなかったのだ。ゾリャーの愛液で濡れた口を拭うと、ゾリャーの腕を掴む。
振り払うことをしない。何も反応がない。ただ虚ろな、それでいながら恍惚とした目で次を期待している。彼女をこんなにしたのは自分だ。
もっと他にやり方があったのに。あの時、どうして部屋に入る前にノックをしなかったのか、彼は後悔した。
「……なあ、ゾリャー……」
「……お願い、もう……熱くて……」
「こんなにしておいて言うのも何だけどよ、もう……」
「……熱くて、たまらない……!もう駄目……!!」
掴んだ腕に身体を摺り寄せてびくびくと身体を振るわせるゾリャーは、もう彼女が途中でやめることが出来ないことを明確にしていた。
「……挿れて……全部、欲しい……」
快楽に取り憑かれたゾリャーを開放するには、もはや彼女を満足させてやることしか方法はなかった。
そもそも自分で蒔いた種だ。あんなに酷いことをしておいて、途中で自分の勝手でやめるのは無責任だろう。
しかし、そうは思いながらも心の底ではゾリャーを犯すことに喜びを感じている自分がいる。
ピノはドロドロとした気持ちでゾリャーの足を持ち上げ、一気に突いた。
待ち望んでいたゾリャーが歓喜の悲鳴を上げ、彼をきつく締め上げる。
本能を剥き出しにして腰を動かすゾリャーに、ピノもまた本能に飲まれていった。彼女に対する罪悪感も、複雑な感情も全て溶けてなくなった。
「……あっ……ふうっ……あん……」
快楽の渦に飲まれてただ喘ぎ、本能の赴くままに身体を求めるゾリャー。彼女の脳内にはもう、ただ目の前で揺れているピノの髪の毛と、
突き上げられる快感しか情報が流れ込んでこなかった。いや、それしかもう知りたくなかった。怖いチームメイトも、これからのことも
知りたくなんかない。ゾリャーは快楽に溺れることで、今ここで自らの身体に起こっていることから逃避した。
どうせ彼だって自分の身体しか感じていないはず。これもきっと、これっきりのことだ。今我慢すれば、それできっと大丈夫。
……やっぱり、彼のことは嫌いだ。どうしてこんなことするのか説明してくれないから。私に嫌なことばかりするから。
しかし、ゾリャーのマイナスな思考は、突如中断された。ピノがゾリャーに、急に口付けをしたからだ。
それは挨拶の時にするようなものでもなく、この前三人でしたときの軽いものでもなかった。
「……んんん……」
口をこじ開けられ、舌が挿入され、口内を這いずり回られる。気持ち悪いような、それでいながらも悪くはないような不思議な感覚。
驚いて目を見開くと、そこに冷たく怖い表情をしていた彼の姿はそこにはなかった。
しかしながら、それはいつもの表情でもなかったし、自分をいやらしい対象として見ている時のものでもなかった。
彼は目を閉じていたからよくわからなかったが、ゾリャーにそれは穏かでありながらも激しい表情に見えた。
「はむ……ちゅ……あ……」
長く続けられるそのキスは、ゾリャーが息が出来なくなるほど続けられた。実際、息が苦しくなったのはそれだけではなく、ゾリャーの
鼓動が激しく打ち付けられ、同時に胸が締め付けられるような感覚をもたらしたからでもある。
「……苦……しい……」
そう呟いたゾリャーに一旦は離してくれたものの、再び舌をねじ込まれる。時折うわごとのようなものを呟く彼から、ゾリャーは必死で
その言葉を聞き取ろうとしたが、アイルランド語の訛りが酷くてよくわからなかった。
お互いの唾液が溢れ、顎を伝ってゾリャーの身体を汚していくほどに、その行為は続けられた。
並行して腰も激しく動かされ、全身が燃えてなくなりそうなくらいに沸騰したゾリャーはそのまま上り詰め、意識を失った。
同時に、己から楔が引き抜かれ、彼の欲情が腹にぶちまけられる感覚が身体を伝うのをゾリャーは感じた。
ゾリャーが意識を取り戻すと、そこにピノの姿はなかった。自分の脱ぎ捨てた衣服もきちんと着せられており、整えられていた。
身を起こすと、張られた頬ときつく押さえつけられた手首が痛んだ。そして、自分の胸の奥も痛んだ。
しかし、胸の奥の痛みは身体の痛みとはどこか違っていた。窓から外を見ると、もう夕日が赤く輝いているのが見えた。
しばらくぼーっとして落ち着くと、空腹が彼女を襲ったが、もうすぐ夕食の時間になるのでゾリャーは気にしないことにした。
シーツに触れると、シーツも綺麗なものに取り替えられていた。きっと、彼が罪滅ぼしにでもしていってくれたのだろう。
壁に目をやると、自分を襲ったチームメイトの使っているヤドリギの杖がひっそりと立てかけられていた。
そっと歩み寄って杖に触れ、先ほどまで行われていた痴態を思い出し、ゾリャーは顔を赤くした。
最後の方で彼が自分に見せた表情と、うわごとが頭から焼きついて離れない。あれは一体、何だったのだろう。
そしてそれを思い出せば思い出すほど、ゾリャーの胸はちくちくと刺しまわされるような感覚を持った。
とりあえず外に出ようとドアを開けようとして、近くの鏡に映った自分を見て、ゾリャーは髪の毛を整え、長い髪で首を隠した。
先ほどまでの痴態の跡が首筋にくっきりと残されていたからだ。
(風にでも当たって、それから綺麗な夕日でも見て、気分を変えよう。)
ゾリャーは廊下に出ると、デッキに向かって歩き出した。ヴォジャノーイが心配して付いて来ようとしたが、
一人にして、となだめて部屋に置いてきた。だが一人ぼっちで風に当たって綺麗な夕日を見たところで、憂鬱な気分は晴れなかった。
そして、夕食の時間になってもゾリャーの気分は晴れなかった。結局三人での昼食はおじゃんとなったわけだが、それは夕食においても
そうなった。ピノはやはりゾリャーを避けたし、カジマヒデは二人の間に漂う空気を読み取って深入りしてこなかった。
それでもゾリャーは一人でいることに耐えかね、カジマヒデの隣に腰を下ろすと、無言で食事を取りはじめた。
冴えない顔のゾリャーと、彼女を避けているピノの様子をしばらく伺っていたカジマヒデだったが、
ゾリャーの食事を口に運ぶ手が皿が空に近いわけでもないのに徐々に止まっていくのを見て、ゾリャーに声をかけた。
「ゾリャー、どうかしたのか?」
手を置き、しばらく黙っていたゾリャーだったが、カジマヒデを見上げると何でもない、と呟いてまた顔を伏せてしまった。
しかし、ゾリャーが顔を伏せた時に彼女の首筋に明らかな“跡”を発見すると、周囲の目を気にしつつ、ゾリャーの耳元に顔を近づけて
聞き取れるか取れないかくらいのひっそりした声でゾリャーに質問してきた。
「……もしかしてピノに、何かされたのか?」
図星を差され、ゾリャーは表情を強張らせてしまった。無表情が治るのはいいことだが、不便なこともあるのだなと彼女は思った。
「嫌なら言わなくてもいい、でも、アイツが原因なんだな?」
ゾリャーは否定するか悩んだが、嘘をついたところで見透かされるだろうと悟り、小さく頷いた。
それを確認して、席を立ってピノの元に行こうとするカジマヒデだったが、ゾリャーに服の裾を掴まれて阻まれた。
「大丈夫。自分で何とかする。……それより……」
いつになく真剣な表情をしたゾリャーに、カジマヒデは再び席に腰を下ろした。いつもなら仲裁を自分に頼みっぱなしだったというのに。
少しはゾリャーも成長してくれたか、とほほえましい気分になったが、ゾリャーがこれから言おうとしていることが気になった。
「それより?」
「教えて欲しいことがある。……その……複雑なことで……」
カジマヒデは周りを見回した。ホロホロ少年がイヤッホロウ!テンション高く叫びながらテーブルの上ではしゃいでいるのを確認すると、
真面目な話だったら、ここでは野暮だから別の場所で、とゾリャーを甲板のまで誘導し、ベンチに座らせた。
移動中、ゾリャーは無言で俯いてずっと何かを考えているようだった。彼女の首の跡を見れば何が起こったかはすぐにわかるが、
ゾリャーがピノに対して「自分でなんとかする」と言ったあたり、自分が想像している以外のことが起こったかもしれぬ、と早とちりを
避けてまずはゾリャーの話を聞くことにした。ゾリャーが語ったことはカジマヒデが想像したことの9割方は当たっていたが、
最後の方だけ違っていた。ピノがゾリャーに呟いた不明瞭な言葉とやらが気になったが、状況を考えれば何となくカジマヒデには理解できた。
「どうして、あんなことされたのか、わからない。」
ゾリャーは最後に吐き出すと、冷たく吹き付ける夜風に身をぶるっと震わせた。
「酷いことするなら、最後まで怖くて酷いことしかしないって思ってた。でも、違った。」
夜風がゾリャーの髪をサラサラと梳かしていく。長い髪がなびいて、黄昏に金の帯が一筋舞った。
「最後にああされて、あんな顔されて、私はどうすればいいのかわからなくなった。いや、私もどうなってしまったのかわからなくなった。」
胸に手を当て、ゾリャーは目を閉じて静かにうなだれた。
じっと話を聞いていたカジマヒデだったが、こればかりは彼にも解決できなかった。ゾリャーの言ったとおり、自分で何とかするしかない。
だが、彼女にその行動を起こさせるために助言することならばできる。
カジマヒデはゾリャーの肩に手を置くと、ゾリャーに静かな声で語りかけた。
「ゾリャーは、今まで人と話す機会があまりなかったんだよな?」
「……」
無言でゾリャーが頷く。その顔は寂しそうだったが、以前ほど寂しい顔ではなかった。やはりこの前のことは、彼女の心を豊かにしてくれたようだ。
「じゃあ、相手がどんなことを思って行動してしまうかが、まだよくわからないところが沢山あるわけだ。勿論自分の感情についても。」
「……だから、こうして聞いている。」
「で、それを直したいんだな。」
頷きながらもゾリャーは早く言ってくれ、と言わんばかりにカジマヒデを見据える。カジマヒデは一呼吸置くと、ゾリャーにこう告げた。
「じゃあ話が早い。ピノに直接聞きに行くんだ。さっきどうしてこんなことしたんだ、ってな。」
ゾリャーは驚いた顔をしたが、今の自分の胸の痛みを取り払うには、そうするしかないと思ったらしく、足早に甲板を後にした。
ゾリャーを見送りながらカジマヒデは、彼女の行動が功を奏することを祈った。さっきの質問に答えてやることは本当なら出来た。
ピノが言った言葉も恐らく解説してやれた。だが、それは言葉で説明して理解できるものではないものであることも、彼は理解していた。
「あとは、お前がその胸の痛みの原因に気付けるかなんだ、ゾリャー」
彼女にこの声はもう距離的には聞えないが、どこかで聞えることを祈りつつ、カジマヒデは呟いた。
そして、呟いた後に、少しだけ寂しい気持ちにもなった。いずれこうなるだろうと思っていたし、それを応援しようとしていたのも自分だ。
まさかあの坊ちゃんがそこまで過激だとは思わなかったが。ふう、と息を吐くと、カジマヒデは満天の星空を一人で満喫することにした。
ゾリャーがピノを探して廊下を走っていると、彼の持ち霊のワタリガラスに遭遇した。ひんやりとした空気がゾリャーのうなじを撫でる。
貴女の主はどこ、と聞くと、バズゥは今はお前と主を会わせるわけにはいかない、と冷たく言い放った。
どうして、と追求すると、お前が原因で主の心は相当に乱れており、それが治まっていないからだと言ってきた。
まるで自分が悪いようなことを言われて、ゾリャーは腹を立てた。自分にあんな仕打ちをしておいて、よく言えたものだ。
「そんな勝手なこと……私にあんなことしておいて、あんまりだ……!」
怒りを露にするゾリャーを冷たく一瞥すると、バズゥはふわりとどこかへ飛んで行こうとした。
しかし、怒ったゾリャーがそれを許すはずもなく、ヴォジャノーイをO.Sさせると水で彼女を素早く取り囲んで捕まえた。
「あいつが私に会いたくなくても、私はあいつに用事がある。お前の主に会わせろ。さもないと……」
バズゥはそのまま白を切ろうとしたが、彼女を睨みつけて殺気を漂わせるゾリャーにバズゥはついにやれやれ、と諦めた。
ゾリャーの肩に止まり、嫌そうに首を廊下の先へと向ける。
「部屋にいたのか。それならばさっさとそういえばいいものを。」
ゾリャーはぶっきらぼうに呟くと、そのままチームで使っている部屋へと歩みを速めた。
肩の上でぶすっとふて腐れたバズゥからは冷気が漏れ出してゾリャーの首筋を冷やしたが、今のゾリャーには関係なかった。
やっぱり、あいつは自分勝手だ!とイライラしながらゾリャーは廊下を踏みしめる。
その苛立ちは、嫌な気分からのみ発生したものとは違っていた。本当に嫌いなら、彼に会いになど行くわけがない。
バン!というけたたましく開いたドアの音に、ピノは飛び起きた。バズゥに、誰も部屋に入れるなと言ったはずだというのに。
しかもドアを開けた主は、彼が今最も会うことが躊躇われた人物だった。しかも、相当怒っているようだ。
自分がしでかしたことを考えればそれは当然なのだが、それにしても凄い剣幕だ。バズゥが彼女の肩から離れられないのもわかる。
普段が冷静なゾリャーだけに、こんなに怒ったところは久しぶりに見た。一度目はそうだ、チームを組んだ時か。
「……話があるんだ、ピノ。」
ゾリャーは目の前にいる青年をきっ、と睨みつけた。自分が今までずっと悩んでいたというのに、不貞寝とはいいご身分だ。
しかも部屋の前に持ち霊に見張らせてまで引き篭もって。夜皆で寝るときはどうするつもりだったのだろう。
ゾリャーの剣幕にも関わらず、ピノは言葉を無視してそのままゾリャーの脇をすり抜けようとした。
その行動がゾリャーの頭にカチンときたらしく、ゾリャーは壁に立てかけてあった彼のヤドリギの杖を手に取ると、
無理矢理バズゥをO.Sさせた。自分の持ち霊でなくともO.Sさせることができるのは、以前ホロホロ少年の戦いを見たときに学んだ。
バズゥが抵抗したので上手く操れなかったが、彼の足を氷の塊で繋ぎ、もつれさせて行動を制御することには成功した。
「……って!!」
ゾリャーに自分の持ち霊を使われ、足の自由を奪われたピノはド派手に転んだ。そのときに顔を床に打ち付けてしまい、頬がひりひりした。
ゾリャーを見ると、自分の杖を持って仁王立ちになっている彼女がいた。今度はヴォジャノーイまでO.Sさせている。
次の瞬間、自分の身体が氷によって床に縫いとめられた。先ほどまで眠りによって上がっていた体温が急激に下がっていく。
ピノは背中に冷や汗が流れるのを感じた。寒いからではない。恐怖からだ。……殺られる!確実に殺られる!!
「……オイオイちょっと待て!O.Sしまえって!俺をどーする気よ?!バズゥ!!何やられてんだ!!」
「だって、こうしないと話を聞いてくれないから。」
太鼓を静かに置くと、ゾリャーはピノの元へ歩み寄った。これでヴォジャノーイは大丈夫だ。
しかし、まだ彼女の手にはバズゥが宿ったヤドリギの杖が握られている。安心することはまだ出来ない。
「わかったわかった!聞く!聞いてやっから!!だから杖はそこに置けって!!」
「嫌だ。お前のことだから、隙を見て逃げたりするかもしれない。」
あくまでゾリャーはピノが逃げ出すことを想定しているようだった。もはや逃げる術などないというのに。
「で?話って何だよ。……あれか、昼間のことか?」
ピノが目を逸らしながら言うと、ゾリャーはゆっくりと頷いた。当たったようだ。いや、それしかないはずなのだからハズレもないのだが。
いかなる罵声を浴びる覚悟は、彼には出来ていた。確実に自分が悪いのだから。だがしかし、自分から謝ることも出来なかった。
謝ってしまえば、ゾリャーに対する想いが全て嘘になってしまう気がした。昼間のことはゾリャーに対しての想いが暴走してしまったから
であり、ゾリャーを傷付けたいとは思っていなかった。状況が、あの異様な空気がそうさせたと言うと言い訳になるが、
もしあの時ゾリャーが静かに眠っているだけだったら、あんなことはしなかっただろう。
それに、無茶苦茶になってしまって自分でもよく覚えていないのだが、ゾリャーを傷つけたかっただけなら、あんな言葉を言ったりはしない。
多分、地元の言葉丸出しで言っていたから、ゾリャーには解らなかっただろうけれども。
今さらその言葉を思い出し、ピノはよくあんな言葉を言ったものだと恥ずかしくなった。
あの状況で恥ずかしいもくそもないのだが、照れくさくて恥ずかしいのだった。
「私に酷いことしたのは、もういい。過ぎたことだ。私が勝手にお前の物を漁って、部屋であんなことしてたのも悪かった。」
ゾリャーの意外な言葉に、ピノは目を見開いた。罵倒されるかと思っていたのに、もういいだなんて。
「よかねーよ!お前、自分が何されたのかわかってんのかよ!!」
「そんなこと言うなら、最初からするな!……私が聞きたいのはそこじゃない。」
ゾリャーの顔が自分の顔に近づけられる。その顔に、思わずどきりとしてしまう。彼女の長い睫毛が触れてしまいそうだ。
「……あの時、どうして私にあんなキスをしたのか、教えて欲しい。」
ゾリャーの質問に、ピノはもっとドキッとした。
「あんなキス……って、どんな?」
ゾリャーの言っていることはわかっていたが、わざと白を切った。少しだけ嬉しくなる。思わず口元が緩む。
「……こんな」
ゾリャーの顔がもっと近づけられ、彼の顔に覆いかぶさる。そして間を置かずにゾリャーの唇が触れ、舌を延ばしてくる。
それはたどたどしい動きだったが、ピノを有頂天にさせるには充分なものだった。
口内に甘い味が広がる。さっきの食事で、甘いものでも食したのだろうか。でもきっとそれだけじゃない。
「ん……」
ゾリャーは記憶を手繰り寄せて彼の行為を再現したが、逆にペースは彼に乗せられてしまっていた。
舌を絡ませる動きも、今や彼が主導権を握っている。でも、悪い気はしなかった。
そして、あの時と同じような高揚感がゾリャーを再び支配した。
(……苦しい……)
ゾリャーが胸に手を当てる。締め付けられるようなこの感覚。それでいながらも気持ちが良い。
(ああ……この痛みさえも、気持ちがいいだなんて……こいつの言う通り、私は“ヘンタイ”だな……)
そう思いながらもやめることが出来ないゾリャーは己を責めた。むしろもっとして欲しいとさえ願う自分がいる。
(ごめんなさい、ヴォジャノーイ。私、こんなにもいやらしい女になってしまった……)
ひたすら口付けを貪るゾリャーに、ピノは応えた。自分の想いはゾリャーに少しは届いたと思ったからだ。
実際ゾリャーはまだ理解していないので届いてないことに等しいのだが、彼はそう思っていた。
「……ぷはぁ……」
いい加減息が苦しくなったゾリャーは彼から口を離した。唾液が糸を引いて伝い、ゾリャーの衣服に染みを残した。
彼に怒り、真意を問いただそうとしたというのに、さっきの行為で身体が熱を持ってしまった。
ここで彼に直ぐにでも身を委ねてしまいそうになる。が、ゾリャーは自分の目的を思い出し、ピノに詰め寄った。
「……どんなのかは……説明したから、早く言え。どうしてこんなをことした?」
ゾリャーの再びの質問にがっかりするが、いざ言おうとなると言い難い。思わず目を泳がせてしまう。
ムスっとしたゾリャーは、自分の上に馬乗りになったまま、こちらを見下ろしている。
「……どうした。さあ言え。……それとも、そんなに言えないくらい、やらしいことなのか?」
「……いや、そういう……のじゃ、ねーんだけど……」
「じゃあ言えばいい。いつもそう。私には何も説明してくれない。」
「言えっつても……なあ?」
「そう。カジマヒデは私に色々教えてくれるのに、ピノは何も教えてくれないんだな。」
カジマヒデの名前がゾリャーから出た時、ピノの眉が動いた。いつも?じゃあお前はどうなんだ?
「言ってくれるよな。そういうお前はいっつもカジマヒデ、カジマヒデだよな。そんなに俺が嫌いかよ?」
売り言葉に買い言葉。先ほどまで口付けを交わしていた男女とは思えない険悪な空気がそこでは漂い始めていた。
「ええ、嫌。気遣いが出来ないし、偉そうなくせに子供っぽいし、酷いことしたと思ったら急にあんなことするし。」
「へーっ、気遣いが出来てないのはどっちだっつーの。ま、ネンネのゾリャーちゃんにはわからねえだろうな。」
ピノのその言葉にゾリャーが反応する。ヤドリギの杖を握り締め、巫力を注ぐと彼の下半身を凍り漬けにしてやった。
「……この馬鹿!そうやって、いやらしいことしか考えてないくせに!」
「ぎゃあああ!ゾリャー!てめー何すんだーッ!!」
「うるさい。こうやってずっと下半身を冷やしていればいい。きっと一生欲情しなくて済むんじゃないか?」
冷ややかに言ってのけるゾリャーは、スラヴの雪の女王そのものだった。
冷たい目で彼を見下ろしてやると、いつになく狼狽した彼の姿がそこにはあった。
これだけ焦っているのは、アサクラ少年と戦った時やハオの手下にやられた時以来だろう。それと、自分の初めてとやらを奪ってしまった時か。
「上半身も、ついでにどうだ?」
目はしっかりと据わっているのに、口元をにこやかに笑せたゾリャーを見て、ピノは全身を針で刺されたような気分になった。
ああ、これはもう観念するしかない。でないと、本当に凍り漬けにされてしまう。
「やめろ……」
「じゃあ、教えろ。どうして?」
「お前にこんなこと言っても、どうせ解っちゃくれねーんだろーけどよ。」
ピノがゾリャーを見つめ、愛しそうに目を細める。ゾリャーは再び胸が痛むのを感じた。
「……やめて……」
「だろ?言おうとするとそんなこと言うんじゃねーか、なあ?」
ゾリャーは首を横に激しく振って否定する。やめて欲しいのは、そのことじゃない。
「……そんな顔で、私を見るな……!」
「ムリだって。俺ももー我慢ならねーんだよ、ゾリャー。もう……仲間として、お前のこと見られねーんだ。」
苦しそうなゾリャーを差し置いて、ピノはその視線をゾリャーに送り続けた。ゾリャーは思わず目を逸らした。
だが、直ぐに気になって戻してしまう。ああ、そんな目で見られたくないのに。でも、見られたい。
「……お前を俺の女として抱きてーのよ、ゾリャー。それも無茶苦茶に犯しまくって狂わせて、ブッ壊しちまいてーくれえにな。」
傍から聞けば、暴言に等しい。女性にこういったことを伝えるには、もっと他に言い方があるだろう。
君を一番この世界で愛しているよ、とか、他の男と並んでいるのが気に食わない、とか、君を抱きしめたいと思えない日はないんだ、とか。
しかし、生憎ピノにはそんなロマンチストが吐くような飾ったキザな台詞は言えなかった。己の心情をそのまま言葉にしてぶつけた。
言われた側のゾリャーは、ぽかんとした表情で彼を見ていた。それ見たことか。どうせ理解できないのだ。
あのキスをしてくれたからといって少しでも有頂天になった自分が馬鹿だった。
「……それは……一体、どういう……」
「ほら、わかんねーんだろ。」
ゾリャーは頭の中がガンガンした。どうすればいいのか、わからない。たちまち頭の中はパニックになった。
女として?それは性欲の対象として?でも違うの?だったら一体、どういう対象として?ああ、もうわからない。第一、俺のって何。
私は物じゃない。でも、そう言われてまんざらでもない自分がここにいる。さっきから自分はどうかしている。
苦痛や普通ならば言われて嫌なことを、心地よいと感じてしまっている。私は変態なのか?初めてとやらで、男を二人も相手にした変態。
淫乱。違う、絶対に、違う。誰にだってそうされたいわけじゃない。今日私の身体に触れてきた見知らぬ男になんか、絶対にされたくない。
カジマヒデになら?どうだろう。でも彼が前に自分を抱いてくれたのは、こちらに合わせてくれたからであって……じゃあ、ピノは?
「……わ、私……は……」
「……ゾリャー?」
ゾリャーの様子がおかしくなってきたことに気がついたピノは、まだ自由の効く腕を延ばしてゾリャーに触れようとする。
が、振り払われ、跳ね除けられた。いやいやと首を振りながら、ゾリャーはピノの上から転がり落ちた。
「違う、違う……!」
床に転がり、頭を抱えてうずくまるゾリャーを、彼はただ横目で見ているしかなかった。
もしこの身体が自由ならば、抱きしめてやることもできただろうに。
「誰でも……誰でもいいわけじゃない……!だから、違う!」
「ゾリャー、何が違うって……」
錯乱した瞳をピノに向け、ゾリャーはまた質問した。
「ピノ、ピノはどうなの?私以外の女にも、そういうこと言ったり、したりするのか?」
「はあ?」
ゾリャーの声は震え、感情が不安定になったせいかその目からは涙が溢れていた。また、泣かせてしまった。
一日に彼女をどれだけ泣かせれば気が済むのだろう。
「言うわけ、ねーだろーが……そこらにタイプの女もいねーし。」
「じゃあ、“タイプノオンナ”がいたら、言うのか?」
「さーな。どーだろーな。」
「……そう……」
俯くゾリャーに、今度はピノが質問した。
「じゃあ何だ、逆にお前は相手が誰でも、襲われちまったら自分がいいって思ってたら、まんまヤられちまう性質なのか?」
その言葉に、ゾリャーはぶんぶんと首を振る。
「そんなこと、絶対にない!」
「じゃーよ、相手がカジマヒデだったら?」
ゾリャーは少し考えた。カジマヒデが……?でも彼がそんなことをしてくることすら考えられない。
この前の時も、これっきりだと念を押された。でももし、言い寄って来られたら……?
きっと駄目だろう。彼は仲間で家族のような人物で……欲情をぶつけるような相手ではない。
「……それも、多分……駄目……」
「じゃ、俺ならどーよ?」
ピノ。彼ならどうだろう、とはいっても、強制的に二回もされているが。散々しておいて、この質問は意地悪に聞えた。
でも……と、思い返してみる。彼のことは、はじめあまり好きではなかった。でもS.Fを通して、いいところもあるんだと思った。
冗談をよく言ってきて、その冗談でムッとすることもあるけれど、不思議と嫌な気分にはなれない。
むしろ、時々嬉しくなる。……嫌なことをされているのに、嬉しいと感じる私はやはりおかしいのだろうか。ここも、わからない。
「……わからない……」
「何だよ、それ。」
「わからないんだ……ピノに嫌なことされてるのに嬉しいって思ったり、有難うって言わなきゃならないのに言えなかったり。」
ゾリャーの頬が赤く染まる。伏した目とその紅色の頬は可憐な乙女を思わせた。
ゾリャーは言葉を紡ぐほどに、自らの鼓動が高鳴っていくのを感じた。
「こうやって、話しをしているときも……」
「ほー。」
「……ほら。そうやって人が真面目に言ってるのに、馬鹿にする。」
「でも、嫌じゃねーんだろ?」
「それは……」
ゾリャーが言葉に詰まり、モジモジする様を見て、ピノは一度失望した想いが再燃するのをしかと感じ取った。
「ゾリャーは俺のこと、嫌いなんだよなー?」
「……嫌い……だが、顔を合わせたくないとか、そんなものじゃない……」
「じゃあ好きか?」
その言葉に、ゾリャーはドキッとする。好き。
嫌いということに様々な分類があるのは知っていたが、好きについては、ゾリャーはまだ知らないことが多かった。
好き。私は、ヴォジャノーイが好き。施設から助け出してくれて、私の初めての友達になってくれたヴォジャノーイは大好き。
話し相手になってくれたアサクラ少年も、ホロホロ少年も好き。その仲間たちも好き。個性的だけれども、悪い人は一人もいなかった。
カジマヒデは勿論好き。仲間として、友としても私をいつも心配してくれる彼が好き。ICEMENのチームとして、頼りになる仲間として好き。
ピノは?口は悪いし、私のことからかってばかり。おまけに私にあんなことして、それにあんな顔して私を困らせて。
嫌い。あの瞬間から。考えると胸が痛くなるから。痛いのは、誰だって嫌なはず。ああ、でも嫌いになんかなれない。
彼の言葉が聞けないなんて、寂しい。抱きたいとか、犯したいとか最低なこと言って。でも、そうされてもいいかもしれない。彼になら。
あの口付けを交わした時の感覚が、もっと欲しい。淫らな女だと思われても構わない。
「……なれない……」
ゾリャーは震える声で喉の奥から言葉を搾り出していく。
「……嫌いになんて、なれない……」
手でしっかりとスカートを握り締めながら、彼女は言葉を続ける。
「……お前にそういうことを言われると、胸が痛くなる。でも、嫌な痛みじゃない。おかしいだろう?痛いのがいいだなんて。」
ああ、とピノは理解した。ゾリャーは苦しんでいるのだと。自分と同じ感覚に陥っているのだと。
「……痛いのがいいだなんて、私はきっと、変態だな……お前が言ったとおり、いやらしい女だ。」
「バカだな、お前。」
ゾリャーはピノの言葉に振り向く。いつもの馬鹿にした台詞だが、そこには温かみが感じられた。表情も穏かだった。
「……俺も……同じなんだよ……」
ピノの告白を聞き、ゾリャーは目を見開いた。そして、同時に彼が自分に対してどう想っていたのかを理解した。
これも“好き”なんだと。それの一種であると。そしてそれは特別な感情なのだと。
「……俺らしくねー、しみったれたこと言っちまった、クソッ!」
照れてしまったのか、顔を背けてしまったピノに、ゾリャーは優しく微笑んだ。どうやら私達は、根本は似たもの同士らしい。
まあそうでなければチームも組まなかっただろう。私も彼も意地っ張りなプライドの高い人間なのだ。まだ、変わっていないのだ。
でも、こんなプライドなら捨てられなくてもいいかもしれない、とゾリャーは思った。だって、同じだから。共通するものだから。
二人を、繋いでくれるものだから。
「……ピノ……」
ゾリャーが彼に静かに歩み寄り、身体の上に優しく乗る。そして、軽いキスを落とした。高揚したのはゾリャーの頬だけではなかった。
「……私も、貴方が好き。」
も、というところを強調し、ゾリャーは身体を重ねた。ピノの息遣いと心臓の音が聞える。
この前と同じだが、少し違う音。それでも、私の刻む音と一緒だ。ゾリャーはうっとりと目を閉じ、そのまましばらくひっついていた。
「……俺も……」
しばらくそうしていると、自由の効く腕でピノがゾリャーの背中に手をかけ、天井に向かって呟いた。
「好きだぜ、ゾリャー。」
その優しい響きの言葉に、ゾリャーは目を細めた。そして、彼の胸板を指で突付いて言ってみる。
「……そうやって素直に言ってくれればいいのに。」
「ハッ、お互い様だろーがよ。素直じゃねーのは。」
いつもの憎まれ口も、この時は全て優しい言葉に聞えた。
「で?いつになったら俺を解放してくれるんだ?」
ゾリャーははっと我に返る。そういえば、彼を半分凍り漬けにしたままだった。
「……ど、どうすればいいんだ?」
今度はゾリャーが焦る番だった。O.Sを操ることが出来たといえ、このバズゥの魔法を解くことができるのはピノだけだからだ。
「とにかく、杖よこせ!自分で解くからよ!!」
上半身だけ起こして杖を受け取ろうとしたピノだったが、ここで予想外の出来事が起きた。
主以外にO.Sさせられて不安定だったバズゥが、あろうことか主に向かって氷の魔法を放ったのである。
「何しやがる!やめろ!バズゥ!!」
とっさに腕で塞いだはいいものの、今度は腕が凍ってしまった。まるで氷の手錠をはめられたようだ。
「あ……」
驚いたゾリャーが杖を取り落とすと同時に、バズゥのO.Sが解けた。
ワタリガラスの女神は、やっと開放されたといわんばかりに天井を優雅に舞う。
しかしその主は逆に、より一層拘束されてしまった。下半身だけでなく、腕まで自由を奪われてしまうとは。
「ち…ちくしょう!!」
腕をしきりに動かして何とか外そうと試みるが、そんなに簡単にバズゥの氷がどうにかなるものではない。
この時ばかりはあの“木刀の竜”とかいうムサい男の力が心底欲しいと思った。
「す、すまない!ど、どうしよう……!!」
うろたえるゾリャーに、先ほどまでの甘ったるい雰囲気はどこへやら、ピノが罵声を飛ばした。
「てめーがこんなことするからだろーが!!……このデコ女!!」
普段気にしているコンプレックスをストレートに言われ、ゾリャーのデコがツヤっと光る。負けじとゾリャーも言い返した。
「……結構気にしているのに……!この下マツゲ!ゲジ眉!何だ、カジマヒデよりも小さいくせに!!」
「い、言いやがったなあああああ!!」
頭に血が上り、氷の手錠を何とかしようと力任せに腕を振り回すが、びくともしない。
「……クソッ!!」
不謹慎だが、ゾリャーにとって、普段自分が相手を凍らせるのが得意だというのに、自分が凍らされて氷と格闘するピノはとても面白かった。
ふと見ると、下半身の部分が少しだけ解けてきているようだった。先ほど自分が身体を重ねたからだろうか。
「オイ、ゾリャー!!ボサッと見てねーで、杖貸せ!!」
そう。腕が凍っただけなので、杖を渡せばそれを握ることはでき、バズゥを再びO.Sさせることは出来たし、氷も解除できる。
しかし、ゾリャーは敢えてそれをしようとしなかった。この状況を見て、よからぬことを思いついてしまったのだ。
(いいや、構うものか。昼間のお返しだ。)
一瞬躊躇うも勝手に納得し、ゾリャーは不敵にフッと笑みを浮かべながら、喚くピノの腕を床に押さえつけた。
普段ならきっと出来ないだろうが、氷の手錠で腕の自由を奪われた今の彼を動けぬようにするのは容易だった。
驚く彼を尻目に、ゾリャーはピノの身体の上に馬乗りになり、シャツをめくり上げ、ズボンのベルトを外す。
解けかけたそこは手で払えば、すぐにズボンのジッパーが現れた。
「な……お、お前……何のつも……」
「昼間の仕返し、とでも言おうか。」
ゾリャーは意地悪く笑うと、彼のむき出しになった胸板に指を這わせ、口付けを落としていく。
時々舌でぴちゃぴちゃと音を立てて愛撫してやると、そこは女のもののように固くなり、尖っていった。
「ふうん。男でもこうなるんだな。」
ゾリャーにいいようにされ、ピノは屈辱に震えた。腕で何とかしようとするが、身体の下に腕を回され、どうすることもできない。
ゾリャーはふふ、と笑うとそのまま下半身へと腕を移動させた。
「本来ならお前に進んで脱いでもらうところだが、仕方がない。今回は私が脱がせてやる。」
そのままジッパーを降ろすと、彼のイチモツを取り出す。しかし、凍り漬けになって冷やされていたそこは、ゾリャーの愛撫に関わらず、
勃っていなかった。予想していたことと違う状況に、ゾリャーは固まった。あの本では、こんなことは……
いや、凍り漬けにしてからなどというやり方はまずないだろうから、載っていても困るが……
ゾリャーは必死で昼間のいやらしい本の記憶を辿った。確か、こうなっているときは、こうしていたような……でも……
ゾリャーはそのやり方を思い出したが、これからそれを行うとなると流石に躊躇われた。だって、あれは……
「ん?ビビっちまったのか?ま、カジマヒデより小っせえって言うけど、そこそこだからなー、俺のは。」
あれだけ挑発的だったゾリャーの動きが急に止まったのをいいことに、ピノがゾリャーを逆に挑発する。
頭にきたゾリャーは、思い切ってそれを口に含んだ。
「……!」
冷たく、しょっぱい味が口に広がる。思わず顔をしかめるが、そのまま舌を這わせてみた。
「……ッ!!」
ピノが反応したことを確認すると、ゾリャーはそのまま舌を動かし、刺激を続ける。みるみるうちにそれは熱を持ち、硬くなっていった。
同時にドクドクと脈が打ち始め、膨らんでいく。
「……ふぐぅ……っ」
口内の体積を占領され、ゾリャーが苦しそうに呻いた。
「……痛ッ……!歯、立てんなって……!!」
「……ん……ふうう……はふ……」
それでもゾリャーは口から彼を離さなかった。いや、離せなかった。大きくそそり立ってしまったそれは、ゾリャーの口を占拠し、
彼女が口から引き抜けなくなるほどになっていた。だらしなく詮をされた口の端から唾液が滴り落ち、イチモツを伝う感覚はピノを興奮させた。
「……くふうッ……ふうう……」
ゾリャーの顔が息苦しさで苦痛に歪み、その苦しさからそれを引き抜こうと顔を動かした時、
その動きが起爆剤となってゾリャーの口内で暴君が猛り狂った。
「―――――――ッ!!」
ゾリャーの中に熱く、苦々しい味のものが吐き出される。慌てて口を離すが、その勢いは止まらず、ゾリャーの顔と服を汚した。
「うう……」
どろりと付着したそれが口から溢れ、そのひどい味と粘着質な質感から、ゾリャーはむせ返った。
「……こ、こんなもの……飲めるわけが……」
涙目になりながらゲホゲホと咳き込むゾリャーを眺め、ピノは改めてこの忌々しい氷をさっさと溶かしてしまいたいと思った。
「……お前、こんなことどこで覚えたんだ?」
「ひ、昼間の……あの本……」
「へえ。」
こりゃ一発、後でおしおきしておかなきゃならんな、と心の中でほくそえみながらピノはゾリャーを舐める様に見た。
己の欲情にまみれた彼女は、ひどく扇情的で美しかった。たまにはこういうのもいいかもな、などと馬鹿なことを考えてしまう。
しかし自分から仕掛けておきながら、ゾリャーは顔にされたぐらいでもうぼうっとしているようだった。
(やっぱりまだまだネンネだよなー。)
視線をゾリャーの下半身に移すと、乱れたスカートの隙間から、彼女の下半身が既に濡れていることが確認できた。
ニヤリと笑うと、ピノはゾリャーの目を盗んで杖を自分の下へと引き寄せ、バズゥをコッソリとO.Sし、氷を解いた。
(さーて、やられたぶん倍……いや三倍にして返してやらねーと気が済まねー)
顔の汚れを取るのに夢中で、まだ自分の氷が解けていることに気がついていないゾリャーを尻目に、ピノはゾリャーの太鼓に手を出した。
ヴォジャノーイが気付いて暴れようとするが、バズゥで無理矢理押さえ込んで強制的にO.Sしてやる。
(人の持ち霊使って好き放題やってくれた分、使ったって文句は言われねーよな)
水分を束にし、水の帯を作り出す。バズゥの冷気を操る操作と似たそれは、ピノにとって容易いものだった。
(それじゃ、楽しませてもらうとするか……!)
ククク、と笑ったピノにゾリャーが気付いた時にはもう遅かった。水で生み出された帯がゾリャーに絡みつき、彼女の身体の自由を奪った。
「……!な、何を……!ヴォジャノイーで、何してる!!」
太鼓を手にO.Sしているピノを見て、ゾリャーの目が驚愕に見開かれる。
「何って、こっちもお返ししてやんねーと、なあ?このままじゃこっちの気が治まらねーぜ。」
水の帯がゾリャーのスカートをたくし上げ、下着の中に侵入する。
「……ひっ……」
ひやりとした感覚に、ゾリャーが悲鳴を上げる。私のヴォジャノーイを使ってなんてことを……!
でも、自分もバズゥを使ったから文句は言えない。水の帯はゾリャーの敏感な所を弄り、まるで触手の様にうねった。
「こ、こんなの、嫌あ……」
自らの持ち霊の能力で辱められることは、ゾリャーのプライドを傷つけた。ヴォジャノーイの意志でないことはわかっていても、
この水を動かす力を与えているのはヴォジャノーイなのだ。まるでヴォジャノーイに犯されているような感覚に、ゾリャーは身を揺すった。
水の帯は胸にまで及び、ゾリャーの性感帯を余すことなく刺激する。背徳感と快感の狭間で、ゾリャーは悦に浸った。
「オウオウ、ヴォジャノーイにこんなことされても気持ちいーのか。お前やっぱ変態だな。」
「……見、見るなぁっ!……こんなことするお前の方が変態だ!!」
息を荒げながら口で反撃するゾリャーだったが、その身体はもう達する寸前だった。
「ひあああああっ!!」
人に眺められているという状況が彼女を更に刺激し、ゾリャーは悲鳴を上げて絶頂した。
ぐったりと身を横たえるゾリャーから水の帯が引いていき、O.Sが解かれていく。
「なかなか面白れーもんが見れたぜ。ありがとよ、ヴォジャノーイ。」
明らかに不本意な使われ方をしたヴォジャノーイが、笑うピノをギリギリと睨みつける。
この小僧を頭から齧って丸呑みしてやろうかと思ったが、バズゥに氷漬けにされるのは嫌だし、ゾリャーが悲しみそうなのでやめた。
ピノは余韻でまだ起き上がれないゾリャーを抱き起こすと、そのままベッドに運んでやった。
ムッスリとこちらを見ているヴォジャノーイにニヤリと笑いを送ってやると、彼は拗ねて太鼓の中へと引っ込んでしまった。
ベッドに横たえられたゾリャーは腕を伸ばし、ピノの腕を掴んで自分の元へと引き倒した。
必然的に顔が重なり、そのままあの時と同じような深い口づけを交し合う。
ゾリャーの頭の中に、脳が溶かされていくような幸福感が広がった。
「ねえ……」
口を離し、うっとりと目の前の男を見つめながらゾリャーが催促をする。二人とも先ほどまでの前座で身体の準備は満タンだった。
「今度はちゃんと優しく、して。」
そう言って目を閉じ、ゾリャーは衣服を脱ぎ始めた。ピノも負けじとハーフパンツとシャツを脱ぎ捨てる。
二人とも一糸纏わぬ生まれたままの姿になると、ピノがゾリャーの胸にむしゃぶりついた。
ううん、と声を上げながら、ゾリャーは愛しい半分、呆れた顔で彼を見た。
「……ピノはその……胸が好きなのか?」
「んんー?」
「だって、お前の持ってた本の女は全部、胸が大きかったし……」
ゾリャーは開いている方の乳房を持ち上げ、寄せてみる。そこそこはある方だが、あそこまで大きくはない。
「まあ、アレよ。乳がでけえ女が嫌いな男はそういねーからな。揉んだら柔らけーし、触り心地もサイコーだろ?」
言いながらゾリャーの胸をふにふにと揉みしだくピノに、ゾリャーは顔を赤らめながら背けた。
「……下品……」
「いーじゃねーか!乳は男のロマンって歌もあんだろ!!」
「うるさい……んっ……」
ちゅうっ、と先端を吸われ、ゾリャーは声を上擦らせた。お返しにといわんばかりに、彼の竿に手を伸ばし、掴んで握ってやる。
「昼間とさっきまであれだけしたのにこんなに元気だなんて……まるで野獣だな。」
「バーカ。お前が俺のこと弄繰り回したからこんなになっちまったんじゃねーか。」
ゾリャーの胸を揉みしだいていた手を腰へと滑らせると、ゾリャーの割れ目にたどり着く。
「……っ!い、いきなり触るな!!」
びくっと身体を反応させるゾリャーに、ピノが口付けで応える。
「お前から触ってきたんだろーが。そんなことより、お互い我慢ならねーくらいになっちまってんだ。早く済ましちまおうぜ。」
そう言ってゾリャーの中に素早く入り込むと、ゾリャーは甘ったるい声で鳴いた。
「……あんっ……あ、熱い……」
今日にして二回目に迎え入れたそれは、昼間のものよりもずっと熱く感じた。そして、幸福にも感じた。
「……うお……キツ……」
「……昼間よりも、大きくなってる……」
繋がってるところから融けてしまいそう、と付け加えてゾリャーは自らを抱く男の首筋に舌を這わせた。
むわっと香る男の匂いに思わず眉をひそめるが、肩に手を回してうなじにまで顔を近づける。
「……凄い……」
そう言いながら胸元に手を這わせるゾリャーに応えるべく、ピノはゾリャーの身体を思いきり突き上げる。
甘ったるい愛嬌を上げながらゾリャーが耳元で喘ぎ、それが彼の欲情を膨れ上がらせた。
「もっと、動いて……無茶苦茶にしても、いいから……」
ふう、と息を吹きかけながら誘うゾリャーに、ピノは苦笑する。先ほどまで「優しくして欲しい」と言っていたのはどこの誰だったのか。
「マジでか?」
「ああ。」
「言っとくが、俺は相手を安楽死させてやるくらい優しくねーぜ?それでもか?」
ニヤッと笑ったピノに大袈裟な、とゾリャーが肩をすくめたが、ゾリャーの余裕を持った表情は一変した。
ゾリャーの身体から勢いよく一度挿れた物が抜き取られ、身体を後ろに向ける四つんばいの格好に仕立て上げる。
そして戸惑うゾリャーに、背後から抱え込むように腕を回し、後ろから再び挿れ直した。
「ひいんっ……」
背後から貫かれる感覚に、ゾリャーが呻いた。背中からのしかかられているため、貫かれるたびに胸がベッドに押しつぶされ、擦れていく。
「あっ……やあ……」
貫かれながら、ふとゾリャーは横目でドアの向かいにある壁の鏡に自分達の姿が映っているのを目撃し、思わず目を逸らしてしまった。
同時に声を押し殺し、シーツをぎゅっと握り締める。さらに顔をシーツに押し付け、完全に隠してしまった。
「どうした?ゾリャー?」
恐らく知っているのだろうに、ピノは意地悪くゾリャーに言葉を投げかける。ゾリャーは余計にシーツに顔を埋め、握る手に力を込めた。
そんなゾリャーの顔を掴み、彼はシーツから離した。ついでに、鏡のある方向へ向けてやる。
ゾリャーの顔が真っ赤に染まり、必死で目を逸らせようともがいた。
「見ろよ、ゾリャー。まるで獣みてーだろ?」
あからさまに指摘され、ゾリャーの目に涙が潤んだ。でもお前が俺を動物って言いいたがったもんなあ、と目を細めて言ってやる。
「……だからって…あっ……くうん……」
後ろから激しく責められ、獣のようにしているのだという恥ずかしい状況にゾリャーは罪悪感を抱きながらも酔った。
それでもなお彼が欲しくてたまらなかった。
「……やだ……お、奥に……あ、当たって……」
時折奥に達するまでに深く貫かれ、ゾリャーは身を捩った。その感覚は刺激的で、ゾリャーを陶酔させるには丁度よかった。
しかし、ゾリャーは何かが物足りなかった。顔が、見えない。彼を直に感じることができない。彼の顔が見たい。
自分をこんな風にしているとき、彼は一体どんな表情をしているのだろう。ゾリャーはピノの顔が見たくなった。
「……ん……はあっ……ピ、ピノ……」
「なあそろそろ一発目出……って、何だよ。今日はダメな日ってか?」
相変わらずデリカシーのない言葉にゾリャーはムッとしたが、これがピノなのだと怒りそうな自分に言い聞かせ、上目遣いで彼を誘惑した。
「……顔が、見たい。」
「何でだよ。」
「……いいから。見たい。ピノの顔が。」
ゾリャーに上目遣いで見られ、ピノはゾリャーから再び限界寸前の己を引き抜いた。
ぬるり、と引き抜かれたそれはゾリャーの愛液でてらてらと光っていた。
そして引き抜かれてあん、と喘ぎながらベッドに仰向けになるゾリャーに再び突き入れる。
身体が重なり、お互いの瞳の中に相手が映り合う。お揃いの灰色の瞳が幾重にも重なり、永遠と続いている。
「お前も灰色の瞳をしているんだな。」
「ァんだよ、今更。」
「いや、嬉しいな、と思って。」
「ああ、そうかよ。」
瞳をうっとりと覗き込みながらポツポツと語りかけるゾリャーとは違い、ピノは苦い顔でゾリャーの身体を支えていた。
「……我慢するの、辛い?」
「ったりめーだろ。さっきまでいいトコまでいってたのによ。」
「じゃあ、そのまま出していいから。」
「バッカ!おめ……」
「いいの……貴方が、欲しいの……全部……」
大丈夫だから、と口付けをしながらゾリャーが囁くと、優しく抱きしめながらピノがゾリャーを突き上げる。
お互いの身体がぐずぐずに解けてしまう感覚が支配する中で、ゾリャーは改めて目の前の青年が“いとおしい”と感じた。
「……なあ」
余韻に浸っていたゾリャーに、ピノが話しかける。
「その……今日って……」
「実のところを言うと、大丈夫かはわからない。それに、そういうつもりなら昼間のことも謝るな。」
本当にデリカシーのないヤツだ、とゾリャーはふてくされた。どうして私はこんなヤツにいとおしさを感じるのだろう。
「んなこたあ言ってもよ。その、できちゃった婚ってのはなあ……」
「そんなに気になるなら着けてからすればいいだろう!全く、何なんだお前は!」
「痛てて!怒んな、怒んなって!!」
「……もし、アレだったら、責任とって……くれるだろうな……」
「あ?」
ゾリャーの言葉こそは辛らつだったが、その言葉を紡ぐゾリャーの顔は真っ赤に染まっていた。
「だから、えっと……ケッコンとやらを…前提に……」
ゾリャーが言い終わる前にゴクリと唾を飲み込み、ピノはゾリャーに再び襲い掛かった。
「お前ェ、色々卑怯だぞコンチクショーッ!!!」
「な、何がだ!…ああっちょっと、そんなところやめ……」
その晩、ゾリャーの愛嬌がやむことはなかった。
次の日。ピノは気が気でなかった。勿論ゾリャーのことだ。ソワソワと落ち着き無く椅子に座りながらゾリャーを待つ。
もし彼女を妊娠させてしまっていたら……!いや、そんなことがなくても自分はゾリャーに対して責任を取る。そうする。最初から決めていた。
アイルランドに、彼女を攫ってでも連れて行く。だが男として、ケジメとして、結婚前にゾリャーを……というのは彼にとってよろしくなかった。
勿論それはきっとゾリャーにも当てはまることで……今後、そういったムードにならない限りはできるだけ控えよう、とピノは肝に銘じた。
「随分浮かない顔だな。昨晩はお楽しみだったんじゃないのか?」
隣を見ればカジマヒデがこちらを見ながらニヤニヤしている。昨晩は木刀の龍の部屋に止めてもらったらしい。
確かに彼が眠れぬ状況を作ってしまったのは他でもない自分だが、プライベートに口出しはされたくない。
「っせえぞ、あっち行ってろ!」
「オッ、えらく不機嫌だなあ、お前」
いつの間にかホロホロ少年までやってきて興味心身に眺める始末。頼むからどこかへ行って欲しい。なぜなら……
「あ、ピノ。丁度良かった。」
ゾリャーがこちらへやってくる。ぎょっとするピノ。本当はやっとの思いで捕まえた恋人がにこにこやってきて嬉しいはずなのに。
(言うなよ!ここで、言うなよ!!)
心の底から念じたが、悲しいかなゾリャーにその心の声は通じなかった。
「喜べ。大丈夫だった。順調なようだ。」
ゾリャーがそう言った瞬間、時が止まる。勿論、昨晩ゾリャーとじっくり話していたピノならばちゃんと理解できるが、
今しがた様子を伺っていたホロホロやカジマヒデには曲がって解釈された。
「うおおーい!ピノが親父になったぞォォォ!!たまお!赤飯だ赤飯!!」
「ちょっとあんた!うちの従業員を勝手に使わないで頂戴!!第一、何で関係ないのにお赤飯炊かなきゃならないのよ!…お代ちゃんと取るわよ?!」
「まーまー、そんなこと言うなよアンナ。いいじゃねえか。テレビで明日の敵は今日の友って言ってたぞ。」
「……お前ら……」
「やっぱり、予定日狂ってなかった。だから大丈夫だ、ピノ。でも、その…せ、責任の……付き合いとやらは……」
ないことをホロホロに食堂にいる連中全てに広められ、怒りに燃えたピノはゾリャーが止めなければその場を氷山にしてしまところだった。
ゾリャーにはその後色々言い聞かせた。一通り文句を言い終わると、ピノは自室に籠った。
そして、これからゾリャーをまず父親に紹介しなければならないことを考えて、ピノは一人頭を抱え、ゾリャーの顔を思い浮かべてポツリと呟いた。
Is breá liom tú, féach duit ach
「愛してる、お前しか見えない」
あとがき
ICEMENネタはもうこれで終了です。とか言ってまた書くかもしれんが。次は要望にお答えして潤さんネタで。
どうでもいいけど、ゾリャーをナンパした野郎は「ぼず」(元Bo'z)の片割れです。
ファンブックにピノのコメントの好きな人についてで「案外近くにいるかもな」というところから妄想してみた。
ゾリャーって落とすの難しそう。「おっぱいこそ男のロマン」という曲は実は実在する。あれ病気ソングすぎてパねえ。
あとシャーマン達は持ち霊使ってあんなことやこんなことをしてもいいじゃんとかアホな考えを具現化してみた。罰当たりスマソ。
メイデンと蓮はO.Sでスーパープレイとか素でやってそうで怖いw見てみたいけどw
お粗末さまでした。
しばらく見ない間に・・・
超乙!!ニヤニヤさせていただきました
潤ネタも楽しみに待機しまっす
待ってましたよ!
天然生真面目なゾリャーかわいいなぁ
潤姉さんwktkしつつ待ってる
376 :
名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 23:36:18 ID:eO9nZA9C
ほしゅ
潤ネタ書いてる最中なのに21巻古本で買ってホロホロに恩返しするゾリャーとかいらんもんが頭に沸いたw
どうしてくれようw
>>377が書きたいものを書けばいい
俺はただ全裸で待つのみ
夏で良かったよ
まあとりあえず潤さん書いてからまたにするわw
ほしゅ
ほしゅメイデンちゃんかわいい
ほしゅ
保守
保守
ほす
だいぶ前にコミック売っちゃったなぁ
今度は完全版買うか
保守
391 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 17:47:36 ID:kIvBrVZE
保守
保守オーバーソウル
メン(漢字でない;)に弟妹が出来ることを祈って保守。
ラザホーちゃんぺろぺろ
どっかに保管庫ないの?
保管庫…作るべきかのう……
ずっと潤姉さんネタ待ってるんだが
小説書けない自分が憎い
>>398 スマン、今リアルが忙しくて進んでないまま三ヶ月ぐらい経ってしまった。
もうちょっとしたら書けるようになるけど……
イラストの投下もおkにしちゃうか?
引越しで荷物纏めてたら昔買ったファウエリのエロ同人が出てきた
そうとも言い切れないだろ……
生前かもしれんしましてや憑依合体という便利技があるじゃないか
女将がイタコ技でエリザさんと憑依合体して、ファウストを満足させて
ふんばり温泉チームに引きずり込むとか。
最中は夫婦久しぶりの逢瀬で字にも出来ないほどエロエロ、
憑物が落ちたらすっかり他人。
ファウエリは騎乗位で頼む
姉さん女房かわいい
保守っとく
完全版おいしすぎる
蓮メイとホロダム読みたっす
407 :
名無しさん@ピンキー:
ブルーフォレスト