1 :
名無しさん@ピンキー:
落ちてたので。
_,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''> ゆっくりしね!!! <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
|::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ __ _____ ______
|::::ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', i
r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、i .||
`! !/レi' (ヒ_] ヒ_ン レ'i ノ !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i |
,' ノ !'" ,___, "' i .レ' L.',. ヽ _ン L」 ノ| .|
( ,ハ ヽ _ン 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、 )>,、 _____, ,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´
4 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 13:19:28 ID:d4RHce8J
6 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:31:44 ID:o+rLuAHx
乙
そして保守
葉アンで小ネタ
王道って難しい…
「いやぁ、七草粥はうまいなぁ」
今日は一月八日。
本来七日に食べるものだが、これは昨日の残り物。
久々に(未来の)夫婦水入らずで二人きりの食事を楽しんでいた。
「全く、朝食に残り物をそのまま出すなんて、気が利かないわ」
ぴしゃり、ときついコメントを言い放つアンナ。
「…すみません、寝坊して時間が」
もう半泣きの葉。
年が明けても、彼らの立場は逆転しそうもない。
いや、するはずがないのかもしれないが。
8 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:42:29 ID:5M1SsWNf
保守
9 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 02:19:30 ID:mVcNY1ij
11 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 20:24:27 ID:IZ9zaPqq
ほーしゅ
12 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 22:40:13 ID:LqCk/N76
保守
投下こないなぁ…
ニコニコに何故か一話だけ投下されてるLAWSの回見てて思ったんだけどミイネ可愛いな
確かデンバットと恋仲だったんだよね
二人の話とかだれか書いて
あと妄想するとミイネってマルコに好き勝手やられてたりしそうじゃね
勿論本命はメイデンだけどいろんな意味で手を出すとまずいから性欲処理みたいな・・・
鬼畜エロができそう
・・・・すまんこのへんにしとく
マンキンの年上女キャラほんとにエロかわいいよな花組のおねえちゃんとか潤ねえさんとか
>>13の妄想から考えてみた
マルコ×ミイネ
鬼畜もの
かなり原作とか見てないからいろいろ不安
それでもいい人だけどぞ
そのほかはスルーよろしく
「今夜私の部屋にきなさい」
…いつもの呼び出しだ
すれ違いざまに小さく私に告げるとめがねをかけた一見クールなわれらが隊長、マルコは何事もなかったかのように去っていく
またこれだ
権力行使とはまさにこのことだ
イヤになる
が、もっとも大事な聖少女や入隊したばかりのまだ幼い少年が人質とあらば
私の身を喜んで捧げるのが
もっとも正しいことでしょう?
マルコは私で処理するかわりに
メイデン様に手を出すことや、リゼルグへの暴力を我慢している
一番はじめ、私が拒んだときリゼルグはひどい目にあった
誰もが寝静まった時間
私はこっそり自分の部屋を抜け出しマルコの部屋へ。
マルコは上半身裸でベッドに座っていた
「よくきたなミイネ。こっちにきなさい」
私は目をそむけるようにマルコのもとへむかう
「じゃぁまずは口に含みなさい」
「…わかりました」
震える手で彼のズボンのジッパーに指をかける
パンッ
私の頬が赤くはれる
「なっ、何するんですか…!?」
「誰が手を使っていいといった、ジッパーは口を使っておろすんだ」
冷たい目で見下ろすマルコ
なんでこんな理不尽な目にあわないといけないんだろうか
「…わかりました」
ジッパーを口でさげ、そこからモノをとりだすと口に含む
もうすでにそそり起つそれが口内をおかす
「あぁ、ミイネそれでいい、良い子だ」
マルコが恍惚の表情で私の頭をつかみ無理やり動かす
苦しくて涙がでる
それでもマルコの機嫌をそこねないようがんばる
急にマルコがモノを引き抜いた
どうしてだろう、まだイッテナイノニ
「なぁミイネ、イケナカッタよ、ミイネ
君の口じゃ不十分だ」
嘘だ
直前で引き抜いたから
だからイッテナイだけだ
「…何が言いたいの」
「上の口の失態を下の口で埋め合わせてもらおうじゃないか」
「!?」
マルコが私を抱きかかえベッドに押し倒す
今まで、それだけはなかったのに
「やめて!それだけは…やめてぇ!」
「君が嫌がるなら今からメイデン様やリゼルグの尻でぶちまけても私はかまわないんだがな!」
嫌がる私の手首をつかみ顔と顔が触れそうなぐらい近づいて脅迫する
「それもだめ…なんでこんな…なんで」
「まぁどちらにしろもう君は逃げられないがね」
マルコは私のズボンと下着を一緒におろすと
ろくに濡れてもいない私に爆発寸前のもをつっこんだ
「いやぁぁぁ」
「素晴らしい、ミイネ。君の中は蕩けそうだよ!」
おかまいなしに腰をふる
「んんっ、あっあっんっ!」
気持ちよくない、気持ちよくない…
けど喘いでしまう自分をのろった
その後、当然のように中だししたマルコは
「これからもっと楽しめそうだよ」と笑った
私の地獄は終わらない
17 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 14:53:08 ID:8PHRVshV
>>14 キタ━━(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)━━!!!
エロい!!!!!!!!!
>>13ですがごちそうさまです!!!!!!!!
優しすぎて犯されちゃうミイネイイ!!!!!!!!!
>「君が嫌がるなら今からメイデン様やリゼルグの尻でぶちまけても私はかまわないんだがな!」
最悪だwwwwwwwwwwwwだがそれでこそマルコ
ルドアン最近いいと思った
「へえ…姉さんはここがいいんだ?」
「ちょっ!何するのよ!ルドセ…あっ」
的なのを
マンキンずっと見てないから互いのこと何て読んでたか忘れたけどな
19 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 18:46:22 ID:WSww94we
原作の年齢のままのルドセブだったらちょっと嫌かも・・・・・
○年後に人妻アンナを・・・とかだったらイイ!!!
20 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 16:07:20 ID:0xy8z2d6
マンキンは男の子も女の子も可愛いのがいいんだよ
ミイネさん可愛いよミイネさん
21 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 22:38:37 ID:spa8NTve
保守
22 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:14:27 ID:VIl7sRA2
保守
23 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 20:02:17 ID:GZ8tJNdV
保守保守
竜たまってあんま需要ないよな…
書いてみようと思うんだが…
25 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 07:06:43 ID:lfLv29h2
需要ないことなんてないよ!
wktkして待ってます
>>25 竜×たまお、書き終えたので投下してみます。
時期は本編終了後。ふんばりの詩に続くかんじになっています。
「今日からアンタが恐山アンナになるの。」
ふんばり温泉。火事で潰れた民宿を利用して作られた、アンナ様の夢である旅館。その一室の隅で私、玉村たまおは膝を抱えて座っていました。
シャーマンファイトが終わって数ヶ月…シャーマンキングとして魂を巡る旅に出た葉様とそれに付き添ったアンナ様が、私に残してくださった最後の言葉。
葉様に思慕を抱いていた私は同様の感情をアンナ様にも抱いていました。あんな風に強くあれたら…。そう思いながら、いつも黒いワンピース姿のアンナ様の品かを見つめていました。
今、憧れは重圧に変わった。私は、溢れる感情に身体が震えていました。
私がアンナ様の変わりに?どうして私なんかに?
頭の中で何度も繰り返される答えの出ない問い。遠くで赤ちゃんの泣き声が聞こえました。
ザラリ。
ふすまの開く音。誰だろう?気にはなったけど、顔を上げる気にはなれませんでした。
「あ…えっと…たまおちゃん…?」
聞き覚えのある声。冗談のように長いリーゼントが頭に浮かびました。
木刀の竜…本名、梅宮竜之介。家族からも世間からも見放された竜さんは、同じく居場所を失った仲間達と共に心の拠り所となる『ベストプレイス』を探していました。そして、辿り着いた場所が葉様の創る世界だったんです。
情が厚く仲間思いの竜さんでしたが、葉様に対してはより強い想いを持っていました。私は、そこに自分と似たものを感じていました。
竜さんはどんな顔をしているだろう?困った顔?焦った顔?
実に表情豊かな竜さんの顔が見たかった。ううん、それ以上に誰かに胸の内を吐き出したかった。私は、ゆっくりと顔を上げました。
予想通り、竜さんは困って焦った顔をしていました。その顔を見た瞬間、また涙が溢れ出してきました。
27 :
竜×たまおA:2009/02/14(土) 15:26:03 ID:pRjv6Wu4
「なるほど…おかみがそんなことを…」
泣き止んだ私の隣に座った竜さんが頷きながら話ました。
「はい…。でも、私不安で…アンナ様はあんなに強くて気高いのに…私は…私なんか…」
真っ赤になった瞳に再び涙を浮かべ、掠れた声で話す私に、竜さんは胸とリーゼントがキュッとなったようでした。
「たまおちゃんだって強いさ。おかみに負けねェくらいに。」
予想外の言葉に思わず顔を上げる。
嘘はついていない。竜さんの瞳は心地よい程に真っ直ぐな光を放っていました。
「誰かのために一生懸命になれる奴は強ぇ。たまおちゃんがダンナのために頑張ってる所を見ると…思うんだよ。俺も負けてられねぇって。」
私の頑張りは葉様のため。だけど…その頑張りを見ていてくれた。誉めてくれた。
それが、何だか無性に嬉しくて…
「たっ…たまおちゃん…!?」
私は、竜さんの厚い胸板に顔を埋めました。
「…竜さん。」
頭を動かして胸板に耳を当てると、竜さんの心臓の音が聞こえてきます。
「私…頑張ってみます。アンナ様の変わりに…葉様とアンナ様のお子様を…立派に育ててみせます。」
それは、決意表明。誰でもなく、自分自身への。
「…ああ。俺も、出来る限り協力するぜ。」
そっと、頭を撫でる大きな手のひら。
「…竜さん。お願いがあるんです…」
「…何だい?」
「…あの…その…わっ…私…アンナ様みたいに…強くなりたいんです…。だから…わっ…私を…私を……抱いてください…!」
私の発言に竜さんはとても驚いていました。
「たっ…たたたたまおちゃん!?あっ…いや…そりゃあ嬉しいが…おっ…俺なんかでいいんですかい?」
「…はい。…アンナ様の強さの源は、葉様への想い。だから…私も、愛する人と結ばれれば…強くなれる。そう…思ったんです…。」
28 :
竜×たまおB:2009/02/14(土) 15:29:27 ID:pRjv6Wu4
お風呂で念入りに身体を洗って、私はバスタオルを巻いただけの格好で竜さんの待つお部屋に向かっています。
ふすまの前まで来て、私はなかなか部屋に入れずにいました。
未成熟な身体。初めての行為。どれも、私の胸の中で不安に変わり渦巻いていく。
…このままじゃ、何も変わらない。変わるために、強くなるために、そして…竜さんのために。自分で望んだことだから…意を決して、私はふすまを開けました。
中には腰にタオルを巻いて布団の脇に座る竜さんがいました。改めて見る筋肉質の逞しい身体に頬を染めながら、私は竜さんの側まで歩み寄りました。
「っ…いやぁ…夢みたいだな。」
これから行われる行為に期待してくれているのでしょうか?照れくさそうに笑う竜さんの腰に巻かれたタオルが膨らんでいて…私は、思わずそれに目をやってしまって…
「あのっ…私…初めてなので…竜さんに…任せてもいいですか…?」
「ゴクリ…ああ…俺も…その…初めてだから…上手く出来ないかもしれねぇけど…」
そう言うと、竜さんは立ち上がって私にそっと接吻をしました。
「んっ…ふっ…んうぅ…」
…舌同士を絡ませる大人のキス。脳が溶けていくような感覚。
「ひゃあうっ…あああっ…」
バスタオルを取って一糸纏わぬ姿にされた私を布団の上に寝かせた竜さんは、そのまま上に跨って私の胸に舌を這わせてきました。
痺れるような感覚。自分の意思とは関係なくビクつく身体。そして…
「ふああああぁっ!」
胸の中心に軽く歯を立てられると、私は大声をあげて…達してしまいました。
「たまおちゃん…すげえ敏感で…メラ可愛いぜ…」
耳元で囁かれ顔を歪める私に休む間も与えず、竜さんはそっと私の大切な所を…指で撫でていきます。
「んうぅ…竜…さぁん…」
自分でも驚くほど甘ったるい声が出て、それを聞いた竜さんは私の脚を掴んで…広げて…私の大切な所をじっと…
「はっ…恥ずかしい…恥ずかしいです…見ない…でぇ…」
「綺麗だよ…たまおちゃん…」
恥ずかしさのあまり顔を手で覆った私に…竜さんは…私の大切な所に口をつけて…
「ひゃあうっ!」
既に濡れそぼったそこは、いやらしい音を立てながら…より多くのエッチなお汁を溢れさせていました。
29 :
竜×たまおC:2009/02/14(土) 15:34:27 ID:pRjv6Wu4
「…たまおちゃん…俺…もう…」
我慢出来なくなった竜さんは、腰に巻いたタオルを取っていました。
初めて見る男性自身に…その大きさに息を呑みながら…
「あぐぅっ!」
ゆっくり、だけど着実に、私の中へと入っていく竜さん。痛い。けど…それ以上に嬉しい。
「たまおちゃん…大丈夫かい?」
「は…い…大丈夫…大丈夫…ですから…奥…奥まで…」
竜さんも苦しそうだった。大きく息を吐いて、私は竜さんの手を握った。
「竜さん…ギュッて…してください…」
私の小さい身体が、竜さんに包まれる。そして、竜さん自身が奥に当たる感触がして…私は…竜さんと繋がった幸福感に浸っていた。
「たまおちゃん…動いても…いいかい?」
「はい…竜さん…」
私は背中に回した腕を離さないように強めて、瞳を瞑りました。ぐちゅぐちゅと響くいやらしい音と、汗の匂い。そして…突き上げられる感覚。痛みは消えて…私は何も考えられずに、ただただ喘ぎ続けているだけでした。
「ひゃああっ!あっ、あああっ!竜…さぁん…竜さぁんっ!」
「ぐっ…たまおちゃん…腕を、離して…」
竜さんに言われた通り背中に回した腕を緩めた瞬間、私の顔に温かい何かがまとわりついて…遅れて鼻につくような変な匂いがしました。それが竜さんの精液だと分かると、また嬉しくなって…私は、それを指で取って口に含んでみました。
快感の余韻に浸る身体を無理矢理起こして、私は竜さんを見つめました。
竜さんも私と同じようにぐったりしていて、申し訳なさそうな顔で私を見つめ返しました。
「…すまねえ…たまおちゃん…。中にだけは出さないようにって思って…まさか顔に出しちまうとは…」
そんなことを気にしてたんだ。竜さんには悪いけど、ちょっと可愛いなって思ってしまって…もっと悪戯をしてみたくなりました。
「たっ…たまおちゃん!?」
しおれかけの竜さんの男性自身を口に含むと、どんどん元気を取り戻していって…とても口の中に全部収まらないので、先の方を舌で舐めてみました。
「…竜さん…竜さんは…ずっと側にいてくれますか?」
「んぅ…勿論だぜ。たまおちゃんが、今の俺のベストプレイスだからな。」
竜さんの自身を手で扱くと、気持ち良さそうな声を上げながら…側にいると…言ってくれました。
竜さん…私のベストプレイスも…
遠くで赤ちゃんの笑い声が聞こえる。
30 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 15:35:43 ID:pRjv6Wu4
以上です。
駄文なうえに何か長くなってスマン。
今更だけど乙!
竜さんww
32 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 19:42:50 ID:Xtd6YBKm
ここは中々珍しいCPが多いですなw
だがおもしろい!GJ!
葉×メイデン(メイデン×葉)なんて書いたらきっと糾弾されるので俺の脳内にしまっておくよ
34 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 01:50:37 ID:vOB+9rA0
糾弾なんてしないよ!
wktkして待ってるよ!
すんません。
果たして葉×メイデンというドマイナーカプにどれほどの需要があるかはたかが知れてる訳ですが、何個か質問させてください。
こんな長い質問ばっかする奴はうぜぇって方はスルーでお願いします。
@:小説は長くてもおkなのでしょうか。
gdgdにならないよう努めますが、ドマイナーカプ故に恋愛、またはセックスに至るまでの経緯をある程度は書かないと、納得できない方もいるかもしれないですので…。
A:ここは皆さん知っての通り、エロパロ板です。つまりエロシーンがなければいけない。
そこまではいいのですが、エロシーンの量は一回でもいいんですかね。
小説は異常に長いのにエロシーンは一回…。それでもおkですか?
以上二つの質問に答えてくれる心優しい方は、答えてくれると嬉しいです。
長文失礼しました…。
とりあえずはチャレンジしてみたらいいと思うんよ。
>>36 ありがとうございます。
…チャレンジ、してみようと思います。
そのうち書いたのを張りますので、期待しないで待っててください。
葉メイデンwktk。
俺も投下しようと思うが、何か良いカップリングないかね?
蓮ピリの投稿を待っている
40 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 15:30:47 ID:uTt8Yom1
ダム子age
たまおがタヌキとキツネにいたずらされちゃうとか
>>40 いい娘がキタな!!!
ホロダム!ホロダム!
小ネタ投下×3
全部メイデン
「そう…こっちにお尻を突き出すように」
「こう、ですか?」
「そうです。じゃあ…」
今日も“彼”とおべんきょう。
今回は男性の喜ばせ方を学んでいます。
「やってみてください」
「…はい」
“彼”に言われたように、アソコを指で広げながら。
「私の、ココに…いれてください…」
“彼”はにっこり笑って、頭を撫でてくれました。
「流石です。それでは、ご褒美をあげましょう」
「やめろ、なにするんだよっ」
さっきからずっと抵抗し続ける“彼”。
「だって…男性はこうすると喜ぶ、って聞きましたもの」
「僕は嬉しくない!」
湯気で曇った鏡でも、“彼”の顔が怒っているのは伺えました。
「でも」
きゅっと、“彼”のモノを掴みます。
“彼”は大きく肩を震わせて。
「……ッ!!」
明らかな強がり。
男性なのに、可愛いとすら思ってしまうのです。
「ほら…。もっと、素直になってください?」
「あっはははは!」
月明かりだけの暗い部屋に、響く高笑い。
「あっ、ひぃ、っはう…!」
そして二人の淫らな水音、私の喘ぎ声。
こんなに乱暴なのに感じてしまうのは、どうしてですか?
「笑わせてくれるよ。こんな汚れた身体で聖少女だなんてさぁ!」
“彼”はののしりながら一際大きく突き上げてきました。
「ひぎいっ!!」
もう行為が何回目になるかも覚えていないくらい頭は白んでしまって。
いっそのこと、壊れてしまったほうが楽だとすら考え始めました。
「もうっ、やめ…や、めてっ…くぅ、ださいぃ…」
「何言ってるんだい?」
どす黒い笑みを浮かべて“彼”は、
「まだまださ。僕が満足するまで気絶なんてさせないよ…」
追記
相手が誰かは考えてください。
一応全部違うつもりだけど同じにみえなくもない…
メガネ、リゼルグ、未来王の順番かな?
48 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 03:42:51 ID:+vRlgk9O
ダム子とホロホロ見たい見たい見たい!
メガネしかわからんかった
二人目、リゼならメイデン相手にもっと丁寧な言葉遣いなんじゃないか?
というわけで メガネ まんた 未来王
まんただとなんか違和感あるな
まんの子じゃね?
52 :
お見通し1/9:2009/03/09(月) 03:21:32 ID:SpwOIyn2
葉アン・エロ無・9レス消費
1
ミシミシ‥
静かに忍び寄り、そして
「葉!」
―ピシャン―
勢い良く襖を開けた。
窓からの月明かりにより、金髪に黒いミニワンピース姿の少女と、少し長め黒髪にヘッドフォンを付け、白いTシャツにカーゴパンツ姿の少年が照らし出される。
「おぅ゛アン‥ナ‥オイラに何か用なんか?」
彼こそが、少女―恐山アンナの許婚で、未来のシャーマンキングになる男―麻倉葉だ。
53 :
お見通し2/9:2009/03/09(月) 03:23:01 ID:SpwOIyn2
2
「何か用か?じゃないわ。もう十八時半よ!夕飯の支度はどうしたのよ?!」
部屋に置いてある時計を指し示す。つられて見る彼。
「しまった!‥す、すまん!今すぐ支度を‥」
途端に慌てて部屋を出て行こうとする。
‥そんなに経ってたとは気付かんかったなぁ‥
彼が横を通り過ぎる瞬間、その右手首を容赦なく掴む。
「‥待ちなさい」
「‥アンナ?!」
ひどく驚いた表情でこちらを振り向く葉。
その反動で、彼のトレードマークである大きめのヘッドフォンが畳に滑り落ちる。
54 :
お見通し3/9:2009/03/09(月) 03:24:09 ID:SpwOIyn2
3
「‥さっき慌てて隠した物を出しなさい」
「なっ‥何の話だ?オイラ何も隠してなんか‥」
そう言いながらも、彼の目はすでに泳いでいる。
‥つくづく嘘を付くのが苦手な男ね。
アンナは右手を所定の位置に構え、更に言葉を続ける。
「そう。‥じゃあ、今さっきここで何をしていたのか正直に白状しなさい!」
「‥オイラ何も‥」
―パァン―
アンナのビンタが炸裂する。
ドサッ‥カシャンバサッ
窓際まで吹っ飛ばされた葉。左頬に綺麗な紅葉がくっきりと浮き出る。
55 :
お見通し4/9:2009/03/09(月) 03:25:23 ID:SpwOIyn2
4
「‥っう」
「嘘おっしゃい!‥で、それは何なのかしら?」
葉の傍には、パッケージ付きビデオ一本と雑誌が一冊落ちていた。
「こっ‥これは!」
彼の顔色は真っ青になり、歯がガチガチと音を立てて全く噛み合っていない。
アンナは葉の傍まで足を進めた。身体の下にそれらを隠そうとする彼から、素早く奪い取ると二つを見比べる。
ビデオタイトルは『金髪美少女Aの放課後』とある。
パッケージでは、彼女に似た切れ長な眼と金髪を持つ少女が、こちらにほほ笑みながら、短い制服スカートの裾を両手で持ち上げ下着を見せつけている。
56 :
お見通し5/9:2009/03/09(月) 03:26:36 ID:SpwOIyn2
5
雑誌の表紙では、これまた彼女に面差しの似た少女が、その白くて華奢な肢体に黒の際どい水着を纏い、何処か誇らしげな表情でこちらを見つめていた。
再び葉に眼をやる。
こちらに向けて、正座をし
「‥すまん!許してくれ!」
と、何度も頭を畳に擦り付けながら謝ってくる。
「…馬鹿ね。言ってくれれば良いのに」
「すま‥ン?!」
畳から正座したまま顔だけを上げた葉に、素早くアンは屈み、唇を合わせた。そのまま何度か唇を重ね合わせる内に、自然とお互いの手が後頭部や腰に回されていく。二人の影も一つとなった。
57 :
お見通し6/9:2009/03/09(月) 03:30:00 ID:SpwOIyn2
6
「アン‥」
彼が彼女の名前を呼ぶため開いた口を、そのままアンナは塞ぐ。
「‥んふぅ」
「‥はっ」
しばらくし酸素を求め、どちらともなく唇を離すと二人を細い銀の糸が繋いだ。
お互いの呼吸が整うと、葉が先に口を開いた。
「さっきのはどういう意味だ?」
「言葉の通りよ」
「‥さっぱり分からん」
58 :
お見通し7/9:2009/03/09(月) 03:32:09 ID:SpwOIyn2
7
全く理解していない彼に、呆れた彼女は溜息を一つ付くと
「あんた自慰してたでしょ?」
「?!!」
途端に顔から首まで真っ赤になる葉。月明かりで薄暗い部屋でも丸分かりだ。
アンナは部屋の隅に置いてあるくず箱を持ってくると、彼の前に置いた。中身は大量のティッシュの山だ。
「‥エロ本にエロビデオ、このくず箱に大量に捨てられたテイッシュの山。それに‥」
「…‥…」
彼女の一言ごとに反応し、身体を強ばられ、冷や汗まで流し出す葉。
「‥それに、この部屋生臭いのよ。あんたは上手くごまかしているつもりでしょうけど」
59 :
お見通し8/9:2009/03/09(月) 03:33:37 ID:SpwOIyn2
8
アンナに全てを言い当てられた葉は、顔を赤くしたまま
「‥分かった。今後は二度と‥」
「さっきも言ったけど、言ってくれれば良いのよ」 「‥ん?!」
またしても話を彼女に遮られる。
「あたしはあんたの許婚よ。未来の旦那の下の世話位するわよ」
「なッ?!」
アンナの予想外の言葉に驚き、その場に立ち上がってしまう葉。その影により、彼女の表情は一瞬見えなくなった。改めて座り直す。
60 :
お見通し9/9:2009/03/09(月) 03:35:34 ID:SpwOIyn2
9
「…でも今日は危険日だから‥口で我慢してちょうだい」
先程とは違い、
彼から視線を逸らし、頬を赤らめながら言う彼女。実に可愛らしく、月明かりが一層その美を引き立てる。
「アンナ!!」
我慢出来ずに彼女を畳に押し倒し、覆い被さる葉。彼女の髪が散りばめられ、その中に顔を埋めてみる。
‥アンナの良い匂いがする。ほっとする匂いだ‥
「‥もぅ」
まんざらでもなさそうな彼女。大人しく彼に身体を預けていく‥
〜〜〜
「‥あんっ」
「ここか?」
そんな二人を月はいつまでも優しく照らしていた…
End.
うわぁああああ!!!
葉アンエロいよ葉アンやっぱいいですね夫婦
花もこんなかんじで出来ちゃったのかな
63 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 11:16:27 ID:UIs1Py3A
神が降臨なさった・・・
保守
65 :
ハツコイ:2009/03/31(火) 12:22:27 ID:Y5oqSSgk
保守ついでに、エロなしだが蓮メイの短編投下。
「違う」
絞り出すような声がした。見上げた先の目は怒っているのか苦しんでいるのか、あるいはその両方を含んで揺れていた。だけど私には、その理由が分からない。
「違うのだ、貴様の言うそれと、俺の思うそれは、違う」
「何を言っているのか分かりませんわ」
彼はいよいよ眉間に力を入れて、その端正な顔を歪める。だけど私には彼の言うことが分からない。
私はただ、愛していると言っただけなのに。何が「違う」のか、私には分からない。
「貴様は、どう転んでも聖少女なのだ」
何が言いたいのだろう。
違う、なんて。そんなことはない、私は彼を愛している。
私は仲間たちを愛している。私は空を愛している。私は海を愛している。私は大地を愛している。星を、花を、草木を、鳥を、風を、この世界に在るあらゆるものを私は愛していて、それと同様に、彼のことも愛している。
愛している、筈なのに。
「もういい、」
背を向ける彼に感じたものは、愛である筈なのに。それは私の知る愛しさではない、そう、これは今に始まったことではないのだ。違う、なんて。それは私が何より知っていることだった。
「分からないのです」
「もういいと言った筈だ」
「分からないのです、本当に」
「貴様、」
「私は蓮さんを愛しているつもりです、なのに、違うんです」
「今更何を」
「私は愛しいものを想うとき、穏やかな気持ちになるのです、けれど、蓮さんだけは、違うんです」
「何、」
「確かに穏やかで、幸せで、それなのに何だか鼓動が早くて、顔が熱くなって、知らないのです、こんな気持ちは、私の知っている愛ではないのです」
「…」
「私は貴方を、愛していないのでしょうか」
そこまで言った時には、私は彼の腕に収まっていて、彼の息を吐くのが聞こえた。
「蓮さん?」
「それで、構わない」
「え、」
ぎゅうと頭を抱えられると、ああ、また、私の知らない気持ちが独り歩きを始めてしまう。
「やっぱりおかしいですわ、蓮さん、また胸が苦しい」
「ああ、それでいい」
「よくありませんわ、怖いのです、私、始めてなんです、このような気持ちは」
「単純なことだ」
「きっと貴様は、俺を愛しているのだろう」
蓮メイ来てたー!!
ありがとう!聖少女かわいいよ聖少女
乙
蓮メイ可愛いよ蓮メイ
蓮メイ好きすぎるー
>>65乙!
おいみんな!
どうやら蓮メイは公式みたいだぞ!!
コロポックルってエロいな
なんか無理だ(´・ω・`)なんだろうこの違和感…
新婚初夜の蓮メイが投下されるまで全裸で待機してる。
>>72 俺なんて27巻読んだ直後から全裸でブリッジして待機してんだぞ
>>73 俺なんて全裸でブリッジして歩きながら待機してるぞ
ルドセブは花組に性的ないたずらを受けているんだろうか
>>74 俺なんて全裸でブリッジしてエクソシスト風味に階段を駆け降りつつ待機してるぞ
蓮メイ き て た !
馴れ初め秘話全裸待機で楽しみにしてる!!
過去スレのスレタイってロリ ショタ って入ってたんだなwwマンキンらしいよ
蓮メイwktk
蓮メイ!蓮メイ!!
蓮メイが来て欲しいのは分かる。俺もだし
だがこんなに蓮メイばっか言ってたら他のカプ書いてる職人さん投下しにくいんじゃないか…?
そうだね
ちょっと控えたほうがいいかもね
空気読まずにホロホロ×ダム子投下
初恋の子を穢したくない人はNG推奨
ホロホロとダム子がフキ畑で遊ぶようになって一週間が過ぎようとしていたある日のこと。
「ねえホロホロ、ズボン脱いで」
「…は?」
「早く!」
「…何の罰ゲームだよ…」
もたもたと半ズボンを下ろし、トランクス1枚になった。
「んもう!パンツもだよ」
ダム子はホロホロの足元にしゃがみ、同時にトランクスを下ろした。
「ちょっ…」
ぷるん、とまだまだ幼くも大きいモノがダム子の視界に入る。
「ホロホロの…おちんちん、大きいね」
「!!」
自分自身を見られている恥ずかしさと、同級生の好きな女の子から予想だにしない言葉で
幼いモノは上を向き始めた。
ダム子はふふっ、と笑うと、それをぱくんと咥える。
「お前、何してんだよ!」
「都会の子はみんなこうしてるよ」
ダム子はまるでアイスキャンディーをほお張るかのように愛おしく舐めている。
恥ずかしいのと、気持ちいいのと、何より初めての事でからだが金縛りのように動かない。
「…っ…く…」
「…気持ちよくないの?」
声を発することすらできず、ひたすら首を横に振る。
「じゃあ、今度は私の番ね」
ワンピースの下からぱんつを脱ぐと、ちょっと恥ずかしそうにすそをめくった。
すその向こうに、見慣れているはずの割れ目が見える。
「(ピリカのとはちょっと違うんだ…)」
「ホロホロ?どうしたの?」
「いや、俺何すりゃいいの…」
ダム子はフキの葉を一枚摘んで地べたに敷いて体育座りをした。
女の子らしく膝をくっつけてはいるが、足が開いた状態なので先程よりもダム子の秘所があらわになる。
「…じゃあ、私が教えてあげるね」
ホロホロは四つんばいになると、ダム子の秘所をまじまじと見つめた。
「すっげえ…」
「息がくすぐったいよぉ」
「わ、悪ィ。ちゃんと見たことねえから…」
どこになにがあるのかもわからず、雑にべろりと舐めた。
ダム子のからだがびくん!と反応する。
次は舌で探りながら舐めると、ダム子の口から「あッ」と声が漏れた。
さっきまでケロッとしていたダム子が、顔を赤らめながらホロホロの舌に反応している。
「…ここか?」
反応が大きかったからだの中央に近いほうの穴を舌で強めに責めた。
「やめて!そこ、そこだめぇ!」
「ご、ごめん」
「…ううん、いいの。ホロホロも一緒に気持ちよくなろうよ」
「一緒に?」
「…今ホロホロが舐めたところにね、おちんちんを入れるの」
ホロホロは自分の硬くなったモノを握ると、先端でダム子の秘所を探るように辿る。
ダム子はホロホロの手を握り、自分のそこに導いた。
「…ここにね、ホロホロの挿入れて」
「こんなちっちぇえとこに入るのかよ!」
「いいから」
「…じゃ、じゃあ入れるぞ」
ゴクリとつばを飲み込むと、恐る恐るダム子のからだに自分自身を沈めてゆく。
「入るとこまで全部、入れて」
「(どこまで入るんだろう…)」
全身の体重を自分自身にかけ、ダム子にぴったりと圧着させた。がくん、とさらに奥に入る。
「かはぁっ!」
ダム子の目が一瞬見開いた。
「すっげえ!全部入った!…あったけえ!」
「ホロホロのおちんちんもとっても硬くて…痛い…よ」
「痛いのか?抜くか?」
「慣れれば平気だよ。ホロホロ、お願い、動いて」
せっかく全部挿入したのに…と思いつつも、途中まで引き抜いたり、また圧着させたりを繰り返す。
「やっべえ!なんだこれ…気持ちいい!!」
ズ…チュ…ズチュ…ズチュッ、ズチュッ…
だんだん腰が動きを覚えてきたのか、速度が上がってくる。
「あンっ!あ!…あっ!ホロホロお…」
「ダム子…お前も気持ちいいのか?」
「うん!気持ちい…ホロホロの腰使いが上手すぎる…」
「オレも気持ちよくて腰が止まんねえんだよッ」
「止めないでいいよ、」
「じゃあ、お前の胸も見せて」
「…まだ大きくないよ…」
ダム子はホロホロに揺さぶられながらも、腹まで捲れあがったワンピースをさらに喉元までたくし上げた。
からだを打ちつけるたびにぷるん、ぷるんと揺れる2つのふくらみ。
まだ幼いながらも、頂きにはぷっくりと蕾が出ている。
その片方を口に含み、舌先で転がした。
「ホロホロっ…だめえ!気持ちいいよお!もっといっぱいして」
その瞬間、ホロホロの動きがピタッと止まった。
「……ダム子、ちょっと待て!トイレ!トイレ行きてえ!」
「ちがうよ!それ出していいんだよ!おしっこじゃないの」
「へっ…?」
「赤ちゃんの素なんだよ。…オトナになったんだね、ホロホロ」
「〜〜〜じゃ、じゃあお前とオレの赤ちゃん…」
「ううん、私はまだ妊娠できるからだじゃないから、膣内(なか)に出しても大丈夫」
「じゃあ、出すぞ!」
「うん…ホロホロの事大好きだからいっぱい出していいよ」
「うわああああああ!!!ダム子!ダム子ッ…」
「ホロホロ、好き…大好き…!!」
ホロホロはダム子を強く抱きしめ、なかにたっぷりと初物の精液を放出するとぐったりと果てた。
今までに感じたことのない背筋のゾクゾクする快楽と幸福感。
やや遅れて、ダム子の胎内がぎゅううと収縮する。
「熱い…ホロホロのがいっぱい流れてくる…」
「すっげえ気持ちいい…何だこれ…」
「ズルいよね、オトナだけこんな気持ちいの知ってるなんて」
「…ッ」
ホロホロは顔をしかめ、身震いを一つした。
「すまねえ、また出た。」
「うん。」
「あ、あのさ」
顔を上げてダム子を見ると、いつもの凛とした表情ではなくどこかうっとりとした
悦びの笑みを浮かべている。
「…な、なんでもねえ」
「…一緒になるのって気持ちいいね」
「お前、都会でもこんなことしてたのかよ…」
「ううん、したのはホロホロが初めてだよ。ホロホロが、初めてのひと」
「初めて…の…」
今更さっきまでのことがフラッシュバックしてきたのか、ホロホロの顔が紅くなった。
「ホントはね、都会の子がみんなやってるなんて嘘。」
「えっ!みんなやってねえのかよ!」
「そうでも言わないとホロホロしてくれなかったでしょ」
「…ま、まあ…な…」
「その証拠にね、初めてえっちすると血が出るんだって」
ゆっくりとホロホロ自身を引き抜くと、白い精液に混じって血がまとわりついてきた。
「い、痛かっただろ?!」
「最後は気持ちよかったからもう平気」
ダム子はホロホロの唇に軽くキスをした。
「大きくなったらお嫁さんにしてね。このフキ畑でいっぱいえっちしようね」
「あ、ああ……またいっぱい合体しようぜ!」
「ホロホロってば…」
「ん?俺なんか間違ったこと言ったか?」
覚えたてのセックスはオレ達を夢中にさせた。
好きな女の子と、周りの目を盗んで毎日のように気持ちいい事をするなんて贅沢だったのかもしれない。
この話はここで終わり
ネタのストックはあるのでまた後日
かまわん続けろ
GJ
>>87 なかなか良かったぜ
合体とかやっぱバカだwww(一応誉めてます)
91 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 14:19:40 ID:i4dqkxfs
もっと読みたいんだが過去ログ倉庫とかないのか?
保守
保守
保守
蓮メイの初めては結構しどろもどろっぽいが、慣れてきたらお互いの性癖を活かしたSMに目覚めるんだろうか、という妄想
蓮もMっぽいが
96 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 00:26:53 ID:u5Aae+AB
じゃあメイデンがバイブ突っ込んだまま
蓮は尿道にカテーテル突っ込んだままでご出勤という
互いにSでMな変態夫婦になるのか
SMを想像しやすいのは魔女チームだろjk。異端審問ハァハァ
俺が昔見たエロ本には、女蔭をバイブでつつかれて反応したら魔女ってやつが・・・
誰だマジカルプリンセス想像したやつは
98 :
sage:2009/04/25(土) 19:13:18 ID:lUS9wH8O
一瞬誰老婆達が頭をよぎったが
すぐに魂図鑑の若かりし三人娘に置き換えた俺に死角は無かった
でもいつだったか蓮が「拷問はする専門」とか言ってたし、蓮メイSMにも期待は持てるいや持ちたい
言葉攻めは基本だろうな
102 :
初恋:2009/05/09(土) 15:15:26 ID:McjT7zyo
しがない蓮メイ書きの
>>65ですが、保守ついでに蓮視点を書いて行きます。
いずれはエロ書けるようになるよ……
「違う」
絞り出すような声が出た。見下ろした先の目は困ったように俺を見つめている。奴には、俺の言わんとすることは分からない。
「違うのだ、貴様の言うそれと、俺の思うそれは、違う」
「何を言っているのか分かりませんわ」
俺はますます憤り、同時に諦める。恐らく奴には、永久に分からない。
俺や世間の思う愛というものが、奴には分からない。
「貴様は、どう転んでも聖少女なのだ」
視線を逸らして吐き捨てる。
違う、などと。奴の中では全ての愛が同列であると、理解しているのに。
奴は仲間たちを愛している。奴は空を愛している。奴は海を愛している。奴は大地を愛している。星を、花を、草木を、鳥を、風を、この世界に在るあらゆるものを私は奴していて、それと同様に、俺のことも愛している。
俺は、奴の世界に組み込まれた、ひとつの欠片に過ぎない。
「もういい、」
背を向けながら思う。俺はなぜこんなにも、伝わらぬと知りながらも、奴にそれを知らしめようとするのか。違う、などと。それを伝えて俺は奴に何を求めるのだろう。
「分からないのです」
「もういいと言った筈だ」
「分からないのです、本当に」
「貴様、」
「私は蓮さんを愛しているつもりです、なのに、違うんです」
「今更何を」
「私は愛しいものを想うとき、穏やかな気持ちになるのです、けれど、蓮さんだけは、違うんです」
「何、」
「確かに穏やかで、幸せで、それなのに何だか鼓動が早くて、顔が熱くなって、知らないのです、こんな気持ちは、私の知っている愛ではないのです」
「…」
「私は貴方を、愛していないのでしょうか」
そこまで言った時には、奴は俺の腕に収まっていて、奴の息を呑むのが聞こえた。
「蓮さん?」
「それで、構わない」
「え、」
ぎゅうと頭を抱えて思うのは、俺が延々と奴に説いてきた感情。下らん、俺はただ、一方的なベクトルに駄々をこねていただけではないか。
「やっぱりおかしいですわ、蓮さん、また胸が苦しい」
「ああ、それでいい」
「よくありませんわ、怖いのです、私、始めてなんです、このような気持ちは」
「単純なことだ」
(そしてきっと、俺は貴様を)
103 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 02:15:17 ID:HanEuZ6n
久しぶりに来たらあなたか!GJ
また蓮メイ楽しみにしてるよ
GJ
自分も蓮メイ楽しみにしてる
蓮メイを楽しみに生きてます
まんたりて発売が近づくにつれ
葉アン蓮メイホロダム萌えあたりがたかぶってきたよ
ファウスト夫妻萌えってあんま聞かないな
エロ抜きなら萌えてるファンは少なくないと思うが
エロ込みだと死姦になっちゃうからな。
じゃあ幼ファウスト幼エリザ
もしくはファウストの結婚前夜でおk
幼エリザはいいな。
ただ病気だから、あんまり激しいのは不可能だが。
結婚前夜もいいな。青い体験→フライング初夜、という流れならもっといい。
お互いの死後は、あの世で思う存分イチャイチャしてると脳内補完してる。
でも一番読みたいのは、センジュ(ダイニチ)×四十路サッちゃん。
サティ様はギリギリ三十路じゃね?
ラザホーが女の子と判明した今、十祭司の性奴隷フラグかと考えたが
エロ知識とエロ好奇心満載のラザホー十祭司斬りでもいいのではと思った
褐色に白い液体は映えるな
漫画読み返したらエリザは病院を開くその日に亡くなったから、
完治してから開業まで少し時間があったんではないか?
つまりなんだ、イチャイチャできる時間はあったんだよ!!
病気でも、絶対安静とは限らない。
それに、伝家の宝刀「お医者さんごっこ」があるじゃないか。
>お医者さんごっこ
それだ!!
エロい方教えてください。
エリザさんはちょっと姉さん女房なのでしょうか。
メイデン
すまん、訂正
ファウストが1966.4.8
エリザが1963.6.29
なので3つ上、エリザの享年が26なのでファウスト23の時に死別だ
そりゃファウストも狂うわ
>>118-119 ありがとう。
お医者さんごっこ考え中に、年齢差に気がついて。
もしかして自分が勘違いしてるといけないので聞いてみました。
病弱の美少女でも、年下とお姉さんとはまた違うよね。
>>119 よく考えたら23で自分の医院持つ開業医ってすごすぎじゃねw
医者になることばかり考えてて全くエリザに手を出していなかったらと思うと泣けてくる
本当の医者になれる日を信じてお医者さんごっこしてたり
ファウストは実は婦人科の開業医だったり
妄想するのはタダだからな
誰かマタムネ×アムネリス(アナホルの持ち霊)でかかないか?
125 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 17:54:39 ID:lPLSkUP+
アムネリスは盛ってそうだけど
いかんせん悟りきったマタムネにそういう欲があるかどうか
あぉーーんぁああーん
にゃーにゃー
ふぎゃー、しゃーっ、にゃー
>>125 雄猫は雌の発情フェロモンに刺激されて発情する。
抵抗できないらしい。
よく考えたらアムネリスの方が年上かもしれない
たまおの変貌ぶりにはびっくりでした…
カナちゃんはハオ組男性陣の誰かと一回くらい寝ててもおかしくないと思うんだ……
相手は誰でも可
花はスゲェ妄想が膨らむ
例えば?って聞かれたら軽く三代目アンナ、たまお、花組、セイラーム、リップ&ラップ、ピリカ、神、コメリ、まんの子、ラザホーまで妄想が膨らむ
三代目が妥当かな。
玉緒は竜嫁?まんた嫁?
まんたは新しいw(まんの子も同じく)
萬隅のときと同じことが気になる…
あと、退魔伝の旅先で的な竜とたまお妄想膨らむ
ぎんたまの妙と近藤みたいなイメージかと思ったが、竜さん大分落ち着いてて頼れるアニキっぽいしな
今でもロリ魂はあるんだろうか?
その前に竜がどのタイミングで戻ってきたか気になる
出雲で修行中に鉢合わせかも知れんが
>>130 タバコつながりでラッキーストライクさんと。
気づかなかった
三親等だからセウト
ムラムラでイライラしてる花組に無理矢理挿入されそうになる竜
でも筆下ろしはたまおと決めている竜
そんなところを病んでるJKたまおに見られ春雨で剃毛して上に乗られ夢が叶う竜
たまにはそんなのが見たい
花組と花が紛らわしくて困る。
142 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 22:15:03 ID:GJSrFlPw
たまおにはホロホロと信じてやまない自分がいる…
ほら、色とか・・・
>>137-138 三親等以前の問題がぬるっとスルーされてるあたりが、武井関連スレだなぁ…
そういえば年齢差を考えてなかったな
葉とアンナが花を仕込んだのはいつなんだ
本選出発前夜?
最後ラザホーとタリムにフラグ立っているような、ないような
ただ並んでるだけだけど
148 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 00:58:02 ID:iJ9OElM3
あのときで15歳くらいじゃないのか?二人ともあんな下僕と女王みたいな関係でもやることやってんだぜ!?
17で来年18になる俺はorz
ん?
>>148 OK、帰って受験勉強に勤しむんだ。
3年経ったらまた会おう
きっと彼は永遠の17歳党員なんだ
しかしその場合、永遠にここに来れない訳だがw
なるほど
>>148 昼と夜とで関係が変わるからいいんじゃないか!
そして変態紳士の社交場にふさわしくないお前には永遠の童貞の呪いをかけておく。
後のホロホロであった。
今、完全版の最終話みたが、まさか蓮とメイデンがな…正式なカップリングになるとは…
正直、衝突感が否めないな
黽の教育方針についてとか?>衝突
こいつらが夫婦になったのがだよ
それは、唐突感の間違いのような…
蓮蘇生時に泣かせたりしてるからフラグ自体は立ってたと思う
つマンタリテ
メイデンは泣かされて惚れたらしいんだぜ?
だというのに未だに蓮メイSMネタの一つもないというのは信じられない
蓮もMだから
>>147 俺もそれ考えたけど、タリムの性格がよくわからんから書けなかった
ヘタレなのか狡猾なのか……
ここって初心者がSSを落としたら出来栄えによって石を投げつけられたりする?
>>165 巫門遁甲か無無明亦無くらいだ、心配すんな。
初心者だから、って言い訳持ってくるとSOFに喰われる。
よし…初心者だからと言い訳はしない
いざって時には幻の左だろうと無無妙だろうと甘んじて受けようじゃないか
…巫門遁甲で受け流してもらうのがベストだけどな
葉×アンナ、途中で視点が切り替わるから読みにくいかもしれない…
「今日だけは…一緒に寝てもいいよね」
アンナSIDE
一言だけそう告げてあたしは葉のすぐ隣で横になった。
今日を最後に葉はここ『炎』を旅立っていく、シャーマンキングを目指して…
…あんたは本当に強くなったよね、辛い修行にも耐えてよく頑張ってきたわ。
巫力だけならあたしには全然届かないけど…心の強さで言えばあんたの方が上かもね。
日常と別れを告げられても動じないでいられる、あたしは全然ダメよ…
でもあんたを無理に引き止めておくことは出来ないし、あたしもそんなのは望まない。
ずっと一緒にいることが叶わぬ願いならせめて今は…
一時でも長くあんたと…葉と一緒にいたい、言葉を交わしたい、…離れたくない。
「ねぇ…葉、起きてるんでしょ?」
「…ああ」
あたしの問い掛けに葉はゆっくりと答えた。
「いよいよ明日ね、あんたがここを出ていくのも」
話したいことはたくさんある、ただ今はそれを上手く言葉に出来ない。
こんな時さえ素直になれない自分がもどかしかった。
「……すまん、アンナ」
葉SIDE
すまん、オイラは思わずそう口に出しちまった…
もしかするとアンナ一人を残しちまうことへの罪悪感からかもしれん。
オイラの言葉を聞くとアンナは寂しげに笑ってみせた。
「…バカね、あんたが謝ることじゃないわ」
すまん…、心の中でもう一度だけ謝った。
「…………」
「…………」
「言いてえことは山ほどあるのに…上手く言葉に出来ねえや」
「そうね…」
こんな時は何から話したらいいんかな…そんなことを思ってると
「葉…今までありがとうね」
「き、急に何だよアンナ、ありがとうなんてアンナらしくねえぞ?」
その言葉に気を悪くしたのかアンナの表情が少し曇って見えた。
「何よ、あたしだって感謝するときくらいちゃんとありがとうって言うわ」
「すまん…で、オイラ…何か感謝されることしたっけか?」
まさかいつもやってる掃除、洗濯、料理に買い出しに感謝ってことじゃねえよなあ…
「全部よ」
ああ全部か…全部?
「あたしと出会って、救ってくれて…そして今まで一緒にいてくれたこと…全部よ」
…窓から差し込む月の光に照らされたアンナの顔は少し赤く染まって見えた。
アンナSIDE
「そ、そんなこと言われたらなんて言うか…ヘヘ、恥ずかしいやら何やら…」
そう言って葉はいつもの笑顔を向けてくれる…明日はこの笑顔をもう見れないのね。
「今のあたしがあるのはあんたが鬼を倒してくれたからよ…ありがとね」
「ま、まあオイラもアンナには世話になったしな」
…今しかないわね、明日にはこんなこと言いたくても言えないもの。
「だからあたしは…そんなあんたを心から愛することが出来た」
面と向かって言うとやっぱり恥ずかしいわ…顔、赤くなってないかしら。
この言葉を聞いた葉は優しくてどこか寂しげな笑顔を見せた。
「…それはオイラも同じだ」
…あたしと葉が同じ?
「知ってるだろ?オイラも…まともに話してくれる奴なんかいなかったしな」
そうだ…あたしと同じように葉もいつもひとりぼっちだった。
シャーマンの名門麻倉家に生まれた…ただそれだけの理由で周りの人間は葉を避ける。
「その寂しさがなくなったのはアンナのおかげだ、アンナがいたからオイラは…」
あたしは修行以外にもあんたの力になれてたのね…でも、もう一つだけ…
「思えばあたしたち…夫婦らしいこと、今までに何もしてこなかったわね」
「それはその…あれか?キスとか…」
顔が真っ赤になるのが分かる、あんたって人は…
「バカ!わざと遠回しに言ったのに恥ずかしいわね!」
こんな時くらいあんたが引っ張ってよ…そう思ったとき
「アンナ…」
葉はあたしの体を優しく抱き締めた。
アンナSIDE
「えっ…ちょ、ちょっと…葉!」
突然の行動にあたしは動揺する、まさか本当に葉からこんなことをしてくるなんて…
少し不安も混じった気持ちで葉を見る…いつもと同じ笑顔をあたしに向けていた。
「…良かった、こんなことしてぶっ叩かれたらどうしようかと思ったぞ」
ホントに…どんなときでもあんたは変わらないのね。
「何よ、いつもみたいに笑っちゃって…緊張したあたしが馬鹿みたいじゃない」
「お互いに初めてなんだ、無理に緊張したってしょうがねえさ…」
嘘つきね…あんただって緊張してるくせに、あたしに気を使って余裕があるふりして。
そんな気遣いに応えるようにあたしは目をつぶって…唇を葉のそれに重ねた。
「んっ…ん…」
唇が触れた瞬間、葉の暖かい優しさに包まれたように感じた。
…恥ずかしいから今までしたことなかったけど、キスって言うのも悪くないわね。
唇が離れると二人を水の糸が繋ぎ…そして儚く切れた。
まるであたしたちのこれからを暗示しているようで…せつなく感じた。
そんな思いを拭おうとあたしは自ら葉を誘う。
「まさか…これで終わりじゃないわよね?」
葉があたしの浴衣に手をかける、肌が見えてもあたしは抵抗しない。
…それからあたしたちは何度も口付けをして、互いに抱き合って…そして愛し合った
葉SIDE
…で、やるとこまでやっちまったわけだが…オイラにしてみりゃ結構気が重てえ。
オイラは嬉しかったけどよ、アンナには無理をさせちまったかもしれんしな…
「なあ、アン…」
「あんた」
アンナがオイラの言葉を切って話し掛ける、…これは怒られるかもしれん
「よくもあんな恥ずかしい目に遭わせてくれたわね」
「…すまん」
「謝りなさい」
「……すまん」
すまんと言ってるのに謝れってのはちょっと変じゃねえか?
と、心の中じゃ思ったが口には出さんかった。
「……あんたと一緒になれたのは嬉しかったけど」
その言葉を聞いてオイラは胸に引っかかってたものが取れた気がした。
結局オイラの自己満足だったのかもしれん、そんな気持ちが僅かにあったからだ。
「…痛くなかったか?」
「少しはね、でもそんな痛みよりあんたと一つになれた喜びの方が大きかったわ」
…ウェッヘッヘ、そういうこと言われると照れちまうな。でも…
「…アンナが嫌な気持ちになってなくてオイラは本当に良かった」
「…バカね、当たり前じゃない」
アンナはオイラを真っ直ぐ見つめて言った。
「だってあんたはあたしの旦那になる男なんだから」
…アンナに出会えて良かった、オイラは心からそう思う。
「好きだぞ……アンナ」
「……バカ、言わなくても分かってわよ」
まず言っておく、すまん
都合上推敲も出来なかったから文脈がおかしい部分も一杯あるはず
先にも言ったけど受け付けなかったら巫門遁甲で受け流してくれ
まちがえた、172と173の間だ。
アンナがまれに見せるしおらしいところが可愛いね。
おいおい、
>>172と
>>173の間という大事な所が抜けてるぜ。
さぁ、早くその間を投下するんだ!!
>>172-173の間に入れようとしたが自分の表現力の無さに絶望してカットしたやつ
葉SIDE
流れに身を任せてオイラはアンナの浴衣に手をかけて脱がしていく。
いつもならこんなことした瞬間にビンタが飛んでくるんだろうなぁ…
上を脱がせると一糸にも覆われていないアンナの胸が目に入った。
…見ちゃいけねえとは思ったが、その初めての光景から目をそらすことは出来なかった。
「ちょっと…いつまで見てんのよ、いやらしい」
アンナは顔を赤くして胸を手で覆った。すまん、そりゃ恥ずかしいよな…
「アンナ…触ってもいいか?」
断られることを覚悟で聞いてみる、答えが帰ってくるまでに少し時間がかかった。
「…乱暴にするんじゃないわよ」
そう言って胸から手を退けた、再びアンナの胸が露わになる。
オイラは痛くしねえように気をつけながらそっと包むように触れた。
「んっ…!」
柔らかい感触が手に伝わるのと同時にアンナが息を漏らしたのが聞こえた。
「…痛くねえか?」
「だ、大丈夫…続けていいわ…あっ!」
気のせいか触っている乳の先が硬くなってきたように感じる。
「ん…んんっ!」
そして硬くなった部分に触れる度にアンナは声を漏らしてるみてえだった。
試しにオイラはそこを舌で触れてみた…
アンナSIDE
「ひっ…ああっ!」
葉の舌があたしの胸に触れた、手で触られるのとは全然違う感触…
葉があたしの胸を舐めてる…そう思うと声を抑えることが出来なかった。
「アンナ、その……気持ちいいか?」
あんた…そのデリカシーのない質問はワザとやってんの?
「もうっ!そんなの恥ずかしくて言えるわけないじゃない!」
…しまった、これじゃ感じてますって言ってるようなものだわ。
「…そうか、じゃあその……下もいいか?」
…覚悟を決めなさい、あたし。葉になら全てを見せたっていいでしょ?
「…………」
無言のまま頷きで葉に答えた、けどやっぱり恥ずかしい…
でもあたしから誘っておいて今更そんなこと言えるわけがない。
「嫌なら無理しなくていいぞ…?オイラはアンナが嫌がることはしたくねえ」
あたしの心を読んだかのように葉は語りかけてくる。
…あんたにはあたしの葛藤もお見通しってわけね。
「…初めてだからちょっと緊張しただけよ、気にすることじゃないわ」
それだけ言うとあたしは自ら浴衣を脱ぎ…そして一糸纏わない姿になった。
葉SIDE
生まれたままの姿になったアンナは…すげえ可愛かった。
「可愛いな…」
思わず口に出すとアンナは恥ずかしいのか手で顔を覆う。
「ズルいわね…そうやってあたしを上手く乗せようとして」
…オイラにしてみれば全然そんなつもりはなかったんだけどな。
「もう…恥ずかしいんだからやるなら早くやりなさいよ!」
そうだな…とりあえず指で割れ目に触れてみる、そこは既に水音がたつほど濡れていた。
「は…あっ…んんっ!」
んー…、正直言って女のここってどうなってるのか今ひとつ分からん。
やっぱ胸みたく舐めてみたらいいんかな…
「えっ…?あっ、ちょ…ちょっと葉!何やっ…ひああっ!」
アンナは一瞬何が起こったのか分からんかったらしい。
けど、とりあえず舐めれば良くなるってのは間違いじゃなかったみてえだな。
オイラが舐める度にアンナは体を震わせて喘ぐ。
「あ、んっ!…待っ…そこ…きたな…ああっ!」
汚いって言う割には別に変な匂いもせんし、特に味も伝わってこねえけどな…
「アンナは汚くなんかねえさ…心も身体もすげえ綺麗だぞ」
そう言った時、アンナの目から涙がこぼれるのが見えた…
「す、すまん…何か傷つけること言っちまったか?」
オイラの問いをアンナは首を大きく振って否定する。
「違う…違うの…」
不謹慎かもしれんが…泣いているアンナも今のオイラにはより一層いとおしく思えた。
アンナSIDE
葉の言葉を聞くとあたしの中に何かが込み上げた。
自然と涙が溢れてくる、自分の意志じゃ止められそうにもなかった。
「うっ…葉……」
昔のあたしは自分が汚いと思っていた、心が読めるあまり人を信じられなくなって…
そんなあたしの全てを葉は受け止めてくれた…大切なものを失ってまで。
そして今…葉は再び言ってくれた、『アンナは汚くなんかねえ』
嬉しかった…本当に嬉しかった、この男を愛して本当に良かった。
「アンナ…大丈夫か?嫌ならもう止め…」
「葉!」
涙の理由が分からずに戸惑う葉にあたしは抱き付く。
「お願い、止めないで…最後までして」
今は恥ずかしさよりも何よりも葉と繋がっていたいと思う気持ちが強かった。
「……ああ、分かった」
あたしの気持ちを察したのか葉は涙のわけを聞いてこなかった。
「この辺か…?」
「違うわ…もう少し下……そう、その辺よ」
場所を確認すると、葉は一呼吸置いてあたしの目を見つめて語りかけた。
「じゃあ…行くぞ、アンナ」
次の瞬間、葉が少しずつあたしの中に入ってきた。
「くっ…うああっ!」
痛みはあった、でも葉と繋がっていると思うとその痛みさえ嬉しかった。
「アンナ…全部入ったぞ」
その言葉でようやくあたしは自分が葉と一つになれたと実感できた。
嬉しさで再び涙が込み上げて、そのままあたしの頬を伝った…
アンナSIDE
「アンナ…大丈夫か?」
あたしは頷きをもって答える、それを見て葉は少し安心したようだった。
「じゃあ…動くぞ」
ゆっくり葉が動き始めると同時に、あたしは快楽を与えられ始めた。
「あっ…ん、ああっ!」
恥ずかしがることはもうない、あたしは我慢することなく声を出す。
「や…あっ…うああっ!…よ、葉!」
中で葉が動く度に意識が飛びそうになる、あたしには生まれて初めての経験だった。
動きに合わせて響く水の音もすごく甘美に思える。
「アンナ…すげえ気持ちいいぞ」
息を切らしながら葉はあたしに語りかける。
「あっ…あ…たしも…くっ…んっ!」
何とか答えようと思ったが今は言葉に出来なかった。
「はっ…んっ、あっ、ああっ!」
葉の動きが速くなってきてより深くまで突かれているように感じる。
…こうして繋がっていられる時間もあと少しなのね。
「ひあっ、あんっ…んっ…く…よ、葉……うあっ!」
あたしは快感でいつ気を失ってもおかしくなかった…
「くっ…アンナ、オイラもそろそろ…」
「あたし…も…もう…ダメ…」
あたし達は互いに強く抱きしめ合い、そして…
「ああああぁぁ…!」
この上ない快楽の絶頂に身を預けた…
改めて言う、本当にすまん
表現力低くて気に入らなくてもどうか石を投げたりしないよう…
お、完全版来た。
ぎこちないアンナ可愛いよ。
だが、折角のお布団の中なのに、視点切り替わるから安心して抜けないっ。
二人で同じことしてるのに、お互い別のこと考えてたり豪快にすれ違ってる時に
視点切り替えすると面白いんだけど、このお話の短さと仲良し度なら、
忙しいだけになってしまってちょっと勿体無かったな。
でもアンナ可愛いから万事OK。
これは出来れば封印して黒歴史にしたかったが…優しい人が多かったので投下
蓮×メイデンのハードプレイ(?)もの
メイデンSIDE
「んむっ…んんっ!」
ここは私と彼だけの秘密の場…
ここで私は誰にも見せたことのない一面をさらけ出している。
「どうした…貴様はこの程度の拷問にも耐えられんのか?」
今の私は全身を拘束され…口に猿ぐつわを架せられて喋ることすらままならない。
…秘部には振動する異物を挿入され、尽きることのない快感を与えられ続けている。
「…何か言いたそうだな。よし…口の拘束具は外してやる」
彼は慣れた手つきで拘束具を解く、外された猿ぐつわに私の水の糸が見えた。
「あ……くっ…うぅ…」
口を解放されても上手く言葉を発することが出来ない…長時間の淫虐で意識がぼやける。
「ククク…聖少女が聞いて呆れるな、機械に体を弄ばれ感じているとは」
それはあなたがしているから…私を虐める相手があなただから。
「貴様が表面上で清純でいようと構わんが、このオレの前で淫乱な本性を隠せると思うな…」
彼の笑みが私の心に突き刺さる、お願い…止めて…
「そ、そんな…わ、わたくしは…ああっ!」
反論さえする間さえ与えず、彼は私の秘部を指でかき回し始めた。
メイデンSIDE
「ああっ、うあああぁ…!」
抑えられない声が口から漏れる、それは彼の可虐心をさらにくすぐるらしい。
「いいぞ…もっと泣くがいい、叫ぶがいい。どうせ誰もここには来んのだからな!」
「ああああぁぁっ!」
彼の指で絶頂に達すた、あまりの快楽で下半身に力が入らず立つことさえ出来ない…
「はあっ…はあっ…はあっ…」
これだけの羞恥と快感の海に溺れながらも私の精神は崩壊しない…それは
「悪いが…オレはまだ満足していないのでな、貴様に休むときなどない」
「ひっ!?あああぁ…!くぅ…ううっ!」
拷問の中、彼が時折見せる私への気遣いのおかげかもしれない。
彼と私の体が激しくぶつかり合い…この上なく淫靡な音を立てる。
「ああっ、あっ…ん…!」
快楽が高まる中、不意に彼の動きが止まった。
「え……?」
彼は冷たい笑みを浮かべて私を見下げていた。
「どうした、残念そうな顔をしているが…続けてほしいとでも思ったか?」
焦らしている…かれは私自身に認めさせたいらしい、恥ずかしい…でも
「あ…ああ…や、止めな……さい…」
「聞こえんな……オレは別にこのまま止めても構わんのだぞ?」
でも…もう我慢できない。
「止めないで……ください、最後まで…わたくしを…虐めてください」
メイデンSIDE
「貴様の願い、叶えてやろう…ありがたく思うがいい!」
彼は私を四つん這いにさせ…後ろから深く突き刺した。
「あああっ…ん…くっ…んんっ!」
深い…、この快楽のためならもうどうなっても構わない…
「フッ…獣の如く犯されて喜ぶとは…やはり貴様は淫乱だな」
私は…私はやはり…虐められて喜ぶはしたない人間なのですね…
「き、…き…もち…いい…ですっ!もっ…してくだ…ああっ!」
それでもいい…この人にしてもらえるなら…もうどうなったって…
「ああっ、あっ、あ…んっ、んあぁ!」
動きが速くなってきたことを悟り限界が近いのだなと予想が付いた。
「貴様の一番奥深くで出してやる…身を持って受け止めるがいい」
「だ、出して…ください…ああっ!」
激しい動きに私の意識はあっという間に浚われていき…
「あああああぁぁぁっ!!」
彼が中で達すると同時に私の意識は堕ちていった…
蓮SIDE
「気持ちよかったですね!」
事後…やつが最初に口にした言葉はそれだった。
ああ、それにはオレも同意する…が…
「メイデン…どうしてもあの趣向を変える気にはならないのか」
確かにオレも拷問は責めるほうが専門だ、だがしかしだ…
少々度が過ぎている…これではどう見てもオレが極悪人ではないか。
「どうしてもと言うなら止めますが……私では嫌なのですか?」
嫌とかそういう次元ではない…貴様は何故それを理解できん。
「…もういい、好きにしろ」
「本当ですか?ではもう一度…」
「それは却下だ」
例によって……すまん、悪気はなかったんだ
今後は自重するから許してくれ
そして葉×アンナでアドバイスくれた人本当にありがとう
神降臨!!GJ!!
蓮メイも葉アンもいいかんじだ。また期待してる。
GJ!
葉アンもよかったが、蓮メイのオチがいいなw
延々回復するメイデンに蓮が搾り取られそうだなw
あとあんまり謙遜、卑下は嫌がられるから止めといた方がいい。
次も期待してる、ぜひ投下してくれ。
192 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:36:56 ID:ysLtI3CW
GJGJ!!
葉アンのラブラブっぷりも蓮メイのオチも理想的すぎた!
次も待ってる
仲居三人組って花のことをなんて呼んでるかな?
194 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 21:50:19 ID:AAn6CgfQ
よびすて
逆に花はなんて呼ぶ?
花、花ちゃん、花タレ、花子、お花、花男、花助、etc,etc,,,
カナだけ花でマリマッチは花ちゃんて呼んで欲しい。
花は、カナおばちゃん、マッチ姉ちゃん、マリちゃん。
>>196 おばちゃんて呼んで〆られて以来「カナ姉ちゃん」とか
ふんばり温泉にお泊りすれば、花組をコンパニオンに呼べますか。
カナは「姉貴!」だろjk
最終回で久しぶりに炎に帰ってきた夫婦の営み、という電波を受信した
アンナの経産婦っぷりをユルユル愛でる葉とか恥ずかしがるアンナとか
最初にした夜とはお互いに色も形も大きさも違う、でもそれがお互い愛し合った証…
みたいな
ここには神がたくさんおられますね
メイデンさまが蓮の実家にご挨拶に行く話とか思いついた。
が、エロに持っていける気がしないのでぼっしゅーと
メイデンと蓮がくっついた裏にはリゼルグがキューピッド的な何かをやったのではないかと妄想
じゃないと不自然過ぎる
誰かホロとダムの話をもっと…!
なんか巻き添え規制食らってたので携帯からすまん
もし十祭司が生き返ってたらを妄想してみた。
なんで こんなことに なったんだ?
旅館の一室で、悶々とする少年。
彼の背中の向こうには、ついたてひとつ、そして七歳年上の女性。
両者とも一応布団を敷いて寝る準備はしてあるのだが、少なくとも彼には眠れる気が微塵もしなかった。
無言のまま時間だけが過ぎる。
「はぁ……」
大きなため息が少年の口から漏れた。
さかのぼること数時間前。
僕たち十祭司はSF終了記念ということで、ようやく遊べるほど貯めたお金で旅行に来た。
たかが十人強といえども、相変わらず貧乏の抜けない僕たちは、旅行するだけの金を貯めるのに八年もかかってしまったわけで。
そのうちに最年少の僕も十八を迎えていた。
「さて、部屋割りだが。一部屋二人で、六部屋しか借りておらん」
初っ端から貧乏臭い発言の族長。
「ちょっと待ってください。ラザホーはどうするんですか?」
シルバがすばやく突っ込む。
言われればそうだ。
ほぼいい年こいたオッサンで構成される中、唯一の女性をこの中の誰かと二人きりにするわけにもいかないだろう。
「む……すまんの、忘れておった。では、彼女は一部屋で、どこか三人ということになるな」
「あ、あの」
す、と小さく手を挙げたラザホーが一歩出る。
そしてなぜかこっちに来て、僕の服を引っ張り、
「私、彼と一緒でいいです」
「は?」
時間が凍った、主に僕の。
族長が咳払いをして戸惑いがちに彼女に尋ねる。
「……本気で言っているのか?」
「はい。他の方に迷惑をかけるわけにはいきませんから」
「ニクロムと一緒で、いいのだな?」
「ええ」
「そうか、ならそういうことで」
とっさに僕は族長の言葉をさえぎって異議を申し立てた。
「ちょっと待ってくださいよ!年頃の男女が恋人同士でもないのに同じ部屋で寝泊りなんておかしいでしょう!」
「いや、ラザホーはかまわんといっておるのだし」
「僕の意思は!?」
……そんなわけで、今彼はこんな状況に置かれているのである。
「電気、消そうか?」
「あっ……うん、おねがい」
「じゃあ、おやすみ」
「おやすみ」
電気を消して布団に潜る二人。
目を閉じていればいつかは眠れるはずだ、そう信じてみる。
ところが、急に彼女が起き上がった音で、ニクロムの目はすっかり覚めてしまった。
「ニクロム……起きてる?」
「こんな短時間で寝られるわけないだろ」
「そっか」
そこで一旦会話は途切れた。
寝ることにしたのかと彼が安心したのもつかの間。
「……そっちいっていい?」
たらいでも脳天に直撃したような衝撃が彼を襲った。
「ななな何言ってっ」
「だめ?」
「だめとかそういうんじゃなくてその……」
何か言い訳を考えるうちに、足音がして気配が近寄る。
まさか、そう思ってゆっくり上体を起こせば思ったよりも近くにラザホーはいた。
「……」
もう言葉も出ない。
固まるニクロムをじっと見つめる彼女。
さらに近づいてきて、そのまま彼に強く抱きついた。
「っ!!?」
甘い香りが彼の鼻腔をくすぐる。
頭は真っ白、心臓は壊れそうなほど高鳴っている。
なんとか理性だけは、と踏ん張ろうとしたが。
「抱いて」
彼女の爆弾発言で早々に崩れかけた。
「い、いきなり何言い出すんだよ!できるわけないだろ」
彼の耳元で囁くように続く言葉。
「我慢、できない。もう、一人じゃ物足りない……」
一層強く回された腕に力が入る。
小さく彼女が息を吸ったのが聞こえた。
「好き」
「……!」
抵抗することさえ忘れたニクロムを、腕から解放してそのまま押し倒す彼女。
「え、ちょ」
「ふふ……見て、ニクロムのせいで私、こんなにえっちになっちゃったよ」
浴衣の帯が解かれ、落ちる音がした。
力尽きたorz
横やりすまん、ありがとうございました。
そこまで書き上げたなら本番も書くんだ!
ところでここまで花×第三のアンナ無し
アンナって下手したら葉が自分でエロい想像してる所をそのまま受信出来ちゃうんだよな
うっかりとなりの部屋でオナニーしたりしたらその光景が見えるようなもんだろ
セクロスの時なんてたまったもんじゃねえよ
誰か心読めるアンナに無自覚羞恥プレイな葉で書いてくれ
>>211とはちょっと違うのだけど、テレパスアンナちゃんでGします。
ちっと長いので不要な方は飛ばしてください。
「ぅわぁ!!」
自分の大声に驚いて、アンナは我に返る。
一瞬遅れて、錆びて取れかかっていた看板が、派手に音を立てて崩れ落ちた。
通行人は、口を押さえてうつむいているアンナより、埃を巻き上げて落ちた
看板に肩をすくめ、それから、何もなかったように通り過ぎていった。
アンナは、通行人が見えなくなるまで、息を止めていた。
奴が見えなくなり、ひゅう、と音を立てて息を吸うと、体中に汗が噴き出した。
おぞましい、と、つぶやいた声は、人通りの少ない道では、誰にも届かない。
通行人は、観光客。
霊場である恐山にもイタコにも、ガイドブックの説明文以上の興味は持たず、
青森にきたついでに立ち寄った程度の、ただの通りすがり。
数少ない商店が開く前にふらついているのだから、夕べは恐山泊まりか。
アンナは道端にしゃがんで息を整える。
いやらしい。
呟いてから、大きく頭を振る。
呟いたくらいでは、消えない。
むしろ、蘇って反芻してさらに記憶に刻まれてしまう。
アンナは自分の肩を抱き、うずくまる。
てらてらとぬめりを帯びて光っているのは、通行人の自意識を加算して
おぞましく膨れ上がった、男根。
ご機嫌な通行人が、朝の散歩中に思い出していたのは、夕べの秘め事。
相手を務めたのは、顔見知りのイタコ。
振り払っても、目を閉じても、アンナの脳裏に直接送り込まれた、生々しい
男根のイメージは、消えてくれなかった。
人気のないところに逃げ込んで、草むらで頭を抱えて見悶えても、それはアンナの頭一杯にはいりこんで、消えなかった。
時間からして、とっくにそいつは、恐山を離れているだろうに。
「泳ぐにはまだ早いだろう」
「水垢離」
安井旅館に戻ってきたアンナは、頭からずぶぬれだった。
木乃はアンナにタオルを押しつけ、風呂場を指さす。
「水垢離にも作法があるんだ、ただ水遊びするだけじゃ風邪ひくだけだよ」
アンナは返事をせず、風呂場へ向かう。
湯に入り、体を伸ばす。
白く、細い体が湯の中に揺れる。
ふぅ、と、ため息が漏れた。
もう大丈夫、と、肩の力を抜いた途端。
びくん、と、心臓が音をたてた。
湯で温まった体と、緩んだ心に、通りすがりの男根のイメージが割り込んでくる。
熱くぬめったそれは、脈打って揺れる。
白くて柔らかで火照った乳房が揺れて、甘ったれた声があふれて、それから
アンナは湯船から立ち上がる。
湯の温度以上に火照った体は、いくら冷水を浴びても、平常を取り戻さなかった。
その日、アンナは熱を出した。
水垢離ごっこで風呂で遊んでいたら、当たり前だ、と、木乃が遠くで叱っていた
体が、熱かった。
目を閉じると、世界がぐるぐる回って、揺れていた。
うとうと仕掛けたところに、男根のイメージが割り込んでくる。
鬱陶しい、と、振り払っても、それは脈打って隆々とアンナの前にそびえ立つ。
熱で浮かされた心は、とっくの昔に通り過ぎた思念のかけらを追い払いきれない。
ああ、いやだ、と、目を覆っても、耳をふさいでも、むしろ、ほかの感覚が
ふさがれればそれはよけいに膨れ上がり、アンナの心に割り込んでくる。
顔見知りのイタコの顔が、見えた。
盲目の彼女は、満面の笑みで男を迎え入れる。
はだけた襦袢から、真っ白な乳房がこぼれ、男の節くれ立った指が揉みしだく。
甘ったれた声が、漏れた。
アンナは、ぼんやりと胸元から手を差し入れ、自分の胸を探る。
まだまっ平らに近い胸板の果てに、乳首が指に触れる。
イタコは、乳首を摘まれて、大声で応えた。
アンナも探り当てた乳首を摘む。
びくん、と、腰が跳ね上がった。
なんで、そこ、と、思いながら、乳首を摘み、さすってみる。
イタコが、ああ、と声を漏らし、アンナは両手で乳首に触れる。
男は豊満な乳房に顔を埋め、乳首を口に含み、イタコに声を上げさせる。
おぞましい、と、呟こうとしたアンナの口から、言葉にならない声が漏れた。
はだけた襦袢の中に、へそと、その下に黒々と草むらが茂っている。
あたしは、まだだ、と、アンナは指で探りながら思う。
布団は、もう蹴飛ばしてはねのけてしまった。
寝巻きの胸元は、だらしなく開いてしまい、立てた膝と、パンツと、パンツの
中に潜り込んだ手が、暗闇の中にもうっすらと見えた。
はだけた胸と、膝が、外気に触れて冷たいのに、熱っぽい体はますます火照る。
パンツの中に滑り込んだ指が、体の奥が激しく脈打っていることを伝えてくる。
男が割りいった膝の中には、むき出しの内臓のような、渦巻く宇宙のような、
アンナには理解しがたい形状が広がる。
そこに、男はむしゃぶりついた。
びくん、と、アンナの体が跳ね上がる。
おそるおそる滑り込ませた指が捉えた部分が、予告なしに体中を刺激して回る。
しばらく身をすくませて、息を忘れていたアンナは、やがて大きく息を吸った。
少しずつ、指先で探っていくと、わずかにぬめりを帯びてくる。
汗、かいているのかな、と、アンナは思い、寝返りを打つ。
額も、胸元も、びっしりと汗ばんでいたから。
うつ伏せになると、むき出しの乳首が、シーツに当たる。
膝を付いて、尻を持ち上げると、手が股間を探りやすくなる。
こんなところに汗かいて、と、アンナはぼんやり思いながら、ぬめりを助けに、
さっき体を痺れさせた一カ所を探す。
男はイタコを這わせて熱心に尻を愛で、股間をなめ続けた。
白い尻が揺れて、男の涎と女の汗だけでは説明が付かないほど、露があふれる。
女の甘ったれた声は耳障りなほど大きくなり、尻が揺れ続ける。
アンナの指は、一番気持ちいいそこを探り当て、指すって、つまみ上げていた。
乳首をシーツに押しつけ、こすりつけると、指で探り当てたそこに直接届き、
体が跳ね上がる。
お尻も、と、アンナは手を伸ばすが、バランスが崩れて、シーツの上に伏して
しまう。
温かく濡れた股間は、挟み込んでいた指を挟み込んで、急所を探らせ、アンナに
また、悲鳴に似た歓声を上げさせた。
うずくまったアンナは、挟み込んだ指でぬるぬると潤った股間を探る。
尻を愛でていた男が、わずかに体を起こす。
そこにそびえ立つのは、赤黒く膨れ上がって、湯気を立てて脈打つ男根。
彼の自意識の中で膨れ上がったそれは、同じくいやらしく腫れ上がった女の
股間に打ち込まれる。
ひっ、と、アンナは怯えたが、残留思念相手に逃げる場所などない。
あんなに太いもの、根本までつっこまれたら、死んでしまう、と、怯える
アンナの指は、ぬめりの中に、洞窟を探り当てる。
脈打って湿った肉の中、少しずつ、少しずつ、しかし、どこまでも指は滑り込む。
女は、最初息も止まったように動かなかった。
しかし、男が女の腰をつかみ、腰を打ちつけるように動き出すと、さっきまでの
甘ったれた声からは考えられないような、悲鳴にも似た声を放ち、そして、自らも
腰を揺すって応える。
アンナも、腰を振ってみていた。
滑り込んだ指は、熱く脈打つ、潤った肉の中に吸い込まれて抜き取れない。
敏感な部分を捉えた指は、さすって、転がして、もみしだくのに忙しい。
くちゅくちゅと音がして、手首を伝って、肘を伝って、汗ではない露がこぼれる。
最初は、押し殺して、こぼれるだけの声が、次第に、押し殺す気もなくなり、
声を上げるのが心地よくすらなってくる。
男は女を引き起こして、仰向けにする。
太くいきり立った肉塊は、女の押し開いた股の間を行き来し、空いた手は乳房を
揉みしだき、覆い被さった男は嬌声を上げ続ける女の口を吸う。
生温かい舌が絡み合い、男と女は転げ回ってもつれ合う。
アンナはシーツの上で転げ回って身悶える。
おっぱいを攻める手が、口を犯す舌が足りない。
股間に滑り込んだ手を離せば、痺れるような刺激が途絶えてしまう。
通りすがりの残留思念は、自意識と妄想を絡めながら快楽をむさぼり続ける。
追いつけないアンナは、熱っぽい体を持て余し、のたうち回るしかない。
残留思念の男女は、何度目かに絶頂を迎え、まだ絡み合い続ける。
苦し紛れに転げ回ったアンナの手に、こけしが触れた。
多分、これくらい。
少女の手では握りきれないほど、立派なこけしをアンナは引き寄せる。
あの男の残留思念でそびえ立っていたのは、きっと、これくらい。
両手で抱えて、なでてみる。
残留思念の中の女は、あの脈打つおぞましい肉塊を難なく頬張って、うっとりと
していたじゃないか。
その涎がまだ乾かないうちに、また足の間に迎え入れて、そして、
アンナは、こけしの頭に口を寄せる。
女がしていたように、舌を出して、舐めあげてみて、そして、動きを止めた。
股間は、まだ、ぴくぴくと脈打って、次の刺激を待ち続けていた。
シーツにこすれた乳首が、ひりひりと痛い。
アンナは、こけしを布団の上に投げ出す。
こんなの無理。
体は火照っていたけれど、こけしの固さと大きさに気が付いた途端、気持ちが
冷めた。
頭一杯だった残留思念も、どこかへ消えた。
アンナは、星明かりで自分の姿を確かめる。
寝巻きはすっかりはだけてしまい、帯も解けてしまっていた。
熱はもう下がっていたけれど、乳首はひりひりと熱かった。
股間は、汗ではないもので濡れて、まだ熱いままだった。
いやらしい。
アンナは呟く。
行為を反芻しながら歩いていた通行人。
簡単に行きずりの男に身を任せるイタコ。
アンナは、大きく首を振る。
一番いやらしいのは、あたし。
人の思念におぼれて、いやらしいことをしたのは、あたし。
股間に、もう一度指を滑り込ませる。
一度落ち着いたそこは、また沸騰して刺激を迎え入れ、潤って脈打ち、
吸い込もうと待ち受ける。
あたしは、いやらしい。
内緒でこんなことするなんて、いやらしい。
指が、勝手に動く。
もう、通行人の残留思念は思い出しても追うこともできなかったけれど、
アンナは一人で指を動かし続けた。
くちゅくちゅと音をたてて、かき回して、びくびくっと、体がふるえて、力が
抜ける。
いやらしい露が付いた指を舐めて、それがおぞましくて、アンナは涙をこぼした。
涙をこぼして、しゃくりあげて、寝付くまで、アンナは股間をいじっていた。
「おなか出して寝てたら、風邪こじらせるよ」
朝、顔を合わせた木乃に声をかけられ、アンナは顔を赤くする。
「見たの」
「ここ50年ばかり何にも見てないよ」
朝起きたときに、はねのけたはずの布団は肩に掛かっていたから、様子を伺いに
きてくれていたのだろう。
アンナは、お経を上げようと仏壇の前に座った木乃の背中にもたれ掛かる。
「おばあちゃん」
「なんだい」
「おばあちゃんも、男と寝るの」
いきなり何だい、と、木乃は振り返ろうとするが、アンナが背中に抱きついて
いて、振り向けない。
「どうした」
「ううん」
仕方ない子だね、と、木乃はアンナを負ぶうように背中に手を回す。
「旦那さんは、戦争の時に亡くなった人と葉明さんだけだよ」
「そうじゃなくて」
アンナは座った木乃に負ぶわれるように、足を投げ出す。
木乃は、赤ちゃんのようにアンナの背を叩く。
「誰かに何か言われたのかい」
「ううん」
アンナは人の思念を読めてしまうが、逆に自分の心を人に伝えるのがひどく
下手だ。
必要なことも伝えないのだから、なにをしたいのか察してやるのは
クチヨセする以上に神経を張り巡らせる必要がある。
かなり時間がたってから、アンナがつぶやいた。
「えっちなことしてる人がいたの」
「そうかい」
「旦那さんじゃない人と」
木乃はアンナの背中を優しく叩く。
「イタコの中でも何人かいるだろうね」
「叱ってよ。おばあちゃん偉いんでしょう?」
木乃は、ゆっくり首を振る。
それから、アンナの手をほどき、正面を向いて座りなおした。
「自分で選んでしていることだ、他人が責めていいもんじゃない」
「でも」
「目が見えなくて、身よりもなく、イタコで稼げるほどの霊能力もなかった女も
いる。男を使わないとうまく霊能力の制御ができない女もいる。みんな事情が
あるんだよ」
ふくれっ面のアンナの肩に、木乃は手をおいた。
やがて、アンナは木乃を見つめる。
「おばあちゃんは?」
「旦那さんは二人だって言っただろ」
「そうじゃなくて」
木乃は、ふふんと笑う。
「心が読めるんだろう?好きなだけ読むといいさ」
しばらくアンナは木乃を見つめていたが、やがて首を振る。
「しわくちゃでなんだかわかんない」
「失礼な子だね」
木乃は笑って、それから、アンナの手を握った。
「少なくともあたしは、男を使わなきゃクチヨセできないようなイタコじゃないし、
忙しくて、そんな暇なかったさ」
「…ふぅん」
納得したのかしないのか、アンナは仏間を出ていった。
困った子だね、と、木乃は笑い、そして真剣な顔で仏壇に向き直り、いつもと
同じように朝の読経を始めた。
おしまい。
もう少し年齢設定が上だったらなあ。
なんだただの神か
GGGJJJ
ウルティモもここでいいん?
220 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/16(木) 00:53:21 ID:F6CzeJgp
だれか・・・サミを書いてくれ・・・
メガネっ子かわいいよメガネっ子
じゃあ俺マミ希望
そばかす娘可愛いよそばかす娘
確か二人とも作中だと一回づつしか喋ってないよな
そのあたりを補完した物が出ないかな・・・・
その二人はどうでもいいがマンタリテでも補完しきれなかったネタって多そうだよな
完全版の300ページじゃ足りない印象だ
あげ
コロロってもうダム子の姿にはなれないのか?
>>226 プリンセスハオの小粋な悪戯(ハート)で人の姿まで戻れるようになったり、
(多分ハオと戦った事で20万近くになっているだろう)ホロホロの巫力+若気のいたり妄想力で自立型OSになったダム子とホロホロが
一晩中くんずほぐれずいちゃいちゃギシアン
って妄想ならいつでもしている
ダム子ウザい
たしかに不可抗力とはいえ
ホロと一緒に生きていけなかったのは攻められる点だな。
まあレイプされて妊娠した女性の中絶を責めるのと同じくらい阿呆な批判だけど
ホロホロは一生童貞
冗談じゃないから困るw
保守
ピリカの彼氏が気になる
既存キャラなら蓮だと踏んでたんだがなぁ
新キャラかな
236 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/01(木) 18:33:05 ID:QQJP8NzF
下がりすぎ あげ
237 :
なまえを挿れて。:2009/10/01(木) 18:37:47 ID:g6RyYYKV
megaporn盗撮ライブラリ
ホロホロはデカチンそうだけどオナニー専用だろうな
>>234 以外とちょっと霊感があって霊が見えるだけのただの人で同じ学校の生徒とか教師とか……
ミッキーだって最初はただの見える人だったけど、立派な変質者…じゃなかった修験者になった例もある訳だし、別にシャーマンに拘らなくても問題無しでは?
ピリカはお兄ちゃん似の人を好きになりそう
関係ないけど葉はアンナと関係持ち始めてから体に跡があったり
アレの色が変化してきたりして
まん太達と風呂入ってる時に気づかれなかったんだろうか
ピリカは兄の成長過程を見てるんだよな…
ホロホロのエロ本こっそり読んでそうだ
>>240 お前は友達が童貞か処女か見ただけで判断付くのか。
ピリカの彼氏はリゼルグかな…と思ったが、なんの接点も無かった
>>240 セックスやオナでアレが変色するってのは都市伝説だぜ
保守
保守
保守
249 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 01:40:20 ID:Kfxgp6nO
保守
ほす
ほっしゅ
ほっしゅ
253 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 20:01:59 ID:xFwB8x27
あげ
ほっするほっする
ホシュ
保守
保守
259 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:13:53 ID:nQduFZOq
白竜とすると死姦になるの?
いやただのオナニーだよ
深いな
263 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 06:42:55 ID:/LXvyC9k
前からここで、SS書きたかったんだが、果たして今書いても、読んでくれる奴はいるのだろうか?
ここにいるぜ
待ってるので是非書いてください
待ってるよ
267 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 07:45:44 ID:NTso/ddm
すまん パソの調子がわるいんで、DSiから打ってるが、タッチペンなんで、これだと長文は書けなかった。もうちょいだけ待ってくれ…
気長に待ってます
待ち続けるよ
このマンガ夫婦が多くて楽しいね
270 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 14:31:09 ID:VA7ESNlY
待ってるぜぃ
271 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 21:45:55 ID:7PQJljwW
期待あげ
久々に立ち読みしたらゾリャーに萌えた俺は異端
シャーマンになるのが俺の夢だった
保守
276 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 08:15:02 ID:9CmHeEQq
今からでも遅くない
本気にしたらどうすんだよ
人に夢と書いて…
ゾリャーでエロだと、研究施設で監禁中、実験に苦しむ姿がエロいとか
シャーマン能力を発揮させるためにエロエロなことをさせられたとか。
ピノとカジマヒデと3人仲良く暖めあってるとか。
…無表情なお姉さんがほっぺた真っ赤にしておでこつやつやさせて
カジマヒデを乗りこなしてたら、萌える。
児ポ規制される前に書いとかなきゃなと思う今日この頃
メイデンちゃんは、存在自体が児ポ規制に引っかかる。
なんか投下してみてもいい?
ICEMENのピノ、カジマヒデ、ゾリャーでいたします。
色々うろ覚え。
アイスランドとアイルランド、結構近くね?と世界地図を覗きながら
意気投合していたところ、すうっとアイスランドから西に、細い指が辿った。
「私はこのあたり」
髪の長い、あまり表情の動かない女の子は、ゾリャーと名乗った。
アイスランド産は、カジマヒデ。
アイルランド産は、ピノ。
緯度比べと寒さ比べで盛り上がり、それぞれ単独参加だったことを知った時には、
もうチームを組むことになっていた。
ヨーロッパの政治情勢とお国柄ジョークも出尽くす頃には、互いの警戒心も
緩み始め、夜更けにはぽつりぽつりと身の上話もこぼれ始める。
ピノはよく喋る、と、ほんの少し笑ったゾリャーは、気がつくとほとんど何も
語っていなかった。
「女の子だから、気を使わないとな」
寝床に寝そべったピノが呟くと、カジマヒデが振り向いた。
「一人で予選を勝ち抜いてここまで来ているんだ、余計な気遣いも失礼だろう」
ピノが鼻で笑い、寝返りを打った。
「実力は心配してねー。まだ手合わせもしてないが。その、女の子だから、
セクハラとか?」
あー、はいはい、と、カジマヒデがうなずく。
「訓練中に手が滑った振りして触ったり、挨拶にお尻触ってもアウトらしいぜ」
別に女として意識してるわけじゃねーし、触る気もないが、と、ピノは
言い訳しつつ続ける。
「この機会に付き合えるかも、なんてぬるいこと考えるどころじゃねーな」
「考えてたのか」
「だから、ねーって」
カジマヒデが声を押し殺して笑い、ふと顔を上げる。
壁にもたれたゾリャーが、二人を眺めていた。
「寝られないのか?」
声をかけてから、カジマヒデは視線を床に落とす。
ピノはゾリャーが視界に入った瞬間から動けずにいる。
ゾリャーはバスタオルを胸元に巻いたきり、あとはパッチのみやげ物らしい
サンダルだけで、突っ立っていた
「パン一でごろごろしてるのも、セクハラ」
「どっちがだ!」
カジマヒデが毛布を放ったが、ゾリャーは身をかわす。
「ロシア娘には暑いのかもしれねーけどな、ちょっとは気を使え!」
「そうやって、遠慮しながら、気を使いながらで、何がチームだ」
敷布と毛布だけの、簡素な寝床。
カジマヒデとピノの間に割り込むように、ゾリャーは腰を下ろし、足を投げ出す。
再びカジマヒデに頭から毛布をかぶせられると、今度は拒まず、顔だけ覗かせた。
「女だからって、気を遣わないで欲しい」
「遣ってねーが、使わせないようにそっちも努力しろ」
ゾリャーが首を振り、長い髪が揺れて零れ落ちる。
「これから、魂まで託すチームになるのに、気を使ったり遠慮したりしていては
全力が出せないだろう?」
フードのように被っていた毛布が、滑り落ちる。
一応ゾリャーはバスタオルを抱えてはいたが、裸体を隠す役には立っていない。
パッチの村の明かりは、古風なランプだけだったが、ゾリャーのしなやかな体を
浮かび上がらせるには十分だった。
「儀式を、しよう」
ゾリャーは二人の顔をそれぞれ覗き込む。
「何の」
押し殺した声で呟いたのはカジマヒデか。
「命も、運命も、魂も託す者同士の、誓いの儀式」
「それしないと、仲間になれないってか」
ゾリャーはうなずく。
カジマヒデはゾリャーの頭から毛布をかぶせる。
「つきあってもいいが、服を着なさい」
「どうせ脱ぐ」
人事のようにゾリャーはつぶやき、カジマヒデを見据える。
「仲間の証として、肉体をつないでほしい」
頭からかぶせられた毛布は、滑り落ちてしまった。
ピノは何度目かに唾を飲む。
「嫁入り前の小娘が、知ったかぶりで生意気言うんじゃない」
まだ冗談めかして、カジマヒデはゾリャーの頭を小突くが、ゾリャーは首を振り、足を開いて膝を立てる。
細い指が、自らの陰毛を探り、襞をかき分けて見せた。
ランプの明かりでも、襞の中が濡れているのがわかる。
「経験はあるから余計な気遣いは無用」
さすがに紅潮した頬で、ゾリャーは大きく足を開く。
指でかき分けられた襞の合間から、蜜が滴り、敷布にこぼれた。
荒い息で、ゾリャーは両手で自分の腿を抱えるように広げて見せた。
「つながってくれないなら、ほかのチームメイトを捜す。
本戦で対決したら、遠慮なくお前達を殺しにいく」
目を瞠ったままにじり寄ったピノの頭を、カジマヒデは力づくで押さえ込み、
ゾリャーを覗き込む。
「しないと信用しないんだな」
「そう」
「どっちとしたいんだ」
「二人一緒に来て」
ここも、ここも使えるから、と、ゾリャーは濡れた指でたどって見せる。
カジマヒデは、ゾリャーの指がたどった先を、自分の指でなぞる。
びくりと震えた隠核をなぞって摘み、蜜に満たされた襞をかき分けて、膣の
縁をくすぐる。
くぅ、と、声を漏らしたゾリャーを膝の上に抱き上げた。
目を見張るピノの前にゾリャーの広げた足の間を晒け出し、膣に指を押し入れた。
悲鳴のような声を上げてのけぞったゾリャーの乳房を、空いた手で掴み、股間に
食い込ませた指で体をくすぐる。
にじり寄ったピノは、あふれた蜜でてらてら光る隠核にキス。
呻いて身をよじるゾリャーの腰を押さえて、蜜の中に顔を埋める。
びくびくと震える隠核を指でも攻めようと顔を上げたときに、カジマヒデの
太い指が菊門に食い込むのが見えた。
全身に汗をにじませ、息を弾ませながら、指を根元まで受け入れたゾリャーを
カジマヒデは仰向かせる。
「二人一緒なら、ここ使うぞ。冗談で終わらせるなら、今のうちだ」
中でぐいと指を曲げたのだろう。
ゾリャーがびくりと体をちぢこめたが、すぐに深呼吸して息を整え、
カジマヒデにもたれかかる。
「体洗ったときから、とっくに準備してる。それより、使い物になる?」
どうだか、と、カジマヒデはゾリャーの手を掴み、自分の男根に導く。
後ろ手に握って、長さと太さを検めるゾリャーは少し考え込むが、やがて力を
込めて一度しごいて手を放す。
「来て」
尻を押し広げ、親指を食い込ませるとゾリャーの喉からため息がこぼれる。
腰を抱えて浮かせてから、先端をあてがい、ゆっくりと押し込んでいく。
大きく口を開き、深く深く息をするゾリャーの脈が、膣を滾らせ、陰核を
震わせてとめどなく蜜が溢れる。
ゆっくり、ゾリャーの細い体を軋ませながら、カジマヒデの身長に見合う
長さの男根がめり込んでいく。
蜜の溢れる女陰をむさぼっていたピノは、ゾリャーの片足を担ぐように体を
起こし、荒い息と脈に揺れる乳房を掴む。
固い乳首に吸い付くと、くぅ、と、ゾリャーの喉が鳴った。
カジマヒデが押し殺した息で、抱えた腰を抱き寄せると、ゾリャーが身をよじる。
ピノとカジマヒデに前後から抱きかかえられ、凶悪な杭で尻をつながれた身では
逃れることも出来ず、抑えきれない声だけが漏れた。
ゾリャーはピノにしがみつき、肩に頭を預けて息を整えようとする。
「そのままにしてて、まだいかないで」
「きつくてちぎれそうだ、勘弁してくれ」
きついのはゾリャーも同じ。
目尻に涙がにじんでいる。
「ピノも」
かすれた声にピノの鼻息が荒くなる。
だが、無理やりゾリャーを引き剥がすように押しのける。
「いいのか、こんなことして」
「私が頼んだのだから、構わない」
乳房を揉みながら、頬を摺り寄せながら、何を今更、と、ピノは呟く。
血はもう全て男根に集まっていて、理性に回す余力など一滴もない。
けれど、だが、しかし、と、たどり着くまでに射精しそうな自分を宥める。
「今日知り合ったばっかりで二人がかりでなんて、駄目だろ」
ふっと、ゾリャーが頬を緩ませ、体を捻ってカジマヒデを見上げた。
「いい奴だね」
「お嬢さんの言ういい奴が、なんだかわかんないけどな」
何だそりゃ、と、ピノがふてくされる。
「大丈夫、来て、一人で行っちゃう前に、来て」
もう一度ゾリャーの腕が首に回ると、もうピノは大丈夫ではなかった。
押し付けた男根はまとわりつく蜜にすべり、襞を掻き分けて陰核を撫でる。
首に巻きついた腕に力がこもり、ゾリャーが声の混ざったため息をこぼし続ける。
二度、三度と滑ってから、落ち着いて指を添えてあてがい、一気に貫いた。
熱い肉の中は、壁一つ隔てた先客の脈と、ゾリャーの脈と、小刻みな痙攣で
ピノを撫で上げ、締め付ける。
だいぶ長いこと待ち続けているカジマヒデが、呻いて身を揺する。
ゾリャーのまとわりつく熱い肉越しに、蠢く感触がピノの背筋をざわつかせ、
射精感がこみ上げる。
せめて外に、と、身を引き剥がす動きが、引き金を引いた。
ゾリャーの手足はピノに絡みつき、最後の一滴まで搾り取ろうと締め上げる。
のどの奥から、声に鳴らない音を漏らし、鼻先のゾリャーの唇に、今度は許可を
取らずにむしゃぶりつく。
と、ゾリャーの目尻から涙が溢れた。
ピノが指で拭うと、ゾリャーは今気がついたように、瞬き一つ。
けれど、後から後から涙は溢れ出す。
我に返ったのは、ピノもカジマヒデも同じ。
「おっさん、出したのか」
「まだ」
カジマヒデがまだ萎えていない男根を一気に抜くと、ピノにしがみついた
ゾリャーの体がびくんと震える。
毛布に包みこんで、バスタオルを渡すと、ゾリャーはごしごし顔をこすってから、
洟をすする。
ほんの数秒前まで、理性には一滴も回らなかった血が、脳に逆流してくる。
中に出してごめんなさいなのか、キスしてごめんなさいなのか、お尻使って
ごめんなさいなのか、それとも誘いに乗ってごめんなさいなのか、どこから謝って
いいやら、火照った体がにじんだ脂汗で一気に冷たくなっていた。
「ごめんなさい、なんでもないの」
「無茶して悪かったな、体大丈夫か」
カジマヒデが覗き込むと、もう一度洟をかんで、ゾリャーは涙目のまま笑う。
「優しくしてもらったから、嬉しかった」
「どこが」
ほぼ二人同時に呟かれて、ゾリャーは笑顔で体を起こした。
「私のわがままで、裸で足開いてるのに、乱暴にしないでくれた」
「いや、二人いっぺんにして、それに」
ゾリャーは毛布をめくって、大きく足を開いてみせる。
指で掻き分けて、体を折って覗き込んだ膣から、ゾリャー自身の蜜とピノの
精液がこぼれて毛布に滴り落ちていた。
「これ?」
「それ」
ゾリャーは指を入れて精液をかき出し、二人に見せびらかして、それから、
ぺろりと舐め取った。
「本戦に生理日ぶつからないように、ピル使ってるから、多分平気」
けど、と、詰め寄るピノを、まだ精液がついた手でゾリャーは押し留めた。
「大丈夫」
そのまま、小鳥のように軽く口付ける。
振り返って、カジマヒデにもすがり付いて、口付けた。
「まだいってないよね」
「もう駄目になったよ」
どれくらい小さくなったかな、と、と、覗き込むゾリャーをカジマヒデは小突く。
「ご満足か、お嬢さん」
膝にもたれて、半分萎れた男根をいじりたいゾリャーは、声を出さずにうなずく。
「精霊使いの儀式だったのか」
ううん、と、首を振り、ゾリャーは男根にキスしようとして、尻を叩かれ、
大げさな悲鳴を上げた。
それから、座りなおしてため息一つ。
「怖かった」
「オレ達が?」
「信用してついていったら、後で犯されるんじゃないかって。乱暴されなくとも
やらせないと仲間から外すぞ、とかね」
そんな男ばかりじゃない、と、言うのは簡単だが、それだけでは慰めきれない
嫌なことがあったのだろう。
「後で無理強いされるなら、先にやらせとこうってか」
無言でうなずいたゾリャーを、カジマヒデは膝の上に引き上げた。
子供をあやすように抱き寄せ、頭を撫でる。
「怖かったか」
「うん」
「もう怖くないか」
「うん」
ゾリャーはカジマヒデの広い胸に顔を押し付け、ほっとため息を漏らす。
ピノが覗き込むと、キスをせがむ。
口付けて、舌をつつきあい、顔を離したゾリャーは、すっぽりとカジマヒデの
腕に収まって、とろんと体を預けた。
「体も、魂も、運命も二人に預けるから、好きにして」
背中を撫でて子供のようにゾリャーをあやしていたカジマヒデは、ゾリャーを
覗き込み、キスされてから鼻先をつつく。
「オレ達の意思は聞かないのか」
「…あ」
ゾリャーは体を起こし、二人を見比べる。
「…誰とでも寝る、いやらしい女は、駄目ですか」
一応、ピノとカジマヒデは目配せする。
それから、二人でかわるがわるゾリャーを抱きしめ、手の届く場所を
くすぐりまわした。
「そんなこというわけねーだろ」
「挨拶がおかしかったが、これからもよろしくな」
ていうか、中に出した責任とって結婚しよう、と、ピノがゾリャーの手を取り、
あっさりかわされる。
そして、ゾリャーはゆっくり足を開いた。
「さっきは私のわがまま聞いてもらったから、今度は、二人で好きにして」
今日じゃなくても、いつでも、と、ささやいたゾリャーに先に反応したのは、
さっき中途半端で達しなかったカジマヒデだが、ピノも数秒しか変わらなかった。
「手伝う?」
「もう十分だ。さっきはゾリャーによくしてもらった分、今度はオレ達が、な」
ぽーっとゾリャーの頬が赤く染まる。
カジマヒデの太い指が、乾き始めた襞を掻き分けて陰核を撫でる。
ピノの舌が乳首を転がし、脇の下をくすぐり、うなじを撫でた。
たまらずゾリャーは甘ったれた声を漏らし、恥ずかしがって指をかんだが
ピノに剥がされ、口を吸われてしまう。
「さっきは緊張してたからな」
「…だって」
「ピノもすぐ終わっちまったから、足りないだろ」
ゾリャーの肌が、乳房まで赤く染まっていく。
じわじわ撫でられる襞の中は、再び潤い、指の動きにぴちゃぴちゃと音を立てる。
甘えた喘ぎ声は、もう抑える気もなくなったか、次第に大きくなり、息が弾む。
襞の奥が指を飲み込みそうにひくついた時、カジマヒデは指を抜き、ゾリャーの
火照った顔を覗き込む。
「よくなったか」
「…意地悪」
「そうか、じゃ、もう少しくちゅくちゅしよう」
ゾリャーの視界にも、カジマヒデの股間に凶悪にそそり立った男根が入る。
ゾリャーは乳房に顔を埋めるピノにしがみついた。
「…もっとよくして」
「何を?」
笑うカジマヒデをゾリャーは蹴飛ばし、その足を担ぎ上げる。
しがみつかれたピノは、ゾリャーの髪を撫でながら、カジマヒデがゾリャーの
中に入っていくのを見つめる。
ゆっくり、だが、容赦なく押し入る男根を、潤みきった膣が飲み込んでいく。
苦しげだがどこか甘ったるい悲鳴を漏らしながら、ゾリャーはピノにしがみつく。
最奥まで届いたか、跳ね上がったゾリャーを抱きしめて、ピノは乳房をまさぐる。
入れたときと同じだけの時間をかけて、男根は蜜をまとわりつかせて再び現れ、
今度は一気に貫いてゾリャーに悲鳴を上げさせた。
「だ、大丈夫か」
不規則な緩急に喘ぐゾリャーは、とろんと目を閉じたまま、かすかにうなずく。
ピノは丸見えの結合部に指を伸ばし、膨れ上がった陰核を撫で、摘む。
駄目、もう駄目、もうしないで、やめないで、と、うわごとのように呟き続けた
ゾリャーは身をよじり、そして、ひときわ大きな声を上げる。
最後の一突き、と、勢いよく突入したカジマヒデがすべて放つのと同時に、
ゾリャーはびくびくと体を震わせて、達した。
十分満足したのか、緊張の糸が切れたのか、体を拭いてやっても毛布に
包みこんでも、ふにゃふにゃと寝言を言うのみで、目を覚まさなかった。
気持ちよく寝入ったゾリャーを見ながら、ピノもカジマヒデもため息を漏らす。
「セクハラどころじゃなくなっちまった」
なあ、と、眠るゾリャーの髪を撫でると、にこっと顔をほころばせる。
「可愛いな」
「そうだな」
「大事にしてやらなきゃな」
「当たり前だ」
そろそろ、二人とも眠気に勝てなくなってくる。
ゾリャーを真ん中に、眠りを妨げないように少し離れて横になった。
「ピノ」
「何」
「初めてだったか」
ごほっ、と、ピノがむせる。
しばらく黙り込んでから、肩を落とした。
「…儀式で大先輩と、ってのはあったんだけど、形式だけでさ、あとは」
カジマヒデは軽く手を振って遮る。
「たまたま、オレらが禁欲を旨とするシャーマンじゃなかったのがよかったな」
「そりゃそうだ」
一言、二言呟くうちに、どちらからともなく寝入っていた。
ピノとカジマヒデが目を覚ましたときには、もうゾリャーは寝床を抜け出し、
すっかり身支度を整えていた。
「身支度したら、手合わせしよう。戦法も考えなきゃ」
手加減しないよ、と、ゾリャーは腕まくりする真似をしてみせた。
さあ、今日からチームとしての日々が始まる。
チーム名を決めリーダーを決め戦法を考えフォーメーションを作り上げ、
日々修行に励みながら、来るべき本戦の日を迎えるのだ。
おしまい。
★☆ ★☆ ★☆ ★☆ ★☆ ★☆ ★☆ ★☆ ★☆ ★☆
>>279を書き込んでからにわかにゾリャーに萌えました。
カジマヒデに跨れなかったのが残念。
連投規制に引っかかったので、最後だけ別ID。
なんだ、神か。
295 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 00:16:34 ID:NHEQ1zhM
保守あげ
296 :
285:2010/04/07(水) 20:27:24 ID:orENVXpH
保守の役にも立たず面目ない。
一個だけ訂正。
ロシアはアイスランドより東です。
>>293 GJ!ゾリャーさんに萌えたのは俺だけでなかったか…
298 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 23:37:15 ID:Tt9UrWQl
なんかこうエロ無しが見たいなあ
保守age
ここはエロパロな訳だが
原作にあった組み合わせでも男×男のエロパロはここじゃ駄目っすか?
801にでもいけ
>>302-303 カップリングの話してるときにすごい結婚ぶり。
祝福されてしまえばいいよ。
それはそうと、801板は百鬼夜行の恐ろしいところだった…
ICEMENに不覚にもニヤニヤしちまったので俺も奴らで書きたいのだが、同じキャラクターでやっちまってもここは全然おkなのかい?
>>305 全裸で待機してます。
重複禁止の場所があることすら知らんかった。
>>306 いやそうじゃないけど需要あるんか思って。
今書いてるからちょっと待ってくれな。
男男が駄目なんだから百合も駄目だよね、わかってます。
メイデン様とたまおがお着替えごっこできゃっきゃうふふしてたら
いいなと思ったんだ。
>>308 何それ超見たい
百合板はないからいいんじゃないここで?
ICEMENできたけどまさかの規制orz
>>310 エイヤフィヤトラヨークトル火山の沈静化のためにも、うp待ってる。
規制解除待ち保守
>>310 規制が長いせいで、全裸で待ってるのも寒くなりました。
モリタポとp2の使い方わかって、モリタの受け取りまで自力でできるなら
捨てメアドでいいのでメールください。
[email protected] 差し支えなかったら、モリタポ送ります。
314 :
310:2010/04/28(水) 22:50:31 ID:bvIbl8xG
どうも。ICEMEN規制待ちのやつです。
モリタポありがたいんですが、よくわからん馬鹿ですんで、他のパソコンから明後日あたり試してみます。
今回は規制が大規模らしいな……小説投下するとき、いつもこうなるんだ……
呪われてんのかな俺orz
316 :
310:2010/05/06(木) 23:10:20 ID:WK474jNh
規制解除が来たようなので早速投下します。
>>313さん、ご好意気持ちだけですがしかと受けとりました。ありがとさん。
317 :
310:2010/05/06(木) 23:12:08 ID:WK474jNh
↓ICEMEN、ゾリャー総受け
長文、若干捏造あり。ちょっとだけピノ→ゾリャーの強要あり。
苦手な方はスルーで。
それぞれが国に帰る、そのための船に乗るまでは結構時間があった。
急ぐでもなく、皆おのおのS.Fを観戦したり、かつて敗れたふんばりなんたらというチームと交流があったりと、待つ時間を満喫していた。
過去というプライドを吹っ切った彼らにとって、それは新しい時間であり、初めてのゆったりとした時間でもあった。
常に神経を張り詰めて生きてきた今までとは違う、心からの安らぎを彼らは享受していた。
そしてそれは、個々の感情や人格にも影響を及ぼしていた。
「……ピノ」
「ん?」
チームで共用している宿泊施設の一室に、彼ら三人はいた。
日も傾き、夕食も済ませたため、今の時間は就寝までの間の時間。リラックスタイムと言える。
男性二人はラフな格好でコーヒーをズルズル啜っており、開放感に溢れていたが、紅一点の女性は一人だけ、硬い雰囲気でいた。
何か言いたそうな、それでいながら戸惑っているような。
顔も少し赤く、モジモジしているようにも見える。
(お、もしかしてこりゃあ…俺にも運が回ってきたんじゃねー?)
彼女を差し置いて、男性の細身の方…アイルランド人の男は目を笑わせた。
それをがっしりとしたアイスランド人の方が、期待しないほうがいいんじゃないのか、と言いたげな眼差しで見ている。
ロシア人の女性……ゾリャーはそういうことを言う柄ではない。
そもそも、チーム内で恋愛沙汰になると、チームワークが…いや、今の自分達にはもう関係ないだろう。
(だとしたら超期待だぜ!)
今まで仲間として見てきてはいるものの、美しい女性に言い寄られて嫌な男性はまずいないと思われる。
ゾリャーはスラヴ系の美しさをふんだんにかもし出した女性だ。スタイルは勿論抜群。
ナンパされないというのがおかしいくらいだ。もっとも、彼女の精霊がそれをさせないのだろうが。
……スラヴの美女は20まで妖精、30からはなんとかと言うが、そこはこの際気にしないでおこう。
しかし、彼が期待に胸を弾ませるのとは相反して、カジマヒデの予想が的中するとはピノは正直思っていなかった。
「……聞きたい事がある。」
「ああ何だ?俺は今フリーだぜ。フリー。全然ダイジョーブってやつ。あいにく好みの女…」
「そんなことじゃない。どうでもいい。何がフリーだっていうの?」
彼の淡い期待は、ゾリャーの硬い声で一蹴された。正直ちょっと凹んだ。
「……セックスって、何。」
ピノがコーヒーを床にぶちまけるのと、カジマヒデが盛大にむせ返るのは、ほぼ同時だった。
「はああああああ?!」
彼女がそのような単語を発したのも驚きだったが、その単語の意味を知らないとは思っていなかった。
ましてや19になる女性である。ありえない。普通ならば。しかし、彼女の境遇を考えると、それはあり得ることでもあった。
超能力の実験体として、幼少より施設に閉じ込められて育った彼女には、ろくな教育がされていなかったのだろう。
「……おま……その歳ならフツー知ってんだろーが……まさかネンネとは思わなかったぜ……」
「施設じゃ習わなかった。超能力のことと機械のことと。あとは計算をちょっと。」
「というか、どこをどうやったらそういう単語が出るんだ?」
カジマヒデが訝しそうに聞くと、ゾリャーは表情があまり読み取れない顔で答えた。
「あのアサクラってやつのチームに、いつもビクビクしてる変な女の子がいるでしょう。」
「ああ。タマオ、だっけか。」
「そいつの持ち霊が下品なやつで、私にちょっかいを出すついでに聞いてきたの。」
「何を?」
「それの経験はあるのか、とか。すぐに横にいた目つきの鋭い女の子にタコ殴りにされていたけれど。」
「はあ。」
「で、それはいったいどういうことなのか、知りたくて。」
ゾリャーが真面目な顔で話すのを聞いて、二人同時に頭を抱えてうなだれた。
異性に聞くか。フツー。いや、シャーマンって時点で俺らもフツーじゃないけど。
「ついでに、ネンネって何。カジマヒデは知ってるの?」
「……ゾリャー……あのなあ……」
「というか、二人ともどうしてそんなに悩む?そんなに説明が難しいこと?」
「……説明が難しい、ねえ……まあ、難しいモンではあるわな……」
「あの動物霊が言ってたことだから、下品なことだってことは、何となく想像できるんだけど。」
「下品……下品、ねえ……場合によっちゃ違うけど……まあお前に言った状況では下品だな……」
「つーか……女に言う言葉じゃねーし。女の子が言うべき言葉でもねーし。」
「二人とも、答えになってない。一体なんなの?ヴォジャノーイは蛙だから答えてくれないし。」
たとえ答えることが出来ても、彼女を慕うヴォジャノーイは一生説明してくれないと思うが。
「ちなみに、目つきの鋭い女の子に聞いた時も、かわされた。」
そりゃあ、かわしたくもなるでしょうよ。と、二人はヨウ=アサクラのヨメとやらに同情した。
「ゾリャー、子供がどうやったら出来るか知っているのか?」
「それは知ってる。精子と卵子が受精してそれが成長して子供になる。」
ゾリャーは、急にはっとした表情になった。やれやれ。自動的に理解してくれたか…と思ったのもつかの間。
「しかし、それがどうやって出会うかは知らない。」
(あーあ、こりゃもう根本的な問題だぜ……)
ゾリャーはうーん、と腕組みをして考え込んでしまった。その間に、男二人はヒソヒソと密談を行う。
「オイ、オッサン!どーすんだ!!告白されるかと思ってドキドキしてたら大変なことになっちまったじゃねーか!!」
「それは浮かれたお前が悪いだろう?いやあ、しかしどうやって説明するか……」
「そこは年の功ってことで、頼むぜカジマヒデ。」
「オッサンが年頃の娘にそんなこと説明してみろ。セクハラで訴えられてしまうだろ?」
「歳の近い男が言う方も問題アリアリだろーが!セクハラどころじゃ済まねー!」
「じゃあ、お前がベッドの下に隠している本でも読ませておけばいいんじゃないかな。俺は知らないぞ。」
「読ませられるか!つーか何で知ってんだ!!」
「そりゃあ、まあ、ホラ……」
「てめー!勝手に使いやがったな!!……まあいいけどよ。」
「そんなことよりも、どうするんだ。ゾリャーの性分じゃ、きっとわかるまで聞いて回るぞ。」
「……ソイツは、流石にカンベンだ……」
「ゾリャー」
名前を呼ばれ、ゾリャーは考え事を一時中断する。カジマヒデとピノは頭をしきりにいじりながら、モゴモゴと話し始めた。
「まあ…つまり…その。さっき言った子供がどうって話と繋がりのあることで……」
「ふむ。」
「……なんつーか、さっき言ってたことをするとよう、デキんだよ、ガキがよ。」
大の男に似合わないボソボソとした話し方であったが、二人は無難に伝えることに成功した。傍から見れば相当滑稽な様子だろう。
「へえ。じゃあ私に子供を作ったことがあるかって意味だったのか。」
「……あながち間違いじゃないな。」
当人であるゾリャーがなるほど、と納得し、二人はやっとホッとした。具体的なことまで聞かれたらもう答えられまい。
「変なこと聞いてごめんなさい。二人とも、おやすみ。あ、コーヒー床に零れてるよ。」
一人納得したゾリャーは、微笑みながら床の汚れを指摘すると、そのまま眠りに行ってしまった。
困惑させられた二人も、零したコーヒーを掃除すると、それぞれの眠りについた。
しかし、ゾリャーの持ち出した話題が、このまま静かに落ち着くはずがなかった。
次の日。その日、ゾリャーはヨウ=アサクラに会いに行っていた。
本当の目的は、彼の友人である北国出身のシャーマン、ホロホロに会いに行くことだったようだが。
自国に帰っても、ゾリャーには身寄りも家もない。施設も逃げ出した。そのため、何かしらで暮していく必要があった。
S.Fまではシャーマンとして修行の日々を送り、自然と共存しつつなんとか生活していた彼女だったが、そろそろ社会と関わらなければ
一人で生きていけないことは明確であった。そのためのヒントを貰いに行ったらしい。
シャーマンとして生きながら、彼の家族は社会に溶け込み普通に生活している。
そのため少年とはいえ少しは役に立つ考えをくれると彼女は考えたようだ。
時々冗談でチームメンバーから一緒に暮そうぜ、などと言われたが、他人に依存し、迷惑をかけることを彼女は良しとしなかった。
二人とも北国の貧しいシャーマンなのだ。ピノもカジマヒデも古い家系とはいえ、現在ではその力が社会的に強いとはいえない。
カジマヒデについては知らないが、ピノについてはどこぞの馬の骨かもわからない女性を連れて帰れば、彼の父親の雷が落ちるのは目に
見えていた。真冬の洞窟に息子を放り込むスパルタ教育ぶりを聞いていれば、厳しい親であることは容易に想像できる。
例の厳しい教育を愚痴として聞いたときは、親と暮しているだけでも贅沢だとゾリャーは言ったが、彼も彼なりに大変そうだった。
船で帰ることが決まった際も、父親に対してどう言えばいいかとずっとブツブツ言っていた。
父親がよっぽど怖いらしい。カジマヒデは帰れば実家を手伝うとか言っていた。
ゾリャーには帰る場所はない。ヴォジャノーイと二人きり。
ホロホロに色々と助言してもらったゾリャーは、帰り際に今後の見の振り方について考え、急に胸が痛くなった。
もうすぐ本国に帰る。それはすなわち、みんなと別れるときだ。
また、一人になってしまう。いや、ヴォジャノーイがいるから二人きり。ICEMENのみんなといられる、この幸せな時間もあとわずか。
悲しい瞳のゾリャーに、ヴォジャノーイが慰めるように明るく一声鳴いた。
有難う、と呟きながら彼の媒体となる太鼓を撫でていると、ふと、アサクラ少年が今日自分に教えてくれたことが頭に浮かんだ。
そうだ、別れる前に、「あれ」をすればいい。そうすればきっと……
「いやあ、昨日は参ったな。」
「マジでありえねー。あの外見で、男と付き合ったことねーのかよ。ゾリャーのやつ。」
ゾリャーが感傷に浸っているその頃、ピノとカジマヒデは行きつけの…といっても一軒しかないパブで、男二人で愚痴を言い合っていた。
その大半は昨夜の出来事で、ゾリャーの世間知らずな部分に矛先がいった。
「本戦まではよ、戦い方とかしか話さなかったからあんましわかんなかったけど、ありゃ相当の箱入りだよな。」
「まあまあ、仕方がないんじゃないか?施設にずっといたみたいだし。その後は山奥でひっそり暮していたと言っていたしなあ。」
「そういやこっちにいる時もナンパされてたのに意味わかってなかったみてーだしな。勿体ねー!」
「しかしゾリャーは帰ってからどうするんだ?まあ、今日あのホロホロという少年に色々聞いてくると言っていたが。」
「それにしても、ニッポンとロシアじゃ勝手が違うだろーよ。どーすんだろーな。」
「お前が連れて帰ったらどうだ?期待していたんだろう?」
「バーカ!女なんか連れて帰ったら親父に何言われるかたまったもんじゃねえ!!ただでさえS.Fで負けたってのによ!!」
「……確かに厳しそうだもんな……お前の家は。特に親父さんが。」
「真冬の洞窟に放置じゃ済まねえっての!下手したら極寒の北海の底へダイブだな。」
もしそうなった時のことを考えて、ピノは顔を青くした。これ以上状況を悪くはしたくない。
「……だとしたら、また一人で暮すのか、彼女は……」
「アンタが引き取っちまえよ。丁度いいんじゃねーの?」
「あのなあ……俺に家庭があるんじゃないのかという配慮は、なしか?」
「あれ?もしかして妻子持ちだったか?」
「ノーコメントだ。それより跡継ぎ問題ならお前の方が心配じゃないのか?親父さんはそこまでこだわる人か?」
「まあな。昔は昔で恋愛してるヒマなんざなかったしな。多分そういう相手も、ドルイドの家系から引っ張ってくんだろうよ。」
ま、俺好みの美人じゃねーと俺相手しねーけど!と付け足してピノは笑った。贅沢なやつめ、とカジマヒデが咎めたが、
悪びれもせず、彼は目の前に置かれたビールのジョッキを飲み干した。これで5杯目。流石に顔が赤くなってきている。
「なあ。」
「ん?」
「ゾリャーってよぉ、初めての相手ン時はどうすんだろーな。」
酔っ払ってきたのだろうか、性質の悪い話題をピノが持ち出した。普段の彼ならばおそらく言うまい。
しかし、昨夜のゾリャーの質問と、酒のせいで彼の思考回路は普段のそれから外れかけていた。流石にカジマヒデが顔をしかめるが、
お構いなしに彼はそのまま続けた。
「なーんにも、知らねーんだろ?どっかのチャラい男かヒヒ爺にでも引っ掛けられなきゃいーけど。」
「いや、それぐらい彼女にも見分けがつくさ。ヴォジャノーイもいるし。」
「けどよー。なんつーか、もったいねー初体験させたくねーなって。」
「何だ。やっぱり気があるのか。」
「違げーよ。なんだかんだ言って可愛いからさ、そーゆー時にどういう反応すんのかちょっと気になるだけだって!」
「全く……最低だなお前。」
「うっせーな。別にいいじゃねーか。妄想すんのはタダだし、ゾリャーにバレなきゃいいんだしよ。」
「ますます最低だ。」
「やっぱしアレかな。初めはちょっと強気に出ておいて後は……ってか?」
「付き合いきれん。もうその辺でやめとけよ、ピノ。帰るぞ。」
「へいへい。」
二人が部屋に帰ると、ゾリャーが明かりもつけずに、ソファーに一人静かに眠っていた。
真っ暗な部屋の中で、彼女のプラチナブロンドの髪と、露出の低い白い肌だけが浮いていた。
起こさないようにソロソロと部屋の中に足を運び、寝台を整える。
眠ったままのゾリャーを寝台に移そうと彼女を見ると、普段着の服装のロングスカートが寝相でめくれ、
長く伸びた足がそのままむき出しにされていた。寝る前に日課の先祖へのお祈りをしに行ったカジマヒデは気がつかなかったが、
酒が回って、しかもついさっきまで彼女について下品な妄想で盛り上がっていたピノにはそれはひどく魅力的に見えた。
(寝ちまってるようだし……ちょっとならバレねーよな……?)
本番まで行かなきゃ責任取るこたぁねーし、と勝手に心の中で決め付け、ピノはゾリャーのスカートを一気に捲り上げた。
主の異変に気がついたヴォジャノーイがピノに威嚇をするが、冷気を操るバズゥの前に、怯えていそいそと太鼓の中へ戻ってしまった。
「あ、こりゃどーも。」
バズゥは呆れた顔をしていたが、内心は少し楽しんでいるようだった。伊達に代々グレアムの守護を務めてはいない。
多少の悪事には目を瞑ることにしているようだ。昔、父親に隠れて色々やったときも彼女は密告はしなかった。
むしろ、主の悪戯を傍から見て楽しんでいるように見える。さすがは自然の女神、気まぐれでいて、真面目なことは退屈なのだろう。
「相変わらず、色気のねー下着だよなあ。」
シャツもついでに捲り上げると、予想通りゾリャーはシンプルな無地の下着を身に着けていた。
その昔、下着姿で部屋をウロウロされたので、咎めた時に見たものと同じだ。咎めたところ、
「じゃあお前達もパンツ一枚でウロウロしないでもらおうか」
という返答が帰ってきた。それ以来、あまりそういった格好はしないようにしている。
それにしても地味な下着から露出するしなやかな肌は触れると柔らかく、彼の欲情をそそった。
下着をそのまま剥ぎ取り、形のいい乳房に触れると、僅かにゾリャーが反応し、ぴくりと身体を振るわせた。
気付かれたかと思って顔を覗き込むと、まだ彼女は夢の中にいるらしく、ううんという声と共に寝返りを打った。
起こさないようにそっと抱きかかえながら愛撫を続けると、ゾリャーの乳房が熱を持ったように熱くなっていくのが感じられた。
「おネンネ中でも感じんのかよ、やらしーな、オイ。」
実際起きている現状を見れば、彼のほうが充分いやらしいのだが、ピノはゾリャーの柔らかな感触をしばし楽しんだ。
触れるだけでは飽き足らず、先端に吸い付くとゾリャーはびくん、と身体を跳ねさせたが、それでもまだ眠りの中にいるようだった。
視線を下へ向けると、ショーツが濡れて透けてきているのが目に入った。
もはや理性の抑えも効かなくなってきていたピノは、そのままゾリャーのショーツの中に手を入れ、弄り回した。
ゾリャーの口から呻き声が発せられる。ぬるぬると愛液が手にまとわり付くのを感じ取ると、そのまま膣へと指を滑り込ませた。
「……あ……!」
さすがにゾリャーもこれには気がついたらしく、目を覚ましてしまった。身体が重い。そして熱い。いや、重いのではない。
自分の上に、誰かが乗っている。誰?と思ったときに、いつも見慣れた色の髪の毛と瞳が目に入った。
「……ピノ……?何……してるの……?」
目覚めたばかりのゾリャーには、それを言うのが精一杯だった。おまけに、身体が妙な感覚を持っている。
さらにはチームメイトの男性が自分の服を剥ぎ取ったあげく、自分の身体を触れまわしている。恥ずかしいところまで。
「……やめ……そんなところ……触るようなところじゃ……あ…ん……」
拒否する言葉とは反対に、ゾリャーの声は上擦っていた。
「そこも……吸うところじゃ……そこは赤ん坊が吸う…ところで……」
「へーえ。そんなこと知っておきながら、やってること自体は知らねえのかよ。」
ピノがニヤリと笑いながらゾリャーに挿入した指を突き立てると、ゾリャーは声を上げて仰け反った。かすかに涙が浮かんでいる。
「……っはあっ……一度やめて…私、おかしい……」
先ほどからぞくぞくと走り抜ける電流のような感覚に、ゾリャーは戸惑い始めた。今までにない、未知の感覚。
下半身と胸にじんじんと押し寄せる熱。そして、チームメイトのいつものプライベートとは違う表情。
「……酒の匂い…が…する……」
「なーんだ、ちゃんと酒は知ってんのかよ。誘ってもちっとも飲まねえくせしやがって。」
「だって苦くてあまり好きじゃな……ひっ……それに、ピノは酔うと下品…こと…あう…言う…から……ふうんっ……」
ずるっと言う音と共に、ゾリャーの膣を掻き回していた指を引き抜くと、ゾリャーにそれを咥えさせる。
いやいやをしながら、力が入らず口に含んでいくゾリャー。
「そんなに嫌がんなよ。お前のモンだろーが。」
「嫌だ……汚い……どうしてこんなことをする……?」
どこまでも無知なゾリャーに、ピノは苛立ちを感じ始めた。この態度も、もしかしたら嘘ではないのか。
「お前、セックスが何かって聞いてきやがったよなあ。」
「……ああ……それがどうし……」
「じゃあ教えてやらあ!これがそうなんだよッ!」
「!!」
ゾリャーが急に走った痛みに目を見開いたのと、ピノがゾリャーを貫いたのは同時だった。
ゾリャーは視線をおそるおそる痛みの方へ移すと、自分の股の間に、彼の性器が突き入れられているのが目に入った。
わずかだが血が出ている。認識すると、急に腹の中が狭く感じられた。自分の中に、他人が入っている。
それは脈打っていて、腹の中を圧迫した。痛い。そして、硬くて、熱い。
「……これが……?」
「そーだよ!……どーせ、嘘なんじゃ……って!!」
ゾリャーの出血に気がついたピノは、急に慌てだした。一気に酔いも興奮も怒りも冷めた。身体がスーッと冷たくなっていく。
まるでバズゥの魔法を使ったときみたいに。
「お前……マジ……だったのかよ……?!」
「これが……セックス……」
慌てるピノとは反面、ゾリャーは冷静に頷いてじっと結合部分を眺めていた。
(オイオイオイオイ聞いてねーぞ!!何がもったいねー初体験させたくねーだコノヤロー!!)
とりあえず引き抜こうとしたピノを、ゾリャーが押し留めた。その顔は何故か微笑んでいる。
「そうか、お前もしたかったんだな。……なら、嬉しい。」
「ハァ?!」
「私も、ピノと……ううん、ピノだけじゃない。カジマヒデとも、したかったんだ。」
予想外の答えに、ピノはポカーンと、口を開けた。ファウストとかいう色ボケ医者のオーバーソウルを見た時といい勝負だった。
「……お前……アタマ、ダイジョーブか?」
「……少なくとも酔っ払ってるお前よりは大丈夫だ。」
ゾリャーは真剣な顔で、ピノの頬をつねった。結構痛かった。
「バーカ。さっきので冷めちまったっての!だってお前初めてだぞ初めて!処女だぜ処女!!」
「処女?初めて?それはそんなに大事なのか?」
「大事に決まってんだろ!女ならなおさらだ!!」
「じゃあピノはもう済ませたのか?」
ゾリャーのデリカシーのない質問に、ピノはカーッと頭に血が上るのを感じたが、寝込みを襲った挙句、
彼女の言葉をを信じずに処女を奪った自分がデリカシーだので文句を言える立場ではなかった。
「……まあ、な。俺だってその……男だしな……済ませたっちゃとっくに済ませたっつーか……」
「どんな人とした?」
「えーっと童貞卒業したのは……ってお前!何説明させてんだコラ!!」
もはや繋がっている男女の会話ではない。すっかり緊張が冷め、萎えてしまったピノは、ゾリャーから自身を引き抜いた。
あっ、と名残惜しそうに見つめるゾリャーを見ながら、合点がいかないという顔でピノはゾリャーに問いただした。
「で?どういう意味だ。俺だけじゃなくてカジマヒデのオッサンとも、ってのは。」
ゾリャーはふう、と一息つくと、捲り上げられたスカートをいじりながら答えた。
「今日、ヨウ=アサクラから教えてもらった。」
「何をだよ。」
「セックスが、子供を作るためだけの行為じゃないということを。」
あのガキ、妙にませてやがると思ったが、そういうとこがあったのか、と妙にピノは納得した。同時に、彼のあのユルい顔と年ですでに
経験済みでさらに悟っているあたりに憤りを感じてしまった。
(チクショー!俺だって童貞卒業したの結構最近なんだぞ!!って違う!妙なことゾリャーに吹き込みやがって許さねえ!!)
「人との繋がりを実感するためにすることもある、と言っていた。だから……」
「だからってゾリャー……俺に犯されといてそりゃねーだろうが。」
「お前に強引に迫られなくても、私から二人にしようって、言おうと思っていた。出発する前に。」
出発する前に、という部分を強調したのを聞いたピノは、グサリとその言葉が胸に突き刺さった。
「……身体が繋がれば、魂も繋がる、そんな気がして……」
「で?具体的なこともわからねえってのに、しようと思ってたのか?」
「だって、二人は知ってるんでしょう?なら大丈夫かと思って。」
純粋に仲間を求め、寂しさを紛らわせたかったゾリャーに対し、彼女をネタにして、やましい下心で襲い掛かった自分が最低なやつに思えた。
「そんな悲しい顔をしないでほしい。初めてとやらがICEMENの二人のうちのどちらかで、私は良かったと思っている。」
「はあ……そうか……何か複雑だな。どっちかっていうのも。」
「?」
ピノが残念そうな顔でポリポリと頭を掻きながら目線を逸らすのを見て、ゾリャーは不思議そうな顔をした。
恋愛感情というものにまだ目覚めたことがないのだろう。男女の繋がりに関して無知であった彼女にそれを求めるのは無理な話だ。
カジマヒデは、目の前で起きていることが信じられなかった。ピノが、ゾリャーを襲っている。
酒のせいか?俺がもっと早く止めなかったのが悪かったか?しかしそんなことをするやつだとは思っていなかった。
信用していた俺が馬鹿だったのか?やつも若いんだ、そういうことを想定しなくてどうする?
「……ゾリャー……!ピノ、貴様見損なったぞ!!」
「あれ?オッサンいつの間に?ってオイオイちょっと待てェェ!!」
オーバーソウル全開で、今にも目の前の青年をぶちのめさんとするカジマヒデに、ゾリャーは慌てて弁護する。
「待って、カジマヒデ!」
「待たん!!ゾリャー、今助けるからな。」
「カジマヒデ、誤解だ!……いや最初はちょっとぶっ殺されても仕方なかったかもしれねーけど……」
しかし、今の状態を見ればゾリャーが強要されたように見える。むしろ強要されたのだが。
「しかしお前がこんなことするやつだとは思わなかった。甘く見ていたようだな。」
「だから、カジマヒデ。ピノは悪くない。」
「お前が優しいのはよくわかってる、ゾリャー。仲間を庇う気持ちはわかるが、これは大問題だ。」
「だーかーら!同意の上だっての!!結果的には!!」
「そうか。後で言いくるめたってわけか。お前がそんなに汚いやつだとは思わなかったな。」
どんどん険悪なムードになる二人を交互に見比べ、ゾリャーはあたふたとしたが、カジマヒデにすがりつくと、思い切って言った。
「して」
「ゾリャー、離れてくれ。危ない。」
「カジマヒデも、一緒にしよう。」
半裸のゾリャーに耳元で囁かれ、カジマヒデは一瞬、漫画ではないがショックで鼻血が吹き出るかと思った。
「ゾゾゾゾリャー?!」
「私、二人としたかった。セックス。」
カジマヒデのオーバーソウルが一瞬にして消えた。ポカーン、とするカジマヒデに、ゾリャーはピノにしたように説明した。
カジマヒデはうーん、と言いながらゾリャーとピノを見ると、しばらく考え込んでしまった。
「……ピノ。ちょっといいか?」
「ああ。」
カジマヒデが手招きしたので、衣服を直してピノはカジマヒデの方へ行った。ゾリャーが心配そうに見てきたが、大丈夫だろ、と
目で言っておいた。当のカジマヒデは渋い顔をしており、ピノに訝しげな表情を向けた。
「で?ゾリャーの寝込みを襲ったのは事実なんだな?」
ピノはばつが悪そうに目を逸らしたが、ボソッと呟き、漏らした。
「……事実だな。」
「このお盛んな若造め。」
カジマヒデの大きな拳骨がヒットし、ピノは痛ってェ!と呻いた。
「デキたらどうするつもりだったんだ?!責任とってあの怖い親父さんにご報告に行くつもりだったのか?」
「いやあ勢いでヤッちまったからよ、そこんとこ考えてなくて……てか射精してねーから!」
「そういう問題か!第一ゾリャーは初めてだったんだろう?勿体無い初体験させたくないよなーとかいってたのはどこのどいつだ?!」
「……しょーがねーだろ!あんなモン見せつけられて黙っていられるほうがおかしいだろーが!!それに、ゾリャーも望んでたっぽいし。」
完全に開き直ったピノに頭を抱えながら、カジマヒデはこれからどうするか迷った。
ゾリャーが望んでいるなら、形式だけでも行ってやってもいい。しかし、ゾリャーは行為の意味をきっちり理解できるのだろうか。
この先、彼女が親しくなった相手にそれを直ぐに求めてしまうようでは、いけない。
あくまで大切な人とそれを行うのだと教えなくてはいけない。特に男性とは、子供がもし出来てしまってからでは遅い。
「なあピノ。」
「おうよ。」
「ゾリャーには、ちゃんと言ったのか?」
「何を?」
「いやだから、そういうことはもっと大切な人とだけするんだ、とか。」
「かーっこれだからオッサンは硬ッてェなー。別にいいじゃねーか。自然にわかんだろ。」
「聞いた俺が馬鹿だった。」
ピノに白い目を向けると、カジマヒデはゾリャーにちょっと話がある、と言って手招きした。服が乱れたままでやって来ようとしたゾリャー
を咎め、衣服を正させると、椅子に座るよう言って、一通り説教した。ヨウ=アサクラの言った言葉には一理あるが、それは本当に大切
な人としかしてはいけないこと、子供ができるときもあるから気をつけること、その周期はきちんと自分で把握すること等、本来なら
母親か保健の先生が聞かせるようなことを30過ぎたオッサンが言って聞かせる様は、傍から見ていてピノはおかしくてしょうがなかった。
笑うとまた拳骨が飛んできそうなので我慢したが。説教されたゾリャーはうんうんと頷き、同時に反省していたが、寂しげな表情を漂わせた。
「じゃあ、カジマヒデは私としてくれないの?」
「残念だが、責任を取れる保障がない。」
「違う。大切な人がカジマヒデとピノじゃ駄目なのかって。」
ゾリャーの言葉に一瞬ドキリとするが、己を抑えてカジマヒデは駄目だ、と言った。ゾリャーは悲しそうな顔をしたが、ふてくされて
ピノの元へ駆け寄ると、そのまま彼を押し倒して馬乗りになった。
「じゃあいい。カジマヒデとはしない。ピノとだけする。」
「オ、オイ!」
いきなり押し倒されたピノはもがいたが、ゾリャーにTシャツをめくり上げられ、ベルトに手をかけられた身となっては、既に彼女の行動
を制止することは不可能だった。
「さっきカジマヒデに説教されたろ!デキちまったらどーすんだ!!責任とれねーぞ、俺は!!」
「カジマヒデに聞いた話から推測すると、私は今子供ができる時期ではないらしい。だから心配しないで。」
それに、話からすると、さっきのは最後までいってなかったんでしょう、とうっすらと微笑むと、そのまま彼に口付けを落とす。
「さっきは私が一方的に襲われたから、そのお返し。」
そう言って、自分がされたようにピノの身体をゾリャーは撫で回す。ゾリャーの細い指が這い回るのに思わず反応してしまう。
ここで押し倒してしまえば、目の前のカジマヒデに大目玉をくらうことは確実だったが、もはや理性など吹っ飛んでしまっていた。
ゾリャーの衣服を手早く剥ぎ取り、一糸纏わぬ姿にさせる。引き締まった美しい身体が、目の前にはあった。
ゾリャーがカジマヒデに向かって体を向ける。透き通るような肌に、汗が光って艶かしい。
思わず目を逸らしたが、その光景が頭から離れることはなかった。
「カジマヒデ、一緒にして。お願い。」
ゾリャーに涙目で懇願され、カジマヒデはついに折れた。
「どうなっても、知らないからな。」
何一つ隠さないゾリャーの身体を、ゴツゴツした手が滑っていく。双方の皮膚が擦れる度に、ゾリャーの身体には寒気にも似た
甘美な感覚が広がっていった。息を荒げ、お返しにとカジマヒデの胸板に手を這わせると、ゾリャーの長い髪をカジマヒデは優しく撫でた。
手からも、全身からも、髪の毛からも人のぬくもりを感じる。今までずっと冷たい施設の機材が身体に触れる全てであった彼女には、
それはずっと温かくて包まれるような、優しい感覚だった。
「……温かい……」
そう言って顔を胸板に押し付けるゾリャーに、カジマヒデは精一杯優しく身体を撫でてやった。
いっそ、最後まで行かずにこのままの行為で済めば丁度いいのだが。たぎる己を抑えながら、ゾリャーの手を握ってやる。
その手は僅かだが震えている。ゾリャーがいかに人に飢えているのかがひしひしと伝わってきた。
「オイオイ、何だよ、オッサンだけいいカッコしやがって。」
先ほどまでは積極的に迫られておきながら、一人のけ者にされたピノはふてくされながらカジマヒデをじろりと睨んだ。
「ピノ、お前は自業自得だ。ゾリャーの寝込みを襲っておきながらよく言うな。」
「ちぇっ、俺だってあんな状況になんなきゃ、ヌガーキャンディみてえに甘ェ演出ぐらいしてやったってのによ。」
「ほほう。そりゃ見てみたかったなあ。デリカシーのデの字もなさそうなのにな。」
二人のやりとりにゾリャーはクスリと笑った。やはり三人揃ってこそのICEMENなのだ。
「うん。カジマヒデの言う通りだ。ピノにそんなことが言える訳がない。」
「お、言いやがったな。」
ゾリャーの身体にピノが背後から手を伸ばし、乳房を掴んだ。あっ、という声と共に、ゾリャーがカジマヒデにしがみつく。
仕方のないやつだな、と言いながらもカジマヒデはゾリャーの花弁に手を滑らせた。
「乱暴にされて、痛かったろ。しょうがない坊ちゃんだよ、全く。」
太い指で、しかし優しくしっとりと撫でられたそこは、先ほどの破弧の血を洗い流すように濡れた。
「俺だって優しくぐらいできるっつーの。」
カジマヒデの言葉にムッとしたピノが、ゾリャーの胸を弄りながら首筋に舌を這わせ、耳たぶを甘噛みする。同時に二人の男に攻められ、
性感帯を刺激されたゾリャーは、今にも意識が飛びそうだった。
「ああ……わた…私……」
「どうしたんだゾリャー、気持ちいいのか?」
「気持ちいい……?……こんな感覚……今までなかったから……わからない……」
カジマヒデの問いかけに、ゾリャーはぞくりと身体を震わせながら声を上げる。その姿は乱れ、目はとろんと恍惚としている。
目に涙を浮かべ、顔を上気させながら呟く彼女は殺人的な色気を醸し出していた。いつもは無表情に近く、愛想のない娘が。
最近はやっと少しは笑うようになってきたが、こんな表情を見るのは二人とも初めてだ。
「エロいぜ、ゾリャー。すっげえ、やらしい顔してる。」
耳元で聞いたことがないような低い声でピノに囁かれ、ゾリャーに一気に羞恥心が芽生える。それでも例の感覚は止まらなかった。
むしろ、囁かれたことによって増長していた。
「初めてだっていうのに、男を二人も侍らせて気持ちいいなんて、いやらしいな、ゾリャーは。」
カジマヒデにまでそう言われ、ゾリャーの羞恥心はますます高まった。しかし、それと同時に身体の熱も高まっていく。
「……そ…そんなこと言わないで……あ…んん…」
「凄い濡れ方だな。言われて興奮したのか?いけない子だ。」
卑猥な水音をわざと大きく立てると、ゾリャーは身をよじって首を横に振る。
「興奮なんてしていない……ああ……でも、でも」
溶けてしまいそうなくらいに熱い、とゾリャーは呟いた。そして、目の前のカジマヒデの下半身から熱が発せられていることに気がつくと、
ぎこちない手で彼のズボンを下ろし、熱源を確認した。それは今までに見たこともないもので、禍々しかった。
「……ピノよりも、凄く大きい……」
目を丸くさせてポロリと呟いたゾリャーに、カジマヒデは目を泳がせる。あからさまに言われると、いい歳だが何だか気恥ずかしい。
「カジマヒデと比べんなって!俺だってそこそこのサイズだっ!!」
「本当のことを言っただけだ。」
「男はデカけりゃいいってもんじゃねーんだぞ!いいか、男ってのはなあ!!」
「二人とも、そんなことで盛り上がらないでくれるか?聞いているこっちが恥ずかしい。ゾリャー、無理しなくていいんだぞ。」
カジマヒデの心配する声とは裏腹に、ゾリャーはカジマヒデを押し倒し、その太い男根を無理に入れていく。
「ふうっ……んん…!!」
苦しそうな声を上げながら挿入するが、半分ほどでその作業は中断されてしまった。
「……ごめん……これ以上は駄目みたい……」
涙顔ですまなさそうに言うゾリャーに、カジマヒデはそれより本当にいいのか、と訪ねる。
挿れちまって今さら何言ってんだよ、とピノが毒づいたが、それを遮ってカジマヒデは続けた。
「無理ならすぐに抜いてしまっていいからな。」
しかしゾリャーは首を横に振ると、そのままゆるゆると上下に運動を開始した。熱く擦れあう中で、ゾリャーは相手を感じた。
自分が生きている証である鼓動と、相手が生きている証である鼓動が重なり合い、それが結合部分を伝って全身を駆け巡る。
「生きている……ここで、私が生きている……カジマヒデも、生きている……一緒に、生きている……」
「……ゾリャー……」
ゾリャーの瞳から涙が零れ、汗が滴り落ちる。その顔は無表情でもなく、先ほどの色のある顔でもなく、ただの一人ぼっちの少女の顔だった。
仲間にもなかなか見せなかった。見せられなかった。今まではS.Fで戦う戦友という立場だけだったから。
戦う仲間という以外に、時間をあまり共有することが出来なかったから。ヨウ=アサクラの仲間のように、S.F本戦前から知り合った
仲ではなかったから。心の底ではどこか壁を仕切っていた自分がいた。
初めはカジマヒデが怖かった。年も自分よりずっと大人で逞しく、大きい身体にヒゲ面で無愛想な顔をしていたから。
ピノだって、年が近くてカジマヒデよりも細くて端正な顔立ちだったが、話し方が乱暴でシャーマンのくせに不良みたいだと思っていた。
でも違った。カジマヒデは優しくて保護者のように大きな心でピノや自分に合わせてくれたし、リーダーを決める時も自分が年長だから
と言わず、フォーメーションや各自の能力から冷静に判断してピノを推した。
ピノもプライドが高くて粗暴なところもあったけれど、本当は仲間思いで、笑うのが苦手な自分に冗談をよく言ってきてくれた。
こうして吹っ切れた後での時間の中で、みんなの戦いとは違ったところをたくさん知ることが出来た。
そして、私の境遇もしっかりと、それでいながら深く詮索はしないで聞いてくれて、親身になってくれた。
そんな二人が、私は大好きだ。初めて人に対して好きという感情を抱かせてくれた。
昔は違った。私の周りの科学者共は、私を珍しい動物を見るような目で始終見ていたから。
科学者達は自分を人としては見てくれてはいなかった。愛情なんて、勿論そこにはなかった。
ただ業務的に起こされ、実験を行われ、風呂に入れられ、食事を与えられ、寝かされ、そしてまた起こされる。
何も話してくれなかった。いや、話してくれたけれど、それは普通の会話ではなかった。実験のことばかり。
結果がどうとか、次はこうしてくれとか。初めて出来た友達は、その中で部屋の隅に佇んでいた大きなカエル、ヴォジャノーイだった。
私以外も子供はいたが、皆私と同じ虚ろな目で、ぼんやりとしていた。誰がその子の前を通り過ぎようと、無関心だったのだ。
ヴォジャノーイは、自分が水の精霊で、この研究所に迷い込んで出られなくなってしまったのだと言った。
丁度そのころ、私は外の世界について気になっていた。ある日、女性科学者が休憩時間に読んでいた雑誌が目に入ったのだ。
盗み見ると、そこには手を取り合う男女、楽しそうに笑う子供達、そして綺麗な花畑が広がっている写真が載っていた。
ヴォジャノーイに聞くと、外には春になると花がたくさん咲いていて、人間がたくさん暮しているのだと教えてくれた。
今は冬だけど、と言って笑っていたが、その表情は悲しそうだった。もうかれこれ50年は閉じ込められてしまったらしい。
無機質な変な金属の壁のせいだ、と彼は言った。超能力の力が外に漏れないようにコーティングされた施設では、霊体のヴォジャノーイが
通り抜けることは出来なくなっていたのだ。昔ここは山の上にある小さな泉で、その上に人間が施設を建てたらしい。
そして、彼が眠っている間に施設が完成してしまい、出入りを繰り返すうちに、気がついたら出られなくなっていた。
ヴォジャノーイの身の上話は、私の外の世界へと駆り立てた。私と似ていた。生まれて間もない頃に、不思議な力を親の前で使った
私は、そのまま親から引き剥がされ、この施設に閉じ込められた。私がぐっすりと眠っている時だった。
目が覚めると、そこは木の温かい天井ではなく、無機質な白い天井が広がっていた。四方を囲む、壁、壁、壁。
私が外に出してもらえることなどなかった。ここは好きになれなかった。毎日が楽しくなれなかった。
でも、ヴォジャノーイの話は楽しくて、ヴォジャノーイのことは好きになった。優しくて、私を慕ってくれるこのカエルはとても可愛い。
きっと、あの女科学者に見えたら彼女は悲鳴を上げるだろう。彼女はカエルが大嫌いだ。
そしてついに、私がそこから逃げ出す日がやって来た。連中が私の脳に手術を施すと言っていたのを耳にしたからだ。
いくら世間知らずな私でも、頭をいじくり回されるのだということはよくわかったし、ゾッとした。
ヴォジャノーイのことも、忘れてしまうかもしれない。そんなのは嫌だ。
いよいよその日が近づいてきてしまい、途方に暮れてヴォジャノーイに相談すると、私に自分を憑依させて欲しい、と言ってきた。
何が起こるのかわからなかったけれど、ここから脱出しなければならないという気持ちが私を急き立て、ヴォジャノーイを受け入れた。
自分の身体が飛び跳ねる感覚を残して、私は意識を失った。
意識を取り戻すと、私は洞窟のような場所にいた。心配そうにヴォジャノーイが私を見ていたが、彼は寒そうに震えていた。
寒い。施設の薄着の格好では凍えてしまいそうだった。悪いと思いながら通りかかった行商の荷物から服を失敬した。
ちょうど民芸品を売りに来ていたらしく、民族らしい刺繍が施されたその服は、スラヴの精霊使いの私にぴったりなイメージのものだった。
太鼓も、その時についでに失敬したものだ。そして私はその山中でヴォジャノーイに色々教えて貰いながら、二人で生活した。
寒くて死にそうな時もあったけれど、退屈で冷たいあの施設よりは温かい気がした。動物たちとも仲良くなった。春になれば花も見れた。
人と触れ合うことはなかったが、私は一人じゃないんだと思っていた。けれど、それは違った。
ある日、妙な格好の十司祭の一人と名乗るシャーマンが私にS.Fの試験とやらで一種の賭けの勝負を挑んできた。
勝利した私に、彼はオラクルベルというものを渡し、シャーマンキングとG.Sいう存在について教えてくれた。
何でも願いが叶う―――そんな言葉に、私は心をゆすり動かされた。
もし、シャーマンキングになったら……私は思った。こんな能力を持っている者でも幸せになれる世界が欲しいと。
予選で何人かのシャーマンをなぎ倒し、本戦へ挑んだ私は、途中で飛行機から落とされて、そこから会場へたどり着くのに苦労した。
人との触れ合いがなかったせいか、仲間を持てなかった。仲間になれと持ちかけてきたものもいたが、途中で私を襲ってくるものもいた。
仲間になっても、急に態度を変えて冷たくなるものもいた。元から信用はしていなかったが、私を失望させるには充分だった。
なんとかたどり着いても、またそこで難関に差し掛かった。チームである。私は自分が一人なのだと言うことを嫌というほど思い知らされた。
私にはチームを組める知り合いなどいなかった。周囲を見渡せば、皆わき合い合いとチームを組み、今後について話し合っていた。
私は一人だった。誰も私に声など掛けない。掛けてきても、断った。どれも私欲にまみれた連中ばかりで、冷やかしばかりだった。
二人に出会ったのはそんなときだ。カジマヒデと既に意気投合していたピノが、私をからかいに来たのだ。
君は可愛い顔してるよな、とか。まだチーム決まってねーのかよ、とか。カジマヒデはやっぱり呆れていたけれど。
イライラが溜まっていた私は、ヴォジャノーイの能力で頭から水を吹っかけてやろうと思った。
しかし、吹っかけられなかった。ピノのバズゥのO.Sでヴォジャノーイの水が凍らされてしまったのだ。
そのまま頭に氷塊が落ちてしまえば良かったのだけれど、カジマヒデがO.Sで砕いてしまって、それも成されなかった。
「いきなりの挨拶がコレかよ。ちょっと躾がなってねーんじゃねーの?」
ピノは怒っているみたいだったけれど、私もムッとした。カジマヒデが止めに入るのも聞かず、私たちは喧嘩を始めた。
ヴォジャノーイの水を全て氷塊に変えられ、太刀打ちできなくなった私に、ピノが言ったことといえば。
「そんなブサイクなカエルの精霊で何ができんだよ。俺には勝てねーっつってんですよ、諦め悪ィーの。」
一番の友達のヴォジャノーイを嘲笑された私は、我を忘れて彼にビンタを見舞った。嫌いだ、と思った。こいつ最低だ、とも。
「ヴォジャノーイを馬鹿にするな!」
そう言って彼を睨みつけ、飛び出した私をカジマヒデが追ってきた。肩を掴まれ、触るな!と言って彼にもビンタしたのを覚えている。
頬を押さえてやれやれといった顔をしたカジマヒデの後ろから、ピノが現れた。やはり赤くなって腫れた頬を摩りながらだったが、
さっきの喧嘩で出来た氷塊の欠片を手にしていた。それから、私にこう言った。
「お前、ぜってー役に立つ。俺らのチームで一緒に戦えよ。」
私は腹が立ってしょうがなかった。人にものを頼む態度じゃない。その目は真剣だったものの、頭に血が上った私には関係なかった。
ピノにもう一発、ビンタをくれてやり、よろめく彼からさらにヤドリギの杖も奪い取ってやった。
「誰がお前なんかと組むものか!さっきはよくも私の友人を笑ってくれたな!!」
そういって媒体であるヤドリギの杖を力を込めて折ろうとした。げ、と焦ったピノは私から杖を奪い取ろうと掴みかかってきた。
彼の持ち霊のバズゥが杖から出てきて頭をつついてきたが、私は断固として離さなかった。
しかし力で男に及ぶことはなく、私は杖を奪われてそのまま地面に叩きつけられた。
あっ、と声を上げてうずくまる私に、さらに攻撃が加えられると思った。そうじゃなかった。
カジマヒデが拳骨をピノの脳天に一撃お見舞いして、それから私を抱き起こしてくれた。何かされるのでは、と目をぎゅっと瞑ると、
大丈夫か?という声が聞えた。それから、ピノが君に失礼なことを言ったりして悪かった、とも。
おそるおそる目を開くと、カジマヒデの太い腕と、後ろで頭を摩りながらばつ悪そうにしているピノが見えた。
「すまないな。あいつは口が悪くって。いや、口が悪いだけじゃないか。態度とかそういう他のとこもかな。」
「うっせー!バズゥだって相当な目に合わされかけたじゃねーか!!」
「全く、少し頭を冷やせよ、ピノ。でも考えてくれ、確かに君の持ち霊を悪く言ったピノは悪いが、杖を折ろうとした君も悪いんだ。」
ピノの肩に止まっているバズゥが、ぶるっと身震いした。
「あのまま君が杖をへし折ったら、彼の持ち霊……バズゥはどうなったと思う?」
私は、はっとした。ヴォジャノーイが、私を悲しそうな目で見ていた。
カジマヒデが改めて頭を下げてきて、正式に私はチームを組んだ。ピノは相変わらず私に対して乱暴で無愛想だった。
チームを組んでしばらくはそんな感じだった。私に向かって高圧的に出るし、自分がいかに厳しい修行を積んでシャーマンになったか、
そして由緒正しいドルイドの家系であるかを自慢してきた。私はその話に無性にイライラした。特に父親についての愚痴にそう感じた。
私は自分の過去を話す趣味はなかったので何も言わなかったが、あまりにも彼が私のシャーマンとしてのあり方に対して馬鹿にした態度を取
るので、見かねたカジマヒデが生い立ちを話し合う機会を作ってくれた。
カジマヒデの家のことはピノは知っていたようだったが、私は知らなかった。彼も苦労して育ったようだ。
真冬の海で、一人で船を引っ張り上げるような訓練をさせられたりしたと言っていた。
しかし、家族のためであり、一族の悲願のためだから仕方がないとも言っていた。
二人の話を聞いているうちに、私はだんだんと自分がピノの話にに対して何故こうにもイライラするのかわかった。
私には、家がない。帰る場所がない。でも、ピノにはそれがある。カジマヒデにも。とうとう私の番になり、ポツポツと私は話した。
それは思い出したくないものだったが、自分がどういった立場に置かれているかを理解するにはよかったのかもしれない。
二人は神妙な面持ちで私の話を聞いた。話し終わってからしばらく二人は黙っていたが、急にピノがすまねえ、といって謝りだした。
いつもぶつかったりしても謝らない彼が、急に謝ったので吃驚した。どうして、と尋ねると、
「お前の気持ちっての、俺全然知らなかった。いや、知ろうともしなかった。」
と言って頭を下げてきた。もっと吃驚した。ピノはただの分からず屋だと思っていたものだったから。カジマヒデは違うけど。
彼が謝るのと同時に、私は彼らが悪い人間ではないことは認識できた。
しかしそれでも、心の中から本当に信頼していたかと言うと嘘になる。どこかで、私は二人とは違うのだ、という気持ちがあった。
それでも、チームワークを上げるには一役買った。二人と共に勝ち進み、いずれ三人のうち誰かがシャーマンキングになる―――
三人のうち、誰がなっても良かった。みんな、考えていることは一緒だったから。
そして、ヨウ=アサクラのチームに敗北した時も、そうだった。彼なら、きっと皆が幸せな世界を作ってくれると。
戦いが終わって、戦闘目的以外のことでみんなで行動すると、今までにない気持ちが私には生まれ始めていた。
何気ない世間話。ふざけた会話。二人、ヨウ=アサクラの仲間やホロホロ少年、その妹とする食事や交流。みんな良い人ばかりだった。
今までそんな人達がいなかった分、私はとても楽しい気分になった。行動することが多いピノとカジマヒデは、中でも特別だった。
でもいずれ、別れるときが来るのはわかっていた。わかっていたはずなのに。
いざそれを目前に突きつけられると、私はどうしようもない寂しさに襲われた。嫌だ。離れたくない。折角、折角仲良くなれたのに。
仲間になれたのに。もっと一緒にいたい。もっと、近くにいたい。もっと、深く繋がりを持ちたい―――!
セックスの意味を知らなくても、私はピノが眠っている自分に何をしているのかはわかった。最近、彼は私を妙な目で見ている。
ぎらぎらしているというか、嫌ではないけれどちょっといやらしいというか。カジマヒデはそんなことはなかった。
今までどおり、いや今まで以上に、まるで私に保護者のように接し、家族のように扱ってくれた。
私は薄々は知っていたのだ。親密な男女が何をするのか。それがセックスという行為であると知らなくても、ぼんやりとはわかっていた。
だって、時々ピノがやらしい本を読んでいるのを見たことがあったから。気付いていないだろうけど。
写真の男女は恍惚とした表情で、それでいながら何だかとてもいやらしい感じだった。
本能的に恥ずかしいものを見たと悟った私は、すぐに目を逸らした。でも、知ってしまった。
そして、そういった目が私に向けられているということも理解した。
彼がチームメイトではなく、そういった対象として時々私を見ていることを。
でも、実際にされた時、どうしてそんなことをしたがったのかわからなかった。何故?何故彼はこのようなことをしたがるのだろう。
そしてその行為の正体が明かされたとき、私は理解し、喜んだ。きっと彼も私と離れたくない、寂しいのだと。
カジマヒデはそれはちょっと違う、と言ったが、ヨウ=アサクラの言葉を信じるなら、私はそうだと思った。
第一、カジマヒデの言った“性欲”というものがいまいちわからない。私はそんな気持ちに一度もなったことがないからだ。
はあ、と腰を動かすたびに相手の鼓動を感じる。自分の鼓動を伝えられる。
本当は、二人いっぺんに鼓動を感じたい。でもそれはできない……そう思っていたら、臀部にピノの熱い鼓動が押し付けられた。
カジマヒデが、おいおい、そりゃないだろ、と慌てているけど、私は気にしない。むしろ、できるならやってほしい。
私に鼓動を伝えて、伝えさせて欲しい―――!
「……挿れて……!カジマヒデもピノも、一緒に感じたい……!!」
ゾリャーの悲痛な叫びにピノが応える。それが寂しさを埋めるものだったとしても、今のゾリャーを見れば応えてやらざるを得なかった。
前で受け止めるのとは違い、異質な感覚が体内を支配する。それでも、繋がった場所からはは鼓動を感じることができた。
今、私は二人と繋がっている。生を共有している。感覚を共有している。
腰を動かしてカジマヒデの鼓動を感じながら、後ろで、本来ならば汚いと感じてしまう部分でピノの鼓動も感じる。
同時に二人も迎え入れて、体内が苦しい。でも嫌じゃない。むしろ、もっと欲しい。
「……はあっ……はあっ……二人とも、もっと、動いて……」
途切れそうな意識の中で、ゾリャーは囁いた。
「無茶だゾリャー。初めてだっていうのにこんな……」
「カジマヒデの言う通りだって。デッカイブツのせいで狭いし、キツくてちぎれそうだ。これ以上は無理だっつーの!」
つーかもう出ちまう、と苦しそうな顔でゾリャーを抱えるピノに、ゾリャーは腕を引き寄せて身体を余計に密着させた。
それからカジマヒデの方にも身体を摺り寄せる。二人にぴったりと身を寄せ、お互いの心臓の音を直に左胸から聞く。
身体が熱い。ドクドクと、色々な部分からみんなの生命を感じる。体温も、息遣いも、すべて。
「……お願いだから、離れないでいて。」
「ゾリャー」
「……もう、一人になりたくない……」
「お前……そんなに……」
「……嫌っ!離さないで!!二人とも一緒にいて!!」
カジマヒデに取り乱してしがみつくゾリャーは号泣していた。繋がった部分が深く刺さって、身体がびくりと反応する。
「どうして、別れなんてものが来るの?!」
それでも構わず、彼女は縋る力を余計に強めた。
「死んでしまえば、みんな一緒だ。いつかは別れる時が来る。でも、永遠じゃない。俺たちはシャーマンだから、死んでも会うことができる。
それに、普通の人達にも別れは誰にでもやって来るし、またそこから始まるものも沢山あるんだぞ、ゾリャー。」
ひきつけを起こしかねないゾリャーを、カジマヒデがゆっくりと抱きしめる。
その腕の中で、今まで封じ込められていた感情をすべて吐き出すように、ゾリャーは叫び続けた。
「どうして、今まで会いにに来てくれなかったの?!」
「だってお前……そんな頃、俺ら知らねーじゃねーか、ゾリャーがこの世に存在してること自体……」
知っていたとして、どう会いに来れよう。遠く離れた国の、一施設に閉じ込められた少女を救うことなど、できるわけがない。
今ならできるかもしれないが、その頃は目の前の課題をこなすことで精一杯だった。
「もっと、もっと二人のこと知りたい……!このまま別れるなんて、嫌……」
後から後からボロボロと涙を零すゾリャーに、カジマヒデもピノも、何も言えなかった。
ただ、彼女と繋がった部分から、三人のそれぞれの脈打つ血流だけが静かな部屋の中にこだましていた。
ソファーに放られた太鼓からは、ヴォジャノーイが顔を覗かせていた。ゾリャーが泣いている。彼には、そのことだけがわかった。
もしかしたら、ゾリャーがいじめられているのかもしれない。そう思ったヴォジャノーイが助けに行こうとすると、バズゥに遮られた。
バズゥは彼女がいじめられているのではない、とヴォジャノーイに告げた。むしろ、癒してもらっているのだと言った。
普段の渡鴉の姿から女神の姿にふわりと変化すると、バズゥはヴォジャノーイに色々と語った。人間には色々なことがあるものだと。
長年に渡り、人の手に中にあった彼女は、ヴォジャノーイよりもそれをよく知っていた。汚い感情も、美しい感情も、悲しい感情もすべて。
ゾリャーが大切なのはわかるが、無理に二人をゾリャーの元へ引きとめようとするなら、それはゾリャーのためにならないと言った。
ヴォジャノーイは、ゾリャーがこの二人をいかに好きかわかっていた。初めて出来た人間の友達と言ってもいい。
だから、出航のときや航海中に邪魔をして、無理にでも二人を彼女の元へと引き止めてやろうと画策していたのだ。
やろうとしていたことがあっさりとばれたヴォジャノーイは、すまなさそうに太鼓へひっこんだ。
同時にバズゥもヤドリギの杖の中に引っ込んだが、己の主の煮え切らなさに軽蔑の念を送った。
さっさと気持ちを伝えてしまえばいいものを。そんなことだからいつまでたっても父親……前の主に強く出られないのだと彼女は思った。
「ゾリャー」
静寂を破ったのは、カジマヒデだった。泣き腫らした目で彼を見るゾリャーに、真剣な眼差しと話し方で言い聞かせた。
いつもの保護者気取りの、ちょっとふざけた言い方ではなかった。
「ゾリャーは俺達が側にいないと、俺たちを信じることができないのか?」
「……え?」
ゾリャーの涙が、ぴたりと止まった。
「こういうことをしないと、信じることができないのか?」
「……どういう……」
「だーかーらー!とことん鈍いのな、お前。俺らは離れてもずっと仲間だ!ダチだって言ってんだよ!!」
業を煮やしたのか、ピノがぶっきらぼうに言い放つ。ゾリャーの顔から、みるみるうちに悲しさがなくなっていった。
「そういうことさ。」
「……じゃあ、カジマヒデが最初駄目って言ったのも……?」
「ああ。こんなことしなくても、ゾリャーは俺たちの大事な仲間だってことだ。ずっと。例え年を取って、死んでしまってもだ。」
ゾリャーの目から、涙が再び溢れ出す。今度は、嬉しい涙だった。
しかし、疑問が一つ。
「……じゃあ、どうしてピノは私にあんなことを?カジマヒデの言った、性よ……」
「まーまーまー、いいじゃねーか!あれはちょっと魔が差してだな!」
「よくない。ピノは私のこと、大切な仲間と思っていなかったのか?!」
「思ってねーわけねーだろうが!俺がどんだけ……」
「冗談だ。」
ふふふ、と笑うゾリャーの表情からは、寂しさはもうなかった。結論が出たのだから、このまま行為を中断しても良かった。
だが、身体はそうでもないらしく、ゾリャーは下半身の疼きを強く感じた。
「二人とも、つき合わせてごめん。」
そう言って、二人に軽く口付けると、ゾリャーは腰を動かし始めた。
「だから、お詫びとして二人とも気持ちよくなって……」
ゾリャーの動きに反応した二人は、その身体を堪能した。無論、ゾリャーに奉仕することも忘れなかった。
再び熱に浮かされ、溶かされていったゾリャーは、びくびくと身体を震わせながら二人の動きを感じた。
擦れあうお互い。上り詰めるような感覚。もうこのままきっと解けてしまう。共有する空間が、溶鉱炉みたいに熱い。
「……あ……ああっ!……何か、何か来る……!!」
エクスタシーに上り詰めようとするゾリャーに、二人は己を引き抜く準備をする。が、ゾリャーに阻まれる。
「……注がれる感覚が、どんなものかわからないから、して欲しい……」
「ば、馬鹿なこと言うな!もしものことがあったら……!」
「……くっ……見上げた根性だぜ……!どうなっても俺は責任とらねーからな!!」
最後に深く貫かれた衝撃で同時に二人を締め上げると、ゾリャーは目の前を真っ白にして達した。
「……あああっ……」
自分の体内に、二人の熱いものが注がれていく。それは溢れて、腿を伝う。後ろも、前にもその感覚が感じられた。
元凶が引き抜かれると、ゾリャーはぐったりとして横たわった。余韻がまだ残っていて、頭がぼんやりとして上手く働かない。
カジマヒデが身体を拭ってくれているのがわかる。こういう時も、ピノは何もしてくれないんだなと思っていたら、上から布をかけてくれた。
「……意外と気が回るんだな……」
布に包まりながらゾリャーが顔を覗かせると、ピノがムッとした顔でこちらを向いた。
「何だそりゃ。俺がそんなに気の利かねーヤローだと思ってたのかよ。」
「だって、カジマヒデの方がピノよりもずっと大人だから。色々。」
「うっせーな。マジで可愛くねーの。」
「……一緒……」
「ん?」
ゾリャーは布に包まったまま起き上がると、二人をじっと見つめた。今度は優しい微笑を浮かべて。
「……離れてても、心はずっと一緒だから……私も二人のことを忘れないし、二人も私のこと忘れないで……」
「ったりめーだろ。つーか、今度家来いよ。怖ェー親父がいてもいいなら別にいいぜ。」
「そうそう、たまには遊びに来たらいい。……へんぴな場所にあるけどな。間欠泉とかがあるし、観光になら温泉があっていいとこだ。」
「……ありがとう。」
疲れたのか、それだけ言うとゾリャーはそのまま眠ってしまった。
安らかな寝顔に安心し、上から毛布をかけてやると、男二人は改めて顔を見合わせる。
「で?責任は取んのかよ、オッサン。」
「何言ってるんだ?ゾリャーの言葉が正しければ、今日は大丈夫な日だそうだ。というか、取るのはむしろお前の方じゃないのか?」
「だから!俺は射精してねーって!!」
「しかし最初に突っ込んだのはお前だからな。ゾリャーに攻められてすぐに乗り気なったり、イマイチ信用できん。」
「オウオウ、随分と言ってくれるじゃねーか。結局楽しんで中出ししたのはどこの誰だァ?ああん?」
「それに、お前の場合これからゾリャーに迫る可能性がある。責任取るのはお前でほぼ決定だ。」
「バッ……バカ言ってんじゃねーよ!!何で俺が……!!」
「お前の隠している本、ほとんどが『グラマスな金髪美女特集』だったからな……実は、俺もちょっとだけ好きだ。金髪グラマス美女。」
ニヤっと笑いながら目を逸らし、ポッと頬を染めた上にいらないカミングアウトをしたカジマヒデに、ピノは怒りを爆発させた。
「てめええええええ!もう我慢ならねー!!人のプライベートを覗き見しやがって!!そんなに読みたけりゃ自分で買え!!!」
部屋の中で始まった新たなリアルS.Fは一晩中続き、その間ゾリャーはうるさい物音にも関わらず、幸せそうに熟睡していた。
次の日の朝、パッチの食堂で朝食を取る三人の姿があった。
ゾリャーは楽しそうかつ嬉しそうににこにこしていたが、残りの二人は眼の下にクマができており、げっそりしていた。
よく見ると、両方とも顔のあちこちに殴られた跡がある。O.Sを使うと大変なことになるので、そこは抑えて肉弾戦になった結果だ。
結局あの後一睡もしなかった。無駄な喧嘩に嫌気が差して和解したのはもうゾリャーが起きてくる時間だった。
「……二人とも、元気がない。どうしたんだ?食べないのか?」
「……いいや、別に。食欲がなくてな……」
「ほらピノ、オートミールあげる。」
「……いらねえ……」
もしかして、私が昨日あんなことしたせい?と、心配そうに言うゾリャーにそうじゃないよと否定を入れ、ズルズルとコーヒーを流し込む。
騒々しい声が聞えてきて、ふと見るとヨウ=アサクラとその仲間達が朝食を取っていた。朝から元気なことだなあ、と思いつつ、
ちょっと恨みがましい目で見てしまう。そもそも、あいつらがいなければゾリャーがあんな話題を持ち込まなかったのだ。
しかし、それによってゾリャーのことが少しは解った。ずっと寂しかったことも。それに押しつぶされそうだったことも。
ヨウ=アサクラに気がついたゾリャーは、お礼を言わねば、と彼らの方へ走って行った。
「……でもゾリャーが明るくなってよかったよ。」
「……カジマヒデ、お前ェそれではぐらかしてんじゃねーよ。」
「そのことはもういいだろ……俺だってたまにはそういう本読みたいんだよ。それと、いい加減ゾリャーのことも認めろよ。」
「ハイハイ、自分で買えっつってんですよ。いい大人のオッサンが何してんだか。あと、絶ッッッてーにちげーからな。」
未だに喧嘩を引きずって毒づく二人と違い、ゾリャーは爽やかな朝の会話を楽しむ。限られた時間を惜しむように。
ヴォジャノーイが朝の日差しを浴びながら、楽しそうにハミングしているのが聞える。バズゥやデヒトも一緒になって音頭を取っている。
ゾリャーは幸せだった。今まで生き、最高の朝だと思った。席でチームメイトが険悪そうにしているのに気がつくと、
ゾリャーはアサクラ少年との話をやめて、席へ戻って仲裁に入った。二人の喧嘩も、今は楽しい遊びの一つみたいだ。
しかし、ゾリャーにはこの後で三人の身に惨劇が起こることと、世界を賭けた戦いが始まることなどまだわかっていなかった。
それでもその日は平和で、一番明るい朝だった。
余談だが、ゾリャーに例の意味を教えたことから、身体の繋がりをゾリャーから求められてアサクラ少年が困惑し、
彼の恐ろしいフィアンセにお灸を据えられるのと、ゾリャーがコッソリとピノの隠していた本をしっかりと読んでしまい、
三人の間に再び災難が起こるのはまた別のお話である。
おしまい(続く?)
336 :
310:2010/05/06(木) 23:25:01 ID:WK474jNh
以上です。くだらん長文スマソ。
続く?とかいっときながら、規制待ちの間に続きを8割方書いちまった俺がいる。笑ってくれ。
イメージ崩れたらすんません。てか本当に捏造しまくってサーセンw
違うカプとシュチュなら生前ファウスト夫妻とかも書いてみたいな。結婚初夜とか。
あとは潤の姉さんと不倫野郎の烙印(いやマジであれは不倫だけど)押されたキョンシーとか。
超どうでもいいことだけど、アイルランドとアイスランドは緯度の割にはさほど寒くないらしい。(マイナス10自体があんましないみたい)
マイナス30度とか言ってやがったけど、それをリアルに経験しているのはゾリャーだけってことになる罠w
しかもアイルランド、自然環境からの配慮で住みやすい国No.1認定らしいな。アイスランドなんか温泉大国だもんな。
漫画って調べると意外とこういうの多いよなwまあ映画とかもたいがいだけどw
あ、でもピノは出身がアイルランドでガキん時に洞窟にインされたから、もしかしたら修行でロシアか南極の洞窟とかか?まあいいか。
だがICEMEN、オメーらは好きだ!
いや、マンキンキャラみんな好きだ。
>>318-336 310
ばかばかばかばかばかばか、ちっとも待ってなんか無かったんだからね。
切り込み隊長ピノと、包容力と主砲のカジマヒデがいいコンビで、
お人形みたいだったゾリャーが暖まってとろけて感情むき出しになってくのが
素晴らしかったです、書いてくれてありがとう。
過去話も違和感無かったです。
…ホロホロは実践についてなんら教示できなかったんだろうなあ…
さー続き待ち。楽しみ楽しみ。
自分もICEMENをも少し書きたいけど、別カップル話なんかがあってからにしときます。
あ、よそで見たネタ。
ロシア娘は妖精。
10代でフェアリー、20代でエルフ、30代でドワーフ、40代でトロール。
339 :
310:2010/05/07(金) 00:25:38 ID:p6V1bIsn
>>338 補足ありがd。フィギアスケートのコーチ見てたらよくわかるwww
規制&投下を期に職人さん降臨待ってる。
>>308のメイデンとたまおの着せ替えごっことか超見たいんだぜ…
いやそれ以外でも大歓迎だけどね。
花と三代目アンナとかもねえかなあ。
保守
保守だけじゃあれなので発注書作ってみた。
【登場人物】※キャラ名やカップリングを記載。
【エロ度】※手も触れず/キス、触れ合い程度/本番あり、具体的描写なし/本番あり、耽美表現で/本番あり、表現無制限
【文体】※心理描写中心/台詞中心/肉体言語
【趣向】※SM、スカトロ、複数プレイ、同性愛、強姦の可否
【シチュエーション】※好みの状況、話の流れを自由記述
【謝礼】※自由記述
(例:完成したら最大級の賛辞コメントをつけるため、日々特訓しながら待ってます)
ほす
保守
人がいない……だと?!
344 :
名無しさん@ピンキー:2010/06/17(木) 22:49:46 ID:KNuIOC+6
いるわ
>>336 GGGGGJ!!!!!
ゾリャーかわいいよゾリャー。
次は潤姉さんと不倫野郎で是非!
346 :
310:2010/06/27(日) 00:00:20 ID:4L3dQGJE
同じキャラ続きで長文はいかがなもんかとしばらくROMってようかと思ってましたが
気がついたら一月経ってたのでそろそろICEMENの続き投下します。
調整するんでもうしばらくお待ちくだされ。
wktk
保守
投下しようとしたらまた規制とか呪われすぎだろ俺orz
と、思ったら解除きてたっぽいので今晩あたりに投下しやす
どきどきわくわく
352 :
310:2010/07/17(土) 03:10:07 ID:u10BEdEp
色々遅くなってスマソ。
勢いで書いて止まってまた書いたやつを投下。
期待に添えなかったらすんまそん。
またICEMENネタでゴメンね。
↓ピノ×ゾリャー 一部無理矢理あり。
S.Fが終わった。壮絶な戦いを経て、アサクラ少年と仲間達、そして皆の力により、ハオは和解した。
これからどうなるのか、世界がどうなっていくのか、それは誰にも解らない。
またS.Fが開かれる500年後には、もしかしたらシャーマン達はいなくなっているのかもしれない。それでも、毎日は過ぎていく。
それは人によって違う毎日で。
ハオと世界を賭けた戦いが終わり、シャーマン達は己の故郷へと帰るため、船に乗ったり飛行機に乗ったりして各自の帰路に着いた。
とはいえ、貧乏なシャーマンと金持ちのシャーマンの差は激しく、航空機で帰ったり、自家用機で帰る者は少なかった。
たいがいが船に乗り合わせ、S.Fの面子が揃ってしまい、結局船内はシャーマン達がS.Fの後日談をして盛り上がっていた。
特にアサクラ少年とその仲間は英雄として皆からもてはやされていた。会話の中心にいるのはたいがい彼らだったと言えよう。
そんなS.Fに参加したシャーマンの一人、ゾリャー=ガガーリクは船のデッキで風に当たっていた。長い髪が揺らめいて美しい。
「こんなの初めてだね、ヴォジャノーイ」
相方のカエルの精霊も、嬉しそうに鳴いている。暖かな日差しと、爽やかな海風が気持ちいい。
思えば船旅は彼女にとって初めての経験だった。青い海に囲まれるなんて、今までならどれだけ夢見たことだろう。
しかし、楽しそうに美女が海を眺めていると、そんな女の魅力に負けて言い寄って来る男もいるわけで。
「可愛いね。君もシャーマンなんだろ?」
軽そうなバンドマンのような格好をした青年に肩に手を置かれて声を掛けられ、ゾリャーは露骨に嫌な顔をした。
男の顔は悪くないが、その手はゾリャーの腰へと滑っていき、怪しい手つきだ。嫌悪にゾリャーが顔をしかめ、O.Sを発動させようとする。
と、太鼓を持って出てくるのを忘れたのに気がつく。しまった、とゾリャーは思った。S.Fが終わったと油断したのが悪かった。
「そんなに怖い顔しないでくれよ。美人が台無しだぜ?」
男の手はさらに尻にまで及ぼうとしていた。さすがのゾリャーも実力行使に出ようとするが、男はそれを見越していたのかゾリャーの
腕の動きを制限するような体制になっていた。
「……あっちへ行け……」
そう言って、男を思い切り睨みつけてやるが、全く効果が見られない。余計に男の態度を悪化させた。
もうこれは足を踏んづけてやろうと思った時、周囲に冷気が漂い始め、男の手が凍り漬けになった。
驚いた男はそそくさと逃げ去ろうとしたが、途中でその冷気を発していた主が足を引っ掛けて男を転がし、さらに追い討ちをかける。
情けない悲鳴と共に、男は伸びてしまった。情けねーな、と苛ついた声で呟きながら冷気を発射した主はゾリャーに歩み寄る。
「おめーよ、油断すんなっつってんだろ?俺がこっち来てなかったらどーするつもりだったよ?」
「……別に。ピノがこんなことしなくても、自分で何とかした。」
助けてもらっておきながら、ゾリャーはブスッとした顔で答えた。余計なお世話である、というように。
「あーハイハイ、そーですか。お強いゾリャーさんのことだ。男一人ぐらい腕一本でミンチだよなー?」
「……最低……」
「よく言うぜ。助けてもらっといて礼も言わねーヤツに言われたくねーな。」
ナンパされたあげく、仲間にからかわれて機嫌をすっかり損ねたのか、ゾリャーはぷいっとそっぽを向くと、船内の自室へと戻ってしまった。
可愛くねーな、とぼやくピノの言葉は耳に入っていないようだった。
「ちょっとは自覚しろっつーの。黙ってりゃ顔は可愛いってことぐらいよ。」
さっき呟いた言葉とは矛盾する台詞をピノが言ったのを、ゾリャーは勿論知らない。
自室……とは言ってもICEMENの三人で取っている部屋だが、そこへ籠ったゾリャーは、ベッドに身体を投げ出した。
他人に身体を触られることに、未だに慣れない。いや、あの場合は別に慣れていなくても良かったのだけれど。
しかし、あの男性に身体を触られて動揺したのも事実だ。身体が上手く動かなかった。それは嫌悪でもあるが、恐怖もある。
これから先、同じことが起こらないとは限らない。たまたまデッキにピノがいたからよかったものの、
足を踏んづけることが失敗していたならどうなっていたかわからない。
それなのに、助けてくれた仲間に対してああいう態度を取ってしまった。あれがカジマヒデなら、素直に言っただろうに。
どうにも、ピノに対しては初対面から馬が合わない。冗談を言って笑わせてくれることもあるが、一方で自分をからかう事も多い。
しかもそれはデリカシーに欠けており、ゾリャーが女性として気にしていることを平気で言うことが多かったりする。
この前なんかは三人で繋がった時のことを思い出し、スタイルはいいけど胸がちょっと足りねーなあ、などと言ってきた。
ゾリャーはそこまで胸がない女性ではない。むしろある方だろう。だが巨乳かというと違う。要は普通のいい感じのサイズだ。
自分だってアレのサイズはカジマヒデに敵わないくせに、と文句をつけてやりたかったが、さすがに大人気ないのでやめた。
ごろん、と寝返りを打ちながらぼんやりと床を眺める。床の継ぎ目を意味もなく目で追うと、ベッドの下に何かが積まれているのを発見した。
「……?」
普段注目しないベッドの下に、ゾリャーは好奇心をそそられた。確か、このベッドはピノが使っているはず。
悪いと思いながらも、彼の普段の自分への言動から、勝手によしとした。手を突っ込んで取り出すと、それは見たことのあるものだった。
「……やっぱり最低……」
ゾリャーは彼がこの本を読んでいるのを覗いてしまったことがある。表紙にはセクシーを通り越していやらしいポージングをした女性が
挑発的な眼差しをこちらに向けていた。よく見ると、『グラマス金髪美女特集』などと書かれている。
軽蔑の眼差しでその本を壁に叩きつけると、本が壁にぶつかって落ち、ページがパラパラと開いた。
「……あ……」
ゾリャーの目は、そのランダムに開かれたページに釘付けになる。金髪の長い髪の女性が、男性と絡み合っている。
いやらしくも恍惚としたその表情に、ゾリャーはかつて仲間にその身を委ねたことを思い出す。
ごくりと唾を飲み込み、ゾリャーは本を拾った。ページをめくると、ありとあらゆる体位やシュチュエーションで男女が絡み合っていた。
中でも三人で行っているものにゾリャーは見入ってしまう。女性の表情と自分を嫌でも重ね合わせてしまう。
(……そんな……私、こ、こんな顔で……?)
自分でも頬が紅潮し、息がだんだん荒くなってきているのにゾリャーは気付いてしまった。下半身が疼き始める。
(……わ……私、こんな……)
いやらしい女じゃない、と否定しながらも、その熱が収まることはなく、むしろ加速していった。
たまりかねたゾリャーはベッドに横になり、スカートをたくし上げて加えると、本を片手に自らの手を下半身へと滑り込ませた。
三人でしたとき、弄り回されたところをまさぐると、びくん、と身体が反応し、全身にあの時と同じ感覚が走り抜けた。
「……くう……っ」
写真の男女を眺めながら、あの時のことを思い出すゾリャー。カジマヒデのゴツゴツした手、ピノの舌使い。
「……ふう……っ……くうん……」
彼らの与えてくれた刺激を再現するように手を動かし、ゾリャーは快感に溺れていった。
(……昼間からこんなこと……ああ、でもやめることができない……)
ぬるりと指にまとわりつくそれは、もうすでに溢れてシーツを汚していた。
自分の指を仲間のそれに見立てて快楽を貪るゾリャーだったが、弄り回すだけでは物足りなくなり、ついに膣へと指を挿入し、
さらなる刺激を求めた。最初ピノに無理矢理された時、指を立てられたのを思い出して実行すると、ゾリャーの身体に得体の知れない
快感が走り抜けた。
「……ああっ……」
さらに指を増やし、掻き回していくと、ゾリャーは自分で自分が抑えられなくなってしまっていた。いつものクールな美女はそこにおらず、
ただ貪欲に快楽を求める淫らな女性がベッドの上で痴態に耽っているのだった。
船内をブラブラしていたピノは、カジマヒデに会うとゾリャーを知らないか、と彼に聞かれた。さあ、部屋にでも行ったんじゃねーの?
と答えると、もうすぐ昼時だから三人で食事でもどうだ、と言ってきた。ピノが面倒くさそうな顔をすると、カジマヒデは二人がまた
痴話喧嘩をしでかしたことをすぐに悟り、仲直りついでにピノがゾリャーを誘ってくるように言ってきた。
その顔がニヤついていることにピノは憤りを感じたが、言葉に従うことにした。どうせふてくされて寝ているのだろう。
だとしたら、彼女のことだから腹が減れば機嫌も食事の方へ向いて治るだろう、と安直に考えた。
部屋に向かう途中で、ピノはゾリャーがナンパされていたところを急に思い出して、自分の機嫌が悪くなっていくのを感じた。
ゾリャーは自分の女ではない。この前繋がったのも、仲間として彼女の寂しさを埋めるためだ。だというのに、この有様だ。
結局彼女への情を捨て切れていない。年が近いせいもあってか、彼がゾリャーを女として見るまでにそう時間は掛からなかった。
しかし、彼女の生い立ちや境遇、自分の実家のことを考えるとゾリャーを手篭めにすることは躊躇われた。
そう思いながらも、しようと思えばいつでもできただろう。しかし、ゾリャーが自分に対して特別な感情を向けてくれるかどうかはわからない。
どちらかというと、ノーに近い。人のことをやっと好きになれたような人間が、恋愛をすぐに理解できるかというとそうではないだろう。
ましてや、彼女はそういったものから隔離された環境で育ったのだ。
男女の関係について理解しても、まだそこに潜む感情は理解できていないはずだ。
あれこれ考えているうちに部屋についてしまい、ドアの取っ手に手を伸ばす。この前と同じ状況だ。今日は時間帯は昼だから、まだ大丈夫か。
眠っている彼女に再び自分が欲情しなければいいけれど、と自分を戒めながらドアを開ける。
しかし、その戒めが守られることはなかった。
「……ゾ……ゾリャー……?」
そこにいたのは安らかに眠るゾリャーではなかった。息を荒げ、快楽を貪る女がベッドに一人という、卑猥な光景が目の前に広がっている。
「……あ……」
ピノに気がついたゾリャーは、慌ててスカートを下げ、身体を起こす。だが、もう遅い。見られてしまった。
「……何……やってんだ……?」
彼女が何をしていたかなど容易に想像がつくというのに、彼の口からはその程度の質問しか出なかった。
あのゾリャーが。しかも、その傍らにあるのは……
「……お願い……このことは、カジマヒデには内緒に……」
「おめーよ、人のモン使って何やってんだ?あ?」
ベッドの上でうろたえるゾリャーに歩み寄り、側に置いてあったエロ本を掴み上げる。そこには三人で絡み合う男女のシーンがあった。
ははあ、なるほど。そういうことか。
「俺のベッドの下勝手に荒らしたあげく、オカズに使うってのは、どういう了見なのかなー?んんー?」
口元は笑っているが、目が笑っていないピノに、ゾリャーは恐怖を覚えた。あの時と同じ空気が漂っている。
このままでは、きっとあの時と同じようになってしまう。しかし今は、あの時とは状況が違う。寂しさを埋めて欲しかった時と今は違う。
寂しさを克服した今となっては、チームメイトとの情交は彼女にとって不要なものだった。
今は、そういうことをチームメイトにして欲しいわけではない。身体が疼いただけのことで、感情がそうさせているわけではなかった。
「……す、すまない……そういうつもりじゃ……」
「……たく、おめーはよ……」
ピノの声のトーンが暗く、低くなる。三人で繋がった時の低い囁きにも似ていたが、今回のは怒気を含んでいるようだった。
「……わざと見つけたんじゃない……信じてくれ!」
「……人が、こんだけムラムライライラしてんのを抑えてるってのによ……!!」
必死で弁解して許しを請うゾリャーの声は、ピノには届いていなかった。むしろ、彼の怒りを増幅させた。
ゾリャーにそのまま掴みかかると、ピノはゾリャーをベッドに押さえつけた。腕をねじ上げ、抵抗する彼女の喉元にむしゃぶりつく。
ぞくりとした感覚がゾリャーを支配しようとしたが、今のゾリャーにとっては、押さえつけられている痛みの方が遥かに勝っっていた。
「い、痛い!離せ!!」
「うっせえ!!」
パン、と乾いた音がして、ゾリャーの頬が張られた。凄い力に、ゾリャーは思わず意識を失いそうになったが、無理矢理起こされる。
顎を掴まれて膝立ちにさせられると、ピノは氷のように冷たい目で命令してきた。
「脱げ。」
「……え?!」
「さっさと脱げっつってんだよ、このド変態。」
「……な……」
「何だー?不服かァ?人のエロ本片手に散々やらしーとこ弄り回してたくせによー。これのどこが変態じゃねーんだ?」
図星を指摘され、羞恥で赤面するゾリャーに、さっさと脱がねーと、破いちまうぜ。と脅しをかける。
それでもゾリャーは服を脱ぐことに躊躇いを見せた。よく見ると、目に涙が溜まって震えている。
「これから素っ裸でずっーと過ごすなら俺は別にかまわねーけど。きっとさっきみてーなナンパじゃ済まねーよなあ。」
冷笑しながらそう付け加えると、ゾリャーはしぶしぶ服を脱ぎ始めた。震える手つきでシャツとスカートに手をかけ、下着姿になる。
そこでやめようとするので、全部にきまってんだろーが、と舌打ちすると、手早く下着を取り去った。
「……初めてじゃねーんだし、おっと、そうそう、初めてで二人の男侍らしたドスケベじゃねーか、もっとちゃっちゃと脱げよな。」
チームメイトの心無い言葉にゾリャーは傷つく。あの時、そんな風に私のことを思っていたの?
ゾリャーは胸を隠しながら悲しそうな顔でピノを見た。口を上に歪めながらも眉一つ動かさないドルイドの青年に、ゾリャーは嫌な汗が
こみ上げるのを感じた。ああ、そうだったのだ。結局彼は、私をあの写真の中の女と同じようにしか考えていなかったのだ。
カジマヒデが言っていたのは、きっとこのことだったのだ。私は、何て馬鹿だったのだろう。
「……酷い……」
ぽつりと漏らしたゾリャーに、ピノが反応する。眉が動いた気がしたが、ゾリャーにはわからなかった。
「……酷ェのはどっちだよ……」
ゾリャーに聞えないような声で呟くと、膝立ちのゾリャーの茂みにいきなり指を突っ込んだ。
「……ひっ……」
急に敏感な場所を刺激されたゾリャーは、思わず仰け反った。先ほどまで弄っていたせいかそこは既に湿っており、
容易く男の指を受け入れた。卑猥な水音を響かせながら、ピノはゾリャーの性感帯を激しく擦る。
「……あっ……ふあ……」
無理矢理に弄られ、涙と恐怖の入り混じった、それでいながら妖艶な表情を浮かべて喘ぐゾリャーにピノは興奮した。
最低なやつだと思われても構わない。いつまでも愚鈍な彼女が悪いのだ。
「……あっ…はあっ……い……嫌……」
「ハイ、嘘だ。ここもうビショビショじゃねーか。やらしーゾリャーは、こーいうことがされたかったんだよな?え?」
「……ち……違う……!!」
「どこが違うんだ?俺とカジマヒデに突っ込まれたこと思い出してヨガってたのはおめーじゃねーか。」
「……それは……それはあっ……ああ……」
必死になって弁解しようとするゾリャーを邪魔するように、ピノの手はゾリャーを犯した。
元々熱を持っていたそこは、ゾリャーの意志とは無関係に快楽を求め、腰を動かさせた。
ゾリャーは自らの両手を使って手を振り払おうとするが、逆にピノに両腕を掴まれ、ベッドにねじ伏せられた。
ピノは舌打ちをして、ゾリャーから指を乱暴に引き抜くと、ゾリャーの乳首を思いっきりつねり上げた。
「あっ……いっ……」
中途半端に行為を中断され、急激に走る痛みにゾリャーは顔を苦痛に歪ませる。
「……やめて……お願い……だから……」
「……まだ認めねーのかよ。往生際悪ィーな。」
「……はあ……はあ……こんなこと、私は望んでいな……うう……」
否定しながらも、ゾリャーの下半身の疼きは止まらなかった。言葉とは逆に、腰がくねくねと動く。その動きを見透かされ、ゾリャーの
股の間に彼の膝がグリグリ押し付けられ、ゾリャーは悲鳴を上げた。
「……あう……!」
「続きが欲しけりゃ、自分で言うんだな。」
押し付けられた部分から、じわりと愛液が滲み出る。断続的に押し付けられ、刺激を与えられるためにゾリャーは中途半端な感覚を
味わい、余計に欲情を溜め込むこととなった。もう下半身の熱は限界で、本当は早く発散してしまいたかった。
しかし、今それを言ってしまえば、もう自分と彼がICEMENとしての関係に戻れなくなってしまう気がした。
「……っ……」
「ほーら、どーした。マジで身体だけは正直だよなー。」
敏感な場所を指でなぞられ、耳元で罵られながら熱い吐息を吐き掛けられ、ゾリャーの意識はもう限界だった。
もういい。彼がそう思っているのなら、もういいのだ。どうせここまでされて、元の関係に戻ることなどできるはずがない。
「……して……」
「あん?」
「……もっと……気持ち…良く……」
「それが人に頼む態度かよ。」
「……お願い……します……もっと……!もっと気持ち良くして下さい……!」
顔を真っ赤にして叫んだゾリャーに、ピノは無関心そうな顔をした。羞恥で涙を溢れさせるゾリャーを冷たく見下ろすと、
「……お願いするなら、行動で示してくれねーと納得いかねーな。」
と言い放ち、ニヤニヤと下卑た笑いをゾリャーに向けた。
「……わかった……」
もはや諦めたゾリャーは彼の目の前に己の下半身を近づけると、彼の目の前に秘部を晒した。
「自分からお願いして股おっぴろげて、変態通り越して痴女じゃねーか。」
「……」
ゾリャーはもう何も言わなかった。これで彼の気が済むのであれば、もうそれでよかった。
(……恥ずかしい……早く、終わらせて欲しい……)
それでも羞恥心は捨てきれず、ゾリャーの顔は真っ赤に染まった。悔しさと恐怖も混じって、その身体は震えていた。
そのあられもない姿に、ピノは少々の罪悪感がこみ上げてくるのを感じた。
ゾリャーは自分に進んでその身を開いているが、それは自分の体内の熱を持て余し、どうにかして欲しいからであって、
自分を愛しているからではない。結局言わせたさっきの言葉も強制でしかない。しかし、その状況に興奮している自分もいる。
ゾリャーに男として見てもらいたい、されどもそれをしてくれない彼女を犯して屈服させたいという歪んだ感情は、もはや止められなかった。
(さっきゾリャーをナンパしやがったヤローと大差ねーじゃねーか……!)
そういった念を抱きつつも、彼はゾリャーの局部を弄り回した。指だけでなく舌で攻めてやると、ゾリャーは激しく反応した。
「ああ……そんな……駄目……汚い……ああん……」
前にされたことのない刺激を受け、ゾリャーは自らにこもる熱がさらに増幅していくのを感じた。同時に、羞恥など吹き飛びつつあった。
このまま、快楽に身を委ねて楽になりたい……室内に響く水音を聞きながら、ゾリャーの意識は悦楽の方へと沈んでいった。
「……ひっ……!!」
一番敏感な場所を摘み上げられ、ゾリャーは絶頂を迎えた。同時に大量の蜜が溢れ出し、チームメイトの顔を汚していく。
先ほどまでならまた罪悪感から謝ったかもしれないが、今のゾリャーにとってはもうどうでも良かった。顔を離されたのをいいことに、
ひくつく秘部に指を滑らせ、一人で行っていたように、いやそれよりも深く挿入を繰り返し、快楽を貪った。
もっと欲しい。もっと、もっと……!理性の箍が外れてしまったゾリャーに、もう羞恥など残っていなかった。
「……ゾリャー……」
「……はあっ……早くぅ……お願い……!」
「……」
虚ろな目で懇願するゾリャーを見下ろしながら、ピノはもうゾリャーとの関係が元に戻らないことを確信した。
いや、手を出した時から戻れなかったのだ。ゾリャーの愛液で濡れた口を拭うと、ゾリャーの腕を掴む。
振り払うことをしない。何も反応がない。ただ虚ろな、それでいながら恍惚とした目で次を期待している。彼女をこんなにしたのは自分だ。
もっと他にやり方があったのに。あの時、どうして部屋に入る前にノックをしなかったのか、彼は後悔した。
「……なあ、ゾリャー……」
「……お願い、もう……熱くて……」
「こんなにしておいて言うのも何だけどよ、もう……」
「……熱くて、たまらない……!もう駄目……!!」
掴んだ腕に身体を摺り寄せてびくびくと身体を振るわせるゾリャーは、もう彼女が途中でやめることが出来ないことを明確にしていた。
「……挿れて……全部、欲しい……」
快楽に取り憑かれたゾリャーを開放するには、もはや彼女を満足させてやることしか方法はなかった。
そもそも自分で蒔いた種だ。あんなに酷いことをしておいて、途中で自分の勝手でやめるのは無責任だろう。
しかし、そうは思いながらも心の底ではゾリャーを犯すことに喜びを感じている自分がいる。
ピノはドロドロとした気持ちでゾリャーの足を持ち上げ、一気に突いた。
待ち望んでいたゾリャーが歓喜の悲鳴を上げ、彼をきつく締め上げる。
本能を剥き出しにして腰を動かすゾリャーに、ピノもまた本能に飲まれていった。彼女に対する罪悪感も、複雑な感情も全て溶けてなくなった。
「……あっ……ふうっ……あん……」
快楽の渦に飲まれてただ喘ぎ、本能の赴くままに身体を求めるゾリャー。彼女の脳内にはもう、ただ目の前で揺れているピノの髪の毛と、
突き上げられる快感しか情報が流れ込んでこなかった。いや、それしかもう知りたくなかった。怖いチームメイトも、これからのことも
知りたくなんかない。ゾリャーは快楽に溺れることで、今ここで自らの身体に起こっていることから逃避した。
どうせ彼だって自分の身体しか感じていないはず。これもきっと、これっきりのことだ。今我慢すれば、それできっと大丈夫。
……やっぱり、彼のことは嫌いだ。どうしてこんなことするのか説明してくれないから。私に嫌なことばかりするから。
しかし、ゾリャーのマイナスな思考は、突如中断された。ピノがゾリャーに、急に口付けをしたからだ。
それは挨拶の時にするようなものでもなく、この前三人でしたときの軽いものでもなかった。
「……んんん……」
口をこじ開けられ、舌が挿入され、口内を這いずり回られる。気持ち悪いような、それでいながらも悪くはないような不思議な感覚。
驚いて目を見開くと、そこに冷たく怖い表情をしていた彼の姿はそこにはなかった。
しかしながら、それはいつもの表情でもなかったし、自分をいやらしい対象として見ている時のものでもなかった。
彼は目を閉じていたからよくわからなかったが、ゾリャーにそれは穏かでありながらも激しい表情に見えた。
「はむ……ちゅ……あ……」
長く続けられるそのキスは、ゾリャーが息が出来なくなるほど続けられた。実際、息が苦しくなったのはそれだけではなく、ゾリャーの
鼓動が激しく打ち付けられ、同時に胸が締め付けられるような感覚をもたらしたからでもある。
「……苦……しい……」
そう呟いたゾリャーに一旦は離してくれたものの、再び舌をねじ込まれる。時折うわごとのようなものを呟く彼から、ゾリャーは必死で
その言葉を聞き取ろうとしたが、アイルランド語の訛りが酷くてよくわからなかった。
お互いの唾液が溢れ、顎を伝ってゾリャーの身体を汚していくほどに、その行為は続けられた。
並行して腰も激しく動かされ、全身が燃えてなくなりそうなくらいに沸騰したゾリャーはそのまま上り詰め、意識を失った。
同時に、己から楔が引き抜かれ、彼の欲情が腹にぶちまけられる感覚が身体を伝うのをゾリャーは感じた。
ゾリャーが意識を取り戻すと、そこにピノの姿はなかった。自分の脱ぎ捨てた衣服もきちんと着せられており、整えられていた。
身を起こすと、張られた頬ときつく押さえつけられた手首が痛んだ。そして、自分の胸の奥も痛んだ。
しかし、胸の奥の痛みは身体の痛みとはどこか違っていた。窓から外を見ると、もう夕日が赤く輝いているのが見えた。
しばらくぼーっとして落ち着くと、空腹が彼女を襲ったが、もうすぐ夕食の時間になるのでゾリャーは気にしないことにした。
シーツに触れると、シーツも綺麗なものに取り替えられていた。きっと、彼が罪滅ぼしにでもしていってくれたのだろう。
壁に目をやると、自分を襲ったチームメイトの使っているヤドリギの杖がひっそりと立てかけられていた。
そっと歩み寄って杖に触れ、先ほどまで行われていた痴態を思い出し、ゾリャーは顔を赤くした。
最後の方で彼が自分に見せた表情と、うわごとが頭から焼きついて離れない。あれは一体、何だったのだろう。
そしてそれを思い出せば思い出すほど、ゾリャーの胸はちくちくと刺しまわされるような感覚を持った。
とりあえず外に出ようとドアを開けようとして、近くの鏡に映った自分を見て、ゾリャーは髪の毛を整え、長い髪で首を隠した。
先ほどまでの痴態の跡が首筋にくっきりと残されていたからだ。
(風にでも当たって、それから綺麗な夕日でも見て、気分を変えよう。)
ゾリャーは廊下に出ると、デッキに向かって歩き出した。ヴォジャノーイが心配して付いて来ようとしたが、
一人にして、となだめて部屋に置いてきた。だが一人ぼっちで風に当たって綺麗な夕日を見たところで、憂鬱な気分は晴れなかった。
そして、夕食の時間になってもゾリャーの気分は晴れなかった。結局三人での昼食はおじゃんとなったわけだが、それは夕食においても
そうなった。ピノはやはりゾリャーを避けたし、カジマヒデは二人の間に漂う空気を読み取って深入りしてこなかった。
それでもゾリャーは一人でいることに耐えかね、カジマヒデの隣に腰を下ろすと、無言で食事を取りはじめた。
冴えない顔のゾリャーと、彼女を避けているピノの様子をしばらく伺っていたカジマヒデだったが、
ゾリャーの食事を口に運ぶ手が皿が空に近いわけでもないのに徐々に止まっていくのを見て、ゾリャーに声をかけた。
「ゾリャー、どうかしたのか?」
手を置き、しばらく黙っていたゾリャーだったが、カジマヒデを見上げると何でもない、と呟いてまた顔を伏せてしまった。
しかし、ゾリャーが顔を伏せた時に彼女の首筋に明らかな“跡”を発見すると、周囲の目を気にしつつ、ゾリャーの耳元に顔を近づけて
聞き取れるか取れないかくらいのひっそりした声でゾリャーに質問してきた。
「……もしかしてピノに、何かされたのか?」
図星を差され、ゾリャーは表情を強張らせてしまった。無表情が治るのはいいことだが、不便なこともあるのだなと彼女は思った。
「嫌なら言わなくてもいい、でも、アイツが原因なんだな?」
ゾリャーは否定するか悩んだが、嘘をついたところで見透かされるだろうと悟り、小さく頷いた。
それを確認して、席を立ってピノの元に行こうとするカジマヒデだったが、ゾリャーに服の裾を掴まれて阻まれた。
「大丈夫。自分で何とかする。……それより……」
いつになく真剣な表情をしたゾリャーに、カジマヒデは再び席に腰を下ろした。いつもなら仲裁を自分に頼みっぱなしだったというのに。
少しはゾリャーも成長してくれたか、とほほえましい気分になったが、ゾリャーがこれから言おうとしていることが気になった。
「それより?」
「教えて欲しいことがある。……その……複雑なことで……」
カジマヒデは周りを見回した。ホロホロ少年がイヤッホロウ!テンション高く叫びながらテーブルの上ではしゃいでいるのを確認すると、
真面目な話だったら、ここでは野暮だから別の場所で、とゾリャーを甲板のまで誘導し、ベンチに座らせた。
移動中、ゾリャーは無言で俯いてずっと何かを考えているようだった。彼女の首の跡を見れば何が起こったかはすぐにわかるが、
ゾリャーがピノに対して「自分でなんとかする」と言ったあたり、自分が想像している以外のことが起こったかもしれぬ、と早とちりを
避けてまずはゾリャーの話を聞くことにした。ゾリャーが語ったことはカジマヒデが想像したことの9割方は当たっていたが、
最後の方だけ違っていた。ピノがゾリャーに呟いた不明瞭な言葉とやらが気になったが、状況を考えれば何となくカジマヒデには理解できた。
「どうして、あんなことされたのか、わからない。」
ゾリャーは最後に吐き出すと、冷たく吹き付ける夜風に身をぶるっと震わせた。
「酷いことするなら、最後まで怖くて酷いことしかしないって思ってた。でも、違った。」
夜風がゾリャーの髪をサラサラと梳かしていく。長い髪がなびいて、黄昏に金の帯が一筋舞った。
「最後にああされて、あんな顔されて、私はどうすればいいのかわからなくなった。いや、私もどうなってしまったのかわからなくなった。」
胸に手を当て、ゾリャーは目を閉じて静かにうなだれた。
じっと話を聞いていたカジマヒデだったが、こればかりは彼にも解決できなかった。ゾリャーの言ったとおり、自分で何とかするしかない。
だが、彼女にその行動を起こさせるために助言することならばできる。
カジマヒデはゾリャーの肩に手を置くと、ゾリャーに静かな声で語りかけた。
「ゾリャーは、今まで人と話す機会があまりなかったんだよな?」
「……」
無言でゾリャーが頷く。その顔は寂しそうだったが、以前ほど寂しい顔ではなかった。やはりこの前のことは、彼女の心を豊かにしてくれたようだ。
「じゃあ、相手がどんなことを思って行動してしまうかが、まだよくわからないところが沢山あるわけだ。勿論自分の感情についても。」
「……だから、こうして聞いている。」
「で、それを直したいんだな。」
頷きながらもゾリャーは早く言ってくれ、と言わんばかりにカジマヒデを見据える。カジマヒデは一呼吸置くと、ゾリャーにこう告げた。
「じゃあ話が早い。ピノに直接聞きに行くんだ。さっきどうしてこんなことしたんだ、ってな。」
ゾリャーは驚いた顔をしたが、今の自分の胸の痛みを取り払うには、そうするしかないと思ったらしく、足早に甲板を後にした。
ゾリャーを見送りながらカジマヒデは、彼女の行動が功を奏することを祈った。さっきの質問に答えてやることは本当なら出来た。
ピノが言った言葉も恐らく解説してやれた。だが、それは言葉で説明して理解できるものではないものであることも、彼は理解していた。
「あとは、お前がその胸の痛みの原因に気付けるかなんだ、ゾリャー」
彼女にこの声はもう距離的には聞えないが、どこかで聞えることを祈りつつ、カジマヒデは呟いた。
そして、呟いた後に、少しだけ寂しい気持ちにもなった。いずれこうなるだろうと思っていたし、それを応援しようとしていたのも自分だ。
まさかあの坊ちゃんがそこまで過激だとは思わなかったが。ふう、と息を吐くと、カジマヒデは満天の星空を一人で満喫することにした。
ゾリャーがピノを探して廊下を走っていると、彼の持ち霊のワタリガラスに遭遇した。ひんやりとした空気がゾリャーのうなじを撫でる。
貴女の主はどこ、と聞くと、バズゥは今はお前と主を会わせるわけにはいかない、と冷たく言い放った。
どうして、と追求すると、お前が原因で主の心は相当に乱れており、それが治まっていないからだと言ってきた。
まるで自分が悪いようなことを言われて、ゾリャーは腹を立てた。自分にあんな仕打ちをしておいて、よく言えたものだ。
「そんな勝手なこと……私にあんなことしておいて、あんまりだ……!」
怒りを露にするゾリャーを冷たく一瞥すると、バズゥはふわりとどこかへ飛んで行こうとした。
しかし、怒ったゾリャーがそれを許すはずもなく、ヴォジャノーイをO.Sさせると水で彼女を素早く取り囲んで捕まえた。
「あいつが私に会いたくなくても、私はあいつに用事がある。お前の主に会わせろ。さもないと……」
バズゥはそのまま白を切ろうとしたが、彼女を睨みつけて殺気を漂わせるゾリャーにバズゥはついにやれやれ、と諦めた。
ゾリャーの肩に止まり、嫌そうに首を廊下の先へと向ける。
「部屋にいたのか。それならばさっさとそういえばいいものを。」
ゾリャーはぶっきらぼうに呟くと、そのままチームで使っている部屋へと歩みを速めた。
肩の上でぶすっとふて腐れたバズゥからは冷気が漏れ出してゾリャーの首筋を冷やしたが、今のゾリャーには関係なかった。
やっぱり、あいつは自分勝手だ!とイライラしながらゾリャーは廊下を踏みしめる。
その苛立ちは、嫌な気分からのみ発生したものとは違っていた。本当に嫌いなら、彼に会いになど行くわけがない。
バン!というけたたましく開いたドアの音に、ピノは飛び起きた。バズゥに、誰も部屋に入れるなと言ったはずだというのに。
しかもドアを開けた主は、彼が今最も会うことが躊躇われた人物だった。しかも、相当怒っているようだ。
自分がしでかしたことを考えればそれは当然なのだが、それにしても凄い剣幕だ。バズゥが彼女の肩から離れられないのもわかる。
普段が冷静なゾリャーだけに、こんなに怒ったところは久しぶりに見た。一度目はそうだ、チームを組んだ時か。
「……話があるんだ、ピノ。」
ゾリャーは目の前にいる青年をきっ、と睨みつけた。自分が今までずっと悩んでいたというのに、不貞寝とはいいご身分だ。
しかも部屋の前に持ち霊に見張らせてまで引き篭もって。夜皆で寝るときはどうするつもりだったのだろう。
ゾリャーの剣幕にも関わらず、ピノは言葉を無視してそのままゾリャーの脇をすり抜けようとした。
その行動がゾリャーの頭にカチンときたらしく、ゾリャーは壁に立てかけてあった彼のヤドリギの杖を手に取ると、
無理矢理バズゥをO.Sさせた。自分の持ち霊でなくともO.Sさせることができるのは、以前ホロホロ少年の戦いを見たときに学んだ。
バズゥが抵抗したので上手く操れなかったが、彼の足を氷の塊で繋ぎ、もつれさせて行動を制御することには成功した。
「……って!!」
ゾリャーに自分の持ち霊を使われ、足の自由を奪われたピノはド派手に転んだ。そのときに顔を床に打ち付けてしまい、頬がひりひりした。
ゾリャーを見ると、自分の杖を持って仁王立ちになっている彼女がいた。今度はヴォジャノーイまでO.Sさせている。
次の瞬間、自分の身体が氷によって床に縫いとめられた。先ほどまで眠りによって上がっていた体温が急激に下がっていく。
ピノは背中に冷や汗が流れるのを感じた。寒いからではない。恐怖からだ。……殺られる!確実に殺られる!!
「……オイオイちょっと待て!O.Sしまえって!俺をどーする気よ?!バズゥ!!何やられてんだ!!」
「だって、こうしないと話を聞いてくれないから。」
太鼓を静かに置くと、ゾリャーはピノの元へ歩み寄った。これでヴォジャノーイは大丈夫だ。
しかし、まだ彼女の手にはバズゥが宿ったヤドリギの杖が握られている。安心することはまだ出来ない。
「わかったわかった!聞く!聞いてやっから!!だから杖はそこに置けって!!」
「嫌だ。お前のことだから、隙を見て逃げたりするかもしれない。」
あくまでゾリャーはピノが逃げ出すことを想定しているようだった。もはや逃げる術などないというのに。
「で?話って何だよ。……あれか、昼間のことか?」
ピノが目を逸らしながら言うと、ゾリャーはゆっくりと頷いた。当たったようだ。いや、それしかないはずなのだからハズレもないのだが。
いかなる罵声を浴びる覚悟は、彼には出来ていた。確実に自分が悪いのだから。だがしかし、自分から謝ることも出来なかった。
謝ってしまえば、ゾリャーに対する想いが全て嘘になってしまう気がした。昼間のことはゾリャーに対しての想いが暴走してしまったから
であり、ゾリャーを傷付けたいとは思っていなかった。状況が、あの異様な空気がそうさせたと言うと言い訳になるが、
もしあの時ゾリャーが静かに眠っているだけだったら、あんなことはしなかっただろう。
それに、無茶苦茶になってしまって自分でもよく覚えていないのだが、ゾリャーを傷つけたかっただけなら、あんな言葉を言ったりはしない。
多分、地元の言葉丸出しで言っていたから、ゾリャーには解らなかっただろうけれども。
今さらその言葉を思い出し、ピノはよくあんな言葉を言ったものだと恥ずかしくなった。
あの状況で恥ずかしいもくそもないのだが、照れくさくて恥ずかしいのだった。
「私に酷いことしたのは、もういい。過ぎたことだ。私が勝手にお前の物を漁って、部屋であんなことしてたのも悪かった。」
ゾリャーの意外な言葉に、ピノは目を見開いた。罵倒されるかと思っていたのに、もういいだなんて。
「よかねーよ!お前、自分が何されたのかわかってんのかよ!!」
「そんなこと言うなら、最初からするな!……私が聞きたいのはそこじゃない。」
ゾリャーの顔が自分の顔に近づけられる。その顔に、思わずどきりとしてしまう。彼女の長い睫毛が触れてしまいそうだ。
「……あの時、どうして私にあんなキスをしたのか、教えて欲しい。」
ゾリャーの質問に、ピノはもっとドキッとした。
「あんなキス……って、どんな?」
ゾリャーの言っていることはわかっていたが、わざと白を切った。少しだけ嬉しくなる。思わず口元が緩む。
「……こんな」
ゾリャーの顔がもっと近づけられ、彼の顔に覆いかぶさる。そして間を置かずにゾリャーの唇が触れ、舌を延ばしてくる。
それはたどたどしい動きだったが、ピノを有頂天にさせるには充分なものだった。
口内に甘い味が広がる。さっきの食事で、甘いものでも食したのだろうか。でもきっとそれだけじゃない。
「ん……」
ゾリャーは記憶を手繰り寄せて彼の行為を再現したが、逆にペースは彼に乗せられてしまっていた。
舌を絡ませる動きも、今や彼が主導権を握っている。でも、悪い気はしなかった。
そして、あの時と同じような高揚感がゾリャーを再び支配した。
(……苦しい……)
ゾリャーが胸に手を当てる。締め付けられるようなこの感覚。それでいながらも気持ちが良い。
(ああ……この痛みさえも、気持ちがいいだなんて……こいつの言う通り、私は“ヘンタイ”だな……)
そう思いながらもやめることが出来ないゾリャーは己を責めた。むしろもっとして欲しいとさえ願う自分がいる。
(ごめんなさい、ヴォジャノーイ。私、こんなにもいやらしい女になってしまった……)
ひたすら口付けを貪るゾリャーに、ピノは応えた。自分の想いはゾリャーに少しは届いたと思ったからだ。
実際ゾリャーはまだ理解していないので届いてないことに等しいのだが、彼はそう思っていた。
「……ぷはぁ……」
いい加減息が苦しくなったゾリャーは彼から口を離した。唾液が糸を引いて伝い、ゾリャーの衣服に染みを残した。
彼に怒り、真意を問いただそうとしたというのに、さっきの行為で身体が熱を持ってしまった。
ここで彼に直ぐにでも身を委ねてしまいそうになる。が、ゾリャーは自分の目的を思い出し、ピノに詰め寄った。
「……どんなのかは……説明したから、早く言え。どうしてこんなをことした?」
ゾリャーの再びの質問にがっかりするが、いざ言おうとなると言い難い。思わず目を泳がせてしまう。
ムスっとしたゾリャーは、自分の上に馬乗りになったまま、こちらを見下ろしている。
「……どうした。さあ言え。……それとも、そんなに言えないくらい、やらしいことなのか?」
「……いや、そういう……のじゃ、ねーんだけど……」
「じゃあ言えばいい。いつもそう。私には何も説明してくれない。」
「言えっつても……なあ?」
「そう。カジマヒデは私に色々教えてくれるのに、ピノは何も教えてくれないんだな。」
カジマヒデの名前がゾリャーから出た時、ピノの眉が動いた。いつも?じゃあお前はどうなんだ?
「言ってくれるよな。そういうお前はいっつもカジマヒデ、カジマヒデだよな。そんなに俺が嫌いかよ?」
売り言葉に買い言葉。先ほどまで口付けを交わしていた男女とは思えない険悪な空気がそこでは漂い始めていた。
「ええ、嫌。気遣いが出来ないし、偉そうなくせに子供っぽいし、酷いことしたと思ったら急にあんなことするし。」
「へーっ、気遣いが出来てないのはどっちだっつーの。ま、ネンネのゾリャーちゃんにはわからねえだろうな。」
ピノのその言葉にゾリャーが反応する。ヤドリギの杖を握り締め、巫力を注ぐと彼の下半身を凍り漬けにしてやった。
「……この馬鹿!そうやって、いやらしいことしか考えてないくせに!」
「ぎゃあああ!ゾリャー!てめー何すんだーッ!!」
「うるさい。こうやってずっと下半身を冷やしていればいい。きっと一生欲情しなくて済むんじゃないか?」
冷ややかに言ってのけるゾリャーは、スラヴの雪の女王そのものだった。
冷たい目で彼を見下ろしてやると、いつになく狼狽した彼の姿がそこにはあった。
これだけ焦っているのは、アサクラ少年と戦った時やハオの手下にやられた時以来だろう。それと、自分の初めてとやらを奪ってしまった時か。
「上半身も、ついでにどうだ?」
目はしっかりと据わっているのに、口元をにこやかに笑せたゾリャーを見て、ピノは全身を針で刺されたような気分になった。
ああ、これはもう観念するしかない。でないと、本当に凍り漬けにされてしまう。
「やめろ……」
「じゃあ、教えろ。どうして?」
「お前にこんなこと言っても、どうせ解っちゃくれねーんだろーけどよ。」
ピノがゾリャーを見つめ、愛しそうに目を細める。ゾリャーは再び胸が痛むのを感じた。
「……やめて……」
「だろ?言おうとするとそんなこと言うんじゃねーか、なあ?」
ゾリャーは首を横に激しく振って否定する。やめて欲しいのは、そのことじゃない。
「……そんな顔で、私を見るな……!」
「ムリだって。俺ももー我慢ならねーんだよ、ゾリャー。もう……仲間として、お前のこと見られねーんだ。」
苦しそうなゾリャーを差し置いて、ピノはその視線をゾリャーに送り続けた。ゾリャーは思わず目を逸らした。
だが、直ぐに気になって戻してしまう。ああ、そんな目で見られたくないのに。でも、見られたい。
「……お前を俺の女として抱きてーのよ、ゾリャー。それも無茶苦茶に犯しまくって狂わせて、ブッ壊しちまいてーくれえにな。」
傍から聞けば、暴言に等しい。女性にこういったことを伝えるには、もっと他に言い方があるだろう。
君を一番この世界で愛しているよ、とか、他の男と並んでいるのが気に食わない、とか、君を抱きしめたいと思えない日はないんだ、とか。
しかし、生憎ピノにはそんなロマンチストが吐くような飾ったキザな台詞は言えなかった。己の心情をそのまま言葉にしてぶつけた。
言われた側のゾリャーは、ぽかんとした表情で彼を見ていた。それ見たことか。どうせ理解できないのだ。
あのキスをしてくれたからといって少しでも有頂天になった自分が馬鹿だった。
「……それは……一体、どういう……」
「ほら、わかんねーんだろ。」
ゾリャーは頭の中がガンガンした。どうすればいいのか、わからない。たちまち頭の中はパニックになった。
女として?それは性欲の対象として?でも違うの?だったら一体、どういう対象として?ああ、もうわからない。第一、俺のって何。
私は物じゃない。でも、そう言われてまんざらでもない自分がここにいる。さっきから自分はどうかしている。
苦痛や普通ならば言われて嫌なことを、心地よいと感じてしまっている。私は変態なのか?初めてとやらで、男を二人も相手にした変態。
淫乱。違う、絶対に、違う。誰にだってそうされたいわけじゃない。今日私の身体に触れてきた見知らぬ男になんか、絶対にされたくない。
カジマヒデになら?どうだろう。でも彼が前に自分を抱いてくれたのは、こちらに合わせてくれたからであって……じゃあ、ピノは?
「……わ、私……は……」
「……ゾリャー?」
ゾリャーの様子がおかしくなってきたことに気がついたピノは、まだ自由の効く腕を延ばしてゾリャーに触れようとする。
が、振り払われ、跳ね除けられた。いやいやと首を振りながら、ゾリャーはピノの上から転がり落ちた。
「違う、違う……!」
床に転がり、頭を抱えてうずくまるゾリャーを、彼はただ横目で見ているしかなかった。
もしこの身体が自由ならば、抱きしめてやることもできただろうに。
「誰でも……誰でもいいわけじゃない……!だから、違う!」
「ゾリャー、何が違うって……」
錯乱した瞳をピノに向け、ゾリャーはまた質問した。
「ピノ、ピノはどうなの?私以外の女にも、そういうこと言ったり、したりするのか?」
「はあ?」
ゾリャーの声は震え、感情が不安定になったせいかその目からは涙が溢れていた。また、泣かせてしまった。
一日に彼女をどれだけ泣かせれば気が済むのだろう。
「言うわけ、ねーだろーが……そこらにタイプの女もいねーし。」
「じゃあ、“タイプノオンナ”がいたら、言うのか?」
「さーな。どーだろーな。」
「……そう……」
俯くゾリャーに、今度はピノが質問した。
「じゃあ何だ、逆にお前は相手が誰でも、襲われちまったら自分がいいって思ってたら、まんまヤられちまう性質なのか?」
その言葉に、ゾリャーはぶんぶんと首を振る。
「そんなこと、絶対にない!」
「じゃーよ、相手がカジマヒデだったら?」
ゾリャーは少し考えた。カジマヒデが……?でも彼がそんなことをしてくることすら考えられない。
この前の時も、これっきりだと念を押された。でももし、言い寄って来られたら……?
きっと駄目だろう。彼は仲間で家族のような人物で……欲情をぶつけるような相手ではない。
「……それも、多分……駄目……」
「じゃ、俺ならどーよ?」
ピノ。彼ならどうだろう、とはいっても、強制的に二回もされているが。散々しておいて、この質問は意地悪に聞えた。
でも……と、思い返してみる。彼のことは、はじめあまり好きではなかった。でもS.Fを通して、いいところもあるんだと思った。
冗談をよく言ってきて、その冗談でムッとすることもあるけれど、不思議と嫌な気分にはなれない。
むしろ、時々嬉しくなる。……嫌なことをされているのに、嬉しいと感じる私はやはりおかしいのだろうか。ここも、わからない。
「……わからない……」
「何だよ、それ。」
「わからないんだ……ピノに嫌なことされてるのに嬉しいって思ったり、有難うって言わなきゃならないのに言えなかったり。」
ゾリャーの頬が赤く染まる。伏した目とその紅色の頬は可憐な乙女を思わせた。
ゾリャーは言葉を紡ぐほどに、自らの鼓動が高鳴っていくのを感じた。
「こうやって、話しをしているときも……」
「ほー。」
「……ほら。そうやって人が真面目に言ってるのに、馬鹿にする。」
「でも、嫌じゃねーんだろ?」
「それは……」
ゾリャーが言葉に詰まり、モジモジする様を見て、ピノは一度失望した想いが再燃するのをしかと感じ取った。
「ゾリャーは俺のこと、嫌いなんだよなー?」
「……嫌い……だが、顔を合わせたくないとか、そんなものじゃない……」
「じゃあ好きか?」
その言葉に、ゾリャーはドキッとする。好き。
嫌いということに様々な分類があるのは知っていたが、好きについては、ゾリャーはまだ知らないことが多かった。
好き。私は、ヴォジャノーイが好き。施設から助け出してくれて、私の初めての友達になってくれたヴォジャノーイは大好き。
話し相手になってくれたアサクラ少年も、ホロホロ少年も好き。その仲間たちも好き。個性的だけれども、悪い人は一人もいなかった。
カジマヒデは勿論好き。仲間として、友としても私をいつも心配してくれる彼が好き。ICEMENのチームとして、頼りになる仲間として好き。
ピノは?口は悪いし、私のことからかってばかり。おまけに私にあんなことして、それにあんな顔して私を困らせて。
嫌い。あの瞬間から。考えると胸が痛くなるから。痛いのは、誰だって嫌なはず。ああ、でも嫌いになんかなれない。
彼の言葉が聞けないなんて、寂しい。抱きたいとか、犯したいとか最低なこと言って。でも、そうされてもいいかもしれない。彼になら。
あの口付けを交わした時の感覚が、もっと欲しい。淫らな女だと思われても構わない。
「……なれない……」
ゾリャーは震える声で喉の奥から言葉を搾り出していく。
「……嫌いになんて、なれない……」
手でしっかりとスカートを握り締めながら、彼女は言葉を続ける。
「……お前にそういうことを言われると、胸が痛くなる。でも、嫌な痛みじゃない。おかしいだろう?痛いのがいいだなんて。」
ああ、とピノは理解した。ゾリャーは苦しんでいるのだと。自分と同じ感覚に陥っているのだと。
「……痛いのがいいだなんて、私はきっと、変態だな……お前が言ったとおり、いやらしい女だ。」
「バカだな、お前。」
ゾリャーはピノの言葉に振り向く。いつもの馬鹿にした台詞だが、そこには温かみが感じられた。表情も穏かだった。
「……俺も……同じなんだよ……」
ピノの告白を聞き、ゾリャーは目を見開いた。そして、同時に彼が自分に対してどう想っていたのかを理解した。
これも“好き”なんだと。それの一種であると。そしてそれは特別な感情なのだと。
「……俺らしくねー、しみったれたこと言っちまった、クソッ!」
照れてしまったのか、顔を背けてしまったピノに、ゾリャーは優しく微笑んだ。どうやら私達は、根本は似たもの同士らしい。
まあそうでなければチームも組まなかっただろう。私も彼も意地っ張りなプライドの高い人間なのだ。まだ、変わっていないのだ。
でも、こんなプライドなら捨てられなくてもいいかもしれない、とゾリャーは思った。だって、同じだから。共通するものだから。
二人を、繋いでくれるものだから。
「……ピノ……」
ゾリャーが彼に静かに歩み寄り、身体の上に優しく乗る。そして、軽いキスを落とした。高揚したのはゾリャーの頬だけではなかった。
「……私も、貴方が好き。」
も、というところを強調し、ゾリャーは身体を重ねた。ピノの息遣いと心臓の音が聞える。
この前と同じだが、少し違う音。それでも、私の刻む音と一緒だ。ゾリャーはうっとりと目を閉じ、そのまましばらくひっついていた。
「……俺も……」
しばらくそうしていると、自由の効く腕でピノがゾリャーの背中に手をかけ、天井に向かって呟いた。
「好きだぜ、ゾリャー。」
その優しい響きの言葉に、ゾリャーは目を細めた。そして、彼の胸板を指で突付いて言ってみる。
「……そうやって素直に言ってくれればいいのに。」
「ハッ、お互い様だろーがよ。素直じゃねーのは。」
いつもの憎まれ口も、この時は全て優しい言葉に聞えた。
「で?いつになったら俺を解放してくれるんだ?」
ゾリャーははっと我に返る。そういえば、彼を半分凍り漬けにしたままだった。
「……ど、どうすればいいんだ?」
今度はゾリャーが焦る番だった。O.Sを操ることが出来たといえ、このバズゥの魔法を解くことができるのはピノだけだからだ。
「とにかく、杖よこせ!自分で解くからよ!!」
上半身だけ起こして杖を受け取ろうとしたピノだったが、ここで予想外の出来事が起きた。
主以外にO.Sさせられて不安定だったバズゥが、あろうことか主に向かって氷の魔法を放ったのである。
「何しやがる!やめろ!バズゥ!!」
とっさに腕で塞いだはいいものの、今度は腕が凍ってしまった。まるで氷の手錠をはめられたようだ。
「あ……」
驚いたゾリャーが杖を取り落とすと同時に、バズゥのO.Sが解けた。
ワタリガラスの女神は、やっと開放されたといわんばかりに天井を優雅に舞う。
しかしその主は逆に、より一層拘束されてしまった。下半身だけでなく、腕まで自由を奪われてしまうとは。
「ち…ちくしょう!!」
腕をしきりに動かして何とか外そうと試みるが、そんなに簡単にバズゥの氷がどうにかなるものではない。
この時ばかりはあの“木刀の竜”とかいうムサい男の力が心底欲しいと思った。
「す、すまない!ど、どうしよう……!!」
うろたえるゾリャーに、先ほどまでの甘ったるい雰囲気はどこへやら、ピノが罵声を飛ばした。
「てめーがこんなことするからだろーが!!……このデコ女!!」
普段気にしているコンプレックスをストレートに言われ、ゾリャーのデコがツヤっと光る。負けじとゾリャーも言い返した。
「……結構気にしているのに……!この下マツゲ!ゲジ眉!何だ、カジマヒデよりも小さいくせに!!」
「い、言いやがったなあああああ!!」
頭に血が上り、氷の手錠を何とかしようと力任せに腕を振り回すが、びくともしない。
「……クソッ!!」
不謹慎だが、ゾリャーにとって、普段自分が相手を凍らせるのが得意だというのに、自分が凍らされて氷と格闘するピノはとても面白かった。
ふと見ると、下半身の部分が少しだけ解けてきているようだった。先ほど自分が身体を重ねたからだろうか。
「オイ、ゾリャー!!ボサッと見てねーで、杖貸せ!!」
そう。腕が凍っただけなので、杖を渡せばそれを握ることはでき、バズゥを再びO.Sさせることは出来たし、氷も解除できる。
しかし、ゾリャーは敢えてそれをしようとしなかった。この状況を見て、よからぬことを思いついてしまったのだ。
(いいや、構うものか。昼間のお返しだ。)
一瞬躊躇うも勝手に納得し、ゾリャーは不敵にフッと笑みを浮かべながら、喚くピノの腕を床に押さえつけた。
普段ならきっと出来ないだろうが、氷の手錠で腕の自由を奪われた今の彼を動けぬようにするのは容易だった。
驚く彼を尻目に、ゾリャーはピノの身体の上に馬乗りになり、シャツをめくり上げ、ズボンのベルトを外す。
解けかけたそこは手で払えば、すぐにズボンのジッパーが現れた。
「な……お、お前……何のつも……」
「昼間の仕返し、とでも言おうか。」
ゾリャーは意地悪く笑うと、彼のむき出しになった胸板に指を這わせ、口付けを落としていく。
時々舌でぴちゃぴちゃと音を立てて愛撫してやると、そこは女のもののように固くなり、尖っていった。
「ふうん。男でもこうなるんだな。」
ゾリャーにいいようにされ、ピノは屈辱に震えた。腕で何とかしようとするが、身体の下に腕を回され、どうすることもできない。
ゾリャーはふふ、と笑うとそのまま下半身へと腕を移動させた。
「本来ならお前に進んで脱いでもらうところだが、仕方がない。今回は私が脱がせてやる。」
そのままジッパーを降ろすと、彼のイチモツを取り出す。しかし、凍り漬けになって冷やされていたそこは、ゾリャーの愛撫に関わらず、
勃っていなかった。予想していたことと違う状況に、ゾリャーは固まった。あの本では、こんなことは……
いや、凍り漬けにしてからなどというやり方はまずないだろうから、載っていても困るが……
ゾリャーは必死で昼間のいやらしい本の記憶を辿った。確か、こうなっているときは、こうしていたような……でも……
ゾリャーはそのやり方を思い出したが、これからそれを行うとなると流石に躊躇われた。だって、あれは……
「ん?ビビっちまったのか?ま、カジマヒデより小っせえって言うけど、そこそこだからなー、俺のは。」
あれだけ挑発的だったゾリャーの動きが急に止まったのをいいことに、ピノがゾリャーを逆に挑発する。
頭にきたゾリャーは、思い切ってそれを口に含んだ。
「……!」
冷たく、しょっぱい味が口に広がる。思わず顔をしかめるが、そのまま舌を這わせてみた。
「……ッ!!」
ピノが反応したことを確認すると、ゾリャーはそのまま舌を動かし、刺激を続ける。みるみるうちにそれは熱を持ち、硬くなっていった。
同時にドクドクと脈が打ち始め、膨らんでいく。
「……ふぐぅ……っ」
口内の体積を占領され、ゾリャーが苦しそうに呻いた。
「……痛ッ……!歯、立てんなって……!!」
「……ん……ふうう……はふ……」
それでもゾリャーは口から彼を離さなかった。いや、離せなかった。大きくそそり立ってしまったそれは、ゾリャーの口を占拠し、
彼女が口から引き抜けなくなるほどになっていた。だらしなく詮をされた口の端から唾液が滴り落ち、イチモツを伝う感覚はピノを興奮させた。
「……くふうッ……ふうう……」
ゾリャーの顔が息苦しさで苦痛に歪み、その苦しさからそれを引き抜こうと顔を動かした時、
その動きが起爆剤となってゾリャーの口内で暴君が猛り狂った。
「―――――――ッ!!」
ゾリャーの中に熱く、苦々しい味のものが吐き出される。慌てて口を離すが、その勢いは止まらず、ゾリャーの顔と服を汚した。
「うう……」
どろりと付着したそれが口から溢れ、そのひどい味と粘着質な質感から、ゾリャーはむせ返った。
「……こ、こんなもの……飲めるわけが……」
涙目になりながらゲホゲホと咳き込むゾリャーを眺め、ピノは改めてこの忌々しい氷をさっさと溶かしてしまいたいと思った。
「……お前、こんなことどこで覚えたんだ?」
「ひ、昼間の……あの本……」
「へえ。」
こりゃ一発、後でおしおきしておかなきゃならんな、と心の中でほくそえみながらピノはゾリャーを舐める様に見た。
己の欲情にまみれた彼女は、ひどく扇情的で美しかった。たまにはこういうのもいいかもな、などと馬鹿なことを考えてしまう。
しかし自分から仕掛けておきながら、ゾリャーは顔にされたぐらいでもうぼうっとしているようだった。
(やっぱりまだまだネンネだよなー。)
視線をゾリャーの下半身に移すと、乱れたスカートの隙間から、彼女の下半身が既に濡れていることが確認できた。
ニヤリと笑うと、ピノはゾリャーの目を盗んで杖を自分の下へと引き寄せ、バズゥをコッソリとO.Sし、氷を解いた。
(さーて、やられたぶん倍……いや三倍にして返してやらねーと気が済まねー)
顔の汚れを取るのに夢中で、まだ自分の氷が解けていることに気がついていないゾリャーを尻目に、ピノはゾリャーの太鼓に手を出した。
ヴォジャノーイが気付いて暴れようとするが、バズゥで無理矢理押さえ込んで強制的にO.Sしてやる。
(人の持ち霊使って好き放題やってくれた分、使ったって文句は言われねーよな)
水分を束にし、水の帯を作り出す。バズゥの冷気を操る操作と似たそれは、ピノにとって容易いものだった。
(それじゃ、楽しませてもらうとするか……!)
ククク、と笑ったピノにゾリャーが気付いた時にはもう遅かった。水で生み出された帯がゾリャーに絡みつき、彼女の身体の自由を奪った。
「……!な、何を……!ヴォジャノイーで、何してる!!」
太鼓を手にO.Sしているピノを見て、ゾリャーの目が驚愕に見開かれる。
「何って、こっちもお返ししてやんねーと、なあ?このままじゃこっちの気が治まらねーぜ。」
水の帯がゾリャーのスカートをたくし上げ、下着の中に侵入する。
「……ひっ……」
ひやりとした感覚に、ゾリャーが悲鳴を上げる。私のヴォジャノーイを使ってなんてことを……!
でも、自分もバズゥを使ったから文句は言えない。水の帯はゾリャーの敏感な所を弄り、まるで触手の様にうねった。
「こ、こんなの、嫌あ……」
自らの持ち霊の能力で辱められることは、ゾリャーのプライドを傷つけた。ヴォジャノーイの意志でないことはわかっていても、
この水を動かす力を与えているのはヴォジャノーイなのだ。まるでヴォジャノーイに犯されているような感覚に、ゾリャーは身を揺すった。
水の帯は胸にまで及び、ゾリャーの性感帯を余すことなく刺激する。背徳感と快感の狭間で、ゾリャーは悦に浸った。
「オウオウ、ヴォジャノーイにこんなことされても気持ちいーのか。お前やっぱ変態だな。」
「……見、見るなぁっ!……こんなことするお前の方が変態だ!!」
息を荒げながら口で反撃するゾリャーだったが、その身体はもう達する寸前だった。
「ひあああああっ!!」
人に眺められているという状況が彼女を更に刺激し、ゾリャーは悲鳴を上げて絶頂した。
ぐったりと身を横たえるゾリャーから水の帯が引いていき、O.Sが解かれていく。
「なかなか面白れーもんが見れたぜ。ありがとよ、ヴォジャノーイ。」
明らかに不本意な使われ方をしたヴォジャノーイが、笑うピノをギリギリと睨みつける。
この小僧を頭から齧って丸呑みしてやろうかと思ったが、バズゥに氷漬けにされるのは嫌だし、ゾリャーが悲しみそうなのでやめた。
ピノは余韻でまだ起き上がれないゾリャーを抱き起こすと、そのままベッドに運んでやった。
ムッスリとこちらを見ているヴォジャノーイにニヤリと笑いを送ってやると、彼は拗ねて太鼓の中へと引っ込んでしまった。
ベッドに横たえられたゾリャーは腕を伸ばし、ピノの腕を掴んで自分の元へと引き倒した。
必然的に顔が重なり、そのままあの時と同じような深い口づけを交し合う。
ゾリャーの頭の中に、脳が溶かされていくような幸福感が広がった。
「ねえ……」
口を離し、うっとりと目の前の男を見つめながらゾリャーが催促をする。二人とも先ほどまでの前座で身体の準備は満タンだった。
「今度はちゃんと優しく、して。」
そう言って目を閉じ、ゾリャーは衣服を脱ぎ始めた。ピノも負けじとハーフパンツとシャツを脱ぎ捨てる。
二人とも一糸纏わぬ生まれたままの姿になると、ピノがゾリャーの胸にむしゃぶりついた。
ううん、と声を上げながら、ゾリャーは愛しい半分、呆れた顔で彼を見た。
「……ピノはその……胸が好きなのか?」
「んんー?」
「だって、お前の持ってた本の女は全部、胸が大きかったし……」
ゾリャーは開いている方の乳房を持ち上げ、寄せてみる。そこそこはある方だが、あそこまで大きくはない。
「まあ、アレよ。乳がでけえ女が嫌いな男はそういねーからな。揉んだら柔らけーし、触り心地もサイコーだろ?」
言いながらゾリャーの胸をふにふにと揉みしだくピノに、ゾリャーは顔を赤らめながら背けた。
「……下品……」
「いーじゃねーか!乳は男のロマンって歌もあんだろ!!」
「うるさい……んっ……」
ちゅうっ、と先端を吸われ、ゾリャーは声を上擦らせた。お返しにといわんばかりに、彼の竿に手を伸ばし、掴んで握ってやる。
「昼間とさっきまであれだけしたのにこんなに元気だなんて……まるで野獣だな。」
「バーカ。お前が俺のこと弄繰り回したからこんなになっちまったんじゃねーか。」
ゾリャーの胸を揉みしだいていた手を腰へと滑らせると、ゾリャーの割れ目にたどり着く。
「……っ!い、いきなり触るな!!」
びくっと身体を反応させるゾリャーに、ピノが口付けで応える。
「お前から触ってきたんだろーが。そんなことより、お互い我慢ならねーくらいになっちまってんだ。早く済ましちまおうぜ。」
そう言ってゾリャーの中に素早く入り込むと、ゾリャーは甘ったるい声で鳴いた。
「……あんっ……あ、熱い……」
今日にして二回目に迎え入れたそれは、昼間のものよりもずっと熱く感じた。そして、幸福にも感じた。
「……うお……キツ……」
「……昼間よりも、大きくなってる……」
繋がってるところから融けてしまいそう、と付け加えてゾリャーは自らを抱く男の首筋に舌を這わせた。
むわっと香る男の匂いに思わず眉をひそめるが、肩に手を回してうなじにまで顔を近づける。
「……凄い……」
そう言いながら胸元に手を這わせるゾリャーに応えるべく、ピノはゾリャーの身体を思いきり突き上げる。
甘ったるい愛嬌を上げながらゾリャーが耳元で喘ぎ、それが彼の欲情を膨れ上がらせた。
「もっと、動いて……無茶苦茶にしても、いいから……」
ふう、と息を吹きかけながら誘うゾリャーに、ピノは苦笑する。先ほどまで「優しくして欲しい」と言っていたのはどこの誰だったのか。
「マジでか?」
「ああ。」
「言っとくが、俺は相手を安楽死させてやるくらい優しくねーぜ?それでもか?」
ニヤッと笑ったピノに大袈裟な、とゾリャーが肩をすくめたが、ゾリャーの余裕を持った表情は一変した。
ゾリャーの身体から勢いよく一度挿れた物が抜き取られ、身体を後ろに向ける四つんばいの格好に仕立て上げる。
そして戸惑うゾリャーに、背後から抱え込むように腕を回し、後ろから再び挿れ直した。
「ひいんっ……」
背後から貫かれる感覚に、ゾリャーが呻いた。背中からのしかかられているため、貫かれるたびに胸がベッドに押しつぶされ、擦れていく。
「あっ……やあ……」
貫かれながら、ふとゾリャーは横目でドアの向かいにある壁の鏡に自分達の姿が映っているのを目撃し、思わず目を逸らしてしまった。
同時に声を押し殺し、シーツをぎゅっと握り締める。さらに顔をシーツに押し付け、完全に隠してしまった。
「どうした?ゾリャー?」
恐らく知っているのだろうに、ピノは意地悪くゾリャーに言葉を投げかける。ゾリャーは余計にシーツに顔を埋め、握る手に力を込めた。
そんなゾリャーの顔を掴み、彼はシーツから離した。ついでに、鏡のある方向へ向けてやる。
ゾリャーの顔が真っ赤に染まり、必死で目を逸らせようともがいた。
「見ろよ、ゾリャー。まるで獣みてーだろ?」
あからさまに指摘され、ゾリャーの目に涙が潤んだ。でもお前が俺を動物って言いいたがったもんなあ、と目を細めて言ってやる。
「……だからって…あっ……くうん……」
後ろから激しく責められ、獣のようにしているのだという恥ずかしい状況にゾリャーは罪悪感を抱きながらも酔った。
それでもなお彼が欲しくてたまらなかった。
「……やだ……お、奥に……あ、当たって……」
時折奥に達するまでに深く貫かれ、ゾリャーは身を捩った。その感覚は刺激的で、ゾリャーを陶酔させるには丁度よかった。
しかし、ゾリャーは何かが物足りなかった。顔が、見えない。彼を直に感じることができない。彼の顔が見たい。
自分をこんな風にしているとき、彼は一体どんな表情をしているのだろう。ゾリャーはピノの顔が見たくなった。
「……ん……はあっ……ピ、ピノ……」
「なあそろそろ一発目出……って、何だよ。今日はダメな日ってか?」
相変わらずデリカシーのない言葉にゾリャーはムッとしたが、これがピノなのだと怒りそうな自分に言い聞かせ、上目遣いで彼を誘惑した。
「……顔が、見たい。」
「何でだよ。」
「……いいから。見たい。ピノの顔が。」
ゾリャーに上目遣いで見られ、ピノはゾリャーから再び限界寸前の己を引き抜いた。
ぬるり、と引き抜かれたそれはゾリャーの愛液でてらてらと光っていた。
そして引き抜かれてあん、と喘ぎながらベッドに仰向けになるゾリャーに再び突き入れる。
身体が重なり、お互いの瞳の中に相手が映り合う。お揃いの灰色の瞳が幾重にも重なり、永遠と続いている。
「お前も灰色の瞳をしているんだな。」
「ァんだよ、今更。」
「いや、嬉しいな、と思って。」
「ああ、そうかよ。」
瞳をうっとりと覗き込みながらポツポツと語りかけるゾリャーとは違い、ピノは苦い顔でゾリャーの身体を支えていた。
「……我慢するの、辛い?」
「ったりめーだろ。さっきまでいいトコまでいってたのによ。」
「じゃあ、そのまま出していいから。」
「バッカ!おめ……」
「いいの……貴方が、欲しいの……全部……」
大丈夫だから、と口付けをしながらゾリャーが囁くと、優しく抱きしめながらピノがゾリャーを突き上げる。
お互いの身体がぐずぐずに解けてしまう感覚が支配する中で、ゾリャーは改めて目の前の青年が“いとおしい”と感じた。
「……なあ」
余韻に浸っていたゾリャーに、ピノが話しかける。
「その……今日って……」
「実のところを言うと、大丈夫かはわからない。それに、そういうつもりなら昼間のことも謝るな。」
本当にデリカシーのないヤツだ、とゾリャーはふてくされた。どうして私はこんなヤツにいとおしさを感じるのだろう。
「んなこたあ言ってもよ。その、できちゃった婚ってのはなあ……」
「そんなに気になるなら着けてからすればいいだろう!全く、何なんだお前は!」
「痛てて!怒んな、怒んなって!!」
「……もし、アレだったら、責任とって……くれるだろうな……」
「あ?」
ゾリャーの言葉こそは辛らつだったが、その言葉を紡ぐゾリャーの顔は真っ赤に染まっていた。
「だから、えっと……ケッコンとやらを…前提に……」
ゾリャーが言い終わる前にゴクリと唾を飲み込み、ピノはゾリャーに再び襲い掛かった。
「お前ェ、色々卑怯だぞコンチクショーッ!!!」
「な、何がだ!…ああっちょっと、そんなところやめ……」
その晩、ゾリャーの愛嬌がやむことはなかった。
次の日。ピノは気が気でなかった。勿論ゾリャーのことだ。ソワソワと落ち着き無く椅子に座りながらゾリャーを待つ。
もし彼女を妊娠させてしまっていたら……!いや、そんなことがなくても自分はゾリャーに対して責任を取る。そうする。最初から決めていた。
アイルランドに、彼女を攫ってでも連れて行く。だが男として、ケジメとして、結婚前にゾリャーを……というのは彼にとってよろしくなかった。
勿論それはきっとゾリャーにも当てはまることで……今後、そういったムードにならない限りはできるだけ控えよう、とピノは肝に銘じた。
「随分浮かない顔だな。昨晩はお楽しみだったんじゃないのか?」
隣を見ればカジマヒデがこちらを見ながらニヤニヤしている。昨晩は木刀の龍の部屋に止めてもらったらしい。
確かに彼が眠れぬ状況を作ってしまったのは他でもない自分だが、プライベートに口出しはされたくない。
「っせえぞ、あっち行ってろ!」
「オッ、えらく不機嫌だなあ、お前」
いつの間にかホロホロ少年までやってきて興味心身に眺める始末。頼むからどこかへ行って欲しい。なぜなら……
「あ、ピノ。丁度良かった。」
ゾリャーがこちらへやってくる。ぎょっとするピノ。本当はやっとの思いで捕まえた恋人がにこにこやってきて嬉しいはずなのに。
(言うなよ!ここで、言うなよ!!)
心の底から念じたが、悲しいかなゾリャーにその心の声は通じなかった。
「喜べ。大丈夫だった。順調なようだ。」
ゾリャーがそう言った瞬間、時が止まる。勿論、昨晩ゾリャーとじっくり話していたピノならばちゃんと理解できるが、
今しがた様子を伺っていたホロホロやカジマヒデには曲がって解釈された。
「うおおーい!ピノが親父になったぞォォォ!!たまお!赤飯だ赤飯!!」
「ちょっとあんた!うちの従業員を勝手に使わないで頂戴!!第一、何で関係ないのにお赤飯炊かなきゃならないのよ!…お代ちゃんと取るわよ?!」
「まーまー、そんなこと言うなよアンナ。いいじゃねえか。テレビで明日の敵は今日の友って言ってたぞ。」
「……お前ら……」
「やっぱり、予定日狂ってなかった。だから大丈夫だ、ピノ。でも、その…せ、責任の……付き合いとやらは……」
ないことをホロホロに食堂にいる連中全てに広められ、怒りに燃えたピノはゾリャーが止めなければその場を氷山にしてしまところだった。
ゾリャーにはその後色々言い聞かせた。一通り文句を言い終わると、ピノは自室に籠った。
そして、これからゾリャーをまず父親に紹介しなければならないことを考えて、ピノは一人頭を抱え、ゾリャーの顔を思い浮かべてポツリと呟いた。
Is breá liom tú, féach duit ach
「愛してる、お前しか見えない」
あとがき
ICEMENネタはもうこれで終了です。とか言ってまた書くかもしれんが。次は要望にお答えして潤さんネタで。
どうでもいいけど、ゾリャーをナンパした野郎は「ぼず」(元Bo'z)の片割れです。
ファンブックにピノのコメントの好きな人についてで「案外近くにいるかもな」というところから妄想してみた。
ゾリャーって落とすの難しそう。「おっぱいこそ男のロマン」という曲は実は実在する。あれ病気ソングすぎてパねえ。
あとシャーマン達は持ち霊使ってあんなことやこんなことをしてもいいじゃんとかアホな考えを具現化してみた。罰当たりスマソ。
メイデンと蓮はO.Sでスーパープレイとか素でやってそうで怖いw見てみたいけどw
お粗末さまでした。
しばらく見ない間に・・・
超乙!!ニヤニヤさせていただきました
潤ネタも楽しみに待機しまっす
待ってましたよ!
天然生真面目なゾリャーかわいいなぁ
潤姉さんwktkしつつ待ってる
376 :
名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 23:36:18 ID:eO9nZA9C
ほしゅ
潤ネタ書いてる最中なのに21巻古本で買ってホロホロに恩返しするゾリャーとかいらんもんが頭に沸いたw
どうしてくれようw
>>377が書きたいものを書けばいい
俺はただ全裸で待つのみ
夏で良かったよ
まあとりあえず潤さん書いてからまたにするわw
ほしゅ
ほしゅメイデンちゃんかわいい
ほしゅ
保守
保守
ほす
だいぶ前にコミック売っちゃったなぁ
今度は完全版買うか
保守
391 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 17:47:36 ID:kIvBrVZE
保守
保守オーバーソウル
メン(漢字でない;)に弟妹が出来ることを祈って保守。
ラザホーちゃんぺろぺろ
どっかに保管庫ないの?
保管庫…作るべきかのう……
ずっと潤姉さんネタ待ってるんだが
小説書けない自分が憎い
>>398 スマン、今リアルが忙しくて進んでないまま三ヶ月ぐらい経ってしまった。
もうちょっとしたら書けるようになるけど……
イラストの投下もおkにしちゃうか?
引越しで荷物纏めてたら昔買ったファウエリのエロ同人が出てきた
そうとも言い切れないだろ……
生前かもしれんしましてや憑依合体という便利技があるじゃないか
女将がイタコ技でエリザさんと憑依合体して、ファウストを満足させて
ふんばり温泉チームに引きずり込むとか。
最中は夫婦久しぶりの逢瀬で字にも出来ないほどエロエロ、
憑物が落ちたらすっかり他人。
ファウエリは騎乗位で頼む
姉さん女房かわいい
保守っとく
完全版おいしすぎる
蓮メイとホロダム読みたっす
407 :
名無しさん@ピンキー:
ブルーフォレスト