【田村くん】竹宮ゆゆこ 7皿目【とらドラ!】

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1名無しさん@ピンキー
竹宮ゆゆこ作品のエロパロ小説のスレです。

◆エロパロスレなので18歳未満の方は速やかにスレを閉じてください。
◆ネタバレはライトノベル板のローカルルールに準じて発売日翌日の0時から。
◆480KBに近づいたら、次スレの準備を。

まとめサイト
ttp://yuyupo.web.fc2.com/index.html

エロパロ&文章創作板ガイド
ttp://www9.atwiki.jp/eroparo/

前スレ
【田村くん】竹宮ゆゆこ 6皿目【とらドラ!】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1229178334/


過去スレ
[田村くん]竹宮ゆゆこ総合スレ[とらドラ]
http://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date70578.htm
竹宮ゆゆこ作品でエロパロ 2皿目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180631467/
【田村くん】竹宮ゆゆこ 3皿目【とらドラ!】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205076914/
【田村くん】竹宮ゆゆこ 4皿目【とらドラ!】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1225801455/
【田村くん】竹宮ゆゆこ 5皿目【とらドラ!】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1227622336/
2名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:06:53 ID:ndORPz0U
☆☆☆狩野すみれ兄貴の質問コーナー☆☆☆


Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの?
A「基本的にはそうだな。無論、自己申告があれば転載はしない手筈になってるな」

Q次スレのタイミングは?
A「470KBを越えたあたりで一度聞け。投下中なら切りのいいところまでとりあえず投下して、続きは次スレだ」

Q新刊ネタはいつから書いていい?
A「最低でも公式発売日の24時まで待て。私はネタばれが蛇とタマのちいせぇ男の次に嫌いなんだ」

Q1レスあたりに投稿できる容量の最大と目安は?
A「容量は4096Bytes、一行字数は全角で最大120字くらい、最大60行だそうだ。心して書き込みやがれ」

Q見たいキャラのSSが無いんだけど…
A「あぁん? てめぇは自分から書くって事は考えねぇのか?」

QこのQ&A普通すぎません?
A「うるせぇ! だいたい北村、テメェ人にこんな役押し付けといて、その言い草は何だ?」

Qいやぁ、こんな役会長にしか任せられません
A「オチもねぇじゃねぇか、てめぇ後で覚えてやがれ・・・」
3名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:09:58 ID:ndORPz0U
と言う訳で前スレ>>819
期待しております
4名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:11:22 ID:t7zMWuUE
>>1
5名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:15:14 ID:/oeOjK9M
>>1乙です
6SL66:2009/01/01(木) 18:20:54 ID:MGIKaw8T
>>1
乙です。
なお、空気的に可能であれば、前スレで予告した「横浜紀行」の前編を
明日未明〜早朝のレスがおさまった頃に投下する予定です。
前編だけで、50kB弱ですので、後半は8皿目に投下予定です。
7名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:24:42 ID:7n4l1jRq
ずっとずっと、お前だけを待っていた…
8名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:39:22 ID:6z+CfIQQ
>>1
これはポニーテールじゃなくて乙がなんとかかんとか
9名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 19:21:36 ID:w2m5cqAw
いっちおつ!
10名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 20:40:58 ID:oD8bx0UZ
11arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/01(木) 21:57:05 ID:sMMBa3Qr
 次スレ乙ですm(__)m
 続きではなく最初から、という声がありましたので、一応続編を最初から投稿します。



 …


[こんな年初め]

 遠くから除夜の鐘がなっている。
 内容の濃かった去年から、新たな年を迎えたのだ。
 来年はどんなことが起こるのだろう、とたった今迎えた今年に思いを馳せていたのは少し前で。
「さぁバカ犬。とっとと吐いてもらおうか、色々と」

 どんなことが起こるんだろう。

 皆から恐れられているヤンキーフェイスを悪化させながらも、その思いを馳せていた新年。
「イヤモウオレモサッパリ」
 そんな高須竜児のニューイヤーは、眼前で仁王立ちする虎たちを何とかすることから始まった。
12arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/01(木) 21:58:55 ID:sMMBa3Qr
新年になる数分前。
 当初の予定では、俺は皆の年越しそばを準備して、新年いつでもカモンなはずであった。
 そのはずだったのだが、俺はその時、そばどころではない状態(状況)に陥っていたのだ。
 ーーその状況とは。
「さっさと説明しなさい。なんでアンタがばかちーとキ...キキキキスをしていたのかを!」

 ばぁん!と虎がテーブルを叩いて叫ぶ。
 櫛枝が作ってくれたのか、テーブルに置かれた年越しそばが驚いたかのように小さな音をたてた。
 ...正直、そのそばに俺自身を重ねてみたり。
 突然のことに驚いたのは俺であるからだ。
 理由は今虎ーー大河が言った。
 まぁそれが、俺がそばを作れないほどの大変な...の答えにあたるのだけれど。

 そう。今年をあと数分に控えた、言うならギリギリ去年に、高須竜児は大人への階段を一段抜かしで駆け上った。
 クラスメート...しかも(どうやら)大橋高校のアイドルであり(おそらく)人気モデルの川嶋亜美とキスをしたのだ。
13arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/01(木) 21:59:41 ID:sMMBa3Qr
 なんでヤンキー顔がそんな美人とキスしてんだよ!てかお前が襲ったんだろ!?と、どこかの眼鏡とarlが叫びそうだが断じて違う。
 寧ろ襲われたのは俺だ。
「あ?...いきなりキスされて、それで何がなんだかさっぱり?」
 読者へ説明するため経緯を振り返って、ようやく落ち着いてきた俺が必死に説明すると、
「なんだそれはぁ!」
「バリバリ同意じゃないかーー!高須きゅんもあーみんも最後の最後にデッケーの打ってくれたもんだ!」
「いやぁ亜美の相手が高須とは...。良かったな、亜美!」
 大河のほかに、大河の傍らで暢気にそばを啜っていた櫛枝と北村も声を上げた。
14arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/01(木) 23:03:54 ID:sMMBa3Qr
「いきなりスイッチ入るな!?べ、別に俺と川嶋は…」
「いつから!?いつから高須きゅんの純情はあーみんの毒牙にかかっていたんだぁ!?おお高須よ、死んでしまうとは情けない!!」
「いやー前々から疑問に思っていたんだ!逢坂が想い人じゃないとすれば亜美なんじゃないか…と。そうかぁ、やはり亜美だったのかぁ!」

 新年早々ハイなテンションの二人に、俺は当惑する。

「いや、だから…」
「くそう!ザオ○ルがきかねぇ!畜生!あーみんとのアバンチュールはここまで!?戻って来い、戻ってくるんだ高須!!」
「まさか新年間近にやってくれるとは…!恐れいった!はっはっは!!」

 …何故だか、二人の脳内では俺が川嶋の恋人という話になっている。
 新年を迎えたからか、妙なテンションで話を勝手に進めていく。
 …というか、

「櫛枝、勝手に殺すな!北村、お前は満面の笑みで俺を見るな!大河はそんなに睨まない!ってか川嶋!お前は何暢気にそばを食っている!?」

 俺の話を聞く気はないのか!?このソフト馬鹿コンビは!!


 
15名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:22:43 ID:IeAnVR6m
GJだぜ
16arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/01(木) 23:32:16 ID:sMMBa3Qr
 どうやら本当に話を聞く気がないらしい二人にげんなりしていると、

「おう!?」

 襟元を恐ろしい力で引っ張られた。
 誰だ、と確認する必要もない。俺にこんな事をする奴は、一人しかいない。

「何すんだよ、大河…」
「ちょっとこっちに来い」

 馬鹿力の主――大河は相変わらず俺を睨みつけながら、そのまま玄関の方へと歩いていく。

「ぐえ…!た、大河!首絞まってる!!」
「いーから黙ってついて来い、駄犬」

 襟元を掴まれたまま引きづられた俺は、玄関までのほんの数歩の距離が、とてつもなく長く感じられた。

『あーみん…恐ろしい子っ…!』
『しかし高須はいい奴だからなぁ!亜美は幸せ者だ!はっはっは!!』


 まだやってたか。



 …


「さて、正直に吐いてもらうわ」

 玄関を出て、階段を下りて。
 ようやく俺を解放した大河は、咳き込む俺に構わずそう言った。

「ごほっ…。な、何をだよ?」
「アンタの気持ちよ」

 大河の言葉に、体が強張る。

「アンタは、まだばかちーの事をどう思っているか言ってない」
「な、何を…」

 俺は、三人にありのまま、『何があったのか』を伝えた。

 でも大河の言う通り、川嶋に対する俺の気持ちは言ってない。
 そういえば、何故川嶋は…。北村たちが騒いでる中、一言も話さなかったのだろう…。
 ふとそんな疑問が頭に浮かぶ。 

「確かにアンタは、ばかちーに『仕返し』のつもりであんなこと言ったかもしれない。キスされたかもしれない」

 大河は静かに、だけど強い口調で言葉を続けた。

「でも私は、ばかちーは『遊びで』キスするような、そんな安い女じゃないって思ってる」
17名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:39:49 ID:AyEaX6n3
まさか書きながら投稿してんのか?
全部書いてから投稿しろや、ゴミクズ。
18名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:40:34 ID:4o5UZBOX
ブログでやってろ
19名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:43:27 ID:w2m5cqAw
>>17
ゴミくずはおまえだろ。
20名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:46:20 ID:XAySq21H
今、投下していいかな?
書いてる途中に割り込む形になるけど…。
21名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:49:13 ID:pkgXyyhv
>>17,18に同意せざるを得ない
22名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:50:24 ID:pCwxp/pM
ココの住人どんだけレベルが低いんだ…
23名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:53:04 ID:XAySq21H
>>20だけど、投下します。

「人ってさぁ・・・」

あたしは話し掛ける。急にどうした?とでも云いた気な高須君の顔。
その顔をさっと涼やかな風がなでていく。
「どうしてテレパシーとか使えないんだろうね」
ふふふ・・・高須君ってば、どうやって答えたら良いか迷ってるわね。
困った顔しちゃって・・・可愛い♪

 『With All My Heart』

街の見える公園で、あたし達は樹にもたれかかって座っている。
真冬だが、二人でこうしていれば暖かい気がする。
「川嶋・・・俺の考えてる事、判るか?」
しっかり時間が経ってからあたしは返事を返した。
「わかんない。でも、この空気は気持ちイイとか・・・そんな事考えてるんじゃないの?」
あたしの返事に高須君は少し微笑むと、そっとあたしの肩を抱いてくれる。
いつもなら恥ずかしくて逃げてしまう様な行為も、今日はその恥ずかしさすら心地よい。
・・・やばいかもね。


24名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:53:40 ID:XAySq21H
「テレパシーなんかなくても、言葉がある。
少しずつで良いから、自分の気持ちを話してよ、それと同時に相手の心を感じて…。
そんな事の繰り返しで良いと思うぞ。俺はな」
あたしの顔を見て、優しく微笑んでいる高須くんの、その言葉が優しく身体にしみ込んでいくみたいな・・・そんな不思議な感じがする。
う〜ん・・・少し卑怯。そんな顔されちゃったらさ・・・何も云えなくなっちゃうじゃないの・・・
身体に入っていた力を抜いて、あたしは高須君に身体を預けた。
「でもさ、どうしてそんな事聴いたんだ?」
高須君の声。ちょうど高須君の心臓が60回打ったとき。
「あたしと高須君ってさ・・・昔は事ある毎に言い争いしてたじゃない。お互いの言う事が解らなくてさ。
・・・だからテレパシーが使えたら・・・あたしは気持ちと反対の事を云って高須君やほかの人を傷付けたりしないで済んだのかなァって・・・そう思うの」
あたしはまっすぐに高須くんの瞳を見る事が出来ない。
辛すぎる過去の記憶を封印するのに手一杯で。
25名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:55:03 ID:XAySq21H
 
不意に高須君の手があたしの頬を撫でる。
「ん・・・・んぁ・・・」
そのまま高須君の手に顔を包まれていく。・・・・・・嫌じゃない、ううん、むしろ好き。
多分・・・真っ赤になってしまったあたしの顔を弄びながら高須君は言う。
「でも、今の俺はおまえがどんな女の子か知ってるよ。
それで・・・・いいじゃねぇか。
それにな、相手の気持ちがすぐに解るようじゃつまんないねぇだろ。
二人の歴史みたいなのがさ・・・あると、素敵だろ?」
言ってくれるわね・・・
ホント、昔の高須君と同一人物か疑いたくなるわ。

そんな高須君にあたしは返事をする代わりに思いっきり抱きついた。
身も心も捧げてしまったこのあたしに永遠の幸せを約束してくれた高須君に、そっとくちづける為に。

 
26名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:56:41 ID:XAySq21H
以上です。新年から、お目汚しすいません。
27名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:59:51 ID:iHmH4Bqx
>>16 つチラ裏

いい加減、最低限スレの空気が読めるようになるまでROMれ
普通こんなに間隔空けて投下したら荒れること位わかんだろ

だからいい仕事した>>20にも迷惑がかかんだよ
何も書き手は>>16だけじゃないんだから

趣味の範囲でやってても、掲示板にのせんなら節度を持て
28名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:00:41 ID:yECWSuIW
>>26

おい!
ただ甘いだけじゃねえか!


もっとやれ!!
29名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:09:29 ID:aigwYM7n
超GJ!
30名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:12:05 ID:YDuRLWCu
>>26
成長した亜美竜のイメージ、ただそばにいるだけで幸せな二人がいいですね
31名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:21:22 ID:Tw0CjDdB
GJです!
32名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:37:30 ID:TjwKE+RH
>>26
GJ
新年から最高ですよb
33名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:44:16 ID:00vRxB9W
>>26
甘い、甘過ぎる
しかし!嫌いではない……むしろ好きだ!GJだ!
34名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 01:07:01 ID:EVHtyZzA
GJ!!
今日はいい夢が見られそうだ
35SL66:2009/01/02(金) 02:42:44 ID:m5FP6xEG
では、>>6での予告どおり、前スレ「ピクニック・パニック」の続編である
「横浜紀行」の前編を22レスで投下させていただきます。
今回は、朴念仁の高須くんが、亜美ちゃんにささやかなセクハラをします。

なお、本編は、特定アジアに対し、敵対的な色彩を持つものではありませんが、
読後に、それらしい雰囲気を感じ取られたようでしたら、申し訳なく思います。

36横浜紀行 1/22 by SL66:2009/01/02(金) 02:45:21 ID:m5FP6xEG
黒染めが施された鉄の地肌を指先で撫で回す。
その指先には、ざらざらした、ささくれたような感触と、鉄板の厚みにムラがあることを示す細かな凹凸が伝わってくる。
モスグリーンのポロに細身のベージュのチノを着た長身の男は、溶接工が着用するような丸いミラーレンズの
サングラスをデコに押しやり、指先で触診していた物体に、三白眼の鋭い眼光を浴びせ、文字通り、じろじろと、
観察する。

「どんな具合?」

三白眼の男に比べて、ちょっとだけ背が低い連れの女が、腰の後ろに両手を組み、背伸びするようにして男の顔を
覗き込む。しかし、その口調は、痺れを切らしたかのように、退屈そうで平板だ。女は、長い髪を三つ編みにして、
贅肉がなさそうなスレンダーな体型にボートネックで横ストライプのシャツと、白に近い薄いグレーのコットンパンツを
着こなし、これまた男と同様、丸いミラーレンズのサングラスで顔面をプロテクトしている。

男は、「はぁ〜っ…」と、嘆息して、先ほどまで触覚と視覚でチェックしていた物体を、棚のフックに元通りに掛けた。
鉄板をパラボラアンテナのように丸く成形し、そこに鉄パイプの柄を電気溶接したそれは、片手持ちの中華鍋。
鉄パイプの一端には、お世辞にも精度が良いとは言えない穴が開いていて、この穴にフック等を通して吊り下げる
ようになっている。その柄には「Made in China」の所々がかすれた不明瞭な刻印。

「いや、ダメだ…」

「そう…」

男の言葉に、連れの女は、一瞬、眉間をひそませて、サングラス越しに困惑とも落胆ともつかない感情を垣間見せた。

開け放たれた店の出入り口からは、梅雨を思わせる湿っぽい空気と、路地の喧騒と、日本人には嗅ぎ慣れない
香辛料とも調味料ともつかない奇妙な匂いが無遠慮に流れ込んでくる。
日曜日であるせいか、大きな通りにも路地にも観光客が溢れ、昼下がりをとうに過ぎたにもかかわらず、あちらこちら
の飲食店の前には、行列ができていた。
横浜中華街、その一角にある調理器具等を売る雑貨店で、高須竜児は川嶋亜美を伴って、中華鍋をあれこれ吟味し
ていた。

竜児は、もう一度、深く嘆息し、

「使って使えねぇことはないが、品質に値段が折り合わねぇ。どの鍋も鍋本体の鉄板の厚みにムラがありすぎるし、
柄の溶接も雑だ。俺の美意識とも相容れねぇな…」

さらには、三白眼をギラつかせて不満を顕わにする。雑貨店に居合わせた何人かの客が、気の毒にも、その破壊力の
ある眼光に曝され、ある者は手にしていたバッグを取り落とし、ある者は目を丸くしてその場に立ちすくんで恐怖した。

「高須くん、眼鏡! 眼鏡!」

亜美が、竜児の袖を引っ張ってたしなめると、竜児は、「お、おう…」と応じて、デコに押しやっていたサングラスを掛け
直した。

「あんたは、ただでさえ一般人にとって極悪なツラをしてるんだから、それが怒ったりしたら、目も当てられない。
それをもっと自覚しなきゃダメじゃん!」

竜児が、「極悪とは、ずいぶんな…」、と言い返すいとまも与えずに、
亜美は、「そのために今日はサングラスを渡したんだからね!」と、舌打ちしながら竜児を一喝して、
37横浜紀行 2/22 :2009/01/02(金) 02:46:10 ID:m5FP6xEG
その頬をつねるように左手の指先で引っ張った。

「いてて、川嶋、分かった、分かったから…」

「取り敢えず、ここから出ましょ」

その言葉を受けて、竜児が店の外に向かおうとすると、先ほど、竜児の眼光に曝された者たちが、後ずさりをするように
道をあける。竜児と亜美は、ちょっとバツが悪そうに、そのあけられたスペースを進んで、店の外に出る。
薄暗かった雑貨店内から路地に出ると、その路地にも観光客があふれ、往来もままならない。
視線を上に移すと、赤や金を多用した中国語のケバケバしい看板や広告が無秩序に林立し、さらに視線を上に移すと、
どんよりとした曇り空が広がっていた。

「さっきまで、薄日が射していたのに…」

亜美が、サングラスの弦の付け根を持ち、顔面に押し付けるようにして、その位置を正しながら、灰色の空を見上げて
不平を漏らす。
湿気を帯びているのに、埃臭くて、いがらっぽい、雑踏特有の空気も、亜美と竜児の気持ちを萎えさせる。

「ここまではまずまず順調だったが、肝心の鍋の買い物でケチが付いちまった。天気まで、俺たちに難癖をつけている
ような気がするな」

「ここに来たのは間違いだった、とでも言うの?」

亜美はサングラス越しに、一瞬、竜児に咎めるような目線を送ったが、すぐにその目線を和らげ、
「でも、あたしも同感だわ…」と、呟いて、竜児の左手に自らの右手を絡ませた。


***
発端は、麻耶と北村のデート作戦での弁当作りだった。
その弁当を重箱に詰めているときに、竜児は、中華鍋を浅草の近くにあるプロの調理人御用達の什器、調理器具の
専門店街の合羽橋で購入するつもりであることを亜美に告げ、『    よかったら一緒に行くか?』と、誘ったのだ。

その時、 亜美は、わざと眉をしかめて、『それ、デートのお誘い?』と言い、
竜児は、『まぁな…』 と、照れたように少し笑ってみせた。

対する亜美は、『え〜っ、どうせなら横浜の中華街で買おうよ。そっちの方がデートらしいって』と、竜児の提案を一蹴。
竜児は、竜児で、
『中華街なんてのは、観光地だから、多分、ロクな商品がないんじゃないか? やっぱ、行くなら合羽橋なんだが…』と、
一応の抵抗は試みたが、結局、亜美に押し切られる形で、横浜中華街で購入することになってしまった。

『浅草も悪くはないけどぉ、ちょっと地味っていうかぁ、若者の嗜好に合わないっていうかぁ、それに大学からそんなに
離れていないから、行こうと思えばいつだって、ほら、土曜日に高須くんが線形代数学の聴講を終えた後でもいいんだ
からぁ、ぜ〜ん、ぜ〜ん、ありがたみがないっていうかぁ、…、とにかくぅ、亜美ちゃんの趣味に合わないから、却下!!』

ぐだぐだと、身勝手な理由を竜児に聞かせた挙句、亜美は、きっぱりと『却下』。
たしかに、地味でジジババ好みの浅草なんかよりも、エキゾチックな雰囲気がありそうな横浜の方が、デートには向い
ているわけで、ましてや、亜美にとって、竜児との初のデートともなれば、なおさらではあるのだが。

そう、竜児と亜美にとっては、今回のこの横浜行きが初のデートなのだ。
38横浜紀行 3/22 :2009/01/02(金) 02:47:08 ID:m5FP6xEG
過去においては、亜美の別荘へ行ったりもしたが、竜児と亜美との二人きりで、どこかに出かけたという経験は
皆無だった。

しかも、竜児にとって、亜美とのデートは、中華鍋購入のついでといったものであったが、亜美にとっては、デートこそが
唯一無二の目的であった。
そのロケーション、シチュエーションに固執するのは、むべなるかな、である。

そして、デートの当日。
大橋駅の改札口に、前述のような姿で現れた竜児を、亜美は、頭のてっぺんからつま先まで、じろじろと、吟味するよう
に観察し、「祐作よりは、多少は、マシな感じかしら…」と、にべもない。
そりゃあ、川嶋亜美は元モデル。服飾に関するセンスは、一般人とはかけ離れている。
さらには、亜美の両親は、長者番付に載るような、いわゆるセレブだ。ブランド品以外の物は身に着けない、と言っても
過言ではない。この日、亜美が着こなしているボートネックのシャッツも、細身のコットンパンツも、おそらくは、一般人が
思う以上に値の張る代物であるに違いなかった。
そんな奴に褒められるような服装なぞ、一般人の、それも母子家庭の竜児にできるわけがない。
したがって、竜児は、自分の服装にあれこれケチをつけてくる亜美に対しては、賛意も反感も示さずに、生暖かく見守る
ことを常にしている。
これが、足掛け三年になろうとする亜美との付き合い方の定番となっていた。

亜美は、「まぁこんなものかな?」といった意思表示のつもりのため息を漏らすと、あらためて竜児に向き直り、
サングラスを手渡した。サングラスは、真ん丸のレンズが黒ぶちのフレームにはめ込まれており、レンズは黒っぽい
ミラーになっている。これなら着用者の目元を完全に隠蔽することができるだろう。

「これを掛けてちょうだい。もう、言うまでもないかもしれないけれど、このサングラスは、あんたの攻撃的な眼力を封印
しておくためのもの。デート中、周囲の人にあたしたちが避けられたら、気分悪いじゃない? だから、今日は、基本的
にこのサングラスを外さないこと」

−目がマジだ。ということに竜児は気づく。口調も、本人が未だにチャームポイントだと思い込んでいるぶりっこのそれで
はなく、『とにかく掛けて』といった、何がしかの強制力とも拘束力ともつかない圧迫感があった。
−こいつにしては、珍しいな。と、竜児は思う。

亜美は、竜児に手渡したものと同様のサングラスを掛けた。整った面相の一部分が、いわゆる丸眼鏡で隠蔽される。
その丸いレンズ部分の形状故か、着用すると亜美の美貌が若干は損なわれるようだが、それと引きかえに、ある種の
ミステリアスで知性的な印象が付加される。

竜児は、亜美から手渡されたサングラスをじっと見る。弦の部分には『OAKLEY』というブランド名が記されていた。
たしか、スポーツの分野で評価が高いブランドだが、このブランドに丸眼鏡のようなモデルが存在していることを竜児
は知らなかった。黒いフレームもレンズも加工精度がすこぶるよさそうで、おそらくは高価な代物なのであろう。
どのくらいしたんだろうか、という疑問を亜美にぶつけても、それはほとんどの場合、意味をなさない。
そのような時、亜美は、『たいしたものじゃないのよ』と言って意味もなく微笑するか、不機嫌そうに沈黙するか、
のいずれかでしかないからだ。

「う〜わぁ、真っ黒なミラーで、外からは目元が全然わかんね〜だろうな」

値段のことを訊くかわりに、手にしたサングラスの第一印象をコメントした。

「だからいいのよ、さっさと掛けてみてよ」

亜美に促されるように、竜児は、そのサングラスを着用した。
39横浜紀行 4/22 :2009/01/02(金) 02:48:08 ID:m5FP6xEG
亜美が、その竜児を見て、「結構、似合うじゃない」と言う。その言葉を疑うわけではなかったが、気になった竜児は、
駅に備え付けの鏡で自分の顔を確認した。
たしかに、サングラスを着用した方が、ギラつく魔眼が隠蔽され、柔和な印象を第三者に与えるような感じだ。
正直なところ、「悪くないかも」と、竜児も思う。

亜美は、鏡を見ていた竜児に背後から近づき、その左肩にすり寄って、竜児の耳元に吐息を吹きかけるように囁く。

「ほ〜ら、高須くん、目元隠すと結構イケメンなんだよね。自分でも見とれちゃった?」

さらに、亜美は、「でも…」と前置きしてから、

「あたしは、高須くんの鋭い目付きは悪くないと思うんだけれどぉ、愚民どもは、その魅力がわっかんないからね〜ぇ。
だからあたしとお揃いのサングラスで隠しておいて、あたしだけが独占させてもらおうと思ってるの〜ぉ」

と、笑う。

「うふふ、高須くんと、お・そ・ろ・い〜」

サングラスの弦の部分に右手を添えて、亜美はいつものぶりっこ口調を復活させた。その悪ふざけとも、のろけともつ
かないアクションは、いつも以上にハイテンション。竜児も、川嶋は今回のデートを徹底的に楽しむつもりでいるんだな、
と、思ってみたりもする。ま、油断はできないのだが…。


電車に乗って、桜木町駅下車。まずは横浜ランドマークタワーを目指し、その69階にある、日本一高いとされる展望台
フロア「スカイガーデン」に高速エレベーターで上る。
その際の急激な気圧変化に、「亜美ちゃん、耳が痛ぁ〜い」と、亜美は竜児に不快感を訴える。

「耳抜きをするんだよ。ほらこうやって…」

竜児は、自分の鼻をつまんで、顎を左右に動かしながら、ごくりと唾を飲み込んだ。
その姿が、亜美にとっては滑稽だったのか、「た、高須くん、ちょ、ちょ〜変な顔ぉ!」とか言って、竜児の顔を指さして
笑う。

「うるせぇよ…」

顔のことで笑われるのは毎度のことだが、それにしても慣れないものだ。竜児は、黒眼鏡の下で目元を引きつらせて
亜美の理不尽な嘲笑に耐えていた。それにしても、この女、素なのか演技なのか、本当に、ころころと笑い転げる。

「ほらぁ、高須くん、す・ね・な・い」

笑ったことが結果的に耳抜きになったのか、亜美は、もう不快感は訴えずに、竜児の手を引いて、展望台の窓際に向
かう。その窓から広がるのは、地上272mからの圧倒的な景観。その迫力に竜児も亜美も、思わず歓声をあげる。

「すっごいねぇ〜、クルマも船もあんなに小っちゃく見える。遠くには…、う〜ん、ちょっと湿気ってて、遠くの山が
見えないのがナニだけど、これはこれで、いいや」

晴天ではあるのだが、梅雨時を控えた季節だったため、視程はイマイチすぐれない。
本来ならば、空気が澄む真冬あたりに訪れるといいのかもしれない。しかし、高度272mは伊達ではなかった。
40横浜紀行 5/22 :2009/01/02(金) 02:49:57 ID:m5FP6xEG
「地上が、精密なジオラマみたいだよな」

眼下に広がる、規則正しい街並みは、模型雑誌に出てくる超精密なジオラマを彷彿とさせる。
竜児はプラモデルのような模型は作らないが、立ち読み等で模型雑誌を眺めるのは、嫌いではなかった。
仮に家事をする必要がなかったならば、案外、模型作りにはまっていたのかもしれない。
ただ、亜美の嗜好とは相容れなかったようなのだが…。

「ジオラマ? 何、それ」

「縮尺模型展示のことだよ。ほら、ガンダムとかのプラモデルを、その背景と一緒に精巧に作った奴なんかが
そうだって」

「いわゆるガンプラぁ? 高須くん、くっら〜い。それにこれは模型なんかじゃなくて、本物なんだしぃ」

竜児の鼻の頭を、「お・ば・か・さ・ん」の発声に合わせて、指先でちょんちょんと突つき、クリアなグロスを塗った唇を、
「ニッ」と、微笑するように歪めるのだ。
その媚態とも悪戯ともつかない亜美の言動に、竜児は気勢を削がれ、「お、おう」という気抜けした生返事で応じるの
が精一杯。
−ジオラマには、建築模型やドールハウスだって含まれるんだぞ。
という反論は飲み込むことにした。言えば、もっと「暗い奴」と笑われるのがオチだろう。
最初のデートに、ヲタっぽい暗い話はNG! センスのなさそうな話題もNG! 亜美の媚態とも悪戯ともつかない言動
には、そうした遮断効がビシビシと効いていた。

「ねぇ、今度は、あれに乗ろうよ」

亜美の指さす先には、巨大な、と言っても、地上272mの展望台からでは眼下に存在している観覧車があった。観覧
車部分の外周直径が100mに達する「コスモクロック21」だ。

「観覧車ってのは、デートの締めに乗るようなもんじゃねぇのか? つか、まだ序盤だろうが」

竜児はサングラスの位置を正しながら、困惑したように眼下の観覧車を見た。
亜美は、くっくっくっ…、と小鳩が鳴くように笑いながら、竜児の頬を人差し指で軽く突く。

「高須くぅ〜ん、亜美ちゃんは、楽しみを後回しにしたくなんかないのぉ〜。観覧車を後回しにしたら、中華鍋とか、
いろんなものを買い込んだ後の話でしょう? 荷物をいっぱい抱えたまま観覧車に乗るなんてぇ〜、亜美ちゃん、
格好悪くて、いやぁ〜ん」

「でも、締めの方が、感動するんじゃねぇのか? 後回しでもいいじゃねぇか。荷物はコインロッカーとかに預けておけば
いいんだしさ。どうでもいいけど、俺をおもちゃにするのは止め…」

その応答に、亜美は、竜児の頬を、ぐいっ! と強く突つくことで、却下の意思を明示した。

「高須くんの魂胆なんて、亜美ちゃんはお見通し。どうせ、後半の中華街や元町でのショッピングで、荷物がたくさんに
なったから、このまま石川町の駅から帰ろうとか言い出すに決まってるんだから。そうして観覧車は、結局、おあずけっ
ていうことにするつもり。そうか、高須くんは、この亜美ちゃんと閉鎖された空間に閉じ込められるのがイヤなんでしょ? 
ねぇ、閉所と暗所を死ぬほど怖がる高須くん」

語尾も伸ばさず不機嫌そうに言い切ると、竜児の頬から指を離し、「高須くん、本当に冷たい奴なんだ…」
と吐き捨てて、ぷいっとばかりにそっぽを向く。
41横浜紀行 6/22 :2009/01/02(金) 02:50:55 ID:m5FP6xEG

「お、おい、川嶋…」

竜児は、軽い痛みを感じる頬を押さえながら、ちょっと狼狽して、三つ編みにした髪から覗く亜美の白いうなじを
注視する。
気まずい沈黙が3秒、5秒、10秒、20秒…。
そのうなじが、急に小刻みに揺れ、聞こえてくるのは亜美の鈴を転がすような笑い声。

「あはは、高須くんって、結構、しょ〜もない奴だよね。口では硬派ぶっているけれど、女の子が不機嫌だったり、
泣きそうになったりすると、それだけでオロオロしちゃってぇ。かわいい奴だよ、あんたはぁ」

しかも、亜美は「ぺっ」と、舌を出し、

「まぁ、あたしにとってはコントロールしやすいからぁ、ありがたいけどねぇ」

と、小馬鹿にしたように言うのだ。
サングラスで分からないが、おそらくは琥珀色の瞳を、ちょっと邪険そうに眇めているに違いない。

−こいつは、こうした悪ふざけが過ぎるから、俺への好意がうまく伝わらなかったのに、懲りねぇ奴だ。
と、竜児は嘆息する。
もう分かっているし、慣れているつもりなのだが、亜美の素直じゃない反応にはいつもながら振り回される。
もう、怒る気力も湧いてこない。デートの序盤戦で、竜児は早くも何とも言えない疲労感を覚えてきた。
亜美は、そんな竜児の気持ちを知ってか知らずか、「ほら〜、高須くん、観覧車行くよぉ〜」などとはしゃいでいる。
相手、特に竜児を翻弄することが、無上の楽しみなんじゃないかと勘ぐりたくなる女、それが川嶋亜美だ。


観覧車「コスモクロック21」でも、亜美は積極的だった。「ほらぁ、高須くん、早く、早く」と、竜児を急かして、順番待ちの
列に並び、ゴンドラに乗り込む際も、竜児の手を引っ張って先導した。
「コスモクロック21」は、人気のデートスポットということもあってか、いつもは長い行列ができるのだが、午前中の早い
時間だったことが幸いし、ほんの数分間待っただけで乗ることができた。
ゴンドラに乗り込んだ亜美は、

「やっぱ、後回しにしなくて正解だったじゃん」

得意そうに胸を反らして、サングラスを外した。スレンダーなボディには不釣り合いにも思える豊かな乳房が、「ぷるん」
と揺れたように感じ、竜児はちょっと動揺する。
そんな竜児の態度を極悪チワワは見逃さない。
両腕を後頭部の辺りで組んで、さらに胸のラインを強調。
そのポーズのまま、上体を左右に振って、意外に量感がある乳房を、ゆさゆさと揺らす。

「お前、恥ずかしくないのかよ…」

竜児が呆れたように言っても、亜美のセクシーポーズは止まらない。「別にぃ〜」と、物憂げに語尾を伸ばした返事を、
企みごとがありそうに瞳を眇めて、寄こしてくる。

「第一、このゴンドラに居るのは、あたしと高須くんだけじゃない。高須くんには、水着を含めて、あたしのきわどい格好
を散々見せてきているからぁ、あたしは、別に恥ずかしくもなんともないんだけどぉ〜」

薄着で、さらにはボディラインにフィットした服のせいで、いつにも増して亜美の肢体がなまめかしい。密閉された狭い
42横浜紀行 7/22 :2009/01/02(金) 02:51:42 ID:m5FP6xEG
空間で香る亜美が常用しているトワレも、いつもよりも竜児の理性を翻弄する。もしかしたら、トワレに隠れた亜美自身
の体臭が竜児を惑わしているのかも知れなかった。やはり、観覧車のゴンドラは男女にとって魔空間だ。

「お前の姿を見慣れている俺一人に、そんなことしたって意味がねぇだろ。いい加減、落ち着いて、
大人しく座っていたらどうなんだ」

口ではそうだが、亜美のいつになく妖艶な肢体が気になってしかたがない。そんな竜児の気持ちを見抜いているのか、
亜美は、セクシーな流し目とも、底意地の悪さを含んだ眇ともつかない目線で竜児を見据えたまま、バストラインを
強調するポーズを一向にやめない。

「高須くんて、バカ? 完璧プロポーションの亜美ちゃんが、高須くんのためだけに、こうしてセクシーポーズをきめて
あげてるのぉ、ちょっとは、ありがたく思いなさいよぉ〜」

そうして、竜児に対して、うふふ、という淡い笑みで挑発する。
その笑みには、万事が紳士的な竜児では、指をくわえて亜美の肢体を眺めるのが精々であって、決して手を出して
こないという確信と、とかく恋愛や性愛に関して奥手な竜児に対する侮蔑のサインが見え隠れしていた。
それにしても、亜美の『完璧プロポーション』の文言は伊達ではなかった。竜児は、高二の時に、亜美が水着を購入
するのに立ち会ったことを思い出した。贅肉がないくせに、出るべきところが明白に主張しているプロポーション。
目の前の今の亜美は、当時の姿そのままであると言ってよい。
おそらくは、モデルをやめても、なおシェイプアップの努力を怠っていないのであろう。
その点は、竜児も素直に敬服せざるを得ない。

後頭部に組んでいる腕を時折上下させながら、竜児にバストラインを晒している亜美の表情が陶然としてきた。
元モデルということもあってか、『見られる』ということ自体にも快感を覚えているのかも知れない。

「ねぇ、高須く〜ん、見ているだけじゃつまんないでしょう? ねぇ、どう、触ってみない? 今なら、特別大サービスぅ! 
でも、ざぁ〜んねん、ヤンキー顔なのに紳士的な高須くんは、亜美ちゃんには手を出せないのでしたぁ。
あ〜ん、亜美ちゃん、欲求不満で、かわいそう」

好き放題なことを言いながら、くねくねと、なまめかしく身をよじる。
ちらり、と送ってくる嫌みたっぷりな流し目には、『ほれほれ、どうだ? 覚悟して拝めよ、この朴念仁。手を出したくとも、
根性なしの、あんたではどうしようもあるまい、あはははは…』という、毒のあるメッセージが盛り込まれているか
のようだ。

−川嶋め、調子に乗りやがって…。
先ほどの横浜ランドマークタワー展望台での、ぺろっ、と舌を出して、『まぁ、あたしにとってはコントロールしやすい
からぁ、ありがたいけどねぇ』と、竜児を舐めきった亜美の態度が脳裏によぎる。
しかも、今なお、亜美は、乳房を突き出すようなポーズで、竜児を小馬鹿にしているのだ。

「ねぇ〜ん、た・か・す・く・ん、亜美ちゃん、おっぱい触ってほしいのぉ〜、でも、だめぇ? 亜美ちゃん、つまんな〜い」

口ではそうでも、竜児に乳房を揉まれることを本当に望んでいるわけではないだろう。
ただ、竜児を翻弄し、このデートでの主導権を握り続けるためのものなのだ。それも、竜児が絶対に手を出してこない、
という確信めいたものが亜美にあるからに相違ない。

その竜児をあまりに舐めた態度が、竜児に亜美への逆襲を決意させた。
−そうか、そうか、触ってほしいのか。そうか、そうか、揉んでほしいのか…。
相手を見くびった輩は、己れの行為が、いかなる結果を招くかを身をもって知るべきなのだ。
それは、亜美とて例外ではない。
43横浜紀行 8/22 :2009/01/02(金) 02:52:29 ID:m5FP6xEG

「ごくり」と、生唾飲み込んで、覚悟を決めた竜児は、亜美が目をつぶりポーズを変えようとしている隙を狙って、
その乳房を正面から鷲掴みにした。
マシュマロのような、餅のような、弾力性と柔軟性に富んだ感触が、まずは竜児の左右の掌に感じられた。
そして、てっぺんには、薄手のブラジャー越しに感じられた、固く突き出た一対の乳首。

「え?」

想定外の竜児の反撃に、亜美は一瞬言葉を失って、口をぽかんと開けたまま。自身の乳房を揉みしだく竜児を、
大きな瞳を見開いて呆然と見つめている。

「ほれ、ほれ、ほれ…、どうだぁ、川嶋ぁ!」

一方で、一線を越えてしまった竜児には、もはや遠慮も躊躇もない。華奢な体に不似合いな量感あふれる乳房を、
寄せて、上げて、下げて、突いて、とばかりに揉みまくる。

「きゃあああああ!! 高須くん、何するのよぉ!!!」

ようやく我に返った亜美は悲鳴を上げ、迫る竜児の顔や胸を、両の拳で、どかどか叩いて抵抗する。しかし、勢いづいた
竜児の攻撃は止まらない。

「どうだぁ、川嶋ぁ、念願かなって胸を揉まれる気分は? 気持ちいいかぁ!」

「い、いいわけないでしょう、この変態ぃ! もう、高須くんのバカァ〜〜!!」

「じゃ、気持ちよくなるようにしてやるよ!」

「痛い、いたぁ〜いよぅ、気持ちよくなんかない、気持ちよくなんかならないよぅ…」

ぐにぐに、と乳房を揉む竜児の手荒い愛撫が堪えたのか、いつしか亜美は殴打による抵抗を止め、はぁ、はぁ、と苦しく
も悩ましげな吐息をついて、脱力する。

竜児は、トドメとばかりに、ブラの上から両の乳首の辺りを親指と人差し指と中指できっちり摘み、ぐい、とばかりに軽く
引っ張って、亜美への初の逆襲を完了した。
してやったりの竜児は、亜美に殴られて顔面からずれたサングラスを外し、眼鏡拭きと同じ素材でできた専用の袋に
しまい込む。さすがは一流のスポーツグラス。亜美の殴打程度ではびくともしない。
−でも、なんか川嶋のパンチはいまいち威力がなかったような…。
という疑念はあるにはあるのだが…。

「あ、あ、あぁ…」

亜美はというと、吐息のようなか細い一声を発するも、あまりのことに茫然自失。糸の切れたマリオネットのように、
力なく竜児と対面のシートに座り込む。「これでもか」とばかりに大きく真ん丸に見開かれた双眸からは、一筋の涙。

「ふ、ふぇえええ〜ん!!」

次の瞬間、左手で竜児に揉まれた乳房を、右手で顔面を覆って、大きな声で泣き崩れる。
さすがに竜児もやりすぎたと思ったが、ここは、心を鬼にして、亜美に対して締めの台詞を突きつける。
44横浜紀行 9/22 :2009/01/02(金) 02:53:21 ID:m5FP6xEG
「お、おい川嶋。お前から迫って来たんじゃねぇか。それを本当に乳揉まれただけでパニックになるのは、お前、覚悟が足りねえんじゃねぇか?」

「うるさい!! この、鬼畜、ど変態、レイプ魔!! 誰が、あんな乱暴に揉めっつーた!! 痛かったんだよ、バカ!!」

亜美は、泣き伏しならも、本性丸出し、やさぐれ全開で竜児に悪態を吐く。

「な、なぁ、じゃあ、乱暴でなきゃ、乳揉んでもいいんだよな?」

「ばかぁ!! このドスケベ!! 今は、そんな雰囲気じゃねーだろ、空気読めよ!!」

亜美は、それだけ泣き叫ぶと、うつむいて肩を震わせた。
さしもの竜児も、バツが悪い。泣いている女の子をどうやってケアしたらいいか、皆目見当がつかず、所在なくゴンドラ
の外に視線を移す。
それでも、一応の気遣いはしてみることにした。

「な、なぁ、川嶋…。その何だ、まぁ、お前が目をつぶっている隙を狙って、乳を揉んだのは、たしかにフェアじゃねぇよな。
う、う〜んと、まぁ、とにかく俺が悪かった。この通り謝るから、機嫌を直してくれねぇか…。たのむよ…」

しかし、亜美は、うつむいて肩を震わせるのみで、竜児の問いかけにも謝罪にも反応がない。
展望台の時とは比べものにならないくらい気まずい時間が流れる。ゴトゴトという観覧車のメカニカルなノイズが、
今はかえってありがたい。

−もうこれで、今日のデートは終わりだな。それにしても川嶋との関係をどうやって修復するか…。くそ、やりすぎたんだ。
それにしても後味が悪い…。
と、竜児が思っていた矢先、

「ねぇ…」

唐突に亜美が、うつむいたままの姿勢で、低い声で呟くように言った。

「どうした? 川嶋」

「あんたの揉み方が乱暴だったのは確かだけど、あたしの方にも覚悟が足りなかったのも事実…」

ぶりっこの明るい口調はどこへやら、本性丸出しのときのドスの利いた声でもなく、その口調はか細くて弱々しく、
聞く者を鬱にさせる。

「だから、あたしも覚悟を決めた」

「お、おう…。だがなぁ、お前の言う覚悟って、何なんだ?」

「……」

その囁くようなメッセージは、あまりにささやかで、竜児には聞き取れなかった。

「すまねぇ、川嶋。よく聞き取れなかった。もう一度、頼む」

「…しよう…」
45横浜紀行 10/22 :2009/01/02(金) 02:54:13 ID:m5FP6xEG

−『しよう』? 『しよう』って何だ? 
竜児は、そこに淫靡なニュアンスを連想し、動揺する。

「もう、キスだけじゃイヤ。…しよう…」

−うわぁー、いきなりそれか? 『しよう』ってのは、やっぱアレなのか?

「ねぇ、したくないの…? 高須くんが、いまさらしたくないって言っても、あたしは、したくて、したくて、どうしようも
ないの…」

再び、低く呟いて、亜美は、うつむいていた顔を上げ、能面のように生気のない表情を竜児に向けてくる。

−言ってることはエロスだが、この状況じゃ、ほとんどホラーだな。
その冷たい作り物のような面立ちに、竜児は一瞬、ぞくっとした。美しいと表現できなくもないが、それ以前に、見る者
の心胆を寒からしめる、虚無の圧迫感と言うべきか。
−雪女とやるってのは、こんな心境かもしれねぇな…。
何よりもここで拒めば、亜美との関係がどうかなるかということよりも、竜児が末代まで祟られそうな雰囲気がする。
−それに、これまでの成り行きを考えれば、いずれ川嶋とは、やることになるんだろうな…。
亜美との関係を竜児が期待していないと言うと、それは嘘になる。それどころか、竜児自身も、時々は亜美の裸身を
夢想することがある。根は真面目でも、性欲は人並み程度には備えているのだ。

「わ、分かった、川嶋。お前の言う通りにする。か、川嶋がしたいって言うのならつき合うぞ。で、どこでやる? 
ホテルなのか? それとも、今でなかったら川嶋の別荘とか、なのか?」

亜美の尋常でない雰囲気に気圧されたこともあって、竜児は、亜美に承諾の旨を伝えた。一方の亜美はというと、
その反応は醒めたものだった。

「そう…、高須くんもしてくれるの…。でも、本当にホテルとか別荘とかで、してくれるの? 本当にホテルとか別荘とか
でいいの? ホテルとか別荘とか…で、いいんだよね?」

『ホテル』『別荘』のフレーズに異常に固執する亜美を見て、なんだか風向きがおかしい、と竜児は感じた。
だが、『分かった、川嶋。お前の言う通りにする』と言っていた手前、引っ込みがつかなくなり、

「お、おう」

と、だけ消極的に応答した。
亜美は、竜児の応答を聞き届けると、再びうつむいて両肩を小刻みに震わせた。

「そう、してくれるの。高須くんも…」

そう前置きして、面を上げる。そこにあるのは、能面のように生気のない表情ではなく、大きな瞳を悪意で眇め、
底意地悪そうに唇の端をひきつらせた、亜美の本性丸出しの顔だった。
そして、嫌味にもぶりっこ丸出しの口調で、

「あ〜ん、亜美ちゃん、超、超、超うれし〜い。高須くんも、亜美ちゃんと一緒にしてくれるなんてぇ。でもぉ〜、ホテルとか、
別荘とかってのは、ちょ〜っと場所的に違うんじゃないかしらぁ。何せ、あたしが『しよう』っていうのはぁ〜、
弁理士試験の受験勉強なんだからぁ〜」
46横浜紀行 11/22 :2009/01/02(金) 02:55:10 ID:m5FP6xEG
そう言い放って、間髪入れず、「きゃはははははは」という甲高い哄笑。

「やーだもう、高須くん、何を期待していたのかしら。ホテル? 別荘? やっだぁ〜、もう下心見え見え。
もう、本当にいやらしいんだからぁ〜」

あまりの急展開に竜児は思考が追いつかず、

「な、な、な、何なんだ!?」

という間抜けな一言の後、

「う、うるせぇ。お前が、紛らわしいこと言うからだ!!」

と、辛うじて言い返したのみ。
こんな竜児の精一杯のコメントも、亜美には当然のように効力がなく、亜美は腹を抱え、身をよじりながら、
「ひ〜、ひ〜」と、笑い続けている。

「あははは、高須くんがあたしを手玉に取ろうなんて十年早いってぇ! でも、高須くんって、こういったエッチなことって
興味ないかもぉ〜、って亜美ちゃん実は心配だったんだよぉ〜。でも、高須くんも、人並みに健全でエッチな男の子だっ
たってわけだねぇ。それが立証できただけでも、まぁ、よかったんじゃなぁい?」

亜美は目尻に溜まっていた涙をハンカチで拭いながら、なおも「あははは」と笑う。

「お前、人をおちょくるのも大概にしろ。温厚な俺だから何ともないが、普通の奴ならキレていたぞ」

亜美の悪戯に引っかかったのは、これで今日は二度め。
その怒りよりも、自身が、からかわれやすい、騙されやすい存在であることに、竜児は自身に軽い失望感を覚える。
それにしても、感情を完璧に封じ込めた能面のような無表情。つくづく、この女は一筋縄ではいかないな、と思う。

「ごめん、ごめん、あたしも高須くんをからかい過ぎたってのは認めるわ。高須くんがあたしの胸を揉んだのは想定外
だったから、ちょっとすねてみせただけ。でもぉ…」

「でも? 何だ?」

「高須くんが、おっぱい鷲掴みにしたとき、ものすごくびっくりしたけれど、同時に、ものすごく興奮したのも事実。
『ああ、男の人に抱かれるのって、こういうことなのかなぁ』って思っちゃった」

亜美は、頬をわずかに赤らめて、心持ちうっとりとした表情をしている。『興奮した』というのは、本心なのかもしれない。
同時に、竜児は、胸を揉まれている最中の亜美の殴打が、意外に大したことなかったことを思い出して、はっとする。

「お前まさか…」

「まさかって?」

「俺に一方的にやられているように見せかけていたのか?」

亜美は、「うっ」と、一瞬つまった後、笑ったような、困ったような表情で、「う〜〜ん」と、しばらく呻吟した。
そのことまでは竜児には知られたくなかったらしい。
47横浜紀行 12/22 :2009/01/02(金) 02:56:04 ID:m5FP6xEG
「そ、そういうことになるかしらぁ…」

「あの号泣も、真っ赤な嘘か?」

「う、うん、嘘泣き…。亜美ちゃんの迫真の演技…」

「じゃ、乳揉まれた後の、やさぐれた黒本性丸出しも、あれも演技か?」

「う、う…ん、あれも、ちょ、ちょっとしたお芝居ぃ…」

竜児をコケにしすぎたことを反省しているのか、ちょっと語尾が震えている。

「お前、やりすぎだよ。そういうの傷つくんだぞ…。特に俺みたいな単純な奴は」

竜児は、「やられた…」と、呟き、がっくりと両肩を落として嘆息する。
何もかも、亜美の掌の中でのこと。腹黒で狡猾な亜美には、こうした駆け引きでは勝てそうもないことを
竜児は思い知る。
−それにしても、なんて女だ。

「ごめん。やっぱりあたしって、腹の中真っ黒な子。どうしてだろう、高須くんのことが好きなのに、ついつい、
いたずらしたくなっちゃう。高須くんに嫌われるかもしれないって、思っていながら、意地悪しちゃう。
これって、もう、病気かな?」

「病気じゃない…。先天的なもんじゃねぇのか? 素で黒いんだよ、お前は…」

亜美にやられっぱなしで、気持ちがささくれている竜児は、柄にもなく、舌打ちを交えて、苦々しく亜美を詰った。

「そうね、高須くんにそう言われてもしかたがない…。本当にあたしって、先天的に真っ黒なんだろうね…。
でも、どうなの? 高須くんは、こんなあたしは嫌いになった? それとも好きでいてくれる?」

亜美は、そんな竜児に気遣うつもりなのか、潤んだ瞳を竜児向け、今度は両腕で竜児の首筋をやさしく絡め取る。

「お前、この状況で、『好きだ』っていう答えを期待するのは、普通、無理があるぞ」

「そうだね、そうだよね。ごめん…、ちょっと初デートってことで、テンパってたんだ…。本当にあたしって、ダメだ…」

竜児は、首筋に両腕をからめ、あたかもぶら下がるようにして竜児の体にすがっている亜美を見た。あの瞳を眇め、
口元を歪めた、邪険な雰囲気は、今の亜美の表情からは見出せない。その代わり、目を伏せて、不安からか血色を
失って蝋石のように生気のない亜美の面相があった。
さすがに、竜児に対する悪戯が過ぎたことを後悔しているのだろう。

「普通なら、これで二人の関係は、お終いになっちまっても不思議じゃないぜ」

『お終い』というフレーズで、亜美の体がビクッと震えたように、竜児には感じられた。

「だがな、川嶋の本性なんか、この足掛け三年の付き合いで、とうに承知さ。それに対する覚悟もできているつもりだ。
それに人間関係では、相手を赦すことが必要なんだと俺は思っている…」

「赦す?」
48横浜紀行 13/22 :2009/01/02(金) 02:56:46 ID:m5FP6xEG

「比喩が適切かどうか分からねぇが、人間関係、特に男女の間柄は、そう単純なもんじゃねぇよな? 互いの経験とか
の要素が組合わさった複雑なシステムなんじゃねぇかと思う。複雑なシステムほど、いずれ必ずエラーが生じる。エラー
を防止するよりも、そのエラーをどうやって解消するかがシステムの維持では重要なんだと思う。今回は、俺もお前も、
ちょっとハメを外しすぎて互いの関係に軋轢というエラーが生じかけた。だが、未だ、互いを赦すことでそのエラーを
解消できる段階なんじゃねぇか?」

「高須くんは、あたしを赦せるの?」

竜児は、無言で頷いた。

「今、ここで川嶋を赦せなかったら、俺は、一時の感情で、取り返しのつかねぇものを失うような気がする」

竜児は、うつむいている亜美の頬を、右掌でなでた。相変わらずきめの細かい肌は、竜児の掌の皮膚と融合して
しまいそうなほど、艶やかでなめらかだ。

「なぁに、お前の素で黒いところなんてのは、これまでの付き合いで、いやって言うほど味わってきている。
だから、俺は、その素で黒い本性も含めて、お前のことが好きだ」

「高須くん…」

亜美は、竜児の首筋に絡めていた腕を手繰り寄せるように、竜児の顔に自身の顔を近づける。
その素直で単純な反応に、竜児は、ようやく亜美の地の感情が表出したのではないか、と思った。
一見愛想のよい外面はもちろん、その下に潜む亜美が言うところのどす黒い『本性』も、亜美が本来持ち合わせている
先天的なものではなく、本来の性格ではないのかもしれない。
ファイアウォールのように二重にも、三重にも、施されていた亜美の偽りの性格が全て剥げ落ち、今、本当の姿を晒して
いるのかも知れなかった。

亜美は目を閉じて、その唇を竜児の口唇に、そっと合わせる。竜児も目を閉じて、亜美の接吻を受け入れた。
亜美の舌が、竜児の口唇をくぐり抜けてくる。
亜美の大胆な行為に竜児は一瞬たじろいだが、その竜児も、亜美の舌に誘われるように、自身の舌を亜美の口腔に
さし入れる。

二人の舌が、別個の生命を持った生き物のように絡み合う。竜児にとって初めてのディープキス。
互いに呼吸がままならず、息苦しくなる寸前、竜児と亜美は口唇を引き離した。きらり、と一筋の唾液が、
二人の口唇をつないでいる。

亜美は、満足したのか、ちょっと呆けたような上気した表情で、はぁはぁ、と喘いでいる。

「初めてのディープキスなんだよ…」

トロンとした目つきのまま、亜美は、ちょっと呂律怪しく、呟いた。
竜児は、亜美の言う『初めて』は、正直信用ならなかったが、耳まで赤く上気したまま、竜児に力なくもたれている姿を
見て、『そうかもしれない…』とも思った。だが、それ以上は、邪推と心得、竜児は亜美に対する詮索を中断した。

ゴンドラは、四分の三ほどの回転を終え、なおゆっくりと下降しつつあった。

「ねぇ…」
49横浜紀行 14/22 :2009/01/02(金) 02:57:55 ID:m5FP6xEG
紅潮していた頬の赤みが引いてきた亜美が、竜児の肩にもたれたまま、出し抜けに訊いてきた。

「高須くんが、あたしとエッチしたい、ってのは、高須くんのその場の方便だったとしても、あたし的にはすごく
うれしかった、でも…」

「でも?」

蒸し返されたきわどい話題に、竜児はちょっと警戒する。

「でもね、あたしには高須くんと一つになることに何の迷いもないけれど、高須くんには、未だ何か迷いがあるような
気がするの。確証はないけれど、そんな気がする。だから、今、あたしが高須くんを誘惑しても、それは高須くんに
とっても、あたしにとっても不本意なこと。だから、高須くんの心の迷いが全て解消したら、あたしたち、一つになりましょ」

「お、おう」

竜児は、亜美のあまりに大胆な発言に、気抜けした生返事をするのがやっとだった。
だが、亜美の言う『迷い』とは何だろうか、と竜児は自問自答する。
性愛について万事が奥手な竜児のことを揶揄しているのか、肝心なところで優柔不断な竜児のことを婉曲に非難して
いるのか、それとも未だ櫛枝実乃梨に未練があるように思われているのか、竜児には判然としなかった。

「それと…、弁理士試験の受験勉強のことだけど…」

亜美は、話題を、きわどい話から弁理士試験に切り替えた。

「この前ちょっとだけ話題になった弁理士試験の受験対策のサークルなんだけど、今度の金曜日に勉強会があるから、
一緒に出てみない? メンバーの多くは法学部生だけど、他学部の学生でもOKだって
サークルの主宰者が言ってた…」

「驚いたな、もう、そこまで手を回していたのか」

そうだった、ぶりっこの極悪チワワを装った川嶋亜美は、その実、かなり段取りがよい。
竜児は、高校二年の時の文化祭での亜美のミスコン司会等の有能な働きぶりを思い出した。

「なんでも出来ちゃう高須竜児の相方を努めるには、せめてこの程度でなくっちゃね。あんたに比べたら、ぜ〜ん、ぜん
足りないくらいだよ」

半開きの口元を軽く引き結ぶようにした亜美の面相が、淡い笑みを形成する。

「そういえば、川嶋、お前は何で弁理士試験を受ける気になったんだよ」

亜美は、「それは、高須くんが受験するから、あたしも受けることにしたんだよ」と、うふふ、と笑う。

「そうかな? 何となくだが、別の理由があるような気がするんだが…」

亜美は、竜児の追求を、「どうだろうねぇ…」と、軽くはぐらかした。竜児は、積極的に否定しない亜美の態度から、
何かを推し量ろうと試みたが、結局は具体的なものは何も得られそうもないことに気づき、断念した。

「そう言う高須くんの受験の動機も、あたし的には、すごく気になるんだ…」
50横浜紀行 15/22 :2009/01/02(金) 02:58:48 ID:m5FP6xEG
「どうして気になる?」

亜美は、もたれかかっている竜児に甘えるように擦り寄って、囁いた。

「直接の動機は、泰子さんに楽をさせてあげたいっていうのだと思うけど、もう一つ、別の理由があるんじゃない? 
あたしと同じように」

「そんなこたぁねぇよ…」

亜美は、うふ、と鼻先で笑うように呟いた。

「高須くんは、嘘が下手だから、日頃の言動に本音が透けて見えちゃうの。だから、亜美ちゃんは、高須くんの受験の
動機を大体はお見通し…」

「お前…」と、竜児は言いかけたが、口をつぐんだ。勘が人一倍鋭い亜美のことだ。おそらくは正鵠を射ているのだろう。

「あたしが考えている通りの理由で高須くんが弁理士になろうとしているんだったら、あたしとしてはすごくうれしい。
でも、なんて、古くさくて馬鹿馬鹿しい考えに囚われているんだろう、って気もするの」

ゴンドラが地上に近づいてきた。係員が、竜児と亜美の乗ったゴンドラのドアを開けようと待機している。

「あっと、もう、地上に着いちゃった。高須くんの受験動機を追求するのは、また今度にしましょうか」

そう言って、にっこり笑うと、亜美はサングラスを掛けた。
竜児も、亜美に促されるようにしてサングラスを掛けた。


観覧車を降りた後、竜児と亜美は、横浜赤レンガ倉庫に立ち寄った。
以前、ファッション雑誌の撮影で訪れたことがある亜美は、「ここで、ポーズとって、写真撮ってもらったんだ、たしか…」
と、その時を懐かしむかのように言った。
モデルをやめたときから、モデル業について否定的なコメントを聞かされることが多かっただけに、明るい表情でその
時のことを語る亜美が眩しかった。いろいろあったにせよ、モデルだったということは、亜美にとって、輝かしい人生の
一コマなのだろう。
二人はさらに、重厚な緑青色のドームが特徴の『クイーンの塔』が有名な横浜税関の前を通り、レンガ造りの時計塔
である『ジャックの塔』として名高い横浜開港記念会館、それに『キングの塔』である神奈川県庁本庁舎を見て回った。

「ねぇ、高須くん、この『キング』『クィーン』『ジャック』の三つを『横浜三塔』って言うらしいよ。それで、聞いた話だと、
この三塔を同時に見ることが出来るスポットを全てまわると願いが叶うらしいんだ。そのスポットっていうのは、
今あたしたちが居る神奈川県庁の正面、それとさっき立ち寄った横浜赤レンガ倉庫、もう一つは大さん橋国際客船
ターミナルなんだってさ。ねぇ、せっかくここまで来たんだから、大さん橋にも行ってみようよ」

亜美は、「そんなの単なる都市伝説だろう?」と、懐疑的な竜児の手を引いて、有無をも言わせぬ勢いで、大さん橋へ
と向かう。都市伝説であろうが迷信であろうが、神秘的なものへの欲求は、女の方が男よりも強いようだ。
それが、願い事に関わるものであれば、なおさらである。
竜児は、大さん橋国際客船ターミナルから『横浜三塔』が見える方角へ向いて、何かを願うように瞑目している亜美を
見た。眉間に小じわを寄せて何かを願う姿は真剣そのものではあったが、何を願っているのかは、竜児には皆目
分からない。亜美以外は、まさに神のみぞ知る、であろう。
竜児も、亜美につき合うように、瞑目して願い事をする。この願い事も、竜児以外は、神のみぞ知るである。
51横浜紀行 16/22 :2009/01/02(金) 02:59:49 ID:m5FP6xEG
その後は、山下公園の木陰で、初夏の日差しを避けながら、ソフトクリームを食べて小休止。
ちょっと元気になったところで、名優チャップリンも乗船した往年の名客船である『日本郵船氷川丸』を見学した。
氷川丸は昭和一桁に建造されただけに、その外観やメカニズムは、昨今の豪華客船に比べれば武骨その物だが、
インテリアは見事という他はない。

「本物のアール・デコ様式のインテリアだな…」

単に美しいというのみならず、文化財としての価値も相当なものだろう。

「高須くんは、インテリア関係も造詣が深いよね。あたしもそっち方面は好きだから、将来、弁理士になれたら、
特許だけじゃなくて、意匠や商標の業務も一緒に頑張ろうよ」

意匠とは、工業デザインであり、商標とは、ブランドを表示するロゴ等である。これらに係る権利の登録等の手続きも
弁理士の守備範囲だ。
例えば、意匠は意匠権として、商標は商標権として、それぞれ弁理士の手によって特許庁に権利を登録するための
手続きがなされる。登録後、その意匠の権利者である意匠権者は、意匠権に基づいて登録意匠を独占排他的に実施
をすることができ、その商標の権利者である商標権者は、商標権に基づいて登録商標を独占排他的に使用をすること
ができるようになる。さらには、勝手に模倣する者に対しては、差止請求や損害賠償請求等の権利行使が可能となる。
その権利行使が可能か否かの法的な判断も弁理士が行う。
この様に、特許以外にも意匠、商標を含めたいわゆる知的所有権全般を扱う士業が弁理士というわけである。

しかしながら、知的所有権の分野における弁理士の社会的なステータスに比例するがごとく、弁理士になるための
試験である弁理士試験のハードルは相当に高い。
雑に言うと、司法試験に次ぐ難しさを有しているのが弁理士試験である。試験は、マークシート方式の『短答式試験』
と呼ばれる一次試験から、法律論文の良否を競わせる『論文試験』と呼ばれる二次試験、さらには口頭試問である
『口述試験』と呼ばれる三次試験まであり、三次試験までクリアしないと合格とは認められない。合格率はわずか5%
である。それどころか、何年たっても一次試験すらクリアできずに受験を断念する者が、山ほどいる。
竜児は、未だ本格的に受験勉強すら始めていないにもかかわらず、夢を語りながら無邪気にはしゃぐ亜美を見て、
『そう簡単に合格する試験じゃねぇんだが…』と言いかけたが、その言葉は、ぐっとこらえて飲み込んだ。
夢を語る者に、厳しい現実を突きつけて、その夢を壊すのは無粋の極みであろうからだ。

さらに竜児と亜美は、公園の近くにある『横浜人形の家』を訪れる。そこで亜美は、

「フランス人形って、頭でっかち、ちんちくりん。だぁ〜れかさんを思い出しちゃう」

と、意地悪く笑うのだ。『だぁ〜れかさん』が誰であるかは、言うまでもない。

そうして、竜児にとって、大本命の横浜中華街へ向かう。ここまでは、ちょっとエッチなトラブルもあったが、結果オーライ、
万事順調、亜美の機嫌も絶好調、なのだったが…。


***
気分を削ぐには十分に陰鬱な曇り空を見上げながら、竜児と亜美は中華街の雑踏の中にあった。
中華鍋を扱う雑貨店で鍋を物色したものの、いずれもが低品質で竜児の要求を満たすものではなかった。何よりも、
日本製ではまずありえないほどに雑な工作が、竜児にとっては、自身の美意識にかけて許せなかった。

「ねぇ、別のお店はどうなの?」

と言う亜美の提案に、竜児は頭を振って応えた。
52横浜紀行 17/22 :2009/01/02(金) 03:00:49 ID:m5FP6xEG

「よその店に置いてあるのも、さっきの店と似たような粗悪な中国製だろう。行くだけ無駄だろうな…」

「じゃあ、せっかくだから食事だけしていきましょう…」と、言いかけた亜美は、靴底を介して伝わってきた、べったりと
粘つく感触で、「うぇ!」という短い悲鳴を漏らした。
恐る恐る足を上げると、靴底には、何かの汁が干からびて粘液状になったものが、にっちゃり、とこびりついていた。

「やだぁ〜、なにこれぇ〜」

「あれじゃねぇか?」

竜児が指さしたところには、ボールのように丸くて、表面が荒縄のようにぼそぼそした繊維質で覆われた物体が、
小山のように積み重なっていた。中には、ストローが突っ込まれたままのものまである。
果汁を吸われた後のココナッツの殻、それがボールのように丸い物体の正体だった。そのココナッツの殻からにじみ
出た果汁が路地の路面を濡らし、それが初夏の日差しで粘液状になるまで濃縮されていた。

「捨てる奴が悪いが、それを大事になる前に片付けない奴にも問題があるな…」

「そうよね…、ちょっと食欲減退しちゃうかも」

まれに見る潔癖症の竜児はもちろん、竜児と行動を共にすることが多くなった亜美にとっても、その有様は、
許容できるレベルを逸脱していた。

「こうしたことは、たまたまなんだろうけど、あんまり気分がいいもんじゃねぇな。どうする? 川嶋がどうしてもって言う
のなら、ここで飯を食ってくが、お前だって、こんな有様を知ったら、ちょっと無理じゃねぇか」

「うん、もう中止、止め! 高須くんに出会う前のあたしだったら、多分、何も気にしないでここで食事したと思う。
でも、今はもうダメ。いきなりでびっくりしたこともあるけど、ちょっと気分が削がれちゃった」

亜美は、「本当にサンダルで来なくてよかった」と、ぶつくさ言いながら、ウレタン樹脂でできたウォーキングシューズの
底を、例の粘液がこびりついていない路面に、ぐりぐり、とこすりつけ、靴底に残っているあの忌々しい粘液をこそげ落と
そうとしていた。
今日は、ひたすら歩き回ることを念頭において、薄茶色のウォーキングシューズを履いてきたことが幸いしたようだ。

「でも、これからどうしようか?」

「取り敢えず、中華街から出て、元町方面へ行ってみよう。あっちの方なら、ここよりも多少はましなんじゃねぇか」

「そうね、そうした方が無難かも。でも…」

亜美と竜児は目の前の人ごみを見て、うんざりした。休日ということもあって、路地も大通りも、人、人、人の群れ。
足の踏み場もないほどの混雑ぶりだ。6月は横浜港の開港記念日が控えているせいなのかもしれなかった。

「こりゃ、中華街を出るだけでも一苦労だな。さっきの一件がなくても、ここで飯を食うのは控えた方が無難か…。
この混雑ぶりじゃ、めぼしい店は、どこも満杯だろう」

亜美が、「そうねぇ〜」と、言いかけたとき、人目のつかない細い路地があることに気がついた。おそらくは、それぞれの
店の勝手口をつないで、大通りに延びているのかもしれなかった。
53横浜紀行 18/22 :2009/01/02(金) 03:01:45 ID:m5FP6xEG
「ねぇ、あの路地って、通れないかな?」

亜美が指さす方向には、大人一人が、やっと通れそうな細い路地の入り口が、ぽっかりとトンネルのように口を開けて
いた。中は薄暗く、いわくありげな雰囲気がプンプンする。

「おい、おい、大丈夫か? 何だかヤバそうな感じがするぞ。地面だって、さっきのココナッツの汁よりももっとタチの
悪そうなもんが染み込んでいそうだ…」

「さっきのココナッツの汁は、いきなりだったから覚悟ができていなかったの。でも、今度は、何かあるっていう覚悟が
あるから、さっきみたいに取り乱したりはしないわよ」

「生半可な覚悟で何とかなるような場所じゃなさそうだけどな…」

「それでも、あたしは近道できればいいけどなぁ。それに、もうここには長居は無用なんでしょ? だったら、ちょっと気味
は悪いけど、あそこを通って行ってもいいんじゃない?」

竜児は、「いや、俺は…」と、言いかけて口ごもる。
顔に似合わず暗い所や狭い所は大の苦手。それが竜児の数少ない弱点の一つだった。
そして、その弱点は、当然に亜美も知っていて、

「あ〜、高須くん、暗い所とかすっごく怖がるもんねぇ。そっかぁ、臆病な高須くんのために、ここは、無理せずにあそこは
通らないでおいてあげるよぅ〜」

と、いひひ、と笑って、嫌味ったらしく挑発する。
そこまで言われては、男としては立つ瀬がない。

「川嶋ぁ、お前の嫌味なお情けは結構だ。よし、上等だ。行ってみようじゃねぇか」

「ほんじゃ、あたしが先導するね」

「お、おう…」

間抜けな返事とともに、竜児は、颯爽と前を行く亜美の後ろを、へっぴり腰でついていく。
路地は暗くて、ジメジメしており、予想以上に不衛生だった。

「何か、変な臭いがするよ」

亜美は自分の鼻をつまんでしかめっ面をする。おそらくは、残飯の腐敗臭と、下水から発生した硫化水素と、
得体の知れない食材の臭いとが渾然一体となったものだろう。
路地の両脇は、やはり飲食店の勝手口らしく、厨房であろう場所からは中国語らしい罵声が聞こえてくる。

「下積みの料理人がイビられている感じだな…」

「うぇ〜、超陰湿な世界だね。まぁ、徒弟制度なんてのは、どこでもそうだろうけどさ」

二人は、暗い路地を慎重に進んで行ったが、やがて先導していた亜美の足が止まった。
路地は、建物に囲まれた三坪ほどの空き地で行き止まりになっていた。しかし、その空き地には…。
亜美は、その空き地に存在するものを見て、声も出せずに凍りついた。
54横浜紀行 19/22:2009/01/02(金) 03:03:44 ID:m5FP6xEG
「どうした?」

「た・か・す・く〜ん、あ、あれ…」

亜美の目線を追ってみれば、そこには、目つきの険しい五人の男。その男たちが、ある者は煙草を吹かし、
ある者は所在無く座り、ある者は何だか見たこともない銘柄の缶入り飲料に口を付けている。
五人の風体は、労務者のようだったが、一様に日本人ではあり得ないほどに赤銅色に焼けた肌をしており、
潰れた鷲鼻と、赤く濁った目をしている。
彼らの前には、見知らぬ文字がステンシルで記された林檎箱ほどの大きさの木箱がいくつか置いてあった。
木箱の傍にはバールのような物まである。おそらく、これから、それらの木箱を開封するつもりだったのだろう。
彼らに共通しているのは、自分たちだけが占有してきた空間に、突如として割り込んできた日本人の若者二人に
対する明らさまな警戒心と敵意だった。
五人の中で、最も年嵩と見られる男が、傍らのバールのような物を手にして、竜児と亜美に向いて、叫び声をあげた。

「何て言ってるの?」

「俺が知るか! そもそも中国語かどうかすら怪しい」

年嵩の男は、手にしていたバールのような物を振り上げた。それが他の者への指令となったのか、
残りの4人も立ち上がって、竜児と亜美に迫ってくる。
五人の目付きは、素でヤバイ。本物の犯罪者の目付きといったらこんな感じなのだろう。竜児の眼光なぞ、
彼らに比べたら、まるで子供だましだ。

「川嶋、回れ右して、全速力だ!!」

竜児は、亜美の背中をどやしつけた。

「了解、逃げるが勝ちだわ!!」

竜児と亜美は、「うわぁ〜」「ひええぇ〜」と訳の分からない悲鳴をあげながら、必死で元来た道を走って逃げた。
背後からは、件の五人組からの意味はもちろん何語であるかも不明な罵声が後を追ってくる。

「川嶋、つかまったら、何されるか分かんねぇぞ! とにかく逃げろ!!」

「う、うん!!」

必死の思いで、元の路地に出た。竜児はサングラスをむしり取り、破壊力のある眼光を放射して、居並ぶ群集をなぎ払う。

「どけ、どいてくれ!!」

まるで、モーゼの十戒で大海原が左右に分かれて退くように、路地を埋め尽くしていた群集が、危ない目付きの若者を
避けていく。開けた道を竜児が突進し、そのすぐ後を亜美が追う。
中華街の南門を抜け、折よく信号が青で点滅している横断歩道で広い車道を渡り、運河を越えれば、そこは元町。
ここまで来れば一安心とばかりに、竜児と亜美は立ち止まり、息切れしていた呼吸を整える。

「な、何だったんだ、今の連中は…。言葉がまるで通じないってぇのもあるが、恐ろしく凶悪そうで、排他的だったな…」

竜児はサングラスを掛け直しながら、先ほどまでの理不尽と言ってよい出来事を総括するかのように呟いた。
55横浜紀行 20/22 :2009/01/02(金) 03:04:36 ID:m5FP6xEG

「ねぇ、勝手な想像なんだけど、あれって、ビザなしで、どっかの国から日本に不法入国してきた奴らなんじゃないかしら」

亜美は、息切れからか、おぞましさからか、身をすくめて、竜児に問いかけた。

「ああ、そうかもしれねぇな。見ず知らずの日本人に出くわしただけで、あのナーバスな反応。不法入国がバレることを
極端に恐れているっていうのなら、説明がつきそうだ。しかし、何であんなのが居るんだ?」

「ここは港町っていうのに、やっぱ関係があるのかも…。それに、中華街って、結局は移民の街みたいなもんでしょ? 
日本人とは異質な者たちの街には、別種の異質な者が紛れ込んでも違和感が少ないんじゃないかしら。
もっとも、これは新宿やなんかの他の繁華街にも言えることだろうけど…」

「なるほど、木は森に隠せってことだな…」

「それに不法入国者って…、表立って仕事はできないだろうから、元からまっとうな連中じゃないだろうね。連中の傍に
あった木箱だって、一体、何が入っていたんだか…。ごめん、あたしが近道しようなんて言い出したばっかりに…」

亜美は、もしつかまっていたら、という恐怖からか、その顔面は蒼白だ。

「川嶋、結果オーライでいくしかねぇだろう。幸いなことに、俺たちは何とか無事だ。もう、とやかく考えるな」

亜美は、「そうだね…、ごめん」と、竜児に詫び、

「でも、あたしらが、連中の縄張りに勝手に割り込んで行ったのは事実だよね。連中にとっては、あたしたちは異分子
だったわけで、排除したくなるのも当然なのかもしれない…」

亜美は、『異分子』という文言に、ことさらアクセントを付けて言った。それには、嫌悪と、さらには嫌悪とも異なる感情
が滲んでいるように竜児には思えた。
その感情が何であるかは分からないが、ある種のネガティブな思考であることは確かなようだ。

「たしかにそうかも知れねぇが、連中が日本の法を遵守せずに、勝手に日本にやって来たとしたら、連中こそが異分子
なんじゃねぇか? それなのに、なんで俺たちが異分子になるんだよ」

亜美は、「それは…」と、言いかけて口ごもる。
竜児が、「どうした? 川嶋…」と、尋ねると、亜美は、

「異分子、そう、やっぱ異分子はダメなんだよね…」

と、相変わらず蒼白な顔で、竜児には独り言めいた意味深な言葉を投げかけるのだった。

休日の午後ということもあってか、元町も中華街と同様に、人、人、人の群れだった。
本来なら、ここでショッピングを満喫するはずだったのだが、先ほどの危機一髪とも言うべき立ち回りで、
亜美はもちろん、竜児もそんな気分にはなれそうもない。
二人は血の気が失せた表情のまま、自然、自然と、休日の喧騒を避けながら黙々と歩いた。
半ば無意識に人混みを避けていたら、元町通りを元町プラザの手前で右折し、山手へ続く上り坂の小径を選んでいた。
その小径を進み、その傾斜が一旦緩くなったところで、鉄の柵越しに十字をした白亜のような墓標の群れが見えてきた。
56横浜紀行 21/22 :2009/01/02(金) 03:05:43 ID:m5FP6xEG
「外人墓地だな…」

白い墓標群は、山手の北側斜面の一角を占拠するかのように、屹立している。

「いわゆる『お雇い外国人』として、明治時代の日本で活躍した人たちのお墓があるところだわ。
その時代で活躍はしたけれど、結局、故国には帰ることができず客死したのね…」

そう言ってから、亜美は、傍らの竜児にも聞き取れないほどの小声で「悲しいね…」と呟いた。
二人が行く小径は、再び傾斜を増して息が切れるような急坂となった後、山手の尾根筋を通る山手本通りに合流した。
その山手本通りから横浜港の方角を望む。手前に白い十字架が林立する外人墓地があって、少し離れて紅白に
彩られた横浜マリンタワーが見え、遥か彼方には横浜ランドマークタワーをはじめとする横浜みなとみらい21地区が
遠望できた。
それは、横浜を紹介するガイドブック等ではお馴染みのアングルでの光景ではあったが、折悪しく低く垂れ込めてきた
雨雲のせいで、手前に林立する白い墓標ばかりが目立つ荒涼とした殺風景なものであった。

「旅行雑誌とかで見たのとは大違い。寂しい感じだね…」

中華街での一件以来、すっかり意気消沈してしまった亜美が、外人墓地と山手大通りを隔てているフェンスに両手を
突いて上体を預けながら、物憂げに言った。

「天気のせいもあるけどな…、何よりも俺たちの目の前に広がっているのは、人様の墓じゃねぇか。
墓を見て気分が晴れるわけがねぇ」

外人墓地は、横浜の名所の一つに数えられる。名所になれば、それなりに浄財も集まりやすくなるのかもしれない。
その浄財で、墓地の整備もできるだろう。しかしながら、それと引換えに、死者の安らぎが脅かされはしないだろうか、
と竜児は思った。本来なら、異郷で客死した者は納骨堂等に安置され、聖職者以外には人知れずに置かれるべきもの
なのではないだろうか。もっとも、これは一観光客の私的な感傷に過ぎないのではあるが…。

「ここに眠る人たちは、どんな気持ちで日本で生活し、死ぬ間際には、どういった心境だったんだろうね…」

からから、という遠雷が聞こえる。

「そんなもんは、人それぞれだろう。でも、お雇い外国人として、それなりの評価と待遇を受けていたんだったら、
そう悪いもんじゃなかったんじゃねぇのか?」

竜児は、亜美の問い掛けに少々剣呑な雰囲気を感じ、当たり障りのない応答で切り返した。だが、本心では、竜児も、
亜美と似たようなことを考えていたのかもしれない。

「う…ん、そうだよね。一般的には、そうなんだろうね。でも、あたしには、何だか分かるんだ。多分、本当はものすごく寂
しかったんだと思う。見知らぬ土地で、言葉が通じない異人種に囲まれて生活していたんだよ。当時、最先端の知恵や
技術や学問を備えていて、この国で厚遇されていたとしても、やっぱり、『異分子』であることは、拭い去ることができ
ない事実だったんじゃないかしら」

亜美は、所在なく遠方を見据えていた目を、伏せて自嘲するように呟いた。

「そう、大橋高校での、あたしみたいに…」

「川嶋…、お前、未だそんなことを引きずっていたのかよ。てか、意味不明だぞ。
特に、お前が言ってる『大橋高校での、あたしみたい』ってのは…」
57横浜紀行 22/22 :2009/01/02(金) 03:07:34 ID:m5FP6xEG

亜美は、「ふぅっ〜」と、力なく嘆息し、

「うん、自分でも踏ん切りがつかないっていうか、我ながら情けないっていうか…。それは分かっているつもり。
でも、さっきのトラブルで、イヤなことが連鎖的に吹き出てきちゃった。さっきの連中の縄張りに入り込んだあたしは、
連中にとって『異分子』。そして、連中もまた、この日本では、不法入国者という『異分子』…」

傍らの竜児にも聞き取りにくいほどの小声で、ぼそぼそと愚痴るのだ。

「な、なぁ、川嶋が言う『異分子』ってのが、俺にはいまいちよく分からねぇんだが、よかったら、もうちょっと具体的に、
俺でも分かるように言ってくれねぇか?」

亜美は、フェンスに突いている両腕の間に力なく頭を垂れていた。うつむいている亜美は、双眸をぼんやりと開き、
視線を歩道の路面に所在なく向けている。

「そうね…、勝手にモノローグみたいで、あたし以外の第三者には、訳が分からないのが当然でしょうね…。高須くん…」

そう言いかけてから、亜美は、竜児の反応を伺うかのように、ちょっと沈黙した。

「何だ、川嶋…」

その一言を、竜児の許しと解釈したのか、亜美は、再び口を開いた。

「これから、あたしが言うことは、多分、愚にもつかない、あたしの愚痴になっちゃうと思う。
それでもよければ、そのあたしの愚痴に耳を傾けてくれたら、うれしい…」

竜児は、先日のピクニックで、亜美の膝枕で、つい、泰子のこと、自己を過剰に卑下することについて内心を吐露した
ことを思い出した。

「愚痴とか、どうとかは気にするな。この前は、俺が川嶋に励まされたんだ。今度は、俺が川嶋の話を聞く番だろう…」

−そうとも、川嶋に愚痴と弱音を吐き出したからこそ、俺は救われたんだ。
でれば、亜美の愚痴にも耳を傾けてやるべきなのだ。

「うん、ありがとう。でも、話がちょっと長くなるけど、いいかしら? よかったら、ここではなくて、どっかで座って、
お話ししたい…」

ポツポツと、路面に黒い染みが現れた。

「ああ、そうしよう…。どうやら、天気の方も怪しくなってきた」

ゴロゴロと言う雷鳴も、さっきより間近に聞こえてくる。

「雨宿りも兼ねて、どっか適当なところに逃げ込みましょう」

不意に、ざあっ! と、一陣の突風が木々の梢を揺らせた。それが号令だったかのように、大粒の雨が、ぼたぼた、
と降り始めた。

「大変!!」

「川嶋、ひとまず、あの博物館はどうだ?」

「そうね、とにかく、ずぶ濡れになるのは避けないと」

煉瓦造りの重厚な建物の表札には、「岩崎博物館」と、あった。

(後編に続く)
58SL66:2009/01/02(金) 03:09:22 ID:m5FP6xEG
前編は以上です。
後編も長めなので、掲載は次スレを予定しています。
59名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:20:53 ID:iNHGorHw
>>58
乙乙。これから読まさせていただきます。

後編、長くてもこのスレ中に落とせばいいと思う。一つの作品なんだし。
あまりにも連発したり身勝手な使い方しなければ許されると思うよ。

60名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:26:53 ID:sJC5rVxF
>>26
10年近く前に書かれた某氏のエヴァSSをキャラ名称の部分まるまる変更しただけ
61名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:30:09 ID:hzgs6uul
>>58
GJ!
伏線ぽい場面もあったりして楽しめました。
次回も期待してます。
62名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:31:15 ID:HW7JnY8E
>>60
マジ?
SSの舞台設定冬みたいだけどエヴァって冬ないよね
63名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:37:45 ID:bySNxZIR
>>58
GJ
後編も楽しみにしてます

あと、物語の舞台がもろに地元だったから昔を思い出したよ
64名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:49:53 ID:EVHtyZzA
>>58
GJ!!
後編このスレでよいのではないかな
横浜紀行編も次スレまで待ってくれたんだし
65名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:55:00 ID:00vRxB9W
>>60
ググったけど出てこない
10年前の保存してるの?
66名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 04:55:42 ID:sJC5rVxF
>>62
件のSSだと季節は夏のままだね
>>20は季節だけは冬ってことにしたのか
ほぼ丸パクリ(タイトルすら同じ)ってので
ついイラっとして細部見てなかった

>>65
てらだ エヴァ で出る

このストーリーって確かエヴァSSで見た記憶あったなーと思って
エヴァ系ファンサイトあちこち見て回ってみたらビンゴだったという

他人事だってのに沸点低いね俺
寝よう、長文スマン
67名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 05:08:20 ID:KC38nFs4
本当にパクりなら良くないとこだ
他人のネタを自分の作品のように発表する奴には怒っていいだろう
68名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 05:24:25 ID:HW7JnY8E
>>66
確かに丸コピーだった、怒って当然でしょ
コピーも許せんが流れ的にarl氏に割り込んで自作自演で>>27みたいな
文句言うためだけに見繕ったっぽいのがさらにタチ悪い
最低だわマジで
69名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 05:34:24 ID:KC38nFs4
確かにarl氏への攻撃は自演にしか見えなかったな・・・
70名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 05:36:54 ID:LAsOK37W
荒らしなんてほっとこうぜ
71名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 06:38:22 ID:Q4JVIqGX
まったーりいこうぜ
72名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 06:58:38 ID:tksbay0/
arlもひどいよ
投稿間隔が短い>>13までは前スレに落とした分で
そっから2レスは1時間と30分だぞ
んでそっから続きなし、説明もなしだ
73名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 08:38:41 ID:30lu9Qyl
既に書いたものを貼るというのは暗黙のルールじゃないの?
書きながら投稿すればスレを独占してしまうくらい分かるよね
74名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 08:54:16 ID:IqMp40bS
>>66
ググってみたら>>20のSSってホントに丸コピーだな
マジクズ
75名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 09:28:30 ID:vmNP8yP4
と、いうより今までなにかssが投稿されてから間を置かずに完コピーを投下してたからただのGJが欲しいバカだろ
それか人様が誉められるのが嫌な奴とか
76名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 11:18:29 ID:Tw0CjDdB
完コピーだったとしてもちょっと落ち着きましょうみなさん
77名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 11:39:14 ID:EasQD2a7
>58
いーねいーね
やっぱりアンタの書く亜美は可愛いは
黒可愛いのはすげー


ファンなので早く続きが読みたいですよ
次スレといわず今スレで是非
78名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 11:46:22 ID:pd2cwexn
>>58
今スレで是非。
続きが気になって眠れません。
あみドラ可愛いな。
79名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 13:38:59 ID:aigwYM7n
GGGGGGJJJJJJJ!!
せっかく職人さん来てたんだからマターリいこうぜ!

Arl氏も書きながら投稿はさすがにまずかったけど、済んだことだし気にせずにね
名前変えて戻ってきてよ
80arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/02(金) 13:46:08 ID:kipzKiov
どうも...。俺のせいでスレが荒れてしまって、すいません。
指摘通り、俺は書き溜めてから投稿してませんでした。
それが荒れた原因の一端だということも感じています。
81arl ◆GjySNanGL2 :2009/01/02(金) 13:54:04 ID:kipzKiov
なので、大橋高校裏口入学の頭脳でarlは考えました。
今素晴らしい竜亜美を投稿された方を真似て、arlも書き溜めてから投稿すれば、荒れることも少ないのではないか、と。
arlは、自分の書いたssがGJと言われると嬉しくて調子にのる人間です。
なので、やはり投稿したいという気持ちは押さえられないです。
だからこそ、このスレの素晴らしいssを読む傍ら、せっせと書き溜めようと思います。
なんか俺のせいでまたスレ荒れそうで申し訳ないんですが...。すいません。
82名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 14:03:55 ID:OwnbPc9I
みんな気楽に行こうぜ
まったりまったり(´・ω・`)
83名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 14:08:22 ID:LAsOK37W
てか最近増えてる気がするが、書きながら投下なんてよくできるな
頭の中でよく整理されてたとしてもどんな文豪でも普通は書き直ししたりするぞ
自分がスレ占拠したらどうなるかくらいも予想付きそうなもんだが、
そういうの考えられなかったのなら中身がどんなに素晴らしかったってオナニーにしかならね
まあ俺は続き楽しみにしてるけど
84名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 14:09:00 ID:EasQD2a7
>81
あんたの書くのも好きだから
頑張ってくれ
まとめて投下よろ
85名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:01:42 ID:hAI8dLDM
>>arl
わかればよろし
86名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:18:07 ID:1L5ipfEU
このスレのヌクモリティーに俺が吹‥‥じゃなくて泣いた
87名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:19:35 ID:8I9XdylU
なんでこのスレの奴らってやけに上から目線なの?馬鹿なの?死ぬの?
88名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:41:55 ID:B8d8ojkK
>>87
てめぇが死ね不能野郎。
89名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:44:10 ID:uLv5syGI
いいぞもっとやれ
90名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:44:40 ID:59Dp0HVp
>>81

>>83
の言う通りよく書きながら出来るな 俺は前竜児×みのりん(ラブホのヤツね)をやらせてもらったけどまとめないともっと酷かったと思う それはそれで凄いよ

色んな意見あるけどまったり行こうまったり 続き楽しみにしてるぜぇ
91名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:19:53 ID:Kt5t3mJD
何この馴れ合い。まじ気持ち悪いんだが…
92名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:27:42 ID:oIJb4/cf
この程度で馴れ合いだったら他人と話す=馴れ合いになるなw
93名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:29:38 ID:KC38nFs4
>>91-92
両方同意できない
94名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:30:24 ID:LAsOK37W
なーんかこのスレって
わざわざ回線繋ぎ直してID変えて荒らしたり他人のSS盗作して投下してるやつがいるみたいー
まーじーでー、きめー!
暗っ、超暗っ!
こいつぁー手乗りタイガーよりちっせー野郎だぜ!
95名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:40:28 ID:PZkun5VB
書き手の間違いなどを注意するのはかまわんが、
そこに暴言を混ぜ込むのはやめるべきだろ。
スレが荒れるし、なにより書き手側の士気が萎える。
そうなると俺らら読み手側も困るだろ?
96名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:41:32 ID:tksbay0/
なんでarlは自分語りしてんの?
スレが荒れてすいませんっていってるけど
自分のマナーの悪さは謝罪してなくね。
スレが荒れるのとは別の所で
書き溜めせずに長間隔で投稿して何も言わない
arlのマナーが悪いでしょ
97名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:58:25 ID:mrPXuC7O
他人の非難をいちいちスレに書き込まないほうが
良いと思われ。
漏れ的にはいろんなSSが読めればそれでよし
(もちろん盗作は論外だが)なんだけど,
スレが荒れれば職人が減る。

P.S.
arlさんの話も楽しく読ませてもらいました。
次回は書き溜めての投稿を期待します。
98名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 17:03:09 ID:jfjtB4UL
そんなことよりエロいこと考えろよ

ばかちーはどM、みのりんはどSがよく似合う
99名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 17:13:32 ID:mrPXuC7O
ぱたーん通りだけど
大河はSで竜児はどM。
でも精神的にはどこかで父性を求めてる大河はMじゃないかな〜。
いかん…ほのぼの以外に一本書けそうな予感w
100名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 17:21:01 ID:uGVacKUs
>58
乙 相変わらずGJですな
後編も今のスレで良くね?勝手な意見だってわかってるけど次スレまで待ちきれないよ
>>99
さあ、それを文章化する作業に戻るんだ
101名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 18:25:39 ID:RpgCd+Xo
>>81
書き溜めっていうか、一話を書き上げてから投稿していただきたい。
そうじゃなきゃ推敲も出来ませんし。

私はあなたの作品好きなので、頑張っていただきたい
102名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:22:17 ID:ftGYOszI
その場で思いついた文章を人に見せる神経が分からん
103名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:27:35 ID:eXF2SLLU
直書きは自分のサイトでやる人は多いよ。
こういう掲示板でやるのが問題なだけで。

104名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:32:50 ID:0Cc82egZ
>>103
ああ、書いた分からブログでうpしてくタイプか
105名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:38:31 ID:eXF2SLLU
>>104
誰かにその場でお題もらって書き始めるタイプとかもある。なんでもスキルが上がるらしい。
106名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:39:39 ID:B6Jbfzbr
ケータイ小説とかまさにそのタイプじゃね?
107名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 20:34:00 ID:HW/mWMde
色んな作品見たいからこそ荒れるような投下はやめてほしい
108名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 20:45:10 ID:Grt6g/XX
とりあえず落ち着こうぜ。


ななドラ。の続きマダー?
109名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:34:55 ID:dmjmsX+4
>>108 くれくれマジうぜー。 




とかよく見かけるけど理解できない。くれくれってこのスレの場合良いんじゃない?書き手も、自分の作品が「GJ」よりも、お世辞じゃなく「続きほしい」って言われたほうがちゃんと評価されてるって分かって、やる気も上がると思う
110名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:37:30 ID:0Cc82egZ
>>109
クレクレが酷くなりすぎると

今投稿された○○なんかどうでもいいから、△△の続きマダー

って方向にもなりうるから
色々警戒されてるのかと
111名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:41:50 ID:uGVacKUs
なるほどそういうことなのか
確かに他の作品に影響を与えるのは良くないな
でもすまん もっと待つべきなのはわかるんだがどうしても続きが読みたい
ななどらの人、前々スレの北村×すみれの人 続きお願いします
112名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:46:05 ID:MitaZyje
警戒は、本人にとってしか意味ないけどナ

同じくななドラの続きwktkして待つなり

あと最近田村の話はめっきり見なくなったね…

58を読んで某LEGENDを連想してしまったのは自分だけでいい
魔法の言葉を贈らせてもらう
113名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:57:09 ID:tksbay0/
続き待ってるってのはいいけど
マダー?とかいうのは速く出せ的に聞こえんでもない
マダー?が大量に出たら、せかされてるように感じないか
114名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 22:06:07 ID:jfjtB4UL
そもそもマダー?って言うほど間隔開いてないと思う
115名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 22:54:19 ID:KC38nFs4
作者マーダーか
116名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 23:08:41 ID:HW/mWMde
>>113
催促レスを常駐して確認してる作者なんていね〜だろw
117名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 23:49:05 ID:NPhP5Evu
>58
次スレが立つのを待ってたら下手すりゃ2〜3週間間が空くことになるし
既に書き上がってるなら、わざわざ間を開ける必要はないと思うぞ。
スレの占有化を心配してるなら、確かに、過去に某ジャンルで、文字通り一スレ丸ごと(400k以上)
使った大作を投下してた人がいて、そんな規模になれば話は別だけど、
今回の前編プラスアルファ程度の容量なら全然問題ない。

何が何でも一スレ一作品しか投下したくない!って信念でもあるなら話は別だけどね。
118名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 00:25:09 ID:b9pw/zet
おれも。>>117に同意。
てか、待ちきれないよう!
はやく続きが見たいんDA☆
119名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 00:25:16 ID:PJBv0iK8
>>117
「半分づつに分けてうpすれば2倍のGJ貰えるじゃない?」という名言が
あって。いや冗談だが、一般的に「一度に30レス以上使う場合は分割して」
というのがエロパロ板での暗黙の了解。

一回の投下は何レス分ぐらいが適当か?投下の間隔はどれぐらいがいいか?
ってのはまさしく「スレの空気を読んで」としか言いようが無い。
「SSの書き方」ならぬ「(2ちゃんでの)SSの投下のし方」に関しては、
初心者でもわかり易い説明もないし。(それが「半年ROMれ」って事なんだけど)
120名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 00:58:44 ID:iDRNUK4F
難しい事抜いて単純にぶっちゃけて言うなら
もう完成してるなら「早く続き読ませてお願い!」ってのがみんなの共通してる気持ちだと思うがどうだろ?

121名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 01:03:21 ID:qhvAU6aY
>>120
生殺しとかそれどんな生き地獄?
122名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 01:06:08 ID:kYKSaF8l
みんな楽しいSSが読みたいってことで
123名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 01:48:59 ID:8yKJbAS3
>>58
乙です。今回も楽しませてもらいました。
投稿前はなぜ舞台が横浜なのか疑問だったのですが…納得がいきました。
後編、竜児→亜美のアプローチがどのように描かれるのか楽しみにしてます。

そして今回はちょっとしたサービスシーンもよかった!
124名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 01:51:12 ID:IhGEwnjo
>>117
ある種の罠ですか?
125名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 02:19:09 ID:va9iQXgk
>>120
完成してるかなんか分からないべよ。
126名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 02:56:31 ID:dL+KoQFj
保管庫見たら、まやドラとかもあんのな
奈々子や麻耶が竜児をってのはいいな、色んな職人さんにお願いしたい
しかしサブってあとは、ゆりちゃん、会長、さくら、やっちゃんぐらいしかいないのな
127名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 03:14:08 ID:ZIltzkZG
いまだに手芸部の女の子の妄想してるのは俺くらいのもんか…
128名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 03:36:59 ID:dL+KoQFj
>>127
それはもはや妄想の域をこえてるぞ
キャラ設定や雰囲気すら創造しなきゃならんじゃないか
129名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 03:52:21 ID:k6BKWrPm
>>128
想像は創造をもたらす
その意味で、それを想像、否、妄想することこそが、真の独身世界の扉を開くのだよ、明智くん
130名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 03:58:02 ID:2w/Oqa9q
二次でそんなんやるくらいなら、みんなオリジナル書くって。
131名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 06:11:47 ID:LLlFwDlx
このスレ、ほのぼのしてて非常によい。しかしここはエロパロじゃろがい!なんでエロが無いんだよ!誰も書かねぇなら俺が!書いたことねーけど!





深夜1時。高須邸にて。竜児は戦っていた。眠気ではない。己とである。借りてきたDVDをみた後、大河はとんでもない事を言ったのだった。

「家帰るの怖い……今日はここで寝る!明日は休みだし、いいでしょ?」

この家の長男の部屋はあいもかわらず整理整頓されている。床にはホコリ一つない。机は誰が見ても驚くくらいに教科書がきちんと並べられている。もちろんベッドだって。
しかし、今日に限っては様子が違う。シーツはぐしゃぐしゃ、枕は床にぽてりと落ちている。
132名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 06:12:20 ID:J9Y2KWnL
上のほうで色々言われてたクレクレだが、スレがクレクレばっかりだと

他の書き手が投下しずらい雰囲気になる

書き手が離れる

離れた書き手のファンも離れる

(文字情報なので)クレクレの言葉のみ、そのスレの雰囲気として残る

新規の書き手も寄りつきにくくなる

という負のループに陥るスレが今まで結構あった。だからクレクレは自重したほうがいい

はいはい古参乙ノシ
133名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 06:12:57 ID:LLlFwDlx
一人用ベッドの上には大小二つの膨らみがあった。一人はこの部屋の主、高須竜児。そして逢坂大河だ。定員オーバーのはずだが、大河が小さいのでなんとか窮屈に感じないかなといった程度である。

「……ねぇ」

「お、おう」

「まくら落ちちゃった」

「……拾いなさい」

ヨチヨチとベッドから抜け出し、ひゃ〜寒いとかいいつつも枕を拾いそれを元あった場所に置いて、また毛布に潜り込む大河。

「ベッドから出ると寒いのね、やっぱり。う〜さぶいさぶい」

「!?……あぁ、そ、そうみたいだな」

繰り返すが、竜児は戦っているのである。己と。正確にいうならば理性と。
勢いよく布団に入ったためさっきより接近し、もはや向かい合わせに密着してしまっている大河。ベッドの上の膨らみはもはや一つである。シャンプーの香りとともにミルクのような女の子の匂いがする。胸元にいる大河は、竜児の胸板をつんつんした。

「あ、あとね?さっきのホラー映画のせいで寝れないのよ……竜児もまだ怖いよね」

「おう、こ、怖いな」

「もう背中に空間があるのがいやなの。でも仰向けで寝るのもいや……天井が怖いの」

「わかるぞそれ」

「だから、だからくっついてないとダメなのよ」

だからってこんなにくっつくなよ!なんで胸に顔埋めるんだよ!と竜児は思った。

「……じゃあ俺を背にして寝れば?」

正直もう耐えられなかった。この距離で正面からこの美少女と向き合ってたらドキドキし過ぎて死ぬる。と思考した竜児は全てを解決する案を出した。

「えっ、それだと……竜…に…触れな……」

なんだか後半ごにょごにょいいながらも、大河は後ろを向いた。

「なんだかさ、落ちちゃいそうだから竜児わ私を捕まえてなきゃだめだよ?あと寒いし。」

「えっ!お、おう……大河。」

「な、なに?」

「首ちょっと上げて」

「う、うん」

頼まれたらば面倒をみなくてはならないよな、俺が触りたいとかじゃないからな。頭の中で言い訳をし、竜二は右手を大河の腰の上に、左手を浮いた頭の下から入れ、腕枕のような体勢にした。






ね、ねむい……もう6時かよ、メゾンドヒミコみてたら寝れなかった……いつか続き書いてみます。誰かエロ書いて……あと、書いてて思ったけどすっごい恥ずかしい!


134名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 06:14:54 ID:J9Y2KWnL
割り込みすまんorz
135名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 06:46:02 ID:ZRdrfQET
はやくつづけるんだ
136名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 11:13:32 ID:kYKSaF8l
>>132
くだらねぇこと言ってる暇あるならリロードしろ
話をいちいち蒸し返すなクズ
137名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 12:16:27 ID:TH6mYE20
正月はじめから怒るなよw
SS書いてみようとしてるんだが,もともとセンス無いのか
書いててサブいぼ立ってきたw
138名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 15:39:16 ID:zwKQBY3K
なんか最近のこのスレふいんき(←何故か変換できない)悪いな
139名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 15:43:31 ID:4DXEzWN4
おい春田よ。
雰囲気という字を、先入観に囚われず読んでみろ。
140名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 15:53:41 ID:+wLten5O
>>139
くもいき?
141名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 16:16:02 ID:hNIOL4Sr
なんとかいき
142名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 16:19:35 ID:7rSLX6Th
前スレで701を投下した者ですが タイトルは“妄想みのりんエンド”でお願いします

保管庫に頼むのはこれでいいんですかね?汗
143名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 16:22:55 ID:dL+KoQFj
>>139
シュチュもえ(●´∀`●)って読むんだよね
144名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 17:43:37 ID:lL8CINiw
>>142
多分大丈夫 もし保管された時にタイトルが変わってなかったら保管した直後に管理者さんが
このスレくるからその時にまた言えばおk

>>138
ふいんきかあ 久しぶりに見たネタだな
その後の>>139-141,>>142の流れも含めて和んだ GJ
145名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 18:56:42 ID:8ZPJXg4+
>>139-141,>>142
ふんいきだろwwwwww皆どうしたんだよwwwwwww>>arl
146名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 18:59:24 ID:MVOvAvte
>>145
やるな。古いネタの後に新しいネタを最後に付け加えるとは。
147ずっとずっと 1/10:2009/01/03(土) 20:20:36 ID:vyZ1DkZa
エロくないですが投稿します。
竜虎ネタ、住人のお役に立てれば幸いです。('A`)

【ずっとずっと】

「ちょっと竜児、お弁当にお肉入ってない」

「だったらお肉が入ってる家の子になりなさい」

いつものように教室で手乗りタイガーこと逢坂大河と昼食をとっている飢えた狂犬もとい高須竜児だった。
二人はいつものように竜児手作りの弁当を食べているのだが、
大河は常に肉料理の入ってない弁当のときは竜児に文句を言っているのだ。

「だいたいお前はいつも肉肉言っているが、肉ばっか食ってると栄養かたよって病気になっちまう」

「うっさい、そんなのあんたに関係ないでしょ」

「関係あるだろ、病気になられると俺が困るんだよ」

真剣な顔で言う竜児に対し、大河は顔を赤らめた。そんな大河の表情の変化にも気づかずに竜児は続けて

「だいたい、前みたいに食いすぎで病院行くみたいなことになると、俺の苦労が・・・」

と竜児が口を開いたところ・・・

「こ・の・だ・け・ん!!」

強烈なパンチが竜児の顎にヒットした。そのまま竜児は地面にひれ伏し・・・とまではいかない、あれ?
普段の威力より弱いパンチを受け、俺がなにをしたと弁当を持ちながら目で合図を送る。
虎の怒りの理由を理解していないようだ。

「ばか・・・」

大河はそう一言つげると残りの弁当を淡々と食べるのだった。
148ずっとずっと 2/10:2009/01/03(土) 20:21:39 ID:vyZ1DkZa
「起立、礼、ありがとうございました」

北村の号令とともに、2-Cの一日が終わる。

「大河、高須君せっしゃは部活があるのでとっととおさらばするよ」

と勤労部活少女櫛枝実乃利は、高速で二人の横を駆け抜ける。続けて

「高須、逢坂、俺は今から生徒会だ、また明日な」

マルオこと北村裕作もいつものように教室を出て行く。

「高須君今日は私仕事なの。また今度この間の続きをしましょ」

「お、おう」

川島亜美の言葉に竜児は自然に反応してしまった。
大河のけりが竜児の太ももにはいる。竜児はその場でのたうつ、
いつものことではあるが、女難の相が出ているといっても嘘にはならないだろうと竜児は思う。

「うっさいばかちー、とっとと帰れ」

「なにをーこのチビ虎!!」

言い合いがエスカレートしそうになったところで、

「大河いくぞ、狩野屋今日は特売なんだ」

大河の頭に竜児が手を置く、その場で二人の言い争いは納まるのだ。

「高須君、逢坂さんにはやさしいのね」

「ちがうつ〜の、お前のためを思ってだ」

「へぇへ〜、亜美ちゃんはお仕事にいきま〜す。ほなさいならぁ〜」

からかう亜美をしりめに、大河は臨戦態勢のまま竜児を見据えるが、
獲物を見失ったためか、すぐに大人しくなる。
いつもの日常、いつものようにすぎていく。
149ずっとずっと 3/10:2009/01/03(土) 20:22:32 ID:vyZ1DkZa
「さてと」

狩野屋で大河と別れ、食材の調達をした竜児は、夕食の準備をし始めたところだ。
大黒柱の泰子は

「やっちゃん今日は、お店の女の子と一緒に食べに行くから、今日は竜ちゃん大河ちゃんと二人っきり♪」

などどと能天気なことを言って家を出ていったのである。
時刻はもう午後6時、大河と別れるときに今日は鍋にするから、早めに来いと言っておいた。
さしもの大河も今日は上機嫌だろうとおもったのだが、

「あんたと同じ鍋をつつくの・・・」

「なんだよ嫌なのかよ」

「遺憾だけど、今からコンビニってのも嫌だから行くわ、しっかり手洗いうがいして殺菌しとくのよあんたの体を」

とまるで人を病原菌かなにかのようにいってきた。この女は・・・。
カチカチカチ・・・

「遅いな、大河のやつ寝てるのか?もう7時半だぞ」

普段なら大河は6時には高須家の居間でテレビを見ながら煎餅でもかじってるのだが、
早く来いといったのにいつもより遅い、
空腹には正直な大河が・・・、
おかしいと感じた竜児は、大河の住むブルジョアマンションの玄関へ向かっていた。

ピンポーン

マンションのインターホンを鳴らすが、反応がない・・・
竜児は、合鍵を使ってマンション内に入り、大河の部屋まで向かう、
大河の部屋はマンションの二階をワンフロアを使った豪華なもので、他の住人はいない。
部屋のドアノブを回してみると、鍵はかかっていない、さしものドジ大河でも鍵は常にかけているはずなのに・・・
と恐る恐る中をのぞいてみると、靴が脱ぎ散らかった状態で転がっていた。

「たく、いつもいつもやりっぱなしだな、おい!大河はいるぞー!」

返事はない、困惑気味の頭ながら大河の寝室までいくと、
目の前にうつぶせにベットにもたれかかっている大河の姿を確認した。

「お・・・おい!大河どうした!」

竜児は大河に駆け寄り、肩をもって仰向けにする。
大河は、息も荒く、目もうつろ、服装は制服のままで、夕方別れたときのままだった。
150ずっとずっと 4/10:2009/01/03(土) 20:23:39 ID:vyZ1DkZa
「りゅ・・・竜児・・・、なんだ来ちゃったの・・・もうちょっとまっててくれたら・・・」

「すげえ熱じゃねえか、お前こんな状態で今日一日すごしてたのか・・・」

「べ・・・べつに・・・たいしたことないじゃない・・・」

「ぜんぜんたいしたことないのよ・・・なんか部屋入ったら気が抜けちゃったみたいで・・・」

大河は、無理に起きようと竜児の肩を支えに動くが、足元はふらふらしている。

「あんたは気にしないで鍋の準備でもし・・・」

なに?気にするな・・・、こいつは・・・大河は、こんな状態でいつものように振舞って、
俺に迷惑かけないように・・・、なんで気づいてやれなかったんだ。
竜児はふらつく大河を両手で担ぎ、

「ふぇ・・・?りゅう・・なにし・・・はなし」

動く大河をそのままベットに寝かし

「ばかやろう!!」

大河の目を見ながら隣の高須家の大家が聞けば家賃が上がるほどの声量で一喝した。

「うるさ・・」

大河が口を開くより早く竜児が問いかけ

「なんで・・・体の調子が悪いことを言わない・・・俺はお前にとって、頼れない相手なのか?」

「違う・・・そう・・・じゃない・・・」

「じゃあなんでだ、どうして言わなかった」

「それは・・・」

竜児の三白眼は今にも大河を取り殺す勢いだ。ただこの場合は本気で心配しているのである。
すると大河の口から、竜児の考えてもいなかった言葉が出た。

「う・・うつしたく・・・なかったの」

「え?」

「だから・・・、竜児に風邪うつしたくなくて・・・」
151ずっとずっと 5/10:2009/01/03(土) 20:24:27 ID:vyZ1DkZa
大河は布団で顔を半分隠しながら、ベットのすぐ横にいる竜児にも聞き取れないぐらいの声で

「鍋も・・・あんたにうつったら嫌だったから・・・」

「それでお前、俺を病原菌みたいに言ったのか」

そうなのだ、わがままで唯我独尊、周りのだれが見ても最強最悪の手乗りタイガー・・・
いつも正反対なのだ、他人が気づかい、俺だけは・・・高須竜児だけはお前のことを
絶対に信じてやる。

「竜児?」

「よし!それじゃあ鍋は延期だ、今からおかゆ作ってやる」

「え、やっちゃん鍋食べたがってたでしょ・・・だめだよ」

「泰子は今日は外で食べてる。だから俺とお前の予定だったんだよ」

「そう・・・なんだ」

病気のせいか、大河の態度はかなりおとなしい、
さしずめ飼い猫が主人に甘えているような状態だ。
普段の大河には犬と言われている竜児だけに、
今の状態は主従逆転である。

「ゆっくり寝てろ、家で作ってくるから」

「うんそうする・・・」

竜児がそう言って部屋をでようとしたときだった。

「竜児・・・」

「おう、どうした?」

「ありがと・・・」

「おう」
152ずっとずっと 6/10:2009/01/03(土) 20:25:19 ID:vyZ1DkZa
高須家に戻った竜児ではあるが、大河が気になり手がまごついている。

「まってろよ大河、すぐにもってってやるからな」

卵粥を耐熱容器にいれ、魔法瓶に大河が好きな暖かい蜂蜜入り牛乳を入れる。
竜児は家の戸締りを確認し、再び大河の部屋へ。
大河は、竜児に言われたとおりベットで横になっていた。

「大河、ほらお粥だぞ食べれるか?」

竜児は、大河のベットの横にリビングの椅子を置き、座った状態で大河に耐熱容器から
茶碗に移し変えた卵粥を大河に差し出した。
大河は上体を起こすが、両腕の力を使ってやっとという状態だ。

「ごめん竜児、ちょっとむりみたい・・・」

大河は悔しそうに、顔をゆがめる。よく見ると腕が震えている。
ただでさえ、貧血がちで、今日は昼からなにも食べていないのだ、
体力も相当落ちてるだろう。
竜児は大河のベットに腰を落とし、大河の口元付近にお碗を持ち

「ほれ、あーん」

「ちょ!・・・竜児・・」

「なにうつむいてんだよほら」

さすがに「あーん」はまずかったか、しかしここでとめてしまうと大河の体力が心配だ。
竜児はもう一度大河の口元にレンゲをもっていく。
153ずっとずっと 7/10:2009/01/03(土) 20:26:03 ID:vyZ1DkZa
「ちょ・・・ちょっと熱そう・・・」

「ん?そうか・・・よし」

と竜児はレンゲに息を吹きかける。

「これで大丈夫だろ、さあ、あーんだ」

大河は熱のせいか顔が真っ赤になっていた。口をあけるのを一瞬ためらったが、
意を決したのか、口を大きく開け粥を口に含んだ。

「うま・・・おいしい」

「お、そうかそれはよかった」

「竜児、もう一口」

「おう!」

竜児が作った卵粥は大河の口にあったらしく、どんどん大河の口の中に運ばれていった。
大河の食べる姿を見て、安心している自分がいることを竜児は自覚していた。
この目の前にいる少女を、自分はこんなにも大切に感じてしまう。

「よし、よくがんばった」

「これを飲んで寝れば後は大丈夫なはずだ」

と竜児は魔法瓶の中身をマグカップに注ぐ。
「持てるか?」と大河に一言かけて、大河がうなづいたのを確認してそれを渡す。
大河は竜児から渡されたマグカップの牛乳を一口飲んで

「あったかい・・・」

大河は口元に満面の笑みを浮かべて、熱で潤んだ瞳を竜児に向ける。
竜児は一瞬天使を見たような錯覚を覚えた。

「おいしい」

「そ・・・そうか、そりゃあよかったははは・・・」

俺も熱があるのか?竜児は、心臓の鼓動が高まることに疑問を感じていた。
それほど大河の笑顔が竜児には輝いて見えたのだ。
154ずっとずっと 8/10:2009/01/03(土) 20:27:10 ID:vyZ1DkZa
牛乳を飲み終えた大河は、先ほどよりはマシになったようで、
自分の体の状態を両手で確認していた。
ちょうど胸元あたりに手をあてて・・・

「竜児、汗で気持ち悪い」

「ん・・・うおっ・・・」

「どうしたの?」

竜児は大河の胸元あたりが湿って、小ぶりながらもきれいに整った山を作っているそれに
気づいてしまい、つい反応してしまった。
普段の制服だが汗にぬれたそれは、変に色っぽく、竜児は直視できないでいた。
そんな竜児の様子にも大河は気づいていない様子で、制服の紐をはずして

「竜児、着替えさせて」

キガエサセテ・・・、竜児は意識してしまったことを後悔しながらも、
べ、別にやましい気持ちがあるわけじゃないと自分に言い聞かせる。
どうやら大河はまだ熱で頭の働きが正常ではないのだろうと、勝手に納得して。
しょうがない、ここは大河の意思を尊重して着替えを手伝おう。

「よ・・よし、それじゃ脱がせるから万歳しろ」

「うん」

竜児は大河の後ろに腰をかけ、肩の部分の制服を引っ張ろうとした。
そのとき大河の手が竜児の腕をつかみ、自分の胸の前でクロスさせた。

「た・・大河さん★×△」

「竜児の腕あったかい・・・」

大河は竜児の腕に首をもたげ、目を瞑っている。
とうの竜児は大河を抱きしめる状態になっている己の状況を理解できない。
155ずっとずっと 9/10:2009/01/03(土) 20:28:27 ID:vyZ1DkZa
「た・・・大河?」

動揺しながらも大河に話しかける。普段こんな状況になれば確実に鉄拳が飛んでくるのだから・・・
ところが鉄拳どころか、大河からの返事はなく変わりに「スゥ・・スゥ・・」と寝息が聞こえる。
どうやら大河は、そのままの体制で寝てしまったようだ。

「ど・・どうしよ」

心臓が破裂しそうになったまま、ひとり取り残された竜児は、この場をどうやって抜け出そうか、
そのことを考えていた。
そのとき

「竜児・・・」

大河が口を開いた。寝言だなと竜児は認識し、大河の耳元付近に自分の顔があるので小さな声で

「お、おう」

と相槌を打つ。続けて大河は

「あ・・んたは・・・・私の・・・」

私のなんなんだと、竜児は大河の次の言葉をまった。別に何かを期待しているわけではない。
そう自分に言い聞かせ・・・

「私の・・・犬」

「おう・・・へ?」

竜児は全身から力が抜けるのを感じた。夢の中でもこの手乗りタイガーは自分を犬あつかいしているかと・・・
糞・・・俺はなにも言い返せないのに、と心の中で感じ、今までの鼓動の高まりはなんだったんだと・・・
156ずっとずっと 10/10:2009/01/03(土) 20:29:54 ID:vyZ1DkZa
竜児は飽きれてため息をついた。まあ、これが普通だわなと思ったとき。

「竜児・・・」

またか・・・、先ほどと同じように相槌をうつ。

「あいよ」

普段と変わらない、普段と同じやりとり、竜児の返事はやさしく大河の寝言と会話していた。

「大好き・・・」

「おう・・・ぅぅ!!!」

反則だ・・・
竜児は自分の想像していた言葉とはまったく違う大河の寝言に、
いままで抑えていたものが一気にこみ上げてきた。
大河がまた口を開く・・・

「ずっと・・・ずっと・・・傍にいて・・・」

大河の言葉を聞いて、竜児は一度深呼吸をし、
大河を抱いた状態のまま、ゆっくり横になり

「おう」

一言そういうと、目を閉じ、そのまま眠りにつくことにした。

夢でもどこでも、常に大河の傍にいるために・・・

竜児は知らない・・・

少女が幸せそうな笑みを浮かべていたことを・・・

おしまい
157名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 20:34:14 ID:vyZ1DkZa
以上です
妄想をそのまま文章にしてみました
文才0なので構成はむちゃくちゃです・・・orz
今後のためにも意見等お願いします
158名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 20:46:21 ID:YgdzxbEv
>>157
GJ。シンプルで良かった
ダダ甘なのは確かな需要があるけど、
気が向いたら次は少しソルトをきかせてみるのもいいかも
159名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 20:48:12 ID:lL8CINiw
>>157
乙 俺自身、読解力皆無だから説得力ないと思うけど酷い文章じゃない思うぞ
ってか普通にニヤニヤしちまったぜw GJ
160名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 21:03:01 ID:b9pw/zet
>>158
なるほどバニラソルトってわけですね?
161名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 21:26:16 ID:ZRdrfQET
>>147
乙。スレの悪い流れに逆らっての良作ナイスですよ

大河風邪→「着替えさせて」は見たような・・・
まあダブりなんてあって当然なんだからいいんですがね
162名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 21:33:40 ID:8LaXKcMZ
>>157
GJ!
翌朝、熱の下がった虎にけちょんけちょんにされるドラゴンが目に見えるようだぜ。
163名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 22:06:31 ID:vyZ1DkZa
>>158
甘いだけのバニラより少し塩したほうがですか了解です
>>159
お褒めの言葉ありがとうございます。
>>161
同じようなのがありましたか、もうちょっとひねってみます。
>>162
後日談は脳内補完でおねがry

みなさんありがとうございます。
スピンオフ発売まであと1週間・・・('A`)なにを希望にいきていけば・・・
164名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:07:16 ID:7rSLX6Th
>>144
ありがとうございます 管理者が来るのって分かるもんですか?
165名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:11:43 ID:bLGXDyfd
>>157
GJ!
やっぱり大河は可愛い

書き直しっていうほど変わってないし、相変わらず拙い文章ではありますが
前スレ>>35で言ってた手直しした拙作うpしたんで置いときます
管理人さん大変お手数ですが差し替えのほどよろしくお願いします
ttp://gigabyteserver.com/uploader01/upload.php?down=145
DL.Pass tora
166名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:23:52 ID:ge/g0lMc
>>157
タイミング的にも内容的にもGJ!
原作が塩味のバニラだから、パロは甘々なくらいでちょうど良い
167名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:27:48 ID:lL8CINiw
>>164
たしか新作を収納して保管庫を更新するときにこのスレに報告しに来てくれたと思う
168名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:34:40 ID:NqgFQY5M
傷つけあった。自分たちの心の傷も見せ合った。世界から二人で逃避行もした。
そんなことを経験して、今、あたし達幸せなのだ。
でも、今のあたしはとっても不幸なの。
竜児の………馬鹿ぁーーーっ!!

プルルルル! プルルルルル!
「んっ?電話………………はい。櫛枝で…あ!大河♪元気してた?」

電話は高校時代からの親友の大河からだった。
まぁ、大河が結婚してからは邪魔してはと思い、あんまり連絡取らなくなってたんだけどね。

「………ちょ、ちょっと?どうしたの大河?な、泣いてるの!?」

あたしはビックリしたよ。
だってそうでしょ!大河が泣くなんてよっぽどのことが無いかぎりありえないんだから。

「とりあえず、泣いてたら分からないって。あたしに出来る事なら相談に乗るからさ………ホントだって…。
 じゃあスドバで待ってるから………ちゃんと来るんだよ、来なかったら家まで行くから。分かった?……うん、後で」

大河があんなに泣くなんて………高須君と上手くいってな…そんな訳ないな。あの色ボケ、万年新婚夫婦に限って。
………あぁ!考えても始まらないねぇよ!直接逢って聞けばいいじゃねぇか!って事で急いで支度しなくちゃ!
で、大河からの電話から十分後にはあたしは家を飛び出ていた。


 
169名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:53:02 ID:NqgFQY5M
>>168

すいません。なんか書いている途中のやつを投下してしまいました。
170名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:58:27 ID:fUcjp9VK
>>169
全裸で待ってる
171名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:59:01 ID:zcqWtGBZ
せっかくなので続きを希望する
とかってワガママかしら?
>>169 ?
????????
172名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 00:47:54 ID:W1Iw2Rvl
おいおい…
せっかく和んできたのにまた空気悪くするようなことを…
173名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 00:53:24 ID:PHbVG+Vx
専ブラのメモで書いてたとか?wwドンマイ
書き溜めての投下楽しみにしとるよー
174名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 00:56:06 ID:JA4c27IM
>>172
いや、これは書きながら投下じゃなくて、
書いてた一部を間違って書き込んだだけじゃないのか?
それとも、他になんかあるのか?
175名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 01:24:08 ID:W1Iw2Rvl
あ、ただミスっただけなのか。
むしろ俺が空気悪くしかけてすまんかった。
続き、期待してるぜ。
176名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 01:58:02 ID:2WY4l3Vj
>>169
全裸で吟じながら待ってる
177名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 02:18:01 ID:bMK7yd60
とある日曜日、高須竜児は町のファミレスに来ていた。ドリンクバーのアイスティーを啜りつつ、不機嫌そうに辺りを睥睨する。
そのおぞましき魔眼を直に浴びた近くの家族連れは黙り込み、目が合った子供は泣き出し、粒子ビームのような視線を喰らった若いOLたちは硬直し目を伏せる。
武闘派の若頭が自分に差し向けられた鉄砲玉が近くにいないか警戒している…わけでは当然なく、
殉教志願のテロリストが体中に吊るした爆弾を起爆させるタイミングを計っている…わけでも勿論ない。
同級生のウェイトレス、甦る勤労少女、櫛枝実乃梨の姿を探しているのだ。残念ながら彼女の麗しい姿は無かった。…無駄足だったらしい。
「あ、高須くーん。…待ったぁ?」
入って来た同年代の娘が声を掛ける。すらりとした長身、日本人ばなれした長い足。フォトショップで修正したような整った顔立ち。
「アーヴって本当にいたんだ…」みたいな、耳がとがってても不思議じゃない、周りの一般人とはまるで違う人種のように見える。
178名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 02:18:39 ID:bMK7yd60
「…おう、何だ、川嶋。…ていうか別にお前と待ち合わせてねぇけど?」
「もーッ、つれないな〜高須クンたら。この亜美ちゃんが声掛けてるってのに、ひッど〜い。なんか感じ悪くね? 死ねばいいのに」
「知らん」
周りの客の「誰、あの娘、芸能人? なんか見たことある…」などという視線を浴びつつ、長身の少女は竜児の向かいに腰を下ろす。
「奈々子達と待ち合わせなんだ… 高須くんは? 逢坂さんは一緒じゃないの?」
「大河は… 知らねェ。家で寝てるんじゃねェかな」
「ふ〜ん」
川嶋亜美は大きな瞳で竜児の顔を物問いたげにじ〜ッと見つめた後、細く白い指を竜児の指に絡ませてきた。
「うおッ!」
「で、高須クンはど〜して休みの日に一人寂しくファミレスでお茶しながら回りにガン飛ばしてるの? マジでこいつヤべーッ、超アブね〜人って
感じなんですけど? もうなんか一触即発、お前ら上等じゃ〜かかって来んかい、地の雨降らしたるど〜オラオラオラオラ〜ッ …みたいな?」
なんか最近、こいつのしゃべりって櫛枝に似てきたな…と思いつつ、竜児は
「俺は…」
179名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 02:19:13 ID:bMK7yd60
「あ〜ッ、ひょっとしてお目当ての誰かさんがいなかったんで、孤独に世をすねて平和な市民生活を
無自覚に恐怖のドン底に陥れてるんでしょ〜 こいつウゼーッ」
「……」図星だった。
「そッかぁ〜、愛しの誰かさんの姿を一目見たくて、彼女と離ればなれでいるのが辛くて寂しくて、少しでも彼女の近くにいたくて、
も〜いても立っていられなくって、明日には教室で会えるってーのにわざわざ彼女のバイト先に来ちゃうなんて… 恋する男の子ってのは
ホ〜ント、しょうもないよね〜 マジウザいんですけど。死ねば?」
「……」返す言葉もない。
竜児が口ごもるのを見て、亜美も口をつぐんだ。竜児の心の機微を的確に暴いてみせたのも、同じ悩みを抱えているゆえ。
竜児をとやかく言う資格などない。今、彼女が言ったことは、彼女の心情そのまま。
しばし沈黙。
「そーそー、うちの別荘、綺麗にお掃除してくれてありがとう」
「あー… いや、好きでやってただけだし… タダで泊まらせて貰ったしな」
亜美はやや頬を赤らめつつ、うわずった声で
「ふ〜ん、高須クンってお料理も得意だし、掃除も上手だし、なにげにスペック高いよね〜。…ねェ、うちにお嫁に来る?
あたしが大黒柱で稼いでくっから、高須クンは家事をするの」
180名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 02:19:47 ID:bMK7yd60
指を絡ませながら甘いプロポーズを聞かされ、不覚にも竜児の鼓動も高まる。
「い、いかねェよ」
「もー、いじわる〜」
「痛ッ、爪立てんなよ」
人の心も知らないで、このくらいなんだ、鈍感! 死んじゃえ! あたしがどんなに眠れぬ夜を過ごそ〜が、あんたは知ったこっちゃねェんでしょうよ!
「このバカウザボケカス! あ〜もう死ね! 市ねじゃなくて死ね! 実乃梨ちゃんに会えなくていい気味だわ。」
「…なぁ俺、川嶋になにかしたか?」
麻耶と奈々子が「うお〜い、亜美ちゃ〜ん」「あっ高須クンだ、マジで〜?」「ツーショット、やるじゃ〜ん」とか言いながら店に入って来た。
「ところで川嶋、大河が言ってた、ばかちーがボーンボーンボーッ、ってなんだ?」
「黙れよ」

「亜美ちゃん、ご機嫌だね〜よかったね〜」
「別に… さ、行こう」
「じゃあね、高須クン。亜美ちゃんに優しくしてあげた?」
「おう。ひどいこと言われたのは俺だけどな」
「行くわよ、も〜」
181名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 04:03:08 ID:uxjwrvez
>>167
分かりました ありがとうございます

まとめて投下しないと空気悪くなるって言うけどそうでもなくない?一部を除けば…
全裸になる人が増えるみたいだけど
182名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 04:30:32 ID:O3sdCXqs
>>181
書きながら投下と分割投下は、意味が違うから
183名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 04:41:09 ID:ten6puKz
>>181
凄い勘違いだな
終わったかどうかわからん文末で放置して、他の人間が書き込みしづらくしてる
それが文句言われてるんじゃないの?
最低いったんここで終了ですと書くとかを求められてる気がするがね
184名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 04:49:28 ID:hdruzDZc
>>177 GJ
やっぱ亜美の話はいいわ
尻切れっぽかったからもうちょっと続けて欲しかった
185名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 06:19:53 ID:/TwdfTJz
>>177 GJ!!あーみん最高!!
186名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 07:43:37 ID:Ids6+PbS
>>177
終わり?
187名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 08:39:57 ID:GLKfrIQe
GJ
188名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 09:09:46 ID:hurwIMH+
>>131
>>157
GJGJ!
やっぱ大河可愛いなぁw

>>177
GJだけど、すごい尻切れ感が…
189名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 10:10:32 ID:9YVKyQlz
・分割投下
連載漫画やアニメみたいなもの。
ある区切りまで一括で投下する。
スレ占有時間は長くて2,30分程度か

・書きながら投下
TVアニメなら1分の放送ごとに10分のCMが入るカンジ。
一括なら30分観るだけでいいアニメに何時間も付き合わされることになる。
スレ占有時間は下手すると1時間オーバーでその間は誰も書き込めない。

あと気になるのが「無断投下」と「無断終了」が多くないか?

投下する前に一言、このキャラのこんなタイプのSSを投下するよ、と断るだけで
割り込みは減るし読む側としても嫌いなタイプのSS(人死にとか)を回避しやすくなる。

投下終了後も一言、これで投下終了、と断るだけで他の住人が
SSの感想や会話を行うことができるようになる。

息の長いスレでは当然のように行われているマナーだと思う。
190名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 10:25:58 ID:XqF/IQ+W
>>157
乙です
大河最高に可愛いw
また可愛い大河を書いてくれ!
191名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 10:36:17 ID:ZSU50z9B
>>177-180
投下予告も終了宣言も無いのは何故なんだ?
192名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 10:52:51 ID:D1H2z9L6
いちいちうぜー
193名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 11:06:36 ID:fu2WaM1V
>>192
>>191は正論です
194名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 11:21:58 ID:Y+uH8kMZ
181が書かれたのって177-180がかかれる前じゃんw
なんで191は遡及して問いただしてるの?
へんなの。

でも181の言ってる事はおかしな事じゃないから,
今後SS投稿する人は留意したほうが良いと思われ。

皆さんのSS読んでると自分も書いてみたくなりますね。
195名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 11:23:26 ID:Y+uH8kMZ
ごめ181→189
196名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 12:06:51 ID:VgIubGyq
このスレって職人のマナーやらにはやたらうるさい人ばかりだけど
読み手のマナーには無頓着だね
197名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 12:11:05 ID:vOKLXkGk
読み手様は神様です
GJが欲しかったらgdgd言わずに読み手様の望む甘甘SSを書いてればいいのです
198名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 12:14:45 ID:OxWHDpOF
うざくも感じるかもしれんが
このスレ限定じゃなくて創作系全般のお約束なんだから覚えていきなせえ
199名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 12:56:16 ID:AsFkS45t
ガキが多いスレだこと
200名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 13:41:42 ID:GLKfrIQe
荒れんなw
201名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 14:57:13 ID:FJvqohmu
>>196
書き手の脱線が目に余るから仕方がない。
202177-180:2009/01/04(日) 15:19:53 ID:bMK7yd60
>>189
>>191
把握

初投稿なんで知らんかった
次からはそうする
203名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 18:17:07 ID:GLKfrIQe
頑張ってくだちい
204名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 20:27:00 ID:2WY4l3Vj
なんか、職人減りそうだな・・・
205名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 21:26:59 ID:hdruzDZc
既に減ってる
206名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 21:29:11 ID:HNW2AfmK
盗作野郎に、書きながら投下のKY野郎は、いらね…
207名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 21:32:51 ID:aKQz7k6m
年末年始厨がわく時期だからしょうがない。
208名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 21:34:38 ID:OxWHDpOF
明日は仕事始めだから早めに寝るんだ
209名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:17:20 ID:Wvtqqvat
>>177-180だけど、別に気にしてないよw
間違い指摘されたぐらいでキレたりしないし、むしろありがたい
俺自身ずっとROMだったし、スレ見るだけで書き込まない人はいっぱいいるし、
そういう人たちに読んでもらうのはうれしい
今あたらしいの書いてますが、書くのには時間がかかります
あと数日待ってくだちい
210名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:21:08 ID:7Ds8ip11
職人様方
一部のクソヤローがグダグダぬかしてますが
どうかお気になさらず

211名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:25:11 ID:gQ4/eLJh
>>210のような場を荒らしたいだけの煽り屋が一番質が悪い


次にお前は自己紹介乙と言う
212名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:27:50 ID:ESJhWoB2
>>211
自己紹介乙
213名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:29:11 ID:VptAx4Cs
>>211
自己紹介乙
214名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:32:15 ID:HNW2AfmK
書き手の質が落ちているのは事実。
山なし、落ちなし、意味なし ってのが多すぎる。
215名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:40:44 ID:gmKOnVFb
>>214
二次創作の所にこなけりゃいいじゃん
216名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:43:14 ID:HNW2AfmK
>>215
二次創作でも許せるレベルを逸脱してるよ。
お前には理解できね〜だろうがな。
217名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:47:23 ID:6s7K5rKZ
こいつだな
218名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:51:23 ID:H9kWI5Ny
219名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:03:53 ID:XMRcmwfR
どんなに下手でも、作品を書き投下する人は、
作品を書かず投下せず、批判批評だけ書いている人より何万倍も良いと思う。
それから、書いて投下して、批評をもらって、より良い作品を投下できる様になるのではないのか?
さらには、無償なのだから、有償作家に向ける様な厳しい批判を書くと職人はいなくなると思うが?
220名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:11:41 ID:OxWHDpOF
そんなたいそうな話じゃないんだよ
いわゆる半年ROMれと言う奴だ
221名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:20:51 ID:Ids6+PbS
>>214
それはお前の人生のことだろ
222名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:24:20 ID:M6wggPSs
>>219
GJ!

てな具合にほぼGJしか反応のない所で
書き手が成長する事はナイト思うが...。

書き手も本来継続して書ける自信がある
なら手前のブログなりで書けば普通皆、
「どらドラ SS」とかで、検索して
ほんとに読みたい人は
作家のサイトに集まるからこんな僻地で
物書く必要なんて微塵もない...。

手軽に公表できる事が唯一のここのメリット
だろうに、読み手に偉そうにされるわ荒らされる
では、ここに書く魅力はないわね。
223名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:26:19 ID:PLqIDeB9
> どらドラ

龍子なんて新キャラが登場しそうだな
224名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:26:40 ID:c5yGApaS
いいぞもっとやれ
225名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:31:25 ID:JA4c27IM
俺は、この意見に結構賛成だな。
俺、一回投下したけどコメが「GJ]だけじゃなぁ…。
良くても、悪くても内容についてのコメがほしいよ。

これ以上続けても空気が悪くなるだけだしな。これくらいにしておくよ…。
226名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:46:15 ID:Wvtqqvat
>>219
あんた優し過ぎるわw
未熟モンを甘やかしてそのままにしとくのはちょっと…
それに煽り耐性無かったら掲示板でSS公開なんかできませんで
227名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:46:48 ID:JrTN1/G/
ルールを守らない書き手が調子に乗るようでは、いつまで経ってもスレの空気は良くならない。
手軽に書いてまともな感想欲しいなら、最低限のマナーくらい守れ。
228名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:47:47 ID:6s7K5rKZ
自作自演乙
229名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:55:02 ID:ten6puKz
読み手どうのこうの文句言ってるが、他の書き手にとっても迷惑な行為への注意を
偉そうにとか意味が不明だ
230名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:57:27 ID:fu2WaM1V
「書いて貰ってるくせに偉そうにすんな!!」
↑これなんとかならない?
231名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:58:51 ID:bMad4nCb
妄想書いて「エロパロ行け」言われてそのまま来ちゃった子が多いんだから
仕方が無い。その元のスレでも「空気読めなかった」のにここで創作系の
ルールやマナーについて説いたって理解できるはずがない…じゃ困るんだ。

投下のマナーは、3点リーダーは「……」だ、なんてことよりずっと大事な
ことだって覚えててもらわないと。
232名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:59:27 ID:JA4c27IM
>>227
空気悪くなるかもしれないが、言わせてくれ。
ルールを守らない書き手って転載厨や書きながら投下の人のことだよな。
俺は、それを全部は肯定しないけど、読み手側もマナーがなっていないような気がする。
233名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:06:09 ID:Fd39E4vZ
空気悪いな〜
234名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:06:52 ID:PkKfpekt
自分の事ならともかく、
他人のマナーがなってないのを改善することなんて出来ないんだよ

>>232
空気悪くなるかも、と思いつつ現状への不満を吐かずにいられないなら
一度ここ離れたほうがいいと思う。
235名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:12:45 ID:D59f3O+F
じゃあ、ここでこの話は流そうぜ。ダラダラ続けても空気が悪くなるだけだし。


        |      。
       ,。∩*'``・* 。`*      *   ここでこの話題はーーーーー終了ーーーーー


      + (´・ω・`) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚
236名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:17:32 ID:P21f4M1N
転載はあまり騒がん方が良いだろうな
判明したら「おk、把握」で終わらせりゃいい
どうせスレかき回したくて持ってくるんだろうしな
マナー違反とは別だ
237名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:30:17 ID:IpZaZWGX
お前らまとめて大河にモルグに送られろ
俺もたまに投下してるけど、GJだけでも嬉しいし、感想書いてくれるのはもっと嬉しいし
間違いとか指摘してくれるのはありがたいと思うし、続編希望してくれたら次もがんばろうって思う
一番辛いのはな、せっかくがんばって書いてるのに作品無視してマナーがどうのでスレがどんどん進んでいくことだな
これは本当に辛い
238名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:49:06 ID:lnu+nPu8
投下と評価以外もう良いでしょ
悪い流れはここまでって事にしようぜ
↓以下雰囲気良いスレ↓
239名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:51:28 ID:r9MBXHsl
>>237

流れから見てココは作家よりも既存ルール(マナー?)が優先
される場所って事でしょ。
もう少なくとも一発ギャグ物とかひらめきで作った
単発は投稿できる雰囲気ないし。
初心者は半年後しか投稿できないし(笑)
せめてルール違反に対して侮蔑ではなくやさしく
ルールを教える風潮でもあれば救えるんですが...。

作家の方からみてスレが投稿以外で進むのは
つらいかも知れないですが、作家と批評家の
比率が比率なんだからすでにどうしょうもないのでは?


240名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:51:33 ID:CbWMOtFB
ばかちー
241名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:53:41 ID:h28VyPRl
量産型ばかちー
242名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 00:54:40 ID:pt9/L8r7
ハイルばかちー!
243239:2009/01/05(月) 00:57:15 ID:r9MBXHsl
>>238
ゴメ雰囲気悪くした...。
っていうか俺がアゲたのかと思ってビビッタ。

いっそこのスレ1000まで「ばかちー」
で流そうか?

ということでアゲなしの理由説明できる人
244名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:00:00 ID:Guodbwn+
そろそろホームルームは終わろうぜ
245名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:19:33 ID:mdlBJmDE
なにこのゆとり臭
246名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 02:14:06 ID:H6tYUkoB
書き手&読み手にお互い改善できる箇所があるって事だあな。

ID:r9MBXHslは半年と言わずずっとROMってて欲しいけど。
247名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 02:39:02 ID:kCQa3Ijt
結論、ID:r9MBXHslは三年ROMれ
248名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 02:47:49 ID:tHK02pC8
もうそういうやりとり自体を自重しない?

ここの保管庫読んだが、エロ無しの普通のssも大丈夫な感じなんだね。

9巻のみのりんの結論にいいとは思いつつやや自己完結がすぎる気もしたからそこをつっこむssとか書いてみたいが…みのりん口調はむずすぎる。
249名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 03:07:53 ID:lnu+nPu8
>>248
確かに…前に投下して思った…けど
みのりんファンとしてはできたら書いて頂きたいぜぇ
250名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 03:46:54 ID:a0IbddPX
やっとゆとり消えたかった。
書き手さん待ってます。
251名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 04:07:14 ID:pt9/L8r7
消えたかった?
252名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 06:34:17 ID:no7ZHQcH
みのりんのキャラを上手く描けてるSSはそんなに多くはないな
小ネタもさることながらみのりんが状況によってかなり微妙にキャラも口調も変えてるから難しいわ
253名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 09:35:35 ID:D59f3O+F
今から、投下します。本スレの竜虎の「初キスはどんな感じか」で電波をもらったので書いてみました。
文才0なので、見苦しいところもあるかもしれませんがよろしくお願いします。
254名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 09:36:06 ID:D59f3O+F
目の前に竜児が寝ている。ただ、その寝顔はいつものように穏やかではない。
苦しそうに、きつそうにうなりながら眠っている。
「竜児……」
かすかに口から漏れる、愛しい人の名前。
クリスマスに自覚した、今まで目を向けないようにしていた自分の思い。
でも、この思いは秘めなければならない。
竜児と実乃梨の想いは、どちらも相手を思っているのだ。
そこには自分の居場所などありはしない。あってはならないのだ。

『あんたは、いつか大怪我するよ。このまま、そんな親子関係続けるんだったらさ…』

ばかちーの行ってた意味が今なら良く分かる。あたしは『大怪我』をしたのだ。

だから、これで終わりにしよう。
自分の気持ちにけじめをつけて、二人を応援しよう。なんでも、どんとこい。どんと…こい…。
だから、最後にこれだけやらせて。
「竜児……あたしにカゼうつして…早く良くなって…」
もう一度だけ、名前を呼び唇を重ねる。
触れたのは何秒かだっただろう。でも、それが精一杯だった。
頬を伝う涙。
涙は堰を切ったようにあふれ出て止まらない。
頬を伝わる涙の勢いは変わらない。
「だめじゃん、全然けじめつけれてないじゃん」
これで、最後にするって誓ったのに…。
そして、そこに座り込む。泣き止むまで。

「バイバイ、竜児」
大河はもう泣いていなかった。笑っていた。
目を真っ赤にし、整った顔を涙でくしゃくしゃにして、それでも無理やり笑っていた。
虎は一人で帰る。
いつか二人で見た星を、一人で見上げながら…。

255名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 09:36:42 ID:D59f3O+F
これで終わります。駄文失礼しました。
256名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 09:42:30 ID:3MI4Qcpi
>>255
GJ
257名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 09:46:57 ID:PC9w7NV9
>>254
乙 この後に北村にこの気持ちをなんとかしてくれるように頼む年明けに繋がるのか
原作とのシンクロ具合も高いな
258名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 11:14:40 ID:no7ZHQcH
>>254
GJ
大河幸せになってくれぇ
259名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 11:22:58 ID:Dz2XphYf
GJ
切ね
260名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 13:20:01 ID:yoHzuZ6s
北村と会長の再会を書いてみました。
261名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 13:22:34 ID:yoHzuZ6s
宇宙からみる地球は、まるで宝石のようだった。
漆黒の宇宙に浮かぶ、青い惑星。
初めての宇宙飛行に、狩野すみれはやや興奮気味だった。
「すごい・・・」
スペースシャトルの窓から、子どもがするように地球を見ていた。
その肩を、クルーが叩く。
「すごいだろ?スミレ。地球はこんなにも美しいんだ。」
「ええ、すごいですね。」
流暢な英語の会話。
誰もがスミレを、アジア系アメリカ人だと思うだろう。
その彼女の目は、未だ地球に向けられたままである。
アメリカ大陸、アフリカ大陸、ユーラシア大陸・・・。
次々と移るその目線を捉えたのは、他でもない、日本。
宇宙から見れば、非常に小さいその列島に彼女の目は吸い寄せられる。
あれが、日本。
私の故郷。

懐かしい思い出が次々とよみがえる。
高校時代。
生徒会での思い出。
幸太とさくらは、うまくいってるのだろうか。
両親はどうしているのか・・・。
北村は・・・・
自然と涙が流れていた。
両思いでありながら、こちらの都合で振ってしまった相手。
その彼を思い出すだけで、心が締め付けられる。

クルー達の心配するような目線に気づくのは、十数分後だった。


今回の宇宙飛行の目的は、宇宙空間での作業用ロボットの試験にある。
スペースシャトルに設置されているロボットアームのような、付随設備ではなく独立した機械としてのロボットの運用が、今後の宇宙開発には求められている。
狩野すみれは、そのロボットの作動確認・メンテナンスなどを行うロボット工学者として乗り込んでいた。

作業は1週間。
その一週間はまさに修羅場であった。
気密構造となっていたはずのロボットの関節カバーが破損してしまい、関節がロックされてしまったり、無重力下での想定外な動きに戸惑ったり。
その苦労に見合うだけのデータは手に入ったのだが、慣れない無重力空間での作業もあり、体の疲労はいかんともしがたい。
結局、地球帰還のその日まで作業は多忙を極めた。


262名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 13:22:48 ID:yoHzuZ6s
***

北村祐作は、アメリカ、ケネディ宇宙センターから程近いところにいた。
彼は考古学者になっていた。
研究の過程でアメリカに行くことになった、ただそれだけである。
その日程が、かつての想い人、狩野すみれのスケジュールとかぶっていることを知ったのはつい数日前である。
都合の良いことに、彼の目的地はフロリダ州。
ついでにすみれを迎え、驚かせてみようかと思うのは当然だった。
実行に移すかどうかで散々悩んだが。


まもなく、シャトルの帰還の時間だ。

空に、1つの輝点が現れる。
腹に衝撃波が響く。
そして、その輝点が次第に大きくなり、白い機体を地上に見せ付ける。そして、滑走路へと降り立つ。

***

久々の重力に、体がやけに重く感じる。
カメラのフラッシュがまぶしい。
それに笑顔で答えるすみれたち。
そのすみれの目に、1人の日本人の姿が飛び込んできた。
見間違えもない、その姿。彼は紛れもなく・・・・

「お久しぶりです!会長!」

to be continued….
263名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 15:27:49 ID:no7ZHQcH
GJ!
続きが待ち遠しい
264名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 15:29:36 ID:lnu+nPu8
>>262
GJ!
兄貴はなかなか書かれないからなぁ
続きを楽しみにしてる
265名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 17:22:46 ID:7Ez/DD/R
今日は大量でおいしいです
266名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 17:36:46 ID:5YYa6vSb
>>255
うおっ、本スレで垂れ流してしまった妄想が職人のインスピレーションを刺激して
職人が一から作り出した、しっかりとした一つの良作を見ることが出来た
GJだ

>>260
原作で兄貴は、北村と向き合って素直に好意を向けるシーンはあまりなかったから
北村救いの話なら、そこら辺を原作風にどう見せるのか職人の腕の見せ所だな
267名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 19:51:21 ID:9Sr1wWWz
あみトラこないかな?
268名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 20:06:20 ID:wDRSZ0ZI
作者が投下は次スレまで待てと言ってたろう
269名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 21:27:32 ID:3QSkTBuK
高性能ばかちー
270名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 22:30:24 ID:dHKM8Nwi
みのりんssが来る事を願う
271名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 22:45:01 ID:O6b96tIM
青い果実について話そうぜ!
俺は好きだよ
272名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 22:50:43 ID:OeXQYbFx
>>271
ズブ濡れになったままで〜
アクセルを踏み込んで〜
273名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 00:47:04 ID:ncsigNRq
あの頃の情熱をモミ消す〜
274名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 00:48:02 ID:ZqxUzdew
>>270
同じく
275239:2009/01/06(火) 01:42:16 ID:Js4nwUnH
ID:r9MBXHslです。
スレ雰囲気悪くしてすみませんでした。
以後3年ROMします。

んで書きかけていたものあったんですが、
途中で切りのいいところで切って投下します。
あと数スレご辛抱ください。
276239:2009/01/06(火) 01:43:01 ID:Js4nwUnH
-もしお母さんとか弟とかさ、自分にとって身近で大切な人が幽霊だったらキミはどうするかな-

とらドラSS 春になったら逢いに

水ぬるむ春、私はついに一人暮らしを始めた。
夢だった体大に合格し、この春からは大学生と
してその大学に通う。

高校時代、ソフトボールと同じぐらい青春
を賭けてやった、さまざまなバイトが私に
多くの経験と、親から一応の旅立ちが出来る
資金を与えてくれた。

「ねー、みのりん?」

傍らでゴロゴロ転がる、親友がコタツの隅から
顔だけ出して私を見た。

「んー、なに大河?」

「これ見てよ、これなら私でも出来そうじゃない?」

さっきから、ガン見してた「コン太のあったか!
簡単!ひとり鍋」とやら言う雑誌のページを指差し
いう。

その「豆腐とさっぱり水菜の豆乳鍋」のページを
ちょっと見、大河に語りかけた。

「ほーずいぶん自信ありげジャマイカ、では
作り方の手順をオジサンに説明してみたまえ」

「いや、説明する程でもないと思うんだけど…。
まず豆腐をパックから空けて、切るでしょ。
そんで水菜をビニールからバリバリ出して
切るでしょ。あとは豆乳を鍋にドバーといれてね
沸いたら出汁のモト入れて、あとは材料も
ドバーっと入れて煮るのよ!どう!」
277239:2009/01/06(火) 01:44:03 ID:Js4nwUnH
「大河…頼むから、まず洗ってよ…。」

ガックリと肩を落として言う私に大河はぷーと
ふくれて言う。

「もー、みのりんも結構細かいんだから…」

いったいどうしたらこんな生活無能力者が
世に爆誕するのか不思議でしょうがないと
思いつつも苦笑いする。

まあ実際、理由なんて実は存分に理解してるんだけど…。

ただそうは心で思っても、私は現状の生活を死守する為、彼女の教育を
しなくてはいけない使命があった。

なぜなら彼女は、このちょっと狭めの2DKで共に暮らす
ルームメートなんだから。
ここでの妥協は、生活環境にモロに影響するんだな
これが。

そう、今は大学に通うため大学に近い所に住む必要の
あった私と、卒業を機に「あの人」から決別し、
専門学校に通いながら、過去住んでいた、
豪邸だけれども一人ぼっちのマンションでも、「あの人」
の家でもない所で住みたかった彼女の思惑、そして
その他いろいろなものが、絡み合った結果、二人は
同じ生活を共にする事を選んだ。

そう「あの人」と離れる為に……。
278239:2009/01/06(火) 01:44:43 ID:Js4nwUnH
あ〜分かってますハイ。遠まわしに言うなってんでしょ。
そう見た目はアレなのに、家事はアレ並み、いろいろ
あって、いろいろぶつかったアイツですよ。




高須くん…





今は地方の国立大に通っている。
そう私たちと同じようにあの泰子さんとの
生活から、一人部屋を借りて…。



今はどうしているのだろう?
ちょっと胸が痛む…。

卒業後、逢っていない顔がなぜか鮮明に浮かぶ。
一見無表情で、恐ろしい眼光の中に潜む、
優しい眼差し…。


「ねえ、みのりん?」


思わず少し遠い目線になった私に大河の
鋭いツッコミが入る。

「いま、竜二の事考えてたでしょ」

思わず、顔が熱くなるのを感じながらも
反射的に答える。

「な、なにを言うんだね小早川君!僕は
世界の平和について思いを馳せていたのさ!
さあ大河も悠久の宇宙に向かって…!」

「あのさ…。やっぱ逢いたいよね?」

「っちょっ、大河?」

「みのりんがそういう口調になるときって
竜二がらみの時だけだもん」

ぐっ…。

「そっそお、だったっけ…」

そんなの自覚なかったよ。
でも、自分でもおかしくなったキッカケは
覚えている。
279239:2009/01/06(火) 01:47:28 ID:Js4nwUnH
幽霊が見えないといった私に
「見えるといいな」と高津くんは
自分の思いを伝えてくれた。

その時から、高津くんと接するときに
他の人とは違う態度をとってしまう
自分が現れた。

そう、暗い心にまみれた私を隠す為の、
大河やクラスメイトの前の「明るいみのりん」
や「ソフト部部長」としての私とは別に。

そして、幽霊に逢えるといいなと言ってくれた
高須くんが、実は私の大切な幽霊だと知ったとき
私は、それを認められなかった。

だって近すぎたから。

だって親友がこんなにキミを必要として
いたから。

でも、しがみつく様にキミを求めて求めた
大河は、最後の一言が言えなかった。
どんなに周りから、好きなんだろうと
問い詰められても、結局は自分から好きだと
キミに伝える事が出来なかった。

だから、今大河は私と共にいる。
カタチは違えど、キミと並び立つ事が結局出来なかった
臆病者として…。


そう今だって…。本当は…。



2803年ROM:2009/01/06(火) 01:48:41 ID:Js4nwUnH


「ねえ、逢いにいこっか」


大河がそっと呟く。

「へ?」


「逢いにいくの今すぐ!」

大河がまっすぐな目線で私を見つめる。

「ほ?」

さあさあ、と引かれる手を振りほどけもせず、
狭い部屋から引かれ、暖かい日差しの下、
すこし辺鄙なこの町を大河と共に歩く。

「さ〜って、あの駄犬がどんな家に住んで
やがるか、楽しみだわ〜!」

高須くんが住んでいる場所の地図を
見ながら、駅の切符を買う大河。

なんだかいきなり連れ出されてしまった
状況に正直ついていけない。

でも、逢いたい気持ちはきっと私も同じだった。

だから、そう春だから。




全てをリセットして、あの時信じれなかった。
でも本当は見たくて、逢いたくてしょうがなかった








あの愛する幽霊にもう一度逢いに行こう。

以上です。

無理やり切ったんで、打ち切りアニメっぽさ
がスゴイ(笑)

スレ汚してすみません。では。
281名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 01:52:04 ID:XZWL4xME
>>280
GJ! 
なぜ最後は高須になっているのに途中高津になっていたんだw
282名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 01:53:22 ID:X4sG3EtF
GJを言う前につっこんどく

高津って誰やねん!


GJ
283名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 01:57:35 ID:y1kCUGMj
GJ
3年ROMってコテも中々いいんじゃない?w
284名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 02:13:03 ID:q2QWLkd8
>>280
今までのと違って新鮮な感じがしていいな
続きが気になりますwwぜひww

既出ですが「高津」「竜二」って誰ww
「高須」「竜児」を間違えられると少し冷めるんで…
生意気言ってスンマセン
285名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 02:14:26 ID:TenmQZBh
某ネーム強制掲示板で「空気読めよ」ってHNでやってて
久しぶりに行ったら、皆からお前が空気嫁って叩かれまくった
2863年ROM:2009/01/06(火) 02:23:26 ID:Js4nwUnH
>>「高津」「竜二」

Σギャーッ!!

いつもと違うパソコンで書いて、最後なんで推敲せず貼ったら
エライ事に...。
すみません。もしまかり間違って保管庫入りに
なるなんて事があったら直しといてくだちい...。
デキレバノセナイデ...。

では本当にROMります。
GJありがとうございました。
287名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 02:59:29 ID:PnZPONjd
>>280 GJ良い雰囲気だった
最後にまだ救いがありそうなところも、暗い感じにならなかったところも良いです
あと、せっかく書いたのに載せないでって書いたらたぶん本当にのらなくなっちゃうよ?
288名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 03:03:44 ID:q2QWLkd8
できれば完結させてくれると嬉しいです
続きが気になりますww
289名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 03:27:52 ID:qsm+VGNU
みのりんハッピーエンドでの完結を希望します!
290名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 13:20:05 ID:oFQl6L4/
>>3年ROM
>>177-180
レス書き込まなくても別に構わんが、引き続きSSは投下するんだ
291F12:2009/01/06(火) 14:08:13 ID:y90tYzML
北村×会長を

もしも会長が留学を前倒ししなかったら、で

「卒業式」

292F12:2009/01/06(火) 14:11:16 ID:y90tYzML
「・・・以上で、在校生の答辞を終わります」
壇上で、一礼。
彼の仕事はこれで終了した。
しかし彼の心は空っぽだ。大事な仕事をやり遂げたという達成感も、卒業生との別れの悲しみも、ない。
体育館の外を駆ける、未だに冷たい寒風がごとく、彼の心は寒々としていた。
北村祐作の目は伏せられたまま。かつての想い人を探す気力もなく。

彼の想いが絶たれたのは去年の夏休み。
自分の席に戻る間も、彼はその日のことを思い出していた。
彼女は言った。宇宙に行く、限界を超えると。

Frontier

確かにそう言ったのだ。
酒に酔い、夜中のプールで競泳水着で泳いでいたにも関わらず、その横顔は今まで見たことが無いほどに凛々しく、美しかった。
その記憶は、法律違反だと知りながら飲んだ酒の苦味と共に脳に焼きついている。

そして、半年。
彼は狩野すみれの忠実な右手であり続けた。
彼女が引退した後も、生徒会長として働き続けた。
それはただ単に彼女に、少しでも自分の姿を焼き付けたかったからかも知れない。
他人を顧みず、ただ前へ前へと進む彼女の目に。


293F12:2009/01/06(火) 14:11:30 ID:y90tYzML
***
昨日のこと。

何故かすみれは生徒会室へやってきた。
先ほどまでは幸太、さくら、その他メンバーがいて騒がしかった部屋が静かになった瞬間。
部屋には2人だけ。
といっても何か話題があるわけでもなく、北村はありていな話題しか振ることが出来なかった。
やはり自分はだめだ、と思う。

「明日で卒業ですね・・・」
椅子に座った彼女に話し掛ける北村の目は穏やかだ。
自分に対する苛立ちは感じられない。
「やっぱり、会長でも寂しいものですか」
「なんだよその会長でもっつーのは」

いつもどおりの口調で、不満そうに言ってくる。

「いや、すいません。ただ、会長がそんなセンチメンタルな顔しているのは初めて見まして・・・」
「まあ、確かにな・・・。なんだかんだで3年間楽しかったしな。
ここは。愛着もわくさ。それにあたしは、ほら、留学するから多分ここには二度と来れないだろうし。
センチメンタルにならない方がおかしいってもんだ。」

いろんな奴がいたしな。

そう続けて言う彼女の顔は、やはりどこか寂しげだ。
「さくらや幸太に振り回されたしな・・・。覚えてるか?去年2人のデートを尾行したこと。
いろんな思い出がある。本当に楽しかったよ。今の気持ちを表すなら・・・、感謝、だな。その一言だ」
その顔を、夕日が照らす。
彼女の輪郭を際立てる。長い睫に、光が絡む。
その美しさに勝るものはないだろうと、北村は思う。
その彼女の視線の先には何があるのだろうか。

2年前の思い出なのか、果てしなく広がるアメリカの大地なのか、それとも無限の星の海なのか。
分かることはただ一つ。そこに自分の姿は無いということ。

闇に沈みかけていた彼を、すみれの言葉が現実へ引き戻す。

「それよりだな、北村」
「はい?」
「・・・期待、してるからな。明日の答辞。私達にとっちゃ、高校生活最後なんだ明日は。ビシッと決めてくれよ」
「はい。分かっていますよ。」
そう言った北村に、楽しみにしてるぞと彼女は言い残し、部屋を出て行く。
1人残された北村は決意する。
絶対に、忘れられないような答辞にすると。
多分、狩野すみれに自分の姿を見せられるのは明日で最後だから。

294F12:2009/01/06(火) 14:13:13 ID:y90tYzML
***
そして、今日。
北村の答辞は確かに大成功だったと言えるだろう。
卒業生を含めた全校生徒が、最後には涙を浮かべていたのだから。
それは、彼の恐ろしく目つきの悪い親友も同じであった。
ただ、彼はどう見ても涙を浮かべながら狂喜している危ない人にしか見えなかったが。
しかし、北村の目に涙は無い。
ただ、己のやるべきことをやっただけ。それだけ。
そう思っていた。気になるのは、すみれが自分の姿を目に焼き付けてくれているかどうか。


「卒業生代表の言葉」
進行役の声に、顔をあげる。
卒業式もいよいよ最後。
彼女の姿を目に焼き付けよう。例え、誰もが忘れようとも。
誰の手も届かない、遠くへ行こうとも。


壇上に立ったすみれは、おもむろに語りだした。
その視線の先には、北村がいた。




「私の自分の将来を運命のままにと決めていた」
夏休みの合宿で語った時と同じように、
「そして、運命は決まった」
しっかりとした口調で。
「アメリカに留学して、そして私は宇宙へ行く」
彼女の言葉は、ざわつく生徒達を一斉に静めた。
質量を持つかのごとく、口を抑えられたと彼らは感じたのだ。

「Frontier…。私は限界を超えるんだ。誰も行ったことの無い、見たことの無い場所へ。」
その視線は、Frontierではなく、北村を射抜く。
彼は思い出す。
彼女の目からあふれ出るその強さ。
そこに惹かれたのだと。
狩野すみれという人物の奥には誰にも負けない強靭な精神がある。だから、最初はただ感嘆するばかりだった。
こんな人がいるのか。
その憧れが、北村を変えた。
共にいたいと強く願うようになったのだ。
彼女の目に映る世界を共有したいと思った。
そのために努力を重ねた。

それが絶たれてしまったあの夏の日。
覚悟はしていた。
近づいているという実感はあったものの、まるで光を追うがごとく、彼女と完全に並ぶことは出来なかった。
だから、いつかそんな日が来るとは思っていた。
その日までに、彼女に並び立てなかったのは自分だ。
追いつかない。それは辛いが、そんな人こそ、自分の好きになった人なのだとも思う。
295F12:2009/01/06(火) 14:14:42 ID:y90tYzML
「付いて来ようとするなよ」
出来る訳が無い。
「ある日限界点から、もとの場所へ戻ったら出迎えが誰もいないなんてのは寂しいからな」
強い視線は、今も北村に注がれたまま。
「それに、みんな、それぞれの人生がある。持てる体は1つだけ。2つを同時に出来るわけなんて無い。
だから、私が歩まない道はお前らが歩んでくれ。そして、いつの日か聞かせてくれよな。どんな道だったのかを。」
彼女が言えばこんなに自然な言葉。他の人なら、おそらく傲慢そのものだろう。
「未来で逢おう。土産話を期待してるからな」
そう言い、答辞を終えたのだ。時間にして1分ほど。
答辞としては、あまりに短く、そして密度の高いものだった。

***
背中を押された気がする。
気がつけば、彼は足を前へと進めていた。
誰もが呆気に取られていた。
「卒業生代表に贈る言葉!」
この事態にも、狩野すみれは動じず、むしろ面白がっているように見える。その彼女を、北村はしっかりと見据える。
言いたい事は、山ほどある。そして、口をついて出てきたのは・・・
「俺は、自分の道を進みます!面白い話を用意して待ってます!行ってらっしゃい!」
最初は沈黙。
そして、段々とモーターが回転を挙げるかのように、拍手の音が大きくなっていく。

すみれは北村を見つめる

***

「あ・・・」
富家幸太は気づく。
見詰め合う2人。
その光景はまさしく、夏休み中に撮影した偽造写真と同じだったことに。

***

校庭を行く、卒業生達の列。その周りを取り囲む在校生達。
その列から、1人の少女が抜け出て、校舎へと向かう。
気づく者はいない。
1人を除いて。

296F12:2009/01/06(火) 14:20:02 ID:y90tYzML
***

未だ高くのぼる太陽が射し込む生徒会室。
そこに狩野すみれはいた。
椅子に座って、机をなでた。

この感触とも、もうさらばか・・・。

思えば、いろんなことがあった。
入学してから、生徒会にすぐに入った。
奔放な先輩に振り回された。
そして、2年。
北村を一本釣りで生徒会に・・・

そこまで考えて、ふと手が止まる。
初めて、自分の右腕とも言える存在だった彼。
いつからだろうか、彼をこんなにも信頼したのは。
いつから・・・・・
ふと、涙がこぼれ出る。
背後からだろうか、足音が聞こえた。誰かはすぐに分かる。
苦笑しつつ、その涙を拭き、席を立つ。

***
北村祐作は、すみれを追って生徒会室へと向かった。
そして、生徒会室に入る。

***
「面白いもの、見せてもらったよ」
開口一番に言われ、北村は何も言えなかった。
「卒業生代表におくる言葉・・・か。なかなかアドリブ効くじゃねぇか。」
そう言い、北村の肩を卒業証書入りの筒で叩く。
彼女にとって、卒業というのは通過点に過ぎない。
涙を流して別れを惜しみ、再会を誓う他の卒業生と違って。

「最高の卒業式だったぞ」
他の生徒会員や、同級生、卒業生からも言われた言葉。
しかし、想い人から言われた言葉は重みが違った。
抱きしめようとすれば、簡単にできるその距離。
それが、北村にとってはあまりにも遠く感じられる。

「叶えられそうか?」
「へ?」
「おめーがさっき言ったじゃねーか。自分の道を行くって。どうだ、インディ・ジョーンズになれそうか」
「叶えたい・・・いや、叶えて見せます」
その声は自分でも驚くほどに力強い。

確かに、北村祐作はすみれと同じ道を歩めない。でも、別の道になら進める。
彼女の知らない道なら、きっとやり遂げられる。そうだから。

297F12:2009/01/06(火) 14:21:44 ID:y90tYzML
「そうか」
すみれは微笑む。
その笑顔は、驚くほどに可愛らしい。「美しい」のではなく。
北村はすみれから目が離せない
「多分さ」
すみれが振り返って言う。
「宇宙に行って、そこから地球を眺めたら一番先に思い出すのはお前だと思うんだ。」

視線と視線がぶつかる。
心臓が跳ね上がり、何かを言おうとするが、乾いた口は動かない。

「地球には、宇宙にもないような面白いこと、未知の世界があるんだろうよ。
インディ・ジョーンズになったら、いろんな話を聞かせてくれよ」
「え・・・?」
「お前には誰よりも期待してるからな。インディ・ジョーンズになってなかったら承知しねーからな」
「はい・・・!」
力強く頷く北村に、すみれは不満そうに言う。
「本当に・・・分かってんだろうな」
「は・・・?」

何かおかしい所があっただろうか。首をひねる。

「やっぱ分かってねえ。だから、私はお前に一番期待してんだよ。他の誰でもない、お前に」
眼光が、北村をはたく。そして、悟る。

『Frontier』とすみれが指したその先に、北村は行けない。
進む方向も、何もかもが違うから。

それでも、すみれが振り返る時、その先に居るのは自分なのだ。
地球を見下ろした時。過去をふりかえる時。

初めて知った。
我を忘れ、思わず、すみれを抱きしめていた。
「なんだよ・・・強引だな」
「いや・・・すいません」
謝る北村のその顔には、幸せが浮かんでいる。

「いや、謝らんでいい。嫌なら投げ飛ばしているからな」
そう言い、笑う彼女があまりに現実感がないのは、突然のことだからか。
「会長、あの・・・・」
自分の気持ちを伝えようと、北村が口を開く。しかし、その瞬間
「いや、その続きは未来で聞こうか。お前はまだ、インディ・ジョーンズになっちゃいない、私も限界を超えていないしな。」
「・・・はい!」
そして、2人は離れる。
298F12:2009/01/06(火) 14:22:18 ID:y90tYzML
校庭に戻った時、既に卒業生達の姿は見えなかった。

「じゃあ、私はいまから他の奴らのところに行く。これでお別れだ、北村。」
「寂しくなりますね・・・」
「そうかもな。だけどな、未来で、絶対逢おうな。だから、私は限界を超える。おまえは・・・・」
「インディ・ジョーンズになります!」
「それで良し!約束破ったらただじゃおかねーぞ!じゃあな!」
そう言い残し、狩野すみれは校庭を駆け抜け、大橋高校を去っていた。まるで嵐のごとく。
北村は、固い決意を胸に、仲間の待つ教室へと戻っていった。


To be continued…

299名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 14:22:47 ID:y90tYzML
以上です
300名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 14:37:16 ID:ZqxUzdew
301名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 14:51:37 ID:VlhAH8Wr
早いな
302名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 15:06:39 ID:ZqxUzdew
このサイトとってあったからさ…
http://wordlife.skr.jp/toradora/toradoratop.html
303名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 15:18:17 ID:Xiy3ifbE
>>299
乙 っていうか全体見て思ったが「The One I Love」の改良版?
是非ともブログの方も更新お願いしますよ
304名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 15:23:10 ID:ncsigNRq
>>299
で、お前は>>300の作者なの?
305名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:23:10 ID:nwzSmMi1
性転換ものって、需要あるかな?
とりあえずキャラ設定だけプロットしてみたんだけど。

とりあえず投下してみて、需要があるなら原作のシーンを
キャラ差し替えで再現するところから始めてみようと思う。

ただの差し替えじゃアレなので、替わった設定にあわせて
細部をオリジナルに改変していこうとは思っています。
306名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:23:45 ID:nwzSmMi1
とらドラ SS 性転換モノ 設定

登場人物

■高須 辰美(たかす たつみ)
大橋高校に通う高校二年生。三白眼のきつい目元と高身長のため
男子から敬遠されており、いまだ浮いた話がない。
そのかわり、女子からの受けがよく、実はレズなのではとあらぬ疑いを
もたれているが、本人は真っ当に男子に興味がある(ただし乙女妄想補正あり)。

そろそろ真っ当な恋愛をしてみたいと考えており、親友である北村祐子が所属する
部活のメンバーである櫛枝実に懸想している。そして二年生に進級した機会に
同じクラスとなり、その燃える心を抑えきれずにいるようだ。

父親と二人暮しで、家事を全部こなしているため料理、洗濯、掃除と家事全般
スキルは一般家庭の母親程度なら軽く凌駕する。母親は愛人と蒸発しており
残った父親にいたく同情し、ファザコンと呼ばれるほどにかいがいしい。

ちなみに父親は繁華街でバーテンダーをしており、生活に疲れたサラリーマンや
OLに親しまれている。
307名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:24:40 ID:nwzSmMi1
■逢坂 大我(あいさか たいが)
大橋高校に通う高校二年生。その容貌は少女漫画から飛び出してきたのか
と思うほどの愛らしさをたたえた美少年。身長も高くなく、思わず母性本能が
全開になってお持ち帰りしてしまいそうになるほど。

しかし、その性格は傍若無人、唯我独尊、一触即発。
ケンカは常勝といわれており、その容貌からついたあだ名は「手乗りタイガー」。
ただし、真の意味でこの暴君の被害にあった人物からは「オーガ」だの「鬼」だのと言われている。
唯一無二の親友である櫛枝実が引き分けたとか勝ったとか噂されているが真相は不明。

常人離れした筋密度を誇る肉体を生来から持ち合わせており、体躯からは
想像できない膂力を発揮する。コンパクトなボディはむしろ、神が与えた力を
抑制するリミッターなのであろうといわれている。

そんな彼も、進級を機にある決意をしていた。それは二年で同じクラスに
なった北村祐子と恋仲になろうというもの。一年のとき、親友の櫛枝実との
つながりでよく顔をあわせていた。誰しもが恐れる自分を、この女はまったく
恐れず、それどころか包み込むようなオーラをもって接して来たため、
気になる存在から恋心を抱くまでにそう時間はかからなかった。

家庭環境は少し複雑である。実母と実父は既に離婚しており、
母親は愛人であり実業家である逢坂夕次とともに暮らしている。
大我の愛らしい容姿は、ほぼこの母からの遺伝。
父親は放浪癖がある格闘者(グラップラー)。伝説と呼ばれた強さを誇り、
今なお世界中で伝説を作り続けているという猛者。
肉体的な強さはこの父親からすべてを受け継いでいる。

しかし、愛だけはそのどちらからも受けることはなかった。
大我の不幸はそのあたりに起因しており、しかして今なお、愛に絶望しきれていない。
308名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:25:08 ID:nwzSmMi1
■北村 祐子(きたむら ゆうこ)
辰美の親友であり、クラス委員を務める才女。
天然と呼べるその性格と、性格に似合わないグラマラスな体型から男子人気は高い。
だが、ボケではなく女子運動部でキャプテンを務めるほどの実力者でもある。
中学までは目立たなかったが、高校でその実力が開花した、いわゆる高校デビュー
したものであり、高校では生徒会に自ら立候補するなど、積極的に活動をしている。

一年のころ、喧嘩で怪我を負っていた大我に手を貸そうとして、強く拒絶されているが、
本人はそれほど気にしていない。



■櫛枝 実(くしえだ みのる)
大我の親友であり、生粋のコメディアン体質でもある、男女問わずクラスの人気者。
テーマ曲「濃いのミノル伝説」が流れてきたときは、彼の出番である。
  ♪ミッミッミラクル ミーノルンルン♪
常に明るく振舞い、場を盛り上げることを信条としている。それはもはや使命と呼べるレベル。

家庭の事情から、アルバイトを多数掛け持ちしているが、部活もこなすパワーマン。
しかし、生活費を考えると明らかに過剰に稼いでいる。生活費以外に目的があるようだが、
その用途に関しては誰にも明らかにしていない。
短期でドカタもやるが、基本は接客業。彼の卓越した会話スキルとネタの数々は、
同級生より一足先に社会に触れた賜物でもある。

大我とは中学からの親友で、大我の家庭事情についても理解している。
その折に少し衝突があり、結果噂に残る大立ち回りを大我と繰り広げた。
身体能力は高く、大我にも引けをとらないのは事実。本当の意味で大我を
止められるというのも、あながち噂だけには留められないといえる。
309名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:28:09 ID:1VDqt5xO
その設定を元に自分で書き上げたSSを投下するとかならともかく
ただ自分の妄想設定を垂れ流すだけならVIPかキャラスレか本スレでやってくれ
310名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:28:30 ID:nwzSmMi1
■川島 天人(かわしま あまと)
現役学生であり、モデルでもある、妖艶ささえ漂わせる絶世の美男子(自覚ありまくり)。
その容姿であまたのティーン雑誌の表紙を飾った経歴をもつ。
黙っていても女が寄ってくるので、重ねた女性遍歴はかなりのもの。

ケンカはからきしで、体も病的なまでに色白でナマっちょろい。だがそれがいい、
という需要は確かにあるのだ。
独占欲が強く、欲しいものは人のものでも欲しがるタイプ。幼少の頃はストレートに
それを表現してきたため、あまり友達がいなかったが、中学に上がる頃、自分の持つ
身体的特徴の有効利用方を知ってから、「相手に奉仕させる」手管を学習。
以降は、上手に猫をかぶりつつ欲しいものは必ず手に入れてきた。

そんな彼もついに手を出してはいけない相手に手を出してしまい、座敷女ばりの
ストーカー行為をうけてしまう。恐れをなした彼は転校を余儀なくされ、
幼馴染である北村の通う大橋高校へと編入してくる。



とりあえず今日はここまでです。
まとめスレみたら性転換ネタがなかったんで、考えてみました。

もし、過去スレで禁止事項になってたらスマンス。
設定改変に好き嫌いはあると思いますが、どうぞよろしく。
311名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:39:14 ID:c4tXZNzv
>>310
GJ!
凄くよくできてる
この設定を元にした作品読みたいなあ
誰か腕の良い職人さん書いてくれないかなw

>>309
お前が消えろ
312名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:57:42 ID:lp+Gxjx/
>>nwzSmMi1
あるあ…ねーよw
313名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 19:04:49 ID:ww65SpUT
よく出来てるも何も単純に入れ替えただけだろ
314名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 19:11:45 ID:xp440RRq
改めてとらドラのキャラってよく出来てるよな〜と再認識したのでは
315名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 19:31:32 ID:qsm+VGNU
性転換専用スレでもつくればいい
316名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 19:39:06 ID:GUMQvpKE
>>310
ハハッ ワロスワロス (鼻くそほじりながら)
317名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:24:21 ID:XZWL4xME
>>309は正論だろ
318名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:30:20 ID:t3IUGuVX
言うまでもなく>>310は妄想野郎自演だから。
319名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:31:23 ID:Xu8ePu17
>>311
てめえが死ね。
青酸ガスでも吸ってろ。
320名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:46:09 ID:TenmQZBh
青酸ガスうめぇwwwww
321名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:47:18 ID:92RrM6KE
>>311
自分で自分にレスして虚しくならないの?
322名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:48:04 ID:xp440RRq
じゃあ俺、下半身丸出しにして大腸菌を含んだガス出してくる
323名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:50:31 ID:nwzSmMi1
おほw
ちょいと、カリカリしすぎだって。
まあおちつきなさいよ。自演もしてねーし。

とりあえず不評なようだけど、興がノって冒頭部まで
書いちゃったから投下することにします。

文句は投下後に受け付けるぜ!
324名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:51:34 ID:nwzSmMi1
― 出会い編 ―

チュン・・・
  チュンチュン・・・チチチ

朝もやのけぶる午前七時。
高須辰美は洗面台の前で格闘していた。
生来の硬い髪質が、朝の支度を困難にしている。
下を向きながら軽く水をつけ櫛を通す。
それだけの行為に四苦八苦しているのだ。

顔を上げ、目の前にある穏やかでない視線にハッとしてしまう。
17年付き合ってきた自分の顔である。
普段なら、今更驚くに値するものではないが、今日という日を境に変わろうと決意する
少女にとってそれは、今一度居住まいを正す機会を設けなければならない事態だ。

鏡に向かい、にっと笑顔を作る。
口だけが笑う。目が笑ってない。むしろ殺すと言っている。目の前の自分を。
感情をあらわにせずいれば、そんなには悪くないと、自分では思っているのに、
表情にのせようとするとこれだ。
特に笑った顔がダメ。絶対にらんでる、絶対にたくらんでる、絶対に許さないよ。

少し逡巡したあと、目をつぶりウンウンうなる。
とりあえず髪だけはなんとかしないと、と思い再び下を向き再び作業に戻る。
そうしていると、後ろの方で “ピピピッ ピピピッ” という電子音が聞こえる。
ガラス戸にさえぎられ幾分か篭った音になっているが、我が家の電子ジャーが
一仕事終えたことを知らせていた。

髪の仕上げを終えてから食事の支度を整える。
自分の分、そして父親の分にはラップをかけ、いつものようにテーブルの上に置く。
手早く自分の分を片付けた後、静に出かける支度をする。
それは夜遅くまで働いている父への配慮でもあった。

出かけ際、まだ寝ているであろう父の寝室の襖をながめ、小さく
「いってきます」
と声をかける。すると、それに呼応したかのように襖が開く。
そこには寝巻きに身を包み穏やかな顔をした父がいた。

「辰美、もう出かけるのか。」
低いが、包み込むようなやわらかさをたたえた声で、娘の名を呼ぶ父。

「うん、今日は始業式。帰りは、多分、早い。けど一応、ご飯。作っておいたからね。」
一つ一つ確認するようにしゃべる。
325名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:52:11 ID:nwzSmMi1
「いつもありがとう。そうか、お前ももう高校二年生か・・・。」
静かに大きく息をしながら、感慨深そうにしゃべる。この人はいつもゆっくりなのだ。
こういう風にしているときの父は、何か大切なことを伝えようとしていることが多い。
いつもより早く仕度をしたのは、特に理由があったわけじゃなかった。
新学期の教室へ、誰よりも先に入ることが出来るという特典はついてたろうが、
別に拘るほどのことではない。その場にすっと腰を下ろす。

「お前には、家の事ばかりさせて、すまないと思っている。」

「・・・康彦さん、それは言わない約束でしょ?」
父を名前で呼ぶ。この少し風変わりなクセはおどけた会話をするときにでる。
昔から、この顔のせいで感情の読みにくい子供と言われてきたので、
冗談を言うときなどは口調や呼び方を少し変える、などの工夫をしてきたのだ。
無論、父親にはそんなのは必要ないのだが、昼と夜が逆転してる二人の生活は、
家族より他人と顔をつき合わせている時間のほうが多い。
結果、その癖は自然と自宅にも染み込んでいったのだ。

「ん・・・そうだったな。」
クスリ、と笑みをこぼす父。暖かな風がそっと吹いたような、そんな気がした。
このどうしようもないクセを、実は何より父親が好んでいた。
ひとつに、父曰く、「母さんみたいだ」
ということらしい。自分には母の記憶がほとんどなかった。父と、父の仕事仲間
からしかその詳細をきいたことはなく、正直なところよくわからない。

ただ、自分達を捨てて、他の男のもとへ行ったという母。それに似ている
といわれると少々複雑な気分になる。母は美人だった。写真でそれを確認した。
確かに目元が似ていた。そしてそれ以外のバランスも良かった。
きつい目つきも、美しさを際立たせるための役割を果たしていた。
そんなものだけ残されても、こっちはそれで苦労してるんだから、まったくありがたくない。

「お前も、母さんに似て美人なんだ。学校ではさぞモテるだろう。
もし、彼氏がいたら遠慮なく紹介していいんだぞ?」

「い、いないよ。そんなの・・・。」
モテてはいる・・・。いるが・・・、女子に。
ふっと顔に暗い影を落としうつむき、ハハ・・・ハ、と自嘲気味に口の端をゆがませ笑う。
暗殺者が得物を狙うときは、きっとこんな顔をしているのだろう、そう思わせる顔がそこにあった。
326名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:52:44 ID:nwzSmMi1
「それにしても、まだ暗いじゃないか。こんなに早く出かけて学校は開いてるのかい?」

「ううん、もう七時半過ぎてるよ。」

「え?・・・ああ、そうか。そうだったな。こんな時間に起きるのは久しぶりだから忘れていたよ。」
そうつぶやき親子は窓の外を見た。
そこには大きなマンションが高須家へ入る光を遮っていた。

「なんでも相当な実業家がオーナーらしい。うちのお客さんにここの住人がいてね。」

「なにも、こんなトコに立てなくてもねえ・・・。」


――――――


「行ってきます。遅くなるときはメール入れるね。おやすみなさい。」

「ああ、行ってらっしゃい。おやすみ。」

早く用意したはずだったが、父ののんびりに付き合っていたらすっかり遅くなってしまった。
走らないと間に合わない。そう思いつつ、いつも親友の祐子と待ち合わせしている交差点を
ちらりと見やる。さすがに時間も時間のようでそこには誰もいなかった。
あとで待たせた分の埋め合わせしないとな。そう考えつつ、自分ひとりなら利用に躊躇がない
近道を通れる幸運を誰ともなしに感謝した。

同じ道を前から歩いてきたサラリーマン風の男は、自分へ向かってくる尋常ならざる
目つきの少女を見て、思わず鞄で身を隠してしまった。ぶつかる、そう思った瞬間、
その少女は煙のように消えていた。
「ヒ、ヒィ!」と短い悲鳴をのこし、今起きた出来事を理解しきれないまま足早に立ち去る。

何のことはなく、辰美はその猫のようなしなやかな運動性能と高身長をいかして
民家のブロック塀に手をかけ、跳び箱の要領で一足で乗り越えたのだ。
着地も音もなく決まったので、あたかも目の前から消えたかのような動きになったのだ。
327名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:53:28 ID:nwzSmMi1
無断で人のうちの敷地を、という批判が聞こえそうだが、ここは小学校の頃から通り道。
勝手知ったるなんとやら、ヒョイヒョイとかまうことなく走り続ける。そんな様子を
小、中、高と見続けている住人達はもはや気に留めなくなっていた。このあたりに
アパートが少ないということも拍車をかけていた。

「あそこを乗り越えればひとまず安心っ!フッ!」
あそこ、といい始め、言い終わる頃にはそこに到達していた、その勢いのまま気合の掛け声
と共に今度は体躯を横にして塀を一気に乗り越えた。

『あ?』
そして、その着地点に小さな人物を確認した。
その小さな人物と、自分の声が、綺麗にハモッた。

「うおおおおおおおお!?」
「きゃあああああああ?!」

二つの悲鳴が絡み合い、そして衝撃音。
ライダーキック―――
天空高く舞い上がり、大地を割るような勢いで降下して足刀を相手に叩きつける大技。
その衝撃力は2tとも3tとも言われ、食らった相手はなぜか爆発、散華するという。

間抜けな解説文が頭をよぎる。しかして、その解説文をなぞらえるかのように放たれた
辰美の足刀は、見事にその人物の顎を捉え、そして打ち抜いていた。

『いつか何か起きるんじゃないか、そう思っていました。』
『あの子は、ほんとはいい子なんです。ただ、世間の風があの子をすさんだ人間にしたんです!』
『人殺し!あんな小さな子供に、なんて事を!』

「ち、ちがっ!、とそうじゃなくて!」
幻聴に責め立てられ一瞬我を失うが、自分のしでかしたことを思い出し、倒れている人物に
駆け寄った。
328名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:53:53 ID:nwzSmMi1
「だ、大丈夫・・・じゃないでしょうけど、息は、ある・・・?!」
ハッとして顔を覗き込む。そして、さらにハッと息を飲んだ。そこに倒れている人物の容貌は、
たとえるなら少女漫画に登場するような綺麗な顔立ちのお嬢様。
周囲にはバラがちりばめられ、きらきらと輝いている錯覚に襲われる。
しかし、着ている服はわが大橋高校の指定の男子学生服。周囲に撒き散らされているのは
学校指定の鞄とその中身、コンビニで買ったのであろう弁当の入った袋と、その中身だった。

「う・・・、ぬぐ・・・」

「あ、良かった。意識はあるみた――。」

      ―――キーンコーンカーンコーン―――

予鈴がなった。

「し、しまった!遅刻しちゃう!、で、でもこの人・・・、!?」
そういって、その彼の顔をよく見ると、見覚えがあった。
と言うより、有名な人物だった。

「て、手乗りタイガー・・・」
その人物は、学校内でも有名な札付きの問題児、逢坂大我その人だった。
その性格は傍若無人、唯我独尊、一触即発。ケンカは常勝といわれており、
その容貌からついたあだ名は「手乗りタイガー」。
真の意味でこの暴君の被害にあった人物からは「オーガ」だの「鬼」だのと言われている。
そんな人物を、不可抗力とはいえ沈めてしまった。

「どうもすみませんでしたではこれで。」
抑揚も区切りもなくそう、ただ口を動かした後、辰美はすっくと立ち上がり、
全力でその場を離脱した。冗談ではない。普通の人なら助けを呼ぶなり
何なりするが、相手があの手乗りタイガーとなれば話は別だ。

「顔は、見られてないわよ、ね?」
そう一人ごちながら、もう閉まってしまったであろう正門は無視して部活棟のほうから
最短で二年生の玄関に回りこみ校舎に入った。
高須辰美の新学期は、こうして幕を開けたのだった。


―続かないほうがいい?―
329名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:55:21 ID:nwzSmMi1
はい、とりあえずここまでです。
どうもすんませんな、お目汚し失敬失敬。
ほんじゃまた、気が向いたらってことで。
330名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 22:59:40 ID:ZDt32Vwk

なんか少女マンガみたいだなw
331名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:02:08 ID:jbfjkEhJ
読者が女じゃないと需要なさそうだぜ
高須なんかは男だから逆に萌えるわけで
332名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:03:08 ID:VlhAH8Wr
文章を書きなれてる印象を感じられて、個人的には面白かった
他の作品でもTSはあるし、別に良いんでないかな
333名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:17:55 ID:nwzSmMi1
>>330
俺も書いててそう思った。なので出会い方を途中から王道少女漫画パターンに切り替えた。

>>331
俺も俺も。つまり、とらドラって男子用少女漫画って事なんだなっておもったよ。

>>332
好評価ありあとあんした。
ま、今回は空気読んで退散しますわ。
334名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:32:01 ID:ZqxUzdew
やめろって言われてんのに勝手に書いて何なのコイツ?
335名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:40:15 ID:3jzaxf+k
★★★★★★★★ 注意 ★★★★★★★★
※以下の行動を取るレスは荒らしの可能性があります
#1「投下しろ」と言うクレクレ厨
#2「投下されないならこのスレももう終わりだな」と悲観を煽る
#3投下されたSSに対して文句をつける
#4特定の職人に名指しでネガティブな意見を言う
#5特定の職人を名指しで煽る、レッテル貼りする
#6スレと関係ない厨房臭いレスを延々と繰り返す
#7上記のような頭の悪いレスにマジレス、注意する
#8自演を使っている可能性もあるので気をつけましょう

かなり前から思っていたが、次から某スレテンプレからもってきた注意をテンプレに加えたらいいんじゃないか。
いくらなんでも双方がひどすぎる。
336名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:42:18 ID:ncsigNRq
>>329
原作とは違うオリジナル展開イイヨーGJ

続きキボン
337名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:44:31 ID:rqy89yd5
>>329

GJ('A`)
文才の差を感じてしまう・・・
私は普通に面白いと思いました。
338名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:44:37 ID:nwzSmMi1
>>334
えー、やめろなんていわれてないよー。
設定妄想だけならどっかいけとは言われてるけど。

だからこうしてちゃんとSS書いたじゃん?

なーんて、釣られて見るか、一応。
クマクマ。
339名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:46:54 ID:ZDt32Vwk
TSだと女竜児ってメス犬って呼ばれるのか
340名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:47:56 ID:xp440RRq
設定部分はどっかのうpロダに上げるってしとけば
必要以上に叩かれなかったんでないの?
341名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:51:56 ID:AGu07z7k
>>329
GJ
これはこれで(・∀・)イイ!!!
342名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:57:35 ID:m1PjQv5n
>>338
・誘い受け
・TS
・不評らしいと認識していながら投下
・投下中にageる
・やたらレスを返す

とりあえずこの辺を何とかしたらいいと思うよ
343名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:58:19 ID:1VDqt5xO
正直、スレの流れを悪くしたい確信犯にしか見えん
344名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:00:23 ID:nwzSmMi1
>>335
荒らしに対抗するのも荒らし、だったね。マジごめん。

>>336-337 >>341
好評価ありあとあんした〜。
素直に嬉しく思います。

>>339
ゴクリ・・・

>>340
そうですよね。
まあ悪いのは僕なんで、今後は自重します。
345名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:05:29 ID:IPS0UmlL
性転換ネタはもうちょい慎重に扱うべきかと思うよ
過剰に反応(反発)する人がいても仕方なかろう
346名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:07:45 ID:m8hrGarU
>>342
そうか、わかった。気をつけるわ・・・
って、それって全部じゃね?
投下中ageは操作ミスだから勘弁してくれよな!
やたらレスはもうこれで最後にするから突っ込み無用にて

>>343
ん、正直なトコ、あんたの期待に答えたかったってのが大きいんだけどな。
まあ天邪鬼的な意味で。

>>345
わかったぜ!
347名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:12:32 ID:wQIhehb1
お前さんはここじゃなくて自分のブログかなんかでやった方がいいと思うぞ。
続きを読みたい人もいるだろうから、続きが書き上がったらその都度ここで誘導かければいい。
348名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:13:29 ID:FZxrwL/U
SS投下するときに前置きでTS注意とか書いてあれば問題ない。
NGにすればすむ事だ。
349名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:15:51 ID:5XrIf2iq
性転換ネタは荒れやすいからマジやめとけ
350名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:19:24 ID:gSMbMJuN
>>346自己満乙
マジでこういうKYいなくなんないかな…
話自体が嫌いなネタだから除けたけど、その後一々レスに反応するとか本気でウザイ
しかも言ってる内容が厨臭過ぎてキショ
351名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:20:48 ID:0k3SdSCv
そんなに読みたくないなら辰美をNGにしたらいい
352名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:21:38 ID:/scMaIJ0
俺はTSは好きだが、やはり苦手なのもいる。
作者さんはサイトを作ってそこで書いてみたらどうだろう?
俺は見に行く。
353名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:21:44 ID:5XrIf2iq
みんな大人だな
>>338みたいな態度とったら普通袋叩きだろw
354名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:24:28 ID:wQIhehb1
一応こんなでも貴重な職人様だからな
355名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:41:48 ID:jJ4uzcl5
TSは新鮮な感じがするなぁーーー。
356名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:44:02 ID:y1ovD/TK
作品が面白けりゃ多少作者が厨くさくても我慢できる
357名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:47:33 ID:RHCzbpOW
>>356
作者が厨臭いと作品の良し悪しに関係なく噛み付く奴が出るんで
極力厨臭さは出さんように控えて欲しいんだぜ
358名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:57:02 ID:e54jkU4M
アニメ化したらとんだ糞スレになったな
359名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 01:00:55 ID:1Ik8U5Z0
>>299
って
>>302
のパクリだろ
保管庫で月と星ってヤツも被ってたけどこれは作者が載せたっぽい…時期的に

性転換書いたヤツ文章は普通だけど…マジでウザい
360名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 01:27:17 ID:wrZhblRH
てかとらドラのTSって余りにも設定が普通すぎてつまらなくね?
普通は男っぽい大河が女で、女っぽい(スキルが)竜児が男なのがヒットした一因にあるんじゃないかなと。

書き手のスキルが高くてもTSモノの扱いは要注意だとは思うけど。
361名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 01:32:37 ID:UyTWXUpq
TSってなんぞ
362名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 01:34:07 ID:RHCzbpOW
>>361
高須の略
363名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 01:34:08 ID:1MH/sTrz
トランスセクシャルとかなんとか
364名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 02:02:42 ID:CiP4rFeI
設定から性別変わってるのはTSじゃない
TSは作中でかわるものだ
けんぷファーとか
365名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 02:14:56 ID:eNffZl+/
>>338
こいつアホだろ
VIPかニコニコかブログでやれ
366名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 02:16:05 ID:eNffZl+/
おっとリロードしないで古いレスに安価つけた俺がアホだ
>>365はスルーしといて
367名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 04:24:00 ID:062JPF4Q
新着レスがいっぱいあるからwktkして開いてみれば何この有様
368名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 05:21:42 ID:zf/Cil5s
コピペ→パクリ→TS腐→???
流れがどんどん悪くなってきたな。
あらゆる意味で四スレ目がピークだったかね。
369名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 07:05:28 ID:eNffZl+/
あの頃は良かった・・・って言っても2,3ヵ月前の話なんだな
370名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 07:54:15 ID:xBfgko+T
性別逆転ぐらい書かせてやれよ
普通に読まずにスルーしたぜ、次からはあぼんしやすいよう作品名を名前欄にお願い
プロットを細かくわざわざここに書くのはうざいな、そこまでかっちり設定決めて
他人に書いてもらおうってのは失礼な話な気がする
371名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 08:11:07 ID:L8RJVV+m
なんか見にくる度に変なのが湧いてるなぁ‥‥こういう流れの時はどうしたら早く改善するんだろ
372名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 08:24:01 ID:y1ovD/TK
SSはともかくキャラ設定の箇条書きはなぁ
うざいとかキモいというんじゃなく、痛々しい
なんか最後まで見てられなかった
373名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 09:29:31 ID:cKdtsoPa
なんかねー、SSと呼ぶのもはばかられようなゴミばっか。
こうも投稿の水準が下がると、まじめな職人さんが、やる気なくすよね。
亜美ドラ書いてる人が、「後編は次スレで」ってのは、すごく分かる気がする。

嫌気さして、後編は? とか…。
374名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 10:16:49 ID:Fx7whTth
全部お前の自作自演だろ
375名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 11:09:12 ID:vvowgGMG
>>nwzSmMi1
は才能の無駄使い
文章に圧倒された
376名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 13:14:07 ID:eNffZl+/
才能の無駄遣い(笑)
377名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 13:15:36 ID:g6Dpgh2e
なんだニコ厨か
378名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 14:52:13 ID:5XrIf2iq
正月特番いいからアニメのとらドラみたい
379名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 18:27:36 ID:VZIRL9pa
才能なんて微塵も感じられなかったけどな
ニコ厨はやっぱ馬鹿なんだな
380名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 19:08:36 ID:zf/Cil5s
>>375
くせえなあw
381名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 20:03:18 ID:QuBfQs/9
性転換って専用スレとかないの?
オリキャラはかまわないけど、性転換はちょっとさ。
なんかイメージが浮かばない。
382名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 20:41:19 ID:qYnPht/8
性転換はちょっとと思ったが339でいけるかもしれないと気づいた
383名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 20:49:39 ID:xBfgko+T
今まで読み手のマナーも悪いうんぬん言われてても、そんな事無いと思ってたが
今回の性別逆転話の件で、プロットを載せるとかの微妙な行為に文句言うのは分かるが
一応避けられるように前もって内容を告知してルールを守ってるのに
ここで書くなとか言ってる人を見て、読み手のマナーの悪さも納得してしまった
384名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 20:52:29 ID:SqaVdLwN
最近の読み手側の質の低下は目に余るものがあるよね
こんな状態じゃまともな職人さんが作品投下に二の足を踏んでしまうのも致し方ないか
385名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 21:20:13 ID:+qLV3mps
話が荒れてるときに聞くのもなんだが…。
ここってオリキャラってOKか?話の根本には絡まないんだけど、展開上キャラの役が足りないんだけど…。
386名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 21:22:55 ID:h5YkiVd0
モブとしてオリキャラが出てくるSSはそれなりにあるよ
387名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 21:51:13 ID:oUHnlzBb
モブで頭数の人数合わせ要員とか
話に関わらない観察者・語り手として「外側から見たとらドラ」世界を描くとかだったら
個人的には全然普通にアリなんじゃないかと思うけど
388名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 21:58:36 ID:xZGFJKwE
>>177-180です。これより連投します。
タイトルは「失われた彼女の王国」
389名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:02:08 ID:xZGFJKwE
ごめん連投できない

390名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:04:06 ID:VHszSrKe
TSものって結構敷居高いイメージはあるなぁ。
そもそも男→女のTSものは割と鉄板だけど、女→男のTSものは全く需要がないってのがね。

つーか大河とかハルヒとかが野郎になったら唯のDQNだし。
あーいった無茶な言動は美少女だから許されるんであって、
野郎が同じような態度取ったら即フルボッコやがな。
391名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:16:28 ID:xZGFJKwE
やっぱあかん、なんでや…
392名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:19:52 ID:OOXoDNKl
どれ
393名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:20:22 ID:OOXoDNKl
どら
394名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:31:56 ID:p2f6eVuE
Samba24にでも引っかかってるんでない?
395名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:44:20 ID:dyxHMpKQ
20秒だな 久々にトップページから入ったわ
396名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:48:11 ID:SI7uo4q0
僭越ながら書かせていただきます
397名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:48:49 ID:SI7uo4q0
「ねぇ竜児、まだつかないの?」

今俺の助手席に乗っているのは、高校時代は手乗りタイガーとして恐れられていた俺のパートナーである。
俺と大河は異なる大学に進学したが、腐れ縁とでもいうべきか大学3年生の時にいわゆる恋仲となった。それから就職し、家を出て同棲をはじめ(もともとしていたようなものだが)早2年がたったのだった。

「もうすこしだから、我慢しろ」

「はーなにその態度!?駄犬のくせに飼い主さまにたてつこうっての?」

相変わらず大河は俺に対して厳しい口調で責めてくる。

「もうすぐだって!・・・ほら!見えてきた!」

今日向かっているのはなんと結婚式場の見学だ。なぜそのようなところに行くかは数週間前にさかのぼる。
398名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:49:20 ID:SI7uo4q0
「ねー竜児、今日の夕飯は肉?」

「だー、あのな、そんな毎日、毎日、肉肉肉言うな!そんなに肉が食いたいなら毎日肉を食べさせてくれる家にいきなさい!」

「竜児が野菜とか、豆腐とか、魚とかヘルシーなもんばっか出すからでしょ!」

大河はよほど不満らしく、ブーブー文句を言ってくる。

「・・・あのなーお前の健康を考えてだなー」

「うっさい!この駄犬!!」

こいつは何で人の気持ちがわからないんだ!?大体働いて帰ってきて家事を俺がすべてこなし、大河の体のことを考えてなにかしてやっても気に入らなければすぐキレる。もう我慢の限界だ!
怒りが臨界点を突破し実家のアパートなら確実に家賃を倍にされてしまうほどの大声で怒鳴っていた

「ふざけんな!人の気持ちも知らないで!何もしないでワガママばっかり言いやがって!俺だってな仕事して疲れて帰ってきて、たまには飯とか、風呂とか用意してあってほしいくらいなんだよ!それが言う事かいて駄犬はないだろ!?」

「りゅ・・・竜児?」

普段怒りを見せない俺が突然怒り出したことに大河は驚いた様子で、もともと大きな目をさらに大きく見開いている。
そんな大河を見て冷静になりつつある俺の目線の先にある大きな瞳にはうっすらと光るものがあった。

「ご、ごめん!言い過ぎた・・・」

驚いた表情に涙を浮かべたままの大河は俺の言葉を聞いて突然泣き始めた。

「ヒック...ご、ごめんな...ごめんなさい......」

普段、謝ることのない大河が泣きながら「ごめんなさい」と言っている。天変地異が起こるのではないかと思うほどの驚愕により俺は言葉を発することができなかった
何も言えずにいると大河の口がモニョモニョと何か言っている
399名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:49:53 ID:SI7uo4q0
「竜児...もうヤダ?..なんにもしない...私のこと...嫌いに...なった?....ヤだ.....りゅうじ...すてないで...ヒック...ご..ごめ....ごめんなさい....これから..がんばるから..」

何をやってんだと冷静になって自分を殺したくなるほど発した言葉に後悔した。俺は大河を守るため、なんにもできない大河のためにいっしょにいて支えてやろうって決めたのに・・・自分で決めたことなのに・・・・

「大河・・・」

まあだ泣き止まない大河は涙を拭こうともせずにただ俺を見つめていた。

「.私....竜児に..甘えてた...ぱーとなー...しっかく...だね...」

「大河・・・・・」

「....これから...がんばるから......じぶんで...できること..する....だから..りゅうじ......」

俺は大河に駆け寄り、抱き寄せていた。

「ばか・・・ずっといっしょにいるって言ったろ?」

大河は俺の胸ですすり泣きをしながらうなずいていた。

「ごめんな、強く言い過ぎた。これからはお互いに支えあおう・・・俺はその中で一生大河を精一杯愛して、守っていくから」

大河はそのまま頷いてみせたので、俺もホッとして大河を体から離した。

「りゅうじ・・・いまのって・・・・・プロポーズ?」

「!!!!!!!?」

流れに乗っていったけど確かにプロポーズのような発言だったことに気がついたときには俺の顔面の温度がみるみる上昇していくのがわかったが、目の前の大河も茹蛸のように目と顔が真っ赤になっている。

「ぉ・・・おう」

いまさら違うともいえずに返事をしていた。まぁ大河と夫婦になるなら大歓迎だったのであるが。

そんなある日、仕事を終えマンションに帰るとリビングのテーブルの中央に、俺を見ろ!!と言わんばかりに某結婚情報誌ゼク○ィが置いてあり、その分厚い本のページにはピンクの付箋が数箇所挟まれていた。

「竜児おかえりー」

「おう、ただいま・・・なぁ大河これって・・・」

恐る恐る大河にこの某雑誌のことを聞いてみた

「あ、竜児再来週ここ見学申し込んだから。たしか竜児も休みだよね?」

なんとういう行動の早さであろうか。驚いている俺をよそに大河は鼻歌を歌いながら某雑誌を広げていた。
400名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:50:13 ID:A9rt/SPu
さて、服は脱いだぞ。寒いから腹巻きは巻いたままだが


スタンバイOK!
401名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:50:24 ID:SI7uo4q0
というのが現在結婚式場に向かっている理由である。

「まぁさ、早めに式場決めて、竜児には責任とってもらわないとね」

突然の大河の発言に俺はクエスチョンマークを多めに出しながら首をかしげた。大河をチラッとみるとなぜか顔をピンクに染めて「ェヘ・・・エヘヘ・・・・・・」と笑っている

「なんだ責任て?」

まったく見えない答えに大河が自らのおなかをさすりながら・・・

「わかんない?」

「おう・・・」

「エヘヘ・・・よろしくねパーパ!」

「!?」

fin
402名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:51:56 ID:SI7uo4q0
短編、駄文、エロなしすみません。スレ汚しですねww

おじゃましました。
403名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 22:53:05 ID:+qLV3mps
>>401
お疲れ様です。
やっぱり竜虎ものだな…。
404名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:01:13 ID:A9rt/SPu
>>402
GJ!
そして割り込んだ上にあげてマジごめんなさい
405名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:02:31 ID:+qLV3mps
>>386-387
さっきので、一緒に書き込めばよかったが、答えてくれてありがとう。
406名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:14:07 ID:4Ua5A2Xs
>>390
君とは話が合いそうだ
407毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/07(水) 23:21:13 ID:+4wLEgyt
>>402
GJ
竜虎信者の私には眼福です

『ずっとずっと』書いたものです
皆さん感想等ありがとうございました。
需要ないかもしれないですがちょっとだけ続きです。
【はやく起きた朝に・・・】

逢坂大河は自分の状況が理解できないでいた。
時刻は午前5時ごろだろうか、昨日自分が熱で倒れ、竜児が来てくれたところまでの
記憶はある。
しかし、それ以降の記憶は曖昧で、夢だと思っていたのだった。

「な・・・なんで竜児がここにいるのよ」

そう、今大河は竜児に抱かれる格好で横になっているのだ。
その状況に気づいたのはついさっき、
熱のためだるかった体がかなり楽になっていることに気づき、
布団に包まっていると思って目を瞑ったまま寝返りをうった。

「ふわぁ・・・軽くなった感じがするわ」

「今日はやけにあったかい、布団蹴飛ばしてないみたいね」

などと思っていたところ、でこの部分に布団とは違う弾力を感じた。

「なんかこれ気持ちいい、なんだろ」

顔を数回こすりつけ、寝ぼけ眼のまま顔を上げる。

「すぅ・・・すぅ・・・」

「あ・・・竜児おは・・・☆■×」

声にならない声をあげ大河は今まで重たそうに閉じていたまぶたをハッキリと開けた。
そう昨日夢だと思っていたことは現実だったのだ。
顔をこすり付けていたのは竜児の胸板。
大河の目の前には竜児が気持ちよさそうに眠っている。
その顔は普段の凶悪な三白眼が閉じているため、きれいに整っており、
竜児の母である泰子が時々口にする

「竜ちゃんの寝顔はほんとにかわいいもん♪やっちゃんの宝物ぉ〜」

と言う言葉のとおり、とても愛らしく見えるのだった。
一瞬見とれた大河だったが、我に返りどうしようどうしようともだえている。
熱は下がっているはずだが顔は真っ赤になっており、普段の何倍も汗をかいている気がした。

「な・・・なんで竜児が・・が、あ・・・あれはゆ・・・夢」

「こ・・・これも夢よ」

と大河は自分の頬をつねる、「いったぁ」と一言漏らしたあと、夢ではないことを確認して、
さらに困惑している。体をもぞもぞさせていると不意に

「う・・・大河ぁ・・・」

「はぅぅぅぅぅぅ」

竜児が眠ったまま大河頭を抱きかかえる。
大河は、声にならない声をあげつつ、必死にその場からにげようとするが、
夢だと思っていた竜児の行為を思い出し、普段のような躾けができない。

なんで私が馬鹿犬と・・・こいつにはみのりんが・・・

そう思う自分がいる反面、竜児のやさしさに心を許し、普段なら絶対に言わないことを
言ってしまった。
自分のわがままを言ってしまった。
その事実を思い出し、普段は威勢のいい手乗りタイガーが、
こたつ猫状態になってしまっている。
そんな大河に、寝ている竜児が

「大河ぁ・・・俺は・・・傍にいるぞ」

口元に笑顔を浮かべしゃべっている。大河はその笑顔にまた見とれてしまった。
ただの寝言だ、そう、わかっているのだが、目の前にいる竜児は夢の中でも傍にいると言ってくれた。
この少年は、それを目の前で実行しているのだ。
「ばか・・・」

大河は笑みを浮かべて竜児の頬に手をあてる。

私がほしかったあたたかなもの・・・
自分には絶対に手に入らない・・・
そう思ってたのに・・・あんたはいつもいつも・・・
あたたかなものをくれる・・・
大好き・・・竜児

「俺も好きだ・・・」

・・・うそ、自分の心の声を聞かれたのかと思った。
主語のない寝言、だけど・・・
大河は竜児の顔を見続けるしかできなくなっていた。
その刹那、竜児の手が大河を引き寄せた。

「え?・・なに?きゃっ」

大河は竜児の頬に手をかけていた。
それは自分の顔と竜児の顔の間に障害がないことを意味していた。

「んぅ!?・・・ぅぅぅ」















午前8時、独神こと恋ヶ窪ゆりに電話が入った。
成績は優秀だが少々癖がある二人の生徒がともに休むと言った内容だったのである。
一人はただの風邪。
かなり機嫌の悪い怒気をはらんだ声で本人からのものだった。
そしてもう一人は、顔がはれ上がりオタフク風邪かもしれないとのものであった。

「竜ちゃん種なしになっちゃう、やっちゃんおばあちゃんになれないえ〜ん」

「ひらふ・・・かふぇじゃ・・・」

と電話口で生徒と母親の会話が聞こえたが、
独神は深く考えないようにした。

おしまい
412毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/07(水) 23:28:48 ID:+4wLEgyt
以上です
エロまったくなくてすいません・・・orz

放送まであと3時間、スピンオフ2発売まであと3日('A`)
413名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:33:51 ID:/dYFIDk7
>>404
割り込みは、どうしようもない。48分11秒と:50分13秒、約2分差の書き込みだから。
理解できる。

けど sage ないのってどうなのかなぁ?
SSを投下する人なら良いとは思うけど、保守だとかリクエストだとかの場合って、皮肉に取る人もいるよ。
414名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:47:25 ID:AGN22sq/
スマン、3と4の間に何が起きてるのかさっぱり分からない俺の貧弱な脳を許してくれ。
415名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:49:31 ID:/dYFIDk7
今日早朝(今日深夜)の放送「しあわせの手乗りタイガー」は、
テレビ東京は、1:45〜2:15
テレビ愛知は、1:53〜2:23
テレビ大阪は、1:45〜2:15
の予定になっています。放送時間に注意してください。
416名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:52:32 ID:FZxrwL/U
>>412
素敵な虎竜をありがとう・・・!
417名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:53:03 ID:/dYFIDk7
>>414
多分、
唇同士をくっ付けたんじゃね?で、慌てて突き飛ばしたとか何とか。
それで、大河の風邪が竜児に移った。

と、妄想してみる。

418名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 23:54:50 ID:jszll5Qr
>>397
>>412
GJGJ!
やっぱ竜虎最高だよ竜虎
419名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 00:04:38 ID:r8WFvtzN
>>414
きょどった大河が竜児に往復びんたしたんじゃね?
420名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 00:06:18 ID:uLTvHlTR
>>402
成長しても二人の間はあまり変わらないのですね。でもいざという時は、竜児が強いのでしょう。

>>412
あまりの歯痒さにニヤニヤしました。逆寝込みで襲われた大河は新鮮です。
しかし、竜児はどれくらい頬を張られたのでしょうか。
でも一番嬉しいのは独神が出たことです。異論は認めない。

どちらもGJでした
421名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 00:09:42 ID:FENOCO/c
>>414
寝惚けてチューした竜児の顔面ボコボコいったんだよ
422名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 00:31:41 ID:6lH0E7H8
>>402
結婚ネタってあんまりないからすごくいいww
シュチュがいかにも竜児と大河らしくていいなwww
もうGJ!!

>>412
前の話もGJ!だったので続きが書かれるだけでニヤニヤしますww
やっぱ竜虎いいわwGJ!!

まとめてになりましたが、よい作品を読ませていただきありがとうございました。
423名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 00:40:00 ID:6bEUw72Y
>>412
竜虎GJ!これでもかというぐらいニヤニヤさせて貰った
424名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 01:09:22 ID:BrxfMUHU
竜虎ではなく竜児×実乃梨ものを考えました
別荘初日 大河が竜児の部屋に来るのが遅くて―という設定です
駄文・竜虎じゃないですが投下してもいいでしょうか?
425名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 01:12:45 ID:FENOCO/c
>>424
聴かずとも落とすが良いさ
貴方を待ってる人が沢山いるとおもうよ
426オストラ! :2009/01/08(木) 01:28:03 ID:UdYQM0rh
>>324を見て、TS物やるなら最初からやるより話を絞ってギャグにしたほうが面白いんじゃね?
と思ったら、電波が来たので書いてみました。
主要メンバーの性別が反転しています。
そう言うのはどんな理由があろうとダメ、という人はIDもしくはオストラ!
であぼ〜んしてください。
427オストラ! 1/2:2009/01/08(木) 01:33:32 ID:UdYQM0rh
オストラ!

「……た、大河……おまえ……もしかして……」
「い、いやだ! 言うな……それ以上言うんじゃねえ!」
 怯えた目の大河は壁際まではいずり逃れ、それ以上は口にしてくれるなと懇願の視線を送る。
 だが、言わねばなるまい。今やここにいたり、問題をうやむやにしたまま以前の関係を続ける事など、不可能な事なのだから。水着売り場でのあの狼狽ぶり、そして泰男の赤マムシドリンクに対する反応。全てがある一つの事実を指し示していた。
 竜子は一つ息をのむと、禁断の言葉を紡いだ。
「……おまえ、短○なのか……!」
「ひっ──」
 傷つき倒れた虎の悲鳴は、2DKの借家にむなしくこだました。

「……そんなに気にする事かよ……チ○コの大きさなんて……」
 あの後、瀕死の虎は幽鬼のように立ち上がり、竜子に着いてくるように言う
と大河のマンションに移動したのだ。
 居間は寝室にこもって、何事かごそごそとやっている。
 ふたりは春に衝撃的な出会いをして以来、友達とも恋人とも言えない特殊
な関係を築いてきた。その関係を強いて言うならば、兄弟だろうか。そんな竜
子だから見える事もある。大河は小さな事をくよくよと悩みすぎるきらいがあ
る。女の身からしてみれば、人に見せて回るワケで無し、大きいだの小さい
だの些細な事ではないか。大河の思い人、北村にしてみたところで、そんな
事を気にする姿は想像もつかない。
 ここは一つ言ってやるべきだろう。チ○コの大きさなんて問題じゃない、そ
れを気にするお前の心の大きさが問題なんだと──
「……竜子……」」
「……おうっ!」
 おのれの考えに没頭していた竜子は、突然響いてきた大河の声に思わず
ソファからずり落ちる。
 いつのまにやら寝室から出てきた大河は、今日買ってきたばかりの水着を
身につけていた。
 男としては華奢な体。しかしがりがりにやせている訳ではなく、剽悍な野生
動物を思わせる筋肉が優美な曲線を描いている。その肌の白さも相まって、
能登あたりがこの姿を見れば「王子さまキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!」と
でも、鼻血を吹きながら叫ぶに違いない。
 違いない、のだが──
「た、確かに平らかも知れねえな……」
 その股間は、ストン、ツルン。
 竜子が何度注意しても、だらしなく衣服を脱ぎ捨てたまま寝る泰男によっ
て、否応なく見せつけられられたビキニパンツの起伏に比べると、その存在感
は歴然としている。
「平らだろ……ちっさいだろ……だからやなんだよ、プールなんか……」
 うつむいた大河が悔しそうにつぶやく。
 だが、その声も竜子の耳には届いていなかった。先ほどの言葉を反芻し、
大河に気にするなといてやろうとするのだが、駅ビルで見た亜美夫の水着姿
を思い返すと、どんな言葉もむなしく思えてしまう。そりゃ人気モデルの亜美
夫と比べる事自体、間違ってると言えなくもない。だがしかし、春田のバカが
男もいる教室で叫んだ平均男子のサイズは確か……?
 いや、だがしかし──
「竜子、聞いてるか?」
 大河の声に、おのれが股間を仰視してる事に気づいた竜子はあわてて視
線をそらし、叫んだ。
「と、とにかく、なんか羽織ってこい、風邪ひくからっ!」
 頷いた大河は羽織るものを探しにと寝室へ戻った。
 残された竜子は、そうすれば今見たモノが消せると思ってるかのように、ゴ
シゴシと目をこする。水着姿だというのに……泰男でさんざん見慣れたモノだ
というのに……

428オストラ! 2/2:2009/01/08(木) 01:34:00 ID:UdYQM0rh
「去年までは別に悩んでいなかったんだ、中学の時は水泳の授業無かったし……」
 戻ってきたバスローブ姿の大河がぽつぽつと語り出した言葉を、竜子はうなずきながら聞いていた。
「でも、最後のプールの授業の後、写真部の男どもがオレの水着姿を盗み撮りして売りさばいてる事に気が
ついたんだ……」
「……そういや、そんな噂聞いたな……」
 曰く、写真部に頼めば、男女問わず水着姿の生写真が購入できると。
 身近な女性の水着姿をほしがる男子に比べ、女子の購買者の場合は人気が集中するので、値段で言え
ば女子の写真よりも特定の男子の写真のほうが高値がつく、と能登が要らんトリビアを吹き込んでくれたの
を思い出す。
「もちろん、写真部の男どもはおのれの血の海に沈めてやったけどな。……でも、そのとき押収した写真にこ
れを見つけちまったんだ……」
 そういうと大河は一枚の写真を取り出した。受け取った竜子がそれを見ると──
「おうっ、ひどッ!」
 その大河の写真には、油性マジックで黒々とこう書かれていたのだ。『哀れチ○コ』と……
「哀れチ○コって、哀れって!! オレ……チ○コの大きさで哀れまれてたんだっ!」
「ま、待てって! これは書いたヤツの嫉妬かなんかで……」
「違うねっ! だってオレだって鏡見てそう思ったし、なにこれ哀れって! ……うう、いやだ〜……」
 大河は情けないうめき声を上げ、テーブルに突っ伏してしまう。
「北村に……この哀れなオレの水着姿を見せるかと思うと……イヤだっ、イヤなんだーッ!」
 竜子はギラギラと瞳を輝かせながら黙り込む。べつにこの写真で大河を強請ろうかと思っている訳ではな
い。ただ考えていたのだ。
「……分かった、あたしが何とかする」
「……え?」
 顔を上げた大河に力強くうなずき、竜子はさらにこの問題の解決策をシミュレートしていく。
「泰男の使わなくなったホストジャケットの肩パッドを使えば……いや、水に濡れるものだし去年のあたしの
水着は、もうサイズが合わないんだからあれを切って……」
「りゅ……竜子……」
 呆然と見つめる大河の瞳はあどけない子供のようで、ただただ、何故そこまでしてくれるのだ……と問い
かけていた。
「……言ったでしょ、あたしは竜、あんたは虎。ただそれだけよ……」
 ほかに意味などある訳無い。女子高生がチ○コパッドを作るのに、訳などあってたまるか!


     ***

「……という、夢を見たんだ」
「……」
 大河を見る視線を見とがめられ、その理由を問い詰められた竜児が殺人的
チョークスリーパーに屈した後
に、長々と語った夢の内容を聞いた末に放たれた言葉とは──
「……キモッ!」
 簡潔にして必殺。ショックに崩れ落ちた竜児は、今さらながら『テキトーな
ウソ夢の内容を話せば良かった
んじゃないか?』と気がついた。
「あんた、現実に不満があるの? 人に言えないストレスとか溜めてる? 狂
犬病の予防注射受けた?」
 矢継ぎ早に投げかけられる言葉に、素直に口にしてしまった結果がこれで
不満がない訳無いだろ! とか、
今現在の状況がストレスそのものだよ! とか、オレは犬じゃねえ! とか思う
のだが、口にすればさらなる口
撃にさらされる事は間違いないだろう。
 後悔の念に苛まれるまま竜児がうずくまっていると、ふと、大河が静かにな
っている事に気がついた。
 何事かと顔を上げると、大河は何とも言えない表情で竜児を見つめ──
「……ま、まさか、あんたも着けてるの? そ、その、チ○コパッ」
「ンな訳あるかーッ!」
 傷つき倒れた竜の咆吼が、2DKの借家にむなしくこだました。
429オストラ!:2009/01/08(木) 01:35:51 ID:UdYQM0rh
以上です。
電波をくれた>>324氏、読んでくださった方々。
ありがとうございました。
430名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 01:40:03 ID:BrxfMUHU
>>425
では行きます
431名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 01:42:58 ID:BrxfMUHU
すみませんアニメ終わったらまとめてやります
432オストラ!:2009/01/08(木) 01:47:56 ID:UdYQM0rh
>>431
なんか割り込む形になっちゃってすみませんでした。
おまけにおまけに一行の文字が多すぎると言われたので、マクロで桁折りしたら開業変になるし……
もうちょっと修行し直します。
ご面倒おかけしました。
433名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 02:18:02 ID:BrxfMUHU
>>432
いえいえこちらは駄文ですからお気になさらず
では
434名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 02:20:06 ID:BrxfMUHU
「はぁ〜〜〜」
実乃梨との会話を終え明日の準備をし寝ようとしたものの興奮して寝付けない竜児は麦茶でも飲もうと一人一階へ来ていた
二人で話しただけなのに…自分でも情けないと思う…内容は濃かったが…

 「ふぅ…」
グラスの中を空にし一息 グラスを片付けようとしたその時
「ん?誰?」
その声に振り返る竜児 耳に心地よい想い人の声
「あれ、どうした高須くん?」
「おぅ、ちょっとノドが渇いてな」
神様に感謝! しかし竜児の心臓は素直には喜べないようで苦しいぐらいだ
「お前も麦茶飲むか?」
平静を装いなんとか対応出来た…ハズだ
「お、奇遇だねぇ私もノドが渇いてね、じゃあオススメの高須特製麦茶を一杯」
ちなみに麦茶は市販のパックの奴である
と言うか買ってきたのは実乃梨である
「ほいよ」
テーブルの向かいの実乃梨にグラスを出すまでは、ほんの少しの間だったがなんとか落ち着くことができた
グラスを一気に空にする実乃梨
「ぷはぁ〜〜〜高須特製麦茶は最高ですなぁ」
市販のパックである 買ってきたのは実乃梨である
「いや、普通の麦茶だろ…」
竜児はもう一杯自分のグラスに注ぎ、口をつける
「いやぁなんつ〜か、そう、愛情たっぷりって言うか―」
ぶほぉっ!げほっげほっ…激しくむせた…
「い、いきなり何言ってんだよっ」
「あははっめんごめんご そうだよねうん…恋の後に愛があるからこそ恋愛だもんねぇ」
「ったく、からかいやがって、川嶋じゃあるまいし」
実際恋はしているのだが…
435名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 02:24:55 ID:BrxfMUHU
 「高須くん…さっきの話さぁ」
実乃梨がまっすぐに竜児を見ている
「今高須くんは幽霊は見えてる?」
一瞬言葉が詰まるが
「…見えてる」
想い人に嘘はつきたくなかった
だが竜児の言葉は実乃梨のスイッチを押してしまった
「えぇ〜それホント?誰?誰なの〜?」
目がキラキラだ
「ちょっと待て!他人のそう言う話は信じないんじゃなかったのかよ?」
「高須く〜ん、ひどいなぁ、おじさんはこれでも華の女子高生だぜ?信じる信じないじゃなくて他人の恋ばな、『誰が好きか』なんて大好物なのだよ」
おじさんなのか女子高生なのか どっちなんだよ…
まずい…先の通り想い人に嘘はつきたくない、男として
しかしだからって今ここで『櫛枝!』なんて言ったらどうなる?相手は幽霊見たこと無いんだぞ!?
「ねぇねぇ誰?誰なの?私が知ってる人?」
「し、知ってるっていうか知らないっていうか…」
「なんだよそれは〜ほらぁおじさんに教えてくれよぉ何年何組なんだい?」
テーブルに手をつき顔を近付けてくる実乃梨 竜児の判断力が失われていく
「に、2年C組」
「うぉっウチのクラスじゃねぇか!?」
驚き仰け反る実乃梨 セーフ!この隙に少し後に下がり誤魔化す策を考えねば!
「…もしかして今この別荘にいるのか?」
早!甘かった…一気に範囲を狭められ過ぎた しかも絶対自分を入れてない どう乗りきる?回れ脳ミソ!
困った表情で口をパクパクさせている竜児を見て実乃梨はフッといつもの笑顔
「あぁ〜そんな困った顔されちゃおじさんまで困っちゃうぜぇ」
「…お、おぅ、すまん、これ以上は…その…」
「うん、ちょっといきなり過ぎたごめんよ」た、助かった もし勢いに飲まれて言ってダメだったら後一日気まず過ぎる…
436名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 02:27:04 ID:BrxfMUHU
実乃梨が少し真剣な顔をして
「ねぇ高須くん、幽霊見えてるのってやっぱり怖い?」
「…あぁ…怖い…相手が別の幽霊を見ていたら……ず、ずっと見えない奴だったらと思うと…」
「そっか…辛い?」
「いやそれは絶対にない!幽霊は確かに怖い…けど同時にとても楽しくもある!胸が熱くなって気力が湧いてくる!」
「…だから私にも見えればいいって思ったんだ?」
「おぅ一生見れないままなんて悲しすぎるからな!」
「ふぅん、そうなんだ……」
実乃梨は俯き何かを考えているようだ
「ねぇ、高須くん、さっき私に見てほしがってる幽霊がいるかもって言ったよね?」
「あぁ、言ったな…」
「何でアピールしかしてこないんだろう…近くにいるなら私が幽霊見えないことは知ってるハズなのに…」
「それは……怖いんだと思う…見つけてくれても怖がって目を背けられてしまったらって…」
実乃梨は竜児の三拍眼をじっと見る
「私は見たい!見つけたら怖がることなく真っ直ぐに向き合おうと思ってる!」
竜児は違和感を覚えていた まるで実乃梨が自分の気持ちを知っているような感じ…
いくら顔に出やすいと言っても相手は実乃梨、そういう事には疎いイメージが…気のせいか?
次の瞬間、目の前の少女は自分が大好きな太陽の笑顔をしていた
「バレてないかと思ったかね明智君?幽霊は君だぁ!」
バレていた…変な奴とばかり思っていたがやはり実乃梨は女の子であった
「く、櫛枝、俺は―――」

竜児のおかげで実乃梨は幽霊を見る事ができた しかしそれはもう幽霊と言う虚なものではなく確かな存在だった


 一階に降りて来たものの、二人が会話しているのを見て、隠れていた少女はそのまま再び部屋に戻った…少し空虚感があるのはお腹がすいているせいだろうと少女は考えていた…
 大きな幸を掴んだ竜児と実乃梨
 小さな不幸を負った大河と亜美

 幸と不幸の程度は必ずしも一致しない
友の幸で消せる不幸ならそれはまた必ずしも不幸とは言えないかも知れない…

と考える少し大人の亜美は翌日の海岸、パラソルの下から楽しそうにじゃれあう竜児、実乃梨、大河を見て笑っていた
その後、裸族によって笑顔はしかめっ面に変わるのだが―
437名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 02:35:12 ID:BrxfMUHU
以上です
駄文すみませんでした
タイトルは……続・幽霊話
とでも
アドバイス・感想等頂けたら幸いです
438名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 03:49:07 ID:Ch4SkVc2
うおおGJ!
続・続・幽霊話待ってるぜ
439名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 05:15:12 ID:Qm/BS/uM
>>437
竜児の初々しさが原作の雰囲気がよく出ててGJだ
だがしかし実乃梨は二巻の時点で竜児が亜美と仲良くしてたら、お仕置きだベ〜
三巻では大河の竜児は私のだ発言では、ようやく認めましたな、なんだぜ
なので、竜児が好きな人がいる、ホントだれだれ興味深々、は少し違和感
440名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 05:43:58 ID:doYuCD4m
アゲと割り込みで迷惑かけたので詫び入れに徹夜して書いてきた

内容は黄昏れてる能登です
441名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 05:46:09 ID:doYuCD4m

 開け放たれた窓の向こう、上半分を薄紫に、下半分を橙に染めた鱗雲が山の向こうへと流れていく。
 横目でそのゆったりとした流れを追っているうち、いつの間にか徐々に後ろへ身を反らしていた能登久光は、
 座っていたイスごとすっ転げた。
 他の誰もいない教室に響いたのは息を引いた声にならない悲鳴と、それを貫いて破裂するイスが床を打つ音。
 そして頭を抱えもんどり打つ(かわいくない)能登久光のうめき声。
 しばらくして、能登はその小さな目に光るものを湛えながらすぼめ、やっぱり(かわいくない)誰もいない教室内を見渡し、
 イスを戻し、まだ頭をさすりながら座り直した。
 溜め息を吐く。深く吐いたその息は一瞬白く浮き、寒々とした空気が心地好くも痛々しい教室内に消えた。
「さむっ!」
 腕同士をこすり合わせながら立ち上がり、窓を閉める。
 触れた窓枠の冷たさにわずかに驚くも、思い出したようにそのアルミサッシに背中を預け、今しがたぶつけた後頭部を冷やし始めた。
 それは昼間、友人の高須竜児が相方の手乗りタイガーこと逢坂大河の、彼女自身によるドジと並列して起こった負傷と癇癪をなだめる際にとった、
 コブが大きくならないようにするための応急処置だった。
 その後冷えぴたを患部に貼るために作られた彼女の髪型は、冷えぴたが見えないように一度上げて小さな塔にしたあと下ろすという、
 ポニーテールに似てるけどなんか豪華で留めるのにやたらと手間がかかっていそうなものだった。作者はもちろん高須竜児。
 実際、かなり難しいものなのだろう。能登にはよくわからなかったが、制作工程を見ていた女子群がよく見ようと徐々に二人に近づいていき、
 手乗りタイガーに威嚇されてもの惜しそうに散ってはまたにじり寄るということを繰り返していた。
442名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 05:47:44 ID:doYuCD4m

「――高っちゃん、すげー…――」
 引いていく痛みを感じながら能登は呟いた。
 蚊帳の外だから、勘違いし続けていたから、本当の気持ちを知ったから、見えてきたものがあった。
 高須竜児はすごい。
 なにがすごいって全部すごい。
 ずっと蘇る勤労こと変化球スラッガー櫛枝実乃梨のことが好きだったらしい。
 金貸しチワワもびっくりぼくのわたしの川嶋亜美ちゃんが笑って毒を吐けるのは彼のお陰らしい。
 恋愛大明神北村祐作が自身の恋の悩みを始めて打ち明けた相手は彼らしい。
 そして、だから、虎口なる孤高の五合チャーハン逢坂大河も――
 勉強が出来るとか、
 料理がめちゃくちゃ上手いとか、
 掃除の変態だとか、
 単に女性的な上に女性的なだけだと思うほどMOTTAINAI精神をもっているとか、
 頭に や の付く自由業の方から引く手数多そうな人好きする笑顔とか、そういうことなんかではくて、
 人として彼はすごいのだ。
 誰かを幸せにできる人間なのだ。
 髪を結ってもらっている間の手乗りタイガーの顔といったらなかった。
 そんな高須竜児に好かれた櫛枝実乃梨。
 みんなを笑顔にさせてくれる川嶋亜美。
 二代目学校の全能メガネ星人北村祐作。
 我らが哀れ乳からの大脱出劇逢坂大河。
 みんなすごいやつらだ。
 亜美たんの取り巻きだなんてこと言いやがるやつもいるらしいが、喧嘩もした木原麻耶は北村にラブなかわいいやつで、香椎奈々子は亜美たんすらも包み込む微笑みの持ち主なのだ。
 そして春田浩次は……――
 そんな!? そんなバカな!! 年上の尾根遺産何手度子殻降っ手北n(ry
 能登の親友だ。
443名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 05:48:37 ID:doYuCD4m

「…俺だけなんもないな―」
 呟きが、空のように思える能登自身の心の内に木霊して、失せる。
 ずるずると、滑り落ちるようにもたれたまま腰を落とし、床にへたりこむ。
 もう少ししたら春休みに入り、このクラスともお別れになる。
 その、寂しさとも、悲しさとも、もどかしさともつかない奇妙な感覚を持て余した能登は、
 最近ずっとこんなことばかりを考えていた。そうして、最終的になにをするかも決まっていた。
 ノートを開いてペンを持ち、今の自分をそのまま描き出す。
 中学のころ親に見つかって封印されたはずのポエマー、悠久なる夕焼けの光こと、能登久光となって。
444名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 05:50:28 ID:doYuCD4m

 高校近くの児童公園で、山の向こうから溢れるオレンジ色を眺めていた香椎奈々子は、ひざの上に置いた鞄の上に落ちてきた物を見て首を傾げた。
 今日は父の帰りが遅いとのことで、夕飯はどうしたものかと考えながらぼんやりし始めた矢先の出来事だった。
「紙ヒコーキ……」
 手に取る。ヒコーキの端がマフラーの毛糸を引っ掛ける。そっとそれをはずして、跳び出た毛糸を直すと、まじまじと紙ヒコーキを見た。
 きっちりと丁寧に折られた、大学ノート製の紙ヒコーキ。
 なんとなくそこに、また飛ばすか、開いてみるか、の二択がある気がした奈々子は、これもなんとなく開いてみた。


 待ってるだけじゃつまらなくて
 僕らは走ってる
 二度と戻れない道を
 目を覚まして夢を知った
 その未来は、今
445名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 06:13:48 ID:doYuCD4m
あ、危うく力尽きて寝るとこだった

黄昏れる能登は以上です

駄文失礼しました
446名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 06:45:48 ID:SXfTHV9c
今日のアニメすっげえ良かったな。
447名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 07:10:49 ID:cj5QFkp1
奈々子は竜児の嫁。
448名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 07:39:03 ID:iJsIbf/0
>>445
GJ!
449名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 07:49:19 ID:q7oAg34s
うぉー。アニメ再開効果か、甘いのから切ないのからギャグまで大漁だ。
まとめてGJ!!
450名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 08:06:50 ID:BqeuWYiq
職人さんありがとう
今日もバイトがんばれます
451名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 10:39:05 ID:BrxfMUHU
>>439
感想どうもありがとうございます
色々考えたんですが本編のイベント中でみのりん妄想にしようとするとやはり違和感がでますね……想像力足りない説がありますが汗
その辺はifと言うことで
堪忍しておくれやす
452ツンデレ:2009/01/08(木) 11:30:58 ID:tUkOiFYd
私は原作ファンとしてアニメが大嫌いでした
アニメ派の奴等をゆさぶるネタを見つけるために毎週欠かさず見ていました
そしたら次の放送が楽しみになっている自分に気がつきました
でも認めたくないんです。なんかくやしくて、もやもやして・・・
この気持ちはいったい・・・
453名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:40:29 ID:0Yh8Qouj
ゆうべ投下できんかったんで、リトライ。
これより連投します。タイトルは「失われた彼女の王国」
454名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:41:10 ID:0Yh8Qouj
 ―このあたしが、他人があたしを欲望することをこんなにも欲するなんて、思いもしなかったー

「高須クンにね、今度の文化祭の衣装を作ってほしいの」
午後の休み時間、大橋高校の凡庸な制服を着てもなお、その美しく均整のとれたプロポーションは隠しようもなく、
あまたのファッション誌の表紙を飾る美貌にとびきりの笑顔をうかべて、十代限定のつやつやの黒髪をサラリとゆらしながら
前の席に小さなお尻をちょんとあずけて、竜児の二の腕くらいの太さしかない太腿をにょきっと突き出しながら川嶋亜美が言った。

『なん……だと……』2年C組の男子生徒たちがほぼ同時に呟く。

「なんだ、プロレスショーのやつ?…そのへんは女子でやった方が…」
「違う、クラスの出し物じゃなくてミスコンの方。あたし司会やるんだ」
「おぅ。…て、なんじゃこりゃ!」
亜美が見せたデザインラフは、肌もあらわなボンデージスタイル。ガーターベルトに網タイツ装備。
「なにって、舞台衣装」
竜児の前でもじもじと脚をすり合わせながら言う。動くにつれ短いスカートのすそからはなにやら濃蜜な女の匂いがこぼれる。
おれはどうしたらいいんだ。
455名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:41:42 ID:0Yh8Qouj
「いいのかこれ…」
目の前で揺れるなまあしと手元のラフ絵とを交互に見比べながら、竜児はうめいた。
このすらりとした長い脚に網タイツ穿かせたひにゃあ、大橋高校の健全な男子生徒たちにとっちゃあまりに刺激が強力すぎる。
「生徒会から、衣装代は全額こちらで負担しますから、あくまで常識的な範囲の額でお願いしますって言われちゃって。
業者に頼むと結構かかっちゃうしね… で、裁縫だったら高須クンが上手だよ〜ってみんなに教えてもらって…」
見ると木原と香椎がこっちをみて、へらへらしている。お前らなにがしたいんだよ。

「既製品でいいんじゃねェか?」
亜美の魂胆はお見通しだ。全校生徒の羨望と賞賛を一身に集め、それを己が自惚れの祭壇に供えようというのだろう。我を崇めよ愚民ども!
全国のローティーン女子のファッションリーダーにしてカリスマ、現役女子高生にして売れっ子モデルの川嶋亜美は、さながらジキルとハイド、
天使の仮面と悪魔の本性を併せ持った、超わがままで超自分勝手で、もうどうにもこうにも取り返しがつかないほどの性格異常者。
その美しい手が竜児の顔にするりと伸び、綺麗に整えられた爪が軽く立てられる。
「やだー、この亜美ちゃん様に数千円のパーティーグッズを着ろってえの? ああん? 高須クンってバカ? お・ば・か・さ・ん・!」
竜児の頬をつねりながら、細い眉を寄せてちょっと肩をすくめてみせる。放たれる悪態は小鳥のさえずりのようにひとかけらの罪もない。
456名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:42:11 ID:0Yh8Qouj
「俺は別に…泰子の古着を手直しするぐらいで…」
美しき21世紀の精神異常者はたたみ掛ける。
「これってぇ〜、体にぴっちり合うように仕立てなくちゃいけないの… やだよね〜、体の隅々まで触られてサイズ測られるのって。
高須クンは、見ず知らずの男に亜美ちゃんの体がいじくり回されちゃっても平気? あたしが行きずりのオッサンにあんなトコや
こんなトコを触られちゃっても高須クンは気にならない? ねェ、そういうの嫌じゃないの? あたしなんかどうでもいいの?」
何がオッサンだよ、女のサイズ測るのはふつ〜女だろJK… と言いかけて、
木原と香椎がジト目で「空気読めやヤンキー」と睨んでくるのに気づいて竜児は言葉をのみ込んだ。
「それとも高須クンは、逢坂さんの衣装は作れても、この亜美ちゃんのは作れないってわけ? へ〜そうなんだぁ〜」
机に深く腰掛けて竜児の机をガンガン蹴りはじめる。小学生かよ。
「いや、そうは言ってねェよ。でも…」
悶々とする竜児に向かって、亜美はにっこり笑って言い放つ。
「じゃあ、寸法測ってもらいに、今日いくから」

クラス中の男子が言葉にならないうめき声をあげる。
「うおぉーーッ、高須てめェーーッ、亜美ちゃんのカラダを直にべたべた触るなんて… う・ら・や・ま・し・い…」
「うおぉーい、たっかすちゃ〜ん、おいらも混ぜとくれ〜」
騒ぐかわうそとロン毛を一瞥し、天使の笑顔で亜美は言った。
「帰れよ」
457名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:42:35 ID:0Yh8Qouj
「しかし大河はどうする? 今日の晩めし… お〜い」
教室の向こう側で櫛枝実乃梨と「ぶわっはっはっはっ大河よ! それでこそ漢!」「どぅえーーッ」と嬌声を張り上げていた大河は
「なにーりゅうじ?」と呼ばれた方を向いたが
「あー、逢坂さんはねー、これからあたしらとミーティング。ほらミスコンの件で」
とすかさず割って入る木原麻耶をじッと見つめ、
親指をビシィッと立てて
「把握」
なにがだ。

腰に手をあてて、上半身を反らせてクネクネと奇妙なモーション(モンローウォークともいう)で近づいてきた櫛枝実乃梨が言う。
「高須く〜ん、実乃梨は信じているよ〜、あ〜みんのぴっちぴちの裸に欲情して、いきり立ったその股間のイチモツを
あ〜みんのおま〜んにぶぶぶち込んだりしないって!!」
激しく腰を振るモーションとともに放たれたバンカーバスター級の爆弾発言に絶句する竜児。
「ぎゃはははは! 櫛枝超うけるー! 超ヤベーッ、言うかよそれ」
やめろ木原、若い娘が人前でそんなに腰を振っちゃぁいけません。
「あれあれ… 亜美ちゃんヤラれちゃうの? つかヤッちゃう? やっぱヤるんだ… ねぇ」
「もー奈々子ってばぁ、むしろこっちはハナからそのつ… って、なーにそれ〜亜美ちゃんわっかんな〜〜〜い、
ねェ逢坂さん、高須クンのいきり立ったイチモツってなぁに? どんなの? どんな感じ? どの程度? ぶっちゃけどうよ?」
「うるせーばかちー… きゃあ大変、りゅうじのかわいいイチモツがばかちーのボーボーに喰われちゃう〜」
「や〜ねェ逢坂さんたら、あのときはたまたま、今はちゃんと… ってテメェ見たンかいオルァァーーーッ!」
君たち。
458名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:43:21 ID:0Yh8Qouj
女子の全開あけっぴろげな会話に能登と春田は口をあんぐりして呆然としていた。
竜児には見えたような気がした。やつらの心の中、同学年の女子に抱いていたもろもろのイメージが911のツインタワーのように
がらがらと崩れ落ちていくのを。
一方竜児はというと、このひらひらと揺れるスカートの奥は大河が言うようにボーボーのもじゃもじゃなのだろうかとか、
ぶぶぶち込んだりッて溜め過ぎっスよ櫛枝さん思わずほっちゃんボイスで脳内再生しちまいましたよとか、
やれやれ、どうして僕の好みのルックスの女の子は、性格がまったくと言っていいほど僕の好みではないのはなぜだろうか
などと、けだるい午後の村上春樹のようなことを考えていた。



                  続きます
459名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 12:49:15 ID:rNUErXLC
テレビ最速地域では「さくこう」なのだか、誰か・・・・・といわず自分で書くか。

「しあわせの たいがー でんせつ」
内容は、各地域でのテレビ放送や、実況板など、または、他のサイトなどで見てもらうとして・・・・
何話ぶりだろう。一話目と水泳の回か?で今回で3回目かな?「手乗りタイガー」が出ていた。手のひらの上で頭を回しながら「ギャオー」って、可愛いけど迫力がある。
460名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 13:04:37 ID:TKgyiRv1
>>445
GJ!
まさかここピロウズ聞くとは思わなかったぜ
461名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 14:19:24 ID:5X2WWo8N
>>458
なんだっけ?カンガルー日和にそんな題名のあったよね
この後もちろんちゃんとぶち込むんだろ?な?
462名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 14:42:18 ID:NGMFnigj
主語くらい統一してくれ…
463名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 17:24:44 ID:D9eTrUrP
>>454
GJ!
464名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 17:53:07 ID:0Yh8Qouj
>>462
ごめんそれわざとw
465名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 20:21:54 ID:LdfJGz1Z
>>458 みんなぶっ飛んでていいね、思わず吹いてしまった・・・・GJ!!
あーみんのエロって意外と少ないから続きが待ち遠しい〜 
466名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:14:08 ID:0qYcNWZN
今から投下します。
467名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:14:45 ID:0qYcNWZN
「お願い、みのりん力を貸して…」
昨日、大河から泣きそうな声で電話をもらった。わけを聞くと、それがなんともかわいらしい理由だった。
よっしゃ、この櫛枝実乃梨、親友のため一肌脱ぐか。
あっ、ついでにあの二人にも手伝ってもらうか。
  
      『そう、だからわたし達は空を飛んだのだよ』


「あーみん、北村君ストレートに聞くね。高須君の好きなものって何?」
「は?」と呆気にとられるような表情を2人が見せたのも一瞬のこと。
私の後ろ、少し離れたところに誰が居るのかを確認してそしてもうすぐ高須君の誕生日であることを思い出したのか、納得したようにため息をついた。

468名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:15:18 ID:0qYcNWZN
そう、要するに誕生日プレゼントの話。
そしてプレゼントをしようとしている人が誰か、なんて愚問中の愚問なわけで。

「高須君の好きなものなんか……知りたがってるやつのほうが知ってるんじゃないの?」
「いや、わたしもそう思うんだけど、一緒にいる時間が長くても、案外分からないんだって…」
「分かるには分かるのよ!だけど、誕生日に贈るものとなるなると全くべつもんでしょ!」
「確かにそういうものかもな…。実際、俺もポンとは出てこないしな」

予想以上に頼りない返事に頭が痛くなる。
いやまあ、私の頭痛はどうでもいいんだけど、背後で殺気を膨らませるのはやめてくれないかな、大河。

「なんで、みんなが高須君の好きなものわかんないだろうね」
そう、これが不思議なのだ。
別に高須君がミステリアスにプライベートを隠してるってわけでもないし、無趣味ってわけでもないと思う。
なのに、まるで霞がかかったようにイメージできない。
469名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:16:02 ID:0qYcNWZN
首を捻っていると、あーみんが何かに気づいたようにポンッと手を打った。
「あんただ」
「え?」
「そうか、逢坂か」

途端ににやけだした2人の表情に破滅の色を見たのは私の気のせいじゃないと思う。

「なるほどなるほど、高須の趣味は逢坂か。亜美、言い得て妙じゃないか」
「そういうこと。だからあんたが!
 プレゼントはわ・た・し、とでも告れば万事オッケとろばらんぬぶほっ!!!!!!」

放課後には、下級生の間に「下から上に落ちるモデルと失恋大明神が窓の外に見える」という新しい都市伝説が広がってた。
それを聞いた、生徒会の二人組みが震えていたのなんでだろう・
ホント、よく飛んだもんだよ。

でもね、大河。私も言い得て妙だと思うよ。
だって、私たちが高須君と一緒にいるとき、必ずあんたがそばに居るんだから。高須君個人の趣味とかが見えなくなるほどに。
470名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:16:33 ID:0qYcNWZN
「それで、結局手作りのクッキー?」
「まあ、無難じゃないか」

高須君の誕生日当日の昼休み、大河は屋上に高須君を呼び出した。
プレゼントは、前日私の家で遅くまでかかって作ったクッキー。
「少しインパクトは弱いけれど、変に凝った物を渡すよりいいんじゃない」という私の提案を採用してくれた。

「にしても、実乃梨ちゃんにもあたし達と同じ趣味があったとは」
「いやいや、これは覗きたくもなるさ。今まであんなにじれぅたっかった二人の最後だからな」
「違うって。っていうか、二人ともいつも覗いてたわけ…。私が気を利かせて二人から離れたときも…やってんの?」
「「いや〜別 〜」」
くそ、こんなときだけ幼馴染しやがって…。

『大河の素直になりきれない性格をなめちゃいけないって。
 高須君に渡した途端、『ご主人様によこしなさいよ!』とか言って自分で食べ出しかねない!
 そんなことになったら、なんとか私がフォローしないとさ!」
「女の友情って美しく歪んでるのよね。それで、どうフォローするの?」
「その場の勢いでなんとか!」
「ノープランなのか……」

とか少し目を離して言い合ってるうちに、ほら!
大河がクッキーをくわえちゃってる!

「おい大河、ちょっとスト……ッ……プ……」

「おーーついに!!!!」
「なんだ、結局亜美ちゃんの言うとおりにしたんじゃん」
「大河!!!お母さんはあんたをそんな風には育ててません」

というわけで、昼休みのうちに例の都市伝説に「ソフト部部長」が加わった。
まあ、放課後には「ついにあの2人がくっついたんだって」や「えっ、今更くっついたの」や「あれ〜俺はてっきりもうシちゃぶごぉぉぉぉ」や「なあ、春田お前もう喋るなよ」
と2のCメンバーが騒ぎ立てて、この話で持ちきりになったので、あまり話題にならなかったのが幸運と言えば幸運だったのだが…。

だが、私達はまだ知らなかった。自覚なしでもあんだけイチャついてた二人が、付き合い出したらどんだけのピンク色の閉鎖空間を作るかを…。

471名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:17:06 ID:0qYcNWZN
これで終わります。お目汚し失礼しました。
472名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:37:59 ID:Ddp1+iYK
スピンオフの2巻て10日発売だよね

通販で予約してたら何故か今日届いたんだが
473名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 22:59:16 ID:QrbDjPi6
>>471
GJ! 最近は投下ラッシュでいいねぇ

>>472
なん……だと…!
474名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 23:05:43 ID:ID/Tjero
>>472
そうだったのか
普通に昨日売ってたんで買ってきたんだが
475名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 23:08:11 ID:9xA5cRNy
>>471
GJ!
476名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 23:19:56 ID:FENOCO/c
>>472
関東のほうなら普通じゃないか?
関西は今日から並んでたし
477名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 00:06:15 ID:cevJUKYk
GJ
ピンク色のいちゃいちゃ閉鎖空間も見てみたいぜ!
478名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 00:19:04 ID:hMJSGinz
竜児の欲しいものはみのりんじゃ…?

竜虎よかったですGJ

スピンオフもう売ってるのか買ってこなきゃな
479名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 00:42:37 ID:rbIUHgQw
>>271
実乃梨視点で心の声までいれた意欲作品GJ
でもやっぱ実乃梨の心の声を地の文で書くと
原作でそういう表現がほとんどされてないからなんか印象がちがうな
読んでる人それぞれ補完してるイメージが微妙に違うからだろうか
まぁ実乃梨のキャラが台詞で造られてると言っても過言ではないから無理もない
480479:2009/01/09(金) 00:43:59 ID:rbIUHgQw
ごめん、>>479のアンカーは>>471でした
481名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 02:20:42 ID:aZ2aDG6X
>>479
だよなぁ。
作中で察せられる部分だけでも、かなり複雑な性格であることが分かるし
ただただ明るいキャラってわけじゃないところが難しい

なにがともあれ職人さんナイスだぜ!!
意欲作GJ
482名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 02:54:48 ID:t8mdpyme
>>454-458
あみどらスキーのオレにはど真ん中なんだぜ
GJ
そして続きを全裸で(ry
483名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 14:08:31 ID:n/c5CI88
お正月特番終わってアニメ再開記念投下

6巻39ページ5行目後のifエロパロ


「まったく、竜児の性欲の強さにはあきれるを通り越して殺そうかと思うときがあるわ――。」

―――――

その夜・・・。

「で?誰が誰にコロされそうになってる?」

「ひぅっ・・・あっ・・かはぁっ・・・!わ、わらひが・・・ぁぁああいぃ、りゅひににいぃぃいっ!」
溺れてしまうのではと思えるほどの水気をはらんだあえぎ声が部屋に響いていた。
高須家のアパートは今日も淡い桃色に包まれていたのである。

「まったく、誰がこうして毎晩、お前の発散し切れなかった性欲を処理してると思ってるんだ?」
そういいながら、だらしなく口を半開きにして地に伏せる雌虎へ覆いかぶさり、右手で密壷を愛でる。
「ら、らって・・・っへぇ、へへぇっ!あ、あんたは、い、いひぃ犬なんだからっ」
「ご主人様に奉仕するのは、当然ってんだろ?へいへい・・・よっと」
この期に及んで強がる大河の、濡れそぼった股座を抱えて、天地を逆転させる。
こもっていた空気が動き、陰部を撫ぜる。それすらも今の大河には刺激となり襲いくる。

「あー、もう。こんなに濡らして。布団にあんまりこぼすと干すとき大変だから、少しシャツに吸わせるぞ」
大河のヒザを折り曲げ、仰向けの赤子のような姿勢にする。くいと、脚部を前に押し出す要領で
尻を浮かせる。浮き上がった尻の下に自分の胡坐をもぐりこませ支えとした。
こうすれば、こぼれた分は自分のシャツで受けることが出来るので、あまり布団を濡らすことはないだろう。
安定する位置を微調整する。

「どっちの性欲が強いんだか・・・。まあ、ある意味殺されそうにはなってるかも知れん。」
「く、くふぅ・・・、あっ、っ、りゅ、りゅうじ・・・そろそろ、イ、イカせて・・・。も、もう限界・・・。」
「おうっ、しょうがねえな・・・。・・・お、そうだ。今日は尻の穴を試してみないか?」
そういいながら、脇に寄せておいた自分のバッグを手繰り寄せ、なにやらごそごそと
探し出す。やおら、取り出したピンク色の液体の入ったビンが怪しく光る。
「?!、ちょ、な何言って、な、なにそのエロそうな液体の入ったビンは・・・?こ、こらあ!」
「大丈夫。最初は小指からやさしく行くから。」
竜児は騒ぐ大河を気にもせずビンのふたを開け、おのれの小指に液体を這わせる。
484名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 14:09:25 ID:n/c5CI88
「そ、そいういもんだひじゃにゃひゃあぁぁあぁあああああっ!」
ツプッ、という感触と共に大河の尻穴が0.8ミリ拡張された
「あっ、あっ、あっ、お、おほおおおおおぉぉぉぉぉおお!?」
重力に任せて、曲げぶら下げていた足がビビンと張る。そしてそのままうがつように
両足を床に振り下ろす。ああ、また家賃が上がるな・・・。半ばあきらめ気味につぶやく。

「あ、なんかすげえ反応。だ、大丈夫か、大河?」
ブリッジのような体勢になってその身を振るわせる大河。
「あっ、あっ、う・・・うんち、出てるみた・・・い。き、きも・・・」
「キモイ?」
「きもちいひぅひぃっ・・・!」
歓喜と恍惚の表情と共に放たれた言葉の最期はもはや悲鳴となり、海老反りに四肢を
震わせていた大河の体は、限界まで引き絞った弓のようにキリキリと音を立てる。
永遠と思われる静寂の振動の果て、ふっと力が抜けた大河の体が竜児の上に墜落する。
主人の絶頂を確認すると、竜児は下敷きから静かに這い出で、楽な姿勢に変えてやる。

――

さて、あとは俺も一発抜いて寝るとするか、と己が一物を取り出す。挿入は許されていないので、
横たわるあられもない姿の主人を眺めながら、忠実な駄犬はふうと自分のこなした仕事に満足しつつも
練磨に勤めようと、姿勢を正す。

「ま、まちなさいよ。」
意識を取り戻した主人の声が耳に届く。一瞬、自慰をとがめられたのかと、萎縮するが
伸びてきた小さな手が優しく股間をまさぐる様子を見て隆起は継続する。

「今日のは・・・凄かったわね。ごごっご褒美に今日くらいはっ私が奉仕してもいいわよぉホホホホホ!」
まだちょっと余韻が残っているのか、声の震えが抑え切れていなかった。
蛍光灯の豆電球だけを光源に持つ薄暗い部屋は、赤黒く染まり今の心境を表しているかのように感じる。
虎の双眸が怪しい光をたたえてこちらを見据えている。何か嫌な予感を感じ、竜児はあとずさる。

「い、いや。き、気にすんなよ。大丈夫だって・・・。」
思わずふいと目をそらした。急に乾いたのどを潤そうと、視線の先にある台所のシンクに目をやる。
水切りカゴにコップが残っている。そうだ、アレで水を飲もう。
思考が鈍い。またいで5歩の距離がやたらに遠く感じる。
485名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 14:10:04 ID:n/c5CI88
「遠慮なんて水臭いわぁ・・・。んふふふふふふふ。」
不意に、耳のそばに声を感じ、ヒッとおののく。間髪いれずガシッと肩をものすごい力でつかまれ、
背後に引き寄せられた。おかげで立ち上がろうとしていた勢いを、まったく反対方向のベクトルに反らされる。
そのまま後転するように後ろへ投げ出されるが、半回転までしたところでぐっと止められる。

「んーふーふー、いやあ、新境地だったわ・・・。この感動をぜひ分かち合いたいと思ってね。」
竜児のケツに片足を乗せてバランスを維持しながら、いつの間にか手に持っていたのだろう、
先ほど自分を苦しめた ―否、悦ばせた新兵器をうっとりと眺めている大河。
「え、お、おい?じょ、冗談、だよな?な?」
「私は大真面目、よっ」
ブチュルッ

「アッーーーーー!」
尻穴に直接注ぎ口を挿入され、えもいわれぬ感覚に襲われる。
その後、押し出された液体が直腸を満たす感触に、先ほど大河が示した一連の反応をそのまま
高速再現するかのように体をそらした。
急激な快楽の奔流が訪れ、竜児の中で超新星が爆発した。

ビッビビュルルルルルルッ!

粥のごとき液体が、かつて人が天へ届けと作り上げ、神の怒りをかったバベルの塔宜しくそそり立った
竜児自身より放たれ、イカロスのごとき雄々しさで天へと翔ける。
勇者を射出した大地は激しく振動し、そのエネルギーを最期まで搾り出すと静かに沈下して行った。

「・・・うわっ、だ、大丈夫?」
予想を超えた反応に思わず身じろぎする大河。
男の快楽は一瞬の爆発と聞いたことはあったが、まさにそうだと目の前の、もはやエネルギーを
使い果たした愛犬の姿をみて、そう思った。
ぼたッと先ほど、果敢に天へと戦いを挑んだ勇者の残滓が、父なる大地への帰還を果たした。
ふいと天を見上げると、その戦いの成果がジュピターの美しき紋様を描き変えていた。

「あ、あんなところまで・・・。それに、この・・・濃さ・・・、こ、こんなのもらったら確実に妊娠するわ・・・。」
ティッシュ3枚重ねでも伝わってくる感触に戦慄を覚えつつ、ふきとってやる。
もはや屍と化した竜児をみていると、急に睡魔が襲ってきた。自分も、竜児も、酷い格好ではあるが、
なんかもう気だるくて、面倒になって、そしてこの余韻を消したくなくて、相棒の体に巻きつきながら
毛布をかぶる。意識はすぐに闇へと溶けていった。
486名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 14:10:27 ID:n/c5CI88
――――――


翌日

「ね、大河、大河。」

「ん?なぁに、みのりん?」

「なんか、燃え尽き症候群がもう一人増えているんだけど・・・。」

「そ、そうね。どうしたのかしらね・・・。」


☆終わり☆
487名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 14:39:59 ID:cN58OKrw
>>483-486
あんた……最狂や!
488名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 14:51:59 ID:xb3J3x93
GJ! 尻はいいものだ。
ただ細かいことだけど0.8ミリが気になった。センチの間違いだよな?
489名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 16:53:15 ID:rbIUHgQw
普通にGJでてるが…
いやいや、大河はともかく、竜児の時のはどうなんだ?
そもそも浣腸じゃないにしろ尻に液体ぶち込んだら、絶頂どころかケツから……
その後普通に寝てられる状況じゃないだろ
490名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 17:00:13 ID:hMJSGinz
なんだ?ピンクの液体って
また高須印のオリジナル商品か?w
491名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 17:06:41 ID:ia2JPSue
事前洗浄もなしに液体なんぞ注入しようもんなら
大惨事は免れないぞ
492名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 18:38:53 ID:76xDUxJl
たぶん竜児は常日頃から腸内洗浄を行っあれだれかきた
493名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 19:53:29 ID:aZ2aDG6X
それが出来るのがSSの面白さなんですけどね
494名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 20:11:59 ID:F326263F
>>491
詳しいなww
知らなかった
495名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 21:08:43 ID:Rl1g5ssl
高須特製のなにやら怪しげな薬品を出してくるキャラが定着しつつある
496名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:00:15 ID:S5D5xBpx
ラノベ主人公にはよくあること
497名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:09:50 ID:BJU1/ujh
高須特製媚薬。

さっぱりなノドごしと甘味と酸味の絶妙なブレンドがあなたの上下の御口を満足させます
498名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:19:03 ID:ldfKqoPF
この流れでこんなのを受信した
499ジャパネットキタムラ:2009/01/09(金) 23:20:06 ID:ldfKqoPF
「さぁ、今回ご紹介する商品はこちら!『高須棒』です。」
会場:おぉ〜!
「これさえあれば部屋の気になる汚れや頑固なシミともさようなら高須棒!高須棒です!」
「でもぉ〜、お掃除が苦手でぇ〜高須棒をうまく使えないかもぉ〜。」
「ごぉ安心下さい!今なら高須棒二本に加えて『四十八の高須流お掃除テクニック』のマニュアルもおつけします!」
会場:おぉ〜!
「こんなにぃ〜良い商品ならお高いんでしょ〜」
「今なら大特価ご奉仕!なんと高須棒二本にマニュアルまでお付けして、お値段なんと4980円!4980円でのご奉仕です!」
会場:やす〜い


ペイ料金を払いますか?ニアはい
  いいえ
ピッ
500名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:23:33 ID:ldfKqoPF
「こんばんはさて今晩お勧めする商品は大好評にお答えしての『高須棒』です。」
「では高須棒をお持ちのR・Tさんのインタビューを」
プライバシー保護の為音声は変えてあります。
「未だに信じられません。自分に可愛い彼女が、それも三人もできるなんて。」
「なるほど、ではお次は利用者の声を」
501名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:24:35 ID:ldfKqoPF
T・Aさんの場合
「…………えっと、これに話せばいいの?…ふみぅ、うんとね、た高須ぼぼ、棒を始めて見た時はね、こわかったんだけどそれも三回目になると、ね、その落ち着くっていうかね、安心するっても、も、も勿論高須棒は気持ちいいんだけど………
502名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:25:09 ID:ldfKqoPF
と、とにかく!今ではもう高須棒の無い生活は考えられません。」
M・Kさんの場合
「いやぁ〜、あれだね!もう快楽のデンプシーロールだよ!失神してもまた高須棒で起こされちゃうし。これはもはや快楽地獄と言ったほうがいいかなっなははー」
503名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:25:42 ID:ldfKqoPF
A・Kさんの場合
「ん〜初めは信じられなかったんだよね。相手だけ気持ち良いんじゃないかなって、それが今では一日に最低一回は見ないと落ち着かなくなるし。はぁ、本当に好きなんだなぁ、って最近思うわね。」

「さぁ!どうですかっ!高須棒のこの性能!今なら「おぅ、なんだったら昼飯の弁当作ってきてやるよ」がついてきます。さぁ今すぐお電話を!」
ジャ〜パネットジャパネット夢のジャパネットキタムラ〜
504名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:26:27 ID:ldfKqoPF
以上
お目汚し失礼
505名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:34:50 ID:N6zfawal
色々と言いたいことはあるが…
とりあえずナチュラルに三股かけてる竜児に突っ込みたい
高須棒を
506名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:35:28 ID:5LKI5l3W
ジャパネットキタムラ吹いたwwwww
507名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:38:24 ID:rbIUHgQw
皆が言わないから言っとくぞ
なぜ、まとめずに分割した
508名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:43:46 ID:l8YTdILG
>>499
竜児の高須棒とな?
509名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:46:37 ID:Rl1g5ssl
もうやだこのスレ
510名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:54:12 ID:WCD4jsN/
>>507
多分携帯からの投稿なんだろ
ちょっと気にはなったが、そんあ目くじら立てるほどのことでもない
511名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 23:57:35 ID:ZGlwrSzM
面白ければ多少のことには目をつむれよ
お前ら細かいんだよ
512名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 00:19:21 ID:F+bBT5KQ
スレチなんだが携帯だと長文書けないの?
ドコモだと5000文字までなら普通に書けるぞ
513名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 00:27:07 ID:2wRJHGx5
>>512
そりゃ書けるでしょ
携帯だと投稿に制限がでるんだよ
514名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 00:36:26 ID:Cgrh2F9A
はい、そこまで
515名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 00:38:01 ID:Qdz12+hK
あえて通販の冒頭にコメントするならば、マニュアルが本命、ていう価格帯なのか。確かあの用具自体は低コストなシロモノのはずだし。

ところでアニメ見てて気になったんだが、竜児が写真の番号読み間違えたのって、オリジナルな振りなのかな。原作6巻には微妙に存在しない描写だったし。
ま、6巻の事件のきっかけがそもそも違うんだから、その辺りを気にする方が間違ってるのかもしれないけど。
516名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 07:41:38 ID:VByhSVmC
そういうのはアニメのバレスレでやれ
517名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 09:13:37 ID:yScaW6q8
>>511
逆だろ。
読んでくれた人に純粋に「面白い」と思ってもらうためにも
書き手側はネタ以外の部分、文章や改行や投下といった
細かい部分に気を使う必要がある。
518名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 09:23:01 ID:CCm89VmJ
しかしあれだな
高須棒といえばシモネタってのは完全に定着しちゃってるなw
519名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 09:31:27 ID:2wRJHGx5
>>517
なんという糞
死にやがれ
520名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 09:34:29 ID:0UfZ+nVU
>>504
こういうギャグネタをうまく書ける人はマジですごいと思うよ。GJ

>>517
なんとなく言いたいことはわかるが、そんな読み手の気持ちひとつで
どうにでもなることを書き手に求めるのはどうなんだ
521名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 10:54:44 ID:yCbpRHj2
スレチだが、「高須棒」という呼称が広がりすぎると元ネタの松居棒の人からゆゆぽが訴えられないか心配になる。
522名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 11:20:00 ID:abxu2P7Y
>>521
松居棒も元々パクリなんだし、平気だろ
523名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 12:57:33 ID:VByhSVmC
>>517
馬鹿かお前は
ここにSS投下するってのはオナニーなわけ
俺らは職人のオナニー見て楽しんでんだ
それなのにそのオナニーのやり方はおかしいだのもっと綺麗にやれだのは変だろ
それならプロのを買ってこいよ
524名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 13:33:11 ID:90C8Pavk
>>523
ワロタが説得力あるw
525名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 13:39:32 ID:U2SAwrWJ
すげえ説得力
526名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 13:48:36 ID:gNREbjAX
>>517
へぇ?
注文を付けるなら、その注文道理に書いた作品を投下して欲しい。
見本、手本、として出来るだけ多数の作品を。

例えば
携帯電話などで見てる人もおるし
コンピュータの画面も10インチ以下から30インチ以上まで有るから
改行に気を遣えったって、どの解像度の画面でも見やすい文字数、行数などがあるのか?
有るなら教えてくれ。
527名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 14:03:25 ID:iZl34Qa/
みんなのオナニーだいすきー
528名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 15:13:49 ID:mLurS/zk
[しあわせの手乗りタイガー勝手に妄想After]

 鏡台に置かれた豚肉二パック。
 特売のシール。
 数あるブランドの化粧品の中で異彩を放つそれは、おばさんくさいクラスメートから貰ったもの。
「子供、か・・・」
 通話を終えた携帯をベットに放った私は、それを見ながら呟く。
 豚肉を手渡され、戸惑う私にかけられたその言葉。
 誰もが「大人」と私を称する中、そいつだけが私を「子供」と言って、呆れていた。
「ふん・・・。おばさん男には言われたくないっつの」
 今思えば随分勝手なことを言ってくれたと悪態をつきながらも、きっと私の表情は笑っているのだろう。
 嬉しかったから。気づいてもらえたから。
「ーーはは、バッカじゃない?」
 だからって普通豚肉をよこす?と、呆れながら。
「本当、どうしようもない・・・」
 頭に浮かんだヤンキー顔にバーカ、と言いながら。
「・・・でも、嬉しかった。ありがとう、高須君」
 言えなかったありがとうを、豚肉二パックに向けて、私は言ったのだった。
 ーーうん、手乗りタイガー説も、嘘じゃないかも・・・。
 妙な幸福感に包まれながら、私はふと思ったのだった。

終わり
529名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 15:19:04 ID:mLurS/zk
竜虎流れの中、お目汚しand竜虎じゃなくてすまん。
アニメ見てたら手が勝手に・・・。
続きは各自妄想で頼みます。
530名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 15:28:25 ID:fkwjuMe2
自分の脳内イメージでもそんな展開だったぜ!GJ
531名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 15:32:20 ID:a1ETpl2P
GJ!
ここは、亜美ドラ好きも結構いるので、無問題
532名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 16:18:22 ID:VzE8e31Q
GJ!
触った亜美にもちゃんと効果があってよかったよ

俺はみのドラ!が好きだぜぇ?
533名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 16:19:12 ID:OXGrfV4S
>>528
「んでもって ひまちー」っぽい
534名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:20:57 ID:Ly4rKQo1
>>528
ん?あみドラ?そりゃ需要あるぜ
俺歓喜
535名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:45:08 ID:k7lgWwl9
9巻P223 9行目と10行目の間。
もし、大河の告白が大河母の登場に間に合っていたら?
「告白」
536名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:45:43 ID:k7lgWwl9
太陽も沈み、街に街灯が灯る頃。
人通りの少ない道を、2人は何も言わずに歩いていた。
歩調を同調させ、しかし微妙に距離をとって歩く。
その沈黙を破ったのは大河だった。
「ねぇ・・・」
「・・・おう」
2人はゆっくりと立ち止まり、そして向かい合う。
「その・・・は、話を・・・聞いて・・・」
「おう」
竜児は緊張していた。
いよいよ、大河の想いを聞ける。
その先に、何が生まれるのかを、確かめられる。
決意を込めて、大河の真っ赤な顔をしっかりと見つめる。
「笑わないで・・・・。あのね・・・その・・・・えっと・・・」
「・・・」
537名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:46:47 ID:k7lgWwl9
大河はどもっていた。
竜児はふと、去年のことを思い出す。

大河が北村に告白したあの日のこと。
大河はこんな風に震えて、どもっていた。
しかし、彼女は自分の力で、北村に告白した。
ならば、その時まで辛抱強く待ってあげるべきではないか。
竜児はそう思い、ひたすら待った。

しかし、大河は何も言わない。
もはや「その」すら言えずにただ単に震えているだけ。
それは寒さからか、緊張からか、恥ずかしさからか。

そのまま、数分が経つ。
しびれを切らし、早く言えよ、そう言おうとして思い出した。

自分は大河を離さないと誓った。
大河は、「逃げ出しそうになったら、捕まえて」と言った。

そして、大河は今、想いを伝えることから逃げようとしている。
それを、捕まえるにはどうしたら良いか。
答えはわからない。
しかし、体は勝手に動いていた。
「大河・・・・」
「え?りゅ・・・・」
大河をそっと抱きしめる。

一輪の花のように繊細な奴だから。
自分の想いをなかなか打ち明けられない不器用な奴だから。

だから、必要なのは「根を張る大地」であり、そして「後押し」なのだ。
538名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:48:41 ID:k7lgWwl9
「大河・・・。頑張れ。俺は、逃げないから。だから、お前も逃げないで・・・逃げないで、頑張れ」
「・・・うん」
大河は頷き、やがて、ぽつり、ぽつりと話し出した。
「私は・・・あんたが好き・・・。いつも側に居てくれて、どんな時も味方だったあんたが好きなの・・・」
「おう・・・」
「変だよね・・・。北村くんが好きだったはずなのに・・・気づいたらあんたの事が好きになってたのよ・・・。
イヴの日、あんたをみのりんの所に送り出した後になって分かったの。」
「そうか・・・。気づかないで、ごめんな。」
竜児は自分の愚かさを恥じた。

あの時に気づいていれば。
気づいていれば大河は崖から落ちずに済んだ。傷つかずに済んだ。

「ううん・・・いいの。謝らなきゃいけないのは私。
私のせいであんたもみのりんに振られるし・・・。」
「いいんだ、大河。櫛枝のことは。俺がもっと早く気づいていたら、お前は傷つかなかった。もう、お前を傷つける訳にはいかないんだ。
聞かせてくれ。お前は、どうすればもう傷つかないでくれる?苦しまないでくれる?」
大河は黙り込む。
そして―
「もう、絶対に私の側から離れないって約束する?」
「おう」
離すものか。絶対に。
「絶対に、私を守ってくれる?」
「おう」
守り抜いてみせる。何があろうとも。
「ありがと・・・。話をきいてくれて・・・」
猫が匂い付けをするみたいに、竜児に顔を押し付ける。
そして、名残惜しそうにゆっくりと竜児から離れる。
「帰ろう―お家に。」
「・・・おう」

絶対に大河を離さないという決意。
その決意を込めて、大河の華奢な手を握ろうとした、まさにその時―

「―嘘を、ついたの」



9巻P223 10行目に続く―
539名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:49:39 ID:k7lgWwl9
以上です
540名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 18:54:42 ID:ZdxY8yx1
>>539
GJ!
竜虎最高!
しかし、このあと駆け落ちか…
541名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 19:01:40 ID:OXGrfV4S
GJ
だがしかしやっちゃん登場
542名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 20:21:33 ID:VByhSVmC
GJ!
なんかこれだと、泰子が大河に
「あんたのせいで竜ちゃんが変わっちゃった!」
みたいにつかみ掛かりそうw
543名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 20:37:47 ID:iXncmbvv
手乗りタイガーがなく頃に
あなたは今どこで何をしていますか?みのりんとうまくやっていますか?
今まで私の心を埋めていたモノ失って初めて気づいた
こんなにも私を支えてくれていたことこんなにも笑顔をくれていたこと
気づいてしまった代償はとてつもなく大きすぎて
忘れてしまおうと必死に自分を騙してもがくけれど
まるで風のようにすり抜けて忘れられそうで忘れれない
孤独と絶望に胸をしめつけられ心が壊れそうになるけれど
お隣に住むあなたの笑顔が私をいつも励ましてくれる
今度こそ一人で生きよう今度はきっと大丈夫
いつもそばで笑っていようあなたのすぐそばで
あなたは今どこで何をしていますか?みのりんとうまくやっていますか?
これからも笑顔でいてくれますか?今はただそれを願いつづける
544名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 20:49:23 ID:yCbpRHj2
>>543
巧いな。
でも、釘に歌わせても切なさが出ないように思えるのは気のせいか?
でも、泣き演技は抜群だからなぁ…… こういうのも歌えるのかな。
545名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:00:34 ID:B7oAYlJs
はて?この場合、お母さん達に会えたかどうか?
ヒラガナを多用します。読みにくいけど、ごめんね。

――――――――――

多分、一足違いで二人は家に帰る。
竜児は食事の準備を始める。
大河がインコの相手をしようとすると、
「まま、まま、たいがのままがきた。
やっちゃんと いっしょに、ふたりをさがしにいった」
と伝える。

羽根が抜け落ちている翼をバタバタ動かしながら。

慌てて
「家を出て行こう、竜児。二人が帰って来る前に。」
「なんだ?お母さんって
「いいから、急げ、ぐずぐず犬。パパの時より面倒になるから。」
ぐぇっ(はいはい)」

食材を冷蔵庫に戻す時間も与えず、乱暴にコートとマフラーを竜児に着せるから首が締まる。大河は、カバンを二人分抱え、体当たりで竜児を玄関まで押しやる。
戸締まり確認も出来ないくらいの勢いで、階段を引きずり下ろし。

行き先は、みんなに見つからない所ってどこ?
北村君が行かない場所。
みのりんとばかちーも居ないところ。
だって北村君が知ると北村君のお母さんからやっちゃんに話が行くから。
独身もダメ、狩野屋もダメ。
商店街はもっとダメ。毘沙門天国の常連に見つかる訳にいかない。
大河は無言で町内をめちゃくちゃに走る。

息が乱れる。
とりあえず、河原?あの掃除の時、竜児がいた壊れた駐輪場?
ダメ、誰かが散歩してたら見つかる。
だが、夜間は、街中よりは人は来ないし、暗いから見つかりにくい。

とりあえず、今夜中に見つかりにくい所にいて、明日昼間、電車で出来るだけ遠くに。
タクシーだと、バレるかもしれないし。

――――――――――

と、考えてみた。
まあ、最期は逃避行。原作道理。
546名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:14:41 ID:YlnnP0U9
今から投下します。
547名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:15:13 ID:YlnnP0U9
『竜児の浮気!?』

傷つけあった。自分たちの心の傷も見せ合った。世界から二人で逃避行もした。
そんなことを経験して、今、あたし達幸せなのだ。
でも、今のあたしはとっても不幸なの。
竜児の………馬鹿ぁーーーっ!!

プルルルル! プルルルルル!
「んっ?電話………………はい。櫛枝で…あ!大河♪元気してた?」

電話は高校時代からの親友の大河からだった。
まぁ、大河が結婚してからは邪魔してはと思い、あんまり連絡取らなくなってたんだけどね。

「………ちょ、ちょっと?どうしたの大河?な、泣いてるの!?」

あたしはビックリしたよ。
だってそうでしょ!大河が泣くなんてよっぽどのことが無いかぎりありえないんだから。

「とりあえず、泣いてたら分からないって。あたしに出来る事なら相談に乗るからさ………ホントだって…。
 じゃあスドバで待ってるから………ちゃんと来るんだよ、来なかったら家まで行くから。分かった?……うん、後で」

大河があんなに泣くなんて………高須君と上手くいってな…そんな訳ないな。あの色ボケ、万年新婚夫婦に限って。
………あぁ!考えても始まらないねぇよ!直接逢って聞けばいいじゃねぇか!って事で急いで支度しなくちゃ!
で、大河からの電話から十分後にはあたしは家を飛び出ていた。


548名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:15:47 ID:YlnnP0U9
カラカラ〜ン
「いらっしゃいませ」
店に入るとマスターが愛想の挨拶をしてくる。
さて、大河は………まだの様だね。
待ち合わせ相手の大河の方が駅から近いんだけど、あの様子じゃねぇ………さて、話し難い内容だろうから今日は奥の席に座っとこう。
「それにしても大河、どうしたんだろう?」
あたしは色々と考えながら大河を待った。
カラカラ〜ン
「いらっしゃいませ……あ、お連れの方は向こうの席に」
ん?どうやら大河が来た見たいね。
「………お待たせ…みのりん…」
「あ、大河…」
電話の時と同様、落ち込み、泣きまくった事が分かる顔をした大河が正面の席に座る。
これは、覚悟して話を聞かないと駄目みたいだね。

それから暫く、あたしはコーヒーを飲みながら大河が落ち着くのを待った。
こんな場合、慌てて話を聞こうとしても逆効果になるのは確かだろうから。
そして大河の注文も来て、暫くしてからあたしは大河に事情を聞き始めた。
「で、一体どうしたの?大河」
「………竜児が…」
「高須君が?」
あたしはまるで高須家に飼われているインコちゃんのように聞き返しながらギクリとした。
確かに、此処まで大河を泣かす原因は高須君しか無いかな?って思ってはいたけども、いざそれが事実となると話は大事だから。
「……竜児が………浮気してるの…」
「え……ええ!?」
あたしは自分の耳を疑った!
だって、あの高須君が大河を裏切る行為をするなんて信じられない!
「それも……もぉ三ヶ月も………あ、あたし、竜児に捨てられちゃう…」
「う、嘘だろ……だって、あんな大恋愛で結婚したあんた達が…」
「ホントよぉ!!……あぁぁぁ!!」
言って大河がテーブルに泣き伏してしまう。
あの大河がこんな人前で泣くなんて………た、高須君!大河をホントに裏切ったんだなぁ!!許せねぇ!!
だが、その前に状況を整理させておかねばならない。
「ね、ねぇ大河。とにかく状況を教えてよ。それから一緒に考えてあげるから…ね?」
あたしの言葉に、大河は泣きながらも頷いたわ。
549名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:16:26 ID:YlnnP0U9
「……三ヶ月前までのあたし達は幸せだったの。竜児もあたしを大切に、そして愛してくれていたから………
 でもね、それが急にあたしに対して冷たくなってきたのよ」
「冷たく?具体的にはどういう事?」
「……まず最初にあたしを抱いてくれなくなったの………それまでは毎晩してくれてたのに…」
はぁ?毎晩!?
ちょ、ちょっと大河、あんた達は結婚して何年になるんだよ。
二十六にもなってそれだけの夫婦の営みがあるだなんてだなんて……贅沢だ!……あたしなんてまだ一人身なのに…。 もう独神になりそうなのに…。
「そ、それで…」
あたしは内心腹立たしいものを感じながらも、大河に話を続ける様に促した。
「…それから食事の時にも………今まではあたしがお願いしたら竜児の手で食べさせてくれてたのに………
 しかも膝にも座らせてくんないのよ…」
をい!
あんたはその歳にもなってそんな事をしてたのかい!しかも膝だって!
……あ、あたしだってそんな風に甘えてみたいのに………
「ほ、他にもあるの…」
聞きたくない。ホントは聞きたくないんだけど、親友の大河の為だと思ったは更に話を促した。
「あるよ…。お早うのキスもお帰りのキスもお休みのキスもしてくれないし!」
普通はしない!
あんたらはいつまで新婚のつもりなんだよ!!
………で、でも、それまでは高須君が大河の事をそんなにも愛していたって事だよねぇ……ホントに浮気を?
いや、単に甘い新婚生活に疲れただけなんじゃないの?
550名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:17:19 ID:YlnnP0U9

「ね、ねぇ大河。高須君が急に大河に冷たくなったのってホントに浮気が原因だって言い切れんの?」
「どういう意味…」
先程まで泣いていた大河だったが、言い募る内に怒りだしたみたいだね…。
「だから、大河達って結婚して四年だけど、実際には九年前から結婚してたようなもんだし…。
 単に高須君が甘い生活にちょっと飽きがきただけじゃないの?」
「そんな事はないもん!!現に相手の女には激甘なんだからぁ!!」
「え?ええ!?…あ、相手の女性も分かってんの!?」
あたしは驚いたわ。
高須君が浮気してる事が事実って事にも驚いたけど、あの大河が相手が分かっていながら喧嘩を吹っ掛けてないなんて…
「わ、分かってるのに……何で私に相談するの?いつもの大河なら相手に文句を言って…」
「どういう意味なのかなぁ〜みのりん♪」
あ!やばい。矛先があたしに向きかけてる。
「で、でも……ま、まさか浮気相手ってあーみん?」
「そんなわけないでしょ!あの女と浮気しようものなら竜児は今頃生きてないわ!!」
おい、大河…。
……で、でも、そうだよね。あーみんと浮気しようものなら愚痴る前に血の雨が降ってるよね。
「じゃ、じゃあ、一体誰なのよ?」
「………や、泰美…よ」
「へ?」
「だから泰美が浮気相手よ!!」
ちょっとまてい!!
泰美って確か………
「そ、それってまさか……この間生まれた大河の赤ちゃん?」
「そうよ!!」
あたしは目の前がダークアウトしたわ!
だってそうでしょ!浮気浮気って騒いでおいて、その相手が実の娘!しかも生まれたばかりの赤ちゃんなんだよ!!
「大河!ふざけないの」
「ふざけててなんかいないもん!竜児の奴ってば、泰美が生まれてから泰美ばっかり構って……あたしの事を構ってくれないのよ!!」
「だ、だからって実の娘にヤキモチ妬く事はないでしょうよ!」
「例え娘でもあたし以外の女にあたし以上の愛情を注ぐなんて許せない!!」
ど、独占欲の権化かよ?あんたは…。
あ、頭が痛くなってきた…
「ゆ、佑樹君の時にはそんなに怒ってなかったじゃない!?」
「佑樹は男でしょ!泰美は女!!」
も、もぉ付き合いきれん!
「分かった、分かったよ。それなら高須君に言えばいいじゃん。あたしも構ってって」
「だ、だってぇ〜……泰美を抱いてる時の竜児って幸せそうな顔してるんだよ…。そんな事言えないよ…」
けっ!好きなだけ惚気てろぉ!!
「もぉ!付き合い切れない……あたし、帰るよ」
「あ!みのりん〜」

ったく!真面目に相談に乗ったあたしが馬鹿だった!
結局は遠回しの惚気を聞かされただけじゃないか!!
もぉ金輪際!大河の相談になんか乗るもんかぁーーーっ!!
551名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:18:20 ID:YlnnP0U9
お終いです。上の方も言っていますがみのりんの口調は難しい…。
552名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:31:09 ID:bkOmjbna
バカップルだな、竜虎好きな俺はニヤニヤしたぜ…GJ
553名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 21:52:17 ID:VzE8e31Q
>>551
GJ
新婚生活長いw
これって前に間違えて投下しちゃったヤツの完成版だよね?続きが気になってたんだよw
みのりんムズいのは仕方ない…
だが俺はみのドラ!が好きだ 頑張ってくれ
554名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 22:13:51 ID:F+bBT5KQ
>>551
大河の浮気勘違いで仲直りラブラブ見せられみのりんぶちギレかと思ったら娘とは…
夫婦系にいくクラナドとかのSSはあまり見ないので新鮮だったGJ

主観の実乃梨を活かし、竜児と接触し竜児が今回のことを謝る感じ
実乃梨がちょっと、やっぱり竜児はいいなと思ってしまう続編とか面白そうな
555名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:04:59 ID:syYuyDlA
すごい短いエロネタ投下

―大河の部屋―
インターネットで暖房器具を探していた竜児。
部屋も部屋なので小さい暖房を探していた。
極小 暖房・・・
ttps://www.e-fujix.co.jp/item/13200.html

「・・・大河に、似合いそうだな・・・」
「ふぅん・・・」
「!?」
「竜児・・・ちょぉぉぉぉっといらっしゃぁぁぁぁあい」
「あっ、やめっ、ごめっ・・・」
556名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:18:02 ID:vK84O3p4
まず安さに驚いた
布少ないからかな
557名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:32:49 ID:fgT1QXjw
竜虎です
タイトルがあれですがエロなしです
558名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:33:37 ID:fgT1QXjw

『おっぱい』


最近高須家の牛乳消費量が異様に増えた、原因は大河

「竜児、牛乳きれちゃった。買いにいこ?」

またか…、思わずため息がもれる竜児。
時刻は11時、深夜という程ではないが牛乳を補充するためだけに外に出るような時間でもない。

「いや…、別に今買いにいく事もなくないか?おまえ今日も十分飲んだだろ」

今日だけじゃなく一週間程前から大河は牛乳を飲みまくっている

「今買っとかないと寝る前と朝一の一杯が飲めないじゃない」

大豆をポリポリ口にしながら言う大河、最近の大河は牛乳だけではなく大豆にもご執心だ。
徳用パックで買い込んだ大豆を袋のまま抱えて暇さえあればポリポリポリポリ。
二人きりで過ごしながら不意にキスしたくなった時に、大豆のカスが大河の口内にべっとり、なんて事はざらだ。
まあ実際そんな場面がそう数あるわけではないのだが、いきなりキスするなんて真似、竜児には未だにハードルが高い。

「もう遅いし、明日じゃ駄目なのか?」

「おばか!その油断が命取りなのよ!」

「命とられんのか…」

「…駄目?」

下から上目遣いでお願いしてくる大河、弱気な瞳に心が揺さぶられる。
…これだ。想いを告げあい晴れて正式に付き合い出して以降、大河は自分が嫌がる素振りを見せた時には
いつもこうやって「お願い」をする。
それに自分が抗えない事をわかってやっているのかいないのか…、多分わかってないんだろうな。
大河がそういう計算が得意じゃないのは重々承知だ、どこまでも真っ直ぐに感情をぶつけてくる大河、そんな彼女を好きになった。
一時気持ちをひた隠しにされた事もあったが、その時はきっと随分傷つけてしまったのだろう。
大河に我慢なんて似合わない、その我慢をさせてしまったのは自分なのだ。
贖罪になるとは思わないが、この程度の我侭聞いてやらなければバチが当たるだろう。

「わかった、じゃあ行くか」

「ありがとっ、竜児♪」
559名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:34:48 ID:fgT1QXjw

一転花開くような笑み、思わず見惚れる。贖罪だのなんだの考えても、結局大河のこの笑顔が見たいだけなのかも、と思う。
よく考えてみれば、高飛車に、一方的に要求を突きつけられてたあの頃から大河の望みを拒めた事はほとんどなかった。
あの頃は言うことを聞かなきゃ大河が暴れるから、と思い従っていたが、
今思うとそれも言い訳に過ぎなかったのかもしれない。
大河がどのような態度であろうと、何か従うための言い訳が自分にあろうとなかろうと関係なく、
大河の笑顔が見れるなら彼女の願いを叶えてやりたくなるらしい。

…しかし、なぜ彼女はこんなにも牛乳&大豆ラブになったのだろうか?
竜児も気になって何度か尋ねてはいるのだがその度にはぐらかされる。
高須家でくつろいでいる時には必ずと言っていいほど抱えてポリポリしている
大豆の袋にわずかばかり嫉妬してる自分に気付いた時は頭を抱えそうになったものだ。
コンビニに行く道すがら、それとなくきいてみたが、やっぱり今回も、大したこっちゃないから気にしないで、と、納得できる答えではなかった。
まあ本当に大した理由がないなら、そのうち飽きるだろう。



それから一週間弱、大河の牛乳&大豆祭は未だ継続中。すでに都合二週間あまりになる。
最初は大して気にしてはいなかった竜児も、さすがに理由が知りたくなる。
昨晩などは問いただそうとしたら大河が少しだが怒った素振りを見せた、
じゃれ合い程度の言い合いは今でもしているが、あの怒気はその域ではなかった。
久しぶりに叩きつけられた虎殺気(微量)にびびらされ引かざるを得なくなったが、
あんな反応をする以上、明確な理由があるのだろう、それも竜児に知られたくない類の。

「う〜む」

自習時間、トイレに行くと言って教室を抜け出し自販機前で考え込む。
進学する事に決めた以上自習時間だからといってこんな事してていいわけがないのはわかっているのだが…。
大河は真面目に自習していた、竜児と付き合いだしてから色々な事に真剣に取り組むようになっている。
元々成績自体はよかったようなので勉強はそれなりにちゃんとやっていたのだろうが、
今のような自習時間は机に突っ伏しているか、こっそり自分か実乃梨の席まで赴きお喋りなどをしていた。
その大河がちゃんと自習に取り組んでいるというのに自分はこんな所で何を何してんだか、
だが気になるものは気になるのだ

「こらそこ!授業中でしょ、なんでこんなとこにいるの!」

「!?、す、すいません!」

突然かけられた叱責の声にびびり反射的に謝る

「なんちゃって〜」

「か、かわしま…」

びびってやんの、と続けながら現れたのは亜美だった。

「驚かすなよ…」

「サボってる方が悪いのよ」

「いやおまえはどうなんだよ」

「調子悪くってさ〜、保健室行こうと思って抜けてきた」

「保健室は一階だろ…」

「細かい事は気にしない、んで?高須くんは何してるわけ?」
560名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:36:15 ID:fgT1QXjw

「ん…、まあ、ちょっと考え事っていうか…」

「どうせタイガーの事でしょ?」

「…まあな」

きっと亜美は自分がこうしてここで悩んでる事をお見通しで来たのだろう。
大河と付き合うようになって以降、亜美には何度か相談に乗ってもらっている。
最近の亜美は本当に同性の友人のような気安さで付き合ってくれる。
男女交際の経験がなく女心に疎い竜児には、正に絶好の相談相手だった。

「話してみなって、あたしでよけりゃ力になるよ?」

「…大河がここんとこ牛乳と大豆に異常に拘ってんだよ、んで理由を聞いても教えてくれないんだ」

「牛乳に大豆ね…」

「しかも四、五日前からは俺に隠れて何かしてるみたいだし…」

その頃から大河は夜今までより早く高須家をあとにするようになった。
どこへ行くわけでもなくそのまま隣のマンションに帰っているだけなのだが
早く寝るためかと思えばそういうわけでもないらしく、部屋の電気はいつもどおりの時間帯まで点いている。
そのおかげでまだ一度しかしてない恋人同士の夜のお付き合いも二回目ができないでいる。
まあそれ以前から竜児の個人的な問題でキスまではともかく、
それ以上の行為を求める意思自体が最初の時以来竜児側にないからどちらにしても結果は同じだったろうが…。
昨晩大河を久々に本気で怒らせそうになったのは帰りが早くなった件で竜児の問い詰めが少々厳しくなってしまったからだろう。

「なるほどね」

「それ以外は特に変わったことはないんだけどな…、おまえから見てなんかおかしいとこあるか?最近の大河」

「別にないけど、タイガーについてなら実乃梨ちゃんにも聞いてみた方がいいんじゃない?」

「ん…、さすがに櫛枝に大河との事について相談するのはな…」

実乃梨とは、ジャイアントさらばして以来、お互いの懐いていた想いには触れずに、大切な友人として互いに接している。
親密度は以前より上がったとも思う。
自分と同じかそれ以上に大河の事を知っているであろう実乃梨に相談できれば心強いのだろうが、まだそう時間がたったわけじゃないのだ。
実乃梨は強い人だ、自分への想いなどきれいさっぱり捨てさっているだろうとは思う。
でも確証はない。
今でも自分への気持ちが残ってるんじゃないか…など傲慢にも程がある考えだし、
実乃梨の覚悟を侮辱する事にもなりかねないという事もわかっている。
それでも大河との恋愛相談などを持ちかけて、実乃梨を万に一つでも傷つける可能性を考えると、
今一そうする気にはなれなかった。

「あらら、遠慮してるんだ。まあそうじゃないかとは思ってたけどね」

「こんな遠慮する事自体櫛枝に失礼な気もするんだけどな…、その点おまえには感謝してるよ」

「は?なにが?」

「いや、こうやって相談に乗ってもらえる事に。北村には男女交際の問題について俺をアテにするのはやめておけ、とか言われちまったし。」
561名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:37:24 ID:fgT1QXjw

「そりゃねえ、祐作じゃ高須くんとほとんど同レベルの考えしか浮かばないでしょうよ、
自覚できた分だけ祐作のがまだマシって程度」

「ひどい言われ様だな…」

「まああんま深刻な話じゃないよ、少なくとも高須くんが心配してるような事じゃない、
どーせ、もしかしたら浮気なんじゃ!?とか思ってたんでしょ?」

「そ、そんな事は…」

あったりする、大河の事はもちろん信じているが、それでも不安という物は勝手に湧き出てくる。
だからこそ大河を危うく本気で怒らせてしまうような問い詰め方をしてしまった。

「まあ不安になるのも仕方ないけどね、まったくあのおチビは…、
あいつにもちゃんと言っておかないと。」

「ていうかおまえ、大河が何してるのか知ってるのか?」

「まあね、今高須くんを悩ませてる件でタイガーにも相談されたのよ、あたし」

「お、教えてくれよ、あいつ何がしたいんだ?」

「う〜ん、タイガーが隠してるならあたしが教えるわけにはいかないっしょ、
さっきも言ったとおりそんな心配しなくても大丈夫だよ、聞いたら多分拍子抜けしちゃうような話だから」


「そ、そうか…、まあとりあえずは安心した。昨日なんかその事で危うく喧嘩になりそうだったからな」

「あいつは…。言っとくけど、こんな事でケンカして、それでもし別れるような事があったら許さないからね」

「お、おう。そりゃ大河と別れたいなんてこれっぽっちも思っちゃいないが…」

「そりゃタイガーだって同じでしょうよ、お互いその気がなくてもくだらない事から
始まったケンカが致命傷になるって事もあるんだから、
本当に譲れない事で、てんならむしろちゃんとぶつからないと不健康だけど。
…まあ今回は高須くんにはあんま責任ないか、察しろって言っても高須くんじゃ無理だろうし」

さり気にひどい事を言われた、まあ自分の察しが悪い事などとうに自覚してはいるが。
しかし、なぜ亜美はこれほど自分と大河の仲を気にしてくれるのか、と思う。
以前も何かとアドバイスめいた事を言ってくれてはいたが、今程踏み込んではこなかった。

「なあ、なんで最近そこまでしてくれるんだ?前はもっと…、匂わすような事しか言わなかったじゃないか」

「そういうやり方だと高須くん気付かないじゃん、バカだから」

「おい…」

むっとこない事もないが、実際に亜美の忠告の意味をほとんど理解できなかったのは事実なので言い返す事もできない

「まあ、なんでかって言われたら、せっかくお互い素直になれたんだからなるべく長続きさせてやりたいなって親心よ、…あとは…」
562名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:38:44 ID:fgT1QXjw

「…?、あとは?」

「ううん、なんでもない。はい、お悩み相談室はこれにて終了。とっとと教室戻りなさい」

「そうだな、いい加減戻らないと。お前はどうすんだ?」

「あたしはこのまま保健室行って一眠りしよっかな、体調悪いって言って出てきたんだし」

「完全にサボリじゃんか…、って俺が言える事じゃないか。
そもそも俺の事気にしてきてくれたみたいだし」

「お、高須くんでもそれくらいは気付けるようになったんだ。感心感心」

「お前の中の俺はどんだけ鈍いんだ…、まあ、ありがとな。
さっきも言ったけど、今日だけじゃなく色々相談に乗ってくれて。感謝してるよお前には」

「お礼なんかいいよ、自分のためにやってる事でもあるんだし」

「自分のため?」

「じゃ、あたし行くね。高須くんは自習に励んでくださいな」

「お、おう。じゃあな」






竜児と別れ、保健室に向かう道すがら、亜美は小さく呟く

「自分のために、いい加減きっぱり諦めるためにね…。意外と時間かかるんだなあ…、こういうのって…」

授業中の廊下には亜美一人、漏らした呟きは誰に聞かれる事もなくとけて消えた






夕食を終え、大河と二人きりでまったり過ごす。
今大河は竜児の膝を枕にし、寝そべりながらテレビを見ている。
その顔を見下ろしながら思い出す。亜美との悩み相談後、教室に帰った時、
真っ先にこちらを見て安心したような笑みを浮かべた大河。
勉学に励みながらも、トイレに行くと言って中々帰ってこない自分を心配していたらしい。
少しでも大河の浮気を疑った己をバカだと思う。
今こうして頭を膝に預けて緩みきっている大河の表情を見ても、
自分を好きでいてくれてるのは間違いないじゃないか。
人の気持ちを推し量るのはあまり得意ではないと自覚している竜児だが、
それだけは信じられると思えた。
だからこそ自分を好きでいてくれる大河が、自分の大好きな大河が、
何か悩んでいるならば、その手助けをしたいと思う。

「なあ、大河」

「ん〜、な〜に?」

「改めて聞くけど、ここんとこお前何やってるんだ?帰りも早いし、牛乳だの大豆だのに妙に拘ってるし…。悩みがあるなら言ってくれ。俺にできる事なら力になるから」
563名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:39:52 ID:fgT1QXjw

「…もしかして今日ばかちーと何か話した?」

「ああ、あいつにお前の事で相談に乗ってもらった」

「やっぱり…、今日ばかちーに言われたんだよね、あんま竜児を心配させるような真似すんな、って…」

亜美は言っていた通り本当に大河に忠告をしてくれたようだ

「あいつも心配してくれてるんだよ、俺らの事。
…で、結局何が原因なんだ?そろそろ教えてくれよ、興味本位とかじゃなくて、お前の力になりたいんだ」

「う…」

で、でも…、などと言いながら迷う素振りを見せる大河。
昨日のように激昂する事はなさそうで少し安心する

「なあ…、頼むよ。大河。」

「べ、別に大した事じゃないわよ、ただ、その、胸を…」

「む、胸?」

「…胸を大きくしたいな、って。…ただそれだけ。
牛乳やら大豆やらはそういう効果あるって話だから一杯とってて、
早く帰ってたのは雑誌で見た豊胸マッサージとか、ばかちーにきいた豊胸効果のある運動試してたからで…」

なるほど、と思うと同時に正直拍子抜けするような話だった。
まさに亜美の言ったとおりだ。
そもそも自分は大河の為に偽乳パッドを作った事もあるというのに今更隠す事じゃないだろうに

「なんだ…。そんな事だったのかよ…」

「そ、そんな事?そんな事って言った?今。」

「あ…いや…」

「そんな事、じゃ済まないのよ…!
認めたくないけど、私は、あ、あ、哀れ乳とか評されるような女だし、
男はみんなおっぱい星人だっていうし、ましてやっちゃんみたいな乳モンスターに育てられたうえに、
マザコン気味の竜児なんか、超おっぱい星人に決まってるんだ!」

んな超サイヤ人みたいに言うな、とか人の母親をモンスター呼ばわりすんな、とか
色々突っ込みたい竜児だが大河の勢いに押され黙り込む。
マザコン気味という部分には…自覚はあるのでしょうがない

「だ、だから私は脱!哀乳しなきゃならないの…!あ、あんたが他の乳に目を奪われないように!」

「お、おい。そんな胸の大きさなんかで俺がお前を好きじゃなくなるなんて事は絶対ないぞ」

「嘘だっっっ!!!」

「だ、だったらなんで…。なんであんたはあの日以来一度もエロイ事しようとしてこないのよ!!」

思いもよらぬ大河の叫びに顔が瞬時に赤くなる、大河も後から恥ずかしくなったのか耳まで赤くなって俯いている
564名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:40:59 ID:fgT1QXjw

「い、いや…それは…」

「って、ああもう…!こんな事言わせんな恥ずかしい…!!だから隠しておきたかったのに…!!」

つまり、あれか。大河が脱!哀乳に拘っていたのは初めて結ばれた時以来、自分がそういう行為をしようとしなかったからか。
正直大河がそんな事を気にしてたとは思いもよらなかった。

「わ、悪い…、そんな心配させちまってるなんて全く気付けなかった。
…なにもしなかったのはお前が魅力的じゃないとかそんなんじゃなくて…。」

「…じゃあなんでなのよ、男の子って、そういう事大好きなんでしょ。
こ、こっちは、どうせあんたががっついてくるものと思っていつでも準備してたってのに…!」

「…俺さ、あの時、本当に今までにないくらい興奮しちまって…」

「…鼻息凄かったもんね、目つきもかつてないヤバさだったし。石になるかと思ったわ」

「…だろうよ。本当はさ、お前が少しでも痛そうな素振り見せたらそこでやめにしようって思ってたんだ、なのにいざしてみると、抑え全然きかなくて、最後までしちゃって…」

「ちょ…そりゃ痛かったけど、あれは私が続けてって言ったんじゃない。あんたはもうやめるか?って聞いてくれたし、そこで続けるように言ったのはこっちなんだから、竜児が気に病む事じゃないわよ」

「お前がどう言おうと俺はちゃんと我慢するつもりだったんだよ、…できると思ってたんだよ。
お前に無理させるの嫌だったから…。…でも結局我慢なんかできなくて、大河の辛そうな顔が目の前にあるのに、体は止まんなくて…。
それで、ちょっと自分が信じられなくなってさ、なんか、またしようって気にならなかった。…悪い。」

「…は?そんな事だったの…?」

「そ、そんな事、じゃないだろ。俺はお前の彼氏で、一番お前を大事にしなきゃいけないはずなのに、あの体たらくじゃ…」

実際竜児は止まれこそしなかったものの最後まで穏やかに行為を終わらせたし、
そこまで気にするような事ではない。
しかし恋人として付き合うようになった今でも、どこか保護者のような目で大河を見ている竜児にとっては、あの時の自分は許せるものではなかった。
何よりそれで大河に嫌われるのが怖かった

「そんな事、よ。あんたねえ、私をなめてんの?
…そりゃそこまで大事に思ってくれるのは嬉しいけど、こっちだって痛い思いするのも覚悟のうえで臨んだのよ。
それだけあんたが好きだから。大事だから。
もっと確かな繋がりがほしくて、もっと深く触れ合いたくて、竜児に全部あげようって決めたんだ。
ていうか、他の誰でもない竜児に全部もらってほしいって思ったんだ」

「…」

「大体辛そうな顔ってなによ。確かに痛かったけど、辛くなんかなかった。
妙に気にしてるみたいだけど、竜児は優しくしてくれたし、
あの時私、凄い嬉しかったよ、本当の本当に、幸せだった」
565名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:42:23 ID:fgT1QXjw

「大河…」

「若い男がちょっとばかしスケベ心抑えられなかったくらいでうじうじ悩むんじゃないわよ。
さっきのあんたの言葉を借りれば、私がそんな事であんたを好きじゃなくなるなんて事絶対にない。
私が、竜児の事大好きな私が全部受け止めてあげるから。
ドンとこいってのよ」

そう言った大河のなんと頼もしく、なんと愛おしい事か
ああ、自分はこいつを好きになってよかった、こいつに好きになってもらえてよかった。
竜児は心からそう思った









「でさ、結局竜児は私の体に不満はないって事でいいの?」

互いに胸にしまっていたものを吐き出しあった後、二人は寄り添いながら穏やかな時間を過ごしていた

「当たり前だろ」

胸に刺さっていた棘も抜けた事だし、さっそくそういう行為に及んでもいいかなとも思ったが、
こんなやり取りをまったりと続けるのも悪くないと竜児は思う

「肌なんか本当にどこもかしこも真っ白で、こんな綺麗なとこに
俺なんかの手で撫で回したら、泥でもぬっちゃうようなもんじゃないかとか思っちまったくらいだ」

「そ、そう…」

「俺にとっちゃお前の全部が、お前が気にしてる胸も含めて何もかもが世界一だよ」

「そ、そこまで言われると恥ずかしい…でも、ありがと」

真っ赤にした顔を竜児の胸に押し付けてくる大河
ちなみに今大河は竜児の膝の中にすっぽり納まっている
「…思ったんだけどな」

「なに?」

「俺、大河の事はほとんどなんでもわかってるつもりでいたけど、まだまだわかってない事あるんだな、お前の悩みに気づけなかった」

「…そうね、私も竜児の事で知らない事なんてないとか思ってたけど、
竜児があんな事で悩んでたなんて思いもよらなかった」

「まだまだお互い知らない事があるんだな」

「うん、まだまだよ。まだまだ私達は互いにより深くわかりあえる余地が残ってる。
これから先、私はもっともっと竜児を好きになれる」
566名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:43:45 ID:fgT1QXjw
「おう、俺もまだまだ大河を好きになるぜ」

これは確信、なにせついさっき、全部受け止めてやると宣言した大河を見て、更に好きになったばかりなのだから

「…なんか色々ぶっちゃけた勢いでこっぱずかしい事言っちゃってない?私達。
明日思い出したら悶えそう…」

「…まあたまにはいいだろ、とりあえず、これからもよろしく」

「ん…、こちらこそよろしく。末永くね」

これからも、ずっと一緒に。
とりあえず今日はこのままくっついていよう、そのまま大河の体温を感じながら二人寄り添って寝てしまうのもいいだろう。
見下ろした所、わずか数センチにある大河の頭を撫でながら、これが幸せというものなんだろうと、竜児はそう思った
567名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:46:52 ID:fgT1QXjw
某スピッツの曲と大河の哀乳から妄想膨らませてみました、タイトルが曲名まんまです
タイトル的にも話の流れ的にも
終盤でエロあった方が自然かなとも思ったんですが力つきました、すいません。
タイトルはあくまで某スピッツの曲名の流用なので俺の趣味とは無関係です大河のおっぱいなめたい
568名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:50:41 ID:mL7oA2Pw
投下する。
[しあわせの手乗りタイガー伝説After2]
 夕闇を、風音が切る。
 何百何千と振ってきたスイングが、今日だけは上手くいかない私は、それでもバットを振る。
「・・・・・・」
 常日頃、スイングするときは相手投手をイメージしていた。
 コース、球種、球速。
 仮想投手の放ったボールを打つ、それが私の素振りだった。
 けれど、今日に限ってそれができない。
 相手投手の球が打てない。
 イメージは常に空振りに終わる。
 それなりに長いソフト歴で、こんなことは初めてだった。
「あーもう・・・」
 空振り、また空振り。
 さすがの私も思わず悪態をついてしまう。
 本当におかしい、今日の私は。
 何か原因があるのか、と頭を働かせても、出てくるのは「85」という数字だけ。
 何の数字かなんて、わかっている。
 けれども何でその数字が浮かんでくるのかわからない。
 それでスイングが乱れるかわからない。
「俺の頭にはわからないぜ・・・高須君」
 ーーそして、何故彼の名前を呟いてしまうのかもわからぬまま、私はひたすら素振りを続ける。
 イメージを止めてがむしゃらにバットを振っても、85番と彼の顔は消えなかったけれ
569名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:51:57 ID:LSKjFm2m
>>567
GJ!
2828がとまらんw

阻止
大河は俺のもn…うわ!何をすr
570名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:55:43 ID:p56CdRRG
>>567
GJです
タイトルでワラタけど凄く良かったわ
竜虎可愛すぎるなww
この二人が一番好きだ
次は竜虎エロ頼むぜ!
571名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:57:18 ID:mL7oA2Pw
568の最後切れちまった...。
最後には、けれ「ど。」が入ります。
それで終わり。ばかちーと違ってみのりんは微シリアスになってしまったよ...。
>>567GJ。要領関係で感想後になった、ごめん。
572名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 00:58:36 ID:9flULa8k
>>567
ありがとう
スピッツもあなたも大好き。前もスピッツから書いた人がいたが、その人?

君のおっぱいは世界いちいいいいいいいいい!!!君のおっぱいは世界いちいいいー!!!!!!!!
573名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 01:26:40 ID:fgT1QXjw
>>572
恋は夕暮れで書いたやつなら俺です大河のおっぱいは世界一。


保管庫の管理人様、前回はあとで書き足したやつまで改訂版という事で載せて頂きありがとうございます。
ていうかお手数掛けてすいませんでした、もう後から書き足しなんて事はしないようにします
574名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 01:35:36 ID:9Aa4hFzx
>>567
ニヤニヤしまくったぜ…GJです

「君のおっぱいは世界一ぃぃ!君のおっぱいは世界一ぃぃ!」
とか大声で大河に愛を伝えている高須の姿を想像してみたらさらにニヤニヤした
もし本当にそんなことしたら、高須はどうなるだろうね
575名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 01:59:08 ID:Q4wP1q6L
>>567
いやーよかった
前作といい読後感がすっきりしてて好きでさー!
二人のやり取り見てると幸せになるよ

ぜひまた読ませてくだされ!

最後に大河の乳は渡さない
576名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 02:04:08 ID:9flULa8k
>>575
春田乙!
577名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 02:04:43 ID:XjCqS7GW
>>567
GJ!
良かったぜぇ こんなこと言うとあれだけどとらドラ!は何故かエロじゃない方が好きだだから気にしない
微エロは超良いけどw
エロ<普通<微エロって感じ
>>571
みのドラ!ありがとう GJ!
578名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 03:36:42 ID:SxLhkpcX
>>567
なんだこれ、文章は別に原作に近くないのに、竜児がまさしく竜児だ、GJ
デレデレになっても芯の強いとこはそのままな大河は良いですな
579名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 04:02:37 ID:2GJsCj7H
580名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 08:55:13 ID:TAgHt58Z
乳が小さいから竜児が抱いてくれないなんて聞かされる亜美ちゃんカワイソスw
581名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 11:06:40 ID:ZoVnf0AE
Hの時だけデレデレになる大河? 是非見たいですね
582名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 11:10:19 ID:mL7oA2Pw
[しあわせの手乗りタイガーAfter3]
 私に触れると幸せになる、という下らないジンクスが流れている。
 正直言って私にそんな力はないし、それを信じて群がる奴らもウザったい。
 私に少しでも触れようと機会を狙う奴を何度威嚇したかわからなかった今日なんだけど。
「三人家族・・・か」
 夕食時にやっちゃんに言われた言葉が蘇る。
 私の話を聞いて、私の頭を撫でたやっちゃんが言った言葉。
「家族・・・」
 言われた瞬間、胸が暖かいもので満たされていった。
「大河ちゃんはぁ、やっちゃんの子供だよぉ」
 食べかけの夕飯そっちのけで、やっちゃんは頭を撫でてくれて。
 竜児はそんな私たちを、「食べてからにしなさい」なんて注意しながらも、優しく見守ってくれて。
「家族・・・エヘヘ・・」
 帰って、寝支度を整えた私は、ベットの上で思わずニヤつく。
 頬が緩むのを抑えられない。
 だって嬉しかったから。
 家族と、高須家の一員と言われたことが。
「エヘヘー、寝よう寝よう」 幸せ。私は今、小さな幸せを感じている。
 そんな気持ちのまま、私は布団を被った。
 色々腹の立つ一日だったけど、幸せな夢が見れる気がしたから。
終わり
583名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 11:13:27 ID:mL7oA2Pw
やっぱ二人書いて大河書かないのは何か後味が悪い気がしたんで、大河編投下した。
改行ミスあるけど、気づかんかった。
許してー。
584名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 12:59:56 ID:XjCqS7GW
>>583
GJ
気にすんな
そんな小さい事咎める人ここにはいないだろ
585名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:51:40 ID:NqbpnQHU

「今思ったんだけどさー」
 麻耶がクッキーをつまみながら、亜美のほうを見た。
「亜美ちゃんて食べ方綺麗だよね」
「えー、そう?」
 急に話を振られた亜美が、手を止める。

 3,4時間目の家庭科の授業でクッキーを作った後の昼休み。
 教室のあちこちで食後のおやつとしてクッキーを頬張る姿があった。
 窓の外では強い風が吹いているようで、後ろの席に集まっていた三人がわずかに身を震わせる。
 いくつもの灰色に千切られた雲が、すさまじい速さで流れていくのが窓の外に見えた。

「ほら、亜美ちゃんが食べる時ってなんかかっこいいじゃん」
「そうかな……」
 亜美はぽつりと手に持ったクッキーを口に運ぶ。
「そうそれ!」
 麻耶が興奮して声を大きくする。その口元からクッキーのかけらが吹き飛び、傍にいた奈々子がすぐにハンカチで床に落とす。
「そうだねー、亜美ちゃんてなんか食べ方綺麗だよね。コツとかあるの」
「うーん……。コツねぇ」
「なんかあたしが食べると、お煎餅でも食べてるみたいなのにさー」
 亜美は隣で綺麗な焼け目のついたクッキーをぽりぽりと頬張る麻耶を見た。

「うーんとね、一応コツというか、あるにはあるんだけど」
「えっ?! あるの、なになに」
 話に食いついてきた麻耶に、亜美はクッキーをひとつ摘んでみせる。
「こうやってね、人差し指の腹で摘むの。ほら、ネイルとかしてる時ってこうなるじゃん」
「うんうん」
 亜美は人差し指を伸ばしたまま、人差し指の腹と親指の腹でクッキーを摘んだ。
「こうするとね、指が伸びるの。指って伸びてたほうが綺麗に見えるから。指伸ばさないとこんな感じ」
 するっとクッキーを移動させて、指先で摘んで見せる。
「あーそれ、それがあたしだ」
 麻耶が亜美の手元を食い入るように見つめる。
586名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:52:04 ID:NqbpnQHU

「囲碁とかでも碁石とか指伸ばして打つじゃない。やっぱり、指がこう、ふんにゃりしてるよりビシッて伸びてるほうが綺麗だし」
「なるほどー」
 感心した様子で、麻耶が頷く。奈々子も亜美の正面に座りながら、じっと亜美の手元を見ている。

「それで、出来るだけ手の甲側を見せるようにすると、指がすらっと長く見えるよ。ほら、手の平側と手の甲側だと指の始まり方が違うように見えるでしょ」
 手の平を返して、ひらひら見せる。
 指をパタパタと振って、中手骨の動きを手の甲側、手の平側から見せる。

「それで、ネイルしてる時みたいに指の腹で摘んで、口元に運ぶ時に手を返して、人差し指で押し込むように口の中に運ぶ、と」
「すっごーい! なにそれ、どこで教えてもらえるの、なに?」
 こんなものを、どこで覚えたのかなんて忘れてしまった。
 モデル業をしていれば、体の使い方をひとつひとつ直すのは当たり前で、歩き方から座り方までひとつひとつ美しく見えるように普段から心がけている。
 それは殆ど癖になっている。もう箸の持ち方のように、いちいち意識するほどのことでもなかった。




「亜美ちゃん凄いねぇ」
 奈々子が教わったとおり、指の腹で摘んでその指先を眺めている。
 唇の間からふぅと息を吐いて、嘆息を漏らした。
「そんなたいしたことじゃないってば」
「ううん、凄いよ亜美ちゃん。なんか他にあるの?」
「他に? ……うーん」
 亜美は人差し指を唇の下に添えて、考え込むように天井を仰いだ。
 その仕草でさえ、麻耶と奈々子にとっては綺麗なものに思えてつい見入ってしまう。

「まぁ、これの延長なんだけどさ……」
「なになに」
 隣にいた麻耶が、身を乗り出して聞きに入る。
 今にもメモ帳を取り出しそうな勢いの麻耶が、身を乗り出した。

「こうやって例えば、麻耶が右隣にいるじゃない。そういう時はね、こうやって」
 右隣の麻耶に体を向けるように、亜美は左手で麻耶の前に置かれたクッキーに手を伸ばした。
「相手が右にいる時は右手で取っちゃダメなの。こうやって遠い方の手を使うと、体が捻られるじゃない」
「うんうん」
「そうするとさ、麻耶とあたしは身長が変わらないからあれだけど、本当だったら男の人からこう、胸元が見えるんだよね」
 麻耶の顔の前から、自分の胸元に向かって亜美が指を動かす。
「ふんふん」
 鼻息が荒い麻耶が、じっと亜美の胸元を見下ろす。確かに、くっきりとした谷間が生まれている。
「こうやって左手を伸ばすからさ、腕と腕で胸を挟むわけじゃない。すると、胸が大きく見えるんだよね」
「なるほど、うん、亜美ちゃんの元から大きいのに、さらに大きく見える!」
 段々と声が大きくなる麻耶に、亜美が苦笑いをする。教室であんまり胸がどうとか言われても困るだけだ。
「それにー、体を捻ると、体のラインが出るじゃない。グラビアとかでもさ、絶対に体の曲線が出るように撮るんだけど、そういうのが出るわけ」
「うんうん、本当。亜美ちゃんの体超綺麗!!」
 声が大きいって。

587名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:52:36 ID:NqbpnQHU


「ん、まぁこんな感じで相手と反対側の手で摘んで、それからこう、口元に運んで、と」
 さっきと同じように指を伸ばしたまま摘む。
「くふぃの中に入れたら、食べた後、最後にこう、指先にチュッとキスをするようにすると、相手は必ず唇を見るから」
「うん!! 凄い、亜美ちゃんの唇すっごく綺麗だもんね! 女のあたしが見てもキスしたくなるもん!」
 興奮した麻耶が、腕をぶんぶん振りながら、亜美の唇を注視する。
 キスは勘弁してほしい。

「と、こんな感じ、ほらやってみて」
 話を逸らすように、亜美が麻耶を促す。麻耶は勢いよく頷き、さっき教わった手順を頭の中で思い返した。

「えーと、まず遠い方の手だから、右手でこう」
「そうそう」
 亜美を愛しの彼に見立てて、麻耶が右手を亜美の前に伸ばす。そうすることで、わずかに体が前かがみになり、胸元も強調された。
 それから右手でクッキーを摘み、口元に運ぶ。食べ終えた後は、ちゃんと唇に指を押し付けるのも忘れない。
「どう?! こんな感じ?!」
「そうそう、それでいいよ。うん、十分」
 亜美にはややたどたどしくも感じられたが、それでいいだろうと思えた。これ以上完璧になるまで付き合わされるほうが困る。
 

「あたしもやってみよっと」
 正面に座っていた奈々子が、座っていた椅子をガタガタと移動させて、麻耶の右隣に陣取る。
「うんうん、見てあげるよー」
 麻耶が自分の左隣に座った奈々子を横目に見る。亜美も成り行きとはいえ、自分が教えた内容が実践できるかどうかを確かめるため体を乗り出した。

「えーと、まず」
 奈々子が右手を麻耶の前に持って行く。その時、左手がちょうど右の腿に置かれていたせいもあって、胸が大きくせり出した。
 大きさ的には、亜美にも負けないその二つの胸が持ち上げられるようにして強調されていた。
 さらに体を前に倒すのではなく、お尻を後ろに突き出し、顎を前に出すようにしたため背中がカーブを描く。
 わずかに捻られた体には、日々のダイエットの甲斐あって浮かび上がる細いウェスト。
 ひとつのポーズとして完成したその状態から、ゆっくりと右手でクッキーを摘む。
 細い指先でクッキーを摘むと、奈々子はわずかに顎をあげて、舌を突き出した。そこにクッキーをゆっくりと乗せて、人差し指を唇の間に押し込んだ。
 もぐもぐとクッキーを咀嚼して飲み込んだ後、奈々子は自分の指先を唇から突き出した細い舌先でちょろっと舐めて微笑む。
588名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:53:10 ID:NqbpnQHU

「どうかな?」
 小首を傾げて、麻耶に尋ねる奈々子。

 麻耶と亜美は、揃って固まっていた。そして、お互いの顔を見合わせて、もう一度奈々子のほうを見る。
「エ……」
 麻耶がゆっくりと後ずさる。亜美も頬をひくつかせながら、奈々子と距離を取ろうとしていた。

「エローーーイ!!!!!」
「えっ?! な、なに?! なんで?」
 亜美と麻耶は、恐ろしいものでも見たかのように奈々子と距離を取り、目を細めて奈々子を見た。
 奈々子は二人が何故そんなに距離を取るのかがわからず、首を傾げるばかり。

「ちょ、ちょっと奈々子、なんでそんなにエロいの?」
「そうだよ、おかしいよ! なに今の? やばいって超やばいって! エロすぎ」
 友人二人にエロ呼ばわりされて、奈々子が頬を膨らませる。
「な、なによ。なんでそんなこと言うの」
「だって、エロいもん。今のやばい、エロすぎる。あれはダメ。絶対にダメ」
「そうそう、なに今のエロス。天然?! 天然なの?!」

 二人にエロエロ言われて、奈々子の頬が膨らむ。そんなつもりはまったく無かったし、そんな言葉をかけられるようなことはしていない。
「なんでそんなふうに言うの。別にエロくないし」
「いやだってさぁ……」
 麻耶が苦笑いをしながら、もう一度クッキーを摘む。
「まぁここまでは別にいいんだけど……、なんで舌出すの?」
「舌? 出てた?」
 奈々子に自覚が無かったことが、麻耶にとって驚きだった。
「出てたって、なんか物欲しそうに舌をちょろっと出してさ、そこにクッキー乗せて」
「そうそう、しかも顎をこうやって突き出して」
 亜美が隣でさっきの奈々子の真似をする。
 顎を突き出して、唇の間から舌をちょろっと出して見せた。

「そ、そんなこと、あたししてないし」
「「してたよ!」」
 二人に鋭く突っ込まれて、奈々子がたじろぐ。
「しかも、左手でこうやっておっぱい持ち上げてたし」
「うんうん、見せる気まんまんって感じでこうやって持ち上げてさ」
 亜美が自分の胸を右腕で持ち上げて見せる。
「それで、口の中に、指まで入れてたんだよ」
「エロいよね、それでもぐもぐして、飲み込む時にさらにこうやって顎上げてたの」
「そ、そんなの、飲みこむ時に上がるのは普通じゃない」
 奈々子は必死になって、自分についたエロいという汚名を晴らそうとしていた。
 だが、その反論がさらなる燃料になる。
589名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:53:39 ID:NqbpnQHU

「いや、その後もおかしいって。食べた後さ、指先を舌でぺろって舐めてるんだもん」
「そう、こんな感じで」
 亜美が自分の人差し指、親指、中指と順番にぺろっと舐めていく。
「それは、だってクッキーのカスがついてたから仕方ないじゃない」
 奈々子の反論に、麻耶がすぐさま口を挟む。
「それ取るだけだったら別にはたけばいいじゃない。なんでぺろって舐めるの? ぺろぺろとかだったら子どもっぽいけどさ」
「うんうん、奈々子はエロいよ、今のはビックリ。唇に軽く当てるだけでよかったのに、あんなに舌出して、顎あげて……、思い出しただけでエロいわ」
 ぶるぶるっと亜美が震える。

 クッキーを食べただけでエロ呼ばわりされて、奈々子の頬が膨らむ。
「え、えろくないもん」
「うっそだー! 今のめちゃくちゃエロかったもん」
「あたしもさぁ、仕事で色んな子見てきたけど、奈々子ほどエロい子は見たことないわ」
 呆れた視線で奈々子を見る。

 麻耶は溜め息を吐いて、親友の将来を思った。
「奈々子ってさ、20代後半になってすっごく色気が出そうだよね」
「うんうん、わかるー。絶対にそう、物凄い美人にはなるだろうけど」
「それで、年上の魅力むんむんで、若い美少年とか誑かすの」
「そうそう、ペット感覚で何人もかわいい子をとっかえひっかえ。うっわ、エロ」
 麻耶と亜美は、勝手に奈々子の将来像を作って盛り上がっている。
 だが、それは奈々子にとっては不愉快なことだった。

「ちょっとやめてよ。あたし、年下になんか興味無いし! 頼りがいの無い年下なんて絶対嫌よ!」
 目を閉じて、机をばんばん叩く奈々子。
「あたしは年上趣味なの! やっぱり男はしっかりしてないとダメよ」
「ふーん、そういえば奈々子ってそいういうこと言ってるよねぇ」
 亜美が奈々子の言い分に耳を傾ける。詳しい話はあまり聞いたことがないが、奈々子が年上好みだというのは聞いたことがある。
 どの程度歳が離れているのがいいのかまでは知らないが。
「じゃあどのくらい年上がいいの? おじん?」
「そ、そんな離れてなくてもいいの。っていうか、別に年上っていうか、年上っぽい人がいいの」
 まだ怒りが尾を引いているのか、奈々子は口調を強めてそう言った。
590名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:54:43 ID:NqbpnQHU
「とにかく、男でも料理くらいできないとダメ。それに、家事とかも。そういうのお父さんも出来るし」
「ふーん」
 亜美が相槌を打ちながら、奈々子の話に聞き入る。
「それに、ちゃんと面倒見てくれるような頼れる人がいいの。子どもっぽいのはダメよ」
「子どもっぽいのがダメなんだ」
「そうよ、男だったらやっぱり頼りがいがあって、優しくてしっかりした人じゃないと」
「ふ、ふーん」
 亜美の頬がわずかに引き攣る。
「でも、俺が俺がっていう人はダメよ。少しくらい頼りなくてもいいの、そういう人を支えてあげたいなって思うし」
 ようやく怒りも引いたのか、奈々子は唇に笑みを浮かべながら話しを続ける。
「ちゃんと家事もできて、それでいてあんまり子どもっぽすぎてもダメだし、大人すぎでもダメだし、そうね、あたしのお父さんみたいな人がいいかな」
 言いたいことを言い終えたのか、奈々子が胸を張る。

 亜美は隣に座る麻耶の耳元にそっと囁いた。
「ねぇ、麻耶。奈々子ってファザコン気味?」
「うーん、ちょっと、ね」
 麻耶が肯定すると、亜美がはは、と渇いた笑いを漏らす。
 奈々子は、心のどこかで父親のような人物を求めているのだろう。それがただ年上派として表れているだけだ。
 だから年齢自体には大した意味はなく、求める人物像が年上のような人という漠然としたものなのだ。
 
 そして、亜美の頭の中には同年齢でありながらも、父性を発揮して同じ歳の少女の面倒を見ている人物の顔が浮かぶ。

「あ、そういえばさ」
 麻耶が何かを思い出したように声をあげる。
「高須くんとかも料理とか家事とかできるじゃん」
 ピンポイントで名前が挙がり、亜美は背中に冷たい汗が流れるのを感じた。
「高須くん? 確かに、すごい家事テクあるらしいけど、うーん」
 奈々子も考え込むように指を顎に添えて宙を見る。考え込む奈々子を見て、麻耶は体を乗り出して竜児を推した。
「それにさー、高須くんて面倒見いいし、大人びてるけど大人ってわけじゃないし、案外ぴったりなんじゃないの?」
「高須くんかぁ。確かに、顔は怖いけどいい人だってのはもうわかってるし、うーん。高須くんかぁ、意外と甘えさせてくれるタイプなのかなぁ」
 話の流れが悪い方向になっていくのを感じて、亜美は麻耶の耳元に囁いた。

「いいの麻耶? 高須くんがタイガーと離れたら、タイガーは祐作と……」
 その言葉で、麻耶はハッとしたように口を開く。
 麻耶にとって、北村は意中の人だった。そのライバルが、逢坂大河。
 竜児と大河がくっつけば、北村にアタックするライバルの数は減るし、自分にとって有利に働く。
 しかし、竜児と奈々子がくっつけば、大河は北村へのアタックを続けることになり、自分にとってそれは望ましくなかった。
591名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:55:08 ID:NqbpnQHU

 麻耶はさっきまでの持論を覆して、竜児を貶めることにした。
「や、やっぱりだめだよ高須くんなんて」
「え? なんで?」
「ほら、家事ができるとかいっても、あんなのただの主婦男じゃん。なんか日々もったいないもったいないとか言って、鬱陶しいって」
「そうそう、高須くんってさ、物凄くガキっぽいの。あたしもそれで何度も迷惑かけられたし、呆れるっつの」
 亜美も、奈々子の中に出来つつある竜児像を壊すことにした。
「そうかなぁ、もったいないとか思うのって大事だと思うよ。男の人ってそういうの適当だしさぁ、しっかりしてるくらいのほうが。それにまだ高校生なんだから少しくらい子どもっぽくても」
 突然竜児を悪く言い出した二人に、奈々子が反論をする。
 亜美にとってこれは意外だった。すぐさま、竜児が奈々子の頭の中から出て行くものとばかり思っていたが、真剣に検討しだしたらしい。

「だ、だめだってあんなの。ほんと、高須くんってさぁ、ほれあそこ汚すなとか、もの食べてても染みがついたらどうすんだとかうるさいの」
「やっぱり顔だって顔。あんな顔を横にくっつけて歩いてたら相当恥ずかしいって」
「そうそう、なにあのヤンキー面。あたし初めて見た時、びっくりしたもん。祐作もこんなの友達にしてなにやってんだって」
「文化祭とかでもさぁ、タイガーの服とか作ってなんか入り込んで、キモイってあれ、男なのに女物の服作って喜んでるんだよ」
「あんなの、貧乏臭い主婦男だって。スーパーのポイントとか貯めてんの、しかもエコバッグ持参。デリカシーも無くて人の心なんか全然考えてないの、ほんとちょっとは人の心のこと考えろっつの」
「それにほら高須くんてヤンキーだって噂がまだまだ根強いしさ、奈々子も高須くんと付き合ったりしたらダメだよ。それに高須くんはタイガーのことが好きだしさぁ」
「そ、それは違うと思うけど、高須くんってもうもったいない精神通り越してみみっちいもの。きっと将来、パンの耳とか貰って喜ぶような情けない男になるわ」

 二人揃って、高須竜児を貶める。それもこれも、自分たちの恋のためだった。
 別に高須竜児が憎くて言っているわけではない。
 けれど、本人がいない場所でこういうことを言うと、それが本心だと思われても仕方が無い。

592名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:55:35 ID:NqbpnQHU

「ひ、ひでぇよお前ら……」
 突然男の声がして、麻耶と亜美が振り向く。
 そこには、ヤンキー面をひたすら悲しみで塗り上げて蒼白になった竜児が立っていた。
 その隣には、珍しく怒り心頭という様子で眉を吊り上げた北村がいる。
 亜美と麻耶の顔から血の気が引いていく。聞かれてた?
「おまえたち、なんてことを言ってるんだ! 高須はとってもいい奴なんだぞ!」
 北村は語気を強めながら、麻耶と亜美を見下ろした。両手は腰に当てて、演説でもするかのように腹の底から声を出す。
「本人がいない場所で、人のことをこんな悪く言うなんて木原も亜美も、最低だぞ。俺は、俺の友達を悪く言われて腹が立っているし、大事な友達が貶められて黙ってはいられん」
 意中の人に面前で最低と言われた麻耶の顔が真っ青になる。
「ち、違うの、これは、ね、その」
「このクラスで、俺がんばってヤンキーだって噂も消して、仲良くやっていけると思ったのに、お前らにそんなふうに思われていたなんて」
 竜児にとって二人の会話はショックだった。悪かったな主婦男で、ポイント貯めて何が悪い。MOTTAINAIは日本の誇る重要ワードなのに。
 大体好きでこんな顔に生まれてきたわけじゃない。やっぱりこの顔がいつまでも俺を苦しめ続けるのか。

「まったく、なんてことだ。気にするな高須。こんな酷いことを言う奴らに関わる必要はない。少なくとも、俺はお前の良さをわかっているし、能登や春田もそうだ。他にもいっぱいいる」
「は、はは俺なんかが」
「しっかりしろ高須」
 もーいーよ、と投げやりな表情で竜児がそっぽを向く。

「えっと、祐作、違うんだってこれは。それに、あたしは別に高須くんのこと、嫌いじゃないしさ、今のは冗談」
「冗談でも言っていいことと悪いことがあるだろ亜美。まったく、高須のことをそんなに悪く思っていたとは」
「いや、だから違う、違うの。ほら、高須くんも、あたしたち仲良しだよね、ほら」
「いいよお前なんかもう、ほっといてくれ。みみっちくて悪かったな、パンの耳でも貰えるなら貰う男だぞ」
 その言葉で、亜美の顔面からも血の気がさぁーっと引いていく。
 こんなはずじゃなかった。奈々子が竜児に好意を寄せるようなことになったら困るから、それを邪魔したかっただけ。
 別に竜児を憎く思っているわけではない。
 何か言わなければと思うが、言葉が上手く出てこない。


 周囲が騒がしくなってきたのを見て、奈々子が立ち上がる。
「ほらほら、そんなに怒らないで。まるおくんも、高須くんもさ」
「香椎?」
「あっ、これってクッキーじゃん。高須くんも焼いたんだね。ねぇ、一枚ちょうだい」
 奈々子は竜児が持っていた紙袋に視線を落とす。どうやら、竜児が焼いたクッキーが入っているらしい。
「別にいいぞ……。ふふ、あまりが出ないように焼いたから形は悪いがな」
「あまりが出ないようになんて、当然じゃない。もったいないよ。あたしだってそうしたもん」
 おお、俺のMOTTAINAI精神をわかってくれるのか。竜児は奈々子を感心したように見下ろす。
593名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:57:05 ID:ttk9Qo2s

 そして、竜児が胸に持っている紙袋の中に、奈々子が手を突っ込んだ。
 さっき亜美に教わったとおり、胸元が見下ろせるようにわざわざ手で寄せてあげる。指の腹でクッキーを摘んで取り出した。
「あら、綺麗じゃない。焼き加減もいいし」
「そ、そんなの誰だって出来るだろ。クッキー焼くくらいさ」
「でもさぁ、お菓子って料理と違って、結構正確にやらないとできないじゃない。ちゃんときっちりやろうっていう高須くんだから綺麗にできたんだよ」
「……香椎」
 日々の料理なら、多少の失敗はリカバーできる。余った食材もどうにかして食べられるようにできる。
 だがお菓子作りとなると、分量は正確に、焼き時間も正確に。それらを心がけないと失敗してしまう。
 そして失敗したら後から修正するのが非常に難しい。
 お菓子作りはしない竜児だったが、このあたりの正確さに気を遣ってクッキーを焼いた。
 そこをわかってくれるのは、嬉しかった。

「お味は、と」
 指で摘んだクッキーを、竜児にも見えるように顎をあげて、そして舌をわずかに出して乗せる。
 顎をあげ、目を閉じた奈々子は、味わうようにもぐもぐと咀嚼する。
 その艶かしい姿に、竜児と北村が唾を飲んだ。あれ、なんかエロくね? と、声を出さなくても二人の間で会話が成立する。
 
「うん! おいしい! バニラエッセンスの量がいいんだね、すっごくいい香りがして、時間が経ってるのにサクサクでふんわり。おいしいよ」
「そ、そうか?」
 褒められて、竜児の顔が綻ぶ。
 奈々子は食べ終えた後、自分の指先を人差し指、親指、中指の順番にぺろっと舐めた。
「ぬぅ」
 北村と竜児が同時に息を飲む。
 指先を舐め終えた奈々子が、うふ、と微笑み、それを見た竜児が慌てて視線を逸らす。
「ま、まぁ喜んでくれてよかった。一応、みんなには好評だったしさ、香椎にも喜んでもらえて嬉しい」
「うん、高須くんの、すごくおいしかったよ」
「そ、そうか……」


594名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 15:57:54 ID:ttk9Qo2s


 香椎っていい奴だよなぁ。そうだな、あんなに良い友達がいるのに亜美と木原ときたら。まったくだ。
 竜児と北村は、奈々子を褒めながら、麻耶と亜美に悪態をついて去っていく。
 その背中を、亜美と麻耶は呆然と見送ることしか出来なかった。

「ねぇねぇ、どう? ちゃんと出来たでしょ。全然エロくもなかったし」
 奈々子は、亜美に教わったとおりに出来たことを報告するのだが、亜美は頬を引き攣らせて何も言い返すことができない。
「……奈々子、あたし、あんたが恐ろしいわ」
 隣で麻耶が呆然としながらもうんうんと頷いている。
「え? なに、なんで?」




終わり
595名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 16:15:34 ID:mL7oA2Pw
GJ!ななドラ!のせいですっかり竜児×ななこが好きになってしまった俺にとって最高の作品だった。
ばかちーも好きだけど、今回はばかちー涙目(笑)
596名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 16:26:57 ID:vK84O3p4
エロイな…ああ
597名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 16:29:48 ID:Q4wP1q6L
>>594
GJだー!
最初は亜美の話かと思ったらじわじわ奈々子がww
やべぇよ奈々子様エロすぎww最後の竜児へのセリフとかw
598名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 16:30:47 ID:O97dCliO
GJ!
 「その言葉で、亜美の顔面からも血の気がさぁーっと引いていく。 」
っていうのが、映像そのものがイメージできるほどリアル。
599名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 16:31:19 ID:hRNOf76Q
本編中の少ない描写から上手いこと菜々子のキャラを発展させてていいね
亜美がナチュラルに高須ラブなのも良い
600名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 16:57:13 ID:mL7oA2Pw
敢えてのサブキャラ、ナイス。
時に思う。主人公とサブのカプは素晴らしいものだと。
細かな設定無い中で書くのはかなり大変だし。
601名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 17:19:17 ID:ef3rmU5+
>>547
予想では勘違いendだったのだが、まさか娘嫉妬endとは‥GJ!
>>567
GJ!巧い。
>>577
わかってるぜww
>>585
GJ!天然設定がツボったww
602名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 17:23:59 ID:wevPxaSS
ななドラいいよななドラ。
細やかな設定がないサブキャラってのは確かに大変だけど、
裏を返せば書き手の力量次第でいかようにも料理できる美味しい素材だったりするよね。
603名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 17:30:14 ID:W5PiENjw BE:530001582-2BP(1)
竜児と大河の子供ってどんなになるか?

とりあえず娘
性格・・・母親譲りのドジ、父親譲りのお節介
特技・・・父親仕込みの家事
容姿・・・100%大河似。身長も似たようなもん。でも巨乳

いいとこどりになった
604名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 17:32:45 ID:AydG1Y14
>>603
ついでに マザコン ファザコン になったりしてw
605名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 17:59:31 ID:TAgHt58Z
>>594
あんたプロだろ
素人の文章じゃねえぞ
606603:2009/01/11(日) 18:01:17 ID:W5PiENjw BE:397501362-2BP(1)
>>604
でもドジだと家事に支障をきたしそうだからしっかり者のほうがいいかもしれん
607名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 18:17:40 ID:kxBb1VFc
>>585-594
手本にしたいです
608名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 19:09:23 ID:mvqUINrD
>>603
とりあえず息子
性格・・・母親譲りのドジ、父親譲りのお節介
特技・・・母親仕込みのバーリ・トゥード
容姿・・・100%大河似。身長も似たようなもん。でも巨乳
609名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 19:13:37 ID:XgytCNEA
容姿は父親似
性格と身体能力が母親似
知能は祖母似

そんな完璧生物
610名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 20:16:36 ID:TAgHt58Z
>>608
巨乳って俺かよ
611名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 20:41:18 ID:SxLhkpcX
>>585-594
奈々子が主役のようでいて、亜美も話の中心で
麻耶が若干弱いけどそれでもドタバタに巻き込まれてて
誰か一人の話ってんじゃなく、きっちり亜美率いる友達三人娘の話で完成してるのは
このスレでも結構レアですな、楽しめましたGJ

あぁでもこれが良作で、かつ奈々子登場だけど恋愛部分がライトな良作だけに
またななドラやまやドラみたいなサブキャラと竜児の恋愛SSが読みたくなってしまった
612名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 21:06:51 ID:mL7oA2Pw
思うんだけどー、竜児ほどサブキャラとカプ作っても違和感ないキャラいないよな。
613名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 21:11:43 ID:XgytCNEA
>>612
性格や言動だけならな

思考とかまで本編に準ずると
大河一択にしかならないってか出来ないって
他のヒロイン好きの奴には悲しい仕様だし

ま、二次創作なんだから
そこまで細かく本編と一緒されると逆に面白みに欠けるけどな
614名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 21:14:43 ID:ef3rmU5+
>>603
頼むから他のスレでやってください。
最近の良作ラッシュに水を差さないで下さい。
615名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 21:26:40 ID:XjCqS7GW
>>594
GJ!
竜児がマジで可哀想だったセリフから哀しみが滲み出てる
616名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 21:28:46 ID:mL7oA2Pw
ななドラかぁ。俺も書いてみっかな。
617名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 22:11:58 ID:/wbe1+yt
>>585
GJ!GJ!ヤバい、すごすぎる
読んでて引き込まれていくような感じだった
文章うまいな本当にプロみたいだ

618名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 22:15:13 ID:jkWcXyn/
>>594
話の始め方、展開、キャラの会話、どれも良かった
読んでてニヤニヤした
次回作も期待しております
619名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 22:30:01 ID:TAgHt58Z
>>612
相性だけなら誰とでも合うが
カポーにするなら大河やみのりんへの想いをどうケリつけるかで結構ムズい
620名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 22:51:29 ID:KTe3tBzd
ななドラの続きこないかな〜
621名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 23:11:44 ID:CuKvMVWV
>>594
奈々子最高や!
なんか亜美以上に一歩引いた落ち着いた視点ってのがいい
あと
>「そ、それは違うと思うけど、
ここ萌えたwあーみん最高や!
622名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 00:11:21 ID:AbIbSvFM
>>619仰る通りで。
大河ならまだ北村とくっつけられるんだが、みのりんとばかちーは強敵。
いかに自然にまとめられるか、俺の技量じゃ無理だわ。
ていうか一度、摩耶と大河の北村の取り合いを見てみたい。
原作ではもう全てが遠き理想郷だからな。
623名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 00:22:56 ID:AsRbnH0f
>>622
北村を原作ベースで考えると、双方共に悲恋で終わりそうな気がするけど……それでも?
624名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 00:30:17 ID:oFWfjYV7
北村と大河なり亜美なりって考えはするが
北村は兄貴を大河亜美は竜児をって
心の底にはまだ違う人が見えてるのに
双方が誤魔化しあって恋人ごっこをしてるような感じしか思い浮かばない

何か考えるだけで鬱になってきた
625名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 00:37:22 ID:89pgbQ8k
>>623-624
どうせ不具合が生まれるんだから
「大河と竜児は友情以上は育めませんでした」って適当に誤魔化して
そこら辺ほとんど触れずに話進めるのが一番ベストだと思うけどな

二次創作のifを細かく辻褄合わせようとすればするほど
原作と違うキャラになっていくわけだし
626名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 00:39:35 ID:oFWfjYV7
大河と竜児は家族関係とか落しどころがあるから良いけど北村がな
あいつに兄貴意外と恋愛させるのって中々難しい印象だ
627名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:07:24 ID:2A9D5Ge4
>>625
もしくは、大河と竜児の関係が決定的な物になるよりも前、
文化祭もしくはクリスマスのサンタイベント辺りか、の時点からif分岐で再構築し直すかだな。
どちらにしても、きっちり原作との整合性をとろうと思うと相当ハードルは高くなる。
628名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:23:21 ID:gjgteEcb
大河は竜児とセットだからこそ北村と会話したりできるわけで、竜児抜きで誰かとなんて考えにくい
対して、竜児はきっかけこそ大河が間に入ってはいるものの、みのりんもあーみんも竜児が自分で撃墜してる
629名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:35:13 ID:sznZZPxQ
今から投下します。シリアス注意です。
630名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:35:43 ID:sznZZPxQ





   俺は病院の『あのにおい』が嫌いだ。
   重苦しさを隠そうとしたフィルターから透けて見える、
   真っ白な残酷さが嫌いだ。

   手術室のランプが点灯して、
   廊下は血の色に包まれた。






   真実はいつだって残酷にやってくる。
   
   大河と俺が医者から宣告を受けたのは、半年前だった。
   その頃から頻繁に体調を崩していた大河にはもちろん、
   それは俺にとっても衝撃的な話だった。
   医者はカルテを眺めて溜息をつく。
   いわく、『彼女の体では耐えられない。手術が必要です』と。
631名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:36:14 ID:sznZZPxQ
“そんな顔しないでよ”

   と、大河は弱々しく笑った。
   きっと俺の顔が険しかったせいだろう。

   “………手術、もうすぐだろ。お前は怖くねぇのかよ?”

   “大丈夫よ、あたしはそんなにヤワじゃないっての”

   セリフはいつも通りだけど、あいつの声は半分かすれていた。
   あの宣告から半年たって、大河は既に入院している。
   次第に元気をなくしていったあいつは既に起きあがることができなくて、
   ここのところずっと俺が付き添っていた。

   “心配いらないって。別になんともないんだから”

   “大河―――汗、かいてるじゃねぇか。エアコンきいてんのに”

   涼しい室内にいるはずのあいつが纏うゆったりとした病院着は、汗でべったりと肌に張り付いていた。

   “う、ん。ほんとは結構、ツラい、かな”

   そんな俺の心配を軽くするように、大河はえへへ、と笑みをこぼす。

   “身体よりもね、精神的によ。色々考えんの。これからのこと”

   “大河………”

   “ねぇ竜児”

   “?”

   “あたしのこと、好き…?”
632名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:36:45 ID:sznZZPxQ
俺は愕然とした。
   この質問は今まで何度もされてきたのに。
   今日の大河は今までで一番弱くて、
   だから一番真摯だった。
   蛍光灯の白さに、息が詰まる。

   “あたしはね、アンタが好きよ”

   あいつは蒼白な笑顔でそう言った。
   大河は今まで、そんな事を口にしなかったのに。

   “ほんとは一生言わないつもりでいたのに。自分の気持ち。
    ……でも駄目。頭ん中が一杯になっちゃってて、考えた事が全部口からあふれていっちゃう”

   そう告げて、また曖昧な笑顔で笑う。

   “きっと今まで身体を気遣わなかった罰よね。
    こんなに痛いのも、こんなに苦しいのも、こんなに切ないのも”

   独白して嘆息。

   “きっと贅沢言いすぎたのよ、あたし。
    いつだって何かに飢えてたし、いつだって独りだった。
    満たされたと思ったことなんてなかったのよ、一度も。
    ………一番欲しいものは、とっくに手に入ってたのに”

   “そんな………そんなの、俺だって同じだ。
    こんな………お前だけがつらい思いをするなんて嘘だ………”

   “竜児……”

  “なぁ、大河”

   “うん”

   “俺は結局、お前に何をしてあげられたんだろう”

   “―――竜児……?”

   涙が俺の頬を伝う。

   “俺はやっぱりとんでもない馬鹿なんだろう。
    大河から、こんなにいっぱい貰ったものがあるのに、俺は―――”

633名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:37:15 ID:sznZZPxQ


   俺は、大河の笑顔をこんなにも薄っぺらくしただけじゃないか。



   “最低だ―――ほんとに。俺は……だって、大河―――”

   “そんなことないわよ”

   ふと、頬の涙が拭われた。

   “そんなことないよ、竜児”

   “大河―――”

   “あたしね、女に生まれて良かったって、今は思う”

   “え?”

   “竜児も、きっと後でヤキモチ妬くんだから”

   そう言った大河は、やつれた顔でなお、綺麗だった。

   “だってあたしのほうが10ヶ月も長く一緒にいられたのよ?
    だからね、竜児。あたしが貰うものは、もう貰ってるの。
    『あたしは今、幸せ』―――
    今までずっと生きてきて、今日が人生で最良の日だってそう思えたの。
    あたしは今日のために、今日からの日々のために今まで生きてきたのよ。
    これがあたしの辿りついた『答え』”



   手術室に行く直前にあいつが見せたのは、
   なんの憂いも不安もない、
   ただ満ち足りた笑顔だった。
634名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:37:47 ID:sznZZPxQ


   それで俺は思ったんだ。
   例え俺が大河に何もしてあげられなくても、
   笑顔を返してあげるくらいはできる。
   それで少しでも大河の支えになれるなら、
                    ―――――手術は無事に終了いたしました―――
   そして少しでも俺らの家族に幸せを振りまけるなら、
                    ―――――母体も大事ありません。帝王切開術、成功です―――
   それが俺の生きる意味でいいんじゃないか。
                    ―――――お母さん似の元気な女の子ですよ―――
   今はそれが俺の『答え』だ。
                    ―――――どうぞ中へ―――



   さぁ、
   大河と、
   俺らの娘に、
   会いに行こう。

   俺の『答え』を伝えに。

   新しい物語は、ここから始まる―――
635名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:39:13 ID:ZdjlR9Oq
まあ整合性を気にしすぎると、自然と原作通りの竜虎ものしか書けなくなるんじゃないか?
原作がそういう方向で進んでいるのも、主役5人の性格とか関係性とかから考えてそうなるべくしてなったんだろうし。
実乃梨や亜美とのカップルものなら、大河のことにはあんまり深入りしない方が書きやすいんじゃないかと思う
636名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 01:39:28 ID:sznZZPxQ
酒の勢いで書いたので、所々おかしいところがあると思います。
面白かったら、幸いです。
637635:2009/01/12(月) 01:44:20 ID:ZdjlR9Oq
>>636
途中で割り込む形になって大変申し訳ありません。
書き込む前に誰か投稿してる人がいないかチェックすべきでした。
SSの本文に割り込まなかったのは不幸中の幸いでした。
以後、気を付けさせていただきます
638名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 02:31:58 ID:XchYocLy
>>636
GJ
ハッピーエンドでヨカタ

最初の5行でインコちゃんオチかと思ったw
639名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 02:37:31 ID:n3yN4C4g
GJ、おもしろかったよ

確かにちっちゃい大河じゃ出産に耐えられなさそうだw
640名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 03:05:41 ID:AsRbnH0f
一見すると幹部クラスのヤーさんのような外見の竜児と、下手に私服姿だとまるで小学生ぐらいにしか見えないこともある大河。

……はじめて行った産婦人科で医師や看護士、周囲の他の患者達等から奇異な眼を向けられる様がありありと眼に浮かぶようだw
641名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 03:11:24 ID:wUDuciNr
>>594
GJ!
別にそんな好きじゃなかった奈々子様が
貴方のおかげで大好きになった。ありがとう。

>>636
GJ。シリアスは結構好きだ。
642名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 04:10:55 ID:OiDXPmRU
ななドラ
ななパパが魅羅乃ちゃんだっけ?毘沙門天国に二次会とかで行って、子どもが同級生だから?再婚したら家族になれる よね?


五人家族。
もめる?
学校には公表しないでいて、
朝三人で同じ家から登校
お弁当が同じ
帰りも三人なら買い物も。
共通財布も、目撃されて。

駄目?こんな設定?
643名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 04:25:14 ID:Q6MkDZIf
>>642
言いたいことは判るような気もするが、何か同意を得たいなら、とりあえず日本語で頼む
644名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 04:45:38 ID:iCQ9GjZ0
とりあえずななどらの鎌倉編マダー?
645名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 05:03:09 ID:W+sX1gth
スレのびてるから投下ラッシュかと思いきや、稀にみるSS級作品が投下されてるとは・・・・。 
ななドラやべー!!あーみんもやべー!!
646名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 07:35:30 ID:AbIbSvFM
取りあえずこのスレにて奈々子の評価上昇中。
647名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 09:14:47 ID:lBg8r+fD
>>642
書け。
どんなに無茶な設定でも、書き上がった作品が面白ければそれが正義だ。
648名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 10:46:03 ID:QHPIjMpB
ゆゆぽ仕事しろ
649名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:28:37 ID:AbIbSvFM
してるじゃあないか。
ゆゆぽはファンに優しいのです。
余談だが、スピンオフの春田に泣いた。
650名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:34:34 ID:DWX/7+tI
これより連投します。>>454-458「失われた彼女の王国」の続きです。
651名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:35:11 ID:DWX/7+tI

―これまでのあらすじー
超ナルシストで超ぶりッ子の川嶋亜美は度重なるアプローチをことごとくスルーしまくる高須竜児に想いをつのらせ、
文化祭の衣装製作にかこつけて、そのウルトラナイスバディを生かして必殺お色気大作戦をしかけるのだった。


放課後、竜児の家までついてくることになった亜美。
ミーティングに向かうクラスメイトたちから離れて大河が言った。
「りゅうじ、…あなたは私の味を忘れられないはずよ」
なんだそりゃ。味って何だ。拳の味か。

道すがら、竜児と並んで歩きながら亜美は、恋ヶ窪ゆり先生(30才独身)のような虚ろな目でぶつぶつとなにやらつぶやき続けていた。

泰子はもう出勤した後で、家には誰もいなかった。文化祭の準備で竜児が遅くなるので、家族一緒の夕食は当分おあずけなのだ。
「おじゃましまぁ〜す」
「まぁ、入ってくれ」
高須家の居間。ふすまのちょうど頭の高さ、さくら色の張り紙が目にとまる。チビ虎のマーキング。ちわわはそう解釈した。
「そっちが俺の部屋だ。…川嶋は紅茶にするか?」
「きれいに片付いてるね〜 予想通りっつーか」
亜美は竜児の部屋の中をぐるりと見回した。
ありふれた木目調の勉強机には電球式のスタンド。椅子ひとつ、そして古ぼけたミニコンポの入った本棚。あとはクズ入れひとつ。
予定外の来客にもかかわらず竜児の部屋はきれいに整頓されていた。ベッドはない。寝るときは敷布団をひくのだろう。
ちわわは舌打ちした。ベッドだったらそのままダーッとあいつ押し倒してそのままヤッちまおうハァハァとか、
じゃなきゃゴロゴロ寝っ転がってあたしのフェロモンをたっぷりマーキングしてやろうアヒャヒャヒャなどと思ってたのに。
どーする、押入れの中に入っていってやるか? あたしゃドラえもんか?
652名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:36:16 ID:DWX/7+tI
竜児が二人分の紅茶を淹れて部屋に持ってくると、ちわわが押入れを開けて、ふとんの中にボスッと頭をつっ込んでいた。
「…お前はなにをやっているんだ」
「…どっかにエロ本隠してないかな〜って」
「人のプライバシーを詮索しないでくれないか」

「ふ〜ん、高須クンてー、こんなの読んでんだ」
本棚に並ぶ背表紙の文字を興味深そうに目で追う同級生の(なにを考えているかさっぱり判らないが)見た目は麗しいその姿を
すみずみまで視姦するかのように、部屋の主は欲望にギラつく凶悪な目つきで凝視していた。
へッへッへッこんなマブいスケ釣れるたぁラッキーだぜ、さっそくハメまくってシャブ漬けにした挙句に俺の言いなりになったところで
とっとと風俗かAVにでも売り飛ばしてたんまり稼がせてもらうぜイーヤッハァーッ… などと思っているわけでは断じてない。
二人きりの部屋の静かな空気をかすかに揺らめかせる彼女の吐息、まじかに嗅ぐ髪のシャンプー&リンスの甘くてこそばゆい匂い、
大またで軽やかなステップにつれてそよぐように揺れるスカートの動き、衣ずれの音、そして玉を転がすような笑い声。
竜児も思春期真っ盛りの健全な一男子高校生 …同級生の女子、しかも国民的美少女と自室で二人きりっという尋常ならざる状況に
頭の中は脳内麻薬物質が蛇口全開のドッバドバ、胸は高鳴り膝ガックガク、喉はカラカラ手に汗握り、
体中のエネルギーが股間の一点に凝集、励起されてゆくような青い性衝動の奔溢を抑えることができないでいた。

―お、俺はいつから川嶋の声を聞いてどぎまぎするようになったんだ? あいつがしゃべったり笑ったりするたびに、俺の頭ン中いっぱいに
なんか甘酸っぱい香りのするお花畑がパァーーッとひろがるみたいじゃねェか。俺をそんな気分にさせるのって櫛枝だけだっただろ。
ヤべェ… 勃ってきやがった。…こいつにバレようもんならネタにされてこの先ずっとイジられっちまう。
二人分の紅茶を自分の勉強机に置き、股間の膨らみを悟られないように椅子にかける。
「…かっ川嶋は身長165cmだったな?」
部屋に入ってはじめて亜美は目を合わせた… なにやら思惑を含んだ大きな潤んだ瞳にのみ込まれそう。口元にいつになく妖艶な微笑が浮かぶ。
「よく知ってるのね」
ねっとりと淫らに絡み合う視線を無理やり振りほどき、目を逸らしながら竜児は言った。
「携帯でお前の名前で検索したら色々でてきた」
「そう… なんかうぜェこと書いてあった?」
「別に。お前はゴシップ処女の清純派だってよ」
「今夜のあたしは、清純派じゃないよ…」
ズキン、と腰の下あたりで熱いモノが疼いた。
653名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:36:57 ID:DWX/7+tI

駅前のカラオケルームの一室で、大河たちは思い思いの席に陣取っていた。春田がノリノリで曲番号を入力する。
「ほんじゃ、トップバッター俺ェー」
「よ〜し、ドリンク注文とるぞー、特になければみんなコーラ! いいかー」と女子がいようが体育会系ノリの北村。
「ねェねェ木原さんはドリンク何にする? なに歌うの?」
もじもじしながら(かわいくない)懸命に気をひこうとする能登だったが、北村の隣にちゃっかり座った木原はそれをさっくり無視して
「逢坂さんごめんね〜、急に誘い出したりして」
「あたしだって空気くらい読むわよ、今日は貸しにしとくわ」北村を挟んで座った木原に答える。
「オンナの仁義ってやつだねェ〜、大河」と、鼻くそをほじりながらみのりん。
「ほんとぅー、逢坂さんが話せる人でよかったー」と香椎。
「ねェ木原さん、そっち座っていい?」
「亜美ちゃんに頼まれちゃってさ〜、今夜だけ逢坂さんを高須くん家から引きはがしてくれって」
「別にいいし。ところで木原さん… ばかちー今日なに穿いてた?」
さりげない大河の問いに男性陣の動きがピクリと止まる。
「あたしが知るわけないじゃん」
「ふっふっふ、純白の白だったよ」スカートをパタパタ扇ぎながら大橋高一のオヤジ女子高生が言うので皆びっくり。
『え!?』

『♪Nobody knows my secret. It's so pop. I'm gonna dance in the rainy midnight〜♪』
突然春田がなにやら英語で歌いだしたもんだからクラスメイトたちはまたもや仰天した… ってバンアパかよ! allが書けない春田がバンアパ!
レディース・アンド・ゼントルメ〜ンの春田がバンアパ! てゆうかカラオケあるんだ… やっぱなんか発音変じゃね? うん変だわ。
怪しげな英語で歌う春田、その横でズラ被って激しくヘッドバンキングしながらエア・ギターで伴奏するみのりん。
「ぶひゃひゃひゃ! 櫛枝超受けるそれー」麻耶の腹筋が崩壊した。
香椎も細い腰を折って肩をわなわなと震わせている。
「さすがみのりん、なんでもチェック済みね」
「あったりめぇよ〜、あ〜みん朝からあんだけフェロモンまき散らしてるんだもん、な〜んか企んでるな〜ッて気づくわさ〜」
ジミヘンが乗り移ったかのように体をクネらせるみのりん。
「ねェ木原さん、隣いってもいい?」
「そーそー亜美ちゃんフェロモン全開だったもんね、傍にいてあたし自分が出してるんじゃないかと思っちゃった」と木原が北村に体をすり寄せる。
「ちょっとあんた、今日はわたしが主賓なんだから〜ちったぁ遠慮しろってェの!」大河も負けじと密着。
「それで櫛枝は、亜美が勝負下着を穿いていないかチェックしたってわけか!」両サイドの状況を一顧だにせずマイペースの北村。
「ねェねェ木原さん、ジュースの追加どうする次なに頼む?」
「清純路線かぁ… 意外と高須君には有効かもねー」皆それぞれの思惑が交差するさまを面白そうに眺めながら香椎が言う。
「しまったー、たかっちゃんにあみたんのエロエロな写メ撮ってーって頼むの忘れてたーッ」歌の途中でいきなり春田が叫んだ。
すっくと立ち上がった大河が一喝、
「死なすわよ、この毛長虫が!」
「ねェねェ木原さんー」
「しつこいんじゃあーッ!」
654名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:37:52 ID:DWX/7+tI

二人きりだと妙に意識しちまうな… ポケットから引っ張り出したラフ絵を眺めながら竜児は聞いた。
「なァ、生地はどうすんだ?」
「んーと、ミニスカポリスみたいなぴっかぴかのやつ」
PVCか… エナメル質で光沢がある… が、学校行事にそれはあまりに扇情的すぎないか? それに伸縮性がないから動きにくいぞ。そう言おうとすると、
「じゃーん、高須クンみてみてー」
といいながらスカートをすとんと落とした。

「うおっ!!」
赤のブレザーとシャツの下からまっすぐ伸びる常人離れした長い足、女子高生らしからぬ、すらりとしたふくらはぎ、キュッとしまった足首、
すべすべした魅惑的な太腿はなめらかな曲線を描きながらシャツの下に消え、小さなお尻は隠れてまったく見えず、
長すぎる足のせいで某ウィッチーズのコスプレみたくシャツの裾の間からパンツじゃないものがチラチラ見え隠れしたり… はしない。
"小股の切れ上がったいい女"って、こういうのを言うのかもな… そう思いながらも竜児の目は見事な脚線美にクギ付け。
…いかんいかん、俺はそんな浮ついた男じゃねェ、俺の心の中にゃ櫛枝実乃梨さんというちゃんと心に決めた相手がいるじゃねェか、
ストイックが売りのこの俺がなんとしたことだ、こいつは大事なマブダチだ。俺をからかいつつも対等に話してくれる異性の友人。
規格外なまでにかわいくて、外人並みにスタイルが良くって、星々の眷属たる某星間種族のようにきれいだが…。
「どうしたの高須クン? …ウフッ、わたしの脚に見とれちゃった?」いつになく甘ったるい声が嬉しそうに跳ねる。

さすがに恥ずかしいのか、彼女にしては珍しく頬を紅潮させて、すこし俯いて上目づかいになって小さな声で言う。
「じゃ、上も脱ぐよ…」
するするとタイをほどき、ブレザーとシャツを脱ぎ捨てる。
「…」
白のブラとショーツだけになった亜美がそこにいた。さすがモデルというべきか、股の位置がおそろしく高い。
十代独特の張りのある乳房は重みなどないかのようにぴんと上を向き、くびれた腰には腹筋のラインがひかえめに浮きでている。
背筋からお尻にかけてのなめらかなラインは、ほォ〜ボーメ氏の新作ですかコレ〜造型師イイ仕事してますねェ〜などと
錯乱して意味不明なことを思わず口走ってしまうみたいな。
「どうよ」
655名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:38:32 ID:DWX/7+tI

なんか下着メーカーのCMみたいだぜ、と竜児は言う。
「…水泳の授業のときも、お前の別荘に行ったときも、いい体してるよな〜って思ったけど… 何度見ても立派なもんだ」
竜児に褒められてなぜか嬉しそうに頬を赤らめるモデルさん。
「そう? でも、触ったコトはないよね…」
「…ッたりめーだろ」なにを言い出すんだこいつ。
「あたしも、男の子に触られるのは、は、初めて、かな」
突然、竜児はせつなくてたまらなくなった。永遠に続く甘美で気持ちいい悦楽の世界がそこにあって、なんとかしてそこに行きたい、
どうしても行かなければならないという脈絡のない焦燥感が湧き起こって竜児を圧倒した。

あの雨降りのゴミ拾いの日、ストーカーをフルボッコにしたあと茫然自失の体の彼女を放っておけず、取り敢えずこの家に連れ込んだ。
腹に暖かいものを入れて一息入れるうちになんかしら妙な雰囲気になって、いきなり変なスイッチ入っちまった彼女が
発情したちわわそっくりに瞳をうるうるさせつつタンクトップ姿で四つん這い&おっぱい揺らしまくりで竜児に迫りまくり、
その猛攻の前に竜児はさながらディエンビエンフーのフランス空挺部隊の如く陥落寸前のところを、大河の予期せぬ闖入で
危機一髪、事なきを得たのだった。
竜児は思った…あの時は無事未遂で済んだが、今夜は途中で終わる気がしねェ。

「…どうしたの? 高須クン」
両手を膝について前屈みになりながら、彼女は竜児の顔を覗き込んでいた。強調された胸の谷間がいやでも目に入る。
「いや、とっとと測っちまおうぜ」
両手を挙げた彼女の腰に手を回し、するりとメジャーを巻きつける。
「ひゃあ、くすぐったいー」
彼女がぴょんぴょん跳ねるにつれ、目の前でおっぱいがぷるんぷるんと震える。ぷるん、ぷるん、またぷるん。
「こら、腹引っ込めんな。オヤジかお前は」
「やだー、だってマジでヤバいんだもん」
きめ細かくすべすべした同世代の女子の肌触りに竜児は驚く。
泰子の肌だったらしょっちゅうさわっている。酔いつぶれて帰ってきたところを寝床に引っ張っていくので、肌触りでその日の体調がわかるくらいだ。
だが亜美の肌はなんというかこう… 手にしっとりと吸い付いてくるような…
「やだー高須クンたらぁ、亜美ちゃんの胸ばっかりじろじろ見て、こどもみた〜い」
白くやわらかい手が自分の肩に置かれ、細い指先が首すじを愛撫するのを感じながら、竜児はぼんやり考えていた。
ストーカーに怯えた彼女が俺に抱き付いてきたあの日、夏の別荘のシャワールームの白い手、洞窟の中で転びそうになった彼女を支えたとき…
前にこの娘、この美しいがトンでもない性格の女と触れ合ったとき、肌のぬくもりを感じたときも、こんなに気持ちよかったのだろうか。

「…ねぇ、亜美ちゃん汗臭くないかな? どう? …嗅いでみて高須クン」
656名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:39:05 ID:DWX/7+tI

「次―、あたし歌うわ」
意識を喪失し一時的に歌唱不能になった春田を尻目に曲番号を入力する大河。
木原に張られた頬を嬉しそうにさすりながら(かわいくない)「逢坂ってその〜、高須と付き合ってたんじゃねーの?」
と能登が意外そうに聞く。
「え〜なんで〜」大河が聞き返す。
「だってー、毎朝一緒に登校してくるし、一緒にお昼してるし。どうみてもそうとしか」と香椎。
「あたしもそう思ってたよ〜」と木原。
「そ、そ〜だよね〜木原さん!」
「別にー、あいつが作ってくれるご飯があんまりおいしいから、毎日三度三度食べさせてもらってただけよ」
「世間ではそ〜いうのを付き合ってるって言うんだよ、大河」とみのりん。
「…それ亜美ちゃんが聞いたら泣くって絶対」香椎がつぶやく。
「うむ、高須の料理の腕は絶品だからな、無理もない!」
『三年目の浮気』のイントロが流れだした。♪ぱーやっぱーやっ ぱやっぱーっ ぱぱぱ ぱっぱっぱやっぱーっ♪
「…ねェ、今頃あの二人どうしてるかね〜」木原がぼそっと言う。
「いろいろ出てる頃じゃない?」と香椎。
「出るってあ〜た」木原が吹き出す。
「出たり、入れたり〜」とオヤジ女子高生。
女子の赤裸々な会話に愕然とする北村と能登。男女間に流れる微妙な空気。
木原が携帯をパチンと開く。
「ちょ、あいつに定時報告入れるわ」
「親?」みのりんが聞く。
「違うって」
「彼氏か?」北村が聞く。能登が青ざめる(以下略


その頃、竜児の脳みそは虹色に光り輝いていた。
♪ボォークのォー 大切なバァーナナァー だらしなくあァーまァーいィー いろォー 塗ろーォー♪

亜美の携帯が鳴る。
「こちら川嶋、状況を報告せよ」
「木原より川嶋、ミニ虎はノリノリでソロリサイタル中… つか能登てめーウゼ! ひっつくんじゃね〜ヴォケ! ちんこもげろ! 死ね!」
電話の向こうからは麻耶の声に混じって『モテないオトコが好きならぁ〜 オレも考え直すゼェ〜♪』という大河の熱唱と
「痛い痛いよ木原さん〜 あぁ〜」という能登の嬉しそうな悲鳴が聞こえてきた。
どうやら皆でカラオケにいったらしい。竜児は思った。オレこの曲歌えるわ。泰子の持ち歌で幼い頃からお馴染みなのだ。
つかミーティングじゃなかったのか。それよりその選曲はなんだ大河。この状況を知ってか知らずにか。
「了解、こちらも状況を開始する」
亜美が電話を切るまぎわ、向こうから「おい今のはなんだ、状況ってなんだーッ」という櫛枝実乃梨の怒号が
『バカ言ってんじゃないよ〜♪』という大河のコブシの効いた歌声に混ざって聞こえてきた。


             すいません続きます
657名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:45:51 ID:e4o8XWR6
投下乙!

おっぱいぷるんぷるん、ぷるん!
658名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:48:15 ID:7DhM/CnI
うほっ、これはエロスい
659名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 12:11:15 ID:4ac/vEBu
奈々子株が恐ろしいほど高騰している…


そろそろストップ高だな
660名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 12:33:10 ID:W+sX1gth
えろぃ・・・・がGJ!! 
にしてもみのりんハナクソて・・・・・・。
661名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 12:48:19 ID:rBNbJMOY
よし、亜美ちゃん行くところまで行ってしまえ!
あと能登乙…
662名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 13:07:57 ID:GhXDwfdj
GJ!
女子がオープン過ぎw
みのりんの鼻くそはやめてくれ やり過ぎだ
663名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:00:10 ID:0OS0vSls
三年目の浮気とか古いわw
664名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:00:56 ID:zDFHFvT+
Gj!
女子ぶっちゃけますねww

我が高校の女子もこうであってほしい・・・
665名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:23:34 ID:FHbCR9H3
一応つっこむと竜児はベッドだったはず
やっちゃんは寝相が悪いのでベッド買って貰えず・・・
666名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:32:57 ID:e5xv4b0J
GJ!
普段(原作)は木原なのに、本人目の前だとさんづけになるあいつが心底キモくてよかった
667名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:39:53 ID:FHbCR9H3
>>656 GJ!
でも俺のイメージとあまりに違いすぎるのでギャグだと認定
もっとやれw
668名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 15:26:34 ID:AbIbSvFM
みんなでばかちーを応援...なんてGJなクラスメートと作者なんだ。
独神(30)と「待つわ」歌いながら待つわ。
669651-656:2009/01/12(月) 15:56:50 ID:DWX/7+tI
読んでくれたみんなTHX

>>663
ニコニコ準拠w

>>666
そうなのか、アニメの第07話でふとんしいて寝てたんでついw
670名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 16:16:32 ID:KOVt7GOU
俺もてっきり布団派だとばかり思ってた
原作何巻のどの当たりで確認できる?
671名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 16:26:18 ID:FHbCR9H3
一巻のタイガー襲撃の時
>通販で買ったベッドの上に身を起こし、落ち着かない気分で鈍いあくびを
って表現がある
襲撃翌朝には
>泰子もマイベッドを欲しがっているが、この寝相では絶対に買わせられないと思う。
ってやっちゃんが布団だってのもわかる
672651-656:2009/01/12(月) 16:44:50 ID:DWX/7+tI
>>671
みwikiさん乙
あんた何者?
673名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 16:56:15 ID:kDFebkGZ
>>672
寒い死ね
674名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 17:29:26 ID:0OS0vSls
竜児がベッド派というのは9巻でも出てきてるな
チョコ作りをベッドの上から朝まで見守っている
675名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 17:49:00 ID:AbIbSvFM
まぁまぁ落ち着こう。
てか竜児はやっぱ良い奴だよな。
9巻からしてもアニメにしても。
676名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 19:46:02 ID:6PBso6dL
>>675
だが最近の竜児は…亜美ちゃん泣かせといて放置とかどうかと思うぞ
677名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 20:05:06 ID:J606vru/
あんだけてんこもりに色々あって、全部うまく切り抜けるのはさすがに無理だろ。
678名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 20:29:17 ID:0OS0vSls
まあ竜児のあーみんに対しての言動のみ全て抜き出してみたら
北村の木原に対する態度並に酷いことに
犯罪的に女心がわかってねえ
679名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 20:40:19 ID:W+sX1gth
竜二はきっとツンデレなんだよ!1〜9巻ツン。10〜20巻デレ。 
これであーみんイチコロだね!!
680[Far way]:2009/01/12(月) 20:55:05 ID:AbIbSvFM
 どこの国だろうが、朝には太陽が登り、夜には月が地上を照らす。
 周りの風景が変わっても、それだけは変わらない。
 高校を中退して、異国へ飛び出してから早数カ月。
 私はしばしば、夜になると空を見る。
 満面に広がる星空を見ると、何だか落ち着くから。
「...何やってるんだろうな、アイツは」
 それと同時に、遙か遠くにいる奴の事が頭に浮かんできて、苦笑する。
 私の中でソイツはいつも笑っていて。
 私の傍にいつもいて。
 口には出さなかったが、いつも私は支えられていて。
「...未練がましいにもほどがあるよな」
 [アイツのため]なんて言い訳を言って、とうとうアイツに気持ちを伝えないで別れたけれど。
「............」
 それでも気持ちは強くなる一方で。
「...会いたいよ...」
 ついには心の堤防が陥落して、想いが口に出た。
 私の選んだ道だとはわかってるけど、自分勝手だと思うけど。
「会いたいよぉ...北村ぁ...っ!」
 本人がいない所でくらい、バカにいいよな。
 想いが届くはずがない、遙か遠くのこの地でなら。
終わり
681名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 20:57:40 ID:AbIbSvFM
すみれが書きたかったから書いてみたんだが...キャラ変わっちまったorz
682名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:09:10 ID:W+sX1gth
>>681 GJ〜!!
兄貴×竜二に挑戦する勇者っていないのかな?一番見たいカップリングなんだが・・・・・。
683名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:13:45 ID:mEfJlmwm
>>656
GJすぎるぜ!ちんこ握ったとこで終わったが……これ行くとこまで行くよね?出たり入ったりするよね!?ね!?
684名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:51:29 ID:GhXDwfdj
 今日は成人式
当てはまる人には特別な祝日


「二十歳か…何か実感湧かねぇな…」
袴を着た竜児が呟く その風貌は“任侠”とか“仁義”と言う言葉が似合う映画にでてきそうだ
そして実感が湧かない理由はその隣を歩く大河
竜児が大河に目をやる
「何か文句でも?」
晴れ着と言うのはやはり嬉しいのだろう大河はいつもよりかは機嫌がいい ただその晴れ着も七五三にしか見えない

「ったく髪も着物もやってやるって言ったのに…」
着付け等出来る竜児にとって大河がわざわざ金を払って着飾るのは何となく気に入らないらしい まぁ今日は特別な日だからとは思ってはいるのだが
 「成人式は一生に一度なのよ?逆に駄犬にやってもらう方が成人式に失礼よ」
「何だよ、成人式に失礼って…」

待ち合わせ場所に行くとすでに他の連中は集まっていた
「お〜高須、めでたいなぁ」
そう軽く手を挙げる北村はやはりと言うか袴が凄く似合っている
「おぉ大河ぁ今日もめんこいのぉ」
そう大河を抱き締める晴れ着の実乃梨は普段よりも“女の子”と言うか艶かしいと言うかよく似合っている、うん
「ねぇねぇ高須くんどうよ?亜美ちゃん晴れ着も超似合ってねぇ?普段とのギャップに来るもんがあるよね??」
やはりモデル透き通るような白い肌に晴れ着が生える

「よ〜しじゃあ皆行くか!」

先頭を駄弁りながら行く竜児と北村 その後を実乃梨と大河はじゃれながら 隣では亜美がそれを苦笑いで見て時々北村にキモっという顔をする

高校で出来た大切な仲間達
何があっても仲良くやっていけるだろう
今日亜美はあらためてそれを実感した
685名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:54:20 ID:GhXDwfdj
えっとノリで書きました 後半グダグダです ごめんなさい
まぁ人間関係としては別荘の頃といった感じです
面倒で成人式行きませんでした 皆さんは行きましたか?
686名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:55:24 ID:GhXDwfdj
すみませんタイトルは『成人式』とでもしておきます
687名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:58:23 ID:ebq5/Zor
ん?終了?
688名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:02:59 ID:GhXDwfdj
あ、終わりです 続ければ続けるだけダメかなって… 駄文を長々書くのもあれですし まぁ一応成人式記念って事で
689名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:10:22 ID:mEfJlmwm
そ、そうか……
690名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:16:09 ID:jWzIKD+V
>>682
保管庫に1つだけある。
多分、6巻発売以前に書かれたものだろうけど。
691名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:59:26 ID:AbIbSvFM
竜児が成人式でたら成人式で暴れるバカもすぐ黙る気がする。
692名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 23:01:21 ID:8X2MVyab
>>682
2スレ目より。

106 名無しさん@ピンキー sage ▼ 2007/06/23(土) 18:04:24 ID:5f9DnWCA [1回目]

本スレから転載の転載

745 :イラストに騙された名無しさん :2007/05/24(木) 23:09:16 ID:TUK9d/DJ
>>713 お前は悪魔か。怖すぎる妄想が止まらない


ここはスーパーかのう屋。入り婿の竜児は裏の厨房で黙々とコロッケの下拵えをしている。
人手不足だというのに、すみれは頻繁に厨房に顔を出しては、いろいろと竜児にちょっかいをかけていた。
「おめえはどうしてそう細けえんだ? ちっとくらいジャガイモの皮が入ったって味に深みが増すってもんだ」
すみれは竜児にくっついてあれやこれやと文句をつけているが、そのわりに何だかうれしそうだ。
高校生の頃と同じ長さの髪はポニーテールにまとめられ、ふんわりと踊っている。
竜児としては頬をくすぐるすみれの髪のいい匂いが気になったり、
すみれの笑顔が木漏れ日のように眩しかったりで困ってしまい、つい無愛想な態度をとってしまう。
「……ここは手が足りてる。すみれは売り場に出てろ」
包丁を片手にドスの効いた低い声でそう言われたら誰だって恐怖に青ざめてしまうだろう。
しかしすみれは自分をギラリと睨みつける凶悪な眼差しにちっとも動ぜず、
フフと笑って竜児の腕を一瞬だけ抱きしめると、ひらりと身を翻して出ていってしまった。
竜児は茫然としてすみれの凛とした後ろ姿を見送っていたが、やがて我に返って頭を振った。
むにょん、と腕に押し付けられた、柔らかくて豊かな甘い感触を頭の中から追い払っているのだ。
「やっぱり俺、マザコンだったのかな……」
その呟きは誰にも聞かれることなく、店のざわめきに消えた。
693名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 23:43:54 ID:W+sX1gth
>>690 今読んできたけど兄貴がデレるのは反則だろぉぉぁあ・・・・・ハァ、ハァ、でも6巻後だと、この組合わせは職人達に避けられるのかぁ・・・・。
>>692 兄貴って胸あったっけww
694名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 00:15:47 ID:oTNMnzLu
>>651
誰かいい加減ドリームハンターネタを突っ込んでやれよw
695651-656:2009/01/13(火) 00:54:55 ID:qJ7pD5Ao
>>694
待ってたぜw
696名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 00:57:54 ID:HYq0lNcR
>>693
妹よりは無いはずだが…
多少はあるんでない?
697本音サミット:2009/01/13(火) 11:49:07 ID:IuXSFEX6
「いや〜お待たせ、お待たせ。パートのおばちゃんに捕まっちまってよぅ。時間くっちまったぜぃ。
あ、ミラノ風ドリア一つとドリンクバーね」
さして反省する様子も無く、ニコニコ笑顔で昼食を注文する実之梨。「おせぇよ」「おひょいよみのひん。モグモグ」とあがる非難も軽くスルーである。
「このサミットも、あれ?何回目だ?とりあえず今日こそは決着つけるぜ!海馬!!」
「海馬って誰よ…ってかそう思うんならドリアなんて頼んでんじゃねぇよ」
「しょうだよみのひん…ゴクン」
「………ちびトラ…あたしはツッコンでやらねぇよ?」

200x年世界は核の炎に包まれたぁ〜〜っ!!しかし、彼女らは死滅していなかった

学校、親、クラスメート、親友、幼なじみに想い人、ありとあらゆる関係に迷惑をかけまくったのが二年の事だった。
危うく全てを失う所だった。
彼女らは、それぞれ遠慮しあい隠しあい傷つけあい、ドロドロ愛憎劇を繰り広げた。そして互いに完全に気まずくなった。
もう元の関係には戻れない…とも思われたが、互いに少しずつ本音を吐露しあい現在に至る。
題して「チキチキ 高須君は誰のもの!?女だらけの本音サミット」の開催である。
698名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 11:57:19 ID:IuXSFEX6
200x年世界は核の炎に包まれたぁ〜〜っ!!しかし、彼女らは死滅していなかった

学校、親、クラスメート、親友、幼なじみに想い人、ありとあらゆる関係に迷惑をかけまくったのが二年の事だった。
危うく全てを失う所だった。
彼女らは、それぞれ遠慮しあい隠しあい傷つけあい、ドロドロ愛憎劇を繰り広げた。そして互いに完全に気まずくなった。
もう元の関係には戻れない…とも思われたが、互いに少しずつ本音を吐露しあい現在に至る。
題して「チキチキ 高須君は誰のもの!?女だらけの本音サミット」の開催である。
699名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 12:23:05 ID:64yzXQ3l
?続きは?
700名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 12:27:08 ID:IuXSFEX6
「大体、今でも、私と竜児は一緒に住んでるの。半同棲なの。親公認なの。だから、どう見たって竜児は私のものじゃない?」
「いやいやいや、それは、だってあれじゃん?お隣だし、世話の焼ける妹ポジって事もあるじゃん?
なら、そこには恋愛感情は無いかもしれない訳だしさ。そこいくとあたしなんて、一回告られてる訳だから、高須君の気持ちを最優先で鑑みると嫁はあたしって事じゃない?」
「は!?告られたって…アンタ無かった事にしたじゃん?それ。無効じゃん?それ」
「竜児、もうみのりんの事ふっきったっぽいよ?
半年位前はヘアピン眺めては溜め息ついてたけど、最近じゃヘアピン黒歴史箱にしまったまま存在自体忘れてるみたいだよ」
「あぁ〜〜マジでかぁ〜やっぱりかぁ〜ナンテコッタ!!
そりゃ予想はしてたけどよぉ〜え〜マジでかぁ〜
あ〜そうだよなぁ〜あたし高須君にヒドイ事したもんなぁ…でも黒歴史って…マジでかぁ〜
シクシクあたしもうタチナオレネエヨ…およよ…」
「大体、アンタらはスネに傷持つ身で図々しいんだよ。アンタら2人して高須君を不幸にしてばっかじゃん?
三年になった今、身も綺麗でフレッシュな亜美ちゃんが高須フラグを立てて、勢いで消化しちゃうべきじゃね?
そろそろ、亜美ちゃんのターンが来ても良いんじゃね!?」 「ザ・ワールドの効果発動!!絶好宣言した事実と第一印象が最悪だった二つの要素を生け贄に捧げ
あーみんのターンをスキップするぜ!!よってずっと櫛枝のターン」
701名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 12:27:26 ID:Tx9kn5wh
続くよな?待ってるぜぇ
702名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 12:53:56 ID:+SZ9wD1t
おい、また書きながらの投稿か?
だったら、勘弁してくれ!
703名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 13:23:49 ID:dqIYJ31P
面白そうだから続き待ってるけど、まとめてから投下してくれよ
704名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 13:32:57 ID:IuXSFEX6
「何よ…ザ・ワールドって…それにあの絶交宣言は高須君だって本気にしてなかったし、
第一印象だって高須君は、腹黒だって嫌いじゃないよ。って言ってくれたよ。お前らしくて良い。とも言ってくれたよ。
だから亜美ちゃん決めたんだ、こんな腹黒で嫌なあたしだって受け止めてくれる高須君が良いんだ。って」
「あーみん…ザ・ワールドはアルカナフォース最強のエクストラに次ぐラストナンバーだぜ。」
「目ぇうるうるさせて浸ってんじゃないわよ。この、ばかちー。
あと、言っとくけど、ありのままの私で良いんだぁ〜。って理由じゃ恋は続かないよ。経験から教えといてやるわ」
「な!?あんたのままごと恋愛と一緒にしないでくれる?」
「そう…確かに私の北村君への恋はままごとだったわ。それは事実として受け止めなきゃならないと思う。
だから気づいちゃったのよ…私は竜児がいなきゃ、そんなままごとも出来ない女だって。竜児が居なきゃ生きてく事だって出来ない…ホロリ」
「おっと。その手は喰わないぜ大河。もう大河は独りだって生きていける女に成長したさ。
そんな芸まで身につけちゃって…ババは悲しいよ…オイオイオイ」
「ちびとら、てめーの嘘泣きはいちいち重ェ〜んだよ。
そもそも嘘泣きは亜美ちゃんのお家芸だったろうがッパクってんじゃねぇよ」
「うるせぇばかちー。アンタの嘘泣きは食傷気味だったのよ。
それに重くたって良いもんね。竜児は泣いてる女の子放っとける奴じゃないもん」
「や、それはど〜だろ?いくら高須君だって限度があると思うぜ?そのうち、もう付き合いきれないって事になるかも…」
705名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 13:33:51 ID:IuXSFEX6
以降纏めてきます
706名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 14:39:30 ID:LgE3f1hH
>>705
お願いします
707名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 15:12:16 ID:64yzXQ3l
投下し辛い
708名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 15:19:33 ID:IuXSFEX6
「よく聞く話だよねぇ〜重すぎる女に愛想尽かして逃げる男。
死んでやる。なんて言って修羅場になっちゃって…ちびとら…あんた高須君刺したりしないでよ?」
「うるさいうるさいうるさ〜い!!そんな事しないわよッ」
「で・た・よ…ツンデレ。てかさ〜アンタのツンデレって声だけじゃん?
アンタ自身はツンデレとは程遠いんだからやめたら?それ」
「コエッテナニ?ナニイッテルノカワカンナイナ〜」
「まぁ、そんな事はさておき、高須君とお似合いなのは亜美ちゃんなんだヨ。
モデル体系の亜美ちゃんと強面の高須君がさ〜2人並んで歩いてるの想像してみてよ〜ほら、なんていうの?
二人の間にただならぬ「ミラノ風ドリアお持ちしました〜ご注文以上で宜しいですね?でわごゆっくりどうぞ〜」
「………」
「わ〜この半熟卵の旨そうな事…ねぇねぇ皆は卵先に潰して食べるタイプ?
それとも最後まで取っておいてゴックンするタイプ?」
「………」
「あ、わりぃわりぃ。あーみん何の話だっけ?さ、続けて、続けて。オラ飯食ってっからよ」
「………」
709名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 15:20:08 ID:IuXSFEX6
「2人並んだ時の見栄えだったら私だってお似合いだわよ。
なんたって竜と虎よ?竜虎なのよ?そういえば竜児もそんな事言ってたなぁ〜
はっ!?まさか、あれってプロポーズだったのかな?ヤダ…どうしよ…ポ
ああ〜大河なんて変な名前付けられて怨みに思ったりもしたけど、今となってはあのクソ親、唯一のグッジョブだったわね」
「アンタ、高須君の事犬呼ばわりしてなかった…大体、竜虎って対立するモンなんじゃないの?」
「そんな事ないもん。それにあの頃の竜児は駄犬だったし仕方ないのよ。
北村君に振られて落ち込んでる私に言ってくれた竜児の言葉こそ今の私には重要なのよ」
「いつの話なのよそれ。あたしがこっち来る前の話じゃねぇ〜かよ!!
そんなの時効に決まってんでしょ。そこから事態は色々変わってんのよ。」
「ゴックン!!まぁまぁお二人さん。見栄えだったらこの櫛枝が高須君の好みにピッタンコなんだぜ〜?
確かにあーみんは綺麗だし大河は可愛いよ。だがッ!俺には太陽の様に輝く笑顔がある。
あたしが高須君を照らしてあげるのだッ!!」
「何が笑顔だよ。キレたら一番こえ〜癖によ。
大体、高須君じゃアンタの存在に耐えれずに燃えちまうっての」
710名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 15:21:56 ID:IuXSFEX6
「そんな事ネーヨ。タカスキュンはいつだってキュシエダの笑顔を求めているさ
「みのりん…言っちゃなんだけど、私のクソ親父の事で竜児と喧嘩になった時…
竜児ドン引きしてたよ。」
「あ、それあたしも見たし。聞いた。
自販機の隙間で放心して、あんな奴だと思わなかったとかあたしに吹き込んできたよ。」
「も〜なんだよぉチキショーあたしそんなんばっかじゃんよ〜
あぁ〜まじでか〜所詮あたしは乗り越えるべき初恋の女ポジかよ〜ヤダヨ中ボス役なんてよ〜主役がやりて〜よぉ〜
もう、みのドラで良いじゃんかさぁ…
だから、そんな良いもんじゃないよ。傲慢でわがままだよって念押しといたのに…
もうダメだ…鬱だ、死のう…
いや、いやいやいや待て待て待て。
そうだ、その後ジャイアントさらばでバ・ン・カ・イ・ドン!!したハズ
ここからの頑張り次第で復縁も可能なハズ」
「や〜それだったら私もちょうどバレンタインの時告白したよ?
その他の事でドタバタしたから返事はまだ聞けてないけど、変わらず三食作ってくれてる辺りOKって事だよね?ね?」
「保留中女は黙ってなって。てかそれって祐作同様、良い友達で。ってアレじゃん?
次は亜美ちゃんが告るんだってば。前、押し倒した時、高須君もまんざらじゃないみたいだったし。
結構いけちゃうんじゃね?」

続く
711名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 16:03:12 ID:aBb1oaoR
どっかで竜児がくしゃみを連発してそうな話だな
712名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 16:18:26 ID:YI0j8azY
GJ!いつか3人がこうやって本音で言い合える日がくるのかね?
あー、あと後半は一気に投下してくだせぇーね。またこのスレが荒れる原因になるのでね。
713名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 16:20:40 ID:Tx9kn5wh
何か保管庫にあるサンドラの第2回竜児杯の序章だったらいいなぁと思ってしまう
待ってるぜぇ
714名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 16:42:59 ID:XX0gxnQ5
良かったぜGJ!
次からはまとめよろしくなー

みのどらって見た瞬間みのもんた思い出してしまった
ともあれキャラが上手く出てて良いと思う
715名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 17:09:20 ID:tvfHB2xP
GJ! いい友達だこの三人w
この調子で三人で取り合いされたら竜児死ぬな、
そのままななことかに走りそう。
「実は俺、香椎と付き合ってるんだ。」END来たか?w

「実は俺、北村と付き合ってるんだ。」ENDはカンベンな
716名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 17:51:53 ID:o/G6naWA
みのりんアルカナ使いか……気が合いそうだぜ。

遊戯王厨の俺には良いぞもっとやれだがバラバラ投稿は控えれw
纏めるとは言ってるが
717名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 18:20:46 ID:ftwAfgXq
>>715
「実は俺、香椎と付き合ってるんだ。」だと?

・・・・・・・許せる!
718名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 18:30:38 ID:PSslmnZk
GJ!本音で言い合える三人を原作でもいつか見てみたいものだ。
719名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 18:53:31 ID:eCAeM8NO
>>710
3人がらしくて良いねw
続き期待してるおノシ
720名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 20:34:34 ID:hv9L0Mkv
しかし同一人物かどうかも分からんが、いまいち書きながら投稿する理由が謎だ
パソならワードとか使ったほうがちゃんとした文書きやすいし
携帯でもメール欄で書いた方が文字数とか把握しやすいし保存しながら出来るから
途中で間違って消しちまう可能性もないと思うんだが…(´・ω・`)なぜ?
721名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 21:13:57 ID:CS9/w4a8
公開かつ寸止めオナニーが気持ち良いんじゃね?

なんにせよGJ
722名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:39:19 ID:rs7Dq0wV
>>720
携帯メールでは機種により使えない記号や半角があるし
PCでもワードやメモ帳か2chどっちが使いやすいかなんて人それぞれだよ。ちゃんとした文ならワードのほうがいいけど

書きためて投稿はしなきゃダメだけどね
723名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:51:44 ID:PSslmnZk
同一人物ではないんだろうが、まぁ...誰だって間違いはあるし。
次から注意すればいいと俺は思うが。
724名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:01:03 ID:iLfqSyEP
つか、このスレで、書きながら投稿は、散々問題になっているのに、気づかず投稿って、どんだけ非常識なんだか。
他者の投稿を妨害することぐらい、厨でも分かるだろうに。
725名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:04:08 ID:f2od+0OP
荒れる

良作ラッシュ

クオリティの低下

いちばん上に戻る
726名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:05:31 ID:o/G6naWA
一個人の常識が他人の常識と同じだとは限らんだろう。
反省した、それでいいじゃん
727名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:11:28 ID:iLfqSyEP
>一個人の常識が他人の常識と同じだとは限らんだろう。

【常識】
「ある社会で、人々の間に広く承認され、当然もっているはずの知識や判断力。 」

728名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:14:25 ID:8vluWiHg
それ言ったら世の中の常識人の少ないこと
729名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:16:26 ID:qJ7pD5Ao
>>697-710
誰のセリフか明記しないで、台詞回しで判らせようという実験のようにも見える
掛け合いが軽妙で読みやすい
730毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:21:27 ID:jdVCbPCH
よっしゃぁ規制解除キタキタキタ

>>710
GJ
動きの描写がなくても会話だけで状況が連想できるあたり
すごいです。

このスレ内で三作目になります
またまた竜虎ものです
某ゲームのパロなんで好きじゃない人はあぼーんしてください。
『ずっとずっと』『はやく起きた朝に・・・』を読んでいただいた方はこちらも
読んでいただけると幸いです。
先生・・・エロが・・・エロくないです・・・orz
731トラドラクエスト 1/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:22:42 ID:jdVCbPCH
【トラドラクエスト そして伝説へ・・・】


「フン! かいしんのいちげき」

お団子頭の少女の拳により目の前の鎧は音を立てて崩れた。

「ねーねーリュウジ、こんなの仕留めたよ」

「おう・・・タイガお前すごいな、さまようよろいを一撃とは」

「当然、これが私の実力よ」

リュウジと呼ばれた少年の目の前で、タイガと呼ばれた少女は胸を張る。
少女の名はタイガ・A・サーガ、手乗りタイガーと恐れられる凄腕の女武道家である。
タイガが踏ん反り帰っていると、
仕留めたはずの鎧の篭手部分がタイガの頭めがけて飛んできた。

「危ない!!タイガ!」

「え?なに?きゃッ!」

リュウジと呼ばれた少年は、タイガを突き飛ばし、腰の剣を抜き放ち飛んできた篭手を切り落とす。
篭手は力を失い地面に落ち灰となって消えた。
732トラドラクエスト 2/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:23:36 ID:jdVCbPCH
「ふう、おまえって・・・ほんとドジだなぁ」

少年の名はリュウジ・T・カスー、勇者として魔王を倒しに冒険をしている17歳の男児である。
手袋の甲で汗をぬぐうリュウジだが・・・

「フン!!」

「ぐはぁ」

タイガの回し蹴りがリュウジの太ももに入る、並みの魔物なら一撃で昇天するほどのものだが、
さすが勇者、のたうつだけですんでいる。

「いってぇ、なにすんだタイガ、助けてやったのにひどいじゃねえか」

「うっさい駄犬!もっとやさしく助けなさいよね、乙女の肌に傷がつくじゃない」

「鎧を一撃で砕くお前が言ってもせっとくりょ・・・ぐはぁ」

タイガの正拳突きがリュウジの腹に入る。

「一言多いのよ」

「はぁ・・・タイミングが早かったか」

腹をさすりながら口にだしたリュウジだったが、
目の前を行く少女が小さく笑っていたことに気づいてはいなかった。
733トラドラクエスト 3/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:24:18 ID:jdVCbPCH
「メラ」

リュウジは鍋に火をつけるために呪文を唱えた。今日の野営のため、食事の準備をしているのだ。

「いてて・・・タイガのやつ手加減しないからなぁ・・・まあ無事でよかった」

勇者でありながら、リュウジの家事の腕前はかなりのものである。
近くの村で仕入れた食材をドンドン切り分け、鍋に入れていく。

「さてと、さっきの村で手に入れたきのこと新鮮な牛肉を入れてと」

鍋の中はいい感じになっていた。
さらに黒色のハンゴウを取り出し、水で磨いだ米をいれ、火にかける。

「はじめちょろちょろ中ぱっぱ、赤子ないても蓋とるなっと」

手馴れたもので、夕食作りはスムーズに運んでいく。
タイガはタイガで「薪の切り出しで疲れた」と言って、隣のテントで休んでいる。

「まあ、あいつと出会った時もこんな感じだったもんな・・・」

食材を煮込みながら、リュウジはタイガとであった日・・・そう自分が故郷から旅立った日を思い出していた。
734トラドラクエスト 4/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:24:59 ID:jdVCbPCH

「起きろ・・・」

「起きろって・・・」

「起きろオフクロ!!」

「あ・・・リュウちゃんおはよ・・・」

キラっと光る三白眼、今自分の母親を起こしているのが俺、リュウジ・T・カスーである。
今起こしていたのは俺の母親ミラノ、この町に一軒しかない酒場ルイーダの店で雇われ店長をやってる。
まあ、ごくごく普通の17歳だ。

「今日は城から呼ばれてるって言ってたろうに」

「あ〜あ、そうかぁ・・・リュウちゃん17歳になったんだったねぇ〜」

そう俺は今日17歳の誕生日を迎えた。城というのはこの町、アリアハンの中央に位置する女王の納める城で、
何の因果か、俺の17歳の誕生日に謁見するようずいぶん前から言われていたのである。
はぁ〜、なんで俺がと目を眇めてると。

「わあ、リュウちゃんカッコイイ、どんどんパパに似てくるね」

「うるせえ」

そう、この目だ・・・、見たこともない父親に似ていると言われるこの顔、この眼・・・
前にミラノが

『パパはね〜天国にいるの〜、カッコイイ人だったわ、いつでも大魔王倒せるようにって、戦士の海パンいっちょでね』

アリアハンの勇者とミラノは言っていたが、変態の息子だの目つき大魔王の息子だの、ガキのときからいい思い出はない。
まあそんなこんなで、城に向かう準備をしているわけだ。

「そんじゃ行ってくる」

「いってらっしゃ〜い♪」
735トラドラクエスト 5/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:25:32 ID:jdVCbPCH
「よう!カスー、ちゃんときたな関心関心」

「おう、ノース今日も眼鏡が光ってるな」

「はっはっはー、俺は女王補佐だからな!」

俺の目の前に現れたのは、ユウサーク・V・ノース、俺と同い年のくせに女王の補佐なんぞをやってるしっかり者である。
顔に似合わず武芸にも優れているスーパーマンだ。

「女王がまってる。まあ硬くなるな気楽にな」

「おう」

そんなこんなで謁見の間にきたのだが、目の前にいるのは聞いていたよりもずいぶん若い女王だった。
俺が聞いていたうわさでは、女王にして皇帝、歩く賢帝とまで言われ、傾きかけていたこの国をたった数年で立て直した、
スーパー女王様と聞いていただけに、少々拍子抜けしていたのだったが・・・

「おう!てめえがオルテガの息子か!」

「は、はい!」

強く響く口調で、頼れる兄貴と思ってしまうような声だった。女王の名はスミレ、なるほど、噂は嘘ではないなあと確信していると。

「てめえの親父にも先代が頼んだようだが、てめえも17歳になったんだ、勇者として魔王を倒してきてくれ」

「はあ?」

「はあ?じゃねえ、最近魔物の数が増えてるんだ。魔王ぶっ殺して数抑えなきゃならんのだよ」

おいおい、ちょっとまて、たしかに俺は親父の息子だが勇者ってのはどうかと思うぞ、家事全般は得意だが剣術はノースよりも劣ってる。
家事のために魔法がちょっとできるぐらいで・・・たしかに剣も魔法も使えるが。

「すまんなカスー、女王の命令だ頼んだぞ」

「ちょノース、お前親友を売るのか」

「女王の命令だ許せ」

と・・・なにやら旅の資金をもらって、俺こと勇者リュウジは地球の反対側のネグロゴンドとかにいる魔王を倒しにいかねばならんようだ。

736トラドラクエスト 6/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:26:01 ID:jdVCbPCH
「一人でですか?」

「そこんとこはおい、ノース説明してやれ」

と女王はノースを名指しで指示した。

「ミラノさんが代理店長やってるルイーダの店があるだろ、あそこで仲間を集え俺も後でいくから」

「ははは・・・はぁ・・・」

とりあえず俺は城を出て、ルイーダの店に向かおうとした。
城のレッドカーペットを歩いて門の手前まで来たとき

 ポスッ

何故か足が止まった、なんかに当たったかな?

「前には何にもないのにな」

と周りを見渡していると・・・

「ちょっと・・・」

どこからともなく、女の声が聞こえる・・・

「ん?」

首を下にさげ、胸の辺りを見るとかわいいお団子が二つ乗った頭が見えた。なんだろなこれは?
門番の兵士が『いきなり魔王面勇者と手乗りタイガーの頂上決戦』とか言っているのが耳に聞こえた。

「手乗りタイガー?」

「フン!!」

顎に強烈な一撃をもらい、薄れ逝く意識の中でお団子の持ち主を直視した。
武道家のなりだが、とても綺麗な、そんな少女だった。
737トラドラクエスト 7/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:26:36 ID:jdVCbPCH
「まさかあんときぶっ飛ばされた相手と一緒に旅をしてるんだから、俺もかなりの物好きなんだろな」

煮立った鍋から料理を皿に取り、ハンゴウで炊いた米をお碗に盛っている。
そうしていると、野営用のテントからタイガが這い出してきた。
テントで寝るためか、タイガは頭のお団子をといて、その長くやわらかい髪を腰のあたりまで下ろしていた。
「やっぱこいつは・・・綺麗だな・・・」とリュウジは心の中でつぶやく、普段の武道着のままでも、
タイガの容姿はとても整っている。

「リュウジ・・・昼間のでちょっと無理したみたい」

タイガは手をリュウジにみせた、なるほどかなり腫れている。

「鎧ぶったたいたからなぁ・・・ごめんな無理させて」

リュウジはタイガの手をさすりながら呪文を唱える。

「あ・・・ちょ・・・リュウジ」

タイガは顔を赤らめちょっとうつむいている。

「よし、こんなもんか無理すんなよ」

リュウジはタイガの手をなで、軽く頭を触る。
タイガは自分の手の痛みが消えたことを喜んでいるのか、顔がちょっと緩んでいる。
するとタイガはハッと我に返ったように、リュウジの手を払いのけ

「ちょ、調子に乗らないでよね」

とリュウジを指差して言うのであった。
738トラドラクエスト 8/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:27:06 ID:jdVCbPCH
リュウジは鍋のほうを向いてため息をつき

「へいへい・・・」

と相槌をうつ、まあいつものことだとタイガの態度にも特に腹を立てづにいたのだが、
そんなリュウジの態度を見て、ちょっと申し訳なく思ったのかタイガが口をひらいた。

「あ・・・ありがと」

「おう」

そう、この少女、根は素直なのだ、リュウジは一緒に旅をする少女の心のうちを知っている。

「ほらタイガ、飯だ、きのこ入りビーフシチューだぞ、さめないうちに食え」

「わーい、こんなつまんない旅、遺憾だけど、あんたの作るご飯だけは私の唯一の楽しみだわ」

「へいへい・・・たく」

そう言ってタイガは、リュウジが作った夕食をガツガツ食べていく、「おかわり!」「おかわり!」
「おかわ・・・ゲッフ」「やめろタイガもうハンゴウのライフは0だ」などと普段どおりのやりとりをしている。
小さいながらもその食欲は並の男を超えている。

「ぶはぁ・・・食べた食べた、リュウジお茶頂戴」

「レディが『ぶはぁ』はねーだろ・・・ほれ茶だ」

「うーんいいにおい、やっぱりお茶はロマール産ね」

ありがとうすら言わないこの少女に対し、勇者としてそりゃまずいだろと言われても、
リュウジとタイガの関係は変わるはずがない、タイガにとってはリュウジは忠実な犬なのだから。
739トラドラクエスト 9/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:27:36 ID:jdVCbPCH
タイガがテントに入り、リュウジが外の寝袋で寝入って個一時間たったころだろうか、
テントの方から聞こえる物音にリュウジは浅い眠りから目覚めたのだった。
普段なら起こしても起きないタイガなのに、今日はなにかあったのかと。

「タイガ?どうした」

リュウジはタイガのテントを覗こうとテントの前で声をかける。

「ふぇ?・・・ダッ!ダメ、入ってきちゃ」

普段の強い口調ではなく、まるで呆けているような声でタイガは返事をした。
体調でも悪いのかと、心配したリュウジはタイガのいるテントの中を覗く、
月明かりで照らされたテントの中には、肩で息をするタイガが腰から下を毛布で巻いて両肩を抱いてうずくまっていた。

「ど!!どうしたんだタイガ」

「ダメって言ったのに・・・あんたに見せられたような状態じゃないのよぉ」

目の前のタイガは月明かりに照らされ、リュウジの目から見てもとても色っぽく見えた。
そのタイガを見てリュウジは普段のように顔を見ることができず、
とりあえずタイガの武道着でもと目線を下に持っていく、そうそう普段の武道着ズボ・・・パンツ?

「タ・・・タイガさん、そ・・・その、下ははいておられないんですか」

「ふぇ?・・・キャッ!、みないれぇ」

毛布に包まっていた腰から下は、下着しかつけておらず、タイガのろれつはまともではなくなっていた。
740トラドラクエスト 10/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:28:04 ID:jdVCbPCH
リュウジが近づいてからは、さらに息が荒くなったようで、顔は真っ赤になっている。

「す・・・すまん、しかし、どうしたんだ。理由が思いつかん」

「な・・・なんかぁ、ご飯食べた後ぐらいからあんた見てると変な気分になってぇ」

「あ〜、お前俺の分までシチュー、ドカ食いしてたもんな」

「それでぇ・・・、体の火照りがおさまらないのぉ・・・リュウジぃ・・・」

そう言って、タイガは四つん這いでリュウジに顔を近づける。潤んだ瞳はとても妖艶で、
普段とはまったく違う色気を漂わせていた。

「ちょ・・・タ、タイガまて」

リュウジは思い出した、昼の買出しで村に行ったときに、八百屋の親父が

「お、勇者の兄ちゃんあそこの武道家のねえちゃんと二人旅か、すみにおけないねい、これはサービスだとっときな」

と見かけないキノコを入れていたのを・・・
あの親父・・・今度あったら・・・
まあ何の説明もないキノコを一緒に料理してしまったリュウジに責任があるのだからどうしようもないのだが、
しかし、今のタイガの状況を考えるとこれはどう考えてもまずいのだ。

「とりあえず、タイガ・・・落ち着け、今のお前はおかしいんだ・・・な」

とリュウジはタイガの肩を両手で押さえる。
741トラドラクエスト 11/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:28:34 ID:jdVCbPCH
リュウジの手の感触を肌で感じたタイガは「ひゃッ」と声を出し、甘い吐息を吐いている。
その息を至近距離で感じ、リュウジも変な気持ちに・・・

「ハッ!、いやいやしかし・・・俺は勇者・・・俺は勇者・・・俺はOTOKONOKO!!」

少量とはいえ、リュウジもあのキノコを食べているのだ、自分も変な気分になっていることを自覚してしまう。
普段のリュウジであれば、どんな誘惑であっても自制をし、平静を装ってその場をやり過ごすのだが・・・
そんな堅物勇者のリュウジでも今のタイガはとても魅力的なのだ。
旅を一緒に始めて早4ヶ月・・・タイガはリュウジの親友ノースの頼みで、
リュウジの従者もとい飼い主になったわけだが、それはタイガはノースが好きでその仲をリュウジが取り持つ条件があってだった。
変な縁で一緒になった男と女がこんなことで、タイガの気持ちは親友にあるんだと、最後の理性で本能を抑える。
そんなリュウジに対し、タイガが

「リュウジぃ・・・好きぃ・・・、好きなの」

「ちょ、タイガお前が好きなのはあい」

リュウジが親友のことを言おうとしたとき、タイガはリュウジの唇に自分の唇を重ねた。
周りの静けさと重なり、二人の時間は止まった。

「ぷはぁ・・・タイガ?」

「もうだめなの・・・あんたがいないと・・・私」

そう言ってタイガは武道着の紐をほどく、リュウジはタイガとの接吻の余韻が抜けきれず、
目の前の情景を見ているしかできなくなっていた。
742名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:28:47 ID:wesEgLBS
個々人が「認識」する常識はそれぞれ違うだろーが。
743トラドラクエスト 12/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:29:27 ID:jdVCbPCH
「どうしても・・・どうしても・・・あんたが好きなの・・・」

「だから・・・待てって・・・」

「リュウジは私が・・・嫌いなのぉ?」

タイガは目にいっぱい涙を浮かべ、リュウジの顔を覗き込んでいる。
そんなタイガの顔を見て、リュウジは決心した。
この目の前の少女のために、俺はどんなことでもしてやると・・・

「違う・・・俺もお前が・・・好きだ・・・離したくない」

「リュウジ・・・」

そう言ってリュウジはタイガの背中に回り、両腕でタイガの体を抱く。
タイガの体は、熱っぽく、髪からはミルクのようなにおいがした。

「はぁはぁ、リュウジぃ・・・私なんらか・・・んぅぷ」

リュウジはタイガの小ぶりな胸を揉みながら唇を重ねる。
タイガは目に涙を浮かべながらも、その愛撫に抵抗はしない、
リュウジは右手をタイガの胸から腹、腹から下着へと伸ばしていく。

「んぅ・・・ぷはぁ・・・リュウジぃ・・・」

「はぁはぁ・・・タイガ」

リュウジの右手はタイガの下着の中へ、その感触と体に走る刺激に悶え、タイガは声にならない声を上げる。
そんなタイガの様子を見て、リュウジもリュウジでもう止まらない。
両手でタイガの下着を下ろし、自分の体にもたれかかっていたタイガをゆっくりテントの中のマットに下ろすと、
タイガの足元に回り、自分のズボンを下ろす・・・
744トラドラクエスト 13/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:30:09 ID:jdVCbPCH
「ふぁ・・・リュウジぃ・・・それ・・・入れるのぉ?」

タイガは目の前にそそり立つ肉の棒を見て、若干躊躇したようだ、
しかしそんなタイガの言葉はリュウジには全く届いておらず、タイガの両膝を広げ、
陰部に顔をうずめる。

「ヒィ・・・」

リュウジの舌の感触に、びっくりしたのかタイガは背中をそらし、リュウジの頭に手を置く。

「リュウジぃ・・・そこきた・・・な・・・あぃぃ」

タイガの声に興奮したのか、リュウジの舌はさらに激しさを増す。

「いあ・・はぁ・・・あふ」

リュウジは、顔を上げタイガ顔を見ながら自分のものを先ほどの場所に押し当て

「はぁはぁ・・・タイガ・・・いくぞ」

タイガはリュウジの声にコクっと一言うなずき自分の武道着の袖を噛む、リュウジの陰茎はタイガの中にゆっくりと入っていく

「んふぃ・・・」

リュウジはタイガの顔を見ながら、「大丈夫か?」とたずねる。
タイガもコクと何度もうなずき、リュウジの顔を見続ける。
そうこうしているうちに、リュウジの腰が止まる。

「んふぁ・・・リュウジ・・・私たち、繋がったね」

「ああ・・・タイガ」

「ずっと一緒だよね・・・」

「おう」

そうして二人は、さらに体をかさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
745トラドラクエスト 14/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:30:45 ID:jdVCbPCH
「だぁぁぁああああああ」

「ふぅ・・・ふぅ・・・」

そこは木造二階建ての二階部分、居間においてある時計の時刻は午前5時を指していた。

「な・・・なんて夢をみたのよ私は・・・」

今目をさました少女は、逢坂大河、目覚めた場所は高須家の居間、この家の大黒柱が買った液晶テレビのある居間で、
今しがた目覚めたのである。

「こ・・・こんなゲームをやったがために・・・」

大河の手には某ゲーム会社の某ゲームのケースが握られていた。
周りを見渡し、この家の住人である少年の姿が見えないことに気づく。

「よ・・・よかったわ・・・あいつに、あんなことされてて夢みたんじゃなくて」

自分の体を確認する。
大河は寝る前にはかけられていなかった毛布が腰のあたりにあるのに気づいた。

「竜児のやつ・・・」

そう言って大河は毛布をかけてくれた少年、高須竜児のことを思い顔が緩む。
ついでに、寝る前のやり取りも思い出した。
746トラドラクエスト 15/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:31:35 ID:jdVCbPCH
「おい、大河・・・そろそろ家に帰れ、さすがに同級生の女の子を家に泊めれるほど俺に度胸はねえ」

「うるさい、なんとしてもやまたのおろちぶっ殺すまでやめれんぁ・・・Zzz・・・」

「大河!寝るな!・・・・・・」

とそのまま寝落ちしたのだった。
大河は夢の中での行為を思い返して、もう一度身震いをするが、
夢の中での竜児の言葉を思い出して、顔が緩んでしまう。

「ずっと・・・一緒か・・・」

以前自身の体調不良から、竜児に看病されたときも同じ言葉を聞けて、とても嬉しかったことを思い出す。
その後、事故ではあるが、自分とあの少年は唇を重ねた・・・だが

「いくらなんでも・・・」

「やりすぎだわ・・・」

「警告夢なんてもんじゃないわよ・・・」

そうつぶやき、唇を親指でなぞる。

「女勇者ではじめればよかったかな」

と先ほどのゲームのケースを眺めていると

ガチャ・・・

「お・・・う、た・・・大河起きてたのか」

「りゅ・・・竜児!」

大河の目の前にはちょっと顔が赤い竜児が立っていた。
747トラドラクエスト 16/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:32:14 ID:jdVCbPCH
「お前あの後、そのまま眠っちまって動かねえから・・・」

「そ・・・そう、変なことしなかったでしょうね」

「だ!誰がするか・・・」

「私の唇を奪ったのはだれだったかしらね・・・」

「おう・・・それを持ち出すか、俺は寝ぼけてて覚えてねえのに」

竜児は頬をさする、以前の事故のあと散々大河に頬を張られ、学校を休んだことを思い出したのである。

「誓って、な・・・なにもやってないぞ」

そう言うと竜児は顔を赤らめ、顔を指でぽりぽりかく。
大河も大河で、先ほどの夢のせいで目を合わせられない。
そんなこんなでしどろもどろしていると、大河が口を開き

「そ・・・それはそうと、あんた今日はやけに早いのね」

大河の何気ない言葉に、何故か竜児は大手を振り

「あ!いや!その・・・だな、変な夢を見たっつ〜かその・・・」

「夢?」

「おう、こないだの警告夢みたいな・・・嫌な・・・ちょっとよかったけど」

竜児の言葉を聞いて大河は顔を真っ赤にし、持っていたゲームのケースを竜児に投げつける。
748トラドラクエスト 17/17 毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:32:47 ID:jdVCbPCH
「おう!なにすんだ大河!」

「うるさい!目がエロイのよ馬鹿犬」

そう言って大河は「もう一度眠れ駄犬」と吼え、竜児はその言葉に威圧されたようで自分の部屋に帰っていった。
竜児の後姿を見ながら真っ赤になった顔を手で覆う・・・

「ま・・・まさか、こ・・・こないだ、み・・・みたいに、お・・・同じ夢を・・・」

頭を抱え、あまりの恥ずかしさに顔を伏せるが、大河は以前竜児が、
夢でもどこでも傍にいると言ってくれた事を思い出し・・・

「ばか・・・」

そう言って、出てくる笑みを隠せないでいた。
誰かに見られているわけでわないが、そんな顔をしていてはいけないと、
不意に大河は消えていたテレビの画面を点ける。
少女はその画面を見てまた笑顔になった・・・


そこには


勇者リュウジと・・・


女武道家タイガ・・・


二人が仲良く就寝していたのだった・・・


おしまい
749名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:33:03 ID:wesEgLBS
GJ!
割り込みすまんかった
750毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/13(火) 23:36:14 ID:jdVCbPCH
以上です・・・
エロは・・・無理だなこりゃ
13と14の間の空白ぜんぜんはいらなかった・・・orz
スピンオフ2面白かったよ('A`)にせトラみてえよ
では感想等あればおながします。
751名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:36:42 ID:ftwAfgXq
常識を語るやつは、自分が認識してる常識が、
世間一般で通じる本当の意味での常識かどうか、そこを見極めないといけない。
752名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:49:21 ID:woF930C3
この板での常識でおk
753名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:52:24 ID:rs7Dq0wV
2chでの常識をここでは使っちゃダメなのかよ
754名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 23:57:53 ID:T8D640HS
>>750
GJ!!
前に投下されたヤツと続きものになってるんだな。
また、続き頼むよ。
755名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:06:07 ID:OJOqb5H5
ここは2chではない
似たようなものではあるが
756君にケーキを:2009/01/14(水) 00:14:28 ID:HrhZWVeF
「ばかじゃないの?」
今日もいつもと同じように罵られる。
何故かは簡単だ。
大河は生クリームを買い忘れたのだ。
「ケーキには生クリームが必要不可欠なのよ?」
チョコケーキやモンブランだって大好きだろう、お前は。それに買い忘れたのはおまえだぞ。
「それとこれとは別」
理不尽な理由で目の前で睨みを効かせているこいつは一応、俺が一生守り通すと心に決めた女で名を逢坂大河という。
757君にケーキを:2009/01/14(水) 00:15:54 ID:HrhZWVeF
「わかった、じゃあ買ってくるから待ってろ」
ケーキ作りを中断し、俺はこれ以上この子虎を怒らせまいと、こう言ったのだ。自分としては彼女を考えての発言だった訳だが、どうも気に入らなかったらしく「………駄目」
と眉を潜めて一言。
疑問だらけの頭を使い何がいけないのか考えてはみるものの、いい案は浮かばないので
「なんでだ?」
少々首を傾げつつ簡潔に聞いてみた。
758君にケーキを:2009/01/14(水) 00:17:01 ID:HrhZWVeF
彼女からの返答はこうだ。「…やだから」
うーん………さすが我が最高の悩みの種。
具体的な理由を言ってくださらない。
「生クリームがないとダメなんだろう?なら買いに行くしか」
「………しぃ。」
彼女は静かに、囁くみたいに何かを呟いた。
当然俺にはよく聞こえ無かったので聞き返すことにしたのだが………
「なんだって?」
「一人で待ってるの、寂しくなるから嫌」
今までの大河なら絶対に言わないような言葉をぽつんと口にしたのだ。
759名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:17:04 ID:/PDee3qb
GJ!竜児にメラは必須だなw
ただ、竜児がミラノを17歳だと言っているような部分があったんだが、あれは...敢えてああ書いたのか?
ちょっと気になってな。
760君にケーキを:2009/01/14(水) 00:18:53 ID:HrhZWVeF
その気持ちは自分としてはとても嬉しいのだが、それならついてくれば良いんじゃないかと思う。
「歩くの疲れたんだもん」
うちにくるまでの短い時間しか歩いてないだろ今日は。まぁでもゆっくりしたいって気持ちはわからなくはない。
二人きりでいるのは心地が良いから。
でもケーキはどうしようか?
「生クリームないの?」
そんなもの冷蔵庫に入ってるわけ…あった。
761君にケーキを:2009/01/14(水) 00:19:55 ID:HrhZWVeF
何故だ?何故生クリームなんてものがこの中に?
「あら、あるじゃない!
流石竜児、なんでも揃えてるのね………そういう所だけは尊敬するわ」
「そこだけかよ!」
「うん」
パッと言われると傷つくな。
まぁ生クリームの謎は後で我が大黒柱に問おう。
それからしばらく経った。
「これで終わり……っと」
大河は満面の笑みで作業の終わりを告げた。
762君にケーキを:2009/01/14(水) 00:21:00 ID:HrhZWVeF
まぁシンプルな生クリームとイチゴのケーキが出来た訳だが、この大河が珍しく手伝ってくれたのだ。
それだけで充分さ。
「………」
ふと気づけば大河は何やら意味ありげな顔をして黙り込んでいた。
「大河?」
少し心配になり、俺は彼女に声をかけた。
すると、
「…………手伝われて邪魔だった?」
不安そうな面持ちで顔を近づけて俺に問い掛けてきた。
763君にケーキを:2009/01/14(水) 00:22:23 ID:HrhZWVeF
もちろんそんなことは一瞬たりとも思わなかったので「そんなことないぞ。お前が手伝ってくれて時間かからなかったし手間も省けたから。」
とストレートに言ってみた。
すると彼女の口から大胆な一言が。
「………じゃぁ……お礼に、して?」
…………へ?チョットタイガサン?テンパる俺を尻目に、彼女は目をつむって俺の方を向いていた。
これまでにも何度かキスはしているが大河から求めてくるなんて滅多にないので正直びっくりした。
764君にケーキを:2009/01/14(水) 00:23:19 ID:HrhZWVeF
色々考えてる間も彼女は待っている。
このまま放って置くのもMOTTAINAI気がするので、俺は少し身を屈めて小さな唇を奪った。
何秒かして離れた後、大河は気恥ずかしそうに
「えへへ………」
と笑っていた。
世間から見ればこれはバカップルだろうが、俺達にはこの一時が幸せだった。
二人して顔を赤くしていると、ガチャッというドアの開く音がした。
ただいま〜〜
俺と大河は顔を一瞬見合わせ、さっき作ったケーキを持って居間にいる今日の主役の所へ向かう。

誕生日おめでとう!!!!


後日談だが、生クリームは大黒柱の友達に何故か持たされていたらしい。
ホント何故かの多い人生である。
765名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:26:07 ID:HrhZWVeF
幼稚な文ですみません。
気の迷いで書いてしまいました。
甘甘が良すぎて……お目汚し失礼しました。
766名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:29:58 ID:iB6SjTDk
あまあまいいねぇ
GJGJ
767名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:31:33 ID:tS11Xr4o
いいじゃないですかGJ!!
甘々な二人もよかったし、やっちゃんへのケーキってのが
やさしい雰囲気の締めになってなおのことGJ!
768名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:34:13 ID:o6RmgXEC
竜虎いいねw
みんなGJすぎるぜ
769毒神 ◆apDx8TAIGA :2009/01/14(水) 00:37:15 ID:58tkcpWA
>>765
GJ
やっちゃんがまた年齢の鯖読みが増えるんだなぁ

>>749
>>754
ありがとうございます。

>>759
今気づきました・・・やべ確認し忘れてた
訂正
キラっと光る三白眼、今自分の母親を起こしているのが俺、リュウジ・T・カスーである。
まあ、ごくごく普通の17歳だ。
今起こしていたのは俺の母親ミラノ、この町に一軒しかない酒場ルイーダの店で雇われ店長をやってる。

確認しないとだめですねご注意ありがとうございます。
770名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:42:43 ID:/PDee3qb
いや、こっちもGJに水指すようで悪かった。
てか俺割り込んでたな。
ごめん。そしてGJ!
771名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 01:42:40 ID:uEupgUbE
>>747のゲームのケースを投げてがゲームを投げてに見えて、
その後の画面を付ける場面で
デロデロ(ryが鳴るんじゃないかとか思ったけどそんなことはなくて安心したw
772名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 01:59:31 ID:QrNLBTze
投下させていただきます。
とりあえず四項程。続きはまた明日にでも。宜しくどうぞ
773本年サミット:2009/01/14(水) 02:00:13 ID:QrNLBTze
「…はあああああああ!?前、押し倒したっていうと、ばかちーが発情して盛ってたあれのこと!?
ばかちーが、あれはなんでも無かったの。って言って来たから、こっちは流してあげたのに、そっちが引っ張り出してくるの!?」
「「あれ?なんか既視感…」」
「………でも、あの時は竜児ったら正座して必死に弁明しちゃってさぁ〜
浮気が見つかった亭主みたいで可愛いかったなぁ〜えへへ
そんな事しなくたって私だったら、ちゃんと許してあげるのに。竜児の事信じてるから…」
「てめっ。フカシこいてんじゃねぇ〜あん時はチクチクチクチク高須君、口撃してさ〜
高須君が可哀想で見てられなかったっつ〜の。」
「そうだよ大河。あたしなんて不機嫌なアンタと挑発的なあーみんのジャッジさせられてさ…
正直、大変だったんだから」
「いや、けどさぁ…おかげで竜児と旅行出来たんじゃん?
見返りとしては十分良い目、だよ?」
「負けたクセに強引に来た奴も居たわよね。確か…」
「いやいや…あーみん。それは違うぜ?
あの旅行には大河は必要不可欠だったのだ!!
なぜなら、大河のおかげで、あの旅行中あたしは高須君と急接近できたのだっ!!」
774本音サミット:2009/01/14(水) 02:00:58 ID:QrNLBTze
「おもっいっきり…フイにしてたけどね…
ムードぶち壊しって言うかさ…
あれ高須君だから良かった様なモノの、普通の男の子だったら絶対めげてるわよ?」
「……なんなんだヨ…もう、これ以上ババを虐めないでおくれヨ…
大河やあーみんだって数々やらかしてるのに、なんで、あたしだけこんなマイナス、デカいんだヨ…
プラスプラスだけどマイナスかぁぁぁ!?」
「でも…高須君の手料理美味しかったなぁ〜高須君がお婿に来てくれたら
亜美ちゃんが高須君養ってあげて、高須君には家事に専念して欲しいなぁ〜〜」
「あぁ〜あーみん…すっげぇ解るよ。あのカレーだってあたしが辛くしてって言ったら、激辛にしてくれたもんなぁ〜
結婚したら絶対に外食なんてしないぜ。毎日、2人で一緒に作って一緒に食べるんだぁ〜」
「私は毎日ご馳走になってるけどねッ」
「………あぁん?てめっ。ちびとら。じゃあオメーはもう一生分食ったから満足だろが!?
あんな秋太りするまで食いやがってよ。
今度から残して、タッパーに詰めて私ん家まで持って来いや」
「ヤダ。例え、また太ったって、人になんてやるもんか。
竜児は私のだぁぁぁぁ〜〜〜〜!!」
775本音サミット:2009/01/14(水) 02:02:15 ID:QrNLBTze
「うっせぇっての!!何、恥ずかしい事叫んでんだよ!?
亜美ちゃんただでさえ目立つんだから、変な目でみられんだろが!」
「ちょっと大河、ここあたしのバイト先なんだから勘弁してよ!!
あぁ〜またロッカートークの良い的にナッチマウヨ」
「あははは。つい。」
「つい。じゃねぇ〜。ったく
ま、良いや。で、アレだ。
旅行中に親睦を深めたのは実乃梨ちゃんだけじゃないよ?
あたしだって、お風呂覗かれかけたり、洞窟で2人っきりで手握ったりさ、色々あったんだから」
「男の純情踏みにじられたって泣いてたわよ…竜児」
「えぇ!?あーみんアンタ高須君に何したんだヨ?」
「いや、ちょっとからかっただけだよ?ホント
ビキニも特別にポーズ付けて見せてあげたし、喜んでたんじゃないかなぁ〜?」
「いやいやぁ〜高須君はもっと硬派だと思うぜ」
「……いや、竜児は全く硬派じゃないけど、ヘタレだからそんな事されても、さぞや迷惑だったでしょうよ」
「男はみ〜んな谷間が好きなんだよッ!!」
「立派な胸も見方を変えれば脂肪細胞の無駄遣いよね。」
「ンだとコルァ!?自分が哀れ乳だからってヒガんでんじゃねぇ〜よ」
776本音サミット:2009/01/14(水) 02:04:47 ID:QrNLBTze
「まぁまぁまぁ。あたしのリサーチでは高須君の好みは、ズバリ健康的な肉感バディ!!
つまり、この櫛枝っで決まりってことダネ」
「ふん…竜児は私の水着姿ヤラシイ目で見てたもん。竜児はスレンダーボディが好きだもん」
「オメーのはスレンダーとは言わねー
百歩譲って童女趣味ってトコじゃん?」
「いやいや大河よ。お主は大事な事を忘れておるぞ。」
「え?何?」
「高須君は大河の胸を見かねてあのギニュー隊長を作った。
あれは結構なボリュームだったから…
つまり高須君はボリュームを求める人って事ダネ。
そして、ボリュームといえばダイエット戦士ことこの櫛枝がッ。イッチバーン」
「うう…良いんだもん。私は最初から胸の大きさなんかで勝負してないもん。
私の魅力は、何てったって品よ。品。」
「手乗りタイガーが何、寝言言ってんだか。
アンタどうみたって獣よ。ケ・モ・ノ」

続く
777名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 02:20:05 ID:Nkz5sWIv
GJ
778名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 04:24:00 ID:4E20XQ6l
>>776
むちゃくちゃな筈なのに原作に順守してるように思えてしまう。GJです。
779名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 04:51:16 ID:cc4YVUMl
GJ
みのりん派として
もうちょっとみのりんに優しくしてあげてくれ…ぞんざいな感じが…
いつまでも続けて欲しいなw
780名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 08:04:35 ID:5CTdqoFT
本年サミットw
781名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 08:18:31 ID:13xwAv+d
一瞬惣流アスカ・ラングレー嬢がいたぞ
782名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 08:27:15 ID:WRgx9VHa
>>772-776
GJ!原作は「みんな決して自分の本心を口にしない」で成り立ってるから
ホンネのぶつかり合いが小気味良い
女三人寄ればなんとやら
783名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 09:24:17 ID:kBjs8oxY
>>776
グッジョブ。
どうせなら、会長と木原あたりも合流させて北村談義も混ぜてみてよ。
784名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 09:26:22 ID:kBjs8oxY
>>750
竜児も同じ夢見てたのか。こんな夢見たら絶対に夢精してるだろ。
785名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 13:46:50 ID:j9PmaMzY
>>772-776
亜美率いる友達三人娘SSとあなたのSSをよんで女五人でいる時の話が読みたくなった
麻耶が、こっちにだって高須くんに興味深々な子がいるんだからと言い
亜美が自分の気持ちがばれてると焦る、しかし亜美の事じゃなく奈々子
奈々子もまんざらじゃなくなかば肯定すると、共感する女、焦る女、敵意剥き出しの女
みたいな話
786本音サミット:2009/01/14(水) 15:20:17 ID:QrNLBTze
「そっか、そっか、だから大河は、いっつもヒラヒラフワフワしてんだネ。
最近はすっかり意地汚くなっちまったけど…
そんでも、大河の永遠の少女の香り漂う華奢さっていうの?
そういうの…すごくステキだと思います」
「………みのりん…それ、誉めて…るんだよね?」
「微妙なトコね…
あ〜亜美ちゃん喉乾いちゃったな〜ねぇちびとら、アンタ取って来てよ」
「ムッ…ま、まぁ良いわ。私が一番席近いもんね。
ここは、大人で心清らかな超良い奴の私が取ってきてやるわよ
みのりんは何が良い?」
「ん?じゃ、あたしはジンジャお願いしよ〜かね」
「あたしはアイスティーね。シロップはいらねぇからミルク二個ね」
「ヘイヘイ」

………………………

「………で、どうやったらアイスティーと烏龍茶間違えれるんだよ!?
あァン?ミルク烏龍茶なんて聞いた事ねぇよ!!珍しく、こぼさずに持ってきたと思ったらコレだ。
このドジタイガーがッ!!てめっわざとだろ?わざとやってんだろ?」
「まぁ、ばかちーったら一人でイライラしちゃってさ。
どした?ん?話してみ?特別に聞いてあげるから」
「きぃぃぃ〜〜〜!!!」
787本音サミット:2009/01/14(水) 15:20:43 ID:QrNLBTze
「まぁまぁ、あーみんもコレ飲んでさ、カルシウム取ってイコッ。
あ、当店はフリードリンクの飲み残しは固く遠慮致しております。だかんね
…って、あたしのジンジャ、氷少ねぇ〜〜NURIIYO〜〜」
「そういえば、旅行の後は文化祭があったわよね」
「うわっ。サラッと流しやがったよ」
「え!?た、大河、その話題は止めとこうよ。ね?」
「何で?あ、私の事気遣ってくれてるんなら大丈夫だよ?
ジジイの事なんて、今となっては何も思わないし、何だったら今すぐ、チチキトクタダチニキカンセヨ。って電報が届いても動じないよ?
あ…まだ私達未成年だから婚姻は親の同意がいるのか…ちっ仕方ない。私が成年するまでは生かしてやるか。」
「いやいや、そ〜ゆ〜んじゃなくて…
ほら、前述の通り、あたしってば文化祭の時に高須君とヒドイ喧嘩したもんだからよ…
苦い思い出ってゆ〜かさ〜」
「はぁ!?んなもん知ったこっちゃねぇ〜っつの。
自業自得じゃん?あれは九割方、実乃梨ちゃんが悪かったと思うよ、あたしは。だからその罰」
「シクシクシク」
788本音サミット:2009/01/14(水) 15:21:30 ID:QrNLBTze
「色々あったけどさぁ〜やっぱり竜児は私の味方してくれたんだよねぇ〜えへへ
傷心の私を元気付けるためにさ〜にへへ
ミスコンで優勝した私をお持ち帰りするためにさ〜でへへ
一生懸命に走ってくれたっけ…」
「ちょ、You待ちたまえYo!!
あれは、あたしと高須君のアマ〜イ仲直りイベントだったじゃん!?
手を繋いでッ、ゴールするッ。それだけよ。それだけが満足感よッ!!
高須君は大河より私の手を先に取ったんだぁ〜大河も見てたっしょ!?
実はさ、あたしさ、その、ゴ、ゴールした時にだよ…ゴールした瞬間に躯が…下腹の辺りが…
こうキュンって…熱くなって…その非常に下品な言い方なんですけど、ぼっk 
ほとばしる熱いパトスがこう…いかん、いかん、思いだしただけで鼻血が…」
「………その後のクリスマスの事だけど………」
「ひぃぃ〜〜〜!!
は、腹が。イテテテテ。うう、残念だ。クリスマスについて話たいのに…イテテテテ
急に腹の調子が…す、スマン俺はちょっとムラサキに行ってくる…イテテテテ」 「あ〜みのりん大丈夫かな?てかムラサキって?」
「店内用語でしょ?多分御手洗いね。
てか、実乃梨ちゃんのトラウマスイッチで遊ぶの止めてあげなって…
アンタ、今の絶対わざとでしょ?腹いせなんでしょ?
あ〜あ、実乃梨ちゃん、しばらく帰ってこないよコレ。どうすんのよ?」
「私もムラサキ行ってくるわ」
「はぁ…」

もうちょっとだけ続くんじゃよ
789名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 16:27:25 ID:3u/clVYL
>>788
乙 相変わらず櫛枝の口調がまるで原作かのようなクオリティだな スゴイ
790名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 16:45:28 ID:cc4YVUMl
>>788
ちょっとだけと言わずもっと書いてくれYO
大学生になった竜児亜美のヤツみたく連載感覚でも良いしさ
791名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 16:47:53 ID:IhxOqQdt
たしかにみのりん再現が上手いと思う
792名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 17:30:19 ID:m/JZZrDt
さて北村×兄貴は需要あるのだろうか
793名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 17:41:36 ID:PoJJSArM
無いと言われて躊躇するくらいなら投下しなくてもいいよ
794名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 17:48:37 ID:wmIP1fwS
>>792 いいと思うよ。
個人的には竜二×兄貴が1番だけどww
795名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 17:54:47 ID:m/JZZrDt
>>793
そう言い方されるなら投下しないわ
796名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 18:13:54 ID:D/lZL8wo
>>795
どうぞ投下してくださいって言われたいんだぁ?
と亜美ちゃんに罵倒されてこい
797名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 18:15:37 ID:Bz23bLa3
>>793の言い方は確かに若干刺があっていけない。

が、>>795の態度は更に不愉快だ。
頼まれたわけでも無いだろうに何様のつもりなんだ?
気にいらないレス一つもらって機嫌を損ねるくらいなら、そもそも掲示板なんかに来るなよ。
798名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 18:29:59 ID:rP7059uO
>>793はただの単発荒らしなので気にしないでください
需要ありまくりなんで
799名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 18:31:51 ID:wmIP1fwS
>>795-797 みのりん「まぁまぁ、みんなも落ち着いてさ、カルシウム取ってイコッ。
あ、当スレは荒らしの引き金は固く遠慮致しております。だかんね」
800名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 18:59:30 ID:Tx8mGxw6
ケンカなら外でやってくれる?
空気悪くなっちゃうんでさ。
801名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:15:44 ID:1nr9Qc37
>>795
おk
絶対投下するなよ
802名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:18:53 ID:PoJJSArM
単発扱いされていたので。

嗜好なんて読み手の数だけあるわけで。
10人中10人が読みたいor読みたくないなんて思う物は殆ど無いわけで。
9人が読みたいと思っても1人は苦手だと思うかもしれない。その逆だってあるだろう。
そんなのを一々気にして投下を躊躇するくらいなら、最初から書かなければ良いと思うのはそんなに間違ってるかね。

ここは、住人の受けの良い作品を書いて、住人に「GJ」って言われるための場所なのか?
自分の好きな作品、キャラで作った自分の妄想オナニーを公開するための場だろ。
こんなの書いた、読みたい人は読んでくれ、読みたくない人はスルーヨロ、でいいだろうに。
読むか読まないかなんて投下された後に読者自身が決めればいいこと。
803名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:26:37 ID:D/lZL8wo
チャールズ・ブコウスキーという酔いどれ爺さんがこんなこと言ってた
「俺は正気を保つために競馬場へ行き、小説を書く」

俺も正気を保つためとまでとは言わんが、自分のためだけにSSを書いてここに投下している
レスは正直嬉しいが、たとえどんなにボロクソに言われようと、それが俺の妄想に影響することはない
804名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:29:03 ID:TYaHsa+3
>>802
言葉を選んで話せる様になれば叩かれない
言葉の意味ではなく態度を叩かれてるのに気付いて下さい
805名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:31:14 ID:xMXFy3qW
>>802
俺は荒らしですまで読んだ
お前の頭がおかしいのはよくわかったから続きは病院でな

>>795
需要ありまくりですよ〜
折角書いたのに荒らしの妄言を真に受けてお倉入りなんて勿体なさすぎます
ぜひ投下してください!
806名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:40:04 ID:xDCoBmrR
>>795
稀代のバカは消えれば?
誰もが拙い書き手におもねると思うなよ。
807名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:40:19 ID:GhtpVJ8h
>>805
初心者丸出しだぞ
とりあえず半年程ROMっててくれるか?
808名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:45:38 ID:uEupgUbE
>>802は言い方はきついかもしれないけど別に変なことは言ってないだろ
あの程度の煽りに反応するぐらいならここじゃやっていけないんじゃねw
809名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 19:48:31 ID:r+Jv1p9K
このスレの擁護レスって、病的なものが多いよね
言い分は正しい、だが態度が気に食わない←頭がおかしい
ここまで過剰なのは稀だと思う
810名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:00:57 ID:iB6SjTDk
>>802が真理だな
反論できないからって稚拙な煽りはやめれw
811名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:02:23 ID:G7gEm6SS
>>802は正しい。
>>805はきもい。
812名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:05:35 ID:kBjs8oxY
どっちが荒しかといえば>>792の方だと思うが。
この手の人には「需要あり」ってレスしたって未来永劫作品が投下されることはないよ。
813名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:10:38 ID:CvZf8rTv
荒れないためにその1
本当はもっと書きたいんだがとりあえず基本だけ箇条書きにしてみた

※以下はそうするのが好ましいというだけで、決して強制するものではありません

・読む人
書き込む前にリロード
過剰な催促はしない
好みに合わない場合は叩く前にスルー
変なのは相手しないでスルー マジレスカッコワルイ
噛み付く前にあぼーん
特定の作品(作者)をマンセーしない
特に理由がなければsageる

・書く人
書きながら投下しない (一度メモ帳などに書いてからコピペするとよい)
連載形式の場合は一区切り分まとめて投下する
投下前に投下宣言、投下後に終了宣言
誘い受けしない (○○って需要ある?的なレスは避ける)
初心者を言い訳にしない
内容が一般的ではないと思われる場合には注意書きを付ける (NGワードを指定して名前欄やメ欄入れておくのもあり)
感想に対してレスを返さない
投下時以外はコテを外す
あまり自分語りしない
特に理由がなければsageる
814名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:10:43 ID:RTSZjj+H
お前らスレタイ読め
815名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:24:26 ID:IhxOqQdt
お前らごたくは良いから
さっさと頭ん中でみのりんとニャンニャンする作業に戻れよ
816名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:24:44 ID:uKGOL69d
このクラスはホームルームが好きですねえ
話題はいつも同じだけど
817名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:33:42 ID:/PDee3qb
「ゆりちゃ〜ん。またスレの空気悪くなってるよぉ」
「春田君、見て見ぬ振りが大人のやり方なのよ」
818名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:34:19 ID:IEuyJ9wp
もう>>813テンプレにいれようぜ
毎回毎回不毛すぎる
819名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:34:38 ID:uEupgUbE
>>813は次スレからテンプレに入れようぜ
820名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:39:55 ID:MKzrsKN7
>>805
↑こいつ呆れるほどに中学生気質丸出しだな。
本人じゃねえの?
821名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:49:08 ID:41xN6aS7
>>813をテンプレに入れるなら、書く人にこれも追加するといいんじゃね
 ・投下前の注意書きか名前欄にカップリング明記
受け付けないカップリングを読んだヤツからの文句を色々なスレでよく見るし
822名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 21:03:12 ID:uEupgUbE
>>821
それより嫌いなカップリングでも文句を言わない
気に入らないならスルーでいいんじゃね?
あまり書き手にルールを強要するのも何だし
823名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 21:13:10 ID:cc4YVUMl
書き手は皆が言ってるように連載とかまとめてとかあると思うけど読み手は
良かったらGJ
ダメだったらスルー
で良いじゃん

さてみのりんとニャンニャン妄想してよう
824名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 21:45:21 ID:Tx8mGxw6
初心者丸出しって言ってる奴ほど大して詳しくなかったりするんだよな。
そもそも、どこまでが初心者なの?
825名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 21:59:21 ID:wmIP1fwS
>>824 そんな事よりみのりんとにゃんにゃんしなよ。
826名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 22:19:56 ID:Lmgjk8JG
半年ROMるまでが初心者です。
827名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 22:43:24 ID:cF0CPFVm
ただいま423KB
今回はSS以外のレスが多いからか前スレまでほどの消費ではないな
828名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:15:28 ID:xDCoBmrR
>>824
theゆとり的な書き込みだなw
829名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:48:24 ID:gabiMs3/
初心者って言ってるやつほどたいして詳しくない と言うやつが一番初心者だな
830名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:52:11 ID:PoJJSArM
摩耶たんとにゃんにゃんし終わって戻ってみればまだやってるのかよ
831名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:53:14 ID:XlAP8+9A
空気読まずに投下しますぜ。
タイトルは『にせドラ!』です。
電撃BUNKOYOMIに掲載されたスピンオフのニセとら!の大河sideってことで
読んでない人には意味不明なのでご注意を。
832名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:54:32 ID:XlAP8+9A
「あれ?竜児?」
ふと大河は、竜児の姿が見えなくなったことに気づいた。
7月7日、七夕の夜。
どうしても行きたいと駄々をこねる竜児に仕方なーく付き合い(大河談)、
商店街の祭りにやってきた二人だったが、出店を巡っている最中、
突然の夏の雨に驚く人波が、二人をバラバラにしてしまったようだ。

小さな体を精一杯伸ばし、左右にきょろきょろ、しかし見当たらない。
「竜児!竜児ー!どこ行ったのよー!」
しかし周りの人々が一瞬振り返っただけで、竜児は姿を現さない。
「迷子になるなんて、なに考えてんのよ!使えない犬ね!」
ケッと吐き捨てる。

小さな体によく似合っている浴衣で、周りの男達の視線を集めまくっているが
イラつく虎の危険性を本能で察知しているらしい、誰も近づこうとはしない。
突然の雨で皆パニックなはずなのに、大河が雨宿りしている商店街の一軒には、見事に大河が一人きり。
雨脚は徐々に強くなっている。

「ったく、バカ犬。」
傘も持たず、荷物は全て置いてきたし、鍵は竜児が持っている。
今のままじゃ何もできない。
しかも、さきほど慌てた際に足を痛めてしまったようだ。
己の足を見下ろすと、鼻緒が擦れていたらしく、皮がめくれて血が少しにじんでいた。
チッ、舌打ちし、大河は周りを見回した。
相変わらず周りは一歩引いていて、誰も……、いや、一人いた。

「……呪詛全般、満願成就、特製短冊はいらんかね〜。」
その声に大河は音もなく素早く振り返る。
いつの間にか大河から1メートルほどの距離の路地の隙間に、
「………なんでも願いが叶う短冊だよ〜。
 ………一枚三千円。この世ならざる住人の、召還法にも使えるよ〜。」
黒マントに腰まで伸びた黒髪、うさんくささ120%の少女がそこにいた。
必死に低い声で迫力を出そうとしているが、滑ってて痛々しい。
しかしその瞳は、不思議な魔力に包まれているかのように輝いていた。

小さな体を丸めるようにして座っているその少女は、
現実感のない体の首だけを持ち上げ、その怪しく燃える双眸を大河に向けていた。
833名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:55:24 ID:XlAP8+9A



「………。」
思いがけない言葉に、流石の大河も目が点になった。
なによこいつ。
敵には容赦なく噛み付く大河も、対応に詰まって一瞬停止。
よく見ると中学生ぐらいのようだが、
白い肌に細い手足、あまり健康的とはいえないその痩躯には見覚えはない。

「……はっ!」
声をあげ、少女は停止している大河の頭からつま先まで2秒ほどかけて舐めるように凝視した。
そして立ち上がり、甲高い声で叫ぶ。
「しまった!間違えて金持ってなさそうな子供に声をかけてしまったぁ!」
ピクッ、そのあまりの失礼な物言いに大河の短い堪忍袋の尾が切れる。
「私としたことが、なんたる失態。ならばここはむぎゅっ…」
セリフは最後まで言えなかった。
あっさりぶち切れた大河が座ったままの少女の頭を掴み、片手で持ち上げたのだ。
少女は慌てて立ち上がりバランスを取った。

「失礼なガキね、躾が足りないんじゃないの。」
「くっ、何をする!
 痛い、うぅ、離せ!今すぐ離せ下郎!
 さもなくば……、えぇい、食らえ聖なる灰っ!」
「うわっ!……何これ、ぺっぺっ、あぅ、目がぁ……。」
「くっくっく……、あーっはっはっは!
 ……この玉井伊欧、もとい涙夜、……貴様のような悪鬼には屈せぬのだ!
 我が呪いに身を縛られ、冥界の底で苦しむがいい、さらばだっ!」
「げほっ、にが……逃がすかこのクソガキーッ!」
「ぎゃっ、何をするか!やめろ、やめて、やめて痛い痛いあぅぅ………」
暴れる少女、伊欧の突然の攻撃に怯んだ大河だが、
目をくらます粉のようなものにもひるまず、勘だけを頼りに逃げる伊欧の首根っこを鷲掴みにした。
雨空に伊欧の悲鳴が響いた。


834名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:56:28 ID:XlAP8+9A
「………高校……二年?」
「なによその口の利き方は。あんた中学生でしょ。言葉遣いってものを体で教えて欲しいわけ?」
「あぅ……ご、ごめんなさい。」
腕を組み、薄い胸を張って見下ろす大河と、心なしか憔悴してへたりこむ伊欧。
咳と涙が止まるまで二分間ほど大河に捕まれ続け、もはや先ほどまでのテンションの高さはない。
「うぅ……私が悪かったです……魂の……本質に……気づけなかったなんて……観察者失格だわ……」
涙ぐみ、弱弱しく呟くも、その瞳の輝きだけは失われていない。

伊欧と名乗ったその少女の異常な言動には、さすがの大河もついていけなかった。
肩を落とし、嘆息する。
竜児や実乃梨のように、どこか変わった友人に囲まれて生活しているが、
こんな変なやつは初めてだった。
なんだろうか、背伸びする子供独特の痛々しさの中に、
なにかこう、不思議な魔力のようなものがあるような……。

「それなのに、つい……最凶の呪法をかけてしまって……私としたことが………」
大河の本能が全力で警告する。
これ以上この少女に関わるべきではない。
こんなところで油を売ってないで早く竜児を見つけよう。
回れ右、大河は伊欧に背を向け、
「……ったく、竜児はどこでなにをやってるのよ、バカ犬。」
ポツリと、忌々しそうに呟いた。



ピクッっと、その声に反応する伊欧。
双眸を再び怪しく燃やし、声を上げて問う。
「りゅう……じ……って男?まさか、男と来てたの?」
「うるさいわね。男っていうほどのもんじゃないわ。
 ご主人様ほったらかして迷子になってる駄犬よ駄犬。
 ったく、チワワでも追いかけてるんじゃないでしょうね。」
再度伊欧の方を向き吐き捨てるように言い放つ。
ったくなんで私は反応してんのよ、無視したらいいでしょ。
大河のイライラも再びピークに達しようとしているが、しかし伊欧は気づかない。
「し……神聖なる祭事に男と………しかも主従プレイを!?そんな……そんなの………」
伊欧は言いながら立ち上がり、髪を振り回し、
「ふ・け・つ・よ―――――っ!!!!」
雨雲を切り裂くように絶叫。
835名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:57:51 ID:XlAP8+9A

「うるせええええええええええええええ!!!!!!」
脳天に突き刺さるようなその声に大河は再びあっさりぶちキレた。
両手でガシっと頭を掴み、左右に激しくシェイク。
「あんたさっきからグダグダグダグダわけのわかんないこと言って、
 あげくなによ、主従プレイ?頭わいてるんじゃないの?」
「いたたたたたた、やめてやだやだあぅぅぅぅ……」
今度は両目でばっちり標的を掴み、万力のごとく締め上げたのだった。



「それで、えーと、あんたが私に呪いをかけてしまった、と。」
「……そうよ。……貴女はすぐにこの呪法の恐ろしさを身をもって知ることになるわ。」
漆黒の瞳にわずかな涙を浮かべ、それでもなおキャラは崩さない。
大河は腕を組んだまま問う。
「どう恐ろしいのよ。」
「クックックック……この呪法に囚われた者は……部屋の片づけができなくなるのよ……。」
「あっそう……。それで、そのお詫びにこれをくれるっていうのね。」
あまりに馬鹿馬鹿しい呪いに突っ込む気にもなれず、
大河はさきほど手渡された小さな紙に目を落とした。
「そう……満願成就の短冊よ……。これに願いを書くがいい……。」
「はぁ、めんどくさ。………はい、これで満足?」
心底めんどくさそうに書き殴り、短冊を伊欧に渡した。

「ふむふむ……『竜児が見つかる』ね、はぐれた彼氏に逢いたいってことね。」
「彼氏なんかじゃないわ。世話したいっていうからさせてやってるだけ。
 あいつバカだし、グズだし、根性もないし。」
「……フン……そんな男をはべらすなんて変な趣味。」
「うるさいわね。竜児のこと別に嫌いじゃないのよ。
 その……いつも一緒にいてくれるし、……一緒にいると苦しくないし、
 ……傍にいてほしいって思ったときは、いつだって真っ先に駆けつけてくれるし。」
なんで私こんなこと喋ってるんだろう、大河は自分でも理由がわからない。
ただ、竜児が嫌いなのかと言われると、なぜだか黙っていられなかったのだ。
饒舌に語る大河を伊欧は無言のまま見つめていた。
836名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:58:49 ID:XlAP8+9A
「……じゃあなんで付き合わないの?」
「なんでって……あいつは他に好きな子がいるし……」
それに私だって、と続けようとする大河を遮り、
「なるほど、つまり、『そういうこと』なわけね。わかったわ……書き加えておいてあげる。」
勝手にうなずき、勝手に納得、なにやら短冊に書き込み始めた伊欧。
嘆息し、大河は今度こそと背を向ける。
「もう好きにして。じゃあね。」

「私の……ことが……好きな……っと、これでよーし……。
 クックックック……貴女の願いっ、聞き入れたぁ!」
背中に突き刺さる伊欧の声とただならぬ気配。
大河は振り返り、それを見た。
「なっ!」
伊欧のマントを翻すつむじ風、それが突風となり大河を襲った。
目を瞑りその風に耐え、奥歯を噛み締める。
暗闇の中、溶けるように伊欧の気配が消えることを感じ、
そして同時に大河を襲う風が止んだ。
ふいに感じる猛烈な違和感に大河は硬く閉じていた双眸を見開いた。
伊欧の姿は消え、あんなに降っていた雨もいつの間にか止んでいた。


837名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:00:05 ID:XlAP8+9A
「………なん…なのよ……。」
大河は五感を澄ませる。
周囲の人間も、周りの空気も、世界自体も、どこかが変で、嘘くさい。
一瞬にして目に映る全てがペンキで一気に塗り替えられたような、猛烈な違和感を感じ、そして、

「大丈夫か、大河!」

背後からかけられたその声に振り返る。
いつの間にいたのだろう、そこに竜児が立っていた。
「あんたっ、今までどこに……」
上目遣いに竜児を見上げ、口から飛び出す罵声。
しかし、大河は最後まで言葉を続けられなかった。

ぎゅっ

「心配したんだぞ、ったく。」
包み込むように大河を抱きしめ、髪を撫でながら、竜児は優しく呟いた。





後半に続く
838名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:17:54 ID:0K4o652D
>>837
良いところで止めやがる!!
続きを待ってるぜ
839名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:30:17 ID:IHJ2ZneG
これは期待せざるをえないな
GJGJGJ
840名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:32:08 ID:cSEqNfRr
GJ
続きが気になるぜええ
841名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:49:56 ID:2B6+KYg+
GJ!てか田村君のキャラもオラァ好きだぁ。
相馬とか相馬とか相馬とか。
842名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 01:09:43 ID:RBg16Exx
GJ!
後半を!後半を早く読ませてくれ!
843名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 01:10:33 ID:3MOVLO7M
くそぉブンコヨミ買ってないからわからん……でもいい!!GJ!!
844名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 01:16:40 ID:r6LOOD5s
>>837
GJGJGJ!
後編が早く読みたいぜ
845名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 01:50:26 ID:vj0kcxQY
容量がピンチっぽいですが、深夜ですので四項程投下したいと思います。
どうぞ宜しく。
846本音サミット:2009/01/15(木) 01:50:58 ID:vj0kcxQY
「やっぱ、まっずいわコレ…
あ〜あ、高須君だったら、こんなんでも合うお茶受け作ってくれんだろうなぁ〜
あぁ…高須君高須君高須君高須君高須君高須君高須君高須君高須君高須…」
「ちょっと、亜美ちゃん?ねぇ、聞いてる?お〜い」
「へ!?あ、あれ?摩耶?は!?え!?どっから湧いたの?え!?うそ…」
「ヒドイよ亜美ちゃん。湧いたって…さっきから、ずっと話しかけてんじゃん。」
「摩耶とお茶しようと思って寄ったら、偶然、亜美ちゃんを見かけたのよ。
相席しても良いかしら?」
「てかさ、亜美ちゃん、ずっとブツブツ言いながら、伝票に爪楊枝プスプス刺してて、何ていうか…ちょっと危ない人っぽかったよ?
たまに亜美ちゃん、すげー鬱入るよね?大丈夫?」
「え!?あはははは…あたしそんな事してた?
ちょっと手持ち無沙汰だったのよ。うん。無意識ってホント怖いネ
そっかぁ〜。私はタイガーと実乃梨ちゃんとお茶してたの。
今、御手洗い行ってるけど、そろそろ帰ってくるんじゃないかな?」

***

「隣の個室から女の啜り泣く声が聞こえてきてさ…ここのムラサキ何か呪われてんじゃない?」
「え!?マジ?それチョーホラーじゃん。」
847本音サミット:2009/01/15(木) 01:52:06 ID:vj0kcxQY
「げ…木原摩耶にお色気ボクロ…何故、ここに…
というか、あまりにも堂々と座ってるから一瞬、反応が遅れたわ」
(ヒソヒソ…てんめっばかちー、アンタが呼んだのか!?
部外者が居ると話進まないから、私達三人だけって決まりだったろうがっ!!…)
(…知らないわよ。気づいたら、いつの間にか横に居たんだもん…)
(…言い訳はいいから、さっさとご遠慮願ってよ…)
(…はいはい、解ったよ。解りました。
とりあえず、何か食べてもらって、そんで帰ってもらうから…)

「えっ〜と…では、ご注文の方、バナナパフェお一つ、白玉パフェお一つ、鮭茶漬けがお二つ、以上で宜しいですね??」
「へー亜美ちゃんもタイガーちゃんも食後にお茶漬けなんて…随分、古風なのね」
「「………」」
「でさぁ…あたしの…好みは…誠実で…真面目で…寝るときも…でしょ?…
やっぱり男は…キン肉…メガネが…格好良くて…それから…」
848本音サミット:2009/01/15(木) 01:52:52 ID:vj0kcxQY
(…あぁ…ウザイッ…心の底からウザイ。
大体、今更、聞かなくたって、そんな事知ってるっつの。
得意気な顔して何が、メガネ。だよ。
私から言わせてもらえば、今の流行は、三白眼。これだね。
眼があった瞬間、ヤルかヤラレルか。このドキドキが良いんでしょうが。
ホント、メガネはくれてやるから、さっさと帰ってくれないもんかしら?…)
(…我慢しな、ちびとら。摩耶の祐作大好きトークは、もう半分位のトコまで来てるから…)
「おんゃあ〜皆さんお揃いで〜
ナニナニ?何の話よ?
あたしだけ仲間外れはヒドイぜ〜
よっ…と、と、はいはい、ちょいと前、失礼」
(…ナイス。みのりん…)
「櫛枝、ずいぶん、トイレ遅かったじゃん…って、アンタ目と鼻、真っ赤じゃん!?どしたの?」
「あら、本当…ねぇ大丈夫?」
「あ、これはホラ、あたし花粉症気味でさぁ〜ヘプシッ
ズルズルでカユカユな訳よ」
「へー大変そうね。でも、擦ると目に良くないから、我慢した方が良いわ。
はい、ティッシュ」
「サンキュッ。ヘプシッヘプシッ
で、お二人は、なにゆえここへ?」
「偶然、見かけて、ね」
「そうそう、それで、ギャルトークで盛り上がってたわけよ!!」
849本音サミット:2009/01/15(木) 01:53:50 ID:vj0kcxQY
「ははぁ〜それで北村君…って訳だ…」 「な、ななな何言っちゃってんの!?何でまるおが出てくんの!?」
「フフフ。お天道様とぉ、この櫛枝の目はごまかせねぇぜ!
悩む乙女の恋心…退治てくれよう…あ、みの太郎!!
てな訳で、それそれそれのピポパ♪っと。
トゥルルルル〜トゥルルルル〜
『あ、北村君?俺、俺……詐欺じゃね〜よ。
今、あ〜みん達とファミレスに居るんだけどさ…うんうん…そうそう
それで、筋トレ的なアレが…ふんふん
解った。了解。ほんじゃ急ぎでね〜うん、スマンね。オーバー♪』
北村君すぐ来るってさ。
筋トレ的なアレって言っといたから、二人で買い物でもしてさ、荷物持ちして貰っちゃいなYO」
「櫛枝…アンタって…ありがとう。何て良い奴なんだろう…
あたし、頑張る。今日こそは、まるおにあたしを意識させてやるんだ」
「その意気だぜ!あたしは常に恋する乙女の味方。
愛のため、一肌でも二肌でも脱ごう。
しっかりデートしてくるが良いぞ。」
「あたし、ちょっとメイク直してくるね!!」
「あらあら、じゃあ、あたしはお邪魔になっちゃうわね。
ん〜そろそろ、お夕飯の準備の時間かな?
ごめんね、あたしもこの辺で帰る事にするわ」(…いよっしゃ〜…)
「それじゃ、また明日ね」
「みのりんて、他人の恋愛だと、積極的なのね…
竜児にもそれ位やってれば…」
「………」

本音サミット・終


次回からは、本音サミットGTが始まるよ。絶対見てくれよな!!
850名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 02:10:23 ID:XklHZ6dK
>>849
あーみん無視のアニメに絶望してたところだったので多いに癒されたぜ
851名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 02:15:17 ID:IJdH4tLp
ごめんなさい竹宮先生か
852名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 03:02:11 ID:3MOVLO7M
>>849
見ます
いざ長編………へ?
853名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 05:57:01 ID:yxgU3Qg7
亜美ちゃんが鬱はいってるのはいつものことだけどさ
みのりんはいつも誰も居ないところで泣いてるのか…
854名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 09:55:01 ID:qBRdcyzh
ななドラってめちゃくちゃいいな。続きって期待できるんか?
855名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 14:37:50 ID:EPkP2t29
Hの時だけデレデレになる大河? ぜひ見たいですね
856名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 15:44:34 ID:i2DnrVIU
>>779
この作者はむしろみのりん好きっぽくない?気合の入れ具合っていうか、ネタの盛り込みが半端ない
全員の会話が何かすごい自然な感じがする。GTも待ってます。
857名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 15:51:56 ID:3MOVLO7M
>>856
いや二人に突っ込まれてるなぁって…w
気合いはかなり感じる
858名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 15:58:35 ID:EPkP2t29
Hの時だけみのりんになる大河? ぜひ見たいですね
859名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 16:47:30 ID:3fA/HAXI
竜虎投稿。
前回の「君にケーキを」のように稚拙な文になったので鳥肌が立ちそうな人はスルーしてください
860大河の爆弾:2009/01/15(木) 16:48:53 ID:3fA/HAXI
「大河ー」
「なぁにぃー?」
俺が呼び掛ければすぐ反応する。
犬扱いが終わったかと言えばそうじゃない。
だが、それでも自分を相手にしてくれるだけで充分なのだ。
「櫛枝はどこいったんだ?」いちいち語尾を延ばすのも飽きたから、やめにして本題を切り出した。
大河は机に寄り掛かりつつも答える。
「さぁ……。社長の究極嫁がバーストしたとかなんとか言って出てったけど」
「………意味わからんな」
まぁ怠そうに会話している俺達はこの教室では希少な存在になっている。
向こうでは春田が、エロパロのあのスレの治安がどうの騒いで能登が聞き流している。
当の俺達は帰りの準備をしつつ雑談をしているのだ。「ねぇ。」
ぼーっとしている俺に大河が問い掛けてきた。
「ん?」
「今日やっちゃんは?」
861大河の爆弾:2009/01/15(木) 16:49:59 ID:3fA/HAXI
やっちゃん、我が母親の泰子の事だ。
「仕事仲間に飲みに誘われて朝まで帰ってこない。」 「………そっか。」
ん?大河の表情が一瞬にへらっとした気が……勘違いか?
「じゃぁ帰るか?」
「……うん!」
これもいつもと同じ。
このいつもがずっと続けば良いと本気で思ってるのだ。キモいって言われても変えるつもりはない。


「で、結局究極嫁はどうなったんだ?」
「ソフト部がガラス割ったから助けを求められたらしいわ。」
周りから見れば意味のわからない会話だろうな、これ。
「なぁ大河」
「なに?」
俺は突然あることが気になった。言ったらアイアンクローは確実な気はするが。だが俺はry
「櫛枝にヤキモチやいてないか?」
すると大河はビクッとして立ち止まった。
「…………そんなわけないじゃない。自意識過剰?バカ犬」
久しぶりに犬って言われた………。
言われっぱなしは嫌だし、頑張って立ち向かう事に。「じゃぁ俺が櫛枝櫛枝言ってて寂しくないのか?」
「えぇ。みのりんに尻尾降ってれば良いじゃない」
「……実は俺二人きりの時は櫛枝のことみのりって呼んでるんだ」
862大河の爆弾:2009/01/15(木) 16:50:46 ID:3fA/HAXI
「え、えぇ!!?」
大河はさっきまで強気だった奴とは別人じゃないかと思うほど悲しそうな顔をした。もちろん冗談だ。今でも櫛枝と呼んでいる。
「嘘だ。」
「……っバカ竜児!!そんな嘘つかないでよ!!!!私しか名前で呼んじゃ駄目!!」
予想外に大きな反応が返ってきたから流石に悪戯が過ぎたと反省。
「バカ!!!!バカ!!…バカ………ばかぁ……ぐすっ………もう竜児は嫌いになっちゃったの?素っ気ないから飽きた?」
「す、すまん!!ちょっといじめようかと思っただけなんだ、嫌いになった訳じゃ無い!」
これ以上彼女を不安にさせたら俺はただの最低な人間だ。
仕方ない、本音を言う事にしよう。犬発言?どんとこい。
「………笑ってる時の大河が好きだけど拗ねてる顔も可愛いから………ほんの悪戯心が芽生えちまったんだ、本当にすまん」
「………ほんと?」
「あぁ。高須竜児は嘘は言わん」
「…………さっき言ったわ」「…さっきのはノーカンで」「やだ」
俺のカミングアウトはダメだったのか………?
………いや、顔真っ赤だな。
863大河の爆弾:2009/01/15(木) 16:51:26 ID:3fA/HAXI
「………まぁ今は許してあげるわ、でも今日の夜覚悟してよね」
顔を赤くしながらにやっとする大河。
…………夜?
「今日泊まるから」
「マジで?」
「……私と一緒にい」
「いたいです!!」
か、勝てねえっす。
駄目だ………可愛いすぎる………。
惚気すぎなのはわかるが治せないです。
こんなことやってたら、もう家の前だ。
一旦俺達はここで別れるのだ。
……ホントに短い別れだな。織り姫と彦星に失礼だ。「じゃ、後でね」
「おう」
「…………ねえ」
「なんだ」
背中を向けたとこでまた呼ばれた。
晩飯の話か?
……そう思った時期が私にも
「犬呼ばわりって嫌?」
……予想から179度違ったな。しかし犬と呼ばれて嬉しいのはそっちの趣味の奴だけだと思うが………
「ああ。良い気持ちではないな。」
「……そう」
呼ぶのをやめてくれるのか?
なら、たいした出世だな。大河はいきなり俺のすぐ近くまで俯きながら小走りできた。
すると彼女は俺の頬に軽くキスをし最強の爆弾を叩き込んだのだ。
「……ご主人様っ」


高須竜児、大出世の瞬間だった。
864名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 17:00:04 ID:uOAtWMUe
俺のこの変な笑い顔をどうにかしてくださいGJ
865名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 17:08:10 ID:VjwT4w8j
>>849
GJ!!!
木原は『北村大好きクラブ』の会長ですね
長々と惚気を聞かされたタイガーとばかちーには
自転車引換券をプレゼント


>>863
282828282828282828282828
866名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 17:17:19 ID:kEiFZHyy
GJ、後は大河が甘えるときは「〜〜だもん」をたまに使って貰えるとありがたいな
867名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 17:25:25 ID:JmsRLwqh
やめてくれえ、1人でニヤニヤしてたら通報されちまうじゃねーかGJ
868名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 17:44:18 ID:T/I9nMJl
>>863
(・∀・)ニヤニヤ
869名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 18:09:02 ID:3iuZdTBw
>>863
(・∀・)ニヤニヤ

>>867
   (゚д゚) 通報シマスタ! (嘘)
   ゚(  )−
  / >  
870名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 20:33:53 ID:N1NvMiRC
663 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:59:05 ID:J0HNgLQB
結論としましては
恋愛(性愛)と家族愛は両立するが別物であり、
大河が北村に対して抱いている感情は現在進行型で恋愛(性愛)であり、
竜児に対して抱いている感情は家族愛であるというだけの話です。
なので、大河は恋愛(性愛)という意味においては北村の方に
強く惹かれおり、竜児はただの犬です。
871名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 20:41:06 ID:kEiFZHyy
竜児にも恋愛感情を抱いている
それを自覚してないし、かつそれは有り得ないことと自覚している
7巻読めば誰でも理解できる(`・ω・´)キリッ
872名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 20:44:08 ID:aTWa/xpg
アニメスレだと「いいから七巻嫁」と言えないから長々と相手にしてただけだからなwwww
873名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 20:56:05 ID:kEiFZHyy
ところで実乃梨が亜美や大河と高須取り合いトークしてるSS見てて思ったんだが
みのりんは本気になると、ライバルの前でつまづいた振りして竜児に抱きつき
わざとと見破られ、「わざとじゃないょぅ…」とか言い訳しそうじゃね?
874名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 21:15:29 ID:3MOVLO7M
>>873
それ恐ろしくかわいいな
875名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 21:21:30 ID:CNWNhloo
>>873
そんなこといったら大河だって、膝枕してもらっててそれをライバルに見られたら
「これは気分が悪くなったから介抱してもらってたの、け、けっして抜け駆けとじゃないのよ」
とか言いそうだぜ
876名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 21:25:25 ID:sqfBper0
そういうのはあーみんの仕事だろ
877名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 21:45:24 ID:PLH5OTlZ
スピンオフ2読んで春田株がめちゃ上がった
…エロい事致す姿は想像出来んが



反面能登頑張れと思うように…
878名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 22:09:42 ID:v7fkAxcR
涎がとまらんwGJ
879名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 22:19:09 ID:yPGA9Zqt
>>873
妄想するだけで鼻血が・・・SSじゃないが、なんとなくGJを送らせてもらうwww
880名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 22:54:31 ID:H0rNoW78
みのりんは恋愛経験値ゼロだから本気でアピろうとすると
なんか突拍子もない事しだしそうなイメージw

…それだとある意味普段と変わらんか
881名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 22:56:19 ID:8UpfAfu/
竜児って大河でオナニーすると思うか?
本スレでは、「しない」っていう意見が前多かったんだけど…
俺はすることをして、われに返って落ち込むみたいだと思うんだけど。
882名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 23:00:24 ID:aTWa/xpg
>>881
みのりんオカズにしても終わった後に自己嫌悪しそうではある
883名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 23:10:35 ID:uOAtWMUe
これは間違いなくシンジ君の左手が貼られる流れ
884名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 23:29:43 ID:VjwT4w8j
三白眼の賢者w
885名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:01:55 ID:WkuU1MiY
みのりんで抜こうとしてたのにいつの間にか大河で抜いてて事後に自己嫌悪に陥って
それを悟られて大河に問い詰められるって妄想を受信した
886名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:06:24 ID:JyZLAztX
>>849
GJ!ただひたすらにGJ!

>>863
激しくGJ!甘甘だったぜ!

>>885
さあ、すぐにその妄想を文章にする作業を始めるんだ。
887名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:14:55 ID:GA4IlW+O
投下。ヤンデレっぽくしたので注意。
短いけど簡便。

【タイガー・ダイアリー】

○月×日


最近の竜児はおかしい。何故かみのりんのことばっかり喋ってくる。

おかしい。竜児が好きなのは私のはずなのに。

あの時のことは今でも鮮明に思い出せる。 私が手紙を取り返す為に竜児の寝込みを襲って―――あれ? 何の手紙だっけ?―――それで竜児が私宛にラブレターを書いてたことを知って……なのになんで?

竜児は私のことしか喋っちゃいけない筈なのに、私だけのモノなのに。

ヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダヘンダ

分かった。きっと騙されいるんだ。みのりん……いや、あの雌猫に。

早く消さないと、竜児が騙されてるのは可哀想だもん。

思い立ったが吉日。今日中に雌猫を殺さないと。安心してね竜児。明日からはあなたを騙す人間はいなくなるからね。
888名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:15:26 ID:GA4IlW+O
○月△日


竜児が泣いてる。なんで? なんでそんな肉の塊を抱きしめてるの?

竜児が抱きしめるべきなのは私の筈なのに。おかしい。

この雌猫は死んでからも私と竜児の仲を邪魔するの? ならこんな肉の塊は消さないと。

私が木刀で肉の塊を叩くと、竜児が目を鋭くして私をみた。

竜児が何か言ってるけど、何言ってるのか分からない。きっと愛の言葉だったのだろう。肉の塊を壊すことなど考えずに竜児の言葉に耳を傾ければよかった。やっぱり死んでからも邪魔なモノだ。

だけど、もういいや。原型止めてないし、竜児もきっとこれで雌猫のことは忘れることができるだろう。

感謝の意だろうか? 竜児は泣きながら私を抱きしめていた。ああ、私はなんて幸せなんだろう。


889名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:16:06 ID:GA4IlW+O
○月□日

竜児が私を避けている。どうしたのだろう?

気になって後をつけていたら自販機前でバカチワワと話していた。

そうか、アイツが竜児に変なことを吹き込んだんだ。

……殺してやる。あの雌猫より酷いやり方で殺してやる!

ああ、また竜児に感謝されるんだ。今度はキス? それとも……今からとても楽しみだわ。


890名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:16:40 ID:GA4IlW+O
×月○日

竜児が怒鳴っている。なに? 竜児は何に対して怒っているの?

私が何で怒鳴っているのか聞こうと一歩詰め寄ると竜児は一歩下がる。また一歩詰め寄ると、また一歩下がる。

そうか、後ろの血まみれのバカチワワがそう命令してるんだ。大丈夫だよ竜児。すぐにそいつに止め刺すからね。

ほら、どいて、そいつ、殺せない!

私が木刀を振りかぶると、竜児が大声を発した。

竜児が発した言葉に、私はしばらく呆然とした。

竜児はなんていった? 触れるな?

嘘だ。触れなければキスもできない、手すら握れない。

なんで……そんなことを考えていると、二人は走り去ってしまった。

そして、その手はしっかりと、繋がれていた。

ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ

きっと、あの女が計ったんだ。消してやる! 跡形もなく消してやる!

私は木刀を日本刀に持ち変えて、二人の後を追った。


891名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:17:08 ID:GA4IlW+O
×月☆日

時間は0時を回ってしまった。血の痕を辿りながらようやく二人に追いついた。

どうやら橋の下にいるようだ。物音を立てずに静かに近づくと……そこで私はありえないものを見てしまった。

二人が……キスをしているシーンだった。

竜児が壊れちゃった。そうか、騙されてばっかりだから変になっちゃったんだ。

それじゃあ、楽にしてあげなきゃ。大丈夫、寂しくないよ。私も一緒に行くからね。

私は静かに近づいて、まずは竜児とキスしてう女の首を跳ねた。

続いて逃げようとする竜児斬りつけた。後は私の心臓を貫くだけ。

もう竜児は動かなくなってしまった。私の膝の上でまるで眠ってるみたい。












すぐに逝くからね、竜児。
892名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:21:40 ID:GA4IlW+O
投下完了。下手ですまん。お目汚し失礼。
893名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:22:49 ID:4TqBdwVY
ひぃい
894名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:34:28 ID:B+GQ1NHG
救世主を探しにいこうよ
895名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:58:31 ID:k88ClKQL
>>882
好きな人では抜かなそうな気がする
俺もだが 自分が恐くて出来ない
896名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:02:44 ID:fTOz8Or5
こわっ。

過去に惚れた人か届かない人とみなすことになったら抜けるようになると思う。
897名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:05:17 ID:MtJ1o0uq
ヤンデレのデレ怖すぎるだろ・・・
898名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:08:03 ID:dDiUVMcH
>>891
大河に病みは合うんだな……意外に
ただ、障害排除や無理心中よりも
自傷癖やメンヘル的な依存なんかに陥るイメージのが思い描きやすい気もする

別に下手じゃなかったよ。乙
899名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:14:01 ID:k88ClKQL
>>896
そういうもんかねぇ
人間って複雑だな

怖かったけどGJ
900名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:14:17 ID:a2i33VOQ
俺も好きな娘では抜かない、てか抜けない。
901名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:17:28 ID:kuRyJ0vi
桑原 桑原
思えばみのりんだけまだ病んでないよね
いっつも被害者
902名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 01:23:58 ID:4TqBdwVY
保管庫にある「ぬるま湯」というSSはヤンデレみのりんに該当すると思う
903名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 02:25:41 ID:t/EDHV7p
うぉ、こえぇーオソロシヤ
だが、たまにはこういうスパイスもいいと…実は怖いの好きです

904名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 03:24:21 ID:HzkTwZzx
>>903
保管庫のタイガーデイズ読んできなよ
905本音サミットGT:2009/01/16(金) 04:57:47 ID:eizpeenh
本音サミットの続編、本音サミットGTです。
GT故に好みが別れるかと思います。
前作のノリとは少し異なりますので、悪しからずご了承下さい。では宜しくどうぞ。

『もしもし。………振り込まんぞ…で、何の用だ?
え?ファミレス?いつもの店か?うん。
え?筋トレ?まったく。お前の話は要領を得んな…
解った。とにかく俺はそこへ行けばいいんだな?
あぁ…急ぎ?…解った、解った。うん、それじゃ。』

ー櫛枝に呼ばれて、ファミレスに来たら、何故だか木原が待っていた。解らん。何故だ?
買い物?どういう事だ?それと亜美からのメール『頼んだ』
とだけ…何を?ー
「ねぇねぇ、まるお〜まるおはさぁ〜これとコレどっちが似合うと思う?
まあ、両方試着はするんだけどさ…
まるおの好み聞いとこかっなぁ〜って思って。
さぁ、どっちだ!?」
「俺の好みで良いのか?俺は、こういうセンスには自信が無いから、木原が選べば良いと思うが…
そうだな…そっちのキャミソールっていうのか?そうそう、緑のやつ。
そっちのが、木原に似合うんじゃないか?」
「お、こっちね。まるおは、こ〜ゆ〜のがタイプと…
よしよしっ。まるおが、そ〜ゆ〜ならこっちから先に試着してくるよ。
ちょっと待ってて」 ー緑のキャミソールか…思い出してしまうな…いかん、いかん…ー
「鞄、邪魔になるだろう?あぁ、ここで待ってるから」
ーやはり、俺はまだ会長から卒業出来ていないんだな…
いや、今は俺が会長なんだ…現会長として…あるべき…
しかし…参ったな、どうも…
906本音サミットGT:2009/01/16(金) 04:58:12 ID:eizpeenh
「じゃ〜ん!!どうよ?」
「おぉ!ハツラツとしてて、良いじゃないか。うん。実に学生らしい。健康的だ」
「へへ。そっかぁ〜 じゃ、この服買っちゃおっかな?
うん、SALE中だしねッ
もちっと買いたいからさ…付き合ってくれる?」
「あぁ、良いぞ。
ただし、程々にな…」
「あはは、まるおって何かお父さんみたいだねッ」
「む、そうか?」
「そうだよ。ふふ、何か頼れるっていうかさ…まるおが居ると安心出来る感じ…」
「そうか…」
「本当の父娘みたいに腕組んで…いやいやいや、い、い今のは冗談!!
ほ、ほらッ、次イコッ次〜」
ー頼れる…か。まるで、あの人の代名詞だな…ー
「下も買わないと…
キャミソールの下は……」
「デニムのショート…なんて、どうだ?」
「あ、それイイカモ?まるお、自信無いとか言って、良いセンスしてるじゃんか」
「いや、これは俺のセンスじゃないんだが…まぁ、良いか」
「??。何かよくわかんないけど…
とにかく、デニムならあっちだねッ」
「おい、走ると危ないぞ」
ーそう、焦らなくて良い。ゆっくりで良い。
俺は俺だ。あの人には生涯追いつけないかもしれない…
それどころか、差は広がっていくのかもしれない…
それでも…俺は…歩くのを止めない。ー
ー終ー


次回からは、本音サミットRをお送り致します。

み、みてくれなくても、な、な泣いたりしないんだからねッ
907名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 05:40:29 ID:VG0aWnBe
GJ
Rも期待してるぜ
908名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 07:50:09 ID:m3USQq7+
の前にそろそろ次スレの季節だな。
909名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 08:41:58 ID:C+7nKJb7
期待
910名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 10:05:50 ID:yMwJT7+o
>>908
今459KBだから残り約40KB。そして残り90レスだから次スレには早いと思う。
多くて1レス1KB位だから長編2〜4本、短編なら30本位、投下できるだろう?
911名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 13:08:17 ID:6G8fC1Mb
今の流れだと1000埋まる方が早そうだな
912名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 13:12:22 ID:8UacCR0l
次スレも>>813入れなくていいからね
913名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 13:29:04 ID:k88ClKQL
>>906
ふ、ふん!こっちこそ別に期待なんかしてないんだからね!
ま、まぁ読んで欲しいってんなら待っててあげる!

…GJボソッ
914名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 14:46:27 ID:5uYfcudg
>>906 もう少し貯めてから投下して欲しいな。もう少し一気によみたい。それに何より保管庫の管理人さんが大変そうだw
915名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 15:02:33 ID:C+7nKJb7
管理人さんに乙!!
916名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:15:11 ID:xzYkVNHU
よーし、オナニーもの短編いくぞー



「それじゃあね、おやすみ竜児」
「おう」

借家の鉄扉が、軽い挨拶に似合わぬ重苦しい音を立てて閉じた。今日も散々寛いでから、逢坂大河は帰っていった。
もうすぐ日付が変わる、という時刻である。竜児は畳から腰を上げ、軽く明日の予習でもするか、と勉強道具を用意しはじめた。
学生カバンから数学の教科書と筆記用具を取り出し、さあやるぞと学習机についたその時。

「おぅっ」

情けない声が思わず口をついた。
椅子に座った拍子に下着がキュッと股間を圧迫し、やんわりと刺激を与えてくれちゃったのだ。

「・・・・・・」

そういえば、大河を家に招き入れるようになってから、他にやることが多すぎてこの様な感覚はしばらくご無沙汰であった。
股間のジョニーを世話してやることを覚えたのは割りと遅い竜児であったが、以前は母親が夜半は家に居ないとあって中々快適なオ
ナニーライフを送ることが出来ていた。
久々の刺激が退屈していたジョニーを呼び覚ましたのだろう。授業中、座りっぱなしの時に意味無くナニが勃ってしまうのと同じ原
理である。きっかけの情けなさに、竜児の心拍がちょっとだけ上昇する。
917名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:15:59 ID:cVEsxYWJ
「・・・よし、久々やるか」

家事を開始する時のように腹に力をこめ、とりあえず竜児はトイレへと向かった。
別に自室でもいいのだが、一度帰った大河が、なにか面倒を起こして頼みごとに来る可能性を危惧したのだ。
用心に鍵を掛け、毎度の偏執的なまでの掃除によって、全くすがすがしいほどの綺麗さを保つ便座に下半身の衣類を全部下ろして
座り込む。ついでにそのポケットから、今回の秘密兵器を取り出した。

「・・・持ってきておいてなんだが、気が咎めるな」

想い人、櫛枝実乃梨の写真である。文化祭の時のハゲヅラ写真では無論無く、彼女がバケツプリンを作ったと報告しに来た時、なぜ
か貰ってしまった写真だ。
汚れを防ぐためかTシャツ一枚で、ぐっちゃんぐっちゃんのプリンを頬張って無邪気に笑っている。腕を高く上げているので、
シャツからは綺麗な腋がちらっと見え、やや俯瞰で撮られた、開いた胸元には、視線を引き付けてやまない谷間が覗いている。
その無防備さがかえって健康的にすら見えた。これを汚したいと考える奴って何なの?死ぬの?と竜児は逡巡する。
だがこの状況では、脳みそはプラトニックな慕情よりジョニーの激情を優先した。竜児も腹をくくり、やや右曲がりのジョニーに
手を添える。
918名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:16:38 ID:cVEsxYWJ
すすすっと、右手でジョニーを扱いてやる。いまや血液は毛細血管の隅までぐんぐんとめぐり、海綿体が大きく膨張しだす。
それに伴って、竜児の脳内も桃色に侵攻されていく。
一度も拝んだことの無い、実乃梨の素裸を想像し、その乳房や尻の大きさや柔らかさまであれやこれや考える。
妄想のなかの実乃梨は全く従順で、全くいつも通りの笑顔で、竜児の頼みを何でも聞いてくれた。残念ながら、イメージソースは
アダルトビデオや雑誌に登場する別の女性達ではあるが。
時に恥じらい、時に淫靡に、妄想実乃梨はその肢体を委ねてくる。もちろんお相手も、女性の扱いに熟練した妄想竜児だ。不意に顔
を近づけた時や、すれ違った時いつもふわりと香る実乃梨の匂いを記憶のレジスタから反芻する。いつも心を躍らせてくれるその
香りも、いまは股間を燃え上がらせる化石燃料である。

「くし・・・えだ・・・っ」

性感が高まるにつれ、右手の速度が上がっていく。妄想実乃梨と妄想竜児の深夜プロレスも、かなりの盛り上がりを見せていた。
超テクニシャンの妄想竜児に、妄想実乃梨はもうメロメロ。もうちょっとでフォールという状況である。
ああ俺って最低。終わりが近づいているのを理解したか、桃色でない最後の牙城、専業主夫の思考回路が、妙に冷静にこの後の
段取りを計算し始める。

『えーと、数学を35ページの問題3までやって、明日の朝飯は焼き魚にきのこの味噌汁。大河が寝てたら起こして・・・』

大河。
突拍子も無い名前が現れてくれた。
919名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:17:45 ID:cVEsxYWJ
「うぉっ!?」

唐突に、妄想世界に変革が訪れた。瞬く間にイメージが書き換えられ、妄想の中では先ほどとは別の二人が、互いの体温を求め絡み
あっていた。

『りゅうじ』

妄想の中の彼女は、快楽にとろけた眼で竜児を見つめてくる。
栗色の長い髪を振り乱し、細い肢体が躍る。多くの時間触れ合い、イメージソースが多いからか、その妄想は嫌なリアルさを竜児
に感じさせた。自分への嫌悪感が吐き気を誘発した。だがそれがまた甘美でもあった。
その少女を助けようと、竜児は結構頑張ってきたのだ。彼女の達成が自分の達成でもあると竜児は思い、全くドジな彼女を慮りなが
ら、それを微笑ましくも思いながら。だが今、そんなもんを全部すっ飛ばして、竜児は妄想の中で彼女を思うさま貪っている。

『か、カンベンしてくれよ・・・』

情けなくて死にたくなる。だが右手は止まってくれなかった。
妄想の嬌声はいよいよ切羽詰り、現実のジョニーも切羽詰り。

「で、るっ」

過去最大量の白濁が、勢い良く放出された。それに伴う快楽も過去最大量。早鐘を打つ心拍を脳裏に感じつつ、竜児は天を仰いだ
のだった。
920名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:18:38 ID:6m9B5Cd7
「・・・・・・ふぅ」

熱狂が吹っ飛べば、むなしさだけが残った。やっぱり大河の言うように、自分はエロ犬なのだろうか。アイデンティティの危機で
ある。行き場の無い感情を行き場の無い精液をふき取りつつ持て余していると。

「竜児ぃ〜」

ドアを開ける音が聞こえた。
大慌てで精液を拭いたトイレットペーパーを便座に放り込み、水洗レバーを全力で捻った。左手に持っていた写真を大事にしまう。
トイレの消臭剤に全ての望みを託しつつ、竜児はドアを開けた。玄関に仁王立ちの大河が出迎える。

「なんだよ」

普段の5倍くらいぶっきらぼうに喋る。目を合わせることが出来なかった。恥ずかしかったし、自己嫌悪もあった。

「・・・マグカップおっことしちゃった・・・」

もじもじしながら、大河が言った。目線を外した竜児にも、視界の端で栗色の髪がふるふると揺れるのが見えた。

「あぁ、割ったのか。じゃあ今から片しにいってやるよ」

割れ物をどうかしてしまった場合は、絶対に触らずに報告するよう厳命してある。
早速つっかけを履こうとして
921名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:19:35 ID:6m9B5Cd7
「手ぇ洗いなさいよ」

大河に指摘される。あ、こりゃ失礼と、洗面所で手を洗いに戻った。
鏡で自分の狂相を睨む。心なしか上気していて、満足してるような死にたがっているような、微妙な表情をしていた。

「・・・どうしたいんだ、俺は・・・」

大河を、とは口に出さずに、竜児は手を拭いて、大河が待つ玄関へと向かった。

「・・・なんか着なさいよ。寒いわよ、外」
「おう、こりゃ失礼」
「ったく・・・」

いらだつ大河と、おどけて誤魔化す竜児。
その上空には、オリオン座が瞬いていた。
922名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:20:39 ID:cVEsxYWJ
終わり。
書いてる途中で竜児がやば過ぎることに気づいた。後悔はしていない。
923名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:43:36 ID:okt/Pl8L
>>916-922
GJ!
「手ぇ洗いなさいよ」でドキリとしただろうな〜
924名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 18:07:31 ID:Ddq+jYvr
まあ実際、本編でもこういう状況下に何度かなってそうではある
925名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 18:40:09 ID:6JYLN+bu
竜児の心境がリアルすぎてわらたw
926名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 18:47:04 ID:B+GQ1NHG
竜児はズリネタまで経済的だな
927名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 20:08:07 ID:VG0aWnBe
ああ、手に白いものが付いてたのかと思ったけど単にトイレの後だから手を洗えといっただけか
928名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 20:13:48 ID:X0WunZDH
この状態で大河んち行ったらなんか間違いが起こりそうな微妙な終わり方もイイ感じだ
929名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:03:18 ID:kuRyJ0vi
ナニが悲しくて男のオナニーを読まないかんのかと思ったが
うん、いや、良かったよ…
930名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:10:45 ID:dfijC+Y5
同人誌だったらセックルの前の2ページくらいの、いわゆる起承転結の起の部分にすぎないところだろうけど
SSだと生々しすぎワロタ
931名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:50:26 ID:NtU0RxKk
大河が気付いてないかどうか微妙な感じなら良いが、全く気付いてないとなるとなぁ
竜児の妄想もあきらかに雰囲気寄りだし、作者はどこを伝えたかったんだ?
M気質で罪悪感や大河にばれたかって場面のところをドキドキすれば良いんかね?
932名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:55:45 ID:KcZB0sz+
投下します。文才がないんで、そこのところお願いします。





 ただ月明かりだけが見ていた。
南の空に高く昇った満月だけが二人の姿を見つめていた。
その何もまとわぬ身体は『子供』と呼ぶ程幼くは無く、また『大人』だと断言できる程成熟はしていなかった。
 そして、そのお互いを想い合う直向きな純粋さは確かに『大人』の物とは言い切れなかった。
だが、二人のその行為は決して『子供』の領域には一応は存在してはならないはずの物でもあった。
 
933名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:56:33 ID:KcZB0sz+
 ただ月明かりだけが見ていた。
かすかに開いたカーテンの隙間から、沖天に在る夜の住人だけがその二人の姿を見つめていた。
心と心、想いと想い、鼓動と鼓動。吐息と吐息、温もりと温もり。
そして身体と身体。
 二人のそのすべてが青白い月明かりの中、まるでそうあるべきかの様に―そうでなければならないかの様に
強くそして堅く寄り添い重なり合っていた。
 それは太古の昔から、この世に生きる同種異形である二種類の生命体が一対となり、
繰り返して来た行動から突然派生した特殊な行為。
とある領域のみが強調されてしまうせいか色々と賛否両論は在るだろうが、
想いを重ね合った者達同士ならば最も迅速で最も強烈で、
そして最も確実に自分の想いを相手の身体へ直接刻み込む事の出来る行為に間違いはないだろうと思う。
 
 
 ただ月明かりだけが見ていた。
実際の年相応の【竜】の腕が、まるで壊れ物を扱うかの様に
【虎】の月明かりに白く照らし出された身体を優しく、そっと抱き寄せた。
【竜】の指が【虎】の緩やかに流れる長い髪を微かに揺らした。
そして、互いの姿しか映されていない視線が重なり合い、互いの頬が微かに朱に染まる。
 一瞬の静寂をおいて淡いピンクの唇が静かに引き寄せられ、寸分の狂い無く重なった。
二人にとって、その時が最初の行為と言う訳では無かったのだが、今だにその二人には秘めていた想いの透明さ故に
『初々しさ』みたいな物が残っていた。
 二人が『そう言う関係』になったそのきっかけは、実の所とても些細な事であり、二人とももう正確に憶えてはいなかった。
 だが、今まで繰り返されて来た、その身体全体に刻み合ったお互いを想い合う気持ちに偽りの物は一切無かった。
ただただ純粋で美しく、清廉ささえも感じられた。
そこには雑念も他からの邪推も何一つとして入り込む余地は無かった。
 
934名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:57:15 ID:KcZB0sz+
ただ月明かりだけが見ていた。
抑え切る事の出来ない想いごとそして気持ちごと、相手に対するそのすべてを求め合い交わし合う二人の姿を、
南の空に高く昇った満月だけが見つめていた。
 いつしか重なり合っていた熱い吐息は、シンクロする安らかな寝息へとに変わっていた。
巡り来る朝に引き離される事を恐れているかの様に、【虎】は自らを護る様に包んでいる
その【竜】の身体をしっかりと抱き締めていた。
そして【竜】は自らの腕の中に納まる様に眠る、自分と同じ思いを抱えている、【虎】の身体を、
その内なる想いに呼応させる様に抱きしめていた。
 
 
 
 静かなる夜が今日もまた更けて行く。
そんな夜に抱かれている二人の身体を、優しい満月の光が静かに見守る様に包んでいた。
 
 
935名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:58:34 ID:KcZB0sz+
これで終了です。
936名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:14:22 ID:MtJ1o0uq
一見神秘的なくせにエロいwww
GJw
937名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:21:22 ID:LsFXvpkS
>>932-934
GJ!
だが抜きづらい
938名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:22:38 ID:+o7Ctdtk
test
939名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:24:49 ID:cVEsxYWJ
>>931
大河をおかずにするのにめちゃめちゃ抵抗と背徳感を感じる竜児萌え。

>>932-934
エロだけど詩的な感じだな。竜虎GJ
940名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:35:25 ID:m3USQq7+
>>932
GJなんだけど、文才ない(自称)から何をどうしろって言うの?
そういう予防線張るの止めた方がいいよ
折角面白い話し書けるんだから
941名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:42:06 ID:zLrzDj4E
SS書き始めたまではいいが、文字数制限やら行数制限のことすっかり忘れていて、無理矢理区切るとなんとも言い難い文章になってしまうのだけれど、何かいい手はないかい?
942名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:46:48 ID:+llPWDSX
推敲
txt投下
気にしない
943名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:14:31 ID:I0huZtjE
少し、書き貯めたので、投下しようと思うのですが、
次スレまで待った方が宜しいでしょうか?
944名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:20:40 ID:UKrniHyE
>>943
>>943の判断に任せるが次スレにいつ、突入するかわからないから
>>943が投下した勢いで次スレへという形でもいいのでないか
945名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:41:16 ID:JvkhRP8P
少し書き溜めたということはまだ完結させてないということか?
なら、次スレのほうがいいんじゃね
946名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:47:09 ID:Th5awENa
>>943が投下しないなら俺が投下するぞ。

いいか?
947本音サミットR:2009/01/17(土) 00:50:05 ID:I0huZtjE
「たっきゃっすきゅん…お♪は♪よ♪…それッ、ギュッ…だ!!」
「お、おう!?く、櫛枝!?て、ちょ…い、いきなり何すんだっ!!」
「愛のベアハッグさ…締める強さは、想いの強さ…
さぁ、高須君!!あたしのフルパワーに耐えきれるかな!?」
「ちょ…まじ苦し…ぬぐぐぐ…」
「あ、みのりんズルイ!!
竜児、これが私の気持ちよッ。は、歯をく、くいしばれぇッ!!」
「ぎゃあぁ〜〜」



「うるさいっての!!そ〜ゆ〜アンタだって、押しかけ女房しといて、未だ進展ナシじゃん!?
あたしとそんな変わらないっつの。むしろ、展開が未知数な分あたしの方が可能性あるわ」
「黙れ…そして腐れ…
一年片思いやってて、何のフラグも立ってないのは、圏外って言うのよ。
ばかちーは、スタートラインにたってすらないの…解る?
この、周回遅れ女がッ!!」
「…アンタなんて暴走しまくってコースアウトしてんだろがッ!
この、クラッシュ女がッ!!」
「まぁまぁ、二人とも、ちょっと音量下げようか?
他のお客さんに迷惑だから…って何度も言ってんじゃん?
いい加減にしないと、ミュートになる秘孔…突くぜ?」
「…逆走女は黙ってなよ。」
「そうだよ。みのりんはさ、もう終わった女なんだよ。
どうか、ぐふっ。とか言って倒れてて下さい。」
「なん…だと…カッチーン
オメーらもう許せねぇ。下手に出てりゃ調子に乗りやがって!!
あぁ、あたしは確かに一度は倒れたさ…
けどな、あたしは一度倒されたって、みのりんブロス、みのりんゾンビとして華麗に復活すんだよ!!」
「そいつら全員、前座じゃねぇか!!」
「あ〜あ〜あ〜。そっすか、もう解った。
もう本気だす。ホント、明日から本気だすから。
もう、周回遅れ女とクラッシュ女には負けねー」
948本音サミットR:2009/01/17(土) 00:50:34 ID:I0huZtjE
「あぁん?上等だコルァ!
あたしが最短ルートで一気にゴールインしてやるわ!!」
「ふん!!お前ら皆…モ、モグ、モルグのどん底まで叩き落としてくれるわ!!」
「なにを〜!!」「そっちこそ!」「やったる!!」「うぉりゃあ〜」「あ、てめっ……………………



「はぁ、朝からヒドイ目にあった…
ったく、何だったんだ?あいつらの妙なハイテンションは…
あ〜あ、喉乾いちまったよ………何か冷たいもんでも…」
「だ〜れだ?」
「うぉっ…!?……その声は川嶋か?
てかお前、密着しすぎ…背中に、未知のものが…」
「「あててんのよ…
高須君、オ・ハ・ヨ♪ほら、喉乾いてんでしょ?
一緒に自販機まで行こうよ」
「お、おう…」
「何か久しぶりだよね…こうやって2人で話すのって…」
「それは、三年になって川嶋とはクラス別れちまったから…
それに、昼休みは木原とうちのクラスまで遊びに来てるじゃないか…
だから、俺とも毎日顔合わしてるし…」
「2人きりじゃないもん…
祐作と奈々子が理系クラスだからあたしは摩耶と遊びに行けるだけ…
高須君のところへ行ける訳じゃない…
ねぇ?高須君は寂しい?
私が行かなかったら寂しいって思う?
私が寂しいって解ってくれる?
私、今でも、自販機の間に座ってる事あるんだ…もしかしたら、高須君来てくれるかも…って…
だって自販機の間は私と高須君の2人だけの場所だから…」
「川嶋…俺は…」
「ふふっ。そんな顔しないで。
ごめんね、いっぺんに話しても混乱しちゃうだけだよね…
今の話は忘れてくれたって良い…今は…
ちょっとずつ、ちょっとずつで良いから…
はいっ!!コーヒー。今日はあたしの奢りだ。
じゃあ、またお昼にね」
「おう。…たまにはお前とも飯食いてえな。
北村も大河も香椎も、皆でさ…良かったら…だけど」
「…うん」
949本音サミットR:2009/01/17(土) 00:52:57 ID:I0huZtjE
「今日の川嶋は…いつもより可愛いかったな…
いや、元々、可愛いのか…けど、何かいつもとは違って…」
「竜児っ!!もぅ…どこ行ってたのよ?
急に居なくなるんだから……私…」
「え!?居なくなったって…お前が櫛枝と、走ってどっかいっちまったんじゃねぇか。
俺だって、走って追いかけたけどよ、追いつけなくて…
お前こそ一体どこ行ってたんだよ?
っていうか櫛枝は?いつも朝は予鈴ギリギリまで一緒じゃなかったか?」
「安心して…みのりんは朝は来ないわ…残念ながら引き分けに終わったけど…
自分のクラスに居るよう…いやいや、違くて、そうそう、今日は日直だから、来ないって言ってた。
そ、それより、竜児…いつも家で竜児がしてくれるアレ…アレ、今して欲しいな…」
「おう。…ってアレはお前…大河、学校でアレは色々マズイって
ほら、人目もあるしよ?帰ったらしてやるから。な?」
「ヤダヤダヤーダ。だってまだ、朝なんだよ?帰るまでなんて我慢できそうにない…
今して欲しいの…今日は人差し指と薬指で深めに…
お願い…五秒…五秒で良いから…どうしてもダメ?」
「あ……ん〜ちょ、ちょっとだけだぞ…ったく…そんな目しやがって。ほら」
「あふん。あ、ひゃ っ…んん……」
「あら?タイガーちゃん、まるで虎の赤ちゃんみたいね…
すっかり高須君に甘えちゃって…甘えん坊さんね」
「おぉ!!相変わらず仲が良いな。
逢坂も三年になって良い顔をするようになった。」
「でも、顎下をこちょこちょ…なんて、見てるこっちまで何だか照れちゃうわね」
「えへへ。えへへへ。」
「そろそろ授業が始まるから、準備だけはしておけよ」
「ふふふ、じゃあごゆっくり」
950本音サミットR:2009/01/17(土) 00:53:32 ID:I0huZtjE


「高須君…出来ちゃったみたい…」
「ブッ!!いきなり何言い出すんだよ…笑えねぇよ。
その腹は…ボールか何かか?」
「GOOD!正解だ。
ほれ、三限はバレーなのだよ。
で、こいつがバレーボール。あたし体育委員だからさ、試合用に一球持っていかなきゃなのよ。
そんな事よりさ、高須君、あたしの体操着姿…どうだい?めがっさ似合ってると思わないっかな〜?」
「去年、同じクラスだったから、見慣れて…」
「………」
「あ、いやでも、似合ってると思うぜ?ホントに……」
「そかそか〜うん、ありがとね♪
で、モノは相談なんだけど…バレーの試合あたし頑張るからさ〜
もし、勝てたら…その、ご褒美に…お昼、お弁当のオカズ一個ちょうだい?」
「そんなので良いのか?」
「うん。高須君の料理ちょっとで良いから食べたいんだ…」
「解った。試合頑張ってこい」
「あぁ、任せておきたまえ〜
あっはっはっはぁ〜♪」
「…なぁ、大河?あいつ体育委員だって言ってたよな?
もうすぐ三限始まるけど大丈夫なのかな?」
「…さぁ?」



「高須君のオカズゲットだぜ!!
いや〜あんまり張り切っちゃったもんだから…イテテ…
しかしッ高須君のオカズのためだッ
あ〜お昼楽しみだなぁ〜
おっと、もう時間か!?
名残惜しいけど着替えなくっちゃ…
それじゃ、また後でネ」
「…なぁ、大河?櫛枝の奴、やっぱ、さっきの授業、遅刻したのかな?」
「…さぁ?」

続く
951名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:55:36 ID:I0huZtjE
投下完了です。
接続不良を起こしてしまい、宣言から投下にラグが出来てしまいました。
ご迷惑をおかけしました。
952名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:58:14 ID:Th5awENa
>>951
GJ!!!
さて、俺も投下するか。
953名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:59:11 ID:Th5awENa
6巻のラスト。
北村を主人公に。
では以下より
954名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:00:13 ID:Th5awENa
ある日の朝―
大橋高校の屋上。
その片隅にあるドアが、さび付いた蝶番を軋ませながらゆっくりと開き、
「ふぅ・・・」
現れたのは北村祐作だった。

『さようなら、狩野先輩』

つい数日前まで金髪だった髪は元通りに黒く染め直され、しかし顔には普段の覇気は未だ戻っていない。
「よっと」
ドア棟の上によじ登り、寝転がる。
目の前に広がる秋の空はどこまでも高い。しかし、彼の目は何も見ていない。

「どうすれば良いものか・・・」

悩みの種は、狩野すみれののことだ。
丁度1年半前に、この場所で逢坂大河に告白して玉砕した。
その後、狩野すみれに生徒会へと釣られた。

いつも完璧だった狩野すみれ。
他の人のはるか高みを歩み、しかもその歩みを止めること無く、さらなる高みへと挑む彼女に、自分は惹かれたのだ。
そして、彼女に追いつく為に努力をした。
ステップアップをした自覚は、ある。
でも、狩野すみれその人はどんどん登り続け、いつまで経っても並ぶことは出来なかった。
告白はしたものの、見事にかわされてしまった。
宇宙に行かれるのでは、もはや自分は追いつけない。
その自分の夢が考古学者であることを思い出し、思わず笑ってしまう。
宇宙を飛ぶ者と、地べたを這いずり回る者。
「ははは・・・正反対じゃないか・・・」
その笑いには、言いようの無い悲しみがこもっていた。
955名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:00:53 ID:Th5awENa
「狩野先輩・・・どうすれば良いんですか・・・?どうすれば・・・狩野先輩に追いつくんですか?」

返事の返ってくる事の無い言葉を、口にする。
答えが帰ってくる訳でもなく、ただ、時間だけが過ぎていく。

それでも、何かにしがみつくかのように空へと手を伸ばし、
「frontier」
かつて狩野すみれの発した言葉をつぶやいてみる。
手には何も掴めない。
指の間を、秋風が吹きぬける。
そして、指の間から見る空は一層高く見えた。


その空を、1機のジェット機が飛んでいく。
高度1000メートル程の低空だろうか。空港の近いこの地域では見慣れた光景だ。
北東へと真っ直ぐに飛んでいく、その機体に狩野すみれの姿が重なる。
普通の人の、はるか高みを行き、それでもなお上を向き続けて進み続ける狩野すみれ。

ふと、夏の思い出がよみがえる。
「frontier…誰も行ったことの無い『限界』を、超えてやる。」
狩野すみれが言ったこの言葉。
そして、最後に会った日の事も思い出す。
「じゃあな・・・頑張れよ、新生徒会長」

fontier―限界、未知の領域、新天地。
超えてやろうじゃないか、frontier。自分だけの限界を、未知の領域を見つけてやるのだ。超えてやるのだ。

狩野すみれという人間は、いつも前しか見ていなかった。
後ろを向いた事は、見たことが無い。
その彼女に追いつくには、そう、全てを振り切って前へ進もう。
だから・・・狩野すみれへの想いも封印しよう。

いつの間にか流れていた涙を拭き、立ち上がる。
「先輩・・・、俺は、自分のfrontierを超えてみせます。」
その言葉は力強く、
「さようなら・・・狩野先輩。」
迷いや、未練という要素は感じられなかった。

再び相間見える時まで。
いつになるかは分からない。もしかしたら、一生会えないのかもしれない。
それでも、決めたのだ。
ひたすら前へ進もう。
そして、再会した時には、もう一度、もう一度だけ、 自分の想いを伝えよう。
956名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:02:04 ID:Th5awENa


***

エンジンの轟音が鳴り響く機内。
機体中央の窓際席に、その凛とした姿はあった。
(日本とも・・・大橋ともお別れか・・・)
妙におっさんくさい感傷に浸っているのは、誰あろう狩野すみれ。
家族と、生徒会役員達と、クラスメート達に見送られ、アメリカ行きの飛行機に乗り込んでから、彼女はずっと外を見ていた。
最初の頃は、デッキで見送ってくれている仲間達を。
そう、絶対に見送りに来てくれるだろうと思っていた、北村の欠けた見送りメンバー達を。
離陸してからは眼下に広がる街を。
見覚えのある町並みは、間違いなく自分の育ってきた街、大橋だ。
(ん・・・?)
その目が、何かを捕らえる。
(大橋高校・・・)
彼女が、2年半在籍した高校。
一瞬のうちに、入学式から、夏の合宿、つい数日前の手乗りタイガーとの乱闘、そして―北村祐作。
全ての思い出がよみがえり、何故だろう、涙が滲んだ。
いかんいかん。そう言うように涙を拭いた目に、何かが飛び込んできた気がした。
「北村・・・?」
見えるわけがない。
でも、見える気がする。
母校、大橋高校の屋上に、1つの白い点が動いたように見えた。
その動きには、北村祐作らしき特徴が見えた。
「まさかな・・・。この高さから見えるわけ無いもんな」
でも―
「見える訳・・・・ない・・・もんな・・・」
確かにその姿は―
「・・・・っ!」
急に溢れ出してきた涙を隠すようにしながら、トイレへと走る。
乗客たちがすみれを驚いたように見つめる。
そして、個室のカギを閉めた途端にすみれの両目から涙がこぼれ出した。
「・・・・っ・・・・っ」
狭い個室に、押し殺された嗚咽が響く。
涙は、いつまでも止まらなかった。
罪悪感が消えないのだ。
(ごめんな・・・、北村・・・。ごめんな・・・・)
そうやって、いつまでもひたすら北村に謝り続けていた。
その姿は、まだ、たった18歳のガキでしかなかった。


***

バタン―
大きな音を響かせ、閉ざされた屋上のドア。
再び無人の空間となった屋上。その上空に残された光景は、誰も見ていなかった。
その飛行機が、雲1つ無い秋晴れの空に、一筋の飛行機雲を引いていくのを。
その飛行機雲が、いつまで経っても消えずに大橋の上空に残されていたのを。

END

957名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:02:32 ID:W2rsb/4m
完成後投下でFA
958名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:02:56 ID:Th5awENa
終了です。
959名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:11:22 ID:I0huZtjE
>>958
GJです。

>>949から>>950にかけて一節抜けている所がありました。
無くても特に問題は無いので、面倒くさい方はスルーして下さいです。



「今朝はお楽しみでしたね…
聞いたぜ〜風の噂に聞いたぜ〜
ずりーよ、ずりーよ、大河ばっかずりーよ!!
あたしも頭ナデナデとかして欲し〜よ。
さあっ高須!!やるんだッ
んん?この櫛枝の頭は撫でれねぇってか?」
「…櫛枝…どうしたんだ?お前、今朝から何か様子がおかしいぞ?
………熱はねぇみたいだけど…」
「###。た、たきゃすきゅんが…たきゃすきゅんがぁ…
あたしのおでこピタッてしたぁ〜〜
うぉぉ〜〜ちきしょ〜〜」
「………行っちまった………
なぁ、大河?どうしたんだ?櫛枝の奴は」
「…さぁ?」

960名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:17:26 ID:qNQGDGnA
誰か。次スレを立ててくれませんか?
そろそろ、頃合いでしょ?
961名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:19:07 ID:bSKAAFwf
じゃあ、俺が立ててくるよ。
962名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:20:28 ID:ff1OOSAV
>>961
おねがいします
963名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:27:31 ID:vj9YAhkB
>>958
あれ〜?投下しないって言わなかったっけ
964961:2009/01/17(土) 01:27:59 ID:bSKAAFwf
すいません、無理でした。ほかの方、お願いします。
965名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:28:51 ID:+Os1ytIv
>>964
では自分が
966名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:31:04 ID:vfbefSnD
>>956
GJ!会長も18の子供ってシーンはやばかったです ネタが思い付いたらまた北村会長ものを

>>959
GJ!相変わらず面白い みのりん好きにはたまりません 日常を混ぜる事で長編が可能に?面白いもの程長く見たいものですね
967名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:34:19 ID:+Os1ytIv
次スレはこちら
【田村くん】竹宮ゆゆこ 8皿目【とらドラ!】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1232123432/


考えてみたらこのスレも自分が立てたんだった
968名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:40:57 ID:+Os1ytIv
>>950
GJ
ところで>>959>>949の終わりに入れる形でおk?

>>956
GJ
せつねー、ただせつねー
969名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 01:57:53 ID:I0huZtjE
>>968
おkです。
抜けた節は二限前の休み時間で、>>950は三限前、四限前となっています。
内容的には省いても良い内容だったのですが、
会話だけの文体を取っているので、省くと状況が把握し辛いと思い、補足させていただきました。
970名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 02:57:02 ID:sxbmVTZr
>>956
GJ!兄貴も北村も好きなのにそうなれないってのが悲しいねぇ
971名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 04:33:07 ID:vfbefSnD
>>969
せっかくのみのりんセリフなのに省くなんてMOTTAINAI!
その事も含めGJ!
972名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 11:39:16 ID:ZydjRnWR
大河「え!竜児って童貞じゃないの!?」
973名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 11:48:28 ID:cRCf3rEX
>>972
どっかでみた。つまらん
974名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 11:54:33 ID:GfbzKG15
んん…
975名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 12:22:12 ID:cRCf3rEX
>>974
VIPのコテハンだっけ
976名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 12:22:19 ID:M5CIg4EK
>>972
あれは良かったなw
エロパロに全然エロが投下されないから超楽しめた
977名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 19:32:04 ID:x9j58frE
>>951
GJ!
978名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 23:20:28 ID:Bu3MJnsV
新スレが勢いづく前に後20ちょっと埋めちゃおうぜ。

と言うことで埋め。
979名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 23:21:06 ID:t7M/k1uc
うみぇ
980名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 23:23:06 ID:flmx2N6U
埋めを手伝おうか
981名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 23:26:36 ID:T8/rwrQo
う、埋めてなんかあげないんだからねっ
982名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:03:02 ID:aEa3VxLV
産め
983名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:05:26 ID:vj9YAhkB
984名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:05:33 ID:xrcc/58x
ume
985名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:11:22 ID:lXdLDvtO
モルグにうめ
986名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:12:15 ID:AesTBise
umee
987名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:13:19 ID:6sq6OsKk
センター死にました梅。2流国公立から4流私立へ・・・・・竜ちゃんその頭分けてぇ〜!
988名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:18:21 ID:f+7ud/MZ
はいはい、うめうめ
989名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:25:35 ID:Wb5k4fHB
1000ならセンター二日目無双
それ以外なら寝坊
990名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:26:11 ID:xrcc/58x
>>989
取る気ねえだろw
991名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:28:25 ID:UJLFWMHH
今日センターだった
992名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:36:53 ID:FVvHQ/Th
誰かセンター試験者が頑張れる埋めss頼む
993名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:45:21 ID:JDx38Q6o
「ふーん明日センターなんだ。
それで、それを亜美ちゃんに言ってどうするの?
そっかそっか、励ましてほしいんだ?
んー、そうだなあ、良い点取れたらご褒美あ・げ・るカモ。
まあせいぜい頑張ってよねー。」
994名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 00:48:44 ID:G01o0Ow/
センター受けないけどご褒美欲しいです
995名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 01:38:01 ID:sYeiSbaL
>>976
これどういうヤツ?
誰か教えて うめ
996名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 01:43:13 ID:W3ANzyHU
ググれ
大河がビッチ埋め
997名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:06:33 ID:2sBT/0Xu
あとちょいだぞ大河
998名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:12:22 ID:Tu0ldieL
意外と1000行く方が早い?
999名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:12:43 ID:aXbMV2mL
>>1000なら哀れ乳とか言われない乳になる
1000名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:13:19 ID:Tu0ldieL
これからもよいスレでありますように>arl
10011001
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。