その間にも猪野村の身体は、腰までオマンコに埋まった。
自分の下半身がない代わりに、涼子のお腹が大きく膨らんでいる。
つまり、その中にあるのだ。恐ろしい事である。その心情はとても言葉では表せない。
これなら頭から呑み込まれた木田の方がましだと、猪野村は思った。
頭から呑み込まれれば、自分が呑み込まれる様子を見ずに済むからだ。
しかし猪野村にしても、おとなしくお掃除されていたわけではない。
折れた拳の指を開き、はずれた肩の痛みに耐えながら、必死に踏ん張っていたのである。
だが涼子のオマンコは、そんな抵抗をものともしない。
例え怪我をしていなくても、また相手がプロレスラーでも同じ結果であっただろう。
ゴリラの筋肉を持った涼子の括約筋は、それほど凄まじいのだ。
その時、涼子のチンポが猪野村の目に止まった。これこそ地獄に仏、渡りに舟だ。
川で流された者が、川底から伸びた丸太に必死にしがみつくのと同じ心境である。
猪野村は無意識の内に、涼子のチンポに両手を廻していた。
「あらぁ、猪野村君。オマンコだけじゃなく、チンポも楽しませてくれるの?
いいわよ。もっと強くチンポを握り締めて。よかったら、しゃぶってもいいわよ。」
丁度亀頭の位置に猪野村の顔がある。猪野村の命がけの行為も、涼子にとっては戯れにすぎないのだ。
しかしチンポを咥える余裕など、今の猪野村にあるわけがない。
仮にあったとしても、こんな太いチンポを咥えるには相当の覚悟がいる。
顎がはずれるのを覚悟して、咥えなければならないだろう。
そんな事より、オマンコに呑み込まれないようにするのが先決である。
懸命にチンポを抱きかかえる猪野村だが、オマンコの吸引力は予想を遥かに越えている。
「助けてくれよ。なぁ、助けてくれよ。」
猪野村は顔を涙でグチャグチャにして訴えるが、涼子は全く聞く耳を持たない。
それどころか、そんな猪野村の醜態を、悦の表情で眺めていたのである。
猪野村の身体が首までオマンコに埋まった。
それでも必死に腕を伸ばし、チンポを掴んで助かろうとしている。
だがそんな努力を嘲笑うように、少しずつ顔がオマンコの中に沈んでいく。
猪野村の頬に生温かい膣の粘膜が触れる度、これが夢で無い事を実感させた。
顔が半分埋まると、もう嗚咽も悲鳴も聞こえない。
ただ悲しそうな目が、助けを懇願しているように見える。
それと痛む手で必死にチンポを掴む仕草が、生への執念を感じさせた。
しかしその努力も、涼子のオマンコには通じない。
強烈な伸縮活動が、捕らえた獲物を奥へ奥へと導くのである。
猪野村の頭がオマンコの中へと消えていった。残るは二本の腕だけだ。
懸命にチンポを掴む握力も、オマンコに引き込む力には到底勝てはしない。
握った指が次第に開き始めた。爪を立てて、最後の抵抗を試みる猪野村。
だが無駄な足掻きであった。涼子のチンポは固すぎて爪も立たないのだ。
ついに猪野村の指が涼子のチンポから離れた。これで諦めがついたであろうか。
いや、まだ助かろうとして手が何かを掴もうと模索している。恐るべき執念だ。
その甲斐もあって、指が小陰唇に引っ掛かった。涼子の小陰唇は厚くて、指掛かりも最高である。
まさにSASUKEの第三ステージ・クリフハンガー。果たして猪野村にファイナルステージはあるのか。
古舘なら熱くそう叫ぶであろう。しかし人生はSASUKEと同じで、甘い話しはない。
これまでの苦闘で、すでに猪野村の指の力は失われていた。
たとえ失われていなくても、遅いか早いかの違いだけである。
所詮涼子のオマンコからは、絶対に逃げられないのだ。
鉤型に曲げた指が真直ぐに伸びると、猪野村の両手がオマンコの中に吸い込まれるように消えた。