「(手助けしてあげようか?)」
「…っ!」
一言、その声が響くと頭痛を伴う。
「(誰…)」
「あなたは誰…」
冷たい瓦礫に頬を押し付けられ、呟いた。
「僕だよ」
その声は頭の中にではなく、聞こえてきた。同時に自分にのし掛かっていた重圧が軽くなり、視界が広がる。
逆光ではっきりとは見えなかったが、どうやらその声の主が重い瓦礫を退けてくれたようだった。
長時間身体を圧迫されていた為、すぐには立ち上がる事が出来ず上体を起こそうとすると、濃緑のパイロットスーツに身を包んだ人物がアニューを支えた。
「あの………っ!」
自分を見つめるその人物は、まるで鏡に写したように自分の容姿に酷似していた。
ただ髪型と体型が違っているだけで、こんなにも似た人間が居るのだろうか…
驚きの表情を浮かべるアニューに、その人物は冷めた口調で言い放った
「可哀想だね、アニュー…リボンズに逆らった所為でこんな目に遭って。」
「…!どうして私の名前を…それに…」
リボンズ?逆らった?
アニューは目の前の人物が発した言葉の意味を理解出来無かった。
「まぁ、こんな所に長居は無用ですね…少し眠っていて下さい。」
その目は虹彩が光り、目が合うと自分の視界が固定されたような感覚に陥る。
「なっ…」
音も遠退き、視界が遮断される。
アニューは眠りに就くように意識を失った。
そして、目を覚ますとこの薄暗い地下室で横たわっていた。
あんな事が現実にあって良いのだろうか…。
そう考え込んでいると、足音が近づいてきた。
まだ食事を替えに来る時間では無いはず…
扉からは離れた位置で、様子を伺う。
電子ロックを音も無く解き、扉が開かれた先に細身の青年が立っていた。
「やぁ、おかえり。アニュー・リターナー…遅くなってすまなかったね」
「あ、あなたも私の名前を…」
アニューの反応を彼は楽しんでいるように思えた。
「君もリジェネと小娘に利用されて散々だったね…プトレマイオスのクルーの生き残りもアロウズに引き渡した事だし、君の役目は終わったんだ。…記憶を戻してあげるよ」
「今…なんて…。」
トレミーのクルーが…アロウズに…!
そう言葉を続けようとした一瞬、彼の目が光り彼女の目を捕らえた。
先刻と同じ…視界を固定されたような感覚に陥る。
「待って下さい。リボンズ。」
その場駆け寄る1人の人物が加わる。
アロウズの軍服を纏った青年…と言うにはまだあどけなさを残した。
「リボンズ…アニューの記憶を…」
「これから戻そうと思っていたんだ。…止めておこうか?」
彼はちらりとアニューを掠め見た。
(アニューはソレスタルビーイングのメンバーの事を考えている…僕が目の前に居るのに…やっと会えたと言うのに…!)
感情を高ぶらせる彼に、リボンズはやれやれと納得したように目を伏せた。
「…そうだね、リヴァイヴ。君がよく言い聞かせてあげれば良い。どちらにしても、彼女はもう駒としても使わないつもりだからね…」
「ありがとうございます。後は僕に任せて下さい。」
会話が終わるとリボンズは地下室に背を向けその場から去った。
「さて、どうなることやら…」
リボンズがエレベーターに乗り、扉が音も無く閉じられた後、リヴァイヴは部屋の隅に居るアニューに歩み寄った。
「良い事を教えてあげるよ。君が心配しているソレスタルビーイングのメンバーとガンダムマイスター達はアロウズに身柄を拘束されている。」
「…っ!そんな…!」
「君の所為でね」
リヴァイヴは冷たく微笑んだ。
「私の…!?な、何故…」
「君はイノベイター。僕達と同じ…ね」
「イノベイター…ティエリアが言っていた…!?」
「何を動揺しているんだい?ソレスタルビーイングに潜入する事は君が望んだ事なのに…僕を置いて出て行ってしまうなんて…!」
瞬間、リヴァイヴの右手がアニューの首を捉えた。
顎との境目に指が食い込み、アニューは小さく悲鳴を上げる。両手は後ろで縛られているので抵抗する事は出来ない…。
「そんな表情の君もいいね…でも、人間にも心を許していたなんて…許せないね」
リヴァイヴは左手でアニューの胸元の衣服を掴み、爪を立て繊維を引き裂いた。
布が音を立てて破れ、仕舞い込まれていた乳房が露わになる。
「…っ!いやっ…!」
アニューはリヴァイヴに太股を広げられ、間に身体を割り入れられた。
体温と重みが伝わって来る。
「柔らかい…肌も綺麗なままだね。…人間の男に触れさせて無いだろうね?」
「あ…っ!」
乳房全体をこねるように揉みほぐし、先端の敏感な部分をつねり上げると、
アニューは湿った艶声を吐いた。
「今、一瞬人間の男が見えたけど…どう言う事かな…?」
リヴァイヴはアニューの思考にリンクしていた。そこに人間の男の像が過ぎった…。
「…なんだ。気になっていただけなんだね。」
「…っ!どうして…?どうして私の考えている事が…っ」
アニューの唇がリヴァイヴに塞がれる。
舌で舌を求めるようなキス…2人は同じ甘い唾液を絡めた。
「君を愛していいのは僕だけだ」
リヴァイヴはアニューのはベルトの留め具を外し、隙間に掌を滑り込ませ奥に進める。
「あっ…!やめてぇ…!」
アニューは羞恥に耐えられず、頬を紅潮させながら身じろいだ。
「ここも敏感なんだよね?」
リヴァイヴの指は芽のような突起を捉え、指の腹で撫でるように刺激する。
「あぁっ!そこはぁ…!」
「1人の時は自分で慰めてた?…あぁ、君はあまり性欲が無いんだったね」
「んくぅ…あ、あぁ…そんなに…されたら…」
アニューは下腹部に熱を感じていた。
押さえようとしても、喘ぎが漏れてしまう。
「こっちも濡れてきたみたいだね…」
リヴァイヴは指を更に奥へ滑らせ、既に溢れていた粘液を指で掬い取った。
「そろそろ入れてあげようか…」
「えっ…!あ、あっ!待って…!」
アニューは膣口に硬くなった亀頭を当てがわれ、腰を引く。
リヴァイヴはアニューの腰を引き寄せ、体重を結合部にかけた。
「あ…っ痛っ…っ!」
閉じられていた膣口はペニスの侵入を受け入れ、きつく締め付けた。
「誰ともしていなかったんですね…アニュー。疑って悪かったです…」
リヴァイヴはしっとりと汗を纏ったアニューの首筋に舌を這わせる。
「ほら、全部入った…」
「あんっ!いやぁっ…!やめて…っ」
「胎内も…感じてるんですね」
心臓音とも脈拍とも違う、淫らな打音が身体に伝わる。
リヴァイヴは以前にアニューと交わった時のように、何度も彼女の膣内に快楽を求めた。
「あんなに愛し合っていたのに…っ!僕より人間を…イオリアの計画を選ぶなんて…っ!」
「な…何を言って…!あっ!あぁっ!」
「くぅっ…あ、アニュー…もう二度と離さないから…!…うっ」
「あ…だめ…っ!そんな…っ」
アニューの腰を動かしていた手の力が加わり、リヴァイヴはアニューの胎内の深い所で果てた。
「…記憶を戻したら、君はまた間違った方へ行ってしまう気がするんだ…。だから、これからまたやり直そう…」
リヴァイヴは眠りに就いたアニューの髪に指先を梳かせた。
以上です。
本編でアニュー関係が判明しそうなのでこれは捏造になりますが…楽しんで頂ければ幸いです。
GJ!
うっひょーアニューかわいいよアニュー
ライル←アニュー←リヴァイヴのドロドロいいねえ
GJ
アニューかわいかった!
アレマリとリヴァアニュGJすぎる
神が次々と…
もう思い残すことはない
アニューもかわいいよぉぉ
最高だよぉぉGJ!!
クッ…口惜しい、口惜しいぞ!!我がマスラオの粒子残量が追い付かぬとは…
とにかく皆GJでした!!
アニューかわええええええ!!!
さすがイノベ娘だgj
リヴァアニュGJ!!
イノベ切ねえ…!!
889 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 12:29:57 ID:F6nYCcTf
公式カプの刹那×マリナマダー?
>アレマリ
最後に出会いのシーンは卑怯だ…
アレルヤの心情や仕種に萌えれば萌えるだけ切ないジャマイカ
マリーたんのイクとこ想像してる描写もえがった
>リヴァアニュ
捏造とは言わないでほしいな
後に書いてもIFとかパラレルとか言いようはあるし。
なんかこのアニューは体が覚えてそうでやたらエロいっす
SBを思っててくれるとこに何かホッとした
891 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 14:18:35 ID:F6nYCcTf
公式カプの刹那×マリナマダー?
__
. ァ -‐‐- 、`丶、
´_,ノ´ -‐==ミ、 \ 、 ヽ、
/ / -‐rf≠ミミ、 } } 、
, -‐‐…ァ′ イ ⌒ ≧込}、}ルレ' /∠厶
{ // -‐ ´ {=≠=ミミ、
\{´ / __r' 〉ト弋} }
-‐‐- 、 //, -‐ ー / ハ`ーイ
`ヽ}〉 { / 厶-‐─‐‐- 、 ⌒ヽ } フハハハハハ!!
∨/{ |iル'´ ̄ ̄ ̄`丶\ i , ライルめ、ヤりおったわ!!
}′ {|K⌒ヽ、_ 〉 〉} | 厶_
.イ |ト、_ `ヽくイ / / _≧x
`ヽ / ノ ヽー‐-- 、__ ヽ/ / / / `ヽ
マニア─く/{,ィ,イ_ >ァ=≠ミ≧′ / // ',
}/ }.イ } / { {′ ( ̄/{ ‐-ト、 rfイ { {
/ /: | j { | / ヽ{ \_j ヽi } 从 }
.' /: :/ /⌒Y´{ ‐┘ _ノ 从_/⌒ヽ /`丶、
イ /: :/ /⌒Y⌒1 _ -‐‐- _ ノ个: :{ { } / . -=ミ、
:ノ , ' : / / l └≦三三三三≧、 |: : :| トi ト- / ヽ
/: : / / } `ヽ、 斗: : | |:| | / }
今のマリーは、ピーリス寄りの性格になっているだけで、
所謂ツンデレ状態?
ソーマとマリーは別人格ぽいな
しかし今回は悲恋フラグが立ちまくった気が
「お父さん死んだのに男に甘えてる暇は無い」と言う喪中状態
お願いだからライアニュだけは書かないでください
アレルヤの自室より
(彼女がソーマ・ピーリスに戻って4ヶ月、
僕がいくら求めても抱かせてくれない…
それなのに、ロックオンはいつの間にかアニューと恋仲になって…
ていうか、フェルトとはいったい何だったんだ?
刹那も、マリナ皇女と相思相愛っぽいし…
ティエリアは…ヴェーダ、ヴェーダで女性には全く興味無しだ…
まさか!? …いや、さすがにそっち方面では無いはずだ
くそっ!僕ばっかり何でついてないんだ?
セリフは少ないし、トレミーの乾電池扱いだし…
久し振りにスメラギさんに相手してもらおうとしたのに、
ソレスタル・ビーイングの戦力を整えるのに手がいっぱいで
そんな暇は無いと言われてしまうし、
フェルトだったら…いや、手を出そうとしたらおもいっきり頬を叩かれそうだ…
ミレイナは…、イアンさんに見つかったら間違いなく殺されるな…
僕の、僕の性欲はいったい何処にぶつければいいんだーーー!!)
ソーマ「何だ!?この下劣な脳量子波は?」
>>897 こんなおいしい餌撒かれて書けない訳がないだろう
アンドレイらにちょっかいをだすイノベがなんか良かった
是非性的にちょっかいをだしていただきたい
901 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 19:18:33 ID:F6nYCcTf
公式カプのライル×アニューマダー?
刹那のガンダムにはふいたw
保母さんかわいそうに…
最後あれで撃たれるのはマリナじゃないほうの女だろ?
「マリナ・・・あなたは生きるのよ」
どー考えてもマリナに死はまだ訪れん
907 :
巴里男子:2009/02/08(日) 21:06:26 ID:L4iMGl17
保存庫のパス教えてください・・・・
908 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:20:18 ID:73lzxnOV
URLの下に書いてありますよ
>>906 ヒリング「アンタ、棒ないじゃない!」
リヴァイヴ「キミこそ穴がないじゃないか!」
よって2pです
>>905 1,シーリンが撃たれる
2,クラウスが撃たれる
3,子供たちが撃たれる
4,撃たれる瞬間に行方不明だったマネキン大佐が現れ、
靴が輝いた瞬間強烈なキックでコラ沢を相手にぶつける
911 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:39:45 ID:iZI0ZsvJ
5
大佐が靴or針を飛ばして敵を倒す。
>>909 ヒリング「ってわけであたし達見ててあげるからさっさとやりなさいよ」
リヴァイヴ「ほらほら早くやってくださいよ下等な人間たちの営みを」
ルイス「そんな…私そんなことできま、うっ!頭痛がっ!フリスク!ガリガリガリガリ…フ…フヒッフヒヒwwwやってやんよwww」
>>910 6,大佐が推理のために回想しており、その回想内の銃声
今日の放送で、ティエリア×ヴェーダと刹那×ガンダムが確定したな。wwwこれでさらに書き手の創作意欲が高まるな
公式カプの刹那×ガンダムマダー?
ヒリングちゃんのエロ小説マダー?
こんなん需要があるんかいなと思うけど
ヒリング×刹那を落としていきます。
数日前落としたリボヒリ
>>797の続編な感じです。
メメントモリ以来この二人で書きたかったのだが、
今日の刹那の脳量子派?ちゅぴーんで書くことになりました。
すみません。
全8レス。完全逆レイプ注意。
「ヒリング、リボンズに怒られますよ」
振り返ったヒリングはちろりと舌を出した。
「リボンズは機体を奪取するなら後は好きにしていいって言ってたもん」
「このあいだ人間に手を出すなと言われたばかりでしょう」
「人間?」
気を失ったままぐったりと横たわる青いパイロットスーツのその人を見下ろして、
ヒリングは不敵に笑う。
「確かに人間だけど…ちょっと違うのよねぇ」
刹那の横にしゃがみこんで、まじまじと見つめる。
機体のハッチがこじ開けられて中から引きずりだされたその姿を遠くから見ていた時、
ヒリングはピンとくる何かを感じた。
「どういうことです?」
「声が聞こえたの」
「それは僕も聞いたけど」
「違うわよ」
戦闘の最中じゃなかったのに、機体から切り離されてしまった状態だったのに、
声が聞こえたような気が、したのだ。
気のせいなような気がするけれど、
もしアタリならこんな面白いことはない。
きつく目を閉じたままの刹那の頭を掴み持ち上げると、
小さな呻き声が漏れた。
早くその目が開かれないかと、今か今かとヒリングの心ははやる。
眉が一瞬ぴくりと動いたかと思うと、その両目はゆっくりと開かれた。
光に慣れないその目が自分を捕らえると、赤い瞳に殺意が灯り、
その瞬間急激に激昂するその心の揺れを『感じる』。
ヒリングは無邪気に微笑んだ。
「やっぱり」
ただ見ていただけのリヴァイヴも驚きの声を上げた。
「なぜ」
二人にはそんな理由はわかりっこないが、
ほとばしる殺意が、同類の声を聞くのと同じように頭の中に入り込んできている。
「…貴様、イノベイターか」
低く呟く刹那をまじまじと見つめながら、ヒリングはわざとらしく微笑んで見せた。
(そうだけど、それが何か?)
ヒリングに頭を鷲づかみにされたまま、刹那は驚き目を見張った。
その大きく見開かれた両目がおかしくて、ヒリングはさらに口角を吊り上げる。
「ヒリング・ケア」
その口はたしかにヒリングケア、と発音した。
しかし刹那の頭の中を、耳から聞いた声がわずかな間をおいて響いてきた。
(イノベイターよ)
「驚いた?」
呆然と見上げる刹那の意識の動きを探るのが楽しくて楽しくて、ヒリングは声を上げて笑った。
「ヒリング、この人間は」
「分からないけど、通じ合うのね。私たちと」
体が言うことを聞かない。
手足には力が入らない。腕は後ろ手で縛られていて、脚は動かすたびに痛みが走る。
「痛い?たいしたことないけどすこし怪我してるから、あんまり動かない方がいいじゃない?人間なんだし」
「っ…」
悔しそうに睨み付けてくる人間。
今まで何度もからかったことはあるけれど、こういう風にいたぶるのも悪くないかも、とヒリングは笑う。
「ヒリング、私は知りませんよ」
「わかってる」
(私の好きにさせて)
そう伝えると、リヴァイヴはため息を一つついてその部屋から出て行った。
「さて、邪魔者もいなくなったし…」
頭を離してやると刹那は体を支えきれず床に倒れこんだ。
うつ伏せのその体を表に返し、ヒリングはその上に馬乗りになる。
背の後ろに回された腕が床と自分の背に挟まれて、腕に痛みが走り刹那は表情を歪めた。
「痛い?もう少し我慢して」
そう言い放つとヒリングは刹那のパイロットスーツに手をかけて、前を肌蹴させた。
そして刹那に覆いかぶさるようにしてその唇を塞ぐと、舌を挿しいれた。
温かさと柔らかさを与えるように、舌を絡ませる。
舌と舌を触れ合わせると、刹那は苦しそうに切れ切れの息を漏らす。
「…っは」
ようやく口を開放され、ヒリングから顔を背けるようにしながら空気を求めて刹那は小さく呻いた。
そうして自分の目の前に来た耳とそこから肩にかけてのラインに、
ヒリングは舌を這わせる。
はじめて触れた褐色の肌の人間と、人間なのに通じ合える存在を捕まえた喜びに震えながら。
「ぅあ」
舌が体の表面を撫でていくだけで、理性の奥に潜んでいた本能が疼きだす。
それに抗おうと刹那は弱々しくヒリングをにらみつけるが、
ヒリングはそれに余裕の笑みで応えた。
「ダブルオー、は」
「君の機体?」
熱っぽく震える刹那の声に聞き入りながら、ヒリングは下へと指を這わせていく。
固くなったそれをつとなぞりながら、脳に直接語り掛けた。
(あれはリボンズのものでしょ?)
「違う、ダブルオーは」
力を込めた腕に動きを封じているものが食い込み、刹那は顔をしかめた。
「もう無理よ。君一人じゃどうしようもないでしょ」
悔しさにかみ締められたその唇を、ヒリングは舌でこじ開けた。
口内を激しくなめ回しながら、下に添えた指を上下にゆっくりと動かしてみる。
パイロットスーツの上からでも、その刺激は刹那に確かに伝わっていき、
より熱く固くなるのが分かる。
細い指になぞられるたび、体が脳が熱くなっていく。
口を犯され体は酸素を求めているのに思うように空気を吸うことができず、
意識は朦朧と、快感を求め始めていた。
ヒリングは育て上げるようにして固くしたそれを取り出して、直接指を這わせた。
温かい滑らかな指が敏感になったそれに触れてくる。
次第に高まっていくのに合わせて触れてくる指先が強くなぞり、
そのうち手のひら全体で包み込むようにして扱き始めた。
手の動きが早くなるにつれ、口内を這いずり回る舌の動きも荒々しくなる。
温かいその手のひらとこすれ、せり上がる様な快感がどんどん大きくなっていく。
歯の裏側を舐められた瞬間、刹那の背筋を言いようのない感覚が駆け抜けた。
再び舌に触れてきたそれから逃れようとするが、狭い口内ではすぐに追いつかれ、
むしろ逃げようとするだけより激しく舌が触れ合ってしまう。
「ふふ…」
くぐもった笑い声が聞こえた気がした。
やめろと何度も思った。
けれどそう思うたびに、のしかかる女の笑い声が聞こえる。
ようやく口を開放されるが、刹那はヒリングの瞳に縛り付けられたようにただその底知れぬ瞳に釘付けになった。
ヒリングはふと笑うと、
そろそろと後ずさりし今度は口にそれをくわえこんだ。
ねっとりと絡みつくその舌が、全体をなぞる。
柔らかくとろけるようなそれに包まれながら唇が扱いていく。
とろとろと唾液がつたい、その上を唇がなめらかに滑っていく。
「う…っあ」
(きもちいい?)
笑いながら囁いてきた。
カリの部分を舌がぺろぺろと触れる。
(こうとか、どう?)
舌の先でカリの部分をなぞりながら、ヒリングは唾液で濡らした指先で竿全体を扱き始めた。
指は一番感じる強さで締め付けてきて、激しい摩擦を与えてくる。
ちゅぷ、ちゅ…っ
指は刹那を責めつづけ、ヒリングの口が刹那をきゅうと吸い上げるように動き、
たまらず刹那は呻きながら首を反らした。
手のひらと口内に交互に包み込まれ、体が溶けていくような感覚に襲われる。
唇が指が根元から先端へと何度も扱きあげていく。
ヒリングを見下ろせば、それを予期したかのようにヒリングは刹那を上目で見上げてきた。
先端の部分にちろりとでている赤い舌が触れてきて、痺れるような刺激が走る。
鈴口をほじる様に、舌の先端がちろちろと動き、
精液を求めるように、舌先がその部分を執拗に刺激してくる。
ヒリングは刹那の意識の揺れを探りながら色々試してみた。
ほかの人間は良いとか頭を撫でながら言ってくれたが、
どう良いのかまで口にする人間はなかなかいない。
しかしこの人間となら、舌の動きや指先の強さを変えればどんな風に『いい』のかが分かり、
純粋な好奇心でヒリングは懸命に舌と指を使った。
そうしているうちに抗っている意識が快感一色に染め上げられていき、
そしてさらに感じさせてやると、その意識はもう果てること意外考えていないのだ。
(可愛い)
理性を無理矢理ねじ伏せてやって、快感に意識が飲まれていく様まで感じられるなんて。
こんなにちょっかいを出したくなるような人間はそうそういない。
イノベイターとの交わりは、異常なまでに一体感を得れてそれはそれでいい。
人間にはイノベイターとは違った簡単に言えば『未熟さ』があって、
それもそれでいい。
この男にはその二つがあって、ヒリングは体の疼きが止められなくなり、人間の男が達する瞬間を感じようと、ペニスの裏側に舌を這わせ小刻みに揺らしながら、指を激しく上下させる。
刹那は遠のいていく理性をどうすることもできずにいた。
舌の温かさに溶けてしまいそうだった。
さまざまな刺激はどれも強い快感になって、
指が下から上へ搾り出すように吸い付いていく。
ヒリングが自分のものをしゃぶりながら、何もされていないくせに喘ぎのような声を漏らす。
唾液でぴちゃぴちゃと音をたてながら、悩ましげに息を吐きおいしそうにそれを舐めている。
そんなことをしながらヒリングの体が感じているのだと刹那が理解した瞬間、
射精を促すようにその絡みついた指はより激しく上下し、
高まっていく快感の上にさらに快感を重ねるように激しく扱いていく。
「ふ…っは…ぁっ」
息が出来なくなったかと思うと、
せり上がる快楽に刹那の意識は真っ白になって、射精の快感に腰がはねた。
「っう…」
勢いよく噴出すそれをヒリングは舌の上で受け止めてやった。
完全に刹那の意識は射精の快感に支配され、それをむさぼるように腰がはねる。
人間の体は快楽に取り付かれても、心臓は拍動し息をもがくように吸うということにヒリングは驚いた。
どんなに堕ちても、生きることはやめないのだと。
すべてを出し切って、ようやく落ち着いた体を持て余したまま、
刹那は頭の中にあるもう一つの意識が、欲望のままに歓喜に震えているのを感じた。
次第にはっきりとしていく刹那の意識を感じながら、ヒリングは口の中の精液を飲み干した。
そうすれば生臭い風味と苦味とそして言いようのない支配欲が満たされるのをヒリングは感じた。
苦しげに細められた目がうつろに見上げている。
ヒリングはその目を見下ろしながら、服を脱いだ。
一糸まとわぬ姿になると、もう一度刹那の上に跨る。
背の下に自由の効かない腕があるせいで、刹那の体は不自然に反っていた。
「今はずしてあげる」
その前に、ヒリングはまだ大きさを残していたペニスを自分の中へと導いた。
小刻みに腰を揺らし、甘い刺激を与えてその大きさを取り戻させると、
刹那の背の下に腕を滑り込ませた。
拘束を解いてやると、その両手首を掴み、自分の腰へと導いた。
その両手はそのままだらりとしているが、ヒリングは構わず腰を振りはじめた。
再び襲ってくる快感に、刹那の理性は本能で濁った。
口の中とは比べ物にならないほど熱いそこは、ペニス全体にぴったりと吸い付いてまとわりつき、
腰が動くだけで激しい快感が沸き起こる。
ヒリングは上下に腰を振り、ペニスを何度も体の奥へと導き刹那をむさぼった。
「あっ…いい、すごく…」
直接鼓膜を震わせるヒリングの喘ぎと、脳内にやたらと響くヒリングの嬌声と、
そして自分が感じている快感とが意識を占領していく。
何も考えられない。
意識が快感と嬌声と他人の悦楽に奪われていく。
体は言うことを聞かなくなり、ただただ快楽を求めだす。
「きもち、いいね…っ、ああっ、あんっ、」
白い頬は高潮し、口元は快楽に歪んでいる。
激しさをましていくヒリングの動きを止めようと刹那は力なくその腰を掴んだ。
しかしヒリングの動きは弱まらず、その膣壁はひどく濡れているのに快感を作り出す摩擦は弱まるどころか強くなっていく。
とろけるような締め付けだった。
つるんとしていながら襞があるのか絡みつき、そして溶かされてしまうと思えるほどの熱。
「へぇ…、私の中ってそういう感じなんだ」
ヒリングが腰を上下させながら、呟いた。
(君のも気持ち良いよ、固くて熱くて、大きくて…)
「ひゃっ…っ」
突然刹那はヒリングを突き上げた。
自分の快楽も他人の悦楽もすべて意識を快感に変えていけるなら、
ヒリングを感じさせ自分も良くなればいい。
理性のほとんど残らない神経はそれしか分からず、それだけをただ実行しようとして、
刹那はヒリングを何度も突き上げた。
「ひゃんっ、ああっ、すご、い」
膣口が締まりペニスを抉るように滑っていく。
熱い粘液が皮膚から染込んでくるようだ。
粘膜と皮膚が溶け合い、同時に意識が同調していく。
快感が、ヒリングの意識が、刹那に侵入していく。
それなのに刹那はそれを拒めず、むしろ動きを強め、ヒリングの腰を揺さぶった。
「っああ、や…っ、あっ、あああっ、はげし…」
自身に与えられる快感と、ヒリングの感じる快感にとり憑かれ、
体はひたすらそれを強めようと、ヒリングの奥を突き上げた。
「だめ、そんなっ、ああっ、いっちゃう…っあああっ」
全身を揺さぶられ震えるヒリングの意識と刹那の意識が絡み合う。
人間の快楽をむさぼり、ヒリングも刹那の動きにあわせて腰を揺らした。
高まる快感、一体感、体と精神が一体になるのをリアルに感じながら
肌をぶつけ合う。
分断していた快楽が混ざり合ってどちらのものとも判断しきれず、膣の熱く甘美な感触を、ペニスの固い感触を二人は感じた。
「っあ、あ、ああっ、も、だ…めぇ」
ヒリングの絶頂への欲求と同調するように、刹那は射精直前の高まりを感じた。
そのその二つの欲求に引き寄せられ、一層強く突き上げると、
ヒリングは背を反らしながら声を上げた。
「っひゃ…あああああっ」
膣内が痙攣し蠢くように刹那を締め付け、
もう一度ヒリングの奥を突き上げると同時に刹那は再びヒリングの中に注ぎ込んだ。