NG ワード:
GJ
gj
ぐっじょ
gj
GJ
みんな!次スレではGJじゃなくて「読ませて頂きました。」にしようぜ!
(
>>880談)
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|;;;;;;;;;;ノ∪ \,) ,,/ ヽ〜
|::( 6∪ ー─◎─◎ )〜
|ノ (∵∴ ( o o)∴)〜
| ∪< ∵∵ 3 ∵> また僕ちゃんが書いたんじゃないSSがGJもらってるぅ〜!
\ ⌒ ノ_____
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またそのAAか
お前は本当に能無しだなw
そんな事はどうでもいいから、だりかロリえさんのエロ求む
今までに何回かあったひなゆめにしては珍しく良い出来のSSを晒すのではなく
いかにもひなゆめな酷い出来のSSを晒してみても良いかな?
あいつらのすごいぜ?
止めとけ
面白そうだwww
961 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 04:22:01 ID:DvRA/z6s
>>957 文句いいながらも出来が良いのから酷いのまでくまなく見てるとか……
やだ、なにこの人気持ち悪い……
963 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 07:54:46 ID:DvRA/z6s
>>962 惣流アスカ・ラングレーですね、わかりry
44 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/12/10(水) 02:56:01 ID:ESF6LoaR
小説掲示板の方はダメダメだが、隣のサブの方はマトモなSSもある
よくあるパターン
クロス小説・・・・・・・・・一番人気。酷い出来のSSも一番多い
台本形式・・・・・・・・・・ハヤテ「なんたらかんたら」はまだマシ。酷いのはハ「なんたらかんたら」
死にネタ・・・・・・・・・・・死ぬのは、ほぼハヤテかヒナギク
オリキャラ・・・・・・・・・とにかく名前がすごい。見た目は超美形超美少女で超天才。暗い過去がある。
ハヤテ×ヒナギク・・・大人気。もう既に付き合っている前提で始まる話が多い
怒らないナギ・・・・・・・ハヤテが他の女と付き合っても問題なし
改行・・・・・・・・・・・・・・多いと感動できるらしい。文章の50倍くらい改行があるほとんど白紙なSSもある
打ち切り・・・・・・・・・・・レスが付かないと「打ち切ります」と宣言し書くのを止める。レスが付くと前言撤回する事もある
書き手死亡・・・・・・・・既に数人死んでる。必ず兄弟が報告に来る
残念ながら此処がひなゆめより糞であるのは事実なんだよね・・・
だったら来るなよwww
低脳な返しキタコレ
高度な返答は勿体無いっすよ田吾作先輩!www
>>976 ひなたのゆめって子供がSS書いてる所でしょ?
なんでいい大人がそんなに必死に批判してるの?
あなた気持ち悪いいいいいぃぅいぃぃぃぃ!!!ですよ?^^;
余りの気持ち悪さにアンカー付け間違えちゃった。てへ♡www
ロングパスでましたー!!111
>>976に期待
>>967気持ち悪過ぎてなんもいえねぇ
もちろんお前がね☆
ひなひーひー
ずっと思ってたけど、これ一人でやってるの?
SSを書いて、その作品に自分でGJしまくる
全部一人でやってます
GJ!
gj!
「これでもうワタシの野望はなされたも同然デース。」
アフロのシルエットが巨大な屋敷の門の前にちらつく。
湿り気を帯びた空気が渦を巻いている。
腰には小ぶりな日本刀。ジーンズの裏ポケットには黒塗りの直方体が納められている。
「帝のジイサンの遺産を狙い続けて、早数月。
一度目は綾先ハヤテを強襲。
二度目は巨大ロボまで持ち出したというのに失敗シマシタ。」
一度目は帝の屋敷で、綾先ハヤテを強襲したが遭えなく撃沈されてしまった。
二度目は巨大ロボまで持ち出し、三千院ナギを狂言誘拐して条件を満たそうとしたが、あの借金執事の手でそれも失敗に終わってしまった。
「それはワタシが甘ちゃんだったからデース。」
帝のジイサンがもつ莫大な遺産を手に入れるのに、あんないきあたりばったりな作戦でいいはずがなかった。
もっと綿密に、周到に、計画を練る必要があったのだ。
三千院ナギが条件を満たさざるを終えない状況まで追い詰めるまで。
そして、あのとき相続の条件は、『三千院ナギを泣いて誤らせる』から『綾崎ハヤテを亡き者にする』に変わった。
つまりは、綾崎ハヤテを殺して、それを声明すればよいだけなのだ。
「あのガキ相手では、多少情が出て手を抜きがちに成ってしまいマシタが…」
アイツが相手ならば…殺れる!
シルエットはゆっくりと屋敷の中に潜入する。
この日のために屋敷のことは隅々まで調べてあった。
更には今日はあの綾先ハヤテも教会地下ダンジョンからズタボロになって帰ってきているとの情報も入手済み。
計画も知り合いの天才マッドサイエンティストとサスペンス小説の原案だと偽って、一緒に練った完璧なものだ。
「さァ、ミッションスタートデース。」
明確な殺意を表したシルエットは静かに屋敷の中に消えた。
「すみません。なんか…また迷惑をかけたみたいで」
熱で潤みきった目でベッドの中のハヤテくんがこちらを見上げています。
ベッドの脇ではナギが今にも泣いてしまいそうな顔をしてハヤテくんの顔を覗き込んでいました。
ハヤテくんはナギと一緒に地下ダンジョンとやらに挑んで帰ってきたところだそうなのですが、どこで何を間違ったのか
(…まぁいつも間違えっぱなしといえば間違えっぱなしですけど)
全身ぼろぼろで高熱まで出して帰ってきました。
玄関で倒れているハヤテくんのそばでナギが泣いているのを見て最悪のケースも考えたのですが、幸いにも思い過ごしで済んだようです。
「まぁ別に迷惑とかではないですけど…どうやったら毎回こんなにぼろぼろになるんですか?」
ハヤテくんの体をてもとにあった手ごろな棒でつつきながら言います。
この子は確かに優秀です。
優秀なのですが少し自分を省みないところがあるので心配です。
いままでの家庭環境のこともあるのでしょうが、ナギに命を救われたという思いがハヤテくんのブレーキを押しつぶしてしまったのではないか。
ハヤテくんはナギのことに関して、自分の体に歯止めがかけられないでいる。
その上彼自身の優秀さがそれを後押ししてしまっている。
「とにかく、今日はハヤテくんはお休みにしますから、ナギのことは私に任せてゆっくり休んでいてください。」
それだけ言うとハヤテくんも安心したのか、そのまま糸が切れたように眠ってしまいました。
「それじゃあナギ。」
涙ぐんだままハヤテくんの寝顔を眺めるナギの肩に手を置いて、あやすようにやわらかに言う。
この子もハヤテくんを危険な目にあわせた責任を感じているだろうから。
少しでもハヤテくんのために何かしたいと思っているだろうから。
「ハヤテくんのためにおいしい食事を作ってあげましょうか。」
「う、うむ。そうだな。今度こそハヤテに心から美味いと言わせてやるさ!」
ナギは振り向いていつものように笑って見せました。
ナギはいままで一切家事に携わろうとしませんでした。
働いたら負けかなと思っているなどといったふざけたニート精神はこんなところにまでいきわたっているようで、
過去台所に入ったといえば、ナギの早とちりでハヤテくんをびしょぬれの服のまま冬の門の外に締め出されてハヤテくんが風邪を引いてしまった時くらいなものでした。
今日はとりあえずおかゆの作り方を正しく教えることにしました。
基本的に頭がいい子なので興味があることについての実行力は私でさえ舌を巻いてしまうほどです。
少しコツを教えてしまえば、あとは手出しがいらないほどに見事な出来映えのものが出来ました。
味見をしてみましたたが全く問題ない、それどころか、初めてまともな料理を作るにしては非常にレベルの高いものに仕上がりました。
「ど、どうだ!私だって本気を出せば粥ぐらいこんなものだ!」
(なら以前ハヤテくんにお粥を作ったときにも本気を出してほしかったですねぇ…)
その言葉は心の中だけに留めておきました。少なくとも、今言うべき言葉じゃない。
(お嬢様!コレおいしいですよ!!)
(だ、だろう!?私が本気を出せば粥ぐらいこんなものだ!)
(なら以前ハヤテくんにお粥を作ったときにも本気を出してほしかったですねぇ…)
(おい、マリア!それは言うな!!)
心の中で夢想した風景があまりにはまりすぎて忍び笑いが漏れてしまいます。
それにナギが気付いていぶかしげな目でこちらを見てきました。
「な、なんだ?マリア。どこか…おかしかったのか?」
…今のはよくなかった。私とした事が。
「いえ。ナギのお粥を食べて嬉しそうにしているハヤテくんが目に浮かんだものですから…」
「そ、そうか!?よし、早速持って言ってくるっ」
そういってナギは作りたてのお粥の入った小さな土鍋をトレーに載せて小走りに駆けて行きました。
ハヤテくんのことで重圧を感じているナギには、何がトドメになるかわからない。
しばらくは言動に気をつけなくて……は…。
そこまで考えたところで急激に眠気に襲われ、マリアはその場で座り込んで泥のように眠りに付いた。
私は粥ののった盆をもってマリアの部屋を目指していた。
そこにはハヤテが眠っている。あの暗い地下ダンジョンで私を守るためにボロボロになってしまった私の執事だ。
そのことを思うと心が少し温かくなるのと同時に、後悔で胸が押しつぶされそうになった。
ハヤテがあんな怪我を負ったのは私の責任だ。
私があんなところで不用意に動き回ったりしなければ、ハヤテが毒に侵されることもなかった。
そもそも私がクラウスとあんな約束を不用意に結んでしまわなければ、ハヤテはこのようにケガを負うどころかクビになることすらなく今も元気に私の傍で微笑んでいてくれたはずなのだ。…自己嫌悪で泣きたくなる。
思えば私はいつもそうだったような気がする。私の思いつきで、とっぴな行動で、いつも痛い目を見るのはハヤテだった。いや、ハヤテが庇ってくれていたのだ。
それに安心して、頼りすぎたのかも知れない。危なくなったらハヤテが来て、私のことを助けてくれる。漫画でよくあるありがちなシチュエーションだ。
そんなことが本当に何度も起こって、ハヤテはそのたび私を助けに来てくれて…。
考えたこともなかった。
私がピンチになったら確かにハヤテは私を助けに来てくれる。けれど、それは同時にハヤテが危険なことに巻き込まれるということだったのだ。
私が無事でいる代わりにハヤテがケガをするということだったのだ。
いつの間にか足が止まっていた。それほど考え込んでいたらしい。
頭を振って意識を元に戻そうとすると、不意にかすかなガラスを叩く音を聞いた。
パタ…パタパタ………ざぁぁぁああああぁぁあああ
「……雨…か。」
予報では確か降水確率…4%程度だったか…。やはり天気予報など当てにならない。
いよいよもって勢いを増してきた雨が風に揺られて窓ガラスを叩く。その音を聞きながらハヤテの部屋へと足を進めた。
「ハヤテ…大丈夫か?」
部屋に明かりがついていない。当然だ。部屋を出るときハヤテの眠りの妨げにならないように消していった。しかし…
「お、思ったよりも…暗いな?」
部屋を出るときはよかったが今は廊下から差し込む光だけしか暗闇をかき消すものがない。さらに外で激しく吹き荒れている雨が強烈に不安感を煽っていた。
とりあえず扉の脇の椅子にお盆を置いてから部屋の灯のスイッチに手を伸ばす。
パチッと、軽い音を立てて部屋の電燈に灯が点る。椅子に置いた盆を取ってハヤテのほうを向き直った。
「こんばんわデスネ。お嬢サマ」
部屋の扉を背もたれにしてもじゃもじゃ頭の男が腕を組みながらこちらをみていた。
私が男を確認したのを見ると男は不適にフフフと笑ってみせる。全く似合っていないと言うか、遥通り越して無様ですらある。
「オマエは…誰だ?」
目の前の男が盛大にずっこけた。
「ワタシを思えていないのデスか!?ラッキークローバー〇のギルバートデース!ほら!あの地下で一緒に狂言誘拐をたくらんだ!!」
「ああ、そうだったか?」
本気で忘れていたわけではない。が、いかんせんいい印象が残っていないので、興味を持つことが出来なかっただけだ。私はギルバートを無視してハヤテの寝ているベッドに向かう。
「大体オマエがこんな時間に何のようだというのだ。誰に断ってこの屋敷に…ガッ!!」
頭に強烈な痛みを感じたと思ったときにはもう既に体が地面に倒れこんでしまっていた。
手に持っていたお盆が上に載っていた粥をぶちまけて絨毯の上を転がるのが視界の端に映る。
なんだ?なにが起こった!?
地面がぐるぐる回っている。頭がまともに働らかない。一体どうなっている!?
「何のよう…デスカ?」
ギルバートが私を見下ろす。
「モチロン、ジイサマの遺産をイタダキに来たのデスヨ、お嬢サマ」
ギルバートは手に持った無線機のようなもに付いたスイッチを「ポチッとな」の掛け声とともに押し込んだ。
同時に、庭の方から警報が雨音を裂いて劈くように奔り、窓を響かせた。
「…クッ、一体何をしたのだ!」
頭を抑えながらよろよろと立ち上がる。どうやら頭を殴られたようだ。ジクジクと痛む頭を抱えながら霞む目をかろうじて奴にあわせて言う。
「知り合いのマッドサイエンティストに頼んで三千院のセキュリティプログラムをハッキングしてもらいマシタ。酒の場の勢いに任せて押し切ったので引き受けてもらうのは楽デシタネ!今は警備ロボがSPの方々と庭で遊んでくれているはずデース。」
そういってギルバートは似非外人のノリでハハハと笑ってみせる。
「サテ、邪魔者はすべて排除しマシタ。
事前に入念に確認を取りましたカラ。
かの執事長は出張中、SP連中は半分は教会で事後処理。残りは庭で警備ロボと交戦中。
あの白いトラにはビビりマシタが、マッドサイエンティストから譲り受けた可変電圧式スタンガンで今はオネンネしてマース。
さらにあの可愛らしいメイド殿は睡眠薬でぐっすりデス。ソシテ…」
ギルバートはゆっくりとハヤテの寝ているベッドへと歩いていく。左手に握っている日本刀をその鞘から抜き放つ。
「このトンデモ執事、綾先ハヤテは地下ダンジョンで重傷を負ってほとんど動けまセーン。」
「オイ…まさかッ!」
「あとはコイツをこの借金執事の胸元に突き立てればッ!帝のジイサンの遺産は私のモノデース!」
「ヤメロッ!!」
私は必死になってギルバートに飛びついた。確かに怖かったが命狙われたのは別に初めてじゃない。危機的状況になら何度も立った。だけどッ!
「ハヤテは死なせない!」
「このガキッ!」
ゴヅ…と生々しい音が耳の中に残る。殴られたのだ。それに気付いたときにはもう既に地面に転がされていた。あまりの痛みでめまいがする。
「…そういえば、前の相続条件は『三千院ナギを泣いて謝らせる』…でシタネ。帝のジジサンは小ざかしいので、借金執事を殺しただけではなんだかんだと上手く言い逃れるかもしれまセーン」
ギルバートが私のほうを向いてニタリといやらしい笑みを浮かべてみせる。
「泣いて謝らせて差し上げマース。」
ズンッ!
黒い革靴が私の腹にめり込んだ。そのまま軽く宙を浮きて地面を転がされる。胸の内から質量がこみ上げる。
げええぇぇええぁ
その場で腹を押さえて嘔吐する。黄身がかった吐瀉物が絨毯の上に広がった。辺りに異臭が立ち込め、口の中には鼻をつく酸味がこびりついている。
「汚いガキデース。三千院の跡継ぎがこんな見っとも無いガキだとは…現代社会は病んでマス…ネェ!」
ゴリッ!
声の調子にまかせたままに側頭部を踏みにじられた。激しい痛みで頭が軋む。頭蓋が悲鳴を上げている。涙が出てきた。痛みのせいでもあるる。
けれど、そんなことよりも、何も出来ない自分の小さな体が、力のなさが、殺してやりたいほど憎かった。悔しさで意識がねじ切れそうだった。
怒りに任せてギルバートの顔を見上げる。ふと視界に入った人影があった。
「……ハヤテ…?」
ベッド脇にハヤテがうつむきながら立ち上がっているのが見えた。
突然の轟音で意識が徐々に浮かび上がって来た。滲んだ天井を熱でおかしくなった瞳が捉える。
ぼやけた豪奢なシャンデリアがゆらゆらと小刻みに揺れていた。
あたりを見渡してみる。
ベッドの脇に誰かが立っているのがかすかに見える。誰だろう。
視界がぼやけていて分からない。どこか遠いところから耳鳴りのようなねじれた声が聞こえる。
「このトンデモ執事、綾先ハヤテは地下ダンジョンで重傷を負ってほとんど動けまセーン。」
この似非外人みたいな喋り方はどこかで聞いたことがある。どこだっただろうか?熱で意識が朦朧としていてさっぱり思い出せない。音が、遠い。
「オイ…まさかッ!」
「あとはコイツをこの借金執事の胸元に突き立てればッ!帝のジイサンの遺産は私のモノデース!」
遺産?と言うことは、僕を狙いに来たのだろうか?お嬢様を守る執事であるこの僕を。確かあの地下空洞で、僕は三千院の遺産の相続条件を『綾崎ハヤテを亡き者にする』に変更してもらったような気がする。あの後確かにマリアさんに頼み込んだ。
「ヤメロッ!!」
「ハヤテは死なせない!」
お嬢様の悲痛な叫び声が聞こえる。今まで見えなかったがどうやらお嬢様もここに居るようだ。
しかし、声から察するにどうも状況がおかしいような気がする。事態が非常に切迫しているような、そんな余裕のない叫び。
「このガキッ!」
ガヅ…と、鈍い音が聞こえた。何度も聞いたことがある生き物を殴った時にする音だ。生々しい衝撃の音と小さなうめき声を残して、切迫した叫び声が途絶える。
…お嬢様?
意識が段々クリアになり始める。視界は徐々に開けて、声が段々近くなる。
「…そういえば、前の相続条件は『三千院ナギを泣いて謝らせる』…でシタネ。
帝のジジサンは小ざかしいので、借金執事を殺しただけではなんだかんだと上手く言い逃れるかもしれまセーン」
声の主が徐々に遠ざかるのがはっきりと分かる。
「泣いて謝らせて差し上げマース。」
ズンッ!
げええぇぇええぁ
誰かが嘔吐する音。首を向けるとそこにはと社物にまみれながら絨毯の上に倒れこむお嬢様とそれを妙に嬉しそうに見下ろす一人の男がいた。
「汚いガキデース。三千院の跡継ぎがこんな見っとも無いガキだとは…現代社会は病んでマス…ネェ!」
男がお嬢様の頭を踏みつけ、そのまま顔をにじりつけた。
この男は何をしている?いまだ意識の定まらない眼で、男を見つめ、そしてお嬢様を見下ろした。
…お嬢様は泣いていた。
苦痛に、屈辱に耐え、涙を流し…それでも歯を食いしばってそれらに耐えながら、男を気丈に睨みつけていた。
ゆっくりとベッドから降りて立ち上がる。意識はもう覚醒しきっている。
熱で頭が溶けそうだ。毒のせいじゃない。怒りで神経がはちきれそうだった。目の前が真っ白になって、それから徐々に昏くなっていくのが分かる。
初めての感覚だった。初めて本気で…人を殺したいと願った。
「……ハヤテ…?」
ゆるさない…
握り締められすぎて掌から血が滲み出ていた。かまうものか。
お嬢様を泣かせ、あまつでさえ傷つけた目の前の男を殺せるのなら、こんな拳などいくら傷ついてもかまわない。
「ヤア、綾先ボーイ。今までは散々ボーイにボロボロにされてきましたが今回は私の勝ちデース。ユーは熱と外傷でボロボロ。このガキは…」
男は足を上げて足元のお嬢様を再度踏みつけた。お嬢様の顔が痛みのためかひどく歪んだ。
「この通りデース。」
ああ…もう喋るな。これ以上喋られたら…もう…
「サテ…残念デスが、これからユーを…」
もう、オマエを、生かしておくことができそうにない!!
ガボッ!!
喋り続ける男のわき腹にボディブローを差し込んだ。疾風のように踏み込み叩きつけるようにえぐり込む。
男の表情が苦悶で歪んだ。ギロリ、と男の目が僕の方を睨みつける。男の右手が振りあがり、そのまま刀が振り下ろされた。
バックステップで距離をとりつつ、腕を上げて足でリズムを取る。昔バイトで培った技術を総動員して、目の前のゴミを消しにかかる。
「熱で弱っていてもコレデス…か?化け物…デスネ。」
殺す…殺す…
刀を構えながら息も絶え絶えにこちらを睨みつけている。それを視線だけで人が殺せそうなほどに睨み、威圧する。
「しか…し、ワタシももう引き下がれマセーン。ここまでして…おいて、何もなせずに…帰ったナラば、ワタシは…三千院に、消されてしまいマース。」
唯一つの信念が僕の頭を塗りつぶす。殺す、と。その意思だけが僕の脳を支配する。
昏がりの視界は狭まり、今では目の前の男以外の物を捕らえられない。もう奴が何を喋っているのかすら、定かではなかった。
腹や顔では一撃では戦意を崩せない。狙うのは目だ。一撃で相手の戦意を奪える。
眼球を抉り出し、眼底を貫き、脳を汚す。お嬢様を傷つけた罪、痛みにのた打ち回りながら慙愧させてやる!そして…殺す!
殺す!殺す殺す!殺す殺す殺す殺す!!お嬢様をこんな目に合わせたお前を、この僕がッ…殺す!!
地面を蹴って踏み込む。同時に男が刀を突きを放った。眼球に届こうかというソレをスレスレでかわす。
肩上を通り抜け、紅いラインが首筋に引かれた。それでも前に進み、指を伸ばし、ありったけの力を込めて突き込んだ!
パシィ…ン!
何かがはじける音。視界がぼやける。そのまま男にもたれかかり、ずれ込んで地面に顔を打ちつけた。
何で…。僕は確かにこの男を殺せたはずなのに。眼球を抉り出し、お嬢様に謝らせた後、苦しませて逝かせるつもりだったのに…。どうして…。
体が動かない。指一本だに動かせない。どうして…どうしてッ!地面に叩きつけられた痛みよりも、困惑の方が強かった。男がふぅ…と息をつく。
「フフフ、ボーイ。余り不用意に相手の懐に飛び込むのは感心しマセン。例えば相手は…」
男は手元の黒い小さな直方体を掲げて言った。
「スタンガンなんかを隠し持っているかもしれマセン。こんな風にネ。」
そういって得意げに笑った男は急にペタンと座り込んだ。
「オヤ、…クッ、立ち上がれマセンネ…最初の一撃デショウか?」
男は座り込んだまま、それでも余裕を持ってハヤテを見下ろす。
クソッ…クソッ…僕はまだ何も出来ていない。お嬢様の屈辱を晴らすことも、お嬢様の頭を足蹴にしたこの男への復讐も、
お嬢様を安全圏に逃がすことすらッ!何も!何も…できてないじゃないか…。
悔しくて涙が出てくる。悔し泣きをしたのは初めてだった。次から次へ涙がこぼれだすのを、とめることが出来ない。
「悔しいデスか?ボーイ。安心してくだサーイ。その悔しさも…もうじき消えてなくなりマース。ユーの命と一緒にネ!」
男が刀を振り上げるのが分かる。駄目だ。指一本動かせない。やられてしまう。
…スイマセンでした、お嬢様。僕は…お嬢様を守れませんでした。
心のうちでそう呟いた後、ゆっくりと目を閉じた。
…ゴッ
…急に鈍く発せられた音を最後にして、室内の音が消えた。雨音が戻ってくる。
まだ僕は生きている。どうして…そう思って目を開けると、土鍋を持ったお嬢様と倒れこんでいる男が視界に映し出された。
お嬢…さま?
角度が悪くてお嬢さまの表情が読めない。唯何かをぶつぶつと呟いている。
「よくも…よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも……」
お嬢様はもう泣いてはいなかった。代わりにさながら呪詛に満ちた言葉を吐くかのように、よくも、と繰り返している。
ポタリ、と赤が滴り落ちる音が鮮明に聞こえた。
「よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも
よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも
よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも
よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも
よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも
よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも……よくもッ!ハヤテを!!」
お嬢様は土鍋を振り上げて男の後頭部に振り下ろす。ゴシャ…と頭蓋の砕ける音がした。お嬢様は何度も土鍋を振り上げる。
何度も。何度も。何度も何度も。何度も。振り上げては振り下ろし、男の頭蓋を砕く。男の耳から脳漿が垂れ流されている。
男の頭はもうすでに血まみれで土鍋に付いた血液が当たり一帯に振りまかれ、紅い絨毯を鈍紅色に染め上げていく。
単調でたった一つのマイナスが込められた言葉を呪詛に吐きながら、なんのためらいもなしに男の頭蓋を粉砕する。
しばらくして、これ以上振り上げられなくなったのかお嬢様は力なく土鍋を地面に落とした。ゴトン。土鍋が鈍い音を立てて絨毯の上を転がる。
お嬢様が泣きそうな目でこちらを見ている。
「ハヤテ、私…」
僕は呆然としてしまっていた。もう筋肉の弛緩は解けてしまっていたのに、それでも動くことが出来なかった。
唯、赤に彩られた彼女を、見つめていることしか出来なかった。
「ハヤテくん!ナギ!!…ッ……!!!これは……。」
マリアさんが部屋に飛び込んでくる。それから部屋の惨状を見て息を呑み、それでも冷静にポケットの携帯を取り出してプッシュする。
「医療班ですか?今すぐナギの部屋に。それと外のSPに連絡して、ナギの部屋に来るように言って置いてください。」
それだけを簡潔に述べて電話を切ると、マリアさんはこちらに駆け寄ってくる。
「ハヤテくん…立てますか?」
僕はゆっくりと手を突いて立ち上がる。熱がぶり返して、また視界が霞み始めていた。
「とりあえずナギの部屋まで着いてきてください。話も治療もそこで…」
そういうとマリアさんはお嬢様を抱えて足早に部屋を出て行った。慌ててそれを追う。
お嬢様の部屋へいく途中、僕の名を呟きながら男の頭を砕くお嬢様の姿が思い出された。そして、「ハヤテ、私…」泣きそうな目で僕を見ながらそう呟いたお嬢様の姿も。
僕はあのとき、どう答えるべきだったのだろうか。
おわり
『オレは…!!伊澄が好きなんだから─!!』
それにしても、驚いてしまいました、
ワタル君たら、あんな冗談を口にするのですから。
そうですよね、ワタル君はナギの事がお好きなのですから。
そういえば先程も仲良くお勉強なさっていましたようですし、
きっとその現場をハヤテ様に見られてしまい、咄嗟に誤魔化す為に
あんな冗談を口にしたのですね。
「あの〜どうしましたか伊澄さん、なんだかホッとされてますが…というか微笑んでる?」
「え…あ、えっと笑っていましたか?」
「はい、何だかとても可愛い笑顔をしてましたよ」
「はう…」
恥ずかしい、思い出し笑いをしていたのをハヤテ様に見られてしまいました。
帰り道が分からないので屋敷内をさ迷っていたから、
こうして玄関まで私はハヤテ様に案内をしてもらっていたのです。
学年末試験のお勉強もあるというのに…ハヤテ様にはご迷惑をかけてしまいましたね。
そういえば…友達であるワタル君を応援したいけど、
するとナギのハヤテ様との仲をお邪魔する事になるのですよね、
はぁ…困りましたね、こういう複雑なのを考えるのは私には少し苦手です。
「あの〜大丈夫ですか、今度はその…」
「!あ、あの…また私、考え事を顔に出してましたか?」
「ええ」
どうやら今度は思いつめた表情を見られてしまったみたい。
うぅ…また恥ずかしいとこを見せてしまいました、顔が熱い…
きっと今度は顔を真っ赤にして、恥らう表情をハヤテ様に見せていると思います。
「あの…え?」
ポフッ…
「あ、あの…伊澄さん?」
「すみませんが、少しこのままにさせて下さい…ハヤテ様」
「は、はぁ…わかりましたけど…」
その赤らめた私を見て、きっと今度は熱でも出したのかと
心配の声をかけてくれるハヤテ様の胸元に、私は唐突に顔を埋めました、
その恥じらいの表情を隠す為に…
でも思わずこうしてしまいましたが、よくよく思えば更に恥ずかしい事を
私はしているのではないでしょうか?
執事服の生地越しとはいえ、ハヤテ様の温かい胸板の体温を顔で感じとりながらに、
聞こえてました…私とハヤテ様のうるさいほどに騒ぐ胸の鼓動音が…
私はもちろんですが、ハヤテ様も動揺してらっしゃる証拠ですよね。
意識してる…私に…ハヤテ様が
ドックン…
「!?」
その時、ふと私の中に眠る、ある感情がざわめき始めました。
いつしかに大胆な行動を私にさせた、あの感情がまた…
「ハヤテ様、すみません…いいですか?」
「え?」
顔を見上げた私に、ハヤテ様は少し驚いたような顔をされていました、
私…この時にどんな表情をしてたのでしょう。
ただ自分の呼吸が慌しいものになっているのは、自覚していたのですけども…
「あの…ハヤテ様に私のざわめきを納めてもらいたいのですが…いいですか?」
「ざわめきですか?」
「はい…この胸の騒ぎを静めてもらいたいのですよ」
「静めるって…えっ!?」
その感情を認めると、ふいに全身が疼き、そして切なく感じてきました、
それこそたまらないくらいに…
その為か、私はハヤテ様の手を掴み、その手の平を自分の胸に押し当てました。
この感情は、私に大胆な行動を無意識にさせてしまう困った感情だったのです。
「ん…」
「伊澄さん!?あの…な、何を…!」
ムニュッと、僅かにある私の乳房にへと、ハヤテ様の大きな男の手が密着します、
もちろん服上からだから、感度は低めになるのですが…
それでも感じました、己の恥部に異性に触れられた時に感じる、あの淫らな触感を。
そしてハヤテ様も感じてらっしゃるようです、私の胸の感触を…
その熱いくらいに体温が上昇した温かな手は、細かく震えていましたから。
「伊澄さん…その…」
「卑しくてすみませんハヤテ様…こんなのは破廉恥な事だと自覚はしてますが…」
ムニュっと…また手を押さえ、私の胸の膨らみの感触をハヤテ様にもっと体感させる私、
きっとこの人も感じてる筈、この触れてる場所の奥深くで激しく高鳴らせている鼓動を…
心の音を感じさせ、私も緊張している事を伝えたのです。
「感じますか?私の…鼓動…」
「はい、ドックンドックンて…凄く大きな響きが伝わってきます」
「こんなにざわめいているのです…それに私の身体も…切なくて疼いてしまって…」
私の目と、ハヤテ様の目が合います…彼も顔を真っ赤にさせていました。
どうやら伝わっているようですね、私が何を望んでいるのかを…あの時のように。
その目の動きから戸惑っているのが、よくわかります…きっと私も同じ、
でも、我慢できない…ナギには悪いと思いつつも、このままでは気が狂ってしまいそうだったから。
「だから…静めてくださいハヤテ様、この感情を…感覚を…」
すると胸を触れる手とは逆の手が、私の顎下を掴み上げ、彼の顔が迫ってきます。
「いいのですね伊澄さん」
そしてハヤテ様が問うてきます、その愚問を…
「はい…どうかこの伊澄にハヤテ様ので、ご慈愛を下さいませ」
そしてさらに迫ってきたハヤテ様のお顔は、鼻先の間近にまでくると触れました…
私の唇に、ハヤテ様の唇が重なったのです。
そして、心の中で目覚めたあの淫らな感情が、ついに完全に解き放たれました、
私を意識してくれたという喜びが鍵となって、封じた扉が開いたのです。
たちまちに封じていたエッチな感情が頭を支配していきます、
あのいつかのように…この肉体を好意をもった男性に捧げた時のように、
また同じ男性に捧げるのです、この火照った身体の全てを…心も一緒に任せたのでした。
ピチャ…チャプ…
「あぁ…凄い…んふっ!」
ナギの屋敷の一室に淫らな水音が鳴り響いてました、
その卑しい音は、私の股間から響かせていたのです。
そこではハヤテ様の舌先が、剥き出しになった私のアソコを舐めていらっしゃいますので、
唾液とアソコのワレメから漏れ流れ出してくる蜜が触れ混じりあい弾け、
とても淫らな響きの音を鳴らしていたのです。
「あっ…あぁぁ!!ハヤテ様…あ…あぁぁ───!!!」
私の口からは、絶えず卑しい甘い喘ぎ声が溢れてゆきます。
アソコのお豆さんを丁重に扱いつつも、包みこむようにして、
そして硬く大きくさせたとこを吸い付くようにしながらに、
柔らかく熱い舌先が舐め愛撫をしてくれていましたから、
この世のものとは思えないほどの、激しい快楽を与えてくれていたのです。
「んっ…凄い洪水のように溢れてきますよ、伊澄さんの愛液が…」
私の出した蜜によって、口の周りがぐっしょり濡らしてる口で、
そこの淫らに変化した現状を語るハヤテ様…
当然に物凄く恥ずかしかったの、こんなエッチな私を見られているのですから。
だけども…隠すこともなく、その全てを晒し続けてゆきます、
ハヤテ様に私の全てを見てもらいたかったから…
この時の私は自らの手で衣服を脱ぎ捨てていました、そう下着も全て…
今は裸身に一枚だけ上着を被っている状態です。
もちろん前は開けた状態なので、この私の乳房からアソコまでの恥部の全てを、
ハヤテ様に曝け出しています。
「は、恥ずかしいです…あっ!!」
「だけど、可愛いですよ伊澄さん…それに綺麗です」
何度もワレメを舐めて、そこを弄っていましたが、もう十分だと判断したのか、
ハヤテ様の顔は、そこから離れていきます…そして今度はハヤテ様の股間が重なっていくのでした。
あの大きな立派な聳え立つモノが見え、私はまた胸を高鳴らせつつ、緊張していました。
「入れますよ、伊澄さん…力を抜いてくださいね」
「はい…んっ」
そして私は力を抜き、それが入ってくるのを待ったのです…
ズブゥ…
「んっ!あっ!あはぁぁ!!!」
ズブブブゥゥゥ……
入ってくる…入り口を淫らに歪まして拡げながらに、ハヤテ様の立派なのが入ってきます。
私の中に…ズンズンと入り込んできているのが分ります、
大きい…あんな小さな穴の中に入ってくる感触は何度感じても凄いものでした。
「あ…あぁぁ────!!んふ…あぁぁ!!」
喘ぎもより甲高い声になっていきます、この中の敏感な部分を
ハヤテ様のが思いっきり擦りながらに入っていましたから。
「伊澄さんの中…凄く気持ちいいですよ、んはぁ!!」
「ハヤテ様のも…あんっ…凄すぎます…あぁ────!!」
互いに卑しく喘ぎ声を出しながらに、私はいつしかハヤテ様の腰の動きに合わせ自分からも動き、
このアソコへ挿入されたモノを、より奥深くに誘っていきます。
「んっ!あは…あぁ…ハヤテ様の奥に当たって気持ちいいです…あぁはぁ!!」
コツコツと奥の壁を叩くように突かれてしまう度に、全身に流れる快感という電流が流れてゆき、
私の心を狂わせながらに酔わせていくのでした。
快楽が私をおかしくさせてゆく…でもそれは決して嫌なものではありません、
むしろ望んでいました、ハヤテ様に変にされる事を…
「もっと…あぁ!ハヤテ様…もっと激しく!」
「はい、喜んで…んっ!」
ジュブゥゥ!!!
「あっはぁぁ!!あぁ…ハヤテ様ぁ…」
全身が激しく震えさせながらに、下から上に振動が加わっていく…
とても激しい快感と一緒に、この小柄の私の身体に響かせてゆきます。
長い私の黒髪も乱れながらに、なびかせてましたし…
「んっ…あぁ…凄く締まってきて、まるで絞られてるみたいです…」
「あぁ…あはぁ…ひゃぁ…」
どうやら無意識に、この中で私はハヤテ様のを弄っているようでした、
実感はないのですが、そのハヤテ様の気持ち良さそうな顔を見て声も聞くと、
私で満足してくれてると分かり、私は凄く幸福な気分になってゆきます。
だから感じる快感も増してゆき、この中での彼を責める具合も激しくさせていたみたいでした、
そして訪れるのです、あの時が…達する瞬間が!
「はぁはぁ…いいですか伊澄さん?」
「ん…はい、どうぞ…解き放って下さい、この私の中で…あぁ!!」
どうやら互いに同時に限界が訪れたみたい…
いえ、ハヤテ様の方が早かったようでした。
だから先にあの衝撃がお腹の中で響くのです、あの…爆発のような衝撃が。
ドックン!ドブゥゥゥ───────!!!
「ああぁぁぁ!!!きた…熱っ!!」
射精という衝撃が起きました、この私の胎内で大量の精液を放ったのです。
ドクドクゥゥゥ!!!
「ああああああああ───────!!!!」
そしてその衝撃を感じたのと同時に、この全身が激しく痙攣してゆき、目の前が白くなっていく…
どうやら私イってしまったようです、この中に熱いハヤテ様の子種を注がれて、
いつかのように絶頂してしまいました……気持ちいい。
「伊澄さん…」
「ハヤテ様…んく…」
そしてその熱いのを注がれるのを感じながらに、また…唇を重ねました。
愛しさをこめて、我も忘れ舌を絡ませながらに…
「んっ…んっ…あぁ…」
その後にも数回も注ぎこまれた後、私は後処理をしていました。
ようやく力尽き柔らかくなったハヤテ様の股間のを口に銜え、
私の蜜とハヤテ様の精子で汚れたのを、綺麗に舐め拭いてたの。
「うっ!そこまでしてくれなくても…」
「残念ながら、私はハヤテ様に勉学を教えることはできませんから…これくらいさせて下さい」
私の場合は勉強ができるというよりも、答えがわかってしまう力があるという事ですからね。
でも私と交わる事でハヤテ様に少しでも、その力を分け与える事ができるなら…
「こういう事ならいつでもできますので…その、ハヤテ様が望まれるならいつでも声をかけて下さい」
「い、いつでもですか?」
「はい…」
微笑みながらに大胆な事を言い放ちます、そう…今日のような本来は避けるような日でも、
人目のある場所でもいいからと…この時の私は本気でそう思っていました。
だけど、少し困ったような顔をハヤテ様はされていますね。
「はっ…もしかして、お気に召しませんでしたか?」
「いえ、ちょっと…ある子に悪いかなと…」
確かにナギには悪いかもしれませんよね…でも正妻は狙いませんので安心してね、ナギ…
「あ…」
「どうしましたか…あ!?」
そんな事を思いながらに、舌先でハヤテ様のを舐めてますと、いつしかその萎えていたのがまた…
元気を取り戻し膨らみ硬くさせていたのです、脈もこんなにうって…もう復活ですか!?
「さすがはハヤテ様ですか…」
「あははは…」
だけども復活したのは、ハヤテ様だけでは無かったようです、その元気なのを見ていると、
ようやく収まった私の中に宿る淫らな感情がまた騒ぎ出したみたいだったから。
また火照ってくる、もうアソコはハヤテ様に限界まで注がれ、入りきれなくなった白濁液を溢れさせているというのに…
…なら、前から少し興味のあった場所を使ってもらえば…
「ハヤテ様…よろしければ、またお相手いたしますが」
「伊澄さん…え!?」
「今度は、こちらで…」
そして私は彼の手を掴み、望む場所を触らせました…
それはお尻の方…本来は排泄を目的とする穴でした。
「遅いですね〜ハヤテ君?」
私が後ろの初めてをも捧げていた頃、別室ではハヤテ様をお待ちの方が待ちぼうけをくらってましたとさ。
【おしまい】
ちょい投下。
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その晩。屋敷のPC室のなかで、長い髪を二つ分けにしている大富豪の少女は
百面相をしていた。
PCに接続されたカメラ。何の変哲もないソレは撮った画像を30インチの大画面液晶に
映し出している。
「お嬢さま、何をなさっているんですか?」
「うわあああぁぁあっ」
突然背後から声を掛けられて、ナギは後ろに飛びのく。
当然声を掛けてきた執事、綾崎ハヤテとは激しく衝突するわけだ。特に顎とか。
頭頂部を両手で押さえながら
「と、突然声を掛けるな! ノックぐらいしたらどーなんだ!」
と怒鳴るナギ。
「しましたよ? 声もお掛けしましたが、返事がないので入らせて貰いました。
驚かせてしまって申し訳ないです」
と綾崎ハヤテ。
頬を赤く染めているご主人様を無視しているのか気づかないのか、執事の少年は
PCを覗き込む。
「へー。最近のパソコンはビデオカメラにもなるんですねえ……え?!」
画面の中のウインドウに映っているのはPC室の壁と、その前に佇む一人の青年。
歳の頃は二十才位だろうか、優しそうな目をした青年がその画面に、執事の制服を着て
立っていた。
「え? これって? え?」
慌てたハヤテは手を振ったり、カメラを指差してみたりするが、液晶画面の中の
執事の青年はハヤテと全く同じ動きをしている。
自分と同じ服を着た、自分と違う顔の人間。
パニックに陥っているハヤテにナギが言った。
「それは五年後のハヤテだ」
「それは五年後のハヤテだ」
「本当にこうなるんですか? オトナじゃないですか」
「五年後なんだから、ハヤテは21歳だろ。オトナに決まってるだろ」
呆れたようなナギの声。
「あ、そうか。そうですよね」
へー。とかほー、とか言いながら百面相をしたり、笑ったり、手を振ったりしている。
PC画面に映っているのは今の丸顔がほんの少しだけ面長になっているハヤテ。目も口元も
キリっと引き締まっていながら、目の優しさは今と変わらない。
――今でもカッコいいけど、今より数倍はカッコいい。いや数倍は言いすぎか。
ハヤテは今だってカッコいいからな。いやでもそれよりもカッコいいってことはやっぱり
何倍かはカッコよくなってるんだろう。うん。そうだ。
「あのロボットを作ったアイツ……」
「牧村さんですか」
「そう、そいつの研究所で作らせたソフトだ」
自分のことでもないのに無い胸を張るナギ。
「人間の顔の特徴を検出して、骨格から判断して年齢に応じた修正をするんだ。
95%以上の確率で――」
聞きかじりの知識をひけらかしているナギだが、ハヤテの反応が全くない。
訝しく思ってハヤテの方を振り向く。
ハヤテは呆けたような顔で画面を見つめている。
カメラの前にいるのはハヤテと、ハヤテに聞きかじりの知識を解説しているナギ。
カメラのフレームにはハヤテとナギの上半身全てが収まっている。
そして、PCの画面に映る女性にハヤテは見とれていた。
卵型の顔。ふっくらとした唇とほっそりとしたあご。
明るい色の髪の毛を垂らした細い首筋。大きな瞳。
どこからどうみても美人としか言いようのないナギがそこにいた。
ハヤテに見られている、と気づいたナギは緊張した声で尋ねる。
「…………ど、どうだ?」
「……」
ハヤテの無言の回答は、何よりも雄弁だった。
30インチ液晶のほぼ全面に拡大されたウインドウの中に、ハヤテの視線は釘付けになっている。 呆けたような表情で、どこか陶然とした目の色で、将来のナギの姿を
食い入るように見つめている。
「お…嬢……さま……? よろしいですか」
ハヤテはナギの肩を掴んで、カメラの正面に立たせる。
身体の前にナギを据えて、頭の上からカメラと画面を眺める。
大人になった自分に寄り添っているかわいい女の子。
今よりももっとカッコよくなっている執事の少年に抱きかかえられる未来の自分。
ハヤテとナギが画面の中に見ているのはそんな風景。
結局最後も馬鹿の一つ覚えのコピペか
――なんて言うんだろう。この人を見ていると胸の中がかあっと熱くなって、
ドキドキして。息が苦しくなって。でも目を離せない。全身の骨が熱くなって
痒くなる感じがする。こんなキレイな人を見たのは……生まれて初めて……
雪の日に自転車で轢かれたときの記録(マリアさん)をすっかり更新した新記録。
ハヤテの中でその画面の中の人は赤丸急上昇トップ1入りどころか殿堂入りの
永久欠番級の美人さんだった。
ぽかんとした表情で画面の中のナギを見つめるハヤテ。
「どうだ?」
震える声で、ナギが尋ねているのに気づくハヤテ。
如才ない少年にしては珍しく、ぽそりとホンネを口にしてしまうハヤテ。
「お嬢様は、大人になってもそれほど大きくならないんですね」
「なッ……」
絶句するナギ。
胸元が、こう、今よりは多少は豊かにはなっているものの今現在十七歳のマリアよりは
格段に見劣りがする状態であることに気づいていたからだ。
そんな絶望感と哀しみに囚われていたナギだが、ハヤテの言葉でその暗雲は晴れあがる。
「でも、女の子はこれくらいのほうが可愛いですよ」
「そ……そうか?」
「ええ」
「でも、マリアはもっと……大きいぞ」
「そうですか?」
「そうだ」
「でも、お嬢さまはこれくらいが丁度いいと思います」
ハヤテは貧乳スキーだったのか!とナギは驚く。
だったら毎晩飲んでいる牛乳一リットルはもうやめよう、と決意するナギ。
「女の子はそれほど背が高くないほうが可愛いと思いますし」
ハヤテが胸のことではなく身長について言っている、ということに気づいて
ナギは赤面する。
「た、たしかに……こ、このくらいの……身長差のほうが……いいよな」
二人で一緒に歩いたときのことを考えてナギが頬を赤らめる。
すると、画面の中の大人ナギも頬を染める。
普段見慣れている少女の、大きくなった姿。
子供っぽさは消え、少女の中の可愛らしさと綺麗さを何十倍にも増幅したような、
そんな美女が画面の中で恥らっている姿。それを目にするとハヤテの動悸は激しくなってしまう。
「お嬢さま……可愛いです」
大好きな執事の少年が、初めてそう言ってくれた。
――ただ誉めただけなのに、ナギお嬢さまはぴくんと小さく震えたみたいだった。
――可愛い……
その感情が画面の中のナギの将来像(18歳)に対して感じた思いなのか、
それとも今自分の前にいる小さな女の子に対して覚えた感情なのか、ハヤテには
わからなかった。
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