1 :
名無しさん@ピンキー:
2が落ちたようなので立てました。
乙です!
待ってました!!
5 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 02:47:44 ID:jSSLy9Lc
待ってました!
復活祝い新作お待ちしてますm(_ _)m
くさいうんこくうものがたり
保守がわりに小ネタを投下します。
エロ薄め。
秀麗と清雅。
本編で、熱を出した清雅を仮眠室に運び、手首を結ばれた秀麗が
資料を読んで驚いた後からの妄想です。
キャラ崩れてたらごめんなさい。
「……え?」
何度読み返しても、間違いなかった。
「……吏部尚書が私の叔父? で、絳攸様とは養父子関係……ってーーー」
「ふ、府庫に行かなきゃ…父様…」
紅秀麗は考えもまとまらぬままに立ち上がろうとした。
が、寝台から腰を浮かせ、中腰になったところで固まった。
「忘れてた…」
振り上げかけた手首に目をやる。
手首には色鮮やかな髪紐が結ばれており、そこから清雅の腕がだらんとぶらさがっていた。
(うわわわわ、起きてませんように!)
一刻は寝かせておくはずなのに、途中で起こしては何を言われるかわからない。
(まだ四半刻も経ってないわよね…)
祈るような気持ちでチラリと視線をやると、清雅は拍子抜けするほどくったりと寝入っていた。
「考えてみれば、そんなに気を遣う義理はないのよ」
ホッとした反動でムカムカしながら秀麗はひとりごちた。
解熱の処置はしたのだから清雅が一人静かに寝ていればいいだけだ。
信用できないのは勝手だが、この忙しいときに一刻も拘束されるなんて理不尽すぎる。
「そういや、なんでも好きにしろとか言ってたわね」
鼻でもつまんでやろうかしら、と伸ばした手を、秀麗は止めた。
「わ、すごい汗」
熱冷ましの丸薬が効いてきたのだろう、清雅は滝のように汗をかいていた。
一通り汗を出してしまえば熱も下がるのだが、汗をそのままにして冷えるのは良くない。
秀麗は、伸ばした手で清雅の額に触れた。
額に乗せてやった手巾はすっかりぬるくなっている。
秀麗はその手巾を取り、寝台脇の卓に置いた手桶に浸した。
「く…」
片腕を動かさないように注意しながら、片手で絞る。
「脇攣りそう…」
なんとか水滴を切って、それで清雅の額と頬をぬぐい、布団をめくって首筋と胸元も拭いてやった。
何度か繰り返すうちにあらかた熱も下がったようで、清雅の様子が落ち着いてきた。
「これで一安心かしら」
コツン、と額と額を合わせて熱を計る。
ふっと首筋にかかる息も涼やかだった。
「うん、下がった。後は…ほんとうは着替えさせたいけど」
布団に手を差し込んでみるまでもなく、首の辺りから官衣はぐっしょり濡れていた。
「あと、水も飲ませないと」
昏昏と眠り続ける清雅の顔と、小卓の上にある湯飲みを交互に見る。
「でも、今は体を休める方が先決ね。…ふぁ、あと半刻ぐらいかしら」
秀麗は足も寝台に乗せて楽な姿勢をとると、あくびを噛み殺した。
(そういえば、昨夜ほとんど寝てないんだっけ…)
なにか懐かしい香りがしたような気がして、陸清雅は目を開いた。
目の前に、女の白い顔がある。
夢ともうつつともつかず、記憶に靄がかかっていた。
全てを思い出すまでの数拍、清雅は女の顔を眺めていた。
化粧っ気はないが、整った目鼻立ち。
頬に影を落とす長い睫。
理知的な額。
微かに開いた唇。
(髪が…)
頬にかかった髪を払おうとして手首の髪紐に気づく。
脳裏にかかった靄は瞬く間に晴れ渡り、清雅は状況を思い出した。
「……紅秀麗」
軽く舌打ちする。
「起こす役の人間が寝るなよ…」
ため息をつき、天井に映る窓枠の影を見る。
影の角度は、寝る前とさほど変わらない。
(まだ半刻ほどしか経っていないか)
安堵して喉の渇きに気づき、湯飲みに手を伸ばした。
それほどの動きでも、くらりと目眩がする。
「やはりあと半刻は必要だな」
喉を潤し、そのまま再び寝台に身を沈めた。
紅秀麗は正体なく寝息を立てている。
清雅がもう一眠りするには、彼女を起こさなくてはならない。
「仕方ないな」
鼻でもつまんでやろうか、と伸ばした手を、清雅は止めた。
秀麗の目の下にうっすらとクマがある。
「せめて白粉でもはたいてこいよ」
伸ばした指は少し躊躇ってから、頬に触れた。
「私は寝不足ですと宣伝してるようなもんだ」
「紅もつけてないよな」
指を軽く曲げ、唇に触れさせる。
「わざわざ隙を見せて歩いてどうするよ」
頤に触れ、顎の線をなぞった指が首筋を滑る。
窮屈そうな官服の襟元に気づき、清雅は片手で器用に広げてやった。
華奢な首筋が現れ、秀麗がふっと息をついた。
官服からのぞく乳白色の皮膚に掌をそっと這わせる。
微かに伝わる脈動に、清雅は目を細めた。
「無防備すぎるんだよ」
白い首筋は温かく、規則的に動いている。
清雅はその手を髪の中にもぐらせ、頭を支えるようにして引き寄せた。
「あんまり端で寝てると落ちるぞ」
「ん……」
体を動かされたせいか、秀麗が眉を顰める。
清雅は動きを止め、秀麗の顔を間近に見た。
「すぅ…」
一拍遅れて秀麗の唇から漏れた寝息があまりにも安らかで、
覚醒した秀麗にどんな挑発を投げかけてやろうかと、身構えていた清雅は苦笑した。
軽く開いた淡い紅色の唇に、指で触れる。
「口づけでもなんでも、か……」
頤に指をかけ、そっと顔を上に向けた。
初めて触れた秀麗の唇は意外なほど柔らかく、甘かった。
* * *
ボカッ
と殴られたような衝撃を受け、紅秀麗は目覚めた。
「ななな、何っ!?」
頭を押さえて辺りを見回す。
「あれ、ここ……あっ、しまった!」
慌てて窓の外に目をやる。日差しの色はほとんど変わっていない。
秀麗はほっと胸を撫で下ろし、それから自分が寝ていた寝台を見下ろして怪訝な顔をした。
「あら、こんな真ん中に寝ちゃったのかしら?」
持ち主の清雅は、寝台の向こう側に寄って寝息を立てていた。
布団がめくれ上がり、胸元まで見えている。
秀麗はそれを掛け直し、ポンポンと叩いてから小声で聞いてみた。
「清雅、起きてるの?」
反応はない。
「変ね」
まだじんじんと傷む頭をさすりながら首を傾げる。
「誰かにぶたれたような気がしたけど、気のせいかしら?」
端正な寝顔をジロジロ見たが、清雅は寝入っているようだった。
「ま、いいわ。まだ一刻は経ってないし。…ん?」
秀麗は枕に落ちていた手巾に気づき、拾い上げた。
清雅の顔を見ると、熱は下がっているはずなのに少し赤い。
「く……」
秀麗は体をめいっぱい伸ばして、手を気に手巾を突っ込んでいた。
寝台の中央寄りになってしまった為、さっきよりも体勢に無理がある。
「脇腹が攣りそう…」
それでもなんとか水気を切って、ひんやりした手巾を額に乗せた。
ついでに、少し癖のある前髪をかきあげる。
「仕方ないわね、あともう少しだけ寝かせてあげる」
* * *
冷たい手巾は火照った顔に快い。
(まだ熱が下がりきっていないようだな)
清雅は勝手に納得すると、本格的に睡魔に身を任せた。
髪を撫でる手が心地よい。
(悪いが、もう少し眠らせてくれ)
甘く懐かしい感覚の正体を考えないようにしながら、
清雅の疲れた体は、暗く安らかな眠りの中に落ちていった。
おそまつ様でした。
エロス分なし&最後クソポエムですいませんホント…
いやいや、いいよいいよー GJ!!
16 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 20:47:02 ID:XLFwANab
なんか癒された…
清雅がかわいすぎる
お互いの手を髪紐で結んで寝てる二人…
完全に恋人同士ですなw
GJ!!