らき☆すたの女の子でエロパロ51

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1名無しさん@ピンキー
アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、OVA化も決定した「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。


☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』では有効になりませんので、全角・半角を確認してください

・スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます

・SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます


マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ50
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216469575/
2名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 21:44:57 ID:LDZMTRVf
さあ、>>1乙ザマスよ!
3名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 21:51:35 ID:2bKXU/0D
>>1乙でガンス♥
4名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 22:05:35 ID:rnXFoHXE
>>1乙ンガー。
5名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 22:43:07 ID:kJN6qNIL
まともに>>1乙りなさいよ!
6名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 23:55:40 ID:RiVP8ILw
べ、べつに>>1乙だなんて思ってないんだからねっ
7名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 01:26:12 ID:0Q2ZMiXe
あーいまーい3cm♪
>>1乙って事かい?ちょwwww♪
8名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 01:55:22 ID:Cag3wxak
>>1
乙。
投稿する方には1を熟読して頂いて、ルールを守った投稿を改めてお願いします。
ルールを守る事に関しては読み手も同様ですが。
9名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 08:53:23 ID:PWNNESBV
おもち>>1乙〜ん
10名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 09:26:58 ID:ED2ILSEa
>>8
乙。
お読みになる方には本当の意味で>>1を熟読していただいて、ちょっとしたミスを得意げに糾弾せず、
マナーを守ったレスを改めてお願いします。
マナーを守る事に関しては書き手も同様ですが。
11名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 16:30:56 ID:MVAsSvdu
>>1
12名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 19:32:16 ID:4umZu6et
>>1乙。

ついでに>>10も突っ込み乙。
13名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:12:05 ID:Cag3wxak
前スレで、自分がルール違反したにも関わらず居直っている知障のMoiSlbQnQwが居るので。

自分のルール違反を指摘されたのに「あーウゼ。」ですか。
ルールを守ろうともしない貴方の方が余程荒らしなんじゃないですか?
俺はただあなたのルール違反を指摘しただけですよ?私は何か間違ってますか?
あなたの脳内だけのウリナラ理論ではなくて、日本語で説明してみろよこの豚が!!!
てめーみたいな思い上がった臭い文章を書く奴が、ルールを守ろうともせずにそのキモイ文章を投下するから荒れるんだよボケ!
14名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:18:20 ID:Cag3wxak
これ以降、ルール違反をしたMoiSlbQnQwを擁護する奴は、ルール違反を容認する荒らしな。
職人(お前みたいなゲロ野郎をそう呼びたくないが)だろうと読み手だろうとルールは守れよゴミが。
これだからルールを守れないTS厨は嫌われるんだよボケ。
そこのところ、わかってる?
15名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:18:42 ID:ZmdRZYYP
最後の二行、丁寧な言葉遣いが挫折してて吹いたw
16名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:19:47 ID:ZmdRZYYP
  ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( ´∀`)< オマエモナー
  (    )  \_____
  | | |
  (__)_)
17名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:22:16 ID:mxmlS1zr
取りあえずまったりしようぜw

前スレでチョココロネの話をしてたんだが、先日うちの嫁がコンビニで見つけてきた。
ヤ○ザキパンの「コロネ」だったっけ?

久しぶりに喰ったが、この時期だとこなた食いは手が汚れるな…。
下手したら手がチョコレート塗れになってしまう。

…はっ、こなたがああいう食べ方をするのはひょっとしてその汚れた手を
誰かに舐め取って欲しいが為の下準備なのか?
18名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:23:01 ID:q/1PfJ5+
なにこの俺ルール全開。
あ、触っちゃまずかったな。

ずっと気になってたんだけど、IDのCag3の部分が『かがみ』に見えるんだよね。
ちょっと病院いってくるわ
19名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:29:22 ID:d7e72s0c
気に入らないならスルーしろとおっしゃった方がいますが、注意書きがなければ
スルーしたくても読んでみるまでわからんわな。

とりあえずこの流れでわかったことは、ID:Cag3wxakがいかに頭の悪い糞餓鬼かということだけだ。
20名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:30:10 ID:Y/cZy+je
前スレの>>574に対しては一切反応しないんだな
21名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:52:55 ID:ED2ILSEa
>>18
奇遇だな。
俺もID:Cag3wxakがひかげに思えてきて、ほとばしる熱いパトスが止まらなくなってきたところさ。


フンス! フンス! フンス! フンス! (シャドー輪姦中)
22ひなた:2008/08/11(月) 22:00:29 ID:En53sbm/
うちのひかげちゃんはそんな悪いことはしません!
23名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:15:16 ID:Cag3wxak
>>19
あんたは話のわかる大人みたいだな。
けど何が言いたいのかよくわからん
>>20
過去にこのスレを荒らしていた人がいたようだが、その人物が俺であるとこの匿名掲示板でどうやって証明するんだ?
その時点で議論する価値は無い。
俺はただ、ルール違反を指摘しただけでそれ以外の事は証明なんてできないから議論の意味が無い。
24名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:42:59 ID:L0BN8toy
とりあえずさ、いくら職人に過失があったにせよ自分の嫌いな作品に対し口汚い罵りしか出来ないのは無条件に荒らし認定しスルー徹底しておかないと、
以後感想はこんなんでもいいんだというのが増えて場が荒廃しかねん。
前々からもいわれているが口汚い罵倒一辺倒はスレにとって百害あって一利もなし。>>1に是非追加して頂きたい所だ。




俺?TSはちょっと…派ですが?
25名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:49:57 ID:ED2ILSEa
>>23
口で言っても分からんようだな。


菊門を出せ。エイズ検査の発表は明日だがな。
26名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:56:42 ID:3Xy0o71+
>>23
もういいから夏休みの宿題やろうぜ?
27名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 23:02:36 ID:En53sbm/
>>25
こなた「ホレホレ」
かがみ「はぁっ!?なんでそんな…恥ずかしいこと…」
つかさ「菊でできた門なんてお葬式みたいで悲しくなっちゃうよ><」
みゆき「私のでよければ。その後はぜひあなたのお尻も見せてくださいね。」
28名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 23:03:14 ID:MhVs00v4
すみませんが、誰も準備している人がいなければ、投下させていただきますよ。
29名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 23:06:56 ID:ZmdRZYYP
щ(゚Д゚щ)カモォォォン!!!
3023-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/11(月) 23:10:34 ID:MhVs00v4
「代償行為」

ゆたか×かがみ

注意事項(苦手な方は退避よろ)

・エロあり
・SM表現あり
・フェチ表現あり
・ゆーちゃん注意
・2話完結(前編分を掲載)
・8レスほど使用

31代償行為 1/8:2008/08/11(月) 23:11:50 ID:MhVs00v4
 蒸し暑い夏の午後、玄関に備え付けられているチャイムがなり響いた。

 インターホンで訪問客を確認してから扉を開けると、Tシャツにミニスカートという
ラフな格好をした柊かがみ先輩が立っていた。
「こんにちは。かがみ先輩」
「こんにちは。ゆたかちゃん」
 軽く挨拶をした後、私の部屋まで一緒に歩いている途中で声をかけられる。
「それにしても、今日は暑いわね」
「はい。ニュースで最高気温が37度になるといっていましたから」
 私の言葉に先輩は、げんなりとした表情を浮かべてからがっくりと肩を落とした。

 階段を上がり自分の部屋の扉をあけると、心地よい冷気が吹き込んでくる。
「やっぱ、夏にはクーラーは欠かせないわよね」
 先輩は、すらりとした両足を伸ばす。
 ひらりと舞ったミニスカートから、一瞬だけ白い下着がのぞいた。

 体調を崩しやすい私にとっては、夏場にクーラーは欠かせない。
 しかし、クーラーを付けっ放しにしていると電気代が馬鹿にならないので、
居間でおじさんやこなたお姉ちゃんと、一緒に涼んでいることが多い。
 それにしても、一昔前の人はクーラーというような便利なものはなかったはずで、
どうやって夏の暑さを凌いでいたのだろうかと、不思議に思ってしまう。

「先輩、冷たい飲み物をもってきますね」
 私はゆっくりと腰をあげて、部屋の扉に手をかける。
「ありがと。ゆたかちゃん」
 かがみ先輩は、私の顔を見て微笑んでくれた。

 グリーンティとシュークリームを冷蔵庫から取り出して部屋に戻ると、
かがみ先輩は鞄の中から取り出したライトノベルのページをめくっていた。
「何を読んでいるのですか? 」
 先輩は軽く頷くと、ブックカバーを取り払って表紙をみせてくれる。

 覗き込むと、獣の耳をつけてお尻に尻尾を生やした、茶色い髪を伸ばした女性が魅惑的な微笑みを浮かべている。
 中堅の行商人と美しい女性に化けている狼が、商売や冒険をしながら狼の故郷を目指して長い旅をする話だ。
「話が妙にリアルで面白いのよね」
 かがみ先輩が無防備な微笑みを浮かべて答えてから、私に尋ねた。
「ゆたかちゃんもラノベ読むの? 」
「ええ。多少は」
 私は、少し考えた後で答えた。
 ライトノベルといわれる本の多くは中高生向けにくだけた表現を使って書かれているから、
一般の小説に比べるとかなり読みやすい。
 私は特にはまっている訳ではないけれど、有名どころは抑えてある。

 かがみ先輩は私を見ながら、どこか皮肉めいた表情で呟いた。
「そうね。付き合っているのだから、多少は趣味が合わないとまずいわよね」
32代償行為 2/8:2008/08/11(月) 23:12:33 ID:MhVs00v4
 私が、柊かがみ先輩と付き合い始めてから、もう少しで一か月になるが、お互いに恋愛感情がある訳ではない。 
 年齢は2つ離れているし、この夏の時点では学校のイベントを共有している訳でもなく、
こなたお姉ちゃんを介して知り合った、先輩と後輩という間柄にすぎない。

 むしろ以前は、私はこなたお姉ちゃんに恋心を抱いていた。
 こなたお姉ちゃんは、病弱な私をいつも温かく見守ってくれる本当の姉のような存在だ。
 私が、どんなに苦しんでいる時でも、見舞に来てくれるこなたお姉ちゃんの顔をみると、
不思議と苦痛が和らいでくれた。

 一方、かがみ先輩もお姉ちゃんに夢中で、家に遊びに来た時にみせる、先輩のお姉ちゃんに向けるまなざしは、
恋をしている少女としか思えなかった。
 もし、こなたお姉ちゃんが、同性愛という趣向を受け入れてくれるのならば、
私達の関係は間違いなく違っていたと思う。
 こなたお姉ちゃんの恋人の座を巡って、かがみ先輩と死闘を演じるという事態だってありえたかもしれない。

 しかし、こなたお姉ちゃんは「私、ノンケだから」という一言で、ひどくあっさりと、
私と先輩の恋心を同時に打ち砕いてしまった。
 もちろん、面と向って同性愛者と公言する人は少ないので、ひたすら押せば落ちるという可能性もあるが、
こなたお姉ちゃんは、いわゆる「隙」を全く見せてはくれなかった。
 もしかしたら、私やかがみ先輩から向けられる想いに気づいて、警戒されてしまったのかもしれない。
 意識的か否かは知る由もないが、お姉ちゃんの築いた壁は、分厚い防弾ガラスのような強度が
あるとしか思えなかった。
 私もかがみ先輩も、決定的に嫌われるというリスクに怖気づいてしまい、
結局、告白という選択肢を選ぶことはできなかった。
33代償行為 3/8:2008/08/11(月) 23:13:15 ID:MhVs00v4
 結局、欲求不満のはけどころが見つからず、私とかがみ先輩はなし崩し的にくっつくことになり、
付き合い始めてからかなり早い時期で、性体験も終えてしまっていた。
 もちろん、中学生の時まで、私は性的なことについて無知であったけれど、泉家にお世話になってからは、
否応なしに、この方面の知識を蓄えることになった。
 こなたお姉ちゃんには、18禁の百合ゲームの電源をつけっぱなしで外出してしまうような
不用意な面があって、私がそのままプレイを続行したこともあるし、黒井先生とのエロチャットの途中で
お姉ちゃんが寝落ちしてしまった時に、勝手に代役を務めたこともある。 

 お姉ちゃんは、もしかしたら今でも、私のことを何も知らない従姉妹と思っているのかもしれない。
 しかし、身体は小さいけれども、私だって年頃の女の子でだから、好奇心はあるし、性的な欲情もある。
 それも他人よりはかなり多いような気がする。

 かがみ先輩は、私に付き合いを申し込む時に、こなたお姉ちゃんの代わりとして
求めてきたことを、最初に言ってくれたから、ごく気軽な思いで付き合いをすることができた。
 もっとも、純粋なセックスフレンドとして割り切る程には、ドライに徹することはできず、
二人で映画に見に行ったり、買い物に行くなど、デートらしいこともしている。
 恋愛感情はないとはいっても、外に遊びに行っている時は、それなりに気をつかってくれるから、
特に不満はなかった。

 私達は、傍から見れば同じ穴のムジナと言うしかない。
 しかし、こなたお姉ちゃんに向ける感情は、少し異なっている。
 私は、こなたお姉ちゃんへの片想いを、過去の出来事として消化できている。
 確かに恋人にはなれなかったけれども、私はこなたお姉ちゃんの従姉妹だし、
妹のように可愛がってもらっている。
 私はこなたお姉ちゃんの事実上の妹として、ずっと甘えることができる。

 しかし、かがみ先輩は、こなたお姉ちゃんの親友だけれども赤の他人だ。
 特に大学に行けば、二人は離れ離れになる可能性は高い。
 かがみ先輩は、今でもこなたお姉ちゃんに未練を持っていると思う。
34代償行為 4/8:2008/08/11(月) 23:13:52 ID:MhVs00v4
 シュークリームを食べ終わり、湯けむり美女殺人事件という題名の昼ドラを1時間程眺めた後、
かがみ先輩はゆっくりと身体を寄せてきた。
「もう、ですか? 」
 私はほんの少しだけ溜息をついた。
 もう少しだけ、普通の恋人っぽい時間を味わいたい気持ちは確かにある。
 しかし、私の下半身もはしたなく疼き始めており、丁度良い頃合いかもしれないと思いなおした。

「では、始めましょうか」
 私は、寄り添ってきたかがみ先輩のTシャツをめくりあげて、ミニスカートのホックも外す。
 あまり飾り気のない純白のブラとショーツだけにしてから、ベッドに誘導する。
「少し待っていてくださいね」
「わかったわ 」
 あおむけに寝ころんだ先輩は、これから起きる出来事に期待しているのか、うるんだ眼で私をみつめている。
「先輩、両手をあげてください」
 私は、机から持ってきた50センチ程の紐で、かがみ先輩の両手首を縛る。
 もっとも、手首を縛った紐はかがみ先輩が本気で解こうと努めれば、5分で緩んでしまうようなもので、
ごく形式的なものだ。
 しかし、かがみ先輩は拘束されていることが快感になるという、M体質であることは既に分かっていた。

「先輩、我慢できないのですか? 」
 私は、既にうっすらと愛液で滲んだ下着を凝視しながら、ことさら蔑むような口調で尋ねる。
 片方がMなら、もう一方はSにならざるを得ない。
「恥ずかしいところを、覗きこむなっ! 」
 かがみ先輩が怒ったような顔をしながら、整った顔をそむけた。
「もう、濡れていますよ」
 私はにやりと笑いながら、半裸になった先輩を見下ろして、じっくりと鑑賞する。
 
 かがみ先輩はすこしつり目気味で、かっこいい人と美しい人の中間にいるような容貌だ。
 更に、長く伸ばした流れるようなツインテールによって、女の子らしさも強調されている。
 そして、白いブラに包まれた乳房は、貧乳の私とは比べ物にならない程大きい。
 出るところは出ていて、ひっこむところは引っ込む、とてもメリハリのついた身体つきをしており、
幼児体型の私としては、本当に同じ高校生なのかと疑いたくなるくらいだ。

「かがみ先輩がダイエットなんて、何かの冗談でしょう? 」
 私は半ば本気で、抱いている疑問を言葉に出した。
「う、うるさいわねっ」
 かっと頬を赤く染めた先輩の表情は、少し可愛らしい。
 私は、かがみ先輩はダイエットをする必要は全くないと思うけれども、本人にとっては
体重計の数字が気になって仕方がないみたいだ。
「ちょっと油断するとすぐお腹が出ちゃうのよ」
 かがみ先輩がため息をつきながら、視線をへそのあたりまで下ろした。
「例え太っても、先輩のことが好きですよ」
 私は、そっと近寄ってかがみ先輩の唇をすくい取る。
「ば、ばか…… 」
 とっても色っぽい声をあげて、先輩は小さく喉をならした。
35代償行為 5/8:2008/08/11(月) 23:14:26 ID:MhVs00v4
「先輩の唇、とっても柔らかいですね」
 私は、胸を高鳴らせながら、先輩のとっても柔らかい唇を塞いで、ゆっくりと味わい始める。
「ん…… んくぅ…… 」
 淫らに身体をよじりながら、時々出す喘ぎ声がとても艶めかしくて、下半身が疼いてしまう。

「んっ、ちゅっ…… ん…… くうん」
 小鼻を鳴らしながら、かがみ先輩も私の唇に吸いついてきた。
「くうん……ちゅ、くちゅっ…… んんっ」
 私は、ゆっくりと舌を伸ばして口をこじ開け、先輩の舌を絡め取る。
「くちゃっ、くちゅっ、ちゅばっ」
 とってもイヤラシイ音をたてながら、私はかがみ先輩の口腔内を蹂躙し、舌や頬の裏の粘膜や、
唾液をゆっくりと味わっていく。
「ぐちゅ、ちゅばっ…… はうっ…… はあっ、はあっ、くちゅんっ」
 私達は卑猥な音をたてながら、ディープなキスを重ね続ける。
「んくぅ、んあっ…… くうん」
 二人の唇から半透明の唾液がこぼれ落ちて、白いシーツにはしたない染みを付けていく。
 脳みそが蕩けてしまうような快感が全身に走り、私はふとももを何度も擦りあわせる。
「んくっ…… はあっ、んああっ 」
 私は、かがみ先輩をたっぷりと味わってから、ゆっくりと唇を離した。

 次に、私は頭上で手首を結んでいる為に大きく開いている、先輩の脇を舐めはじめる。
「いやっ、ゆたかちゃん、ここはやめっ、ひゃうっ!」
 かがみ先輩が大きく叫んで、瑞々しい身体を大きくよじった。
「先輩…… ワキがとても敏感なのですね」
 私は嬉しそうに言ってから微笑むと、先輩の脇の下を丹念に舐め取っていく。
「だめっ! く、くすぐったい、んひゃう」
 ツインテールを振り乱しながら、かがみ先輩の形の良い唇から悲鳴混じりの喘ぎ声があがる。
 しかし、先輩の嬌声を耳にしていると、困ったことに、ますます強い欲情が湧きあがってしまう。
「先輩も、すごく汗をかいていますね…… 」
 脇から乳房へゆっくりと舌を這わせていくと、塩辛い味が口腔内に拡がった。

「ゆたかちゃん。だから舐めないで! 」
 フェチズムに首の下まで溺れている後輩から顔を背けて叫んだけれども、
私はかがみ先輩の汗腺からわきでる液体を、執拗に舐め取る行為をやめない。

「先輩、とても美味しいです」
「ゆたかちゃん。いい加減にしなさい! 」
 かがみ先輩が本気で怒っている。
 もっと叱って欲しいと考える私もエムっ気があるのかな、とぼんやりと思いながら、
かがみ先輩の乳首を覆うブラに、私の舌端はたどりついた。

「先輩、ぬぎぬぎましょうね」
 かがみ先輩は何も言わずに、ぷいっと顔をそむける。
 無言を黙認と解釈した私は、先輩の白いブラのホックをゆっくりと外した。
36代償行為 6/8:2008/08/11(月) 23:14:58 ID:MhVs00v4
「かがみ先輩、とても綺麗です。特にほんのりした桜色の乳首が下賤の者の情欲をそそりますね」
 先輩のふたつのふくらみを凝視しながら、感嘆の声をあげてみせる。
「そんないちいち古風な説明しなくていいわよ」
 私は先輩の声を無視して、美しい双丘をじっくりと鑑賞した後、ゆっくりと乳首に舌端を押し付けていく。
「ひゃああっ! 」
 乳首が押し潰されるのと同時に、かがみ先輩の魅惑的な身体が、生きの良いお魚さんみたいに跳ねた。

「ひゃっ、んああ、やめ、やめて」
 やめてと言われてやめる人はいないですよ、と心の中で呟きながら、かがみ先輩の乳房の先端を押し潰しつつ、
もう一方の手で、先輩の下腹部にある白いショーツをまさぐる。
「先輩のアソコ、愛液でぐしょぐしょですね」
「愛液っていうな! 」
 かがみ先輩は、私を睨みつけながら叫んだ。
「先輩、ちょっと怖いです」
 肩をすくめながら呟いてから、私は、先輩の乳首に歯をたてた。

「痛っ! 」
 かがみ先輩の口から、甲高い悲鳴があがる。
「やめなさいっ、ゆたかちゃん」
「かがみ先輩。人に物を頼む時の態度ではありませんよ」
 私は冷然といってから、もう一度、固く大きくなった突起を前より少しだけ強くかむ。
「痛いっ、お願いだから、もうやめてっ」
「どうしよっかなあ」
 考える振りをしてから更に、もうひと噛み。
「くぅ、や、お願い、お願いだからやめてください! 」

 私は、先輩が涙を流しながら必死で謝る姿を確認してから、ゆっくりと歯を離した。
「かがみ先輩、あまり生意気な事をいうとお仕置きですよ…… 」
「わ、分かったわよっ」
 高慢な態度の時には、お仕置きをしないといけないけれど、かといって従順すぎても面白くはない。
 時々は、反抗心をみせて、それを折るのが一番愉しいと思う。
37代償行為 7/8:2008/08/11(月) 23:15:36 ID:MhVs00v4
「先輩…… 身体を楽にしてくださいね」
 先輩の乳首と乳房を十分に堪能してから、ゆっくりと先輩のアソコを下着越しに揉みしだく。
「ん、あうん、いや、はあっ、はああっ」
 かがみ先輩は大きく喘ぎながら、次第に昂り始める。
「だめっ、ゆたかちゃん、そこは、んんっ、いい、キモチ…… いい、んあっ」
 私は、先輩のクリとその周辺に対して、入念にマッサージを施した。。

 時には強く、時には優しい愛撫を丹念に繰り返す。
 ゆっくりと、しかし着実に、先輩を快楽の沼地に引きずり込ませていく。
「先輩、ショーツも脱がしちゃいますね」
 既に、分泌された粘性のある液体でぐしょぐしょになった、白い下着に手をかけて、ゆっくりと脱がす。

「かがみ先輩、愛液が糸を引いて、とても綺麗ですよ」
「ばかっ、そんな事いうなっ」
 罵声を心地よく聞いてから、私も衣服を全て脱いで、かがみ先輩の女神のような裸体に絡みつく。
「私、すごくどきどきしてきました」
 先輩の濡れた股間の間に足をさしこんで、陰部を重ね合わせる。

「動かしますね」
 俗にいう貝合わせの形になる。
 お互いのアソコが丸見えになる、ものすごく恥ずかしい体位だ。
「先輩はきちんと生えていますね…… 」
「あんまり、じろじろ見ないでよ」
 かがみ先輩は恥ずかしそうな顔をして、腰を動かしている。
 最初は、あまり快感を得ることができなかったけれども、お互いの陰部を擦り合わせていくうちに、
少しずつ快楽の波を受けることができるようになる。
「ゆたかちゃん…… いいっ」
 かがみ先輩がテールを振り乱しながら、くびれた腰を卑猥に揺らした。
38代償行為 8/8:2008/08/11(月) 23:16:30 ID:MhVs00v4
 先輩のアソコの毛と粘膜が、ろくに生え揃っていない私の秘所を刺激して、とても気持ちが良い。
 少しずつ高まる性感をもっと味わいたくて、少しずつ動きを速める。
「ぐちゃっ、くちゃん、ぐちゅっ」
 クーラーの振動音をベースにして、アソコを擦り合わせる淫乱な音が妙にはっきりと聞こえた。
 私とかがみ先輩は、互いに愛撫をすることによって、相手を高みへと導いていく。
「ゆ、ゆたかちゃん。もう、イキそう…… 」
「先輩、いっしょに、イきましょう、んんっ」
「あっ、んあっ、はあああっ」
 二人の息が荒くなって、アソコへの愛撫はより激しくなる。
「はあっ、かがみ先輩、わたし、先輩が好きです」
「んあああ、はああ、ゆたかちゃん、私、もう、だめ、駄目なのっ」
 二人の少女の矯声が部屋にこだまする。
 身体からは玉のような汗が無数に生み出されており、透き通るような白い身体の上をつたって、
シーツを更に濡らした。

「先輩、わたしも、んっ、んんっ、いきそう」
「ゆたか…… ちゃん、わたし、もう我慢できない、んあっ、んあああっ」
 私は、かがみ先輩のアソコに、秘所を擦りつけながら、大きく身体をのけぞらした。
 無上の快感を求めて、先輩の全てをむさぼりつくそうとする。
「やあ、だめ、もう、いくっ、いっちゃう! 」
 かがみ先輩は長い髪を振り乱しながら、絶叫する。
「先輩。私も、もう、だめえっ」
 急激に押し寄せてくる絶頂の波を、少しでも引き延ばそうと必死に耐えるけれど、もう限界だ。

「んあああああ、やああ、いやあああああっ」
「せんぱっ、ああ、ああああああああっ」
 私とかがみ先輩は、重なり合ったまま、ついに絶頂に達した。
「はあっ、はあっ」
 私は、荒い息をたてながらベッドに倒れ伏した。

「すごく気持ち良かったですよ。かがみ先輩」
 快楽の波がひいた後、私は手首を縛られたままのかがみ先輩に抱きついて、唇を軽く塞いだ。
「相変わらず、ゆたかちゃんはエッチね」
 先輩も、苦笑めいた笑顔を私にむけた。
「先輩、私達って上手くいきそうな気がしませんか? 」
「さあ、どうかしら」
「少なくとも身体の相性は良さそうですよ」
「本当に、ばかね」
 かがみ先輩は、頬を赤くしながら、少しだけ柔らかい表情を見せてくれた。

(後編に続く)
3923-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/11(月) 23:17:55 ID:MhVs00v4
読んでくれた方、ありがとうございました。
それにしても…… 今年は暑いですね。
クーラーなしでの生活は、今では考えられませんね。
40名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:01:35 ID:p4jJ9dWX
>>39
ムハー、先輩受け後輩攻めはやっぱいいねぇ!

さて。荒れる原因をまたもや作ってしまったので今日もジェバンニさせてもらいます。
『こな☆フェチ』のネタをお借りさせてもらい、>>17の『コロネのチョコ』ネタです。

2レス使用。誰もいないならすぐに投下を始めます。
41/1  ◆MoiSlbQnQw :2008/08/12(火) 01:02:47 ID:p4jJ9dWX

チョココロネ=チョココナタ?

いつもの昼食。今日もつかさ、かがみ、みゆきはお弁当、そしてこなたは……
「この暑い時期にもチョココロネか?」
「私はこれが好きなの。……最近は売ってる所が少なくなってきてガッカリだよ」
「……わかりました、コロネの生産工場を作ればいいんですね?」
突然みゆきが眼鏡を輝かせて立ち上がった。それにこなたは『いや、そういう事じゃないよみゆきさん……』と圧倒されながら返した。
「そうだよ、ゆきちゃんは早とちりだなー。……私がコロネを作ってあげればいいんだよ」
つかさもつかさで頭の上のリボンをパタパタと動かしながら言い放つ。……というか、可動なのか、そのリボンは。
「それはちょっと聞き捨てならないわね」
「そうですよ!つかさ先輩だけが料理できるわけじゃないんですからね!」
と、突然あやのとゆたかが現れたがいつもの事だ。別に動じてはいない。
「……まったく。うるさいったらありゃしないわよ」
かがみはここぞとばかりにこなたの下に挟まり、スリスリクンカクンカしていた。
「ああっ、お姉ちゃんずるいよぉ!」
「どうせ私はつかさ達みたいに料理は出来ませんよ、と。だからこれくらいいいでしょ?」
「それとこれとは別よ、柊ちゃん」
「お姉ちゃんの下に、ううん、お姉ちゃんの上に座るのは私だけです!」
あやのとゆたかがかがみに反論する。……ちなみに、ゆたかの言葉を聞いた一部のゆたフェチ(こなゆた・ゆたこなフェチの患者)があまりの萌え濃度に三途の川を渡りかけたのはここだけの話だ。
そんなやりとりをBGMにしながら、こなたはチョココロネを食べ続けている。……と。

「ふぁっ……あぁもう、出ちゃったよぅ……」
こなたが咥えていたコロネからチョコが一気に出てしまい、こなたの小さな手を汚してしまった。一旦コロネ本体を置き、チョコを舐め取る。

「デカルチャアアァァァァァァァァァァァッッッ!!!!」
みゆきが突如意味不明な叫びと共に窓から飛び出して行き、数秒後にどちゃ、と音がした。
「こ、こなちゃ、こな、ちゃ、こ、ナチャ……」
つかさの頭のリボンが回転しだし、全てを切り刻む刃になった。……そして、どこかの男子生徒が巻き込まれていた。
「ブーストチップ射出!サイ・バリア展開!……あやのんブラスト、ファイア!」
あやのの自慢のおでこのすぐ近くに六芒星が描かれ、そこから高出力のエネルギー砲がどこかの男子生徒に射出された。
「クカ……クカーッカカカカカカカ!!愛は強奪だぜぇーっ!」
ゆたかはゆたかでどこぞの『料理は勝負だ!』と語る外道料理人のように中華包丁を振り回して消し炭になりかけたどこかの男子学生を切り刻む。
42/2  ◆MoiSlbQnQw :2008/08/12(火) 01:03:54 ID:p4jJ9dWX
「……もう、こなたってば……んむっ」
「ふあ、か、かがみ……?」
そんなバカな事をやっている四人を放っておいて、かがみは汚れたこなたの手をぱくりと咥えた。
「……んっ、か、がみぃ……なんか、舌がやらしいよぉ……」
顔を赤くして、こなたが悶える。

「では私は反対側の手を」
「ひゃぁっ!?」
何時の間に戻って来たのか、制服が少々砂っぽくなったみゆきがかがみの咥えている方とは反対の腕を咥えた。
「じゃア、わタシはこなチャんノ口を貰ウネ」
「んむぅ、んーっ!?」
口調、というか声の質がおかしくなったつかさが、こなたの唇を入念に舐め始めた。
「それじゃあ、私は耳の方を」
「ふむぅっ!?」
冷却プレートをうなじや耳の後ろから出しながらあやのがこなたの耳を甘噛みし始めた。
「なら私は、姉貴のデコを舐めさせてもらうぜ!」
「うーっ、うむぅー!?」
ゆたかはまだ外道料理人のような口調が治らないままこなたの額を舐め始めた。


「んんっ、んむぅーっ!!?(何でこうなるのーっ!!?)」


おまけ

「白石。……白石ー?今日は休みかー?」
「さっきある三人に存在を否定されたみたいです」
43名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:15:59 ID:oVB+VHz/
◆MoiSlbQnQw氏の態度を見ているとあまりにもKYで叩き出された某氏に似た不快感を覚えてしまう。
作品と作者のマナーは別物と言う人もいるが自分はそう割り切れないからNG指定。
これからも作品に忘れず酉付けてください、できましたら投下予告にも。
44名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:17:26 ID:oVB+VHz/
追伸、投下完了宣言もないので無駄に待つ不快な思いもしました。
45名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:21:42 ID:qamORFTY
46名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:26:34 ID:ltZPBH+d
>>45
それでも書き込みたい人の気持ちは
スルーやスレストップとか、そういったのが通じない相手もいるということかな?

ついで言えばあなたにも
>>45
>>1
(ニヤリ)
47名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:29:09 ID:usZ/T/xF

……うーん、
前置きをつけないで騒動に巻き込まれた後でも、作品にCP・エロ非エロ等の前置きをつけないのは意地を張っているのでしょうか
火消しどころか火事場にタンクローリーを突っ込むような結果に終わっているようとしか思えないのですが……

それとも意図的にこのスレを荒廃させようと試みていいるのでしょうか
48名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 03:37:31 ID:p4jJ9dWX
延焼を起こしたようで、申し訳ありませんでした。

>>47
CPに関しては、「『こな☆フェチ』のネタを借りて」と前置きしておいたのですが。
別にこのスレを潰そうなどという考えはありませんので、ご理解ください。
499-727:2008/08/12(火) 05:45:51 ID:IvF1KYRh
またみなみとゆたかのバカップルSSを書いてみたのでよろしければご覧下さい。
全編に渡って桃色な空気が渦巻いております。非エロで2レスです。
50ユア・マイ・オンリー (1/2):2008/08/12(火) 05:46:51 ID:IvF1KYRh
「ゆたか?」
 みなみは目を覚ましていの一番にそう口にした。
 自分でもそれはどうなのだろうと思ったが、
 真っ先にゆたかのことが頭に浮かんでしまったのだから仕方がない。
 そして当のゆたかはというと、みなみに優しく抱かれながら、すぅすぅと穏やかに寝息を立てていた。

 今日は休日。みなみはいつものように、ゆたかを家に招いていた。
 午前中はゆたかが持ってきてくれたメイプルパーラーの厚焼きクッキーをお供に話に花を咲かせたり、
 みなみがゆたかのために作った曲をピアノで演奏したりして、楽しい時を過ごした。
 そして昼食を取った後ベッドでくすぐりあってじゃれあっていたら、
 丁度まぶたが重くなってくる頃合だったこともあって、いつの間にか眠ってしまったのだ。
「ゆたか……」
 無垢な寝顔を見つめているとみなみはどうしようもなく愛おしくなり、ゆたかの髪をそっと撫でた。
 ゆたかは起きる気配なく、無防備な寝顔をみなみに向けている。
 その様子にみなみは愛おしさが最高点に達し、
 はやる気持ちを抑えながら、そっとゆたかの体に回していた手を解いた。
 そして覆いかぶさるように両肘をゆたかの体の両側につき、
 愛しき寝顔を先ほどまで以上に間近で見た。
 するとみなみには、すぅすぅと息をつくその口が、まるでキスをねだっているように見えた。
 断続的に息をついてくれているのは、きっと「口はここですよ」と知らせてくれているからだ。
 なんて親切なゆたか。待ってて、今キスするから。
 みなみは思考回路を自分に都合の良いように無理やり繋ぎ合わせた。
 しかし、
「ふぁ、みなみちゃん……?」
 と、まぶたを少し重たそうに持ち上げるゆたかと目が合ってしまい、
 みなみの折角繋いだ回路はこの予期せぬエラーで機能を停止させてしまった。
 しかし、「自分の名が舌足らずな声でとろんとした目のゆたかに呼ばれた」という情報が
 少し遅れてみなみに伝わるやいなや、その回路は燃えるように、いや、萌えるように出力全開で再起動し、
 ゆたかの唇を射止めるための信号をみなみの口へと素早く送った。

 しかし、それが受理される寸でのところでまたもエラーがみなみを襲った。
 ゆたかの唇によって、先にみなみは口を塞がれてしまったのだ。
 頭に後ろ手に回されて引き寄せられ、みなみは抗う隙もなくゆたかの餌食となった。
 唇にふわりとした感触が伝わったのも束の間、
 するりと口内に熱を帯びたものが入り込み、みなみの意識をぐしゃぐしゃにかき乱していった。
 何も考えられない人形になるのはすぐだった。
 みなみの思考が完全に落ちると、ゆたかはそれを喜ぶかのようにみなみを強く抱き寄せ、
 唇を悩ましげに這わせながら尚もみなみの中を好き勝手に遊んだ。
「ん……ん……」
 みなみはされるがまま、切なげな声を出すだけのゆたかの玩具になっていた。
 しかしみなみは抵抗などせず、それどころか、その役目を甘んじて受け入れていた。
 頭が麻痺して体の自由が利かないが、それで良かった。
 ゆたかを感じられる器さえあればいい。あとはゆたかに全部持っていかれてもかまわない。
 今は、ただゆたかに委ねていたかった。

 みなみは自分がどれくらいゆたかのものだったのか知る由もなかったが、
 気がついたときにはゆたかは既に口を離しており、みなみのことをじっと見つめていた。
「ゆたか……」
「駄目だよ、みなみちゃん」
 ゆたかはみなみが思考を取り戻すまで待っていたのか、ようやくといった具合で口を開いた。
「順番は守らなきゃ。次は私の番だもんね」
 そう言ってそれまでの少し真剣だった表情を緩め、ゆたかはふわりと微笑んだ。
 その様子にみなみは緊張が解けたのか、力尽きたのか、崩れるようにゆたかの体に頭を埋めた。
「だから、これはお仕置きだよ。順番を抜かそうとしたみなみちゃんへの、お仕置き」
 しかしこれはお仕置きといっていいのだろうかと、みなみは回りきらない頭でそう思った。
 けれど、ゆたからしい。キスを順番こにし合おうと言い出したのもゆたかだった。
 それを破ろうとした罰が、キスだなんて。
 みなみはゆたかに気付かれないように、くすりと笑った。
51ユア・マイ・オンリー (2/2):2008/08/12(火) 05:47:48 ID:IvF1KYRh
 ゆたかは「お仕置き」発言の後、しばらく何も言ってこなかった。
 みなみもゆたかの体に顔を埋めているのがあんまりに心地よく、
 言葉を発するのもなんだか億劫になっていたので、何も言わなかった。
 このまま二人揃って二度目のお昼寝タイムに突入するのかな、と
 みなみはかすかにまどろみが自分を襲い始めたのを感じて思った。
「ありがとう、みなみちゃん」
 みなみがその声を聞いたのは、下りはじめたまぶたが完全に閉じてしまうよりもほんの少し前だった。
「こんなに好きな人、今までも、これから先もずっとみなみちゃん一人だよ」
 その言葉にみなみははたと覚醒し、心の底から幸せな心地にさせられた。
 ゆたかに好きだと言われることは、みなみの心をひどく落ち着かせる。
 この世のどんな調べも、これほどまでにみなみを癒してくれはしない。
 小早川ゆたかという人物が、岩崎みなみに好きだと伝えるときの声が、みなみはたまらなく好きだった。
「どうしたの、突然」
 本当は理由なんてそれほど気にならなかったが、みなみはこの先、
 またゆたかが自分の大好きな声で何かを言ってくれることを期待して聞いた。
「今があんまりにも幸せすぎて」
 そう言ってゆたかは、埋めていたみなみの頭をそっと抱いた。
「こんな風にずっと一緒でいられたらいいな」
 思うよりも先に、みなみは言葉に出していた。
「きっと、ずっと一緒だよ」
 みなみは寝ていたゆたかと共に体を起こし、そしてそのままふわりと抱き寄せた。
 そしてこの声がゆたかにとって天上の調べであることを願いながら、
「だって、私は世界で一番ゆたかが好きだから」
 そうゆたかの耳元で囁いた。
「えへへ……大好き、みなみちゃん」
 ゆたかは体を離すと、みなみに軽く口づけた。
 ゆたかは少し頬を染めており、それだけでもう何もかも許せてしまいそうだったが、
 みなみはまたこの先を期待して、少し意地悪な笑顔を作ってこう言った。
「順番抜かし、だよ。ゆたか」
 それを聞いて、ええ、とゆたかは慌てた素振りになる。 
「罰として、今日一日キスは禁止」
 さらに駄目押しの一言で、ゆたかは泣き出しそうな表情になってしまった。
 みなみは顔に笑みが浮かんでくるのをこれ以上堪えることが出来なくなって、
 目に涙を浮かべ始めているゆたかに軽くキスをして抱きついた。
「私からしか、しないから」
「もう、みなみちゃんのばかっ……でも、」

 ――大好き。

 ゆたかはまたみなみの一番好きな声で、そう言った。
52名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 05:48:27 ID:IvF1KYRh
女の子二人がイチャイチャしているのはいいものです。甘ったるいです。
読んでくださった方、ありがとうございました。

>>39
この後どんな話につながるのか、とても楽しみです。
先輩後輩カプっていいものですね!
53名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 06:50:49 ID:hJW0drW6
>>51
なんという純粋にいちゃいちゃする二人!
THEストレート!
54名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 07:46:34 ID:ZI7plAbi
>51
GJ!
蕩けるように甘々なお話、ごちそうさまでした。





55名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 08:34:58 ID:VBlGd+U+
>>50-51
それは絶対罰げーむぢゃねえ!!
なんというみなゆたなんだ……本気で溶けました!GJです!!

ところで、私も前に書いたみなゆたネタを推敲したところ多少クオリティ上がったので
隙を見て落とそうと思っていたのですが、
設定が特殊(とあるSSを下敷きにしたので舞台が平安時代)なので投下躊躇中。
書き込んでもいいんだろうか……
56名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 08:42:41 ID:ZI7plAbi
>55
特殊なシチュなら注意書きをした上で、投下すれば良いと思うよ。
57名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 10:04:19 ID:irlUu7LH
>>51
なんという甘過ぎるみなゆた…熱過ぎて溶けた俺の身体を返してもらおうッ!
5821-260:2008/08/12(火) 10:58:19 ID:VBlGd+U+
>>56
許可どうもです、早速だれもいないうちに投下させて頂きます。
なお、このSSですが、

 ・みなみ→ゆたか(←ひより)ネタです。
 ・ぶーわ氏の『人として袖が触れている』の設定をお借りしています。
 『人袖』12話位まで読んでからの方が、状況が分かりやすいかも……ごめんなさい。
 ・時代設定が平安時代頃なので、キャラの呼称や設定等、本編と異なっている箇所が多々
 あります(貧しい生まれなので文字を知らないみなみ、絵本作家のゆたか、等)。

など、色々怪しいものなので、苦手な方はスルーお願いします。
以下、合計5+1レスの予定です。
 しらびゃうし【白拍子】

 平安時代に起こった歌舞の名。また、それを舞う遊女。
 困窮した巫女が舞で生計を立てるようになったのが始まりと一般には言われており、
 水干(すいかん)に立て烏帽子(えぼし)、太刀をさした男装で、神仏の起源、恋愛、慶賀などを
 題材とした朗詠や今様、戯れ歌などを歌いながら舞った。
 平安においては最下層の身分であったが、貴族や武士の館に出入りする者も多かったため、
 中には高い教養を持つ者や、義経の愛妾・静御前のように、貴人の寵愛を受ける者もいた。







 
 山の辺に、すすきの新しい穂が揺れる頃。
 嵯峨の川べりに、今日もまた、真白の影が佇んでいます。
 玻璃に閉じ込めた星のような、蒼の瞳。月明かりに煌く、翡翠のような髪。
 夜風と水の歌の中、さやけき月影に浮かぶ姿は、この世ならざるもののように優美で非現実的
 です。きっと男性が見れば怖れと好奇心を、女性が見れば恋心をかき立てられるでしょう。

 そんな彼――いや、彼女の手には、想い人の文と、木簡と、一本の筆。
 足元に置かれた小さな硯と筆を見ると、歌でも詠んでいるように見えますが、よく見ると硯には
 墨の一滴さえついていません。
 彼女が手にした筆のようなそれは、髪を束ねてこしらえた粗末なもの。それを湿らせているのも、
 すぐ前を流れている川のせせらぎです。

「ゆたかは、凄い……」
 手にした恋人の文と、自分のたどたどしい線を見比べて、ため息をつきます。
 時間が経つのも忘れて、時には夜が白む頃まで練習を続けて……それなのに、何度綴っても、
 手本のように書けないどころか、間違えないようにするので精一杯。
「ゆたか……」
 それでも、彼女はまた筆を動かします。
 いつかこの書道具で、いとおしい人に恋の歌を返したい……そんな夢を見続けながら。


          第一話 ―― まわるこの空、みなゆた ――


 あれは、まだ夏の盛りだった夜。
「みなみちゃんっ」
 もう恒例になった、秘密の時間。気の早い虫達の声に紛れてきた私に、御簾(みす)を上げて
 くれていたゆたかが、その小さな手を振ってきた。

「くぁぁぁ〜っ、この世は地獄っス!ゆーちゃんがあんな男装趣味に寝取られるなんて詐欺ッス!」
「キープ KOOL ヒヨリンっ、ヒアイズ殿中デスヨ!」
「平気っス、この痛みにはもう慣れたっス!例え心が千々に乱れても、ゆーちゃんの笑顔を守る、
 それが平安の世に生きる女房の……ってあんたいつの間にっ!?」
 背後から漂ってくる、涙で袖を濡らしながら悶絶する何かの気配。相変わらず不気味だけれど、
 小早川邸ではよくあることなので、気にせず廂(ひさし)からお邪魔する。

「体は、もう平気?」
「うんっ、一晩休んだらもうすっきり。久しぶりに絵巻作りに熱中しちゃった。他にも今日は、
 こなたお姉ちゃんから文が届いて……」

 挨拶の後は、別れの時まで世間話。
 世間話と言っても、自分には話せるようなことなんてないから、殆どはゆたかの話に耳を傾けて、
 笑ったり、頷いたり、慰めたりするだけ。それなのに、ゆたかは凄く喜んでくれる。
 前に『ごめん、ゆたかみたいに話せなくて……』と俯いた時も、ゆたかは落ち込むどころか、
 みなみちゃんが聞いてくれるだけで嬉しいんだよって、背伸びして頭を撫でてくれた。
 ゆたかは、本当に優しい。
 でもやっぱり、聞いているだけじゃなくて、いつか一緒に、歌や物語の話ができたらなって思う。
 こんなこと、今まで考えたこともなかったのに。私なんかには分不相応な願いだって、
 ちゃんと分かっている筈なのに。
 けれど、どうしようもない。だって私はこんなにも、ゆたかに惹かれてしまっているのだから。
「絵巻……?」
「うん……って、うぇわぁっ!?」
 私が文台の絵を覗こうとした瞬間、ゆたかが大慌てでしがみついてきた。
「ゆっ、……!?」
「あ……ごごごめんねっ、別にその、びっくりさせちゃって……でも、みなみちゃんに見られちゃう
 って思ったら急に恥ずかしくなっちゃって、私はまだへたっぴだから……」
「そんなことない、ゆたかは……」
 大好きな人にくっつかれて、無表情な肌を自分でも分かるくらい真っ赤にしながら、精一杯の
 言葉をかける。でも、可愛らしく恥ずかしがるゆたかを励ましたい気持ちは空回りして、
 結局また言葉足らずになってしまう。

 どうして自分は、こんなに口下手なんだろう。
 ゆたかみたいに身分もあって学問もできれば、きっと分かりやすく話せるのに、今の自分には
 どんな風に伝えたらいいのか分からなくて、そんな自分が嫌いになる。
 けれど……どうしても分からないことは、もう一つ。
 こんなに素敵なのに、こんなに私にないものを持っているのに、どうしてゆたかは、
 自分に自信が持てないんだろう。私がゆたかに幻滅するなんて、あるわけないのに……。

「……この絵、ゆたかが?」
「うん、ひよりと作ってるお話。昔から絵巻が好きだったから、ちょっとお手伝い、かな」
 とりあえず、これ以上この状態が続くのが辛くて、話題を変える。
 けれどそれが、『今の私』の始まりだった。
「でも、ひよりみたいにうまく描けなくて、描くたびに落ち込んじゃう感じで」
「ゆたかの絵は綺麗……この文字は、ひより?」
「そうだけど……どうしてわかったの?」

 その瞬間、照れて小さかったゆたかの声が少し大きくなった気がした。
 それが嬉しくて、手紙の中の、ある場所を指差して、
「このあたり、ゆたかの文だともっとこう……」
 何だろう、優しいというか、温かい感じがするというか……。
 目の前の文と、頭の中にあるゆたかの文を重ねてみるけど、その違いが言葉にできない。
 もっとうまく伝えたくて、記憶にある線を何度も指先でなぞりながら、懸命に言葉を捜して……。

「みなみちゃんっ」
 突然、ゆたかが今までにない大声を上げた。
 もしかしたら知らないうちに、嫌なことを言ってしまったのだろうか。
 さっきの文の感想とか、自分は誉めているつもりでも、本当は酷く失礼だったのかも知れない。
 慌てて謝る私。ところが。
「ごめん、変なこと話して」
「ううん、そうじゃなくて、今の……もしかして私の文、覚えてくれてたの?」
「うん、私は舞だけで、文字なんて読めないけど、ゆたかがくれたものだから、分からなくても
 覚えておきたくて……それで、ここはゆたかの最初の文と同じだって……」

 不安で怯えがちだった顔が、途中からどんどん火照ってきて、思わず俯いて小声になっていく。
 けれど、始めびっくりしていたゆたかの顔は、逆にますますほころんで……
「みなみちゃんっ、みなみちゃんみなみちゃんみなみちゃんっ!!」
 いきなり私の手を取って、ぶんぶん振るってきた。
「これ、ひよりのお話の中に出てくる歌で、『言はぬをも言ふにまさると知りながら……』って
 書いてあるんだけど、この歌、私がみなみちゃんに送った歌を元にしたんだって!
 だから書き出しが同じだし、他の所も似てるんだけど、半年も前なのに覚えててくれたんだっ、
 すごいよっ!!」
「そんなこと、私は――」

 別にすごくなんて……そう続けようとしたけど、できなかった。初めて言葉を交わした時を思い
 出させる最高の笑顔で、ゆたかが真っ平らな胸に飛び込んできたから。
 どうしよう、抱きしめ返すなんて畏れ多いし、それ以上に恥ずかしいし……。
 胸の中のゆたかを見つめたり目を逸らしたりを繰り返す私。
 でも、恥ずかしさを触れたい気持ちが上回って、ゆたかへそっと両手を回しかけた時。
「……あ、そうだ、みなみちゃんっ」
 ゆたかがぴょんっと立ち上がると、何かを思いついた風に私の腕を引っ張った。
「ね、みなみちゃん、こっちに座って」
「――??」
 幸せの醒めやらぬうちに、ゆたかは例の絵の前に私を座らせた。さらに舞うような足取りで
 文台を占領していた絵や詞書を移動すると、真新しい紙を敷いて私の隣にくっついてくる。
 心の中であたふたする私をよそに、ゆたかはてきぱきと準備をして……
「みなみちゃんは、『天地の詞(あめつちのことば)』は分かる?あめつちほしそら……っていう」
「そんな、別に……」
「それじゃあ、今教えてあげるね」

 変な面倒をかけてしまうような気がして、誤魔化そうとした私を遮って、笑う。
「天地の詞っていうのは、私達が使ってる四十八の文字を一回ずつ使った詞で、文字を習う時に
 一番最初に覚える詞なの」
 まだ展開について行けないけど、頷いてしまう私。
 するとゆたかは、改めて背筋を伸ばして、筆に墨を含ませた。そして……
「じゃあ、始めるから、見てて」
 促された視線の先で、筆が舞い始めた。
「あ、め……つ、ち……」
 ひとつひとつ、まっさらな紙の上で幾つもの線が交わって、色々なかたちを作っていく。
 ゆたかの文で見覚えのあるもの、それまで見たことのなかったもの、簡単なもの、複雑なもの。
 そう、ゆたかは私のために、書きものを教えてくれていた。

「な、れ……ゐ、て……っと」
 これが普段、私が声に出している言葉だとは分かっても、かたちと音がまだ結びつかなくて、
 ゆたか達には当たり前のものが、私には使い方を知らない道具のように馴染まなくて。
 ……けれど、私は思わず魅入っていた。
 あの時読めなかった文字が、ここに散りばめられている不思議に。
 あの時記されていた文字を、歌うように、流れるように綴っていくゆたかの姿に。

「あめ、つち、ほし……ゆ……ゆわは、これ?」
「うん、ゆわ、さる、おふせよ……」
 何も知らない私に、ゆたかは丁寧に教えてくれる。ゆたかの口にした文字を追いかけながら
 指先でなぞっていると、ゆたかは嬉しそうに笑ってくれて、いつの間にか私まで、
 不慣れな笑顔を作ってしまう。それは今までになかった時間で、酷く幸せで、楽しくて……。

「じゃあ、みなみちゃんも、何か書いてみて」
「私が?」
「うん、分からない所は教えてあげるから、好きなことばを書いてみて?」
 手渡された筆。まだゆたかのぬくもりが残っている、愛用の筆。
 どうして初めてが、こんなにいい筆なんだろう。こういう道具は、ゆたかみたいに上手な人が
 使うもので、私なんかが使うものではなくて……。

「これは使いたくない、ゆたかの大切なものだから、痛めたり汚したりしたら悪いし、別の……」
「だめ」
「ゆたか、やっぱり……」
「だめ」
「明日……」
「だめだよ。みなみちゃんの初めての文字だもん、私が見てる所で書いて欲しいな」
「意地悪……」

 本当は、書きたいことばは決まってた。
 大切なことばだから、できるならうまく書きたかったけれど、仕方がない。
「ごめんね、わがまま言って。でも……恥ずかしくて嫌なだけなら、お稽古だと思って、見せて」
「……わかった」
 ゆたかみたいにうまくできないけど、それでもいいなら――
 心の中の私にそんな言葉をかけて、筆を構える。
 記憶の中の筆跡と、目の前にある『天地の詞』を照らし合わせて……
「これで、合ってる?」
「うんっ、連綿もばっちり!本当に覚えてくれてるんだ……ありがとう、みなみちゃんっ」
 めいっぱいほころびながら、私に飛び込んでくる。
 その日私が書いた言葉は、あんなに拙かったのに、ゆたかと私を、こんなに幸せにしてくれた。
「ゆたか……」
 小早川邸を出た後、私は夜風の涼やかな川辺にやって来ていた。
 その手には、あの夢のような時間の後、別れ際にゆたかがくれた大切なもの。

 『待って、これ……』
 『これは駄目、これがないと、ゆたかも……』
 『大丈夫、今は使わなくなった道具だから、みなみちゃんが使って』
 『本当に……いいの?』
 『うん。でもその代わり、いつかこれで文を作って私に見せて。約束……だよ?』

 ゆたかが手にしていた、私が初めて手にした筆。ゆたかのために、特別に作られた小さな硯。
 私のために目の前で教えてくれた、天地の詞。
 そして……私のための新しい紙。
 本来なら明らかに、私なんかには分不相応な贈り物。

「……」
 月明かりの中、天地の詞を広げてみる。
「あめ、つち、ほし、そら、やま、かは、みね、たに……」
 まだ自分には、どの字がどの音かを結びつけるのも大変な、四十八の文字。
 この中から三十一字を選んで、ゆたかに送る歌を作って……
 そうやって文を書き交わすことができるようになったら、どんなに幸せになれるだろう。
 ……でも。

「ごめん……」
 ゆたか、やっぱり……これは使えない。
 今まで触れたことさえなかった――それもゆたかが愛用していた大切な品々を、私なんかが
 汚してしまうなんて、どうしても勿体無かったから。
 腰に佩かせていた太刀を、すらりと抜き放つ。夜闇の中、角度を変える毎に黒漆のように、
 あるいは銀月のように輝く刀身を、一摘み持ち上げた髪に添えて……。

「――っ!」
 ちょっと見ただけでは分からない程度に何度か髪を切り、長さを揃え、大雑把に纏め上げて、
 自分用の筆にする。
 ゆたかが『綺麗な文』じゃなくて『私の文』を待っているとは分かっている。
 でも、やっぱりゆたかに送る文は、あの時書いたようなたどたどしい文字じゃなくて、
 かつてゆたかがくれた文のように、この紙に負けないように書きたかったから。
 だから、お願い。もうちょっとだけ……
 『綺麗な私の文』が書けるようになるまで、こっそり頑張らせて、ゆたか……。



 あめ、つち、ほし、そら……。
 満天の星空の下、彼女の澄んだ声が響きます。
 道端で見つけた木の皮を紙の代わりに、川の水を墨の代わりにして、藪で取ってきた笹に
 髪を結わえた筆で、教わったばかりの詞を綴ります。
 ゆたか、みなみ、こひ、きみ……。
 足元に置かれた筆と硯は、彼女と恋人を繋ぐ夢の通い路。
 大好きなひとの笑顔を思い浮かべながら、彼女は月が山の端にかかる頃まで、
 その手を休めることはありませんでした。
6421-260:2008/08/12(火) 11:13:34 ID:VBlGd+U+
>>59-63
どうやら俺達はとんでもない思い違いをしていたようだ。
平安時代の恋文について調べようと思い、
『言はぬをも言ふにまさると 文』 でGoogle検索、
一番上に来るサイトをよく観察した所、一行目に衝撃のカップリングの存在が……
またも、またしても、
時空を越えて、貴方は一体何度我々の前に立ちはだかると言うんだ、ゴッドかなt



……というわけで、最近京都旅行してきた記念にむしゃくしゃしてやりましたorz
というか書き込んでからはじめてきづく、説明不足な箇所たくさんorz
今は反省しています失礼しましたorz
65名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 12:04:38 ID:CQZCOScR
乙っしたー。
平安ネタは興味深いです。なにげに勉強になったりして。

思うんだけどさー、
受験勉強関連の知識をうまくSSに盛り込んでもらってがんヴぁって読めヴぁ、
私でも東大行けたっかなー?

考察込みの小ネタ1レス、数分後に投げます。
66『少年Aの憂鬱・Extended』:2008/08/12(火) 12:11:21 ID:CQZCOScR
1レス小ネタ。会話劇。非エロ、CPなし、こなた&少年A(←れっきとした本編キャラ)。
今月のコンプ掲載分の一話(てか一コマ)を、ぐいと引き伸ばしてみた。そしてあとがきでグダグダと考察。
--------------------------------------------------------

「泉ー、もうガッコ出るのか?」
「あー、えい君。うん、そろそろみんなも帰るみたいだしね」
「柊たちと遊び行かないの?」
「今日は家族で外食なんだってさー。薄情だよねー」
「いつでも会えるんだしいいじゃないか。家近いんだろ?」
「まぁねー。……てか、えい君」
「何?」
「ちゃんとイベントはこなしたのかな?」
「な、何の話だよ」
「ほー、この期に及んでとぼける……と」
「うっ……」
「ねー、どうだったのさ、ちゃんと告白した?」
「そんな期待に満ちた目で見るなよー……」
「その様子だと、言えなかったみたいだね」
「しっ……仕方ないだろ、フラグも何も立ってなかったんだから」
「ふむ、最後までヘタレ君だったか。
 ……まあ、みゆきさんそういうトコ鈍いからね〜。カマかけたのに気づかなかったし」
「ううっ、俺の青春……っ!」
「まあ、現実はマンガみたいにはいかないってことだネ。同窓会でガンバレ」
「気の長い話だなー……」

「んじゃ、そろそろ行くよ」
「うん、三年間ありがとな」
「こちらこそー。またどっかで会えるといいね」

「……あ、泉ー」
「なに?」
「次に会う時は、大きくなってるといいな!」
「うわ、ひどっ!」
「おあいこだよ、おあいこ」
「まあ、そういうことにしといてあげよう。またねーん」
「うん、じゃあな〜」


--------------------------------------------------------
(長いあとがき、そして考察)

今月のコンプで唐突に出てきた彼(少年A)だけど、あれは来月からの展開を暗示してるんじゃないかな、と思ってる。
とは言っても、彼がレギュラーになるとかそういうんじゃなくて、
「描かれることがなかっただけで、ちゃんと(?)他のクラスメイトとも仲良くやってたんだよ」という一端を見せることで、
「今までの話は、こなたたちの生活のごくごく一部しか映していない」ということを示唆しているんだと思う。

何が言いたいかというと……
実は、進路や生活がバラバラになったとしても、「4コママンガとしての『らき☆すた』」には大して影響ないんだよね。
みゆき&みなみ@高良邸とか、こなた&かがみ@長電話とか、かがみ&つかさ@帰省時とか。シチュさえ選べば、4コマを描く分には実は大して問題ない。
来月からは「高校生活準拠」のラノベ版も始まるし、本編は「メイン4人が物理的・距離的に絡む」というシチュを容赦なく切り捨ててくる可能性は否定できない。
「結局みんな同じ学校 or 近い居住地」というようなご都合主義もなく、メールや電話で関係を保ちつつ、それぞれが淡々と別々の新生活を歩んでいくかもしれない、ということ。

……ただ、4コマとしては「別々の新生活」でも成り立つかもしれないけど、そこにシチュエーションや連続した関係を求める我々からすると、ちょっと、ちょっとだなぁという感じ。
まあ、取り越し苦労かもしれないし、それならそれでいろいろ妄想の余地はありますが。
67名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 12:21:41 ID:c75+V/d/
そういえば今月のイラストであきらが陵桜の制服来てたな

これってつまり(ry
68名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 12:38:49 ID:SRzl3+cK
>>67
あきら様beforeじゅう(ピー)年ですか?

白石登場とか…w
69名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 13:00:30 ID:ls+BN/qc
なんというみなゆた2連発。
ごちそうさまでした。
ぐっじょぶ!
70名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 18:46:03 ID:7YSjHCjE
>>42
こなた災難だなw

>>51
バカップルGJ !
久々に王道みなゆたを見た気がした

>>66
確かに離れ離れになる可能性もあるな。そうすると一気にらき☆すた熱が冷めてしまうかもしれん
既存キャラの登場回数がどんどん減っていき、新キャラ (男キャラ含む) とこなたとの絡みばかりになるともはや
それは俺にとっては別作品
なんだか美水先生は、最近角川に「こういう作風のマンガ描いた方が儲かるから描いてくれ」とゴリ押しされている
気がしてならない
きらら辺りに移籍して、本当に描きたい作風のマンガ描いたほうが幸せになれるような気がしてきた
71名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 19:13:23 ID:KNhlVvbM
>>70

俺はむしろ逆だと思うな。
展開を変えたい美水先生と、維持させたい角川。

そのあたりの妥協点が、来月からの「ラノベ版らき☆すた連載開始」だと思う。
72名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 19:28:27 ID:kV8KLV50
だろうなー角川側からすればせっかくの売れてるコンテンツ
ループして永遠に続けて欲しいだろうな、人気が完全に無くなるまで
…逆に作家のほうはいい加減マンネリだろうし違う風が欲しいんだろ

儲けたいならループ 作家が腐りたくないなら新キャラ新展開
73名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 19:48:40 ID:ef4v8ZYF
こっちが仕入れた情報では、角川の担当編集さんはサザエさんワールドを脱却してリアルと同じ時間の流れにすることに賛成的だし、
作られた作品は殆どボツにされることはなく、ボツにしたのも両手で数えるくらいだとか
美水先生も「自分の描きたいように描かせてもらっている」とコメントしているし

担当さんと美水先生とは長い付き合いだし、理解のある人だよ
下手に出版社変えて理解のない担当に変わったら、それこそ描きたいように描かせてはくれないかと
74名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 19:56:22 ID:ul0xsZqE
あの学年設定(1年生と3年生ばっか)からして、
ループを使えない方向に自らを追い込むためのものだった気がする。
75名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:20:29 ID:eXG/XRj5
>>74
その辺は意図したものではないと思う。
連載開始から2年になるまでが極端に早かった(1巻27p)ために
新入生入学による新キャラ追加が3年時にずれこんだだけかと。
76名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:39:58 ID:3gDCrZB4
>>73

美水先生&編集さんvs編集部、という構図だってあるわけで。
デビュー時から関わってきた編集さんだけに、編集部も下手に交替はできない。

らき☆すたを一番愛しているのは自分、と言い切る美水先生が、
「公式二次創作」を容認しているあたり、双方がいいバランスで妥協しているのかも。


ただ、「新展開」が裏目に出て、本編のほうの人気が落ちちゃった時が怖いな……
あまり心配はしてないけど。
77名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:55:01 ID:XT+mGT00
>>72
> 作家が腐りたくないなら新キャラ新展開
んー、それはむしろ編集側の都合で連載延長するときに使う手だ。
78名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:57:04 ID:Zv0cYrmv
それにしても公式はガチ百合方面に走っててたまらんな
79名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 21:19:09 ID:Kp0fyXD3
これから投下させていただきます。
美水先生がこの二人の扱いをどう考えてるのかも気になるけど……

・あきら&白石
・非エロ、ただし微エロ
・3レス
80危険・生もの注意!:2008/08/12(火) 21:20:40 ID:Kp0fyXD3
 同人誌には、生モノと呼ばれるジャンルがある。
 実在の人物を題材にした作品の総称であり、その萌えの対象はアイドル、バンド、芸能人、
お笑い、スポーツ選手、俳優、声優、政治家など多岐に亘るが、歴史上の人物に関しては
『干物』と呼ばれ、生モノとは区別される。
 基本的に女性作家が多く、内容は男同士、つまりやおい物が多いが、もちろん例外はある。
例えば『らっきー☆ちゃんねる』で長いことコンビを組んでいる小神あきら×白石みのると
いうカップリングの同人誌を作る者もいるわけで――
「どーゆーことよ!?」
 『らっきー☆ちゃんねる』のタレント用の控え室で、小さい机を挟んで番組出演者の二人
が座っていた。そのうちの一人、小神あきらが凄まじい怒りの形相で、数冊の同人誌を机に
叩きつけた。この夏のコミケのいくつかのサークルで新刊として発行されたものである。
「ど、どうって言われましても……」
 その向かいにいるのは白石みのる。こちらはただうろたえることしかできない。
「どうしたんですか、それ?」
「なんか番組宛てに送りつけられてたのよ」
 生モノにおける萌えの対象をご本尊と呼び、当然だがご本尊に作品を見せることは暗黙の
了解で禁じられている。しかし何事にも例外はあるもので、そういった掟を理解していない
馬鹿者が暴走してご本尊に同人誌を送りつけてしまうということが稀にある。
「ディレクター、止めてくれなかったんですか……」
 白石はげんなりした。
 事務所宛てに送りつければ、もちろん本人の眼に触れないように差し止めてくれる。番組
のディレクター宛てにしても同様のはずだが、この番組のディレクターはそうしてくれなか
ったようだった。その意図を白石は用意に察することができた。この同人誌を今回の番組の
ネタにしろということだ。白石はまだ中身を読んでいなかったが、表紙を見れば内容を推測
するには十分だった。
「なんであたしがアンタなんかと!」
「僕に言われましてもっ、ぐあっ!」
 机越しに身を乗り出したあきらに襟首を掴まれて白石は息ができず、悲鳴を出したせいで
肺の中の空気も搾り出してしまう。すぐに苦しくなってあきらにタップした。
「どこ触ってんのよ!」
「うぐっ」
 あきら、怒りのボディブロー。白石は最後の酸素を吐き出し、床にのた打ち回った。
 さらに追い討ちをかけるべく、あきらは白石を踏みつけようと足を上げて、そこで動きが
止まった。
「……アンタ、まさかあたしに踏まれて喜んだりしないでしょーね」
 あなたは何を言っているんですかと聞き返したかったが、まだ白石の肺は正常に動いて
くれなかった。
「あ、あたしに、あそこを踏まれて、気持ちよくなったりとか!」
 あきらには珍しく、頬を紅く染めて言い淀んだ。カメラの前ではアイドルとして猫を被って
いるあきらだが、そのアイドルとしても見せることのない、ある意味可愛らしい表情だった。
 もっとも、そうなった原因は例の同人誌の内容を思い出したせいだったりするのだが。
「この、変態!」
 鳩尾を一蹴り。白石は悲鳴すらあげられず、さらにのた打ち回る。
 白石はただ単に返事できなかっただけなのだが、あきらはそれを肯定と受け取ってしまった。
「アンタとなんて、絶対にないわよ!」
 そんな捨て台詞を残して、あきらは控え室を出て行ってしまった。
81危険・生もの注意!:2008/08/12(火) 21:21:42 ID:Kp0fyXD3
「な、なんなんだ……」
 しばらく呼吸と痛みに苦しんで、ようやく回復した。今回の件では白石に全く非はなく、
災難だったという他ない。
「書くだけならともかく、なんだわざわざ送ってくるんだ」
 これらの同人誌を送ってきたのは作者本人ではなく、きっとご本尊が読んでも気に入るに
違いないと勘違いした一読者であった。そういう意味では作者も災難である。
 もちろん白石がそんな事情を知るはずもなく、ただ作者が恨めしいばかりである。どんな
事情があろうとも、火の粉を被るのは白石なのだ。
「僕とあきら様って……ありえないよな」
 机の上に置き去りにされた同人誌を見やる。番組をやるたびに身も心もフルボッコにされ
ている現実を考えれば、恋人関係になることなど絶対にありえない。
「ありえない……よな……」
 それでも同人誌をちらちらと見てしまう。どのくらいありえない内容なのか気になる。
「トークのネタにするには、読まないとな」
 彼も年頃の男子なのである。
 机の上に重ねられたうちの、一番上の本を手にとって開いてみた。その内容は……
 白石が踏まれていた。あきらが白石の勃起した男性器を踏み、ぐりぐりと嬲っていた。
何故かあきらは裸であり、この後にコトに及ぶことが容易に想像できた。
『中学生に踏まれて喜んでるんだー。この変態アシスタントが』
 きっちり言葉責めも忘れない。そのまま本の中の白石は嬲られ続け、あきらの足に射精した。
「これかー……」
 さっきあきらが踏まなかったのも合点がいった。もしあの状況で踏まれていたら……
 その場面を想像してしまった。気が付けば下半身がムクムクと……
「なっ……!」
 普通のエロ本ならともかく、よりによってこんな内容のエロ漫画に反応してしまったこと
に、軽くパニックになっていた。
(僕は変態じゃない、僕は変態じゃない。きっと女の子の裸の絵を見ちゃったから……って
14歳じゃ十分変態じゃん!)
 必死になって否定しようとすればするほど、下半身の膨らみを意識してしまう。もうすぐ
収録が始まるこの時間に、発散するわけにもいかない。
 本を閉じて目を閉じ、何か別なことを考えようと精神を集中する。
「3.14159265358979323846……」
「白石さん……何やってるんですか?」
 白石を呼びに来たADに目撃され不審がられたが、大した問題ではなかった。ただ、立てる
ような状態になるまでその場を取り繕うのに苦労しただけだ。
82危険・生もの注意!:2008/08/12(火) 21:22:51 ID:Kp0fyXD3
「3、2、1、キュー!」
 ディレクターによる、番組開始の合図がとぶ。
『おはらっきー! らっきー☆ちゃんねる司会の小神あきらでーす!』
 ……と、本来ならば、そんなあきらの名乗り上げから番組が始まるはずなのだが、いくら
待ってもあきらは仏頂面で黙ったままだった。
「あの、あきら様……?」
 本番中にあきらがそうなったことは何度かあったが、白石が変な恰好をしたときを除いて
オープニングから黙ってしまうというのは初めてのケースであり、戸惑った白石はおずおず
と話しかけた。
「あ?」
 あきらは言葉もなくキッと白石を睨みつける。
「も、もう本番始まってますから……」
 本番、という自分自身の言葉に、白石は別の意味を連想してしまった。
 さらに、あきらの鋭い視線に晒されて自分が詰られる様を想像して、何故か胸が高鳴って
しまった。
「ちょっと白石! なんで赤くなってんのよ!?」
 あきらが白石に掴みかか――ろうとして、白石の襟首に手が届く直前で動きが止まった。
 あきらもまた、同人誌の内容を思い出してしまったのだ。
 実に豊富なバリエーションでもって、二人の情事が描かれていた。
 例えば、番組の関係そのままにあきらが白石を尻に敷きながら恋人関係を続けているもの。
 例えば、もっと暴力的にSとMの関係で、プレイもそういう内容のもの。
 例えば、番組が終わった途端、あきらが『ごめんね』としおらしくなるというもの。
 例えば、白石が『下克上』をする、というもの。
 あきらは送られた同人誌を全部読んでしまっていた。あきらもまた年頃の女の子なのだ。
 あれらの本のようなことが実現するのはゴメンなのだが、何をどうやっても実際の行動が
本の内容と被ってしまう。それであきらは動けないでいた。
「どうしたんですか?」
「なに期待してんのよ、この変態!」
「へ、変態じゃないですよ!」
 ある意味図星を突かれて狼狽する白石。
「うるさい、近寄るんじゃないわよ!」
 どの本にも書いてなかった攻撃手段としてあきらは灰皿を投げつけ、見事に命中した。
「ちょっとあたしが優しくしたからって調子に乗るな!」
「いつ優しくしたんですか」
 番組進行を無視して続く言い争い――
 この回の放送は白石がいつも以上の被害を受けていたということで、概ね評判が良かった。
同人者からは『白石が変態と呼ばれるようなことをやったのだ』と全くの誤解を受けながらも、
やはり評判は良かった。もちろん彼らは白石の災難など知る由もない。
 この後、白石は数週にわたってあきらに嬲られ続けることになる。
 結論、夏場の生モノは取り扱いに注意すること。

−おわり−
833-283:2008/08/12(火) 21:25:04 ID:Kp0fyXD3
あんまり言及すると文字通り生々しくなるのでやめておきますが、
生モノにはいろんな種類があるようで。
一部の声優オタのネタだけど「日野理恵」なんかもこの一種でしょう。
らき☆すたの世界でもこんな妄想をしている人がいそうな気がするのです。
84名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 21:39:22 ID:Wo8rYZwh
>>83
GJ!です。
このディレクター悪魔w
同人誌にかかれてない攻撃を考えるあきら様に萌えました。
あきら様にこのスレとかまとめを見られたら、
らっきー☆ちゃんねるがnice boat.になると思う。

「ところであの同人誌ひよりんが送ったの?」
「わっ私がネタにするのは、クラスメイトだけっス」
「そーうなんだ、田村さん…」
「違うっス小早川さん、アーッ」
85kt:2008/08/12(火) 21:58:20 ID:KAyssccL
どうも、バカです
いいえ、ktです

えー、予定を変更して単発モノです

・4レス
・色々と矛盾してます
・白石視点
・実話
・8/2頃の話

です、5分後に投下します
86天国と地獄:2008/08/12(火) 22:02:50 ID:KAyssccL
※設定が色々と矛盾してますがご了承下さい

今日は土曜日、アルバイト先の近くでは花火大会がある為
店のシフトやらが大変な事になっている
そんなこんなで俺はバイト歴が浅いので4〜5時間ぐらいしか駆り出されなかった
そして今日は収録がなくてやれやれとか思っていた
…のだけれど

天国と地獄

「え、今日もう上がっていいんですか?」
4〜5時間働かなければいけないところを14時で上がっていいと言われた
昼頃なのにお客様が少なかったのだ
…ラッキーなようなそうじゃないような…まぁいいか…
「今日花火大会だよね、見て帰るの?」
と聞くのはいつもお世話になっている先輩だ
「ん〜…まぁそのつもりです」
……1人で見に行くのもどうかと思うんだけどな
しかし花火まではかーなーり時間があるし、、、時間をつぶさないとな

というわけで歩いてぶらつく事にした俺
まずは近くの玩具店に行ってみることにした
「おお、このプラモは!」
そのプラモ―…ジン○スはどこのお店にも置いてなかったのでかーなーり欲しかったのだ
…なんでビック○メラとかに置いてなかったんだろ?
いくら荒熊さんやコラ沢が乗ってるとか磐梯山が多数買いを推奨してると言っても
そうそうなくなるモノじゃないと思うが…
せっかくなので1個買うことにした
…ってうん?
「おお!これは!!」
ねんどろいど初音○ク!
どこのお店でも見かけなかったのにここで拝められるとは!
「お、レジあいたな」
初音○クを棚に戻しレジに向かう俺
で、ジン○スを買う時にせっかくなのでカードを作ることにした
87天国と地獄:2008/08/12(火) 22:04:43 ID:KAyssccL
まぁ、その内人生初エロゲを買うつもりだし
エロシーン場面転換とか文章力の勉強になるしね
ということでカードを作っておいた方が得だと思ったのだ

だが、まだ時間があるということで近くの本屋に行くことにした
「お、やっと見つけた!」
それ―…劇場版仮面ライダーオフィシャルブックを買い逃していたのだ
毎年買ってるしなぁ…仕方ないね
そしてそのまま近くのコンビニによる俺
「お、ヤング○ン○ンだ」
近くのコンビニには無いからなー
毎回助かるな、ここのサー○ルK
そうこうしている間に花火の時間が近づいてきた
「んん…お腹も空いてきたし何か食べるかな」
花火が上がる河川敷を見ながら屋台で買ったから揚げを食べる俺
「へぇ、、冷やしパインなんてあるのか…あとで買ってみよ」
う〜んお祭りといったら焼きそば・牛串・かき氷は外せないよなぁ…
っとその前に飲み物買わないと…

「さて、、何から食べようか…」
しっかしどこもここも行列だなぁ…仕方ないけど…
お?、、人が少ないなあそこ、、冷やしパインから食べるか
「300円でーす」
ふぅん…これが冷やしパイン……パインの切ったヤツを串に刺しただけ、か
しかしかさばるなぁ…財布はあとで入れるか
このときの俺は片手に冷やしパイン
背中にはバック
もう一方にはうちわ、ペットボトル、財布といった感じだ
ぱくっ!
早速座って食べてみた
うん、、、パインだ……パインだなぁ…
「むぅ、、母さんにメールするか」
「<何か買ってきて欲しい物はありますか>と」
何故メールしたのかと言われると自分だけ楽しむのもなんだと思ったからだ
…串を捨てに行くか

立ち上がって串をゴミ箱に捨てに行く俺
ヴー!ヴー!
メールはすぐに帰ってきた
「<別に何もいらないよ>か…ってあれ?」
……あれ?
…えっと…
……
………
…………

……財布が無い

88天国と地獄:2008/08/12(火) 22:05:57 ID:KAyssccL
えー…と、、うん
財布が無い
うん、無いね、、、財布
…落ち着いてる場合じゃないっっ!!!!いた場所に戻らないと!
―無い!
ポケットの中は!?
―無い!
バッグの中じゃ!?
―無い!
川に捨てられてたりしないのか!?
―無い!!
ゴミ箱の中は!?
―無い!!
周りは!?
―…無い

やばい…中には運転免許が…銀行のカードが…ゆうちょのカードが…
ビッグカ○ラのカードが…あぁ…ipod買ってポイントがかなり溜まってたのに…
まだバスカード8000円分残ってたのに…
「そうだ…落し物センターだ!」
ということで係りの人に聞いてみた…が
「そういうところは無いけど本部はあの橋の向こうだね」
…すっごい遠いとこだな…さっき無くなったのにそんなとこに届けられないよなぁ…
あー…どうしてこうなったんだろう
…さっさと財布しまわなかったからだ、アホ…

フフ…笑え…笑えよ…どうせ俺なんか…
―…って地獄兄貴の真似してる場合じゃねぇ!
矢さ車さんの真似ばかりしてたから仮免1回落ちたんだから!
落としたものはしょうがない、仕方ないね
…全然仕方なくない!
絶望したっ!財布を落とす自分に絶望したっー!
…全然悲壮感出てない!
……なんでこういう時に限ってネタばかり出てくるんだ…,,,Orz
ああ…あきら様に知られたらどうなるんだろ…
「ばっかじゃないの?」とか「ホントあんたってどんくさいわねぇ…」
とか言われそうだ…むしろ本番中にネタにしそうだ
…足…疲れたな…
本部に行く橋封鎖されてるし…
ああ…絶対悪用されるよな…銀行のカードとか入ってるんだもんな…
あぁ…疲れた…ってあそこ警察本部だ!
あそこなら!、あそこなら何か分かるはず!
89天国と地獄:2008/08/12(火) 22:06:53 ID:KAyssccL
「まだ落とし物は届いてないねぇ…」
「……そうですか…」
もう俺はここで精も根も尽き果てていた
「じゃあ、被害届出すから名前から―…」
俺は訳も分からないまま被害届を出したのだった
これで…見つかるといいけど…
……ああ、そうだ…まだ…イベントが残ってるんだった

そう、帰るお金がない

ということで母さんに電話する俺
…無くしたのが両方じゃなくてホントよかった……
母さんはさすがにびっくりしていた
車は故障中とのことなのでバスで迎えに行くそうだ
さすがに歩行者天国の中にバスは入って行かないので近くのバイト先近くのバス停まで歩く俺
「あ、花火だ…」
そこからは花火がよく見えた、この場所、、結構穴場なんじゃなかろうか…
「花火……綺麗だな…」
…明日から、いや、このあとどうしようか……


※ほぼ実話です
90kt:2008/08/12(火) 22:08:16 ID:KAyssccL
ありがとうございました
ええ、そうです、実話です
…SSにしてる場合じゃないのは分かってる
でも書かずにはいられなかった、後悔はしている
…これいいんだろうか、、無理矢理らき☆すた分入れた感じなのですが…
保管庫には入れて下さらなくてもいいような…
早くに完成したものの、これを投下していいのか迷ってましたが
書いてしまったものは仕方ないので投下してみました…なんか色々とすみません

今になって気付いたのですが下書き途中だった「コワレルセカイ★5」が
消えてました、ショックっ!(関根勤風に)
むぅ…みなみんの誕生日までに最終話(15話)を投下する予定が…ショックっ!
まぁ、、無謀に近かったのですが…ショックっ!(大切な事なので3k(ry)
91名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:36:07 ID:utgF7lOx
>>83
GJっす、相変わらず白石哀れw
あきら様…まだ14歳なんだから読んじゃダメなのに…白石にお仕置きされたいのですか(氏ね)

某動画のタグに「白石宏美」というタグが存在しますw
や、でもあの二人は大好きです、中の人たちも。生モノ萌えといいますか(以下略)
92名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:49:47 ID:7YSjHCjE
>>78
どの辺りが公式ガチ百合なんだ?
心当たりがないんだが・・・
百合っぽさを匂わせる描写なら公式でもあちこちに散りばめられてるが
ユーザーを煽るの上手い戦略だとは思うよ
93名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:52:28 ID:jeeS10Vb
公式がガチ百合を否定してるなら、そもそもユーザを煽ったりしないし
むしろ規制する方向に動くと思うんだ
94名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:01:47 ID:vBBZhEZz
みんなの頭の中で好きなように妄想しろってことじゃね
95名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:13:52 ID:F9zgE131
えと、今からちょいと小ねたを投下してもよろしいですか?

かぶりが無ければ、前書き後書きあわせて4レスほどお借りします
9628-538:2008/08/12(火) 23:21:28 ID:F9zgE131
まとめてで申し訳ないですが、色々とGJ!!!!!
そんな後に投下するのは結構辛いものがあるんですが、勢いでいっちゃいます
KYですんません


最近全く書けなくて、小ねたから再出発しようかと思う今日この頃
って、コテで書くのも恥ずかしいんですが、一応コテで……

CP:相変わらず、こなた&かがみ
エロ:無し
レス:2レス
タイトル:SleepingPrincess

1レス目はこなた視点
2レス目はかがみ視点です
97SleepingPrincess(1/2):2008/08/12(火) 23:22:42 ID:F9zgE131
こなたサイド


 ふと目が覚めて時計を見ると、朝の六時を過ぎた頃だった。
 まだ早いなあ。そう思いながら隣のかがみを見ると、未だ夢の中の様で、幸せそうな表情で寝ている。
 でも、目じりにはちょっとだけ涙の後がある。
 私は、想いが通じ合ったときのことを思い出して、かがみの体を軽く抱きしめた。
 それでもかがみは、まったく起きる気配が無い。
 眠り姫には、王子様のキスが必要だよね。
 そんなちょっとした悪戯心が起きて、私は触れるだけのキスをした。
「こにゃたー……」
 かがみは私の名前を呼んだけれど、すぐにすやすやと寝息を立てる。
 それにしても、今の甘えるような感じの『こにゃたー』は反則だよ。
 このまま抱きしめていたら、暴走しちゃいそうだから、私はかがみに背を向け目を閉じた。
 そしてそのまま、夢の世界へと旅立った。


 ほっぺたを突付かれたような気がして、少しだけ意識が現実へと引き戻された。
 その時にかがみの温もりを感じて、自然と名前を口にした気がする。
「きゃがみ……」
 しかし、私の意識は起きることを拒否して、落ちていった。


 次に目を覚ましたのは、最初に目が覚めてから三時間ほど過ぎていた。
 寝ぼけたまま時計を見ると、九時半を指し示している。
 朝食の準備をして、かがみが起きるのを待とう。
 そう思って起きようとしたんだけど、後ろからしっかりと抱きしめられていて、動くことができない。
 私が起き出せば、かがみも目を覚ましちゃうよね。
 かがみが起きるまで待っていよう。
 そして、起きたらこのことをからかってやろうと思った。
 だけど私は、三度寝をしてしまっていた。


「おーい、こなたー。いいかげん起きろー」
 かがみの優しい声が聞こえる。
 また寝ちゃったんだ。
 それに気付いて起きようとしたら、唇に柔らかくて温かい感触。
 目を開けると、すぐ目の前にかがみの顔があった。
「かがみ、今キスした?」
「したわよ。眠り姫が何時まで経っても起きないからね」
 顔をほんのり赤くしながら、微笑むかがみ。
 私はそれを聞いて、思わず噴き出した。
「ぷっ。あははっ……」
98SleepingPrincess(2/2):2008/08/12(火) 23:23:34 ID:F9zgE131
かがみサイド


 私は夢を見ていた。
 こなたと想いが通じ合ったときの夢。
 お互いの想いが同じだと知って、私は嬉しさのあまり涙を流している。
 こなたがそっと抱きしめてくれて、初めてのキスをした。
 そっと触れるだけのファーストキス。
 夢なのに、抱きしめられている感覚やキスが、やけにリアルに感じた気がする。
 それがなぜだか嬉しくて、愛しい人の名前を呼んだ。
「こにゃたー……」


 隣で寝ているこなたは、私に背を向けて丸くなって寝ている。
 こなたの向こうにある時計を見ると、八時ちょっと前。
 昨日、寝たのが三時を回っていたから、まだ寝てても良いよね。
 そう思いながら、こなたを起こさないように、後ろから軽く抱きしめる。
 寝顔を覗き込むと、寝息を立てるたびに柔らかそうなほっぺたが揺れていた。
 目を覚ましちゃうかな?
 そう思いながらも、こなたのほっぺたを指で突付いてみる。
 そのままふにふにとした感触を楽しんでいると、こなたの口元が動いた。
「きゃがみ……」
 私の指がほっぺたに触れていたからか、ちゃんと発音されなかった私の名前。
 それでも、私の名前を呼んでくれたことが嬉しかった。
 だから、起きたときにからかわれるかもしれないと思いながらも、こなたを抱きしめたまま瞼を下ろした。


 最近よく夢を見る。
 私とこなたの夢ばかりだけど、楽しい内容ばかりじゃない。
 このとき見ていた夢は、こなたがどこかへ行ってしまいそうな、嫌なものだった。
 消えてしまいそうなこなたを、しっかりと抱きしめている私。
 覚えているのはそれだけ。
 目を覚ますと、二度寝したせいなのか、なんとなく倦怠感があった。
 それとも、さっきの夢と同じように、こなたをしっかりと抱いて寝ていたからだろうか。

 視界の中にある時計は、十一時を回ろうとしていた。
 さすがに、もう起きないとね。
 名残惜しいと思いつつ、こなたを抱いていた腕をそっと解く。
 こなたを起こそうと肩を揺するが、起きる気配は無い。
 キスしたら目覚めてくれるかな。
 そう思って、こなたの正面に移動する。
「おーい、こなたー。いいかげん起きろー」
 小さめの声で最後通告をして、未だに寝ているこなたにキスをした。
 そして、唇を離した直後にこなたは目を覚ました。
 大きくて澄んだ瞳で見つめてくる。
「かがみ、今キスした?」
「したわよ。眠り姫が何時までも起きないからね」
 照れながら言い訳をすると、こなたが突然笑い出した。
「ぷっ。あははっ……」
 なんだか馬鹿にされているようで、こなたを睨みつける。
 それに気付いたこなたは、声を出すのはやめたが、口元はニヨニヨしたままだ。
「いや、私も同じ事したもんだから、なんか可笑しくて」
 夢の中でやけにリアルに感じたのはそのせいか。

 それよりも、こなたも同じことをしたってことは……
「でも、これではっきりしたわね」
「なにが?」
「キスで目覚めたこなたが、私の嫁ってこと」
9928-538:2008/08/12(火) 23:28:56 ID:F9zgE131
以上です


次は、ちゃんとした?SS投下したいと思うけど、文章書くのって難しい……
100名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:32:29 ID:S6EtxNK7
>>99
GJ! 癒された
もうお前らどっちも嫁でいいよ
10120-612 ◆xdkSnUtymI :2008/08/13(水) 00:14:31 ID:m7ZF4IDV
ええっと、事後で申しわけないんですけど、今連載中の「闇祓う光明」を
クロス先の作品のクロスSSスレに投下してきました。

あちらには本人証明つきで投下したのですが、
まずいようでしたら保管しないでもらえるように頼んできます。

ただ、できたら今後もこのシリーズのみという条件で
両方のスレへの重複投下をお許しいただければうれしいです。
102名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 00:49:49 ID:sfvCkRly
>>99
「柊こなたは私の嫁」というセリフが思い浮かんだ
103名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 03:31:41 ID:QL1j/g70
>>101
ぶっちゃけどっちか1スレに絞って投下したほうがいいと思う。
言っちゃえばマルチ投下だし。
多くの人に見てもらいたいのは分かるけど、なんかな。
104名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 10:55:50 ID:jVOUum8N
>>99
「柊こなたは私の嫁!」
「いやいや泉かがみが私の嫁だよ」
「こなたが嫁!」
「かがみが嫁!」
「柊が嫁!」
「泉が嫁!」
「柊!」
「泉!」

……

「あれ?私って柊?かが…なた?」
「えっと…かが…いずみ?」
105名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 13:06:02 ID:BynQLe51
>>99
最後の一言で轟沈しました。かがこなかが! かがこなかが! GJ。
106名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 14:41:24 ID:4YMpuwVy
>>99
すばらしいSSでした。2レスだけでも、心がほっこりした。
やっぱ、ほのぼのしてるのがらきすたぽくて、いいね。

こなたとかがみ、二人とも可愛いよ。
107名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:01:41 ID:d1U11ezL
そろそろ、かがみ教が成立するネタを頼む
108名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:02:37 ID:uSVmOA+y
ここで投下している何人かの作者さんはHPを持っているようだけど、
最近少しずつHP持ちの方が増えているみたいですね。
もしくはこっそり正体を明かしている人も。
今まで8人位HPを見つけましたが、全く文章と関係ないサイトを運営している方もいてびっくり。
らきすた好きな人も幅広いなと思いましたね。
109名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:03:29 ID:dZxqCGln
 
110名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:25:58 ID:UFStrmQ3
>>108が言いたいことをまとめてみた
・知らないだろうがHPを持ってる作家はたくさんいるぞ?URLは教えないけどな。
・俺なんて8人も知ってるぜ。知りたいだろ?でも教えない。
・気になってきたろ?さあこの話題で盛り上がって作者のURLを晒そうぜ。俺はやらないけどな。
111名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:53:59 ID:887N9uZa
そんなことを言いたいのではないと思うけど、
一般的に個人サイトに関して2chであれこれ言うのは好ましくないことだし
何よりスレ違いだからこの話題は続けないほうがいいと思う。
112名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 19:55:35 ID:7yWk2Lfb
個人のHPとか、そういうスレとは直接関係ない話は、あまり出さない方がいいかと。
該当する人が喜ぶとも思えんし。
113名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 20:17:48 ID:jVOUum8N
注意と煽りは別物
11420-612 ◆xdkSnUtymI :2008/08/13(水) 21:01:31 ID:BVtODENC
>>103
そうですね。
なんだかんだ理由をつけてもマルチポストなんですよね、いま私がやってることは。

決めました!

「闇祓う光明」シリーズは向こうのスレに移転することにします。
自分で投下していても「こっちへの投下はスレ違いなんじゃないかな?」という思いもありましたし。

というわけで、こっちの保管庫の管理人さんにも削除を依頼してきます。
115名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 21:09:28 ID:aQ3QhPYo
>>110
それは流石に邪推しすぎじゃないか?
ただ、>>108もこういう話題は避けた方が良かったね。
一人は悪い方向に取って反応するのが出て来るだろうから。
116名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 22:04:32 ID:gAgBk3A4
>>114
マルチは何やっても必ず角は立つし賢明だと思う
まあ向こうでもがんばってな
117名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 22:44:38 ID:LFZiN/e9
さて、蒸し暑くなってきました今日この頃。こんなネタはいかがでせう。

エロなし、多分3レス使用。お盆ネタ(?)です。誰もいなければ書き込みを開始します。
118R(uckystar)-TYPE /1:2008/08/13(水) 22:47:10 ID:LFZiN/e9

――それは、こなたとかがみとつかさがゲームセンターに行った時の事。

「お、懐かしい物があった」
軽く店内を見回っていると、こなたがあるゲームを見つけてそんな言葉を発した。
「え、どれどれ?どのゲームなの?」
「これだよ。『R-TYPE』っていうSTG」
つかさの質問に、一つのゲーム機を指してこなたが答えた。
「……あれ?こなたってシューティングはやらないんじゃなかったの?」
「んー、これだけは、というかアイレムのゲームに関しては別だよ。お父さんとお母さんの思い出のゲームだって言ってるし」
「なるほど。確かに親がやってた事ってなんとなく真似したくなるよね。……だからこなたもこんなディープなオタクに」
「辛辣な言葉をありがとう、かがみんや」
つかさが横で『お、お姉ちゃん』と汗を浮かべながら止めているにもかかわらず、かなりキツイ言葉を打ち込むかがみに、同じく頬に一筋の汗を垂らしながらこなたが答えた。
「んじゃ、軽く一週やりますか」
ゲーム機の前に座り、クレジットを投入。独特の音と共にゲームが始まった。

 チャ――――、ヂャララヂャララヂャララヂャララヂャーン♪

あの音楽と共に自機のR−9が登場し、ステージが始まった。
「あ、ほいほいほいっと」
すでに出現位置を覚えているのか、こなたのスティックさばきは華麗だ。
「うわ、さすがというかやりこんでるわねー」
「……かがみのサイヴァ・リビジョン、グルーオンノーミスクリアには及ばないけど。まあ、PCエンジンに移植された初代からずっとやってるからね」
さり気に凄い事を言っているこなたに、かがみは……
「グ、グルーオンはまぐれよまぐれ。無印じゃ出せるけどリビジョンだといっつもウィークボソン止まりだから……」
と俯いて呟いた。……そうこうしているうちに、こなたはどんどんステージをクリアしていく。
「お、ゴマちゃんだ」
ボス戦に突入した時のこなたの一言に、かがみ達は画面の方を見ると……
「うわっ」
「ど、どんだけぇ〜……」
R中でもっともコードに引っかかりそうなボス、ゴマンダーがいた。
「何このグロいの……」
「ん?ゴマンダーっていうボスだよ。私はゴマちゃんって呼んでるけど」
「無意味に可愛い呼び方はやめないか……?」
119R(uckystar)-TYPE /2:2008/08/13(水) 22:48:06 ID:LFZiN/e9
ゴマンダーを倒し、その後にこなたがかがみ達の方に振り向いてこんな事を言った。
「知ってる?ゴマンダーって女の子のあの部分をモデルにしてるんだよ。……FINALじゃあインスルーとかアウトスルーとかの形が男の人のアレだったし」
「いや、皆まで言うな!さすがにそれは往来で言う言葉じゃないだろ!」

……とまあ、このような感じで面を進め、こなたは一周どころか二週目もクリアしてしまった。

「あんたも大概凄いわ……」
「そかな?」
ネームエントリー画面になり、格ゲーなどで使っているパターンで入力する。
「K、N、Tっと。……うおわっ!!?」
「どうしたのよ、こなぁっ!?」
「え?……うわぁ、こなちゃんすごいや」
ネームエントリー後に表示されたランキングは、何故か全てが『KNT』で埋まっていた。
「え、嘘!?私ここでは初プレイだったんだけど……」
「じゃ、じゃあ何なのよこのあんたのエントリーは!?」
「知らないよぉ……」
何故か急に恐ろしくなってしまい、その日は他に何もせずにそそくさと帰る事にした。

         ***   ***

翌日、再びあのゲーセンを訪れた三人は、意外な光景を目にする事になった。

「……これって、『彼女』だよな」
「ああ、死んだって聞いてたけど……このスコアは間違いない」
「でもさ、ちょうど盆の時期だし、もしかしたらこいつを出したのを見てふらりと寄ってやっていったんじゃないか?」

店員が混じった数人の男達……全員が子供やギリギリで孫がいそうな外見のだが……があの『R-TYPE』の機体の前でそんな事を話していた。
「……あの」
その様子が気になったので、かがみが彼らに話を聞いてみることに。
「すいません、『彼女』って誰なんですか?」
男達のうち、店員らしき男がかがみの質問に応じてくれた。
「ん?……ああ、いやね。このゲームは昔……といっても、君たちが生まれる前だが。その時に出していた基盤なんだよ。
 その当時、決まってこのゲームをする女の子がいてね。……当時はかなり難易度が高いと言われていたこのゲームをやりこんで、2ヶ月位で2週目を制覇するほどだったんだ。
 で、その記録は未だに塗り替えられてはいない。……彼女以外に記録を更新できる人間は、この近くにいなかったからさ。
 そして、昨日店を閉めるときにこのランキング画面を見て、恥ずかしながら腰を抜かしてしまったよ。……今まで記録を更新されていなかったのに、同じ名前で更新記録がランクインしていたんだ。
 それで、当時の知り合いを集めてこの画面を見せている、という訳さ」
「はー……」
かがみの横でこなたが呆けた顔をしている。
「あ、あの……もしかして、その女の子って……こんな感じですか?」
と、呆けたこなたを前に押す。
「……うおぉっ!!」
こなたを見て、店員が身を引いて驚いた。
120R(uckystar)-TYPE /3:2008/08/13(水) 22:48:50 ID:LFZiN/e9
「どうしたんすか、マスタ……おあっ!?」
「何を驚い、なぁっ!?」
他の人たちも同様に驚いている。
「……い、いやしかし、『彼女』はもう死んでいる、と聞いていたのだが……まさか、ここまでそっくりだとは……」
店員……他の人からの呼び名から察するにここの店長あたりだろう……の言葉に、なんとなくこなたは状況を理解した。
「こなた、多分この人たちの言ってる『彼女』って、あんたのお母さんの事じゃないの?」
すでに察していたかがみがそう言い、その言葉に男達がどよめく。
「何っ!?あんな小さな子に娘がいただと!?」
「……あのー。お母さん、私と同じで若く見られがちなんです。だから、ここに来ていた時にはもうお父さんと一緒に暮らしていた時だと……」
男達の一人が本気で驚愕していたので、すぐにこなたがフォローに入った。
「それに、この記録は私のものなんです。まさか、お母さんと同じパターンでエントリーしてるとは思わなかったもので……」
「な、なんだ……」
落胆したような表情で、男達はため息をついた。
「……まあ、しかし。これも何かの縁だな。あの『彼女』の娘が記録を塗り替えるとは」
「はい。私の両親にとってこのゲームは思い入れの強いゲームですから。お父さんもたまにこのシリーズの最新作をやってはお母さんの事を思い出してます」
こなたの言葉に、『そうかそうか』と頷きながら呟く男達を見て、かがみは『その思い出し方はどうなのよ』という突っ込みをこらえた。

         ***   ***

家に帰り、ふとこなたは父にこんな事を言ってみた。
「ねえ、お父さん。お母さんってゲームとかうまかった?」
「いや?割と苦手だったとは言っていたな。……ああでも、妙にうまいゲームもあったな」
父・そうじろうの話によると、たまに原稿の関係で遊べなくなってしまう時があり、その時はそうじろうの迷惑にならないように外に出かけていた、との事。
その時に頑張って練習したのよ、と言っていたらしい。……並のシューターも太刀打ちできないほどにうまくなっていて、『構ってやれなくてごめんな』と少し凹んでしまったそうだ。
「しかし、何で急にそんな話を?」
「うん、実は……」
こなたは今日起こった事を話し始めた。


――あら、私の記録を抜かれちゃいましたか。……こなたも大きくなったのね……


ふと、泉家のどこかでそんな声が聞こえた気がした。
121R(uckystar)-TYPE /あとがき:2008/08/13(水) 22:53:32 ID:LFZiN/e9
とまあ、こんな感じです。

泉夫妻の故郷である石川県はアイレムの本社がある場所なんです。なので『思い出の』とか書いてみました。
実際、アニメ版『ここにある彼方』での回想シーンで兼六園(R-9DP3の名前の元ネタ)が出たらしいですし。

かなたさんって、実はゲーマー?とか思ったりして。そんな感じの作品でした。
122名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 23:05:35 ID:yPYT2KYf
>>99
それぞれの視点での甘いやり取りに脳内が沸騰したGJ !

>>121
GJ !
R-typeはプレイした事ないなぁ・・・そんなに難しいのか??
123名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 23:09:12 ID:BynQLe51
>>121
R-Typeか。
やってはみたが訳の分からんうちに沈没したのも、今ではいい思い出です(自爆
シューターかなたさんってなんだか新鮮でした。ぐっじょぶ!


というか、あの会社というとエイプリルフールとスペランカーが思い浮かぶのですが。
124名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 23:09:55 ID:RBylV/ik
これはいい!!
ヲタ父娘に溜息しながらも、ちゃっかり自分もゲーマーやってる
幼妻霊に萌えた(゚∀゚)




かがみ「霊っていうなら・・・私も負けてらんないっ!」
こなた「式神の城・・・なるほど・・・霊ね・・・うわっ!式神伝説でクリアとか(≡ω≡.;)」
125名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 23:25:05 ID:E/1G00C0
5分後にSS投下します。
4~5レス。
基本。王道。こなかが。
エロなし。


「こなデレ」には賛成w
1261:2008/08/13(水) 23:31:15 ID:E/1G00C0
 
こなたがかがみに告白して、二人が恋人として付き合い始めてから、一ヵ月が経った。

…とはいっても、もともと仲の良かった二人は、普段とそれほど変わりのない様子で日常を送っている。

ただ、二人きりになった時、二人が恋人として強く意識し始めた時に、いつもとは違う雰囲気を纏うのである。


今、かがみはこなたの部屋に遊びに来ている。最初はただじゃれ合っていた二人だが、一人が意識し出すと、もう一人も意識してしまうことになる。

「かがみ…」
「何よ?」
「何で…そんなに私に抱きつこうとするのさ…」
こなたは、背中からかがみに抱きしめられていた。抱きしめるかがみの手をそっと握っているのだが、いつもの眠そうな目のまま、困ったような表情で笑っている。

「いいじゃない、恋人なんでしょ?私たち」
「そうだけどさ…」
「もしかして恥ずかしいの?」
「……………うん…ちょっと…」

かがみは、ふふっ、と笑ってこなたをぎゅっと抱きしめ直した。
「こなたってさ、ちっちゃくて可愛いから、なんだか抱きたくなっちゃうのよね、つい」
「…」
「…」
「…子供じゃないもん」
「だーれが子供っつった〜?」
かがみは、笑いながらこなたの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「うー」
こなたは、なでられることを恥じらうように、うなっている。


「…ねえ、かがみ」
「ん?」
「私たち告白してから、一ヵ月経つけどさ、まだ…キス、してないよね…」
「…早く、したい?」
「ううん…そういうわけじゃないんだけど…まだなのかなって……」
「そっか…」
「…」
「…」


「…しちゃおっか」
「え?」
「…キス」
「…か、かがみがしたいって言うんなら…別にいいよ」
「あんたから聞いてきたくせに」
「わ、私は別に…」
「うふふっ、素直になりなさいよ、こなたぁ」
「…私は別にいいもん!」
「…」
1272:2008/08/13(水) 23:32:31 ID:E/1G00C0
  

「…本当かぁ?」
かがみは、こなたの体をぐいっと引いて自分の正面に向かせ、こなたのほっぺを手に当てて、顔のすぐ前まで寄せて、優しく見つめた。
「……!」

びっくりしたように、目の前のかがみの顔を見つめるこなた。
すぐ目の前に顔があるので、視線をそらすこともできない。

こなたの胸が激しく脈を打つ。

かがみはずっと優しい目で見つめ続けている。顔を抑えられて、かがみのことを見つめ続けるしかないこなたの顔がみるみる赤くなっていく。
「かがみ……恥ずかしいよぉ……」

「ふふ…ずいぶん緊張しちゃって…かわいい」
「だ…だって、こんなの、私、初めて、だし」
「あんたがやってるギャルゲーでこうゆうシーンあるじゃない…」
「だって、全然違うんだもん…実際にすることじゃ…それに…その相手が……かがみじゃ…」
こなたは、体を離して、うつむいてしまった。
真っ赤な顔をして、ちょっと困った顔をしている。

「ね、こなた」
「…ん?」
「私もね、そろそろ…してもいいかなって思ってたのよ」
「…ふぇ?」
「…キス、…していい?」
「え……」

「こなたと…キスしたい」
こなたは、かがみの表情と言葉にドキッとした。
「…」

こなたは、ちょっとだけ考えてから、かがみの方に体を向かせた。


「じゃあ…いーよ」
こなたは、胸に手を当てて、深呼吸をして落ち着こうとしている。

「は…はい、いいよ、かがみ」
こなたは、ぎゅっと目をつぶって顔をちょっと上げる。少し震えているようだ。
「もう、そんな堅くならなくたっていいのよ…」
「…」

「目を開けて」
こなたは、そっと目を開ける。不安そうな顔に見える。
「何もそんなに緊張しなくたっていいじゃない。ほら、笑って?」
かがみは、にこっと笑って、きれいな笑顔を見せた。

こなたも、ちょっと表情が堅いまま、そっと、笑う。

1283:2008/08/13(水) 23:33:50 ID:E/1G00C0
「はい、目、つぶって」
「うん」
こなたは、口元に微笑を残したまま、目をつぶっている。緊張して、顔を赤くしながら頑張っている表情が可愛らしい。
かがみは、なんだか小さな子供にキスをするような感じがして、少しおかしかった。

そして、こなたの顔にそっと近づいて…唇を合わせる。

その瞬間、周りの音が聞こえなくなり、今はこなたの唇と、自分の胸から聞こえるとくんとくん、というリズムだけを感じた。
かがみの体に感じるのは、唇のやわらかさだけ。でも、こなたとキスをしていることが嬉しくもあり、恥ずかしいことでもあった。

何秒間キスしていたのかは分からないけど、やがてそっと唇を離して、目を開ける。
こなたも、目を開ける。

「…どうだった?」
かがみが聞いた。
「うん…すごいどきどきしちゃったよ。…でも……よかった」

かがみは、こなたの背中に手をまわして、こなたの頭を自分の方に寄せた。

「かがみ…やっぱり私、はずかしいよ…」
「…キスすること?」
「…こうして、かがみとキスすることとか…普段とは全然違う私になっちゃってるとこを見られちゃうとこ、とか」
「…いいのよ、ありのままのあんたでいてくれて。…私はさ、こなたの…その、ね?いろんなとこ…ぜーんぶが、好きになっちゃったんだもん…」
「…」
「普段と違って、そうやって真っ赤になって照れちゃってるとこも、すごく可愛いんだから!」
かがみは、抱き寄せているこなたのほっぺをぷにぷにと、つっついた。
「んむー」
こなたが、ちょっといやそうに、体をひねって逃げようとする。
でも、かがみはこなたのことをしっかりと抱きしめて逃がさない。

「よしよし」
こなたの頭をそっと、なでなでしてあげた。

やがて、こなたはおとなしくなって、かがみの体にしがみついてきた。

かがみは、そっと笑って、こなたのことを抱きしめ返す。

「…ぃ」
「…え?」
一瞬、こなたが小さな、ほんとに小さな声でつぶやいたのを聞きとる。

 
1294:2008/08/13(水) 23:35:00 ID:E/1G00C0
  
「…何か言った?」
「…」


「大好きっ!!!」



「……、だよ…かがみ…」
思わず、声に力が入ってしまったこなた。

こなたは、困ったような顔をしながら、かがみの胸の中に顔を埋めている。

かがみは、そんなどこか子供っぽいこなたの事が可愛くて、愛しくて、抱きしめる力をきゅっと強めた。

「私もよ…大好き、こなた」


こなたは、嬉しそうに、笑った。



「…か〜がみん♪」

そして、いつものこなたに戻ったようだ。

 
130名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 23:38:25 ID:E/1G00C0
完。
タイトルは「こなたとかがみのファーストキス」
原点に戻って(?)ただイチャイチャしてるこなたとかがみが書きたかった。

明るくないこなたは、らしくないんだけど、まあ恋愛効果っていうことでご勘弁をw
ちなみに、あっち(こなかがスレ避難所)に投下してきたものもそうですが、あれはイカレた方です。

>>121
昔は、サラマンダーとかグラディウスとかクライシスフォースでならしたものです。全部コナミ系だけどw
クライシス〜は、STGでおなじみの最初に4、5編隊のザコキャラ(→アイテム)っていうのがなかったので、
記憶によく残ってますw
131名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 00:03:56 ID:d1U11ezL
ちょうど果てしなくらぶらぶが読みたかったところ
ぐっじょぶです
132名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 00:08:05 ID:WEvb4GCA
>>121

おおおお。ぐっじょ!
R-TYPEの印象は強烈だった……

FINALのケンロクエンはいいよね。戦闘機のくせに超接近型波動砲(てかパイルバンカー)。
133名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 00:44:34 ID:ufpxbs8a
>>121
R-TYPE懐かし過ぎ・・・・ってかPS移植版持ってるし。
アレは画面比率と解像度の都合で波動砲ゲージがゲーム画面に食い込むんだよな・・・・・

ちなみに俺の手持ちの据え置き型家庭用ゲーム機(SS・PS・DC・PS2)は
事実上のアーケード移植モノ(特にSHT偏重)専用機と化してたりしますw

今持ってるだけでもグラパックにパロパック、ツインビーパックにサイヴァリアコンプやら
レイシリーズ3部作、ギガウィングにガンバードやストライカーズ1945、1画面ダライアスシリーズや
蒼穹紅蓮隊にバトルガレッガ、雷電プロジェクトに斑鳩、式神にエグゼリカともはや何でもあり状態。

(´-`).。oO(でもシルバーガンはあまりにもマニアックで覚え要素が強過ぎて家庭用買わなかったんだよな……)
(´-`).。oO(それがまさかあんなに暴騰するとはね・・・・・・・)
134121:2008/08/14(木) 02:00:05 ID:WLMXp172
>>130
もんの凄くあんまァ―z_いッッ!!糖尿病を発祥させる気かという程の激甘GJです!

実際の話、近所に初代Rを置いてるゲーセンがあったもんですから……
他にも奇々怪界とかファンタジーゾーンとか。懐かしすぎだろ常考と言えるラインナップで。
135名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 09:00:36 ID:slWK2Szf
>>130
なんと素晴らしきこなデレ。平野ボイスさえ聞こえてくるようです。
一日の活力源になりました。ぐっじょぶ!
136名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 10:36:35 ID:dGPqj8iw
>>130
素直で積極的なかがみんと恥じらいこなた萌え〜。
堪能させて貰いました
137名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 20:14:20 ID:l0Fc9knW
投下準備中の方がおられなければ、投下いたします。
13823-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/14(木) 20:26:24 ID:l0Fc9knW
「代償行為 後編」

ゆたか×かがみ(+パティ、ひより、名無しの男モブキャラあり)

※注意事項(あわない方は退避よろ)
・エロあり
・SM要素あり
・特殊シチュ(チカン)あり
・ややダーク
・ゆーちゃん注意
・一部、かがみん注意
・2話完結の後編
・10レス程度使用
139代償行為 1/10:2008/08/14(木) 20:27:05 ID:l0Fc9knW
 あれから3日後――

 私は、ゆたかちゃんと都内まで出かけていたけれど、帰りの電車はかなり混んでいた。
 必死で電車の吊り輪にしがみつき、すし詰めになっている車内でひたすら耐えていた。
 小柄なゆたかちゃんは近くにいるはずだが、密集している乗客に阻まれて姿を見ることができない。
 電車が荒川を超えたころに異変が起きた。
 おしりの辺りに何かが触れてきて、背筋が凍りつく。

 まさか―― チカン?

 いやまて、落ちつけ。
 私は動揺を必死でおさえる。
 偶然触れてしまったかもしれないのだ。
 身動きも取れない状況で軽々しく騒ぎ立てて、実は冤罪でしたとなったら目も当てられない。
 私は、お尻に当たる何かの気色わるさに寒気を覚えながらも、そのままの状態で待つことにした。
 しかし、一旦は動きを止めていたチカンの手が再び、もぞもぞと動き始める。

「こ、このっ」
 お尻の割れ目を撫でてくる手に、身体を震わせながらも、羞恥と怒りがこみあげる。
 吊り輪から手を外して、卑劣漢の手首を掴んで私は叫びかけた。しかし――

「えっ?」
 掴んできた手が、こどものように小さいことに気がついて、思わず後ろを振り向いた。
「ゆたかちゃん? 」
 乗客の波に埋もれそうな位置から、なんと、ゆたかちゃんの手が伸びて、私のおしりを撫でまわしていた。
140代償行為 2/10:2008/08/14(木) 20:27:56 ID:l0Fc9knW
「な、なんでそんなこと…… 」
 動揺した私が小声で聞くと、ゆたかちゃんはにっこりと微笑みながら口を開いた。
「先輩は、羞恥プレイの方が興奮するでしょうから」
「なっ」
 顔を真っ赤にしながら、とんでもない行為をしようとする後輩を叱りつけようとするけれど、
直後に電車が揺れて、客がコインランドリーの中の洗濯物みたいに波打つように倒れかかってくる。

「きゃっ」
 支えとなるものを手放していた私は倒れそうになり、空に手を伸ばして必死で吊り輪を掴む。
「ふぅ」

 何とか態勢をたてなおして、私は安堵のため息をついた。
「まったくもう」
 ゆたかちゃんは、小学生みたいな体つきと、愛くるしい笑顔にだまされそうになるけれども、とてもエッチだ。
「こなたのせいよ…… 」
 ゆたかちゃんが高校に入学した頃は純粋だったのだけど、こなたも、おじさんも揃いも揃って『アレ』だから、
すっかり染められてしまった。
「こなた。恨むわよ」

 毎回、散々によがり狂わされるゆたかちゃんとのエッチを思い出す。
 ゆたかちゃんの手によって、自分の性的な部分が開発されて、底が見えない沼地にはまり込んでいくようで少し怖い。
「先輩…… 何が怖いのですか? 」
 振り向くと、ゆたかちゃんが無垢としか見えない微笑みをみせる。
 大きな瞳とふっくらした頬が、殺人的に可愛い。やばい。惚れたかも。
「別に、なんでもないわよ」
 私は、赤くなっているところを見られたくなかったので、ぷいっと顔をそむける。

「くすっ。先輩はツンデレなのですね」
 ゆたかちゃんは小さく微笑むと、私のスカートの下から手を差し入れてきた。
「きゃっ」
 思わず、女の子っぽい悲鳴をあげて思わず口を閉じる。
 数人の乗客が振り返り、私は慌てて視線をそらす。
「や、やめなさい。ゆたかちゃん」
 お尻をいやらしく撫でているゆたかちゃんの手から逃れようとするけれども、吊り輪を握っている左手も、
鞄を持っている右手も、密集した乗客に阻まれて満足に動かすことができない。

「クスクス」
 ゆたかちゃんは、小さく笑いながら、私のおしりの割れ目に手をさしこんでくる。
「ん…… くう」
 指先が動いて、いやらしく撫で回す。
 全身が硬直して、思わず声を出しそうになるけど慌ててこらえる。
「ほ、本当に冗談にならないわよ。やめなさいっ」
 絶え間なく襲いかかる刺激に喘ぎながら、後輩に向かってきつく言うけれども、
ゆたかちゃんはお尻への愛撫をやめなかった。
141代償行為 3/10:2008/08/14(木) 20:28:37 ID:l0Fc9knW
「かがみ先輩。本当は、気持ちいいのでしょう? 」
「そんなこと、ないからっ…… はうっ…… やめなさいっ」
 今度は、ショーツ越しに膣に指を突っ込まれてしまい、私は背中を反らしながら悲鳴をあげた。
「んあああっ! 」
「無理ながまんは、しなくていいんですよ」
「馬鹿っ、んくッ…… こんなところで声なんか出せないわよっ」

 周囲の乗客に気取られないように、必死で声を押し殺す。
 しかし、立て続けに加えられる刺激によって、アソコはびくびくとはしたなく震えてしまっている。
 懸命に声を抑えて我慢している私を弄ぶように、調子にのったゆたかちゃんは、
制服の上から胸をまさぐりはじめる。
「はぅ…… んんっ、くぅ…… やだ、だめ、ゆたかちゃん…… もうやめっ」
 どこか甘えた嬌声をあげながら必死で許しを乞うと、ゆたかちゃんは、傍に寄ってきて小さく声を出した。

「かがみ先輩。とっても可愛いですね」
「ば、ばかっ、変なこというなっ」
 2歳も年下のゆたかちゃんから、かわいいなんて言われるのは、はっきり言って屈辱だ。
「私、先輩のもっと淫らによがりまくるところが見たいです」
「ちょっ、まっ」

 私の下着の中にゆたかちゃんの小さな手がもぐりこんできて、女の子にとって大切な場所をじかになで回される。
「こらっ、やめなさい。本当にシャレにならないわよ」
 焦って叫びながら、太腿を閉じて、ゆたかちゃんの手の動きを何とか封じようとする。
「クスッ、先輩。そんなことをすると、余計に感じませんか? 」
「えっ、どういうこと…… んはっ、んくう、やだ、やだあっ」
 ゆたかちゃんの言う通り、太腿を閉じることによって、秘所に加えられる刺激は、余計に強く感じてしまう。

「ん…… ひゃうっ、だめっ、そこはだめっ」
 私は、情けない悲鳴をあげた。
 お豆のあたりが強く刺激されて、腰がくだけそうになる。
「先輩。すぐにへたっちゃだめですよ。隣の男の人に迷惑がかかりますからね 」
「そんなこと…… いっても、んはっ、んんっ、だめ、やだ、やめてっ」

 悪魔のように淫らに蠢く少女の指から生み出される、無上の快楽から逃れようと、腰をねじったり、
両ひざをこすったりして小刻みに姿勢を変える。
 しかし、快感を生み出す場所を巧みに刺激してくる彼女の指からは、どうしても逃れることはできなかった。
142代償行為 4/10:2008/08/14(木) 20:29:12 ID:l0Fc9knW
「お願い、ホントに、もう、やめっ…… ん、んん、んあああっ、あああっ」
 なおも淫らに腰を振りながら喘ぎ続ける私の耳元に、ゆたかちゃんが囁いた。
「かがみ先輩。ひとが先輩を見ていますよ」
「うそ…… 」
 真っ青になって慌てて周囲を見渡すが、私の痴態を覗き見ている人を、見つけることはできない。
「ふふっ、本当ですよ。先輩の隣のお兄さんのズボンをみてください」

 隣の男の人?
「やだ! 」
 反射的に横を向いて…… 真っ赤になって、すぐに顔をそむける。
「ジーンズの、とある場所がふくらんでいますよね」
「い、いわないでよ」
「あのお兄さん。かがみ先輩の身体に興奮していますね」
「やめてっ! 」
 私は下半身をがくがくと震わせながら、かすれた悲鳴をあげた。
 しかし、私が周囲の人間の視線を気にしている間にも、ゆたかちゃんはクリへの愛撫を交互に続けており、
加速度的に快感が強まっていく。

「でも、あのお兄さんは、全く知らない人だからいいですよ」
 口を金魚のようにパクパクと開閉しながら、はしたなくよがりまくる私の身体を、
満足そうに眺めていたゆたかちゃんが、満面の笑みを浮かべて言った。
「どういう…… ことよ? 」
 彼女の言葉に、疑念と不審を覚えて尋ねる。
「ドアのあたりにいるふたりに、見覚えはありませんか? 」

「えっ!? 」
 私が、ゆたかちゃんが示した方向を見て、息がつまる。
 金髪の女の子と、丸い眼鏡をかけた黒髪の女の子……
 二人ともゆたかちゃんの同級生で、私も面識がある。
「留学生のパトリシアさんと、田村さん?」

 私達の視線に気が付いたのか、田村さんと、パトリシアさんは笑顔を向けてくるが、
満員電車の中でよがりまくっている私は、こわばった笑みを向けることしかできない。
「かがみ先輩は、人に見られた方が興奮しますよね」
「なっ」
 この子は何を考えているの?
 混乱している私に構わず、ゆたかちゃんは指を伸ばして、私の膣壁を擦り始める。
 くちゅ、ぐちゅっ、ぐちょっ……
 秘所からとめどもなくこぼれ落ちる粘性のある半透明の液体を、卑猥極まりない音をたてながら、
ゆたかちゃんは愉しそうに掻き回し、私は心をズタズタに引き裂かれた。
143代償行為 5/10:2008/08/14(木) 20:29:43 ID:l0Fc9knW
「んあ、やめっ、ゆたかちゃん、お願い。見られちゃう。あの子たちに見られちゃう! 」
 田村さんとパトリシアさんが不思議そうに私を見ている。
 私は、無理矢理、笑顔をみせて何でもないことをアピールするが、けげんそうな顔を浮かべている二人は、
一向に視線を逸らせてくれない。

「先輩。我慢しなくてもいいですよ。本当の先輩の姿を、田村さんやパトリシアさんにみせてあげましょう」
「嫌、そんなの絶対に嫌よ? 」
 私は、強く首を横に振った。
「どうしてですか? 先輩は他人にみられて喜んでいるじゃないですか? 」
 ゆたかちゃんが強い口調で言ってから、これまで私の愛液を刺激していた指を抜いて、
私の鼻先に突きつける。
 自分自身のアソコの匂いを嗅いでしまい、激しくせき込む。
「かがみ先輩のアソコは、トロトロになっているのに」
 ゆたかちゃんが指を閉じたり開いたりすると、愛液が糸のように伸びて、千切れる。
「それに」
 ゆたかちゃんのもう一方の手が、私の制服の中に潜り込む。

「いやっ! 」
 思わず甲高い声をあげたのに驚いたのか、周囲の幾人かが振り向く。
「先輩の乳首も、固くなっていますよ」
 ゆたかちゃんの指先が、固くて膨らんだ乳首を摘んだ。
「や、イヤ、お願い、さわらないで」
 上体をくねらせて、ゆたかちゃんの魔手から避けようとするけれど、乳首を揉む手を離してくれない。
「感じているのに、どうして嫌なんて言うのですか? 」
「だ、だって、恥ずかしい…… から」
「かがみ先輩、本当は、楽しんでいませんか? 」

 ゆたかちゃんは悪魔のように囁きながら、もう一方の手がのびて、私のアソコをいやらしく揉み始める。
「そ、そんな…… こと、ない、ないんだからっ」
 精一杯強がって、あどけない顔をした少女を必死で睨みつける。
「抵抗する先輩はこなたお姉ちゃんの言うとおり、とても可愛いですね」
「あうっ、だから、可愛いなんて…… んああっ、はうぅ、言うなあ」
 荒い息をつきながら何とか抗議する。

「でも、とても感じやすいカラダは、限界みたいですね」
 ゆたかちゃんは、私の決死の奮闘をあざ笑うように言って、更に指の動きを速めていく。
「んっ、ダメ、もう駄目っ、んんん、んはあああっ、やだ、もう、我慢できないっ」
 このままでは満員電車の中で本当にイッてしまう。
「がまん、しなくちゃ…… ゆたかちゃんの…… 思い通りになんか…… 絶対に…… させない」
 私の膣口を掻き回す卑猥な音をBGMにしながら、歯を食いしばってひたすら耐える。
「や、あっ、アッ、イヤっ、んはっ…… はあう、ダメ、もうや、やああっ」
 目が眩み、気が遠くなる。
 もう我慢ができないとあきらめかけた時――
144代償行為 6/10:2008/08/14(木) 20:30:20 ID:l0Fc9knW
 車掌のアナウンスとともに、列車が減速したかと思うと、自動扉が開いた。
 大量の乗降客が生み出す人の濁流によって、私とゆたかちゃんはドアの近くまで一気に流される。
「助かったわ」
 大きく息を吐き出して外に出ようとした時、眼の前でドアが閉まり、再び電車は動き出す。

「えっ!? 」
 急な展開に戸惑う私の両脇が、いきなり強い力で抱えられた。
「な、何するのよっ 」
 慌てて後ろを振り返ると、先程の、金髪の女の子が私を動きを封じこめている。
「かがみ、もうワタシ、ガマンできません」
「パトリシアさんっ? 」
 拘束から逃れようと私は懸命にもがいた。
 しかし、前から現れたもう一人の女の子によって、両手も縛られてしまう。

「柊先輩、ごめんなさい。私も、もう自重できないっス」
「田村さん? 」
 眼鏡を怪しく光らせながら、田村さんは私の制服のスカーフを抜き取って、手首を縛ってしまう。
「こ、こらあっ、やめなさい」
 しかし、抗議を完全に無視して胸を揉み始める。
「先輩の胸、とても綺麗ッス。小早川さんはいつも独占して羨ましいっス」
「んっ、ダメ、やめて、そんなところ揉まないでよっ」
 首筋と耳は後ろから羽交い絞めにしているパティによって舐められて、
胸は田村さんに揉まれてしまっている。

「んはっ、んんっ、やめ、あはッ、アッ、んっ、んあああッ」
 私は、一年生ふたりに前と後から責められて、堪らず何度もよがり声をあげる。
「かがみ先輩」
「ゆ、ゆたかちゃん! 」
 私の乳房に愛撫を加える田村さんの横から、ゆたかちゃんが顔をのぞかせた。

「ふふ。かがみ先輩。とても気持ちよさそうですね」
「そんなことないっ」
 私は否定しながら、彼女に怒りをぶつけた。
「ゆたかちゃん。あなたがパトリシアさんと田村さんを呼んだのね」
 しかし、ゆたかちゃんは笑ったまま問いに答えない。
 そして、すっかり濡れた私の下着をずらして、足首のあたりまで落としてしまう。

「な、何するのよ…… 」
 自分を守る最後の砦が失われると同時に、エアコンから流れる冷気によって下腹部が冷えてしまい、
不安そうな声になってしまう。
「先輩は、衆人環視での羞恥プレイが好きそうでしたから」
 ゆたかちゃんはあっさりと言って、私のスカートの中に手を突っ込んだ。
145代償行為 7/10:2008/08/14(木) 20:30:56 ID:l0Fc9knW
「嫌、やめてっ、ゆたかちゃん」
 私は逃れようと懸命にもがくけれど、田村さんとパトリシアさんにがっしりと拘束されて動けない。

「かがみはエロすぎデスネ。ヤマトナデシコは夜に乱れるといいますガ、かがみは昼でも淫らデス」
「それは偏見だわ…… ひゃう」
 パティが耳たぶを甘噛みしてくる。
 私は背筋を震わせながら、裏返った声をあげてしまう。
「冬コミには、かがみ先輩主役の痴漢電車ものを絶対書くっスよ」
「馬鹿っ、んんっ、んなもん、書くなあっ、あん、はあっ…… んああっ」
 田村さんは興奮しながら、ブラの上から舌を伸ばして舐めてくる。
 
 しかし―― 
「こんなの変よ…… 」
 絶対におかしい。私は今まで感じていた小さな違和感が急に大きく膨らんだ。
 いくら満員電車でもこんな破廉恥な行為を堂々としたら、周囲の乗客が黙っているはずはない。
それなのに、どうして誰も何も言わないの?

「かがみ先輩。周り人達に期待をしてはダメですよ」
「どういう…… こと? 」
 私が擦れた声で言うと、ゆたかちゃんが天使のような微笑みを浮かべながら説明をしてくれる。
「まわりの人は、AVの撮影と思っています」
「なっ! 」
 私は驚いて周囲を見渡すと、皆、一様に興奮のあまりぎらついた目つきで私の痴態を凝視している。

『あのツインテの子…… 物凄い美人だな』
『でも淫乱すぎるな。よがりまくりじゃねーか』
『最近のAVはすげーよ。あの子だったら絶対買うね』
『あれ、陵桜の制服だよな。もしかしたら現役か? 』
『でも変態だわ。電車の中で百合SMプレイなんてよ』
 車内のあちこちから、男達の興味と蔑みの声が聞こえて、私のプライドをズタズタに破壊していく。
146代償行為 8/10:2008/08/14(木) 20:31:35 ID:l0Fc9knW
「どうして…… そんな」
 頭の中が真っ白になって何も考えられない。
「かがみ先輩」
 ゆたかちゃんは私への愛撫の手を止めて、ほっぺたについた涙を舐め取り、とても優しく囁いた。
「先輩は、余計な事は何も考えずに、気持良くなってくださいね」
 ゆたかちゃん。私は考えちゃだめなのかしら?
「そうですよ。先輩はもっとエッチで感じてほしいんです」
「う、うん。でも…… 」
「心配しないで。かがみ先輩。身体を楽にして私にまかせてくださいね」
 慈愛に満ちた表情を浮かべてから、ゆたかちゃんは微笑んだ。

「ん…… くう、んあ…… んくっ」
 ゆたかちゃんによる愛撫が再開される。
 私は、半ば意識を混濁させながら、波のような快楽に抗わずに、身を委ねた。
 もしかしたら、天国とは『ここ』かもしれないとも思えてしまう。
 次に、田村さんによって乳房を守るブラは取り払われて、こりこりと固くなった乳首を直接舐められる。
 ほぼ同時に、後ろからはパトリシアさんが私のおしりの穴を揉み始める。

「ん、んはっ、はう! 」
 肛門に強烈な刺激を受けて、私は大きい悲鳴を放った。
 強烈な圧迫感にうろたえつつ、菊門を必死でしめるが、パトリシアさんの指がじりじりと割り込んでくる。
「カガミのおしりは、とても締め付けがキツイデスネ」
「ダメ、そこだけはダメっ」
 私はイヤイヤと首をふるけれども、彼女によって私の中は蹂躙されてしまう。
「ふふ。先輩、私はこちらをご奉仕させていただきますね」
 ゆたかちゃんは小さな身体をかがめて、私のアソコに顔を近づける。

「嫌、やめて、ゆたかちゃん」
 私の悪い想像どおり、ゆたかちゃんは私のアソコに舌を伸ばして、半ば剥けている突起を
容赦なく舌先で押しつぶす。
「ひっ…… やだっ、やだああああっ」
 あまりにも強い刺激に、私は絶叫した。
 目の前に幾つもの火花が散るのがみえる。
「だめ、ゆたかちゃん、ダメっ! んはあ、もう、ダメ、やだ、やだあ」
「んああ、だめ、パティ、そこの穴、へん、へんよ」

 交互に襲いかかる淫乱な刺激を受けて、私はツインテールを振り乱しながら、うわ言を言い続ける。
「た、たむらさん。やだ、乳首、んんっ、ちくび、かんじゃ、やだあっ」
 周囲にいる乗客の蔑みに満ちた視線も、私の羞恥心を存分に煽って、半裸となった身体を熱く火照らせる。
「ゆたかちゃん、私、もう、ダメ、ほんとうにイクッ、いっちゃうの」
「先輩。我慢しなくていいですよ」
「うん。もう、がまんできない。でも、わたし、私」
 狂ったようによがり声をあげ、間近に迫った絶頂に備える。
 しかし、唐突に別のところに異変が起こったことに、私は気づかされた。
147代償行為 9/10:2008/08/14(木) 20:32:04 ID:l0Fc9knW
「だめ、私、もれちゃう、もらしちゃう」
 急激に尿意が高まってくる。
 私は、押し寄せる快感に身体を震わせながらも、必死になって尿道口を締め付けなくてはいけなかった。
「かがみ先輩、我慢できなくなったら漏らしてもいいですよ」
「だめ、それは、だめ、ゆたかちゃんにかかっちゃう」
 私は、縛られた手首をゆたかちゃんの頭に置いて、なんとか彼女を離そうとする。
「大丈夫です。私、先輩の事好きですから。ありのままの全てを受け取ります」
 ゆたかちゃんも相当狂っている。

「もう、本当にだめなの、んんッ、んくぅ、あ、あうっ、私、ワタシ、いく」
 全身がガクガクと震えて止まらない。
 快楽と同時に押し寄せる排尿の欲求を、歯をぎりぎりと食いしばってなおも耐える。
「先輩。もう出しちゃいましょうよ」
 ゆたかちゃんが悪魔のように囁く。
「でも、私、もう、だ、だめ、ほんとうに、もれちゃう、んああ、やだ、やだあああっ」

 細かく震える太腿をぎゅっと締めて、決壊する瞬間を限界まで引き延ばす。
 全身から脂汗が流れて、床にぽたぽたと染みをつくる。
「ああっ、私、もう、だめ、んんああっ、はう、ああああっ、んあああああっ」
 もうだめ、我慢できない。
「やだ、ほんとに、やだあ、いっちゃう、もれちゃう、もれちゃうよお」
 ゆたかちゃんが一際激しく、尿道口を刺激した瞬間に私の全てが壊れた。

「やあああ、いやああああっ、だめ、みないで、みないでええええ! 」
 満員電車の中で絶叫が響く。
 同時に、尿道口から大量に噴き出した、黄色い液体が太腿をつたって、床にこぼれ落ちる。
「だめ、見ちゃイヤ、嫌なのっ」
 涙で濡れた顔を何度も振りながら、大粒の涙が頬をつたう。
「お願い、とまって、とまってよお」
 しかし、間欠泉のように勢い良く吹き出る液体は、なかなか止まってはくれない。
 たっぷり数十秒間、衆人環視の排尿ショーを演じた後、ようやく尿は排出するのをやめた。
 そして、私はゆっくりと自分のつくった黄色い水たまりの中に崩れ落ちた。
148代償行為 10/10:2008/08/14(木) 20:32:41 ID:l0Fc9knW
「先輩ひどいっス」
「そうデスよ。横暴な処置に断固抗議シマス」
 頭に巨大なたんこぶを作った、二名が喚いているけれど、私の一睨みで敢え無く沈黙する。
「神様にお祈りは済ませたかしら。それとも辞世の句は詠んだかしら」
「すんません、たいへん申し訳なッス」
「ついデキゴコロです。ゆるしてください。ご主人サマ! 」
 私は、弁解の余地なき所業を仕出かした、腐女子共を冷然とねめつける。
「ふん。草むしりをして反省しなさい」
 神社の境内の各所にに、真夏の日差しを浴びて勢い良く育った雑草が覆い茂っているが、
二人で力をあわせれば、3日で十分に刈り取れるだろう。
 神社は綺麗になるし、父さんも母さんも喜んでくれるから、良いことづくめである。

 さらに3日後の夕方――
「あ、あの、かがみ先輩…… 私は? 」

 ゆたかちゃんは、刑の執行を待つ囚人が、刑務官の顔色を伺うような視線を私に向けた。
「ふふ。ゆたかちゃんは、草むしりはしなくてもいいのよ」
「で、でも」
 私の全てを生きとし生けるものを全て射殺すような眼光に、すっかり怯えきって震える、
ゆたかちゃんはとても可愛い。可愛すぎる。
「でもっ、どうして、私を縛るのですか? 」
 幼い体つきをした少女を縛るのは、背徳的な悦びがあるからに決まっているわ。

「何故、私のアソコに、ローターを挿れるのですか? 」
 私は、にやりと笑った。
 S娘のゆたかちゃんだけど、たまにはM役をやって貰うのも良いだろう。
「ゆたかちゃんにも無上の快楽を味わってほしいからよ」
 私は、下っ端の悪魔なら恐れをなして逃げ散るような邪悪な笑みを浮かべ、握りしめたスイッチをONにする。
「ん…… んくぅ」
 ゆたかちゃんの、可愛らしい喘ぎ声が部屋に響く。

「心配しないで、設定は最弱だから。でも明日の朝までは、ローターを止めてあげないわよ」
「えっ、そんな」
 小学校時代のスクール水着を纏った、四肢をロープで縛られて完全に身動きできない可憐な少女が絶句する。
 でも、容赦なんてしてあげない。
「やっぱり躾って大切だと思うからね。ゆたかちゃん」
「やだ、お願い、誰か助けて! 」
 真っ青になったゆたかちゃんが大声をあげる。
 しかし、私は、冷淡な笑みを浮かべて言い放つ。
「どれだけ大声をあげても良いわよ。明日の夕方までは家族全員が不在だし」

 絶望の色をつぶらな瞳に浮かべた少女の、か細い喘ぎ声を背後で聞きながら、
私はふたり分の夕食を作る為に、台所に向って歩き出した。

(おしまい)
14923-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/14(木) 20:35:05 ID:l0Fc9knW
以上です。
読んで頂いた方、本スレ及びwikiに感想をいただけた方ありがとうございました。
ひさしぶりに、がっつりとしたエロを書こうと思った次第です。
本能の赴くまま筆を動かしたため、いろいろと壊れている部分がありますが、ご容赦ねがいます。
150名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 21:42:07 ID:dGPqj8iw
ガチエロ GJでしたw
今度はゆたかが仕返しして無限ループになりそうだw
151名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 21:51:51 ID:WLMXp172
>>149
ゆ、ゆたか……恐ろしい子ッ!!
そんなギャグはともかく、かがみいぢめGJでした。



……あえて『なんとなく後藤某(なにがし)の某作品を思い出s(ry』とは言わないでおこう。
152名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 22:01:37 ID:djG2NW6z
黒ゆたかは病弱である事を盾に他人の同情を誘って下僕にしようとする
黒さがあるな
153名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 22:27:20 ID:slWK2Szf
>>149
おお、ダークと思いきやそう落としましたか!
代償とは言いながら、なかなかどうして幸せな二人におっきしました。
二人分のご飯を作ってあげるかがみは、素敵な女王さまだと思います。ぐっじょぶ。
154名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 22:34:05 ID:4BuE+Jee
>>130
鼻血が出たどうしてくれるGJ !

>>149
GJなにもう終わりなのか? ノンケのこなたをかがみが染め上げていく話を期待していた俺は (ry


ところでSTG好きな人多いのかい?
あまりゲームしないんだがR-typeに興味湧いてきた
155名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:17:23 ID:dGPqj8iw
スレ違い気味で申し訳ないですが質問です。
この板等や2ちゃんで現在、クロスオーバーも含めてらき☆すたのSSが定期的に投下されてる所は

(↓殆どにまとめwikiあり)
パー速のSSスレ
らきすたの女の子でエロパロスレ(ここ)
こなた自殺スレ(含、つかさビッチ)
かがみぼっちスレ
こなた×かがみスレ等、各種カップリングスレ
桜陸祭 IFssスレ(PS2のゲーム)
こなたとシンが知り合いました(種死とのクロスオーバースレ)
ハルヒ「ちょっと!かがみ!」(ハルヒとのクロスオーバースレ)
ヤンデレこなた(パー速のらきすたメンバーのヤンデレ化スレ)

…あと、時々VIPに立つ単発スレ


他に新スレが続いてシリーズ化されてたりまとめまであるスレは何かありますでしょうか?
まだあったら読んで見たい・・
156名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:19:48 ID:KNSSauMv
とりあえずここで話すべき問題じゃありませんよね?
157名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:24:22 ID:dGPqj8iw
そうでしたか・・すいません
どこで質問するのが適切でしょうか?
158名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:29:12 ID:9AIZ7fqq
チラシの裏
159名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:29:20 ID:WLMXp172
>>157
どこのスレでも同じような反応返されるだろうと思う。
とりあえず自分で調べて、見つからなかったら諦めた方がいいかも。
160妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/08/14(木) 23:54:14 ID:WEvb4GCA
いよいよ夏の戦いですね。皆様のご武運をお祈りしております。


俺も明日、伊丹から飛びます。……これじゃないですが。

つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0149.jpg


MSFSリペイント機二機目。コツを掴んだのでサクサクと。 
陵桜航空最大、というか世界最大の旅客機・エアバスA380。総二階建ての超大型機です。
陵桜航空仕様は全席エコノミー、いわゆるモノクラス仕様なので、座席数は驚異の800席。 
名前のとおり、夏場冬場の某イベント期間は、世界各地と羽田を結ぶシャトル便として大活躍するのでありました。 

……ほかの日はどうやって採算取ってるんだろう、とか考えちゃダメだw


●機内誌の表紙がひよりん画。
●機内販売でアニメDVDなどを販売。
●機内食でアキバらぁめん缶が選べる。
●イベント時はキャビンアテンダントがコスプレ。
●オーディオ/ビデオサービスにアニメ専門チャンネルがある。
●セーフティビデオが萌えキャラ満載のフルアニメ。
●マイレージは大手同人ショップと相互運用可能。
☆コミケ時はA380で大量輸送。
●ごくまれに、泉機長が客室まで出てきてハレハレを踊ってくれるw
161名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:55:05 ID:dGPqj8iw
了解です
162名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:06:47 ID:dkFFnDKy
(・∀・)ゞビシッ
163名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:09:09 ID:GDQvbapB
>>160
何かNHが買うんじゃねーかと言う噂<A380
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1214230550/

操縦系はA320系列やA330/340と同じサイドスティック&FBWだから
短期間の機種移行訓練を受ける事で融通を利かせられるようになるとか。

なのでA320/321のパイロットをそのまま380に乗務させられるからコスト削減にもなるし。
(でも燃料代がなー・・・・・B44よりは燃費いいけど)
164名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:23:50 ID:w4i0yhBE
>>163
燃料&乗客&貨物満載状態で新千歳離陸しようとしたら、TOGA入れ忘れててオーバーランしますたorz
めちゃくちゃ重いのねコレ。

気を取り直して、羽田→伊丹の帰り便運行してきますた。
夜間フライトだったけど、ATCとILSのおかげで無事着陸。
さすがエアバス機、ボーイング機よりも自動操縦が過保護気味w。
165名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:25:13 ID:GLlYju7P
ここっていつからSSと関係ない画像を平気で貼れるような場所になったの?

スレのLRとしてある程度の画像は許されてるけど、もう完全に脱線してませんか
これ以上やるつもりなら板のLRにもあるように角煮やお絵描き板で貼る方が相応しいんじゃないかと
166名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 02:02:01 ID:I6NFKMKt
そーいえば去年のお盆は、かなたさんが2大怪獣引き連れて帰ってきてたな。
今年は円盤生物でも呼び寄せるのだろうか・・・
167名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 04:12:58 ID:dvFVknrJ
飛行機で上映しちゃいけない映画

・生きてこそ
アンデス山脈に墜落した旅客機の乗客たちの極限のサバイバルドラマ(実話)。
・乱気流(タービュランス)
スチュワーデスが凶悪犯と機内で1VS1のガチンコバトルを繰り広げる。
・エア・フォースワン
大統領専用機を占拠したテロリストを大統領がぶっ倒すアクション大作。
・コン・エアー
囚人輸送機がラスベガスに墜落する。
・エアポートシリーズ
着陸困難になる映画w

こなた「不安になるよねぇ」
168名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 05:46:28 ID:ekS8MMhw
>>165-166
脱線する度に指摘されるが効果無し
169名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 06:23:20 ID:kKCfkC6U
>>160 >>163 >>167
http://hobby11.2ch.net/airline/

帰ってこなくていいよ
170妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/08/15(金) 08:46:21 ID:w4i0yhBE
SSのネタになる絵はOK、と思ってたんですが、いささか脱線しすぎました。
大変失礼しました……
171名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 09:24:59 ID:ekS8MMhw
エロパロ&文章創作板では

> 以下は禁止、より相応しい他の板でどうぞ。
> * 画像の貼り付け →半角二次元/お絵描き・創作等

となっており、ここはあくまでも「投下されたSSの挿絵については特例として」
ローカルルール的に認められてたはず。
※板的には「全面禁止」が当然。

先に好きな画像を投下して「SS作成の足しになれば」なんて事を言い出したら
つまり、どんな画像を貼ってもOKって事になる。

フィギュアの改造画を投下してた頃からこの辺りの事は言われてたと思うのだが
172名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 11:53:44 ID:Ca1ehLqx
素朴な疑問なんだけど、合気道の技に正拳突きなんてあるの〜?(旋風脚はともかくとして)
173名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 11:53:56 ID:WvKyikC0
おめたちゃそういうケツの穴のちいせぇ事言っとりゃへえ、ろくな大人にならんぞ
174名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 12:03:58 ID:DV1/vR4v
>>173
「こなたのアヌスは小さくて可愛いのよね。分かるわ」
「ひゃめ、かがみ、ゆびっ、つっこんひゃら、わ、わたひ、おかひくなっひゃうぅ!」

「ほらほらゆきちゃん、あなるうにょーん♪」
「ちっ、違いますつかささん、"anal"は形容詞であって、こっ、この場合は、アヌスと表記っ、する、のが、あぁぁ♪」
「たくさんボールが出てくるよ? 楽しいね、ゆーきちゃん♪」
175名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 12:46:17 ID:GLlYju7P
>>173
自分の語りたいものを無関係なスレで語るために、画像というエサで釣って流れを強引に逸らしている感が否めない

やり方が外道というか、仮にもSSの書き手としてコテをつけてる者がSSで語らないで何をやっているのかと
作品を投下するor読むためにここを見ている人たちに、
「自分はSS書きもフィギュア改造もイラスト描きもマルチにできるコテですよ」
とひけらかして自己満足しているような印象を受ける
176名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 13:06:10 ID:dkFFnDKy
ここまで俺の自演
177名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 13:06:48 ID:nDMHVqwB
>>172
合気道は固め技と投げ技主体で打撃はなさそうだけど。
そういや、こなたの格闘技経験は詳細不明なんだっけ。

打撃系なら空手道が有力だが、こなたには袴が似合うと思うんだ・・・。
なぜなら袴の裾から手を入れるとか非常に萌え(ry
178名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 13:15:10 ID:UD7sXa90
俺としては、元々幼少より学んでいた合気道で防御や体術を会得し、
空手等のアクティブな系統は漫画やアニメなどから影響を受け
独自で学んだものではないかと思うわけですよ。

こなた「すなわちっ!私は梁山泊の弟子ということになるわけですっ!」
かがみ「意味分からんし」
179名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 13:23:16 ID:+EVMKzrm
小さい頃に格闘技を習わせたのは、かなたの忘れ形見であるこなたには、
身体の強い子に育ってほしいという、そうじろうの切なる願いのあらわれだと思うと、なんだか泣けてくる。
180名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 13:50:45 ID:LHWP3/cF
合気道は正拳突を練習しないけど、集中力とか合気力とか呼吸力とかっていわれてるのを鍛えて
強い当身、突きが出来るようになるって聞いたことある
呼吸力ってやつが不可解だけど
自信ない…嘘だったらごめんorz
181名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 17:57:21 ID:Ad4qAnlF
かがみ「合気道なんてだめよ!」
こなた「なんで?」
かがみ「危ないじゃない」
こなた「他の格闘技系に比べたらそうでもないと思うけど」
かがみ「それに……」
こなた「それに?」
かがみ「あんたと気を合わせて一緒の道を行くのは私だけなんだから…」
こなた「もうやめたよ」
かがみ「ならいいのよ」
こなた「かがみのために」
かがみ「ばか……」




オチが上手く思いつかんかたorz
182名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 17:57:52 ID:S8m7g1Td
立ち読みしたガイドブック(入学案内だっけ?)には『合気道系の武術』と書いてあった。

正拳突きとか旋風脚はアニメの方のネタ(微妙な食い違い)じゃないかと。
まあ、原作で「フタエノキワミとか練習しちゃった」みたいな発言もあったから>>178が近いかも。

……袴でかが×こな、いや、かがこなはさすがにスタンダードすぎるか?
かといって、つか×こなで「可愛いよこなちゃん……」「あ、つ、つかさ!?どこ触って……ひんっ!」……ダメだ。それならかがみの方がいい。
183名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 18:33:54 ID:6GRm2wu7
>>182
キーボードを前にしてみればうんうん唸る日々が始まったね
184名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 19:57:39 ID:WBRakFTm
妄想屋氏の語る事はいつも俺のわからない話題なのでスルーしてきたが……
いつしか、「妄想屋」という名前がスルー対象になっていた。
ずーっとスルーし続けて来たけど、いい加減にスレ違いも鬱陶しいよ。

いい機会だから言わせて頂いた。
185名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 20:23:12 ID:UD7sXa90
いつまでも引きずるお前もスルー対象な
186名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 20:27:51 ID:UD7sXa90
おっと、軌道修正せねば

以後、何事も無かったかのようにらきすた話orらきすたSSドゾー
187名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 20:36:05 ID:WBRakFTm
>>185
都合のいいときだけ名無しに戻るんですねw

まあともかく、謝罪もおざなりで結論も出ていない話題だから「いつまでも引きずる」扱いされるのもおかしいかと。

>SSのネタになる絵はOK、と思ってたんですが、いささか脱線しすぎました。
>大変失礼しました……
こんな言い訳をしているようではどうせすぐに繰り返すぞ。
へんな取り巻き(自作自演?)が下らない擁護をしているしな。

そもそも1回や2回じゃないだろ、脱線を注意されるのは。
188名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 20:42:29 ID:UD7sXa90
俺は妄想屋氏じゃねーつの。決め付けをすること自体荒らしだつうのに気づけ
だいたい俺も妄想屋氏のスレ違い脱線にはちょっと・・・と思ってたもんの一人だ('A`)

ああもう、こういう奴のためにスレが荒れるんだよなあ・・・
189名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 21:29:13 ID:fikz6sL/
ここまで俺の自演
190名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 21:51:55 ID:WBRakFTm
>>189
茶化すだけなら帰れ。

>>188
荒らしの種を蒔いているのはスレ違いの話題を延々と続けるコテハンのせいだろ。
どこのスレでもコテハンは叩かれやすいから、立ち振る舞いには注意しなけりゃいけないのに。

俺が言わなくても誰かが指摘する事だと思うし、将来の荒れる種を摘んでいく事も必要だと思うが。
191名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:02:15 ID:fikz6sL/
>>190
んじゃ、真面目な意見を言わしてもらう。
いい加減混ぜ返すな。
192名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:04:21 ID:S8m7g1Td
>>190
とりあえず落ち着け。微妙に分が悪くなってるぞ?

仕方ない、わかる人にはわかるけどわからない人でも笑えるネタでなんとかごまかすか。

「かがみぃ〜……」
「あれ、こなたってば寝ちゃってる。……まったく、また徹夜でもしたのか?」
「かぁがみぃーん……」
「……まったく、夢の中でまで私の事を呼んでるし……ま、寝かせてあげますか」

「ちょっ、それはいくらなんでも長すぎだよぉ……」

「……へ?何が?ねえ、何がなの!?」
193名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:07:06 ID:QMpkCNuS
>>190
さしずめお前は種を育てる水か
194名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:10:37 ID:WBRakFTm
老婆心で忠告してやったのに感じの悪いコテハンの自作自演が目に余るので退散するとしようか。
いつもスルーばっかりしてたんだが慣れない事はするもんじゃないな。
195名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:13:25 ID:iNJ96TkP
>>192
一巻しか持ってないんだが結局ツチノコどうなったのあれ?
196名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:19:16 ID:Sy4gxO8m
放送終わって時間も経ったし、俺は話しの種になるなら何でも大歓迎
常に燃料投下されて熱く燃えてるほうが好きだな
イラストや絵から小ネタやSSが派生した事もこの目で見たことがあるしな (別のスレでの話だが)
197名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:25:13 ID:UyCJrypZ
荒れ具合はどうであれここでもう一度LR云々をハッキリさせたほうがいいんじゃない?
いっつもここで>>192みたいなあからさまな話題変更で有耶無耶になってるし。

いつまでも先延ばしにしてたら、数ヶ月したらまた同じ話題で荒れるよ。
198名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:29:18 ID:ZxkVlbZX
>197
ふむ、2台ですか。
199名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:32:29 ID:PhT/fVHL
>>194
さっさと消えてね、もう来なくていいよ
大抵あなたみたいな最低な負け惜しみと捨て台詞を残す人はまた現れるんだけどね
精一杯格好をつけたつもりかもしれないけれど、分が悪くなったので吼えて逃げ出したようにしか見えないなあ


まあ、ここは大人のスレだからまた来てもいいけれど、
人に謝罪を要求するなら、自分の不心得な行動(決め付け)を謝る最低の常識を身につけてからにしてね

人を感動させる才能も能力も感じられないレスをしているあなたには分からないかも知れないけれど
大人の世の中ってのは、才能や功績に応じて多少の遊びは許されるんだよ

たくさんのSSや絵で楽しませてくださってるコテと
ものの言い方を心得ない不愉快なあなたが同じ扱いを受けられると思っているのかなあ

才能のある人を嫉んで、その人がスレの雰囲気を読んで形の上だけでもあなたに謝罪するのを狙っているのかなあ
で、その形の上での謝罪に陶酔して喜ぶのかなあ

>>197
これって荒れてるの?沸点が低すぎませんか
200名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:33:10 ID:MRh2O3ij
171 :名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 09:24:59 ID:ekS8MMhw
エロパロ&文章創作板では

> 以下は禁止、より相応しい他の板でどうぞ。
> * 画像の貼り付け →半角二次元/お絵描き・創作等

となっており、ここはあくまでも「投下されたSSの挿絵については特例として」
ローカルルール的に認められてたはず。
※板的には「全面禁止」が当然。

先に好きな画像を投下して「SS作成の足しになれば」なんて事を言い出したら
つまり、どんな画像を貼ってもOKって事になる。

フィギュアの改造画を投下してた頃からこの辺りの事は言われてたと思うのだが


という訳で普通は原則禁止ではないかと。
201名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:34:03 ID:S8m7g1Td


以下、何事もなかったかのようにもう一発ネタ。

「闇鍋しよう」
「また唐突な……今度は何に影響されたのよ」
「材料はそろえてある。アグリッパ像に東苗穂の生モザイク、それからテトラポット」
「待て待て待て待て!ほとんど食い物じゃないだろそれは!?」

  中略

「……まったく、何故か田村さんとかパティちゃんも来てるし……」
「さあさあひよりん。食べて食べて」
「あ、はい。……えっと、じゃあこれを。(ぱくっ」
「……ど、どうしたの田村さん。凄くいい顔してるわよ?」

……どだだだだだ!ペラッ、かきかき。どたたたたたたたっ!

っ『生八ッ橋』

「鬼の所業だーッ!!」
「……いや、元ネタで読んだ時は笑ってられましたが……かなり精神的ダメージ大きいっスね……」
「Oh、ヒヨリ!全身が変な色になってルデスヨ!」
202名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:35:44 ID:Y82ZXfor
>>199
妄想屋って何かしてるか?
最近は下らない絵とスレ違いの雑談しかしてないと思うけど
203名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:39:15 ID:ndVM56mP
>>199
>たくさんのSSや絵で楽しませてくださってるコテ

ここ笑うところwww?
妄想屋みたいな糞コテをそこに入れるのwwww?
マジで笑えるんだけどwwwww

いやー、自分の事をこんなに褒められるなんて凄いや妄想屋wwww
204名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:41:10 ID:9fxzWux9
ID:S8m7g1Td 痛いですよ
ネタで流れを変えるつもりなら相応の実力を身につけてから(ry

>>妄想屋氏の語る事はいつも俺のわからない話題なのでスルーしてきたが……
あなたの知識のポケットが小さいだけ
205名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:42:00 ID:ndVM56mP
>才能のある人
自分で言う当たりがさすがだな妄想屋wwww

これだけ話題になってるんだから出て来いよ妄想屋wwwwwww


さあ、面白くなってきましたo(゚∇ ゚*o)(o*゚∇゚)o〜♪
206名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:44:53 ID:tZLgDcxm
あのお、妄想屋ってどなたですか
妄想屋(仮名)氏ならコテにいらっしゃいますが
207名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:46:32 ID:UD7sXa90
>>1のルールに罵倒、誹謗中傷の厳禁も付け加えてもらえんかなあ。
ndVM56mPのようなのが増えるとスレのためにならん。
208名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:47:43 ID:zIdShr4t
何か良く分からんが、まともにSSの投下が
望めない雰囲気なのだけは分かった
209名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:48:08 ID:ndVM56mP
いー感じに荒れてきたなwwwwww
だいたいカスみたいなコテと馴れ合いが多すぎなんだよwwww
210名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:55:47 ID:SSRt5+/f
そんなの書いたらまた自称正義の誹謗中傷者が暴れるぞ。

投下した人間は叩かれる事も想定して落とす、読み手は気に入らない作品は余計な事を言わずスルー。
本格的に問題になれば運営なり関連スレや議論スレにて相談&削除依頼。


ドライだけど変に波風立てるよりマシだと思うが。
211名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:57:58 ID:mGNW4+RQ
>>205
ガキの戯言に付き合っていちいち出て来るわけないじゃん
でも、渦中のコテさんも、この辺りで、あまりパロディーや多趣味のネタに凝らずにらき☆すた作品を読んでいれば誰にも分かる様な本格的なSSを一筆投下して皆を唸らせてください
212名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:59:23 ID:UD7sXa90
>>210
悔しいが、それしかねえか('A`)

↓以後、今度こそらきすた話orSSドゾー
 罵倒等はスルーで。

いや、マジでたのむわ・・・
213名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:59:51 ID:0ClO0uqM
流れを切りますが、準備をされている方がいなければ、投下しますね。
214妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/08/15(金) 23:00:12 ID:D+qyaanD
失礼します。本物の妄想屋(仮名)です。
有明に遠征してきているので、PDAからです。
しばらくROMに徹していようと思ったのですが、なりすまされて荒れているようなので……

今回の件については、「SSのネタ提供となるような絵ならばOK」という私の拡大解釈と、その時に
賛同する意見をいただいたことから、あの作品を投稿するに至りました。
しかし、たしかに皆さんのおっしゃられる通り、その解釈は「ネタ提供ならばどんな絵でもOK」と
いうことになってしまいます。
今更かもしれませんが、考えを改めます。申し訳ありませんでした。

元が絵描きのため、ややもすると絵に傾倒してしまい、その結果スレのあるべき姿を逸脱して
しまっていたことは、私の不徳の致すところです。
また、趣味に走り過ぎ、独りよがりな作品を投稿してしまったことについても、おわびさせてください。


今後は、一人のSS書きとして、皆さんに楽しんでいただくことを心掛けたいと思います。
たいへん申し訳ありませんでした。
215名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:04:42 ID:UD7sXa90
>>214
ちっと間が悪かったが把握。今後はルール厳守でよろしくおねがいしますだ。

>>213
どんとこい。
21623-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/15(金) 23:06:07 ID:0ClO0uqM
「夏のひとこま」

こなた&かがみ

注意事項
・小ネタ的SS(2レス使用)
・非エロ
・一話完結もの
217名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:06:52 ID:iuRRsIgC
>>214
この展開で出てきたのは凄いと思う。
今後ともよろしくお願いします。

>>213
こんな展開なんであと5分ほど待った方が良くないか?
218夏のひとこま 1/2:2008/08/15(金) 23:07:00 ID:0ClO0uqM
「かがみん。ねえ、かがみんったら」
 夏休みも中盤が過ぎて、そろそろ山積みされた宿題が気になってくる頃、
こなたが勉強会と称して、事実上の宿題写しの為に家にやってきた。

「だー、かがみんってのはやめい」
 ただでさえ暑いのにべたーとひっつかれて、つい、いらっとした声をあげてしまう。
「うー かがみが怒った」
 ごめんというより早く、こなたはぷうっと頬を膨らませる。
「もう、なんなのよ」
 私はふくれるこなたに根負けしてノートを閉じた。

「かがみってさ。なんだかんだって言って、私の相手してくれるから好きだよ」

 こいつは……
 いや、分かっている、分かっているのだ。
 口ではつれないことを言いながらも、私はこなたに構ってほしいと思っている。
 だから、どうしても何かにつけて甘くなってしまう。

「ねえ、かがみ。今度の土曜日、ひまかな? 」
「ん…… 特に用はないけれど? 」
 私が答えると、こなたは妙にそわそわと手足を動かしながら尋ねてくる。
「あのさ、今度、ハルヒの声優さんのイベントがあるんだ。よければ、付き合ってほしいんだけど」
 
「ふうん」
 腕組みをしながら、妙に緊張気味のこなたを見つめて…… 分かってしまった。
 
 こなたは自らオタクと公言しながらも、いわゆる『一般人』を無視している訳ではない。
 むしろ、こちらがわの『常識』はきちんと弁えており、自分達の趣向は押し付けない。
 だからこそ、このイベントに付き合ってもらえるのか、とても不安だったのだろう。
219夏のひとこま 2/2:2008/08/15(金) 23:07:35 ID:0ClO0uqM
「ふふ…… 」
 私は、こみあげる笑いをこらえきれずに、くつくつと声を漏らしてしまう。
「な、何、笑ってるのさ」
 こなたが、ほっぺたを更に膨らませた。

 しかし私は何も言わずに、こなたの後ろにまわって、華奢な身体をぎゅっと抱きしめる。
「な、なにをするー 」
「こなた、心配しないでね。一緒に行ってあげるから」
「ほ、ほんと? 」
 こなたは振り返って、嬉しそうに私を覗き込む。
 大きな瞳は宝石のように輝いている。

「そうね。私も、ハルヒは読んでいるし…… 声をあてている人に興味がないわけじゃないわ」
 私は、ぎゅっと抱き締めたまま、耳元で囁くように伝えた。
 確かにコミケと同じように、やたらに長い行列やら、リュックを背負ったお兄さん達やら、
近寄りがたい雰囲気はあるかもしれない。
 でも、こなたと一緒なら大した事ではないし、むしろお祭り的な雰囲気を楽しむことだって
できるかもしれない。

 でもね。
「ただし、それまでに夏休みの宿題をきちんと終わらせることが条件よ」
「えー 」
 こなたがあからさまに嫌そうな顔をする。
 なんて分かりやすいのだろう。
「当たり前じゃない。来週の土曜日って言ったら、夏休みは、もうほとんど終わりに近いのよ」
「でも、宿題は、8月31日になって慌ててやるのがデフォなのに」
「そんな決まりないから」
 あっさりと珍説を否定してから言葉を続ける。

「ほらほら。分からないところは教えてあげるから」
 私が楽しそうに言うと、こなたはしかめっ面をしながらも、渋々と机に向かい、
シャーペンを動かし始めた。

「来週が楽しみ…… かな」
 心の中だけで呟きながら、私は目の前にいる少女に向けて、微笑んでみせた。

(おしまい)
220名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:08:14 ID:wnf2OFDv
いつもスルーしてきたけどって言うけどじゃあ今回もしとけよ
妄想屋の関係ない絵を貼りつけることに関しては
是か否かで言えばいけないことだろうし、俺だって正直邪魔だなとは思ったが
誤りを氏も認めているのにまだ出てきて文句言い続けて何か楽しいことでもあるの?
スレの雰囲気を悪くしておいて何様?ここはお前のスレじゃないんだぞ?
いい加減子供じゃないんだからどのくらい自分が醜いことやってるか気づけよ馬鹿
22123-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/15(金) 23:09:41 ID:0ClO0uqM
以上です。読んでくれた方、ありがとうございました。

>217
申し訳ない。既に投下をしてしまいました。
222名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:10:16 ID:iuRRsIgC
よりによって俺が割り込んでしまいました。
>>216さんすいません。。。
223名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:10:24 ID:wnf2OFDv
ごめんリロードしてなかったせいでずれたorz
SS投下邪魔してごめんなさい
吊ってくるorz
224名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:11:49 ID:UyCJrypZ
>>220
この話題も一度や二度じゃないんだから書いてるんだろ。
妄想屋氏とは関係無しに、どこかでこの話題に決着つけないと、またそのうち荒れるのが目に見えてるし。
そうやって先延ばしにした結果がこれなんだから。


つかもう次スレから>>1にルール明記したらいいんでない?
225名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:18:03 ID:wnf2OFDv
>>224
わかったわかった
俺も含めてもうそんなこと言う空気じゃないからもうやめような頼むからorz
226名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:21:42 ID:iuRRsIgC
とりあえずルール明記は賛成
ついでに罵倒、誹謗中傷の厳禁あたりも書き足すとなお良いかな

まあこんなところで落ち着こうじゃないか。


>221
GJ!夏休みらしい良い話ですね!!!!
227名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:23:48 ID:GLlYju7P
ID変わる前に謝っておきます

オフで納得のいかないことがあり、そのモヤモヤを八つ当たりのように氏にぶつけてしまって申し訳ありませんでした
それだけでなく、このスレの雰囲気まで悪くしてしまい、深く反省しております
不快な思いをされた方々にはこの場を借りてお詫び申し上げます
本当に、申し訳ありませんでした
228名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:26:01 ID:7mnG1A/1
小ネタ用に避難所でスレを立てたらいいんじゃねーかと思ったらスレ立て出来ないモードになってたorz
こういうときの避難所だろうに使えねーなー
229名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:32:05 ID:j8MxpTXY
>228
>・この板の利用は、基本的に以下の用件が満たされた時にご使用下さい。
> 板のサーバーが落ちている場合。また荒らし発生などの非常事態の場合。
> BBSPINKからアクセス規制を受けている場合。

あそこは元々「こういうときの避難所」じゃないです
230名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 23:32:30 ID:XU6d98sJ
>>228
あなたみたいに提案も同意も取らずいきなり先走る人がいるからかも知れない。
アダルト業者排除の意図もあるかもしれない。
管理者とスレに伺いたてるくらいの手順は必要ではないかと思う。
231名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:20:26 ID:RcaP2AZa
かがみ「ねえ。このスレって荒れると急に人が増える気がするんだけど。」
こなた「きっとROM専が多いんだよ。普段はSSを読むだけで異常時にだけ手を出す感じだね。」
かがみ「なんかそれって気分悪いわね。読んだら感想くらい言えるでしょうに。」
こなた「ここの作品はレベル高いでしょ。下手に感想書いてもかえってスレを汚しちゃう気がするんじゃないかな。」
かがみ「まあわかる気はするけどね。でもそれと荒れることは関係あるのか?」
こなた「荒れると空気が悪くなるでしょ。このスレがそんな風になるのを黙って見てられなくなっちゃうんだよ。」
かがみ「本当はみんなこのスレが好きってことね。でも口汚く罵るのは明らかに違うだろ。」
こなた「あぁー…まあネット世界には色んな人がいるってことで勘弁してくれたまへ〜。」

落ちぬっ!
232名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:39:22 ID:DFr/il8u
>>231
荒れついでにはっきり言わせてもらうが、自分はあなたみたいに
自分の意見をキャラの口を通して喋らせるやり方が大っ嫌いだ。
キャラの口通すことで遠回しにやんわり批判してるつもりですか?
こんなネタにもなってない批判の垂れ流しを喋らされて、普通にキャラが好きな人間としては非常に不愉快だ。
言いたいことがあるならキャラの口借りずに自分の口で言ってみろ。

あと普段は一ROM者としての最近の感想は、あなたみたいにキャラの姿形や名前を借りただけの
己の趣味や自己主張丸出しの自己満SSが増えたなってのが素直なところです。
233名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:50:11 ID:ZSqnCoju
自己主張も結構だし、いわんとしていることもわからなくもないが、
そういう角のたつような口調にしないと意見も言えないのか。

さらにそこまでSSを罵倒できるんなら、
おまいさんが何か書いて見せて俺たちをうならせたらいかがなものかと。
ROM専しててよくそーまでいえるもんだ。
234名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:53:59 ID:zeUWf0IU
もうこのスレ、ダメぽ
235名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:55:24 ID:oASPxAGu
>>232
荒れの流れに便乗してしか言えない自身は棚上げですか。
ついでに言わせてもらえば、最後の2行でヘタレてるところにあなたのコンプレックスと卑屈さが現れていて余計哀れだ。
236名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:59:06 ID:2ckF8wV3
>>234
ハイハイ荒らしの定番レス乙
237名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 00:59:45 ID:gkd5BIYh
根本の原因は解決したんだから
そろそろスルーしとけ
238名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 01:07:08 ID:v/yvzAsm
書き手からすると
最近は物言うROM専が増えたなぁ、というくらい。
でもSSにGJとかレスを貰えると素直に嬉しいです。
レスくれる皆さん、保管庫に感想くれる皆さん、本当にありがとうございます。
これだけたくさんのROM専がいるなら
まだまだここも大丈夫なはず。

書き手も読み手も、マターリいきましょうか(´∇`)
239名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 01:44:41 ID:RcaP2AZa
>>232
私の書き込みが原因で不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。
ただ私は、こういった「こなた達だったらこんなこと言うかなー」な書き方を好んでおりますので、
恐らくこれからもそういったネタを投下するかもしれません。
そのときは注意書き等で危険を知らせるよう努力しますので、もし見かけたら無視してやってください。

それで自分の言いたいことですが、
みんなこのスレが好きだから色々言いたくなってしまう、だけど言葉が悪くなるとかえって荒れるだけだから気をつけよう。

以上で
240名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 03:05:08 ID:ZSqnCoju
とりあえず罵倒や喧嘩口調による批判、
作品の頭から全否定(こういう批判はまともに終わったためしがない)、
スレ終末語り、慇懃無礼(口調こそおだやかなもののやってることは前述と変わりない)等々
住民に揺さぶりを掛け兼ねないこれらの口調は、みなスルーするよう
>>1に改めて追加するというのはどうだろう。
罵倒誹謗中傷を厳禁したところで>>210のいうとおり暴れる奴は暴れるものですから、
問題は受けてとなる我々がどう対処すべきかを、
あらためて>>1に明確にしておくべきかと思うわけです。
241名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 04:25:42 ID:7kovcXch
>>240でいいと思う。
んで、とりあえず口論なんかやめてコミケでも行こうぜ。
242名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 05:41:31 ID:o0e3OT6+
煽りに対してこなた達がまたーりとネタにするのは、むしろこのスレの伝統な訳だがw
243名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 05:51:31 ID:pCMV9Fiw
> 煽りに対してこなた達がまたーりとネタにする
最近これが通じなくなってきてるのが悲しい…
暑さでみんなイライラしてるのか住民が変わってきたのか
以前より荒れることも多くなってる気がするし
244名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 07:51:20 ID:+pQI/cdR
夏休みが終われば元に戻るでしょ。そんなに心配いらないと思うよ。

・・・あじゅじゅしたー (=ω=.)/~
245名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 07:51:21 ID:oEbsmxCy
なんつーか、誹謗中傷・煽り煽られ・罵詈雑言が口火を切ってウジャウジャ流れ始めて、んで、悪い意味で活発になると、ああやっぱり、ここって2ちゃんなんだなあ・・・って再認識させられるね。

関東南部は午後から雨だそうだから、コミケに行く人は戦利品が濡れないように気をつけてね〜
246名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 09:43:16 ID:FWRhF3hQ
>>244
8月末から9月末にかけて燃料(ドラマCD、原作6巻、OVA)がガンガン投下されるしね。
その辺りをネタにしたSSが今から楽しみだ。
247名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 09:45:47 ID:o0e3OT6+
まぁ最近ここに来た人はこれでも眺めて、昔のスレがどれだけまったりしていたか
(=荒らし耐性を持っていたか)みてみるといいよ(*´∀`)ノ
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/229.html
248名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 09:55:02 ID:gkd5BIYh
まらんは元ネタあるんだが
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown/5583/swf/maran.html
249名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 09:58:33 ID:o0e3OT6+
>>248
それもちゃんとネタに組み込まれてるw
250名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 13:28:00 ID:RcaP2AZa
>>246
かがみのツンデレCDなんてものが出るらしい
251@有明ビッグサイト:2008/08/16(土) 17:28:54 ID:795DhHTs
企業ブースの今日の営業と展示が終わって一般サークル問わず参加者の打ち出しが進んでるんだが
やっぱ今の俺みたく聖地に出張ってる人間が多いせいかスレが全然進んでないな。

今日は熱中症にやられて倒れてた人間を2人も見たよ(いずれも女性だった)。
明日参戦する方は真面目に1.5リッターか2リッターのペットボトル持参した方がいいかと。

252名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 17:31:12 ID:yz6Lf2vy
誤爆?
じゃなけりゃスレチ
253名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 19:48:20 ID:18Nkr2ah
自分が同意出来る話以外には一切口出ししないように徹してれば自然とスルー出来るよ出来るよ
25416-187 ◆Del8eQRZLk :2008/08/16(土) 20:39:50 ID:/NyZ8Mmx
すいません、今回も変則的な投下で失礼します。
『4seasons』の完結編ができました。これは普通に投下しようと思ったのですけど、
ちょっと分量が多くて途中で規制が入るのが怖いので、保管所に直接投下してしまいました。
あ、あとちょっと色々と緊張していて、30レス弱の投下に自分の精神が耐えられなさそうなので…。
以下お読みになりたい方はどうぞ。

『4seasons』そしてまためぐる季節

■かがみ&こなた
■エロなし
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2271.html

です、よろしくお願いします。
以下はお読みになられた方あてのメッセージです。




――――――――――――――――――――――――――――――――――――

2007年11月25日に第1話が投下された『4seasons』ですが、
これにて完結となります。これまでもの凄く長い期間と分量に
おつき合い頂きありがとうございました。
色々な面で二次創作の範疇を大きく外れていることはわかっていたのですが、
それでもこれを受け入れてくださったみなさまには感謝の念で一杯です。

また、原稿用紙枚数867枚に及ぶ物語を最後まで書ききることができたのは、
色々なところで評価してくださった方がいたからに他なりません。
言及してくださった全ての方に沢山の感謝を捧げます。
本当にありがとうございました。
255名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 21:01:37 ID:U+8akVpe
>>254
ただいま拝読しました。というか何度も読み返しました。
あれこれ語るのも無粋ですので、一番大事なことだけ。


本当に、ありがとうございました!!
256名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 21:30:34 ID:VDLjQl/d
>>214
荒らしは気にしないで
また元気な姿を見せておくれ

>>221
こなたのカワイイ仕草が脳内で再生されたGJ !
何気に面倒見のいいかがみ萌え

>>238
私も同じ意見だなぁ・・・
まったりいきたい・・・

>>250
なにそれ? 男にデレデレするかがみのCD? 公式が俺嫁路線に大きく舵を切るってことか?
正直微妙だな。聴きたくないし欲しくない。

>>254
超GJです
今まで本当にありがとう。貴方の作品が投下されるたびに胸が高鳴った。
もしよろしければ、次回作もお願いできるでしょうか? 可能性は低いかもしれませんが、お待ちしています。
257名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 21:47:38 ID:ZSqnCoju
>>254
ブラボー!!!

長い長い、4つ+1の物語の、完結、本当におつかれさまでした。

今はアレコレ言いません。
氏のファンとして、元々迂闊に感想が書けない立場でもあるし。

でも、これだけは改めて言わせてもらう。
素晴らしい作品をありがとう、そしてお疲れ様でした。
258名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 23:39:16 ID:RcaP2AZa
>>254
素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。
それにしても原稿用紙900枚近くとは…大長編お疲れ様でした。

こなたもかがみも良かったなぁ…
259名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 23:44:16 ID:/zaLQ9da
>>254
素晴らしい作品をありがとうございます。
お疲れ様でした。
260名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 00:23:00 ID:3cUQuRNf
>>254
何と言う大作…本当に乙です。
これほどの壮大なストーリーをしっかり書き上げるとは実はひとかどの作家に相違ない!
今俺が勝手に決めた!
261名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 00:30:37 ID:+WI6DYQQ
>254
飛行機が……飛行機が落ちなくて本当に良かった


冗談はさておき、引きずりこまれるような文章のクオリティは感嘆の一言でした。
早く先を読みたい気持ちと、読み終えてしまう勿体なさが毎度せめぎあって。
また貴方の作品が読めますようにぐっじょぶ



262名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 02:27:13 ID:ZqCPZ0Qo
>>254
長編完結お疲れ様です!もう凄い!の一言に尽きます 素晴らしい作品に出会わせて頂いたことに心の底から感謝を… ありがとうございました!
263名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 02:46:30 ID:/xRLTJxO
生まれて初めてSSで泣いた
264名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 12:26:13 ID:aoiuAi+n
>254
長編完結、お疲れ様でした。
迫力のある文章に、まさに圧倒されました。
こなたが、自分が恋愛ができると知った時の、戸惑っている部分に、特にぞくぞくとさせられました。
素晴らしい物語を読ませて頂き、ありがとうございました。


265名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 13:05:36 ID:QBMjuNvl
そうか、第一話からもう八ヶ月強になるのか。
まあ、それはともかく、本当に、内容は素晴らしいの一言に尽きる。
月並みな表現だけど、語彙に乏しい自分には、そうとしか表現できない……
266名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 17:34:34 ID:A3A5bbJ5
>>254
凄いとしか言えません
自分も書き手の端くれだから、細かいところに突っ込んで何か言った方が励みになるってのは分かるんだけど
そんな余裕も何もかも根こそぎ持っていかれちまいましたよ

ああもう、ホントやってくれる
やりやがった・・・・・やってくれやがった!
マジですげぇよ心から賞賛する尊敬する!
267名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 20:11:12 ID:p40yz3SH
>>221
4seasonsも大好きだが、こういうのも大好きだ。

と、思ったら4seasonsも来てる!
こちらはらき☆すたとは全く無関係な完全な新作だったとしても、
あるいは、らき☆すたをまったくしらなくとも引込まれたであろう二次創作を超えた大作でした。
お疲れさまでした。
268名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 00:50:01 ID:4omLOkx+
それにしても、3スレ連続で長編の最終話が投下されたのね
269名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 04:18:40 ID:I2uopo9k
>>254
お疲れさま、本当にお疲れ様でした。
1話が投下されたのは去年だったですか…そんなに前だったっけ?と思えるのは何故だろう。
でも、ただ言えるのは、素晴らしい作品だったということですかね。
泣いて笑って。うん…本当に素晴らしい作品をありがとうございました!
270名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 14:00:58 ID:FS7QBGeN
しかしこんな超大作が来た後じゃ投下しづらいよな
271名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 14:24:05 ID:qWEZpErM
昨日は一日中、レスがなかったしな
272名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 20:43:50 ID:SSZ6DBwE
静かだね

次に終わる長編でも予想しようぜ
どうやって終わるかとか
273名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 20:56:02 ID:/DZfYB67
悪趣味だからそういうのやめようぜ
274名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 20:56:44 ID:yPgveYBa
>>272
もしそれで挙げていった終わり方の中に作者さんの考えていた終わり方があったらどうするの
それで作者さんが書くのやめたらあんたは責任とれるのか

いくらネタが無くても、考えなしに変な提案はしないほうがいい
275名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 20:59:08 ID:wFAbG1Yh
感化されちゃう可能性もある品
276名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 22:41:11 ID:GGtoamS5
じゃあ次のこなフェチでどんな風にみゆきさんが壊れるか予想しようぜ



・・・・相手が悪いか
当たるとは思えんな
277名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 22:48:06 ID:TeYFFOvi
だばだばするんじゃないかな
278名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 22:51:47 ID:UiqAdAnC
>>277
そうじろう「変なところに当たるなぁっ!」
279名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 22:52:46 ID:PYx5ioS3
鼻血の推進力で月まで吹っ飛んで、星条旗を引っこ抜いてくるとか。
280名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 23:23:35 ID:TeYFFOvi
星条旗に包まれるように当たってそのまま真下に落ちて直接カップインするとか。
281名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 23:28:53 ID:5kzdoq0v
>>254
本当にお疲れ様です。超GJでした。
初めてあなたの作品に触れてもう半年以上の月日が経ったのですね。
酷な話かもしれませんが、ぜひあなたのらき☆すたSSの新作をまた読んでみたいです。
お待ちしてます。
最後にもう一度、GJ !
282名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 01:00:43 ID:xmC2dyfU
誰も書き込んでいないようなので、一番乗りで……

かなたさん、誕生日おめでとうございます
そうじろうさん、誕生日の前日おめでとうございます(?)
283名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 01:58:02 ID:MkZzg8/f
: :/: : : :/.: : : : : : : : : : : : , /:/: : : : : : : /: :|: :\: : : : : : : : : : : : \
: .!: :: :/ : : : : : : : :/: ::_∠/ /: : : : : : ; ∧: :|: : : :\______\
: |: : /     . .//:/ .| :|: : : : : : : / T ー、: .  \\_
: |: /   . : : :/: : /  |;イ: : : : : : /   ∨!: : : : : : : \`
: |/. . : : : : : : :./ : / /   |: : : : : :/  ー|∧: : : : : : :、: :\
: |: : /: : : : : ∨: :/ _z彡了|: : : : :/  斗ミz、ヽ: : : : : : | : : |
:イ: /: : : : : : :l: :./,〃j:::::::} !: : : :/  ! 丿::} 〉|: : : : : :i:| \|
:.| イ: : : : : : :.| /彳 ノ::::::! |: : :/    !k::ノ:/'∧ : : : : | !   \
:.|:|:.!: : : : : :.,'/《 |ー':::ハ:d |: :/     匕ぅ' ,': :∨: : :∧|
:.|:|:ハ: : : : ://:∧ヘ::ヘソ::j |/          i : : | : :/  |      /
:.|' ヽ|: : : :|/: : : :\ゝ−´       ヽ    j : : |: :/          ー'
: |::::::|: : : :|、: : : : : :\       ー , -、 ィ:´:::::::|:∧\      /
ヽ!:::::〉、: :|: ゝ―‐ 、 \___ .イ  /. |:::::::::::|' : ∨_\    ヽ
  ̄ 7:〉、|´       ハ: :ヽ':::::ノr‐、! /、 |:::::::::::|: : : |  ̄\ /
   //ヽ|         |: : : \ ! |/ } !::::::::::|: : : |    っ
   \        ノ: : : : : :Y  ゝ' {  |::::::::/: : : |

誕生日なので、化けて出てみました
284名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 03:38:15 ID:icJF10Qh
先に謝っておきます。すいません。なんかすいません。

ちょっとしたネタを投下させていただきます。
シューターかなたさん(>>118-120)のネタの続きみたいな物です。
大体2レス使用。
285R(uckystar)-TYPE FINAL /1:2008/08/20(水) 03:39:39 ID:icJF10Qh


――ここに帰ってくるのも、久しぶり。

――そう君とこなた、今は何をしてるのかな?


草木も眠る丑三つ時。私は久しぶりに愛する人たちの元にやってきました。
「……もう、こなたったら。こんな時間まで起きてちゃダメよ」
こなたの部屋はまだ電気が点いているようです。……夜更かしが癖になっちゃってるのかしら……。
久しぶりの我が家を見て回っていると、居間であるものを発見しました。
「あら、これは……あのゲームの最新作かしら。でも、ファイナルって……」
ゲームセンターに置いてあったあのゲーム。それが家庭用になって出ていたのでしょうか?
まず始めに、と説明書を読んで、ちょっと切ない気持ちになりました。
「そっか。この作品でシリーズは終わりなのね……」
説明書の最初と最後に『感謝』という言葉と共に、シリーズ最終作である事が書いてありました。
「……とりあえず、ちょ、ちょっとだけ」
こんな事をしている場合では無いのですが、誘惑に負けてしまいこのゲームを始めてみる事にしました。
テレビの音を小さくして、スイッチオン。……昔とは大違いの綺麗な絵で、ちょっとびっくりしました。
パイロットデータはこなたのものを借りておきます。説明書を読みながら、まずはチュートリアルを見てみる事にしました。
「あら、壁に当たっても大丈夫なようになったのね。やっぱり、昔とは違うのね……」
他にも、いろいろと攻撃方法が追加されていて驚きました。……全部覚えられるかは心配です。
というか、操作自体が昔より複雑で覚えるのが大変でした。
それでは、新しくパイロットデータを作ってゲームを始めましょう。……どうやら、説明書によればたくさんの機体を使えるらしいですね。
とりあえず普通ので行きましょう。と、R-9Aという機体を選択して出撃。ゲームがスタートしました。

この後は……
286R(uckystar)-TYPE FINAL /2:2008/08/20(水) 03:40:34 ID:icJF10Qh
「うわぁ……いかにも何かが出そうって雰囲気……きゃぁっ!?」
蟹さんみたいな敵の足で踏まれたり(というか足蹴にされたり)、
「えー、これってどう倒せばいいのーっ!?」
ぶら下がった大きな敵(ボスだと思います)の倒し方がわからなくて四苦八苦したり、
「やっぱり大きな戦艦は出てくるんだ……」
昔と変わってないパターンにちょっと感動したり、
「あわわわわっ!よ、避けられないよぅ!」
いきなりボスの頭が落ちてきて圧死したり、
「な、何か凄いぐにゃぐにゃしてる……」
ステージ全体がねじれていて、ちょっと気持ち悪くなったり、
「や、やだ……凄くエッチな形してる……」
グネグネと動き回る長い敵の形がちょっと口に出して言えないような形で、恥ずかしくなってしまったり、
「……え、え、え、えぇぇぇっ!?嘘、これって……」
最終ステージの背景が気になって、何回もミスをしてしまったり。

なんというか、いろいろな意味で大変でした。
「……ふぅ」
一回クリアしただけでも、新しい機体が結構出て来ました。……でも、コンプリートするのは凄く大変そうです。
「こなたのデータを見てると、凄く時間がかかりそうだものね……」
「まあね。特定の機体を120分使用とかユーザー泣かせのフラグばっかりだし」
「ええっ、そんな物まである……の……?」

え?あ、あれ?今……こなたの声が……

「……うーん、感動の再会がこんな形になるとはネ」
後ろに振り向くと、頬を掻きながら佇むこなたがいました……え、ええ?
「何か下でゲームの音がするナーって思ったら……お母さん、何やってるの?」
こなたの質問に、頭が混乱してしまった私は思わず……

「……えへっ☆」

……と、返してしまいました。……ごめんなさい、こんなダメな母親で……
287R(uckystar)-TYPE FINAL /あとがき:2008/08/20(水) 03:43:25 ID:icJF10Qh
ああ、俺の中のかなたさんがどんどんシューターになっていく……

というか、このかなたさんダメじゃん。娘に存在バレちゃってるよ……だがそこがいい。
288名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 03:58:38 ID:Zrd7ZWyi
かなたさんお誕生日おめでとうございます!

…故人でもおめでとうでいいのかな。
命日じゃないからいっか。

>>287
攻撃方法覚えられなそうとか言いつつラストまで行っちゃうかなたさんすげぇw
はっきり「ち●●の形です」とか説明されてないのにそういう風に見えちゃうのは
見る側の資質しだい。
つまりかなたさんは実はエロいということですねわかります
289名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 07:42:34 ID:2cOsK/JC
>>288
誕生日は、その人が生まれてきて自分に出会ってくれたことを感謝する日だ。
お前がかなたさんに出会えたことを感謝するなら、おめでとうとありがとうを言ってもいいだろうさ。
290名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 08:37:56 ID:Zrd7ZWyi
>>289
なるほど……

そっか。
ありがとうか。
うん、ありがとうって言いたい。

かなたさん、ありがとう。



なんか目からうろこが落ちたよ。
被りがなければ五分後かなたさんに捧げるSS投下してみようと思いやす。
291三毛また:2008/08/20(水) 08:44:14 ID:Zrd7ZWyi
では行かせてもらいます


タイトル「神無月の桜祭り」


かなたさんに贈るSS
でもかなたさんの誕生日は全く関係ないという体たらく。

・泉家主役
・エロ無し
・純粋な意味で そうかな
・14レス使用
・文化祭(桜藤祭)は9月末か10月にあるという設定
・季節、秋
292神無月の桜祭り1/14:2008/08/20(水) 08:45:03 ID:Zrd7ZWyi
        *****

「もう涼しくなっちゃった」
「こなたが生まれてから、車椅子でもずっと外出許可が出なかったからなあ」
「こうして病院の外に出るのは久しぶり。三人で出かけるのは初めてよね」
「そうだなぁ、公園を散歩してるだけだけどね」
「あぶ〜」
「あらこなたが、車椅子でも散歩って言うのかしらって言ってるわ」
「かなたに抱っこされながらもつっこむのか。これは将来が楽しみだぞー」
「変なふうに育てちゃだめよ?」
「あっはっはっ」
「うふふ…」
「……」
「……」
「ねえそう君」
「ん?」
「お家に二人で、寂しくない?」
「んー……寂しくないことはないかな。こなたもまだ歩いたりはできないし、一
 人で使うには部屋が多いからなあ」
「なら、わたしのことはもう、」
「でも!こなたもどんどん大きくなってるし、かなただっていずれ治れば一緒に
 住める。三人で暮らせばあの家だって、きっと狭いくらいに感じるぞ」
「……」
「だから、ずっと待ってる」
「……うん」

        *****
293神無月の桜祭り2/14:2008/08/20(水) 08:45:53 ID:Zrd7ZWyi
        *****

 ちゅんちゅんとすずめの声。カーテンから漏れる光。朝です。秋の朝。
「んあ……」
 ベッドでもぞもぞうごめくこなた。セミの声と一緒に暑さも無くなって、残っ
たのは夏の忘れ物のような心地よい暖かさだけ。夜遅くまで起きているこの娘は
もともと朝に弱いから、こんな日は放っておいたらいつまでも寝てしまいそう。
そろそろ起きなきゃいけない時間です。
「ん、んぁあ……あれ?」
 むくりと上半身を起こすと、なにか釈然としない表情で自分の頭を確かめるよ
うにさすってみる。そのまま朝の支度を始めますが、そのあいだもこなたは不思
議そうな顔をしていました。
「お姉ちゃんおはよう、今日は早いね」
「ゆーちゃんおはよー。あ、そうだ、ゆーちゃんさっき起こしに来てくれた?」
「え、ううん?行ってないよ。どうしたの?」
「そっか、誰かに頭をさすられたような気がしてね」
「へぇ、ベッドに積んである漫画が倒れてきたりしたんじゃないかな〜」
「そかな、うんそうかも。ま、いいや」
 二人は食パンをこんがりと焼くとバターをぺたり。テレビで朝のニュース番組
を適当に見ながらもぐもぐと食べます。 毎朝登校しなきゃいけない身としては、
ゆっくり朝食を毎日作っている時間は無いのでどうしてもパン党になってしまう
のです。 くわえて今日は土曜日、授業が午前中しかないのでお弁当のおかずの残
りというものも無くとっても質素な朝ごはん。
「おはようゆーちゃん。おっ、こなた早いなー」
 そこへ目の下にクマを作った人が入ってきました。ふらふらとした足取りで。
「おじさんおはようございます」
「はよー、お父さん。」
 お父さんはお茶だけコップに注ぐと二人に並んで座り新聞を広げます。朝食は
用意しません。どうやら徹夜でお仕事をしていたよう。
「また徹夜したの?お父さんもう若くないんだからさー」
「もうすぐ原稿上がるからなあ、今日は気持ちよく眠れそうだぞ」
「無理しちゃやだよー」
 こなたはパンをもぐもぐしながら言います。
「心配してくれるのかこなたー。良い子に育ったなー」
 べったりと抱きつくお父さん。本当に、この人はこんなだけど良い子に育ちま
した。
「ジャマだよお父さん」
「なんだこなたつれないぞー」
「あーもー徹夜明けは変なテンションなんだからー。テレビ見れないよ」
「テレビより親子の愛だろー…おっ、近所の話だな」
 その時テレビに映っていたのは、血生臭い事件ではなく地元の他愛もないニュ
ースでした。

“『ソメイヨシノ咲く!?』○○市の××公園に並ぶソメイヨシノが淡いピンク色の花
を咲かせている。地元では春の花見の名所として有名だが、「この季節の開花は記
憶がない」(同市公園課)とびっくり。これをチャンスと見た地元商店街による出
店もあり、季節外れのお花見シーズンとなっている。”
294神無月の桜祭り3/14:2008/08/20(水) 08:46:46 ID:Zrd7ZWyi
「10月に桜だってお姉ちゃん」
「そだねー珍しいねえ。…ハルヒが映画でも撮ってるのかな」
「はるひ?」
「いやいやこっちの話だよ」
「ふ〜ん。わたし桜大好きなんだ〜」
「あー、ゆーちゃん似合いそうだもんね。ピンク色とか可愛いの」
「そ、そうかな」
 子供達は珍しい出来事に話を咲かせます。 でも一人だけ、少しうつむき気味に
考え込んでいました。
「……」
「どったの?お父さん」
「ん、ああ何でもない。桜かあ……そういえば今日は土曜なのに学校あるのか?」
 お父さんは何かを思いついたように、左手を握って右手の平をポンと叩きます。
古い漫画だったら頭の上に電球が光りそうな仕草です。
「文化祭の片付けがあるんだよ。午前中には終わるけどね」
「そうか。じゃあ学校終わったら花見でも行くか!」
「ぅお!…って寝るんじゃなかったん?」
「ふっふっふ、父さんもまだまだ若いということを教えてやろう。ぼうや達には
 負けんよ」
「若さゆえの過ちにならなきゃいいけどね」
 こなたはやれやれとため息をつきながらも、嬉しそうな顔をしています。お父
さんの提案した十月のお花見には、二人とも乗り気なようです。
「えと、じゃあみなみちゃん達も誘ってもいいかな?」
「もちろんOKだよゆーちゃん。むしろウェルカム!かわいい女の子が増えるの
は大歓迎」
「ちょ、お父さん…そういう危険な発言はみんなの前でしないよーに」
 …
 ……
 声が満ちる食卓。
 笑顔の種類も二つじゃなく三つもある。それがかつて望んだ三つじゃないとし
ても。
 泉家は今、とってもにぎやかです。

          *****
295神無月の桜祭り4/14:2008/08/20(水) 08:47:25 ID:Zrd7ZWyi
          *****
 ………
「この辺りは桜が多いのね…」
「………」
「そう君?」
「…んっ、ああこの辺は花見の名所だからなあ」
「…そう君、最近ちゃんと寝てる?」
「んー大丈夫大丈夫」
「だいじょうぶって…こなたのこともあるけど、無理しちゃだめよ」
「わかってるよ。かなたの帰るところが無くなったら元も子もないからなあ」
「いっしょに入院、なんてことにならないようにね」
「気をつけます」
「はい、よろしい」
「ふふっ、それで桜がどうしたんだ?」
「うん。花が咲いてるときはいいけど枝ばっかりの桜って、たくさん立ってると
 無性にさみしく見えちゃうなぁって思って」
「そうだなあ。春の桜がにぎやかだから、なおさらそう見えるかもな。でもこれ
 はこれで良いんだぞ」
「うーん、でもわたしはやっぱり春のほうが好きよ。空が桜色で埋め尽くされる
 ような、突き抜けた明るさが好き。なんだか見ているだけで元気になれるよう
 な、そんな気になるの」
「そっか…なら春にまた来ないとな!」
「…うん」
「そのころはこなたももっと大きくなってるぞ。今と同じようにかなたが抱っこ
 してはこれないかもなあ」
「それならわたしが車イスを使わないでよくならないとダメかしらね」
「ああ、春にはみんなでお花見しにこような」
「……うん。春が楽しみね、そう君」

          *****
296神無月の桜祭り5/14:2008/08/20(水) 08:48:07 ID:Zrd7ZWyi
          *****
 まだ暖かいといっても、所詮は夏の名残。空気はどこか涼しさもいっしょに感
じさせるような微妙な気温です。その後やってくる季節の違いはあれど、春の陽
気に似てなくもありません。
「うおっ本当に咲いてるな」
 そんな中、公園の桜たちは春と勘違いしたかのようにいっせいに開花していま
した。 七分、八分くらいでしょうか。満開とまではいかなくても、十分に景色を
桃色に染め上げています。 お父さんはふらふらと辺りを見回しながら桜と出店の
間を歩いていました。
「けっこう人来てるんだなあ。仕事はいいのか仕事は」
 それは誰かに向けた言葉じゃなく、ただつぶやいただけ。なので誰にも聴かれ
ることはなかったけれど、もし誰かの耳に届いていたらこう言われたことでしょ
う。
 あなたが言うな、と。
 そもそも土曜日なのですから、ほとんどの人はちゃんとお仕事が休みの日のは
ずです。むしろこの人の感覚の方がおかしいのです。長年曜日の関係ないお仕事
をしているから仕方がないのだけど。
「ん〜あそこにするか」
 お父さんは桜並木に設置してあるベンチの中から誰も使っていない所を選んで
座りました。こなた達が来るまで腰を落ち着けて待つつもりです。
「くぁっ、さすがにちょっと眠いな」
 徹夜をしてそのまま午前中にお仕事を仕上げたので、昨夜から一睡もしていま
せん。今になって気が抜けたのか息をするごとにまぶたが下がっていき、うとう
とと身体も揺れ始めます。何かによりかかるか誰かが支えるかしないと、ベンチ
の上に倒れて眠ってしまうでしょう。大の大人が一人でベンチで横になっている
のは、あんまりよい姿じゃありません。
 ……まったく、しょうがないひと 。
297神無月の桜祭り6/14:2008/08/20(水) 08:48:47 ID:Zrd7ZWyi
 お父さんが座ったままでベンチに倒れこまずに眠っていると、こなたがやって
きました。こなたは一人じゃなく、三人の女の子といっしょのようです。
 そのうちの一人、頭の真ん中におっきなリボンをした女の子の声が聞こえてき
ます。
「ほんとすごいねーお姉ちゃん」
「そうね、十月に桜の花を見るのは初めてだわ」
 リボンの子のお姉さんでしょうか、二つに分けて結んだ長めの髪をふりふりさ
せてる女の子が少し驚いたような声で応えました。
「まさにみゆきさんカラー一色だねー」
「わたしですか?」
 桜色の天井を見上げながらこなたがつぶやくと、メガネをかけた女の子がおっ
とりした声できょとんとしてしまいました。
「カラー?ゆきちゃんの色?」
 リボンちゃんも頭に?を三つほど浮かべます。さらにリボンちゃんのお姉さん
も意味をいまいち理解できなかったようです。
「なによカラーって。みゆきの雰囲気にピンクが似合うからってこと?」
「まあそういうことだよ」
 こなたは少しうつむいて顔に影を作ると、目をキラーンと光らせて言いました。
「私たちがカラー漫画かアニメになったら絶対みゆきさんの髪はピンク色だね」
「あんたはまた何言ってんだか。実際にそんな髪の色の人なんていないわよ」
 お姉さんは呆れた様子でしたが、もう一人メガネの女の子はこなたのお話にの
っかります。
「ピンクですか。溢れる愛の色ですね。きっとわたしの泉さんへの愛が、泉さん
 に髪の色をピンク色に見せてしまったのでしょうかだばだば」
 突然メガネさんの鼻から流れ出る血。溢れ出たのはピンクじゃなく赤色でした。
「ゆきちゃん、あんまり出すと桜が赤色になっちゃうよ」
 盛大に吹きだした鼻血を見ながら、リボンちゃんはいつものことだという雰囲気
でのんびりしています。
だいじょうぶなのでしょうか。
「泉さんが望むならすべての桜を紅に染めてみせましょう」
「いや、私は望んでないよ」
「そうですか。では」
 だいじょうぶでした。
 こなたが首を横に振ると、メガネさんは鼻を押さえて何やら力を込めます。す
ると、それまでの鼻血など出していなかったかのようにぴたりと止まりました。
「……あー、ちょっといいか」
「どしたのかがみん」
「なんか別の作者さんのSSになりそうだからみゆきの髪の色の話は終わりにし
 ないか?」
「ん〜、そだね」
 お姉さんは両手で何かを放り投げる仕草をしながら「じゃあ終わり!」と、き
っぱり宣言しました。
 彼女の声は結構な大きさでしたが、お父さんの眠りを妨げるほどまだ近づいて
はいません。なのでこなた達もお父さんも、まだお互いの存在に気づきませんで
した。
298神無月の桜祭り7/14:2008/08/20(水) 08:49:25 ID:Zrd7ZWyi
「ふぅー…話戻すわよ」
 お姉さんが仕切りなおしといった感じに口を開きます。
「なんでこんな時期に咲いたのかしら。めったにないことよねえ?」
「ふっふっふ。かがみんや、私達にはこのお方がいるじゃないか。教えてみwiki
 さん!」
「こなちゃん、みwikiって…」
 びしりとメガネさんを指差すこなたに苦笑いを浮かべるリボンちゃん。
 メガネさんは鼻の下に付いた鼻血をハンカチで拭きとり、こなたの方に向き直
ります。
「桜が咲いた理由ですか?少し長くなってしまいますけど…」
 一旦メガネさんが口をつぐんで周りをうかがうと、三人ともこくこくとうなず
きを返しました。
「はい、それでは〜…こほん。桜の花芽は七月ころには生育していますので、冬
 の寒さで休眠する前に台風や虫害でなどで葉が落ちますとこのような時期に咲
 いてしまうことがあるそうですよ。ですが、満開近くまで咲くことは稀らしい
 のでやっぱり今回のことは珍しいことだと思います」
「へー台風とかのせいなんだー。そういえば台風が続けて来ちゃったりしたもん
 ねー」
 リボンちゃんは身近な不思議の種明かしをされた小学生のような顔でひどく感
心しています。
「それともう一つは科学的なものではないのですが、ご先祖様をお呼びする桜と
 する言い伝えもあります。神無月である十月は土地の神様が一時的にいなくな
 ってしまうので、神様が各地の人々のご先祖様を呼び寄せて神様のかわりに見
 守っていてもらうというものらしいです。神無月に咲く桜はご先祖様が来ると
 きの目印だとか」
 メガネさんが解説している間、誰も口を挟みませんでした。なぜこの女の子は
こんなことを知っているのでしょうか。聴いている三人も、メガネさんなら知っ
ていて当然というような扱いで特に賞賛しません。それが、逆に凄さを表してい
ます。
「なるほどね〜」
 こなたがうんうんと頷いていると、お姉さんが首をかしげながら疑問を口にし
ました。
「へぇ〜、でもそれだったら毎年咲かなきゃだめじゃない?」
「え〜と、そうですねえ。言い伝えですから〜」
 メガネさんは少し困った顔をしながらあっさりとお話の欠点を認めてしまいま
す。そんな様子にこなたが口をへの字に曲げました。
「うへぇ〜、かがみんロマン無さすぎ」
「し、しょうがないでしょ。そう思っちゃったんだからっ」
 ちょっとだけ顔を赤らめながら焦って弁解するお姉さん。そこへリボンちゃん
が遠慮がちに意見を述べます。
「えーっと、こういう年は特別良い年なんだって思えばいいんじゃないかなあ」
「さすがつかさはロマンが分かってるね〜。同じ神社の娘でなんでこうも違うの
 かな〜かがみん」
 こなたはにたにたと笑いながら背伸びをすると、お姉さんによりかかって頭を
ぺたりぺたりとなで回します。
 お姉さんは悔しいのか恥ずかしいのか顔の赤みが増すと、こなたをはじくよう
に跳び上がって叫びました。
「う、うるさい!」
299神無月の桜祭り8/14:2008/08/20(水) 08:50:03 ID:Zrd7ZWyi
 その時、お父さんがびくりと身体を震わせました。けっこうそばまで近づいて
きていたこなた達の声が耳に入ったのでしょう。この人は瞬時に目を開きました。
 一人でベンチに座っているおじさんより、にぎやかに喋っている女の子の方が
良く目立ちます。目が覚めるとお父さんは先にこなた達を見つけました。
「おーいこなた、こっちだぞー」
「あ、お父さん先に着いてたんだ」
 こなたが最初に気づき、リボンちゃんとお姉さんとメガネさんの三人もそれぞ
れに挨拶を交わします。合わせて四人です。
「あれ、ゆーちゃんはどうした?」
 朝の会話ではゆたかちゃんもお友達を連れてくるようでした。お友達が来れな
いとしても、少なくとも一人足りません。
「あー、ゆーちゃん達はちょっと遅れてくるよ。1年生は文化祭で物置になってた
 空き教室の掃除させられてるみたい」
 大変だね〜、と肩をすくめるこなた。それを聞いたお父さんは持ち上げかけた
お尻を再び戻しました。
「じゃあもうちょっと待ってようか。出店をまわるのは皆来てからの方がいいだ
ろうし」
「そうですね〜。そう遅くはならないとみなみさんも仰ってましたし」
 メガネさんが同意したのをきっかけに、お父さんが座っていたベンチに次々座
りました。お父さんの隣にこなたが、次にお姉さん、リボンちゃん、メガネさん
の 順に座ります。
 それから、しばらく誰も喋りませんでした。暖かい風にさらさらと踊る前髪。
空気まで色づかせるように桜色に咲く空。カシカシと鉄板を擦る音にお客を呼び
込む威勢のいい声。それらに囲まれながら、ゆるやかに首をもたげてぼんやりと
桜並木を眺めます。
「本当に、春みたいだなあ…」
 ぼそりとつぶやくお父さん。言葉といっしょに吐き出した大量の空気は溜息の
よう。
「どったの?」
 言葉とは裏腹の、普通なら気づかないような微かな沈んだ気配も、ずっと二人
きりで暮らしてきた娘にはしっかりと感じ取れるようです。
「ん?ちょっと思い出してなー」
「なにを?」
「あれもこのくらいの季節だったかなあ。こなたが生まれた年に三人で散歩して
 たときに、みんなでお花見しようって話してたんだけどな」
「ん〜覚えてないよ」
「そりゃそうだろー。こなたは0歳だったもんな」
「そっか。でもそのときも今年みたいだったら、」
 こなたは珍しく躊躇うように、いったん言葉を切って言いました。
「お母さんとも一度はお花見できたのにね」
「ああ、そうだな」
 お父さんはこなたの頭をゆっくりなでると、そっと抱き寄せました。
「春まで、もうちょっとだったのにな」

          *****
300神無月の桜祭り9/14:2008/08/20(水) 08:50:48 ID:Zrd7ZWyi
          *****

「そういえばこなたはまだ桜の花は見たことないのか。こなたは桜好きになるか
 なあ」
「そう君、しぃー」
「ん?」
「すーすー」
「ああ、寝ちゃったのか」
「ええ、もうしっかりと。外の風が気持ちよかったのね」
「ほんとだ。熟睡してるなぁ。かわいい顔してまあ」
「うふふ、そう君ったら親ばか」
「いやいや、きっとかなたに似て美人になるぞー」
「もう…ほくろなんてそう君似よ」
「間違いなく二人の子供だな」
「でも成長は私達に似ないで欲しいわ。私の身体に似ちゃうのもなんだし…そう
 君みたいな性格になってもお友達できにくいだろうし」
「うっ、ひどいぞかなた〜。俺も多くはないけどちゃんと友達いるぞー」
「ふぅ。こなたにもちゃんとお友達できるかしら…」

          *****
301神無月の桜祭り10/14:2008/08/20(水) 08:51:24 ID:Zrd7ZWyi
          *****
「そっか、こなちゃんのお母さんって…」
 話を聞いていたリボンちゃんは眉を下げてしゅんとしてしまいます。彼女はと
ても優しい女の子のよう。だけど、桜の花にそんな顔は似合いません。
 少しの間、口を開きにくい空気が漂います。でもそれは、ほんの少しだけでし
た。
「まあでも」
 お父さんはこなたの肩から腕をのばして、抱きかかえるようにひっつきます。
「こなたがどんどんそっくりになってくからな。かなたと一緒にいるような気に
 なるぞ…喋らないと」
「ふ〜ん。って喋らないとってどゆこと!」
 こなたは同意しかけるものの、途中でただ似ていると言われたんじゃないこと
に気づいてしまいました。
「そりゃーだって、中身はなあ?」
「お父さんに言われたくないよ」
 そう言うと絡み付いていた腕を振り解き、うりゃうりゃ〜とお父さんを押しの
けました。そんな二人の様子に、
「泉さんのお宅は親子仲がよろしいですね」
「ちょっと父と娘の仲のよさとは違う感じもするけど」
 と、メガネさんとお姉さん。すっかりのほほんとした空気が戻っています。そ
れはリボンちゃんのくもり顔を拭い去るのにも十分でした。
「こなちゃんのお母さんってどんな人だったの?」
「んー、わたしもすごい小さかったからほとんど知らないんだよね」
 こなたは目を細めて彼女の質問にそう応えました。仕方がないことだけど、さ
みしいこたえ。
「そっか〜…」
 リボンちゃんは残念そうに眉を寄せます。
「そうだねえ、一言で言うと」
 娘の代わりにお父さんが答えました。どんなふうに言うのかなと思っていたら、
すごい例えをしたのです。
「こなたを中身も女の子にした感じかな」
「うおーいっ!私はいまでも女だよっ」
 まったく実の娘をつかまえてなんてことを言うのでしょう。そもそも誰の趣味
の影響でこなたがそうなったのか、小一時間問い詰めたいところ。
「あーなるほど」
 ですがその例えがよほどしっくりきたのか、お姉さんは何度も頷いていました。
「ちょっ、かがみ何なっとくしてんのさ」
「だってあんたオッサンみたいなとこあるじゃない」
「お姉ちゃん、それはちょっとひどいかも・・・」
 にやにやと笑うお姉さんに、小声でちょっとフォローするリボンちゃん。でも
口ぶりからして、彼女も少しこなたのことをそう思ってるみたい。
「そうですねえ。泉さんは独特の感性をお持ちの個性的な方ですから、一般的で
ないという意味で変わっているかもしれませんね」
 ただ一人メガネさんだけは肯定的に聞こえる言い方をしてくれました。
「今みゆきさんが良いこと言った!個性は大事だよ。キャラ立ちには必須だよ」
「いやいや、褒めてるんじゃないと思うわよ。さすがみゆき、かわし方を心得て
 るわね」
 お姉さんがさくっとクギを刺します。こなたのハートにざっくりです。

 こなたがお友達と喋っている間、お父さんは嬉しそうにその光景を眺めていま
した。
 ちょっと気弱で大きなリボンが可愛らしい女の子に、反対に気が強くてこなた
となんでも言い合えるそのお姉さん。そしてほわほわとした雰囲気の物知りなメ
ガネの子。みんなそれぞれに違ったやさしさを持った女の子。
 中学校までこなたにあんまりお友達がいなかったみたいで心配だったけど、こ
れで一安心かしら。
 本当に素敵なおともだちができてよかったわね。こなた。

          *****
302神無月の桜祭り11/14:2008/08/20(水) 08:52:03 ID:Zrd7ZWyi
          *****
「だいじょうぶだろー」
「こなたの未来のことよ?心配にもなるわ」
「んー俺はあんまり心配してないぞ」
「え?」
「だって、かなたがお母さんならちゃんと良い子に育つさ」
「そう、かな」
「ああ、確かに父親はちょっとアレかもしれないけどなっ。あっはっは」

          *****

 こなたはお友達に向けていた首をお父さんに振り向け、ああそっか、と何かに
気がついた声を上げました。
「そういえばお父さんさ、お花見しようって言い出したのって、さっき言ってた
 お母さんとのこと思い出したからなの?いつもはお仕事あがったら寝ちゃうよ
 ねえ」
「ん〜そうだなあ、秋に桜が咲いたって聞いた時にぱっと思い浮かんでな」
 お父さんは昔を懐かしむように一瞬視線を宙に泳がせました。この人はあの頃
のことを、もうずっと昔のことを覚えているのかしら。
「それに」
 一緒になって昔のことを思い出していると、何か一つ付け加えました。
「お花見するなら女の子がいた方が楽しいだろー」
 うぁーっ!娘のお友達の前で何を言ってるんですかあなたはっ!
「うわぁ、ちょっと良い話だったのに、台無しだよお父さん」
 本当にね…
 相変わらずというかなんというか、家族以外の人の前でもこんな調子なんだか
ら。さっきこなたとお友達を眺めてたとき嬉しそうにしてたのは、もしかしてこ
なたに仲の良いお友達がいて嬉しいという意味じゃなかったの?……
 この人の頭にはそんなことばかりが詰まっていっているのかしら。
 もう、あんな昔の約束なんて覚えていないのかなぁ。

          *****
303神無月の桜祭り12/14:2008/08/20(水) 08:53:54 ID:Zrd7ZWyi
          *****

「うふふ………でも、私はほとんどこの子になにもしてあげられてないわ」
「んー?じゃあ今のこなたはなんなんだ?」
「…?」
「すーすー」
「ほんとにかなたがこなたのために何にもなってないんだったら、こんな気持ち
 よさそうに寝てないぞ」
「…うん」
          *****

「こなちゃんのお父さんって、こなちゃんにそっくりなんだねえ」
「つかさ、それを言うならこなたがおじさんに似てるんじゃない?」
「あ、そうかも。えへへ」
 リボンちゃんとお姉さんの言うとおり、こなたはしっかりお父さんの影響をう
けて育ちました。私がいれば違ったかもしれないけど、
「ずっとお父さんと二人暮しだったからねー」
 こなたが父親の背中を見て育ったのは避けられないことです。
 だけど、
「ふむ。父娘二人で、っか・・・おじさんの実家に戻ったり、えっと、再婚…とか
 はしなかったんですか?こなたが小さいころは大変だったんじゃあ」
「いやあ、家で仕事してるからこなたの世話もできたんだよ」
 お父さんとそっくりになるということが、そんなに悪いことばかりじゃないこ
とも、
「それに、あの家はかなたが帰ってくる場所だから」
 私は知ってる。

          *****

「こなたは、かなたの腕の中が好きなんだぞ」
「…うん」
「だから、なにもしてないなんて言ったらだめだ」
「…うん」

          *****
304神無月の桜祭り13/14:2008/08/20(水) 08:54:53 ID:Zrd7ZWyi
          *****

 あ―――
 ずるい、ずるいなあ。
「かなたと散歩してる時に話したことがあってね」
 いつもは呆れるようなことばかり口にするのに、たまに私の心にふっと吹きか
けるようなことを言う。そんなことを言われたら、もう怒れないじゃない。そも
そもこなたがちゃんとお友達ができるように成長したのだから、マニアックな趣
味まで似てしまっても怒ることじゃないのだけど。

          *****

「約束しよう」
「約束?」
「ああ、かなたも元気になって、こなたのことを…」

          *****

「あの家で二人で育てていこうって」

 ……………
 やっぱり、
 忘れていなかった。
 この人は、
 ずっと覚えてた。

 私が死んでしまったせいで、あなたを縛る鎖のようになってしまった約束を、
しっかりと守ってくれていたんだ。
 忘れてくれていた方が、ずっとよかったのよ。それはきっと失ったはずの身が
引き千切れるような悲しみをもたらすかもしれない。でも、忘れてくれればよか
った。あなたを縛るそんなもの。

 だけど、
 あなたが忘れないというのなら、
 私も忘れない。

 こなたが巣立ち、
 あなたが私のことを忘れるという、
 いつかくるかもしれないその日まで、
 もう一つの約束を守りましょう。

          *****

「じゃあ、私も約束」
「ん?どんな」
「これから、どんなことになっても、どんなに離れていても、ずっといっしょだ
 よ」

          *****

 そう君。

 こなた。

 わたしはいつもそばにいるよ。




305神無月の桜祭り14/14:2008/08/20(水) 08:55:34 ID:Zrd7ZWyi





「こなたお姉ちゃーん」
 遠くの方からかわいらしい声が聞こえてきました。こなたに負けない、いえ、
より小さな影が小走りにやってきます。ゆたかちゃんでした。
「あっ、ゆーちゃん達だ」
 こなたが一番に気がつき、立ち上がって手を振ります。
 ゆたかちゃんは一人じゃなく、こなたと同じように三人の友達と一緒のようで
す。背の高い女の子に、黒くて長い髪のメガネの女の子と、外国人らしき女の子。
 ゆたかちゃんのお友達も、なかなか個性的な人たちみたい。
「お、来たなー。じゃあ出店まわろうか。今日はおごっちゃうぞー」
 そう君がそう言って立ち上がると、小走りのままでやってきたゆたかちゃん達
がちょうど到着しました。
 走った距離もスピードもたいしたことないのだけど、ゆたかちゃんは結構息が
切れてしまっています。まったく息切れしていない背の高い女の子が、彼女の一
番近くでそっと支えるように寄り添っていました。
「お姉ちゃんおまたせ〜」
「ゆーちゃんゆーちゅん、お父さんがおごってくれるって。これはもう五凶、い
や九凶爆闘やるしかないね!」
「ばくとう?」
 こなたの言葉にゆたかちゃんが困惑してます。きっとマニアックな専門用語でしょう。私にもわからない。
「おっ、ひぐらしっスね」
 黒髪メガネの子が目を輝かせて食いつきました。
「今やってるアニメに出てくる言葉で、早食いとかで競争して出店をやりつくす
んスよ」
 ゆたかちゃんだけじゃなく周り全員に説明するように話します。ああ、やっぱ
りそういう方面の言葉だったのね。
「これのあとはペンペン草も残らナイでーすヨ」
 外国人の女の子が底抜けに明るい調子で情報を付けくわえると、こなたは左腕
を突き上げて気勢の声をあげました。
「さあ行くぞ皆の衆!」
 こなたと同じような勢いでついていく子に、いいのかな?と悩みながらも流さ
れていく子、こなたと同じようにはなれないけど出店の食べ物の匂いに惹かれて
実はまんざらでもない子。いろんな子たちがぞろぞろと歩き出します。
 そんな中、冷や汗をかく人が一人。
「えっと…そこまでお金持ってきてないんだけどなぁ…」
 そんな切実な言葉も、躊躇いがちの小さな声ではこなたには届きませんでした。
「お父さん遅いよ〜!」

 ふふふ。がんばってね、そう君。



306三毛また:2008/08/20(水) 08:58:00 ID:Zrd7ZWyi
以上です。

セリフのみで構成したところと、
「*****」で区切ったところで時間軸が頻繁に前後するのが読み難いかもしれませんすいません。

このスレで小ネタじゃなくSS投下したのは初めてですわ。
死んでしまってもかなたさんには幸せであってほしかった。

かなたさん、

ありがとう。

おめでとう。
307名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 09:33:00 ID:8cvWekRp
GJ
長さを感じさせない作りで良かったです
とても和みました

かなたさんおめでとう
かなたさんのキャラソンもすごくいいから聞いてない人いたら、一回聞いてみて
308名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 09:33:17 ID:RMym92CF
>>287
いつの間にか実体化しているかなたさん萌え。
もうずっと実体化して、ほのぼのゲーマー一家になるといいと思います。ぐっじょぶ。

>>306
これは素晴らしい泉一家。かなたさんの歌が脳内再生されました。
かなたさん、ありがとう。ぐっじょぶでした。


ああ、あとみゆきさんは鼻血を自重してください(待て
309名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 09:59:58 ID:1c3L82cE
>>287
うっかりこなたに見つかってしまうほどのかなたさんのシューティング愛に脱帽です。
GJです。
かなたさんが小学生のころだったら、クラスの男子の英雄になりそう。
男子と打ち解けられればですが。
男子のゲームの会話に混ざりたくても、内気で混ざれないかなたさんにも、萌えます。

>>306
三人称の語り部かと思って読んでいったらかなたさん視点だったので驚きました。
思えば伏線も散りばめられていたようで。感服です。
素晴らしいの一言です。
確かに誕生日のお話ではないですが、かなたさんの誕生日にふさわしいSSを有難うございました。
310名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 10:22:06 ID:c3X1JCkb
>306
ぐっじょぶ
とても温かいお話でした。
かなたさんは、こなたやそうじろうの心の中で生きているんですね。
311名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 10:44:40 ID:9HSGnteR
>>306
いいお話をありがとうございました。
語り手がかなたであることを少しずつ気付かせていくやり方が上手いです。

> あ―――
> ずるい、ずるいなあ。

この部分に、かなたのいろんな気持ちが込められてるような気がして印象に残りました。
312名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 11:12:15 ID:f3MvPwpU
>>287
ここにそうじろうがやって来たらどうなるか読んでみたい。
あと、どうでもいいことだけど、こなたの部屋は1階に、リビングは2階にあるんだよ。
313名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 12:50:14 ID:icJF10Qh
>>306
あぁ――いいなぁ、この二人。原作のストーリーでもいける位のエピソード、GJでした。

>>312
…………(ポクポクポクポク)
ち、致命的なミス発見っ!?い、いや。一文字変えればいい事だし……
設定資料集、買った方がいいのかな……
314名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 23:31:48 ID:mta+FXic
>>287
GJ ! ゲームしない人なんでよくわからないけれど、楽しそうなかなたさん見れて和んだw

>>306
これまたGJ !
かなたさんは幸せ者だ・・・
315名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 00:15:53 ID:RpYLibv5
準備中の方がおられなければ、投下させていただきます。
31623-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/21(木) 00:22:28 ID:RpYLibv5
「逢魔が時の出来事」

かがみ(+みなみ)×ゆたか

注意事項

(いわゆる陵辱ものです。甘い要素は一切ありません。あわない方は退避ねがいます)

・一話完結もの
・エロあり
・7レス程度使用
・かがみ注意
・ダーク
317逢魔が時の出来事 1/7:2008/08/21(木) 00:23:27 ID:RpYLibv5
 6時間目の終了後、帰宅しようと鞄に教科書を詰め込んでいる時、あまり親しくしていない
クラスメイトが声をかけてきた。
「小早川さん…… 3年の柊先輩が呼んでいるわよ」
「あ、ありがとう」
 彼女に礼を言ってから、私は席を立った。
「かがみ…… 先輩」
 廊下に出ると、柊かがみ先輩が待っていた。
 ややつり目で、ツインテールが特徴的な、誰もが振り向く様な美人だ。
 スタイルも良くて下級生からも人気がある。

「ゆたかちゃん。今は時間あるかしら」
 かがみ先輩は、どこか不機嫌そうな顔をして尋ねてきた。
「え…… ええ」
「屋上で話があるの」
 私は小さく溜息をつき、先輩の後をついていった。

 屋上に出るとずいぶんと涼しい風が吹いている。
 残暑は依然として厳しいが、日が沈む時間はずいぶんと早くなっている。
 茜色に染まった空を眺めていると、先輩が話しかけてきた。

「今日、わざわざゆたかちゃんを呼んだのはね…… 」
「はい」
 かがみ先輩は、先程からの不機嫌な表情を変えずに、前髪をかき上げながら言った。
「ゆたかちゃんは、こなたと付き合っているの? 」

「どうしてそんな事を、かがみ先輩に教えなければならないのでしょうか」
 私は、冷静を保つように努めながら切り返した。
「こなたと、正直に答えられない何かをしているわけね」
「答える必要はないと思いますが」
 私は、厳しい目線を送ってきた先輩をにらみ返した。

 こなたお姉ちゃんとは付き合っていて、既にえっちをする関係になっているけれども、
わざわざ他人に報告する義務はない。
「ふん」
 かがみ先輩は鼻で笑った。
「まあ、いいわ」
「それで、何の用ですか? 」
 しかし、かがみ先輩は腕を組んで何も言わないまま笑っている。
 給水塔の陰が、かがみ先輩の細かい表情を眩ませており、どこか怖い。
318逢魔が時の出来事 2/7:2008/08/21(木) 00:24:13 ID:RpYLibv5
「用がないのでしたら、私、帰ります」
 沈黙に耐えきれなくなって、身体を翻した時――
 背後から現れた人影に、強く腕を掴まれた。

「な、何をするんですか? 」
 声をあげて逃れようとして、私は驚愕した。
「み、みなみちゃん! 」
「ゆたか…… 」
「ど、どういうこと? 」
 私は混乱してしまい、身体が全く動かない。いや違う。
 私と、みなみちゃんでは基礎体力に雲泥の差があるから、いくら力を振り絞っても動きやしないのだ。
「ゆかたは、泉先輩に惑わされている」
「そ、そんなことないよっ」
 私は、みなみちゃんの顔を見上げながら続ける。
「どうして、みなみちゃんはそんな悲しいことを言うの? 」
 私の言葉に一瞬、みなみちゃんは辛そうな顔を浮かべた。

「ふふ。ゆたかちゃんは凄いわね。こなたに続いて、みなみちゃんもたぶらかそうとするなんて」
「な、何を言っているのですか! 」
 憤然として、かがみ先輩を睨みつける。
「かがみ先輩が、みなみちゃんを焚きつけたのですか! 」
 なんて腹黒い先輩なのだろう。
「そんな事ないわよ。私はただ事実を述べただけ。ねえ。みなみちゃん」
 動きを止めていたみなみちゃんに、かがみ先輩が怪しげに囁く。

「このままでは、本当にゆたかちゃんはこなたのものになるけれど」
 みなみちゃんの肩がぴくりと動く。
「みなみちゃんは、それでいいのかしら? 」
 動揺が露わになって、身体が小刻みに震える。
「かがみ先輩に騙されないで! 」
 私は後ろから抱かれたまま、みなみちゃんを必死で説得しようと声をはりあげる。
「いまなら、ゆたかちゃんはすぐ近くにいるわ。どういう選択肢を選ぶのかは、みなみちゃんの自由よ」
 かがみ先輩は、逡巡するみなみちゃんに向けて、露骨にけしかける。
 みなみちゃんは、尚も暫く迷っていたけれど……

「ごめん。ゆたか…… 」
 みなみちゃんは、正面に回り込むと、私の唇をあっさりと奪い取ってしまった。
319逢魔が時の出来事 3/7:2008/08/21(木) 00:24:45 ID:RpYLibv5
「ん、や、やだっ…… んんっ」
 くぐもった声をあげながら、みなみちゃんの懐から離れようともがくが、完全に拘束されてしまっている。
「ゆたか、大好き…… 」
 長いキスの後、唇から離したみなみちゃんが満足げに囁いた。

「お願い、みなみちゃん、やめて」
「ごめん。ごめんね。ゆたか…… 」
 みなみちゃんは口では謝るけれども、容赦なく手は動いており、私のおしりを卑猥に撫で回す。
「きゃっ」
 みなみちゃんは、私の悲鳴をききながら、うっとりした顔を浮かべて呟いている。
「ゆたかのお尻、とっても小さくて、可愛い…… 」
「や、やだよ、おねがい、やめてよう」
「ゆたか、大好き…… 」
 みなみちゃんは恍惚とした表情のまま、スカート越しに、おしりの割れ目をいやらしく撫でていく。
 ど、どうしよう。

「ふふ。ゆたかちゃんってとっても可愛い喘ぎ声を出すのね」
 しばらく見物していたかがみ先輩が、ゆっくりと近寄ってくる。
「近づかないでください! 」
「怖いわね」
 かがみ先輩は小馬鹿にした声をあげながら、私の前に立ちはだかって、制服のスカーフをはぎとった。
「やめてくださいっ」

「ふふっ、ゆたかちゃん、もっと思いっきり抵抗してもいいのよ」
 かがみ先輩は、無意味な抵抗を試みる私を愉しそうに眺めながら言葉を続ける。
「ゆたかちゃん。とっても可愛いブラしているわね」
「み、みないでくださいっ」
 顔を真っ赤にしながら抗議をする私に、かがみ先輩はとても嫌な笑みを浮かべながら言った。
「そういえば、こなたが胸を揉めば大きくなるって言っていたわね」

「ゆたかちゃんの小さくてカワイイ胸を、じっくりと揉んであげるわ」
「余計なお世話です! 」
 私はぷいっと顔を横に向けたけれど、かがみ先輩はブラの上から、小さすぎるふくらみを揉まれてしまう。
「やっ、やだっ…… んんっ」
 ブラのカップの形がいびつに歪む度に、はしたない喘ぎ声をあげる。
「ふふ。少しは感じてきたかしら」
 かがみ先輩は、口の端をゆがめながら、ブラのホックを外す。
 お気に入りのブラは私の胸を保護する役割を放棄して、だらしなく垂れ下がった。
320逢魔が時の出来事 4/7:2008/08/21(木) 00:25:18 ID:RpYLibv5
「や、やめて、お願いですから! 」
「ゆたかちゃんの乳首って、さくらんぼみたいでとても可愛らしいわ」
 かがみ先輩は、私の言葉を無視して、乳首の形を論評した。
「ゆたかの胸…… とても綺麗」
 背後から執拗にお尻を撫でていた、みなみちゃんの声も、私の心を傷つけていく。
「みなみちゃん。お願いだから変なこと言わないでよ」
 私は、耳まで真っ赤になりながら、擦れた悲鳴をあげるけれど、みなみちゃんは容赦なく、
スカートのホックを外して脱がしにかかる。

「いやっ、いやあっ、みなみちゃん、お願いっ、やめてっ」
 必死で足をバタつかせながら抵抗するけれど、体力の差はいかんともしがたく、スカートは地面に落ちてしまう。
「や、やだあ」
 恥ずかしさのあまり、私は地面にへたりこんだ。
 強い日差しに暖められたコンクリートの感触がお尻に伝わり、とてもきもち悪い。
「ゆたかの下着、とても可愛い…… 」
 みなみちゃんは、露わになった私の下着を食い入るように見つめている。
「クマさんパンツを穿いているかと思ったけど、残念ね」
 かがみ先輩は嘲るような表情を見せながら言った。

「こ、こども扱いしないでください」
 怒りに震えながら、私は二歳年上の先輩を睨みつける。
「それなら、お望みどおりに、もっと大人なことをしてあげるわ」
 先輩はとても楽しそうに言うと、今度は私の背後に回って座り、後ろから胸を揉み始めた。
「ひゃあっ、やめて…… かがみ先輩! 」
 小さな胸を強い力で揉みしだかれて、強い痛みがはしった。
「ん…… んあっ、だめ、だめえ…… 」
 乳首のこりこりとした部分を摘まれて、執拗にいじり回された。
321逢魔が時の出来事 5/7:2008/08/21(木) 00:25:53 ID:RpYLibv5
「ふふ、ゆたかちゃん。胸ばかり心配してもダメよ」
 私が下半身をみると、みなみちゃんが身体をかがめて、私のショーツに顔を近づけている。
「ゆたか。下着にシミが…… 」
「みなみちゃん。そんなところ見ちゃダメッ」
 しかし、みなみちゃんは私を無視して、言葉を続けた。
「濡れた下着は身体にわるいから」
 ぼそりと言うと両手を下着に伸ばして、最後の一枚を脱がしにかかる。
「やめてっ、おねがいっ」
 泣き叫びながらばたつかせた私の足が、みなみちゃんの顔にあたった。
「ご、ごめんなさい」
 しかし、みなみちゃんは顔色一つ変えずに、私のショーツを脱がす。

「ゆたか。暴れないで」
 怖い顔をみせて威嚇してから、両手でふとももをかかえて、股間に顔をくっつける。
「やだあ、みなみちゃん、きたないよお」
 アソコに顔をうずめるクラスメイトに大きなショックを受けながら、私は力なく何度も頭を振ることしかできない。
「ゆたかのアソコ、すごくいい匂いがするね」
「ダメ、嗅いじゃだめ…… 恥ずかしいよう」
 髪を振り乱しながら尚も抗うけれども効果はなく、陶然とした表情を浮かべたみなみちゃんによって、
アソコに唇をつけられてしまう。

「くちゅっ」
「やだ、やだやだ。んあっ、んああああっ」
 全身に悪寒が走る。
 甲高い悲鳴をあげながら、身体をよじって逃れようとするけれども、四肢はしっかり拘束されてしまっており、
身動きをすることができない。

「ゆたかのジュース、とても美味しい」
「そんな事いわないで…… 」
 私は、目の前に繰り広げられる異常な事態に混乱してしまい、幼児のように泣き叫んだ。
「ゆたかちゃんのアソコ、とても、いやらしいわね」
 かがみ先輩は、私の乳房を揉み続けながら、嘲りの言葉を投げつけてくる。
 しかし、私のアソコからは、とろとろと流れ出している愛液が、コンクリートの床に垂れ落ちてしまっており、
ロクに反論することができなかった。
322逢魔が時の出来事 6/7:2008/08/21(木) 00:26:55 ID:RpYLibv5
「んあっ、私、もう、だめ、お願いっ」
「ゆたかちゃん。みなみちゃんに思いっきりイカセてもらいなさいね」
 先輩は愉悦に満ちた表情を浮かべながら、私の首筋を舐める。
「ひゃん。そこはダメ、だめなのっ」
 気持ちいいはずはないのに、淫らな声が出てしまう。

「ゆたか。我慢しなくていいから…… 」
 みなみちゃんは、アソコから流れ出る愛液を吸いながら囁いた。
「んんっ…… みなみちゃ…… ん、だめ」
 私は、蕩けるような快楽に流されそうになりながらも、僅かに残った理性を懸命に保ちながら、首を何度も横に振った。
「ゆたか。私に身をまかせて」
 みなみちゃんが甘い言葉で囁きながら、私の一番敏感な部分を舌でつつく。
「ああっ、んああああっ、いや、いやあああっ」
「ゆたかのお豆、大きく膨らんでいるね」
 みなみちゃんのうっとりとした声が耳朶に届く。
 私は、全身から汗を噴き出しながら、何度もえづいて、淫らに腰を振り続ける。

「あん、わたし、もう、ああんっ、だめ、だめなの」
「上も忘れちゃだめよ。ゆたかちゃん」
 かがみ先輩が、弄っていた乳首を強くねじりあげた。
「痛いっ、やめて、やめてくださいっ」
 みなみちゃんは、私のクリの包皮をめくりあげてしまう。

「やあ、いやあああああっ」
 同時に二か所の性感帯に愛撫を受けて、私は疼くような苦痛と、溶けるような快楽の波に弄びながら叫んだ。
「やだ、もうやだ、わたし、わたし、いっちゃう」
 緩んだリボンが取れて、まとめていた髪が肩に落ちる。
「ぐちゅっ、ぐちゅう…… 」
 アソコをいやらしく舐める音が淫らに響く。快楽の間隔がどんどん短くなっていく。

「やだ、やだああ、本当に、いっちゃう、いっちゃうよ」
「ゆたか…… イッて」
 みなみちゃんが呟き、私の膣に指を付き入れた。
「だめ、だめっ、もう、イク、いくよっ」
 みなみちゃんの指が、膣中で激しくと動き回ったことにより、限界を超えてしまう。そして――

「んあああ、やだ、もう、やだあ、んああああああああっ、ああああ」
 ひときわ大きな叫びながら、私は、絶頂に達した。
323逢魔が時の出来事 7/7:2008/08/21(木) 00:27:36 ID:RpYLibv5
「ゆたかちゃん。とても良かったわよ」
 コンクリートの床の上にへたり込んでいる私を見下ろしながら、かがみ先輩は、満足そうな表情を浮かべた。
「これに懲りたら、私のこなたに手を出さないことね」
 かがみ先輩は結わえた髪をいじりながら、あっさりと立ち去ってしまう。

「ゆたか…… ごめん」
 みなみちゃんは流石にバツの悪そうな顔をしている。
「今から保健室に…… 」
「触らないで! 」
 私は、差し出された手を振り払った。
「出てって! お願いだから出てってよ! 」
 泣き叫びながら、みなみちゃんを激しく拒絶する。
「ほんとうに、ごめん…… 」
 みなみちゃんは、とても悲しそうな顔をしながら、とぼとぼと去っていく。

 ひとり残された私は、身体の奥から生じる疼きに身を委ねながら、しばらくは瞬き始めた星空を見上げていた。
 そして、空が真の闇に支配されてから、のろのろと立ち上がる。

「許さない…… 絶対に許さないから」
 消耗しきった身体を引きずりながら、散らばった衣服を集めて、ショーツに手をかける。
「う…… ひぐっ」
 とろりとした愛液がふとももに垂れて、先程の陵辱劇を鮮明に思い出してしまう。
 私は、皺だらけになった制服を抱えながら、ぽろぽろと涙を流し続けた。

(おしまい)
32423-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/21(木) 00:30:40 ID:RpYLibv5
以上です。読んでくれた方、ありがとうございます。

後味が恐ろしくわるくなってしまいました……
話を書く前に、スクールデ○ズを見た影響がかなり大きいような気もします。
では。
325名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 00:42:07 ID:5VZhY3l8
乙。うぉう、凄いな。

しかし『かがみ注意』ってw
326名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 03:00:48 ID:KcW56uOx
かがみです

最近、へんたいといい、何かと異常変換されてるとです。

かがみです、かがみです・・・orz





Σ(≡ω≡.)「えっ!あれが本性じゃなかったっけ!?」
327名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 03:17:49 ID:a8VkfzPW
>>326を受けて(?)こちらも一つ。

ゆたかです…。

以前から黒化される頻度が高めで辛いです…。

ゆたかです、ゆたかです…orz





(=ω=.;)「単行本1巻しか読んでない人が見たら勘違いするかもねぇ…」
328名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 03:21:24 ID:es0yRgt8
>>324
むう、久々の黒い作品にニヤニヤが止まりませんでした。(こんな事言ったらアレだけど)GJ!
329 ◆MoiSlbQnQw :2008/08/21(木) 03:24:31 ID:es0yRgt8
そして本当にごめんなさい。今回の作品にインスパイアされてしまいました。

2レス使用。黒かがみ→こなた(エロあり)です。
330かがみの歪愛 /1:2008/08/21(木) 03:25:50 ID:es0yRgt8
効果後の屋上。かがみは今目の前にいるこなたに呼び出され、ここに来ていた。
「ねぇ、かがみ……」
こなたが口を開いた。
「ゆーちゃんに、何をしたの?」
「別に?ちょっと『恋のキューピッド』って奴になっただけよ。……もう、何睨んでるのよ」
恨みを込めた視線を平然と受け流し、かがみは飄々と答えた。
「ま、あんな事したんじゃあ成就は難しいでしょうけど、ね」
その言葉と同時に、口元を醜く歪めてかがみは哂った。
「やっぱり、かがみなんだね……。ゆーちゃんを、あんな事に……っ!」
ゆーちゃん……ゆたかは先日からずっと学校を休んでいる。ゆいもその事で心配していた。
「私じゃないわよ?実行したのはみなみちゃん。……あんたもよく言ってるじゃない、『若さゆえの過ち』……」

「……ふざけるなッッ!!」

怒りの頂点に達したこなたの叫びに、しかしかがみは眉をひそめるだけ。
「……ふざけてはいないわ。私はいたって真剣よ?」
「だからって、だからって……あんな……酷い事を……ッ」
今朝、ようやくゆたかの顔を見る機会があったが、その時のゆたかの顔が、こなたには忘れられない。
まるで、昔に戻ったかのような全てを憎む視線。それは一瞬で消えたが、当時よりもこなたに心を開かなくなってしまった。
「だから?……それを言ってやるならみなみちゃんの方が適任じゃないの」
「呼んだよ。……というか、自分から謝ってきた。『ゆたかに悪い事をした。殴ってもいい、気の済むようにしてくれ』、と。
 でもね。彼女の目は心から後悔していた。私が原因なんだ、と。だから、『何でそんな事をしたの』って聞いたよ。そしたら……」
「……なぁんだ、全部わかってたんじゃない。で?私をどうするの?」
かがみの質問に、こなたは言葉ではなく体で答えた。身を低くして構え、走り出し……かがみにぶつかる。
ちょうどかがみの腰にこなたの肩が。かがみの膝をこなたが抱えた状態だ。……ここから、足を持ち上げて故意にしりもちをつかせる。それも勢いをつけて。
その為に両腕に力を入れた瞬間……

バヂッ

何かの弾けるような、短い音と共にこなたの背中に痛みが走る。
「っが……!?」
「ダメだよ、こなた。ちゃんと相手の事も見てないと。……こんな物を隠し持ってるかもしれないのに」
先程の体勢のまま崩れるように地に伏したこなたの顔を上げさせ、かがみは自分の手に持ったスタンガンを見せた。
「っく、か、がみぃ……っ!」
「ここぞという時に役に立つかな、と思ったんだけどね。まさかこんな普通の形で役に立つなんて……」
うつぶせのこなたを転がし、仰向けにする。そして、制服の上をめくり、スカートをまくり始めた。
「あぁ、こなたの体、綺麗だよ……」
まだブラジャーではなく、スポーツブラを付けたこなたの胸を撫でる。
「……っく」
恐怖と嫌悪で顔を強張らせ、こなたはじっと耐えていた。
「うふふ、夢にまで見たこなたのおっぱい……おいしそう……」
「……かがみ……」
331かがみの歪愛 /2:2008/08/21(木) 03:26:37 ID:es0yRgt8
うわ言のように呟くかがみの顔は、酷く嬉しそうだった。その顔は、こなたの胸元に近付いていく。
スポーツブラをずらし、桜色の突起に吸い付いた。こなたの背中に悪寒が走る。
「んっ、ちゅ、こなた、こなたぁ……」
かがみは執拗にこなたの乳首に吸い付き、舐め、噛む。その度に、こなたの中でなんとも言えない恐怖感が膨らんでいった。
「こなた、大好きだよ……ずっとずっと、好きだったよぉ……」
まるで、陶酔するかのように……いや、麻薬中毒者が幻でも見るかのような嫌悪感の湧く顔でかがみは呟く。
「もう、こなたは私の物……ずっとずっと、私の物だからね……」
かがみの顔はこなたの腰の方に移動した。ショーツを脱がせ、まだ毛の生えそろってない秘所を眺める。
「あはっ、想像通りだぁ……こなたって、やっぱり毛は生えてないんだね……」
もう、口を出す事も出来ない。いや、声をかけたくない。こなたはそう思った。今のかがみは……何かにとりつかれていると言ってもいい程の異常な状態だ。
無理矢理足を開かされ、かがみの舌がこなたの秘所に触れた。
「あ、んむ……ちゅるっ、じゅく……」
その動きは舐めるというよりも嬲ると言った方が正しいだろう。今、かがみは欲望のままにこなたを喰らっていた。
「……ぷぁっ、こなた、おいしいよ、こなたぁ……」
ただただ、かがみの奇行に恐怖を募らせるのみだった。……しかし、それにも限度という物がある。
「あぁ、そんな顔しちゃダメだよ、こなたぁ……気持ちよくしてあげるから、ね」
かがみがこなたの秘所に指をあてがい……
「……あ、だ、ダメェ!かが、やめて!」
こなたの静止も聞かず……

こなたの中に、指を突き刺した。

「……っぐ、あ、かはっ……」
僅かな抵抗ののち、かがみの指はかなりの圧力を受けながら入っていった。指の根元に伝う赤い液体。
「……あれ?こなた、初めてだったんだ……?嬉しいな、私のためにとっておいてくれたんだ……」
「ちっ、が……」
「私達、両思いだったんだね?……大好きだよ、こなた」
もはやかがみには何の言葉も耳に入らず、『こなたの処女を貰えた』という事だけで幸せの絶頂に達してしまった。
「ふふっ、こなたの中、凄くきついよ……。きゅっ、きゅっ、て私の指を締めてくるよ」
「あ……うあ……」
「いっぱい、いーっぱい気持ちよくしてあげるからね」
かがみの指が動き始めた。くちゃくちゃと音を立てて、薄い紅色の泡を立てながらこなたの中をかき混ぜる。
「こなた、こなたぁっ!大好き!私、こなたの事を愛してる!」
「あ、あうっ、ふあ、んくっ、はんっ」
相手の事などお構いなしに、かがみは攻め立てる。
「もう誰にも渡さないから!ずっと私のものなんだからっ!」
「んっ、あっ、あっ、あ……あうぅっ」
そして……こなたは軽く震え、尿を漏らしながら絶頂した。……いや、少々違うかも知れない。
こなたの瞳に光は宿っておらず、半開きの口からは涎を垂らしている。……どちらかといえば、心を放棄したような状態だろうか。
「……あはは、ずっと一緒だよ、こなた」
かがみが口の端に垂れた涎を舐めとり、そのまま閉まらない口を塞いだ。こなたはもはや、されるがままの状態になってしまった……。
332かがみの歪愛 /あとがき:2008/08/21(木) 03:29:51 ID:es0yRgt8
まず、23-251氏とその作品を愛する方々。
そして『黒い作品はもういいよ』と思っている方々。本当にすいませんでした。

でも、ぶっちゃけると『此方 -kagamin mix-』のヤンデレシーンと同じく、ものすんごく書いてて楽しかったです。
マジでごめん、かがみ。そしてこなた。
333名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 09:20:31 ID:GpOX4cQH
更新なしかw
334名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 10:08:33 ID:jvhyWfO3
>>324
おお、今回は激辛で来ましたか。
「代償行為」でのゆたかが(かがゆた)と脳内で対比されて、面白く読ませていただきました。
ぐっじょぶ……いえ、Nice jobでした。
335名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 10:24:04 ID:GpOX4cQH
間違えました サーセン
336名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 15:10:54 ID:lM1fTg/h
マイクテスト ママッママママイクテスト
アイアムDJツカサ
337名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 19:20:37 ID:o43gEM5G
元の作品の作者が含みを持たせて終わっているのに勝手に駄文続けられたらたまんねえな
マスターベーションは結構だが他人の作品の雰囲気までぶち壊さないでくれ
前スレでの捨て台詞といい、一から十までLRに書いてやらなきゃわからんのか
スルーというエロパロ伝統の紳士の対応の意味に気付いてくれることを祈る
33823-49:2008/08/21(木) 19:26:40 ID:WuiJ8yU9
どうも、カラオケで三十路岬を歌ったら想定外の大爆笑をもらって微妙な気分の23-49です
短編一本書きあがりましたんで投下させてください

十スレぐらい前にチラリと話題に挙がった「みさゆき」です
タイトルがなんかアレですが、過去作との関連は一切ありません
被りがないようでしたら五分後ぐらいから


・みゆき&みさお
・みゆき視点
・エロ無し
・9レス使用
・時系列の関係で一部キャラの呼称が原作等と違ってます
 
 初夏、或いは晩春。
 桜はとうに散り終わり、梅雨の足音もまだ遠い、そんな季節。
 だいぶ長持ちするようになった太陽が、それでも傾き始めている夕刻。
 私立陵桜学園校門前のバス停のベンチに、私、高良みゆきは一人腰を下ろしていました。
「すっかり遅くなってしまいましたね……」
 独り言がこぼれます。
 委員会の仕事が予想以上に長引いてしまいました。
 本当はもっと早く終わるはずだったのですが、そう思って他の方たちを先に帰したところ、折り悪く
 先生から追加の仕事を頼まれてしまったのです。
 ちらりと腕時計に目を落とし、時間を確認します。
 ……普通に帰っても、お夕飯の時間にぎりぎり間に合うかどうか、といったところですか。
 風邪でお休みになっているかがみさんのお見舞いに寄りたかったのですが、断念せざるを得ませんね。
 こんな時間ではご家族の皆さんにも迷惑になるでしょうし。
「はぁ……」
 ため息がこぼれます。
 学級委員長という役職やその仕事に不満があるわけではありません。
 むしろ普段は誇りと遣り甲斐を感じています。
 しかしながら、このように間が悪いとどうにも遣り切れなさを憶えてしまいます。
 やはり格好などつけずに皆さんにも残っていただくべきでした。
 ……かがみさんなら、自分から残ると言ってくださったでしょうね。責任感の強い方ですから。
 そして彼女の申し出になら、私のほうも比較的素直に頷けたかも知れません。
 そうすればもっと早くに仕事が終えられて、かがみさんのお見舞いに伺う時間も……って。
 何を言っているのでしょう、私は。そのかがみさんが来ていれば、という仮定の上での話じゃないですか。
「……駄目ですね、もっとしっかりしないと」
 思わずもれる苦笑いと独り言。そこに、

「――何が?」

 声。
 応える形で声がありました。なんとなく、どこかで聞いた憶えのある声です。
「えっ?」
 振り返ると、いつの間に現れたのか、一人の女生徒がベンチのすぐ脇に佇んでいました。
 通学カバンの他に大きめのスポーツバッグを肩から下げています。
 健康的に日に焼けた手足はすらりと引き締まり、肩に届く長さの髪はお風呂上りのように湿っています。
 恐らくは実際にシャワーを浴びたばかりなのでしょう。見るからに運動部所属といった立ち姿から、
 そのように想像できます。
 そして、その顔には、声と同様、やはり見覚えがありました。
「あ……確か、あなたは――」
 ええと……
「ん? あ、なんだ。ちびっ子んトコの委員長じゃん」
 あと一歩のところで途切れていた記憶の糸が、相手のその一言で繋がりました。
「――あ、はい。ええと……」
 そう。確か隣の三年C組の、かがみさんのクラスメイトだったはず。
 ご一緒してらっしゃるところを何度かお見かけしたことがあります。名前は――
「――峰岸さん、でしたっけ」
「ちげーよ」
「え? あ、あら?」
 ぶっつん。
 一瞬で不機嫌なものに切り替わってしまったその表情に、繋がったはずの糸が再び切れる音が
 はっきりと聞こえた気がしました。
「日下部だよ。日下部みさお」
 
「すみませんでした。本当に……」
 バスの中ほどの席に隣り合って座り、改めて名前を間違えた件を日下部さんにお詫びします。
 日下部、みさおさん。
 憶えました。もう間違えません。
「あー、もーいーって別に。……けどまさかあやのと間違われるとはなー」
「すみません……」
「だからいーって。こっちだって高良の名前覚えてなかったし。考えてみたらあたしらだいたいいつも
一緒にいるし。そーいやあたしも品川庄司のどっちがどっちだかよく知んないし」
「はぁ……」
 品川さんと、庄司さん? C組の方でしょうか?
 いえ、それよりも今のは、フォローをしてくださったのですよね。
 気付かずに間抜けな声を挙げてしまいました。
「……すみません。ありがとうございます」
「ほえ? 何が?」
 不思議そうに首を傾げられてしまいました。
 あ、あれ?
「いえ、その……なんとなく、です」
「ふーん? まーいーや。どういたしまして」
 そしてよく浮かべた疑問符もそのままに、小さく頭を下げてくださいます。
 なんといいますか……不思議な方ですね。
 ともかく、名前の件はもう本当に気にしていらっしゃらないようですし、なにより日下部さんご自身が
 もういいと仰ってくれているのですから、この話はこれ以上続けないほうがよさそうです。
「ところで……日下部さんは、どうしてこんな時間まで残ってらしたんですか」
「ん? うん、部活だよ。陸上部」
 話題転換ついでに気になっていたことを尋ねると、概ね想像していた通りの答えが返ってきました。
 ですが、
「お一人でですか? 他の部員の方たちは……」
 他の、例えば球技などとは違い、陸上競技はほとんどが個人競技になるはずですから、一人でも
 練習ができないということはないでしょう。しかし学校のクラブ活動であるという点を考えれば
 やはり不自然さを憶えてしまいます。
「あー、もちろんみんないたけど……」
 私の質問に返事をしかけた日下部さんでしたが、途中で言葉を切ると、大きくため息をつきました。
「みんなヤル気ねーんだよなぁ〜」
「……はぁ」
「物足りないからもーちょっと走りたいって言ったらさ、『じゃ、後片付けヨロシク。がんばって♪』って」
 言葉の、他の部員の方が仰ったと思しきところで声音が変化したのは、口真似なのでしょうか。
 生憎とどなたなのか存じませんので、似ているかどうかの判断はつきません。
 ともかく、事情は理解しました。
「そうでしたか」
「そーそー。……別にいーんだけどさぁ。今年は新入部員が不作、ってゆーか一人しかいないし」
 突然話が飛びました。
 が、一瞬考えて、どうにか関連性に気付きます。
「――通例なら、後片付けなどの雑用は新入部員の方たちの仕事なのですね?」
「そー。そいつ一人に毎日やらせるわけにいかねーから、月水金はじゃんけんで決めてんの。だから
残りたいって言い出したあたしがやるってのもある意味で当然な話だとは思うんだけど、さぁ……」
 どうやら当たっていたようです。
 そしてまたため息をつく日下部さん。
「そのせいもあんのかなー。士気っての? 低いってゆーか、タンパクってゆーか……」
「……大変なんですね。お疲れ様です」
「ホントにな。最後の夏も近いってのにさー。あーあ……」
 私の相槌に頷くと、日下部さんはもう一つため息をつきつつ両手を頭の後ろで組む形に動かします。
 こちらの頭に肘がぶつかりそうになって、少し驚きました。
「っと、ゴメンゴメン。あぶねーよな」
 すると、思わず肩をすくめた私に気付いたのか、日下部さんは気まずそうに腕を下ろしました。
「いえ、平気です」
「あー、あとゴメンな。なんかあたしばっか喋って。それもグチばっか」
「そんなことありませんよ? 楽しいです」
 さらにばつの悪そうな顔をする日下部さんに、微笑んで返します。
 もちろん本心です。
 確かに、ほぼ初対面ということで多少の戸惑いを覚えたりもしていますが、その分だけ新鮮な
 気持ちになれてもいるわけですから。それにクラブ活動に関するお話というのも、普段耳にする
 機会がないことだけに、興味深いです。
「そーなの?」
「はい」
「ふーん……」
 不思議そうに首をかしげる日下部さん。
 あまり良い言葉ではないことは百も承知で、男勝り、といってしまえる言動が目立つ彼女ですが、
 こうした細かな仕草をすると「女の子らしさ」が顔を覗かせ、失礼ながら可愛らしく思います。
 それに比べて私は、どうなのでしょうね。
 女性らしさという点では、まぁそれなりにないこともないと自負していますが、そこに可愛げがあるかと
 いう話になると、どうにも自信が持てません。
 固すぎる、といいますか。分かってはいるのですが、長年の癖はなかなか変えられないものです。
 クラスメイトでお友だちの泉こなたさんは「萌える」といって褒めてくださいますが、
「なんか、変わってるよな、高良って」
「そうかも知れませんね。たまに言われます」
 よくは分かりませんが、恐らくはそういった意味も含まれているのでしょう。
「ヒーラギとかだったら絶対怒ってるところだよな」
 日下部さんが前へと向き直り、独り言のように仰いました。
「柊……かがみさんですか?」
「え? ――ああ、うん。姉のほう」
「なるほど……かがみさんなら、そうかも知れませんね」
 陰口のようで少し気がとがめますが。
 責任感と思いやりの強い方ですから、容易に頭に浮かんでしまいます。
 時に人に厳しくできる、ただ甘いだけとは違う彼女の優しさには、憧れます。

「……やっぱ、名前で呼ぶんだな」

 と?
「え?」
 トーンの落ちた声に向き直ると、日下部さんは前を眺めたまま、どこか浮かない面持ちに。
「ま、そりゃーそーだよな。妹さんがいるもんな、そっちには。区別する必要あるよな」
「は、はぁ……」
 訳が分からず、中途半端な返事しかできません。
 仰るとおり、かがみさんの双子の妹である柊つかささんとも親しくさせていただいでいますから、
 紛らわしくないようお二人のことは下の名前でお呼びしているのですが……
「――あぁいや、あたしら妹さんのほうとはあんま交流ないからさ」
 声の調子が戻りました。
「だから未だに名字で呼び合ってんだよ。長い付き合いだってのに。まぁ今さら変えるのも変だし、
別に不都合もないから別にいーんだけどな。はは」
 言って、日下部さんはにっこりと笑います。
 ……気のせいだったのでしょうか。今見えたような気がした、蔭りのようなものは。
「ってゆーか――そーいやさ、高良も一人だよな」
「はい?」
 そして急に話題が飛びました。
「委員会だったんだろ? 他のメンツはどーしたんだ?」
「あ、はい。それはですね――」
 なんとなく引っ掛かりましたが、さておき、質問されたのですから答えるのが先でしょう。
 ということで、この時間まで一人で残っていた事情をかいつまんで日下部さんに説明します。
「――そういった次第で、要するに日下部さんと似たような感じです」
「ふぅん……なんかぜんぜんちげぇ気もするけど……」
 話を聞き終えた日下部さんは感心したようなため息をついて、そして訝しげな声をもらします。
「けどよくやるよなー。めんどくさくねぇ? 委員会の仕事なんて」
「いいえ? 確かに時間や手間のかかることもありますけど、楽しいですし、遣り甲斐もありますよ?」
「ふぅ〜ん?」
 感心、を通り越して呆れたような声。
 そのままバスの窓枠に肘を乗せて頬杖を衝き、日下部さんは仰いました。
「たいしたモンだな。ヒーラギなんかしょっちゅうグチってるけど」
 ……え?
「かがみさんが、ですか?」
「うん。誰かがすぐサボるとか、モンクばっか言うとか、字が汚いとか」
「……そうですか」
 知りませんでした。
 日下部さんの言葉は淀みなく、いかにも聞きなれたことを話しているといった様子です。
 確かに、委員会活動中のかがみさんは、例えば泉さんやつかささんたちと一緒にいるときのように
 楽しげに振舞うことありませんが、それでも他の一部の方たちのように「イヤイヤながら」といった
 様子もなく、やる気をもって臨んでいるように見えましたし、またそう思っていました。
 しかし、それが私の勘違いだったとしたら……
「負担……になっているのでしょうか……」
 だとしたら。
 にもかかわらず、ことあるごとに彼女に頼ってしまっている私もまた、ということになります。
 現に先程も、かがみさんがいてくれれば、などと。
「ん〜……まぁ、フツーはそーなんじゃね?」
 よくわかんねぇけど、と、日下部さんも頷きます。
 やはり、そうなのでしょう。
「でしたら……今日、お休みになったのも……」
「へ?」
 そういった無理が祟って、と続けようとしたところ、日下部さんが驚いたような声を挙げました。
「それは関係ないんじゃねぇの?」
「……と、仰いますと?」
「ん、あいつって春先になると風邪引くんだよ、昔っから。……っていってもあたしは五年前からしか
知んねぇけど、自分で言ってた」
「そうなんですか?」
「ホントだって。去年も休んでただろ?」
 そういえば……言われてみれば、確かに。去年の今ごろ……よりももう少し早い時期でしたか。
 風邪でお休みになったかがみさんのお見舞いに行った覚えがあります。
 しかし、だからといって、彼女に負担をかけていることには変わりはありませんよね。
「てかさ、『みゆき』ってあんたのことだよな?」
「えっ?」
 物思いに沈みかけた思考が、日下部さんの唐突な問いかけに引き上げられました。
「あ、はい。私の名前です」
 頷くと、日下部さんも「うん」と頷き返し、そして口を開きます。

「ヒーラギさ、いつも言ってるぜ? 『みゆきがいてくれて助かる』って」

「え……」
 思いもかけない言葉に、思わず日下部さんの顔を凝視してしまいます。日下部さんは、そんな
 私の視線を平然と受け止めながら、軽い調子で、しかしはっきりと頷きました。
「ホントだって。言われたことねーの?」
「い、いいえ。ないです……」
 何かを手伝ったときなどにお礼を言われたことぐらいならありますが、そのような「普段から」
 といったニュアンスの言葉は、少なくとも覚えている限りではいただいたことはありません。
「そっか」
 前に向き直る日下部さん。
「まぁ確かに、ヒーラギって面と向かって人を褒めたりはしないヤツだよな」
「……それは、確かにありますけど……」
「だろ? でもホントだから。――だからさ、高良がそんな顔する必要は、たぶんねーよ」
 そしてまたこちらを振り返り、少し困ったように、笑いました。
「顔、ですか?」
「うん。なんてゆーか……『ごめんなさい』みたいな顔してたぜ?」
「あ……」
 とっさに、隠すように頬の辺りを手で覆ってしまいます。
「す、すみません」
「だから、謝んなくていーって」
「はい……」
 そうですね。
 ここは――今度こそは、謝罪ではなく。
「ありがとうございます、日下部さん」
「どーいたしまして」
 にっこりと、歯茎を見せて笑う日下部さんの笑顔は、それはそれは素敵な笑顔で。
 夕陽を背負って逆光になっていてなお、輝いて見えるほどでした。


「そーいやさ」
 バスから降りて、糟日部駅の改札までの短い道のりを歩く途中、日下部さんが思い出したように
 口を開きます。
「高良って委員会やってんだよな? てコトは下級生にも知り合いいるだろ?」
「え? ええ」
「だったらさー、訊いてみてくんないかなー? 特に一年に、陸上部入ってくれそうな知り合いとか
いないかどーか」
 ああ……そういえば、仰ってましたね。
 今年の陸上部には新入部員が一人しかいないと。
「ええ、構いませんよ。私でよければ、協力させてください」
 親しいといえるほどの人は多くはありませんが、その程度のことを聞けるぐらいの知り合いなら、
 何人か心当たりがあります。
「そっか! ありがと!」
「いえ。私などでお役に立てるのなら、喜んで」
 頷くと、早くも肩の荷が降りたとばかりに、日下部さんもニコニコ顔で頷き返してくださいました。
 そのまま二人、並んで改札をくぐります。
 とりあえず誰から当たってみましょうか。
 と、考えながらプラットホームに至る階段を昇りきったところで、
「……あ」
 ふ、と。
 一人の人物の顔が脳裏に浮かびました。
 そうです。
 委員会の方たちに伺うまでもなく。
「ん? なに?」
「あ、はい。一人、心当たりがありました」
「え、いんの? 入ってくれそーなヤツ」
「はい。はっきりそうとは言えませんが、私の小さい頃からの知り合いで、ちょうど今年、陵桜に入った
ばかりの一年生がいるんです。名前は――」


     ☆
 みゆきさんの様子がなんだかおかしい。
 朝から妙にそわそわと落ち着かない感じで、休み時間になるたびにどこかに姿を消してしまう。
 どうしたのかと思って尋ねてみたけど返ってくるのは曖昧な言葉ばかりで、どうにも要領を得ない。
 別にはぐらかしてるとかじゃなく、どこから話せばいいのか分からないって感じ。
 ふだんあんなにも落ち着いてて理路整然としてるのに、少し慌てるととたんにアホの子みたいに
 なるよね、みゆきさんって。
 分かってるからそれは別にいいんだけど。
 ってゆーかむしろそこがいいんだけど。
 ともかく。
 そんなこんなでつかさと一緒に首を捻りながら迎えた昼休み。
 事態はさらなる混迷を極めることとなるのであった。


「……おっす」
 チャイムが鳴って少しして、いつものように、けどいつもより若干テンション低めにかがみがやってきた。
 昨日風邪で休んでたけど、まだ体調悪いのかな。
 でも朝一緒に登校したときはもうすっかり治ったって言ってたし、普通に元気そうだったよね。
 ――思っていると、
「妹ちゃん、泉ちゃん。こんにちわ」
 かがみの後ろから、長い栗色の髪をカチューシャでまとめたおっとり系のお姉さんが姿を現した。
 かがみのクラスメイトで、確か――峰岸さん、だったか。
 隣に遊びに行ったときや体育なんかの合同授業で、私もつかさも何度か顔を合わせたり軽く話したり
 したこともあるから、とりあえず顔と名前ぐらいはお互いに一致する。
 けど、かがみと一緒にこっちにくるなんて――いや、そもそも向こうから寄ってくること自体初めてだ。
 ひとまず挨拶に応えながらそんなことを考えていると。
 その後ろから、さらに二人。
「……え?」
 思わず疑問符がもれる。
 例によってどこかに行っていたみゆきさんと、かがみのもう一人の友だちの……確か、日下部さん。
 まぁ、分かる。
 みゆきさんは、むしろ戻ってこないほうがおかしいし、日下部さんも、峰岸さんとセットって印象が強い
 から片一方だけしか来ないっていうのもこれまた逆に不自然だ。
 うん。
 分かるよ?
 そこまでは分かる。――だけど。
 なんで二人が寄り添ってるの?
 どちらかと言えば快活なはずの日下部さんが見るからに落ち込んでいるのは、どうして?
 みゆきさんがその肩に手を添えて励ましているふうなのも、どうして?
「えっと……かがみ?」
「お姉ちゃん?」
 つかさと声が重なった。
 それを受けて、かがみは眉根を寄せる。困ったような苦笑いだ。
「いや、まぁ……本人たちに訊いて」


 ――で。


 言われたとおりに訊いてみたところによると。
 みゆきさんと日下部さんは昨日、たまたま帰りが一緒になったらしい。
 そしてせっかくだからと駅までご一緒することになって、色々と世間話なんかをしていた中で、
 所属している陸上部の人材不足を嘆いた日下部さんに、みゆきさんが知り合いの一年生を
 紹介したのだという。
 そして今日、日下部さんが午前の休み時間をフルに利用してその相手を口説きにかかった結果、
「断られちゃった、と」
 聞くまでもないし言うまでもないことだけどね、この様子じゃ。
 全身全霊で『敗北いたしました』って感じ。
「はい」
 答えたのはみゆきさん。
「……実は昨日のうちに電話で本人に話を通しておいたんですけど、その時点で断られてしまいまして」
「だったらそう言ってくれよぉ〜」
「申しわけありません……」
「いや、アンタいなかっただろ。みゆきはちゃんと言いにきてくれてたのに。私の話も聞こうとしなかったし」
 恨みがましく呻く日下部さんにみゆきさんがすまなそうに頭を下げて、そこにかがみがツッコミを入れる。
 そっか。みゆきさん、それを伝えに行ってたのか。
「でも、高良ちゃん」
「あ、はい。なんでしょう」
「だったら、その一年生の子のクラスまで行けばよかったんじゃないかしら」
「……」
 峰岸さんの言葉に、みゆきさんが静止した。
 そしてうつむいて顔を赤らめて、ひとこと。
「……思いつきませんでした」
「天然だ……」
「どんだけぇ〜……」
 また声が被る。
 今日はなんかつかさとシンクロ率高いね。ってか峰岸さんももっと早く言ってあげればいいのに。
「うぅ、そっか……ごめんな、高良」
「いえ、お気になさらず」
「いや、気にしなさい。人の話を聞くクセをつけなさい、アンタは」
「まぁまぁ、柊ちゃん」
「峰岸……アンタがそうやって甘やかすから……」
 なんだか忙しそうだね、かがみ。
 ふむ、さすがのツインテールキャノンもやわらか戦車の挟み撃ちには手こずるわけか。
「……こなた、なんか失礼なこと考えてない?」
「イエ、ゼンゼン?」
 しかしその分レーダーの感度が上がってる模様。要警戒、要警戒。
 ってゆーか、なんか賑やかだねぇ。二人増えただけでこんなにも違うものなのかな。
「……なんかさー、保健委員の仕事があるから部活は無理とかでさー。一緒にいた……なんかすっげー
小っさいヤツも勧めてくれたんだけど。なんてーの? ナシノツブテ?」
 うん?
 保健委員?
 小っさいヤツ?
「ちょっと待って。えっと……みゆきさん、その子って何組?」
「一年D組ですけど、どうかしましたか?」
 D組。
 ゆーちゃんのクラスだ。ということは……
「ひょっとして、岩崎みなみちゃん?」
「え? ええ、そうですが……」
「こなた、知ってるの?」
 知ってるもなにも。
「ゆーちゃんの友だちだよっ。ほら、いつか話したでしょ? ゆーちゃんを助けてくれた人。入試のとき」
「あぁ……そうなの?」
「覚えてるよー。ハンカチの人だよね? ……え?」
 私とかがみ、そして一拍遅れて、つかさ。
 三人で揃ってみゆきさんのほうを向く。
「え? では、みなみさんがよく仰っている、『小早川さん』というのは……」
「そう! 小早川ゆーちゃん! 私のイトコ!」
「まぁ……そうだったんですか」
 目と口をまん丸にするみゆきさん。
 日下部さんと峰岸さんが話についていけないって顔しちゃってるけど、そっちはかがみに任せよう。
「みたいだね。――いやぁ、こんな偶然てあるんだねぇ」
「本当、奇遇ですね」
 うんうん、ホントホント。
 いったいどのぐらいの確率なんだろう。前につかさも言ってたけど、私たちがこうして出会えて
 仲良くなれたってだけでも十分に奇跡的なのに。
 まさに奇跡と奇跡の合わせ技……三次元も捨てたもんじゃないってことかもね。
「あ、じゃあ私、その人知ってるかも」
 お?
 さらにつかさまでそんなことを言い出した。
「そなの?」
「うん。先々週ぐらいかな? 廊下でゆたかちゃんと仲良さそうにしてるの見たよ」
「ふーん……」
「メガネをかけた、髪の長い人だよね?」
 うん?
「いや……それたぶん違うよ。田村さんって人じゃないかな、そっちは」
「あれっ? そ、そうなの?」
「うん」
 メガネでロングでゆーちゃんと仲がいいって条件なら、たぶんそうだろう。どっちにしても関係ない。
 つかさらしいっちゃらしいけどね。
「みなみちゃんはショートだよ。で、背が高いの。――こんくらい」
 手首を直角に折り曲げた腕をいっぱいまで掲げて高さを示す。
 すると今度はかがみが頷いた。
「見たことあるかも。なんかクールって感じの子だったけど」
「ソレだ! たぶん」
「ええ、その方だと思います」
「そっか。……うん、確かにやたらと背の高い子だったわね」
 三人で頷きあう。
 つかさが、なんか寂しそうってゆーか悲しそうってゆーか、になってるけど。
 うむ。
 悪いとは思いつつ、萌える。
「なんかよくわかんねぇけど……」
 と、そこに日下部さん。
「そんな言うほど高かったか? あたしとおんなじぐらいだったぞ?」
「ええっ、嘘? 5センチぐらい違わない?」
 かがみが驚いて、首を捻る。
「ねーって」
「私もそんなには違わないと思うよ。ゆーちゃんと一緒のところを見たからじゃない?」
「……なるほど」
 一瞬考えて、頷くかがみ。
 それを受けて、日下部さんはニッカリと笑った。

「だろ?」
「うん……いや、なんかアンタってあんま大きいってイメージなくて」
「……どーゆーイミだよ」
「まぁまぁ。――でも、私も同感かな」
「えぇー? あやのまでそんなコトゆーのかよ」
「だってみさちゃんて可愛くて元気だから、そっちが目立って背の高さにはあまり目が行かないのよ。
あと、小学校ぐらいまでは私のほうが高かったっていうのもし」
「むぅ……」
「ごめんね? 怒った?」
「いや、いーけどよ……ってか身長っていや、そーいやなんかガイジンがいたぜ。背だけじゃなくて
あっちこっちでっかいの」
「変なジェスチャーすんなっ」
「ああ、それはきっと、パトリシア=マーティンさんですね」
「ん? 高良、知ってんの?」
「ええ。みなみさんから聞きました。アメリカからの交換留学生がクラスにいると」
「ほぉー、アレがリューガクセーか。初めて見た」
「あっ! それなら私も知ってるよっ。こなちゃんと同じお店でバイトしてる子だよね?」
「うん。パティだね」
「へぇ? あんなのまで知り合いなのかよ。お前って意外と顔広いんだな」
「まぁねー」
「うん。泉ちゃんって、どんな人とでも仲良くなれそうな感じよね。でも、どっちかっていうと、アルバイト
してるってほうが意外かな。どんなお店なの?」
「ん? コスプレ喫茶だけど」
「こす……ぷれ?」
「気にしないで、峰岸。――アンタもそういう単語を堂々と出すな!」
「なんだ? まさかアヤシイ店なのか?」
「シツレイな。ちゃんとした普通の喫茶店だよ」
「アレのどこが普通だ」
「でも楽しかったよ。こなちゃんもかわいかったし。ね?」
「ええ。――喫茶店というよりは、ラウンジといったほうが近いかも知れません。それで、店員の方たちが
漫画などのキャラクターを模した仮装をしているんです。……あ」
「さすがみゆきさん、上手い説明だね。……って、どしたの?」
「いえ、その……ということは、あのときの、あの方が、パトリシアさんだったのですね……」
「? そだよ?」
「まさか、みゆき……その岩崎って子と同じクラスの子だって、気付いてなかったの?」
「……はい。校内では一度もお会いしたことがありませんし、その……」
「そう……まぁ、そういう思い違いって、あるわよね?」
「あるあるっ。でも、ゆきちゃんでもそんなことあるんだ」
「お恥ずかしい限りで……」
「いやいや、むしろみゆきさんならでは、だよ」
「かもなー。高良って知識先行って感じだし、なおさらだよな」
「みさちゃん、それフォローになってないわ」
「あれ? そなの?」
「フォローのつもりだったのかよ」

 ――賑やかだ。

 悪くないね。
 ほんのちょっと違和感みたいなのがあるけど。
 あと、みゆきさんを取られたみたいな気が、最初ちょっとだけしちゃったけど。
 それでも、悪くない。
 いつもより少し――いや、かなり賑やかなお昼休み。
 うん、悪くない。
 そして、もしかしたら。
 明日からは、これが新しい『いつもどおり』になるのかも知れない。
 そんな予感を覚えているのは、

「なにニヤニヤしてんのよ、こなた」
「別に? かがみだって笑ってんじゃん」
「……。鼻にチョコ、ついてるわよ」
「え? わっ」

 どうやら、私だけじゃないらしい。




34823-49:2008/08/21(木) 19:42:45 ID:WuiJ8yU9
以上です
ありがとうございました


みさゆきと見せかけて六人組エンドへの最短最平和ルート(暫定二位)という罠
349名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 20:11:20 ID:jvhyWfO3
>>348
た、確かに丸く収まっている! みゆきさんの人徳がなせる技でしょうか。
シチュエーションの妙、ぐっじょぶでございました。
350名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 20:27:35 ID:KcW56uOx
>>348
さすがみゆきさんっ!
私たちがなかなか成し得ない境地に平然とたどり着けるっ!
そこにしびれるあこがれるぅ!

でも、時に謙遜が過ぎて時々萎縮しちゃうみゆきさんの背中を押す、という意味で、
実はみさきちとみゆきさん、結構相性いいのかもねっ!

いいものを読ませてもらった、ぐじょお!(≡ω≡.)b
351名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 22:21:36 ID:TILVwyA2
>>326
あー例の動画のアレかw 個人的にはアレ大好きだw

>>332
おおうハードな内容だな・・・GJ
たまにはこういうのもいい
人によって色々な意見があるから、批判は心に留めるくらいで半分は流すくらいがちょうどいい
気にすんな

>>348
ハードの後のほのぼのGJ
みゆきさんって実力もあるけど、周りの人たちが積極的に助けてくれそうだから、人生楽しくなりそう
352名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 21:36:52 ID:sIq2Rdeu
てs
353名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:27:36 ID:IW4bRLjI
こなた「いやっっっほおおおおおおおうっっ!!!!」
354名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:41:27 ID:GUaGpGCy
かがみ「保守乙・・・なんて言わないんだからねっ」
355名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 23:05:56 ID:7z4acPHH
雑談スレかよw
356名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 23:35:40 ID:7240xvRA
過疎ってきた場合は雑談もありかと。
・・・・・・・って思ったら結構人居るじゃねーかw
357名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 13:47:59 ID:S7kf2Fwh
お盆休みも明けてきっと職人も忙しいのさ
358名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 14:47:34 ID:BE6b66l5
大夫長編が終わったなぁ
まだやってるのってあったっけ
359名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 14:51:42 ID:q2tafU6m
今まではらきすたも意味のない流れに押し流されていたが
もう本流に戻り落ち着く頃合いという事か
360名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:31:17 ID:0cRZy+ci
>>358
長いあいだ止まってるのを除けば、遷移と鼻血ry、ぐらいかね。


ところで、「完結作品」で思い当たって保管庫の投票フォームを調べてみたんだよ。
アレって三スレごとだから分割されてる作品あるじゃん。
それらを合わせてみたらどーなんのかな、と。そしたら意外な結果が出た。
問題あると困るから公表はしないけど。
見落としや数え間違いの可能性もあるし。
気になった人は自分で調べてみて。
361名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:42:28 ID:vYO0o9ro
>>360
> 長いあいだ止まってるのを除けば、

除かなかったらどのくらいだろ。
そんなにないとは思うが…
362名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:42:49 ID:hSXlX883
すまんが投票フォームの話は何を言いたいのかさっぱりわかんない

それはそれとして、長編は書いてる人は多いけど、
なんだかんだで完結までもっていけた作品は実はあんまりないよね
363名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:55:37 ID:/rqt/TF3
>362
まあ…… いろいろ難しいから。
長編≒連載になるから、ずっとモジベーションを保つのも大変だし、
オチをつけるというか、話の結末まで持っていくのも難しい。
364名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 21:33:10 ID:0cRZy+ci
>>361
大雑把な目算だが、こなかがだけで30作近くあった。

>>362
すまん。その文章が俺の限界だ。無視してくれ。
365名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 21:46:53 ID:x6DoLBfE
俺、今でも続きを待っている作品が8つぐらいあるんだ…
本当はもっとあったはずだが忘れちまった
366名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 22:28:11 ID:7PFiOAyd
完結まで持っていくのは大変だからねぇ・・・
書いてる内に自分の設けたクォリティーのハードルがどんどん上がっていく
しかも上手い人の作品を読んだりすると激しくヘコむ
それが苦しく感じ始めると・・・まずいかもね

まあそういうときは、某所で小ネタ投下して気分転換とかすればいいと思うがw
367名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 22:32:43 ID:EeBmwK48
ごく最近叩くヤツが増えてるだけで、ここは別に小ネタ投下禁止じゃ無かったと思うが
368名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 22:42:43 ID:vYO0o9ro
書き込んでから気付いたが


俺2、3個完結してないのがあったわw
書けよw
369名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 07:39:35 ID:eV6WkPjk
むしろ小ネタ投下はどんどんウェルカム



とこなたもいってることですし。

あ、通常作品の投下はもちろん絶賛受付中ですよ?
370名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 20:30:51 ID:YaM0zdHK
被りなければ投下です。
37142-115:2008/08/24(日) 20:37:06 ID:YaM0zdHK
では。

「三角トレード・柊家編 指切り! カレー食いに行く」

・13レス
・エロなし
・オリキャラうじゃうじゃ
・みゆき&つかさ ゆい&きよたか
・タイトルはまたアレから
372指切り! カレー食いに行く1/13:2008/08/24(日) 20:38:30 ID:YaM0zdHK
 人の運命を狂わせるもの。
 そう聞いて、あなたは真っ先に何を思い浮かべるだろう?
 ギャルゲ好きの誰かさんなら、「選択肢を間違えること」とでも答えるだろうか。
 ところで洗濯機。
 これを真っ先に挙げる人は例外中の例外、少数派中の少数派と断定してまず差し支えないであろう。
 そしてその日。
 カレーを食べに行くと指切りしたその日。
 みゆきは例外中の例外で、少数派中の少数派になった。




 みゆきを乗せた糖武伊瀬崎線は、つかさとカレーの待つ鷹宮まであと一駅半というところで緊急停止を
強いられた。車内アナウンスがこの先の区間での事故を告げ、やがて電車は徐行運転で九喜に入ったもの
のそこで停止。すぐの復旧は望めないらしいので、一旦電車を降りる。
 時刻は九時近かったが、帰宅途中の勤め人や部活動で遅くなったであろう学生たちなど、足止めを食っ
た人も多くホームは混んでいた。そこへ今度は構内アナウンスが入り、九喜―鷹宮間で「線路を横断中の
洗濯機が列車に轢かれた」事が事故原因だと告げられると、足止めを食った乗客たちは一様にどよめいた。
何のジョークかはたまたネタか。どちらにしても、週末の帰宅を妨害される理由としては、あまりに理不
尽だ。
 みゆきとしても突っ込みたい所が満載であったが、今はとにかくカレーである。携帯電話を取り出し、
柊家をコールする。
 「もしもし、つかささんですね」
 「あ、ゆきちゃん。カレーできてるよ。今どこ?」
 「実は……」
 気が進まない事この上なかったが、みゆきはありのままを話した。
 「洗濯機?」
 首を傾げているつかさの姿が、電波越しに見えるような気がした。
 「はい……。線路を横断中に轢かれたらしいです」
 受話器を置くカタンという音がして足音が遠ざかり、やがて戻ってくる。つかさは何を確認しにいった
のか?
 「つかささん?」
 「うちの洗濯機、無事だったよ」
 「それは何よりです」
 これは添加物なしでみゆきの本心だった。洗濯機が自らの意思で線路まで行って自害するはずもなかろ
うから、これは悪質な悪戯か盗難品を運搬中だったということにでもなるだろう。もし轢かれたのが柊家
の洗濯機だったら……一大事である。洗濯できなくなるという事以上に。
 「というわけで、到着が遅れてしまいそうです」
 「うん……」
 つかさの返事は、やけに重苦しい。
373指切り! カレー食いに行く2/13:2008/08/24(日) 20:39:26 ID:YaM0zdHK
 「あの、ゆきちゃん? 夕飯まだなんでしょ?」
 「はい」
 「無視しなくていいよ。ただでさえもう遅いし、わたし一人でもどうにかなるから」
 口ぶりとは裏腹に、つかさが心底怯えているのがみゆきには分かった。怖がりな人間にとって闇の向こ
うは、百鬼夜行の世界なのである。
 「そうはいきません」
 みゆきは強い口調で言う。彼女としては、洗濯機を盗むような輩の出没する地域に、つかさを一人にす
るわけにはいかない。
 「指切り、したじゃないですか」
 「ゆきちゃん……」
 「カレーを食べに行くという約束は、世界で最も尊く、万難を排してでも守るべきものなのです」
 「……そうなの?」
 「ばんなん」てどういう字だろ? と思いながら、つかさは聞いた。
 「今この時からそうなりました」
 「……」
 「……」
 「うん」
 つかさが笑ったのが見えた気がした。
 「じゃあ待ってるね」
 最後は元気になって、つかさは電話を切った。
 とはいえ……。
 電話をポケットに仕舞ったみゆきは、険しい顔になって考えを巡らせる。
 さしあたり最初の選択肢は二つあるように思えた。糖武線の復旧を待つか、駅を出るか。
 復旧にはどれくらいかかるだろう? 線路を横断中の洗濯機……ということは、駅の近くではないだろ
う。それに、事件性があれば事故の片付けだけではなく、警察の捜査も行われるだろう。何より、洗濯機
が轢かれたという前例があるとは思えない。前例がない事項の処理には時間がかかるということを、みゆ
きは生徒会の活動を通して知っていた。
 では、駅から出るべきか? その場合はバスかタクシーを使う事になる。タクシーが捕まれば何の問題
もないだろうが、財布の中身に問題があった。柊家行きとゆたかを迎える準備に追われるあまり、財布の
中身をおろそかにしたまま家を出てしまった事に、埼玉に入ってから気付いた。
 やはり待つよりありませんか……。嘆息し、肩を落としたところに、不意に第三の選択肢が走行音とと
もにやってきた。考えに熱中するあまり、構内のアナウンスが電車の到着を告げた事に気付かなかったの
である。
 灰銀色にオレンジのラインの入った211系と呼ばれる車体の上り列車。
 九喜にはUR線も乗り入れていたのである。
374指切り! カレー食いに行く3/13:2008/08/24(日) 20:40:09 ID:YaM0zdHK
 ここからだと、泉さんのお宅も近いのですね……。
 UR東鷹宮駅を前景に、みゆきは蒼い闇に溶けた東の空を見上げていた。倖手の中心は市の西寄りにあり、
市民の多くがこの東鷹宮駅を利用するという。
 あの深い闇の下では、今頃こなたとかがみが暖かな一時を過ごしていることだろう。寝込みを襲われた
復讐などと言ってはいたが、本当はこなたが心配で仕方ないのだ。来週の月曜には、再び元気な顔を見せ
てくれるだろうと思うと、みゆきの顔も綻んでしまう。あるいはそう―明日、訪ねてみるのもいいかもし
れない。つかさが作ったカレーを差し入れに携えて……。
 西の空に目線を転じる。鷹宮神社は町のほぼ西部にあるので、ここからだと町を横断する格好になって
しまう。距離は3キロくらいだろうか。町の西部に達すれば土地勘も皆無ではなく、どうにか行き着くこ
とが出来るだろうと踏んでいた。
 今、会いに行きます、つかささん……。
 みゆきは意気込み、西に向かって第一歩を踏み出した。そして小さな段差に躓いてこけた。
 「きゃあ」
 地面にハンコでも押すかのように、びたーんと倒れる。手を突いた際に、手にひらから出血してしまっ
た。ポケットのハンカチを探り、取り出して拭う。みゆきの柊家行きは、その第一歩から前途の多難さを
感じさせるものとなってしまった。




 多難の一つ目が、程なくみゆきの目の前に立ちはだかった。
 それは二つの目と、二つの耳があり、顔の真ん中には鼻があり、その下には口があった。口の横にはヒ
ゲがあり、全身は毛むくじゃら。何と何を掛け合わせたかは知らないが、雑種の中型犬である。足を踏ん
張り、今にも飛び掛からんばかりの体勢でみゆきを見ている。
 「や、そんな……。わたしは美味しくないですよ。そもそも食べ物じゃありませんし、きっとつかささ
んのカレーを食べてからの方が美味しくなると思うのですが……。ああ、辛い物はお好きじゃないですか?」
 混乱気味の理屈を駆使して説得を試みるが、相手は応じてくれる気配はない。
 一触即発。
 どちらかが動いた瞬間、戦いが始まるだろう。みゆきは荷物を入れたボストンバッグを盾にして、じり
じりと間合いを広げる。
 一人と一匹の間を流れる空気が緊張で飽和した瞬間、みゆきは踵を返し逃げ出した。
375指切り! カレー食いに行く4/13:2008/08/24(日) 20:41:13 ID:YaM0zdHK

 ワン ワン ワン

 激しく吼える声と、爪がアスファルトをける音が迫ってくる。みゆきは脚力の限り走ったが、犬相手の
鬼ごっこではいくらも続かない。跳躍した犬の前足がみゆきの背中を捉え、この日二度目の転倒させしめ
た。
 転んだことを認識しきった瞬間、肩口に犬の顔を感じた。狙いは頚動脈か。


 ああ、つかささん。


 待ち人の顔が頭をよぎる。


 ごめんなさい。わたし、カレーを食べに行くという約束を果たせませんでした。今生ではわたしの方が
遅く生まれましたが、来世ではあなたのような妹が欲しいです。さようなら……。


 辞世の句(?)を心で詠み、お祈りを済ませる。思い残す事数あれど、ここに至っては致し方ない。目
を閉じ、覚悟を決めたその瞬間―

 ぺろ〜ん

 顔を舐められた。

 ぺろん ぺろん

 続けざまに舐められる。どうやら、犬はみゆきを食べ物と勘違いしたのではないらしい。
 「あなたも、おひとりですか?」
 半身を起こし、尻尾を振る犬の頭を撫でるてやると、もっともっとと顔を寄せてくる。これはもしかし
て……。
 「お腹が空いているのではないですか?」
 図星らしい。犬は悲しそうにくぅ〜んと鳴いた。みゆきの腹の虫も、呼応して(?)鳴く。
 「旅は道連れ、世は情けといいますが……」
 柊家まで連れて行っていいものかどうか? というか、この人懐っこさは飼い犬のものではなかろうか。
みゆきがそう思ったとき、はるか右方向から女性の声が聞こえてきた。
 「ちょいばるさん、どこ行ったの〜?」

 わう

 ちょいばるさん君は答え、声の方へ走って行ってしまう。
 「おひとりじゃなかったのですか……」
 ちょいばるさん君が闇に溶けて見えなくなるまで見送ったみゆきは、思わず呟いた。この空しさは、一
体何なのだろう?
 ――といいますか……。
 「わたしはどちらから来て、どちらに行こうとしていたのでしたっけ?」
 哲学的な問いではない。右を向いても左を向いても、あるのは見知らぬ家並みばかり。ちょいばるさん
君から逃げ、転ばされた拍子に方向感覚がリセットされてしまったのだ。まさに夜逃げでリセットである(非一家離散的な意味で)。
376指切り! カレー食いに行く5/13:2008/08/24(日) 20:42:02 ID:YaM0zdHK
 そこへタイミング良く、一人の通行人がやってきた。みゆきから見て左方向から。実はこの人こそ「ち
ょいばるさん」である可能性もあるが、さしあたり重要なのは道を尋ねることである。
 「あの〜」
 「はいはい」
 ステッキを手にしてはいるが、足取りの軽い人の良さげな老人だった。頭髪はきれいになくなっており、
かなりの痩せ型。水色のポロシャツに下は灰色のスラックス。足元はサンダル履きである。みゆきの呼び
止められて、にこやかに立ち止まった。
 「夜分遅く申し訳ありません」
 「はいはい、今年の桜はきれいでしたね」
 「鷹宮神社へはどう行ったらいいかご存知ではありませんか?」
 「クリーニング屋ならあっちじゃよ」
 老人は、ちょいばるさん君が消えた方向をステッキで指して言う。
 「いえ、クリーニング屋ではなくて……」
 「最近、娘の作るカレーの味が、死んだばあさんのに似てきてのう」
 「そ、そうですか。実はわたしも、カレーを食べに行くところなんです」
 「このお人好しめ」
 「はあ、よく言われます……」
 「最後にハレー彗星を見たのは、いつだったかのう?」
 「22年前だと思いますよ。わたしは生まれてませんが……」
 ……どうにも、会話が成り立たない。
 「それでは、わしはこれで」
 老人は丁寧にお辞儀すると、ちょいばるさん君と同じ……つまりクリーニング屋のある方向へと消えて
行った。
 道を聞けなかったみゆきは、仕方なく老人やちょいばるさん君やクリーニング屋とは反対の方向へ、と
ぼとぼ歩き出した。




 鷹宮神社はこちらでしょうか……。
 何気なく曲がった小さな角。しかしその先に現れたのは、鳥居ではなく墓石の群れであった。墓地だっ
たのである。
 「はわわわ……」
 例え正しい道筋だったとしても、ここを通り抜けるのは憚られますね……。
 そう思って踵を返すと、

 どん

 何かに……いや、誰かにぶつかった。
 「も、申し訳ありません……」
 頭を下げて、上げて、目に入ったのは、白い服を着た、髪の長い、生気のない顔をした若い女……。
 「で……で……で……」
 ……実は、白い服を着た女のヨッパライが、帰宅すべく道を歩いていただけなのだが、場所が場所だけ
にみゆきはこう思ってしまった。
377指切り! カレー食いに行く6/13:2008/08/24(日) 20:42:44 ID:YaM0zdHK
 「出た〜!!」
 それからどこをどう逃げたか分からない。
 闇の中にたむろす一団を見つけて、そちらに駆け寄っていく。
 とにかく一人でいるのが怖かった。出来ればつかさが良いが、この際ハレー彗星老人でも、ちょいばる
さん君でもかまわない。誰かといたかった。
 一団は駆け寄るみゆきに気付き、そちらを見る。
 その連中の外見ときたら、口が裂けているは、目が三つあるわ、角やら尻尾があるわ、頭に皿を載せて
いるわ……。
 「出た〜!!」
 ……実は、悪魔系に対抗して和風妖怪メイクを施したアマチュアのデスメタルバンドのメンバーが、メ
イクを落とす暇を惜しんでライブの反省会をしていたのだが、逃げてきた経緯が経緯だけに、本物の妖怪
が待ち構えていたのかと思ってしまった。


 その後みゆきは、水のない側溝に片足が嵌ったり、電柱に激突したり、用水路に落ちそうになったり、
畑にダイブして自分の荷物に潰されたりと散々な目に遭うのだが、それはひとまず置いておくとして……。




 一方その頃……。
 すなわち、みゆきが水のない側溝に片足が嵌ったり、電柱に激突したり、用水路に落ちそうになったり、
畑にダイブして自分の荷物に潰されたりしていた頃……。
 ゆいのきよたかの成実夫妻は、鷹宮町内を歩いていた。鷹宮神社に参拝するためである。
 「こんな時間に行って、何をお祈りするんだい?」
 きよたかが尋ねる。こちらでの仕事が片付いた彼は、月曜に単身赴任先に出社すればいいので、大体日
曜の午前中くらいまでは埼玉にいられるから、金曜の夜に無理して参拝する必要はないだろうと思う。そ
もそも、こんな時間に開いているのだろうか?
 大人不足の問題はきよたかも知らされていたが、こなたとゆたかは友達と協力してどうにかするつもり
らしいが。晴れて甘い時間を過ごせる自分たちが、その友達の家の神社に行こうというはこれいかに?
 「ん〜、子宝とか子宝とか子宝かな〜」
 ゆいはにべもなく答える。
 「……」
 「あたしも明日は非番だからね〜」
 「ははは……」
 身も心も休まらない休日が運命付けられているというわけである。その代わりきよたかは、「ゆいは運
転がアレだから……」と妥協を勝ち取り、電車での移動となった。糖武線が止まったことすら僥倖で、二
人は東鷹宮駅からの深夜デートを楽しむ事にした。
378指切り! カレー食いに行く7/13:2008/08/24(日) 20:43:31 ID:YaM0zdHK
 ゆいはきよたかと一緒なら怖いものなどないし、きよたかも警官と一緒なので深夜の出歩きも怖いもの
ではない。電車がなくなれば、手近なホテルにでも飛び込んでしまえばいい。
 だから、何気なく曲がった角の先に、墓石の群れが現れてもどうということはない。
 「ここ、神社じゃなくてお寺みたいだけど……」
 「あははは、間違えちゃった。お姉さんびっくりだ」
 角まで戻り、右、左と見渡す。
 「どっちかな?」
 「ん〜、きよたかさんと一緒ならどっちでも」
 「じゃあこっち」
 二人は知る由もなかったが、それはハレー彗星老人やちょいばるさん君やクリーニング屋と同じ方向だ
った。

 カツーン カラカラカラ……

 駄弁りながら少し歩いたところで、きよたかの足に何か重みのある物体が当たって転がった。
 「何だ?」
 きよたかが屈みこんで目を凝らす。
 「おーっと、いくら愛するきよたかさんといえども、ネコババは見過ごさないよ。盗むのはわたしの心
だけにしてくれたまえ」
 ゆいときては、きよたかが埼玉に来てからずっとこの調子で、口実あればのろけたりニヤけたりし通し
なのである。
 「そんなことしないよ……ゆいさえ魔が差さなければね。あれだ」
 街灯と街灯の狭間にそれらしいものを見つけて拾い上げる。
 「これは……」
 ……シガレットケースくらいの大きさ。長方形の軽金属で覆われた先端テクノロジーの産物……携帯電
話だった。




 一方その頃。
 柊家ではみゆきを待ち疲れてうたた寝をしていたつかさが、目を覚ましたところだった。
 寝ちゃったんだ……。
 かすむ目を擦り時計を見ると、日付が変わるまで一時間を切っていた。普段ならもう寝てしまっている
時刻だが、今日は夕食も食べずにみゆきを待っている。
 ゆきちゃん、遅いな……。
 キッチンへと行き、カレーの味が変わってないか確かめる。
 うん、平気……。
 味見を済ませたつかさは、弱弱しく笑った。
379指切り! カレー食いに行く8/13:2008/08/24(日) 20:44:19 ID:YaM0zdHK
 スーパーにあった一番高いカレールゥを使ったのだから、こうでなければ困る。ところでこのカレール
ゥ、実は日本人の発明だという。日本人と結婚したインド人が本国への輸出事業を始めてしまうほどだか
ら、その味の確かさはお墨付きなのである。何も本場のインド流に拘ることはない、誇るべき日本の味な
のである。話のタネにしようと前々から仕込んでおいたネタだが、披露する相手がなかなか到着しない。
 そういえば……と、みゆきも自分と同様早寝だということを思い出した。まさかとは思うが、路上で眠
ってしまっているかもしれない。そうでなくても、絶好調迷子中の可能性は大いにある。つかさは電話を
掛けてみる事にした。
 五回のコールの後、相手が出る。
 「もしもし、つかさです」
 『もしもし〜……あれ〜? どっかで聞き覚えのある声だね』
 つかさも同感だった。
 「もしかして、こなちゃんの従姉さん?」
 『お〜、やっぱそうか〜』
 電話に出たのはゆいだった。
 『いや〜、春休み以来だね。実は今、そっちにお参りに行こうとしてたんだよ。子宝に恵まれますよう
に〜ってお祈りをしに』
 ゆい……と、咎めるような男性の声が聞こえてきた。
 「それより、何でゆきちゃんの携帯持ってるんですか?」
 『ゆきちゃんてのは、あの眼鏡の娘だっけ? ゆたかが今日その娘の家に泊まるって言ってたね』
 「はい。でもゆきちゃんは、わたしの家に来る事になってるんですが……」
 『そうか……。実は、糖武線が止まっちゃってね。わたしたちは東鷹宮から神社に向かってて、その途
中で拾ったんだけど……』
 「東鷹宮から!?」
 ゆきちゃんも同じ事考えたのかな?
 ここでゆいは、声のトーンを最低かつ「最暗」に落として囁くように言う。
 『何か血みたいなものがついててね』
 「血? 携帯電話に血がついてるんですか!?」
 つかさの声が思わず上ずる。
 『いや、まだ血だと決まったわけじゃないんだけど……。そっちには着いてないんだよね? 予定では
……?』
 「分かりません。でも、九喜駅から電話を掛けてきたのが二時間以上前……」
 電話の向こうの二人が息を飲んだ。
 『……分かった。とにかく、本人の所在を確認しないとだね。誘拐の可能性もあるから、この事は内密
にね。バッテリーがやばいみたいなんで切るよ』
 電話が切れると、つかさは暗闇に放り込まれたような心境になった。
380指切り! カレー食いに行く9/13:2008/08/24(日) 20:45:25 ID:YaM0zdHK
 血塗りの携帯電話に、なかなかやって来ない待ち人。不吉すぎる物的証拠と状況証拠に吉兆を見出せる
ほど、つかさは塞翁ではない。
 実は、東鷹宮駅からだ一歩を踏み出した際の負傷の血が、ポケットのハンカチを探った際に携帯につき、
ちょいばるさん君に転ばされた際には携帯がポケットから零れ落ち、それに気付かないまま墓場の方へ行
ってしまったというのが真相なのだが、この時点ではつかさ、ゆい、きよたかはもとより、当のみゆきで
すらそんな事は想像も出来ない事だった。
 吐き気にも似た不安が、つかさの小さな胸にもたれかかる。
 血塗りの携帯……。
 誘拐……。
 行方不明……。
 考えれば考えるほどに、想像の翼は最悪の空へと羽ばたいて行ってしまう。
 ゆきちゃん、もう会えないのかな……。
 零れ落ちた涙が、最後にみゆきとの間を繋いだ携帯電話へと落ちて弾けた。


 つかさの頭は、みゆきのことでいっぱいである。
 だからつかさは気付かなかった。
 ちょうどその時、鷹宮町の防災行政無線が、街中にある人物について放送したのである。


 ♪ ピンポンパンポ〜ン
 こちらは防災鷹宮です
 鷹宮町役場から尋ね人について……




 翼よ、あれがパリの灯だ。
 ……とは、目的地に達した感慨がチャールズ・リンドバーグをして、愛機の「スピリット・オブ・セン
トルイス」号に語らしめた言葉らしいが、みゆきはというと、「双脚よ、あれが柊家の灯だ」とでも叫び
たい心境だった。
 そう、紆余曲折、七転八倒、艱難辛苦を乗り越えて、みゆきはついに柊家の灯を拝める場所に到達した
のである。距離にしてリンドバーグの何千分の一だろうが、そんなのは関係ない。遅くなった非礼を詫び
ようと電話を掛けようとしたのだが、いつの間にか紛失していて叶わなかったが、それさえも今は関係な
い。直接会って詫びればいいだけのことだ。
 今行きますよ、つかささん……。
 しかし行軍を再開するみゆきの前に、物陰から不意に現れたあの人が立ちはだかった。
 「あ、あなたは……!」
 「やあ、また会いましたね」
 ハレー彗星老人だった。町の東部と思しき場所で見かけた人が、何故今ここにいるのか?
 「そうですね……」
 「それでは、わしはここで」
 そう言い残すと、老人はどこかへ去っていってしまった。
381指切り! カレー食いに行く10/13:2008/08/24(日) 20:45:55 ID:YaM0zdHK
 一体何物なのか? そもそも、こんな時間に一人で出歩いて何をしているのか?
 答えは防災行政無線が教えてくれた。


 ♪ ピンポンパンポ〜ン
 こちらは防災鷹宮です
 鷹宮町役場から尋ね人についてお知らせします。
 町内の86歳の男性が、夕方家を出たまま行方不明になっています。
 特徴は身長160cmくらい、痩せ型で、服は水色のポロシャツに灰色のスラックス。履物はサンダルで、
手にはステッキを持っています。
 このような方を見かけたら、九喜警察署までお知らせください。
 ♪ ピンポンパンポ〜ン


 「そういう事だったんですね……」
 みゆきは柊家の灯を見る。このまま柊家へ行くべきか? それとも……?
 「なんて、考えるまでもないですよね……」
 ここでみゆきがハレー彗星老人を見捨てる(?)ようなら、そもそもゆたかのもしもに備えて泉家に行
こうなんて言い出さなかっただろう。
 だが携帯がないため、警察への連絡は出来ない。みゆきは慌てて闇に消えかけている水色のポロシャツ
を追った。
 ここでこうしなかったら、必ず心残りになる。だが、こうすることで別の心残りが出来てしまうのも避
けられない。
 みゆきは心で謝った。
 ごめんなさい、つかささん……。




 ハレー彗星老人の足取り軽やかなる事、ハレー彗星の如し(?)。
 光と闇の中に見え隠れし、何度も見失いかけ、また見失った水色のポロシャツを追っている内に、みゆ
きは糖武線の線路を越えてしまった。運転は再開していないようである。そしてようやく追いついた時、
目の前には交番があった。
 「ちょっとわたしと一緒に来ていただけませんか?」
 そう言ってハレー彗星老人を手を引き、交番に入る。なぜか大人しくついてくる。最初からここが目的
地だったのかもしれない。
 「ごめんください」
 そこでは奇妙な光景が繰り広げられていた。制服警官の姿は見えず、代わりに男女が一人ずついて、女
のほうはそこの電話でどこかへ連絡を取ろうとしていた。
 「あの、おまわりさんは……?」
 女性の二歩後ろに立っている男性に聞いてみる。わたし服警官だろうか? 男性は転んだり落ちたりで
ボロボロのみゆきと、人の良さげな老人という奇妙な組み合わせに面食らいながらも答えてくれた。
 「パトロール中らしいよ。すぐに戻るんじゃないかな」
 口ぶりからして、彼は警官ではないらしい。ならば女性は、交番の電話を勝手に使っていることになる
のだろうか?
382指切り! カレー食いに行く11/13:2008/08/24(日) 20:46:56 ID:YaM0zdHK
 「ダメだあ」
 執拗に呼び出していた女性が、音を上げて受話器を置く。
 「繋がらないのかい?」
 男性の問いに首を振って女性はデスクに肘を突き、眼鏡の横顔を曇らせて呻く。
 「呼び出しはするんだけど、実家も母親の携帯も出ないよ〜」
 デスクには備品の有線電話の他に、もう一台携帯電話が置かれていた。メモリーにある番号をかけてい
たようである。
 それにしても見覚えのある携帯である。みゆきがなくしたものにそっくりだ。ディスプレイに映された
番号にも見覚えがあった。まるっきりみゆきの自宅の番号……というか、そのものである。
 「きよたかさん、どう思う?」
 女性は顔を上げて男性に尋ねる。女性の顔にも見覚えがある。去年の夏休みに一緒に海に行ったまるで
こなたの従姉の顔である。
 「警視庁の連絡して、自宅を確認してもらった方がいいんじゃないかな。もしかしたら娘さんだけじゃ
なくて、一家を狙った犯行かもしれない」
 「あの……」
 みゆきは注意を引こうとするが、女性はきよたかと呼んだ男性しか見てなかった。
 「きよたかさんがそう言うなら、そうしましょ」
 「いや、警官のゆいが判断して欲しいな」
 「成実さん……」
 「そうだ、ゆたか……」
 「ゆたかちゃんがどうした?」
 「小早川さんならわたしの家に……」
 「今日、この娘の家に泊まるって電話で言ってた……。みなみちゃんの看病だって」
 「この娘!? 携帯の持ち主!?」
 「それはわたしの……」
 「一家が狙われたとすれば、ゆたかも巻き添え……!」
 「それは大変だ! すぐに警視庁に連絡しないと!」
 「な、何でそうなってしまうんですか……??」
 「いーや、きよたかさん。可愛い妹の危機に、埼玉で手をこまねいていることなんて出来ないよ。ヴィ
ヴィオぶっ飛ばして直接乗り込む!」
 「……家の場所、知ってる?」
 「知らない! でもぶっ飛ばす!」
 「単にぶっ飛ばしたいだけじゃ……」
 今しかないと思った。みゆきは二人の間に割り込み、おずおずと申し出る。
 「その道案内、わたしがいたしましょうか?」
 「え……え……? ええ〜〜ッ!!」
 向き合う同じ身長の眼鏡っ娘たち。片や呆然とし、片や微苦笑。男たちはというと、きよたかはやはり
呆然とし、ハレー彗星老人は平然としている。
 「うわ〜、びっくりだ。犯人のアジトから脱出できたんだね〜?」
 「いえ、普通に……普通でもないんですが、ここに来てしまっただけです」
 どうやら、お互い説明に長きを要すること大のようである。

 カタン

 交番の外で自転車のスタンドを立てる音がした。間が悪いことに、交番のおまわりさんが夜回りさんか
ら帰ってきたらしい。説明の手間が倍増しそうな、そんな予感がした。
383指切り! カレー食いに行く12/13:2008/08/24(日) 20:47:41 ID:YaM0zdHK
 つかさはずっと闇の中にいた。
 居間の灯りはつけたままだったが、後悔と喪失感の深く濃い闇が、心の地平線までを覆い尽くして、な
かなか晴れそうにはなかった。
 だからつかさは泣いた。泣いて泣いて、泣き疲れたら気を失うように眠りに落ちて、また起きて、泣い
て泣いて……。
 空腹も疲労感も限界を超えていたが、まるで自傷するかのように、満たすことも癒すことも拒否してい
た。
 だから玄関でなった呼び鈴にも機械的に立ち上がり、断頭台に向かう死刑囚のように廊下を歩き、誰何
もせずにドアを開けた。危険極まる行為だが、訪問者がこれ以上悪い知らせをもたらすとは思えなかった
し、最悪を極めてしまえばそれはそれでいいとさえ思った。
 吹き始めた夜風がもたらす寒さに震える気力もない。その夜風に吹かれて、彼女は立っていた。服はボ
ロボロ泥だらけ。それでも彼女は立っていた。月に照らされ立っていた。
 「遅くなりました……」
 彼女は月の化身のように柔らかく微笑んだ。
 「ゆきちゃん……なの? 幽霊じゃないよね?」
 「途中でそれらしいものを見かけましたが、わたしはまだ違います」
 「魂が最後のお別れを言いに来たとかでもないよね?」
 「そんな事はありません。わたしはただカレーを―」
 ―食べに来た、と言いかけて慌てて言葉を選ぶ。
 「約束を果たすために来ただけです」
 つかさは俯き肩を震わせ、大粒の涙を地面に吸わせる。カレーを作るのにどれだけ張り切っていたかを
思えば、怒るのも無理はない、とみゆきは思う。ここは殴られても仕方ないだろう。だから歯を食いしば
った。
 「わあああぁぁぁ」
 衝撃は頬ではなく胸に来た。飛び込むように抱きついて、顔を埋めて泣きじゃくる。
 「大丈夫」
 髪を撫で、リボンに頬を寄せ、とても不恰好ながら背中に回された手の小指に小指を絡める。
 「今夜は、もう一人にはさせませんから……」
 みゆきは単に、寂しかったからつかさがこんなにも泣いているのだと思った。まさか自分が、つかさに
まで誘拐されたり殺されたりしたのだと思われているなどとは知る由もない。というのも交番での成実夫
妻は、つかさに間違った推理を吹き込んでしまったことを、みゆきの説明しなかったのである。むしろ応
答のない高良家の方が心配だったため、みゆきは高良家が契約している警備会社に連絡し、状況を確認さ
せたのだが、結果は何の事もない。家人も客人も単に熟睡していたというものだった。
 夜回りさんから戻ったおまわりさんは、突然変異的に物分りのいい人だったので、説明の手間は倍増と
はならず、1.42倍くらいで済んだ。尋ね人のハレー彗星老人は無事に警察に保護され、携帯電話はみゆき
の手に戻った。ちょうどバッテリーが切れてしまっていたため、つかさへの連絡は出来ず、結果的には失
くしたのと変わらない状態であった。
384指切り! カレー食いに行く13/13:2008/08/24(日) 20:48:12 ID:YaM0zdHK
 音もなく冷える夜の中で、つかさは燃える様に泣いた。泥に汚れた服を濡らす涙が、みゆきの心まで蚕
食する。やっと会えた会いたかった人が泣き続けているなんて、なんて悲しいのだろう。みゆきは泣かな
いと決めていた。つかさのカレーのためであれば、これくらいの労苦は物の数ではない。だからもし泣い
てしまえば、それは唾棄すべき自己陶酔である。だからみゆきは、泣かないと決めていた。だからといっ
て、泣かすことが本意であるわけでもなかった。
 みゆきはつかさの顔を上げさせ、泣き声を上げ続ける口を自分の口で塞いだ。

 「うわ〜」
 「すげ……」

 物陰から見ていた深夜の参拝客たちがたじろぐほど激しい口付け。この光景が、二人にとってのこの夜
の呼び水となるかもしれない。
 つかさはというと、みゆきの腕の中で腰砕けになり、胸の突出部に頭部が引っかかってぶら下がるよう
にもたれかかった。味見でもしたのだろうか。初めてのキスは、涙とカレーの味がした。
 「やっと泣き止んでくれましたね」
 「ゆきちゃんのせいだもん……」
 唇を奪われたことを怒るでもなしに、でも拗ねたような表情をつかさは見せる。
 「どうすれば許してもらえますか?」
 「一緒にカレー食べてくれたら……」
 その答えにみゆきは苦笑を禁じえない。それでは、最初から許されているということではないか。
 「わたしにもお願いがあります」
 「なあに?」
 花のつぼみのように唇を尖らせたまま、つかさが聞く。
 「わたしもカレーが食べたいです。つかささんと一緒に」
 つぼみが開き、笑顔が咲き、報われるという幸せが蚕食されたみゆきの心の隙間を埋めていく。
 二人は同時に口を開く。
 答えはもちろん……。


 おわり


38542-115:2008/08/24(日) 20:49:50 ID:YaM0zdHK
現地取材したわけでもなく、移動手段としてのバスについて調べたわけでもなく、徒歩じゃなくても行けるような気が大いにするのですが、それは置いといて……。
エロありの予定だったとか、オリキャラはもっといじれそうだとかも置いといて……。


元ネタがたくさんあり、複雑に絡まり(こんがらがり)、詳説するのは野暮なのですが、重要と思われる二点だけ。


・全てはタイトルのために
最初にタイトルを決め、それ以外はタイトルに合うように考えました。ていうか、タイトル死守。
で、タイトルがどこから来たかというと……。
watch?v=M_4q_VJK5Kw


・線路を横断中の洗濯機が列車に轢かれるという事故(事件)は実際に起きた?

……かどうかは厳密には分からないのですが、そういう報道が十年位前にあったのは事実です。それも栃木県内ですが、みゆきさんや成実夫妻が東鷹宮に行くのに使った路線で。
ただ媒体がスポーツ紙なので、それ的なネタである可能性は大いにありますが、こういう形でのネタになったのでよしとしましょう。


次は泉家編「小さなメロドラマ」へと続きます。
ありがとうごいました。
386名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 21:03:29 ID:2fTbvqyX
>>385
乙。

風に飛ばされて架線に引っかかった洗濯物が
そこをたまたま通りかかった電車のパンタグラフを破壊して立ち往生させたって事例なら
何年か前(といってもつい最近ですが)の京急線で実際にあったんですけどね。

387名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 21:44:08 ID:X8/IdPmq
>>385
いろいろとカオスな事態が次々に巻き起こって、
しかしこの締めはGJ!
フラグが立ちまくってたカップルの中でこの二人が一番のりですね
388名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 22:49:03 ID:JtXEu0g4
>>385
なんという傑作GJ !
甘甘な話になるかと思いきや、見事にいい意味で予想を裏切ってくれた !
みゆきさんの七転八倒ぶりにハラハラしつつ、つかさの辛苦に心すり減らされた
そして見事な大団円 !

続編も期待せざるを得ない !
ちゅーか久々に全裸待機したい !
389名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 09:19:52 ID:w0r00mEC
>>385
朝っぱらから愛で満たされました。
みゆつか万歳! カレー万歳! ぐっじょぶ。
390名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 09:40:05 ID:fc6IkaSo
>>385
うーん、これはすごい。
いつもの飄々とした文体と知識量がオチにむけて綺麗にまとまってますね。
うーん、これはすごい。(大事なことなのでry
391名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 21:09:51 ID:tYz/vPDl
>>385
大好物のみゆつかが美味しく料理されていて、たいへん美味しゅうございましたー !
次はみなゆた? こなかが?
どっちも好きだから早く次来ておくれw
392名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 23:37:54 ID:iFuRjZ8n
特に準備してる方がいなければ五分後に投稿します。

・こなかが、非エロ
・格闘ゲーム(アルカナハート)ネタ
・7レス使用
393大宮のツインテール(前編) 1/7:2008/08/25(月) 23:44:25 ID:iFuRjZ8n
 一週間程前だろうか。気象庁によって全国で梅雨が明けたことが発表された。事実7月の下旬に入った頃から、
急に日差しが強くなり、朝こそ比較的涼しい気候が続くとはいえ、日中は優に30度を超える毎日である。先日
は岐阜県の多治見市で39度を観測している。昨年の40.7度という観測市場もっとも高い気温を熊谷で記録
したことは、記憶に新しい。
 天気が崩れやすい時節であり、夕立が頻繁に起こる。
 今日は、予報の上では降水確率は0%だ。予想最高気温は相変わらず猛暑日と名づけられた35度を達してい
るが、そんな夏の炎暑にもかかわらず、柊かがみと泉こなたは大宮駅の、通称「豆の木」で待ち合わせをしていた。
 JR大宮駅の待ち合わせスポットとしては、知名度も十分である。
「やほー」
「おーす……てゆーか遅いぞ」
「いやー、朝は忙しくて」
「もう昼じゃないっ、たくもう」
 かがみがきちんとインターネットで、鷲宮神社から最寄り駅である東部伊勢崎の鷲宮神社から久喜駅で宇都宮
線に乗り換える時刻表を事前に調べ、律儀に待ち合わせのきっかり五分前に着いたが、一方のこなたというと前
日はギャルゲーのきりのいいところが見つけられず徹夜、結局床に入ったのは6時だった。そこから13時まで
たっぷり7時間寝た後、そうじろうのかがみからの電話が来ているとのしらせを聞いて、やっと起きたのであっ
た。寝ぼけ眼のまま階段をのぼり、リビングにある受話器を取り出し、そのときになって初めて今日他約束があ
ったことを、こなたは思い出した。ちなみに誘い主はこなた自身である。
 たまには息抜きででかけよーよーかがみ様!……と。

「…・…あんた、私が電話していなかったらまるっきり忘れていただろ」
「そ、そんなことよりまずはお昼食べよっか。かがみんの好きなところでいいよ」
 ……あからさまな話題そらしにかがみはやれやれとため息をついたものの、かがみ自身もまだ昼食をとってい
なかったのでその案にさして反論はなかった。むしろお腹が鳴って、こなたに笑われることのほうがかがみには
心配なのだ。
 午後3時。朝食は食べたとはいえ、そろそろ限界に近い。
 待ち合わせは2時半であったが、こなたの家電から「ごめん! やっぱ3時!」とあったので、順延することに
なった。電話があった時点で既に家を出ていたかがみは、仕方なく大宮の町を歩きながら時間を潰すのであった。

 大宮駅には東口と西口がある。東口にはLOFT、高島屋といったデパートや、多くの銀行支店が軒並み連ねてお
り、またいくつもの商店街が迷路のように入り乱れていて旧市街といった様相をみせている。
 かがみ達は、旧市街とは対照的に、開発が進んで近代的な西口を出た。西口から左側を突っ切り、階段を降り
るとマクドナルドが見える。駅周辺にはファストフードが随所にあり、マクドナルドにほぼ隣接しているSOGOの
1Fにロッテリア、突っ切って横断歩道をわたり、スターバックスの先にもうひとつのマクドナルド、そのそば
にはfirstkichenが出店している。
394名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 23:47:23 ID:5+5z15I7
おおう、実家から帰ってきたら新しいのが投下されてるー?

さて、本当にどうでもいいネタを投下します。
これから投下されるであろう他者様の大作の箸休め程度に、軽く目を通してやってください。
大体2レス、エロなし、多分既出かもしれない小ネタです。
395大宮のツインテール(前編) 2/7:2008/08/25(月) 23:47:52 ID:iFuRjZ8n
「どこで食べる? マックでいっか?」
 西口から連結しているベデストリアンデッキを通る最中、かがみに聞いた。かがみも特に食べたいものはなかった
ので、反対することもなく頷いた。
「かがみさ、携帯もってきてる?」
「そりゃあ、一応――」
 そういいながらポケットから取り出すと、こなたは関心関心、といった風に首を縦に振っている。
「なんだ、また忘れたのか」
「いやさ〜、もともと習慣じゃないし? 人間なれないことはするもんじゃないよ」
「まあケータイ依存になるよかましだけどね……つかさみたいに」
「あー、あの子は、なんとなく新しいものを持つと、いてもたってもいられない性格っぽいよね。まあつかさん
場合は、依存というよりかは、浮かれちゃっているだけなんだろうけど」
「ケータイ代だって安くはないのよね。私はまあ、料金確認して気をつけているけど、つかさはそういうところ
甘いから」
「でも、かがみんのお父さんは優しそうだからあんまり怒る姿は想像できないなー」
「とはいえ、一万を超えるとさすがにね。やんわりと、『もう少し考えて使おう』と諭されていたわ」
 階段を下りる。
 そのまま直進すれば、マクドナルドであり、また左折してずうっといった先には、こなた御用達のアニメイト
大宮店、メロンブックスがある。こなたが一度立ち止まり、名残惜しそうにその方角を見つめていたが、かがみ
が「……せめて、昼食後にしてくれ」と呆れながら言うのでしぶしぶ従った。

「それで」
 マクドナルドに入ると、こなたは「ちょっと並ぶ前に言いたいことが」と言うのを聞いて、二人は壁沿いに移動した。
 注文している客を横に見ながら、かがみがたずねた。
「ケータイがなんたらってどういうわけよ? それにどうしてすぐ並ばないの」
「いや、せっかくだからクーポン使おうかなって」
「クーポン?」
「うん。まあちょいとお姉さんに貸してみなって」
 子犬にお手をさせる飼い主のようにこなたが手を差し出すので、しょうしょうためらいながらもかがみはケー
タイを手渡した。かがみに取っては残念ながら、隠したくなるような仲の友達もいるはずもなく、見られたくな
い着信履歴やメールの大部分はつかさからであるが……。
「メールとか見るなヨ」
 こなたが変なことをしないように、しっかりと自分の携帯を見つめる。その視線に少しやりにくそうにしなが
らも、インターネットにつないで、マクドナルドのケータイサイトを開いた。
 順にボタンを押していくと、メニュー名と金額がかかれたページになる。
「ふーん、最近は携帯でクーポンなんかもあるのね。よくうちの郵便ポストにも、割引券が入っているけど」
「ああいうのって大抵忘れるよね」
「あんたは何でも忘れるだろ。宿題とか。今日の約束とか」
「――ま、まあそれはともかく。んじゃ私は『ダブルチーズバーガーセット』でいいや。かがみは?」
「ん、私も」
「かがみんはビックマックとか、メガマックが似合いそうだよね。食い意地的に考えて」
「うっさいな。どーせ私はそういうイメージですよ」
 かがみが不満げに顔を背けるのを見て、こなたはイタズラに笑った。
396大宮のツインテール(前編) 3/7:2008/08/25(月) 23:51:40 ID:iFuRjZ8n
「ダブルチーズバーガーセット二つ、あ、ケチャップつけてください」
「ケチャップ?」
 かがみが料金分の小銭を持ち合わせていたので、それをこなたに渡してまとめて注文することにした。こなた
が付け加えた言葉に、かがみは不思議に思って小声でたずねた。
「うん、言えばケチャップつけてくれるんだよ」
「初耳ね」
 かしこまりました、と、販売員の事務的な笑顔、注文を告げる声が厨房に響く。
 「お願いします」とこなたが携帯電話を店員に見せると「26番のクーポンご使用ですね」と確認を取りなが
らレジスターを打っていく。
 会計を終えた後、ほとんど待たずに二つのトレイに同一商品が置かれ、それぞれトレイを受け取った。
 階段を上り、適当なあいているところに座る。二人とも特に煙草に縁があるわけではないので禁煙席を選んだ。
「いや、今日も暑いね」
 席に座り、まずはストローをさしてジュースを飲みながらこなたは言った。
「そうね。まあ、夏だし、仕方ないんだろうけど」
 ポテトを頬張る。
「これだけ暑いと私も溶けてしまいそうだよ」
「わけわからん……」

「それにしても、ケチャップつけて食べるポテトもおいしいわね」
 ケチャップを無料でもらえることに感心しながら、容器から取り出しては、ケチャップを付け口に運ぶ。
 ほかほかのポテトに、少しひんやりとしたケチャップは、お互いを引き立てあっているわね――なんてほくほ
く顔でかがみは思う。
 食が進む、空腹が満たされ至福の表情。
「まあ、業界も競争が激しいからね。こうしたサービスはどこでもしてくれるんじゃないかなあ」
「いきなり生々しくなったな……」
「まあ私の主観だけど。マックは、コーヒーもおかわり自由だしね」
「そうなの? うちのところだと、書いていないわよ?」
「たぶん大丈夫だと思うよ。上尾――だったかな? そこではきちんと看板にコーヒー無料と書いてあったし、
前にみゆきさん家に言った後、みゆきさんと一緒に入ったマックだと、丁寧にも店員さんが『コーヒーはおかわ
り自由ですのでお気軽にどうぞ』といってくれたしね」
 知らない人も多いが、たいていのマクドナルドでは自由である。
 ただし、県、店舗、場合によっては店員によって対応が異なる可能性があることを、付け加えておく。
「でも、なんだか気まずいわよね。コーヒーだけおかわりって。私は、なんか頼むついでじゃないと無理そうだわ」
「そう? 私は気にしないけどなー」
「あんたは妙なところで肝が据わっているからね」
「まあ、ほめ言葉として受け取っておくよ。さすがに何杯も、という勇気はないけど」
 一旦話がきれ、しばしの間お互い、食べることに集中する。
 すぐにまたどちらかが話を切り出し、たわいのない世間話が繰り広げられる。ひとつの話題について延々と議
論すると言うよりかは、どんどん話が切り替わっていくことはいまどきの女学生の特徴なのかもしれない。
 二人とも、それが楽しくてたまらないわけだが――。
397大宮のツインテール(前編) 4/7:2008/08/25(月) 23:52:47 ID:iFuRjZ8n
「――さーて、食べた食べた」
 マクドナルド店を出、照りつける太陽に体を伸ばしながら、こなたは「どうしよっか?」と聞いた。
「うわ、もう4時だよ」
「いやいやかがみん。『まだ』4時の間違いでしょ? 私なんてまだ3時間しか起きていないよ?」
「威張るなっ!」
 突っ込みどころは逃さない。
「……もう。まあ、いいけどさ」
「どうするよ?」
「私に聞かれてもなあ……そもそも、呼び出しのはあんただし」
「いや、別に私だって用があったわけじゃないし。ただかがみんと一緒にいたかったから、だけだもん」
「……う」
 かがみはあまりにも直球の物言いに、顔を真っ赤にしながら、そっぽを向いてしまった。
 なな何を言っているんだこいつは?
「――あれ」
「な、何よ?」
「いやさ、フラグ的には『そりゃあ、私だってあんたと一緒にいたくないわけじゃないけど――か、勘違いしな
いでよね! 別にあんたなんてどうでもいいだから! 調子に乗るな云々』となると思うわけで。ツンデレアイ
ドル的に考えると』
「……本気で妄想と現実の区別は付けろよ……。てゆーか誰がツンデレだアイドルだ!」
「そういうところは、テンプレもばっちりにたっているんだけどなあ」
 結局いつものようにからかれただけか。
 別に嬉しいなんて気持ちは、うん、決してない! そう思いながらかがみはごまかすように花を高く鳴らした。
398大宮のツインテール(前編) 5/7:2008/08/25(月) 23:56:16 ID:iFuRjZ8n
「結局ここなのね」
「いやーこれでも譲歩したつもりだよ? かがみんだって嫌いじゃないでしょ?」
「別に好きでもないわよ。ゲームなんて、家で十分だし」
 一度階段を上りなおし、駅のコンコースまで戻る。そこから正面にある建物1Fと地下1Fがソフマップだ。地
下のほうはまあ、今は触れずにおくとして、ベデストリアンデッキから直接入るとすぐ右手にエスカレーターが
あるので、そのまま二人は地下まで行った。
 地下にはゲームセンターや書店などが設置されている。
「いつも思うけど、この手の店ってやたら音楽が五月蝿いよね」
「まあ、あんまり静かなゲームセンターっていうのも気味が悪いと思うよ?」
 あまり大規模な店ではないので、大型の体感型ゲームなどが設置されているわけではないが、休日ともなると
全国津々浦々、百戦錬磨の兵どもが集まり腕を競う戦場と化す。
「適当に回っててよ。私はそこにある『アルカナハート』でもやってるからさ」
「あんたも相変わらず格ゲー好きだな。FATE? だっけ。あれなんてまだ稼動してから大分たってないし、
そっちのほうが楽しめるんじゃない?」
「あれもいいんだけど、私的にはなー、ストリートファイター世代としては、まずは肩慣らしには2Dと決めてい
るわけで」
「別にストリートファイター世代でもないくせに……」
 可愛らしい(こなたから見て、だが)キャラクターの刺繍がされた財布からワンコインを取り出して、慎重に投
入する。デモ画面からキャラ選択画面に切り替わった。
「女の子ばっかね」
「まあそういうゲームだからね。でも、ゲームとしては、結構楽しいんだよ?
 ちょっと見た目があれで敬遠されているところもあるけど」
「あんたは大好きそうだな」
「あ、わかる?」
「わかるもなにも普段のあんただろ……」
 スティックを左のほうに動かしていく。少しの間悩む姿を見せた後、メイド服にぶっそうな大剣を抱えた、い
かにもな少女――フィオナ・メイフィールドを選んだ。取扱説明書によると、「イギリスの上級階級の家庭(爵
位持ち)に生まれ育った良家のお嬢様。天然ドジだがひとあたりは良く努力家で、周囲から好かれている」との
こと。
『私なんかで……いいんですか?』
 とフィオナ。
 このゲームでポイントなるのは、弱中強のほかにもうひとついわゆるアルカナボタンである。左下に表示され
るホーミングゲージを消費して、攻撃をキャンセル、吹き飛ばした相手を追撃、受身――このシステムを上手く
使いこなせることは、対人戦では絶対条件であろう。
 もうひとつの特徴となる、アルカナ選択。詳しいことは割愛するが、数あるアルカナ(聖霊)から、ひとつを選
ぶことができる。こなたは、フィオナのデフォルトのアルカナである鋼、オレイカルコスを選んだ。
 アルカナは基本攻撃力に補正、固有の必殺技などの特徴がある。鋼で言えば、多くの格闘ゲームに共通する
超必殺技ゲージが、自キャラの攻撃では上昇しないことが第一に挙げられよう。代替手段として、特定コマンドを
入力することで手動で上昇させることが可能であるが、当然その間は無防備になるので、ゲージ
を上げるためには立ち回りを工夫する必要がある。
399大宮のツインテール(前編) 6/7:2008/08/25(月) 23:57:12 ID:iFuRjZ8n
「あーもう萌えるね!」
 フィオナは要約すればロリどじっ娘メイド大剣だ。一つ一つの技の隙がやや大目な、大味なタイプである。メ
イド好きのこなたにはたまらない。
「わかったから大声出すな」
 ふと、反対側の席を見てみると、まだ誰もいないみたいだった。こなたの実力からして、よもやCPUに遅れを
取るなんてことはないだろうから、対戦相手待ちといったところか。しばらく眺めていても、序盤の敵には攻撃
すら受けず、パーフェクトで2セットとっている。
 格闘ゲームに熱中しているこなたを見ると、水を得た魚というべきか、普段のだらけた学校生活が、まるで嘘
のよう生き生きしている。この情熱の1割でも勉強に向けろよ、とかがみは思うのだが。
 ずっと見ていてもしかたないので、こなたにまあ頑張れと言うと、手は休めず口だけで了解の返事をしたのを
確認した後、とりあえずゲームセンター周りを歩いてみることにした。

 あまりジロジロと見て変な顔をされるのも困るが、ゲームに熱中している人たちの画面をちら見をする。定番
のガンシューティングゲーム、音ゲー、UFOキャッチャー、QMA。かがみ自身はあまり試したことはないが、こな
たにつれてこられたおかげで、どういうゲームかは想像がついた。
「それにしても……受験生だよな、私達」
 やめよう。
 こうした時に冷静に考えるのは、とても危険だ。
「あいつは、本当に大丈夫なのか」
 以前に、5月試行の代々木ゼミナールの第一回センター模試を、嫌がるこなたを無理やり説得して連れて行っ
たことがある。担任教師である黒井も言っていることだが、この時期の模試ほどあてにならないものもない。と
はいえ、一応の志望校が、あの判定であったら少しは落ち込むものだが、こなたはそういったことをには全然気
にしていない、といった風だった。
 早稲田大学法学部、中央大学法学部、学習院大学法学部――他。さすがに早稲法をA判定とるのは厳しいもの
があるが、みゆきには適わないものの全校でも上位に食い込むかがみは、いわゆるマーチ法学部であれば、十二
分に狙える判定だった。
 とはいえ、英語で言えば160点取ればほぼ偏差値70に到達するほど、この時期の判定は甘い。特に文型で
あれば地歴は勉強しているもののにとってはうなぎ登りに高くなる。どうしても4月は英語に力をいれるべき期
間であり、高校入試のこなたみたいに終盤になって、実力を伸ばす受験生も数多くいるので仕方ないのだが。
「まあ、息抜き、息抜き」
 そう思おう。
 毎日勉強してばかり、そんな生活は、さすがのかがみでも厳しいものである。
400大宮のツインテール(前編) 7/7:2008/08/25(月) 23:58:06 ID:iFuRjZ8n
「まあ、これでもやってみようかしら」
 やはり目に留まったのはシューティングゲームだった。虫姫様ふたり、ブラックレーベル、怒首領蜂大復活―
―弾幕系ゲームの定番のひとつである。
 どれにしようか悩み、今年の5月から稼動したこともあいまって、あまり試したことのない大復活の前に座り、
コインいっこいれる。
 経験がないので、オーソドックスなボタンを発して発動できる、ボムモードを選んだ。

「……んー」
 20分程。5面途中で失敗してしまい、ゲームオーバーになったかがみは、画面を見ながらうなだれていた。
continue? の表示が出ているが、かがみも「ワンコインでやるもの」と決め付けているため、そのままボタン
を連打してランキング場面にまで移行させた。
「やっぱりこういうのは配置を覚えてからだからなあ」
 立ち回りに問題があったかもしれない、とかがみは5面の切り替えしについて回想する。刹那の差でボムボタ
ンを押しそびれて、残したまま一機失ったのが痛かった。
 前作大往生でも2週目までいったことがある(こなたに言わせるとかがみんも十分オタク)かがみは、やはり二
週目が存在するのだろうかと、デモ画面を見ながら思いめぐらす。
 きょろきょろと周りを見渡すと特にプレイ待ちの人もいないので、もう一度やろうかと思いポケットから財布を
取り出した。
「……あ」
 財布を握り締めたまま、ふと顔を横に向ける。格闘ゲームの基盤がある先だ。
「あいつは、どうしてるかな」
 熱中していてすっかり忘れていた。かがみは後ろ髪を引かれる気持ちもありながら、席を後にした。
40142-519:2008/08/26(火) 00:00:36 ID:yoHsMOOW
以上です。いろいろと自重できなくてごめんなさい。
分かる人には落ちが分かりそうな気もしますが、後半へと続きます。
402名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 00:03:45 ID:/VFyFXZ0
……すいません、割り込みしてしまいました。以降気をつけますね。

もう一度投下を開始します。詳細は>>394です。
403小ネタ『かがみん』 /1:2008/08/26(火) 00:05:29 ID:5+5z15I7
「……あ」
今日も陵桜の三年B組にて昼食をとる四人。
こなたがコロネを食べ終えた瞬間、小さく声を上げた。
「どうしたのよ」
「ふと思ったんだけどさ。『オッサン・オブ・ジョイトイ』ってどんな感じなんだろ」
「な、何をいきなり言い出してんのよ……どこか頭ぶつけたの?それとも毒電波に侵されたの?」
突然口走った奇妙な単語に、かがみはちょっとだけ『精神がイッちゃってる人を見る目』でこなたを見た。
「ジョイトイ……確か、その名前はインリンさんですよね?何故そのような形に……」
「あと、『ローゼン=オッサン』って明らかに『ローゼンメイデン』を意識してるよね。というか最初話だけを聞いたときそれかと思っちゃったよ」
「とりあえず口を閉じろ。それからみゆきの台詞の途中で遮るな。……どうしたってのよ一体」
「いや、ふと思い浮かんだだけなんだけどネ」
かがみの質問に笑顔で答えたこなたに、『どんだけぇ……』とつかさが呟く。
「……というか、今日のこなちゃんはちょっと雰囲気が違うね」
「ん?そう?……いやー、アニマルセラピーとかそんな感じでさ」
話題を変えることに成功し、内心安堵の息をつくつかさ。
「ああ、ニ○テ○ドッグスだっけ?私も買おうかな……」
「かがみにはたま(金魚)がいるじゃん。……それとも、浮気デスカ?」
ぷくくく、と人の悪い笑みを浮かべるこなたへ、かがみは反論に出た。
「ち、違っ!ただ私は……って、なんで括弧の中まで読んでるのよ!?」
「まあまあ、落ち着いてください」
みゆきがかがみをなだめ、落ち着かせた。……ちなみにかがみさん、その突っ込みはいろいろと危険です。
「ちなみに、今私がやってるのは『大神』って言うゲームだよ。タイトル通り狼……というか犬が主人公のゲームなんだよね」
と、ここまで言ってからこなたは頬を緩ませ、んふふー、と鼻から息を漏らした。
「いやー、その主人公の仕草が可愛くってねー。思わずフィールドで放置したりしてずっと眺めたりしてるわけよー」
「いわゆる、育成シミュレーションみたいな物でしょうか?」
「んーん、アクションロールプレイングゲーム。基本的にその可愛い主人公……アマテラスって言うんだけど、戦闘になるとかなりかっこよく動くんだよね。
 なんというか……戦闘じゃない時はゆーちゃんみたいな感じで、戦闘時は岩崎さんとかがみを合わせた感じかな?」
ちなみに、ご存知ではあるだろうがゆーちゃんとはこなたの従妹のゆたかの事で、岩崎さんはゆたかの友達のみなみの事だ。
404小ネタ『かがみん』 /2:2008/08/26(火) 00:06:03 ID:5+5z15I7
「……待て。なんとなく感じはわかったけど、何故私の名前が出てくる」
「え?……だから、岩崎さんのかっこよさとかがみの攻撃的な性格をあわせた様な……」
「やっぱりか!」
予想はついていたらしく、こなたの台詞に大声を上げた。
「あ、かがみと言えば。アマテラスの武器は、日本神話の『三種の神器』がモチーフになってるんだよ。最初に使えるのは鏡なんだけどね。こう、鏡を振り回してバッタバッタと敵を倒していくわけよ。
 他の武器にも固有アクションがあってね。勾玉は鞭みたく伸ばして敵を叩いたり、敵に向けて撃ったり。剣は力を溜めて強い一撃を繰り出したり」
「鏡が、武器……」
こなたの台詞を聞いて、つかさの頭の中にあるイメージが浮かんだ。

            ***

迫り来る敵。アマテラスはそれらに立ち向かうため、自分の『武器』を口に咥えた。

咥えた『それ』を器用に振り回し、敵をなぎ払っていく。……一度振れば、菫色の流れが生まれ、敵と、ついでに『武器』の悲鳴が上がる。

そして、ついに敵を全て打ち倒した。アマテラスは武器である『かがみ』……柊かがみを口から離し、背中に乗せた。

            ***

「はうぅ、何か凄い事になってるよーっ!?」
「ど、どしたのつかさ?」
突然つかさが席から立ち上がって叫んだので、一歩身を引いてこなたが質問した。
「え?……あ、な、何でも、ない、よ……」
こなたの声ではっと我に返り、赤面しながらつかさは着席する。……と、ここでチャイムが鳴ってしまった。

……後日、つかさはこなたにこの想像を話し、最大級の爆笑と『それなんて雨水氏?』という言葉を貰った、という。

405小ネタ『かがみん』 /あとがき:2008/08/26(火) 00:10:10 ID:/VFyFXZ0
えーっと、なんでしょうか。本当にごめんなさい。
今後はちゃんと書き込み前のレスの更新をします。

この作品のネタに関しては、『小野さん 奈多さん』でググってもらえばわかります。
ふと12話の後半を見て、「鏡……そういえばアマ公も鏡使ってたな。鏡……かがみ?」という馬鹿な連想が生まれ、気付いたら書き上げてました。
406名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 01:55:31 ID:rpVFzQdV
原作で金魚の名前って決まってたっけ…?
最近原作読んでないからわからない。

ちなみにアニメはアドリブで「ぎょぴ」ちゃん。
407名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 02:17:01 ID:+Bc9pR2s
>>406
原作版は「たま」<金魚
408406:2008/08/26(火) 07:41:12 ID:rpVFzQdV
>>407
教えていただき感謝します。
流石にアドリブを採用するほどフリーダムじゃないかw
409名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 09:40:01 ID:hRz+Ag7i
おはようございます。
久しぶりにSS投下したいと思います。他に投下される方がいらっしゃらないのでしたら5分後投下させて頂きます。
41018-490:2008/08/26(火) 09:45:47 ID:hRz+Ag7i
いらっしゃらないようですので投下させて頂きます。
カナーリ久しぶりの投下でガクブルしてる18-490ですorz

・タイトル 『ツンデレの定義』
・かがみ×こなた
・エロ有
・5レスほどお借りします。
411ツンデレの定義:2008/08/26(火) 09:47:03 ID:hRz+Ag7i

―――ツンデレとは?

そう聞かれて、ツンデレの定義・概要・特徴を事細かに説明できる人間はどれほどいるのだろう。
いや、私は別にツンデレの概要を説明できる人を探したいわけじゃない。
私が知りたいのは『ツンデレの概要』の方だ。


「むふー、ホントかがみはツンデレなんだからー」

「ツンデレ攻略なら任せてよっ!!かがみで慣れてるし」

「あ、かがみ。今デレ期?ねぇ、デレ期?」


上記全て私の親友であり恋人のこなたの言動である。
何かにつけて人の事をツンデレ扱いするコイツだけど…
そもそもツンデレの意味を分かっているんだろうか。
この高校に入学して、こなたと出合って、友達になって、好きになって、最終的には付き合っているわけで。
出合ってからだから早2年、「ツンデレ、ツンデレ」いい続けられたら私だって気になる。
試しにインターネットで「ツンデレ」を検索してみた結果。


ツンデレ: 普段はツンと澄した態度を取るが、ある条件下では特定の人物に対してデレデレとイチャつく。
また、好意を持った人物に対しデレッとした態度をとらないように自らを律し、ツンとした態度で天邪鬼のように接する性格や人格のこと。

(※参照 ウィキペディア)



うん、確実に私はツンデレじゃない。
そりゃ好意をもった人物、こなたと二人きりになったら了承もなくベタベタくっつくけど、別にツンとした態度で自ら律しようとはしてないし、普段からこなたにツンとした態度をとってるわけじゃない。
というか、

と る わ け な い 。

あんな可愛い奴、なかなかいないわよ。
キスする時ガチガチに緊張して私の袖を震えながら掴んだり、キスした後に蕩けたような瞳を私に向けたり、学校じゃ見せない妖艶な表情で私を呼んだり…

ん?学校じゃ見せない?
紅潮した頬とか、キスをねだる声とか、全部私にしか見せないわけで。
そのくせ、学校じゃ人をツンデレツンデレとからかってくるこなた。

えっと………もしかして。


 
412ツンデレの定義:2008/08/26(火) 09:48:09 ID:hRz+Ag7i
「こなたってツンデレ?」

「………このシチュで言う発言じゃないよね、絶対」

そう言って私の鎖骨辺りからジト目で私を見上げるこなた。

―――えっと、このシチュ…というと?


「どう見てもっ!!誰が見てもっ!!!かがみが私を押し倒してるようにしか見えないよっ!!」

プイッと叫びながら顔を背けるけど、その頬は少し赤くて。
そういえば、と思考を巡らす。
こなたの部屋で勉強しようってことになって、「じゃあ泊まって行けば?今日お父さんもゆーちゃんもいないし」って言われて、頭の中で何かがちぎれる音がして、目の前にいるこなたを抱き締めてベッドまで運んだ…ところまでは思い出した。

「いや、その結果がこれだよ」

こなたが私の言葉に呆れたように溜め息を吐く。
あぁ、そうか。脳内ではツンデレ云々の討論してたつもりが、本能の方ではこなたを押し倒していたらしい。弱いな、私の理性。

「っん…でさ、か、がみ…っ」

「んー?」

「っぁ!! まっ、ちょ…待っ、て」

本能の赴くまま行動しようと普段は隠れて見えないこなたのうなじに指を這わせていると、こなたから制止の声があがった。

「どうしたの?」

「いや、どうしたの?じゃなく……ひゃっ!! んっ、と、ともかく…指っ!!ゆびストップ!!!」

「……仕方ないわね。で、どうしたのよ?」

しぶしぶうなじから指を離すけど、手持ちぶさたになった左手をそのままこなたの髪へと移す。
ホント、手入れとかして無いくせにサラサラで羨ましい。

「い、いや…あのさ、一応まだ上にお父さんいるし、隣りにはゆーちゃんいるから……続きは夜にしない?」

まさかのお預け宣言。
急所&属性にヒットして攻撃力4倍のアタックが私にふりかかる。
少し汗ばんだ皮膚で、潤んだ瞳で見上げられて「待って」宣言をされる辛さがお分かりだろうか。いや、私は分かりたくもない。

「かがみとの事、知ってるとは言え……さすがに声聞かれるのは恥かしすぎるし」

モジモジと私の裾を握って手を動かす。…可愛い、いや可愛すぎるでしょ。

413ツンデレの定義:2008/08/26(火) 09:50:27 ID:hRz+Ag7i
「声聞かれるの、恥かしい?」

「は、恥かしいにきまってるジャンっ!!!」

緊張してるのか最後に声が裏返った。……襲いたい。
それにしても、こなたがこんなに恥ずかしがるなんてなかなか見ない光景だ。
普段は猫口で余裕満々で人をからかうくせに……………
ん?待てよ。もしかして、これがツンデレ?

さっきまで討論されていた脳内に戻ってみると、議長と書かれた席に座った私が『真偽を確かめるべし』とかいうプラカードを持っていた。ナイス、議長の私。

「…こなた」

自重しないことで定評のある現実の私はこなたの名前を呼び、そのままその柔らかそうな唇に口付ける。

「んむっ…!!」

キスされると思ってなかったのか、それとも待ちわびていたのか一瞬開いた唇に舌を忍び込ませた。

「っん、んく…」

歯茎に沿ってうわ顎の方へ舌を動かすとピクッとこなたの肩が反応する。
うっすらと目を開けてみると、ギュッと瞳を閉じて何かに堪えるこなたが見えた。
それがすごい嬉しくて、そのまま欲望に素直に胸の方に指を下ろす。

「んんっ、か、…がみっ」

小さいながらも弾力性のある胸をもみほぐすように指に力を入れると、絡めていた舌が離れそのまま唇を離された。

「かがっ…ひゃぁ、も、ぉ…ヤバイ、っぁ…て」

私も色々ヤバイ。理性とか理性とかあと、理性とか。
なんとかこなたをその気にさせようと頭を駆使する。
あ、そうだ。この手があった。
100発100中でこなたをその気にさせる方法。

「こなた………嫌?」

我ながら名演技だと拍手喝采を送りたくなるような表情でそう問い掛けてやる。
こなたは私のこの表情に弱いらしい。

『困ったように笑いながらそんなこと聞くかがみは卑怯だよ、絶対卑怯だよ』

いつだか事後の後に言っていたこなたの言葉。
私がこなたに弱いと同じで、こなたも私に弱いと言ってくれて凄い嬉しかったのを覚えている。
以来、こなたがノリ気じゃない時は必ずと言ってもいいほどこの手を使う。
卑怯?要は勝てばいいのよ。
414ツンデレの定義:2008/08/26(火) 09:51:14 ID:hRz+Ag7i
「うぅ〜…」

恥ずかしそうな、でも困ったように視線を動かしていたこなただけど。

「いや、じゃない…よ」

と照れ隠しのつもりかそのまま軽くキスをしてくれた。
これで私を止めるものはない。
心の中で変な勝利宣言をして、先程から痛い程に主張しているこなたの胸の先端へと舌を伸ばす。

「っくぁ、はっ…ぁ」

グニグニと舌で押し込んだり吸い上げたりする度、ビクンと腰を浮かせるこなた。
上目遣いでその表情を見ていると、バチッとこなたと目が合って…一瞬にして逸らされる。
耳まで真っ赤になっているところを見ると恥ずかしがってるってことは分かるんだけど。
なんか面白くない。
なんとかコッチに目を向けさせようとグッと上体を持ち上げてキスをした。
さっきのキスでうっすら濡れている唇の表面が気持ち良くて、執拗に舌で舐めるとチョンと熱いものが舌先に触れた。

「…?」

口が塞がっているので少し首を動かして行動の理由を促すと、チョイチョイと数回舌で小突かれる。
あぁ、なるほど。唇じゃなくて舌を入れて欲しかったと。
その些細すぎるおねだりが可愛くて愛しくてそのまま乱暴なくらいにこなたの口内を犯す。

「っは…んぁ、かが…ふぁっ…」

重力に沿って私の唾液がこなたの口内へと移る。
もうどっちのものか分からないその唾液をコクコクと飲むこなた。
飲みきれなくて口の端から零しているソレを舌で舐めとりながら、熱くなったソコへ引き寄せられるように指を動かす。
クチュと布越しでも分かるほどに濡れている熱源を上下に動かすと、こなたが腰を浮かせてのけ反る。

「あっ…か、がみぃ、んひゃぁ…!!んっ、…ぁ」

役目を果たさなくなった下着をショートパンツと一緒に脱がし、ソコに指を入れようとした瞬間。
目の前を過ぎったのはプラカードを持った議長の私。
そうだ、そう言えばこなたがツンデレなのか確かめてなかったじゃないか。
興奮しているのに冷静な頭が理性と本能の間で揺らぐ。
でもどうやって確かめようか…

「こなた……どうして欲しい?」

あれ?なんか口が勝手に…

「ふぇっ!?…ん、ぁっ…」

驚いてるこなたを尻目にそのまま指を上下に動かす。
トロトロと溢れ出す蜜が私を求めるように指に絡まって、もっとこなたを乱れさせたいと言う気持ちと焦らしたいという気持ちが交差して。
415ツンデレの定義:2008/08/26(火) 09:52:12 ID:hRz+Ag7i
「か、が…みぃ…んくっ、ぁぅ、んんっ…」

膨らんでいる隠核を親指でグニグニと押し潰しながらこなたの頬にキスを落とす。

「ね、どうして欲しいの?」

そのまま顔をずらして耳元で囁くように問い掛ける。
プクッと柔らかそうなこなたの耳たぶを舐めてやると今まで以上に身を強張らせる。

「くはっ、ひゃ…かが、み…も…っ!!」

何かを求めるように切なげに私の名前を呼ぶこなた。

「……っ」

負けるな私。もう少しでこなたからのおねだりというレアアイテムが待ってるんだ。こんなところで負けちゃ…いけな、い。
なんとかこなたからの切望を聞く為に、見せびらかす様にこなたの愛液がついた自分の指を舐める。
甘いような、独特なこなたの味が口内を広がって、それだけで意識が遠のきそうになった。

「…っ!!かが、みっ…分かったからっ、言うからぁ…」

自分のソレを舐められている行為を見るのが耐えられなかったのか、こなたが真っ赤になって私の指を掴む。
潤んだ瞳を私に向け、そのまま私の指を自分の唇に乗せて…





「かが、みぃ………いれ、て」





そう囁かれた瞬間、こなたの手を振り払うようにしてその指をこなたの濡れたそこに沈めた。
もう何も考えられない。
ただ目の前にはこなたがいて、私だけが見ることができる乱れたこなたが私の背中に爪を立てて、色のついた声をあげている。

「ひゃ…あ、ぁっ、かが…ん、あぅっ」

グチュグチュと卑猥な水音が脳まで溶かしていくようで。
私の名前を必死に呼ぶこなたに答えるようにその口を自分の唇で塞いだ瞬間。

「〜〜〜〜っは!!ぁぅ、はっ…」

のけ反っりながら体を震えるこなたを抱き締め続けた。
416ツンデレの定義:2008/08/26(火) 09:52:58 ID:hRz+Ag7i
「…結局、分からなかったわね」

「なにが?」

独り言のつもりでついた言葉に機嫌が悪そうな声で聞き返された。
時刻は20時半、あれから3時間くらいしかたってないけど私達はまだ裸のままでベッドの中に身を沈めている。

「…………」

私に背を向けるようにして寝ているこなたを後ろから抱き締めてみても反応なし。
まぁ、確かに私が悪かったわよ。
おじさんもゆたかちゃんも今はいないけど、最中は家にいたし、多分こなたの声も聞こえてたと思う。
それを分かっていながら行為をしたことに拗ねているのだ、この小さな恋人は。

「……こなた」

「なに?」

「まだ、怒ってる?」

さっきの勢いはどこへやら、機嫌が悪い猫をなだめるように慎重に相手の反応を見極める。

「……怒ってないけど」

「けど?」

「さっきかがみが言ってた続き、言ってくるたら許す」

現金な奴め。
チラッと私の表情を伺うように私を一瞥するこなたを抱き締めながら、

「アンタが、ツンデレかどうか」

と囁くと、べ、別にツンデレなわけじゃないよっ!!!とかネタなのか本音なのか分からない叫びを残すこなたを見て、あぁやっぱりコイツはツンデレなのかもしれないと考えた私を誰か止めて下さい。
41718-490:2008/08/26(火) 09:56:43 ID:hRz+Ag7i
以上です。
1レス多くなってしまったorz
べ、別に悲しくなんてないんd……すいません、ちょっと吊ってきます。

読んで下さった方、ありがとうございます。
418名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 11:25:37 ID:/VFyFXZ0
>>417
何なんだこのおバカがみは!(褒め言葉)というか何この受けこなたの破壊力!
久々に『こなたはかがみの嫁』と声を大にして叫びたい作品、GJでした!
419名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 13:01:26 ID:+WpUX3d4
ツンデレGJ!

そして新語「おバカがみ」爆誕w
420名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 14:17:18 ID:dS4apkBq
>>417
>自重しないことで定評のある
ちょw 自分で言うかwww

そして議長かがみも現実かがみも作者さんもぐっじょぶ。
良きかがこな、良きばかっぷるでした。
421名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 18:26:38 ID:/VFyFXZ0
本日二発めの小ネタ、行きます。刺身詰め合わせのバラン程度の扱いで結構です。

ぶっちゃけ、声優ネタ。2レス使用。
422小ネタ『中の人は同じ?』 /1:2008/08/26(火) 18:27:50 ID:/VFyFXZ0
皆さん、こんにちわ。小早川ゆたかです。……って、挨拶をしなくても皆さんなら私の事を知ってますよね。
今日は、私の友達のみなみちゃん……岩崎みなみちゃんの事について話したいと思います。

以前、みなみちゃんと遊びに出掛けた時の事でした。
「ねえねえ、君、可愛いね?ちょっと僕とお話をさせてくれないかな?」
「え、あ、うぅ……」
「ああ、ごめんね。僕、こういう者なんだけど……」
ジュースを買いに行っているみなみちゃんを待っていたら、突然知らない男の人に話し掛けられて名刺を渡されました。
その名刺には、芸能関係なのかな?ちょっと聞き覚えのない会社の名前と(多分)渡した人の名前が書かれていました。男の人は言葉を続けます。
「君みたいな子なら絶対売れる。そう思って声をかけたんだけど……ちなみに、今は何をしていたの?」
「あ、えっと……友達を待ってたんです」
「じゃあ、ちょっとは時間があるんだね。どう?お金は僕が支払うから近くの喫茶店やマックにでも」
「あ、あの……」
私の返事なども聞かず、勝手に腕を引っ張られてしまいました。……こ、これってまずいよね!?
「はっ、離してください!」
「あっと、ごめんね。ついつい気がはやっちゃって……」
……あうぅ、すっごく怖いよぉ……みなみちゃん……助けて……!

「……ゆたかに、何をしてるんですか?」

私の願いが通じたのか、缶ジュースを両手に持ったみなみちゃんが声をかけてくれました。
「……君、この子の彼氏とかかな?ごめんね、ちょっとこの子とお話が……」
男の人の台詞の途中でみなみちゃんは私を自分の方に引き寄せてくれました。
「ゆたか、少しの間目を閉じてて」
みなみちゃんの言葉の意味はわかりませんでしたが、言われた通りに目をつぶりました。

『urusisiakowiroysoykuoys nadnahotisniiesiketowuoysiatonnezukom』
「うわっ――」

みなみちゃんの声で紡がれた不思議な音の後に聞こえた男の人の声が途中で途切れました。
「もう大丈夫だよ、目を開けて」
「……あれ?さっきの人は?」
「……逃げていったよ」
目を開けると、さっきまでいた男の人がいません。みなみちゃんに聞いても顔を逸らしてしまいました。

         ***   ***
423小ネタ『中の人は同じ?』 /2:2008/08/26(火) 18:28:36 ID:/VFyFXZ0
「……っていう事があったんだ、こなたお姉ちゃんはどう思う?」
帰ってきてから夕ご飯を食べて、その後にこなたお姉ちゃんに日中の出来事を話してみました。
「むぅー……ゆーちゃん、岩崎さんはその時、どんな言葉を話してた?その、ゆーちゃんが目を閉じてる間は」
「えっ?えーっと……早口で全然聞き取れなかったよ。なんていうか、キュルキュルー、みたいな感じで」
私の答えを聞いて、こなたお姉ちゃんは何故か黙ってしまいました。……どうしたんだろう。
「……まさかね?でも、ゆーちゃんの話を聞くと……うーん……」
ひとしきり悩んだ後、こなたお姉ちゃんは席を立って『ゆーちゃん、ちょっと私の部屋に来てくれる?』と言った後にリビングから出て行きました。
こなたお姉ちゃんの部屋に行くと、先に部屋に戻っていたこなたお姉ちゃんがパソコンを起動して、何かをしていました。
ディスプレイには、メディアプレイヤーと再生中の動画が表示されています。
「……ねえ、ゆーちゃん」
「なに?」
「その岩崎さんの言葉って、こんな感じだった?」
そう言って、こなたお姉ちゃんは一時停止していたメディアプレイヤーの『再生』をクリックしました。
『――――』
画面の中のキャラクターが口を動かしましたが、喋っている言葉は速い上にわかりません。
「……うん、こんな感じだったと思う。というかそっくりそのまま同じだよ」
「うぁ……マジですか……」
素直に答えたら、こなたお姉ちゃんは頭を抱えてしまいました。……どういう事なんだろう。
「ゆーちゃん、これから私の言う話はネタでもなんでもないから。……さっきの動画、喋ってたキャラは人間じゃないんだよ。
 設定ではヒューマノイドインターフェース……簡単に言えばロボットとかそんな感じ。で、さっきの台詞はそのキャラの能力みたいなものなんだ。いわゆる『魔法の呪文』みたいな感じかな。
 岩崎さんがそれを使ったって事は……岩崎さんもこのキャラと同じように人間じゃないという事に……」

         ***   ***

「……あれ?」
気がつくと、私はベッドの上で横になっていました。
時計を見ると、朝の……はうぅっ!?もう支度が終わってる時間だぁ!遅刻しちゃうよぉー!
大慌てで学校の支度をして、家を出ました。……ギリギリセーフで学校に到着して、みなみちゃんたちと挨拶を交わします。
「おはよう。……今日は珍しく遅いね?」
「お、おはよう田村さん……。何か、珍しく起きるのが遅くなっちゃって……」
「おはよう……具合、悪いの?」
「みなみちゃん、おはよう。別に体の調子は悪くないよ」
……あれ?みなみちゃん?……そういえば、夢の中でみなみちゃんの事をこなたお姉ちゃんと喋っていたような……
「どうしたの、考え事?」
「ううん、なんでもない。……あ、もうすぐ先生の来る時間だね。早く席に着かなきゃ」
ちょっと引っかかるけど、まあいいか。夢の中の出来事だしあんまり気にしないでおこう。


「……ふう、迂闊だった。ゆたかの前で高速言語を使ってしまうとは……一応『夢の中の出来事』にしておいたけど……」


424小ネタ『中の人は同じ?』 /あとがき:2008/08/26(火) 18:36:07 ID:/VFyFXZ0
ハルヒネタをやるのに原作をちゃんと読まないとちょっと悲惨な結果になる。そんな教訓を得ました。
だって原作本がブック○フで見つからなくて……普通の本屋じゃ立ち読みも出来ないし(当たり前だ

某みさお○ニアを聞いていたら思いついたネタです。
さすがにマンネリ過ぎですね。一応高速言語部分もちゃんと台詞になってますので。
425名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 18:42:22 ID:9D89sLs5
書いたのはどなたですか?
426名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 20:15:32 ID:Rypp6hds
>>425
何を?
427名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 22:04:26 ID:+RTjAWhq
>>405
GJ !
ゲームしないんで元ネタよくわからないけど、ブン回される武器かがみ想像したら吹いたw

>>417
GJ !
なんという暴走かがみwww
かがみ基本M信者の自分を「こなた受けもいいかも・・・」と思わせるとは、お主なかなかやるなw
そして、脳内会議ワラタw

>>424
GJ !
中の人つながりかw
428名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 23:17:02 ID:89mwZRmA
らき☆すたのキャラをRPGのクラスにしたら……

あきら 剣士
大原  法術士
中谷  呪術師
音無  ぶどうか

やまと ソードマスター……じゃなくて神秘騎士
でしょうか?
429名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 23:30:06 ID:3/AXn6oS
>417
ぐっじょぶ。
ものすごいえろかった。特にキスのシーンがねちっこくて良かった。

>428
元ネタがTRPGだから、何か設定資料みたいなのがあるかも。
430名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 23:34:38 ID:/VFyFXZ0
一応主人公四人がTRPGのキャラだったとは書いてあるね。(公式ガイドブック『入学案内』より)
だからこなたは外見の割に身体能力が高かったりつかさがトゥハ(ミンミンミラクル)の神岸(ミーノルンルン)に似てたり。

というか、白石のミノル伝説がかっこよすぎだよ。
431名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 00:26:35 ID:2PgpDK+/
432名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 01:01:39 ID:2PgpDK+/
途中で送っちゃったよ……orz

>>429
別所で話題になった時には、入学案内のカットからつかさとかがみは女神転生のTRPG、こなたとみゆきは某サイバーもののTRPGのキャラっぽい、という話が出てた気がする。ひより以外の他のキャラの出所は全く不明だけど。

後、編集はよりによってメイドRPG(実在、同人作品)を薦めるな、とかw
43342-15:2008/08/27(水) 03:47:16 ID:Pba/gYA+
こんばんわ、42-15です。お久しぶりです。
SSが出来上がりましたので投下させていただきます。
・タイトル「極小への道」
・6レスお借りします
・5分後あたりに投下します
434極小への道1/6:2008/08/27(水) 03:53:56 ID:Pba/gYA+
「んっ……こう、かな……」
きれいに整頓された勉強机に、参考書や教科書がたくさん詰まった本棚、大人2人は眠れるであろう大きなベッド。
白を基調としながら広いながらも無駄な物を極力減らした簡素な部屋。
そのベッドの上に乱暴に乗った1人と1台。
お風呂から上がりパジャマに着替えた岩崎みなみは自室のベッドでノートパソコンとにらめっこしながら自分の小さな小さな乳房をマッサージしていた。

サイトに載っている通りにマッサージクリームを塗り丁寧に胸をマッサージする。
「んっ……」
おなかの下のあたりがムズムズしだし、再び体が火照っていくのを感じる。
それでもその気持ち良いようなむず痒さに耐えながら、両手を止めることなく動かしていく。

「もう……いい、かな」
10分ほど経っただろうか。マッサージを止め、一つ深呼吸。そして体を冷ますようにゆっくりとクリームまみれの胸と手のひらをタオルで拭く。
そしてパソコンをシャットダウンし、パジャマを着直して布団に入る。
ほど良い疲れが体を包み、そしてそれと同時に睡魔が襲ってくる。
「大きく、なるかな」
そう呟いたか否か、みなみの意識は暗い世界へ落ちていった。
435極小への道2/6:2008/08/27(水) 03:57:06 ID:Pba/gYA+
最近パソコンを叔父にプレゼントされ、その時にインターネットの使い方も教えてもらった。
それ以来毎日のようにインターネットの検索エンジンを使い、あるキーワードを絡めながら検索をしていた。
検索の履歴を見ると『胸 大きく』『胸 サイズ』『胸 おっぱい』『胸 巨乳』etc...
他にも並ぶ胸の文字。とにかくみなみは胸の事ばかりを調べていた。
インターネットの世界はとんでもなく膨大な情報があり、一つ一つ見ていくのもさすがに気が引けたので適当にページをクリックしていった。
『99.7%の人が効果を実感!』とか『○○国の幻の秘薬を配合!』などと謳うとっても怪しげなサプリメントの存在や、
豆乳を飲んだりキャベツを食べるなどの食事面に気を配れば胸を大きくする事ができる(らしい)という事、
高額の手術費用を払っても手術痕が残ったり、気圧の関係で下手すれば胸に入れたものが爆発(!)してしまう、といった豊胸手術の危険性を訴えるサイトも見つけた。
一般的に思春期が一番バストアップする時期だと知った時は愕然とした。
ほかにも色々なサイトがありどれもこれも情報の信憑性は定かではないが、タメになった事は確かだった。
そして様々なサイトを見回した結果、胸をマッサージする事が一番手軽で効果もありそうだった。

そのマッサージを初めて行ったときは、胸が痛くて仕方なくなり途中で止めてしまった。
それでも大きくなった自分の胸に触れるのを夢見つつ、根気強く毎日マッサージを続けていた。
痛みにも徐々に慣れ、そしてそれがやがて消えていったときは本当に嬉しかった。
その日を境にマッサージが苦痛ではなくなったのだが、また新たな問題が発生してしまう。
436極小への道3/6:2008/08/27(水) 03:58:51 ID:Pba/gYA+
マッサージをする度に体が変になってしまうのである。
具体的には顔が火照ったり、息が上がったり、お腹の下のほうがムズムズしてしまったり。
何というか、気持ち良いのである。
先日マッサージをする前にその原因をパソコンで調べ始めたのだが、あっさりと答えが見つかった。
何となくそうなんだろうなぁ、と自分の中で漠然と分かっていた気がするが調べてみてはっきりとした。
性的な快感による体の反応。なんだか堅苦しい表現ではあるが正にそれである。
そういえば小中学生の時にも何度かそういう事があった。
「あの最近、何故か急にお腹の下辺りがムズムズしたりするんです。これって病気とか何ですか?」
と、小さい頃からお世話になっている高良みゆきさんに質問をしたこともあった。
「そういう時は……枕や布団などを抱きかかえてみては、いかがですか?落ち着くと思いますよ」
若干恥らいながらみゆきさんはそう教えてくれた。
実際ムズムズが始まったときに布団を抱きしめベッドの上をゴロゴロ転がっていると、とても心が落ち着いた。
437極小への道4/6:2008/08/27(水) 04:00:58 ID:Pba/gYA+
さらにサイトを読み進めると『オナニーについて』と書かれてあるページを見つける。
学校などで聞いた事のある単語だった。何となくこのページを開いてはいけない気がした。
それでも好奇心というか、開かなければいけないという謎の使命感というか何というか……。
とにかくドキドキしながらページをクリックし内容を読んでいく。
「うわぁ……」
全面ピンクのそのページにはオナニーの仕方が事細かに掲載されていた。そしてなによりも掲示板に投稿された体験談がみなみの興味をそそった。
『あそこがビチョビチョになって』『イった時は頭が真っ白に』『癖になって何度も何度も』などなど。
その生々しい告白に頬を真っ赤に染めながら食い入るように読み進めていった。

気がついたら時計の針が1時を回っていた。かれこれ2時間以上もその体験談に夢中になっていた。
そしてパンツのほうに手を伸ばすと、そこはお漏らししてしまったのではないかという位に湿っていた。
そのページの言葉を引用するならば“濡れて”いた。
そしてその濡れたパンツの上から恐る恐る割れ目をなぞると、
「ひゃうっ!」
今までに感じたことのない快感に思わず体を仰け反らせてしまった。
「ちょっと撫でただけなのに……」
もう止めた方がいいというと思うのだが、それとは裏腹に指は動きを止めてはくれない。
そしてみなみは服を脱ぎ捨て産まれたままの姿になった。
438極小への道5/6:2008/08/27(水) 04:02:41 ID:Pba/gYA+
ベッドの上に正座しながらまずはマッサージの要領で胸を揉む。が、
「あぁっ……」
と、思わず息が漏れる。いつものマッサージと違い、襲う快感の大きさが比にならないほど大きかった。
そしてピンと張った頂をそっと撫でる。
「んあぁっ!」
指の腹でそっと撫でただけなのに体に電流が走る。腰がビクッと震える。
家族に聞こえたりするのではないかというほどの声が出たのだが、快感の虜になってしまったみなみにはそんなことを考える余裕すらなかった。
指を往復させるたびに腰が疼き、そしてどんどんその行為にのめり込んでいく。
そして知らず知らずのうちにもう片方の手が下の方へと伸びていく。
「ひゃうぅ!」
直に触ったあそこはパンツの上からは想像もつかないほどに濡れていて、そして想像もできないくらいの快感を生みだした。
「あぅぅ! はっ、あっ、ああぁっ!」
指をほんのちょっと撫で進めるだけで快感はどんどん大きくなり、そして撫でる指のスピードもどんどん上がっていく。
まともに物を考えられる状態ではないながらもクリが一番気持ちいい、という体験談の一つを思い出したみなみは腰をひくつかせながらその小さな突起を探した。
慎重にずぶ濡れになったあそこを指先で沿わせる。そして指先がクリトリスを捉えたその時、
「ひゃあああああああ!!!」
今までに出したことのない大きな声を上げみなみは絶頂を迎えた。

その日以来、みなみはマッサージが終わった後にオナニーに耽るのが新たな日課となったのだった。
439極小への道6/6:2008/08/27(水) 04:04:32 ID:Pba/gYA+
「お邪魔しました」
「じゃあねみなみちゃん。また来てね」
コクン、と頷き私はゆたかに手を振り泉家を後にする。
今日は久しぶりにゆたかと二人で遊んだ。ゆたかにインターネットのチャットのやり方とかを教えてあげたりした。
「みなみちゃーん」
家を出たところで泉先輩が家から出てきて呼び止められた。何か忘れ物でもしたのかな?
「いやー、私も負けてられないねぇ」
「? 何がですか?」
「コ・コ♪」
「え? ……〜〜〜!!」
泉先輩が指さしたのは、他でもない私の胸に向かってだ。
「むふふー、さては何か良からぬものでも覚えたのかい?」
「そ、それは……」
「まぁこれからも頑張ってくれたまえ♪
それじゃあねー、気をつけて帰るんだよー」
猫口になり、ニマニマとした顔で泉先輩は元来た道を帰っていった。

マッサージを始めて1ヶ月ほど。誰か分かられるほどに大きくなったんだ、ということに嬉しくなって気がついたら私もさっきの泉先輩のような顔になっていた。
44042-15:2008/08/27(水) 04:06:15 ID:Pba/gYA+
これにて投下終了です。
エロは難しい…
お目汚し失礼しました。
441名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 14:07:15 ID:xbjOLuLF
けなげです><
442名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:28:46 ID:dCOlxPBQ
>>440
みなみ・・・数ヵ月後はバインバインか・・・w GJ !
443名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:30:36 ID:0MXzVL1n
>>440
GJです、みなみんエロいですねぁ
444名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:27:51 ID:7eitC3g4
>>440
GJ!!

岩崎さんの胸は成長しちゃ駄目っス
あっ!、いや岩崎さんはスレンダーのほうが…アッー
445名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 01:13:24 ID:5sxaHbzL
446名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 03:26:46 ID:KgRfVmba
それがひよりんの最後の言葉になろうとは、誰が予想しえたであろうか
447名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 17:26:05 ID:FsDXzI+K
夏の終わりに過疎か
やっぱここは工厨ばっかかよ
448名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 17:38:56 ID:foTRg/s6
もともと甲虫はカブトムシゼリーあげてても秋までは生きられませんから……
449名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 18:43:41 ID:4PIeG/aH
ちゅーか普通にネタ切れだろ
昔みたいに一日に二桁近くSS投下とかのほうが異常すぎる
OVAで何かネタになりそうなものでも出てくればいいが
450名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 18:51:45 ID:K7Ql90Ww
一応、ドラマCDが昨日発売だったりするんですけどね
451名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 18:59:51 ID:wDJNpIZJ
どこの板でも、「○ ○(板名) 終 わ っ た な」なんてスレが立ってるうちは終わらないもんですよ

ここでも同様に終わったな終わったなと書いてあるうちは安泰
452名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 20:13:02 ID:JAUkQYnE
本当に終わったなら、いつの間にかdat落ちして次スレすら立たなくなるから。
453名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 20:37:19 ID:4nypwMwv
毎日書き込まれているスレで過疎といわれてもなあ。


「ここが過疎になったら、こなたとを連れ込んで」
「お姉ちゃん、こなちゃんはみんなのものだよ」
「かがみさん、抜け駆けはいけませんわ」

「そろそろダンボール生活再開ですか…」
454名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 21:02:30 ID:/nnZpwV3
エロパロ板で50オーバーとか、本当に数えるほどしかないからな
455 ◆MoiSlbQnQw :2008/08/28(木) 21:43:08 ID:D9002LJj
ちょっと23-251氏に質問です。というか許可の申請ですね。

氏のSS、『逢魔が時の出来事』を元ネタとした拙作、『かがみの歪愛』をwikiに保管してもよろしいでしょうか?
さすがに投下SSの二次創作だと許可なく保管するのも危険かと思いまして。お返事の方、よろしくお願いします。
456名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 21:48:12 ID:66GHWO8u
投下する前に伺いを立てるのが普通
麦笛よりウザい
457 ◆MoiSlbQnQw :2008/08/28(木) 23:01:01 ID:D9002LJj
>>456
言われてみればそうですね。

やっぱり保管しない事にします。迷惑をかけました。
458456:2008/08/28(木) 23:46:09 ID:d94fSBwu
>>457
感情的な書き込みで申し訳ない

元の23-251氏の『逢魔が時の出来事』の最後でゆたかが「絶対に許さない」と言っている
同氏が続編をお考えかどうかはわかりませんが、続きの可能性がある含ませ方です
実際同氏は一話完結作品やシリーズ作品完結後に続編や関連作を書かれるケースが多い

連載中の未完の長編の終わり方や展開を予想しようというレスに
作者が考えている展開と被ったりして書くのを止められたらどうするというやり取りが最近ありましたね

完結を明言されていない作品の投下直後の、副次的な創作作品の投下も同様のリスクがあると思うのです

また特に今回のようなキャラにヨゴレをさせる場合、書き手さん自身の中で度合いというかリミットがあるかも知れません
元作品の作者の想定以上に展開されれば快いものではないのでは


尚、麦笛氏には大変失礼な事を申し上げました、誠に申し訳ございません
45923-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/08/29(金) 00:27:51 ID:NTDCjtnT
>457
既に話が終わってしまったので、この件については触れません。

二次的な作品の投下を差し止める権限は、私にはありませんが、
事前に投下の可否を尋ねて頂ければ、返答をすることはできますし、スレも円滑に進むと思います。
460名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 06:48:28 ID:qWu5Xhk3
保守
461名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 22:40:28 ID:+6fD4EIs
>>457
気落ちしないで
また元気に新作投下してください待ってます
462名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 01:07:05 ID:3eGF1XEF
完全にやったもん勝ちなネタを行きます。2レスくらい使用。
463小ネタ『かがみじゃなくて鏡美』 /1:2008/08/30(土) 01:08:58 ID:3eGF1XEF
「一体何の用事なの?」
泉家のこなたの部屋にて、かがみが話を切り出した。

……『学校が終わったら家に来てくれるかな?』というこなたのお願いにホイホイ付いて行き、泉家に招かれてこなたの部屋に通されて。

とまあ、短すぎるあらすじを話し終える間までこなたはかがみの目の前で悩んでいた。
「……かがみ」
「だから何?」
「怒らないで聞いて欲しい事があるんだ」
「それは出来ない相談ね」
「何故?」
「あんたの話はたまに怒らざるを得ないパターンもあるから」
ジト目のかがみが放った台詞に、こなたは身を引いて小さく唸った。
「……何よその反応。というかね。そうやって『怒らないで聞いて欲しい』って言葉がつくと大抵は聞いたら怒るような話じゃないの」
「むう。まあいいや。じゃあ怒ってもいいから、話は最後まで聞いて。……かがみってさ」
「何?」
「もし、自分の名前を騙った人がいたら、そういうのは許せないタイプ?」
質問の意味がわからず、かがみは首をひねった。
……それは、所謂詐欺師みたいなもの?というか私の名前を騙って何の得が……と、考えていると。
「実はね……」
こなたが立ち上がり、前にかがみが『開かずの間』と呼んだ扉を開けて何かを取り出した。……それは、どうやら箱のようだ。(詳しい描写は写真があるので控えます)

ttp://www.toysstyle.com/4141.html←こんなのがあるんだけど……」

「な」
かがみの口から出たのはたった一文字のみ。しかし、この一文字にはさまざまな意味が込められている。

何よこれ!?
何でこんなものが。
何であんたがこんなもん買ってるのよ?

それぞれの意味が合体して、生まれた言葉は……
464小ネタ『かがみじゃなくて鏡美』 /2:2008/08/30(土) 01:09:42 ID:3eGF1XEF
「なwせdrftgふじこl;p@:」
言葉としての意味を成さなかった。……それを見たこなたは頬を掻いて『やっぱりかー』と呟いた。
「まあ、仕方がないヨ。私達二次元キャラは商業にもエロパロされるような存在なんだし。エ○゙ァとかセ○ムンを皮切りに有名になったアニメは必ずコスプレAVだのオナホだのになって……」
「って、淡々と説明するな!何でこんな物……」
「いやね。アキバの鈍器に売ってたんだよねー。私も最初に見たときは『ちょwwwwwwかがみんwwwwww』と柄にもなく動揺してしまいましたよ」
「だからって買うか!?」
「ネタになるじゃん」
なんともいえない返し方に、かがみの頭にかなりの鈍痛が生まれ始めた。
「……もういい。それは捨てなさい。お願いだから。私の恥だから」
歯を食いしばり、頭の痛みに耐えながら何とか言葉を搾り出した。
「えー?もったいないよ。……これ、6000円位するのに。まさか私に樋口様と野口様をドブに捨てろと仰るか」
「すでに捨ててるじゃない!」
かがみの絶叫が、こなたの部屋に響いた。

どっとはらい

オチがないのでおまけ:ふたなりこなたさんが『フロッグピロー 平木鏡美』を使用したようです

「んっ、あ、かっ、がみぃ……かがみ、かがみっ……」
「ほら、かがみの中に私のお○んちんが入ってるよ……」
「あっ、あっ、あっ、も、もうっ、ダメェ!出ちゃう!かがみの中に出しちゃうよぉ!」

「……最低だ、私」
465小ネタ『かがみじゃなくて鏡美』 /あとがき:2008/08/30(土) 01:10:24 ID:3eGF1XEF
本当にアキバ鈍器にあるかなんて知らないけどな!!(まさに外道)(挨拶

いや、今日ちょっと遠出して、途中で立ち寄った中古ビデオ屋のアダルトコーナーにかがみさんが鎮座してまして。
その時の反応はほぼこなたと同じです。動揺するあまり物色してたDVDを取り落としそうになりました。
ちなみに、もう一つフロッグピローがあるようですが……らきすたパロ作品のみwikiさん並の影の薄さです。(というか名前がごっちゃになってるしキャラの絵も全然違うし)
466名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 01:42:50 ID:Tdj3zjGZ
>>465
これ、アキバの鈍器には無いけどエロタワーにはあったwwwwwww
さすがに箱だけで写真が貼ってあるだったけど、見たときマジで脱力したww
467名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 02:21:43 ID:ryf/LMns
>>465
平木さんパネエっすWWWWWW
468名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 03:40:48 ID:loYksp5f
ふと思ったが、鷹宮神社を「かがみの家」とか「かがみん神社」とか言うけど
「つかさの家」と言う人がほとんどいない気がする
469名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 05:10:40 ID:99tzmAHP
↑黒つかさ発動フラグ↑
470名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 08:51:37 ID:LEcUlGPB
>>648
いのり「実はつかさはかがみの体内で育った奇形嚢腫で…」
つかさ「あっちょんぶりけ><」
471名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 08:54:23 ID:Tdj3zjGZ
>>468
「まつりの家というのも忘れてない?」
「いのりの家でもあります」
「みきの家、ですね」
「ただおの家です」
472名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 10:04:22 ID:r/slvZvq
ほら、こうやってマメに燃料投下されるから大丈夫だよ。
473名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 11:59:30 ID:2tUKC9eY
なんか苦しいな
474名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 13:31:55 ID:LLszuy1u
>>465
あまりといえばあんまりのそのまんまさ加減にローション噴いた。GJ。
475名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 15:15:54 ID:82AwpnUp
苦しいというか
それなりの人しか残ってないというか。
476名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 17:21:55 ID:3kbndna9
>>468
親の実家のことを指すときに
何故か「おじいちゃんの家」じゃなく「おばあちゃんの家」といってしまうのと
同じようなものではないかと
夏の終わりの夕暮れに、そんなことを思った
477名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 18:03:27 ID:3eGF1XEF
海鳥に挨拶をして、孤独をかみしめながら飛んでいくんですね。わかります。

こなた「R-TYPER自重」
かなた「仲間を撃った苦しみに、彼は耐えられるのだろうか……」
こなた「お母さんも自重」
478名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 20:16:11 ID:oORaB9ds
これからSSを投下させていただきます。

非エロ。
7レス使用。
シンデレラのパロディ。ただし、1-808氏の
「灰かぶひよりん〜あるいは自重しない少女の物語〜」とは
配役やストーリーが異なります。

シンデレラ:こなた
継母と姉2人:ゆき、ゆい、ゆたか
魔法使い:魔法使い(オリキャラ)
そして王子様は……
479ハッピーエンド・ストーリー 前編 1/7:2008/08/30(土) 20:17:00 ID:oORaB9ds
 むかしむかしあるところに、こなたという美しい女の子がいました。
 家はそこそこ裕福で両親にも愛され、何一つ不自由なく暮らし、健やかに育ちました。
身体はちんちくりんの幼児体型で成長しているとは言い難いのですが、とにかく健やかに
育ちました。性格も健康的とは言い難いのですが、とにかく健やかに育ちました。健やか
といったら健やかなんです。
 そんな幸せだった日々は、突如として終わりを告げました。こなたのお母さんが病気で
亡くなってしまったのです。
 それでも父一人子一人で幸せに暮らしていたのですが、男やもめが寂しくなったのか、
お父さんは別の女性と再婚しました。この女性は二人の連れ子がいました。
 継母の名はゆき、ゆきの二人の娘は、上からゆいとゆたかといいました。
 ……これだとそうじろうは妹と結婚することになるって? あんまり気にしないで下さ
い。どうせ脇役なんですから。とにかくこの三人、とんでもない性悪女で、こなたの父に
近づいたのは初めから財産が目当てだったのです。
 再婚からしばらくして、こなたの父も亡くなってしまいました。すると三人は本性を露
にし、美しいこなたを妬んでボロを着ることしか許さず、寝床は粗末なわら布団、つらい
仕事を全てこなたに押し付け、奴隷のようにこき使いました。父子家庭で育ったため家事
をこなす能力には優れたところのあるこなたでしたが、大した文明のなかった時代の家事
はとても大変なことなのです。火を熾すのも一苦労ですし、生活必需品が一通り揃ってい
るような便利な店もありません。それはともかく、いじわるな継母たちはこなたに風呂に
入ることも許さず――まあ、昔の西洋にはあまり風呂に入る習慣がなかったのですが――
かまどの掃除のせいでいつも灰にまみれていたため、いつの頃からかこなたは灰かぶりを
意味するシンデレラと呼ばれるようになりました。
 そんなある日のこと、お城の王子様の主催で舞踏会を催すことになり、国中の女性に招
待状が送られました。もちろんシンデレラにもそれが送られ、とても楽しみにしていたの
ですが、いじわるな継母と姉たちはシンデレラに留守番を命じました。
「というわけであなたは留守番よ、シンデレラ。今日は夕食はいらないわよ」
「まあどうせシンデレラなんか相手にされないだろうけどねー」
「そんな、可哀想だよ。こなたお姉ちゃんも連れていってあげようよー」
 こらこら、そこ。勝手なこと言わない。あなたは『いじわるな』『姉』ですよ。
「あ、うん、えーっと……シンデレラ、あなたは家で大人しくしてなさい」
「わかりました。えーと……お姉様」
 シンデレラも納得したわけではないのですが、大人しく従いました。どうせ行きたいと
言っても連れて行ってもらえるわけではないのですから。何とも思ってないような素振り
で継母と姉たちがドレスを仕立てるのをただ見ていました。
「いってらっしゃいませ」
 シンデレラはそれだけ言って姉たちを見送りました。家は静かになってしまい、所在な
く自分の部屋に引っ込みました。そうなると空しさだけがシンデレラの胸にありました。
「どうしてこんなことになっちゃったんだろう……」
 幸せだった日々を思えば、今の境遇はあまりにも辛いものです。この先、自分がどんな
人生を歩むのか、それを知らない以上は。
 狭くて暗い屋根裏部屋、寝床は藁、服は襤褸、自身は何の力も持っていない。今の状態
から抜け出したいというなら、他人の力を借りるしかなくて――
「もう泣くのはおやめなさい、シンデレラ」
「誰!?」
 声のした方を見ると、なんだか胡散臭いローブ姿で杖を持ったシンデレラと同じくらい
の年の頃の女の子がそこにいました。
「わたしは魔法使いだよ」
480ハッピーエンド・ストーリー 前編 1/7:2008/08/30(土) 20:17:54 ID:oORaB9ds
「あんた誰?」
「だから魔法使いだって」
「そんなこと言われても知らないし。っていうか不法侵入だし。やばい、今日は舞踏会だ
から憲兵はいないかも……!」
 シンデレラはとっさに身構えました。
「ちょ、ちょっと待ってよ! わたしは怪しいもんじゃないって!」
「名前も名乗らないのに怪しくないって言われても」
「名前がないんだからしょうがないでしょ! てゆうかわたしも魔法使いっていうだけで
この配役になったんだし!」
「配役?」
「背約だよ。魔法を使うっていうことはこの世界が決めた約束に背くっていうことだから」
 魔法使いはとっさに誤魔化しました。
「それより、舞踏会に行きたいんだよね」
「行きたいけど、どうしようもないよ」
 ここからお城まで歩いて行っていたら舞踏会は終わってしまうような距離だったし、仮
に行けたとしても、こんなみすぼらしい恰好でお城に入れてもらえるとは思えません。
「心配しないで。そこはわたしが魔法でなんとかするから」
「魔法?」
「魔法使いなんだから当たり前でしょ。わたしがこれから言うものを持ってきて――まず
はカボチャ」
「今はうちにないよ。舞踏会だからお店も開いてないだろうし」
 魔法使いの顔が引きつりました。
「……ネズミ」
「昨日駆除したばっかりからいないかも」
 シンデレラは想像以上に家事のできる子だったようです。
「……トカゲ」
「そんなものどこで捕まえるの?」
 シンデレラは、トカゲが普段どこに生息しているのかということを把握していないよう
です。
「くっ、読んだことある人なら一度は突っ込んだことのあることを……」
 そこの魔法使い、余計なことを言ってはいけません。
「まあいいや。別にハガ○ンみたいに等価交換の原則があるわけじゃないし」
 世界観を壊すようなことも言ってはいけません。
「とにかく、わたしの魔法を見てもらうよ!」
 魔法使いの持つ杖が光を放ち、その杖を振ると、家の前に、大きなカボチャの馬車と、
それを引く馬、そして御者が現れました。
「信じてくれた? わたしが魔法使いだってこと」
 シンデレラは肯くしかありませんでした。
「その服もなんとかしないとね」
 魔法使いの杖が再び光りだし、振るわれました。シンデレラが眩い光に包まれ、それが
収まって視界がきくようになると、シンデレラは……。
「……え?」
 煌びやかなドレスに包まれていました。さっきまでの襤褸は存在を消し、シンデレラを
汚していた灰も無くなり、代わりにシンデレラの美しさが引き立つようなメイクが施され
ていました。
「綺麗だよ、泉ちゃん……」
「泉ちゃん?」
「いや、なんでもないよ。シンデレラは元々可愛いんだから、そのドレスなら王子様に気
に入ってもらえること間違いなし」
 シンデレラは改めて自分の服装を見下ろしました。淡い青を基調にした布地、ウエスト
分から裾まで広がった愛らしいデザインは、子供体型のシンデレラに良く似合っていまし
た。ぼさぼさだった髪はいつのまにか艶を帯びていて、ボロボロだった靴も、見るからに
高級そうな毛皮の靴になっていました。
「毛皮の靴? なんで?」
「細かいことは気にしないでよ。ほら、舞踏会に行くんでしょ」
「うん……」
 魔法使いに促されて、シンデレラは馬車に乗り込みました。
「あ、大事なこと言い忘れてた。この魔法は夜の十二時、つまり日付が変わったら解ける
から注意してね」
 こんな大事なことを忘れそうになる魔法使いに、シンデレラは少し不安になりました。
481ハッピーエンド・ストーリー 前編 3/7:2008/08/30(土) 20:18:38 ID:oORaB9ds
「ええよなー、舞踏会なんて。まあ、シンデレラもがんばれや」
「は、はい……」
 ななこと名乗ったエセ関西弁の御者は、気さくに声をかけてきました。あまり御者らし
くない態度に、シンデレラもちょっと戸惑い気味です。
 ななこの御者としての腕前と、カボチャが素材である馬車の強度にも不安を覚えている
ようですが、そういうことは気にしないで気楽に乗ってもらいたいものです。
「でも御者さんはいいんですか? 若い女性にはみんな招待状が届いたらしいですけど」
「ウチは売れ残りやない……売れ残りやない……」
「ぎょ、御者さん!?」
 ななこが突然暗いオーラに包まれて、シンデレラは狼狽しました。
「所詮ウチは御者……出番もこれだけなんや……」
 あんまり落ち込まれても困るのですが。
「そ、そうやな。スピード上げるからしっかり座っとき!」
 ななこの手綱さばきに応えて、馬は気合を入れました。流石に人間を馬に配役したりは
しませんのであしからず。
 それはともかく馬車は速度を上げ、揺れは大きくなります。もちろんななこはちゃんと
した御者なのでそれで事故を起こすようなことは――
「いかん、迷った」
「ええー!?」
 事故は起こしません。ただし事件は起こすようです。
「城ってどっちやったっけ?」
「知らないです」
「地図持ってへん?」
「ないです……」
「テキトーに行くしかないみたいやな」
「そ、それでいいんですか?」
 シンデレラがお城に到着しないと話が進まないので、適当に馬を走らせていたら偶然着
いちゃったことにしましょう。
「さて、着いたで」
「そんな何事も無く着いたかのように言われても」
「やかましい。招待状は忘れてへんな?」
「はい。それでは行ってきます」
 ななこに見送られて、シンデレラはおずおずとお城に会場に向かって歩き出しました。
「ウチの出番はこれっきり……」
 ななこの視線に居心地の悪さを感じながら。
482ハッピーエンド・ストーリー 前編 4/7:2008/08/30(土) 20:19:14 ID:oORaB9ds
 舞踏会の会場は優雅なクラシックが流れ、豪華な料理が並べられ、室内の調度品も贅を
尽くしに尽くした、まさに絢爛豪華と呼ぶに相応しいものでした。
 そこに招待された女性たちも淑女と呼ぶに相応しい振る舞いをしていましたが、徐々に
興奮が高まり、会場もざわついてきました。
 もうすぐ、この場に王子様が現れるからです。
「今日の舞踏会は王子様の結婚相手を探すためのものって噂だぜ」
「とても素敵な王子様らしいわね。賢くて真面目な性格で名君になること間違いなしって」
「そんな王子様に見初めてもらえたら、私らも背景から格上げだよな」
「みさちゃん、それはちょっと違うんじゃ……」
 この舞踏会は、女たちの戦いの場でもあるのです。ですから、彼女たちの気持ちが盛り
上がってしまうのも無理はないでしょう。
 そのざわめきが、一瞬にして静まりました。王子様が現れたのです。
 ツリ目でややきつそうな印象を受ける顔立ち、髪を左右にリボンで結んだツインテール、
その視線、背格好、佇まいは真面目で誠実そうな王子様然としていました。
「みなさんお待たせしました。私が王子のかがみです」
 わぁぁぁぁ……
 招待客の女性たちから、感嘆の声、あるいは嘆息が漏れました。はっきり言えば彼女た
ちの目当ては王子様であり、その王子様が予想以上に好印象だったので会場は俄然盛り上
がります。
 シンデレラは、そんな場所にいる自分がひどく場違いに感じられました。
「私は舞踏会に来たいと思ってたのかな」
 シンデレラは自分の両親が生きていた頃のことを思い出しました。
「何も不自由はなかったんだけど、贅沢な暮らしだったってわけじゃないんだよね」
 そんな独り言を誰も聞いていません。いや、聞いていてはいけないのです。
「そりゃ贅沢にも王子様にも興味がないわけじゃないけど、身の丈にあった生活が……」
 そんなシンデレラの思考を阻むかのように、目の前に王子様が現れました。
「お嬢様、私と踊っていただけませんか」
「わ、私と?」
 突然のことにシンデレラはどぎまぎしてしまいました。実際に王子様を目の前にしてみ
ると、一目で気に入ってしまったのです。有り体に言えばとても好みだったのです。
「私でいいの?」
「べ、別にあんたのこと好きになったわけじゃないんだけど……」
 言ってることが滅茶苦茶です。王子様が舞踏会の目的を忘れてはいけませんよ。
「いいから私と踊りなさいよ」
「うん、いいよ」
 かがみの態度が面白くて、悪戯っぽい笑みを浮かべながら、シンデレラはかがみに手を
引かれ、会場の中央に連れられました。他の女性たちの視線に晒されることになりますが、
シンデレラは全く気になりませんでした。
 演奏者たちは一旦音楽を止め、会場の注目は二人に集まります。そして、曲目を変えて
再び響く音楽。
483ハッピーエンド・ストーリー 前編 5/7:2008/08/30(土) 20:20:02 ID:oORaB9ds
 ダンスホールに響くは軽やかなワルツ。高名な作曲家が舞踏のために作った音楽。
 会場を照らすは華やかなシャンデリア。二人を彩るための光。
 シンデレラが身に纏うは青く清らかなドレス。魔法使いが彼女のためにあつらえた衣装。
 シンデレラの手をとるは王子様。シンデレラを幸せにするために現れた人。
 二人が踊るは美麗なワルツ。その動きは水が流れるように。
 会場中の女性が二人に見とれていました。
「ねえねえ、あれってこなたお姉……シンデレラじゃないかな?」
「だよねえ、あんなに小っちゃいのはうちのゆたかとシンデレラくらいなもんだからね」
 こらこら、あなたたちはここであれがシンデレラだと気付いてはいけないんですよ。
「まさか、あの灰かぶりがここにいるわけないよね」
「だよね」
 そう、それでいいんです。
「あなた、名前は?」
「こな……いや、シンデレラだよ」
 二人は見つめあい、囁きあいました。三拍子に一度強く踏むステップは淀みなく、手を
とり身体を寄せ合いながら二人は踊り続けました。
 それはとても幸せな時間でした。かがみに一目惚れした自分の感性は間違っていなかっ
たのだと、シンデレラは確信しました。
 しかし、それも永久に続くわけではありませんでした。時計の鐘が夜の十一時四十五分
を告げたのです。当時の時計はそんなふうになっていたんですよ。
「やばっ」
 シンデレラは十二時になると魔法が解けてしまうことを思い出しました。今すぐここを
離れなければ、元のみすぼらしい姿をかがみに見られてしまうでしょう。
「いい雰囲気なんだしあと五分くらいなら」
 だめです。今すぐ出てってください。
「かがみ、ごめん。もう行かなくっちゃ!」
「ちょ、ちょっと、何言ってんのよ!」
 シンデレラは踊りをやめ、走り出しました。とにかく魔法が解ける前にお城の敷地から
は脱出しておきたいものです。
「なんで逃げるのよ! せっかくあんたのこと……」
 かがみは追いかけました。ちょっと意地っ張りなようで、シンデレラのことをどう思っ
ているのか、それを言えないようですが。
「ごめん! もうここにはいられないから!」
「待ちなさいよ!」
 シンデレラの逃げ足が速かったことはかがみには予想外だったようで、二人の距離はみ
るみるうちに広がっていきます。
 しかし、シンデレラにとっても予想外のことがありました。階段を降りるとき、転んで
毛皮の靴が脱げてしまったのです。
「うそっ!? 私はドジっ子属性なんかないのに!」
 一瞬躊躇いましたが、かがみに追いつかれるかもしれないと思い、そのまま逃走を再開
しました。
「どうせ魔法が解ければあの靴も元通りだし」
 本当は後ろ髪を引かれながらも、振り返らずに走りました。このドレスが元通りの襤褸
になってしまえば、二度とここに来ることはないだろうと思いながら……。
484ハッピーエンド・ストーリー 前編 6/7:2008/08/30(土) 20:21:07 ID:oORaB9ds
 シンデレラのことを諦め切れなかった王子様は、国中におふれを出しました。手がかり
は彼女が残した靴だけ。それでも王子様は諦めませんでした。
 もちろんそのおふれは国中の噂となり、シンデレラの耳にも届きましたが、名乗り出る
ことはありませんでした。相変わらず継母と姉たちにこき使われ、みすぼらしい服しか着
せてもらえない、こんな姿を見てもらっても信じてもらえないでしょうから。
 そんなシンデレラの家に、お城からの使者が来ました。
「ども、お城に仕えてるひよりっス。王子様が舞踏会で会った女性を探してるのはご存知
だと思いますが、手がかりがこの靴しかないのでみなさんで試してみてください」
「つまりその靴にぴったりだったら王子様の婚約者ってわけね」
「そういうことっス」
 そう言ってひよりは立派なガラスの靴を差し出しました。
「ガラスの靴? なにそれ?」
 シンデレラは混乱しました。
「じゃあ私がためしてみるわね」
 そんなシンデレラをよそに、ゆきが靴を履こうとしました。しかし、彼女の足は靴には
大きすぎて入りませんでした。
「お母様じゃダメだって。次は私がやるよ」
 ゆいも試してみましたが、やはり足は靴に入りませんでした。
「じゃあ次は私がやってみるね」
 ゆたかが試してみると、足はしっかり靴に入りました。
「うん、結構いい感じかも。ぴったりだよ」
 ちょっと待ってください。それは非常に困ります。
「で、でも私にはちょっと大きいかも……」
 危ない危ない。危うく一番大事なところで話が破綻してしまうところでした。
「そこのお嬢さんも試してみて欲しいっス」
「ちょっと待ってよ、私ガラスの靴なんて履いてないって」
 狼狽するシンデレラにひよりは無理矢理靴を履かせました。そして、そのシンデレラの
足はぴったりとガラスの靴に納まったのです。
「おお、この方こそ間違いなくあの舞踏会の女性っス!」
「話を聞いてよ!」
 シンデレラが喚くのも聞かず、ひよりはシンデレラを自分が乗ってきた馬車に乗せて強
制的にお城まで連れて行きました。意地悪な継母と姉たちの悔しがる声からどんどん遠ざ
かってゆきます。
「どうなってるの? ガラスの靴なんかどっから持ってきたのさ!?」
「シンデレラは自分の立場に疑問を持たないほうがいいらしいっスよ」
「何それ?」
 シンデレラが聞いても、ひよりは何も答えません。
「……そもそもなんで靴が毛皮製なのが変だって思ったんだろ?」
 シンデレラの呟きに答える人は、誰もいませんでした。
485ハッピーエンド・ストーリー 前編 7/7:2008/08/30(土) 20:21:53 ID:oORaB9ds
 お城に着くと否応なく衣装部屋に通され、パティと名乗る侍女に衣装をコーディネイト
された挙句、メイクまでさせられました。今度は魔法で設えたものとは違って本物のドレ
スで、靴はひよりが持ってきていたあのガラスの靴でした。
「Beautiful!」
 パティはシンデレラを見て感嘆の声をあげました。自分でメイクしたのですから、ある
意味自画自賛です。
「我ながら良いコス……コーディネイトでシタ。行ってくだサイ、王子様が待ってマス」
「でも……」
 シンデレラは渋っていましたが、自分があの夜王子様と踊ったシンデレラであることは
間違いないわけですし、自分も王子様に会いたいと思っていたので、結局自分の意思で王
子様と対面することになりました。
 そして王子様は……。
「シンデレラちゃん、ずっと探してたんだよ。私はシンデレラちゃんを妃として迎えたい
んだ。これからもよろしくね」
「誰?」
「誰って、もちろん私はこの国の王子だよ」
 王子様は、ゆったりとした声でシンデレラを迎えました。
 たれ目で優しそうな印象を受ける顔立ち、短い髪を黄色いリボンでカチューシャ風にま
とめた髪型、見ているだけで穏やかな気持ちになれるような可愛らしい佇まいは、とても
魅力的な人物ではありますが、どう見ても舞踏会で踊ったあの人とは別人でした。
「どうなってるの……?」

 こなたの疑問に答えられる者はいませんでした。
 いるはずの人間がいなくて、いないはずの人間がいる。それなのに、他の誰もそのこと
に疑いを持っていない――
「何かおかしいよ」
 こなたの心を、未知のものへの恐怖が捉え始めました。自分の知らないところで得体の
知れない何かに巻き込まれているような、そんな不気味さを感じました。
 しかし、これからこなたがどうなるのか、誰も知りませんし、私にもわかりません。
 なぜなら、誰一人としてこの話の続きを知る者はいないのですから――


(続く)
486名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 20:23:33 ID:oORaB9ds
前書きで書き忘れていましたが、前後編です。
保管庫への収録は後日、後編の投下とともにさせていただきます。
一応、後編は既に書きあがっているので、大幅な手直しなどがなければ
長いことお待たせすることはなく投下できると思います。
487名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 01:57:01 ID:lHRXTmoe
>>486
乙でした。
毛皮の靴とはまたウマいネタを……伏線かな?
とりあえず後編まで裸ネクタイでお待ちしてます。
488名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 13:15:28 ID:/wCn2Qn8
>>486
ナイスこなデレラ! GJです♪
後編お待ちしてますよ〜

さて、5分ほどしたらSSを1本投下しようと思います。
489LD:2008/08/31(日) 13:20:38 ID:/wCn2Qn8
夏休みももう終わりですね〜……どうも、LDです。
皆様どこかへ行きましたか? 私はどこにも行けませんでしたが;;

それはさておきSSを1本投下しようと思います。
今回はTS物に初挑戦です!
ですので、苦手な方は完全スルー或いは覚悟の上でお読み下さい。

※注意事項
・かがみ&みゆき
・TS物(『ら○ま1/2』のような体質的な設定)
・エロなし
・8レス+後書1レス使用予定

それでは投下開始です。
490秘密は甘く……(1):2008/08/31(日) 13:21:25 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! この話はTS物です!※

「お姉ちゃん、明日はゆきちゃんのおうちに行くんだっけ?」
「ん〜? そうだけど、それがどうかしたの?」
「うん。大丈夫かなぁって」
「はぁ? いきなり何よ? 別にただ勉強しに行くだけでしょ。問題なんて何もないわよ」
「そうじゃなくて。『アレ』そろそろじゃないの?」
「ぅ……いや、でも夕方には帰ってくるし」
「ならいいんだけど……ねぇ、そろそろみんなに言った方がいいんじゃない?」
「それは……でも今までだって何とかなったんだし大丈夫よ」
「お姉ちゃんがいいって言うならいいけど……でも辛くない?」
「だから平気だってば。心配性なんだから、つかさは」

 私には人に言えない秘密がある。正確には『私の家系』に、だが。
 何故こんな事になったのか、と聞かれても答えようがない。遺伝とかとも違うだろうし。
 強いて言えば……『神様の気紛れや悪戯』か?
 だとしたら何とも迷惑な神様もいたものだ。
 会えたら文句の1つも言ってやりたいものだ、全く……

 夏休みも真っ盛りな今日は前から約束していたみゆきとの勉強会だ。
 今回は割と集中してやるつもりなので、申し訳ないけどつかさとこなたにはお休みしてもらう事にしてある。
 まぁこなたはバイトが忙しいとか言ってたけど、いいのか受験生として?
 見送りに来てくれたつかさから割と大き目の紙袋――中身はつかさお手製のお菓子だ――を受け取り、
「じゃあ行ってくるわね」
「いってらっしゃーい。ゆきちゃんによろしく〜。あと気をつけてね〜」
「はいはい。それと、私の心配はついでか?」
「え? そ、そんな事ないよぅ!」
「冗談だってば。それじゃお母さん、行ってきまーす!」
 つかさをからかってから奥にいるお母さんに声を掛けると、両親揃ってわざわざ顔を出してくれた。
「行ってらっしゃい、気をつけてね。帰りは夕方って言ってたけど、傘は持った? 予報では結構降るそうよ」
「あぁ、大丈夫。ちゃんと持ってるわよ」
「もしひどいようなら連絡しなさい。車で迎えに行くからね」
「ありがとう、お父さん。じゃあ今度こそ行ってきます」
「うん、頑張るんだよ」
 3人の穏やかな顔に見送られて家を出ると、
「うわっ! あつ……」
 まだ朝だと言うのに強い日差しと熱気に、一瞬家に戻ろうかとか思ってしまった。
491秘密は甘く……(2):2008/08/31(日) 13:22:59 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! この話はTS物です!※

 電車を乗り継いでようやくみゆきの家に到着した私を出迎えてくれたのは、おめかしをしたゆかりおばさんだった。
「あら? いらっしゃい、かがみちゃん」
「おはようございます、おばさん。今日はお世話になりますね」
「いえいえ、こちらこそ。って言っても私はお出掛けしちゃうんだけど」
「あ。だからその格好なんですね。すごく似合ってますよ」
「ふふっ、ありがとうね。みゆき〜、かがみちゃん来たわよ〜!」
 玄関前でそんな話をしていると、みゆきも出迎えてくれる。
「おはようございます、かがみさん。暑い中を来ていただいてすみません」
「気にしなくていいわよ。うちじゃ騒がしいのが多いからね」
「そんな事はないですよ。賑やかでいいと思います」
「そんなもんかしらね?」
「ええ。それではお母さん、いってらっしゃい。お気をつけて」
「じゃあ行ってくるわね〜。お留守番よろしく」
「いってらっしゃい、おばさん」
 2人しておばさんを送り出すと、みゆきに居間へ通される。
「あ。これ、つかさから。よろしく言っといてだってさ」
「あら、わざわざすみません。後でお礼を言っておきませんと」
 アイスティーを持って来てくれたみゆきにつかさからの預かり物を渡してから、差し出されたグラスに口をつける。
 よく冷えた紅茶が火照った体に染み渡る感じが何とも心地良い。
「そう言えばみゆき。今日はおばさんお出掛けなんだ」
「はい、高校時代の友人と会うそうです。夜まで帰らないと言ってましたね」
「そうなんだ……あれ、じゃあ夜は1人? 大丈夫なの?」
「ええ。それほど遅くならないとも言ってましたし、心配していただいて嬉しいですが大丈夫ですよ」
「そう? うちに連絡して迎えに来てもらえば、ちょっとくらい遅くまでならいられるけど」
「あ。でしたら予定分の勉強が終わったらお茶に付き合っていただけますか? つかささんからの頂き物なんですが、私と母だけで食べるには少々多いと思いますので。残したりするのも申し訳ないですから」
 気を遣ったつもりが逆に気を遣われてしまった。この辺りは流石だと思う。
「じゃあそうさせてもらうわ。今のうちに家に連絡しておくわね」
「はい。では連絡が済みましたら勉強の方を始めましょうか」
492秘密は甘く……(3):2008/08/31(日) 13:23:56 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! この話はTS物です!※

 家への連絡を済ませると、みゆきの部屋へ移動して勉強を始める。
 受験に向けての集中的な勉強の為に難解な問題も多くあるが、みゆきと一緒に考えると割とすんなり解ける事もあり、改めてこの友人の凄さに感心する。
 途中で休憩や昼食を挟みながら勉強を進め、ノルマとする部分を終えたのは午後4時を回った頃だった。
「では、これでお終いですね」
「お疲れ様。いやー、みゆきのおかげで助かったわ。1人じゃわからない事が多くってさ」
「いえ、そんな事は……ちょっとしたコツや見方の違いですよ」
「そのちょっとした事が難しいんだって。ホント、感謝してるわ」
「こちらこそ、1人でやるより楽しく出来ましたからお互い様です」
 そう言って柔らかく微笑む親友の顔を見ると、一瞬胸の奥が高鳴る……と、口から思わず言葉が零れてしまった。
「そんな顔で笑いかけられたら、男だったらイチコロよね……」
「え? か、かがみさん? 一体何を……」
「へ? あ……いやいや! 何でもない、何でもないから!」
「そ、そうですか……あ、それではお茶の準備をして参りますね。かがみさんは居間で待っていて下さい」
 みゆきはそう言い残すと、慌てて部屋を出て行ってしまった。
 1人残された部屋の中、さっきより強くなった高鳴りを抑えつけながらテーブルに突っ伏して呟く。
「あっちゃ〜〜……何言ってんのよ、全く。そもそも『男だったら』であって、今の私は女じゃない。この分だと明日なるのは確定っぽいなぁ」
 高鳴りと共に、体の芯に生まれた熱っぽさを感じ取りながら溜め息をつき、待たせるのも悪いので今朝通された居間へ向かう。
 みゆきもちょうどお茶の用意が終わったようで、両手の塞がっている彼女の変わりにドアを開け、先に入るように促す。
「おっ、今回はマドレーヌだったんだ」
「他にも色々入っていましたよ。本当に何とお礼を言っていいのか……」
「そんなに畏まらなくたっていいわよ。あの子も好きでやってるんだし、美味しかったって言ってあげればそれで十分だと思うけど?
 もっとも美味しくなかったら、ちゃんとそう言ってやるのも大事だけどね」
「そんな……つかささんのお料理で美味しくないなんて事があるんですか?」
「たま〜にね、色々試したりしてる時にあるのよ。勿体無いからって、食べれる分は食べるんだけどね」
「そうなんですか? なかなか想像出来ませんが……」
「こんなの知ってるのは私とお母さん、あとはまつり姉さんくらいよ。それよりも早く食べましょ」
「あっ、そうですね。どうぞ、かがみさんの分です」
 そう言って差し出された紅茶とお菓子を口にしながら他愛もないお喋りに花を咲かせる。
 こなた達が一緒だと遊びの事ばかりになってしまうが、みゆきと2人だと割と現実的な事や時事ネタ、女の子らしい話題など普段出来ないような話をして、あっという間に時間は6時を回ろうとしていた。
493秘密は甘く……(4):2008/08/31(日) 13:24:58 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! しつこいようですが、この話はTS物です!※

 ふと窓から外を見ると、あれほど快晴だった空はどんよりとした雲に覆われていて、あっという間に激しい雨が降り始める。
「あら、雨が降ってきちゃいましたね……ちょっと早いですが、戸締りを確認してきますね」
「私も手伝おうか?」
「いえ、すぐ済みますから。少々お待ち下さいね」
 部屋を出るみゆきを見送ってからぼんやりと外へ目を向けると、雨は一層激しさを増しており、雨音がうるさいくらいに部屋に響く。
 5分ほどして戻って来たみゆきを見ると、服と髪が濡れているようで、
「相当ひどい雨ですよ。ちょっとテレビで確認してみましょう」
 テレビでは各地の豪雨を知らせる速報が流れており、既に遅れの出てる電車もあるようだった。
「うわ! 本当にひどいわね、これ……糖武線はまだ動いてるみたいだけど、平気かしら?」
「それよりも迎えに来てもらった方がいいと思いますけど……」
「確かにそうかも。ちょっと家に連絡してみるわね」
 携帯を取り出すと同時にみゆきの家の電話が鳴り出した。
 家の番号を呼び出しながら部屋を出て、数回のコール音の後につかさの声が出迎えてくれた。
「あ、つかさ。私、かがみだけど、お父さんいる?」
『ううん。今買い物にで掛けちゃってるの。もうすぐ帰ってくる頃だと思うんだけど、そっちは平気なの?』
「こっちもかなりひどくてさ。出来れば迎えに来てもらえると助かるんだけど、いないんじゃしょうがないか」
『あ、待って。帰ってきたみたい。一旦切って、折り返しこっちから連絡するね』
「悪い、お願いしていい?」
『うん、それじゃ後でね』
 そんなやり取りの後、部屋に戻ると困った表情のみゆきが座っていた。
「どうしたの? そんな顔して、何かあった?」
「それが、この雨のせいで今夜は帰れないと母から連絡がありまして……」
「嘘っ! ちょっと、大丈夫なの?」
「はい。幸い交通手段が使えないだけで、泊まる場所は確保出来たそうですから」
「いやいや、そうじゃなくて。あ、おばさんが無事なのは良かったけど。あんたはどうするのよ? こんな中で1人で平気なの?」
「ええ……全く不安がないと言えば嘘になりますが、雨漏りなどもないですし、一晩くらいなら……」
 滅多に見せない弱々しげな表情で言葉を続ける途中で私の携帯が鳴り出した。
「多分うちからだわ……はい、かがみです。あ、お父さん」
『やぁ、そっちもひどい雨みたいだね?』
「全くよ。今ニュースじゃ都内周辺の電車がほとんど止まるみたい。それでどう? こっちに来れそうかしら?」
『それが……すまない、悪いけど行けそうにないんだ。こっちもかなりひどくてね、車を出せそうにないんだよ』
 お父さんのすまなさそうな顔がすぐに思い浮かぶ。
「そう……まぁ仕方ないわよ、この雨じゃ。って、ちょっと待ってて、お父さん……何、みゆき?」
 不意に肩をみゆきに叩かれ、話の途中だがみゆきに向き直る。
「よろしければ、うちに泊まっていきますか? かがみさんも帰れないようですから。むしろそうして頂けると、私も寂しくなくて助かるんですけど……」
 願ってもない申し出なんだけど、『今日の』私には非常に困った状況でもある。
 とは言っても、この雨の中を外に出るのははっきり言って自殺行為でしかない以上、この申し出を受けるしかない訳で。
「じゃあお言葉に甘えさせてもらうわね……もしもし。今夜はみゆきが泊めてくれるって」
『そうか。それなら安心だが……』
 お父さんの安堵と共に、口篭もる気配が伝わってきたので、
「まぁこうなった以上仕方ないわよ。明日にならないとわからないしね。じゃあまた明日ね」
494秘密は甘く……(5):2008/08/31(日) 13:25:56 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! 何度も言いますが、この話はTS物です!※

 そう告げて電話を切り、みゆきに向かって頭を下げつつ
「という訳で、悪いけど今夜はよろしくね」
「はい、こちらこそ……あ、少々お待ちくださいね」
 なんだろう?
 部屋の隅の方で何かしてるみたい……紙袋? あれってつかさから受け取ったやつよね。
 紙袋から包みを取り出すと私に差し出して、
「こちらを。つかささんからですよ」
「は? 一体何なのよ……手紙付き、か」
 挟んであるメモに目を通すとこんな事が書かれていて、
『お泊りになったらお姉ちゃん準備してないでしょ? これ使ってね。 つかさ』
 中には着替えとお泊りセットが入っていた。
「なんでこんな用意がいいのよ、あの子は……」
「どうかしましたか?」
「お泊りセット。あの子ってば勘がいいと言うか、用意がいいと言うか……まぁありがたい事には違いないけどね」
「そのようですね。こんなメモも入っていましたから。案外今日の雨も知っていらっしゃったのではないでしょうか?」
 みゆきの手にあるメモには
『ゆきちゃんへ
 もし雨がひどくてお泊りになるようなら、一緒に入れてある包みをお姉ちゃんに渡して下さい。
 あと、明日の朝に何があっても驚いたりしないでね。 つかさより』
「……一体どういう勘をしてるのかしら。むしろお告げでもあったのか?」
「さぁ……それよりこの最後の文は一体どう言うことでしょう?」
「あー、それね……説明するよりは実際に見た方が早いか。ま、何もなければそれに越した事はないんだけど」
「はぁ……そうなんですか?」
「とりあえず今は気にしないで……出来れば考えたくない事だから」
「わかりました。ではそろそろ夕食にしましょう。確か貝が苦手でしたよね?」
「そうだけど、よく覚えてたわね。私も何か手伝うわ。何もしないってのは悪いし……料理は手伝えないけどね」
「それでしたら器の準備や下拵えの手伝いをお願い出来ますか? 簡単ですし、やってみましょう」
「そ、そう言うなら……少しだけやってみようか、な」
「はい。ではこちらです」

 みゆきと一緒の料理、本当に少し手伝うだけだったけど、は新鮮で楽しい時間だった。
 みゆきの指示はわかりやすく、料理なんて全く出来ない私でもどうにか出来るようにしてくれたのが嬉しかったな。
 豪華とは言わないけど、手の込んだみゆきの手料理はつかさのとは違った美味しさで一杯だった。
495秘密は甘く……(6):2008/08/31(日) 13:27:01 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! この話はTS物です! もう少しの辛抱です※

 食後の一時を私の淹れたお茶(お茶くらいは淹れられるのよ)とつかさのお菓子でお喋りを交えながら過ごすと、お風呂に順番に入った。
 湯上りの私を見て、みゆきが首を傾げる。
 まぁ無理もない。私の着ているパジャマが一回り大きいものだったからだ。
「かがみさん、随分と大き目のパジャマなんですね?」
「ま、色々あってね。みゆきのは可愛らしいわね。似合ってるわよ」
 みゆきのパジャマはピンクのワンピースで、彼女の雰囲気にぴったりのものだった。
「ありがとうございます。これ、割と気に入っているんですよ」
 そう言って微笑むみゆきは本当に魅力的で、夕方辺りから私の中に生まれた熱が再びざわつき始める。
 それを誤魔化すようにみゆきに声を掛ける。
「さて、もう10時になるけど寝ちゃう? みゆきは確かこのくらいの時間には寝てるはずよね?」
「あら。もうそんな時間でしたか? 気づきませんでした。きっとかがみさんとのお喋りが楽しかったからですね」
「そう言われると何だか照れるわね……」
「ふふ。かがみさん、お顔が赤いですよ? 私のパジャマを可愛いと言って下さいましたが、かがみさんも可愛らしいですよ」
「な?! ちょ、変な事言わないでよ!」
「変な事じゃないと思いますけど。何だか泉さんの気持ちが少しわかる気がします」
 そんな事を言いながら笑うみゆきは本当に楽しそうで、これ以上その顔を見てると色々まずい気になってきたので、何とか切り上げようとする。
「みゆき、あんた寝惚けてるんじゃないでしょうね? だったら無理しないで寝ちゃいなさい」
「多少眠いですけど、そんな事はないですよ。それより明日はどうします? 予報だと雨は今夜一杯で上がるようでしたが」
「え? あ、そうね。つかさに着替え持って来てもらわないといけないけど……つかさも一緒に息抜きに買い物にでも行く?」
「いいですね。そろそろ秋物の服も売り出してると思いますし」
「じゃあ決まりね。つかさにメールしておくわ」
「はい、お願いします……ふぁ〜、さっきのかがみさんの言葉で急に眠くなってしまいました……」
「何よそれ。結局無理してたんじゃない」
「そう、かも知れませんね。こんな機会は滅多にありませんから……」
「確かにね。でも、こんな突然の豪雨はごめんだけど」
「そうですね……では、申し訳ありませんが、そろそろ寝させてもらいますね」
「いいわよ、気にしないで。じゃあおやすみ。また明日ね」
「はい、おやすみなさい」
 灯りを落とすと外の激しい雨音が嫌に耳についてなかなか寝付けない。
 その合い間に聞こえる穏やかなみゆきの寝息が私の中の『何か』を刺激して余計に落ち着かなくなり、体を起こすと薄暗がりの中みゆきの寝顔が目に入る。
 整った顔立ちに柔らかな髪、みゆきの顔をこんな間近で見たのは初めてだ。
「ほんと、『男だったら』放っておかないわよ……朝、何があっても嫌いにならないでね」
 そう呟いて、どうにか気持ちを落ち着けながらゆっくりと睡魔に身を委ねる事にした。
496秘密は甘く……(7):2008/08/31(日) 13:28:13 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! この話はTS物です! あと1レスお付き合い下さいませ※

 翌朝、小鳥のさえずりに目が覚めるとみゆきと目が合った。
 その表情に浮かぶ驚きと、昨日までの自分とは違う感覚に何があったか理解する。
「あー……とりあえず説明するから、落ち着いて聞いてね」
 いつもよりも低い声でそう言うと、こくこくと頷くみゆきに事情を説明する。

「そのような事もあるんですね……」
 事情説明を終えて、私達は簡単な朝食を取っている最中だ。
「普通はありえないけどね、こんな事」
「ですが、実際に目の当たりにすると信じるしかないですよね……性別が変わるなんて」
 そう、今の私は生物学上の『男性』になっているのだ。
 女の子だった時より一回り大きな体と低めの声、髪は若干短くなるものの肩甲骨の辺りまでの長さはあるが。
「初めてなった時は確か中3だったかな? 夢でも見てるかと思ったわよ。現実だと理解した瞬間叫んじゃったけど」
 何故か週末になる事が多く、なっても月1、2回くらい。幸い数日前から予兆はあるから皆に知られずに済んだけど、今回は突然の事態に対処しようがなかったのだ。
「それで、つかささんも同じなのですか?」
「いや、つかさは高校入ってすぐなくなったわ。全くもって羨ましい限りだわ」
 この現象は柊家の女子に現れるそうで、お母さんを始め2人の姉さんも経験したらしい。
 始まるのは中学生のうちでほぼ一緒だが、なくなる時期はまちまちで、私はけっこう長い方らしい。
「ま、何にしてもこなたに知られたんじゃなくてよかったわよ。あいつの事だから好き放題弄りそうだし」
「そんな事はないと思いますけど……」
「出来れば誰にも知られずにいられればよかったんだけどね。そのうち機会を見て話す事にするわ」
「それがいいと思います。でも、かがみさんの秘密を一番乗りで知る事が出来たなんて光栄です」
「やめてよ、変な事言うのは……こっちにとっては大問題なんだし」
「そうですね。でも何だか嬉しくて」
 くすくす笑うみゆきを正面から見れない……基本的に中身と言うか心は『柊かがみ』のままだが、迷惑な事に『男性』の部分も肉体的にも精神的にもきっちり生まれるものだから、みゆきの女性的な魅力に当てられてしまうのだ。
 早くつかさが来てくれないかと考えていると、来客を告げるチャイムが鳴り響いた。
「あ、つかささんでしょうか。ちょっと見てきますね」
 そう言って席を立つみゆきを見送って、ようやく緊張を解くと、自分に言い聞かせるように呟く。
「落ち着け、柊かがみ。私はこんな体質だけど花の女子高生なんだぞ? 女の子の友人にときめいてどうするよ……」
 しばらくして、みゆきがバッグを持って戻ってきた……なんだか顔が赤いのは気のせいか?
 それが見慣れたものだからつかさが来たのだろうとわかったが、肝心のつかさの姿も足音も聞こえない。
「つかさだったんだ。で、本人は?」
「それが、お姉さんの用事に付き合う事になったそうで、これから一緒に出掛けるそうです。お手紙を預かってますよ」
「は? 何それ。姉さんって……」
「まつりお姉さん、でしたよね? 活発そうな方でしたよ」
「そうだけど……んー、大学の友達と料理研究? で、つかさを講師にする……まぁそういう事なら仕方ないか。追伸……って! 何考えてるのよ、あの馬鹿姉?!」
「か、かがみさん? どうしました?」
「どうしたもこうしたもないわよ! って、ごめん。怒鳴ったりして。みゆきに当たってもしょうがないわよね」
「いえ……それより、何が書いてあったんですか?」
 心配そうに私の顔を覗き込むみゆきを見て、自分でも顔が赤くなるのがわかった。
「な、何でもないって。それより着替えてくるからさ、洗面所借りるわよ?」
 そう言って席を立って洗面所へ向かう。
 バッグから着替えを取り出して身につける……無論この状況だから男物だが。
 そして、姉さんからの手紙に改めて目を通す。
『追伸
 知られちゃったものはしょうがないんだし、この際状況を楽しんじゃいなさいな。
 みゆきちゃんみたいな可愛い子とデートなんてそうそう出来る事じゃないよ〜。
 軍資金はバッグに入れてあるからね♪
 あ、そうそう。デートの時は言葉遣いに気をつけなさいよ?
 一応、今は『男の子』なんだから。  優しいおねーさん達より』
「だから、私は女だっての……」
 バッグには着替えの他に封筒が1つ入っていて、中には諭吉さんが2人も鎮座していた。
497秘密は甘く……(8):2008/08/31(日) 13:29:01 ID:/wCn2Qn8
※CAUTION! この話はTS物です! ラストです※

 呆れ顔で戻ると、みゆきが明らかに顔を赤らめてスプーンをカップの中でくるくる回していた。
「お待たせ。って、大丈夫? 顔赤いわよ?」
「え? あ、大丈夫ですよ。それより……お似合いですね、その格好」
「いや、嬉しくないんだけど……」
「す、すみません。でも、その……格好いいと言うか、凛々しいですよ。本当に……」
 そう小さく言って俯いてしまうみゆきを見て、ふと嫌な予感が走った。高確率で正解だと思われる事が思いつく。
「ねぇみゆき。姉さんに何吹き込まれた?」
「そ、その……かがみさんと、で、デートをしたらどうか、と……」
 やっぱりか……馬鹿姉のニヤけた顔が簡単に思い描かれる。
「あー、悪い。馬鹿姉が変な事言って。気にしなくていいわよ。そもそも私は女なんだし」
「いえ……かがみさんさえよければ、いいかな、と……」
「……はい?」
「わ、私と、っ! デートを、していただけませんかっ!?」
「はいぃぃぃっ!?」

 数分後。
 私とみゆきは昨夜の約束通り買い物をしに街を歩いていた。
 友達と2人で買い物なんて珍しい事じゃない。
 幾つかの点に目を瞑れば……

 にこにこ顔のみゆきが私の腕を取って……腕に抱きついてこんな事を言ってくる。
「こういう風に買い物をするのに少し憧れていたんですよ」
「そう……そりゃよかった」
「かがみさんはお嫌でしたか?」
 私のそっけない言葉にどこか残念そうに顔を曇らせるのを見てチクンと胸が痛む。
「嫌じゃない……ただちょっと複雑なだけ、だ、よ」
 うっかりすると女言葉になりそうなのを気にしながら返事をする。
 この格好で女言葉を使ってるのを聞かれたら、それこそ奇異の目で見られるに違いない。
 ただでさえ行き交う男達の視線が痛いのに、これ以上衆目に晒されるのはご免被りたい。
「そうですか。何だか無愛想でしたから嫌だったのかと……」
 ほっとした表情のみゆきが向ける笑顔と仕草は、普通の男だったら間違いなく一撃で理性が壊されるだろう。
 実際、私でさえかなりヤバイのだから……
「あ、かがみさん! アイス屋があります。買っていきせんか?」
「そう、だね。歩きっ放しだし、少し休憩にしよう」
 そう言ってアイスを(折角なので姉さんから貰った軍資金で)買い、ベンチに腰掛けて食べる。
 私はミント、みゆきはバニラ味だ。
 こうして見ると本当にみゆきは可愛いと思う。
 普段は大人びた振る舞いの多いみゆきだが、今のはしゃいだみゆきは何もかもが新鮮で、その仕草1つ1つに目が奪われてしまう。
「かがみさんのも美味しそうですね。一口いただけますか?」
 と言って、私の返事も聞かずにミントアイスを一かじりする……って、それは!
「ミント味も美味しいですね。どうしました?……ぁ」
 気づいたらしい、自分が何をしたか。
 みゆきが口をつけた所は、ちょうど私がなめていた所。
 つまりは、間接キス……
「す、すみません! 私ったら、何を……」
 頬を真っ赤に染めて俯くみゆきがとても可愛くて、
 気づけば、その頬に両手を添えて上を向かせて、
 その小さな唇に自分の唇を重ねていた。

 ファーストキスは、甘く、爽やかな味だった。
498LD:2008/08/31(日) 13:30:44 ID:/wCn2Qn8
以上です。
書いてしまった……だが後悔などない!
TSモードは2/8レスしかありませんでしたが、如何でしたでしょうか?
「こんなの、みゆきさんじゃない!」とか言われそうですが、キーボードを叩いていたら勝手にこうなってしまいました(マテ。
続けられそうな気もしますが、実際に続きを書くかどうかはわからないです^^;

そうそう。妄想屋先生に確認です。
以前先生のイラスト『永久機関w』を元にSSを1本書かせてもらったんですが、続き(?)の『こなちゃんマルチロックオンw』を下地にSSを書いてよろしいでしょうか?
仮に書いたとしても、いつ発表になるかはわからないのですが……
499名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 14:08:36 ID:y9LGsJO9
>>498

 激 し く か が み ゆ の 予 感

多少のキャラ崩れも目をつぶります。どうか続きを!
500名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 20:07:57 ID:m25VHBam
>>498
これは激しく続きに期待!
ともかくGJでした!
501名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 20:33:51 ID:bOD5PSVI
>>498
か、かがみ1/2! しかもうっかりフラグ立ててるし!
続きをワクテカでお待ち申し上げております。ぐっじょぶ。
502名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 22:05:14 ID:YERJf7/C
>>465
これは・・・ひどい
あみあみの特典もそうだけど、完全に馬鹿にしている !

>>487
おおこれはすばらしいGJ !
続きも待ってるよ !
逆バージョンのかがみのツンデレラというのにしても面白そうw

>>498
珍しいカプだなGJ !
TS苦手な人もいるが、めげずにがんばってくれ
503名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:03:24 ID:U1KdfAVa
>>498
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214215459/
注意書き書いてくれてるのは結構なんだがこっちでやってくれないか。
専用スレが向こうにあるなら向こうでやるのが筋だろう。
どうしてもというなら告知だけはこっちでいいと思う。
504名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:22:53 ID:OzbIYTJu
>>503
この板はあなたのものではない
再三の注意や>>1の点プレが理解できない程の困ったヒトならば仕方ないが
そうでなきゃ立派なあらしですよ、さっさと出て行くのはあなたのほうですよ
いいかげん粘着やめてもらえないかな、それともメンヘラさんならクリニックへ行ってください
505名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:29:20 ID:U1KdfAVa
(゚Д゚)ハァ?
専用スレがあるからそっちでやれって言っただけで荒らしかよ、おめでてー奴だな。
被害妄想乙
506名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:30:01 ID:TzDwUB3A
基地害を煽るな、かがみん荒らしみたいに保管庫まで荒らしだしたら大変だ
507名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:37:52 ID:8Q4ht3uD
つかさ「うんこー(・∀・)」
かがみ「ちょ、空気よめ」

ちんちんは言うのにうんこーとは言わないのは何故だ
508名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:38:27 ID:U1KdfAVa
特殊シチュはそういうスレでやれと正論を言っただけで基地害か。
やれやれ。
こりゃあアンチが増えるのも時間の問題だな。
509名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:40:19 ID:RNh2iLFD
早速顔文字か、どんだけ〜
スレルールを守ってる住民に噛み付いてきた駄犬を荒らしと言って何が悪いんだろうね
まあ犬に対してお前は何故犬だといっても無意味と言うことか
どんどん吼えて、住民の嘲笑の的になりたまえ
510名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:44:36 ID:SNWwcpdm
子ネタきもい
511名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:46:35 ID:U1KdfAVa
TSに意見する奴は全部荒らしか。随分と気持ち悪い意見だなw
お前ホモなのか?
いいから免許証出せよ、オラッ!
512名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:53:37 ID:b0gFwwE0
わめく前にテンプレを読んではいかがですか
読んでも分からないなら放置ですけれど
かといってじゃあ断り書きを入れたら何してもいいんだななどと子供見たいなこと言わないでくださいね

PINK板の年齢制限、実年齢じゃなくて精神年齢だったらこういう方が来ない楽しいスレなのに

スレルールに反してない投下に異論を唱えるなら、スレルールの変更の提言から行うのが筋
あなたのやり方は最低限の社会のルールに反してますよ
まあ、書き込みを見る限り理解していただけるとは思えません
知能が低くて理解できないのなら同情しますが、そういったことすら躾けられなかったのなら親を恨んでください
513名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:59:44 ID:J8t3iMEy
・・・何でスルーも出来ないのかね。

毎度毎度の事ながらいつもTSモノが投下されると荒れる展開になるのは何とかならないものか。
514名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:00:29 ID:gWj0t3mO
専ブラでNG指定が便利ですよ。相手にすれば荒れるだけですから
515名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:04:18 ID:U1KdfAVa
じゃあルール変更を
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214215459/
TSは今後こっちでやるべきとのルール変更を提言する。

理由:特殊シチュエーションは荒れやすい為


信用するしないは自由だが、俺はいつもの荒らしの人(?)ではない。
つかこっちは丁寧に提案しているのによっぽどあんたらの方が攻撃的な言葉遣いだわ。
気分悪いわ
516名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:12:19 ID:Z/pkGPdo
いやいやスルーと言うのは最低限の空気を読める相手にしか通用しないから
ID:U1KdfAVaみたいなのは蹴とばさなきゃ分からんよ

こういうのは沈黙したら勝ったと勘違いしてまた次回も噛み付いてくるので
徹底的に叩いたほうが良い、NG指定は逆効果

>>515
提言は過去スレぐらい読んでからしないと相手にされないよ
それと最低限、なぜそちらのスレに発表の場を移さないといけないか合理的な理由を書くのが筋じゃないのかな
一生懸命考えてくれても、俺が気に入らないからと3秒で見透かせるような内容なら失笑を買うだけで提言にならないよ
517名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:12:37 ID:CDjWXvM8
とりあえずこういう類のが来るのは毎度のことだから、一々相手しないほうが良いだろ
喚いても放っておけば良いんだし
518名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:19:48 ID:U1KdfAVa
516の思考の方がキモい
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
って書いてあるのを自分で破っちゃってるよこの人
よっぽどこのスレが荒れるのが嬉しい人なんだろうね
519名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:28:26 ID:pWGGOuH0
荒れやすいんじゃなくてあなたみたいな人が一方的に荒らしているだけでしょ
旗色が悪くなって自分の言葉遣いを丁寧に直して、攻撃的っていわれてもなあ、最初の自分のレス見直してみたら?

それからつまらないすり替えをするなよ

速度違反で逃亡する犯人が、パトに速度違反してると屁理屈こねてるようなものだよ、見苦しい、恥ずかしくないか
年齢詐称で書き込んでるんじゃないか心配になってきたよ

じゃあ、他の住民からの忠告もあるしここまでにするよ理解できないようだし
遠慮せずきちんと住民に受け入れられる提言とやらをしてくれ給え
520名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:39:36 ID:U1KdfAVa
どうやら俺を誰かと勘違いして見えない敵と戦っているみたいですねwww

馬鹿馬鹿しいから提言は辞めるけど、
幼稚な(貴方曰く)私と正義の味方であるところのあなたのレスが延々と続いているあたりが、「合理的な理由」のヒントになるんじゃないかね
ここまで言えば貴方みたいな頭の良いお方なら答えがわかるんじゃないですかねwwww

まあそんな感じで頑張ってこのスレの秩序を保とうとしながら、荒らし(=俺?)の相手をしてスレを荒廃させていって下さいねwww
52129スレ19-24の人:2008/09/01(月) 03:25:48 ID:xWvirCxR
またTSアンチな人が暴れてるようですなー。
もう夏休みは終わってるんだぞ?w

って事でようやく2本目が出来上がったので誰も投下予定がないのなら早速爆撃開始しまつ。

・そうじろう&こなた父娘
・エロなし
・3〜4レス予定
・久留里氏作「フォトライフ」(http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1413.html)の後日談っぽいw
・もしかしたら後編もあるかも(ぉ
52229スレ19-24の人:2008/09/01(月) 03:28:57 ID:xWvirCxR
コンテスト入選賞品のデジカメが届いた次の週末、私はお父さんと一緒にカメラを持って都心へ出かけた。

私は件の賞品であるキヤノンのEOS Kiss Digital Xに標準キットのズームレンズ。
お父さんはニコンのD200って高級型デジカメにタムロンとかいう会社の18〜200mmとかいうズームレンズを付けて来ていた。
いわく「これ1本あればほぼ全ての状況に対応出来る」そうだけど
見せてもらった感じ確かに旅行とかに持ってくにはすっごく便利だろうなと思った。

そして今回のお出かけの目的は私が使う交換レンズと周辺機器の買い出し。
最初はお父さんの使わなくなったレンズを譲って貰おうと思ったんだけどあいにく私がGetしたデジカメは
キヤノンの奴なのでお父さんが持ってるニコン用のレンズはそのままでは使えない。
お父さんやカメラに詳しいネトゲ仲間が言うには「アダプタを介すればキヤノンのカメラにニコンのレンズが付く」そうだけど
みんな口を揃えて「その代わり全自動モードもシーンモードもAFもAEも露出計も使えなくなるので使い勝手が一気に4〜50年くらい昔に逆戻りする」
とも言ってたのでまだカメラに関しては初心者でズブの素人の私が手出し出来るレベルの話ではないと悟って素直に諦める事にした。

そこでレンズやら何やらの追加購入が必要となったわけで買う事自体はバイト代があるから問題はない。
でも私は超初心者でそこら辺の知識が皆無なので今回はお父さんにアドバイザーとしてついて来て貰ったというわけ。

『間もなく、秋葉原、秋葉原です。お出口は、左側です──』

私にとっては聞き慣れた自動放送が秋葉原到着を告げる。
「こなた、ここで降りるぞ」
お父さんの声に私は思わず「ホコテンのレイヤーでも撮る気?」と突っ込む。

そんな私の突っ込みにお父さんはすかさず
「違う、今日は純粋に中古カメラ屋巡りだ。コスプレ姉ちゃんや痛車はいつでも撮れるから今日はいい」と返す。

「ホントかなぁ?」と疑惑の目を向ける私を無視してお父さんは改札を先に通り、地下道をずんずんと歩き出す。

そんなお父さんの大きな背中をすぐに追いかけるんだけど………ってあれ?昭和通り口じゃないんだ?
疑問に思う私よりも先にお父さんはひたすら地下道を進み、そして昭和通り口から離れた場所から地上に出る。
52329スレ19-24の人:2008/09/01(月) 03:29:43 ID:xWvirCxR
「昭和通り口じゃないの?」という私の質問に
「この出口から神田方面へ歩いた所ににっしんって中古屋があるんだ。まずはそこから当たろう」とお父さん。

そして私達親子は神田川を渡って昭和通りを南へ直進し、目指す店に辿り着く。
ちょっと場末な雰囲気の漂うひなびた店構えのショーウィンドゥにズラリと並ぶ
おびただしい数のカメラとレンズの行列に圧倒された私は思わず驚嘆の声を上げてしまった。
「ほらボーッとしてないで行くぞ」とお父さんに促されて一緒に店に入る。

「いらっしゃいませー」
初老の店員さんの愛想のいい掛け声に出迎えられた私達は壁一面に並べられたショーケースの中から
キヤノンの製品が展示されている物を探す……っと、あったあった。
何かいかにも使い込まれた雰囲気のくたびれた物から
たいして使われる事もなく保管庫の肥やしになってたような綺麗な見た目の物まで
あるわあるわ、まさによりどりみどり状態。
正直、とにかく種類があり過ぎて一体どれを選んだらいいのかとちょっとパニくってしまいそう。

私がそうして難しい顔でショーケースのレンズの群れとにらめっこをしてると
「お前が何を撮りたいかって事がハッキリしてればどのレンズを買うべきかがすぐに決められると思うよ。
それに何枚も撮って場数を踏んでいけばどんなレンズが必要かってのも自然と見出せるから」
とお父さんがアドバイスしてくれた。

とはいっても携帯の内蔵デジカメとかお父さんの借り物の奴で身近な人や景色とか記念写真くらいしか撮った事のない私には
お父さんの言ってる意味が少し分からなかったのでこればかりは経験の差だろうからどうしようもないな、
と1人で勝手に納得する事にした。

「どうだ、決まったか?」
お父さんの声にハッと我に返った私は首を横に振る。
「その様子だとどれを選んでいいのか分からないみたいだな……とりあえずお父さんが見立ててやるよ」
そんなわけでここは素直にお父さんに任せることにした。

「とりあえずこれなんかどうだ?」
とお父さんが指差した先にはちょっと小さなズームレンズ。
見ると100-300mmとかULTRASONICとか書かれている。
「このくらいのサイズなら体育祭とかちょっとした旅行とかに持ち出せるだろ」
「う〜ん……確かに小さい事は小さいけど実際にどんな感じで写るのか分からないし」
そんな事を話し合っていると店員さんが「試してみますか?」と声をかけてきたので
ショーケースから出して貰って実際に取り付けてみる事にした。
52429スレ19-24の人:2008/09/01(月) 03:30:39 ID:xWvirCxR
レンズを付け替えてファインダーを覗いてみる。
「うぉっ!?」
覗いた瞬間、私は驚きのあまり思わず声を上げてしまった。
「凄い……世界が違って見えるよこれ……」
驚きを隠せない私にお父さんが言う、「色々と便利そうだろこれ?」
そんな言葉に私は
「う〜ん……これなら体育祭の時の短距離走とかパン食い競走とかがアップで撮れそうだね」
と素直な感想を話した。

うん、これだけ小さくて軽いとカバンに放り込んでもたいした荷物にならないかな。
えーっと、値段は……\12000そこらか。
よし、これにしよっと。

「じゃあこれ下さい」
「消費税込みで¥12600になります」

私は財布から¥13000を取り出して店員さんに手渡す。
「¥400のお返しになります」
代金を受け取った店員さんは¥400の釣り銭を手渡すとレンズの梱包を始めた。
私がその作業を眺めている間にお父さんはショーケースに大量に陳列されたレンズを色々と品定めしていた。
「有難う御座いました」
梱包が終わったレンズを受け取り、お父さんの傍に歩み寄る。
「お、終わったか」「うん」
そんな軽いやり取りをしながらショーケースの中のレンズやカメラに目を向ける。
何かいかにもヴィンテージな雰囲気バリバリのニコンのカメラが¥500000とか
同じ年代モノな雰囲気なのに売値がその1/10以下のキヤノンのカメラとかが色々と置かれてある。

「これ凄い古そうだね、ちゃんと写るのかなぁ?」
「写らなきゃここに並んでないだろ?」
「確かに………」

そうやって少しの間品物を物色してから私達は店を出た。
「これからどうするの?」
「う〜んそうだな〜………お前のそのレンズの試し撮りも兼ねてあちこち動き回ってみるか?」
「具体的には?」
「お台場とか横浜とか空港とか」
「結構範囲広いね……」
お父さんが出してきた地名に移動範囲の広さを感じて一瞬眩暈を起こす私だった。

そんな私に間髪入れず「あとは中野と新宿と目黒もかな?」とお父さん。
52529スレ19-24の人:2008/09/01(月) 03:32:05 ID:xWvirCxR
「何故に中野と新宿と目黒?」

私の質問に対してお父さんの答えは「ああ、中古カメラ屋がある場所だから」との事。
何でもその手の趣味の人にとっては有名な店がこの3ヶ所に分散してるらしいとか。
他に東京駅の地下街や池袋にも中古カメラ屋があるとも。

あとは銀座にも中古カメラ屋が結構多かったりするそうだけどお父さんいわく
「銀座の店は年寄り臭い上にショバ代のせいなのか知らんけどボッタクリ価格の店が多いから嫌いだ」そうだ。

その話を聞くとお父さんが持ってるニコンのカメラ一式が
中野や新宿あたりと銀座とでどのくらいの価格差があるのかすっごく興味が沸いてきた。
まあそこら辺の詳しい事情はカメラに詳しいネトゲ仲間に訊くとかすればいいかな。

「さて……問題はこの後どこから巡ってみるか、だな」
「そうだね……」

通行人の邪魔にならないように歩道の端っこに寄ってから親子2人でしばし考え込む。

「───そうだ!!」
「どしたの?」

いきなり出たお父さんの声に少しびっくりしつつ考えを訊いてみる。

「水上バスで浅草まで行くのはどうだ?ここから浜松町まで行って水上バスで隅田川を上ってくんだ」
「なるほどー、船上から沿岸の風景を撮ってこーってわけね……浅草からなら区間快速で幸手まで1本だし。で、カメラ屋巡りは?」
「まあネット上での在庫リスト見た感じでは今はこれといった出物もないし、今度でいいや」
「さっき挙げた範囲の場所今から全部巡ろうとすれば帰り着くの夜遅くなっちゃうだろうしね」
「だな。いくらゆいちゃんが付いててくれてるっていっても遅くなり過ぎてゆーちゃんを心配させるわけにもいかないし」
「そだね」

そして私達は昭和通りを秋葉原駅へ向かって北上する事にした。
今の時間帯なら京浜東北線は快速運転やってるから山手線を使うよりは若干早く浜松町に着けるだろうし。
それに水上バスの日の出桟橋って都産貿から結構近いんだよね。

──そうこうしてるうちに秋葉原駅に着いた私達は取り出したPASMOで自動改札機を叩き、3・4番線へ直行。
エスカレーターを上がるとちょうど京浜東北線の快速が来たのですかさず乗り込む。

「を、新型だ」
「最近ものすごい勢いで増えてるよねーこの電車」

そんなやり取りをしつつ適当に空いてる席に座ると同時に電車が動き出した。

「浜松町で降りたらこの電車撮っとくか?」
「お父さんすっかり鉄ちゃんだねw」

そして私達は一路浜松町へ───。

──to be Contenued(?)
526ST205海苔 ◆ST205qYjsE :2008/09/01(月) 03:46:17 ID:xWvirCxR
はい、今回は以上です。

元々撮り鉄兼業乗り鉄で旅客機専門航空ヲタで更に船舶競馬野球と
様々なジャンルを掛け持ちする亀ヲタ故にちょっと専門的になっちまいましたが(死)

ちなみにこなたが買ったレンズは↓になります。
ttp://cweb.canon.jp/ef/lineup/tele-zoom/ef100-300-f45-56/index.html

'89年〜'90年頃にEOS10(EOS10Dに非ず)と同時発売された古参モデルって事で
中古価格が¥10000台前半と割とお手頃な上に
APS-Cサイズセンサー搭載デジイチだと150〜400mmクラスのズームレンズに変化するので
乗り物とかスポーツとか撮る人にとってはかなり便利なんじゃないかと。

あと今回からコテ名乗る事にしますた。
(といっても昔アケ板の某スレに出入りしてた頃の酉コテをサルベージしただけですが・笑)

っと、作品タイトル決めてなかったなー・・・・・・
とりあえず『泉父娘の撮影小旅行〜買い出し編〜』としときますか。
(いいタイトル案あったら誰か提案よろ)

って事で今回はこの辺で。
527名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 07:30:05 ID:U1KdfAVa
サッカー部員に扮したTDNらがヤクザの車に追突
 ↓
「四つん這いになれ」 「なれば免許を返していただけるんですね」などの
会話を経て全裸に。
 ↓
指でアナルをほじくられ、「汚い穴だなぁ」などと罵られる
 ↓
後輩のフェラチオで「アッー アッー!」と悶える
 ↓
ヤクザに局部を見せながら2人の後輩に尻の穴を見せる。「気持ちいい!」と悶えながら
男性自身を勃起させる。このあと、後輩の一人がコンドームをつけ、TDNに背後から
挿入。「アッ、アッ、アッ、アッ!」と多田野は勃起させながら声をあげる。
 ↓
ヤクザも加わり4Pが始まる。ヤラれるばかりだったTDNが一転、攻勢に出て、
ヤクザを下にして犯し始める。小刻みに腰を振りながら、「アッー、アッー、イク!」
と叫んで、TDNもヤクザの腹に勢い良く射精。
あとケツに棒差し込んで3回まわって「ワン」と吠えたらしい。

ttp://web.archive.org/web/20040118203939/globalgaydiscs.com/babylon_34.htm
上左・・ヤクザ役のホモ。
上右・・首輪され、ヤクザにチンポ触られ、腹筋きしませながら身もだえするTDN。
中左・・後輩HTN君に舌をからませ、乳首をいじられるTDN。更に後輩DB君にしゃぶられ超キモチイイTDN。
中右・・ヤクザに掘られながらも、TDNのチンポをしごく後輩DB君。もちろんTDNは恍惚。
下・・DB君に拳銃で脅され、無抵抗のヤクザを掘り、ケツに力が入るフィニッシュ直前のTDN。ヤクザに顔射する後輩HTN君。
528名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 07:31:24 ID:U1KdfAVa
1.殆どの書き込みがアッー!を含む
  ×アーッ→○アッー!
2.分かりきっているのにわざとアッー!ってどう発音するんだ?と聞く
3.コピペ
 アッー!の由来
 うわぁぁあぁあぁ
 野茂とホモの違い
 六尺兄貴、○○会館ネタ
 TDNスレの特徴 (これ)
 TDN独占チャンネル
 イ、イサキは?イサキは、と、取れたの??
 谷岡新聞「声」
 臭ぇぜ、ワッショイ!
4.くそみそAA&画像
5.多田野神社寒中みそぎ画像
6.アッーでググる、およびレス抽出する香具師がいる。
7.TDN替え歌(応援歌) (タダノ体操の歌)
8.〜TDNスレで覚えるゲイ用語の基礎知識〜
9.ジャンルが【アッー!】 (アッー! ★記者はまだか?)
10.とうとう申しわけ程度すらない野球の話題

11.分別あるカキコがあったと思ったら、殆どが縦or斜め
12.レスが900を超えると「危険な領域」となる
さらに950を超えると過熱した欲望がさらに危険な領域に突入させる
13.もはや時候のご挨拶
  しゃぶれよ
  しゃぶれだァ!?コノヤロ(ry
  しゃぶれば免許返して(ry
  四つん這いに(ry
  汚い穴だ(ry
14.煽りに対しては
「心にも無い事言ってくれるじゃないの ところで俺の*を見てくれ こいつをどう思う?」
「いいからしゃぶれよ」「いいから四つんばいになれよ」「お前初めてかここは、力抜けよ」
「ホモビデオでよう主演はオレだから」で何事もなかったかのように対応。煽りはほとんど無効。
また、一見煽りのように見えてもメール欄に真意が隠されている場合もあり、そのような時は
「お前初めてじゃないなここは、とりあえず力抜けよ」「汚いメール欄だなぁ」などで対応。
15.実況人によるリアルな実況中継、家族を送り込んでのブルペン情報
などコアな人種が本スレに存在、俊敏な動きで次スレが勃つ。
16.あ行はアッー!に変換される。
17.縦読み斜め読みなど採点したがる。8.8点(ハッテン!ハッテン!)が満点。
18.たまに飽きるがすぐ再発し、スレに戻ってきてアッー!と一息。
19.海岸線にたどり着く浣腸の謎など、ガチも参加してきている。
20.全国の谷岡が>>893を取りに来る(特に谷岡 ◆TNOK/THNIo)。
529名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 08:19:21 ID:J8t3iMEy
・・・ついに発狂したか。

以後、放置で
530名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 09:13:51 ID:DmqFytd7
大概、分割とか特殊シチュ追い出し言い出すヤツは頭おかしいw
531LD:2008/09/01(月) 11:00:35 ID:gtERlE9I
 おはようございます、LDです。

 昨日投下したSSにGJを下さった方々、ありがとうございます。
 それと同時に、騒ぎの切っ掛けになった事について申し訳ありませんでした。
 「TS物専用スレは別にあるけど、『らき☆すた』関係である以上ここに投下する資格はあるのでは?」と思い、また(勘違いでなければ)明確にTS物が禁止されていなかったので投下させてもらったのですが。
 とは言えスレが悪い方向で賑わうのも事実なので、>>515で書かれているように『TS作品の投下(保管)の是非』についてはっきりと解答を出すのもありだと思います。

 このような事を書いておいてアレですが、続きの話が思いつきそうです^^;
 出来れば書いてみようと思いますが、書き上がったとしても投下はしばらく見送りますけど……
532名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 12:34:57 ID:JOSO+hee
得てして『ここに投下すると荒れる元になるから』と何度も何度も言ってくる人の方が荒れる原因になっている物だ。
533名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 12:40:06 ID:rlXsb8kw
なるほど……
スレというものは「荒れるもの」ではなくて、
「荒らされるもの」か……
534名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 13:00:29 ID:boB64ye8
待ってるうちにスレが荒れるなら…
投下する事が罪なら…俺が背負ってやる!
535名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 13:44:10 ID:uEznqQlZ
>>533
うーん、そういう方面での改変は使って欲しくなかったけどな……

>ST205海苔氏
カメラ方面の専門用語はわからないけどGJでした。そしてにっしんをにんっしんっと読んだ俺を叱ってください。
あと質問が一つ。本文中で『地下道を進み、そして昭和通り口から離れた場所から地上に出る』とありましたが……
この出口について詳しく教えてくれますか?

>LD氏
まあ、気にする必要はあまりないんじゃないですか?
今はコテを伏せてますが、俺自身もTS作品を投下して荒れる原因を作った人間ですし、気持ちはよくわかります。
一応、「危険な作品を投下している」という自覚はあるようですし、後は自分次第だと思いますよ。
……偉そうな事を言ってすいません。
536名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 15:23:37 ID:2BascQH1
しっかり注意書きを書いているなら、TSだろうが、グロだろうが投下は自由。
>>1を理解できないような奴等の相手をする必要は無いよ。
537名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 18:59:46 ID:FUlFK6dC
ギザギザロンリーハアッー!
538名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 19:00:36 ID:FUlFK6dC
ゴバクー
539名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 19:21:32 ID:9iPHRvMl
>>531
気にしなくていいよGJだったから
頭のおかしいキチガイの言うことなんてスルースルー♪
続き読みたいわ

しっかし俺を荒らし扱いすんなと言っといてコピペ貼って暴れまわるんだから、よっぽどオツムのおかしい荒らしだなw
540名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 20:10:19 ID:U4cy9K5+
俺に言わせると、アンチもそれに噛み付く奴も両方鬱陶しいわけだが。
541名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 20:45:32 ID:U1KdfAVa
あれだろ、俺に懇切丁寧にご指導頂いている(笑)方は
◆MoiSlbQnQwだろwwwww

文章の書き方が同じなんだよwwwwwww
このスレを荒らしているところなんかもそっくりwwwwwwww

コピペ?
お前みたいな男好きのホモが喜ぶと思って書いてやったんだよwwwww
感謝しろよwwwwwwwwwww
542名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 20:49:52 ID:U1KdfAVa
516によると徹底的にお付き合いしてくれるそうなのでこちらも徹底的にやらせて頂こうかwwwww
かかってこいや、オラ!!!!!
543名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 21:09:28 ID:xg0EUTwY
よっこいしょういち
544名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 21:19:20 ID:prRHpgGs
>>LD氏
気にせずに投下をしていただきたい。
545名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 22:34:47 ID:BlCj/Tmo
「なんか変なのが湧いてるわね…」
「まぁまぁ、そんなの気にしないで私とかがみんの愛の巣づくりでも」
「ちょっ! 何てこと言ってるのよ!!」
「ちびっこに私の柊はやらないんだってヴァ!」
「みさおまで! 第一私はいつあんたのもんになったんだ!?」
「おねえちゃん大人気だね」
「あの…私も参加してよいですか?」
「な、みゆきまで…えっと、何だか目が怖いんですけど…?」
「どんだけー」
546名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 22:34:52 ID:U1KdfAVa
>いやいやスルーと言うのは最低限の空気を読める相手にしか通用しないから
>ID:U1KdfAVaみたいなのは蹴とばさなきゃ分からんよ
オラオラ蹴飛ばしてみろよwwwwww
とっとと出て来いよ!!!居るのはわかってんだよwwwww

>旗色が悪くなって自分の言葉遣いを丁寧に直して
誰がてめーみたいな気色悪いホモに丁寧語なんて使うかよwwwwwww
俺はな、紳士なんだよwwww
お前(◆MoiSlbQnQw)とは違ってマナーを守る職人には丁寧に応接するのが「大人」ってもんですよ、この糞ガキwwww


ほらほらスルーなんてしないで徹底的に蹴り飛ばすんじゃないのかwwwww?
早く蹴り飛ばしてくれよ、なあwwwwwwww
547名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 22:37:19 ID:t5+eDmFA
ID:U1KdfAVaよ、まずは>>1を読め。
注意書きしてるんだからもう気に入らなかったのならスルーでいいだろ。

煽ってる人もスルー力を身に付けろ、と。

>>LD氏
こんな空気になっていても投下をどうか頼みます。
54823-49:2008/09/01(月) 22:58:22 ID:QK52WS8Q
どうもです
前回のみさゆき(>>339-347)のみさお視点なんか書いてみたりしました
被りがないようでしたら五分後ぐらいから投下させてください


・みさお&みゆき
・みさお視点
・エロ無し
・10レス使用
・陸上部関連の独自設定あり
・オリキャラ要素あり
 
 ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……

 どこまでも単調な水音が、まぶたの下りた真っ暗な世界に満ちている。
 他の音は聞こえない。
 適度な生ぬるさのお湯が全身を打ちつけ、まとわりつくようだった汗とホコリっぽさが残らず
 洗い流されていく。
 私立陵桜学園の女子更衣室に備え付けられた、シャワールームの一角。
 放課後の、かなり遅い時間。
 どのくらい遅いかっていうと――
「……ふぅ」
 きゅ、と硬い手ごたえの取っ手を捻ってお湯を止めると同時に、辺りはしーんと静まり返った。
 文字通りの、水を打ったような静けさ……で、あってんのかな?
 まーいーや。
 ともかく――私の身体からしたたる雫が申しわけ程度にぽたぽた言ってるぐらいで、他には
 本当に何の音もしない。だってもう誰もいないから。
 そんぐらい、遅い時間。
 なんでそんな時間に学校でシャワーなんて浴びるのかっていうと、単純な話。部活してたから。
 ちなみに陸上部な。
 じゃあなんで一人なのかっていうと、それも簡単。他の連中が先に帰ったからだ。
 なんてゆーのか、最近みんなヤル気がない。
 ウチの部、最初に全員で走りこむ以外は各自が自由に練習メニューを組めることになってる
 んだけど、ドイツもコイツも最低限のノルマしかこなそうとしないんだ。
 まぁ、もともと強豪ってわけでもないし、だから最近ってゆーか最初からなんかな。
 私も最初は反発とかしてたんだけど、今じゃその点はもう諦めた。
 ――だからって、

“れ? みんなもう帰んの? 私まだ走り足りねーんだけど”
“じゃ、後片付けヨロシク。がんばって♪”

 ……そりゃねーよ。
 ちっくしょー、片付けなんて一年ボーの仕事なのに。私も部長らも二年前は毎日やらされたのに。
 いや、仕方がねーんだけどな。今年は結局一人しか入ってこなかったから。
 だから、いくら昔からそうだっつってもたった一人に毎日トンボ引かせるわけにもいかねーって
 ことで、週に三日はじゃんけんで当番を決めることになったんだ。
 そんなわけだから、残りたいってヤツがいるならソイツが――つまり私がってことになるのも
 当たり前っちゃ当たり前なんだけどな。
 でもそれにしたってみんな帰んの早すぎなんだよっ!
 せめてもう二、三人入ってくれりゃーなー。去年みたいに夏の大会ぐらいまでは盛り上がるかも
 しんねーんだけどなー。
 あーあ、どっかにいねーかなー。期待の新人! みたいなヤツが。


 着替え終わって、顧問への報告も終わらせて外に出ると、太陽はかなり傾き始めていた。
 そして、静かだった。
 見える範囲には誰もいないし、いつも聞こえるラッパの音も止んでいる。
 こりゃひょっとしたら、もう私以外には誰も残ってないのかも。
 と、思ったんだけど。
「……お?」
 まず目に付いたのは、緩やかなウェーブを描く長い髪。
 夕明かりを受けてオレンジともピンクともつかない色に染め上げられている。
 学園前のバス停。
 校門を出てすぐのところにあるそのベンチに、一人の女子が腰を下ろしていた。
 鼻筋の通った横顔は見るからに頭よさそうで、丸レンズのメガネがよく似合っている。
 絵に描いたように優等生、かつ、お嬢様って感じ。
 そんな彼女は、何か考えごとでもしているのか、私のことに気付いている様子はない。
 ん〜…………っと。
 誰だったかな。見覚えはあんだけどな。
 ま、本人に聞きゃいっか。
 そう思って歩み寄り、声をかけようと口を開いた、そのとき。

「――駄目ですね、もっとしっかりしないと」

 そいつの方が、一瞬早く声を発した。
 半笑いの、だけど見た目と同様に柔らかい印象の声。
「……何が?」
 思わず返事をしてしまう。
 するとそいつは「えっ?」と驚いてこっちを振り返った。メガネの向こうで大きな目がパチクリと
 またたく。
「あ……確か、あなたは――」
 そうして正面から顔を見て、私はようやく思い出した。
「ん? あ、なんだ。ちびっ子んトコの委員長じゃん」
 確かそうだ。
 中学以来の親友でクラスメイトでもある柊かがみがよく話題に出す……コナタ、っつったっけ?
 あいつんところのクラス委員だ。たまにうちの組に来て柊と打ち合わせっぽいこと話してるのを
 何度か見たことがある。
 名前まではわかんねぇけど。
「――あ、はい。ええと……」
 でも、向こうも私を知ってるっぽいのは、ちょっと意外かも。
「……峰岸さん、でしたっけ」
 うんそー峰岸。峰岸あやのー。私の幼なじみー。……って。
「ちげーよ」
「え? あ、あれ?」
 危うく普通にうなずくところだった。
 何とか踏みとどまって突き放すと、そいつはえらく混乱した顔になりやがる。
「日下部だよ。日下部みさお」
 私なんかとあやのを一緒にするなってんだ。


「すみませんでした。本当に……」
「あー、もーいーって別に」
 バスの中。隣に座ってヘコヘコ頭を下げてくる高良を、適当に手を振ってなだめる。
 高良みゆき。
 そんな名前なんだってさ。
「……けどまさかあやのと間違われるとはなー」
 峰岸あやの。
 家族を除けば――いや、たぶん除かなくても私の一番近くにいる親友。物心がついたころには
 もう隣にいて、ずっと同じものを見ながら過ごしてきた相手。
 でも見た目も性格もぜんぜん違うから、取り違えられることなんて今までなかった。
 だけど、
「すみません……」
「だからいーって。こっちだって高良の名前覚えてなかったし。考えてみたら私らだいたいいつも
一緒にいるし。そーいや私も品川庄司のどっちがどっちだかよく知んないし」
「はぁ……」
 うん。
 お互いにとっちゃ間違えようもない相手でも、外から見たら同じようなモンなのかも知れない。
 ちょっと強く反応しすぎたよな。反省ハンセイ。
「すみません。ありがとうございます」
「へ? 何が?」
 なんでいきなりお礼?
「いえ、その……なんとなく、です」
「ふーん? まーいーや。どういたしまして」
 よくわかんねぇけど。
 なんつーか、変わったヤツだよなぁ。こーゆーのを「浮世離れしてる」ってゆーのかな。
 取っ付きにくいわけじゃないのに掴み所がない、みたいな。
 なんとなくあやのに似てるんだけど、似方が中途半端っつーのか。よくわからん。
「ところで……日下部さんは、どうしてこんな時間まで残ってらしたんですか」
 つらつらと意味もないことを考えていると、高良がそんなことを聞いてきた。
「ん? うん、部活だよ。陸上部」
「お一人でですか? 他の部員の方たちは……」
 あーそっか。そりゃまぁ確かに変だよな。
「あー、もちろんみんないたけど――」
 というわけで事情を説明する。
 話し終えると、高良は感心したように、深い納得を示してうなずいた。
「……大変なんですね。お疲れ様です」
「ホントにな。最後の夏も近いってのにさー。あーあ……」
 説明っつーかほとんどグチだったけど。
 タメ息はきまくり。幸せがどんどん逃げちっちまう。
 ウツウツした窮屈な感じがまとわりつくみたいで、鬱陶しくて、背伸びがてら腕を頭の後ろに
 組みなおす。
「きゃっ……」
 すると肘が高良の頭に当たりそうになってしまった。
「っと、ゴメンゴメン。あぶねーよな」
「いえ、平気です」
 高良はそう言ってくれるけど、なにやってんだよ私。バスの狭い座席なんかで暴れたりして。
 とりあえず今度は気をつけながら腕を下ろして、そして謝るべきことがもう一つあるのに気付いた。
「あー、あとゴメンな。なんかあたしばっか喋って。それもグチばっか」
「そんなことありませんよ? 楽しいです」
 だけど高良は、にっこり笑ってそんなことを言う。作り笑いには見えない。
「そーなの?」
「はい」
 引き続きキレイに笑いながら、真正面からうなずく高良。どうやら本当に楽しんで聞いてたらしい。
 語った私がいえることじゃないけど、こんなグチのどこが楽しいんだ?
「なんか、変わってるよな、高良って」
「そうかも知れませんね。たまに言われます」
 さらにそんなことを言っても、やっぱりクスクスと笑う。
 キレイで上品な笑い方だ。ガサツな私なんかとは比べ物にならない。
 美人だし、スタイルもいーし、そーいやなんかずっと敬語で喋ってるけど、それも無理なく似合ってて
 イヤな感じとかはぜんぜんしない。柊によると勉強も運動もできるって話だし本当に同い年――いや、
 同じ人間なのか疑わしくなるね。
 なんとなく視線を逸らし、前を向く。
「柊とかだったら絶対怒ってるところだよな」
 うん。
 別に怒られたいわけじゃないけど、あいつぐらいの反応をされるのが一番やりやすい。
 あやの以外のヤツに優しくされるのには馴れてねぇから、どうしていいかわかんなくなるんだよ。

「柊……かがみさんですか?」

 ――え?

 思わず振り返る。
 高良は不思議そうに小首をかしげていた。
「――ああ、うん。姉のほう」
「なるほど……かがみさんなら、そうかも知れませんね」
 そして私が答えると、その光景を想像でもしたのか、口元にこぶしを添えながらおかしそうに笑う。
 よく知ってる人間の、よく知ってる姿に対しての、親しみのこもった笑いだ。
 あやのも、そしてたぶん私も。柊のことを話すとき、よくこんなふうに笑う。
 だけどそこには大きな違いがあるような気がした。
「……やっぱ、名前で呼ぶんだな」
「え?」
「ま、そりゃーそーだよな。妹さんがいるもんな、そっちには。区別する必要あるよな」
 それだけのこと、なのかな、本当に。
 私だってあやののことは下の名前で呼んでるけど、それはあやのの姉ちゃんと区別するため
 なんかじゃない。もっとこう……上手く言えねーけど、心のこもった理由だ。
 それなのに、同じぐらい大切な柊のことを私は名字で呼んでいる。柊も私を名字で呼んでいる。
 そして、あのちびっ子や、この高良のことは名前で呼んでいる。
 なんで、なのかな。
「はぁ……?」
 おっと、やべ。高良が困ってる。
「――あぁいや、あたしら妹さんのほうとはあんま交流ないからさ」
 慌てて言いつくろいながら向き直ると、やっぱり。心配そうな顔。
「だから未だに名字で呼び合ってんだよ。長い付き合いだってのに。まぁ今さら変えるのも変だし、
別に不都合もないから別にいーんだけどな。ははっ」
「……」
 変わんねぇ。
 ごまかせてねぇ。
 あーもーめんどくさい。
 やめ。この話題もうやめ。
「ってゆーか……そーいやさ、高良も一人だよな」
 とっさにそんなことを口走る。
 でも、とっさだったけど、それも確かにおかしな話だ。
「委員会だったんだろ? 他のメンツはどーしたんだ?」
 「はい?」と首をかしげる高良に、私は質問を継ぎ足した。
 変だよな。
 委員会の仕事なんて、部活以上に一人でするモンじゃないだろう。そもそも「集まり」なんだし。
「あ、はい。それはですね――」
 まだ何か引きずったような雰囲気ながらも、高良は答えを返すべく、口を動かし始めた。
「ええと……そうですね。まず、そもそもこんなに遅くなるはずではなかったんですよ。ただの
定例会でしたし、特にややこしい集計などもありませんでしたから。実際、本来の業務は特に
問題もなくすぐに終わりました。ですから、あとは議事録を提出するだけになったところで、
みなさんには先に帰っていただいたんです」
「なんで?」
「え? いえ……一人で十分だと思ったものですから……」
「ふーん」
 わかんなくはないけど、なんかドライっつーか。高良じゃなくて他の連中がな。
 まぁ部活じゃなくて委員会なんだし、そんなモンなのかな?
「あの……日下部さん?」
「あ、わりぃ。なんでもねーから。続けてくれ」
 不安そうにこちらを覗きこんできたのを笑ってごまかすと、首を捻りながらも高良は素直に
 話を続ける。
「はい。……それで、ですね。議事録を提出して職員室を出たところで、大量の書類を抱えた
鯨井先生に声をかけられまして」
「ああ、くじらのおばちゃんな」
 そんなアダ名で呼ばれてる体育教師を思い出す。
 確か生徒指導だか進路指導だかを兼ねていて、たまに平気で無茶なこと言ったりするから
 生徒の受けはあんまりよくない。
 なるほど。だいたい分かった。
「手伝わされたわけか。そりゃ災難だったよな」
「ええ、まぁ……――あ、いえ。別に災難だなんて……」
 一瞬の苦笑いを見せたあと、慌てて手を振る高良。
 そんな姿に、私はちょっとだけ安心する。こいつも、どこまでも完璧に善人ってわけじゃないんだ。
「ええと……とにかくまぁ、そういった次第で――要するに日下部さんと似たような感じです」
「ふぅん。なんかぜんぜんちげぇ気もするけど……けどよくやるよなー。めんどくさくねぇ? 委員会の
仕事なんて」
「いいえ? 確かに時間や手間のかかることもありますけど、楽しいですし、遣り甲斐もありますよ?」
 うわぁ、笑顔で言い切りやがった。
 完璧じゃないにしてもかなりそれに近い善人、お人好しだわ。
 感心していいんだか、呆れるところなんだか。
 自分でもどっちつかずなため息が漏れた。なんとなく脱力して、バスの窓枠に肘を乗せる。
「たいしたモンだな。ヒーラギなんかしょっちゅうグチってるけど」
「……かがみさんが、ですか?」
 ん?
 なんか声が、強張った?
「うん。誰かがすぐサボるとか、文句ばっか言うとか、字が汚いとか」
「そうですか……」
 そしてなんか落ち込んだ。突然なんだ?
「負担……になっているのでしょうか……」
「ん〜、まぁ普通はそーなんじゃね? よくわかんねぇけど」
 とりあえず正直に言ってみる。
 けど、失敗だったか? なんとなく追い討ちをかけちまってるみたいな気がする。
 首を捻る私にも気付かない様子で、高良は言葉を続ける。
「でしたら……今日、お休みになったのも……」
 へ?
 なんだ? ひょっとして自分のせいとか思ってんのか?
「それは関係ないんじゃねぇの?」
「……と、仰いますと?」
「ん、あいつって春先になると風邪引くんだよ、昔っから。……っていってもあたしは五年前からしか
知んねぇけど、自分で言ってた」
 夏に向けて体脂肪が順調に落ちてる証拠だとかなんだとか。
 それでぶっ倒れてちゃ意味ねーと思うんだけどな。
「そうなんですか?」
「ホントだって。去年も休んでただろ?」
 いや、今年はちょっと遅かった気もする。
 そーいや最近たまに、特に昼休みの弁当のときに焦ってるみたいなヘンな顔してることが
 多かったけど、なるほど。そーゆーアレだったか。心配して損した。
「そういえば……」
 高良も納得したような顔……に、一瞬なった。けど。
 またすぐ落ち込んじまった。
 なんなんだ、いったい。
「てかさ、『みゆき』ってあんたのことだよな?」
「えっ? ――あ、はい。私の名前です」
「だよな、うん。――柊さ、いつも言ってるぜ? 『みゆきがいてくれて助かる』って」
「え……」
 高良が目を見開く。
 なにその意外そうな顔。
「ホントだって。言われたことねーの?」
「い、いいえ。ないです……」
 戸惑ったように言う。
 そして思い返しているのか、また少し視線を宙に飛ばして、声を出さずにうなずいた。
「そっか」
 なんか呆れた。前に向き直る。
「まぁ確かに、ヒーラギって面と向かって人を褒めたりはしないヤツだよな」
 意地っ張りだしなぁ。
 それとも照れ屋なのか? 怒るときはまっすぐにこっちを見てくるくせに、褒める――とまでは
 いかなくても、認めるようなことを言うときは目を逸らすんだ。
 まったくしょーがないヤツだぜ。
「……それは、確かにありますけど……」
 控えめにうなずく高良に、再度向き直る。
「だろ? でもホントだから。――だからさ、高良がそんな顔する必要は、たぶんねーよ」
「顔、ですか?」
「うん」
 でも、だったらここは、私が言ってやんねーとな。
 親友、なんだから。
 尻拭いぐらい、してやるよ。
「なんてゆーか……『ごめんなさい』みたいな顔してたぜ?」
「あ……」
 高良は目を見開いて、隠すように顔の下半分を手で覆う。
「す、すみません」
「だから、謝んなくていーって」
「はい……ありがとうございます、日下部さん」
 そして手を下ろしながらゆっくりと浮かべたその笑顔は、それはそれは素敵な笑顔で。
 まるで輝いているように見えたのは、きっと夕陽を浴びていたからってだけじゃ、ないと思う。
「どーいたしまして」
 しょーがねーけど。
 この笑顔に免じて、貸しってことにはしないでおいてやるよ、柊。


     ☆


 昨日はまた風邪を引いて休んでしまった。
 私は特に身体が弱いというわけではないのだけど、春でも夏でもないこの時期はどうにも体調を
 崩しやすい。気温の上下が激しいからインナーの調節が難しいし、あと夏に向けてのダイエットで
 体脂肪が落ちていることも関係しているのだと思う。
 まぁ、一日休んで一晩寝たらすっかり熱も引いたけど。
 というわけで、そのことを私以上に喜ぶつかさと、あとついでにこなたと一緒にいつもどおりに登校
 して、いつもどおりに二人と別れて自分の教室に入って、でもなんかいつもと違って静かだななどと
 感じていた私の元に。
 珍しい人物が訪れた。
「――みゆき?」
 前述の二人と同じクラスの友人で、私も仲良くさせてもらっている相手、高良みゆきである。
「あ、かがみさん。おはようございます」
「うん、おはよう。――どうしたの? あんたが朝から来るなんて」
 珍しい。
 述べたとおり、仲の良い友人であり学級委員長仲間でもあるのだが、こんなふうに朝から私の
 クラスまでやってくるなんてこと、今までにあっただろうか。
 少なくとも、今とっさに思い出せる範囲では一度もない。
 だから何の用件なのか、ちょっと見当がつかない。
 まさか優等生の彼女が教科書等を忘れたということもあるまい。昨日の定例会関係で何か急ぎの
 伝達事項でもあるのだろうか。でも、朝一番で伝えなければならないぐらいのことなら、昨日くれた
 お見舞いのメールにでも添えてくれているはずだ。この子の性格なら。
「いえ、それが……」
 そして質問に対して返ってきたのは、なんだか曖昧な反応。
 いつも人の顔をまっすぐに見て話す彼女にはこれまた珍しいことに、きょろきょろと周囲を見渡し
 ながら言葉を詰まらせる。
「なに? 誰か探してるの?」
 そんなようにも見える。
 が、だとしたら、誰を?
 この子、私以外にこのクラスに知り合いなんていたのかしら。
 内心で首を捻っていると、みゆきはためらいがちに口を開いた。

「あ、はい。あの……クサカベさんは、もういらしてますか?」

 ……は?
 クサカベって、日下部?
 なんでアイツの名前が、みゆきの口から? まさかアイツ、何かヤバいことでもやらかしたのか?
「かがみさん?」
「え? ――あ、ああ。ごめん。えっと……」
 考えをひとまず打ち切って、とりあえずは質問に答えることにする。
 ええと、日下部、日下部は、と……いない、わね。
 教室をぐるりと見渡してみたが、くだんのお天気娘の姿はなかった。
 そういえばなんか静かだと思ったらアイツがいなかったのか……っと、それは置いといて。
「ん……来てはいるみたいだけど」
 彼女の席の方に目を向けると、フックに鞄がかかっている。が、本人の姿はやはりない。
「そうですか……」
 みゆきは頬に手を添えて眉を下げ、あからさまな困り顔でため息をつく。
「まぁそのうち戻ってくるとは思うけど……でも、どうしたの? アイツになんか用事?」
「はい。実は、昨日――」

 そうしてみゆきが語ったところによると、彼女は昨日、日下部と帰りが一緒になったらしい。
 そして、陸上部に所属しているアイツから人材不足について相談され、知り合いの一年生を
 紹介したのだという。

「――ふぅん。そんなことがねぇ」
 そういえば前に言ってたわね。近所の子が今年陵桜に入ったとかなんとか。日下部もクラブ
 の関係でいろいろグチったりしてたし。
 でもその二つを結び付けて考えたことはなかったわ。
「それで、昨日のうちに本人にも電話で話を通しておいたのですが……」
 と。
 説明を続けていたみゆきが、不意に口ごもった。
「なに? 断られちゃったの?」
「ええ……。みなみさん――あ、岩崎みなみさんというのですが、彼女があのようにはっきりと
駄目だというときは、本当に駄目なときでして」
 ため息混じりに言って、途方に暮れたようにみゆきは項垂れる。
 どのような言い方をされたのかは知らないが、まぁ分かる。他人には区別がつかなくとも身内
 だけには通じる微妙なニュアンスの違いというのはあるものだ。
 私も、例えばつかさが駄目だとか無理だとか言うとき、それが単なる怠慢なのか真剣に不可
 なのかの違いはなんとなく分かるし。そして、そういう感覚はえてして説明しにくいものなのだ。
 さておき。
 要するに、みゆきはそのことを日下部に伝えに来てくれたということなのだろう。
「なるほどね。でも、う〜ん……ちょっと遅かったみたいね」
 再度教室を見渡しながら言う。せめて峰岸の方だけでもいてくれたらよかったのだが。
 みゆきが目を閉じ、頬に手を添える。
「そのようですね。どうしましょう……」
「しょうがないわね。じゃあ、戻ってきたら私から言っとくわ」
「……よろしいのですか?」
「いいのよ、そのぐらい。いつも私のほうが助けてもらってるんだし」
 私が笑ってそう言うと。
 みゆきは、下げていた眉を跳ね上げて、目をまんまるに見開いた。
 え?
 なに?
「……そうですか」
 そうしてからゆっくりと、花のつぼみがほころぶように微笑む。
「ありがとうございます、かがみさん」
「え、ええ……」
 なんだろう。
 なんだか必要以上に喜ばれてしまった気がする。
 見慣れているはずの笑顔が、やけに眩しかった。

 とまあ、そんなことがあったわけなんだけれども。
 結論から言って、みゆきからの依頼を果たすことはできなかった。

 一時間目の次の休み時間。
「おーい、日下部」
「ごめん! あとで!」
「……」
 戻ってきたのは二時間目開始のチャイムとほぼ同時だった。
 その次の休み時間。
「ちょっと! 日下部!」
「みさちゃん、待ってっ」
「あとでっ!!」
「……」
「……」
 その次。
「日下部っ! 話を――」
「みさちゃ――」
「日下部さ――」
「うぉおおおおおーーっ!!!」
「……」
「……」
「……」
 で。
 この四度目の突撃の際に向こうで何があったのか、それまでと同様チャイムぎりぎりで戻って
 きた日下部は、融けかけの雪地蔵のようにどん底まで落ち込みまくっていて、声をかけるのも
 はばかられるほどだった。
 そうして向かえたお昼休み。
「たからぁ〜……ダメだったよぉ〜……」
 毎度々々律儀にやって来てくれたみゆきに日下部が泣きついて、
「ああ、日下部さん……申しわけありません……」
 みゆきがそれに謝って、
「もう来るなって……すんげぇ怖い顔で……」
「み、みなみさんが、ですか?」
「うん……」
「元気出して、みさちゃん。高良ちゃんも落ち着いて? とりあえずごはん食べましょ?」
 そんな二人を峰岸がなだめて。
 そして私としても、そんな三人を放置してつかさのクラスに行くわけにもいかないから、とりあえず
 連れて行くことにして。
 だからその日の昼食は、いつもより少しだけ――いや、かなり賑やかなことになった、と。
 まぁそんな感じだ。
 普段の日常にちょっとした揺らぎを生じさせた小さな異変。
 疑問やらごたごたやらには片はついたけど、ある意味で、それは未だに続いている。
 どういうことかというと――


 一週間後。
 昼休み。
「あれ? あれあれあれ? ……ないっ!」
「どうしたの、みさちゃん?」
「あ、あやの……弁当、忘れてきたみたい……」
「ええっ? 家に?」
「たぶん……」
「なにやってんのよあんたは……」
 泣きそうな、というか既に半泣きになっている恥ずかしい友人に、私はため息をこぼす。
「ごめんっ、ちょっと適当になんか買ってくるっ!」
「あ――みさちゃん、前っ!」
「え? って、うわっ!」
「にょわ!? ……あっぶないなぁ。なにやってんのさ」
「ごめんごめん。弁当忘れちまってな、購買行くとこ」
「みさきちも?」
 も、って。
「おまえもかよ」
「あ、かがみ……と、あやのん。……イヤハヤ、面目ない」
「もとからないだろうが、アンタに面目なんて」
「うわっ、ひどっ」
「おーいなにやってんだちびっ子、早く行くぞ」
「わ、待ってよ」
「じゃな、かがみ、あやのっ。すぐ戻るからっ」
「待っててねぇ〜」
「はいはい……」
 まったく、騒がしいったらありゃしない。
「うふふ。それじゃ行きましょ、かがみちゃん」
「ええ」

「おーっす」
「こんにちわ。つかさちゃん、高良ちゃん」
「こんにちわ。かがみさん、峰岸さん」
「あ、お姉ちゃん、あやちゃん。……あれ、みさちゃんは?」
「購買に行ってるわ。お弁当忘れたんだってさ、あのバカ」
「え? みさちゃんも?」
「まぁ……泉さんもそうらしいんですよ」
「らしいわね。――まったく、あいつら見てるとこっちまで自分が受験生だって忘れそうになるわよ。
緊張感なさすぎ」
「まあ、ずっと緊張し続けというのも、それはそれで良くありませんし」
「まったく緊張しないよりはマシだと思うけどね」
「もう、かがみちゃんってば、そんなことばっかり言っちゃって。ねぇ?」
「えへへ。ねー?」
「……」
 何よ。何が言いたいのよ。
 
「やーっ、ごめんごめん」
「お待たへー」
「おかえり、みさちゃん。泉ちゃん」
「おかえりー」
「おかえりなさい」
「うむ、よしよし。ちゃんと食べないで待っておったね。苦しゅうない」
「なんで偉そうなんだよ。いいからさっさと座れ」
「ほーい」
「よしっ、じゃーかがみの隣、もーらいっ!」
「ああっ!? みさきちズルい!」
「へへーん。早い者勝ちだぜ」
「じゃんけん! せめてじゃんけんっ!」
「わかったよしゃーねぇな。――最初はグー、」
「「じゃんけんぽんっ!」」
 グーとパー。
 と、チョキとチョキとグー。
「……なんでアンタたちまで参加してんのよ」
「だ、だって私もお姉ちゃんの隣がいいんだもん」
「私は、ええと……なんとなく、でしょうか……?」
「右に同じ、かな? まぁいいじゃない」
「……」
「むふふ。モテモテだね、かがみ。――そんじゃ行くよー。あーいこーで、」
「「「しょっ」」」
「「「「っしょっ!」」」」
「「「「「っしょおっ!!」」」」」
「……」
 決着つくのか、これ?


 なんとなく予感していたことではあったけど。
 あの日、ちょっとした偶然によっていつもより騒がしくなったお昼休みのひとときは、一時ではなく
 そのまま新しい日常として居座ってしまった。そしてたぶん、卒業までずっとこのまま続くのだろう。
 そう思うと、少し頭が痛い。
 いや、元に戻って欲しいとは別に思わないんだけど。
 ただもうちょっと、なんていうかこう……

 ――ああ、そうそう。

 ちなみに、みさおの陸上部の方は、例の岩崎さんは無理だったものの、主にみゆきの尽力により
 何人かの新入部員を無事確保できたらしい。
 羨ましい話だ。
 こっちにももう一人ぐらい増えてくれないもんかしら、ツッコミのできる人材が。




55923-49:2008/09/01(月) 23:14:41 ID:QK52WS8Q
以上です
ありがとうございました


エピローグ部分の会話に四苦八苦
なんと言いますか、原作の呼称は実に優れているってゆーか、SS向きなんだと痛感
この状態で連載とか自分には絶対無理っす

ってゆーか雪地蔵ってなんなんでしょう?
560名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 23:38:56 ID:uEznqQlZ
>>559
猪突猛進のお馬鹿萌え。GJです。

最近、ひよりんが嫁なのにななこ先生に浮気しそうな俺がいます。
オタ女子も好きだけど可愛いお姉さんも萌えなんですよ。あーもう、ななこ先生の頭を撫でたいよー!
561ST205海苔 ◆ST205qYjsE :2008/09/01(月) 23:44:21 ID:1bsE08dT
仕事逝ってる間に何かあったようだけどここは華麗にスルーして
とりあえず帰りがけに有楽町ビックでつかさfigmaを確保。
これでらきfigmaは限定&通常版のこなた2種に続いて3体目。
次は13日発売のかがみんだな・・・・・・

>>534
こなシンスレへGo!!w

>>535
とりあえず↓これ、日比谷線秋葉原駅見取り図を見て貰った方が早いかな?
ttp://www.tokyometro.jp/rosen/eki/akihabara/map_rittai_1.html

一応泉父娘が降りた場所は上野・北千住寄りの改札で
そこから地下道を進んでJRの昭和通り口から一番遠い5番出口から地上に出た、
という風に設定しております(ちなみに3番出口がJR昭和通り口&秋葉ヨドバシに直結してます)。

そして今回こなたがレンズを買った中古カメラ屋「カメラのにっしん」は
件の5番出口から神田川を渡ってすぐの交差点に面した所にある実在の店です。
日比谷線秋葉原と都営新宿線岩本町のちょうど中間点にあるので交通の便はいいかも?

>>559
乙!!
こういう出会いの形もまた自然でいいですね。
人脈が人脈を呼んで糸が繋がってくようなそんな感じがありありで。

さて、泉父娘の隅田川クルーズ撮影記のロケハンいつやろうか・・・・・・
こなた&パティで止まってるらき鉄ネタもネタ捻り出さんといかんし・・・・・
(構想はあるんだけど上手くまとまらんorz)
562名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 23:56:41 ID:U1KdfAVa
>>561
呼んだかwwww?
563名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:00:44 ID:uEznqQlZ
>>561
あ、なるほど。京浜東北じゃなくてメトロのほうだったんですね。うっかりしてました。
いつも使ってるのが京浜東北だったから……
564名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:11:31 ID:mhUjGHQH
516 :名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 02:12:19 ID:Z/pkGPdo
いやいやスルーと言うのは最低限の空気を読める相手にしか通用しないから
ID:U1KdfAVaみたいなのは蹴とばさなきゃ分からんよ

こういうのは沈黙したら勝ったと勘違いしてまた次回も噛み付いてくるので
徹底的に叩いたほうが良い、NG指定は逆効果


お待ちいたしておりますwwwwwwwwwwwwww
565名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:28:20 ID:mhUjGHQH
いやー、しかし恥ずかしいねぇwwww
できない事は言うもんじゃないよwwwww

毎回IDまで変えて噛み付いているのにねwwww
徹底的に叩いた方がいいとかwwww
マジで叩いてみろやwwwwwww

あー面白すぎるwwwww


あんまりバカにするのもあれなので。
俺、お前のSS結構好きだぜwwwww
566名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:32:23 ID:/okTCaO1
>>560
お前がななこ先生の頭を撫でたいとか言ったせいで、
『酔い潰れてみゆきさん膝枕で眠る黒井先生と、顔をほんのり紅潮させてその頭を撫でながら慈母のような微笑みを浮かべるみゆきさん』
という画が脳裏に浮かんでのたうちまわっちまったじゃないか。謝(ry
567名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:51:09 ID:X81CoVtm
はいお疲れ様
頭が悪いくせに邪推なんかするもんじゃないよ
俺は◆MoiSlbQnQw氏じゃないよ
何レスも見当違いのレスを書き込んでいるのを見ながら嘲笑っていたんだよ
普通の人間なら恥ずかしくて二度と現れないけれど、平気で噛み付いてくるんだろうね
恥と言う概念がないからね

君みたいな知性が不自由な人に評価されて◆MoiSlbQnQw氏が喜んでくれればいいね

荒らしだとかの暴言を吐いたことを◆MoiSlbQnQw氏にまず謝罪するんだな

こちらはTSに噛み付いてくることを叩くといっているのだよ
で、提言を止めたと言うことは今後一切TSについて物を言わないと言うことなんだろうね
でなきゃできないことを言うもんじゃないと天に吐いた唾を自分でかぶることになるからね

こっちの目的はコレで達成君の主張は自ら放棄で話は終わっているから以後はスルー
できないことを言っったんじゃないよ、ちゃんと目的は達成したから

火病って目的を忘れてたんじゃないよね
568名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:53:05 ID:BzF4r9yz
>>566
だが断る。むしろその脳内イメージを書き起こせ。
569名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:57:28 ID:roM/C44X
鈍器に平木鏡美売ってなかったお(´・ω・`)
570名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 01:06:43 ID:mhUjGHQH
キタ━━(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)━━!!!
先生!!!!!!!いらっしゃったwwwwwwwww
まさか釣れると思わなかったから驚いたwwwwww

>何レスも見当違いのレスを書き込んでいるのを見ながら嘲笑っていたんだよ
さようでございますかwww
嘲笑ってる暇があるんだったらさっさと思いっきり叩けばいいものをwwww
ほら徹底的に叩くんだろwwwこれからも頑張ってねwwwww

>こちらはTSに噛み付いてくることを叩くといっているのだよ
どうぞ叩いて下さいwwww大歓迎ですwwwwwww
これからも徹底的に噛み付いて参りたいと思いますwwwww
だから一杯一杯叩いてねwwwww

>で、提言を止めたと言うことは今後一切TSについて物を言わないと言うことなんだろうね
>でなきゃできないことを言うもんじゃないと天に吐いた唾を自分でかぶることになるからね
(゚Д゚)ハァ?
専用スレに移った方がいい、というのは提言であって、別にSSに意見しちゃあいけないって意味じゃないでしょwww
まあときには厳しい読者wwwwの意見もあるかもしれないねって事でwwww
ここで続ける限りは徹底的に叩き続けるから宜しくwwww

>こっちの目的はコレで達成君の主張は自ら放棄で話は終わっているから以後はスルー
はいはい脳内結論乙wwwwww
じゃあ今はっきり言ってやるから
 ここでやりたきゃやればいいさ。その代わり俺は「意見」を言う事は辞めないから

さぁ俺が噛み付くのを辞めるまで徹底的に叩き続けるんだろwwww
せいぜい頑張って下さいねwwwwwww


「知性が不自由な人」で仕事が無い自宅警備員らしく、LD氏の小説投下は絶対に間に入ってやるから期待してて待っててねwwww
571名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 01:10:01 ID:EX2zXHyt
いい加減、かまう事が荒らしにとって何よりの栄養になることに気づけ>>567

まあしかし・・・

俺はTS反対派だが、特定ジャンル作品が投下されるたびに
罵倒や荒らしがくる流れは正直由々しき問題だと思う。
スルーすりゃいいんだろうが、常習されるとそうもいってられない。
実際それで荒れ続けてるスレだってあるくらいだしな。

↓↓↓↓そして何度でもいう。これは特に作品を書く職人さんに声を大にして言う。↓↓↓↓
============================
小説の場で、心無い罵倒、罵詈雑言、慇懃無礼作品「全」否定等は
本来小説スレにとって百害あって一利もありません。
それらをやること自体が、既に荒らしです。
後生ですからこういうのを見かけた際は、NGになりなんなりして
徹底無視を心がけてください。
心無い罵倒に一々心を痛めて創作意欲を萎えさせていては、
こんな場所では生きていけませんよ。

もちろん、正当な意見には肯定部分、否定部分問わず
耳をかたむけましょう。むしろ傾けるべきです。
もちろんスレ違い、>>1違反は厳禁です。
============================
これ>>1に追加してえなあ・・・ナイーブな書き手もいるし、
荒らしはどうやっても来続けるだろうし、
久しぶりに来た人は、この荒廃ぶりに引くことが予想されるしな・・・

ああもう、アンチらきすた(もうここまでひどいとらきすたそのもののアンチとしか思えない)
一人のために、振り回されちまうってのは、2chの宿命なのかね!どーにもならんのかね!
572名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 01:32:12 ID:mhUjGHQH
ちょっと言葉足らずだった。すまんwww
LD氏の全てのSSに割り込んでやるとか、そういう意図じゃないから。
気を悪くしていたら申し訳ない
573名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 01:53:36 ID:Dx0Tx1P2
>>571
なんかこのアンチは、自分が荒らしだとわかって行動しているように見える。

TSというネタだけを叩いて、作家自体を叩かないようにしたりとか・・・
このスレが荒れると困るのはこいつ自身なんじゃね?この流れだと多分そろそろ反応が消えそう

・・・目的を持って荒らしてる分、余計始末が悪いけど。
574名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 06:19:02 ID:o0zDBy2w
だからさ、

 ス ル ー し ろ よ

何度言われれば学習すんだよ。
職人さんのこと考えるなら先ずスレ住人が真っ先にそうすべきだろ。
一言言いたいのは分かるけど、構ってるヤツも鬱陶しいよ。
575名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 07:07:12 ID:+uAq8fKo
>>574
つかさ「う〜ん〜、が〜ん〜ば〜る〜酢〜よ〜。」
かがみ「…スロー?」
こなた「目があぁぁ!」
かがみ「もう訳わからんわ!」
576名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 16:23:50 ID:kIPy496p
>>571 = 偽・スルー
>>574 = 3匹目のスルー
>>575 = 4匹目のスルー

真・スルー 何もレスせず本当にスルーする。簡単なようで一番難しい。
偽・スルー みんなにスルーを呼びかける。実はスルーできてない。
予告スルー レスしないと予告してからスルーする。
失敗スルー 我慢できずにレスしてしまう。後から「暇だから遊んでやった」などと負け惜しみ。
願いスルー 失敗したレスに対してスルーをお願いする。ある意味3匹目。
激突スルー 話題自体がスルーの話に移行してまう。泥沼状態。
疎開スルー 本スレではスルーできたが、他スレでその話題を出してしまう。見つかると滑稽。
思い出スルー 攻撃中はスルーして、後日その思い出を語る。
真・自演スルー 議論に負けそうな時、ファビョった後に自演でスルーを呼びかける。
偽・自演スルー 誰も釣られないので、願いスルーのふりをする。狙うは4匹目。
3匹目のスルー 直接的にはスルーしてるが、反応した人に反応してしまう。
4匹目のスルー 3匹目に反応する。以降5匹6匹と続き、激突スルーへ。
577名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 20:22:59 ID:DyrHyzDz
おーい
池沼で基地外の ID:mhUjGHQH
自宅警備員ならすぐにレスできるよな
見栄張るなよ、今頃日雇い派遣で労働中か
578名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 21:10:42 ID:gcBNFgpo
かがみ「こなたって男性器があるんだ」
こなた「ばれちゃったか」

ほらTSだぞ
TSをここで続ける限り叩きに来るんだろ?
さっさと来いよ
ホレホレ
579名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 21:22:18 ID:5T0Je6uY
もうこんなのしか残ってないんだなここは
580名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 21:32:26 ID:Sl4ZWxa5
くだらないな。こんな事より、世の中のために何ができるかを考えなさい。
581名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 21:33:03 ID:Dx0Tx1P2
OVAの話でもしようぜ!
582名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 21:47:33 ID:oGSVvv8F
>>580
じゃあおまえが何か提供しろ!ゴラァ!
と新たな荒らしが発生
スルーしろよ、全く!!

オレモナー
583名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 22:00:33 ID:4f8w+pA2
584名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 22:30:36 ID:XKufSBXB
>>559
GJ ! ! 珍しい組み合わせを上手くまとめたね
一喜一憂するみゆきさんの様子がかわいいw
585名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:23:32 ID:Qss1ZP/6
気がつけばそろそろ新スレの時期ですね。
586名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:28:10 ID:M6sXdH4e
次スレはこんな荒廃してほしくない。
587名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:32:46 ID:Tmp1AgGz
夏休みが終わったからって怒りをここにぶつけるなよ
588名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:33:00 ID:hy1qZlZ4
誰も他に準備されている方がいらっしゃらなければ、投下します
589名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:33:32 ID:BzF4r9yz
前スレもこんな風に、スレの最後が荒れてた気がする。
59036-273:2008/09/02(火) 23:38:07 ID:hy1qZlZ4
では、投下します。ただ、好き嫌いがはっきり分かれるような作品だと思うので、苦手な人はスルーでお願いします。

※注意
・みゆき&少年A(コンプ9月号に出てきた人)
・非エロ
・モブキャラ登場(一言だけ)
591副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:38:45 ID:hy1qZlZ4
 夏休みを目前に控えた7月中旬の某日のこと。埼玉県糟日部市、陵桜学園高等部三年B組。世界中の青空を全部埼玉に持ってきてしまったような、素晴らしい青空だ。
 ここでは今、6時間目、つまりは今日の最終授業を行っている。教科は世界史だ。
 大学受験という人生の節目が近づいている今、授業に対して本腰を入れて臨まなければいけないというのは分かっているけど、夏休みを目前に控えた今日この頃にでもなると、さっさと月日が経ってほしいというのもまた事実。
 そんなわけで、今日も今日とて、早く授業が終わってくれと祈りながら、俺は先生の話を聞いていた。
「……ほんで、冷戦は、アジアにも影響を与えたわけやけど、そのアジアの中でもっとも深刻やったのは、とある半島での出来事やったわけや。これ、分かる人おるかなあ……中学校でも習ったはずやけど……」
 そう言って、黒井先生はぐるりと教室を見渡した。誰に答えさせるか考えているようだ。
「……じゃ、高良。答えてみよか」
「はい」
 白羽の矢が立ったのは、我らが学級委員長、高良みゆきさんだった。ちなみに、席は俺の左隣だ。
「朝鮮半島で勃発した朝鮮戦争です。ソ連の支援を受けた共産勢力によって建国された朝鮮民主主義人民共和国が、大韓民国を突如として侵攻したものです。北朝鮮側は、中国、ソ連などの東側諸国の援助を受け、韓国側は、アメリカなどの西側諸国の援助を受けました」
「せーかい。さすが高良や」
 全く先生に同感だ。これほど見事な解答をすらすらと答えられるのは尊敬に値する。
 そして、先生の賞賛に対しても、
「そ、そんなことないです……」
 と、少し恥ずかしそうにしながらも謙虚な対応をしてみせた。うーん、そんな表情も可愛い。本当にもう、人間の鑑だ。人格者だ。聖人君子だ。
 いや、それだけじゃない。彼女は、容姿端麗、品行方正、成績優秀、文武両道、まさに非の打ち所がない。それでいて、どこかふわふわとした雰囲気に、俺は何か惹かれるものがあった。しかも、とびきり優しいときたもんだ。
 こんな完璧な人が他にいるだろうか? いいや、いない。少なくとも、俺はいないと思う。いや、約一億三千万人もいる日本人の中から、必死になって探せばいるかもしれないけど。でも、それは、悪魔の証明というものだ。
 昔、平塚雷鳥が宣言した「元始、女性は太陽であった」という言葉を思い出す。それは間違いなく正しかったんだろう。何故なら、事実、高良みゆきという彼女の存在は、俺の心を太陽のようにぽかぽかと暖かくさせているのだから。
 そう、俺は高良みゆきに恋をしていた。そのことに気付いたのは、いつ頃だったかな。そう、思い返せば、二年前……。
「……じゃ、次は副委員長。答えてみいや」
「……ふぇ?」
 思わず、素っ頓狂な声を出してしまう。
 まずい、気付かないうちに当てられていた。過去のことを回顧している暇じゃなかった! どうして俺は、ノスタルジーに浸ってばっかりで先のことを見据えないんだろうか! いや、今はそんなこと言っている場合じゃなかったか。
 ともかく、慌てて、教科書を手に立ち上がる。でも、質問を聞いていなかったので答えようがない。あわわ、どうする、どうすんのよ、俺!
「えーと……ですねえ……」
「何やー? まさか、聞いとらんかった……わけはないよなあ? 副委員長?」
 黒井先生は引き攣った笑いをしながら、脅すように言った。ちなみに、副委員長とは俺のことだ。詳しく説明すると長いので以下略。
 しかし、まずい、本格的にまずい。後々のことを考えて、ここは素直に白状するか? よくよく考えれば、ダメージが少ないうちに降参した方がいいかもしれない……。いやいや、でもでも、黒井先生のことだから、きつい拳骨が飛んでくるかもしれない……。
 どっちにしろ茨の道が見えるというジレンマに苦しみ、パニックになる。どうする、本当にどうすんのよ、俺!
592副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:39:51 ID:hy1qZlZ4
「台湾です」
「え?」
 その小さい囁くような声は、俺にとっては天使の救いにも神の啓示にも聞こえた。
 先生に気付かれないよう、慌てて視線を左に移すと、みゆきさんがニッコリと微笑んで、俺に向かって目配せしていた。
 その瞬間、俺はみゆきさんの意図を悟った。間違いない、みゆきさんが俺に助け舟を出してくれたのだ。
 ああ、本当に優しいみゆきさん。願わくは、その嬉しさに感激の涙を流したいところだけど、ここは自制する。今は答えるのが先だ。
 でも、この恩は一生忘れない。俺は深くそれを胸に刻んだ。
「台湾です!」
「お、おおっ」
 自信に満ち溢れた俺の大声の解答を聞き、黒井先生はちょっと怯むと、
「何や、随分、自信あるみたいやなあ……。まあ、正解やからいいけど。ま、ちゅうわけで、副委員長が言ったとおり、中国国民党は内戦で中国共産党に破れ、台湾島に逃げたわけや」
 黒井先生の解説が始まる。俺はそれを聞きながら、ほっと溜息をついてから、着席した。
 ふう、良かった。九死に一生を得た。全く、冷や汗をこんなに掻くのは久しぶりだなあ……。
 それから、みゆきさんに礼でも言おうかと思ったけど、みゆきさんを見ると真剣に先生の解説を聞いているようだったのでやめた。
 俺は、そんな彼女の真剣な表情も好きだったからね。
593名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:40:51 ID:hy1qZlZ4
「お前、危なかったなあ……。みゆきさんに助けてもらえなかったら、終わりだったぞ?」
 放課後、鞄に教科書などを詰めていると、みのるが話しかけてきた。
「あ、やっぱり分かってた?」
「そりゃなあ。黒井先生にまでは聞こえなかっただろうけど、こっちまでみゆきさんの声が聞こえたからさ。まあ、良かったなあ。愛しのみゆきさんに助けられて」
「何言ってんだよ。みゆきさんは誰にでも優しいさ。もし、俺以外の奴が答えに窮したとしても、彼女は答えを教えてくれたさ」
 そんなことを言ってやると、白石は何故か呆れたような目をして溜息をつくと、
「……お前はいいよなあ。想い人がいて。ま、いいさ。俺も精一杯応援するから、頑張れよ。今日、委員会だろ?」
「ああ、そうだな。委員会だ、委員会」
 さっきも言ったように、俺は学級副委員長。学級委員長であるみゆきさんと同じ、学級を代表する身分だ。ということは、みゆきさんと俺は同じ委員会に所属しているわけで、委員会は数少ない接触の機会、というわけだ。
 みゆきさんは隣の席だけど、休み時間になると、いつも泉や柊の机に行っちゃうからなあ……。まあ、そんなわけで、俺は月一回+臨時で何回かある委員会の日を、いつも心待ちにしていた。
「みゆきさんと接触できる機会なんてそうそうないんだし、ましてやあと一年で卒業という身だ。少ないチャンスをちゃんと生かせよ?」
「あ、ああ。ありがとうな、みのる。あ、そうだ」
 俺は、みのるに礼を言っている間に、ふとあることを思いついた。
「ん、何だ?」
「お前は、想い人いないのか?」
「想い人……? んー……さあ、どうだろうね」
 そう言って、何故か、みのるはあさっての方を向いた。
 何なんだ、その思わせぶりなそぶりは。腑に落ちないじゃないか。というか、拒否しないってことは、やっぱりいるのか?
 何か言ってやろうかと思っていると、みのるはやがて俺に向き直り、
「まあ、俺のことはどうでもいいだろう。ほら、委員会に行けよ、副委員長。みゆきさんがさっきから、こっちを見て待ってるぞ」
 早く言えよ!
 ……なんてことは胸の奥にしまって、俺はみのるに別れを告げると、みゆきさんの方へ向かった。
「みゆきさん。待たせてしまってごめん」
「あ、いえ、とんでもない。まだ、お時間はありますから。それに、さして待ってませんから、お詫びしなくても結構ですよ?」
 優雅に微笑みながら、みゆきさんはそう言った。心の底から気にしてないらしい。本当にこの人は、聖人君子か?
 そして、みゆきさんの笑顔の眩しいこと。これを見るだけで、俺は一週間分のエネルギーを注入された気分になる。俺にとっては、みゆきさんの笑顔の方が、タウリン千ミリグラムなんかよりは、よっぽど滋養強壮に利くね。
「では、参りましょうか」
「うん」
 俺とみゆきさんは、二人で連れ立って、委員会が行われる三年M組へと向かう。俺たちがいるのはB組なので、そこまでは結構長い。
「今日の議題って何だっけ?」
 ずっと黙りこくりながら歩くのもなんなので、歩きながらみゆきさんに問うてみる。
 みゆきさんは、顎に人差し指を当てながら、
「えーと、前回の委員会で、先生が予告していましたね。確か……二学期の学校行事について説明するとおっしゃっておられたはずですよ。二学期になってからは、行事が立て込むから、一学期中に出来るだけ準備をしておくべきだということで」
 寸分違わず、前回のことを記憶しているとは……俺も見習いたいな。爪の垢でも煎じて飲みたいものだ。ところで、爪の垢を煎じて飲むなんて、ただの変態のような気がしないまでもないけど、さて、俺は一体、何でそんなことを考えているんだろう。
「さすがみゆきさん。記憶力いいなあ。記憶力だけじゃなくて、学級委員長としても優秀だし。さすがは三年連続で学級委員長をしているだけあるよね」
 それは、決してお世辞じゃない。率直な俺の感想だ。
594副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:41:36 ID:hy1qZlZ4
「そ、そんなことありませんよ。私なんてまだ至らないところばかりで……。これでも努力しているんですけれども……皆さんにはまだまだ及びません」
 みゆきさんはそんな風にちょっと戸惑った笑いをしながら謙遜した。
 だけど、もっと自分を誇ってもいいんじゃないかなあ。まあ、みゆきさんには、言うだけ無駄だろうけども。
 でも、何しろ、彼女はいつも謹厳実直に委員会に取り組み、決して自分の仕事をおろそかにしない。まさに精励恪勤で模範的な委員長タイプで、本当に尊敬できる人なんだ。まあ、少しドジが多いのが玉に瑕だけど。
 ともかく、彼女の働きようは素晴らしいので、緑綬褒章か黄綬褒章の授与候補に推薦されてもいいと思う。まあ、日本がそこまで寛容だとは、俺もおよそ思ってないけど、少なくとも、クラスのみんなはもう少しみゆきさんに感謝すべきだと思う。
 まあ、いいかな。みゆきさんに感謝するのは俺だけというのも、みゆきさんを独り占めしているような気がして悪くない。ついでに、みゆきさんも俺に感謝してくれれば最高だけど。
 ……いや、待てよ。みゆきさんは、他に感謝するような人物……つまり、彼氏がいるんじゃないだろうな。よくよく考えてみれば、俺は、みゆきさんのことをほとんど知らない。
 確かに、いつも、泉を筆頭とする女子三人とつるんでいるけど、だからといって男がいない証拠にはならない。いるという証拠もないけどさ。でも、みゆきさんのことだから、いてもおかしくない。
 その上、誕生日、血液型、好きな食べ物などなど……何一つ俺は、彼女のことを知らなかった。さっきも言ったように、俺とみゆきさんの繋がりは委員会くらいなもので、あまりプライベートな会話をしていない。そういうのを切り出すきっかけというのもなかったし。
 じゃあ、彼氏がいるか聞いてみるか? いやいや、それはさすがに失礼だろう……。俺としては、あまりみゆきさんのプライバシーの権利を侵害したくない。
 …………でも、まあ、好きな食べ物くらいは……聞いてもいいかな? ……いいよなあ。それくらい。
「あの、すみません」
「え? な、何ですか?」
 突然、みゆきさんが俺のことを呼んだので、思わず敬語を使ってしまう。別にやましいことをしているわけじゃないのに、どうしてこんなに動揺してしまうんだろうな。
 まあ、それはともかく、急いでみゆきさんの方を向くと、みゆきさんが眉を曇らせていた。一体、どうしたんだろう。俺はみゆきさんのそんな顔は見たくないのに。
「さっきから、難しい顔をしていらっしゃるようですけど……大丈夫ですか?」
 ……ああ、俺を心配してくれていたのか。うーん、本当にみゆきさんは優しい。優しすぎる。気配り上手すぎ。ついでに、俺に彼女がいるかどうかで心配してくれたら、最高なんだけど。
 ……って、妄想が過ぎた。調子に乗ってないで、ここはちゃんと返答しよう。これじゃあ、ただの万年思春期男だ。
「あ、なんでもないよ。ただ……」
「ただ?」
 俺は意を決し、みゆきさんに好きな食べ物が何か聞いてみることにした。これくらい聞いても、バチは当たらないだろう。そうだよ、ほんの世間話程度さ。あははは。
 うん、自然だ、自然を装って聞けば、何も疑われない。落ち着け、俺。
 俺は、ふうと溜息をついてから、意を決して聞いた。
「今、付き合っている彼氏はいるんですか?」
「……」
 その瞬間、みゆきさんの笑顔が凍りついた。外のどこかから、小鳥のさえずりも聞こえる。静かだった。
595副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:42:11 ID:hy1qZlZ4
 ……………何聞いてんだ、俺ー! 馬鹿! 馬鹿!
 ああ、俺の青春は終わった。万事休す、やんぬるかな……。お父さん、お母さん、生まれてきてごめんなさい……。
 俺は、頭を抱えてうなだれた。もう何もしたくない。もう何も考えたくない……。
 しかし、そこに、全く予想していなかった言葉が飛び出された。
「あ、えーと、いませんよ?」
「え?」
 一面凍りついた空気に飛び込んできた、ほのかな暖気のような言葉に、恐る恐る俺は顔を上げた。するとそこには、曖昧ながらも微笑を浮かべるみゆきさんがいた。そして、その笑顔は、ほんのりと俺を救われた気分にさせた。
 凍りつくような北風なんて何のその。まさにみゆきさんは太陽だった。
「ご、ごめん。変なこと聞いちゃって」
 俺は一応詫びておくことにした。しかし、みゆきさんは少しも微笑を動かさずに、
「い、いえ、別に。良く聞かれますので。ですから、お気になさらないで結構ですよ」
 え、良く聞かれるの? ……なんて質問しようと思ったら、知らないうちに、俺たちはM組に着いてしまっていた。
 そして、当のみゆきさんは、既に教室にいた先生に何かを聞きにいってしまった。どうやら、みゆきさんとのトークタイムはこれで終了みたいだ。
 ……少し残念だけど、元々の目的は委員会だし、仕方ない。俺も、みゆきさんの補佐として恥ずかしくないように、微力ながらも、委員会に頑張ることにしよう。曲がりなりにも、俺は副委員長なんだし。
 それが、みゆきさんのためでもあるだろうし、ね。


―――


 さて、肝心の委員会はというと、割とつつがなく進行した。みゆきさんがさっき俺に言ったとおり、体育祭や桜藤祭など大型学校行事についての説明がなされた。
 委員会の模様をストレートに伝えると、長い上に聞いてられないので、頑張って俺が要約してみた。先生からなされた説明は以下の通り。
 夏休みを目前に控えた今、各学級で何の問題もなく、学業に励んでいる点を評価する。夏休みは、大学受験に向け、より一層の勉強をしていただきたい。しかし、一方では体育祭や学園祭など大型行事を念頭に置くことも忘れてはならない。特に、三年生は最後となる。
 ホームルームで、体育祭における生徒の出場種目や桜藤祭での出し物などを煮詰め、9月の頭ごろまでに最終決定できるよう、委員長たちには腐心するくらいの気持ちで頑張ってほしい。
 以上が、学級主任のありがたい話だ。
 先生は話し終わってから、質問がないことを委員に確認すると、まとめにかかった。
「では、これをもって、委員会を閉会しますー。委員長ー、号令ー」
 やけに間延びした口調で変な人と思う人もいるかもしれないけど、これでも学年主任の先生だ。これで割りと頼りになる。「人は見かけによらず」とは本当の言葉だと、俺はこの先生から学んでいる。ああ、ちなみに性別は女性だ。
「起立、礼」
「ありがとうございましたー」
 みゆきさんの号令で委員会が完全に閉会し、委員たちは三々五々に帰っていく。
 ああ、これでみゆきさんともお別れか……。目の前にある桜藤祭についてのプリントを見つめながら、俺は物悲しい溜息をついた。
 って、いや、待て待て。せっかくのチャンスをみすみす逃すようなことがあっちゃいけない! これが終わったら、また次の委員会までみゆきさんと話す機会はなくなるんだから!
 俺は急いで教室を見渡す。すると、ちょうどみゆきさんは外へ出ようとするところだった。俺は意を決し、呼び止めた。
596副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:42:59 ID:hy1qZlZ4
「み、みゆきさん!」
 緊張のあまり、裏返った声が出てしまう。
 それでも、みゆきさんはゆっくりと振り返り、
「……え? どうかされましたか?」
 目をぱちくりさせながら、きょとんとした顔をした。
 ……まっずーい! 呼び止めたはいいけど、何を話せばいいんだー!
 頭が真っ白になる中、俺は何とか脳をフル回転させて、言葉を紡ぎ出す。
「え、えーと、あの、その……ですね。ば、バスまでまだ時間があるから、何かいい暇つぶしの方法は知らないかなあ……と思って」
 よし、何とか言い訳を作った。少々、苦し紛れなところがあるのは否めないけど。
 そして、みゆきさんはというと、廊下で見せたように、また顎に人差し指を当てながら、思案しだした。
「暇つぶしですか。そうですね……図書館は……あ、今日は、特別整理日で閉館でしたね。そうなると……どうしましょう。私も、暇つぶしするところがありませんね。困っちゃいましたね」
 みゆきさんはそう言うと、悪戯っぽい笑いを浮かべ、左手で拳骨を作り、自分の頭を小さく小突いた。まるで小さな悪戯を指摘された子供のようで、何とも微笑ましい。
 ……この人は、俺のHPを根こそぎ奪い取るつもりなんだろうか。反則だよ、その笑顔は……。いっそのこと、舌も出してくれれば完璧でした、みゆきさん。
 しかし何はともあれ、ここはチャンスじゃないか?
 俺はここぞとばかりに、提案をしてみた。
「あ、それじゃあ……えーと、俺が話し相手になりますか?」
「え、よろしいんですか?」
「まあ、俺でよければ、ですけど」
「いえ、別に嫌ではありませんよ。こちらこそ、私でよければ、ですけどね」
 みゆきさんはそう言って、ふふっと笑うと、教室の中をすたすたと歩いていく。
 そして、窓際に近づくと、窓からグラウンドを見下ろした。俺もそれについていくような形で、窓際に立ち、グラウンドを見渡す。
 グラウンドでは、野球部など運動系部活が大勢活動していた。ちなみにここは三階だ。既に、先生も他の委員も教室を出払っていて、三年M組は、俺たち二人だけの空間になっている。
 何気なく野球部のノック練習が目についたので、じっと見てみる。顧問教師によるバットの快音がしきりに響き、そのたびに、野球部員諸兄がボールを取るべく必死に身体を張っている。
「皆さん、部活動に一生懸命ですね。インターハイが楽しみです」
「この学校は、どこの部活もそれなりに強いからね。みゆきさんも、どこかの部活に入ってれば、インターハイに出れたんじゃない?」
 俺は、野球部のノック練習を見ながら答えた。
 すると、しばし沈黙が流れてから、
「私は……私は、いいんですよ。皆さんのお傍で見守ってるだけで。それに、部活に入ると、帰るのも遅くなってしまいますしね」
「そう?」
「はい。私は、あくまで引き立て役ですからね」
 みゆきさんは断定するように言った。俺に話しているというよりは、自分に対して、言い聞かせているような気がした。
 みゆきさんはどっちかというと、引き立てられるほうじゃないの……とも思ったけど、それを口にすることはやめた。みゆきさんはとことん謙虚な人だから、笑いながらそれを否定するだろう。無理に俺の意見を押し付けても、嫌がるだけだろうし。
 俺はもう一度グラウンドを見渡し、耳を澄ませる。しきりに発せられるバットの快音、ジョギング中と思しきどこかの部員の掛け声、吹奏楽部が奏でるオリンピック・マーチなどなど、様々な音が、心地よい風に乗って俺の耳に入ってくる。
 そんな諸々の音を聞いて、ああ、青春しているなあ……なんて年寄りじみたことを考えていると、みゆきさんと初めて会ったときのことが、まざまざとまぶたに浮かんだ。あのときのことは、寸分たりとも忘れていない。いや、忘れたくとも忘れられないだろうな。
597副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:43:57 ID:hy1qZlZ4
 彼女と初めて会ったのは、二年前だった。つまり、高校に入学して間もない頃だ。俺は大した感慨もなく、学級委員長に選ばれ、委員会に出席した。そこで、彼女と初めて出会った。
 一目惚れだった。一目見ただけで俺は心惹かれ、彼女のことをもっと知りたくなってしまった。でも、みゆきさんは単に可愛いだけじゃなかったということが、後に分かることになる。
 俺はそれから、委員会を通じて、彼女のことをだんだん知っていった。精励恪勤で模範的な委員長。何事にもまじめに取り組み、しかも誰にだって優しく、何でもできる完璧超人。まさに非の打ち所がない。
 みゆきさんは、俺にとっては心を寄せる人物であると同時に、尊敬する人物でもあった。
 彼女のことを知れば知るほど、単なる一目惚れではなくなっていった。俺のみゆきさんへの恋慕は、日に日に膨らみを増していった。
 何度も言おうと思った。けど、今のところ、それを言えたことは一度たりともない。でも、誰が俺を責められよう。簡単に告白なんてできたら、恋愛に悩む人なんて地球上から絶滅するに決まってる。しかし、今日に至っても、それが絶滅しているようには見えない。
 何でいえないのか、といったら、もう理由は分かってる。つまり、俺は告白することで、みゆきさんとの関係が破綻しないかと恐れているに違いない。恐らく、世の中の恋愛に悩んでいる人も同じ理由の人が一杯いるはずだ。
 俺は同じ学級委員としてみゆきさんと同じ仕事ができて、それで彼女と繋がりを持てているということに満足していた。それだけで居心地が良かった。だから、それを失うのが怖かった。
 ちょっとしたことで生まれた綻びは、次第に大きくなっていって、いつしか修復不可能なものになってしまう。俺は、そんな風になるのは嫌だった。俺は、彼女をいつも近い場所で見ていたかった。もし、彼女との間に綻びが生まれたら、そんなことができるわけはない。
 この状況を打開するにはどうすればいい? ……いや、それは当の昔に決まっている。うだうだ言わず、告白すればいいんだ。行動したときの後悔より、行動しないときの後悔の方が大きいとは、トーマス・ギロビッチ博士の言葉だ。
 でも、俺はとてつもない臆病者だった。言い出す勇気がなかった。俺は内心忸怩たる思いでいた。しかし、それでも俺は行動を起こせずにいた。何とも言いようもないこのジレンマに俺はいつも苦しめられていた。
 思わず溜息が出る。気付けば、グラウンドで練習していた野球部員はまばらになっていた。多分、ノック練習が終わり、水でも飲みにいったんだろう。
 ……もう考えるのはやめにしよう。どうも俺は、一旦ネガティブに考えると、とことん落ちてしまう癖があるらしい。後ろ向きに考えていても何も始まらない。今は、みゆきさんと楽しい会話でもしていたほうが得さ。
 ……そういえば、みゆきさん、さっきから黙っているな。どうしたんだろう。
 俺は気になって、みゆきさんを見てみた。すると、驚くことに、みゆきさんはうつらうつらと顔を揺らして、舟を漕いでいた。
 思わず苦笑いしながら見ていると、うつらうつらと上下を繰り返していたみゆきさんの首が、ふと、かくんと激しく前傾した。その瞬間、みゆきさんは驚いて目を覚まし、
「ひっ……ひゃああ!」
 あたふたと左右を見回した。
 何だかその様子がやたら可愛かった。ほほえましかった。思わず、俺は顔をにやけさせてしまう。
 やがて、俺が見ていることに気付いたのか、みゆきさんは顔を赤くさせると、
「あっ、あっ……。お、お見苦しいことをお見せして、す、すみません!」
 ご丁寧にもお辞儀までして、みゆきさんは詫びた。
 いや、別に詫びられるところなんて全然ないんだけど。目の保養になったし。
 俺はいささかにやけ顔を修正させてから、
「い、いや、そんなことないよ。それより、みゆきさん、疲れてるんじゃない? 大丈夫?」
 と、聞いた。
598副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:44:50 ID:hy1qZlZ4
 すると、みゆきさんは、眼鏡を押し上げてから、こめかみに手を当てて、
「そう、ですね……。最近、お勉強のしすぎなのかもしれません……」
 やっぱりそうか。疲れるのも無理はないだろうな。みゆきさんのことだから、ついつい根を詰めてやってしまうんだろうな。それに加え、毎日、東京と埼玉を往復するのは、やっぱり疲れるに違いない。
 みゆきさんには何か気晴らしが必要なんだ。でも、彼女の気晴らしって何だろう……。
 そんなことを考えていた俺だったが、ふと妙案が思いついた。それはまさに、電球がポーンと点いてしまったような考えだった。つまりはインスピレーション。だけど、こんなこと言ったら迷惑に思われるかなあ……。いや、迷惑だよなあ……。
 いやいや、でもでも! 今日は押せ押せで行くと誓ったんだ! 当たって砕けろだ! 行動したときの後悔の方が小さいなら、俺も行動してやる!
 トーマス・ギロビッチ博士の研究が虚偽でないことを祈りつつ、俺は一か八かの賭けに出た。
「あ、あの、みゆきさん」
 口から出た声は、少し震えていた。でも、ここで引き返すわけには行かない。
「はい? 何でしょう?」
 上目遣いにみゆきさんが見上げた。その不意に見せた顔に、思わず胸が一気に高鳴ってしまう。
 そのまま家に持ち帰りたい気分になったけど、俺はどうにかこうにか気持ちを落ち着かせて、邪な考えを振り払い、
「良かったらでいいけど……その、肩、揉んであげようか?」
「えっ……」
 一瞬のうちに、みゆきさんの顔が驚愕への色と変わる。それを見た瞬間、俺の頭には「後悔」という二文字が焼き付けられた。
「あっ、いや……迷惑だったね、ごめん……。うん、今のは忘れて」
 俺は即座に発言を撤回し、視線をみゆきさんからグラウンドへ向けた。
 やっぱり最初から迷惑な話だった。それだというのに、俺は馴れ馴れしいことを。行動したときの後悔の方が小さいとは言うけど、裏を返せば、行動しても後悔はおのずと出てしまうってことなんだな……。
「して……いいですよ……?」
「え?」
 みゆきさんは、恥ずかしげに小さい声で何か呟いた。だけど、俺は何を言っているのか聞こえなかった。
 だから俺は聞き返したのだが、それで余計に恥ずかしくなってしまったようで、みゆきさんは胸板に顔を埋めてしまった。
 そして、
「そ、その、わ、私も肩こりに悩んでましたので……その、し、して……いただけるのでしたら……それを受けるのにはやぶさかではありません……」
 と、もごもごと話した。
「……本当にいいのかい?」
 何だか目の前のことが信じられず、思わず俺は確認した。
 それに対し、みゆきさんは、顔を上げて口を開いた。
「も、もう。あなたの方から申したことですよ?」
 顔を真っ赤にさせてそういうと、みゆきさんは俺に背中を向けた。どうやら、「揉め」ということらしい。
「じゃあ……触るよ?」
「……どうぞ」
 一呼吸置いてから、返事があった。
 少々後ろ暗い気持ちはあったけど、元々自分が言い出したことなので、俺はいよいよもって腹を決めて、みゆきさんの両肩に手をかけ、両手に力を入れた。
 みゆきさんの肩は明らかに張っていた。ただ、察するに、緊張で余計に張ってしまっている分もあるようだ。
「みゆきさん。もう少し力抜いて」
「あっ、は、はい……」
 言うが否や、肩の張りが幾分かなくなった。それでもだいぶ凝っているのが、俺は分かった。自慢じゃないが、俺の肩もみは、両親に絶賛されていて、一級品だと自負している。だから、揉んだだけで手に取るように、肩こりの状態がわかる。俺の数少ない特技の一つさ。
「あっ……」
「あっ、痛かった? 痛かったら言ってね」
 しかし、みゆきさんは首をぶんぶん振り、
「あ、いえ。そうではなくて……その、気持ちよい、と言いますか……。あの、お上手なんですね」
「んー。昔から親によくやってたからさ。自然に、技術が身についたってことだろうね」
「習うより慣れろ、というわけですね」
「まあ、そういうことかな。それにしても、みゆきさん……凝ってるね」
「やはりそうですか……。ちょっと肩を酷使しすぎたのかもしれません……。あっ、ふうっ……はぁっ……」
 いや、それはいいんですが、それよりその色っぽい声をやめてください。青少年の健全育成上、よろしくないです。一応、俺は健康優良日本男児を自負しているので、本当に勘弁してほしいんです。おかげで俺の胸の高鳴りは、止まるところを知らないんです。
「……ま、やめてほしくなったら、言ってね」
 何とか自分を自制する為に、こう言うのが精一杯だった。
599副委員長の迷走:2008/09/02(火) 23:45:25 ID:hy1qZlZ4
「あ、はい……」
 その後も俺は、肩もみを続行していく。決して握力だけを使うのではなく、手首を使って肩を揉んでいく。そうすれば、肩もみする人も疲れない。はっきり言って、肩もみする人が疲れるような肩もみは失格だ。
 そして肩もみをしていると、指先を通じて、みゆきさんの体温が伝わってきた。そのほのかな温もりが、俺には心地よかった。それと同時に、胸が締め付けられるように、胸の高鳴りが止まらなかった。
 はっきり言って、この高鳴りを押さえつけるのだけで精一杯だった。嬉しいんだか苦しいんだか良く分からない。恋はほろ苦いものだ。
 ただ、一つだけ分かった事がある。それは、俺はみゆきさんの役に立ちたかった、ということだ。最初から俺が何をすべきかなんて分かってた。俺は、みゆきさんの力になりたかったんだ。ただ、それだけだったんだ。
 そんな風に、肩もみをすること十分。その間も、みゆきさんの注文に答えながら、俺は様々なテクニックでみゆきさんの肩こりを解きほぐしていた。……みゆきさんの名誉の為に言うが、その間、蕩けるような甘い事態は何も発生していないことだけは言っておこう。
 ともかく、十分くらい経ってから、みゆきさんは肩こりをやめていいと言った。
 その十分間は、まるで夢のような一時だった。手応えと実感にあふれた時間だったということも言える。何せ、この十分間で、俺はみゆきさんに対して何をすべきかということが分かり、そしてみゆきさんの役に立てた。それだけで俺は満足だった。
「今日は本当にありがとうございました。また何かあったら、お願いしてよろしいですか?」
「うん。みゆきさんがいいというなら、いつでも」
 そういうと、みゆきさんは、ありがとうございますと呟き、また笑った。その笑顔は、本当に偽りがないようで、そして夏の太陽張りに眩しかった。
 さんさんと輝く夏の太陽は、相変わらず陵桜学園を照らしている。
 根拠は無いけど、少しみゆきさんとの距離が縮まったような、そんな気がした一日だった。


60036-273:2008/09/02(火) 23:47:34 ID:hy1qZlZ4
 まずは、1レスだけsageを忘れてしまってしまったことをお詫びします。すみません。

 さて、相変わらず、需要があるかさえ不明なカップリングですみません。さながら私は隙間産業ですね。
 先月発売のコンプティーク9月号を見て、少年Aが何だかかわいそうだなあ……と思って、今回はここまで書いてしまいました。でも、もう少しで10月号が出てしまう時期にまでずれ込んでしまったから、今更な作品かもしれません……。

 実は、先週金曜日に、落雷による停電でパソコンの電源が落ち、編集中のデータが消えるという災厄にさいなまれるという不測の事態があって、若干やる気が下がっていたんですが、まあ、何とか全て書けたので良かったです。
 次はほったらかしにしていた、かがゆきの続きでも書くことにします。
601名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 23:56:05 ID:EX2zXHyt
>>600

「これは!みゆきさん攻略ルート、と考えていいのかな?かな?(≡ω≡.)」
「またゲームの話かい・・・」
「ゆきちゃんのかたもんでいーのは私だけだよバルバルバルバル(暗黒オーラ)」
「ちょwwwwwつかさwwwwwジェラシーフェノメノンwwwwwwww」

というわけで、続きを是非期待したいGJ
602名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:04:49 ID:kIPy496p
480KBを超えたので次スレ立て行ってきます
603名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:10:09 ID:/b0W5vKe
らき☆すたの女の子でエロパロ52
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1220367994/
604名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 01:01:13 ID:L3ARi3/l
>>600
需要ならここにあるぜ!!

みゆきさんの細かな性格描写とか
そこはかとなくえっちい肩もみの描写とか
みゆきさんスキーにはたまらないSSでした。

心の底からGJを送らせていただきます!
605名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 09:03:40 ID:1LZ8P3D6
>>600
なんかアンタはマイナーカプ大好きな人のようだなw
606名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 10:15:06 ID:unNXmlLB
>>600
副委員長くんのあたふたっぷりにこそ青春を感じました。
ああもう、甘酸っぱいなあ、初々しいなあ。ぐっじょぶでした。


追伸:肩をもまれるみゆきさんの声、遠藤ボイスで脳内再生されました。
大変美味しゅうございました。
607名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 23:41:23 ID:Nygc3E1g
>>603
乙ぅ
608名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 02:32:11 ID:5YAfYFCr
さて、埋めるザマスか?
609名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 05:28:31 ID:yT6nhsgU
埋めるでがんすー
610埋めネタ:2008/09/04(木) 16:58:29 ID:sw7ykCS0
柊みきは、眼りから覚めると、夫の柊ただおに向かってこう言った。
「バレンタインデーとしてあなたが真珠のネックレスをプレゼントしてくれる夢を見たわ。
 これって何を暗示しているのだと思う?」

「今夜分かるさ」夫は言った。

その晩、夫はなにやらお土産を持って帰宅し、それを妻に手渡した。
妻は大喜び。さっそく袋を開けると、中には本が入っていた。タイトルは、

”夢判断”

611名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 17:52:28 ID:kHwjK7cF
埋め支援 1レス小ねた
こなかがです


 夏休み最後の日。
 私は恋人――こなたの部屋にいる。
 クッションに座って本を読みながら、ちらちらとこなたの様子を窺っている。
 いや、正直に言うと、本は全くと言って良いほど読めていない。
 その理由は、こなたが弄くっている人形だ。


 つい最近まで、こなたの部屋にそういった類のものは無かった。
 前回遊びに来たときに、何か違和感を感じて部屋を見回してみた。
 その原因は、パソコンの周りに飾られていた二十体ほどの小さな人形達。
 二頭身にデフォルメされた、可愛らしい人形だった。
 それはどことなく私達皆に似ていて、なんとなく気恥ずかしくて何も聞かなかった。
 そして今日。遊びに来たときには既に、こなたは人形を弄くって遊んでいた。
 新たに購入したのであろう、小さな人形の倍くらいの大きさのものを。
 それだけなら大して気にならなかっただろう。
 こなたと遊ぶときには、お互い別々のことをすることも多いのだから。


 こなたが二体の人形に色々なポーズをつけては、楽しそうに写真をとったりしている。
 お姫様抱っこをさせてみたり、後ろから抱きしめる格好にしてみたり。
 問題は、その二体の人形が、こなたとつかさに似ているということだ。
 今、私の心に浮かぶ感情は嫉妬だろう。
 人形に嫉妬するなんておかしいと思うけど、それほど人形が似ているということだ。
 まるで、こなたがつかさと、そういった事をしたいのではないかと思ってしまう。

 気付くと、こなたが私のほうを見ていた。
 目が合ってしまった。
 こなたは楽しいおもちゃを見つけた言わんばかりに、猫口になりニヤニヤしだす。
「かがみ、なんか寂しそうな顔してるよ。それになんか悔しそうだよー」
 図星を指されてしまうのもいつものことだ。
 私が顔を赤くして、慌てて言い訳するのもいつものこと。
 今回もご多分に漏れず、そうなってしまった。
「なっ、そんな訳ないでしょっ。人形に嫉妬するなんてあるわけないじゃないっ」
 そして、つい本音が出てしまうのもいつも通り。
「ふむふむ。かがみは人形に嫉妬しちゃったんだね」
 こなたはそう言うと、私の肩に顎を乗せ頭を撫でてくる。
 もう何を言っても泥沼だ。
 だから私は本音で話をするしかない。
「だっ、大体、なんであんたとつかさに似た人形なのよ」
「あれね、figmaっていうだよ。最初に私に似たのが出て、次がつかさ似のやつ。9月にはかがみ似のが発売」
 こなたは私の横に座ると、手を握ってきた。
 それだけで私の心から、黒い感情は消えうせた。なんて単純なんだ私は。
「もちろん予約済みだよ」
 そして頬に温かい感触。こなたの唇だ。
 心臓の鼓動が、こなたに聞こえるんじゃないかと思うほど強くなる。
「そ、そうなんだ……」
「買ったら、もちろん私のとかがみのでくんずほぐれつ」
「ちょ、それは止めろっ」
 そう言いながらも、思わず私とこなたが絡み合っているのを想像してしまう。
 それは人形じゃなくて、過去に私とこなたが体を重ねたときのことを。
「そう言いながらもエッチな想像をしてしまい、羞恥に顔を赤らめるかがみんであった」
 再びこなたに、図星を指されてしまう。
 こうなると、私が主導権を握る方法は一つしかない。
 私はこなたの方へ体を向けると、そのまま押し倒した――

おしまいです
612名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 18:04:34 ID:EwKRNMeq
GJ!ちょうどfigmaの画像来ましたね
ttp://ameblo.jp/figma/
613名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 22:02:50 ID:Ca3DNKMX
>>612
最後から二番目のこなたの顔つけたヤツが妙にツボった。
614名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 22:43:00 ID:K54HJKrG
 埋めネタ 楽屋ネタ


 ななこ「アメリカが独立宣言し、キャプテン・クックが第三回の探検航海に出たか……。
ハワイで殺されるんは週末やな。アメリカが独立するんが来週末くらい……。
フランス革命が再来週。カメハメハがハワイを統一するんが……」
 みゆき「あの、先生? キャプテン・クックが殺害されたのは、航海に出た三年後では?」
 ななこ「いや、保管所の作品総数がな……」
 みゆき「1776……ああ、そういうことですか」
 ななこ「歴史教師っちゅう仕事柄、2000未満の数字が西暦に見えてしまうんや。夏休みの始め頃は、あー、スペイン継承戦争が終ったなーなんて思っとったよ」
 みゆき「今年中に『今年』になるといいですね」
 ななこ「OVA次第やな……。それと、副委員長の甲斐性次第(意味ありげにみゆきを見る)」
 みゆき「?」


 おわり
615名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 01:15:04 ID:SAbnLX1O
現状わかってる特典まとめ

メイト:小冊子(美水直筆のコメントあり)
ゲマズ:書き下ろし特製カバー[ttp://akiba.kakaku.com/data/imgs/20080905180000.jpg]※既に発売中
とら:書き下ろし9コマADカード[ttp://www.toranoana.jp/info/comic/080910_comp/luck_card.jpg
マグマニ:特製ブロマイド3種[ttp://www.magmani.com/wp-content/uploads/2008/tokuten/_luckystar_ovafair-bromide-1.jpg
                 [ttp://www.magmani.com/wp-content/uploads/2008/tokuten/_luckystar_ovafair-bromide-2.jpg
                 [ttp://www.magmani.com/wp-content/uploads/2008/tokuten/_luckystar_ovafair-bromide-3.jpg
                 ※ちなみに6巻だけでなくらき☆すた関連商品を買ってもついてくる
おまけ
コンプ10月号:かけかえクリアカバー[ttp://www.toranoana.jp/info/comic/080910_comp/comp_10.jpg

他になんかあったら追加ヨロ
616名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 01:16:27 ID:SAbnLX1O
さーて、この誤爆をどう誤魔化そっか……orz
617名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 02:03:26 ID:2whuFiKz
618名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 06:04:38 ID:s/ZXzHvi
まだあと8kもあるのか・・・・ちょっとした短編あと1本捻じ込めるか?
619名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 10:48:35 ID:6tDB4+wp
「でもさ、米大統領選と比べて自民総裁選は何かいまひとつよね」
「私たちの預かり知らぬ所で国の最高権力者が決定されるのは、少々納得がいきませんよね」
「う〜んよくわかんないや〜」
「とりあえずローゼン麻生とUFO石破のオタク対決は見ものだよね (=ω=.)b 」
「またおまえはそんなネタかよ」

ダメだ、ネタがふくらまない・・・
620名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 11:51:25 ID:voopsM2v
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621名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 16:33:20 ID:JeWQv142


 ら き ☆ す た

622名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 16:39:13 ID:B9l/BRSj
らき☆すた6巻発売中だぜ!!
623名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 18:14:33 ID:6v/26dOm
ゆたか「クーデレなみなみちゃん萌えー」
みなみ「…こんなのゆたかじゃない…」
624名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 18:26:14 ID:6tDB4+wp

こなた・ゆたか 「「ゆっくりしていってね!!!」」

そうじろう「ゆーちゃんも立派になったなあ・・・」
625名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 18:42:15 ID:AA4LP/sP
ゆたみなは俺のジャスティス
626名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 18:56:19 ID:SfFGfB+r
残り容量もあと少しなのでもう1度貼っておきます

らき☆すたの女の子でエロパロ52
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1220367994/
627名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 22:50:49 ID:9ORnEhXN
アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、OVA化も決定した「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。


☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』では有効になりませんので、全角・半角を確認してください

・スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます

・SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます


マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ50
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216469575/
628名無しさん@ピンキー
アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、OVA化も決定した「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。


☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』では有効になりませんので、全角・半角を確認してください

・スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます

・SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます


マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ50
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216469575/