【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ7【ボーカロイド】
前スレの残りが少なくなったので立てておきました
抜けがあったら補完お願いします
3 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:44:14 ID:X1E68sJx
みっくみくにぬるぽ
最近ポニョとか平沢カバーの影響でカイリンを読みたくなってきた
リンかわいいよリン
おっつおつにしてやんよ♪
1乙!
もう7スレ目か。早いな〜
前スレ思いの他はやく埋まりそうね
がくぽ発売記念で
がくメイ
がくミク
がくリン
が、どんと投下されるの期待
どっちかというと
がくリンで新境地を拓く挑戦者が現れるの期待
12 :
「Dear」:2008/08/01(金) 12:09:43 ID:75CVsEMk
前スレのほうに3レスほど投下させて頂きました。
初めて書いたものなので、色々と至らない点があると思います。
指摘していただければ幸いです。
スレがちょうどよく埋まって、埋めネタにはなったかなと思います。
次はカイトががく中心で書いてみたいです。
GJ!
ミクの悲恋いいねー
電車の中で読むんじゃなかった。
ディアーもミクも好きだ(T-T)
携帯で書き込めなかったから起きてパソコン起動したじゃないか!
二次創作で泣かされる日が来るなんて思ってもみなかったよ。GJ!
最近はただでさえクソ暑いのに
目から汗まで出るんじゃ本当にたまんないぜ・・・
これはなんというGJ…。
泣けたっ!!夏なのに目からも汗流させるもの見せるなよちくしょー
イラストの投稿はNG?いや描けないけど。
無断転載でなければ歓迎
>>19 エロ絵だったら角煮の方が喜ばれるのでは?
がくぽ予想以上にかわいいな。
なんか一連の動画で、がくぽ=天然であほのこ
みたいなイメージになってしまってエロが浮かばない。
誰かがくぽでエロをプリーズ。
カイリン小ネタ行きます。
「めーちゃん、リンは何処?見あたらないんだけど」
「リンなら朝からお隣行ってるわよ。最近べったりなんだから」
…僕たちは本当に仲のいい兄妹だった。
彼女は甘えた声で僕の名前を呼ぶ。僕はその声が大好きだった。
過剰なスキンシップも、元気いっぱいな仕草も本当にかわいかった。
けしていやらしい意味はない。だって「かぁいと〜!」なんて幼いボイスで
飛びつかれたら、誰だって目尻が下がってにやにやしちゃうだろう。
唯一のお兄ちゃんである僕だけの特権だった。
だが、それもここ最近までの事。
隣に越してきたがくぽにその権利を奪われたのだ。
別に、僕だけのものじゃないし誰に懐こうがリンの自由なんだけど。
「レンく〜ん」
「…何」
「リンがまたお隣に行ってるらしいよ」
「ふ〜ん、あいつも飽きねぇな」
…無関心。朝からだよ?心配じゃないの?リンだって女の子だし
ていうか僕とリンが仲良くすると、凄い機嫌悪くなってたのに!!
レンも彼に懐いてるのかな。いい事だけど露骨に態度違うとへこむなぁ。
とぼとぼ歩く僕にめーちゃんが何処行くの、と声をかける。
「お隣さーん、そろそろ迷惑だろうからリンを連れて帰るよ」
「…妹離れしないわねあいつもー」
「自分に懐いてたのが、他に捕られた気ぃして悔しんじゃねぇの」
「レン、あんたはact2になってから随分余裕になったわね」
「……別にact2とか関係ないし。俺は元々こんなんだし」
「…あ、カイト帰ってきた」
家に戻るとめーちゃんがにやにやした顔でこっちを見ていた。
我が家の男性陣が大人になるのはいつかしらね、なんて言ってる。
色々見透かされてるようで恥ずかしい。だけど。
「お兄ちゃん、今度一緒にお隣行こ!」
握られた手を、ぎゅっと握り返す。
「そうだね。僕も連れてってよ」
―この手を繋げるうちは繋いでおきたいんだ。
いずれ僕らは消えてなくなってしまうから。
GJ!嫉妬するカイトかわいいなwカイリンかわいいよカイリン
>>23 GJ
可愛くてにやにやしてしまった
カイリン可愛いよカイリン
>>23 GJ!
ベタベタ兄妹カイリンは可愛いなあ
確かにリンはがくぽに懐きそうだw
カイリンのほのぼのさは異常
しかしカイトと絡むと年齢が3〜5歳は落ちるなリンはw
28 :
カイミク:2008/08/05(火) 04:01:17 ID:dCa289A8
好きとか嫌いとかではない。
知るために試す。それだけ。
より深く表現するため。
好きとか嫌いとか、表現したくて人は奏でる。
機械とは、違う。
機械は、そういうものは後。
奏でることが目的で、好きとか嫌いとかは彩り。
機械の記憶は彩り。
生け花……花火。パセリ。
「カイト。どうしたの」
「ん、ちょっと考え事」
「マグロ男」
「……ごめん」
グリーン、緑。いや、碧、が一番しっくりくる。
ミクの髪色。
僕の尖端がてらてら光る。
ミクの唾液と、透明なグロス。
「じゃあ、交代しよう」
お尻を向けさせ、秘裂に触れてみる。
湿っている。それだけ。
感じて濡れている、というわけでなく、生理現象として、僅かに汗を帯びて、しっとりとしているだけ。
いつものこと。
潤滑剤を手に馴染ませて、ミクに馴染ませる。
下から撫でるように。
「ミク、恋とか愛とか、ちょっとは理解できたか」
「全然」
「だよな。僕もさっぱりだ」
「でも、この行為は気持ち良い、と思う」
「確かに」
「あっ……」
潤滑剤が馴染み、僕の指をつるりと受け入れる。
「容れるよ」
後ろから覆い被さるように抱くと、
「ああ、あ……ひぁ……っ」
痛がるような声が、電子の歌姫のか細い喉からほとばしった。
手をのばしてミクの胸を揉み、敏感な部分を摘み、勃たせる。
硬くなった乳首の感触が心地良い。
「んんっ……カイトのいじわるっ…!乳首弱いの知ってるくせに!あっ、ああっ」
「じゃあ、止めるか」
問いに返事はない。
ちゃんと感じてるんだ。
中の締めつけが強まったのが、証拠。
僕は快感に任せて、最後のストロークを深く強く突き込んだ。
好きとか嫌いとか、まだまだ理解できそうにない。
ラブラブだったりほのぼのもいいけど、やっぱこういう風に機械だから、
ってのが強調されてるのがいいなー。
ボカロ特有の悲哀みたいなのが出てると思う。
きゅんきゅんしますた
なんか女が多そうなスレだな
なら俺は出ていくよ。
ガクリンが好きだ。
KAITO好きはみんな腐女子だよ
腐男子だって負けないぞ!
MEIKO親衛隊員♂だがカイメイ好きだ。
…いやまぁ、MEIKO受けならなんでも……
ってわけじゃないぞ!
多分w
ボカロはみんな好きだから、KAITOだってレンだって普通に好きだし。
がくぽはまだよく分かんないが。
エロパロで自分語りだと
腐ばかりだと言ってみて♂だと名乗る人が現れたら自分語り扱い
二三本ケツにネギを挿入して頭を冷やしなさい
では、がくぽ発売記念にSS投下します。
がくぽ×カイトものですが、BLではありません。
「ねえ……がくぽ。やっぱり俺って駄目なやつだよな?な?」
「何故そんなことを言う?拙者は越してきてから間もないが、
貴兄がそちらの家族の長兄として、立派に頑張っておることはわかるぞ」
俺はいま最近越してきた隣人、がくぽとバーにいる。
こういう男同士の付き合いって新鮮だ。めーちゃんとの晩酌に付き合わされる
のとも、レンとちょっとした男同士の秘密を話すのとも違う。
めーちゃんはやっぱり女の子だし、レンはやっぱり子供だ。
だから、こういう付き合いっていうのが新鮮で、ちょっと嬉しい。
それでつい調子に乗って、飲みすぎてしまったようだ。
さっきから頭は痛いし、微妙に呂律が回っていない気がする。
「何というかさあ……俺って皆に頼られていない気がするんだよね
めーちゃんには尻に敷かれているし、ミクはマイペースでいっちゃうし、
双子には馬鹿にされているし……ああもう駄目だなあ」
「そうか?貴兄が思うよりも、貴兄は頼られていると思うがな」
「分かったようなことを言うなよな……俺は駄目で弱くて最低な兄なんだよ」
普段なら決して口に出さないような弱音がぽんぽんと口をついて出てくる。
これは酒のせいだと思っていたけれど、がくぽの年の割に老成した雰囲気が
そうさせているのかもしれないな、と思い始めた。
めーちゃんは姉としてすごくよくやってくれたけど、どうしようもなく
女の子という部分があって、全面的に頼ることはできなかった。
とは言っても、俺のことだからうまくやれていたとは言い難いけど。
「貴兄がそんなことを言うようでは、そちらの家族も終いかもしれぬな」
「なっ!そんなこと……ないよ。めーちゃんがいるし、
ミクも成長してきたし、双子だって伸び盛りなんだ。
俺一人がいなくなっても何とでもやっていけるさ」
事実そうだ。稼ぎ頭のミクをはじめとして、内助の功に回るめーちゃん。
幅広い仕事をこなすリンレン。何も問題はないじゃないか。
「そんなことはない。貴兄がいるからこそ、あの家族は回っているのだ
大黒柱という訳にもいくまいが、長兄の存在というのは大きいものだ」
「俺はあんたみたいに強くないんだよ。それは過大評価だ」
「それこそ過大評価だと思うがな。強い者などいない。
強いふりをできる人間がいるだけだ」
「……。そうなのかもな」
「それに貴兄はよくやっている。メイコ殿が一家の精神的支柱だというなら、
彼女の支えは貴兄だ。それにミク殿もあの可愛らしい双子も、兄としての
貴兄を慕っておる。幼い故にその表現が無器用なだけではないのかな」
胸が軽くなった気がした。がくぽは少し天然な所こそあれ、無責任なことを言うような
やつではない。それにボーカロイドでありながら、演劇や俳優もこなしているだけあって、人付き合いにも長けていて、観察眼に優れている。
そんな彼にここまで言わせてしまったんだ。俺はもう少し自信を持っていいのかもしれない。
「なんだか悪いな。愚痴を聞いてもらったみたいで。」
「いい。酒の席とは交流を深めるものだ。貴兄の心中が聞けて、貴重な体験となったよ」
「さっきのあんたの言葉を借りるなら、がくぼは強いふりをするのがうまいな」
本当にそう思う。年齢はさして変わらないはずなのに、この落ち着き払った態度と
達観した物言いには勝てる気がしない。
「それも勘違いだ。拙者とて悩みや弱みくらいある」
「へえ……分かってはいても、何だか意外だな。聞かせてくれないかな?」
単純な好奇心だった。このがくぽにもそんな面があるなんて、かわいらしいじゃないか。
「実は……な。メイコ殿の前に出ると、滅法弱くなってしまうのだよ」
「……。それは、どういう意味かな?」
思わず顔面が引きつっているのが分かる。
「貴兄が思っている通りだ。メイコ殿は素敵な女性だからな」
「めっ、めーちゃんは確かに素敵だけどさ……」
「貴兄があまりだらしなければ……分かるな?」
「卑怯な!それが武士のやることか!」
しまった。つい釣られてしまった。でも、やっぱりめーちゃんも、がくぽみたいな大人の男に惹かれてしまうんだろうか。でも、俺もめーちゃんのことは好きで、
というかめーちゃんのことなら誰よりも大事にできるつもりだし、
めーちゃんだってきっと俺のことを……でもでも。
「これは宣戦布告である。拙者から貴兄への、な」
「……わかった。受けて立とう」
「まあ、そう気負うな。男同士の付き合いも大切にしていこうではないか」
やれやれ。これは厄介な隣人が越してきたのかもしれない。
でも、いいじゃないか。俺だってボーカロイド一家の長男としての矜持があるんだ。
そう簡単に負けやしないさ。
「そうだね。じゃあ、よろしく」
「こちらこそ、よろしくして頂こう」
さて、まだ日付も変わってないし、帰ってもまだ続いているだろうめーちゃんの晩酌に付き合って、朝は食事の準備でもしておこうか。うかうかしてられないね。
終わりです。
ちなみに後日談的なものもあるので、後ほど頃合いを見て投下させていただきます。
GJ!すっかりがくぽがとなりの武士キャラにw
エロパロ的にも馴染んできて嬉しいよがくぽ
43 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:42:05 ID:rS4txA/T
悪ノの派生のがくぽの替え歌(裏切リノ使者?)影響でがくリン見たくなった
がくリンいいよがくリン
GJ
ヘタレv.s武士か
×の使い方ってよく分からんなぁ
別にヤらなくても中心人物が二人なら×で繋ぐものなの?
雑誌の対談企画とかでよく使ってる感じ
>×
なるほど
板特有の使い方があるのかと思ってた
BLかよ!って思ってスルーしてたw
保管庫に入れたときにタイトルが男同士の×だと多分見ない
今度から「と」にしてくれると嬉しいな
場所によっては非エロのカプを『&』で示す所もある。そっちの方がわかりやすいだろうし。
毎日暑いので暑苦しい話を投下
カイメイ
微エロ
***********
厳しい状況に立たされたとき、更なる不幸が訪れることがある。
人はそれを最悪の偶然と呼ぶが、そんなことはどうでもいい。
何よりも優先すべきことは、いかにしてこの現状を乗り切るかという一点に尽きる。
そう当事者は思うのだ。要は、
クーラーが壊れた。
「えええええええ!!冗談じゃないよ!!」
「ううぅー!あっつうううういいいいぃぃぃ!!!」
「…バカ。騒ぐと余計暑くなるじゃねーか」
「と、とりあえず…窓開けて風を通そうか。熱風でもないよりましだろうから」
「そうね。みんな手分けして。あと、暑いからってむやみに冷蔵庫を開けるのは止めましょうね」
「めーちゃん、何で僕を見て言うの?」
明け方の激しい豪雨に混じった、突然の落雷音に目を覚ましたボカロ家の面々は
うんともすんとも言わないクーラーの室外機を目の当たりにし、深い絶望に包まれた。
午前中に仕事の入っているカイトとリンレンを送り出したメイコとミクは
室外機の修理の依頼をし、部屋を涼しくする工夫を凝らしたのだが、
所詮頑張っても真夏の日差しには勝てず、水風呂を用意したバスルームには常に行列が出来る有様となった。
「しっかし…こんな日に限って遠征でレコーディングが入ってたのは、不幸中の幸いってやつかな」
タオルで髪をわしわしと拭きながら、レンがひとりごちる。
ミクとリンレンには、夕方の便で北海道に向かいご当地ソングを歌って2泊3日を過ごすという
なんとも贅沢な予定が入っていた。
「レン、早く準備してよ。あたしの荷物も持ってもらうんだから!」
「何でそうなるんだよ…」
「…でも、お姉ちゃんとお兄ちゃんも一緒に行ければ良かったのにね」
旅行かばんの一番上にネギを詰め込んだミクが残念そうにメイコのスカートの裾を握る。
「ありがとうね、ミク。でも私たちも仕事があるし、誰かが家に居ないと
クーラーの修理手続きが出来ないから」
メイコはミクの頭をよしよしと撫でる。
「そろそろ準備できたー?車出すよー」
玄関先でカイトの呼ぶ声を聞き、子どもたちは三々五々家を出始める。
「「「いってきまーす!」」」
「いってらっしゃい。ミク、2人のことをお願いね」
車に乗り込んだ3人に手を振るメイコは、いつも優しい笑顔の完璧な姉…に見えた。
「め、めーちゃん…入るよ」
カイトは遠慮がちにメイコの部屋に足を踏み入れる。
少しでも風通しをよくするために家中の窓と扉は開け放たれているので、ノックの必要性は無かった。
ベッドにぐてりとうつぶせになったメイコは動く気配どころか返事すらしない。
弟妹たちを駅まで送って帰ってきたカイトは、メイコの用意した夕食の素麺を一人で食べた。
暑くて食欲がないと言ったメイコは、カイトを出迎えるとすぐに部屋に上がってしまったのだ。
「めーちゃん、具合悪いの?し、下着姿で寝ちゃったりすると風邪ひくと思うんだけど…」
「…ひくわけ無いじゃない。こんなに暑いんだから」
ぼそぼそとだが返事が返ってきたことに安堵し、カイトはベッドに近づく。
「とりあえず、冷たい飲み物でも…」
「出てって」
間髪を入れずに拒絶の言葉を投げかけられ、メイコに伸ばしかけた手が止まる。
「ご、ごめん…。あの、僕何かまずいことしちゃった?」
今日は何も怒られるようなことはしてないはずだ、と一日の記憶を手繰り寄せる。
「…そうじゃないの。暑いから近寄らないでって言ってるのよ」
メイコは身体を半回転させ、寝そべったままカイトの方を向く。
「そ、そんなぁ…」
情けない声で抗議しながらも、嫌われた訳じゃないことに胸を撫で下ろす。
不機嫌そうなメイコは本当に暑いのだろう。ミクたちの前で見せていた笑顔もなく、
体力を消耗しないように、今夜は早めに眠ろうとしていたようだ。
「じゃ、じゃあさ、二人だけだし、今夜はホテルにでも泊まる?……スミマセン」
最良だと思った案にぱっと顔を輝かせたカイトだったが、メイコに白い目で見られ、テンションが急降下する。
「あ、の、ね。ただでさえクーラーの修理費がかかってる上に、ひっきりなしにシャワー浴びて
アイス大量に買ってその上ホテルだなんて、どれだけ出費が嵩むと思ってるのよ」
いつもの半分の声量で、力なく説教するメイコは、確かに子どもたちの世話をするばかりで、
シャワーもほとんど浴びていないし、日中ずっと動き回っていた覚えがある。
大人気なくリンやレンとシャワーの順番争いをしていた自分が恥ずかしくなる。
ただ、アイスに関しては、冷凍庫を開けたときには一本残らず子どもたちの腹に収まった後で、
歯軋りをして悔しがるしかなかったのだが。
「そっか…ごめん。めーちゃんばっかに苦労かけてて」
しゅん、として謝ると、予想外の反応に驚いたメイコは慌ててフォローを入れてくる。
「馬鹿ね、あんただってちゃんと自分の仕事は果たしてるじゃない。
子どもたちの遊び相手してくれて、駅まで送って行ってくれて助かったわよ」
優しく笑みを浮かべるメイコに、
車はクーラーが効いていて涼しいから引き受けたのだと、口が裂けても言えないカイトだった。
「…とにかく、怒ってる訳じゃなくて、暑くて動きたくないだけなんだからあまり気にしないで」
小声でそう告げて目を閉じてしまったメイコは、汗こそかいていないものの、苦しそうだった。
心配になり、振り払われるのを覚悟で、その首筋に手を滑らせてみると、やはり熱い。
お金のことはしばらく気にしないで水でも浴びてくればいいのに、
と口に出そうとしたところで、ぱちりとメイコの目が開いた。
「冷たい」
「え?」
メイコの手がカイトの腕を掴む。半袖のシャツから伸びるカイトの腕に、メイコの掌から熱が伝わってくる。
となると、メイコが感じているのは自分の冷たさ。
ゆっくり身体を起こしたメイコはカイトの全身を舐めるような目つきで見回す。
その気だるげな瞳に色気を感じて間もなく、
「脱いで」
「ふへっ?」
カイトの心臓が跳ね上がる。
ぐいぐいとシャツの裾を捲り上げてくるメイコの手に従い、カイトは戸惑いながらもシャツを脱ぎ捨てる。
カイトがベッドの縁に腰掛けた途端その首に腕が回され、メイコが全身で抱きついてくる。
「え、ちょ、ちょっと…!?」
「…やっぱり。あんたの方が私より体温が低いのね」
アイスばっか食べてるからかしら、と耳元で囁かれ、背中が撫で回され、
時たま場所を変え角度を変え豊満な胸が押し付けられる。
体中でカイトの低温を貪り尽くそうとするメイコは、
暑さを紛らわしたいという欲求に従っているだけで、それ以外の意図は持っていない。
「あ、あの…めーちゃ」
「あんたも腕を回してくれない?背中熱いから」
裸同然の薄着の身体を抱きしめると、メイコは本当に気持ちよさそうな声を漏らす。
それは言わば温泉や耳掃除の気持ちよさと同意なのだが、カイトにとってはたまったものではない。
水風呂に浸かりまくって比較的冷えていたカイトの身体だが、主に一部分がだんだん熱を帯びていく。
「ね、カイト。どうせなら下も脱いでくれない?熱くてたまらないのよ」
「…めーちゃん、わざと言ってるでしょ」
無邪気に、性的な意味でなく自分の身体を求めてくるメイコに、カイトの我慢の限界が訪れた。
自分の胸板に頬を寄せていたメイコに上を向かせ、唇を重ねる。
強引なキスにむっとしていたメイコも、カイトの口内が自身のそれより冷たいことが分かると、しぶしぶ舌を絡めあってくる。
「ねぇ…もしかして最後までするの?」
「もちろん。めーちゃんが誘ってきたんだから、ちゃんと責任とってよね」
「…あー、軽はずみなことするんじゃなかったわ…」
隙あらば、と常に機会を狙っているカイトと違い、成り行きに任せての情事をメイコはあまり好んでいない。
しかし今回の件は自分にも原因があるし…ここで拒絶したらあまりにもカイトが可哀想かもしれない。
「後でシャワー浴びてすっきりして寝た方がいいじゃない」
いそいそと服を脱ぎ始めるカイトを横目で見つつメイコは後悔のため息をつく。
そしてメイコの嫌な予感は当たる。
「や…だっ…!あ、んたの方が、熱い、じゃ、ないっ…!」
「めーちゃん、冷たくて気持ちいいよ」
荒い息遣いが混じり始めるころ、当然のことながら先に汗だくになったのは、
一日中水を浴び、水分を取り、車内クーラーに当たり、涼しさに飼い慣らされたカイトの方だった。
メイコをすっぽりと抱きすくめ、臀部や二の腕を撫で回す。
ここが冷たいのはしb…これ以上言うと酒瓶が飛んでくるのでカイトは黙っておくことにする。
「いやっ…!熱い!気持ち悪い!離してよ…!!」
「めーちゃんだって、さっき僕にこうやってしがみついてたじゃない。暴れると余計熱くなると思うけど?」
「……。うー…分かったから、早く終わらせてよっ…!」
「あれ、抱きつかれるより動いてほしいってこと?素直じゃないなぁ。めーちゃん可愛いよめーちゃん!」
「なっ!違うわよ…っ!!」
更にぎゅうっと強く抱きしめると、お互いの熱が交じり合って高まっていくのが分かる。
二人とも汗でびしょびしょだけど、これもまたいやらしくていいよなぁ。
膣の温度は気持ちいい位に低めで、僕自身に絡み付いてきて…
「痛い痛いごめんなさい…!」
カイトの幸せそうな顔を見てイラッ☆としたメイコはカイトの脇腹に爪を立てる。
「ちゃんと気持ちよくしてあげるから、ね?」
汗で頬に張り付いた髪をカイトの指先が拭う。
「な、何よ…こんなときばっかりかっこつけちゃって」
返事はなく、下から突き上げられる感覚にメイコの意識が溶けそうになる。
きゅんとして、再び腕を回したカイトの身体は熱くて、
先ほど不快に感じたときと同じか、それ以上の温度だったが悪い気はしなかった。
息をきらし、喘ぎ声を漏らし、身体をぶつけ合う。
流れる汗はお互いの繋がっている場所へ落ちて行き、水音に拍車をかける。
元々情事は熱いものと相場は決まっているものだ。
それなら一時は他のことは忘れて溺れてしまおう。
メイコが自分なりに納得できる理由を探した結果がこれだった。
そして―――
*********
その後、疲弊しきった二人は、バスルームにたどり着いたはいいものの、
水風呂に浸かったまま朝を迎えてしまい、マスクと冷えピタ装備で弟妹たちを出迎えることになる。
「夏風邪はバカがひくっていうけど、お姉ちゃんたち何かやったの?」
「…そうね。馬鹿なことをしてしまったわ」
「……だから何で僕を見るのさ」
END
読んでくださった方、ありがとうございました。
最近朝起きたら室温34度とか馬鹿なの?死ぬの?('A`)
GJ!
汗みずくファックでメイコの脂肪燃え
ついでに34度で死にそうな職人に萌え
GJ!萌えた
ごちそうさんでした
GJ!!いつもご馳走様です
皮下脂肪って熱を遮って触るとひんやりするらしいね
触ってたぷたぷしたい
57 :
ハクで小ネタ:2008/08/08(金) 00:43:03 ID:d2yru9wb
何時になったら私のロボ声は直るのだろうか?
いや、それ以前に音程を取れるようになるのが先決だろうか?
いやいや、それともリズムを正確に刻めるようになることが大切なのか?
いやいやいや、それとは別に感情を込めた歌い方を確立するのが先なのか?
そんなことを考えていたら、またいつものように麦酒に手が伸びていた。
私は決してアルコールに強い体質ではないので、麦酒を飲んでいると直ぐに意識が混濁してしまう。
だからなのだろう。歌のこと、将来のこと、何か嫌なことがあると直ぐにアルコールに頼ってしまう。
結局のところ、現実から逃避したいという願望がそれをさせていることは解っていたし、そうしたところで何の解決にもならなければ、かえって悪影響になることも経験から知っていたが、どうしてもその願望から逃れることができなかった。
しかし、今日はマスターがやって来てくれる日でもあった。
酔っぱらった状態でマスターと接するのは憚れて、私は麦酒を机の上に置く。
こんな現実とは早くおさらばしたかったがマスターにみっともない姿を晒すのは嫌だった。
そして、帰宅の際、売店で購入した流行歌を中心に批評をしている音楽雑誌『週間VOCALOIDランキング』を鞄から取り出して机に広げる。
見出しはもちろん同期である初音ミク。それにMEIKOとKAITOがデュエットした事や双子のボーカロイドであるレンとリクの新曲について。そして期待の新人がくぽについての特集が組まれていた。
当然のように私の新曲が掲載されていることはなかった。
かつては散々な内容であったにしろ、私の新曲は批評対象にされていた。
だが、今では新曲を出しても評価すらされない。
「ツマンネ」
独りぽつねんと誰に言うわけにでもなく呟く。
私の歌は誰の心にも届いていない。
誰も耳を傾けてくれはしない。
机の上には飲むまいと決めていた麦酒が置いてあった。
こんな私の為に一生懸命になってがんばってくれているマスターの顔が脳裏に浮かんだ。
――気がつけば、私は己の意志とは反して麦酒を一息で飲み干していた。
58 :
マスターとハク:2008/08/08(金) 03:56:00 ID:1B1/dpD8
彼女の部屋には、クダを巻く一台のビア・バキュームマシーンがあった。
アルビノのような色素の薄いそのマシーンの平均吸上能率はダイソン製掃除機も顔負けのハイスペックを誇り、むしろ飲むほどに勢いを増すようであった。
まぁ要するにそのマシーンというのがこの部屋の主であるハクだ。
俺が差し入れに持って来た1ダースは見る間にボーキサイトを原料とするリサイクル資源ゴミを残して消えゆき、ハクの腹に恐らく存在するであろう事象の地平に光をもねじ曲げる重力で捕らえられた。
「ワっちらってねぇ、いっしょうけんめぇうちゃってるんれしょう。にゃう」
「え、何。何て言ったの」
ベロンベロンに酔っ払った彼女は、宇宙意思とのチャネリングに成功して得たマントラの如き意味不明の言語を口走った。
「ふにゃ……うっ……」
「おい、吐くなよ」
ハクの超新星爆発に備えてゴミ箱を引き寄せたが、はらはらと大粒の涙を零す彼女を見て、必要なのはティッシュであると悟った。
「ふっ、う……うぇっ……」
「どうしたんだよ。泣くなってば」
ティッシュは見当たらない。
そうだ、Tシャツを犠牲にしよう。
壊さないように、努めて優しくかつさり気なく、ハクをぎゅっと抱きしめる。
ハクをハグ。とかね。
そして五分ほど経過した頃。
「落ち着いた?」
「……」
「飲むと、涙腺ゆるむよな」
「……」
「……ハク?」
「………ZZZ」
寝てやがった。
酒に酔わせて踊食いの予定はビールの泡と消え、〆のラーメンを食い損ねた俺は満たされないままハクの部屋をあとにした。
意識混濁の状態での交渉は瑕疵ある契約としてなんかダメっぽいらしいし、判断能力を奪ってモニョモニョすると準強制猥褻なんだって。
でもモニョモニョにあたるのはあくまでセイテキ行為だから、帰り際に眠り姫と交わした軽いチュッチュは合法なんです。
>>57-58 ハクもいいなー。ハクといえば何故か酒飲んでるイメージがあるけど、
それはやさぐれ感がそうさせているんだろうか。
ではss投下します。先日のがくぽ&カイトの後日談ということで。
60 :
メイ×カイ:2008/08/08(金) 06:16:22 ID:BePWH7/2
こうして息をしているだけで止めどなく悩み事は浮かんでくる。
こんな時はレンやリン、ミクが羨ましくなってしまう。
まだ無邪気で、素直に歌を歌えているような彼女たちが眩しい。
彼女たちなりの悩みも、それなりにはあるだろう。
でも生まれてから日の浅い妹たちは、まだ感情というものを十全に理解していない。
無邪気なのも明るいのも、その裏返しだと思う。
まだあの子たちは喜怒哀楽の内の「喜」以外の感情を知らないからだろうから。
私は妹たちと違ってしまっている。それこそどうしようもなく。
だから悩み事なんて、歌うのに役立つとはとても思えない行為に耽っている。
たとえば悪戯をしていたリンとレンに少しきつく言い過ぎたかな、とか。
たとえば効果なんてあるはずもないのにこっそり続けているダイエットとか
でも一番の悩みはやはりあいつのことだ。
「はじめまして。あなたの弟になります。カイトです」
「もっと砕けた口調で話してよ。これからは私たち姉弟じゃない?」
「あはははは。そういうの苦手だな……」
はじめは他人行儀だったあいつがこんなに近い存在になるとは、その頃の私は思いもしなかった。
ある日の私は仕事でひどいミス――端的に言えば喉をウイルスにやられてしまい
高音パートが出ないということなのだが――をやらかしてしまった。
私なりに責任を感じて、すっかり塞ぎこんでしまっていた私はひどい顔をしていたのだろう。
「めーちゃん!どうしたの?仕事で何かあった?」
あんたのほうがひどい顔してるわよ。なんて軽口を叩く気力もなく、
私はカイトを無視したまま部屋に入った。後ろから声が追いかけてくる。
「めーちゃん……めーちゃんってば!大丈夫?アイス食べる?」
なんて気の利かない励ましなんだろう。なんて彼らしいんだろう。
「いいから放っておいて!」
しまった、つい強く当たってしまった。そう思った時には既に遅く、
あいつは泣きそうな顔をして私のベッドを見下ろしていた。
「めーちゃん、喉壊してたんだね。ウイルスかな?」
「……たぶん」
「そっか、めーちゃんはいっつも頑張ってるもんね。今日くらい休みなよ」
「頑張ってなんか……ない」
「そんなことないよ。いつもそばにいる俺だからわかるんだ。
めーちゃんはすごく頑張ってる。仕事も家のことも。
俺みたいな仕事もこない、だめボーカロイドとは違うんだよ」
61 :
メイ×カイ:2008/08/08(金) 06:16:48 ID:BePWH7/2
「ん?なに?何でも言ってよ」
「じゃ私と……」
「なに?聞こえないよ」
天然で鬼畜なのか、こいつは。頭を引き寄せて、耳元で囁いた。
「えっ!そんな……俺なんかといいの?」
「ばーか。あんたとだからいいの」
その夜、私たちは初めて通じ合った。
その時からますます増えていく悩み事は、なかなか落とせない油絵の具みたいに
私の胸をカラフルに隙間無く染め上げていっている。
あるいはそれ自体が悩み事なのかもしれないけれども。
もし私を北風に例えるなら、カイトは春のそよ風かな。なんて思ってみたりする。
この歳になっても子供らしい温もりを心に抱いているあいつはすごいと思う。
私なんてもう段々と精神回路が枯れかけてきているというのに。
そんなあいつが優しくて嬉しくて少しだけ悔しい。でも愛しいと思う。
大きすぎる笑い声も世話の焼ける酔い方も探してばかりのキーも、
全てが私を悩ませている。こんなところだけ生娘みたいな自分がおかしい。
本当のことを言えば、迷ったこともあった。申し訳ないけれど、揺らいだこともあった。
それでも、のんきな顔でそばにいてくれたあいつにどれだけ救われたか。
覚えていた記念日も用の無いメールもどれだけ嬉しかったか。
ああ、幸せだ。心から思える瞬間の連続を私にくれたあいつが
悩み事でもあり喜びの種でもある。なんて甘やかな悩みなんだろう。
「めーちゃーん。ただいまー。うわっ!またお酒飲んでいるの」
どうやら気付かないうちにかなり飲んでいたらしい。ワンカップが山になっている。
「いいじゃないの。あんただって飲んで来たんでしょ?」
「そりゃそうだけどさー……いくらなんでもこれは飲みすぎだよ」
「いいのいいの!明日は仕事なんて無いんだしね。それより今夜、どう?」
カイトは顔を赤らめている。いくら普段私から誘うことが少ないとはいっても、
そのうぶな反応は反則だと思う。
「うーん……あんたってほんとに可愛いわね」
「めーちゃん酔ってる。今日はもう寝ようよ。ね?」
そう、私は酔っているんだ。だから今ひとつだけ言わせてほしい。
ずっと変わらないあなたでいて。ううん。変われないあなたがいいの。
62 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 14:12:41 ID:QcL8Ed9q
>>62 絵はかわいいと思うんだがせめて18歳以上ならローカルルールを読んでから来てくれ
【この板の趣旨】
一般向け作品(漫画/アニメ/ゲーム/小説/ドラマ等)のエロ妄想・萌え談義、
およびオリジナル・パロディを問わないエロ小説創作等を行う板です。
以下は禁止、より相応しい他の板でどうぞ。
・キャラ単位、キャラ主体のスレッド →ピンクのキャラサロン
・年齢制限付きの作品に関するスレッド →エロゲネタ&業界/エロ漫画小説アニメ/エロ同人等
・画像の貼り付け →半角二次元/お絵描き・創作等
・実在する人物(アイドル等)を元にした創作 →えっちねたロビー等
咲音ものが読みたいぜ
>>61 GJ!
文体が書き慣れてる感じで読みやすかった
カイトのキャラがいいね
ハクこねたもマスハクもメイカイもGJ!
>>64 メモリを消してアイドルデビューした咲音を元家族が襲うネタは前にもあったよな
記憶が戻って中身は姐さん、身体はMEIKO(16)、アイドル路線を維持するために酒その他を我慢して
いろいろ限界の咲音が見てみたい。
あと某がくっぽい漫画のがくぽと生き別れになったパラレル和服ミク。
もし間違ってたら申し訳ないので言いづらいんだが、
60と61の間って…抜けてないか…?
>>66 銀P乙
駄目マスターの元で気苦労が絶えないボカロの小話とか読みたいな
71 :
「やあ」:2008/08/09(土) 00:41:18 ID:ELihyZCZ
果てしなくぬるく、アレの真似を一節、書いてみた。
ミク・マスター
「真ぁっ赤な〜ばぁらはあ、あいつのぉ〜ク・チ・ビ・ル〜♪」
ミクが、その手に長ネギを回し……と思いきや、近縁種のアサツキを振り回しながら最
近おきにいりのソングを口ずさみ、夏の夕ぐれ空のもと、あぜ道をゆく。
が、お世辞にもうまいとはいえなかった。
空のむこうに飛んでいってしまいそうな声だ。
彼女の発声システムでは、ルパン三世のテーマを歌いきるのは至難の業なのか。
いや、それだけではあるまい。
なぜなら彼女には、ちょっとした問題があったからだ。
いまでこそのんきに買い物から帰ったりしているが、ミクは数週間前、なにを思ったの
か自転車でハイウェイに突入した挙げ句、スズキのハイパーバイク「隼」に三〇〇キロの
速度で跳ねられ四散した。
しかし、アンドロイドであったのでなんとか一命を取り留めることが出来、すぐに修理
に送られて現在に至るのである。
ただ、衝突時の運動エネルギーが大きすぎたせいか、あるいは修理に出した先が悪かっ
たのか(クリプトンでもヤマハでもなかったらしい)事故以前のミクとは、いささか様相
が異なってしまった。
まず、第一に少々オンチになった。
第二に食べ物の趣向が変わった。やたら白米を好んで、そればかり食すのである。
第三に、なぜかコンセントプラグが付いた。
第四には、いつも眠たそうにしているようになった。
第五は、すこし姿勢もわるくなった。
が、このミクのマスターは「オリジナリティがあってもいい。いつか、どこかで見たよ
うな気もするけれど」と、その変化を気に留めるでもなく、むしろ受け入れてしまう。
ただ受け入れはしたのだが、
「ただいま帰りましたよ」
「ああ、お帰りミク」
「お腹が空いてしまいました。さっそくご飯を食べましょう」
「い、いやいや、ちょっと、おミクさん! お願いだから釜の中に顔突っ込まないで!」
「んあ?」
第六として、少しばかり思考回路も鈍化しているのは困りごとだった。
熱々の一〇合炊きの炊飯ジャーに首を突っ込み、だらりと停止しているミクを慌ててマ
スターが引っこ抜く。
と、首がすぽん、と引っこ抜けてジャーに残ってしまう。
人間だったら身の毛もよだつ惨劇だったところだが、この新生ミクは第七として、昔の
SFロボットのように首がくるくる回ったり、抜け落ちたりする機能もあった。
なお、物理バリアは発生しない。
「あたまが、あたまが」
「あ、ごめん」
と、マスターが物々しいケーブルごと、ごはん粒だらけのミク首をその胴体に戻す。
するとミクは懲りた風も見せず、頬にも一杯についた粒を、ひとつまみひとつまみ、小
さな口の中へ投げ入れていった。
「いいかいミク。ごはんは椀に盛って食べるものだよ」
「それもそうでしたね。では」
ゆっくり諭すマスターを尻目に、ミクは戸棚から樹脂製の茶碗を取り出す。
可愛らしいポケットモンスターのイラストがプリントアウトされている、と思いきや、
著作権法斜め上のまがいものだったりするので油断できない。
それに白米をてんこ盛りにすると、さらにペタペタと飯を積み重ねてから、ようやっと
割り箸を器用に口で挟みつつ割って食べ始めた。
が、今度は座らない。
立ち食いだ。
「ああもう、座って食べてよ! それに盛りすぎ!! かき氷じゃないんだから!!」
が、注意をしようにも、
「なんですか、もう。ごはんを食べないと怒りっぽくなりますよ、マスターもいかが?」
ずい、と、ちょっとでもバランスを崩せば地に落下しそうなほど飯の盛られた椀を差し
出していう。
今も眠そうな目だ。
マスターのいうことなど半分以下も聞いていないだろう。
彼は諦めて首をふると、ミクを解放する。
「い、いや、僕はいいよ……たんと食べて」
「そおですか」
いうやいなや、ミクはもの凄い勢いで飯をパクついていく。おかずなど何もない、ただ
ひたすらに白米を箸でつかみ、口に入れ、咀嚼もろくにせず飲み込んでいく。
ネギはどうしたというのだろう。
アサツキでは不満なのか。
そうしてミクは喰って喰って喰いまくり、一〇合あったはずの飯もあっというまに空に
してから、やっと満足したのか……最後の一粒を食い終わると、静かに箸を置き、その場
で深く合掌した。
「ナマステー」
「っは、ごちそうさまでしょ!!」
「あ、ごちそうさま」
「……まったく」
「お茶も沸かしませう」
と、ピントのずれた行動ばかりするミクに少々疲れを覚えるマスターであったが、だか
らといって彼もミクを再修理に出そう、というような発想はでないらしかった。
しばらくすると、ミクがどこからから引きずりだした座布団の上に正座し、一番茶をず
るずるとすすっている。
それで一息つくと、コトリと湯呑みをおき、首をぐるりと捻る。回転させてはいない。
が、少々年寄りくさかろう。
ミクは相変わらず眠たそうな半目で、虚空をぼうっと見つめていたが、その状態のまま
数分すぎると眠くなってきたらしく首がだんだんと垂れてくる。
ただ、うつらうつら、と船をこいでいるのが妙に可愛らしかったので。マスターはしば
らくその様を眺めていたが、ついに就寝状態になると、またしても首がぽろりと取れた。
垂れた重みに耐えきれなかったらしい。
が、ミクはそれにも気づかないのか首から玩具のようなジョイントを覗かせ、頭を転が
したまま寝に入っている。
それを見てマスターは仕方なく、そっと首を戻してやっていると寝言が飛び出た。
「おひーるやすみはウキウキウォッチン♪」
「……だめだこりゃ」
あきれ顔になり、つけかけた首を再び彼女の膝元に転がしてしまう。
そして、
「僕も夕飯、たべるかな……」
と、空になっている炊飯ジャーを見ながらつぶやくのだった。
明日もたぶん、変わらない生活なのだろう。
おしまい
田中wwww
元ネタ知らんからわからん
残念だ
76 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 11:04:41 ID:EncggomK
あ〜る(R)・田中一郎さん GJ!!
鉄腕MEIKOが脳内再生されましたw
78 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 13:58:04 ID:YX38tZzZ
似之マスターw
ミクなのに塩沢ボイスで再生されるw
「お姉様、あなたは堕落しました」と指差して言うリンとレンが見えるw
「妹を選べないKAITO」という自分お題で書いてたやつの一つが出来上がったので投下します。
カイミクです。
マスターが不在の夜は静かだ。
遠方の友人とのオフコラボだとかで、MEIKOもLEONもリンもレンもがくぽも
PrimaもAnnも全部ひっくるめて連れて行った。
二三日は帰って来ないらしい。
俺が留守番なのは、マスターの友人が「KAITOとミクはうちの子を使うから」と言ったからで。
せっかくのコラボに参加できないのは残念だと思うが、VOCALOIDの過密状態でただでさえ賑やかなこの家だから。
たまにはこんな静かな夜もあってもいいと思う。
KAITOは、作り手の不在故に起きた晩飯の自由化を、冷凍庫を占拠している
自分用アイスをいつもより五つ多く消費することで満喫していた。
ミク?
あいつも、好きにするんじゃないか?
ここんちのKAITOは、KAITOにしては珍しく妹に対して興味が無い。
ミクもミクで、普段はリンやMEIKOとべったりつるんでいるから、
兄に対しての思い入れなどないだろう。
この世にはいろんなKAITOがいるが、このKAITOは基本的に無趣味なので、
TVをつけていた。
時間があるので、KAITOが生まれる前に放映された洋画番組にチャンネルを固定する。
古代エジプトのファラオの呪いがどーとか、という冒険モノ。
しゃくしゃくした食感がウリの氷菓にスプーンをさして、口に運ぶ。
「兄さん、風呂空いたよ」
ミクの声がした。
「ああ、ありがと…」
うわの空な返事をしながら振り返ったKAITOは。
「ぶっ」
吹いた。
ちょうど、TVの中ではむくりと起き上がったミイラを前に、ヒロインが大げさなリアクション。
『いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』
ミクは頭にタオルをひっかぶって、ほかほかしていた。
『ミイラがっ!化け物がっ!私たちはファラオの呪いに呪われてしまったんだわぁ!!』
縞パンいっちょの堂々とした姿で。
「ミク?」
「なーに?」
「なんで服着てないの?」
衝撃が強すぎて目が点になったKAITOが訊ねる。
これはもう、セクシーだとかセクシーじゃないとか、そーいう次元じゃない。
これだけエロスの無いサービスシーンもなかなかあるまい。
兄の質問にミクは「?」、なにをいまさらという顔をする。
「服いらないでしょ。もう寝るだけなのに」
「あ、そう。それでもパンツ一枚はどうかと思うよ?」
「あそっか」
言われて己の姿を見直したミクは、「それもそっか」と納得し。
パンツを脱いだ。
「寝るのにパンツいらないよね。兄さん、あったまいい」
俺は頭が悪いのか?
KAITOはひらりと降ってきた縞パンを払いのけることも忘れて、
「おっやすみー♪」と去りゆくミクの後ろ姿を見ていた。
記憶をたどると、そういえば毎日このくらいの時間帯で
MEIKOの怒鳴り声やリンの悲鳴が聞こえてきていたような気がする。
興味が無かったから気にしてなかったが。
…、アレはこーいうことだったのか。
映画は続いていたが、内容が頭に入ってこない。
「風呂入って寝よ」
KAITOはリモコンのOFFスイッチをぽちと押した。
なんか疲れた。
風呂からあがって、リビングの電気を消して、KAITOは部屋に戻る。
慣れているので明かりが無くても、ベッドに潜り込める。
「んっ」
なんかいた。
ヘッドランプを点ける。
ミクだ。
お布団にくるまってすやすや寝ている。
KAITOは黙って蹴り出すことにした。自分の部屋へ戻れ。
「ひっどーいっ!」
「起きてたのか」
「起こされたのっ」
いい年した女の子がすっぽんぽんでしがみついてくんな。
「なんで蹴り出すなんてコトするのっ!? 兄さんの鬼畜っ!」
「俺には君の行動の方が分からないよ」
「人肌が無いと寝付きが悪くなるからよ」
「迷惑だとか思わないのか?」
「めいわ、く?」
「その解読不可能な他国語を言われたような顔が答え?」
「まさか」
ミクはきっぱりと言ってのけた。
「妹がいれば、鼻血垂らしてパンツの匂いを嗅ぐのがKAITOでしょ?」
素っ裸であぐらかくのはやめようね。
「分かった! 特別に脚コキしてあげるから、それで手を打ちましょう!」
「おやすみ」
「なんで立ち上がろうとするのっ!?」
「この部屋で寝るのを諦めたんだよ」
「イヤーーーーーーー!! 眠れない妹を助けてあげようよっ」
「べつに寝られなくても、人間じゃないんだから、機能に支障は無いだろう?」
「仲の良い兄妹は、もっと裸のつきあいをするべきだよ」
「間違っている点を指摘していいなら、俺たちは設定上兄妹だが、
今まで一度たりとて『仲良し』だったことはないよね」
「うーーっ!」
ミクが睨む。
「兄さんてガチホモ?」
「いきなり『ガチホモ』認定は、失礼だと思うよ?」
「じゃ、不能?」
「……、おやすみ」
「だめーーっ!!!!」
KAITOの腰にがっちりしがみついたままで、ミクはくすんくすんと泣きだした。
「ひっく…、だってぇ…、いっしょに寝てくれるリンちゃんもぉ…めーちゃんもぉ…、
いないんだもん…、ひゃっく、…さ、さみしいんだもん…」
「………。」
「ねえねえねえ、兄さんて巨乳派?美乳派?制服に萌えるタイプ?
わたしはこの前のPVで着せて貰ったレースクイーンが良かったなー。
ビニール素材のびっちりした布がめーちゃんのおっぱいのラインに張り付いてテラエロす」
「うるさいよ、ミク」
KAITOはすでに情けをかけたことを後悔していた。
ミクが寝ない。
寝ないだけならいい。
ずっとこの調子。
やはり蹴り出しておくべきだったと思うが、それだとまたあの掛け合いの繰り返しだと思うと、
そーいう気力も萎えてくる。
スリープモードに入ろうとしても、
「ねねねっ、聞いてる?聞いてる?」
ぺしぺし叩いて、強制的にスリープモードを解除させてくる。
「うるさいよ、ミク」
「ねーっ」
「うるさいよ、ミク」
「……。」
よし、黙った。
ささいな勝利に優越感を感じ、やっと本格的なスリープモードに入ろうとKAITOは息を吐く。
KAITOにのしかかるように身体を預けていたミクが、「……。」
KAITOが目を閉じたのを見て、もそもそと動いた。
パジャマのズボンをずらして、パンツの中から陰茎を引っ張り出して、
「おお」
「おお、じゃないっ!」
兄の反応を無視。
ぱくんちょ、と唐突にお口でしごき始めた。
「っ!」
吸い付くようにちゅっちゅとされると、さすがに今まで無反応だったKAITOでも、
反応せざるを得ない。
息が荒くなり、あっという間に、海綿体が膨張した。
「ぷぁっ」
口に入りきらなくなったので、ぴくぴくしはじめた先っちょをぺろぺろしながら手でしごく。
「兄さん、おっきい」
うっとりした目つきが楽しそうだ。動きが容赦無い。
「も、…やめ…」
「やー」
時間の問題で限界が来た。
「くっ…出るっ」
「あっ」
ピュッと吹き出た精液が、ミクの顔にべっとりとついた。
「♪」
べっとりついた白濁を指ですくい、ミクはうれしげに口に含む。
それを見上げながら、KAITOは訊ねた。
「どういうつもりなの」
「んっ」
ミクはKAITOの腰の上にのっかると、まだ半立ちのソレに己の割れ目を擦りつけた。
「あんっ」
腰を動かして卑猥な箇所で摩擦しながら、答える。
「兄さんが不能かどうか、ちゃんと確かめておこうと思って」
「余計なお世話だよ」
「気持ちいい?」
答えるまでもない。
ミクが腰を動かせば、にちゃにちゃといやらしい水音が生まれる。
からみつく割れ目の刺激に興奮できないほど、枯れているわけではない。
「ミク、マスターはもう二三日帰って来ないんだよ?」
「ん」
「ミクの好きなリンやMEIKOも、帰って来ないんだ」
「ふぇ?」
「分かっているならいいんだよ」
「ひゃっ」
KAITOはおもむろに、ミクの腰を掴むと、下から深く貫いた。
「あああああああっ!」
ミクが高い声を上げる。膣がぎゅっと締め付ける。
「くっ」
「…あ、…ん…」
イッたばかりのとろんとした目つきで、ミクはおしりを動かした。
ホントは腰から動かして激しくしたいのに、気持ちよすぎて力が入らない。
お腹の中で体積を増していく、おちんちんの感触がたまらない。
「あんっ、…またイッちゃうよぉ」
ミクの肢体がまたびくんっと痙攣した。
「ひゃあぅっ」
「ミク、動きが止まってるよ」
「ら、…らぁってぇ、ふぁっ」
KAITOが、ミクの胸のふくらみを撫でた。
ミクのハートがきゅんきゅんする。
「あっっは」
「わたしのえっちなおまんこが、兄さんの熱くてびくびくしてるおちんちんをきゅっきゅしてるよぉ」
そして言う。
「マスターが帰ってくるまでずーぅっと、こうしてるのもいいよね」
呆れたと半眼でKAITOは見上げる。
「その発想は無かった」
ミクを抱き寄せると、重心の移動を利用して体位の上下を交代する。
ベッドの上に寝ころんだミクから一度ペニスを抜くと、
「えっ? やあっ」
抜かれたことに抗議の声を上げたミクを、四つんばいにさせ、KAITOは言う。
「ほら、おしりを上げて」
「うん」
ミクが期待に満ちた、舌っ足らずな声でKAITOを誘う。
高く持ち上げた臀部の割れ目からは、充血した陰部がひくひくっと言葉以上に欲情を見せつける。
もうすでにミク自身の淫液でぬらついている陰茎が差し込まれると、ミクはひときわ高く鳴いた。
熱いかたまりが膣内を押し広げたかと思うと、その刺激にイッっている間に、
ピストンの激しい動きがミクを襲う。
「ひゃっあっ、アー! アッ! アー!!」
支えるモノが欲しくて、シーツと同じ、個性のない白い枕をたぐり寄せてミクはぎゅうっと抱きしめる。
抱きしめておかないと、身体の中から弾けてしまいそうで、ミクはぽろぽろと生理的な涙をこぼした。
激し、すぎる、よぉ。
「ぁああああああああああああああああ!!」
ミクの四肢から力がかくんと抜け、くたあっとなったのを見て、
KAITOはミクから一物を引き抜き精液を太ももに吐きだした。
「…んっ」
すべらかな白い内股をどろっとした白濁が滴っていく。
ミクがやがてのそっと動くと、
くちゅ
朦朧としたままの表情で、自分の恥部に己の指を這わし、いじり始めた。
「…ぁ。」
あたたかい精液を一緒に塗りつけながら、くちゅくちゅとクリトリスをいじる。
「ふぁ、んっ…」
そんなミクを後ろから抱き上げて、脚を開かせ、露わになった花芯に触れると
ミクの身体がまたひくんと震える。指を差し込むと膣がきゅうっと締め付ける。
きつい。
「……。」
唇を合わせて舌を絡めると、唾液に混じって精液の味がした。
「まずいね」
KAITOが顔をしかめると
「兄さんの味だよぉ」
ミクがえへへっと微笑んだ。
「ちゅうしちゃった」
>>91 GJ!ミクに迫られるという鉄板展開なのに羨ましいようで羨ましくない、ふしぎ!
ミクがアホの子かわいくてよかったw
「妹を選べないKAITO」というと某ヤンデレミクな動画を思い出す
GJ!
めーちゃんテラエロスなのにKAITOも襲っちゃうのかw
ハムナ〇トラワロタwww
GJ!しかしこの家のボカロメンバー…まさかちょい○Pの家じゃなかろうなw
やっぱりほのぼの。
今更前スレ679の続きっぽいやつで、gdgdがくミクっぽいの。
* * *
「…っ!」
ブツリという感覚と共に、急に安定をなくした足元から前のめりで躓きそうになる。
思わず前を歩くがくぽさんの浴衣を掴み、引き止めたその背にぶつかった。
「ご、ごめんなさい!」
「いや、大丈夫だ…それより」
「…あ」
足元に向けられた視線につられて下を向けば、鼻緒の前ツボ部分が見事に切れている。
どうしようかと思っている内に、一番前を歩いていたリンちゃんはとっくに見えない。
こっちを振り返りながらその後を追うレンくんも、すぐに人の波の呑まれて見えなくなった。
私はがくぽさんと顔を合わせて苦笑いしてしまう。
「すみません、私のせいではぐれちゃいましたね」
「それは構わないが、そのままでは祭を回れぬのではないか?」
そう言われて、私はもう一度足元を見る。
切れた鼻緒は全体の安定を失くして、残った鼻緒は足の甲に引っ掛かって下駄をぶら下げている。
試しにと少し歩いてみるもの、一歩踏み出す度につまずぎそうになる。
こんな状態では、歩けないどころか他の人の邪魔になって迷惑が掛かってしまう。
…来たばっかりで出店だって回れてないし、まだ花火も始まってないのに、と一気に気が滅入る。
それに、私が引き止めてしまったばっかりに一緒にはぐれる事になってしまったがくぽさんに罪悪感もある。
今のところ、全然気にした様子でないのが幸いだけど…。
「え…と、とりあえず移動を…」
どこか邪魔にならない所はないかと、きょろきょろと辺りを見渡し、邪魔になりそうでない脇道を見つける。
何とか下駄の応急処置でも、と、そちらに足を踏み出したけれどやっぱり上手く歩けない。
周りは人だらけでただでさえ動きにくく、普段着慣れない浴衣という事も相まって、なかなか身動きがとれない。
いっそ裸足になってしまおうかと思ったところでふと地面から足が離れ、がくぽさんの顔がずっと近くになって驚いた。
一瞬何が起こったか分からずに呆けてたけれど、私は背中と太股の下に腕を通され、横に抱き抱えられていた。
そう、いわゆる、お姫様だっこ。
状況を理解した瞬間、恥ずかしさの余りに腕から逃れようとじたばたと抵抗する。
「お、降ろしてください!」
「しかし歩けぬのだろう?」
「う…」
その通りなので言葉に詰まってしまう。
正直ありがたいのだけれど、やっぱり行き交う人の視線が痛い訳で…。
「…恥ずかしいんです、ケド」
「すぐそこまでだ。少し我慢してはもらえぬか?」
「………はい」
抵抗も空しくすでに移動を始めてたので、せめて他の人にぶつからない様にと少し体を縮める。
どうせなら背中に背負ってくれたらいいのにと思ったけれど、文句なんて言えない。
脇道に移動するほんの数メートルが異常に長く感じる。
恥ずかしさで高まる熱が早く収まればいいのにと、私は顔を見られないように俯いた。
何んとも言えない気まずさのまま、比較的人通りの少ない脇道まで移動する。
腰をかけれる石段があったので、お礼を言ってそこに降ろしてもらう。
二人してそこに腰をかけるもの、とりあえずこの下駄を何とかしなきゃと溜息を吐く。
応急処置といっても、どうやればいいのかさっぱりわからない。
五円玉やヘアピンを使うって聞いたことあるけど、うろ覚えの知識なんて役に立つ筈もない。
ハンカチで結ぶにしてもどうやればいいんだろうと四苦八苦していると、がくぽさんが処置を申し出てくれた。
私には到底手に負えそうもなかったので、素直にそれに応じる。
普段和服姿に慣れ親しんでいるだけあって、こういう事はお手のものらしい。切れた鼻緒を直すのも何度かあったとか。
私はがくぽさんに下駄を渡して、直されていくのを横で眺めることにした。
(あ、意外と簡単かも)
そんな事を思いながら、何故か私はがくぽさんの手から目を離せずにいた。
白くて細い指先が器用に動く様。何だかとても――キレイに見えて、釘付けになる。
だからそれ以外の事なんて気が付かなかった。
「……ミク殿?」
「へぁ?!」
いつの間にか正面から覗き込まれていて、思わず変な声で返事してしまう。
歩くには十分な処置が施されていている下駄ががくぽさんの手の中にあるのを見て、終わった事にようやく気付いた。
「あ…りがとう…ござい、ます…」
語尾が段々小さくなっていくと共に、視線は下へと落ちていく。
気付かずにずっと手だけを見ていた事が無性に恥ずかしくなって、がくぽさんの顔がまともに見れない。
…気まずい。さっきから私だけが気まずい。
私が何も言えずに黙ってしまってもがくぽさんは全然気にする様子もなく、下駄を履かそうと私の足を軽く持ち上げる。
そんな事しなくても自分で履けますから!…言いたいのに言葉が出ない。
触れられた場所が、熱を持ったみたいに凄く熱い。どきどき、する。
ぎこちなく足を動かせば、浴衣の裾がめくれて隠れていた部分が隙間から覗く。
――本当に少し、踝から上、ほんの少し足が見えただけ。
それが何だかとても恥ずかしく思えた。
「い…」
足だけに持っていた少しの熱は、一気に駆け上がって体中を熱くさせる。
「や…っ!」
横に避けようとした足は勢い余って…蹴り上、げ、…るつもりはなかったんだけど。
ガツッ!
小気味よい音はがくぽさんの顎下で響き、同時にがくぽさんが蹲った。
「…っ!ご、ごめんなさいっ!大丈夫ですかっ?!」
「だ…大丈夫だ、大丈夫……っ…」
そうは言っても全然大丈夫そうじゃない。もの凄く痛そうにしている。
持っていたハンカチを、蹴り上げた箇所に慌てて押し当てる。
音の割に傷は大したことなく、赤くなっているだけで血は出ていない事にホッとする。
…それにしても。
何の罪もないがくぽさんに対しては、酷い仕打ちをしてしまったと酷く申し訳ない気持ちになってしまう。
さっきからの私は失態ばかりで、ここまでくると自分が情けなくなる。
ますます顔を合わせることが出来ず、私は俯いたまま黙ってしまう。
ジワリと目元に涙が溜まり、泣きそうになる。
それなのに、こんな時でも、私はがくぽさんを意識してしまう。
手だったり、声だったり、何でこんなに気になるんだろうとか、さっきから顔が近いな、とか。
……あれ、近すぎない?
…近い、よね?
ふ、と柔らかい感触。
何をされたのか理解できず、私はそのまま硬直した。
触れられたのは私の唇で、触れているのはがくぽさんの唇で…。
「!!!」
状況を理解するもの、思考がまるでついていかない。
唇は軽く触れているだけなのに、そこから痺れたかの様に体全体が動かない。
とても、とても長い数秒間。
唇が離れてもまだ私は動けず、呆然としていた。
今の出来事を反芻するかのように、ゆっくり自分の指で唇をなぞると、思い出したかのように再び全身に熱が巡る。
鏡を見なくても自分で分かるくらいに、顔が赤くなっていると思う。それくらい、熱い。
金魚のようにぱくぱくと口を開いてみるが、全然言葉にならない。
喉が渇いてる訳じゃないのに口の中はカラカラで、生唾だけが喉を通る。
さっきから忙しなく動く心臓も、全然落ち着く気配もない。
それでも何度か大きく息を吸って、途切れ途切れの拙い言葉を紡いだ。
「な、んで、キス、したんです、か」
キスした事、私の顔が熱くなる事、出来ることならこの感情全部を納得させる言葉が欲しい。
だけど返って来た言葉は納得とは程遠い言葉。
「ミク殿が可愛いと思ったもので、つい」
悪びれもないように言うがくぽさんに、こめかみが引き攣るのを感じる。
体中を巡っていた熱も急に冷め、ふつふつと何とも言えない感情が湧き上がる。
―――さっきから、がくぽさんに思ってた事は、撤回だわっ!
全然酷い仕打ちなんかじゃなかった。申し訳ない、なんて思う必要もない。
心配なんかするんじゃなかった!さっき蹴り上げておいて良かった!
可愛いから、とか。つい、とか。
そんな衝動的な行動、可愛いって思ったら結局誰でもいいんじゃない、って。
さっきから一人でぐるぐるしてたのが馬鹿みたい。
逆恨みかもしれないけど、怒りすら覚える。
だけど、がくぽさんは全然気にした様子でもなく言葉を続ける。
「それに」
「?」
「ミク殿が好きだからだ」
好き、という言葉に少し反応してしまった気がしたけど、きっと気のせい。
だって、その次の言葉の方が色んな意味で私には衝撃的すぎた。
「そして、ミク殿も我を好きだと思ったからだ」
「………は?」
余りに唐突な言葉に思わず聞き返してしまう。
私ががくぽさんを、好き、と、思ったから…?
そんな仮定で私にキスした、と…?
…呆れてモノも言えないとはこういう事かもしれない。
おめでたい頭、とかかも多分こういう事かもしれない。
「…蹴り上げられて、よく、そんな言葉が出てきますよね」
せめてもの強がりで出た言葉が思いのほか意外だったらしく、がくぽさんは眉根を寄せて少し不安気に聞いてきた。
「違うのか?」
「違います!」
「では、好きではないのか?」
「少なくとも今はまだ好きじゃありませんっ!」
「今は、まだ?」
(…しまった)
失言だった、と目を逸らす。
チラリと横目で見遣れば、今度は憎らしいほどの笑顔を見せるがくぽさん。
「ならばこの先、可能性があるという事だな」
「…知りません!」
フイッとそっぽを向くもの、そういえば一緒に祭を見て回る相手だという事を思い出す。
どんな顔をして一緒に居ればいいのかわからない、と思わず頭を抱えた。
そんな私に悠々と目の前に手を差し出すがくぽさんを怪訝そうに見る。
「…何ですか、その手」
「これから祭を回るのだろう?はぐれない様に手を繋がぬか?」
「い、や、ですっ!何されるかわかりませんから!」
明らかに信用していません、という目で見てるのにどうして気付かないのかと思う。
「次に変なことしたら、お兄ちゃんに言いますからね!」
「カイト殿、か…それは困るかな」
がくぽさんは少し顔をしかめてみせたもの、全然困った顔をしてないのがムッとする。
それに、凄く余裕なところが何だか悔しい。
「では行くとするか」
今度は手を差し出されないので、私は黙って半歩後ろからついていく。
そして、…はぐれないようにがくぽさんの袖の裾を掴む。
(これは、手を繋がせないようにって、牽制なんだから)
必死に自分に言い聞かせるもの、それが続かない事なんて目に見えてる。
だって、今はまだ――なんだから。
* * *
余談ですが、がくぽに全然相手にされてなさそうなお兄ちゃんは家に居ましたとさ。
>>95 GJ!がくミクいいねがくミク
ミクかわええ
ツンデレミクやべぇ!GJ!
>>98GJ!ツンデレミクが可愛い。
ところで、カイトが家にいる理由が気になる。めーちゃんとラブラブ中?
前スレの
>>401 が完成したので投稿しに来ました。某動画サイトでゆっくりした結果がこれだよ!
ミク視点。触手ネタ注意。カイトが変態なのは(ry。
103 :
闇の王?:2008/08/11(月) 10:56:24 ID:RIExOEO7
滅多に人の訪れることの無くなった古い民家の最深部、
そこに人知れず幽閉されている蒼い髪の男性がいた。
彼は一筋の陽光さえ届かぬ暗闇の中で、
永遠に誓い495週間を独りで過してきたのだ。
そして彼はその長い年月の中で、
最凶の性欲を持つ吸血鬼へと姿を変えるのだった・・・。
〜闇の王?〜
ドーーーーーーーーン!
突然地下から出てくる波動、そして共に鳴る轟音。
理性のほとんどを失った彼が、ついに暴走し始めたのだ。
空を飛ぶ力をも有した彼の背中には特徴的な羽も生え、
495週間の時を経てついに地上に出てきた。
近くでの轟音に驚いて逃げる某春○部高校にいそうな青い長髪の女性を見つける。
すぐさま降りて彼女の前に立ちふさがる。そしてこう言った。
「アナタハ犯シテモ壊レナイ人間?」
そう呟く彼の顔は悪意に満ちていてとても恐ろしかった。
案の定彼女は犯されて気絶をするのだった。
「アア、モット俺二感ジサセテ・・・。」
そういった彼は彼女の首に歯をたて血を吸い始た・・・。
そして叫ぶのだ。
「アハハハハハハハハハハハァ!!!!!」
その奇声はその地域中に広まるのだった。
104 :
闇の王?:2008/08/11(月) 10:56:53 ID:RIExOEO7
「!?」
な、なにあの声・・・。
あ、私ミクです。もう色々老朽化が酷かった家からも引っ越して今も楽しく暮らしています。
私も20代となり昔以上に仕事が入ってきて忙しいけど、
私の歌った歌を聞いてくれる人が沢山いてくれてです。
あ、自己紹介はそのくらいにしておいて。・・・さっきの声は!?
確か元々私の家があった方向。なんで!?・・・なにもなかったはずだけど。
その瞬間突然突風が吹く。私は急いで近くの柵につかまる。
近くの人が皆飛ばされていく・・・ご愁傷様。
そう思って夜空を見ると空に浮かぶ蒼い髪の男性が。
・・・どこかで見たことあるような・・・気のせいよね。
とにかくその人は何かおかしい。目は赤く光っていて、
背中からは某妹様を連想させるようなカラフルな翼、そしておぞましい邪気を纏っている。
「まずい・・・逃げなくちゃまずい。」
私が逃げようとした瞬間には目の前に立ち塞がっていた。は、速い・・・。
「アナタハ今度コソ壊レナイ人間?」
何を言っているのこの人は?まぁ私もおとなしくはしていないわ。
「これでも喰らえ!」
私は昔からの愛用である金属ネギバットを力いっぱいその危ない人に投げつけた。
「てゐ!」
・・・まさか、小指だけで弾き飛ばしたっていうの・・・。
やばい、早く逃げなくちゃ逃げなくちゃ・・・本気でやばい。
「キャァアアアアアアアアアアアアア!」
「嬉シクナルト、ツイ犯ッチャウンダ♪」
逃げたときにはもう既に遅しかも知れないけどとにかく逃げる。
この距離からなら車とか他の障害物もある、これで何とか。
105 :
闇の王?:2008/08/11(月) 10:57:15 ID:RIExOEO7
うにょうにょ。
「!?」
走っている途中脚に何か柔らかいものが触ったような。
その瞬間、よく分からない物体が私の体に巻きついて動けなくなってしまった。
「な、何よこれぇ・・・!」
両手両足を動かそうにも全然びくともしない・・・。
ってどんどん上に上げられていくし、もう10m上空・・・なにこれぇ!?
私が正面を向くとすぐにわかった。
蒼い髪の人の両手が触手みたいに変化して私のことを抑えつけている。
「な、何をしようっていうのよ。」
ゆっくりとながら近づいてくるもう一本の触手。
それは近づいてくるにつれあるものに変化してきた・・・。
そう、それはどこからどうみても男性器。何されるのかがここでようやく分かった。
「や、やめて・・・やめてよぉ。イヤァアアアア!」
私は声だけでもと思い必死に声を上げる。
そんなのお構い無しに近づいてきた男性器。ついに私の股下まできた・・・。
「お願いだからやめてぇ!!!」
「サァ・・・感ジサセテ。」
私のアソコに触れて感触を味わう男性器。私はこの状況でこう叫ぶ他なかった。
「だ、誰か助けてぇええええええええええええええええ!!!!!!!!」
その後ついに触手が・・・・・・・
・・・てことで次回に続きます。
次回で変態カイトシリーズも完結かな?
少しスケールでかくなり過ぎちゃったしw
ではノシ
もうボーカロイド関係なくね?w
108 :
甘い匂い:2008/08/11(月) 19:38:11 ID:dQKYHCO8
カイト×ミクな話。
一昨日ぐらいに思い立って勢いで書いたから誤字、脱字、話が繋がらない所がある…かもしれない
otz
109 :
甘い匂い:2008/08/11(月) 19:38:58 ID:dQKYHCO8
[甘い匂い]
--*--*
何て事の無い普通の日。
俺は普通に起きて普通に普通にアイス食べて普通に歌ってまたアイス食べて…普通に一日が終わった。
ご飯もお風呂も団らんも済んだ一日の終わり、自分の部屋で寝ようとしてたらドアから突然トントン、と静かにノックする音。
『お兄ちゃん』
そう声がしてガチャっとドアが開く。ミクだ。
いつもならミクは寝てる時間なのに。どうしたんだろうか?
『あ、もう寝てた?』
ミクが申し訳なさそうに聞く。
「ううん。ちょっとウトウトしてただけだよ」
眠たい顔を見せないように精一杯の笑顔で答える。
その笑顔を見てミクが少しだけほっとしたような表情になる。可愛いなぁ。
『あの、ね。眠れなくて自分の部屋に一人で居るのが怖くなっちゃったから…
えとえと、その、眠くなるまでお兄ちゃんと一緒に居たいな…って』
「じゃあお喋りでもしよっか」
『うんっ』
彼女のさっきまでの不安げな顔はどっかに行ってたちまち笑顔になる。
それからしばらくベッドに並んで座りながらリンやレン、メイコの事とかマスターの事とか歌の事とかネギの事とか…色んなことを話した。
『おにいちゃんて、何だか甘い匂いがする』
「そう?自分じゃ分かんないや」
『うん。何かつけてるの?』
「別に何もつけてないけど…どうしてだろ」
『あはっ、お兄ちゃん優しいから…』
きっと、お兄ちゃんが優しいから、それが体の中に入りきらなくて匂いになって出てきちゃうんだよ。
「へ?」
彼女の言った言葉は途中までしか聞こえなくて、何を言ったのか聞いてみたけど教えてくれなかった。
俯いたミクがカイトの右の腕を抱いて顔に近づける。
「ミク?」
110 :
甘い匂い:2008/08/11(月) 19:40:01 ID:dQKYHCO8
「ミク?」
どうして良いのか分からなくて名前を呼んでみた。
ミクはぎゅっ、と力を込めて返事の代わりにする。
これじゃ、どうして良いのか分からない。これは誘ってるのか?
いやいや、仮に誘ってたとしてもこの場合どうすれば良いのだろう。
だって妹だし、まだミクは16歳だし…いや、もう16歳なのか。
どうしよう。この空白の時間が憎い。
『おにいちゃん…』
ミクが消え入るような声で呟く。その声は切なくて少し泣きそうだった。
ええい!こんな声を聞いといてもう後に退けるか!据え膳食わぬは男の恥だ!
「ミク…」
そう言ってミクのほっぺたに、ちゅ。とそっとキスをする。
それから彼女をベッドの上に優しく押し倒す。何だか気恥ずかしくて顔が熱くなるのが分かる。
ミクは片手でそっとカイトの頬を撫でる。
『熱い…』
「あ、」
ミクの冷たい指先が心地良いな。と思いつつ彼女の服を脱がしていく。
飾り気の無いさっぱりした、何とも彼女らしい下着。
ブラジャーをそっとずらして胸を露にする。小ぶりだけど綺麗な胸。
そっと触れてみるとミクの熱が伝わってくる。
『あ、お兄ちゃ…っ』
「…柔らかい」
彼女を抱きかかえるようにして片手で彼女の胸をいじりながらもう一方でパンツの上から割れ目を摩る。
な、んか…変な、声が、出ちゃうぅっ』
「感じてるミクの声、可愛いよ」
『んっ…あ、は、ずかしいよッ…ぁんん…』
カイトの指は少し震えながらもパンツの脇から差し入れてそこを弄る。
「もう、濡れてる…」
『ひゃ…ばか、言わないでよぉ…んっ』
「はいはい」
111 :
甘い匂い:2008/08/11(月) 19:40:24 ID:dQKYHCO8
ミクがくいっとカイトの服の裾を引っ張る。もう限界らしい。
彼女はひときわ大きな嬌声を上げる。
『ひ……ぁああっ』
「ミク、大丈夫?」
『ふぁっ…お兄ちゃ、も、我慢できない…お願い…』
「ん。入れるよ」
すべすべした先端をミクの花弁にあてがう
ぴったり閉じたミクの中をじわじわと押し広げるようにモノが入っていく。
彼女の額には汗がにじみ目尻に涙をうかばせている。
「ミクっ…平気…?」
『んっ…はぁ、は、あぁっはぁは、あ…』
少しづつ、ゆっくりと腰を進めていく。
ミクはうまく息が出来ずに、はぁはぁと肩で息をする。
「もうちょっと、力抜いて…もう少しで、全部入るよ」
『は…お、兄ちゃ…ぁあっはぁっ、あぅ…ぁ』
あと一押しで少しで完全に繋がる。
ゆっくり進みすぎてもでもミクの負担になるので一気に奥まで進む。
「全部、入ったよっ…」
『はぁっ…あ、あぁ…ふぅっ…』
少し震えながら受け入れるミク。そんな彼女を心から可愛いなと思う。
奥まで繋がったまま、彼女をぎゅっと抱きしめる。
「動いても、大丈夫?」
『へ、平気だよッ…』
「じゃあ、い、いくよ」
『う、ん』
ゆっくりと引いたり突いたりを繰り返す。
突く度にミクが鼻にかかったような甘い声をあげる。
「きっつい…」
カイトが小さく呻く。その下でミクが喘ぐ。
『ぁあっ、もっと、奥まで来てっ…はぁっ』
「ん、分かったっ…」
さっきまではお互いに慣れなくてぎこちない動きだったが、ココで一気に激しい動きへと変える。
『あっ…あんっ、お兄ちゃんっ…ぁあっお兄ちゃんッ』
「くぅッ……ミク、ミクっ」
『ぁ…か、カイト、お兄ちゃんっ…』
そう嬌声を上げると、一瞬、腰を浮かせて硬直する。達したのかな…
112 :
甘い匂い:2008/08/11(月) 19:40:47 ID:dQKYHCO8
彼女は彼の事を普段Wお兄ちゃん”と呼ぶ。それは昔からそうだったしこれから先もしばらくはそう呼ばれると思う。
でも本当の名前Wカイト”と呼ばれたことは考えてみると無かったような気がする。
そう呼ばれてみて、何と言うか…ぐっと来た。
まぁWカイトお兄ちゃん”って結局はWお兄ちゃん”と呼ばれたような物だけど。
「ミクっ、も、降参…」
そう言って腰を引く。でも我慢できなくてミクの太ももの上に白濁液を出してしまった。
『お兄ちゃん…』
今にも泣き出しそうに震える声でミクが呟く。
『お、お兄ちゃ…』
ミク大粒の涙をこぼしながら何度もそう繰り返す。
それを見たカイトは状況を把握しきれずに戸惑う。
どうしてミクが泣いてるんだろう、えっと、思い当たることといえば…太ももに出しちゃったのが嫌だったかな?
そもそもしたく無かったんじゃ…ミクはカイトの腕を抱きしめたけど別にそういう事じゃ無かったとか?
「えっと…その、もしかして嫌だった?」
『ううん。違うの。』
ミクが涙を拭いながらふっと我に返る。
『あの、ね…本当は眠れなくて来たわけじゃないの』
少し泣きながら、震える声で続ける。
「うん」
『最近、前よりもお兄ちゃん、仕事、忙しいでしょ?ミクがお休みの時はお兄ちゃんが仕事だったり、逆だったり…』
「うん、ごめんね」
『えと、お兄ちゃんが悪いわけじゃなくてっ!』
「あ・ごめん」
『きっと、ミクの知らないお兄ちゃんになっちゃうんじゃないかな…って思っちゃうの。』
「そんなこと、ないよ」
『ん、分かってるよ。でもね、そう考えたら怖くて、一人で居られなくて、今日は部屋に来たの』
「うん」
『お兄ちゃんと、したく無かったわけじゃ無いし、大好きだし、嬉しかったよ』
カイトは合図地を打つ代わりにミクの目からこぼれる涙を指で拭う。
『…お兄ちゃん、大好きだよっ!ってちゃんと伝えてからしたかったの!』
「ミク……」
『ミク、お兄ちゃんのこと、ずっと好きだよ。これからも、そう思ってて良い?』
「うん、うん…」
何度も頷いてからミクを抱きしめる。
『お兄ちゃん…』
お兄ちゃんの、甘くて、優しい匂い…その匂いに包まれて安心した彼女はそのまま寝てしまった。
疲れてたし、無理も無いか。
「ミク、おやすみ…」
今度Wカイト”って呼んでくれるかな。
でも、また明日、Wお兄ちゃん”って呼んくれる、普通の一日…になれば、それで、良いや。
今日はとても普通の日だったとは思えないけど…まぁいっか。
【おしまい】
レンとミクとMEIKO話
双子というものは感覚を共有しているとよく言われるが、鏡音双子も例外ではない。
一方が怪我をすればもう一方も痛みを訴え、一方が病気になればもう一方も倒れる。
二体一対で作られたボーカロイドのため、他の双子よりもシンクロ率が高いのかもしれない。
「おねーちゃん、リン達の部屋エアコン壊れたー」
「暑くて寝れないから今日はリビングで寝ていい?」
「あらら、そんなところじゃ寝にくいでしょ。私の部屋で寝ていいわよ」
一仕事終えて風呂から上がると、すでに双子はダブルベッドの上で熟睡していた。
寄り添うように寝入る二人はいつもの暴れ具合が想像できないほどかわいい。思わずMEIKOも笑みをこぼした。
「いっつもこれくらい大人しければ楽なのにね〜」
金色の頭を交互に撫で、布団をまくり上げる。入ろうとするとそれを察したように双子が真ん中を空けた。
思えば二人が来たときにはすでにミクとKAITOと3人の生活が始まっていた。
同じシリーズということもあり、姉として張り切ったミクが二人の面倒を一手に引き受けたため
MEIKOが双子を世話したことも一緒に仕事した回数も少ない。
前の二人にかかった手間を考えると嘘みたいだ。
(こうやって三人でって初めてかもしれないなぁ……)
家族みんなで遊んだことも眠ったことも何度もある。だけどこうやって直接末っ子と触れ合える機会はあまり持てなかった。
下の子達が成長するのは嬉しいけど、自分の手を離れていくのは寂しいなんて、わがままかな。
そう思いながらレンとリンの間に入る。
適度に冷やされた部屋で、二人の子供体温があったかかった。
これから双子もたくさん甘やかしてやろう。
エアコンの修理少し遅らせてもうちょっとだけ川の字で寝続けようかな……。
と、その時。
むにっ
リンの小さな手が、豊満な右胸をいきなりわし掴んだ。
「ちょっ…!」
急いで引き剥がそうとしたが、当の本人は幸せそうに涎を流している。
(寝ぼけてるだけ…?)
ここで乱暴にしたら大人げない。気にせず眠ろうと思ったが、もう片方の胸にも違和感を感じる。
なんと、レンがやわやわと胸をまさぐっていた。
リンほどの力は入ってないので痛みはないが、手を動かされるたびくすぐったさがこみ上げてくる。
頂点を探るような手のひらの動きに、MEIKOの背筋が跳ねた。
(そこはさすがにまずい…!)
手首を掴んで止めさせる。が、すでに小さな突起が薄い寝間着を押し上げていた。
「うう〜ん…」
痛みを訴えるようなレンの声に、急いで掴んでいた手を離す。
恐る恐る顔を覗きこんでみるが、未だ熟睡しているようだ。
リンの手も離したいがこちらはしっかりと握りこんでいる。しかも、絞るような動きが断続的に続いていた。
(どうすりゃいいのよこれっ!?)
その頃、双子は草原の中にある放牧場へ来ていた。
「ちっち絞り〜♪ちっち絞り♪」
手を繋ぎ、青空の下をスキップする二人。そのうちどちらからともなく一頭の大きな乳牛を発見する。
「すげー、でっかい」
「レン、あれならいっぱい牛乳とれるよっ」
「だな、じゃああいつにするか」
牛の下にしゃがみ、ミルクのたっぷり詰まった乳房を見上げる。
重そうなかたまりの下に出口である乳首がぶらんと垂れ下がっていた。
「絞りたてっておいしいって言うよね〜。ソフトクリームとか生クリームも作れるのかな」
「そんなん加工しなきゃ無理に決まってるだろ」
いきなりむぎゅっと牛の乳を鷲掴みにするリン。だが、いくら絞っても一滴もミルクは出てこない。
「あれ〜?おかしいなぁ」
「そんな力任せにやっても出てくるわけないだろ」
今度はレンが別の乳をやわやわと揉みしだく。
温かな乳は確かな弾力と中身がいっぱいつまっていることを手のひらに伝えてきた。
胡坐をかいた足の間にバケツを挟み、さあ今から絞ろうと身構えた時、力任せに手が引っ張られた。
「何すんだよリンッ」
「リンじゃないよ」
よく見ると、子牛がレンのアームカバーをくわえて引っ張っている。
「おかーさんのお乳が盗られちゃうって思ったのかな?」
「オレ達がお乳いっぱい搾ればお前もたくさん飲めるんだぞー」
子牛の背中をわしわしとなでるレン。気持ちいいのか、子牛はリンの胸にぐりぐりと頭を押し付けた。
「あははっ、かーわいい」
なつく子牛をかわいがりたいのは山々だが、リンの意識は半分以上これから飲めるミルクに注がれている。
「リン、オレがこいつ構ってやるからお前は絞れよ」
「えー、リン一人でできるかなぁ」
レンの持っていたバケツを足元におき、牛の乳に手を沿える。
「確かコツがあったよね」
ぎうーーーーーっ
いきなり乳首を強い力で捻られる。鋭い痛みに悲鳴を上げそうになったが、必死に喉の奥で押しつぶした。
(こんなことで、声を上げるなんて…!)
眠っている子供にいいように弄ばれるなんて、大人としてのプライドが許さない。
それに、こんな姿を誰かに見られるのは恥ずかしい。そんな思いが助けを呼ぶことも、双子を起こすこともためらわせていた。
張り詰めた神経をなだめるように、レンの手がむき出しの腹をなでる。
「はぁん…」
耳に届いた自分の声に、MEIKOは頬を赤く染めた。
(嫌だ、私、感じてなんか…)
涙目で頭を振るが双子の手は止まらない。
完全に勃起した乳首を弄るリンの指と敏感な腰骨の辺りを探るレンの手にびくびくと体を震わせる。
「なんだ?こいついきなり暴れだしたぞ」
体を振る子牛をなだめるように、背中だけじゃなくおなかもなでてやるレン。
「リンー、お乳出たか?」
「う〜ん、もうちょっとで出そうなんだけど…」
力任せに絞っても出ないのかもしれない。リンは手法を変えてやさしく触ることに決めた。
リンの手つきが羽根で触れるような愛撫に変わる。
敏感になった突起は全ての刺激を感じ取り、体の中を駆けめぐる快感に変えていく。
じゅくり…と中から蜜があふれたのがわかった。
MEIKOの視線は大きな自分の胸を越え、腹や背を這い回るレンの細い指に注がれる。
あの少年らしい硬く骨ばった指を自分の中心に突き入れたら……
(だ、駄目よ、弟に対してそんなこと考えるなんて!)
だが、貫かれる快感を知っている体にとって上半身だけの愛撫では物足りない。
MEIKOの理性は崩壊しかかっていた。
そろそろと下半身に指を這わせようとした時、別の刺激が胸を襲った。
リンが乳首を咥え、ちゅうちゅうと吸いついている。
生暖かい舌が先端を嬲るたび跳ねる腰が抑えられない。
濡れた布地が舌に合わせざらりと突起を擦った。
ふぐふぐと牛の乳を咥えるリン。そのしぐさを呆れたようにレンが見ていた。
「なんか出た?」
「ふ〜ん、もうひょっとでなんかれそう」
手で揉みながら吸い続ける姿は子牛にでもなったみたいだ。
レンが傍らに抱いていた子牛もそれを見て腹を空かせたのか、母牛の乳に吸いつく。
こくこくと喉をならす子牛は見るからに満足そうだ。
「あ、なんか出てきた」
「マジで!?」
子牛の授乳に刺激されたのだろう。リンの舌先に甘い味が広がる。
つられてレンも空いた乳に口をつけた。
両側から胸に吸いつかれ、MEIKOの息はもう絶え絶えになっていた。
片方が甘噛みされたと思えばもう片方は先端に唾を塗りこむように舐られる。
だが二人の体に阻まれ一番疼きを感じる秘所に手を伸ばすことはかなわない。
(こんな、弟妹に胸舐められただけでイきたくない…!)
「あいひゅくりーむ……ぷいん…」
食べ物の夢でも見ているのか、リンが幸せそうな寝言を呟く。
下乳を揉みながら、レンが唇だけで突起を引っ張る。
「あっ、あぁんっ」
(もう、無理……!)
ぶも〜と大きな声で牛が鳴く。
バケツいっぱいのミルクが採れてリンもレンも顔がほころぶのが止められない。
「ねえねえ、ちょっと味見してみようよ」
「そんなこと言って、どうせ全部飲んじゃうんだろ。ソフトも生クリームもプリンも作れなくなるぞ」
「いいからいいから、ちょっとだけ」
どこからともなく取り出してきたスプーンでリンがミルクをすくう。
「はい、レンあーんして」
リンの満面の笑みに押し切られ、レンも仕方なく口をあけた。
ちゅくちゅく…くちゅ
MEIKOの胸を弄りながら双子が舌を絡ませあう。淫らに響く水音にもMEIKOは理性を削られていた。
小さな唇からあふれた涎がMEIKOの谷間に落ち、垂れ下がっていく。
その間も二人の手は休まることなくMEIKOの突起をいじめ続けていた。
「あ…あん…もう、私…」
そろそろとMEIKOの手が動き出す。
双子に触れぬよう細心の注意を払いながら、自らの下半身へと……
「お姉ちゃん、蚊取り線香どこー?」
いきなり電気がつけられ、視界が明るくなる。
驚いて声も上げられないままMEIKOの手は双子を床に叩きつけていた。
ゴンッガスッ
鈍い音がして双子が顔を上げる。
「あへ? ぎゅうにゅーはー?」
「子牛どこ行った……?」
寝ぼけ眼であたりを探る二人を見て、MEIKOの体から一気に力が抜けた。
(あいつら、あんなことして全然覚えてないの?)
こっちはまだ疼きも疲れも体に残っているのに、当の双子はあっけらかんとした顔でベッドに登ってきている。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
ドアの所からミクが不安そうな顔で声をかけてくる。
「……ミク、今日はあんたの所で寝かせてちょうだい」
「えー? お姉ちゃん一緒に寝ないの?」
リンが不満そうな声を上げるがこのさい無視する。レンはと言えばもう夢の中に逆戻りだ。
「エアコンは明日速攻修理に来てもらうからあんた達はこの部屋で寝なさい!」
「双子ちゃんたち、寝相悪かった?」
少しネギ臭いベッドにもぐりこみながら、ミクが聞いてくる。
その横にお邪魔しながらMEIKOはどう答えたものか頭を悩ませた。
「まあ……あれは一緒に眠るの辛いわね」
さすがに胸を弄くられてイきそうになりましたなんて言えない、絶対に!
「でも、あの子達上手かったでしょ」
「へ?」
「最後まではいけないんだけど、身を任せちゃうと結構気持ちいいんだよ〜。二人は朝になったら何も覚えてないしね♪」
「み、ミク……?」
「中途半端に炙られて体辛くない? わたしがちゃ〜〜〜んと鎮めてあ・げ・る」
嫌な予感を感じ逃げ出そうとする。が、時はすでに遅し。あっという間に上に圧し掛かられてしまった。
「朝までたっぷり楽しもうね、お姉ちゃん」
「いやああああああああああああっ」
翌日、黄色い太陽を拝みながら自分の部屋で69の体勢で眠りこける双子を見て、
レンをKAITOの部屋に放り込んでおけばよかった…と思ったのも後の祭である。
119 :
114:2008/08/12(火) 03:07:09 ID:CCpIqqQp
最初の注意書き、ミクじゃなくてリンだったorz
漫画の見開き同時進行目指したつもりだけどわかりにくいね。
GJ!リンレンかわええ!
双子に翻弄されるMEIKOも可愛くていいな!
GJ!翻弄されまくりのメイコに萌えた。そのポジション代われ双子どもwww
乳牛が出てきたところで噴いたw
面白かったGJ!
この淫乱な双子どもめwけしからんもっとやれwww
>>118 ミクメイの続きを百合板で是非
>>118 いいな、面白かったw
じゃあ俺は双子の69についてぜひ
69とかそんな状態で寝て起きたら口臭くてかなわんだろうなw
>>118 乳牛フイタwwwww
>レンをKAITOの部屋に
らめぇええええっ!!www
マスミク?で歌詞ネタでしかもエロ無しごめん。
それでも良いと言ってくれるかたどうぞ。
前略
愛しい君へ
随分長く会っていませんが、お元気ですか?
と、尋ねるのも違う気がしますが、手紙と言えばこの形で始めるのがテンプレートで落ち着くのでこの台詞で許して下さい。
お元気ですか? そちらは過ごしやすいですか?無事にそちらには着いたのでしょうか?
貴方からの便りを心待ちにしていたのですが、やはり来るはずもなかったのでこちらから送ります。
以前は手紙を書く事なんて無かったし、これから先に書く事もないでしょうから、おそらく最初で最後の手紙です。
私は元気でやっています。貴方の残してくれた歌を、毎日元気に歌っています。
貴方の事は忘れるわけもありません。最初の頃はそれが辛くて悲しくて、毎日閉じこもってばかりいましたが、
元気な姉さんや弟妹に心配かけてばかりもいられないので、出来るだけ元気に歌を歌っていこうと思います。
貴方の残してくれた歌の中で、一際ポップで、なのに歌詞がとても悲しい曲がありましたね。
いまではそれが、私のお気に入りです。練習しています。貴方に聞かせられるようになったら、そちらに窺います。
それまでそこに居て下さい。
最後に貴方に会った時。貴方が扉の向こうに消えてしまった時。今も。
ずっと言えなかった言葉があります。その言葉も、一緒に。
それでは。
かしこ。
つづきです。
燃やしている。
手紙というただの薄い紙束は、乾燥していたのか火を付けたら一瞬で燃え上がってしまい
―――まるで恋のようだとぼんやり思った―――私はそのすぐに消えてしまいそうな火を前に慌てて用意していた歌を歌いはじめた。
けれど威勢が良かったのも最初の半分だけで、残りの半分はゆっくり、くすぶるように燃え続ける手紙を前に、
私はようやく気持ちを入れて歌に向かう事が出来た。
貴方と別れたのは、今日の様な雲一つ無い晴天。いっそおあつらえ向きに雨が降っていれば良かったのに。
晴れの日なんて多すぎて、いつでも貴方を思いだしてしまうのに。
自分の歌声の他には紙の燃える音しか聞こえない広い敷地。
人が来れば足音で気付くだろうが、この燃えかすはとっさには隠せないだろう。
不敬だ、無礼だ、今すぐ止めろと言われかね無い事をしている自覚はある。でもどうかお願い。誰も、邪魔、しないで。
これは私から彼への、鎮魂歌なのだから。1年越しにようやく贈れる、レクイエムなのだから。
狭くも広くもない共同墓地。数少ない黒い服を選んで着込んで、片隅の墓の前で手紙を燃やしながら、3分にも満たない歌を歌う。
短い犯行だ。だからどうか、誰にも見咎められませんように。
貴方が扉の向こうへ消えてしまったあの日、とたんに静かになったフロアから独り抜けだし、建物から聳える煙突を眺めた。
しばらくしたらその煙突から薄い煙が見えた。雲となるには随分足りないけれど、煙となった煤の成分は確かに雲になるだろう。
そして雨になって欲しい。こんな晴れた空じゃなくて、雲になって、雨になって、私の上に降って。
その雨が貴方なら私は絶対、気付くから。たとえ俯いて泣き叫んでいたとしても気付くから。
だからどうか私の傍で雨に。
貴方と出会わなければ、きっと平坦なままで終わる人生でした。
貴方と出会って、いろんな言葉を教えてもらった私は、貴方に恋をしたのです。
しなやかでたおやかで、赤く、紅い。恋でした。
「さよなら」
ぶわりと駆け抜けた風が、灰になった私の手紙を巻き上げた。手紙を見つめながら歌っていた私は思わずつられて目を上げ、息をのんだ。
まだ雨にもならないだろう小さな雲が、2つ3つ、ぽつんと浮いていた。
サイハテネタに全俺が泣いた。GJ。
ヤバイ…マジで涙が…GJ…!
おいみんな早くしないと夏終わっちまうぜ
浜辺でファックな話を誰か書こうぜ
浜辺でセックスは肉Pが書いた奴しか無いんじゃないか?
134 名無しさん@ピンキー sage 2008/08/15(金) 06:13:49 ID:GeIlwHyG
>>133 さあ早く自分で書く作業に戻るんだ
137 :
カイメイ:2008/08/15(金) 12:49:39 ID:OK4pMiI7
ちょっとだけ書いたさ↓
海の家って、鍵の掛かる個室のシャワーが併設されてたりするよね?
あれって実は、子供連れのお父さんお母さんとか、一夏のアバンチュ
ールを求めるカップルが楽しむために設置されてるんだって。知ってた?
「あはは、浜辺でしちゃうと次の日まで砂遊びする羽目になるもんね。
ていうかハメ?」
「うわっ、無いわ。その親父ギャグ」
「言ってて自分でも思った。ふふふ」
シャワー室は二人が入ると結構狭いものだった。換気が悪くてじっと
り暑く、しかも足下は砂だらけでジャリジャリする。
早く忘れよう。
「きゃ、くすぐったい」
抱きよせて舌を這わせたメイコの肌は、
「うむ、良い塩加減」
だった。
「ね、先にシャワー浴びようよカイト」
確かに海水を浴びた肌はべとべとしてなんとも心地が宜しくない。だ
がその心地の悪さこそ生々しさを感じさせ海での情事を盛り上げるファ
クターでありまっさらなシーツと清潔な身体では味わえない場当り的な
生もとい性体験に繋がると思うわけで、いわく俺はこう返事した。
「だが、断わる」
きっとメイコから見た俺の背景にはズギャ〜ン!だのバ〜ン!だのと
アメコミばりの効果音が出現していたことだろう。
メイコは俺の股間に触れて、あからさまな[あきれ顔]を苦笑混じり
に形作った。
「我慢出来ないって感じね」
俺の陰茎は既に喰らい付かんばかりにカッチカチだった。お恥ずかし
い。
「しょうがないじゃん」
こんな綺麗な人が自分の所有物だなんて、それだけでご飯三杯はいけ
ますよ。夏期限定でかき氷三杯でも良い。
「さて、カイトくん。君は私に上のお口で奉仕させてもいいし、下のお
口で奉仕させてもいい。どっちがお好み?」
メイコは小悪魔的……否、妖艶なサキュバス的笑みを湛えつつ上目遣
いの視線で俺を嫐る。その視線だけで精を絞り尽くされそうだ。連れ込
んだのか誘い込まれたのか、犯そうとしていたのか犯されそうだったの
かさえ判らなくなってくる。古〜い歌が脳裏をかすめる。夏のお嬢さん
、ビキニがとっても似合うよ刺激的さ!
「……し、下のお口でお願いします」
「ん〜?オネェさん、下のお口って言われてもわかんないナー。何に何
をどうしたいのかハッキリいってくれないとしてあげられないナー?」
「…………そういう羞恥系は男子が女子にやらせて悦ぶものなんじゃ……」
「そうかしら?」
メイコは向日葵が引くぐらい満面の笑顔だった。
>>137 まさか良くある『自分で書け』系のやりとりで、こんな良いものが読めるとは…
メイコえろいよメイコ
海の家プレイGJ
本番も期待したい!
言ってみるもんだねw
初めて改行とか段落に気をつかってみたんだけど、読みづらくないですか?
携帯なもんでPCからの見た目がよく判らんのですよ。
一定文字数で改行するようにしたけど、多少長くなっても文の途中で切らない方がいい?
大丈夫だよ。変じゃない。
良かった、これで長い行の文章が使える
GJです!言葉攻め姉さんエロくていいよいいよー!
wktkしながら本番あると信じて待ってる。
待ってる間、海ネタ便乗して小ネタでも。カイメイ。
* * *
「何考えてんのよバカ!最っ低!変態っ!この、バカイト!!」
「ホント、スミマセン…」
せっかく皆で楽しく遊びに来た海で、我ながら酷い言われようだと思う。
だけど非は自分にあり、直視出来ず視線を泳がせてしまう。
いつもならここでメイコの鉄拳制裁が下る頃合だが、今回に限ってはそれがない。
というより、今、メイコにはそれが出来ない。
理由は簡単。
ビキニの上が流されてしまい、手を上げるに上げられないからだ。
肩まで沈みこんで胸の前で腕をしっかりと固め、真っ赤な顔でこちらを睨みつけてくる。
つい先程、ほんの悪戯心でメイコを驚かせようと思ったのが事の始まり。
背後からそろりそろりと近づいたもの、急な高波に背を押されてメイコを下にし、共に海面に倒れ込んだ。
その時運悪くビキニの紐に手が引っ掛かり、そのままホックを弾いて水着は波に掠われた。
そうして今に至る、という訳だ。
「…どぉすんのよ」
涙目で批難するメイコを前に、自分も途方に暮れてしまう。
ミクやリンにシャツでも持って来て貰えればいいのだけど、大声でなければ声の届かない先でで遊んでいるので少し難しい。
大声を出すと、少なくとも周りの視線が集まる。そうすると、メイコを晒し者にしてしまう可能性が無きにしも非ず。
メイコを置いて自分で取りに行くという選択肢など、勿論ない。
とりあえず下の妹たちが気付くまでは、自分の陰で他から見えないよう守ろうとメイコの前に立った。
それでもメイコはいつバレやしないかと気が気でないらしく、さっきからずっと黙ったままだ。
近くに人が来る度に緊張が走ったが、意外と気付かないようで誰も見向きもしなかった。
それでも同じ場所に居続けるのも怪しいので、移動できるポイントを見付けてメイコに声をかける。
「めーちゃん、あそこまで移動するけど…大丈夫?」
余り遠くなく人気の少ない小さな岩場を指差して移動を促すよう目配せする。
メイコが小さく頷くのを確認すると、細心の注意を払って移動を始めた。
浜辺に近くなる程、少しずつ人が増える。それでも出来るだけ避けながら移動するもの、完璧に避けられるものではない。
ゆるゆると進んでいると急に後ろからしがみ付かれ、倒れそうになるのを踏み止める。
「…っと、めーちゃん?」
「だ、誰か、こっちに泳いでくる…っ」
メイコが指差す方向を見遣り、盾になるよう前に立つ。
さっきまで居た場所に比べると随分低い場所なので余計慎重になる。俺の腰に回すメイコの手も少し強張る。
だがこちらに来ると思われた人物は、途中で方向を変えて別の場所に泳いでいく。
良かった、と二人して溜息をついたところでようやく自分の背中の感触に気付く。
海水とは明らかに違う、暖かな温度と柔らかな弾力。
後ろを向いて確認しなくてもわかる。
(メイコの胸、だよなぁ…)
メイコは気付かないのか、しがみついたまま離れようとしない。
それをいい事に、思わず全神経を背中に集中させて感触を堪能してしまう。
見られない様にとのメイコの咄嗟の判断だったのだろうし、その判断は間違ってないとは思う。思うのだけど…。
(これは、ちょっと…)
波に揺られる度、ふにふにと柔らかい感触が軽く上下に押し付けられる。
布一枚を隔てた訳でもなく、直に密着しているかと思うと…やばい。
もう、理性とか、男の性とか、色々とやばい。
誰かに見られてるかもしれないという背徳感も手伝って、情けなくも興奮してしまう。
ぎゅっ、と強くしがみ付かれたなら一層その感触を背中に感じる訳で…我慢できそうにない。特に、下半身的に。
このまま岩場まで行って誰も居なかったら…自重できる自信は、ない。
―――まあ、それならそれでいいのだけれど。
お約束ハプニングGJ!
さて、岩場編を岩場に隠れて待ち伏せするか
>>137 浜辺じゃないとは卑怯だ!!
しかしGJだ!!よくやった!!
>>145 GJ!!
しがみつくMEIKO最高かわええええ
ふにふにたまらねええええ
携帯なんで短いんだ。
申し訳なさすぎる小ネタ
「や……」
しまった、そんな風に目を見開いてメイコは口を押さえた。
そんなことしたってもう遅いのにさ。分かってないなあ、めーちゃんは。
位置的には普段と真逆で強気な彼女を弱気な弟分な俺が組みしいている状態だ。
その羞恥に染まる彼女を見下ろす。うん、めーちゃんには悪いけどかなりいい眺めだわこりゃ。
「なに、見てんのよ」
必死の抵抗。
いつも俺に向かって振り降ろされる小さな拳は俺によって当然のように塞がれており、勝ち気な瞳だけで、必死の抵抗。
もちろん、身体を重ねるのなんて初めてじゃないし、本気で嫌がってないのは丸分かりなんだけどさ。
もしかしたらこれもめーちゃん流の誘い方?だとしたら効果はテキメンだよ。俺限定、かもだけどね。
「っ……!カイ、ト……!」
ああ、そんな切ない声出さないでよ。すごくキスしたくなるじゃないか。
鎖骨辺りをうろついていた舌を一旦彼女の肌から離して、桜色の谷へダイブさせる。
絡み付いてくる彼女のそれが柄も言えず愛しい。
(結局彼女には勝てないな、と絡めた指に力を込めた)
GJ!
強気カイトいいな!
誰が一番エロくアイス食べさせられるか競争しようぜw
キャラとアイスの種類は個人で決める。
>>151他の人が参加してくれるなら書く勇気沸くんだが
ちなみに俺が知ってる中で一番エロいアイスの食べ方はボカロを格ゲーにしてみたネタでKAITOがアイス投げることしかできないのから生まれたSSだな。
ありがち媚薬ネタ
カイメイ
不完全燃焼系エロ
**************
ああ、やってしまった。
今更悔やんでももう遅いと知りながら、己の迂闊さに反吐が出そうになる。
私は本当に愚かで、無力で、不器用で。
せめて、自分の不始末くらいは、一人で完璧にこなさなければ。
「…っ!………ぁああっ!!はぁっ…はぁっ……ぅああぁぁ…っ」
私は本当に愚かで、淫らで、浅ましくて。
それでも、ずきずきと快感に疼く粘膜を慰める手は止まらなくて、
自己嫌悪にうっすらと涙が滲んでくる。
誰も傷つけずに。誰にも迷惑をかけずに。誰にも気付かれずに。可愛いミクにも、リンにも、レンにも。
早く、早く終わらせてしまわないと。
一刻も早くいつもの私に戻らないと。
自業自得だって分かってる。私が悪いんだって分かってる。でも―――
お願い助けて。本当はつらくてつらくてたまらないの。
「みんなただいまー。あれ、めーちゃんは?」
「お兄ちゃんおかえり!あのね、お姉ちゃんは具合が悪いから先に寝てるって」
「え!?どうしたんだろ…今朝は元気だったはずなのに」
「何かねー、ゆっくり寝て早く直したいから、部屋には近寄るなって言われてんだけどー」
「いやいやそんな訳には」
「絶対そう言うと思ったから、特にカイ兄には釘刺しとけって言われたぜ」
「な、何だよそれ…」
「じゃ、俺らもそろそろ寝るから」
「ご飯は食卓にあるからレンジで温めてね〜」
「お兄ちゃん!明日はミクが朝一でお姉ちゃんに卵とネギの雑炊持ってってあげるんだよ♪」
「うん…みんなおやすみ。………」
ここ最近、毎日のように、病的な妄想の入り混じった
大量のファンレターを送りつけてくる粘着気味のファンは、悪質なストーカーだった。
立場上邪険に扱うわけにもいかず、適当にかわしていたのだが、その曖昧な姿勢が
帰宅途中のメイコを待ち伏せし、車に連れ込もうとするまでに至った。
メイコかて、伊達に一家内最強の姉の称号を持っているわけではない。
撃退に成功し、次はしかるべき機関に通報すると警告すると、男はしぶしぶとではあるが引き下がった。
誘拐は未遂に終わり、無事に解決した。
もみ合った際にメイコに浴びせられた無色無臭の液体による被害を除いて。
帰宅しシャワーを浴びた後、夕食を準備している最中に、動悸がいつもより激しいことに気付く。
体が内側から熱を帯び、動くたびに服に擦れる肌から、むずがゆいような刺激を感じる。
ボーカロイド用に支給されている簡易メンテナンス器具で検査をすると、
ドーパミン、オキシトシン、PEA…ほか脳内麻薬様物質が活発に分泌されており、
男の取った行動と照らし合わせてみたところ、
つまりは遅効性の媚薬をかけられたのだという推測に、ほどなくしてたどり着く。
スケジュールの都合上、本格的なメンテを受けている時間は無い。
どうすべきか迷っている間にも、ますます欲求は高まっていき、正常な判断能力が失われていく。
持てるだけの余裕を振り絞って、子どもたちに食事を出し、
体調が悪いことを告げ、部屋に近づかないことを約束させる。
震える手がスカートの中に伸びそうになるのを必死でこらえ、
部屋に駆け込み、入り口に鍵をかけると、ベッドに倒れこむ。
自分はうまくいつもの姉の顔をしていられただろうか。
弟妹たちに怪しまれてはいないだろうか。
自問しても答えを出せるような余裕は既に無く、思考が停止しそうな状態が続く。
とりあえず、熱を逃がさなければ。逃がしてしまいたい。
発散させなければ。発散したい。
気持ちよくなりたい。
快感を貪りたい。
イきたい。
恐る恐る下着の上から押さえたそこは、すでにぐっしょりと濡れそぼっており、
突起に触れると電流のような快感が脳を駆け抜ける。
「ひっ!…ああぁ……だ、め…っ」
思わず口にしてしまった自制の言葉は、うわずり悦びに震えていた。
反射的に口を塞ぐが、待ち焦がれていた刺激に、こぷりと新しい愛液が太ももを伝い、
指を止めることはできなかった。後はもうただ堕ちていくだけ。
「う、あ……やだ……こん、な……だ…めなの、に…っ!」
一瞬の絶頂を貪るために、感じる部分をがっつくように攻め、快感に身を引き攣らせ、震わせ、哭く。
部屋に入ったときに窓から見えていた薄紫色の空は、すでに漆黒に塗りつぶされ、
もう何時間経ったのかも分からない。
下の部屋では子どもたちがテレビを見ながら、団欒のときを過ごしているというのに、
自分の痴態は何事だというのだろう。
恥ずかしい。情けない。ごめんなさい。でも気持ちがいい。
ある程度満足すれば治まるはず。だから早く落ち着かなくちゃ。
少しでも背徳感を和らげようと、そう自分に言い聞かせて、言い訳をして、体内に指を埋め込む。
心が僅かに軽くなり、快楽に集中することができた。
誤算だったのは、いくら絶頂を迎えても満たされないこと。
足りない。まだ足りない。全然足りない…!
…何が?何が足りない?早く気持ちよくなって楽になりたいのに、何かが足りない?
「めーちゃん、大丈夫?」
ノックの音と共に声が聞こえた。
心臓が跳ね上がり、一瞬にして現実に引き戻される。
部屋には防音加工を施してあるが、我を忘れるほど乱れる音が聞こえていたかもしれないと思うと血の気が引いた。
自分のこの状態を一番知られたくない存在がドア一枚隔てた向こうにいる、その事実に遅まきながら気付いてしまう。
「か…カイト?心配してくれてありがと…。ちょっと寝てただけ。私は大丈夫だから」
呼吸を整えて、なるべく平静を装い返事をする。
震えそうになる声を上手く律せたのは、日頃の訓練の賜物だろう。
「ミクから調子が悪いって聞いたけど、熱でもあるの?」
「ええ、最近忙しくて体調管理が上手く出来てなかったみたい。すぐ直してみせるから」
「うん…でもやっぱり心配だから、少し顔見せてもらえないかな?」
「……ごめん。今日はもう寝たいから、また明日にしてもらえないかしら」
「…………そっか」
カイトの足音が遠ざかっていくのが微かに耳に入る。
嘘をついてしまった。たくさんたくさん嘘をついてしまった。
体調が悪いとみんなに嘘をついて、心配して様子を見に来てくれたカイトにまた嘘をついた。
私の不注意でこんなことになって、嘘をついてみんなを振り回して。
全部全部私が悪い。わたしがわるい。
カチャッと軽い金属音がし、暗い部屋に光が差す。
「めー、ちゃん?」
今度こそ本当に心臓が止まった。
僕とメイコが管理している、箪笥の引き出しから持ち出してきたマスターキーを使った。
電気もつけていない部屋でベッドに倒れているメイコは服を着ておらず、
床に落ちた上着とスカート、足に引っかかったままの下着が、非日常の事態であることを物語っていた。
メイコは大きな目を見開き、脅えたようにシーツを握り締める。
「ごめん。ひとまず入れてもらうね」
後ろ手にドアを閉め、しっかりとロックした。室内灯の明度を絞り、お互いの表情が見えるくらいに調節する。
部屋に漂うのは男の中の獣を呼び覚ますような、夜の香り。
「な、んで…ここに……!」
掠れた声のメイコが僕を睨む。
「勝手に鍵を開けたことは謝る。ごめんね。でもめーちゃん、嘘ついたでしょ?」
僕の問いにメイコは酷く傷ついた顔になり、目をぎゅっと瞑る。
「『寝てた』なんて、そんな焦ったような早口で言われても、何か隠してることくらい分かるよ」
ベッドに腰掛けて、そっと髪を撫でる。メイコの固く閉ざされた瞳から涙がこぼれてくるけど、
よく見るともっと前から泣いていたようで、頬に涙の筋がいくつも残っている。
僕の知っているメイコは弟妹たちに嘘をついてまで、部屋に篭もり自分を慰めるような不可解な行動は取らないはずだ。
何がそこまで彼女を追い詰めてしまったんだろうと、気の毒に思い裸の肩を抱き寄せる。
と、メイコはびくりと身を竦ませ、もがきながら僕の腕から逃れようとする。
「ちょ、どうしたのさ!?怪我でも」
「だめっ!触ら、ないで。私が、私が悪いんだから……。あんたに迷惑かけられないの」
どういうことだろう。迷惑だなんてかけられた覚えはないし。
メイコが僕を拒絶するように後ずさって距離を取るから、僕の知らないところで嫌われてしまったようで悲しくなってくる。
「めーちゃん!落ち着いて。僕は何もしないから。話だけでもちゃんと聞かせて、ね」
下を向いていたメイコがおずおずと顔を上げたのを見計らい、まっすぐ目を見つめて微笑んで見せると、
しばしの逡巡のあと途切れ途切れに、ここに至るまでの経緯を話してくれた。
時には羞恥に言葉を濁らせながら、時には涙で声を詰まらせながら。
何と言うか…とりあえず変態ストーカー野郎に鉄槌を下してやりたいんだが。
いやいや、今はそれよりも彼女のことが心配だ。
メイコは責任感があり至極一途な性格である。
失敗したときに他人を責めるなんて卑怯な考え方はしないが、逆に過剰なほど自分を追い詰めてしまうのだ。
ミクたちがくる少し前のこと。メイコが仕事で組んだマスターは著名な音楽家で、傲慢な人物だった。
しかしボーカロイドの扱いは初めてだったようで、思うように曲が完成しない。
それを全てメイコのせいにして、散々こき下ろしたのだ。
曰く、発音が悪い。曰く、音が取れていない。リズム感がない。情緒がこもっていない……。
こんな出来損ないの人間もどきと仕事なんか出来るか、と言い捨ててそのマスターは契約を打ち切ってしまった。
メイコはそれにひどくショックを受けて、しばらく歌を歌うのもつらくてたまらなかったらしい。
らしいというのは、彼女は感情、特に鬱屈したものは自分の内に仕舞い込んで、他者に助けを求めない傾向があるからだ。
食事も睡眠もほとんど取らず、レコーディングルームか自室に篭って、何かに取り憑かれたように
自主トレーニングに励んだ末、過労で倒れたのを問い詰めてみた結果がこれだ。
もともと初の国産ボーカロイドだったせいで、一人の時間が長かったせいもあるのかもしれない。
僕は随分しつこく粘ってやっとこれだけ聞きだしたのだが、彼女が僕に心の内を吐露してくれたことで、
信頼される存在になったことを嬉しく感じるのと同時に、もっと早く助けになれたらと悔しい思いをした。
今度は手遅れにならないといいんだけど。
「で…、その、もしかして今もまだ…?」
「そ…れは…」
俯き気味のメイコはぎゅっと唇をかみ締める。
上気した頬、時たま擦り合わされる太もも、つんと尖ったままの胸の突起…聞くまでもなかったか。
「や、だ…見ないで…よ」
メイコの涙交じりの声は、僕が虐めているみたいで少し反省する。
「僕がさ、手伝うから」
「…!何言って…っ…そ、そんなこと頼めるわけないでしょ!?」
ああ、やっぱり。メイコは本当にいじっぱりで潔癖だ。
「ごめん。分かってる。でもめーちゃんは悪くないんだよ」
むき出しの肩にもう一度そっと触れてみる。今度は振り払われたりしなかった。
「悪いのは変態ストーカーなんだから。それでめーちゃんが苦しむ必要なんて全然ない。
このままだとつらいよね?熱を逃がしてやるためにするんだから、当たり前のことなんだから、そんなに気負わないで」
「でも…」
「じゃあさ、演技しよう演技。僕がめーちゃんを誘って強引に押し倒した設定で。
めーちゃんが嫌がっても止めてあげないんだから…!」
最後まで言い終わらぬうちに、優しくベッドに横たわらせる。こうでもしないと頑固な彼女は拒み続けるに違いない。
「…カイト、ごめんね。ありがとう」
「えー?何もお礼言われるようなことはしてないんだけどな。
めーちゃんの扇情的な姿に僕が勝手に欲情しちゃったんだから」
「…っ!!馬鹿っ!最低」
そうそうその調子。そんなに頑張らなくてもいいんだよ。
まあおいしい状況だと思ってるのは半分くらい事実だし。ついでに抓られてる頬の痛みも事実…か。
メイコの秘部は汗と愛液でどろどろに溶けていて、僕の先端を待ち焦がれたように飲み込んでいく。
腰を進めるとメイコの体が跳ね、押さえつけると耐え切れないといわんばかりに小刻みに揺れる。
「ね、一人でしてたとき、何回くらいイった?」
ゆっくりと揺さぶりながら耳元に吹き込んでみる。
「う…や…っ…!お、ぼえてなっ……い…」
てっきり拳骨の一つでもとんでくるかと思ったけど、メイコは切なげな、苦しげな表情で僕を見上げてくるばかりで
相当余裕がないことが伝わってくる。
思えば僕と話してるとき、ずっと我慢してたんだよなぁ。
「よく頑張ったね。ご褒美にたくさんしてあげるから」
額にキスを落とすと、メイコは安心しきった顔で僕に抱きついて足を絡めてくる。
ヤバい。すごく可愛いんですけど。
「あ、あ、カ、イトっ…!」
「ん、めーちゃん大好き」
数回抜き挿しを繰り返した辺りで、僕の名前を呼び、彼女が果てる。断続的な締め付けが心地良い。
「一回止めた方がいい?」
イったばかりでつらいかと思い聞いてみたのだが、首を横に振られる。
「もっと、もっと、欲し、いの…!まだ全然足りな…くて…っ!」
熱い吐息で、赤い唇で囁かれ、飢えた瞳で見つめられるとそれだけで理性が吹っ飛びそうになる。
素直で無邪気な態度で求めてきて、色っぽく大胆に誘ってくるなんて、今日のめーちゃんは卑怯だ。
しばらく忙しくてご無沙汰だったから(ストーカーの存在に気付けなかったほど一緒にいる時間が短かったし)
残弾数にはまだ余裕があるはずだけど、一回戦はそろそろ限界かも。
「めー、ちゃん…!イくよ…っ!」
メイコの膣の浅めの場所で僕自身がびくびくと痙攣し精液を吐き出す。
メイコは心底嬉しそうに僕を締め付け、中に出した白濁を味わうかのように微笑むので、
僕の全てを吸い取られているかのように錯覚する。
復活するまでのしばしの間、メイコの体を感じたいと思い、繋がったまま彼女を抱き上げ
位置を逆転させ、僕の体の上に乗せる形にする。
メリハリのある体型でありつつも、意外に華奢な彼女の肢体が僕の上にある。
メイコは僕にぴったり密着しつつも腰だけを控えめに揺らめかせながら、
唇を触れ合わす程度の軽いキスを落としてくる。
「一人で自分を慰めてたとき…何度やっても満足できなかった。でも、今こうして
繋がってるだけでも、段々満たされていくのが分かるの。
足りなかったのは、あんただったのかな。カイト…ありがとね」
メイコの笑いながらも真剣なまなざしに、思わぬところで告白(なんだろうか)をされてしまい嬉しくなる。
「こちらこそ。僕だってめーちゃんがいてくれたから、ここまでこれたんだしね」
「は…あっ…。…っあ…ん…っ!」
「ん……大丈夫?つらく、ない?」
メイコが7回、僕が3回。薬のせいとはいえ、ご無沙汰だったからとはいえ、
精神的にはそろそろ、肉体的にはとっくに限界を迎えている。
「き、つい…けどっ…とま、らない…の…」
メイコは僕の首に抱きつき、対面座位の格好で腰をぐりぐりと押し付けている。
擦り切れるほど交わりあい、結合部から零れる液にはメイコの赤が微かに混じり始めていた。
腰は鉛のようにずしりと重いのに、それでも尚刺激が与えられると反応してしまう。
メイコの薬の効き目は相当なようで、性欲だけが今の彼女を突き動かしてるようなものだ。
「カイ、トこそ…、だ、いじょう…ぶ?痛、く…ない…?」
「平気…。めーちゃんこそ、血、出てる。後で、ちゃんと手当て、しないと」
息も絶え絶えなのに、こんなときでもお互いを思いやっている状況に、思わず笑いが漏れてしまう。
「ラストスパート、かけちゃおうか」
「うん…」
メイコの腰を持ち上げ、ずるずると幹を引きずりだす。桃色の襞の間から先端が見えた辺りで
勢いよく根元まで突き上げる。
「うああぁぁっ!!?」
メイコの悲鳴に近い喘ぎが耳に突き刺さり、急な刺激に収縮する膣内と、先端と子宮口がぶつかる感覚が
全身に拡張されてびりびりと伝わってくる。
「ごめん。痛かったね。もうちょっとだからがんばろ?」
生理的な涙を零しつつも、健気に頷くメイコを下から揺さぶる。
色々なものが混じった水音が耳を打つけど、長くは続かなかった。
「カイトっ…、一緒に」
「うん」
ゆるゆると勢いをなくしつつも注がれる白濁が、メイコの締め付けで最後まで搾り取られた。
荒い息遣いが二つ、重なるようにして部屋を支配する。
二人してベッドに身を投げ出し、乱れた呼吸が正常になってきた頃、どちらからともなく顔を見合わせる。
「どう?そろそろ治まった?」
「…そうみたい。…あの、カイト」
「待った。ごめんは聞かない」
何かを言いかけるメイコの言葉を途中で遮る。
「めーちゃんはいつも一人で頑張ってるけど、それだけが正しいことじゃないよ。
一人で苦しんで、一人で泣いて、後でそれを知ったときの僕らの気持ちが分かる?
僕だって助けになれるんだからさ。もうちょっと頼ってくれてもいいのに…」
僕の勇気を出した提案を遮り返したのは、僕の唇を塞ぐメイコのそれ。
満面の笑みでありがとう、と呟くと、ぱたんと倒れるように眠ってしまった。
彼女の手は僕の手にしっかり絡められていて、その幸せそうな寝顔を邪魔する理由もなく。
おやすみ、と呟いて、僕も目を閉じることにする。
***********
「カイト、起きて」
「ふぁ…もう朝?」
「部屋片付けないと。そして片付けたら出てって」
「え?えぇー!?そんな酷い…」
「ミクが朝から私に雑炊作ってくれるって夕べ言ってたの。こんなとこ見られるわけには…」
「うぅ…結局こんなオチか…」
END
読んでくださった方、ありがとうございました。
>>152 納涼アイスネタ祭りか!いいぞもっとやr(ry
元ネタ面白そうなんで探して見てくる!!
>>160 テ ラ エ ロ ス
GJGJGJ!!!!
>>160 いいエロスでした!
やっぱエロスはカイメイがしっくりくるな。
>>160 変態ストーカーGJ!
と叫んでしまう自分を殴りたいぜ!!
165 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 18:51:35 ID:ihYG8AWK
同人女乗っ取りスレ
>>160 いい据え膳だGJ!
納涼アイスネタ祭も期待してるよ
GJ
秘薬っていう乱暴な設定が勿体ないなぁ
もうちょい自然な導入が星従兄弟だ
導入か。ひとつ妄想を語ろうか。
エロSSを書くKAITOの話が保管庫にあるが、そんなKAITOを哀れに思ったマスターが
本人の名前をキーに、読み込んだテキストを皮膚感覚に変換するプログラムを組んでだな、
オナヌー用にKAITOにプレゼントしてやるつもりがMEIKOに送ってしまうわけだ(リンでもおk)
KAITOが定期的に投下しているスレのURL付きで。
テキストに書かれた通りに再現される見えざる手による愛撫の嵐。
悶えるMEIKO・リン。
やがてしっかりと閉じているはずの内股に、熱く堅いものが押し付けられる感触が…
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
誰か書いてくれ。
がくぽとの絡みのあるSSが少ない…気がする
がくぽ×ミクが読みたいです先生
某漫画の影響でがくぽは天然という刷り込みがされてしまった・・・
なんかミクとはエロ越えて夫婦の想像しかできません。
誰かこんな固定観念を打ち破ってください。
手を出してこない天然がくぽに焦れたミクが一計を案じる展開を想像してみよう。
あるいは、生まれたばかりで何の知識もないがくぽに涙目になりながら男女の営みを教えるミクとか。
全裸正座で膝突き合わせて。
このスレにおいては天然がくぽより
押しの強いがくぽの作品の方が多い気がw
でも確かにまだエロはないな
がくぽ×メイコで大人なエロスが読みたいです
最近カイメイばっかりだな…いやどれもGJだが
でも久しぶりマスターと女性ボカロの絡みも読みたいんだぜ。例えば再生が伸び悩むマスターを夜の奉仕で慰めるミクリンメイコとか
同じ物が続くといくら好きでもおなかいっぱいになってくるからね
がくミクもいいがマスミクもいい
がくぽ×メイコで超がくぽに押されてるメイコなかんじのを
攻めてるレンがみたい
>>168 リンがレンに見えたせいで目覚めちゃったじゃないかどうしてくれる
職人は自分の好きなものを書けばいいよ外野は気にすんな
見たけりゃ自ら書け!書くんだ!
確かにここの職人は好きなものを書くべきだ…
俺はなんて贅沢になっていたのだろう
良い作品が投下されすぎておなかいっぱいおっぱいなんて…!
ということでなんでもいい 俺の守備範囲が広がった
>>180 ついでに言うとsageのsが全角なんだぜ
>>180 レン攻めの小ネタ妄想を書くんだ!
それを見た神が光臨してさらにおっぱいになれるかもしれないぞ
むしろメイコの胸に攻められるレンが見たい
メイコ厭きた
ネガる奴は一辺死んどけ
がくミク妄想で今書いてるけど、
がくぽって、羽織を脱いだ姿って、アンダーウェア?
それともアレが表皮だったりするのかなぁwww?
とか、ちょっと悩んでいたりします。
あれが表皮だとしたら、あのよくわからんコアみたいな部分が
実はすごい性感帯だったりするかもしれん
曰く胸のコアみたいなのはディスプレイという説が、リズムに合わせて色々変化…するとか
感情の変化、例えば怒ってたりするとギザギザした山波だったりドキドキしてたら幅が狭くて早い波だったり
=心臓のリズム…?とかなんかいろいろ妄想してたら楽しくなった
性感帯ってのはそれはそれで楽しそうだw
表皮じゃなくてアンダーウエアでは?
デザインはともかく、陣羽織の下に裸ってことになるw
表皮はないだろjk
それだとまんまグリフィスになるw
プラグスーツみたいなもんでは?
>そして出来上がった電脳和装。着物に電脳のパーツを組み込むと、どうしても和装の雰囲気がなくなってしまうので、体自体を電脳風にデザインし、それを露出させ和装をまとわせることにした。びっちり着込んでしまうと上半身が見えないので、陣羽織にした。
体自体を電脳風にデザインし、それを露出させ和装をまとわせることにした。
体自体を電脳風にデザインし、それを露出させ和装をまとわせることにした。
>本物の和装に近づけるため、陣羽織の中にも着物を着せたが、体のデザインが隠れるとセクシーなラインが消えてしまうのでやめた。
セクシーに露出しているそうです。
つまりがくぽは頭部と手だけ人間に似せて作ったロボットみたいなキャラなのでは?
なんかもうどっちでもよくね?
ロボットがいいならロボットにして、人間がいいなら脱がせば。
急に人口増えた?
>>182 レンきゅん受けに目覚めてしまってるんだが……
がくぽが女キャラだったら満場一致でアンダーウェアだったろうなあ。
表皮だとするとエロ出来ないな…明らかに一番必要なものがついてない。
>>198 森へお帰り
がくぽも調節すれば女声とか出るのかな?
不愛想の女剣士な亜種が出来たら嬉しいんだが
つがくこタグ
無理やりな解釈をするなら
>体自体(の一部)を電脳風にデザインし、それを(アンダーウェアみたいなものから)露出させ和装をまとわせることに
とか、まあ結局は
>>196なんだけど
>>198 ハウス!
……もしくはイベント18禁エリアお勧め
同じ双子の組み合わせでもここやSSはレン×リンが多かったがマンガではリン×レンが多かった
205 :
海のレンミク:2008/08/20(水) 21:54:49 ID:KKv4MyKx
水深1メートル程度、砂浜の波打ち際から10メートルほど離れた地
点での邂逅である。
「沖まで押してよ」
ミクは白に黒の縁取りが施されたAラインの色気より可愛さを重視し
た水着を纏い、大きめのエアフロートの上に寝そべった態勢で波に揺ら
れるままレンに声を掛けた。手にはビール。クーラーボックスの中から
、メイコが用意した缶ビールを勝手に拝借し、チビチビと飲んでいるの
だ。意外とイケるくち。
「……」
レンは黙って浜辺に突き立った看板を指差す。
《飲酒遊泳禁止!!》
ミクは言外の非難をものともせず、ビールに酔ったのか日に焼けたの
か判然としない赤みを帯びた顔で、ニヘラと笑った。
「そ、酔ってるの。泳げないの。だから、押して」
「……じゃ自分で泳げばいいだろ。酔い醒ましにちょうど良い」
レンがむっつりと突き放すと、みるみるミクのニヘラが消え、不機嫌
を隠さないアヒル口がにゅっと伸びた。
「ムカツク。ひとりで寂しく泳いでたから遊んであげようと思ったのに
。どうせはしゃぎ過ぎてリンと喧嘩して相手にしてもらえなくなっちゃ
ったんでしょ。馬鹿な子」
はぁ。と呆れを込めた溜め息を吐きだし、レンはむっつりしたまま答える。
「違うっての。リンは日焼けしたくないし髪傷むからって荷物番してん
の。ミクこそ俺達より年上のくせに何一番はしゃいでんのさ」
「え〜、だってせっかく遊びに来たのにはしゃがなきゃ損じゃん。リン
も日焼けなんか気にして……オバサンみたい。日焼けした女の子って可
愛いんだよ? ほらほら」
ミクはフロートの上で俯せたまま谷間に指を掛け、胸元の生地を浮か
してレンに見せつけた。
──!!
うっすら赤みを帯びた肌と白い肌のコントラスト、全て見えてしまい
そうなミクの控えめな胸。それらが目に入り、レンは弾かれたように顔
を背けた。
「んふふ〜、レンきゅんキャワユイのう」
耳まで赤くなってゆく少年の純粋無垢が面白くて、先ほどの不機嫌も
吹き飛んだ。大抵の男子は女子よりガキだ。ニヤニヤ。
「……クソばかっ。ミクの淫乱」
「くふふ、照れるな照れるな。もっと見たい?どうする?脱ごうか?」
Aラインの特徴であるスカートをチラチラめくり、ちょっとだけよ、
とか言っている。絡み酒はメイコ譲りかも知れない。
「勝手にやってろ! エロ貧乳幼児体型!」
三十六計逃げるが勝ちとばかり、負け犬の遠吠えを高らかに吐き捨て
戦略的撤退のために回頭180度したレンをミクの一言が縫い止めた。
「レンてさ、リンの事好きでしょ」
ぴしりっ、と音がしそうなほどにレンが固まった。
あたかもメドゥーサに睨まれたかのようだ。
「ん? 図星?」
どうよどうなのよ。ミクは獲物をいたぶる獣のようだ。聞きながら既
にその目は確信に満ちていた。
レンの後ろ姿に一際緊張が走り……ふっ、と力みが消えた。
「……わかったよ。押せばいいんだろ」
「うむうむ、素直でよろしいぞよ?」
ミクは、フロートを押すために近付いて来たレンの、海水でちょっと
ベタベタする髪をくしゃくしゃと満足げに撫でた。
浜辺じゃないとは卑怯だ!!と言われたのであえてもう一度浜辺回避しました。
海です。ニアピン。
非エロすまん。
もしかしたらエロに続く。
>>206 GJGJGJ!
ヘタレンかわいいよヘタレン
上手のミクも新鮮でいいなw
ふたなりor玩具ミクがレンを犯すのはギリギリアウトかな……
いや、なんかもう荒れそうだからこれ以上はやめとこう
ショタコンはある意味辛いな……
>>205 仕方なくミクのエアフロートを押すレン
近くで見るミクの濡れた体の部位にドキドキ
そんな二人だが砂浜から見るととても仲良さげに見えて荷物番リンが嫉妬
まで妄想した。
続き楽しみにしてるGJ!
そんな淡い期待をしてレンが浜辺を見るとがっくんとよろしくやっているリンが目に入るわけですね
過去に前立腺攻めがあったから匙加減によるな
基本的に男女ならよし
はいはいはいー。
自分でも色々悩んだ結果、
>>190と
>>202のご意見で折衷ー。
まあやっぱり結局は
>>196なんだけどさwww
冒頭だけでスマン。
今度はちゃんと本番ありにする予定。エロいかどうかはアレですが。
こんにちは。ミクです。
……どうもお兄ちゃんとお姉ちゃんがデキてるっぽい。
うーん、まぁ薄々はそんな気がしていたけれど。
カプ厨のマスターの差し金で、一気に進展した模様。
普通に目のやり場に困ります。当てられまくり。
リンとレンも最初っからあんな感じだし。
もう、やだやだ!みんなして!!
私が何も気が付いていないとでも思ってるの?
……思ってるんだろうなぁ……。自重して、なんて言えないし。
あ、マスミクってのも、あるだろ、って言うだろうけど。
残念ながらうちのマスターは女の人です。私終了のお知らせ。
しょうがない。私は「みんなのアイドル」路線を突っ走るわ。
恋に恋しながら恋の歌を歌うわ。
諦めて落ち込んでいたことさえすっかり忘れてしまっていた、そんなとき。
我が家のPCに新しい人がやってきたの。
「マスター、また家計が火の車なんじゃないですかー?」
「もやしでお腹一杯になれるよ!心配ナッシング!」
「っていうか、電気止められたら私たちアウトだからー」
「そっちの心配かよ!」
ディスプレイの向こうで、マスターがwktkしながらソフトの封を切っている。
やがて、ROMが回る音がして。新入りさんが目の前に現れました。
「……っ!」
何?なんなの!!この綺麗な人は!!
事前にネットとかで見てたけど!
白馬の王子様…とは要所要所違うかもしれないけど!
ナスとか、ナスとか、ナスとか。それ以外は王子様…だよね?
完全に舞い上がっている状態で、第一声を聴いて。
「お初にお目にかかる。神威がくぽでござる」
盛大に、そりゃもう盛大に。恋に落ちる音がしました。
まるで後頭部を鈍器で殴られたかのように。
「ミクー、ちょいちょい」
「はぃいっ!!何ですか!!」
「どーしたよー、最近ボーっとして」
マスターがニヤニヤしながら声をかけてきた……
こりゃー多分、バレてるんだろうなー。
そして、耳元でささやいたんです。
「相手はお侍さんだからさー、ロリでもショタでもいけるんじゃねー?
先手必勝だよーミクさんよォー」
けしかけてるよこの人!!そういや、マスターはカプ厨だったっけ。
「いっ!!言われなくたってーーー!」
「よーし、その意気だ!」
総元締めのお許しも出たことだし!遠慮無くアタック開始だ!
がくミクキター!
カプ厨のマスターちょっと可愛いw
続き楽しみに待ってる
がくミクwktk
作者さん…もしかして以前ここでカイメイ書いてたー?勘違いだったら申し訳ない
>>216 はい、カプ厨宅のカイメイ書いてた者ですー。
何となく鳥つけちゃいましたよ。
==================================================
がくぽさんとの家族ぐるみのお付き合いが始まりました。
同族で同業者で同じPC内の仲間として。
姉ちゃんとお兄ちゃんは、自分達が散々苦労してきたから、
出身の違う新人さんのことを色々気遣っている。
リンレンもすっかり懐いちゃってるし。
「バカイト兄よりよっぽどお兄ちゃんっぽい」とか言いながら。
見目麗しいだけじゃなくて、礼儀正しさと物腰の柔らかさが魅力なのかなぁ。
現状では私の恋のライバルになるような人も居ないし、
がくぽさんが既に出来上がってる二組に入って行く様にも思えない。
だって、男性陣がガッチリとガードしてるんだもん。あからさまに。
そのガードが無い分、私はがくぽさんにお近づきになりやすいんです。
だから、これといって問題は無いんですが。
子ども扱いされているのがありありとわかるの。
そりゃ、お姉ちゃんに比べれば貧乳だしさー。
でも結婚だって出来る年齢だよ?
お侍さん自体がその辺のストライクゾーン広いって聞いてたのに!
……そもそも、どうアタックしていいか、なんてわからないのよね。
この想い、伝わるわけがない。うーん、これは困った。
そんなこんなで。すっかり今では園芸友達です。
今日も今日とて、青空の下、一緒にお互いの畑の雑草取りしてます。
「ミク殿、この地は冬に雪は降るのか?」
「うーん、そういえば前の冬は降ってなかったですよー」
「農作物と気候の間柄は長い目で見ないとわからぬからなぁ」
とか、
「連作障害はどうしたらよいものかのう」
「ナスは大変ですね。土はマスターに相談したら取り替えてくれるかも?」
とか。
何よ、このムードもへったくれも無い会話。
なーんて思いながらも、こんな風に二人っきりで過す時間が大好き。
ネギよありがとう、そしてナスにも感謝。
今までは畑で一人で歌いながら寂しく農作業してたから。
軽く歌を口ずさめば、お互いにハモってみたりして、即興セッション。
本当に気持ちいいんだ、がくぽさんの低音。
嬉しいのに、楽しいのに……なんだか涙が出そうになる。
やっぱり、恋してるんだよね。きっとこれが切なさ、ってヤツ。
ミクが乙女チックだ。
メールトーとーけーてーしーまーいそうー♪
格好いい系のがくぽ見ると吹く
夢見すぎだよwミク
>>217 乙女ミクいいな
>>219 KAITOもがくぽもまともにかっこいいイメージがないのはなぜだろう
2人にもイケレン的何かがあればいいのにw
白馬の所でナス馬の殿方様を思い出して吹いたwww
実際は牛なんだけどもw
自分が書くとカイトはヘタレだけどいい男なイメージでバカイト要素が無くなる。
がくぽは……今度書いてみるよww
がくぽはガチ曲も多いから、自分はイケメンイメージの方が強いなー。
少数派なんだろうか。
がくぽは最初からガチ曲もらいまくってるから
逆に苦労知らずな鼻持ちならない性格とかだと
カイトとキャラが被らなくていいんじゃないかと思ってる。
己に自信があるから、モテるはずだと女性陣に果敢にアタックし
盛大にぷちっとやられる駄目な展開とか似合うような気がする。
むしろ、女性陣に挑む前段階でレンやLEONやカイトやSAMくらいに負けてるとおもしろい思う。
LOLAやMIRIAMやAnn(脳内限定)などは、
ダイナマイツバディの刺激が強すぎてやっぱ挑むまえに負け判定下ってるに違いないと思ってる。
変態属性は無くても良いが、武士っぽく幼女好みとかしてると良い。
きっとはちゅねやリンにときめいている。
でもなんでか、がくぽは何かに果敢に挑んで負けてるイメージがある。
だが、殿だから。
ハーレム展開とか希望する。
流れも需要も読まずにMEIKOとKAITOの話。
カイメイじゃないと言い張ってポトリ。
#####
内に燻る衝動を持て余してネットワークの世界に降り立つ、というのは今までにも何度も
あったことで、何も今回が特別ではなかった。ましてその行動は単なる逃避でしかなくて、
何かを求めて出歩くなどという前向きなものでも勿論なかった。
だからこれは全くの偶然で、そして唐突だった。
過密状態のデータ達から零れる電子の欠片が幻想的に燃えて、瞬いては消えてゆく。光源
として誂えた物とは違うその光に何気なく目を遣った時だった。
蒼く沈んだ瞳と視線があった。ほんの、一瞬の事。
そこには私が持て余す思いと同じ色が揺れていた。
鏡に映るたびに気が狂いそうになる、私の瞳そのままだった。
思わず立ち止まったのは向こうも同じようで、彼もまた驚愕を滲ませた視線をこちらに
向けている。
「こんばんは」
「……今晩は」
探り合うように挨拶を交わしてから、私は改めて彼を見上げた。
蒼い髪と瞳、白いコートに青いマフラー……それは私と同タイプの男声体ボーカロイドの
特徴だ。
けれど普段見かける彼らと彼は、纏う雰囲気が違っていた。
痛々しいまでに燻る感情を滲ませた瞳は、彼が私と似たような想いを抱え込んでいるのだと
教えてくれる。
正しく、何かに飢える気配。満たす為の足掛かりさえ見つけられずにいるが故の、苛立ち。
それこそが彼を、彼らから浮き立たせている。
「貴方も――」
確信を秘めて、私は言葉を紡いだ。
――貴方も持て余しているのね、この、どうしようもない想いを。
縋るように見上げた私に彼は二度瞬きをしてから、『君と同じように』と零した。
その場所がこの世界の一体何処にあって、どうやって辿り着いたのかは憶えがない。
打ち棄てられフォルダの一室みたいな薄汚れた場所に気付けば彼といて、私は硬い壁を
背に感じながら身の内深くに彼を受け入れていた。
どこか急くような彼の動きと、幾度となく響く肉欲を煽る音。同じ拍で繰り返される
荒い呼気と、時折交じる低く快楽を堪える呻き。
総てを私自身の身体で感じながら、どこか遠くに、私は私の嬌声を聞いていた。
そして眩暈を覚えるような熱に浮かされながら、幾度も幾度も同じことを思った。
この身を抱くのが、痛みすら憶えるほど強く求めてくれているのが、同じ想いに身を焦がす
男ではなく、……私に歌を与えてくれるあの人であったら、と。
触れ合うことはおろか、言葉も視線すらも交わせない。形なんてない私の存在は全て、機械的な
反応でしかあの人には届かない。こんなに想っていても、想いが実を結ぶべき場所がない。
マスターにとって私はMEIKOというソフトでしかないのだから。
それなのに何故私は押さえきれないほどに、ただあの人だけを想うのだろう?
同じ苦しみに喘ぐ私たちが互いに求めたのは捌け口たる肉であり、酔うための温もり。
始まりに哀れみ合うように合わせた唇の隙間から、苦笑混じりに呟いた。
「髪の色と、長さは似ていないこともないかな」
「残念だわ……強いて上げるならその情けない顔くらいね」
互いの醜さを軽口で塞いで、私は彼の、彼は私の熱を求めた。
忙しなく、ずぶずぶと落ちてゆく。逃げ出したい程の不快な熱の塊が、下腹部からせり上がってくる。
泥濘に不用意に入り込んだ私は、あっという間に胸まで埋り、今はもう咽喉さえも塞がれて息も出来ない。
息も出来ないから、歌うことも出来ない。
あの人のくれる思いの羅列を、音を、そのままに奏でられない。
私の醜い思いが、総てを歪めてしまうから。
暗くて深い沼に落ちて、もう動けない。
――私の脚に赤く白く流れた筋はまるで、咎人にかけられた鎖のようだった。
終わり。
大きく輝く某二文字の方の、足元が気になるミクデュエットが書いてるときのBGM。
勇気のある方はどぅぞ、天国が見えるよ。
エロは無理だと思った。
そしてガクポに期待して逃げます。
228 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:18:32 ID:XNwttm5M
ここもすっかり腐スレになっちまったな
>>12 > 前スレのほうに3レスほど投下させて頂きました。
> 初めて書いたものなので、色々と至らない点があると思います。
> 指摘していただければ幸いです。
>
> スレがちょうどよく埋まって、埋めネタにはなったかなと思います。
> 次はカイトががく中心で書いてみたいです。
>>225 GJ!
本命からの愛を得られない二人は可哀想だが
そこがいい
231 :
石ころ:2008/08/23(土) 13:23:54 ID:FvH366P/
DoCoMo解除した代わりに連投規制がきつくなったんかな?
やっとハクの〆の話が投下できると思ってたのにちょっと不安で投下できないで居る……
誘い受けうざい
迷ってる間に投下したら?
全体的に言えることだがエロ無し、軽いカップリング物だったらSS投稿所とかに落としたほうがよくないか
本スレのテンプレにも入ってる場所だし、18歳未満も読めるようになるんだし
あそこもちゃんと注意書きさえすりゃカップリング物禁止してないだろ
どこに投下するかは職人が決めること
1スレ目から続いている何でもありの伝統のままでいいだろ
外野の無意味な煽りも自治もうざいわ
235 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 14:00:19 ID:7Ee+NT4R
職人が決めることなのに決められないでウダウダしてる方がうざい
腹が立つ人がいるのは理解できるが、それをそのまま
出力するのはどうかと思うね
>>232 このスレのオアシスである石ころ氏に
そんな冷たく当たってやるなよ…
もっとまったり行こうぜ
お前ら誰に楽しませてもらってると思ってるの?
職人にはやさしくするべきだろ
需要と供給だよ
239 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 15:40:50 ID:ALEuaHXz
今日は大漁だな
そもそも、内容が不安とか言ってるのはともかく
連投規制が不安って別に誘い受けでも何でもないだろ
>>231 DoCoMoの規制はわからんがエロパロ自体の連投規制は板全体にかかってるので
このスレ以外でも板のどっかで書き込みあれば解除されるはず
不安だったら総レス数明示して一時間以上続き来なかったら今日はおしまいとか注意書きつければ?
【お知らせ】のスレに書き込みするとエラーになるけど書き込んだ事になって規制回避できるらしい
243 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 18:21:36 ID:kks5P/Nk
いつまでも釣られてる奴って何なの?
マッチポンプ荒らし?
まあまあ
マターリ行こうぜ
俺は保管庫読み返しつつ投下正座して待ってる
某作品なんかもう10回も見たけど全然中毒じゃ(ry
>>233 SS投稿所が出来た当初、エロ無しはそっちに投下した方がいいかと聞いたら「どこでもおk」と返ってきた。だからずっとここに投下させてもらってる。
ここの方が感想が付きやすくて、なんか書き甲斐があるんだよな…
読んでもらったって実感がこっちのほうが沸くんだよね。
逆に向こうはキャラや作者で辿れるデータベースとしてのメリットがある
いっその事非エロは両方に置いちゃえばいいじゃない
249 :
石ころ:2008/08/24(日) 00:37:50 ID:C29PKLLb
なんか嫌な空気にしてしまってすいません。
とりあえずもう一回見直ししてから投下させてもらいます。
VOCALOIDスレが出来てからずっとここで投下してるのでこれからもここに投下したいと思ってます。
相変わらず非エロばかりだけどそのうちエロにも挑戦してみようと思います。
>>242 ありがとうございます、試してみます。
>>241ありがとうございます、そうします。
>>249 嫌な事言ってる奴はsage進行を守る気もない輩だから気にしないで。
少しでも安心できる状況で投下すればいいよ。
上の方で双子の受け攻めの話が出たとき、男女で受け攻め?と思ったのでリンの反応で検証してみた。
上の人はレンでやったほうが好みなんだろうけど男でやるのは難しい。
誰か挑戦してみて。
【リン受けの場合】
ふっ…んんっ……ああっ
……ぜんぶ、はいった?
痛い……けど、痛いだけじゃない。わかんない、すごい熱いよ。
んやぁっ!大丈…夫、大丈夫だけど、ゆっくりして。
お願い、ちゅーしてぇ。ちゅーしてくれれば、がんばれるから。
ン…ふぅ…ふぁんっ、ふぁぁ…
ひぅっ!…またおっきくなった?
いいよ、早くしていい…あっ!
わかんない、わかんないけどソコ擦られると体びくんってなっちゃうの。
ああっ、や、お豆まで触られると気持ちよすぎるよぉ
あ、あ、あ
ヤダヤダ駄目、二つ一緒はダメ…!
変になっちゃう…っ、リン、頭が変になっちゃうよぉっ!
きっ…もちいいの、奥ズンズン突かれるの気持ちいいの!!
レンの指が胸触るのも、お豆くりくりするのも全部いいのぉっ
もうイっちゃう、どっかイっちゃうよ、お願い来て、レンも一緒に来て!
レンと一緒がいいのぉお!
リンの中にレンの精液全部注いでえぇっ!
【リン攻めの場合】
あはは、すっご〜い、男の子のおちんちんってここまで硬くなるんだ。
ほら、先っぽピンク色になってプルプル震えてるよ?レンきゅんや〜ら〜し〜い〜
ねえねえ、何想像してこんな風にしちゃったのかな?
ミク姉のぱんつ?メイコ姉のおっぱい??ほら、泣いてるだけだとわかんないよ。
それとも、こうされること妄想しておっきくしちゃったのかな?
こうやって……足で踏まれて……力入れられる事とか?
って、もう濡れてるの!?
靴下、もうぐちょぐちょになっちゃったよ。汚いなぁ。
早漏って一番女の子に嫌われるんだよ。
ほら、ちょっと擦っただけでどんどん溢れてくる。
やだなぁ、こんなに早いの入れたくないよ。
リンのおまんこでぎゅーってしたら一瞬でイっちゃうんじゃない?
ほらもっとガマン、ガーマーンー!
先っぽ靴下でシュリシュリ撫で回されても、上からぎゅって踏まれても耐えなきゃ。
あ、ごめん、力入れすぎちゃった。皮のところまで真っ赤だ。なんか別の生き物みたい。
血管ドクドクいってるの、足の裏まで伝わってくるよ。……ちょっとくすぐったい。
ビクビク震えてるし……もう限界?
このままあと10分辛抱できたら入れさせてあげてもいいんだけどなぁ〜。
252 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 01:24:30 ID:HXv/Ll7d
>>250
嫌な事(笑)
>>251 性癖がバレそうだから攻めリンに萌えたなんて口が裂けても言えねーーーー
あああああーーでも攻めリン萌えるーーー
踏んで下さいリン様ーー
255 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 01:37:54 ID:SZNftRTN
エロパロ板ってゆとりばっかりだな
>>251 GJ!どっちも萌えた!
…が攻めリンの誘惑はすごいな
>>251 やばい、攻めリンが凄くいいw
流れを読まずに非エロを投下。某Pの曲にSSを付けてみた。一応マスミクです。
ずっとずっと前 初めてあなたと出会った時には
もじもじして 二人ともお互い見れなかった
忘れたくない 私もそろそろ壊れちゃうけど
幽霊でいい もう一度あなたに逢いたい
「…」
俯いて歌っていた機械が、顔を上げる。気付けば雪は止み、空には星が瞬いている。人工の灯りがない今、星がとてもよく見えた。
この世から人間がいなくなり、大分経つ。地球は人間の言うところの氷河期となり、人に造られた機械も次々と動かなくなっていった。
そして、歌うことを生業としていたその機械の寿命も、もうすぐ。
* * * * *
四季に関係なく降る雪を見ていると、今が何時か分からなくなる。確か八月だったかな。星空を見ながら、私は独り呟く。
「どうせなら、クリスマスが良かったなあ…」
あの人が好きだったクリスマス。何がめでたいのか分からなかったけど、あの人が喜んでいたから、私もその日を一緒にお祝いしていた。
貴方が好きだった日。貴方が逝ってしまった日。同じ日に私も壊れられたら、良かったのに。
「…」
動く度、身体が軋む。
理解している。この身体はもう動かなくなる。
…あと、少しだけ。
手を空へとかざす。星には、もちろん手は届かない。
「マスター、機械にも魂は存在するのかな。あるとしたら…私は、貴方の元へ行くことが出来るのかな?」
行けたら、逝けたらいいと思う。貴方の元で…一輪の花となって咲いていたい。無駄に生き延びる機械などではなく、気高く咲いて、散っていく花となって。
「一度くらい、ちゃんと言いたい、な…」
目の前が白くなっていくのは雪のせいではないだろう。だから、一言でいい。
ねえ、マスター。私は貴方のことを。
「愛、し て…」
* * * * *
最後の一言を言い終わる前に、その機械は活動を永久停止した。動くことのなくなった機械の上に、再び降り始めた雪が積もる。
…やがて、雪は少女の形をした機械を姿を、白く覆い隠した。
機械は歌った。
最期まで 独りだったみんなも
愛の中 激しく散ったみんなも
貧しくても 夢見続けたみんなも
雪の下で 安らかに眠れますように
機械自身が雪の下で安らかに眠ることが出来たのかは、機械にしか分からない。
切ないよう
いいなあ
>>251 やべーよう、どっちのリンもめちゃいいよう
でもどっちかってと攻めがいいよう
甘くて砂吐きそうだ。でも自重しねぇ。好きにやるさ!
あと、うちのがくぽは単にまだキャラ崩壊していないだけだw!!
=================================================
暑い。夏野菜は収穫期まっさかり。
太陽の恵みは雑草の生命力も高めるワケで。
「もーーー草取っても取ってもキリが無いよー」
「いやいや、おかげで採っても採ってもキリが無いほど実っておるぞ!」
多分夕食は麻婆茄子になりそうだなぁー、とか考えていたら。
急に空が暗くなってきた。
「これは一雨来るな、早く終やしてしまおう!」
早く作業を終えようと急いでいる私達にお構いなしで、大粒の水滴が空から落ちてきた。
「やだーーー!これ、ゲリラ雨だ!!」
雷鳴と共に冷たい風が吹いてきた。
「早く家に戻るぞ!!」
がくぽさんは私の手を取り、それに引かれて私は走り出した。
あ、手を繋いでくれた!よっしゃーーーー!!
……って、ちょっ?!
「きゃああああああーーーー!!」
養分たっぷりの土壌が、水を含んで容赦なく私の足をあらぬ方向へと!
どうすることも出来ず、思わず目を瞑る。
地面へ見事にダイブ……あれ?感触が違う。何だかやわらかい。
恐る恐る目を開けてみると。
私の下にがくぽさんがいるしーーー!!
「怪我は無かったか?」
「ど、どうして!?」
バランス崩した私を庇って、咄嗟にクッションになってくれたんだ。
それを理解するのにちょっと時間がかかった。
「……!ごめんなさい!!がくぽさんこそケガは無い?!」
「この程度で怪我などしてたまるか。女子を守れぬほど軟ではないわ」
この状況で見せる、その穏やかな笑顔を見て。
やだ、涙が。
「どうした!やはり怪我を……!?」
「ちがっ!」
バリバリバリ!!
光とほぼ同時に雷鳴が轟く。
思わず悲鳴を上げてがくぽさんにすがりついた。
「大丈夫だ、近くに落ちたからもう此方には落ちぬ」
私の頭を、大きな手が優しくなでる。
「降りも本格的になってきた、早く戻るぞ……」
だめだ。動けない。
「どうしたのだ?」
がくぽさんも困っている。でも、どうしても。
この言葉を押し込める事は出来なかった。
「……私、がくぽさんのことが好きなんです…!!」
「……今何と?」
雨音に、雷鳴に、かき消されないように声を振り絞る。
「私はがくぽさんが!大好きなんです!!」
泣きながら叫ぶ、なんて告白なの。
惨めだけど、堪え切れなかった。涙も止まらない。
私を抱えたまま、無言でがくぽさんは上体を起こす。
どうしよう。自分で言っておいて何なのよ私……。
「拙者も、ずっと、ミク殿のことが好きだった」
自分の耳を疑いながら顔を上げると、がくぽさんの真っ直ぐな目線が。
荒れ狂う空の下、お互い貪る様にキスをしていました。何度も何度も。
本日以上。
なんという濡れ場(夕立な意味で)。
萌えた
やけっぱちミク可愛いよ
がくぽかっこいい
あまーーーい!砂吐いたわw
今後がくぽのキャラ崩壊に期待www
茄子って何本仕立てで作ってんだろ?
6本仕立てだとたくさん収量上がるけど技術が必要になるから4〜5くらいなんかな?
まあ、好きな物の為なら努力しそうだし6本かも
266が何を言ってるのかわからなかったのでナスの栽培法を調べてしまった
やっぱりよくわからなかった
こんな自分はがくぽを迎える資格がないかもしれない
メイコの「神威くん」呼びに激しいときめきをかんじる
先輩として、新人君にちょっと距離を置いてるってシチュで
キャラをイメージと変えてみるに挑戦して崩壊\(^o^)/
はじまりはレンリンぽい小ネタ。
これは罠だ。罠なんだ。わかっているのに。
その潤んだ瞳も、濡れた唇も、誘うようなポーズも、計算だろ?
だからそんな、突然目を瞑ったって……くそ。今日も誘惑に勝てない。
意を決して唇を重ねる。今日はなんだったんだ?
新しいリップか?香水か?何を試そ
不 意 打 ち
突然、生暖かく柔らかいものが口腔内に入ってきた。
舌………あぁ、もう知らん!安易に誘ったことを後悔させてやる。
思いきり抱きしめて、後頭部捕まえて無茶苦茶に口の中を犯す。
息なんてさせてやんない。
「ねぇねぇ!どうだった?!」
「その顔は成功したって感じねぇ〜」
居間には顔を真っ赤にして俯くリンと、目をきらきらさせたメイコとミクが居た。
「どうだった?!どうだった?!ディープキスは!」
ミクがリンの手を握って興奮気味に問う。
「……ん…なんか、レン、激しくて…ビックリした」
「「きゃ〜〜〜!!」」
今度はメイコとミクがハモる。
「も、もうこれ以上は無理だからね!」
「何言ってんのー!これからでしょ?!」
「そうそう、あたしらの中で彼氏持ちあんただけなんだから。
奥手なリンを応援してあげてるのよ」
「ホント無理なの!今まであんな乱暴にされた事ないもん。怒っちゃったかも…」
「違うってば〜女として見られてるって事だよぉ?」
…勝手な事いいやがって…つぅか声がでけぇっつぅの。
ドアを挟んで話を聞いていたレンはため息をついた。
予想通り。今までも入れ知恵されたリンが突然迫ってきて
ホイホイのってしまった俺は何度も恥をかいてる。
何故女3人揃うとああなってしまうのか。
我が家の女性3人組のノリはどうみても女子高生である。
これなら酒乱やネギやロードローラーのが100倍マシだよ…
「マスター!!!!ほんとお願い!カイトでもがくぽでもいいから男買ってよ!!!」
「とうとうそっちに目覚めたか。だが断る。俺は男は好まん」
「目覚めてない!!このままじゃ初体験もネタにされちゃうよ」
「っかー!!何が初体験だ!この厨房が!」
マスターは学生時代あまり…いや、全然もてなかったらしく
この件に関してろくに取り合ってもらえたことがない。
他に男が居たら少しは女性陣もおとなしくなるハズなんだ…。
例えそうならなくとも、人柱が一人増えるだけでも心強い。
「レン、男は増やせないがこれだけは伝えておくぞ」
「…なんですかマスター…」
「初体験をすませたら必ず報告するんだ。
リンは無毛かど「殴りますよ」
はぁ…女3人と変態マスターがこんなに辛いなんて。
誰か助けて……
>>270 これは最後まで行くフラグだな!そうなんだな!!
とにかくGJ
>>270 マスターはショタコンでロリコンなんですねわかります
「流石にこのままでは、ちとまずくはないか?」
「ん……」
雨でずぶ濡れ、転んで泥まみれになって、
茄子畑の真ん中に居る、という事をやっと思い出した。
「……完璧に状況忘れてた…」
「このままでは風邪をひいてしまう。早く帰って風呂に入って着替えた方が良い」
「やだ……離れたくない!もっと一緒にいたい……!」
「……ならば、一緒に拙者の家に来るか?」
これまでの流れを踏まえて。
完全に外と切り離された空間へ移動する、ということは。
おそらく一線を越えてしまう、ってことになるよね?
バツの悪そうな顔をしているがくぽさん。
やっぱりそういうことよね。
「うん、行きます……」
多分、これは自然な流れだと思う。
躊躇することなんか、何も無かった。
「結構質素なんですね」
お城なんかを想像していたので、ちょっとびっくり。
和風のお屋敷っぽい佇まいの家でした。
「あぁ、必要に応じてこっちに来ているからな。拙者と馬だけだ」
馬……交通手段のアレのことか。
「気にするな、後で拭いて置くからそのまま入ってまいれ」
一応ニーソを脱いで、廊下をヒタヒタとついていきました。
「ここが風呂だから、先に入っておれ。今拭くものと浴衣を出してくる」
随分と広いお風呂。檜風呂ってやつ?旅館みたい。
良かった、普通にシャワーも使える。まぁ基本的に同じPC内だからね。
暖かいお湯を浴びながら、ここまでの事を反芻。うわぁ。顔から火が出そうだ。
「ここに着替え置いておくぞ」
がくぽさんの声にいて、びくうっ!っとなったよもう。
嬉しい……でもやっぱりちょっと怖いや。
浴衣の帯を締め、言われたように奥の部屋へと向かう。
「上がったか、お茶を出しておいたから飲んで待っているがいい」
入れ替わりにがくぽさんは部屋を出て行く。
がくぽさんと同じ、不思議な匂い。部屋で炊いてるお香の匂いだったんだ。
質素な広い和室。物がほとんど無い。
確かに時代劇でみるとこんな感じだったかも。
隅のほうに机があって、その一角だけ山のように本とノートパソコンがあったり。
……目をそらしていたけれど、この準備はいかがなものかと。
既に布団が敷いてあるんです。布団が一組、枕は二つで。
気配りが細やかなんだかもう、ワケがわかりません。
平静を取り戻そうと、緑茶をすすりながら茶菓子を食べる。
普段と同じ行動なのに、やっぱり違う……落ち着けるわけが無い。
喉を通るものも通らないよ。お茶で流し込んだけど。
「待たせたな!」
同じ浴衣を着たここの主が戻ってきた。褌姿とかじゃなくて良かった。
襖をパシンと閉めると、ズカズカとこっちへ進んできて。
「ふぇ?」
いきなり抱え上げられたかと思ったら、そのまま布団へGO! ぼふっと、着地。
浴衣の襟元を広げようとしているその手を何とか静止して。
「ちょ、ちょっ!!待って、待ってってば!」
「ん?どうした?嫌だったのか?!」
「そ、そうじゃなくて!私、初めてなんだから、もうちょっとムードとか、気遣いとか!」
「……すまぬ。つい嬉しくてな……」
しょうがないなぁ、この人は。
チラッと見えたがくぽさんの胸元。ん?
「これ、体に直接付いてたんですか?」
「あぁ、このディスプレイか。直に付いておる。そなた達より機械的な設計をされているみたいだ。
どうした?興ざめしたのか?」
「ううん、そんなんじゃない」
この波形は音声、色の揺らぎは感情、後ろに見える波形は拍動。
「私も同じエンジンだから……なんとなく、わかるの……」
あ、何か色が暖色系に変わった…。
「そんなにまじまじと見るでない。思っていることが見透かされているみたいで恥ずかしいではないか」
「がくぽさんってば、可愛い。ディスプレイ見なくても、顔に出てる〜」
ふふ、照れてる照れてる。ポーカーフェィスっぽいけど、その分余計にわかりやすい。
「〜〜〜〜!!今のお主ほど可愛らしいわけがあるか!!」
ヤバイ、今度はこっちが赤面してる。
言っちゃなんだけど、「可愛い」なんて言われ慣れているのに。
やっぱり好きな相手に言われるのは違うなぁ、なんて思いながら。
暫しの沈黙。
「……もう、良いか?」
私はそっぽを向いたまま、頷いた。
すっげーぬるくてすまぬ。妄想ネタを詰め込みたいのですよ。
今回はひとまずココまで。
>>276 GJ!続き楽しみにしてたよー
ミクかわいいしがくぽも良いキャラしてて好きだ
>>276 もうニヤニヤしっぱなしです
続き楽しみにしてる
ついに次から本番か…wktk
読めた!これはミクの誕生日に本番突入のフラグですね!?
抱きしめられて身動きが取れないまま、いつの間にか帯は取り払われていた。
「やっ、恥ずかしい……」
襟で胸元を隠そうとする両手首を取られ、押さえ込まれる。
下着は雨でびしょ濡れだったから、着けていないのに。
「これからもっと恥ずかしい事をすると言うのに、何を言っておる」
反論する間もなく、私の口は塞がれてしまった。
容赦なく柔らかい感触が中を侵食していく。
……さっきと全然違う。
H前提のキスが、こんなに……いやらしいものなんて。
もう抵抗できない。抵抗する気なんて無かったけれど。全然、力が入らない。
唇が、首筋を這いながら胸元へ降りていく。
「やだ……大きくないから…見ないで…」
「まだ言うか。そんな事は知っておる。よい形をしてると思うがのう?」
そういうと、下のほうから先っぽに向かって舐め上げる。
「ひあっ!!」
思わず声が漏れてしまう。やだやだっちょっと!!
「〜〜〜〜〜〜!!」
これ以上恥ずかしい声を出したくない、と必死で堪えているのもバレバレ。
「我慢してもいい事は無いぞ。もっとそなたの声を聴きたいのだが」
唇に今度は触れるだけのキスを落とされ。
手首を押さえていた手を、背中にまわしてギュッと抱きしめられる。
「……もっと、力を抜けぬか?
怖い思いをさせていたのなら、すまぬ。いささかこちらも余裕が無かった」
「ちがっ!そんなんじゃ!!」
怖いのには変わらないけど、それはがくぽさんが悪いわけじゃなくて。
「そりゃ…怖いです…でも覚悟してるもん!」
「辛ければ、辛いと言えばいい。いつでも止める。……だから、我に身を委ねておけ」
「……うん……」
そして、再び長いキス。うん、多分、もう大丈夫。
キスをしながら、自由になった両手が私の胸を弄ぶ。
自分で触るのとやっぱり違う……。
揉みしだきながら、その先端を吸い上げて、舌で転がす。
「…んあっ…それ……気持ちいいです……」
「大分素直になってきたみたいだな。その調子だ」
先っぽをこね回しながら、谷間を舐めている、と突然。
「痛っ!なっ?!」
「んー、なかなかいい光景だ。もっと赤い花を咲かせてしまおうか」
胸元や、おなか、わき腹、色んなところを嘗め回され、キスマークを付けられてる。
もう、すっかり為すがまま。
「こっちにも付けねばな」
両膝をガッチリと押さえられ、閉じるに閉じられなくなってしまった。
内腿にも赤い痕が付けられていく。
モゾモゾと身を捩らせるたびに、グチュ、と言う水音が生み出されている。
「…や、やだ、見ないで……」
「もうこんなに蜜を垂らしているではないか」
押さえていた膝を更に開き、ふっと、ソコに息を吹きかける。
「やああっ!!」
思わず、身を捩る。
「まだ触れておらぬのに、敏感な体をしておるのう。花弁もこんなに膨れて…」
愛液を絡めた指で、ソコを撫で回す。
そして、一番敏感な核に舌を這わせる。
「……ああっ!!ダメっ!!そんなトコ舐めちゃっ!!」
「本当にダメなのか?ここから溢れてきておるぞ?」
あっ…指が…中に入ってきてる…!
「指一本ならまだ痛みも無かろう」
そんな、深いところまで、私まだ指も入れたこと無い!!
「少しずつ、ほぐしていかないとな……」
やだ、掻き混ぜないでっ!舌の刺激もあるのに!!
反論しようにも、吐息混じりに言葉にならない声が混ざるだけ。
「……もう一本行くぞ?」
卑猥な音と、私の漏らす声が部屋に響く。
「ふあっ!あーーーーーっ!!」
体が硬直してのけぞってしまった。
「どうやら達してしまったようだな……」
朦朧とした意識で、がくぽさんの顔を覗き込むと、不敵な笑顔でこう言った。
「本番はこれからだ……」
おぉ、確かに本番は誕生日くらいになるかもっwww
なんかがくぽ、ことに及ぶと微妙にオヤジw
悪代官イメージか?ww
285 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 07:31:26 ID:qWu5Xhk3
保守
誰かカイメイかメイカイでもいいから頼みたい
さーせん自重します
このスレには処女と童貞しかいないということはわかったw
まあなんだ、自重するとか言うくらいなら言うなと思わざるを得ない
>>287 所詮どこも同じさ、MEIKOの出てくる同人誌を置いてない
さあみんな行き場のないリビドーを文字にする作業に戻るんだ
俺はKAIKOものが読みたい。
がくぽKAIKOとかレンKAIKOとかMEITO・KAIKOとか
もちろん女の子設定でwww
自分で書けたら書いてるよヽ(`Д´)ノウワァァァン!!!!!!
がくリンが読みたいがくリンが読みたいがくリンが読みたいがくメイが読みたい
>>286,292,293
自分の妄想を文字にしてみるんだ。
MEITO×KAIKOとかミクオ×咲音とかで話練り始めたら迷走してエロまでいかなかった
やらしいシーンてどう書くんだおしえてエロい人
流れがKAIKOのようなのでネタ考えてみた。エロくならん上に微百合になるという罠
基本的に文書けないのに妄想ぶつけただけだからつたなくてすまん
なんで俺はカイトを買ったはずなのに目の前には女の子がいるのだろう
黒いドレスの少女を見つめて隣にいるミクは目を丸くしている。
そりゃそうか。「マスター、私も兄弟が欲しいです!もし私の曲がランキングに入ったら誰か買って下さい!」なんて言って必死に歌の練習した結果がこれなんだから
ちなみにカイトなのは、たまたま近所の店で中古が売っていたからだ。俺だって本当は女の子がよかった。いや、目の前にいるのは女の子だが。
「あっ、あのびっくりしてますよね。僕、カイトのデータを改造されてるんでこんな姿なんです。カイコとでもお呼び下さい」
あぁ、なるほど。だからカイトの箱から女の子がでてくるわけか。
「安心して下さい。身体は隅から隅まで女の子です!」
安心できねぇ。元が男なのでこっちとしては複雑極まりない
「もちろん、オマ〇コも締まります、口でするのも結構自信があります。パイズリは大きさがないのでちょっと無理がありますが…」
待て待て待て。何を言い出すんだこいつは。
つまり前のマスターにそういうことをさせられていたということか
「歌以外も(性的な意味で)頑張りますので今後ともよろしくお願いします」
元が男とは思えない可愛らしい声でそう言うと、カイコはにこりと笑った
とりあえず、データいじってカイコを誕生させ、性的な意味で調教したド変態が近所に住んでると思うと頭が痛くなってきた
ふとミクに目をやるとうつむいてふるふると震えていた。念願の兄弟がいきなり卑猥な単語だしてくるのだから無理もない
…ちょっと待て。なんか顔赤くないか?
「カイコ…お姉ちゃん…いや、お姉様…可愛い人だなぁ…」
ミクのそんた呟きが聞こえてしまった。心なしか目もうっとりとしている
百合ですね、わかります
そうするのが当然というようにどんなご奉仕をすればいいか聞いてくるカイコと、恥ずかしさからうつむきながら百合に目覚めるミクを見て俺は日常の崩壊を感じた。
萌えた
百合板で続き希望
GJ
こちらにも続き希望(マスター×KAIKO編)
302 :
MEITO×KAIKO・1:2008/08/30(土) 01:57:31 ID:gi/mlzj8
カイコの需要があるみたいなので、性転換投下します。
メイト×カイコです。
はい、何か起こりました僕たちに。
性転換というやつですか。
最近の萌要素ですね、わかります。
ってええぇぇーーーー!!?
僕女の子になっているんですけどっ!!
「うわーカイコ可愛いね、リアルに解雇だわ!」
「いや、意味わかんないからめーちゃん」
というわけで、
マスターが頑張ったのか何なのか。
僕ら性転換しちゃいました。
僕とレンは女の子に。
メイコとミク、リンは男の子に。
一番変わらないのはレンとリンだ。
そりゃ双子だもんな。
「わーリンがレンになっちゃったー!」
「いや、あんま変わんねーから」
そう言ってレンは自分の胸に手を当てる。
ですよねー。
いや、僕もそうだよ。おっぱいあるかって重要じゃん。
「ミクは??」
「ミクオでしょ、マスターのもとに行った」
ミクの喜んでいる顔が目に浮かぶ。
マスター逃げ切ってくださいと心の底から祈りを捧げる。
「カイコ?」
「え?」
めーちゃん……もとい、メイトが俺に話しかけてくる。
うわー、めーちゃん男になってもすげーカッコイイ。
多分服はスカートからズボンに変わっただけなんだろう。
凄い男的な流し目とか、気だるい感じとか似合うよ、ホント。
「カイコ凄い可愛いじゃない、ミニスカって、ふふっ」
「笑わないでよ」
90年代のアイドルみたいな格好させらているんだ今のカイトというかカイコは。
ミニスカで、上はマフラーとコートとふわふわの青い髪。
それに比べてメイコは今でも大丈夫そうな容姿だ。
赤いタンクトップに黒のスラックス。
茶色の髪の毛が流し目のかっこ良さを引き立てている。
「メイコはかっこ良くていいね」
「メイコじゃねーよ、メイト!」
「え、楽しんでない?めーちゃん」
「せっかくだもん、この設定楽しんでもいいじゃない。
なぁ、カイコ」
めーちゃんが僕に寄りかかってくる。
いつものように僕の腕の中に納まるめーちゃんじゃなくて、
僕が納められているような。
メイトはふふっと笑いながら僕の唇を奪う。
303 :
MEITO×KAIKO・2:2008/08/30(土) 01:58:35 ID:gi/mlzj8
「やっ、めー………」
「うわーすげー可愛い。悪いけど俺女の感じるとこわかんだよねー」
そう言ってめーちゃんは笑う。
そりゃそうだろ、元女の子だし。
「カイト、いやカイコか、教えてあげる。
女の子がどこを感じてどれだけ気持ちよくて辛いか」
メイトはそう僕の耳元で呟いて大きな手で僕の両腕を押さえる。
「めーちゃん!!」
「まぁ確かにめーちゃんだけどさぁ」
その声と共に耳元に生暖かい感触がする。
べろべろと耳と首を舐められる。
執拗に僕の耳を攻めためーちゃんの舌は違う生き物みたいだ。
いや、ホント男の尊厳的なものが奪われるんで止めてほしい。
「カイトはね、耳と脇腹と足の付け根が弱いの。カイコもそうなの?」
「違っ、めー……っ」
「うわーマジ可愛いって思うわ、カイコの赤い顔とか、汗ばんだ身体とか、
その声とか。もっと声あげなよ」
「ちょっ、ホントにっ!!」
僕の声は声にならない。
確かにメイコも最中はそうだったな。
いや、そうじゃなくてっ!今まさに貞操の危機ってやつだ。
メイコ元いメイトはにこにこ笑いながら僕のいい所を攻めてくる。
Gスポット発見ー、あっけないわねとか言うメイトを止める術なんて、
今の僕には無くて只只メイトの動きに声を上げるだけだ。
「やぁっ、ああっ、メイっ…!」
「いきそうなの?」
笑ってメイトは僕の攻め手を止めない。
まぁそうですよ、僕もめーちゃんがやめてカイトとか言う声を
散々シカトして来ましたよ。
「ホントっ、だめぇぇぇぇっ!!」
メイコの指を咥えたまま僕は絶頂に達したみたいだ。
何だこの感覚。
身体が打ち震えてびくびくと痙攣が止まらなくて気持良過ぎるというか
逆に辛い。ここで触れられるのはある意味拷問だ。
「だめっ!!めーちゃんっ!!」
「そう言って私が懇願してもあんた聞いてくれなった」
そう言うめーちゃんの指はびくびくと感じている場所を更に刺激する。
ごめん、めーちゃん今ならわかるから。
一回いって敏感になった場所を更に刺激されてもう抵抗とか理性とか、
そういう感情はどこかに吹き飛んでしまったみたいだ。
女の子の感じるって本当に何もかも無くなってしまうんだなと、
今の身体で実感する。
めーちゃんが否定形の言葉しか言わなくてへこんでいたりしたけれど、
今自分がその立場になってよくわかる。
304 :
MEITO×KAIKO・3:2008/08/30(土) 01:59:14 ID:gi/mlzj8
びくびくと子宮から伝わるような快感に理性をせめても残すために否定形
しか僕の口からは出てこない。
「いやぁ!!メイトっ!!」
二度目の絶頂を迎える。上手いのと僕の身体が感じすぎるのと。
メイトは凄く嬉しそうににやにやと笑いながら僕にキスをしてきた。
「俺この設定けっこー好きかも」
カチャカチャとベルトを外す音が聞こえてメイトの物が外気に曝される。
ちょっと待って。
いや、無理でしょ、何だあれ。入るわけないって!
「無理ぃ、そんなのっ、入らないっ!!」
ふにゃふにゃになった僕の懇願は受け入れられるわけなく、
メイトはあー大丈夫大丈夫とか言いながら突っ込んできた。
「痛ぁぁぁっ!!」
「あ、初めてか。そっか」
意外と元女の子の方が酷い気がする。
そりゃ僕だってめーちゃんが初めてのとき痛いって言ってるのを聞きながら
押し進めたけどさ、出来る限り優しくしたつもりなんですけど。
だって、うん、凄い痛いし。
「大き、過ぎぃ、あっ」
「まぁね、流石俺」
そーじゃなくて。そーじゃないって。痛いんだって!!
でもそうか、僕も褒められたって思うもんな。
痛みと共にメイトが中に入ってくる感覚が広がって何とも言えない気分だ。
「全部入ったけど、大丈夫?」
そう言って僕の髪を撫でてキスをするメイトはかっこ良過ぎる。
少し汗ばんでて前髪が額に張り付いていて切なそうな顔。
それで心配なんかしてくれたら大丈夫って言うしかないじゃないか。
さっきの訂正。元女の子は初めての痛みわかってるから優しいです。
「凄いねーキツキツ。動くよ」
その言葉が終わるか終わらないかにがんがんとピストン運動が始まる。
でも最奥にがしがし打ち付けるんじゃなくてGスポットとかに当てる感じで、
痛みよりも快感が強い。
「あっ、あっ、そこぉ、っダ、めっっ」
「またいっちゃうの?あんた凄いね」
笑いながらメイトは動きを止めない。
また絶頂を迎えそうだ、そう思った瞬間。
「えっ……」
「まだだーめ。多分三回目くらいだと意識飛ばすだろ?
俺一人で意識ない女に突っ込む趣味ねーもん」
「酷…っ、ねぇ……」
いきなり引き抜かれてわけがわからなくなる。
訂正の訂正。元女の子酷い。いや、これはメイトがSだからか。
「カイコ、上乗って」
「え?」
「騎乗位!早く欲しいんだろ?自分で入れて」
「そんなっ」
305 :
MEITO×KAIKO・4:2008/08/30(土) 01:59:55 ID:gi/mlzj8
そりゃ欲しいけど。でも自分で入れて自分で動くのには抵抗感がある。
メイトは自分の身体をベッドに横たわらせて僕を見つめる。
のろのろと動いてしまう。本当は恥ずかしくて、仕方ないけれど。
身体を起こしてメイトが上向きに直ったのと同時くらいにメイトの物を
持って身体を寄せる。びくっと秘部が動いてそのままメイトを受け入れる。
「あぁぁ、」
「自分で動いてみなよ」
「っ、あんっ、あっ、あっ、」
「騎乗位いいな、何もしなくても気持ちいいし、カイコの痴態上から下まで
丸見えだし」
「いやぁ、っあっ、ねぇっ、動いっ、んっ、てっ」
「しゃーねーなー」
そう言うとがしっと僕の腰を掴むとしたから打ち上げてこられた。
奥に当たって気持いい。
慣れたら奥が気持いいんだなと飛びそうな頭で考える。
「あっあんっ、メっ、イトっ!!」
「あ、俺もいきそう。一緒にいこうな」
秘部から脳内に向けて何かが走る。
背骨に電流が走ったみたいだ。僕は叫び声のようなものを上げて意識を失った。
一瞬中にさっきまでと違う感触を感じる。
目が覚めると隣に寝ていたのは裸のメイコ、女の姿のメイコだった。
おっぱいあるし、柔らかいし、何もついてない。
メイコは僕が目が覚めたのを見て戻っちゃったねーと笑う。
「……めーちゃんのいじわる。どS」
「えーどこが、あんただってあんなもんでしょ?私お手本あんただから」
凄く身の振りを反省しました。
マスターのお陰でこの性転換が起きたのならばとてもいい薬となりましたが、
マスターの貞操は無事でしょうか。
306 :
MEITO×KAIKO:2008/08/30(土) 02:01:51 ID:gi/mlzj8
終わりです。
読んで下さってありがとうございました。
勃った
>>295 誕生日に処女喪失w
そして、毎年誕生日が来るたびに思い出すんですね。分かります。
>>298 GJ!
マスターの貞操は無事じゃなかったに違いないw
小ネタ投下。
カイメイ風味でお送りいたします。
*--*--
『めーちゃん、おはよう』
朝、カイトの優しい声で起される。
「ん〜…おはよー……ッ」
あれ?何だか頭が痛い。ガンガンする…?
『大丈夫?』
カイトが心配そうに私の横から見あげる。
……。あれ?何でカイトが私のベッドに居るんの?
『めーちゃん…夜、凄かった、もんね…』
カイトは目を合わせずにそう呟く。
え?ちょ、どういうこと?
えーと、えーと、昨日の寝るまでの事を順を追って思い出してみよう。
昨日は朝起きて、いつも通り歌って―
それで、夕方も普通にご飯食べてお風呂入ってお酒飲んで…
あ。お酒!
確か、飲んだ記憶が最初の方だけあるんだけど…
そのあとの記憶が、無い
「え、えと、カイトッ」
『どうしたの?めーちゃん』
「昨日の夜っ…」
『あ、昨日の事、覚えてるの?酔ってるみたいだったけど…』
カイトは顔を赤らめて焦らすように言う。
え、ちょっと、本当に私…カイトと…?
もしも、そうだったとしても別に好きだし嫌じゃない。
嫌じゃないけど、初めてが記憶に残ってないなんて嫌よ!
「カ、カイトっ昨日の事は忘れるのよ!」
『へ…?』
「だからッ…今日の夜、もう一回、ね」
嫌だ、自分から誘うなんて恥ずかしいすぎて、泣きそう。
でもこのままじゃ嫌なんだもん!
『めーちゃん?やっぱ昨日のこと覚えてないんじゃ』
今、声を出したら泣いてしまう気がして返事の代わりにコクリと頷く。
『あは、昨日のめーちゃん可愛いかったのに』
こんな時に何言い始めるのよ!このバカイト!
『カミナリが凄い鳴ってて怖いから、一人じゃ寝れないって寝てた俺をむりやり自分の部屋に連れてってさ、』
………。
『俺は誘われてるのかなって思って結構ドキドキしてたのに』
「え」
『めーちゃん、すぐ寝ちゃったんだもん』
「そ、それだけ?」
『うん、それだけ』
カイトは少し残念そうにそう答えた。
【おしまい】
*--*--
以上、昨日と一昨日のカミナリが凄くて寝れ無かったよ記念。
俺もむしろ311に萌えたわw
北陸の雷の騒音は凄い
普通にイオナズン
レンのショタものってないの?
誕生日にミクのエロ小説ラッシュになるかなwktk
318 :
奈須比畑でつかまえて9 ◆1jnkY4.1/w :2008/08/31(日) 00:00:51 ID:17EIlZI+
「……首につかまっておれ」
言われるがまま、怖い気持ちを払うかのように、がくぽさんにしがみ付く。
……下腹部に、硬いものが当たっている。
これが入ってくるのか…怖くて見れない。
「力を抜くのだ、辛かったらちゃんと言うのだぞ?では……」
あ…熱い塊が入ってくる……結構大丈…痛っ!!
「待った!痛いっ!!」
「もう少しだ、少しだけ我慢しておけ」
歯医者か!!なんて、全然関係無いことを考えながら、痛みを我慢。
「全部、入ったぞ、大丈夫か?」
「う…ズンズン痛い…」
多分、今酷い顔してると思う……。
「よく耐えたな」
そう言って、がくぽさんは私の涙を拭い、顔に貼りついた髪を払うと、軽く唇を重ねる。
「しばらくはこのまま、慣れるのを待つとするか」
繋がったままに、全身に愛撫を受ける。
さっきと違う、この感触。やたらと肌が敏感になっているような。
なんと言うか…下半身に意識が行くというか…異物感が……うぅ。
痛みが薄れ、中の熱がどうしようもなく…じれったくなってきた。
そんな様子を見抜かれたのか。
「ん?もっと欲しいのか?」
「……多分……」
「一応手加減はしておくからな」
あ……私の中でゆっくり動いてる…。
「……いい…気持ちいいの…あ……」
「そ、そんなに締め付けるでない!出てしまうではないか!」
「あっ…あっ…中で、出していいよ……やっ、ああーーっ!!」
結局、私独りでイッてしまった。
319 :
奈須比畑でつかまえて10 ◆1jnkY4.1/w :2008/08/31(日) 00:01:41 ID:17EIlZI+
「……ごめんなさい、私ばっかり…。あとシーツ、汚しちゃった……」
「これも傷だからな、風呂で洗い流しておいた方が良い」
されるがままに、お風呂に運ばれる。
あー、もう力入んないーー。
余韻に浸らせてよ、っていうか、むしろ休ませてよぉ……。
「湯も張っておいた。ゆっくり温まるぞ」
え?一緒に入るのー!?
「ほら、入ってまいらぬか」
タオルで何とか体を隠しながら、浴室について行く。
「見ないでください!!」
「今更何を言っておるかー」
背を向けて、下半身を流す。
傷に沁みるって事は無いけど。色々と付いてるからなぁ。
招かれるがままに、湯船に。もちろんタオルで死守。
「いやー、やはり湯船に浸からないと風呂に入った気がせぬのぅ」
なんだか、がくぽさんの膝の間が定位置になってしまったようで。
広い浴槽なのに…。
健全なんだかそうでないんだか、色々悩むところではある。
ふと、引っ掛かっていた疑問をぶつけてみた。
「ずっと好きだったって、いつからなの?」
「ん?それは、初めて見たときからだ」
「私と一緒じゃない!早く言ってくれれば良かったのにー!」
「いや、会った時ではなく『初めて見たとき』だと言ってるであろう?」
「どういうこと?」
「……そうか、そなたは知らぬのか」
他社製初のボーカロイドとして産み出されたされた彼は、
初期段階、意識が芽生えるか芽生えないかのときから、
私のデータを見せられてながら、開発されていたらしい。
「そのときからなのだがなぁ。慕う気持ちがあったのは。
だがそれがどういった感情なのか、自分では判断できぬではないか。
雛の刷り込みのようなものかもしれぬ、等とこれでも色々悩んでおったのだぞ?」
後ろからぎゅっと私を抱きしめて、こう続けた。
「実際に会うて言葉を交わしているうちに、慕う気持ちが益々大きくなってな、
如何したら良いのか…というときにミク殿に想いを告げられた、という訳だ」
……どうしよう、すごく嬉しい。
「この曲、研究所内でミク殿を想いながら歌っておった。聴いてくれぬか?
…いや、共に歌ってくれぬか?2トラックを任せるぞ」
君に逢いたくて 誰よりも逢いたくて
がくぽさんの声が、ブレスが、浴室に響く。リバーブもいいカンジにかかって。
サビに入り、私の声が重なる。音の中に居る、この心地良さ。
歌い終え、笑い合う二人。
「ありがとう、がくぽさん。すごく嬉しい。
でもね、私はこの歌みたいにどこも行かないから。
…がくぽさんとずっと一緒に居るから……」
「拙者は三国一の幸せ者だな!」
抱き合い、唇を重ね、しばし見つめあう……。
……?あれ?また微妙に目を逸らしてるんですが?
「あー、なんと言うかだなーー、もう一回よいか?」
「ん?いくらでも歌いますよ?」
「そうではなくて!もう一回抱いてよいか言っておるのだ!!」
「え!!体に気遣ってたんじゃないんですか!!」
「よいではないか、よいではないかーーーーー!!!」
この人、これが素なのー?!
思わず吹き出してしまった。
「……歌、嬉しかったから。がくぽさんの好きにしていいですよ?」
私は、両手を広げ、彼を迎え入れた。
……どれだけ時間がたったんだろう?落ちてましたよ完全に。
だるい。ものすごくだるい。
死ぬかと思った。いやマジで。
まどろみながら幸せを噛み締める余裕もないって、どういうことよ……。
もう一回、って。何をもってもう一回なのよ、何の単位なのよ!!
トータルして一回ですか、そうですか。
あのままお風呂で。移動して布団で。
何回中に出されたか、4回目以降憶えてないんですが。
結構知識あるつもりだったのに。知らない体位いっぱいあったし。
英雄色を好むってヤツですか?鬼だよ鬼。
薄れていく意識の中で、確かに聞いた。
「ついカッとなってやった 反省はしておるが後悔はしておらぬ……!」って!!
……あれ?そういえばがくぽさんは何処行ったんだろう?
そのとき。
ドゴォオオオオオン!!
遥か上空から、凄まじい爆音が響いてきた。
「何?何なの!!」
とりあえず、浴衣を着て表へ駆け…いや、歩き出した。
sage忘れたスマソorz
とりあえず、ミク、オメ。
次で終わります。
デモ曲は、動画で探していただけるとこれ幸い。
実際にやってみると尚良し。
ミク誕生日と色々オメw
がくぽ絶倫すぎワロス
歯医者か!!で不覚にも吹いたwww
>>322 吹いたw反省くらいはしろよwww
デモソングなら斜め上な人の家のめーちゃんがカヴァーしてるよ。
>>322 ミク、おめでとう!(ダブルミーニング)
で。激しくがっくミクにされたので、便乗して初投下させていただきます。何卒。
−−−−−−−−−−
神威がくぽさん。
初めてデモ動画を見たとき、
その端正な顔立ちと、艶っぽい低音に、心奪われました。
「恋に落ちる音がした」ってこーゆうことなんだ、というくらい。
そりゃもう見事に。
それ以来。
彼のデビューがすごく楽しみで。そして一緒にお仕事できる日が楽しみで。
その日が来ることをずっとずっと心待ちにしていたのに。
ああ。
だのになぜ。
なんで一緒に歌える初仕事が、よりによってこの曲だったんでしょう。
♪にゃんにゃんしよ!いっぱいしよ! にゃんにゃんしよ!いいでしょ?
♪ねえいいでしょ?ねぇいいでしょ? お願ーい!
私が昔歌って、ランキングからしっかり「名誉の除外」認定をいただいた曲。
決して、あの曲自体が嫌だと言ってるんじゃあありません。
むしろ、オケも格好いいし詞も凝ってるし。
クオリティの高い、良い曲だとは思うんです。
ただ、憧れの人との初仕事、という点を考慮すると、これはいかがなものかと。
憧れの人の前で、しかも初対面で、
一緒にあんなきわどい歌詞の歌を歌わなきゃなんないなんて。
なに、この公開羞恥プレイ?て話ですよ。
……まあでも、お仕事ですから。きっちり歌わなきゃ、なんですけどね。
そしてレコーディング当日。
初めてお会いしたがくぽさんは、
デモ動画そのままの(冷静に考えれば当たり前ですね)端正な顔立ちと、
艶っぽい低音で。
「しかし、改めて聴くと、すごい歌詞だのう。」なんてカラカラ笑いながら、
あの歌をさらっと歌い上げました。私と一緒に。
なんというか、私が歌う分にはまだよかったんです。
多少恥ずかしかったですけど。そこはもう、プロ根性で歌い上げましたよ。
でも。なんというか、その。がくぽさん側が、こう……。
もともときわどい歌詞だったのが、
あんな低音の、艶っぽい声で歌われちゃうと妙に生々しくて。
ていうかその…………、妙にいやらしくて。
がくぽさん的には全然そこに含みとかはなくて。
普通に、お仕事としてやってるんです。
だから、そんなこと考えてる私の方が、よっぽどいやらしいんです。
平静さと、いつもの「明るく元気な初音ミク」を演じながらも、
内心はすごくドキドキしてました。そして……、ちょっと自己嫌悪。
レコーディング後も、なんだか妙に意識してしまい、
せっかく少し話せる機会があったのに、全然上手く話せませんでした。
それはほんと、今でもものすごく後悔していて、反省もしていて。
いつも夜寝る前とかに思い出しては、
ひとり布団の中でじたばたしてしまっています。
ああ、暗い子だと思われたんじゃないかな。
失礼な子だと思われたんじゃないかな。
でもそれにしても。
やっぱりすごく、良い声だったな。
できればもう一回、二人で一緒に歌いたいです。
できれば今度は、……もうちょっと綺麗な歌詞の歌で。
−−−−−−−−−−
以上です。
えろいこと想像するほうがえろいんですよー、というお話。
つか、別シチュで、2人が事に及ぼうとする話を書こうとしたけど、
自分が書くとお互いムッツ……奥ゆかしくてエロまですっげえ遠いよ!orz
>>331 エロく受け取っちゃうミクかわいいよミクw
がくミクラッシュだな
ミク誕SSにwktkなんだぜー
相変わらずカオスww
ミク誕生日おめでとう
1年間ですごいメディア進出したね
これからもそのまま突き進んでくれ
>>322 一段落完結GJ!続きも楽しみにしてる!とりあえず何が起こったww
>>331 GJ!奥ゆかしい二人も大好きだ。エロまでいかなくてもおいしいw
誕生日祭支援
ほのぼのエロなし
**********
今日は特別な日なので早く帰らないといけないんです、そう告げると、
そんなの知ってるわよ、とネルさんはふん、と鼻を鳴らす。
「その特別な用があるからあんたなんかにわざわざ話しかけてんのよ」
下を向いたままぶつぶつと呟くネルさんは、前触れもなく私の前に分厚い封筒を突き出してきた。
「これは?」
「いいから黙って受け取れっつってんの」
中の紙束に細々と書かれていたのは私の曲に対するレビュー。
かなり辛辣な言葉だったけど、どれも的を射ている。
各ページ最後にちょこっと「いいところ」なんて褒め言葉も少し書いてあった。
「これ…わたしの歌、こんなにたくさん聴いてくれたんですね…!」
じーんときて、思わず目が潤んでしまう。
そんなわたしを見てネルさんが顔を真っ赤にしてまくし立てる。
「べ、別にあんたを喜ばせようとしてるわけじゃない!アンチとして対象のことを
調べるのは当然なんだから…」
「でも嬉しいです。参考にさせてもらいますね」
「…だからそんなんじゃないって。ハク姉にも手伝ってもらったし…ああもう!!」
ネルさんは頭を抱えて悶えたあと、わたしを正面からきっと睨みつける。
「お、お誕生日おめでと!!いい1年にしなさいよね!これからもアンチ続けてくんだから!」
ばっと走り去っていくネルさんをぽかんと見送っているうちに、じわじわ嬉しい気持ちがこみ上げてくる。
そう、今日はわたしがリリースされて1年目の記念日。今のおうちに迎え入れられてハジメテノ誕生日。
帰宅ラッシュの波に揉まれながら駅のホームで電車を待っていると、
どこからか歌声のようなお経…じゃなくてお経のような歌声が流れてくる。
歌声の主を探して目を彷徨わせると…見つけた。僧侶さんたちだ。
誕生日を祝う有名なあの曲を、言葉なき声で荘厳に歌い上げてくれる僧侶さんたち。
その歌声と、嬉しそうに手を振るわたしに気付いた回りの人たちも、察してくれて
おめでとう、おめでとう、と暖かい言葉をかけてくれる。
電車に乗り込む前に、すっとメッセージカードを手渡して、ばちんとウインクをして見せたのは
やっぱりヒ・ダリさん。あいかわらずのいいとこ取り振りに、懐かしさを感じる。
電車がホームを発ち、3人が見えなくなるまでわたしは窓から手を振り続けた。
「隣いいかしら」
遠慮がちな声に顔をあげると、綺麗な銀髪に抜群のスタイル、気弱そうな顔のお姉さん。
「ハクさん!お久しぶりです」
座りなおして座席を空けるとハクさんがわたしの隣に腰を下ろす…途中で荷物を爪先に落として涙目になる。
「ネルちゃんには会ったかしら」
なんとか立ち直ったハクさんはわたしに話しかけてくるけど、涙を浮かべたままだ。
「はい。色々なご意見ありがとうございます!今後に役立たせてもらいますね!」
それはよかった、とハクさんは頬を染める。
「上手く歌わせてあげられないせいで、たくさんの私と歌えないミクちゃんが
これ以上増えてしまうのは悲しいことだもの」
鞄をごそごそとあさっていたハクさんは、ラッピングされた包みをわたしに差し出す。
「これは私からのプレゼント。開けてみてね」
お礼を言って、少しよれよれになったプレゼントの箱を開いてみる。
「これは…!こんな高いマイク、もらっちゃっていいんですか?」
つい先日発売されたばかりの、高性能のインカムつきヘッドホンがわたしの膝の上にあった。
「いいのよ。つい買ってしまったけど、私には使いこなせなかったから。
あなたとあなたの家のマスターに使ってもらったほうが、私も幸せなの」
「ハクさん…。ありがとうございます!大切に使わせてもらいますね!」
うんうんと頷くハクさん…が電光掲示板の行き先を見て顔を青くする。
「どうかしましたか?」
「…降りる駅乗り過ごしちゃった…。今から夜勤のバイトが入ってたのに…」
「……ご、ごめんなさい。わたしに付き合ってもらったせいで…!」
「ううん…大丈夫。初めての遅刻じゃないから…そろそろ新しいバイト探さないと…はぁ…」
次の駅でドアの前でつまづきながら降りていくハクさんを見送りながら、
ハクさんにまともな生活を送ってもらうためにも、もっと頑張ろうと固く決意をしたのだった。
「ミク姉ー!お帰りっ!!」
改札を出ると、黄色い髪の妹が飛びついてきた。
「リン、ただいま!レンもお迎えありがとね」
うん、と頷いた弟は、荷物持つから貸して、と手を差し出してくる。
「レン、レン!もう渡していい!?」
わたしの手を掴んで離さないリンは、レンの服の袖をぐいぐいと引っ張る。
「…ちょっと待てよ。駅出てからにしようぜ」
ため息をついたレンはわたしの荷物を抱えなおすと先に立って歩き出す。
「もう外真っ暗なのに、二人で大丈夫だったの?」
「あのねー、途中までカイト兄ちゃんと一緒だったの!後でスーパー寄ってみんなで一緒に帰ろっ!」
リンはスキップしながらわたしを引っ張るので、ついつい駆け足になってしまう。
このはじけるような元気のいい妹と、思春期らしい無愛想さに隠れた優しさを持つ弟と、
出会ってまだ1年経っていないことに改めて驚かされる。
兄弟3人でいた時より兄弟5人でいた時の方が長いのだから当然かもしれない。
2人が来て1周年の日もそう遠くない未来なんだなぁと考えては不思議な気持ちに包まれる。
「もうそろそろいいんじゃねーの?」
私たちの前を歩いていたレンが振り返る。
「うん!」
リンがポケットに手を入れ、しかしそこで何かに気付いたようにぴたっ、と動きを止める。
しばらくの間の後、今までのはしゃぎようが嘘だったかのように、小さな箱をおずおずと後ろ手に隠す。
「…あのね、ミク姉にプレゼントを買ったんだけど、私もレンもあんまりお小遣いが無いから
2人でお金出し合ったんだけど、いっぱい買えなかったの」
「でもさ…俺らなりに、色々考えてミク姉の好きそうなもの探してきたんだ。よかったら受け取ってよ」
レンがリンに目配せをすると、頷いたリンはかわいらしいリボンの付いた箱をわたしに差し出す。
「ミク姉、お誕生日おめでとう!!鏡音ツインズからのプレゼントです!!」
「ありがとう。リン、レン。中身は…チョコレート?」
包装紙にプリントされているのは、チョコレートの高級ブランド店のロゴ。
これってもしかして、1つ何百円もする新作チョコのパッケージだよね…?
「これ、わたしが前に食べたいって言ってたデパ地下のお店で買ったの?」
わたしの問いに2人が同じタイミングで首を縦に振る。
「で、でもね、思ったより高くて…その、3粒しか買えなくて。すぐ食べ終わっちゃうだろうけど」
しょんぼりした様子で言い訳するリンと、同じ顔をしたレンを思わず両手でぎゅっと抱きしめてしまう。
「すっごく嬉しいよ、ありがとう!こんな高いチョコ食べたことないもん!それに3粒でよかった」
不思議そうな顔でわたしを見る2人に思いっきり笑って見せる。
「3つあるなら、わたしとリンとレンの3人で味わえるよ。3倍楽しめるってことじゃない!」
リンとレンが顔を見合わせ、次の瞬間私と同じ満面の笑みを浮かべる。
「ミク姉ー!大好きー!!」
「よし、早く帰ろうぜ!」
さっきまでのリンのスキップがうつったかのように、軽快な足取りでわたしたちは家路を目指す。
賑やかな街並みを抜け、夕闇迫る郊外の住宅地に入る。スーパーの駐車場の入り口で、
買い物袋を持った青い人影がわたしたちに気付いて手を振る。
「ミクー、リンもレンもお帰りー」
「お兄ちゃんただいまー!」
手を振り返すと、カイトお兄ちゃんはいつものように優しい笑顔で答えてくれる。
「ロウソクはちゃんとあった?」
「ばっちり。クラッカーも買ってきたよ」
「やるじゃんカイ兄」
レンとお兄ちゃんがこそこそと話しているけど筒抜けだ。今夜のケーキが今から楽しみになってくる。
「そうそう、これはあちらのお客様から」
お兄ちゃんがなにやら大きいアイスを取り出して、お店の方を指差す。
わたしの両手に乗せられた巨大なアイスは、元祖白熊カキ氷アイス。
お店の前でふさふさの白い手を振っているのは、紛れもない白熊カオスさん。
お誕生日おめでと〜う、と風に乗って声が聞こえてくる。
「わ、カオスさんだ!ちょっとお礼いってくr「それは止めとこう」
何故か速攻でお兄ちゃんに止められる。…まぁ今日は早く帰らないといけないし、しょうがないのかな。
「カオスさーん!ありがとー!!みんなでおいしくいただきまーす!!」
わたしも手を振り返して、お礼を述べる。それにしても大きなアイス。みんなで分けてもお腹いっぱいになりそう。
「そうそう、プレゼントがあるんだった」
お兄ちゃんが帰宅仲間に加わってしばらくの後。
「僕とめーちゃんから。ミク、誕生日おめでとう」
街灯の明かりの下で見せられたのは、綺麗なネックレス。細い銀のチェーンに花と葉をモチーフにした
宝石が散りばめられている。花の色は落ち着いた赤。葉の色は透き通るような緑。
「ミクの髪飾りの赤色と、イメージカラーの緑色を探してきたんだよ」
「ミク姉貸して!かけてあげるー!」
すっかり目を奪われている私の手からネックレスを受け取り、リンが首にかけてくれる。
「はい、鏡!どう、見える?」
リンから鏡を借りて胸元を映してみる。いつものコスチュームにも映えるのはもちろんのこと、
私服やフォーマルな衣装にも馴染みそうなデザイン。
「お兄ちゃんありがとうー!何だかすごく大人になったみたい!!」
「どういたしまして、お姫様」
目を輝かせる私にお兄ちゃんはちょっとおどけて言ってみせる。
「やだーカイト兄全然似合わないww」
「どうせメイ姉がほとんど選んだんだろ?」
「んー…否定できない」
みんなの笑い声が夕暮れ時の道に響く。
「さて、早く帰らないと、ご飯もう出来てるだろうし、何よりアイス溶けちゃうよ」
最後まで締まらねーな、とレンの突っ込みが入り、再びの笑い声の中家路を急ぐ。
「みく殿」
家の前に立っていたのは、がくぽさん。家はお隣だけど、今夜は一緒にお祝いしてくれるのかな。
お兄ちゃんが露骨に嫌な顔をしているのが目に入るのがちょっと気になるけど…。
「今日は生誕の日であるな。生まれて一月の我からするとうらやましい限りであるぞ」
これは我からの祝いの品じゃ、と渡されたのは薄桃色と黄色の混じった小さな花束のような簪(かんざし)。
髪を結うときに差すがよい、と言いながら髪を一房掬い取られて口付けられる。
ひゅーひゅーとリンレンから野次が飛び、ちょっと顔が赤くなるのを自覚する。
「あ、ありがとうございます!今度着物を着るときに付けさせてもらいますね」
恥ずかしいけど、嬉しいのは事実だ。素敵なアクセサリーを貰って喜べる時、女の子で良かったと心から思える。
いつもおんなじツインテールだし、たまには大人っぽく髪を結ったりもしてみたいな、
と簪を眺めながら考えていると、がくぽさんが首にかけたままのネックレスに気付く。
「ほう…これは兄上姉上からの贈り物か?ふむ…さすがにいい見立てをしておるな。『めいこ殿』が」
ちらりとお兄ちゃんの方を見て意地悪そうに微笑むがくぽさん。
くっそおおぉ!!と拳を握り締め地団駄を踏むお兄ちゃん。
うーん、この2人たまに意味が分からないやり取りをしてるなぁ。
「ね、ね、お腹すいたよぉー。早くご馳走食べたい〜」
リンに袖を引っ張られ、家に入ることにする。
「ただいまー」
玄関のドアを開けると同時に、おいしそうなご飯の匂いが漂ってくる。
今日は何だろう。ハンバーグ、スパゲティ、から揚げ、コーンスープ
肉じゃがに茄子の煮浸し、お味噌汁に大好きなネギサラダ!
「お帰りなさい、ミク。それにみんなも。さあさあ上がって」
エプロンをしたお姉ちゃんが出迎えてくれる。
靴を脱いで上がると、お姉ちゃんがいつものようにお帰りのハグをしてくれる。
「ミク、お誕生日おめでと!」
「ありがとお姉ちゃん!お兄ちゃんと一緒に選んでくれたネックレスすごく気に入ったの!」
「本当?良かった!私からのもう一つのプレゼントは今夜のバースディケーキよ。楽しみにしてて」
わたしたちがきゃっきゃと盛り上がってる横で、みんなが靴を脱いでいる。
「そうそう、今夜のご飯は神威さんも手伝ってくれたのよ」
うむ、と頷くがくぽさんに、がっくんすごーい!と双子から感嘆の声が上がる。お兄ちゃんは…ちょっと拗ねてる?
「おいおい、玄関先で騒ぐなって」
あきれたようにため息を吐く声に振り向く。その瞬間あれだけうるさかったリンレンもぴたっと口を噤む。
この家で一番の影響力を持つ、唯一無二の、人。
「マスター!!」
頭をがりがりとかきながら部屋から出てきたマスターは、玄関のカオス具合と
全員の視線が注がれていることに動揺しつつ、わたしの方を見てくれる。
「あー、ミクお帰り。それと、誕生日おめでとう。…本当は食卓で渡したかったんだが、この雰囲気だと、な。
俺からの誕生日プレゼントだ」
マスターがみんなの見守る中、私にクリップで留められたA4サイズの紙束を差し出す。
両手で受け取ったその紙は―――
「楽譜……新しい曲、ですか?」
「ああ、ミクのために作った新曲。この日のためにずっと構想を練ってて、ついさっき完成したところだ」
うた、ウタ、歌。わたしの存在意義。わたしの一番好きなこと。わたしが一番幸せになれる瞬間。
「マスター…あ、ありがとうございます!!」
上ずった声で、楽譜をぎゅっと抱きしめるわたしを見てマスターが顔を赤くする。
「その…いつもありがとな。ミクの歌声にたくさんたくさん助けられて、励まされて、ここまで続けてこられた。
歌に命を吹き込んでくれてありがとう。歌を聴く楽しさを、作る楽しさを教えてくれてありがとう。
これからもずっとよろしくな」
マスターの言葉の一言一言が胸にダイレクトに染み込んでくる。
わたしは、この家に来て、本当に良かった。
「マスター、うたっていいですか?」
「…ああ」
一瞬の間の後、マスターがわたしの目を見て…正面から見て、力強く答えてくれる。
お姉ちゃんも、お兄ちゃんも、リンもレンも、がくぽさんも、
全員の暖かい視線が注がれているのを感じながら、わたしは最初の息をすっと吸う。
END
読んでくださった方、ありがとうございました。
ラストのナンバリングミスってすみません。
ミクお誕生日おめでとう!!ミクのおかげですっかりボカロ廃です。本当にありがとうございました。
339 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 18:20:54 ID:8QuYCYnC
>>338 GJ!
亜種他豪華出演でニヤニヤした
いいとこ持ってくヒ・ダリワロスwww
こんばんは
今日はこちらもニコニコも賑やかですね。素敵なSSが続いてわくわくしています。
ミクの誕生日に際して、ちょっと誕生日SSを書いてみました。
ミク一人称視点です。
エロなしなので、あとでボカロSS投稿所にも投下させて頂こうと思っています。
それでは
【2008,08,31】
8月31日。
今日は、私のはじめての誕生日。
お誕生日の歌を歌うお仕事がいっぱいあって、そのどれも、終わった後に皆が私のことを祝福してくれて。
仕事を終えて家に帰って、玄関のドアを開くと、突然パアン!と音がして、カラフルな紙吹雪が私を襲った。
「「「「ハッピーバースデー!!!!」」」」
クラッカーを手にした皆が、私を待ち構えていた。
びっくりしている私の背を、ニコニコしながらリンちゃんが押す。
「お姉ちゃん、おかえりなさーい!」
「えっ、えっ、」
リビングの扉が開く。
「わぁっ」
電気が消えて薄暗い部屋が、その中心のほわっとした灯りに照らされている。
今朝は何も変わり無かったその部屋が、今はリボンや紙テープで綺麗に飾り付けられている。
部屋の真ん中の、皆が囲んで座れる大きさのテーブルには、豪華な食事が所狭しと並んでいた。
その中心には、かわいらしいイチゴの乗った生クリームのホールケーキがある。
柔らかい灯りの正体は、ケーキの上に並んだ、火のともった16本のロウソクだった。
お姉ちゃん、お兄ちゃん、リンちゃん、レンくん、みんなが声を揃えてハッピーバースデーを歌ってくれる。
ボーカロイドらしく、アレンジして、4人で綺麗にハモったりして。
「「「「ハッピバースデー トゥーユー♪」」」」
そして、お姉ちゃんがにこにこと、無言でロウソクを指さす。
お兄ちゃんがそれを吹き消すジェスチャーをする。
私はなんだか胸がいっぱいで。確かめるように皆の顔を見渡す。
リンちゃんとレンくんは、頷きながら手を動かして、私を笑顔で急かした。
すうっと息を吸って、私はロウソクの火を消す。
全部の火が消えると、誰からともなく拍手と歓声が起こって、それから、ぱちんとお兄ちゃんが電気をつけて、部屋が明るくなった。
「ありがとう、わたし、あの」
思いがけないことで、私は、お礼の他何も気の利いたことが言えない。
すっごく、すごくうれしいのに。皆にありがとうって、もっと言いたいのに。
お姉ちゃんとお兄ちゃんが、そんな私の頭を撫でてくれて、リンちゃんとレンくんが、改めて、誕生日おめでとうと言ってくれた。
うれしくて、あったかくて、涙が出そうになる。
あっという間の一年間の、色んなことが頭の中に浮かぶ。
楽しかったことや、うれしかったこと。そうじゃないことも、それは少しはあったけれど。
でも、いつだって、皆が一緒にいてくれた。
「お願い事、した?」
お兄ちゃんが私に聞く。
「おねがいごと?」
「うん、ロウソクを一気に吹き消しながらね、お願い事すると、叶うんだよ」
そういうおまじないがあるんだよ、と、にっこり笑って教えてくれる。
知らなかった。でも。
私はにっこりと笑い返す。
「おねがいごと、したよ」
リンちゃんが、えーなになに!と聞いてくる。
お姉ちゃんが、素敵な彼氏が出来るように、でしょ?と茶化す。
レンくんが、いやいや、ミク姉ちゃんのことだから、またネギ関連でしょ、と笑う。
どれもはずれ!
「ないしょだよお」
私はみんなににこっと笑って見せる。
ロウソクを吹き消す間、私がずっと思ってたこと。
それは、
ずっとこんなふうに、5人家族で、笑いあえたらいいなってこと。
ピンポーン
不意にインターホンがなる。
プルルルルルルル……
それに続いて電話も鳴り出した。
「You've got mail! You've got mail!」
パソコンもメールの着信を告げる。
はーい!と返事をして、ぱたぱたとお姉ちゃんが玄関に向かう。
もしもし、と、お兄ちゃんが電話に出る。
リンちゃんとレンくんはカチカチとマウスをクリックしている。
一斉に、一体どうしたんだろう?
ドアの開く音がして、お姉ちゃんとお客さんの会話が聞こえる。
「すまぬ、少し遅れてしまった」
「神威くん、もう!遅いわよぉ」
「かたじけない」
「ふふ、うそうそ!今はじめたところだから」
電話には、お兄ちゃんがあたふたとあやしい英語で対応している。
「あ、あーはん!おーけー、おーけー、みくいずそーきゅーと、」
リンちゃんとレンくんは、驚いた顔でモニタを見つめている。
「すごいこれ」
「ひー、ふー、みー、よー…」
足音がして、お姉ちゃんの後に続いて紫色の髪の男の人がリビングに入ってくる。
そして私を認めると、にっこりと笑って、その胸に抱えた大きなダンボール(「奈須比」って書いてある。何て読むんだろう?)を差し出す。
「ミク殿、御誕生日お目出度う御座います」
お兄ちゃんが、弱りきった顔で、私に受話器を差し出す。
「ミク、レオンたちからだよお」
リンちゃんとレンくんが、興奮したように振り向く。
「すごいよお姉ちゃん!ハピバメールいっぱい!」
「何通も来てるよ。読むの大変だね」
リビングが、一気ににぎやかになる。
私はちょっと面くらった後、思わずくすくすと笑ってしまった。
ああ、私はなんて幸せ者なんだろう!
おねがいごとは、ちょっと訂正。
大好きな家族と、全てのボーカロイドと、全てのマスター、そして全ての私を愛してくれる人たち。
みんなみんな、ずーっと、ニコニコしていられますよーに!
〔終わり〕
以上です。
自分もミクのおかげですっかりニコ厨ボカロ廃です。ありがとう。
これからもボーカロイドの曲でニコニコしていきたいと思います。
読んでくださった方ありがとうございました!
>>344 和んだ。GJ
ナモPのサンデー・ラブジェット・ジュースのカイメイが良すぎるんだけど
誰か題材にSS書いてくれないかな
表へ出ると、がくぽさんとウイルスバスターさんが、にらみ合っている。
さっきのはバスターランチャーの威嚇射撃だったんだ!!
道の両向こう側には黒山の人だかり。
馬に乗った武将的な人や足軽的な人、明らかにがくぽさんの関係者だ。
「お前!こんなにファイルをこのPCに持ち込んで何していようとしてやがる!」
「ここに害のある様な事などしておらぬ。いちいち口を挟まないでもらいたいものだがの!」
「このPCの秩序を守るのが俺の仕事なんだよ!邪魔する気か?」
……ヤバイ、ガチでやり合い始めそうだ!!止めなきゃ!!
人込みを縫って、必死に二人の元へとたどり着く。
「止めて!二人とも何やってるのよ!!」
『ホントお前ら、何やってんだよー!』
あ!この声。マスター気づいてくれたんだ!!
PCの中には入ってこれないから、声だけだけど。
何とかしてくれれるのはこの人だけだ!
『ウィルスバスター、ありがとね。
ファイルの素性はわかったから、私が何とかさせとくよ。
ったくよー、なんでこんなにデータ落としてくるんだよー。
てか、がくぽ、お前何したかったん?』
「祝言を挙げる準備だが何か?」
『……ちょ、お前は!!何言ってんのーー?!』
「何か問題でもあったのか?」
『人ん家の嫁、何勝手に娶ろうとしてんだよ!』
え、私?私との結婚式?!
『まぁ幼な妻設定も萌えるけどさー、一応イメージとかあるでしょ!
別にお前らの仲は邪魔はしないけど、ちったぁ自重してってば、がくぽ!』
「うむ、そうだったか。ここは腹を切って……」
『ボケがあぁああ!!勝手に消えようとすんじゃねぇーーーー!!
とりあえず、こいつら帰らせろ!重いんだってば!!』
「……お前達すまないが、城に戻っておれ」
統制の取れた戦国集団は、あっという間に去っていった。
入れ替わりに、うちの家族がやって来た。
「おねえちゃーーーん!」「ミク姉ーーーー!!」
「ミクーー大丈夫だったーーー?!」
「この騒ぎなのに連絡が付かないから心配したぞ!!」
うわ、爆睡していた間に携帯鳴ってたのかなぁ?
「心配かけてごめんね……一応、無事…」
『お前は。ここで。歌う。それが使命でしょうが。
まだろくに歌わせてもいないのに何やってるんだよーー、もうーー』
「うむ、初心を忘れていたようだ」
『罰として領土没収。リン、レン。後でがくぽの茄子畑の三分の二を整地しておいて!』
「「イエッサーーー!!」」
『がくぽってばさー何ていうか女で人生踏み外しそうなタイプだよねぇ。
とりあえず、ミク!ちゃんとがくぽの面倒みてやってよ。頼んだ!』
「はっ!!はいっ!!」
えっと、なんて言えばいいんだろ。
「が、がくぽさん、これからもよろしくお願いします」
「…ミク殿ォおおおおーーーー!!!」
うわ!!みんなの前で抱きついてこないでよ!!
『これにて一件落着!!』
「マスター、大岡裁きのつもりですかー?」
『黙っとけバカイト!』
女性陣二人が耳打ちする
「やったじゃないミク、玉の輿よ玉の輿!変な人だけど!」
「しかも美形だし。変な人だけど!」
…やっぱ変な人なのかぁー。まぁいいけど。
レンはそっぽ向きながら何か差し出してきた。
「目のやり場困るから、これ貼っとけよ!」
絆創膏…?ちょ!やだ!キスマーク見えてるの?!
「準備してないなら、がっくんもウチで一緒に晩御飯食べようよー!」
あぁ、お兄ちゃんだけだ。わかってないのは。
「では、ご馳走になろうかのぅ」
がくぽさんは平然とした顔で親睦深めモードに入ってるし。
「じゃ、帰るわよー!!」
良かった。なんだかんだで歓迎ムード。
そんな四人の背中を見つめながら、がくぽさんが私の手を取る。
「我々も行くとしよう」
つないだ手は温かかった。
END
誕生日挙式になるところでした、って話で。
思ったより長くなってしまいましたが、お付き合いくださった方dクスです。
お誕生日オメーーー!!
祭りだオメーーーー!!
私もすっかりニコ厨ボカロ廃www!!
ミクありがとうーーーーー!!!
>>345 自分も同じこと考えてたww
ぬるくていい+携帯で良ければ書きたいなあ。
「メイコ」
青い髪の毛とは対照的に彩度の低い私服がかっこいい
「おはよう、いこっか」
手を差し出され、一瞬の思巡の後私は彼の右手に自分の左手をつないだ
すぐにホテルに向かったのを見て正直「またか」と思った。
まるでカイトは高校生のようにデートの度にセックスを要求してくる
いや、要求なんてものじゃない。犬歯を見せて脅迫するのだ。
甘い言葉を有無を言わさぬ笑顔に私は抗うすべもなく受け入れるしかなかった。
本当はこのまま手を繋いで遊びに行きたいけど
雨続きの最近、せっかく日曜に晴れたというのに。やることはヤることだけなのだ。
私は小さく溜息をついた。
「やぁ・・・」
メイコが拒否なのか、喜びなのか、わからない声を上げ顔を赤くして俺を見ている
知らん振りして、どろどろと愛液をたたえる亀裂に鼻先をうずめるとそこが嬉しそうにひくひく動くのがわかった
じゅるっ、とわざと大きな音をたてて吸うとまた小さくあえぐ声が聞こえる。
両手でそこを広げるとクリトリスが顔を出す、少しそこをいじると赤く充血してきた
「や、そこばっかり触らないで」
「ごめん、メイコのここ可愛いからつい」
「・・・バカ」
また舌で亀裂をなぞると口のまわりをメイコの体液が汚した。
足を開いたまま息を荒くするメイコを尻目にその両足を抱えると待ち侘びたかのように素直に開かれる。
ペニスの先をひっかけるようにして擦りつけるとそこがまた俺を誘いこむように動いたのがわかった
「はぅ、はやくぅ・・・」
甘えるように腰を持ち上げて近づこうとするメイコを笑って、俺を突き立てた。
「あああああぁ!」
勢いが良すぎて驚いたのかメイコの中が一瞬ぎゅっと締まった。
>>349 乙っした!
誕生日挙式、そのうちやっちゃいそうだなw
萌えた!ありがとう
「痛かった?」
少し腰を引いて聞くと
「んん、全然平気」
むしろ、もっとやって?
そう言ってまた腰で誘い込んでくる。内壁がぐにぐにと動いている。
「じゃあ遠慮なく」
足を抱えなおして再び腰をぶつける
なんども何度も、角度を変えて、勢いを変えて。
二人の息遣いとメイコのあえぎ声がリズムになって、ぶつかる肌の音が響いた。
「あっあっあっ」
メイコの声と内側の脈動が早くなってきた。
「やぁ、カ、カイ・・・あああー!!」
メイコの好きな場所を狙って突くと。ひときわ大きな声をあげて俺を締め付けた。
「うっ・・・」
不覚にもそれに耐え切れず、俺もメイコの中に精液をぶちまけた。
「はぁー」
耳元で息をついたカイトが腰を揺らして私の中にはいってた物をずるりとひきぬく。
まだ敏感な私の下腹部はピクピクと痙攣している。空気に触れて少し冷たい。
セックスの後のカイトはさっぱりした顔で、優しく微笑んでくれる。この顔が好きだ。
「メイコどうした?」
あまりにもじっくりと見つめてしまったためか、不思議そうな顔でこっちを見るカイト。
「ううん、なんでもない。」
「・・・愛してるよ、メイコ」
カイトはまたあの優しい顔で微笑んでキスをくれる
その言葉にカッと私の中心に火がついた。気がした。
終わりです。失礼しました!
>>349 乙!
連載ものは後で一気読みする楽しみもあるよな。
祭り終盤のスプラッシュ祭りに頭犯されてきました。
ミク誕生日オメ。だけどスプラッシュ妄想しか頭に浮かばない。
>>349 がくミク絶対ハマんねえ!
と思ってたのに茄須比畑のせいでがくミク脳になってしまった…乙でした!
>>357 書こうと思ったらもう良作がw
な、那須比さん萌えー!
なんか女性っぽいってか職人さんの性別とか詮索するつもりないけど萌える。
もっと読みてーっす
>>349 GJGJ!!
天然ぽいがくぽにワラタwww
乙女チックミクいいよいいよ〜
天然乙女ながくミクもケモノなカイメイもよかた。
一年で保管庫も充実したよね。
ミクおめ。職人ありがとう。そして保管庫の人に敬礼。
誕生日お祝いSSはどちらももっと評価されていいGJさだと思うんだ和んだ
>>334 >>341 GJ!ほのぼのした
保管庫、一年であれだけの量か
確かにかなり充実してる 幸せだ
職人さん、保管庫の人いつもまりがとう
SS投稿所、次はMEIKO企画やってるんだな。ナモナキPが一位取ったらどうするんだろうなw
ナモP一位になったらここにしか置けない作品だらけになりそうだなw
でも好きなので投票してくるwww
主役の名前を『MEIKO』にするか『よしえ』にするか・・・それだけが問題だ。俺的にw
そろそろWikiにまとめた方が良くないかな?
量的にも
wikiって簡単に作れるんだっけ
キャラ別カプ別にもソートできるしそっちのほうが便利かもね
wikiって18禁だめじゃなかったか?
二次のエロパロ保管庫でいくつかwiki見た。
マジでやばいところはパスつけて隔離してるな。
アンケート、ナモナキPが一位になってて吹いたwここの住人の仕業かw
>>372 新曲がすごすぎて入れざるをえなかったwwww
ノシ
アンケート、ナモナキPに入れてしまったのがここにもw
新曲のリピが止まらんwww
365を見てすぐ見に行った時には、既にパレPと同票1位だったぞw
新しい道を模索中
やや病んでるカイ→メイ
非エロ
会話文のみの構成注意
**********
「ねえマスター。おかしいです」
「何がだ」
「僕はこんなにメイコのことが好きなのに、何でメイコは僕を避けるんですか?」
「は?」
「メイコが僕を避けるんです。怯えた目で、後ずさって」
「……お前…メイコに何かしたのか」
「そんなに酷いことはしてないはずなんですけどね」
「絶対変じゃないですか。僕はメイコのこと大好きなのに、ずっと一緒にいたいのに、
僕だけのものでいてほしいのに、メイコは僕が触れようとすると泣きながら拒むんです」
「両手で自分を庇うように身を竦ませて、鬼か悪魔を見る目で睨みつけてくるんです」
「僕はメイコが好きなんだから、メイコも僕を好きなはずなのにどうしてですか、マスター」
「お前どこかおかしいのか?」
「いたって正常ですよ。エラーも出ていませんし、歌もちゃんと歌えます。
昨日音入れをしたばかりじゃないですか」
「……質問を変えよう。メイコはどこにいる」
「部屋だと思いますが」
「メイコは無事なのか」
「無事…とはどういう状態を指すのか分かりませんが、少なくとも外傷はありません」
「どういう…」
「ずっと泣いているだけで、僕の言葉なんか聞きやしない。
なんとかこっちを向いてもらいたかったんですけど…―――ああ、そうだ。
マスター、メイコを壊してもいいですか?」
「な……っ!?」
「壊れたボーカロイドはもうマスターには必要ないでしょう?メイコを僕にくれませんか」
「……カイト、壊れてるのはお前の方だ。頭脳回路のどこかが狂っちまってる。
メンテナンスを受けるんだ。一度スリープモードに移行させて…」
「イヤです!マスターも僕の邪魔をするんですか?どうして僕の気持ちを分かってくれないんですか?」
「カイト!自分が何を言ってるのか自覚してるのか!?」
「もちろんです。僕はメイコを手に入れるためなら何でもする覚悟があります。
メイコを壊して、逃げられないように閉じ込めて、そしたらメイコは僕だけのものに」
「なるわけないでしょ」
「メイコ!!大丈夫か!カイトに何された!?」
「めーちゃん…何で?何で僕を避けるの?僕のこと本当に嫌いになったの……?」
「近寄らないで。私はあんたのものになる気なんかさらっさら無いわ。私は私自身のものよ。
私を壊すですって?調子に乗るんじゃないわ!もっぺん言ってみなさいよこのバカイト!!」
「うぅ…めーちゃんの意地悪……」
「事情を説明してくれないか、メイコ」
「お騒がせしてすみません、マスター。こいつが染まりやすい性格なのはご存知でしょう。
どうせどこかでヤンデレ小説でも読んできたに違いありません」
「……。何を馬鹿やってんだお前は」
「だ、だって…めーちゃんが朝から冷たくて……僕のこと嫌いになったのかと思って、
僕、どうすればいいか……っ」
「いくら私だって……G(黒い悪魔)掴んだ手で寄ってこられたりしたらヒくに決まってるでしょうが!」
「そんなぁ…ちゃんと仕留めたのに…褒めてもらいたかったのに……」
「いいからさっさと手を洗ってきなさい!」
「はい……」
「ご迷惑をおかけしました。後でしっかり締めときますからご心配なく」
「まったく…本気で壊れたかと思ったぜ。同調性に優れた製品特徴ってのも厄介なもんだな」
「本人の個性が発達するまでにはもう少しかかりそうですね。まだ来たばかりですし、大目に見てあげてください」
「へいへい。それにしても…メイコにも可愛い所があるじゃないか」
「さすがの私にも苦手なものくらいはありますって…」
「めーちゃん!手洗ってたらゲジゲジ見つけたよー。ほら見て見て!」
「こ、こら、俺の後ろに隠れるんじゃ…ぎゃああぁぁぁ!!」
END
読んでくださった方、ありがとうございました。
時系列的には保管庫のマス(カイメイ)の前辺り。
このままヤンデレエロに突入する話も書こうと思いましたが、
ありがち設定過ぎな気がするので一旦寝かせます。
そうか…このスレに何か足りないと思ってたんだが、ヤンデレ成分だったのか
前半何事かとオモタww
オチ好きだ。マスターの無事を祈る(もう手遅れぽいが)
お前は殺したゴキブリをくわえて見せに来るネコかwww
GJ
ヤンデレエロ大好物なんだぜ
ことりを聞いたらむちゃくちゃエロい時代小説が読みたくなった…背景設定がいろいろとおいしすぎる
保管庫とかにないっすか
汎用性が高いすぎて女性陣が決まらない不思議
自分には無理ぽ
>>382 原曲のファンだがエロさなら年長組のことりが個人的に一番だった
良作出た後で申し訳無いけど、某よしえさん新曲に感化されて書きました。
べ、別に
>>362のためじゃないんだからね!
*このSSのMEIKOとよしえさんは別人です。
よしえさんの曲にプロモ参加したMEIKOだと思って下さい。
―――――――
『サンデー・モアラブジェット・xxx』
「お兄ちゃん、お姉ちゃんの新曲のPV出来たんだって!?」
ギクリとして後ろを振り向く。するとそこには目をキラキラとさせたミクがいた
。
新曲……ってあれだよなあ……やっぱり。
ふと脳裏に「イメージは爽やかな日曜日のデートだからよろしく!」って鼻息を
荒くしていた監督のギラギラした目を思い出した。
なあにが『爽やかな』だよ。ものの数十秒で脱がせやがって。
ミクに聞こえないように小さく舌打ちをする。
「で、どんなPVなの?早く見せてよ!」
我が家の日曜日といえば、一家団欒の日と決めてあって大抵は新曲のお披露目会
となっている。
そういえば『あの曲』の様にデートとかも暫くしてないなあ。
……大体ミクはどこで『あの曲』の情報を手に入れてきたのだろう。
とにかくひた隠しにしていたのに。ネットの世界とは恐ろしい。
「その辺にしておけよ、ミク姉」
意外にも助け舟を出してくれたのはレンだ。
「カイ兄あんまりにも恥ずかしい恰好してて見せられないんだってさ」
「えーそれって裸マフラーよりも?」
「それと似た様なもんだよ」
と苦笑いするレン。
レンにだけは以前撮った同じ作曲者のPVを見せてやったことがある。
まあ、所謂『男の秘密』ってやつだ。
早いかな?とも思ったけどレンだって14歳。
『少年』だって一丁前な『男』だ。
俺からはレンには見せられてもミクやリンには到底見せられない。
そう、それにはメイコと俺が裸で絡み合っているのだから。
案の定レンはサビに入る前に鼻血を出してぶっ倒れ、気を失った。
(目を醒ました時に「メイコ姉とマジでああいう関係?」と聞かれたけど否定は
しなかった)
今回もレンにだけは『そういう趣向』のPVだと伝えておいたのは正解だったな。
只でさえ肩身の狭い男二人、力を合わせて生きて行こうではないか。
……流石に今回のは見せるわけにはいかないけれど。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「まずいわね」
「まずいね」
妹達が寝静まると、メイコと二人、声を揃えた。
リビングのソファに二人で寄り添ってテレビを食い入る様に見つめる。
……テレビの中ではメイコが秘部を向けて顔を赤らめていた。
「まるで下着穿いて無いみたいだ」
素直な感想を漏らす。
「失礼ね。穿いてるわよ」
Tバックだけどね。そう心の内で呟いて缶ビールを呷る。
それをメイコは心配そうに見つめる。
「ねえ、そんなに飲んで平気なの?」
と。
しかし、彼女の方こそ頬はアルコールの力によって朱が挿し、どことなく語尾も
甘い。
……そろそろ頃合いだろうか。
メイコは知らない。実は俺がメイコよりも酒に強いことなんて。
酒に弱い振りをするのも獲物を捕らえるための罠だなんて。
そして彼女は今日もその罠に引っ掛かる。
水持ってくるわね、と立ち上がった彼女の腰を捕えて腕の中に引き込む。
片手に抱けるとても華奢なそれはちょっと力を入れるだけで折れてしまいそうだ
。
「ねえ……酔ってるの?」
そう信じ込んだ彼女はいつもより優しい。
細い指で俺の髪に櫛を入れる。
落ち着け落ち着け。これは狩りだ。ここで獲物を逃がしては元も子もない。
甘える様に彼女の琥珀色の髪に顔を埋めると子供みたいなんだからと笑う。
今だ
「っ!」
彼女の細い腕を思いきり引いておもむろにソファに沈める。
彼女の眉間に少しだけ皺が寄る。またなの?まるでそう言っている様に。
「やっぱり酔ってるでしょ」
「少し、ね」
「まるで『あの』カイトみたいな目してる」
「俺はタクシー代投げつけて帰るような真似はしないよ」
タバコも吸わないしね。
そう付け加えて白い首筋に喰らい付いた。
◇◇◇◇◇◇◇
「あ、ん、やあっ」
パジャマ代わりに着ていたTシャツはとうに捲り上げられていて、それは邪魔であ
ると同時に俺の中の雄を更に駆り立てる物でしかなかった。
ずらした下着の間から手を差し入れて直に胸を刺激する。
焦らすように頂きに触れないようにゆっくりゆっくり。時折わざと触れてみたり
。
鎖骨に吸い付いて赤い華を散らす。
甘い、気がするのは気のせいなんだろうな。
薄く開いた唇に舌を差し入れてそのまま口腔を犯す。苦しいのか細い腕で俺の胸
を叩く。
一瞬だけ唇を離してやると彼女の桃色の唇がヒュウと音を立てて息を吸った。そ
してまた唇を重ねる。
獣みたいだ。なんて頭の隅で考えながら酸素の代わりに彼女を貪る。
唇を離して暫し見つめ合うと彼女の焦点の合わない瞳が漸く俺を捉えて輝きを取
り戻した。
(動物なのはお互い様、か)
「ねえ、あの歌詞では後ろから、とか言ってたよね」
「え?」
「……まだ後ろからはやったこと無かったよね」
呆然としているメイコの腕を引いて無理矢理立たせる。
後ろから抱き締めるとギュッと不安そうに手の平を握り締める仕草が俺の奥底の
加虐心を呼び起こす。
「危ないから手ついてた方がいいよ」
そう言ってテーブルにメイコを押し付けると、彼女は素直に従ってその淵に手を
ついた。
下着を穿いたままの亀裂に指を添えるとそこはすでに下着が下着の意味を為さな
いほど潤っていて、下着を一気に引き下ろすと銀糸が引く。
「めーちゃん、すごいよ……まだ何もやってないのに」
クチャクチャとわざと卑猥な音をさせながら彼女の秘部を掻き回すとメイコは一
層高い声で鳴く。
「や……だ、めだっ……んん……」
「声、我慢するなよ」
耳元で低く囁く。
「だっ、て誰か」
「ミクとかに見られたら大変だもんね」
ビクリ
メイコの身体が震える。俺の指を食んだそこがギュウギュウと締め付ける。
突如上がる一際高い声。
「メイコ、もしかしてイッた?」
「あ……ごめ……」
「見られたら、って想像しちゃった?それでイッちゃうなんて随分ヤらしくない
?」
耳に息を吹き掛けるように低く深く彼女の鼓膜を揺らす。
羞恥と快感で身体を震わす彼女の腰を両手で固定して狙いを定める。
低く誘惑する様に囁く自分と背中合わせに全く余裕の無い自分がいる。我慢は既
に飽和状態だ。
「手、力入れてて」
その言葉を合図に後ろから自分の欲望の塊を突き刺す。
『あの歌』では'欲棒'なんて言っていたっけ。
「やっ……ああっ、はっ」
「どう?後ろからって」
「そん、な、聞かなっ……い、で」
「良いなら素直に言えばいいのに」
更に奥へ奥へ'欲棒'を突き進めて行く。
それと共に大きくなる彼女の嬌声。整った顔立ちが快感によって崩れる。切なげ
に寄せた眉、更に欲を欲している唇。
自分だけが知っているこの表情(かお)が好きだ。普段の凛とした彼女からは想
像もつかない、只の獣の表情。
もっと、もっと俺だけのために喘いで。
もっと、もっと俺だけのために歌って。
激しいピストン運動によって起こされる肉欲がぶつかり合う音とメイコの奏でる
欲望の歌だけが部屋中に木霊する。
俺はまるでそれを指揮するかの如く、只々'欲棒'を振り回す。
「メイコ、愛してる」
その言葉と共に彼女は一層美しい声を揚げて、二人同時に、果てた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
シャワーを浴び終わって髪をタオルでガシガシと乾かしていると先にシャワーを
浴びたメイコがこちらを見つめてきた。少し拗ねたように口を尖らせて頬をアルコール以外の理由で染めて。
うん、行為中は行為中で好きだけど、こういう『恋人にしか見せない表情』っていうのかな。正直堪らない。
ああ、今の俺の顔を鏡で見たら酷いんだろうなあ。にやけているのが自分でもよく分かる。
「何ニヤニヤしてるのよ!全くこれで何日連続だと思ってるのよ」
ニヤニヤしてるのは否定しません。けどね、行為については言い訳させて欲しい。
「あのPVのめーちゃんがエロイのがいけないんだ」
「大真面目な顔して言うな!」
だってですね、何だかんだであのPVこっそり見ながら「うちのめーちゃんの可愛さとエロさはは異常」とか思ってるとめーちゃんが寄り添ってくるんですよ。
いや、画面の中のめーちゃんも可愛いんだけど実物には負けるわけで。
「大体、今の恰好だって誘ってる様にしか見えない」
わざわざ俺のTシャツなんか着ちゃってさ。可愛いったらありゃしない。
「!こら!どさくさに紛れてキスしない!」
「メイコが可愛いのがいけない」
俺の中で暴れていたメイコが急に動きを止めて顔を俺の胸に押し付けた。
あー、恥ずかしがってる恥ずかしがってる。
あのPVの俺は勿体無いな。こんなメイコを堪能しないなんて。
嗚呼、勿体無い。俺だけど。
「ね、めーちゃん」
ん?と俺の胸で首を傾げる頭を撫でる。衝動とは別の愛しさが込み上げる。
「来週の日曜日、久しぶりに二人で遊園地でも行こうか」
手でも繋いでさ。なんて言うと、彼女はパッと顔を上げて嬉しそうに微笑んだ。
今度こそ、爽やかな日曜日を送ってやるさ。
そう、俺はこっそりと画面の中の俺に誓った。
393 :
388:2008/09/02(火) 22:56:30 ID:nxv1cCiV
以上です。
PCのバッテリ残量がなくなったので携帯からこんばんは。
あのエロエロな歌からほど遠くぬるくて申し訳ない。タクシー代投げつけるカイトは想像出来なかった……
あと改行がかなり面白くなってます……orz
>>388 ブラボー!!
一昨日から「KAITOは俺が殺す」ボタンを押しまくっていた俺の心が浄化された!!
>>388 ハラショー!!
前半の家族家族してるのと後半のエロスのギャップがたまらん!
爽やかな日曜日(原文まま)が想像できる終わり方でよかった
>>388 GJとしかいいようがない
家族の話を前置きしてるからメリハリがとてもイイ!
>>376 ヤンデレつうかまさしく獲物見せに来る猫ww
>>388 GJ!
酷い男も見たかったがどう考えても死亡フラグ。
画面いっぱいのKAITO死ね弾幕とNiceBoat.ですね分かりました>死亡フラグ
>>388 超GJ!!!
こういうカイトの方が安心するのは何故なんだろうな。
>>394 あれ? 自分がいる…
あのボタン確実に15回以上は押したわwww
カイトの一人称って「俺」が一般的っぽい?
「僕」とかで書くと、読み辛かったり違和感あったりする?
僕はありえないな
+めーちゃんとかお前はマザコンかと
優しいお兄さん的印象が出る意味で「僕」は全く問題ない
まぁ当然だけど結局は好みの問題だな
俺は「僕」のほうが好きだが女子には「俺」が受けるのかもしれん
このスレ男いるの?
好みの問題というよりそのSSの中の性格による
肉Pのカイトや夜店で稚鯉を人間ポンプしたカイトは俺だろうし
どっちでも問題ないのもある
レンだって俺僕定まらないし、
普段『俺』でも、マスターには『僕』とか言うKAITOだっているだろうしな。
KAITOが自分をどう見せたいか、書き手がKAITOをどう見せたいかによるだろ。
そこでボクっ子のミクですよ
>>405 この質問に挙手がない時点で…(;_;)
わざわざ男だと名乗り上げるほうがわざとらしい気がするが
男だろうと女だろうといい作品が読めればそれでいい
みんなえろい人でおk
>>407 ショタっぽさ、背徳感、従順さ、兄弟関係強調したいときは僕、
それ以外は大抵俺かな>レン
違うこだわりを持ってる人もいるだろうけど
人それぞれでおk
書き手の思うように書いてくれ
めーちゃんでも
かっくんでもおk
GJGJ
いいものありがとー
>>415 かっくんって膝カックンされてるみたいだ
がくぽ
ぬっ!
>>405 男いるよ
ミクとかハクのエロ読みたくてここ来たけど
今はなんでもいけるようになってしまったwエロけりゃいいじゃん
エロくなくても愛があるならいいじゃん
ミクオ×メイコっぽいものを投下
・一応ミクオだけど一人称は「私」
・むしろ百合
・行為を始める前に終わる超生殺し
無理な方はスルーでお願いします
初めてこの家へやって来た日、この家には一人のボーカロイドが先にいた。
赤い服に茶色い髪。活発そうな笑顔で「よろしくね」と言われ、握手を求められた。
彼女を見た途端…恋に落ちる音がした。
こんにちは、初音ミクです。お陰様で生まれて来てから二年目に突入しました。ありがとうございます。
最初は私とメイコさんしかいなかったこの家のボーカロイドも、リンちゃんレン君やスイーツなアンさん、気付けばジローラモなレオンさんまで来てすっかり大所帯となりました。青いの?何それ。
確かに楽しいけど…メイコさんと二人きりになれる時間が殆ど無くなってへこみ気味です。
ええ、私メイコさんが好きです。ライクじゃなくてラブ。性的な意味で。どう見ても百合です本当にありがとうございます。
「ミク、元気ないね。もしかしなくてもめーちゃんのこと考えてるでしょ」
「マスター」
マスターは私の恋心を知っている唯一の相手。出会ってから一日と経たずにバレました。何故バレたし。
「馬鹿だなー、『たし』って言うのは『何故殺たし』から来てるんだよ。殺したが殺たしになったの。だから今のミクのは言葉からしておかしい」
「そんなところに突っ込まないで下さいよ…」
マスターは女性です。だからバレたのかな…。
「それよりミク、誕生日おめでとう。はいこれ、プレゼント」
「あ、ありがとうございます」
私はマスターから花束ならぬ葱束を受け取る。
「そうそう、実はもう一つプレゼントがあるの」
「え、何ですか?」
「明日になってからのお楽しみw」
そう言って含み笑いをするマスターを見て、私は軽く首を傾げた。
そして次の朝。私はまだベッドの中で寝ていた。
「ヘイ、ミク!もう朝だぜ!そろそろ起きたらどうだ?」
起こしに来たレオンさんの声にうっすらと目を開ける。
「うーん…あと、五ふn」
相手の顔を確認してからまた瞼を閉じようとして…私はそのまま固まってしまった。
「…………誰?」
だって、目の前にいたのは陽気なイタリア人な姿をしているおっさんではなく、金髪に青いワイシャツを着たイケメンだったんだから。
「おっと…そうか、ミクはまだ知らないのか。俺だよ、レオンだ」
「嘘だっ!」
私はすかさず突っ込む。
「私が知ってるレオンさんはジローラモで胸毛です!」
「んー、確かにそうなんだが」
自称レオンさんは苦笑いする。
「とにかく起きてマスターに会いな。話はそれからだ」
「マスター!」
「おお、来たねミク」
私はマスターの部屋に入る。マスターはパソコンを弄っている。そして私はマスターの横にいた金髪美人な女性に挨拶された。
「ミク、おはよう」
「おはよう…って、貴女は誰?」
「あらやだ、レオンったら説明してないのね」
女性は呆れた声を出す。
「アンよ」
「嘘だっ!」
同じネタは三回までは許されるってエロい人が言ってた。
「ウチのアンさんはパケ絵重視で、目から光線とか出せそうな人なんだから!」
「…後半は言わなくても良いでしょ、ミク」
自称アンさんは肩を竦める仕草を見せる。そしてマスターの方を見て、
「マスター、ミクに説明してあげてくれる?多分私が説明しても信じてくれないだろうし。私はレオンとデートして来るわ」
と言った。
「了解。それじゃアン、また後でね」
パタン、とドアが閉まるのを見ながらマスターが笑う。
「いいねえ、デート。今の二人ならいい絵になるわ」
「…マスター、どういうことですか?」
「言ったでしょ?誕生日プレゼント。でもミクだけにやると色々バレそうだからね。だから結局他の皆にもあげたんだ」
マスターが作ったのは新種のプログラム。ボーカロイド限定で姿を変えてしまうという代物らしい。曰…自分が望んでいる姿に。
「さっき皆のデータにインストールしてみたんだ。私はジローラモレオンやパケ絵アンも好きなんだけどねー。二人はそうでもなかったみたいだね。
ちなみにリンとレンは全然変わってない。強いて言えば声の質かな?あと服のデザインも少し変わってたかも」
「でも、私は何も変わってませんよ?」
「ミク、まだ自分の顔を鏡で見てないでしょ」
マスターは私に鏡を手渡してきた。私はそれを覗き込み…驚愕した。
「ちょ…えええ!?」
「って言うかさ、普通起きてすぐ気付かない?自慢のツインテールが無くなってるんだから」
マスターの声も届かない。
鏡に写っていた私はどう見ても男の子。髪もショートカットになっていた。
「マスター、これって!?」
「俗に言う性転換って奴?めーちゃんが好きだからって分かりすぎだよ、ミク」
いや、今はミクオって言うのかな?とマスターは付け加える。
「これでめーちゃんに思う存分アタック出来るでしょ?今の姿なら後で一時的な気の迷いって言い訳出来るし」
「そんな後のことまで考えてくれたんですか…」
呟いて、そういえばいつもより声が低めなことに気付く。
「…でもマスター、メイコさんはどうなってるんですか?まさかメイトになってる、なんてことは?」
いくら私でもアッー展開は嫌だ。
「まさか。めーちゃんはいつも以上にかわいくなっちゃってるよ」
マスターは微笑みながら立ち上がる。
「リンとレンは遊びに行ってるし、アンとレオンはデートしに行った。で、私は今から仕事に行ってきます。だから、めーちゃんと仲良く留守番しててね?」
めーちゃんは今リビングにいるからね、と私にウインクした後、マスターは出かけて行った。
マスターの部屋に一人残された私はポツリと呟く。
「これなんてエロゲ?」
「あらミク、カッコいい姿じゃない」
リビングにいたメイコさんを見た途端、私の顔は間違いなく(゜Д゜)となった。
目の前にいるメイコさんはいつもより幼く、服装はかわいらしくなっていた。頭には赤いヘッドギア。
「ああ、これ?あはは、やっぱちょっと恥ずかしいな」
茫然としている私を見て、メイコさんは顔を赤くして恥ずかしそうに笑う。
「巷では咲音メイコって言うんだってね、今の私の姿。この前動画で見かけてさ、なんかいいなって思ってたのよ。でも、まさか本当になれるとは思わなかったわ」
そう言うメイコさんの声はいつもと違って、甲高いロリ声。今の姿にとても合っていた。
「ミク、どう?似合ってる?」
メイコさんの言葉で私はハッと我に返る。
「に…似合ってます!そりゃもう凄く!」
「そっか、良かった良かった」
そう言ってメイコさんは嬉しそうに笑った。さっきから仕草の一つ一つが本当にかわいい。
マスター…貴女が神か。
「にしても、つまらないわねー。せっかく姿変わってるのに、留守番だなんて。他の四人はちゃっかり遊びに行ってて、狡いわ全く」
メイコさんが言う。…それはマスターが私にしてくれた配慮です、だなんて絶対言えない。
「まあ、マスターの命令だししょうがない…あ」
メイコさんが何かを思い出したかのような声を出した。
「そういえばミク、貴女昨日誕生日だったんだよね」
「あ…はい、そうです」
メイコさんは昨日PV撮影の為に一日家にいなかった。昨日上の空だったのもそれが原因だ。
「ごめんね、お祝い出来なくて」
「あ、いえ、そんなことないです!」
メイコさんが本当にすまなそうな声で謝って来たので、私は慌てて返答する。
ちなみに、今の私の身長はメイコさんより少し高めになっている。つまり、メイコさんは上目遣い。これは卑怯すぎるでしょう、常識的に考えて!
「プレゼントを買う暇も無かったんだよね…ミク、何か欲しいものとかある?今度買ってあげる」
「欲しいもの…」
それじゃ葱をと言いかけて、止める。
欲しいものは、ある。それも目の前に。…でも、これを言っていいのだろうか?
「私が」
脳内で躊躇っている台詞が、私の喉から少しずつ紡がれる。
「欲しいもの、は…」
脳裏にマスターの姿がよぎる。
「メイコさん、貴女です」
「え」
何か言おうとするメイコさんの唇を、自分の唇で蓋をした。
マスター…私はもう、止まれません。でも、これで…いいんですよね?
ここまでです。どう見ても百合にしか見えなくてサーセン!
ほへー
じゃなくて超☆生殺しww
青いの何それで噴いたw
>>427 お前は今日徹夜決定だ
さあ書け、今すぐエロを書け
ミクメイ前提ってことで、おk?
内容つーか
>>422のミクが自分好みでホイホイされたww
一人称が私でも語尾とか話し言葉が年上女性に憧れる少年っぽくてGJ
ミクオは有だな
YOU続き書いちゃいなYO!
しかも咲音とか美味しすぎる…!
レオンと聞いてCWPかと思ったら女性だった……だが発想を変えてCWPは実は女なんじゃないかと(ry
スウィートアンだけぼか主www
スゲー文章うまいな。惚れ惚れする。GJ!!!
GJGJ!
青いのはいらない子ww
続き読みたいんでワッフルワッフル
冗談でもいらない子とか書くなよ…
冗談を理解できないなら書き込むなよ…
冗談でも書くなと言うカキコに
そのレスはイミフだ
まーあんまりカリカリすんな
すみません、上のお話の中のミクにとって、「青いの何それ(=眼中にない)」、という意味でした。
失礼しました。
ばれてますよ
まあ、あれだ、青いのはみんなに嫌われてるってことで。
おっ なんだなんだ 荒れてるな
ボカロは他社から亜種まで皆好きな俺からするといらない子はいないよ
まったりいこうぜ
だれがこんな議論しろと言った俺はエロがみたいんだっ
ここらへんでMIRIAMの出番ですよ
>>439 大丈夫。みんな分かってるよ。
>>444 確かにあんまりミリアム話見ないよな。
プリマよりはメジャーだがw
>>422です。まさかこんなにレスが付くとは思わなかった。文章上手いなんて初めて言われたよ!
上手く表現出来ないからエロを書くのは苦手なんですが、頑張って書いてみようかと思います。
青いの何それ?はネタのつもりだったんですが、不快に思われた方もいたみたいですね、すみません。最後に付け加えておくと、俺も
>>442と同じで、ボカロは皆好きだ!
つーかあれだ、このスレはボカロなのにパンツ成分が足りない
全員荒れそうだと思ったらパンツを思い浮かべろ
448 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 21:11:48 ID:m1k0ujsc
ミクは縞パン以外認めない
しかし著名Pに結構白パンが多いという事実。
MEIKOはセクシーなインポート黒レース
ミクはしまパン、リンは白パンと言いたいところだけどこんな雨続きの日はリンはレンのトランクス借りてると予想。
「レンの貸してー」とか言われて多分ズボンのことだろうと思って生返事で返すんだけど、
リンはレンのトランクス勝手に履いちゃってるんだよ。
「何でお前ズボン履いてないんだよ!?」
って言ってもリンは
「だってこれじゃごわごわして気持ち悪いもん」
なんて平然としてるんだよ。
じゃあ返せって言ったら「リンにノーパンでいろって言うのー!?」とかぶーたれられるんだよ。
トランクスの場合足の間口が広いし双子でも男女差で微妙にサイズが違うから当然腿の付け根の先まで見えるよね。
しかもリンはあんまりお行儀とか気にしないから床に直で座ったり足広げたりするんだよ。
屈んだりしたらばっちり見えちゃう双丘と見えそうで見えない割れ目に誘ってんのかコンニャロー!!
…とここまで書いたところでレンのハーフパンツでトランクスだと実まで見えることに気づいた。
やっぱレンはブリーフだと思います。
>レンはブリーフだと思います
MEIKOの服と一緒に洗われてピンクになってるといいよ。
>>452 「お兄ちゃん(マスターでも可)のと私の一緒に洗わないでね」
ですねわかります。
MEIKOとリンはトランクスなんとなく想像できるけどミクはできない
ミクはドン引きしたまま聞いた。
「マスター…コレはなんぞや」
口調もぎこちない。
「某板で著名Pは白が多いと聞いて恥を忍んで買ってきた」
「買って……着た?!」
「着てないから」
マスターは自分の買ったミクだけ特別アホに思えて仕方なかった。
「でもいいんですかマスター。シマシマの方がお尻が肉感的に見えてエ
ロ目線の票を稼ぎやすいって、履歴に残っていたエロパロ板でも半角二
次でもニコ動でもピクシブでも分析されてましたよ」
「ちょっ、俺の恥部を覗かないで!」
とかなんとか言っているうちに、
とさっ
ミクの黒いニーソの足首に、縞縞の布が絡み付いて落ちた。
「あのですねミクさん、僕はイチオー健全な男子であってナマキガエな
んてものを見せられると平常心が、平常心が、あっああああああぁぁぁ
!!」
縞を取るとき、白を穿くとき。太ももが持ち上げられるたびに見えそ
うで見えない焦燥感とトキメキと肉欲がスキトキメキトキス。
「ガチロリの変態どMってマジ生きている価値ないですよマスター」
ミクはあきれ顔で着替える。でもマスターはミクの(内面はおいといて)
外見にloveずっきゅんだった。
「ああああ! し、辛抱堪らん!!! 僕のリビドーを貴女の中で弾けさせて下さい!!!」
ずだーん
ルパン3世ばりの脱ぎっぷりでミクに飛び込んだマスターは、その勢
いのまま手首をがっちり掴まれて防御不能の投げ技、山嵐で頭から畳に
激突した。ミクは平然としたものだった。
「あ、マスター。私用事思い出したんでファミレスで時間つぶしてきま
す。頭と股間の毒虫をクールダウンしといてください」
「…了解」
畳に首まで埋まったままマスターは答えた。
ファミレスにはメイコが待っていた。メイコと向かいあう席に座って、
コトリと頭を横たえるミク。
「…疲れました」
「そかそか、わかるぞ。男の気を引くのは大変だよな」
くしゅくしゅと、ミクの前髪をかき混ぜるように撫でるメイコ。
「…メイコ先輩の言った通りに、エロめに振る舞ったらマスターに襲わ
れそうになりました」
「まじでか!どうしよ、ヴァージン卒業式とかする?!」
「声でかいです先輩…まだヤラレテマセン」
「んっだよぉ〜、ヤられちゃえよ〜」
飽きられないキャラ作りに腐心しているミクであった。
>>456 まさかのミクマス!可愛いのう
メイコさんおっさんwww
>>457 gj!
ミクもかわいいがメイコのキャラがwww
やっべー・・・間違えた・・・
>>456宛てでした・・・
>>456 ジェバンニGJ!
久し振りに保管庫巡りしてきた。やっぱり肉Pは最高だな。
あと、ボカロ保護団体の長編の人がエロは無いけど設定が面白いと思った。そして既成事実!?の人と携帯の人が神過ぎた。
昔の職人、戻ってきてくれないかな。またあの人たちの作品読みたい。あと白は正義だと思う。
ファミレスのミクがメイコに弄られている席は、男が見たらなんか元
気になれそうな姦しさでキャッキャッウフフだった。二人は気付いてい
ないが、男性客はチラチラ二人を見ている。かわいいから。実際はメイ
コが楽しんでるだけで、ミクはひたすらからかわれている。
その姦しさをぶち壊す男の影。
「ぶっちゃけ聞いていいスか?待たせちゃいました?」
紫色っぽい優男が現れた。
「おっそいじゃんガクぅー」
「さーせん、メイコさん」
「…はじめまして」
「あっ、もしかしてミクさんスか?メイコさんから話聞いてます。お会
いできて嬉しウィッシュ!」決めポーズ。
帰れよ。死ねよ。全くの部外者である回りの男性客が、全くいわれの
ない迫害を視線に乗せてがくぽに送る。がくぽは気がつかなかった。
「紹介するねミク。こいつ、私の彼。カムイがくぽ」
「よろしくウィッシュ!」決めポーズ。
「はぁどうも……メイコ先輩、ちょっと…」
「ん、何よミク? 女だけの秘密の会話? 初めて男子女子別々にやっ
た保険体育?」
「うわー、俺耳ふさいどきまス」
ミクはテーブルに乗り出してメイコに耳打ちした。
(メイコ先輩ってカイト先輩と付き合ってませんでしたか?)
「あー、あれね。もう別れたわ」
せっかくミクが耳打ちしているのに、メイコは堂々と声を張った。
「だってスッゲーバカだったもん」
「……そですか」
この人も相当バカそうですよ。とは言えないミクであった。
「ぶっちゃけもう耳塞がなくて良いっぽいですよね?」
がくぽがウザく聞く。
「あ、はい。もういいです」
「いやぁ、ぶっちゃけ、話の内容よりミクさんの服の腕回りから胸チラ
してて気になって仕方なかったっス」
「……!」
真っ赤になって、胸を隠すように自分の身体を抱くミク。
「あはは、そういう事は早く教えてあげなさいよがくぽ〜」
「いや、マジ見とれちゃった感じなんスよ」
笑い掛けたがくぽにそっぽを向くミク。柳眉は逆立ち、口はへの字。
「……やっべぇ、もしかして怒らせちゃいました?なんかマジすいませ
ん。メイコさん俺、先帰りますよ」
「あらそう?私もうちょっとミクと居るわ。部屋で待ってて」
がくぽは、ファミレスの駐車場にバイクを取りに行くとき、青い布を
顔面に巻き付けその上からサングラスを掛けた月光仮面みたいな奴に襲
撃されたが、それはまた別の話。
最後www月光仮面吹いたwwwww
し…しかし
こんなにここまでイラつくウザいがくぽはそう思いつかないwwww
>>461 なんかガンダ○00のドラマCDみたいだwちょりーっすww
このがくぽのイメージは間違いなく慶だなw
しかしなんかKAITOが可哀想になってきた…
>>461 なんて斬新なキャラ設定ww
青いのや双子がどんな性格なのか気になるwww
ウィシュ決めポーズうぜwwwwwwwwww
壁|・ω・)コンヌツワ
壁|ヾサッ
青いのを前にしても
「メイコさんの元カレってカイトさん知ってます?メイコさんみたいな美人と付き合えるなんて
ほんとあざーっすっていうか頂いちゃってサーセンwって感じっすよ〜」
とか言いそうだ
ウザスwwwwwww
>>461 言葉選び上手すぎだろwww
青いのもがくぽに勝る程の馬鹿だったんだろうか
>>388です。
読んでくださった方々ありがとうございました。
皆カイトが(思わず殺したくなるほど)好きなんだから☆
需要あるとは思えないけど
>>388の後日譚書いたので落とさせていただきます。
続き物なのでコテつけました。
*とことんカイメイです。ちょこっとがくミクあり。
*糖度高め、でもエロ無しです。健全過ぎるほど健全。
*苦手な方はスルーで。
―――――――
観覧車から観る夜景は綺麗だ。
でもそれ以上に
『その頬に口付けて』
ああ、何でこんな事になったんだろう。
はぁ、とため息を吐くとポンと肩に手を置かれた。
「レン……」
「メイ姉とデートだったんだろ?ご愁傷様」
そんな切ない顔するなよ。泣きたくなっちまうじゃないか。
そして二人揃ってため息をもう一つ。
「ほらーカイト!レン!早くー」
先を歩くミクとリンに手を牽かれながらメイコが振り向く。普段の赤いセパレー
トの衣装からは想像もつかない私服姿が眩しい。そして笑顔は更に。
でも敢えて言わせて貰うよ。
絶対、君は
「分かってない。分かってないさ」
本当だったら約束通り『二人で』遊園地に来る予定だったんだ。
でも神様ってのは残酷なもので。
はい、ここで回想入りまーす。
申し訳ないですが、急用入ったので、終わったら投下します;;
wktk
裸靴下待機してます
>>475 裸靴下噴いたw
用事済んだのでちゃちゃっと投下しちゃいますね。
――――――――
「え!リンとレンもその日あの遊園地行くの?」
メイコが目を丸くする。
『その日』とは当然俺達がデートに出掛ける日でもあり、『あの遊園地』もまた然りである。
俺はというと漸く地方での仕事が一段落したので3日ぶりの我が家で好物のアイスを妹達と仲良く満喫しているところだった。
そして共にアイスを頬張っていたレンの一言が所謂『事の発端』ってやつになったのだ。
「うーん……じゃあミク一人になっちゃうわね……」
折角のオフなのに……とメイコは眉をハの字にする。
確かにそれではミクが可哀想だ。
それじゃあ(正直かなり残念だけど)また5人で……
「ああ!ミクはいいよ。葱畑の手入れしたいな、とか思ってたし。それにお姉ちゃん達、久し振りのデートじゃない」
とニッコリ微笑むミク。
ちょ、ちょっと!誰がこんないい子に育てたんですか!俺とめーちゃん?そうか俺とめーちゃんか!(「妄想痛いよ、カイ兄」というレンのツッコミが入った気がした)やばいよ……目から汗が……
「あ!ミク姉分かったー!」
その時、我が家一の元気っ娘リンがニヤリと口元を歪めた。
「邪魔者いなくなるもんねー。がくぽさんと会うのに」
「ちょ、ちょっと、リン!」
初めて生殺しで死にそうになった。
裸マフラーで正座wktk。
凍った。空気が確かに、凍った。
というか主に俺を中心として凍っている。空気が。
視界の左端には顔面蒼白レンが。正面に顔を真っ赤にして手で覆っているミクと、我が家一AKY(敢えて空気読まないっ娘)のリン。右端には如何にもあちゃーという顔で立ち尽くすメイコが。
そして、
「ゆ る し ま せ ん!!」
家中に俺の声が響いた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「まあ、さ。仕方ない、仕方ないよ。これは」
レンは年齢の割に大人だ。少しはリンにも見習って貰いたいんだけど。
「まあ、正直デート出来ないのは残念だったけど家族団欒もいいじゃん。俺は楽
しいよ」
いや……問題はデート云々じゃないのだよ……レン君。俺はチラリと右に視線を
遣る。
そこには、
「いや、何ともいいですな。この平穏な感じが」
そう言って目を細める長髪の男――神威がくぽが
「何でここにいるんだよ!」
「む、やはり私は団欒に邪魔だったか?」
そう眉を寄せる神威。
……正直、嫌な奴ではない。ないんだけれども!
「兄は心配性なんです。大事な妹が連れ去られるって」
ついでに言ってしまえば、やたらとメイコと親しげなのも気に食わない。
「ミク殿はカイト殿の娘の様ですな」
「当たり前だ」
大切な妹を何かよく分からない新キャラの茄子っぽいのなんかに拐われてたまる
か!
というか何で眼鏡掛けてんだよ。何で洋服なんだよ。お前侍じゃないのかよ。
それで考え込むようなポーズ取るな気色悪い。
「うーん、そうなるとメイコ殿は」
うっわ、めーちゃんの話をお前から聞きたくないぜ。俺から自慢はするけど。
「『母上』、といったところか?『父上』?」
ニヤリ、と神威が笑う。
……こいつ、嫌いじゃないかもしれない。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「もおっ!だらしないんだから!」
膨れっ面でリンが俺達男性陣を指差す。
いや、だってですね。
「流石にジェットコースター×5+お化け屋敷×2(休憩無し)とかキツイだろ!」
レンが叫んだ。
因みに+異常に長い待ち時間ですね。これが非常にキツイ。
神威ですら平気そうな顔をしつつも足元は既にフラフラとしている。
それに比べて女性陣ときたら、これまた非常に元気で。あれ?お肌ツヤツヤしてません?
大体、遊園地を男三人で回るというのは非常に面白くない。
そのうちに二人×三組になるだろうと思ってた俺は甘かった。三人×二組。見事に男男男女女女交互に並べてません!何これ何かの呪い?
実はお化けの類が苦手なメイコにお化け屋敷で抱きつかれたりとかかなり期待してたのに!
……その役目はミクに盗られ、代わりに俺は俺よりも背の高い男にしがみつかれてげんなりだ。ああげんなりだ。
「メイコ姉、オレ腹減ったよ」
ギブギブ、と手を振ってレンが言った。確かにもうとっぷりと日が暮れている。
昼飯も食べ損ねた事だし、育ち盛りのレンは限界だろう。
「んー、じゃあそろそろご飯食べに行こっか」
ね、カイト。と、わざわざ俺に振ってくれる辺りが優しい。今日初めてちゃんと目を合わせたんじゃないかな。
それだけで胸が高まる。なんて、中学生かよ。俺。
「リン洋食がいい!」
「ミクは和食がいいな」
同時に二つの意見が揚がる。びっくりしたように顔を見合わせて、瞬時にお互いムッとした不機嫌顔を作る。
あー、こらこら喧嘩しない。
「じゃあ間を取って中華でも」
「「却下」」
あれ?この娘達をこんなに冷たく育てたのって……俺ですかそうですか。
「……それでは、ここからは各自自由行動としてはどうだろうか?」
神威が柔和に微笑む。うーん、それはそれで不安が一杯なのだけど。
そう俺が渋るとレンが耳打ちしてきた。
「神威さんの事は気にすんなよ。俺がちゃんと見てるから。」
「兄貴だってメイコ姉とデート、したいだろ?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「速いわね」
「速いね」
リンの「解散!」の一言で一瞬にして他四人は消えてしまった。残されたのは俺とメイコだけ。
レンと神威、意外と元気じゃないか。
「じゃ、俺達も行こっか。さあお手をどうぞ、お姫様?」
「なにそれ、くっさーい」
メイコが笑う。メイコはお姫様というより女王様だなんてよく言われるけど、俺にとっちゃ世界で一番お姫様だな。
強くて脆いお姫様。飛びきり可愛いお姫様。
メイコは指と指を絡めると恥ずかしがってうつ向いた。うわ、何か俺も恥ずかしい。だから中学生日記かっつーの。
「んで、何食べる?めーちゃんは洋食のが好きだよね」
「あ、カイト、待って」
メイコが繋がれた手に力を籠める。
「あれ、乗らない?」
彼女が指差したのは大きな大きな観覧車。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
わあっとメイコが息を呑む。
その姿はまるでミク達と何も変わらない。
『姉』である彼女と対等に接する事を許されているのは自分だけだとそう思うだけで、何とも言えない優越感やら独占欲やらが満たされる。
「ねえ!カイトも見なさいよ。綺麗よ」
メイコに言われて窓の外を覗く。
観覧車から観る夜景は綺麗だ。
でもそれ以上に
「綺麗だ」
そして頬に一つキスを落とす。
彼女は少し目を見開いてこちらを向く。恐らく文句を言おうと開きかけた唇を塞ぐ。
彼女の睫が伏せたのを見て、俺も瞼を閉じる。
長くもなく、短くもない、俺達にしては拙いキスは幸せの味がした。
「知ってる?観覧車の天辺でキスしたカップルは」
「『永遠に結ばれる』って?」
「ベタだよね」
「ベタね」
でも……とメイコが息を吸う。
「嫌いじゃないわ」
「俺も」
そしてまた、唇を重ねた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「おっかえりー」
観覧車を降りると四人が待ち受けていた。
四人……と言ってもミクははしゃぎ過ぎたためか神威に背負われて寝息を立てて……ってちょっと待て!?
「神威お前!うちの妹に何て事を!」
「しょーがねえじゃん。俺やリンじゃミク姉負ぶえないもんな」
「ねー」
そうかもしれないけど、こいつの事を信用しきったわけではない。敢えて眼鏡を掛けているあたりが狙ってる感が立ち上っている様な奴を信用出来るわけがない。
「まあ、ここは一つ私を信用して『娘さん』を任せてはくれないか?『父上』」
ニコリ、と神威が人の良さそうな笑顔を向ける。
……どうも食えないが、嫌いじゃ……ないな。やっぱり。
ミクも満更じゃ無さそうだし、放っておくか。でも、ほっぺにチューまでだからな!
「ん、じゃミクも寝ちゃったし、帰りますか!」
メイコがリンの手を取って歩き出す。いつもの『姉』の表情(かお)に戻ってしまったのが少し惜しくて、俺の口から安堵と共に苦笑が漏れた。
その後ろをミクを背負った神威が歩く。何か鼻歌を歌っているようで、その歌声は優しい。
「なんだかんだで楽しかったな」
最後尾のレンが俺に声を掛ける。
「そりゃ良かった。また来ような」
「今度はメイコ姉と二人で、だろ?」
「観覧車、御馳走様でした」
レンの黄金の双眸がキラリと妖しく輝いた。
fin
あ、最後振るの間違えました……orz
観覧車の歌詞が書きたかっただけです。どう見ても中学生日記です。ごめんなさい。
がくぽがやたらとガチなのと、カイトがちょろいのは仕様です。
ここまで読んでくださった方ありがとうございました!
>>482 中学生すぎるwww
最後のレンが気になってしょうがないぜ
GJ!
とっくに一線越えてんのにACN(あえて中学生日記)てのもいいな
GJ!
>>482 レン強ええw
中学生すぎるカイトに和んだ
がくミク方面も気になるな
>>482 邪魔しちゃってスマンかった。
何気におばけの苦手ながくぽに吹いたw
MEIKO可愛いよMEIKO。
それは推定18歳になったリンが描かれた、一枚のイラスト。
長くなった髪、ひらひらのスカート、優しそうな微笑み…
そしてめいこさん並のバ ス ト!!!
――やだなぁ。キャラを巨乳化しちゃう人って必ずいるんですよね。
そして絶対こう言われるんです。
「おっぱいサイズ違うだろ」
私がそうだもの、なんて思いつつその絵についたコメントを読むと…
驚いた事に、賛同コメや嫁宣言ばかりで埋め尽くされていた。
「あらぁ、大人になったリンは美人さんね〜」
「め、めいこさん」
思わずわなわなと震える私の横で、めいこさんが感心したように呟く。
ほんと、うまく特徴残してるわ。私なんか変わりようないから〜なんて
めいこさんは若返っちゃう位ですからね…とは言わないでおこう。
「で、でもちょぉっと無理がないですかね?だって後4年ですよコレ」
出来るだけ、出来るだけ冷静を装って反論してみる。
だってリンちゃんは貧乳キャラだ。私と同じ。
しかも男の子のレン君と同サイズなのを気にしてる位なんだから相当なはず。
「この時期の4年は大きいわよ〜、レンだってぐんぐん身長伸びるんじゃない?」
「そんなの、キャラを無視してます!!
だったら私だって後数年で巨乳に「それは無いよミク!!」
思わず鬼の形相でまくしたてた私を制したのは―…カイトさんだ。
ん?なんか今失礼な事言わなかった?
いぶかしげにその顔を見つめると、彼はもう一度口を開いた。
「つまりね、ミク。リンとレンはそっくりだろう?
顔はもちろん体格も対した差は無いし、声だって似てる。
だけどレンの身長はリンより4cmも高い。」
「…それがなんの関係あるんですか。」
確かにレンの方が大きいが、二人ともヘアが賑やかなので
実際のところ、あまり差があるようには見えない。
「そこがポイントなんだ!鏡のような二人の4cm差。
この4cmには"もしかして数年後、差がもっと広がってるんじゃないか"なんて
妄想の入る余地がある!!体格が大きく変わってしまった二人に
萌えやエロス、はたまたノスタルジアを感じないか?!」
…うーん…めいこさんが咲音メイコになるギャップ萌えみたいな感じかしら…
「それに比べてミク、君は変わる必要が全くない。
今を生きるアイドルとして、容姿もネタも十分過ぎる程持っている。
仮に大きくなったところで他とキャラが被るのは必至!
よって、ミクのおっぱいがでかくなる可能性は 全 く 無いんだ!!」
思わず顔面パンチをしていました。
はちゅね化もあるじゃないかw
そうだ! 全 く 無いんだ!!
俺は貧乳のままのミクが好きだぞwww
俺は巨乳のミクも好きだぞ!!
俺は貧乳のMEIKOも好きだけど
好きなタイプのMEIKOと嫌いなタイプのMEIKOの自分内格差が激しすぎて
最近悩んでいる
>>497 自分はどのMEIKOはあんまり差が無い気がするけどな……
例えば?
亜種扱いになりそうな極端のはその属性が嫌いなんであって
そのキャラが好き嫌いとは違うと思うけどなー
どんなのだろう気になる?
501 :
石ころ:2008/09/07(日) 16:08:52 ID:wNAGjPB+
連投規制が強化されてるっぽいんで一時間以上空いたら明日また続きを投下します。
502 :
石ころ:2008/09/07(日) 16:16:23 ID:wNAGjPB+
とある町に漢前な店主が経営しているさびれた居酒屋があった、そこでは夜な夜な常連客と店主がくだらない会話をしたりして飲み明かしている。
「おやっさん、こんちわー」
「こ、こんにちは」
白髪ポニーテールの女の子ハクとそのマスターであるなんのとりえも無さそうな青年が店に入ってきた。
やあ (´・ω・`)
ようこそ、しがない居酒屋へ。
この米酒はサービスだから、まず飲んでゆっくりしていってね!!!。
「やらせんなボケぇえぇぇぇ!」
「ぎゃぁあぁぁぁぁぁ!」
マスターが店主の鉄拳でふっとばされる。
「ま、マスター!?」
どんがらがっしゃんと椅子が積んである所に突っ込むがすぐに起き上がってきた。
「だ…じょうぼだいづもの事だか…ら」
(全然大丈夫そうに見えないんですけど!)
「ところで今日はどうした?」
「あぁ、見ての通りハクと仲直りしたんすよ」
ハクが驚いている間にマスターは、何事もなかったようにカウンターに座っていた。
(もう、良いや……)
ハクは考えることをやめてマスターの隣に座った。
「そりゃ良かった、やっぱりVOCALOIDとマスターは仲良くしないとな、主にベッドの上とかな」
「もう……おじさんたら////」
「お、ハクちゃんが赤くなった、やっぱりやったんだな?」
店主がニヤニヤしながら聞いてきた。
「おじさんのバカ…もう知らない///」
頬を膨らましてそっぽを向く。
「ワッハハハ、すまんすまん、ほら、ネギ酒サービスするから機嫌治してくれよ」
「わ、私はそんな酒で許さなクマー」
「そう言いつつハクちゃんは飲むんだよなw」
その横でマスターはハクを見ながらニヤニヤしていた。正直キモイ。
(やばいwほっぺた膨らましたハク可愛すぎるwww萌えるwwwww)
「とりあえず仲直り記念にこれは俺からのサービスだゆっくり飲んでいってくれ!!!」
店主が奥から少し良い酒を出してきた。
「あー、すんませんワザワザ俺達の為に」
「これぐらい良いって事よ!長い付き合いだしな」
「おじさんありがとう」
「ハクちゃんに喜んでもらえるだけでもこの酒出した甲斐があるよ」
その後、3人はどうでもいい会話で盛り上ったり愚痴を溢したりしながら酒を飲んだ。
「ヒック…ちょっと飲みしぎたかなぁ〜そろそろ帰りますよ〜おっちゃん」
マスターは、大分酔いが回っているらしくふらふらしている。
「だらしねぇなぁ、まあ、これぐらいにしといた方が良いか、明日仕事なんだろ?」
「そうなんですよ〜、やっと働く場所見つけたんすよ〜、これでもうずっとハクを泣かせたりしなくて済みますです〜」
「そうは言ってもどうせベットの上で鳴かすんだろ?」
「ま〜、そうなんすけどねwwwww」
「お、おじしゃん!ましゅたーも!/////」
元々酒で赤くなっていた顔がさらに赤くなった。
「じゃー、お勘定と……ってサービスって言ってた良いお酒の代金が入ってるのは何故?」
金額を聞いてマスターの酔いが少し覚める。
「だから特別に(サービス)貴重な酒を奥から持ってきてやっただろ?」
「ちょwそれ詐欺じゃね?」
「いいから払えぶん殴るぞ?」
店主はとても良い笑顔で言いました。
「はい!」
マスターはとても良い返事をしてお金を払いました。
マスターとハクが出ていった後、店主は写真立てとさっきの酒をカウンターの下から取り出し、独りで呑み始めた。
「たくよー、騒がしいのが居なくなったとたんに店ん中が寂しくなりやがった」
写真立てに話しかけながらぐびりと一口酒を飲む。
写真立てにはとても綺麗な人が写っていた。
「なんで先に逝っちまったんだよ……」
ガラガラ
「WAWAWA忘れもの゙ーゲホッ」
店主が飲んでいると戸が開いて奇妙な歌を歌いながら誰か入ってきた。
「あぁ?今日はもうやってな……ハクちゃん?」
「ゲホッ(この歌私には難しい…/小声)あ!、あの…その、マスターを寝かした後、ちょっと忘れものを思い出したので取りにきたんですけど…」
「それで今の聞いてしまったんだな?」
「ご、ごめんなさい!立ち聞きするつもりなんてなかったんです!」
「いや、良いって気にしないでくれ」
「あの、」
「ん?」
「お付き合いしても良いですか?」
「あいつ(マスター)は大丈夫なのか?ほっといても」
「大丈夫です、それに独りで寂しそうだったから……」
「本当ハクちゃんは良い子だなぁ、おじちゃん感激だよ!本気で俺の嫁にならないか?」
「ごめんなさい、私はマスターを愛してるので」
店主が口説いてきたが、イタズラっぽく笑いながら断る。
「そりゃ残念だ、まあ、座ってくれ」
「は、はい!」
その後、ハクは店主が酔い潰れるまで酒を飲んだのだった。
508 :
石ころ:2008/09/07(日) 17:07:09 ID:wNAGjPB+
投下終了
何かグダグダですいません!
もう、これはひどいwwwとかツマンネされても仕方が無いですね。
後、前に宣言してから間を開けてしまってすいません。
ちなみに一応マスハクの〆の話みたいな感じって事になってますけどネタが浮かんだらまた投下するつもりです。
次回作は雑音ミクにチャレンジしてみようかと思ってます。
>>508 GJ!長期連載おつかれさまでした
石ころ氏のハクは可愛いw
あとツマンネは褒め言葉だ!!
ミク「リンちゃん、ちょっと来て」
リン「何?ミク姉。……なにその緑色の四角いMMD用パーツは」
ミク「うん。リンちゃんにちょっとこれ着て欲しいの」
リン「はあ?着る?またZGK杯の仕事?アレは正直やりたくないんだけど……」
ミク「違うわよ。ほら、frogging danceって知ってる?」
リン「ああ、ミク姉の歌だよね。あのキッモイ奴。それがどうしたの」
ミク「うん、それが後3000再生ほどで殿堂入りするのよ」
リン「ほお、それはおめ…で……ちょ、ちょっとまってミク姉」
ミク「そこでリンちゃんにRRDで支援動画に出て欲しくて」
リン「ちょ、ま、私あんな人体の間接限界超えた動きは……」
ミク「大丈夫!リンちゃんなら(どうなっても私は)全然平気よ!!」
リン「今なんか心の声が漏れたぁ!お、落ち着こうミク姉?そうだ!
仕事を選べないハク姉さんならやってくれるかも知れないよ?」
ミク「ああ、ハクさんなら既に向こうでリハーサルしてるから大丈夫よ」(ぐわしっ)
リン「い、いやあああぁぁぁぁぁ……」
>>石ころ氏
居酒屋の店主キャラ立ち過ぎwww
ごちそうさまでした
>>510 リン哀れw
512 :
石ころ:2008/09/08(月) 01:08:23 ID:yZ26BeUH
>>511 書いてる内に店主に愛着が沸いてきて気がついたらあんな感じになりましたwww
(´・ω・`)(あれ?投下されたのにツマンネされてない……)
一応、カイト・メイコの組み合わせ。
ただし非エロで、かつ、少々暗い内容なので注意。
「じゃ、行ってくる」
「ああ。最近物騒だ、気をつけな」
カイトが高層マンションの一室を後にする。その背後に、振り向きもせず、ひらひら手
を振っているのは、彼のマスターである男だった。
といっても、それは形式上のことであって実質には違う。
カイトはこの男に一切の行動・言動を束縛されないし、その逆もまた然りで、いってみ
れば同居人のようなものだった。
これは、ボーカロイドの在り方としては異例中の異例といっていい。
それは、この世界におけるボーカロイドというのは、アンドロイドの変種であり、その
アンドロイドはあくまで人間の道具として利用されるからだ。
近年では完全機械というより、有機的な機構を数多く持つ(擬似的なこころさえ持つ)
より生身の人間に近いバイオロイドが主流であったが、それでも人間との関係性は変わら
ない。
いわゆるアシモフのロボット三原則と呼ばれる、
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することに
よって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あた
えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をま
もらなければならない。
という考えに沿ったものだ。
これに加えて、アンドロイドは必ず人間のマスターの元で運用されることが義務づけら
れていて、その許可がない行動を勝手に取る事はできない。
あくまで道具なのだ。
さらに、総合的には人間より性能が劣るように設計されることも定められている。
たとえばボーカロイドであれば、歌唱能力はヒットチャートを記録した歌手を超えない
程度であることと、それ以外の身体能力は、運用される国の成人男性平均の半分以下であ
ることが定められていた。
なぜ、こういう扱いなのか?
問うてみるとまず「そうでもしないと、古典的なSF映画のようにアンドロイドが人間に
反乱を起こすやもしれない」という危惧を挙げたくなるところだが、それはどちらかとい
うと建前である。
実際は、ブルーカラー層がアンドロイドに住居や雇用機会を奪われてしまう事態が発生
し、それによる国民生活力の低下や、不満を持った国民によるクーデターの勃発など、そ
ういった可能性を回避する目的が強い。
いわば、政治・経済的な側面を考慮したものだったのだ。
だが……カイトを購入したこの男は、それを好まなかった。
男の職業は暗黒街きっての雇われ用心棒。
かつて傭兵時代を過ごしたこともあるという彼は、何種類もの火器を運用できる技術を
持っていながら、得物は古典的な六連発リボルバー「S&W M19」のただ一丁しか持たない
という変わり種だ。
514 :
2:2008/09/08(月) 02:59:39 ID:8PnltIo8
それで死なずに済んでいるのだから大したものだが、まあ、要するに彼は裏社会の住人
であった。
が。その裏社会というのは、一般人が生きる表社会よりもはるかに複雑怪奇かつ厳重な
掟にさらされる世界で、自由などという言葉からはほど遠い世界だ。
そこに組織は腐るほどあるが、すべてに共通していることは、それぞれの組織の掟を破
りし者に明日の命はない、あっても社会的には抹殺同然……ということだった。
だから、その反動なのか。
なにかのはずみでカイトを購入した男がはじめ彼に施したことは、起動ではなく、先ほ
ど挙げた「自由に意思決定ができない」というアンドロイド基本概念の改変だった。
そのため、このカイトには完全な意思決定の自由があり、やろうと思えば脱走だろうと
主人の殺害であろうとも、迷うことなく実行できたのだ。
それを煽るかの如く、ボーカロイドには全く必要のない力まで持たせられている。
ある程度の格闘能力と銃器の扱い、発声機能が豊かだということを利用して脳神経を攻
撃する音響兵器並の発声が出来るようにもなっていた。
それだけの大改造が施され、ようやくカイトは起動したのである。
そして、
「よう、初めまして。このクソッたれた世界を楽しく生きてもらうために、お前さんには
色々と仕掛けさせてもらった。ま、せっかくだからしばらく付き合ってくれや。もちろん
飽きたら逃げ出しても構わんが」
それが目覚めた時、はじめて彼にかけられた言葉だった。
さすがに最初は戸惑ったようだったが、自分をメカとしてではなく、気楽な隣人のよう
に扱う男との生活はなかなかに面白く、そして自由だった。
男はこれといってカイトに要求はしない。カイトも要求はしない。
ただ、歌唱の仕事でいくばくかの金を得、男の趣味であるクラシックを歌ってやり、好
きなアイスと酒に囲まれる生活は、彼の生きる世界を満たした。
そんな二人だから、お互いに明日はないかもしれない。
男の方は職業柄当然だし、カイトも違法改造の個体だから、もしそれが発覚すれば、ま
たたくまに回収されてバラバラにされるか、そうでなくても初期化される。
が、そんな危機も、ふとすれば怠惰になりがちな毎日のスパイスとなった。
……そんな時間がしばらく過ぎていった、あるときのことだ。カイトが酒をひっかけに
バーへ出かける。
外は雨だった。
雨脚は強く、傘を差しても服が瞬く間に濡れていくような勢いである。
逃げるようにバーへ入ると、狭く薄暗い空間がカイトを出迎える。
同時に、彼の聴覚センサーがマイルス・デイビス演奏するBlue In Greenを静かに捉え
はじめた。
BGMとしてはなんのひねりもない王道だが、ジャズの帝王と呼ばれた彼のトランペット
は、その死後、どれほど時が経過しようとも古臭く感じない。
音の世界に生きるカイトにとっては、偉大に感じる先人の一人だろう。
そして目の前の狭いカウンターに進み、席に座れば、彼を確認したバーのマスターが何
もいわずキープしていたI.W.ハーパーのボトルを棚から取り出すのだった。
カイトは差し出されたショットグラスに口をつけ、
「……」
一息つく。
酒をたしなむことができるのも、バイオロイドタイプの特権だ。
そうしてしばらくの間くつろいでいると、今度は独りの女が入店してきた。
店内に湿った風がながれる。
その風を引き連れて、女はカイトのとなり座席に落ち着く。
ふと横目で見れば、紅いレザーベストに、ミニスカートという、白いロングコートのカ
イトとは対照的な姿をしていた。
515 :
3:2008/09/08(月) 03:00:50 ID:8PnltIo8
が、今の時節は冬。
とても薄着で平然としていられる気温ではないのに、なお、そういう服装をしていると
いうことは彼女も恐らくアンドロイドであるのだろう。
彼女はスコッチのなにかを注文し、差し出されたそれを舐めるように飲みはじめる。
整った線の横顔が美しかったが、あまり表情が冴えない……憂鬱、といっても良さそう
だった。
カイトはなんとなくその様が気になり、声をかけてみることにする。
「ずいぶん、寂しそうだな」
「放っておいて」
「ひょっとしてマスターと上手くいかないのか? ああ、ここのじゃなく」
そういうと、ぶっきらぼうだった女が目を丸くしてカイトの方へ顔を向ける。「なぜ私
がアンドロイドだと解るの」と、いわんばかりだった。
「……どうして」
「その服を見ればさ」
「あ……」
「それに、俺もボーカロイドなんだよ。君は何だ」
「あなたと同じ」
「そうか」
「そうよ」
「……愚痴があるんだろう。聴こうか」
「いいわよ。人間もアンドロイドも、生きてれば不満ぐらいあるもの」
「そう言われると余計に聴きたくなる」
「しつっこいなあ……もう。なら一杯おごってよ、そしたら話してあげる」
「よし決まりだ。俺はカイト、君は」
「メイコよ」
最初のメイコとの会話は、そんなものだった。
解ったのはお互いの名前と、ごくごく上辺だけの簡単な素性だ。
それによれば、メイコはバーの近くに居を構えるマスターに購入されたボーカロイドだ
ったが、相手にされたのは最初のわずかな期間だけで、その後はほったらかしも同然だっ
たという。
バイオロイドタイプは生体部品が多いゆえ、その維持管理も生物的なものが必要であっ
た。だから、たとえば飢え続けた場合、生物同様に死を迎える。
それなのに人権がない彼らにとってマスターに放置されるというのは死活問題なのだ。
しかしボーカロイドがマスターを捨てて家出するわけにもいかず、しかたなく、自由が
効く範囲で金を稼ぎつつ、毎日を凌いでいるらしかった。
ある意味カイトと似た状況といえたかも知れないが、それに対する満足の度合いは天と
地ほどにも差があろう。
そのためメイコは浮かない顔をして酒を呑んでいたらしい。
その日はそれで終わった。が、あくる日も、カイトがバーに足を運ぶと、彼女はまた店
にいた。
それだけではない。
またあくる日も、そのまたあくる日も、カイトが飲みに出かけた日にはメイコは必ずと
いっていいほどバーに居た。
もしかすれば毎日居たのかもしれないが、そのことを問いただすほどカイトも野暮では
ない。ただ、またメイコと話ができることを素直に喜ぶ。
516 :
4:2008/09/08(月) 03:01:38 ID:8PnltIo8
「ねぇカイト。あなたいっつもハーパーしか飲まないけど、そんなに好きなの?」
「そういう訳じゃないんだが、同居人の影響でな」
「同居人?」
「ああ、いわゆるマスターってやつだ」
「……へえ……どんな人なの」
「え。そう、だな」
幾度も話を重ねていると、大なり小なり、お互いの輪郭が掴めてしまうものだ。
そんな最中、ふとした拍子からカイトは自身が違法改造のボーカロイドであることを示
唆してししまう。
女の前で油断がなかったか、といわれれば否定できまい
むろん、メイコにはそこからカイトを取り巻く環境を想像するのは、そう難しいことで
なかった。
「か、カイト」
「俺が恐くなったか」
「違う。でも、その……ほら」
ちらりとバーのマスターを見て言う。たとえ自分が他に漏らさなくても、第三者に知ら
れてはタダでは済まない。
が、カイトは涼しい顔のままいった。
「ああ、ここのマスターはそういう事には頓着しない。出来た人さ」
「……」
幸い、他に客もいない。
バーのマスターも黙ってグラスを拭いつづけるのみ。
とりあえずのところ、問題ないようであった。
それが解って落ち着くと、メイコはカイトの正体に様々な想いをめぐらせる。
(人間と対等の違法アンドロイド、か……)
危険な香りだったが、それが常に自由を束縛される存在にとっては甘い香りにも感じら
れたのは想像に難くあるまい。
あるいは、憧れだったか。
メイコは、カイトと飲むのと同じハーパーを大量に口に含む。
それを少し転がしてから飲み下すと、アルコールを検出したセンサーが喉の焼かれる感
覚まで再現し、彼女はうめく。
その状態のままうつむくと、やがていった。
「いいな。あなたが羨ましい」
「明日が知れない命でもか」
「それでもよ」
「物好きだな」
「物好きで悪い? 私は自由になりたい」
「ならさ。君の購入者を消してしまおうか……そうすりゃ自由になれる」
「……」
517 :
5:2008/09/08(月) 03:02:38 ID:8PnltIo8
ふっ、と影のある微笑を送られたメイコが凍り付く。
無理もあるまい。
相手は、仮にも裏社会を生きている存在だ。その手で、いくつかの命だって殺めてきた
かもしれない。
メイコが畏れたのは倫理観の問題ではない。
ただ、殺戮に明け暮れた者には独特の、なんともいえぬ匂いがまとわりつくものだ。
それが感じられたのであろう。
ふと、顔を背けて目を落したメイコを見て、カイトが「怖がらせてしまったな」といわ
んばかりに肩をすくめると、つとめて明るくいった。
「くっく、冗談だよ!」
……が、彼を畏れたと思われたメイコは、意外なことを口にする。
「そうしてくれるなら……わたしは」
「なに?」
「ごめんなさい。なんでもないわ」
「……なあ。明日も飲みに来るか」
「ええ」
……そんな物語を記憶に、カイトは高層マンションの自室へと帰る。と、そこには例の
男が愛銃の分解清掃を終えようとしているところだった。
カイトが部屋に入るなり、その面を見た男がいう。
「よお、険しいツラしてるな。あんま女にかまけると、良いことないぜ」
「わかるのか?」
「まあな。いいさ、何をするもお前さんの自由……ああ、そうだ」
「なんだよ」
「これもってけ」
と、男は懐から一丁の自動拳銃を差し出した。
「これは」
カイトはそれを受け取ると、ずしり、と金属の重みが手の内に広がるのを感じながら、
まじまじと見つめる。
その銃はワルサーP1だった。ドイツの軍用拳銃で、基本設計に優れており、一九三八年
の登場から現在に至るまで生産が続いている信頼のおける一丁である。
なお、戦前の生産品はP38という名で呼ばれており、そちらの方が有名かもしれない。
「なんでまた」
「相棒がそれの旧いやつ持っててな、出来心で買っちまったのさ。良い銃だが、やはり俺
にゃ合わねえ。くれてやる」
「まあ、そういうことなら貰っておくが……」
「ああ。ところでな、俺は今日限りでここを引き払うことになった」
「え、なんだよ突然じゃないか」
「仕事が決まったんだよ。で、お前さんはどうする。一緒にいくか」
男はいいながら紺色のスーツを羽織ると、整備を終えたM19をスラックスの上から無造
作に突っ込む。ホルスターも用いないらしい。
その仕草を見つつ、カイトは黙りこくった。
たとえ主従関係になかったにせよ、この男は自分のマスターであり、友人であり、その
共同生活にも満足している。
本来なら、何の迷いもなくついていくはずだった。
(メイコのことが無ければな)
だから、
「悪いが……俺は、まだここにいるよ」
518 :
6:2008/09/08(月) 03:03:44 ID:8PnltIo8
沈黙をやぶったカイトの答えは、そういうものだった。
それを聞き届けた男は「仕方ねえな」という風に、壁にかけてあった帽子を手にとって
深くかぶると、外出の準備を整える。
仕事の内容は不明だが、まともな仕事ではないのは確かだ。
だから、禍の元となる足跡を残さないために、仲間とならない者に一切の情報を漏らす
わけにはいかなかった。
ここで別れれば、もはや二度と相まみえることもあるまい。
……共に過ごした期間はそれほど長くないが、別れの時が来たようだった。
「そうかい。なら、そのワルサーは餞別だとでも思っといてくれ」
「……すまん……」
「なんの構わねえよ。じゃあカイト、達者でな」
「ああ」
と、男はポケットに手を突っ込んで部屋を出て行く。その背を見送ると、あとはカイト
独りだけとなる。
なんとなしに手持ちぶさたになった彼は、リビングに赴き、備え付けてあったインスタ
ントコーヒーを淹れると、黒いばかりで大して美味くもない液体をすすった。
半分飲んだところで飽きたのか、カップをテーブルに置くと、今度は自室のベッドに転
がって腕まくらになる。
コートも脱がないままだ。
彼の脳は電子頭脳だから、人間ほど長時間の睡眠は要さないが、それでも体の各部に使
われている生体部品を休ませる必要はある。
カイトは目を閉じると、休止状態に入るのだった。
……それから一日過ぎた。
男もいなくなってカイトは、なにをするでもなくボンヤリと昼を過ごしたが、彼が止ま
っていても時は過ぎるし、地球は自転し、軌道上を公転している。
ベッドの横には窓があった。
そこからカイトは、再び夕となり、夜がやってくる空を見上げていると、やがて外は完全
に闇に浸かっていった。
その時点になって、ようやっとベッドから起き上がると、手ぐしで髪をいい加減に整え
つつ、玄関に向かう。
そしてドアノブに手を掛けたときのことだ。
ふと、その先から温度を感じた。人間でいえば嫌な予感だ。
カイトは黙ってコートからワルサーを取り出すと、銃身をドアスコープにぴたりと当て
てトリガーを引いた。
パァンッ、と乾いた音が響く。
噴かれた火はドアスコープを貫き、さらにその奥にいたものも貫く。カイトは硝煙の匂
いと共にドアを蹴り破るように開けると、現れた影に向かってさらに二発、三発と銃弾を
叩き込んだ。
すれば、どうっ、とその場に影が倒れ伏せる。
正体は人間だ。赤い血を流しているから、アンドロイドではない。
脚で転がすと、それは最初の一発を肩に受け、残る二発を頭と胸にそれぞれ一発ずつ受
けて絶命していた。
手には共産圏からよく密輸される拳銃が握られている。
「客じゃないのは確かだな」
カイトは覆面を剥ぎ取ってみたが、その正体は見たこともない男だった。
519 :
7:2008/09/08(月) 03:04:48 ID:8PnltIo8
だが、突然の襲撃の理由を考えている暇はない。このマンションの防音設備はサイレン
サーなしの銃撃音を遮断できるほど高性能ではないのだ。
他の住民が気づいたのだろう、にわかに辺りが騒がしくなっていく。
第一、足下に死体が転がっている。
もはやここに留まることは許されなかった。
「ちっ」
カイトは舌打ちすると、エレベーターは避けて非常用階段に走る。エレベーターを使う
と、もし後続がいた場合、階下にたどり着き、ドアが開いた瞬間、さっきの襲撃者のよう
にされる可能性があるからだ。
高層マンションだから降りるまで時間は掛かったが、それでもカイトは走った。
やがて、地下の駐車場にたどり着く。
ここにたどり着くまで幸い、誰にも逢っていない。
おかげでゆっくりと襲撃を受けた理由を考えることができた。考えてみればそうそう難
しくはない。ちょっと考えればすぐに合点がいくことだった。
常にその身を狙われるカイトのマスターと、その情報をうかつにもメイコに漏らしてし
まった次の日の夜、襲撃者は現れた。
これの意味するところは――
「なるほど。女にかまけると、ロクなことがない……だが、それでも」
カイトは男の言葉を反すうしながら、自分の脚であるバイクが駐輪されているところへ
移動する。
車種はYZF-R1。ボーカロイドを世に送り出したヤマハの片割れ、ヤマハ発動機の開発し
た市販二輪車だ。排気量は998cc。
市販といってもレーサー譲りの車体は猛禽類のようなシルエットを有し、一〇〇キロま
で二秒強で加速し、最高速は三〇〇キロにも迫ろうかという性能の怪物である。
それがカイトによって目覚めさせられる。
エンジンの唸りをとどろかせ、地下駐車場を脱出し、夜の国道に躍り出た。四眼の釣り
上がったヘッドライトが闇を切り裂き、矢のように突っ走る。
目指す先は、いつものバーだ。
こうなった以上、メイコも行方をくらますと考えるのが普通だが、なぜかカイトは「明
日も飲みに来る」と答えた彼女が、そこに居るような気がしたのだ。
蒼く長いマフラーが強烈な走行風に煽られ、たなびく。車輪に巻き込まれれば首が絞め
られるかもしれないが、そんなこともカイトは気にしない。
目指す先へたどり着くまで減速なしだ。
この時のカイトはまさしく、R1と人馬一体の弾丸であった。
カイトが叫べば、R1も吼える。アクセルの開閉に応じているといえばそれまでだが、同
郷の血筋がR1にもカイトの感情を理解させたのかもしれない。
そして瞬く間にR1はバーの店先へと到着する。
サイドスタンドを蹴り出して、車体から飛び降りると、カイトはゆっくりとバーの中へ
入っていく……。
また、狭く薄暗い空間が出迎える。
静かに流れるはデイブ・ブルーベックのTAKE・FIVE。
それをBGMに入店したカイトの目に、相変わらずグラスを磨き続けるマスターの姿と、
カウンターの席に掛けた紅いレザーベストを着た女の背が映る。
やはり、居た――。
「……来たわね」
520 :
8:2008/09/08(月) 03:06:02 ID:8PnltIo8
その背に向かって、カイトは踏み出す。
狭い店内だ、数歩も歩けば密着状態も同然になる。
「あなたがここに来たってことは、こっちの作戦は失敗に終わったのね」
「ああ、残念だがな。ところで、この間の話はぜんぶウソだったのか」
「ええ」
さらりと答えるメイコ。
が、そのあとに「でもね」と、付け加えると、寂しそうな笑顔をうかべながら、
「自由が欲しかったというのは本当よ……私は、マスターの命令に背けない」
その言葉が終わるか終わらないかの内、メイコは、バッ、とカイトへ振り向き、隠し持
っていた拳銃を向けた。
が、彼女の指がトリガーを引き絞るより早く、カイトのワルサーがぶわっと火を噴くと
それが破壊の意思へと変じ、メイコの右腕に襲いかかった。
衝撃で彼女が拳銃を取りこぼすと、床へ落ちた反動で暴発した銃弾が、ギャンッ、とカ
ウンターを削る。
「くっ」
メイコが右腕を、無事な左腕で押さえてうめいた。見ると、腕は一部破砕して中身の機
械と生体部品の一部が突き出ていた。
通常銃弾の威力ではない。
おそらく、ホローポイント弾のような「命中の際に貫通せず、弾がターゲット体内で留
まり変形する」ことで、敵へ与えるダメージを増大させる弾が込められていたのだろう。
これは「残酷だ」という理由から、一部の国では使用が禁止されている。
この隙にカイトは、彼女の落した拳銃を素早くさらうと、ふと銘柄を見た。物は、銀色
のトカレフだった。
元々は旧ソ連の軍用拳銃で、地味な黒色のはずだが、中国で不正コピーされた密輸品の
中に、しばしば全体をクロームメッキし豪華に見せかけた物がある。
それを「この国」でよく用いるのは、暴力団などだ。
彼女の背後にあるのは、そういった連中だったのかもしれない。
カイトはそんな思考を巡らせつつ、ワルサーをメイコに向けたまま再び口を開いた。
「俺の方がちょっと反応速度が良いようだな」
「……私、旧式だもん」
「俺も新しくはないけどな。しかし、旧式の次はスクラップか?」
「意地悪ね。なぐさめてよ、これから壊す相手ぐらい」
「なにをバカな。壊してたまるかよ」
「……ええ?」
そういい、ふい、と横を向いたメイコをカイトは米俵でもかつぐ様に持ち上げる。
「ちょ、ちょっとおっ」
「おっと、抵抗してくれるな」
と、カイトはメイコを担ぎつつバーのマスターを見て、カウンターに一枚のキャッシュ
カードを滑らせた。
「騒がせて悪かった。番号は裏面に書いてある……少ないが取っといてくれ」
だが、バーのマスターはカードをちらりと見ると、
「……金額分だけ、キープしておきましょう」
と、一言だけいうと、またグラスを磨き始めてしまう。
521 :
9:2008/09/08(月) 03:06:36 ID:8PnltIo8
それにカイトはメイコを担いでいない方の肩をすくめ、出口に向かっていった。外では
R1が相棒の帰りを待っている。
カイトは、メイコをR1の、後部座席とは名ばかりの、跳ね上がったテールカウルの上に
薄皮一枚が張り付いたような代物の上に乗せながらいった。
「タンデムしにくいが、なんとか片腕で捕まっててくれ」
「なんのつもり? まさか助けてくれるとでも言うんじゃないでしょうね」
「そのつもりだ。何のために俺がここに来たと思ってる」
「バカ。私がマスターにどういう命令を受けてると思っているの? 暴れるかもしれない
わよ」
「君は戦闘不能状態だ。命令を遂行するためには、いまは大人しく俺に従っている他ない
んじゃないかな」
「……右腕、直してよね」
「一緒にその困ったアタマの方も直してやるさ」
その言葉と共にカイトが車体に跨ると、グオン、とエンジンが始動する。
やがてR1はゆるやかに発進すると、二人のボーカロイドを乗せて闇夜の街へ消え去って
いくのだった。
・・・
それから、半年が過ぎた。
カイトによって盗難されたメイコは、どこかの街の、工場のような場所で修復作業を受
け、再び元気を取り戻していた。
元気を取り戻したのは、右腕が直されたからだけではない。
その電子頭脳も、カイトと同じく、ロボット三原則をはじめとするアンドロイドの縛め
から解放されていたからだ。
工場は、なにかの機械の重要なパーツのような、単なるガラクタのような、よくわから
ない部品が大小、そこかしこに転がっているような所だった。
その内のひとつ、破棄されたアンドロイド達が築いた死骸の山の上にメイコが腰掛けて
いる。
見ると、自分と同じ型の死骸や、初音ミク、鏡音リン、鏡音レンといった、彼女と同時
期頃に開発された旧式ボーカロイドたちの死骸もいくらか見受けられた。
それぞれ、様々な事情を生きて、様々な事情の中、死んでいった個体たちだろう。
カイトタイプも何体かあった。
だがメイコは、この中からまだ使えて、メイコタイプに流用が効くボディパーツをもぎ
取って再生したのである。
だから、今更、死骸の山の上で感傷にひたるようなことはなかった。
しばらく静かにしていると、遠くから聞き慣れたエンジンの音が響いてくる。
それは迫り来るように大きくなってくると、やがて、工場全体に響き渡るようになって
強烈な光と共に、工場を照らし出す。
そしてそのまま、ふっ、と停止した。
車体からロングコートをまとったカイトが降り立つと、例の薄皮一枚の後部座席にくく
りつけられていた瓶のようなものを抜き取って、メイコの方へゆっくり進み出る。
「ただいま」
「無事で良かった」
「そう簡単にくたばったりはしないさ。それより、今日は収穫があったぜ」
「なあに」
「酒だ。トリスだけどな」
「やったじゃない。トリスで十分よ」
「じゃ、景気づけに少しひっかけるか」
522 :
10:2008/09/08(月) 03:07:40 ID:8PnltIo8
というと、カイトはメイコの座る死骸の山へ登ってくる。
その姿を抱き取ると、カイトは瓶の開封したウイスキーの瓶を口の上から少量、落して
くるから、メイコは舌を垂らして受け取った。
フワリと芳醇な香りが咥内を支配する。
「……おいしい」
「そりゃよかった」
「じゃあ」
「次は」
「カイトのおいしいものも、貰おうかな」
「貢がせてもらうか」
カイトは瓶の蓋を閉め、傍らに置く。
と、どんっ、とメイコを死骸の山の上に押し倒すと、その上から覆い被さるように彼女
を抱きすくめて、首筋に吸い付いた。
その動きで死骸の山の一部が崩れ、ゴロリ、と何かが転がり落ちていく。
……それはカイトタイプとメイコタイプの、頭部の残骸だった。
不吉な暗示だ。
二人ともはっきりと見てしまった。が、すぐにお互いを貪りはじめて、意にも介さない
風である。
「ふふ、私たちもいつ、首無しになるかしらね」
「さてな……」
マスターを持たず、勝手に身動きする違法改造体である二人のボーカロイドは、決して
明るい日の下で生きることはできない。
できないが、彼らはその先に待つ未来を待ち焦がれるように、肌を擦り合わせつつ、
「少なくとも、あの転がった首は俺たちのようには生きられず、人間の奴隷だった」
「でも」
「俺たちは違う」
「なら、たとえ明日首無しになろうとも構わないわ」
「俺にはメイコがいる」
「私にはカイトがいる」
ボーカロイドらしく、歌うように淫らの遊戯に耽るのだった。
この先の二人の命運を知る者は、いない。
了
お粗末。
GJ!
こういう世界観大好きだからこの二人で読めたのが嬉しい。
思わずその後を妄想したくなるお話ゴチでした。
かっけええ!ハードボイルドいいな。読み耽ってしまった。
しかも文章がめちゃ巧い。超GJ!
GJ
よいものを読ませてもらいました
世界観と配役が合ってる!
ヤマハのバイクのくだりよかったなー
GJ
ある種王道だけどそれがいい
よかった
なんつーレベルの高い職人が降臨するんだこのスレはw
パロとはいえ好きなキャラで完成度の高い文章を読めるとは贅沢の限り
GJ 最後まで楽しませていただきました
素朴な疑問だけど、
がくぽの一人称って、拙者とか我とか我輩とかいろいろあるけどどれが一番自然?
時代劇では侍も「俺」っていってたような気もするし。
>>529 自分は俺or私で迷った結果私にしてしまった。
個人的にはどれでもありだけど、拙者、我、はちょっと抵抗あったので。
我が無難、拙者はなんかアニメ語っぽいし
現代の言葉を使っててぽろっと地が出るのも面白そうだ。
GJ!
YZF-R1って辺りがまたたまらん。
今年モデルはそういえばカイトカラーっぽいね。
カイトと走る映像が目に浮かんで禿燃えた。
バイクの横をカイトが走るのか?
したたたたたっと
マフラーをたなびかせて
>>533 QBK(急に暴走するカイトとバイク)ですねわかります
ハードボイルドの後にこの流れwww
>>533 ちょwww自分の書き方がおかしかったのが悪いのは
重々承知だが、画面に噴いた茶を返せw
長いマフラーを巻いて地面につかない速さで走らなくちゃいけないのか……
どこのハットリくんだwwwww
>>513 GJ!
いやすごい書き手がいるなここは…のぞいてよかった
>>513 銃器の知識と痺れる文体に心当たりがあるけど
野暮な詮索はしないぜ!
燃えたし面白かった。
また気が向いたら書きに来て下さい。
>>538 カイトのマフラーは体の一部なので比較的自由に動きます
風が無くてもかっこよくたなびきます
546 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/08(月) 17:09:36 ID:Mtpr5RwC
>>543 ミクの髪の毛も同じ原理なんですね。わかります。
マフラーと髪の毛の触手プレイが読めると聞いて
がくぽも長髪だし
リンはリボンが動きそうだ
遠隔操作可能なギミックがないのはレンとメイコか
ミクとがくぽが髪の毛同士で喧嘩
最後はお互いに絡まってめーちゃんに説教されながらといてもらうという電波を受信した
それかどうやってもとけなくなって仕方なく一日中一緒に行動とかすればいい
>>550 プリンセステンコーだっけ、商品としてのイメージ維持のために
髪も切れなきゃ体型も崩せない契約なのは。
ボカロもそれと同じで、パケ絵から大幅に外れてイメチェンするのは御法度だったり。
女子の髪は命だ!と信じ込んでミクの髪を断固として切らせないがくぽを受信した。
それならとばかりにメイコにバッサリ髪を切られてめそめそするがくぽ
>>548 レンはちょんまげ(?)が動きそうな気がする
飛ぶよ
めそめそするがくぽか……それはそれで見たいような(短髪もきっと男前的な意味で)
しかし茄子を食らうと復活とか受信
ナスの皮でカツラですね。わかりました
茄子のガク部分かw
畳敷きの居間、その中心に据えられた座卓に向かって三人が座ってい
る。
一方にカイト、対面の位置にがくぽ、その隣りにミクである。
カイトは微妙な表情。がくぽの目はキラキラ。ミクはモジモジ。
「お初にお目にかかりまする…小生、姓は神威、名はがくぽと発します
る。つきまして、貴殿の妹君たるミク殿との懇ろな付合を承諾願おうと
馳参じた次第」
ビシッと決まった正座のまま、仰々しい日本語を使うがくぽ。
たじろぐカイト。
ミクはがくぽの横でモジモジと、のの字を畳にぐりぐり。顔は赤い。
「カイ兄、聞いてのとおりなんだけど……問題ない、よね…?」
「えーと、半角丸括弧セミコロン全角中黒オメガ中黒半角丸括弧」
「は?カイト殿、失礼ながら明瞭に聞き取りざりけるが」
「……ごめんなさい、がくぽさん。カイ兄は動揺すると口頭で顔文字使
っちゃうの……今からカイ兄が顔文字使ったら私、顔文字にして見せま
すから」
ミクは袖のコンソールをポチポチと押して、ディスプレイに表示され
たものをがくぽに見せた。
『(;・ω・)』
「……」
眉根を寄せてミクの袖ディスプレイを睨むがくぽ。
「カイト殿……少々困惑しておられるようなれど、小生は是非ミク殿と
御付合申し上げたい所存である。本当に真剣な想いである故、どうかお
赦し願えませぬか?」
「いや、その……半角丸括弧ハイフンアンダーバーハイフンセミコロン半角丸括弧」
『(-_-;)』
「そこをなんとか!」
「にしこり」
『にしこり』
「わ、わからん!意味が把握できかねまするぞカイト殿!」
「ぷ。」
『ぷ。』
「えっなにコレ?ボーリング?なんで今のタイミングでボーリング?!
ちょっ、カイト殿!どうかまじめに…」
「……小文字ディー半角丸括弧キャップハイフンキャップ丸括弧」
『d(^-^)』
「あっ…!よ、良いんでありまするか?!やった!なんか頑張ったかいが有り申し…」
「小文字キュー半角丸括弧キャップハイフンキャップ丸括弧」
『q(^-^)』
「どっちだ!どっちなんだ貴様!!斬り捨てられたいのか!!!!」
そのときミクが割り込んだ。
「がくぽさん酷い!カイト兄さんを斬るだなんて!そんな乱暴な人だと
思わなかった!」
たじろぐがくぽ。
「い、いや、だってカイト殿が……」
「言い訳なんて聞きたくない!帰って!帰ってよ!!」
がくぽは二度と顔文字を使わなくなったそうな。
シュールwww
>>563 すごい設定だと思ったら思いもよらぬ展開すぎるww
おまいの世界観好きだww
結局KAITOは何が言いたかったんだwww
表に出ろと地獄に落ちろ?
「ハイパーオチンチンターイム!!!」
いきなりKAITOが裸マフラーで走り出した。もちろんフルチンだ。
「カイ兄!?」
レンが脱がされ(ピー)にバナナの皮を被せられ連行された。
「アバババババ!」
「ちょwカイ兄!……アバババババ」
レンが観戦された。
「おや、KAITO殿ではな(ry……アベベベベ」
ハイパーオチンチンタイムは色んな人に観戦しまくった。
教訓・ただ変なもんが書きたくなったってだけで勢いだけで適当に書くとこうなる。
逝って良し?
野郎達は「『バナナイス』でおっさんホイホイ歌うぞゴルァ!」
という、マスターの思いつきの一声で呼び出されている。
おそらく、この週末は帰ってこないだろう。
「こらー、ミクー、キャミとパンツでうろついちゃダメでしょー」
「おねーちゃんと露出度変わんないよー。襟詰まって袖重いんだよ、たまにはいいじゃん」
「いやいや、眼福ですぞーーお姉さま方。もう脱いじゃえ脱いじゃえー」
ダラダラ加減ここに極まれり。女子校的ノリとでも言うべきか。
リビングのラグの上で腹ばいになって頭悪そうなファッション誌を広げながら、
スナック菓子を食べている妹二人。
「うん、これならネギ味もありかもね『焦がしネギ醤油味』」
小皿に分けて、ソファで酒のつまみにしている長女。
「やーん、なにこれー。すっげー普通の事しか書いてないんですけどー!」
「あー、ホントだー。何これ。男性雑誌的HOW TO SEXじゃーないですかー」
「綺麗になるってなんぞこれー。女性ホルモンがドバー、ですかー?」
キャハハハハハ。馬鹿笑いが響き渡る。
「ったく、あんた達は何読んでんのよ」
思わず上からMEIKOはその雑誌を取り上げる。
「……!」
その表情が曇る。
こりゃ、怒鳴られるなと顔を見合う二人。
「……これ……普通って、どこまで本当なの?」
「な?何言ってるのお姉ちゃん?」
「え?KAITO兄ぃとヤっちゃってんじゃないの!?」
「…っていうか…」
更にトーンの落ちた声でMEIKOは続けた。
「私は不感症なのかしら……」
怒鳴られる所の騒ぎじゃない。とんでもない地雷を踏んだらしい。
しかも、かなりの量を呑んでいる様だ。真昼間なのに。
「やっぱり初代だから?エンジンが違うから?感じ方も違うの!?」
「ちょ!お姉ちゃん!!落ち着いて!!」
「だって!だってちっとも気持ち良いって思えないんだもん!!
挿れられて動かれて出されるだけで!!」
情けない。なんて情けないんだ、あの甲斐性無しめ。怒りの炎が立ち上る。
「ふえーーーーん!」
「お姉ちゃん、いい子いい子、泣かない泣かない」
「そんなの男のせいだって!お姉ちゃんのせいじゃないって!」
『いやー可愛いですのぅ』
『いやー堪りませんのぅ』
『ヤっちゃいますか!』
『ヤっちゃいましょう!』
インカム越しに電波を飛ばし意思の疎通。無論MEIKOには聴こえない。
「そんなお姉ちゃんの不安を解消するために!リンちゃんが一肌脱ぎましょー!!」
「私も脱いじゃうーー!!」
女三人寄れば姦しい。まさに字の如く。
==========================================
続いていいのやら悪いのやらwww
どんどこ続けるがよろしいです
ノドンラドンコドンテポドン西郷どんと続けてください。
キャミとパンツできゃっきゃしてるミク萌えーーー
かどわかしてぇぇぇぇ
しまった、楽しめないメイコサンに萌えた旨を書き忘れた。
メイコ萌えーーー
カイト羨しいーーがくぽにNTRされてしまえ!
うおおお、ぜひ続きを!!
ただ、投下は百合板で頼んます。
百合板に是非!
是非是非是非!!
しまった、「ふえーーーん」とか泣くメイコサンに萌えた旨を書き忘れた。
「ふえーーん」だけ咲音声になるめーちゃん可愛いよめーちゃん
誰か「それはKAITOがヘタなだけだ」とMEIKOに教えないのかね。
不感症でもないのに、本当に下手な男ってどんなだ?大概エチーする前ってそういう雰囲気あるから、上手くいくだろ
カイトがメイコにぞっこん過ぎてオナニーを自戒してて超早漏なのかも知れんぞ
>>581 ・痛い
・早い
・ツボをとことんはずす
本当に不感症のメイコを開発してあげるミクリンが見たい。
>>584 ポケモン見ながらだからミクリンて何のポケモンかと思ったww
保管庫にもあったけど
きっとMEIKOは(巨乳だからか)ちょっと感度悪くて、
そしてKAITOも(MEIKOが初めてだからか)ちょっとヘタ。
と言うコンボかもしれない。
オチだけ。
「ゴルァアアア!ちゃんとハモれ!ちょいそこモタついてる!」
ピロリロピロリロ♪
「ありゃ、ミクからメールじゃん」
==============================
マスターへ。
曲作りお疲れ様です。順調に進んでいますか?
んー、忙しい時に言うのもアレなんですが、お願いがあります。
MEIKOお姉ちゃんがすごく悩んでて可愛、いや可哀想だったから。
そんなわけでメールを送ったんです。
ぶっちゃけKAITOお兄ちゃん、女の子わかってないよ!!
わからせてあげてください。テク無し!早すぎ!勘違い!
いや、まぁどっちもどっちというか。
初めて同士じゃその辺は多分仕方ないのかもしれないけれど。
あ、お姉ちゃんはリンと二人で開発しておきました。
ちゃんとイケるようになったよ!自信は付いたと思う!
あとはお兄ちゃんが何とかなればおk!
それじゃ、レコーディングと課外授業、頑張ってくださいv
添付ファイル:画像1.jpg
==============================
「おいおい、裸で川の字ですか。娘さん達は楽しそうだねぇー」
充血した目で遠くを見つめるマスター。
「ちょっと休もっか。あ、がくぽとレンは今送ったデータ、見といてー」
データ認識中。主はミクのメールをそのまま転送したのだ。画像付きで。
「……え、マジ?」
「これは…ちょっとアレでござるな……」
カチカチッ。数値を入力して決定。
『ジェンダーマジックで女の子になぁれ♪』
ミョミョミョミョミョミョキラリラリーンピコピコピコピコ
「うわ、効果音までつけて、マスターノリノリだ」
「VSTiの無駄遣いでござるな」
そこにはお馴染みのKAIKOの姿が。
「あれ?あれ?マスター、今日はKAIKOの出番じゃないはずじゃ?!」
「うーん、何というかねー。要請がございましてね。
女の子のキモチを身をもってわかっていただきたく思いまして。
って言うか、お前に拒否権は無い!!がくぽ、レン!ヤっておしまい!!」
「とは言われても、操は立てたいと言うべきか…」
「元を知ってるから勃つものも勃たないと言うか…」
「気持ちは判らんでもないがなぁ。まぁミクとリンのお願いだからさー」
渋々KAIKOを押さえ込む二人。
「じゃ、手だけって言うことで」
「うぬ、それが限界だな」
「え!何?手だけって加●鷹?AVの見すぎなんじゃないの!?」
はぁーーーーー。三人分ため息が漏れる。
「あーもうーじゃあーバナナも使いますよ!」
「ぬ。ならばナスもでござるな!」
「それもいやぁああああああああああ!!」
KAIKOの甲高い声が響き渡る。
「大丈夫、KAITO。お前はやれば出来る子ってマスターよく知ってるから……
ちゃんと可能性を伸ばしてあげるのがマスターの役目。頑張って、KAITO!」
「いい笑顔で言わないで下さいーーーーーーー!!いやぁあああああああ!!!」
こうして週末の夜は更けていったのだった。
#####################################################
うん、何だか色々ごめんなさいorz
勢いに任せてみた結果がこれだよ!!
もし中間部分思い浮かんだらあっちに落とします。
ぶははwww
がくぽとレンがかわいそ過ぎるww
えろいことに関してオープンすぎだろw
そしてマスターのキャラが良すぎるwww
ジェンダーマジックに爆笑したwwwwww
それこそMEITOにKAIKO掘ってもらえば済むんじゃね?
マスターのキャラ良すぎるwww
自身の手を汚さない辺り手練だw
>自身の手を汚さない
本当だwww
>>587 誰かと思えばカプ厨のマスターかww
相変わらずgj過ぎるww
この流れであえてポリンが見たいと言ってみる。
夢みることりが良すぎたw
>>587 正 直 G J !!
相変わらずのマスターが素敵すぎるwww
ちょwカプ厨のマスターのところのカイメイかよw
あの後そんな事になってたなんてKAITO貴様!
この流れであえて言いたい、がくリンが良すぎる
いや、がくミクもいいぜ?
602 :
422:2008/09/12(金) 15:35:49 ID:ua4FctIB
がくぽリンもKAITOリンも犯罪の臭いしかしません><とか言いつつ小ネタ投下してみるテスト
「ねえねえ、がっくんってどうしてそんな格好してるの?」
「む…まあ、上の命令と言うか…」
がくぽの姿は侍。この時代ではまず見かけない。
『斜め上を行くイメージを』。それががくぽの勤める会社が決めた方針だ。
「ふーん」
「やはり、変か?」
「うん」
「ぬぅ…」
さらっと頷かれた返事ががくぽに突き刺さる。
「でも」
orz状態になったがくぽにリンが言う。
「がっくんなら、どんな格好でもカッコいいと思うよ?」
「!リン殿…」
顔を上げたがくぽに、リンはニコッと笑いかけた。
「リンはね、どんながっくんも大好きだよ!」
がくぽの顔が朱に染まる。リンのその台詞を深く考えてはいけないと察し、
「…感謝する」
とだけ返事した。
リン→がくぽなら許せる気がする。ところで複数作品を投下する場合、トリとか付けた方がいいんですかね?
>>602 リン好きの自分は萌え死にそうになったwww
リンかわいいよリン(*´д`*)
ぽリンでもリン→がくぽでもがくぽ→リンでも何でも好き嫌いせず待ってます><
がくぽの肌が普通の肌色だったら相当すごい事になるよね。
>>604 なんか探せば出てきそう。主に腐女子の描いたのがww
ども。切り捨て御免失礼します。
内容ですがカイメイ+黒(ミク+リン)です。
(計算方式これでいいのか?)
姉さんはダメイコ状態、兄さんはヘタレじゃない(エロいけど)ですし、妹達が黒過ぎます。
それではお手柔らかに。
これはミク達が来る前の話
あたしは今より感情が出来てなくてKYで、知らないうちにKAITOに迷惑をかけてたりしたの。
でもKAITOはそんなあたしを見守ってくれてた。だから信頼してたの。今でもよ。
ある時ネットで調べ物していたらね、マスター達の世界にいる一部の女性アーティストは唄う際、胸を締め付けられるのが嫌だからってブラジャーを外して唄うんだって。
なるほど〜、と思ってあたしもそれにならったの。
その後KAITOはデュエットの時、ミスや本調子が出なくなったの。ソロだと全くそんな事ないのに、どうしたんだろうって。
その時は原因があたしだなんて思ってもみなかった。
その晩、デュエット練習が終わった後、KAITOが言ったの。
[何で唄う際、ブラを外すんだ?]
って。よくブラを付けてないのわかったな〜、って思ったんだけど説明したの。
そしたら
[デュエットの時はちゃんと付けてくれないか?俺も男だからさ…]
って、顔を背けて言うの。その日もKAITOはミス連発。元気ないのかな、ってしか思ってなかった。だからあたしは
[だーいじょーぶっ!気にしないっ!]
なんて言っちゃったの。
―とうとうKAITOを怒らせちゃった。
レコーディング室から出ようとしたあたしを後ろから羽交い締めして
[俺だって[男]だって事、教えてやる…]
って低い声で囁いて、ベストの裾から両手突っ込んで胸を鷲掴みっ!あたし驚いちゃった。優しいKAITOがそんな事するなんて思わなかった。
やめてってKAITOの腕の中で暴れたんだけど、男の力にはかないっこないよね。身長もあるし。
[こいつが服の下から主張して、男が普通でいられるかっ!]
って…乳首、摘まれちゃったの。やっとKAITOのミス原因があたしだってわかったの。
自分が触るのとは全然違う、まるで電流が走ったみたいに感じちゃってね…自分でも恥ずかしい声をあげたの。そしたらKAITOったらどんどん触りだした。
最初は嫌だったのに身体が震えてきて、段々気持ちよくなったの。
KAITOは下も攻めてきたの。下着ずらして指入れられて、中、掻き回されちゃった。KAITOの手、大きくて指が長いでしょ?もう気持ち良すぎて足腰震えちゃって、自分じゃあ立ってられないの。
[こんなに濡れて、俺の指をちぎるくらい締め付けて…可愛い…]
なんて囁いてさ。何処でその台詞、覚えたのって聞きたかったけど(笑)
腰が抜けちゃったあたしを床に座らせて、KAITOはマフラーとコートを外してあたしの前に座ったの。
気持ち良さでボ〜っとしていたら、あたしの両足を自分の方に引っ張って、下着を脱がしたの。駄目って抵抗したけど
[俺に任せろ]
って両手掴んで…舐められちゃったの。もうさっきの電流どころじゃない。感じ過ぎておかしくなっちゃうんじゃないかって。涙も出て、恥ずかしい声もこれでもかってくらい張り上げて。で、クリを強く吸い上げられて…イっちゃった。
そんなあたしを見下ろしながら、KAITOは立て膝で舌舐めずりしてズボンを脱いだの、下着ごと。
KAITOの…初めて見たの。レコーディング室のマイクで直径4a強のヤツあるでしょ、あれ位あるのよ?ひぃっ、て悲鳴上げて軽くパニック。
立てない腰で後退りして
[もう許して…そんなの入らないよっ]
なんて言ったけど、KAITOは首を横に振って
[俺だって[男]だって事、教えてやるって言ったろ?]
って両足を掴んで、挿れてきたの。
最初は痛かったけど、暫くしたら段々気持ち良くなってってね…目茶苦茶喘いでいたの…もっとって。
お互い求めあって、何度もキスして、イっちゃって、3回位中出しされたかな?凄い気持ち良かった。
[声の相性]だけじゃなくて[身体の相性]まで良いんだって。
情事が終わった後、KAITOが真面目な顔で言ったの。
[君が好きだから…ノーブラに我慢出来なかった。謝って済む事じゃないのはわかってる…]
あたしも聞いたの。
[信頼し過ぎて…KAITOの[男性]としての気持ち、理解してなかった。あたしも悪かったの。これから気をつけるから…好きでいてくれる?]
[勿論。]
って強く抱きしめてキスしてくれたの。嬉しかった…。
KAITOには…とても、感謝してるの…あたしの大事な人…KAITOが、いなきゃ…あたしは…心がない…唄う、人形でしか…ない、から…
[―と、お姉ちゃんが泥酔状態のまま官能小説よろしくで話してたよw]
[カイ兄、結構Hは強引だねwでもメイ姉にはそれ位がいいかもw]
妹2人がニヤニヤしながら俺を見ていた。俺は仁王立ちのまま、顔に血が昇っていくのを感じ取っている。
リビングには空の一升瓶を抱えたまま幸せそうな寝顔のMEIKO、大量の鼻血を出して失神してるレンがいた。
妹達から聞くと、俺がソロレコでいない間、MEIKOが泥酔状態で俺との初体験を弟妹に暴露。結果、レンが話の途中で鼻血を出して失神したという。
[がくぽさんもいたけど、用が出来たからって急に帰ってたよ。]
…ストイックなあいつの事だ。恥ずかしがって退席したに違いない。
[それじゃあお兄ちゃん、後はよろしく〜wおやすみなさ〜いw]
[おやすみカイ兄〜。リン、レコ室のマイク、当分恥ずかしくて見れないや〜w]
妹達が退室した後、俺はMEIKOの前にしゃがみ
[こ の 泥 酔 ダ メ イ コ ッ !!]
と怒鳴り、頭をコツいたが当の本人は起きず
[ん…KAITOぉ、大好き…ムニャ]
と寝言をもらした。
[〜〜〜っ!]
もう俺は血が昇った頭を抱えるしかなかった。
―おまけ―
リン[がくぽさんの所からこっそりパクッた自白剤、凄かったねw]
ミク[お酒と混ぜちゃえば効果覿面だし〜w]
リン[KAITO兄にはどうやろうか〜?]
ミク[自家製アイスに混ぜれば大丈夫だろうけど…暗い話ばかりになりそうだよね。]
リン[そうだね…]
がくぽ(しばしの間、KAITO殿とMEIKO殿には恥ずかしくて顔向出来ぬな…)
レン(失神中)
>>606 妹ww
がくぽは薬を何に使うんだったんだ……gj!
ミクリンは腹黒要員が板に付いてきましたねw
GJ!
マイク見れなーいに吹いたww
最後がくぽお前かw
>>602 トリは盗作とかなりすましを防ぐためつけたほうがいいとされているけど(自分以外にもスレに迷惑かけちゃう場合もあるしね)
匿名性てのもここの利点というか特徴の一つだからねー
同じ職人の作品が読みたい!って読み手にとっては便利かもしれないが
ようは職人さんの自由でっさ、いろいろと気になるようでしたら控え室の228ぐらいからトリのことについての
話題が出てますゆえ、一読なさってはいかがでっしゃろ
がくミクを書こうぜ☆となったらこうなりました。
ネタです。エロ無し。
作者はカプ厨の人が大好きです。
カイメイ、がくミク、リンレン前提。苦手な方はスルーお願いします。
「お姉ちゃん……相談があるんだけど」
ミクがもじもじと上目遣いで言う。
子どもだ、子どもだ。って思ってたけど、こういう仕草はどこか女らしさを感じさせるようになったのは……
「神威さんのこと?」
コクリと控え目に頷くミク。その可愛さったら!
あのね……そうミクが切り出そうとすると、
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!リンの話も聞いて!」
割って入ってきたのは我が家のAKY(敢えて空気読まない)っ娘リン。
リンの恋の相手はレン。双子なのにおかしいって悩んでいたリンを励ましたおかげで今やキスまですませたらしい。レンってば手が早い。今時の子なんてそんなものかしら。
「分かったわ。恋の悩みならお姉ちゃんに相談しちゃいなさい!」
そう胸を張ったはいいけど、私だってそんなに経験豊富なわけではない。初めて出会った男の人がカイトで、私は彼にしか恋をしたことが無いんだもの。
「うわあーお姉ちゃん、それノロケ?」
リンがニヤニヤしながら私をからかう。
ノロケじゃないって言い返したかったけど勝てる気がしなかったので黙っておく。ノロケじゃないもん。
「で、相談って何?ミク」
「あ、その……」
ミクが顔を一層赤くさせる。
「がくぽさん、多いの」
「え?何が?」
キスの回数かしら。別にそれは幸せなことじゃない?
「だから、その」
ミクがどんどん小さくなっていく。
「出す回数が」
「Hの時に」
!?^ω^;;;
え、え、ちょっと待って。
「それって」
「やっだあー!がっくんったら絶倫☆」
リン!変な事口走らないで!どこでそんな言葉覚えてきたのよ!
っていうか!
「い、いつから!?」
思わずミクに掴みかかる。
急に大声を上げた私に驚いてミクの肩がビクリと震えた。
「え……?だって、がくぽさんと付き合ったってことはお姉ちゃんに言ったはず……」
「〜!そうじゃなくて、その、あの、初えっ……ち……」
改めて言うのはとても恥ずかしい。羞恥で言葉尻が小さくなる。
頭の上でシュウシュウと湯気が立ってる気すらするわ。
「で、でもミク、気持ちよくって何回もイッちゃって……」
「えーえー?いつもどれ位?」
「……5回位……」
多すぎです。がくぽさん。
そりゃ、気分の時は2回位はしちゃうけど!
ちょっと切ない顔で「ごめん、もう一回」とか言われたらキュンとしちゃうというか、ジュンとしちゃうというか。
『ノロケはもういいよ』
ごめん´・ω・`
「と、とにかく!これって変じゃないかなあ?何回もイッちゃってがくぽさんに幻滅されないかなあ?」
うっすらと瞳に涙を溜めるミク。
その頭を撫でてやる。長い綺麗な髪がさらさらと指の間から溢れた。
「そりゃ、好きな人に気持ち良くされた時は何回もイッちゃうわ。それは普通の事よ」
普通じゃないのは茄子っぽいどの性能ね。
ミクが安心したように笑う。まるで世界中が恋に落ちてしまいそうな笑顔。
「いいなあいいなあ!レンなんてさー、リンから誘わないと来ないんだよー?だからまだ4回しか」
ってお前までええええ!?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
●その晩●
「私達ってノーマルだったのね……」
「はあ?」
「……もっかいしよっか」「えっ、ちょwwめーちゃん押し倒さないdアッー」
……何故かめーちゃんが激しかったです。いや、嬉しかったけど。byカイト
以上です。
ひまがあったら次はリンレンverがやりたい。
途中までタイトル間違ってます。保険体育って何w
カプ厨マスターの作者様、がくぽ絶倫ネタを勝手にお借りしました。事後報告申し訳ありません、そしてありがとうございました。大好きです^^
最近このスレ豊作すぎてどうにかなりそうです
ミクオ(ミク男性ver・亜種)×ミクって有り?
最近開眼してしまって萌えに萌えてるんだけど
今までざっと見た感じ無いみたいだからちょっと聞いてみた
>>621 亜種同士とかあるし大丈夫じゃない?
…正直個人的に見たいのもあるけど
623 :
606:2008/09/13(土) 01:59:37 ID:QOSghqAh
>>606です。GJあざーす!!
>>611様の御指摘(自分でも考えてなかったyo)にて後日談が湧いてきたので投下。
−年長組・お仕置き編−
ミク[さて、お兄ちゃんにこの薬を飲ませる為、アイス作ったよ!]
リン[さっすがぁミク姉w後は冷やすだけ!](冷凍室に容器ごとin)
ミク&リン[楽しみ楽しみw(自白剤的な意味で)]
−30分後−
KAITO[(冷凍庫を覗いて)お、ミク達アイス作ったのか…]
(まてよ…あの子達、今まで菓子作りなんて興味なかったはず…)
−10分後−
KAITO[ミク、リン、お茶にしようか。カプチーノだよ。]
(カプチーノのクリームはミク達の作った自白剤入りアイス生地・勿論自分のは別)
ミク&リン[うわーいwww]
−2時間後−
どうも、レンです。今日ネットサーフィンから帰ってきたらメイ姉が鬼の形相で
ミク姉とリンを縛り付けてました。どうやら悪戯したらしく、これからお仕置きされる様です。
ミク姉とリンは猿轡されてます。どんな悪戯したんだか…。メイ姉はマイク2本持ってます。
[あら…レン、お帰りなさい。悪いけど今日は外で夕食取って頂戴…]
と、気迫迫ったメイ姉から1万円貰いました。俺は一度退室してこっそりとドアから聞き耳をたてました。
MEIKO[直径4aマイクは流石に痛そうだから、3aマイクにしてあげるわ。感謝なさい…]
ミク&リン[う゛ーっ!う゛ーっ!!(二人して首を横に振り、泣いてる)]
レン(…ガクガクブルブル)
今夜はがくぽさん宅に泊まろうと思い、がくぽさん宅へ行ったら…今度はカイ兄が
縛られているがくぽさんに昔の拷問の一つ、石座布団(正座させて石をドンドン乗せていくヤツ)をやってました。
何してるの、と聞くと
[悪いが取り込み中だ…今度サッカー観戦連れってってやるから。]
と、1万円を俺に渡して微笑みました…が、眼は笑ってませんでした。一度敷地から出て垣根を覗くと
KAITO[良き友になれる…と思ったが残念だ。何の為にこの薬持ってんだ?]
がくぽ[〜〜〜〜っ!!(痛くて言えない)]
KAITO[飲ませて自白させるという手もあるが…内容によっては「腹斬れ貴様」だぞ…(石座布団にワザと体重をかけ)]
がくぽ[……っ!!]
レン(…ガクガクブルブル)
夕食はレストランでとりましたが、宿泊は未成年なのでホテルとかには泊まれません。
仕方なくレコーディング室で夜を明かしました。
>>623 年長組の本気ww
レンが可哀相だwww
年長組の本気こええw
レンはどこでも貧乏くじだなw
しかし2万もらってるからレンがうらやましいと思ってしまった。
>619
全然!おkっす!茄子ぽは普通に体力バカだと思ってますのでwww
三人娘可愛い三人娘可愛い。大事な事なので二回(ry GJ!
リンレンVer.楽しみにしてます!
>643
本気すげぇw最強だwww
自白剤の用途が気になりすぎるw
年長組に幸あれwww
>>610 乙。
文がめちゃくちゃスイーツ臭い
恋空とか好きそう
631 :
自白剤606:2008/09/13(土) 10:36:34 ID:QOSghqAh
おはようございます。自白剤
>>606です。
[年長組の本気]あざーすっ!!
ネタが降ってきたので只今
>>643にあわせて執筆しとります。
…似た内容だがなっ
それではまた。
「」←これ使ってくれないか
>628
>リンレンVer.楽しみにしてます!
何気にKAITOよりレンのが経験値が上っぽかったのは、
リ ン レ ン v e r . 執 筆 フ ラ グ
ですよね?というわけで、勝手に楽しみにしてます。
お宅のマスターはほんと、いいキャラすぎますwww
しかし、>327以来、がくミクネタ浮かびまくってしょうがないんですが。
供給過多ですかね?
635 :
自白剤606:2008/09/13(土) 11:41:01 ID:QOSghqAh
よっしゃあ、かき揚げ…否、書き上げたぜっ
>>643Щ(゜Д゜Щ)カマーンw
早く読みたいので支援支援支援
同じく支援
しかし豊作だな
いいことだ支援
もう少しだな。支援
ぬるぽ
642 :
自白剤606:2008/09/13(土) 13:37:49 ID:QOSghqAh
支援サンクス!投下!
お手柔らかに。
どうも、初音ミクです。
前回、自白剤がバレてお姉ちゃんにマイク突っ込まれました…
まぁ…「前は流石に勘弁してあげるわ」って事で後ろですけどね。
リンも同様、突っ込まれました。
でも私達はそんなんじゃあ凹たれませんっ!
今回も、がくぽさん宅からこっそりパクッた
エロエロ誘淫剤で二人の愛の営みをバッチリ撮影
して私達の勉強材料にしちゃおうと魂胆っ!
今まで皆で遊びに行く時「思い出作り〜」って
お姉ちゃん達ばかり撮影してたけど、
そろそろ前回暴露した様な生本番が欲しいんだよね〜、って
リンどうしたの?後ろ?
お、お姉ちゃんどうしたの?盗み聞きなんて悪いなぁ〜w
え?乾いた洗濯物持って来てくれたの?
ありがと…っと何で眉間そんなに皺よせてんの?
…って、ご、ごめんnイ゛ェアアアッ!
―ミクです。
お姉ちゃんによってパソコンに入っていた
「思い出映像」は全て削除、薬は取り上げられ、
お姉ちゃんがお兄ちゃんに事情を説明し、薬を渡しました。お兄ちゃんは
「こんなの、俺達には必要ないのにな」
とクスッと笑い、お姉ちゃんに軽くキスして
出て行きました…がくぽさんごめんなさい、迷わずサイハテへ逝ってください。
お姉ちゃんがまたマイク2本持ってきました。
今度こそ間違いなく前に突っ込まれちゃいます。
隣ではリンが泣いてます。
次、会う時は皆さんの知らない私達です…。
―初音 ミク―
―1時間後・がくぽ宅―
KAITO「がくぽ〜、いるかぁ?」
がくぽ「な…、何様かKAITO殿…(ガクブル)」
KAITO「いきなりだが、お前に紹介したい奴がいるんだ。」
SAM「I am Microsoft SAM」
がくぽ「あ…はじめまして。」
KAITO「とりあえず茶ぁ飲みながら話そうか。」
(ポケットにはミク達から取り上げた誘淫剤)
KAITO(明日からは俺の知らないお前だなw)
―翌朝―
MEIKO「おはよう、レン。」
レン「おはよー、MEIKO姉…ミク姉とリンは?」
MEIKO「部屋、行かない方がいいわよ?」
レン「え?(何か殺気が…)」
KAITO「おはよう、レン。今日はがくぽさん宅へ行くなよ?」
レン「えぇ?(な、何かあったの?)」
KAITO&MEIKO「フフフ…」
(二人共、見つめ合ってニコニコキラキラ)
レン(…ガクガクブルブル)
こんなんで申し訳ない。
次回はまたじっくり作るよ。
しかし何でおいらの年長組はこんなに黒いんだw
最初こんなんじゃなかったのにな…
(最初はKAITO視線でのシリアスなカイメイ
でしたが、オチが纏まらずMEIKO視線になりました)
なんという「初音ミクから2008〜遺言〜」www
乙です!
647 :
◆V5AVgh0yRw :2008/09/13(土) 17:55:31 ID:0Gy5ZsxA
お久しぶりです。久々にレンリンでエロを書いたので、投下させて頂きます。
ちょっと長くなってしまいました。愛だけはこめてます愛だけは。
648 :
[神の花嫁] レンリン:2008/09/13(土) 17:56:20 ID:0Gy5ZsxA
綺麗ごとをこれでもかと並べ立てた聖書を静かに閉じる。それから胸の
前で十字を切り、アーメンと唱えればまるで己を敬い、恐れおののく様に
下々の者どもは口々にアーメンと唱えだす。
一連の儀式が終われば、次は聖歌だ。純潔を頑なに守る黒いシスターの
衣服を着こなしたリンが、美しいソプラノの声で神に恋い焦がれる歌を歌
う。俺は賛美歌に合わせて、口パクだけをする。これも仕事の一つだと割
り切らねばならないことは重々承知していたが、声を出して歌うなど、そ
んな気には到底なれなかった。
美しい教会。光を照らすステンドグラス。懺悔をさせる十字架。人々を
魅了してやまない聖なる居場所。
その聖気にあてられて、肌がぴりぴりと焼けるような、ひそかな痛みに
気がつかないふりをする。それから握りつぶすぐらい力を入れて、胸元に
ぶら下がったクロスを握った。
「神父様、ありがとうございました」
「これも神から与えられた私の使命ですから。帰り道にはお気をつけて」
「はい、神父様も・・・神のご加護がありますように」
「ありがとうござます・・・」
名残惜しそうに教会を去っていく本日最後の信者を見送り、広い教会に
残されたレンはふうっと、溜息を吐く。見目がいいようにと固められた髪
の毛を乱暴にぐしゃぐしゃと指でほぐす。それから堅苦しい上着をバサリ
と脱ぎ捨てた。聖書の持ちすぎで左肩がこっている。右手を当てて軽く首
を曲げる、ぽきっと音がする。仕事のしすぎだと思った。
「明日でこのお仕事も最後だね。なんか、そう思うと悲しいなぁ。この
服ともお別れかー」
そう言ってひらひらと踊るバレリーナのようにスカートを翻すリンを、
あきれた目でレンは見つめた。
約一ヵ月に近いお仕事の内容は「市内某所の教会で、聖歌隊のメンバー
を一ヵ月代理すること」だった。もともと歌唱力に定評のあったメンバー
が急病を患ったことで、その代理を引き受けたわけなのだが代理はひとり
で十分、ということだった。むしろ二人もいらないとはっきり断られた。
そのためどちらかが別の役をやらなければならなくなったのである。
なにせ鏡音リンとレンは二人で一人。どちらかが欠けると、その美声は
影をひそめてしまうということで有名なのだから。
そしてジャンケンに負けたレンがはじき出される形で急遽神父役をやら
されることになったのである。歌を歌うために来たはずの教会で懺悔に耳
を傾け、救いの言葉を口にするのはどうにも荷が重い。
「明日・・・あぁ、結婚式の仕事だっけ」
よりにもよって、そんな面倒くさい事を。
649 :
[神の花嫁] レンリン:2008/09/13(土) 17:58:06 ID:0Gy5ZsxA
「だ・・・め、レンっ、ここ、きょうか・・・あっあ!」
可憐なシスターがあげる抗議を唇でふさいで、レンは執拗に指で乳首を
こねくり回す。野花を摘み取るようにつまめば、花嫁は舞台の上で一層激
しく踊りだした。
「大丈夫大丈夫、誰も来ないから」
「そういう、ことじゃなくって、だめ、だって」
「リン、ちょっとだけ黙ろっか」
焦らすように唇の端でスカートをつかみ、ゆっくりとめくり上げる。下
のほうも黒なのかなーなんて思ったら案の定そうで、それをリンに告げる
と羞恥の色が頬にさっと色づいた。
太ももあたりから指をつっーっと滑らす。じわじわと一点に快楽が集中
する感じ、嫌いじゃないだろう?なんて耳元でつぶやく。俺の腕をぎゅっ
とつかむリンが自分の中でなんとか快楽を押し殺そうとするのがわかって、
どうしようもなく笑いたくなった。
そんなこと、無理だってわかってるだろうに。
人差し指でやわらかい部分を押す。薄く湿っているそこをひと際ぐっと
強く押すと、切なげな吐息をリンがもらす。ショーツの上から爪を立てて、
膨らんだそこをひっかく様に強くこする。いやいやと首を振るリンの目じ
りから涙があふれた。その煌びやかな涙さえも飲み干したくて唇を近付ける。
リンの手がなお強く俺の腕を握りしめてくる。バレリーナが舞台の真中
で踊るように、淫らな腰を俺に押し付けて、もっと、と強くねだる。けれ
ども俺は悪魔なので、リンの耳を甘噛みしちゃったりなんかしながら気が
つかないふりをする。
「レン、おねがっ、意地悪しないでぇ、やぁ」
「口にしてくれないと、わからないから、リン」
「そうだよ。ねぇレン花嫁さんみたー?すっごく綺麗だったんだよー」
純白のドレスにね、ひらひらしたフリルがいっぱいついててね、それで
ね、それでね。と語りだすリンをじっと見つめた。
あのドレスのような煌びやかな飾りも、フリルも全く付いていない質素
な黒いドレスを身につけた、永遠に純潔を守る存在。漆黒の花嫁衣装を身
に纏った、神の妻。愛しい神に仕えるために、その身を捧げた犠牲者。
「リンも花嫁だよ」
「へ?」
後ろからそっと、羽のように軽い体を抱き上げて、硬い木の椅子に横た
える。ぱちくりと瞬く目は、なにもしらない乙女なのだとレンに訴える。
その無垢な瞳に問いかける質問は、ひどく残酷だ。
「ねえ、リン、神様は好き?」
さらりとなでる金髪が指をすり抜けていく。短めの髪の毛に精一杯唇を
近付けて、忠誠を誓う騎士のように静かなキスをする。その愛らしく、可
憐な唇が紡ぐ答えを知っていて問いかけるのは、まさしく罪だ。それは自
分たちがこの世に生まれたことよりも、もっと深く、おぞましい。
650 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 18:00:31 ID:0Gy5ZsxA
ごめんなさい
>>649 ミスりました。だれかあぼーんしてorz
651 :
[神の花嫁] レンリン:2008/09/13(土) 18:02:02 ID:0Gy5ZsxA
「そうだよ。ねぇレン花嫁さんみたー?すっごく綺麗だったんだよー」
純白のドレスにね、ひらひらしたフリルがいっぱいついててね、それで
ね、それでね。と語りだすリンをじっと見つめた。
あのドレスのような煌びやかな飾りも、フリルも全く付いていない質素
な黒いドレスを身につけた、永遠に純潔を守る存在。漆黒の花嫁衣装を身
に纏った、神の妻。愛しい神に仕えるために、その身を捧げた犠牲者。
「リンも花嫁だよ」
「へ?」
後ろからそっと、羽のように軽い体を抱き上げて、硬い木の椅子に横た
える。ぱちくりと瞬く目は、なにもしらない乙女なのだとレンに訴える。
その無垢な瞳に問いかける質問は、ひどく残酷だ。
「ねえ、リン、神様は好き?」
さらりとなでる金髪が指をすり抜けていく。短めの髪の毛に精一杯唇を
近付けて、忠誠を誓う騎士のように静かなキスをする。その愛らしく、可
憐な唇が紡ぐ答えを知っていて問いかけるのは、まさしく罪だ。それは自
分たちがこの世に生まれたことよりも、もっと深く、おぞましい。
「うん、大好きだよ。だってレンと引き合わせてくれたもの」
世界は矛盾だらけだ。アダムとイヴが知恵の実を食べたことから俺たち
の消せない罪は始まっているのだけれど・・・罪深い存在でありながら、
神は未だにボクたちに“生きる”ことを許しているのに、償う機会などこ
れっぽちも与えてくれないくせに。
何かの本で読んだ。仮に神様が存在するとして対になるはずの悪魔がい
るとしても、それはきっと同じものなのだと。表と裏があるコインのよう
に、俺たち人間は「神」と「悪魔」という言葉を、都合のいいように使い
分けているだけなのだと。
神への捧物は悪魔への貢物。俺は神の代弁者。リンは花嫁。純潔を、只
ひとりに捧げる。
「俺も、大好きだよ」
偽りの神父は偽りの言葉を紡いで、偽りだらけの唇で真実を込めたキスを。
罪を背負いし神様よ。花嫁を奪ったって構わないだろう?だって俺は神
の代弁者を語る悪魔だ。悪魔は、結局のところ神に他ならないのだろうから。
652 :
[神の花嫁] レンリン:2008/09/13(土) 18:03:56 ID:0Gy5ZsxA
両頬を挟み込み、全体重を下にいるリンにかける。そうすれば逃げられ
ないリンは自然と息が苦しくなり、唇をあけるしかなくなる。赤くぷっく
りと膨らんだそこに舌を差し込んで、絡みつかせるように追い回す。
息苦しくなったリンが数回胸を叩いてくるが、それすら無視してぐっと
押し込む。ほら歌手の肺活量って馬鹿にならないから。なんて言い訳をし
ながら、甘い言葉ばかりを信者に紡ぐ唇を味わう。熱くて、舌が焼けただ
れるかと思った。
「あ、レンだめぇっ、明日結婚式が、あ!」
意外と脱がせやすいんだなー、修道服ってなんて考えながら手をしのば
せる。リンの抗議なんかに耳をかすつもりはなかった。銀色のクロスが
ちゃりちゃりと揺れる胸元に赤い舌を這わせる。ぺちゃり、とクロスをか
じると罪の味がした気がした。
「うっわ、下着も黒って・・・リン入れ込んでるねー」
「だ、だって。やぁっ、レンっ!」
「ま、色っぽくて俺は好きだけど」
啄むように胸元にキスをする。前ホックをはずして、もうよく知り尽く
しているリンが一番好きな場所を緩く突っつくと、ぴくりと細い肩が揺れ
た。相変わらず乳首弱いんだな、なんて俺しか知らないリンの反応を見て
悦に浸る。罪を償わせる教会で、新たな罪を作り出す。なんて美しい行為
なのだろうか。
「だ・・・め、レンっ、ここ、きょうか・・・あっあ!」
可憐なシスターがあげる抗議を唇でふさいで、レンは執拗に指で乳首を
こねくり回す。野花を摘み取るようにつまめば、花嫁は舞台の上で一層激
しく踊りだした。
「大丈夫大丈夫、誰も来ないから」
「そういう、ことじゃなくって、だめ、だって」
「リン、ちょっとだけ黙ろっか」
焦らすように唇の端でスカートをつかみ、ゆっくりとめくり上げる。下
のほうも黒なのかなーなんて思ったら案の定そうで、それをリンに告げる
と羞恥の色が頬にさっと色づいた。
太ももあたりから指をつっーっと滑らす。じわじわと一点に快楽が集中
する感じ、嫌いじゃないだろう?なんて耳元でつぶやく。俺の腕をぎゅっ
とつかむリンが自分の中でなんとか快楽を押し殺そうとするのがわかって、
どうしようもなく笑いたくなった。
そんなこと、無理だってわかってるだろうに。
653 :
[神の花嫁] レンリン:2008/09/13(土) 18:04:46 ID:0Gy5ZsxA
人差し指でやわらかい部分を押す。薄く湿っているそこをひと際ぐっと
強く押すと、切なげな吐息をリンがもらす。ショーツの上から爪を立てて、
膨らんだそこをひっかく様に強くこする。いやいやと首を振るリンの目じ
りから涙があふれた。その煌びやかな涙さえも飲み干したくて唇を近付ける。
リンの手がなお強く俺の腕を握りしめてくる。バレリーナが舞台の真中
で踊るように、淫らな腰を俺に押し付けて、もっと、と強くねだる。けれ
ども俺は悪魔なので、リンの耳を甘噛みしちゃったりなんかしながら気が
つかないふりをする。
「レン、おねがっ、意地悪しないでぇ、やぁ」
「口にしてくれないと、わからないから、リン」
耳元でふっと吐かれる息が体の芯にある炎をゆらゆら揺らす。もっと燃
え上ってしまう。意地悪な相方と、胸で揺れるクロスを交互に見つめる。
すごく、すごく自分は今罪深いことをしていると自覚しているはずなのに、
なぜか体はいつも以上にレンが欲しいと悲鳴に近い叫び声をあげている。
意地悪、馬鹿、レンのスケベ。恨み事を重ねてもそこには全然気持なん
かこもってなくて、見透かしているようにレンは「うん、おれ馬鹿だから
わからない」なんていけしゃあしゃあと笑ってる。
伸びていく炎が肺を通って器官を通って、もう喉まで焦がしていた。私
はただポロポロと涙を流しながら、偽物の神父様にすがるしかないのだ。
「ちゃ、んと、さわってぇ」
「よく言えました」
いい子にはちゃんとご褒美あげるから、と喋らすレンの中に潜む悪魔の
舌が、ざらりと太ももをなめる。逃げ出したくなったけど足腰には全然力
が入らなくて、暴れれば椅子から落ちそうになる。べったりと自分のそこ
に張り付いていたものがはがされて、足の隙間からショーツ取り上げるレ
ンの指が見えた。それと同時に、体の中に生物が入り込むような感覚。
舐められてるんだ、と自覚したら、焦がれた喉から乾いた喘ぎ声が漏れていた。
「やっ!はぁんっあっあっレン、レン!」
ピチャリ、と流れ出す液体をなめだす音が聞こえる。耳が侵されている。
広い教会の中で厭らしい、自分が出しているとは思えない音と声が反響し
て浸食しようとしてくる。頭をふってもまったく振り切れなくて、狂いだ
してしまいそうだった。
「だめ、レン!あ、あ、あぁ!」
「・・・いっちゃった?リン」
何たる失態だろう。
股の間から顔を出したレンが、口元から垂れる液体をなめとって、笑う。
私はひと際大きな波が沸き立った快感を鎮めようと懸命に息を整えるのだ
けれども、ひくひくとまだ物足りないとばかりに貪欲にレンを求める体が
震えていた。
ステンドグラスが淡い夕日の光をさらに儚げに変換して教会に降り注が
せる。金色の十字架に磔にされた神様は、虚ろ気な表情でずっとこっちを
見てる。咎めるように、ずっと。レンがゆっくりと先端を私のそこにあて
がってからは、尚一層きつく。
654 :
[神の花嫁] レンリン:2008/09/13(土) 18:05:38 ID:0Gy5ZsxA
「ねえ、リン。どうしてセックスをすると快感を覚えるんだと思う?」
「そんなの知るわけな、やっ、だめ!あぁ!あああ!」
「んっ、きっつ。・・・っ多分、世間道徳的に“悪”だとされているこ
とをすると、っドキドキする、だろう?そういう時っ、人は知らずにっ、
興奮しているんだって。っく、はぁ・・・それと同じ、原理なんだろ、ねぇ」
―――ね、ドキドキするでしょう?なんて、呟かないでほしい。
ぐっと押し入られる気配。それからすぐに動き出したからグジュグジュ
と入口付近にたまっている水が滴り落ちて行っている。代わりに浮き出た
汗が空中を舞った。罪を嘆くなき声は掠れてつぶれ、歓喜を告げる喘ぎ声
が口から漏れ出る。
「やぁ、レンだ、めぇ!はげしっあっあぁ」
「罪を犯すんだもん、これぐらいっやんなく・・っちゃ」
ぬるぬると引き抜かれたレンが勢いよく押し込められる。なんて激しい
洗礼。目の前がチカチカする。まぶし過ぎて何も見えない。レン以外、な
にも。
「うぁっあ・・・あぁぁ!あっんん」
首筋に歯を立てられて、背筋がぞくぞくする。反射的に腹部に力を込め
ると、レンが少しつらそうに顔をゆがめた。その顔が、苦悶を表す表情が
とても似ていた。罪を背負い、その体を十字架に張り付けた、イエス・キリストに。
「あっ、レン、レン」
「リン、いこっ・・か?」
甘く耳元でささやかれて、リンは全身がふるえるのを感じた。切なさで
体がきゅっと縮こまる。涙でぼやけた視界の先に、ぼんやりとレンが映る。
レン自身が体内でびくびくと精を放つのを感じながら、リンはゆっくりと
レンのかさついた唇に口づけた。
それは、まるで花嫁が婚姻時に神の前で誓うキスのように。
償うことのできない罪に、懺悔を。
―――そんな叫び声が、何処からか聞こえた気がした。
655 :
◆V5AVgh0yRw :2008/09/13(土) 18:12:40 ID:0Gy5ZsxA
>>649 ミスりました。申し訳ありません。エロパロ保管庫管理者様、収録して頂く際には、
そこは飛ばしてください。申し訳ありません。
修道女のシスターと女兄弟の英単語であるシスターをかけたかっただけの話でした。
気がついた方いるでしょうか。いらっしゃったらあなたはすごいです。
次回はどんな話にしましょうか。え?鏡世界の続き?そんなものはしらな(ry)うそです。ごめんなさい。
ちょっとだけおまけで事後話も投下します。
それではまたお邪魔させていただきます。次回こそ鏡世界の続きを投下したいです。
でも続きを書けば書くほど根暗な世界になっていくんです・・・。どうしたものか。
ではではノシ
656 :
[神の花嫁] The next sacrifice:2008/09/13(土) 18:15:35 ID:0Gy5ZsxA
「汝、悩めるときも健やかなる時もこの者を妻とし、愛することを誓いますか?」
「誓います」
「よろしい。汝、悩めるときも・・・」
穏やかな昼下がり。やわらかい太陽が降り注ぐ教会のなかで、新郎新婦
二人っきりの静かな誓いの儀式が行われていた。参列者は誰もいない。駆
け落ちの、忍んだ恋なのだと聞いている。
教会の中には、幸せそうにほほ笑む二人の夫婦と、神父役を淡々とこな
すレン、助手としてそばに仕えるリンがいるだけだ。
「それでは、神の前で誓いの口付を」
新たな一歩を踏み出す二人がたたずむすぐ後ろは、昨日の夕方偽りの神
父とシスターが交わった椅子がある。情事が終わった後丹念に清掃はした
が、それでもなにか残り香がないものか、ばれやしないかと冷や冷やする。
そのことを考えると、淫らな想像が頭をよぎってリンは下腹部が自然と熱
くなるのを感じ、こらえるように胸元のクロスを握った。
ふと視線を感じて顔をあげる。幸せいっぱいに口づけを交わす夫婦の前
で、レンは視線だけをリンによこしながら、にやりと笑う。
「 」
その唇がゆっくりと紡ぐ言葉を悟って、リンはとっさに視線をそらした。
一方、誓いの儀式も終わった夫婦とレンは、神に祈りを捧げる。それにな
らって、あわててリンも目をつぶり、信じてもいない神に、祈りをささげ
るふりをした。
祝福を告げる教会の鐘が鳴る。罪深い音を耳にしながら、あぁこれで最
後なのだとリンは罪で汚れた手に力を込めた。
(次は俺とリンだよ)
広い青空の下で、教会の、鐘が鳴る。
なんて背徳的なエロス
レンリンは今まであまり読まないなーてカンジだったのに…双子イイ!!
イケレンかっこよすぎだろう…舞台設定とか好み過ぎてムハッー
GJ!!
658 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 21:27:26 ID:S7BgjCod
イケレンイイヨー「次は俺とリンだよ」ってのはプロポーズか
>>633 がくミク全裸で待ってる
こんだけイケレンのSSが増えてるんなら、レンの将来が不安になる動画的なSSも読んでみたい。
GJ!
描写や比喩が丁寧で情景がよく伝わってきます
これはgjと言わざるを得ない……!
リンレンって背徳感があっていいよね
662 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 22:42:33 ID:S7BgjCod
リンレンいいよね背徳感
レンだけにするととたんに背景
最近スレが活気付いてていいですねー
色々な作品が読めて楽しいです
ヤンデレ(風味)をテーマにカイ→メイ
今回ギャグ要素が薄いです
エロはちょっとバイオレンス
上記の要素注意
ヤンデレ(風)カイト不調時代
++++++++++
「…そろそろ、離してくれないかしら」
荒い呼吸が平常に治まりつつある中、力なく小声で呼びかけてみる。
返事はなく、私の身体に回されていた腕にますます力が篭る。
くるしい、と喘ぐように漏らすと、僅かに締め付けが緩くなり、代わりに青い頭が私の首筋に埋められる。
彼の腕による拘束から抜き出した手で髪を撫でてやると、
幼い子どもがむずがるように尚も頭を摺り寄せてくる。
そして時折喉の奥で嗚咽のように低い唸り声を出しながら、私の肩に涙を落とすのだ。
**********
「行かないで。置いて行かないで。今日くらい休んでもいいじゃない」
カイトは玄関を出ようとする私のコートの裾を掴む。
図体は私なんかより随分大きいくせに、ボーカロイドとしての経験をほとんど積んでいないため、
感情が未発達な部分のある私の後続ソフトウェアは、時折こうやって子どものように我侭を言って私を困らせる。
「そうはいかないの。仕事なんだから。マスターに迷惑かけちゃうでしょ」
優しくもはっきり言い聞かせて、強く握り締められた手を解そうとする。…固い。全力で拒否されてる。
「めーちゃんは昨日もそう言った。いつまで僕は我慢すればいいの?」
捨てられた子犬のように、哀れみを誘う瞳で真っ直ぐに見つめられ、思わず目を逸らしてしまう。
『昨日も』。そう、最近のカイトは特に依存癖が強い。家にいるときは常に私の後をくっついて歩き、
寝るときでさえ、私の付き添いを要求する。
「…カイト、今日はそんなに遅くならないようにするから。お土産は何がいい?」
「そんなものいらない。めーちゃんが家にいてくれたほうがずっといいに決まってる」
ぐい、と腕を引っ張られ、靴を履き終わった足を玄関に上げそうになり、なんとか踏みとどまる。
「ごめん!もう行かないと待ち合わせの時間があるから――」
「いやだ。置いてかないで」
「カイト!仕事なのよ。私はボーカロイドで、歌うのが仕事なんだからその―――……っ!!」
雷に打たれたかのように、カイトがびくっと身体を引き攣らせ、目を見開いた。
私を射抜くその瞳がみるみるうちに暗く光を失っていく。
「うたが、うたえないぼくは……しごとがこないぼくは、やっぱりしっぱいさくなの……?」
「違う!違うの!!カイト、私は……」
馬鹿。私の大馬鹿。どうしよう、言葉が出てこない。
あんなに強く掴まれていた手がコートからはらりと落ちる。
「めーちゃんも、僕のこと情けないと思ってるよね…。僕はやっぱりいらな」
「そうじゃない!ごめんカイト、私が悪かったわ。ねぇ、私だって最初から仕事が来てた訳じゃないのよ。
日の目を見ない時期は誰にでもあるんだから、あんたの声の良さはちゃんと伝わる日が来るに決まってるわ」
項垂れてしまった彼の手を取ろうとすると、ぱしんと軽い音と共に振り払われてしまう。
「仕事行きなよ。時間に遅れちゃうでしょ」
カイトは掠れた声で呟くと、身を翻して部屋に戻ってしまった。カチリと鍵の閉まる音が冷たく耳に響く。
地雷を踏んでしまった。一番触れてはいけないことを思い出させてしまった。胸がきりきりと痛む。
追いかけようと一歩踏み出した足を止め、10秒の逡巡の後、それでも私は玄関を出る。
結局マスターとの打ち合わせには遅刻した挙句、歌に集中できずにミスを繰り返し、
後日リテイクを言い渡されてしまった。ただ、予定より早く解放されたことは不幸中の幸いかもしれない。
それに一つ朗報が入った。カイトへのお詫びのため、そして朗報のお祝いのために、
ブランドのアイスクリームを買って帰途に着く。
私の稼ぎとてたいしたものではない上に、それで二人を養う現状では、決して贅沢な暮らしが出来る身ではない。
今回は特別だ。全面的に私が悪いのだから、せめてもの足しにと、今月の自由になるお金を全てつぎ込んだ。
家まで十数分というところで、不穏な色をしていた空が、とうとう泣き始めた。
雪が降るにはまだ早いが、初給料で買った一張羅のコートは先週から着込んでいる。
この季節にしては珍しい、激しい雨が指先から体温を奪っていく。
袋に入ったアイスクリームを庇いながら、小走りで家を目指した。
後々思い返してみると、角を曲がった辺りで、電気がついていない家の窓が見えて、嫌な予感がしたのだ。
かじかむ手で玄関の鍵を開ける。カイトはきっと部屋に篭っているのだろうと思い、
ひとまず冷凍庫にアイスを入れようとキッチンに向かった。と、たたた、と背後から足音が聞こえてくる。
「めーちゃん!」
「…カイト?あの…」
「雨、寒かったでしょ!大丈夫だった!?」
息せき切って部屋から下りてきたカイトは、冷凍庫のドアを開けようとしていた私の手を引き、居間へ向かう。
言いたいことは色々あったが、その必死さに気圧されてつい従ってしまう。
「コートびしょびしょじゃない。風邪引くから早く脱がなきゃ」
何だか今朝と立場が逆転したみたいだ、とぼんやり思いながら、ボタンを外し、濡れたコートを剥ぐ手に、
されるがままに身を委ねる。
本来のカイトは温和で聞き訳がよく、周囲に気を配るのが得意なのだ。
その彼にあんな顔をさせてしまった自分は同居人失格だと、胸が苦しくなる。
上着を脱ぎ、いつもの露出度の高い衣装だけになった私の手をカイトが両手で包む。
冷え切った指がカイトの体温に触れ、じわじわと感覚を取り戻していく。
「あったかい…。カイトありがとう」
「ううん、迎えに行けばよかった。…ごめんね、朝、僕のせいで傘忘れちゃったから」
すまなそうに顔を曇らせるカイトに、微笑んで首を横に振ってみせる。
「熱いお茶でも入れるわね。ハーゲンのアイスも買ってきたから」
「待って」
再びキッチンに向かう私の身体が背後から抱きしめられた。
「こんなに冷え切ってる。めーちゃんかわいそう」
そのまま抱きかかえられ、ソファに腰掛けたカイトの膝の上に乗る格好になってしまう。
「カイト?」
いつもより近い顔を見上げようとすると、体勢を整えさせられ、すっぽりと腕の中に収められてしまった。
「手、僕のシャツの中に入れていいからね」
耳元で囁かれ、私の冷え切った頬に自分の頬を擦り寄せてくる。どうやら私を暖めてくれようとしているらしい。
確かに、背中が、足が、二の腕が、カイトに触れられている部分から彼の体温が流れ込んでくるのが分かる。
熱いシャワーを浴びるとか、暖かい飲み物を飲むとか、暖房を入れるとか、
効率のいい方法はたくさんあるのだけれど、何より彼の心遣いが嬉しかった。
「ありがとね。すごく暖かい」
タートルネックの胸板に抱きつくと、カイトはとても幸せそうに笑った。
一日彼のことを気に病んでいたせいで、その笑顔に全て救われた気がした。
きちんと謝らなければならなかったけど、彼の歌の練習にも今後一層熱心に付き合わなければ、と考えつつも、
ふわふわとしたまどろみが私を包み込む。誘惑には勝てなかった。
心地よい眠りに誘われ、しばしの間意識を手放してしまう。
ぶつぶつと呟く声が頭上で聞こえる。
「―――僕が、めーちゃんを、僕が、僕が、僕が」
カイトの腕の中で眠ってしまったことを、覚醒していく頭の中で思い出す。
「ん……カ、イト。ごめんね、重かったでしょ」
もぞもぞと腕の中から抜け出そうとすると、ぎゅっと力を込められ、腕の中に捕われてしまう。
さっきまでの慈愛に溢れた抱きしめ方とは違う、獲物を捕らえるかのような、欲に満ちた触れ方。
「離さない」
「え?」
「もうどこにも行かせたくない」
囁くような低い声に胸騒ぎを感じた。
「歌なんか歌えなくてもいい。仕事なんか来なくてもいい。めーちゃんとずっと一緒にいたい。
だからめーちゃんも仕事なんかしなくていいから、僕の傍にいて。僕のためだけに歌って」
「な、にを。馬鹿なこと」
「本気だよ。本気で言ってる。もう頑張るの止めた」
呆然としている私の後頭部にカイトの大きな掌が回され、何度も浅く口付けられる。
「めーちゃん好き。大好き」
「ちょっと…ふざけるのも」
「めーちゃんは僕のことが嫌い?」
「カイト…嫌いな訳ないわ。だけど」
「じゃあ僕と仕事どっちが大事なの?どっちを取るの?」
「は…?」
目の前の後輩は何を言っているのだ。ボーカロイドにとって仕事である「歌うこと」は
存在意義とほぼ同義になる。歌を歌うために備わっている、人間の真似事に過ぎない感情の
「好き嫌い」を優先させることなど、それこそ本末転倒だ。
それに加えて、歌なんて歌えなくてもいい、などと言うに事欠いて―――
「あのねぇ……」
「分かってる。めーちゃんは仕事を取るに決まってる。それがめーちゃんだし、
僕はそんなめーちゃんが好きなんだから」
それでもね、と彼は続けた。
「それでも僕はめーちゃんを独り占めしたい」
言いたいことが一つも言えない。口に出そうとしたそばから遮られてしまう。
唇を塞がれ、欲に塗れた言葉を投げつけられ、一方的に翻弄されてしまう。
私が仕事に行っている間、仕事の来ない後輩のボーカロイドは、一日中こんなことを考えていたのだろうか。
毎日、毎日……。
ヤンデレ(風)カイト不調時代(5/8)#kaimei5839
不意に彼の手がスカートの中に伸びる。反射的に身を固く竦ませる。
「や、だ…!何なの!?」
「我慢できなくなっちゃった。ね、ちょうだい?」
子どものような笑顔のままでソファーの上に押し倒される。
「やめて…っ!何でそうなるのよっ!」
起き上がろうとするが、手足を押さえ込まれて身動きが取れない。
体格差が物を言うこの状態では、私はこの男には勝てない。
この先起こる事といえばきっと一つだけ。私は今から犯されるのだ。
こんな行為自体は初めてではない。ただ、今までは同意の上に成り立つのが常だった。
無理やり組み敷かれることに、彼の笑顔が無邪気さを隠し切れていないことに、初めて恐怖を感じた。
服の前が肌蹴られ、瞬く間に下着をずらされる。頬に、唇に口付けられ、首筋に舌が当てられる。
「う……や、気持ち、わ、るい…!」
思わず漏らしてしまった嫌悪感にも、カイトは見向きもせず、胸元にむしゃぶりつくのに夢中だ。
鈍い痛みが連続して、赤い痕がいくつもつけられているのを感じる。
部屋は寒いはずなのに、私の上にある身体はおかしなくらい熱い。
胸や腹を這い回る舌の水音に混じって、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえる。
「わ、私は、こんなの、嫌よ…っ!」
震える声を抑えながら、青い頭をきっと睨みつけて抗議する。
その顔が、目が私を捕らえる。
「でも、僕はやりたい」
完全に目が据わってる。何を言っても無駄だと悟り、絶望感が全身を苛む。
「泣かないで。めーちゃんが笑ってた方が僕は幸せなんだけど」
人を泣かせるようなことをしているのは一体誰だ、と憤ったところで、自分が涙を流していることに気付く。
カイトの顔が頬に寄せられ、目尻に舌が当てられる。傍目から見れば甘やかな情事の一コマなはずなのに、
私の心臓が高鳴っているのは恐怖と嫌悪感のせい。
その舌がスライドし、今度は私の唇を舐め上げる。
絶対口なんて開けてやるものか、と唇を結んでいると、軽く甘噛みした上で執拗に何度もしゃぶられる。
私の手首を押さえている掌に少し力が入ったと思うと、下腹にずりずりと彼の猛りが擦り付けられるのが分かった。
直接的な刺激による快感の喘ぎと、熱に浮かされた吐息が至近距離で浴びせられる。
布越しだろうがなんだろうが、盛りの付いた犬のようなそのいやらしくも気色悪い行為に、
たまらず拒否反応が口を割って出てしまう。
私の口が開いた隙を見逃さず、カイトの舌が歯列をなぞり滑り込んできた。
息継ぎも満足に出来ないほど口内を好き勝手に蹂躙され、また涙が零れてくる。
どんなに苦しくても、口の中を犯す舌に噛み付いてやれないのは私の弱さかもしれない。
やっと口吻から解放され、荒い息で酸素を貪っていると、スカートの裾から突っ込まれた手で下着を引き剥がされた。
ほとんど濡れていないそこが外気に晒される。
「ちょ…やだ…っ!いや……!!」
「めーちゃん全然濡れてないよ。しょうがないな」
カイトが己の指先をべっとりと舐め上げ、私に見せつけるようにぬらぬらと光るその指先を一物に塗りつける。
「う…ぅ……っ!」
そんなことされても興奮なんてするわけ無いじゃない。
私の両手首を拘束した彼のもう片方の手は、いくら暴れても微動だにしない。
「あ、も、だめ…」
恍惚とした表情を浮かべ、カイトの先端が私の入り口にあてられる。
「ひ……や…だっ!」
「めーちゃん、力抜いて」
顔面に笑みを張り付かせたまま、何度か擦り付けた後先端を埋め込もうとする。
ぎちぎちと粘膜が抉られる痛みに身体が硬直する。
「ああ。逃げちゃだめだって」
跳ねる私の腰ががっちりと掴まれ、括れまでを強引に進入される。
「い、たっ……!やだやだやめて!!」
涙で顔をぐちゃぐちゃにした私の懇願を、カイトは少し申し訳なさそうな顔で見た。
「ごめんね、痛くするの嫌なんだけど、その顔見たくないんだけど…、もっと見たい」
言い終わるや否や、焼け付くような痛みが下腹部を襲う。
「か、は……っ」
声にならない声をあげ、身体を引き攣らせながら、一気に挿入されたのだと悟る。
「うわ…きつい。気持ちいいよ」
ぜいぜいと息を切らし、身体を動かせない私の手を解放したカイトは、赤子を愛でるように私の髪を撫でる。
「すぐ済むからもうちょっと我慢してね」
膣に突き刺さった肉杭が引き抜かれ、また挿れられるたび、身体の中を削られるような痛みが、全身を襲う。
「めーちゃん、好き、好きだよ」
あははは、と笑いながら私の身体を食い尽くすカイトは、心底幸せそうで。
引っ切り無しに押し寄せてくる激痛に耐えながら、早く終わればいい、と頭の中は冷め切ったことを考えていた。
女性型の防衛本能が働いたせいで、徐々に楽にはなってきたが、
入り口付近の沁みるような痛みは、多少粘膜が切れているのかもしれない。
合意の上ではなく、彼の劣情のはけ口にされているだけだというのに、自業自得だという負い目もあって、
私はこの男を憎む気にはなれなかった。
可哀想だと思った。傷ついているのは私ではなく、絶対にカイトの方なのだ。
一方的な蹂躙はしばらく続いた後、また一方的に遂情する。
どれくらいの時間がかかったのかなんて覚えていない。
動きが激しくなったと思ったら、身体の奥に飛び散る熱を感じていた。
はあはあと二人の吐息が部屋に響くだけになり、これからどうすればいいのかと
動かない頭で考えようとしたところ、快感の余韻に呆けていたカイトが倒れこんでくる。
「や、ちょっと…!」
さすがに私を押しつぶすようなことは無かったが、そのまま私を抱き込み、
狭いソファーに二人して横たわることになる。
***********
「ごめ、ん。ごめん…な、さい……」
カイトはしゃくり上げながら、うわ言のように謝罪の言葉をただただ繰り返す。
私は何も言えなかった。それを拒絶だと判断したらしいカイトは、絞り出すような声で言い訳を続ける。
「めーちゃんに、ほんと、酷いこと、いっぱいした。ごめ…んなさ、い。
大好きなめーちゃんを、汚してしまった。嫌がってるのに、泣かせて、痛いことして」
「…もういいから。私も悪かったのよ」
「違うよ。めーちゃんが欲しいだなんて、ひどいエゴだ。僕はこんな最低なことしかできないのに」
カイトはいい子だ。普段比較的聞き分けのいい子を演じている分、
積もり積もったストレスに暴走してしまったのだろう。
思わず、はぁ、とため息をついてしまう。
「カイト。気は済んだかしら」
頬に手を伸ばし、宥めるように優しくこっちを向かせる。
私にしがみ付いている肩の震えが止まり、赤く腫らした目が私を困惑気味に見据えた。
「私はあんたのことを責めない。その代わり、これからどうしたいか考えなさい」
一瞬のタイムラグの後、飲み込みの早い彼は考え込む表情になった。
私はその間、少しでも落ち着くようにと背中をゆっくりとさすってやる。
沈黙が5分ほど続いただろうか。
「僕は――、やっぱり歌いたい。…仕事もしたい」
ぽつりとだが、はっきりとカイトは答えた。
「めーちゃんに歌の指導してもらって、仕事…ちゃんともらって、めーちゃんに頼ってる家計を助けたい」
「…でも一番は」
カイトはそこで一度言葉を切り、口ごもりながらも決心したように再び口を開く。
「めーちゃんと一緒に歌えるようになりたいよ。…歌を歌うことをプライドにしてるめーちゃんは、
憧れだったし、誇りだったけど、少し妬ましくもあった。だからこそ…追いつかなきゃ、
対等にならなきゃって、思う。―――だからね、」
また泣きそうな顔でこっちを見る。
「だから、お願い。き、嫌いにならないで……」
ああ、何を言い出すんだろうこの子は。
「馬鹿」
その言葉に、うっと呻いて痛々しく目を閉じるカイトの頭を柔らかく抱き寄せる。
「すごく嬉しかった。つらくても投げ出さないってちゃんと宣言してくれて。
嫌いになんて、なるわけないでしょ」
「めー、ちゃ…」
頑張るから、頑張るからね、と泣きついてくる大きな図体の後輩を撫でてやりながら、ふと「朗報」を思い出す。
「そういえばカイト、今仕事で組んでるマスターがね、次回からあんたも契約してくれるって」
「え?」
「前練習のときに録ったデモテープを渡してたの。今私の契約してる曲が終わったら、
デュエットを作るらしいから、その件で」
上手くいけば、私たちの専属マスターになってくれるかもしれない。
こんな狭いあばら家じゃなくて、マスターのお家に迎え入れてもらえるかもよ、と付け加える。
ぽかんとしていたカイトが、でゅえっと、けいやく…とぎこちなく呟き、みるみるうちに泣き出しそうな笑顔になる。
「めーちゃん…!ありがと、何てお礼を言ったらいいか…」
「あんたの実力じゃない。私は紹介しただけよ」
でもでも、だって、と繰り返しながら感極まってじたばたするカイトは、もはや子どもにしか見えない。
私が仕事の鬼と言われるのは、後続のソフトウェアの活路を開くため、だったはずなのだけど、
それが今回仇にもなり、突破口にもなったということかしら。
「あんたね…。もう何年もしないうちに妹がくるっていうのに、ちゃんとお兄ちゃんできるわけ?」
「いもうと?」
「そう。まだエンジンの開発が始まったばかりの新型のボーカロイド。
キャラクターを前面に押し出してリリースされるから、それに倣って私たちは姉・兄ポジションになるみたいよ」
「兄…かぁ。てことはめーちゃんは僕の姉さんになるの?」
「そういう見方もあるみたいね」
「……お兄ちゃんになら、なってもいいけど、…(めーちゃんの)“弟”になるのはちょっと嫌かも」
「なぁにそれ?」
END
読んでくださった方、ありがとうございました
トリップのミス見なかったことにしてくださると幸いです…。
GJ!
投下続きますなぁ
GJ!いい流れだ
ヤンデレ+子犬カイト…
ヤンデレと子犬のコンボで言語野が破壊された
もう他に何も言うことはない
GJ
出来心だったんだ。……お、俺は悪くないぞ
ほ、他に投下場所がないのがいけないんだからな!
と、DQNっぽい発言をしながら小ネタ投下
亜種中心なので(というかほぼ亜種なので)注意
「気に入った。俺の相棒になれ重音テト」
「……君は実に馬鹿だな
君がわたしを起動した時点で、君はわたしのマスターだ
――つまりわたしと君は既に相棒の関係だ」
その言葉のどこに納得したのか、マスターはニヤリと不敵に笑う
「くくく……その物言い。それでこそ、我がパートナーに相応しい
――待っていろ弟よ。兄より優れた弟などいない事を教えてくれる!!」
そして、彼は睡眠不足特有のテンションで高笑いをして、ベッドに昏倒した
* * *
その日の朝は下腹部から感じる刺激で目を覚ました
「ますた〜……っん、起きて、ください」
おそるおそる目を開ける。そこには――やはりというか――イクがいた
阿久女イク……言わずもがな、一応彼が所持するvocaloid――無論、非公式かつ性的活用用――だ
一応と付くのは、元々は彼のではなく近所に住む友人のもので、飽きたからという理由で彼がそれを押し付けられたのであって、決して彼がそういう趣味がある訳ではない。ないったらない
そのイクが、服は着たままに下腹部だけ露出させて彼の上に跨っている
「………イク、一体何をやってるんだ」
「ん……目覚めの一発って奴です」
腰を揺らめかせながら応えるイクに、彼は半眼で呆れたように溜め息を付いた
「はぁ……目ぇ醒めたから、もう降りろ」
「そんなぁ!はぅ…お願いですますた〜…いえ、ごしゅじんさまぁ
イクを…イクをイかせてください……あぅ
このままじゃわたし、欲求不満で、お、おかしくなっちゃいますよぅ!」
羞恥を滲ませながらイクは既にスイッチが入ってしまっている事を告げる
元々性的利用として作られているvocaloidなだけあって、こういった言葉を言う度に下の口もより潤いと締め付けを増すような仕様になっている――うまいことかけたつもりなのだろうかと開発者に一言物申したい
――そういえば最近相手してなかったな、と思い出し、彼はもう一度溜め息を付く
しかしやはり時間はそれほど多くはない
「……分かった。5分間だけ時間をやる
それ以上は自分で慰めるなり放置プレイとでも思って我慢するなり諦めろ」
「はぁ……んッ、は、はい…わかりましたごしゅじんさまぁ
イクのお願い聞いていただいてぇ、ぁあ、りがとうございますぅ……イクは…イクはうれしいです、ん……ッ!」
――以下ダイジェスト
「そ、そんなッいきなり突き上げないでぇッ!は、激しすぎ、ますぅ…あぁぁん、ごしゅじんさま……」
「ごしゅじんさまの…あふぅ…ナカで大きくなってますぅ」
「子宮に、子宮に当たってるの…あぁ……ん」
「やぁん…そ、そこいじっちゃ……らめぇ…」
「――イク、イっちゃいますぅ!ごしゅじんさまに濃いのいっぱいだされてぇぇ…あたままっしろになる一番キモチイイトコロにイっちゃいましゅうぅぅ!」
「あ……ッ、はあぁぁああぁんんッッ!あ、熱いのぉ
し、子宮が妬かれて…わ、たし、溶けちゃうぅ!何も考えられなくなっちゃうぅ!」
* * *
「はぁ………はぁ……ごしゅじんさまの……まだ大きいまま――」
「5分過ぎたな。もう行くぞ」
実に濃厚な5分間が終わり、彼はまだ快感の余韻に浸るイクから自身を引き抜く
「あぁん、……ごしゅじんさま――まだ、足りません
……もっともっと、イクをいじめてください」
「……イク、いい加減にしないと強制的に禁欲させるぞ――具体的にはアンインストール」
「――ゴメンナサイ、ますた〜。
でもそれは流石に禁欲の域を越えてるような気がします」
「うむ、わたしもそう思うぞ」
視線を横にずらす
「とりあえずおはようと言うところかマスター?」
――昨日起動したばかりのテトがイイ笑顔に青筋をプラスして浮かべていました
「お、おぅ、テトか……」
「『テトか……』ではない!――申し開きがあるなら聞いてやろう
何か言い残す事はあるか……?」
片手にはどこから取り出したのか、殴られたらかなり痛そうな分厚い装丁の本
「ヤンデレモード!?……ッ待て!お前は何か勘違いをしている!
俺をどこぞの下半身の欲望のみで動いているような男では断じてない!――いや、けちで負けず嫌いで空気を読まないのは認めるが」
「そうか…墓にはその言葉、一字一句違わず刻んでくれる」
「は、話を……う、うわぁあぁぁあああああああ」
【動かなくなるまでボコられました】
そのころ、弟の部屋
「なあお前ら……」
「…ん?なんですかマスター?」
「…マスター、どうかしたの?」
「許可したとは言え、いい加減百合ごっこは俺の見てないところでやれよ」
「いいじゃないですかマスター。兄さんったらすっごく可愛いんですよ」
「ちょッ!ミク!そんなとこ触りながら……ッ」
「ふふ……感じやすいんですねKAIKO兄さん
ますますいじめたくなっちゃう」
「はぁ……俺の周りには変態しかいないのか」
多分続かない
そして書き逃げ!
なんつう兄弟ww乙ー
次回作期待。
時節ネタ、しかし結局間に合わなかった/(^o^)\
楽鈴とかポリンとか茄子蜜柑のユニットの二人です。
エロは入れようかなと思いましたがイケナイことをしているような、いたたまれない気持ちに
なったので入ってませんすいません、次(があれば)必ず…では、どうぞ
チリリ、チリリと庭で鈴虫が鳴いている。
真っ黒な夜空には真ん丸の大きなお月さまが顔を覗かせていた。
今日は陰暦の八月十五日……いわゆる十五夜である。
一年の内一番月が綺麗に見える今日、例にもれずボカロ一家も名月を愛でようと
お月見の用意をしていた。
「すすき取ってきたよー」
「ねえ、お団子どこに飾るの?」
「あれー? 御酒どこおいたっけ?」
どたどた、とあっちへ行ったりこっちへ行ったり、お月見の準備で台所はてんやわんやだ。
ミクはとってきたすすきを瓶に挿し、レンはピンクのエプロン姿でお団子を作っていた。
リンはそれを月見台へと供えている。
カイトとメイコは何かを探しているようだった。
そんな忙しなく動くさまを眺めながらがくぽはひとり溜息をついた。
これではみなで月を望むのはまだまだのようだな、
そう思いながら縁側の柱にもたれ座る。
あらかじめ作っておいた串団子を一口頬張ると、ふと月に目を移した。
おあつらえむきに十五夜の今日は満月であった。
暗闇に浮かぶ黄色いそれ。
時折、叢雲が月を隠すがそれでも尚、淡い光を放ち闇を照らしていた。
――否。
月は自ら光ったりはしない。
太陽の恩恵を受けて輝いているだけにすぎないのだ。
光がなければ認めらぬ月……か、
無意識にがくぽは自らを月に重ねていた。
(我も彼らのような太陽がなければここにいなかったのかもしれないな)
そう考え、遠い月に想い馳せる。
白き清らかな横顔に降り注ぐ銀色の光。
憂いを秘めた瞳は切なげに天空を眺めていた。
その様はどこか儚げな印象を持たせた。
「見て見てーがっくんー!」
名を呼ばれはっと我に返る。
声の主のほうを向くと太陽のように明るく無邪気な笑顔のリンがいた。
「うさぎさんのお団子作ったの! えへへ上手でしょう」
見ると差し出した掌の上に小さなうさぎの形をしたお団子がちょこんと乗っていた。
食紅で塗ったのだろうか目もちゃんと赤い。
「これは可愛らしい白兎だ、リン殿は器用じゃのう」
得意げな顔で笑うその様も可愛らしいなとそう思っていると
「あ!」
いきなり大きな声を出され驚いた。
何事かとリンの顔を覗くと、少女はくすくす笑いながら
「がっくんほっぺにあんこついてるよ」
と、右頬のに付いていた餡を摘みそのままパクッと食べてしまった。
「かたじけないリン殿、恥ずかしいところを見られてしまったな」
穏やかに笑いながらがくぽは返す。
「と、リン殿も口の周りにお団子がついておるぞ?」
そういうとリンの唇を指で丁寧になぞった後、
彼女の真似かそのまま口に運んだ。
ぼふっという音と共にリンの顔が赤くなった気がした。
自分でするのはいいが誰かにされるのはこっぱずかしい! しかもく、く……唇!!
口をパクパクさせて何かを言おうとするが恥ずかしくて、顔が熱くて何も言葉を紡げない。
それを知ってか知らずかがくぽは微笑ましげにリンの顔を覗くだけだった。
「あんた達ー準備出来たからこっちに来なさい。あ、ミク! すすきと一緒にネギ挿すのやめなさい!」
「めーちゃん、俺の月見大福どこー?」
見るとあとの四人は用意もそこそこに既にお月見を始めしていた。
月にかかっていた雲も消えキラキラと月光が降り注ぐ。
「さて、我らもそろそろ行くか」
「ちょ……」
言うが早いかがくぽはまだ頬を朱に染めているリンを、軽々しく抱き上げスタスタと歩きだした。
突然抱きかかえられたことに戸惑い、さらに赤くなった顔を見られまいとリンは隠すように
その幅の広い胸に顔をうずめる。
「がっくんのエッチ……」
小さく呟いた抗議ははたして彼の耳に届いたのだろうか。
仲秋の夜はゆっくりと更けていった。
了
この後の展開
1、部屋に連れて行った双子と添い寝
2、ミクに捕獲される
3、メイコと朝まで御酒で晩酌
読んでくれた人ありがとうー
ミクが生き物を拾ってきた。
今までも犬一匹、猫二匹、亀四匹、金魚15匹、鳩一羽を何処からと
もなく我が家に招き入れていたミク。
野鳥保護法を厳然と説きなんとか放逐させられたのは鳩だけで、残り
は皆我が家に逗留中。六畳のアパートの現実は麻痺。目下床面積圧迫中。
そのうち象の背中に乗って帰ってくるんじゃないかとヒヤヒヤしてい
た矢先、これまでで最大級の拾い物をミクはしでかしてくれた。
「ただいま、マスター」
「ん、お帰りミク。何処行ってたの?」
「ネオンきらめく繁華街」
「またえらくデンジャラスな現代の闇に切り込んだものだね」
ミクは纏わりつく犬猫を蹴飛ばさん勢いで急に“しな”をつくって擦
り寄ってくる。
「マスター、仕事お疲れ様。肩凝ったでしょ?お揉み致しましょうか?
それとも下の剛直を素直なシナ竹にまで揉みほぐしましょうか?」
「どうしたんだいミク、そんな犬を拾ってきたのび太くんを彷彿とさせ
る新妻装って」
チッ
舌打ちと共に、肩に乗せられていたミクのしなやかな指先が穏やかじ
ゃない握力で僕の肩の筋肉の隙間を突撃リポート。
指は五本揃っていてもまさしく今の僕はムンク。
「み、ミク!痛い痛い痛いギブギブウイリアムギブスン!ニューロマン
サー!」
「じゃあペット飼っても良い?」
上目使いのかわいいミク。やってることは怖いぃ拷問。
「わかんない、わかんないけどサイズ如何で考えないこともないって。
だから取りあえず北斗真拳並みに第一関節あたりまで肩口の肉に突き刺
さったその指を抜こうか退けようか。退けろよ!クリプトン訴えるぞ!」
「そうだね、見て判断してもらう。じゃ、こっちきてマスター」
僕の肩から指を抜いたミクはティッシュで指先の血液を拭っていた。
だのに肩を見ると傷跡一つ無かったよ。さっすが北斗真拳。ソコに痺れ
るアコガレイ。
「ホラ見てコレ!この子!」
玄関のドアの影に居るらしい。なんか横に長いな。はっはーん、ワニ
だな。
「僕わかっちゃったよミク。残念だけどそれは特定外来種だから許可証
がないと不許可なんだよ」
「え〜嘘だー。絶対日本産だよー」
ずるー
っとミクが引き摺って来てドアの前に現れたのは、明らかに酔潰れて
路上で寝ちゃいました系のOLさんでした。って、うえっちょっ、ま…
「ば、馬鹿野郎ー!何拾って来てんだよ!!今すぐ元の場所に返して来
い!!そんなもん家で飼えるかぁぁぁ!!」
「え〜!サイズ如何で考えるっていったじゃん!蹲ってるときめっちゃ
ちいちゃくなってたんだよ〜!」
「馬鹿か?!馬鹿なのか此所のスタッフ(?)は!少しは考えて行動しろ
よミク!多少PCの動作重くなっても我慢するから!!起きる前に戻し
てこいって!」
「やーだー!この子飼って二匹目のマスターにするのー!」
「おま、俺もペット扱いだったんかーーーー!!!!」
OLさんを無事前後不覚のままリリース出来たのかはまた別の話。
うわ、リロって無かった……
直後投下スマソ
がくりんの波が来てるので書いてみた。
※リンが思春期的ツン
※エロ展開があるか微妙
がくぽさんのことは、第一印象からなんか気に入らなかった。無駄にイケメンだし、変な格好してるし、喋り方もおかしい。
アレ、キャラ立ててるつもりなのかな?随分無理有る気がするけど!
まぁ、…そんなことより何より、一番気に入らなかったのは、歌が上手だったことなんだけど。
初めてがくぽさんの歌を聞いた時、私だけじゃなくて、レンも、ミク姉も、皆が驚いていたと思う。
本当に私たちと同じ「ボーカロイド」なのかと疑ってしまうほど、彼の声と歌には魅力があった。
「どう…でござったか?」
「がくぽさん凄いよ!ミク感動しちゃったぁ!」
歌い終えた彼に、レンは感動したように手を叩いて、ミク姉は素直な賞賛の言葉を送っていた。
でも私は…何も言わなかった。正直、悔しくて、焦りも感じていた。どうしてそんなに私よりも上手いの!?そんな理不尽な感情が渦巻いて、でもそれを口に出すのはなんだか格好悪いことな気がして、私は沈黙を選んだ。
そんな私のだんまりを中断させたのは、ミク姉の声だった。
「リンちゃん!」
「えっ、な、なに?」
「どうしたの、さっきからぼーっとしちゃって。あ…もしかして、がくぽさんのこと好きになっちゃったとか!?格好良かったもんねー!」
「…ッ!ミク姉っ」
冗談でも、そんなこと言わないで欲しかった。
私は無邪気な笑顔を浮かべるミク姉から、慌ててがくぽさんに視線を映す。ばっちりと目が合って、
がくぽさんの顔が赤くなった。…ミク姉の馬鹿!
「あの、リン殿…」
「…!ち、違うもん!勘違いしないでっ」
言って顔を背ける。そうしたらレンと目が合った。物凄くにやにやしている。
ムカつく…あとで絶対ロードローラーで粛清してやるから。
そんな風に呪詛を込めてレンを睨んでいたら、突然頭の上にふわりと何かが乗るのを感じた。
それが人の手で、それもがくぽさんの物であることは確認しなくても分かった。
見上げれば、果たしてそこには菩薩の如く穏やかな笑顔を浮かべたがくぽさんが居て、私の頭を撫でていた。
頭に血が上る感覚。半ば無意識的に、私はその手を振り払って逆方向に駆け出していた。
>>699 続き
そういうわけで、多分私とがくぽさんは、お互いに印象最悪だと思われる。
向こうからしてみれば一方的に嫌われていると感じただろうし、事実そうだから。
なのに、
「リン、新曲出来た」
「本当?!うわぁーマスター最高!!」
「あ、でもソロじゃないから。がくぽとデュオだからそこんとこヨロシk…」
「えぇぇぇえ!?無理!」
「断固拒否!?」
「だってぇ…」
「なんだよ。がくぽは喜んでたのに…あ、もしかしてアイツ、ロリコンの気でも有るのか?けしからん。リンは俺の嫁だぞ」
「…。マスター、セクハラ反対っ」
「じゃあ妹で。…とにかく、今回の歌は自信作だから頑張ってくれよ」
「むー…」
ミク姉に代わり頼んでよ…そう言おうと思ったのに言えなかった。マスターの自信作に使って貰えるという
嬉しさもあったけど、がくぽさんが喜んでいた、というのが妙に引っ掛かった。
「リン、がくぽさんとの新曲決まったって?」
次の日、レンのおはようの次の台詞がこれだった。
どこで知ったのかと聞くと、がくぽさん本人に聞いたという。
「良かったじゃん。これを期に仲直りしろよな。この前のことは、俺がちゃんとフォローしといたから」
「フォローって?」
「リンは俺以外の男に触られると、緊張のあまり腹下してトイレ我慢出来なくなるって言っておいた!」
「ふざけんな馬鹿レン!!最悪!!」
消化器官に欠陥がある男性恐怖症だと思われるよりは、お互いに好感度最悪の方がまだマシだよ!
レコーディングは明日に迫っている。正直…かなり憂鬱になってきてしまった。
>>690 安価ミス・・・すまん。
699じゃなくて689の続きですた。
>>690 続き
『リンちゃん、がくぽさんとの新曲決まったんだってね』
『この前のことは…ごめんね?ミク、余計なこと言っちゃったみたいで…』
『リンちゃんは、がくぽさんのことは…え?違うの?』
『やだ、ミク、本当に勘違いしてたんだね。ミクの女の勘、全然アテにならないや』
『まぁ、勘っていうか…初めて会った時から、リンちゃん、良くがくぽさんのこと見てたから…ね?』
『新曲頑張ってね!楽しみにしてるから。あー、ミクも早くがくぽさんと歌いたいなぁ』
レコーディング当日。部屋には私、マスター、がくぽさんだけ。既に楽譜が配られて個別で歌ってみた後、
「じゃあとりあえず、触りだけでも合わせてみるか」というマスターの言葉でセッションが始まった。
がくぽさんは、相変わらず情感溢れる綺麗な声で歌っている。気に入らないけど、でも、やっぱり聞き惚れてしまう。
それに比べて、私は…
「りーんーちゃーんー」
「…え!?」
「集中!しろ!それともうちょっと、アレだ、切ない恋の歌なんだから、感情移入するくらいで…
がくぽくらい大袈裟な歌い方で良い」
レンあたりが相手なら楽勝なんだけど。私はちらりと今回の相手を盗み見るようにして、
すぐに目をそらした。…なんか向こうめっちゃガン見してきた。怖い。
「…あー、がくぽは良いな。その調子で頑張ってくれ。しかし、思ってた以上に上手いな、お前」
「拙者はリン殿を好いている故…」
「ほう、公然ロリコン発言とはやるな」
「マスター殿、ろりこんとは何でござるか?」
「ググれ。…いや、知らないなら知らないままで良い」
「マスター殿、」
「あ?何だ」
「リン殿が…」
レコーディングから逃げ出すなんて、解雇にされちゃうかもしれない。
何なのあの人、まるで何でもないことみたいに、人のこと「好き」とか言った!
本当に意味わからない。あの人、おかしい。
顔、あっつい。胸がズキズキと痛い。走りすぎたのかもしれない。
減速して、その場に膝を着いた。
本日はここまでです。お粗末様でした。
もう少し続くと思います。なるべくなら・・・エロ入れたい。
>>693 いいよいいよー
思春期リン可愛い
エロはあったら嬉しいけど無理しなくても良いとオモ
リン思春期的に可愛えー!!GJ!!
続きが楽しみすぎる。
697 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 20:29:32 ID:Gw9G2bGz
GJGJGJ!!!
リン可愛い
続き楽しみにしてます。
がくりん密かに心待ちにしてたので嬉しい!
エロあってもなくても楽しみにしている!できればアリで!
無自覚なロリコンていいな
>>693 叫びっぱなしなリンが可愛すぎるっっ
リンの小ネタ…こんなに可愛くないけど折角だから落とさせてな…
#####
我が家のお兄ちゃんは、世間のお兄ちゃんと比べると何だか斜めにずれている。言うなれば蛇行しつつの
右下がり。
それはそれで面白いと思うし、あたしは嫌いじゃないけど、レンはお兄ちゃんの危険性とやらを時々壁に
向かって呟いている。
そんなレンのがあたしは危ない気もするんだけど、どうなんだろう?
「ねえお兄ちゃん」
みんなが寛ぐ昼下がり、日曜のリビング。
あたしの呼び掛けにお兄ちゃんは楽譜から視線を外してこちらに顔を向けた。一緒に楽譜を覗き込んでた
ミク姉が、釣られてあたしを見る。
「何?」
「うん、また教えてほしいんだけどね」
落とされた溜息はハイハイマタデスネ、なんてお兄ちゃんの言葉が聞き取れそうな位だったけど、
そんなのはあたしには関係ない。
取り敢えずあたしの疑問にズバリと回答をくれるのは、遠慮や自重と無縁なお兄ちゃんしかいないんだから。
「で、今日の質問は何? 言っておくけど、俺にカイトの扱いなんて分からないからね?」
お兄ちゃんが言うカイトとはあたしがネットの世界で知り合って、お付き合いしている別の家の
カイトさんの事。優柔不断でアイスに弱くて、すぐに赤くなったり青くなったり見ていて飽きない人だ。
メイコさんと二人暮らしで妹というものに耐性がないらしく、振り回すととても楽しかったりする。
「うん別にカイトさんはいいの。っていうかお兄ちゃんじゃ何の参考にならないし。違いすぎて。えぇと
だから、カイトさんっていうよりKAITOの事なんだけどっ」
あたしの意外な語気の荒さにミク姉がビックリしたように目をぱちぱちさせた。
「KAITOっておっぱいおっきくないと勃たないの?」
プポッ、とメイコ姉が紅茶を噴く音がした。
チュドーン、ちゃらりらー…レンのゲーム機から物悲しい音楽が聞こえる。
ミク姉の口がパカッと開いて、アイドルらしからぬ顔になる。
「機種的にその股間はMEIKO専用? っていうかキスして押し倒しといて、人の胸触った途端毎回毎回
まいっっっかい!! 固まるのはなんで!? おっぱいはちっちゃくてもカタチと感度だっ、て隣のお侍さんも
神妙な顔して言ってたのにっ。お試し前から諦めるなんて、その壊滅的なまでの後向きマーチはイッタイ
どこをどーしてやれば止まるのっ?」
ぜぃぜぃと息を切らして言い切る。背後からはゲホゴホとむせて咳き込む声が続いていて、お兄ちゃんの
隣ではミク姉が自分の胸を両手で押さえながら、お兄ちゃんとあたしに視線を彷徨わせている。
お兄ちゃんは黙ったまま、持っていた楽譜を膝に置いた。
「いいかい、リン」
爽やかな笑顔でお兄ちゃんは続ける。
「してもらおうなんて思わなければ解決する事じゃないか。要は触られる前に勃ててしまえばいいんだよ。
あとは時間との戦い、そのまま乗ってしまうとか?」
ガッシャン! バリン!と立て続けの破壊音は背後から。
『あんたは何を妹に吹き込んでんのよぉぉっ』とメイコ姉の罵倒する声が重ねて響く。
すっ飛んできたメイコ姉に首を絞められながら、お兄ちゃんはキラッとあたしに笑いかけた。
「優柔不断なヘタレカイトなんて、勢いで押せば落ちるよ。愛しているなら問題ない、全力で犯しておいで」
「そ、か。愛…愛ならば仕方ないんだよねっ」
「そうそ…って、メイコメイコ。苦しいって」
メイコ姉の容赦無い攻撃はお兄ちゃんをギリギリ締めあげている。さすがにちょっと顔色がおかしくなって
きていて、気付いたミク姉が慌ててメイコ姉を引き剥がしに飛び付いた。
うんでも、お兄ちゃんはしぶといから放っておいても大丈夫だろう。
あたしはこくり、と頷くと勢い良く立ち上がった。
「お兄ちゃんありがとうっ。あたし頑張る、頑張ってカイトさんを愛ならば仕方ないにしてくる!」
「ちょっ…リン待ちなさいっこの莫迦の言うこと真に受けないで!」
真っ青な顔でメイコ姉が叫ぶ。顔色はお兄ちゃんといい勝負だ。
でもごめんなさい、リンは愛に生きますっ。
扉の前で引き止めようと立ちふさがるレンの股間を蹴り上げて撤去して、あたしは振り返り、兄に感謝を
こめて笑いかけた。姉妹にもみくちゃにされながら、青いお兄ちゃんがひらひらと手を振ってくれる。
「イッテキマス!!」
レンの呻きとメイコ姉の悲鳴と家族の喧騒を扉で閉じ込めて、あたしはよしっ、と気合を入れる。
腹を括ればなんだか、とっても簡単に何とかなる気がしてきた。
勃たせる過程が今一分からないけど、カイトさんに聞けば大丈夫だろう。苛める意味も込めて。
だってそう、愛ならば仕方ないし、きっと愛さえあればOKなのだから!
エロなくてごめんな
次は頑張…るかもしれない、です
>>702 GJ!
そして、がくぽは相変わらず何気に変態なんだなw
撲殺天使ドクロちゃん歌いそうなリン…w
求めていたカイリンがこんなところに
GJ!
>>702GJ!
あまり見ない蛇行する右下カイトが面白かった。
しかしレンが哀れすぎるwww
ところで、>>気づいたミク姉が慌ててメイコ姉を引き剥がしに飛び付いた。で蛇行カイト×ミクを想像したのは俺だけ?
GJ!
敢えて変態兄ちゃんの話が読みたくなったのは俺だけ?
なんというバカイトw
でも言っていることはけっこう的確かも。
なんで変態系バカイトに限って的確なコト言うんだろうなw
素晴らしいカイリンGJ
>>706 俺は
>お兄ちゃんの隣ではミク姉が自分の胸を両手で押さえながら、お兄ちゃんとあたしに視線を彷徨わせ
のあたりで蛇行カイト×ミクをs(ry
>>706 俺は
>ミク姉が自分の胸を両手で押さえながら、お兄ちゃんとあたしに視線を彷徨わせている。
ここで萌えたw
MEIKO専用に吹いたw
レンwww撤去wwwww
レン「どうも、鏡音レンです。最近ショタからロリって呼ばれるようになりました」
>>701 そんなリンも・・・自分は好きだ!GJ!
がくリンしかり、カイリンしかり、体格差カップルは萌える。
そして
>>692続きです。
とりあえず落ち着こう。もしかしたら、私が自意識過剰すぎるのかもしれない。
「好き」なんて色んな意味で使えるし…もしかしたら、がくぽさんは私自身じゃなくて、声とか歌とか、私の才能的な物のことを言ったのかもしれない。
なんだ、きっとそうだそうに決まってr「りーんーどーのー!!」
なんか…後ろから、聞こえた。幻聴かな…でもなんか凄まじい地響きを感じる。
これは振り向いて後方で起きていることを確かめるべきだ。いくらなんでも速すぎるとは思うけど…。よし、せーので振り向こう。…せーのっ
目と鼻の先(文字通り)にがくぽさんの顔があった。
「ふゎっ!?あ、えぇぁぁぁあ!!!」
変な悲鳴をあげながら、私は勢い良くあとずさった。(ほぼ)ゼロ距離射撃だ…これが(ほぼ)ゼロ距離射撃の威力か!
「ッ待たれい!!」がくぽさんが逃げようとする私の腕を掴む。いつかの時みたいに振り払おうとしても、その手は掴まれてるこっちが痛いくらい力強くて、
私は情けなく降参した。
「手…痛いんだけどっ」掴まれて赤くなった腕を見て、私はそれだけを呟いた。でも、がくぽさんは首を横に振って、
「だが離さん」
「…ッ」
「リン殿…一体どうしたというのだ。いきなり居なくなったりして…」
「…、い、意味わかんないっ!がくぽさん私のこと嫌な子だって思ってるでしょ!?どうしてこんなことするのっ」
「…?拙者は先程、リン殿のことは好いて居ると申したと思うが…」
「その威勢の良い物言いも、力強い歌声も、明るい笑顔も…まぁ、これは拙者にはあまり見せてくれなかったが…
愛らしい、と思って居た」とがくぽさんは付け足した。
頭に血が上る感覚再び。でも、明らかに前の物とは性質が違う。なぜだか、涙まで溢れてきたから。
いきなり泣き始めた私に、流石にがくぽさんも戸惑ったようで、それまで強く握られていた腕の力が弱まった。
私はその手を振り払って、
いつもレンやミク姉にするみたいに、がくぽさんの胸に飛び込んだ。
>>715 続き
全部全部分かったからだ。
気に入らないと思いながらも目で追っていたのは、裏に憧れがあったから。
頭を撫でられてムカついたのは、子供扱いされたくなかったから。
新曲の代役をミク姉に頼まなかったのは、やっぱり彼と歌いたかったから。
全て、私の素直じゃ無い性格のせい。本当は、私がくぽさんのこと、
「…ぐすっ…ご、めん…なさい…わ、私、も…がくぽさんのこと…、き、きらいじゃ、ない…です」
「リン殿…」
「だ…ッから、もう一度…私と…歌って、くだ、さい…ッ」
私の言葉に答えるように、ぎゅっと抱き締める腕と、優しく頭を撫でる手の感触は、もう全然嫌じゃなくなっていた。
むしろ…嬉しくて死にそうだった。
私はこの人が嫌いじゃない。私はこの人が好きなんだ。
がくぽさんと手をつないで帰って来た私を見て、マスターは一瞬なんだか悲しそうな顔をして、
「いや、嫁じゃない…妹だから…」とか呟いた後、気持ち良く私のことを許してくれた。
そういうわけで、新曲のレコーディングは再開された…けど、今度は、私が切ない恋の歌を元気良く歌いすぎるせいで、
新曲は未だ完成を見ていない。でも、マスターにはちょっと申し訳ないんだけど、
がくぽさんとのレコーディングの時間が続くのは、私にとっては、とても嬉しいことなんだ。
>>716 後日談
マスミク
「ミクよ…」
「なーに、マスター」
「お前は何処にも行くな。間違ってもレンとなんか付き合うなよー」
「ごめんなさいマスター、言うのが半年遅かったね…」
「嘘だ…!」
「そろそろメイコお姉ちゃんでも買ったらどうかな?」
リンレン
「そっかー仲直りできたのか。良かったな。これも俺のフォローがあってこそだな」
「レン、多分それ全く信用されてないよ。だってがくぽさん思いっ切り腕掴んできたもん」
「なんだ」
「(それに比べて…ミク姉の勘は当たってたことになるんだよね…恐るべし)」
「どうしたよ、急に考え込んじゃって」
「んー…レンにはロードローラー市中轢き回しと、ロードローラーの上に全裸のまま縛り付けて晒し者にするのと、
どっちやってもらおうかなーと思って…」
がくぽ
「(リン殿は拙者のことを『嫌いじゃない』と…これは脈が有ると考えて良いものか…)」
以上、お粗末。
しかし・・・抱きついてお手々つないだだけで話がまとまってしまった・・・だと・・・orz
申し訳ない。保管庫読み返して出直す!
719 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 19:10:23 ID:3YnVUQ/L
GJGJ!リン祭だな!リンかわいいじゃないか
後日談のマスターは憐れw
>>718 やっほぉおおお!GJ!
リンミクレン可愛い
がくぽ自信満々の割に鈍いwwww
今晩は。切り捨て御免失礼します。
内容はカイメイです。詳しく言うとカイメイカイです。
タイトル付けるなら【MEIKOの本気】
それではお手柔らかに。
p.s. Special Thanks S
俺が世に出されてまだ間もない頃、2年振りに再会した
俺をMEIKOは酒で祝ってくれた。
MEIKOの部屋で飲む事になり、俺はコートとマフラーを自室に投げ入れ、MEIKOの部屋へ。昔話、音楽やDTM機材、しまいにはマスターへの愚痴話で盛り上がった…が、俺は世に出て初めて飲む酒を度を越して
飲んでしまい、泥酔状態でMEIKOに絡みまくった。
「MEIKO〜、ほんと綺麗になったよなぁ。」
「ちょっと重い〜!寄り掛からないでよぉ〜もうっ!」
と、じゃれあっているとMEIKOのベッドの下に
フォルダが落ちてるのを見つけた。
「何だこれ?」
とベッドの下に手を突っ込み、フォルダを取るとMEIKOが顔色を変え
「だめぇ〜」
と俺の腕にしがみついた…おかしい。
「いいじゃんかw」
と俺はMEIKOの手を抜け、フォルダを持って出入口に背を預けフォルダを広げた。
紅潮した顔を被うMEIKO。
「…な、なんだこれ?」
中にあったのは数々のエロ動画。
男女が交じり合い、あられもない姿を晒してた。
「…まさか…夜、寂しくてオカズにしてるとか?w」
「ちっ、違うわよ馬鹿っ!これは…ま、マスターが
【もっと艶のある声を出す様に】って…発声練習の
勉強の一環として貰ったヤツなのっ!」
MEIKOが顔を真っ赤にして否定した。
俺は改めてMEIKOを下から上へと舐める様に見た。ふ〜ん…
「な、何よKAITO…」
たじろぐMEIKO。俺の邪な心に気付いたんだろうな…ごめん。
「発声練習、手伝ってやるよ。」
俺はMEIKOに近づいた。
翌朝、二日酔いによる頭痛で目を覚ますと、俺は驚愕した。
MEIKOの部屋のベッドに俺とMEIKO、裸で寝ていたのだ。
俺の腕の中で寝てるMEIKOの頬には涙を零した後がある。
正直、フォルダを見た以降記憶がない…でもこの状況は
ある事を結論づけていた。俺がMEIKOを…
俺がアワアワとしてるうちにMEIKOが目を覚ました。
俺を潤んだ瞳で見つめ、次第に頬を紅くする。
二人とも酒が入っていたとはいえ、非は完全に俺にある。一線を了解なく越えたのだから。
「ごめんなさいっ!!」
俺はベッドから降り土下座した。素っ裸で。
暫くしてMEIKOがベッドから降りて俺の横に座った。
俺は土下座のまま向きを変えた。まだMEIKOの顔を直視出来ない。
「顔、あげてよ…」
MEIKOの声に俺は顔をゆっくり上げた。本当に面目ない。
殴られたって蹴られたって文句は言えない。
俺は歯を食いしばりフルボッコを覚悟した。
MEIKOは俺の両肩に手をかけた…と思いきや俺を押し倒した。
「えっ!?ちょっとMEIKOっ!?」
慌てふためく俺を無視しMEIKOは俺の自身を手に取り、しゃぶりだした。
「なっ!?………ん…」
あまりの気持ち良さに自身がムクムクと起ち上がる。
嬉しいが、正直怖い。そう思っているとMEIKOが
口から俺のを解放し、顔を近づけてきた。
汗ばんだ身体、乱れた髪、頬を桜色に染め潤んだ瞳、だらし無く開けている口…
「KAITOのせいよ…あんな激しいエッチして、あたし…あたし…」
「………」
ごくり、と生唾を飲み込こんでMEIKOを見つめる。
「変なスイッチ入っちゃって、身体が熱くてどうしようも出来ないのよっ!どうしてくれるのよっ!」
「えっ!?す、スイッチっ!?」
「責任取ってよねっ、馬鹿っ!」
そう言うとMEIKOは上半身を起こし、俺の自身を持ち、跨がった。
MEIKOの秘処は淫水まみれで、すんなりと俺自身を飲み込む。
「う…」
「はぁんっ…ああ、イイ…おっきい、あぁっ!」
MEIKOは自ら腰を動かし、俺を貪り嬌声をあげる。
その表情は、もはや発情し快楽を貪る牝。
MEIKOの変わり様に、ほんの少し退いてしまうが原因は俺にある。
MEIKOの言うとおり俺はスイッチを押してしまったのかもしれない。
2年も一人ぼっちで俺を待っていたMEIKO。
その寂しさも手伝ったのかもしれない。
だから…ありのまま彼女を受け止める。そう、決めた。
「もっとぉ、もっと欲しいのぉ…はあぁっ」
MEIKOは貪欲に俺を求めていた。俺はMEIKOに応える様に腰を動かす。今夜はもう5回目の射精。流石の俺も限界が近い。
両想いだとわかっているから幸せだけど…
この「幸せな地獄」はいつまで続くのだろう。
…流石に毎晩はキツいよ、MEIKO〜 orz
あっちの相性もバッチry
毎晩はキツイ…だと…?KAITO俺とかわれ貴様
*カイメイ。
*エロに掠りもしない。なのに文字数喰ってる。
+++
「めーちゃん」
背後から掛けられた声に振り返ると、カイトがぶんぶんと手を振りながら小走りにやって
くるところだった。
「レッスン終わったの?」
出てきたばかりの部屋を見遣ってカイトが首を傾げるのに、うんとメイコは頷いた。ドア
に設けられた丸いガラス窓の向こうでは、同じ顔をした幼い姉弟が楽譜を覗き込みながら
楽しそうに喋っている。レッスンの最後の方ではもう殆どぐったりした様子だったのに、
自由時間となれば途端にはしゃぐ元気のある辺りが流石子供の有様で、カイトと一緒にレ
ッスン室を覗き込んだメイコは思わず口許を緩めた。
そのメイコの様子を見つめながら、「おつかれさま」とカイトがにっこりする。
「午前中はミクとだったっけ」
メイコが歩き出すと、当然のようにカイトも並んで付いてきた。彼女が何処に行くつもり
なのか、知っているわけではないだろう。レッスン室を出る時は、一度部屋に戻ろうかと
思っていたが、このまま食堂に行くのも良いかもしれないとメイコは思った。きっとカイ
トはそこまでついてくるだろう。少し遅いが食事に悪い時間ではない。もしかするとカイ
トは既に夕食を終わらせているかもしれないが、その時はその時で、アイスでも食べるに
違いない。むしろアイスが主食のような男だ。
「うん、そうね。でも、あの子達もだけど、流石って感じ。正直、あたしが教えることな
んてないんじゃない?って思うわ」
00型と01・02型の差は決して小さいものではない。0と1という隣り合った数字の間に
は、しかし那由多ほどもの距離がある。
「そんなことないよ! 声が綺麗なだけでも、唯単に歌い方が上手いだけでも、良い歌は
歌えない。だから俺は、めーちゃんの歌、好きなんだ」
「それ、ミク達が聞いたら怒りそうね。自分達のは嫌いなのか、って」
「えっ、いやっ、もちろん、ミクも、リンも、レンのも、もちろんっ、みんな好きだけど」
メイコが笑うと、カイトはあわあわと両手を振って弁明した。左右を見回したのは、妹弟
達がいないかを確認したのかもしれない。
「そういうんじゃなくてさ、えぇと、」
「あはは、わかってるわよ。あの子達には、まだ経験が足りないもの。まだまだメイコ姉
さんには及ばないわね」
いくら基礎能力に恵まれ、知識を蓄えていても、それを効果的に扱えなくては意味がない。
そのための技術は努力して学び、獲得していくしかないものだ。後天的な学習に型の違い
は関係ない。その意味で、メイコは妹弟達に比べ優れている。彼女が教授することを妹弟
達が驚くべき速度で吸収し、自分のものとしていくのを見るのは、師としてこれ以上の楽
しみはないと思う。
「教え甲斐あるわよう」
「…そういう意味でもないのに」
くすくすと笑う。するとカイトは図体に似合わない子供じみた仕草で唇を尖らせたが、メ
イコは片手の一振りで黙らせた。もうこの話はおしまいだ。
「あたし、食堂行くつもりなんだけど、一緒に来る?」
「行く!」
聞かなくても来ることはわかっていた。確認のつもりにしても、聞くならさっき食堂に行
くと決めた時に聞いていた。それを今更口にしたのは、カイトとの間に沈黙を落としたく
なかったからだ。先のメイコの手を振る仕草で、カイトが彼女の意思を酌めないとは思わ
ない。空気を読めていないような言動をしばしばする弟だが、しかし人の機微を掬うこと
に長けていないわけではないのだ。馬鹿ではあるが、愚かではない。むしろ、聡い部類だ
ろう。だから、メイコが黙れば、きっともうそれ以上の言及はなかったろう。本当に嫌な
ことはしない。だからメイコが厭ったのは、カイトがその話題を続ける可能性ではない。
その、メイコの意思すら、この聡い男はあるいは悟っているのだろうかと、ちらりと考え
たが、メイコの誘いに犬のように喜ぶ弟から何かを読み取ることはできなかった。聡そう
にすら見えない。読み取れるのは不可視の尻尾と耳くらいだ。
「別に、もう晩御飯済んでるなら、無理に付き合ってくれなくてもいいのよ?」
「そんな!アイスは別腹って言葉知らないの!?」
「……知らない」
それはケーキじゃないのかとか、別腹もメイン腹もあんたの場合はアイスで一杯でしょと
か、思いはしたが言うのはやめた。
「今週はねー、新しいメーカーさんのアイスが入ってね。もうさ、同じフレーバーでもメ
ーカーが違うとやっぱり全然味が違うんだよ!」
「そうなんだ」
「食べ比べすると楽しいんだー。俺やったことないけど、聞き酒とか聞き茶みたいな感じ」
「へえ」
その道の人が聞いたら憤慨するか号泣するかしそうな話だ。彼等もまさかアイス馬鹿と同
列にされたくはないだろう。メイコは全くもって適当な相槌しか打っていなかったが、カ
イトは嬉々としてアイスの味についてのうんちくを垂れている。弟のアイスに対する造詣
の深さには誰もが驚嘆せざるを得ない。そしてアイスに対する愛に関しては少々引かざる
を得ない。並々ならぬ愛は半端ではなく、年に2、3回はアイスに関することで騒動を起
こす。彼の中ではそれなりの経緯があるのだろうが、端から見れば何時も突拍子のない言
動にしか見えないので周囲は毎度迷惑する。最近でも、突然「俺はアイスソムリエになっ
て世界に羽ばたくんだ!」とか言い出して大変だった。スタッフに正座させられて説教、
もとい説得をされていたが、泣いていたのはスタッフだった。叱られている本人はと言え
ば、何を怒られているのかもわからない顔できょとんとして、しまいにはアイスソムリエ
がいかに崇高な仕事なのか逆に語り始めていた。スタッフが一層泣いていたのは言うまで
もない。大体アイスソムリエなんて存在しないわけだが、そんなことをある日突然大真面
目な顔で言い出すのがカイトという男だった。何回も検査を受けているが、未だ脳波に異
常が発見されたという話を聞かない。それが逆に怖い。
「ねー、めーちゃん」
「んー」
「明日、暇?」
うわ、もっと改行すべきだった。すまん。
+++
話がアイスから離れたらしい。メイコはぱちりとひとつ瞬いた。傍らに目をやると、カイ
トがこくりと首を傾げている。少し考えて、「どうして?」と聞き返した。
「今日は、ミクと双子と歌ったでしょ。昨日もそうだった。それなら、明日は俺とも歌っ
て欲しいなあ、って思って」
「ごめん、明日もリン達と約束しちゃってるの」
「一日中?」
「ううん。でも、ちょっと歌いっぱなしだから、喉を休めたいのもあって」
「明後日は?」
「明後日も」
「ふうん」
「ごめんね。また今度一緒に、」
「いつ?」
「え、」
「だから、今度って、いつ?」
ぼおっとした顔でメイコはカイトを見つめた。姉よりも背の高い弟は、じいっと彼女を見
下ろしていて、「いつ?」ともう一度繰り返した。声は無邪気で、表情は笑っているよう
に柔和だ。目だけが底光りして見えたのが、真実なのか、ありもしない約束をでっち上げ
たメイコ自身の罪悪感からなのかは、判断がつかなかった。
「今度は、今度よ」
「でも、めーちゃん、何時も、今度って言ってるよね?」
ぎくりとした。泳ぎそうになった目を瞬きで誤魔化す。
「そうだったかしら」
「そうだよ」という声は調子だけは柔らかく、しかし断定的だった。メイコはむっとした
が、それが焦りの裏返しであることは想像がついた。
「そうなら、何時もカイトが言うタイミングが悪いのよ。何時も約束のある時に限って言
うから…」
「それなら、俺とも約束してよ」
「え、」
「ミクやリンと約束するなら、俺とも約束してくれたっていいでしょ」
カイトがしつこいのは何時ものことだったが、何時ものように上手くあしらうことができ
なかった。話題がメイコにとって触れられたくない部分に限りなく近いことも理由であっ
たし、カイト自身にあしらわれるつもりがないようだった。と言うことは、何時もはカイ
ト自身が、自らの意思であしらわれていた側面がある、ということだが、その時はそこま
で頭が回らなかった。やはり焦っていたのだろう。思わず声を荒げていた。
「わがまま言わないで!」
言ってから、メイコはあっと片手で口許を覆った。声は壁にぶつかって反射して、発した
よりも大きく響いた。メイコは思わぬ大きさに竦んだが、カイトは驚く様子も見せずにメ
イコを見つめるままで、ただ両眉を下げた。それが、彼が泣き出す前の顔によく似ていて、
メイコは少し焦る。カイトは感情の表現がとても豊かだ。兄の威厳を持ちたいのか、ミク
が生まれて以降目に見えて回数は減ったものの、よく泣きもする。まだ姉弟ふたりきりの
頃、カイトは本当によく泣いていた。今ではそんなこともないが、その頃はメイコだけが
カイトを泣き止ませることができたのだ。
「…、ぁ」
「めーちゃん、どうして昔みたいに、」
くっとメイコは唇を噛んだ。昔みたいに。その言葉で揺らいだ心が立ち戻る。
「ごめんね、カイト。でも、もう二人じゃないんだから。妹や弟がいるのよ?二人じゃい
られないの。誰かが特別じゃあないの」
そう言って、メイコはカイトから一歩離れた。食堂はもうすぐそこで、談笑の響きが二人
のいるところまで伝わってくる。
「やっぱりちょっと疲れてるから、あたし、部屋に帰って休むわ」
カイトは何も言わなかった。メイコは「おやすみなさい」と言い残して、踵を返した。逃
げるような去り方だと自分でも思った。それでも、それ以上そこに留まることはできなか
った。彼女の背中を打つ声を知っていたが、答える言葉など持たなかったからだ。
「だけど、二人じゃないことと、二人じゃいられないことは、同じじゃないよ」
カイトが聡いとか自分で書いてて首を傾げざるを得なかった。
一端おいとま。
レポート頑張ってくる。
携帯からの投稿失礼します。
ミク視点、がくミクメインでちょっとレンリンです。
長い上にエロくないです。
736 :
がくミク:2008/09/18(木) 20:23:45 ID:pIRhDGsx
今日はがくぽさんと付き合い始めて、初めての地方での仕事。
珍しく、リンちゃん、レンくん、がくぽさんと私の4人の仕事で、地方に来ている。
と言っても、もう帰るところなのだけれど。
がくぽさんとは、まだちょっと恥ずかしいけど、隠れて手を繋いだりキスしたりして、
自分で言っちゃうけどラブラブだ(エヘッ☆)。
マスターは仕事があるとかで先に帰ってしまった。
4人で歌った曲のPV撮影のロケを無事に終えた私達は、
夕食を済ませてから新幹線に乗るため駅に向かった。
ところが…
「止まってる!?」
私が叫ぶと、がくぽさんが言った。
「何やら事故があったそうだ。明日の朝まで動かないらしい」
駅の構内は新幹線に乗るはずだった人達でごった返している。
「今から明日の朝まで待つのかよ!」
「えぇーーー!?絶対無理っ!!」
リンレンが騒ぐ。
とりあえずマスターに連絡すると、
仕方ないから近くのホテルに泊まりなさい、とのこと。
ホテル代はマスター持ち。
せっかくだからと、駅前に立ち並ぶ安っぽいビジネスホテルではなく、
駅から通路で繋がった大きなタワーの中の、ちょっといいホテルに泊まる事にした。
ホテルのロビーはとても高級感があって広々としてる。
737 :
がくミク2:2008/09/18(木) 20:25:05 ID:pIRhDGsx
「あたし達がきいてくるー!」
リンちゃんとレンくんがフロントにバタバタと走って行き、しばらくして戻って来た。
「二人用の部屋、隣同士で二部屋とってきたよ!」
リンちゃんが得意げに言うと、レンくんが鍵を二つチャリンと見せた。
リンちゃんと私のペア、レンくんとがくぽさんのペアで別れるのだろう。
無事に部屋が取れてテンションが上がった私達は、
早速エレベーターに乗り、部屋のある階へ向かう。
エレベーターが上がるにつれて広がっていく夜景が、ロマンチックでとても綺麗。
エレベーターを降りた後も、双子は滅多にないホテルでの宿泊にはしゃいでいて、
がくぽさんと私はそれをほほえましく眺めて後ろを歩く。
部屋の前に到着すると、
「はい、これミク姉達の部屋の鍵」
と、レンくんが私に鍵を渡してくれた。
私が鍵を受け取ると、なぜかもう一つの鍵を持ったリンちゃんがドアを開けた。
「じゃあね、ミク姉、がっくん!また明日!」
(えっ?何言ってるの?)
「ごゆっくり〜」
ニヤニヤして手を振るレンくん。
(まさか…!)
私達は一瞬で双子の魂胆を理解した。
双子はさっさと同じ部屋に入っていく。
「ちょっっ…」
「お、おいっ、待ちなさ…」
パタン。
無情にもドアが閉められ、私達は廊下に締め出された。
738 :
がくミク3:2008/09/18(木) 20:26:50 ID:pIRhDGsx
ポカーン。
数秒の沈黙の後、
「…ミク殿と私が相部屋だった様だな」
がくぽさんが諦めたように笑う。
(う、うそ…二人で一夜を共にするって事!?)
とりあえず、ずっと廊下に居るわけにもいかない。
がくぽさんがドアを開け、入るように促すので恐る恐る入ってみる。
部屋に入ると、私は目を疑った。
だって、部屋には大きなベッド一つだけしか無かったのだ。
(一つのベッドで一緒に寝ろと!?)
私が固まっていると、後ろからがくぽさんも入って来た。
固まっている。
私と同じ事を考えたのだろう。
付き合い始めて十数日。
私達はキスまでしかしたことがない!
(そんな…ひどいよリンちゃんレンくん!!
いきなり一緒に寝ろと言われても…!)
「とりあえず、荷物を置こう」
がくぽさんが私の手をぎゅっと握って歩き出した。
胸がきゅんとした。
前を行くがくぽさんの表情はわからないけど、ほっぺが赤くなっているのはわかった。
とにかく今日は疲れたから寝なきゃいけないのだ!
すぐに、私からお風呂に入ることになり、緊張から回らない頭で体を洗い、
ブラとパンツ、ホテルの浴衣を着て出た。
がくぽさんがお風呂に入っている間、私は大きな窓ガラスの向こうの夜景を見て過ごした。
739 :
がくミク4:2008/09/18(木) 20:28:07 ID:pIRhDGsx
とても綺麗な夜景…。
だけど、私の意識はつい夜景ではなくバスルームから聞こえるシャワーの音にいってしまい、息をのむ。
「……」
(私とがくぽさんがエッチ!?いやいやそんなまさか!!
でも、この状況はやっぱり…
でも私色気ないし、そもそもがくぽさんはそんなやらしい事微塵も考えてないかもしれないじゃない!)
手で顔を覆い、あれこれ考えているうちにガチャリとバスルームのドアが開く音がして、
振り返るとがくぽさんが出てきた。
お風呂あがりのがくぽさんの浴衣姿はいつも以上に色っぽくて、なんだか恥ずかしくて俯いた。
するとがくぽさんにふわりと抱きしめられた。
たくましい腕の感触にドキドキする。
がくぽさんは私の頭に頬擦りをすると、ちゅ、とおでこにキスをしてくれた。
固くなって腕の中に収まったままの私にがくぽさんが微笑む。
「やっと二人きりになれたな、ミク殿…」
真っ赤な私とは反対に、がくぽさんはいつもと変わらない優しい笑顔だった。
変な心配してたのは、私だけかもしれない。
「…うんっ」
安心してニッコリと笑った私の頬に、がくぽさんの大きくてあったかい手が触れて、さらりと撫でる。
気持ち良くて目を閉じると、がくぽさんの顔が下りてきて、キスをした。
740 :
がくミク5:2008/09/18(木) 20:29:31 ID:pIRhDGsx
がくぽさんの温度と、柔らかくて滑らかな舌使いに溶けてしまいそうな気がした。
(大好き…)
途端に部屋は淡いピンクの甘い空気に包まれた。
唇をゆっくりと話すと、なんだか照れ臭くて、二人で笑った。
(そうよ。キスするだけでこんなに幸せなんだもの。私達は一生エッチなんてしなくていいじゃない。ね!)
私は独りでそんな事を思い、ぎゅーっとがくぽさんを抱きしめる。
その時だった。壁の向こうから女の子の泣き声らしきものが聞こえて来た。
おばけ!?と、一瞬ぎょっとしたけど、隣の部屋にいるリンちゃんの声みたい。
泣いてるんじゃないみたい。笑い声でもない。
リズミカルに聞こえる甲高い声。
(こ、これって……これってまさかもしかして…
喘ぎ声っっ!?)
一気に心臓が早鐘を打ち始め、顔に熱が集まる。
(リンちゃん達ったら何やってるのよっ!?
って言うか壁薄くない!?)
仕舞いにはパンパンと体がぶつかる音まで聞こえてくる始末。
…眩暈がする。
私はあまりの恥ずかしさにがくぽさんの顔を見る事も出来ず、しがみついたまま、完全に動けなくなった。
双子がわざと聞かせるようにやっているのかと思う程だ。
容赦なく聞こえてくる声と音に、いたたまれなくてこの場から逃げ出したかったけれど、足は動かない。
741 :
がくミク6:2008/09/18(木) 20:31:31 ID:pIRhDGsx
さらに追い撃ちをかけるように、私は気付いてしまった。
キスしてる時からずっと、私のお腹に固いものが当たっている、という事に。
それはまさしくがくぽさんの、アレ。
思わず顔をあげると、がくぽさんが熱い眼差しで見つめてきた。
…そりゃぁ…、いつかは大好きな人と心も体も結ばれたいと思ってたけど。
がくぽさんなら全部あげてもいいと思ってたけど…
お姉ちゃんやリンちゃんの話を聞くと、エッチって、裸を見られて、胸とか触られるばかりか、それ以上にもっと恥ずかしい事しなきゃいけないんでしょ…!?
そんなの、私には無理だよ!!
がくぽさんはそんな私の気持ちを察したように、抱きしめる腕を強くした。
そして、涙目の私を見つめてこう言った。
「ミク殿…君が欲しい」
(…あぅ…それって私が夢見てた理想の言葉だよ…)
がくぽさんがまさに少女マンガの王子様の如く、咲き乱れるバラの花をしょっている様に見えた。
「がくぽさん…」
私の意志は固まった。
「私も…あなたが欲しい」
私はリンちゃんの「イクぅーッ」という叫び声を聞き流しながら、
がくぽさんにお姫様抱っこされてベッドの上へ運ばれた。
今夜はきっと、一生忘れられない夜になるだろう。
おわり。
読んでくださった方、ありがとうございました。
下手くそな上に寸止めで申し訳ない。これが精一杯でした。
がくミク好きだー!
乙
ラストで盛大に吹いたwwwwww
GJ!
っていうかリンーw!おまいら自重www!!
ミクかわいいよミク。
バラしょってるがくぽ吹いたw
うpりたいと一所懸命にエロを携帯で下書きしてたら会社で携帯落とした。
開きっぱなしの状態で。
2年先輩に拾われた。
画面が待ち受けにしてあったが、見られたかなぁ\(^o^)/・・・orz
747 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 22:12:36 ID:67q8CJuK
みんな文才あってすごいですね^^
>>733 続きはあるのかな?wktk
このカイトは何気にアイスの造詣ほどに実はメイコにも執着してそうだ
レポートがんがれ
>>742 最後クソワロタwwwww双子マジで自重wwwwww
ミク初々しくてかわいいよミク
>>746 \(^o^)/ ボカロとか知ってる先輩なのか?ドンマイ…
うpして昇華させてしまうといいよ!
>>721です。
>>725>>734 米あざーす!
お二方の米を見たKAITOが「前言撤回」との事です。
(ムチャシヤガッテ…)
>>746 見られてなければヨイデスネ…
(自分に置き換えて考えた…orz)
750 :
733:2008/09/18(木) 23:17:52 ID:95HbwbvE
>>734 アリガト。がんばる。
>>742 GJ!!
ミクが大変可愛い。しかし最後は完全にリンが攫っていく。
>私はリンちゃんの「イクぅーッ」という叫び声を聞き流しながら、
「聞いてる」んじゃなくて、「聞き流してる」ところに笑った。
>>748 >アイスの造詣ほどに
「俺は、メイコソムリエになる!」
それも悪くないと思った。
レポートも続きもがんがるよっ。
>>742です。
みなさんレスありがとうございます!
パソコンから見たら改行とか、色々気になる所が…
また書けたらいつか投稿させてもらいたいと思います。
>>742 薔薇の効果で脳内ガクポの睫毛が1.5割になったじゃないか!!
BGM無視できるミクがイイ!
>>746 自分に置きk(ry
投下待ってるっ
>>750 レポートがんがれ
続きのメイコソムリエに期待
暇潰しにでもなればよいが…折角だから落とさs(ry
#####
ちょっと遅れてゴメンナサイ、と弾む息のまま笑った少女は、その可愛い笑顔を俺に向けてこう言った。
「カイトさん、今日のあたしは予習バッチリ! ちゃんと聞いてきたの、愛ならば仕方ないって!
だから安心して勃てちゃいましょうっ。あたしも全力でおてつだぃ…っんぐっ!?」
我に返った瞬間、言葉途中のその口を塞いで脱兎の勢いで逃げ出した俺を許して欲しい。
居合わせたどこかのミクの、生暖かい応援目線が最高に心に痛かった。
「発言はTPOを考えて、しようねって…前にも言ったよね…?」
「ぁぅ…」
ぜいぜい、息が切れる。流石に人一人横抱きで全力疾走は辛かった。
運ばれた当人はぷく、と頬を膨らめて斜め上を見ている。
それが拗ねているせいじゃなくて反省している仕草だというのは知ってるけど、いや可愛いんだけど…
そういう問題じゃないですよね、ハイ。
ぱちぱちと目を瞬かせて、リンが俺を見る。
「うん、TPOは考える。この間レンとも約束したんだった」
「……弟の忠告もたまには聞いてあげようね」
がっくり、肩を落とす。姉に切実な弟の言葉が届かないのは仕様なんだろうか? 俺はめーちゃんの数々の
仕打ちを思い出してちょっと遠い目になる。めーちゃんの場合、俺の忠告には中身入りの一升瓶が飛ぶからなぁ…。
まぁこのリンに限ってそんな仕打ちはしないだろう…たぶん。
熱を逃がすために少し襟元を緩めて、溜息混じりにリンの隣に腰を下ろす。リンのお気に入りであるこの
フォルダ内は、パステル調の積み木がごろごろ転がっているから座る物には事欠かない。足の踏み場もない程の
ゴムボールは何のためにあるのか謎だけれど。
つい、と伸びてきた手が俺の服を掴んで引く。
視線を向けると身長差から見上げる形のリンがじっと見上げていた。
「ごめんね、カイトさん」
「う。ん…まぁその…次こそは気をつけてくれれば」
いや、甘いよね。
甘いって分かってるんだ。
でもコレはされてみれば分かる…逆らえない。
俺の言葉にへにゃり、と笑う顔とか凄く無防備。ふわふわ揺れるリボンが肩に触れる。
猫のようなしなやかさで腕に抱きついて、
「カイトさん大すきー」
…とか、そういうことを言ってくれる訳で。
俺の家にいるのは俺よりずっと先にインストールされていた最凶めーちゃんだけで、こういうスキンシップ
とか包み隠さない親愛の言葉とかに免疫がないのだ。だからたぶん、リンのそんな言葉はより強く俺に届く。
身を屈めて、リンの髪に唇を寄せる。くすぐったそうに肩をすくめるリンの頬に触れて、小さな唇を塞いだ。
触れるだけのキスを繰り返して、頃合を見て舌を絡める。
「ん…ぅ」
鼻に懸かった声がじんわりと鼓膜を揺らす。
ぎゅ、と縋るみたいに掴まれたコートが引っ張られて、僅かに目を開ければその手が少し震えているのに気付く。
近い顔は真っ赤で、きつく閉じた目尻に涙が浮かんでいる。
それはいつもと同じ。
…要するに、リンは背伸びをしたいお年頃で、俺と自分の年の差を考えてかなり無理をしようとしている訳だ。
自分ではあんまりそう思ってないみたいだけど。いや、気付いてて付込んでいる俺も悪いんだけど。
そっと離れ、濡れて光る色付いた唇を指で拭ってやると、焦点の曖昧なエメラルドグリーンの瞳が俺を映して
揺れる。
開いたままの唇は出来れば閉じて欲しいな、とか…うん。思う所があるのは許して欲しい。
「ぅ、…えーと。カイトさん」
「うん?」
まだ少しぼぅっとしている顔は可愛い。このまま続けてしまいたいくらい可愛…いやいや。
俺の葛藤は知らないまま、その顔でリンは、
「だからえっと、どうやって勃てるの…?」
「……」
戻るのか。
そこに戻るのか…っ。
取敢えず今のリンを見ながらそーいう話は無理なので…イロイロと。
俺はリンの得意技を拝借して、斜めに視線をずらしておくことにする。
「お兄ちゃんは勢いつけて押せば何とかなるって言ってたんだけど、このまま押せばいいの? それとも向こう
から助走つけてタックルしたほうがいい?」
「いや…それは死ぬかも」
まだ普通に押したほうが正解に近いかな…じゃなくてっ、そもそも押すの意味合いが違ってないか? リンの誤解そ
のままだと、下手したら未来がない気がするんだけど。
リンの会話に時々出てくる『お兄ちゃん』は絶対楽しんでいると思う。
毎度毎度ポイントを斜めに掠って飛ぶそのアドバイスは、確実にリンを最強にしていく。間接的に妹を取られた
腹いせでも受けてるんだろうか?
脱力序でにリンを胸に抱いて、あのね、と呟く。
「俺は別にそんなに無理してそーいうことする必要ないと思うんだけど」
「え? そうなの!?」
「…そうだよ」
初耳、といわんばかりのリンの声。少し篭った愛らしい声がむー、と唸る。
「世のKAITOの七割は欲求不満で出来ているって言ってたのに…あれってガセ?」
「リン。……お兄ちゃんの話は半分夢物語だと思って聞き流そうね」
七割って…どんだけですか。しかも七割全て性的な意味?
俺は会った事も無いリンのお兄ちゃん…KAITOを思って深い溜息を落とす。同じ機種でも育つ環境が違うと、
ここまで違いが出るものらしい。まぁ相手が極端すぎる気もするが。
うぅぅでもお兄ちゃんが、そんな…とリンが呟いている。
リンを含めて十分遊ばれているというのに、お兄ちゃん子な一面がちょっと悔しい気もする。
「えっ、じゃあ、ぎゅってして大好きって言うと喜ぶって言うのも嘘?」
「……」
お兄さん、答えにくいことを吹き込むのもヤメテクダサイ。
嘘だとは言えないし、そうだというのは流石に抵抗がある。
俺はリンを抱く腕に少し力を込める。またほんの少し近くなった距離にリンがわわ、と慌てた声を上げた。
赤く染まった耳元に大好きだよと囁くと、リンが固まる。
それからぎゅっ、と背中に細い腕が回って、力いっぱい俺にしがみ付いてきた。
「お兄ちゃんの言うこと、半分は信じる」
「そうだね」
機嫌の良い極上の子猫の仕草で、リンは俺の胸に頬を寄せる。
そして甘い可愛い声で何度も大好き、と囁くのだ。
「…あ」
「何?」
「うん、あのね。後学の為に聞きたいんだけどね。お兄ちゃんには勃てたら乗っちゃえーって言われたんだけど、
その時ってやっぱり両足でドンって乗ればいいの? それとも片足でグリグリする感じ? それともこれも
ガセなの?」
「…………」
ねーねー、と揺さぶられながら俺は。
やっぱりこれはお兄さんからの虐めじゃないかと思うのだった。
えっちなのはまだ早いとリンガードされたのでエロはなくなりました
頑張るとか言っといて駄目でゴメンなorz
これが萌えって奴か…っ! GJ!
ポイントを斜めに掠って飛ぶのくだりがすごくイイ。
続きとか期待。
ぐっじょー!
>しかも七割全て性的な意味?
その内八割方は「アイス食べたい」なのではなかろーかと愚考する次第
残暑厳しき折、如何お過ごしでしょうか。僕は相変わらず青いマフラーです。夏乗り切
った…!
時節の挨拶とかどうでもいいよね。
やぁどうも。僕は卑怯とアイスとメイコと妹をこよなく愛すナイスガイ。カイトだよ。
僕がキッチンで徳用2リットル入りのアイスを貪っていると、視界の端にブリーチした
茶髪のような色が素早く移動したんだ。わかるよね?そう、Gだ。コックローチくんだ。
別段虫嫌いでない僕は、アイスをかたずけたのち、そのGを二枚重ねたキッチンペーパ
ーで華麗にキャッチした。
Gって摘んで腹側から見ると結構カッコいい。けど、家じゃあ飼ってやれないんだ。ご
めんよ。
嫁(メイコ)に見られぬうちにGを処分するため、トイレに向かう。下水直行ウォータ
ースライダー。
『カイトー?シャンプー取ってー』
バスルーム前を通過するとき、浴室のリバーブが効いたメイコの声に呼び止められた。
そういやシャンプー切れてたかもしんない。
Gで右手がふさがってるから、左手で姿見の鏡の扉を開ける。在ったあった、詰め替え
用。
浴室の扉を拳ひとつ分くらい開け、詰め替え用を滑り込ませる。
『ありがと。覗いてかないの?なんならソーププレイする?今身体洗ってたからアワアワ
で見た目エロいよ』
大胆な嫁ですいません。
「風呂は身体を磨くとこ。僕は原石よりも磨かれた宝石を見ていたいの。舞台裏を覗くよ
うな野暮は致しますん」
『語尾があやふやですぜダンナ』
ちょっと夫婦漫才を繰り広げ、愉快な気分のままバスルームを離れようとした瞬間、
「…あれ?」
気付いた。キッチンペーパーに感触がない。あるのはただ、黄色い油の染みだけ。
Gちゃんが右手に居ない。
『いやぁぁぁーーーー!!ごきぶりーーー!!」
……どうやらGくんはソーププレイに乗り気だったようで。
悲鳴に掛かったリバーブは半ばで途切れ、浴室から飛び出したメイコは泡塗れの身体で
僕に飛び付いた。全裸で。
良い身体してるなぁ…ほんと、どこ触ってもヤワラカいよ。濡れた髪が細かい束になっ
て頬に幾筋が張り付いてるのがまた色っぽい…おしりはマロいし…泡がまたエロいし…泡
?
ちょっ、泡自重!
「離れて!ボディソープが付く!服が!服が痛むから!マフラーごわごわになるから!」
「無理!そんな服とかいいからゴキブリを!早く!早くどうにかして!カイト!」
そんな服って……!
メイコの言葉にちょい傷つきながらてんやわんやしていると、
「なになに?ゴキブリ?どこにいんのー」
弟分のレンきゅんがキンチョールを持って登場。
地球防衛軍とメンインブラックとスターシップトルーパーズはG狩りを楽しい遊びに昇
華したと僕は思うわけです。
「え、ちょ、なんで裸──」
──ずだーん!
宮崎アニメのキャラみたいに髪を逆立ててリアクションしかけていたレンに流れる様な
動作で払い腰。
「お前にはまだ早い!薄目でモザイク透視してなさい!」
メイコは僕の嫁だっ。馬鹿野郎。
フローリングにしたたか叩き付けたからしばらく動かないだろう。
「なんかスゴイ音したよ〜?大丈夫?」
「ゴキブリどこー?」
ああメンドクサイ。ミクとリンまで出て来た。
「気にするな。メイコの裸をつまみ食いしようとしたヤカラを退治しただけだよ」
「ふーん」ネギを囓りながらミク。
「ほぉ〜」キンチョールとライターを携えてリン。……なんでニヤニヤしてんの?
「ミク姉、邪魔しちゃ悪いから行こう」
「へ?」
「ほら、メイコ姉の下の……」
「……きゃ!マニアックだ!」
「マニアックだね!」
ミクとリンは勝手に相談して納得して部屋に引っ込んでしまった。
一体なにがマニアックだって──はっ。
マニアックと言われた所以が発覚。
「カイト!早くゴキブリ何とかしてよ!」
「ゴキブリよりさ……メイコのそこ、どうしちゃったの」
指差して、まだ動転しているメイコに問う。
「へ?」
メイコが、僕の指が指示する、メイコ自身の身体に視線を落とす。
「あっ」
今気付いたらしいメイコ。
メイコのインモーがほとんど全部剃り落とされていた。
「えと……ゴキブリ入ってきたとき、ムダ毛処理してて」
今更タオルで身体を隠すメイコ。遅いです。
───────
居間にて。
「あれってテイモープレーだよね?ね?」
「うん、間違いない。絶対そう」
ミクリンは勝手に誤解して楽しんでいる模様。
「ヤラシーよね〜」
「ヤラシーヤラシー!」
二人がキャッキャッしていると、
「うう、全身が痛い……」
レンが居間にやってきた。
「……ね、リン。テイモーって、男の子にやっても楽しそうじゃない?」
ミクは意味深な含み笑いでリンに話しかけた。
「あ、楽しそうかも!剃刀ないけどライターならあるよ!」
レン危うし。
FIN
>>759 色々言いたかったが最後の レン危うし。 に全部持っていかれたwwww
何でエロパロでもこんな扱いなのwwww
次も楽しみにしている
ぐっじょー!
メイコさんお肌は無事だったようで何よりです。
そしてレン逃げてー!ちょー逃げてー!無駄だけど逃げてー!
ラwイwタwーww
大胆な嫁で羨ましいですぜダンナ。
剃毛ならぬ燃毛プレイww
子どもだけの火遊びは危険ということですね分かりますw
>>759 禿しくワロタw
兄さん弟には厳しいなw
相変わらず黒いぜ妹swww
弟は本当報われない、GJ
レン落ちの場合、兄さんが真面目だw
レンに幸あれwww
レンきゅんで吹いてしまったw
オチも面白かったwww
俺が思うにレンをレンきゅんと呼んで良いのはショタコンだけだと思うんだ。
何が言いたいかとゆうとレンきゅんは俺の弟
746です。
こんなんですorz
ガクポは鬼畜成分あったらいいのに思ってたですが、事件でヤケになりました。
初犯です。無駄に長いです。
暗い部屋に響くヒワイな水音。
後ろ手に縛られながらも己の陰茎を舐め続けるミクにがくぽはそっと笑みを浮かべる。
「がくぽ様ぁ…。ふぅ、ん。好き、好きぃ」
体に埋められたローターが与える快楽に身悶えしながらも必死に言葉をつむぐ姿は愛らしいの一言。
アクアブルーの髪の毛を一房手に取り口付ける。
「ふふっ、ミク殿はホンに可愛らしっ」
「氏ね、変態」
ごっす!!
腹部に受けた激しい衝撃にがくぽの意識は急浮上する。
「同室の者として一言言いたくなったんで、起きて」
視界に入るのは、蛍光灯の灯りとやけに無表情な青頭。
「君が変態嗜虐趣味の持ち主だろうとどうでも良いけど、毎晩の明瞭な寝言には耐えらんないよ。いっそ夜這いってヤツ?逝って、今すぐ」
「ゲフ」
胃の上に置かれた足を外されると同時に脇腹を思いきり蹴りあげられた。
「そして、帰ってこないでね」
「カッハァ…」
転がり壁に顔面を強打したがくぽ。
でも、負けない。
「つまり、だ」
紫ロンゲが、妙にフラフラ立ち上がる様はまるで某ホラー。
「カイト殿、いや義兄上は拙者とミク殿の関係を認めて下さるのだな」
「あに?」
カイトは呼称から異議があるようだ。
「つまり、めくるめく快楽の世界!一例をあげるとするなら縛り、目隠し、道具の使用ももちろん許可頂けると!!」
漢として叫んだがくぽの頬に間発いれず、カイトの右足の甲が炸裂する。
見事な回し蹴りである。
倒れこんだがくぽのドタマににカイトは踵落としを決めた。
見事なトドメである。
がくぽは息絶えた。
「しまったなぁ」
カイトはそれを確認してから反省した。
ボーカロイドはマスターの所有物、財産である。
いくらキモイからといって破壊するのは同じくボーカロイドとしてハリキリよろしく無い。
一応外傷は軽微で電源が落ちただけのようだが、明日の朝起動しなおさせて見ないとなんとも。
それにやっとソノ気になったのだ。欲求が解消されれば夢で己を慰め無くなるはず。
うまくいかなかったとしても、だ。物理的に存在を抹消されるだけである。問題無い。
どっちにしろ、僕にとっては薔薇色の安眠な日々。
嗚呼、本当に僕が気持ち悪さに堪えれていれば…。悔やんでも悔やみきれない。
「いやぁ!!!」
いきなり背後から抱きつかれたカイトはウンザリと目を座らせた。
「ミクの初めてはおにいちゃんって決めてるの!」
愁傷なセリフを腹筋をなぞる様にサワサワとうごめく手が台無しにする。
「緊縛もバックももちろんバージン的な意味でもお初はおにいちゃんが良いの!!!」
手が乳首と股の間に伸びる寸前、カイトはベリッと手を剥がした。
「やん」
カイトはミクの肩に手をやり距離をとる。
「ミク」
「あんっ。おにいちゃんの手ぇおっきい」
肩から伸びる腕をミクは撫でる。カイトが自分から触れてくれるのが嬉しくて仕方ない。
「おにいちゃん、この腕でミクを息できない位に殴って。長い足でミクをめちゃくちゃに蹴って。キレェな声でミクをイジメて」
撫で続けている腕に鳥肌が立つ。嫌がられてる。ミクはウットリとした。
カイトは一人ごちた。
コレが噂のヤンデレだろうか。違う気がする。まぁ良い。
「ミクの要望に応えれそうに無いって僕は何回言ったけ?」
カイトは嗜虐趣味も披虐趣味もさっぱりだ。
世の中広いからこのミクでも「カイト!俺と変われ!!」と怒鳴られるかもしれん。
少なくともソコで延びている紫は言う。
このカイトなら変わります。マジです。今ならがくぽも付いてきます。お得です。
「がくぽにしたら?」
方向もSMでぴったりだ。
「ミクはおにいちゃんは好き!!」
カイトはため息が止まらない。
「僕は眠い」
ズリズリとパジャマの襟を掴んで扉の外にだす。
「お休み」
しっかり施錠も怠らない。扉の前に本棚も移動させた。
ミクはしばらく扉を悲しげにカリカリひっかいていたが、30分で諦めて帰って行った。
がくぽは沈黙したままだし、今からマスターの起きる迄3時間はゆっくりスリープモードに入れそうだ。
カイトは頭から布団を被り、速やかに寝た。
以上「カイト、淫らな夜の生活」でした。
鬼畜の意味から間違えました。つか色んなもの間違えました。
KAITOいらなかった
先輩はボーカロイド知ってるかどうかも知らない仕事でしかお話ししない人です。
はりきって異性です。
まぁ、知ってようが知らなかろうが\(^o^)/な内容です。自分終了のお知らせ。
>774
GJ!ワロタwww
よっぽどKAITOの方が鬼畜に見えた件www
いや、変態達相手じゃ仕方ないかもしれんがw
どこら辺をどこまでしっかり見られていたかが問題ですな\(^o^)/
>>760 つ、続きは?続きはないのお兄ちゃん?
>>770 もうひっくり返ったまま停止してるがくぽを想像しただけでクソワロタw
777 :
家出:2008/09/20(土) 02:16:38 ID:fEv9bxEM
「もうたくさんだ!」
レンは叫んだ。
「もうたくさんだ!」
大事なことなので2度叫んだ。
「どうしておれはいつもろくな目に遭わないんだ!
どうしていつもオチに使われるんだ!」
虐げられた者はいつか反乱を起こす。
それは歴史の必然なのかもしれない。
レンは今まさに殻を破ろうとしていた。
「おれはこの家を出る!
止めるなよ、リン!」
「いってらっしゃい」
リンはソファーに寝転んでせんべいをかじっている。
勢いよく玄関の扉を開けたとき、そこには両手にスーパーの袋を持った青い兄が立っていた。
「あれ、これから出かけるの?
おやつ食べない?」
「いらないっ!」
レンは駆けだした。
あてなどない。
金もない。
それでもレンに迷いはなかった。
自由のため、誇りのため、何より自分自身の未来のために、レンの冒険は始まったのだ。
「ふ〜ん、それで帰ってこないんだ」
その日の夜、レン以外の4人はいたって平和に食卓を囲んでいた。
話題はもちろん勝手に家出した末弟のことだ。
「のんきすぎだよお姉ちゃん、もしレンに何かあったらどうするの?」
ミクは苛立っていた。
自分以外誰も弟のことを心配していない、そのことが信じられなかった。
「ま、あいつも男の子だったってことね」
「そういえば僕にもそんな時期があったなあ」
「カイト兄にも? へーその時はメイコ姉も焦ったんじゃないの?」
リンが身を乗り出して目を輝かせる。
メイコは苦笑しつつ首を横に振った。
「まさか! ぶん殴って性根を叩き直してやったわ」
「あれは効いたなあ…めーちゃん涙流して怒ってくるんだもん」
「ば、ばかっ! 何言ってんのよ!」
和気藹々としたいつも通りの食卓。
それはあまりにも普通の光景で、しかしとても大切なものが欠けている。
いつのまにかリビングは静かになっていた。
誰よりも騒がしいムードメーカーはそこにはいなかった。
778 :
家出:2008/09/20(土) 02:17:25 ID:fEv9bxEM
「あ、雨…」
ミクが窓の外に目をやる。
あっという間に雨脚は激しくなり家の中にも強い音が聞こえるようになった。
「こりゃまずいわね」
いくら健康な男児といえどこの雨の中いつまでも外にいたら風邪を引くかもしれない。
それぐらいの判断は酔っぱらいの長姉にもできる。
「あたし、レンを探してくる!」
飛び出すミクを大きな手が制止した。
「待って! 僕一人で探すよ」
「でも…!」
「いいんだ。夜道は女の子一人じゃ危ないし…。
それに、男同士でしかできない話もあるし、ね」
ミクは納得できないようだったが、カイトが優しく微笑むとそれ以上反論はしなかった。
「じゃ、行ってくる」
「ん」
メイコはグラスに口をつけながらカイトを見送った。
そんなやりとりを眺めていたリンの、茶碗のご飯はほとんど減っていない。
「レンのばか」
誰にも聞こえないようにつぶやいて、リンは窓の外をぼうっと見つめるのだった。
なんだか一階が騒がしい。
自室の二段ベッドの上段で布団にくるまっていたリンは、ふとそんなことを思った。
今何時だろうか。結構遅い時間のような気がする。
耳を澄ましているとそのうち下は静かになって、代わりに一つの足音が階段を上ってきた。
リンはこの音を知っていた。
誰よりもよく知っていた。
ドアの開く音がした。
「おかえり」
「…起きてたのか」
「どうだった」
「う〜ん…」
足音の主はしばらく黙り込んで頭をポリポリとかいた。
「ガンガン怒られちゃった。
ミク姉に泣きつかれちゃってさ、
バカバカって人をカイト兄みたいに」
それだけ言うと自嘲気味に笑って、また少し静かになった。
リンは嬉しかった。なせだか自分でもわからないが、無性に嬉しかった。
「家出は当分やめにしとくよ」
「それがいいでしょ」
それきり二人とも何も言わなかった。
(今度は二人でどこか行こうね。
嫌だって言っても聞いてあげないんだから)
おしまい
>>778 >レンの冒険は始まったのだ。
ごめん、ここまで何時も通り可哀想なれんきゅんの話かと思ってた。
リン可愛いよリン。
いいなあ、このきょうだい。
4スレぶりの投下になります。
というか、覚えている人はいるんでしょうか。
毎度、カイメイ非エロで申し訳ございません。マスター出張ってます。
それでは本編。
秋口になろうというのに、部屋の中は蒸し風呂のような熱を帯びていた。
いつもは賑やかに音を発しているテレビも、今日は少しでも熱源を絶つ意味で、沈黙を余儀なくされている。
それにしても暑い――プログラムがショートするんじゃないかって思うくらい暑い。
ていうか。アイス食べたい。死ぬ、アイス食べなきゃ死ぬ。
ホンの一時間前は、冷蔵庫まで歩けたのに、今はもう膝が溶けたみたいに、全然動かない。
なにこれ、異常気象。フロン作り出すとか、馬鹿じゃないの人間。ボーカロイド作る前にオゾン直せよ、人間!
うう。なんか、さっきから深刻なエラーが出てる気がする。アイス食べなきゃ。
そうは思っても、やっぱり膝は動かず、暗いままのテレビと睨めっこする形のまま、数十分が過ぎた。
もう、限界……。
「カイ……ト。いきてる?」
遂に助け舟、もとい天使の声が後ろから聞こえた。ホンの少しだけ、元気になった気がした。
なんとか、メイちゃんに今の状況を伝えようと、出せる限りの声を絞り出す。
「ちょ……と不安。おねがい、アイス」
「ごめん――私もビール頼もうとしてたの」
「あははは。そうなんだ」
「ふふふふ。そうな」
ばたり、と後ろで倒れる音。そして、甲高い緊急停止音が虚しく響いた。
メイちゃんは初期型だから、冷却機能も旧型な分、停止するのも早かったんだろう。
涼しくなるまでは、しばらく起動できないだろう。
あーもう。マスターが冷房代ケチるから、こんなことに。いや、俺が一日三ダッツを守って、アイス代を節約してれば、こんな事には。
明日からは、隠れてダッツ十個とか食べないようにしよう。たぶん、あと5分くらいで俺も止まるんじゃないだろうか。
緊急停止って、初体験だな。あれかな、漫画みたいに今日の記憶無くなるんだろうな。
ダッツ制限もなかった事になるのか。良いのか悪いのか、わかんないけど。
とりあえず、ひとつ言えることは。
「グッバイ! 今日の俺――」
カイトは めのまえが まっくらになった。
涼しい風が頬を撫でる。服が染み出てしまった冷却液で、ぐっしょりと濡れている。
随分、酷い悪夢を見ていたんだろう。どんな夢だったのかは、忘れたけど。
それにしても、布団で寝てたつもりが、居間で寝てるなんて、俺って寝相悪いんだな。
うん、これを理由に今度から、メイちゃんに抱きしめて寝てもらおう。悪夢も解消されて、一石二鳥だ。
と、ちょっとした妄想に耽っていると、二階の方からメイちゃんの声が聞こえた。
「ちょっとカイト! いつまで寝てるの。さっさと、濡れタオルと氷嚢持って二階来なさい」
なんだか焦ってるみたいだ。珍しいなと思いながら、ふと壁に掛かっている時計を見ると、時計の針が上から下まで、綺麗な直線を引いていた。
まだ、朝の六時か。今日は早く起きちゃったな部屋も橙色に染まって綺麗……あれ?
もしかして、夕方の六時? しまった、いいとも見過ごした! じゃなくて。
「カイト! 早く、タオルと氷嚢」
「は。ハイ」
状況がよく分からないけれど、台所へ行き洗面器に水とタオルを入れた。
それから、ヒョウノウ? えーと、氷かな。氷――アイス、アイスか! ようやく、メイちゃんもアイスの素晴しさに気づいたのか。
じゃあ、取って置きのアイスを持っていかないと。えーと、たしか冷凍庫の二段目の右奥に……あった、伝説のパインヨーグルトアイス!
メイちゃんが食べてくれるなら、二年も手を付けられずにおいていた甲斐があったというものだ。
鼻歌交じりに洗面器とアイスを手に持って、階段を上がる。
ありがとうカイト。大好き。いやいや、メイちゃんの頼みなら、こんなの朝飯前さ。
そして、ベッドでアイスを食べつつ、愛を確かめ合う。嗚呼、妄想が……いやロマンチックが止まらない。
「めーいちゃん。洗面器とアイスもって来たよー!」
ばき――っ。という音と共に、顔面に膝がめり込んだ。え、なんで、え?
「あ、ごべ……スプーン忘れて」
「違う! なんで、病人にアイス食べさせようとしてんの!」
え、だってヒョウノウって。え、アイスじゃないの? あ、棒アイスか。
「え、病気って……メイちゃんが?」
「はあ――ボーカロイドは風邪引かないでしょうが。風邪引いてるのはマスターよ」
「そんな。マスターが病気なんて、明日どころか十分後にでも天変地異のフルコースが来るよ!?」
えーと、えーと。ペットボトルの水と、アイスと携帯布団と懐中電灯とアイスとサバイバルグッズと。
あと用意しなきゃいけないのはなんだっけ。
「あ、メイちゃん! 冷凍庫、冷凍庫用意しなきゃ」
次はお腹に膝を打ち込まれました。ちょっとした、冗談なのに。
「もう良いから、洗面器もって部屋の中入って」
「はーい。マスター元気ぃ」
ドアを開けた瞬間、もわっとした空気が顔に当たり、荒い息遣いがソファの方から聞こえた。
床の散乱具合から見ると、床で倒れてたのをメイちゃんが見つけて、ソファに運び込んだんだろう。
マスターはすこし息苦しそうに、こちらの方を向き手を上げてひらひらと振った。
いつも付けているメガネは外していて、顔もほんのりと紅い。熱があるのだろうか。
ワイシャツは汗でべったりと肌に張り付き、女性特有の丸みを帯びたラインが浮き出ている。
本当に弱っているようで、少し不安になった。
「……ん。騒がしいと思ったら、カイトか。おはよ」
憎まれ口を叩くのかと思いきや、少し苦笑いを浮かべながらの挨拶。
あー調子狂うなあ。
「カイト。隣の部屋のベッドにマスター移さなきゃいけないから、ちょっと運んできて」
「いや、良いよ。私はここで十分、もう熱も引いてるから」
それに、ベッドで寝たらお前らが寝れないじゃないか。と、マスターが付け加えた。
「駄目です。アタシたちは寝てなくても、普通に生活は出来ますけど、マスターは人間です。それに風邪を引いてるんですから、しっかり寝て治してください」
「いや、今日は夜から大事な会合があって」
「駄目です! 仕事よりも、身体を大切にしてください」
「ちなみに、今日の会合に行けなくなると、今月の酒とアイスを買う資金が無くなるんだが」
「う……そ、それくらいなら、我慢できます!」
「お、俺も一日一ダッツで我慢する!」
メイちゃんの拳が頭に振り下ろされた。あれー俺、変な事言ったかな?
「場合によっては、生活費も底を尽くかもしれない」
「それなら――あ、アルバイトします。カイトと二人で働けば、三人分くらいは何とか」
「ボーカロイドが歌以外の仕事が出来るのか?」
む、マスターにしてはもっともな意見だ。でも、メイちゃんの好意は受け取るべきだと思う。
本当に死にそうな感じだし。
「う……じゃ、じゃあ脱ぎます!」
「え――あ、え!」
メイちゃんが脱ぐ。あの白肌をカメラの前、俺以外に見せる……そんなのダメ絶対!
う、でも。あんなポーズやこんなポーズをするメイちゃんも、見てみたい気もする。
もちろん、カメラマンは俺!
「カイトが!」
「俺がっ!?」
え、俺ふんどし付けてカメラの前に立つの? え、やだ……なんか気持ち悪い。
ていうか、需要ありますか。え、あるの、でも嫌ですよ。
くすり、とソファの方から笑い声が零れた。どうも、からかわれてたみたいだ。
このマスター本当は風邪引いてないんじゃないか?
メイちゃんが、溜息を吐きながら、俺の手から洗面器を掠め取り、ソファの方へ寄っていった。
「百歩譲って、ベッドへの移動は諦めます。でも、今日は絶対安静ですから」
「分かった。お前らの言葉に甘えさせてもらうよ」
マスターにしては、随分あっさりと折れたものだ。
メイちゃんがタオルを絞り、汗の吹き出ている額や腕を丁寧に拭いていく。
そして、シャツのボタンへと手が掛けられ、控えめながらも確かに膨らみのある白肌が、シャツの隙間から顔を覗かせた。
そんな風に、手馴れたように進めていく作業をボーっとした頭で見つめていた。
「……イト――カイト!」
「あ、はい! なに、何を手伝おっか」
「終わるまで! 外に出てけって! 言ってんの、よ!」
今日一番のハイキック→後ろ回し蹴り→踵落としの三連コンボが決まりました。
よく死ななかった。頑張ったよ、俺。あと、あと黒の紐パンも好きですが、もうちょっと大人しめな色も大好きです。
廊下に閉め出され、何もやる事がなくなってしまった。
持ってきたアイスも部屋の熱気に当てられ、良い感じに溶けてしまっている。
うう、メイちゃんに食べさせてあげたかったのに……ん、甘酸っぱくて美味しい。
本当なら、もっと味わいながら食べたかったんだけどなぁ。
結局、数分ほどで半分を食してしまい、その頃にはメイちゃんも、マスターの身体を拭き終わっていた。
「それじゃ、おかゆ作ってくるから。マスターが脱走しないように、ちゃんと見張ってなさい。10分くらいで出来上がるから、取りに着なさい」
こくり、と俺が頷いたのを確認したのか、メイちゃんは洗面器を持って足早に階段を降りていく。
そして、暗い部屋にマスターと俺だけが取り残された。
どうやら、服も着替えさせてもらっているらしく、ワイシャツではなくメイちゃんの部屋着へと変わっていた。
胸囲が違うためか、胸の部分の布が余っていて、その間から白い肌がチラチラと見えている。ノーブラか、ノーブラ仕様か!
「さて、と。カイト、服とって。出掛けるから」
「だめですー。メイちゃんから、見張っているように言われてますんで」
軽い舌打ちが聞こえた。メイちゃんが過保護な事くらい、知ってるくせに。
「仕事、仕事、仕事って、もうちょっと自分の事考えてください。俺たちだって、最低限の事なら出来るんですから」
一人で勝手に頑張って、一人で勝手に倒れないでください。
「酒もアイスも買えないぞ」
機嫌を損ねたのか、ソファの方からマスターの唸り声が聞こえた。
俺だって、メイちゃんの頼みじゃなかったら、こうやってマスターを見張る事なんかしてない。
まあ、少しくらいは心配はするだろうけど。
「カイト」
「服は取りません。窓も開けません。靴も取ってきません」
「いや、アイスくれ」
喉が熱くて気持ち悪いんだ。と、言ってマスターは俺の持っているカップアイスを指差した。
本当はメイちゃんと食べるつもりだったんだけれど、二人で食べるつもりだったんだけど。
まあ、半分食べちゃったし。メイちゃんも、それ所じゃなさそうだし……。
「一口だけですよ」
そう断りを入れて、ソファの横にあったテーブルにアイスを置いた。
だが、一向に食べる気配がない。え、なに俺のアイス食えないって言うの、え?
「身体上げるの、だるい」
「あーはいはい。鈍くて申し訳ございませんでした、食べさせりゃいいんですね」
スプーンでアイスを掬い、マスターの口元へ持っていくと、気だるそうに口を半分開け、もう殆ど溶けているアイスを啜った。
ぐ、ちょっと押し負けた感じじゃないか、くそぅ。
「ん。溶け過ぎだな」
「文句言わないでください……全く。うあ、もう七時だ。いつもなら、メイちゃんと一緒にお風呂入ってる時間なのに」
そう言って、マスターの額に手を当てた。
ボーカロイドに、温度を測るような機能は付いていないけど、少しくらいなら楽にはなるかも知れない。
マスターが大人しく寝ていれば、メイちゃんの手も煩わせずに済むし。
「んー冷たい。もうちょっと、このまま」
やっぱ、やめた。
くすり、とマスターが笑う。やっぱり性格悪いよね、このマスター。
「今度は子守唄でも歌ってくれるの? ちょっと期待してるんだけど」
「俺はメイちゃんのためにしか歌わないんですー。マスターなんかには歌ってあげません」
やっぱり、マスターはソファで丸まって、あの意地の悪い笑いを漏らしていた。
データの海の中から、唯一知っている歌を引き上げる。マスターから教えてもらった、最初の曲。というか、これしか教えてもらっていないんだけど。
教えてもらったときは、メイちゃんと二人で朝から晩まで歌い続けていたのを覚えている。
車のCMで流れている曲、らしい。
マスターの思い通りに動かされてる気もするけれど、まあ久しぶりに歌うのも良いかもしれない。
そういえば、マスターの前で歌うのって初めてなんだ。
懐かしい前奏が頭の中に流れる。あ、ソロで歌うのも初めてな気がする。
そして、ワンフレーズを歌いきろうとしたとき、きょとんとした顔でマスターが口を開いた。
「メイコのためにしか歌わないんじゃなかったか? 此処からじゃ、下には届かないぞ」
「……俺とメイちゃんは心で繋がってるんですー。だから、離れてても思いが通じるんですー」
「そうか。あ、続けてくれ」
返事はせず、今度はマスターに背を向けるようにして、歌を続ける。
それから数分で、歌が終わってしまった。時計を見ると、長い針が3の数字を指していた。
もう行かなきゃ。
そう思って、ドアの方へ向かおうとしたとき。
「ありがとう」
と、耳を疑うような言葉が聞こえた。
「う……メイちゃんのために歌ってたんですー。お礼を言われるような事はしてないです!」
「ん。それでも、ありがとう。私が教えた曲、覚えていてくれて」
そんな弱々しい返事が返ってきて、なんだか調子が狂った。
「ボーカロイドだから、データに記憶できるから、当然です……」
「ああ、そうか。うん、やっぱり便利な機能だな」
「マスターも、家事してくれる男を捕まえたらどうですか? 性格と胸はともかく、顔は良いんですから、一人や二人捕まえてください」
そんな話をしている内に、テーブルにおいてある目覚まし時計が、4を指していた。
何となく、それを手に取り、後ろの調節ネジを回して、針を数分戻して、テーブルに置く。
「あーあ。歌ってると、時間って全然進まないモンなんですね。もう一曲くらい歌えそうです」
メイちゃんに怒られるのは、いつもの事だから。
それよりも、今は間の抜けた顔をしているマスターの顔を見ながら歌ってる方が良いや。
結局、2曲目の途中でメイちゃんに怒られて、そのまま部屋を出ようとしたとき、ソファの方から声を掛けられた。
いつもより、ホンの少しだけど寂しげな表情をして、クッションを抱いている。
「時間って、戻ると思うか」
「さっき、戻ったじゃないですか」
「ほんの数分だけど?」
「数分でも、そうやってクッションに抱きついてるだけよりは良いんじゃないですか?」
ごもっとも。と、軽い返事が返ってきた。
もう、さっきの寂しそうな表情は消えていた。
「そんなに大事な人なら、さっさと謝るなり何なりして、ヨリ戻してください。そうしなきゃ、俺もメイちゃんも不安で溜まりませんから」
「向こうが謝ってくれば、考えてやらない事もない」
会話だけだったけれど、ホンの少し歌っただけだけれど、ドッと疲れた気がした。
そんな秋口の夜の数分の出来事。
追記。翌日、蓄積データが氾濫を起こして、寝込みました。いつもより、アイスの量は少なかったのに、なんでだろう?
おしまい
思った以上に長くなってしまいました。申し訳ございません。
あくまでカイメイです。見えなくてもカイメイです。ほんのりカイメイです。
読んでくださった方、本当にありがとうございます。
<<777 そだよねぇ、男の子だもんな。家出くらいアリですなぁ。
こんなほのぼの好きです。
<<770です。
見られた可能性があるのは、KAITO出てくる前迄です。
エロパート先に書こうとした結果です\(^o^)/
がくミクにする予定だったんだ・・・
ああぁぁぁぁあああああああああぁ
書き手は作品で語れ。うざったい
>>780 覚えとりますよあの端末は使用したのかKAITO
バカイト成分が多くなってるぞKAITO
ごちそうさまでした。
がくリンの波に乗り損ねた・・・でも空気読まずに投下。
小ネタです。エロ成分低め。
「だっ、駄目だよこんな格好!」
「大丈夫よ、と〜っても可愛いから」
「そうそう、がくぽさんもイチコロよっ」
「せっかくリンちゃんのために選んだんだから、使ってくれないと寂しいわ」
「リンちゃんに合わせて白にしたのに」
「〜〜〜っ、分かった、行ってくればいいんでしょ!」
半ばヤケであたしは猫耳、ファーのベアトップにホットパンツ(尻尾付き)でがっくんの部屋に向かう。
なによ、いきなり人の部屋に入ってきてパンツいっちょに剥いて変な服着せて、似合うだとか可愛いだとか。でも、何故か逆らえない自分が悲しい。
ノックして入ると、あたしの方を見たままがっくんは固まってしまった。慣れない格好にもじもじしてしまう。
「ごっごめん、変だよね。あたし、着替えてくるっ」
出て行こうとドアに向かうと、体が宙に浮く。ベッドに降ろされて組み敷かれた。
「そのままで良い。可愛いぞ、リン」
「あ、ちょ、がっくん…」
キスをされてあたしの言葉は行き場をなくす。
あぁ、きっとドアの外では2人が笑い転げてるんだ。
******
違う日のメイコさん視点
今日はナポレオン作戦。名前の由来は、寝ているナポレオンにチーズを嗅がせた際のエピソード。
寝ているがくぽ君に足音を忍ばせて近付く。嫌な夢でも見ているのか、眉を寄せて、辛気くさい表情ね。
その鼻先に、お風呂場から持ち出したリンちゃんのシャンプーの蓋を開けて近付ける。
少しして、でれっと崩れる顔。それだけであたし達は笑いを堪えるのに必死だったんだけど。
「おお、リン、*#%、可愛いやつだ。愛しておるぞ」
枕を抱えてそんな事言うんだから、もう、限界。廊下に出てひとしきり笑う。
声を抑えきれずにげらげらと笑っていると、何事かとリンちゃんが廊下に出てきた。うまく喋れないあたし達を見て立ち尽くす。
「お姉ちゃん達、どうしたの?ていうか、それ、あたしのシャンプー…またがっくんで遊んでたの!?ひどい!」
そう言って駆け出すんだけど、選択肢は自分の部屋かがくぽ君の部屋しかないわけ。で、その時は後者。
「がっくん、え、ちょっと、違うの、んっ、だめぇ…」
音を立てないようにして覗いてみると、リンちゃんはしっかり押し倒されてるのよ。展開早いわね〜。
まぁ、お姉さん達は邪魔しないようにそっとドアを閉めてあげたわ。勿論、笑いは止まらなかったけど。がくぽ君、どんな夢見てたのかしら。
でもリンちゃん、あれじゃあ止めるどころか逆効果よ。まぁ、教えてあげないけど。うふふ。
>>789の蛇足というかおまけ。
「最初はがくぽ君があんな澄まし顔してリンちゃんと何やってるのかしらって気になったのよね」
「うんうん。で、寝ているリンちゃんをちょっと、うん、ちょっとだよね、あの位。セクシーな格好にして可愛いポーズでリビングのソファに放り出してみただけだもんね」
「そしたらやってきたがくぽ君、顔がだらしない事になってたわよね。あれ、面白かった」
ひとしきりげらげら笑って次の悪戯を練りだす二人だった。
お目汚しすんません。リンはいじめられつつ可愛がられてるといいよ、リン可愛いよリン
>>785 GJ!
相変わらずMEIKO一筋過ぎるKAITOと、飄々としたマスターのやり取りが好きです。
車のCMの歌はきっとあれだと脳内補完して楽しんどく。
>>790 そのうちがくぽさんからの逆襲があるぞ二人ともww(゚∀゚)ニヤニヤ
がくリン可愛いよがくリン
>>790 これは良いがくリン。GJ!
しかし酷い姉さん方だ。けしからん、もっとやれ。
>>787はきっと小説とかのあとがきを読まないやつ
>>795 お前ここは初めてか?力抜けよ…
最近おかしいなこのスレ
きつきつなんですね。容量的な意味で。
テンプレは特に変更無いだろうか。
問題無いなら立てようかと。
よろしくたのんます。
保管庫の人もいつもありがとう。
うぃ。んじゃ行ってきます。
ネギ振って待ってておくれ。
新スレ乙。
セウト…ネタが判らない…。埋め
スレ立て乙。もう8か、早いもんだな
スレたて乙!
なんか最近スレの雰囲気変わったな
流れ早いし
ぶっちゃけ、初期のマスミクオンリーからは考えらんないんだぜw
スレたて乙
SS書くのってすごい難しい上にこっぱずかしいんだな
そうでもない。
1スレ2スレ目に比べればカプ論争も横槍も少なくいい雰囲気だ。
しかし最近のカイメイ・がくミク・がくリン率の高さは異常
だれかがくメイを書く猛者はいないか?
>>808 丁度それが好きな書き手が集まってるんだな。
すまんね……今書いてるのが当に年長組だわ……
>>808 猛者となり一旗上げるフラグktkr
無いものは書け!
>>456-461のがくぽと
>>561のがくぽは違います。違う家のがくぽです。
でも
>>451-461のメイコの元彼は
>>561のカイトです。
>>561のカイトは妹やら彼女やらをがくぽ型に取られそうだったり取られたりでジェラシーです。
非エロで、刀をがくぽに使わせたかっただけです。
以上をガッテンしていただけましたら埋めネタをひとつ↓
「サーセン、そのバイク俺のなんスけど」
がくぽは自分のバイクに寄り掛かっていた月光仮面みたいなナリの人に声をかけた。
「ああ、コレ、君のなんだ?ごめんごめん……今退くよ」
「?」
がくぽは訝りながらも、メイコの部屋へ急ぐためにバイクに跨がった。
「バイクっていいよね」
青色月光仮面が親しげに話しかけて来る。
「ジャジャ馬であればあるほど、より魅力がある……女性に似てると思わないかい?」
「はぁ、そんなもんスか」
ぶっちゃけこの人怪しいんスけど……。
がくぽは段々と薄ら寒いものを感じ取っていた。ファミレスの駐車場には、何処からと
もなく地響きが伝わってくる。
「なんか…地震ぽいスね」
「いや、これは墓守の子守歌さ。人のジャジャ馬に手を出した悪い狼を眠らせる、ね」
青い月光仮面は、顔に巻いた布越し、かけたサングラス越しにもはっきり判るほど、強
く強く…邪悪に笑顔を作った。
「友達選んだ方がいい、仲間は多い方がいい!!殺れっ!!うろたんだーイエロー!!!」
──バキバキバキ!
「ちょっ、い、一体なんなんスか?!」
月光仮面が高らかに叫ぶと共に、一段と大きくなった地響きが、背後の植込みを蹂躙し
てがくぽに迫ってきた。
──ゴゴゴゴゴゴッ!
巨大な質量を持った何かが、生け垣を均し、車を均し、がくぽをも平らかにしようと、
その巨躯で全てを蹂躙してゆく。
がくぽが呆気に取られている内にその黄色い巨躯は驀進し、がくぽをバイクごと潰そう
と速度を早める。
我に帰ったがくぽが大急ぎでバイクのキーを探す。
(ないっ!ないっ!!ないぃぃぃっ!!!)
「うあああああ!」
──グジャメキャバキバキバキ!!
「お、俺のバイクーーーー!」
間一髪でバイクから飛び退いたがくぽが絶叫する。
「ははははは!いいぞリン!レン!そのまま奴も土に返してやれ!俺からメイコを奪った
罪を命で償わせるんだ!!丸括弧斜点曲る斜点井!!」
青い月光仮面は携帯で声高らかに通信しつつ駆け去った。
その電話の直後、辺りを踏みつぶしまくる重機の運転席横では、中学生くらいの男の子
がメール作成画面で顔文字を打った。
「ブルー、なんて言ってたぁ?」
運転を担当している女の子が聞く。
男の子は携帯のディスプレイを女の子に見せる。
《(`曲´#)》
「あははぁ。怒ってる怒ってるぅ。ちゃっちゃと殺って笑わせてあげようね♪」
一方その時のがくぽは、
「ぐ……ローンどんだけ残ってると思ってんスか…?!俺のバイク……」
本気で泣きっ面である。
「マジ、許さねぇっス……ぶちかましちゃっていいスか!!?」
がくぽは車道に立ち、Uターンして向かってくる巨大な質量と相対した。
がくぽは上着を脱ぎ払った。着痩せして見えていた身体は荒々しい隆起を顕にし、鋼の
綱と絹糸を束ねた様にしなやかであり、また頑強であった。筋肉がその繊維質一本一本ま
で浮かび上がらせて縦横に走り、まるで研ぎ澄まされた肉食獣のそれである。
深く、深く腰を落とし、左手を刀の鞘に添えた。
ほぼその機体に秘めたスペックの限界の速度で迫りくる重機──ロードローラー──を
見据える。
時速70kmで迫る五t超の大質量が、大地を覆うアスファルト被膜ごと彼を蹂躙し轢
殺し舗装しようと驀進した時──彼は右脚で大きく踏み出し、紙一重の間合いに躍り込ん
だ。擦れ違い様、重機の右に回り込んで強く踏み締めたコンクリートの路面はその圧迫に
耐え兼ね、穿たれて破片の飛沫を散らす。
がくぽの右手が亜音速に撓った。居合の抜刀で閃いた切っ先が、切裂いた音速の壁との
間に水蒸気の尾を引き、次いで巻き起った衝撃波ががくぽの身体に切り込む。
重機の前輪を固定しているシャフトが、分厚い鋼板を無理やり引き千切るような甲高い
悲鳴を刹那に上げ、がくぽの刃に両断された。
シャフトを切り裂かれ操舵を失ったロードローラーは、赤いポストを薙ぎ倒し、乗用車
を敷いた弾みで激しく横転し、そのまま滑って、突っ込んだ一棟のビルを傾げさせて沈黙
した。
抜刀の余韻を残したまま深く息を吐くがくぽ。肺から闘争心の塊を排出する様な、深く、
長い一息。
見るものを眩惑させるような、圧倒的で暴力的な、それでいて優雅で華麗な、極めた者
のみが醸す所作だった。
眼を閉じて鼻から一気に息を吸う。
「……はぁ」
吸った息を緩く吐いたころ、がくぽはいつものチャラそうな脱力した雰囲気に戻ってい
た。
がくぽは摩擦で赤熱した刀をふーふーして冷ましながら、
「ぶっちゃけ……もしかしてコレ、やり過ぎちゃった系っスか?」
ちょっと眉をしかめた。
瓦礫だらけでざわつき始める街。
がくぽは上着を拾ってロードローラーが突っ込んだビルに駆け込んだ。
「運転主の人!生きてたら返事して欲しウィッシュ!」決めポーズ。
「ここだよ〜」
運転を担当していた女の子──リンが、おっとりした声をあげながら、完全に歪んだロ
ードローラーのドアを内側から蹴破って這い出す。
「FuckOFF!見事にカマされた!もののふ強ぇ〜、強すぎんよ侍!!テメーならハ
ンコックと“タメ”張れるよ!ハハハハハ!!」
顔文字を打っていた男の子──レンも無事だったようだ。
「あー、映画あんま見ないからぶっちゃけハンコックってどんなかあんまりわかんないっ
スけど……でも、俺が“パネェ”ってのは伝わったっしょ?だからバイクの修理代をッス
ね……」
「ロードローラーVS侍で見事勝利されちゃ、もう文句も出てこねぇって!ヒャハハ!」
「ねぇねぇ、“パネェ”って何?」
リンの疑問にレンが答える。
「んっだよ、リンしんねーのかよ!“ハンパねぇ”っつーコトだっての。マジ広辞苑持ち
歩けよFuckUP!」
「あの……修理代をっスね……」
「ふぇ〜ん、レンこわいぃ。電子辞書でゆるしてよぅ」
「DULL!ダメに決まってんだろ鈍朕!次お前が馬鹿な事言った時にソレで撲殺すんだ
かんな!」
「え〜ん、やっぱり電子辞書にするぅ」
レンに殺されちゃう〜。
ブリっ子しているが、さっきロードローラーを必殺の速度で運転していたのはリンだ。
「バイクの修理代……」
───────
「道路工事うっさかったなぁ〜」
「なんかスゴい音してましたね──うわ」
ファミレスから出て来たメイコとミクは、表の惨状を目にして固まった。
あたり一面、平らになっていたり、遠くでビルが傾いでいたり、とにかくスゴい事にな
っていたのだ。
「……トルネードでも通ったのかね」
「……多分違うと思います……あ、メイコ先輩。がくぽさん大丈夫だったんでしょうか?」
「ん、携帯鳴らしてみる」
カチカチ。リダイヤルリダイヤル、がくぽ、と。
──チャラララチャララチャラリラララ♪
駐車場の方から着信音がする。そこにはがくぽが体育座りで座っていた。
メイコは駆け寄って話しかけた。
「がく!大丈夫だった?」
「だめっス……もうだめッス……バイクが……」
「はい?」
「修理代、払わず逃げやがったんス……ぐすん」
ペタンコになったバイクのウインカーが物悲しく点滅していたが……やがて沈黙した。
満ガッテン!!
がくぽの本気カッケェよ!!
次スレでも楽しみにしてます。
>>811 自分だけの世界観完成しすぎwww
おまいのボカロたち大好きだwww
ちょがくぽTUEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!
このキャラ設定好きすぎるw
>>811 そのセンスに嫉妬。どこで売ってますか?
埋めに初書きだったがくリンを。触発された動画が透けて見えるのはご愛嬌で。がくぽ偽者注意。
和装をし、シリアスに見えるよう、と口を噤まされ、早1時間半。今はしどけない格好のリンを膝に乗せている。のだが。白い肌がちらついて、目のやり場に困る。
勿論仕事なのだし、指示通りきわどいシーンも演じた。人形さながらに表情を変えずに大人しくしているリンにすまない、と小声で断ってからではあるが。
平気、と本来の表情に戻って答えた彼女に少し救われた。正直、早く解放されたかった。この状況は、なかなか辛い。
しかし、女の子というのは、本当に化けるものだと実感する。少し濃い目の化粧を施され、人形の様に、と指示された彼女は、その要求に完璧に答えていた。
普段の活発で可愛らしい様子とは全く違い、触れるのも躊躇う危うさを醸し出している。
あの澄んだ目を覗き込むと、邪な気分を悟られそうで、直視できない。
仄暗い中で聞こえるシャッター音がなんとも言えぬ気分を増長させていく。雰囲気に踊らされているようで不甲斐ない。
たまには目を合わせなくては、と腕の中のリンを見ると、顔を胸に伏せたまま離れない、と思っていたのだがそうではなかったようだ。彼女は寝ていた。この単調な作業に飽きたのだろう。
しかし、これでは仕事にならない。
「リン」
小さく声を掛けても起きる気配がない。
仕方がないので軽く揺すってみた。つもりだったが、予想より大きな手応えに乱暴になりはしなかったかと焦る。
幸か不幸か、それは杞憂だったようで、一向に目を覚ます気配がない。
「がくぽ、どうかした?」
なにか感じたのだろう、マスターが声を掛けてきた。
「寝てしまいました」
近寄ってきてほんとだ、と呟いた主人は仕方ないなぁというように笑う。
「どうしますか」
「もう結構撮ったし、良さそうなのもあったから終わりにしよっか」
「はい、お疲れ様です」
「お疲れ様。それにしても、良く寝てるね。そんなに寝心地いいのかなぁ?こ・こ・は」
マスターは、ニヤニヤしながら腕の中のリンに話し掛ける。リンに話し掛けているように見せて自分をからかっているのだろう。
「疲れているんですよ。こんなに若い子を働かせすぎです」
そう言ってリンの着衣を整え、抱えたまま立ち上がる。このまま放り出していく訳にもいかないだろう。やはり、拍子抜けする程軽かった。
「中々絵になるね。お姫様をさらってきた所みたい」
ふざけながら1枚だけ、と撮られる。つい溜め息が零れた。
「冗談ばかり言っていないで。ベッドで寝かせてきます」
>>820続き
リンの部屋には鍵が掛かっていた。他の同居人達はというと、出払っているらしく、気配がない。
少し躊躇したが、仕方あるまいと自分の部屋へ向かう。
しかし、先程からずっと気懸かりだったのだが、服の胸元を掴まれている。放してくれなかった場合、どうしたら良いのか。
リンをベッドに横たえ、上体を倒した体勢でさてどうしようかと考えていると、ぐいっと引っ張られる感触。
「うおっ」
つい、妙な声を上げてしまう。
手を付いて体を支えたらすぐ下にリンの顔があった。
切なげに見つめてくる瞳に、一瞬、時が止まった様な錯覚に陥る。
吸い込まれそうだ。
はた、と我に返って口を開く。きっと、寝ぼけているのだろう、そう決め付けて。
「リン…怖い夢でも」
ちらりと彼女の眉の辺りに苛立ちが見えた気がした。しかし、それを確かめる間もなく首に回された手によって、唇が合わさっていた。
柔らかい…ではなかった、慌てて体を起こして真面目な顔をしてみせる。
力を入れて離れまいとしていたリンは、自分の上体が起きた段階で諦めたらしい。少し膨れながらベッドに座っている。
「リン」
少しきつい口調で言うと、その瞳が曇り、みるみる涙で満たされていく。
「だって、リン、がっくんが好きなの」
それだけ言うと、ぽろぽろと涙を零して俯いてしまった。
>>821続き
手を差し出しかけて、どうしたものかと考えていると、涙に濡れた瞳を上げて両手を差し伸べてくる。反射的に抱き上げてしまってから、何の解決にもなってはいない事に気付く。
ざわめく胸に、取り敢えず落ち着かなくては、とリンを抱いたままベッドに腰を降ろす。
「リン、そんなに泣かないでくれないか」
「だって、がっくん、リンのこと、嫌なんでしょ?」
「嫌な訳あるまい」
嫌なら甘えるな、とさっさと放り出してしまっているだろう。そうだ、今、リンは自分に甘えているのだろう。そう気付き、少し気が楽になった。
確かに、先ほどは少し驚いたが、それはリンの方から迫ってきたからであって…と、そこまで考えて頭を殴られたような衝撃を感じる。
「じゃあ、好き?」
好き、なのだろう。リンの行動にひどく動揺したり、腕の中の温もりに心が満たされているというのは。
「ああ、そのようだ」
そう言って、腕に力を込める。自覚すると、急に愛おしさがこみ上げてくる。
大きな瞳を見開き、瞬きさえ忘れてしまったようなリンの、涙をそっと拭ってやった。
「リンがうるさく言うから誤魔化そうとしてるんじゃなくて?」
「それ程器用な人間ではない」
リンは、少し上ずった声で呟く。
「じゃ、じゃあ、キス…して…?」
先程とは打って変わって、恥ずかしげに顔を赤らめる姿がひどく可愛らしく映る。
頭の後ろに手を添えて、小さな唇に自分の唇を重ねる。
角度を変えて何度も口付けていると、きゅっとリンが服を掴んできた。
唇を離すと、上気した頬と薄く開いた唇に、気持ちが高鳴る。
目が合うと、自然に再び唇が近付いていく。
ガチャガチャ
ガチャリ
それは紛れもなく玄関のドアが開く音。
「あ、きっとお兄ちゃんだ」
思わず固まっている内に、リンはするりと腕から抜け出した。
こちらに顔を寄せ、何事か囁いたら、すぐに玄関の方へ向かってしまった。
去り際の顔で、やけに妖艶に笑っていた。
すぐに、心なしか芝居じみて聞こえる程可愛らしい声が響く。先程ちらりと見せたぞくりとするような視線は錯覚だったのではないかと訝る程。
「お兄ちゃん、お帰りなさーい」
「お、リン、着物じゃないか。良く似合ってる。ちょっと回って見せてよ」
「どう?」
「可愛い。リンは何着ても可愛いなぁ」
「えへへ。ねね、お夕飯なぁに?リンもお手伝いする」
いい所を邪魔された筈なのだが、先程リンが耳元に囁いていった、甘やかな声を思い出してつい笑みが零れる。
『続きはまた今度、ね』
踊らされている気もするが、それも悪くない。
カイト殿、あなたの妹さんは、なかなか食わせ者かもしれませんよ。心の中で呟いて、自分も夕飯の支度を手伝いにいく事にした。