らき☆すたの女の子でエロパロ49

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1名無しさん@ピンキー
アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、OVA化も決定した「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。


☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』では有効になりませんので、全角・半角を確認してください

・スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます

・SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます


マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ48
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1213093000/
2名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 21:03:39 ID:Y3As8KC4
さあ、>>1乙ザマスよ!
3名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 21:04:48 ID:sddSiUD5
スレタ=テオツ(1892-1956)
こなた「スレを立てたものに賞賛の言葉を浴びせた最初の人物らしいよ(≡ω≡.)

かがみ「偽偉人ネタはいい加減やめなさいよこなた」
4名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 21:30:46 ID:bXTB9nh0
>>1乙でガンス
5こーなねーたー:2008/06/28(土) 21:41:25 ID:wnRUyF7L
 20XX年。人類の生み出したスーパー人工知能コンピューター・こなンゲリオンは人類の抹殺を開始した。
 人類は必死で抵抗するも、量産型人類撃滅まっすぃーん、こーなねーたーの前になすすべなくやられて行く。
 そんな時、人類に英雄と呼ばれる娘が現れた。
 ――名前も知られていない彼女は、周りからは輝けるツンデレの聖女と呼ばれている。
 こなンゲリオンは彼女を抹殺するために液体金ローション製の新型こーなねーたーを過去に向かわせた……
 そう、力なき時に殺してしまおうと画策したのである。
 これを察知した輝けるツンデレの聖女は、鹵獲したこーなねーたーのシステムを改ざんし、過去へと送り込んだ――

 ででんでんででん、ででんでんででん、ででんでんででん、ででんでんででん

                        K−2

 今秋公開予定
6名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 22:05:53 ID:2sqm7g2T
>>1
相変わらず流れが速いな〜
7前スレ588の39-608:2008/06/28(土) 23:24:15 ID:UTxgyIwU
>>1 速やかなに新スレ立てて頂きGJですb

前スレ、もうちょっと余裕あるかと思ってたのですが
思ったより自分のSSの容量がかかってしまい
何だか慌しい移動になってしまい申し訳ありませんでした。
(前スレに埋め代わりに感想とかあったら嬉しいなとか思ってたりw)


所で話変わりますが、まとめwikiに保存しようとしたのですが
「ページの保存」or「プレビュー」を押した所でエラーが出て保存出来ない
状態がずっと続いてるのですが他の方はどうでしょうか?
一時的な物なら良いのですが。
8前スレ588の38-608:2008/06/28(土) 23:25:20 ID:UTxgyIwU
×前スレ588の39-608
○前スレ588の38-608

モチツケorz
9名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 23:28:52 ID:8MmU08Pc
>>7
>>1です
私も、更新の際にエラーが出てしまったので、便宜的に避難所に更新報告をしておきました

atwikiの運営には問い合わせフォームから報告済みですので、
鯖側の不具合でしたら時が経てば解決するかと
10名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 23:44:53 ID:EGcHfuQg
>>5

×鹵獲したこーなねーたーのシステムを改ざんし
○鹵獲したこーなねーたーを餌付けと夜の調教で懐柔し


K−2「ちょ、まっ、かがみん、何すん、うひゃあああああああ!!」



そして>>1乙!
11名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 23:47:36 ID:ibLW15Sf
>>10
ぐあ、48でそのネタ書いたら早速かぶったしorz
12名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 00:11:15 ID:xuud6/BZ
>>10
みゆきネーターが鼻血を噴きながら笑顔で全力疾走して車を追いかけてる映像が浮かんできて眠れません。
13名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 00:12:53 ID:dltw1yBh
つかさ「ターミ姉ちゃ〜ん♪」

かがみ「ちょ、おまっ(゚Д゚;)」
14名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 00:16:14 ID:gDtQf+jh
今頃、妄想屋さんがペンを走らせてる頃だと思うんだ…
1542-115:2008/06/29(日) 00:31:54 ID:+GI0+Oq/
>>1乙でござます。

埋めネタのつもりで書き始めたら長くなってしまったので、こちらで。


 「眼鏡シールド」


 ・3レス
 ・エロなし
 ・みゆき+つかさ

16眼鏡シールド1/3:2008/06/29(日) 00:37:28 ID:+GI0+Oq/
 こなたが切り出した話題に対し、かがみは経験者だと答える。
 「じゃあ、あんたもやっちゃったわけ?」
 かがみが聞く。
 「うん」
 こなたは肯く。こちらはつい昨日、初めて経験したという。
 「いやー、すごく痛かったよ」
 「痛いよねー」
 かがみは自分の時を思い出しながら肯く。
 「そんなに痛いの?」
 未経験のつかさが恐れおののく。
 「しばらく顔を近付けられなくてさ」
 「あー、そうなるそうなる。思わず背けちゃうんだよね」
 「次が怖いなー」
 「二回やるとトラウマになるわよ、あれ」
 「……かがみは二回やったの?」
 「え、ええ……」
 「ぷぷ……」
 「わ、笑うな! あんただって昨日やったんでしょ」
 「だって、一度ならず二度でしょ。意外とドジッ娘だね〜」
 「ドジとかそういうんじゃなくて、運が悪いだけよ。運がいい人は一生やらないし」
 「そうだね〜。でも、つかさは天然だし」
 「そういうのは関係ないと思うが……」
 「運が悪そうだし」
 「そうね……」
 「幸薄そうだし」
 「そうそう……って、こら! 例えそう思ってても、そういう事は言うもんじゃないだろ」
 「ノリツッコミで説得力0のかがみ萌え」
 「萌えるな! それに、出来てないでしょ」
 そこへみゆきがやってきた。
 「おはようございま―」
 「うわ〜ん、ゆきちゃ〜ん。こなちゃんが、お姉ちゃんが……」
 つかさは泣きながら、みゆきの方へ飛んでいく。
 「あらあら」
 抱きつかれたみゆきは、子犬でもあやすように頭をなでなで、顎の下をなでなで、耳の後ろをなでなで。
ちょっと可愛がりすぎではなかろうかというくらい可愛がった。落ち着いたつかさがくぅ〜んと鼻を鳴ら
す辺りも、実によく躾けられているというかなんというか……。
 「で、何を話されていたのですか?」
 なかなか離れないつかさをしっかと抱き締め……否、しっかと抱き締めているからこそ離れられないつ
かさが、息が出来ずにジタバタしだしたけど、それでもなお抱き締めながらみゆきは聞く。つかさの運命
やいかに?
17眼鏡シールド2/3:2008/06/29(日) 00:38:17 ID:+GI0+Oq/
 「みゆきには一生理解できない痛み、ってとこかしらね」
 電撃を発するみゆきの視線を真っ向から受け止め、かがみが答える。
 「聞き捨てなりませんね。やってみなければ分からないじゃないですか」
 眼鏡レンズの反射光の奥で、みゆきの瞳が知性と若干の狂気を孕む。
 「そんなことより、つかさを助けてあげた方がいいよ……その、色んな意味で」
 挑発的にこなたが忠告するが、最後はみゆきの胸で溺れかけているつかさを見て緊張の糸が解れてしま
った。
 「ぷはーっ」
 ようやく男の夢の園……ではない、みゆきの胸から脱したつかさ。なお吐息が絡みそうな至近距離にあ
ってつかさを離さないみゆきの顔に、目を潤ませながら助けを請う。
 「ゆきちゃん、助けてほしいの」
 「もちろん、お助けします」
 凛々しいな……。
 傍観するこなたとかがみがそう思うほど、みゆきは決然と言った。
 「じゃあ後で眼鏡貸して」
 「…………はい?」
 「足の爪が伸びてきちゃったの」
 「……??」
 それは、みゆきの知性を以ってしてもにわかには理解しかねる、奇妙な頼みだった。




 「うわ〜、クラクラするよ〜」
 みゆきから借りた眼鏡を装備したつかさが、爪切りを手にした左手を必死に、まさに必死としか言いよ
うのない形相で靴下を脱いだ足に持っていこうとしている。
 「つかささん、ファイトです!」
 傍らではみゆきが固唾を呑んで見守るが、なにぶん眼鏡を取られてしまったため、応援する方向と位置
が微妙にずれている。感覚的には、色彩の洪水の中で溺れているといったところである。
 ここは屋上、時は昼休み。
 弁当を早めに食べて切り上げた四人は、まず保健室に爪切りを借りに行った。天原先生は快く貸してく
れただけでなく、消毒までしてくれた。居合わせた桜庭先生はそのわずかの間に、三回もプロポーズをし
た(無論天原先生に)。そして人気のない屋上へと移動し、つかさが足の爪切りに挑んだというわけなの
だが……。
 「それで、どんなお話をなさってたのですか?」
18眼鏡シールド3/3:2008/06/29(日) 00:38:42 ID:+GI0+Oq/
 「うん、昨日私が足の爪を切ってたら、切った爪が目を直撃してすごく痛かったって話」
 海苔目・猫口、面白いものを見る時の顔でつかさから目を離さないこなたが答える。
 「それと、ツンデレだけじゃ物足りないかがみが、ドジッ娘属性を獲得するため、過去にそれを二回や
ってたって話、かな」
 「余計なことは言わんでいい」
 同じくつかさに釘付けになりながら、かがみが小突く。
 「確かに、眼鏡をしている私には無縁ですね」
 これにはみゆきも納得するよりない。そして生まれてほぼ初めて、眼鏡でよかったと思った。
 「そして、それを聞いてつかさが怯えて、眼鏡なしじゃ足の爪を切れなくなっちゃったってとこね」
 「いやー、それだけじゃないと見るね」
 こなたが自信満々に言う。
 「どういうことよ?」
 かがみとみゆきは、こなたの方を見る。
 「かがみのことだから、爪が当たった瞬間、仰け反った拍子に後頭部をどっかにぶつけちゃったんじゃ
ないかな? ドジッ娘属性獲得のために」
 「………………そんなことするわけないでしょ」
 長い沈黙の後、かがみが答えた。心なしか、機械的かつ棒読みで。
 ……したんだ。
 ……なさいましたね。
 「そ、そんなことよりみゆき、どうするつもり」
 みゆきからは見えないが、かがみは意地の悪い表情になって切り出す。
 「何をですか?」
 「つかさよ。あの子、もう眼鏡なしじゃもう足の爪を切れないわよ」
 「はあ……」
 「ウチには眼鏡をしてる人いないの。似合わない伊達眼鏡を勧める?」
 「意外と萌えるかもよ」
 こなたが言う。
 「うっさい。それとも運動音痴のあの子に、スキーや水泳のゴーグルを勧める?」
 「それは気が引けますね」
 「じゃあ、つかさが足の爪を切るたびに眼鏡を貸してあげるのね」
 「喜んで!」
 「即答かよ」
 みゆきは義姉(!)の親切な申し出ににこにこしながら、悪戦苦闘中のつかさの頭をなでようとする。
 「わあ!」
 急に撫でられて驚いたつかさは、手元が狂って深爪をしてしまった。


 おわり


1942-115:2008/06/29(日) 00:39:39 ID:+GI0+Oq/
 以上です。
 これまた実体験です。
 目に二回食らいました。
 まだ食らったことのない方は、お気を付けを。
 では、ありがとうございました。
20妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/06/29(日) 00:46:13 ID:dltw1yBh
>>14
ちょwwwおまwww寝る前にと思ってスレ見たらwwww


つ【ttp://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1214667641.jpg

ふいんきだけ。悲しいぐらいにラフ注意。てかもう目が開けてららぁdさヴぁlcsZzzz......


>>19

……さすがにそれは、難易度高いような……(寝言)
21名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 00:49:21 ID:HrIlOnGz
>>20
ちょwwwwwおまwwwwwwそうきやがったかwwwwww
GJwwwwwwww
22名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 01:03:12 ID:DT8eq4Jc
>>20
こんな時間なのに大声出して笑っちまったじゃねえかwwwwwwwwww
GJ!
23名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 01:04:48 ID:+Zuw9K+X
>>20
ちょwwwwww
24名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 01:10:07 ID:xuud6/BZ
>>20
ごめん、ほぼ書いてくれること期待しながらカキコしてたw

母性溢れそうなかがみが優しくこなたを見つめる絵…いいよねwほんと。
25名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 01:29:10 ID:1KiGJe8T
前スレあたりから、なんか最近組み合わせがマンネリ化してきたような気が。
26名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 01:42:49 ID:/HymH/jj
>>25
それは
つかさ×ひよりん
みたいなのを期待してもいいということですね。
ありがとうございます
27名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 01:47:11 ID:HrIlOnGz
そうか、
では、今までに無い組み合わせを考察してみる。










こう「私に対するあてつけか?」
ゆい「私に対するあてつけぇ?;;」
ななこ「ほお・・・ええ度胸やなあ・・・売れ残りやないんや」
28名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 02:02:39 ID:MkbqecjN
そろそろ、最終兵器みきさんの出番のようだ
みきかがとか期待していいんんだな
29名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 02:12:53 ID:bFdoJ8S2
でも無理に接点や感情の遣り取りが描かれてない組み合わせを作ってもなぁ
30名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 03:55:09 ID:gDtQf+jh
そこで「立木どんぶり」「くじらどんぶり」ですよ!
31名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 03:56:19 ID:gDtQf+jh
そして>>20の期待裏切らないっぷりに噴いたw
32名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 06:37:34 ID:W4p6McrS

ZEN

>>515
インキュバスはサキュバスが精液を吸収して
それを使うとか聞いた気が

>>541
結果がわかってるけど
頭の中でつながりそうでつながらないような

>>560
かがみたちはなぜ護衛されていたのか
『普通の生活ができた最後の日』
と関係あるんでしょう
宇宙人やまとが久しぶりにでるんでしょうね

>>571
なんて生物

>>588
かがみやっぱり



ここ
>>19
どるどるみゆきやりすぎ

>>25
そんな時は
ゆたか×ひかげ
33名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 07:31:21 ID:NZRrDuPp
誰か、立木×くじら、書いてくれ。
34名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 07:35:56 ID:dltw1yBh
>>33

引っかかった鞄のマスコットが呼んだ恋、とか?

……なんか、らき☆すたというより普通のトレンディドラマになりそうなw
35名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 08:37:41 ID:/HymH/jj
た〜ちき!


せっくすしよっ!

(くじら声)
36名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 08:50:20 ID:tnPzcJNt
どうでもいいけど(C.Vくじら)ってつくと脳内再生されるのは俺だけ?
37名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 10:35:17 ID:dltw1yBh
女(CV:くじら)「ダメ……今日、あぶない日だから……」

男(CV:立木文彦)「問題ない、そのためのコンドームだ」
38名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 10:37:03 ID:dltw1yBh
(その2)

女(CV:くじら)「ダメ……今日、あぶない日だから……」

男(CV:立木文彦)「ヤれんのか!(´A`)」
39名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 11:42:28 ID:jNUBbdz3
この世界のアダルトビデオ・エロゲーは、全部くじら声か。

「あん、あん、もっとー。」(くじら声)
「お姉ちゃん、男の人ってこれでオナニーするのかなあ?」
「男ってバカだからねえ。」
40名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 11:51:37 ID:JnEqJXOr
いやああああああああああああ
41名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 13:19:16 ID:3vWElRHZ
寄生スレにらきすたネタのがあったぞ
42妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/06/29(日) 14:54:36 ID:dltw1yBh
前スレ>>507

勝手にイメージスンマソ


つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0119.jpg



(勝手におまけ)

「魔王様……いつになったら人間界侵攻を始めるの? ……いえ、始めるのですか?」
「あー、そのうちにね〜。……今んトコこの世界気に入ってるし、めんどくさいし〜」

「ですが、魔王様……」
「あのさ、峰岸さん……人間界(ここ)では『泉ちゃん』って呼べ、っていつも言ってるじゃん(=△=.;)」
43名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 15:23:59 ID:HrIlOnGz
>>42
ちょwwwwww魔王あんたかwwwwwwwww
すばらしきサキュバス絵図GJ!



「つかさ!魔王がいるよ!
 アホ毛に泣きぼくろをつけた魔王がいるよ」
「おねえちゃん大丈夫だよ、あれはバルサミコ酢だよ」

「ツンデレかがみん、こっちきなよ〜楽しいよ
 部屋には沢山のゲームやフィギュアがあるよ
 おとーさんに言ってかがみんにぴったりなコスプレもいっぱいあげるよ」

「つかさ!つかさぁ!魔王が私に恐ろしい約束をささやきかけてくる!
 つかさには聞こえないの!?」

「うゅ〜可愛いねぇかがみん、さあ一緒にいこうよぉ
 友達のデコ娘もきっと大歓迎だよ〜
 みさきちもひぃらぎ〜とかいいながら
 走ったり背景したりヴァとか歌ったりしてくれるよ」

「つかさ!アレが見えないの?
 魔王の手下サキュバスとサキュ「ヴァ」スがでてきたよ!」
「おねえちゃん、わかんないの?
 あれはらきすたスタッフさんが残した背景画だよ」

「愛してるんだよツンデレかがみん
 嫌だと言っても無理やりつれてっちゃうんだもんね」

「つかさ!つかさ!魔王につれていけれるよ!
 ゲマズにメイトに地獄のコミケ!!!;;;」
「こ・・・コミケ!?!?;;;;」
44名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 15:43:42 ID:OtJCD70B
>>43
魔王懐かしいwww
45名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 16:06:57 ID:fisCPVZs
西列東館入場最速説が崩されたのは、いつ頃だろう…
46名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 19:35:27 ID:bgvT7BhF
>>19
早速にぐっじょぶ。
貴方の作品はみんなナチュラルに百合百合しく、かつネタ分大目なので大好きです。
嗚呼、頬が緩んで溶ける。

>>42
こちらも早速にGJ(Good Juice)。
あやのの口元もさることながら、バックの二人のあへ顔がもう、たまりません(だばだば
47名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 20:44:29 ID:Jv0A9Juk
>>19
GJ !
最初はエロネタかと思ったが、そう来たか ! 母性溢れるみゆきさんと飼いならされてるつかさが可愛い

>>20
吹いたwww
まさかそう来るとは
こなたの寝顔を凝視するかがみが幸せそうw

>>43
魔王まんまじゃんか ! w
魔王にさらわれた方がかがみ幸せそうな気がするなw
48名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 20:46:01 ID:coa7urxG
>>19
ちょ、あんた目大丈夫か?
とりあえず、犬のようにくんくん懐くつかさとそれを優しく受け止めるみゆきに萌えたw
そして義姉ワロタ。もういっそ、こなたもみゆきもそれぞれかがみ・つかさと結婚して4人で住んじまえよw

>>42
エロぉぉぉっ!!!
49名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 21:08:48 ID:EOGsqS6G
>>19
俺はまだ経験ないなあ…
ていうかそうか、眼鏡かけてるから大丈夫なのかw

>>28
みきかがとかは出てもよさそうだわな
前にいのみきとかもあったわけだし

>>42
こ れ は え ろ い
よし、俺もちょっと吸われてくる

…あ、あれ?みさきちと、隣は…お兄さん?そんな恐ろしい目をして一体なn
50名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 22:23:19 ID:1/ng0XgF
 ポルチオ島のジャングルの奥深く、煎じて呑めば不老不死になれるという赤い百合が咲くという。
 それに目をつけた高良財閥は女子高生で構成された研究チームを派遣する事にした。
 ――ご令嬢の高良みゆき。ブレーンとして柊かがみ。その雑学を買われた泉こなた。バルサミコ要因の柊つかさに、戦闘要員の日下部みさおと峰岸あやの。
 多少の困難が予想されたものの、成功に終わるはずだったその探検が、一瞬のうちに地獄と化す!!
 謎の大蛇、ロリコンダを相手に、少女達の生き残りをかけた戦いが始まる!
みゆき「……蘭を手に入れることさえ出来れば……人々のために、なるはずです」
かがみ「……大丈夫。この面子ならきっと上手くいくわ」
こなた 「ヘビって爬虫類なんだ……その気になれば、どこまでも育つよ」
つかさ「駄目だよ! バルサミコ酢を捨てていくなんて、できないよ!」
みさお「き、きやがったZE! ちっくしょー、みーとぼーるぅ爆弾をくらえー!」
あやの「……かかって来なさい、爬虫類……恒温動物の底力、見せてあげるッ!!」

 RORIKONDA

ロリコンダ「ツルペタモエエェェシャァァァァァァ!!」
 このヘビどもは、半端じゃない!
51名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 22:27:04 ID:coa7urxG
>>50
早速リアルタイムネタですなw


>>バルサミコ要因の柊つかさ
nanndasorehaaaaa
52名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 22:46:43 ID:HrIlOnGz
>>50
なにこの異種姦フラグwwwww
53ぶーわ:2008/06/29(日) 23:06:50 ID:sgMpDVWJ
どうも、お久しぶりです。
なんか凄い久々にあれ、投下させてもらいます。
そうあの……非難GOGOの あれ!!!

諸事情により、うpろだで投下します。

*注意
・かがみ男性化
・みゆき男性化
・つかさ男性化

『彼女は遷移状態で恋をする 8話』
-かがみside-
ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0120.txt
-こなたside-
ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0121.txt


TSもので ごめんなさい!!
え、もう内容覚えてない? ごめんなさい!!!

あとなんか拙作の『鈍色プライオリティー』の楽屋裏を書いてくれた人が居るみたいで
感謝感激ものです!!!! この場をかりて お礼を!!! ありっした!!
54名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 23:18:24 ID:bgvT7BhF
>>53
か、かがみの朴念仁……!


ああもう、ここまで引っ張ってなおハードル用意済みって貴方は鬼か。いやむしろ貴方が鬼か。
ぐっじょぶでした。
55名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 23:26:20 ID:HrIlOnGz
>>53
ひさしぶりっ!!!
そしてGJ!!! まずはこれからいわせてもらうっ!!

そして、だな……

非難GOGO!?お前は何を言っているんd(みるこ
このスレ住人の過半数、いやほとんどが
この作品を心待ちにしていたと言っても過言ではなかろう!

なあに!非難しているのは
空気の読めない、悪口を言うことしか脳みそに存在しない、
潔癖症TS嫌いの可愛そうなKY荒らし君だよ。そして個人だよたぶん!!

むしろ俺は、このキョン風味の、見ていてもどかしくて腹が立つ♂かがみんと、
可愛くてしおらしくて襲い掛かりたく(おっといけねえ)こなたが
とっても好きなのでありんす!!

……でも、ちゃんとハッピーエンドにしないと、
こなたの合気道が火wをw噴wくwぜええええwwwwwwwwwww
56名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 23:33:18 ID:8ooxdb9w
祝・ダウンロード販売化記念(ラストネタバレ注意)

月の作戦により単機特攻を仕掛けた私は、敵の戦術戦艦と攻撃衛星を沈めることに成功した。
『(ザー)……お疲れ様、かがみ。これで私達月への危機は去ったよ』
「ええ、骨の折れる相手だったわ」
通信相手であるこなたに苦笑を混ぜて返してやった。……これで、月に帰れる……
……この時、私はこの作戦についての重要な事を忘れていた。
『かがみさん、あなたは月のためによく頑張ってくださいました。あなたのおかげで戦術データも集まりましたし、そのおかげで新たな無人戦闘機を作る事が出来ます』
「礼には及ばないわよ、みゆき。私はただ……」
『……ですので。あなたはその無人戦闘機の最終テスト対象に選ばれました。これは光栄な事なんですよ?』
「……えっ?」
……この作戦は、生き残って帰って来た者達はいない。ほとんどではなく全く。
生存率ゼロ%の作戦。しかし、私みたいに生きて任務を全うする者もいるはず。ならば、その者たちは……
『なお、あなたが戦死した後には、二階級昇進の上にシリウス勲章を捧げます』
……そういう、事か。私は納得した。生き残れるわけがない。月の教えと違う地球の事を知ったからには生かされる訳がないんだ。
絶望。そして……憤怒。

『月に栄光あれ。地球に慈悲あれ』

その一言だけ残し、みゆきとの通信は切れた。


『かがみさんっ、これは月に対する反逆行為です!警告です、直ちに戦闘行動を……』
「黙れ、裏切り者!」
通信を強制的に切る。……新型機との戦闘開始から一ヶ月。私はついに月へ向かう事を決意した。
『かがみん、もうやめようよ!こんな事したって地球が助かるだけだよ!?』
「もう月だの地球だのは知ったこっちゃないわ!」
こちらに向かってくる無人戦闘機を吹き飛ばし、同時に弾薬の補給を済ませる。
「……もう、お姉ちゃんは短気だなー」
私の元に大型戦闘機が接近してくる。……アレが私のデータを元に作った新型か。
「悪いけどね、月に行かせてくれない?私の邪魔をするなら……破壊させてもらうわ!」
「だってさ、ゆきちゃん。どうするのー?」
『……我々に反逆する以上、かがみさんも敵となります。敵は、破壊する。やってしまいなさい、つかささん』
「わかったよ。……じゃあ、いくよ。お姉ちゃん」
57名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 23:38:46 ID:dltw1yBh
>>56

ちょwマジかwwwアインハンダーwwww

再販前からゲーム本編とサントラ持ってたよ俺
もってけとBGMの相性最高なんだよなこれw




ジブンノ サイトノ オリキャラハ アインハンダーガ モデル ダッタリシテ……
5831-207:2008/06/29(日) 23:45:55 ID:y2dHs0Mg
>>53
大丈夫です、しっかりと内容も覚えています。
自分がこのスレに見始めたころに丁度『人として〜』の最終話あたりが投下されて、
保管庫で全話読んだのをよく覚えています。
貴方の作品は素晴らしく、このシリーズもとても心待ちにしていました。
GJです。

>>42
まさか絵を描いていただけるとは思ってもいませんでした。
妄想屋(仮名)氏、ありがとうございます。
ちなみにこれ、投下時はインキュバス、サキュバスなどはあまり気にしていませんでした。
最近『相手の体や思考を支配する』的なのにはまっていて(ややMの方向け?)、
それを書こうと思った上でこじつけたようなものですので。
ちなみにこれを思いついた時、頭の中ですぐにこの役回りはあやのになりました。
あやのに黒いイメージがあるのはきっと自分だけではないだろうと思いますが、どうでしょうか?
それでは、また。
59名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 00:03:01 ID:+smIdNwh
>>43
つかさ・・・それは約2名に対して大ダメージを与えているんだぜ?



あとかがみ、「ゲマズにメイトにコミケ」って・・・
60名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 00:41:15 ID:skUrNx0g
>>53

さりげなくだばだばしてるみゆき君ワロスw
61名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 01:34:06 ID:ubs0DSyg
TSそのものを投下する奴はウザいがまあいい。
TSを賛美するバカはもっとウザい。
TSが世間から嫌われるネタであることを理解していない。
腐女子か腐男子か知らんけどキモいから消えてくれ
62名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 01:44:29 ID:ubs0DSyg
特に55はウザい
多分どっかのブログでTSをリクエストしまくってウザがられた奴と見たwww
それだからTSはウザいウザい言われるんだよ。

悪いけどTSみたいな特殊なネタが好きなのはお前を含めた少数派なんだよ。
ノイジーマイノリティって知ってるか?権利ばっかり騒ぐ在日みたいなもんなんだよテメーは
大多数の人間が、テメーみたいな人間をウザいなーって思いながら見てるんだよ!
お前みたいなバカが1人居るから作家が迷惑なんだよ
63名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 01:49:39 ID:rokRQerx
>>62
下二行、戒めとせよ
64名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 01:49:55 ID:fQgjvMS2
しっかしよーもまあ、これだけ罵詈雑言ならべたてられるものだなあ。
TSがマイノリティーであろうともそうでなかろうとも
これほど口汚く罵る癖は、どう主張しようとも荒らしとしか判断されないよ
65名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 01:59:52 ID:iLT9BKNI
なんか昔の「かがみんはオリキャラ」とか言ってた原作を読まない原作厨を彷彿とさせるな
66名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:03:53 ID:vPT/KWwz
そもそも、相手をしてはイケナイ。
67名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:05:33 ID:KNIifgP9
原作はチューニングベースでしかない。インプレッサでいうならスペックCみたいなもんよ
68名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:07:41 ID:enqIBHxZ
うわ、懐かしいw

いやまあ、ID:ubs0DSygはただの煽りだからほっとくとしても、
正直自分も>>55はちょっとないだろと思った。

原作のファンなら原作のキャラの性格やら性別やらを改変した作品に対して
いい感情を抱かないかもしれないなんて、想像つくだろう。

だから作家側はトラブル起こさないように注意書きやらしてるのに、
横から火に油注いでどうするよ。それで迷惑こうむるのは名無しの>>55じゃなくて、
名前だして心血注いで作品書いてる作家だろうに。

正直最初読んだときぶーわ氏のアンチかと思ったよ。
69名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:08:32 ID:DxupN74O
投下する人がどのようなジャンルで書こうがそれは自由
詠みたくなければ読まなければいいそれだけの話
70名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:11:32 ID:fQgjvMS2
ごめんなさい(´・ω・`)

でもね、むかしからTSに対してこうまで罵詈讒謗連発されててさ
せっかくのTS名作がことごとくつぶされているのをみるにつけ
いい加減罵詈讒謗厨には腹たってるんだよ(´・ω・`)
作家ってのは、ただでさえナイーブだっつうのに・・・。

作家のみなさん、作品感想や的確な批評にのみ、耳を傾けてください。
心無い口汚い罵倒には、一切耳を傾けないでください。
どうか、どうかお願いします。
これ以上作品や作家がつぶされていくのは見るに耐えない。
71名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:14:48 ID:uPBQhPmZ
>>70
> いい加減罵詈讒謗厨には腹たってるんだよ(´・ω・`)
だからってやりかえしたら余計に荒れるだろ。

> 作家ってのは、ただでさえナイーブだっつうのに・・・。
分かってるならいちいち構うな。思う壺じゃないか。
住人がネタ振り等してとっとと流すのが一番手っ取り早いよ。
お前さんも少し落ち着こうぜ。
72名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:16:13 ID:fQgjvMS2
もうしわけない。
以後黙る。
73名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:19:12 ID:KNIifgP9
そんなことよりサメの話をしようぜ!
74名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:22:44 ID:ubs0DSyg
>>70
そんなにTS好きならよそでやれよカス
それなら誰も文句いわねーってのwww
おーおー黙れ黙れ!糞虫が!!!
てめー1人が黙れば事態は収拾すんだよ糞が!

あ?俺?俺いつもROM専だからwwww
75名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:24:43 ID:vPT/KWwz
なんでサメw
76名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:25:57 ID:dycxpQNP
今日のNG推奨
ID:ubs0DSyg
77名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:34:05 ID:ubs0DSyg
一言言わせて貰うと、テメーみたいな空気読まねーTS厨にこっちは辟易してんだよカス!
TSが嫌いな奴が居る事も理解できないKY厨はすっこんでろ!!!
どうせ自分の好きな事にしか目がいってないんだろwwwwもっとよく周りを見ろってwww
な?いいから半年くらいROMってろよwwwwww

あ?俺?こういうときにしか出てこないからwww
TSネタのほとぼりが醒めたら勝手に消えるから安心してくれよwwww
78名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:37:27 ID:iLT9BKNI
サメといえば、なんといってもシュモクザメだろう
あの絶妙にエロいフォルムが素晴らしい
79名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:41:39 ID:TxmxPnSE
>>76
把握

こなたあたり、サメのヒレをつけて海に潜り、柊ジェミニを脅かしそうw
80名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:43:49 ID:8MK8LkLV
ほんとにサメの話しすんなwwwwwww
コーヒー吹いたじゃねーかwwwwwwww
81名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:44:45 ID:6lmOJmKb
>>78
シュモクザメって確か英語名がハンマーヘッドシャークだっけか。
ガオレンジャーのパワーアニマルにいたよなガオハンマーヘッドってのが。

そーいやダライアスシリーズに鮫系のボスキャラっていたっけ?
82名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 03:17:07 ID:0XZpuDyP
ID:ubs0DSygは頭の悪い文章だとは思うけれども、ただTSが少数派ってのはもう少しわかってもらえないか?
ハルヒの性転換モノだってニコニコであれだけ流行ってるけれども、ちゃんと検索避けはしているし。

よそでやれとまでは言わないけれども、もう少し何とかならないか?
ここに投稿してる作家さんのブログのリクエスト受付がTSだらけになったのはちょっと呆れたわ………
8342-519:2008/06/30(月) 04:06:45 ID:wkOV54f8
私としては、嫌なものは読まないが一番だと思いますが……
少数派を駆逐していくなら、一般的には百合だって十分少数派だと思いますし、貧乳だってステータスです。

と、えらそうなことを言ってごめんなさい。流れを変える意味で投稿してみます。

・こなかが、甘甘。
・7レス使用、非エロ
・一応、「シロツメクサの咲くころに」からの続きです。
84名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 04:12:10 ID:6ElW/gut
>>53
続ききたー!GJ!
でもかがみのバカァ…それを後回しにしちゃダメだろ…

わかってる、わかってるよ!!ただじゃ済まないことくらいもう学んだよorz
それはそれとしてこなた乙女すぎて可愛い
85CRツンデレ(1/7):2008/06/30(月) 04:14:24 ID:wkOV54f8
 埼玉の6月は梅雨だ。北海道は梅雨がないという。
 覚えていたり覚えていなかったり、夢からさめた時に外から降りしきる雨音を聞くと、やっぱり憂鬱になる。
 なにより夢に、こなたが出てきたのに、ふとした弾みとか、いいところで起きると余計に残念。あの後こなた
は何を言うのかな〜とか、私もっと頑張れとか、無駄なのはわかっているが、夢の中の私を応援する。
 夢の中の私はいつもこなたに振り回されているのだが、まあ現実もそんなものだから、もう少し主導権握れよ
私! とは言えない。
――現実を頑張ろう。
 でも、そうしてこなたと一緒に居るだけでも、私は幸せなんだけど、って何ひとりでノロケているんだ。

 今日も、朝から雨。
 カーテンを開けるまでもなく室内に響き渡る。私は寝ぼけ眼のまま体を起こし、歯を磨く。
 7時。つかさも起こさないと……と私はしゃかしゃかと歯ブラシを水平に動かしながら、頭を覚醒させる。口
をゆすぎ、顔を洗った頃には意識もはっきりとしてきた。鏡に移った自分のひどい寝癖をみて苦笑する。なんて
頭だ。
 ドライヤーのスイッチをいれて、櫛を入れて髪を溶かす。寝るときに解いた髪をゴムできちんと結んで、いつ
もの私、つまりはツインテールにした。
86CRツンデレ(2/7):2008/06/30(月) 04:16:14 ID:wkOV54f8
「つかさ、つかさー!」
 ドンドンと扉をたたく。反応がない。いつものこととはいえ、もう少しなんとかならないのか。
 仕方なく扉を開ける。本来入居者の同意も得ずに部屋に入るのはマナー違反なんだけど、そうするよりほかし
かたがない。「cannot help but do」とかの訳で嫌になるほど「ほかしたかがない」って言うわよね。まあそんなこと
はどうでもよく、私はシーツを汚さずにすうすうと規則的に寝言を立てているつかさのベッドまで寄った。
 耳元で、ほら、朝だから起きて、とささやいても反応がない。
 肩をゆさゆさと揺らす。
「うーん……あと五分だけー、ほんとにー、だって春眠が……」
「今は6月よ」
 思わず突っ込む。もちろん返事はない。
 何度か話しかけると、やっとつかさは起き出して、
「あれ〜〜お姉ちゃん。どうしたの〜」
「どうしたじゃなくて、朝。もう、いつ寝たのよ」
「いつって、10時だけど〜」
「……私より寝てるじゃん」
 この子はこういう子だ。難儀な子。
 それでも世話してしまうのが、私の性分だけどさ。

「とにかくさっさと支度しなさいよ」
 私はそういって、部屋を出る。二度寝したら、もう私は知らない。あとはお母さんに任せよう。

 どたどたと階段を下りる音がして、私はほっとする。
 がたんっ。
「あ〜、つかさのやつ、やっちゃったかな」
 私が呟くとお母さんが「ほんとね〜、大丈夫かしら」と心配する。お父さんが「見てこようか?」と聞くと、
お母さんは「すぐ降りてくるから、いいわ」
 実際、寝ぼけているときのつかさほど危険なものはなくて、階段で転ぶのはいつものことだ。それでいて大き
な怪我はしたことないのだから、案外丈夫というか、一番重要な危機回避能力だけは優れているのかもしれない。
 風邪ひとつ引かないし。
「……あいたたた」
 足を引きずりながらつかさが降りてくる。私はすぐにつかさの元に向かい、大丈夫と聞くと、
「うん〜〜ちょっと、すりむいちゃったけど」
 あーあ、赤くしちゃって。私はすぐに救急箱から絆創膏を取り出す。お父さんが洗面所で傷を洗っておいてと
いうので、つかさがそれに従う。戻ってきたつかさに、私は屈んで傷口にぺたりと絆創膏を張った。

 本当に、いつもどおりの私の家だ。仲のいい6人家族、それがみんなの幸せなのだ。
87CRツンデレ(3/7):2008/06/30(月) 04:17:16 ID:wkOV54f8
 なんとかつかさを起こすという難関を突破して、いつもの時間に家を出て、いつものところでこなたと待ち合
わせる。時間には10分遅れ。こなたらしいし、私はいまさら怒ろうとも思わない。
「ごめーん、かがみん!」
 とか言って抱きついてくる。恥ずかしいからやめろ! っと言いたかったけど、でも嬉しいんだからしかたない。
「ほら、さっさと離れろ。学校いくわよ」
「ほいさ〜」
 時間はまだ余裕があるから、つかさにあわせるようにゆっくりと歩いた。
 学校にいる時間は流れるように過ぎていく。特にこなたのクラスにいく暇のない午前中の授業なんて、あっと
いう間だ。退屈な時間ほど長く感じるとよく聞くけど、私の場合は勉強にも力をいれているせいか、そんなこと
はあまり感じない。勉強に集中していれば時間も早く過ぎる。時折はぼーとしってしまうこともあるけれど。
 早く過ぎればお昼休み。私は今日も日下部や峰岸のお昼の誘いを断って(もはや恒例行事だから、罪悪感を感じな
い)チャイムと同時にクラスを出る。
 こなたの机にはこれまたいつものようにつかさと、みゆきが一緒に居た。私もやっほといいながら、その群れ
に加わった。

 先ほど私は退屈な時間が長く感じることはないと言ったけど、少なくても楽しい時間が早く過ぎるのは事実だ
と思う。実際、いつの間にかお昼休みが終わる。ほんとに60分たったのか? と神様(私の場合は誰なんだろ
う。一応神社の娘として、イエスではないと思う。そもそも私はクリスチャンではないし)に疑問を呈してみた
りもする。時間が地震を起こして邪魔してきたり、ある時間を起点にしてループし続けるなんて、フィクション
でもなければありえない。それはわかっているけれどもお昼休みが終わるのは寂しい。どうにかしてくれ。
 とはいえ2時間を過ぎれば下校になるわけで、私はそれを糧としながら自分のクラスに戻る。教室を出るとき
は、もう数え切れないほど思ったことだけど、本当にこなたと一緒のクラスだったらなあ、と寂しくなる。
88CRツンデレ(4/7):2008/06/30(月) 04:19:10 ID:wkOV54f8


「……相変わらず、つかさんはどじっ子だね」
「ほんとよ。私の身にもなってほしいわ」
「――とかなんとかいっちゃって、結局は世話しちゃうんでしょ? だってツンデレだもん」
「うっさいわね。私は私なんだから、仕方ないじゃない」
「いやー、私はそんなかがみんが好きなのだよ。かがみが非情なんて、かがみらしくないし」
「そ、そっかな。だったら、嬉しい、かも」
「そうそうそれだよ、なんだ、もう襲っていい?」
「なにいってるのよ……」

 こなたが押し倒そうとするのをなんとか抑える。
 放課後はこなたと一緒に帰り、鞄をおいた後、お母さんにこなたと遊んでくる、と行き先を告げて電車に蜻蛉
帰りする。幸手までは近い。近いがゆえにもどかしい。幸手駅〜幸手駅〜と告げるのを聞くと、私はもう、はや
る気持ちを我慢できず、電車のドアが開くと同時にホームにでた。
 こなたは相変わらず制服のままだった。着替えないの?と聞くとこなたは帰ってからパソコンづけでさ、着替
える暇なんかない、とかいってた。

「それにしても、かがみんが嫁だとはね」
「……誰が嫁か」
「似たようなものだよ。恋人通しであることはかわりないし。将来の嫁候補――じゃなくて、嫁」
「そりゃ、嫁候補であるのは嬉しいけれど。あのねこなた。日本の法律には――」
 ふんわりと感触が唇に伝わる。

 実際、どれだけ私がこなたを愛しているとしても、好きだとしても、いつまでもこなたと一緒にいたいとしても、
日本の法律上は結婚などできない。
 法学部志望――ゆくゆくは、弁護士になりたいと思う――の私が一番わかっている。法律上はどこまでいっても
私とこなたは別人だ。

 それは凄く悲しい。
 こなたの嫁云々はもちろん、冗談で言っているのだと思う。本気だったら、どうなんだろう、私は嬉しいのか。
多分、嬉しいのだと思う。私がこなたのことを好きというのは、いまさら嘘を付く気もないし、嫌いになるなん
てできない。こなたが私のことを好きということは、やっぱり自信がない。信じているけど、やっぱし不安なのだ。

 紡ぎかけの言葉がこなたの唇で塞がれた。
 驚いて目を見開いたままだった。こなたの閉じた瞳。ちょこんと飛び出ている鼻。私の心までくすぐる、こな
たの緊張が伝わってくるような顔のこわばり。
 すぐに目を閉じる。暖かいこなたの味が、唇から全身に伝わる。こなたと離れた頃には、自分でも「また顔は
真っ赤なんだろうなあ」と思うくらい、派手に紅潮させていた。
89CRツンデレ(5/7):2008/06/30(月) 04:20:08 ID:wkOV54f8
「こなたはずるいよ」
「何がだね?」
 ふんふんと上機嫌のこなた。私は俯く。とても暑い。
 なんて憎たらしいんだろう。そのくせして、私は頬をいとも簡単に朱色に染めあげる。

「いつもいつも不意打ち。心の準備もさせてくれないじゃない」
「そのほうがスーパーツンデレタイムに突入するからね。もう確変中だし。5連チャンくらいは狙ってるし♪」
「ばか」
 こなたはもう、満開に咲いた向日葵のように笑顔だった。今は六月だけど。
 憎たらしいくらい満面の笑み。いつものようにからかわれて、少し悔しい。

 それでも、私は感謝する。未来に対する連続的な不安。そんなこと、気にしないでいいよと、キスに込めて教
えてくれた。
「――かがみんは心配性すぎだよ。未来なんて気にしていたら生きていけないよ?」
「……うん、そうだよね」
 そう、実際、こなたの嫁になることはできないのだと思う。
 でもそれでこなたが私のことを嫌いになるわけではないし、逆もしかり。
 だから、私はこなたと一緒に居ようと思う。

 思うついでに、たまには――
「えいっ!」
「うわっ、ちょっ おま!」
 こなたが驚いて抗議の声をあげる。私は黙ってこなたの唇を塞ぎながら、ベットの舌に押し倒す。んーん!!、
と言いたげなこなたの唇に舌を這わせて、くちゅくちゅと舌と舌を絡める。
 べっとりとした糸に満足しながら、制服越しに胸をもむ。あまり感触はないけれど(って失礼か)、確かなそ
れがあった。
「すとっぷうううう!!!」
 私の顔の目の前で、手をばたばたとさせるこなたを無視して、スカートを脱がす。可愛いパンツに手をふれる。
 濡れている。まあ、そのことに対しては私もそうだと、下半身に感じた湿ったパンツを頭に思い浮かべた。

「ちょ、かがみ、だめ! これはこなかがであって、私が攻めなんだから――あうっ!」
 甘ったるいこなたの喘ぎ声に、私は顔がニヤけるのを抑えきれないまま、私はこなたのあそこに顔を落とした。
90CRツンデレ(6/7):2008/06/30(月) 04:20:55 ID:wkOV54f8
「かがみ強引……」
 それから、お互いに脱ぎあって、えっちをした。こんどこそ主導権を握ろうといきこんでいたこなたを、私は
また不意打ちに襲った。さっきの仕返しなんだからね。そのまま私が責め。どうだ。
「仕返しよ。いつも私がやられているもん」
「むう――ツンデレとはかくも恐ろしいものか」

 へこたれるこなたは、やっぱりかわいい。
――ちょっとノロケすぎかしら。

「こなたの、イッた顔、ほんとにかわいかった」
「それ私の台詞だよ! う〜、覚えてろかがみ! こんどはずっと私のターンだからね!」
「……つんでれ?」
「だからそれ私の台詞!」

 何度もこなたに言われている言葉を、逆にこなたへ投げかける。
――たまには、いいよね。こんな関係でも。

 ついでに、私も頑張ったんだから夢の私も頑張りなさいよ! と私は心の中で私を激励した。
 本格的に頭が壊れ始めてきたかもしれないな……
91CRツンデレ(7/7):2008/06/30(月) 04:22:54 ID:wkOV54f8


「そうそう、さっきの続きなんだけどさ」
「さっき?」
 お互い服を着た後、今日も宿題で涙目だよ、助けてかがみ様! と泣きつくこなたを、仕方ないわねこれが最
後なんだからこんどから自分でやりなさいよ云々と、もはやこなたの頼むごとを引き受ける前振りにしか過ぎな
いことは自覚しつつも自己のアイデンティティーを保つためにも言ってから、宿題を手伝う。
 珍しく机に向かうこなたの姿を、家庭教師のように後ろに立って見る。役得なのかもしれない。
 数学の問題で3分くらいペンがとまったこなたは、思い出したように言った。

「ほら、結婚とかなんとかってやつ」
「……わかっているわよ。できないことくらい」
「いや〜、そうでもないと思うよ?」

 こなたは椅子をくるっと回転させて、私のほうに向く。
 意味ありげにウインクする。

「――アメリカに行けばいいと思うんだ。あそこなら、一緒にいられるよ?」

 それが冗談なのか、本気なのかはわからない。
 私のために、アメリカにいくことも厭わないのか。
 でも、こなたならそうしてくれる。漠然としているのに、はっきりとした確信が私の心に芽吹いていた。

「……ばか」

 こなたの優しさが愛しくて、私は顔を背ける。
 うん、そうだね、と、涙を交えた。

「いつまでも一緒に居たいのは、かがみんだけじゃなくて、私もそう思っているから――」

 こなたが私にキスしようと立ち上がる。

 キスの味やら、涙の味で、しょっぱかった。
 しょっぱいのに、甘ったるくて、私はまた涙が頬を伝うの感じた。
9242-519:2008/06/30(月) 04:25:27 ID:wkOV54f8
以上です。sage忘れてごめんなさい。
「二輪の花」が憂鬱すぎるので、個人的な栄養補給兼、かがみを幸せにしようとして5月頃に書いたものです。
アメリカにいったからそれができるかとなると正直無理だと思いますが、こなたの気持ちの表れとしてとっていただければ。
93名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 06:31:21 ID:As1HdwpS
>>92
GJ!!!!甘々いいな…ひさびさにこなかが分が補給された気がします。
二輪の花も続きお待ちしております!

で、>>92氏のSSとは関連性がまったく皆無なんですが、
私もかがこな絵描いてみましたので、何かの足しにしてください(?

http://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0122.jpg
色塗り難しいっすね(≡ω≡.)
94名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 07:19:59 ID:6zwnRPDI
>>81

>そーいやダライアスシリーズに鮫系のボスキャラっていたっけ?

シュモクザメ(ハンマーヘッド、初代で登場)も普通のサメ(名前忘れた、2で登場)もいるよ。
95名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 07:36:49 ID:y+ee8wsO
>>93 GJだが、エロパロスレは基本的に絵のうpは禁止されてるので
自作絵をぽんぽん上げるのは控えた方がいいと思われる。

スレ内SS(もしくは小ネタ)の挿絵なら、スレのローカルルール的に認められてるぽい。
96さめ☆すた:2008/06/30(月) 07:58:19 ID:zq7r/eMP
 ここは太平洋のカスカベエリア。ホホジロの泉こなたは自慢のアホ毛の脇に銛を打ち込まれながら黒潮大宮に到着した。
こなた「やほーっす。はぁー、またニンゲンに襲われそうになっちゃったよー」
 銛を見て少し魚っとしたヨシキリかがみは自慢のツインテールを翻しながらこなたに近寄る。
かがみ「なっ!? だ、大丈夫こなた!? 銛が刺さってるってば! 今抜いてあげる」
こなた「いてて……ロレンチーニ機関が刺されちゃったかと思ったヨ」
つかさ「……ねえねえ。なんで人間さんたちは私たち見ると意地悪してくるのかな?」
かがみ「……知らないわよ。嫌われてるんでしょ? 私たち」
こなた「……同じ地球に生きてるはずなのに、ね」
 一瞬重くなる空気。それもカスカベエリアに入り、彼女が合流する事で若干マシになった。
みゆき「みなさん、おはようございます」
こなた「みゆきさんおはよー。うーん、相変わらずおっきいねぇ(なにもかもが)」

なんだこれ
97名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 09:40:59 ID:1jBNxU4S
>>93
>>95

この流れはつまり、この絵のSSフラグですね

>>93に期待がかかるんだぜ


>>53
そしてこっちはとうとう続きがGJ!
みゆき君はもしかして、こなかがフェチなのかな?
上手くいってるときは皮肉がでないのか


あと貴殿の噂の東方らき☆すたについて出来れば詳しく・・・
9893:2008/06/30(月) 10:09:19 ID:As1HdwpS
>>95
あ、そういえばそう言ったルールありましたね。
徹夜明けですっかり失念してました。
注意ありがとうございます、そして申し訳けない。

>>97
シチュが似ているとは言えど、想いの入ってない絵を氏の作品にするのは
さすがに悪い気がするので今回は削除させてもらいました。
期待だけ貰って去りますね!
99名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 10:54:08 ID:LhiHodQe
>>53
遷移の続きキターーー

なんというお得意のすれ違いww
みさおかわいいよみさお

みゆきが良い味だしてる。
一歩二歩引いてるみゆきは特にまっがーれっぽいねw

>>92
逆襲のかがこな
ツンデレこなたもいいなぁw
二人の要素が逆転しちゃってるw

最近アメリカのどこぞの州で同性愛おkになって大挙して集まってるニュースがあったな〜
100名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 11:51:01 ID:MKbQNB+T
くじらの話が出たから、次はサメなのですね。
わかります。
101名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 11:53:38 ID:1jBNxU4S
それなら次はマグロですか
みきさん、ゆかりさんたちの話ですね
102名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 12:09:53 ID:ZtUD/cqt
>>96

そwwそれは挿絵にしづらすぎるwwww
103名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 16:28:53 ID:kQZbQqar
D4と03で迷ってる俺ガイル。
もちっと様子見だな。
104名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 17:09:54 ID:x1zdD2sK
>>103

「こなた、あんたまだLinux Zaurus使ってんの?」
「私はアリモノを大事にするんだよー」
105名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 22:13:23 ID:0CRTlxFU
>>53
超お久しぶりGJ !
もう帰ってきてくれないのかと思ってたよ・・・

>>92
甘甘いGj ! こなたの前向きさに感動した !
106名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 22:17:04 ID:S0KnU1K7
つかさは、かがみにただ甘えたいだけ
かがみは、つかさにむらむらで我慢の限界

な、姉妹物を読みたいんだけど
107名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 23:34:07 ID:/vpN7rA6
>>94
初代と2かー・・・・・・2はSS版持ってるけどあのやりづらさで投げた。
解説d。

>>103
俺はあえてアドエスを狙ってみたり。
色は黒一択。

(´-`).。oO(にしても・・・・・ネタは多々あれどなかなか筆が進まねーorz)
(´-`).。oO(まだ書きかけもあるってのに・・・・・・)
108名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 00:13:45 ID:IgvYkTjx
>>96
絶対やってくれると思ったよw
109名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 00:14:23 ID:IgvYkTjx
>>101
ご期待ください!(by渡哲也)
110名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 00:39:13 ID:MC9lCgDr
>>109
2夜連続っすかw
111妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/01(火) 00:44:55 ID:/YRG63ly
んでは、枯れ木も山の賑わい、ってことでヒトツ。


つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0123.jpg
前スレから、魔王こなた。

……何か違うのは気にしないでいただきたく。



つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0124.jpg
おまけ。……てけてけ?

何だか、冗談では済まないものを感じるのは気のせいか。えんいー。



----------------------------
全体的にネタが古いのは仕様です。ええ、中の人の仕様ですとも。(涙目)
112名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 00:47:45 ID:iAk6JYl/
ルパンダイブwwwwwwwww
113名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 00:58:26 ID:nkJ/ceD4
>>111
ゲロ懐かしいwww
一発目のはナンバラクエスト?(名前失念)のマモーとミモーだね。
つまりパロディのパロディのパロディとw

二つ目は元ネタわからなんだorz
114名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 01:08:49 ID:piz9OZQb
>>111
まさか魔王ネタをそういう風に転換するとはwwww
しかもルパンダイブwwwwww

そして伺かのほうは、マジで「らしい」と思ってしまった。
2人とも、そのキャラにバッチリマッチしすぎて怖い。
だれか、この2人でゴースト作って欲しいと思ったほどだ。
なあに、セリフなら、ここの住人がいくらでも捻出するだろう。たぶんw
115名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 01:10:46 ID:Ipnq9iy9
最近政治家ネタがあると思ったら
コンプエース買って
……特権利権を貪るね



>>42
魔王が主人公って日本一チック

>>43
>サキュバスとサキュ「ヴァ」ス
あと猫バス

>>53
キョウサイド
かがみちょっとねー
駄目ジャン

コナサイド
かがみダメダメ
二人が協力してるのに
こなた乙女分すぺしゃる

二人ともツンデレ
それが大事なものなのに気が付け

>>92
かがみんあまあま

>>96
つかさとみWIIKの種類は
いや聞いてもわかんないけど
116名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 01:23:15 ID:nkJ/ceD4
>>115
何言ってんのかわからないんだが。

>>113
思い出したwナン魔クエスト。当時見てたなーウリナリ。
117名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 01:33:21 ID:ePYcxpT/
敏腕弁護士かがみVS鬼検事みなみの裁判物マダー?
118名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 01:46:57 ID:OSN4ourb
保管庫の管理人さん、今まで乙でした。
新管理人さん、これからよろしくお願いします。
119名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 02:20:02 ID:8RmUK9aT
>>118
ありがとうございます。今回48スレ目のSSの保管作業にあたったものです。
今まで拙作の保管なら何度もしたことがあったのですが、
他の作者様方の保管は初めてでして、満足いただける編集ができたか少し不安です。
特にレスをまたぐ文章の改行をどうしていいか悩むところがあり、
基本的にはそのまま繋げて編集したため、もしかしたら見難くなってしまったのではと思います。

今回保管されたSSの作者様方、お手数ですが今一度ご自分の書かれたSSを確認していただければ幸いです。
保管庫にも書きましたが、気になる点等ございましたら再編集をお願い致します。
突然の長文失礼致しました。ましまろ氏や第二保管人氏のようにはなかなかいきませんが、
これからよりよい保管作業ができるよう努められればと思います。
120kt:2008/07/01(火) 10:31:28 ID:oEYcYC5l
どうも
ktです。

それでは
「鼻血)ry会4.8★:コアクマ」
投下してもよろしいでしょうか?

・11レス
・「鼻血)ry会4.5☆高良家に行こう!1」の裏であった話です
・オリキャラ注意
・自分なりに暗め・鬱
・みなみ視点
・エロあり
・妄想屋(仮名)氏に感謝!
です、それではどうぞ
121「鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:32:43 ID:oEYcYC5l
「皆さん、明日私の家に来ませんか?」
私達はそのみゆきさんの言葉を伝えに来た柊先輩の言葉を断った
…でも私は…後になって後悔することになる
時間にもしもという言葉はないけれど…あの時もし高良家に行っていれば
このことは、そしてあんなことは起こらなかったかもしれない、と


鼻血)ry会4.8



…今頃みゆきさんの家では何をしてるんだろう?
「どうしたの?みなみちゃん」
「…やっぱり、みゆきさんの家に行った方がよかったのかなって思って、、、家は隣なんだし」
「うん、、、なんだか申し訳ない気分になってきたよ…」
ゆたかがしゅんとする
「そうだね…今度は2人で、みゆきさんの家に行こう?」
「うん!」
ゆたかが笑顔になる、、よかった…元気になった

そうこうしている間に私の家に着いた
「ただいま、お母さ…」
「みなみ!どこに行ってたの?もうゆたかちゃん来てるわよ!部屋に…ってあれ?ゆたかちゃん!?」
え? 今なんて―…
「え?おかしいですね、、私はここにいるのに…」
「あれ?ん〜?」
嫌な予感がして私は自分の部屋がある2階へと急いで走る
―…どういうこと?
ばんっ!
私は部屋のドアを勢いよく開ける
そこには

ゆたかと同じ顔・同じ体格の人物がベットにいた

『あ、勝手に上がっちゃったぁ、ごめんね? みなみさん♪』


★:コアクマ


「な…あなた……誰?」
122鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:33:56 ID:oEYcYC5l
『あ、私?私は―…』
「みなみ〜!誰だったの〜!」
下からお母さんの声がする
「…友達だよー!」
私は咄嗟に嘘をついた
「みなみちゃ〜ん!どうし…え〜っ!私が2人?」
ゆたかが私の部屋に入るやいなや驚く
『2人とも初めまして♪、私は<TRMS-027 もえ>よ、よろしくね♪』
「へぇ〜ほんとに私にそっくりなんだねぇ〜」
『うん、私はゆたかを模して造られたヒューマノイドなの♪』
「へぇ〜!そうなんだぁ〜!」
……ゆたかって意外と対応力あるんだなぁ…私ならこんな風に出来ないや

ふと外を見ると泉先輩達がみゆきさんの家の前に集まっていて、今まさに家の中へ
入ろうとしているところだった
…―まさか
「…みゆきさんが……あなたを?」
『ううん、違うわ、私が勝手に来ちゃったの♪
…あなたたちが来ないってあるやつから聞いて、、それで、ね」
あるやつ? 
…誰だろう、、みゆきさんは違うんだよね…かがみ先輩?・うーちゃん?・それとも―

『驚かせちゃった?』
「…あ、いえ…」
私が回答に困っていた時に階段の方からお母さんの声が聞こえた
「みなみ〜!ママ今からちょっと遠出するから留守番お願いね〜!」
「…は〜い!ゆたかがいるから大丈夫だよ〜!」
私は出来る限り大きな声でお母さんに返事をする
……大きな声を出すのって疲れる
バタンっ
玄関のドアが閉まる音がする…本当ならこの音はゆたかと私が2人っきりになる合図だったのに…
『…今家の人いないんだ』
「…ええ、まぁ…はい」
「じゃ、ゆたか!・みなみさん!下に降りよっ♪」

―…この時なぜか私は言い様のない“なにか”を感じていた
123鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:35:20 ID:oEYcYC5l
『〜でね、、それで〜…』
「面白いですねぇ〜!…実は私も〜…」
ゆたかともえさんはずっと2人で話している
…今日はずっと2人っきりだと思ったんだけどな、、
お母さんが出かけるから……いっぱいえっちできると思ってたのに…
…でも何だったんだろう、さっきのあの感じは―
「でね、もえちゃんあ―
『…ゆたか』
「なぁに?」
『私に名前を付けてくれないかな?、この名前嫌いなの♪』
「そうなんだ…私に任せて!」

…これは……嫉妬なのだろうか、、、さっきのもそうなんだろう…
うん…きっとそうだ
「あの…もえさ―」
『…その名前、嫌いって言ってるでしょ?』
もえさんが私を睨み付けてそう言う
その鋭い眼と冷たく暗く重たい言葉に私の背筋が寒気を感じた
…今のは―…
「も〜駄目だよ!その名前が嫌いだからってみなみちゃんに怒っちゃ〜!」
『ゴメ〜ン!つい怒っちゃった…みなみさん怒ってる?』
「え、、いや…」
…そうだ彼女は単に怒っただけなんだ、そうだ、きっと
それよりも今はこの状況を楽しもう…同じ顔と、同じ声と同じ背丈の2人がいるのだから…
「みなみちゃん、おなか減ってない?」
「そういえば、、、ゆたか何が食べたい?」
「ん〜…みなみちゃんに任せてもいい?」
そう言ってゆたかは無邪気に笑う
「…分かった」
『みなみさん、私も手伝うよ♪』

トンっトンっトンっトンっ
野菜を切る音がいつになく響く
…いや実際にはそう感じるだけかもしれないけど…
―その原因は…
私は隣で野菜を切っているヒューマノイドを見る
―…この人…なんだろう
『これでいいのかな?』
「え、、あ、うん」
急に話を振られて私はびっくりしてしまった
『…ゆたかとみなみさんってさ、どのくらい進んでるの?』
124鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:36:35 ID:oEYcYC5l
「え?…いや…その……」
急にそんなことを聞かれて私は驚く
『…セックスしてたりするんだ?』
「……」
私はうなずく
「…それが……どうかしたんですか?」
『ん〜?、別に、聞いてみただけ♪』
なんなんだろう…この空気は…
なんだか、身体に纏わり付くような…澱んで…暗くて…重くて―
『みなみさんはさぁ、TVとかで動物の親子とかを観たらどう思う?』
そう言いながら、も…この人は鍋に火を入れる
「えっと…かわいいなとか、、仲がいいなとかですけど…」

『私はね、壊したいんだ』
―え?
ジュワ〜〜
鍋に入れられた食材が音をたて始める
『私ってさ、幸せとか幸福って言葉がこの世で一番嫌いなの♪』
この人は笑いながらそう話す
―…そうか
『だからね、何もかも、、その親子の全ての関係を・跡形もなく・ぐちゃぐちゃにして
…そして残ったかわいいかわいい子供をね―』
眼が笑っていないし、口は裂けるくらいの笑顔―
―………今、分かった
『―幸せなのは、この世で私1人でいいのよ』

「……あなたは…」
『な〜〜〜んてっう・そっ〜♪、、さ〜出来たよ持っていこっ♪』
―“なにか”の正体が
「さくらちゃん・みなみちゃん、何を作ったの?」
『野菜たっぷり焼きそばだよ〜♪、、「さくら」が私の名前なの?』
「うん!、私の好きな色なんだ〜…みなみちゃん早く食べよ〜?」
―……これは嫉妬じゃない、“恐怖”だ
125鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:37:35 ID:oEYcYC5l
私達は昼食を食べ終えた
ゆたかと、も…さくらさんは楽しげに談笑していたけど、、そんな気分にはなれなかった
『〜私には色んな機能があってね、その1つに幻を作り出す機能があるの♪』
「へぇ〜!凄いですねぇ〜!」
『例えば…蝶々を―』
「うわぁ〜!凄いねぇ、みなみちゃんみてみてぇ!」
そこには家の中なのにふいに蝶々が現れ飛んでいた
そしてその蝶はパラっパラっと徐々に崩れながら消えていく
「でも…うーちゃんにはこの機能無かったですよね?」
『…まぁ私が造られたのは「あの頃の高良家」だからさ、色々とあるのよ』

さっきの言葉は、も…この人が本当に言ったんだろうか?、聞き間違いじゃないの?
その言葉が食事中から今まで私の頭の中を駆け巡っている
そう、、言ったんだ…私が感じた空気は・汗は、そう物語っているじゃないか
でも…
今ゆたかと楽しげに談笑しているこの人がさっきの人と同一人物とは思えないのだ
あきらかに表情が違う…でも…
私はさっきからこの疑問を繰り返している
ため息をつき、冷蔵庫に目をやるとゆたかが飲み物を取りに行っていた
―…言わないと
自分自身でも整理が付いてないのに言うのもどうかと思った、けど言わないよりかはましだ

「ゆたか!」
「みなみちゃん、どうしたの?」
「…も、さくらさんにあまり…近づかない方が…」
「え〜、どうして?」
「…いや……その…」
私は上手く説明できなかった
「あ〜! みなみちゃん嫉妬してるんだ〜」
ゆたかがいたずらっ子のような目をして笑う
「…まぁ……うん」
「…大丈夫だよ!私は…その……みなみちゃん以外の人は考えられないもんっ!」
「…ありがとう」
私はゆたかの声が好きだ
ゆたかの言葉はこころが安らぐ作用がある
そしてそれはどんな音楽よりも深く私のこころに響く―
…そんな気がするのだ
126鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:39:07 ID:oEYcYC5l
「…あ、飲み物がないや」
冷蔵庫をみてゆたかがつぶやく
「夜の牛乳も無いし…買ってこなきゃ」
「みなみちゃん、私が行ってこようか?」
『いや、私が行くよ♪』
そう言ったも…さくらさんと私は眼が合った
「そう、、じゃあ…」
私はお金を渡す
『じゃあすぐ帰ってくるね〜!』
バタンっ
と、ドアが閉まる、、その直後だった
「みなみ…ちゃん」
「ゆたか?」
「えっと…その……部屋で………しよ?」
「え、、でもすぐ帰ってくるってあの人は言って……」
「もう我慢できないよっっ、、、だから…みなみちゃん…」


私達はベットの上にいる
窓際には私がいる、彼女は反対側だ
「じゃあ、するよ、、、ゆたか」
「うん…」
なぜかゆたかが笑っているのが気にかかったけど…私は彼女に唇を重ねる
「…う…んんっ…はぁ…ん」
私たちは一旦唇を離す
「みなみちゃん、、、私のこと好き?」
「…好きに…決まってるじゃない」
キスの途中で唇を離し相手に尋ねる、これは私たちのセックスでお決まりと
なっていることだ…でもゆたかの方から聞く事なんてめったに無かったのに…
どうしたんだろう?、、、そんな疑問が浮かびながらも何度も、何度もキスを交わす
私は唇を離し聞く
「ゆたか、気持ちいい?」
「うんっ!」
「…そう、よかった」

「ぷっ…くくくくくくくっ……」
「…ゆたか?」
「くくくくくくっ…けひゃひやゃひゃひゃひゃひやひゃひゃひゃっ!』
ゆたかは壊れたように笑い続ける
『ひゃひゃひゃっ…ヒャハっ♪、、、あ〜!面白っっ!』
…私は自分の眼を・耳を・鼻を・触覚を疑った
目の前にいるのは…
ゆたかじゃなく

さくらだった

127鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:40:55 ID:oEYcYC5l
「な……ん、、、で…」
私は呆然とした
『あ〜♪、、、面白っ!!!「ゆたか、気持ちいい?」だってぇ、、、ヒャハっ♪』
私は目の前の状況を理解できなかった
「ほんっと単純っ!こんなに簡単にかかってくれるなんてさァ♪」
「だっ、だって!!あの表情!あのにおい!!あの仕草!!!あの声!!!!
…いつも一緒にいる私には分かる、、、あれは…さっきのはゆたかだった…キス
の感触も、唾液もっ!舌の感じも…あっ、、あれはゆたかと同じだったっっっ」
『うん、でも間違えてるじゃない、、そして何度も何度も違う女にキスをした♪』
この女は笑いながら私に言う
「わ、私は何度もっ確かめっ…そうだ、、あなたさっき買い物に…」
この女は、さくらは邪悪な笑みを浮かべて言う
『そうね、、あんたらの言うトコの幻って言えば分かるかしら?』
「…さっき買い物に行ったあなたは、ゆたかだっ…た?」
『大正解っ♪おお当たりぃ〜♪』
私は怒りが湧き上がってくる、、、私が…私がいったい何をしたというのっっ!?!
「っっっ…何で―っ!?」
私が言葉を言い終わる前に、、、私はさくらに唇を塞がれた

「っ!、や、止めっっ…」
私は無理矢理顔を引き剥がす、その時に口の中が切れ舌がじんわりと熱くなってくる
『ふぅぅん?嫌々言ってる割には下の方は濡れてるじゃなぁい♪』
「っ…誰がっ」
『ほぉら♪、私まだキスして無いのにビショビショじゃない♪』
そう言ってこの女は私の下半身に指を入れ、、そしてそれを見せた
…確かに……
…確かに、、、、濡れていた
それを認めたくなかった私は自分に言い聞かせる
この女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこ
の女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの
女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女
はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女は
ゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆたかじゃないこの女はゆ
たかじゃないこの女はゆたかじゃない!!!!!ゆたかじゃないんだっっっっっ!!!!!!!!!

―こいつはゆたかの顔をした
―こいつはゆたかの声を発する
―こいつはゆたかと同じ体格の
アクマなんだっ!別人なんだっ!
私は何度も何度も何度も自分に言い聞かせ抑えようとする
128鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:42:26 ID:oEYcYC5l
「そう、アンタはゆたか本人じゃなくてもゆたかの「顔」と「声」があればどーでもいいんでしょ?」
「…ちがうっ!違うっ!!」
「ゆたかちゃん可哀想だなぁ…うん、可哀想だよ」
「違う、違う違う違う違う!!!!!」
『分かる、うん、分かるよぉ♪ あんたはゆたかをセックスの道具だとしか見ていないってのがさァ♪』
違う違う違う違う違う違う違違違違違違違ちが…

「違うっっ!!!!!」

私は、私は…
ゆたかを―
『あっれぇ?さらに濡れてるじゃぁんっ♪、、、ほんっっとアンタって変☆態なんだね♪』
「や!やめてッお願いだからっ…!」
『あ、そうそう、言っとくけどこの濡れてるの幻じゃなくて正真正銘アンタのなんだよ変態さん♪』
嫌だ…聞きたくない…イヤだ…嫌だ!イヤだ!!いやだ…
『ん〜…今のままでも面白いけど、、もっと趣向を凝らしてみようか♪』
こいつの指が、言葉が止まった…?
…終わっ、、、た…の?
しかしそれは頭の中にガンガンと響いてきた

-ふぅん、、ゆたか以外で感じるんだ…そんなモンなんだね、岩崎さんって-
…泉、、先輩?
-好きな人意外で…って、、あんたってこんなに嫌らしい女だったのね…ちょ!近づかないでよっ!-
かがみ…先輩?
-ごめんね、お姉ちゃんが近づくなって言うから…-
つかさ先輩…?
-この変態、、汚らわしい…さっさと離れてくださいませんか?-
みゆきさん!?
…違うこれは…やめてっ…聞きたくないっ!
私は耳を塞ぐ、、、しかし、それでも1年の3年のみんなの声が頭の中に響いてくる
『ん♪、これは幻を応用した幻声ってところね、、あ!耳を塞いでも駄☆目、、
コレは頭の中に直接・大音量で響くの♪…原理は…んん〜、、、まっいっか☆」
…て!止めて!止めて!止めて!止めて!止めてくれっ!!!
聞きたくないっ!聞きたくないっ!!頭が…頭がオカシクナリソウダ……
129鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:43:19 ID:oEYcYC5l
私は何をしたの?
私があなたに何をしたっていうの?
私が……声が止まった?
「どうしたの?みなみちゃん」
…ゆ、、、たか?
「どうしたの?そんな格好で…さくらさんは?」
「…ゆたかなの?」
「?」
私は涙が止まらなかった
「ゆたかぁっ!!…ゆたかっ…ゆたかっっ!!」
私はゆたかに勢いよく抱きつく
助けに来てくれた
ゆたかが助けに来てくれたっ!来てくれたんだっ!
そうだよね、ねぇ、そうだよね?ゆ―
「…いい加減離れてくれない」
ゆたかは私の手を払い
「うざいのよ、さっさと離れて?」
…あれ?
「聞こえなかった? 大きな声で言おうか? 気持ち悪いの、抱きつかないで 」
私はベットに倒れこむ
「  この変態  」
…あ?
あ、、ああ…
ああああああああ、、、、

『はぁ〜あ…ツマンない、、、あんた何回ゆたかの幻に騙されるわけ?』
…え?
……幻、、、だっ…た、、?
あたりを見回すと部屋には私とこの女の2人だけだった
『…本っっっっっ当ツマンないっ!、、普通1回幻って分かったら対処できないの?
ったく燃えてこないのよっ!、、、もっともっとこっちは色々用意してるってのに!
ふざけないでよっ!!!』
…こいつ何を…言って…
『……っ……手ごたえないなぁ♪、、私はもっとあの時の3姉妹のように、、あの時の
お坊ちゃんのように…もがいて欲しかったん…』
「何で!?」
『…何がよ』
「私が何をしたのっ!?何でこんな事をされなきゃいけないのっっ!?」
130鼻血)ry会4.8☆:コアクマ:2008/07/01(火) 10:44:58 ID:oEYcYC5l
『キャラに似合わない大声はやめなよ♪』
「っ、、うるさいっ!!!…げほっ…どうしてよっっ!!!」
『あんたがゆたかと付き合ってるから』
「…え?」
『私はゆたかが好き、あんたが邪魔。それが何?』
何を…言っているんだ、、、、こいつは…
『私はゆたかにキスしたい…抱きしめたい…舐め回したい…しゃぶりつくした
いのよぉ…だからあんたが邪魔、邪魔なの』
…この女の、、、こいつの眼は黒く・澱んで…濁っている
そう、見てるだけで吐きたくなるような―
『だから、さ♪…あんたらを―』
「ただいま〜」
がちゃっ
ドアがいた音が、下から聞こえてきた

『あ〜あ、本物のゆたかのお帰り…ゲームオーバーかぁ』
…今度こそ、、、終わった…の?
『ま、1回のイベントでクリアできるクソゲーじゃつまんないし…』
「みなみちゃ〜んどこ〜?」
ゆたかの声が近づいてくる
『あ、そうそう…私は諦めないから、私はずっと―』
こいつは私の耳元で、低い声でささやく
がちゃっ
ドアが開く
「あ〜ここにいたんだぁ〜」
『…―ゆたか遅かったね〜、どうしたの〜?』
「ちょっと道が混んでて〜」
『そうだったんだ〜大変だねぇ〜!』
私は震えていた、、、この2人の他愛のない会話の間、ずっと…震えが止まらなかった
「え〜、じゃあ何をしてたんですか?」
『うん♪、、みなみさんと遊んでたの!…でももう帰らなきゃ〜』
「そうなんだ、、、寂しいなぁ〜」

131鼻血)ry会4.8☆:コアクマ(終):2008/07/01(火) 10:46:29 ID:oEYcYC5l
「さようなら〜!」
『うん♪、また会おうねぇ〜』
バタンっ!
下の階から玄関の閉まる音がする
…私は布団から出れなかった

あの女の顔を見たくなかった

ゆたかにあの女に汚された私の身体を見られたくなかった

『あ、そうそう…私は諦めないから、私はずっと…向かいの家から ―あんたのことを見てるから 』
その言葉が頭の中を駆け巡る、その度に…震えが・吐き気が襲ってくる
「みなみちゃんも一緒に見送ったらよかったのに〜」
階段を登り私の部屋に戻ってきたゆたかが言う
…このゆたかは本物なの?
私は窓を見る、外には泉先輩達がいた、、、どうやら高良家を後にするみたいだ
…そしてそれとは反対の方向にあの女はいた
「どうしたの?」
「……なんでもない」
今はさっきの事を考えたくなかった

私は恐ろしかった

「……ゆたか」
「なぁに? みなみちゃん」

ひとりでいるのが怖かった

「…一緒に、暮らそ?」
「え、、」

ゆたかの気持ちなんて微塵も考えていなかった

「…うん、、その…それで、、いつから?」
「今日からは…駄目?」
「……うん、いいよ、、、、私、すっごく嬉しいっ!」
ゆたかは今日とびきりの笑顔を見せる
「じ、じゃあこなたお姉ちゃんに電話しなくちゃ〜!」

私はそれが…痛くて、、痛くてたまらない

「もしもし、こなたお姉ちゃん? 実はお話があって―…」


―今思えば私のセカイは、ここから壊れ始めたのかもしれない
132kt:2008/07/01(火) 10:48:24 ID:oEYcYC5l
ありがとうございました
「4.5なんて誰も覚えて…」
と言う声もあるかもですね、、、途中に急遽振って沸いた「ふた○○☆〜○○編〜☆」
シリーズやひよりんの単発とかの方が先に進んじゃったもので…

せっかく沢山ヒューマノイドを出してしまったんだから何人か
狂ったというか悪い性格のヤツがいてもいいんじゃ? と思ったので、ハイ
さくらを嫌っていただけたら嬉しいです
なんというかもっと上手く表現できないのか自分…なんというチキンww
次回は「ふたつか☆〜発情編〜☆」を予定しています

新管理人さん、これからもよろしくお願いします
133名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 12:40:48 ID:xo/Ak2l+
>>132

怖ええええええええ!!
まさか、あのシリーズがこういう展開をみせるとは!!
134名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 23:33:48 ID:+MEAJrIz
>>111
元ネタわからんけど吹いたwww

>>132
ぎゃー! こ、こわい・・・
135名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 00:13:05 ID:Y4AfZec9
>>116
どこが?
全部?

>>132
……確かアンドロイドの心はオリジナルの脳の反応をコピーだったはず
心もほぼ同じでしょう
つまりみなみは根本的なところから騙されてるってこと
136名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 01:03:32 ID:ajDM8fhI
>>135

>……確かアンドロイドの心はオリジナルの脳の反応をコピーだったはず

あのー、それは拙作『えす☆えふ』の設定ですよ〜
『鼻血(ry』シリーズでは、登場ロボ子の『心』の仕組みについては言及されてなかったと思いますです。
(されてたらすいませんorz)

同じロボネタなんで、混同されがちかとは思いますが。
137名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 07:59:29 ID:edKkghPc
『えす☆えふ』の設定は、ここの住人(職人?)にとってはきっとデフォってことなんじゃ?
138名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 08:02:15 ID:kZw1L4nN
>>137

まあ確かに、そうしないとただのオリキャラになっちゃうしな。

しかしそうすると、もえ改めさくらの性格の歪みようは一体……
黒ゆーちゃんの派生形?
139kt:2008/07/02(水) 09:36:09 ID:BQHGm4DD
感想ありがとうございます

『心』の仕組みについて>すいません、、、そこまで作りこんでませんでした,,Orz
なにぶんデパートのゲームコーナーを見てたら思いたったのを続けているもので…
とりあえず『心』の形成は☆5.8で触れたようにゆかりさんがオリジナルの人物に
似るように調整しているという設定です(でもところどころおかしくなってる)

もえ改めさくらの性格の歪みようは一体……>同じ画面上に白ゆーちゃん
と黒ゆーちゃんがいたら面白いかなー?というところから始めたもので…自分ホント無計画w
…なんというか…ごめんなさい
140名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 12:10:10 ID:7HB1pMf2
>>139

白と黒の対決、おもしろいと思うんだぜ
141名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 12:52:50 ID:5EgxI3e0
鼻血(ryは白と黒の競演、えす☆えふはアニメ版と原作版の競演…ってことなんかな
142名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 19:02:50 ID:tpGvMcgm
こなフェチが行き過ぎると。

こなフェチゾンビになる。
そしてこなたを襲いに来る・・・!

こなた、たった一人の戦いが始まる!

あいあむこなた
とかどうよ?
143名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 22:43:45 ID:dNFUtNqG
>>142
そこまで構想があるならyou書いちゃいなよ。
14436-273:2008/07/02(水) 23:40:54 ID:nXJjoks6
お久しぶりです、36-273です。
今は誰もいらっしゃらないようなので、投下いたします。

・8レスくらい
・かがみ&みゆき
・非エロ
145明けし白光:2008/07/02(水) 23:41:37 ID:nXJjoks6
「そのお魚、おいしそうね」
「あ、これは鰆の西京焼きですね。昨日の夕食の余り物でして」
「……夕食って、やっぱりみゆきが作ってるわけ?」
「ええ、最近作り始めました。父と母も喜んでくれますし。まあ、まだまだ未熟なものですけどね」
「うげ……。やっぱり、私も料理を習ったほうがいいのかしら……」
「ふふ、料理は、決して覚えておいて損はないと思いますよ。食べなければ生きていけませんしね」
 そう言って、みゆきは鰆を口に入れた。その顔は、とても幸せそうで、見てるこっちが微笑ましくなってくる。
 何というか、みゆきは何をしても絵になる気がする。全く、天は二物を与えず、なんて本当かどうか疑わしく思えちゃうわね。
 さて、状況を説明しよう。今、私は屋上でみゆきとお弁当を食べている。どうして、そうなったのかといえば、今日はこなたとつかさが風邪で欠席したからだった。二人しかいないし、せっかくだから、と、私の提案で昼食は屋上で食べることになったのだ。
「それにしても……こうやって、二人で食べるのも久しぶりねー」
「そうですね。一年の秋ごろからは、四人で食べるようになりましたから」
「そう考えると、何だか感慨深いわねー。あれから二年か……」
「本当です。みんな、変わっていないようで変わりましたからね」
 しみじみとみゆきは話す。確かに、その通りだった。
 いつまでも無邪気な子供のようだった、こなたとつかさも、この二年間の間に著しく成長したように私は思う。著しい変化と言っても、外見は全く変わらない。私やみゆきのように、いつも一緒にいるような関係でないと、気付けないような成長だ。
 そして、それは、みゆきにしても同じことが言えるだろう。
 私が、初めて陵桜学園でできた友人といえるような存在は、みゆきだった。同じ学級委員長仲間ということで、仲良くなり、たまに昼食の席を一緒にする仲だった。その頃は、今の仲良し四人組は形成されていなかった。
 初めて出会ったときは、みゆきのあまりの優秀さとその美貌に、思わず私は気後れした。そのままだったら、みゆきと友人となることはなかったかもしれない。
 転機となったのは、一年生初めの学年レクリエーション大会だ。クラスを団結させ、親睦を深めようという目的の下に企画されたこれは、各学級委員長が二人ずつ組になって具体的な内容を企画することとなり、私はみゆきと組むことになった。
 初めは、どうなるものか不安で仕方がなかった。しかし、みゆきは想像していたよりずっと、話しやすく、優しく、そして親しみやすかった。おかげで、企画は成功したし、新たな友人を作ることができたのだ。
 まあ、秋頃まで「高良さん」、「柊さん」と、さん付けで呼び合っていたけど……。でも、それも遠い思い出の一つになりつつある。
 あれから既に二年以上が経った。みゆきはあれから、ますます綺麗になったし、その頭に詰まっていく知識は留まることを知らず、格物致知の道をきわめつつある。
 人間的にも物凄く成長した。一年生の頃はあれほど散見されたドジも、大分少なくなったように思えるし、その確かな知恵と優れた人格によって、みんなを確かな道へ導いている。みゆきがいて、私たちがどれだけ助かったことか。
 それに比べ、私はどうなのだろうか。ちっとも成長していないし、だんだん、他の三人が遠くなっているような、そんな気がして思えなかった。それとも、私は他人への観察眼はあるくせに、自分への観察眼がちっともないだけなのか。
 でも、こんなことを考えたって仕方がない。今は、前へ前へと道を進むことが大事なのだ。大切なのはこれまでの十年間じゃなくて、これからの十年間のはずだ。
 そんな風に自分の気持ちに一旦区切りをつけて、ふと、みゆきの方を向くと、みゆきは空を仰ぎ見ていた。
 その様子が何とも儚げで、そして綺麗で、思わず息をのんでしまう。やはり、みゆきは綺麗だった。一昨年も、去年も、そして今も。目を見張るような美しさが彼女にはあった。
 当のみゆきはぼうっとしているようだ。どうしたんだろう。空に何かあったのか、と思って、空を見ても何もない。ただ、青い空が続いているだけだった。空は馬鹿みたいに澄み切っている。雲ひとつなかった。
146明けし白光:2008/07/02(水) 23:42:02 ID:nXJjoks6
「……あれからもう二年も経つんですね。月日がたつのは早いものです」
 ぽつりとしたみゆきの一言で、私は我に返る。
 私は空を見たまま、
「本当ね……。光陰矢のごとし、だっけ」
「そうですね。光陰矢のごとし、です。こうして、友達同士で、お弁当を一緒に食べられるのも、あと数ヶ月しかないんですね」
「数ヶ月、って聞くと長いように思えるけど、本当は短いのよねー」
「そうですね。悔いを残さないよう、毎日を120%生きたいものです」
「そうはいうけど、毎日、毎日、後悔や失敗だらけなのよねー。世の中、うまくいかないわ……」
「ふふふ、そうしていられるのも青春、ですよ」
「だといいんだけどね……。あ、そうだ、青春といえば。みゆき。今日、帰るときにちょっと付き合ってくれる?」
 空を見るのをやめ、みゆきに向き直る。いつの間にか、みゆきも空を見るのをやめていた。
「寄り道、ですか? どちらに行かれるのです?」
「あー、ちょっと本屋にね。今日が、新刊の発売日なのよ。『メカニカルマジック』って言うんだけど」
 まあ、知らないだろうなあ……ライトノベルだし。生まれてこの方、ライトノベルを読むという友人はできたことがないし。
 全く、何でライトノベルの面白さをみんな、知ろうとしないんだろう。読んでみれば絶対に面白いのに。本当に勿体無い。
 私は、このライトノベルの面白さ、楽しみを共有できない事に少しの孤独感を感じていた。でも、こればっかりは仕方ない。活字嫌いの友人しか作れなかった自分を恨むべきなんだろう。
 ……なんて思っていたら、みゆきは首をかしげながら、
「『メカニカルマジック』……。ライトノベルですか? 確かにあれは面白いですね」
「え?」
 思わず聞き返してしまった。
 私の聞き間違いじゃ……ないわよね? 確かに、ライトノベルといったわよね……?
 いや、確かに言った。ついでに「面白い」とまで言った。読まずにその本を「面白い」なんていえる奴がいたら、それは立派なペテン師だ。このことから推理できる事は、みゆきはその本を知っているばかりでなく、その本を読んだということだ。
「知ってるの?」
 確証を得る為に聞いてみる。思わず、声が上ずっていた。
 すると、みゆきはニッコリと笑い、
「はい、私はライトノベルもたまに読むんですよ」
「何だ、早く言ってよ!」
 思わず、顔をほころばせて、身を乗り出してしまい、ついでにみゆきの背中をバン、と叩いてしまう。
「ご、ごほっ。か、かがみさん、落ち着いて下さい」
「はっ……ごめん、ごめん。つい興奮しちゃって。えーと、それじゃあ、ライトノベルはどれくらいもってるの?」
「そうですね……。「メカニカルマジック」は3までありますね。あとは、「時雨タクシー」とか「涼宮ハルヒ」とか「狂乱家族日記」とか……。メカニカルマジックは結構好きですね」
「なーんだ、結構持ってるじゃない。いや、まあ、何というか……こんな身近にライトノベル仲間がいたなんて。いやー、メカニカルマジックは読まなきゃ損よー。もう、結構話が進んでいるしねー」
「そうなんですか? それでは、私も4を買いに行ったほうがいいでしょうか」
147明けし白光:2008/07/02(水) 23:42:54 ID:nXJjoks6
「絶対買ったほうがいいわ。いや、もう既刊を全部買っちゃって読んじゃうくらいじゃないと!」
「では、今日、一緒に参りましょう。私としても、買う機会を逃してましたから。ドラジン参謀長がどうなるか気になりまして……」
「あー、ドラジンはね、4で驚きの展開よ。それで、4はね、また、メイジンが大ピンチに見舞われるのよ、これが。もう、息をつく暇もないわ」
 息をつく暇がないのは今のお前じゃないのか、というツッコミはいらない。
「それは楽しみですね。放課後が待ち遠しいです」
「全く同感ね。そうそう、それと……」
 それから、ずっとお弁当を食べながら、ライトノベルの話をした。
 「たまに読む」にしては、みゆきは非常に幅広くライトノベルを持っているようで、私がどんなライトノベルの話をしても、きちんと笑いながら返してくれた。
 何というか、楽しかった。今までライトノベル仲間がいないのが、私は寂しかった。人の趣味なんてどうでもいい話、と誰かが言っていたけど、それでもやはりこのライトノベルというものの面白さを他の人にも知ってもらいたかったし、それを共有したかった。
 今、やっと共有できる仲間ができた。私は非常にうれしかった。いつもより、声が弾んでいるのも分かる。
 やがて、一通り喋りあうと、やがてみゆきはくすくすと笑う仕草を見せた。
「ん、どうしたの?」
「いえ、今日は随分とかがみさんがとても活き活きしているなあ、と思いまして」
「あ……」
 言ってから、何となく視線をそらしてしまう。別に、悪いことをしたわけじゃないんだけども。
 どうも、私は自分の世界に一回のめりこんでしまうと、もう止まらないらしい。今回の場合も、みゆきに迷惑をかけてしまったかも。
「ちょ、ちょっとはしたなかったかしら」
「とんでもない。私も、ライトノベルの話ができて楽しかったですよ。ただ、かがみさんがこんなに活き活きしているのは初めてでしたので、私としても、かがみさんのそういう顔が見れてうれしいです」
「い、いや、その、ね。こなたもつかさも、活字嫌いだからさ。ちょーっと……寂しかったっていうか……ね」
「良く分かりますよ。自分が夢中になっていることを他人にも知ってもらいたい、という欲求は、誰にだってあります。泉さんにも、つかささんにも、勿論私にだってあります。
 それを隠しているか隠していないかの違いだけです。そして、それを隠さないことは悪いことじゃありませんよ」
「うーん、なるほどね……」
「ライトノベルは確かに面白い作品がいっぱいありますが、元来、中高生向けとして売り出されたものです。世間一般にあまねく知れ渡っているわけではなく、どうしても読者が限定的になってしまいます。
 市場は拡大基調にありますが、犯罪の増加とサブカルチャーへの偏見が相まって、食わず嫌いする人も多いのです」
「やっぱりねえ。面白いのに、何で分かってくれないのかしらねえ」
 思わず嘆息する。全く、偏見というのは恐ろしい。何故、少数の人間のために、私たちのような多数の人間が迷惑を被らなければいけないのか。何故、後ろ指を指されなければいけないのか。全く「一人の勝手がみんなの迷惑」とはこのことだ。
 今だけなら、日ごろからオタクへの偏見への苦情をぶちまけているこなたに同感してしまう。……いや、私はオタクじゃないけど。断じて。
 そして、何となく鬱屈した私の雰囲気を察したのか、みゆきは顔を幾分か和らげて、
「でも、趣味なんてみんなそのようなものだと思いますよ。いくら他人に無理に薦めようとしても、得手不得手がどうしてもありますから。趣味は、自分が楽しめればよろしいのですし」
 と、フォローするように言った。やっぱり、みゆきは優しい。
148明けし白光:2008/07/02(水) 23:43:39 ID:nXJjoks6
「残念ね。でも、みゆきがいてくれて本当に良かったわ。話せる仲間ができて」
「ありがたいお言葉です。こちらこそ、かがみさんがいてくれて本当に良かったと思いますよ」
「ふ、ふふっ……。何か、面といわれると照れるわね」
 気付くと、いつの間にか、弁当は食べ終わっていた。はっきり言うと、私はさっきまでライトノベルの話に夢中で、あまり食べていることに集中していなかった。
 それでも、無意識に食事をしているという人間の本能に私は感服してしまう。人間というのは、本当に良くできているものだ。
 私は弁当箱を片付けながら、
「そういえば……何だか、最近、疲労がたまっているみたいなのよねー」
 と、何となく言ってしまった。みゆきには悪いが、私はこれまでにも何回かみゆきに愚痴を聞いてもらっていた。
 何故かというと、こなたに言えば大抵は茶化されるし、つかさに話すと大抵は見当違いな事を言ってくる。結局、話せる友人はみゆきしかいない、というわけだ。
 それに、みゆきはどんな愚痴も、真剣に聞いてくれるのだ。というわけで、何度も愚痴を聞いてもらっていた。
「え、そうなんですか?」
 今日もまた、みゆきは従順に愚痴を聞く用意を見せた。
 たまには断ってもいいのに、とは思うが「あなたの愚痴なんか聞いてられません」と、急にみゆきに突っぱねられる日が来たなら、明日から生きていく自信がなくなるような気もする。
 まあ、それはともかくとして、
「うん。まあ、最近は遅くまで勉強しているせいもあると思うんだけどね。でも、勉強しないわけにはいかないし。みゆきなら、何かいい方法を知らないかな、と思ってね」
「でしたら……そうですね、お休みになったらいかがです? 色々あると思いますが、やっぱり横になるのが一番の解決法だと思いますよ。昼休みはまだ時間がありますしね」
「んー、そうね。……いや、でも、屋上の床って硬いからとても寝てられないのよ」
「あ、す、すみません。えー、それでは、そうですね……」
 みゆきはそういって、目を瞑って考え込み始める。
 そして、暫くしてから、みゆきはゆっくりと目を開けると、
「では……こちらはいかがです?」
 みゆきは自分の太ももをポンポンと叩いた。
「え? ……え、いや、それは、あの、その」
 なに言ってんだ、落ち着け、私。
 えーと、太ももってことは……やっぱり、あれよね、あれ。
 でも、さすがに親友にそんなことをさせていいのか? 結局は、私のわがままだし。あまり、みゆきに迷惑をかけさせたくないのが私の正直な気持ちである。
「そ、それは、さすがにみゆきといえども、ちょっと悪いわよ」
「私は何も気にしませんよ。私は、かがみさんのお役に立ちたいだけです。いけませんか?」
 みゆきは、そう言って、じっと私の目を見つめた。う……そんな顔をされると、弱い。きっと、私が承諾するまで、この状態を頑固として続けるだろう。
 でも、みゆきには迷惑ばっかりかけているような気がして、本当に申し訳ない。本当に、毎日毎日迷惑ばっかりかけているような気がするのよね。
 でも……まあ……本人が言っているんだから、ありがたく頂戴することにしよう。それに……確かに、あの太ももは柔らかくて気持ちよさそうだしね。屋上の硬い床の上で寝るよりはずっと、寝心地が良いに違いないわ。
「じゃあ……お言葉に甘えて」
 結局、言い出した私の言葉は、すぐにでも消え入りそうなほど、小さかった。そして、とてもみゆきの顔は直視できなかった。言ったときの私の顔は、赤かったに違いない。
 それでも、みゆきは私の小さな声を聞き取り、破顔すると、
「ふふ、どうぞ。頭をお預け下さい」
 と、言った。
149明けし白光:2008/07/02(水) 23:44:20 ID:nXJjoks6
 私はその指示通り、みゆきの太ももに頭を預け、横になる。ふわりとやわらかい感触とみゆきの温もりが後頭部に広がり、涼しく吹き渡るそよ風と相まって、何だか気持ちよかった。
 ああ、膝枕ってこんな感じなんだ、道理で膝枕をしているカップルは幸せそうなわけだ、と感心してしまう。ならば、今の私は幸せなのかしらね。まあ、傍目から見てみれば幸せものなんだろうな、多分。
 ふと、上を見ると、上にいるみゆきと目が合った。みゆきは、怪我人を看病するような、困惑と慈愛が入り混じった微妙な表情をしていた。
「大分、疲れていらっしゃるようですね……」
「……分かるの?」
「ええ。約二年間だけですけど、かがみさんの顔はずっと見てきていますから。異常があればすぐに分かります」
「……やっぱり、みゆきは凄いわねえ。ってことは、やっぱりこなたとつかさの顔でも分かるわけ?」
 すると、みゆきは何故か一瞬、視線をそらした。
 どうしたんだろう、と思っている間に、みゆきは視線を戻し、こくんと頷くと、
「……ええ、恐らく、ですけどね。さて、話は変わりますが……疲労の原因は勉強だけと思われますか? 何か思い当たる節があったのでしたら、ご相談にのりますよ」
「んー……。まあ、勉強が主な原因だろうけど、それ以外にあいつらが原因かしら。あいつらに付き合っていると、何か疲れるのよね……」
「あいつら、とは……泉さんや日下部さん、といったところでしょうか。確かに、いつもあのお二方は、かがみさんにじゃれられていますね。ふふふ、慕われている証拠ですね」
「まあ、確かにそうかもしれないけど。悪気がないのは分かっているわよ。でもねえ、やっぱり、少し疲れることがあるのよ。これって、贅沢な悩みかしら?」
 泉こなた。そして日下部みさお。二人とも、どうしたことか私に引っ付くことが好きだ。別に私は二人の事が嫌いなわけじゃない。むしろ私は、二人のことが好きだと思う。
 でも、時々、二人と付き合っていて疲れると思うことがある。これは贅沢な悩みなんだろう。友人とじゃれあっていて幸せなくせに、何が疲れるだ、と自分でも反論を加えたくなる。
 みゆきは首をかしげて、少し考えているようだった。言うべき言葉を慎重に選んでいるような、そんな感じがする。
 やがて、みゆきは口を重そうに開き、
「……かがみさんには、贅沢な悩みをする権利があると思いますよ。これだけ、尽力されているお方ですから。誰にも頼りにされているお方ですから」
「いや、でも……」
「今は、こうやってごゆっくりとお休みください。少しくらい私に甘えても、何の罰もありませんよ?」
 みゆきは、反論しようとした私の言葉を遮り、そして言い聞かせるように、私の髪の毛を撫でた。
 瞬間、ふわっとした柔らかな感触が私の頭を包み込む。思わず力が抜け、何だか癒やされるというか、心がほんのりと温まっていくような気持ちになった。
 誰かに甘える、というのがこれほど気持ちよいものだったのか。甘える、という言葉としばし無縁だった私には、とても新鮮なように思えた。
「もし……疲れたり、困ったりしたときは、いつでも私にお声がけください。何もできないかもしれませんが、相談に乗ることだけならいつでもできます。かがみさんの悲しい顔なんて見たくありませんから。私なんかでよければ、ですけど……」
 眩暈がした。
 どうしてみゆきはこうも、優しすぎるのだろう。優しい。優しすぎるわ、みゆき。いつか悪い人に騙されても知らないわよ。でも……そんな優しさが、私にはとてもうれしかった。
 私の苦しみをみゆきはとても分かってくれる。そしてそれを癒やそうとしてくれる。こんなに親身になってくれる親友を持てて、私はきっと幸せ者なんだろう。
150明けし白光:2008/07/02(水) 23:45:18 ID:nXJjoks6
「……みゆきは、良いお母さんになるわね」
「え? そうですか?」
「当たり前よ。保障するわ。ついでに、あんたを泣かせるような男がいたら承知しないわ。それは、こなたにしても、つかさにしてもそうね。親友を泣かせる奴がいたら、メッタメタにしてやるわ」
「ふ……ふふふ」
「ん? 何よ?」
「……いえ。やっぱり、かがみさんは、皆さんの保護者のようなお方だなあ、と。決して表には出しませんが、本当に友だち想いで。うらやましいです」
 そう言って、みゆきは悪戯っぽく笑った。
「そ、そうかしら……。私は別に……」
「ふふふ、ツンデレかがみん萌え♪ですね」
「み、みゆきっ……!」
 さすがに私も慌てる。というか、私はみゆきの膝に頭を載せているという都合上、どうしてもみゆきと真正面で向き合う体勢となる。
 それ自体は、別に構わないのだけど、そういう恥ずかしいことをこういう体勢……まあ、面と向かって言われると、恥ずかしさ倍増、という訳だ。
 ともかく、私はツンデレじゃない。ツンデレは、時間経過による心境の変化を指し示すものだ。私は今も昔も、大して性格は変わっていない。
 こなたがいうツンデレは、明らかな誤謬だ。我々は今こそ真の意味を回復し、この堕落した言語文化に警鐘を慣らし、日本語の乱れを治さなくてはならない。
 ……いや、話がそれたわね。今はツンデレの定義などどうでもいい。
 ともかく、私はごまかしに咳払いしてから、
「そ、そのね、みゆきにまで冗談を言われると、何ていうの、調子狂っちゃうというか……ともかくね、私はそのままのみゆきが好きだから、さ」
 何だろう、言い訳したはずなのに、もっと恥ずかしいことを言ってしまった気がする。おかげで、さっきよりも頬が熱い。
 案の定、みゆきはまた悪戯っぽく笑うと、
「ふふふ、さりげなく凄いことをおっしゃいましたね。でも、私もたまには冗談を言ってみたいんですよ?」
「そう?」
「ええ。いつもいつも、豆知識だけを話しているようではダメかな、と思いまして」
「そうかしら。私はいつも楽しみにしているけど。結構毎日の楽しみの一部になっているのよ?」
 それはお世辞ではない。本心からのことだ。
 みゆきの豆知識はとてもためになるし、とても面白い。今度はどんな豆知識を話すのか、それが私には、毎日の楽しみの一部となっていた。
 そして、みゆきがそれを披露するたびに、その貪欲な知識欲にただただ感服してしまうのだ。
「……そう言っていただけるなら、私は世界で一番の幸せ者ですね」
「なに言っているのよ。世界で一番の幸せ者は私よ」
 自分で言うか、ってツッコミがきそうだけども。
 でも、こんなに優しい親友にこんなに甘えていられる私は、世界で一番の幸せ者、だと思う。
151明けし白光:2008/07/02(水) 23:46:51 ID:nXJjoks6
 思えば、私は昔から甘える事をはばかるような気がしてならない。
 以前、つかさが「お母さんに抱いてもらったのは、いつが最後か」と言い、私は「つかさは、結構甘えん坊だから、結構最近だ」と答えた。
 これを逆に考えれば、私が最後にお母さんに甘えたのは、随分前という事だ。
 これまでの日々を振り返っても、いつも私はつかさと一緒で、そして私は妹の手前、いつも気丈に振舞っていた。甘えることなどとても許されなかった。
 姉の威厳を保つ為、というか、つかさの前であまり弱みを見せたくなかった。
 だから、いつも私は、甘えられる立場だった。
 そして、こなたにも、かがみは寂しがり屋、とよく言われる。これも甘える機会を失ってきたからこそ、かしら……?
 私は、それをみゆきに話した。
 みゆきは、頷きながら真剣に聞いてくれた。
 やがて、私が話し終わると、
「……そうですね。そうかもしれません。でも、それなら、私にとって名誉な事かもしれません」
「何で?」
「私は、かがみさんに唯一甘えていただける存在となっているからですよ」
 みゆきは、はにかむように笑った。
 確かにみゆきの言うとおり、現時点で私が甘えられるのは、みゆきだけだ。意地っ張りな私が、どうしてすんなり甘えてしまったかは、良く分からない。
 でも、推測はできる。きっと、慈愛に満ちた雰囲気をかもし出すみゆきに惹かれて、つい心を許してしまいたくなったからだろう。あくまでも推測だけど……。
「……た、確かにそうね」
 でも、それが素直に言えなくて。私はつい目をそらして、そんなことを言ってしまった。ああ、私の馬鹿、馬鹿。
 どうして、自分の気持ちを素直にいえないのか。もっと別に言うべき言葉があるはずなのに。それを思うととても不甲斐なかった。でも、原因は他ならない自分だ。全く、自分が嫌になる。これが、私がツンデレといわれる所以か。
 そんな私の憂鬱を知ってか知らずか、
「ふふっ。素直じゃありませんね。でも、それが、かがみさんらしいです」
 みゆきは優雅に笑った。どこまでも、みゆきの仕草は優雅だった。
 そうなのだ、どこまでも優雅でいて、容姿端麗、品行方正、成績優秀、文武両道、そして誰にでも慕われ、頼られる、愛すべき私の親友。
 それでいて、天然で、なおかつドジばっかり、いくら歯磨きをしても虫歯は出来るし、水中で目が開けられない。欠点でさえ、何となく微笑ましくて、かわいいと思ってしまう。どこまでもずるい私の親友だ。
 それなのに、ちょっとからかっただけで顔を赤くしてあたふたする、こんなにかわいくて、尊敬できて、私の誇れる親友なのに。
 彼女とこうして同じ時を刻めるのは、あと数ヶ月だけだと思うと、心にぽっかりと穴が開いてしまうような、そんな何とも言いがたい気持ちになった。
 こうして膝枕をさせてもらっているこのときも、絶え間なく時は過ぎていく。でも、この何だかやわらかい感覚に包まれているこのゆっくりとした時間を、私は手放したなくなかった。
「いつまでもこうしていられればいいのに」
 誰にも聴こえないよう、ポツリとひとりごちる。
「……はい? 何かおっしゃられましたか?」
「……いや、その…………ねえ、みゆき」
 これを言っていいのか。私のわがままなんか聞いてくれてよいのだろうか。そういう戸惑いはあったけど。
 私は、意を決し、言うことにした。
「はい、何でしょう」
「もう少しだけ……こうしてていい?」
「はい、お気の召すままに」
 みゆきが見せた笑顔は、今までに見たことがないくらい、とっても清々しかった。
 いつまでもこの笑顔を見ていたい……そんな邪な考えが頭に浮かび、慌てて私は頭を振る代わりに、目を瞑った。
 太陽は相変わらずポカポカと屋上を照らしている。そんな太陽とみゆきの温かさで、私は眠気を催してきた。
 そして、私はそのまま、太陽とみゆきという二つの暖かな感触に身を委ね、深い眠りに落ちた。
 視界が真っ暗闇の世界に落ちゆく中、どこかからみゆきの声が聞こえたような気がした。
1523:2008/07/02(水) 23:48:04 ID:nXJjoks6
以上です。
次回、かがみとつかさがみゆきを巡って、大論争……となるかは未定です。
何はともあれ、またマイナーなカップリングになってしまいました。この二人だけの絡みは、原作を読み返しても、数えるくらいしかありませんのでとても書くのに苦労しました。
どこかの作家さんも言ってましたけど、書いた文章を自動的に推敲する機械が欲しいものです……。

それと、文中に出てきたライトノベルのタイトルは、架空のものと実在のものとが混在しています。
実在のライトノベルについてとやかく言うと、色々と問題かな、と思いましたので、架空のライトノベルについてかがみたちには話させています。まあ、架空タイトルのネーミングセンスはかなり微妙ですが……。
あともう一つ補足を。タイトルは「さやけしはっこう」と読みます。「明けし」とは「気候はさわやかで大気は清澄、万物は見た目にもはっきりしている」……という意味です。
15336-273:2008/07/02(水) 23:50:21 ID:nXJjoks6
入力ミスで名前欄を間違えました。
>>152は、私のレスです。

御迷惑をおかけしてすみません。
154名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 00:01:40 ID:v7oLVWPN
うーん、いいねぇ……いかにもかがみとみゆき、って感じで。
ぐっじょ!
155十拳剣:2008/07/03(木) 00:29:17 ID:Gmgif7su
>>136
あああああああああああああああああ
思い出しました
“えすえふ”から枝分かれしたんじゃなくて
“えすえふ”をまねしたという設定でしたっけ

頭の中でダークネスオブゆたかが浸透してて
>>132
いま、緑×チェリー三号になる気がしてきた

>>152
みゆ×かがかい?
やわらか

SS投下 可ですか
0:35ごろ
156十拳剣:2008/07/03(木) 00:37:06 ID:Gmgif7su
時間が来たので投下します

タイトル『星桜の樹の下で』



つかさ視点
かがみ×こなた かな?
オリキャラあり?
バットエンド
謎展開かも
157『星桜の樹の下で』:2008/07/03(木) 00:38:01 ID:Gmgif7su
こなちゃん「つかさ、みゆきさん 私ちょっと用事で遅くなるから先、帰ってて」
私    「うん、がんばってね こなちゃん」
ゆきちゃん「わかりました、ご健闘を 泉さん」
こなちゃん「ん? がんばるって何を」
ゆきちゃん「がんばるのはむしろ かがみさんの方のようですね」
こなちゃん「たしかに かがみに呼ばれてるけど?、まいいや、ばいばい つかさ、みゆきさん」
私    「ばいばい こなちゃん」
ゆきちゃん「それでは」
      確か、昨日 お姉ちゃん 明日 こなちゃんに告白するって言ってたよね 
      お姉ちゃん 恥ずかしがちゃってなかなかいえなさそうだけど
      あと、こなちゃん そうゆうこと鈍感だからちゃんと告白だって気が付くかな?
      っていうか ゆきちゃん お姉ちゃんが告白するって気がついてるよね?
      こなちゃん以外まるわかり?





私    「ただいま〜」
      私は家に帰って
      そういえばカバン忘れてたよ
      カバン取りに学校にいかなきゃ




      お空がまっかに染まる中 私は学校の屋上のドアをそっと開いた
      ? なんで
      っていうか、カバン 帰るときからずっと持っていたし


こなちゃん「かがみ そろそろ本題に入らない さすがに寒くなってきたよ」
「うん。」
      お姉ちゃん今まで言い出せなかったの?
      どんだけー
「こ、こなた わ、私は あ、あんたのことが す、好きよ。!」
こなちゃん「私もかがみのこと 好きだよ っていうか親友、まぶだちだよ 
      どうしたのかがみ ひょっとしてでれたくてここに呼んだの」
「あ、そ、そうじゃなくって こなたのことをひとりの女の子として好きってことよ。」
こなちゃん「え、かがみって男の子だったの?」
「んなわけあるか! じゃなくて 女の子同士で変だってわかってるけどもう抑えられないの 
こなた あんたのことが好き 付き合って。」
こなちゃん「私 一応 のんけだけど かがみにならいいよ」
      なんか分からないけど やだな
      こなちゃんにはお姉ちゃんと付き合ってほしいし
      ????????????????????????????????????????
      あれ? こなちゃん? お姉ちゃん? と? 付き合うことに? なったん? だよね?


「嬉しい こなた。」


夕日が沈み二人の影が重なって


      そして、お空が真っ暗に
      あれ、こなちゃんたち いない どこいったんだろ?
158黄昏時は逢う魔が時:2008/07/03(木) 00:38:47 ID:Gmgif7su
2chでははじめて物語書いたっス
「」の前に独自のルールがアルカモ


      そのころのお姉ちゃん

お姉ちゃん「くしゅん」
お姉ちゃん「こなた 遅いわね、ちゃんと来てくれるって メール返信してくれたのに」






      その後こなちゃんの姿を見た人はだれもいなかった





かなナビ

かなた
「柊 つかさちゃんはこなたのクラスメイトのおともだち」
かなた
「天然系癒しきゃらで周囲をゆるりまたりーしてくれるわ」
159名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 01:53:56 ID:FfauHuFA
>>153
癒された! GJ!
マイナーなんて気にしちゃいけない。
ゆき&かがはお気に入りの2人なんで嬉しい限りですよ♪
160名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 08:55:26 ID:QzY4PZKH
>>153
なんとナチュラルなゆきかが。ひざ枕に和み、癒され、萌えました。
つかさとの間で争奪されるのはみゆきさんかかがみか、と思いながら、ぐっじょぶ。
161名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 22:30:44 ID:rpUiZMRy
>>153
GJ!凄く良かった!
かがみゆか…このスレ覗いてると新しい属性が開発されまくって困る
162無敵のフェチ、紅白だばだば:2008/07/03(木) 22:57:06 ID:fkChhim4
ここにきてようやくこのカップリングに脚光ですか・・・
前々からツンデレには興味がありましただばだば
一度でいいから、ツンデレさんを思う存分
ぱふぱふしてみたいと思っていたのですだばだば。
もちろん、はさむのは私ですだばだば
16342-519:2008/07/04(金) 01:16:35 ID:Xlvz4EC5
誰も準備していらっしゃらなければ、投稿します。
二輪の花 第12話
 ・シリアス注意
 ・7レス使用
164二輪の花(1/7):2008/07/04(金) 01:20:23 ID:Xlvz4EC5
【第12話:伝えたいこと】

 午後の3時ごろにチャイムが鳴った。
 来客事態は珍しいものではないから、みなみは気に留めずにピアノを弾いていた。
 ペダルを踏みながら、つっかえることなく曲を弾いていく。指使いが音律を覚えていて、頭で楽譜を演奏することなくスラスラとエリーゼのためを弾いていた。
 ワンワンッ、とあまり番犬には役立ちそうにない愛犬、チェリーの咆哮が聞こえる。みなみの母がインターフォンで答える声がかすかに響く。
 少しした後。
「みなみ〜、泉さんというかたが着たわよ」
 玄関から、思わぬ来客を告げる母の声に、みなみはピアノを弾く手を止める。
 胸に手を当てると、緊張のあまり脈打つ鼓動がどんどん早くなっていく気がした。
「泉先輩――?」
 鏡台で身だしなみを確認し、特に寝癖などが見受けられないのを確認した後、普段と変わらずゆっくりと階段を下りた。あるいはその足取りは重たかった。
 その間、こなたの来客の理由を考える。すぐに浮かんだ。ゆたかのことだろうと、玄関につくころには身構えた。
165二輪の花(2/7):2008/07/04(金) 01:21:51 ID:Xlvz4EC5
 扉を開けると、確かに泉こなたが立っていた。これから1日が短くなる一方の9月とはいえ、半袖で十分通るほど気温は高い。
 こなたは真っ白のワンピース姿で、暑そうに手を団扇のようにあおいでいる。
「……泉先輩、なにか御用ですか」
 こなたとみなみは別段仲がいいというわけではない。趣味はまったく違うし、ゆたかの従姉としてのこなた、あるいはみゆきの友人としてのこなた、としかみなみには印象がない。言うなれば友達の友達だ。
 かがみのことを除けば。それがこの状況を結びつける唯一の接点だった。
「うん、みなみちゃん。ちょっと話したいことがあるんだよ」
「わかりました。私の部屋で話しましょう」
 こなたのその口調には、有無を言わせないものがある。
 みなみも逃げるわけにはいかない、そう思い、どうぞと、ドアを開けて自室にこなたを招待した。
 緊張にせわしく息をする。
「階段を上ってすぐが私の部屋ですから、待っていてください。紅茶と、お菓子をもってきますから」
 リビングとの分岐点で告げる。こなたは「気遣いはいいよ」といったが、みなみは「いえ」と断り、そのままリビングに入っていった。
 みなみの母にお菓子を用意してもらえるよう頼み、みなみはキッチンにある棚からTパック、Tカップを二つずつ取り出し、それからポットに向かった。
 安全のためのストッパーをはずし、お湯をそそぐ。

「みなみの知り合い? それとも、後輩かしら?」
「……違うけれど」
 間の抜けた母の会話を、聞き流し、階段を登った。閉められた自室の扉を前にして立ち止まる。
 ノブを握る。しかしまわす勇気がでない。
 壁に耳をあてると物音がしたので、こなたはきちんとみなみの部屋にいることがわかった。
「……何を、言われるんだろう」
 息を呑んで、それを糧に一気にノブを回した。ガチャっと回る音がやけに大きく感じられた。
166二輪の花(3/7):2008/07/04(金) 01:22:33 ID:Xlvz4EC5
「お待たせしました」
「ごめんね、なんだか気を使わせたみたいで」
「いえ、お客をもてなすのは当然のことですから」
「そっか、ああ、座布団かりてるね」
「はい」
 ベッドの隣にある足の短いテーブルにこなたはあぐらを掻いて座っていた。定期テストのときに、ゆたかとみなみが一緒に勉強するところだ。
 こなたは自分の足近くに両手をたらし、背筋を伸ばす。
 みなみはこなたの対となる場所に、いわゆるお姉さん座りをして向き合った。
「これはチーズケーキ?」
「はい。買い置きしていたものですが…」
「ありがとう、いただくね」
 お皿に備えられていたスプーンを左手に取り、こなたはチーズケーキを口に運ぶ。
 みなみはしばらく来客の所作を眺めていたが、みなみも自分のところに置いた紅茶を手に取り、音を立てないように一口、口に運んだ。
 しばらくカチャカチャとお皿とスプーンがすれる音と、二人の呼吸だけが響く。
 節約のため(家自体は裕福だったが、個人的にみなみは実践している)エアコンを付けずにいたが、こなたのことを思い、エアコンをつけますねと確認をとり、リモコンを取り出す。
 いつもより設定温度を2度低く25度にする。
 きっとそれくらいがちょうどいいと、みなみは思った。
 5分と立たない内にお互いの紅茶とチーズケーキが空になる。湯気を立てている紅茶を口に運ぶ音が耳に届いた。
 それはいやな沈黙で、極力みなみはこなたの顔を見ないように勤めながら、見慣れた自室を眺め回すことでかろうじて場をつないでいた。
 
「……それで」
 こなたは顔をあげ、みなみの顔を見た。
「はい」
 目的はわかっていたから、促すように相槌を打った。
「みなみちゃんは、ゆーちゃんのこと、どう思う?」
「どう……とは? ―――大切な友達ですが」
「そうじゃなくて。みなみちゃんは気づいているよね? ゆーちゃんの異変」
「かがみ先輩の……ことですか?」
 その言葉を出すのは、ひどく狼狽した。
 胸を抉り取られるような、キリリとした痛みに耐えながら。
「やっぱり。ゆーちゃんから?」
「はい」
「そっか」
167二輪の花(5/7):2008/07/04(金) 01:23:34 ID:Xlvz4EC5
 会話が途切れた。
 エアコンがやっと作用してきたのか、作動する音が鳴り響き、部屋を冷却する。肌寒いほどにうなりをあげながら送風をしている。
「じゃあ」
 こなたは、強い決意の目で、
「協力してもらえない? 今のこの関係は、おかしいと思う。てゆーかゆーちゃんはわかっているのかな」
「わかっているとは?」
「いや、今はいいや。それよりも、かがみのためにも、協力してほしいんだ」
 かがみのために、というときにこなたの語気が荒かった。
 みなみは黙る。本当は寒くて、鳥肌がたっていそうなのに、服をパタパタと前後に動かし、風を送るしぐさをした。
 
 ゆたかの顔をみなみは頭に思い浮かべる。
 それから、かすれたような声で、「ごめんなさい、私には無理です」
「どうして!……ごめん」
 大声を出したことを謝り、バツが悪そうにこなたは顔を背ける。みなみは、気にしてませんといい、
「ごめんなさい」
「ゆーちゃんのため?」
「……はい」
「私が主人公だったら、ヒロインであるゆーちゃんのことを、本当に思うなら、私なら鬼になるよ。
 ねえみなみちゃん。優しさ、許すことだけが優しさじゃないんだよ? 本当にゆーちゃんのことを思うなら、お願い、協力してよ」
 
 こなたの訴え。二つ後輩のみなみに、こなた祈るような気持ちで頼んだ。
 みなみはこなたの瞳から逃れるように、顔を伏せ、黙った。
 まるで永遠のような時間の停止。エアコンの作動音、壁掛け時計の時を刻む音。
 時折聞こえるチェリーの泣き声。
 
 みなみは悩んだ。どうすればいいのか。
 ……こなたの願いを聞けば、ゆたかを裏切ることになる。ゆたかは、みなみを軽蔑するかもしれない。
 少なくても、ただでさえぐにゃぐにゃに捩れてくっついているみなみとゆたかの関係が複雑になる。
 あるいは切れてしまうだろう。切れた糸は修復しようのない、決定的な線となって二人と分かつ。
168二輪の花(6/7):2008/07/04(金) 01:27:25 ID:Xlvz4EC5
「ごめんなさい、先輩」
 どうしてもできなかった。
「……ごめんなさい、先輩。それでも私は、ゆたかと一緒にいたいです。ですから先輩の要求は呑めません」
「みなみちゃん……」
 重苦しい沈黙。今度はこなたも声を荒げることせずに、ただこのときの流れに身を任せていた。
 
 どのくらい立ったかはわからない。
 時計を見れば、物理的な時間の変化はわかる。しかしこの瞬間は、みなみにはまるで何時間も立ったかのようだった。
「そっか」
 こなたが言葉を吐いた。
「みなみちゃんがそう思うなら、それでいいや」
「すみません、泉先輩」
「ううん、それとお願いがあるんだ」
「お願い、ですか?」
「ゆーちゃんのこと、守ってあげてね――あんな風になってしまったけど、私の、私のかわいい従妹だから」
 こなたの声が震えていた。拳を握りながら、言った後のこなたは唇を強くかみ締めている。
 ゆたかと真っ向から対立しているこなたのその言葉に、暫くの間、みなみは何も言えずに驚いたようにこなたの顔を見つめ返した。
 みなみはゆたかへのまるでとらわれたかの妄執、こなたの願いを何度も何度も考えた後で不器用に笑おうとして失敗しながら、
「はい」
 それを私は、壊す側だけれど――こなたは小さく付け加えた。
「それで話はおしまい。あ、そーだ、みなみちゃん。ピアノ弾けるんでしょ? 弾いてみせてよ」
「あまり、得意ではありませんが……」
「またまた謙遜しなくてもいいよ〜 ゆーちゃんからも上手だと聞いているし」
 やや諦観気味に、精一杯こなたは明るく振舞う。みなみはせめてこの瞬間だけでも、泉先輩と仲良くしようと思い、部屋を出てピアノの前に座った。
 
 帰り際、お邪魔しましたと丁寧にみなみの母親に挨拶をしたこなたは、みなみと一緒に玄関まで来た。
「じゃあ、ごめんねみなみちゃん」
「…いえ」
 チェリーが全速力で駆け出し、こなたの足元までよってきた。
 よしよし、とこなたが頭をなでる。
 それをしばらく見届けた後、みなみは意を決して言葉を発した。
「……先輩」
「なに?」
「私は、協力できませんが――おそらく、田村さんやパトリシアさんに頼んでも無駄だと思いますよ」
「……それは私に対する助言? つまり、もう手が回っているってこと?」
「―――ご想像にお任せします。それと今日のことは私だけの秘密にしますから、安心してください」
「そっか。なんにせよ、ありがとね」
「いえ。私からもうひとつだけ、お願いが」
「お願い?」
 こなたは急にうなり声をあげたチェリーに対し「うひゃあ」と素っ頓狂な声を発し、チェリーから目を離さないようにしながら後ずさりし、一歩引いた。
「かがみ先輩のこと、よろしくお願いします」
 こなたはそれには答えず、ひらひらを手を振った後、チェリーから逃げるように小走りでみなみ家から出て行った。
169二輪の花(7/7):2008/07/04(金) 01:30:38 ID:Xlvz4EC5


「――それで先輩、わかってますよね」
「なにがよ」
「ないとは思いますけど、かがみ先輩が私から離れることがあれば」
「――だからこうして嫌でもあんたと一緒にいるんじゃない」
「……そうです、ね」
 同日午後7時ごろに、かがみの携帯に着信音がなった。
 ゆたかからの着信音は通常とは別のメロディが流れるように設定してあったので、かがみは鳴り始めたときからその相手がわかり、忌まわしげにブルブルと震えている携帯電話を内ポケットから取り出し、不在着信に繋がる時間になるちょっと前に、着信ボタンを押した。
 その時は家族と、つかさと一緒だったので、かがみは「――ゆたか………ちゃん? とりあえず二階にあがるわね」と言って、受話器を耳から放し、保留にしてポケットに仕舞った。
 不思議そうにしているつかさ達に「今日はお腹があまりすいていないから、もういいわ」と告げ、足早に部屋を出て階段を上った。

「先輩のかわいい写真が、いっぱいパソコンに入っていて幸せです」
「それで私になんの反応を期待しているわけ? あんたは」
「冗談です。ただ、それを再度知らせてみたくて」
「……話はそれだけ? さっさと切るわよ」
 舌の根が乾ききらないうちに携帯を乱暴に離し、電源ボタンを押そうとしたが、スピーカーから「あ」と呼び止める声が聞こえてきたので、かがみはすんでのところで指を止めて、再び耳に当てた。
「――こなたお姉ちゃんにも、カーネーションを贈ったんですね」
 心臓の脈拍音がゆたかに知られないかという考えがふと頭によぎりながらも、携帯電話越しにそんな感情が伝わるわけがないので、かがみは抑揚に不安の色をにじませないように注意深く応答する。
「それで?」
「いえ、それだけです。私だって貰ってますから。本当に、嬉しかったんです。大切に飾っています」
「そうね」
 それではです、といった声が聞こえてきて、直後に電話の切れた、耳障りで無機質な音がカラカラと鳴っている。
 かがみはもう通じないとわかっていたが、暫くの間、耳に携帯電話を当てたままだった。
17042-519:2008/07/04(金) 01:34:47 ID:Xlvz4EC5
以上です。ありがとうございました。
171名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 01:46:42 ID:+znsjWxI
こなた孤軍奮闘?ぐっじょ!
172名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 01:53:35 ID:zdMB97om
>170
ぐっじょぶです。
もし、ゆーちゃんがカーネーションの色の真の意味に、誰かに言われる前に気づいたら、
どんな行動をみせるのか気になりました。
173名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 05:10:07 ID:p+HMVEwq
>>170
GJ!
うーん…この状況下でこなたが頼れる可能性のある人…みゆきさんくらいだろうか。
さてさて…どうなるんだろ。
174名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 12:47:24 ID:CviFaPhK
>>170
みなみちゃん、良い子だなあ……。
ゆーちゃん側とはいえ、この子にも安らぎが訪れますように。ぐっじょぶ。
175名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 17:40:43 ID:id1wIddr
初めまして。

避難所の方にSSを投下してまいりました。かがみ&こなた、こなた&みゆき、かがみ&つかさです。
TS物なので、望まれる方のみお読みください。
17628-538:2008/07/04(金) 21:12:15 ID:wV7AOqER
前スレに投下した「初めての…」の大幅な加筆、修正をwikiのほうで行いました

ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2179.html


続き物と言うより、何が行われたかを追加で書いた形ですので
こういった方法をとらせていただきました
申し訳ありません(m´・ω・`)m
177名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 21:12:26 ID:Xvym3FH4
パティ「絶望シタ! 7月4日が休みじゃナイのに絶望シタ」
ひより「いやパティ、ここ日本だから」
178名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 21:36:02 ID:yPGqEdx1
なるほどインディペンデンスデイか
179名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 22:17:07 ID:ZnymCTtG
>>176
おおおおお!!!!加筆しすぎだアンタwww
ゆーちゃんにオナニーを教えるためにかがみがオナニーをして、こなたが教授w

かがみが何度も嫉妬するのが可愛いw
180名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 23:15:49 ID:OcEwN2Yo
>>170
GJ ! 続き楽しみにしてた !
こなたの勇気に乾杯 ! 

>>175
GJ ! そんなにビビらなくてもいいんだぜ?

>>176
GJ ! 
181名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 10:20:33 ID:8ewWzOpx
>>176
さらにエロくなったーww
嫉妬は醜いというが、かがみんの嫉妬はかわいいなあ
あくまでこなたはかがみ、ゆーちゃんはみなみっていう姿勢も良し!
182名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 10:46:37 ID:EBLcvneq
>>175
よこそ。
いつものらき☆すたノリから違和感なく性別反転に持ち込む手腕がお見事でした。
ラストの虫の知らせ三連ににやりとしつつ、ぐっじょぶ。

>>176
なんと素晴らしい、こなた先生のはちみつ授業(保健体育『初めての一人えっち』)。
要所要所でキスを入れるこなたの気遣いに萌えました。ぐっじょぶ。
183名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 16:59:42 ID:kPNB8Xb0
>>176
うはーいw
名作キタwやっぱりこなかが、みなゆたは最高ッス。特に最近病んでる(と思われる)みなみには有り難いSSですなw

次回作も楽しみだw
184みなみ:2008/07/05(土) 17:58:25 ID:AaIptwpD
私も・・・飢えてた・・・;;;;;;;;;;;;;
泣いて・・・いいですか・・・;;;;;;;;;;;;;;
185名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 19:34:27 ID:qo9OT7kW
>>176
わざわざ加筆修正する貴方の情熱に感動
そしてヤキモチ妬きまくりなかがみカワイイw
186名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 01:51:42 ID:hAEtc2Fg
>>184
みなみはみゆきに教えてもらうといいよ。
なんか変にややこしくなりそうだけどw
187名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 11:32:28 ID:bZXHkU6s
みなみさんだばだば

ゆたかたすけてー




188名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 11:45:10 ID:kKvcWrss
>>187

おねえちゃんくろくろ

かがみたすけてー



つかさつんでれつんでれ

ゆきちゃんたすけてー


そして>>187へもどる
189名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 12:48:04 ID:cLDig4zn
「ねーかがみ、今月バイト代の実入りがよかったんで、PC買い換えたんだけど、古いの持ってく?」
「え、いいの? ……でもいったいどうしたのよ、アリモノを大事にするー、なんて言ってたくせに」
「いやー、最近のゲームじゃ、デュアルコアにゲフォの8800ぐらいは積んでないとさすがに厳しくてね」
「意味がわからん……」

「まあそれはいいんだけど」
「けど?」
「環境構築で一日つぶれて、そのあとフラシムやりはじめたらSSが進まないーって作者が言ってた」
「いきなり楽屋オチかよ」
190名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 12:58:51 ID:uCsIOTUf
>>189
GPU版のFolding@homeオススメ
191名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 14:58:24 ID:cvf4QI2u
>>189
妄想屋さんwww
192名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 15:09:50 ID:vxWaDJBm
「んー……」
「あれ、どうしたの田村さん?」
「あー、小早川さん……いやー、実は……はっ」
(言えないっス!『ちょっと泉先輩で妄想してて、夏らしく海で男の人と絡むか、柊先輩と一緒にカラオケに行ってそこからアレな展開にするか迷ってるんだよねー』なんて!)
「た、田村さん?凄い勢いで顔色が変わっていくけど……具合でも悪いの?」
(ああでも私としては泉先輩×柊先輩の方が萌えるし、でも先に出てきた海ネタのほうはちょっとだけプロット書いちゃってるし……!)
「た、田村さーん!お願いだから戻ってきてー!」
193某ry:2008/07/06(日) 17:20:26 ID:CQCFoveU
泉先輩×柊先輩でお願いします。
194名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 20:05:22 ID:QxE2b1VO
保管庫の作品数1700作品到達おめー。
195名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 20:39:18 ID:ahBAFIK4
>>192
海で泉先輩×柊先輩
でいいじゃない
196名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 21:01:08 ID:X/KqdvJy
未熟ながら一筆書いている者ですけど、ここはスカ物は注意書きがあればおk?
駄目なら然るべき所に投下しようと思う。
197名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 21:08:21 ID:3SVaR8Ej
注意書きがあれば全然大丈夫。もちろん、受けるかどうかは別問題だけど。
198名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 21:09:07 ID:uLUx5Awd
海ネタ・・・

無人島へ行く

誰も居ないから裸になる

互いの姿を見て・・・



ということだな。
199名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 21:14:36 ID:33ELXsiS
>誰も居ないから裸になる
ったく近頃の若ェ連中は・・・ もっとやれ
200名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 22:41:05 ID:ReCJcZUC
>>192
援軍が来たぞ ! >>198がいいプロットを示してくれている !
健闘を祈る !
201名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 22:59:05 ID:kKvcWrss
ドキッ!!女だらけの全裸海水浴大会!!

(≡ω≡.)「チッチッチ、わかっちゃいないねえ、ここは全員スクみz」
ツッコミンデレ「話をややこしくするなっ!!」
202名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:00:18 ID:uLUx5Awd
>>201
では「負けると水着が切り刻まれていく」はどうだね?
203名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:04:25 ID:vxWaDJBm
「むー……書き進めちゃった物は仕方ないし、書き切りたいっスけど……」
「何を悩んでるの、田村さん?」
「……いやー、小早川さんにはわからない話題っスよ」

(それにしても、いまさら言えないっスよね……もう泉先輩と恋人男のネタがもう固まってそっちに完全シフトしてるだなんて……)

「いや。男を男性化した柊先輩にして、それで泉先輩と絡ませれば……ダメだ。それだと半分以上を手直ししなければいけなくなるっス。おまけに削る必要のある部分も……」
「田村さん……お姉ちゃんと柊先輩がどうかしたんですか?」
「へ?……あぁー、いやっ、なんでもないっスよ!?あは、あはははは……」

「ふーん?田村さんって……誰でもそういうこと考えちゃうんだ……」
204名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:14:44 ID:QLH4C8t6
「じゃあ、柊は私が…、あやのー!冗談だってヴぁ。」

「ごめんね、向こうでたっぷりオシオキするから許してね。」


205名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:23:48 ID:kKvcWrss
ゆたか「み・・・みなみちゃん?」
みなみ「・・・・」
ゆたか「どうしたのそんな怖い顔して・・・」
みなみ「・・・(涙目)・・・」
ゆたか「わかった・・・わかったから・・・あっちで・・・ね」
みなみ「・・・こく・・・」
206名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:35:32 ID:Tl5RLxgV
なんかあっちこっち大変なことにw
207名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:36:39 ID:Xs2SJJam
あと二十五分ほどでもっと大変なことに。
208名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:40:09 ID:Tl5RLxgV
オラ、なんだかワクワクしてきたぞ・・・
209名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:48:18 ID:YCjrTQTl
>>207
なのに俺は明日締め切りのレポート課題が大変なことにorz
レポートよりSS書きたい……
210名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:00:40 ID:1A4CmZwL
      |   ヽ  , -―――ァ
      |    }‐./      /
    ,. ´> .   ̄}__ . <            ヽ __,,  - r、――- .
   /  / /  ̄ ハ  \_} \            >―    l ゙   \ ヽ,-- 、
  ,.'L - l!7 /  //l ', ',  ',-=ニヽ         /         ! l    , ヘ  ,;;;;;;;ヽ
 ,  l/ !// _ // ! , ', _ l   ヾ,         /  / ー--ァ l ハ | -=ニ _ヘ  ,;\;}
 l, イ  |イ´ //   | l !,. lヽ  l  ',       /  ,/ /7´ .|_l! ! |',  _',_',  ,ヽ.};;;;;;;〉
 |  |  l!l /'   l | ハ lハ |  l ,.     / //イ  , l /l! | | | ヽ  ヽ`  l .|;;;;/
 |  |  |j / _、  l l'._lノ } l  | |    // ヽ! !   ! /| .| | |  \ ヽ  !、 レ1
 |  |  |〃´ ゙̄   " ̄`ヾl! ! .| |  〃   | |   | / V ヽ!    ヽヘ |}V !
 |  |  | ::::::::::: ,、_'_, ::::::::: ハリ  ハl       | |、   K __ ,   ' ==.ハ j l l!
 Nハ.  lヽ ..  , -w' ̄ ヽイ /| /           ヽ.||ヽ トヘ  ̄:::  、,、ノ ̄ ヾレ  ! |
    ヽ小 l 厂/-― 、 ; ; ; V レ               | ヽl  ゝ -  / r∩ー 、 }  /  !
     l ヽjハノ{;;;;;;;;;;;;;;\; (⌒)            !    | , <.{ lノ j爪 }ノ /   |

誕 生 日 お め で と う ☆
ゆ っ く り 食 べ て っ て ね w
211名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:02:41 ID:6uW9BeXo
かがみとつかさ、誕生日おめこー
そして規制より携帯から\(^O^)/
212名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:28:46 ID:XrPsF5W0
かがみとつかさおめでとー

>>210
「かがみ、こんな夜中に食べるとまた後悔しちゃうよ……?(体重的な意味で)」
「う、うるさいっ!今日は特別なの!今日は……」
213名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:42:15 ID:w7+GdszV
>>212
「そうだねー、今日はポニーテールの日だしねー」
「そっちかよ!!」
214名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:45:34 ID:Y5s1RSFo
    _「Yフ
   .:'´ /⌒ ヽ         ' ⌒ ヽ、
   !  / ハヽ !   /\ 〈〃ハ、<h>
   iヘ| ゚ ヮ゚ノリ   \  \|l、゚- ゚ル| |
   / ]つつ  .i ♀i i \,⊂[  ハ.| |
  (___)_)  |~~⌒~~|    (_(__)レ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                  _     _「Yフ
                ,^   `ヽ  :'´ /⌒ ヽ
               <h>〃ハヽ〉 !  / ハヽ !
        .__旦__  | |(l ゚ ヮ゚ノi| .iヘ| ゚ ヮ゚ノリ
       ∠二二二△ .⊂|ヾl兆lツ]π[ヾl兆lツ]つ
       ,.(三田田三() jノ/iノリハレゝ_./iノリハレゝ , ,
     /~.!(三三三三「 Happy Birthday  |   ~'ヽ
     !<介>  .,ヘ  .,ヘー―,ヘ―‐..,ヘ.―┘ヘ .<介>i
     |ヽ。,,_ <介> <介>  <イト>  <介> <介>.,_,,。ィ|
     |   ~~"""''''''''ー―--゛-"-――'''''''"""~~   : :|
     |                           ::|
     |        .■■■■■■          ::|
 ..,。-―|        .■■■■■■          ::|ー-。、
 ヽ_  ヽ。,,_     ■■■■■■       _,,。ィ __ノ
   /     ~~"""''''''''ー―-----――''''''''''"""~~    \
   (_ イ       へ         .へ      ト 、_ノ
      ヽ。  _/  .\      ./  \_  _ノ
         ̄      .ヽ、_  _./


    _「Yフ
   .:'´ /⌒ ヽ         ' ⌒ ヽ、
   !  / ハヽ !       〈〃ハ、<h>
   iヘ|^ ヮ^ノリ        |l、゚ヮ ゚ル| |
   / ]つつ  .i ♀i i    ⊂⊂[ハ| |
  (___)_)  |~~⌒~~|    (_(__)レ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
215名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 02:09:15 ID:6+HIaRKK
かがみんつかさ誕生日おめ!
216LD:2008/07/07(月) 02:38:15 ID:3Qtp02Qv
 こんばんわ、1ヵ月振りのLDであります。
 かがみんの誕生日SSを書き上げました。
 そういや王道CP書くのって、これで2本目だと今更ながら気づきましたw

・かがみ&こなた
・5レス&後書き1レス使用予定
・エロ無し

 5分程したら本編投下です。
 10分以上空くようなら規制か何かに引っかかったと思って下さい……
 その場合、まとめwikiにUPしておきますね
217甘い甘い贈り物(1):2008/07/07(月) 02:42:18 ID:3Qtp02Qv
 今日7月7日は私とつかさの20歳の誕生日。
 晴れて大人の仲間入りをするおめでたい日……なんだけど、
「あ〜〜、やっと終わった……って日付け変わっちゃってるよ」
 ようやく仕上げたレポートを前に溜め息を1つ。
 本当なら昨日は実家に戻り家族揃って誕生日を祝ってくれるはずだったのだけど、課題のレポートがなかなか終わらずに帰りそびれてしまい今に至る訳。

 大学2年の夏から1人暮らしを始めてそろそろ1年が経ち、この生活には大分慣れたものの、こんな日に1人というのはやはり寂しいものがある。
 ふとそんな思いに駆られると、携帯からメール着信を知らせるメロディが流れてきた。あいつが勝手に登録したアニソンだ。
「こんな時間に誰だろ?」
 液晶を見ると意外な事につかさからのものだった。
 高校を卒業しても相変わらず夜に弱いはずの双子の妹が一生懸命眠気と戦いながら携帯を操作する様を思い浮かべると、思わず苦笑してしまう。
 内容は簡単なもので、明日と言うか今日の夜に料理を作りに来てくれるとの事。
 それと、いつものメンバーがお祝いに来ると書かれていた。
 メールを読み終わると真っ先に思い浮かんだのはあいつの事だった。

 あいつとは高校3年の時から恋人として付き合うようになっていた。
 告白したのは私から。
 藤桜祭の最終日、後夜祭の最中に屋上に呼び出したんだっけ。
 校庭の真ん中でキャンプファイヤーが焚かれ、使い終わった道具とかをそこに投げ入れては歓声が上がったり、フォークダンスやステージイベントで盛り上がるのを見下ろしながら。
 たった一言「好き」と言うと、いつもの眠たげな表情はどこかに消えて、満面の笑顔で
「私もだよ、かがみ」
 そう言って抱きつくと、初めてのキスを奪っていった……
218甘い甘い贈り物(2):2008/07/07(月) 02:43:06 ID:3Qtp02Qv
 それからは何もかもが変わって見えた。
 学校でのいつも通り他愛もないおしゃべり、受験勉強の合間を縫ってしたデート、そして一緒にすごした夜……
 どれもが大切な思い出で、輝く宝物だった。
 つかさやみゆき、お互いの両親も既に公認の仲になったけど、お互いの家にお泊りセットが常備してあるのはある意味すごいんじゃないかと思う。
 高校を卒業して進路は変わってしまったけれど、2人の関係は変わらず続いていった。
 だが、それも初めの1年だけだった。

 大学に入学した最初の1年は授業もそれ程難しいものでもなく自宅からでも通えたが、2年になり専門科目が増えるとだんだんと状況は変わっていく。
 専門的な資料は自力で揃えるには多過ぎて学校の図書館や資料室に頼るしかなく、そこを利用していると家に帰る頃には10時を回る事は当たり前で、自宅での勉強に当てる時間がほとんどなくなってしまうのだ。
 そこで一念発起して親に相談すると、多少難色を示したものの最終的には私の1人暮らしを認めてくれた。
 それが2年の前期試験が終わった頃で、そこから約2ヶ月は勉強と家事を覚えるのに必死だった。
 掃除と洗濯はどうにかなったものの料理だけはなかなか覚えられず、お母さんとつかさにみっちり仕込まれて、やっと人並みに出来るようになったのは夏休みも1週間を残す頃だったっけ。
 そんな訳で1年の頃はそれなりに顔を合わせていたあいつも、2年になるとなかなか会う事が出来なくなり、1人暮らしを始めてからは指折り数えるくらいに減ってしまった。
 それでも顔を合わせた時はいっぱいおしゃべりをしたり遊んだり、時間や距離では私達の繋がりが切れる事はなかった。

「そっか、あいつも来るんだ……」
 会えなくなっても目を瞑ればすぐに思い出せる、眠たげな顔や私の名を呼ぶ声、楽しげな笑顔。
 そんな事を思い出しながら今日は午前中の授業はなかったことを確認すると、私はベットに身を投げてゆっくりと眠りに落ちていった。

 目が覚めて、簡単な昼食を取ってから大学へ向かう。
 今日は試験前の最後の講義が2つで、片方は試験代わりのレポートを提出してしまえばそれで終わりだ。
 通学途中でつかさに今日の事で電話すると、私より先に部屋に着けるらしく、準備して待っていてくれるから私は何もしなくていいとの事だ。
 折角なので好意に甘える事を伝えて電話を切ってから、つかさ自身も誕生日なのに、とふと思い出し、我ながら人恋しかったのかな?とか苦笑してしまう。
219甘い甘い贈り物(3):2008/07/07(月) 02:43:46 ID:3Qtp02Qv
 講義が終わると友人達が試験前の最後の遊びだと誘ってきたが、丁寧に断ると部屋へと急いで戻る。
 ドアを前にして深呼吸を1つすると、自分の部屋なのにゆっくりと扉を開け、久しく使っていなかった言葉を口にする。
「ただいま〜!」
 するとキッチンから「はーい」と久しぶりに聞く、一番聞きたかった声が聞こえてきた。
 続いて見慣れない服を着た少女が出てきて、
「お帰りなさいませ、ご主人様」
「……」
「あ、あれ? どったの、かがみん?」
「何だよその格好?! よりにもよって何でメイド服なんだよ!」
 目の前にはメイド服に身を包んだ少女が「やっちゃった?」という表情で立っていた。
「いやぁ、バイト先から借りてきたんだよ。『恋人の誕生日をお祝いしたい』って言ったら一発だったね」
 ぐっと親指を立ててウィンクを1つ。
「さてさてかがみんや。久しぶりの再会で言う事はないのかね?」
「……そういうあんたはどうなのよ?」
 多分真っ赤になっている顔を見られないようそっぽを向いてると、頬に手を添えられて正面を向かせられると、そこには見慣れた猫のようなニヤケ顔があり、
「私からでいいの? それならお言葉に甘えて……ちゅっ」
 抱きしめられて、唇が重ねられた。
 びっくりする私などお構いなしに抱き締める腕に力が込められ、舌が私の唇を割って入ってきて……
 数秒? 数分? 解放されてぼうっとする私に優しい笑顔を向けると囁くようにこう言ってくれた。
「お帰り、かがみ。ずっと会いたかった」
「ただいま、こなた。私も会いたかったよ」

 着替えを済ませた私を待っていたのは普通に思い浮かべるようなお祝いの料理じゃなく、いつも家で食べていたような料理が並んでいた。
 正直言ってこういうのをずっと食べたいと思っていた私は心底嬉しそうな表情をしていたのだろう。
「かがみ。そんな顔してくれるのは嬉しいけど、よだれ垂らさなくてもいいって」
「えっ! うそ?!」
「うん、嘘」
「なっ、こなたっ!」
「ひっかかったね、かがみんや。でもそんなに喜んでくれると本当に嬉しいよ」
「もう。馬鹿な事言ってないで食べましょ。おなかペコペコよ」
「はいはい。いっぱい作ったから、たんと召し上がれ」
「いっぱいって……どんだけ作ったんだ?」
「んー……4、5人分?」
「作り過ぎだ!」
「え〜、でもかがみなら2人前くらいは余裕っしょ?」
「それはあんたの腕次第ね」
「2人前食べるのは否定しないんだ?」
「……うっさい。早く食べるわよ」
 なつかしいやり取りに思わず涙が出そうになった。誤魔化すように「いただきます」と言って箸をつける。
「ん、美味しいじゃない! 流石にずっと家事やってただけはあるわね」
「いやいや、それほどでも」
「この煮付けなんか本当に美味しいわよ。私好みの味付けだし」
「こっちの漬物はどう? 色々試してみたんだけど」
「どれどれ……うん、いいわね。本当に何でも出来るのね、こなた」

 こなたの料理はどれも美味しくて、どこか懐かしい味で。
 気がつけば本当に2人前以上食べてしまったのは自分でも驚きだった。
 こなたは終始楽しげな顔をしていて、食べ終わった今は鼻歌交じりに洗い物をしている。
 その背中に向けて、ふと湧いた疑問を投げかけてみる。
「ねぇこなた」
「んー、なに〜?」
「美味しかったんだけど、なんか懐かしい味だったのよね」
「そりゃそうでしょ」
「は?」
 洗い物を終えて、お茶を淹れて持ってくるこなたの顔を見る。
「だっておばさんとつかさに習ってる最中だもん、『柊家の味』。さすがに同じ味はまだ出せないけどね」
220甘い甘い贈り物(4):2008/07/07(月) 02:44:17 ID:3Qtp02Qv
「……はい?」
「ところでかがみ。住み込みのメイドさんなんて欲しくない?」
「めい、ど?」
 こなたの話についていけない。何の話をしてるんだ?
「いや、だから。掃除に洗濯、料理に寂しい時の話し相手。勉強の手伝いは無理だけど、夜のおあい、おっと」
 こなたの顔がみるみる赤くなっていく。しばらく俯いていたかと思うと、勢いよく顔を上げて、
「あーもう! だからっ、一緒に住んでいいか、って聞いてるの!」
 あぁ、なるほど。メイドってこなたのことか。で、住み込みってのはここで一緒に……
「はぁっ?! ちょ、待て待て! どっからそんな話が出てくるんだ?!」
「だって……かがみってば去年の夏から1人暮らし始めたでしょ? 勉強とかも忙しそうだったし、たまに会えても1日だけとか」
「う……それは、そうだけど」
「寂しかったんだよ? でも、だからって我が侭言ってかがみを困らせるのはやだし、去年はまだうちにゆーちゃんがいたし。だから我慢してたけど」
「けど?」
「会って話をしたり、つかさの話を聞いてたら1人暮らしは大変なんだなって。ご飯もレトルトとかコンビニばっかでしょ、最近」
「……見たんだ。まぁ料理したんなら当然か」
「そんなんで体壊したらやだよ? そんな風にあれこれ考えてたら、つかさがこんな事言ったんだよ。『だったらこなちゃんが一緒に住んで、お姉ちゃんのご飯とか作ってあげたら?』なんてさ」
「あの子らしいと言えばらしいのかしらね」
「で、折角だからかがみん家の味も覚えたらって言ってくれて、ね」
「おじさんは何て言ってるの?」
「私の好きにすればいいって。ただし後悔だけはするなって言ってくれた。普段はあんなだけど、ちょっと見直しちゃったよ」
「そう……」
「それで、どーかな?」
 ……最初から答えなんて決まってる。
「ダメって言うなら諦めるよ。さっきも言ったけど、迷惑掛けるのは嫌だからね」
 寂しかったのは私も同じ。ただ、会ったら甘えてしまいそうだったから。だから勉強を口実に距離を置いてただけ。
「……ダメ、みたいだね。でも私達、恋人でいられる、よね?」
 そんな泣きそうな顔をしないで。
「ばか……誰がダメなんて言ったのよ」
「え?」
「こんな可愛いメイドなら大歓迎よ!」
 言葉じゃ足りない。だから行動で示す事にした。
「もう離さないからね!」
 抱き締めて、唇を奪う。帰って来た時にされたように舌を絡め合わせて、こなたの味を余す事無く堪能する。
 こなたも応えるように舌を動かしてくる。
 唇を離すと、こなたを抱き上げてそのままベットへ向かい……
 数ヶ月振りに触れ合うこなたの体は何よりの誕生日プレゼントだった……
221甘い甘い贈り物(5):2008/07/07(月) 02:44:52 ID:3Qtp02Qv
「かがみんのケダモノ〜……」
「ごめん」
「こんなになるまでするなんて、もしかして欲求不満?」
「……言うな。自分でも呆れてるんだから」
 数時間後……ベットの中で腕枕をしながら、こなたの恨めしげな視線を浴びる私がいた。
「まぁ私もして欲しかったし、気持ち良かったからいいけどね〜」
 恥ずかしげもなく言うこなたの髪を指で梳いてやると、心地良さげに目を細めて。
 その様子にまた体の芯が熱を持ち始めるのを堪えながら、ゆっくりと体を起こしてキッチンへ向かいミネラルウォーターを取り出す。
 戻るとこなたがどこかへ電話を掛けるところで、2つのグラスに注いでいると電話が繋がったらしく、こなたが話し始めた。
「どうも、こんばんわ。はい、おっけーです。はい、はい。はーい、分かりましたー。え? いますよ、代わりますね……かがみー、電話だよー」
「は? 誰と話してたのよ。 はい、代わりました」
『よかったわねぇ、家事の頼れる人が一緒に住んでくれる事になって』
「え? ちょっと、この声……お母さん?」
『なかなか連絡がなかったから心配してたのよ? でもこれで一安心ね。こなたちゃんが一緒なら私もお父さんもかがみの事を任せてもいいって思っていたのだし』
「えーっと、どういう事かしら?」
『こなたちゃんがね、かがみの事が心配だから一緒に住みたいって言ってきてね。まぁ半分以上は寂しかったのでしょうけれど』
 クスクスと笑う声が受話器越しに聞こえてくる。
『あなたもこなたちゃんが一緒で嬉しいでしょう?』
「そりゃ、まぁ……ってそうじゃなくて! 何で私の知らないところで話が進んでるのよ!」
『あら。こういう誕生日プレゼントは嫌だったかしら?』
「……いつから計画してたのよ?」
 振り向いてこなたを見ると、ベットにうつ伏せに転がって子供のように足をパタパタさせながら、あのネコ口でニヤニヤとこちらを見てる。
『今年の4月くらいかしらね。言い出したのはこなたちゃんよ。そうしたらいのり達も乗り気でね。みんなで家の事を色々教えてあげたのよ』
「あー、そうですか」
『そうそう、週末はちゃんと戻ってくるのよ? こなたちゃんが中心だけど、書類とか書くものがあるから』
「分かったから。ちゃんと帰るから、もう切っていい?」
『あら、ごめんなさいね。じゃあこなたちゃんにもよろしくね』
 通話を切る直前に受話器の向こうから「お楽しみ中ごめんねー」とか聞こえたが、聞こえなかった事にしておく。
「と言う訳で、両家の家族公認なんで。これからよろしくね、かがみん♪」
 そんなこなたを無視しつつカバンから手帳を取り出すと予定を確認する。うん、明日は講義も試験もなしだ。
「あれー? どったの、かがみ? なんかしゃべろーよ?」
 どこか怯えた様に後ずさりするが、すぐに壁にぶつかってしまうこなたにゆっくりと近づいて、
「実は明日は休みなのよね、私」
「そ、そうなんだ。でも、それがどーしたのかな? あと顔近いよ? それになんか目が獲物を狙う獣みたい……」
「そーね。明日の事は気にしなくていい訳よ。つまり……」
「つまり?」
「いただきます」
「召し上がれ、って! ちょ、まって。まださっき、の、落ち着いてなくて! んっ、かが、みぃ……」
222LD:2008/07/07(月) 02:46:33 ID:3Qtp02Qv
 以上です。
 糖分過多を目指したのですが如何でしたでしょうか?
 みきさんがお茶目なのは大目に見てくださいませ^^;

P.S.1 ごめん、つかさ。君の話が思い付かないよ……がんばって考えるけど多分間に合わないかも;;
P.S.2 只今鋭意作成中。今しばらくお待ちくださいm(_ _)m
223名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 02:52:08 ID:PWQo78s4
かがみ&つかさ
誕生日おめ!

            ,‐ - 、
            /   、`ヽ,ー、‐-、 ヽ、  _ __
        __/  ___/_/ー ̄` ヽヽ': :. :`': :. :. :` 丶、
       _>、: :'‐==---' `: : 、-、  ,. :': :`: :`: :|ヽ: :. :. :. :. :. :`ヽ、
      -‐/、ヽ: : , _ィフ/:. ,イ| : |ヽシ`: :. :. :. :. :. :. |: :. :. : 、: : ヽ: :. :、:ヽ<.ハ
      /: :. :\‐/: :/// |_:∠_/: :. : / /: :∧:ヽ: :. :ヽ: : :\、: : ソヽ、`ヽ
.     /: ,イ: ://: :. :,イ/ |  |: :.く-//: :/.: :/: :/ ヽ ト、: :. :ヽ: :. :\/'フ メ、 ,イ
    /// ./ /:/フ7'  |  |: :jLv/ : : /: :/|: /   ヽヘ、___: :. : /</   Y' |
    / |: :/|/: :≦=ミ   |  ヽ∧/,: :. :.-'7^|:/    ヽ、'\: :`ヽ: :\   ト、j
      |./ レ /クヽノ}     |'=ミイ: :. :∠__レ、    ヽ__≧_V_`: :ヘヽ、 ハ
      |': :.|:イ`{ヒii:リ     ,ん.>|:. : |'「てjミf、    'イ,_ノ::ヽ7: :. : .V|`' ,}
      |: : ん ヽ-'     /:::::ル〉:. :.∧{ヒ::j:|      {:l:::j:リ∧: :トヽ`レ-‐
      |∧: :l、    '    ヾヒメ∧: ト、 ヽセノ     丶=メ ヽ:| ).>ソ/.||リ
      |' | /^ヽ、  ー    ` /:∧:|-.}     '       ,.-v' / // :||
      /∨|   ヽ-  , -ー'7 / :|: : :ヽ、    ー'    /./|: :/ /.j:. :||
     ./ヽ  j, -―、| レ' /  //: :|: :`|: :|` 丶-、-‐/フ  //./: ://: : :||
  r ‐-/  ,>-/(   )r '    / |: :∧: :ヽ.|  ,ゝ'ー<'  /.//: :/.∧: : ||
  /  ̄フ/ 、ヽ,`ー 'λ   /   | :/ ヽ: :. :| ,_|.(' ⌒ ).)、/ /: : ./ / .{: :||
 f   ./ィ 、ヽヽ、-ー‐、ヽ  ./   .|./ \、: : .l/ 'っ` ̄ _l ヽ、/: :.//  |: :|
 |   //ゝ='モ`ニ   |}、/   .|/_,/ 了/  `ー-ニ-  )}` ヽ、  |: :|
 |   /// \、>ー_  || ` ヽ f    {.|   三オ、ニ   | }  `ヽ、 |: |
224名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 02:57:14 ID:6xtkKZZo
>>222
GJ!
かがみよかったなぁ、こんな可愛いメイドさんもらえて。
お茶目なみきさんも姉思いなつかさもナイス!
つかさのも楽しみにしてます。
225名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 02:57:34 ID:CI6YMjQF
つかさ他1名おめでと〜
226名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 03:02:12 ID:1A4CmZwL
>>222
誕生日1発目GJ!
おもわずあまああああああいと叫びたくなる甘々こなかが!
こなたの献身振りがまた萌える。
かがみのなにげないさりげない暴走ぶりがまた萌えるwwwww

・・・しっかしまあ、いつもおもうけど、やっぱりこなたん家にかがみが
嫁ぐほうがいいとはおもうのね。なぜなら・・・
「この広い家は、俺1人じゃ広すぎて・・・(´・ω・`)」
何気にでかいこなたん家、なんか宝の持ち腐れのようなきがしてなあ・゚・(ノД`)・゚・。

そして
>ごめん、つかさ(ry
つかさ「ナニイイイイイ!?」
227名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 03:03:56 ID:pMIxHR+e
>>222
GJ
つかこな好き(このスレ的には、つかこなつー)の私ですが、
こんな風に周りのキャラから祝福されている幸せな話ならカップルに関係なく
GJを贈ります

しかしかがみ、ウサギは年中寂しがり屋で発情期?
228LD:2008/07/07(月) 03:07:27 ID:3Qtp02Qv
保管作業中に気づいてしまったミスが1つ……

「20歳の誕生日」と「ゆーちゃんが卒業して泉家を出た後」の話にしたかったのですが、この場合(4)で「去年はまだうちにゆーちゃんがいたし」が明らかに変ですよね。
この辻褄合わせを近日中に行っておきます。
どうか、このミスはないものとしてお楽しみ下さいませ><
229名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 05:26:58 ID:3cehgvD/
>>222
GJ!いいなぁ、甘くていい…
柊家総出で柊家のことをこなたに仕込んでる様とか想像するとちょっと面白いw

そしてかがみ、つかさ。誕生日おめでとう!
230名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 09:34:56 ID:VNCSf2Xq
 あのぱんつ天国から数カ月後…廃病院に肝試しに来ているこなた一行。
かがみ「それにしても暑いわねー…」
つかさ「シャツがぺたーってして気持ち悪いよねー? あ、ゆきちゃん。鼻血でてるよ?」
みゆき「すみません(だばだば)」
こなた「そういえばかがみん? みさきちとか峰岸さんとか連れてくるんじゃなかったっけ?」
かがみ「うーん、二人とも連絡つかないのよ。学校にも来てないし…」
つかさ「…二人で旅行でも行ってるのカナ?」
かがみ「なんとも言えないわねー…峰岸彼氏いるし」
みゆき「大丈夫です。3Pという手もありますし…今なら百合棒なる便利アイテムもありますから(ブシュゥゥゥゥ)」
こなた「ちょっ、みゆきさん鼻血がFUJIYAMAヴォルケイノしてるよ!」
みゆき「その気になれば母乳もでます。お恥ずかしながらァァーーー!」
つかさ「もー、ゆきちゃん興奮しすぎだよー…あ、こなちゃん、お姉ちゃん。ちょっと待ってて? スッキリさせてきちゃうから」こなた「ほいほい。そこにお誂えむきにベッドあるからドゾー」

かがみ「みゆきもすっかりアレねー」
 つかささ…あっ!
こなた「まあ、真面目な人程アレって言うしねぇつかさもテクニシャンみたいだし」
 ゆきちゃん…お尻上げて? そう…
かがみ「…我が妹ながら末恐ろしいわ」
こなた「かがみも人の事言えないけどねー」
 ヒんっ! あっ、つかささ…んあぁぁっ
かがみ「あたしは違うわよ」
こなた「またまた〜」
 バッバッバッバル! バッバッバッバル!
かがみ「…」こなた「…」
 あひぃひぃ、ぴぎゃぅおぁぉぁぉ!
かがみ「…時々みゆきが怖いわ」
こなた「…だね」
 バルサミコ酢ぅーーーん!
かがみ「…終わった…かな?」
こなた「これ一歩間違えるとギャグだよね」
 …あれ? これなん…きゃあああ!
こなた&かがみ「!?」
かがみ「…つかさっ!?どうしたの!?」
こなた「ただ事じゃないよっ! 行こうかがみん!」

かがみ「…あんた…」
こなた「みさきち…?」
 真っ白い液にまみれた二人を見下ろしていたみさお? がゆっくり振り返る。
みさお「み″ゅう゛う゛う゛う゛う゛…」
 股間にはそそり立つ獣の槍。日下部みさおは――恥的生命体・みさおりあんになっていたのだ!
みさお「み゛ゅ゛う゛〜〜…」
こなた「…や、やばそうだね…」
かがみ「二人とも起きなさいってば!」
みさお「み゛ゅ゛お゛お゛お゛お゛ん!」

かがみ&こなた「!!」
231名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 09:45:44 ID:VNCSf2Xq
 みさおりあんに飛び掛かられ、万事休すのその時! まばゆい閃光と共に何かがみさおりあんを撃ち抜いた。
みさお「み″ゅう゛う゛う゛う゛う゛…う゛う゛…ん」
 盛大に射精しながら息絶えるみさおりあん。
かがみ「日下部!?」
 駆け寄ろうとするかがみを止める謎の人影。
???「〇£%■←〒▼」
かがみ「なっ…誰!?」
???「あっ…ごめんなさい柊ちゃん。思わずナメック語が出ちゃった」
かがみ「…峰岸!?」
あやの「もう大丈夫よ。さ、私たちもあっちでしっぽりしましょう…百合的な意味で」
かがみ「大丈夫じゃねぇー! こなたっ…あれ? こなた!?」
あやの「大丈夫よ。イボイボ付きで確かな満足だから」
かがみ「そういう問題じゃねぇー!」
こなた「かがみん!」
かがみ「こなた助けてっ、あんっ…」
こなた「…じゃじゃ〜ん! かがみんの誕生日おめでとうドッキリ…って、峰岸さんさりげなくかがみんの乳首クリクリしちゃ駄目ぇ!」
かがみ「らっ…らってちゅかさとみゆきははぁんっ!」
つかさ「なんともないよ〜」
みゆき「卵白に絵の具の白を混ぜて作った特製偽精液です♪(だらだら)」つかさ「ゆきちゃん鼻血」
みさお「どぉ? どぉ? あたしの迫真の演技ぃ?」
あやの「…柊ちゃん可愛い…はむっ」
かがみ「ひゃうっ!? ら、らめぇぇぇ…!(びくん、びくん)」
みさお「アッ――!? だからキャスティングに無理あるっていったろっ! あやのはノンケでも構わず食っちまうんだってヴァ!」
こなた「うおお!? 私の嫁が今正に目の前で公開寝とられ!? 許さん!」
 こうして初めての三人合体によってゲッターっほい何かが完成した。

つかさ「す、すごいよ…前と後ろからゲッタードリルのマッハスペシャルで三体合体ゴッドマックスだよ…」
みゆき「…つかささん」
つかさ「どしたのゆきちゃん」
みゆき「貴女と…合体したい…」
つかさ「いいよゆきちゃん…私達二人、火が二つ集まれば…燃え上がる炎に変わる」
みゆき「…性別の壁を越えて!」
つかさ「シンメトリカル…ドッキング!」
つかさ&みゆき「合体! レズエリオ…気持ちぃぃ〜〜!」
232名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 09:47:32 ID:Q3F3MezS
>>222
真顔でいったであろう、ラストの「いただきます」に噴きました。
お幸せに、お二人さん。ぐっじょぶ。
233名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 09:51:04 ID:Q3F3MezS
>>231
ちょw 作者も含めてお前らみんな自重www
にやりとしながらぐっじょぶ、そして連レス失礼。
234名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 10:29:06 ID:TGqZtbgP
>>230

ちょw
気合はいいんだが、スレのローカルルールをだね……

よろしくお願いします。
235名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 10:39:47 ID:VNCSf2Xq
すまない(´・ω・`)
いろいろと勢いだけでやったら色々駄目すぎたOTZ
236名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 12:00:30 ID:pXeIJkvS
>>222
Nice Birthday Present!!
カップリングを問わずにほのぼの幸せな話を書きあげる
貴方の手腕に全俺が心の底から感動したぁぁぁぁぁっ!!!!!

あと、細かい箇所になりますが
>講義が終わると友人達が試験前の最後の遊びだと誘ってきたが、
>丁寧に断ると部屋へと急いで戻る。
某ひとりぼっちスレを思うと、この「旧友を大事にしつつ新しい絆も
しっかりと作っている」表現に物凄く安堵しました…本当に。

最後になってしまいましたが…
かがみ&つかさ、誕生日おめでとうっ!
237名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 12:59:31 ID:wdoD/NJO
かがつか誕生日オメ!

>>222
いきなりかがみ幸せになったw
つかゆきもそうなってるのだろうかw
238名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 13:14:03 ID:w4LaWt5k
>>237
「おむねうにょ〜ん
私のお誕生日プレゼントは、ゆきちゃんのぱふぱふ〜」


「ああっ、つかささん!そんなごむたいなアッーーー!!」
239戸別響:2008/07/07(月) 15:18:42 ID:CBkijeai
お久しぶりです。戸別響です。
つかさ&かがみ、誕生日おめでとう!
というわけで、誕生日小説を投稿したいと思います。
タイトル「星空の下で」
・ かがみ&つかさ
・ 非エロ しんみり
・ 10レス使用
5分後に投稿を始めたいと思います。
240星空の下で 1:2008/07/07(月) 15:24:11 ID:CBkijeai


夕日が沈みきった暗闇の中、夏の生暖かくて、それでも心地よい風が吹く、
満天の星空の下。その輝きは、何かを望めばその全てが叶いそうなほど、
とても眩しく、美しくて――


星空の下で


今日は7月7日、私と、私の妹のつかさの誕生日。こなたやみゆき達と
一緒に誕生日会をした後、私は独り、自分の部屋の中にいた。
何をするでもなく、ただボーっとしてるだけ。たくさんの人達に祝ってもらった
自分達の誕生日会の事を思い出しながら、ただただ時間が過ぎていく。
気づけば、窓の外にある空は、いつのまにか暗くなってしまっていた。

コンコン

と、ドアがノックされる音がして、「お姉ちゃん、いる?」とつかさが
おずおずしながら部屋の中に入ってきた。

「つかさ、どうしたの?」
「えっと…… ベランダに、行かない?」
「別にいいけど…… どうしたの? 急に」
「えっと… ほ、星がきれいだから、お姉ちゃんと一緒に見たいなぁ、って思って」
「…………?」
つかさがいつも以上におどおどしてるのが気になったけど、そこには触れず、
私は「わかった」とだけ言って、つかさの言うようにベランダへ向かった。

241星空の下で 2:2008/07/07(月) 15:25:23 ID:CBkijeai

「……わぁ……」
ベランダに出てみると、つかさの言う通り、見上げた空には、たくさんの星ぼしが
暗い夜の空を覆っていた。郊外とは言え都心に近いから、家の周りは人工の光で
星が見えにくい環境にはあるけど、それでも私やつかさが見とれるほど、
空は宇宙から来る天然の光で満ち溢れていた。

「…ねっ、すごいでしょ?」
「……うん」
思わず息を飲む私。少し左のほうを向くと、昔習った天の川と夏の大三角形が見える。


「――楽しかったね」


「えっ……?」
つかさからの突然の振りに、私は何の事か一瞬わからなかったが、やや時間を置いて、
今日の誕生日会の事だと理解した。右の方に顔を向けると、つかさが少し
俯いているのが見えた。表情は、暗くて確認できなかった。
242星空の下で 3:2008/07/07(月) 15:26:23 ID:CBkijeai

「ああ、うん。こなたやみゆきだけじゃなくて、ゆたかちゃんやみなみちゃんも
来てくれて、結構盛り上がったわね」
「……うん。みんなそれぞれでプレゼントもくれたよね」
「そうそう。…それにしてもこなたのやつ、何であんなもんを私のプレゼント
なんかにしたんだ!?」
「え〜っと、確か…ハリセン…だっけ?」
「あいつ、そんなに私に突っ込まれたいのか……?」
「ふふっ。私は…ケロロ軍曹のぬいぐるみだったよ」
「つかさのはまともだったから、さらにガクッてなったのよねー。
私もまともなのが欲しかったわ……」
「ゆきちゃんは、さすがだったよ、ね」
「私にはラノベ、つかさには料理の本。つかさのはともかく、何で私の好きな
ラノベを知ってたのかしら、みゆきは……」
今日あった事を思い出しながら、話は続いていく。でも、何か違和感があった。
何だろうと思って、私はつかさの方を見てみた。

そして、つかさが手すりに手をかけて、ずっと俯いて話をしていた事に気づいた。

あれっ……? つかさが私を呼んだ理由って、星がきれいだから、だったわよね……
じゃあ何で、つかさはその星を見ずに、ずっと俯いているのかしら……

些細な疑問。でも、何か引っかかる。
気になって、私は俯いたままのつかさに声をかけた。
243星空の下で 4:2008/07/07(月) 15:27:53 ID:CBkijeai

「ねえ、つかさ……」
「…なぁに? お姉ちゃん」
そう言って私の方を向いたつかさの表情は、笑顔だった。でも、いつも見せるような
ふんわりと、本当に嬉しそうな笑顔はそこにはなくて。どこか寂しそうで、そして
悲しそうな笑顔がその顔には浮かんでいた。
あまり見せたことのないその表情に、私は思わず息を飲んだ。

「……どうしたの? つかさ」
「えっ?……な、何が?」
「…何か、悲しいことでもあった?」
私がそう言うと、つかさは少し驚いたような顔をした。図星、みたいね。

「…な、何でわかったの?」
「何年あんたと暮らしてると思ってんのよ。それに、そんな沈んだ顔してたら
誰だって変だと思うわよ」
私の説明に、つかさはえへへ…と苦笑いをして、すぐにさっきの悲しそうな笑みを
浮かべ、また俯いて。

「別に、そんなたいしたことじゃないの。ただ…」
「…ただ?」
「……やっぱり、なんでもない」
「へっ?」
ガクッとした。答えが聞けると思っていた私は、つかさの言葉で肩透かしを
食らってしまった。
244星空の下で 5:2008/07/07(月) 15:29:03 ID:CBkijeai

「な、何よ、どういう――」
――言いかけて、思わず言葉に詰まってしまった。
私は暗闇の中、その悲しそうな笑みを浮かべたつかさの目尻から頬の辺りにかけて、
一筋の光が走っていることに気がついた。そして、それがつかさの目から流れ出る
涙であるということも、すぐに気がついた。

「つ、つかさ?!」
「な、何? おねえちゃん」
「何? じゃないわよ! どうしたのよ、その涙は!」
「えっ? 私、涙なんて……」
そう言ってつかさは左手で自分の頬に触れ、少し驚いたような顔をした。
言われるまで、気づいてなかったのか。

「あ、あれ? な、何で……」
つかさは何度も腕で自分の目の辺りをを拭った。でも、私から見ても、
その涙は止まる気配が見えなかった。

「お、おかしいなぁ……」
「つかさ、いったい何があったの? さっきからあんた変よ!?」
「べ、別に…ただ、みんなに、誕生日、を祝って、もらえるのも、きょ、今日で
最後、なんだなって、思っただけで……」
苦笑いを浮かべて涙を流し続けるつかさの言葉に、私はハッとなった。そして、
その言葉こそが涙の理由だと推測した。

245星空の下で 6:2008/07/07(月) 15:30:15 ID:CBkijeai

中学生の頃のつかさは、人見知りであることやいつも私と一緒にいたせいか、
あまり友達と呼べる人ができなかった。私といつも同じクラスだった日下部や峰岸とも、
仲良しとまではいかなかった。でも高校に入って、つかさはすぐにこなたと仲良くなった。
そして私がこなたと出会い、委員長つながりでみゆきとも仲良くなって、今の仲良し
4人組が出来上がった。そして3年生になり、そんな親友たちとの別れが
近づいて来ている。

今日まで気づかなかったけど、もっと前からつかさは寂しくなっていたのではないか?
つかさにとっては初めての、たくさん出来た友達との別れ。それは、私が推し量れる程
単純で軽い物ではない。
それに、つかさには私との別れも近づいているのだ。
高校の時は何とかなったけど、大学はレベルが全然違うし、進む学科も違う。
18年間一緒だった人と、初めて別の学校に通う。もし帰る場所が一緒でも、寂しさは
相当のものだ。

そして今日、誕生日という年に1回しかない日が来て、積もり積もったその寂しさに
耐え切れなくなった。その耐え切れなくなった分が、涙として溢れ出したのだ。

「つかさ…」
「で、でも、そんな事で、グスッ、悲しんじゃいけないって、思ってたから……
ご、ごめんね? すぐに、泣き止むから……」
そう言って、苦笑いのまま涙をぬぐい続けるつかさ。でも、本人の意思とは逆に、
涙は流れ続けている。むしろ、涙の量は増えているようにも見える。

「あ、あれっ? なん、で…… お、おっかしいなぁ……」
それでもつかさは、えへへと笑っている。私はつかさのそんな様子が
見てられなくて――

「…………!」
私は何も言わずに、包み込むようにつかさを抱きしめた。

246星空の下で 7:2008/07/07(月) 15:32:37 ID:CBkijeai

「お、おねえ、ちゃ…?」
「……バカねー、こんな時期に、もう別れるのが寂しくなるなんて」
「……えっ?……」
つかさが驚きの声を上げる。どうやら、私の考えは正しかったようだ。

「お姉ちゃん……何で……」
「さっきも言ったでしょ? つかさの事は、何でもお見通しだって」
「…………」
つかさは黙り込んでしまった。
私も黙って、つかさを包み込んでいた手を外した。

しばらくの間、沈黙が続いた。


「――大丈夫よ」
「……えっ……?」
その沈黙を破った私の言葉に、つかさは頭の上に疑問符を浮かべた。

「別れるって言っても、それが永遠の別れになる訳じゃないでしょ?
今じゃ携帯とかあるし、会いたくなったら連絡を取り合えば簡単に会える訳だし。
それに――」
247星空の下で 8:2008/07/07(月) 15:33:58 ID:CBkijeai

私は一呼吸を置いた。

「――それでも寂しいって言うんなら、これからの半年、今まで以上に
楽しい思い出をたくさん作っていきましょ? たとえ離れ離れになっても
寂しくならないように。こなたやみゆき、それに――私と。ね?」

そう言って、私はつかさに笑いかけた。つかさは私の話に、一瞬目を見開いて、
その後少し俯いて、そして――

「……お姉ちゃあああぁーん‼」
大粒の涙を流しながら、いきなり私に抱きついてきた。
多少は予測していた事とはいえ、思いっきり突っ込んできたもんだから、
私はバランスを崩して、でも倒れないように何とか踏ん張った。
つかさは私の胸の中で、子供のようにわんわんとなき続けた。私はつかさが泣き止むまで、
その頭をなで続けた。


248星空の下で 9:2008/07/07(月) 15:35:26 ID:CBkijeai

「……すぅ…すぅ……」
しばらくした後、泣き止んだつかさは、寝息を立てて寝始めてしまった。私はつかさが
起きないように、ゆっくりと静かに座り、膝につかさの頭を乗せた。

「……泣き疲れちゃったか。やっぱりまだまだ子供ね、つかさは」
私は少し苦笑いをして、まだ乾ききっていないつかさの涙をぬぐった。


「……きれいねー」
見上げると、空には相変わらず満天の星が輝きを見せていた。違う所といえば、
夏の大三角形と天の川が、今は南の空に見えているところか。

と、

「……あっ、流れ星」
その満天の星空を横切るようにして、一つの光の筋がすうっと流れていった。
そういえばこの前、今私の膝の上で寝てる夢見がちなこの子は、流れ星に
自分の願いを叶えてもらうんだ、って言って張り切ってたっけ。
249星空の下で 10:2008/07/07(月) 15:37:17 ID:CBkijeai

「……いつもは信じてないけど、今日だけは特別」
だって、こんなに星がたくさんある日に見つけた流れ星なら、
どんな願いだって叶えられそうじゃない。

そう思って、私は願い事を念じるために、ゆっくり目を閉じた。
願う事はたった一つ。周りからは、それこそ絵空事だって言われるかもしれない。
でも私、いや、私達にとってはとても大切な意味を持つもの。
そして、そうでありたいと、本気で思える願い事。


――こなた、みゆき、つかさ、そして私。
この私達4人の素晴らしい日々が、いつまでも、永遠に続きますように――




250戸別響:2008/07/07(月) 15:43:34 ID:CBkijeai
以上です。
私は根っからのつかさファンですが、祝うならやはり二人同時に、というわけで、
このような話になりました。
感想、批評、どうぞよろしくお願いします。
最後に、つかさ、かがみ。Happy Birthday!!
251 ◆MoiSlbQnQw :2008/07/07(月) 19:27:34 ID:DpBXNj77
初めまして、というか二回目です。こなた&つかさ&かがみです。

ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0125.txt

やっぱり一日で書き上げる物ではありませんね。疲れましたよ。
アラなどがありましたら見て見ぬ振りでお願いします。
252名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 20:15:39 ID:pAGDFIxZ
>>250
GJ、すごい素敵な話でした。文章も綺麗だし、
楽しかった誕生日パーティの後っていう物悲しい
シチュエーションがいいですね。かがみはお姉ちゃんだなー。
253名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 21:18:14 ID:Rh/R3kQB
>>250
ああもう、七夕の夜にふさわしい二人の綺麗な会話。いい話でした。
七夕伝説の邂逅が二人を暗示しているようです。

>>252
黒wwwゆたかwww
こなたの優しい回りくどいプレゼントあがだいすきです。
254名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 22:33:44 ID:PrFL8PKg
かがみ、つかさ、お(・∀・)め(・∀・)で(・∀・)と(・∀・)う!
SSが間に合わなかったので、即興で小ねたをば…orz




 朝、学校へと行く途中、いつもの場所でかがみとつかさと合流。
「おはよーつかさ、他一名。で、つかさ誕生日おめでとうっ」
 二人に駆け寄りながら、いつものように、ちょっとしたボケをかます。
「おはよー。こなちゃんありがとうっ」
 満面の笑みを浮かべながら、つかさが返事をしてくる。
 その隣で、かがみは不機嫌そうに顔をしかめている。
「こなた、私には何もなしか」
 いつもに比べて勢いが無いかがみの突っ込み。
 それが、ちょっと気になったものの、私はいつものようにかがみをからかう。
「だってさ、かがみ私の誕生日のとき言ってたじゃん。この歳になると、誕生日を――」
 でも、言ってる途中で私は声を出せなくなった。
 目の前のかがみが、瞳に涙をためていたから。
 そして、流れ落ちるかがみの涙。
 それを見られまいとしてか、かがみは走り去る。
「待って、かがみっ」
 何が起きたか分からずにおろおろするつかさを横目に、私はかがみを追いかけていた。

 暫くして何とか追いついた私は、かがみの腕に抱きつくような形で、なんとか動きを止めた。
「かがみ。ごめん……」
 その一言を何とか搾り出したけれど、大好きなかがみを泣かせたことが辛くて、私はいつの間にか泣いていた。
「ごめん。こなた」
 その言葉と同時に、私の体が優しいぬくもりに包まれた。
 すぐにかがみに抱きしめられてると気付いた。
 顔を上げると、目の前にかがみの顔があった。
 泣いていたかがみの目は赤くなっていて、その原因が私にあることを思うと、涙がとめどなく溢れてくる。
「ごめんね、かがみ……。誕生日、おめでとう……」
 かがみは私の言葉に、口付けで応えてくれた。
 優しく触れる唇は、僅かに震えていた。
 私とかがみのファーストキス。

 これが、私とかがみの馴れ初め。
 私とかがみが一緒に歩むことになった出来事。

 一生大事にするからね、かがみ。





さーせんっ(m´・ω・`)m
たった今、勢いで書いた
後悔してる

御免なさいっ
255名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 23:28:34 ID:d6Y19JPz
>>222
鼻血吹いたっGJ !
>>250
脳汁でたGJ !
>>251
アメーバになったっ ! GJ
>>254
小ネタだというのになんという爽やかさGJ !
256名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 23:33:27 ID:Aaui+E+6
>>251
ちょwゆーちゃんwwww


こっちもSSにしようと思ったけど話を広げられなくて小ネタにしたネタ投下します。1レス

「私はショートケーキとレモンティーにする」
「私は……私もショートケーキにしよっかな。あと、オレンジジュース」
「えっと、私がレモンティーで、つかさがオレンジジュースで、かがみは?」
「えーっとね……」
 三人で入った喫茶店。四人席に三人が座り、それぞれ注文するものを決めていた。
 かがみは決めあぐねていた。何にしようか迷っているのではなく、なぜか気持ちがすっきりしなかったからだ。
「どうしようかしら……」
 何か違和感があった。しかし、それが何なのかわからない。そのせいで何を注文しようか、頭が働かない。
 すぐに気付かないということは本当に些細なことなのだろうけれど、だからこそ気になってしょうがない。
「かがみどうしたの?」
「ちょっとね……」
 いくら考えても答えが出なかった。
「もしかして……つかさ、かがみって今ダイエットしてる?」
 左を向いて訊ねるこなた。
「うーん……してなかったと思うけど」
 右を向いて答えるつかさ。
「それだ」
 二人を指差して納得したように肯くかがみ。
「それだって何。ダイエット?」
「違うわよ! そうじゃなくって」
 慌てて訂正する。
「さっきから何か違和感を感じてたのよね。座る席順だったんだわ」
 四人掛けの席というのは、テーブルを挟んで二人掛けの椅子がが向かい合う形で座ることになる。
 そのうち、かがみが片方に一人で座り、こなたとつかさが二人掛けの椅子に隣り合って座っているのだ。
「私は大体つかさの隣だったから」
 いつもと位置関係が違ったことが違和感の正体だった。気付いてしまえば本当に些細なことだった。
「何か考えてたと思ったらそんだけ?」
「だ、だって、気になったのよ」
 本当に下らないことだったから、決まりが悪かった。
 それだけだったのに、こなたは。
「ほう、かがみんは私がつかさにとられちゃうんじゃないかって心配になったと」
「な、何言って……」
「と、とるって私が!?」
 変な方向へと話を発展させてしまった。
「それとも私がつかさにとられるって思ったのかナ?」
「変なこと考えるなバカ!」
「こなちゃん!?」
 かがみもつかさも顔を赤くしている。
 それなのにつかさとこなたの距離は近いままで。
「つかさ、さっさとこなたから離れなさい」
「かがみんヤキモチ? どっちに?」
「つかさに抱きつくな! 離れろ!」
「こなちゃん、ちょっと苦しいよ」
「いいじゃん、いつもはかがみが抱いてるんだから」
「語弊のある言い方はやめろ!」
「で、かがみは妹と友達のどっちを選ぶの? 3Pルートもアリかな」
「いい加減にしろー!」
 このままヒートアップし続けて、かがみが周りの視線に気付いて強制的に会計を済ますのは、それから20分後のことだった。
257名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 23:59:38 ID:ayIOdDnL
間に合えっ!かがみ&つかさ誕生日おめでとう!!b
そしてSS職人さんたちGJでした!!
258名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 00:20:23 ID:1T7YDQqK
ま、お礼言っておいてあげるわよこなた、ありがと☆

          /: : : : : : : : : : : : : : : `ヽ
        /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ---、
     /::了弋___: : : :/: : : : : : : : : : :.〉: : : : : `ヽ.__ヽ___,
  /::::/ 7::::::::{: :`>': : : : : : : /: : : : :/ト、: : : : : : ヽ---rイ´
  {:::::::: | /::::::::::::∨ /: : : : : : /: : : : :/:.:| !: : : : : : : : \:::ヽl
  ヽ::::: |.!:::::::::::: /: :{: : : : : //: : : : ,イ: :/ |:ト、 : : : i: : : : ヽ::::〉
    \|l::::::::::::/: :,イ: : : : ィ7ー-、 / |: / |:.! ,X: : :}: : : : : :.V
     /l、::::: / / |: : : :/ イ: : /  !/  l:.|´ ∨ |: : :i、.: : !
.    l: :l ̄ |/r‐、l: : :.//|/      |/__ ,ィ.: :|: : :|ヽ: : :!
    l : :!: : :.:.{ ヽ.|:.:.:/ヤ乍牙气     斤ァ/ハ:|: : :l  \|
.   | : :!: : :.! ト、_.l/  {:辷.ソ       辷/{: :∧!: :/
.    | : :l: : :.l≦ミヽ ヽ ,,¨ ̄     ,.    }/:.:!:.∨|
   l : : ! : /    \\\ .____(^ーァ____,. イヽ:.!: :.:.:|
    | : : l:.:,'     ,.ヘ_と}_}_}_]≧、  `ヽー┴‐-、:|
    | : : l:.|    '"´       ヽヽヽヽ- 、      }!
    | : : l:.{                {:.:{:.:{:.{  〉      {--―ァ
    |: : :.l:.|ヽ、             }:.:}.:.}.:}ィノ____〉<´
    |: : :.:/ /\_______,. -‐一'¨´i ̄¨´:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
    |: : / /:.:.:./:.:.:./:.∧:.:./:.:.:.:,イ:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.丶:.:\.:.:.:.:.:.:.\
    |: :.{  {:.:.:/:.:.:./:.:(__):!:.:.::./ |:.:.:.:.:.: ∧:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽー----ゝ
    |: :.l/ !:.:.!:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.、l:.:.:/ .!:.:.:.:. /  ヽ/:.: i:.:.:.:ヽ
    |:.:/  .|:.:.!:.:.:.l:.:.:.:.:.:../「:メ、__,|:.:.:.:/ 、_/ ヽ:.:.:.|:.:.:.:.:.i
    l:/   |:.:.! :.:.!:.:.:.:.:/ |/_ |:.:./  ____ ∨:|:.:.:.:.:.|
    |{   |:.:.!:.:/!:.:.:./|≡≡≡ .!./   ≡≡=.ト、ト、:.:.:.:|
    |: >、___|:.:从_|:.:./: |            ’|:.:.|:∧:. |
    |/  /|:/:.:.:!|:/:.:.:.! xxx    __    xx ノ:.:.l/ ∨

むぅ〜、いまいちサプライズできなかたよ・・・
259名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 00:20:53 ID:FQw9DCCh
SS職人さんたちグッジョブでしたっ!!これからまとめて読ませて頂きます。

こなかがスレ(避難所)でも結構SS投下されたね(本スレは気にすんなw)


>>257
セーフオメw
260名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:09:33 ID:rJo6tc9+
超絶百合嫌いの私がSSを書いてみました
かがみ×オリ男なので苦手な人はスルーお願いします。保管庫確認してないので類似した作品があったら、すぐ中止しますので言ってください
261名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:11:08 ID:rJo6tc9+
「遅くなっちゃってごめん」
男子生徒が息を切らせ、かがみの教室の扉を開ける
「もう、何十分待たせるのよ」
かがみはうんざりした表情で、読んでいたラノベを鞄にしまい立ち上がった
この男子生徒と交際を始めて半年がたつ
付き合った当初はどこかお互いよそよそしく、気疲れもしたが、今では文句も言言い合える仲になっていた
「いや〜、なんか居残りさせられちゃってさ」
男子生徒は、ばつが悪そうに笑いながら言い訳した
頭は決して悪くないのだが少し怠惰なところがある彼の姿に、かがみはときどき同じような性格の友人を思いだし苦笑していた
「ちゃんと宿題やらないからそんなことになるんだからね」
形だけ注意するが、彼女は彼の少しだらしないところも嫌いではなかった
彼女自身が割りと几帳面ななので、逆にそういう性格の人との方が気が楽なのかもしれない
「ほら、さっさとく帰るわよ。夕食食べていくんでしょ?」
「なんか毎週のように夕食に招待してもらって悪い気がするなー」
交際して3ヶ月目くらいから、食事に招待されるようになった
「いいのよ、お父さんとお母さんが連れてこいって言ってるんだから」
息子がいない彼らにとって、娘の彼氏はその役割を果たすのにうってつけなのだろう。彼らは何かにつけて家に招待しては、盛大にもてなしてくれた
(まぁ恐いお父さんじゃなくて良かったけど)
「なにボーッとしてるのよ」「うわっ」
かがみは彼の手を取り教室を出ていった

「でねー、そこでこなたがね────」
「はは、そりゃあ大変だったな」
二人は肩を並べて、駅に向かって歩いていた
「あっ!」
そのときかがみの視線が、駅前の一角にあるゲームセンターに止まり、彼女はそこの入り口近くにある一台のUFOキャッチーに駆け寄っていく
「このぬいぐるみ、ずっと欲しかったのよ」
そう言ってかがみが指差したのは、緑色の体に、星マークのついた黄色の帽子を被ったカエル風のぬいぐるみであった
262名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:14:02 ID:rJo6tc9+
「……なにこれ?カエル……か?」
「ケロロ軍曹よ。漫画のキャラクター、かわいいでしょ?」
そう言ってうっとりとした視線を、そのカエル風ぬいぐるみに向ける
「かがみってさ…………」
男子生徒はニヤリと笑う
「な、なによ……」
「結構オタクだよね」
「なっ!ち、違うわよ。こなたン家に遊び行ったときに、たまたま漫画読んだだけで……」
「まぁまぁ言い訳はいいから」
「ちょっと、話聞きなさいよ!」
かがみは赤面しながら弁解するが、最後まで聞き入れられることはなかった
「で…………やるの?早く帰った方がいいんじゃない?」
「う、うるさいわね。すぐ取るからちょっと待ってなさいよ」
財布を取り出し、小銭を入れるポケットを探る。100円玉を4枚見つけ、コイン投入口のそばに置いた
「この400円で取れなかったら素直に諦める。それでいいでしょ?」
腕捲りし、両手で軽く頬を叩いて気合いを注入する
「さ、行くわよ!」
こうしてかがみとケロロ軍曹の熾烈な戦いが始まった─────


10分後、コイン投入口のそばに積まれていた4枚の硬貨は消え、愕然とするかがみの姿がそこにはあった
ケロロ軍曹は完璧なバランスとその掴み所のなさを武器に、かがみの操作するアームをことごとくかわした
「………………えーと」
後ろで彼女の激闘を見守っていた男子生徒も、果たして何と声をかければいいのだろうかと思案して
「ま、まぁ、こんなこともあるって!さっさと帰って旨いもん食って忘れようぜ!」
それでも彼なりの精一杯の励ましをした
「………………」
「か、かがみさん……?一体何を……?」
彼の励ましを無視し、かがみは財布から千円札を取り出し、無言のまま両替機へ歩き出した
「あー」
男子生徒は二度目の激闘が始まるのを覚悟した
263名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:20:34 ID:rJo6tc9+
さらに20分後
「……………1400円も使ったのに……」
かがみは愕然を通り越して、茫然自失するしかなかった
100円玉がないか財布を逆さにしてみるが、出てくるのは1円玉と10円玉のみ
まだ千円札が何枚かあるにはあるが、これを両替するのはさすがに躊躇われた
かがみは恨めしそうにぬいぐるみを見つめる。しかしいくら見つめても、ケロロはガラスの向こうからは出てこない
(うぅ……もう諦めるか……)
財布を鞄にしまい、帰ろうとしたとき──

チャリーン──
「え?」
かがみが振り返って見ると、さっきまで後ろで気まずい表情をしていた恋人がUFOキャッチャーの前に立っている
「俺もちょっとやってみようかな」
「あんた、こういうの得意なの?」
「いや、あんまりやったことないけど……」
そう言って彼は、@と書かれたクレーンの操作ボタンを押した

ウィーン……ウィーン……クレーンは独特の機械音をたてながら、横方向へ動いていく
「よし」
彼は次に第Aボタンを押し、クレーンを奥方向へ移動させる
ウィーン……ウィーン……
「今だ!」
ボタンから指を離し、クレーンをストップさせるが……

「もう、全然ダメじゃない。はぁ〜、ちょっとは期待してたのに……」
「ごめんなさい……」
ストップするのが遅かったのか、クレーンはケロロの胴体から外れてしまっていた。このままクレーンが降りても、ぬいぐるみの頭の先を撫でて終わりだろう

ウィーン……ウィーン……アームが開き、クレーンが標的目掛けて降りてくる

「「えっ?」」
二人は思わず声をあげてしまった
開いたアームの先が偶然にも、ぬいぐるみの頭頂部分についていたタグ紐に引っ掛かったのだ


ウィーン……ウィーン……
アームは上手く紐を引っ掛けたまま、ゆっくりと景品ダクト上まで来る
かがみは男子の肩越しに、食い入るようにクレーンを見つめていた

そして────
アームが再び開き、アームの先に引っ掛かっていたタグ紐が外れ、ケロロはゴトッと音を立てダクトに落下した
「やったぁ!1回で取っちゃうなんてすごいじゃない」かがみは自分のことのようにはしゃいでいる
「いやーまさか本当に取れるとは……」
男子生徒は苦笑いを浮かべながら、取り出し口からぬいぐるみを取り出し、かがみに差し出した
「はい」
「え?……くれるの?」
「あ、当たり前だろ。俺はこんなの欲しくねぇよ」
かがみは照れて少しぶっきらぼうになっている彼から、ぬいぐるみを受けとった
「わぁ、ありがとう」
彼女はぬいぐるみを抱き締めて、本当に嬉しそうに笑った
(うっ……か、かわいいな)
いつもは冷静で気が強いのに、たまに見せる女の子らしい笑顔がたまらなくかわいくて愛しい
「じゃ、じゃあそろそろ帰るか」
「うん!」
二人は手を繋ぎ、騒がしく音楽が鳴り響くゲームセンターを後にした
264名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:28:48 ID:rJo6tc9+
ゲームセンターを後にして公園のそばを通りかかったとき、二人は子どもの泣き声を聞いた
彼らは顔を見合せ、公園の中へと入っていく
公園と言っても遊具が敷き詰められた狭苦しいものではなく、中央に噴水、その周囲にはいくつもベンチが置かれ、外周は多くの植物に囲まれた解放感のある森林公園といった風のものだった
「うわーん。ひっく、ぐすっ、えーん」
その噴水のそばで小学校低学年くらいの男の子が、鼻水と涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら泣きわめいていた
転んだのだろうか、膝を擦りむいている。辺りを見回すが、母親らしき姿は見当たらない
「ボク、お母さんは?」
かがみはしゃがんで、優しく話しかけた
「うわああぁん。ひっく、お、おかあ、ひっく、さん、ぐすっ」
「そっか、迷子になっちゃんたんだね。すぐ見つかるから大丈夫だよ。とりあえず傷洗っちゃおうか」
彼女は優しく男の子の手を引いて水道まで連れて行く。蛇口を捻り、水で傷口をサッと流しハンカチで優しく拭いたあと、鞄から取り出した絆創膏をそこに貼った
「これでよしっと。あー、顔も鼻水でぐちゃぐちゃだね」
苦笑しながらポケットティッシュを取り出し、鼻水を拭いてやる
その頃には男の子も幾分落ち着いたようだった
「ぼく、お名前は?」
「やまもと……ひっく……たかし……ひっく」
「たかし君かー。たかし君はお母さんと来たのかな?」
「お母さんと……お買い物に……ひっく、来たの」
どうやら母親との買い物の途中ではぐれてしまったようだ
「買い物ってことは、商店街の方から来たんじゃないか?」
「そうね、たぶんそこで迷子になって、ここまで歩いてきたのね」
公園と商店街は距離にして300m程度しか離れていないので、迷子の子供が歩いてきてしまってもおかしくはない
「とりあえず、商店街の方に行ってみましょ?」
かがみは男の子の手を引いて、さっさと歩き出してしまった
(やっぱこういうのは女の子の方が上手いなぁ)
手を繋いで何やら話をしている二人の少し後ろを歩きながら、彼は素直に感心していた
自分ではこういう場面に立ち合っても、何も出来ないだろう
絆創膏どころかハンカチ、ティッシュも持ち歩いていないし、何よりもこんなに優しい笑顔は出来ないからだ
265名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:34:58 ID:rJo6tc9+
「あー、すごい人混みねぇ……」
商店街は夕食の買い物に来た主婦、下校途中の中高生の集団などで込み合っていた
確かにこの人混みの中では、130p程度しかない男の子など簡単に紛れ込んでしまうだろう。そして一度紛れたら、そこから母親を見つけ出すのは至難の業だ
「こりゃあ見つけるの大変だぞ」
「うっ……ぐすっ……うわわぁん」
男子生徒が顔をしかめて言うと、一気に不安になったのか男の子は途端にまた泣き出してしまった
「ちょっとあんた、不安にさせるようなこと言わないでよ!」
「うッ……す、すいません……」
かがみは恋人に一喝した後、再び男児をあやしにかかった
「大丈夫よ、すぐ見つかるからねー。あ、そうだ!」
かがみはそう言って、鞄の中からさっきのぬいぐるみを取り出す
「……ひっく、ケロロ?…ひっく……」
「そうだよ。お姉ちゃんのあげるから、もう泣かないでね」
現金なもので、男の子はぬいぐるみを貰うとすっかり笑顔になってしまった
「んー、でも確かにこの人混みだとねぇ……あ!ちょっとあんたしゃがんで、ほら早く」
「え?おっ、おう」
せかされるように彼が腰を落としたのを確認すると、かがみは男の子に優しく声をかけた
「たかし君、このお兄ちゃんが肩車してくれるって」
「え!?おい、肩車って……」
「わーい!」
男の子はケロロを抱いたまま彼の肩に跨がった
「マジですか……かがみさん」
「高いところからの方が見つけやすいし、向こうからも分かりやすいでしょ」
「うぅ……しょうがねーな。よいしょっと」
彼は掛け声と共に、男の子を肩に跨がらせたまま立ち上がる
「お母さーん!」
「たかし君のお母さーん」
「た、たかし君のお、お母さーん……」
小学生と高校生の男女(男の方は小学生を肩車して、恥ずかしそうにしている)という、奇異な組み合わせは周囲の目を引くのに十分だった

しばらく歩いていると、男の子にそっくりな女性がこちらに近づいて来るのが見えた
「たかし!」
「お母さん!」
彼が男の子を肩から降ろすと、男の子はその女性に駆け寄った
女性も相当気を揉んでいたのだろう、男の子を抱き締めて涙を流していた
266名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:45:04 ID:rJo6tc9+
「本当にありがとうございました」
「お姉ちゃん、お兄ちゃんバイバーイ!」
母親は何度も頭を下げながら、男の子はニコニコしながら手を振って帰っていった


「良かったの?」
男子生徒は、親子の姿が見えなくなるまで手を振り返していたかがみに聞いた
「なにが?」
「ぬいぐるみ……カエルの」
あんなに嬉しそうにしてたのに、彼女はそれをあっさり他人にあげてしまった
「泣き止ませるのが先決だったし、まぁしょうがないわよ。それに……」
「それに?」

「また取ってくれるんでしょ?」
「………………」
困惑する少年を見て、かがみはクスクスと笑った



「やっぱり子供ってかわいいわね」
その帰り道、何気なくかがみは言った
「かがみって意外と子供好きなんだな」
「……意外ってどういう意味よ」
瞬間彼女の顔が不機嫌になったのを見て、彼は自分が不適切な発言をしてしまったことに気付き焦る
「い、いや、そういう意味じゃなくて……えーと、あ、そうだ、かがみは何人くらい子供欲しいの?」
「ごまかしたわね……。うーんそうねぇ、最低でも3人は欲しいかな」
子供に囲まれた家庭を想像しているのか、そのときの彼女はとても幸せそうな顔をしていた
(……あ!良いこと考えた。よーし……)
そんな彼女の隣で、男子生徒は悪戯を思い付いた子供のような表情をしている

「そっか、3人か……じゃあ俺たちもそろそろ頑張らないとな!」
彼としてはほんの冗談で言っただけだ。さっきはいきなり肩車をさせられたり、からかわれたり散々な目に合ったので、ちょっとした仕返しのつもりだったのだ
彼の予想では「何言ってんのよバカ」と顔を真っ赤にしたかがみに怒られるはずだったのだが、いつまで待ってもその声はこない
(あ、あれ?)
疑問に思い隣を見ると、彼女はなぜが俯いてもじもじしていた
「…………わ、私たち……まだ学生だし……そういうのはまだ早いっていうか……で、でももうちょっとたってからなら……」
ゴニョゴニョ言っていてよく聞こえないが、どうやら完全に真に受けてしまったらしい
「い、いや冗談だって!冗談!さ、さすがにまだ無理だろ!」
予想外の展開に彼が慌てて訂正すると、かがみも顔を真っ赤にして焦る
「じよ、冗談ね。そ、そりゃそうか。あーびっくりした」

「ははは…………」
「ははは…………」
二人はお互いに引きつった笑みを浮かべた
そこから家に着くまで、妙に気まずい空気が二人の間に流たのだった
267名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:49:00 ID:rJo6tc9+
これでとりあえず終了です。今後の参考にしたいので感想や批評があったら聞かせてください

これを機に百合以外の作品も増えたら嬉しいなぁ
268名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 03:23:08 ID:Cd24Vyp8
>>267
これはニヤける。GJです!

百合も男×キャラも好きな自分としては嬉しい事この上ないんですがね……
男×キャラ物好きな人は肩身が狭いと言うか……(正規カップリングではないので
それも女性キャラの割合が大きくなるほどに辛くなるし。我々にも発表の場を、と主張は出来ませんが。

しょうがないっスよ。我々はアウトローっスよ。
269名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 03:26:22 ID:UiZODcxv
>>267
乙。
とりあえず内容にはわざわざケチをつける必要も無いけど、前書きと後書きでウダウダ言い過ぎ。
確かに百合以外の作品が増えるのもいいけれど、元々このスレは百合色が強いところであるわけだから、
のっけに『超絶百合嫌い』なんて宣言したら「じゃあこのスレに来るなよ」と敵を作るだけの話になる。
『○○好きの私が』ならまだしも、『○○嫌い』なんて自分語りは誰も求めちゃいないし、書くところでもない。
まあ自分は百合も男×キャラも好きですけどね。
270名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 07:55:12 ID:Weh4wd7H
>>267
招待された柊家での家族とのからみまで書いてくれw
271名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 07:55:40 ID:1T7YDQqK
百合以外といえば

「いずみけ」はどうなったんだろー

ひそかに好きなのに(´・ω・`)
272名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 08:11:23 ID:k2N/nbnD
特に被りがなければ3分後くらいに投下します
27316-187 ◆Del8eQRZLk :2008/07/08(火) 08:14:52 ID:k2N/nbnD
ごきげんよう。それではいきます。
『4seasons』の続きです。

■かがみ→こなた
■エロなし

10レスになります。
274冬/きれいな感情(第八話)1/10:2008/07/08(火) 08:15:20 ID:k2N/nbnD
§13

「つかさ、準備できた?」
「あ、うん。出られるよ〜」
 その声にドアを開けて部屋に入ると、つかさは鏡の前でくるりと振り返って笑った。
 ワンピタイプのふわりとしたAラインコートを着ている。ハイウェストで切り替えてギャザーが
入っている、最近つかさがお気に入りのやつだ。インナーも多分いつもの紐付きチュニックに
タートルだろう。コートから覗くカラータイツが可愛らしくて、私も好きなコーディネイトだった。
 けれど私が誉める前に、つかさは私の格好を見て眼を丸くしながら云った。
「わ、やっぱりそれ可愛いね」
「そ、そう? ふふ、ありがとう。モノトーンってシンプルすぎて恐かったのよね」
「だよねー。でも冬だしいいと思うな。なんかお姉ちゃん! って感じするよ」
「どういう感じだよそれ」
 褒められたのは素直に嬉しかったけれど、照れくさくてついそんな憎まれ口を叩いてしまう。
 一目惚れして買ったチェックのフードつきショートコートに、黒いベブラム袖のショートジャケット。
インナーのタートルカットソーには差し色にピンクを選んで。悪くはないと思っていたけれど、
改めてつかさに云われると自信も出てくると云うものだ。
 用意してあった荷物を受け取って、つかさと一緒に階段を降りる。時間にはまだ余裕がある
けれど、念のため早めに出ることに決めていた。
 ケーキを取りに台所に入ると、居間でごろごろとテレビを眺めていたまつりお姉ちゃんが
声をかけてきた。
「おーおー、おめかししちゃって。どうせ女同士のクリスマスパーティーなのに、気合い入れる
だけ哀しくない?」
 テレビから“きよしこの夜”のメロディが聞こえてくる。何かのCMか、それともバラエティ番組か。
近頃はいい加減クリスマスソングにも食傷ぎみだったけれど、それでも今日がそのクリスマス
当日なのだと思うと、それなりに感慨をもって聞こえてくるものだ。
「うっさいな、家でごろごろしてるお姉ちゃんよりましだわよ」
「なにおー。今はたまたま相手がいないだけよ。彼氏できたこともないあんたと一緒にすんな」
「べーだ。そんなの自慢されても全然羨ましくないもん。いくらつき合っても結局毎度振られてる
ってことじゃん」
「はいはい、喧嘩しないの。クリスマスでしょ」
 部屋から出てきたいのりお姉ちゃんが笑いながらそう云って、私とまつりお姉ちゃんは同時に
口を閉ざした。
 けれど私たちが口をつぐんだのは、云われたことを素直に聞いたからではない。私たちを
黙らせたのはいのりお姉ちゃんの言葉ではなく、その装いなのだった。
 上品なカシミヤのコートにケープ。ピアスとネックレスはティアドロップで合わせてあって、
口紅は紫がかった赤。ふわりと漂う薔薇の香りが艶かしくて、いのりお姉ちゃんの全身からは
“大人の女”の雰囲気が感じられた。
「お、お姉ちゃんすごい! すごい奇麗!」
 つかさは仔犬のようにはしゃぎながら、いのりお姉ちゃんの周りを跳ね回っている。
「あら、ありがとう。つかさも可愛いよ」
「わーいわーい」
 頭を撫でられて、つかさは子供みたいに喜んでいた。昔からいのりお姉ちゃんはつかさの
ことが可愛くて仕方がないらしく、こんな風に折に触れて構いたがるのだ。つかさもそれが
満更でもないのだろう、素直に甘えてはお姉ちゃんを喜ばせるものだった。
 なんだか少しだけ面白くない。それは何もつかさを取られたように感じていたというわけでは
なくて、私はただいのりお姉ちゃんの装いに圧倒されていたのだ。あと六、七年生きた所で、
こんな風に女らしく振るまえる自信が私にはまるでない。思い起こせば昔から、いのり
お姉ちゃんは私にとって一番身近な大人なのだった。そうしてきっと、これから先いつまで
経っても私の“お姉ちゃん”であり続けるのだろうと思う。
「二人とも今出るところ? 私も出るからそこまで一緒に行こうか」
「あ、ちょっとまって。ケーキ、ケーキ」
 つかさは冷蔵庫からケーキの箱を取り出して手に持った。それは何日か前からずっと手を
掛けてきたつかさ入魂の一作だ。生クリームのデコレーション自体はついさっきまでやって
いたのに、一体そんなに前から何をやっていたのだろう。そう思って訊ねてみたけれど、
いくら聞いてもつかさは教えてくれなかった。
275冬/きれいな感情(第八話)2/10:2008/07/08(火) 08:16:06 ID:k2N/nbnD
「それじゃ、後はよろしくね、まつり」
「ニヒヒ、面白いテレビ番組でもあったら後で教えてね」
「うっさい、ばかかがみ! 早く行け!」
 怒号と共に飛んできたクッションをかわして、私たちは玄関に向かった。そうして改めて
口を揃えて“行ってきます”と挨拶すると、まつりお姉ちゃんからは、いつも通りの口調で
”行ってらっしゃい”と返ってくる。
 結局のところ柊家は今日も平和で、私たちは相変わらずの四人姉妹なのだった。

 境内で掃き掃除をしていたお父さんに声を掛けて、駅に向かって歩きだす。お父さんは
私たちに対しては「二人とも、あまり遅くならないようにするんだよ」と云ったけれど、
いのりお姉ちゃんには「車に気をつけなよ」と云っただけだった。
「お姉ちゃん、もしかして今日泊まりなの?」
 ふとそれが気になって、上機嫌で先を行くお姉ちゃんに声をかけてみる。
「あー……えっと、うん、その予定」
 頬を桜色に染めながら、照れたように頬を掻くいのりお姉ちゃんだった。口惜しいけれど
それが酷く艶めかしくて、私は少しだけどきりとする。
「ふーん……」
「な、なによかがみ、その眼は……」
「別にー? ツリ眼なのはお姉ちゃんと一緒で生まれつきだもん」
「いーなー、お泊まり会かー。楽しそうだねー」
 のほほんとした顔で、そんなことをつかさが云う。
「何を想像してるかはわかんないけど、きっとつかさが考えてるようなことじゃないわよ」
「ほえ? そなの?」
 心底不思議そうに云うつかさを見て、いのりお姉ちゃんも苦笑しているのだった。
 用水路を渡ったところで、私たちは駅に向かうお姉ちゃんと別れた。別れ際に手を振りながら
「未来のお義兄ちゃんによろしく」なんて云ってみたら、いのりお姉ちゃんは顔を真っ赤に染めて
私の頭を叩くそぶりをした。
 普段は物静かな印象があるいのりお姉ちゃんだけれど、動揺すると私と同じようにすぐに
顔が赤くなる。そんなところを見ると、やっぱり私たちは血を分けた姉妹なんだなと思うのだ。
 けれどこんな風に仲良し姉妹でいられるのもあと僅かなのかもしれない。私が大学に受かって
一人暮らしを始めたとしたら、つかさとはともかく、お姉ちゃんたちとは今ほど頻繁に顔を合わせる
ことはなくなるだろう。
 それが淋しくないと云えば嘘になる。けれどそれはきっと私にとって、そしてつかさにとっても
必要なステップなのだと思うのだ。双子として産まれてきた私たちは、いつか別々の人間として
自立しなければいけない。いのりお姉ちゃんや――あまり認めたくはないけれど――まつり
お姉ちゃんみたいな、しっかりとした大人の女性になるためには。
 それは淋しいけれど、悲しくはない。たとえ遠く離ればなれになっても、何年も顔を合わせなく
なったとしても、私たちが姉妹として産まれた絆は消え去ることはない。遺伝子に刻まれたDNAと、
幼いころから共に過ごしてきた年月は、消え去ることなど決してないのだから。
「この道をお姉ちゃんと歩くのも久しぶりだね」
 隣を歩くつかさが、ふと口にする。
「そうね、一緒に歩くのは小学校以来かしらね」
 この通りは小学校に向かう通学路なのだった。農地の中にぽつりと建った小学校で、近くに
お店なんてほとんどない。特に理由がなければ通るような道ではなかった。郵便ポストも
電信柱も公園の並木も、当時は聳えるくらいに大きく見えていたけれど、改めてみてみると
どれも酷く小さかった。
 私とつかさは、懐かしい小学校時代の話に花を咲かせながら歩いていった。大切に捧げ持った
ケーキの箱が、それでもつかさが歩く度に少しだけ上下に揺れる。
 普段泉家に行くときには昨日のように自転車に乗っていくけれど、今日は徒歩だった。
家で作ったケーキが崩れることを二人とも嫌ったのだ。
「こなちゃん、元気になってよかったね」
 ひとしきり昔話をしたあと、つかさがにっこりと笑って云った。
「私としては釈然としないけどね」
 昨日大笑いされたことを思い出すと、今でも頬が赤らむ思いだった。けれどそれでこなたが
少しでも浮上できたなら、恥ずかしいところをさらけだした甲斐もあるというものだ。手編みの
手袋も喜んでいるに違いない。
276冬/きれいな感情(第八話)3/10:2008/07/08(火) 08:16:33 ID:k2N/nbnD
 昨日から今日にかけて何度かこなたとメールや電話をしたけれど、こなたはいつも通りの
元気のよさを取り戻しているように思えた。それはつかさやみゆきにとっても同じ印象だった
らしく、皆でほっと胸をなで下ろしていたところなのだった。
「ふふ、こなちゃんが云ってたサプライズってなんだろね?」
 ほこほこと微笑んで、つかさが云う。
「さぁね、あいつのことだから、どうせろくでもないことに決まってるわ」
「でも、そんなろくでもないこなちゃんのことが、お姉ちゃんは大好きなんだよねー」
「そ、そうだけど、そんなこと改めて云うな!」
 また私のことをからかおうとしているのか。そう思って拳を振り上げてみたけれど、つかさは
意に反して真面目そうな顔をしていて、私は少しだけ戸惑った。
「――こなちゃんも、お姉ちゃんのことが好きなんだと思う」
「そんなの…、そんなのわかってるわよ。でも、私の好きとこなたの好きは違うのよ。つかさだって
わかってるでしょう?」
 ――そうだけど。
 そう呟いて、つかさは下を向いてしまう。
 一体何を云いだすのだろうと私は思った。私はつかさを好きだし、つかさも私を好きだ。
でも私はこなたのことが好きなようにはつかさを好きになれないし、つかさだって男の子の
ことが好きなようには私を好きになれない。
 つかさだってその違いはわかっているはずだ。わかっているからこそ、あの模試の結果が
出た日に私に抱きついて『どうして女の子は女の子を好きになれないの』と聞いてきたはず
だった。
「それでも、それでもこなちゃんはお姉ちゃんのこと好きなはずなの」
 けれどつかさは頑なだった。
「私がこなたのことを好きなように?」
「それは……ちょっと違うと思う、けど……」
 その癖はっきりとしなくて、一体何が云いたいのかわからない。
「わかんない。わかんないよつかさ」
「……ごめんね、わたしもよくわかんないや……。でも、こなちゃんがお姉ちゃんを好きな
気持ちは、わたしやゆきちゃんを好きな気持ちとも、ちょっと違うと思うんだよ」
「それって、単純に私が弄ってて一番面白いから、とかじゃないの? 私とこなたの関係は、
こなたとつかさともこなたとみゆきとの関係とも違うし。関係が違えば、お互いの間の感情も
違ってみえるってことじゃ……」
「……そう、なのかな?」
「きっとそうよ」
 そんな風に答えながらも、私は少しだけつかさに苛ついていた。先週もそうだったけれど、
どうしてつかさはこうやってこなたが私に気があるようなことを云うのだろう。
 どうして無駄に期待をもたせるようなことを云うのだろう。
 こなたにそんなつもりがないことは、一緒にいて私が一番よくわかっている。私が抱いて
いるような思いをこなたが私に抱いていないことは、その感情を持っている私にとっては
自明なことだった。
 ――でもつかさが云うには、こなたが私に抱いている感情は、つかさやみゆきに向ける
ものともまた違うのだという。
 それは一体どういう感情なのだろう。どういう“好き”なのだろう。単純に、友情の“好き”にも
色々な形があるというだけのことではないのだろうか。色々と考えてみたけれど、それ以外の
答えは私には想像もつかなかった。
 想像もつかなかったけれど。
 そのとき私は、なぜだか秋にそうじろうさんが云った言葉を思い出していた。

『辛いかもしれないけれど、こなたのことをずっと好きでいてやってくれないか』

 あの言葉は、結局どういう意味だったのだろう。
 けれどそのとき私たちは泉家に到着してしまい、そんな疑問もどこかに行ってしまったのだった。

277冬/きれいな感情(第八話)4/10:2008/07/08(火) 08:17:16 ID:k2N/nbnD
§14

「「メリークリスマース!」」
「うわっ!」
 華やかな挨拶とともにパンパンと派手な音が鳴り響いて、思わず叫び声をあげてしまった。
つかさも同じように驚いた様子で、口を半開きにしたまま胸のあたりを片手で押さえつけている。
 インターホンを鳴らしたら勝手に入ってこいと云うので、リースの飾られたドアを開けた途端
これだった。
 紐を引っ張ったクラッカーを手に持ったまま、こなたは目の前でニマニマと笑っている。
「……おい、びっくりさせるって云ってたのはこれのことか?」
「そそ、びっくりしたっしょ?」
「びっくりした、びっくりしたわよ。つかさが持ってたケーキがピンチだったくらいにはね」
「あ、あぶないとこだったよぉ…もうちょっとで落っことしちゃうとこだったもん」
「はうっ、ご、ごめんつかさっ」
「ううん、無事だったから全然平気、わたしがちょっと驚きすぎちゃっただけだよ」
「まあ面白かったからいいけどね……っていうか小父さんまで何やってるんですか……」
 そう云って、こなたの隣で照れ笑いを浮かべているそうじろうさんをジト眼で見る。小父さんは、
手にこなたと同じようにクラッカーを持っていた。先ほど聞こえたパンパンという二つの音と
「メリークリスマス」という声の片方はそうじろうさんのものだったのだ。
「いやー、こなたがやってくれって云うもんでな」
「嘘だッ!! お父さんが俺も混ぜろって云ってきたんじゃんか!」
「こなただって、賑やかな方が楽しいって云ってただろ」
「そりゃ、お父さんがやりたいって云ってきたからだもん。もー、いいから二階上がっててよ」
 こなたに背中を押されながら「ごゆっくりー」と私たちに声をかけて、そうじろうさんは階段を
上っていった。
「なんていうか、あんたんとこは本当、相変わらずだな……」
「んー、まーねー。それより、突っ込みとかないの?」
「なにがよ?」
「なにがって……。むう、やるなかがみ。あえて突っ込まないという新たな突っ込みを開拓
したか……」
「あはは、こなちゃんすっごく可愛いよ」
「おーありがとー、つかさは素直でいいねー」
 そんな憎まれ口を叩きながら、こなたはその場でくるりと一回転した。そうするとフェイクファーの
ついたミニの裾がふわりとひるがえり、白いカラータイツで覆われた太ももが顕わになるのだった。
 ひょっとしたら去年の冬にお店で着たというのと同じものだろうか、こなたは身体にぴったり合った
サンタ服を着ていたのだった。
「メリークリスマス、お嬢様♪」
「やめんかこら、どんなお店だ」
 そう云って、照れ隠しがてらにサンタ帽ごとこなたの頭を押さえつける。
「ぬお、はなせー、前見えないー、眼がー! 眼がー!」
 サンタ帽が大きめで良かったと思う。押さえつけた帽子の縁がこなたの眼を覆っていて、
きっと紅潮しているだろう私の頬を見られずにすんでいた。
「先行ってるわよ」
 そんな風に云い放ち、こなたが帽子から顔を出す前に背を向けて、部屋へ向かっていった。
「ちぇっ、けちんぼかがみめ」
「ねー、素直に可愛いって云ってあげればいいのにねー」
「つかさ、余計なこと云わない!」
 私が怒鳴ると、後ろで二人がクスクスと笑った。
 ――全くこいつらは。
 少し楽しく思いながらも、わざとらしく怒ったふりをして。ぷりぷりしながらこなたの
部屋のドアを開けると、そこに意外な姿があった。
「はっはっはっ、かがみのツンデレっぷり、ここでしっかり聞かせてもらったぜっ」
「あはは、相変わらず仲いいねー」
 出されていたこたつに下半身を突っ込んで、寝そべりながら携帯ゲームをしているみさおと、
みかんを食べているあやのが既に部屋にいたのだった。
278冬/きれいな感情(第八話)5/10:2008/07/08(火) 08:17:40 ID:k2N/nbnD
「ああ、きてたんだ。ってかツンデレ云うな」
「うん、かがみちゃんたちが驚くところ聞きたくて静かにしてたの」
 そう云って悪戯っぽく笑うあやのは、くるぶしまで隠れるマキシ丈の長いギャザースカートを
穿いていた。裾がシフォンフリルになったカットソーもロングスカートに合っていて、上品な
可愛らしさに溢れた装いだ。
 ちなみにみさおはいつものハーフパンツにカラータイツ。トップスは生成のタートルネック
セーターという、飾り気のない格好だった。
 部屋の向こう側の壁、こなたの机の横にクリスマスツリーが置かれている。こなたくらいの
大きさをした細身の人工ツリーで、こなたとあやのたちが飾りつけをしたのだろう、オーナメントの
間で電飾がピカピカと光っていた。
 つかさはケーキを冷蔵庫に入れに二階に上がっていって、私が足を突っ込んだこたつの右隣に
こなたも座った。こたつは普段はゆたかちゃんの部屋に置いてあるもので、今夜はゆたかちゃんも
みなみちゃんの家でのクリスマスパーティーにでかけたらしかった。
「それにしてもちびっ子んちの親父さん、やたらテンションたけーのな」
「んー、お父さんなんか今すっごい暗い小説書いてるみたいで、ほとんど躁鬱病みたいになってん
だよね」
「お! お! 噂には聞いてたけど、ほんとに作家なんだな、すっげー! どんなの書いてんだ?」
「えっとね、親を見殺しにした青年が盆栽を育てながら少しずつ死んでいく話だって云ってたよ」
 こなたがのほほんとそう云って、部屋に沈黙が訪れる。
 みさおはぽかんとしたあとに、なるほどとでも云うようにうなずいたけれど、こいつは絶対に
何も考えていない。
 あやのは眼を白黒させながら、何か云おうとして口を開いたようだけれど、結局何も云えないまま
黙りこんでしまった。
 こなたはそんな皆を眺めて、楽しそうにニヤニヤと笑っている。
「わっかんないよねー? わたしも全然わかんないよ。時々“盆栽は宇宙だー!”とか叫んでるしさ」
「まあ、小父さんが書いてるのはいわゆる純文学だから……。筋書きだけ聞いてもよくわからない
わね……」
「お、かがみ読んだことあるの?」
「一応ね。三島賞を取ったっていうやつだけ読んだことあるわ」
「あー『ハグルマ』だよね。さっすがかがみん。でも、わけわかんなかったでしょ」
「う……うん」
 こなたは普段の糸目のまま何でもないように云ったけれど、私はそれにどう返していいのか
わからなかった。
『ハグルマ』は、雑誌に時々短編が載るくらいの知る人ぞ知る作家だった小父さんが、賞を取って
一躍有名になった出世作で、その内容はこういうものだった。

 主人公の男性は、どういう理由からか物事の因果関係を視覚的にみることができる能力を
持っていて、それは噛み合って回る歯車の形になって現れる。主人公はその能力を隠しながら
結婚し、やがて一子を授かることになる。けれどその頃から能力はどんどん強さを増していって、
複雑に絡み合った因果関係を一目で見通せるほどのものになっていく。
 そうしてある日、男は妻と街を歩いているときに交通事故に遭い、心から愛していた妻だけを
死なせてしまう。その遺体を呆然と眺めているうちにキリキリと歯車が回っていって、主人公は
自分が妻と出会ったことが妻が死ぬことになった一番の原因なのだと識ることになり、発狂する。

 ――私が読めたのはそこまでだった。
 晦渋な表現がありながらも物語の態をなしていた小説は、それ以降哲学的な思索に滑り込んで
いき、私の持っている文学的素養では読み解けなくなってきてしまったのだ。
 けれど私がその先を読めなくなった理由はそれだけではなかった。それよりなにより、その小説に
満ちていたあまりにも切実な痛みに耐えられなくなったからだ。
 髪の長く身体の弱い妻は余りにもかなたさんを連想させ、その特徴を受け継いだ娘は余りにも
こなたを連想させた。
 妻を殺したのは自分なのだと云って自責する主人公の慟哭は、そうじろうさん自身の思いであるの
だろうと思った。
279冬/きれいな感情(第八話)6/10:2008/07/08(火) 08:18:10 ID:k2N/nbnD
 こなたは、読んだことがあるのだろうか。いや、きっとないのだろう。私が勧めたラノベすら
ろくに読み切ることができない、活字アレルギーのこなたなのだから。私ですら読むのが
難しかったそうじろうさんの小説を読んでいることなんて考えられなかった。
 だから、私にあの作品の話をしておいて、こんなに普段通りの顔をしていられるのだろう。
みさおと一緒に携帯ゲームをやり始めたこなたを眺めながらそう思う。
「ん? どったのかがみ」
「な、なんでもないわよ」
 不思議そうに小首を傾げたこなたから慌てて顔を背けたとき、ガチャリとドアを開けて
つかさが部屋に入ってきた。
「ただいまー、あ! あやちゃんたち来てたんだー」
「おかえり、つかさちゃん、二階で随分時間かかってたね」
「うん、ちょっとクッキングペーパー探しちゃってた」
「やー、云ってくれればわたしも一緒に行ったのに。ってかそんなの何に使ったのさ?」
「えっとね、濡らしてケーキを覆うようにしておけば、冷蔵庫で固くならないんだよー」
「へー」「へー」「へー」
 私とこなたとあやの、三人分の“へー”がこだまする。それを聞いたみさおが、どこぞの
雑学番組のようにへーへー云いながらボタンを叩く動作をして、あやのに軽く頭を叩かれた。
「で、でもこなちゃん」
「ん?」
「おじさんの仕事部屋の方から何かうなり声が聞こえてきたんだけど、大丈夫なのかな…
…声を掛けようとしたんだけど、盆栽がどうのってぶつぶつ聞こえてきて、こ、怖かったよぉ……」
「あー、うん、ほっといていいから」
 こなたの投げやりな云い方に、事情を知っている四人はへらへらと笑い、つかさは不思議そうな
顔をしたのだった。
 私が家から持ってきたガーランドを飾り――『柊だー』なんてこなたが云っていた――つかさが
ツリーにオーナメントを飾っていたとき、チャイムの音が聞こえてきた。
「あ、みゆきかな」
 時計を見ると、約束の時間の十分前。眼を白黒させているあやのにプレイ途中のPSPを
押しつけて、こなたは部屋から出て行った。それと同時にどたどたと階段を駆け下りてくる
そうじろうさんの跫音が聞こえてきて、私たちは苦笑する。
『『メリークリスマース!』』
 二人分の歓迎の声と、パンパンという二つの音。『きゃっ』という可愛い叫び声。ドスンという
何か重量のあるものが地面に落ちた音。部屋のそこかしこから、押し殺した笑い声が聞こえてくる。
 果たして部屋に入ってきたみゆきはおしりの辺りを撫でさすっていて、私たちは我慢できずに
笑い出してしまうのだった。
「あ、あら、みなさんおそろいでしたか……おはずかしい……」
 そう云って恥ずかしそうに視線を落としたみゆきは、トップスは腰まである桜色のボレロコート、
ボトムスはミニボトムの下にレギンスを合わせるという装いだ。ピンクのボレロなんていうお姫様
みたいな服を着こなせるのは、私たちの間ではみゆきくらいのものだろう。胸元に光るネックレスも
上品で嫌味を感じさせない物だった。
「あはは、私たちもみんな驚かされたのよ。みゆきみたいに尻餅はつかなかったけどね」
「むふふ、ナイスリアクションだったよみゆき!」
 後から現れたこなたがウィンクをしながら親指を突き出すと、みゆきはますます赤くなって
縮こまってしまうのだ。

280冬/きれいな感情(第八話)7/10:2008/07/08(火) 08:19:16 ID:k2N/nbnD
§15

 クリスマスパーティーとは云っても、クリスチャンがいるわけでもなければ、聖歌斉唱も
キャンドルサービスもない。結局のところみんなで集まって騒ぐというだけで、いつも通りの
集まりとあまり変わりはないのだった。
 ただ点滅するクリスマスツリーが、普段より少し幻想的な雰囲気を醸し出していたり。
 つけたテレビでは、クリスマスのチャリティ特番が聖なる夜の施しを訴えていたり。
 こなたがサンタの格好をして寝っ転がっていたり。
 ふと眺めた窓の外、瞬くイルミネーションが少しだけ夜を賑やかにしていたり。
 結局の所クリスマスらしさなんてそのくらいのもので、そうしてそんなささやかなクリスマス
ムードだけが、この夜を少しだけ特別なものにしているのだった。
 ほんの少しだけ特別なその夜に、親友達の笑い声が響いていく。
 そしてその笑い声こそが、私にとってはどこまでも特別なものなのだ。
 受験シーズン前の数少ない休日。こうして気の置けない仲間同士で集まれたことが何よりの
クリスマスプレゼントだと、私は思った。
 けれどそんな楽しい時間はすぐに過ぎていく。
 夜も更けてきて、こなたが用意してくれた夕食はクリスマスムード溢れる物だった。それは
クリスマス用のケータリングサービスだったのだけれど、こなたは『さすがに手作りは無理だった』
なんて云って笑いながら頭を掻いたものだった。
 さすがにこの時期に六人分の食事を作ってもらうなんて、こっちの方が悪いと思ってしまう。
皆口々にそう云いながら、テーブルに並んだ美味しい料理に舌鼓を打った。
 定番の骨つきローストチキンやローストビーフ。エビの洋風マリネや帆立の香草焼き。
緑色をした不思議なスープはブルーチーズが入っているらしかった。どれもプロが作った料理
らしい手間暇が掛けられていて、つかさとあやのはレシピの当てっこをして盛り上がっていた。
 ――少しだけ、ワインなんてものも飲んでみたりして。
 こなたは、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる性質なのだと知った。
 ぽっと頬を染めっぱなしのこなたが本当に可愛らしくって、みんなでさんざんにからかって
遊んだら、こなたはへそを曲げて被っていたサンタ帽で顔を隠してしまったのだった。
 そんな風に楽しい夕食だったけれど、問題はなぜかそうじろうさんがいたことだ。
 まるで当たり前のようにお誕生日席に座り、涙を流しながら『メリー女子高生!』なんて叫ぶ
小父さんは、本当にあの日煙草をくゆらせながらウィスキーを飲んでいた人と同一人物なの
だろうか。私は深刻な疑問を持ったものだった。
 こなたを始めとする私たちはなるべくそちらを見ないようにしていたのだけれど、隣の席に
座ったみゆきだけは何故か大盛り上がりで、二人でずっと話し込んでいた。
 なにやらポスト構造主義がどうのだとか、デリダの脱構築がどうのだとか、マジックリアリズムに
よる現実への反逆がどうのだとか、シニファンとシニフェの乖離により壊滅したシミュラークル性に
より仕掛けられた物語装置がどうのだとかいう話が聞こえてきて、近くで聞いていた私たちは
何を云っているのかわからず、冷や汗を流しながらひきつった笑みを浮かべていた。
 食事が終わったころにはそうじろうさんはみゆきとの会話で何かを吹っ切れたようで、さっぱり
した顔をしてみゆきと握手を交わし、弾むような足取りで部屋にもどっていったのだった。

 そうして部屋に戻ってきて話を再開した私たちにとって、そんなみゆきの博識振りはしばらくの間
話題のタネとなったのだった。
「た、高良ちゃんが云ってたパロールとかエクリチュールとかって何なのー、何語なのー?」
「ええと、フランス語ですね。パロールと申しますのは哲学を記述するところの言語における
優位な概念で、書き言葉に対する話し言葉を意味します。デリダはこの優位性を批判して、
ソシュールはその構造言語学テキストにおいて……」
「もういいっ、どうせ私たちには理解できん!」
 私が慌てて止めたころには、みんな泣きそうな顔でうなり声を上げていた。ただでさえ敏感な
受験生たちのこと、私を含めてこれ以上自信を失ってしまったら困る。私がそう云うと、みゆきは
恐縮した顔で「出過ぎた真似を……」と呟いて、小さくなっていってしまったのだった。
 けれどみゆきが悪いわけじゃない。質問をしたのはあやのなのだし、みゆきはそれに誠実に
答えただけなのだ。そう考えたら、私も何もあんな云い方をしなくてもよかったのかもしれない。
281冬/きれいな感情(第八話)8/10:2008/07/08(火) 08:20:02 ID:k2N/nbnD
 そんなことを思って、私もなんだか落ち込んでしまった。その時私たちは皆少しずつ落ち込んで、
場の空気がしょんぼりとしたものになってしまっていた。
 けれどそんなとき、つかさが大きな華やいだ声でこう云った。
「あ、みんなそろそろお腹も入るようになってるよね? ケーキ出してくるよー」
 そうして、部屋は歓声と拍手に包まれたのだった。
 本当に、つかさは色々と気が回るようになったなと私は思う。ほんの半年前までは引っ込み
思案で要領も悪く、その優しさを上手く発揮することができなくて誤解されることも多かった。
友達との間でも、こんな風に自分で場の空気を変えようと発言することなんてできない子だったのに。
 部屋の外、階段を上がっていく小さな足を見つめながら、私は誇らしさとほんの少しの寂しさで、
胸が一杯になってしまっていたのだった。
 けれどそんな私にこなたが近寄ってきてこう云った。
「かがみ、なんでつかさのぱんつ覗こうとしてんの?」
 ――こなたの頭に大きなたんこぶができたことは、云うまでもないだろう。

「おおおーー!!」
 つかさがケーキの箱を取り外した瞬間、皆の口からそんな歓声が上がった。手間が掛かった
デコレーションケーキが出てくるだろうと思ってはいたけれど、これは予想外だった。
「す、凄いじゃない。そっか、前から作ってたのはこれだったのね」
「えへへ、お姉ちゃんにばれないように作るの大変だったよー」
 デコレーションケーキに乗っているのは、チョコでできたログハウスと、樅の木を模した
小さなロウソク。そこまでは予想ができたことだった。
 けれどその家の周りで遊んでいる、マジパンで出来た小さな人形までは思いつきもしなかった。
 その六体の人形は、それぞれ私たちにそっくりだったのだ。
「つ、つかさにモデラーの才能があったとは!」
「オテラー? 家はお寺じゃなくて神社だよ?」
「いやいやそうじゃないだろ」
「すっげーなにこれ、ちゃんと冬服のカラーまで出来てんじゃん、ありえねー」
「本当に凄いです。私の眼鏡なんて、氷砂糖で出来ているようですよ」
「色つけには、食紅使ってるの?」
「うん、一応全部天然色素を使ってるよ。紫は色素がなかったから、クチナシと赤キャベツを
混ぜてあるのー」
 ――ほー。
 目を丸くして、改めてケーキを見つめる私たちだった。
「そ、そんなにまじまじ見られても照れちゃうよ……食べよ、ね?」
 顔を真っ赤にしながらつかさは包丁を取り出して、六等分に切り分け始めた。
「……でもこれ、誰が誰を食べるー?」
 けれどこなたがぽつりと呟いて、つかさは動きを止めたのだった。
「……確かに、よく出来てるだけにちょっと食べづらいわ……」
「か、考えてなかったよぉ……」
「あーほら、自分で自分を食べればいいんじゃないの? ね?」
「そ、そだね!」
 そんなこんなで、今私たちの前にはそれぞれの人形が乗ったケーキがお皿に乗せて出されて
いるのだ。
 顔を近づけてよくみると、本当に細かいところまでよくできている。私のツインテールは
ちゃんと頭から伸びているし、髪をくくったリボンもいつもつけている色だった。人形の私は
酷く優しそうな眼をして、ニコニコと満面の笑みを湛えている。
 ――なんだか凄く気恥ずかしい。つかさにとって私はこういうイメージなんだな、そう思うと
自然と頬が熱くなっていくのを感じてしまうのだ。
 周りをみるとみんな同じように思うのか、照れくさそうにして自分の人形を見つめているのだった。
「あっはっは、あやのすげー。ちゃんとカチューシャしてんじゃん!」
 けれど大口を開けて楽しそうに笑っていたみさおが次に起こした行動は、私たちの空気を
一変させるものだった。
282冬/きれいな感情(第八話)9/10:2008/07/08(火) 08:20:30 ID:k2N/nbnD
「あー!」
 そんなあやのの大声に、皆が二人の方に注目する。見ると、まさにみさおがあやのの人形を
自分の口の中に入れたところなのだった。
「み、みさちゃんが、わたしのこと食べちゃった……」
 なぜか顔を真っ赤にしながら、呆然と呟くあやのなのだった。
「ごっそーさん」
 口の脇についた生クリームをぺろりとなめ取って、みさおがそう云った。
「もー! なんで食べちゃうのよ、みさちゃんのばかっ」
「えー、だってあやののが美味そうだったんだってば!」
「そ、そんなの変わるわけないでしょ、中身は同じマジパンなんだもん」
「なんだよー、ならいいじゃんか、わたしのをあやのが食べればいいだけだろー」
「もう、そういう問題じゃないの! 少しは空気読め!」
 あやのは、ぽかぽかと子供みたいにみさおを叩き続けていた。
 ――確かに、あやのが云った通りだったのだ。
 みさおの行動により、残された私たちの間に漂う空気は、微妙な緊張感に満ちた物になって
しまっていた。
 そうしてそんな微妙な空気をあらがいがたく確定させてしまったのは、またしてもつかさ
なのだった。
「ゆ、ゆきちゃん、それ食べていい?」
「あ、え、は、はいっ。こ、交換しましょうか」
 顔を真っ赤にしてお互いのケーキを交換するつかさとみゆきを前にして、私は追い詰められた
ような気持ちになっていた。
 ちらと隣を見ると、こなたも憮然とした表情をしながら、それぞれの人形を口に運ぶつかさと
みゆきを眺めているのだった。
 ――こいつは、一体何を考えているんだろう。
 そんなことを思いながらこなたのことを見ていたら、ふとこちらを振り向いたこなたと眼が合った。
 ――頬が、まだ赤い。
 さっき飲んだワインが、まだ残っているのだろうか。そんなことを考えた私の前でこなたは
逡巡するように眼を泳がせたあと、いつもの猫口になってからかうように云いだした。
「ほれほれかがみ、私たちも交換しようって云わないの?」
「は、はぁ!?」
 ――云うにことかいて何を云い出すんだこいつは。
「かがみのことだから、どうせわたしの方食べたいって思ってるんでしょ。ほら、わたしの
方が長髪の分ちょっと量多いし?」
「なー! んなわけがあるか! そう思ってるのはあんたなんだろ、素直にそう云えよ!」
「な、なんでわたしが云わないといけないのさ! 別にそんなことしたくないもん!」
「なら、私だって別にしたくないわよ!」
283冬/きれいな感情(第八話)10/10:2008/07/08(火) 08:21:05 ID:k2N/nbnD
 ――ふん!
 そう云って、鼻息荒く顔を背ける私たちだった。
 どうしていつもこんな風になってしまうんだろう。そんな思いが心の中に湧いてきて、
私は少しだけ悲しくなってしまった。
 けれどこれはいくらなんでもこなたの水の向け方が悪すぎた。あんな風に云われたら、
私だって素直な気持ちを伝えることなんてできやしないじゃないか。あんな云い方じゃ
なければ、私だってこんな心にもないことを云わなくてもすんだのだ。
 ――普段は私をコントロールするのが上手いのに、どうしてこんなときだけこいつは
不器用なんだ。
 そんなことを考えながら周りに眼を向けると、つかさもみゆきもみさおもあやのも、
何故か物問いたげに私の方をじっと見つめているのだった。
 ――なんで私なんだよ!
 理不尽だ。なんだか酷く理不尽だ。
 釈然としない思いに駆られながらも、やけになった私はおもむろにこなたの人形を
ひっつかんで口元に運ぶ。小さく口を開いたところで、これは囓り辛いなと思って一口で
頬張った。
 ふわりと甘さが広がって、けれど決してくどすぎない。マジパンにあんまり美味しい物だという
イメージはなかったけれど、これは普通にスイーツとして美味しくて、つかさの腕前にびっくり
したものだった。
「――なんだー、やっぱり食べたかったんじゃん」
 途端に機嫌を直して、ニマニマと笑いながら口元に手を当てるこなたなのだった。改めて、
ツンデレのキャラ属性はこなたにこそふさわしいと私は思った。
 私は紅茶をごくりと飲み込んで、そうしてこなたに云い放つ。
「そうよ、悪かったわね! あとついでに云っておくけど、サンタ服可愛いわよ、このばかっ!」
 やけくそになってそうまくし立てると、こなたの顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。

 よく考えればワインのアルコールなんてとっくに醒めてるはずなのに。
 こなたの頬の赤みは、その後も中々消えなかった。

 ――そうして私は、もしかしたらつかさは正しいことを云っているのかもしれないと、
その時少しだけ思ったのだった。

(つづく)
28416-187 ◆Del8eQRZLk :2008/07/08(火) 08:21:50 ID:k2N/nbnD
以上です。

えーと、とりあえず。こなた→かがみの感情について色々と
仮説が立てられると思うのですが、一応ネタバレになるかもしれない
ことへの配慮をお願いしたいところであります。

それではありがとうございました。
285名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 12:18:27 ID:OFDdCdI3
>>284
了解、自重しながら全裸待機に入ります。

というかそうじろうさんの悩みを解決できてしまうみゆきさんの博識って凄い。GJ。
286名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 12:27:53 ID:5W6NzGxw
>>284
みんなの装いが素敵で、そしてらしくていいです。GJ!
こなたはああ見えて実はかがみ以上に素直じゃないのが可愛いところだ。
287名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 13:39:28 ID:ulnR0HXh
>>284
GJです。
緊張感のある、切ない物語にもはや中毒状態になってます。
どのように物語が発展して意気そして収束するのか、楽しみにしてますね。



話は変わるけど、FLASHゲームの「新・いきなり次回予告」をいじってみた。
 → http://kairuna.hp.infoseek.co.jp/Ikinari.html

================================

「制服って脱ぎにくいよね」と言おうとしたつかさ。
しかし誤って「制服って脱がしにくいよね」と言ってしまい・・・!?

次回「こなたの野望と制服ハーレム」 乞うご期待!

なお、来週のこの時間は『ドキドキ☆かがみの恋愛講座』をお送りします。

================================
288名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 13:49:11 ID:z73X/Gzp
>>287
試しにやってみた
冒頭にふいた


ハイ!アタシかがみ☆
ゆい姉さんの魔法が暴走して学校が大変なことにッ
校舎も壊れちゃったの!!
どうしよう〜〜こなた先生たすけてぇ

次回、魔女っこかがみ
「悲しい記憶 ゆい姉さんの思い出」
見てくれなきゃヤだよッ☆
289名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 14:25:02 ID:whV17dkT
>>284
知識量といい描写力といい物語展開といい、いや、なんかもう……。
私には、物語の続きを狂おしいまでに待ち焦がれることしかできません。
ああだめだ、何をどう言えばいいのか言葉がわからんですごめんなさいっorz

>>287
  超短いスカートでいつもパンチラ状態の女子高生こなた。
  密かにこなたの事を思うかがみは
  「こなた☆THE今日のパンチラ日記」を毎日つけている。
  そしてパンチラ日記を狙う謎の変体体育教師はなぢみゆき。
  こなたのパンチラに情熱を燃やす2人の明日はどっち!?

  次回「その日記、先生にくれんか?」

……なるほど、違和感がない。
290名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 14:58:38 ID:ZVegzcln
違和感なさ過ぎ自重wwwwwwww
291名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 15:51:52 ID:399DT50h
>>284
あぁもうGJすぎる!!こなたもかがみも可愛すぎるよ!!
次回も全裸で待機です!!

>>287
「きみは誰なんだ・・・?」
 いきなりのつかさの発言。
 そう、つかさは完全に記憶を失っていたのだ。
 2年前のこなたとの試合から
 ずっと昏睡状態で、
 目覚めたら記憶が失われていた。
 かがみは恋人であるつかさを救えるのか!?
 そしてつかさと再会したこなたがとった行動とは!?
 次回、「2年前の神経衰弱で・・・」
 「かがみの浮気相手はこなただった」
 2本立てです!お楽しみに♪

かがつか、こなかがの三角関係キタコレ
292名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 16:26:20 ID:0M0f5sfh
293名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 16:28:12 ID:0M0f5sfh
↑ミスった、本当に申し訳ない
では改めて。GJです!
しかし進めば進むほどに、こなたのかがみに対する気持ちがわからなくなってくるなぁ。
何かしら含みを感じるけど、余計なことは考えずにいこう。
素直に次を楽しみにしておきますよ。
294名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 17:51:47 ID:OFDdCdI3
ちょw なんでいきなり次回予告w
ついかっとなってやってみた。

 「マニュアル人間なんか嫌いよ!」
 そう言うと、突然飛び出していったみゆき。
 それを必死で追いかけるこなた。

 今まさにみゆきのスカートを捲ろうとしていたかがみも二人のあとを追う。

 次回「しりとりを“りんご”から始めるのは止めろ!!」


 三人の運命やいかに!?乞うご期待!
 (この番組は有料となります)
295名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 18:32:21 ID:lnyTXpYz
 最後の戦いを挑むこなた。
 しかし、最強の敵
 かがみゆたかロボがいた!
 こなたはかがみゆたかロボを
 倒すことが出来るのか?

 次回!
 起動戦士こなた「最後の戦い」
 お見逃しなく!
296名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 20:48:35 ID:G6hdpMe+
 男子校に通うゆたかとみなみは
 早く童貞を捨てたい高校2年生。
 いつも頭の中はそのコトでいっぱい。
 「しょうがねーな、付き合ってやるよ」
 と悪友ひよりに誘われて、
 ゆたかとみなみは夜の街へ。
 そこでゆたかとみなみは人気ナンバー1の
 風俗嬢かがみとこなたと出会い、一目惚れ。
 しかし、かがみとこなたにはとんでもない秘密があった…

カオスだな
297名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 21:49:30 ID:1T7YDQqK
>>284
とりあえずこのシリーズのファンしてる私としては、
迂闊な感想はかけないのでただただ先を待つのみ、として・・・

そうじろうとみゆきの文学対談にウケタwwwwww
「文学部唯野教授」を思い出す俺wwww
298名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 22:09:58 ID:KHJP0vYG
増え続けるクローン。
 遠い未来、人類は迫害されていた。
 「先に逃げて!こなた!!」
 「うん。逃げるよ、
 じゃあねバイバイゆたか。てへ☆」
 「ちょっ!まてやゴルァァァ!!」
 こなたとゆたかの
 夫をかけた壮絶な戦いが今始まる。
 次回「みゆきはこなたとゆたかの
 どっちを取るのか」
 ところで、みゆきって誰?

……みゆきさん、、こんなとこでも空気ですか…
299sage:2008/07/08(火) 22:15:40 ID:TYM7N5vV
>>287
ためしにやってみた

卒業を間近につかさは考えた
 「大人になるってどうゆうこと?
 自分がやりたいことって何?
 高校のときから付き合っているこなたと結婚してそれから…」
 つかさは卒業旅行でかがみと出会い、運命が変わってゆく

 こなたがかがみと恋に落ちることになろうとは…
300名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 22:18:50 ID:TYM7N5vV
ageてしまったみたい・・ごめんなさい
301名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 23:19:26 ID:mN87vsxW
まとめサイトから初めて流れてきました。
みなさん、レベル高すぎです!それに、キャラへの溢れんばかりの愛情を感じ、
同じらきすたファンの一人として嬉しくなってしまいました。
作者のみなさん、続き&次回作、楽しみにしております!

最後に、>>287に触発されてやってみた結果を貼ってみます。
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 「覚悟しろみゆきーーッ!!」
 突然背後からみゆきを襲ったのは
 ペットのかがみちゃんだった!!
 とっさに通りかかった
 こなたを盾に攻撃から逃れるみゆき。
 この戦いに勝利するのはどっちだ!?

 次回「魔王こなた覚醒」!!
 盾にしてゴメン☆

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何故か、魔王こなたに違和感を感じない。。。
302名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 23:44:04 ID:1T7YDQqK
>>301
魔王こなたに違和感を感じない・・・
そりゃあそうだ。
>>43でも立証済みwwww
303名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 00:04:18 ID:yoQW6M7H
次回予告ジェネレーターはそろそろ自重して欲しい。
10レス近く連続すると流石に鬱陶しい。
304名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 00:31:34 ID:15DUeMsx
 こなたが、いきなりかがみに押し倒された!!
 そこを、なんと恋敵のゆたかが目撃!!!
 いったいこの3角関係はどうなるのか!

 次回、あなたもこの物語の観客となる…!

ちょwww
305名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 00:36:04 ID:2P55nsUA
ここももう末期だな
306名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 01:03:44 ID:mb+vhGhw
>462 :名無しさん@ピンキー :sage :2008/07/08(火) 18:41:38 ID:LDgiLT6I
>キャラ名で脳内メーカーやって大量にURL貼り付けとか、
>ジェネレーターでただキャラ名使っただけの無関係な内容の文を貼り付けるとか
>
>「職人さんのネタになるかもしれないからいいじゃん」なんて思ってるようなら大間違いだ
>いい加減、お前らのやってる行為が荒らしと同じだと気づけボケが
307名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 02:52:56 ID:Lk/IQMx7
アニメ化が始まった時かららきすたは末期だったよ
308名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 03:03:38 ID:3PlZn5qH
>284
夏のまつり姉さんのお話が忘れられないのです。機会があったら外伝で読んでみたいくらいに。
そしてクリスマスもお一人なのですね。……ぐーたら巫女に幸あれ。

二人が夜の街を走る時間が近づいてきたようですが果たして何が起こるのか、
期待もみなぎってきましたぐっじょぶ
309名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 03:41:10 ID:itVdGtbv
>>307
最初からクライマックスってことか!
カッコイイ!
310 ◆MoiSlbQnQw :2008/07/09(水) 03:51:23 ID:9Ua6TZig
どうも、お久しぶりです。
拙作『こな☆よめ』のあの部分がどうなっていたのか、書かせていただきました。
個人的には薄めですが、一応鬼畜注意となっております。ゆたか好きの方、ひより好きの方、本当にすいません。

ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0126.txt

ちなみに。これを読む前にこのスレの>>192>>203を見ていただけると、話がわかりやすくなると思います。
311名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 20:35:44 ID:eyKfGyRE
駄目だ……筆が進まんorz
312名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 20:50:06 ID:5gug+HPI
>>311
よう、俺。
脱線してしまって話がすすまないんDAZE☆
313名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 21:34:21 ID:vF9ge6cA
らき☆すた脱線SS集
このあとすぐ!
314名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 21:51:50 ID:+b0QfDRf
レスラーあやの「呼んだ?」
黒ゆたか「呼んだ?」
へんたいかがみ「呼んだ?」
はなぢみゆき「呼びました?」






総受けこなた「なんかみんな……脱線には違いないんだけど……
         どうも脱線という気がしないんだよね……」
315名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 22:21:47 ID:DNSm1/UU
( =ω=)<筆が進まないとお嘆きのキミにはこれをあげよう
( =ω=)つ大神
316名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 22:29:07 ID:bmajQPrO
>>315

「あれをやってからというもの、枯れ木を見ると頭の中で丸を書いちゃうんだよネ(=ω=.)b」
「なんて言うかホント重症だなあんた…」
317ふた☆自重:2008/07/09(水) 22:58:42 ID:zmFQWv6V
諸事情で自重してました。
ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0127.jpg

もう自重解除してもよろしい…?
318名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 23:02:48 ID:X9wgJEp5
>>317
よし!やっちまえ!
319名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 23:16:13 ID:+b0QfDRf
>>317
自重解除を・・・許可・・・いやむしろ申請する・・・
320名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 23:20:02 ID:DRqNyyR1
>>317
おかえりー愛してるぜっ!
321名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 23:28:14 ID:5p7dLIPV
>>284
続き待ってたぜ ! 
ああもう畜生 ! 本当に面白いな ! どんだけ語彙豊富なんだw 最後まで一気読みしたよ !
次回も楽しみにしてる !

>>317
Gj !
うん、私の頭の中のビジュアルもこんな感じだったw
322名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 00:23:13 ID:sY2sb3nt
>>316
え、当然だろ?あとは忙しい時につい『二』の記号を書くとか。

こなたに言われるまま大神を借りて、クリアした後にこなたを見た瞬間指で囲むように丸を書いてしまうかがみ萌え。
(人物に向かって丸を描くと一部を除いてその人が主人公を撫でてくれます)
それに気付いたこなたが「なに?撫でて欲しいの?」と迫ってくるので苦しい言い訳(胸を成長とかなんとか)で誤魔化すかがみ萌え。
そしてこなたも同じようにかがみを囲んで丸を描かれ、それに反応しただけだからね、と言い訳しながら抱きしめて頭を撫でるかがみ萌え。
323名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 00:25:53 ID:xowOtWCC


>>170
ついにアクションを起こせたこなたと行動し始めたつかさとみゆき
みさおたちもたぶん?
ついに反逆開始ですか

>>175
バランスよく萌える


>>195
ツインテールは海の怪獣ですから

>>222
うん、甘いです
かがみよかったな

>>231
本来ツインテールは餌ですからね

>>250
必ずかなうと信じてる

>>251
そして最後に落とす

>>256
かがみてか
私がつかさにとられちゃうんじゃないかって
私がつかさにとられるって
同じじゃ?

>>267
悪くはないです

>>284
こなたの感情は愛?(広義で)
もしかしてみさおとつかさとみゆきは
こなたとかがみが交換するように仕組んだ?

>>310
ダークネスオブゆかた


32442-519:2008/07/10(木) 02:43:06 ID:Lq5NpofK
二輪の花、CRツンデレに感想、お読みいただいた方ありがとうございます。
>>317
久しぶりにふたさんのイラストが見られてにんまりです。これはツンデレなのか、いやデレかしら……。

さて、誰も準備していらっしゃらなければ投稿します。
 二輪の花 第13話
・8レス使用
325二輪の花(1/8):2008/07/10(木) 02:49:48 ID:Lq5NpofK
【13話:you】

 9月24日、水曜日。
 退屈な午前の授業が終わり、四人は表面上はわいわいと四方山話に花をさかしている。
 あっという間、とは間の抜けた言葉だが、光陰矢のごとし、6時間目が終わり、担任の黒井のホームルームも終わってからしばらくした後、
 昨日のアニメのこと(こんな時でもこなたはチェックは欠かさない)を机に伏して物思いにふけっていると、こなたに二つの影が背後からしのびよっていた。
 柊かがみは独りで帰ったのか、クラスに残っているのか、いつもの3ーB教室には来ておらず、どことなく間の抜けた思い出、こなたは座っている。
「泉さん」
 みゆきの呼びかける声をきき、こなたは「うにゃ?」といいながら振り向く。高良みゆきと柊つかさが、二人して立っていた。
「んー?」
「泉さん、ちょっと相談があります」
「うん、相談」
「二人が、わたしに?」
 こなたは椅子ごと二人のいる方向に向ける。それから、後ろの空いた席に座るように促した。
 席主は帰宅済みだから何も遠慮することはない。
「泉さん、正直に話してください」
「……な、なにが?」
 いきなりの修羅場展開にこなたは、苦笑を交える。
 最近はこんなんばっかりだ、とため息をつきながら。
「こなちゃんと、お姉ちゃんのこと」
「だから、それは」
「いえ、わかっています。今起きていることがイレギュラーで、なにかが起きてること」
「そんなこと、ないよ」
 顔を伏せながら、こなたはあいまいに返す。
 みゆきは顔をほとんど触れ合うくらいまで、こなたと顔を近づけた。
 こなたが「ち、近い」と抗議すると、呼吸した空気がみゆきの口元にかかった。

 みゆきは数度瞬きをして、
「お願いです、泉さん。話してください。私たち、友達ですよね? どうしてそんなに他人行儀なんですか?
 困ったことがあったらいってください。私たちでよければ、いくらでも手を貸しますし、貸したいんです。だから、お願いします!」
 早口でまくしたてたせいで、唾がとんでこなたのほっぺたにかかる。
 みゆきはすぐさま「あ、申し訳ありません!」と平謝りし、制服のポケットからハンカチを取り出し、丁寧にこなたのほっぺたを拭いた。
 くすぐったい感触にくすりと笑った。
「――お願いします、泉さん」
 後ろからつかさの涙をすすりながら、「お姉ちゃんのこと、私もどうにかしたい」と訴える声が、かすかに響く。
 沈黙。部活動を行う生徒の声が、相対的に拡大され、耳障りな雑音となって耳に届いていた。
326二輪の花(2/8):2008/07/10(木) 02:51:21 ID:Lq5NpofK
 今日も埼玉はピーカンで、太陽の恵みが、際限なくいきわたっていた。
 まさに快晴といった天候で、日が傾き始める4時になっても空は真っ青で、時折気晴らし程度のそよ風が吹いている。天気予報によるとこれが一週間ほど続く。
 
 こなたはあきらめるように、あるいは自重気味に笑った。
「――敵わないよみゆきさんには。もちろん、つかさにも」
「泉さん?」
 こなたは立ち上がり、ぱたぱたと制服の埃をはたいた。立ち上がったことに別段意味を見出せるわけではない。
 つられるようにみゆきとつかさが立ち上がると、身長差が浮き彫りになる。こなたは気持ち程度に顔をあげ、真顔になった。
「多分、みんなには――特につかさには、辛い話になると思うよ。それでもいい?」
 確認するかのように、返事を促す。
 みゆきとつかさはお互いに顔を見合わせ、確認するようにうなづく。その後こなたのほうに向きに直し、
「かまいません……ですよね、つかささん」
「う、うん!」
 短い言葉に、強いいい意思。
 そっか、と自分を励ますようにこなたは相槌を打った後、間をおいた。

 二人の気持ちを斟酌するならば、本当にするべきことはひとつだ。
(あっているんだよね? お母さん)
 こうすることで、かがみに嫌われるかもしれない。
 こなたとかがみの、細い細い脆弱な糸で繋がっていた関係までも、跡形もなく途切れるのかもしれない。もう後には戻れない。
 かなたのことを思い浮かべ、正しいのかを尋ねた。答えが返ってくるわけではないから、何の意味もない。
 それでも。
 これ以上は隠しことはできないし、どうしようもない。
 鞄にしまってある、真っ白な一輪のカーネーションを心に供えてある花瓶に飾った。
 必要がないのに、水を与えてやると、その恵みを享受した造花が、嬉しそうに輝いているようだった。

 こなたはもう一度「そっか」と言い、それを決心の言葉とした。
327二輪の花(3/8):2008/07/10(木) 02:53:02 ID:Lq5NpofK
「わかった。とにかくここじゃ人が多いし、万一かがみが来ても困るから、場所を変えようよ」
「それならば、いいところがあります」
「あそこだね、ゆきちゃん?」
「ええ」
「あそこ?」

 こなたは頭にクエチョンマークを浮かべていると、みゆきが「未使用の教室です。ここなら邪魔も入りません」と説明した。
 つかさが張り切って、私が案内するよ! というのでこなたは黙ってついていった。
 道中は無言だった。上履きのカツンカツンとする音が廊下に響いた。

 すでにホームルーム終了即帰宅という時間帯も過ぎた後で、人はまばらだ。大抵これは最終下刻時刻まで続く。
 下刻時刻付近になると部活組が集団を成して校門を出て行くので、登校時と変わらない喧騒を生み出すのだ。
 その中間地点に位置するホームルームからしばらくたった後というのは、学校特有の賑やかさからずっと離れた異質な空間に位置しており、どことなく郷愁を帯びている。
 階段を下りたとき、かがみによくに似た髪型をしている女性と見つけ、こなたの表情がこわばった。
 が、通り過ぎるときにちらりと盗み見をすると、別人であったので安堵した。
 ここだよと明朗な声とともに立ち止まる。中は以前と同じように誰もいなかった。

 しばらく「こんな教室があったんだね」とか「サボりに最適だ」とか、日常会話に終始した。
 それもすぐに尽きる。一度沈黙が訪れた後は誰も言葉を発しなかった。
 こなたは、もう逃げてもしかたないか、と思い決心して切り出した。
328二輪の花(4/8):2008/07/10(木) 02:54:49 ID:Lq5NpofK


「それは――本当のことですか?」
「残念ながら。私も信じられなかったんだけどね」
「ゆたかちゃんが……うそ」
 こなたは今までのことを二人に話した。ゆたかとかがみがプラトニックではなく、肉体関係をもって付き合っているということ。
 それが、少なくてもこなたにとっては、かがみの本心には思えないこと。
「確証はありますか?」
「ないけど……確信はあるよ。証拠はないけど」
「ひどい……。いくらゆたかちゃんでも、ひどいよ」
 瞳にいっぱいに涙を浮かべたつかさは、涙をこぼすのを我慢しようと躍起になっていた。
「しかし嫌ならかがみさんも、断ればいいと思うのですが。
 ……もちろんそんな単純なことであれば、泉さんも悩んでいらっしゃらないのでしょうが。
 それならば、なんなのでしょう。何がかがみさんの桎梏となっているのでしょう」
「うん。おそらく何か弱みでも握られているんじゃないかな。
 べたなところだけど、あまり見られたくないものを写真に撮られているんだと思う」
「なあに、それ」
「それは、できれば空気を読んでよ」
 相変わらずのつかさに、こなたは少し呆れながらも、すぐに真剣になる。
「それならば、どうすればいいんでしょう? 警察に相談しますか?
――そうしたものは、一度流出すると大変困ります」
「できれば、私としては、あまり物騒なことは避けたいよ。
 多分ゆーちゃんもまだそこまではしていないと思う。
 あくまでもゆーちゃんはかがみのことが好きみたいだし、無益だろうから。
 だからこそかがみも黙っているんだと思うし」
「でも、お姉ちゃんが!」
 つかさは錯乱気味だった。大声をだして、こなたと正面に向き合う。
「わかってるけど……かがみだって警察沙汰で済ますんだったら、最初からしていたと思う。
 かがみ法学部志望だし、かがみは強いから。こうしたことは経験になるだろうし――嫌な経験だけど」
「とにかく、講じるべき手段をできる限り考えましょう。早急な行動は自体を深刻化するだけです」
 それでいいですか、つかささん? とみゆきは心配そうに付け加えた。

 こなたは二人の関係に少々不思議に思いながらも、
「私もそう思う。今すぐの行動はかがみのためにも良くないと思うよ」
「うん、わかった」
 つかささんは消沈気味だったが、言葉を搾り出すように力なくうなづいた。
 無理もない。姉のピンチに何もできない自分が嫌なのだ。
 つかさは、今すぐにでもかがみから事情を問いただし、かがみに協力したいと思ったが、二人の意見を聞き、それに従うことにした。
 ゆきちゃんも言っていることだし、きっとあってると、つかさは言い聞かせた。
「いますぐの行動はどうかと思うけれど、私に良い案があるよ」
「……良い案とは?」

 みゆきの真摯の瞳を一心に受けながら、こなたは拳を握った。強く握ってしまい、爪が肉に食い込んで手のひらに痕を残した。
「まあ、まずは私の話を聞いてね」
 ふふと自信の笑みを見せる。
 最近はゆーちゃんにやられっぱなしだったけど、これまでだ。
「フラグはもう、十分にたったからね――!」
329二輪の花(6/8):2008/07/10(木) 02:56:11 ID:Lq5NpofK


「なあ柊」
「何?」
「ねえ柊ちゃん」
「だから、何?」
「やっぱし変だよ、柊ぃ」
「だーかーらー、何が」
「いろいろ」
「いろいろでわかるか」

 みさおとあやの、二人に呼び止められたかがみは、それからずっとこんな調子だった。
 帰ろうにも、こなたのクラスにいくにも、逃げ出せる雰囲気がない。
 そのくせして聞いてくるのは「最近の柊はおかしい」とか「柊ちゃん、何か困っているの?」とここ最近、下手したら三桁くらいは聞かされた言葉の応酬だった。
 うんざりとしながら、繰り返される質問を曖昧に答える。
 二人に話したところで何も変わらないのだから、かがみは二人に話すつもりはなかったし、みさおとあやのも、はいそうですかといって引き下がるつもりはなかった。
「柊ちゃん。何か困っているんじゃないの? 最近泉ちゃんと一緒にいてもあまり楽しそうに見えないわ」
「――そんなことないわよ」
「うそをつくな柊ぃ! 私にはわかるんだからな!」
「何がだよ」
「――何かが変なの」
「あっそ……」

 こうした堂々巡りを、かがみは途中から無意識で返していた。頭の中では別のことを考えていた。
 こなたのこと。
(こなた、こなた……)
 無表情、不機嫌を装っていたが、本心は泣き出したくって、かがみの心は無残なまでにぼろぼろに壊れていたのだ。
 たとえ体が汚れたものだとしても、プラトニックな、真の愛はこなたのもの、そうかがみは思っていた。
 ……学校があった日の、こなたの態度を思うと、またそれに対して喜ぶゆたかを考えると、余計にかがみは死にたくなって、右手首を左手でそっとつかんだ。

「柊ぃ! 私の言うこと聞いているのかあ!」
「はいはい聞いているよ。だからなんともないって」
「むう、あやのー、柊ぃ手ごわい」
「そうね……」

 いつに終わるのだろうか。いつに終わってもいい。
 そもそも、終わっているのだから、とかがみは二人の詰問を聞き流していた。
330二輪の花(7/8):2008/07/10(木) 02:57:47 ID:Lq5NpofK


「―――これが、私の作戦。だいたいはわかった?」
「……はい。つかささんは大丈夫ですか?」
「うん、まかせて、ゆきちゃん」
「頼むよ。二人が失敗したら台無しだから。みゆきさんはあんまり心配していないけど、特につかさ。パソコンの使い方はわかる?」
「うーん、ちょっと自信ないかも」
「まあ、正直なことはいいことだよ」
 はっきりとしたつかさの物言いにこなたは苦笑しつつも、
「みゆきさん、任せられる? もう一度詳細の手順は追ってメールするから。それでつかさに教えてあげて」
「はい。任せてください」
「ごめんね、こなちゃん」
「いーや。正直二人が協力してくれないとうまくいかない作戦だから、結局はいつかは話そうと思っていたし、私のほうが感謝したいくらいだよ」
 こなたは説明用に書いた黒板を消した。
 こなたの身長では当然最上部は届かないので、大体使用した高さは半分から下だけだ。
 説明時間は一時間ほど。

「…ですが、別に泉さんひとりでもできなくはない気がしますが」
「昨日みなみちゃんの家にいったんだよ」
「みなみさんの家に?――確かにみなみさんには警戒されている、というかもう一度みなみさんの家に行くのは危険ですね」
「その時にみなみちゃんが教えてくれたけど、おそらくひよりんとパティに私から言っても、だめだと思う。
 その上ふたりとも、とくにひよりんはパソコンに詳しいほうだから、まず間違いなく私がやったら警戒されるよ。たぶん触れさせてくれないと思う」
「みなみさんが、おっしゃったのですか?」
「うん。どうにもみなみちゃんの意図が読めないのが気がかりだけど」
「……ねえ、こなちゃん」
 つかさが控えめに話しかける。二人がつかさに注目すると、つかさは「あはは」と顔を赤らめて口を濁し、
「たぶん、心の底ではこなちゃんを応援しているんじゃないかな。
私がゆきちゃんの――ううん、なんでもないよ? だってみなみちゃんにとってはゆたかちゃんが大切な人なわけだから」
 大切な人、というつかさらしい乙女チックな言葉にこなたは口元を綻ばして、
「そう、かもね。なんにせよつかさ。つかさにかかってるんだよ。お願いだからどじらないでね」
「う、うん」
 まかせてと、頼りない言葉だったけど、こなたはそれに賭けることにした。
331二輪の花(8/8):2008/07/10(木) 02:59:11 ID:Lq5NpofK
「ただ、泉さん」
 みゆきは語気の荒い声で、
「いくらなんでも無用心すぎませんか? みなみさんは小早川さんに与しているわけでしょう?
 その相手にわざわざ出向くなんて、泉さんのおっしゃるこれからの作戦を吟味しましても、明らかに間違った行動だと思います。
 泉さんが、かがみさんに冷たい態度をとっていらっしゃるのも、小早川さんに察知されないためなんですよね?」
「わかってるよ。でも、そうするしかなかった。
 さっきもいったけど、私には確信――それ自体は疑いないけど――しかないわけだし、どうしても情報不足だったから。
 危険を冒してでも、なんとかするしかなかった。それはわかって」
「……あ、いえ、別に泉さんを非難しているわけではないんです。
ただちょっと気になってしまって。御気を悪くなさったのなら申し訳ありません」
 自分の声がひどくきつい言い回しになっていたことにみゆきは気づき、慌てて訂正した。

 こなたはわかってると、目だけで返答し、つかさのほうに向いた。
「つらいだろうけど、絶対にかがみには内緒ね。下手するとゆーちゃんに感づかれるから」
「……うん」
「なかない泣かない。私だって辛いんだから。かがみを今、慰められないのは。今だけだから、ね、つかさ。がんばろ」
 かがみの名前を出したとたんに表情が曇るつかさを、こなたは励ました後、
「つかさならまったく無警戒だと思う。口実は私が考えるよ」
「わかりました」
「うん!」
「それとみゆきさんには個人的にも相談事が」
「なんでしょうか? 私にできることでしたら、是非」
 ありがとうとこなたは感謝しながら、その旨を述べると、間髪おかずにみゆきはうなづいた。

 じゃあ、とこなたは一呼吸する。
 
「決戦は10月4日、土曜日。この日が勝負するつもり。だから二人はそのときまでに、終わらせてね。最後は私にまかせて。
――かがみは、私の嫁だから」
「頼りにしています」
「お姉ちゃん……まっててね」
332二輪の花(9/8):2008/07/10(木) 03:00:26 ID:Lq5NpofK


 二人を見送った帰宅路。こなたはとぼとぼと歩きながら、これからの展開を頭のなかでシミュレートした。
「……どっちみち、 修羅場は避けられないよね」
 田んぼのあぜ道をゆっくりと歩く。駅までは自転車で通学したのに帰りは自転車に乗らなかった。
 そのことに気づいたのは、結構な距離を歩いた後だった。
 後の祭り、明日は早起きしないといけないと思うとため息もでるが、まあしかたないとこなたは前向きに考える。
 せっかくだから赤い扉――ではなく、普段とは別の道を通ってみることにした。
 考え事をしていたし、気分転換になるからと、自己正当化に励んだ。

「かがみ、待っててね」
 いろいろあったけど、もう迷わない。
 それでも、もし本当に本当にかがみがゆーちゃんのことを好きだったならば、その後のことはその時に考えればいい。
 手を引くのか、それとも諦めきれないのかはわからない。恋はそんな簡単に諦められるものではないからだ。
 それでも今は悩まない。
「だってそうだよね」
 こなたは、時折吹くそよ風に前髪をなびかせて、自分自身に語りかけた。

「昔の人も言っているじゃないか――やらない後悔よりも や ら な い か」

 私はかがみのことが好きだから、全力を尽くす。
 白いカーネーションと黄色のカーネーション。二つの意味を私は頭に思い浮かべる。

 こなたはうんっ、と前に一歩ジャンプして帰路を歩いていった。
33342-519:2008/07/10(木) 03:14:36 ID:Lq5NpofK
以上です。ごめんなさい、5が抜けていました。

長らくお付き合いさせてしまいましたが、次回で最後となります。
初投稿した時点で7話程度しか書いておらず、戦々恐々ものでしたが、最後までお付き合いいただければ、と思います。
334名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 03:15:49 ID:zwB4ojMj
>>333
GJ!
次が最後ですか…本当にどうなっちゃうんだろう
かがみはもちろん、ゆーちゃんも戻れるんだろうか。
そして、ついにこなたが動き出しましたね。
二つのカーネーションの意味もわかったみたいだし…。
みゆきさんとつかさに伝えた策とはなんなのか。
こんなにかっこよく心に響いた「かがみは私の嫁」は今までなかったな…
こなた、がんばれ!超がんばれ!!
335名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 09:04:30 ID:YX5sloIP
>>333
よっしゃ、役者がそろってきた!
頼むぞ、こなた。二人に救いをもたらしてくれ!

という訳でぐっじょぶでした。
336名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 21:12:08 ID:HkpndnlT
さて、投下よろしいでしょうか。
33742-115:2008/07/10(木) 21:18:52 ID:HkpndnlT
 ではいきます。


 「前大統領はみゆきに大変な勘違いをさせました」


 ・10レス
 ・エロなし でも卑猥かも……
 ・実在・存命の政治家が名前だけ登場
 荷物の中で携帯電話が鳴る。
 「あ、私だ」
 かがみはこなたと一緒に同時プレイしていたシューティングゲームを止め、荷物を漁って携帯を取り出
す。
 「家電(いえでん)からだ……もしもし?」
 ここは泉家。かがみだけが遊びに来ていて、部屋にはこなたと二人きり。
 「あ、まつり姉さん?」
 週末にかこつけて、教師たちが出し惜しまなかった宿題の掃除は、まだ志半ば。それでもゲームに熱中
しているのは、昼下がりの気だるい空気に喝を入れようとこなたが提唱したものであり、シューティング
ならとかがみが妥協した結果実現したものである。
 「え、みゆき? もう来たんだ」
 一人で泉家に来たかがみだが、柊家ではつかさがみゆきを迎える事になっている。何でも新しい料理の
レシピを開発したとかで、それを夕食として振舞うのだという。
 かがみの会話を横目に、こなたは飲みかけのコーラのグラスを手に取る。ゲームを始める前に入れたそ
れは、すっかり炭酸が抜けているようだった。
 「え? 私何も……」
 電話口では、かがみが戸惑ったような顔を見せる。何か叱責するようなまつりの声も、漏れ聞こえてく
る。
 姉妹がいると色々あるんだねえ……。
 大方、実生活面でずぼらなかがみが、家事の分担をすっぽかすか何かしたのだろう。その程度のことだ
と思い、こなたは炭酸の抜けたコーラを口に含む。
 だが次の一言、かがみが発した爆弾発言がこなたの耳から入り、口の辺りで炸裂した。
 「ええ〜!! つかさが妊娠!?」

 ぶ〜〜〜〜

 こなたはコーラを吹いた。最後の瞬間に下唇を突き出してしまったため、跳ね返ったコーラの大部分は
自分の顔にかかってしまい、座卓に到達した飛沫の一部は、かがみが持ってきた『とある機関士への追憶
』という本(暇を持て余したら読もうとしていたライトノベル)まで巻き込んでしまった。
 「ね、姉さんたちもなの!? え、ちがう? うん……うん……。ちょ、何で私のせいなの? ……分かっ
た、すぐ行く」
 舌打ち混じりに電話を切ると、顔からコーラを滴らせながらこなたが聞きいてくる。
 「えと、おめでた?」
 いや……と、かがみは曖昧に首を振り、
 「何か知らないけど、みゆきが私以外の姉妹の誰かが妊娠したと思い込んで、お祝い品を持って来ちゃ
ったんだって」
 「なんというカオス……」
 「とにかく帰るわ」
 そう言って、かがみは荷物をまとめだす。『とある機関士への追憶』に爆弾コーラの被害を認めると、
ウェットティシュを取って出して拭いた。
 「私も行くよ」
 こなたが言う。
 「嫁になったつかさを見なければ」
 「いや、なってないから。ていうか、あんた本当に嫁が好きね」
 「まあね」
 こなたはコーラ滴る顔のまま、意味ありげに笑った。
 「って、なんて顔してんのよ」
 こなたの顔を見たかがみがギョッとして聞く。
 「コーラに自分の顔吹いた」
 「逆でしょ」
 かがみは『とある機関士への追憶』を拭いたウェットティッシュで、そのままこなたの顔を拭きだす。
目を瞑って顔を上に向ける様は、まるでキスをねだるかのようだし、こなたもそう見えるように心がけた
のだが、かがみはというと、むしろ顔を汚して帰ってきた子供とその母親のような構図なんだろうなと思
った。
 「本を拭いたやつで、そのまま顔を拭くかがみ萌え♪」
 「あ、ごめん」
 「あ、いーのいーの」
 新しいウェットティシュを取ろうとするかがみを、こなたは止める。
 「つまり、ラノベと同じくらい私の事が好きだと」
 「バカな事ならいくらでも思いつくんだな……ていうかダメだ。顔洗ってきなさい」
 ウェットティッシュでの限界を悟ったかがみが言う。
 「せっかくかがみに拭いてもらったのに?」
 「……置いてくぞ」
 「あー、待って待って」
 こなたが洗面所にすっ飛んでいったので、かがみは床を拭きながら待つことにした。
 こなたが洗面所にすっ飛んで行ったので、かがみはテーブルを拭きながら待つことにした。
 「自分の顔で水を洗」うこなたは、この時はまだ、まさかみゆきの勘違いの原因の原因が自分だなどと
は、夢にも思っていなかった。




 「顔を上げていいわよ、みゆき」
 こなたを伴ったかがみが帰宅すると、みゆきはようやく土下座していた顔を上げた。するとその場にい
た全員……いのり、まつり、かがみ、つかさの柊四姉妹に、父のただお、母のみきと、こなたの総勢七人
はいっせいにみゆきから目をそらした。別に彼女を嫌ってではなく、眼鏡を外して畳に額をつけての土下
座だったため、顔には畳の痕がくっきりとついていたのだ。
 「本当に申し訳ございません。なんとお詫びしてよいか……」
 かがみを見ると、今度はそちらに向けて土下座の姿勢となる。
 「もうやめてってば。誰も怒ってないわよ」
 というか、笑いを堪えるのに必死である。
 「でも……」
 みゆきは顔だけ上げるが、やっぱり畳の痕がくっきりだ。模様の見本としてカタログに載せられそうな
ほどなので、怒れという方が無理である。
 「とりあえず、何があったか教えてよ。その勘違いが、何故私のせいなのか。それに……」
 こなたを見て口ごもる。かがみにはもうひとつ気になることがあったのである。




 「ごめんください」
 「はーい」
 柊家の敷居を跨いだみゆきを向かえたのは、長女のいのりであった。
 「いらっしゃい。……みゆきちゃんだよね?」
 来客の両腕に抱えられた荷物があまりにも大量だったので、念のために聞いてみる。
 「はい」
 やがて荷物の間から眼鏡をした美麗な顔が現れて返事をした。話したことはないが、一度ならず柊家を
訪れたことがあったので面識あった。
 「ごめんね、つかさは今買い物に出かけてて。あ、とりあえずその辺に置いて」
 「はい、すみません」
 いのりに手伝ってもらいながら、ラッピングされた荷物群で山を築くと、みゆきは靴を脱いで上がる。
 「すごい量だね。お土産ってことでいいのかな?」
 みゆきはいいとこのお嬢さんだと聞く。そうでなければ、宅配のアルバイトでも始めたのかと聞いてし
まいそうな量だった。
 「生物はある?」
 「いえ、冷蔵が必要なものはありません」
 「そう。じゃ、つかさの部屋に運んじゃおうか? あ、かがみ宛のものもある?」
 みゆきはとんでもないというように、大げさに首を振った。
 「いえ、お体に触りますから」
 「?」
 「これは……」
 みゆきはモジモジと赤面して俯く。
 「これは……たぶん、いのりさん宛てです」
 「それはどうも……って、これ全部!?」
 いのりは改めてそれを見る。積み上げた荷物の山のてっぺんは、近くのナンバーディスプレイ機能のな
い黒電話の位置より高かった。いのりの背筋に冷たいものが走る。何かの間違いだということは明白であ
り、嫌な予感がする。
 「ええと、何を持ってきてくれたか教えてもらえるかな?」
 「あ、はい。他の方のお祝いと重なるとかもしれませんからね」
 「(お祝いなんだ……)」
 「こちらが哺乳瓶と、その消毒セットになります」
 みゆきは一番上の箱を指差して言った。
 「こちらはラトル……ガラガラですね。この大きいのが天井から吊るすタイプのオルゴールです。この
袋にはベビー服が三着……男女兼用なので、どちらが生まれても使用できます。ベビーベッドと歩行器は、
私一人では運べないので宅配を手配しました。一両日中には到着するはずです」
 続いてみゆきは、ベビー用品専門店の商品券の入った薄い箱を取り出して説明するが、いのりは心ここ
にあらずだった。そして考える。
 この子は、本当にかがみやつかさの友達のみゆきちゃんだろうか? 言っていること、やっていること、
全てがおかしい。実はそっくりな別人で、訪れる家を間違ってお祝いを持ってきたのではなかろうか? 
でも、近所にに妊娠中の女の人なんていないし、見覚えのあるみゆきちゃんで間違いないし、私が「いの
り」だってことも知っていたし……。
 育児雑誌や関連書籍の購入にお役立てください、と図書券で以って一連の説明を終えたみゆきは、続い
ていのりの両手を取ってこう言う。
 「いのりさん、この度の御懐妊、本当におめでとうございます。大変なことだとは存じますが、元気な
赤ちゃんをお生みになることが出来るよう、心よりお祈り申し上げております」
 同じ身長・同じ視点の少女の表情は、心が洗われるほどに澄み切っていた。自分とまだ見ぬ赤ん坊のこ
とを、心から思ってくれているということが伝わってくる。それを否定するのは辛い。心苦しい。だが、
現実は厳しい。
 「ごめん、それ私じゃないと思う」
 「ええっ、そうなのですか!?」
 平謝りなみゆきを見て、いのりは思う。みゆきも思う。じゃあ誰なのか?
 可能性としては男っ気のない姉妹たちよりは、母・みきに五人目が出来たという方がよっぽどありえる。
だがそうだとして、長女も知らないような事をこの子はどうやって知ったのだろうか?
 間の悪い事に、次女のまつりがノコノコやってきてしまった。
 「お〜、すごいお土産。わるいねー」
 「まつりさん!」
 いきなりやって来て土産だと決め付けたまつりに飛びつくようにして、みゆきは相手の手を取った。
 「まつりさんは大学生でしたよね?」
 「う、うん、そうだけど……」
 自分より身長の大きい妹の友達に気圧され、まつりは体を引きながら何度も肯く。
 「かがみに勉強を教えられないような、なんちゃってだけどねー」
 「そんな事は関係ありません! 例えば私の母のように……いえ、母を引き合いに出すのはやめましょ
う。とにかく」
 きら〜ん、と擬音をつけてやりたくなるほどみゆきの目が輝いた。
 「出産を伴う学生結婚は何かと困難が多いかとは思いますが、元気な赤ちゃんを産んでくださいね」
 時が止まった。安産を祈願されてしまったまつりが、あ〜〜〜と間の抜けた声を絞り出すことに成功す
るまで、どれほどの時が費やされたかは分からない。
 「生憎だけど、身に覚えがないなあ……」
 まつりはみゆきの肩に手を置いて言う。
 「だって考えてみてよ。もしそんな相手がいれば、休みの日に家で暇を持て余しているのっておかしく
ない?」
 まつりは言いながら、いのりは聞きながら悲しくなってきてしまったのだが、これは恋愛経験のないみ
ゆきにも十分納得の行く理屈だった。
 「とすると……!!」
 みゆきはハッとして、時間経過の感覚の都合上脱いだばかりかどうか分からなくなってしまった靴を急
いで履くと、柊家を飛び出した。
 いのりもハッとする。自分→まつりと来れば、次の狙われるのは……!
 「みゆきちゃん、待って!」
 急いで後を追う。だがみゆきは、家から程近い路上ですでにつかさを捕獲していた。
 「つかささん、つかささん……」
 買い物袋を両手に提げ、自由の利かないつかさに後ろから抱きつき、滝涙に暮れていた。
 「つかささんがどなたを人生の伴侶に選ばれたかは存じませんが……私は、私は……何があろうともつ
かささんの味方ですからね」
 しゃくりあげながらそこまでどうにか言い終えると、つかさにしがみついたままみゆきは声を上げて泣
き出した。そこへようやくいのりがやって来て、みゆきを引き剥がしにかかるが、ヤドカリの貝に引っ付
いたイソギンチャクのように離れない。さらに後から駆けつけたまつりと二人がかりで、ようやく引き剥
がす事に成功した。
 白昼、路上の分離劇。みゆきはそのまま、捕獲された宇宙人のようにいのりとまつりに支えられて、柊
家へと連行された。
 そして、突然のベビー用品の山の出現に目を丸くしていたただお・みき夫妻の前で事の経緯が説明され、
いのり・まつり・つかさが色んな意味で不本意ながら「妊娠の至るような身に覚え」がないことを白状し
た上で、みゆきの勘違いだと判明した。
 自分のせいでそのような事を白状する羽目になった三人に申し訳ない気持ちで一杯のみゆきは、まるで
溶けかけの雪だるまのように身を縮めながら、自分がそのような勘違いをした原因について話した。




 「それが私だったと」
 余計な口を挟まぬようにこなたの顔の下半分を手で覆い、むしろ「騒ぐと人質の命はねえぞ」というセ
リフの方がよっぽど似合う状態で原因として指名されたかがみは、きょとんとする。きょとんとしたのは、
原因として指名された意外性だけでなく、みゆきの言動についての驚きによる部分もある。一つには、み
ゆきでもそんなに荒れることがあるのだということ。もう一つは、家族以上に家族らしいことを言った点
である。つかさに本当に子供が出来た時(そしてそれはたぶん自分より先だろうと思っている)、自分は
素直に祝福できるだろうか。少なくとも、現時点では心の準備など出来ていない。
 「はい。数日前、かがみさんが『おば』になるというような話を、泉さんとなさっていたのが聞こえて
まいりまして」
 産む側のお鉢が、かがみに回ってこなかったのはこのためである。てっきりこなたの存在が「すでに子
供がいるようなもの」として認知されているのだと思っていたかがみは、一応ホッとした。
 そして視線の集中砲火がこなたに着弾する。
 「やっぱりお前か、って視線がイタイんですけど」
 「日頃の行いが悪いからよ」
 そう斬って捨てたかがみであるが、自己弁護には抜かりない。
 「でも、そんな話してないわよ」
 「申し訳ございません」
 みゆきは、自分とイニシアルが同じ俳優(高嶋某)が演じるホテルマンのように謝る。
 「お二人がその話をされている時、わたしは生徒会関連の書類に目を通しているところで、ちゃんと聞
いてはいなかったのです。漏れ聞こえてきた程度で……。その後やはりお祝いをすべきだと思って母に相
談してみましたら……その……」
 「大量に買い込んできた、と」
 部屋の隅の山に目をやって、かがみが嘆息する。
 「とにかく原因は私達にあるみたいだね、かがみんや」
 何故かこなたが目を輝かせる。
 「何でそんなに嬉しそうなんだ?」
 「いやー、あの探偵の決め台詞が使えるかなーって。じっちゃんの名はいつも一つ!」
 「どっちの少年探偵の口癖を言いたかったんだ!? でも、数日前か……。時期が漠然としてるけど、何
について話したっけ?」
 「んー、まず私の嫁がツンデレだということ」
 顎に手を当て、こなたがしたり顔で言う。
 「誰があんたの嫁だ。それに私はツンデレじゃない」
 「誰もかがみのことだとは言ってないんだけどねー」
 「う……」
 「今日も眠いって事とか」
 「あんたいつもだろ」
 「ネトゲでパーティー組んだ人がさ、面白い駄洒落言ってね」
 「寝不足の原因がそれだという意味の会話はいつもしてるし」
 「コーヒーにキーボード吹いた」
 「だから逆だって」
 「ペットは飼い主に似るって話とか」
 「そうそう、ぎょぴちゃんまた太っちゃって、誰に似たのやら……うっさい!」
 「きんぎょ〜、え〜きんぎょ〜」
 「うるさい金魚屋ね……っておい!? 真面目にやりなさいよ!」
 かがみは声を荒らげるが、ただおとみきは和んでいた。
 「懐かしいネタだね」
 「出会った頃を思い出すわ……」
 「そこも和まないの!」
 甥や姪より先に、二人目の妹か一人目の弟でも出来そうな雰囲気だった。
 「それとアニメの話もしたよね」
 「それもいつものことじゃない。原作はどうの、声優がどうの、延長がどうのって」
 「そうそう、プロ野球中継の延長で放送時間が……ん? プロ野球……」
 何か思い当たることでもあったのか、こなたは腕を組み考える顔になる。先ほどごちゃ混ぜにした少年
探偵のアニメであれば、保護者が眠りに落ちる頃合であろうか。
 「かがみ、PC貸して」
 「いいけど、何? 真相はネットで見かけたネタか?」
 「さすが私の助手……もとい嫁」
 「嫁でも助手でもない! それより何に使うのよ?」
 「そのネタを検索するためだよ。ほら、話したじゃん」
 「何を?」
 いよいよ真相に辿りつけるとあって、二人以外の全員も身を乗り出す。
 そしてこなたの口から出てきた言葉とは!!
 「マンコビッチ、ウンコビッチ、メガチンポの事だよ」




 「あはははははははは」
 まつりが壊れた。こなたが検索したものを見て笑いが止まらなくなったのである。
 「ヒッキー大佐? 弱そ〜。ストロー外相にチュー・チュー・スエ会長だって。ストロー外相を使って
ちゅーちゅー吸うのかな? ははははは……」
 そのサイトには、海外の珍名奇名の有名人が列記されていた。数日前、こなたはここで見た名前たちを
ネタに、かがみと雑談していたのである。
 なお、マンコビッチは日本プロ野球にやってきた助っ人外国人、ウンコビッチはNATO軍がユーゴスラビ
アを爆撃していた頃のベオグラード市長、メガチンポはギニア湾のサントメ・プリンシペ共和国の保健衛
生大臣である。
 それらの名前を何の前振りもなく口にしたこなたは、かがみの教育の成果として、大きなたんこぶを頭
に作っていた。
 「私の頭も壊れるかと思ったヨ」
 「自業自得だ。……これじゃない?」
 かがみが目当ての人名を見つけ、こなたは反転させてまつり以外の人たちに分かるようにしてあげた。
 「まあ……」
 「ん〜?」
 「う〜む?」
 「へー」
 「ほー」
 「あはははははははは……」
 様々な反応でもって迎えられた人名はこれである。


 オバサンジョ(前ナイジェリア大統領)


 「つまり……?」
 首を傾げているただおは、因果関係を把握できてないらしい。畳の痕が消えないみゆきが、言葉を受け
る形で説明する。
 「つまり、泉さんがオバサンジョ前大統領について話しているのをちゃんと聞いていなかった私が、三
女であるかがみさんが近々『おば』になるという話題だと勘違いしてしまったというわけです……おはず
かしながら」
 「まさか私が、ナイジェリアの前大統領について話してるなんて思わないだろうからね。単に面白いっ
て理由で」
 「あんたがもっと世の中の事に関心を持つ人間なら、みゆきもこんな勘違いしなかったろうにね」
 かがみは嫌味たらしさを装ってそう言ったが、こなたは気にも留めずにこう切り返した。
 「いやー、趣味と萌えと嫁の事で手一杯で。あ、ナイジェリアって国は、ネット詐欺の関連で一応知っ
てるけどねー」
 こなたはこんなだが、畳の痕が消えないみゆきには、勘違いの要因として別の見解と仮定が生まれる。
 一つには、少子化の世の中にあって、かがみの「三女」という珍しいといっても過言ではない続柄。も
う一つには、まさにこなたの言う嫁云々。つまりは、こなたがこれほどかがみにべったりでなかったら、
おばだの、ということは甥だの姪だのといった込み入った話を、二人がすると想起し得ただろうか?
 ともあれ、誤解は解けた。が、問題が残った。
 「どうすんの、これ?」
 視線の集中砲火が、山と積まれたベビー用品に突き刺さる。この後、さらにベビーベッドと歩行器がや
ってくるのだ。みゆきが再び土下座し、額の畳の痕の延命をしながら言う。
 「私が責任を持って持ち帰ります。ご迷惑でしょうが、宅配の再手配まで置かせていただけないでしょ
うか?」
 「かまわないよ」
 ただおはそう答えながら、ふと考える顔になる。
 「ありがとうございます。では、商品券と図書券は、お騒がせしたお詫びとして差し上げます」
 「読書家」のかがみが鋭く目を光らせた。一方ただおは、考える顔のままみゆきに尋ねる。
 「でも、持って帰ったところで使い道はあるのかな? ご近所さんに赤ちゃんが生まれるとか」
 「いえ……少なくともすぐ要り用というわけではありません」
 姉妹がいるわけでもないので……となれば自分の時までということか。
 「じゃあ、もらってしまっても構わないかな?」
 ただおが再び尋ねる。
 「はい。ですが……」
 「うーん」
 ただおはさらに考える顔になる。
 「ゆかりさんのおもちゃになるんじゃないかな?」
 突然、こなたが放言する。
 「なんでよ」
 例によってかがみが呆れながら突っ込む。
 「誰かをおもちゃにする為のおもちゃとしてだよ。赤ちゃんプレ―」
 「はい、危ない発言禁止」
 「ゆかりさんなら似合うと思うよ」
 「その娘の前で言うな! ああでも、とても高校生には見えない小さな子相手なら、案外できるかもね」
 「むう……」
 揶揄されたと分かるとこなたがむくれる。いつの間にか笑い止み、その二人を興味深げに見ていたまつ
りが、やおら口を挟む。
 「面白そうね、それ。やってみたら?」
 「ちょ、まつりさん!?」
 「こなたちゃんが赤ちゃん役。かがみがお母さん役で」
 「それなら萌えますね」
 「なんでよ!?」
 若い娘たちがじゃれている間に、ただおはある決断をした。
 「じゃあせっかく持ってきてくれたんだし、持って帰るのも大変だろうから頂いちゃおうかな」

 ええ〜〜

 柊四姉妹の大合唱。曲名「ええ〜〜」。みきまでもが目を見開いている。
 「まさか五人目を……?」
 呆然と問うのは、物心ついた頃には自分以外の家族が五人すでにいたかがみやつかさではなく、家族が
増える過程を見てきたいのりである。
 「よかったね、つかさ」
 こなたは言う。
 「これでリアル妹か弟萌えだよ」
 「それ以前にバーチャル妹か弟萌えじゃないし」
 かがみが代理して突っ込む。
 「いや、五人目用じゃないんだよ」
 萌えの概念を理解しているかどうかはさておき、ただおが言う。
 「一人目狙いとでも言うのかな」
 その意味するところにすぐ反応したのもいのりだった。
 「一人目の孫ってことね……?」
 「双子なら一気に二人目ですね」
 「あんたは黙ってろ」
 指摘しなくてもいい事実を指摘するのがこなたであり、それに必要不可欠なツッコミを入れるのがかが
みである。
 「休日に家で暇を持て余していたら、親として心配になるからなあ」
 「そうね。ベビー用品が家にあれば、プレッシャーになるものね」
 「か、母さんまで……」
 いのりは鬱陶しそうに濃紫のショートヘアをかき回す。
 「私以外の誰かが触発されても知らないからね」
 そう言い捨てると、いのりは足音も荒く自室へと引き上げてしまった。
 「あ、姉さん。忘れ物」
 まつりはガラガラの箱を持って後を追う。それを見たただお、みき、つかさもそれぞれ何かしら持って
祭りに続いた。
 「お姉ちゃん、開けて見ていい?」
 そんなつかさの声も聞こえてきた。何気に中身が気になっていたらしい。
 興味深く事態の進行を眺めていたこなたと、その急変についていけずに呆然としていたみゆき。雷同す
る気にもならずにそんな二人と一緒に取り残されたかがみは、図書券の確保に失敗したことを嘆くよりも
先に、家庭・家族単位のプライバシーというものに思いを馳せていた。
 「部外者の晒すようなことなないだろ、これ……」
 「いやー、いい物を見せてもらったよ」
 「特にこういう奴の前では!」
 本当に色々と申し訳ないと思いながら、みゆきも本心ではこなたと同じだった。こなたにしろみゆきに
しろ、一人っ子である以上、一生甥や姪を持つことはなく、従って叔母になることもないのだ。少なくと
も現時点では。
 「近い内に叔母三女かがみんの爆誕かあ」
 こなたは遠くを……いや、近くを見る目で言う。
 「高校生にもなれば別に珍しくもないでしょ。小五や小三だとどうかと思うけど」
 「叔母三女になるときは、是非お祝いしたいものだね〜」
 「生まれてくる赤ちゃんがメインじゃないのかよ!?」
 かがみは頭が痛くなってきた。おばになるだけでお祝いなら、母になる際はお祭り騒ぎでも起こしかね
ない。
 「それより、ナイジェリアって日本に大使館置いてたかな?」
 「あるんじゃないの? アフリカじゃ大国だし……って、何を企んでるんだ?」
 かがみは、度重なる悪戯に辟易する母親のような顔でこなたを見た。
 「決まってるじゃん。今回の騒動を、オバサンジョさんに教えてあげるんだよ。かがみ英語得意だった
よね。じゃ、手紙よろ」
 「書かん!」
 「あ、大使館の人なら日本語分かるか」
 「オバサンジョ前大統領は大変な親日家で、たびたび来日しているそうですよ」
 畳の痕が消えないみゆきが笑顔で要らぬ知恵をつけると、こなたはポンと手をたたく。
 「そっか。じゃあ直接伝えればいいんだ」
 「柊家の問題を国際問題にするな〜!!」
 かがみはふと、外国に行けばチョコレートがたくさんもらえる、と言って喜んでいたのも思い出した。
ついでに、こなたがつかさを助けるため(と称して)、外人をノシてしまった事も思い出した。
 だからこう思った。
 こなたを決してオバサンジョ前大統領に会わせてはいけない!
 こいつの迷惑は、せめて日本国内に留めなければ。
 よくよく考えれば、こなたにそこまでの積極性があるとも思えないのだが、ともあれこうしてまた一つ、かがみは気苦労を抱え込むのだった。


 おわり


34842-115:2008/07/10(木) 21:29:52 ID:HkpndnlT
はい、ありがとうございました。
バフンウニってレベルじゃないですw


アニメの第21話を見る(Kagame)。

カガメはルワンダの大統領だ

でもアフリカの大統領といえば、やっぱナイジェリアのオバサンジョでしょ(ナイジェリアつながりでガンバリ特別顧問も忘れてはいけない)

「オバサン」に目が行きがちだけど、「サンジョ」も日本語になってる

そういえばかがみは三女だ

姉妹に子が出来れば、その子から見て「おば三女」になるぞ

これだ!


誕生日そっちのけでこんなこと考えてました。
349名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 21:37:03 ID:e+nGPPkd
>>348

すっかりオバマさんだと思っていた俺涙目(笑い涙的意味で)www


「そういえば、バカも世界王者になったことあるわよねー」
「ウシタロウさんは、どっかの国の観光大臣だったかな?」
350名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 21:51:25 ID:YX5sloIP
>>348
7レス目を見て爆笑しました。
ネタにしようと読み返したらまた笑い転げました。

そして。
>「それなら萌えますね」
即答ですか。嗚呼、貴方の書くみゆきさんはいろんな意味で素敵です。ぐっじょぶ。
351名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 23:55:12 ID:+gmcdThN
>>349
オバマ氏は次期アメリカ大統領候補
       ~~~~          ~~~~~
俺はブッシュが何なんだと考えていたらアフリカだったか
確かにアフリカや南ヨーロッパ方面には(日本語の音として)面白く聞こえる名字が多いからねえ

しっかしみゆきさんはドジレベルは天井知らずだな
そしてゆかりさんw買い回り過ぎですよww(さてはIYHer……?

>>348 GJでした!
352名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 00:03:13 ID:nz/8+nc0
>>333
おおおGJ !
ついに次回最終回ですか !
こなたの作戦とやらがどんなものか今からwktkしながら待っています !

>>348
うまいっ !
思わずニヤリとしてしまったw 早とちりみゆきさんかわいいよみゆきさん
353久留里:2008/07/11(金) 00:48:15 ID:T/MM/By/
久し振りに小ネタを。

『iPhone先行発売にともない、東京の表参道では既に長蛇の列が出来ております』

こなた「いやー凄いねぇ。何で電話ごときであんな必死になれるのかねぇ。
 私にはかいもく理解出来ないよ。全く」
かがみ「アンタ、鏡で自分の顔見てから言いなさいよね」
こ「かがみで顔を見る?」
か「そうそう、私がこなたの顔を………って、ちゃうわ!! アホなこと言わせないでよ!!」
こ「で、何? かがみんはアレが欲しいの?」
か「別に欲しくないわよ。携帯なら今のやつで間に合ってるし。てか、この前買い換えたばっかりだし」
こ「で、何の話だったっけ?」
か「だから、アンタもさっきのニュースに出てきた人と同類だって事よ!!
 この前のイベントで何時間待ったと思ってるのよ!!」
こ「うーんと………32時間?」
か「普通に答えるなッ! あの時、すっごく恥ずかしかったんだからね。
 お風呂にも入れなかったから、臭いとかもすっごく気になったし」
つ「へぇ、お姉ちゃん、やっぱりこなちゃんと一緒だったんだ」
か「ちょ、つかさ!」
こ「何だかんだ言って付き合ってくれるかがみん萌え」
か「う、なっ……お、お前、夏のコミケは絶対付いて行ってやんない」
こ「あらー? 私、かがみを誘った覚えはまだ無いけどー? まぁ、どっちみち呼ぶけど。荷物当番として」
つ「こ…………こみけ………こみけ………こみ…………け………」
 ばたっ
か「ちょ、ちょっとつかさ! 大丈夫?」
つ「ば、ばたんきゅ〜〜〜ぅ><」

こ「で、何の話だったっけ?」
か「もうええわ!!」
こ「ありがじゅしたー」
か「終わらせるな!!」

*****

さて、週末はアップルストアにでも行ってみるとするか。
354名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 00:56:54 ID:QNg/USby
かがみ「徹夜組イクナイ!!」
こなた「な!ナニそんな興奮して!心配しなくても徹夜しないって・・・って
    だいぶ染まってるよねかがみん☆」
かがみ「……はっ!ち……ちがうっ!!」
つかさ「(気絶中)」
みゆき「……そわそわ(お持ち帰りのチャンスをうかがっている)」
355名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 02:39:11 ID:P5E4aUw2
今日、D4探しの旅にでるんだ…
356名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 02:39:32 ID:P5E4aUw2
あうあうあうあう。
誤爆なんだ。
357名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 04:23:18 ID:DTkaiWKU
ドリルでルンルン クルルンルン♪

…ああ、分かる奴いるのかなこれ…
358名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 06:00:26 ID:Eez03nOJ
>>357
姫自重。

しかし、虫歯が痛いっ!しかも治療したところがずきずき痛む……
みゆきさん助けて〜……
359名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 07:37:37 ID:N0iLMlqC
>>357
かーなおみまゆ
360名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 07:58:06 ID:SgBKATVG
「おとーさんがさー」
「おじさんがどうかしたの?」
「D4プリンセスのEDを斜めから見てたんだよね。見えないかなーって」
「意味がわからん……」

「はっはっは、泉さんのお父さんは楽しい人なんだね」
「あ、おじさん、おじゃましてますー」
「実は、当時私も試してみたんだけどね。やはり駄目だったよ」
「お、おじさん知ってるんデスカ!? てかやったんデスカ!?」
361ふた☆自重:2008/07/11(金) 18:41:34 ID:jFUlUqie
 ううっ、たくさんの優しいお言葉、有り難うございます。今なら全員に抱かれてもいいくらいです(おい

 さっそく自重しなくなった結果がこれです。
挿絵付き版「ふた☆こな 〜かがみ〜(新)」

ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2194.html
自作「ふた☆こな 〜かがみ〜」の、文字通り挿絵付き版です。諸事情(というかヘマ)により、やむなく新ページを作成したのですが、その辺の詳しい経緯は報告フォームをご覧になって下さいませ。
もう少し時間が取れたら、頬張ってるシーンの画像なんかも張ろうと思ってます。
362名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 20:40:36 ID:QNg/USby
>>361
キタ━━(゚Д(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━!!!
キタ━━(゚Д(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━!!!

最高!あんた最高だよ!
次は是非あらゆる体位全身図のこなかが濃厚セクースを是非是非(≡ω≡.)bbbb
363名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 20:50:47 ID:CB01DzS1
>>361
以前から読んでいる人ばかりとは限らないので、注意書きは毎回忘れずに
364名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 20:52:44 ID:nz/8+nc0
>>361
ちょwww
挿絵付きになっとるwww
このエロス大魔王め ! ! ! w

んで、続きが止まったままの、こなたのオナニーを目撃したかがみのその後の続きのお話マダー ?
365ふた☆自重:2008/07/11(金) 21:02:02 ID:Lv6Y+H2b
 そうでした。久しぶりの書き込みで忘れてた… orz

■注意事項
・エロ有り
・こなた×かがみ(こなた→ふた○り)

 こんな感じでよろしいでしょうか。

>>364
 あ、えーと。……(逃)
366名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 22:01:57 ID:QNg/USby
>>364
あ、わすれてたー(゚∀゚)
……てなわけで……

>>365
こなた「ってなわけで、かがみんの処女いただきシーンマダー(≡ω≡.)」
かがみ「いいかげんふた氏をいじめるのやめな」
こなた「そんなこといって、二人の記念を本当はみたいくせにwwww」
かがみ「う……うるさい……」
36723-49:2008/07/11(金) 22:06:56 ID:kG5ndlf8
どうもです
短編一本行かせてください
被りがないようでしたら五分後ぐらいから

・カップリング不定
・みゆきさん中心
・5レス使用
・エロ無し
368みゆきさんに頭をなでて貰おうの会 1/5:2008/07/11(金) 22:14:13 ID:kG5ndlf8
 
「結成しました」
「しました」
「……」
 ええと。

 あ、失礼しました。
 こんにちわ、高良みゆきです。
 夏を間近に控えたある日のお昼休み。学校の教室でいつものように私、泉さん、かがみさん、
 つかささんの四人で昼食を取っているときのことでした。
 「ちりめんじゃこの中に小さなタコが混じりこむ原因およびその確率」についての話が一段落した辺りで、
 泉さんが「そういえば、」と呟いて、そしてその不可思議な文節を口にしたのです。
「あの……申しわけありません泉さん、もう一度仰っていただけますか?」
「だから、『みゆきさんに頭をなでて貰おうの会』だよ」
「……」
 ええと。
「結成しました」
「しました」
 ちなみに「しました」を繰り返したのはつかささんです。お二人ともにこにこと笑ってらっしゃいます。
 かがみさんはため息をついていました。
 ええと。
 「みゆきさん」というのは私のことでいいのですよね?
 少なくともこのクラスには同じ名前の方はいませんし。
 「頭をなでる」というのは……頭をなでることですよね? ……他に表現のしようがありません。
 「会」というのは、ある一定の目的を持った人たちの集まり……ということでいいと思われます。
 はい。
 とりあえず、一つ一つの意味はわかりました。
 これを合成すると……私に頭をなでて貰うことを目的とする集まり、それを結成した、と。
 なるほど。
 さっぱり分かりません。
「みゆき、みゆき」
 かがみさんが、手招きなのか、落ち着かせようとしているのか、どちらともつかない仕草をしながら
 私の名前を呼びました。そして低い声で仰います。
「そんな真剣に悩まなくていいから。無視しときなさい」
「はぁ……あ、いえ。そういうわけにも」
 仮にも名指しをされたのですから。
 お二人の方へ向き直ると、つかささんが「うん」とうなずいて口を開きました。
「昨日テレビで見たんだけどね、『女性100人に聞きました』っていうがやっててね、その中で『思わず
相手を抱きしめたくなるとき』っていうがあったの」
「で、その一位が『頭をなでられたとき』だったんだって」
 後半を泉さんが引き継ぎます。
 なるほど、不思議な統計もあるものなのですね。興味深いです。
「二位以降はなんだったのですか?」
「え? えーっと……『かわいい寝顔を見せられたとき』とか、『甘えられたとき』とかだったかな?」
「ちなみに『相手』ってのは彼氏のことらしいよ。――まぁソレは置いといて」
 そうでした。
「すみません、話を逸らしてしまいましたね。――それで?」
「それで、なるよねーって言ったら……」
 と、言いかけたつかささんが、言葉に詰まってしまいました。どうしたのでしょう。
「つかさはそう言うんだけど、私はわかんないなーって。彼氏なんていないし」
 再び泉さんが引き継ぎます。
 なるほど。……とうなずいてしまうのも失礼かも知れませんが、その通りですね。
「まーつかさもそれはおんなじなんだけど、お母さんとかお姉さんがいるから。なでられると
抱きつきたくなるんだって」
 あ……
 そうでした。泉さんは一人っ子で、そしてお母さまを亡くしているのでした。
「いやいや、そんな顔しないでよ」
「あ、いえ……」
「だから……あー、まいーや。――とにかく、そこでみゆきさんの出番なわけだよ」
「……はい?」
369みゆきさんに頭をなでて貰おうの会 2/5:2008/07/11(金) 22:14:56 ID:kG5ndlf8
 なんでしょう?
 今、話が大幅に飛んだような気がするのですが。
「いやさ、別に失礼な意味じゃないんだけど、私の身近でもっとも強力な母性を発してるのは
みゆきさんなわけなのですヨ。だからなでてもらったらわかるかなー、と」
「はぁ……」
 なんとなく分かってきました。
 いつもと違ってかがみさんが積極的に止めにこなかったのも、そういうことだったのですね。
「ちなみに、おじさんだとダメなんだってさ」
「向こうから勝手にぺったぺた引っ付いてくるからねぇ。レア度が足りんよレア度が」
「あの、事情は分かりましたが、それがなぜ……会、と?」
「私もゆきちゃんになでてもらいたいから〜」
 つかささんが嬉しそうに仰いました。
 分かるような、分からないような。
 そこにかがみさんが口を挟みます。
「バスの中でそんなこと言い出したこなたにね、つかさが『ずるい、私も』って。で、同盟結んだってわけ」
「解説ご苦労」
「あんたらの言葉が足りなさ過ぎるんだ」
「だってかがみの仕事盗ったらかわいそうじゃん」
「そんな職についた憶えはねぇ」
 いつものようにコンビネーションを発揮する泉さんとかがみさんはさておいて、なるほど。
 どうにか経緯と主旨は理解できました。
「それで……私は、何をすればいいのでしょう?」
「なでてやったら?」
 やはりそうなるのでしょうか。
 泉さんとつかささんは期待に満ちた目で私を見つめています。
「分かりました。ですが、少しお待ちください。食べてしまいますから」
 食事中に髪に触れるのは、あまり衛生的とは言えませんからね。


「それでは、失礼して……」
 間もなくお弁当の残りも食べ終わり、まずは利き手の方である左側に座っていたつかささんの頭に
 手を伸ばしました。
「うんっ」
 つかささんは顔をほころばせてうなずきます。
 髪を乱さぬよう、結わえられたリボンも崩さぬよう気をつけて、なるべく優しくなでさせていただきました。
 さらさらの髪の毛が手に心地よいです。ほんのりと漂うさわやかな香りは、シャンプーでしょうか。
「いかがですか、つかささん?」
「うん……気持ちいいよ、ゆきちゃん……」
 頬をやや紅潮させ、言葉どおり気持ち良さそうに目を細めるつかささん。
 少し恥ずかしさもありますが、私の方も心が温かくなりますね。
「これは……和む光景だね」
「まぁ、ね」
「和み萌えだね。いや、萌え和む、かな?」
「知るか」
「あと、こう……クるモノがあるね」
「来ないわよ何も」
 泉さんとかがみさんのそんな会話を聞きながら、適当なところで手を離します。
「はい、おしまいです」
「あ……うん。ありがとう、ゆきちゃん」
 つかささんがにっこりと笑います。
 ああ、どうしてこの人は、こんなにも純粋に笑えるのでしょう。
「どういたしまして」
「――で、どう? つかさ」
「うん。気持ちよかったよ」
 泉さんの興味深げな問いかけに、つかささんは笑顔のままで答えました。
 が、問うた泉さんの方は、困ったように苦笑い。
「いや……抱きつきたくなったかどうか、なんだけど」
「あ」
 あ。
370みゆきさんに頭をなでて貰おうの会 3/5:2008/07/11(金) 22:15:47 ID:kG5ndlf8
 ……そういえば、それを検証するため、でしたね。なでることに神経を使うあまり、忘れていました。
 お恥ずかしい。
「えっと……ゆきちゃん、いい?」
 恐らくは私と同様、頬を桜色に染めて、つかささんが上目遣いに言ってきます。
「こ、ここでですか?」
「いいわけないでしょ。教室のど真ん中でなにをやらかすつもりよ、あんたは」
 さすがに戸惑ったところ、かがみさんが止めに入ってくださいました。
「はう……ご、ごめんなさい」
「いえ。お気になさらず」
 つかささんには申しわけありませんが……あと私自身も少しだけ残念に思いますが。
 とりあえず、また次の機会にということで。


「よぉっし、次は私だね。――つかさ、チェンジっ」
「あ、うん」
 泉さんが意気揚々と立ち上がり、つかささんと席を入れ替わると、
 目を閉じて心持ちこちらに頭を差し出してきました。
「ささ、どーぞどーぞ」
「はい」
「優しくしてね?」
「ええ、もちろんです」
 頭の天辺あたりから飛び出した一房の癖毛をどう扱うかに少々迷いましたが、
 ひとまずはつかささんのリボンと同様、形を崩さぬよう気をつけることにしました。
 つかささんが、毛の一本一本が細く柔らかな感触だったのに対し、
 泉さんの髪はしなやかで芯の強い印象です。
「うぉ……? こ、これは思った以上に……」
 呻くような泉さんの言葉。表情の方も赤くした頬を若干引きつらせ、
 恥ずかしがっているような苦しんでいるような、どちらにしてもあまり良くはなさそうな様子です。
「大丈夫ですか?」
 ですが、そう思って手を離したとたん、
「あっ」
「え?」
「あ……」
 捕まえられました。
 驚きましたが、私の左手を両手で捕まえた泉さんの方が、もっと驚いた顔をしています。
「いや、あの――ごめんみゆきさん。でももう少し続けて?」
 申しわけなさそうに、しかし手は離そうとせずに、泉さんは仰います。
「……分かりました」
 続行します。
 そこに、なんとなく退屈そうにしていたかがみさんが口を開きました。
「……今、なんかすっごい必死な顔してたわよ、こなた」
 少し意地の悪そうな、ニヤニヤという擬態語が似合いそうな声と顔。
 かがみさんが泉さんに向かってこのように優位を示そうとする場面は今までに何度となくありましたが、
 そのたびに泉さんに逆にやり返されてしまうのが常でした。
 しかし今回は様子が違うようです。
「し、してないよ。そんな顔なんて……」
「してたわよ。ね、つかさ?」
「え、えーっと……」
「うぐぅ……」
 完全に泉さんが押されています。
 珍しい光景ですね……やはり私が頭をなでていることが原因なのでしょうか。
「で、どうなの感想は?」
「抱きつきたくなった?」
「んん……とりあえず、お父さんとはぜんぜん違う……かな」
 かがみさんと、そしてつかさんに尋ねられて、答える泉さんの顔は、ひとことで言えば「恥ずかしそう」
 でしょうか。羞恥に耐えるように眉を寄せ、身体も小刻みに揺すっています。
「抱きつきたくは……なってる。ってゆーか、無性に何かにしがみつきたい感じ。くすぐったいってゆーか、
こっ恥ずかしいってゆーか。……良い意味でもにょるってゆーのかな」
「落ち着かないの? 私はゆきちゃんになでられたら、こう……ふわぁって安心できたんだけど」
371みゆきさんに頭をなでて貰おうの会 4/5:2008/07/11(金) 22:17:06 ID:kG5ndlf8
「安心……うん。安心は、あるよ。あるんだけど……安心は安心なんだけど、安心しすぎて逆に不安に
なってる感じなのかな? よくわかんない」
「おーおー、饒舌になっちゃって」
 引き続き意地悪そうに言いながらも、かがみさんは微笑みを優しい形に変えています。
 明らかにもっと見たがっている様子ですが、当の泉さんの具合がやはりあまりよくはなさそうですし、
 そろそろ止めた方がいいのでしょうね……と、思おうとした、そのとき。

「……お母さんって、こんな感じなのかな」

 一瞬。
 ほんの一瞬、手が止まってしまいました。そして離せなくなってしまいました。
「……いえ。きっと、及ばないと思います」
「そうなんだ……」
 深い、深い息を吐いて、しみじみと仰る泉さん。
「コレより上なんだ……想像つかないや」
「……」
「……」
 やや気まずそうに目を逸らすかがみさんに、つかささんが微笑みかけます。
 私はというと、手を離す気はすっかりなくなってしまいました。
 少なくとも、もう少しの間だけは。


 やがて予鈴が鳴り、昼休み終了の五分前が告げられます。
「あちゃ、もう終わりかぁ。かがみの番がまだなのに」
「なんでだよ」
 泉さんの残念そうな声に、かがみさんがすげなく言い放ちます。
「なんでって、かがみこそなに言ってんのさ。つかさ、私と終わったんだから、次は当然かがみの番でしょ」
「だから、私は入らないっていったでしょ」
「そうなんですか?」
 思わず口を挟んでしまいました。
 入らない、といのは、文脈的からいって「なでてもらう会に」ということなのでしょう。
 朝の通学バスにて交わされたという会話の中でそのように宣言したものと推察されます。
 てっきりかがみさんも加わっているものと、私も思っていたのですが……
「ちょ、みゆきまで? 私がこんなことに参加するわけがないでしょ」
「はぁ……」
 曖昧に頷きながらも――なるほど。確かに。
 「みんなで誰かに甘えよう」といった主旨の集まりに参加するというのは、
 考えてみれば確かにかがみさんらしくはありませんね。
「――っと、別にみゆきがイヤだってわけじゃないのよ?」
「あ、いえ。分かってますから」
 一転して気まずそうな顔になったかがみさんに、慌てて胸の前で手を振ります。
 分かっている、という言い方も傲慢かも知れませんが、要はなでられるという行為そのものが
 恥ずかしいということですよね。
 正直、残念に思う気持ちもあるのですけど。
「だったらなでてもらっとこうよ。まだ少し時間あるんだし」
「しつこいわねぇ……。ってゆーか、まさか照れ隠しなのかそれは?」
「うーん、それもないとは言わないけどね。どっちかって言ったら、ここはかがみが最後にみゆきさんに
なでられて、ついでに私とつかさにもなでられて、「やめんかー!」みたいな感じにならないと落ち着かない
ってゆーかオチがつかないってゆーか、ね?」
「ね? じゃねぇよ。なんにしても、お生憎さま。時間切れよ」
 空になったお弁当箱を手に、かがみさんが立ち上がります。
「ええ〜? つまんなぁ〜い」
「お姉ちゃんのも見てみたいのに……」
「ふふん。そう毎回まいかい私がアンタのおもちゃになると思ったら大間違いよ」
372みゆきさんに頭をなでて貰おうの会 5/5:2008/07/11(金) 22:17:46 ID:kG5ndlf8
 不満そうな泉さんとつかささんを軽くあしらいつつ、教室の出入り口へと向かって歩き出し、
 私の横を通り過ぎる際に、お弁当箱を持つ手を右から左へと入れ替えました。
 そうして空いた左手で――

「――お疲れさま、みゆき」

「え?」
「お?」
「あ……」
 つかささん、泉さん、私の声が重なりました。
 お二人の表情は分かりません。反射的にかがみさんを目で追ってしまいましたから。
「……」
 なんとなく。
 手が動いて、頭のてっぺんに伸びかけて、
「……」
 やはり、なんとなく。
 そのまま下ろしてしまいました。
 なんでしょう。
 ほんの一往復半ほどしか触れられていないのに、ぼんやりと温かくなっているような気がします。

「……おのれかがみめ。まんまと盗んで行きおって」

 なにやら少し物騒な言葉。
 我に帰って体勢を戻すと、泉さんが、やけに真剣な顔で私のことを見つめていました。
「みゆきさん」
「あ、はい」
「かがみはとんでもないものを盗んでいきました」
「はい?」
「あなたの心です」
「……」
 ええと。
「……『ルパン三世』、ですか?」
「ぬおっ、知ってた!?」
「え、ええ……確か『となりのトトロ』を作った先生の、初期の作品なんですよね? 少し前にテレビで
やっているのを見ましたよ」
「え? ルパンって、あの泥棒さんのやつだよね? 作者の人ってトトロの人だったの?」
「……うん。劇場版の一作だけだけどね。……むぅ、みゆきさんでも知ってるとは、さすがはパヤオと
いったところか……ぬかったわ」
 残念そうに腕を組む泉さん。
 そのまま椅子から立ち、自分の席へと戻っていきます。
「じゃ、ゆきちゃん。またあとでね」
「はい」
 つかささんもあとに続きます。
 しかし……心を盗んだ、ですか。
 あながち間違いとも言い切れませんね。
「……」
 今一度、頭に手を伸ばして。
 そしてまた、耳のあたりを触るに止めてしまいます。
 名残惜しいような、物足りないような、そんな気分です。
 そうですね。
 少し恥ずかしいですけど。帰ったら母に事情を話して、ねだってみましょうか。
 そんなことを思ったりした、お昼休みのひとときでした。




37323-49:2008/07/11(金) 22:18:43 ID:kG5ndlf8
以上です
ありがとうございました


ヤマなしオチなしイミなし

文中でつかさが言う「テレビ」は実際に放映されたモノです
てか、ソレを見て思いついたネタです
二月ぐらいだったかな?
374名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 22:26:09 ID:LzQ8pej+
>>373 GJ!
みんなの妙に真剣なところが、ほほえましくて萌えました。
375名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 22:28:27 ID:+L7HJhkL
>>373
おお、お久しぶりGJ。素直に萌えた
どこで落とすのかとおもったら、まさか全部かがみが持ってくとは…
376名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 22:44:38 ID:K5Q0x0rj
>>373
GJ!
こういう日常のほのぼの系の話、大好きです。
アニメの何話かにあった、歯が痛むみゆきの頭をかがみが撫でるシーンが自分の中ではとても印象に
残っていたので最後のシーンが良く浮かびます。
377名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 22:47:01 ID:Wz0kYXUj
>373
違和感なく読めた。みゆきさんは他と比べると少な目なので嬉しい限り。
378名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 23:06:41 ID:QNg/USby
>>373
ほのぼのGJ!
やはりたまに、こういう日常系くるとニヨニヨできるなあ(・∀・)

なんとなく、岡崎律子の歌をBGMにできそうな、
そんなほんわか日常。ありがとじゅしたー。
379名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 23:46:08 ID:Eez03nOJ
>>373
何この萌え兵器……っ!強烈過ぎて鼻から砂糖噴く所だった……。
380名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 23:59:05 ID:cnfzqgSq
>>373
good job
381名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 00:04:36 ID:dre40/3/
俺なんざぁ鼻からメイプルシロップ吹いてるぜだばだば

GJ!
382名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 00:09:31 ID:sgb+JAkT
そして>>373が読み手の心を奪っていった。
GJ!
383名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:14:16 ID:6ZNfQMpB
>>373
こなたのターンで切なくなった…
ちくしょう、あなたに心を盗まれたよ、GJ!!
384名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 02:47:45 ID:8oRQk9GM
現在、私こと柊かがみは絶望的状況に追い込まれていた。

「うぅぅ……」

ダイエット中に加え、変な時間に目が覚めてしまったため、無性に何かを腹に入れたいのだ。
しかし、今の時間……午前1時と言う時間を考えると、何かを作ろうにも音でバレる。
さらに、買い置きの物に手をつけるわけにも行かない。……危ない事この上ないが、コンビニにでも出掛けて何かを買おう。

戸締りを確認し、家を出てから十数分。最寄のコンビニにて、最悪の事態に遭遇した。
「あれ、かがみんじゃん。どったのこんな時間に」
よくよく考えてみれば、夜が遅いと聞いていたこいつ……泉こなたの存在を忘れていた。
「ちょ、ちょっとね。寝られないから雑誌でも立ち読みに……」

くぅぅぅ……

言い訳の最中に思い切り鳴る私の腹。……頼むから空気を呼んでくれっ!案の定、こなたはニヤニヤしていやがる。
「ほーぉう?『ダイエットがたたって夜中に空腹で起きて、仕方がないからコンビニに』といった所ですかな?」
「そ、そうよ!悪い!?」
「……私の家に来る?今ちょうどネトゲの御供なお菓子を買ってた所なんだヨ」
「……えっ?でもおじさんに悪いから……」
「大丈夫大丈夫。朝になる前に帰れば、ネ」
ただでお菓子を食えるとならば、ついていかない訳には行くまい。……いや、この時は本当に空腹で、まともな考えが出来なかったんだって。
……というわけで、私はこなたにホイホイついていく事にした。


現在、私こと泉こなたは自らのしたことを後悔していた。
「こなたぁ……私のお腹、こなたで一杯にさせて……」
お菓子どころか、私まで(性的な意味で)食べられそうなのだ。……いや、食べられ『ようとしている』のほうが正しいだろう。
「ちょ、かがみ、待って待って!私はそういう趣味は……」
「こなたがおいしそうなのがいけないんだから!いただきあぁーすっ」
「あっ、あっ……うにゃぁぁぁぁっ……!」


ご馳走様でした。……こなたは凄くおいしかったです。

あうあう……食べられちゃったよぅ……
385名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 05:29:14 ID:OuwEi/LU

>>333
みさきちもみゆきたちも……
こなたもその意味に気づいたんですね

>>348
ゆかりなら緑が餌食に

>>373 
つかさ、こなた
ぐーです

>>384
こ だ い か い じ ゅ う

386名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 14:44:04 ID:QX6FYkKe
>>373
ゆきこなと思いきやかがゆきであったか……!
エアコンで冷えた身体も温まりました。ぐっじょぶ。
387名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 17:02:28 ID:lOGSe2W7
特に被りがなければ3分後くらいに投下します
38816-187 ◆Del8eQRZLk :2008/07/12(土) 17:05:51 ID:lOGSe2W7
ごきげんよう。それではいきます。
『4seasons』の続きです。

■かがみ→こなた
■エロなし

8レスになります。
389冬/きれいな感情(第九話)1/8:2008/07/12(土) 17:06:30 ID:lOGSe2W7
§16

 どんなに楽しいことであっても、やがて終わりはくるものだ。
 騒がしかったクリスマスパーティも終わり、今私たちは夜の街を歩いている。
 暖房の効いた泉家から足を踏み出した途端、凍えるような冬の寒さが襲ってきて、みんなの
口からは悲鳴のような声が漏れ出した。だから私たちは身体を縮こまらせながら、自然と
身を寄せ合うようにして歩いている。
 今にも雪が降ってきそうな空だった。けれど私たちの身体の奥のほうには、楽しかった
クリスマスパーティの温もりが未だ残っていた。
 みんなまだまだ話し足りないことがあるようで、口々に色々なことを語り合っては弾けた
ような笑い声を上げている。女子高生が六人も集まれば、およそどんな話題であっても
笑い合うことができるものだ。ましてやそれがクリスマスの夜ともなれば尚更だ。
 興奮冷めやらぬ様子でついさっき起きた楽しい出来事を口に出し、突っ込んだり云い訳
したりからかったりして、そうしてまた笑う。まるで差し迫った受験やその後に控えた卒業の
ことなんて、どこにも存在しないかのように。
 あの後も、色々なことがあった。
 つかさのケーキは本当に美味しくて、みんなから褒められたつかさはケーキに乗った
イチゴみたいに顔を真っ赤に染めていた。 
 私がみんなに渡した手編みのミトンは、特に中学時代の私を知っているみさおにとっては
大きなからかいの的に見えたらしく、散々弄られつづけたものだった。
 みゆきがこたつの中で居眠りしてしまい、額に落書きをしようと水性ペンを取り出した
こなたと、それを阻止しようとするつかさ・私連合軍の間で熾烈な戦いが繰り広げられた。
 PS3のボードゲームでは誰かが面白いコマに止まる度に笑い、ネットの百科事典サイトで
調べながらみゆきに問題を出していく、回答者が一人だけのクイズ大会で盛り上がり、
あやのののろけ話を襟を正しながらみんなで拝聴し、こなたの長髪を色んな形に編み込んで
遊んだ。
 眼を閉じるとそんな光景が思い浮かんできて、みんながかわしていた会話すら蘇ってくる。
今夜はベッドの中で中々眠れずにすごすだろうと私は思った。
 気がつけば私とこなたは列の最後尾にいて、自然と楽しそうに話すみんなを眺める形に
なっていた。
 つかさとみゆきは隣り合わせで歩いている。つかさがみゆきの顔をのぞき込むようにして
何かを云うと、それが楽しかったようで、みゆきも声を立てて笑った。私やこなたのことで、
二人で話し合うことが多かったからだろうか。つかさとみゆきは、以前よりも更に仲よくなって
いる気がする。そこに変な感情などまるでない、本当にただ仲がいい親友同士。少し羨ましいなと
私は思う。
 みさおは家から乗ってきた自転車を押しながら、あやのと話し込んでいる。あやののロング
スカートで自転車に乗るのは大変そうだと思っていたけれど、案の定みさおの自転車の後ろに
乗ってきたようだった。私の経験上、ロングスカートでペダルを漕ぐと、ひるがえったスカートが
スポークに絡まって凄く危険だ。足を揃えたまま乗れる二人乗りならそこは大丈夫なのだけれど、
今度は二人乗り自体の危うさが生じてきてしまう。
 だから私は二人のことを心配して、いつもみたいに小言を云う。
「仕方ないんだろうけど二人乗りは気をつけなよ。何かあったとき、あんた一人の被害じゃ
すまないんだからさ」
「へーきへーき。わたしにとっちゃあやの一人なんて荷物にもなんねーし。あ、でもかがみだったら
重くて危ないかもしんねーな」
「な、なんだときさま! それはどういう意味だ!」
 けれどそんな私の気遣いは、みんなを爆笑させる面白ネタになって終わってしまった。
 ――ふと。
 こなたはさっきから余り喋っていないなと思う。
 私はそれが気になって、隣のこなたのことを盗み見る。さすがのこいつでもサンタ服のまま
外を出歩くことはできなかったようで、昨日私が見たコーディネイトの上から、つかさと同じような
Aラインのコートを羽織っていた。
390冬/きれいな感情(第九話)2/8:2008/07/12(土) 17:06:56 ID:lOGSe2W7
 けれどこなたにとっての“サンタ服で外を出歩けない理由”が、果たしてそれが恥ずかしい
格好だからなのか、それとも単に夜出歩くには寒い格好だからなのか、私には判断がつかなかった。
 首元が寒かったのだろう、マフラーを少し上に上げているこなたの手元を眺め見る。その手を
見る度に、私の中で嬉しさと恥ずかしさが同居した不思議な気持ちがわき上がるのだった。
こなたが今している手袋は、昨日私がプレゼントしたものなのだ。それを私とつかさだけが
知っている。
 こなたは、私が皆にプレゼントしたものと自分がもらったものが違うことを、どう思っただろう。
ふとそれが気になった。
 プレゼントを渡すとき、私はこなたの表情を見るのが怖くてなるべくそっちの方を見ないように
していたから、わからなかったのだ。
 ――あれ?
 そんなことを思いながら見ていると、こなたの顔が部屋にいたときとは少し違うことに
気がついた。
 唇の発色がいやに鮮やかだ。透明感のある桜色をしている。もしかしたらリップでも使って
いるのだろうか。そう思って見ていると、常夜灯を照り返して、下唇がきらりと光った。
 ――口紅に、グロスも塗っているのか?
 暗くてよくみえないのがもどかしい。
 少なくともクリスマスパーティーの最中はメイクなんてしていなかったはずだ。私たちを部屋から
追い出しているうちに、着替えと一緒にしてきたのだろうか。確かにただ着替えるだけにしては、
少し時間が掛かっていたような気がする。
 けれどちょっと出かけるだけなのにメイクをするこなたと云うのは、余り想像がつかない存在だ。
出かけると云っても、ただみゆきを駅まで送ってくるだけのことなのだし、そもそもこなたがメイクを
しているところなんて未だかつて見たことがない。
「――かがみってさ」
 いつの間にか、私はまじまじとこなたの顔を見つめていた。
「最近、何かっていうと私の顔見てるよねー」
 前を向いたまま、ぽつりとこなたが呟いて。
 瞬間的に私の顔に血が昇る。
「やっ、いや、ええ? そ、そんなことない、わよ?」
 しどろもどろになりながら、反論にもならない反論を並べ立てる私を正面から見て、こなたは
からかうでもなく弄るでもなく、ただにっこりと笑った。
 その顔を丁度道路脇のお店から漏れる灯りが照らしていて、私にはこなたが口紅をつけている
ことがはっきりとわかった。
「――かがみは、きれいだね」
「……今さっきの私はもの凄くきれいじゃなかったと思うんだが」
 ふて腐れたようにそう云うと、今度は歯をむき出して笑った。漏れ出たような笑い声が
白い息になり、こなたの顔の周りに浮かんで消えていく。
 こいつがこんな風に笑うのは珍しいなと思う。こなたの笑顔と云って思い浮かぶのは、
大口を開けて笑い転げるところか、糸目になってニヤニヤするところ。こんな風にあけすけな
子供みたいな笑い顔は、今まで一度も見たことがないように思う。三年間毎日のように顔を
合わせてきたこなたの新しい顔を見て、私は胸に変な高鳴りを覚えていた。
 ガタンゴトンと、脇の線路を通って下り電車が駅に滑り込んでくる。もう、駅の目の前まで
辿り着いている。もう、みんなと手を振って別れないといけないときが近づいてきている。
「かがみのきれいさは、そんなところにあるわけじゃないのだよ」
「――そ、そうなの?」
「そうなの。自分じゃわかんないんだろけどね」
 パッと両手を開いて、手袋を見せつけるようにしてこなたは云う。手首に巻かれた腕時計の
バンドが、手袋の下からちらりと見えていた。それは去年の五月に誕生日プレゼントとして
こなたに上げた物で、こなたはずっとそれを身につけてくれていた。
「おーい、かがみたちどしたー?」
 駅舎の目の前で、みさおが振り返って私たちに云う。みんなもうそこに集まって話し込んでいて、
私たちだけが随分遅れていた。みさおの顔は、駅舎が投げかける灯火が逆光となっていて
よく見えなかった。
391冬/きれいな感情(第九話)3/8:2008/07/12(土) 17:07:27 ID:lOGSe2W7
「あ、悪い――」
 みんなの所に向かおうとしたところで、こなたに手を引かれて止められる。
「かがみ」
 ――どうしたのよこなた。
 そう云おうとした私の言葉は、喉に引っかかったまま出てこない。
 こなたのその表情が、私からあらゆる言葉を奪っていた。
 ――今まで見たことがないような、真剣な表情をしている。
 それはあの夏の日に私と喧嘩をしたときのような、焦りと自己嫌悪に満ちてつり上がった
眼差しとも違う。
 あの秋の海辺で浮かべていた、諦観によって形作られた穏やかな憂い顔ともまた違う。
 それは強い決意の元に何かの試練に立ち向かう人だけが浮かべる、凜とした眼差しだった。
大きな物と対峙して自らの意志を貫こうとする、強い強い眼差しだった。
 見開かれた青竹色の瞳が、タクシーのヘッドライトに照らされてきらりと光っている。
その瞳の中、大写しになって私がいる。ただ私の顔だけが、こなたの瞳に映っている。
 それが私に見えるのは、こなたの瞳に私だけが写っているのは、それだけこなたの顔が
私の顔に近づいているからに他ならない。
 ――かがみ。
 もう一度、声に出さずに呟いた。グロスを塗られて艶めいた唇が、誘うように形を変えていく。
私は、そんなこなたの唇を、痺れたような思いでただ呆然と眺めていた。
 そうしてこなたは、ずっと掴んでいた私の腕を引っ張って。
 私が考えたこともない原理に従って、私の身体はバランスを崩して倒れ込む。

 ――だから、こなたは背伸びをする必要がなかったのだ。

 ふわりと、柔らかい物が唇に触れる。

 柔らかい。それはどこまでも柔らかい。
 指で自分の唇に触れたときとはまるで違う、唇が溶けていってしまいそうなその感触。
 唇は毛細血管が透けて見えるほど皮膚が薄いから、触覚がじかに伝わりやすい。そんな、
どこかの少女漫画かローティーン向けのファッション誌で読んだ知識が、頭の中をふとよぎる。
 目の前の信じられないほど近くに眼を閉じたこなたの顔があって、こいつまつげ長いな、
なんて私は人ごとのように思っていた。
 遅れて、気づく。

 私は、こなたとキスをしている。
 私の唇のその先にこなたの唇があって。そうしてそこで触れあっている。

 その事実がやっと頭の中で飲み込めて、私の頭は瞬間的に沸騰していった。電撃のような
痺れが全身を駆けめぐり、心臓が爆発しそうに暴れ出す。
 思わず口から息を吸ってしまって、そうするとこなたの吐息が私の中に流れ込む。甘い甘い
ストロベリーケーキの味がする。
 私は、こなたとキスをしている。
 唇に触れた柔らかい感触。ふわりと漂うバニラエッセンスの香り。腕の中にある小さな身体。
その暖かい温もり。
 何がどうしてこういうことになっているのか、まるでわからない。理由も過程も原因も目的も
何もわからない。
 ただ、私はこなたとキスをしている。
 過程なんてどうでもいいと思った。理由なんて何でもいいと思った。ただ私はこなたと
キスをしていて、そうしてその瞬間この世界にはこなたの唇だけが存在していた。
 それは、実際の時間にしたらきっとほんの数秒の出来事だっただろう。通行人のうち
何人かはそれに気がついていたのかもしれない。けれどクリスマスムードに当てられた戯れ
だとでも思ったか、それともそんなことは今時珍しくもないのか、あるいはただ単に礼儀正しく
顔を背けていただけか、特に騒ぎになるようなこともなく、その時間は過ぎていく。
392冬/きれいな感情(第九話)4/8:2008/07/12(土) 17:07:56 ID:lOGSe2W7
 やがて私の唇からこなたの唇が離れていったとき、私は何か大切な物が引き裂かれていく
ように感じていた。唇がいぎたなくもこなたの唇を追っていこうとし、私は理性を総動員させて
それをなんとか押しとどめる。
 息を止めていたのだろう、こなたの口からため息のような吐息が漏れだして、私たちの間を
冬の風が言葉もなく吹き抜けていく。
 私は呆然とこなたのことを見つめていた。緊張に固まったその顔を見つめていた。
 ――そうして。
 さっきまで私の唇と重なっていた、その桜色の唇。
 それが見る間にぷるぷると震えていったかと思うと、大きな瞳の縁からぽろりと一粒の雫が
零れ落ちていく。

 ――涙?

 意味がわからなかった。
 わけがわからなかった。
 どうして、そんなに悲しそうな顔をするのだろう。どうして、そんなに涙を浮かべているのだろう。
 ぽろり。
 もう一雫、今度は右の瞳から。
 どうして。どうして。どうして。私の頭は硬直したように動かない。
 私からねだったわけじゃない。私から望んだわけじゃない。なんの前触れもなく、突然キスを
してきたのはこなたの方だ。
 なのに、どうしてこいつは勝手に泣いているんだろう。
 
 何よりもこの子に泣いて欲しくないと、それだけを願ってきたはずなのに――。

 私は、彫像のように立ち竦んでいた。喋ることも動くことも考えることもできなかった。
 そんな私の目の前で、こなたは少しだけうつむいて。流れ落ちる涙の雫をぐしぐしと袖で
拭っていた。そうして顔を上げたときには、もう涙の余韻は少しだけ赤らんだ目元に残るだけに
なっていた。
「おーい!」
 口元に手を当てて、駅舎の前でたむろしているつかさたちに声を掛ける。何やら楽しそうに
話し込んでいたつかさたちが、一斉にこちらを振り向いた。その様子からすると、先ほどの
私たちのことには誰も気づいていないようだった。
「そんじゃわたし帰るから。今日は楽しかったよ! 受験勉強がんばろーね!」
 大声でそんなことを叫ぶこなただった。一旦集まってからみゆきを見送るつもりだったのだろう、
みんなきょとんとした顔を浮かべていた。けれどすぐに笑顔になると、それぞれに別れの挨拶を
口にする。
 こなたはそんなみんなに大きく手を振ると、最後にちらりと私の方を眺めて――。

 去っていった。

 ひるがえった青い髪と、駅の灯りを照り返して光る唇だけを私の網膜に残して。
 こなたは去っていった。
 一人取り残された私は、呆然としてその場に佇んでいた。相変わらず頭の芯が痺れたように
動かなくて、思考を結ぶことができなかった。
 ――どうしたんだかがみ?
 ――なんだろうね?
 後ろで、みさおとあやのが不思議そうに呟く声がする。さすがに様子がおかしいと思ったの
だろう、つかさとみゆきがぱたぱたと駆けてきた。
「――お姉ちゃん?」
 心配そうに訊ねるつかさの声が聞こえてくる。そちらに首を回すと、駆け寄ろうとしていた
みさおとあやのに、みゆきが押しとどめるような仕草をしていた。私の様子を見て、“何か”が
あったと気がついたのだろう。相変わらず察しがいいな、なんて人ごとのように思う。
393冬/きれいな感情(第九話)5/8:2008/07/12(土) 17:08:25 ID:lOGSe2W7
「――キス、された」
 私がそう呟くと、つかさとみゆきは眼を見開いて息を飲む。
 その言葉は、わざわざみさおたちに聞こえないように小声で云う必要はなかった。私の口からは、
掠れたような声しか出てこなかったから。
「――でも……こなた、泣いてた……。なんでだろう、なんで泣くんだろう……」
 それがなんだか口惜しくて、私はぐっと唇を噛みしめた。その唇に、まだこなたが残していった
感触が残っている。ふわりと溶けた優しいキスの感触が残っている。
 なのにどうしてこなたは泣いたのだろう。どうしてあんな風に、何かに耐えるような顔をしたの
だろう。わからない。私には何もわからない。
「――がみさん」
 自分だけの思いに捕われていたそんな私の耳に、みゆきの声が聞こえてくる。
「――かがみさん?」
「え?」
 いつのまにかうつむいていたことに気がついて、私はハッと顔を上げる。目の前に、大写しで
みゆきの顔がある。その顔は、なんだか怒っているように見えていた。
「それで、あなたはここで何をしているんですか?」
「――何? 何って……?」
 私はみゆきが何を云っているのかわからなくて、混乱した頭で聞き返す。
「しっかりしてください。そんなこと、ここで考えていてもわかるわけがないじゃないですか。
今すぐこなたさんを追いかけて行ってください」
 そんな風に眉をつり上げてにらむみゆきなんて、今まで一度も見たことがなかった。今日は
親友たちの珍しい顔を随分沢山見るな。そんなことを私は思う。
「追い、かける……?」
「そうです。追いかけて、聞けばいいんです」
 ――追いかけて、聞く。
 私は小首を傾げながらその言葉を心の中で繰り返す。
 こなたが何も云わずに逃げたから、追いかけて理由を聞いてくる。
 考えてみれば当たり前の話だ。そこには複雑な理由も、秘めた恋心も、同性愛という袋小路も
何もない。
 そんな当たり前のことが、今まではどうしてもできなかった。素直に聞いてみたこともあった
けれど、その答えはいつも韜晦だったり無言だったりごまかしだったりしてきた。 けれど今なら
どうだろう。今私が追いかけたらこなたはそれを教えてくれるだろうか。今私が訊ねたら、こなたは
心を開いてくれるだろうか。
 そう思って私は、問いかけるようにみゆきの顔を見返した。
 ――みゆきは、私を力づけるようにうなずいた。
 そのまま、隣で真剣な顔をしているつかさの方に顔を向ける。
 ――つかさも、私を力づけるようにうなずいた。
「――わかった」
 口に出してそう云うと、混乱していた頭の中がすーっと透明になっていく。ぐちゃぐちゃに
なっていた思考回路が整理されていき、一つの目的に向けてぴたりと定まった。
 こなたを追いかけて、捕まえること。
 それだけでいい。そんなシンプルなことだけでいい。
 今はとりあえずそれだけ。それが私にできること全て。
「ありがとう」
 二人の顔を見渡しながらそういうと、つかさもみゆきもこれ以上ないくらいの笑顔を浮かべて
くれた。
 その暖かさに胸が詰まる。その優しさに目頭が熱くなる。この二人がいるから私は頑張れるの
だと、心の底からそう思った。
 だから私は、二人にくるりと背を向けて駆けだした。それ以上どんな言葉も必要ないと思った。
それ以上、どんな励ましも必要ないと思った。
 けれど走り出してしばらくしたとき――。
394冬/きれいな感情(第九話)6/8:2008/07/12(土) 17:08:53 ID:lOGSe2W7
「――頑張れ!! 頑張れお姉ちゃん!!!!」

 そんな大きな叫び声が聞こえてきて、それが私の背中をぐんと押し出した。それはつかさの
声だった。今まで一度も聞いたことがないような、つかさの大声だった。
 いつもぽやんとしていて、争いが苦手で、注目を浴びることが大嫌いで。
 そんなつかさが生まれて始めてお腹の底から出した大声は、何よりも私の足に力を与えて
くれたのだ。

 周りの人が、何事かという顔でこちらを見ていたけれど。

 ――私はもう、振り返ることはなかった。


§17

 ――走る。
 ――走る。
 ――走る。

 十二月二十四日。冬の夜を私は走っていた。
 十二月二十四日。イブの夜を私は走っていた。
 商店街を抜け、大通りを駆け、裏路地を通る。
 破裂しそうな心臓を抱えて、くずおれそうな足にむち打って、私は走る。
 ほどなくして、こなたの後ろ姿が見えてきた。悄然として歩く、青い髪の後ろ姿。
 それはなんて小さくて。
 なんて細くて。
 なんて儚げな後ろ姿だろう。
 ――まるで、迷子の子供のようだった。
 その小さな肩は、重苦しく垂れ下がる暗い夜空に、今にも押しつぶされてしまいそうに
見えた。
 こんな小さな身体で、こいつはこの世界を生きてきたんだ。そう思うとなんだか酷く切なくて、
私はその身体を今すぐ抱きしめて上げたくなった。
「――こなた!!」
 荒げた息の間から懸命に声を振り絞って、その後ろ姿に声を掛ける。もう、肺も心臓も足も
限界に近かった。
 私はこなたが振り返ってくれると思って、荒い呼吸を整えようとその場に立ち止まって
息を吸う。心臓がバクバクと鳴っていて、視界が少しだけ暗くなる。今にも倒れそうな身体を、
足に手を突いて支えていた。
 けれど、こなたは振り返ってはくれなかった。
 私の声を聞くとこなたはぴくりと立ち止まって、しばらくの間動きを止めていた。私が後ろに
いることはわかっているはずだった。私の荒い呼吸音が聞こえているはずだった。
 ――なのにこなたは、そのまま振り返ることなく逃げ出した。
「こなた! 待ちなさい!」
 静止の声も振り切って、脱兎のごとく逃げ出した。
 ――くそ、あのばかっ!
 心の中で舌打ちをして、私もすぐに追いかけた。走り出すのが遅ければ遅いほどこなたとの
距離が縮まってしまう。悪態なんて吐いている場合じゃなかった。迷いなんて、とっくの昔に
つかさが粉々に吹き飛ばしてしまった。
395冬/きれいな感情(第九話)7/8:2008/07/12(土) 17:09:20 ID:lOGSe2W7
 ――はあっ、はあっ、はあっ。
 息が荒い。心臓がうるさい。身体が重い。汗が気持ち悪い。足が震える。
 今の私はきっと、もの凄く醜いだろうと思う。全身汗だくで、メイクなんて流れ落ちていて、
髪の毛も逆立っていて、服なんて乱れ放題で。
 それでも私は必死だった。こなたに追いつこうと、こなたを捕まえようと必死だった。
そのためなら、どこまででも走れると思った。そのためなら、限界なんてないと思った。
そう思いながら懸命に足を動かして、私はふと空を見上げる。

 ――雪が。

 ちらちらと雪が降ってきた。
 そんな雪を見て、それが余りにもできすぎていて、思わず笑ってしまった。思わず笑って
しまって、そうしてそのあとに、身体の底から何か熱い感情がふつふつと湧きだしてくる。
 その感情が、今にも攣りそうな足を支えていた。
 その感情が、今にも爆発しそうな心臓を動かしていた。
 どうして私たちが傷つかないといけないのか。どうしてこなたが泣かないといけないのか。
どうして私はこなたへの想いを我慢しないといけないのか。
 そんな世界に対する理不尽な怒りが、私の身体を突き動かしていた。
 そうして私は思い出している。

 あの日あやのとかわした会話を。

 あの日つかさとかわした会話を。

 あの日みゆきとかわした会話を。

 今までこなたとかわしてきた、様々な会話を。

 ――やがて角を曲がると、公園が見えてきた。
 次々と空から落ちてくる雪が世界をほの白いグラデーションに染めていて、視界はどこまでも
悪かった。けれどあの街灯の下に揺れている青い髪のことを私が見間違えるはずもない。
公園の入り口で柵に手をついてうずくまっているのは、私が追いかけてきた相手、泉こなたに
他ならない。大きく揺れている背中は、乱れた呼吸を整えようと深呼吸しているせいか。
 ――運動不足ね。
 こなたが慣れない受験勉強に身を入れていて助かった。おかげでこうしておいつくことが
できたのだ。

 ぐっと足に力を篭めてラストスパート。

 跫音で気づいたのだろう、こなたは観念したような表情でこちらを見上げている。
「――か、が、み」
 荒い息の間から、振り絞るようにして私の名を呼んだ。
 こなたは酷い有様をしていた。髪の毛はぐしょぐしょに濡れて額に張りつき、いつもピンと
立っているアホ毛が見る影もない。頬を濡らしている液体は涙か汗か、それとも溶け出した
雪だろうか。オフホワイトのカラータイツも、フェミニンなギャザーフレアスカートも、そこかしこに
跳ねた泥がこびりついていて、とてもじゃないけどお姫様のようには見えなかった。
 きっと私の方も似たり寄ったりだろう。つかさが可愛いと云ってくれたコーディネートも乱れ
放題で、今の私は思いきりみすぼらしいだろう。いつでもきれいでいたかったのに、こなたの
前ではきれいな自分でいたかったのに。格好のことなんて、考える余裕もなかったのだ。
 ――今でもこなたは、こんな私を見てきれいだと云ってくれるだろうか。
 そんなことを思ったのも、けれど一瞬のことだった。
 ラストスパートで全ての力を振り絞った私は、こなたの元へと辿り着いた瞬間一歩も動けなく
なってしまい、身体についていた勢いを殺すこともできずに倒れ込む。
「わぷっ」
 なんて慌てたような声が聞こえてきて、私はこなたと一緒に地面を転がった。せめてこなたが
頭を打たないようにと、私は懸命にこなたの頭を抱え込んでいた。
 アスファルトが冷たい。指も膝も額も地面にこすってしまって、穿いていたストッキングはきっと
びりびりに破けている。溶けた雪が服に染みこんできて、それが酷く気持ち悪かった。
396冬/きれいな感情(第九話)8/8:2008/07/12(土) 17:11:06 ID:lOGSe2W7
 そうして気がつけば腕の中にこなたがいる。汗だくで、泥だらけで、雪まみれのぐちゃぐちゃに
なったこなたがいる。腕の中、脱力したように手足を投げ出したまま懸命に息を吸っていた。
その度に小さな胸が大きく上下して、こなたがこのまま壊れてしまうんじゃないかと私は不安になる。
 けれどそんなこなたを抱え込みながら、私も人の心配をできるような状態じゃなかった。
少しでも多くの酸素を取り込もうと、口を大きく開けてぜーぜーと息を吸う。もう、指先一つ
動かす力もなかった。目の前を赤い斑点がちらちらと舞っている。全身が痺れていて、
このまま気絶してしまうんじゃないかと思った。
 そうして二人で息を荒げながら。
 私たちは身動きもできないまま、しばらく地面に寝転がっていた。
 ――雪は降る。
 そんな私たちの上に、雪は降り積もっていく。
 いっそこのまま埋もれてしまいたいと私は思った。
 こなたと二人抱き合ったまま、雪の下に埋まってしまいたいと私は思った。
 雪の世界に閉じこめられたまま、いっそ物云わぬ氷の彫像となってしまえば、私たちは
きっときれいになれるだろう。
 こんな風に惑ったり、怒ったり、傷つけあったりする必要なんてない。ただひたすらに
きれいな二人になれるだろう。
 そう、思った。

 けれどやがて呼吸も整っていくと、そんな熱に浮かされた思考も段々と冷静になっていく。
このまま抱き合っているのもいいけれど、風邪を引いてしまったら困るな、なんて現実的な
思いもちらと忍び寄ってくる。
「――ぷっ」
 そのとき、腕のなかでこなたが小さく吹き出した。
 私の腕の中のこなたは、手足を大の字に投げ出したまま、ぷるぷると身体を震わせている。
「――こなた?」
 さっきまで泣いていたように思うのに。こなたは自然とこみあげてくる笑いを押し殺せない
様子で、その口角が少しずつ上がっていく。
「あは、あははは、あははははは」
 やがて、大口を開けて笑い出した。それは心から楽しそうな自然な笑みだった。
「あ、あはははは、か、かがみ顔酷い! かがみ顔ぐちゃぐちゃ!」
「なっ、ちょっ、おまっ、誰のせいでこうなってると思ってんだ!」
 慌ててそんなことを云ってみたけれど、こなたの顔だって本当に酷い物だった。あちこちに
泥はこびりついてるし、涙袋はほの黒く腫れ上がっている。しなやかな青い長髪も、泥と共に
張りついてしまえば普段のようにきれいなものだとはとても云えなかった。
 けれどその顔でこなたは笑っている。ぐちゃぐちゃな顔で満面の笑みを浮かべている。
 そんなこなたの顔を眺めているうちに、私もなんだか楽しくなってきてしまった。
「ちょ、ぷっ、笑うなってばもう、あは、あははははは」
 私が笑い出すとそれがまた笑いの琴線に触れたようで、私の顔を指さしながらこなたはより
大きな笑い声を上げていく。

 雪の中、泥だらけになりながら笑い転げる私たち。
 その姿はきっときれいなんてものではないだろう。

 泥臭くて。
 必死で。
 不器用で。

 それでも、私はそれで構わないと思った。
 今このときだけは、こんな私で構わないと思った。

 厚くたれ込めた雲に一筋の切れ目ができていて、そこから月光がこぼれ落ちている。

 ただ私たちだけを照らすように、こぼれ落ちている。

 そんな月の光に照らされて、私たちは飽きることなく笑い転げていたのだった。

(つづく)
39716-187 ◆Del8eQRZLk :2008/07/12(土) 17:12:31 ID:lOGSe2W7
以上です。

えーと、次で冬は終わりかと思っていたのですが、どうでしょう。
終わらないかもしれません。終わるかもしれません。
でも、どちらにしろまだ少しだけ続きます(DB的な意味じゃなくて、本当に少しだけ)。

あとちょっとお聞きしたいのですが、実際問題連続投稿ってどのくらい
可能なのでしょう? 連投規制については板がアクティブな時間帯に投下するなり、
支援で入ってもらうなりすればいいようですけれど、バーボン? サルサル?
というのがよくわかりません。詳しい方教えていただけたら嬉しいです。

それではありがとうございました。
398名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 18:01:22 ID:nGS/qxBC
>>397
ついにキタ━━(゚Д(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━!!!

そしてつかみゆバックアップもキタ━━(゚Д(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━!!!

この作品のファンとして迂闊な感想がかけないので、
とりあえずGJだけを言い残し
つづきをひたすらwktk

でももう一度いわせて
キタ━━(゚Д(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━!!!
399名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 19:47:44 ID:TZUmSnlU
本当に描写が上手くて、私もうSS書く自信ないあるよ
400名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 19:57:18 ID:nGS/qxBC
>>399
( 'A`)人('A` )
401名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 20:04:18 ID:e3SxvDDn
解説とかは無粋だとおもうけど、横レス

>>400
>>399みたいに「ないあるよ」って書かれたら「ないのかあるのかどっちだ」って言う
いわゆるお約束みたいなもので、本当に自信がなくなったのかというと……
402名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 20:24:42 ID:TZUmSnlU
あるないよ
403名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 20:40:11 ID:W2QIGNkj
.>>397
ついにキタ――――-(゚∀゚)――――――!!!
あああもう終わっちゃうんだという一抹の寂しさと、
期待感で胸がいっぱいです!!
かがみがんばれええええ!!
404名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 20:47:54 ID:QX6FYkKe
>>397
なんかもう。ものすごく綺麗な一瞬を見せていただきました。ぐっじょぶ。
あと。走りきったかがみに、ラノベから借りたはなむけの言葉を。

「各々(おのおの)、それぞれの決着に向かいますように―――
 ―――決着を、御願いいたします」


それと作者さんへ。
一度に34レスの連続投稿なら、かつてある方がやっていたはず。
恐らく限界値はその辺だろうが、わがままを言うなら。
ラストへ向かうわくわくきらきらは、今くらいの切り方で小分けにして
出して欲しいな。
あくまでも個人のわがままだが、俺はそのほうが楽しいと思う。
405名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 21:35:00 ID:kDYbJS4k
>>397
毎回楽しみにしてます。
物語りもついにここまで来ましたか。
次で終わるかもしれないなんて、悲しすぎます。
しかし相変わらず描写がすごく上手ですね。
物語の世界にのめりこんでしまいました。
406名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 22:40:34 ID:1eFgXhAv
>>384
アーッ ! ! 爆笑GJ !

>>397
神SSキター ! ! !
でも次で終わり ! ? ああん、また新作書いてよ !
相変わらず上手いね ! 冬編の冒頭でかがみがこなたを追いかけるシーンを読んだときから、ずっとこのシーンを
楽しみにしていた。
そしてつま先立ちキスだと思ってたのに、逆にこなたがかがみを無理やり (←ここポイント) しゃがませてキスとは !
上手い演出だ !

泥まみれになりながら生きる。人間みんなそうだと思う。
かがみは下手にキレイに生きようとせず、不器用でもいいから必死に生きていってもらいたい。
407妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/13(日) 00:30:42 ID:F+AMII10
>>397

いつもながら神作品だ……爪の垢、至急送ってくださいorz


5分ほど後から投下いきます。
408妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/13(日) 00:38:17 ID:F+AMII10
神作品のあとにすいません。俺です。誰だよ。

タイトル負けしている感はありますが、久々に6レス行きます。カプ混線、エロ……なのかこれ?
キャラというか、世界が壊れてます。もういろいろと。
西遊記(初代)の芥川先生のナレーションっていいよね、とか思いながら書き始めたら、なんかおかしなことになりました。


でハ、投下始めマスネ(カクカク)
409『陵遊記(芥川先生風味)』(1/6):2008/07/13(日) 00:39:47 ID:F+AMII10
 ――時は現代、所はさいたま。倖手市は権現堤の近くに、小説家をいただく一家がございました。
 父一人娘一人、それに従妹が一人。母親は早くに亡くなってしまいましたが、いつも明るく楽しく。そんな泉一家でございます。

 さてさて、そんな一家と彼女らを取り巻く友人たちの、とある一日を覗いてみることといたしましょう。


 ―×― ―×― ―×― 


「……ふぁ〜〜……おはよう、こなたお姉ちゃん」
 洗面所に入ってきましたのは、小早川ゆたか。この家に下宿している、高校一年生の女の子でございます。
「おはよ、ゆーちゃん」
 お姉ちゃんと呼ばれ、挨拶を返しましたのは泉こなた。ゆたかの従姉にして、同じ高校の三年生。青く長い髪と泣きぼくろが、なんともエロティックな少女でございます。
 脇を通るゆたかを引き寄せ、赤い髪を撫でながら、耳たぶをはむっ、と甘噛みいたします。
「ひゃぁっ!? ……お、おはよう、お姉ちゃん」
 ゆたかも負けてはおりません。くるりと身を返し、真正面から抱きついてこなたのうなじを撫で返しますと、
「うぉ!? け、結構巧くなったね、ゆーちゃん」
 予想外の反撃に、こなたの身体がぴくん、と跳ねたのでございます。
「……んはっ、こ、これはなかなか……でも、まだまだだネ♪」
 しかし、そんな表情もつかの間。いつもの飄々たる調子に戻りまして、セーラー服の上からゆたかの背筋を撫で上げますと、
「!! ひゃふぅぅぅ……ん」
 それだけでゆたかの表情は、甘く蕩けてしまうのでありました。
 流石は従姉。年季の差が段違い、といったところでございましょうか。


 いささか濃厚な朝のスキンシップを終えまして、ようやく二人がリビングへ出てまいります。
 そこには、エプロンを着けた作務衣姿の男性がおりました。こなたの父親にしてこの家の主、泉そうじろうでございます。
「おはよ、お父さん」
「お……はよぅ……ございますぅ、おじさん……」
 涼しげな表情のこなたと、未だ絶頂の余韻覚めやらぬ面持ちのゆたか。いやはや、なんとも対照的な光景でございます。
「おお、おはよう、二人とも」
 そう言いながら、そうじろうは愛娘に頬を寄せ、いつものように頬ずりをいたします。
「ちょ、痛いのよヒゲがー! おとーさんまた徹夜っ?」
 ぬぉぉ、と顔を背けながらも、その小さな掌で、こなたはそうじろうの股間をさすっているのでございます。
 変わり者でも人の親。嬉しそうではあるものの、その部分は人の道に外れるような状態にはなっておりませんでした。泉こなた、ひと安心でございます。

 そんなこなたの頭越しに、そうじろうとゆたかは軽い朝のキスを交わしていたのでありました。
 微笑ましくもうらやましい、泉家のいつもの朝の光景にてございます。


 ―×― ―×― ―×― 

410『陵遊記(芥川先生風味)』(2/6):2008/07/13(日) 00:41:19 ID:F+AMII10
 さてさて、場面変わりまして、ここは糟日部、陵桜学園。希望に満ちた若人たちが集い、青春を謳歌する学び舎にてございます。
 前を歩くは、菫色の影ふたつ。こなたはしばし、観察を決め込むことといたしました。

 片や、柊かがみ。ツインテールに立派なリボンがトレードマーク。こなたが特にご執心の、ツンデレ娘にてございます。
 片や、柊つかさ。かがみの双子の妹にして、リボンのついたカチューシャが可愛らしい、ほんわか天然なお嬢さんでございます。
 いつものように談笑しながらも、かがみの腕はつかさの腰に回り、その身体を抱き寄せております。……はてさて、歩きにくくはないのでございましょうか。

 ともしますうちに、前を行く少女の姿を目にしたつかさ。なんとも嬉しそうな声を上げました。
「あっ、ゆきちゃんだ。……ゆきちゃ〜ん」
「あら、つかささん、かがみさん」
 振り返りましたのは、高良みゆき。薄桃色の豊かな髪と、負けず劣らず豊かな身体が印象的な美少女にてございます。
「おはようござ……ひゃっ!?」
 つかさはと申しますと、追い抜きざまにみゆきのお尻を撫で上げ、くるりと前に回りまして、
「どかーんっ☆」
 グラビアアイドルもかくや、といわんばかりのその胸に、頭から突っ込んだのでございます。
「うわぁ、今日もぱふぱふだねー、ゆきちゃん」
「あっ、そ、そんな、嬉し恥ずかしいこと……んんぅっ」
 なおもぱふぱふを続けるつかさの腰に手を回し、みゆきの指が、つかさのパンティの中に滑り込みます。
「ひゃぁんっ!」
 上ずった声を上げながら、身をすくめたつかさの両手に力が入ります。
「あ・んふぅっ」
 その両手はみゆきの双丘を包み込んでいたものですから、期せずしてみゆきへの逆襲となったのでございます。
 恐るべきはつかさのARS、訳しますと自動報復装置、とでも例えることができましょうか。

「ほら二人とも、仲がいいのはいいけど、あんまりのんびりもしてられないわよ」
 つい、と近寄ったかがみが苦言を呈しますと、
「そうですね。……んっ……、申し訳ありません、急ぎましょう」
 言葉が途切れましたのは、かがみがみゆきの唇を奪ったためでございます。
「ぷはっ。……くそぅ、それにしても、何食べたらこんな大きく育つのかしら……」
 かがみの人差し指が二度、三度、みゆきの胸に食い込みますと、
「あっ、かがみさ、あうっ、あはぁんっ」
 みゆきの膝はがくがくと震え、今にも崩れ落ちになるのでございます。
 力を入れると、その指はぷにゅん、と第一関節あたりまで沈み込み、離せば張りのある弾力を持って押し返す。まさに、自然が生んだ芸術品であると申せましょう。

 ……とは言いましても、かがみの胸も小ぶりではあるものの、その弾力では負けておりません。
「おはよー、かがみん♪」
 かくのごとく、泉こなたが実演しております通りでございます。
「ひゃっ!? ……ちょ、やったわね〜!」
 頭半分ほど低い、こなたの顎に手をかけて上向かせますと、電光石火の早業で唇を重ねます。
 がちん、と歯の当たる音がいたしましたが、全く意に介さぬこのダイナミックさこそ、二人の持ち味にてございます。
「……むっ……んくっ……」
「ふっ……ふんっ……んふ」
 真正面から抱き合い、互いの唇を貪るこなたとかがみ。
「ふわ〜、今日も仲いいねぇ、あのふたり」
「そうですね」
 そんなつかさとみゆきにいたしましても、五十歩百歩、とはよく言ったものでございます。

 こなたとかがみ、互いの指が徐々に背中を滑り降りてまいります。
 ……しかしながら、互いの指が互いの敏感なところへ届かんとしたその矢先。――残念なことに、無粋な予鈴が鳴り響いたのでございました。


 ―×― ―×― ―×― 

411『陵遊記(芥川先生風味)』(3/6):2008/07/13(日) 00:42:52 ID:F+AMII10
 運命の悪戯とは恐ろしいものでございます。こなた、つかさ、みゆきは三年B組、そしてかがみはC組。
 学生の本分は学問にあり。名残惜しくはありますものの、お昼休みまでしばしの別れにてございます。

「おはよー」
 扉を開けてC組に入りました、柊かがみ。
「おーっす、ひーらぎぃー♪」
 待ってました、とばかりに駆け寄るのは、日下部みさお。茶色の短髪がボーイッシュな、陸上好きの活発少女にてございます。
「うりゃっ☆」
 掛け声一発。みさおの指が狙い過たず、かがみの秘所へ潜り込みますと、
「ひ、ひやああ!」
 振り上げたかがみの手は、
「みゅっ!!!?」
 頬ではなく、みさおのお尻の穴へと突きこまれたのでございます。

「うふふ、さすがは柊ちゃんね、一発で弱点を責めるなんて」
 モブに溶け込み、慈愛に満ちた眼差しで二人を見守っておりますのは、峰岸あやの。額の生え際と後れ毛がなんとも悩ましい、唯一彼氏持ちの美少女にてございます。
「!! ……ふぐっ、ひっ、ひぃら・ぎぃ・やめっ・あひっ・」
「ったく……私を落とそうなんて百年早いってのよ、うりうり♪」
 あやのによって、日々開発されておりますみさおのお尻は、大事なところ以上に敏感なのでございます。
 まして、つい先刻まであやのにねっとりとほぐされていたところでありましたから、このような不意打ちではひとたまりもございません。
「みゅ、みゅうううううっ!!!!」
 高らかに一声啼いて、哀れ日下部みさお、ノックアウトにてございます。

「……ほら、みさちゃん、授業始まっちゃうわよ?」
「……ふぇ?……うぅ〜〜、あやのぉ〜、あそこに淫魔がおるよぅ〜〜……」
 日下部みさお、あやのの胸にしがみついて泣き言を申しております。
「ふふっ、みさちゃん、……まだまだ練習が足りないんじゃないかしら?」
 あやのの瞳が、妖しく光りました。
「うわ、やべっ」
 身の危険を感じ、じたばたともがく日下部みさお。しかれども、あやのにがっちり抱きつかれ、振りほどくこと叶いません。
「先生が来るまで、三分ぐらいかしら……三分あれば充分ね♪」
「ふっ・みゅぅっ!?」
 あやのの小さな舌が、みさおの首筋を這い回りますと、
「ひっ、あや、の、待っ、だ、やぁん……きゃふぅ」
 もはや彼女は、甘い声を上げることしかできないのでございます。

 いじられキャラの面目躍如と申しましょうか。されるがままの日下部みさおでございました。


 ―×― ―×― ―×― 

412『陵遊記(芥川先生風味)』(4/6):2008/07/13(日) 00:44:31 ID:F+AMII10
 いくらか時を戻しまして、こちらは三年B組。
『みゅ、みゅうううううっ!!!!』
 隣のクラスから、甲高い嬌声が響きました。
「……な、なんだろ、あふ、い、んんっ、今の?」
 こなたを膝に乗せまして、セーラー服の裾からその小さな胸と秘裂を弄りつつ、つかさが疑問を投げかけますと、
「あぁ、み、みさきち、また・うにゅ、轟沈、かぁ。毎朝……た、ひゃう、大変っ、だネ」
 後ろ手でつかさの花園を弄び、もう片手で小さなリモコンのボタンをぽちぽちと押しながら、こなたが答えます。

「でもっ、へ、変、ですね……あぁぅ、黒井、先っ生、ひんっ、どう、なさったので……いっ、しょう、か?」
 少し離れた席で、高良みゆきが疑問の声を上げました。こなたの「ぽちぽち」に合わせて、高校生とは思えぬ豊かな身体がぴくりぴくりと震えております。

 ホームルームの鐘から、もう五分は経っております。
 しかし、B組の担任である黒井ななこ先生は、一向に現れる気配がございません。

「どうしたのかなぁ、先生」
「私と三時ぐらいまでエロチャットしてたから、寝坊したんじゃないかな〜」
「先生と泉さん、本当に仲がおよろしいんですね」
「そりゃぁ、一緒に何度も死線を潜り抜けた戦友だからネ。……でも、ネットにリアルを持ち込んでお説教するのはやめてほしいなぁ」
「いえ、そこは『愛の鞭』という言葉もありますし」
「うへぇ、黒井先生がSだったなんて……いや、やけにしっくり来るな」
「どんだけ〜」

 以上、三人の会話の要約でございます。
 実際には吐息や喘ぎ声が入り混じり、この倍ほどの長さになっていたわけでございますが。


 さらに待つこと数分。つかさとみゆきがあえなく陥落したところで、力なく教室の扉が開きました。
「……みんなぁ〜〜、席・つけぇ〜〜〜〜……」
 黒井先生、息も絶え絶えといった様相にて、ようやく登場にてございます。むわっと立ち込める成熟した女の匂いに、男子生徒の目の色が変わりました。
「せんせー、ネトゲで夜更かししちゃダメですよー」
 自分を棚上げして、泉こなたが舌鋒鋭く切り込みますと、
「ちゃうわ! ひゃぅ、……ちゃんと、八時前には……んっ、ガッコ、着いとったわ!」
 男子生徒にもみくちゃにされながら、黒井先生が叫びます。全く、この御仁にはおとな気というものがございません。
「じゃあ、なんで遅刻したんですかー?」
 こなたもこなたで、攻撃の手を緩めようとはいたしません。……後のち、逆襲されなければよいのですが。

「……い……一年の……」
 死屍累々たる男子生徒の山を背に、黒井先生がよろよろと教壇へ戻ります。
「いちねん?」
「一年の、水谷先生になぁ……廊下で……イかされまくったん……や」
 そこまで言いますと、ごちん、と音を立てて、黒井先生は机に突っ伏したのでございました。

 水谷先生。しゃべり方に特徴のある、小早川ゆたかのクラスの担任でございます。
 意外と言えば、意外な取り合わせ。しかし、男性の登場人物が少ないこの作品では、貴重な相手役であるといわざるを得ないのでありました。

「あ〜、あの先生、ゆーちゃん達にいっつもそそのかされてたもんねえ」
 ……いやはや、いつの時代も、黒幕は意外なところにいるものでございますな。


 ―×― ―×― ―×― 

413『陵遊記(芥川先生風味)』(5/6):2008/07/13(日) 00:46:03 ID:F+AMII10
――さてさて。ここでしばし、時の翼を羽ばたかせることといたしましょう。
 居眠りする泉こなたにゲンコツを落とそうとした黒井先生が、つかさの指技で逆に堕とされ、
 授業中、柊かがみにちょっかいを出そうとした日下部みさおが、亀甲縛りのうえ天井から吊るされるという放置プレイに悶え、
 小早川ゆたかと岩崎みなみが、『連続愛撫三時間五十八分二十六秒』の新記録を打ち立て、
 田村ひよりとパトリシア=マーティンが、性的な意味で日米オタク決戦を繰り広げ、
 休み時間の女子トイレで、『高良ゆかり×峰岸あやの』という異色のカップリングが成り行きで成立した……
 というような、取るに足らぬ瑣末な出来事はいくつかございましたが、その講釈はまたの機会といたしましょう。


 ―×― ―×― ―×― 


 そうこうしているうちに、待ちに待った昼休みが訪れました。
 泉こなたご一行、珍しく中庭にてお昼ごはんと洒落込むようにてございます。

「あっ、お姉ちゃーん」
 反対側の入り口から、小早川ゆたかが手を振っております。
「おー、今日はゆーちゃん達も外なんだー」
「うんっ。……あ、お久しぶりです、かがみ先輩……ちゅ」
「久しぶりねー、ゆたかちゃん……ちゅっ」
 そう言いながら、長短二人のツインテールがフレンチキスをいたしました。
「Sigh……教室がadult motelになってましテ、とてもランチどころじゃないのですヨ〜……Ah!」
『adult motel』とは、わが国で言いますところのラブホテルのことでございます。……あまりメジャーな表現ではないようではございますが。

「むにゅっ。……ありゃー、そっちもデスカ」
 みゆきさんのおっぱいもいいけど、パティのバストも味があるなぁ、と思う、泉こなたでございました。

「ほら、休み時間終わっちゃうわよ、早く食べましょ」
 かがみがベンチに腰掛けますと、その膝に横向きにこなたが座ります。
 こなたの膝にはお弁当、かがみの手にはチョココロネ。
『はい、あーーん』
 暗黙の了解を『デフォルト』などと申しますが、さしずめこれこそ、泉こなたと柊かがみのデフォルトにてございます。

「くぅ〜っ、あの二人……、やっぱ、な・ナチュラルさが……ふっ・違うっ、スねぇ……んっ」
 同人漫画家の性なのか業なのか、デッサンに余念のない田村ひより。しかし、真正面からゆたかに胸を揉まれ、背中越しにはパティに大事なところを弄られながらでは、まともな線など引けるべくもないのでございました。
 ――その脇で、岩崎みなみが『黙っと休み時間』を満喫しておりました。
 ……無論、主に失神的な意味で、でございます。こなた仕込みのゆたかのテクニックの前に、わずか数分にて遭えなく轟沈したのでございました。"
「みなみちゃんはクールでかっこいい……ぷぷぷ」
 どこから現れたのでありましょうか。みゆきの母親であります高良ゆかりが、そんなみなみの頬をつんつんしながら遊んでおりました。


 ―×― ―×― ―×― 

414『陵遊記(芥川先生風味)』(6/6):2008/07/13(日) 00:47:37 ID:F+AMII10
 さて、こちらはその頃の泉家。居間のあたりから、なにやら悩ましげな声が聞こえてまいります。
「ううっ、かなた……かなたぁ……」
 オリエ○ト工業のラブドールを相手に、泉そうじろうが秘め事の真っ最中でございました。
 亡き妻、泉かなたに瓜二つのその姿、もちろん特注品でございます。

 ラブドールの小さな胸を揉みしだきながら、自らの上に馬乗りとなったそれを激しく突き上げますと、
(ふ……はふっ……そう君、そうくぅん……)
 なんと、ラブドールがひとりでに動き、泉そうじろうの分身を優しく締め上げているではありませんか。
 蕩けるような瞳で微笑みを浮かべながら、彼の胸に身体を預け、口づけを交わしております。

 とは申しましても、妖怪ではございません。ただのポルターガイスト現象でございます。
 泉かなたはとうの昔に亡くなっておりましたが、このように時折夫の許を訪れ、激しく愛を確かめ合っているのでございました。
 信じるものは救われる、とでも申しましょうか。



 ……さてさて、残念ながらオチのつかないこの物語、この先どうなりますことやら。それはまた次回の講釈。




― 完 ―
415妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/13(日) 00:49:12 ID:F+AMII10
以上です。

♪俺は自由に生きる妄想屋(仮名)だよ 気楽なもんだよ〜♪
416名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 01:11:48 ID:h/2Vaaws
芥川先生の名ナレーションな声で脳内再生された

♪世の中いろいろ あるけれど 俺は関係ないね♪
417名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 01:20:22 ID:UA+z9C1X
>>415
ちょwwwww自由すぎるwwwwwww
だが考えてみれば、これこそエロパロスレの醍醐味、というやつではなかろうかwwww


>……さてさて、残念ながらオチのつかないこの物語、この先どうなりますことやら。それはまた次回の講釈。

どうなるもこうなるもない!
続きを所望いたす!!
えす☆えふとはまたちがった妄想屋ワールド
この自由すぎる性なる街を
余すところ無く、描ききってほしい!!!(≡ω≡.)9m
418名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 04:48:32 ID:geSpuo/7
>>415
何という(性的に)奔放な学校、イヤ社会か?
ここまで来たらオチだの意義だの小難しいことは考えずこのまま突っ走って下さいませ!!
419名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 06:19:40 ID:yoyazIvD

>>397
まさにクライマックスラン

>>415
妻とほぼ同じ姿のこなたに反応しないそうじろうはどうなんでしょうか?
420名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 07:32:40 ID:Up8wuv6w
>>415
この変態め! この変態め! 大好きだ!!


あ、次回があるなら柊家の性的な家族愛をリクエストいたします。
421名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 08:25:13 ID:hcNw+ceA
>>415
(性的な意味で)おいしゅうございました。

機会があったら「らき☆すたファイト」をどうかひとつ
422名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 10:53:44 ID:KRL80riR
準備される方がいらっしゃらなければ、投下をさせていただきます。
42323-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/07/13(日) 11:10:47 ID:KRL80riR
Escape 第10話(最終話)

・こなた×ゆたか(つかさ、かがみ、みゆき、みなみ)・ゆたか視点

※注意事項
・非常に鬱要素が強く、ダークな話です。苦手な方は全力で退避願います。

・一部エロあり
・続きもの
・7レス程使用
424Escape 1/7:2008/07/13(日) 11:11:35 ID:KRL80riR
 こなたお姉ちゃんが、崩れるように倒れてから私の記憶はひどく曖昧になっている。
 気がついたら、私はかがみ先輩、つかさ先輩、高良先輩、そして、
みなみちゃんと一緒のテーブルを囲んでいた。
 こなたお姉ちゃんは隣の部屋のベッドで寝息をたてている。

「そろそろ、いいかな? ゆたかちゃん」
 私の身体が小さく震える。
「はい」
 動揺を悟られないようにゆっくりと顔をあげる。
「こなちゃんが眠っている間に、ゆたかちゃんとお話をしたいの」
 『眠っている』と言った時に、かがみ先輩は小さく声をあげたけれど、
つかさ先輩は気にすることなく話を続けていく。

「私は、こなちゃんとゆたかちゃんが、今の状態を続けてはいけないと、以前は思っていたの」
 つかさ先輩は、表面上は虫も殺さないような笑顔を浮かべているが、
私は、喉がカラカラになるほど緊張している。

「はい…… 」
 なるべく感情を表に出さないよう、わざと曖昧な表情をつくり、小さく頷くだけにとどめる。
 
「でもね。二人をこれ以上追い詰めるのは、良くないことだと考え直したんだ」
「つかさ! 」
 つかさ先輩の隣に座っていた、かがみ先輩があからさまに不満を表に出した。
「お姉ちゃん。こなちゃん達をいくら追いかけても、所詮、無駄なことだよ」
「それはそうだけど…… 」
 かがみ先輩は、何か言おうとして、何もいえずに不満げな表情なまま押し黙った。

「私は…… ゆたかから離れたくないんです」
 一方、みなみちゃんは、膝の上に置いた掌を握りしめながら、声を絞り出した。
 つかさ先輩は、みなみちゃんの顔を一瞥してから、軽く微笑みながら言葉を返す。

「みなみちゃんにとっても辛いと思うけれど、そろそろ現実を受け入れなければならないと思うの」
「はい」
 つかさ先輩の、見えないプレッシャーを受けて、あの強情なみなみちゃんが、あっさりと頷いてしまう。

「それでね。ゆたかちゃん」
 つかさ先輩は、私の方に向きなおって言った。
「ゆたかちゃんに、提案があるんだ」
「提案…… ですか? 」
「そう。ゆたかちゃんにとっては悪くない話だよ」
 生命保険の外交員のような笑顔をみせて、言葉を続ける。
「私は、こなちゃんとゆたかちゃんに埼玉に戻ってと言うつもりはないの」
「えっ! 」
 叫び声をあげたのは、私ではない。
 つかさ先輩の隣に座っている、かがみ先輩とみなみちゃんだ。

「無益な追いかけっこはもうしないよ。だから…… 」
 つかさ先輩は息を大きく吸ってから、はっきりとした口調で言った。

「ゆたかちゃんには、戦闘状態を解いてほしいの」
425Escape 2/7:2008/07/13(日) 11:12:14 ID:KRL80riR
「どういうことですか? 先輩? 」
 私は慎重に返した。言葉の意味があまりにも抽象的すぎる。
「少し言い方がわるかったかな。つまり、去年から続いている不幸な関係を終わらせたいと思っているの」
「…… 」
「えっと。簡単に言うとね。こなちゃんとゆたかちゃんとは普通の友達に戻りたいんだ」
 つかさ先輩は、瞼を微かに潤ませながら、少しだけ哀しそうな表情を浮かべて、小さく首を傾けた。
 今の仕草を異性が見たら、転ばぬ者はいないだろう。

「ダメ…… かな? 」

 つかさ先輩は哀しそうな顔を向けてくる。他の3人は固唾をのんで見守っている。
 私は、激しく荒れ狂う内宇宙の感情を抑えて、ペルソナを必死でつける。
 そして、仮面にずれが無いことを確かめてから、ゆっくりと口を開いた。
「私とこなたお姉ちゃんを、引き離そうとしないならば、それで構いません」

「ありがとう。ゆたかちゃん」
 つかさ先輩は、真夏の向日葵のような笑顔を浮かべながら立ち上がった。
 私の席にまで歩み寄ってきて抱きついてくる。
「とっても嬉しいよ」
 つかさ先輩の柔らかい身体が押し付けられて、私はくらりと来た。
 ずいぶん遠い出来事のことに思えてしまうが、つかさ先輩とは昨日、えっちをしたばかりだ。
 彼女の身体から放たれる甘い匂いは、濃厚に記憶に残っている。

「これで安心して家に帰れるね。お姉ちゃん、ゆきちゃん、みなみちゃん」
 つかさ先輩はバーゲンセールのように、周囲のメンバーに笑顔を振りまいている。
 かがみ先輩は、苦虫を百匹程噛み潰したような表情を浮かべたまま、何も言わない。
 高良先輩も不安げな表情を浮かべて、無言で私を見続けている。
 みなみちゃんは整った顔をあげて、私に向かって尋ねた。

「ゆたか…… 私のことを許してくれるの? 」
 救いを求めるような眼差しに激しい疲労を感じながら、私は口を開いた。
426Escape 3/7:2008/07/13(日) 11:12:56 ID:KRL80riR
「みなみちゃんを許すなんて、そんな大それた事を言える立場にないよ」
 既に嘘という底なし沼に落ちている私の中では、比較的、正直な言葉だと思う。
 人が人を許すなんて、傲慢にも程があるから。

「だから…… もう気にしないでよ」
「うん」
 みなみちゃんは立ち上がり、先程のつかさ先輩と同じように、私を抱きしめる。
「良かった。私…… 」
 みなみちゃんは、全ての苦悩から解放されて安心しきった顔つきに変わっている。
 双眸からは、涙がとめどもなく流れ落ちて、頬を濡らしている。
 心底みなみちゃんが羨ましい。私は、たぶん救われることはない。

 これまで黙って私をずっと見つめていた、みゆき先輩がようやく口を開いた。
「小早川さん…… 本当に良いのですか? 」
 流石に高良先輩は、私の殊勝な態度に不審を抱いているようだ。
「つかさ先輩の提案を断る理由はありませんから」
「そうですか…… 」
 高良先輩は無理矢理、自分自身を納得させるように頷いた。

 純粋な利害関係を考えれば、つかさ先輩の提案は、少なくとも私にとってはほとんど不利にならない。
 彼女達が、はるばる埼玉からやってくる時に会ってあげればよいのだから。

 その後、私とつかさ先輩で細部の詰めを行い、協定のようなものが結ぶことにした。
 内容は以下の通りとなる。

 私とこなたお姉ちゃんは、そのまま愛知県に住む。
 かがみ先輩達が来るときは、普通の友人として接する。
 つまり、学校等の所用がある場合は会うことができないが、暇な時間ができた時は拒絶をしない。

 最後に、当事者の一人であるこなたお姉ちゃんの同意を得られてから効力が生まれる。
 この点は、かがみ先輩が不安がっていたけれど、私は心配していなかった。
 こなたお姉ちゃんは、私にとって唯一の味方なのだから。
  
 翌朝、ようやく目を覚ましたこなたお姉ちゃんと一緒に下に降りると、
既に朝食の準備が整っており、私達を除く全員が着席していた。
 つかさ先輩が、こなたお姉ちゃんに「協定」の話をして同意を求めると、
予想通り、お姉ちゃんは私が賛成していることを確認してからあっさりと頷いた。

 皆で静かな朝食をとったあと、高良先輩が操る船に乗り、島を後にする。
 波も穏やかで、船は梅雨入り前の眩い日差しを浴びながら快調に進む。
 私は、こなたお姉ちゃんが眠っていることを確認してから、つかさ先輩に小声で話しかけた。
427Escape 4/7:2008/07/13(日) 11:13:57 ID:KRL80riR
「つかさ先輩」
「なあに? ゆたかちゃん」
「教えていただきたいことがあるんです」
「いいよ」
 つかさ先輩は、デフォルトとなっている笑顔のまま頷いた。

「どうして中途半端な事ばかりするのですか? 」
「どういうこと? 」
「私に、クロロホルムを嗅がせて、眠らせた上で拉致をしたり、見込みのない脱走をするように煽ったり、
挙句の果てには大した条件も付けずにあっさりと解放したり、つかさ先輩の行動には一貫性が無さすぎです」
 一気に私がまくし立てると、つかさ先輩は何度も瞼を瞬かせてから小さく笑った。

「ゆたかちゃんって頭がいいんだね」
「からかわないでください」
 私がカッとなって睨みつける。
「ごめんごめん」
 つかさ先輩は軽く謝った後、私の耳元で囁く様に言った。
「私は、誰の味方でもないよ」
「え!? 」
 私は戸惑った声をあげた。
 今までずっとつかさ先輩は、かがみ先輩サイドの人間だと思っていた。
「強いて言えば、私は、私自身の味方でしかないの。だから、私は自分の思ったことをするよ」
「つまり、私を攫ったり、解放したりですか? 」
「そう」
 つかさ先輩はあっさりと頷いた。
「ゆたかちゃんを捕まえたのも、解き放つのも私の意志であって誰の意向でもないの」
 そして、つかさ先輩の判断は、気分次第で変わってしまう……

 私は、小さな身体を震わせることしかできなかった。
 つかさ先輩は、自分自身が楽しむためだけに動いている。
 彼女の行動には善悪という基準はない。面白いかつまらないかがあるだけだ。

 だから、行動に一貫性がない。
 私を捕まえるのが面白いと思えば平然と拉致するし、解放する方が面白いと考えれば、
せっかく捕まえた籠の鳥をあっさりと放ってしまう。

 私は救いようのない程、愚かだ。
 真の敵の存在に、最後の最後、わざわざ相手から教えてもらうまで気がつかなかったのだから。
428Escape 5/7:2008/07/13(日) 11:14:54 ID:KRL80riR
 河和という名の港で船から降りてから、私鉄で北上する。
 名古屋駅で、先輩達とみなみちゃんとは、一旦、別れることになる。
 JR名古屋駅の中央改札口で、無邪気に手を振っていたつかさ先輩の姿が消えたことを確認すると、
私はこなたお姉ちゃんの手を引いて歩きだした。
「ゆ、ゆーちゃん? 」
 私は、無言で、こなたお姉ちゃんの手を握ったまま足を左右に動かす。
 電車に乗っている時も、家に向かって歩いている時も何も言わなかった。
 アパートに入って入口の鍵を閉めた時、何かが切れた私は泣きながら、
こなたお姉ちゃんの身体にむしゃぶりついた。

「ゆ、ゆーちゃ、んぐっ」
 こなたお姉ちゃんの柔らかい唇をふさぎながら、本能の赴くまま、
こなたお姉ちゃんの衣服をはぎ取っていく。
 もちろん、私自身を包む邪魔な布地はさっさと取り払ってしまう。

 お姉ちゃん! こなたお姉ちゃん!
 私は心の中で何度も愛する人の名を叫びながら、舌を伸ばして荒々しく貪る。
 左手をせわしなく動かして、お姉ちゃんのまだ満足に生え揃っていないアソコに手をのばして、
右手を使って膨らみかけの小さな乳房を愛撫する。

「んっ、んくっ、くう」
 私の乱暴な愛撫に、こなたお姉ちゃんは眉をしかめながらも、次第に声が艶めいてくる。
「こなたお姉ちゃん、私、私! 」
 お姉ちゃんの大切なところが十分に濡れたことを確認してから、
自分のアソコを太腿の間にもぐりこませる。

「ゆ、ゆーちゃん!? 」
 こなたお姉ちゃんの顔が真っ赤になっている。
 貝合わせは、お互いのアソコを押し付け合っているところが、
はっきりと見えてしまうとても卑猥な体位だ。

「こなたお姉ちゃん…… 」
 うわ言のように大好きな人の名前を何度も連呼しながら、私はひたすらアソコをすりつける。
「ん、んひゃ、あぅ…… 」
 じんわりとした快感では満足できずに、腰の動きを速めていく。
「あぅ、ゆーちゃん、激しすぎっ」
 ぐちゃ、ぐちゃっと少女の濡れたアソコが擦りあう卑猥な音が、アパートの一室に響き渡る。
「もう、んあっ、だめ、だめだよっ」
 感情が高ぶってきたこなたお姉ちゃんが、長い髪を振り乱しながらよがっている。
「わたしも…… いきそう」
 快感が少しずつ高まり、着実に頂きが近づいてくる。
「お姉ちゃんっ、お姉ちゃんっ」
「んああっ、ゆーちゃん! ゆーちゃん! 」
 私と、こなたお姉ちゃんは快楽の階段を駆け上がり、瞬く間に絶頂に達した。
429Escape 6/7:2008/07/13(日) 11:15:35 ID:KRL80riR
「はぁ…… はぁ」
 私と、こなたお姉ちゃんは荒い息をつきながら、お互いの身体を抱きしめる。
 しかし、1回達しただけでは到底、満足できるはずもなく、まるでサカリのついた動物のように、
私はこなたお姉ちゃんを求め、お姉ちゃんも発情期に入った従姉妹を受け入れた。

 貪るだけ貪りつくすと、私たちはのろのろと立ち上がって、
愛液と汗まみれの身体を洗いあってベッドに倒れこんだ。

 ベッドで仰向けになって暫く経つと、激しい性交で一旦は抑え込んでいた恐怖が再度、蘇ってきてしまう。
「私、わたし…… 」
 激しい悪寒に奥歯をガチガチと震わせながら、私はこなたお姉ちゃんにしがみついた。
「お姉ちゃん。私、怖いの」
「怖い? 」
 こなたお姉ちゃんは、私の乾き切っていない髪をやさしく撫でてくれる。
「私、消えたい、もう、誰もいないところに逃げたいの! 」
「ゆ、ゆーちゃん!? 」

 こなたお姉ちゃんはとても困っているだろう。
 しかし、精神的に脆い私は、お姉ちゃんに生の感情をぶつけることしかできない。
「先輩が怖いの」
「かがみが怖い? 」

「違う。違うの。つかさ先輩が怖いの! 」
 私はイヤイヤと首を振りながら叫んだ。
「どういう事か、話してくれるかな」
 私は泣きじゃくりながら、帰りの船の中での、つかさ先輩との会話の一部始終を伝えた。
「そんな…… 」
 こなたお姉ちゃんの顔色は蒼白になっている。

 つかさ先輩は、気が変わればあんな適当に作った「協約」なんてたちどころに破ってしまうだろう。
 彼女は天使のような笑顔で、平然と他人を陥れるのだ。
 しかも、どんなに警戒していても、何かの宗教にはまった人のように、
つかさ先輩の言葉どおりの行動をとってしまう。
 もしかしたら、巫女として特別な力を持っているのかもしれない。
430Escape 7/7:2008/07/13(日) 11:16:56 ID:KRL80riR
「でも、これ以上、こなたお姉ちゃんに迷惑をかけられないっ 」
 私は、こなたお姉ちゃんから身体を離した。
「ゆ、ゆーちゃん? 」
「ごめんなさい。こなたお姉ちゃん。私、ここを出るから」
「ダメだよ! ゆーちゃん! 」
 こなたお姉ちゃんが叫ぶ。
「もう、私、絶対に、つかさ先輩の顔を見ることができないの。怖くてできないよ」
「ゆーちゃん。ここを出てどこにいくのさ! 」
 こなたお姉ちゃんは明らかに狼狽しながら、私を逃がさないように強く抱きしめる。
「誰もいないところに行きたいの! 私を干渉する全てのものから逃れたいの! 」
「絶対に駄目だよ。そんなことしたら行き着く先は決まっている! 」

 こなたお姉ちゃんが涙ながらに叫んだ。
 お姉ちゃんには、とても申し訳ないと思うけれど、
既に私はどうしようもないところまで追い詰められている。
「もう駄目だよ。私、もう頑張れないよ…… 」
 私はおねえちゃんから離れようともがくけれど、お姉ちゃんは私を抱きしめたまま離してくれない。

「わかった」
 涙で顔を赤く腫らしながら、こなたお姉ちゃんは頷いた。
「ゆーちゃん。私も一緒に付き合うよ」
「だめ、だめ、お姉ちゃん! 」
 私はかぶりを振った。
 私の愚行に、こなたお姉ちゃんをこれ以上付き合わせてはいけない。
 こなたお姉ちゃんはもっと光溢れる道を歩くべき人だ。
 決して、私と一緒に奈落の底に落ちてはいけない。

「ううん。ゆーちゃんがいなければ、私が生きる意味がないから。
私にとってゆーちゃんが何よりも、誰よりも大切な存在だから」

 こなたお姉ちゃんも私と同じか――
 私は、深いため息をついた。

 私とこなたお姉ちゃんは共依存だ。

 私たちは、お互いの手をきつく縛ったまま、世界の全てに背を向けてひたすら逃げ続ける。
 行き着く先はおそらく見えているけど、まだ、そこに至るまでに紆余曲折はあるだろう。
 もしかしたら、どこかで救いの手が差し伸べられるかもしれない。
 もっとも、愚かな私達はせっかく出された手を邪険に振り払うことになるだろうけど。

「こなたお姉ちゃんとは、どこでも一緒だよ」
「ありがと。ゆーちゃんさえいれば、他に何もいらないよ」
 今日初めての笑顔を浮かべてから、触れるだけのキスをする。
 こなたお姉ちゃんの唇は誰よりも柔らかくて心地よい。
 壊れた心が一時的に修復されるまで口づけを交わした後、
私達は、現実世界の全ての苦痛から逃れるために、ゆっくりと眠りに落ちていった。

 (終)
43123-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/07/13(日) 11:24:51 ID:KRL80riR
読んでいただいた方、感想を頂けた方、ありがとうございます。
少し間が空いてしまいましたが、最後まで投下できることができてほっとしております。

作品について少し。
誰も氏なない。傷をつけない。そして、最後までは狂わないというのが裏のコンセプトでした。
その方面でのご期待に添えなかったとしたら、申し訳ありません。

また、こなたとゆたかの、二人の関係をしっかりと書き切ることができたかについては、
皆様方のご感想に委ねさせていただくとして……
ひとまずは筆を置きたいと思います。
では。
432名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 11:27:14 ID:KRL80riR
>431
2行目
最後まで投下できる(誤) → 最後まで投下する(正)

訂正いたします。失礼いたしました。
433名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 13:07:17 ID:XbQSxZzU
「高校教師」のラストを思い出しました。

さておき、恋というのは本当に人を盲目的にしますね。
周りが「相手のため」といいつつ自分のことを一番に考えてしまった結果、
こうなってしまったのかなという気がします。彼女達がもっと大人ならばあるいは…。

ともあれGJ&完走お疲れ様でした。
434名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 13:08:20 ID:F+AMII10
つかさの「天真爛漫さ」を、こういう方面に持っていくとは……恐るべし23-251氏!
435名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 13:28:22 ID:UA+z9C1X
なんという黒つかさ
いや、これはもう典型的な黒におさまらない。
表情を変えることなくtokyo warを引き起こしかねないultima ratio
黒でもない白でもない、無色のつかさ、とでも名づけるべきか。
陰から、「つかささんのくせに・・・」と歯噛みするみゆきの姿が見えるようです・・・

そして、こなゆたの明日はどっちなんだろう。

まずは、この鬱物語に一つの完結、おつかれさまでした
BGM:島みやえい子
436名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 14:52:40 ID:92lJ7nFj
終わってみればつかさの掌の上ですか……
彼女の行動も言葉も本気なんですね、その時点では
そりゃ、ゆたかも怖がりますわ
つかさマイスターの称号を送りたい、本当に

それでも二人は強く生きていけると信じたいです
こなゆたならやれると

完結お疲れさまでした
今後も貴方の作品が読めますようにぐっじょぶ
437名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 20:55:27 ID:Up8wuv6w
>>431
全員乱交あたりでどろどろに終わるのかと思いましたが、黒つかさは予想外でした。
つかさにえいやと投げ飛ばされたような、そんな読後感でした。

死傷者ゼロで「誰も幸せになれない」世界を描き出した手腕に脱帽しつつ、ぐっじょぶ。
438妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/13(日) 21:12:35 ID:F+AMII10
では、逆を狙って
「死者が出ててもみんな幸せな世界」
というやつを一枚。そろそろお盆ですしネ。


『お盆ですネ・2』
つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0130.jpg


年に三日だけの里帰り。そんなところにカウンターを食らったら、かなたさんてばもう大変ってやつですw


……かなたさん……ひょっとして、調教済み?w
439名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 21:45:18 ID:UA+z9C1X
>>438

かなた「う……うほっ?いい男??(旦那的な意味で)」
そうじろう「くぅ〜似合わない台詞を恥ずかしげに言う我が妻!
      萌えっ!!惚れ直しそう!!
      (無理くりな低い声)いいのかいホイホイ化けて出たりして、
      俺は幽霊だろうがかまわず食っちまう人間なんだぜ」
かなた「いいんです……私……あなたのような人が……好きですから……」
そうじろう「(やばい……萌え死にそう)う……うれしいこと……いってくれるじゃないの
       こうなりゃ……とことん……よろこばせて……ぶばっ(鼻血)」

こなた「(陰から)んふ〜こんなことじゃあ、喜ばされるのはどっちだろね〜
     私も溜まってきたねえ、かがみんをホイホイさそってみるかね(≡ω≡.)」
440名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 21:52:50 ID:h/2Vaaws
こなた「や ら な i」
かがみ「こ〜なたちゃ〜ん!!!!」(ルパンダイブ)
441名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 22:04:20 ID:LYgQWdcF
>>438
何だコレwww

>>439
今度はこなたがつなぎを着てベンチに腰掛けて、かがみに向かって「やらないか?」と語りかけるのですね
わかりますw
442名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 22:17:08 ID:wnSPwpXP
>>436
かがみをも操作するとはつかさの思惑通り・・・・・・・
443妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/13(日) 22:57:50 ID:F+AMII10
オマケ……

つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0131.jpg

ハイライト ケシタラ エライコトニw
444名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 23:28:55 ID:idoXr2Sz
>>431
長編お疲れ様でした。
変な感想ですが、後味が悪いけどもの凄く面白かったです。GJ!
445名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 23:37:12 ID:YBp9nXbr
>>441>>440
そしてこなたはかがみの餌食w

こなたっていざする時になったら、急に弱気になってひたすらかがみに攻められそうなイメージが。
44645-450:2008/07/14(月) 00:42:28 ID:U6rFSLzk
>>431
最後まで書き上げた事に対して、GJの言葉を。
そして願わくは、貴方のその凄まじいまでに読者を引き付ける文章力にて
今度は幸福が溢れる物語を書き上げて欲しいという我侭を…一言だけ。

P.S〜「Escape」が完結したら絶対に書こうと決めていました
「舞台裏シリーズ〜ガラスの壁&Elope&Escape編」ですが、このオチから
おそらく内容は「かがみ視点のつかさメイン」になりそうです。
447名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 01:11:38 ID:xI6hTMKi
4season読んだ後にescape読んだらテラ鬱になったorz
448名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 04:49:59 ID:qUX8CLFo
>>397
続ききたー!!!GJ!!!
ここでやっと冬の冒頭のシーンに辿り着いたわけですね。
しかし、本当にこなたは何を考えているのだろう。
ただ、みゆきさんを送るって名目だけで、普段なら絶対しないようなメイクをするような子じゃないし…
…これ以上の詮索とか、勝手な予想は野暮ってものですね。
続きを座して待つのみ。その時に、こなたの真意もわかるでしょうしね…。

>>431
GJ。完結お疲れ様でした。
しかしつかさがそういう位置にいるとはね…全ての行動は自分の思ったことそのままと。
じゃあ、もしもつかさの気が変わったりしたら…本当に恐ろしいことになるんじゃないか。
結局、誰よりも怖い存在はつかさだったか…。
つかさの周囲の人間の行動全てがつかさの掌の上…



449ふた☆自重:2008/07/14(月) 08:14:15 ID:dlPp0y14
 作者の皆様GJでした。挿絵にコメント下さった方、どうもです。

「ふた☆こな 〜かがみ2〜」にも挿絵を付けました。
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1920.html

■注意事項
・エロ有り
・こなた×かがみ(こなた→ふた○り)

 と、なっております。
450名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 11:14:11 ID:WzC+9LsG
いいっスね〜、やっぱり貴方は自重する必要はないですな。
 
 
 
よければふたなりあやの×みさおという異色カプで(カプ自体は異色じゃないけど)お願い出来ませんかね
451名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 11:43:14 ID:KbNK7Ncz
>>449
今のモザイクのサイズだと@Wikiサイドからデリられる可能性ありなので、
そこだけ自重してもらえたら他は自重する必要はないと思いますよ!
452名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 18:31:16 ID:oStrLSrM
>>447
それなんて俺

>>449
アンタって人は・・・どこまでHENTAIなんだ ! GJ !
453名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:27:48 ID:eLPTNs34
保管庫に

永遠の時の中の私とこなたとみんな「始まりは突然に(第一話)」
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2202.html

スレ未投下作品うp
更新報告その他なし
削除希望
454名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:28:22 ID:eLPTNs34
保管庫に

永遠の時の中の私とこなたとみんな「始まりは突然に(第一話)」
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2202.html

スレ未投下作品うp
更新報告その他なし
削除希望
455名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:40:05 ID:4tNJLzTq
保管庫に

永遠の時の中の私とこなたとみんな「始まりは突然に(第一話)」
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2202.html

スレ未投下作品うp
更新報告その他なし
削除希望
456名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:42:05 ID:4tNJLzTq
保管庫に

永遠の時の中の私とこなたとみんな「始まりは突然に(第一話)」
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2202.html

スレ未投下作品うp
更新報告その他なし
削除希望
457名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:44:05 ID:Qzj2B4yv
>>453-454
エラーが出たので連投してしまった上
避難所のまとめwiki相談所スレへのレスの誤爆
ごめんなさい
458名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:44:39 ID:FVRpa27K
報告するのはいいが、同じ内容のものを連投するのはいかんな
それ以上書き込みを続けるのなら、あなたも荒らしとして運営に報告しなければならない
459名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 20:50:11 ID:FVRpa27K
おっと、行き違いでレスが……

では、この件に関しては避難所で議論するということで
460名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 00:48:57 ID:vr3+lxrw

>>431
みゆき特に大きなアクションしなかったな
つかさ ホワイトオブダークネスアンチライト


やっぱりつかさは黄色が似合います
カレーは食べませんが

>>438
こんなときはジェロニモです
461こな×ひよSS「背徳の情愛」@:2008/07/15(火) 08:19:34 ID:JsQCPQkC
未熟者ですが、こなたとひよりの夢と愛のSSを貼らしていただきます。
時間がないので、途中までしか貼れません。



☆こなひよSS 「背徳の情愛」



「んっ、ふっ……くうっ……!」
 夜更け。
 私は自分の部屋で、週に一度の自慰行為にはげんでいた。
 いつものように、ベッドの上に両膝をつき、右手にBL本を持って、左手で激しく秘所をこすりつけている。
 でも、私の脳内にいるのは、いつもあの人――
「……! ぁんっ! い、イく……っんんん!!!」
 低く抑えた喘ぎ声と共に、私は快楽の波に身を委ねた
 恥部から愛液が吹き出し、ベッドに広げてあるティッシュを濡らす。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 はしたない格好のまま、悦楽の余韻に浸る。
 焦点の合わないうつろな瞳、口元から垂れる涎、股間に当てられたままの左手……
 今の私の姿を、先輩が見たらどう思うだろうか?
 しかも、先輩にせめられイかされる想像をしながらしていた、なんてことが知られたら……
「……ふぅ」
 虚無感に苛まれ、ため息をついた。
 それでも、いつまでもこうしているわけにはいかないので、淡々と事後処理をしてから、トイレに向かった。
 親や兄さんに聞こえてなかっただろうか? 
 いつも不安になるけど、何も言ってこないし、多分聞こえてはいないだろう。
 そう考えることにしている。
 トイレは、私の部屋の真正面にあるため、さほど用心深くなる必要はなかった。
 洋式トイレの椅子に座り、脱力する。
「先輩……私、どうすれば……」
 用を足しながら、悲哀を込めた声で独りごちた――
462こな×ひよSS「背徳の情愛」A:2008/07/15(火) 08:21:26 ID:JsQCPQkC
 翌日。
 お昼休みに、お弁当を食べ終わってひとりボーっとしているところに、泉先輩はやってきた。
「ねえねえ、今度の冬コミに出すものでさ、もし手が空いてたらだけど、みくると長門の百合描いて欲しいな」
「え……」
 突然の同人誌依頼に、私は言葉を失ってしまった。
 ちなみに、「みくる」と「長門」とは、深夜帯に放送された超人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」に登場するキャラクターのこと。
 みくるが天然系で長門がクール系と、非常に分かり易いキャラと、これまた分かり易いSF要素で人気を博した。
 ……あくまでも私の視点。
 このアニメにはもうひとり、主人公格のツンデレ美少女「ハルヒ」もいるが、これは割合。
「あ、受けがみくるの方ね」
 ひそひそ声で勝手に話を進める先輩。
 今は十月で、冬コミまではかなり余裕がある。けど……
「そ、その二人で、ですか?」
 私は無意識のうちに声を抑えながら言った。
 いくらなんでも、周りに聞こえたらマズい。
「そ。中々ないんだよね、あの二人の同人。特にみくるの方は人気がなくてさー。
 ほんとに、暇だったらでいいから頼んだよー。お礼は必ずするからさー」
「ちょ、ちょっ待っ……」
 私が引き止める間もなく、先輩は機嫌良さそうに、ビュゥンと走り去ってしまった。
 ……そんな効果音が聞こえそうなほどだったんです、ハイ。
463こな×ひよSS「背徳の情愛」B:2008/07/15(火) 08:24:46 ID:JsQCPQkC
 私は色々と悩んだ。
 実を言うと、みくるは嫌いだ。
 ただ可愛いだけのキャラクターに、価値はない……わけではないが、個人的には好きになれない。
 かわいいという理由だけでもてはやされるなら、性格はどうでもいいんだろうか?
 私は昔、一部の人から「メガオタ(メガネオタクの略らしい)」とか「ネクメ(根暗女の略らしい)」とか呼ばれ、蔑まれていた。
 その中に、クラスで一番かわいいと言われてる女の子もいた。
 栗色の長い髪、艶かしさのある大きな双眸、人形みたいに整った顔立ち……みくると被る、そんな子に、
「おいネクメ! あんま寄んじゃねーぞ。根暗がうつっからよ!」
 と言われ、周囲が哄笑するなんてのは日常茶飯事だった。
 中学時代の私は、表面上だけの友達が一人だけとあまりにも寂しい状況で、庇ってくれる人も、相談してくれる人もいなかった。
 親になんて、言えるわけがない。
 口を開くたび、勉強、勉強ばっかりの親は、あまり好きになれなかった。
 最初は、学校での出来事を家で思い出し、嗚咽を洩らすことが多かった。
 けど不思議なもので、言われているうちに段々と慣れてきて、完全に平気ではないにしても、聞き流せるくらいの耐性はついた。
 そんな理由があって、私はみくるを書きたくはなかった。
 でも、「二次は二次、三次は三次」としっかり分けていた私は、その依頼を受けることに決めた。
 絵描きとしてのプライドが許せないし、何より……大好きな先輩の期待を裏切るわけにはいかなかったのだ。
464こな×ひよSS「背徳の情愛」B:2008/07/15(火) 08:27:44 ID:JsQCPQkC
 同人誌は、一ヵ月ちょいで完成した。
 先延ばし先延ばしにしてしまう悪癖がある私にとっては、かなり早い方だと思う。
 自分が描く同人誌も多かったけど、先輩の期待に応えたい一心で、先に仕上げることにしていたからだ。
 描く二人――みくると長門は性格的に把握しやすく、また容貌の特徴も分かり易いため、描く事自体は難しくはない。
 けど、何せ私はみくるに対して嫌悪感を抱いていた。
 媚びる描写の時は、書き終えた後、思わず壁に拳を叩き込んでしまったほどだ。
 ともあれ、私は同人誌が完成した満足感に包まれると同時に、
 先輩に見せるんだと思うと高揚感を覚えて心臓が高鳴り、その日は中々寝付けなかった。

 翌日。
 いつものように、お昼休みに先輩がクラスを訊ねてきた。
「あ! 泉先輩、同人誌完成したっス!」
 思わずやや大きな声を出してしまい、私は口元を手で覆い、周囲を見渡した。
 幸い、私の席の周囲に人はおらず、第三者の耳には入らなかったようだ。
 同時に、一抹の寂しさも覚えたけど……
「おお、さすがひよりん、早いね〜。じゃあひよりんの家で見せてもらうよ」
「え……ちょ、ちょっ待っ……」
 先輩は話を終えると、私が二の句を告げる間も無く、ブォッと走り去ってしまった。
 ……オナラじゃないっスよ?
465名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 09:14:02 ID:HHMQDgi1
>>461
ええと、投下は終わり? とりあえず途中で切ってどこかにいかれると、
投下が終わったのか感想書いていいのかわからないので、終わったら終わったといって欲しい。
時間がなかったら時間があるときにでもゆっくり貼ってくれればいいと思うんだけど。

あと、一レスは60行まで入るので、もうちょっとつめてもいいと思う。
それと、○囲み数字はmacだと文字化けするので、できるだけ使わない方がいいんじゃないかと。

それはそれとして、作品そのものはもの凄く上手いと思います。
466名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 09:43:52 ID:iMns6IpK
>>461

とりあえず乙です。続き楽しみにしてます。

ただ、投下の前に宣言とか、前書きとかいろいろルールがあるので、ご確認いただければ幸いです。
例えば、今回の話は鬱っぽい展開があるので(ひよりんの過去)、前書きにその旨注意書きがほしいですね。
そういうのが苦手な人もいますので……

いろいろ口うるさくてすみませんが、長いスレの歴史の中でいろんなことがあって、合議の元で成立した
ルールなので、順守のほどよろしくお願いします。

続き、楽しみにしてますよーってか生殺しじゃんハァハァ
467名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 12:41:30 ID:1BIi1p7c
こんな時間ですが準備完了。
他にいらっしゃらなかったらいくでがんす。
46842-115:2008/07/15(火) 12:48:04 ID:1BIi1p7c
 では。


 「こいの争い うヴぁい合い」

 ・出来れば4レス
 ・エロなし
 ・こなた、みさお、あやのでかがみを奪い合う、みたいな
 ・元ネタは気にせずに
469こいの争い うヴぁい合い1:2008/07/15(火) 12:49:05 ID:1BIi1p7c
 こなたとみさおの間に暗雲が垂れ込めているらしい。
 「決闘、ですか……?」
 確認を求めるみゆきの目が、丸眼鏡の奥で丸くなる。つかさの訴えはそれに値するだけの、驚きと深刻
さがあった。
 「その事で、お姉ちゃん参ってるらしいの」
 すっぱいものでも噛み締めたかのような顔で、つかさが何度も肯く。
 「泉さんと、日下部さんが、かがみさんを巡って、決闘」
 外国人相手に道を教える時のように、ゆっくりと文節を区切って強く発音し、みゆきが繰り返す。が、
そうしたところで、不穏な事実(事実だとして)であることには変わりない。
 本当なのでしょうかと思うより先に、あの二人ならやりかねないという考えが心に浮かんだ。それを振
り払って冷静になろうとするのだが、その努力を嘲笑うかのように廊下から声が聞こえてきた。
 「ちょ、お前ら! トイレにまでついて来る気か!」
 かがみの声である。教室の後ろのドアから前のドアのある方向へ、まるでフィルムの二コマのように、
逃げていくかがみの姿が見えた。
 「かがみ様〜」
 「柊〜」
 つづいて追いかけるこなたとみさおの二コマも。
 どうやら真実らしい。
 「……放っておくわけにはいかないようですね」
 つかさは今一度、すっぱいものを噛み締めて肯いた。




 方角からして、こなたとみさおとかがみの三人は公園を目指しているようだった。途中でスーパーに寄
り何か買い求めたようであるが、被発見を避けるために、尾行するみゆきとつかさは中には入らなかった。
まさか長期戦に備え、食糧を買い求めたのだろうか?
 それにしても決闘者とその係争品(!?)が、仲良く並んで決闘場まで向かうというのは奇妙な光景であ
る。それらを尾行する者が二人もいるという事が、その奇妙さに拍車をかける。
 ……とは、更なる尾行者、つまり三人ではなく五人の後をつけていた六人目から見た感想であって……
 「お二人さん」
 後ろから声をかけられたみゆきとつかさは、びっくりして飛び上がる。振り向いたそこに居たのは……。
 「峰岸さん……?」
 栗色の髪を白いカチューシャで上げ、どこか大人びた余裕と落ち着きを絶やさない笑顔で、峰岸あやの
が立っていた。
 「二人もみさちゃんたちの決闘を見に来たの?」
 「見に来たのではなく、止めに来たのですが……」
 常人なら不機嫌になってもいいところだが、そうならないのはみゆきの人徳の致すところかも知れない。
だがあやのの態度は、それ以上の裏があることを感じさせた。
 「無駄だと思うけど」
 「残念ながら、同感です」
 みゆきは苦々しく肯く。言って分かるようなら、そもそも決闘という挙には及ばないだろう。あるいは
あやのは、止めようとするのを止めに来たのだろうか?
 「峰岸さんはどうするつもりなの?」
 警戒感を隠そうともせずに、つかさが尋ねる。
 あやのは飽くまで穏やかな口調で、穏やかならざる意思を表明した。
 「柊ちゃんの横取り、かな」
 そう言って掲げた手には、なぜか同じスーパーの袋が握られていた。
470こいの争い うヴぁい合い2:2008/07/15(火) 12:49:57 ID:1BIi1p7c
 「決闘って……」
 「どんだけ〜」
 みゆきとつかさが呻いたのも無理はないかもしれない。
 三人が目指したのは公園の池。といっても、そこで泳ぎを競うわけではない。そうだとしたら、あやの
といえども止めていただろう。決闘者のこなたとみさおは、池のほとりのかなり離れた位置にそれぞれ立
った。
 「英語の宿題、そっちでも出たでしょ?」
 あやのが聞く。
 「はい、今週中に提出でしたね」
 量はともかく、質的な手強さにさすがのみゆきも辟易とした。
 「みさちゃん、柊ちゃんに助けを求めたの。泉ちゃんもね」
 「それで、取り合いになったと」
 「柊ちゃんは、二人も面倒見られないって言ってね」
 あやのはスーパー袋から食パンを取り出し、小さく千切り始めた。見るとこなたとみさおも、同じよう
に魚のえさを準備している。
 「泉さんはともかく、日下部さんは……」
 あなたが面倒を見ればいいのでは……。みゆきが言下にそう込めたのを正確に感じ取り、あやのは寂し
げに首を振った。
 「柊ちゃんと一緒が良いんだって……」
 「そう、ですか……」
 気持ちは分かる。そもそものところ、彼女らの中に漂うこなたにはかがみに、という固定観念にも似た
当たり前に、反抗する意図があるのではないか。
 「準備できたよ」
 「こっちもだ。かかって来い、チビッ子!」
 騎士の時代なら剣を抜き、原始的な銃社会なら、腰のホルスターに収めた回転弾倉式の拳銃に手をかけ
るところだろうか。だが現代の日本は、そのどちらでもなかった。
 「はいはい、じゃあ始め」
 うんざりとした口調でかがみが合図すると、二人は千切った食パンを池の中にばら撒いた。予期せぬ天
の恵みに魚……というか鯉たちが集まってくる。
 「こいの争い奪い合い」
 あやのは呟いた。例え年頃の乙女でなくとも、そこに当てはめるのは「恋」という字だと思うところだ
ろう。だがこの場合は、「鯉」だった。
 「どちらのえさがより多くの鯉を集めるか、ですか……」
 一人を奪い合う二人が、えさを奪い合う鯉を奪い合ってという決闘……。
 「どうしてこれを思いついたかまでは分からないけど、平和でいいじゃない」
 「そうですね……」
 口では同調するみゆきだが、内心ではそう単純なものではないと思っていた。
 というのもこの決闘には、立会人が存在しない。だからその役目はかがみが務める事になる。どちらが
より多くの鯉を集めたか、かがみが数えて判定する。つまりはどちらに軍配を上げるかは、かがみのさじ
加減ひとつというわけで、以てしてかがみに選ばれたという事になるわけだ。
 「かがみ、数えてー」
 「柊ー、こっちのが多いぞー」
 二人が声を上げる。
 「今ね」
 待っていましたとばかりに、あやのが飛び出す。
 「峰岸?」
 「あやの?」
 「……?」
 突然の登場に目を丸くする三人に構わず、あやのはかがみの前まで来ると、用意したえさを池の中にば
ら撒く。すると、こなたとみさおのえさを粗方食べつくしていた鯉たちが、そちらに殺到した。
471こいの争い うヴぁい合い3:2008/07/15(火) 12:50:47 ID:1BIi1p7c
 「勝負ありね」
 こなたとみさおの前には、もはや名残を惜しむ魚影さえなく、あやのの前の水面でびたびたと元気に奪
い合っていた。
 「じゃあ柊ちゃんは私のものってことで。行きましょ」
 かがみに対してすら一方的にそう言うと、あやのはかがみの手を引いて去ろうとする。
 「ちょ、待ってよ」
 「ずりーぞ、あやの!」
 決闘者から敗者に転落した二人は、当然の事ながら追いすがる。その伸ばした手がかがみに肩を掴もう
かどうかという瞬間、あやのが測ったように振り向いた。

 「往生際、悪いよ?」

 物腰も口調も春風の如く穏やかだが、二人は動けなくなった。埼玉ではまず起こりえない雪嵐(ブリザ
ード)の中で、立ったまま凍死した遭難者のように止まってしまった。
 「勝ったのは誰?」
 「あやの……」
 「……です」
 「そうだよね」
 肩を落とした二人の顔に白旗以外の諦めの色を見て取ると、あやのは満足げに微笑み、二人の心に遠征
させた冬将軍に攻勢停止を命じ、講和案を提示する。
 「じゃあ二人も一緒に来る? 宿題が片付いたら、クッキーでも焼こうかと思ってたんだけど」
 敗者たちは顔を見合わせる。悪い提案ではない、と顔に書いてあることを互いに確認する。
 「お、おう……」
 「今のでお腹空いちゃったヨ」
 「そちらのお二人さんはどうする?」
 バス停のように突っ立っていたつかさとみゆきにも、声をかける。
 「ご、ご相伴預からせていただきます……」
 「わ、私も手伝うよ」
 二人の戦勝国入りに満足すると、あやのは1284年6月26日のハーメルン市の駆除業者のように、五人を
引き連れて帰宅の途に就いた。




 攻勢停止を命じたとはいえ、撤退させたわけではない。恐怖という名の占領軍が、敗者の心に腰重く駐
留していた。そして、あやのの占領政策は過酷を極めた。
 実はあやの、かがみ、みゆきの三人は、すでに宿題を終えていたのだが、
 「クッキーを一緒にどう、とは聞いたけど、宿題を一緒には言ってないわよ」
という事実を指摘し、その戦力になりそうなかがみとみゆきが、二人を手伝うことを許さなかった。
 そしてまだだったつかさの分を、三人でよってたかって手伝って、程なく片付けてしまうと、かねてか
らの予定通り、キッチンへと移動してクッキー作りを始めた。
 「つかさはいいの?」
 去り際にこなたが聞いた。
 「片付けないと、手伝ってもらえないでしょ」
 四苦八苦に×10で百二十苦くらいしても(あくまで個人比)、一向に終わりが見えてこない二人は、や
むなく手を結ぶ事にした。
472こいの争い うヴぁい合い4:2008/07/15(火) 12:51:21 ID:1BIi1p7c
 「じゃあみさきちは、文中のvで始める単語の意味を調べ直して」
 「任せろってヴぁ!」
 ところで二人がついたテーブルの対岸には、片付けられたばかりのつかさの宿題が無防備に置かれてい
たのだが、恐怖で敷き詰められた二人の心はには、魔が差す隙間もなかった。もしバレたら、明日まで生
きる自信がない……。
 四人の談笑する声と、クッキーの焼ける甘い匂いを行進曲に、敗者の苦難に満ちた行軍はなお続くのだ
った。




 とはいえ、あやのは最後には手を貸すだろう。かがみはそう見ていた。そうでなければ、みさおとあや
のの関係は、とうに崩れているはずだ、と。
 「これをきっかけにして、二人が仲良くしてくれるといいんだけど」
 とは、純白のエプロン(最近もらった彼氏からのプレゼントらしい)を着け、焼かれる前のクッキーた
ちの乗っかった鉄板皿をこれでよしという感じでオーブンにセットし、蓋を閉めてタイマーをスタートさ
せたあやのが、ふと呟いた言葉である。いや、これこそ最初から一貫して、あやのの目的だったのではな
かろうか?
 「峰岸、子育てに悩む母親の顔になってる」
 テーブルに着き、頬杖をついていたかがみがからかうように言う。隣ではつかさが、みゆきを相手にク
ッキー作りのコツについて要領の得ない説明に明け暮れていたが、あやのが見せたのは、二人の母である
みきが、つかさ、あるいはまつりの事で悩んでいた際に見せた表情を彷彿とさせた。自分もきっと自分の
知らないところで、母にこういう顔をさせたことがあっただろう。
 「……ちがう、とは言い切れないかもね」
 苦笑、とは言い切れない微妙な表情で、あやのは笑った。
 かがみは突然、あやのの交際相手が、みさおの兄だということを思い出した。
 そうか、と思う。
 「日下部家の将来は、かかあ殿下か」
 まだ見ぬあやのの彼氏氏。どんな人物か想像がつかないが(みさおとそっくりか正反対だろうとは思っ
ていたが)、彼氏氏があやのの尻にしかれているイメージは、なぜか鮮明に像を結んだ。
 「もう、柊ちゃん。人聞きの悪い事言わないでよ」
 あやのは赤くなる。
 「人聞きの悪い事のつもりで言ったんじゃないんだけどねー」
 そう言ってやると、あやのはさらに赤くなった。おでこでクッキーが焼けるんじゃないかというくらい
に。
 隣では、つかさの説明がようやく要領を得てきたところだった。


 おわり


47342-115:2008/07/15(火) 12:52:21 ID:1BIi1p7c
 誠にお粗末さまでした。
 たとえ元ネタが理解されなくても、そんなの関係ねえと突っ走るのが「らき☆すた」だと理解しています。ので、まあ、ええ、気にせずに、気にせずに。
 それではありがとうございました。
474名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 16:45:45 ID:vJLA3F7a
こなた×かがみ
こなた×つかさ
こなた×みゆき

つかさ×かがみ
つかさ×みゆき

はよく見るが

【かがみ×みゆき】

は1つしかないですな

誰か書いてはもらえませんか?
475名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 19:02:35 ID:4C4nLo+M
>>474
思い立ったが書きじつ
476名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 19:21:10 ID:9Hf2T8Gp
>>473
GJ!あやの最強伝説の幕開けであったw
477名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 20:09:33 ID:uGuZRdIx
>>473
gjです。なんという横取り大王。
478名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 20:51:09 ID:ti84zi8y
>>474
思い立ったが書きじつ









こ・・・これでこなちゃんは私のもの、私のもの・・・・
479名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 22:15:40 ID:bdf00Vpv
>>473
GJ!あなたのSSにはいつもほのぼのさせられます。
文体も好きなので陰ながら応援しております。
480名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 22:18:28 ID:uO29QW01
>>473
え、っと。
先ほどから「あやのママ」という謎フレーズが脳内を飛び回っているのですが。

策士でママキャラって無敵じゃないですか、と叫びつつ、ぐっじょぶ。
481名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 22:29:21 ID:TsUYv4Aj
>>473
GJ !
あやのってなにげにスーパーウーマン属性が似合うw
482名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 23:32:49 ID:ti84zi8y
いや、プロレスぞくs・・・

いでででであやのさんあいあんくろーはやめていでででで
483名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 23:40:40 ID:rz5No0nU
あやのさん淫魔でレスラーで背k…
484 ◆MoiSlbQnQw :2008/07/16(水) 01:01:44 ID:BdAzi6f7
いつまで経っても投下できない(完成しない)のが悔しいので、一レス使って予告を投下します。

         ***

いつまでも続くと信じていた。……いや、信じたかった。

「……っ、っくぅ、うあっ……」

しかし、それはかなわぬ願い。それはわかっていたはずだ。でも……この関係を、壊したくはない。

「ふ、っ……ふぅっ……う、あ……っ!こな、こなたぁ……っ!」

関係を壊す原因が、例え自分だったとしても。


私、柊かがみには秘密がある。誰にも言えない秘密が。
それを隠し通さなければいけなかったのに、ある日……

「か、かが……み?」
「何よ……」

よりにもよって、一番知られたくない奴に知られてしまった。……最悪だ。

「……自分で言うのもなんだけどさ、気持ち悪くない?」
「別に?ゲームとかでよくあるシチュだし。……それに、前からなんとなく感づいてたよ?」
「……へ?」

「ごめんね、かがみ。……でも私がかがみを好きなのは本当だよ」


    『柊かがみの隠し事』


「……『何?――だとバレた?逆に考えるんだ。『こなたを襲って黙らせよう』そう考えるんだ』」
「ジョー○ター卿自重しろ!」

とりあえずもうすぐ完成ですので。もう少々お待ちください。
485名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 01:42:37 ID:GgxLza+3
>>484
焦らしプレイですね?
486名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 02:28:38 ID:M+7ylLra
それにしても何十と投稿している書き手さんはすごいな
最初数作は新鮮さもあって筆も快調だが、だんだん厳しくなってくる
487こな×ひよSS「背徳の情愛」D:2008/07/16(水) 07:43:25 ID:CXzPykAY
昨日は中途半端に終えてしまい、申し訳ありませんでした。
次回からは決まりを守って投稿したいと思います。



 下校時。
 小早川さんと岩崎さんと一緒に校門の前で談笑していると、珍しいことに泉先輩は一人でやってきた。
 そして、私の方へつかつかと歩いてくるなり、ガッシ(某○空よろしく)と肩を掴まれ、
「ゆーちゃん岩崎さんごめん! 私たちちょっと寄らなきゃいけない所があるから、二人で帰っていいかな?」
 先輩の発言に、私たちはキョトンとした。
 特に私は、肩に手を置かれていることも相まって、頬を微かに上気させていることと思う。
 けど、小早川さんと岩崎さんはすぐに微笑を浮かべて、
「うん、いいよおねえちゃん。わたしたちは二人でだいじょうぶだから」
「私も……大丈夫……」
 といかにもこの二人らしい返答で、先輩の頼みを承諾してくれた。
「ジャーニー!」
「ばいばーい!」
 四人は、それぞれ二人に別れて一礼を交わし、それぞれの道を歩み始めた。
 
 昼下がりの、人気の少ない街路樹。
 何故か私と先輩の二人は、しばらく黙して歩いていた。
 気まずいな――と思いながらも、先輩が浮かない顔をしているのが、私はとても心配だった。
「……ごめんひよりん。あんなウソついちゃって」
 人ひとりぶん開けて歩んでいた先輩が、ふいに聞き取りづらい声で謝ってきた。
「……あ、いや、全然問題ないっスよ。お気になさらず……」
 私は、先輩の暗雲垂れ込めるおもてを一目見て、思わず沈黙してしまう。
「ねえ、ひよりん……」
 先輩は、表情と同様の沈んだ声をかけてきた。
「な、なんですかっ!?」
 めちゃくちゃうわずった声で返す私。先輩に何か勘ぐられなかったかな……
 先輩は憂い顔のまま、少し間を空けて、
「ううん、何でもない……」
 と、またもや沈んだ声で返してきた。
 なんの言葉も返せない私の心の中は、先輩に対しての背徳感と、不安な気持ちで一杯になった。
488こな×ひよSS「背徳の情愛」E:2008/07/16(水) 07:44:22 ID:CXzPykAY
 ほどなくして、私たちは自宅に着いた。
「おじゃましまーす」
 先輩の声が、明るさを取り戻していた。私はホッとして、発展途上の胸に手を当てた。
「って、アレ?」
 疑念の声を上げる先輩。
「ああ。みんな仕事でいないんでスよ」
「あ、あはは。そう、なんだ……」
 先輩の表情に、再び陰りが差した。それをみるだけで、私の中にある罪悪感が、心を締め付ける。
「と、とりあえず上がって下さい。の、飲み物出しますから」
「うん……」
 表情を繕って、先輩を私の部屋に押し込み(案内し)、リビングに向かった。
 そして、キッチンの壁に寄りかかる、というよりもたれかかりながら、胸を強く押さえた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 私は、先輩と二人になった時から、ずっとドキドキしっぱなしだった。
 大げさだと思うし、恥ずかしい話だけど、正直言って泣きそうなほどだった。
 昔っから、友愛に関しての堪え性が無く、一番好きな友達とはまともに話せなかったりすることが多かった。
「ひよりちゃん、大好き!」
 小学校低学年の時、私が一方的に好いていたと思っていた女の子にそう言われた時、
 熟した林檎のように顔を紅く染めて気絶してしまったこともあるほどで……思えば、あの頃の私は純粋だったなあ……
「……は! い、いかんいかん! コッコーヒーををっ」
 震えた声を発しつつ身を起こし、私は飲み物の準備に取り掛かることにした。
 小さめのティーカップ二つにホットコーヒーを注ぎ、
 それと一緒にミルクと砂糖をトレーに乗せて、先輩がいる私室に向かった。
 家捜しに興じてたりして――刹那、そんな考えが脳裏をよぎったものの、一瞬で消えた。
 憂慮したとおり、先輩は黒くて丸いミニテーブルに向かって、
 カーペットの敷いてある地べたに正座して、物憂げな表情で待っていた。
 その様子にただならぬ雰囲気を感じ、私は何もいえないまま、ホットコーヒーが乗っているトレーをミニテーブルに置く。
 すると、先輩はいきなりすっくと立ち上がり、私を虚ろな双眸で見つめながら、
「ひよりん……」
 と一言いうなり、私に覆い被さってきた――
489こな×ひよSS「背徳の情愛」F:2008/07/16(水) 07:45:45 ID:CXzPykAY
「せ……いい、泉、せせせ、せん、ぱい……?」
 強く震えている身体、声。動揺を隠せなかった。
 私は、カーペットに仰向けになり、先輩に組み敷かれている格好だった。
 先輩は足と手で、私の両腕をうまく拘束し、身動きが取れない。
 この小さな身体の何処にこんな力があるんだろう――と如何わしく思えてしまうほどの腕力に、私の全身に戦慄が走った。
「ごめんね、ひよりん。私もう、我慢できないや……」
「……! んむっ!」
 謝るなり、先輩は唇を重ねてきた。
 首まで真っ赤に染まっているであろう、私の顔。
 心臓の鼓動が、常軌を逸した速さでバクバクと脈打っているのが分かる。
「うっ、む……んっ……!」
 先輩の舌が、口内(なか)に侵入してきた。
 私はそれに応えるように、自分の舌に絡め、複雑に交じり合わせる。
 ちゅく、ちゅく、というちょっといやらしいキスの音が、私たちを更に昂ぶらせた。
 ふいに先輩の口が離れ、複数の粘糸をひいて、私の首元の辺りに落ちた。
 いつのまにか、視界が涙によって霞んでいる。
 不明瞭に映る、先輩の冷然たる眼差しが、私に薄ら寒さを感じさせた。
「ごめんね、ひよりん……私の頼み聞いてくれたのにこんなことして、ほんとごめんね。
 でも、私はひよりんの気持ち、分かってるつもりだから……」
 え、それって――と訊く間も無く、先輩は私の制服を脱がしにかかる。
「あ、ちょ……せんぱ、い……」
 あっという間にセーラー服を刷かれ、思わず顔を背けて目を閉じた。
 分かるとは思うけど、私には他人との性体験をしたことがない。
 たとえこんな小さな女の子とはいえ、これからされるであろう行為を考えると、慄然せざるをえなかった。
 と、小さな双丘を覆っている白い布が触られるのを感じ、私は身構えた。
「……ひぅんっ!」
 突然、右胸の先端に奔った感触に甲高い声を上げつつ、私は双眸を腕で覆い隠した。。
 更に左胸にも、先輩の暖かい右手の感触が奔る。
「……せ、せんぱ……あぁん!」
 ちゅく、ちゅく、という淫猥な音が、狭い部屋の中に響く。
 二つの突起を同時に弄くられ、どこかから快楽の波が近づいてきた。
「あぁ……ふぅっ、んっ……はあぁぅっ!!!」
 もはや、私の理性は彼方へと吹き飛んでいた。
 初めて味わう快感に、身も心も委ねきっていた。
490こな×ひよSS「背徳の情愛」G:2008/07/16(水) 07:46:32 ID:CXzPykAY
 と、先輩の右手が私の左胸から離れ、何気なくスカートに手をかけ、ゆっくりとたくし上げた。
 鼓動が早まるのを感じはしたものの、一切抵抗はしない。
 先輩は、私の下着越しに、陰部の筋をなぞるように、二本指を擦らせてきた。
「はっ……あぁっ……やぁ……あぁぁん……」
 ゆっくりと伝わる、しかし確かな刺激に、私はリズム良く震えた嬌声を発した。
 おそるおそる、薄目をこらして先輩の顔を見てみる。
 頬をほんのりと赤く染め、目を瞑りながら私の乳首を吸いアソコをなぞる様は、ちっちゃな身体に不似合いな艶やかさを感じさせた。
「あん……はん! あっ、やぁあん!」
 ちゅぷ、ちゅぷ、と響く淫音と秘所から伝わる刺激に、私の理性は限界を超えた。
「せん、ぱい……わたしを、イかせ、て……っ下さぃ……」
 ひくっ、ひくっ、としゃっくりするかの如く言葉を詰まらせながら懇願する私。
 我ながら、淫乱な女だよね……
 それを聞いた先輩は、微かな嬌笑を浮かべ――突然、私の下着の中に手を滑りこませた。
「え……あぁっ! やっ! あぁん! うっ、あ、ふっ、はあぁぁんっ!!!」
 ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ……すでにヌレヌレだったアソコに指を出し入れさせ、下着越しに激しくせめたてる先輩。
 と、よく見ると先輩の表情も、快楽を感じるそれに変わっている。
 右手で私をせめつつ、左手では自らの秘所を強くさぐっていた。
「ひよ、りん……いっしょ、にっ、イこ?」
「あっ……は、はいっ……んっ! あぁっ!」
 くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ……お互いに股間を曝け出すことはないが、下着からは大量の愛液を滴らせていた。
「あぁっ! はあぁぁっ! あんっ、あぁ、やっ、イっちゃ…………あぁっ! あぁっ! はあぁぁぁぁぁ――!」
 私は、未だかつてない快楽に至高の喘ぎ声を発し、盛大に潮を吹かせて絶頂を迎えた。
 びくっ、びくっ、と感覚をおいて身体を跳ね上げ、悦楽の余韻に浸る。
「んっ! くっ、ふぅ……あぁぁっ――!」
 先輩も激しく左手を動かして自分の秘所をせめ、控えめな喘ぎ声でイった――
491こな×ひよSS「背徳の情愛」H:2008/07/16(水) 07:47:30 ID:CXzPykAY
 二人で事後処理をし終えた後、私たちは向かい合うように、黒い丸ミニテーブルの側に腰を下ろした。
「……私はね、ひよりんはBL好きだっていうのを、もっと誇ってもいいと思うんだよね」
「え……?」
 いきなりの発言に、私は声と表情に疑念を露にした。
 そんな私はお構い無しに、先輩は続ける。
「それに、頼めば百合までかけるなんて、そうそういないよ。
 あと、自分で言うのもなんだけどさ、玄人の私から見てひよりんの画才はプロ並だと思うよ」
 賛嘆の言葉に、私は顔を赤くしながら低頭を繰り返し、
「そんな……きょ、恐縮っス。じじ、自分は本当に不肖な未熟者でして、プロの方なんかと比べるのは、しっ失礼だと思うっス」
 と、本心を余すところなく言い募った。
 ……言いたくはなかったけど、出ちゃったっス。
「謙遜がすぎるよひよりん。それは時に大きな誤解を生むよ〜」
「うっ……で、でも、自分はっ……」
「ウソはすぐにバレてしまうものなのだよ、ひよりん」
「え……え?」
 心の内を読まれたのかと、たじろぐ私。
 気が付けば、先輩はいつものふざけた(失礼)雰囲気など全く感じさせない、厳かな表情で口を開き始めた。
「いつもひよりんは言ってるよね。「私は趣味で絵を描いてる」とか「プロになるつもりはない」とか。
 でも、私の目はごまかせないよ。風当たりが強いのに、勉強もしなきゃいけないのに、15歳でそこまで巧くなれるなんて……
 理由は一つしかないよね?」
「……」
 痛いところをつかれ、視線を落として黙り込んでしまう。
「夢があるから。努力してるから。だって、そうじゃなきゃそんなに巧くなれる説明がつかないじゃん」
「先輩……」
 内に秘める想いを代弁されて、恥ずかしいとも思ったけど、同時に確かな歓喜が沸きあがってくるのを感じた。
 少し間を空けて、私は再び話し始めた。
「……いままで隠してて、本当に申し訳なかったっス。
 でも、こんなこと周りに知られたら、小早川さんや岩崎さん、それに先輩にも迷惑がかかると思って……」
 私は本心を八割がた吐露した。
 迷惑もかかるけど、夢があると知られれば、友達関係にも亀裂を生じさせる気がしたのだ。
「……私じゃダメかな?」
「え?」
 ――何が?
「私、ひよりんの夢を支えたい。それで……17歳でデビューするひよりん先生。けど、履歴書には19歳と書くひよりん先生。
 そして、配偶者の欄には「泉こなた」の名前……あはっ、あはははは」
「そ、そんな……て、照れるっス。で、でも……」
 先輩の台詞や、ちょっと舌足らずな笑い声を聞いている内に、私は心のモヤモヤが消えていくのを感じていた。
 既に、妄想モードスイッチがONに設定されている。
「でも?」
「せ、先輩と一緒に暮らせて、一緒に寝て、好きな漫画を描いていけるなら……それ以上に幸せなこと、は……はうっ」
 私は、意識がだんだん遠のくのを感じつつ、鼻血を噴出し、倒れ伏した。
「ひ、ひよりん!? だいじょぶっ!?」
 あわてて私の元に駆け寄る先輩。
 焦ったお顔も、またかわいいです……
「せ、先輩と、ひとつ屋根の下、朝チュン……」
 そんなことを呟きながら、私は先輩の膝にぐったりと身体を預けた。
 ――不明瞭ながらも、未だ私はごくごく薄目を開けていたけど、先輩は気づいてないみたい。
 私が気を失ったと思った先輩は、今まで見たこともない、優美な微笑を浮かべていた。
 そして、目を瞑り、私の頬にそっとキスをしてくれて――
「愛してるよ……ひよりん」
 私は、今度こそ本気で意識を失った――                              fin
492こな×ひよSS「背徳の情愛」あとがき:2008/07/16(水) 07:48:41 ID:CXzPykAY
☆あとがき

 先ず、テンプレも見ずに、中途半端にSSを貼り付けたことを深くお詫び申し上げます。
 この次貼る際には、きちんと一気に貼っていく所存にあります。
重ね重ね、申し訳ありませんでした
 
 できることならば、
 「ここはこうした方が良かった」とか「これは違うだろ」みたいな意見があれば、どしどし言ってやってください。
 
 これにて、貼り付けを終えたいと思います。

 ではまた
493名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 08:05:46 ID:nbqveNI6
>>492

GJっした!さぞや名のあるSS書きとお見受けしたが如何かと。


あえて言うなら、続き物であっても投下前のルールはお守りいただきたいかなと。
・SSの混線を防ぐため、まず投下宣言して5分待つ
・前書きとして、カップル、エロ非エロ、レス数、展開上の注意(鬱とか人死にありの場合は特に)などで1レス書く
・続き物の場合はそれも明記

前の方のレスをみて、コテさんの投下を見てもらえればピンとくるかなと。
よろしくですー。
494492:2008/07/16(水) 08:24:33 ID:CXzPykAY
>>493
>>・SSの混線を防ぐため、まず投下宣言して5分待つ
>>・前書きとして、カップル、エロ非エロ、レス数、展開上の注意(鬱とか人死にありの場合は特に)などで1レス書く
>>・続き物の場合はそれも明記
心得ました。

>>さぞや名のあるSS書きとお見受けしたが如何かと。
二次エロSSはこれで三作目となります。
よって無名な未熟者です。
が、2ch某所では、多くの賛嘆の言葉をいただきました。
前述したとおり、欠点や間違い、不満点などを指摘していただけると、非常に喜びます(私が)。
……あまり自分語りをするのはやめようと思いましたので、これにて失礼させていただきます。

仕事行きたくない〜
495名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 08:43:41 ID:D1/pDniE
>>492
GJです。安定した丁寧な筆致で、文章力高いなぁと思います。

>>493
その投下前のルールってどうなんだろう?
>>1に書いていない以上、あとから「ここはこういうルールだ」って
いっちゃうのは問題じゃない?守って欲しいことなら明記するべきだと思うんだけど。

以前もこういう話になったときに「1に細かいルールが沢山書いてあると
縛られてるようで嫌だ」的な意見でそのままになった気がするんだけど、
明記してないだけで厳然と「暗黙の了解」があって、>>1に書いてある通りに
投下したのにこうやって後からあれこれいわれる方がよっぽど嫌になる気がする。
496名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 10:27:26 ID:H3HQOsss
今スレだけでも読んでれば普通わかる
497名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 11:30:38 ID:0L9EI1Fy
>>496
「普通わかる」でいいなら注意書きとか必要ないな

あなたが考えるような「普通」じゃない人でも気軽に、
あるいはスレを読み込んでなくてもトラブルなく投下できるように、
またはトラブルが起きたときにルール守れといえるように、
ルールを定めてるんじゃないの?
わざわざ暗黙の了解でふるいにかけることになんか意味あんのか?
498名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 12:24:39 ID:KVskL+Vw
スレも読まないようなのは批判されて当然でしょう。
1スレから全て読めというのならともかく。掲示板なら常識ですよ。
499名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 12:43:40 ID:H3HQOsss
らき☆すた本スレなんかと違ってSSスレなんだから、最初は今スレくらい読んでくれと言いたかっただけだ
癇に障ったならすまそ
500名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 12:55:04 ID:OU/5CJZd
他に投下者がいなければ、5分後に投下開始致します。
50145-450:2008/07/16(水) 13:00:06 ID:OU/5CJZd
「エロパロスレ舞台裏シリーズ〜Escape編」

・非エロ
・かがみ視点(特定カップリングはなし)
・本編4レス+後書き1レス
・楽屋ネタ系(苦手な方スルーお願いします)
・23-251氏作「Elope」「ガラスの壁」「Escape」のネタを使用
502エロパロスレ舞台裏シリーズ〜Escape編 1/4:2008/07/16(水) 13:01:29 ID:OU/5CJZd
「は〜、やっと終わった…本当に疲れたね、ゆーちゃん…」
「そうだね、こなたお姉ちゃん…」

「こなたもゆたかちゃんも、本当にお疲れ様」
「いやいや、かがみ達も本当にお疲れ様だよ…芝居と言えど
 いろんな意味でムチャクチャ言ったりやったりしてたしさ」

「…泉先輩、ゆたか…本当に、お疲れ様」
「ありがとう…それとごめんね、みなみちゃん…
 お芝居でも、何度も酷い事言ったりしちゃって…」

三部作の大作となった今回の舞台を無事に終えたものの、
出演者である私達の間に生じた達成感を圧倒的に上回る
精神的なものが大部分の疲労感が楽屋全体に広がっていた。

…無理もない、と思った。
何せ、今回までの舞台の内容が内容なだけに。

「お前らー、今回の舞台の無事終演のお祝いにお菓子と飲み物
 ぎょうさん買うて来たでー…って、何か空気が沈んどるなぁ」
「あれあれー? みんなどうしたのかなー? 何か暗いぞー?」
「無理もないですよ、成美さん…今回の舞台の内容が内容っスから」
「トクに、コナタとカガミとユタカとミナミにはツラいStoryデシタから…」
「今回ばっかしは、あたしら背景ですらなくて良かったと思いましたぜ…」
「お芝居でもあんな姿の柊ちゃんを間近で見るのは、確かに辛いからね…」
503エロパロスレ舞台裏シリーズ〜Escape編 2/4:2008/07/16(水) 13:02:44 ID:OU/5CJZd
…今回まで私達が演じた舞台の内容は、色々な意味で凄まじいものだった。
何せ、こなたとゆたかちゃんが「恋愛関係」になっている事から始まって…
みゆきとみなみちゃんの嫉妬や私達の「こなたのため」「ゆたかちゃんのため」と
いう事を大義名分とした、一方的な「忠告」の果てに引き裂かれた二人は
「駆け落ち」を行い…私達も連れ戻しに行ったのだが、最後には逃げられ…
その後、偶然から二人の居場所を知った私とつかさとみなみちゃんの三人と
後に合流したみゆきの手で誘拐・拉致監禁紛いの犯罪行為そのものと言っていい…
嫉妬と独占欲からなる傍目から見れば常軌を逸した行動まで取ったというのだから。

…舞台で演じている最中にも、「自分」の台詞や行動にツッコミを入れたいと
心の底から思った事は一度や二度では済まない程の頻度で生じていた。
まぁ、これは私だけでなく出演者のほとんども同じ気持ちであっただろうが…。

「あーもー、いつまでズルズル引きずっとんねん…」
「そだ、この後みんなでカラオケに行って思いっきり叫ばないかいっ?」
「お、いいっスねー…思いっきり声を出せば気分も晴れるかもしれないっスし」
「Nice Ideaなのデス! Costumeガ必要デシタラ、ワタシが用意してクルのデス!」
「おー、そりゃいいな! あたしが思いっきり盛り上げてやるってヴァ!」
「もう、みさちゃんってば」

「そだねー、確かにこのまま暗い気持ちを引きずってリアルに悪影響出ちゃったら
 それこそ悲惨極まりないし…喉が潰れるぐらい思いっきり叫んでスッキリしようかー」
「そうね、『みんなで一緒に遊ぶ』事でこの嫌な空気を吹き飛ばしましょうか」
「それはいい提案ですね…私は歌える歌が少ないですけど、出来る限りで頑張ってみます」
「いいアイデア出してくれてありがとう、ゆいお姉ちゃん」
「…ありがとうございます、成美さん」
成美さんの提案に、この楽屋に流れている嫌な空気を換えたいと
思っていた私たち出演者一同は二つ返事で賛成の言葉を返していた。

…ただ一人を除いては。
504エロパロスレ舞台裏シリーズ〜Escape編 3/4:2008/07/16(水) 13:04:31 ID:OU/5CJZd
「…あれ? つかさは?」
「あ、そういえばさっき返事してなかったわね…」
先程のこなたを初めとした成美さんの提案への賛成の返事に、
つかさの声がなかった事に気付いて私は楽屋を見渡した。

「つかさー、話聞いてる?」
「あ、お姉ちゃん…どうしたの?」
「この後みんなでカラオケに行こうって話だけど…」
つかさの姿を見つけるにはそれほど時間はかからず、
私は近寄ってつかさに声をかけながら手をさしのべる。

「嫌っ…!!」
だが、つかさは何故か怯えたような表情をすると
拒絶の言葉と共に私の手を払い除けていた。

「つかさ…?」
「あ…ご、ごめんなさい…!!」
予想外の行動に呆気に取られた私を尻目に、
つかさは泣きそうな表情をしながら楽屋の外に飛び出していた。

「ちょっと、どうしたのよつかさ!?」
「待って下さい、つかささん!」
「あ、みんなゴメンちょっと待ってて!」
間髪入れずに、私とこなたとみゆきの3人も
つかさを追いかけて楽屋を飛び出す。

楽屋から裏口へと続く廊下を少し走ったところで、
転んでしまったつかさを私が起こす形で取り押さえて
つかさに先程の行動の理由を問いかける。

「一体どうしたの? 怒らないから、理由を聞かせてもらえない?」
「怖いの…」
「怖いって、何が?」
「私が…私自身が、怖いの…!!」
「自分自身が怖いって、どういう事?」

「あのお話、結局は私が思ったままに好き勝手に動いて…
 そのためにお姉ちゃんもこなちゃんもゆきちゃんも
 ゆたかちゃんもみなみちゃんも、みんなが嫌な思いを
 しちゃって終わっちゃったから…もしも、お芝居じゃなくて
 本当の生活の中で私がああなっちゃったらって考えたら…
 みんなと一緒に居る事が、とても怖くなっちゃって…!!」
涙声で話すつかさの胸の内に、私は返す言葉が見つからなかった。
「そんなことはない」と言うのは簡単なはずなのだけれど…
今の状態のつかさには気休めにすらならないのではという思いが、
その言葉を口に出す事をはばからせてしまっていた。
505エロパロスレ舞台裏シリーズ〜Escape編 4/4:2008/07/16(水) 13:06:06 ID:OU/5CJZd
「…あのさ、つかさ」
「こなちゃん…?」
そんな風に躊躇っていた私を見かねたのか、こなたが口を開いた。

「今日までの舞台をさ、最悪の状態を想定した
 シミュレーションと考えればいいんじゃないかな?」
「え…?」
「例えばさ、もしも私が誰かと『付き合う』事になったなら
 みんなに内緒にしてたらいつかは舞台のように最悪の形で
 バレてしまうかもしれないからすぐに打ち明けるとか…
 つかさからすれば、思ったことを行動に移す前にあたしや
 かがみやみゆきさんといった周りの人の事を考えた上で
 本当に行動に移すか…考え直すか、といった具合にさ」
「言わば今日までの舞台を『反面教師』に…という事ですね、泉さん」
「言い回しはあんたらしいけど、見事に核心を突いてるわね」
こなたの言葉に、あたしもみゆきも感心して返事を返した。

「どうかな…つかさ?」
「…うん、頑張ってみる…でも、私一人が頑張ってももしかしたら
 失敗しちゃうかもしれないから…その時は、助けてくれるかな…?」
「うむ、まかせたまへー」
「当たり前じゃない、遠慮なんていらないわよ」
「私がどれだけ役に立てるかはわかりませんが、精一杯頑張りますから」
「ありがとう…お姉ちゃん、こなちゃん、ゆきちゃん…」
つかさはまた涙を流しながら、感謝の言葉を告げていた。

「よし、それじゃ戻りましょ? ゆたかちゃん達待たせちゃってるし」
「そうそう、早く戻って思いっきり騒ごうよー」
「あんた、前のようにマイク独占なんてするんじゃないわよ」
「おおぅ…こんな所で過去の古傷を持ち出すとはかがみん容赦ないよ」
「相変わらず仲がよろしいですね、お二人とも」
「そだねー」
…こんな風に、いつものように騒ぎながら私は改めて思った。
…例えいつか、別々の道を歩む事になったとしても。
…この絆だけは、決して壊さないように大切にし続けようと。
50645-450:2008/07/16(水) 13:09:15 ID:OU/5CJZd
以上であります。

…相変わらず「三次創作」の頻度が高くてアレかもしれませんが、
どうしてもこういったアイデアばかりが閃いてしまう性分なので
突き詰めつつ作品単体としてのクオリティも高めて行きたいと思っています。

それでは、また新しい作品が出来ましたら。
507名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 13:50:21 ID:WM/W1nZN
>>506
GJ!空気が軽くなったような気がいたします。
ところで、この劇のシナリオ書いたのはそうじろうなのでは・・・
508名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 19:42:20 ID:EsDArcHX
>>484
期待してるから早く投下してw

>>492
GJ !  こなひよ新鮮だわ〜

>>506
GJです !  確かに精神的にキツイお話だったから、こういう「実はお芝居でした〜 !」みたいなオチつけてくれると
助かるわ・・・
509名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 20:49:13 ID:Z/rYDGcT
こなたの場合
「実はお芝居でした」ではなく

「釣りでした!良かった!ネガティブに陥った人は最初からいなかったんだ!」
となりかねないけどwww
510名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 21:31:19 ID:VWMf9f4A
内容がどうであれ他人が一生懸命作った話を
「実はお芝居でした」なんて馬鹿にするにもほどがある
511名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 21:44:36 ID:fvcbxMVW
>>510
内容は確かにつらいものであったが激しく同意。
512名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 22:13:46 ID:xj3UIE03
なるほど、そういう見方もあるな。
言われないと気付かないもんだな…
至極ごもっとも(´・ω・`)
513名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 22:33:40 ID:WM/W1nZN
そうなのか・・・自分は結構楽しめたんで素直にGJしちまったけど、不快に思う人も多いのか。
とりあえずスマンカッタです m(_ _)m 
51493:2008/07/16(水) 22:34:09 ID:M7pSGM/P
>>510
うん、言いたい事は分らなくはないが、言い方が良くないと思うぜ。
注意書きがしっかりされてるんだし、スルーできないものかね。
515名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 22:34:44 ID:M7pSGM/P
どっかのスレの数字コテがまんまorz
516名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 22:48:50 ID:HCHcKxj/
「まあ、ここはマターリとかがみん総受けでいきましょうや。」
「ドサクサに紛れて、なにを言ってんのよ」
517名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 22:59:45 ID:G/h+g2d9
自分は頭が堅いのかも知れませんが、他人の作品を基に書くなら(感想レス代わりの小ネタ程度は別として)
作者の了解をもらうべきではないのかなと思うのですが。
(前レスなどですでに解決済みならごめんなさい)

作品にはGJ
ですから余計にその辺りすっきりして読めたらと思います。
518名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:02:14 ID:Z/rYDGcT
>>516
「そういえば・・・」
「そだねー(≡ω≡.)」
「ええ、そうですね」

「へ・・・なに?なにがそうなの?」

「つかさ」
「総受けが」
「あまりありませんね」

「み・・・みんなどうしたの?目がコワ・・・ひゃ・・・どこさわtt・・・
 や、やっさいもっさい、う・・・うにょ〜ん、ばるさみこす〜〜〜;;」
519名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:25:15 ID:ITgqCR7e
>>518
一番総受けがないのはパティではないかと。
基本的に「受け」に回らないし。
まあ、パティの場合総受けに回ってもかなり楽しそうにしてそうだけど。
520名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:42:48 ID:wpW5p5Gr
パティ総受けね
誕生日と送別会ぐらいしかシチュが浮かばんね

そーいや保管庫の参考資料の項にある
> 07/09/24 パティ卒業
って、なに?
521名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:47:06 ID:qfSLN5+D
>>520
エロ作品が投下された日付かと。
522名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:47:23 ID:hgaodFgN
今までパティのエロSSは書かれてなかったけど、9月24日付けで卒業(=エロSSが投下された)ってことでしょう
523名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 00:06:34 ID:Oa7Pef1Q
あー

そっか、その時点でアメリカ帰っちゃうことになってんのかと思った
52423-251 ◆5xcwYYpqtk :2008/07/17(木) 00:16:53 ID:NI9ZOiqF
>506
45-450さま。

お疲れ様です。

「舞台裏シリーズ」を拝読させていただきましたが、
登場人物の台詞を使うことによって、私が書いたSSの批判をしないでほしいと感じました。

願わくば、45-450さまご自身の発言としての批評を頂きたく思います。
それでは、失礼いたします。
525名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 00:50:08 ID:kx0AtTLE
まぁ作者の意見は意見として、それも含めてSS。パロ。
注意書きさえしっかり守ってもらえれば当スレ的には問題ない。
GJの声も聞こえてる事だし、こういう形があってもいいんじゃねーかと思う
526名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 01:05:44 ID:dMbWRA3B
いやーでも、最低限の礼儀としてここに書いてる元ネタの作者には一言あってもいいんじゃないか?
527名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 01:11:17 ID:px/CpNtX
>>524
同意

この際だから書いておくけど、言いたいことがあるなら(自分の名前を出した上で)はっきりと言え
キャラに無理やり喋らせてワンクッション置いて逃げようなんて女々しい真似をするな、と
自分の持った感想ぐらい自分の発言としての責任を持たないでどーする
528名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 01:25:05 ID:KPMS/mQP
名無しが黙れば解決すると思うよ
529名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 01:37:13 ID:puN8it+m
んじゃ、この話題はここまでってことで。

ところでみんなに質問があるんだが、
ゆい姉さんとこなたの年齢差って8歳差であってる?
530名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 01:44:47 ID:7bMazuev
とりあえず流れを変える為・・・

こな皿
盛り付け例
(アイスクリーム、生クリーム、プリン、新鮮なデザート)

こなた「やだよぉ・・・冷たい・・・」
かがみ「さあ、早く食べましょう」

こなた「やめてぇ、もうアイス無いのに・・・乳首舐めないでよぉ・・・」
かがみ「まだ残ってるじゃない・・・」(ぺろぺろ)

つかさ「おなかのクリームとプリン、食べちゃうのが惜しい・・・」
こなた「だ、だったら食べなければ?」
つかさ「なんてね、食べちゃうぞ〜」(ぴちゃぴちゃ)
こなた「くすぐったい・・・」

みゆき「あらあら、バナナが股間からにょきっと伸びてますわ」
こなた「は、はずかしいよ・・・そんなに見ないで・・・」
みゆき「しかも、根元にはさくらんぼが2つ・・・男性に見えてしまいますわぁ」(鼻血ブーw)



こな皿
それはこなフェチの極み
アー!


女体盛り画像探してたらそんな描写があったから書いてしまった。
531名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 02:43:03 ID:mqgBZ72c
こういう時のために避難所掲示板に議論スレ的なものもあった方がいいかもね。
532 ◆MoiSlbQnQw :2008/07/17(木) 04:04:49 ID:EQgMyI2j
どうも、誰でもエロ妄想しちゃう田村ひより、もとい新参SS作者っス。

ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0133.txt

>>192の辺りで言っていたこなた×男の方を投下いたします。
ネタ分強め。実用的な作品ではない事は確かです。
533名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 08:58:16 ID:wv6wxDPe
>>532
非実用などとご謙遜を。充分にエレクトリッガーでしたとも。
季節にふさわしい『水中戦』、どうもごちそうさまでした。ぐっじょぶ。
唐突にあきら様×白石小ネタ
「どれもこれも、暑さのせい」


「暑い…」
「……暑いのはわかるのですが、僕の目の前でスカートをぱたぱたさせて風をおこすのだけは、やめてください。」
「なんでよ」
「……いろいろ、目に毒だからです…」
「なぁによ!あたしの可愛いパンツが毒だって言うの?!」
「そうじゃありませんっ!そうじゃ、そうじゃ…うぅ…」
「なによ、言ってみなさいよ!」
「その…ですね、あぁぁもうっ!あきら様っ!(だきっ)」
「なぁにっ?」
「…可愛いので、あきら様をいただいてもよろしいですか?」
「ふっふっふ、ひっかかったね?」


暑さのせいで、白石が溶けてしまったようです。
535名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 15:51:17 ID:9aMNA+ND
>>474
今更ながら確かに・・・天才×秀才か・・・

誰か書いてくださいm(_ _)m

自分文才無いもんで・・汗
53645-450:2008/07/17(木) 19:58:36 ID:C5anGLrx
どうもこんばんわ…昨日投下しました作品が予想外にスレに
瞬間的突風を巻き起こしてしまいました事をまずはお詫び致します。

まずは各種のレス返しから入らせて頂きます。

>>510氏&>>511
俺がこの「エロパロスレ舞台裏シリーズ」を書こうと思いましたきっかけは、
46スレ目にありました「このスレの全てのSSは実は芝居で、裏ではみんな
仲良く和気あいあいとやってるんじゃないんだろうか」といった風の
書き込み(正確には覚えていません事をお詫び致します)を見て、
「ああ、なるほどそういった解釈もあるか」と感心した事をきっかけに
スレに書き込まれたSSを「芝居」と仮定した上で「楽屋」での普段の
キャラクター達の視点ではこのスレのSSやSS上の「キャラクター」は
どういう風に写るのか…というのを書いてみたいと思って書き上げた
ものであり、「元ネタ」の作家さんに対しての侮辱等の気持ちは
一切抱いていないという事を遅まきながら今この場で宣言させて頂きます。

>>507氏&>>508
GJのお言葉、真にありがとうございました。「救われた」という俺にとって
ありがたい言葉を頂きました事に対しても重ね重ね感謝致します。

>>524(by 23-251氏)及び>>527へのレスという形での
「俺個人としての『Escape』への正直な感想」は長くなりましたので
次のレスに書かせて頂きます。オブラートや歯の衣といった要素は
一切抜きの正直な気持ちを書いておりますので、読みたくないという方は
スルー及び「45-450」のNGワード指定等の対処をお願い致します。

念の為に、5分程時間を空けた上で次の書き込みを投下させて頂きます。
53745-450:2008/07/17(木) 20:03:21 ID:C5anGLrx
「Escape」についての「自身の発言」としての批評をしてもらいたいという
23-251氏の書き込み、及び>>527氏の「言いたいことがあるなら(自分の名前を出した上で)
はっきりと言え」という書き込みに応じる形でこのレスを書かせて頂きます。

「俺個人」としての「Escape」への感想としては、「最悪の形の蛇足だった」と
いうのが偽りもオブラートも一切抜きで抱きました正直な気持ちであります。

29スレ目にて23-251氏が「Elope」を完結させた時のご自身のコメントにて
「ぎりぎりHAPPY ENDにしたつもりですが、あのまま進んだら、
 恐ろしい結果になってしまっていたと思います。」と書かれていましたが…

今回完結させました「Escape」で、23-251氏自らの手で以前に言っていました
「恐ろしい結果」をわざわざ自分自身も傷付けながら書き上げた事と…

こなたとゆたかが「止むを得ない」形で「狡猾」になったのとは全く異なる、
かがみ達の「嫉妬」「独占欲」「執着心」「自己中心的思考」からなる
「醜さ」「犯罪行為(「現実で行えば」紛れもなく誘拐・拉致監禁の罪)」
「自暴的行為(「未来」や「家族」を蔑ろにしてまで追いかけた事)」を
前面に強く押し出して書いた事が…どうしても疑問に思えてしまうのです。

「そういった意味」で書いたのではないのでしょうが…
念の為に、失礼千万は承知の上で23-251氏に問わせて頂きます。

貴方は「らき☆すた」キャラが不幸になる事を望むのですか?
貴方は「らき☆すた」キャラの醜い姿を見る事を望むのですか?
貴方は「ハッピーエンド」を「ご都合主義」と否定するのですか?

…以上が、俺の言いたかった事全てであります。

…では、当面の間「SS書きもどき45-450」としての俺は引っ込み
名無しの一人としてスレのルールや空気を弁えた上での
気まぐれな感想書きとしてこのスレを見させて頂きます。

P.S〜上の書き込みにも書きましたが、ここまで言いながらも結局最後まで
(通しではありましたが)読んでしまったのは23-251氏の類稀なる読者を
惹き付ける文章力の巧みさであると思っています…だからこそ、>>446
俺の書き込みにも書きましたが「今度は誰もが最後には救われる、文句無しの
ハッピーエンドな物語を23-251氏に書いて欲しい」と我侭を言いたくなるのです。
538名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:12:42 ID:mqgBZ72c
どんだけ綺麗ごと並べてもキャラの口を借りて他人の作品を汚したって事実は変わらないんじゃね
539名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:23:43 ID:YdKlcs9q
>最悪の形の蛇足
お前が言うなw

まぁ、もうなんでもいいや
540名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:32:33 ID:KPMS/mQP
今後もここを賑わせたいならお前等に出来る善行は空気を良くすること
世の中空気をぶち壊してSSぶち込んでやるなんてファイトがある奴は意外と少ないもんだからな
541名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:33:53 ID:RBbhm7NY
話聞いてると、単に自分の趣味に合わなかったからってダダこねてるようにしか…
表現したい事は人それぞれなわけだし、個人の趣味でそれを他人に押し付けちゃダメでしょ
特に最後2行はいただけないというか、そんなに幸せな話が見たいなら自分で書けばいいじゃない
542名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:50:22 ID:jTM7pkaW
>>537
自分は貴方の舞台裏劇場楽しかったし好きだった
暗い話を何とか中和したいというポジティブな意気込みも伝わってきた
ヘコまなくていいよ、俺があんたを肯定してやる

また何か面白いらき☆すたSS思いついたら投下してくれ !
待ってるからさ
543名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:51:21 ID:puHmpXBZ
もう何度も言われてると思いますが、読みたくない作品は読まなくてもいいのですよ
自分とかダークなのは全スルーだし
これで誰も困らない
544名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 22:50:35 ID:kx0AtTLE
まぁ、書き手も読み手も素人なんだし「ネタにされたら俺大喜び」くらいでいいんじゃね?
「侮辱された」とか「否定された」とか、ナイーブ過ぎじゃなかろうか
545名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:25:42 ID:KPMS/mQP
例えそう思っても本人は口に出さないのがマナー
こういう時に動けるのは名無しだけだ
名有りが動くとそれだけで波風立つからな
546名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:51:09 ID:gDntc6au
>>534
空気っぷりと、溶けっぷりにGJ
547名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:00:35 ID:MD8cHdOJ
45-450
よし、覚えた。
548名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:04:01 ID:6xUVruQT
スレの流れがわからない。
こんな殺伐とした空気のときは思い切り馬鹿になるのがベストだと死んでいった俺の脳細胞たちが訴えていたので5分に投下開始。
多分三レス。
バカなのなんか見たくないよ! っていう人は生暖かくヌルーしてくれ!

主役はあやの(ストロングスタイル)
エロはまだ無し。
オールバカ。
549仮面たいがー☆あやのん:2008/07/18(金) 00:05:12 ID:yDy4xY5D
 2008年夏。
 スレ住人達の愛はすれ違い、やがて悲しい行き違いが生まれる。
 そして2008年秋――スレに悪夢がやってきた。
 秘密結社ないしょのふくらみ。彼女達の手によってスレは大粛清の憂き目に遭う。
 そんな混迷したスレに鋼の救世主が舞い降りる!
 これは、殺伐としたスレを救う為に戦った虎のマスクの少女の物語――

 からっぽの☆ 時代をゼロから始めよう。伝説は塗り替えられるもの、今、純情を解き放て!!
 あやの! 熱く蘇れ あやの ちょいエロエナジー あやの 強くあるために――!
 No Fear!! No Pan!! 愛の前に立つ限り
 No Fear!! No Pan!! 恐れるものは何も無い
 完全独走! 私、いい感じ!?
 超変身! 仮面たいがー☆あやのーーーーーん!

「はあっはっはっはぁ! じぃぃーーーっく、つるぺたぁーーー!!」
 白昼堂々人々を襲う秘密結社ないしょのふくらみの大幹部、泉こなた。
 彼女は昔、巨乳派の最右翼であったはずだった。しかし、彼女は一人の少女に出会って変わってしまう。
「こなたさま! 中々よい素材を見つけました!」
 改造された住人が二人の少女を連れてくる。
 その二人の少女を見て、こなたはにやりと笑った。
「やあやあ。かがみんにつかさ」
「こ、こなた……あんた、なんでないしょのふくらみなんかにいるのよっ!」
「こ、こなちゃん、めをさまして! おねがい!」
 にやにやしたままかがみの傍に近寄ると、かがみのツインテールの先をつまみ上げ、くりくりと指でもてあそんだ後――
「!?」
「んっ、じゅるるっ……ふぅ。かがみんのチュー、貰ったヨ」
 無理やり、それも強引に舌まで差し込んでくる。
 かがみは気づいてしまった。こなたの目がレイプ目になっている事に。
「ふっふふふ。二人とも立派なツルペティアンにしてあげるからね」
 ツルペティアン。それは女性を素材にして作られる無敵の怪人。
 即ち、人類の敵。
「い、嫌だぁぁぁぁ! 誰かっ! 誰か助けてぇぇぇぇ!」
 つかさの悲鳴が響き渡る。
 そんな時、不意に――
「待ちなさい」
 凛とした声が響き渡った。
 全員の視線が一瞬にして集まった先には、ボロボロのマントを纏った誰かがいた。
「二人を解放して? そうすれば私も」
「やっちまいな!」
 話が終わる前に改造住人(戦闘員)が襲い掛かる!
「声からして女!」
「イエッフー! わきの下ペロペロさせてください!」
「マンコに興味はねぇ! おっぱいみせろゴラァ!」
 一斉に襲い掛かる戦闘員。
 常人のおよそ1.5倍もの戦闘能力を有する戦闘員相手に、普通ならば……
 数の暴力的な意味で勝てるはずはない。
 だが
「なっ!?」
「「「ダラズゥーーーーー!!」」」
戦闘員達は中を舞っていた。

 ―― C M ――

 天の怒りが響くとき――地上に最強の戦士が降り立つ!
「ないしょのふくらみ……貴女達の思い通りになんて、させないっ!」
 太陽の王女! 仮面たいがー☆あやのん!! 推・参!!
 どんなポーズも思いのままに!君だけのヒーロー!
 スーパー超合金チックシリコン・DX仮面たいがー☆あやのん、発売!!
「エッチなポーズは、ダ・メ・ヨ?」
 遊びは文化――ミミズ
550仮面たいがー☆あやのん:2008/07/18(金) 00:06:06 ID:6xUVruQT
「なっ!?」
 こなたは言葉を失った。
 いかな戦闘員とは言え、ただの少女にアレを倒す力があるはずは無い。
 一体、一体アイツはなんなんだ!?
「不思議そうな顔、してるわね。泉ちゃん?」
「なっ……その声は――!?」
「峰、ぎし……?」
 マントの女――否、峰岸あやのはふわりと跳躍すると、重力を無視したかのように着地する。
 着地したのは、こなたたちのすぐ目の前。
「二人は返してもらうわ」
 かがみとつかさを拘束していた戦闘員にデコピンをして吹っ飛ばすと、容易く二人を救出する。
「……峰岸、あんた」
「話は後よ。離れていて」
 二人を後ろに逃がすと、あやのはマントを翻す。
「……来なさい。大幹部の一人、マエバリデス・コナータ」
「……へぇ。私の正体を知りながら戦いを挑むの?」
 こなたの髪がざわめき、そして瞳の色がゆっくりと変わっていく。
「上等じゃん! ボッコボコにしてやんよ! スッパコナータ!!」
 こなたの服がはじけとび、ぷにぷにな肌が姿をあらわす!
「ちょ、もう少しで見える!」 
「おねーちゃん! 鼻血!!」
 生まれたままの姿に色々な模様が走り、アハンウフンなところを申し訳程度に髪でカバーしたこなた。
 いや、それは人類の天敵であるツルペティアン、マエバリデス・コナータに他ならない。
「……ふうぅぅ……これで私は露出度99%……放送コードすれすれの京アニマジックってところだね……愛知なめんな!」
「……やはり、ツルペティアンにされると脳に重大なダメージが出るのね……泉ちゃん。私が今、貴女を……解き放ってあげる」
 あやのがマントを広げる。
 マントの下には濃紺のブルマー。そして、その腰には鈍い輝きを放つヴェルト。
「……いくわ。変身ッ!」
『任せろってヴァ! んあっ!』
 ヴェルトのω口が開くと、あやのはそこにミートボールを突っ込む。
『むぐ、むぐ……オトメ力充電完了! あやの、いけるってヴァ!』
「はっ!!」
 太陽を背負うように飛び、空中で激しく回転するあやの。
 その体から放たれるオトメ力が虹を作り、マントが一瞬のうちに小さくなると、あやのの顔を覆う!
「なにっ!? 変身した!?」
「――平和な☆を。まろやかな時間を取り戻すために。私は一人でも立ち上がるわ」
 ゆっく顔をあげる彼女の顔には――偉大なる虎の王の仮面。
「覚えておきなさい。私の名前は――太陽の王女・仮面たいがー☆あやのん!」
 あやのは雌豹のポーズをとって叫ぶ。裂帛の気迫に一瞬ひるむコナータ。
「な、なにしてるのさ! 早く! やぁっちまいな!」
「ウッヒョー! そのブルマの中に俺の欲望を解き放ちてぇー!」
「クンカクンカしたいお! くつしたクンカクンカしたいお!」
「むしろ僕を婿にしてください!」
「セクロスセクロス!」
 血走った目の戦闘員達が襲い掛かる!
551仮面たいがー☆あやのん:2008/07/18(金) 00:07:41 ID:6xUVruQT
 が、あやのは決して怯む事は無い。
 (BGM あやのんファンタジアカオスフル)
「この変態さん!(鉄拳)」  「あっやのん!!」
「お父さんの靴下で……よければ!(サミング)」  「クンカクン――あげぎゃぼぁ!? 目が、目がァァァァ!!」
「むしろ私には……恋人います!(ドロップキック)」  「あぁーーんまりだグボァッ!?」
「えっちなのはっ(テイクダウン)いけないと思いますうううう!(チョークスリーパー)」  「セクロ……ウェッ……(ゴキッ)」
 まさに瞬殺。あやののブルマに天の文字が浮かんでいる気がして仕方が無い。
「あ、あわわ……」
「ツギHA、貴女ヨね?」
 ギギギ、と首が回り、あやのの目がこなたを見る。
「……帰っちゃだめ?」
 きゃるん☆とコナータが首を傾げる。向こうのほうで性欲をもてあましたかがみがつかさに襲い掛かったが気づいては居ないようだ。
「……Dあメデ巣。悪イ子niは、オシオキ」
『あやの! 心が暗黒面に捕らわれそうになってるってヴァ!!』
「悪いコ、オシオキ――!」
「ひ――!」
『あ、あやのーのぱーんつーは真っ黒ぱんつ! えっちでせくしーTばっく!』
 突如ヴェルトが歌いだすと、あやのの雰囲気が一変した。
「だ、だって……ダーリンってば、セクシーなあやのも好きだって……きゃーん♪ どうしよう、みさちゃん!」
 その一瞬の隙を見逃さない。コナータは風のごとく逃げさる。
「あっ!? 逃がした!?」
『ま、まーまー。とりあえず今はひぃらぎ姉妹を助け出せたからOKだろ』
 変身が解け、マスクがマントに戻る。
 ゆっくりと二人に歩みよるあやの。
「怪我、なかった?」
 やさしげに微笑むあやのは、夕日に照らされて、女神のように見える。

 それが、私たちの、再会だった。
 そして……私たちの、戦いの始まりだった。

 ―― 次 回 予 告 ――

 あやのと再会したかがみ達はあやのがみさおと力をあわせてないしょのふくらみと戦っている事を知る。
 洗脳されてしまったこなたを救うために、あやの達に協力する事を誓うかがみとつかさ。
 そんなかがみ達だったが、あやのは二人に冷たく当たる。
 せめて自分たちも必死なのだと言う事を伝えるが、あやのは首を縦に振らない。
 その理由は――

 次回、仮面たいがー☆あやのん
 まごころを、スレ住人に。

みさお「次回も、サーヴィスしちゃうってヴぁ!」
552仮面たいがー☆あやのん:2008/07/18(金) 00:21:40 ID:yDy4xY5D
以上です。投稿できてなくて泣きそうになったOTL
553名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:31:53 ID:wC5guQRl
主題歌がクウガの替え歌な時点でファーストストライク3000点。
ていうか俺、こなたさまにお仕えできるんなら人類裏切ってないしょのふくらみに入るよ!
だって「前張りです・こなた」さまだよ? もう色々ドリーミングだよ!


……それはそれとしてぐっじょぶ。
554名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:41:21 ID:Oo85wezN
俺もマエバリこなたにノックアウトヽ(゚∀゚)ノ
555名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:43:57 ID:avmwDC1K
CMネタバレwww
556名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:50:41 ID:IMZBtE1f
仮面たいがー☆あやのんの等身大フィギュアが欲しかとです
557名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 01:27:05 ID:jMeLHaKQ
もうやめて!俺の腹筋のライフはもうゼロよ!

敗因
まず『ダラズ』で軽くジャブ。その直後に『スッパコナータ』でテンコー吹いた。
そしてミートボールから『あやのんファンタジアカオスフル』でと・ど・め☆

あやあやーあやのんあやのあやあや あやあやーあやのんあやのあやのん
あやあやーあやのんあやのあやあや あやあやーあやのーん (あっやのん!)

……ハッ!?一瞬別世界がっ!
558名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 06:49:59 ID:p39wIj8l
>>552
馬鹿野郎(もちろん褒め言葉)
ここまで思いつく、貴方の脳みそがうらやましい。
559492:2008/07/18(金) 07:11:55 ID:FVST882n
☆こなた×ひよりSS2「劣情×欲情×扇情」
 ・登場人物はこなたとひよりだけです
 ・エロ成分は少なめです
 ・前回のこな×ひよSS「背徳の情愛」の続きです
 ・前回と違い欝成分はありませんが、前回を見て不快感を覚えた方にはおススメしません

 では、五分後に貼ります。
 「あとがき」を貼り終えたところで終わります。
560☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」T:2008/07/18(金) 07:16:10 ID:FVST882n
☆こな×ひよSS2「劣情×欲情×扇情」



 私たち――私こと田村ひよりと泉先輩――がアツアツの百合カップルになってから、一週間が経った。
 みんなにはもちろん内緒。
 だってそんな事が知られたら、私もそうだけど先輩も友達との関係が面倒なことになりそうだし、みんなの前では普通に振舞おうって先輩と決めたっス。
 けど、トイレとかで二人になると……(赤面)
 人目を気にしないバカップルよろしく、ハグしたり、キスしたりはおろか……
 こ、これ以上は言えないっス(苦笑)。
 でも、お互いに欲求不満だったんだなあ、と私は思った。
 先輩に胸を触られたら、エッチな気分にもなるけど、同時に心が安らぐのも感じてた。
 もし人に言ったら、女の子相手にそんな気分になるなんておかしい、とか言われそうだけど……
 好きなものは好きだからしょうがない、っス……
 だけど私たちは、私がハルヒの同人誌を先輩に渡した日以来、その……セ、セセ、セックスをしてないっス(早口で)。
 あの日は、両親は元から仕事でいないけど、たまたま兄さんたちもどっか出かけてたのが、本当に幸いしたっス。
 そして今日、二人の我慢がピークに達した今日、先輩は切り出してきました……

 お昼休みのことだった。
「デッ、デートっスか?!」
 女子トイレに、私の甲高い声が響いた。
 ……いきなりだけど、私の声は巷でよく「普通」とか「平凡」とか言われるっス。
 なんというか、自分では結構色気のある声音だと思ってるだけに、ちょっとサミシイ。
「そっそ。あれから私たち、二人だけの時間がまともに取れてないでしょ?
 それに、デートっていっても、秋葉に一緒に行こうってことだよん。けど、もちろん最後は……グフフフッ」
 先輩は、アヤしげな薄目を私にむけながら、口に手をあてて含み笑いをもらした。
「で、でもっ、場所はどうするっスか?」
 率直に疑問をついてみる。
「それはぁ、な・い・しょ。分からないほうが、ひよりんの気持ちも高まっていいと思うでしょ?」
「た、確かにそうっスねえ」
 私は、感嘆たるおもいを自然な笑みと言葉にあらわした。先輩の配慮が、素直にうれしかった。
「んじゃ、放課後にいつもの場所でねっ☆」
「は、はいっ! 心づかい感謝っス!」
 ウインクしながらトイレを退出する先輩に、私は満面の笑みで応え、見送った。
 ちなみに、いつもの場所っていうのは、図書室のこと。
 私たち一年生と、泉先輩たち三年生は下校の時間がちがうから、口約束とかでもしておかないと一緒になれない。
 だから、先輩の授業がおわるまで、私は図書室で本を読みながら待つことにしていた。
 一年生は読書に無頓着な人がおおいのか知らないけど、放課後の図書室はあまり人がいない。
 まあ、私は静かなところがすきだし、先輩をまつうえでも好都合だから、困るわけじゃあないんだけど……
 あ、ちなみに陵桜学園の本棚……実は、けっこう色濃くなってます。
 ラノベとか漫画とかもあったりして(さすがにBL本はないけど)、暇つぶしに最適。
 でも、今日は先輩をまつ時間がすごくながく感じるだろうなぁ、と思いながら、
 私は身だしなみを整えて女子トイレを出ました。
561☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」U:2008/07/18(金) 07:18:29 ID:FVST882n
 2時30分頃。
 私は、人気のない図書室にいた。
 一年生はとっくに授業を終えて、部活に興じる人たち以外はみんな下校した。
 私が所属するアニ研は、水曜日だけお休みで、今日がその水曜なので、お休みです。
 曜日を問わず、一年生の授業は五時間目まで。
 終わるのが2時15分で、授業時間は50分、授業の合間の休憩時間が10分。
 六時間目がある泉先輩は、ここに来れるのは3時25分てとこっスかね?
 ともかく、あと一時間もある。
 それまで私は、‘そっち系’の本を読みながらまつ事にした。
 ……先輩にされるがままじゃ、失礼だなあと思って(赤面)……
「え、えと……『リズム良く腰を動かさない女は、最低だ』……?
 『女性の九割九分は、悶えている時の顔はブサイクなので、うまく顔を隠した方が良い』……ふむふむ」
 人がいないのを良いことに、あられもない内容を音読する私。
 ……え? そんな本、どこから入手したのかって?
 そ、それは内緒っス。企業秘密っス。
「『緊張をほぐそうとして、ムードまでほぐさないこと。
  私のアソコを見て彼が、「うわあ! びっくり、くりくり、クリキントン!」と言った時には殺意が沸きました』……
  あはっ、あはははは!」
 机をバンバン叩きながら、「やれやれだぜ」のポーズをし、豪快に笑い飛ばす私。
 男性経験がないクセに、何やってんだか。
 でも、面白いものは面白いからしょうがない。
 どんな事柄でも、良いものは良い、ダメなものはダメ、と認めるところは素直に認めるのが、私の流儀。
 しばらくえっちい本を読みふけっていた私は、ふと図書室の時計に視線を送った。
 いつのまにか、3時20分。
 そろそろ、先輩がきてもおかしくないはずだ。
 ……っと、こんな本見られたら、いくら泉先輩とはいえ恥ずかしい。
 私は慌ててえっちい本をバッグの奥のほうへ押し込み、かわりに漫画を取り出し、読み始めた。
 といっても、もうそろそろ先輩が来るから読んでる時間はほとんどないけど。
 ……一応言っておくと、カモフラのためっスよ?
 読んでいるのは、「クレイモア」という、クールな女剣士ばっかりが出てくる漫画。
 女ばっかりとなると、普通はメインターゲット層は男だと思われがち。
 けど、自分でいうのもなんスけど、これは腐女子人気も結構高いんスよね。
 なんでかって? そりゃ〜……読んでみてくらはい(宣伝すな)。
 ガラガラッ……っと、ふいに図書室のドアが開けられる音がした。
 漫画をしまってからそちらに視線を送ると、泉先輩があたりをキョロキョロ見回しているのが見えた。
「泉せんぱ〜いっ!」
 私は手を振り上げながら、泉先輩に向かって控えめに駆け出した。
 普通こういうシーンの場合、女の子が男の先輩に向かっていくイメージだと思うけど……
 ――けど?
 ……スイマセン、返答が思い浮かばなかったっス(苦笑)。
「やあ〜、ひよりんお待たせ〜。待たかな?」
 この和やかな声を聞くだけで、なんか癒されるな〜……と感じながら、私は先輩と向かい合った。
「いや、全然っス。じゃ、じゃあ早速いきましょうか?」
 ややうわついた声に、そわそわした挙動で言う私。
「あわてないあわてない。一呼吸一呼吸。
 ひよりんは気持ちがおもてに出ると分かりやすくて、ほんとかわいいね〜。このっ☆」
「ひんっ!」
 先輩に制服越しに胸をつつかれ、素っ頓狂な声を上げちゃった。
 ……「ちゃった」じゃなくて、「上げた」、だけどね。
 何気にエッチな私は、身体の各所にそういうポイントがあったりする。
 わき腹とか、肩とか、背中とか。
 つっつかれたり、なでられたりするだけで、えっちい声を出したくなっちゃう。
 今だって、すぐに床をともにするわけでもないのに、心臓の鼓動が早く高鳴ってる。
 今日の最後にすることを考えるだけで、興奮が抑えきれないんっス。
562☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」V:2008/07/18(金) 07:19:28 ID:FVST882n
「ひんっ! って……ひよりん、何気にえっちいね〜」
 ……ちょっとショック(ホントのコトだけど)。
「あはは……面目ないっス」
 と、そこで先輩は表情を引き締めて、
「んじゃまっ、積もる話は後にして、行こっか?」
「は、はいっ!」
 先輩の言葉に、私は「待ってました!」と言わんばかりの、喜びあふれる返事をした。
 そして、足早に図書室を後にしました。

「ひよりんってさ、リアルの男子には全く興味ないの?」
 駅にむかう途中の並木道で、先輩は分かりきった事柄を訊いてきた。
「あは……今まで全く縁がないんスよね。お父さんと兄さん二人とは話せるんスけど、ほかの男の人とはそれも難しくて……」
「へえ。って言っても、私も興味ないんだけどね〜。リアルでも二次でも、私は女の子一筋だし」
 ……どこかで聞いたはなしだけど、先輩は「リアルで同姓趣味はない」って言ってたらしいけど、偽ってたみたいっスね。
 でも、それで正解だと思う。
 誰にだって秘め事はあるものだし、むしろ何でも正直にいう方が……正直な事しかいえない人には申し訳ないけれど。
「でも、ひよりんは二次では男の子好きなんだよね」
「そ、それはもう……やっぱり、美少年たちの情事を見るのは、共感できる部分がおおくて癒されるといいますか……
 あ、でも、じつは百合も結構好きなんスよね。身体と心のつながりの中に見る、ある種の背徳的な切なさ悲しさがですね……」
「……ひよりん、齢いくつ?」
 私のセリフに、疑念の声と表情を露にする先輩。
 わからないでもないですが……ううむ。
「そ、そんなにオトナっぽいセリフだったっスか?」
「いやー別に。……けど、何か私たち、自分のこと棚に上げてるよね」
「……そうっスね」
 私は、頬をほんのり上気させながら、ささやかな声でつぶやきました。

563☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」W:2008/07/18(金) 07:20:19 ID:FVST882n
 そんなこんなで。
 場面は一気に秋葉原駅構内。
 4時30分前とあって、駅は雑踏していた。
「いやぁ、聖地はいつ見ても聖地だねえ」
 改札口を通ってから、先輩は満足げに言ったものだった。
 正直、私の脳内は別のことでいっぱいだったけど、努力してそれを表に出すまいとしていた。
 なんとか煩悩を追いやろうとしてるんスけど、これから待ち受けることを考えたら……無理っス。
「じゃあ先ずはゲマズから寄ってこか〜……って、どしたのひよりん?」
 かすかに浮かない表情だったであろう私に、少し心配そうな声をかけてくる先輩。
「え? ああ〜、いやぁ、な、何でもないですよ。さ、早く行きましょう」
「ん、そうだね。アレの新巻出てっかな〜」
 ……なんとか悟られずに済んだみたいっス。
 ふう〜っ、と控えめな胸に手を当てる私。
 機嫌良さそうな先輩を見て、私も心が安らいだ感じになりながら、先輩のあとを追随しました。

 ゲーマーズ二階。
 ここはおもに、新着CDやDVDなどが置かれているフロアっス。
「ええっと……これと、これと、あ、あとあれも買わなきゃ」
 一体どこからそんなお金が出てくるのか――と訊きたくなるほど、先輩は結構な数のアニメDVDやアニソンなどを漁っている。
 やはり、バイトするとしないでは、相当大きいんだなあ。
 と思うと同時に、バイトをしてしまうと、自分の時間が取れなくなる懸念もあって、私はバイトはしないと決めていた。
 親からもらうお小遣いだけでじゅうぶん足りるし、漫画や絵を描く時間もけずられるのはちょっとね……
「ひよりんは何も買わないの?」
 予想通りの質問に、私は用意してある回答を述べる。
「あー、そうっスねえ……あ、アンインストールでも買おうかな?」
「えぇっ? ひよりんまだ買ってなかったの?」
 先輩はちょっとおおげさなリアクションで、私の両肩を掴んできた。
 アンインストール――深夜帯に放送されたアニメ「ぼくらの」のOP曲です。
 たぶんだけど、知名度はアニメと同じかそれ以上に高いんじゃないかなあ。
 本編より圧倒的に売れてしまった、アニメ「創世のアクエリオン」のOP曲は持ってるけどね。
「いやあ、ニコニコでよく見かけて「良いな〜」とは思ってたんスけど、買う機会がなくてですね……」
「もったいないよひよりん。基本はおさえとかなきゃ。創作にはそういう所が大事なのだよ」
「いやあ、面目ないっス」
 全力で同意するわけじゃないけど、先輩の言うことにも一理はあるので、首肯しておいた。
「ふ〜う、っと。私は買うもの取ったけど、ひよりんはそれだけでいいの?」
「あ、ハイ。だいじょぶっス」
「そう。じゃ行こうか」
「ラジャっス」
 先輩にいざなわれてレジに向かう途中、私は自分が少し落ち着いてきたことに気付いた。
 そうだよね、せっかく先輩との大切な時間なんだし、余計なことかんがえずに楽しまなきゃ。
 自分にそう言い聞かせながら、私は先輩のちいさな背中を目で追っていきました。
564☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」X:2008/07/18(金) 07:20:59 ID:FVST882n
 色んな店をめぐっているうちに、電気街はあっという間に夜空につつまれた。
 ふと携帯をひらいて見ると、7時過ぎであることがわかった。
 十二月とあって、今は完全な夜の時間帯。
「ねえひよりん……おナカ、大丈夫?」
 お腹が空いているか空いていないかなら、当然空いてたっス。でも……
「いや、今日はそんなに空いてないっスね」
 とウソをついた。
 この後、先輩が言おうとしていることを、私は確信に近い予測を立てていたから。
「そっか、良かった〜。あと、親には言ってあるよね?」
 事前に、先輩には親の承諾を得たことは話しておいた。
 詳細ははぶくけど、「クラスメイトの女の子の家に泊まる」と言ったら、意外にあっさり許可してくれて助かった。
「もちろん、言ってあるっスよ」
「よっしゃー! じゃあ、ひよりん。私についてきてもらうよぉ」
 先輩は、なんだか不敵な表情を私に向けながら、秋葉原の駅へと方向を定め、歩みはじめた。
「……あ、あれ?」
 ふいに、私は胸をつよくおさえる。
 ドクッドクッドクッドクッ……心拍数が異常に速く――180くらいに、なっていた。
「おお、おかし、ぃなあぁ……」
 独り言も、明らかなふるえを帯びている。
 怖い。ものすごく怖い。
 私の顔は大量の汗におおわれて、胸がはりさけんばかりの思いに吐き気をもよおした。
 瞳の焦点はただ一点を見つめ、口は半開きになってしまっている。
「ひよりん!? どしたのっ? 大丈夫!?」
 先を行っていた先輩が、焦燥に満ちた顔で私にかけよってきて、背中をさすってくれた。
 すると、不思議なことにだんだんと落ち着きを取り戻し、汗がひいていくのがわかった。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 喘鳴を発しながらも、どうにか平常心を取り戻せていた。
「ひよりん……だいじょぶ?」
 ようやく落ち着きを取り戻した私に、いたいほどに心配そうな声をかけてくる先輩。
「……ええ。迷惑かけて、すいませんっス。でも、私は大丈夫です。早く行きましょう」
 口調が若干おかしいなと思いつつも、私は平静を装いながら駅に向かって歩み始めた。
「ひよりん……」
 先輩の、私のなまえをつぶやくたった一言が、その時ばかりは身に染みて痛かったです……

 なんと。
 私たちがやってきたのは、鷲宮神社。
 ……電車代とか、所要時間とか、計らないで欲しいっス、ええ。
 こんな夜更け、確かに人が来るはずはないっスねえ。
 ――落ち着いて、落ち着いて。平常心、平常心。
 私は、何度も自分の心によびかけた。
 となりを歩く先輩も、表情はふつうだけど、さっきから黙りっぱなし。
 これからすることを考えれば、神妙にもなる。
 けど、初めてでもないのに、私はちょっとおおげさにドキドキしている気がする。
 私自身はエッチな女の子のくせに、いざ本番前になるとガチガチになってしまう。
 我ながら情けない……
 二人は、同時に鳥居を潜り、一気に賽銭箱の前まで足を運んだ。
 そこで私はいったん足を止めたけど、先輩はおかまいなしに賽銭箱を迂回して、木の神殿の扉を開ける。
 ――ま、まさかそこでするんですか?
 なんかバチがあたりそうな感じがするけど、理性があっちまで飛んでしまっている私たちには、そんなことを思考する余裕はなかった。
 先輩はさっさと扉の奥へ進んでしまったので、私もおずおずとそれに追随し、神殿に入った。
 薄暗い、木造りの空間を見渡し、意外と明るいなぁと思っていた……
 まさにその時。
 先輩は、私の背後に回りこんできて――
565☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」Y:2008/07/18(金) 07:22:00 ID:FVST882n
「はあぅ、あん!」
 奇襲攻撃を受けてしまった。
 後ろからムネをわしづかみにされ、揉みしだかれた私は、その場にへなへな〜、っとしゃがみこんでしまう。
「あっ、はっ……せんぱ……ああぁっ!」
 例によって、AV女優顔負けの喘ぎ声をあげる私。
 されている最中は、とことんエッチな気分になりたい。
 だからこそ、よりエロい声を上げるのが、私の想いだった。
 喘ぎ声を発しながら「先輩……」と呟き、顔を先輩の方へ向けた。
「……んんっ!」
 私の希望に応え、唇を重ねてくれた先輩。
 ちゅぷ、ちゅぴ、と淫音をたてるように、私に吸い付いてくる。
 ムネをまさぐられ、キスされて、私は気持ちよさと共に幸福感を覚えてた。
「……きゃうっ!」
 先輩に押し倒され、私は仰向けに寝転んだ。
 まるでクモみたく身体を動かし、今度は私の乳首を口に含む先輩。
「ひゃあぁん!」
 舌先で突起を撫で、ちゅううぅと吸い、更には歯を立ててきた!
「はぁぁん! あんっ、やぁ、んっ、あっ、んあぁんっ!!!」
 ちゅく、ちゅく、と淫猥な音が響き、合わせるように嬌声を上げる私。
 ――くらっ、と脳に何か違和感を覚えたけど、それに気を取られてる余裕はない。
「――っ! ひうんっ! んんっ!」
 お互い一度しか経験がない筈なのに、先輩の手はきわめてこなれた手つきで、私の下着に指を這わせていた。
 気を使って、両足をM字に開く。
 つつ〜っ、とスジをなぞられ、両掌を地面に付けて、大きく仰け反る私。
「ふうぅ……ぅんっ! ……あぁっ! ……ひゃあん!」
 ゆっくりと、下から上へ、突起まで――その快感の波を愉しむように、私は間隔をおいて喘いだ。
 ちゅぷ、ちゅぷ、と巧く舌で弄ばれる乳首と、これまた巧くなぞられるアソコに、私は‘色々と’限界を感じた。
「――ひゃっ!!! いっ! はぁあぁぁんっ!」
 流れるように下着の中に滑り込んできたちっちゃな手が、私の恥部をめちゃくちゃにこすりつける。
 ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ……
「ひっ! いっ! はっ! あっ! あぁ! やぁ!」
 クリちゃん(いやん)を擦られつつ、膣内をかき回され、愛液があふれ出るのがわかる。
 身体中に走る電流の如き刺激に……私はまた何か嫌な感情が、身体の底から沸き立つのを察した。
 おかしい……これは、これはまさか!
 私は何かを思考することも許されず――
 くらぁ……と一瞬のうちに、視界が激しく揺れながら暗転した――
566☆こなた×ひよりSS「劣情×欲情×扇情」Z:2008/07/18(金) 07:23:14 ID:FVST882n
「……りん……よりんっ、ひよりんっ!」
 哀感と焦燥に満たされた特徴のある舌足らずな声が、私を繰り返し呼びかけていた。
「うぅ、ん……」
 おぼろげな意識とまぶたを起こすと、ツンツンした青髪の少女が、悲しみを塗った表情で私を見据えていた。
 青髪の少女――泉先輩の向こう側に、薄闇の中、この建物の天井が見える。
 ――今、何時かな?
「ひよりん! ……良かったぁ。死んじゃったのかと思った……」
 鼻をすすりながら、先輩は目に溜まった涙をぬぐっていた。
 先輩のこういう表情って、見てる側からするとたまらないものがある……なんて言ってる場合じゃないっスね。
「……とにかく起きてよ、ひよりん」
 私の両手――おナカの上に組んで置かれてたっス……――を取り、強い力でグイッと引っ張る先輩。
 どのくらい、気を失っていたのだろうか?
 上体を起こし、L字の体勢で辺りを見回すと、しっかりと事後処理が行われているのが確認できた。
 私もちゃんとした格好になってるし。
 その時、私は深い懺悔のおもいに顔を歪め、先輩に向き直ると、
「――本当に申し訳ありませんでしたっ!!!」
 腰を下ろしたままの状態だけど、ふかぶかと頭を下げた。
 先輩との行為の最中に寝るなんて、私は……私は!
「……気にしてないから。安心してよ、ひよりん」
「でも……せっかく、先輩が……わたし、の、ため、に……」
 ぐすっ、ぐすっ、と泣きながら言葉を綴る私に、
「ひよりんに悪気はなかったんでしょ? ……二人で治していこうよ」
 え?――と何かを訊く間を持たず、先輩は再び口を開き始めた。
「心の負担が強いと、ひよりんは意識を保てなくなっちゃう。最初は、私がいきなりしたから大丈夫だったのかもしれないね。
 だからさ、何回もエッチなこと積み重ねていけば、きっとそれも治ると思うから……ね?」
 その言葉を聞いていくうちに、私は徐々にわきあがってくるよくわからない感情に、身体を震わさずにはいられなかった。
「……せ、せんぱぁ〜〜い……!」
 もう遠慮などなく、先輩の背中に両手を回し、抱きつく私。
「ちょ、ちょっとひよりんってば……」
「私……私本当に、先輩がいてよかったぁ……いなかったら……うぅっ、ぐすっ……」
 嗚咽を洩らしながら、言いたいことをあますことなしに募る私。
 先輩もだと思うけど、私は今エッチな気分なんかどこぞに吹き飛んでしまっていた。
 信愛をさらに深められたことに、心の中は満ち足りていたから。
「……しょうがないなぁ。これからはまいにちお昼休みに、トイレで情事を興じることにしようかなっ?!」
「っ!――ええっ?!」
 一瞬、心臓を握りつぶされる感覚が私をおそった。
 思わず、左胸を強く抑える私。
「あっ、ひよりんごめん……けど、そうしないと、私たちいつまでもセックスできないジャン?
 あっ、でもこれからすぐに冬休みじゃん。困ったなぁ。どうしよ……」
 我がことのように悩む先輩に、私は破顔一笑し、
「先輩のそのお心遣いだけで、私の心は幸せに満ち溢れるような気がします。
 本当に、本当に感謝してます。だから――」
「続きをしますかっ?! このーっ☆」
 突然甲高い声を上げた先輩は、地べたにL字に座っている私の背後に回ってきて、私の両手をガバッと持ち上げると――
「えっ!? ちょっ! あははははははははっ! や、やだちょっと、せんぱっ……アッーーー!!!」
 触手を舞わせるかの如くわきの下をくすぐられ、私は笑顔のまま双眸に涙を湛えていた。
 今日は、また一つ、先輩のお陰で憑き物が取れた。
 そんな気がした、一日でした――                                         fin
 ☆あとがき

 先ず、前回は私の怠慢ともいえる粗相で、みなさまに多大な混乱を招いたことを、深くお詫び申し上げます。
 某スレでもミステイクした癖に、再び同じようなミスをする自分が、きわめて情けないです……

 試行錯誤を重ね、結局はこな×ひよの続きを書いている自分がいました。
 本当は別のカプを書く予定だったんですが、自分が思っている以上に彼女二人への想いが強かったようで……
 ……あんまり関係ないと思いますが、自分はらき☆すたキャラでヌいたことがありません(どーでもいい)。

 前回とは少々意識を変えて臨んだのですが、いかがでしたか?
 良くなっている点、悪くなっている点、感想など貰えると、非常に喜びます(私が)。
 拙文ではありますが、すでに三話目に着手しておりますので、もう少々の間、私の駄文に付き合っていただけると助かります。
 また、さらに趣を変えて臨む所存にございますので、今までの文章を好いてくれている方には、ご容赦をと述べておきます。
 
 これにて貼り付けを終えます。

 ではまたっ!
568ふた☆自重:2008/07/18(金) 09:44:27 ID:ix0FZmXN
 暑いですね。
>>451にて、モザイクへのご指摘があったので修正しておきました。これくらいならセフセフですかね?

ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0134.jpg
 ついでに局部も少し描き直し。ピンク色の綺麗なおむぁんこになりました。

>>450
>よければふたなりあやの×みさおという異色カプで(カプ自体は異色じゃないけど)お願い出来ませんかね
分かりました。では、さっそくあや×みさSSを全力で書くんだ!挿絵はこちらで用意するっ!大丈夫、君なら書ける!

発奮材料も用意したっ!
ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0135.jpg

待ってるぜーっノシ
569名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 16:05:08 ID:GuVMGGip
こんにちは
相変わらず鬼暑いですがクーラー効いた部屋で篭ってます26−468です

投下する方いなければ5分後に投下しますね
570名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 16:10:52 ID:GuVMGGip
・4レス借ります

・みなみ×ゆたか(非エロ)です

それではどーぞ
571アイとラブとユーという歌1/4:2008/07/18(金) 16:12:27 ID:GuVMGGip
あなたの声は、私まで届いてるよ
だから大丈夫
心配しないで

アイとラブとユーという歌



「私、みなみちゃんのこと好きだなぁ」
校庭に照りつける太陽も目が眩むくらいの眩しい表情でゆたかが言った。
私はそれがどこまでの意味なのか計り知れずに顔を伏せる。
友達として?それとも恋愛対象として?
そんなの決まっている。ゆたかは友達として私に行為をよせているんだ。
女の子を、ゆたかのことを好きな自分。
「私も、ゆたかが好き」
ぎりぎりそう返して私はまたその無垢な瞳から目をそらした。
胸の高鳴りを、それが表す意味からも私は逃げていて。
そんな私を好きだと言ってくれるゆたかがいっそう愛しく思えて。
チャイムが鳴り、国語の先生が教室に入ってくる。
さっきのことは私の中で思い合っているふたりの会話ということにしてしまっていた。
それくらいならゆたかは許してくれるのだろうか?
いっそこの気持ちを吐き出してしまえば笑って受け入れてくれるかもしれない。
淡い期待を抱きながら校庭を見つめていた。バットがボールを叩く音が心地良かった。
「岩崎、おい岩崎」
「みなみちゃん先生呼んでるよっ」
「は、はい」
「岩崎、今の続きのところを読んでみなさい」
「あの、考え事をしていて……」
「以後気をつけるように。じゃあ田村、続きから」
一瞬授業に呼び戻されたけど、すぐに私の頭はゆたかのことを考えてしまう。
なぜこんなにも悩むのだろうか、それは私が女の子でゆたかも女の子だからだろうか。
ゆたかも誰かに対してこんな気持ちを抱くのか、その誰かが私じゃダメかな?
572アイとラブとユーという歌2/4:2008/07/18(金) 16:13:38 ID:GuVMGGip
窓際の席に差し込む日差しが一段と強くなった昼休み、わたしたちは机をならべてお喋りをするのが日課だ。
たいていは田村さんやゆたかの話に私が相槌を打つ、という形で会話が進んでいく。
「みなみちゃんはかっこいいから中学の頃も人気あったんじゃない?」
「そりゃこんな美少女をほっとくアホな男子はいないっすよ」
「そんなこと」
「謙遜しちゃって、この良い女」
「みなみはクーデレね」
ゆたかが何気なく口にした話題。私に恋人がいたかとか、そんなことを聞きたかったのだろう。
中学のころ告白してきた子は何人かいたけど私は誰かと付き合うなんて気にはなれずに断っていた。
恋人になりたいと思う人は今目の前にいる。
「いやぁ、でも岩崎さんと釣り合う男子なんて中々いないッスね」
「そうだよね、みなみちゃんはどんな人がタイプなの?」
私のことをちゃんと分かってくれて一緒にいると落ち着けて
守ってあげたくて、心地よくて
春の日差しを体いっぱいに浴びたタンポポみたいなひと。
「ちょっと分からない」
「そうッスか〜残念ッスね」
「ひよりん、また何か考えてるね」
「パ、パティ。いやそんなこたあないッスよ」
ゆたかは何の気なしにこんな話題を出せる。それだけで私には何の可能性もないことは明らかで。
「みなみちゃんどうしたの、顔色悪いよ?」
「ちょっと疲れているだけ」
「そうなんだ。具合悪くなったらすぐに言ってね、私じゃ頼りないかもしれないけど」
あぁ、ゆたかはなんでも見透かしてしまうんだな。
恥ずかしいと思うと同時にだからこんなにも私を夢中にさせることを再認識させられる。
本当に心配そうな目で見つめてくるこの子を、大切な親友を、私のワガママで失ってしまったら
私は壊れてしまうだろう。こんな風に笑える日々を過ごすことはできなくなる。
何よりも、一番大切なゆたかを傷つけてしまう。それだけは許さない。
だからこの想いは心にしまっておこう。私でなく、ゆたかのために。
「やばいッスよ、5限は体育だから急がないと」
田村さんの一言で私たちは昼ごはんを片付け、誓いの途中だった私も遅刻するわけにもいかないので着替えの準備にとりかかった。
573アイとラブとユーという歌3/4:2008/07/18(金) 16:14:39 ID:GuVMGGip
窓から眺めていた体育の風景はひどく爽やかに見えたけど、実際には暑さとの戦いだった。
ゆたかが熱に当てられないようにすること、それが第一だ。
先生の話よりもゆたかの体調の変化を気にかける、それが保健委員である私の務め。
ゆたかもこちらの視線に気づいて「心配しないで」という風に笑顔で返してきた。
今日は先週に引き続きソフトボールをするのだろう。守備の時間が長引くとゆたかが倒れてしまうかもしれない。
迷わずピッチャーの役を買って出た。
「うわあ、岩崎さんがピッチャーじゃボールに当てるのがやっとだよ」
「大丈夫、みんなには優しい球を投げるから」
こんな時は運動神経がいいことを嬉しく思える。
ゆたかのために何かできるのなら、それはゆたかのために使いなさいと私に与えられたものだから。
「みなみちゃん、頑張ろうね」
その微笑だけで私はもっと強く、速くなれる。
――ヒュッ
ほらこんなに速い球だって投げられるんだ。
セカンドを守るゆたかの方へ振り返ろうとしたのに目の前は真っ暗になった。

「起きて、みなみちゃん。起きてよ、みなみちゃん!!」
「小早川。そんなに揺らすな、危険だ」
「だって、みなみちゃんが。みなみちゃんが」
――あれ、ゆたか?
なんで泣いてるの?
そんな顔しないで、私笑ってるゆたかが好きなんだ
恋愛とか友情とかそんな言葉で決められないんだよ
ゆたかへの気持ちはそんな風に誰かが決めた言葉じゃ表せないんだ
ゆたかが好き
ゆたかを愛してる
この気持ちは私だけの特別な気持ちなんだ
今なら真っ直ぐ目を見て言えるよ
「好きだ」って――
574アイとラブとユーという歌4/4:2008/07/18(金) 16:15:48 ID:GuVMGGip
「ふゆき先生、起きたッスよ」
「あら、やっぱり軽い脳震盪だったみたいね」
校庭でソフトボールをしてて私がピッチャーで、ゆたかがセカンドにいて。
そうだ。速い球投げたんだ。それでゆたかの方を振り返って、急に目が霞んで真っ暗になって。
ゆたかが、ゆたかが泣いてた……。
「ゆたか!!」
「あら、気がついたみたいね」
「ゆたかは?どこ?」
「まぁ。まだ寝てなくちゃいけませんよ。それに小早川さんならあなたのすぐ横にいますから」
すぐ横、その「すぐ」という言葉の意味は隣のベッドではなく私のベッドという意味で。
「私は止めたんですけどね、田村さんがこっちのが早く治るって言うから」
膝元辺りに顔を乗せて眠っていたその子の目は少しだけ腫れていた。
私が投げたボールに目を瞑って振ったバットがたまたま芯に当たり
投げ終わって少しだけ1塁側に流れていた私の後頭部に当たったということだった。
脳震盪を起こしていたのだから周りの状況など把握できないはず。
だけど、確かに聞こえた。ゆたかが悲しんでいるのが分かった。頬を伝うその涙を拭ってあげたかった。
ゆたかの言葉は、ちゃんと届いたよ。
私が保健室のベッドに運ばれてから傍にいたゆたかはいつの間にか眠ってしまったらしい。
先生は起こして隣のベッドに移そうとしたが田村さんがそれを引きとめた。
「ありがとう、田村さん」
「充分いいもの見せてもらったッス、では私はこれで」
「私は棚の整理してるわね。まだ寝てなきゃだめですよ」

「あれ、みなみちゃん。どうして私ここにいるの?」
「大丈夫、ゆたかは貧血で倒れただけ」
「みなみちゃんも良くなったんだね」
またこの目だ。私のいる場所、それはゆたかのいる場所。
「ごめんね、私また迷惑かけちゃったかな……」
「そんなことない。ゆたかのおかがで戻ってこれた」
「そんな。大げさだよ。私はただ騒いでるだけで何もできなかった」
「違う。ゆたかのおかげで私は自分の居場所に戻ってこれたから」
不思議そうな表情でこちらを見つめるゆたか。
「みなみちゃんのいる場所って?」
「それは……」
また言葉が詰まる、途切れ途切れでもいい。ゆたかの目だけは真っ直ぐに見つめるんだ。
「私のいる場所にはいつだってゆたかがいる」
ゆたかもしっかり見つめてくれる。私の言うことをひとつも逃さないと。
「だから、ゆたかがいる場所が私の場所。うまくは言えないけど」
「うん。私もいつだってみなみちゃんと一緒だよ」
「ゆたか」
「ん?」
「好きだよ」
顔が紅潮したゆたかにもう一度言う。
「私はゆたかが好き」
ほんの少しだけゆたかの体を抱き寄せる。ゆたかも少しだけ私の方へ身を寄せる。
こうやって少しずつひとつになれたらいい。私もゆたかも息苦しくない速度で、ゆっくりと。


私の声は、あなたに届いていますか?
57526−468:2008/07/18(金) 16:20:25 ID:GuVMGGip
以上です

原作5巻のみなみとゆたかがあまりにも素敵なカップルだったので嬉しくなって書きました

まとめの方で感想書いてくれる方、励みになっています。ありがとうございます

色んな意見下さいね
576名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 18:22:27 ID:n1u6w23G
仕事と立ち読み(マテで疲れて帰ってきた拍子にこんな温かいSSが…
GJです。

一瞬、みなみは過労で倒れたかと思った…
577名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 18:38:22 ID:wC5guQRl
こなかが(かがこな)がチョコレートの甘みなら、みなゆたはフルーツの甘みではなかろうか。
甘酸っぱいお話、ごちそうさまでした。ぐっじょぶ。

というかあと6KBで、記念すべき50スレ目の季節ですな。
578名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 19:22:21 ID:S3u0R8Q7
てけてけ、人袖、こな☆フェチ、二輪の花、0始、こな☆フェチ、こな☆フェチ、メドレー、こな☆フェチ、こな☆フェチ、こな☆フェチ・・・さまざまな長編が通り過ぎて行ったんだぜ・・・しみじみだばだば
579名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 19:47:32 ID:TnrA1KK4
>>578
ちょっと待て、半分がこな☆フェチというのはどうなんだ?



他のフェチは駄目なのか?
580名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 19:49:42 ID:Oo85wezN
それだけ、こなたは総受けが萌えということですね、わかります。
581名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 19:52:59 ID:CXHvJyaj
ここで短編・小ネタ大好物なおいらが通ります。50スレおめでたん!
582名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 20:20:03 ID:xaJE5FIK
フェチられてないキャラをフェチりなさいという暗示ですね。わかります。
して、誰が該当するんじゃろか?
とりあえず、男性陣はまだのようだが……。
583名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 21:16:34 ID:u9Hc4XgT
>>568
みさおかわいいよみさお
これはSSと挿し絵に期待
584名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 22:50:42 ID:e2zT02+Z
そろそろ先生の出番やろ
585名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:02:11 ID:WOSccaXj
まさかのみの☆フェチですね、分かります
586名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:29:01 ID:jMeLHaKQ
>>584
ななこ17ですね、わかります(原作のちびこなた達の後にあった女子高生ななこより)
587名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:37:39 ID:xaJE5FIK
>>586
みの☆フェチは全員あきら化の予感。
588名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:41:59 ID:4CCTgeUq
ななこが現役女子高生だった頃って「あずまんが」とあまり
世代が変わらんのだな。
ななこの性格からしてあんな学生生活だったとは思えないけど。
589名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:44:38 ID:+DvVvzSn
「WAWAWA忘れ物…あれ?あきら様?」
「なぁに?白石?」
「……僕の顔になにかついてますか?」
「…白石可愛いよね、なんていうか、その閉じ目とか、髪の感じとか、女装しても似合っちゃうとことか」
「あ、あきら様?どしたんですか?目が、怖いのですが…って近い?!って、あぁっ!」
「なぁに?うっわ、もうすごく硬くなってるよ…?白石は変態さんだねぇ…」
「やめっ、あっ、アッー!」

ということですか?わかりません…
590名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 00:32:38 ID:D4y8uATD
>>588
ななこの高校時代はともみたいな感じだと想像してたが、ふとみさおを思い出したら違うと思った
591名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 01:29:50 ID:D5yqywUP
「ちゃうねん」
のイントネーションをクラスメイトに教え込むななこちゃん
ななこてんてーの関西弁講座。

このときに教えるということの楽しみを知り、ななこは教師を目指すことになった…

ななこ自身がパチもん関西弁なのを気にしたらまけ。
592名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 01:35:49 ID:Y8wAzCsV
「おーし、ツッコミ素振り1000回や!」

「イエス、マム! ……なんでやねん! なんでやねん!! なんでやねん!!!……」


「……こらぁ泉!肘上がっとるやんけ!シャキっとせんかい!」
593名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 17:49:18 ID:PVxQFGiY
>>592
某英会話教室のCM思い出したw
594あやの☆フェチ:2008/07/19(土) 21:03:44 ID:XY2bz6oV
5分になったら投下!

馬鹿百パーセント
変態
燃え上がるあやのフェチ
595あやの☆フェチ:2008/07/19(土) 21:06:06 ID:XY2bz6oV
 すぅすぅと寝息をたてるあやのに近づく黒い影。
 影の名は柊つかさ。柊流あやの道四段の剛の者。
 もう一つの影は日下部みさお。日下部流あやの道初段の娘。
 今、両雄が己の持つ業の総てを持って激突する。
実況の泉こなた「さあ、始まったザマス。第一回峰岸杯。実況は私泉こなた」
解説の高良みゆき「解説は私、高良みゆきでお送りいたします」

 先手・日下部みさお。荒巻(歯ブラシでフェチる)
みさお「…くんかくんか…は、はふぅ…あ、あやのぉ…」
こなた「なるほど。お泊りセットからピンポイントにきましたねぇ」
みゆき「フェチ道としては定石ですね。さりげなく歯ブラシを口に含むのもありです」
つかさ(…定石手だね…私のフェチを見せてあげる)

 後手・柊つかさ。エクスタシィガブリエル(使用済みパンツを被る)
つかさ「ばるすー」
こなた「四段は初手からアグレッシブに来ました!」
みゆき「クロッチを見逃しませんね。流石です」
みさお(みゅっ…!? いきなりあんな大技を…!)
 先手・日下部みさお。真空片手独楽・愛撫
みさお「真空片手独楽ぁまぁまぁ…!」
こなた「初段のあせりか? 大技を出してきましたね〜」
みゆき「少しバランスを崩しているように見えますが、これは真空片手独楽・愛撫というれっきとした技です。片手を軸に回転しながら額を舐める高難易度技ですね。初段でありながらこの技を使うとは驚きの一言です」
つかさ(…なるほど…でも、その手首でどこまで戦えるかな…?)
 後手・柊つかさ。サラマンダー(バック宙をしながら先ほどのパンツを穿く)
つかさ「tntn!!」
こなた「サラマンダー決まった! 火炎の龍が軽やかに舞うっ」
みゆき「綺麗な放物線を描きましたね。芸術点、フェチ、申し分ありません」
みさお(…くっ…この手首で最後までいけるか…!? いや、いってみせる!)

こなた「さあ、最終競技に移ります。お互いの持つ最高の技が今!」
 先手・日下部みさお。真空片手独楽・鳳凰天翔。(真空片手独楽をしながらあやのの着ていた私服を着る)
みさお「…みゅっ…!?」
こなた「バランスを崩したっ! 鳳凰天翔失敗かっ!? なっ…!?」
みさお「鳳凰は…何度でも蘇るってヴァ!」
みゆき「…すごい…綺麗です…」
つかさ(あそこから持ち直すなんて…私も奥の手を使うしかないみたい)

 後手・柊つかさ。エターナルファンタジスタ
つかさ「ばるさみこすー」
こなた「布団に頭を突っ込んだ! エターナルファンタジスタ! 永遠の妖精、妙齢の娘の股間に頭をドーン!」
みゆき「禁じ手ですね。私もつかささんにエターナル!」(だばだば)
こなた「じゃあ私はみゆきさんにエターナルファンタジスタ!」
みさお「…負けた…」
あやの「…貴女達…何をしてるの…?」
つかさ「神秘の追求だよー」
みゆき「ハフッマフッ!」 こなた「レロレロッ! レロレロッ!」



あやの「…変身!」
596あやの☆フェチ:2008/07/19(土) 21:08:08 ID:XY2bz6oV
以上です
色々すまないことをした。すまないと思っている。
597名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 21:12:14 ID:GHgLDIEs
次スレ立て行ってきます
598名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 21:13:45 ID:GHgLDIEs
次スレ:
らき☆すたの女の子でエロパロ50
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216469575/
599名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 21:19:54 ID:+VRFkIXC
>>596

つかさw
みさきちww


そしてみゆきさんwwww
600名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 21:53:20 ID:Aei+9/v+
>>552
元ネタ色々わからないけど、とにかく爆笑したwww
GJ ! ! !

>>568
このエロス星人め ! もっとやれww

>>575
なんというハートウォーミングストーリーGJ
みなゆたは和むわ・・・

>>596
あんたもうダメだwww
601名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 22:11:48 ID:IGKqketv
>>596
何この真・変態無双w ぐっじょぶ。
602名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 00:03:35 ID:O2Sg8maR
>>596

あ・・・あれ?
俺の気のせいか?
一人肝心な人がいないような気がする・・・
こういう場所で、一番変態度を覚醒させる某ツインテール巫女が・・・

何がともあれGJだ。

あれ、こんな時間に誰だ?
603名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 00:16:04 ID:Bg+lEHud
さて、今日はみさきちの誕生日だったはずなわけだが
604認識し忘れスマソwww:2008/07/20(日) 00:31:01 ID:O2Sg8maR
            ,. ‐ '' " ´:. ̄:.:``'  、
         ,.  '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶
   ー=ニ二´, ‐:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
        /:.:.:.:/:.:.:.:/:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:'.,
     , ':.:.:.:.:.:/, - 、!:.:l:.:.:.:.:.:.:.:., /−、:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.,
    ,/:.:.:./:.:/:.′/ l`:,!:.:.:.:.:.:.:.:./ ヽ:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:l
   /:./':.:.:.!:.:.:./  !/|:.:.:.:.:.:.:./  ヽ:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:|
   /'" !:.:.:.:l:.:.:/, ,ニ、、l:.:.:.:.:.:/ , ‐_丶:.:.l:.:.:.:.:.:.l、:l:.:l
  '   l:.:.:.:.:l:.:ハV ,ノ:::ヾ,:.:.::/  ,イ_,)::ヽヾ:.:./:.:.:.l:.ヽ!リ
     i:.:.:.:.:.:!:l:.:l !i:::::i.!l:.:/   l.i::::::::i.l リ:./:.:.:.:,}:.:.:.:.!
     |:.:.:ハ:.:リ:.:.i 弋‐ク l/     !,゙ー ク ,:./:.:.:.:/':.:.:.:N
     |:./ !:.i:.:.:.{ ,,,,,   、     ̄,,,/:/:.:.:.:/:.:.:.:.:.:l
     l/   !:.l:.:.:丶、   _     /:/:.:.:.:/:.、:.:.:.:.:.!
        ヽl:.:.:.:.:ハ:i`'、ァ 、__,.  'エ'/i:.:.:.:ハ:.l ヽ:.:.:.:!
          丶:.:.:! リ/} }./′ ,/' ,':.:.:/.、ヽ!  ` ゙、
            ヽ:!イ..../ ,/.ト---ァ.../:.:/....._ヽ
            ,{iヾ,/ "^ヽ,、/...//../,. -_}
          i ヾ/    ' , !'.....'..../// ヽ
           ! {     /7.....//,. '"   |

あたしのたんじょーびがあまり意識されないなんて
やっぱひぃらぎには、あたしの愛が届かないのかっ!
605名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 11:00:50 ID:kR3AAjOe
みさおの誕生日を口にした途端にこの止まりよう。

ひどすぎるww

みさきちかわいいよ!
誕生日おめでとう!
606名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 11:03:21 ID:O2Sg8maR
>>605
単に次スレに移行しただけだと思うよ
607名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 11:29:40 ID:NdJcv91I
>>604
愛は届いてるよ。(次スレにてSS投下済み

相当歪んでるけどな!
608名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 12:13:06 ID:Pr7mj8ZK
 ななこさんの新婚生活
ななこ「おはよーさん。アハハ! ひっどい寝癖やなぁ!」
 明るくななこが笑う。
 この笑顔を見ていると幸せな気持ちになる。
ななこ「朝は目玉焼きやで〜。もちろんソースや」
 …ソースは嫌だ。醤油以外は認められない。
ななこ「…なんやその顔は? 目玉焼きに醤油やなんて正気か?」
 ずいっとななこの顔が近づいてくる。長い睫毛がやけにセクシーだ。少しくらっときた。
ななこ「…な、なんや…その顔は…あ、アカンアカン! そ、そんな顔してもアカン!」
 真っ赤なななこの頬にキスをする。
ななこ「ふぇっ!?」
 びっくりした顔でこっちを向くななこの顔を掴んで唇にむしゃぶりついた。
ななこ「はぷっ…んんっ…も、もう…ち、朝食は…ウチかぁ…?」
 そっとななこを押し倒した。



ひより「…こ、こんな感じでどうっスか?」
ななこ「アカン! もっとウチの魅力を爆発させるんや!」
ひより「…それほどの魅力を感じないっス…」
ななこ「…フンッ!」
ひより「ひぃ!? ア、アナルがぁ…」
ななこ「ほらほら! はよう続き描けぇ!」ぬっこぬっこ
ひより「ら、らめぇぇ! ボタン連打でいっちゃうっスぅぅぅ!」
ななこ「ギャラクティカフィンガー!」
ひより「オクレにいさーーーーん!」



ななこ「…ババァとちゃう…ババァとちゃうんや! 熟しただけなんや…!」
609名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 12:26:36 ID:Bg+lEHud
>>608
ちょw先生w生徒に何させてるんすかw
これはいい職権濫用www
610名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 14:20:00 ID:aka64iPo
腐りかけが美味いのに・・・
611名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:45:41 ID:O2Sg8maR
>>610さーん、お客さんですよ。「コードネーム775」と名乗ってます。
なんでも、「話がある」だそうです、なんかすごい剣幕ですが・・・
612名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 22:31:46 ID:aka64iPo
ババァ結婚してくれ!
613名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:03:44 ID:O2Sg8maR
>>612の容姿がいい場合

うぐぅ・・・もろてくれる人やのに・・・
なんでや・・・なんでや・・・殺意が止まらへん・・・


>>612の容姿が・・・な場合

はいデフォルト死刑決定!!!!
食い倒れ人形にお祈りは済ませたか!?
小便は済ませたか?!
ヘルメットの中の小宇宙でガタガタ震える心の準備はOK!?
とりあえずタコ殴りしてケツに手ェつっこんでガタガタいわしたるで!!!
形へこんでも息絶えてもやめたらへんからな。覚悟しい!!!!!!

こなた「結局どちらも死にますから!残念!!」
614名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:04:48 ID:PYNozEb6
山手線で見たザッパラスの占い、みさおに結構当てはまってたなぁ
海の日か……
615名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:46:39 ID:aka64iPo
スマン、容姿はダメなんだ・・・そして埋め
616妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/20(日) 23:54:54 ID:wDisfWnX
たぶん塗ると思うんで、埋めがてらプレビュー。SSも試作品。


------------------------------------
「……みゆき、ずいぶん大胆な服ね、それ(くっそぅ、胸の谷間強調しおってぇ)」
「ふわ〜、ゆきちゃんすっごぉい……(ボインだぁ)」
「いえ、あの、その、母が着ていけと……せっかくの卒業記念だから、って」
「さすが、よくわかってるねー。萌えキャラがあえてアダルトなカッコするってのは、また萌えだからネ」
「はいはい。アンタはそろそろ、その萌え思考から卒業しろ」
「さぁさぁ、時間もったいないし、それじゃ一曲目、私からいくよ〜!」


……♪ブーカブッカ、ブブカッブッカッ♪……
「なんだか、かわいらしいイントロですね」


つ【ttp://www.sonokawa28.net/lsssuploader/src/up0137.jpg



「♪ぁ・おっぱいがぁ〜ぁドッキングぅ〜っ♪」
「え、えぇぇぇぇっ!?」
「♪ぁ・おっぱいがぁ〜ぁドッキングぅ〜っ♪」
「やらかしやがった!!」
「♪若いヤングがナウな服ぅ〜♪」
「こなちゃん、かっこいー」
「♪若いヤングが ナ・ウな・ふ・くぅ〜♪」

「さぁーー、皆さんもご一緒に! いち、にの、さん、ハイっ!」

『♪ぁ・おっぱいがぁ〜ぁドッキングぅ〜っ♪』(ぐいぐい)
「ちょ、あの、つかささんっ!?」
『♪ぁ・おっぱいがぁ〜ぁドッキングぅ〜っ♪』(ぐいぐい)
「えぇっ、か、かがみさんまでっ!?」
『♪若いヤングがナウな服ぅ〜♪』
「は、はわわわわわわ……(///)」
『♪若いヤングが ナ・ウな・ふ・くぅ〜♪』


………………

「いやー、ごめんごめん。選曲間違っちゃった」
「それでも歌いきるんだね、こなちゃん」
「私としたことが……いきなり乗せられてしまったわorz」
「……(//////)」


「……よしっ、つかみはオッケー。んじゃ、今度こそマジで行くよー。
 『みゆき』といえば、やっぱこれだよネ。……H2Oで『想い出がいっぱい』!」
617妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/20(日) 23:56:25 ID:wDisfWnX
……あ、忘れてた。

曲はBUMP OF CHICKENのアルバム「FLAME VEIN」の隠しトラックから。
618名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:02:21 ID:GBECEAVT
>>616
こなたに胸偽装疑惑ハカーク?
そしてバンプなにやってんだw(違


そんなことより
なんてことだ…結局みさきちの誕生日SSはおろかネタすらできなかった…orz

というか俺はいい加減製作途中の柊姉妹誕生日SSを書き上げるべきorz
619名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:13:18 ID:M00YwZWo
>>616
さすがは妄想屋師匠!ネタの引っ張り所が一々素敵すぐる!!

つかさ
「俺のんでるよっ!(ばるさみこす〜)
 俺のんでるよっ!(ばるさみこす〜)
 俺のんでるよっ!(ばるさみこす〜)
 俺のんでるよっ!(ばるさみこす〜)」

かがみ
「光ってる、いつもより、このまま2人で夜明けのランナウェイ
 ドキドキね、ドキドキさ、女同士でも世界で二種類!!!」
こなた「・・・・アレ・・・かがみさんなんですかその歌詞改変・・・
     ていうかもしかしなくても狙われてます???(≡ω≡.;)」
かがみ「すきじゃない・・・それほどじゃ・・・」
こなた「だよねーそだよねー・・・」
かがみ「このままじゃ・・・おわれない・・・」
こなた「へ!?なにが?」
かがみ「もおにどと・・・はなさない・・・」
こなた「え?さっきと話が??」
かがみ「おんななら・・・・おんななら・・・」
こなた「また歌詞改変!?ていうかかがみ目がヤバイっての!!!」
かがみ「ただひとつ・・・したいこと・・・こなたあああああああああああ!!」
こなた「(逃亡)」
620名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:43:30 ID:2wrFRbIu
バカ曲ネタと聴いて石鹸大好きな俺が降臨しましたよ!

こなた「それじゃいきまーす」

ぢゃっちゃっちゃらっちゃっちゃっちゃらー ぢゃらっ ぢゃらっ♪

こ「メイアイヘルプユー?」

ぢゃっちゃっちゃらっちゃっちゃっちゃらー ぢゃらっ ぢゃらっ♪

こ「ぃようこそ、香○堂へ……」

かがみ「な、何なのよ、この曲……」

その後、こなたは「りぴーとあふたーみー」だの「オイニーがゴイスー」だのと言い……

ぢゃらっ ぢゃらっ ちゃ♪ ぢゃらっ ぢゃらっ ちゃ♪
ぢゃらっ ぢゃらっ ちゃ♪ ぢゃっ♪ぢゃっ♪ぢゃっ♪ぢゃっ♪ぢゃっ♪

こ「こーな○ァイアー☆」
か「ぶぅっ!?」

その後も、「ニーヒャクマンエンニナリマース」とか「私がリアルで褌穿いたら諦めたほうがいい」とかのネタ台詞を披露し……

ぢゃっちゃっちゃらっちゃっちゃっちゃらー ぢゃらっ ぢゃらっ♪
ぢゃっちゃっちゃらっちゃっちゃっちゃらー ぢゃらっ ぢゃらっ♪ ぢゃらっ ぢゃらっ♪

こ「オゥ、クラシックパンツ、フゥン」

か「……なんとも言えない曲ね」
621名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 03:26:41 ID:pvkFggc2
♪オラは死んじまっただ〜
 オラは死んじまっただ〜
 オラは死んじまっただ〜
 天国へ行っただ〜♪

(中略)

♪オラの目が覚めた〜
 畑のど真ん中〜
 オラは生き返っただ〜
 オラは生き返っただ〜ぁ〜〜♪



「ここへ帰るのも久しぶり……

 ……って、いまさらどの顔下げて帰ればいいんですか、私っ!? orz」
622名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 08:45:40 ID:2wrFRbIu
笑顔で帰ればいいと思うよ
623名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 12:05:53 ID:ZgR15Ssd
>>621
どんだけおっさんなんだーw
624名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 13:47:15 ID:D9zidcs5
「あれ歌ってるの、"キテ●ツ大百科"のはじめて●チュウ歌ってる人だよねー」
「違うわよ…」
「スターダストクルセイダースだっけ?杜王町編?」
「いえ、ザ・フォーク・クルセイダース、ですね」
625名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 14:56:13 ID:pvkFggc2
>>624

みつき「ザ・フォーク・クルセダーズですよ、みゆきお母さん。『イ』は入らないんです」
626名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:56:41 ID:GBECEAVT
埋め時だしいいよね?>>287あたりで出た「新・いきなり次回予告」今さらやってみた。

 「ごめん…かがみ…」
  つかさはそう言って、かがみを刺し去った
  血と泥にまみれ瀕死のかがみを置き去りにして
 「つかさ…つかさ…なぜ……」

  次回!「栄光のスレイヤー」
 「新たな仲間 神官みき」
  俺が世界を救うぜ!

……怖っ!!ていうかそういう話ありそっ!なのでもう一本。

 「きゃあああ痴漢よー!」
  突然、痴漢と間違えられ警察に連行されたみなみ
  誤解も解け、被害者のゆたかに誘われ食事へ行くことに

  話を聞くと、ゆたかはストーカー被害にあっているらしいのだ!

  次週「ストーカーひよりの華麗な趣味」
  ひよりは、もう君の傍にいる・・・

ひ よ り ん 自 重wwww
627名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:32:59 ID:zKNTlfd5
。oO(このスレ、容量ちょっと残ってるけど圧縮されちゃいそうだな)
。oO(アニメ化後初の「容量オーバー前にDAT落ち」?)
628名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:53:12 ID:t8mcX69L
  /:/ //::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l::.:∧::.::.::.::.::.::.::N::.::ヽ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ.::.::.::.:
 // / /::.::.:/::.::.::.::.::/::.::.::.|:.:l  l::.::.::.::.:l:.::.| ヽ::.::」、_::.::.::.::.::ヽ.::ヽ::.:ヽ.::.::.:
/  /  /::.::.::./::.::.::.::.::.|::.::.::./|::l  l::.::.::.::.l:.::| へ´::\::`.::.::.::.::.::l.::.::|.::.::ヽ::.::
  /   /::.::.::.:l:.::.::.::.::.::|.::' ̄!´|┤  !::.::.::.:l:.:|   \::.!\::.::.::.::.::.:.!::.::|.::.::.:ヽ:.
  /  j::.::.::.::.,|::.::.::,.::.::|::.::.::.! l::|   !::.::.::.:l:.|    \l ヽ::.::.::.::.::.:!:.:.|\:.::.l:.
. /   !::.::.::.:/ l::.::.::l.::.::|.::.::.:!  l:|    !::.::.::l:|  ニニキニュ::.::.::.::.:!:.:|:.::\.`
/   |::.::.::/ |::.::.::ヽ::.|:.::.:ヒニニキ三、  !::.::.l|  ´T: ̄:: ̄}`/\::.::.::.:!:.|::.::.:「:、
    j::.::.:/  |::.::.::.ヽ::.|.::.::N´{ ̄:: :::!   !::.::|   !_: :: :: ::} l l::.:ヽ.::.::.:!:「ヽ::|::.  きちんと埋めるのもマナーだよね
    |::.:/   |::.::.::.ハ::|.::ヘヽV 、。: :}    !::.:l  ○:: :: :」  |::.!::.',::.::.N`l:.::|.:
.    !::l    |::.::.:|  N::.l:ヽ 、': : :q!    ヽj  L:_:_:_/  l::.!::.::.:',:.::.:lノ.::.|::.
     !|      !::.:.|  |::N|::.:.l  `'' ´    ,         ・ l::!.::.::.::.L,::.l.::.::.:|:.
     |'       !::.|  |:.::.!!::.l                 l::!.::.::.::ハ:',::!.::.::.|:
             V   |::.::./`、_        へ     , イ/:!.::.::.::.l::.:l:.',|::.::.:l
              '|:/    ` ー-  、__, - ´  / l:!:.::.::.::ト 、:_:l::.::.:.
              /  '、_      , l ヽ/ ヽ    / |!::.::.::.::j   ` ‐、
                /     7l  ィ l. l /|      /  j::.::.::.:::|
            /      ∧_/ー、 ' ノ'´ ト-- フ   j::.::.::.::.j`ヽ 、_
        ,、∠三ミ、、、_  l  l  /` / |  / ´`ヽ|::.::.::.::.j     y´
         l     ` ‐ ミ〈、  ,l,,lzzz三三三ミ、   j::.::.::.::.j      /
         ヽ        ヾ〃'´ ̄      ̄`ヽ、 l::.::.::.::.j    /
629名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:54:44 ID:t8mcX69L
 )  ) )        ___   /ヽ、
  (,,  ( (  ─==フ¨´      ̄|  ``'ー- 、
  )  ,  )    /,        / ,ィ'|  ヽ     ヽ、
  (,,  ( (   // /  /  /〃 | | |   ヽ    ヾYニヽ、
   )  , ) /,イ  /   / 〃/,  |│!、   ',.   ヽ |:.:.:ヘ:.:.\
  (  ( ( / /  ,'  / 孑|'"   l !| \ }    ∨:.:.:.:.:',:.:./
   ヽ ヽ )./  i  ,'' /  j   l ||  ヽ |`i    }:.:.:.:.:.:.∨  
    ) ,))|   /  |/{!7メミ、    | _ _土 l|  | |:.:.:.:.:.:.:.|   大人のマナーね
    (  ( | / |  lム {:::::::}     'fて::;;;}7}  ト、|:.:.:.:.:. 丿
     ) ,,) |/  | │il ヒ辷     {::::::::ソ |  | | ̄ ̄ |  
    ( ノ   / ):∩. '   ,    ` ー'′ | /)  ,'  |  
     ≡≡メ- '' ),≡. 、   r‐┐   ''  |/ノ  /  |   
       /,,, _''"l . l.   |>.、`___ ..   -‐'ア     /l   |
      l/ ,,_"つ l   |  |  / \/    / |   |
      l ''")' -,  /   │ /-<   〃     /   |   |
      |  ヽ  /     ,レ'|::::::∧ /    イ   |   |
      . |    |     /  厂::| ∨    / │  │  |
       |    l    /  /:::::::| /    /   |  |  │
630名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:59:05 ID:yrPcOz4c
3KBの埋めネタかぁ……なんかストックあったかな(ゴソゴソ


だめだ、これは12KBあるなw
631妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2008/07/22(火) 02:04:54 ID:yrPcOz4c
じゃあ、これでもひとつ。


『もしもかなたさんが存命だったら・シチュその2(習作)』

拙作『いるべき人がいる世界』の続編っぽいやつ。
習作なので、あらすじっぽいまんま。
--------------------------------------------

 ある日の昼食時間。いつものように集まって弁当を広げる、こなたたち四人。
「こなちゃんのお弁当、今日もきちっとしてるね」
「ん。お母さんのおかげかな」
 こなたの弁当は今日も立派だ。小海老の天ぷらと豚の生姜焼きをメインに、栄養バランスを考えた色とりどりのおかずがきちんと詰まっている。
「おばさんも大変ね〜。先生って朝早いんでしょ?」
「うん、五時には起きてるね。……黒井先生、睡眠時間どうなってんだろ」
 基本的に、教師の朝は早い。楽な仕事ではないのである。
「まあ、前の晩には用意しといて、朝は詰めるだけなんだけどね」
「やっぱり、夕飯の残り物だったりするわけ?」
「残り物っちゃ残り物だけど、作る時からちょっと工夫しておくんだよ」
「へぇ〜」
 興味津々、といった様子のつかさ。
 料理が趣味と特技を兼ねるかなたは、つかさにとっても憧れの人である。週末には時折泉家を訪れ、かなたに料理を教わっている。
 今や、こなたを差し置いて『一番弟子』といっても差し支えない。
「たとえば、この小海老天ね」
 こんがりとした焼け色が食欲をそそる、小ぶりな海老の天ぷらをつまみ上げる。
「昨日の夜はエビチリと豚の天ぷらだったんだけど、ちょっと海老を取り分けておいて、天ぷらの衣をつけて揚げた、と」
「同じ材料でも、食べ飽きないようにバリエーションを出しているんですね」
「そそ。しかもできるだけ手間を増やさないように考えるんだよ」
 ケチャップソースに辛味を加えて、チリソースに仕立て直す。
 澄まし汁に味噌を溶いて、味噌汁に化けさせる。
 残った鮪の刺身に火を通してマグロステーキ……
「お母さん、こういう工夫するの好きだからね〜」
「先……おばさん、やっぱりすごいな〜」
 家庭料理はアイデア勝負。三品分の材料で六品作る、それがかなたの得意技である。

「で、あんたは手伝わないで遊んでるわけか」
 からかうように、かがみ。……とはいえ、自分も料理は得意ではない。半分ぐらいは仲間意識である。
「失礼だなぁ。お母さんが遅い日は私が夕飯仕込んでるんだよ」
「へ、へぇ、殊勝なとこあるのね」
「だから、家事とかかがみより全然できるよ」
「う、うるさいわねっ!///」
 かがみ、自爆。
632名無しさん@ピンキー
あ、終わりって書くの忘れたorz