true tearsのエロ小説スレ エロい涙 3滴目

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623名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 20:02:53 ID:38XvdtfN
>>620
乙であります。いつもながら、GJですっ!
比呂美さんの自己嫌悪モードを、“ちゃんとした”眞一郎が
どう解きほぐしてあげられるか。
楽しみにしておりますっ。
624ある日の比呂美・番外編2−10:2008/12/01(月) 02:37:14 ID:CThev5Wh
引っ張られる衝撃で、比呂美の裸体を包んでいたバスタオルの結び目が解けた。
「あ……」
布が床へと落ちる柔らかな音と共に、乳房と肺を軽く潰されることで漏れ出す甘い声。
湿った服で抱き締めることに遠慮があるのか、眞一郎の腕の力は普段よりも幾分弱かった。
ワンパターンなんだから、と胸中に呟いてみるが、比呂美はその抱擁を不満とは思わない。
迷いっているときに、自分をちゃんと繋ぎとめてくれる存在が感じられることは、とても心地よいことだから。
……しかし……
「あのさ……今日みたいな日は…」
「…………」
眞一郎の口から漏れ出た『今日みたいな日』という単語が、比呂美の瞳を瞬時に濁らせた。
今日みたいな日はしてはいけない……しないようにしよう、とでも言いたいのか。
(そんな常識論なんて聞きたくない。……それに……)
二人の愛が形となる可能性がある日を、眞一郎が《危険》と認識していることも、比呂美の癇に障った。
眞一郎の視野の外にある比呂美の唇が、キッと噛み締められる。
音どころか気配も発しない不満の発露であったが、眞一郎はそれを感じられないほど愚かではなかった。
比呂美とのズレを感じ取る本能が、《間違っている》ことに気づかせて、その口を噤ませる。
「……?」
想像した台詞を吐かない眞一郎を訝しみ、比呂美の唇が動きかけた。
だが、それは突如動いた眞一郎の腕が、比呂美の両肩を掴んで身体を引き離した事で打ち消されてしまう。
「!」
突き放されると思える程の勢いだったが、比呂美の上腕に食い込んだ眞一郎の指は、決して離れることはない。
乏しい腕力で比呂美の身体を自分に正対する位置に固定すると、眞一郎は真っ直ぐに目の前の曇った瞳を見据えた。
「ゴメン。 ……次は…ちゃんとするから」
「…え…」
二人の失敗を一人で背負い込もうとする眞一郎の気遣いが、比呂美の中の氷を溶かしていく。
多少のすれ違いはあっても、眞一郎の優しさと誠実さだけは変わらないのだという確信。
その揺ぎ無い事実が、比呂美の心に再び暖かな焔を灯した。
「…………うん……私も…次はちゃんとする……」
眞一郎の制服の胸元に、比呂美は額を摺り寄せるようにして甘えてみせる。
頼りにしてくれ、と相手が求めているときに、素直にそうすることもまた、愛の形だと比呂美は思った。
…………
…………
「じゃ、またあとで」
「うん」
バスタオルを身体に巻きなおし、比呂美は玄関ドアの向こうに立つ眞一郎に向かって、ひらと手を振った。
同じ様に軽く手を振り、扉の向こうに消えていく眞一郎を見送る。
金属製のドアが閉じる、バタンという大きな音。 そして徐々に遠ざかっていく眞一郎の気配。
比呂美はいつものように、去っていく眞一郎の姿を確認しようと、リビングの窓へと駆け寄った。
薄いレースのカーテンを少しめくり、仲上の家へと帰っていく眞一郎の後ろ姿を視界に入れる。
(……大丈夫……大丈夫よ……)
さっきの出来事は、ほんの些細なすれ違いでしかない。
気にするような……深刻になるようなことではないのだと、比呂美の思考が結論を出そうとした時……
「んっ……」
大人しかった胎の奥の器官が急に暴れだし、身体の主に抗議を始めた。
誤魔化すなと叫ぶように、収縮を繰り返して比呂美を責め立てる子宮。
(…………んぁ……なんで……)
不足しているモノなど無いのに…… 満たされているのに……
比呂美には自分自身が一体何を求め、欲しているのかが分からなかった。
「…私……何が欲しいの……」
無意味である事を承知の上で、沸き起こった疑問を声に出してみる。
だが、夕日に染められた部屋の壁が答えを返すことはない。
正体の分からない焦燥が、眞一郎のくれた温もりに取って代わり、体内に充満する。
(…………何なの?……何なのよッ!!……)
ささくれ立つ気持ちと、股間を濡らす愛液の感触。
比呂美はその二つを感じながら、暫くの間、窓際に立ち尽くしていた。

                      TO BE CONTINUED
                          新シリーズへ
625朋与男:2008/12/01(月) 02:42:46 ID:CThev5Wh
ただヤルだけの話のはずが、なぜこんなことに……
あぁ、石を投げないで下さい
新シリーズのプロットをじっくり練って、
皆様の望む結末に着地させるように努力しますので、
何卒お許しを……
626名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 06:38:12 ID:IY9m7B4D
万札紙飛行機投げてあげるお
627名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 08:14:27 ID:lMcRObOC
>>625
乙デス。良かったよ。
お餅を包んで投げてあげようw
628名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 23:15:13 ID:Xq/uQA+p
乙です。ありがとうございますっ。
その上これが、新シリーズの予告編となろうとは。
それにしても、比呂美さん。結構、深刻ですな。
どこまで描いていただけるのか、楽しみです。
ま、言質も頂きましたのでw
皆が望む決着…って、この言い方があれですけれどww、
私も天空の食事を掴んで投げてあげましょw
うん。ガリンコ積んで、待ってる。
629朋与男:2008/12/02(火) 01:43:09 ID:Vr0Bo/O3
コメントくださった方 保管庫を更新してくださった方
そして読んでくださった皆様、ありがとうございます
石じゃないモノが飛んできてホッとしました

新シリーズは、まだ断片的なアイディアを書き留めている状態なので、
全体の道筋が決まり次第、始めさせて頂きたいと思っております
年内にスタートできるといいのですが、どうなりますか……
とりあえず、最後に眞一郎と比呂美が濃い『一発』をかます事だけは決めてますので、
どうぞご安心くださいませ
630女同士のバスルーム 1:2008/12/06(土) 03:54:50 ID:zXAPHRyN
「いただきます」
日本海の新鮮な魚介類で作られた料理の前で、比呂美は両手を合わせた。
見た目にも美しいこの夕食を作ったのは、眞一郎の母である。
仲上家の風景に、比呂美は自然と溶け込んでいた。
比呂美と眞一郎の母との関係は、時間と共に改善してわだかまりは消え
週に一度はこうして比呂美も一緒に夕食をとるようになっていた。

「ごちそうさまでした」
食器を片付けようとする比呂美に声をかけたのは
誰よりも彼女を憎んでいたはずの眞一郎の母であった。
「そんなことしなくていいのよ。お風呂沸いてるから、よかったら入っていきなさい」
比呂美が家族として認められたからだろう。
これまでには考えられなかった言葉と穏やかな表情だった。




冷えた手足の先に、痛みにも似た感触を覚えながら
比呂美は湯船の中で大きく息を吐いた。
「ふぅ〜……」
以前は風呂場やトイレの中でさえも、気が休まる時などなかった。
だが今はこうして大きく手足を伸ばすことができる。
比呂美はようやく自分の居場所を見つけることができたのかもしれない。
(そういえば……)
ふと昔のことを思い出す。
まだこの家が比呂美にとって、とても息苦しい場所であったころ
脱衣所で着替えているところに眞一郎が入ってきて
下着姿を見られてしまい、赤面して眠れなかったあの日のことを……。
今ではその下着の内側でさえも、眞一郎の前に曝け出しているのだが
あのときのことを思い出すと、比呂美は今でも心拍数が上がってしまう。

(あのときの眞一郎君……今なら……)
鏡の前で眞一郎を想い、にこっと笑う比呂美。
そのとき、風呂場のドアが不意に開いた。
631女同士のバスルーム 2:2008/12/06(土) 03:55:25 ID:zXAPHRyN
「一緒に入ってもいいかしら?」
比呂美の返事を待つことなく、何も身につけていない眞一郎の母が入ってきた。
突然のことに驚きながら、比呂美は慌ててタオルを取って身体を隠した。
「あら、そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃない。女同士なんだし」
「おばさん……!!」
「背中、流してあげるわね」
比呂美が抱いていたタオルを取ると、後ろで膝をつき石鹸を泡立てる。

恥ずかしそうに俯く比呂美と、その背中を洗う眞一郎の母。
二人の間を沈黙が流れる。
「綺麗な身体ね」
眞一郎の母がぽつりと呟くように言った。
その言葉通り、比呂美の肌は雪のように白く滑らかだった。
弾力があり水をも弾く、肌理細やかな若い肌。皺や弛みなどとは無縁の身体。
「本当にあなたの母親にそっくり。嫉妬しちゃうわ」
その言葉には、かつて比呂美を苦しめたトゲはない。
「そんな……おばさんも綺麗です……」
「うふふ、ありがとう。」


背後から伸びた手が、比呂美の乳房に触れた。
「あっ、前は自分で……」
「意外と大きいのね。着痩せするタイプなのかしら」
「あの……」
「大きいし張りもあって形もきれいね」
その手は洗うというよりも、乳房の形をじっくり確かめるように、比呂美の身体を這うように動いた。
両手で下から持ち上げるように、寄せてから手をはなす。そしてまた下から……。
若い果実は重力に負けることなく、高い位置をキープしている。
気が付くと、タオルは床に落ちていた。
「んっ!」
石鹸の泡を絡めた大人の指が、先端の突起をキュッと摘んだ。
甘い刺激が全身を駆け巡り、比呂美の口からは自然と声が漏れる。
「おばさ……あっ……ん……」
「お風呂は声が響くから気をつけて……」
632女同士のバスルーム 3:2008/12/06(土) 03:55:59 ID:zXAPHRyN
ねっとりとした乳房への愛撫に、比呂美は手を口に当てて声を押し殺そうとした。
それでもビブラートのかかった甘美な吐息が、指の間からこぼれ落ちてしまう。
「う……あッ……ゃ………」
大人の指使いで16歳の少女を弄びながら、眞一郎の母は比呂美の耳元でたずねた。
「眞ちゃんとはもうシたの?」
「んっ……ご……めんなさい……」
「謝らなくていいのよ。でもまだ高校生なんだから避妊はしっかりしなさいね」
硬く尖った乳首を親指と中指で強く挟み、人差し指が擦り上げる。
比呂美は身体を預けるようにして、ビクンと大きく仰け反った。


乳房を弄んでいた右手が徐々に下がって腹部を撫でる。
そこには無駄な脂肪など一切ついておらず、ウエストは艶かしい曲線を描いている。
女子にしては硬い腹筋をなぞり、指先が栗色の茂みの中へと進んでいく。
「きちんと手入れしてるのね」
「お母さんが教えてくれたんです……」
恥毛が生え揃った中学二年生の春。母に教えられて比呂美は処理の仕方を覚えた。
バスケのユニフォームが袖のないデザインということもあり
脇とビキニラインを定期的に手入れをすることが、比呂美の習慣になっていたのである。
指先は小さく整えられた茂みを抜け、少女の核心である新芽に触れた。
「ひゃん!」
「見つけた……ここ、気持ちいいでしょう?」
「いっ……ん……あぁ……ダメ……」
指の腹で包皮ごしに刺激すると、新芽はぷっくりとその存在感を露にする。
石鹸のぬるぬる感と、緩急をつけたタッチが、比呂美をどんどん高い場所まで登らせていく。
ギュッと脚を閉じて快感に耐えようとするが
乳房に当てられていた左手がその脚を開くように促すと、比呂美は逆らえず身体を開いてしまった。

強烈な快感を生む新芽の下で、ヒクヒクと何かを求めるように呼吸をするたびに
ぬらぬらとした愛液が、奥のほうから次から次へと分泌されている。
愛液の泉源を探すように、中指が洞窟の中へと侵入する。
奥へ奥へ……圧迫感を感じながら指はどんどん飲み込まれていく。

「んんっ!……んぅっ…!!」
くちゅくちゅと音が出るほどかき混ぜられたかと思うと、今度は膣壁をくすぐられる。
女の身体を知り尽くした熟女の指技に、比呂美は抗うことなどできなかった。
「ほら、イッていいのよ」
「あぁっ!……だめっ!いぁぁっ!イクッ……んんッ……!!!」
我を忘れた比呂美の大きな喘ぎ声が響き渡る。
眞一郎の母は、左手で比呂美の口をふさぎ、右手の中指を折り曲げて上壁を強く圧迫した。
同時に比呂美の中で真っ白な花火が弾ける。
全身がビクビクッと何度か跳ねたあと、脱力した比呂美の身体はぐったりと眞一郎の母の胸に崩れ落ちた。
633女同士のバスルーム 4:2008/12/06(土) 03:57:02 ID:zXAPHRyN
アパートまでの道を手をつないで歩く二人。
「ごめんね。いつも送ってもらって」
「これからも遠慮せずに家に来いよ」
「うん……」(さっきのアノ声、聞かれてないよね?)
比呂美が立ち止まる。
一歩先で振り向く眞一郎。
「今夜は泊まっていって」
「えっ?でも……」
「おばさんも泊めていいって言ってたから」
潤んだ瞳で見つめられ、眞一郎は頷くしかなかった。
―終―
634名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 04:07:10 ID:zXAPHRyN
久しぶりに帰ってくることができました

気がつけば放送開始からもうすぐ一年ということで
DVD買って復習したいところですが金欠ですorz
アニメのDVDってどうして高いんだろう……


朋与男さん、連載お疲れ様です
新シリーズも楽しみにしています
次回こそは朋与が主役のお話を書けるよう頑張りますw
635名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 06:47:44 ID:DcyQ2BKf
ギャー、本当に久しぶり またあなたに会えるとは
早起きしてよかった 
636名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 17:44:47 ID:GclpSFin
>>634
おおおー久しぶり乙〜!
ママンとの絡みが実に自然でいて使えるエロさ…ご馳走様です。
眞ちゃん今夜はいつにも増して積極的な比呂美さんにエロエ…コボンもといメロメロですなww
637兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:39:00 ID:gBQE76KC
 休日の昼下がり、比呂美の部屋。
 ごろんと寝転がった視線の先に、眞一郎は数冊積み上げられた少女漫画を見つけた。
 勝手知ったる比呂美の部屋。これが彼女の持ち物ではないことはすぐに分かった。
「どうしたのこれ?」
 ページをぺらぺらと送りながら眞一郎が尋ねる。
「何?」
 流しで洗い物を終えた比呂美がタオルで手を拭きながら顔を出す。
「あ、それ? 朋与に借りたの」
 眞一郎の隣に腰掛けて、一冊受け取ってページを開く。
「遊びに行ったときに一巻だけ読んで惹き込まれちゃって……時間も無かったから借りてきちゃったの」
「そんな面白いの?」
「うん。今度自分で買い揃えるつもり」
「へー……」
 確かに絵は綺麗だし、女の子が好みそうなかっこいい男の絵もちらほら見える。
 けど、比呂美が漫画にハマるなんて珍しいなと眞一郎は思った。
 仲上の家にいた時はそういった類のものを買ってる様子もなかった。
 居候の身分ということで我慢していたのかななんて考えていると、
「……ほら、ここ読んでみて」
「ん?」
 言われて比呂美が指差すページを覗き込む。
 彼女の長い髪の甘い香りがふわっと鼻こうをくすぐりドキっとさせられる。
「『知ってた? 私たち兄妹なんだって……』……あっ……」
 ピンときた。比呂美がこの漫画に惹かれた理由。
638兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:40:01 ID:gBQE76KC
「これ……」
「うん。恋をした二人が実は兄妹だったっていう話なの。
 どこかに似たような二人がいたよね」
 比呂美は冗談めかして微笑む。
「俺たちは違っただろ」
 誤解だったとはいえ、あまり思い出したくない記憶だった。
「うん……でも、この話しは本当の兄妹で……結局結ばれないの」
「おかしいだろ。漫画だったら普通ハッピーエンドにするだろ? 実は血が繋がってなかったとか」
 比呂美はゆっくりページを捲りながら、
「そうだったらいいなって思いながら読んでたんだけどね……
 読み終えたとき悲しくて泣いちゃった……
 真っ先に眞一郎くんのこと思い浮かべた。
 よかったって。私たちは兄妹じゃなくてよかった……って」
 そういう比呂美の瞳には涙が滲んでるように見えた。
 そんな苦しい思いをしたのになんで、
「買い揃えることないんじゃないか?」
 眞一郎がそういうと比呂美は首を振って、
「だからこそ大切だって思いたから。眞一郎くんのこと」
「比呂美……」
 見つめる瞳が綺麗で愛しくて吸い込まれそうになる。
 そんな見とれている眞一郎の隙を付いて、比呂美はすっと唇を重ねた。
 ほんの少しの触れ合いに胸が温かくなる。
「本当に兄妹だったらこんなことできなかったね」
「もし今、本当は兄妹だって言われたらどうする?」
 口にした眞一郎自身が胸を締め付けられる思いがした。
 比呂美が身を寄せて眞一郎の背中に腕を回す。
「今さら言われたって無理……
 眞一郎くんと抱き合う嬉しさ知ったもの……
 眞一郎くんに満たされる幸せ知ったもの……」
 同じ気持ちを共有できていることに無上の喜びを感じる。
639兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:40:55 ID:gBQE76KC
「んっ………ん、……んっ……」
 抱きしめ合い唇を重ね、抑えきれない劣情が互いの舌を絡ませあう。
「んっ……比呂美、いい?」
 とても高ぶりを抑え切れそうにない眞一郎が尋ねる。
「駄目って言われても私からしちゃう」
 抑えきれないのは比呂美も同じだった。
「……ん、んっ…………」
 再び唇を重ねると、眞一郎は比呂美の胸に手を伸ばす。
 ブラと薄いセーター越しでもその柔らかさを十分感じられて、ますます興奮させられる。
 もっとちゃんと触りたいのだが、比呂美がキスを止めてくれないので(眞一郎も止めるつもりはないが)、
セーターとブラをたくし上げ直に触れる。
 初めて触れたときより大きくなってきている気がする比呂美の張りのある胸を両手でまさぐり、桃色の乳首

を親指で弾くと、ビクビクと感じてくれるのが嬉しい。
「っ……そんなにされたら感じちゃう」
 唇を話して比呂美が反論する。
「仕方ないだろ。比呂美の胸 触りたくなるんだから」
「私にもさせて……」
 比呂美は屈みこんで、眞一郎のベルトを外すともぞもぞとトランクスを動かし、すでに勃起した肉棒を取り

出す。
「もう凄く熱くなってる……」
 熱っぽく呟いて比呂美は肉棒にキスをする。
「比呂美……」
 一方的にされる事に行為を制しようとしたが、美少女にフェラチオされることを男として拒めるはずが無い


「んっ……ちゅ、ちゅっ、んっ……」
 バスケをしてるのにすべすべとした柔らかな手で優しく握られ、亀頭にキスの雨を降らせながら、唾液を乗

せた舌で舐められると、背筋にぞくぞくと快感が走り抜けた。
640兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:42:33 ID:gBQE76KC
 比呂美のフェラチオは何度しても慣れない。
 これだけの美少女が献身的に奉仕してくれる現実にものすごく興奮して落ち着かない気持ちになる。
 それに、
「比呂美……なんか凄く上手い」
 回数を重ねる度に上達していき、こちらの快感のポイントは把握されていた。
「こういうこと上手って言われても恥ずかしい……」
 そういう間も手でしごくことを忘れない。
「そう感じるんだから仕方ないだろ」
「っ……ん、んんっ…んっ!ぢゅっちゅっ、んっ…ちゅっ、んんっ……」
 ごまかすように奉仕に集中する比呂美。
 肉棒を口に含み、舌を絡めながら出し入れして吸い上げる。
 時折聞こえる唾液を吸い上げる淫らな音が、静かな部屋に響きわたるのが更なる興奮をかきたてる。
「比呂美……もうっ……」
 絶えていたが我慢の限界だった。はっきりとは言わずとも射精を懇願する。
「いいよ、このまま出して……」
 一度髪をかき上げ上目遣いにこちらを見る瞳に欲情した。
 びゅるっ! びゅくっ、びゅくっっ!
 先端を含んでいた比呂美の口内に勢いよく射精した。
「比呂美っ……!」
 好きな女に受けとめてもらえる悦びになかなか高ぶりが収まらない。
 濃い白濁の体液を本能のまま注ぎ込む。
 その全てを比呂美は眉をしかめながらもちゃんと受けとめた。
「んっ……んんっ……」
 射精が終わるのを待って比呂美は口を離し、そして精液を嚥下する。
 この瞬間がまた眞一郎の劣情を誘う。
「無理しなくてもいいのに」
「ちゃんと受けとめたいの……眞一郎君のだから」 
 最初のころは全てを受けとめきれなかったり、吐き出したりしていたが、それでも眞一郎が気持ちよくなった証を無下に扱いたくないと比呂美は言う。
 精液を飲むなんて簡単に出来ることじゃない。
 愛されてるんだと眞一郎は実感する。目の前の少女が愛しくてたまらない。
「きれいにするね」
 言って比呂美は、唾液や精液を纏った肉棒に再び舌を這わせ、それらを拭っていく。
 射精後で敏感になってる先端を優しく刺激され、肉棒は萎えることがなかった。
641兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:43:57 ID:gBQE76KC
「今度は俺がするから」
 我慢ができずに逆に比呂美に覆いかぶさり、スカートの中に手を這わせると、
「ま、待って……! 私は大丈夫だから」
 何が大丈夫なのか瞬時に理解できなかった眞一郎から身を引き、比呂美は自分でスカートを脱ぎ、
「……あんまりじっと見ないで」
 比呂美は顔を赤くして言うが、どうしても目が離せずわずかに視線を外すだけの眞一郎。
 彼女がショーツを脱いで言葉の意味を理解した。
 すでに密壷からは愛液が溢れていて、ショーツと糸を引いていた。
 恥ずかしさに、比呂美は両手で自分を抱きしめるように丸くなる。
「……いやらしい娘だって軽蔑しないで」
 今にも泣きそうな比呂美。
 眞一郎と触れ合い、彼に快感を与えてるだけで、身体が勝手に悦びを溢れさせ男を求めていた。
 まだ16歳の、子供でも大人でもない曖昧な年齢。
 清らかでいたいと願う少女の心と、好きな男に愛される悦びを知った淫らな心が入り乱れ、情緒が不安定になる。
 そんな比呂美を眞一郎はそっと抱きしめキスをする。
「軽蔑なんてするわけないだろ。
 比呂美が俺を欲しがってくれてるってわかって嬉しいし……」
 少しキザな台詞を言ってるなと自分で照れくさくなるが、それが正直な気持ちだ。
「眞一郎くん……」
 優しく自分を受け入れてくれる彼が愛しい。
 だからこそ眞一郎が欲しい。
「……お願い」
 比呂美なりの精一杯のおねだりに応えるべく、眞一郎は忍ばせていたコンドームをすばやく装着し、彼女の足を開かせ身体を滑り込ませる。
 先端を膣口に宛がい蜜を馴染ませる。
 この先の密壷の快感を知っているがゆえに眞一郎は息を呑んだ。
「入れるな?」
「うん」
 眞一郎は息を止めるくらい集中して、腰を押し進めた。
642兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:45:03 ID:gBQE76KC
「んっ、んんっ……!」
 熱い肉棒が膣内を進入してくることに自然に息が漏れる。
 眞一郎からすれば呑み込まれる感覚だった。
 最初の抵抗を過ぎれば後は歓迎されるように“ぬぬぬ”と呑み込まれいくようだった。
『初めの頃はあんなに抵抗感があったのにな』
 思わず思い返す眞一郎。
 それだけ比呂美と身体を重ね、互いを馴染ませていった証拠だった。
 根元まで挿入してやっと息を吐く。
「比呂美大丈夫?」
「うん……眞一郎くんでいっぱいになってる」
 嬉しそうに微笑むと膣内も肉棒をきゅうきゅうと甘美に締付けてくる。
 それだけで思わず射精しそうになるのをぐっと堪える。
「膣内でびくびくしてる……」
「比呂美の膣内 気持ちよすぎるから……」
 彼女の膣内は複雑にうねっていて無数の襞が生き物のように絡みついてくるうえに、いろんな箇所で締めつけてくる。
 比呂美しか女を知らない眞一郎だがこれが名器と呼ばれるものなんだろうなと感じていた。
 なんとか気をそらそうと視線を逸らして気が付いた。
「比呂美、腕回して」
「? うん」
 言われるまま比呂美は首に腕を回すと、眞一郎は比呂美の背中を抱いて身体を起こさせると、自分が横になり彼女を上にさせた。
「背中痛かっただろ?」
「このくらい大丈夫だよ。気を使わなくてもいいのに」
「少しくらいカッコつけてもいいだろ? ……正直あんまりもちそうにないからカッコ悪くて」
 苦笑いする眞一郎。
「気持ちよくなってもられてるのにカッコ悪いなんて思わないよ」
「ん、でも…なぁ……動くな?」
 全肯定されることに気恥ずかしくなり、行為に集中することにする眞一郎。
 わずかに腰を揺するだけでも圧倒的な快楽が襲ってくる。
「奥……揺さぶられるっ……」
 比呂美の方も深く挿入され奥を刺激されると、快感が溢れてきてあっという間に高ぶってゆく。
 自然と腰も動き、眞一郎の肉棒を淫らに締めつける。
643兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:46:23 ID:gBQE76KC
「んっ、あっ……あんっ……眞一郎くん……気持ちいい……?」
 喘ぎの合間に問いかける。
「ん……凄く気持ちいい。比呂美は……?」
「私もっ……ふわっ、んっ…気持ち……いい……気持ちよくて……んっ、腰っ、動いちゃって……
 いやらしくない?……嫌いにならない……?」
 いつも以上に比呂美は蜜を溢れさせ、結合部がらぐちゅぐちゅと音がする。
「嫌いになるわけないだろ。俺だって、めちゃくちゃ硬くしてるだろ?
 比呂美としたくってこうなってるんだぞ? 嫌いになるか?」
「ならないっ、んっ…ならないっ……求めてくれて嬉しいっ……」
「ならお互い様だろ?」
「……うん」
 比呂美は恥ずかしそうに微笑み、眞一郎に覆いかぶさってキスをする。
「んっ、んんっ!んっ…んふっ、ん」
 舌を絡ませながら、眞一郎は快感に張り詰める胸を愛撫し快感を送り込む。
「んっ、俺もうイクからっ」
「うん、私ももうっ……」
 眞一郎が切羽詰って告げると、比呂美も抱きついて切なげに訴えてきた。
 最後とばかりに突き上げると、膣内も情熱的に絡みつき締めつけてくる。
「比呂美……っ!」
「眞一郎くんっ! 好きっ…あっ!んんっ、ああっ…イっちゃうっ……!!」
644兄妹じゃなくてよかった:2008/12/07(日) 03:47:50 ID:gBQE76KC
 どくんっ!
 びゅくっ! びゅるっ、びゅるるっ!!

 比呂美の腰を抱き寄せ、奥まで挿入し射精する。
 膣内が精液を求めるように収縮してくるので、さっき以上の精液がゴム越しの膣内に注がれてゆく。
 ゴム越しでも意識が飛びそうなほど気持ちいい。
 もちろん眞一郎は何もつけずに膣内射精する快感も知っている。
 ゴム越し以上の開放感に加え、比呂美を妊娠させるかもしれないという背徳感が混ざり合う、神経が焼ききれそうな快楽。
 あれは麻薬だ。
 だからこそこうやってゴムをつけて自重しないと、簡単に比呂美を妊娠させる自信がある。
「んんっ……凄いっ……気持ちよくて……幸せ……」
 愛しい男が自分の胎内で果てる幸せをどう表現したらよいのだろう。
 こんなにも自分は満たされているんだともっともっと眞一郎に伝えたい。
 もっともっと眞一郎の喜びを受け取りたい。
 だからこそ強く思う。
「兄妹じゃなくてよかった……」
「そうだな」
 指を絡ませあい、優しく優しく慈しむように唇を重ねた。
「なぁ……比呂美?」
「……何?」
「もっといいか?」
「……うん」
 
 二人は布団に移動して、時間が許す限りお互いを求め合った。
645遅筆屋(@11) ◆3mclWd6jX. :2008/12/07(日) 03:51:14 ID:gBQE76KC
リハビリで書いてみました。途中改行おかしくてごめんなさい。
二人のキャラがちょっとおかしい……orz

言い訳はしません(保管庫でしたけど)。
after tearsの続きはもうちょっと、いや、もうしばらく、いや、もう再来年……必ず。
646名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 04:17:59 ID:KxlqD1KS
ぎゃー、超お久しぶり あさって会社に行く勇気が出てきた
ありがとう 夜更かししてよかった
647名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 19:04:16 ID:n84JvXeS
乙ですっ。いや、遅筆はステータスですから、大丈夫w
眞一郎、男ですなぁ。日常の一コマな感じもGJでございます。
俺も明日会社に行く元気補充できましたよっ。
648名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 20:19:01 ID:Rt2Mwl1K
遅筆屋さん、乙デス。
おかえりなさい。次のSSもお待ちしております。
・・・でも来年ならともかく、再来年までかかるんですか?w
649名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 05:25:51 ID:Y8LKNtz8
かつてのSS書きの人が続々と戻ってきたな
650名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 12:10:40 ID:aWGlgbW4
皆さん乙です
651名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 05:11:42 ID:MCNtDy60
hosyu
652名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 03:14:13 ID:ZNP9PRPN
聖夜エロは無しかな
653名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 01:17:41 ID:SVwL39BZ
残り20KBか…容量きつくなってきたな
654名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 15:35:05 ID:OOruIaPR
保守
655名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 23:23:41 ID:YFPrwMAk
新年ネタが読みたい。エッチしながら二人きりで初めて年を越すみたいな。
656ある日の比呂美・大晦日編1:2008/12/31(水) 12:38:10 ID:rjkFN7wK
年に数回ある『祭』と同様に、大晦日は仲上酒造にとっては書き入れ時である。
翌日に控えた新年の準備で、近隣の神社のほか、一般家庭からも大量の注文が舞い込む。
高校三年の眞一郎と比呂美は数ヵ月後に受験を控えた身ではあったが、
この日ばかりは家業を手伝わないわけにはいかなかった。
眞一郎は従業員たちに混じって配達に。
比呂美は眞一郎の母と共に、電話や店頭での応対に精を出し、忙しい年の暮れを送っていた。


そして、真冬の太陽が落ちはじめ、町中の新年の準備が終わった頃のことである。
眞一郎はようやく仕事から解放され、家に戻ってきた。
「ふぅ、疲れた〜」
配達用の自転車を片付け、自室で仮眠を取るべく階段をふらふらと登る。
障子を開いて部屋に入ると、自らを操る気合の糸を切って、身体をベッドに倒れ込ませる眞一郎。
そのまま眠りに堕ちて行けば、ある程度の回復は出来るだろうと考え、瞼を閉じる。
だが、眞一郎の気配を追いかけるように階段を登ってきた足音に、その企みは敢え無く打ち砕かれた。
「眞一郎くん」
同じ様に仕事がひと段落した比呂美の影が、戸口から声を掛けてくる。
「……そっちも終わったのか?」
「うん。 注文の電話も打ち止めみたい」
そう言いながら、比呂美は眞一郎が突っ伏すベッドの縁に腰を下ろした。
「おばさんもね、おじさんに呼ばれて…公民館に行っちゃった」
視線を合わせないまま、比呂美は暗に、《今 この家にいるのは私たちだけよ》を告げてくる。
ポケットを弄り避妊具を取り出した比呂美は、眞一郎の視線の先にそれをちらつかせながら、
「しよ」と声を出さずに唇を動かした。
「ここでか?」
アパート以外の場所で『求めて』くる比呂美の積極性に、眞一郎は気圧されてしまう。
それに、今は体力もほとんど残っていないので、できれば夜まで待って欲しいのだが……
「嫌ならいいけど」
煮え切らない眞一郎に向かって、比呂美はプイと横を向き、拗ねたフリをして見せた。
だがそれは、眞一郎の性格を計算しての行動である。
……こういう態度を取れば、仲上眞一郎は湯浅比呂美の誘いを拒めない……
それを熟知してのアクション……恋人同士の遊びだ。
眞一郎もそれが比呂美の《サイン》であることは充分に承知している。
そして、彼女の望み……欲望を蔑ろにする選択肢は、仲上眞一郎の中には存在しなかった。
…………
「嫌だなんて言ってないだろ」
比呂美の手首を掴んでコンドームを取り上げると、
眞一郎はそのまま、比呂美の身体を巻き込むように寝具へと組み伏す。
「ちょっと……いきなりは……」
本心とは真逆の言葉を紡ぎだす比呂美の唇を、眞一郎は「うるさい」と優しく囁いてからキスで塞いだ。
そして、この数ヶ月で熟練の域に達した指使いを屈指して、比呂美の性感帯を刺激しはじめる。
「……ん………くっ……」
眉間にシワを寄せながら、くぐもった嬌声を漏らし出す比呂美。
その姿が、慣れない労働でクタクタになっているはずの眞一郎の身体から、疲労を一瞬で吹き飛ばした。
657ある日の比呂美・大晦日編2:2008/12/31(水) 12:39:25 ID:rjkFN7wK
眞一郎と比呂美が肉体の関係を持つようになってから、まだ一年と経ってはいない。
それなのに、絡み合い、もつれ合う二人の動作は、何年も連れ添った夫婦のように息が合っていた。
場所も確認せずに伸ばされた指が、的確に互いの衣服のボタンを外し、二人を生まれたままの姿へと近づけていく。
「あ、待って」
ほとんどの脱衣を終え、下着だけとなった眞一郎に、突然ストップが掛かった。
眞一郎と同様にショーツだけとなっている比呂美が、布地の上から陰部の肉を揉み解そうとする指を掴む。
「ダメ。代え……無いから」
「あ……悪ぃ」
そうなのだ。 比呂美はこの情事のあと、ここで着替えることは出来ない。
迂闊さを悔やんだ眞一郎は、「失敗失敗」と頭を掻いて謝罪をする。
そんな恋人を微笑みで包み込みながら、比呂美は自分でショーツを脱ぎ捨て、こう続けた。
「……もう…準備できてるから……」
眞一郎を迎え入れるために開かれる細い両腕、そしてしなやかな両脚。
その付け根には本人が申告したとおり、牡を受け入れる為の潤みが、艶かしい輝きを放っていた。
ゴクリを生唾を嚥下してから、眞一郎は先ほど比呂美から取り上げた避妊具を手早く装着する。
そして、「…きて…」という甘い囁きを合図にして、
完全に硬化した自分自身を、比呂美の胎内……最奥へ向かって突き入れていった。
「ぅっっ!!」
割り開かれる悦びに、くぐもった声を上げる比呂美の白い喉。
意識の底に《もし、おばさんたちに聞かれたら》という警戒があるのか、その声は普段よりも抑え気味である。
しかし、眞一郎はそんな比呂美の思惑などお構いなしに、蓄積されていた欲望をぶつけた。
たっぷりと湧き出していた愛液に助けられ、存分に力を発揮する眞一郎の陰茎。
そして比呂美の理性は、子宮の底を連打してくる官能的な刺激の前に、早くも決壊寸前に追い込まれてしまう。
「しっ…眞一郎っ……くんっ……声……声出ちゃうっ……」
切れ切れの悲鳴を上げながら、ピストン運動の緩和を求める比呂美。
だが眞一郎は、その要求をニヤリと意地悪く笑って撥ねつける。
「はぁ、はぁ、……嬉しそうな顔して……何言ってんだよ」
……眞一郎は理解していた。 
自分のペニスを深々と咥え込みながら、比呂美が何を考えているのか……
(……比呂美はこの状況を楽しんでいる……)
家族に見つかるかもしれないスリルと、相手の《テリトリー》に取り込まれ、自由を奪われる束縛感。
普段とは違う、彼女にとっては《異質》な状況が、比呂美の興奮と心拍を加速させている。
そしてその《加速》が、陰部と汗に濡れた肌を通して自分にも伝播してくる……
その……とてつもない……快楽が……
…………
「比呂美ッッ!!」
眞一郎は短く、しかしハッキリと愛しい女の名を叫ぶと、前後運動のスピードを速めた。
「くあああああっっっ!!!」
強烈な刺激に晒されることで、比呂美の内部に掛かっていた抑制が一瞬外れ、叫びが漏れ出す。
(だめっ! ……そんなにされたら……すぐイッちゃうッ!!)
イク…… 絶頂へと強制的に押し上げられる……
脳内に浮かんだ予感が比呂美の唇を無意識に動かし、「イク」という単語を小声で連呼させた。
「イッちゃう… イッちゃう… イク… イク… 」
迫り来る快楽を、その感覚を追い始める比呂美の意識。
唇から零れる淫靡な声は徐々に間が短くなり、遂には「イクイクイク」と数珠繋ぎになってしまう。
そして、それに連動して速度を増す眞一郎の突き込みが限界に達しようとした、その時……
658ある日の比呂美・大晦日編3:2008/12/31(水) 12:40:46 ID:rjkFN7wK
「眞ッ…一郎ッッ!!!」
平時、絶対に『くん』を外さない比呂美が、恋人の名を呼び捨てる…… それが絶頂の合図だった。
「いいぞ、比呂美ッ!」
眞一郎は放出欲を間近に感じながら、比呂美にある行為をおこなう許可を与えた。
と同時に、股間と股間を隙間無く密着させることで、亀頭の先端を深く突き込んで比呂美の《女》を抉る。
「んああああああああッッッ!!!」
絶頂に達した比呂美が甲高い叫びを発し、その完璧と言ってよい肉体が大きく海老反った。
びくびくと暴れる美肉を押さえつけ、拘束するように絡みつく眞一郎の四肢。
そして、一歩遅れて『頂』に達した眞一郎の性感神経が、
その全身をぶるりと震わせ、陰茎とそれに連なる器官の制御を、魂の意思から切り離す。

    どくっ どくっ どくっ どくっ

……大量に溜め込まれていた精の放流……
避妊具越しに胎内へと叩き込まれた熱い迸りが、比呂美の快感を更に一段上へと押し上げた。
(ッッ!!!!)
思惟が真っ白に染められ、膣と子宮の震えが止まらない。
……壊れる……壊れてしまう…………
時間がゆっくり進む白い世界の中で、比呂美はそんな恐怖感に、訳も無く囚われる。
だが、その恐ろしさを打ち負かす方法を、彼女は知っていた。
興奮の極みに達すると、無意識にしてしまう『いけない癖』…… それをすればいいだけだ。
心の隅にいる醒めた自分が、「変態」と自分自身を罵ってくるのを自覚するが、そんなことは気にしない。
眞一郎はそんな自分を許してくれる…… 愛してくれるのだ……
……素直に、欲するままに『すれば』いいのだ……
そう比呂美は確信を持って思った。
いけない自分…… ダメな自分を見せる…… 見せ合うのが愛…… 本当の愛……
…………
(愛してる… 眞一郎……)
心の中でそう呟いてから、比呂美は射精を続ける眞一郎の肩に吸血鬼のように噛み付いた。
溢れ出そうな想いを、震えと痛みに託して、愛する男に伝えるために…………


…………
日が完全に落ちたのだろうか?
悦楽の波から開放された二人は、部屋が薄暗くなっていることに気づいた。
「結構…長くしちゃったかな?」
そう言って眞一郎は比呂美の身体を押し潰したまま、時計に視線を遣る。
さして進んではいないデジタル表示の輝きが目に飛び込み、
行為を始めてから二十分ほどしか経過していないのが、一目で分かった。
「『つるべ落とし』……だね」
古臭い言葉を持ち出して、比呂美は笑う。
冬の落日はとても早い…… ただ、それだけだ。
大丈夫。 おばさんたちは、まだ帰っては来ない。
毎年、大晦日のこの時間、おじさんとおばさんは挨拶回りに忙しく、夕食時まで帰宅しないのが通例ではないか。
「心配ないよ」
包み込むように微笑んで、比呂美が眞一郎の頬に手を伸ばした瞬間だった。

     ガラッ

玄関の引き戸が動く音が、キンと冷えた空気を伝わって階下から二人の耳朶に届く。
そして、それに続いて響き渡る、眞一郎の母の「ただいま」という声。
「「!!」」
まだ結合を解いていない二人の身体が、快感ではないモノに反応して、ピクリと震えた。
659ある日の比呂美・大晦日編4:2008/12/31(水) 12:42:13 ID:rjkFN7wK
「誰もいないの?」
まだ遠くにあるおばさんの声を耳に受け、身体が反射的に跳ねる。
泡を食っている眞一郎を押し退けてベッドから出ると、比呂美は散乱した衣服を手早く身に着けはじめた。
考えるよりも早く、状況に対して的確に動いてくれる自分の肉体。
やはり身体は鍛えておくものだな、とつくづく思う。
…………
一分と掛からずに身支度を整えた比呂美は、まだ全裸でいる眞一郎をベッドの中に押し込めた。
おい、と抗弁する眞一郎を無視して、「疲れて眠っているフリをしろ」と悪知恵をつける。
「お前なぁ…」
「いいから」
不満で尖がった眞一郎の唇に軽く口付け、その頭に布団を被せて裸体を隠す。
そして比呂美は乱れの残る髪を手櫛で整えると、一階つづく階段口へと足を向けた。


「お帰りなさい。早かったですね」
何事もなかったかのように、比呂美は家族を探してキョロキョロしているおばさんに声を掛けた。
「あぁ、良かった。出掛けちゃったのかと思ったわ」
そう言って微笑んでくれるおばさんに、比呂美も微笑み返す。
もちろん、二分前まで彼女の息子と交わっていたことは、微塵も感じさせずに。
「公民館の方、もういいんですか?」
「すぐに戻らなきゃいけないんだけど、あなたにお願いがあって」
「??」
おばさんが自分に頼みごととは珍しい、と内心で思いながら、比呂美はその内容を問うた。
「悪いんだけど… 年越しそばの準備、お願いできないかしら?」
「! …はい、構いませんけど…… いいんですか?」
仲上家のそばつゆは既成の品ではなく、こだわりのオリジナルだった。
代々、嫁から嫁へと受け継がれているその『味』…… 
一応の味付けは教わっているが、まだ自分が一人で仕上げるのは早いのでは、と比呂美は思う。
「去年ちゃんと覚えてくれたし… 大丈夫よ、あなたなら」
さらりとそう告げると、おばさんは踵を返して玄関へと足を戻す。
「それじゃあ宜しくね」と背中越しに手を振るその姿を見送る比呂美の胸が、熱い何かで満たされていった。
眞一郎がくれる温かさとは別の……かけがえの無い何かで……


数分後、やはり階下の様子が気になったのか、眞一郎が服を着て階段を降りてきた。
「あれ? お袋は?」
「うん。 また公民館に」
何しに戻ってきたんだ?と訊くともなしに呟いて、眞一郎は母の行動を訝る。
比呂美はその問いに答えを返すつもりはなかった。
ただ黙って眞一郎の背後に回りこむと、その背中を台所に向かって強く押す。
「な、なんだよ」
「おそばの仕度するから手伝って」
脈絡の無い比呂美の行動に、眞一郎は「そんなのお袋がやるよ」と言って抵抗するが、比呂美は耳を貸さなかった。
またしても訪れた『重労働』の予感に、情けない声を上げる眞一郎。
そんな恋人の心情をよそに、比呂美はすぐに現実となるであろう楽しげな想像で頭の中を満たしていく。
美味しい年越しそばを食べて…… テレビを観て…… 『家族』でおしゃべりをして……
思わず口元が緩み、「ふふ」と声が漏れる。
「???」
訳が分からないぞ、という顔をして、眞一郎は肩越しに振り向く。
比呂美は満面の笑みで返答すると、そのまま疲れの溜まった眞一郎の身体を、台所の奥へと押し込んでいった。


            [おしまい]
660朋与男:2008/12/31(水) 12:45:51 ID:rjkFN7wK
新シリーズ……ではありません
年末スペシャルってトコでしょうか
番外編2のつづきになる新しいお話は、
たぶん来年、スレが『4滴目』に移行してからになりそうです
ゴメンナサイ

それでは住人の皆様、良いお年を
661名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 13:11:13 ID:yeVW8VlQ
見に来てみて良かったw
朋与男さん乙デス。
二人の逢瀬のこなれた感じが素敵ですねぇw

新作も楽しみにお待ちしておりますハイ。
662名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 13:11:56 ID:o1vlsZml
>>660
乙です!GJでございますっ。
アニソン三昧ファイナル聞きながら、
スレを見直しておりましたら、なんと!
そうですよね。大晦日は『家族』で過ごすもの。
比呂美さんも仲上家の家族に、ですものね。
ありがとうございました。良い年迎えられそうです!
ああ、良いお年をっ。
663名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 13:12:59 ID:CVMcwJnd
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
664名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 13:28:36 ID:3JlIpT2t
朋与男さん乙です
来年もお願いします
665名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 14:04:16 ID:kkdlCQTd
GJです!比呂美の「しよ」が意表を突いていい感じ
ママン気付いてない?何でも見通しそうなイメージだけど……

来年もよろしくお願いします
666名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 15:34:57 ID:yeVW8VlQ
>>665
間違いなく気付いてるね
667名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 23:26:01 ID:JLPFk3gf
GJ!これはいい気分で年越しできるぜ
668名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 01:57:45 ID:HaSCMUgF
669カカです:2009/01/01(木) 02:30:16 ID:HaSCMUgF
明けましておめでとうございます。
ようやくの規制解除です。

「はじめての外泊」の更新が滞り
もうしわけありません。
家族が入院してしまって……
落ち着いたら再開します。

それと、
朋与男さんの作品は、
「ある日の比呂美17」から保管庫の方に
私が更新させていただきました。
もしミスがあったらご指摘ください。直します。

それでは、今年もよろしくお願い申しあげます。
670名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 16:51:58 ID:S+r1RNLD
カカさんお帰りなさい&明けオメです。
朋与男さん始め他の作家の方&スレ住人の皆さんにも明けオメことヨロです。
671名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 23:08:22 ID:h4EMIwoR
容量の限界が近いので新スレ立てました

true tearsのエロ小説スレ エロい涙 4滴目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230905225/l50
672名無しさん@ピンキー
>>671
乙っ