今週で終わりましたけど
3 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 02:29:28 ID:DOpdckvy
それはぬるぽ
前スレで観月エンドを書いてくれるって言ってた職人さんに期待
5 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 15:53:20 ID:VcZDkR1t
おお、立ててくれたのか
>>1乙!!
しかし、前はなしていたとうり終了しちまったな・・・
まあ、最後の方来てくれていた職人さんに期待age
6 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 00:05:43 ID:afnPea7b
打ち切りage
オワタ
8 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 22:20:11 ID:fL6LE7yK
age
このスレもオワタ
職人さんカモン
エロなしでもいいから、ifのエンドを見たい
11 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 21:22:21 ID:4grSf/ie
期待あげ
12 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 06:47:00 ID:Q39b4wAB
胡玖葉頼むよ胡玖葉age
Gの旋律書いてくれよ
プリティフェイスの理奈ちゃんかいてよ理奈ちゃん
ここでまさかのインデックス登場
そういや似てんな、九澄と上条
17 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 01:06:56 ID:Tzv/KzXU
あげ
上げられてもネタないぜww
>>18 つまりネタがあればお主は書けるということだな
ならば胡玖葉お姉ちゃんの成長ネタを所望する
単行本派の俺は9巻の胡玖葉姉ちゃんに今頃やられたぜ…
九澄姉弟に激しく萌える同士はいませんか?
いませんwww
23 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 00:39:59 ID:F51lhsOh
age
保守
誰か、出雲を頼む…
桃瀬でも可
ミチヨエンド希望
どうでもいいけど投下マダー?
出雲希望
保守
保
30 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 22:15:55 ID:HFXBqnt7
誰か作品を!!
つ自家発電
32 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 02:13:50 ID:04VdUHQa
保守
このスレオワタ
hoshu
保守いらねーよ
『eyes on the moon』
−身体が、全身がだるい。疲労で動けない。食欲すら沸かない。朝から夕方までみっちり行われる他人の倍以上の魔法の訓練に、根をあげる事は決して無いものの、九澄大賀の身体は毎日のように悲鳴を上げていた。
彼が聖凪以外で唯一知っている魔法特区の高校、熊本の尾輪哩高校。こっちに九澄が来てから三ヶ月程経つが、未だに慣れない。
「…体が痛ぇ」
夜の7時頃。与えられた寮のベッドに寝転ぶ九澄は、自分しか居ないそこで小さくそう呟いた。
今日の訓練項目が全行程終了したのが約一時間前。シャワーだけを浴び、食事も摂らずに眠ろうとしていた。
「…あ、そーいや」
そこで九澄は、先程伊勢からメールが来ていた事を思い出す。
「…いいや」
返信はしない事にした。明日は休んでいいらしいから、今日はもう眠ろう。飯は明日の朝にでも食えばいい。
現在の彼を支えているのは精神力。偽りの…苟且の魔法使いの烙印を棄て去り、実の魔法使いと成るため。
そして大手を振ってアイツらに、津川や伊勢や観月、そして柊に会いに行くために、彼は毎日ただ一心に努力した。
『コンコン』
今にも九澄が寝入りそうになっていた所で、彼の部屋の窓を誰かが打診した。
…滝だろうか?あの男はたまに、夜間に訓練をさせてくる時がある。…だが今日は勘弁して欲しい。それが九澄の本音だ。
『コンコン』
二度目の打診。九澄は電気を付けておいた事を強く後悔した。消灯しておけば、或いはやらずに済んだものを。
九澄が恐る恐る窓を見ると、そこにいたのは滝ではなかった。
三ヶ月振りに見た顔だった。やや伸びているようだが、赤みを帯びた内巻きのショートカットの女の子が窓から顔を覗かせている。
観月尚美がそこにいた。
「…観月!?」
九澄はガバッと起き上がり、窓を開ける。
観月は、先ず困ったように目を反らし、照れたように微笑んだ。
「…久しぶりね?九澄」
「おま、なんでここに!?」
「…来ちゃった」
「「来ちゃった」って…、ここ熊本だぞ!?」
聖凪と尾輪哩は相当に離れている。だが観月の言い方は、まるで近所の友人宅にでも遊びに来たかのようなものだった。
「アンタがメール全然返してくれないから、文句言いに来たのよ」
九澄は口をあんぐり開けた。観月の心はやはり良くわからない。
「…入れてくれる?寒いんだけど」
「あ、あぁ」
九澄は窓を全開にし、観月を自室に招き入れた。
「ふーん。結構良い部屋ね。快適でしょ?」
「…朝から晩まで地獄だよ。ずっと訓練訓練でさ」
「へぇ、アンタみたくゴールドプレート持ってても練習はちゃんとするんだ?」
相変わらず刺のある物言いだ。観月らしい。それを懐かしく感じた九澄は、思わず微笑んだ。
「ちょ、ちょっと!何笑ってんのよ!」
「いや、観月らしいと思ってさ?変わってねぇなーって。でも、ちょっと髪伸びたか?」
観月は頬を赤らめた。やはりコイツは変わらないなーと、九澄は少し安心した。
「あ、アンタが行っちゃってから三ヶ月経ってんのよ?髪くらい伸びるわよ!」
「…何で怒るんだよ」
「う!うるさいわね!怒ってないわよ!」
37 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 07:41:27 ID:bxkI+YnW
夏も終わったといえる今日この頃。外はもう真っ暗だ。
九澄はある事に気付いた。
「で、帰りはどうすんの?親御さん来てくれんのか?」
観月はベッドに腰掛け、時計を見た。
「うぅん、来ないわよ」
「電車で来たのか。終電にゃ間に合うよーにしろよ?つーかまだ大丈夫なのか?」
「泊めて」
「だよな。乗り遅れたら駅に泊ま…、
今なんつった?」
「だから今日ここに泊めて」
九澄は固まった。観月はしれっと言ったものの、また顔を赤らめて俯いてしまった。
「…ここに泊めてって言ってるの!何度も言わせないでよ!」
「泊まるってお前…、そりゃ、あの…色々と」
「もう今日は帰れないの!女のコ一人で暗い道を歩かせる気!?これだから男は…」
九澄はやはり鈍かった。女の子が一人でわざわざ数時間かけてここまで来て、揚句「泊まらせて」とまで言ったのに、観月の気持ちには気付かなかった。
「一晩文句と厭味でも言われ続けるんじゃないか?」とばかり考えていた。
「いいけど…、まだ文句が言い足りないのか?」
「…っ!このっ!ニブ男!」
「わかったわかったから!怒るなよ…
せっかく久しぶりに会ったんだからさ」
観月の表情が瞬間緩む。
「え…。あ、会えたって、あたしに?」
「お前以外にいないだろ」
「…そ!そうね!せっかく会いに来てあげたんだからぁ、も、もっと感謝してよ!?」
口調が明らかに乱れる観月。それが九澄に対しての恋心からだとは、当の本人はやはり気付かない。
「…?あぁ、嬉しいよ。滝サンが「明日明後日の土日は休んでいい」って言ってたし、まぁゆっくりしてけよ」
九澄のはっきりとした肯定に、観月の顔がぱぁっと明るくなった。
「う…、うん!」
−−−
「ところで俺さ、腹減ったんだけど」
二人でベッドに座り、テレビを見ている時に九澄がそう言った。
「お腹空いたの?」
「うん、何か持ってない?」
観月が腕時計を見る。時間は午後8時頃だった。
「ゴメン。持ってない。…ってゆうかココ寮でしょ?食堂とか無いの?
今とかちょうど夕食時じゃない?」
「そりゃあるけど…、お前連れて行く訳にゃいかないし、かといってここに一人ぼっちにしたくないしなぁ」
九澄の近くに座っていた事もあって、やや頬を赤らめていた観月が、そこで更に赤くなった。
「し、 心配してくれてるの?」
「そりゃそうだ。…外になんか食いに行くか?一緒に」
「え!!」
再び観月がテンパりだす。
「あ!あたしと…、九澄で…、二人っきりで…い、一緒に!?」
「…?イヤならやめとくか」
「はい!いっ行く!行きたい!」
また言葉を乱しながら、観月が慌てて賛成した。
「…?じゃあ行くか」
そうして観月の賛同を得た九澄は、彼女に「少し待ってろ」と言い残し、部屋を出た。
そして自分の靴を持って戻ってくる。
決して厳しくは無いが寮には門限があり、それ以降の外出及び外泊等の許可は前以て申請が必要であった。だが窓から出ればバレる事はない。
九澄は観月にそう説明した。
「まぁ、一階部屋限定だな。よし行くぞ」
「鍵は大丈夫なの?」
「誰も入んないよ。多分。気にすんな」
「ならいいけど…」
外に出て、二人は歩き出す。夜空には星が散っていた。秋も半ばに差し掛かり、だいぶ肌寒い。
観月が寒い素振りを見せると、九澄が自分の薄手のジャケットを彼女に被せた。
「着てろ」
「え?でも…」
「いいから。俺は平気だから」
「…ありがと」
外気は確かに冷たいが、観月は、この明らかなデートの状況に顔と胸が熱かった。少し苦しくもあった。暗くなければ、九澄の顔を直視するのを躊躇う程に。
「そーいや少し先に、美味いお好み焼き屋があったぞ?行くか?」
「うん!行きたい!」
観月は満面の笑みでそう答える。
「じゃあ、行くか!」
その道中、観月は幾度も九澄と手を繋ごうとした。
だが、九澄の指先に自らのそれを微かに触れさせた時に、心のどこかに生ずる躊躇いがそれをさせなかった。
その今にも爆ぜそうな観月の想いなぞ、やはり九澄は知る由も無く−。
−−−
「で、どうだった?美味かった?」
食事からの帰りの道中。九澄は観月に先程の店の感想を尋ねた。
「…え?あたし!?何が?」
が、当初からずっと悶々としていた観月は、それを聞いていなかった。
「さっきの店。俺は結構好きだけどさ?」
「あ、うん!…また行きたいな」
「そりゃよかった」
それは、とても微かな声だった。
「また…、九澄と二人で行きたい…」
観月は、横に並ぶ九澄の指先に、自分のそれをゆっくりと絡めた。
彼女の想いは疾うに爆ぜていた。だが、九澄の反応を極度に畏れ、行動には移せないでいたのだ。
直後、九澄は何も言わなかったが、観月のそれを拒まず握り返した。
その九澄の振る舞いは、観月に一欠けらの勇気と、ほんの少しの我が儘を齎した。
「…あたし、やだよ…」
「…?」
「…あたし、向こうに帰りたくないよ…!」
「…観月?」
「…もう、ダメなの。…もう九澄と離れるのはイヤ。ずっと会えないなんてイヤ!」
「観月…」
「…あたしね?ずっと九澄が好きだったの。洞窟であんたに助けてもらった時から、ずっと。」
「…」
「ガマンなんて出来なかった。もう無理だった…。
…あたしずっと!…九澄に会いたかった…!」
好き。そうはっきりと九澄に伝えた所で、観月に底知れぬ不安と恐怖が込み上げた。
ただ勝手に一方的に会いに来て、一方的に気持ち伝えて、抱き着いて。泣いて。
その全てが過ちだったのかと思う程の不安。
そしてかつて自分の気持ちなぞ知らずに、九澄が横に居てくれた時の煌めきが一気に失われてゆくかに思える恐怖。
その二つしか生まれ得ない観月の心を、九澄は救う事ができた。救う事のできる答えを持っていた。
九澄は、観月を正面に見据えて、強く抱きしめた。
「っ!!?」
九澄は、そのまま口を開いた。
「俺な、観月に嫌われてるんだとずっと思ってた」
観月は涙を流しながら、ぶんぶんと首を振った。
「…ほら、初めて会った時とか、洞窟の途中とか最悪だったじゃん?いろいろさ」
九澄はそこで苦笑いを浮かべた。
「怒られて、嫌われてばっかりでさ…」
「…そんなことっ…!そんなことないっ…!」
観月の大きな瞳から流れていた涙を、指で九澄は拭った。
そして彼女を体から離し、肩に手を置いた。
「俺で…いいのか?」
観月は頷く。幾度も頷く。瞳がまた潤み、涙が流れた。
そして、観月はつま先を立たせ、九澄はやや体を屈めて、二人は優しくキスをした。互いの唾液を味わい、気持ちを通じ合わせた。
もう寮のすぐ近くであったが、二人を見る者など誰もいない、二人だけの空間。キスで共有する、二人だけの時間。
それを知るのは、九澄と観月と、月と星だけ。
−−−
天井を仰ぐ観月に、九澄が覆いかぶさった。九澄の部屋の拙いベッドは、ギィと頼りない音を立てる。薄暗い部屋で二人が目を合わせると、観月は一度だけ小さく頷いた。
二人は再びキスをする。今度は唇同士の触れ合いではなく、舌と舌が絡みあう。その都度唾液が弾け、くちゅくちゅといやらしい音を立てた。
「ん…ぶ…ぅ、む…」
観月に恐怖はもう無かった。愛しい人との優しい接吻は、彼女に多大な安心をくれた。
キスをしながら、既に上下の下着しか纏っていない観月の乳房に掌を乗せる。
「…ん!」
観月がピクリと反応する。大きめな彼女の乳房は、ブラの上からでも九澄の掌圧に応じて自在に形を変えた。
「ぷはっ!んっ!くっうッ!」
「観月、おっぱい大きいな。柔らかい」
「…やっ!…バカ!言わないっ!…で…」
両の掌で両の乳房を弄ぶ。九澄はその感触と、息を荒げながら喘ぐ観月に夢中になった。そして、その自分の行為を観月が容認している事が、堪らず嬉しくなる。
九澄が観月の背に手を回し、ブラのホックを外して取り去った。乳首が露わになり、乳房の全貌が覗けた。
ブラを外した反動で、乳房は大きくぷるんと揺れた。
「ちょ、あんまり…見ないでよぉ」
部屋の明かりは消えているが、強い月光に照らされ、観月の肢体は九澄にはっきりと見えた。
「…今日、観月がすげえ可愛い」
「…この、バカっ!」
観月が手で乳首をサッと隠してしまった。
「…観月?」
「…なによ」
「俺も、お前が大好きだよ」
「…バカ。」
観月の腕を優しく退かし、九澄は愛撫を再開する。
直に触れる観月の乳房は、ブラ越しとは比べものにならない程に柔らかい。観月が受ける感覚も、また然りだった。
「んぁっ、はぁっ…うぅ、ん!く…ずみ…」
舌で乳首を囲むように舐めだす。乳房の登頂にちょこんと乗った観月のそれは、小さく綺麗な桃色をしていた。
それをチロチロと舌で数度刺激し、唐突に口に含んで吸い上げる。
「はぁっ!あぁっ、あっ!やっ!…ん!」
両のそれを交互に口に含む。攻めの嗜好を変えつつ、九澄は観月の反応を楽しんだ。
九澄は片手を乳房から放し、へその下からパンツの中に滑り込ませる。まず淡い陰毛に触れ、それに隠された観月の恥部に触れた。
「ん!」
自身の最も大切な箇所に、初めて触れる他人の指。表層面をゆっくり撫でられるだけでも、後にそこから生まれるであろう感覚が、容易に観月には予測出来た。
「…あっ!…そこ、は…、あ…だめぇ…」
じきに、その内部からは透明な液が染み出し、そこを撫でる九澄の指に絡み付く。
次第にそれはクチュクチュと音をも発し、互いの耳まで響いてきた。
「あぁっ…あっ!あっ!んっ!」
九澄の指の動きに合わせて、観月が喘ぎ声を上げる。
指の動きを繰り返す度に、染み出す粘液は量を増し、観月のパンツに染みを拡げた。
粘り気を帯びた水音が、だいぶ明確に聞こえるようになった所で、九澄は観月のパンツをするすると脱がし、彼女を一糸纏わぬ姿にした。
観月は脚をもじもじさせて股を閉じようとする。胸を直に見られた時よりも、はるかに多大な羞恥を感じていた。
「…見せてよ。観月」
九澄がそう筐ると、観月は息を整えながら反論した。
「…あ、あんたもっ…、脱ぎなさいよっ!
あたしだけ裸は…イヤ」
「…わかった」
九澄も、既に長袖のシャツと下着の二枚しか身につけていなかったが、観月の言う通りにまずシャツを脱ぎ、トランクスも脱いだ。
「…わぁ」
観月は、生まれて初めて勃起した陰茎を見た。天に向かい反り勃つそれは、ずっと昔に見た父のそれより遥かに大きかった。そして、性交渉の方法こそ知っているものの、それが本当に自らの膣に入り納まるのかが分からなかった。
「これでいいだろ?」
九澄は、改めて観月の脚を持ち、ゆっくりと開く。観月は思わず腕で顔を隠してしまった。
「…や…ぁ」
両脚の中心に、観月の最も大切な部分が露わになっている。溢れた多量の愛液と共に。
九澄がそのまま顔を近づけ、舌で裂け目を刺激した後、尻の穴から陰毛までを、舌で細やかに舐めあげる。
「んっ!んっ、あっ!
「…ダっメっ、よぅ…!そんなっトコ舐め…、…んぅっっ!」
続き、陰毛を除け陰核を露出させ、舌で押し潰すように攻める。
「んぁあっ!あっ!ふ…、んん!くっうっ!」
(…一緒に洞窟入った時に、ココを顔に押し付けられたっけな。そーいえば)
九澄がしょーもない事を思い出している間、観月は未だかつて感じた事も無い程の快楽を得ていた。
涎を垂らし、脚は九澄が押さえるまでもない程だらしなく広げ、段々と大きくなってゆく声を上げ続けた。
「くずみぃ!ダメっ!あ、あたしっ!もぅ…なんかっ!ダメぇ!」
九澄は顔の位置をずらし、陰核を舐め続けつつ中指を膣に挿入した。中で指を折り曲げ、膣内の四方八方まで刺激する。
同時に、指を素早く何度も出し入れしていると、観月の膣は次第に収縮し、指に絡み付いてきた。
「はあっ!!あっ!んんんぅぅあぁーっ!」
水気を帯びた音が部屋中に響き渡り、飛び散った愛液はシーツを汚してゆく。そしてそのまま体を攀らせ、観月はイッた。
「はっ、はぁっ、はぁ」
「気持ちよかった?」
息も絶え絶えな観月は、虚ろな瞳で縦に頷く。頭の中に靄が掛かったようで、強がる余裕など無かった。
「…すげぇ、可愛かったよ」
「…バカ…」
九澄は、先程からいきり立ったままの陰茎を、観月の入口に宛がった。
「…んぅ」
「入れていいか?…俺もそろそろ我慢出来ない」
観月は、また無言で頷いた。
「最初、痛いかもしんないぞ?大丈夫?」
「…うん。…あたしは大丈夫だよ?
…九澄なら…いいよ。」
「…入れるぞ」
膣周りの愛液を亀頭に塗し、九澄が腰をゆっくりと進め、まず亀頭が観月の陰唇に沈んだ。
「んぁ…」
「…くっ!」
ゆっくりと、更に挿入してゆく。
「…いっ!た…、ぃ」
六分程沈めだ所で、一度腰を止めた。観月が顔を歪めたからだ。
「大丈夫か?」
「…へ、平気よ?だから…
早く…きて」
「…」
九澄は腰を留めたまま、観月にキスをし、胸を揉んだ。
「む…、んぅ…」
観月の顔から、段々と険しさが消えてゆく。九澄の頭に腕を回し、観月からも唇を求めた。
直後、九澄は観月を貫いた。
「んぁっ!…あぁっ!、ぁああー!!」
「っぐ!…入った…!」
観月は涙を流し、シーツを握りしめて悶える。観月の乳房を掴みながら、九澄は彼女が落ち着くのを待った。
「いっ!…痛いよぉ…」
「…抜くか?一回抜くぞ?」
「…だっ、ダメよ!…抜かない…で…
…あたしは大丈夫だから…、ね…?」
そういった彼女は、笑みを浮かべる。明らかな作り笑いだ。
「…」
だが、観月の意識が集中される彼女の膣の締め付けは、九澄の理性をだんだん奪ってゆく。奥まで挿しているだけで、やがて来るであろう絶頂の果ての射精を九澄は感じ取った。
やがて九澄は腰を動かし始める。亀頭が見える程まで抜き、再び奥へと潜らせる。それをゆっくりと、ゆっくりと繰り返す。
「…っくぅっ!んぁ!」
「…くあっ、…観月っ!」
互いに、敏感な部分を通じて互いの脈を感じ取る程に。観月の膣は九澄自身を締め付ける。
それは、観月には痛みしか齎さないが、九澄には多大な快楽を授けた。
「あついよ…、くずみが…、びくびくうごいてる…!はぁ」
「観月…、すぐ、…すぐに終わるからっ!」
九澄は、観月の汗で湿った前髪を手でかき上げ、顔を近づけ互いの唾液を交換する。先程のキスの際に、観月が少し落ち着いたのを思い出したからだ。
そして唇を重ねたまま、九澄は腰を素早く振り出した。彼の溜まりに溜まった性欲は、観月を気遣う理性を押しのけて、射精へと更なる刺激を求めた。
「観月っ、み…づきぃ!」
「はぁっ!あんっ!んん!」
結果として、あまり時間は掛からなかった。 九澄にはもう少し射精までを楽しみたかった本心があったが、観月の痛がる姿を目にしては、そうも言っていられない。
「もう…出す…!いく!…いくぞ!?」
「きて…!くずみぃっ!あたしの…中にっ!」
「…くぅっ!」
「…あっあぁ、…あぅ…ん…」
ドクドクと陰茎は脈打ち、観月の中に多量の精を放出する。
自らの膣内に注がれる精液と、射精する度に上下に跳ね上がる九澄の陰茎を、観月は敏感に感じ取った。
「(中に出てる…!九澄がびくびくしてる…!)」
「あっ…く、くぅ…!」
九澄が、射精を終えたそれを引き抜いた。栓を抜いたかのように、観月の愛液と彼の精液の混じり物が、ゆっくりと流れ出でた。
「はぁ…はぁ、…ふぅ」
「…九澄…」
息も絶え絶えに九澄を呼んだ観月は、自分の口を指し示す。
それを察した九澄は、彼女を抱き起こし、再び唇を重ねた。
「…好き…。大好きよ…、九澄…」
今度は、言うのが怖くなかった。
「俺もだ。観月」
この答えが、返ってくると信じてたから。
−−−
「じゃあ観月、元気でな」
「…「元気でな」はやめてよ…。もう会えないみたいじゃない…」
「泣くなって…今度は俺から会いに行くからさ?」
「…絶対よ!?来なかったら怒るからね!」
「わかったよ…。
…だから泣くこたねーだろ?」
「な!泣いてないわよ!アンタに呆れてるだけよ!」
翌日の土曜。観月からの強い要望で、二人は一日デートする事になった。買い物や食事をしたりブラブラと歩いたりするだけのものだが、二人は終日楽しく過ごす事ができた。
しかし、九澄が観月を最寄りの駅まで送った所で、観月の表情がはっきりと暗く沈んだ。
「ほれ。電車がもうすぐ出るぞ?」
「…うん」
発車の数分前、観月はやや躊躇いながらも電車に乗り込んだ。
「観月」
「…なによ」
「…今度お前に会った時、言いたい事があるんだ」
「何それ?今言いなさいよ!」
「今はダメだ。…お前の反応が怖い」
「…しょうがないわね、アンタが今度がいいって言うなら。
…待っててあげるから、なるべく早く言いに来なさいよ!」
「ああ。悪いな」
「…待ってるから。」
「…ああ」
そこで発車のアナウンスが流れた。そしてドアが閉まり、観月と九澄を隔てた。
観月は一度だけ手を振り、振り向いて奥の方へと進んだ。聖凪での時の同様に、別れの涙は見せたくはなかった。
電車は動いてゆく。九澄も駅外へと歩を進めた。
「…泣くなって、言ったのにな。」
終章『my story』
「ちょっと尚美!」
「ん?なあに?」
「その指輪なによ?彼氏ー?」
「…ち、違うわよ!なんであたしが男と…」
「…まさか小石川?シュミ悪いわねぇー」
「あ!あいつじゃないわよ!」
「ふ〜ん。…あいつ「じゃ」ないのね」
「…あ」
「…ケータイ見せてよ!どーせ写メもあるんでしょ?」
「イ ヤ よ!」
薬指の指輪を友人に見つかり、観月は友人になじられた。(半ば強引にだが)九澄と二人で買った、お揃いの指輪だ。
この時ばかりは観月も、九澄がここにいない事を感謝した。
九澄がこちらに帰ってくれば、いずれバレてしまう事ではあるが、今は秘密にしていたかった。
「で、尚美。今度の土曜日 服買いに行かない?」
「…次の土日はダメ」
「…デート?」
「・・・そうよ!」
観月尚美は変わらない。
素直ではなく、意地っ張りで、ほんの少し我が儘なまま。
…あたしのホントの気持ちは、好きな人だけに伝わればいい。それだけで十分だった。
これは、観月の物語。
これが、観月と九澄の物語。
一つsage忘れました。
観月と大賀のお話です。前スレで書くつもりだったんだけど、落ちてから次スレがまた立ったの最近知ったんで書いてみました。
大賀がだいぶ観月寄り。こんな話があってもいいかなっーて。
(当たり前だが)だいぶ過疎ってるみたいなんで、もしまだ誰かいたら、んで良かったら読んで下さい
いい物を読ませてもらったよ。
GJ!
保守して良かった!
前スレで観月エンド書いてくれるって言ってた人かな?
ありがとう。幸せな観月が見れて嬉しい。
やっと投下きたあああしかも観月
もう乙&GJですわ
素晴らしい
超乙!
GJ
過疎のまま終了するのかと思っていたこのスレに……
俺は今、神を見た。
54 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 15:38:37 ID:ang/Y2hd
保守
しばらく前に九澄と観月の夏祭り話も創ったんだけどなぁ
前スレ落ちた時に消してしまったよ
>>55 それは見たい
今すぐ風化する前に記憶を辿るんだ
57 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 17:17:38 ID:hlJnLoBP
>>55 お願いします早めにこのスレに落としていって下さい
プリン誰か書いて
>>47 遅くなったけど読んだ。GJ。
しかし一つ気になるのはルーシーの存在が影も形も見当たらないこと。
なにか不在の理由付けがほしいと思った。
>>59 ああああ大賀と一緒に来たはずのルーシーを完全に忘れてた…
注意力散漫だったな。ごめん
まさか終わるとは思ってなくてショックですっかり忘れてた書きかけの乳レンジャー凌辱編を思い出したんだけど書いてくるわ。
書くから保守。
65 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 06:34:28 ID:WpmnaCGR
では信じてまとう
>>62 まだもうちょっとかかりそうだから上だけは着て待っててくださいな
>>63 いるよー
キャラ掴めて無いかもしれないけど簡便な!
量が結構多くなったから推敲が大変ですはわわ。
プリンまだー?
流石に寒くなってきた
あえrふぇあ
71 :
九澄×愛花:2008/10/08(水) 13:24:41 ID:1A29KqzB
こんにちは、九×愛貼ります。キャラ改変気味。観月が失恋ぽいので尚たんファンはスルー願います。
「柊父が出張なんてなぁ」
多少目の上のタンコブ的な存在ではあったものの、学園で本来魔法の使えない九澄に対して助力してくれる最大最強の頼みの綱でもあった。
「こーゆー時に限ってワケわかんないヤツに魔法絡みで絡まれたりすんだよなあ…無事乗り切れますよーに!」
うーんうーんと唸る様に九澄が天に祈っていると背後から声を掛けられた。
「おはよう!九澄くんっ」
「お、おう。おはよう柊」
いつ見ても可愛いな畜生…などと思っていると、ぱっちりした瞳が下から九澄の顔をジッと覗き込んできた。
(えっ!?な、なに?)
「九澄くん何だか顔色悪いよ?…あれ?でも少し赤みがさしてきたかな?」
「ゲッ…ご、ごほん!あー、ちょっと風邪気味でさ…本調子じゃないっつーか?」
(おお、我ながら中々いい言い訳だな!よし、万一トラブルに巻き込まれたらコレで逃げよう)
やや後ろ向きなアイデアだったがバックボーンの望めない今は、格好つけてもいられない。
「そうだったんだ…具合悪いなら保健室行く?熱はない?」
きゅん、と九澄の胸が甘く痛む。
好きな女の子の親身な優しい眼差しだけで茹で上がってしまった九澄は、額に伸びてきた愛花の手を慌てて避けた。
(い…今触られたら赤面して死ぬっ)
「いや!大丈夫だ!熱なんかねーし!ほら、授業始まるから行こうぜ?」
「あ…九澄くん…」
逃げるように駆け出した九澄を愛花は少し寂しそうに見つめていた。
何とか平穏無事に過ごしていた九澄であったが事件は昼休みに起きた。
購買で買ったパンを食べながら九澄が階段を歩いていると何やら踊り場に男女が座り込んでいた。
「ん?どうかしたのか?」
九澄が声を掛けて顔を覗き込むと、男女が顔をあげる。
クラスメートの伊勢と三国の二人であった。
「く…九澄!?」
「?もぐもぐ…何してんの?お前ら……」
よくよく九澄が二人を見ると、床に胡坐をかいて座り込んだ伊勢の上に三国が腰を抜かしたように座り込んでいた。
三国の身体に隠れていたが、伊勢はズボンのベルトが外れていてチャックが下りており、三国の足元には彼女の物であるらしいストライプ柄のパンティが丸まっていた。
「ブーーーーッ!!」
購買一争奪の激しい人気焼きそばパンを九澄は思い切り吹いた。
「ゲホッ…お、お前ら何やってんだ…!」
咳き込みながら真っ赤な顔で問い詰める九澄に伊勢が慌てて弁解する。
「ち、違うんだ…!変なヤツにペイント弾で狙い撃ちされて…俺たちだけじゃねえ!当たったペアは引力でひかれるみたいにこう…パコーンとハメずにいられなくなっちまって…」
少し嬉しそうな伊勢に三国が紅潮した顔で毒づいた。
「くっ…冗談じゃないわよ!よりにもよって何で私が伊勢なんかと…!九澄!?早く何とかしてよっ!」
「お、俺にそんな事云われても…。それで犯人は何処行ったんだ?」
72 :
九澄×愛花:2008/10/08(水) 13:25:44 ID:1A29KqzB
「知らないわよっ!色んな人を撃ちまくって今もきっと校内を……あんっ!バカ伊勢、動かないでよ…っ!」
「だ、だってよ…あの犯人『終わる』まで魔法解けないって云ってなかった?ふ、不可抗力だよな?」
「ちょ、何勝手に腰振りだして…中に出したら殺すわよ!アンタ!」
「んな事云われても、動かせるけど終わるまで抜けないんだから中に出すしか……悪い三国っ!」
ムチムチの大きな尻を両手でがっちりと掴み、伊勢が三国を激しく突き上げ始めた。
「ひゃうっ、ダメ…い、やぁ…」
「気持ちい〜…天国かも…」
ここぞとばかりに伊勢は三国の胸元をはだけてブラを外して乳房を放り出させる。
「あっ?伊勢っ」
「おお。Gの旋律も目じゃねえ!」
ねっとりと両手で揉みしだいて伊勢が突起を口に含むと三国の力が更に抜けた様だった。
「んんっ…」
たぷんたぷんと乳房を手の平で弾ませながら伊勢は強引に三国の唇を奪った。
クラスメートのセックスを目の当たりにした九澄は呆然と見守っていたが、弾かれたように我に返る。
「ハッ?ちょっと待て…犯人まだ野放しなんだよな…?ひ…柊っ!!」
「あんっ、やっ、伊勢ェ…もっと…!」
「三国…はぁはぁ」
乱れる二人をほったらかして九澄は猛然と走りだした。
「柊ぃぃぃーーー!!」
いつも愛花が昼食時にいるはずの九澄と愛花専用の執行部の分室に飛び込んでいく。扉が壊れそうな勢いだった。
「きゃっ?ど…どーしたの?九澄くん」
愛花は一人で弁当を食べていたようだ。
「ぶ…無事か!?一人か!?誰も来てないな…!?」
「う、うん?」
「よ…よかった〜…」
止まっていた息を九澄が深く深く吐き出した時。
背後で開きっぱなしだった扉の外に不穏な人影を感じた。
パンッ。パンッ。
(え?)
撃った者の顔は見えなかった。が、自分と愛花の肩に同じ色のペイントが付着している事に九澄は気付く。
伊勢と三国は赤。今走ってきた道で青、黄、水色、その他の色を撃たれた者が同じ色のペイントを撃たれた相手と魔法にかかっているのを見てきた。
そして自分と愛花も…。
「い…今のヤツが犯人か!?」
急いで追い掛けようとした筈だったが、九澄は何故かドサリと椅子に座り、その上に愛花の身体が文字通りふわりと浮いて飛んできた。
「くっ…魔法かっ」
すとん、と九澄の膝に座った愛花はキョトンとした後みるみる赤面した。
「きゃああっ!ご、ごめん!私、一体何して…あれ?あれ?」
「ひ…柊のせいじゃないよ。今のヤツが変な魔法をかけたんだ。他の奴らも犠牲になってた…」
そこまでは、冷静に九澄は状況を愛花に伝えた。
「魔法なの…?磁石みたいのなのかな…何のつもりだろうね?…ごめんね?九澄くんに乗っかっちゃって…」
愛花の頬を赤らめた顔が可愛くて九澄まで赤くなる。が、赤くなったのはそれだけの理由からではなかった。
九澄にとって夏の装いで密着した愛花の上半身は、神に感謝したい程素晴らしい感触だった。
(む、胸が…)
巨乳といえる大きさではないが、気を失いそうな程に柔らかく思ったより存在感もある。
(やばい…絶対やばい…)
九澄の手が愛花の背中に回る。
「えっ?」
九澄は愛花をきつく抱き締めていた。
73 :
九澄×愛花:2008/10/08(水) 13:27:09 ID:1A29KqzB
それが魔法のせいだったのかは分からない。
だが、次に九澄が起こしたアクションは完全に魔法のせいだった。
勝手に自分の手がズボンのベルトをカチャカチャとゆるめてジッパーを下ろしていく。
(お…おい…ウソだろ…?)
これも魔法のせいかは分からないが九澄の一物は既に激しく膨張しトランクスはテントを張っていた。
九澄の異変に気付いた愛花だが、彼女はといえば自分のミニスカートに手を入れ静かにパンティを下ろしていた。
「ひ、柊…」
「く、九澄くん…」
九澄の上に座ったまま上手にパンティから片足を抜いて、片足の太ももに捻れたパンティを残す。
自分のしている行為が信じられず呆然としている愛花に九澄は努めて冷静に説明した。
「柊!こ、これ…は、悪い魔法だから…!お、落ち着こう…絶対必ず解けるから…落ち着いて」
自分に対して九澄は云っていた。
(じょ…冗談じゃねぇ。こんな形で柊と…なんて)
だが、吸引するように二人の腰が近付き、九澄の手が愛花の脚の間に滑り込む。
「やっ…!九澄く…」
「わあ!バ…やめろっ!!」
意志に反して九澄の手は愛花の恥丘を撫で回し、中指を割れ目へと忍ばせる。
「あ…いやん」
「ごご、ごめん…柊…!」
九澄の指は勝手に秘裂を滑り膣口を指の腹で丸く円を描くように撫でてくる。
(俺…柊の、に触ってる…?…柔らかい…)
恋する相手の性器に触れて惚ける九澄と異なり、彼の指は勝手に蠢き愛花の蜜をクリトリスに塗って捏ねていた。
「んッ、九澄くんッ、ダメ…!」
九澄のもう片方の手が愛花を抱き締めると彼女はそっと顔をあげた。
「九澄く…」
「ごめんな…やめてやれなくて」
唇が近付いてきて愛花は静かに目を閉じた。
そっと触れた九澄の唇が愛花の唇を吸ってくる。
「好きだ…柊」
驚いた瞳が見開かれ、続くキスによってトロンと閉じていく。
九澄が舌を入れると愛花は戸惑いながらも応えてきた。
キスの経験などないガチガチだった二人のキスは、ねっとりと舌を絡めあい濃厚なものになっていた。
その間も九澄の指は愛花の秘密を探り、1本だけ指を入れて優しく回したり抜き挿しして蕾をほぐしていく。
(柊の中…熱い…吸い付いてくる)
「あっ、九澄くん…!私…また身体が勝手に…!」
九澄が指を抜くと愛花が彼の肩に掴まり二人の局部の位置を合わせてきた。
九澄も勃起したペニスの根元を持って動かないようにしている。
お互いに魔法がさせている事であった。
愛花は未だ戸惑う心に反して大胆に九澄に身体を開き、彼を受け入れ始めた。
濡れた粘膜同士が触れて、愛花の膣口を押し広げて九澄の先走りに光る亀頭が嬉々と彼女を訪れる。
「いっ…」
痛いと云おうとしたのを愛花が飲み込んだのを九澄は知っていた。
だが先端が入っただけで脂汗を浮かべる愛花に、九澄は完全な交合を望むのを止められなかった。
「全部…挿れるぞ…柊!」
愛花の大切な膜を突いて破り、九澄は性急に彼女に男の象徴を収めていった。
74 :
九澄×愛花:2008/10/08(水) 13:28:03 ID:1A29KqzB
「うう…九…澄く…っ」
凹凸を嵌めたまま愛花の白い尻が自分の太ももに下りてきて触れるのを九澄は感じた。
愛花の方は自分の性器に男の草むらが擦り付けられるのを感じていた。
根元まで愛花に受け入れられた悦びに九澄は打ち震えた。
犯人の事は許せなかったが、愛花を自分のものにした事実に浮き足たたずにいられない。
うねるように絡み付く愛花の膣に九澄の理性は吹っ飛んでしまった。
「柊…好きだ…!」
イスの上で愛花をゆさゆさと揺する様に抽送する。
「く、九澄くんっ…あんっ…」
すると、くねる様に愛花の腰も動き、せっせと二人の結合部を擦ってくる。
「や、痛い…のに…勝手に…!」
「魔法のせいだから…ホントごめん…柊!」
「九澄くぅん…んぁ!」
愛花の膣内を堪能しながら九澄は感激に涙すら出そうだった。
(も、もう死んでもいい…ていうか、確実に柊父に殺されるな…)
もちろん後悔などなかったが愛花を傷つけた事だけが辛かった。
だが愛花は自分から九澄にキスしてきて、彼の首にしがみついてくる。
「九澄くん…九澄くん…」
「柊…!」
何度も愛花にキスしながら九澄は彼女を出来るだけ優しく突き上げた。
結合部は見えなかったが動くたびにいやらしい音がして至上の感触が男根を愛してくれる。
先っぽが愛花の奥に触れるたび彼女を手に入れた実感が溢れてきた。
「あっ…九澄くん、あたる…あたってる…よ」
「柊の中…すごく気持ちいいな…めちゃくちゃきつい」
今すぐ中にぶっ放したらどんなに気持ちがいいだろう、と思いながらも射精を堪えるのは男の性だろう。
九澄は必死に持ち堪えながら愛花のブラウスを開きブラをたくし上げて乳房をあらわにする。
小ぶりと思っていた膨らみは想像以上に揉みごたえがあり、突起の色も可憐でいて男の好色を満足させた。
「あん、九澄くん…」
突起を吸われても愛花は拒まない。
「可愛いよ柊…」
たっぷりと両方の乳首を差別なく舐めあげてから九澄は愛花の首筋や鎖骨の辺りも強く吸った。
愛花に了承を貰わず九澄は彼女を独占するように自分の跡を刻んだ。
「く、九澄く…」
切なげに開く唇にもう一度キスをしてから横に滑って耳を甘く噛んでやる。
「はんっ…」
「好きだ、柊…初めて会った時から…」
「わ…私も…私も九澄くんが…初めて会った時から…好き」
「!!」
愛花も九澄も顔から火をふいていた。
「ひ、柊…!お、俺と…!」
「は…はい」
九澄が大切な事を云おうとした刹那、一人の少女が部屋に駆け込んできた。
「く…九澄ー!た…大変よ!皆がっ………え?」
「えっ?あ、きゃあっ!」
愛花が顔を伏せる。
「うおっ?み、観月…!?お前何でここに…」
固まっていた観月尚美が憤怒に近い悲鳴をあげた。
「ギャーーーッ!!何してんのよ、この変態ッッ!」
「バッ、でけー声だすなよ!人が来たらどーすんだ!」
75 :
九澄×愛花:2008/10/08(水) 13:29:49 ID:1A29KqzB
「ひ…人が来たら困るよーなコト、扉開けっ放しでやってたのはアンタでしょ…!?し、信じらんないっ…!」
観月の動揺は尋常ではない。
「仕方ないんだよ…お前も校内の惨状見ただろ?ていうか、お前よく無事だったな…」
「あ…当たり前でしょ!?誰が九澄以外の男となんか…」
「へ?」
「何でもないわよ!!そ…そんな事どうでもいいから、柊さん離してあげなさいよ!」
「だ、だから魔法かけられてて無理なんだって…伊勢が云うには終わらないと離れられないらしいし…だから悪い観月!席外してくんね?」
九澄の照れ笑いに観月が噴火した。
「ウソ云いなさいよっ!アンタ程のヤツががそんなチンケな魔法解除できないワケないでしょ!?か…解除できないフリして柊さんと…最低最低最低〜!!!」
「え…九澄…くん」
愛花の赤らんだ顔にぶつかり九澄が慌てた声をあげた。
「ひ、人聞き悪いこと云うんじゃねーよ観月!!違うからなっ柊?」
「う…うん」
「あと…観月の前だけど…ごめん…俺もう…」
「えっ?あ…ダメ九澄くんっ。人前じゃ…」
愛花をしっかり抱いて九澄はラストスパートをかける。
「い、いやっ、恥ずかしい…」
「好きだ柊…俺に集中して」
座位の深い挿入のまま九澄は猛烈に愛花を突き上げた。
「九澄くん…あんっ、あんっ、あんっ」
「はぁ、はぁ、はぁ、ひい、らぎっ」
ぐちゅっ、ぶちゅっと結合部が卑猥な音をたてるたび、同じリズムで二人の口から声が漏れた。
九澄の肉棒が愛花の膣内の特に感じる場所を擦って彼女はたまらず破廉恥な嬌声をあげる。
「九澄くん、いいっ…!恥ずかしいのに…私初めてなのに…気持ちいいよ、九澄くんっ!」
「俺もイイよ…!柊…柊!」
九澄は荒い息で愛花と執拗に粘膜を擦り合い、何度もキスを交わした。
「柊……柊……」
「九澄、くんっ…」
観月が絶句して見つめる中二人の身体が同時に突っ張って震える。
「柊、出る……ぐうっ!」
「私の中に出していいよ…九澄くん…!」
どくんどくん、と一番奥まで突き立てた九澄の男根が愛花の子宮に大量の精液を注ぎ込む。
ポンプと化した肉棒は何度も膣内に精子を送り込み、愛花の体内を熱い奔流で満たしていく。
初めて男の欲望を受けとめた愛花も絶頂の痙攣がやまず、きゅうきゅうと九澄を締め付けて残り汁を搾り出していった。
「あ…あ…柊…」
「く…ず…み…く…ん」
(最高だ…柊…一生忘れられない…な)
ぐったりと二人は互いのぬくもりに身を委ねた。
愛花が気を失う瞬間、九澄は彼女の耳元で生まれて初めての愛の言葉を口にした。
愛花の着衣を整えて寝かせた後九澄は身悶え転げ回っていた。
「立ち直れねえ……柊と…柊と……うあ〜!恥ずかしすぎて立ち直れん!!」
頭を抱えて呻く九澄をギロリと睨み付けた観月の目は赤く腫れていた。
(うっうっ……あたしの方が立ち直れないわよ…!バカァ〜)
なお、犯人は逃走して捕まる事はなかったが、この事件は生徒間だけで解決された後箝口令が敷かれた為、教師たちがその事実を知る事はなかった。
終了 お邪魔しました!
GJ! 九澄も愛花も可愛らしい甘さで良かったよ
伊勢三国のその後が気になったw
投下乙でした!
77 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 15:17:59 ID:7lDIT4D7
投下きてた!GJ!!
是非観月編もお願いしたい
Q保守Q
プリンはまだなのかー
hosyu
保守w
ほ
83 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 23:33:41 ID:AgeqVjSn
し
た
85 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 23:55:51 ID:CnO2AfHD
ぞ
活気がないってレベルじゃねーぞ
87 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 23:52:07 ID:aemIIgqv
まぁもう漫画終わってる品
乳戦隊凌辱編が投下されるのをいまだ待っている俺がいる
`¨ − 、 __ _,. -‐' ¨´
| `Tーて_,_` `ー<^ヽ
| ! `ヽ ヽ ヽ
r / ヽ ヽ _Lj
、 /´ \ \ \_j/ヽ
` ー ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´ `¨´
 ̄ー┴'^´
hosyu
保守
終わってから結構立つし過疎ってるなw
保守
保守
95 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 18:24:17 ID:+8zFu/nl
落ちかけてた…
ID:+8zFu/nl
うぜーよage厨 死ね
保守
保守だお( ^ω^ )
くずみづき以外は悩むなー。男に悩む
誰にしよっかな
伊勢×三国がいいです
101 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 16:51:45 ID:NTDGmm92
保守党
102 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 19:55:34 ID:Rfh4TTvq
保守党成立
保守党解党
伊勢って絶対魔法でハーレム作る気だよな
ハーレムになる魔法うらやましす
ですね
魅了の魔法を使えばハーレムも作れるし暴れたい放題だよな
108 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 16:54:06 ID:UiyYmE50
【ゴールデンレス】
∩ ・∀・)∩∩ ´∀`)∩ このレスを見た人はコピペでもいいので
〉 _ノ 〉 _ノ10分以内に3つのスレへ貼り付けてください。
ノ ノ ノ ノ ノ ノそうすれば14日後好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ
し´(_) し´(_) 出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事です
保守
保守
保守
112 :
61:2009/04/25(土) 12:38:22 ID:zotzSZjG
何ヶ月ぶりかしらんけどプリン書いてるわ。
とりあえず仕上げること前提だけど粗はなるべく少なくしようと思うんでもうちょっと全裸でいてくだしあ。
保守
保守
保守
116 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 02:04:07 ID:wIBkl9rV
保守
保守
必ず近日書いてみせる
>>112 おお9ヶ月ぶりのプリンの人来た!
楽しみにしてます。
書いてて落ちたらしゃれにならんので保守。
* *
* ウソです +
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y *
ほしゅん。
ええい巨乳戦隊はまだか
ほしゅ
保守
て
叶恭弘先生作品なら何でも有りにしないと、作品の投下がほとんど無いかも。
保守
128 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 08:07:18 ID:zuWS18B1
age
保守
仕事の合間合間にだけど、観月ちゃんで書き始めた。
落ちないと嬉しい
>>131 楽しみ!期待してるぜ。そのためにも保守
同じく保守
保守
あ
ほ
し
138 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 17:15:47 ID:S+bk3QI4
ほ
139 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 18:12:31 ID:ho8RBSfq
ゅ
保守
h
142 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 01:35:04 ID:zILSHEl0
ほ
2スレ目で伊勢×ハルカのエロなしを投下した者です。過疎っているようなので投下させてもらいます。
今回は大賀とルーシーの話です。エロなしですが、お付き合いいただけましたら幸いです。
注意:死ネタですが、最後は救いがあります。
「たーいが! 今日はいいお魚が取れたからムニエルにするね!」
家のドアを開け、川から上げられたばかりの虹鱒の入ったたらいを持って入る。
そのまま奥の部屋に足を踏み入れると、ベッドの上でガウンを羽織って読書をしていた大賀が本から顔を上げて微笑んだ。
「ああ。楽しみにしてる」
そう答える声には張りがあった。
どうやら今日は食欲があるみたいだ。昨日まで熱があったから心配していたけど、顔色も良さそうで安心した。
最近、暖かくなったと思ってたら雨が降って冷えちゃったから、体調を崩しちゃったのかも。
やっぱりまだ毛布は出しておいた方がいいのかな?
そうだ、明日はお布団を干して太陽でふかふかにしてあげよう。
今日の夕焼けは綺麗だったし、明日はたぶん晴れるだろう。
……ううん。きっと、絶対に晴れる。
明日も明後日も、昨日みたいな雨は降らずにずっと、ずーっと晴れていればいい。
これまで、大賀と校長先生の庇護の下に守られていたお陰で私の“本体”は普通のマンドレイクでは考えられないような大きさにまで成長していった。
それに伴って魔力の方もぐんぐんと増幅してゆき……ついに数年前、念願だった人型を取ることが出来るようになった。
見た目は実際の年齢よりも少し……う゛う、ホントはかなり若い設定にしてるけど……(だって好きな人の前ではいつまでも綺麗でいたいじゃない!)
以前のように中空に浮かぶことは出来なくなったが、普通の人間のように二本足で地を歩き、お店で売ってる人間の女性用の服だって着こなせる。
加えて魔力の容量が増大したことで魔法特区を出ても動けるようになった。その際、周囲の人間たちに常時“イメージ”を伝えているため人通りの多い所に行くほど魔力の消耗が激しいのが難点だけど
(そうしなきゃ人間には大きな根っこが歩いてるようにしか見えないのよ! ケーサツに通報されちゃう!)
もちろん特区の中の方が居心地がいいに決まっているが、大賀の薬や食料を調達するのに自分の身体で動けた方が効率がいいのだ。
それともう一つの利点は、初めて外の世界で大賀とデートが出来たことだった。
腕を組んで、街を歩いて、疲れたらカフェでお茶を飲みながらおしゃべりをして……まるでドラマや映画で見た恋人たちみたいなデートをした。
でもその頃の大賀はもう『おじいちゃん』になっていたから、恋人同士には見られなかったんだけどね。隣の席のおばさんに「お孫さんとお買い物ですか? いいですねえ」なーんて言われちゃったりもしたけど(まったく失礼しちゃうわ!)
でも……でもね、それでも凄く嬉しかった。
やっと一緒に、大賀の知ってる世界を同じ視点で見て回れたから。
こんなこと言うと大賀に馬鹿って言われるかもしれないけど、実はこれが私が人間型を取りたかった一番の理由だったりする。
どこまでも広いこの聖凪山に私と大賀は二人きり。山の仲間はいっぱい居るけど、それでも誰も邪魔しない二人だけの住処。
昼間は聖凪高校の校舎の方から生徒たちの賑やかな声が風に乗って聞こえてくる。
今でもクラスマッチは恒例となっていて、初夏になると山が騒がしくなる。張り切る生徒たちをこっそりと見学するのが私たちの楽しみだった。
『今年はどこが優勝するかな〜?』
『このぶんだと、たぶんB組だろう。キングが飛行魔法を持っているし、何よりアタッカーに一人勘のいい奴がいるからな』
『え〜!? それなら私はC組を応援するもん!』
『ははは。なんだかんだ言っても、どうせルーシーは毎年C組を応援するんだよなあ』
盛夏、爽秋、厳冬、芳春。
この山で暮らしていて、そんな季節の移り変わりを何十回と経験してきたけれど、大賀だけはいつも私のそばに居て変わることは無かった。
『ルーシーはいつまで経っても綺麗だな』
毎年お花見をしていると、少しお酒の入った大賀は決まってそう言う。
昔の私だったら『クサッ』って噴出すかもしれないけど、自分に向けられたものだと思うと不思議とすんなり受け入れられる。
大賀はよくそう言ってくれるけど、大賀もいつまで経ってもカッコいいよ……なんて、自分で言っても『クサッ』ってなるから一度も伝えたことはないんだけどね。
その代わり、私は大賀のお猪口にお酒を注ぎながらこう伝える。
『うん、ずっと綺麗でいるよ。だからずっとずっと、一緒に居ようね』
そう、
私は本当に幸せだった。
ひたひたと迫っている大賀の命の期限に目を背けていた訳じゃない。私たちマンドレイクと比べて人間の命が格段に短いことなんて大賀に会うずっと前からわかっていたことだ。
大賀は一日のうち床に伏せている時間がだんだんと多くなり、お医者様から入院を勧められる程に身体は病魔によって蝕まれていった。
でも大賀は、最期までこの山で、私たちの家で過ごすことを望んだ。
……そして梅雨の匂いが近づいてきた五月の終わり、大賀はもう床から起き上がることも出来なくなっていた。
その日は、朝からしとしとと小粒の雨が降っている日だった。
起きたときから大賀の顔色は悪くて、お医者様を呼ぼうとしたけれどそれは大賀に制された。
……わかっていたのだ。大賀は。
自分の命の期限が今日までだと。私と一緒にいれる時間が、あとわずかだと。
時間が刻一刻と過ぎるにつれて雨が一粒一粒地に落ちるのと同じで、床にいる大賀の脈もだんだんと弱っているのは診なくてもわかった。
「なぁ……泣くな、ルーシー。……そんなんじゃあ心配で……あっちに行けないだろう?」
「そっちの方がいいよ! 大賀とずっと一緒に居られるなら魔力もこの身体も……何にもいらない!」
大賀がか細い息を吐きながら喋る。
それが私には耐えられなくて、見せてはいけないと思っていた涙すらついに流してしまった。
「ルーシー、あんまり……困らせるなよ。せっかくお前には他の奴よりも、長い寿命が与えられているんだ……。精一杯生きなきゃ損……だろう?」
「でも……でも、大賀が居ないとどうしたらいいのかわかんないよ……!」
私がぼろぼろ涙をこぼしながら大賀の手にすがるように握っていると、大賀がふっと得心したように笑った。
「……それなら一つ、俺の……頼みを聞いてくれるか?」
「聞く! なんでも聞くよ! だから……」
――私を置いて行かないで。
そう言おうとした最後は言葉にならず、胸に詰まった。
「……ありがとうな。なあルーシー、世界を回って……俺が見たことのない沢山の風景を見てきて……くれないか……?」
「え……」
なんでそんなこと? と困惑していると、それが表情に出ていたのか大賀が私の頭に手を伸ばしてきた。
「ルーシーは……生まれてからずっとこの聖凪から出たこと……無かっただろう? だから……世界中の綺麗なものや、壮大なものを沢山見て、感動してるルーシーが俺は……見たいんだよ」
本当は俺が連れて行ってやれればよかったんだけどな、と大賀が苦笑してまた私の頭を撫でた。苦さの中にも照れたような表情は、高校時代から全く変わってはいない。
懐かしい、遠い昔の日々を思い出したためか、胸がぎゅっと詰まった。
「うん、うんっ……! 大賀のお願い、絶対にか、かなえる、から……ぁ」
言葉がなかなか喉の奥から出て来ない。
どうして? どうして? もっと大賀に言うことが一杯あるのに!
「た、たい、がぁ……わ、わたし……ぜっ、絶対、ぜった、い、に、かな……えるよぉ……」
“だから、お願い”
精一杯絞り出しても、出てくるのは壊れたオルゴールのように断片的な音ばかり。
それでも大賀は私の言葉を最後まで聞いてくれてから、満足したように微笑んだ。
「ああ。ルーシー、お前だけが頼りだぜ」
そう言って先の二回よりも暖かく私の頭を滑った手は、重力に逆らわず……そのまま崩れて落ちた。
大賀の表情は柔らかい笑みのまま。
何度見ても飽きない、ほっとするような大賀のこの笑顔が大好きだった。
どれだけ見つめていたのだろう。辺りが暗くなって、大賀の顔が闇にすっかり隠れてしまった頃、私はようやくベッドから離れた。
立ち上がった私は、もう二度と大賀が目を覚ますことも私を撫でてくれることもないのだ、と永訣の別れを受け入れていた。
大賀と向き合っていた間、心で反芻していたのは遠い昔からずっと私の好きな言葉。
初めて聞いたときは嬉しさのあまり、大賀にねだって何度も繰り返してもらった言葉。
大賀はきっと覚えていてくれたのだろう。
“私だけが頼り”
最期に聞いたその言葉は、往古の記憶からわずかたりとも色褪せてはいなかった。
草の上に溜まった露が朝日を反射してキラキラと宝石のように光っている。
顔を洗うためにたらいへと汲んできた水に顔が映った。
「……あーあ、私ももうおばちゃんだね」
水面へと映った自分の顔に触れてみる。
ひやりと指先だけでなく全身に沁み渡った冷たさに心までもしんと落ち着いた気がした。
――私は今、人生の折り返し地点を曲がったばかりだ。
まだまだ先は長い。
でも終わりはきっと茎がぽきりと折れるようにあっけなく死んでしまうのだろう。
生命は誰しも生涯において輝ける時間というものを持っている。
私にとってのそれは大賀と一緒に居られた日々だった。
小屋の窓から何度となく見てきた朝日を一瞥し、人型を取るため全身を縛り付けていた魔力を解放する。
主を失った洋服が床に沈み、機能を失ったただの布切れとなった。
布の固まりから顔を出して見る久しぶりに低い視点。
覆うもののなくなった全身を風が舐める。
だけど寒いとは感じない。
身体の中心から溢れてみなぎる魔力が皮膚を突き破りそうに熱いくらいだ。
これならば聖凪から一番近い魔法特区まで飛べるだろう。
久しぶりの滑空はなんだか不安定で頼りないが、大丈夫だ。
隣にはいつも、私を包んでくれる温かい手が在るから。
あの暗い洞窟から連れ出してくれた。
勘違いだったけど、私の死を悼んで涙を流してくれた、優しいヒトの手。
さようなら聖凪。私のお母さん。
私は今日、貴方の元から旅立ちます。
さあ、
これから沢山の風景を見て、めいっぱい感動しよう
そしていつかまた大賀に会えたら
大賀の知らなかったこと、見たことのなかった物、私の感じた全てのことを
全部全部、大賀に聞かせてあげるからね!
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「……こーんな感じの老後が理想なのよねー」
「想像とはいえ俺、死ぬのかよ……」
「うん! だってお別れのシーンって感動的でしょ?」
「…もー好きなようにしてくれ……」
test
…………うーん。
大賀は苦笑してるけど、本当にこれが私の理想なんだよ?
ここのセンセーになれば別だけど、大賀もいつかこの学校を出て行く時が来る。
外の世界でお仕事に就いて、そのうち人間のお嫁さんをもらって、賑やかな家庭を作って……そして最期は沢山の家族に看取られて逝くの。
大賀ならきっとそんな幸せな人生を過ごすって、確証はないけどなんとなく想像がつく。
……でも、そこに私は居ない。
人間と植物、現実と魔法世界の隔たり。
ロミオとジュリエット以上に結ばれない運命だけど、けして叶うことはないと決まっているのだからロマンチックさなんて欠片もあるわけが無い。
だから遠くない将来やって来る日のために、今はただ綺麗で幸せな水の中に浸からせていてね。
「あー……ずっと一緒にってのは無理かもしれねーけどよ、でもルーシーと俺の家だっけ? そんくらいなら今すぐ作ってもいいぜ」
「ホント!?」
「ああ。執行部の分室も校長室もあるけど、よく考えたら俺とルーシーが誰も気にせずにのんびり出来るところなんてねーもんな。だから校長たちにも柊たちにも内緒の、俺とルーシーだけの秘密基地ってのがあってもいいかもな」
「た…大賀ぁ〜! 大好きっっ!!!」
「おわっ!! 目を塞ぐなっつーの、見えねーだろ〜!」
「や〜だ! 離れないも〜ん!」
今は私だけの大賀。
私にだけは弱いところも格好いいところも全部見せて。
その思い出があれば残りの長い人生も“大賀”と一緒に生きていけるから。
end.
これにて終了です。途中、変なレス入ってしまいすみませんでした。
死ネタと捏造嫌いな人からは怒られそうな話ですが、自分では割と気に入っています。
ルーシーの妄想は大体70年後だと思ってください。
いいと思います
いや、いいですGJ
GJ
遅くなってスマソ
158 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 13:56:23 ID:P7gJOW4k
GJとしか言えないな。
保守がてら上げておく。
まさしく良作!!ぐっじょ!!
エロパロ板で泣く日がくるとは思わなかった…
以下、俺の心境↓
お、なんか一杯レスついてるじゃねーか。誰かが言ってたエロ系の投下か?ワクワク(o*´∇`)o
↓
なんだよ、エロなしの人の作品かよ…ショボ━(´・ω・`)━ン でも一応読むか…死ネタ嫌いじゃないしな
↓
……………………(ノД`)・゚・ ウオーン
舐めててすみませんでしたー!
なんつーか、
>>155がM0大好きなの伝わってきたよ。GJ。
あけおめことよろ
ルーシーかわいいよ、ルーシー
ほ
164 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 13:57:05 ID:E1cuAnyN
ほしゅ
165 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 19:28:23 ID:Y9OX3Qca
gui
ほす
保守