かーいい幽霊、妖怪、オカルト娘でハァハァ【その13】

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588名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 18:19:19 ID:lA+VGCGH
>>587
ありがとうございます。そちらに投下します
589名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 23:12:53 ID:JeLdIQPh
新しいまとめサイト作らないの?
>>1のはもう機能してないみたいだし
590名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 02:02:41 ID:U0rlwkAk
そうなの?
591名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 02:26:24 ID:k9rEejKF
「しゅごれー」とかタイトルつきそう、と発言して

もう既出なんじゃないかと戦々恐々
592名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 09:20:08 ID:w8aHicHI
 大寒の夕方のこと。
 宅急便が届いたので、サインをして受け取る。
 あまり深く考えずに、伝票を破いてデカいダンボールを開ける。
 実家の両親がじゃがいもでも送ってきたんだろうと、勝手に決め付けていた。
 で、開けてびっくり玉手箱。
「うらめしや〜」
「がるるるる〜」
「さらさらさ〜」
 中には三体の可愛らしい悪魔が。
 ……これは、どこから送ってきたのかな?
「えーと――黒須三太、現住所フィンランド」
 これは性質の悪い悪戯か何かでしょうか。
 そもそも今頃?
 って、家の玄関が異界化し始めてるし。これは本格的にまずい。
 かと言って使役なんて出来ないし、召喚師みたくどこかに囲っておくことも出来ないよな俺は。
 …どうしようもねーな。諦めよう。
「おまえがさまなー?」
 は?
 そんなことを言いながら、真っ先にダンボールから出てきたのは、喋る女の子人形。
 宙に浮き上がり、俺を見下ろす。
 名札”悪霊ナナ”。
「違うね。どうしたもんだろ」
「ジャア、えさ、ダ」
 ダンボールから首だけ出して片言で喋る、二体目は赤い目の子犬。
 そのサイズにして、俺を食い殺そうってか。
 名札”妖獣ハチ”。
「でもこの餌、美味しそうにないですわ〜」
 喜ぶべきか、それとも失礼を窘めるべきか、結構迷う。
 最後の一体は、気づいたらダンボールの端に、優雅に腰掛けていた。
 女性のような体のラインは緑の肌で、小さな頭と両腕の先が合わせて三つ葉になっている。
 名札”妖樹キュー”。
「OK。他に何かないの?」
 と言って中を覗くと、電子辞書っぽい物が置かれていた。
 うーん何々? カシオ製のCOMP? 取り扱い説明書があるね。
「……よし。最初に、三人は面倒見切れないから、お前ら合体して一人にするわ」
『いーよ いいダロウ 良いですわ〜』
 ちっとは躊躇してくれな…口を一斉に揃えて、何かあると思うだろ。
 ま、人生見切り発車が肝心や。ほな、ちょいと電池入れて。
「いくで、ポチっとな」
 電源を押すと、その場にいた三体の悪魔は吸い込まれていった。
『召喚プログラムver7.3。シリアルナンバー確認。システム起動中…』
 なるほど、普段はここに入れておけば良い訳だな。
 それじゃ、まぁパパッと合体させちまいやしょう。

 目の前には、ほぼ人間っぽいシルエットの女の子が立っていた。
「――私の名前は外道トー。今後ともよろしくです」
「あーどうも。とりあえず上がって」
 って、振り返って家の中見たら、異界化完了してるじゃん! 不穏なオーラが立ち込めてるよ!
 説明書見ると、えー……”普通の空間ではマグネタイトがないと、悪魔は弱ってしまいます。彼らにとって住み良い環境を作る為に、まずは自宅を異界化しましょう”。
 で、自宅の全自動リフォームサービス付きってか。
「あの…石堂様」
「何で俺の名前知ってるの」
「登録されてるから、知ってるです。…二人で頑張って、地上を征服するです」
「……OK、まずは状況と心の整理をするから、しばらく中で寛いで下さい」
 という訳で、彼女を居間に通し、座らせてお茶を出した。
 あん○るやすこのなんでも魔○商会シリーズが気に入ったようで、今は読書に夢中だ。
 とりあえず親睦深める意味で、襲っちゃおうかどうしようか考えている。


以上。保守なので続きはない
593名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 03:09:44 ID:fprRVdM2
ナナとハチとキューを合成したら、ニジューシなんじゃないだろうか。
ともあれナイス保守。
続きなくとも新作乞う。
594名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 22:01:19 ID:NR/FYykY
>>592
オレサマ オマエ マルカジリですね、わかります(性的な意味で)

面白かったので続きじゃなくても投下待っているだぜ
595名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 03:25:51 ID:5JqLH7PD
ほしゆ
596名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 20:16:10 ID:FOfFINha
保守しておきましょう。
597名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 23:24:51 ID:9mSD94pB
涙で濡れた部屋に
ノックの音が転がった
誰にも会えない顔なのに
もう、何だよ
どちら様?

名乗るほど大した名じゃないが
誰かがこう呼ぶ
ラフメイカー
あんたに笑顔を持ってきた
寒いから
入れてくれ

ラフメイカー!?
冗談じゃない
そんなもん呼んだ覚えはない
構わず消えてくれ
そこにいられたら
泣けないだろ



思い出してください
楽しかったあの日々

思い出してください
未来のことなんか考えずに過ごした日々

あなたは今、笑えてますか?
598名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 00:03:26 ID:ENuS7NYQ
「笑えるわけなんか……ないじゃない」
「おやおや、それはいけない。あなたは、どうすれば笑えるのですか?」
 男の言葉に、だが、少女は応えない。
「私はラフ・メイカー。ですが、貴方がどうすれば笑えるかがわかるわけではない。
 全く、われながら不器用な物です。笑わせる為に生きているのに、その方法を
 自分で見つける事ができないのですから」
「生きてるだけ……いいじゃない……」
 少女は、搾り出すような声で言った。
「生きてるって事が、どれだけ素晴らしい、奇跡みたいな事なのか……あたしは
 全然知らなかった……知らないまま……死んだ」
 少女は飛び上がった。跳んだのではなく、飛んだのだ。
「そして、今はこの有様よ。ここから離れる事もできない。誰も、何も訪れる事の
 無いここで、何もしないまま、無為に日々を過ごして……一体、あたしはどうして、
 こんな風に苦しまなきゃいけないの? いつまでここにいればいいの?
 一体……何があたしを、この場所に……この世界に留めているの!?」
 少女の搾り出すような声は、次第にその大きさを増し、やがては叫びとなった。
 その叫び声に合わせるかのように、周囲に散乱していた瓦礫が宙を舞い飛ぶ。
「ラップ現象、ですか」
 男はその現象にさして驚く事も無く、ゆっくりと宙に浮く彼女の元に歩み寄っていく。
「それが、貴方の悲しみの理由。貴方の笑えない原因、ですか」
「……そうよ。あんた、何て言ったかしら? ラフ・メイカー? 人を笑わせる為に
 生きてるって、そう言ったわよね?」
「ええ。その為に、私は生きています」
「だったら……人じゃない者を笑わせるのは、管轄外なんじゃないの?」
 少女は、全てを諦めきったような瞳で、何かを探るように、男を見た。
「……貴方は、人ですよ。私は、二本の足を持ち、意志を持って会話をする存在を、
 人間意外に知りません」
「人間は、空を飛ばないでしょう?」
「いいえ、私が知らないだけで飛ぶかもしれません」
「人間は、周囲の瓦礫を空に舞い飛ばせたりしないでしょう?」
「いいえ、私が知らないだけでするかもしれません」
「……あんた、滅茶苦茶じゃない」
「よく言われます」
 そう言って、男は少女の視線を真正面から受け止めた。
「大事なのはですね、貴方が人間であるかどうかという事実ではなく」
 そこで、男は、ラフ・メイカーと言う名を名乗りながら、それまで全く
動かそうともしなかった両の唇の端を、持ち上げた。
「私が、貴方を人間だと思っている。その事実なのですよ」
「……やっぱり、あんた、滅茶苦茶だわ」
 呆れたように、少女は言った。
 すると、ラップ現象はやみ、少女の身体もそれに合わせるかのように、
地面へと降り立った。
599名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 00:04:38 ID:ENuS7NYQ
「……で?」
「はい?」
「あんたは、どうやってあたしの事を笑わせてくれるわけ?」
「そうですねぇ……」
 男はしばし逡巡すると、少女が驚くような事を言った。
「愛を、語り合ってみませんか?」
「……は?」
 唖然とする少女に向かって、男は言葉を継ぐ。
「愛を語り合う、愛しあうという事は、それはそれはとても素晴らしい事です。
 おそらく、貴方はそういった事を知らずに死に、それが心残りになって、
 今も笑えないまま、悲しそうにしたまま、ここにとどまっているのではないかと、
 そう私は推測したのですよ」
「……愛を……って……要するに、あたしが、あんたに、抱かれるって、事?」
「それもありますね。そこまで行かなくても、愛を語り合う事はできるようですが、
 最終的には皆そこに行き着くのは、確かにその通り」
「ば、馬鹿じゃないの!? なんで、そんな……あんた、ただの通りすがりじゃない!」
「そうですね、確かにそうです。でも……一目惚れというものが、世の中にはありまして」
「……あのさ」
「なんでしょう?」
「頭湧いてんじゃないの?」
「……一目惚れした相手に頭沸いてるとか言われた……どうしよう、泣きそうだ……」
「あんたが泣いてちゃしょうがないでしょ!?」
「ええ、そうですね。泣くのはやめましょう」
「……まあ、その……そういう事、興味無いわけじゃないし……それに、あんた、
 別にその……格好悪いってわけでもないから……別に、その、ね? 絶対に
 嫌だってわけじゃないけど……でも、心の準備というか……まだ、したこと、無いし……」
「では、私の方からお願いしましょう。お願いします、貴方を抱かせてください!」
「ッ……! ……ま、まあ、ね? あ、あんたがそこまで頼むから、仕方なく、よ?
 そこの所は、しっかり理解しときなさいよね!」
「はい、無論。私が泣くよりも、貴方を鳴かせた方が楽しそうですし」
「……あんた、あたしを笑わせるんじゃないの?」
「それは採取的に、であって、その道程においては、しっかり気持ちよくして差し上げます
 から、自然と鳴く事になるかと思われます」
「……なんかさ」
「なんでしょう?」
「ホントに頭沸いてるわよね、あんた」
「……どうしよう、泣きそうだ」
「でも、あたしも同じくらい沸いてるかもね……だって、別にいいかな、って……初対面の
 あんた相手に、思っちゃったんだもん……」
 そう言って、少女は目を閉じ、男の胸に、身体を預けた。
「……優しく、しますよ」
 男の言葉にこくりと頷き、彼女は男の顔が自分のそれに近づいてくるのを感じた。
600名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 00:05:42 ID:ENuS7NYQ
ここまで投下です。

なんか思いついたので。
601名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 00:23:51 ID:KmlHgze/
>>600
ラフ・メイカー…なんか素敵なキャラだね。
「どうしよう、泣きそうだ」(1回目)の辺りで、思わずニヤけてしまったよ。
軽めにGJしときます。
602名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 23:57:32 ID:gBVgE7X9
ラフメイカー、懐かしい
7〜8年位前にフラッシュで流行ってたな
603名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 22:14:24 ID:8S3Hxp3x
保守
604名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 12:34:25 ID:0rKV9TUx
蜘蛛の女の子妖怪
罠にハメる筈がうっかり自分の張った巣に自ら引っかかり1週間も食べれず
虫系妖怪に取っては生命の危機に瀕する程に衰弱し
自分は・・もう死ぬんだって諦めかけた時に
後々に契約し紆余曲折の末に相思相愛になり種族の壁を乗り越え結ばれる事になる男の子と運命的な出会いを果たす事になる
605名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 02:59:56 ID:ZMZqD0vF
代替わりしましたので、よろしく

【妖怪】人間以外の女の子とのお話27【幽霊】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1267983526/
606名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:07:13 ID:4JrdhpoB
とりあえず480前までロング保守ネタ
607名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:08:10 ID:4JrdhpoB
 こんにちは。どうも、石堂です。
 何を隠そう俺、派遣傭兵を夢見てます。
 そしてそんな若者にぴったりの学校があると聞き、親の反対を押し切って入って来たのがここ、”とあるガーデン”。
 正式名称は何となく伏せていますが、その道の最大手です。
 で、こちらに来てから紆余曲折、楽しい学校生活もいよいよ佳境となりました。
 ここで傭兵(通称SeeD)として認められる為には、厳しい筆記・実地試験をクリアしなくてはいけません。
 その為に授業を受け単位を取りつつ、日夜トレーニングやシミュレーションを重ねてきました。
 しかし、その実地試験を受ける為の必須課題が、ガーディアンフォース(略称GF)を一定数従えること。
 GFとは人間に宿す(ジャンクションする)ことで、その力を自ら行使することの出来る、精霊のようなものです。
 そのGFを取る為に、生徒は指定された近場の洞窟から遠い遺跡にまで、世界各地へと赴くのです。

 さて、長ったらしい前置きはこれくらいにして、とりあえず俺もそんな立場。
 囲碁の院生である親友も同じような状況であるらしく、どちらが先にプロになるのか競争中。
 と言いつつ、割と修学旅行気分だったりもするんだけどね。
 しっかしフェアじゃないと思うこの世の中。
 とある伝説のSeeDはシヴァだケツァだイフリートだ、って試験前からチートみたいな大物揃えていたらしい。
 俺が捕まえに行くのはグレムリンだよ。どう考えても名前で負けてる。
 で、大陸横断鉄道に乗って向かうのは東洋の島国。
 俺の故郷も実はこの一地方だが、やはり名前は伏せておく。
 何でもここに佇む西洋館の奥で、「グレムリン、ゲットだぜ!」出来るとのこと。
 東洋でありながら西洋って…いや、突っ込まないでおこう。

 で、予習用に図書館から借りて来たGFカタログによると、こいつは機械に悪戯する精霊らしい。
 個体により外見は異なるが、割と生まれたのは最近で、幼い容姿であることが多いとのこと。
「準備に抜かりなし、か。いや結構結構」
 隣で独り言のように呟くのは、今回引率してくれる教員・臼井。
 普段ゴーグルを付けっ放しの変人で、非常勤のSeeDらしいが、詳しくは知らない。
 何でも、普通はクラスの担当教官がそのままやってくれるっぽいが、人手が足りないんだと。
 その為、外で仕事の少ないSeeDに依頼するという、現実的な構図がある。
 ただ、課題を受けるのに以前は外部監視が着いたらしいんだけど、今は全部教員の担当制って話だからなぁ。
 細かい部分は個人判断らしいから、悪い先生に当たると難易度は跳ね上がる。
 例えばコロポックル取りに行った他所は、案山子って非常勤のやる気のない仕切りで酷い目に遭ったとか。

 とりあえず、これから実戦が待っている。
 油断すれば死にさえする。同意書にサインもしたから、誰を恨みも出来ない。
 だがそんなことで今更怯む俺じゃない。既に課題は二つパスしてる。
 サハギンは共用、ファントムは仮契約も、一応俺が使えるローレベルのGFだ。
 今回ファントムは里帰り(?)の為、連れて来れなかったが、充分。
 俺一人でも戦える自信はある。
「自尊心に囚われぬよう、注意しておけ」
「分かっていますよ」
 あーあ、出来れば女性教官と一緒が良かったな。
「…ふん、まぁ良い」

 鉄道を乗り継ぎ、無人駅に降りる。
 辺り一面森だ。ここを抜けて目的地の西洋館に向かう。
 モンスターと遭遇率高そうだな。嫌んなっちゃう。
「どうした、諦めて帰るか」
「冗談でしょう? 本気で尻込みしてる訳じゃないですよ」
「ふふ…結構結構」
 臼井はそう言うと、GFを纏った気を発し始めた。
「来い、サトリ」
 言葉に呼応するように、右手に装着していたボウガンに力が収束していく。
 このGFもカタログに載っていたが、なるほどこれは癖のある…。
608名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:09:02 ID:4JrdhpoB
「私のサトリは攻撃にジャンクションすることで力は勿論、飛び道具を誘導仕様と出来るのだ」
 命中率ほぼ100%、か。
 サトリの心を読む能力がこの場合矢に乗り移り、避ける敵をも確実に射止める。
 また通常ジャンクション中でも、本人にはその能力が影響する――恐ろしや。
「研究熱心だな。では行くぞ」
 俺も素早く、サハギンをジャンクションする。
 さすがに現役のSeeDと比べると実力差を感じるが、こちらも鍛えている。
 それこそ恐竜でも出て来ない限り、簡単に後れは取らない。
 既に雑魚から魔法の補給(ドロー)もばっちりだ。準備万端!
 正直、体動かしたくてうずうずしていたんだよな。

 俺の得物は仕込み槍。軽さと切れが持ち味だ。
 その軽さを利用し敵を翻弄する一般的な戦術から、蜃気楼の妖精(ファタモルガナ)と呼ばれている。
 名前に反し、どちらかと言えば暗部系の仕事をするSeeDがよく使う。
 ちなみに中二ファンタジー&二次設定目白押しだが、勢いで突っ切る。
「…敵っ」
 視界に現れたのは、巨大バエの集団。
「石堂、貴様のお守はせん。自分の身は自分で守れ」
 手厳しいこって。でも、そのくらいじゃないとね。
「はぁっ!」
 向かって一匹、まずは先制攻撃で切り落とした。

 戦闘はすぐに終わった。普段外でよく相手しているから、訳なし。
 簡単な傷は回復魔法で治療。
「筋は悪くない。ただ、動きにムラがあるな」
 臼井は顎を擦ってにやにやと笑う。
 左手には接近戦用のバグナクだろうか。鋭利な鉤爪が覗く。
「そうですか」
 俺は心を読まれることを、あまり気にしないようにしている。
 元来能天気馬鹿だから、それもまた良し。正直に何思ったって、敵じゃないんだから良いや。
 勿論、色んな教官と比べたら、苦手と言わざるを得ない人だが。
「…さて、急ぐぞ」

 最初のモンスター群を退けてからは、割とエンカウント! ってのもなく森を進めた。
 二、三度戦いを経た辺りで、目的地となる建物が見えた。
「ここか」
 臼井は門の隣壁に背をもたれ、腰を下ろした。
「補助の必要は無いな。一人で行け」
 全幅の信頼か、それとも単に怠けているのか。
「あ、これ、ストップウォッチです。制限時間決めることになっているそうですが、最長の四十分で」
「十分で帰って来い」
 早く終わったら暇潰しして、ギリギリに帰るつもりなんだけど、それじゃ制約にならないってか。
「甘い甘い…だが、ふふ…まぁ良い」

 俺は単身、西洋館へと乗り込んだ。
 薄暗いエントランスに人が住んでいる気配はなく、殺風景に散らかっている。
 魔力溜り(ドローポイント)探しも良いが、まずは奴さんのいるであろう部屋へ、直進するか。
 途中道を塞ぐモンスター共も割と骨はあるが、体の温まった俺の敵じゃない。
 吸血コウモリをファイアで焼き尽くし、零れた遺灰を踏みつけて先を急ぐ。
 って、こんな所で無闇に魔法使ったら火事になるわ。危ない危ない。
 結構高揚してるな、俺。落ち着かないと。
 こういう時うっかりやらかすからね――ってクラス担当のビアンキに言われたっけ。
 一旦止まって、深呼吸。すー、はー。
 さあ、この扉の先が俗に言うボス部屋だ。気を引き締めて行こう。
609名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:09:48 ID:4JrdhpoB
 入るとノイズのような音が、キーンと響いてきた。
 中は、洋館において異彩を放つ、近代的なコンピュータールーム。
 一歩足を踏み入れると、装置のランプのみだった部屋に照明が灯った。
「…」
 目の前に、霊的な力が集中していくのが分かる。
「……お兄さん、誰?」
「俺はガーデン所属の石堂悟。お前の力を借りたい」
 力が、形を成した。
「イシドー?」
 それは普通の女の子の声と、姿をしていた。

「くちゃくちゃ…ぷうっ」
 ガム噛んでら。うわ、おっきな風船。
 それにしても、ミニの吊りスカートに、ツインテールか。
 何この某八九寺(以下略)っぽい外見は。ロリっ子?
「妖魔街(シフターマーケット)から格上げを貰うには、悪くないですね」
 そう、召喚獣と言っても種類は様々。ただし彼らは人間以上の階級社会に縛られている。
 そして一般的にはSeeDを利用して、その名を挙げる。
「勿論、俺が弱い人間なら名折れにしかならない訳だがな」
「分かってますよ」
 だから確認の意味も含めて、一戦を交えるか見届けるのが彼らにおける共通認識だ。

「では行きます、イシドーさん」
 空気がぴり、と緊張する。静電気が全身を襲うような感覚。
「磁界発動っ!」
 そう言うと、部屋の隅々に置かれた機器が、がたがたと揺れだした。
「――っ!?」
 慌てて飛び退いた目の前を、四角いそれが通過し、ブロックのように別の物と連結した。
 磁気により、動く鉄塊か。スピードもあり、当たれば当然凶器。
 こいつで轢き潰そうってか。だが、こっちだって生身の人間とは違う。
「サンダー!」
 魔法には魔法で応戦するってもんさ。

 機械系は、電気属性が弱点と相場が決まっている。
 トラップルームと化した周囲も、魔法で押し返せば恐くはない。
「なかなかの使い手――」
「そこかっ」
 声の源に隠れていた影。素早く槍を構成し、標的を薙ぐ。
「!」
 手応えあり。
「――うわっ!?」
 と、油断は禁物だった。今度は金属片が俺を背後から、掠めて行った。
 目の前のモニターにくっついたと思うと、今度はまた反発し向かってくる。

 小賢しい戦法なのは、裏を返せば正面からぶつかり合う力に欠けているということ。
 トレーニングの成果も100%じゃないが、出せている。勝てる範囲内。
 金属片を弾き返し、的確に敵を叩く。
「あうっ!」
 攻撃の応酬の末、遂に力を失ったか、目の前に尻餅を突くグレムリン。
 回復魔法は一度だけ、後は力で攻撃を抑えきれた。俺にしては上出来。
「イシドーさん…負けました」
 物分りの良い子で何より。
 健闘を労って手を差し伸べると、悔しそうにしながらも、応じてくれた。
「…仕方ない。お兄さんに、力を貸しますか」
610名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:10:40 ID:4JrdhpoB
 彼女は立ち上がり、埃を叩いている。右膝に絆創膏など、貼ってある。
「何だ? 気乗りしない風な顔だな」
「人間相手に、ここまで無様にしか戦えないなんて」
 確かに、思ったよりは手応えには欠けた。
 そして大は小を兼ねる。強いGFって割とデカくて迫力があるもの。
「ま、これから一緒に強くなろう」
 名前で負けているというのが本音なのは確か。でもとりあえず、良い。
 俺にとって初めての、専属のGF……ってことになりそうだから。
 借り物でも仮契約でもない。これは本物のSeeDに近づいたような、感触を得る瞬間だ。
「てな訳で、今後ともよろしく」

 さて、GFにも、生物的な感情は存在するもの。
 当然好き嫌いもある。それを体に宿すのだから、意思疎通は重要だ。
 ロボアニメでよくある”シンクロ”って奴で、これが不十分だと100%の力は出せない。
 幸い、今装備中のサハギンは初心者用。温厚で、複雑な思考のない動物タイプ。
「しばらくお兄さんを観察させてもらいます」
 そんな注文をつけられるのも、珍しくはない話。
「……」
 まだ実体化したままのグレムリンは、俺の後をこつこつと付いて来る。
 見た目が普通の女の子なので、どうも雰囲気が出ない。
 と、愚痴っても仕方ないので、時間潰しがてら館内を探索してみることにした。
 
 雑魚を退け、魔法溜まりから魔力を補給しながら、その辺を歩き回る。
 まだ十分経ってるかすら、怪しい。油断は禁物、しかしこれほど呆気ないというのも…。
「お兄さんは、やっぱり力を求めてるんですか?」
 振り返ると、彼女と目が合う。
「ガーデン生である以上、少なからずそういう部分はある」
「ふーん」
 世に言うグレムリンは普通やんちゃらしいが、こいつは割とませている。
「じゃ、もし私より強い子が、お兄さんの仲間になると言ってきたら、乗り換える?」
 会って間もないと言うのに、随分難しい質問だこと。
「簡単に決められることじゃないな」

 ぱん、と風船が割れる音。
 グレムリンが、俺の隣でガムを噛んでいる。
 椅子を見つけたので、埃を払って一休み中という訳です。
「一応、私はお兄さんを宿主にする訳ですから、無責任は困ります」
 なんて言って、それから暫く、彼女は黙っている。
 もう少しお高く留まってるもんだと思っていたが、内面は結構ナイーブなのかもしれない。
 そんな人間じみた性格、使う側にしてみれば困る。
 しかしここで、やっぱりこの話は無かったことに――なんて言われてもまた困る。
「…心配しなくても、お前を無下に扱うような真似なんてしないよ」
 そんなんで強くなっても、格好悪いし。

「さて、この部屋には何があるのかなっと」
「……」
 さっきからどうも、彼女の様子がおかしい。
 俺を観察すると言いながら、まるでじっとしてほしいように見える。
「ここのボスは、お前だろ? 見つかっちゃやばい物でも置いてあるのか」
 立ち止まって訊いてみたが、表情は曇ったまま。
 質問の仕方が少々アレだったかな? それにしても、変な奴。
「あ…」
 ドアノブに手をかけた時、彼女が止めた。
「?」
611名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:11:22 ID:4JrdhpoB
 本能が危険を察知したのと、ドアが開いたのはほぼ同時。
「…!」
 これは、もしかして、入っちゃいけない部屋だったとか?
「何だ?」
 ぞく、と体が震える。
 …デカい。そして、それ以上の威圧感が部屋を重く覆っている。
 目の前で待ち受けていたのは、伝説の人食い獣。
 ――獰猛な魔界の獅子、マンティコア。
 生半可な実力じゃ、殺されるレベルの相手だ。しかし、何故こんな所に?
「…成る程。久々に、外の空気を吸えそうだ」

「……!」
 分が悪い。一か八か、逃げるか?
「そう警戒するな。小僧、ワシと契約して貰おうか」
 獣の瞳孔が、俺の動きを牽制している。
 針の筵のような緊張感。下手に動けば、即座に飛び掛ってくると確信出来る。
「悪いが、お前との契約は認可が降りていないんだよな」
「グレムリン程度を従えて、悦に入るのは早かろう」
 流暢な言葉を話すマンティコアは、普通のモンスターではない。
 こいつもまた、GF。しかし…。
「無論、断るならば、食ろうてやるまで」

「さて、どうする? かかって来るなら、相応に手加減はしてやるぞ」
 危険な相手だ。少なくとも、今の俺では。
 ガーデン指定の課題だからと、甘く見ていた。まさかこんな落とし穴があろうとは。
「や…やめて下さい。この人は、私が先に…」
「失せろ」
「ひっ…!」
 圧倒されるグレムリン。状況は最悪だ。
 しかし、泣き言を言ってもいられない。覚悟を決めるしか、ない。
「悪いが、俺は手加減する余裕はないぜ」
 戦闘体勢をとる。

 冷や汗が流れ落ちる。次の瞬間には、腕か足を失っているかもしれない恐怖。
 自信を、取り戻せ。こっちだって、サハギンがいる――!
「うおああぁっっっ!!」
 焦りは無謀を生む。自らを奮い立たせようとして、先に切りかかる。
 スローモーションの中で、”まずい”という思考に囚われる。
 判断ミス。暴走。すぐに、後に退け!
 マンティコアの右の前足が、動く。
 ――速い! 薙ぎが、来る!?
「う、あっっ!!」
 衝撃。

 ガーデンの訓練施設に、恐竜がいた。
 昔から、とても太刀打ち出来る相手じゃないと、出現エリアにすら近づかなかった。
 強くなって、GFを使いこなせるようになって、もうそろそろ良いだろうと一度だけ戦ってみたが、桁違いだった。
 とてつもなくデカく、タフで、凄まじい攻撃力。何度攻撃しても、倒れる気配がなかった。
 こんな奴を相手にするのが、SeeD? 傷だらけの体で愕然とした。
 どれだけ場数をこなせば、強くなれば良いんだ?
「こんなものか?」
 咄嗟に槍で攻撃を受け止めたが、痺れるような痛み。
「くそっ!」
 足りない。まだ、俺には足りていない。
612名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:12:14 ID:4JrdhpoB
 本当に力が必要な時――それは、予期せぬ形でやってくる。
 その時、俺は迷うかもしれない。
 虚勢を張る余裕なんて無くて、例え悪魔に縋ってでも…。
 それはまさに今だった。マンティコアに対し、勝機を見出せない。
 強い。故に、頭に血が上っている。冷静な戦いなんて、しようもない。
 致命傷は抑えられているが、傷は増え、鼓動は更に荒れる。
「はぁ…はぁ…」
「活きの良い奴が来たと思うたが、軟弱、だな」
 回復魔法も追いつかない。ダメージも入っているのかどうか…。
 死を覚悟する。寄り道なんて、するもんじゃなかった。

「!?」
 膝を突いた俺の目の前に、グレムリンが立つ。
「お兄さん…ここは逃げて?」
 震えている。それでも俺を庇うように、両手を横に。
「雑魚が何のつもりだ?」
 やばい。俺より先に、こいつが殺されちまう。
「お前が手を出すことじゃない」
「…言わなかった、私が悪いの。だから、すぐに――っ!?」
 鈍い音。視界から、彼女が消えた。
 変わって立っているのは、邪悪な形相の魔獣。

「自由は惜しいが…小僧、自然の摂理と思うて諦めよ。今、貴様の四肢を裂いて、骨までしゃぶり尽くさん」
『!?』
 何だ? 頭の中が、ざわついて――。
『…く、あぁ…あっ』
「苦しむな、今楽にしてくれるぞ」
 そんなこと、言ってる場合じゃ――ないんだよ!
「うぬ?!」
 相手が齧りつこうとする刹那、右腕に、力が篭った。
『退け!!』
 槍を掴み払い除けると、何故か相手は、その言葉に従った。

 いや、違った。
 マンティコアの巨体は、衝撃に弾かれたように対向に飛び、壁に激突したのだ。
 部屋は激しく揺れ、目の前が瓦礫になる。
 火事場の馬鹿力? それとも……右腕と、槍。
 普段とは違う、力が漲っている。そして、体に纏うオーラは見覚えがある。
 ウォーターブルーの気、アクアオーラだ。
 ということは、まさか? そうだ。忘れていた奥の手があった。
 ファントムとサハギン、二体を組み合わせることによって、発動する特殊ジャンクション。
 武器強化”オーバーソウル”。
 しかし、ファントムは連れて来ていないはずなのに?

 その疑問の答は、すぐに見つかった。
 グレムリンだ。彼女が視界から消えて、どこに行ったか。
 ――俺の中に、転がり込んだんだ。そして、押し出されたサハギンが、武器に憑いた。
「…完全に、仕留めたと思うたわ。隙を突かれたぞ…」
 瓦礫を除け、起き上がるマンティコア。今のはかなり効いたらしい。
 しかしこちらも不安定だ。初めて乗りこなす、と言って良いグレムリン。
(イシドー…さん)
「? お前――」
(さっきので、かなり、深手を……でも、ついて、ますね…)
「……くたばるなよ。俺は負けない」
613名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:12:56 ID:4JrdhpoB
 GFの一般的な奥の手、それは召喚だ。実体を呼び出すことで、持ち得る能力を如何なく発揮出来る。
 人間が制動出来る限界は、時間のかかる一回の召喚につき、一度の攻撃・補助。
 それでもその効果は通常のそれとは比べ物にならない。が、力の強大さ故に術者に負担をかけ、周辺の環境にも影響を及ぼす。
 よって現役のSeeDが召喚を濫用することは禁じられており、無用に使えば即ランクを落とされる。
 何より攻撃型は基本的に、やることは無差別攻撃なのだ。民間人の安全が、保障される訳ではない。
 かと言って、ただジャンクションし、身体能力を強化するだけで良いのか。
 広い攻撃範囲を、凝縮する方法はないのか――そうして編み出されたのが、このオーバーソウルだ。
 二体のGFを体と武器それぞれ同時にジャンクションさせることで、従来以上の攻撃力を生む。
 術者の器量で効果は大きく変わるが、その一撃は狭い分、重い。
 なお、本編にそんな設定は無いからとスク○ニとか集○社とかにチクらないように。

「武器が、強化されたな…そして、貴様自身の特徴も、変化した」
 爪と何度か切り結んだが、確かに手応えが違った。
 体が軽いというか、速い。その分力が落ちたか? だが、サハギンの槍で補える。
 GFが上げてくれる身体能力は、個体によって異なる。今は、スピード重視。
 良い組み合わせだ。これならいける。
「しかし、まだだ小僧ッ!」
 咆哮すると、裂けた口を開くマンティコア。赤い光が煌いた。
 ファイアブレス! 瞬く間に、激しい火炎が噴出される。
 渦を巻きながら、炎が俺を捉える。だが、水属性のアクアオーラには、相性が悪いんだよ。
「お前こそいい加減、諦めろ!」

 火炎の道は敵の、そして自分の視界をも遮る。
 相手は気付かない。水を纏った槍がその中心を逆行しながら、自分の喉元へと迫ってくるのを。
 俺は渾身の力を込めて、槍をそこに通してやった。
 炎は目の前でサハギンの力と衝突し、周囲に押し流される。当然、俺には当たらない。
 だが、相手まで届かなければ、負ける。
「……」
 炎が、徐々に弱まっていく。
「……!」
 槍は、アクアオーラを推進力にし、そして――目標を貫いた。
 巨体が、崩れ落ちる音がする。

「ごふ…見事…」
 串刺しにされたマンティコア。戦える力はもうないだろう。
「はぁ…あぁっ」
 全身の力が抜ける。こんな気の詰まる戦闘をすることになるなんて。
 ま、勝ったんだから反省は二の次。とりあえず、槍は返せよ。
「ぐッ…! …小僧の力、見届けた…ワシを従えるが良い」
 傷口から抜いても、相変わらずよく喋る。GFだから、簡単には死なないか。
「だから、認可が下りてないんだって。違反生徒になってしまう」
「……」
「それに、今回はちょっとした偶然も重なって勝てただけ。出直して来るよ」

 その場で回復されても困るので、俺は逃げ出すように部屋を後にした。
 一歩、二歩と、危険対象から遠ざかるにつれ、自然と忘れていたダメージが、痛みとなって体に現れてくる。
「…って…!」
 思わず立ち止まって、回復魔法。本当に、ボロボロだ。
 と、背後にどさ、という物音。
「!?」
 一瞬、絶望的な想像が頭を過ぎった。
 しかしそこにいたのは、いつの間にか俺から抜け出したグレムリン。
「…無事だったか?」
「……」
614名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:14:15 ID:4JrdhpoB
 彼女は目を閉じて、横たわっている。血は出ていないが腹部の抉られたような傷が、生々しい。
 嫌な予感がして、寄って体を揺する。声をかけてみるが、返事が無い。
「サハギン、戻ってこい」
 武器から俺の中へ、力の移動。
 GFに回復魔法は効かない。分かっているが、一度だけ試してみた。
 ダメだった。やはりあの一撃は致命傷だったのかもしれない。
「……」
 人間とは違う。完全に死んで消滅してしまうことは無いはずだが、こんな状態のままでは。
「……はぁ」
 あれから何分、経ったか。もう四十分、過ぎてるかもな。

 俺はしばらく、彼女を抱きかかえたまま、その場に座り込んでいた。
「…ん」
 ぴく、と体が動く。辛うじて、体力は残っていたのか。
「大丈夫か」
「……イシドー、さん? わた、し…」
「待ってろ」
 何かあった時用にと、一個だけ常備しているGポ。専用の回復薬だ。
 無駄に高かった奴だが、こういう時でもないと必要ないだろうし、良いや使っちゃえ。
 さて、後は臼井にどうやって言い訳するか――って、サトリ相手じゃ正直に話すしかない、か。
 あーあ、落第かな俺。自業自得だが。

「…イシドーさん、大分楽になりました」
 起き上がるグレムリン。傷も一応、自然治癒のように塞がっていた。
「それは結構。じゃ、行こうか」
「あの!」
 大きな声。おっと、手を貸してやらないと。
「ほい、立てるか?」
「あの……ごめんなさい。私、本当は…」
「とりあえず外に出る。話は後にしてくれ」
 じっとしていればまだ良いが、こんな場所でフラフラしていたんでは、直にモンスターに襲われる。
「……はい」

「苦戦したようだな。ふふ…だが、良い面だ。一つ死線を越えたか」
 にやりと笑う臼井。いや全く、大変でしたともさ。
「成る程、マンティコアか。SeeDの玉子には辛かろう」
「一応、グレムリンはここまで連れて来ました」
「莫迦者。所詮ガーデンの課題だろうと高を括ったな。如何なる時も、任務を想定して行え――違うか?」
 仰る通り。時間長めに取って暇潰しなんて、浅はかだった。
「すみませんでした」
「しかし、ふーむ…自惚れと油断が巻いた種に変わりはないが、それもまた結構結構」
「は?」
 彼からストップウォッチが投げ渡された。

 時間は五十二分二十九秒八七。タイムオーバーで失格だ。
「私は目が見えん。それは”そのまま”持って帰って報告する」
 そう言うと、俺に背を向けて森の方へと歩いて行く。
「あの〜?」
「先に駅に戻る。後は、好きに始末しておけ」
「……」
 何と言うかこの人、読めないと言うか、食えないと言うか――。
「ふん…まぁ良い」
 って、聞いていたのかよ。本当に、敵には回したくない存在だなぁ。
 とりあえず、課題は一応、これで終わりだ。
615名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:15:17 ID:4JrdhpoB
 臼井の姿が完全に見えなくなった辺りで、
「お兄さん、それは?」
 と、背後で様子を見ていたグレムリンが、俺を呼んだ。
 俺はこの課題の概要を、彼女に説明した。
「――で、決めていた四十分を超えてしまったという訳です」
「……」
「ん? 何でお前が、そんな申し訳無さそうな顔するんだ?」
「…私を見ててくれたせいで、遅れちゃったんですよね」
 あーそう言えば、十分程度だったか。確かにあれがなければ、ギリギリ間に合ったかも?
「かと言って、課題のお前を瀕死で連れて戻ってもな」

 彼女は俺の手から、ストップウォッチを取り上げる。
「触っても良いが、壊すなよ」
 言い終わらない内に、それを自分の額に、こつん、と当てる。
 そういえばこいつ、機械を弄るのが得意なんだっけ。
「何してんだお前」
「…はい」
 彼女はストップウォッチを返してきた。
「――!?」
 まさかとは思ったが、そのまさか。表示が変わっていた。
”三十八分二十四秒九六”

 額に手を当てて考える。結果捏造――表面だけ見れば、そうだ。
 だが臼井の態度と言い、課題がグレムリンであることと言い、やっぱりそういうことなのか?
「お前なぁ…」
「イシドーさん、話があります」
 真剣な目で、俺を見上げてくる。
「あ〜、契約辞退か。分かるよ、あんな目に遭わせてしまったし、仕方ないよな」
「違いますよ!」
「気を使ってくれなくたって、不合格なら契約自体、無効になる――」
 と、話の最中にいきなり体に寄り添われ、両手で胸の辺りを押される。
「って、一体何だ?」

「私のせいですごめんなさい」
 俺の胴に顔を埋めたまま、聞こえるくぐもった声。
「私、本当は…あの部屋が危険だって、知ってたのに」
「だがそれを別に、お前が教える義理は無かった。俺が勝手に入っただけのこと」
 しかし彼女は額で小突きながら、首を横に振る。
「助けてもらってこちらの方こそ、ごめんなさいありがとうだよ。お前がいなきゃ、死んでいた。…情けない」
 もう一度、ぐりぐりと否定する。
「でも、私は弱いから……いつかきっと、要らなくなると思う」
 か弱い印象を抱いていたのは否定しないが、これでは性格の方が難儀だ。
「…よしよし」

 頭を撫でてやると少し落ち着いたのか、彼女は顔を上げた。
「だからいっそ、すぐに強い子を見つけてあげた方が、私なんかに構わないで上手くいくかもって…」
「思ったんですか」
「思ったんです」
 そうですか。途中で捨てられるよりは、最初から仲間にならない方が良いと。
「…買い被り過ぎだろ。現に俺はボロボロだし」
「ごめんなさい」
 何も責める気はなかったんだが、気まずくなった。
「良いよ、これは自己責任。…で、そこまで考えておいて、今更何が違うって言うんだ?」
「……」
616名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:16:52 ID:4JrdhpoB
 俯いて、無言を決め込むグレムリン。
「嫌なら遠慮せずに、止めとくで良いんだよ。縁が無かった、ってことで俺は納得するから」
 もう、無理矢理連れて帰らなきゃいけない理由も無くなったし、
「それに、もっと強い力が必要になった時、俺はお前に見切りをつけない、という自信は無い」
 本音を言えば残念だが、致し方あるまい。
「だから他に馬が合う奴を見つけて、そいつと組めば良い。その方が、お前にとって一番じゃないのか?」
 と、何か一方的に突き放そうとしている自分。
 長い話を続けている内に、面倒臭くなってきたのかもしれない。
「ほら、元気出せよ」
「――#$%*@¥!!」

 耳がきんとなるほどの怒鳴り声。
 何と言ったか聞きとることも出来ずに、俺は耳を塞いだ。
「…?」
 彼女は消えてしまった。力の気配ごと、その場から何処かへ。
「……」
 冷静になって考えた。俺は、かなり酷いことを言ってしまったか。
 嘘を吐いた。”これから一緒に強くなろう”、”無下に扱うような真似はしない”と言いながら、約束を破った。
 だが、それなら彼女の本音は何だったんだ? 考え方の折り合いがつかなかった――そうじゃないと?
 いや、もう止そう。何だか、頭も体も参るくらいに疲れてる。
 臼井と合流して、そして少しだけ、休みたい。

 最後に洋館を振り返ってみた。
「はぁ…」
 何してるんだろうな俺は。後味悪いばかりだ。
「じゃあ、な。恩を仇で返すようなことしてしまって、悪かった」
 結局、心の内ではGFなんて、便利な道具か何かとしか思っていなかったという訳だ。
 簡単な話だな。
「……」
 嬉しかったんだがな。力を貸してくれる、と言われて。
 それを自棄になって、全てぶち壊してしまった。これこそありとあらゆる中で最も格好悪い。
「…行くか」
617名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 13:26:39 ID:4JrdhpoB
480とエロには至らず。余力はほとんどない

しかし次スレどうするんだろ? 伝統あるスレだが、今結構過疎ってるよなぁ
失礼かもしれんが、>>605と合流案みたいのもひょっとしてあるんかな
618名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 18:04:57 ID:njJcA+v1
これで終わりなのは、なんとも切ないな。誰も報われないというか。




むこうはそれなりに賑わってるし、こちらを吸収するメリットもたいしてないだろう。
619名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 23:59:57 ID:4JrdhpoB
気を悪くしたならスマン
最近結構合流したり落ちちゃってそのままスレが多い気がするからね
620名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 19:14:51 ID:2KhqB86y
保管庫はどうする?
良作ばかり、消えてしまうのは惜しい。
621名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 03:52:34 ID:z56BsTMd
保管庫は消しちゃいかんだろ・・・
だって俺がまだ読んでないのもあるしw

あっちの方の意見聞いてからじゃないとな
622名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 06:32:33 ID:RDzdbiSC
たぶん、保管庫に収録されていないこのスレのSSはどうするべきか、という意味なのでは?
いまスレの保管庫は更新停止していて、「その13」のログが登録されるかわからないから。
623名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 00:57:00 ID:Z4X7Fn0F
14作っちゃえばいいじゃん。
また盛り上がることがあるかもわからんし。

まあ、今だと旬はロリババアスレだがな。
624名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 20:06:10 ID:9utRd90L
スレの埋め立て用に梅ネタ書いてたら、50Kbくらい行きそう。
625名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 21:03:49 ID:viS1kSvD
初めてここ来たんでとっくに既出かもしれないが
見た瞬間にコロポックルを連想した動画

ttp://www.youtube.com/watch?gl=US&feature=related&v=g3aAoozmowI
626607:2010/03/17(水) 17:57:56 ID:HamXW4PC
街路地は、異世界の入口へと繋がっていることが、よくある
広い光の世界から覗き込む、狭い闇の世界
その奥に何があるか、人はふと考える

何の変哲もない、しかし絶妙な隙間がおぼろげに続く、路地があった
道が、幼少時の好奇心をくすぐる
そんな古い情景に囚われた、一人の男性が立ち止まった

男性は、その先から漏れる無機質な空気を感じ取りながらも、惹かれるように道を辿る
建物と建物の間から、見える青空が少し遠い
入り組んだ道を、光の出口に向かって進んで行く

時間の概念が曖昧になりながら、辿り着く闇の終点
出口から広がる世界は薄暗く、現実とは少し違った空気と、色をしていた
目の前には、「オルゴール館」と書かれた洋風の建物が、軒を向けていた

絵本の登場人物のような、少女が現れる
「いらっしゃいませ」
華やかな水色のドレスに金髪と白い肌は、不思議の国のアリスのようだ

少女は思わず見惚れる男性の手を引くと、自ら館へと案内した
広い部屋。そこは様々なオルゴールと、中世を想起させる装いの人形たちで、溢れていた
窓もカーテンもシャンデリアも、まるでメルヘンの世界だ

「こっちこっち」
少女はそう言って階段を上り、婦人の描かれた肖像画の前から、手招きをする
笑顔に導かれるように、男性は少女を追いかける

二人は、大きなオルゴールの置かれた部屋に辿り着いた
雰囲気に圧倒されている男性を背後に、少女は扉を閉め、灯りを落とした
「踊りましょ」

少女は嬉しそうに、男性と両手を繋いだ
それと同時にオルゴールが作動し、二人にメロディを奏で始める
魔法に悪戯されるような不思議な響きに、男性は心を打たれた

チャイコフスキー作曲、組曲「くるみ割り人形」より、金平糖の精の踊り

体を組むと、二人は自然と踊り出していた
簡単で、誰でも踊れそうな、けれど誰も知らないダンス
一回り小さな体で、少女は男性をリードする

やがて曲が終わると、部屋はフェードインするように、明るくなっていく
「ありがとう」
少女はそう言うと、男性の首元に、そっと手を回した

二人は、キスをしていた
少女の唇は冷たく、感覚は音叉のように、男性の心に一定の音色を響かせた
男性もまた目を閉じて、少女の体を支えるように、抱いた

不意に目を開けると、男性は路地の入口に立って、闇を見つめていた
周囲は普通に人が行き交う、元の世界
そう、男性がほんの僅かな間に見たものは、長く、そして短い白昼夢

けれど、不意に視線を落としてみると、路地に不思議なものが置かれていた
小さな手作りの人形が、黒いオルゴールに腰をかけて、笑っている
手に取ると、もう一度あの、不思議に響く心音が聞こえてくるような、男性にはそんな気がした


以上、保守
627名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 04:59:55 ID:Hm30xdz1
「FMクラシックラジオドラマ、お楽しみ頂けましたか? 今回使われた曲は、皆さんも割とご存知なのではないでしょうか」
「何故かハリーポッターを思い出した」
「作中ではオルゴール演奏でしたが、元々はチェレスタという楽器が使われています。勿論映画”ハリー・ポッター”でも」
「なるほど。それにしてもオルゴール館って良いよね」
「高橋さんは、行かれたことが?」
「昔、長崎のハウステンボスに」
「ハンパねぇ」
「それはトータルテンボス」

「さて、次回のこの時間は、エリック・サティ作曲 グノシエンヌ第1番を、素敵なラジオドラマと共にお送りします」
「グノシエンヌと言えばハルヒだね」
「いきなり角川に飛びますか」
「そして早朝のラジオドラマと言えば成恵の世界だね」
「いやそんなこと誰も訊いてません」
「阪口大助花子」
「…まもなく五時の時報です」
628名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 10:14:48 ID:KOo47ZBW
      _,△_
     ( ゚д゚) ウラメシ。。。
      l U U
      )ノ


        _△_
     ( ゚д゚ ) ヤ!!
       U  U
      )ノ
629名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 23:21:19 ID:nNSdUphY
「gil games night」
「ギルガメッシュナイト」
「hがない」
「つまりエロなし」
630名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 00:04:22 ID:bUIYt0Kn
ね?言ったでしょ
こうなるって
631名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 11:38:13 ID:Zo009lU4
>>630
 彼女はそう言って、驚きのあまり声の出ない青年を蔑んだ。
 10aほど上乗せされた身長は、普段は合わない高さで視線を交えさせる。
「まさか、本当に幽体離脱するなんてな」
 足元には、彼女の実体が、静止し横たわっている。
 そして代わりに、宙に幾ばかりか浮いているもう一つの体が、言葉を発しているのだ。
「どうしてくれるのよ。戻れるの? 私」
「多分」
「多分じゃないわよ。だから嫌だって言ったのに」
 青年の手元には、オカルト本。幽体離脱の仕方、というページが開かれている。
「元に戻す方法は?」
「…人体実験は関係者同意の元で行って下さい。取り返しのつかない状況に陥った場合、当社は責任を負いかねます」
 彼女は青年にハイキックを放ったが、空しくすり抜ける。
「お、白だ」
「白だ、じゃない! ああ〜もうっ、真面目に考えてよ!」
 頼りなさに、彼女は頭を抱える。
「…殺人未遂の現行犯で逮捕かな俺」
「未遂どころか、このままじゃ私、死んじゃうじゃない!」
「まあ、前向きに考えようぜ? 幽体生活をブログに上げてみるとか」
「これが本当の」
「ゴーストライター」
 彼女は青年の顔面にグーパンチを放ったが、やはり空しくすり抜ける。
「自分で戻れないの?」
「浮いてるのに、どうやってよ?」
「よし、じゃあこうしよう。俺が体を持ち上げるから、そこに飛び込め」
 抵抗の出来ない本体に触られるのは、気分の良いものではない。
 彼女も当然嫌そうな顔をするが、しかし背に腹は変えられそうもない。
「変なとこ、触らないでよ」
 
 青年は、彼女を羽交い締めにした。
「…っ?」
「どうした?」
「何か、触ってるのが分かる」
 空気のような体に不自然に感じる接触。彼女は不安そうに胸を抱いた。
「…!」
 びくり、と反応する。
「肩を誰か叩いてるだろ」
「!? え、何で…もしかして、あんたが?」
 青年が頷くと、彼女は安心したように溜息を吐く。
「本体と幽霊になったお前の感覚はリンクしているんだな」
「もう…驚いた。…って、え? …っ!?」
 違和感は、自分の胸に。
「ちょっと、コラ!! 胸は…やめ――あっ!」
「おー、面白い」
 彼女は乳房を見えない手に揉まれ、一人悶える。
「い、いい加減にしないと、許さないわよ!」
「新鮮で悪くないでしょ」
「そういう問題じゃなーい!!」
 すると青年はにやにやしながら、半透明の顔を赤くした、彼女を見た。
「よし。このシチュエーションは惜しいけど、とりあえず元に戻せるか試そう。それから続き、な」
「何その一方的な交渉。ふざけないでよ」
「じゃ、今好き勝手やっちゃおうかな」
 彼女は空いた口が塞がらない。
「あんたって鬼畜ね。死姦とか本当洒落にならないわよ。人の道踏み外すの? 死ぬの?」
「ブラックになるな、冗談だって。…ほら、自分の体に帰って来い」
「後で覚えておきなさいよ」
 彼女はそう言って、自分の体の前に立った。
 青年に支えられて、意識の無いままぐったりとした本体。
「…元に戻れますように」
 深呼吸、そして再突入。
632名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 11:40:35 ID:Zo009lU4
 目蓋の重さ。
 そして全身に重力という名のだるさを感じる。
「……」
「郁子…かおるこ?」
 上から声が聞こえる。
「……脩?」
 下半身が、しっかりと床に着いている。
「はぁ…」
 息を吹き返すようにして、彼女は青年の支えから離れる。
 両手を見る。確かに、元の体だと認識する。
「ひとまず、良かった」
 そんな青年に対し、彼女は振り返るとにこりと笑う。
 ぱん、と平手が一閃。
「さて、今度は私の番よ。その本よこしなさい」
「いって…引っ叩いた上に、まだお前のターンが続くのかよ」
「ヤンチャな男の子には少々厳しい躾が必要だもの」
 顔は笑っているが、心は随分とご立腹である。
「勘弁してくれよ」
 しかし彼女は本を取り上げようと、強引に手を伸ばしてくる。
 ならばと青年も本を高く掲げて、渡さない。意地悪さはまるで子どもの喧嘩である。
「ほらほら」
「絶対、あんたも、同じ目に遭わせて――って、あっ…?」
 戯れの最中、体が縺れて不意にバランスを崩す。
 ばたん、と彼女は派手に倒れた。その際に服を引っ掴んでしまい、青年も道連れに。
「…あれれ」
 元には戻れたが、まだ少し、体がついてきていないのだろうか。
 そして、自分を受け止める形になったのは、青年の体。
「? どうした?」
「……バカ」
 頼もしさを、安心感を覚えてしまうのは、負かされたようで悔しい。
 なのでそれだけ言って、彼女はぷいと顔を背けた。
「……」
 青年はしょうがないなと苦笑いを一つ浮かべ、そのまま彼女を抱き締めた。


ちゃんちゃん
633名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 23:21:37 ID:LJs8lULC
即興SS

  |l| i|li ,      __ _  ニ_,,..,,,,_
 l|! ゚д゚ :l. __ ̄ ̄ ̄    / ゚д゚ ≡
  !i   ;li    ̄ ̄ ̄    キ     三
  i!| |i      ̄ ̄  ̄  =`'ー-三‐ ―

              /  ;  / ;  ;
          ;  _,/.,,,//  / ヒュンッ
            / ゚д゚ /
            |  /  i/             
           //ー--/´
         : /
         /  /;
    ニ_,,..,,,,,_
    / ゚д゚ `ヽ  ニ≡            ; .: ダッ
    キ    三    三          人/!  ,  ;
   =`'ー-三‐     ―_____从ノ  レ,  、
634名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 03:52:37 ID:1EQq+uTh
あ。こっちに投下しても良かったのか

姉妹スレ
【妖怪】人間以外の女の子とのお話27【幽霊】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1267983526/n26-30
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1267983526/n34-37

で幽霊ネタを書いてるので良かったら読んでみてね




>>632
こういうの大好物だー
d
635名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 13:02:55 ID:CPFXYMhd
                  __  オバケダゾー
    ヽ('A`ヽ)       ヽ|'A`|ノ_
      (  )         、_し ⌒ー'
       < ヽ, , , ,
636名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 14:38:52 ID:lzThUTTZ
637名無しさん@ピンキー
このほのぼのした空気好き?
俺は好きだなぁ
不思議な気分になれるよね
あのノスタルジーな気分がたまらないんだ
どう?今度一緒にニュージーランドの牧草地でも
ただ、俺そもそもニュージーランドなんか行ったことも無いけどねぇ・・・
じゃあね

カランカラン