746 :
名無しJDG1:2009/01/18(日) 22:32:19 ID:MbHYS2Vq
GJ!
なんか新しい感じでいいよいいよー
風爽の神も続き投下されるかもだし、今日は幸せだw
>>744 個人的にはおもしろかったです!
続きも読みたいなぁ。
風爽の同窓会での再会とか。
こういう未来ってちょっとリアルだよね。
あやねと梅が仲良くなってたのもヨカッタ。
GJ〜
ぜひ続きが見たいです
GJでした〜
あれもこれも続きが気になりすぎて
色々手につかないww
なんか風は爽子と結ばれなければ 超覚めた眼で女抱いてそうだな
とか思ってたから誠化も納得
それを救うのは梅なのか。切ないがそれもアリかもしれんね。
いずれにせよちゃんと爽子に引きずる想いを殺してもらえよとは思うけど。
爽子は三浦とくっついたのか。風梅終ったらそっちも書いてほしい。
708−714続き
「あ…っ風早君、何?怖いよ…っ」
爽子は短い息をあえぐように繰り返しながら言った。
爽子の眼は爽子の制服のリボンで目隠しされており、手は風早の制服の
ネクタイで結ばれている。
『もう誰も見ちゃだめだよ。俺以外みちゃダメ。』
そう言いながら風早は爽子の視界を赤いリボンで奪った。
そしてさらに自分のネクタイを解いて彼女の手首を一くくりにしてそのまま
ベッドへと押し倒した。
とさっと爽子の軽い身体は軽く弾み、ベッドはきしりと音を立てた。
何も見えない世界は爽子の感覚を鋭敏にしていく。
「か、かぜはやくん、やだよ、これ解いて」
声はなかったが風早の動く気配と慣れ親しんだ彼の匂いを追いながら
爽子は懸命に言った。
「やだ。解いたら逃げるもん」
楽しげにすら聞こえるその声音に爽子は混乱した。
どうして風早君はこんな事を…?
爽子の内心の疑問に答えるように風早は言った。
「これはお仕置。」
「おしおき…?」
爽子ははっと息を呑む。
三浦に身体を弄られたとき、風早は爽子は悪くないと抱きしめてくれた。
けれど爽子は自分の無防備さや無用心さをひそかに責め続けていた。
風早も、実は爽子に怒っていたのだろうか。
責められても仕方ないと思いながら、爽子はそれに酷い痛みを感じた。
「−俺以外に酷い事されちゃった、お仕置。言ったよね、
俺めちゃくちゃ独占欲強いって。」
そう言いながら風早は爽子に口付けた。
それは酷く優しい、麻薬のように甘い口付けだった。
そして爽子に触れたその唇は確かに笑みの形を作っていた。
「俺、今すげー嬉しい。…なんでかわかる?」
爽子は混乱して答える事はできずただ呆然と風早の言葉を聴いていた。
爽子の返事は聞かず、そもそも聞く気もないように風早はあっさり続けた。
「今、黒沼の世界にいるの俺だけなんだよなぁ…。」
爽子の鋭敏になった聴覚は風早の幸せそうな溜息を捉えた。
(風早君は怒ってるの?喜んでるの?でも…どうして…)
嬉しそうなの…?と掠めた思考は綺麗に吹き飛んだ。
自らの下半身からスカートがずるりと脱がされる感覚がしたからだ。
「やっ…風早くんっ!?」
「脱がせとかないと、汚れちゃうからね」
まるで普通の挨拶みたいに、風早の落ち着いた声が言った。
「やだっ…恥ずかしいよぅ…っ」
視覚では確認できないが感じる外気で下半身が下着1枚のみ残して
むき出しにされたことを教えた。
自らのはしたない姿を思い、爽子は羞恥で気が遠くなりそうだった。
「大丈夫、すごいエッチで可愛いから。」
爽子は全身の血がすごい勢いで回り始めたような錯覚を覚えた。
「ほんと、可愛い…。食べちゃいたいな」
風早に耳元で囁かれて爽子はビクと身体を硬直させた。
耳にかかる息と風早の甘い声は暗闇の中で際立って淫靡に響いた。
「…黒沼。俺のこと感じる…?ちゃんとどこにいるかわかる…?」
鼻先で触れるか触れないかの距離で風早は囁き
時折爽子の薄く桃色に息づいた耳や頬に口付けを落とした。
その度に爽子の華奢な体が揺れた。
「…あ…っ…か…ぜはやくっ」
風早は爽子の柔らかい耳たぶをそっと食んだ。
「んんっ…!」
「なんで黒沼ってどこもかも甘いの?…砂糖でできてるみたい。」
風早が爽子の耳介にねろりと舌を這わせれば
少女の可憐な身体がぴくぴくと小さく震えた。
爽子の頬と唇は桃色に熟し、徐々に男を誘う色香を放ちはじめていた。
風早は誘われるように濡れた唇をやわやわと噛んだ。
「んっ」
漏れた熱い息と声に惹かれてそのまま柔らかな唇に乱暴に舌を差し込んだ。
どれだけ繰り返しても爽子との口づけに飽きる事はないなと、
風早は爽子の熱い口腔とマシュマロのような舌を味わいながら思う。
いつも深く口づけ甘い舌を味わっていると爽子の身体は例外なく熟した果実のように蕩けだす。
爽子はそうなるといつも恥ずかしそうに身をよじり、風早の視線から逃れるように眼を伏せた。
その慎み深さが返って男の本能を煽るのに。
瞳に浮かぶ羞恥の色が布で隠されて見えないのを少し残念に思いながら
風早はその布の上から彼女の瞳に口付けた。
「…っ!」
「何か、反応すごいね。…いつからそんなやらしい身体になったの?」
爽子は桃色の頬をさらに紅に染めた。
「い、言わないで…っ」
爽子は荒く短い息をつぎながら必死で言った。
爽子の黒い髪が白いシーツの上で彼女の華奢な体を儚く守るように
扇のように広がり、ブラウスのみ身につけた白い身体が浮き上がる。
汗ばむ肌は頬と同じように薄く桃色に色づき、
呼吸と共に爽子の香を送ってくる。
熱を封じ込めようとでもするかのように膝をもじもじとすり合わせる爽子は
狂気の淵に誘うほど淫靡だった。その淫らさに風早の理性は完全に殺された。
「だめだよ、ちゃんと見せて。」
風早は爽子の膝にそっと手を差し入れて両足を開いた。
「!!やめて!」
「−なんで?黒沼は俺の、なのになんで拒むの?」
爽子の眼を覆う布が潤と濡れてくる。
しゃくりあげる呼吸が彼女の啜り泣きを伝えた。
「恥ずかしい…」
「何が…?」
爽子の言葉に下着を見ると薄い布に染みができはじめている。
風早はごくっと息を呑んで爽子の唇を再度貪った。
そしてそっと下着の中に手を入れ、つぷんと指を差し込んだ。
「!っぅあっ…ひぃあっ…!」
そこは熱くしっとりと濡れており、さわり心地が良かった。
まだ、男を受け入れた事もないのにそれは貪欲に風早の指を飲み込もうとする。
爽子は身をよじって風早の愛撫から逃れようとした。
「あっあぅ…こんなの…やだぁ…っ」
爽子は風早といつかそうなる事はぼんやりと夢見ていたが、
その夢はこんな怒りと混乱に彩られてはいなかった。
もっときちんと愛されたかった。
風早は爽子の哀しい声にはっと身をおこし、彼女から指を抜いた。
一瞬風早は切なげに眉を顰めたが、くっと喉の奥で昏く笑った。
「大丈夫だよ、今日は抱いたりしないから。
−だってこれはお仕置なんだもん。そうだろ?」
爽子は一瞬風早の体温が遠ざかるのを感じた。
ほっと息をつく間もなくまた身体がビクンと跳ねた。
無傷だったブラウスのボタンが少し乱暴に外され
ブラジャーのフロントホックがぷちん、と外されたのを感じたからだ。
爽子はむき出しになった胸に冷たい液体がたらされたのを感じて声をあげた。
「あぅ!?」
風早が爽子の胸にコーヒー用のミルクポーションをたらしたのだ。
柔らかで少し控えめな白い乳房と桃色に息づいた先端が
白いミルクで陵辱されていく。
風早はこくっと息を飲んでその美しさに見蕩れた。
この綺麗で淫靡ないきものが何で他の男に見られたりなんかしたんだ
風早は怒りとも嫉妬ともつかない衝動に突き動かされて震える先端を口に含んだ。
「あああっ…!…ぜ…はやく…っ」
冷たいポーションを風早の熱い舌が舐め取っていく。
視界も腕の自由も奪われた爽子は
その感覚だけがすべてになっていった。
(続く)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまで。今続き書き中。最後のパーツを埋めたらUP
日曜夜って言ってたからできたとこまで投下するよ
超乙!いいね!黒風得ろ杉でいいね!
続き待ってるよー
GJ!夜勤もお疲れ様です!
ウヒョーなんかスゲーエロい
GOGO黒風〜!
続きが楽しみすぎます><
乙です!GJすぎる!!続きも楽しみにしてます
本当に神職人さんだな…
風爽お仕置き編、
風梅編
続きが楽しみ過ぎて待ちきれな〜い
764 :
風梅11:2009/01/19(月) 03:52:20 ID:yEPOef7V
それからしばらくして風早には笑顔が戻った。
わたしが世界で1番すきな笑顔。
風早に愛おしく触られる爽子ちゃんはなんて幸せものだろうか。
涙は流れ続け、そうして枯れた。
ふたりが別れたと聞いたのは、高校3年の夏だった
噂は色々あった。
風早の同情だったとか爽子ちゃんが弄んだとか
理由が、少し分かる気がしたのが哀しかった
わたしはその時思った。
いま、風早が弱音をぶつけられる相手はいるのだろうか
ひとりで全て抱え込んでいないだろうか
誰か一人でも 彼を優しく包んであげれる人はいるのだろうか
でもわたしは風早のところに走れなかった
蚊帳の外でフラれたわたしに何が出来る?
彼の笑顔を取り戻すことは、わたしには絶対出来ないと痛いくらいわかっていたから。
涙は出なかった。
本当に枯れたのかはわからないけれど、1滴も出なかったんだ。
わたしは、胸がポッカリあいたようにただただ焦燥感だけを感じていた。
あれから、風早とは話すことは減った。
いや、わざとわたしから避けていたのだ。
\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\
爽子ちゃんは、2年の文化祭から少しずつ変わっていった
ドがつくくらいの謙虚さは変わらずだったが、何よりよく笑うようになった。
毎回テスト前に行われていた「爽子のテスト対策講座」は口コミでどんどん有名になり、
その笑顔はいつしかみんなを癒すものへと変わってった。
もちろん髪型はあのままだし、無理やり笑うとやっぱまだ怖かったけど
でもそれも含めて、みんなが爽子ちゃんをすきになってた
ただ、彼女を支えているのはもう風早ではなかった。
爽子ちゃんは風早と同じくらい、人を惹き付ける才能を持ってる。
ただそれに気がついていないだけで。
彼女は、とてもキラキラと輝き始めていた。
765 :
風梅12:2009/01/19(月) 03:59:21 ID:yEPOef7V
「うえっ」
「こら梅!もうちょっとだから我慢しな」
トイレにつくと、あやねが後処理など全部やってくれた。
・・・魔女なんて言ってごめん。と梅は心の中で思った。
あやねはいまトイレに行っている。
と、ガタッという鈍い音が聞こえた。
「・・・・・・・?」
吐いて頭がすっきりした梅は、その音がするほうに足を進めた。
トイレの奥には行き止まりに見せかけた凹んだ空間があった。
そこは荷物がたくさん置いてあって、倉庫の踊り場のようであった。
普通なら死角になって誰も気付かないだろう。
しかしその時は違った。
「んっ・・・・ふぅっ・・・・・ん」
「もっと奥まで咥えなきゃだめじゃん。ホラ」
「んんんっ!!ふ、あ」
「そう、ちゃんと裏筋にも舌絡めて。カヨちゃんだけ気持ちよくなってずるいよね?」
「ふっう・・・・っんむぅっ・・・」
女の頭を乱暴に動かす男。女は、そんな酷い仕打ちにも感じているのか、恍惚の表情で夢中でしゃぶり続ける。
ぶちゅっずちゅ、ちゅぱ、ぢゅっ
その空間に、いやらしい音が響く。
梅は、積み重ねられたダンボールの隙間から高鳴る胸と同様に、ある違和感を感じた。
もちろんこの状況にもだが、それだけではない。
男の背中。
声。
何より、彼が醸し出すその雰囲気に。
「しょ・・・・翔太く、も・・・・あたしダメ・・・っお願いっ・・・・」
「んーじゃお願いしなきゃね。どうして欲しい??」
梅の心臓が大きく高鳴った。
「カヨのここに・・・・っ、翔太くんのこれを、奥まで・・・っ挿れてください・・・・っ」」
女は男の太く熱い棒を自らの濡れそぼった場所に挿れようとする。
にこっと笑って女の手から自身のモノを冷たく奪うと、、男は女の手を壁に突かせ、お尻を突き出せた。
女のそこは、さんざん焦らされたせいでピクピク痙攣し、今もなお愛液は溢れ続けてる。
「もっと開いて」
男は冷たい声で活き立った熱くて太いモノを女の入り口にあてがった。
そして、わざとそのほぐれた淵の周りをモノでゆっくりなぞる。
「やっ・・・焦らしちゃやだぁっ・・・・・」
女は腰をくねらせ、男の熱いモノを膣に導こうとする。
「ホンット、やらしーね」
男は笑いながら女を見下ろし、一気に腰を進めようとした。
「うめー?」
梅ははっとした。
あやねが呼んでいる。
「くーるーみーざーわーうーめ!どこー?」
「い、いま行く!!」
梅はそのまま走って通路に戻った。
766 :
風梅13:2009/01/19(月) 04:20:38 ID:yEPOef7V
「どこにいたのよ」
「い、いや、別に?さっ飲もう飲もう!早くもどろ!」
顔は見えなかった。
梅の胸は、さっきよりも更に激しく激しく鼓動する。
でも、わたしが彼を見間違うわけがない。
梅と別れたあやねは、帰りの電車のなかで、ボーッと外を見つめていた。
高校生の時もあやねは美人だったが、卒業して2年がたった今、その美貌は更にますます磨かれている。
地元北海道の満天の星空にも比べ物にならないくらいのネオンが、キラキラと輝いている。
キラキラ輝いているもの。
あやねはそっとつぶやいた。
「・・・・・・アイツ、今年の同窓会にはくんのかな」
風早と爽子は、ああなるしかなかった。
お互いがきっといろんな意味で幼かった
湧き出てくる新たな感情を対処しきれなかったのだ。
みんなの人気者になっていく爽子を見て、嫉妬心と独占欲を抑えられなかった風早。
そんな風早の態度を一生懸命理解しようと
一生懸命風早に自分の愛情を伝えようと風早に接していた爽子。
爽子は風早がだいすきだった
あたしらよりも、誰よりも風早のことが1番すきだったんだ
でも風早はそれが信じることが出来なくなっていた。
爽子を二人だけの世界に閉じ込めておこうと必死になっていた
そんな変わり果てた自分の考えに、1番驚いていたのは風早自身であろう。
爽子が風早を捨てるわけがなかったのに
爽子が風早を嫌いになるわけがなかったのに
なぜ彼はあんなに不安になることがあったのだろうか。
しかしながら、お互い成長し合える関係こそが爽子には必要だった。
ふたりの溝はだんだん深くなり、次第に爽子は風早の前では笑えなくなっていた。
それはあたしもちづも、クラスメートでさえも感じていたはずだ。
でも、何も言えなかった。
仕方の無いこと
爽子は風早の「モノ」ではない。
あの笑顔は風早の「モノ」ではないんだ。
767 :
風梅14:2009/01/19(月) 04:29:36 ID:yEPOef7V
それからしばらくして。
「ちづちゃん、あやねちゃん・・・・あのね、私ね、・・・・・風早くんとお別れした・・・・・」
精一杯笑顔を作って、爽子はあたしらに報告した。
目を真っ赤にして、今にもまた泣いてしまいそうな顔で。
あたしとちづは無言で爽子を抱きしめた。
強く、強く抱きしめた。
華奢で小さな身体。
この身体に、今までどのくらいの辛さをひとりで抱えていたんだろう。
あたしたち何もしてあげれなかった。
ごめん、爽子。ごめんね・・・・・
あたしはずっと我慢してたってのに、ちづが泣き出すからあたしも大声を上げて泣いてしまった。
爽子はびっくりして、オロオロしながらあたしらにテイッシュを渡してくれた。
こんな時にも、自分より先に相手を思いやれるとても優しい子。
そして数ヵ月後。
爽子はケントと付き合いだした。
告白は、ケントから。流れとしてはとても自然なものであった。
ケントは、大きく包むように爽子が成長する道を照らし
時にはまじめな考え方をして悩む爽子を街に誘い、笑わせ、元気を与えていた。
爽子も、そんなケントにいつしか心を許すようになっていっていたのだ。
付き合うようになってからも、その都度適切な距離を見定めて爽子をいつも見守っていた。
必ずしもいつもとなりに居る事が相手の為になるとは限らない、と。
しかし何かあれば誰よりも先に全力で爽子を守る。
そのおかげか、爽子はたくさんの人といろんな話をする機会が増えたし、
人に感謝されることにも慣れ、自分を卑下することもだんだんなくなっていっていた。
ますます笑顔が増えた爽子を見て、ケントは心から喜んでいたようであった。
誰のせいでもない。
これが道だったんだ。
あやねは梅のことを考えた。
梅は、爽子と風早が別れた後も何も行動に移すことなく、むしろ以前より距離を置いているように見えた。
当時からあやねはそれに気付いていたが、敢えて何も言わなかった。
梅も、風早のことを口にしようとしない。
同じ東京にいても、友達として会おうともしない。
あやねも、東京に出てきてからは誰からも風早の話を聞いた事が無かった。
卒業前にジョーと同じ大学だとは聞いたけど、それだけ。
忙しくてめったに地元に帰れないあやねは、そのことをちづや龍に聞く機会さえなかった。
爽子やちづ、龍やピンの話は出ても、風早のことには一切触れない梅を、あやねはただ黙って見ていた。
768 :
風梅14:2009/01/19(月) 04:31:54 ID:yEPOef7V
去年の同窓会には、風早も来ていなかった。
ジョーは来るなりすぐでろんでろんに酔っ払い、ずっとあやねに絡んでいたが、すぐに親が迎えに来て連行されていた。
なんて情けないやつなんだ。
龍は知ってか知らずか風早のことを「バイトがいそがしいんじゃねえの」と言い、
千鶴は「向こうで東京エンジョイしてんじゃねーの、ぎゃははは」と酒より料理を頬張っていた。
爽子は少し悲しそうに、「残念だね・・・みんな揃うと思ってたのにな。」
と微笑み、トイレに行ったケントを心配して席をたっていった。
あやねはとなりで黙々と料理を食べる梅を見つめると、これ以上何も聞けなくなっていたのだった。
みんな、それぞれ新たな道を進んでいる。
(でも、梅は・・・・?)
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
取り合えず今はここまでです
またすぐ投下します
明日まで休みなんで・・・
梅の気持ちは勝手に私自身が作っちゃったから、
実際みなさんが梅の想いを本編でどう受け取ったかに
よって共感できない場合もあるよね・・・
あと、爽子のがちゃんと自信を持つようになるって場面も、
みんなの想像と違ったかもしれない。
できるだけ考えて書いてみたんだけど、気に障ったらごめんなさい。
エロというより完全に物語になってしまった。
なんかごめんなさい。
しかもまだだいぶ長くなりそう・・・・
でも自己満で投下させてくださいw
ないわwってなったらスルーしちゃっていいんで・・・
自分梅がけっこう好きで、身体だけじゃなくてちゃんと
幸せになってほしいんだよなあ。。。
>>758 すごく良い!エロい!続き楽しみに待ってます!
風梅すっっっっごくおもしろい!!!
読みたい続き〜!!!!
楽しみすぎて寝れない!!!
>>768 おつです!今までにないタイプの話でおもしろい
風早は失恋したら、CFYのユキちゃんみたくなりそうと思ってた。
風爽って付き合いだしてからも大変そう、というか風が。
今の風みてると風が爽子すきすぎて、自分で自分の気持ちに押し潰されそうだなーって。
だからこの話は妙にリアルでせつない。。
風梅もアリだね〜
風って失恋したら、ずるずる引きずって、未練タラタラになりそうなタイプだしね。
773 :
風梅15:2009/01/19(月) 16:52:11 ID:yEPOef7V
梅は、あの居酒屋の前に立っていた。
あやねには帰るふりをして、駅からまた引き返してきたのだ。
確証などなかった。
でも梅の勘がそう言っていた。
違うなら違うで構わない。
でももし当たっていたら。
ガラガラッ
扉が開くたび、梅は心臓が飛び出そうになる。
しかし、その人物は一向に出てこない。
次第に、出てくる客や道端でのナンパも多くなってきた。
しかし梅は待ち続けた。
もし誰かに、何の為にいまここにいるのか、と尋ねられても
梅は答えることが出来ないだろう。
今、梅の頭にはひとつのことしかなかった。
もし、あの男が風早だったとしたら。
その時だった。
「ちょ、めっちゃ可愛いじゃん!!何してんの?ひとり?俺らと飲もうよ〜」
2人組の男が梅に声をかけてきた。
今までと同じように完全無視。しかし今回はそれでは済まなかった。
「ちょ・・・っ!」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
「翔太ぁ、ゴメンね?怒ってる?」
上目遣いで、カヨは風早の腕を引いた。
「なにが?」
「だって・・・・・カヨが声だし過ぎっちゃって人に見られたから・・・」
しゅんとして、とカヨは媚びるように風早の腕に抱きつく。
風早は会計を済ませながらそのままドアを開けた。
「翔太ぁ・・・・・」
カヨの不安そうな顔が風早を見上げる。
風早は無表情だった。しかし、にっこりと穏やかな笑顔を見せると、
「うん、じゃあ今度は俺の言うことなんでも聞いてね」
その無邪気な少年のような笑顔に、カヨは思わず顔を赤らめ、同時に安堵を撫で下ろした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「離してっていってんじゃん!」
店を出た反対方向の道から、女の子の声が大きく響いた。
「翔太?」
一瞬、青年は足を止めたが、そのまま女に引かれるように進んだ。
「ね、これからどうする?今度はゆっくり・・・・・」
先刻までの淫靡な行為を思い出すかのように、女は身体をくねらせ、青年にぴたりとくっつく。
と、青年は腕に絡みついていた女をゆっくり離した。
「ごめん。今日はここで。」
774 :
風梅15:2009/01/19(月) 17:14:02 ID:yEPOef7V
(あたしに気安く触ってんじゃねーよ!)
梅は精一杯の抵抗を見せたが、小柄な梅に男2人の力では敵わない。
男達はニヤニヤ笑いながら梅を連れて行こうとする。
強く奪われた肩は、ビクともしなかった。
「わっなに、お前」
突然、梅は、自分の肩に重く圧し掛かっていた力が取り去られるのを感じた。
「ごめん、この子俺の連れなんだ」
その顔は穏やかに笑ってはいたものの、梅の小さな肩に乗っていた男の腕を強く掴み、男達をまごつかせていた。
「・・・・・んだよ、ひとりじゃねーのかよっ」
「行こうぜ」
男達はバツの悪そうにその場から離れていった。
梅は、自分の肩にまだあの鈍い重さが残っているのを感じながら、ゆっくり彼を見上げた。
「・・・・大丈夫?胡桃沢」
わたしを呼ぶ、低い声。
最後に名前を呼ばれたのは一体いつ頃だっただろうか。
「あんなふうに抵抗したら逆効果だよ。だめじゃん」
優しく包むような笑顔。
しかし梅は感じていた。
違う。
わたしがずっと守りたかった笑顔は、こんな今にも消えそうに悲しく笑うものではない。
「・・・・・・・なんで泣くの?」
風早は静かに、低く尋ねた。
「あ、軽蔑しちゃった?さっき変なトコ見られたもんなー」
あははっ、と乾いたように笑う彼に、梅は何も言わなかった。
梅の大きな瞳からは、涙が流れていた。
枯れたはずのそれは、止まることなく、彼女の柔らかい頬を濡らし続けた。
ただ真っ直ぐ、彼を見つめて。
775 :
風梅16:2009/01/19(月) 17:16:53 ID:yEPOef7V
------------------------------------------------------------
「ちょっと!」
寝転んで漫画を読んでいる龍に、千鶴は一喝した。
「漫画読んでんなら笑うなり泣くなりしろっていってんじゃん!もくもくと読むなよ!」
あーーーいらいらする!と、千鶴は頭をがーっとかきむしった。
「今いいとこなんだよ、邪魔すんな」
「えっまじで!ちょっとあたしにも見せてよ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
パラッ
「・・・・・・・・・・・ちょ、早い」
・・・・パラッ.........・・・・パラッ
しばし静かな空気が流れた。
千鶴は不覚にも真剣に漫画に引き込まれた自分をさっと我に返し、言い放った。
「はっ違う!!そーじゃなくって!!引き出物!どーすんのさ!
そろそろ決めないとあたしが母ちゃんに怒られるじゃん!」
と、なにやらパンフレットなるものを龍の顔に突きつけた。
相変わらず無表情でじーっとパンフを見つめていた龍だが、
「・・・・・ないとだめなの?」
「えっいや、あたしもよく知らないけどさ!」
千鶴と龍。
幼き頃よりお互いを支えてきた二人は、来年の春、結婚する。
高3の卒業式の前夜。
千鶴はいつものあの堤防に腰掛け、ぼーっと暗い海を眺めていた。
と、ザッザッという砂利が鳴る音が聞こえた。
「何してんの」
もう部活は引退しているはずなのに、龍は引退してからもこうして走っているようだった。
軽く呼吸を置いて、龍は千鶴の隣に座る。
いつものように隣で感じる龍の存在は、千鶴にとってとても落ち着くものであった。
776 :
風梅17:2009/01/19(月) 19:07:39 ID:yEPOef7V
「高校生活も明日で終わりなんだね。あっというまだったなーと思ってさ」
「うん」
龍は静かに言った。
「いろいろあったね。1、2年はよく爽子とあたしと矢野ちんで龍んち行ってさ。
んで風早も呼んでからかって・・・・・あっ修学旅行、
風早ってば爽子と同じ班になりたいからってピンにすごい媚び売ってたよね
ほんとあいつ・・・」
「うん」
「・・・・・・・・・・・爽子、この3年間ですごい変わったよね。よかったよね。」
「うん」
「・・・・・・・・・・・爽子、地元の大学の教育学部だって……ケントと同じ大学。」
「うん」
「・・・・・・・・・・・・あの二人が終るなんて思わなかった…」
静かに波は音を立て、冷たい風はふたりの頬をくすぐる。
「って、あたしがしんみりしても仕方ないか!」
ははっ、と千鶴は笑ってみせる。
龍はキラキラと輝く暗い海を眺めながら、千鶴の頭をぽん、ぽん、と触った。
龍の体温が優しく伝わってきて、千鶴は心がじんわりと温かくなるのを感じた。
龍は、なぜこんなにもあたしを安心させれるんだろう。
こうして龍といると、千鶴は自分がまるで子供時代の小さな女の子に戻った気分であった。
そう感じることに、安心感からか少し泣きそうになりながら、千鶴は続けた。
「矢野ちんも爽子も、これから将来にむかって勉強してくんだよね。
なんっかあたしだけ置いてきぼりなかんじで実は結構寂しかったりしたんだけどさ。
でも、あたし焦るのやめたよ。ゆっくりやりたい事考える。
あたしにしか出来ないこと探すんだ!」
「龍が作るラーメン食べに行くからね!味噌ラーメン、あれスープの煮込み具合で
味変わってくんだからちゃんとレシピ覚えろよっ」
龍は黙って海を見ていた。
千鶴はそんな龍の横顔を見ながら、にかっ、と微笑んだ。
「さ、そろそろ帰ろっか。母ちゃん最近うるせーんだ」
「千鶴」
千鶴が立ち上がろうとした時、龍の大きな腕が静かに千鶴を包んだ。
いきなり抱きしめられて、千鶴はびっくりしている。
「へっ、りゅう?なんだよ、どーしたの」
龍は何も言わない。
(・…なんだよ・…)
大きな龍の身体。
暖かい龍の体温。
龍の心地よい心臓の音を聞きながら、しばらく千鶴は全身でその暖かさを感じれるようにそっと目を瞑った。
ザザン・・・
波が穏やかに堤防に打ちつけられる。
続きキテル〜(・∀・)
wktkしながらさらに続き待ってます
778 :
風梅18:2009/01/19(月) 20:43:41 ID:yEPOef7V
「結婚しよっか」
龍の突然のその台詞に千鶴はとても驚いたが、龍はとても優しい顔をして千鶴を見つめていた。
「・…龍」
「終わらない関係だってちゃんとあるよ。」
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
漫画を片手にいつのまにかベッドに大の字で寝てしまっている千鶴に
龍は優しく毛布をかけた。
「うーんうーん、あれ、・・・キマイラァ」
「いねえから。」
うなされて寝言を言う千鶴に、冷静に突っ込みを入れながら
千鶴が持ってきた引き出物のパンフレットを パラパラと見た。
すると、千鶴が書き出している式の出席者リストの紙があった。
ささやかな式なので大勢は呼べないが
千鶴と龍のかけがえのない大切な人たちの名前が書かれてあった。
黒沼爽子・矢野あやね・風早翔太・荒井一市・胡桃沢梅・城ノ内宗一・三浦健人・・・・・・
龍は、静かにその紙を机に置いて、大きく息を吐く。
そして、1年ほど前―――卒業してジョーが同窓会の為に帰省した時に
言った台詞を思い出していた。
龍は、帰省もせず、あまり連絡もつかない風早のことを聞いてみたのだ。
「え、風早??東京行って結構変わったよー!髪染めて雰囲気変わったのもあるんかな?
とにかく楽しそうだよ風早!いっぱい女の子に声かけられてるしさあ〜うらやましいよなー
あ、そうだあやね同窓会くる?連絡つかないんだよ〜
こないだエラーでメール返ってきてさ、 携帯紛失でもしたのかな〜」
ジョーは能天気にラーメンをおいしそうに食べながら、龍の質問に答えていた。
その的外れな答えに、龍はその時つい先ほどまで徹龍軒に来ていた
健人と爽子を思い浮かべていた。
ふたりは仲よさそうに龍のラーメンを食べると、そのまま爽子の家へ行くという。
そう話す爽子の笑顔は、とてもしあわせそうであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―
(しょーた)
(しょーたなら、大丈夫)
龍は信じていた。
そして、確信していた。
風早なら、時間はかかっても必ず前に進める、と。
779 :
名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 20:48:13 ID:yEPOef7V
スレ汚しごめん。。。
丁寧に書こうとしたら20レスこえちゃうね・・
なんとなく龍ちづの話も入れたくて、ちょっと脱線させたけど
書いてしまった
残りは風梅の場面に戻って、同窓会、爽風2年ぶりの再会、とかに
するつもりなんですが
要望あったらおねがいします!
こんなエロ入れて、とか
最後に、この風梅が長くなってしまってほんと申し訳ない。
>>758 乙です
夜勤もお疲れ様です
夜勤明けさん、今までにも何度か投下してくれてましたよね?
多分これかなぁ・・・ってやつ、全部好きで何回も読み返してます
ヤン早万歳\(^o^)/
ラブラブな爽健を見て、
荒れ狂う風×慰め受け入れる梅
見たい…
>>779 GJ!!
変わってしまった風早がせつねぇ…
やっぱ風梅だから風爽endではないよな…
しかし風は爽じゃないとダメな気ガス…
とにかく続き期待してます!!
あたしも風を元気にするのは爽じゃなけゃできないと思う。
でも、梅がどう動くかも気になるから頑張って下さい
>>779 乙です
自分も正当カプ以外はどうしても違和感感じてしまう方ですが、
荒れる風の描写がすごくイイ(・∀・)!!です
>>779 丁寧に書かれているので切なさも一入です
切ない風爽が好きだけど、この話だったら風梅もアリアリだぁ
ただ風が爽自身に思いをちゃんと殺してもらえますように
風の傷が癒えますように…祈ってます
てすてす
>>779 爽子を思い出しながら、他の女を抱く風早…
思わず「爽子…」と名前間違えてしまう風早。
こんな展開見てみたい。
>>779 GJです!
続きキニナル!
あと…ケン爽ストーリーも読みたい
>>779 おもしろかった!
丁寧だからむしろいいと思った。
風爽へ思いをはせるちづに、龍が「終わらない関係もある」っていったのがすごくせつなかったな〜。
あと荒れた風早とは対照的に、ケントと幸せになっている爽子がなんとも…
十分楽しませてもらってるので、要望はとくに。。
続き待ってます!
いやいや!!!丁寧でいいよ〜!!!
もうGJGJGJGJ!!!!!
長くなってもいい〜!っていうか長くなってほしい〜!!!
>>788 同じく〜。
他の女を抱きながら「爽子・・・」って呼ぶ・・・せつない。
見たい・・・。
793 :
風梅19:2009/01/20(火) 02:52:36 ID:71//d07W
みなさんレスくれてありがとうございます!
でもやっぱりCFYと似ちゃう場面がある・・・
みなさんの要望、ちょこちょこ入れていきまつ!
ありがとでした!
以下・続き
「俺が泣かしてるみたいじゃんか」
風早はわざと明るく言う。
そして、にっこりと笑ってみせた。
「久々だね。胡桃沢。東京出てきてたんだ?」
梅ははっと我に返って、溢れていた涙を小さな手でぐいっと拭った。
「・・…風早」
梅は改めて風早を見上げた。
自然な色だった黒髪は、明るい栗色に染められていて、
高校の時も締まっていた身体つきであったが、今はそれよりも少し痩せているようだった。
人懐っこそうな雰囲気や優しそうな面影は変わっていないように見える。
しかし、梅はそのなかで明らかな違和感を感じた。
今目の前にいる青年は、自分が知っている男の子ではない。
そんな思いが拭えなかった。
風早なのに、風早じゃない。
当時の風早と明らかに違うもの。
風早が失ってしまったもの。
その瞳に、光は、ない。
梅が黙っていると風早は梅に歩み寄った。
その時、梅はドクンッと自分の心臓が跳ねるのが分かった。
風早の、ごつごつしていて細い指が、梅の目に残っていた涙を拭ったのだ。
顔を覗き込むように風早が優しく微笑む。
梅は思わず顔が赤くなった。
風早はそれに気付いているのかいないのか、今度は頬全体を撫でる。
「…胡桃沢、ほっぺあったかいね」
優しい口調。
優しい笑顔。
なのにわたしを見るその瞳は、冷たい。
梅は思わず下を向いた。その瞳から目を逸らすために。
「・・…風早、彼女いるのにこんなことしちゃだめじゃん」
風早から離れ、梅は平静を装った。
ふは、と、風早は梅から視線をいったん落とし、嘲笑した。
「彼女なんかいらないよ、俺は」
「え?」
「俺だけのものにならない女なんて、欲しくも無い」
そう言い放った彼の瞳は、鋭く、更に冷たく、梅を捕えた。
794 :
風梅20:
――――ゾク
梅は、その瞬間本気でこの目の前の男に恐怖心を感じた。
そして、同時に深く暗い悲しみが、梅の心を驚くべき速さで侵食する。
梅の胸は強く強く締め付けられた。
あの太陽のような優しい笑顔は?
真っ直ぐにただただ誰かを想えていた気持ちは?
彼は、この2年間、1歩たりとも前に進むことが出来なかったんだ。
光ある未来を、彼は見つけられていない。
むしろ闇が、彼をどんどん奥深くへと飲み込んでいった。
深く、深く。更に深く。
戻る道すら彼は見つけられなかった。
気付いたときにはもう、彼の光は闇に奪われていたから。
「ほら、彼女なんていなくても女の子とは遊べるしね」
彼は笑う。
「・・・・・・かぜはや・・・・」
弱弱しいかすれた声が、梅からこぼれる。
「結構もてんだよねおれぇ。高校んときも色んな子と遊んでたらよかったなーって、ちょっと後悔・・・」
「風早!!」
思わず梅が大声をあげる。
「・・・・・・はい。何?」
相変わらずの乾いた笑顔。
その笑顔に、もはや梅は何の魅力も感じなかった。
梅は、彼を強く見上げた。
「……無理なんだよ」
梅の震える瞳には、再び涙が溜まっていた。
「そんなふうにいくら自分を傷つけたって、爽子ちゃんは戻ってこないんだよ!!」
ドクンッ
風早の表情がゆがんだ。
光こそないが、その瞳には明らかにさっきまではなかった色が見られる。
彼のその様子は、馴染みある時の風早を梅に一瞬見せた。
しかし、すぐにその様子はさっきまでの彼に取って代わる。
「…なに言い出すかと思ったら。いま爽子は関係ないじゃん」