ダレン・シャンでエロパロ

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1名無しさん@ピンキー
前スレ落ちちゃった

再び立ててみる
2名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 16:44:56 ID:isQTAyiw
「ダレン元帥、ご指示をお願いします。」

年若い

―見た目は確かに30代に入ったか入らないかだが、
実際は人間で言うならばもう米寿を超えるほど生きている。
とは言っても、やはりバンパイアの中では青二才には変わりはないのだが―

バンパイア将軍が、自分の見た目よりも遥かに幼い、
大きな澄んだ瞳が印象的な少年に向かって恭しく頭を垂れた。

少年―ダレン・シャン元帥―は自分は玉座に座している自分の傍らに
寄り添って立つ緋色の影を見上げ、ひそひそと話しかけた。

「どうしたらいいのかな?」

緋色の影―ラーテン・クレプスリー―はダレンの耳元に
顔を近付け、そっと何事かを呟いた。
ダレンはコクリと小さく頷くと、視線を目の前にかしづく
バンパイア将軍へと戻し、口を開いた。

「敵は取りあえずは撤退したようだから、深追いはしないこと。
ただし、再び戻って来ないとは言い切れないから、
警戒だけは怠らないで。」

「はっ。」

バンパイア将軍は再びダレンに向かい、深々と頭を垂れた。

その後も何人ものバンパイア将軍が続々とダレンの前に現れ、
バンパニーズとの戦闘の報告、
今後の戦略の指示を仰ぎにやって来た。

ダレンはあどけないその顔に不似合いなほど
冷厳な表情を浮かべ、淡々と指示・命令を口にする。

そして彼のすぐ隣には、緋色の影がぴったりと寄り添っていた。
3名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 16:47:11 ID:isQTAyiw
「あ〜あ、やっと終わった。」
ふあ、と小さくあくびを噛み殺し、ダレンが言う。
クレプスリーはうむ、と頷いて同意した。
「今日は指示を仰ぎに来るバンパイア将軍が特に多かったな。
・・・ところでダレン・・・。」
クレプスリーはダレンの少年らしい、華奢な柳腰にそっと、その腕を回した。
「今夜は久々にどうだ・・・?」
明らかに色を含んだ声で、そっとダレンの耳元でつぶやいた。

その時であった。
「・・・ダレン、戦争会議は・・・終わったのか?」
通路からひょっこりと、青いフードをかぶったリトルピープル、
ハーキャット・マルズが現れた。
「シーバーが・・・また横穴で・・・面白いものを・・・見つけたそうだ。
・・・一緒に・・・見に、行かないか?」
「えっ、本当!?行く行く!!」
ダレンは目を丸く大きく見開き、キラキラと輝かせながら、自分の腰に回された手を振り解いた。
「・・・クレプスリー、ごめん、そうしたいのはやまやまだけど、
また、今度ね。」
手を前で合わせてダレンはクレプスリーに詫びると、すぐにダレンはハーキャットの元へと駆け出した。
「・・・・・。」
普段からいかめしい顔に、どこか憮然とした表情を浮かべ、クレプスリーは2人を見送った。
4名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 16:51:04 ID:isQTAyiw
ダレンが自分に完全に身を差し出したのは、もう何年前のことだろう。

バンパイアとしての生を受け入れて、人の血の飲み方を覚えてしばらく経った頃だった。

ダレンが自分を見る眼差しに憎しみが全く混ざらなくなり、
自分でこう言い切ってしまうのは少々おこがましいが、
尊敬の念と、愛情とも言える様な感情が見て取れるようになっていた。

―僕はちゃんとしたバンパイアになりたい。
クレプスリー、あんたのことも、もっと知りたい。
だから・・・教えてよ。―

言葉足らずで、幼さ故の生意気さが滲んだ口調ではあったが、
ダレンが自分にその身も含めて全部委ねる、と宣言した夜のことを
クレプスリーは鮮明に覚えている。

あの夜から幾度もクレプスリーとダレンは抱き合って、
お互いがお互いに持てるものを与え合ってきた。


だが、ダレンがバンパイア元帥に叙任されてから、
すぐに"傷ある者の戦"が始まってしまって忙しい毎日が続き、
甘い夜からは遠ざかってしまっていた。

仕方がない、と言われればそれまでなのだが―

「まあ、明日でも良い。」

ぼそりと枯れた声で一人ごちた。
5名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 16:53:11 ID:isQTAyiw
次の日も、またしても戦争会議が長引いてしまった。

ダレンはいつものようにクレプスリーに助言を求め、
クレプスリーはあくまで影としてダレンの傍に控えていた。

一族の未来がかかった大事な戦のための会議だったのだが、
クレプスリーには一分、一秒がそれこそ永遠に続くように思われた。

ようやく助言を求める将軍の列が途絶え、ダレンとクレプスリーは
元帥の間を離れることを許された。

元帥の間を離れる時、最長老のパリス元帥がクレプスリーの服の袖を
そっと引っ張り、耳打ちした。

「ラーテン、だいぶ欲求不満が溜まっている顔をしておるぞ。」

ずばり本音を言い当てられ、さすがのクレプスリーの顔も
一瞬でカッと赤く染まった。

「なっ、閣下・・・何を・・・。」

「とぼけるでない。わしにはすべてお見通しじゃよ。」

ホッホッと、好々爺と言った感じでパリス元帥は笑った。

「・・・明日はそちとダレン、少しばかり元帥の間に来るのが
遅れても構わん。ダレンと楽しい一時を過ごしてくるがよい。
わしが明日は、老体に鞭打って頑張ってやろうぞ。」

「し、しかし・・・パリス元帥・・・。」

「ラーテン、これは元帥命令ぞ。
そのようなむくれた顔で元帥の間に来られたら、
将軍達の士気が下がるわ!」

ギロリとクレプスリーを睨み付け、語気を強めたパリス元帥の剣幕に、
きまり悪そうに、うっとクレプスリーは息を飲んだ。

「御意・・・。」

クレプスリーはさっと赤いマントを翻してパリス元帥に背を向けると、
先に元帥の間を出たダレンの後を追った。
6名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 16:56:42 ID:isQTAyiw
娯楽の間では今日もたくさんのバンパイアが自己鍛錬に精を出していた。
ダレンはバネズから剣の型の稽古を教わっていたが、
やがて彼の周りに、娯楽の間にいたバンパイア達が集まってきた。

「シャン元帥、お手合わせ願えますか?」
各々、かしづいてダレンに試合を申し込む。
ダレンはまだ半バンパイアなので、腕力勝負では完全なバンパイアには敵わない。
だが、体の小ささと持ち前の素早さと機転を生かし、相手の隙を突いて攻撃する方法を
この数年の間でバネズから叩き込まれていた。

クレプスリーは娯楽の間の入り口から、
並み居る屈強なバンパイア相手に善戦するダレンの姿を見ていた。
体格的には圧倒的に不利な相手に、果敢に立ち向かっていくダレンの
姿を見て、
クレプスリーはいつの間にか満足げに微笑んでいた。

だが―

・・・いくら何でも、挑戦者が多すぎではないか?
ダレンもダレンだ。いつまで相手をしてやるつもりなのだ?
次第に、クレプスリーは不満と苛立ちを募らせていった。
このままでは、時間ばかりが過ぎてさっきパリス元帥がくれた心遣いが無駄になってしまう。

「おい、ダレン。」
「ふう。何、クレプスリー?」
額から流れた汗を拭いながら、師匠の方を全く見ずにダレンが答えた。
「少し、休んだらどうだ?」
「僕はまだ平気だよ。第一、何でクレプスリーがここにいるのさ?
疲れたんなら、さっさと自分の部屋に戻って、棺に入って寝たら?
やだね、年寄りって。」

何気なく言ったダレンの一言が、とうとうクレプスリーの堪忍袋の緒を切った。
自分はこんなにもダレンと2人だけの時を過ごしたいというのに、
ダレンときたら、自分のことなど、どこ吹く風だ。
「おお、シャン元帥、だいぶお疲れのようだ。これは今日はもう、休まねば!!」

わざとらしい調子で声を張り上げ、クレプスリーはほとんど秒速の速さで
ダレンを横抱きに抱き上げた。
あまりに突然のことに、ダレンは思考が追いついていかず、
ただ呆然とするしかなかった。
そしてクレプスリーはギロリとダレンとの手合わせを
願い出ていたバンパイア達をねめつけた。

ビクッとバンパイア達は体を一瞬震わせた後、
クレプスリーの剣幕に、石化したかのように動けなくなってしまった。

「異存はないな?」
クレプスリーの地の底から響くような低い声の問いかけに、
答える者はいなかった。

クレプスリーはダレンを抱いたまま、さっと踵を返すと、
バンパイアマウンテンの通路を
フリットに移行するかしないかのスピードで駆け去っていった。

「・・・しょうがない奴だな、ラーテンは。」

ハッ、と苦笑を浮かべ、バネズは見えない両目を
クレプスリーが去った方向へと向けていた。
7名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 16:57:16 ID:isQTAyiw
たまたま通路を一緒に歩いていたミッカー元帥とアロー元帥の前を、
赤い影が高速で横切った。

「・・・今のは、ラーテンか?」

長い前髪を赤い影が起こした風になびかせながら、
しかめ面でミッカー元帥がつぶやいた。

「そのようだな。ダレンも一緒だったな。」

アロー元帥は腕組みをしながら、2人が去った方向を見やった。

「ラーテンは何を考えているのだ?
皆の共用通路をあんな速さで走ったりしたら、迷惑だろうが・・・。」

ぶつくさと小言をこぼすミッカー元帥とは対照的に、

「愛し合う2人には、時にはどうしようもない事情、というものが
できてしまうこともあるのだぞ、ミッカー。」

そう言ってアロー元帥はガハハ、と哄笑した。
8名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 17:50:25 ID:UuMDn89w
801!?
女体化?
9名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 19:01:44 ID:9M3Rm/sp
とりあえずGJとしとくか
10名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 00:36:57 ID:ERooMIjL
ダレン・シャン、なつかしいな…
乙&GJ
11名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 17:03:46 ID:zFUKdkFI
「離せ、離せよ、クレプスリー!!」
ダレンはがっちりと自分を押さえつけているクレプスリーの
腕を拳で必死に殴りつけたが、ビクともしなかった。
それどころかクレプスリーは走行速度を上げ、
ダレンはあっという間にクレプスリーの部屋の中へと連れ込まれていた。
手荒くクレプスリーの棺の中に仰向けに寝かされると、
更に逃げられないようにクレプスリーに
ダレンの腕は棺の底に押し付けるように押さえられてしまった。

「やだ!!やだ!!やめろよ!!」
ダレンは半ば金切り声に近い声を上げ、動かない両腕の代わりに足をバタつかせて、
逃れようとした。
だが、やはりクレプスリーにはまったく効いていないようだ。

「嫌なら本気で抵抗してみるがいい。」
挑発的な冷たい笑みを浮かべながら、どこか楽しげにクレプスリーは言った。
「っ!!この!!」
クレプスリーのその言葉にカッとなったダレンは頬を紅潮させ、
自分を押さえつけている男の肩を、半バンパイアの力すべてを総動員して押し返した。
自分よりも頑健な骨格を持ち、鍛えられた筋肉に覆われたその肩は50センチほど上方へと
ぐっと押し戻された。
が、そこまでがダレンの限界であった。

「これで終わりか?」
ニヤリとクレプスリーが底意地悪く微笑む。
「!?あっ、うっ・・・。」
ダレンが伸ばした腕はいともあっさり再び押し返され、
抵抗できないように肘の部分をクレプスリーにがっちりと
押さえられて、棺の底に拘束されてしまった。
バンパイアの力に半バンパイアが敵うはずもない。
「おっ・・・、大人げないよ、クレプスリー!
しばらくその・・・僕と一緒に寝てないからって・・・!!」
「ああ、大人げないだろうな。」
クレプスリーは自分の強引な行動に対するダレンの非難をあっさりと頷いて受け入れた。
「だがな、ここまで我が輩を追い詰めたのはお前だぞ。」
まるで氷のような冷たさと、それとは相克の猛炎のような強さを
宿した瞳でダレンを睨み付け、太く低い声でクレプスリーは言葉を紡いだ。

「一介のバンパイアの心を掻き乱し、悩ませることは
一族の長たるバンパイア元帥のされることとは思えませんな?
・・・責任を取っていただけますかな、シャン元帥?」
そこまで言うと、クレプスリーは唇の端を吊り上げて、
ニィッと笑った。
12名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 17:04:49 ID:zFUKdkFI
その笑みを見た瞬間、久しぶりにダレンの背中にゾクリと悪寒が走った。

随分昔、クレプスリーからマダムオクタを盗み出し、
親友だったスティーブが刺されて死にかけてしまい、
自分がしでかしたことの責任を取るという形で、バンパイアの血を流し込まれる時に
彼が見せた笑いと全く同じものであった。

今回名誉や誇りを特に重視するはずのクレプスリーが、
こんな恥も外聞もない強行手段に出たのも、自分に責任がある。

そう悟ったダレンは手足に入れていた力を抜いて、抵抗するのをやめた。

無垢で澄み切った、大きな瞳でクレプスリーを見上げる。

「わかったよ。ごめんねクレプスリー。
ずっとクレプスリーのことをないがしろにしてて。
今日はもう、僕のこと好きにしていいから。」

クレプスリーの瞳から、氷の冷たさと炎の威圧感が消えた。
代わりに、息子にして恋人である少年を慈しむ優しさの光が
宿る。

「好きにしていいという言葉を、そう軽々しく使うものではないぞ。
特に今日は・・・どうなっても知らんぞ?」

片手でダレンの頬、首、肩の輪郭をそっとなぞってやると、
ピクンとその小さな体が動いた。

「ラーテン・・・。大好きだよ。」

顔を赤らめ、照れたようなおずおずとした目で見上げながら、
ダレンがつぶやいた。

「我が輩も、だ。」

クレプスリーは微笑むと、ダレンの血色の良い赤い唇に、
自らの唇を重ねた。

そのままダレンの華奢な体に腕を回すと、
彼を壊さない程度にゆっくりと力を込めていった。

ダレンは自らの体にじわじわとかかってくる重圧に、
恍惚とした表情を浮かべ、潤んだ両の瞳を閉じて、
再びつぶやいた。

「ラーテン・・・。」
13名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 17:06:22 ID:zFUKdkFI
翌日、クレプスリーの棺から、2つの影が起き出してきた。

一人は棺の主、ラーテン・クレプスリー本人だったが、
もう一人は彼より遥かに小柄な少年、ダレン・シャン―

「いた・・・いたたた・・・。
もう、クレプスリー、痛くてしょうがないよ〜。」

腰の部分をさすりながら、ダレンは頬を膨らませ、
クレプスリーを睨み付けた。

「好きにしていい、と言ったのはお前だぞ。
だから言ったではないか、そう軽々しく使う言葉ではないと・・・。」

フンッと鼻を鳴らし、涼しげな表情でダレンを見下ろす
クレプスリー。

「戦争会議に支障が出たらどうするのさ〜。」

なおも不満を漏らすダレンだったが、その時、
不意にぎゅっとクレプスリーに抱き寄せられた。

「心配するな。我が輩がちゃんとお前を補佐してやる。
お前は真面目な顔して玉座に座っていろ。
むしろ、ちょっと痛みに耐えているくらいの顔の方が、
普段の間抜けな顔より威厳があるかもしれんぞ?」
「何だよ!間抜けって!?」
むっとして、食ってかかろうとするダレンを軽くいなし、
クレプスリーはまだ滑らかな肌がむき出しのままのダレン背中を
ポンと叩いた。

「いいから、早く服を着ろ。」
「わかったよ。でも、元帥の間に行くその前に・・・。」
ダレンは自分の腕、そして鍛えられた筋肉が目を引く
クレプスリーの胸に鼻を近づけ、クンクンと匂いを嗅いだ。
「パータ・ビン・グラルの間に行って、ちょっと汗を流してきた方が
いいかも・・・。」
「そうか?まあ、お前がそう言うのなら、そうするか。」
クレプスリーは無造作に置いてあったマントへと手を伸ばす。

「クレプスリー、言っとくけど、のパータ・ビン・グラルの間では、
セクハラしないでよね。他のバンパイアがいるかもしれないから。」
ダレンはチラリと横目でクレプスリーを睨みながら言う。
チッと、バンパイアの耳でも聞こえるか、聞こえないかの小さな舌打ち
をしたクレプスリーは、わざと丁寧に言った。
「心得ましたぞ、シャン閣下。仰せのままに。」

取りあえずは最低限の身支度をして、2人はパータ・ビン・グラルの間へと向かっていった。
14名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 23:36:08 ID:jUBux56c
ホモ!?
うぇえ…
死ね…腐女子
15名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 08:08:40 ID:teu/1iC/
俺は好きだぞ
16名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 16:16:29 ID:zaIStQ/B
良く見れば言い逃れできる書き方してやがるwww
17名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 00:54:00 ID:IWGYDFkh
もぇ・・・
続ききぼんぬ
18名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 00:34:47 ID:BrVdUka0
191:2008/04/16(水) 14:53:45 ID:dwPs7mpb
一応、↑で書いた話は完結ね
201:2008/04/17(木) 14:26:35 ID:QiA4PFu6
「はじめてのよる」




ラーテン・クレプスリー

僕にバンパイアの血を流し込んだ男

僕から人間としての人生を奪った
最も憎むべき相手・・・のはずだった。

だけど・・・僕は今は、クレプスリーのことを・・・

211:2008/04/17(木) 14:27:12 ID:QiA4PFu6
シルク・ド・フリークはとある裏寂れた町の外れにある
荒れ果てた草地で公演していた。

客の入りは例によって例のごとく、
今日も上々であった。

「ダレン、仕度はできたのか?」

舞台衣装に着替えたクレプスリーがダレンに声をかけた。

「うん、いいよ。」

ダレンはマダムオクタの籠を片手に提げて
クレプスリーの元へとやって来た。

「よし、では行くぞ。」

ダレンとクレプスリーはトレーラーの扉を開け、
ステージがあるシルク・ド・フリークの大テントへと向かっていった。




クレプスリーがマダムに口に巣をかけさせていて、
笛を吹けない時はダレンがマダムを操る。
今では2人の息はぴったりだ。
その様子はまるで本物の親子のよう。

だが、クレプスリーにはたったひとつだけ、
ダレンに対して待ち望んでいて、
それを焦がれるあまり不満にさえ思っていることがあった。

そろそろ・・・いいのではないか?なあ、ダレンよ。
22名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 19:37:13 ID:lA1N66Fq
なんでこのスレには、腐女子しかいないんだ!?

まじキモ!!
23名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 20:54:32 ID:HjBbNPsK
GJ!
24名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:46:49 ID:Ifjj+CYE
801でやれ!
マジキモイ!
25名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 03:07:23 ID:lReussfO
バンザーイ
GJ!
+。:.゜ヽ(´∀`)ノ .:。+゜。
261:2008/04/18(金) 14:47:39 ID:94v92jCA
ぇ?エロパロ&文章創作板ってBL禁止?
スレ立て前に確認したけど、そんな記述はなかったような…
27名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 14:58:33 ID:lReussfO
801でもエロとエロじゃないのと女体化スレあるぞ
ダレン・シャンで検索したらここが出たしな♪
俺はここでもいいとおもうが?

28名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 18:14:41 ID:zdNUCe+f
多分エロパロ板のほとんどのスレが801禁止。

801専用スレも結局dat落ち
29名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:35:48 ID:A9HpcpzX
というか、まぁこの板の男女比は99:1ぐらいだからなぁ

まぁ腐女子&ゲの付くみなさんがいてもいいとは思うけど
価値観の違いで度々戦争が起きてるし


書き手には女性が多いらしいが
ROCO氏とか
30名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 00:07:42 ID:zdNUCe+f
ROCOって女なのか
31名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 01:14:56 ID:TCftMK2H
>>28
逆逆。真逆。
エロパロで「801禁止にすること」が禁止。
32名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 15:16:05 ID:SH5idPsI
昔はハガレンとかで801は多かったが久しぶりに腐女子を見た
33名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 22:51:19 ID:hF7WtdUP
とりあえず>>22は逃げたっぽいな(笑)
34名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 22:52:54 ID:hF7WtdUP
>>33
間違えた、、

>>21の間違え
351:2008/04/25(金) 16:56:56 ID:C2pX0+68
>>21書いたのも自分だけど
いぁ、別に逃げたんでなく様子見。
36名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 02:43:00 ID:yAOm9DXg
続ききぼんぬ
37名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 00:20:46 ID:2fLFzz4e
スティーブ×アニー希望
381:2008/05/11(日) 13:28:00 ID:82vFvDIB
取り合えず、尻切れトンボになってる作品の続き。
391:2008/05/11(日) 13:31:49 ID:82vFvDIB
午後、まだ日が照っている時間に、師が眠っている
棺の横で目を覚ますのがダレンの日常になっていた。
早めに起きて師の“朝食”を準備することは、
手下たる半バンパイアの常識だ。

ダレンは蓋がぴったりと閉じられたクレプスリーの
棺をじっと見つめた。

ダレンの大きな澄んだ瞳には
何かとても言いたいことがあるのに、ぐっとそれを我慢しているような―
そんな気配が見て取れた。

・・・こういうコトって・・・自分から言い出していいものなのかな・・・?

ダレンはもどかしそうに下唇を噛んだ。

誰かに相談したいけど・・・こんなコト、普通じゃないし・・・。
どうしたらいいんだろう?

もどかしいジレンマを胸に抱いたまま、
ダレンは自分がかけていた毛布を畳むと、
師の“朝食”の準備のためにトレーラーの外へと出た。

少しシルクのメンバーの雑用を手伝ってやり、
卵やチーズを分けてもらった後、
ダレンは再びクレプスリーのトレーラーに戻ろうとした。

その途中、前方からゆっくりとこちらに歩いてきた
棒のように細長く、背が高い人影とすれ違った。
401:2008/05/11(日) 13:33:02 ID:82vFvDIB
ミスター・トールである。

「おはようございます、ミスター・トール。」
ダレンはぺこりと会釈をしながらサーカスのオーナーである彼に挨拶をした。
「おはようシャン君。」
ミスター・トールは唇を動かさなかったが、
そのしわがれた声はしっかりとダレンの耳に届いた。
ダレンはそのまま通り過ぎようとしたが、ミスター・トールの次の一言で、
地面に貼り付けられたかのように足を止めた。

「胸に随分と大きなもやもやを抱えているようだな。」
「あはは・・・わかっちゃいましたか?
やっぱりミスター・トールには嘘は付けないなぁ。」
ダレンはきまりが悪そうにポリポリと頬をかいた。
それまでダレンの方を見ていなかったミスター・トールだったが、
ここで石炭が埋め込まれたかのように真っ黒な両目をダレンに向けた。

「本人に直接言ってみたらどうだ?
ラーテンはそんなに度量が小さな男ではないぞ。」

「でっ、でも・・・。その、普通じゃないじゃないですか・・・。
それにもしクレプスリーがこんなの嫌いだったら・・・。」

ダレンは視線を落として目を伏せた。

ミスター・トールはそんなダレンとは対照的に、
にぃ、と唇の端を吊り上げて笑った。
彼には珍しいことだ。

「私の見立てでは、ラーテンは元々そのつもりもあって、
お前を手下にしたように思えるのだがな。
それにこのシルク・ド・フリークは存在自体が元々普通ではない。
今更何があろうが驚かんよ。」

「でも・・・、でも・・・。」

まだぐずぐずと何かを言おうとしたダレンを、ミスター・トールが制した。

「きちんとラーテンにお前の気持ちを伝えるまで、
シルク・ド・フリークの仕事をすることは一切許さん、
と言ったらどうするかね、ダレン?」

「ええ!?そんな!?」

ダレンは驚きのあまり目を丸くしてしまった。

ミスター・トールはダレンの肩をぽん、と叩くと更に言った。
「大丈夫だ、ダレン。必ずうまくいく。私が保証しよう。
今夜、ちゃんと自分の気持ちを伝えるのだぞ。」
そう言うが早いか、ダレンの前からミスター・トールの
姿は消えていた。
ダレンはしばらく呆然と立ち尽くしていたが、
やがて再びクレプスリーのトレーラーへと向かって歩き出した。

そのダレンの後姿を見送るように、音もなく再びミスター・トールが現れた。
ダレンの背中を見つめながら
「やれやれ。まったく見ていてじれったい師弟だな。」
そう呟いた。
411:2008/05/11(日) 13:37:00 ID:82vFvDIB
太陽が地平線の下に沈み、残照が赤く低い空を弱々しく
照らした頃、クレプスリーが棺から起き上がってきた。
「おはよう。クレプスリー。」
スープをかき回していた手を止め、
ダレンはクレプスリーを見上げた。
「おはよう、ダレン。」
ふぁ、と小さく欠伸をしながら、
クレプスリーは料理をしていたダレンの隣に腰を下ろした。
ダレンは手際よく朝食を皿に盛り付けると、クレプスリーにそれを手渡した。
「・・・・・・。」
今日のダレンはなぜか押し黙っている。
クレプスリーは違和感を感じた。
「ダレン・・・どうした?」
クレプスリーの双眸がダレンを刺すように見つめる。
「えっ!?いや、その、別に・・・?」
ダレンはしどろもどろに答え、きょろきょろと視線を泳がせた。
「嘘を付け。お前ほどわかりやすい奴はいない。
我が輩に何か言いたいことがあるんなら、ハッキリ言え。」
やや強い口調でクレプスリーが言った。
ダレンは観念したかのように小さなため息をひとつ付いた。
「やっぱり、ミスター・トールが言っていた通りにするしかないか。」
そして、まっすぐな瞳でクレプスリーを見つめた。
「クレプスリー。話があるから、ちゃんと聞いてね。
ここじゃちょっとあれだから、トレーラーの中で・・・。」
そう言ってダレンはクレプスリーの服の袖を引っ張ると、
トレーラーの方を指差した。

「わかった。」
クレプスリーが腰を浮かしかけたその時、
「ラーテン。きちんとダレンの気持ちを受け止めてやるのだぞ。
今晩は君達は、ショーを休んでもいい。
君達のトレーラーの周りの人払いもしておこう。
ダレン、しっかりな。」
2人の背後に唐突にミスター・トールが現れて言うと、
クレプスリーが疑問を出す前に再び忽然と消えてしまった。

いぶかしんだクレプスリーが自分の袖を掴んでいるダレンに視線を移すと、
彼は耳まで真っ赤にして下を向いていた。
このダレンの様子を見たクレプスリーの胸に、
確証はないが、言い知れぬ期待感がよぎった。

もしかしたら、これは―
421:2008/05/11(日) 13:37:54 ID:82vFvDIB
すべての窓に日光避けの目張りがされた暗いトレーラーの中には、
卓上に置かれた古風なランプの明かりだけがチロチロと揺れていた。

「それで、シャン君。
我が輩に言いたいこととは何かね?」

足を組み、机の上で頬杖を付いた姿勢で
椅子に腰掛けたクレプスリーがダレンに尋ねた。

ダレンはしばらくもじもじとした様子で、
服の裾を引っ張っていたが、
やがて改めてクレプスリーをまっすぐに見つめると、
口を開いた。

「あのね。クレプスリー。この話を聞いた後も、
その・・・僕のことを避けたり、軽蔑したりしないって、約束して欲しいんだ。」

「わかった、約束しよう。大事な手下の言うことだ。
無下にしたりはせん。」

ダレンはクレプスリーのその言葉に微笑みを浮かべた。

「ちゃんとしたカッコイイセリフを、あんたが寝ている間に
考えてたんだけど・・・緊張しすぎて忘れちゃった。
だから、今思いついたことをそのまま言うね。」

ここでダレンは緊張し過ぎで乾いた唇をなめて湿らせた。
431:2008/05/11(日) 13:38:18 ID:82vFvDIB
「クレプスリー、僕は、あんたのこと、好きだ。
師匠として好き、っていう感情ももちろんあるけど、
でも、もっと別の・・・男同士で使うのはヘンなのかもしれないけど、
・・・恋って意味でも好きなんだ。
僕はちゃんとしたバンパイアになりたい。
クレプスリー、あんたのことも、もっと知りたい。
だから・・・教えてよ。」

幼くてたどたどしい口調で何とか言い終わると、
ダレンは顔を真っ赤にして黙り込み、下を向いてクレプスリーから
完全に視線を逸らした。

そのまま長い沈黙の時間が2人の間に流れた。

やっぱり、こんなこと言っちゃまずかったのかな?

ダレンはだんだん自分の目にじんわりと涙がたまってくる感覚を覚えた。
441:2008/05/11(日) 13:38:47 ID:82vFvDIB
クレプスリーは先程の自分の期待じみた予感が
ピシャリと当たったことに、驚き、言葉が咄嗟には出てこなかった。
嬉しさが体の中心から湧き出してくるのが感じられた。
彼の性格が許せば、その場で飛び跳ねて狂喜したかもしれない。



意を決したダレンが、変なことを言ってごめん、と、
クレプスリーに謝ろうとした時であった。

クックック、とクレプスリーが喉を鳴らして笑った。

驚いたダレンが顔を上げると、そこには怪しげな満面の笑みを
浮かべたクレプスリーの表情があった。

「クレプスリー?」

「ダレン、ようやく我が輩に言ってくれたな。待ちわびたぞ。」

クレプスリーは満足げな笑みのまま両方の瞳を閉じた。

「えっ!?どういうこと?」

目をパチクリさせたダレンに

「お前が今、我が輩に伝えた気持ちは、
我が輩からお前への気持ちとそっくり同じだ、ということだ。
・・・我が輩も弟子として、そして、恋人として、お前を愛しておるぞ。」

クレプスリーの笑みに優しげなものが混じった。

「クレプスリー・・・。」

相変わらず赤い顔のダレンは照れて、狼狽したために呼吸が荒くなってしまった。

ここでクレプスリーは自分の棺へと向かい、カタリとその蓋を開けた。

「お望み通り、今夜は特別授業だ。
・・・我が輩のことを、教えてやろう・・・。」

「・・・・・・。」

ダレンは無言でクレプスリーを見つめ続けた。

こんなにうまく事が運んでしまうなんて、思いもしなかったからだ。
今まで“運命”は彼に辛い試練しか押し付けなかったのに、
なぜ今日に限ってこんなにもうまくいってしまったのだろう。

「さあ、ダレン。おいで。」

ビロードのような深みのある低い声でクレプスリーはそう言うと、
ダレンに向かって両方の腕を広げた。

ダレンは走ってその腕の中へと飛び込んでいった。
451:2008/05/11(日) 13:41:39 ID:82vFvDIB
棺の中に連れ込まれたダレンがまず最初に受けたのは
キスの洗礼―

ダレンの唇にクレプスリーの唇が重ねられた。
それで終わらず、クレプスリーの舌はダレンの口腔内へと
侵入し、その中を貪る。

「んっ・・・ふっ・・・んん!!」

ダレンは息苦しさに思わず身を捩る。
加えて、ぞわぞわと寒気にも似た感覚が
ダレンの背骨を駆け抜けた。

続いてクレプスリーはするりと滑らかにダレンの肩のラインに沿って
滑らかに手を滑らせると、
シャツのボタンに手をかけた。
ぷつ、ぷつ、とボタンを外される音がやけにはっきりとダレンの
耳に聞こえた。
ひんやりと胸に冷たさが感じられて、ダレンは自分が
シャツを脱がされたのだということがわかった。

そしてクレプスリーの手は今度は下腹部へと向かって滑った。

「あっ・・・!」

ビクン、とダレンの体が一瞬痙攣した。
クレプスリーはダレンのズボンも卒なく脱がしてしまい、
ダレンは生まれたままの姿をクレプスリーの前に曝け出すことになってしまった。

恥ずかしそうにクレプスリーから視線を外したダレンの顔を、
クレプスリーは両手で包み込み、
そっと元に戻した。

「ダレン・・・。ずっと待っていたぞ。この時を。」

いつになく真剣な表情でクレプスリーは呟いた。
461:2008/05/11(日) 13:43:06 ID:82vFvDIB
「え?」

仰向けに寝かされているために、
自分に覆いかぶさっているクレプスリーを見上げる形となっている
ダレンが聞き返した。

クレプスリーも自分のシャツに手をかけると、
まるで手品のような早業でそれを脱ぎ捨ててしまった。
クレプスリーもダレンと同じく、
細身ながら筋肉質なその肢体を全て露にした。

「お前が手下となった時から・・・
いや、そのもっと前、初めてお前を見た時から、
我が輩はずっとお前が欲しくてたまらなかったのだ・・・。
何度、無理矢理抱いてやろうと思ったかわからん・・・。
だが、それではあまりに無粋であろう?」

「クレプスリー・・・。ふっ・・・うぅ・・・。」

クレプスリーはダレンの首筋、
そして少年らしい薄い胸板に今度はキスを落とし始めた。

「我が輩も、お前と同じだったのかもしれんな。
マダムオクタが欲しくてどうしようもなくて、我が輩から盗み出したお前と。」

そう言うとクレプスリーはダレンのその胸に付いている2つの
突起に、ねっとりと舌を這わせた。

「やっ・・・ああ!!あん・・・!!」

ダレンの体が大きく弓なりに沿った。

クレプスリーはしばらくダレンの胸に付いた小さな2つの飾りを
指、そして舌と歯で弄んだ。

「ひっ、う、く・・・あああ・・・。」

ダレンは頭を激しく左右に振る。

クレプスリーにその飾りを歯で、もちろん噛み切らぬようにそっと
甘噛みされた時、

「やだ・・・あ・・・痛ぁ・・・!!」

ダレンは激しく反応し、何か頼るものを求めて片手を彷徨わせた。

クレプスリーはその手を掴むと、自分の肩を掴ませた。

「さあ、ダレン・・・。そろそろ、我が輩はお前の中の・・・
深い所まで入って行きたいのだが?」

もはや言葉を紡げる状態ではなくなってしまったダレン。
潤んだ瞳でクレプスリーを見上げた。

クレプスリーは薄い笑みを浮かべた。

ダレンの臀部をクレプスリーの骨ばってはいるが、
大きな手が這い登っていった。
471:2008/05/11(日) 13:43:44 ID:82vFvDIB
「うわぁああぁ、痛い、痛い!!あ、あああぁぁ!!」

ダレンの体の“奥”へと続く“扉”に
“クレプスリー”が押し入ってきた時、
ダレンは今までに全く経験したことのない痛みに
思わず叫び声に近い嬌声を上げてしまった。


体の中の内壁をこすり、“クレプスリー”は
ダレンの奥を目指す。

ダレンのそこは今までこういったことは経験していないためか、
狭くなかなか奥へ用意に進めない。

「ふっうう・・・。あ・・・。く・・・。」

痛みを避けるために、反射的にダレンはクレプスリーから
身を離そうとしたが、

「おっと、逃がさんぞ。」

クレプスリーはダレンを力強い腕で掴み、抱き寄せる。

ダレンの体にはじっとりと汗が滲み、
両目からは涙が流れ落ちている。
ダレンはまだ少年のため、本人が聞いたら怒るだろうが、
中性的な要素を持っている。

白い滑らかな肌、毛質は女性のものより固いが艶のある黒髪、
赤くふっくらとした唇に、内に光を宿した美しい瞳―


それら全てが今、クレプスリーの掌中にあり、
喩えようもない極上の色気を持って
クレプスリーの前にあられもない様態を曝している。

にも関わらず、なかなかダレンの“最奥”には辿り着けなかった。
果たしてこれは
“クレプスリー”を拒絶しているのか、それとも煽って
もっと激しく攻め立ててもらいたいのか?

素直に従うより、征服されることをお好みのようだな。
ではお望み通り、征服してやろうではないか―

クレプスリーは好戦的な笑みを浮かべ、
更に深くダレンに己を沈めていく―
481:2008/05/11(日) 13:44:56 ID:82vFvDIB
「あれ、ダレン、どこにいるんだろう?」

その頃のエブラは、ダレンの姿が見えないことを不審に思っていた。

「クレプスリーのトレーラーかな?」

エブラはクレプスリーのトレーラーに向かおうとした。

その時、肩に手を置かれ、ぐっと後ろに引き戻された。
エブラの後ろにはミスター・トールが立っていた。

「今夜ダレンに会うのは、やめておけ、エブラ。
ダレンは今、クレプスリーから大事なことを教わっているのだからな。」

「はい?大事なこと?」

エブラはわけがわからない、という表情をしたが、
ミスター・トールの言葉に素直に従うことにした。

ミスター・トールの唇には謎めいた微笑みが浮かんでいた。
491:2008/05/11(日) 13:45:51 ID:82vFvDIB

「はっ・・・あっ・・・。」

今まで散々声を上げてきたためだろうか。
ダレンの声は掠れていた。

「っ・・・。ダレン・・・。よいか?
そろそろ、我が輩も・・・いくぞ・・・。」

ようやくダレンの“奥”まで辿り着くことに成功したクレプスリーは、
ダレンに回していた腕にいっそう力を込めた。

ダレンの体の中に、何か熱いものが打ち込まれてきた。
ダレンは目を見開き、最早声にもなっていない叫び声を上げた。
その体は幼く、そしてバンパイアの血のために普通の人間よりも
遥かに感覚が鋭敏なため、与えられた刺激に素直に反応することしかできなくて―

ダレンの体は先程よりもさらに大きく弓なりにしなり
次々と打ち込まれる熱い感覚に、遂にダレンの意識はそこで途絶えた。
501:2008/05/11(日) 13:46:50 ID:82vFvDIB
クレプスリーは意識を失ったダレンの頬を優しく撫で、
そして汗でぐっしょりと濡れた前髪をかき上げてやった。

やり過ぎた、という気持ちが心のどこかにないわけではないが、
大願を成就できた満足感と喜びの方が先に立っていた。

「ダレン。よく頑張ったな。」

クレプスリーは今度は優しく穏やかなキスを
眠りについたダレンの唇に落としてやった。

今夜はこのまま、また明日の太陽が地平線の下に沈むまで眠ろう。
愛しの弟子は明日は体に走る痛みのために、
食事の準備はできないかもしれない。
だから特別に我が輩が準備してやってもいいか。

そんなことを思いながら、クレプスリーは一枚の毛布を手に取り、
自分とダレンの体にかけると、棺の蓋を閉めた。

51名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 20:15:35 ID:2b+1jpMV
ダレデビ希望
52名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 21:18:09 ID:jq1vo1n9
一応、801注意とか…
53名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 22:17:57 ID:AzYquy4H
GJ!
54名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 15:15:32 ID:lPCzlQjy
スティデビどうよ
55名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 16:41:04 ID:A5Z5TuG0
>>54
9巻読んで妄想しまくったなあ
懐かしい・・・
56名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 18:29:33 ID:EcqhM8Ex
801で言うなら海外モノはslash fanficがたくさんあるからいいよな
これまでfanficで見かけた中で、一番突き抜けてたのはパリス×ダレン話
日本人には思いつくまい
57名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 19:38:33 ID:zSKdlhIN
>>56
見たくねえwwww
でも逆ならアリだ
58名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 19:41:11 ID:S5aiftdW
アッー!!!
59名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 20:05:10 ID:hMOHCVxp
スティーブ×デビーを誰か書いてくれ
60名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 12:09:49 ID:A/ind5mK
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 小学館編集の横暴を許すな!! 
 漫画家さんを守りながら消費者にも出来る簡単な抗議運動です。

 1、小学館の雑誌は発売日に買わない。(無期限)
   小学館の横暴は問題ですが、漫画家さん個人が悪いわけでありませんし
   そこで、小学館の雑誌を買う場合一日我慢しませんか?
   発売日の売上げは、POSで把握してると思います、数字に出るほど変化があれば
   真剣に受け取るでしょう。単に不買運動を始めると頑張ってる漫画家さんも困ってしまいす。
   そこで、発売日に買わないことで、編集への抗議を明確にします。

 2、8月は小学館の漫画、雑誌、単行本を買わない。
   コミケ開催の8月は、一ヶ月我慢します。何時も追っかけていたコミックスを一生買えないという
   不買運動は、編集の詭弁によって単なる売上げ減に捉えられます。8月には買わない。
   これで、消費者側から★小学館編集★への抗議だと明確に伝えられます。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

賛同する人はコピペしてくれ。
61名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 00:18:18 ID:3pqULd2U
保守
62名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 11:34:12 ID:/4ZuJ90z
描きたいがネタが浮かばんorz
63名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 00:48:01 ID:K7SYESuF
最終巻はショックだったなぁ。まだまだ続いていけそうな感じだったのに。
甥がどうなったかとか知りたいよ〜
64名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 23:56:35 ID:+1LBzlS+
甥が誰なのかなかなか思い出せんかった…
65名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 00:29:25 ID:BzhFPetk
ダレン×デヴィー
66名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 16:57:51 ID:gDHwD71D
確かにダレンとデビー読みたいな
もしくはスティーブとアニー
67名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 21:21:32 ID:0IGt8Y09
スティーブ×デビー見たい
68名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 20:25:21 ID:fpiK1J6j
デビーどうなっちゃったのかねぇ。作家になった方のダレンと結ばれていることを願う
69名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 10:45:43 ID:aOxO+ko8
ノーマルカップリングも書いていいの?
70名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 12:14:59 ID:FoALs0tP
歓迎。っていうか、ノマじゃないの以外は数字板に落とすべきかと
なんでエロパロでやろうと思ったんだか
71名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 03:05:45 ID:Cj2vsCDb
>>63
ファンタジーを読んでいたつもりがSFだったっていうポルナレフ的ショックが一番だった
72名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:14:28 ID:fUS1zHrL
クレプスリーのエロまだー?
73名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:18:42 ID:kCMsMesq
クレプスリー×エラ希望
74名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 16:29:26 ID:PM1Tn8wL
過疎
75名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 14:33:57 ID:xLTVvL3E
書きたいけど書けない……内容忘れたから
76名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 16:41:36 ID:D2pCZNz/
S:
「この女だけ生かして、俺が可愛がってやってもいいんだぜ」
77名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 01:03:09 ID:qROwGSpi
ダレン×デヴィー キボンヌ
78名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 12:01:52 ID:MSSaExyP
トラスカのエロまだー
79名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 12:09:28 ID:WNAfzinc
相変わらずの過疎☆
80名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 16:10:11 ID:kHytJvVa
>>76
これネタになりそうなのにね
81名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 15:36:57 ID:JP7be1er
ダレン×デビーキボンヌ
82名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 00:37:08 ID:kd6b7Goq
今週号で、デビー×ダレン読みたくなった
83名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 00:44:10 ID:An5uYUuv
オリオン・ザ・バトル神
84名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 22:46:25 ID:b0X1EHUo
おお
85名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 22:17:31 ID:5Qkj3WwC
ほしゅ
86名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 01:10:53 ID:W97pHmoW
過疎
87名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 14:42:01 ID:wZks3Cbb
皿屋敷の街周辺に、奇妙な光景が広がっていた。
街の路地のあちこちに、青いフードをすっぽりとかぶった小男たちが(頭の先からつま先まで青いローブに覆われているため、
彼らの本来の性別はわからないが、ここでは便宜的に小男と表現しておこう)徘徊し、何やらチラシを道行く人々に配っている。
 学校帰りのなつきもその小男達と出くわした。

 …こいつら、人間じゃないわ。

 類稀なる精霊使い(エレメンタラー)の素質を持つなつきは、彼らの姿を一目見るなり、そう判断した。
小男達の身長は高くても120センチほど。子供の背丈くらいしかない。
しかし、なつきに彼らが人あらざる者であると判断させた要因は、身長とは別のところにあった。

 彼らからは妖怪特有の気、妖気は感じられなかったので、妖怪ではないことは明らかだ。
だが、どうにも彼らの纏っている雰囲気が作り物めいていてぎこちない。
生きている木偶人形、とでも言ったらいいのだろうか?魂と体の質が合っていない、となつきは感じていた。
誰かに強制的にこの小男の肉体に魂を閉じ込められて、動かされている、と。

 なつきの前に、一人の小男がやって来た。
他の者と同じようにすっぽりと青いローブを被ってはいたが、その小男は左足を少し引きずっていた。
なつきは警戒しながら、磨かれた赤瑪瑙のような美しい瞳を小男に向けた。

 小男はおもむろに、なつきにもチラシを差し出した。

「……。」

小男がチラシを自分に差し出したまま、動かないのを見たなつきは、
これは自分にチラシを受け取れというサインだろうと思い、仕方なくそれを受け取った。
88名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 14:54:54 ID:wZks3Cbb
チラシの表面にはこう書かれていた。


シルク・ド・フリーク

一週間の限定公演!!

演目

狼人間ウルフマン
蛇少年スネークボーイ
肋骨男アレクサンダー・リブス
ひげ女トラスカ
再生人間コーマック・リムズ
ラーテン・クレプスリーと曲芸蜘蛛マダム・オクタ

臆病なお客様お断り!
入場につき、一部条件あり!


「これは…フリーク・ショー!異形の者達を見世物にするショーだわ…!」

 チラシの文面を見たなつきは、思わず忌々しげにそう呟いた。
 
なつきはこれまで、霊界の依頼で普通の人間がけして知ることはできぬ、闇の世界を戦い、渡り歩いてきた。
邪悪な妖怪とも数多く戦ってきたが、時にはそれにも増しておぞましい人間の業も見てきた。
妖怪を自らの玩具や奴隷、慰み者としてさんざん弄んだ挙句、殺害する良心の欠片もない人間…。
最近の例では、なつきの最愛の人蔵馬を暗黒武術会へと招いたブラック・ブラック・クラブの人間たちが挙げられる。
このチラシのサーカスも、そのような人間が主催しているとしたら、なつきとしては黙ってはいられない。
弱き者が強き者に好き勝手蹂躙されていいという法はないのだ。
89名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 14:58:47 ID:wZks3Cbb
「ねえ、ちょっと、あなた…。」

自分にチラシを渡した小男に、なつきは質問しようとしたが、
小男はすでに左足を引きずりながら彼女から遠ざかり、次の人間にチラシを配っていた。
少なくとも小男たちからは、人間に対する悪意は感じられない。
この人目に付く路地で、なつきの能力を使って小男たちに無理やりショーについて口を割らせるというバカな真似もできないだろう。
ショーの実態を知るためには、まずは実際に見にいくしかない、となつきは考え、チケットについて書かれた部分に目を通した。
90名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:02:09 ID:wZks3Cbb
その日の夜。辺りが闇にすっかり包まれた時間帯に、なつきは蔵馬と共に、チラシに書かれていたチケット売り場へと急いだ。
チケットをお求めの際には、チラシを忘れずに、という記述があったために、なつきの手にはしっかりとチラシが握られている。
「もし…このサーカスが私の思っていた通り、汚いものだったとしたら、主催者をシメてやらなきゃね。」

好戦的な笑顔でそう呟くなつきを蔵馬はふう、とため息をつきながら、ややもすると呆れているような微笑で見つめた。

「なつきは相変わらず正義感が強いんだね。」
「蔵馬は平気なの?あなたと同じ妖怪が見世物にされてても?」
自分よりも背が高い蔵馬をしっかりと見上げて、なつきは聞いた。
なつきの瞳には、非道を許さない、という強い意志が見て取れた。
蔵馬がなつきに惹かれたのはこの美しくも強い瞳にある。
「全然平気、とは言えませんね。やっぱり。」
すっと蔵馬の目が細められた。
かつては魔界で冷酷非道な妖怪盗賊・妖狐蔵馬として名を馳せていた彼も、
人間界で暮らす内に、他者の痛みを分かち合うという情を、母の志保里、そしてなつきから教えられた。
自分の邪欲を満たすために他者を平気で犠牲にできる者を見ると、やはりいい気はしない。
91名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:06:58 ID:wZks3Cbb
そうこうしているうちに、チケット売り場が見えて来た。
売り場は繁華街から少し外れた寂れた路地に立てられた、急ごしらえの小さな小屋だった。
そこに、なつきが昼間見た(と言っても、同一人物かどうかはわからないが)青いローブの小男がいた。
なつきはチラシを小屋の中にいる小男に見せながら、
「チケットを2枚頂戴。一枚2700円だったわね。」
と言った。
蔵馬は財布を取り出し、中からチケット2枚分の代金5400円を取り出し、青いローブの小男に渡した。
小男はなつきからチラシを無愛想にむしり取り、そして蔵馬が出した金を勘定し、
間違いないとわかると、無言で、すっと2枚のチケットを売り場テーブルに滑らせるようにして出した。
それきり小男は、なつきと蔵馬と目も合わせようとはしなかった。
「…チケット、どうもありがとうございます。」
蔵馬は売り場テーブルのチケットを受け取り、
「なつき、行こう。」
と路地を引き返し始めた。

シルク・ド・フリークの講演期間はわずか来週の月曜日から一週間。
今日は一週間の終わりの土曜日だから、最初の公演は明後日ということになる。
「最初の公演は月曜日の夜11時からだから…蔵馬、何時に待ち合わせする?」
チケットに記載された公演時間と場所を見ながら尋ねたなつきに対し、
「迎えに行きますよ。なつきを一人きりで夜道を歩かせたり、待たせたりできるわけないでしょう?」
なつきに顔を近づけ、にっこりと笑いながら蔵馬は言う。なつきもくすっと笑う。
「あら、ありがとう。それじゃ、家で待ってるから、ちゃんと会場までエスコートしてね?」
「ええ。俺の大事なお姫様。」
蔵馬は胸に手を当て、まるで騎士が主人たる姫君にそうするように、恭しくなつきに大して頭を垂れた。
92名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:21:40 ID:wZks3Cbb
脅威のフリーク集団、シルク・ド・フリークの一行は皿屋敷の街の外れにある廃材置き場にテントを張っていた。
本来なら人権や道義上の問題があり、大抵の国で禁止されているフリークショーを開くにはここがうってつけの場所であった。
今の時間はもうすぐ日付が変わろうとしている時刻。大抵の子供なら眠っているだろう。だがここに、眠らない子供が一人いた。
「日本かぁ。僕、一度来てみたかったんだよね。東洋の神秘!キモノにゲイシャ、フジヤマ!!」
漆黒の夜空を見上げながら、黒髪の少年はきらきらと目を輝かせながらそう言った。少年の背後からうむ、と重々しく頷く声が聞こえた。
「この日本はかつてマルコ・ポーロが黄金の国、と表現したほど様々な事物と独自の文化に恵まれた国だからな。
我が輩も長いこと生きてはいるが、日本に来たのは今回が初めてだ。」
その低く太い声の主は、オレンジ色の髪を持つ、背の高いやせこけた男だった。
青白い顔のその左頬には、縦に長い傷跡が見える。
「だがな、ダレン。のんびりと観光に洒落込むわけにはいかんのだぞ。
我が輩たちはここに、フリーク・ショーを見せに来たのだ。
今回の日本公演では、よじれ双子のシーブとシーサ、手男ハンス・ハンズ、
歯女ガーサ・ティースに、世界一の太っちょ男ラムス・ツーベリーズと言った、
我がシルク・ド・フリークの花形スターが休暇や何やらで欠けておる。
その穴を、残された我が輩たちが埋めねばならないのだぞ。」
ダレンと呼ばれた少年は、ぷっと不服そうに頬を膨らませ、
その素直な青い色の瞳に反抗の意思を宿して、男に口答えした。
「わかってるよ。でも、ショーは月曜からなんだし、明日とか、
ショーの始まる前の休憩時間とかにちょっと出歩くくらいなら、いいだろ?」
クレプスリーという名の男はこめかみを片手で押さえながら、やれやれとため息を付いた。
「お前の好奇心の強さにはいささか閉口する。また厄介事を起こされるのは御免だぞ。」
「わかってるったら!!」
そこへ、ダレンは遠くに左足を引きずった青いローブの小男、
彼らがリトルピープルと呼んでいる謎の人物の一人が、キャンプ地をうろついているのを見つけた。
「おーい、レフティ。」
ダレンは遠くのレフティに呼びかけた。
「今日のチラシ配り、お疲れ様。どう?僕達のショーに興味を持ってくれた人はいた?」
リトルピープルはこれまで、ただの一度も口を開いた験しがない。
だからダレンも彼がレフティと呼ぶリトルピープルからの返事は期待していなかった。
だが、この時レフティは立ち止まってじっとダレンを見つめていた。
かすかにその頭が縦に動いたような気がしたが、その後すぐにレフティは左足を引きずり、歩き去ってしまった。
「日本見物もショーに支障が出ない範囲なら、まあ許すが・・・。
だがダレン、明日あたりそろそろ狩りに行くからな、それを覚えておけ。」
クレプスリーのその言葉に対し、
「…うん。わかったよ。」
ダレンは心もち表情を引き締めて返答した。
93名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:28:18 ID:wZks3Cbb
日曜日の朝は秋らしく澄みきった空が広がっていた。なつきと蔵馬は霊光波動拳の大家、幻海の寺にいた。
幻海の寺には、人間界と魔界との間の結界が撤去された今、たくさんの妖怪が居候している。
彼らにボランティアで人間界について、二人は様々なことを教えていたのだった。
「いつもすまないねえ。」
客間で幻海はなつきと蔵馬にお茶を出しながら礼を言った。
「いいえ。私達が好きでやっていることですから。
これからの魔界と人間界のために必要なことだと思いますし。」
そう言ってなつきはにっこりと笑った。
「彼らは魔界からの留学生みたいなものですから、
しっかりと人間界に馴染めるように誰かがきちんとサポートしてあげなくてはなりません。」
蔵馬もなつきの発言に同意し、出されたお茶をほんの一口啜る。
「おお、留学生って言葉で思い出したんだけどねえ…。」
茶道具を片付けていた手を止め、幻海が言った。
「来週の水曜日に、外国からの修学旅行生がうちの寺を見学しに来ることになったんだよ。」
「師範のこのお寺を?」
なつきは赤瑪瑙色の瞳を見開き、幻海に尋ねた。
「うちの寺は結構古いからねえ。だから外国の連中にとっては珍しい物もたくさんあるらしい。
こっちは特に断る理由もないから、見学を許したんだけどね。」
「今の時代は修学旅行も海外に行く時代になったんですね。
盟王高校はいまだ定番の京都なのに。」
「聖ソフィアもまだ国内よ〜。場所は異国情緒溢れる長崎なんだけどね。
海外に行ってる学校が羨ましいなあ。」
海外からやって来る修学旅行生達に、幻海のこの寺はどう映るのだろう?
なつきと蔵馬はそう思っていた。
だが、これからやって来るその修学旅行生の一人が、特になつきに対して、
後に面倒事を起こすということを、この時二人はまだ知ることができなかった。

「明日は夜の10時に迎えに行くから、よろしくね、なつき。」
蔵馬はなつきにそう約束し、幻海の寺のある山を下った二人はその日は別れて帰宅した。
ショーの会場となっているのは街からかなり外れた所にある廃材置き場だ。
早めに行くに越したことはないだろう。
94名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:33:31 ID:wZks3Cbb
自宅に戻ったなつきは部屋の掃除や何やらの雑事をこなしているうちに、あっと言う間に日が暮れ、夜になってしまった。
なつきの力を使えば全自動で部屋中の掃除はできるし、洗濯物だって一瞬で乾くが、それではやはり味気ない。
特に急ぎではない時は、自分できちんと体を動かしてこそ意義がある、となつきは考えている。

ちょっと遅くなってしまったけれど…夕飯の材料を買いに行こう。

なつきはテーブルの上に置いてあった財布を手に取ると、玄関を開けて外へと出かけた。
秋の日はつるべ落とし、とはよく言ったものだ。時刻は夜の7時。
けして遅い時間帯ではないが、外はもう真っ暗であった。
近場のスーパーマーケットまでは歩いて10分。ほぼ道路をまっすぐに直進すればいいだけだ。
いつもと変わらない見慣れた道であったが、その時、なつきの視界の端に、赤いものがチラリと横切ったような気がした。
気になって、赤いものがよぎった方向に視線をやる。
常人なら闇に溶けていくその姿に気がつかなかっただろう。
だがなつきはいくつもの厳しい戦いを勝ち抜いてきた精霊使い。
およそ人間のスピードとは考えらない速さで細い路地の向こうへと去っていく赤い影をしっかりと捉えていた。
コンマ一秒以下で、なつきはそれを追う判断を下した。
赤い影は住宅街へと続く路地を突き進んだ。
なつきもその影に気付かれないように、尚且つ山猫のように素早く駆け抜けながらそれを追った。
しばらくして影は住宅街の広い通りで立ち止まった。
ぼやけた赤い影にしか見えなかったものの姿が、お陰ではっきりと見えるようになった。
影の正体は臙脂色の今時古風な形の外套をまとった長身の男だった。
外套の下の服装は黒い燕尾服のようだったが、尾の部分はまるで蝙蝠の翼を模したようにギザギザとした形をしている。
さらに中には白いシャツを着ていて、そのシャツのラッパ水仙のように派手に開いた形をした袖が、燕尾服の足や手の裾から大きく出ている。
まるで何かのステージ衣装のようだ。だが足元はラフなサンダルを履いていて、とても奇妙な感じがする。
そして男はオレンジ色の髪をしっかりと後ろに撫で付けて整えている。
青白いその顔には獲物を狙う狼のような鋭い瞳が2つと、左頬に縦に走った目立つ傷跡が見られた。
なつきは広い通りには出ずに、男に見つからないように路地の壁に身を隠した。
「こんなに早い時間に狩りをするなんて、珍しいね。」
明らかに臙脂色の外套の男のものではない、年若い少年の声がした。
男の外套の陰から年の頃12,3歳の少年が姿を現した。
声はこの少年のものらしい。黒い髪に透き通るような青い瞳が印象的だ。
少年は淡い緑のシャツに青の地に金の縁取りが入ったジャケットを羽織り、紫のズボンの腰の部分に赤い布を巻きつけ、
さらに履いている靴の先はくるりと上を向いて沿っている。
一言で言うならまるで海賊のような格好をしている。
「まあな。だが、いついかなる時間帯でもしっかりと狩りをできるようでなければ、一人前にはなれんぞ。」
自分よりも遥かに身長が低い少年を見下ろしながら、男は諭すような口調で言った。
「はいはい。」
少年は聞き飽きたよ、とでも言いたげな眼差しで男を見上げた。
それを受けて男はフンッと鼻を鳴らして薄く笑みを浮かべ、広い通りの遥か向こうを見つめた。
「そろそろ、良さそうなのが来るぞ…。」
男の鋭い目がすっと細められた。
95名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:38:09 ID:wZks3Cbb
広い通りを男と少年、そしてなつきの方へと登ってくる者がいた。
終業時間の午後5時にすぐに会社から出て、酒場で一杯やって来たのであろうサラリーマンであった。まだ宵の口にも関わらず、足元がおぼつかない。
ふらふらと千鳥足でこちらに向かって来る。
そんな酔っ払った男も、自分にじっと注がれている臙脂色の外套の男と海賊の格好をした少年の異様な視線に気付き、顔を上げた。

その時−
臙脂色の外套の男が矢のように酔っ払った男へ向かって突進した。
あっと言う間に男の懐に潜り込むと、その骨ばった手を男の口と鼻に当ててぐいと強引に上を向かせる。
ほんの数秒で男は意識を失い、がくんと膝を付いてしまった。
臙脂色の外套の男は自分が気絶させた人物を重力に任せるままに落下はさせず、彼を丁重に電信柱に寄りかからせて座らせた。
そして男は酔っ払いのシャツの手首部分のボタンを外すと、裾を捲り上げて腕をむき出しにした。
何かを探るように酔っ払いの腕を撫でた後、肘の内側の肉の柔らかい部分に爪を立てて、そのまますっと横にその爪を滑らせた。
酔っ払いの肘からじわりと赤い血が滲んだ。臙脂色の外套の男はその赤い血に唇を近づけていった。

「そこで何をしているの!?」
威厳のある凛とした声と共に、なつきは隠れていた路地の壁から飛び出した。
酔っ払いと臙脂色の外套の男の方を見つめていた少年がばっとなつきの方を振り返った。
「クレプスリー!!」
驚きと戸惑いが入り混じった声で、いたずらがばれた時の子供のように慌てた視線を男に向ける。
男もはっとした様子で酔っ払いの腕から顔を離したが、すぐに元の老獪な表情へと戻り、
厳しい眼差しをなつきに向けながら少年に言った。
「落ち着け、ダレン。」

臙脂色の外套の男の眼差しは眼光鋭く、見る者すべてを竦ませるような威圧感を持っていた。
左頬の長い傷跡と相俟ってかなりの迫力があり、並の人間ならすっかり怯えて早々に退散してしまうだろう。
だがなつきは少しも気圧されることなく、咎を許さぬ赤瑪瑙の瞳で男の瞳を見つめ返した。数秒間2人のにらみ合いが続いたところで、男の方が先に口を開いた。

「なるほど。これはかなり強敵のようだ。ダレン、そこを動くな。手出しは無用だ。我が輩に任せておけ。」

わずかな時間見つめあっただけで、臙脂色の外套の男は、なつきがただ者ではないことを見抜いたようだ。
男は酔っ払いから手を離すとすっくと立ち上がり、つかつかと歩み出て少年を庇うように彼の前に立った。
なつきとの距離は2メートルほどだろうか。
96名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 15:42:29 ID:wZks3Cbb
「我々はバンパイアだ。この男から血を少し頂こうとしていたところだが…何か文句がおありかな?美しいお嬢さん?」
なつきに対する言葉遣いこそ丁寧であったが、少しも親しみやすさがこもっていない口調で、男は問いかけてきた。
「バンパイア…ですって…?」
なつきはいつでも戦闘に移行できる態勢のまま、目の前の2人の気の状態を探ってみた。
この2人からは先日出会った青ローブの小男たちと同じく、妖怪特有の妖気はまったく感じられない。
妖怪には人間の血を主な食料とする種族は少なからず存在するが、目の前の二人はそれらに該当しないことは確かだった。
となると、なつきが知る範囲で彼らの正体と推察できるものは、唯一つしかなかった。

「ひょっとしてあなたたち…人類の亜種としての、バンパイア一族の方かしら?」
なつきの言葉に対して少年は派手にはっと息を飲み、男の方は少年ほどのリアクションは見せなかったものの、わずかに目を見開いた。
「ほう。我が輩たちの一族のことを知っておるのか。」
男は視線をほんの少しだけ下に落とした。が、次の瞬間再びきっと顔を上げ、さらに先ほどより厳しい目をなつきに向け、言った。
「ということはお嬢さん、君はバンパイアハンターか何かということになるのかね!?」
怒号というわけではないが、静かな怒りが潜んだ低い声に加え、胸の前に出されたその骨ばった長い5本の指には、力がこもった鋭い爪が付いていて、自らの方を向いている。
一般人が見たらすぐにでも逃げ出す、恐ろしい凄みのある光景だったろう。
臙脂色の外套の男は明らかになつきを警戒し、何かあったらすぐにでも戦えるような態勢になっていた。

「違うわ。私は精霊使いなの。
だから、普通の人間の目に触れない世界についてはちょっと詳しいわ。
あなたたちが人類の亜種のバンパイア一族なら、危害を加えるつもりはない。安心して。」
なつきは精霊使いである証拠、とでも言うように、片手を上げて掌の上に青真珠色の水気を湛えた光球を出現させた。
それを見た男はようやく安心したようで、力を込めていた手をふっと緩めて脇に下ろすと、深々と頭を下げた。
「これは失礼。何分、我が輩たちの一族のことを知っている人間には、ろくなことをしない連中が多いもので。
精霊使いは数少ない我が輩たちの理解者だというのに、無礼な真似をしてしまったことを許してほしい。」
「いえ。あなたたちの苦難に満ちた歴史を考えれば、いきなり見ず知らずの人間に正体を見破られたとしたら、
警戒するのは当然だわ。こちらこそ、失礼したわ。ごめんなさい。」
手に出現させた光球を消し、なつきも言った。
97名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 14:21:55 ID:OFigWklr
「はっ・・・あっ・・・。」

今まで散々声を上げてきたためだろうか。
アニーの声は掠れていた。

「っ・・・。アニー・・・。いいか?
そろそろ、俺も・・・いくぜ・・・。」

ようやくアニーの“奥”まで辿り着くことに成功したスティーブは、
アニーに回していた腕にいっそう力を込めた。

アニーの体の中に、何か熱いものが打ち込まれてきた。
アニーは目を見開き、最早声にもなっていない叫び声を上げた。
まだ15歳程度のその体は幼く、そして彼女はまだ処女であり、既に「経験」のある人間よりも
遥かに感覚が鋭敏なため、与えられた刺激に素直に反応することしかできなくて―

アニーの体は先程よりもさらに大きく弓なりにしなり
次々と打ち込まれる熱い感覚に、遂にアニーの意識はそこで途絶えた。
98名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 21:42:22 ID:hkCKETIi
tp://plaza.rakuten.co.jp/thinkdarren/diary/200710240000/#comment
99名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 16:14:19 ID:fDCGWcGw
え?www
100名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 00:34:28 ID:WDdD4Jy5
100
101名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 15:02:26 ID:akHX6AEw
「ダレ〜ン……」
スティーブは、デビーを背後から抱きかかえ彼女の首にナイフを突き付けたまま、
ダレンに嫌らしい笑みを見せた。
そして、空いているほうの手をデビーの胸元まで持ってきて、服を掴む。
ダレンは、スティーブが何をしようとしているのか察し、顔色を変える。
「スティーブ!やめ…」
身を乗り出し、制止の声を上げる。
だが、半バンパニーズの力で、いともあっさりとデビーの服を引き破った。
破れた布の間から、女性特有の下着に包まれたデビーの胸元が、豊かな胸の谷間が覗く。
「…っ」
羞恥に顔を染め、身動ぎするデビー。
ダレンもまた、彼女と同様に…あるいはそれ以上に、顔を赤くする。
そんな彼女を縛しながら、スティーブは軽い調子で言う。もちろん、彼女の首筋にナイフの刃を当てたままだ。
「おっと、動くなよ。下手したら、ぐさりだぜ?」
そう言って、ナイフの刃を僅かだがデビーの首筋に触れさせる。
その冷たさに、デビーは身を竦めた。
「ダレン…」
縋るように、怯えの色を浮かべた瞳でダレンを見遣る。
ダレンは、デビーを直視することが出来ずにいた。
デビーの身を案じる気持ちや、彼女を脅かすスティーブに対する怒りももちろんあるが、
それ以上に今の彼の頭を占めているのは、デビーの肌のことだった。
見てはいけないと思う、だが、見たくない訳がない…いや、そもそもそんなことを考えているわけではない。
何とか、場違いな、そして邪な思いを振り払おうとする。
「スティーブ、デビーを離せ。さもないと…」
スティーブを真っ直ぐに見遣り、毅然と言い放つ。
だが、スティーブはにやにや笑いながら、肩を竦める。あくまでも余裕をかましている。
「さもないと?」
鸚鵡返しに聞き返し、今度はデビーの下着と肌の間に指を滑り込ませ、下着を浮かせてみせる。
力ずくで下着を剥ぎ取ろうというつもりらしい。
びくり、と身を震わせるデビー。
その様子を見ながら、ダレンは再び動けなくなってしまう。
「何だ、ダレン?もしかして…見たいのか?」
からかうように、スティーブはどう問い掛けた。

102名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 18:23:36 ID:0+xwiU1I
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1229577088/l50
迂闊な僕の切なさを中に出させてアニーw
103名無しさん@ピンキー
そんなスレあったのかw