【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 3冊目

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1名無しさん@ピンキー
我が身はあなたの領土。我が心はあなたの奴隷。  
ここは片山憲太郎氏の著作についてのエロパロスレです。
 
過去スレ

【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1150541908/l50
【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 2冊目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171037946/l50
 

2伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/06(日) 00:28:39 ID:0T5nahuO
新スレ一発目投下げと。
3伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/06(日) 00:30:21 ID:0T5nahuO
『Radio head Reincarnation〜黒い魔女と紅い魔女〜』

Y.
 爆炎と業火、地を舐める炎と舞い上がる炎――紅に、夕暮れの紅よりも尚紅く染まる、血のような真紅の空。
 街が燃えている。火の粉が吹雪のように舞い散る中、人々は逃げ惑う。
 炎から逃げ、逃げた先で炎に出会し、また逃げる。
 右往左往して人々が駆ける中、唯一と言って良いほどに淀みなく、迷いなく走る一団があった。
 闇絵達である。
 彼女達は一心に己が敵へと駆け抜ける。
 雑踏を抜け、人混みを掻き分け、爆炎へと、最も新しい地獄へと。
「追い付けるかな?」
 言ったのは環であった。走りながらも息を切らせず、淀みなく話すのは流石と言うべきか。
「大丈夫だろうさ」
 やはり同じ様に――いや、まるで椅子に腰掛けて話しているかの様に落ち着いた声音で紅香が応えた。
「あの爆発だ。あいつだってただで済んでいるはずがない。入念に仕掛けたのでなければな」
「入念に……違うの?」
「違うさ。あれは追い詰められたあげくにやってしまっただけさ。でなければ、最初から私を爆殺してる。この有り様だって、単に計画を早めざるを得なかっただけだ」
 ――街を滅ぼすなら、もっと効率の良い方法がある。
 例えば、今使っている発火装置。それを更に出力が高く、街全体を同時に爆破するという事だって可能だ。
 或いは、今使っているものを幾つも用意し、仲間を使い一斉に起爆する。
 無論それは、その様に計画し、その計画が破綻しなければの話だが。
 計画を破綻させる異端要素さえなければ。異端要素に追い詰められたりしなければ――。
 闇絵が二人よりは若干遅れながら言う。
「過信していたんだろうな。むしろ酔っていたと言うべきか」
 己の勝利を過信していた。
 己の狂気に陶酔していた。
 それが――突き崩す隙だった。
 闇絵達にとってみれば圧倒的な勝機。一子にとっては絶望的な敗因。
 それは余りにも大きすぎる差だった。
「所詮その程度。いずれ一子は自滅する。だが放ってはおけない。放って置いても害のない存在じゃない」
 いずれ身を滅ぼすであろう一子。だが、その時が来るまでに広がる被害は、余りにも大きい。
「止めなければならない」
 地を強く踏み、三人は加速する。

 † † †

 街が火だらけだ。
 一子は笑みを浮かべながら内心で呟く。
 きっとこれは祝福の炎。
 私の不幸を祓う、浄化の炎。
4伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/06(日) 00:31:17 ID:0T5nahuO
 燃えてしまえ。私を陥れる何もかもを。
 私に不幸を与える全てを。
 ――世界を。
 ああ、なんて素敵。壊れていく。街が、全てが、世界が。
 これが終われば、残るのはきっと、とても素敵な新世界。
 彼が語った素敵な、誰もが幸せになれる――私が幸せになれる世界。

 くすくすくす。

 思わず笑いが零れる。
 嬉しくて、楽しくて。
 ああ、でもどうしてだろう? さっきからとても歩き辛い。まるで、水銀の海を歩くよう。
 ――そうか。これもきっと、世界が穢れているからだ。
 穢れきった世界は、毒素が満ちて、それが海のように際限なく広がっているのだ。
 やっぱり、綺麗にしなくちゃ。
 そう、これは正しい事。世界を綺麗にする大切な事。
 やらなくちゃ。誰かがやらなくちゃ――私がやらなくちゃ。
 それにしても歩き辛い。それに、足が痛んできたような気がする。
 毒素に侵されてるのだろうか。
 ああ――痛い。
 痛い、痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!

「あーーっ!! もう嫌! 全部嫌! 壊れろ! みんな壊れろ! みんな、みんな、みんなっ! 壊れろぉっ!!」

 破綻する。
 理論も、感情も、何もかも。
 全てが、狂気に呑み込まれていく。

 † † †

「見えた」
 闇絵の示す先、業火の終わりがあった。
 一つ、また一つと広がりながらも、その速さは遅い。
 ともすれば、火を起こすより、広がる方が早いのではないかと言うほどにそれは緩やかだった。
「居たっ!」
 環の瞳が、一子の姿を捉える。紅蓮を背に進む姿は、今にも倒れそうな程頼りなかった。
 そして、一子から聞こえる声。それが、三人を一瞬、戸惑わせた。
「嫌、もう……嫌。消えちゃえ、消してやる。全部、全部、全部……っ」
 声――怨嗟の、声。
 呟く声は、呪いの言葉だった。
「あれは……壊れたな」
 無情にもそう言ったのは紅香だ。蔑むでも憐れむでもなく一子を見ている。
 紅香の言葉通り、一子は壊れていた。
 意志も決意も欺瞞もなく、ただ己が狂気に従い、壊れきった体を壊れきった心で動かし続けていた。
 まるで、壊れたブリキ細工。そんな一子が――振り向いた。
「……こんばんわ、皆さん」
 平淡な声音、“接客”の時のような甘い笑顔、血に塗れた体。
 まるでアンバランスなそれらは、まさしく壊れた一子の姿だった。
「――やぁ」
5伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/06(日) 00:32:19 ID:0T5nahuO
 それに、まるで友人に声をかけるような気安さで闇絵は応えた。
「邪魔……するんですか?」
「するともさ。そういう仕事だ」
「やっぱり、あなたもここで消さないといけないみたい」
 くすくすくす。
 そう笑って、一子は手をかざした。
 包丁を持った手を。
「出来ると思うのか?」
「出来ます」
 一切の前置きも、微塵の迷いもなく、一子が飛び出す。
 壊れきった躯は、尚素速く、驚異的な勢いで動いた。
「――っ!」
 声もなく刺突が闇絵を狙う。横合いから環が拳で腕を叩き軌道を逸らす。
 反転、刃は環に向けられる。弧を描き迫る白刃を一足後ろに跳ぶことでそれを躱す。
 追撃、追撃、追撃。我武者羅に振るう刃を環は危なげなくいなしていく。
 反転、環が一子の胴に潜る。
「ふっ!」
 一子の腹に、重い拳がめり込む。確かな手応えに環は勝利を確信する。
 しかし、覗き込んだ一子の表情は未だに意志を持っていた。
 一子の口角が歪み、邪悪な笑みを浮かべる。
 瞬間――爆発。
「うぁっ!」
 環が悲鳴を上げる。胸元で爆ぜた炎が大輪の花を咲かす。
 衣服を燃やす炎はすぐに消えたものの、環は爆発の衝撃から意識を失い、その場に倒れた。
「発火魔具……っ!」
 一子の左手。拳大の、装飾の施された半透明の赤い石。
 任意に発火する事の出来るそれは、そのまま戦闘の道具になる。
「やるな、だが……っ」
 紅香が踏み込む。頭を目掛けた蹴りが鮮やかに決まった。
「ぐ……っ! あぁっ!」
 意識を刈り取る一撃に、しかし一子は倒れない。
 バランスを崩しながらも、一子は発火魔具を発動させる。しかし、視界がぶれ、ろくに認識の出来ない状態で放ったそれは虚しく空に炎を舞わせるだけだった。
「あ、ぁああぁ、ああ、ぁああああ!」
 蹴られた痛みにか、頭を押さえ辺り構わず炎を飛ばす一子に、紅香ですら近付けなくなる。
 乱舞する炎は周囲の物を片端から燃やし、街並は紅蓮を増していく。
「近付けない……っ!」
 手を出しあぐねる間にも、炎は勢力を増し、地獄を深くしていく。
「……ふむ」
 闇絵が何かを思い付いたように頷く。
「紅香。このままじゃ近付けないか?」
「あぁ。何かを狙うんなら動きを読めるが、如何せん素人の下手鉄砲だ。私とて迂闊には近寄れん」
「そうか……」
 闇絵は帽子を目深に被り直し、言った。
「――つまり、一子が何かを狙えば良いんだな?」
「お前……」
6伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/06(日) 00:33:09 ID:0T5nahuO
「仕方なかろうさ。環は動けんし、私では一子を止める力はない。だったら、囮にでもなるしかないさ」
 そう言って、悲壮になるでもなく、決意するでもなく、まるで散歩にでも行くような素振りで――闇絵は一歩を踏み出した。
「一子」
 二歩目。
「お前は不幸だったんだろうさ」
 三歩目。
「でもな、敢えて言ってやろう」
 四歩目。
「お前程度の不幸など世界にはありふれているのさ」
 五歩を――踏み出す。
「悪いが、その程度の自覚も諦めも出来ない子供に付き合う気はない」
 闇絵が、駆ける。
「あぁぁああああ!」
 言葉を聞いていたのか、それとも単に近づくものに反応しただけか、一子が魔具を闇絵に向ける。

「お前のつまらない人生に、興味なんかない」

 石が輝く。
 炎が闇絵の胸元で煌めく。
「おぉっ!」
 紅香の拳が、一子の腹を穿つ。
 炎に撃たれた闇絵と、紅香に打たれた一子が倒れるのはほぼ同時だった。

続く。
7伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/06(日) 00:38:30 ID:0T5nahuO
 毎度、今週も伊南屋に御座います。

 RR外伝第六回。如何でしたでしょうか?
 物語もクライマックス。既に結末を迎えようとしています。
 長いような短いような。書き上げる事に集中しきりだったのであまり客観的に作品を見れていないので不安です。

 次回については「彼と彼女の非日常」と「Radio head Reincarnation〜黒い魔女と紅い魔女〜」の最終回同時投下スペシャルになります。
 ようやく完結を迎えられて今から既に感無量。

 それでは今週はこの辺で。
 毎度、伊南屋でした。
8名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 00:49:11 ID:9GAvszr3
>>7
おお、1週間ぶりです。待ってました。
闇絵さん撃たれましたね。何か彼女はいつでも無傷っぽいイメージが有ったんで、ちょっと驚きました。
次回は最終回スペシャルということで、楽しみにしています。

……紅い鬼さんにも困ったものだよね。
9名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 07:44:25 ID:g4MRDl9j
>>7
うおっ、ちょい遅れたがGJッス!
しかし来週で両方とも終わりっすか、長編とか終わらせるとかって一種の才能だと時々なにとなく思います
どちらも楽しみお待ちします!
10名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 20:27:02 ID:ao1eeEWj
今更だが前スレの>>888 GJ!
むしろ、このままぎりぎりのむず痒いままで行って欲しいかもしれん。
エロいのも期待しているが。
11名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 10:56:31 ID:UAhNitsU
面白いな〜、流石です!伊南屋さんGJ!!

同じく今更だが前スレの>>888の方もGJ!!
12伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:14:50 ID:GEMnWOlU
最終回スペシャル

――開始。
13伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:15:50 ID:GEMnWOlU
『彼と彼女の非日常』

Z.
「……ここか」
 はぁ、と溜め息を吐く。
 ここが、あの揉め事処理屋・柔沢紅香の家だとは俄かには信じがたかった。
 普通――全くの普通だ。
 強固なセキュリティも、頑強なガードマンもない。
 暫く観察した限り、特異な住人が居るわけでもない。
 不戦の協定は流石に分からないが――本当に普通のアパートだった。
「しかしまぁ……だからこそって事なのかな?」
 本人の印象が派手だからこそ、印象が結び付かないからこそ、誰にも気付かれない。
 そういった意味では、この上ない意表の突き方だった。事実、こうして見ている自分ですら、まだ疑いは消えていない。
 情報源の信頼度を疑う訳ではないが、やはり俄かには信じがたいと、どうしても思ってしまう。
 ――まぁ、疑っていても、悩んでいてもしょうがない。
 一歩を踏み出す。
 皮切りに歩みを進める。
 階段を上り、端から順に表札を確かめていく。
「本当にあった……」
 立ち止まり、見つけた表札を確かめるように撫でる。
 柔沢――間違いなくそう書いてあった。
 耳を済まし、意識を集中する。
 扉の向こうに人の気配。
 複数あるその気配の中に、紅香は居るのだろうか。また、彼女の子供が。
 そして――紫が。
 深呼吸をする。チャイムを押す。
 そうして、呼び掛ける。中にいる人間に。己が到来を告げる。

「ごめん下さい。紅真九朗というものですが」

 † † †

 軽い音を立てて扉が開いた。
「あぁ、すみませ――」
「紫なら、あんたには会いたくないって言ってる」
 バタン。
「…………」
 完全な拒否だった。存在を否定されたかのような、関係を断絶されたかのような、そんなショックを真九朗は受けていた。
「え〜と」
 額に手を当てて考える。
 一応、紫はいるらしい。発言から察するにそうだ。
 発言――そう、発言だ。
 いや、確かに何も言わずに飛び出して行ったし、分からなくもないけど……俺、拒否られたんだよな?
 会いたくないって、言われた。
 ――思ってた以上にショックだった。
 人づてとは言え、紫に会いたくないと言われた事が。
「……いや待て」
 人づて、なのだ。
 思い出す。対応に出た人間を。
 金髪、真九朗より高い身長、鋭い目つき、不機嫌そうに寄せた眉毛。
 不良――そんな言葉がしっくりくる少年だった。
 紅香の息子なのだろうか。
「いやでも……」
14伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:16:54 ID:GEMnWOlU
 子供について決して多くは語らない紅香。そんな彼女が何度か自分の子供を評した言葉。
『弱い奴だよ。いつまでも泣き虫で、餓鬼のままだ』
 ――弱い、弱い人間であると紅香は言っていた。
 そのイメージからは、かけ離れていた。と言うことは紅香の子供ではないのだろうか?
 或いは紅香の子供の友人というラインも考えられるが――。
「――考えても仕方ない……か」
 兎に角、紫本人から聞かなくては。真意を――本心を。
「ごめん下さい!」
 再びチャイムを鳴らす。いくらか待って、扉が開いた。
 再び金髪の少年が現れ、真九朗を睨み付ける。それに怯む事なく、真九朗は言った。
「紫に……会わせてくれ」
「……多分後悔すると思うけどな」
「構わない」
「……良いだろう。上がれ」
 誘うように少年が体をどけ、道を開く。
「一つ聞いて良いかな?」
「なんだ?」
「名前は?」
「……柔沢ジュウ」
 ――話が違うよ紅香さん。
 真九朗の弱いという言葉から描いていたイメージはもっと華奢で繊細そうな少年だった。
 ――まぁ、紅香さんからしたら大抵の人間は弱いのかも知れないけどさ。
 別段追及する事はせず、部屋に上がる。通されたリビングは、日中なのに何故かカーテンが閉められ薄暗い。
 そんな薄闇の中、浮かび上がるように少女の後ろ姿が見えた。
 小柄な背に、艶やかな長い黒髪。活動的な、ボーイッシュな服装。
 身に纏うのは凛とした気高さ。
「紫……」
 少女は――応えない。
「……何か言ってくれよ。そうじゃなきゃ、分からない」
「分からないのか?」
 背後からの声は、追い付いた少年――ジュウのもの。
 ジュウの問い掛けに、真九朗は考え込み応える。
「……分からない」
 やれやれと言った風情で溜め息をついて、ジュウは真九朗の肩を叩く。
「こういう事だ」
 言って、ジュウは真九朗を抜いて歩き、少女の傍らへと進む。
 そうして、真九朗を正面に――少女と対面になる位置に立った。
 そっと肩に腕が回され、少女を抱き寄せる。
「よく見とけ」
 ジュウは少女の顔を覗きこんで、それから一度、真九朗に挑発的な視線を寄越すと、そっと少女の唇に自らの唇を――寄せた。
「――っ!?」
 言葉もない。ただ途方もない衝撃が、真九朗の心を殴りつけた。
15伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:18:30 ID:GEMnWOlU
「なっ……おま……何してっ!?」
 混乱する。今、目の前で何が起きた?
 後頭からでは表情は窺えない。はたして、どんな表情で――どんな想いで少年の行いを受け入れているのか。
 ――後悔。
 後悔、後悔、後悔。
 少年の言う通りだった。胸に渦巻くのは激しい後悔。
 こんなもの――見たくなかった!
 頭に血が昇り何も考えられなくなる。
 ただ、真九朗の心を内から染める感情は――怒り。
 何故自分が怒っているのかも分からないままに、真九朗は激情のみを糧にジュウに殴りかかろうと――。
「少しは私の気持ちが分かったか?」
 呼び掛ける声は再び背後から。但し、今度は少年の声ではなく少女の――とてもよく聞き慣れた声だった。
「あ……え?」
 拳を振りかぶったまま振り返る。
 そこには、憮然とした、小柄な背の、長い艶やかな黒髪の、ボーイッシュな服装をした、凛とした気高さを纏う少女が――紫がいた。
「いつもの仕返しだ」
 ぴんっ、と鼻っ柱をデコピンされた。
「え? え? 紫が二人……?」
 二人の少女に向け頭を振りながら真九朗は狼狽える。
「違ぇよ」
 少年の声に振り返れば、先まで背を向けていた少女が、面を向けていた。
「――紫じゃ……ない」
「雨と申します。紅さん」
 紫とは違う。紫を陽とするなら、陰。それでも美しい事は疑いようもない少女だった。
 雨と名乗ったその少女は、紫を見ながら言った。
「ちょっとした仕返しだ。そこの二人を怨むなよ。怨むなら――自分自身だ」
 ――日頃の行いが悪いからだ。
 そう、紫は言った。
「な……なんで?」
「ここに来れたのは何故だ?」
「……銀子に情報を頼んだ」
「一人で捜したか?」
「切彦さんに頼んだけど……」
「他には?」
「……夕乃さんにも。でも、断られた」
「それが答えだ」
 強く言って、紫は真九朗を睨み付ける。
「私がこんなにも想っているのに、真九朗の周りには別な女が居て、その好意に甘えている。私は……それが我慢ならない」
 それまで蚊帳の外だったジュウが見た、その言葉を発した紫の顔は、真っ赤に染まっていて、ジュウはその時、初めて紫の年相応の、少女としての表情を見た様な気がした。
 その一方、真九朗は呆気に取られていた。
 呆気に取られて、顔を赤くしていた。
「その……それは」
「たまには……私を頼ってくれても良いじゃないか」
 ――守られるだけは嫌なのだ。紫はそう言って俯いた。
16伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:20:17 ID:GEMnWOlU
「紫……」
 真九朗の胸に渦巻くのは、やはり後悔だった。紫との長い関係の中で与え続けてきた不安。
 守れば良いと、そう思っていた。しかしそれは違うのだと気付かされた。
 紫は望んでいるのだ。対等な関係を。守られてばかりではない、互いの関係を。
 それと、不安。
 想ってくれているのは知っていた。そして、それに甘えていた。
 紫が嫉妬して、居なくなるなんて思いもせずに、周りの好意に甘えていた。
「ごめん……」
 自然と漏れた謝罪の言葉だったが、紫が表情を和らげる事はなかった。
「……言葉よりも態度で、態度よりも行動で示せ」
 真九朗を見上げる紫の瞳はどこまでも真っ直ぐで、真九朗もそれを見つめ返す。少しだけ躊躇って、真九朗は唇を――。

 † † †

「全く、見てらんねえ」
 玄関の外、部屋の中から抜け出したジュウは苦笑混じりに呟いた。
「ああいうこそばゆいのは見てて辛くなるな」
 傍らの従者に、お前はどうかと問う。
「私は素敵だと思います」
「そうか」
 ――悪戯の発案は雨だった。
 話を聞いて、少し仕返しをしてやろうという事になり、雨が仕組んだ。
 部屋を暗くして、服を変えれば後ろ姿からは雨と紫の見分けは難しい。
 そこで雨を紫と思い込ませ、目の前で奪う。そういう悪戯を。
「しかし本当、最後の最後まで蚊帳の外だな」
「そうですね。何をするでもなく巻き込まれただけでした」
 巻き込まれて、掻き回された。それだけの事だった。そうジュウは思う。
「ですが、そうとも限りません」
 雨は言う。
「ジュウ様が居たから、舞台は整いました。最後の一計もジュウ様が居たから成立しました」
 最後の最後まで脇役。しかし脇役が居なくては成り立たない物語もある。
 雨はそう締めくくった。
「それに――」
 ジュウに聞こえぬ声。少し頬を赤らめて、雨は付け足した。
「フリとは言え、役得もありましたから」
「なんか言ったか?」
「いえ、お気になさらないで下さい」
 追求するでもなく、ジュウはそうかと頷いた。
 余計な事は話さず、心も全てを晒しているわけではない関係。それが今の二人の距離感。
 中の二人とは対照的な、不思議な関係。
 それでも中の二人を関係を羨む事も、互いの関係を疎む事もない。
 なぜなら、心を晒さなくとも分かり合える事もあると、そう思えるからだ。
 もちろん、中の二人のようにぶつかり合う事だって、時には必要だろう。
17伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:21:20 ID:GEMnWOlU
 その時はその時だ。思う存分ぶつかってやろう。
「ちゃんと、あの二人は仲直りできたんだよな?」
「はい」
「なら、良かった」
 心からそう思える。
 ぶつかり合う事で分かり合えるその証があの二人だ。だから、ちゃんと笑い合えるようになって貰わなくては困るのだ。


 それから――部屋の中から笑い声が聞こえるまでは、そう長くなかった。


18伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:22:54 ID:GEMnWOlU
『Radio head Reincarnation・Z』

 ――いつかの記憶。
「幸せ……かい? そうだね、一応は幸せだと思うよ?」

「え? 幸せになる方法? そうだな……努力して手に入れるしかないんじゃない?」

「……へぇ。そうか、君はそう思うんだね?」
 ――笑顔。
「じゃあ、僕が手伝って上げよう。なに、気にしなくて良い。これは僕にとっても利益のある事だ。だから――」

「頑張って、幸せを貯めるんだよ」


 † † †

「闇絵!」
 くずおれる一子など一顧だにせず、紅香は倒れ伏す闇絵に駆け寄った。
「はは……思ったより辛いな」
 辛うじて返す声。
「大丈夫……なのか?」
「大丈夫なわけないだろう。しかし……はは、紅香に心配して貰えるなら、偶にはこういうのも悪くない」
「……っ! ふざける余裕があるなら立て」
「それは無理な相談だよ。体がいう事を聞かない」
 黒い服は直撃した炎で燃え、肌が覗いている。それも、状況が状況なら大いに色香を放っただろうが、今は痛々しいだけだ。
 ボロボロの体は衝撃で骨がバラバラになったのではと錯覚する程に力が入らず、闇絵は地に寝転がるしか出来なかった。
「無茶をしやがって……」
「そうだな、柄にもないことをしてしまった」
 手を引かれ身を起こし、半ば紅香の肩に吊されるように闇絵が立ち上がる。
「それで、どうするんだ?」
 言って、紅香は視線だけで一子を差す。
 うずくまり倒れる一子は苦しげな呻きを漏らすのみで、動くことはしない。
「さてね? 彼女が起きたら考えようじゃないか。一応はケリが付いたんだ」
「最悪のケリだけどな」
 紅香が向き直り、見つめる視線の先。そこには未だ炎に包まれる街の姿がある。
「一子を止める事は出来た。でも、全ては手遅れで、一子の願いは叶った」
 街一つを壊滅させる。その目的は達せられたと言っても過言ではない。
 一子の広げる炎はもうない。しかし、炎は勝手に燃え移るのだ。
 そしてそれは、既に闇絵達の手でどうにか出来る範囲には無かった。
「……一時的なものだよ」
 闇絵が言う。
「確かに今日。街は燃え、壊れてしまった。それでもここに人がいる限り、誰かが諦めない限り、いくらでも立ち直るさ」
 だから、と闇絵は付け加える。
「結局の所、一子には最初から成功の見込みなんてなかったんだ」
19伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:25:01 ID:GEMnWOlU
「お前がばらまいた不幸なんて塗り潰す位に私が幸せを振り撒くからだ。お前は指くわえて、お前以外の人間が幸せになるのを眺めてろ」
「……あなたも、私から幸せを奪うの」
「それは違うな。幸せの量なんて決まっちゃいない。いつか、世界が幸せで溢れる時だって来るかも知れない」
 一子を真っ直ぐに見つめ、闇絵は強く言い放つ。

「絶望するのは早すぎる。いや、いつだって絶望なんて必要ないんだ」

 希望に溢れた言葉が一子には届いたのか、それきり黙り込んだ彼女から、伺い知ることは出来なかった。

 † † †

「以上が事の顛末。その報告だ」
「ご苦労様です」
 闇絵から一部始終を聞き終えた可奈子は、事務的に答える。
「済まないな。何事もなく綺麗に解決とはいかなかった」
「いえ、本来ならば国があたるべき事件でした。国の力を持ってすれば、もっと小さな被害で済んだはずです」
 その言葉には、国の力を動かす事の出来なかった無念が籠もっていた。
「死者七十二名。負傷者多数。その責は国が負うべきです」
 既に、復興の支援は始まっている。派遣された兵士、作業員達はかつての街並を取り戻すため、復興に取り掛かっているはずだ。
 それでも――喪われた者は帰ってこない。街の住人の心に刻まれた爪跡は消える事はない。
 それを理解しているから、可奈子は――まだ大人になりきれない少女は悲しくて胸が張り裂けそうになる。
「一子はどうなったんだ?」
「……無期限禁固です。出れるのか、出れないのかも分かりません」
 それは厳しいようでいて、一子がまたいつか日の光を浴びる可能性が残された罰だった。
「王の、寛大な処置かい?」
「そうですね。彼女もまた、犠牲者なのでしょうから」
 事件の後、一子の母親を捜索した所、死体として見つかった。
 焼死体ではなく、白骨死体に限りなく近い腐乱死体として。
「彼女は知っていたんでしょうか?」
「……さてね。知っていたとして、理解していたかどうか」
 一子が求めた幸せとはなんだったのか。そこに家族の姿はあったのか。口を閉ざした一子からは、分からなかった。
 他の全てを話した彼女でも、幸せの形だけは頑なに話さなかった。
「なにを……求めていたのかね」
 場を沈黙が支配する。
「……そう言えば、彼女が話した協力者ですが」
「なにか分かったのか?」
「はい……九鳳院ではないかと」
「一触即発にある国の王族が?」
20伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:28:48 ID:GEMnWOlU
「彼女を使って、国に混乱を起こそうとしたのではないかと、騎士団長は判じました」
 優秀で、それでいて王に走狗のように付き従う騎士団長の判断を、可奈子は同意をもって受け入れていた。
 如何に馬が合わなくとも、その能力は認めるに値すると可奈子はそう信じている。
 だからこそ、危機感が募る。
「王族が、自ら暗躍する程に目の敵にされている。それ位に買った恨みは深い」
「運命の犠牲になって、尚、戦争の犠牲になったか――救えないな」
 やれやれと溜め息を吐いて、闇絵はソファから立ち上がる。
「お帰りですか?」
「ああ。話すことは話したし、聞きたいことは聞いた。要件は全て済んだ」
「そうですか」
 闇絵が部屋の扉に向き直り、歩む。
「一つ、良いですか」
「……なんだね?」
「あなたは“黒い魔女”と呼ばれています。あなたなら、魔術をもって事件の解決にあたれたのでは?」
 もしそうならば、なぜ魔術を使わなかったのかと、そう言いたげな瞳だった。
「――私は魔術師ではないよ」
 闇絵は事実を答える。
「私に出来るのは迷信にも似たまじないくらいだ。魔術は使えない」
「二つ名は二つ名であると?」
「そうさ。それにね? 私は魔術師なんてものにはなりたくないんだ」
「何故?」
「魔術師っていうのは神様になりたくて、なりたくて、それでもなれなかった人間の事を言うのさ」
 そこで、闇絵は目をすうっと細めた。
「私は神様になんかなりたくない。私には地べたを這い回る人間程度で十分さ」
「もう一つ、良いですか?」
「なんだい?」
「彼女に、一子さんに言ったことは、本心なんですか?」
 ――絶望なんか、必要ない。
「……偽善さ」
 でも、と闇絵は付け加える。
「確かな、願いさ。人間のね」
 そう言って、これ以上は何も話す事はないとばかりに扉を潜る。
 不思議な事に、扉を閉じた瞬間そこにいたはずの闇絵の気配が感じられなくなった。
「――……不思議な人」
 まるで魔法みたいに、存在が曖昧な人だと可奈子は思う。
 正しく、歪みながら在る。
 そんな、不思議な存在感。
 そんな雑感も、直ぐに消える。
「……忙しくなるわ」
 争いが近い。見えないけれど、目の前にそれはある。
 確かめる事は出来ないけれど、確かにそれはある。
21伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:30:03 ID:GEMnWOlU
 争いが近い。見えないけれど、目の前にそれはある。
 確かめる事は出来ないけれど、確かにそれはある。
 やがて、戦火に飲まれ、不幸が押し寄せるだろう。
 それでも、絶望したくは無かった。
 そのために、今は戦う術を練る。
 それは偽善かもしれないけど、確かな、人間としてのの願い。
 ――いつか、もっと大きな幸せが溢れるという、優しい願い。

22伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/12(土) 18:35:08 ID:GEMnWOlU
はい毎度、伊南屋に御座います。

ようやく両編完結。お付き合い下さいました皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございます。

勢いで書き上げた感が強いので、読めるレベルであるかは自信がありません。
それでも楽しんで頂けたのならばそれに勝る幸せはありません。

次は夕乃さんをヒロインらしく掘り下げてみたいな、とか思ってます。
あまりにネタキャラ扱いされすぎて不憫なので。
と言っても未だ構想もクソもない状態。いつになるかは全く不明です。

そんな次回作の展望を交えながら、伊南屋でした。
23名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 18:35:39 ID:udnMZ4Yv
なんて素敵(*´Д`)ブラーヴィ!!
24名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 00:10:17 ID:4OGbUThL
そういやまとめサイトはー?
25名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 00:34:23 ID:LHMDuFIV
26伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/13(日) 06:24:52 ID:2Yyy1P+E
あ〜……すいません。
今見たらまた間が抜けてる部分がありました。
以下その部分
2718と19の間:2008/04/13(日) 06:25:57 ID:2Yyy1P+E

 † † †

 ――いつかの記憶。

「君の望みを叶える手助けをするよ。お金が必要なら言ってくれ。物が必要なら言ってくれ。策が必要なら言ってくれ。その全てを用意しようじゃないか」

「君の望みは僕の望み。だから遠慮なんかしないでくれ。」

「――二人で一緒に世界に仕返しをしよう」

「僕の名前かい? 僕は――」

 † † †

「う……」
 小さな声を漏らし、一子が目を覚ます。冷たい夜風が吹いて、思考の靄を払う。それで、痛みを思い出した。
「痛っ……!」
「お目覚めかい?」
 それが一子にとっての敵の声だと気付いて、彼女は身を強ばらせた。
 強ばらせた体が振動で崩れて、自分が馬車の上に居ることに気付く。
 屋根も幌もない。荷台だけの馬車に、一子、闇絵、紅香、環の四人が乗っていた。
「……殺すの?」
「随分飛躍するね。安心したまえ。君の身柄引き渡しが私の仕事だ、殺しはしない」
「そう……」
 何かが抜け落ちたような無感情で一子が頷く。
「裁かれる覚悟はあるかな? 君は相当な罪を犯した――赦されざる程にね」
 闇絵の問いにも、やはり一子は無表情に返す。
「死刑にでも、なんでもすれば良いわ」
 そんな投げやりな言葉を、闇絵は否定する。
「残念だが、君は死なないよ。誰も君を殺さない」
「どうして?」
「誰も君に責任逃れなんかさせないからさ」
「……っ!」
 一子が言葉を飲む。
「死んで詫びます。すいませんでした――で済む程世の中楽じゃないんだよ。ま……“アイツ”が死刑なんて禁止っつう甘い法律作ったからってのもあるがな」
 紅香の言葉に、一子が問いを返す。
「アイツ?」
「んとね、この国の王様」
 環の言葉に得心がいったのか、一子は一度溜め息を吐いて、こう言った。
「……そう。だったらさ、あなた達が殺してよ」
「はあ?」
 紅香が疑問の声をあげると、一子は淡々と語った。
「誰も殺してくれないなら、あなた達が殺して。あなた達は私を殺したい程憎んでるんじゃない?」
「ふむ……憎む、か」
「確かにそうかもな」
「だったら……」

「ふざけるな」

「……っ!」
 強い紅香の否定――拒絶の言葉。その声音に一子が身を竦ませる。
「良いか? 私はお前を殺してなんかやらないし、お前にばらまいた不幸の責任をとれなんて言わない。なぜか分かるか?」
 一子は首を横に振る。理解が及ばないと、そう答える。
28伊南屋 ◆WsILX6i4pM :2008/04/13(日) 06:26:57 ID:2Yyy1P+E
これで今度こそRRは全部です。
それでは
29名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 06:29:22 ID:a1ACovVq
神過ぐる…超GJだ伊南屋さん。
長い連載お疲れ様です。
次の次回策も期待してます。
30名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 07:08:59 ID:jG3OtI7z
GJです!本当にお疲れ様でした!!
31名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 18:30:15 ID:iGR3LOKQ
かなり遅くなったけどお疲れ様です。

そして前あった星噛を手篭めにする柔ネタは思案中。
32名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 23:11:59 ID:NIZogDY8
これが神か……

本当に素晴らしいの一言です
33名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 16:00:00 ID:U6ngkluN
伊南屋さんは神
GJ!!
34名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 21:20:59 ID:pMMZOWcq
保守
35名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 01:04:40 ID:eZIL3rQw
あげ
36名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 01:32:49 ID:mKB0Jg8r
ジュウ様が39度くらいの熱出して倒れたら、どうなるの?
37名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 01:59:31 ID:srFLKrPh
>>36
押し掛け看病人多数により、更に熱が上がって偉いことになります。
38名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 16:56:09 ID:ehU/iQRk
>>36
星噛さんが看病にきてくれて、アルコールで体内消毒してくれます。
39名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 18:18:16 ID:WzEnUb/M
オチ要員でない光さん、再び。相変わらずエロもデレもなし。
注:これはバレンタインSSではありません。
題名から想定されるような甘味成分は一切含んでおりません。
時期はずれだし長いしするが、一挙に投下。興味ない人はスルーヨロ。
40光さんのバレンタイン そのいち:2008/04/24(木) 18:19:22 ID:WzEnUb/M
 
 世の中、何はなくともバレンタインなのだった。

「で。お姉ちゃん、あいつになんかすんの? バレンタイン」
 キッチンで、晩ご飯が済んだ後のお茶を差し向かいで飲みながら、一応念のため訊いてみたんだけど、お姉ちゃんは案の定、小さく首をかしげただけだった。
「そっか」
 まあ、ご主人様って呼ぶ相手に対して、いまさら愛の告白も何もないよね。お姉ちゃんとしてはさ。たぶん、雪姫先輩はいろいろ頑張るんじゃないかと思うんだけど、あいつとお姉ちゃんが相手じゃ、のれんに腕押しもいいとこで終わるような気がする。
「光ちゃんは?」
「あたし? うーん、義理が多いから。この時期はやんなるよ」
 通ってる空手道場とか伊吹先輩の空手部とか、お世話になってる男所帯には、それなりに礼儀を示しとかないと。もちろん、あたし一人でするわけじゃなくて、道場仲間の女子とか女子空手部の知り合いとかと一緒に準備するわけだけど、これが結構めんどくさい。
 ちなみに円堂先輩にも、ファン一同から(といっても、ファングループは沢山あるし個人で送る子もいるから、毎年紙袋一杯くらいは軽く集まっちゃうんだけど)送ることにしてて、これはかなり真剣に凝ったものになるはず。
「それだけ?」
 珍しく、お姉ちゃんが訊いてくる。こういう分野には疎い人なのに、伊吹先輩との一件以来、なんだか気にしてくれてるみたい。嬉しいような、くすぐったいような、妙な気分。あたしは、テーブルに頬杖ついた姿勢から、思いっきり背伸びしてみせながら、
「今んとこね」
「そう」
 お姉ちゃんはにっこり笑って、マグカップを口にした。
「んとね」
 何となく、言っとかなきゃならないような気がして、付け加える。
「ちなみに、あたしも、あいつにはなんもなし」
「そう」
 とことんさりげない口振りで、お姉ちゃんの内心は何も窺えない。お姉ちゃんのことだから、いろいろ世話になったお礼がわりに義理チョコでも送っときなさい、とか言うのかと思ったけど、そんなこともないみたい。あたしは、こっそり安堵のため息をついた。
 義理チョコなんか平気な顔して渡すには、近すぎて遠すぎる、あいつとあたしの微妙な距離。とりあえずは、ほっとこう。向こうだって期待なんかしてないだろうし。
 それより。そろそろ……決めなきゃ。
41光さんのバレンタイン そのに:2008/04/24(木) 18:20:29 ID:WzEnUb/M
 
 お母さんやお姉ちゃんにお休みなさいを言ってから、自室に引き上げたあたしは、引き出しから二つの封筒を取り出し、机の上に並べた。さて。
 片方は、光雲高校の願書。伊吹先輩と円堂先輩と雪姫先輩がいる学校。ほんとなら、お姉ちゃんもここに行くはずだった。あたしも、当然のように、行くつもりだった。願書は、もう提出済み。試験は、来月の初め。
 もう一つは、お姉ちゃんが通ってる桜霧高校の願書。こっちは、お父さんのハンコとか学校の内申書までもらってて、でもまだ出してない。提出期限はもうすぐだっていうのに、あたしは、まだどうするか決めかねてる。
 とっくに、お父さんお母さんはもちろん、お姉ちゃんにも相談した。みんな、あたしがしたいようにしなさい、って言ってくれた。学校の先生は、あんまりいい顔をしなかったけど。光雲高の方がいい学校だし、お姉ちゃんの時も随分止めたのに、って言ってた。
 そうだよね。普通、光雲高にするよね。自分で言うのも何だけど、あたしの成績なら十分に合格圏内なんだし。知り合いも多いし。特に空手部の人たちなんかは、来年になったらあたしが入部するものって思いこんでるくらいだし。
 それなのに、桜霧高の願書を前に迷ってるのは……いや、こんなとこで自分をごまかしても仕方ないか。正直いえば、あいつが通ってるとこでもあるから、だった。
「って、いってもねえ……」
 あたしは、頬杖をつき、ついでにふかぶかとため息もつく。
 あいつと同じ学校に通って、あいつを(ちょっと癪だけど)先輩とか呼んで、もしかしたらあいつとお姉ちゃんと三人でお昼なんか食べて。それなりに楽しいような気もするけど、それで、あいつとの間で何かがはっきりしたり、進んだり、変わったりするんだろうか。
 それに……あたしは、そんなことを望んでるんだろうか。
 分かんない。ぜんぜん、分かんない。あいつが関わることになると、いつもこうだ。
 思えば、あいつが現れるまでは、あたしの人生は単純明快そのものだった。お姉ちゃんが大好きで、円堂先輩や道場の仲間とわいわいやりながら、みんなで同じ学校へ通って楽しく過ごす。そんなことが、少なくとも高校くらいまでは、ずっと続くと思ってた。
 それなのに。あいつのおかげで、ぜんぶ狂っちゃった。あたしは、机の上に体を倒して、ほっぺたを天板にくっつける。
「ありえないよー……」
 あたしが、こんなことで悩むなんてさ。ほんと、ありえない。そりゃ、お姉ちゃんと同じ学校に通うっていうのは、それだけで魅力的なんだけど。でも普通に考えれば、光雲高で決まりだよ。なのに、なんだってあたしは、ぐちぐち迷ってるんだ。
 なんで……あいつと同じ学校に通ってるとこなんか、想像したりしちゃうんだ。
 ああっ、もうっ。やめやめっ。また、おんなじことをぐるぐる考えるだけになっちゃう。決めるのは、ぎりぎりになってからでもいいんだから。ぎりぎりでも……ぎりぎりになって、それで決められるのかなあ。あたし。
 あたしは、らしくもなく弱気な気分のまま、その日も封筒を引き出しにしまって、ベッドに飛び込んだ。同じことを繰り返して何日目になるのかは、考えないことにした。
 ったく。全部、あのエロ金髪魔人のせいだ。バカ。オタンコナス。スケベ。変態。ヘタレ不良。甲斐性なし。鈍感。バカ。
 ……いや。バカは、あたし、かあ……。ちぇっ。
42光さんのバレンタイン そのさん:2008/04/24(木) 18:21:39 ID:WzEnUb/M
 
「ゥス、ッかれッス!」
「ウッス。ごくろーさん」
 大きなボストンバッグを提げてあたしたちを追い抜いていく先輩に元気良く挨拶する。二月十四日の当日、光雲高空手部の部ミーティングで部員のみんなにチョコを配ったあと、仲良しの一年生女子部員の何人かと一緒に引き上げる途中だった。
「で」
 先輩が十分遠ざかったのを確かめてから、一人があたしに顔を近づけてくる。
「光ちゃんは、伊吹先輩にちゃんとしたのかなっ?」
「そんなこと、ないですよ」
 苦笑まじりに、答えた。あたしと伊吹先輩とのいきさつは、割と細かいことまで含めて、光雲高空手部の人たちにはちゃんと伝わってる。変な誤解や憶測を広めたくないからって、伊吹先輩と円堂先輩が部員のみんなを集めて説明しておいてくれたのだった。
 だから、あたしと伊吹先輩が付き合ってないとか、今のところお互いにそのつもりもないとか、この人たちもよく知ってる。知ってるんだけど、あたしをからかうのは止めてくれない。気のいい人たちで、からかい方もからっとしてるから、嫌な気はしないけど。
「えー。やっぱりかっ。つまんなーい」
「まーまー。光ちゃん真面目だから」
「それにしてもさー。光ちゃんがフリーって知ってっから、なーんか男子の目つきがさー。アヤシイよねー。そこはかとなく期待に満ちてるっちゅーかさー」
「ああ、それそれ。まあ、気持ちは分かるけどねえ」
「いや、あんなイモどもはどーでもいいのだよっ。伊吹先輩よ伊吹先輩っ。どーすんのよっ。ぐずぐずしてたら、他の女が寄ってくるよ? ただでさえ人気あんだからっ。今日も朝とか昼休みとかすごかったんだからっ」
「そうなんでしょうね」
 あたしが笑いながら相づちを打つと、相手は唇を尖らせて、
「なーんか、余裕うっ。ニクいねっ、このっ」
「そんなんじゃないですよ。さすがだなあ、って」
「ふーん」
 しばらくあたしをじろじろ見てたけど、いきなり、にかっと笑って、
「なーんかさっ。光ちゃんて、いいよねっ。一皮剥けたって感じでさっ」
「え……」
 いきなりそんなこと言われたら、どぎまぎするじゃないですか。
「いや、今だから言うけどさっ。伊吹先輩にアタックしてた頃の光ちゃんって、嫌いだったもんっ。あたし」
「はあ……」
43光さんのバレンタイン そのよん:2008/04/24(木) 18:22:51 ID:WzEnUb/M
 
 それは、そんなこともあるかな、って、思ってはいた。といっても、あらためて面と向かって言われると、それなりにキツくもあるけど。などと苦笑いしてたら、他の人たちも遠慮なく同調して、
「そーそー。あたしも。なにこのオンナ、キモっ、とかって思ってたよ」
「あー。分かる、それ。女子部じゃ評判悪かったよねー」
「そりゃさあ。みんな、伊吹先輩のことは気になってたしねえ。ぽっと出の中坊に横からかっさらわれるなんて、って、けっこう息巻いてたよね。円堂先輩がいるから、大人しくしてたけど」
「あの……すみません」
 あたしは、うなだれる。
 ほんとに、あの頃のあたしって子どもだったんだなあ、って思う。周りのことなんか、何にも見えてなかった。それどころか、伊吹先輩のことも、自分自身のことでさえ、ろくに分かってなんかいなかった。思い返すだに、恥ずかしい。耳まで熱くなってきた。
 そんなあたしの背中が、思いっきり叩かれて、あたしは前方へよろめいた。
「まーまー、気にしなさんなっ。今はみんな好きだよっ。光ちゃんのことっ」
「はあ……ありがとうございます」
 そう言ってもらえるのはとっても嬉しいんですけど、できたら、もうちょっと手加減してもらえませんか。あたしが情けない目つきで見返すと、相手は、にゃははっ、と笑ってくれた。
「まっ。まだ根に持ってる人たちもいるけどさっ。あたしたちは、味方だからねっ」
「はい」
 あたしは、思わずにっこりした。素直に嬉しい。あたしなんかを、こんなに好いてくれるなんて、思ってもみなかった。例の一件のあと、光雲高にまた顔を出したときなんか、びくびくものだったから。いったい何を言われたり思われたりしてるんだろ、って。
 それでも、お姉ちゃんたちの前で胸を張っていたかったから、伊吹先輩とのことから逃げたくなくて。空手部のみんなに、いろいろ迷惑かけたことを謝って。部活の後かたづけとか試合の準備とかも、積極的に手伝うようになって。
 そうやって冷静になってみると、ほんと、いろんなことが見えてきた。空手部の人たちの一人一人。一緒にいろんな話をしたり仕事をしたり、そんな中で、あたしと仲良くなってくれる人がいて、あたしを嫌いな人がいて、あたしになんか関心のない人がいて。
 その気になって見てみれば、学校の部活の空手にだって、いろいろ学ぶべきところはあることにも気付いた。道場と違って、素人向けにかみ砕いてある練習法で、でもだからこそ、身体の操法の基本をもういっぺん見つめ直すことができたりして、意外と面白い。
 そんなことをしみじみ思ってたら、相手が口許をつぼめて笑いながら、こっちを眺めてるのに不意に気付く。やば、と思って体を引きかけたときには遅くて、抱きすくめられるみたいにして飛びつかれてた。
「んーっ! 光ちゃん、かわいいっ」
「え、あの……」
 助けを求めて他の人たちを見たけど、どの人も仕方なさそうに笑って首を振るばかり。あの、いつものこととはいえ、あたしより背の低い人に首っ玉にかじりつかれて頭を撫でられると、全体重がかかる感じで、けっこうつらいんですけど。
「よーしわかったっ。もう、あたしんとこにヨメにこいっ。一生可愛がっちゃるっ」
「いや、それはちょっと……」
 力無く笑いながら、どうやったら失礼にならずに振りほどけるか考えてたら、他の人がちょっと目を見開いて、呟くのが聞こえた。
「あれ。あれって……円堂先輩、と、だれ? あれ」
44光さんのバレンタイン そのご:2008/04/24(木) 18:23:59 ID:WzEnUb/M
 
 その人が指さしたのは、学食の方だった。その中、ちょっと奥まったところに座っているすらりとした人影は、遠目でもひどく目立つ。確かに、円堂先輩だ。そして、その向かい側に座っている人物にも、見覚えがあった。
「げ……」
 思わず、声が漏れる。あのエセ金髪魔人。なんで、こんなとこにいるんだ。
「光ちゃん? 知ってる人?」
「あ……ええと」
 訊かれて、目を泳がせる。しまった。どう言おう。気付くと、全員の視線があたしに集中してた。
「光ちゃーん?」
「あ、あはは……ちょっとした知り合い……ですかね」
「ええー?」
 全員の目が学食にいるあいつに向き、それからまたあたしに戻る。どうでもいいですけど、なんだってそんなにみんな呼吸がぴったりなんですか。
「あんなのと? 知り合い?」
「はあ、まあ……」
 そうだよね。そう思うよね。どう見たって、どっかの不良かチンピラにしか見えないもんね、あいつ。あたしだって、あいつがお姉ちゃんの周りをうろうろしだした(あいつは逆だって言うだろうけど)時は、おんなじこと思ったもの。
 男子部なら、あいつのこと憶えてる人も少しはいるんだけどな。女子部の人たちは、あいつがここに乗り込んだ二回とも、その場には居合わせなかったから、あいつのことを殆ど知らない。といって、ここで説明するのも……だいたい、どう言ったらいいんだろ。
「光ちゃんっ。なんか、トラブルじゃないよねっ?」
 あたしが迷ってるのをどうとったのか、やけに真剣な眼差しと口調で尋ねられた。その心遣いが嬉しくて、あたしは自然と笑顔になる。
「そんなことないです。大丈夫ですよ。ほんとに、ただの知り合いで。そんなに悪い人でもないですし」
「そーお?」
 思いっきり、信じてない声音だった。あたしは、胸の中でだけ嘆息する。
 だからあいつも、も少しちゃんとした恰好してれば、あらぬ誤解を受けなくても済むのにさ……って、いやいや別に、実は根はいいやつだとかいうんじゃなくて、ああっなんであたしがあいつの弁護なんかしなきゃならないんだ。なんか、ちょっと腹立ってきた。
「え、と……あたし、ここで失礼しますね」
「へ?」
 いきなり言い出したあたしに、最初はきょとんと返されたけど、すぐに、親指なんか立ててみせられた。
「わかったっ。偵察だねっ。よし、行って来いっ」
「はあ……」
 まあ、当たらずとも遠からずだけど。この場からそろそろ逃げ出したいのが半分、あいつが何の用でこんなとこにいるのか確かめたいのが半分だったから。あたしは曖昧に笑うと、みんなと別れて学食へ向かった。
45光さんのバレンタイン そのろく:2008/04/24(木) 18:25:03 ID:WzEnUb/M
 
 歩み寄るあたしに気付いたのは、あたしに向かって座ってた円堂先輩の方が先だった。あたしが小さく頭を下げてみせると、
「あら。光じゃない」
 円堂先輩から声をかけてくれる。それで、あたしに背を向けてたあいつも、首を曲げてこっちを見た。ちょっと意外そうな顔をして、
「お。どうしたんだ」
 それはこっちのセリフだっての。あたしは、二人が座ってるテーブルの側に立つと、円堂先輩にあらためて一礼した。
「円堂先輩、こんにちは」
 それから、あいつに向き直る。
「あんた、こんなとこで何してんのよ。まさか」
 不意にとんでもない可能性に思い至って、あたしは愕然とした。ええと、今日はバレンタインデーで、二人っきりで会ってて、それってひょっとして。いやいや、男嫌いで通ってる円堂先輩が、まさかそんな。いや、でもでも。こいつの場合……分かんないから。
「あんた……もしかしてお姉ちゃんと雪姫先輩を毒牙にかけるだけじゃあきたらず」
 あたしが思わず口走ってしまったら、
「はあ?」
 あいつは、思いっきり意外そうな顔をして訊き返してきた。えっと……そうだよね。そんなはずないよね。うん、あたしもそうは思ったんだ。思ったんだけどさ。
「光。部の方は終わったの」
 横からたしなめるように、円堂先輩の冷静な声がした。あたしは少し背筋を伸ばして、
「はい。……あの」
 あいつに視線だけを流してみせると、円堂先輩はうっすらと笑った。
「ちょっとね。頼まれごとを、断ってたところよ」
「はあ……」
 訳も分からないまま一応うなずいて、あいつを見ると、憮然とした表情をしてた。いったい、何の話なんだろ。あたしが円堂先輩とあいつを見比べてると、円堂先輩が傍らのイスを指さして、
「突っ立ってないで、お座りなさい」
「え、でも……」
「いいのよ」
 円堂先輩にしては珍しい感じのお誘いだったけど、二人の話に興味はあったから、素直に腰を下ろすことにする。その拍子に窓の外を見たら、みんなが手を振ってくるのが見えた。まだいたんですか。と同時に携帯メールの着信があって、手早く見ると、
『後日きっちり報告よろ』
 あー、はいはい。分かりましたってば。みんなが楽しそうに笑い合いながら立ち去ってくのを見届けてから、携帯をしまって二人に目を向けると、あいつが円堂先輩に向かって、念押しのように尋ねるところだった。
「やっぱ、だめか」
「何度も言わせないで。お断りよ」
 円堂先輩は、木で鼻をくくったような返事だった。それでも、あいつは円堂先輩から目を離さない。円堂先輩は、小さくため息をついた。
46光さんのバレンタイン そのなな:2008/04/24(木) 18:26:15 ID:WzEnUb/M
 
「相変わらず、頑固ね……」
「他に、頼めるやつがいねえからな」
「ちょっと、あんた」
 少し迷ったけど、あたしは口を挟んだ。もしかして円堂先輩も、そのつもりであたしを加わらせたのかもしんない、って気もしたし。
「あんまり、円堂先輩を困らせてんじゃないわよ。一体、なんなの」
 あいつは、ちらりとあたしを見て、すぐに円堂先輩に視線を戻す。
「空手を習いたい、って思ってよ」
「は? 空手? あんたが?」
「おう。……悪いかよ」
「いや、悪かないけどさ……なんでいきなり」
 あいつは、ちょっとだけそっぽを向いた。
「いきなり、じゃねえ。少し前から考えてて、円堂にも何回か頼んでんだけどよ」
「その度に、断ってるわよね。なのに、今日もこんなところまで押し掛けて。いい迷惑だわ。理由もはっきりしないし」
「理由は言ったろ。自分の身くらいは自分で守れるようになりてえんだよ」
「それなら、護身術を教えてくれるところなんて、他にいくらでもあるわよ。あなたみたいに我流のケンカが身に付いてると、いまさら教えにくいんだけど、それなりに親切に面倒を見てくれるところもあるでしょう。わたしじゃ、そこまでする気にならないけど」
「俺は……円堂がいいんだけどな」
「だから、どうしてそうわたしにこだわるのかしら。全く、番号なんて教えるんじゃなかった」
 円堂先輩は、もう一度、ため息をついた。
「まあ、考えていそうなことは大体想像がつくけど。どうせ、雨や雪姫の足手まといになりたくない、とか、そういったことなんでしょう。わたしなら、そのために何がどこまで必要か教えられるだろう、とか」
 あいつは黙って、腕組みをした。それが、返事になってた。でも、足手まといにならないように空手を習いたい、って……何よそれ。お姉ちゃんを、そんなに危ないことに巻き込んでるってこと?
 円堂先輩は表情と口調を厳しくして、続けた。
「いい? 雨や雪姫のことを思うなら、一番いいのは、あなたが何もせず大人しくしていることなの。できれば、どこか遠くへ行ってほしいわ。それは、いつかも言ったわよね」
 円堂先輩の手厳しい指摘に、あたしも横で深くうなずく。全く、今までお姉ちゃんと何してたのか、後でゆっくり聞き出して、とっちめてやらなきゃ。
 あいつは、円堂先輩が譲りそうにないのを見て取ったのか、円堂先輩から視線を外した。
「ああ……分かってる。俺だって、あいつらを厄介ごとに巻き込みたいなんて思わねえよ」
「そうね。あなたに、そのつもりはないでしょうけど」
 円堂先輩が、目を細める。腹を立ててるような、笑ってるような、ちょっと困ってるような、微妙な表情だった。
「あなたがあなたでいるだけで、いろいろと……あるのよ」
 円堂先輩の珍しく歯切れの悪い物言いにもかかわらず、あいつは、はっきりと苦笑いした。
「そうだな。いい迷惑だろう、ってのは分かってるよ。だから……今のうちに、もうちょっと強くなっときたいんだけどな。一人になっても、困らねえようにさ」
47光さんのバレンタイン そのはち:2008/04/24(木) 18:27:30 ID:WzEnUb/M
 
 あたしは、あいつをまじまじと見た。こいつ、今、なんつった? 一人になる? それって……どういう意味なんだ。
 だけど、その真意を問いただす前に、あいつは言葉を続けた。
「いや、でも確かに、これ以上は円堂に悪いな。分かったよ。この話は、これきりにしとく」
「そう」
 円堂先輩は、何の感慨も見せず、睫毛を伏せると紅茶を一口飲んだ。あいつは、そんな円堂先輩からあたしに目を移して、
「ちょくちょく来てんのか。ここ」
 あからさまに、その場の空気を変えたいってだけの話の振り方だったけど、ちょっとへこんでるあいつが可哀想だったから、澄まして答える。
「空手部にね。お手伝いとか見学とか」
「そうか。伊吹のやつは、元気か」
「あ……うん」
 そうだった。こいつは、まだ、あたしと伊吹先輩が付き合ってるって思ってんだ。ええと……案外、いい機会かもしれない。ちらりと円堂先輩に目をやると、なんだか少し面白そうな顔してこっちを見た、ような気がした。
「今日はさ……義理チョコ配ってきたんだ」
「へえ。今日って……ああ、そうか」
 ああそうか、じゃないわよ。つくづく、朴念仁なんだから。
「ま、ほ本命は、ないんだけどさ」
 い……言えた。ちょっと噛んだけど。さすがのあいつも、これだけストレートに言われると、その意味するところが分かったらしくて、
「本命って……伊吹のやつは」
「伊吹先輩とは……その、なんてゆうかさ。そんなんじゃないの」
 あいつは、少し眉を寄せて、目をすがめた。
「ちょっと待てよ……それって、まだ納得してねえってことかよ」
 うわ。なんか、ちょっと誤解したみたい。あたしは慌てて手を振って、
「う、ううん。違うんだ。伊吹先輩も、ちゃんと分かってくれてるってば。ただね、お互いに……もうちょっと、ゆっくり考えよう、ってことにしたの。い、いろいろあったしさ。あたしから、そうお願いしたんだ」
「……」
 あいつは、嘘がないか確かめるように、じっとあたしの顔を見てた。そんなに真剣なあいつの顔を見るのは初めてで、なんだか、どきどきしてきた。こいつ……相変わらず、バカだよね。あたしのことなんかで、こんなに一生懸命になっちゃってさ。
 ほんと。バカ。おせっかい。こっちのこと、好きでもないくせに。あたしの気持ちなんか、これっぽっちも、分かっちゃいないくせに。いや、ま……確かに、自分でも、よく分かんないんだけどさ。
 あたしが内心の動揺を押し殺して、あいつの目を見返してると、あいつは、ふっと視線を外した。
「ま……おまえがそれでいいんなら、いいけどよ」
「そうよ。ほっといて」
48光さんのバレンタイン そのきゅう:2008/04/24(木) 18:28:47 ID:WzEnUb/M
 
 うわ、しまった。冷静にことをおさめようと思っただけなのに、思いの外、きつい言い方になっちゃった。あたしが慌てて言い直そうとしたら、それより先にあいつは苦笑いしてて、
「だよな。もう、俺が口出すことじゃねえな。悪かったよ」
「う……そ、そうよ」
 ああっ。どうしてこいつとの会話って、こうなっちゃうんだ。ええと……円堂先輩。今、ちょっと唇の端で笑いましたね? ああもうっ。何もかも、こいつが悪い。このバカが、よけいな誤解するから。
 あたしがじっとりと睨み付けてると、あいつは居心地悪そうに身じろぎした。ちょっとあさっての方なんか見ながら、話題を変えてくる。
「しっかし、バレンタインねえ。配る方も、大変だな」
「ふん。男はお気楽でいいわよね。こっちはいろいろ気使うのにさ」
「そうなんだろうな。俺にゃ縁のねえ話だけどよ」
「あら」
 そこで、円堂先輩が口を挟んできた。
「柔沢くんも、雨や雪姫からあるんじゃないの」
「なんであいつらが。ねえよ、そんなの」
 あいつは、心の底から意外そうな声を出した。お姉ちゃんのことは知ってたけど、そうか。雪姫先輩も、何もしないんだ。ふーん。などと思っていたら、あいつがふと付け加える。
「ああ、そういや……雪姫にゃ、なんか、来月の十四日は絶対あけとけ、とは言われたけどよ。日頃の恩返しをしろとかって。なんのこったろうな」
 うわあ。雪姫先輩。エビでタイどころか、ルアーも使わずに釣り上げる気か。お姉ちゃんに対するフェイントかもしんないけど。考えたね。さすが雪姫先輩。
 けど問題は、釣り上げられる方が全然釣られる気になってないってことだよね。釣り糸が垂れてることにすら気付かれないんじゃ、釣りにならないよ。気の毒に。
 円堂先輩も、これには苦笑してて、
「あの子たちらしいわね。まあ、わたしたちは元々あまり関心ないから」
「円堂なんか、特にそうなんだろうな。むしろ、貰う方なんじゃねえのか」
「まあね」
 円堂先輩は、隣のイスの上の紙袋に目をやった。あいつも、少し首を伸ばして中身を確かめたのか、ちょっと目を丸くする。
「それ、全部チョコか。すごいな」
 素直に感心した様子のあいつを見て、円堂先輩は少しだけ微笑って、
「そう? これはこれで、困りものよ。そうね。なんなら、いくつか持っていってくれてもいいんだけど」
 あいつは、何度か目瞬きした。それから、かぶりを振る。
「いや。そりゃやめとくよ」
49光さんのバレンタイン そのじゅう:2008/04/24(木) 18:30:04 ID:WzEnUb/M
 
「あら。遠慮なんていらないのに」
 円堂先輩が、ちょっと首を傾げてみせた。あいつは、いくらかむっつりした顔で、
「遠慮じゃねえよ。俺なんかがもらったら、それをくれたやつに悪いだろ」
「そう? わたしは、そういうの分からないけど。勝手に気持ちを押しつけられても、それをむやみに尊重する気にはなれないわ」
 円堂先輩らしい言い方だった。なのに、無表情なあいつの顔を見て何を思ったのか、円堂先輩は、こう付け加える。
「柔沢くんは、そういうの気に入らないかもしれないけど」
 あいつは、そこで、少しだけ笑顔になった。
「んなこた、ねえけどよ。もらう方にしてみりゃ、ちょっと迷惑なこともあるだろうしな。でも、やっぱ、俺はもらえねえよ」
「ふうん」
 円堂先輩は、またちょっと首を傾げて、あいつを見た。
「やっぱり、変な人ね。あなた」
「まあ……そうかもな」
 なんか、不思議。この二人、いつからこんな感じなんだろ。お互いに、相手が自分と違うことが分かってて、それでも反発し合うでも距離を取るでもなく、冷静に相手の立ち位置を認め合ってるようだった。円堂先輩が、そんな距離に他人を置くなんて、珍しい。
 あたしが二人をかわるがわるに眺めてると、円堂先輩がめざとく気付いて、
「どうしたの。光」
「あ……その、ええと」
 不意をつかれたあたしは、口ごもる。なんだか、今見てしまったものに、あたしなんかが不用意にくちばしを突っ込んじゃいけない気がした。慌てて別の話題を探して、
「あ、あたしのもあるんですから。それは、こいつなんかにやらないで下さいよ」
「あら。光も、くれたの」
「はいっ。ここの空手部のみんなと……道場の分は、またそっちで」
「そう。さすがに、後輩からもらったものは、むげにできないわね」
 円堂先輩はかすかに頬笑んで、そう言ってくれた。うーん、相変わらずの女殺しの微笑だなあ。分かってはいても、至近距離で目にするのは久し振りだったもんだから、ちょっとくらくらきてたら、あいつが思ってもみないことを言い出した。
「後輩か……てことは、おまえ、この学校受けんのか。なんか、雨からちょっと違う話も聞いたけどよ」
「え」
 あたしはびっくりして、あいつに顔を向けた。
「お姉ちゃんが、なんですって?」
「いや……ウチを受けるかも、って言ってたんだけどな。違ったか」
「あ……」
 お姉ちゃん、そんなことまでこいつに話しちゃったんだ。思わず円堂先輩に視線を走らせたら、あたしからあいつに目線を移して、それから目を伏せるのが見えた。これは……勘づかれたか。ええとその、こいつがどうとかそんなことは……そりゃ、ありますけどね。
 あたしはちょっとだけ目を閉じて、ため息を一つついた。それで、何となく腹が据わった。いいでしょ。それに、これは結構いいチャンスかもしんない。円堂先輩……と、こいつがどう思うのか、一度訊いてみたいとは思ってたんだ。
「うん。実は、考えてる。お姉ちゃんと一緒の学校に通ってみたいかも、って思ってるから」
「そうか」
 あいつはそう言ったきり、沈黙した。円堂先輩も、何も言わない。あたしもしばらくは我慢したけど、じきに焦れて、
「な何よ。なんか、言いなさいよ。こーんな可愛い後輩ができるかもしんないのよ」
「可愛い後輩、ねえ……」
50光さんのバレンタイン そのじゅういち:2008/04/24(木) 18:31:26 ID:WzEnUb/M
 
 む。その疑わしげなツラ、憶えとくからね。あたしの凝視の下、あいつはぽりぽりと頬を掻いて、
「おまえがそうしたいんなら、俺が何を言える立場でもねえけどよ。決めたのか」
「う……決めた、わけじゃないけど」
「雨は……ああ、おまえに任せた、つってたな。円堂は、どう思う」
 話を振られた円堂先輩は、案の定、かぶりを振ってみせた。
「そうね。ちょっと驚いたけど、わたしも、どうこうは言わないわ。光が決めることだから」
「俺も同じだな。けど、一つ訊いてもいいか」
「な……何よ」
「おまえ、うちに来て、どうすんだ」
「え」
 意表を突かれたあたしは、言葉を失った。いやそりゃ……お姉ちゃんやあんたと一緒に……えっと、その。学園生活なるものを。その。いろいろと。
 そんなあたしを見ながら、あいつは淡々と続ける。
「空手部なんて、ここに比べりゃ弱小もいいとこだぞ。頭の方だって、雨のいる進学クラスを除きゃ、レベルは高くねえ。はっきり言や、低いよ。中にはクズみたいな連中もいる。そんなとこに通ってる俺が言うのも何だけどよ」
「……」
「雨だって、ほんとなら、ここに通うとこだったんだろ。それを、俺がいるからって……まあ、あいつなら、どこ通おうが、あんまり関係ねえのかもしれんけど。おまえは」
 あいつは、そこで言葉を切った。あたしは腕組みをして、
「あたしが、何よ」
 あいつは、軽く首を振る。
「いや、うまく言えねえけどよ。なんつうか、うまく想像できねえ。おまえがうちに通ってるとこ」
「……」
 あたしが黙り込んだのを、どう取ったのか、あいつは少し口調を和らげて、
「いや、反対ってわけじゃねえよ。来んなら、そりゃそれで歓迎だけどな。ま、俺の言うことなんか聞き流してくれても」
「……分かってるわよ」
「ん?」
「分かってる、っつってんの。あんたが言ったことくらい。分かってる」
「じゃあ……」
 じゃあ、どうしてか、って? そんなの、こっちが訊きたいわよっ。あたしがきっと睨み返すと、あいつは「いやだから、反対ってわけじゃ……」とか何とか呟きながら、目をそらした。ほんと、何の役にも立ちゃしないんだから。
「光」
 横合いからかけられた冷静な声に、ちょっと沸騰しかけてたあたしの頭は、急に冷える。円堂先輩が、たしなめるような目でじっとこっちを見てた。
「いずれにしても、あなたが決めることよ。よく、考えなさい」
「……はい」
 そっか。そうだよね。結局、あたしが決めるしかないんだもの。他人に頼っちゃ、だめってことだ。
 あたしが長々と息を吐くと、その場には沈黙だけが残った。あとは、誰かが立ち上がるのを待つだけって感じになったところで、あたしの背後から声がかけられた。
「あの……堕花光さん、ですか?」
51光さんのバレンタイン そのじゅうに:2008/04/24(木) 18:32:43 ID:WzEnUb/M
 
「え……あ、はい」
 振り向くと、見知らぬ男の子だった。気弱そうな人で、あたしたち三人の視線を一斉に浴びて、少し怯んだみたいだったけど、
「あ、あの。空手部の、伊吹さんて人からの伝言で」
「伊吹先輩が?」
「はい。あの、もし時間があれば、来てくれないか、って」
「え……と」
 あたしは、円堂先輩とあいつの顔を見回してから、腰を上げた。
「すみません。失礼してもいいですか」
「構わないわよ。行ってらっしゃい」
「おう。またな」
 二人とも、何となくほっとした様子で、うなずいてくれる。あたしも同じ気持ちだった。やれやれ、ちょうど良かった。あたしは男の子に向き直り、
「どこへ行けばいいんですか」
「ちょっと分かりにくいんで……途中まで、案内します」
 それで、もう一度、円堂先輩に頭を下げてから、男の子の後に続いて食堂を出る。歩きながらも、さっきのやりとりを思い出すと、心穏やかじゃいられなかった。
 いやそりゃ……あいつが飛び上がって喜んで、なんてこと期待してたわけじゃない。それでも、あいつがあんなに冷静に切り返してくるなんて、意外だった。なんか、こっちの迷いもためらいも全部見透かされた感じがして、悔しかったし、恥ずかしかった。
 振り返ってみると、バカなことをしたかもしんない。円堂先輩だけならともかく、あいつになんか相談しても、仕方ないのに。あいつが、答えられるわけなんてないのに。全部、あたしの独り相撲みたいなもんなんだから。
 そんな考え事をしながら歩いてたもんだから、「じゃ、僕はこのへんで。あの角を曲がったとこですから」って声をかけられて顔を上げると、あまり見覚えのない場所にいた。たぶん左手にあるのは専門教科棟で、右手にプレハブの立ち並ぶ、薄暗い場所だった。
「え……あの」
 男の子に顔を向けると、もうとっくに遠ざかってて、こちらに向かって小さく頭だけ下げたけど、そのまま足を止めずに行ってしまった。なんなんだ。一体。
 首をかしげながらも、男の子が言い残した方へ足を向けようとした時、プレハブの陰から、人影が歩み出た。あたしの数メートル先に立ちはだかり、そっくり返ってみせる。この人……知ってる。あたしが口を開きかけたとこへ、向こうから声をかけられた。
「よう。久し振りじゃねえか。ヤリマン」
52光さんのバレンタイン そのじゅうさん:2008/04/24(木) 18:33:50 ID:WzEnUb/M
 
「鏑木……先輩」
 自然と体が身構え、声が低くなった。忘れもしない。あの濡れ衣事件のとき、あたしをさんざっぱら痛めつけてくれたやつだった。もう部活は引退しちゃって、最近は全然姿を見なかったのに。なんでこんなとこにいるんだ。
 鏑木(先輩なんて、心ん中じゃ付けてやらない)は、何を考えてんのか、にやにや笑いながら、
「いやあ、びっくりだよな。あんな目にあっときながら、また顔出すかね? フツー。さすが、ツラの皮の厚いヤリマンだよな」
「……何の用ですか。あたし、伊吹先輩と」
「伊吹ねえ。なんか、うまくヨリ戻したらしいじゃねえの。やっぱ、ヤリマンは違うねえ。どんなふうに、あのお堅い野郎をたらしこんだんだか、興味あるなあ。俺ら」
 それが合図だったのか、さらに数人が、これもプレハブの陰から現れた。背後の足音に振り向くと、後ろも同じくらいの人数に固められてる。総勢、十二人……いや、十三人か。あたしは鏑木に向き直り、
「通してもらえませんか。あたし、用があるんです」
「ああ、用ね。そりゃー、俺らが引き受けてやるよ」
 それで、ぴんときた。あたしは目をすがめて、
「騙したんですか」
「へへ。愛しの伊吹先輩じゃなくてすまねえな。なーに、大した用じゃねえんだ。伊吹にしてやってることを、ちょっと俺らともしてほしいなーって、そんだけだよ」
「何言ってるのか、よく分かんないんですけど」
 実のところ、こいつらの狙いは全身に鳥肌が立つくらいにはっきりしてたけど、脱出路を見つけだすのに時間稼ぎが必要だった。油断なく周囲に目を配るあたしの周りで、やつらは一斉にげたげたと笑い出す。
「カマトトぶりやがってよ。おめえがいつもくわえこんでんのよりゃ、断然いいぜえ。なにせ数も多いしよ。なあに、心配するこたねえ。気持ちよーくなれるクスリもあるからな。病みつきにしてやるよ。下だけじゃなくって上とか後ろとかも可愛がってやらあ」
「……ゲス」
 思わず呟いたあたしに、再び下卑た哄笑が浴びせかけられる。
「いいねえ。その気の強いとこ。好みだなあ。さ、仲良くしようぜ」
 鏑木が一歩を踏み出し、それに続いて前後から包囲が狭まる。あたしは、あらかじめ動きを悟られないよう、あまり構えを取らず、できるだけ自然体で立つようにした。
 見たところ、鏑木以外は空手部員ってわけじゃなさそうだったけど、いかんせんウエイトが違いすぎる。小回りとスピードで撹乱するにしても、相手を選ぶ必要があった。慎重に間合いとタイミングを測る。……よし、ゴー。
 一旦フェイントを入れてから、すかさず、あたしの斜め後ろの男へとまっしぐらに走る。黄色い歯を剥きだしにして笑う下品な顔は見ないようにして、腰のあたりへタックルをしかける。当然ながら、その左右の連中もあたしにつかみかかってきた。
53光さんのバレンタイン そのじゅうよん:2008/04/24(木) 18:35:03 ID:WzEnUb/M
 
 どんぴしゃ。狙いどおり。あたしは、ぎりぎりのところでつんのめるようにして地面に這い、そいつらの手をかわすと、急に方向転換して、右手の男の股下を転がってすり抜けた。ついでに、そいつの片足を思い切り両脚で刈ってやる。
「うおわっ」
 そいつは、間の抜けた悲鳴を上げて、他の二人を巻き添えにする恰好でひっくり返った。ざまあみろ。そいつが一番手足が長くて不器用そうだったから狙ったんだけど、大当たりだった。
 あたしは勢いを殺さずに地面を転がり、包囲網を脱出する。肘とか膝に擦り傷でもできたのか、痛みが走るけど、かまってなんからんない。くるりと立ち上がった時には、やつらから数メートルは稼げてた。まずまずだ。そのまま、後ろも見ずに駆け出す。
「お……おいっ。待ちやがれっ」
 鏑木の慌てた声がするけど、そう言われて待つバカがいるかっての。あたしはほくそ笑んで、でもすぐにその笑いは凍り付いた。後ろから追いすがってくる足音のうちの一つが、思った以上に速い。しまった。こんなに足のあるやつがいるなんて。
 あたしが最初に稼いだ数メートルの余裕はあっという間に詰められて、専門教科棟の角を曲がったところで、あたしの肩をごつい手がつかんだ。
「おら、待ちやがれってんだッ」
 そのまま思い切り引っ張られて、あたしはバランスを崩して後ろへ倒れ込んだ。太い腕が、あたしの腰を抱え込む。
「ほーら、つかまえたぜえっ」
「こら、やだっ、離せっ! バカ、スケベ、チカンっ! 離してよっ」
 あたしも精一杯もがくけど、一旦捕まってしまうと力の差はいかんともしがたい。そのまま引き倒されて、脚まで絡められてしまうと、身動きもならなかった。どうやら、相手には柔道の心得もあるっぽい。
「へへ。大人しくしろってんだ」
 それでも諦めるわけにはいかなかったから、盲滅法に相手の顔のあたりを引っ掻く。だけど、相手は余裕しゃくしゃくであたしの手をかわし、空いてる方の手であたしの胸なんかまさぐってきた。ちくしょうっ。
「おうおう。元気いいねえ。うーん、なかなかの抱き心地。やわらけー」
 そうするうちにも、残りの連中の足音が迫ってくる。こんな……こんなとこで。やだ。絶対やだ。こんなやつらに好きにされるくらいなら、いっそ。お姉ちゃん、ごめん。もっと用心すればよかった。短い人生だったけど、今までいろいろ、ありがとね。
 それにしたって、あたしも運がないよね。甘い恋の一つもなしに一生終わっちゃうんだ。ファーストキスだってあんなんでさ。あんな……そういや、あいつも初めてっつってたっけ。だったら、あんなのでも、少しはましだったのかなあ。
 なんだか、我が身に起こっていることの現実感すら薄くなってぼんやりしてたら、
「おい」
 低い力強い声が聞こえたかと思うと、ふわりと体が浮いた。そして唐突に衝撃があたしを襲い、戒めが解けた。
54光さんのバレンタイン そのじゅうご:2008/04/24(木) 18:36:14 ID:WzEnUb/M
 
「え……」
 地面に投げ出されて、頭を上げると、あたしを掴まえてたやつが、よろよろと後ずさりして尻餅を付くのが見えた。そのまま、顔を押さえて呻きながら、横倒しになる。
「大丈夫か。光」
 声がした方を振り仰ぐと、あいつだった。右手に、凶悪なくらいごつい腕時計を巻いてた。後ろに、円堂先輩の姿も見える。
「え……なんで」
 訳も分からずぽろっと言ったら、あいつは、ちょっと肩を落とした。
「おまえ……なんで、はねえだろ。助けに来たのによ」
 そう言いながらも、あたしを抱き起こしてくれる。さっきのやつと同じくらいがっしりしてて、でも全然違うあったかい手が、あたしを支えてくれた。
「あ、あの、ごめん。あ、ありがと。で、でも」
「円堂がな。伊吹なら空手部員を寄越すはずなのに、って気付いてよ」
 円堂先輩は腰に手を当てて、小さくため息をついてみせた。
「わたしは不思議に思っただけだったんだけど。この人が、それを聞くなり駆け出しちゃって」
「そ……うなんだ」
 あたしがもう一度あいつを見上げると、あいつは鼻の頭を掻いた。
「この学校、おまえを嫌いなやつもいそうだからよ。にしても、ちょっと時間が経ってたからな。見失いかけたんだけど、ちょうどうまいこと、おまえを呼び出しに来たやつを見つけてよ。締め上げて吐かせた。運がよかったよ」
 それを聞いて、今更のようにあたしの膝が笑う。ほんと、間一髪だったんだ。
「そうね。でも、間に合ってよかったわ。男なんて信用しちゃだめ、って、いつも言ってるとおりでしょ」
「……そうですね」
 こんな状況なのに、あまりにいつもの円堂先輩らしくて、つい吹き出しちゃった。たがが外れたみたいにくすくす笑うあたしを見て、あいつが呆れ顔になって何かを言いかけたところへ、鏑木たちがどやどやと駆けつけてきた。あたしたちの姿を見るなり急停止する。
「お……おまえら」
「おやおや」
 あいつが呆れ顔のまま、そっちを向いて言った。
「誰かと思や、あんたか。懲りねえな」
「う……うるせえっ」
 鏑木は一声吠えてから、人数の差を思い出したみたいで、にたりと笑った。
「ちょうどいいや……おめえらにも、借りがあったよな」
55光さんのバレンタイン そのじゅうろく:2008/04/24(木) 18:37:34 ID:WzEnUb/M
 
「また、痛い目にあいてえのかよ」
 あいつは平然と答えたけど、あたしの背に回された手からは、ぴりぴりした緊張感が伝わってきた。一方の鏑木は余裕たっぷりに、
「そりゃあ、こっちのセリフだよ。この人数に勝てると思ってんのか」
「負け犬ばっかだろ。軽いね」
「なんだとおっ」
 一瞬逆上しかけたけど、ふとあたしたちの背後に視線を投げて、舌なめずりした。
「円堂か……こりゃあいい。おめえのせいで、俺の推薦もぱあ、だ。それなりのお返しはしてもらわねえとな」
 円堂先輩は、大きなため息を吐いて、
「あなたの推薦がだめになったのは、わたしのせいじゃない。自業自得でしょう。……と言っても、信じないんでしょうね」
「ああ。信じられねえな。おかげで、何もかもがおじゃんだ。浪人するくれえなら働け、だとよ。冗談じゃねえ。それでよ。せめて、高校生活の最後に、ちっとはいい思い出の一つも作りてえんだよ」
「ずいぶん、乱暴な思い出づくりね」
「何とでも言えよ。ヤリマンだけじゃなくって、おめえもいてくれるたあ、ありがてえ。いっぺん、その澄ました面の皮ひんむいて、ひいひい泣き喚くとこ見たかったんだよ」
「下劣な趣味ね。耳が汚れるわ。ここで立ち去るなら、聞かなかったことにしてあげてもいいけど」
「聞こえねえな」
 鏑木がにたりと笑うのと同時に、仲間がばらばらと左右に広がる。と、あいつがあたしを背後に庇い、それに抗議しかけたあたしの腕を、円堂先輩が掴んだ。
「伊吹を呼んできなさい」
 耳に、小声で鋭く囁かれる。あいつの背中の陰で、はっとして円堂先輩の顔を見やると、円堂先輩は鏑木たちに目を据えたままで、再びあたしに顔を寄せた。
「早く」
 ためらってる暇は、なかった。一対一を強いることのできる狭い場所ならともかく、この開けたスペースじゃ、さすがの円堂先輩とあいつでも、この人数を相手に勝てっこない。あたしは小さく頷くと、身を翻してダッシュした。
「お……てめえっ」
「てめえらの相手は、俺だよっ」
 背後で上がった罵声と乱闘の音にも、振り返らない。渡り廊下から隣の校舎に飛び込む時、視界の隅に、あいつらを足止めしてる円堂先輩とあいつがちらっとだけ映った。幸い、まだあの二人を突破できたやつはいないみたいだった。
 見た感じ、あたしに追いすがろうとするやつを円堂先輩が片っ端から蹴りで沈め、そんな円堂先輩に飛びかかろうとする相手からは、あいつがしっかりガードしてた。あの二人いつの間にあんないいコンビになったんだろ、という疑問が、一瞬だけ、頭をよぎって消えた。
56光さんのバレンタイン そのじゅうなな:2008/04/24(木) 18:38:50 ID:WzEnUb/M
 
 空手部の練習場は、遠かった。そもそも出発地点からして、あまり馴染みのないところで、放課後も遅い時間だったから残ってる生徒も少なくて、道も分からないまま、ずいぶんあちこち迷ったような気がする。その間ずっと、焦りと恐怖で頭がどうにかなりそうだった。
 どうか。どうか。あの二人が、無事でいますように。どうか。あたしのせいなのに。ぜんぶ、あたしのせいなのに。どうか。どうか。お願いです、神様。どうか。
 半分泣きそうになりながら、それでも、たまに行き交う人に道を訊いたり、建物の形で方角を見定めたりした挙げ句に、なんとか練習場にたどり着いたとき、あたしはその場にへなへなと崩折れそうになった。
 誰もいない。なんで。なんでよっ。激しい呼吸のあまり、喉と肺に張り裂けそうな痛みを覚えながらも、あたしは練習場の中を見渡し、更衣室の扉に目を止めた。気のせいか、話し声がする。いや、きっと、そうだ。
 靴なんか、脱がなかった。そんな暇、なかった。あたしは、転がるようにして床の上を駆け抜け、更衣室の扉に取り付くと、ためらいもなく、大きく開け放った。
 中に、いた。練習を終えた男子部員が。ほとんどパンツ一丁みたいな姿ばっかで。向こうは全員、時間が止まったみたいに固まって、あたしに視線を集中させたけど、そんなこと、どうでもよかった。その中から、伊吹先輩のハンサムな顔を見つけて、あたしは、喚いた。
「お願いっ! 早く、早く来てっ! でないと、でないと、円堂先輩と、あいつがっ。あいつがっ……お願いっ……早くっ……」
 伊吹先輩は、あいつって誰のことだ、なんてことは訊かなかった。ただ、表情を引き締めると、頷いてくれた。ああ。ありがとう。でも、お願い。神様。どうか間に合って。

「本当に、ここなのかい」
「はい」
 伊吹先輩以下、男子空手部員を引き連れて元の場所に引き返した時、そこには人っ子一人いなかった。あたしは不安で気が遠くなりそうだったけど、伊吹先輩の袖にすがって、何とか持ちこたえてた。しっかりしろ、あたし。今は、そんな場合じゃない。
「どこかへ場所を移したか……」
 地面の上に残った、争いの跡を眺めながら、伊吹先輩は顎に指を当てた。ここへ来る道すがら、あらましは説明してあった。といっても、涙まじりの支離滅裂な内容だったから、どこまで伝わったのかはいまいち不安だったけど。伊吹先輩は男子部員たちに向かって、
「お前ら。鏑木さんがいそうな場所に心当たりはあるか」
 最初は、沈黙しか返ってこなかった。あたしは必死になって、
「お願いっ。何か知ってるなら、教えて。お願い、お願いだから……でないと、あたし」
「あ……あの」
 おずおずと、手が上がる。何となく、見覚えのある顔だった。鏑木があたしを痛めつけたあの日、さかんに囃し立ててた顔。でも、そんなこと、今はどうだっていい。
 あたしのすがるような視線に、そいつは顔をややそむけながら、
「その……気に入らないヤツにヤキ入れるときは、よく……あそこの用具入れで」
 指差す方に、全員の目が向いた。プレハブの並びの手前にある、コンクリート造りの小屋。あれかっ。
 あたしは誰よりも早く小屋に駆け寄り、その鉄扉に耳を当てた。かすかだけど、人の声がする。ここだ。間違いない。あたしは、鉄扉を思いっきり押したり引いたりしたけど、開かなかった。ちくしょう。中から鍵かけてんだ。
57光さんのバレンタイン そのじゅうはち:2008/04/24(木) 18:40:04 ID:WzEnUb/M
 
「こらっ! 開けろっ! 開けてよっ! 中にいんでしょ! こら、開けろっ!」
 がんがんと扉を叩くけど、中からは何の応答もない。そこへ、伊吹先輩たちが追いついてきた。あたしの肩に、伊吹先輩が手をかける。
「堕花さん、落ち着いて。中にいるのか」
 そんな悠長なやりとり、してらんない。あたしは伊吹先輩の手をふりほどき、建物の周りを回った。と、裏手の上の方に、明かり取りの窓があって、少し開いてるのが見えた。あそこからなら。あたしなら、いける。
「お……堕花さん」
 伊吹先輩が、あたしの横にやって来た。あたしは、無言で明かり取りの窓を指差し、それから小声で囁いた。
「あそこへあたしを上げてください。中から鍵を開けますから」
 伊吹先輩は、窓とあたしを見比べて、
「いや、でも……いけるのか。それに、もし君まで」
 そんなこと、言ってる場合じゃない。あたしは、両手で伊吹先輩の胸ぐらを掴んで、引き寄せた。伊吹先輩の目を正面から覗き込んで、
「やるの。だから、表で騒いで、あいつらを引きつけてて」
 それから、さすがにちょっと我に返って、一応、付け加えてみた。
「お願い」
 伊吹先輩は、数秒間だけ、あたしをじっと見てた。それから、にっこり笑った。
「仕方ないな。ちょっとだけ待ってくれるかい」
 言うと、あたしの頼んだとおりに部員の人たちに指示を出しにいったのか、建物の表側へと走っていく。ほんの十秒くらいの間だったと思うけど、あたしがじりじりと待つうちに、伊吹先輩は急いで戻ってきてくれた。
 そのまま無言で、壁に背を当てると、体の前で両手を組んでステップを作ってくれる。あたしはそこに足をかけ、伊吹先輩の肩の上に立った。スカートだから、伊吹先輩がちょっとでも見上げたら中が丸見えだけど、気にしない。伊吹先輩がそんなことするはずもないし。
 問題の窓へは、伊吹先輩の肩の上でつま先立ちになって届くくらいだった。あたしは、ゆっくりと音を立てないよう、指先で窓を完全に開く。それから、懸垂の要領で体を持ち上げ、中を覗き込んだ。
 いた。ちらっと見ただけで、細かい状況までは分かんなかったけど、確かに、鏑木のやつが見えた。間に合ったろうか。つい心細くなるのを抑え込みながら、再び伊吹先輩の肩に足を下ろすと、そこで呼吸を整え、力を溜める。
 夫レ剣ハ瞬息。心・技・体ノ一致。剣も拳も、極意は同じ。なら。よし。
「いきます」
 伊吹先輩に声をかけた時には、あたしの体は宙を舞ってた。
58光さんのバレンタイン そのじゅうきゅう:2008/04/24(木) 18:42:24 ID:WzEnUb/M
 
 鉄棒競技の、蹴上がりの要領だった。いったん体を後方へ振り、体を二つ折りにする。足を地面に平行にして壁につき、そこを支点にして、上体を窓の中へと振り上げた。そこで動きを止め、中の状況を確認する。
 あいつらは、壁際の数人が何かを取り囲んで、蹴りを入れたり金属バットで殴ったりしてた。残りは、それを少し遠巻きにして見てる。伊吹先輩の指示どおりに、表の扉の外で男子部員が騒いでくれてるせいで、こっちに気付いた様子はない。
 それで、円堂先輩と、あいつはどこに……あの、あいつらが蹴ったり殴ったりしてるのは、もしかして。
「おめえよう」
 鏑木の、嘲るような声がする。
「そんな、がんばんなよ。いいかげん、諦めてくんねえかな」
 あいつらが、ちょっと息を入れるためか手を休めたところで、丸くなった背中が見えた。何かを抱きしめるみたいにして、うずくまってる。その下から、
「柔沢くんっ。離れなさいっ」
 円堂先輩の声だった。円堂先輩の、そんなに必死な声を、あたしは、初めて聞いた。
 鏑木がせせら笑う。
「な。円堂もそう言ってんだ。そいつを抱きたいのは、おめえだけじゃねえんだからよ。そろそろ、順番と行こうや。お外にゃ、ヤボなヤロウどもも来てるんでな。やるこた、さっさとやっちまいたいのさ。ま、どうせ、おおっぴらになんかなりゃしねえ。おい」
 鏑木が顎をしゃくると、一人が金属バットを振りかぶり、思い切り、あいつの背中にうち下ろした。あいつは、うめき声すら立てずに、それを受けた。それを見たあたしの視界が、真っ赤に染まる。
 なにするんだ……あいつに。あいつにいっ!
 体が、勝手に動いた。鉄棒の前転の要領で体を室内に投げ入れ、窓枠を掴んだ手を支点にくるりと回転して、壁についた足を思いっきり蹴る。落下地点は、まずは積んであるマットの上、それから一跳びして、あいつを殴ったやつの目の前。
「え……?」
 いきなり飛び込んできたあたしに愕然としてるやつの水月に、あたしはためらいもなく、落下の反動を全て乗せた猿臂を叩き込んだ。そいつが吹っ飛ぶのには見向きもせず、一目散に扉へと向かう。
「て……てめえっ。つかまえろっ」
 事態を理解したらしい鏑木が喚くけど、遅い。あたしはターンキーを解錠し、あいつらがあたしの肩に手をかけて後ろに引き倒す勢いを利用して、足で扉を蹴り開けた。夕暮れどきの残照が、薄暗い室内に差し込む中、誰もが動きを止めた。
「……鏑木さん」
 扉が開いた向こうには、居並んだ空手部員たちの前で、伊吹先輩が仁王立ちになってた。ゆっくりと室内を見渡して、
「これは……説明を聞く必要は、なさそうですね」
「へ……へへ。伊吹。いやこりゃあ、ちょっとした遊びなんだよ。なあ」
 往生際の悪い言い訳を口にする鏑木に、伊吹先輩は無言で歩み寄る。鏑木は卑屈に腰をかがめながら、
「い…伊吹。分かってるだろ。こんなことが公になったら、おまえらだって」
「鏑木さん。俺はね。決めたんですよ」
 伊吹先輩は、鏑木と胸を突き合わせるくらいの近さまで寄って、そこから何が起こったのかは、あたしにも見えなかった。
59光さんのバレンタイン そのにじゅう:2008/04/24(木) 18:43:50 ID:WzEnUb/M
 
 掌打……だと思うんだけど、何の予備動作も運足もなく、ただ、こっちの下腹にまで響く衝撃と共に、鏑木が白目を向いて崩折れたのだけが見えた。
 前のめりに倒れようとした鏑木を、伊吹先輩は迷惑そうに手で押しやり、そのまま地響きを立てて仰向けに倒した。誰も、言葉一つ発しない中、伊吹先輩は淡々と呟く。
「こいつらの前で、自分が恥ずかしくなるような真似は、もう金輪際しない、ってね。……お前らも、動くんじゃない。じき、警察が来るからな」
 その迫力の前に、鏑木の仲間は、次々と床にへたり込んだ。うわあ……伊吹先輩、カッコいいよ。つい、ほけっと見とれちゃってたあたしは、
「柔沢くんっ」
 背後で上がった声に、はっと我に返った。慌ててそちらへ目をやると、円堂先輩が、仰向けに横たわったあいつにおおいかぶさるようにして呼びかけてた。あたしもそっちへ行こうとして、体が動かないことに気付いた。なんで。なんでなのよ。あたし。動け。動いてよ。
「柔沢くんっ。返事しなさいっ」
「う……あ」
 円堂先輩の必死の呼びかけに、かすかだけど、呻き声が上がる。それで、あたしの体も、ようやっと目に見えない呪縛から解き放たれた。がくがく震える手足を何とか動かして、円堂先輩とあいつのところへ這い寄る。
「あ、あの……こいつ」
 円堂先輩は、あたしのかけた声に返事なんてしなかった。あいつの目を至近距離から覗き込んで、
「柔沢くん。今から触るところで、痛いところがあったら言いなさい。やせ我慢はダメ」
 そう言うなり、骨や内臓に異常がないか探る手つきで、あいつの体を調べ始める。その時になって、円堂先輩自身、右の足首が異常に腫れ上がっているのに、あたしは気付いた。道理で、さっきからあいつに寄っかかるような姿勢だったわけだ。
「せ……先輩。その、足」
 おそるおそる手を伸ばしたあたしに、円堂先輩が顔を上げる。その真剣な表情はすごく綺麗で、あたしは言葉を失った。
「光。救急車を呼びなさい」
「え……」
 ぎこちなく応じたあたしを叱咤するように、
「早く」
「は……はい」
 答えたあたしに、円堂先輩はすっかり興味をなくしたように、またあいつに目を向ける。あたしはふらふらと立ち上がりかけ、誰かに肩を押さえられたのに気付いた。目を上げると、伊吹先輩だった。
「心配ない。救急車も呼んだよ。すぐに来る」
「そ……うですか」
 もう、力なんて体のどこにも残ってなかった。あたしは、そのまままた、あいつの傍らに、へなへなと腰を下ろす。そのまま、二度と立ち上がれないんじゃないか、って思ったくらいだった。
60光さんのバレンタイン そのにじゅういち:2008/04/24(木) 18:45:30 ID:WzEnUb/M
 
「う……」
 円堂先輩の、けっこう手荒な触診のせいか、あいつが少し大きめのうめき声を上げた。心なしか、薄目も開けてる気がする。あたしは、力の抜けた体にむち打っていざり寄ると、あいつの顔を覗き込んだ。
 あいつは、最初は朦朧としてたと思う。でもそのうちに、瞳に強めの光が戻って、かさついた唇が動いた。
「……光、か……」
「そうよ……あたしよ……」
「無事……だよな」
 一瞬、何を訊かれたのか、分かんなかった。それから、猛烈に腹が立った。こいつ、こんな時まで……こんな時までっ。あたしのことなんかっ。
「バカっ……無事に、決まってるわよっ……このバカっ」
「……わめくなよ……」
 あいつは、ちょっと顔をしかめた。
「無事なら……いいんだ」
「よかないわよ。あんた。こんな」
 あいつは、薄目ながらも、あたしをしっかりと見据えた。それから、
「だな……ったく……遅えよ……」
 そう呻いたあいつは、痛みのせいかぎこちなかったけど、それでもはっきりと笑っていて、あたしは奥歯を噛み締める。
「なによ……間に合ったでしょ」
 ぎりぎりだったけどさ。あたしの強がりに、あいつは、目を閉じた。
「ああ……ありがとな。待ってた」
 そう言われた瞬間、あたしの目から熱いものが溢れ出てしまって、あいつの顔に二、三滴したたり落ちた。あいつが、ちょっとびっくりしたように、再び目を見開く。
「あ……」
 あたしが慌てて拳で顔をぬぐうと、あいつはそろそろと手をあげて、あたしの頬に手の甲を当てた。あったかくて、大きな手だった。
「泣くなよ……ったく、姉ちゃんと……おんなじだな」
 ……ええと。
 そうなんだ。こいつは、こういうやつだった。
 いや。いつもならね。嬉しいよ。お姉ちゃんと似てるって言われるのはさ。
 でもね。こういうシチュエーションで、いくらお姉ちゃんとはいえ、他の女の子のことなんか引き合いに出す? おかげで、涙も引っ込んじゃったよ。そもそも、こいつなんかにゃ、もったいなさすぎるよね。あたしの綺麗な涙はさ。うん。
 だから、あたしはあいつの肩にあたしの額をうち下ろし、大げさに「痛ッ」と唸ったあいつのことなんか無視して、あいつの上に顔を伏せたまま、呟いた。
「……バカ」
 額に感じるあいつの体温があったかくて、それでなんだかどっと気が抜けちゃって、思わず、ふふっと笑っちゃった。ああ。ほんと、しまらないね。何となく、あたしたちらしいけど。
61光さんのバレンタイン そのにじゅうに:2008/04/24(木) 18:47:04 ID:WzEnUb/M
 
「全く。それにしても、あきれた頑丈さね」
 その夜遅く、二人の手当が終わってから、警察病院の地下駐車場で、円堂先輩の家から差し回された車に三人揃って乗り込んだところで、円堂先輩が何度目かの嘆息を漏らした。
 あいつがどうやら深刻な状態にないことを確認した円堂先輩が、携帯でどっかに連絡したところ、この病院で最優先の対応をしてもらったり、なぜだか警察の事情聴取は受けなくてもいいことになってたり。ほんと、円堂先輩って、一体何者なんだろ。
 あたしも二人の手当が済むまで待ってて、ずいぶん遅くなっちゃった。あたしの家にも、事件のことは伏せて連絡を入れてもらってある。下手に事情を話すと先に一人で帰されそうで、でも二人を置き去りになんかしたくなかったから、ワガママを通させてもらった。
 まあ、近いうちにお姉ちゃんには話しておかないとね。どうせ、隠し通したりなんかできっこないんだから。
「そうかな。体中、ひでえもんだよ」
 円堂先輩に向かってそう応えるあいつは、にこりともしない。本人曰く、体の至るところが悲鳴を上げてて、下手に笑ったりすると悶絶しちゃうんだそうだ。うーん。そう言われると、くすぐってやりたくなっちゃうなあ。
 ちなみに、あたしたちと円堂先輩は、後部座席で向かい合わせになって座ってる。これって、リムジンっていうんだよね。あたし、こんなの初めて。円堂先輩の家って、噂には聞いてたけど、やっぱスゴいってのを実感する。
 車内をきょろきょろ見回すあたしに苦笑しながら、円堂先輩は、あいつに向かってあらためて首を振ってみせた。
「あれだけやられて、内蔵にも骨にも異常がないなんて。しかも、回復が妙に早いし。あなた、何者?」
「別に、普通の高校生だけどよ。……まあ、多少はタフにならざるを得ない環境で育ったけどな」
 なんかこいつ、さらりと凄いことを言った気がする。口調も、苦々しさにちょっと誇らしさが混じった感じで、あたしの興味を惹いた。どういうことだろ。お姉ちゃんなら何か知ってるかもしんないけど、いつか、こいつ自身の口から聞いてみたいな、と思う。
「それよか、円堂の方が大変だろ」
 それは、こいつの言うとおりで、ケガの度合いから言えば、円堂先輩の方がよっぽど重傷だった。足首の骨に亀裂が入ってるとかで、今はギプスで固められてる。ほんとは入院しないといけないところなんだけど、平気な顔で退院してきちゃうところが、円堂先輩らしい。
「まあね。すぐに治るわよ」
「それにしても、あいつら、汚えよ。円堂の足ばっか狙いやがって」
 あいつは、まだ憤懣やる方ないって感じで、こぼした。円堂先輩は薄く笑って、
「わたしの足を止めるのは、あの際、正しい戦法ね。非難することはないわ」
「でもよ……」
 そうなんだ。円堂先輩の足が利かなくなったもんだから、あいつが円堂先輩をガードするしかなくて、最後にはああやって亀みたいに円堂先輩を抱きすくめて、あたしが伊吹先輩を連れて戻ってくるのをひたすら待ってたらしい。
 これはあたしの想像だけど、そうなるまでにあいつ、円堂先輩よりも自分の方に鏑木たちの注意を引きつけるようなことを言ったりしたりしてたんじゃないかと思う。あたしがそれとなく訊いてみたら、「まあ、なんとかなったしよ」とか、ごまかしてたけど。
 それでも……やっぱり、ぎりぎりだったんだろうな。あのまま、長いこと保ったとは思えないし。思い出しても、体に震えが来る。こいつ……ほんと、バカだよ。バカ。大バカ。ド級のバカ。人の気も知らないで、無茶ばっかり。お姉ちゃんも、苦労する訳だ。
 あたしに横目で睨まれて、少し身じろぎをしては痛みに呻いたあいつに向かって、円堂先輩はゆったりと頬笑んで、
「別に、あいつらを弁護するつもりはないわよ。そうね。もう二度と、陽の当たる場所に出ることはないでしょう」
 観音様みたいな笑顔で、そら恐ろしいことをさり気なく口にしてた。あたしとあいつは顔を見合わせ、それ以上詳しいことを訊くのはやめておくことにする。
62光さんのバレンタイン そのにじゅうさん:2008/04/24(木) 18:48:42 ID:WzEnUb/M
 
 その後、それぞれが物思いに耽るような沈黙があって、少ししてから、円堂先輩が車窓の外を眺めながら、ぽつりと口を開いた。
「昼間の話だけど。気が変わったわ」
「え……」
 あいつが顔を向けるのに、ちらっと視線だけをよこして、
「空手。指導してあげる。ケガが治り次第、うちの道場に顔を出しなさい」
 それから、あいつが何も言わないもんだから、円堂先輩はちょっと目をすがめた。
「どうしたの。あなたから頼んだことでしょう」
「い、いや。ありがたいけどよ。急だな」
「そう? 今日みたいなことがあるとね。そうそういつも、うまく騎兵隊が駆けつけるとは限らないし」
 そう言って、あたしを見てから、今度はにっこりと笑った。
「騎兵隊というより、そうね……三銃士に加わったダルタニャン、ってところかしら。光は」
「は……はあ」
 なんだ、その三銃士って。それに、ダルタニャンって、だれ。首を傾げるあたしの前で、円堂先輩は何がおかしいのか、くすくす笑い出した。
「わたしたちはともかく、光は結構ハマリ役かもしれないわね。直情熱血で頑固で不屈のガスコン。せいぜい、王様のために尽くしてちょうだい」
「はあ……」
 あたしとあいつは、また顔を見合わせて、肩をすくめた。何のことやら。なんかツボにはまったらしく、肩を震わせ続ける円堂先輩に対して、あいつは憮然としながら、
「まあ……とにかく、OKしてくれて、助かる。よろしく頼むな」
「そうね」
 円堂先輩ときたら、目尻から涙なんか拭ってた。どうでもいいけど、人の顔見て、そんなに笑わないでほしいなあ。それも、円堂先輩ともあろう人が。なんか、イメージが崩れたよ。
 あたしが少しむくれたのを見て、また笑いかけた円堂先輩は、無理矢理に真面目な顔を作った。それと同時に、声まで厳しくなって、
「ただし。あなたには、防御しか教えないわ。生半可に攻撃を覚えると、ケガの元だから。今日だって、もうちょっと巧く立ち回れたはずよ。全く、側にいたこっちの身になってほしいわね」
「ああ。すまねえ。毎回のこったけど、ぶざまだろうな。円堂から見たら」
 あいつは、素直に頭を下げた。ふーん。こいつ、こんなとこもあるんだ。そう思いながら、円堂先輩に目を転じたら、なんだか、微妙にそっぽを向いてた。怒ってるみたいな、でもどことなく照れくさそうな、いわくいいがたい表情に見える。ふーん?
 あいつは、そんな円堂先輩には気付かない様子で、
「防御だけってのは、俺も思ってた。でも、円堂らしいな。いいんじゃねえか。それで、よろしく頼む」
「そう」
 円堂先輩は素っ気なく答えると、いきなり、運転席に通じるインターホンに向かって「止めて」と命じた。リムジンが停車すると、きょとんとしてるあたしたちに向かって、
「ごめんなさいね。ちょっと待っててちょうだい」
 一言断るなり、さっさと松葉杖をついて車の外へ出てしまう。同じく車を降りた運転手さんに向かって何かを話すと、運転手さんはどこかへ行ってしまい、円堂先輩はそのままドアに寄りかかった。運転手さんに何か用事をお願いして、それを待ってるらしい。
「なんだ?」
 あいつが訊いてくるけど、あたしだって分かんない。そのうちに運転手さんが戻ってきて円堂先輩に何かを手渡し、先輩は再び車内に戻った。そして、小綺麗にリボンのかかった小箱を、あいつに向かって投げてよこした。
「それ、あげるわ。わたしが買ったものなら、文句はないわね」
63光さんのバレンタイン そのにじゅうよん:2008/04/24(木) 18:50:36 ID:WzEnUb/M
 
 最初は、何のことだか分かんなかった。なんか、ありえないことが起こった、という印象だけが先行して、それから、じわじわと今目にした事実があたしの頭に染み込んできた。
 えええ円堂先輩。これって。これって。これって、あのその。やっぱり。そういう。ことなんでしょうか?
 円堂先輩は、冷静きわまる表情で肘掛けに寄りかかりながら、目を白黒させてるあたしたちを、ゆったりと眺めてた。
「どうかしたの。今日はそういう日なんでしょう」
「いや……それはそうなんだろうけどよ……」
 あいつが呻くように言い、そっちを見ると、なんか爆弾でももらったみたいな顔してた。ある意味、こいつのこんな顔ってそれはそれで見物だったけど、こっちにもそれを楽しんでる心の余裕なんてない。なにせ、あの円堂先輩が。男に。バレンタインチョコを。
 うわあ……これは、スキャンダルだよ。スクープだよ。写真撮ったら、怒られるかなあ。いやもう、このニュースが各方面に巻き起こすであろう一大センセーションを思い浮かべただけで、頭がくらくらしてきた。そんなこんなでぼうっとしてたら、
「光?」
 非の打ち所のない完璧な微笑を浮かべて、円堂先輩があたしを見てた。はい。分かりました。口外無用ですね。分かっておりますとも。あたしが、そんなに口が軽いお喋りなわけないじゃありませんか。信じて下さいよ。あはははははは。
 円堂先輩は、ふっと息を吐いて、
「別に、大した意味はないわよ。今日のお礼って受け取ってもらえればいいわ。それでも不足なら、入門祝いってことにしときなさい」
「ああ……」
 あいつは、それでも納得しかねるかのように、仏頂面でチョコの箱をひねくり回してる。それを見ながら、円堂先輩は少しだけ目を細めた。
「せいぜい、お返しに精進してちょうだい」
「そうだな……なんかこう、すごく肩に重しが乗った気がするよ。しかし、初めてもらうのが、こういうのたあな。まあ、うちのババアにもらうよりゃ、ましか」
「あら」
 円堂先輩が、首を傾げた。あたしも、横目であいつの顔を盗み見る。初めて、って……こいつ、今、そう言った?
 円堂先輩は、あるかなきかの笑みを浮かべて、たずねた。
「そうなの。初めてがこういうので、ご不満かしら」
 そんな訊き方をされたら、あいつはふるふると首を振るしかない。その横で、あたしは、ゆっくりと満足げに頷く円堂先輩にバレないよう、こっそりため息をついた。
 全く、こいつときたら……油断も隙も、ありゃしない。どっからどう見ても女にだらしなさそうな不良のカッコしてるくせして、なんでそんなに未体験のイベントがいろいろ残ってんのよ。
 えっと。デートは、たぶんお姉ちゃんが最初だよね。でもこいつの場合、それをデートって認識してるかどうかが問題だなあ。あとは……その、キキキキスは、あたしだし。チョコに比べりゃ、これはかなりポイント高……って、うわあっ。あたし何考えてんだっ。
 なんかもう、頭ん中ぐるぐるになってきたあたしの目の前に、不意に、あいつの手が伸びてきた。
「ほらよ」
 見ると、円堂先輩のチョコの包みを開けちゃって、そん中から二、三個をあたしに差し出してた。ああああんたっ。ななななんてことをっ。慌てて円堂先輩の表情を窺ったら、仏様みたいな笑顔だった。うわあああ。あたしに、どーしろってゆーのよっ。
「食べねえのかよ。今日のお礼っつうんだから、殊勲者のおまえにも権利はあるだろ」
「そうね。光。よかったら、どうぞ。ごめんなさいね。気が利かなくて」
「ほら、円堂もいいって言ってくれてるしよ」
 はうー。あんたには、あの言葉にびしばし生えてた棘が見えんのかっ。この、鈍感大バカ野郎っ。もう、知らんっ。
 あたしはヤケ一二○%くらいの感じで、チョコをつまんで口の中に放り入れた。もちろん、味なんて分かるわけないけど、なんとかかんとか呑み下す。うええん。死ぬかと思った一日の終わりに、一体これは何の罰ゲームですかあ。
 チョコの一口だけでげっそりしたあたしは、いきなり頭を撫でられるのを感じて、飛び上がった。
「ななな何よっ」
「いや」
 あたしの頭上に手をかざしたまま、あいつは、ゆっくりと、笑って見せた。
「チョコだけってのも何だな、って思ってよ。ほんとに、おまえ、頑張ったよな。助かったよ。ありがとな」
64光さんのバレンタイン そのにじゅうご:2008/04/24(木) 18:52:03 ID:WzEnUb/M
 
 あたしは、顔を伏せた。嬉しいとか、照れたとか、そんなんじゃ、全然なかった。
 あたしは、こいつに、そんなこと言ってもらえる資格なんて、ない。だって。
「……そんなこと、言わないでよ」
「は?」
 あたしが押し殺した声で言ったもんだから、よく聞こえなかったらしい。あたしは顔を上げて、もっと大きな声で言った。
「そんなこと、言わないでよ。だって、ぜんぶ、あたしのせいじゃない」
 情けないことに、声が震える。ええい。しっかりしろ。あたし。
「あたしが……もっと気を付けてたら。あんなに、ほいほい騙されてついてかなかったら。あたしが、無神経に伊吹先輩に近づいたりして、鏑木なんかに目をつけられなかったら。そしたら、こんなことになんか」
「おまえ……」
 あいつは、あたしの頭の上の手をどうしようか迷ってるふうだったけど、結局、背もたれの上に下ろした。あたしは涙を抑えるのに必死で、とにかく思いついたことを言い募る。もう、自分が何を言ってるのかも分からないくらい、滅茶苦茶だった。
「あんただって、分かってるでしょ。あたしのせいで。あんたも。円堂先輩も。あんなこと。あたし。あたしのせいで」
「おまえ。それはな……」
「柔沢くん」
 静かな声だった。なのに、鞭で打たれたみたいに、あたしの全身に響いた。そのおかげか、少し気持ちも鎮まった気もする。声の方を見ると、円堂先輩が、生真面目な顔でこっちを見てた。
「光の言うことは、正しいわ」
「いやそりゃ……でもよ」
 円堂先輩は、少し手を上げて、あいつを制した。あたしを真っ直ぐに見ながら、
「光。それだけ分かっているなら、自分がどうすべきか、分かるわね」
 あたしがすべきこと。あたしはどうすべきなんだろう。こいつや、円堂先輩や、お姉ちゃんや雪姫先輩と一緒にいたいと思ってる、このあたしは。
 あたしは……賢くならなきゃいけない。強くならなきゃいけない。二度と、同じ過ちを繰り返さないように。次は、もっとうまくやってのけられるように。
 ああ。この人たちに……こいつに関わるってことは、そういうことなんだ。単に、すぐ側にいるってだけじゃ、何にもならない。それじゃ、全然足りない。あたしみたいに、まだ何にもできないお子様がまとわりついてても、足手まといでしかない。
 お姉ちゃんは、あたしと違う。こいつの傍らにいても、お姉ちゃんなりの物の見方とか、お姉ちゃんにしかできないことを、ちゃんと持ってる。雪姫先輩や円堂先輩にしても、同じだ。こいつとは違う世界に、自分なりの足場をきちんと確保してる。
 そんな確固とした自分があるからこそ、それをテコにして、こいつと関わったり、こいつを助けたり、できるんだ。あたしじゃ……今のあたしじゃ、まだ、だめだ。だから、あたしは、これから、そんな自分自身を、造り上げなければならない。
 こいつの近くにいるべきかどうか悩むなんて、そっから先の話なんだ。あたしは、まだスタートラインに立ってさえいない。こいつの横に……お姉ちゃんたちと一緒に並び立つ資格なんて、今はかけらも持っちゃいない。
 でも……いつかは、きっと。あたしも、そこに、立ってみせる。
 ……正直いうと、怖い。怖いよ。不安でたまらない。できるなら、逃げ出したい。あたしなんかに、できるだろうか。今日みたいなことが、またあるんじゃないだろうか。
 それでも、目指すところが、はっきりと見えたから。見えてしまったから。あたしは、それに背を向けられない。そんなことしたら、あたしは、たぶんあたしじゃなくなる。二度と、こいつの前で胸を張れなくなる。そんなの、イヤだ。だから、あたしは前へ進もう。
65光さんのバレンタイン そのにじゅうろく:2008/04/24(木) 18:53:45 ID:WzEnUb/M
 
 あたしは、円堂先輩に向かって、微笑んだ。円堂先輩も、目元だけで笑ってくれた。
「あたし……まだ、望みはありそうですか」
「そうね。雨の妹だから。素質は十分だと思うわよ」
「……ありがとうございます」
「俺も、一言言わせてもらっていいか」
 あいつに目を向けると、いつになく真摯な眼差しと口調があたしを迎えた。
「円堂はああ言うけどよ。全部が全部、おまえの責任なんてこた、ねえ。全部、おまえが背負いこまなきゃならないなんてことも、ねえんだ。だから、いつでも必要な時は、頼れよ。俺じゃなくたって、姉ちゃんとか、円堂とか、雪姫とか。いつでもな」
「うん。ありがと」
 どういうわけだかその時は、素直にそんな言葉が出た。でもね。今言われたこと、あんたにもそっくり返すよ。何でも背負い込みたがるの、あんたの方じゃない。だからこそ、あたしは、強くなろう。そんなあんたを、ほっとけないから。そうだよ。だからね。
「あたしね。あの学校に行くよ。円堂先輩んとこ。決めた」
 いきなり話題を変えたあたしの前で、あいつは何度か目瞬きした。そんなあいつに、あたしは、にかっと笑ってみせる。
 うん。あんたと違う学校で、あんたが知らないうちに、あたしは、いろんなことを学ぶだろう。円堂先輩や、伊吹先輩や、他のいろんな人たちから。そしていつか、あんたがびっくりするくらいスゴい女になってやるんだ。だからそれまで、首洗って待っててよ。
 そしたら、その時は……こいつも、ちょっとは違った目で、あたしを見てくれるかな。
「そうか」
 あいつが何を思ったのか、知らない。ただ、励ますように笑ってくれた。ふん。あのね。それで済むと思ったら、大間違いなんだからね。
「それでね。合格発表は来月の十四日だから。あたしとお姉ちゃんで合格祝いに出かけるから、付き合いなさいよ」
「え……」
 あいつは間抜け面で口をぽかんと開ける。つい笑っちゃいそうになったのを、何とか表情を引き締めて、威厳をこめて言い渡す。
「何よ。あんた、そんくらいの義理はあるわよね?」
「いやそりゃ構わねえけど……合格すんの前提かよ」
「んー? なんか言った?」
「……いや、何も。ああ、けどその日は雪姫が」
 そうだよね。それは昼間に聞いた。だから、その日にするんじゃない。
「だったら、雪姫先輩も一緒でいいから。いいでしょ?」
「あー……まあ、いいけどよ」
 ふふん。そう言うと思った。なんか、それはそれで、雪姫先輩と二人きりにならなくてすんで、ちょっとほっとしてたりしない? 全く、救いがたいね。朴念仁。鈍感バカ。エセ不良。ヘタレ金髪。
 ふと円堂先輩の方を見ると、無言で、でもちょっと面白そうな目つきで、こっちを見てた。何となくだけど、この人も、来月の十四日には当たり前のようにその場にいそうな気がする。まあ、それはそれでいいんだけど。
 そんな光景は、すごく楽しそうで素敵に思えて、だから、あたしは家まで送り届けてもらうまでの間ずっと、幸せな笑いを浮かべてた。

 ちなみに翌月の十四日。どっかのバカが話しとくのを忘れたらしく、あたしたち(やっぱり円堂先輩もいた)が一緒と知らずに、待ち合わせ場所に現れた雪姫先輩は、極上の晴れやかな笑顔を浮かべながら、ほれぼれするくらいに見事な肝臓打ち一発で、あいつを沈めた。
66名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 18:55:04 ID:WzEnUb/M
これにておしまい。えらく長々とすまん。お話としてもアラは多いが、今はこれが精一杯。
67名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 18:57:08 ID:WeZOMN9e
リアルタイム乙なんだが改行をどうにかしたほうがいいと思う
68名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 19:31:24 ID:QsSDRWww
>>66
GJ! 光はやっぱ可愛いなあ。

>>67
そうか? 結構読みやすかったと思うんだが。
69名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 19:47:14 ID:EkXnTZvv
>>66
初詣SSの人か。
GJ!

俺も読みやすかったけどな。
70名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:00:29 ID:E/BLJdo5
>>66
真面目な光もいいなあ。

>>67
専ブラなら無問題。
71名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:18:34 ID:i2QAzeId
なんて素敵(*´Д`)
72名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:26:24 ID:waJ3wwWV
このくらいのものを作るのは中々の時間がかかったでしょう

激しくGJ!!!!
73名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:48:16 ID:aoKJmnXp
光と円好きな俺にはもうGJとしか言い様が無いぜ。
74名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 22:00:26 ID:eIy100cY
超GJだ!!
円が出てる話は少ないから普通にうれしいなこれは。
75名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 22:31:29 ID:t12XqK5i
や、これはいいなぁ。
順調に方々にフラグ立ってるねw

4巻出てくれー
76名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 23:45:35 ID:VB1dEYNa
GJ!!!! GJ!!!! GJ!!!!
77名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 00:16:26 ID:NL1vLw9F
全く空気を読まないジュウ様。色々と不幸な光。確実にタラシ込まれつつある円。
そして原作の十割増しで男前な伊吹、となんかもう最高だぜ。
GJです。
78名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 15:35:46 ID:D0bg6aIY
>>66
GJ!!!!
オチ要員じゃない光もやっぱりイイなと思ったw
しかし微妙にデレはいってる円が一番ツボった。
79名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 18:30:40 ID:kceSSYgv
本当にGJだぜ!!
しかし内容的にも、普通にありえそうだよな。
弱い自分を鍛えるためにジュウ様が円に弟子入りとか。
紅香の息子だし、素質あるんだから、武術とか習ったら無茶苦茶強くなるんじゃねぇ?
ガタイもかなり良しな。
80名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 21:22:04 ID:rsJjvrUW
>>79
でも空手習ってるって紅香が知ったら、
紅香が嫉妬してまたジュウ様フルボッコにされそうだなw
てかふと思ったけどジュウ様と紅香の関係ってFF10のティーダとジェクトとの関係と若干似てないか?
81名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 22:01:48 ID:NL1vLw9F
相手が環の教え子だと知ったらまず性的な意味での心配をするだろう、たぶん>紅香
82名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 22:12:47 ID:kceSSYgv
>>79
いや、ジュウ様は一般人にしてはかなり強いほうだぞ。
ただ、如何せん三銃士の方々が強すぎるからジュウ様が霞んで見えてしまうのさ。
83名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 02:58:46 ID:mcvBM2YP
新刊でささくれ立ってた俺の心が癒されたぜ。
GJ。
84名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 17:47:36 ID:YuBh1JsV
>>81
手遅れです
85名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 23:16:11 ID:7NflGB4U
環も実際真九郎以外には…とか思ったけど、
大学で男ひっかけようとしてドン引かれたりしてるんだよな、そういえばw
86名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 01:59:15 ID:7yTPlFG1
ジュウ様にセクハラをかまして、後で紅香さんにフルボッコにされる環さんが見えました。
87名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 02:27:02 ID:GqjCcuYf
辞典のプロの戦闘屋に勝てるって件は環の事だろうからな
一般人の男が引くのは仕方ない
岩を素手で叩き壊せたり下駄でフルマラソンを余裕で走れるくらいの超人だし
88名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 20:54:19 ID:qYHRbGYF
>>66
GJ!!癒されましたわ〜
89名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 23:38:58 ID:TcbQIvxa
ただの空手の師範代だっけ?がそんなレベルであることが恐ろしい
ただの空手家なだけじゃないって設定がいつ出てくるとも限らんがw
90名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 01:13:51 ID:0m6f84Z/
環が特別なだけじゃね
崩月で修行した真九郎が尊敬するレベルの達人だし
91名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 08:38:26 ID:LDEHbnxd
師範代ならNo.2でしょ。入門生なら最高位じゃん。
ただ環の練習相手がいるくらいのレベルなんだし、円や光が既に出入りしてるあたり裏家業御用達とか?
92名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 20:08:22 ID:jKXkxIpN
>>91
たしかに堕花や円堂の人間がいる時点で普通の道場じゃなさそうだよな。
不戦の約定のある五月雨荘のアパートにわざわざ住んでるんだし、
たぶんその考えであってるんじゃないか?
まあ漫画版見る限り、絶対とは言えないが。
93名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 20:13:03 ID:+pCCIcaq
師範代じゃなく師範だぜ。
つーか環って名前から、実は円堂の家の人間だったんじゃないかと思ってる。
94名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 16:00:22 ID:yuAI6bMn
円堂環か・・・ありそうだな。
闇絵さんは歪空たかだったり??

まぁ俺としては五月雨荘の管理人さんが知りたい!!
95名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 17:39:10 ID:WfTGLn56
じゃあ管理人は未亡人で
96名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 23:33:31 ID:3q/314Cz
>>96
なるほど・・・
これで幼女、幼馴染、義姉、義妹、大学生、大人の女、未亡人と
完璧な布陣が紅にはそろったわけだな。
97名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 22:48:44 ID:B22nFEUe
未亡人ってなんかま〇らほみたい(笑)
98名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 23:31:29 ID:Fj87ocXr
>>97
アニメ版だろ? 原作にも出てたっけ?
メインヒロイン(笑)が嫌いでもうメイド編しか読んでないけど。
99名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 18:11:03 ID:FZcZHGMd
めぞんかちょびかどっちかだと思った
100名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 21:00:52 ID:7GJ7FGl3
まほらばもあるぞ。
101名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 15:48:37 ID:b3+Mo/22
アニメ版に出てた(笑)

未亡人も幽霊コレクターも女剣士もどっかの会社の御令嬢も主人公と同棲してる女もみんな式森目当て♪♪
まほらばに未亡人いたっけ?
102お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:07:54 ID:wcxH2qyE
「瀬麗武、これから初日に行っても大丈夫かな?」
「私といれば入れてもらえるだろうが……何か見たいものでもあるのか?」
「親父さんに会いに行く」
「父様に?」
「あぁ! 行こう!」
瀬麗武の手を取って走り出す。今は気分が良い。胸のつかえが取れたような、スッキリした気分。
テンションに流される――スバル達の言う熱血モードとはまた少し違う、熱い思い。
「なぁ瀬麗武、俺も瀬麗武のおかげで新しいものが見れたよ」
「ふふ。それは良かったな」
すぐに初日に到着。瀬麗武が身分証を示し、事情を説明する。
瀬麗武の頼みということで俺も入れてもらえた。あちこち探るなよ、という条件付で。
親父さんは甲板にいるとのこと。瀬麗武の案内で連れて行ってもらう。
甲板に雄雄しくそびえる僕らの勇者王……じゃなくて古狼。迫力あり過ぎだ。
今にも「立てよ国民!!」とでもぶちかましそうだ。
「来たか。意外と早かったが、答えは出たか?」
「はい」
「ならば聞かせてもらおう」
今度は真っ直ぐに目を見据える。
「俺は、瀬麗武の純真さが好きです!
瀬麗武が力で俺を守ってくれるなら、俺は瀬麗武の純真な心を守りたい! それが、俺の答えです」
「ふむ……」
親父さんが近付いて来る。下がりたいけど、ここで引くわけにはいかない。
一歩半程度の距離まで近付く。目線は絶対に外さない。
「良い答えだ。そして、良い面構えだ。瀬麗武を頼むぞ」
親父さんが俺の肩をガッシリと掴む。痛いけど、認められて嬉しかった。
その時、戦艦が揺れるほどの歓声が鳴り響いた。
「おめでとーお嬢様!」「あれが瀬麗武様の男か……くそ! 俺の方が……」
「あきらめろ、大佐も認めてるんだ。お前に勝ち目は無い」「二人の門出を祝って祝砲だ! 撃てーぃ!」
そんな声があちこちからする。どうやら隠れて見ていた兵士が騒いでいるらしい。
「ええい! 静まれぃ!!」
大将の一喝で見事に静まる。親父さんが腕を上げると、ゾロゾロと人が現れた。
そしてまるで映画のワンシーンのように整列する。
「対馬レオに敬礼!!」
号令に合わせて一斉に敬礼。あっけに取られる俺。
「ど、どうしたら良いのかな?」
隣の瀬麗武に振ってみる。
「どうもこうも無い。胸を張れレオ。父様も認めたんだ。恥じることは無い」
そう言われても戸惑うものは戸惑う。ん? あれ?
「泣いてます?」
「泣いてなーい!! この松笠の古狼、橘幾蔵は泣いてないぞー!!」
俺より余程大きな声で泣き叫んでいる(ようにしか見えない)親父さん。
「うぐおぉぉぉ!! 瀬麗武ぅぅ!! 幸せになるんだぞぉぉぉぉ!!!!」
「大げさ過ぎる、父様は……」
溜め息を漏らす瀬麗武。もしいつか瀬麗武と結婚でもしたらえらいことになるんだろうな……。
「こんな父様が付いてくるが、これからもよろしくな、レオ」
「竜鳴館のおかげで、超人も過保護も慣れっこだよ。瀬麗武の全てを受け止める。
だから、こっちこそよろしく」
瀬麗武と握手。微笑む瀬麗武。そう、俺はこの笑顔を守りたい。
その為だったら、きっと強くなれる。お互いに、どこまでも。


END
103名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 19:12:43 ID:Jf5FM+cU
>>102
擦れ違い
104名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 19:35:49 ID:ccs2M++8
>>102
いったいどうやったらスレを間違えるんだ・・・・・・
105名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 21:29:59 ID:Izov8zna
>>102
つよきすかよw
しかも二学期wwww
106名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 20:17:42 ID:goOr2W2W
>>101
ヒント:首吊りが趣味だった人

さて、醜悪祭の下を読んだのだが……
いろんな意味で騙された気がするぜ。
電波的な彼女の続刊は絶望的なのかな……?
107名無しさん@ピンキー:2008/05/07(水) 22:24:39 ID:kH+jv6kI
アニメの紫はかわいいよな 
108名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 00:46:46 ID:zzyMcMyR
顔がなんかアレだ。
109:2008/05/08(木) 20:39:14 ID:e76Y868J
最近、投下されてないよな・・・・
110名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 00:24:04 ID:NSsSyhH0
アニメ化したのにな…
まぁ俺は書けないからただ職人さんを待つだけだ!
111名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 02:50:08 ID:8JQQwYgb
しかしアニメと原作じゃキャラがまったく違うな…
112名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 07:03:10 ID:M2+EsXP6
アニメはアニメでいい出来だと思うぞ?
オリジナルストーリーも結構良いできだし、脚本自体は結構好きだな俺は。
それに下手に山本さんの絵に似せなかったのは、むしろよかったと思うが。
113名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 16:41:27 ID:84wj21rS
まあでもこのスレでアニメ版のSSが書かれたらなんか微妙だw
114名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 18:45:56 ID:5ddHF96S
まあ、アレだ。とりあえず電波の続きを出せ。な?
115名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 20:37:50 ID:Zh6tHbKN
…電波、パソコンと一緒にクラッシュしただろうし…
紅が最近薄いし…アニメ化とかで忙しいんだよ。きっと

今月末に紅ファンブックが出るんじゃなかったけ?
116名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 20:41:40 ID:1ToBJOit
マーガレットと伯爵のエロパロたのむw
117名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 18:58:33 ID:sxpbnoXQ
いくらなんでも斬新過ぎるだろw
118:2008/05/13(火) 21:32:27 ID:sasAj0Ux
俺は真紅郎×銀子を希望だな  紅のエロパロが薄い・・・
119名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 23:12:07 ID:vknOqU1P
それでは…というわけでもないが、五月雨荘のとある爛れた一夜。
エロ無ししか投下してこなかった罪滅ぼしに、一応エロ…のつもりだが、
文体が古臭くて装飾過剰だから、いまいち実用性はないかも。
120嵐之夜之夢 壱:2008/05/13(火) 23:13:44 ID:vknOqU1P
 
「真九郎くんっ。ご飯、まだかなー?」
 荒れ模様の空で風が音を立てて吹きすさぶ夕暮れどき、ノックもせず遠慮なしに5号室の扉を開けた環を、沈黙が迎えた。
「いない…わけじゃないのか」
 そのとおりだった。電灯もついていない部屋の中に、何かがくろぐろと丸く蹲っている。
「どったの? 具合でも悪いのかな?」
「た…」
 軋るような声に、環は、踏み出しかけた足を止めた。かすかに、その目が眇められる。
「…環…さん…あっち…へ…」
 それは、真九郎の声であり、そうではなかった。単に嗄れて苦しげという以上に、必死に抑えようとして能わない何かが声のあちこちに滲み出ていて、決定的にいつもの少年と違っていた。
「お願い…です」
 その声を追いかけるようにして、颶風が環を襲った。その無防備な上体を薙ぎ払い、旋回して再び部屋の中に蹲る。
「ふーん」
 風の切れ端が舞い散る中、だが環は、何もなかったかのように入り口に立っていた。ただ、その頬に不敵な笑みが刻まれ、全身の力がだらりと抜けているのが、さきほどと異なっている。
「これはこれは」
 面白そうに呟いた環に向かって、ごう、と何かが鳴いた。五月雨荘の安普請が、室内に溜まった空気ごと、圧倒的な迫力をもって震える。常人ならば即座に気死しそうなプレッシャーの中、身を起こしたそれに向かって、環はごくさり気ない口調で云った。
「ここは不戦の地、なんて云っても、ムダかー」
「か…あ」
 それは、真九郎だった。姿かたちだけは。
 だが、その狂気にぎらつき血走った双眸、炎のような息をせわしなく吐きながら歯を剥き出した口、そして何よりも、肘から大きく突き出して狂ったような光彩を放っている角を見て、誰がいつもの穏やかな少年を思い起こすだろう。
 それを見ながら、環はいつものように笑った。
「いいよ。おいで」
 真九郎の影が、伸びた。あまりに迅い跳躍が、そのように見せたのだった。環は臆する様子も見せず、自然な足取りでその懐へ入っていく。
 ぱん、と乾いた音のあと、環の体が軽く吹っ飛び、部屋の奥へ転がった。真九郎の姿をしたものが戸口の近くに鬱蒼と佇み、そちらを見やるなり、がくりと膝と両手を床につく。
「あたー…」
 環が、後頭部に手をやりながら、むくりと起きあがった。真九郎を見ながら苦笑して、
「一応、殺るつもりだったんだけどなー。あたしも、やきが回ったかな」
 その声に、真九郎が顔を上げる。その眼は、紛うことなく闘志と殺意に燃えていた。
「まだ、かー。さすがに甘くないね。崩月か」
 ゆっくりと立ち上がった環は、しかし左腕をだらりと下げている。にも関わらず、その声は歓喜に躍るようだった。
「ほんとは、こんなんじゃなしにマジでやってみたかったけど。ま、いっか」
 片腕の利かない状態でどのような勝算があるというのか、隙だらけとさえ言える自然体からは闘気のかけらも感じられなかったが、その炯々とした瞳は怖れげもなく真九郎の姿を映していた。それに対し、真九郎も全身のばねをたわめ、まさに襲いかかろうとしたとき、
「騒がしいな」
 背後からかけられた穏やかな声を、間髪を入れず跳ね上がった真九郎の後ろ足が、容赦なく下から上へ縦に刈り取った。だが、身を翻した真九郎の真横から続けて、
「問答無用とは、余裕のないことだ」
 少しも動じない口調に何を感じとったか、真九郎は少し飛び退って距離を取る。少しの間、そのまま凝然と動かなかったが、やがて操り糸でも切れたかのように、床の上にくずおれた。
 微かに手足があがき、唸り声があがるところを見ると、意識までは失っていないと見えるが、もはや身体の自由は利かないようだった。そこで初めて、真九郎を沈めた影が人の形を取る。全身黒ずくめの衣装のせいか、闇にその美貌だけが浮かぶようにすら見えた。
「闇絵さん」
 その人物に向かって環が声をかける。闇絵が何をしたのか、環にも見当すらつかなかったが、それでも不満げに云った。
「人の、取らないでくださいよ」
「ああ。済まない」
 真九郎を無表情に見下ろす闇絵の隣に、環も並ぶ。外れた左肩を、軽い音と共にこともなげにはめ、痛ましげな視線を真九郎に投げかけながら、
「これって」
「さあね」
 闇絵の素っ気ない答えの言葉尻を、窓を叩く激しい雨音がかき消した。
121嵐之夜之夢 弐:2008/05/13(火) 23:15:11 ID:vknOqU1P
 
 それも、だが、戸外を荒れ狂う風の一瞬の気まぐれにすぎなかったらしい。少し低くなった風雨の響きを背景に、お互いの表情もやや分かりにくくなった薄闇の中で、環は言葉を継いだ。
「闇絵さんでも、分かりませんか」
「裏十三家の秘儀など、わたしが知るはずもなかろう。だが、似たようなものは見たことがある。強すぎるクンダリーニを統御できねば、こうなる」
「はあ」
 不得要領げな環に向かって、闇絵はわずかに笑みをひらめかせた。
「いわば、角に愛されすぎたのさ。よほど適っていたとみえる。だが、このままでは角に弄ばれた挙げ句、周りか自分自身か、でなければ両方を破壊し尽くして終わりだな」
「そりゃ、大変だ」
 環は屈み込み、真九郎の頭を軽く撫でながら、さり気なく訊いた。
「どうします? 夕乃ちゃんとこに」
「このまま長くは保たないよ。そのうち、身体の自由を取り戻す。それに、少年もあちらにはこのことを知られたくないのではないかな」
「じゃあ?」
「本人に害をなすことなく、クンダリーニを抜く術は、わたしも一つしか知らん。その上でうまく手綱を取り直せるかどうかも、少年次第だな」
「あー…」
 環は闇絵を見やり、ぽりぽりと頭を掻いた。闇絵はタバコを取り出して火を点けると、自分でくわえるのではなく、灰皿の上に置き、真九郎の脇に押しやった。
「夕食の義理くらいは、ここで返しておいても悪くはあるまい。無理に付き合えとは言わんよ」
「いやー、そうじゃなくってですね。ここで初物をいただいちゃうと、いろんなとこから恨まれそうかなあ、って」
「ほう」
 闇絵の呟きをどう取ったのか、環は立ち上がった。妙に真剣な声で、
「公平にじゃんけんでもしますか」
「わたしが先になっても構わないのかな」
「あー」
 闇絵の冷静な切り返しに、環の視線が、少しだけ泳ぐ。
「すいません…それはちょっと、ガマンして待ってられないかも」
「では、そういうことだな」
「すんませんね」
「気にするな。正直なのは好きだよ」
 そう云うと、闇絵は数歩退り、暗がりの中に溶け込んでしまった。そこに居ることを知っている環にすら、気配を掴みにくくなる。その空虚に向かって、環は明るく云った。
「あたしで済まなかったら、後はよろしくお願いしますよ」
「承知した」
 感情のこもらなさすぎる声にやや苦笑しながら、環は真九郎の傍らに膝をついた。その肩に手をかけ、上体を仰向かせる。闇絵のいかなる技によるものか、さしたる抵抗もなく真九郎は床の上に横たわった。
「あ…」
 かすかな声がして、そこに正気の徴候を嗅ぎ取った環の頬を少し緩ませる。
「真九郎くん?」
「た…環、さん…俺…」
「ああ、いいのいいの。分かってるから」
「逃げて…俺…だめ、です…今のうちなら…でも、すぐに…」
「んー、そうだねえ」
 せっぱ詰まった真九郎の言葉に適当にあいづちを打ちながら、手早く真九郎の衣服を脱がせてゆく。それを感じ取った真九郎が、訝しげな声を出した。
「環さん…?」
「真九郎くんとは、もっとこう、ろまんちっくにいきたかったんだけどねっ。まあ、これはこれで」
 真九郎のベルトを外し、チャックを下ろしたところで、さすがに真九郎も環の意図を悟ったらしく、懸命に体を起こそうとするのが感じられた。
「たっ…」
「ま、なんちゅーか、手当みたいなもんだからさ。あまり気にしないでよ。犬にでも噛まれたと思ってさ、って、これは立場が逆か」
「な、何を…」
 真九郎の抗議にも構わず、環はズボンとトランクスを一気に引き下ろした。と同時に跳ね上がり、闇の中ですら存在感を周囲に誇示したものに、思わず息を呑む。
「わ…」
122嵐之夜之夢 参ノ前:2008/05/13(火) 23:19:07 ID:vknOqU1P
 
 風雨の音がひときわ強まり、一瞬だけ雷が閃いて、室内を照らした。その刹那、真九郎のそそり立つ剛直の姿が、環の眼にも焼き付く。
「これは…すごいわー」
 素直に感嘆の声が出る。環が見慣れている洋物でも、これほどの逸物にはお目にかかったことがなかった。おそらくは、角の力が零れ出てしまっているせいもあるだろうが。
「くく。楽しみー」
 思わず下品な笑いを漏らしてしまいながら、再び暗くなった中で、環は真九郎に手を這わせた。その微かなタッチだけで、いっそうそれは鋭さを増した。
「くっ…、た、環さん…それ…」
 呻く真九郎を、環はしごく優しい口調でたしなめる。
「真九郎くん。こっからは、言葉なんていらないの。おねーさんに、任せなさいって」
 そのまま身を乗り出し、真九郎の分身を完全に掌中におさめた。それだけで我知らず呼吸が上がってしまっていることにふと気づき、と同時に、闇の中に漂う甘ったるい香りがにわかに鼻腔にまとわりつくのが感じられた。少しだけ背後へ視線を飛ばし、にやりと笑う。
(芸の細かいことで)
 闇絵の仕込んでいったタバコの煙のせいらしい。道理で先程から妙に体が熱っぽいと思った、と口の中で呟きつつ、さしあたり有り難い気遣いと思うことにして、手中のものに再度意識を集中する。先端に指を滑らせると、すでに汁が溢れ出ていた。
「うっ…」
 真九郎が呻き、体を少し捩らせる。環も、耐えきれずに熱い吐息を漏らした。まずは一回済ませて落ち着いた方がよかろうと、掌で容赦なく真九郎をしごき上げる。
「くっ、う、ぐ…」
 真九郎は、ひとたまりもなく、盛大に射精した。その白い迸りは闇の中でも目に鮮やかで、真九郎の下半身のみならず、環の手や腕、そして額にも飛沫を飛び散らせた。
「ああ…」
 闇絵のタバコの香りに、今や濃密な雄の匂いが混じり、環の脳髄をじわじわと犯していく。環は熱に浮かされたように、手の動きを続けた。
「う、わ…く、た、たま…」
 真九郎の腰が小さく跳ね、環に翻弄されるがままに、二度、三度と精を放つ。それでも、真九郎は硬さを失わずに屹立し続け、それどころか一層膨脹するかのようだった。その感触が環の手から背筋を伝わり、腰の奥にじわりと熱と湿り気を帯びさせる。
「は、すご…」
 自ら唇が火傷するのではないかと思えるほどの熱気を帯びた囁きを抑えることもできず、環はそっと真九郎のそれに顔を寄せた。皮が剥けて露わになったカリのあたりに、口づける。
「くうっ…」
 真九郎が背中をのけ反らせるのに押されるようにして、環は真九郎を口に含んだ。その全てを味わうことなど到底不可能だったが、出来る限り深くまで頬張り、舌の全体を使って撫で回す。同時に、竿に添えた右手の指で、その下の袋を優しく揉み上げる。
123嵐之夜之夢 参ノ後:2008/05/13(火) 23:20:23 ID:vknOqU1P
 
「うおっ」
 真九郎はその刺激だけで、小さく精を漏らした。予期していた環は、ためらわずにそれを嚥下する。喉のあたりが焼け、どんな芳酒でも得られないような酩酊感が、環を襲った。
「ふ…」
 思わず、左手を自らの股間に忍ばせる。そこはすでに、たっぷりと潤っていた。真九郎の剛直に沿って頭を上下させながら、環は無我夢中で自身の秘所の上で指を踊らせた。
「あ、くう…」
 真九郎の腰が強張る。そろそろ限界が近いことを悟り、環はさらに口と舌の動きを加速させた。焦らせてやりたいと思う気持ちもないではなかったが、今回の趣旨とは違うということで思い切る。まあ、それは次回の楽しみに取っておこう。次回があればだが。
 環が敏感な鈴口やカリを舌で激しくなぶり、いきり立った根元を指で揉みほぐすうちに、真九郎の深いところから大きな塊がせり上がってくるのが分かった。とどめとばかりに、思いっきり吸い上げてやりながら、環は少し顔を引き、次に来るものに備えた。
「…っ、く」
 真九郎の腰が大きく持ち上がった。一瞬遅れて、その先端から大量に吐き出されたものが、環の口腔を満たす。
(う、わ)
 その量は、環の予想を超えた。あまりに急に注ぎ込まれたものだから、飲み下すことすら叶わない。幾度にもわたって圧力が加えられ、呼吸すらままならない状態で、それでも環は真九郎の一物を繰り返ししごき上げ続けた。
 何分そんなことが続いたのか、ようやく奔流がおさまったところで、環は顔を上げ、口の中に溜まったものを喉へと流し込んだ。それでも、溢れたものが唇の横から顎へと伝い落ちる。全身が、かっと熱くなった。腰が勝手に動き、環はたまらず背を丸めてのたうつ。
「ん、く、は…ああっ…」
 数瞬だけ頭が真っ白になり、我に返ってから、軽く絶頂に達したことに気付く。それもそのはず、真九郎から放たれたものは単なる精ではなく、生命力そのものだった。今し方飲んだものに体の裡から灼かれるようで、あまりのやるせなさに気が変になりそうだった。
「ふ、は…」
 荒い息をつきながら、体をせり上げ、真九郎の顔を覗き込む。
「し、しん、くろう、くん…?」
 真九郎は朦朧とした目で環を見返す。だが、その白目はまだ真っ赤に染まり、環が目を転じた先でも、肘の角は輝きと大きさを減じておらず、環の下腹部を突き上げる穂先も鋭さを一切失ってはいなかった。
「…そうだよねえ。そうこなくちゃ」
 環は目を細め、いとも楽しそうに云いながら、自らのジャージの上着に手をかける。だが、その強気なセリフのすぐ下から、
「あたし、もつかなー」
 珍しく漏れた弱音は、叩きつける風雨の音に紛れて、どこかへ吸い込まれていった。
124嵐之夜之夢 肆ノ前後:2008/05/13(火) 23:21:59 ID:vknOqU1P
 
 環が一切を脱ぎ捨てる衣擦れの音は、五月雨荘全体を叩く雨と風の中、誰の耳にも届かなかった。静寂すら感じながら、環は裸身を真九郎に沿わせる。闇の中で、我ながら自慢のスタイルを隅々まで見てもらえないのが、有り難いような残念なような、妙な気分だった。
 格闘家らしく余分な脂肪のかけらもなく引き締まっている癖に、女性らしい曲線と柔らかさに満ちた環の肢体が、真九郎の堅固な肉体の上で弾む。すでに固く盛り上がった乳房の上で鋭く尖った先端が、真九郎の胸板の上をかすめただけで、環は眉をひそめた。
「ん…は、…っ」
「た…環、さん…」
 真九郎も意識が少しはっきりしてきたのか、少し頭をもたげて環を見た。環は、そちらを上目遣いに見やりながら、
「大丈夫だから、任せなさいって…んっ、は」
「だ、だめ…で…すよ…こ…んな…こと、環、さん…が、しちゃ、あ…」
 真九郎の声はあまりに苦く、それが環の胸をなおさら熱くした。こんな時にまで、こっちのことを気遣うのだ。この頼りない男の子は。環は、頬を真九郎の胸に擦りつける。
「いーのいーのっ。あたしが、したいんだから」
「で、でも…」
「きかないよー」
 一度だけ真九郎の鳩尾に口づけると、環は真九郎の分身に手を添え、すでに準備の整いきった自らの入り口にあてがった。そのまま体を起こしざま、一気に呑み込む。
「う、は、あっ…」
 喘ぎというよりは、押し入ってきたものに、体中の空気が押し出された感じだった。あまりの充実感に、気が遠くなりかける。いきなり一番奥深いところまで貫かれて、身動きすらままならない。環は真九郎の胸板に両手をついて項垂れ、しばらくじっと耐えた。
「た…」
 言いかけた真九郎の唇のあたりに指を当てて黙らせると、深く息を吐いた環は、ゆっくりと腰を揺すり始めた。
「う、んっ…は、ふ…ん…くっ」
 歯を食いしばっても、否応なく嬌声が漏れる。環の中の柔襞の全てが限界まで押し広げられ、その敏感な箇所があますところなく真九郎の前にさらけ出され、抉られ、こすられるようだった。
「は、く、ふ、は…う、ん、んんっ…ん…は…あ、あ、う、や…や、あ…あ…あ、ん、んあ、く、あ、は、は…は、く、…は」
 一旦動き始めると、止めることなどできなかった。環は殆ど我を失うようにして、一気に頂上目指して駆け上がった。
「…く…う、…っ」
 しなやかな腰が、中におさめたものを絞り込むようにしてがくがくと前後する。その締め付けの中で、
「う、くぅっ…」
 真九郎も何度目かの射精をした。それに吹き上げられるようにして、環の桃色に染まった裸体が軽く反り返り、跳ねる。
125嵐之夜之夢 肆ノ後:2008/05/13(火) 23:23:22 ID:vknOqU1P
 
「は、あ、はあうっ…」
 何秒かの硬直ののち、環は真九郎の上に崩れ落ちた。呼吸すら思うに任せなかったが、それでも、己を貫くものに持ち上げられるようにして、何とかのろのろと体を起こす。
「ふ、ふっ、は、は…は、ふ…は、あ、く」
 何とか息を整えようとした環が唇をかみしめたのは、一旦放出して衰えかけたかと思えた真九郎が、環の中ですぐに硬さを取り戻し、その一番奥に再び届いたからだった。真九郎にというよりも、際限なく反応してしまいそうな己に恐れをなし、環は軽く腰を浮かせる。
「く、は…は…ふ、あ…は…はん、ん、は」
 にも関わらず、環の蜜壺は、その意志に関係なく緩やかな収縮を繰り返しつつお互いの粘膜を絡み合わせ、真九郎と環自身をやんわりと追い込んでいく。
「た…たまき…」
「ん、く」
 真九郎の感極まったような声をきっかけに、環は思い切って腰を落とした。こうなれば、行けるところまで行くしかなさそうだった。上体を反らせ、背後に回した手を真九郎の腿の上につき、一切をなげうって腰をくねらせる。
「く、ん、あ、く、あ、あ、ん、んっ、あ、は、あ、はあ、は、あう、は、ん…は…お、ん、あ…あ…く…く、う…は、く…うぅっ…っ…っ」
 全身の快楽神経を直接荒々しく爪弾かれているような気さえしながら、環は再び果てた。真九郎の上で、腰がしゃくるようにして二、三度痙攣し、腕が力を失って後ろへ倒れ込みかけたが、
「は、あんっ」
 その自らの動きで敏感な箇所を抉られ、跳ね戻るようにして真九郎の上に俯せに倒れ込もうとする。その腰を、真九郎の手が両側から掴んだ。
「え、あ…?」
 環が潤んだ目をぼんやりと瞠いたのも束の間、逃れようもなく固定された腰が、下から突き上げられた。
「あ、や、や、それ、だめ、だめだめっ、そ、そんなっ、いや、だめえっ」
 平素の闊達さの影すら失せて、ただの女と化して甲高い悲鳴をほとばしらせる環に、しかし真九郎は一切の斟酌をせず、その最深奥を激しく犯し始めた。環は、最初それでも、上半身をくねらせて逃げようとしたが、ほどなく圧倒的な連撃の前に屈する。
「だめ、だめ、や、し、しん、くろう、くんっ、だめ、だめ、イく、だめ、イく、ん、はっ…ん…は、あ、あ、ふ、あ、だめ、や、あ、また、あ、だめ、だめだめだめだめだめええっ…ん、ふ、あ…ゆ、ゆるし、も、だめ、あた、あたし、あ、イ、く…う、う…う…うぅっ」
 真九郎の上につっぷし、繰り返し高みに押し上げられて休むことも許されず、環は忘我の境地にいた。自分がどんな淫らな様をさらし、どんなあられもない声を上げているかすら、分からない。
 実際、あるところから、環は嬌声すら上げられず、ただきつく眉を寄せ瞼を閉じ口を丸く開いて、いつまでも続く衝撃と閃光の中にいた。そんな環の尻を、真九郎の腰がひときわ高く押し上げる。
「う…おおッ」
 獣のような唸り声とともに、止めのように何回かのストロークが環に叩き込まれ、ありったけの精を注ぎ込む。環は、真九郎の胸の上でその全てをなす術もなく受け止め、真っ赤に染まった胸から首にかけて筋が立つほどに強張らせると、全身を小刻みに痙攣させた。
 そして意識まで失ったか、やがて完全に脱力して、真九郎の上から滑り落ちた。
126嵐之夜之夢 伍:2008/05/13(火) 23:24:41 ID:vknOqU1P
 
「う…」
 真九郎が、体を起こす。筋肉の一本一本が軋む音が聞こえそうなほどにぎこちない動きだったが、闇絵の技の効力が薄れたのか、身動きもできないというほどではないようだった。そして環との最後の媾いで多少は正気も戻ったのか、ぐったりした環を覗き込む。
「お、俺…な…にを…た…たま…き…さん」
 おずおずと、環の剥き出しの肩に手を掛け、それが緩やかに上下していることに安堵したのか、肩の力を抜く。何かを堪えるように、きつく目を閉じ口を食いしばったが、その歯の間からは、いまだに炎のような吐息が漏れ続けていた。そのまま凝然とする姿に、
「環も、思ったよりは保ったな。大したものだ」
 闇の中から穏やかな声がかけられ、顔を上げた真九郎の前に、青白い裸身が立っていた。
 美しさよりは、まず妖しさを感じさせる光景だった。しみ一つなく滑らかに磨き上げられた肌は、けれど、近寄るもの全てを吸い着かせ溶かしてしまいそうだった。非の打ち所無く均整の取れた肢体は、しかし、触れればやわやわとどうにでも形を変じそうだった。
 さらに奇異なことに、風雨に荒れる窓外の暗黒に支配された室内で、闇絵の体は、それ自身が夜光虫のごとく光を発しでもするのか、しらじらとほの明るくさえ見えた。
 真九郎は、目を離せない。それは、見る者触れる者全てを虜にし狂わせる、魔性の躯だった。
 それなのに、その紅唇から放たれる言葉は、実に無表情で素っ気ない。
「だが、まだ半ばだな。手間のかかることだ」
「や…やみ、え…さん…?」
 唸るような真九郎に、しかし闇絵は怖れる様子もなく、ゆっくりと歩み寄った。その前に跪くと、身を屈め、真九郎の股間で直立するものに白く細い指をあてがう。
「う、くうっ…」
 そこにどんな技巧がこめられていたのか、真九郎はそれだけで、大量に放った。飛び散ったものが、闇絵の顎から喉、胸をしとどに汚す。だが、闇絵の笑みは冷静そのものだった。
「ふ。まだまだか」
 ため息のような呟きと共に、その指が微細にうごめく。その一撫で一さすりの度に、真九郎は腰を震わせ、精気を吐き出し続けた。すでに室内の空気を染め上げていた雄の匂いが、肌触りすら感じさせるほどに濃度を高めてゆく。
 その静かで激しい行為がどれだけ続いたろうか。いつまでも硬度を失わず、無尽蔵とも思える精汁を湧き出させ続ける真九郎を前に、闇絵はふと手を止めた。
 上目遣いに、真九郎の顔を覗き込む。艶やかな黒髪や餅のような柔肌の至るところに真九郎の放ったものをこびりつかせながら細めた瞳の縁が、やや紅に染まっていた。
「埒があかんな。とんでもないものを埋め込んだものだ。埋め込まれた方も、これほどとは。やはり、虎穴に入らざるをえんか」
 苦笑するかのように云う、その息も僅かに熱を帯びていた。そっと膝を進め、真九郎の胸板に伸ばした繊手は、しかしながら途中で押しとどめられる。
「闇…絵、さん」
 真九郎は、微笑っていた。唇の端や頬の微かなひきつりや、肩の小刻みな震えが、そうして微笑むだけのことにいかほどの努力が払われているかを如実に語っていたが、それでも、真九郎は微笑って、云った。
「もう…いい…です。俺…これ以上は…自分で、何とか…闇絵さん、が、こんなこと、だめ…です…こんな…」
「ふん」
 闇絵の軽くあしらうような声は、しかし、その語尾にあえかな優しさを滲ませていた。
「そうはいかないな。だが、わたしが相手では、なかなか素直にその気にはならないか。やむをえん」
「…は…?」
 訝しげな真九郎の顔を、闇絵は両手で挟み込み、引き寄せる。
「少年。君が何を見るのかは知らないが。先に謝っておくよ」
 真九郎がその言葉の意味を理解するいとまもなく、闇絵の黒い瞳がどこまでも深く昏い淵と化し、真九郎の意識を呑み込んだ。
127嵐之夜之夢 陸ノ前:2008/05/13(火) 23:27:52 ID:vknOqU1P
 
「真九郎さん」
 普段は清楚な美貌が、恥じらいと期待に彩られて紅潮するさまは、蠱惑的とさえ言えた。緑なす長い黒髪の上に横たわる、美しく張りつめた若々しい裸身が、真九郎を誘うようにうねる。
「さあ。わたし、ずっと待ってたんですよ? …本当に、長いあいだ。ひどい、ひと」
 怨ずるように云うひとを、真九郎は知っていた。姉のように教師のように、いつも優しく厳しく、己を教え導き支えてくれる存在。いつもその姿が傍らにあって叱咤し見守ってくれていたからこそ、この荒涼とした世界で生きる意志を保ち続けることができたのだった。
 だから、いつも、真九郎の心の中でも最も神聖な場所に、そのひとは居る。そのひとのことを思い浮かべるだけで、真摯な願いと痛みが、胸を満たす。そのひとに相応しくなりたいという想いと、そのひとに相応しくなどなり得ないという畏れが、せめぎ合う。
 だが…今、そのひとは、真九郎の腕の中にいた。真九郎を抱き寄せ、軽い口づけを繰り返し浴びせ、耳元に秘めやかに囁いてきた。
「好き。…です」
 あまりのいじらしさと愛らしさに、自分を抑えることなどできなかった。その豊かな胸に唇を寄せ、既に充血しきって勃起した桜色の突端を口に含んだ。
「あ、は…は、く、あ」
 途端にそのひとは鋭敏に反応し、背中が跳ねる。真九郎が唇と舌と歯で乳首への愛撫を続け、柔らかく弾む双丘を根元から揉みしだくと、そのひとはのけ反ったまま、上体を左右にのたうたせた。
「や、はっ…あ、しん、くろう、さあ…んっ、く、は、や、やあ、は、あ、あんっ」
 真九郎に組み敷かれながらも、しきりにくねる腰が、真九郎の理性を失わせる。乳房への玩弄を続けながら、そのひとのすらりとした脚を持ち上げて押し開くなり、真九郎は容赦なくその中へ己を突き入れた。とてつもなく熱くて滑らかだった。
「は、や…や、あ…い、いっ…っ」
 それだけで、そのひとは達したらしい。きれいにアーチを描く背中が硬直し、うねるような締め付けが真九郎を襲った。真九郎も耐えきれず、射精する。その勢いに押されるかのように、そのひとは白い裸体を何度も痙攣させ、やがてくずおれた。
「…ふっ、ふっ、は…あ…あ」
 荒い呼吸の下で、苦悶するかのように眉を寄せ目を閉じた上品な容貌とは裏腹に、そのひとの秘所は、すぐに復活した真九郎に完全に呼応して、やんわりと真九郎を包み込んでくる。
 その感覚に全身を引き込まれそうになりながら、真九郎はそのひとの滑らかな頬を撫でた。そのひとも、薄く瞳を開き、真九郎の掌に顔をすりつけるようにして、微笑う。
128嵐之夜之夢 陸ノ後:2008/05/13(火) 23:29:09 ID:vknOqU1P
 
「真九郎さん。…うれしい」
 姉とも女神とも慕うそのひとが、自分などに身を委ねて悦楽に酔う様に、圧倒的な歓喜に、いくばくかの畏怖と不信、そしてかすかな背徳感と嗜虐心がないまぜになって、眩暈さえ誘う。うつつのこととは思えず茫然とする真九郎に、そのひとは窘めるように云った。
「ね。…もっと。お願いです」
 その言葉に、真九郎の悟性はあえなく溶けた。そのひとの最も深いところに到達することだけを目指し、真九郎は、その引き締まっていながらも生命そのものを感じさせる柔腰を持ち上げ、脚を大の字に開かせると、上から一気に貫き通した。
「は…あああっ、ん、ああっ」
 真九郎に上からのしかかられてのけ反ることもできず、そのひとはようやっと僅かに顎を跳ね上げると、透き通るようでいながら、この上なく艶っぽい叫びを上げた。深奥まで己自身を埋めきった瞬間に暴発しそうになった真九郎がしばらく動きを止めると、
「ふ…ふ、あ、あ…っ、く、は…あ」
 そのひとは清らかな柳眉をかすかに震わせながら、形良く整った唇を噛みしめ、それでもなお堪えきれない様子で、切なげな吐息を漏らす。
「あっ、は、は…あ、し…しんくろう、さ、あん…ふ、はう、く、あ、は…や…や、やあ…も…もう、わ、たし…いっ…お、おねが、い…ですうっ、ん、んくうっ、ふ」
 真九郎の先端に自らの胎内をこすりつけるように、そのひとの腰がうねる。真九郎は、その動きから逃れるようにして、そろそろと一旦半ばまで引き抜いたが、そこで一息つくやいなや、あらためて強引に突き入れた。
「ふ…あ、あ…っ、い、あ…っ…っ」
 その瞬間、そのひとは甲高い悲鳴を発した後に声を失い、口を大きく開け、全身を硬直させる。だが今度の真九郎はそこで止まらず、容赦なく激しい上下動を開始した。それに合わせて、そのひとも、身をもがきよじりながら、絶え間なく妙なる音色を響かせ始める。
「あ、や、いや、そこ、そこ、いや、だめ、しん、くろう、さん、だめ、いや、あ、く、は、だめ、あた、あたる、あたる、わたし、だめ、あたる、いや、わたし、いや、いや、だめ、あ、もう、だめ、あ…は…く、は、いや、は…っ…あ…っ…お、は…あ、あ…」
 首を左右に打ち振り、手が空を押しやり掴もうとし、前胸部を鮮やかに紅潮させながら、真九郎に翻弄されるがままに、腰が何度もくねり、締め付ける。やがて一切の抵抗を失い痙攣するだけになった奥底に、堪えていたものを全て放ち終わると、真九郎はのめり倒れた。
129嵐之夜之夢 漆ノ前:2008/05/13(火) 23:30:37 ID:vknOqU1P
 
「…バカ」
 そっと放たれた囁きが、真九郎の耳朶を打った。顔を上げた真九郎を、普段と違って眼鏡を外し、物柔らかな表情をした少女が覗き込む。やっぱりいつ見ても美人だな、と素直に感嘆する真九郎の眼差しをどう受け取ったのか、
「バカ」
 少女は生まれたままの姿で、もう一度、頬をあかあかと染めて呟くと、上体を起こして座り込んだ真九郎と正面から向かい合って、腰を下ろした。真九郎の首に両腕を回し、その太腿の上に自らの尻を落ち着かせる。潤んだ双眸で、真九郎と視線を絡み合わせ、
「全くあんたは…あたしのことなんか、どうだっていいんでしょ。いつだって、そう」
 そんなことはない、と云いたかった。幼いころから、共に人生を歩んできた。真九郎にとって、少女はいつだって、二無き親友で同志で共謀者で協力者で理解者で、何者にも替え難いパートナーだった。
 正直なところ、少女がなぜこんな自分などの側にいてくれるのか、真九郎には良く分からない。だから、少女の存在は、いつ失われるともしれない奇蹟のようなものだったし、少女がいつ自分の許を去ってもいいように、心の準備だけはしているつもりだった。
 それでも、実際にその日が訪れれば、真九郎の心にはぽっかりと大きな穴があくに違いない。それほどに、少女は真九郎にとって、ごくごく当たり前で、そのくせ、あり得ないくらいに稀有で大事な存在なのだった。
 それを、どうだっていいなどと。思うはずがない。天地がひっくり返っても。
 その想いをうまく言葉にできないまま、少女の肉の薄い背中に腕を回して引き寄せる。それだけで、待ちかねたかのように少女は軽く目を閉じ、熱い吐息を漏らした。
「ん、もう…バカ」
 思い切り、唇を重ねてくる。何かをもぎ取ろうとするような、激しいキスだった。同時に、スレンダーな裸体の全てを真九郎に添わせようとするかのように、ぴったりと体をすり合わせてくる。真九郎の胸板の上で、固く屹立した突起を自ら押しつけ、こね回した。
「ん、は…あっ」
 少女の喘ぎが、直接、真九郎の口の中に吹き込まれ、そのかぐわしさに陶然となる。ほどなく、呼吸が苦しくなった二人は、いったん唇を離した。
「ふ…」
 少しきつめに見えなくもない切れ長の瞳が、この時ばかりは僅かに目尻を下げて細められると、少女の上気した容貌は、真九郎の目に神々しいまでに美しく映った。その細腰をかき寄せ、背を反らせ気味にすると、なだらかな膨らみの上に舌を這わせる。
「あ、やっ…だ、しん…くろお…」
 少女がやや躊躇いがちの声を上げる。引け目を感じることなど何もないのに、と真九郎は思う。こんなに綺麗で、柔らかくて、暖かくて、魅力的なのに。真九郎はそれを伝えたくて、優しく熱をこめて、唇で吸い舌でなぶり歯で甘噛みすることを繰り返す。
130嵐之夜之夢 漆ノ後:2008/05/13(火) 23:31:51 ID:vknOqU1P
 
「ん、やあっ、あ、はあ、は…や、やん、や、や、あ…はあ、あ…や、やだ、も、や…だ…あ…ん…あ…あ、く…ふ、は、ふ、うぅっ…ふ、や、あ、はう、はんっ、や、は、あっ」
 少女は背を丸めて愛撫から逃れようとしたが、真九郎が背中に回した腕のゆえに果たせないと悟ると、逆に首をのけ反らせ、与えられる悦楽の全てを受け入れて何度も背筋を震わせた。しばらくして漸く解放されると、ぐったりと上体を真九郎にもたせかける。
 肩の上に顔を横倒しにした少女の甘い息が首筋にかかる中で、真九郎は少女の腰を両手で持ち上げ、己のそそり立ったものの上にあてがうと、ゆっくりとだが容赦なく押し沈めた。
「や、は…あ、く…や、い、いっ…い」
 その細い体に、あまりに巨大なものを打ち込まれたせいか、少女は苦しげな表情になって背筋を強張らせた。それでも、一度呑み込んでしまうと、その滑らかに潤った内部は、真九郎を溶かしてしまおうとするかのごとく、収縮と蠕動をやめなかった。
 そのまま少しの間、二人は凝固したように動きを止める。そうするうちに少女は、体の中から何かに炙られてでもいるかのように全身を紅潮させつつ、蕩けきっていながらも真剣極まりない眼差しで、真九郎の眼を正面から見据えると、
「は…あ、う…し…ん…くろお、おうっ…あ…あい、し、てる、うっ…ふ、うっ、く…しん、くろ、お、あ…あたし…あ、い…してる、の…お、ふ、あっ…ねえ、しんくろ…しんくろ…う…っく、は」
 荒い息の下から切れ切れに、だが堪え切れぬ何かがあふれ出すようにせわしなく、熱くて優しい睦言を囁いた。
 その様子があまりに可憐すぎて、危うく我を失いそうになりながら、真九郎はゆっくりと律動を開始する。と同時に、少女は背骨が折れるのではないかと思うくらいに反り返り、悲鳴を迸らせた。
「あ、はう、あ、しん、くろう、あ、あ、いい、いい、イく、いい、イく、イっちゃう、あたし、もう、あ、あ…あ、は…く…あ、や、やだ、し、んくろ、あ、た、あた、しいぃっ…も、い、や…やあ…あ…は、は、ふ、も、や、あ、ま…た…あぁっ…あ…っ…」
 細い首に筋を浮かせながら、腰を真九郎に擦りつけるようにして何度もしゃくり上げる。真九郎が、少女の秘奥を確かめたいばかりに、その折れそうに細い腰をがっしりと掴まえて突き上げると、
「あ、やっ…やだっ…あ…あううっ、も、イ…イ…く…う、ううっ…っ」
 真九郎の腕の中で、少女は身も世もなくひときわ高い絶頂を迎え、やがて上体も腕も弛緩させて真九郎の腕に仰向けざまにもたれかかった。それでも動くことを止めない真九郎の上で、少女は、声も出ないまま高みから降りることも許されず、硬直と脱力を繰り返す。
 やがて真九郎は、最後に強烈な何撃かを少女の華奢な下半身に叩き込むと、脈打つものを、少女の蜜壺が導くままに、幾重もの波に乗せて流し込んだ。そして、それが尽きると、少女のか細い体を固く抱きしめながら、のけぞり倒れた。
131嵐之夜之夢 捌ノ前:2008/05/13(火) 23:34:51 ID:vknOqU1P
 
「真九郎」
 見知らぬ娘が、仰向けに横たわった真九郎を真上から覗き込んでいた。年の頃は真九郎と同じくらいだろうか。その容貌は、繊細に整った造形でありながら、内面に宿した毅い強靱な意志を存分に窺わせる。どこにいても衆目を独占するに違いない、稀有の美形だった。
 真九郎は瞬きした。目の前の相手を知らないのに知っている筈だ、という奇妙な感覚に囚われたまま、ひたすらに手がかりを求めて相手を凝視する。娘は、その視線を平然と受け止めながら、息遣いすら感じられそうな近くにまで顔を寄せてきた。
「わたしだ。真九郎」
 その一言だけで了解されるはずだという、無邪気な自信に満ちた声。その瞳に煌めく、誇り高くも真っ直ぐな魂と、真実と虚偽とを見晴るかす鋭い光。真九郎は、その全てを知っていた。これは、真九郎自身が、何があろうと守ると誓った相手だった。
「ああ」
 真九郎の顔に広がった理解の色を認めたのか、娘はいっそう艶やかに笑った。
「そうだ。わたしたちは、ひとつになる。焦がれたぞ」
 いつだって、そうだった。真九郎の絶望も孤独も怯えも、悔恨も逡巡も迷いも、この娘のあけっぴろげな好意と信頼の前では、陽光に照らされた残雪のごとく消え去ってしまうのだ。そして残るのは、あらゆる悪意や害毒から娘を守り抜くための、堅忍不抜の意志のみ。
 だが、真九郎の知る娘は、まだ稚い少女の筈だった。成長の暁には、いま目の当たりにする佳麗さを約束されてはいても、それはまだ何年も先のことだ。ならば、これは夢か。
 真九郎の遅疑など気に掛ける様子もなく、娘は真九郎の上に、眩しいほどに麗しい裸身を重ねる。紅潮した顔にとろけるような笑みを浮かべながら、すでにたっぷりと蜜に濡れて熱くうごめく襞の中へ、真九郎を自らの手でためらいもなく導き入れた。
「く、は…あ」
 眉をひそめ目を伏せ唇を噛んだのも束の間、娘は、至上の歓喜に満ちた笑顔を開く。
「ああ…これが…しんくろう、なのだ…な」
 云うなり、憚ることなく動き始めた。二人のつながりはごく自然で当たり前で、天地に恥じることなど何もないとでも云うかのように。
「しんくろう…しんくろう、しんくろう、しんくろう…しん、くろう…しん、く、ろうっ…し…ん…く、ろ…お…ぉっ…っ…」
 娘は、絶妙な線を描く顎をのけぞらせ、乳白色の喉首から豊かな胸をさらけだしながら、後ろへ突き出した腰と太腿全体で真九郎を挟み込み搾め上げるようにして、エクスタシーを迎えた。数瞬の硬直に続いて、その長い黒髪を流し落とすように真九郎の上へ崩れ込む。
「し…ん、くろう…」
132嵐之夜之夢 捌ノ後:2008/05/13(火) 23:36:20 ID:vknOqU1P
 
 息を整えるのもそこそこに、甘えるように真九郎の胸から首筋へと頭をこすりつけてくる娘に、真九郎は、それまで懸命に抑えようとしたものが勃然と興ってくるのを止められなかった。その命ずるがままに体を起こし、仰向けに横たわった娘の上にのしかかる。
「しんくろう…」
 娘は、両腕を差し伸ばして掌を真九郎の頬に当て、莞爾と笑った。これから蹂躙し尽くされるであろうことを知りながら、それでも娘が真九郎に寄せる信頼は、毫も揺るがないのだった。その純粋さの前に、真九郎は一瞬動きを止める。
(俺は…何を)
「さあ。ひとつになろう。しんくろう」
 しかし、娘の魅惑的な表情と誘うような腰の動きに、真九郎の肉体は勝手に呼応した。腰のみならず全身を叩き込むようにして、娘の内奥へと突き進む。同時に、娘の丸く充実した美乳を遠慮会釈なく掌と指でこね回すと、娘は首を打ち振りながら上体をくねらせた。
「しんくろうっ。しんくろうしんくろうしんくろう、しんくろうっ、しんっ、くろうっ…お…あ、は…しん、く、ろお…し、ん、く、ろ…う…ぅっ、し…しん、く…は…ろ、お…う、ううっ…う…は、…あ、は…あ、あ、しんくろ、お…お、しん、くろおおおっ…く、は」
 娘が達し、真九郎を締め付け、真九郎が放ち、それがまた娘を押し上げ、その中が真九郎をさらに奥へと引き込み、再び真九郎の精に打たれる。その無限の繰り返しだった。
 だが、意識が半ば飛ぶような法悦境にあって、娘と交わり続ける自分を遠くに見るような奇妙な感覚が、唐突に真九郎を襲った。
(これは…違う。俺は)
 違うのだ。この娘を…娘だけではなく、かのひとも、あの少女も、我が物として獲ち得たい訳ではなかった。ましてや、野放図に貪りたい訳でもなかった。真九郎は、彼女たちを守りたいのだった。その為なら、いくらでも身を擲つ覚悟だった。ただ、それだけなのだ。
 それだけなのに。
「お…れ、は…」
 真九郎は、血肉ともに融け合った何かから無理矢理に己を引き剥がすようにして、律動を止めた。そんな意志の力が自分の何処に潜んでいたのか、見当もつかない。だが、とにかくもやりおおせた己自身に、真九郎は心の底から感謝した。
 ふいごのように熱気を吐き、己の裡で暴れ出そうとする何かを必死で押さえ込みながら、真九郎は、息も絶え絶えに肢体を投げ出した娘にこわごわと腕を伸ばし、そっと掻い抱く。こんな自分などが不用意に触れれば、毀れてしまうのではないかと心底怯えながら。
「…俺は」
133嵐之夜之夢 玖ノ前:2008/05/13(火) 23:38:07 ID:vknOqU1P
 
 不意に、窓を激しく叩く雨滴と、大気を切り裂く疾風とが、真九郎の聴覚をしたたかに打った。瞬きをした真九郎の視界の中で、折しも轟いた雷霆の閃きが、床の上に散り広がった黒髪を背景に、青白く浮き上がる幻想的な裸身を照らし出す。
「あ…?」
 凝然とする真九郎の目の前で、玲瓏とした美貌が、何か不思議なものを目にしたかのような妙に真剣な面持ちから、ふと含羞を帯びた微笑に転じた。
「少年。君は」
「や…闇絵…さん?」
 おぼろげな記憶が蘇ってくる。崩月の角が暴走して、環を犯し尽くし、闇絵までも手にかけようとするのを何とか思いとどまろうとしていたはずだった。それなのに、闇絵はいま、真九郎に根元まで貫き通されて、その妖美な肢体を微かにうねらせ続けている。
「お、俺…」
 咄嗟に体を引こうとして、果たせなかった。闇絵とつながった部分が痺れたように動かず、真九郎にそれを許さない。闇絵は真九郎の腰にそっと両手を添え、
「すべてを化天のうちに済ませようと思ったが。わざわざ好んで穢土に舞い戻るとは、酔狂なことだ」
「俺…こんな」
「ふ。わたしも淫しすぎたかもしれん」
 淫楽の残響にけむる闇絵の瞳は、だが同時に冷たく厳しい光を放った。
「仕方がない。少年、分かるな」
「…それは、…はい…」
 真九郎は歯を食いしばった。自分の体内を、何かが轟々と音を立てて流れ、ともすれば心ごと己を持って行かれそうになる。ただ、先程までは荒々しく逆巻いて真九郎を翻弄するばかりだったのが、今はそれなりにまとまった大きな流れとして捉えることができた。
「そうだ。少年。流れをつかむがいい。勢いは、わたしが逸らしてやる」
「闇絵さん…でも、俺は」
 云いかけた唇は、しかしながら、しなやかな指によって封じられた。
「これ以上、わたしに野暮を云わせるな」
 真九郎は、目だけで詫びた。闇絵も、目元だけでそれを受け入れると、四肢を大の字に広げ、全てを真九郎に委ねた。真九郎は、その折れそうに細い腰を両手で抱え上げると、その下に自分の膝を差し入れ、己自身をさらに深くまで押し込む。
134嵐之夜之夢 玖ノ後:2008/05/13(火) 23:39:29 ID:vknOqU1P
 
「…ふっ…く…」
 闇絵が密やかに吐息を漏らし、その肉壺が細やかでありながら大胆に蠕動して、真九郎を奥へと引き入れる。真九郎は、闇絵を自分の腰の上で跳ねさせるようにして、その胎内を遠慮なく荒らし始めた。
「…く…ふ…っ…っ…く…、は…ふ…く…ふ、…は…あ…くぅっ、く…く、は」
 闇絵の何かを押し殺すような息遣いと苦嗚に惑乱しそうになりながら、真九郎は自分の腰の奥深くでうねる奔流を束ねることに全精力を傾ける。その甲斐あってか、幾筋もに別れて絡み合っていた流れが、ある瞬間に奇蹟のように揃った。
「お、俺っ…もう、う」
「ふ、う、く…は、あ…く…っ…ん、ん…んっ…っ」
 思い切り引き寄せた闇絵の中に全てを解き放ち、闇絵がその激しさに全身を震わせる中、真九郎は確かに感じた。己の中に脈打つものが、闇絵が広げた四肢を通して、大地とつながるのを。
 それは、空虚に吸い込まれるようでありながら、満ち満ちたものに受け止められ包み込まれるような、絶奇の瞬間だった。滔々とたゆたう乾坤の狭間で、ちっぽけな己が森羅万象の悉くと通じ合っていることを、真九郎は知った。
 それらが織りなす綾目模様のパターンを見て取ったとき、その小さな織り目の一つにすぎない自分自身を御する術もまた、明らかだった。あれほど手に負えなかったはずのことが、一度分かってしまえば、これほど平易なことはないように思えた。
「あ…」
 真九郎は肉体がかるがると浮き上がるようにすら感じながら、闇絵の上にのしかかった。両腕を広げて、闇絵と両手をしっかりと握り合わせ、その秀麗な貌を覗き込む。闇絵は僅かに眉をひそめ、苦悶するように慄えながら、だが確かに唇をつぼめるようにして、笑んだ。
「闇絵さん」
 真九郎は、その美しい唇に自らのそれを寄せた。精一杯の敬意と感謝と労りと、そして、自分などがおこがましいとは思いつつも、ごくささやかな優しさと親しさをこめて。闇絵も、それを拒まずに受けた。さり気ないが固い口づけだった。闇絵が、切なげに体を捩る。
「う、ふ…ふっ、く」
 闇絵のため息に促されるように、二人の腰がぴったりと沿って動き、あらためて真九郎の生命を闇絵へと導く。それが闇絵の背筋を伝わるうちに練り上げられ、甘やかな呼気を通じて真九郎へと還され、そしてまた闇絵へと注ぎ込まれ、幾度となく二人の間を巡り環った。
 そのリズムに合わせるようにして、真九郎の強靱な肉体の下で、闇絵の柔らかな裸身が小刻みに痙攣しながらうねる。すぐに真九郎もその動きに同調し、全き合一のうちに循環するものに縒り合わされ融け合った果てに、全てが処を得て収まったことを真九郎は知った。
 たとえようもない安楽と十全感に包まれて意識を喪う直前、真九郎は辛うじて薄目を開く。そこで真九郎が目にしたのは、はっきりと上気した妖艶な相貌にほのかに浮かんだ穏やかな微苦笑で、それは、眠りに落ちる少年を、この上なく安堵させた。
135嵐之夜之夢 拾:2008/05/13(火) 23:40:51 ID:vknOqU1P
 
 闇絵は暗い天井を見上げたまま、豊かな胸の上で穏やかな寝息を立てる少年の髪を一度だけ撫でた。その呼吸が落ち着いて、体熱が平常に戻り、肘からも角が失せていることを確かめる。
 それから、いつもどおりの怜悧な口調で一言を発した。低く抑えているにも関わらず、激しい風雨の音の中でも、よく通る声だった。
「環」
「はいはい。起きてますよー」
 環が、あっさりと肘をついて上体を起こす。薄闇の中でも明らかなにやにや笑いを顔に貼り付けて、
「いやあ。珍しいもん見せてもらっちゃいました。眼福眼福」
 からかうように云う環のセリフには、闇絵は当然のように取り合わない。だが、
「部屋の片づけは任せるよ」
 その物言いは半ば意趣返しってことなんだろうなあ、と環は思い、賢明にもそれ以上の挑発は避けることにした。代わりに、不満げに抗議してみる。
「ええー。あたしがやるんですかあ」
「わたしは肉体労働はしない。それとも、このままにしておいて、あちこちから恨みを買うかね」
「うーん」
 環は、少しの間とはいえ真面目に悩んでいるようだったが、そのうちにからりと笑って、
「ま、それはまたのお楽しみってことにしときますよ。ただ、その」
 ふと言いよどみ、視線だけで先を促す闇絵に向かって、環は頬を染めた。
「ええと、あたし、まだちょっと腰が立たなくって。まいりましたよ、ほんと」
「若いんだろう。頑張りたまえ。わたしは、もう少しやることがある」
 闇絵は物憂げにゆっくりと体を起こし、少年の頭をそっと持ち上げて、その額に自分の額を近づける。それを見て、ちえー結局美味しいとこ全部持ってかれちゃったようっ、と口の中で不貞腐れながら、環は畳の上にもう一度転がり寝そべった。

   * * * * *

 既によく分かっていたつもりではあったのだが、それにしても自分が住んでいる五月雨荘というところは妙な場所だ、と真九郎は思う。

 ある朝など、やけにすっきりと体が軽い感じで爽やかに目覚めたと思ったら、部屋の中の畳が全て取り払われ、床板の上に直接、全裸で毛布にくるまれて転がっていた。かてて加えて、部屋の中も自分の体も、オキシドールか何かの匂いをふんぷんとさせていた。
 さらにおかしいことに、その前日、学校で体調が少しおかしいのを感じてからの記憶が、すっぽりと抜け落ちてしまっていた。風邪か何かで倒れ込んで意識を失ったのかもしれないとも思ったが、それにしても一体誰が、その間にこんなことをしでかしたのか。
 真九郎としては、どうも隣室の酔いどれ大学生が怪しいと睨んでいるのだが、当人は「ええっ何これっ。ヒドいことするやつもいるもんだねー。真九郎くんも何も気付かなかったの?」などとぬかしつつ、けらけらと笑うばかりだった。
 そのうちに絶対白状させてやろう、と心に誓う。

 そのエロ大学生も、妙だった。いや、変人なのは元からなのだが、最近はそれに輪を掛けておかしい。先日など、秘蔵していた大量のビデオをいきなり不燃ゴミに出して、真九郎を驚愕させた。
 何か悪いもんでも食べたんじゃないか、と疑わしげに見守る真九郎に向かって、「いやー。最近何観ても、あれ思い出しちゃうと、ぬるくってさー。燃えないんだよねー。あれ、撮っときゃよかったなー」などと相づちに困る妄言を口走り、全くもって意味不明だった。
 そうなんですか残念でしたね、と、さしあたり差し障りのなさそうなコメントをしてみたら、いやにまじまじと人の顔を見つめながら、「そうなんだよねー。困るよねー。責任取ってほしいよねー」などと愚痴たれていたのも、理解を絶する言動だった。
 だいいち、その表情と声が、どことなく悩ましくも恥ずかしげだったなどというところからして、何かが大きく間違っている。自らの心の平安のためにも、絶対に目と耳の錯覚だったに違いない、と思うことにした。

 だが、一番妙なのは、そんな此処にいつの間にか慣れてしまった自分かもしれない、とも、真九郎は思う。多少変わった出来事も扱いに困る隣人も、そんなものだと受け入れてしまえば、何ということもない。
 逆に、それがない人生というのもちょっと味気ないかもしれない、とさえ思ってしまう自分は、きっと骨の髄まで毒されたんだろう、と諦めることにする。夕乃や銀子に云うと、とことんお説教されそうなので、そんな感想は自分独りの胸におさめておくことにしたが。

 そんなわけで、少年は思うのだ。最近、闇絵とすれ違ったり短い言葉を交わしたりする度に、鼻腔をかすめるタバコの匂い混じりのかすかな芳香が、ひどく懐かしくて胸を熱くするのも、そんな心境の変化がもたらす、たぶん何かの気の迷いみたいなものなんだろう、と。




136名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 23:41:39 ID:vknOqU1P
投下終了。
137sage:2008/05/14(水) 00:07:34 ID:30Ers95j
なんというエロス・・・まさに神、GJとしか言いようがない
138名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 00:22:15 ID:RduDaxKy
これは間違いなくGJ
139名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 03:50:16 ID:aUQfzJzC
読み終わってから本当に体が震えた・・・
作者に最大級の賛辞を送りたい
140名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 05:03:37 ID:gb2qJ7Dv
神はここにおわした。
141名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 19:51:11 ID:0F4E2TIB
うわぁやべぇなこりゃwエロ以外のとこもしっかり書けてるのにクドさを感じさせずにしかもエロいw
まさに理想形だな。これが神の所業か…しかも全員取りとかもう反則だろw誰か逮捕してくれ
142名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 20:02:15 ID:ANLYvmz9
このスレはふと目を放した隙に神が舞い降りるから気が抜けん。
遅ればせながら、GJ 作者様に感謝を、いいモノ読ませて頂きました。
143名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 22:20:23 ID:sTYMyiJz
紫は…と思ったらさすがに成長した姿ですねw

しかし本当にGJだなー
144小ネタ:2008/05/15(木) 00:35:58 ID:oSvbtjZ4
 良作の次で使いまわしの小ネタで恐縮だけど

「なぁ銀子、俺どうして仕事の依頼が少ないんだろ?」
「そりゃ、あんたが駆け出しの揉め事処理屋だからでしょ」
「でも俺、この間だってビックフッドっていう悪宇商会の戦闘屋と互角以上に渡り合ったしさ、もっとこう腕利きとか呼ばれて依頼が増えてもいいんじゃないかと思うんだ」
「ばかねぇ互角といったって依頼人の護衛には失敗したんでしょ。依頼された仕事も満足にこなせない揉め事処理屋に頼む人なんかいるわけないでしょ」
「そうかなぁ…」
「そうに決まってるわよ……け、けして揉め事処理屋を諦めさせるために裏から手を廻して嘘情報を流してるとか、…そういうんじゃないんだからね!」
「お、おい銀子…」
「…と、とにかくアンタには揉め事処理屋なんて向いてないのよ、わかる? あんたに似合うのは地道な仕事…そ、そうラーメン屋なんかいいんじゃない?」
145名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 07:30:26 ID:dP+oNIHu
>>144
吹いた。GJ。
146名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 07:53:14 ID:fECL+sml
銀子ww
147名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 22:37:36 ID:HOBT0Uq4
銀子はちっちゃい頃から一緒にラーメン屋やること夢見てるからなw
148名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 00:10:50 ID:qNxNcnK1
「そうね、あなたが負けたらあの幼なじみの娘にラーメン女体盛りをして貰おうから」
「…何か、良く分かりませんが自殺より一気に条件が緩くなりましたね」
「うちの連中が大人しく賞味するような柄に見える?チャーシューから骨まで残さずしゃぶり尽くすわよ」
「自殺で勘弁して下さい」
149:2008/05/19(月) 21:56:53 ID:E3DwP/E3
このままじゃこのスレ落ちるぞ!誰か、投下してくれ!
150名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 00:54:55 ID:UrSl06e7
保守
151名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 18:54:39 ID:DitCq8R9
>>148の余りのスルーされっぷりに嫉妬
152:2008/05/20(火) 21:49:26 ID:SQtpQkXD
保守。誰か、まじで投下してくれ・・
153名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 22:01:46 ID:yfThOJhV
妄想劇場しか思いつかんから無理
154名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 03:57:01 ID:EaFWbeLq
妄想劇場でいいから投下ヨロ
155名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 12:38:20 ID:jA3i54s2
なんとなくだけど・・・再会した切彦ちゃんといろいろあってデートに行くことになるっていうあらすじを思いついたんだが、これイケるかな??
いいなら今から書く!!
156名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 15:37:27 ID:8vxOp1ie
書け、書くんだ!
157名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 15:41:58 ID:QPuVBssc
ベタなところだと星領学園に転校してきて
夕乃、銀子と三つ巴
158:2008/05/22(木) 16:59:53 ID:jOvpK3aN
書いたらまたこのスレ復活するなw
159名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 22:16:49 ID:PVJXGGqz
>>158
いい加減sageろっつーかコテ止めろ
160名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 23:06:23 ID:+O+vXxYo
>>155
あなたが神か?
ぜひ頼む!!
161名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 12:47:04 ID:7mXmDH1S
>>158
お願いします><
162名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 15:54:58 ID:EddtInRn
紅のエロアンソロ出てたな
163名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 22:30:34 ID:jJdf7lkp
>>162
情報モトム
164名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 04:38:30 ID:HaZq4ih3
>>163
1000円
何故か最後にナルトネタが入ってる
本数はうろ覚えだけどこんな感じ
闇絵<(0と1の壁)<<銀子・環<<<(複数の壁)<<夕乃<(メインヒロインの壁)<紫
165名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 04:43:37 ID:PPfz7SJC
ファンブックで電波新刊のフラグが微妙に立ったなw
そして何より環強えーーー
166名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 07:38:54 ID:SS/DXbI0
紅香の愛人ってジュウの妄想だったんだなw
167名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 10:57:09 ID:oqPYU4bg
>>164
出版社は何処デスカ
168名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 13:17:29 ID:iCOo1RfF
>>155は俺なんだがなるべくちゃんとしたやつを書きたいから時間かかります
169名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 13:30:15 ID:Y5zujEtA
>>168
出来たら投下してください。
自分に言えるのはこれだけです。
170名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 14:07:52 ID:hTPeOKj5
何故ナルトww

>>168
切彦ちゃん大好きだからマジ期待してる!!!
171名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 17:10:02 ID:L44Ek4wi
「真九朗、皆が真九朗のことをヘタレとか情けないとか言うけど、私は信じてるからな」
「紫・・・・」



「なーんて私が言うと思ったか!?
. 甘ったれるな!! 他人に夢を見るな!! 自分以外はみんな敵だ!! 以上!!!」
「・・・・」
172名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 17:28:34 ID:GMaseaSs
醜悪祭(下)の続きというか結末は
ファンブック書き下ろし小説に収録されているということを知らない人らは多いんじゃなかろうか

下巻にまとめてくれよと思ったのは俺だけじゃないはずだ
というか何故下巻にキャラ対談入れたのかわかんね
173名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 17:39:54 ID:LKGbUdoA
そもそもファンブックの存在自体知らなかった
174名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 18:03:03 ID:hTPeOKj5
amazonのレビュー見ると絶望的なんだがw
175名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 20:03:09 ID:R2p7Ajb5
http://d.hatena.ne.jp/kim-peace/20080523/p1
■[ライトノベル][感想]非難囂々の前評判そのままだった「紅 公式ファンブック」感想
簡潔に結果だけ言うと「これはひどい
176名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 21:30:51 ID:WXjuGUq6
ファンブック読んだ

醜悪債の「下」は冗談かと思ってたんだが、少なくとも出版社は本気だったんだな
177名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 21:36:38 ID:iCOo1RfF
いつもと変わらない平和な日常。いつもと変わらない揉め事処理の日々。そんな毎日を過ごす真九朗に不満はなかった。
学校が終われば近くの小学校に紫を迎えにいき一緒に帰る
。パン屋で紫の報告を聞いたり、たこ焼きん食べながら「真九郎、 今日こそ大人向けを食べるぞ!」とか聞いたり、騎馬さんの運転するリムジンの中で着替えを手伝ったりとか紫と過ごす日々は真九朗の中で生活リズムの一つになっていた。
そんな日々が変わる日がくる・・・・



ある日の学校でいつものように幼なじみで情報屋の銀子に菓子パンを渡して
銀子「あんた紫ちゃんとベタベタしすぎじゃない??」真九郎「嫉妬か銀子??(笑)」
銀子「だまれロリコン」
真九郎「・・・・・」
とかなんとかいつものやりとりをして昼休みを過ごして午後の授業終えて放課後紫を迎えに行こうとしたら正門付近がやたらに騒がしい。
5、6人くらい男子のグループがたむろしててそんな状況を下校中の生徒たちが見てる感じのようだ。
真九郎「なんかあったのか??」と思いつつその場を覗いてみた。どうやら女の子がナンパされてるようで男共はしつこく迫っていた。

178名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 22:41:57 ID:f1Ca+/rA
>>171
カバーめくんの毎回楽しみにしてたな‥
179名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 22:43:52 ID:X5z1C4g/
>>167
たぶんオークスの「紅の蜜夜」だと思う。
タイトルに紅って入ってるし
180名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 22:48:17 ID:f1Ca+/rA
>>171
嫌な事件だったね
まだ完結してないんだって?
181名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 00:49:12 ID:QPxOiq2G
>>165
戦鬼化してない法泉や特殊能力無しの紅香より強いって事だからな
環は突然変異の化け物か何かかw
182名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 04:21:18 ID:tQI3uRZ0
環は原作では活躍しそうに無いのに随分な厨設定なんだな
一応だけど柔沢一族の特殊能力持ちも確定になんのかな
183名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 09:41:47 ID:KcimKuH0
どう考えても本スレで話すべきネタだろ…
184名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 11:26:21 ID:wxX0JO1y
ウェブ
甘ったれるな!! 他人に夢を見るな!! 自分以外はみんな敵だ!! 以上の検索結果 3 件中 1 - 3 件目 (0.31 秒)

【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】
何故、彼女が自分を憂鬱にさせるのか分からない、深く考えてない。しかし確実に自分は憂鬱になっている。 雪姫と今度こそ付き合うことに .... 例え、そこにそれ以上の意味が込められていても。 「それと、もう一つ」 雨が雪姫と、そしてジュウを見る。 ...
mobile.seisyun.net/cgi/read.cgi/sakura03bbspink/sakura03bbspink_eroparo_1150541908 - 563k - キャッシュ - 関連ページ


ネタが分からなくてググったら前スレがトップに…しかもどうみても関係ねぇえええええええ
185名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 16:18:35 ID:j+Z8kH21
妖幻の血かな?
カバー裏にそんなのがあった気がする
186名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 00:47:35 ID:LvM5DZHi
>>179
ググってみたらドンピシャだったっぽい。
よりにもよって、NARUTOの人のがひっかかったw

ttp://johnny-do.com/modoki/
187名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 01:22:17 ID:GHikw+uJ
>>179
ありがとう。早速地元の本屋に買いに…田舎町に売っているとは思えないorz
188名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 14:31:42 ID:+bGWb/uZ
ファンブック読んでみんなの文句の意味が分かったが、
とりあえず病気のジュウを心配する母デレ全開の紅香と、
「電波的な彼女」の新刊フラグが立っていたので、
俺としては大満足だ。

あと遅筆の片山氏に無茶させすぎな集英社にイラッときたね。
少し有名になるとコレだから嫌だ。
189名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 01:16:29 ID:92gEX92c
今までSDでもこんなことは無かったんだがなぁ
190名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 01:58:43 ID:3XWqy2Ss
遅筆というとイメージ悪いからあれだな
ただ仕事と両立して書いてらっしゃるから色々と大変なのに
それでも鞭打つ集英社にはちょっと物申したい気分はあるけど

漫画化にアニメ化とさらに作業が増えて、片山氏が過労死すんじゃないかと心配だ
あとがきとか見ると特にそう思う
191名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 05:17:31 ID:vCM0fLlS
>>188
電波新刊は正直微妙だな
・柔沢にも特殊能力が有るのは確定
・雨・光・雪姫・円の裏十三家も確定

今までとは別作品に成りそうな悪寒がする
192名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 07:10:57 ID:cUis78N6
紅みたいに異能力バトル物になるのは嫌だな
今でも一部は微妙に超人入ってるから新刊出るとかなりヤバイ
193名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 08:18:56 ID:na8O+tdT
ドラゴンボールとか幽白とか、集英社は金の成る木と見ると作者を無視して営業するイメージが。


ってここ本スレじゃねえじゃんww
194名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 12:56:42 ID:S3DnCRx+
>>193
まあ誰もいなくなって廃れるよりはマシだろ?
そのうち職人さんが投稿してくれるから、それまで凡人は雑談でもしてようぜ。
195名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 23:26:02 ID:3XWqy2Ss
ファンブック買って読んだんだけど
柔沢が異能持ちって記述はどのあたりにあった?

なんでだろう
ジュウ様には特殊能力とかに頼らず、電波世界の厳しさに打ちのめされてほしいと思ってしまう
196名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 02:03:22 ID:OvsceZco
紅香になんかあるのが確定しただけじゃないのか
197名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 06:13:28 ID:tAOwt+Yx
>>195
紅香に特殊能力が有るのが99%確定しただけだ。
その手の能力は遺伝する設定だから、ジュウにも素養は有るってだけ。
雨が身体能力高かったり、気配遮断できるのも《堕花》の特殊能力の可能性が高いしな。
198箒星:2008/05/28(水) 07:08:28 ID:XapHe99L
>>39
いま「光さんのバレンタイン」の続き的なストーリーで、
ジュウと円の話書いてるんだけど、投稿してもいいですか?
なんかもうすでにこの続きのストーリ考えてあるんなら、
投稿すんの止めとくんで。
199名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 21:58:48 ID:xaEZJUPn
別に作者本人のフリをしなければ良いんじゃね
200名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 23:10:37 ID:AFJMosCI
出来ればそういうのは、書く前に許可を求めた方が……。
201名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 23:37:59 ID:AH+NdPUA
二次創作の二次創作だから三次創作になるのかな…メタメタってとこ?

二次創作自体、オリジナルに許可取ってる訳じゃないんだし。題名末尾に(偽)とかつければいいような気がする。
202名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 01:05:47 ID:ejfsA0IG
三次創作が悪い訳ではないけど、ちゃんと二次作者に許可は取ってからでないと色々アレ。
203名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 02:34:45 ID:SidxfI4g
>>198
えっと…>>39本人です。コテもトリップもありませんが。
今のところ続編の予定はないので、どうぞ、ご遠慮なく。
個人的には、二次創作に何の権利を主張するつもりもありませぬ。
むしろ、何かしら嬉しいような面映ゆいような。
自分も三次創作の前科持ち(しかも投下後の事後通告)ですので、
なおさら何を言えた立場でもありませんし。あの時は元の作者の方が
寛大にも喜んでくれましたが、思い返すと汗顔の至りです。
いち読み手として楽しみにしております。では、よろしく。
204名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 07:38:57 ID:aw6oAk/p
>>202
そんなの気にしてる二次作家は居ないのに三次は気にしろは傲慢じゃね
205名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 07:58:00 ID:UUnNQrou
投下楽しみ
206箒星:2008/05/29(木) 12:42:54 ID:s123C42i
>>203
返事ありがとうございます。
それじゃあ出来次第投稿することにします。
うまくいえば来週ぐらいにはうp出来るかな?
まあのんびり待っていてください。
207名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 21:01:32 ID:8qVjmD/T
>>204
たしかに全くその通りだな
208名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 23:26:11 ID:ejfsA0IG
>>204
気にしろってより、問題が起こって投稿できなくならないようにって事でね。
俺だって>>198の書いた物は読みたいから言ったんであって。

てかもう元作者の人が許可出してるんだから、これ以上外野があーでもないこーでもないと
言うのは場外乱闘にしか発展しないような気がする。
209名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 23:02:54 ID:5Qvm3/bh
投下マダー?
210名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 10:16:29 ID:mq1jeRAX
保守っとけ保守っとけ
211名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 00:08:25 ID:oi8QEnfz
投下するする詐欺か?
212名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 21:43:52 ID:PpH1t2l3
だな
213名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 22:04:12 ID:PRJtlqQt
やっとコミック読めた!!最後に載ってる話を読んでますます銀子好きになった!!
214名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 10:10:37 ID:xFGmbriv
あげ
215名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 10:26:04 ID:GZHbujGy
>>214
なんだお前は
216名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 11:39:50 ID:JIkDZaTm
絶奈たんかわいいよ絶奈たん保守
217名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 21:32:12 ID:dpbbZy5F
本スレで絶奈さんドM説流れすぎワロタw
218名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 22:56:50 ID:DdYKLUes
本スレ最近変態増えすぎだろw
219名無しさん@ピンキー:2008/06/11(水) 04:33:18 ID:bkffEsGz
醜悪祭でみんな変態ににされてしまったんだ
220名無しさん@ピンキー:2008/06/11(水) 06:22:56 ID:/FQe8oKJ
要塞謳っておいてパンチで鼻血出した時点で絶奈は終了。
221名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 09:10:39 ID:WWXWocTX
だがそれがいい
222箒星:2008/06/12(木) 20:57:03 ID:hfOJa00N
投下がかなり遅れてスマン
まだ途中だがとりあえず投下する。
エロ無しだから、興味無い人はスルーで
223箒星:2008/06/12(木) 20:57:46 ID:hfOJa00N
某月、某日、某所の道場。
そこで二人の人間が空手着に身を包み組み手をしていた。
一人は中世的な顔立ちと短く刈られた髪が特徴的な長身の少女、円堂円。
もう一人は金髪に鋭い目つきと、普通なら道場から叩き出されてもおかしくない風貌をした少年、柔沢ジュウ。
最近ひょんな事から出会った二人の関係は友人。
それ以上でも以下でもない、微妙な関係。
そんな二人が真剣な顔つきで組み手をしているのには、もちろん訳がある。
224箒星:2008/06/12(木) 20:58:56 ID:hfOJa00N
ジュウを主だと信じてやまない電波系の少女、堕花雨と出会い、ジュウの今までの自堕落な生活は変化しつつあった。
偶然か必然か、ジュウは次々と凶悪事件に巻き込まれる用になったのだ。
しかも、そのたびに堕花前や、その友人である斬島雪姫、円堂円に助けてもらうという体たらく。
自称不良を名乗っているジュウは決して弱いわけではないのだが、
今までの事件では役に立ったことはほとんどなかったとジュウは思っている。
つまり圧倒的に力不足を感じていたのだ。

そこでジュウは空手をしている円に、自分も空手を習いたいと頼み込んだのだ。
せめて自分の身ぐらいは自分で守れるように。
くだらない自分が、いつか一人きりっになった時でも生きていけるように。

男嫌いとして有名な円はずっとその頼みを断り続けていたのだが、
とある事件をきっかけに結局折れて、その申し入れを受けたのだ。
225箒星:2008/06/12(木) 20:59:36 ID:hfOJa00N
そして数週間後、円に連れて来られたのは古いが、どこか趣のある道場だった。
聞いた所によると、ここは円が小さい頃から通っている道場で、光もここの門下生だという。
ジュウは髪を黒く染め直さなかったのは、まずかったかなと思っていたのだが、
そんなジュウの心配を予想していたのか円は、

「ウチの師範は大らかな人だから大丈夫よ」

と言った。空手の師範としてそれはどうなのかとジュウは思うのだが、
髪をわざわざ染め直さなくてすんだジュウは深く考えずにそれで納得した。
そして、とりあえずここの道場の師範と会うことになった。
師範のいる部屋に連れて行かれるまでに、ジュウの姿を見てあからさまに眉を顰める者もいた。
それはジュウがそこらへんにいる粗暴の悪い不良にしか見えなかったからか。
それとも、円堂円が男を連れてきたことに驚いているのか。
それはきっと両方なのだろうとジュウは思った。
226箒星:2008/06/12(木) 21:01:08 ID:hfOJa00N
「君が柔沢君だねー!円ちゃんから話は聞いてるから、どうぞよろしく!!」

「えっと…よろしくお願いします」

ジュウは環と名乗ったこの道場の師範を見て驚いたことがいくつかあった。
ここの道場の師範がまだ若い女性だったと言うこと。
師範の割にはノリが軽い……というよりなぜか一升瓶を抱えているということ。
あと一番驚いたのが、この師範が

「それにしても君なかなか良い体してるね。どう、後でお姉さんと一緒に良いことして遊ばない?」

「……」

円から聞いていた話より、はるかに非常識だったと言うことだ。
男のジュウでさえ言うことをためらうような卑猥な言葉を普通に吐いてくる。

「その年頃じゃ色々とたまるでしょ?今度いい洋物のビデオ持ってきてあげるね」

「いや…別にいいです……」

「別に気にすることないよぉ、私と柔沢君の仲じゃない」

「まだ知り合ったばっかなんですけど…」
227箒星:2008/06/12(木) 21:01:54 ID:hfOJa00N
だんだんこの師範と話すのが億劫になってきたジュウは、自分の隣で正座している円に視線を向けてみた。
円は顔色一つ変えず、いつも通りの顔つきで座っていた。
彼女がこういう態度をしているということは、おそらくいつもこのような感じなのだろう。
ただジュウには、円の男嫌いはこの師範が少なからず起因しているように思えてならなかった。

「ところで二人はどういう関係なのかなぁ?もしかして恋び…
「柔沢君そろそろ練習に入りましょうか」

環の言葉に覆い被せる様な形で鋭く発言した円は、ジュウの手首を掴むと部屋から出て行った。
気のせいか、円の足の進みがいつもより早い気がする。

−何をそんなにあわててるんだ?

そして環が後ろから何かを叫んでいたが、あいにくジュウには聞こえなかった。
228箒星:2008/06/12(木) 21:02:39 ID:hfOJa00N
その後、渡された空手着に着替え、基本の型を教えら得たジュウはすぐに実戦に近い訓練に移った。
それは、円が繰り出してくる攻撃をすべて防ぐか避けるかというもの。
一見単純そうに見える訓練だが、神速と言っても過言では無い円の足技を防ぐのは容易なことではない。
詳しい説明を省きすぐ稽古に移るのは、実践に勝る訓練は無いということなのだろう。
ジュウとしても、言葉で説明されるより、こういった訓練の中で学んだほうがありがたい。
そして場面は冒頭に戻る、

「動きが大ぶりすぎ、もっと最小限の動きで攻撃をいなすの」

「…ッ!!」

円の蹴りを紙一重でいなし続けるジュウ。
円は一切手加減をしない。
ジュウに少しでも隙があればそこを突いてくる。
そんな非常とも思える行いが、逆にジュウにとっては清々しかった。
手加減が無いというのはある意味、自分の力を認めてくれているという裏返しのように感じたからかもしれない。
そもそも、あの苛烈な母である柔沢紅香と小さい頃から向き合ってきたジュウにはこれ位がちょうど良いのだ。
しかし、そんなことを考えていたジュウの一瞬の隙を突いて、円はジュウとの間合いを詰めていた。
229箒星:2008/06/12(木) 21:03:25 ID:hfOJa00N
「遅い」

「グッ…!!」

円の神速の蹴りがジュウの鳩尾に深く突き刺さる。
頑丈さが取り柄のジュウもさすがに耐えきれず膝を付く。
そんな状態なジュウにも円は優しさを見せず、冷徹な声で採点する。

「気を抜いちゃダメ。少しでも隙があったら強い奴は絶対にそこを狙ってくるから。
あと少し視野が狭いわね。もう少し広く視野をとらえれば、うまく立ち回ることもできるはずよ」

「あ、ああ…わかった。くそっ、情けねぇ」

自身の不甲斐無さに舌を打つジュウだが、意外にもこれには円がフォローを入れた。

「気にすることないわ。初めてでこれだけできれば大したものよ。それに……少し飛ばしすぎたわ」

お茶入れてくるわ、と言い残し円は部屋を出て行った。
ジュウは少しでも体力を回復させるため、道場の真ん中で大の字に寝転がると、ふと思った。
彼女は練習を飛ばしすぎたと言っていた。
冷静な彼女にしては珍しいことだとジュウは思った。
何かうれしい事でもあったのだろうか?
ジュウは少し考えてみたが分からなかった。
230箒星:2008/06/12(木) 21:05:03 ID:hfOJa00N
「それにしても本当に大したものね。体の頑丈さもそうだけど、飲み込みも驚くほど速い。あなた本当に一般人?」

「人を何かの化け物みたいに言うなよ」

「誉めてるのよ」

円の入れてきた粗茶を飲みながらしばしの休息を取る二人。
円との世間話は思いのほかよく進む。
雨のようにこちらの質問に答える訳でもなく、雪姫のように一方的に話を進める訳でもない。
昔ながらの友人と話しているように、ただ話しやすいのだ。

少し前までの自堕落な生活からはあり得なかった状況。
確実に変わりつつある自分と周りの環境。
けど決して悪いことではないとジュウは思う。
軟弱な自分は彼女たちと出会って、さらに軟弱になっていると思っていた。
しかし、今の自分は少しでも強くなろうと努力している。
結局のところ、自分はどのうように変化しているのだろう?
231箒星:2008/06/12(木) 21:06:23 ID:hfOJa00N
ジュウがそんな事を考えていると、環が道場に入ってきた。

「円ちゃーん、お客さんだよー」

「お客?誰ですか?」

「うーん…たぶん柔沢君も知っている子だとは思うよ」

クックックッと笑い声を洩らしながらしゃべる環。
そして、ジュウはそんな環の笑い声を聞いて、嫌な予感がした。
そして嫌な予感というものは、得てして当たるものが世の常だ。
環と変わるように入ってきたのはたしかににジュウも知っている人物だった。

「ヤッホー円!借りてたマンガ返しに来たよ……」

元気よく入ってきた雪姫は二人の姿を見て硬直。
ジュウと円も思いがけない闖入者に硬直。
とりあえずひと波乱ありそうだとジュウは思った。
232箒星:2008/06/12(木) 21:10:47 ID:hfOJa00N
とりあえず今回はここまで。
投稿すんの初めてだから、改行とかのアドバイスあったら言ってくれ。
ちなみに最初にタイトル入れるの忘れたから、これ↓な

「円さんの空手教室」
233名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 21:40:55 ID:ylmYRN9E
雪姫のやきもちに期待
234名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 00:26:16 ID:vx7qkTxk
ここから二人(+α)で、ジュウ様との妖しい乱取りが始まるんですね分かります
235名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 00:49:56 ID:xKqKmlLk
3人ともS気質だからなー。
円なんか急所つかむしでこわやこわや。
236名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 00:13:02 ID:K2rZi57f
GJ!!
続きが楽しみッス
237名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 07:03:51 ID:2DhK7veu
おつかれです。
つづきが気になるものでした。
次が楽しみです。
238名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 23:30:41 ID:a0aURn2L
保守しようとしたら投下が来ておる。拝んでおこう。
(‐人‐)アリガタヤアリガタヤ
239名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 11:33:12 ID:gci0YxnA
それはある日の朝、ジュウはたまたま雨たち三人と会い連れだって登校することにした。

「柔沢君、その餡パンが朝御飯?」
「んあ? ああ、炊飯器のスイッチを入れ忘れててな、さっき買ったやつだ」
雪姫の視線はパンを捉えて離さない。そう、それはまるで片思いの相手を街中で見かけたときのように――――
「おいしそうだね」
「齧りかけでいいのなら一口やるぞ」
「うーん、気持ちは嬉しいけどいいや。ダイエットしてるもん」
「ダイエットって、そんなもん気にしなくてもいいんじゃないのか?」



「ジュウ様の馬鹿!!」
「久しぶりに雨にぶたれた!?」
ジュウが雪姫に対して思ったままの事を漏らすと同時に、それまで黙ってついてきた雨が
全力でビンタを叩きつけた!!
「女の子は、誰だって闘ってるんですよ!!」
「そ、そうなのか?」
「そうなんです!!」
「そうなのか・・・・。円堂さんも戦ってるのか?」
「柔沢君、あなたは少し心配りが出来るようになりなさい」
三人の視線が非常に怖かった。







『お腹ぽっこりしてるから、見られたら恥ずかしいよぅ・・・・』
『恥ずかしがらなくてもいい。お前はお前だ、可愛いぞ』
『あん♥』

「光ちゃん、そろそろ学校行かないと遅刻しますよ」
240名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 12:09:36 ID:8ehBRZGL
ま た 光 か 

俺の中の光はこう言うキャラで定着しちまったw
241名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 17:42:22 ID:gci0YxnA
いくつも書いてきて今更なんだけど、
正直、今田先生や真剣なファンの人から怒られるんじゃないかと心配なんだ
そこんとこはどうなんだろう
242名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 20:43:36 ID:2QVi7B0J
誰?>今田
243名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 23:05:17 ID:HwC3yXrp
ダイエットやら何やらの話だけで雨がジュウに手を上げることはないと思うけどなw

光については俺も頭の中でこういうキャラになっちまったw
244名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 06:48:13 ID:WZ2SLAen
>242-243
いますぐ『Astral』と『ラブ★ゆう』を読むんだ!!
『イリスの虹』の二巻の頭の部分も良いぞ!!
245名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 10:03:39 ID:VR5wUfLR
>>244
読んでたけど、それ聞いて「あぁ」ってなったw>ラブ★(ry

同じSDだってのになんだこの雰囲気の違い
246名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 20:05:12 ID:olSLVcVD
ぶっちゃけ『柚たんの休日』が最強
247名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 21:25:13 ID:EhMc1ipB
>>239
ワロタw
248名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 02:38:31 ID:JAhKOpv6
たった今重大なことに気付いた
コミックスピンナップに夕乃さんだけいねえ
249名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 18:20:46 ID:SygTPQJc
保管庫あげとく。
ttp://www35.atwiki.jp/katayama/
250箒星:2008/06/22(日) 22:42:52 ID:xaI57sXb
【円さんの空手教室】の続きができたから投下する。
例の如くエロ無しだから、興味無い人はスルーでよろw
251箒星:2008/06/22(日) 22:44:56 ID:xaI57sXb
【円さんの空手教室】後編


突然道場に入ってきた雪姫は、マンガの入った紙袋を突き出したような形で固まっている。
まさかジュウがここにいるとは思ってもみなかったのだろう。
しかも円と二人っきりという、誤解しても仕方がないシチュエーション。
しばしの沈黙の後、雪姫は率直に自分の疑問を口にする。

「なんでここにジュウ君がいるのかなぁー?」

顔は笑顔のまま。
しかし声は明らかにいつもより怒気を含んでいる。
ジュウはなんとなく居心地が悪くなり、頭を掻きながらなんとか言葉を見つけようとする。

「あー…それはだな……」

しかし頭の中に出てくるのは言い訳ともつかないような、屁理屈ばかりだ。
おれは本当に頭が悪いなと思いながら、少し後悔する。
ジュウは円に空手を習うことを雪姫や雨には黙っていたのだ。
それはジュウのプライドから来たもの。
くだらないとジュウ自身も思うのだが、隠せるなら隠しておきたい。
そもそも空手を習いだしたのは彼女たちに迷惑を掛けたくなかったからなのだ。
しかし、バレてしまった以上隠す意味もない。
ジュウは腹をくくることにした。

「実は円堂から空手を習うことにしたんだ。お前や雨には黙っててすまなかった」
252箒星:2008/06/22(日) 22:46:25 ID:xaI57sXb
スマンと頭を下げて素直に謝るジュウ。
無自覚な高潔を持つ彼が時折見せる誠意の籠った謝罪。
それを見た雪姫は頬をふくらませて小声でつぶやく。

「…そんな風に謝られたら、責める事なんてできないじゃん」 

「なんか言ったか?」

「なんでもないよー。それより、円もどうして黙ってたのさ。教えてくれてもよかったのにぃ」

今度は円に問い詰めるように子供っぽく頬を膨らませる雪姫。
そんな雪姫の反応に円は意も介せず、平然とこう言ってのけた。

「そういえば言ってなかったわね。うっかりしてたわ」

うっかりしていた。
あまりにも白々しい言い訳だったが、円はあくまでそれで通すらしい。
そんな円の様子に雪姫は頬を膨らませるのを止め、どこかほれぼれする様な、にこやかな笑顔でこう答える。

「そっかー、忘れてたんだー、それなら仕方ないねぇー」

声のトーンが一段低くなった雪姫。

「そうね、仕方ないわね」

華麗にスルーする円。

「……」
253箒星:2008/06/22(日) 22:49:01 ID:xaI57sXb
2人のやり取りを見ていたジュウは、なぜかこの部屋の気温が一段と下がったような感覚に陥った。
背中からは冷や汗のようなものまで流れている。
正直居心地が悪い。

−ちょっと待て、なんだこの状況は?

何故かは分からないが、自分が理由でこうなっているのは理解できる。
とりあえずこのままではいけないと判断したジュウは、話題を変えてみることにした。

「円堂、そろそろ練習再開しないか。おれはもう大丈夫だからよ」

「…そうね、もう十分休んだし練習を再開しましょうか」

円は帯を締め直し、立ち上がると雪姫の手からマンガの入った紙袋を受け取る。

「それじゃあね雪姫、わざわざ道場までマンガをとでくれてありがとう。また明日学校で会いましょう」

円の声に若干冷静さが戻ったのを感じて、ジュウはホッと内心で息をついた。
友人である二人が喧嘩している姿を見くはない、その理由が自分であるならなおさらだ。
しかしどうやら神様はジュウに心の平穏を与える気はないようだ。
雪姫は別れのあいさつを告げず、笑顔でこう言った。

「せっかくだから練習見てくよ」

「はっ?」

ジュウの表情が再び固まる。
一方、円は普段見せないような晴れやかな笑顔を浮かべる。
254箒星:2008/06/22(日) 22:49:34 ID:xaI57sXb
「そんな無理しなくていいのよ雪姫、忙しいでしょ」

「ううん、今日は何にもない日なんだ、だから問題ナッシング!なんなら円の代わりにジュウ君に武道教えてもいいよ」

「気を使わないくていいわよ、頼まれたのは私なんだから」

「円こそ無理しなくてもいいよ、1人で教えるのは大変でしょ」

「大丈夫よ、毎日のように後輩たちに教えてるんだから」

「そうだよねー、毎日男並みに鍛えてるもんねぇー」

「うふふ、そうかしら」

「あはは、そうだよー。それに…」

横目でチラリとジュウを盗み見る雪姫。

「色々と心配だしね」

「あら、何が心配なのかしら?」

「やだなー円ったら。分かってるくせに、そんな下手な演技しちゃって」

「うふふ、ごめんなさいね」

「あはは、別にいいんだよ」

恐すぎる。
会話だけ聞いていたら和やかな雰囲気、しかし実際はかなり険悪な状況。
2人の後ろに修羅の化身でも立っているかのようにさえ感じる。
この二人のやり取りに肝を冷やしながら、ジュウは思う。

−なんでこの2人、今日はこんなに仲が悪いんだ!?

その理由はきっと、今のジュウには出すことのできない理由なのだ。
255箒星:2008/06/22(日) 22:50:39 ID:xaI57sXb
「――ハアッ!」

「クッ…コノ!」

常人なら一撃で意識を狩ることのできる円の蹴りを、腕に片手を添えてガードする。
練習を再開して既に30分が経過し、ジュウの動きは格段に良くなっていた。
柔沢紅香の血を継ぎ、元々荒っぽい出来事に首を突っ込んできたジュウの格闘のセンスはかなりのものだ。
教えられているのが防御の型だけとはいえ、飲み込みは恐ろしく早い。

−円堂が体を横にずらした、この形は…

視界に入るものから自然と、薄く思考を流し、無意識に体を横にそらす

−左足による、上段の蹴り!

ジュウの予測通り、円は左足を大きく跳ねあげた。
そして、跳ね上がった蹴りは、体をそらしたジュウの横を通り抜ける。
その隙にジュウは膝に力を込め後ろへ飛び、体勢を立て直した。
円もまた、むやみに飛び込もうとはせず、型を整え体勢を立て直す。
対峙するように睨み合いながら、隙を狙う円と、その動きを読もうとするジュウ。
そんな2人の対峙を破るようにパチパチと拍手が起こった。

「ジュウ君すごいね!円の攻撃を短時間でそこまで防げるようになるんて、たいしたものだよ、うんうん」

「円堂の教え方がうまいからな。おかげで今まで自分がどれだけ無鉄砲に攻撃してたのかよくわかるよ」

一息ついでに雪姫としゃべるジュウ。
いままでの不良と喧嘩していた時は、持ち前の頑丈さとタフさで相手をねじ伏せいた。
しかし、防御だけに集中した今、色んなことが見えてくる。
相手の動き、息遣い、周りの様子、そして自分自身の置かれている状況。
なるほど、円堂の言っていた視野を広くしろとはこの事かと、ジュウは納得する。
しかし、
256箒星:2008/06/22(日) 22:55:41 ID:xaI57sXb
「よそ見しない!」

「ッダ!?」

脇腹に円の回し蹴りが決まり、息が一瞬止まるジュウ。
急な不意打ちに抗議の声を上げる。

「人が話している時にそりゃないだろ…」

「私は一言も休んでいいと言っていないわ。油断していたあなたが悪い」

「たしかにそれはそうなんだけどよ…」

何となく釈然としないジュウ。
そんなジュウの疑問に答えるように、雪姫はおかしそうにニヤついている。

「わかってないなージュウ君。円はねー」

「余計な茶々入れないでもらえる雪姫」

「ぶーぶー」

頬を膨らませながら不満の意を示す雪姫は円とは対照的に、とても子供っぽい。
ジュウは呆れつつも、先程よりは険悪的な雰囲気が薄れていたことに内心ホッとしていた。
あんな風になってもすぐにもとの関係に戻れる、親友という繋がりが少し羨ましい。
257箒星:2008/06/22(日) 22:56:13 ID:xaI57sXb
そんな2人の様子を微笑ましく見ていたジュウだが、雪姫は良いアイディアが浮かんだと言わんばかりに、人差し指を上に立てる。

「そうだ!ここは多人数が相手の状況も考えて、2対1でやるっていうのはどお」

「はっ?」

いきなりの無理難題に、おもわず聞き返すジュウ。
しかし、以外にも円はその意見に賛成的。

「そうね、実戦と似た状況で一回ぐらいは戦っておかないとね」

「だよねー、ということでジュウ君は私たち2人の攻撃を防いでね」

「ちょ、ちょっと待て!俺はまだやるなんて一言も…」

「無駄口叩かない。師匠命令よ」

「そういうこと、じゃあ行くよー」

「ちょ、まっ…」

ちょっと待てと言おうとしたジュウの発言は2人の攻撃をもろに食らい、中断された。
仲直りしたとたんこれかと、ジュウは背中から倒れる自分の体を感じながら思っていた。
258箒星:2008/06/22(日) 23:02:41 ID:xaI57sXb
あの後、結局何度も2人の攻撃を受け続け、心身ともに限界がきた一歩手前で今日の練習は終わった。
帰り際に環が渡そうとした洋物のビデオを丁重に断りつつ、3人は道場の外に出る。
家の方向が違う雪姫は一人で先に帰ることとなった。

「じゃあねー、円ー!もう抜け駆けは無しだよ〜」

「はいはい」

「ジュウくーん!こんどは私と遊ぼうねー」

「俺は遊んでたわけじゃねぇよ」

右手をぶんぶんと振り回しながら、帰路に就く雪姫。
帰る時までやかましかったなと、ジュウはため息を付くが、それが斬島雪姫の本質だと理解はしている。
元気いっぱいの後ろ姿を見つめながら、ジュウは疑問に感じた事を口にする。

「そういえば抜け駆けってなんの話だ?」

「さあ、見当も付かないわね」

軽くあしらわれた様に感じたが、無理に聞き出す必要もないだろうと、ジュウはそれで納得した。
その時、黒塗りの車が二人の前に止まった。
ジュウは一応警戒したが、どうやら円の迎えの車らしい。
259箒星:2008/06/22(日) 23:03:09 ID:xaI57sXb
「それじゃあね柔沢君、また来週きなさいよ」

「ああ色々と勉強になったよ。ありがとな円堂」

「……」

「んっ、どうかしたか?人の顔じろじろと見て」

「なんでもないわ、それより気分が変わったから乗って行きなさい」

「はっ?」

「家まで送って行ってあげる」

その後、ジュウはこれ以上迷惑は掛けられないと主張したが、円が無理やりジュウを車に押し込めるような形になり、結局送ってもらうことになった。
ジュウは広々とした車内を見渡す。
この前、乗った時も思ったのだが円の家の送迎車の豪華さは異常だ。
警察関係者に強いコネも持っているようだし、いったいどういう仕事をしているのか、ジュウも気にはなる。
聞こうとまでは思わないが。

「…あいかわらず、すげぇ車だな」

「そう?普通だと思うけど」

「いや普通ではないと思うんだが…」
260箒星:2008/06/22(日) 23:03:28 ID:xaI57sXb
若干、一般常識とズレがあるのは雨や雪姫と似てるなとジュウは思う。

「ところで円堂はいつぐらいから空手習い始めたんだ?」

「物心ついた時にはもう、あの道場には通ってたわ。うちってそういう家系なの」

どういう家系だ?とジュウは思ったが、無理に聞き出す必要はない。
相手の過去を根掘り葉掘り聞き出すのは趣味じゃない。
相手が知っていても問題ないというところまで聞けばいいのだ。

「大変じゃなかったか?小さい時から女の子が武道習うのって」

「まあ大変ではあったけど、楽しくもあったわ。今の世の中で、自分の身を自分で守れるのはすごい得だと思うし」

「まあそりゃそうか」

犯罪が増える一方の世の中で、自分の身を自分自身で守れることは大切なことだ。
あの雪姫もそれなりの護身術は身につけているようだし、雨は見た目とは違いかなり強い。
ジュウ自身も、一人で生きていける力がほしくて、円に教えを乞うているのだ。

「だから髪も短くしてるのか?」

「これは男に言い寄られるのが嫌で切ったのよ。初めて会った時に言ったはずだけど」

「ああ…」
261箒星:2008/06/22(日) 23:03:59 ID:xaI57sXb
たしかに秋葉原で初めて雪姫と円にあったあの日、ファミレスでそういう話をしていた気がする。

「たしか高校に上がると同時に髪切ったつってたな」

「ええ、中学では言い寄ってくる男がうざかったからね。その代わり高校では女の子が言い寄ってくるようになったけど…」

「そうなのか?…けどなんつーかもったいないな」

「なにが?」

「だって女にとって、せっかく伸ばしてた髪をバッサリ切るのなんてのは辛かっただろうなと思ってよ。しかも理由が男除けじゃな」

「……」

まえに紅香は長い髪は女にとって宝のような物だと言われたことがある。
それを切ってしまうのはかなり嫌だったに違いない。
理由が彼の嫌いな男のためというならなおさらだ。
しかし円は何がおかしいのか、薄く微笑んでジュウを見ていた。

「ホント…たまに変なところで女殺しのセリフ言うんだから」

「どういう意味だ??」

「それはあなた自身が考えなさい、あと私はこの髪形はそれなりに気に入ってるから気にしないで。たしかに空手やる時も短い方が便利だしね」

「そうか?それなら別いいんだけどよ」

「それとも柔沢君は長い髪の方が好み?」

「は?なんでそうなるんだよ?」

「雨も雪姫もそれなりに髪が長いでしょ」
262箒星:2008/06/22(日) 23:04:45 ID:xaI57sXb
それはそうなのだが、なぜここであの二人が例として出てくるのかジュウには理解できなかった。

「別に髪の好みとかそんなのねぇよ。まあ長いほうが女の子っぽいとは思うけどよ」

「そう…」

円は自分の前髪をつまみ上げる。
そしておかしそうにまた微笑んだ。

「そうね…また髪伸ばしてみてもいいかもね」

「は?おまえ、さっきまでいってた事と、ちがっ…」

「心境の変化よ。そういうこと女の子に聞くのは無粋よ、やめなさい」

「そ、そうなのか?」

「そういうものなのよ」

いまいち釈然としないジュウ。
しかし円の機嫌は良いみたいなので、ジュウは深く考えないでおいた。
そうこうしている内に、ジュウの住むマンションが見えてきた。
運転手がマンションの入り口に車を付けると、ジュウは円から貰った空手着を手にして車を降りた。

「それじゃあまた今度な円堂。今日は本当にありがとよ」

「別にお礼なんていいわよ、引き受けたのは私なんだし。それに私も今日は楽しかったわ」
263箒星:2008/06/22(日) 23:05:39 ID:xaI57sXb
そう言うと円は先ほどとは違う笑みをジュウに向けた。
その表情があまりにも年相応の女の子らしく、不覚にも一瞬ジュウはドキリとしてしまった。

「あ、ああ、おれも楽しかったよ」

「そう。それと、型の形だけは復習しておきなさいよ。それじゃあね」

円が車のドアを閉めるのを確認すると、運転手は車を出した。
ジュウは車の姿が見えなくなるまで、マンションの前で立っていた。
自宅に戻るエレベーターの中でジュウは思う。
今日はいろいろと新しい発見があったような気がする。
円堂円の新しい一面もそうだ。
あの笑顔は雨の笑顔並みに貴重のような気がする。

次に会ったときもまた違う発見があるのだろうか?

ジュウはそう思うと自然と笑みがこぼれた。
264箒星:2008/06/22(日) 23:06:07 ID:xaI57sXb
その数日後。
ジュウが再び道場に訪れるとそこには、どこから嗅ぎつけたのか雪姫に加えて雨、光の3人がいた。

「最近の日本の都市は危険がいっぱいだからねー、私も円の道場にしばらくお世話になることにしたよー」

「私はジュウ様の奴隷。ジュウ様が危険にさらされるというならそれを守るのが私の使命。そう色々な危険から」

「かっ、かんちがいしないでよ!もともと私はこの道場の出なんだからね!!あの日から気になってわざわざ来たわけじゃないんだから!!」

「……」

三者三様の答えをジュウの来訪と同時に伝える3人。
そして円は少し離れたところで、不機嫌そうに腕を組んで立っていた。
ジュウは一回溜息をつくと、思考を働かせるように頭を掻く。
なぜ3人がここにいるのか。
なぜ円はいつもより不機嫌なのか。
この先いったいどうなるのだろうか。
色々と考えることはあるが今はとりあえず、3人への質問と、円の機嫌を直すことが先決だろう。
ジュウは円から貰った空手着を片手に、柄にもなく頑張ってみようと思った。
265箒星:2008/06/22(日) 23:17:07 ID:xaI57sXb
これにて終わり。
初めて書いた作品だからまだまだ未熟ですまん。
とりあえず前回投下した時は分割しすぎたと思ったので、改善してみたがどうだろうか?
アドバイスもらえるとありがたい。

次は意外と少ない雨とジュウの絡みを書いてみようと思う。
エロパロらしくがんばってエロ有りの作品になるよう努力するつもり。
がんばって伊南屋さん達みたいな神作品を作っていけるよう頑張るんで、
これからもよろしく。

箒星でした。
266名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 23:48:27 ID:V0t8NJdr

エロ無しでも面白かったよ
267名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 01:37:52 ID:6CbRklzq
GJ!
268名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 08:28:27 ID:Fo/QZLGD
おもすれー
269名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 11:35:02 ID:Rjgyh2M6
GJ
270名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 18:21:22 ID:k+SF0SNw
GJ
ニヨニヨしてしまうw
271名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 22:18:30 ID:XW03WJbM
いや全然いいぞこれw
良い感じでやきもちが飛び交ってて楽しい
ぜひこれからも色々書いて欲しいわ
272名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 22:34:37 ID:oi+q5FBk
面白いぜw
円は俺の中で雪姫、光、銀子、斬彦と同じくらい好きなので
次はもっとジュウさまにデレちゃってる円堂さんください
273名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 22:44:30 ID:EPW4iG5V
>>272
同列が多すぎてどんくらい好きなのかよく分からんwww
274名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 00:12:07 ID:5DZi0oNB
G☆J
面白かったよ!
275名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 08:51:13 ID:0RPjXp2Z
なんて素敵(*´Д`)
276名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 10:29:15 ID:GImbSyPQ
GJ!!
277名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 00:31:28 ID:flu78kFk
>>265
遅くなりましたがGJです。
でも同じSS書きとしていえることは、そんなにエロにこだわる必要はないと思いますよ。
エロかくと描写面倒だし話がテンポよく進まなくなってあまり良くないです。
それより行為が無くてもエロく感じさせるっていうのが良いかと。
話が面白いので続編が読みたいな。今後はどうなるんだろ。
278名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 02:28:55 ID:MHvH3qSr
保守
279名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 00:56:27 ID:VO0EKZrG
>>265
円ごっちゃんです
これであと半年は生きていけそうだ
280名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 10:05:03 ID:CKWNupcz
281名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 10:08:43 ID:CKWNupcz
いつもと変わらない平和な日常。いつもと変わらない揉め事処理の日々。そんな毎日を過ごす真九朗に不満はなかった。
学校が終われば近くの小学校に紫を迎えにいき一緒に帰る。
パン屋で紫の報告を聞いたり、たこ焼きん食べながら「真九郎、 今日こそ大人向けを食べるぞ!」とか聞いたり、騎馬さんの運転するリムジンの中で着替えを手伝ったりとか紫と過ごす日々は真九朗の中で生活リズムの一つになっていた。
そんな日々が変わる日がくる・・・・


ある日の学校でいつものように幼なじみで情報屋の銀子に菓子パンを渡して
銀子「あんた紫ちゃんとベタベタしすぎじゃない??」真九郎「嫉妬か銀子??(笑)」
銀子「だまれロリコン」
真九郎「・・・・・」
とかなんとかいつものやりとりをして昼休みを過ごして午後の授業終えて放課後紫を迎えに行こうとしたら正門付近がやたらに騒がしい。
5、6人くらい男子のグループがたむろしててそんな状況を下校中の生徒たちが見てる感じのようだ。
真九郎「なんかあったのか??」と思いつつその場を覗いてみた。どうやら女の子がナンパされてるようで男共はしつこく迫っていた。
282名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 11:47:42 ID:6xmFxw1c
>>281
間違いだと思うが、書きかけを一部だけあげるな。
あと最低でもsageろ。
続き楽しみにしてるからさ。
283名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 14:35:08 ID:CKWNupcz
叩かれるの承知で聞くけどどうやってsageるの??
284名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 14:53:32 ID:ILMVp/Qw
>>283
メール欄に「sage」って入れる。
あと、「」の前にキャラの名前は要らないぜ!
さあ続きを書いてくれ。
285名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 17:45:01 ID:CKWNupcz
男A「なぁ俺らと一緒に遊ぼうぜ♪♪」男B「なんかさっきからここにいるけど誰か待ってんの??」男C「君みたいな子待たせてるやつなんかほっときゃいいじゃん」
女の子「・・・・・ズビッ」
真九郎としては紫を待たせるわけにはいかずその場を去ろうとしたが不意にその女の子と目があった。
時が止まった気がした。(どうして彼女がここに??!)真九郎もただびっくりするしかない状況の中で女の子が口を開いた。
「やっと・・・見つけたです。ユーアーナイスガイ」
「切彦ちゃん??」
周りの生徒も状況がよくわかってないらしく、視線が真九郎と切彦ちゃんと行き来している。
「ずっと待ってましたよ。アイ ウォント トゥ シー ユー。」
この微妙な英語は間違いなく彼女だ。なんでここにいるのとかそんなことを聞きたいのは山々だけど、
「と、とりあえず場所変えよう切彦ちゃん」
グループの輪から彼女の手を取って連れていこうとすると、
「ちょい待てやオメェ!!その子は俺らが先約だぜ??!」「脇からチャチャ入れんなカスが!」 今にも殴りかかってきそうな勢いだった。穏便に済ませたい真九郎としては暴力沙汰は遠慮したい。


286sage:2008/06/30(月) 17:49:17 ID:CKWNupcz
sage忘れてすいません
287名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 17:54:34 ID:ILMVp/Qw
>>286
それ名前欄やw メール欄にsageね。
288名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 17:57:45 ID:CKWNupcz
なんかテンパってしまいました↓
289名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 18:19:00 ID:CKWNupcz
「切彦ちゃん走れる??」
「うぅ〜時差ボケ激しいので・・・ダルいでず。ズビッ。」
(しょうがないあんまりこういう手段はとりたくないんだけど・・・)
「切彦ちゃんちょっとゴメンね」
(????)
困惑する切彦ちゃんを尻目にいきなりお姫様だっこしてその場からダッシュ。
「ちょ、ちょっといきなりなにするですか??」若干顔が赤くなってるけどそこは気にせずただ走るだけ。
後ろから何やら「逃げんなコラっ??! 」「キャー愛の逃避行よぉ♪♪」「あの男子だれだぁ?!」「私も抱っこされたぁい♪」「二人でお幸せにぃ」とかなんか怒鳴り声やら応援メッセージやら羨ましがる声とか飛んでくる。

290名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 18:20:41 ID:CKWNupcz
とりあえずここまでです。何か意見とかこうしてほしいとかあったら言ってくれると助かります。
これ以上書かなくいいという意見もあればここで書き終える予定です。
291名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 21:46:51 ID:5uTHI1Qb
>>290
文章作法から学び直せ。流石にこれは酷過ぎる。
板のトップにある2ちゃんねるガイドを読め。お前は2chに無知過ぎる。
292名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 22:55:10 ID:Z6TMHyTX
他の職人さんが書いたのを見て勉強してみ。
293名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 23:14:47 ID:TihSWe2j
まず改行の位置がおかしい
あとクエスチョンマークは1つでいいと思うんだ

贅沢を言うならキャラの特徴掴みももうちょっと頑張って欲しい
続きを期待して待ってるぜ
294名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 00:12:06 ID:0FtkCnSu
ご指摘ありがとうございます。初めて書いて見たんですがやっぱり上手くいきませんね。
もっと勉強してからまた書きたいと思います。
295名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 01:00:31 ID:6zHJ19sO
>>294
遂にsageが理解できなかったか……
296名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 03:29:22 ID:xouXISIz
>>294
それでも続きが読みたい俺ガイル
297名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 17:06:24 ID:tDJj7Nw/
てか完成してから出せ
本当に
298名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 20:38:38 ID:DfceYiSx
>>265も初めて書いたんだろ?
少しは見習ってほしいもんだな
299名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 02:47:35 ID:/EGT8Xld
文章そのものの書き方がなってないのは確かだけど
実際に書いてそれを投稿してるんだから、そこは評価されてもいいと思う。

それに超大作が出来ても、あんな書き方だと読む気が起きないだろ?
ある意味でこのタイミングに投稿して正解だったと思おうぜ。
300名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 09:35:57 ID:+TvYI8/V
>それに超大作が出来ても、あんな書き方だと読む気が起きないだろ?

いや
301名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 02:24:15 ID:PQzxhRo7
今月のSQで紫の乳首(;´Д`)ハァハァ
302名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 20:02:41 ID:J0gNQ2Vp
まだ連載してたのか
303名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 22:08:56 ID:YcjDXzBt
今月号はむしろ夕乃さんがw
304名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 22:15:32 ID:41iGKLWg
俺はマンガは面白いと思うけど…。
需要少ないのかな?
305名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 22:16:55 ID:vqoJt5eB
需要ありまくりだからコミックスが品薄なんじゃない?
306名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 01:28:00 ID:kvNomW+D
未だにコミックス買えてない…orz
アマゾンにしようかな…
307名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 06:19:58 ID:iTL3eVQL
俺はいま地方だからで一人暮らしだから余裕で買えた。
東京とかは品薄な状態なのか?
308名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 19:47:14 ID:Qvp2Bpqo
俺は本屋で働いてるけど品薄だな↓↓買いてぇけどなかなかねぇ
309名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 00:04:48 ID:qhFyds23
発売当初は買えずに、重版した時も本屋の残り1冊をゲットみたいな状況だったなぁ
しかし良い出来だ
310名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 02:50:02 ID:WmW4/tY8
コミックスが品薄なのは、
山本ヤマトとしては初のコミックス(新人扱い、普通シリーズの初めは少なめで人気でたら重版)で、
ジャンプSQで連載(月刊かつ発刊したばかり)なため
出版社としては需要予測が出来ないので供給を少なめにしているのに対し、
原作ファンからの需要が大きい(大抵の漫画化と違い原作絵師が作画、しかも良い出来)ためだろうね。

311名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 02:04:14 ID:04VdUHQa
保守
312名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 03:41:30 ID:ljJ+GzsV
突然真×銀純愛が読みたくなった。
漫画の銀子可愛かったもんな……。
313名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 11:28:46 ID:aOMP/qMG
銀子は子供が出来たら、真九郎より子供を可愛がりそうなタイプ。
夕乃は子供が出来ても、子供そっちのけで真九郎とイチャイチャしたがるタイプ。
紫は子供も真九郎も平等に愛する良妻賢母タイプ。
314名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 18:48:27 ID:Hb+b7soB
>>313
全員と作れば問題ないということか。
315名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 19:04:11 ID:J1ThMJBv
一夫多妻制ですね。わかります。
316名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 21:46:20 ID:QMMyrY8h
円分がたりないです
317名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 23:02:39 ID:NjDF1cGj
塩分とって気を紛らわせて下さいな。
318名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 23:21:34 ID:sF1ESf7V
>>313
電波だと、どんな感じだろう?
とりあえず光さんが良いイメージ
319名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 01:27:36 ID:n/HjZH0U
雨は子供にジュウ様ラヴっぷりを呆れられながらも、普通に良い母親になると思う。
320名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 02:27:04 ID:KC1xVhe+
313
夕乃の妹忘れてない?
321名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 08:53:46 ID:nL9raMKO
>>320
散鶴ちゃんと子づくりとか考えだすのは相当末期だと思うよ。
322名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 21:33:34 ID:lNuUJ8pm
>>321
それ言うなら紫はどうなるんだよ。
あっ、けど紫のほうが散鶴ちゃんより若干年上なんだっけ?

まあ真九朗がロリコンだというのは、このスレの住人なら誰もが知ってる共通認識だとは思うが。
323名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 22:37:08 ID:bE81C/xK
4、5年ほど待てばノープロブレムだ
324名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:00:13 ID:NfUOYsq1
光分が足りない
325名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 23:00:38 ID:9G7/WY66
>>319
雨はいい母親になると思うけど、
「ジュウの子だから子にも臣下の礼をとる」べきか、
「自分の子だから子にもジュウに対して臣下の礼をとらせる」
べきかで悩みそう
326名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 15:52:30 ID:Z7iRQR17
雨の妄想がどこまでのもんかしらんけど、
本当に閣下と従事者と考えてるなら結婚は絶対しちゃいけないって考えるんじゃないかな・・・
なんで、雨とジュウがひっつくなら、それはもうこの辺の妄想がある程度沈下した後じゃ・・・??

そいえば、光は雨がなんでジュウを選んだかとか知ってるんだっけ
327名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 16:08:15 ID:xcoCkkXW
だが、真剣にジュウに見つめられて
頬を赤らめたりしているところをみると、
そういう憧れというか妄想もあるのかもしれん。
328名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 17:07:56 ID:Z7iRQR17
そりゃ憧れはあるだろうけど、
普通閣下と従事者間でなんて、絶対にあってはいけないことなんじゃない?
特に忠実な部下なら・・・いくら大好きでも絶対に惚れたり求めてはいけない相手・・・てな感じで
今ののりなら、そんな感じに考えてそうな気がするなぁ・・・
329名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 20:24:47 ID:xcoCkkXW
ジュウが「あいつはどうして俺に構うんだ」的な疑問に
光に言わせたら「お姉ちゃんも女の子」みたいなことを言っていたから、
恋愛感情的なものも混じってると思う。

下僕とか奴隷とかそういう知識を漫画から取り入れているのなら、
身分違いの恋というのはありきたりと言ってもいいほどあるしね。

だが、確かに雨はそういうところで線引きしそうではある。
自分から求めることはないかもしれないが、
逆にジュウからアプローチかけられたら弱いんじゃないんだろうか。
…もっともそっちの方がなさそうではあるけど。

…って、何俺まじめに語ってるんだw
330名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:13:38 ID:DVKiuP0y
>>328
そもそもそれが「絶対にあっちゃいけない」ってどこの倫理観だ。
日本の歴史じゃまずないし、海外でも聞かない。
現代のサラリーマンですらないな。
331名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 21:14:23 ID:2s/X2hR3
誰も幸せなならないようなことをいちいち書かなくていいよ
332名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 22:27:44 ID:obgnPffd
別に前世の云々って話がなくても、
雨がオタク化したきっかけがジュウっぽいとか
恋愛感情に発展しそうな原因があるしな
333名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 02:52:35 ID:bPi1MLhx
本スレでしたら?
334名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 03:16:21 ID:BHhdL1Hp
しかし夕乃さんからあんだけ「いいですよ」電波出されてるのに
手の一つも握らねえとは真九郎はホントについてんのか??


それとも真性のロリコン?
335名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 19:50:11 ID:SJKmcNuj
>>334

真性のロリコンに一票
336名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 22:05:26 ID:yE3uLtrE
ついてないに一票
337名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 22:45:16 ID:4UOJ2/L/
手を出したら終わりだからだろう
いろんな意味で
338名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 23:57:03 ID:VrmO+Rdv
真九郎は夕乃さんに対しては、男として以前に、人間として本能的に危険を察知しているのだろう。
339名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 02:12:08 ID:WJakglFs
マジレスすると姉ちゃんの代用品として見てるんじゃね?
自覚はないだろうし、
あったらあったで失礼だから傍にいられないとか考えて、
ますます遠ざかりそうだけど。



つまり夕乃さんにはもはや逆レイプしか手が残されていないのだよ!
340名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 11:30:22 ID:d/+KYpep
そしてヤるだけやって捨てられる訳だな。
341名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 11:31:08 ID:KFDb3wxx
妊娠してるのに……くやしい、ビクンビクンってなるんだすね、わかります
342名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 14:38:33 ID:d7FIyKy6
>>341
妊婦に凹された真九郎がそううめいてるんですね、わかります。
343名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 01:33:31 ID:mMaABH/Z
真九郎は寝技でも夕乃さんにはかないっこないだろうからな。
マウントポジションのまま入れさせられてしまうオチか
344名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 11:12:57 ID:jHtVJV6+
そして何回も搾りとられるんですね。
345名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:07:49 ID:CBV7GeXz
なんか真九朗が不憫になってきた……
346名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:07:38 ID:sX7Bs3ie
10年くらい経った後ちーちゃんがせっくすについて教えてもらいにきたらどうするんだろう
誰と結ばれてたとしても確実に修羅場だよなw
347名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:44:15 ID:Ybr82bOO
もう妻は紫で
二号さんは夕乃さんで
パートナーは銀子で
愛人は散鶴ちゃんでいいよ
348名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:36:08 ID:F24I3u32
そして環をフレンドに
349名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 20:13:33 ID:n9IaRCe0
闇絵さんは?w
350名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 20:44:51 ID:iusdSr/+
此処でも本スレでも、散鶴を悪く言う奴居ないよな?紫はたまにいるけど…
351名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 01:08:41 ID:BRXXTpvh
善悪の区別もつかない幼女に文句言う奴いねぇだろ。
もしいたら、どんだけ心の狭い奴なんだって話だwww
352名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 09:14:41 ID:XexF+bb2
最近はたまに消防が沸いてくることあるから
353名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:39:01 ID:PmSKhP4H
>>349
師匠でしょう。無論性的な意味で。
354名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 01:47:09 ID:U8zcevWY
保守
355名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 09:16:42 ID:48l3H6Jd
なんでもしてくれる夕乃さん
ttp://up2.viploader.net/pic/src/viploader722694.jpg
356名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 17:40:47 ID:b3PoDPQE
詳細を聞こうじゃないか
357名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 00:35:35 ID:huCY9L6I
保守
358名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 11:42:51 ID:Ld8LwCcF
「ねぇ雨、なんだか最近光ちゃんおとなしいねー」






「最新刊では無かったから」
「え?」
359名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 01:00:52 ID:EW9pPpN+
保守
360名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 01:45:19 ID:zSFK3/YJ
保守
361名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 01:27:09 ID:MAB3hDDA
保守
362名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 00:39:48 ID:NkHRe5Py
ほす
363名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 23:10:53 ID:+/F0iOCK
保守
364名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 19:34:09 ID:6S5zoqil
電波新刊期待age
365名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 01:05:34 ID:Z28zDE/O
昔書いた小ネタが出てきたので保守がわりに投下。
エロなし。ポエミーなのが嫌いな人はスルーしてくだせえ。
366このごろ、三人の…… 1/2:2008/08/15(金) 01:06:47 ID:Z28zDE/O
 
 このごろ、三人の会話の中でその名前が出てくることが、めっきりなくなった。
 いつごろからそうなったのか、さだかではないのだが。


「最近ですか。図書館にいることが多いですね」と雨が言う。「勉強したり、本を読んだり、寝たり。とても静かで充実した時間です。ああいうのを至福のひととき、というのでしょう」と。
 雨ったら最近付き合いわるーい! 何してんのナニしちゃってたりしないよねっ、と雪姫が絡んだのに対して、淡々と答えたのだった。
 そして、珍しくもふと少し不安そうに付け加える。「わたしの方ばかりが幸せなようで、なんだかこれではいけないような気がしてならない時があります」と。
 けれども他の二人は、かぶりを振ったりしない。図書館とやらで仏頂面で頬杖を突きながら傍らにいるであろう男の子を前にして抱くその気持ちを、分からないでもないから。
 ただ、誰一人(とりわけ、バカで不器用な王様が)あまり傷つかずにいられる、そうしたひとときの情景を、一幅の絵のように思い描くのだ。そんな脆くてはかない安寧が、いつ失われたとしても何の不思議もないことなど、よく分かっているはずなのに。

 そしてそっと静かに、雨も他の二人もその名前を口にしない。
 そんなことをしなくても、その存在をいつでもありありと感じることができるので。


「あーん煮詰まっちゃったよう」と雪姫が言う。「いやーネームがさあ。一応想い叶ってハッピーエンド! に、したいんだけど、相手の男の子が主人公の女の子なんかに振り向いちゃうのが、どーにもウソっぽいんだよねえ。うーんどーしよう?」と。
 たまに寄稿するサークル本の原稿に、「今回はリアル思春期路線でいくからねっ」と意気込んで取りかかった割に、どうやら手を焼いているのだった。
 そして、こめかみの辺りに指先なぞ当てながら、ふかぶかとため息をついてみせる。「モデルが悪かったかなあ。テキは手強いよう」と。
 けれども他の二人は、いたわりの言葉などかけたりしない。そんな風にぼやく雪姫が、とても嬉しそうに微笑っているから。
 ただ、そんな微妙なバランスが醸し出す不可思議なあたたかさが失われたときの荒涼とした世界から、僅かな間だけだが目をそらすのだ。現実など元来そういう寒々しいものだと、重々承知しているはずなのに。

 そしてやっぱり、雪姫も他の二人もその名前を口にしない。
 まるで、自分たちが不用意に触れれば簡単に毀れてしまう、とでもいうように。
367このごろ、三人の…… 2/2:2008/08/15(金) 01:08:25 ID:Z28zDE/O
 
「男ってのは、例外なくバカね」と円が言う。「うぬぼれてて、傲慢で、無神経で、鼻持ちならなくて、お子様で、スケベで、頭がからっぽで、アレのことしか考えてなくて、だらしなくて、役立たずで、うっとうしくて、不愉快で」と。
 何を勘違いしたか、空手の大会で円を見初めてしつこくつきまとうなどという蛮勇を発揮したイケメン体育大生を、心理的にも(最後は無理矢理ことに及ぼうとしたので)肉体的にも叩きのめしてきたのだった。
 そして、曖昧な温さを伴った苦笑を浮かべる。「……もっとも、中にはバカの度がすぎる例外もいるわね」と。
 けれども他の二人は、うなずいたりしない。その必要も感じないくらいに良く知っている、当然の事実であるから。
 ただ、これからもずっとそんなバカが(できれば自分たちと一緒に)この世に居てくれますように、と心の底から祈り願うのだ。こんな自分たちが、そんな大それた空しい望みを抱いていいものかどうか、自信も確信も全くありはしないのに。

 そして結局、円も他の二人もその名前を口にしない。
 本当に大事なことは、かるがるしく言葉にしたりせず胸の裡に蔵っておくものだと、賢明にもわきまえているから。


 そんなわけで、このごろ、三人の会話の中でその名前が出てくることが、めっきりなくなった。
 それは、そう、たぶん、そうしていれば、特に話題にすることもないくらいあたりまえに男の子がいる穏やかな日々が、これからもずっと続いていくなんて、そんなことを信じてしまってもよさそうに思えてくるからなのかもしれない。


 それに、当人にはいつでも会えるのだから。そうすれば、名前だっていくらでも呼べるのだから。努めて冷静に。努めて賑やかに。努めて素っ気なく。舌に乗せたその名と響きあう、胸の奥の微かなざわめきも密やかなおののきも、決して相手に気取られぬように。

「おかえりなさいジュウ様。なかなか、よい茶葉を置いておられますね。さすがです。ところで僭越ながらジュウ様、ピッキング対策として、カードキーが無理ならせめて、ディンプルロックを二重に付けられた方がよろしいかと」
「……他人の家のカギこじ開けて勝手に上がり込んでのんびり茶なんか飲んでるお前らを前にそれで俺に何をどう納得しろと」
「おかえり柔沢くんお腹すいたー! またトースト焼いてくれたらチューしたげる! 優しい柔沢くんはかあいそうな腹ぺこの女の子見捨てたりしないよね? そんなことしたら暴れちゃうぞっ」
「って聞いちゃいねえよなんで俺がそんなもん作らにゃならねえんだ食いたきゃ自分で焼けこらホントに暴れるなナイフに手を伸ばすなってかおいまさかそのカップラーメンは晩メシにとっといた」
「あら、柔沢くん。これが夕食ですって。ふうん。そう。ずいぶん貧しい食生活ね。軽食としては、まあまあだったけど。やっぱり、男なんて生活能力のかけらもないろくでなしばかりだってことかしら。柔沢くんもそう思わない?」
「なああんたまでなんだってここにいやそのなんだええとだからそんな生温い視線で見るんじゃねえよってかお前ら俺になんか恨みでもあんのかよそうなのかそうなんだな?」



368名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 08:23:10 ID:dItAgdI/
円さんツンデレ!?(*´Д`)
369名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 18:45:51 ID:YONYw5Bj
GJw
370名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:09:37 ID:4Fmd0kmg
久々GJ
371名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 22:14:38 ID:APxptK77
GJ!和んだ
372名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 21:14:51 ID:0G/Sww6T
あーかわいいなぁみんな
GJだ
373名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 02:37:01 ID:LsNVG2oL
保守
374名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 09:57:48 ID:QuT1fiGw
>>355の画像が見れないじゃないか・・・
375名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 21:58:29 ID:UkISaSQa
紫…表向きの正妻
銀子…精神的な意味合いで本妻
夕乃…ムラムラしたときの性欲処理専門
環…セフレ
絶奈…政治的な肉体関係
切彦…浮気相手
散鶴…ロリ的性欲処理専門2号(1号は紫)
闇絵…性の伝道師
紅香…あれ…?酔っ払った勢いで…
弥生…あれ…?いつの間にか3P?
376名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 23:55:56 ID:sstYGwPx
環がそれっぽすぎるわww
つか夕乃さんカワイソス
377名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 21:46:56 ID:8/7vIQoE
早く紅のギャルゲ(ry
378名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 23:19:00 ID:oJLzHlPi
片山の世界って

主人公以外の男は敵ばかり・・・。
女性は何かしら好意を持つ味方ばかり。
379名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 00:49:37 ID:pCpPs9tf
まさしくハーレム
だから早く紅のギャ(ry
380名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 01:02:54 ID:hXEjfx3u
デレデレの銀子ってあったっけ?
381名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 02:13:28 ID:bHGR7eSj
真九郎がチンコ突っ込みながら尾てい骨あたりを優しく撫でてやるとデレデレに変身しますよ
382名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 03:09:40 ID:+CCyPZUD
神苦労は絶奈と切彦を手籠めにして裏社会を牛耳る、
というマルチエンディングがあればいいなあ、エロゲ紅
383名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 00:06:01 ID:vFKOZ3Ga
真「裏社会の治安維持のためにはいろんな女の子と寝なくちゃダメだと気付いたよ」
384名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 10:41:13 ID:/jTt/urq
>>381
なんかいやに具体的で噴いた。
385名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 16:02:29 ID:p6zCynE2
>>383
噴いた。
386名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 17:13:30 ID:w5MPjjgL
>>383
種馬ですね。わかります。
387名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 20:54:52 ID:vFKOZ3Ga
真「しっかりしゃぶれよ」
絶「は、はい、んん、じゅぽ、れろれろ・・・こ、こうですかご主人様」
真「違う、真九郎様だ」
絶「け、けどさっきはご主人様と呼べと・・・」
真「もう飽きた、これからは名前で呼ばせてあげるんだ、有り難く思うんだな」
絶「は、はい真九郎様、れる、ちゅぷ・・・」
切「し、真九郎様、わ、私は・・・」
神「君も後でたっぷり可愛がってあげるよ、楽しみにしててね」
切「は、はい、あっ、あふ・・・」
自分で自分を慰める切彦



タイトル『闇に堕ちた真九郎』
・・・何やってんだかな、俺
388名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:03:09 ID:hsPJDA2O
マジキチ
389名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:14:24 ID:t0JY5lem
神苦労鬼畜過ぎワロスww
390名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 01:05:05 ID:8GLhnZUl
>>381
一瞬ここがエロパロスレになったかと思った
391名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 01:09:15 ID:TgfPfS5W
>>390
お前は何を言っているんだ?
392名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 04:00:51 ID:1QtVuDYm
>>390
一瞬ここがエロパロスレではなかったかと思った
393名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 23:28:10 ID:9qa8laT8
>>387 程度ののネタでドキドキするとかどんだけ飢えてんだ俺ww

くやしい…でも(ry
394名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 23:58:34 ID:HMahSvzx
今日は土曜日で学校がなく、ジュウは昼過ぎまで寝ていた。ようやく重い瞼を開き、洗面所へ行こうとした時に電話が鳴った。相手は雪姫かとぼんやりとした頭で
 考え、受話器をとった。
「わたしだ。いないかと思ったが、おまえこんな時間に家にいるなんて退屈な奴だな」
 眠気が一気に消えうせる。電話の相手は紅香だった。向こうから電話がかかって来るなんて珍しいなと思いつつ、悪態をついてみる。
「てめえには関係ねーだろ。何か用かよ」
「ああ、そうだ。おまえに頼みごとがあってね」
 紅香の話をまとめると、ある10代半ば令嬢の誕生会に呼ばれたらしく、プレゼントを持っていこうとした。だが、何が良いのか分からないので
 同世代のジュウに助けを求めたというものだ。なぜ紅香がその子供の誕生会に参加するのか分からなかったが深くは尋ねなかった。紅香にも何かしら理由があるのだろう。
「はぁ?俺だってわかんねーし、そもそも俺が選んでいいのかよ」
「それなら問題ない。あの子はあいつからのプレゼント以外は何をもらっての同じだろう」
 やはり、あいつとは誰だとは聞かない。
「で、でもよ」
「何が良いかわからなければ、あの女、堕花雨でも連れて行けばいいだろう。物は今度、受け取りに行くから用意しておけよ」
 まだジュウが何か言おうとすると、紅香は「おまえは子供で、わたしが親だ。子は親の言うことを聞くものだろう?」と言って二人の会話は終わった。
「ったく」 
 少し前ならきっとイライラしていた。悪態をつきながらも紅香からの電話に喜んでいる自分に。だが今なら、そんな自分を以前よりは受け入れることができる。
 柔沢ジュウも変わったな。きっと、変わることができたのは、あいつらのおかげなんだろう。気がつけば紅香の頼みを叶えるためにはどうすればよいか考え始めている
 けれども結局ジュウ一人でどんなプレゼントが良いか考えてみても行き詰まってしまう。
「しゃーねーな」
 こんな時に頼れるのは雨を含め4人くらいしか思いつかない。

(円は誘ってもまず断られるだろ。雨は、、、相談なんかしたらその少女の情報を徹底的に調べ、贈り物に何が最適か調べてきそうだ。そこまでしてもらうほどの
 ことじゃないだろこれは。)
「となると雪姫か光か」
 今まで雪姫に世話になったお礼を返すついでに、贈り物を選んでもらうのも良いかと考え雪姫に電話をしてみるが繋がらない。


電波にはまって、こんなの悶々と書いてた時期があったよ。メモ帳にあって恥ずかしくなった、新刊出ないかな
395名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 00:30:12 ID:OiTtDxuj
なんというフェイント
396名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 01:04:19 ID:6SVqE6R/
>>383の真九郎が>>387の神苦労になってしまうわけか・・・
397名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 19:58:04 ID:8CO05p6E
ゼナのおっぱいをどうにかしたい
398名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 21:07:22 ID:sDu5iDxb
絶奈は処女か?
399名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 00:50:37 ID:aCuajUb5
真九郎「駄目だとわかっているのに・・・うあぁぁぁ〜〜〜俺の股間の戦鬼が止まらない!!」
400名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 05:43:39 ID:pQU7s2PU
>>398
いや、ネクタイおぱいの場合,新品または未使用品というべきではないかと
401名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 21:01:39 ID:zpVT4Cgy
>>400
絶奈を道具扱いすることはオレが許さんぜ!?
絶奈はれっきとした人間でありもちろんセックスもできるとwikiに書いてあるんだ
402名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 21:14:54 ID:Un04thql
普通に考えて性交機能も実証してる口ぶりだろ。
403名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 21:50:40 ID:UhBRRQG0
交換すれば新品に戻ります
404名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 00:27:32 ID:dPVoYP/N
>>402
案外オナニーしかしたことなかったりしてな
普通に考えれば誰もあんな化け物女とヤりたくはないだろうしな
405名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 05:13:26 ID:X/2e2XMv
>>404
あの目つき、あのきょぬ〜の良さがわからんとは・・・
406名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 12:17:45 ID:GI9YDVaw
普通に考えてヤリてぇだろ。夢にまで見たロボ子だぜ?!
407名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 22:34:19 ID:XzEKrZ0c
絶奈は自分をあそこまで追い詰めた真九郎のチンポが欲しくてしゃぶりたくてたまらないんだろうよ
408名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 19:53:56 ID:UpxO0Ro9
絶奈「くやしい・・・でも(ry」
409名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 21:37:34 ID:fvV374Le
切彦「私…処女です」
真九郎「…は?」
切彦「ですから…いきなりフェラチオというのはちょっと…どうかと」
真九郎「………………………………………」














・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




































切彦「ゆーあーないすがい」
410名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 22:57:35 ID:3Vo7dPin
電波アニメ化決定&銀子乳首祭り始まるよー!
411名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 04:14:17 ID:gEhlqAYv
電波アニメ化が釣りじゃ……ないだと?
412名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 08:40:25 ID:ETNuy/Q8
アニメ化ってマジか!?
どこ情報だそれ!!
413名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 13:49:27 ID:oSds1S/h
>>412
今月のSQ
414名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 13:49:57 ID:I6qxqmd0
>>412
SQ
415名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 18:17:38 ID:Xrmz7T52
アニメ?またぐちゃぐちゃになるまで原作レイプされるの?
416名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 19:08:07 ID:ZA2YUKvf
くっそアニメ♪くっそアニメ♪あ、それくっそアニメ♪くっそアニメ♪
417名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 00:21:30 ID:UlJkLgXc
スタッフ「原作より絶奈と切彦レイプしたい」
418名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 16:44:56 ID:vgiiqA6T
糞アニメスタッフ自重汁
419名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 22:07:51 ID:dErTlULn
慎銀って人気ねえなw
420名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 00:28:44 ID:xK3iO+SG
全裸晒して乳首解禁は有り難いがいまいちそそられんかったな・・・
421名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 21:57:03 ID:oKOFslyB
眼鏡貧乳の全裸になど興味なし
422名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 21:59:22 ID:D9dL1mfJ
貴様はあと100億光年ROMってなさい
423名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 22:49:10 ID:c4uGqRLd
光年が距離の単位である件
424名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 22:51:53 ID:w1mtiEhK
1000ならアニメ化が中止!
425名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 22:52:34 ID:w1mtiEhK
本スレに書くつもりが…誤爆
426名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 05:16:15 ID:mQ/I3DeJ
切彦のふとももと美乳と絶奈のけしからんネクタイオパイを早く漫画版で拝みたいぜ・・・
銀子?電波?ファファファ・・・何かな?それは
427名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 20:26:51 ID:DET8g+9P
銀子はパソコンが恋人だろ?ヒャヒャヒャ
428名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 21:31:49 ID:j6YE4jRy
電波より紅の続きを見たい。

アニメの話ね。
429名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 03:49:41 ID:1IDCH8My
>>428
 三           三三
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン       どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!!
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ 
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll


          oノ oノ
          |  |  三
 _,,..-―'"⌒"~⌒"~ ゙゙̄"'''ョ  ミ 
゙~,,,....-=-‐√"゙゙T"~ ̄Y"゙=ミ    |`----|
T  |   l,_,,/\ ,,/l  |
,.-r '"l\,,j  /  |/  L,,,/
,,/|,/\,/ _,|\_,i_,,,/ /
_V\ ,,/\,|  ,,∧,,|_/

430名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 19:19:54 ID:hPhWkF0Z
アニメよりも電波の続き書いてくれ
431名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 23:39:41 ID:BYn272nM
紅も電波も早く続き書いてくれ
432名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 07:26:22 ID:JhxxG4JK
>>1->>10
てすと
433名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 03:49:59 ID:WxOH+I2V
KIRIHIKOHAORENOYOME
434名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 07:01:18 ID:VS02sjoD
雪姫は頂いていきます
435名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 21:12:48 ID:yuOxl4UH
ならばオレは環さんを…
436名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 20:11:31 ID:aPZr48oO
闇絵さんに搾られてえ…
437名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 03:58:26 ID:4s91EL6x
>>90-200
テスト
438名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 11:22:08 ID:GRhZjvpQ
銀子の乳首ktkr!
439名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 23:17:33 ID:aO/LMZwI
もうみんな乳首晒せばいい
440名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 23:31:39 ID:Ymlga7L9
もっと気合い入れて描いてもらいたかった
441名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 03:54:57 ID:oOyXqoYz
小さい胸は気合い入れて描けないとよぉ!!!フヒヒヒヒヒ
442名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 23:54:14 ID:zea3jcRE
(`⌒´)
443名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 23:09:59 ID:/nyksp/R

虚ろな瞳が、窓から差し込む僅かな月明かりに反射して鈍く光っていた。
暗い部屋に一人の女が床に座っていた。その目は空虚に濁り僅かな感情さえも写すことはない。
女はただ無感情だった。
女はポケットに手を入れる。部屋に光るものがもう一つ増えた。それは銀色に鈍く光り、月明かりを反射して女の顔を照らす。
女は眼鏡をかけていた。レンズ越しに見える瞳は海の底より、夜の闇より深く暗かった。感情はやはり無い。
女は手首に、鈍色のものを押し当てる。
村上銀子はゆっくりと、そして強く剃刀を引いた。
バッ、と暗闇に真っ赤な花が咲いた。
赤い花が咲き狂う。部屋一杯にその紅の花びらを満たして。
「真九郎………」
銀子の顔に始めて感情の色が見えた。それは苦痛でも、もうすぐ訪れるであろう死の恐怖でも無かった。
それは安らぎ。
死へ。絶対の安息へ。
ようやく楽になれると。愛する人と同じ所へ行けると。
瞬間、真紅の花びらが一斉に散り落ちた。
銀子は自らの血液を一身に浴びる。
「しん…くろう………」
愛した人と同じ、紅に染まりながら銀子は目を閉じる。その目は永遠に開く事は無い。
血にまみれた銀色の刃を銀子は最期まで離すことは無かった。

444名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 08:40:43 ID:zF96rhnj
何故死なせたし
445名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 23:33:44 ID:8loRjJq2
死んだ…だと…?
446名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 02:34:19 ID:FY3zyE5H
絶奈、真九郎を夜這い。真九郎童貞喪失
 ↓
夕乃さん到着、ブチ切れて戦鬼化
 ↓
絶奈vs戦鬼化夕乃
 ↓
五月雨荘壊滅
 ↓
その隙に切彦もちゃっかり真九郎を頂く
447名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 03:47:16 ID:W6qsjUk8
近傍租界の夕乃さん本が素晴らしく良かった
448名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 23:45:06 ID:dU1xYcKZ
>>447
あの絵は好きになれんわ・・・
ヤマトそっくりの絵が描ける同人作家はいないものか・・・
449名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 23:16:02 ID:QY/HqMbv
ぶっちゃけあの絵では抜けない
多少脚色してないと
450名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 23:42:46 ID:X60xTrTu
アニメ絵銀子の同人なら見たなぁ
451名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 23:58:53 ID:QY/HqMbv
452名無しさん@ピンキー:2008/09/20(土) 03:15:29 ID:tLvZh2xN
もうホント全女キャラの乳首見せてくれヤマト
453名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 08:30:43 ID:p36emz58
>>449
なんか肉が付きすぎてて萎えた…
454名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 08:58:15 ID:FuFjMZer
抜けた俺は勝ち組。漫画版銀子は心置きなく嫁に貰ってくよ
455名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 09:39:22 ID:53zBHaJi
じゃあ次は夕乃さんの入浴シーンだな
456名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 23:13:38 ID:qIB4D9wF
ルーシー・メイに性欲感じるオレは異端か?
457名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 17:07:55 ID:FXbeb0xF
ネクパイに騎乗位で犯されていいのは俺だけ
458名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 23:36:30 ID:ediok2eW
絶奈を犯せるのは俺だけ
459名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 09:31:34 ID:obiaJ3zy
>>458
真九郎さん何を寝ぼけているんですか?
早く帰りますよ。
460名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 16:11:18 ID:XhwF9xTC
夕乃さんと絶奈たんと切彦たんの真九郎争奪戦マダー?
461名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 22:35:02 ID:PEEjZy/O
3人の共倒れを狙った銀子を紫が屠っている間に散鶴たんがさらっていくのですね
わかります
462名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 23:30:00 ID:UCfjBhD1
戦鬼化した夕乃さんの圧勝だろうjk
463名無しさん@ピンキー:2008/09/29(月) 02:59:13 ID:Thh1j8Oj
>>459
夕乃さん、絶奈とはもう深い仲なんです。ほっといて下さい。
464名無しさん@ピンキー:2008/09/30(火) 19:38:30 ID:LGkcsyYk
「・・・・・・紅くん。君、とってもステキ。最高よ(下半身的な意味合いで)」
「あんたは最低だ(下半身的な締まりが)」
「ぶっ壊してあげる(イカせまくるつもり)」
「やってみろ(イクつもりはないつもり)」

そして、長い夜を締め括る争い(ベッド上の)が、ようやく始まった。
465名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 21:54:28 ID:HElaAxcR
絶奈の締まりが最低とかマジ100億万年ROMってやがれ
466名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 23:14:07 ID:BKsat3xf
そこらへんも星噛製でばっちりですもんね
467名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 23:22:44 ID:zCL70W3/
絶奈ってメカニック系?それともバイオチック系?
DBでいうと19号、20号タイプか、17号、18号タイプか
468名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 14:41:17 ID:0wpoVH59
バイオ系サイボーグじゃね、なんとなくだけど
469名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 15:45:55 ID:QaNgI/91
昔から人体改造してたんだから
鉄と木とヒモだろ
470名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 18:00:29 ID:gbL4gtN7
技術ってのは日々進化するものだから今のサイボーグはそれこそかなり複雑で高性能なものじゃないか?
ナノテクノロジーとか色々使ってそうだ。確か星噛性の臓器は同じ大きさの宝石並みの価値、だったよな
471名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 02:32:50 ID:5NBp/Xpm
「ん…あ、あぁっ…く、紅くん…もっと…もっとわたしをめちゃくちゃにして!わたしを蹂躙して!」
「ああ、望みどおりめちゃくちゃにしてやるよ、このクソ女!!」

絶奈ドM説。異論は認める
472名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 23:25:15 ID:K1/mAxq7
ネクパイは普通にドMだろ
酒以上に自分を追い詰めてくれる存在(できれば男)を待ってんだ、多分
473名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 12:27:34 ID:++bY92d1
紫の知識が偏りすぎ。
474名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 23:00:07 ID:B+PymaMd
えーと、絶奈が新九郎刺し殺して、
夕乃さんが絶奈を刺し殺した後、絶奈の腹を切り開いて新九郎の赤ちゃんがいないことを確認して・・・
この後どうなるっけ
475名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 02:45:55 ID:3Rur8QRG
>>474
真九郎の生首抱いてヨットに乗って海へ出て、
「これからはずっと一緒ですね、真九郎さん」
だろ、確か
476名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 04:12:54 ID:E+cvw2Sa
ふたりの世界は今始まったばかり
----第1部完----

片山先生の次回作にご期待ください



だっけ?
477名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 04:15:00 ID:+qYhr2WI
すくーるでいず・・・
478名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 11:16:50 ID:QdaewblD
いやJOJOだろ
479名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 07:25:26 ID:aTxyz2+N
ダメだ・・・切彦たんカワイすぐる・・・
なんなんだ、このキャラは・・・
480名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 23:19:17 ID:LwkL0de4
処女だとな
481名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 00:00:02 ID:5lBulPVa
絶奈もSYOJOだとな…?
482名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 04:36:49 ID:syy8luWW
>>481
その場合は新品、または、未使用品
483名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 02:48:14 ID:rPMzp1TP
絶奈と夕乃さんはどっちが胸デカイんだ?漫画版夕乃さんの胸がかなり大きくなってるが・・・
そもそも紅で一番胸デカイのは誰なんだ・・・?
484名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 14:52:50 ID:upihbQOU
>>483
鉄腕かビッグフットあたりではないかと思われる
485名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:23:03 ID:OPaeMk+P
>>484
いや、確かに女キャラ限定とは言ってないけど…w
486名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 04:14:24 ID:NSheidjb
紅最巨乳女キャラは絶奈。異論は認めん
487名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 04:32:59 ID:t0TIwYjW
そりゃあ、まあ、いくらでも大きさを調節できるからなぁ

メロン並みでも、洗濯板でも、TPOに合わせられる

アタッチメント方式?
488名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 19:41:43 ID:7K2XiS6f
ああ、膜もアタッチメントできるなw
489名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 19:51:28 ID:JsbFN+ez
絶奈は貴様等のダッチワイフではないわ!!
490名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 22:54:47 ID:81the5iu
真九郎のオモチャだよな?
491名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 17:50:37 ID:TqcPlmaX
真九郎「絶奈は俺の嫁」
492名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 17:17:09 ID:9kXL3zW5
真九郎「切彦は俺の嫁」
493名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 23:04:24 ID:QlsyBcay
紫「真九郎はわたしの嫁だぞ!」

真九郎「あ、…あんッ」
494名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 23:17:02 ID:ElYcGFBi
真九郎「あばよ、紫、散鶴。俺のナニを受け入れられる体になってから出直してきな。さあ、行こうか、マイベストボディ」
切彦「…はい」
495名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 23:19:39 ID:4fG9RrSV
切彦かよw
496名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 00:22:10 ID:REkqjGC+
素朴な疑問なんだが、崩月の身体ってのは薬物に対しても頑丈だったりするのか?
497名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 01:43:59 ID:+z/UaVuT
種類によるかも
肉体形は効かないけど神経系は効くみたいな
神経は鍛えようがない気がする
498名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 07:08:14 ID:3eHiDagt
神経にもウェイトトレーニングさせとけばよかったんですね
499名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 19:41:25 ID:UyxGqTGp
切彦か・・・駅弁し放題じゃないか
夕乃さんと絶奈涙目w
500名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 07:19:18 ID:+q9AsO6Z
>>499
別に真九郎の筋力と体力なら夕乃さんや絶奈でも駅弁可能だろう
パイ乙たゆんたゆんでっせ
501名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 19:34:03 ID:0F2lTqRV
夕乃さんも絶奈も刃物切彦も言動はSだけどベッド上はMだろうな
きっとそうに違いない
502名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 23:08:18 ID:KvoTjAXV
斬島の血筋の子はみんなそんな感じがするんだが
ジュウ様に対する刃物雪姫とか見てるとそう思う
503名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 04:47:37 ID:MXeBBk1q
つか、片山作品の女キャラはみんな外面はSで夜はMじゃないのか?w
504名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 23:23:28 ID:7BSifr2e
ちーちゃんは外面はSではないような

現時点で女キャラと認識していいのかはわからんがw
505名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 00:54:39 ID:mYLAzgPl
真九郎「星噛絶奈と斬島切彦を改心させるには……俺があの二人を抱くしかない…!」


夕乃さん「……………………真九郎さん…?」
真九郎「…!!!」
506名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 02:15:50 ID:ES+YkZpM
悪宇商会を掌握するため絶奈たんを手籠めにする真苦労
507名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 05:26:49 ID:Fb/PCv3J
絶奈の部下A「絶奈さんは絶対ドSだよなー、話し方からキツイし」
絶奈の部下B「あーでも自分、絶奈様に一回いじめられたいです」
絶奈の部下A「お前、、、まあ分からんでもないが」

2人の会話を陰に隠れて聞いている、別の2人組
絶「やっぱ、そんなイメージなのね」
真「でも実際は結構、違うというか、ねえ?」
絶「それは紅くんだって、、、」
真「ああ、まあ、それは、、、ね」


バッシ、パァン!
絶「あ、あんッ!もっとよ、もっと叩いて!」
真「絶奈がまさか尻叩かれて悦ぶなんて。部下が知ったらどう思うんだろうな」
絶「ばれても構わないわ、だから欲しいの、真九カのが。もっといじめてぇ」
真「呼び捨てにしていいって言いましたか?罰として
  誰が何をどこに誰から欲しいかハッキリ言ってください」
パァァァン!!
絶「あん!はぁい、言います、ドMの絶奈に言うからくらさい」
真「まったく誰に対してもこうなんですか?」
絶「知ってるくせに真九カのいじわる。初めて犯された日からあなただけなのに」
パン、パァン!!
真「だから呼び捨てするなって、この雌豚がぁ」
絶「はぁん!もっと言って、もっと、もっと・・・・・・」


絶・真「これがばれたら生きていけない」
508名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 12:35:25 ID:7uM0efiH
>>507
オチの一言が秀逸。GJって言っていいですか。
509名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 19:13:09 ID:wtvHZeFT
GJw
510名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 00:07:42 ID:5jI6zmTp
コンだけネタがあるのになぜ!
誰も書かない!
511名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 03:13:03 ID:jQ1lVBau
シン「もうダメだ…これ以上君を抱けない…」
切彦「ちょっと待てよ、今…何て言った?おい真九郎!今何て言った!?『もうダメ!?』」
切彦「もうダメとか言ってる間はずっとダメなんだよ!」
切彦「考えろよ!もっと考えろよ!」
シン「もう絶奈のストーキングに耐えられない…もう打つ手が無い…」
切彦「無い事無い、無いなんて事は無い!どこかにあるはずだ、探そうぜ!」
シン「…絶奈をぶっ殺す…」
切彦「ほらあるじゃねえか! ほらみろ!あるじゃねえか!」
シン「ぶっ殺すんだ…」
切彦「そうだぶっ殺せ!」
シン「ぶっ殺すんだ!!!!」
切彦「もっと!」
シン「ぶっ殺す!!!!!!!!!…と思って挑んだら逆に犯されちゃった、おまけに妊娠したとかなんとか…」
切彦「はい死んだ!お前の命、今死んだ!」
512名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 04:41:50 ID:SezrU91C
>>511
こんな所に修造ネタがww
513名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 02:44:00 ID:GV2/sTaB
切彦たん…
514名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 19:14:46 ID:f0qY7sjC
切彦たんによく考えろとか言われたらオシマイでつw
515おいしいお水:2008/10/26(日) 03:29:19 ID:EApb8LVs
 十二月二十六日。土曜日。
 夕飯の献立は白菜鍋。加えて夕乃と銀子が持ち寄ってくれた料理が少々。
 それはあるいは一日遅れてのクリスマスパーティーだった。
「よーし、今夜は真九郎くんたちも飲め飲めー!」
「俺たちは未成年です」
「気にしない、気にしない、ここには通報する人誰もなんていないんだからさぁ」
「まあ、じゃあ今日くらいは…」
 二日前の出来事。十二月二十四日。クリスマスイブ。即ち『KILLING FLOOR』での死闘。上手く立ち回れたなんて微塵も思っていないが、結果として失わずに済んだものはいくらかあった。
 柔沢親子も、瀬川姉妹も、きっと今は安らかな時を過ごしていることだろう。そしてそれは、自分自身にも当てはまるかも知れないことだった。
 今鍋をつつきながら座卓を囲むのは、環に闇絵、夕乃や銀子、そして隣りにいる紫。また彼女たちと一緒に笑えることが真九郎にはたまらなく嬉しいことであった。そしてその喜びが、真九郎の気持ちをいくらか寛容にさせていたとも言える。
 普段なら絶対に食い下がらない真九郎だったが、今夜はぐらいはいいかもしれないとふと思った。
「よぉし、今夜は紫ちゃんも特別だぞぅ」
 などと言っている環の顔は赤く、彼女の周りには空いた缶ビールが十数本転がっていた。本人は既に出来上がっているようで、紫のコップに日本酒をつぐその手元も若干おぼつかない。
「環、これはなんだ?」
 コップに注がれた透明な液体を眺めながら紫が尋ねた。
「ん、お水だよ?」
「ただの水とは違うにおいがするのだが…」
「ちっちっち、ただのお水じゃないんだなぁ、これが。これはおいしいお水なのだよ、紫ちゃん」
「おぉ、そうなのか。ありがとう、環!」
「どういたしまして。あ、銀子ちゃんもどうぞー」
「いただきます」
 満たされたコップを流れるような動作であおる銀子を見て、紫もまたそれを真似てコップに口をつけた。ほんの少し口に含んだかどうかというところで、紫はコップを口から離し、顔を歪めた。
「ぅ、なんだこれは…。辛いし熱いし全然おいしくないぞッ!」
「あー、紫ちゃんにはちょっと早かったかなぁ…」
「どういう意味だ?」
「これはね、大人が飲むためのおいしいお水なんだよねぇ」
「そうなのか、銀子?」
 環の発言の根拠を自分のとなりで平気な顔をしている銀子に求めようとする。
 銀子自身適切な言葉が思い浮かばなかったのか、少し困ったような笑みで紫の頭を撫でた。
「んー、私も紫ちゃんぐらいの時は全然おいしいと思わなかったかな」
「……つまり、銀子は大人と同等の味覚をもっているのだな?」
「…そうね。紫ちゃんも大きくなったらきっとわかるようになるわ」
 一瞬問いの意図を図りかねた銀子であったが、なんであれそれを肯定したのがまずかった。
「なんだと。私だって子供じゃない。こんな水、簡単に飲めるんだからなッ!」
 勢いよくその場で立ち上がる紫。右手に掴んだコップの中身を睨むこと数秒、風呂上がりに牛乳を飲むような勢いでその液体を身体の中に流し込んでいく。
 子供は基本的に子供扱いされることを嫌う。中でも紫はその気が強い方だった。
 それをよく知っている真九郎はこの状況を憂いながらも、それ以上にこの賑やかな時間が楽しくて仕方がなく、本気で紫を止めるということをしなかった。
 それは周りも同様で、環のように紫をはやし立てるようなことはしなかったが、その光景を微笑ましいものとして黙認していた。
「よぉし環、もう一杯だ!」
516おいしいお水:2008/10/26(日) 03:32:45 ID:EApb8LVs
 強引に空けたコップを突き出す紫。流石にそれは止める環。酒に酔ったのかこの場の空気に酔ったのか、騒ぎ暴れる紫をなだめる銀子。
 そんな最中真九郎は肩に重みを感じる。その方を振り返ってみれば自分の左隣に座っている夕乃が自分にもたれかかっていた。
「えっと、…夕乃さん?」
「はい、なんでしょうか、真九郎さん」
「あ、いえ…あの…」
「……私、重たいですか?」
「いえ、決してそんなことは…」
「そうですか、それはよかったです」
 夕乃の満面の笑みに、引きつりながらも笑顔を返す。彼女の顔からやや視線をずらしてみれば、その手元には既に空になったコップが握られていた。
  いつの間にか彼女もまた環から酌を受けていたのだろう。その頬が若干紅く染まって見えるのは酒故か。
「くぉら、真九郎ッ、私の目の前で夕乃といちゃつくんじゃない!」
 真九郎と夕乃のやりとにに気付いた紫が叫ぶ。その場全員の視線が集中。もの凄くいやらしい笑みを見せる環。「おやおや」なんて言いながらも構わず酒を飲む闇絵。なんだかもの凄く冷たい視線を送ってくる銀子。
「……やらしい」
 やっぱり言われた。
「とにかく私の真九郎から離れろ!」
 吠える紫。
「…『私の』?いいですか、紫ちゃん。真九郎さんは八年もの間崩月の家に住まい、修行してきました。しかもその間ずっと私と時間を共有してきたのです。真九郎さんは既に崩月の人間であり、崩月の人間である真九郎さんは当主代行を務める私のものです」
 応じる夕乃。
 こういった場面で一歩も譲らないのは、子供相手に遠慮しない大人げなさか、相手を子供扱いせず対等に見る誠実さか。
 銀子はそれを前者ととり、我関せずと鍋をつつく。
「それが何だ、私と真九郎は相思相愛だぞ!」
 そう言えばそんなことを以前言われた気がする。なんてことを悠長に考えていられるのは真九郎自身も酔いが回ってきたからなのか。
 『おいしいお水』の力を借りて、それぞれが思い思いに騒ぎ立てる中、順調に夜は更けていった。

間。

 心地よい微睡みの中で、真九郎は水音を聞いた。続いて大きないびき。熱のこもった身体を風が通り抜ける。
 ゆっくりと目を開けば、徐々に脳が世界を認識し始めた。
 大きないびきは環のもの。そして水音は、台所から。よく聞けば水音に混じってがちゃがちゃと陶器やガラスがぶつかり合う音がする。
 それらの音を立てる主は、真九郎が一番古くから知る人物、即ち
「銀子…」
 村上銀子その人であった。
「ああ、目が覚めたの。そこの水、飲んでいいから」
 首だけをひねって、真九郎が目覚めたことを確かめると、銀子はまた視線を流し台へ戻した。そう言えば座卓の上がガスコンロを除いてキレイさっぱり片付いている。
 他に置かれているものと言えば、四つのコップ。それぞれいっぱいに透明な液体が注がれている。
 銀子の言葉に従うならそれは水であろう。言われてみれば酷く喉が渇いていた。四つのうちの一つを飲み干して、改めて銀子の後ろ姿を眺める。寝起きのせいか、アルコールのせいか、これら事実から現状を推理するには数秒を要した。
「あ、ごめん、銀子。俺も手伝うよ」
「いいわよ別に。この狭い流し台じゃ二人で並ぶなんて無理でしょう」
「でも…」
 立ち上がろうとするも、身体に抵抗があってそれが出来なかった。見れば左側では夕乃が真九郎の肩を、右側では紫が真九郎のあぐらをかいている足を枕代わりにして眠っていた。
 その背後ではカーテンがなびいているのが見える。恐らく銀子が換気のために玄関の扉と一緒に開けてくれたのだろう。
517おいしいお水:2008/10/26(日) 03:35:08 ID:EApb8LVs
「大丈夫よ、慣れてるから。あんたはそこで大人しく枕になってなさい」
 もし無理に立ち上がろうとすれば、恐らく二人を起こしてしまうことになるだろう。二人の寝顔は起こしてしまうのは申し訳がないぐらい安らかで、この場は銀子の言葉に甘えることにする。
 止まない水音。陶器とガラスがこすれる音。眠気はなかったが、目を閉じて、耳を澄ましてもう一度聞き入ってみた。環のいびきも含めて、不思議とそれらは心地よく真九郎の心に響いた。


 ああ、帰って来られたんだ。

 改めてそう思った。まだ体中痛むし、右腕の痺れは酷いし、お世辞にもよくやったなんて自分に言ってあげられないけれど、ここに戻ってこられたことは素直に喜ぶべき幸せの一つだと思う。
 銀子がいて夕乃がいて紫が笑っていて、五月雨荘の面々がいて、時々紅香が問題ごとをもってきて。
 それはとても優しい時間だ。
 何度も手放しそうになったけど、その度に誰かがここにつなぎ止めてくれた。感謝すべきことだ。
 こんな時間は長く続きはしないと思う傍ら、少しでも長くこんな時間が続いてくれればと、自分の中の片隅で願う自分がいた。
「なあ、闇絵さんは?」
 沈黙はむしろ心地よくもあったが、ふと気になったことをなんとなく口にしてみる。
「帰ったわよ。自分の部屋に、自分の足で」
「そっか…。あれ、今何時ぐらいなんだ?」
 真九郎の言葉に反応して銀子は視線を手元から横にずらした。洗い物をするために外した腕時計でも置いてあるのだろう。文字盤を忠実に読み上げる。
「11時27分16秒」
 目が覚めてからいくらか時間が経ったからか、今度の思考は先ほどよりも早かった。
「11時って、お前こんな時間に何やってるんだよ!?」
「皿洗い」
「いや、それはそうだけど…。そうだ、紫の迎えは?」
「9時過ぎに騎場さんが迎えに来たけど、真九郎も紫ちゃんも寝てますって言ったら明日の朝また来ますって」
「そっか…。じゃなくて、夕乃さん、起きてください。早く帰らないと冥理さんが心配しますよ」
 何とか動く右腕で軽く夕乃の肩を揺するが、何度か小さくうなるだけで全く起きる気配を見せない。
 そんなやりとりを繰り返していると、洗い物に一段落をつけた銀子が身につけているエプロンの裾で濡れた手をふきながら座卓に戻ってきた。どうやらガスコンロを片付けるつもりらしい。
「それも多分大丈夫」
「なんでわかるんだよ」
「あのバッグ」
 ガスコンロの汚れをキッチンペーパーで拭き取りながら銀子があごで指したのは、夕乃が料理と一緒にもってきたバッグだった。料理を手伝うためのエプロンを入れるためにもってきたものだと真九郎は思っていたが、銀子はそれを否定する。
「それもあったろうけど、エプロン一着入れるためにしては大きすぎると思わない?」
 言われてみれば確かにそうだ。あの大きさは手荷物を入れると言うよりむしろ、2,3泊する小旅行に使えそうなもの。それはつまり、
「どこまで本気かは知らないけど、そういうことを想定していたって言うことかしら。…やらしい」
 そういうこと、というのは、やはりそういうことなのだろうか。
「今の今まで崩月先輩の携帯は一度も鳴っていないし、あちらも了承済みなんじゃないの?」
 年頃の娘が年頃の男の部屋で夜を明かすなど普通の親であれば絶対に許しはしないだろうが、そこはあの法泉の娘である冥理だ。許すどころか推奨さえしたかもわからない。むしろ冥理の差し金か。
「布団の数は間に合ってるでしょ。泊めてあげなさいよ」
「俺は?」
「廊下」
 当然でしょ。とは口で言わず目で語る。
518おいしいお水:2008/10/26(日) 03:37:32 ID:EApb8LVs
「布団は後で敷くとして、とりあえずあんたは武藤さんを部屋に連れて行ってあげて」
 そう言う銀子はガスコンロをしまう代わりに、枕を二つ抱えて真九郎の横まできた。
 眠っている二人を真九郎からそっと剥がし、床に寝かせる直前に頭との間にそっと枕を挟んでやる。その姿はまるで保育園の保母さんそのものだった。
 思わず笑ってしまう真九郎を銀子は睨むが、それを受け流して、二人から解放された真九郎はやっと立ち上がる。座卓を挟んで反対側で大の字に寝転がっている環の元へ歩いて近づき、肩を揺すって声をかける。
「環さん、起きてください。寝るんなら自分の部屋でお願いします」
「んー、真九郎くんがお姫様抱っこして連れて行ってくれるなら考えてもいいかなぁ」
 言って、両手を空に突き出す環。唇をタコのように突き出しているのは何を意図しているのか。
 環の提案を一蹴し、真九郎は環の右腕だけを掴んで自分の首に巻かせる。
「ぶー」
「そういうことは彼氏にでも頼んでください」
「だから真九郎くんに頼んでるじゃなーい」
「はいはい、そういうのはいいですから」
 肩を組むようにして立ち上がらせ、環のおぼつかない足取りを支えながら6号室へ向かった。


「仲の宜しいことで」
「茶化すなよ」
 座卓で頬杖を突く銀子が冷ややかな視線で6号室から帰ってきた真九郎を出迎えた。
「で、お前はどうするんだ?」
「帰るわよ、もちろん。私は崩月先輩と違って泊まる用意はしてこなかったしね」
「こんな時間に?」
「そればっかりは待ったところでどうにもならないでしょう」
「外は寒いぞ?」
「冬だものね」
「なんでそんなに不機嫌そうなんだよ」
「何でだと思う?」
「…あー、とりあえず布団敷こうか。手伝ってくれよ」
「…敷き終わったら帰るわ」
「あぁ、わかったよ、ありがとな、銀子」
 真九郎には原因がよくわからない気まずい空気の中布団を敷き始める二人。
 銀子が紫を抱きかかえている間に真九郎が紫の分の布団を敷く。銀子に抱きかかえられても起きようとする素振りを見せない紫を銀子は優しい微笑みで見つめる。
 それだけでなんとはなしに、銀子は良い母親になるのだろうと真九郎は想像した。それが一体誰の妻で誰の子供を産むのかまでは考えもしなかったが。
 真九郎が夕乃を(お姫様抱っこで)抱きかかえている間に銀子(不機嫌な顔で)夕乃の分の布団を敷く。真九郎に(お姫様抱っこで)抱きかかえられても起きようとする素振りを見せない(むしろ幸せそうな顔をする)夕乃を真九郎は苦笑しながら見つめる。
「………。」
「なんだよ」
「……別に。じゃあ、私はこれで」
「送ってくよ」
「酔っぱらいが?」
「酔ってないって」
519おいしいお水:2008/10/26(日) 03:39:06 ID:EApb8LVs
「ふぅん…、まあ、一人で帰るよりはマシかしら、揉め事処理屋さん?」
「任せとけよ」
 心なしか銀子の表情がやわらかくなる。半開きの窓を閉めて施錠して、コートを羽織り、靴を履き、部屋を出て、後ろ手に扉を閉めようとしたところで、しまり掛けの扉の隙間から起き上がった紫の姿が見えた。
 放っておく訳にもいかなかったので、銀子に少し間ってもらう旨を伝え、部屋の中へと戻る。
「紫?」
「むぅ…、真九郎か?」
 眠ってしまった原因はアルコールにあったとしても、今頃の時間になればそんなものは関係なく7歳の少女にとって起きているのは困難であろう。
 何とか目を開こうと努力する様子が伺えるが、その実まぶたは半分も上がっていない。今の紫にはせいぜい真九郎の顔だけがおぼろげにしか見えていないだろう。
「ごめん、起こしちゃったな。喉乾いてるか?」
「うん」
「そうか」
 紫の返事を受けて、台所の乾燥棚からコップを一つ掴み、浄水を注ぐ。
 コップを片手に戻ってきた真九郎から手渡されたそれを紫はお礼を言って受け取ると、喉を鳴らしながらそれを飲み干した。
「明日の朝騎場さんが迎えに来るから、それまで休んでろ」
「わかった…」
「歯ブラシもパジャマもいつもの場所にしまってあるから、自分で出来るよな?」
「ああ、できる…」
 と言いながらもまぶたは完全に閉じていて、あごの先は胸元にくっついていた。多分このまま寝てしまうだろうと思いながらも、真九郎は紫の頭を撫でながら言った。
「偉いぞ、紫。俺はこれから銀子を家まで送ってくるからな」
「うむ、真九郎。目をつむれ。いつものだ」
「……こうか?」
 いつのもってなんだ?言葉の意図を掴めぬまま、けれども紫の言うとおりに目をつむる。衣擦れの音。両頬に小さな温かい感覚。恐らく紫の両手だろう。子供独特のぽかぽかな掌は、彼女がどれほど眠たいか主張していた。
 一体何をする気なのかと構えていたところで、真九郎の唇になにか柔らかい何かが触れた。

 それは、紫の唇だ。

「なっ、紫ッ?」
「ふふ…、いってらっしゃい、おやすみ、真九郎」
 いたずらが上手くいった子供のように、愛おしいものを見つめるように、微笑んで見せたその少女は次の瞬間にはもう眠りの中にあった。
 恐らくは今の行動自体寝ぼけてやってのけたものだろう。次に目覚めたときにはキレイさっぱり忘れてしまっているような、そんな意識と行動だ。
「…真九郎」
 そして、その一部始終を見ていた人の発言。
「銀子ッ、見てたのか!?」
「何を?」
 開けっ放しになっていた扉の型枠にもたれかかり、腕を組んだまま真九郎を見下ろすその表情は、先ほどにも増して険しかった。
「何って…」
「やらしい」
「いや、これは別に」
520おいしいお水:2008/10/26(日) 03:39:56 ID:EApb8LVs
「『いつも』そんなことしてるんだ」
「してない、してないって。それは紫が寝ぼけてやっただけで…」
 いつもは唇にではなく頬にだ、とは話が余計にこじれそうなので言わないでおくことにした。
「……。」
「………。」
「…………真九郎」
「はい、すみません」
「やっぱり私も泊まっていくわ」
「はい………はい?」
 それはあまりにも思いがけない言葉だった。勢いで答えてしまったが、今になってその意味が真九郎の頭の中を巡り始める。
「えっと、銀子?」
「何?」
「布団は二つしかないんだけど?」
「座布団ぐらいはあるでしょう?」
「冷えるぞ?」
「冬だからね」
「そんなんで寝たら風邪ひくって」
「寝なければいいのかしら?」
 言い合っている間にも銀子は機敏に動き、靴を脱いで再び部屋に上がり、壁際のまだ畳が見えているスペースに座布団を4つほど敷き詰めていく。
「真九郎」
「はいッ」
「ここに座りなさい」
 言って四つのうちの一番端の座布団を軽く叩く。言われるままにそこであぐらをかく。
「あぐらじゃ疲れるでしょ。足伸ばした方がいいわよ」
「はい…」
 一応は思い描いたとおりの現状になったのか、「よし」と一度頷いてから、靴下を脱ぎ、外した眼鏡を真九郎の足下に置いたかと思うと、着ていたコートを布団のように上からはおり、最後に銀子はそっと真九郎のモモの上に頭を乗せた。
 予想もしなかった銀子の行動に、あわてふためく真九郎。それをうざったそうに銀子が見る。
「何か不満?」
「いや、別に…」
「紫ちゃんや崩月先輩は泊めても私は泊めたくない?」
「そんなこと言ってないだろ」
「どうだか」
 真九郎に背を向けるように寝返りを打った。真九郎からは銀子の横顔が見えるが、銀子の視界に真九郎はもう映っていないだろう。それはあるいは、もう話をする気はないという意思表示なのかもしれない。
「なんだよそれ」
 目は開いているから、眠っているわけではない。かといって返事をする気もないらしい。
 仕方なく銀子から視線を外し、自分がもたれているのと反対側の壁を眺めながら考えるのは明日のこと。
 明日は日曜日。そうでなくとも冬休みなわけだから学校はない。とりあえず起きたら四人分の朝食を作って、みんなで食べて、紫を見送り、銀子と夕乃の予定を聞いてそれに従い可能ならばそれぞれの自宅へ送り届ける。
 銀子の家なら銀正に、夕乃の家なら冥理になにかしら冷やかしの言葉をかけられることは必至だろうが、そこは甘んじて受けよう。
 今回の件に関しては環の暴走を受容してしまった自分にも責任があるのだから。
 いや、そもそも未成年の俺たちに、それどころか真っ先に紫に酒を飲ませようとした環が全ての元凶じゃないのか。いや、そうだ。全部環が悪い。よし、明日起きてきたらとりあえず絞めよう。
521おいしいお水:2008/10/26(日) 03:42:02 ID:EApb8LVs
「…ねぇ」
「…あ、あぁ、どうかした?」
 てっきりもう声をかける気はないものと思っていたが、しかし銀子は再び真九郎と会話をする気になったようだった。回転させていた思考を放り投げて銀子の言葉に応じる。
「志具原理津を調べてくれって言った日の次の日。あんたなんて言ったか覚えてる?」
 それは確かゲームを称した《ギロチン》こと斬島切彦の行動を阻止するために病院に直接乗り込んだ日のことだ。あの時は確か、リン・チェンシンに電話を没収される前に一度だけ電話をかけてもいいと言われ、銀子に電話をかけた。そして、
「しばらく学校を休む」
「それもあるけど、それじゃない」
 確かその後に言ったのは…
「今度ノート貸してくれ」
「その次」
 その後は、確か軽い冗談でも言ってやろうとして、そうだ…。
「『銀子、あのさ』」
「………。」
 その沈黙は続けろという意味なのか。
「『愛してる』」
 瞬間、銀子の頬が一気に紅くなった気がした。
「じゃ、じゃあ、瀬川早紀を調べてくれって言っていたときのことは?」
 珍しく歯切れの悪い銀子の口調を疑問に思いながらも、真九郎は思考を巡らした。こちらの方はより最近のことだからよく覚えている。
「仕事を頼みたいけど手持ちがない。俺に投資してくれ」
「そう、それで?」
「『キスしてもいいか?』」
 今度はモモを擦り合わせるように足をもぞもぞと動かす。一体銀子は何を意図してこんなことをさせているのか真九郎には全くわからなかった。
 そしてその銀子といえば上になっている自由な方の手の甲を自分の口に押しつけて何かを堪えているようであったが、それもしばらく経ってから、意を決したようにもう一度寝返りを打って真九郎と視線を合わせた。
 当然、真九郎には現状が全く理解できていない。
「…真九郎」
「え、…何?」
 言うやいなや、銀子は真九郎よりの腕を彼の首に絡ませ、自分に引き寄せる。予期せぬことにされるがままに頭を下げる真九郎に向かって銀子自身も身体を浮かせる。
 そうなれば必然的に二人の頭は空間のどこかでぶつかるだろう。事実そうなった。銀子と真九郎の唇が、ある空間の一点で接触した。
「ん…」
 それは触れるだけであったが、それは間違いなく、
「キス」
「…え?」
「したかったんでしょ?」
 真九郎と目を合わせないように、そっぽを向きながら銀子はそう言った。
 そうだ。確かに自分は銀子に向かって言った。『キスしてもいいか』と。
 でもそれは冗談のつもりで言ったことであって、銀子もまたそれを理解していたからこそ冷静にそれを受け流した。少なくとも真九郎はそういうやりとりであったと思っていた。
「…なぁ、銀子」
「………何よ」
 しかし銀子はそれを実行した。それはつまり、彼女は、銀子は…
「お前、酔ってるのか?」
 今夜の鍋パーティーの後片付けや、騎場への対応、寝床の準備まで完璧にこなしてくれた彼女であったが、やはり彼女の身体にも少なからず酒が回っていたのかも知れない。気丈に振る舞ってはいたが、本当はもの凄くだるかったのかも知れない。
 それなら歩いて家に帰るなど相当つらいものとなっただろう。そんなことにも気づけなかったというのか、紅真九郎は。
「ごめんな、銀子。そんなことにも気づいてあげられなくて…」
 何が幼なじみか。何が一番古くから知る人物か。こんなことさえもわかってあげられずに紅真九郎は何を気取っているというのか。
「…………………。」
「辛いんなら眠っていいぞ。朝飯の用意は俺に任せてくれていいからさ」
「……………………………………。」
「ん、どうかしたのか?」
「…別に。酔ってるのよ。おやすみ、真九郎」
「お、おい…」
 3度目の寝返りでもう一度真九郎に背を向けて、今度はちゃんと目を閉じた。それから何度か真九郎は銀子に声をかけたが、彼女がそれに応答することはなかった。
「なんなんだよ、一体…」
 訳がわからないといった調子でシミだらけの天井を眺める。それから部屋を見渡してみる。電気はつけっぱなし。もうこれは諦めよう。
 夕乃は銀子同様真九郎に背を向けて眠っていた。紫は銀子と向き合うように、夕乃とはお互いに背を向けて眠っていた。恐らく銀子も眠っている。
 明日の朝、まともに立てるかなぁ…。
 こんな体勢で一晩明かせば、間違いなく足は痺れに痺れていることだろう。まあそれでも、銀子が気持ちよく眠れるというのならそれもいいだろう。
 そう考えて、真九郎もまた目を閉じた。最後に本当に今年はいろんなことがある一年だったよな、と思いを馳せて。
522おいしいお水:2008/10/26(日) 03:43:40 ID:EApb8LVs
 もちろんそれは早過ぎた。
 紅真九郎が自分の一年を振り返るには、まだ早過ぎた。
 あと5日も残っているのに、そんなことをするべきではなかったのだ。
 大きな試練というものは、得てして油断した頃にやってくる。
 それはちょうど、恋愛ドラマの最終回に、一番の修羅場が待っているように。


「そ、そんな…村上さんどころか、紫ちゃんまで…真九郎さんと、キ、キキ、キスを…ッ。う、うふ、うふふふふ………」
523おいしいお水:2008/10/26(日) 03:46:50 ID:EApb8LVs
以上です
当初は真九郎と銀子と夕乃の3Pのはずだったのにいつの間にかこんな終わり方に…
続き(エロ)があるなら多分夕乃×真九郎になると思います
銀子×真九郎は他の誰かに任せた
524名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 11:30:17 ID:55KX91v6
GJ、エロにも期待してる
525名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 16:33:00 ID:UeU6cG8+
GJです。
そして真九郎、とりあえず一発殴らせろ。
526名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 20:55:28 ID:xgh0onFf
GJすぎる
527名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 23:56:36 ID:otYqcDh6
突然こんなGJな投下がくるなんて…
続きも見たいねぇ
528名無しさん@ピンキー:2008/10/27(月) 20:07:30 ID:1Jy/DAo3
エロい続きが読みたいねぇ
529名無しさん@ピンキー:2008/10/27(月) 20:46:15 ID:EhVAWXw+
GJ。ほんと突然投下されたな。いや、嬉しくて仕方がないが。
しかし、真九郎。お前、あれだわ。ほんと。あれだよちくしょおおおおおおおおお!
530名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 03:22:15 ID:vMydsTPq
ただ座してエロを待つのみ…
531名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 08:17:42 ID:rIiXJCZd
夕乃さんの逆襲を全裸で正座しながら待ってるぜ!
532名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 04:00:55 ID:zSrmR+S+
エロ期待
533名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 04:38:38 ID:giN/e/ix
        ____
        /     \    
     /   ⌒  ⌒ \   真苦労氏なねぇかなぁ〜
   /    (●)  (●) \     
    |   、" ゙)(__人__)"  )    ___________
   \      。` ⌒゚:j´ ,/ j゙~~| | |             |
__/          \  |__| | |             |
| | /   ,              \n||  | |             |
| | /   /         r.  ( こ) | |             |
| | | ⌒ ーnnn        |\ (⊆ソ .|_|___________|
 ̄ \__、("二) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l二二l二二  _|_|__|_

534名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 06:22:52 ID:VXJ5JR7b
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)    だまれ ・・・
. |     (__人__)____
  |     ` ⌒/     \
.  |       /( 卍)  (卍)\
.  ヽ     /  ⌒(n_人__)⌒ \  ウッ!
   ヽ   |、    (  ヨ    |
   /    `ー─−  厂   /
   |   、 _   __,,/,     \ ドドドドドドドドドドドドドド
    |    /   ̄   i;;三三ラ´ |
    |    |   |    ・i;j:   |  |
535名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 17:03:21 ID:u+M/XK5a
個人的に真紅郎×切彦が至高なんだな、これが
536名無しさん@ピンキー:2008/11/04(火) 19:44:37 ID:79Cm/eOH
真苦労の絶奈陵辱END以外ありえない
537名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 03:59:15 ID:Jf6zs1GK
age
538名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 10:04:47 ID:gAa/5jEY
相思相愛な紫だろ
小学校高学年紫とか
中学生紫とか
高校生紫とか
539名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 20:07:45 ID:Sle9KxJO
>>538おいおい、新妻紫が抜けてるぞ?
540名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 22:25:51 ID:gAa/5jEY
小学校高学年幼な妻紫とか
中学生新妻紫とか
高校生押しかけ新妻紫とか
541名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 02:35:37 ID:B8hhnat9
小学生高学年のちっこいお尻の丸見えな裸エプロンもいい
中学校になって恥じらいを覚えてブルマだけつけた裸エプもいい

でも高校生になってわざとレースでできたエプロンを着けて真苦労を誘惑してみせる紫もまたたまらない良さがある
542名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 07:31:33 ID:6UyxjzCB
永遠のツルぺた幼女に興味無し
543名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:49:57 ID:QWMnu4wE
電波の手書きイラスト書いたら載せてみてもいいですか??
544名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:52:19 ID:Vlfqlo6X
>>543
角煮行け
545名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:54:06 ID:uAfVbnhN
次は「角煮ってなんですか??」が来るに10ガバス
546名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 01:04:21 ID:QWMnu4wE
>>543だけど、なんとなく書いてみたくなったって感じだからかなり絵がヘンになってしまうかもないと思うけどおおめに見てください
547名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 19:49:26 ID:HIN5028E
548名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 04:32:46 ID:cqUz+u8R
ロケットおっぱい絶奈
549名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 03:38:39 ID:oaQ85SfM
唐突だが

プールに行くとして

紫は可愛い感じのひらひらスカートつき幼児水着
ここは鉄板だろう
環さんあたりは無駄ビキニ
闇絵さんは長袖長ズボンの大正デモクラシー的水着
まあこれもいい

夕乃さんは武器を活かせるマイクロビキニにパレオで谷間とか真苦労にガン見させちゃう
「見たいですか?」とかいってパレオを外してローライズ気味のボトムを見せて真苦労の顔色の変化を楽しむ

でもってなぜかいる銀子はスク水でどうだろう
「村上」って胸に大きく書かれた水着で「・・・やらしい」とか言ってる感じ
550名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:19:34 ID:h4DhKuM5
銀子なら競泳水着とかアリだと思うんだが
551名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 21:36:39 ID:XIC6LcY7
環が真九朗にもっこりぱんつ(めっさ際どい)を無理矢理穿かせて…
552名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 23:53:28 ID:7xgdJqi6
>>536
おいおい絶奈の新苦労凌辱エンドの間違いじゃないか?な俺ドM
553名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 01:40:42 ID:pqAKymQ+
切彦たんにスク水着させてえ…
554名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 03:44:41 ID:iE6iJ8pK
水着と聞いて
完全尻丸見えな紐ブラジル水着を着て
真九郎に迫る環とか想像した
555名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 07:41:49 ID:J8CyUYKk
弥生さんは黒パレオだな
てか水着の話題をするには寒すぎる
556名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 08:30:21 ID:jb39xJHi
水着姿なんて公の海やプールで晒せない絶奈たん涙目

切彦「小さいけど、あります」
ルーシー「私、脱いだらスゴイんですよ?」



絶奈たん涙目
557名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 10:23:37 ID:WL09eTR7
そこでボディペイントですよ
558名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 23:55:38 ID:6wr8IuoP
ルーシーを全裸に剥いて貪欲なセックルがしてえ・・・

闇絵さんでも可
559名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 02:46:20 ID:IaZuVUHT
闇絵さんは俺の嫁
560名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 16:35:24 ID:eMOKTDV4
絶奈
身長:162
体重:52
B:99
W:55
H:88
特記:処女。彼氏居ない暦=年齢、というか友達らしい友達も居ない。内心劣等感。しかしちょうどいいところに真九郎という男が…

切彦
身長:151
体重:43
B:62
W:48
H:59
特記:処女。彼氏居ない暦=年齢、友達もほぼ皆無。しかし真九郎の手により異性によるπタッチは済ませた。内心安堵感
561名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 23:14:18 ID:AOTGFOrC
切彦は真九郎さえその気なら初対面でいきなりセクロスも可能そうな感じだったしなw
562名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 00:05:19 ID:xg6dZCdT
絶奈で99なら
夕乃さんどんだけ!
563名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 08:46:40 ID:IkJ0Mx3I
>>560
機械式人間がそんなに軽いわけが……。
ああ、単位がtですね、わかりま
564名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 13:40:01 ID:TWU1v8RA
http://mai-net.ath.cx/main1.html
投稿掲示板のテスト版に紅二次創作あり
565名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 14:06:15 ID:ieEOmYUN
場所が理想郷の時点で地雷臭がプンプンするのは俺だけだろうか?
566名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 16:11:22 ID:a/ov95dv
宣伝乙と言わざるを得ない
567名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 16:26:18 ID:lzr88bpi
>>560
絶奈のスリーサイズがふじこちゃ
568名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 16:34:15 ID:bs2gRtuW
>>565
しかもテスト板だからな。
なんか感想に乗せられて長編にしたりしたらgdgdになりそうだ。
569名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 19:28:02 ID:23wcUV+d
>>562
バストサイズ
絶奈たん>|超えられない壁|>夕乃さん<|美乳の極み|<切彦たん
570名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 13:11:35 ID:lLcEXjBk
>>569
夕乃さん「^^」
571名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 08:08:27 ID:5q3p3imn
職人さんいなくなったなあ……。
572名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 17:42:50 ID:elDfKCUI
だって妄想劇場かヤンデレしか書けない
ギャグとかほのぼの純愛が書きたい
573名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 13:27:26 ID:8q5JZZTw
>>572
ほのぼの純愛…こんな感じ?

━━━━━━━━

「ジュウ様。開けて下さいジュウ様。いらっしゃることはわかっています。
休日をただ寝て過ごす事を勿体無いと感じていらっしゃいますね?
ジュウ様はシャイなお方ですから、返事を躊躇っていらっしゃるだけでしょう?照れ屋なジュウ様も素敵です…
安心して下さいジュウ様。ジュウ様がお出かけになるまで、私はずっと、ずっとここにいますからね…」

━━━━━━━━

「ジュウ様。今日はお弁当をつくってきました。一品一品に深い念をこめております…
さぁ、遠慮なさらずに。躊躇う事はないのですよ。ジュウ様。
…私の髪から爪の先に至るまで、全てはジュウ様の所有物なんですから…」
574名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 22:42:49 ID:+b2Ci2yC
ほのぼのとも純愛とも微妙に違う気がするんだがw

個人的には妄想劇場でもいいから読みたい
575名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 00:37:11 ID:0Dagenb6
565で紹介されてた理想郷のやつ、悪くないな。
じゅうぶん読めるレベル。幼女スキーには物足りないかもしれんが
576名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 22:05:41 ID:+gNBfGyq
過疎りすぎだろ…
577名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:20:07 ID:3DBEZLOX
電波を受信した。

「おー、マジックショーか。珍しいな。」

「柔沢くん!ちょっと見ようよ」

「ハーイ、ではそこのお嬢さん、少し手伝ってもらえませんか?」

「うわ!指名きたよ指名!」

「早く行ってこいよ雪姫」

「ではお嬢さん、このナイフであの林檎を刺して見て下さい」

「・・・ふん、まさかこんな事をさせられるなんてな。
 ・・・なかなか洒落たナイフだな。刃は悪そうだが」

指先の動きだけで真っ二つになる林檎。

「(あれ・・・?あのナイフあんなに切れ味よかったかな)ハーイ、では次に私を刺してみて下さい!なーに、遠慮せずにぶすりとどうぞ!」

「なる程、マジックだったな。じゃあここで一つマジックの仕込みが勝か斬島の実力が勝か試してみようか。仮に死んでも事故死だろう?」
578名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 13:16:28 ID:5gKatbUG
そこでジュウがマジックナイフを取り上げてふにゃっとする雪姫が見られる訳ですね
579名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 21:03:56 ID:3DBEZLOX
なんとなく続き

ジュウが止める間もなく斬りつける雪姫

「う・・・ど、どうですか?ナイフで斬られたはずですが私は全く大丈夫です。お嬢さん、お手伝いありがとう(やべー一瞬本当に殺されたかと思った)」

「どういたしましてー」
「・・・一瞬本当に斬ったのかと思ったぜ。いくらお前が刃物に強いからってマジックで使うようなナイフじゃ平気だよな」

「んー、本当に斬ったんだけどねー。さーて傷口が完全に開くまでにあの人斬られたことに気がつくかなー」
580名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 22:17:43 ID:Ezn0hFSz
やあ、俺真九郎。今切彦ちゃんにフェラしてもらってるんだ
581名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 23:26:23 ID:6nJYAUPc
>>580
崩月の戦鬼が向かったみたいだが生きてるか?
582名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 23:39:00 ID:ZlTxGqJf
>>581
いや、どうやら先に星噛製陸戦壱式百四号が現場に向かったようだ・・・!
583名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 04:38:16 ID:MaRoCvy4
絶奈たんと夕乃さんのおっぱい対決ですね、わかります
最初は絶奈たんが圧倒的かと思ってたが、最近の夕乃さんの胸の成長速度は異常
漫画の恩恵か…
584名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 05:01:38 ID:cfqAgXo9
つまり銀子はオレの嫁ということだな
585名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 08:49:05 ID:8XHkSrzL
朝起きたら真っ白なネグリジェに包まれた闇絵さんが隣で寝てたのでおはようございます
586名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 08:56:42 ID:AQ82fkH6
>>581
戦鬼ってまさか、法泉じゃねーよな?


(真九朗はワシの嫁…。一つの角を分け合った仲なんじゃあ!)
587名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 16:43:24 ID:yV6serDd
アッー!















なわきゃねーよ













切彦たん切彦たん切彦たん切彦たん切彦たん切彦たんハアハア
588名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 19:38:55 ID:RHq4OXly
刃物を持つと性格変わる斬島一族だが切彦ちゃんが深紅朗のエクスカリバーを触ったらどうなるのか
589名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:01:06 ID:DFg9SQft
>>588
発情してしゃぶりついちゃいます
590名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 19:53:42 ID:y6GQKD4/
切彦「すごく・・・熱くて・・・固くて・・・大きいです」
591名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 20:33:21 ID:8Zlfnlk0
刃物じゃねーし、どーもならんだろ。
592名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 04:00:06 ID:taOY81Dc
真九郎「重要なのは頭の中にあるイメージを具現化する妄想力なんだよ」
593名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 18:46:40 ID:AWwIocSG
環さんと闇絵さんが寂しそうなので今から愛でようと思います
594名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 23:17:10 ID:IrjiudXR
法泉はきっと戦鬼化したらギルティギアのクリフのようになるに違いない。
関係ないけど小ネタ

「真九朗、もめ事処理屋としての力を私にかしてほしい!」

「どうしたんだ急に」

「私のまわりにある、ちじょうのもつれとやらを解決してくれ!環がいうにはこのままでは私は嫉妬に身を焦がした奴に殺され、にじかんさすぺんすの最初の犠牲者となってしまうらしい!
ところで、ちじょうのもつれ、とにじかんサスペンスとはなんだ?」

「もう寝ろ」
595名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 03:15:09 ID:jyZeeJ7t
絶奈にオレンジジュースとグレープジュースをたっぷり飲ませます

乳を搾るとあら不思議!新鮮なミックスジュースが!!

















はい、変態ですね、スイマセン
596名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 12:44:04 ID:OOlTu+ad
とうとう電波のアニメ化がはじまったか…
製作過程を見た限り紅のアニメ画がどうしてもダメだった俺にも大丈夫そうだ
597名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 23:34:09 ID:AAsWMSyo
カットが…すごく…猟奇的です…
598名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 23:45:53 ID:XRmjb8kr
夕乃さん「ここを通りたければ…私を抱いてからにしなさい!」
599名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 00:51:51 ID:aUZZOJ1l
真九朗「よろしいならば性行だ」
600名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 20:22:09 ID:QBDrwOOA
絶奈「させないわよ!」
601名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:42:47 ID:+VOtvLGM
切彦「俺を忘れんなよ!」
602名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 00:14:17 ID:BFiSzfmC
裏十三家特盛パフェの出来上がりじゃーい!
603名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 22:31:05 ID:p6YEdjob
紅香さんが陵辱される小説まだー?
604名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 02:27:48 ID:SCl8eMJV
>>603
そんな命知らず・・・いるのか?
605名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 19:04:01 ID:7KA3Iokk
真九郎が絶奈を強姦→和姦が見たいな
切彦でもいいけど
606名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 23:24:50 ID:KWyFeWKH
真九郎が無理やり襲う絵が想像できないんだよなw
逆はまだ想像できなくもない・・・か?
607名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 02:59:26 ID:ZBafEA34
刃物切彦が真九郎を罵りながら足コキするのは容易に想像できる
608名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 19:19:53 ID:fyF3UTT7
環さんが真九郎にフェラするのは容易に想像できる
609名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 11:33:41 ID:gTabCmE9
紫が真九郎に逆レイプするのは容易に想像できる。
610名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 23:45:54 ID:yTTbsddw
夕乃が真九郎を誘惑するもフラグぼっきり逝かれるのは容易に想z
《ああっ、>609がやられた!》
611名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 23:48:50 ID:yTTbsddw
何の罪も無い>609を生贄に捧げてしまった
腹掻っ捌いてお詫びでござる

        ∧,,∧   
       (-ω-´) 
    ━0ニフx と)  
       (ノノハ_l_l) 
612名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 01:03:43 ID:dpQyfbad
>>610-611
スレに帰投しろ、ヨーヘー
613名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 03:43:57 ID:hKEdIzYy
寝技でも当然のごとく真九郎に勝ってしまう夕乃さんが

たわわな胸をわざと真九郎の顔に押し付けてみたり
真九郎の耳朶にくすぐったく甘い囁きをしてみたり
思わず反応しちゃった真九郎の股間の硬いアレをわざと触ってみたり


真九郎の辛抱の限界までいじめちゃうのは当然のことであり
614名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 12:21:40 ID:0h9SnhsH
今すぐそのネタでSSを書く作業にもどるんだ。

っていうか523はまだ?ずっと待ってるのに。
615名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 13:34:23 ID:15yxMWEB
>>611
さあ、カティアさんを夕乃さん化する作業に戻ろうぜ

[非常口] λ... λ...
616名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 02:57:49 ID:Lug4k6Bo
やあ、俺真九郎。今絶奈さんにパイずりフェラしてもらってるんだ
617名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 18:50:02 ID:FTpr0K62
>>616
お前チンコ圧壊されて鬱血してるけど大丈夫か?
618名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 23:34:52 ID:HuDEMH60
絶奈のおっぱいが硬いのか
手で締めつけようとする力が強すぎるのかどっちだろう
619名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 18:53:06 ID:Z8dYNf3g
乳圧が強すぎるんだろう
620名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 02:45:50 ID:PE5PY4Xz
今、ブチって何かが千切れる音が聞こえたような。
621名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 16:46:43 ID:uxBJ2bMm
まさか比喩ではなく物理的にちんこもぐ乳が存在しようとは
622名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 21:57:40 ID:TzelVk9q
紅とうみねこのせいですっかり熟女フェチになっちまったぜ
闇絵さんカワイイよ闇絵さん
623名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 22:02:00 ID:hW9FWZY5
闇絵さんが熟女って……。

悪女なら分かりますけど。
624名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 22:19:34 ID:xDrp4X6w
 そこには何の音もなく、あるのは澄んだ空気だけ。
 崩月の道場である。
 今、そこに踏み入る二人の影があった。
 「夕乃さん、俺、何かした?」
 「いいえ?何も」
 何もしていない、ということが『しでかした』のだと気づけない真九郎には分からなかった。
 夕乃が、並々ならぬ決意でここにいるということに。
 
 真九郎は夕乃とクリスマス・イヴに夕食の予定を立てた。夕乃は喜んだ。とても喜んだ。
 しかしその夕食は五月雨荘で鍋。しかも五月雨荘の住民プラス銀子だった。
 夕乃はショックだった。
 二人っきりのディナーじゃなくて、仲のいい知り合いの一人でしかないパーティーだったことに。
 それでも夕乃は思った。思い込もうとした。真九郎さんと一緒に過ごせるなら・・・と。
 なのに真九郎は、皆が酔いつぶれた後、銀子といちゃつきだしたのだ。
 (真九郎さんの膝枕に飽き足らず、く、く、唇まで・・・)
 夕乃は思った。未だ真九郎とキスしていないのは、自分だけだと。
 このままでは、自分は『幼馴染のお姉さん』から抜け出せない、と。

 そんな夕乃が行動を起こしたのは一月一日、崩月の家に挨拶にきた真九郎を捕まえて、道場に引っ張ってきた。
 今までに何度もこうやって呼び出された真九郎は、この後何が起こるかを知っている。
 組み手という名の、私刑だ。
 きっと、新年そうそう浮かれていた自分に怒ったのだろうな、と半ば諦念と共に考えていた真九郎とは対照的に、夕乃は真剣だった。
 というか、緊張していた。
 (こんなことして、もし真九郎さんに嫌われたら・・・)
 だがもう道場に入ってしまっている。それに真九郎は既に軽くストレッチも始めてしまった。
 今更何もしない訳にはいかない。それに自分は現状に耐えられないからここにいるのだ。
 あとはもう、進むだけ。
 「真九郎さん?」
 「は、はい」
 「思う存分、打ってきてください」
 夕乃は思う。
 (これで真九郎さんが突っ込んできてくれれば、こちらの勝ちです)
625名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 22:22:13 ID:xDrp4X6w
 「思う存分、打ってきて下さい」
 真九郎は焦った。今回は本気だと。
 こちらに全力を要求するということは、あちらが全力を出したいということだ。
 つまり、格下の自分はもはや為すすべもない。ならばあとは遅いか早いかだ。
 精一杯しごかれよう。真九郎は、床板を踏みしめ、夕乃へと跳んだ。

 (来た・・・!)
 こちらの思い通りに真九郎は真正面から向かってきた。
 真九郎の右手が上がる。こちらの顔を狙った掌底だ。
 夕乃は腰を低く落とし、重心を前に傾ける。
 至近距離でのタックルを成功させるのは、足腰の瞬発力ではない。
 重力を利用した重心移動と、それを可能とする関節の柔らかさだ。
 真九郎の掌底は夕乃の頭上を空振り、夕乃は腰に組みつこうとする。
 だがそれは真九郎も読んでいた。奥足である右膝を振り上げ、カウンターを狙う。
 しかし膝は空を切る。
 (もっと低く・・・)
 夕乃の顔は真九郎の膝と同じ高さにあった。当然、振り上げる膝が当たるはずがない。
 しかも、夕乃は真九郎に向かって右、左足を取りに行っていたため、左足が邪魔で夕乃を狙えないのだ。
 結果として真九郎の膝は空振り、全体重を支えた左足を夕乃は掴んだ。

 真九郎にわかったのは、膝蹴りを空振ってしまったことと、自分が今床に倒れているということだけだった。
 反射的に自分の状況を確かめる真九郎。これも崩月での修業の成果だ。
 現状は、夕乃がいわゆるハーフガード、真九郎の腰に覆いかぶさるような形になっていた。
 崩月流では、相手に倒されることを良しとしない。何故なら一対多数を主軸に置いているからだ。
 なので倒された時点で負け。一度離れて夕乃の説教をもらい、仕切り直しで続行なのだが・・・夕乃は動かない。
 「・・・夕乃さん?」
 夕乃は組みついたまま顔を伏せて言った。
 「今日は寝技の稽古をしましょう」
 「え?でも崩月流に寝技なんてないはずじゃ」
 「実はあったんです」
 「・・・崩月流は力の制御、それを生かせない寝技なんて習うだけ無駄だ、っていったのは夕乃さんじゃ」
 「方針が変わったんです」
 「・・・どういう方針に?」
 

力尽きた。それと>>515の流れを使わせてもらった。
そしてこのまま>>613のネタに・・・行きたかったが筆が止まった。スマソ。
626名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 01:12:35 ID:qkBsdhX1
>>625
GJ!
続きマダー?
627613:2008/12/23(火) 02:46:58 ID:6G1fRl9B
>>625
キタコレ
続きは????
628名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 08:08:29 ID:xWZmFJ+g
物凄くイイ!
真九郎に攻めの手順教えるフリして挑発しまくる夕乃さんとか
エロ妄想広がりまくりなので是非続きをお願いしたい
629名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 08:50:14 ID:XawJ8Puv
「男性の弱点はここです!」とか言って股間を重点的に攻める夕乃さん
630名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 10:46:47 ID:lbyYMtXY
「女性の弱点はここです!」とか言って股間を重点的に攻めさせる夕乃さん
631名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 10:51:33 ID:M7EO12ot
わっふるわっふる
632名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 22:48:00 ID:NhAF5U08
>>625
「貴様!」って思わず叫んじゃったよ。 いいところで切りやがって。
くそう、どうか続き書いてくださいお願いします。
633名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 23:55:10 ID:+HQ8AU7Y
そろそろ真九郎と絶奈が合体する頃かな
634名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 09:55:04 ID:OXot5nF8
星噛的な意味で合体か?
635名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 14:18:54 ID:notJZ+Eh
>>634
ギャー!
636名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 23:04:20 ID:kSLju5cm
キングジョー?
裏十三家、西へですね
637名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 03:39:12 ID:1I96eIV3
真九郎「俺のココを見てくれ、コイツをどう思う?」

切彦「すごく…大きいです…」
638名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 08:16:26 ID:r7nvJmMD
>>637
角ってそんな大きかったっけ?
639名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 15:54:29 ID:rB6L7jnZ
アニメだとバオーよりでかかったな
640624:2008/12/29(月) 18:32:42 ID:SVjc3Xes
先に言っておくと非エロです。
プロットなしにだらだら書いてたら何故かこんなオチに。
甘ったるい話になっちゃったので、気に食わないならスルーよろしく
641エロ版鋭意執筆中1/2:2008/12/29(月) 18:34:52 ID:SVjc3Xes
「・・・どういう方針に?」
 それを聞いた夕乃は顔をあげた。そして真九郎は驚いた。その顔が今までに見たことがないものだったからだ。
 真九郎の中の夕乃はいつでも穏やかで、見守ってくれて、自分をただしてくれる・・・そんな存在だった。
 しかし今の夕乃は、目を潤ませ、息を荒く、真九郎にしなだれかかっている。先ほどの質問も耳に届いていたのかどうか分からないほどだ。
 そして、いくら女性の機微に疎い真九郎でも、ここまでされているのにこれが寝技の訓練などと思えるはずがない。
 だがそこは真九郎、混乱で「じゃあ何をするのか」ということまで頭が回らなかった。
 今の状況に理解が追い付いていない真九郎を、火照った顔で見つめる夕乃。そのやわらかな唇が動く。
 「もう、耐えられないんです。だから・・・こんなことしかできないんです・・・」
 言い終えると同時に、夕乃は体を這い上がっていく。
 「え、ちょ、夕乃さん!?いったい何を」
 その先を真九郎が口に出すことはなかった。何故なら口をふさがれたからだ。夕乃の唇で。
 唇が触れた瞬間、真九郎は硬直した。そしてまるで自分が唇になったかのように、その感触に囚われた。夕乃の唇をはむ甘くとろけた声も、胸板に潰れるたわわな二つの肉も意識の外。
 むしろ入ってくる情報が多すぎて認識できない。
 口づけをしたまま、真九郎の首に腕を回す夕乃だが、夕乃も夕乃で真九郎の唇に囚われていた。
 しかし彼女は真九郎とは逆に、その感触を貪欲に求めていった。
 「あむ・・・っん」
 触れるだけのキスは最初の一瞬。すぐに深いものになり、夕乃は舌を絡めた。
 真九郎の舌を捉え、くわえ、吸いつき、歯列にまで舌を伸ばす。
 ひとしきり愉しんだのち、やっと夕乃は口づけを終えた。
642エロ版鋭意執筆中2/2:2008/12/29(月) 18:35:42 ID:SVjc3Xes
 「どうでした?」
 そう夕乃は聞くが、真九郎に返事をする余裕はない。夕乃は唇を尖らせ、
 「これでもファーストキスだったのに・・・」
 といじけてみせる。それがよく見る態度だったので、真九郎は現実に戻ってきた。
 「ファーストキス・・・って!そんな・・・いやそもそも何でこんなことを!?」
 今更こんなことを言い出す真九郎に夕乃は呆れた。
 まあ自分から襲ったのが、ムードも何もあったものじゃない。でも、逆にそんなところが『まだ染まってない』とも思えた。それならむしろ自分達のこれからにはプラスになるだろう。
 なら良し。夕乃は、とりあえず真九郎の質問に答えることにした。
 「大好きだからです。むしろ愛してます。真九郎さんが欲しいです。あ、逆に私を貰ってくれても構いませんけど・・・」
 どっちにします?と首を傾げる夕乃。
 「そ、そんなことをいきなり言われても答えられませんよ!」
 「でも真九郎さん抵抗しなかったじゃないですか。それに、あんなに激しく私の唇を求めて・・・」
 もちろん、真九郎の意識が飛んでいことを夕乃は分かっている。激しいキスの余韻だけが残っている真九郎が、勘違いをすることまで読んだ上での確信犯だ。
 そしてその読みは的中する。真九郎が唇を指で触れつつ赤面したのだ。
 「それは・・・その、気持ちよくって、つい・・・」
 むしろそれは夕乃のセリフなのだが、それを真九郎が知るはずがない。
 いつの間にか加害者になっている真九郎を、ここぞとばかりに夕乃は攻め立てる。
 「真九郎さんは、私のこと嫌いですか?キスして、嫌でしたか?」
 「そんなことないよ!夕乃さんのことは好きだし、キスも、まあその、」
 「もう一回したいと思いました?」
 「いや、それは」
 「も う 一 回 し た い と 思 い ま し た よ ね ?」
 「・・・はい」
 落ちた。夕乃は心でガッツポーズを決めた。だがそんなことはおくびにも出さず、夕乃は少し恥じらうふりをする。
 「じゃあ、真九郎さん、私を恋人にしてくれませんか?」
 いつも(あくまで姉のように)慕っていた女性が自分のことを好きだと言ってくれて、しかもその人の唇を奪って(いると思わされて)しまい、かつそれが(彼女曰く)ファーストキス。さらに自分も彼女を求めている(と、夕乃に誘導されている)なら、真九郎の答えは一つしかない。
 「わかった、夕乃さん。大切にするよ」
 その言葉を聞いた時、自分がどうやってその言葉を引き出したのかも忘れ、夕乃は視界が滲むのを感じていた。
 想いが通じた。それがこんなに私の心をいっぱいにするなんて。夕乃は今、幸せに充ち満ちていた。
 目じりに溜まる涙を拭い、夕乃は咲いた笑顔で言う。
 「よろしくお願いしますね、真九郎さん!」
 
643名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 18:35:43 ID:wZ/ezc1u
甘ったるい話…むしろ大歓迎だ!
644名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 00:16:01 ID:9U57boZD
万歳!
万歳!!
ばんざああああああっ!!!!
645名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 04:20:25 ID:W4VQXXcW
うわあああああああ


夕乃さんが可愛すぎてTシャツ一枚でジョギングしたくなっちまったぜ
エロ版はまだですかいのう
646名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 09:45:05 ID:JLdoFYur
夕乃さん愛してます!
647名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 00:16:59 ID:PhTzTU6W
規制が解除ということで来たDION軍人です。あけましておめでとう。

ありがとう職人さん、夕乃さん派として心のそこからお礼を申し上げさせていただきます。
648名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 01:20:12 ID:fhlwNTt+
まあ真九郎はこの数時間後には紫とイチャイチャしてる訳だが
それはまた別のお話。
649名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 00:27:21 ID:W3Ekld55
真九郎×切彦か真九郎×絶奈でも書いてみるかな




























書けるもんならね…
650名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 01:16:46 ID:VWfZtf1q
切彦ちゃん・・・






















切彦ちゃあああああああん!!!!
651名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 11:45:27 ID:IwC4eUq8
真九郎は年越しを誰と迎え、そして姫初めを行ったのだろうか
個人的には襲撃してきたネクパイ絶奈と一度で二度おいしい切彦ちゃん二人に搾り取らr
うわ夕乃さん何をすr
652名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 20:29:52 ID:ZtaKIlcD
環「へ、真九郎くん?私がおいしく頂いちゃったけど」
653名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 18:03:16 ID:dFzAKc5I
保守。
電波書く職人さんいない?
654名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 21:53:37 ID:ZtSwS2eD
妄想ヒカリちゃん劇場がなつかしいw
655名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 00:14:54 ID:jaFGySnK
いいオチ要員だよなw
656名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 17:59:25 ID:h3RM7Z7U
http://www35.atwiki.jp/katayama/
Wiki使い方よく分からんww
誰か代わりにやってくれ
657名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 08:09:09 ID:gs7+XC6u
鋭意執筆中…
658名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 18:10:01 ID:DmAz6v6v
>>657
期待しております
659名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:31:39 ID:tNmQyRn3
>>657
正座でまってます
660名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 00:16:32 ID:+FGFOMrg
>>657
全裸でまってます
661名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 18:46:21 ID:WLqgKZ+J
>>657
斬られながらまってます
662名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:55:47 ID:+1lR12Fr
期待という名の特急列車に撥ね飛ばされる657
663名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:58:23 ID:3DZsJTGM
期待してます
664名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:50:12 ID:o/Z4Ahus
>>662
657「私は星噛製でな」
665名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 19:27:54 ID:2bZmr2YG
雨が雪姫と円に見せたジュウ様の写真ってさ、普通の写真だよな?
望遠レンズ付き一眼レフでジュウ様を盗撮する雨。
グッときたやつ挙手。

…でも光が普通にカメラ付き携帯でジュウ様盗撮してるし、効率主義の雨が重く目立つカメラは使わないか…精々デジカメだろうな…
666名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 20:53:46 ID:jaVqTVll
>>665
クラスの集合写真とかそんなんじゃね?クラス違うけど
あれでいてジュウって真面目だし

・・・いや雨なら自分で撮るかな?
667名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 23:39:37 ID:HdRkqvYk
>>665
雨ならカメラ抱えて窓(の外)から室内盗撮してても不思議じゃないって思ってる……
668名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 03:24:17 ID:x++O7L2G
紅のアニメ見返しているんだがオモシロくて仕方がない。
そんな俺は異常だろうか?
669名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 03:32:04 ID:RjOlM9J1
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
 三           三三
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ←>>668
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
670名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 11:50:07 ID:HM3PpR8I
去年面白かったアニメ5本上げるスレで、やたら紅を見かけたな。
単品で見れば面白いんだろうが…
671名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 19:26:49 ID:Aa3082bh
不満点は多々あるが
紫が可愛くて
夕乃さんが可愛くて
銀子が可愛い時点でアニメ化は大成功
672名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 01:05:24 ID:UNVa+c4S
アニメ版から入った俺は幸せ者
673名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 21:09:26 ID:lWpSyKmh
                     /    |    |    |
                 |     |    |    |
                   |ー |   l ー-  l
           /⌒ヽ   |    |   l     l
           l   l    |    |  |  0   |
            |   l   | ー-  |  l⌒) - l
             |  -‐|    |    |   | 丿   |    /⌒ヽ
           |   |    |    |  |ノ     l   |    ヽ
             l    _!   |    !__,! ‐  一 |   l     ヽ、
         /⌒ヽ l ‐ \  |, ノ⌒) ()     l    〉-‐  l
         l〉   )ヽ、   ヽノ (ノO (ノ  (つ ヽ、 | ノ)  |
        /  人 ヽ、        (⌒)      ヽノ (ノ  |
          l     ヽ、\,        )丿 / ノ/ o     l
        ヽ  ノ \,/     /  (ノ       () ヽ  l
         \    /        /     (⌒ヽ    |
          ヽ、       /  /   l      しノ      |
           ヽ、  /   /     |           l
            ヽ、          l          /
             ヽ、            |          /
              ヽ          l        /

真九郎「はぁ、また切彦ちゃんを汚しちゃったよ…」
674名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 18:58:40 ID:J0kr/j5W
あふれる汁いただきますた
675名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 03:46:14 ID:sNmrT0C9
「真九郎さん♡ 溜ってるんでしたら扱いて差し上げますって言ってるでしょう?」
「ゆゆゆゆゆ、夕乃さん!?」
「ほら、こんなに逞しくしていらして…お辛いのでしょう? こう…すると、男の方は気持ち良いのですよね?」
「なっ、ふぅっ、ゆ、夕乃さんっ、そ、そんなにっっっ」
676名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 16:08:07 ID:pUr6iVym
>>675
早く続きを!!!
677名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 20:56:22 ID:strKkC4J
組み手で激しくしごいて性欲のせの字も出ない状態ですね、分ります
夕乃さんはなんでフラグブレイクしたくなってしまうのだろう
いや、エロいのも嬉しいんだけれど真九郎に華麗にスルーされてちくしょおおおってのが似合いすぎる
678名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 23:57:09 ID:5KIITIxO
真九郎が目を覚ますと隣には白濁色の液体にまみれた絶奈が横たわっていた

真九郎「お、俺は一体何を!?」
679名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 23:48:46 ID:vxnXY/Xb
「穴場です」
以前も思ったが、此処まで穴場でなくていい。
秋葉原の裏路地。いつかみたような半分はシャッターが降りた倉庫のような店。
「…携帯ショップに見えないんだが…」
「ここは、メーカーが直接販売している珍しいお店です。
販売されているのは星噛電気製のみですが、正規品より丈夫ですよ」
「…任せた。出来るだけ普通なもので頼む」
「はい。お任せ下さい。出来るだけ普通なもので」
「出来るだけ、も二回続くと怪しい…って、前にもいったよな?」

――――――――

「こちらはどうでしょうか?」
雨が選んできたのは折りたたみ式のありがちな携帯。
「意外と普通だな」
「えぇ、スイッチ1つでスタンガンにもなります」
「見た目だけか…」
「GPS機能、テレビ電話、キャッチ通話などオプションも充実していますよ。
これでいつ如何なる時だろうとジュウ様を見守る事が…」
「任せといて何だが、別のものにしないか?」
「私とお揃いの携帯では駄目でしょうか?」

――――――
此処まで書いて挫折。ジュウ様と雨がカップル割をする所まで妄想したんだが…ジュウ様の反応が淡白になりすぎる。どうしようかな…
680名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 09:35:53 ID:fx7DewRl
>>679
がんばってくれ
681名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 11:11:41 ID:qt3LqXBW
星噛製の携帯電話にドリルと自爆機能はもちろん付加されていますよね?
682名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 11:19:08 ID:XvmDaLKH
携帯電話に人工知能ついて手足生えるとこまで余裕でした
683名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 13:46:51 ID:hh2sVSTN
ネクパイのオプションはありますか?
684名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 14:44:35 ID:nFyjx57s
>>681-683
雨が女性を連れてきた。店員の方か?と思ったが、一言も喋らない。
「これは、星噛製陸戦型108号レプリカ。通称ゼツナです」
「…はぁ?」
「通信機能は勿論、日本最高性能の人工知能を有し、オプションでドリル、自爆装置、要塞砲を備えられます。
自立行動も出来ますし、お望みの機能を人工知能が選択処理してくれます。ジュウ様も御満足頂ける品かと」
色々といいたい事はあるが…
「これ、機械なのか?」
不躾だが肩を触ってみた。
瞳は薄くあけられたまま、全く反応がない。不気味だ。
「制御装置はネクタイ型となっています。契約する際にカラーが選べるようですよ」
「人身売買じゃないのか?」
「大丈夫です。機械ですから」

―――――――
此処まで書いて挫折した。ジュウ様が絶奈をダッチワイフ…エロまで書けないよ…
ごめん。お前等の期待には添えられない
685名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 18:40:01 ID:fx7DewRl
>>684
お前しかいないんだ。頼むよ。Orz
686名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 21:13:27 ID:hh2sVSTN
わたし絶奈ちゃん
30を目前に控えた熟れ盛り
なんでも好きなようにしていいのよ

まで読んだ
687名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 21:31:08 ID:dlTCVrnV
ぜつなじゃない。ぜなだ。
688名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 22:41:02 ID:x7XHExHP
パチモンだからゼツナでいいんじゃないかw
689名無しさん@ピンキー:2009/01/25(日) 23:46:05 ID:nFyjx57s
>>686
「雨。こんなの買わなくてもお前がいるじゃないか」
「ジュウ様…お任せ下さい。私が全身全霊をかけて、ジュウ様のお相手を…」
「これが放置プレイ…ジュウ君。君、とっても素敵。最高よ」

ここまでは読めよ?

>>687-688
素で間違えたんだけど…既に展開に詰まってるから続き書けないけどさ。

690名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 20:46:54 ID:UyvuzuYd
>>689
俺もエロ版の展開につまってるんだが、いっそのことリレー形式で垂れ流しってダメ?
どうしても夕乃が前戯止まり・・・
691名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 20:51:46 ID:a75gWr69
>>690
リレー形式・・・あると思います
692名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 21:03:19 ID:SenjUpVW
……リレーでつぶれたスレは数知れず……
693名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 21:04:10 ID:J9Rsn9nF
>>690
あのさ…エロ書こうとしたら
――――――――
「つ…ま、待って下さい…」
「大丈夫か?」
「大丈夫です。ジュウ様。ジュウ様の陰茎が日本男子の平均より太さ直径にして1.5センチ。長さにして8センチ程長いのですが、私の膣内は平均容量の三分の二程度な為少々キツいだけです。
ジュウ様は痛くありませんか?」
「お前…いつ測った?それよりどうやって測ったんだ?」
「はぁジュウ様…」
「どうした?」
「キスをしていただけませんか?」
「誤魔化された気がするが…まぁいいだろう」
――――――――
みたいになっちまう奴だぜ?俺は。
それでいいなら、別にリレーでもいいけど。
694名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 18:49:50 ID:XuE2Yl66
俺はリレーだってかまわないで喰っちまう人間なんだぜ?
695名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 21:40:28 ID:/XP7CV6L
>>694
パソコンで見て改行のおかしさに愕然としたのに…
うほっ!いい男!性別わからんけど。
だが、くそみそテクニックなリレーは流石にプレッシャーだぜ…

リレーするならトリップつけないといけないのか?
どうせ俺等しかいないけど
696名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 18:46:45 ID:BDUa2nXu
>>693
そういうのでも全然おk
俺はお前に期待しているんだ
頼むっ!!!
697名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 23:00:08 ID:ffmMRX55
>>696
…過度な期待でガッカリされると申し訳ないんで気楽に…

なにより、ネタがないし。

―――――
堕花雨は悩んでいた。
目の前にあるのは、柔沢宅から持ち出したヌードグラビア。
「主の趣向を知るのは従者の勤め
主の趣向を知るのは従者の勤め
主の趣向を知るのは従者の勤め…うん」
勤め。それは義務であり、役目である。
ジュウ様とわたしの絆はオリハルコンより強度。
無論、自然と2人の関係は…つまり、いずれ、ジュウ様とわたしがあんな事やらを…
はっとして前を向き直る。今は目の前の難題を解くべきだろう。
「では…」
――――――
まで書いて、『ジュウ様の趣味、普通そうだよな…』って所で躓いてる。
ドキドキして見たのに案外普通だったから特殊な趣味を持たせようと雨が頑張る話…無理だわ。
698名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 23:33:39 ID:3o4LIgEB
むしろジュウの好みが普通なんだから、
発育的に足りない部分を埋めようとして、いろんなジャンルに手を出す雨・・・

でおk
699名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 08:27:56 ID:sfYzDzoQ
残念、ジュウ様は気の強そうな長髪の熟女が好みなのです
700名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 11:57:13 ID:uSEOafN7
円「…………」
701名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 18:41:50 ID:R0emPF1A
>>699
つまりジュウ様はマザ(ry
702名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 19:48:00 ID:X1DfoTsq
>>698-701
「ジュウ様の情操教育上よろしくありません。
それに、私にはわかります。
ジュウ様は控え目な体付きが好みなのです。
例えば、誰のような…とは申しませんが。
ですが…ジュウ様を煩わす虫は排除する事にはかわりありません。
そう、これは従者の勤め。
主人の意をくむ事こそ、従者にかせられる役目なのです。
ですよね?光ちゃん?」
「お姉ちゃんは夢見がちだなー」

――――――
総括するとこうなった…

いやさ、雨が首輪・メイド服(エプロンドレス)・ネコミミ三点セットで御奉仕するにゃんなんて書けねぇよ?

いっそ、光ちゃん妄想ダイヤリーの方がよっぽどエロそうだ…
703名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 20:39:10 ID:+amxulEi
>>702
そうだそうだ!
光ちゃん妄想劇場万歳!
704名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 22:34:37 ID:V4BFic33
>>702

環さんが本当は耳年増の純情処女、まで読んだ
705名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 09:40:54 ID:J3dTKbKl
>>703
…少なくとも6番煎じ位になる。
―――――
「我が身はあなたの領土
我が心はあなたの奴隷
柔沢ジュウ様。
あなたに永遠の忠誠を…」
「ダメだよ!お姉ちゃん!そんなの…」
光ちゃん妄想劇場#0000
「さて、おまえの領土を開拓してやるか…」
鞭、蝋燭、縄、クリームにひげ剃り。
色々な道具が雨の肌をなで上げる。
「あぁ…ジュウ様。あなたの思うままに開発を…」

※※※※※
「そんなっ…そんなのっ…技術開発プレイになっちゃうよっ!!」
俺はワケのわからない女2人の登場に脱兎のごとく逃げ出した。
やられっぱなしで逃げる事になるが、コイツ等なら仕方ない。
―――――――
うん。すまない。俺には無理だった。

>>704
「こんなビデオ見て、そんなに体が疼きますか?」
「だ…ダメだよ?真九郎君、まだそこは…」
「いいえ、駄目じゃないですよ?こんなにもほぐれて…環さんも体は正直ですね。
知識で知ってる分、期待してるのかな?
大丈夫。俺がちゃんやってあげますから」
「ま、前もまだなのに後ろからなんて」

までは読もうぜ?
706名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 09:48:49 ID:J3dTKbKl
おまえの領土じゃないよ…俺の領土だよ…
脳内変換頼む。
707名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 01:13:47 ID:Zw3jUWvz
>>705
>クリームにひげ剃り

ま...まにあっくな
708707:2009/01/31(土) 06:22:48 ID:Zw3jUWvz
あふたーしぇいぶをすり込んで
「う〜ん、マンだむ」だったのですね。

すみません、今、気がつきました。
709名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 07:07:29 ID:k3Tdz+GB
>>708
ごめん、生クリームプレイのつもりだった…
光ちゃんなら全身甘くなっちゃうよー的展開も完全網羅だろう
710名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 00:48:29 ID:iFelhpS8
遊びで書きました。内容は皆無です。

これを読んで本当の職人さんが、自分だったら
遥かに良いものが書けると思い、新作UPしてくれるのを期待します。
711名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 00:48:59 ID:iFelhpS8
ーもし絶奈が真九カの学校に転校してきたらー

とりあえず、ここに来た理由を問いただすため
昼休みを利用して真九カは絶奈を校舎の裏に呼び出した。

「何か用ですか」
「普通の学生生活を送ってみようと思って、と言っても信じないわね。
 率直に言うわ。紅くん、あなた部下にならない?」
「なんで、俺があなたの部下にならないといけないんですか」
「だって、、、」

絶奈が言うには、顧問である自分が、
名のあまり知れていない揉め事処理屋に引き分けたのでは信用にかかわる。
――実際、若干ではあるが悪宇商会での絶奈の立場は弱くなっているらしい。
そこで、その揉め事処理屋・紅真九郎を配下に置くことで、絶奈の方が上であると示したいらしい。
「君のせいだから責任とってよね」

まさか、そんなこと言われると思っていなかった真九カが固まっていると、
そこにお弁当をもった夕乃が現れる。
「探しましたよ。真九カさん一緒にお昼を食べましょう。あら、そちらの方は?」
「えっと、夕乃さん今は、、、」
しまった。悪宇商会に関することに巻き込みたくない。
迷惑をかけたくない。どうすればと考えていると、絶奈があやしく笑う。

真九カと絶奈が向かい合い、絶奈の後ろに夕乃がいるため、
夕乃は真九カの顔を見ることはできるが、絶奈の表情は窺うことが出来ない。
だから夕乃は、絶奈がこれから発する、先ほど言ったような言葉を繰り返す際の
ニヤニヤした顔は見れない。声色でしか絶奈を判断できない。
712名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 00:49:47 ID:iFelhpS8
「真九カくん、責任とってよね」
その瞬間、夕乃の顔が強張る。
「真九カさん、責任ってどういうことですか」
「えっ、こ、これは何でもないです。夕乃さんには関係ないですよ」
この時点で真九カは、絶奈の意図に気づかず、
ただこの場をどう納めればと焦り、墓穴を掘ったことに気づかない。
これでは真九カと絶奈の深い問題だから(実際にそうだが)、お前は関わるなと言っているようなもの。

さらに絶奈の言葉が続く。表情は笑みを浮かべているが声色は弱々しく。
「何でもないって酷い。初めてだったのに(戦闘で引き分けたことが)」
夕乃の顔が歪む。ある種、虫の息。
「し、しし真九カさん、ここれは」
ここで真九カも絶奈の意図に気づく。が時すでに遅し。
絶奈は夕乃たちを無視して、追撃をかける。
「あんなに激しかったじゃない、我を失うほど(そのくらい激しく戦った)」
絶奈の最終攻撃。
「出来ちゃったんだから(アザが)」
「!!」
「わわっわわたし、お、お邪魔みたいですね、ここれれで失礼します。はは」
夕乃は、ショックで言うことをきかない手と足を何とか動かし立ち去ろうとする。
一刻も早く離れたかった。現実を見たくなかった。

真九カは夕乃が立ち去るのを見送る。正直、説教でもされるのかと思ったが、今はそれどころではない。
「どうしてこんなことをしたんですか」
目の前の絶奈に問いたださないといけない。
すると、絶奈はこう言うのだ。
「こうやって、君の日常を壊してあげる。あたしの傍しか居場所がなくなるまで。」


それから10年後・・・
「いま思い出すと、とんでもない誘い方だよな、あれ」
「もう、あなったたら。キリングフロアで戦った時に好きになっちゃって
 どうすれば、あなたと一緒にいれるかなって考えた結果なのに」
「悪い、悪い。愛してるよ絶奈」
「バカ。でも、わたしも愛してる真九カ」
2人は結婚していた。

kurenai-BAD END あの場で夕乃を追いかけていれば、、、
713名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 06:12:31 ID:0OCEcDyd
夕乃さんが引き下がるはずが無いだろうJK

そこで地軸を揺るがす真九郎争奪戦が起きるのが当然
714名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 16:47:03 ID:tCIaWhYB
確かに夕乃さんが引き下がるはずがないな。
絶対道場連れてかれるだろ。

まぁ、こういうのもありだが
715名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 17:37:22 ID:PNpfIjY5
制服姿の絶奈が想像できん…てか、義手とかどうすんだw
716名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 21:32:47 ID:iN6Cn9MX
>>712
絶奈タソだったらやりそう
717名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 21:49:58 ID:U3x6JG8M
星噛製戦闘用学生服なら防刃防弾防寒耐火性能くらい付いてそうだ
ただし重さは100キロ超という
718707:2009/02/02(月) 22:52:53 ID:Fuq77G6p
ワイシャツ、ネクタイ、ミニスカートなら許す
719名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 17:59:51 ID:9hxgQQAX
ワイシャツ、ネクパイ、くまパンのみなら許す
720名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 20:15:44 ID:l2b+CkWr
>>718
「お姉ちゃんに何て格好させてんのよ変態!」
「まて、あれは雨が勝手に…」
「うるさい!こういう事は男が悪いの!」
「だが服装自体もスカートとシャツとネクタイで…」
「ネクタイを首輪にしてミニスカノーパンで羞恥プレイ…挙げ句ボディペイントのシャツだなんて…
この金髪!半端不良!ド変態!キザミナットウ!」
「あいつ…どこまで喋りやがった…」
「え…本当にやったの…?」
「…は?」
―――――――
ごめん。許してくれ…

>>719
雨はネクパイになるほど胸が…
721名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 22:48:45 ID:Hbw+jClA
やべぇ…最近電波的な彼女見たらスゲー面白かった。
二次元キャラに萌えとか意識しない俺が…雨にやられた。

紅の漫画予約すっかな……。
722名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 23:44:08 ID:w5+3Nqt0
「ダメじゃないか、切彦ちゃん……こんなに濡らしちゃって……」
「……うぅ、もうお嫁に行けません……」
「夜はまだこれからだよ……」




「どうしてこうなったの!?私と紅くんがくっついてハッピーエンドじゃなかったの!?」
「どうやら胸が大きければ良いというものでもないようです……絶奈様」
723名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 03:45:00 ID:2PiD/VIe
「ゆ〜あ〜 ないす げい」まで読んだ。
724名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 23:31:24 ID:rR2+PYT/
真九郎「一度に複数の女性を愛することに一体どんな問題があるんですか、夕乃さん」
絶奈「人生、妥協も必要よ」
切彦「現実を受け入れろよ」

夕乃さん「こんなの・・・現実じゃない・・・」
725 ◆JI6GRfrLos :2009/02/09(月) 01:35:23 ID:AvYVEKsf
投下予告。三レス消費かな。
リレー持ちかけた人からアプローチないから、寂しいんだぜ…
726 ◆JI6GRfrLos :2009/02/09(月) 01:36:08 ID:AvYVEKsf
「なんで…なんで私が…」
左足、右腕、背中。
痺れるような痛み。
「きみがいけないんだ…ぼ、ぼくからにげようとするから…」
血で塗れたナイフが月明かりでうっすらと光っている。
「で、でも、これでずっと、ずっといっしょなんだよ?
うれしいだろ?うれしいっていえよ!!」
命乞いも出来ない。わたしは強く目を瞑り覚悟した。
「おまえ、何してんだよ?」
「…え?」
肉がぶつかる打撃音。
ストーカーが殴り飛ばされた?
「おまえ…な、なんだよ。なんなんだよ!」
突然現れた金髪の男は何も言わずにストーカーの鼻を殴り潰した。
前歯も纏めてへし折ったようで派手な音をたてて倒れこむ。
ストーカーはそれだけで動かなくなった。
「…たすかった?」
「雨」
「はい。救急車と警察の手配はしておきました」
「そうか。あんた、大丈夫か?」
「え、えぇ…」
傷は痛むが致命傷はない。
事が終わってあらためて背筋が寒くなり震えたが、それだけだ。
「そうか」
金髪の人が女の子に目配せする。
それだけで意図を組んだのか、女の子が私の止血をしてくれた。
ストーカーはいつの間にかに縛り上げられていた。
…あのロープはどこからだしたんだろう?「このまま警察を待つのは面倒ごとになると思われます。早急にさるべきかと」
「そうだな…いくぞ」
「はい」
「あ、あの!」
「なんだよ?」
「きみは?」
「ただの通りすがりだ」
金髪の男の子は長髪の女の子を従えてさっていった。

――――――――

「すいません。また雨さんを遅くまで引き止めてしまって…」
「わたしがつい、ジュウ君が送ってくれるといってくれたから安心して話し込んでしまったの」
俺は今、雨の家でまた雨の両親にウソの謝罪をしていた。
テスト期間でもなく、髪も金髪だが大丈夫なのかと思ったが、前回と殆ど同じ理由で通じた。
…完璧に彼氏扱いだな。
今回は郵送爆弾犯を捕まえる為に紆余曲折があったのだが、途中のハプニングもあってだいぶ遅くなってしまった。
もうすっかり顔なじみとなった雨の両親は今回もにこやかに二人を出迎えた。
金髪については
「ジュウ君」
「はい」
「その染め方だと髪が痛むんじゃないか?」
「いえ、そういうのは…」
やはり、染め方が気になるらしい。見た目より雨の父親はかなり柔軟なようだ。
「ところで、もうごはんはいただきました?」
727 ◆JI6GRfrLos :2009/02/09(月) 01:37:34 ID:AvYVEKsf
雨の母親である薫子が問いかける。既に雨が電話で連絡していた筈だが…
「いえ…大丈夫ですので…」
「せっかくだから食べていってはどうだい?」
雨の父親が更に一言。
そして雨が申し訳なさそうな顔でこちらをのぞいてくる。
…そんな顔をしたら断りにくいだろうが…
「迷惑でしょうし…」
「今日は偶々多くつくってあるの。ご一緒できないかしら」
雨の両親も更にこちらを伺ってくる。
「…えっと…それじゃあ」
色んな意味で四面楚歌。
柔沢ジュウに断る術はなかった。

――――――――――――

食卓に通されたら、すでに自分の分の食器も出され湯気をあげていた。
…ステーキなのだが、人数以上の枚数は普通つくらないだろう。
つまり、雨が俺に送ってもらうと電話した時点でこの場は用意されたいたのか…
あまりの用意周到ぶりが逆に潔い。さすがにこの子にしてこの親あり、なのかも知れない。
「席についたらどうです?」
「はい…」
薫子はやはり自然と丁寧に接してしまう人だ。
自分の母親とはくらべものにならないと改めて思ってしまう。
夕食の席は光もまじえ和やかに進んだ。
ただ、光がずっと食卓の下で臑を蹴ってはいたが。
雨の両親から色々と聞かれ、雨が頬を染め、光が臑を蹴る。
一応、平和なんだろう…
出来れば、今日という日は早く忘れたい。ジュウはただ、そう思った。

―――――――――

728 ◆JI6GRfrLos :2009/02/09(月) 01:38:20 ID:AvYVEKsf
次の日、ジュウは何時もより30分ほど早く起きた。
理由は雨の迎えだ。
昨日の食事中、雨が朝弱い事を薫子が話し、何故か迎えにいく事になってしまった。
ジュウ君が起こしてくれたら、きっとこの子は飛び起きるから
そう話し、雨の父親も同意し頼まれてしまった。
光はにこやかに臑を蹴り、雨は不安そうに見つめてくる。
結局、流されて迎えにきた訳だが…
「…早いじゃないか」
「おはようございます。ジュウ様」
玄関先で既に雨は待っていた。
寝起きの雨に珍獣的な興味を持っていたジュウとしては肩透かしをくらった気分だが、
また雨の両親と顔を会わさずにすんだのは助かった。
「…いくか」
「はい」
二階からガン見してくる光に手を振り、2人は歩きだした。

「おまえの両親は、いつもあぁなのか?」
登校中、ふと疑問に思った事を話す。
「随分…その、フレンドリーというか…なぁ?」
「きっと、ジュウ様がいらっしゃった事が嬉しかったのですよ」
「…なんか、色々誤解されてるような気がするけどな」
「申し訳ございません…やはり迷惑だったでしょうか?」
「いや…まぁ飯はうまかったしな」
おまえが外堀埋めてるんじゃないよな?とは聞けなかった。
既に色々と手遅れな気がするが、きっと錯覚だと思う事にする。
自分があんな家庭を持つ事ないのだろうから。
「あの…ジュウ様」
「なんだ?」
「またジュウ様をお誘いするよう言われたのですが…」
「あー…それは遠慮する」
「そうですか」
やや落胆した面持ちの雨。
…やはり外堀を埋めてるのは雨のような気がするのは錯覚でいいのだろうか?
とりあえず、こうして1日が始まった。
729名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 02:10:59 ID:AvYVEKsf
短いけど、今日はここまで。
ネタがないな…
730名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 02:39:55 ID:tkWNRffQ
おおおGJ!!
続きも期待してしまうぞ。
731名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 05:43:32 ID:iQYhGryN
GJ!!なんだぜ>>728
732名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 18:09:00 ID:QMTjtqF/
>>725

         / ̄ ̄ ̄フ\               _       ノ^)
       // ̄フ /   \            .//\     ./ /
      //  ∠/  ___\___  __//   \   / (___
    // ̄ ̄ ̄フ /_ .//_  //_  /      \./ (_(__)
   // ̄フ / ̄////////////         |  (_(__)
 /∠_/./ ./∠///∠///∠//      ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/       (´ー` ( ( (_(___)
\    \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \  _   /⌒ `´  人___ソ
  \    \ \フ / ̄\ \ .//\  //\ / 人 l  彡ノ     \
   \ _  \//___\/∠_  //   < Y ヽ ヽ (.       \
    //\///_  //_  ///     人├'"    ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   //  //.////////∠/      ヽ-i ヽ__  ヽ
 /∠_//./∠///∠// .\\       `リノ ヽ |\  ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\      c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ



続きが楽しみです〜
733名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:47:37 ID:P5fVEXFq
続きが超見たいぜぃ!
734名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 01:03:06 ID:bcoEUr3Z
>>728
これはいい
原作でも実にありそうなエピソードだw

電波のアニメ見たんだが、美夜に再燃してしまった
ジュウ×美夜が読みたいんだがパラレルでもやらないと無理だよな…
735名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 01:28:59 ID:YLAxSeCu
>>734
捕まってるいる美夜に会いに行くジュウとか幾らでも妄想はあるもんだぜ
736 ◆JI6GRfrLos :2009/02/12(木) 01:55:34 ID:2g/7PEt+
>>735
雨贔屓の俺としては、再開は過去との決別とか、そんな感じになっちゃいそうだ。
―――――

「堕花さんとは…どう?」
「どうって…相変わらずだよ」
「そっか…そうだよね…もう面会時間終わりだね」
「……そうだな…そろそろいくよ。…またな」
「……またね」
もう二度と会う事はないだろう。
お互い、それがわかっていても俺は『また』としか言えなかった。
「バイバイ。ジュウ君…」
去り際にかすかに聞こえた声は、かすれていた。
美夜は、泣いただろうか?
振り返らなかった俺には、わからない。

―――――
みたいなさ。

さて、連載モノは後回しでとりあえずバレンタインネタの前フリを投下予告。
3レス消費予定でオチ選択肢付き。
とりあえず思いついた奴全部書きたいから選択肢。
テーマは『逆チョコ』
737 ◆JI6GRfrLos :2009/02/12(木) 01:55:59 ID:2g/7PEt+
2月13日、バレンタイン前日にして柔沢ジュウは迷っていた。
理由はちょっと前に見たニュースの報道。大手製菓メーカーが掲げた企業戦略。
『逆チョコ』…要は男から女へチョコレートをプレゼントする事だ。男女共に支持率も高いらしい。
男と女が逆になっただけじゃねぇかと思ったが売り文句に引かれた。
『日頃の感謝を形に』
ありきたりな売り文句だが、自分にとってはどうなんだろうか?
考えてみれば、雨にはなんら報いることをしていない。
雨が勝手に手をかしていた時なら何も思わなかっただろうが、最近は頼む事の方が多い。
借りは返すもの。そして自分には借りがある。だが、雨相手では返し所が見つからない。
企業戦略に乗るのは癪だが、何もない時にプレゼントは意味深すぎる。
多少の打算とプライド。行動を起こす理由には十分だろう。
バレンタインに男がプレゼントを渡す方が意味深であることに気づかずに、ジュウは買い物に出かけた。

近くのスーパーはバレンタインで丁度セールをやっていた。
買い揃えたものを出し、さっそく調理にとりかかる。
作るものは塩サブレにチョコレートクリームをまぶしたお菓子。企業戦略を掲げた製菓会社が公表したレシピのひとつ。
チョコレート菓子などつくったことのないジュウはとりあえずコレをつくることにした。
チョコレートの箱の裏側に書いてあるレシピ通りにつくるだけ。多少時間はかかるがそれなりに凝っている。
こういうのを作るのは初めてだが、案外簡単だな。
クリームを冷蔵庫に入れながら思う。生地は二時間寝かさないといけないらしい。
ついでに同じ材料で何かをつくることにする。
あまっている材料は
ホットケーキミックス、ベーキングパウダー、砂糖、無塩バター、ココアパウダー、チョコレート、生クリーム。
どうせ使う機会はないから使い切ってしまおう。
丁度、レシピはまだある。
チョコレートケーキくらいならつくれそうだな…
そうやっている内に思ったよりも打ち込んでしまった。
結局、生地をねかしている間にクッキーとスコーンまでつくってしまった。
クッキーはチョコレートでコーティングして更に上から砕いたスコーンをまぶす。
ぼろぼろ食べにくいスコーンと手が汚れるチョココーティングの問題はこれで解決されるわけだ。
このレシピ、よく考えてあるな…
レシピとレシピ通りに作れた達成感からため息をつく。
調理時間にして三時間はかかったが、出来には満足できた。

738 ◆JI6GRfrLos :2009/02/12(木) 01:56:21 ID:2g/7PEt+
義理で渡すには不自然なほどの完成度だが、そもそもジュウはバレンタインというイベントには元々無縁だ。
義理でも手作りのお菓子を渡すドラマなどの知識しかない。
だが、一人にしか渡さない時点で本命のようなものだから、実際問題はないのだろう。
その事実にジュウが行き着くことはないが。
ジュウは良くも悪くもバレンタインというイベントを軽く見ていた。
思うことはひとつ。雨は喜ぶだろうか?

次の日は折り悪く休日。多少面倒だが雨を呼び出す必要があるだろう。
まだ携帯は買い換えてないので、家の電話から雨の携帯にかける。
きっかり3コール。今更、問題事以外で連絡するのは初めてだと気づいたが悪いことではないだろう。
『はい』
「雨、あした暇か?」
『明日は特に予定はありません。何か御用でしょうか?』
堕花雨もイベントには疎い方だろう。ならば家に赴いた方がいいか?
「そうだな…明日、家にいろ。午後一時くらいに訪ねる」
『わたしの方からお伺いしましょうか?』
「いや、すぐに済む。おまえは家にいろ」
『わかりました。それではお待ちしております』
「あぁ…じゃあな」
『はい』
電話をきる。自分から切らないと向こうがいつまでも切らないことは学習済みだ。
ねるか…
不思議とその日はぐっすり眠れた。

―――――――――

「お姉ちゃん。明日はどっかいかないの?」
暗に柔沢ジュウと出かけないのかを聞く。
あいつの事だから、バレンタインなんか関係ないんだろうけど。一応確認。
「家にいるわ。光ちゃんは?」
と、いうことはお姉ちゃんからもアクションはナシか…
「伊吹先輩がくる事になってるんだけど…」
伊吹先輩とは未だにつきあってはいない。伊吹先輩から訪ねていいか確認の電話があったときはちょっと驚いた。
「そう…ジュウ様もいらっしゃるそうだから、にぎやかになるわね」
…あいつもくるのか…
嬉しそうに微笑む雨を見る限り、期待してるのは雨のほうのようだ。
「おやすみ。光ちゃん」
「おやすみ。お姉ちゃん」

――――――――

「柔沢か?」
呼び止められ、振り向く。
「伊吹か。久しぶりのような気がするな」
「ざっと三、四年ばかりは会ってないからな」
「…いや、前会ったのはせいぜい二ヶ月前だろう?」
「体感時間というやつだ」
よくわからないが、伊吹なりの冗談なのだろう。
「ところで、それはなんだ?」
739 ◆JI6GRfrLos :2009/02/12(木) 01:57:40 ID:2g/7PEt+
それなりの重量がある紙袋を持って出歩くのはそれなりに怪しい。
中を見せ、補足する。
「…雨に、ちょっとな」
「そうか。雨さん、愛されてるな…」
「そういうのじゃねぇよ」
「ならば、どういうものなんだ?」
伊吹が真顔で尋ねてくる。こういうキャラだったろうか?
「おまえこそ、光とはどうなんだよ?」
「…今から訪ねる。色々と、あるからな」
「そうか」
「そうだ」
これ以上、話すこともない。二人は肩を並べ、堕花邸へと向かった。

―――――――――

「なかなかの門構えだな…」
「きたことなかったのか?」
「住所だけ聞いてはいたが…お嬢様だったんだな」
伊吹のどうでもいい感想は軽く流し、インターホンを鳴らす。
『はい』
「雨か。おれだ。ついでに伊吹もいる」
『少々お待ちを』
伊吹がものいいたげな表情でこちらを見ている。
「声を聞くだけでわかるのか?」
「普通だろ」
さらに何かいいそうだったがその前に雨が出迎えた。
「ようこそ。ジュウ様。お上がりください。あなたは光ちゃんがくるまで待ってください」
「いや、おれはこれを渡しにきただけだからよ」
紙袋を差し出す。なかは前日つくったものだ。中身はケーキに、チョココーティングの塩サブレとクッキーにスコーン。
…流石に、作りすぎだったろうか?
「わたしに、ですか?」
「甘いの好きだったろう?」
「…ご迷惑でなければ、一緒にいただきませんか?」
「かまわないが…」
伊吹が声を抑えて笑っている。
「初々しいな」
「…おまえはそこで空気にでもなってろよ」
からかわれるのは好きではない。
伊吹を置き去りにし、雨に促されるまま堕花邸へと入っていった。



選択肢
A.伊吹と光を無視してエロい展開(すんどめ)
伊吹と光なんてデバガメってればいいよ
B.初々しい付かず離れずな距離感で終わり(エロ無し)
一応、2人は幸せなんじゃないかな?
C.ギャグ展開(新ジャンル的ほのぼの純愛)
監禁・拘束。結構ハード。嫌がったけど、まんざらじゃない。それはカオス。
D.リクエスト(アイディアから詳しいプロットまで。天恵を待っている)


前フリなんてオマケなんだよ…エロい人にはそれがわからないんだよ!!
740名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 02:13:52 ID:9szZZBkS
どう考えてもB
反論はあるだろうなwww
741名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 02:14:30 ID:9szZZBkS
sage忘れてた
742 ◆JI6GRfrLos :2009/02/12(木) 02:14:49 ID:2g/7PEt+
投下終了。オチは13日か14日に…
…ジュウ様が逆チョコってコンセプトとして無理あるよな…
743名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 02:20:31 ID:YLAxSeCu
>>739
ABC全部で頼む






すいませんBがみたいです><
744名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 02:41:31 ID:vKxS6GN0
>>739
A(ただし激エロ展開)
745名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 04:01:49 ID:bcoEUr3Z
>>736
切なくて泣けてきた
誰か美夜を幸せにしてくれ

>>739
順当にいけば原作っぽくB
しかしAも捨て難い
746名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 10:54:47 ID:PUlpTcDX
ヤバい…どれも捨てがたいw
747名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 12:09:17 ID:mv+r8KaK
光ちゃんオチでお願いします><
748名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 20:34:49 ID:kfn63aH+
ハイパーカオスタイムがみたいお!
749名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 20:51:34 ID:Ue1Yt4KP
>739
GJ!思わず菓子作りに打ち込んじゃうジュウ様可愛いよジュウ様

二人のキャラ的にはどうしてもBにしかならなそう。
しかしAも捨て難いっ…
750名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 21:03:58 ID:tEfAhkMx
なんで円と雪姫が絡んでこないんさ…
751名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 22:04:23 ID:/L4nHden
雨がジュウの逆チョコを身体に盛るか、普通に食べさせる展開が良い。

…個人的にAも見たいがBも見たい!
最後は雪姫や円が出て私にもギブミーチョコとかでめ良いな。お返しには皆で1日ジュウの従。
752名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 22:49:38 ID:q/4BEsiT
>>739
GJ!
AかBでお願いしたい。
でもしいて言えばBかな
753おまけエンド ◆JI6GRfrLos :2009/02/13(金) 00:02:41 ID:1Ufkh0HM
通されたのは雨の部屋。
相変わらず地味で味気ないが綺麗に整頓されている。
荷物を雨が押し入れから出した折り畳み式のテーブルに広げる。
ほんのりと甘いチョコレートの香りが広がる。
「…もしかして、手造りでしょうか?」
「やっぱり、既製品がよかったか?」
見た目は悪くないが、やはり専門店などと見比べれば劣る。
若干不安の色を浮かべたジュウに雨はすぐさま己の意志を伝える。
「とても、とても嬉しいです…今まさに、愛を感じています…」
感激したように、胸に手を当て恥ずかしげもなく言ってのける。
どうしてこいつは…
黙りこみ真剣な顔でジュウは雨を見つめる。
まるで血が通ってないかのような白い肌。それはほとんど生気を感じさせない。薄く、色素の薄い唇が言葉を紡ぐ。
「…ジュウ様?」
乗せるのは、かすかな疑問。
見つめる俺を真っ直ぐに見つめ返す。
首を傾げた拍子で、さらりと前髪が流れる。印象的な瞳が覗く。
強気でいて、涼しげで、それでいて蠱惑的。
しばらく見つめていたい誘惑に駆られるような、そんな美しさ。
「雨…」
すっと手を伸ばし、手で前髪を払う。
障害物を押しのけ、綺麗な瞳を覗く。じっと、見つめ合う2人。
「…なんでしょうか?」
微かに浮かぶ羞恥と困惑。
ほんのりと頬を染め、心を見透かすような強い瞳が今は不安で揺れている。
ジュウはふ、と目元を和らげる。
「いつも、ありがとうな」
目は口ほどにものを言う。
ジュウは会話の際はまず相手と目を合わさない。
しかし、今はオーバーな方がいい時だ。
堕花雨という少女に感謝を伝える。
形にし、言葉にし、態度にし。
この思いが錯覚でないことを伝えるために。柔沢ジュウが出来る事をつくして。
雨の瞳孔が、僅かに広がる。日頃は見えない感情のしるし。
「…わたしは、幸せものです」
「…俺について来ても、いいことなんかない。何にもない。感謝すべきは、俺だろう?」
そっと雨がジュウの手を両手で包む。
懸念を解きほぐす為に。自分を伝える為に。
「ジュウ様は、いつも沢山のものをわたしに下さいます。それは言葉で表すことは出来ない大切なものです…」
包んだ両手を胸へと寄せる。感じるのは、鼓動と温もり。
言葉を必要としないコミュニケーションが、確かなものだけを伝えてくれた。
あいた片手で雨をそっと抱き寄せた。
754名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 00:10:34 ID:1Ufkh0HM
らぶこめちっくなものを試しに書いてみたくなって、つい出来心で書いた。反省してる。
ちゃんとした奴はまた後で書くので…
755名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 20:12:12 ID:GhiMg3eR
かおの にやにやが りんかいにたっする!
756名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 20:45:55 ID:xvRyU5v8
>>754
砂糖を吐くほどにGJ!だ
なんか今にもジュウ様がプロポーズでもかましそうな雰囲気w
757名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 22:30:32 ID:J7EDu5QF
>>754
顔面が……っ、顔面が変形するっ!
落ち着け俺、まだ電車の中だぞ。
758 ◆JI6GRfrLos :2009/02/14(土) 00:22:48 ID:Xx7L+Hpl
結局、ABCと
D『光ちゃんオチでお願いします><』
『ギブミーチョコレート。ホワイトデーはアナタの僕』
どれを書けばいいだろう?
全部書くつもりだったけど、レス見る限りひとつに絞った方がいいみたいだし。

ついでに、紗月美夜救済SS投下。
――――――
白い壁。白い天井。窓のない部屋。
ジュウ君を刺して、自分で招いたこの結果。
結局、何もかも失敗しちゃった。
…わたしが間違えたのは、どこだったのかな?
ジュウ君に何と言おうとしたのか、わたしにもわからない。
お腹の傷。大丈夫かな…一命を取り留めたのは知っている。夏休みが終わる前に退院した事も。
でも、ずっと傷跡は残るだろう。死んで、灰になるまで。
裁判はまだ当分先。事件の絶えない世の中では裁判所も警察も殆どフル稼働だ。
少年法の適用で多分10年もしたら社会に放り出されるだろう。情状酌量の余地とかで、もっと短いかも知れない。
償える罪でもないのに。
『あなたが償うべき場所は塀の中にはありませんよ?』
聴こえるのは、堕花さんの声。
「そんな事、わかってるよ…」
幻聴かな…自分で思っているより追い詰められてるのかも知れない。
『命を捨て、自分を棄てる覚悟があるならそこから出してあげます。勿論、条件付きですが』
「条件?」
『柔沢ジュウ様に、お使いしなさい』
「今更、会える訳ないじゃん…」
『あなたが償うべき人はジュウ様です。自らを棄て、償う気はないのですか?』
「…出来る事なら、したいよ。でも、出来る訳ないじゃん…」
『したいのですね?』
確認する声音は、命令に近い鋭さがあった。
堕花さんなら、ジュウ君のために何でもやるんだろうな…
「そうだね…謝れるなら、何でもするかも」
『かも?』
「する。するよ。何でも」
出来ることなら、謝りたい。謝って伝えたい事があるのかも知れない。
きっと今一番の優先順位。
生きる人形のわたしが代価なら不釣り合いなほど魅力的な提案に思える。
「そうですか。安心しましたよ」
がちゃり、とかたい音と共に扉が開く。
現れるのは堕花雨。
「そんな…どうして…」
「紗月美夜は今、死にました。ジュウ様がお待ちかねです。ついてきなさい」
有無を云わさぬ口調。引きずってでも連れて行くと言わんばかりだ。
小柄な体躯をただ、追いかけるしかなかった。
―――――
続きは考えてない。幸せにしたい人からネタ提供があればいいな…
759名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 01:57:08 ID:wF6tp3V2
GJなんだけど、
×お使い
○お仕え かな。
760名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 07:27:53 ID:ZR1GZCQ3
いやもう書きたいもの全部書いちゃえば良いJaNai!
761名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 11:21:34 ID:/QBPl8Mt
>>758
ヌホォオオオGJ! GJ!
ありがとうマジありがとう
美夜は刑務所入った時点で自分の幸せとか何も考えてなさそうだから
もし会いたいときにジュウに会える関係を保てるならそれだけで幸福だと思う

これから美夜は雨に仕込まれてジュウを陰から支える女諜報員に(ry
762 ◆JI6GRfrLos :2009/02/15(日) 15:23:25 ID:xFqd0rs7
>>761
こんな感じでいいのかな?
投下予告。3レス消費予定。
紗月美夜救済SSの続き。
763 ◆JI6GRfrLos :2009/02/15(日) 15:23:51 ID:xFqd0rs7
「堕花さん。どこに行くの?」
拘置所から出て、近くの駅までついた。
堕花さんは荷物の入ったソフトキャリーバックと人1人は入る空のハードキャリーバックをロッカーから出してる。
「これから、ジュウ様と旅行ですから」
「ふーん…」
「あなたも行くのですよ?」
堕花さんが荷物から出した大人用オムツをこちらに投げつけた。
反射的に受け取ったけど…
「もしかして、そのバックの中に?」
「そうですが?」
交通費がもったいないですから。と事も無げに言ってくれる。
オムツは、丸1日近くは出れない為。
本当にモノ扱いされるんだなぁ…と思ったが、何でもすると言った手前反論しにくい。
拒否されるなんて微塵も思ってない顔だ。目は隠れてるけど
「早くして下さい。ジュウ様がお待ちなのです」
「ちょ、まだ履いてないし、押し込まないで!」
前途多難…なのかな。
――――――――
一時間後、ジュウ君が現れた。
ハードキャリーバックには小さな覗き穴と空気穴が用意されてる。
でも、約束一時間前に詰め込む事ないんじゃない?
「おはようございます。ジュウ様」
死角で見えないけど、堕花さんの声は弾んでいる。
「あぁ…おはよ」
ジュウ君は欠伸を噛み殺し、相変わらず無気力に応えた。
変わってないな、なんて何でもない事でも胸が熱くなってしまう。
でも、堕花さんからは喋らないように厳命されてる。
待ってる間、声をかけようとする度に蹴飛ばされたし、仕舞には。
『ジュウ様にお渡しする前に、ラッピングが必要でしょうか?』
と呟いていた。多分、口をきいたら縛られる。
彼女の事だ。ロープくらいは事前に用意してるだろう。
電車が走る音が聞こえる。
「いくぞ。片方、持ってやるよ」
とわたしが入ったバックを取り、歩き出した。
「…ありがとうごさいます」
今、こっち睨んだよね?堕花さん
「結構重いな。20キロはあるんじゃないか?」
…そんなに軽くないよ?
「いえ60キロ程はある筈です」
そんなに重くないよ…
和やかな会話を交わしながら、3人(1人荷物)は電車へ乗り込んだ。
―――――
6時間かけて、ついたのは北海道のとある旅館。
わたしのいるカバンの中は寒いけど、外の2人は色々な意味で暖かそうだ。
764 ◆JI6GRfrLos :2009/02/15(日) 15:24:25 ID:xFqd0rs7
「ジュウ様…申し訳ないです」
「いいから、口をあけろ。結構うまいぞ?」
旅館にいく途中、堕花さんが滑って転んでしまった。
その時に手を挫いてしまったようで、うまくお箸が持てないみたいだった。
そして、それを見かねたジュウ君が堕花さんにごはんを食べさせてあげてる。
所謂『あーん』
もう7時間以上、カバンの中で体を丸めて入ってるから、節々が痛い。
あと、時々勝ち誇るような堕花さんの目線が憎たらしい。
「飯くったら、風呂にいくか?」
「露天風呂があるそうですよ」
「そうか…デカい風呂に入るのは初めてかも知れん」
「楽しみですね」
「そうだな…ところで、おまえは風呂は長いか?」
「いえ、普通だと思いますが…」
「出る時の合図とか、決めた方がよくないか?」
「その必要はないでしょう」
「なんで?」
「いけば、わかると思います」
「そうか」
ジュウ君と堕花さんは食事しながら和やかに話してる。
ジュウ君。デザートはフォークで食べられるんだから食べさせてあげる必要はないんだよ?
…あと、テレビで見た事あるけど、ここって確か脱衣場は別だけど露天風呂は共通の予約混浴がある旅館だ。
流石、堕花さん計算通りか。
考えを巡らしているうちに、2人は連れ添ってお風呂にいってしまった。
……なんだろ。この敗北感。
色々と馬鹿馬鹿しくなったわたしは、とりあえずふて寝する事にした。



「おきなさい」
「ん…堕花さん?」
「これから、あなたをテストします。さっさときなさい」
目が覚めたばかりのわたしを引っ張り出し、もう先に歩き出した。



目の前に広がるのは大雪原。
「うわぁ…」
思わず、感嘆の声が漏れる。空には月が浮かび、白い絨毯を照らしている。
「丁度、いいのがいますね」
堕花さんが指したのは一匹の鹿っぽい動物。
北海道にいるんだしね。多分鹿。ちょっと遠いけど
「…でアレがどうしたの?」
「見ていなさい」
一言言いおき、駆け出す堕花さん。
とても明るい昼間に雪に足を取られた人だとは思えない。
鹿っぽい生き物に、いきなり右手で掌ていを放つ。
「ちょっ…かわいそうでっ」
最後までは、言えなかった。
仰け反った鹿っぽい生き物に全身のバネを使った肘うち。
軽く浮かび上がった鹿っぽい生き物の頭を掴み、体をほぼ一回転捻って雪の積もる地面に叩きつけた。
765 ◆JI6GRfrLos :2009/02/15(日) 15:25:38 ID:xFqd0rs7
「…すごい」
「あなたに、覚えてもらう技です」
「無理だよ?!」
「出来ない事はないでしょう」
堕花さんは、テストだと言った。
つまり、出来なければ…
「あちらのペンションに、とりあえずの荷物があります」
食料と衣料品。約4日分。
旅行の間に出来なければ、それまでという事か
「…うん。やるよ。堕花さんに出来たんだしね」
決意を込めていう。やってやる。こんな小柄な女の子に出来るのだ。
「わたしは、ジュウ様の元へ戻ります。では」
きびすを返し、去っていく。
「ところで、堕花さん」
「…なんでしょう?」
「右手、挫いてたんじゃなかった?」
にやり、と擬音が聞こえそうな笑みを浮かべ堕花さんはそのまま旅館に戻って言った。
……ジュウ君。彼女、怖いよ…
766 ◆JI6GRfrLos :2009/02/15(日) 15:26:14 ID:xFqd0rs7
投下完了。
目線がずっと美夜だからハブられてるけど、本当は雪姫たちも一緒に行く予定で途中で合流する筈だった。
けど、雨が事前に連絡で嘘の日程を雪姫に吹き込んでいた。
ジュウ様とラヴラヴですよーっていう策略。って事にして。
ついでに時期は春休みという設定のつもり。雪、残ってるよね?
>>761がそこら辺アイディア出してくれるだろう?

バレンタインネタだけどさ…
場面はぎこちない光と伊吹。
で、キッカケとして光が伊吹に鏑木との再戦をセッティングしてもらう。
一番大きい原因は鏑木なんだしね。

光雲高校空手部に鏑木を呼び出す。
鏑木撃破。ヤリマンがよく道場の敷居を跨げたな。とかいってもらおう。
でも負け犬はさっさとくたばってもらう

強くなったのはアイツのおかげ?とあえて名前を出さずに聞く伊吹。
伊吹先輩が見ていてくれたからだと言う光。恋する乙女は無敵なんですよ?とか言えばいいよ。

いい感じになって意気揚々と帰ってきた光。
家が何故かピンクな雰囲気。
急いで二階に駆け上がる。

そこには、おまけエンド状態の2人の姿が!
光ちゃん妄想炸裂。見てない現場を空想して雰囲気をぶち破ろうとする

雪姫が現れ、事態は更に混乱の中へ。
見てないのに光ちゃんは雪姫に妄想を語ってしまう。
否定するジュウ様はまだ手を握られてます。
怪しい。怪しいよコレ!
でも雨は幸せそうですよー

結局お菓子で宥めすかした

でホワイトデーの話へ。こっちでにゃんにゃんだろJK。

とすればAもBもCも書けるじゃん?
と思ったけど案の定書きあがらなかった。もうこれは来月かな…
767名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 15:34:24 ID:ypxRhyHQ
>>758
長編になりそうな予感、是非願います。
768名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 19:45:17 ID:Ecr9e224
GJ
続きまってるぜ
769名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 20:46:47 ID:5ShvJvac
久方ぶりの投下だ。
もはや長編でなくては耐えられないね。
770 ◆JI6GRfrLos :2009/02/18(水) 22:00:09 ID:S4s5nQl7
俺は目が覚めた。
今は10時…いい頃合いだ。
台所へ駆け出し、パンとハムをひっつかみ寝室の窓から身を踊らす。
九階からのヒモなしバンジー。約4秒のフリーダム。
三回転して着地。地面が揺れている。
通行人もガクガクしてやがる。
ざまぁみろ…
俺は走り出す。
右手にはハム。左手にはパン。
パンにハムはさむ。
語尾にニダをつけると韓国語っぽく聞こえると思うのは雪姫的だろうか?
しかし、それも致し方ない。
ハムサンド、それは永遠の輝き。
目の前に、伊吹が現れた。
「やらないか?」
「やらねぇよ!」
ハムサンドは死守する。たとえ光の想い人だろうと関係ない。
ハムサンド
ああハムサンド
ハムサンド
一句出来た。
ボロボロに叩きのめした伊吹を超えて俺は行く。
なるほど、これが俺の屍を越えて行け状態か。
親指を立て、伊吹にサムズアップ。
笑顔で返された。
いい笑顔だ。
俺は走る。走る。
メロスって凄いな。アイツ、多分トライアスロン凄い強いよ。でも友達の名前が言い難い。
雪姫が現れた。
「やらないか?」
その手にはナイフが握られてる。
「ケツアナならやってやるぜ?」
前の処女は残してやる。
「つまり柔沢は前の処女を残したわたしの後ろの処女を青姦で散らしたいと?」
かくん、と壊れた人形のように首を傾ける。
「そうだ」
「……ロマンチックな奴め。殺し文句だぞ」
ぎしあん省略。
白い白濁を違う穴から垂らす雪姫を捨て置く。
前は清純、後ろは淫売。ナイフより素敵な二面性だと思う。
ハムサンドは食べてしまった。永遠なんて、この世にないのだと切なくなった。
しかもレタスが入ってなかった。
だが俺は諦めない。
目指すは堕花の家。
円はダメだ。潰される。何が潰されるかは言えない。男の子だからな。
しまった。ナニが潰されるんだからうっかり言ってしまってる…
仕方がない。今は兎に角、堕花家だ。
光か雨。または薫子。
親子姉妹丼…卵が先か鶏が先か迷いそうだ。間がひよこなのはわかる。
俺は止まらない。止められない。
ラジオ通販の万能椅子を思い出す。肘掛けにも枕にも足乗せにもなるらしい。
届いたのは、座布団だった。
「狂ってるさ。みんな狂ってるから世界の歪みに気がつかない!」
何となく、格好良さげに叫んでみた。
人間性が満たされた。
終われ。
771名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 22:25:47 ID:JNYakxuH
なんだこれはwww
昔、谷川スレで読んだパン工場を思い出した
772名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 23:08:12 ID:Xz2ot+59
イイカンジに壊れてるなあ。
風邪薬と垢ワインでも一緒にやったのか?www

>親子姉妹丼…卵が先か鶏が先か迷いそうだ。間がひよこなのはわかる。
なんか吹いたw
773名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 00:20:00 ID:suVKDZZm
>>770
タミフルでも飲んだのか。
お大事に。窓には近づくなよ。
774名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 20:50:51 ID:ZSd4aiKu
ごめん…こういう壊れた作品好きだ。
メロスとレタスに笑っちまったぜ…まぁなぜこのスレでやったかは永遠に不明だがw
775名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 18:59:50 ID:pZPKmOab

なかなかにワロスww

>>メロスって凄いな。アイツ、多分トライアスロン凄い強いよ。でも友達の名前が言い難い。
セリヌンティウスでいいんだよね?
776名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:02:36 ID:P5ipWJ1i
>>766
久しぶりにきたらいつの間に…!うおおおおお!!
書くの早いな。美味しく頂いたありがとう。美夜可愛いよ美夜。
アイディアとかそんな無理難題を…
かっ、課題をクリアした後でジュウと部屋に二人きりとか
(美夜から声を掛けようと思えば出来るけど結局何もいえなくてジュウは美夜に気づかないまま的な)

>>770
笑ったwwww
細かいネタが上手い
777 ◆JI6GRfrLos :2009/02/21(土) 00:37:16 ID:vSZSUel6
2レス消費予定。美夜救済SSの修行1日目の午前。
778 ◆JI6GRfrLos :2009/02/21(土) 00:38:11 ID:vSZSUel6
『ほら、手かしてみろ』
『ジュ、ジュウ様?』
『やっぱり、手暖かいな…これだと寒いだろ?もっとよれよ』
『あ…』
私は今、ちょっと人生のあり方という物に迷っていた。
スピーカーから漏れるのはジュウ君の声。話し相手は勿論堕花さん。
パソコンには堕花さんと手を繋いで繋いだ手をジュウ君のポケットに入れて歩く二人が映っていた。
ここは、堕花さんのお家の別荘みたいな所らしい…堕花さん家ってお金持ちだったんだなー…
『なんだ。スキー初めてなのか?』
『修学旅行は京都でしたから、ゲレンデにくるのも初めてです』
『俺は中学の時にやった事がある』
『さすがはジュウ様』
『いや、別に大した事じゃないだろ…』
…連れ添って歩く2人はここのちょっと上のゲレンデを利用するようだ。
堕花さんからは、まだジュウ君との接触を禁じられてる。
【あなたは、ジュウ様を危うく殺める所でした。信用が置けるまでは当然の処置と思って下さい】
手元にある、堕花さんからのメッセージ。あと連絡用に貰った首につけるチョーカータイプの通信器。
様々な格闘指南書も置かれてる。
『…あっ』
『おっと、大丈夫か?』
『すみませんジュウ様…何分慣れないもので…』
『俺が教えてやるし、早く一緒に滑ろうぜ?』
『はい』
頭の中でシュミレート。堕花さんによれば、イメージトレーニングも大事らしい。
思い浮かべるのは昨日の流れるような動き。アレが出来れば、テストは合格。
よし…早速出ようかな…用意された身支度を整えよう。
『雨にも苦手な事があるんだな…いや、そういうのもアリじゃないか?』
ジュウ君が笑顔で映っているパソコンを見やる。
「待っててね…ジュウ君」
堕花さんの魔の手からジュウ君を護らないと…衛星使って盗撮とか、やりすぎだよ…



「出たのはいいけどさ…」
いない。何もいない。いる訳ないね…季節は冬。場所はやや傾斜のある山の中。当たり前だけど、動物の姿は見えない。
「…ん〜……お?」
不自然な盛り上がりが震え、更に盛り上がる。
雪を振り払い、起き上がってきたのは昨日の鹿っぽい生き物。
あのまま放置したからなぁ…
「…よし」
いきなり難易度高い気がするけど、鹿に向かって近づいていく。
確か…
「えい!」
それっぽい掛け声を出して、掌ていを放ってみる。勿論浮き上がったりしない。面くらったようにふらつき、倒れる。
…やっぱり、可哀想だな。
「ふご…ふご!ふご!」
779 ◆JI6GRfrLos :2009/02/21(土) 00:38:39 ID:vSZSUel6
鹿の鳴き声なんか知らないけど、なんか怒ってる…?
「ふぅー!」
「え。え、ちょっ…」
猛然と体当たりしてくる鹿っぽい生き物…結構痛い。更に追撃してこようとする。やっぱりいきなりは無理…
「って、こっちくんな!」
「ふぅーふぅーふぅー…」
ざっ、ざっ。と地面の雪を蹴り、猛然と走ってくる。
「もう…!」
とりあえず、走り距離を稼ぐ。追いつかれそうだけど前方の木まで…!
溜めて、跳躍。
枝に飛びつき、逆上がりの要領で登る。真っ直ぐ突っ走ってきた鹿っぽい生き物は目標を見失って戸惑ってる。
そのまま枝から跳び、鹿っぽい生き物の首筋に蹴りを叩き込む。
それだけで、足元の動物は気絶したようだ。
「……やるじゃん。わたし」
とりあえず、この羊の皮を被った鹿っぽい生き物は縛っておこう…



イヤホンから通信が入った。
『調子はどうですか?』
「…最悪」
『食事の方はペンションの物を勝手に使いなさい。では…』
ぷつ、という電子音で堕花さんとの通信が切れた。
ペンションのスピーカーからは相変わらず2人の声は聞こえてくる…これ、マイクはジュウ君が持ってるみたいだけど…
あれか、考えたら負け。うん。そうだね…
1人での昼食は不思議と嫌な感じはしない。ずっとずっと、収容所では何かを考えて何も考えられなかった。
1人になると、取り留めのない思考がわたしを縛っていた。根底にあるのは、きっと罪の意識。
堕花さんの監視下だから、ある意味獄中なのに。
「やっぱり、ジュウ君がいるから…かな」
頑張って近づきたい。出来れば、色々と謝りたい。
何よりも願い、叶わないと思った事。それが、可能性が出来たんだ。1は0じゃない。
その為にも早く…
『ジュウ様。今度は私が御料理を…』
『それは断る』
……堕花さん…
780 ◆JI6GRfrLos :2009/02/21(土) 01:03:13 ID:vSZSUel6
投下終了。
午後で>>776の展開へ。課題はもう少し引っ張るけど、大体>>776っぽくなる。
多分、今日には書き上がる。
間と視点の切り替えが欲しいから午前で切っただけなんで…
781名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 08:17:59 ID:jxY8++8P
GJ!
続きが楽しみだ
782名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 09:00:33 ID:TLZ1iY1b
ロリ雨
ロリ雪姫
ロリ円
ロリ光
ロリ銀子
ロリ夕乃

ロリ紫
ロリ散鶴
783名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 22:41:12 ID:vSZSUel6
冷たい風が吹く廃工場。
「まさか、あなたがこんな事をするとはね…柔沢くん」
振り返るのは金髪の男。柔沢ジュウ
「円堂か。意外…いや、おまえがくるのが順当なのかな」
「答えなさい。世界中の製菓会社の悪評を振りまいて…多くの関連企業が信用を失って政府にまで影響が出てるの。
決算を前に倒産する会社まで出てきてる。何をしたのか、あなたはわかっているの?」
かつん。と靴を鳴らし歩みよる。実力行使も厭わない構えだ。
「一体、何が目的なの?」
「わかってないな。円堂…ハロウィンにいたずらする為に決まっているだろ!」
「………もう一回聞いていいかしら?」
「あぁ」
「何をする為に?」
「いたずら」
「……いつ?」
「ハロウィン」
「まだ7ヶ月以上も先じゃない!」
「いや、突っ込む所はそこなのか?」
「円。こんな所でなにを?」
「雨…あなたの王様が御乱心よ…どうにかしなさいよ…」
「それは出来ません」
「…なに言ってるの?ワケのわからない理由で多くの企業がパニックなのよ?」
「わかってないな。雨こそが、実行犯なんだよ」
「ジュウ様にいたずらされたくて…」
「そんなの2人っきりでやってればいいでしょ!?」
「わかってませんね。自らどうしようもない状態に追い込む所からプレイは始まっているのです」
「雨の言う通りだ」
「……雨は発育不良よ?いたずらするなら、そういう店に行けばいいじゃない」
「わかってませんね。ジュウ様はちっぱいをお望みなんです」
「雨の言う通りだ。ちっぱい+ぱいぱんでちっぱいぱんワールドだな?さぁ雨。どんどんお菓子を消せ」
「仰せのままに…」
「ハロウィンにお菓子を用意出来なかったら、たっぷりとお仕置きしてやるからな…」
「あぁ…ジュウ様…わたしたちの業界では御褒美になってしまいます…」

――――――

…俺は何を書いてるんだろうね。
美夜救済は今日中に投下できるかな…
784名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:54:21 ID:kEZSwyu0
>>783
なに、人間辛抱たまらなくなるときがあるもんだ。
785名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:57:51 ID:3W/pFUgp
>>783
クソワロタwww
786 ◆JI6GRfrLos :2009/02/22(日) 15:48:20 ID:iVoExvKv
うん…>>783なんか書いたせいで美夜救済SSがおかしな事になった…
かなり強引に話を進めるけど、雨のキャラ崩壊注意。
美夜救済SS一日目午後。3レスとちょっと…4レス消費予定。
787 ◆JI6GRfrLos :2009/02/22(日) 15:48:46 ID:iVoExvKv
こんなに幸せでいいのでしょうか?
雨はジュウに膝枕をしていた。
午前中はショッピング。2人で食事をした後、入浴して体を温めた。
ジュウ様の厚い胸板…優しい手がわたしの髪を梳き、流してくれた。
惜しむらくは、混浴が水着着用可で水着の貸出があった事くらい…
そうでなくてはジュウ様とご一緒は出来ませんでしたが、と一人ごちる。
お疲れのようだったジュウ様はお昼寝。寝苦しそうだった為に膝枕で癒やして差し上げようと思い行動に移した次第。
癒やして差し上げようと思ったのにわたしが癒やされまくってます。流石はジュウ様。
堕花雨は言語中枢辺りまで侵食されていた。主にほのぼの純愛的な意味で。
「ん…寒い。こい」
「え?」
す、と腰に回された腕が雨の体全体を布団へと引き込む。
ジュウの手が雨の腰から尻の方へ組むように回され、雨がジュウの頭を抱えこむような姿勢になった。
あぁジュウ様…そこは違う穴です…だ、だめですよ。そんな頭を胸に…は、ジュウ様の匂いが…
わたしに匂いフェチの属性があったのでしょうか?いいえ、これはジュウ様フェチですね。
あぁジュウ様…もう少しで、もう少しです!
その時、耳に付けた通信機からキャッチが入った。
…紗月美夜。あなたにはまだ調教が必要のようですね。
いい所で水をさされたが、ジュウの頭をくんかくんかして心を落ち着ける。
一呼吸おき、通信に応えた。
「……何ですか?」
『助けて!クマがクマが!』
どうやら、森で偶然クマと出くわし慌てて逃げたら追いかけられたという。
「どうでもいいですね…では」
『ちょっ…堕花さ』
ぷつりと通信を切り、ジュウの金髪を撫でる。いつもは見上げる形で見るジュウの顔を自分が見下ろす形でみえる。
これは眼福ですね…雪姫たちを鹿児島に誘導したかいがありました。
堕花雨は至福のひとときを満喫した。

――――――

「堕花さん!もう、どうしろっていうのよっ」
あの色ボケ女めっ!
心の中で毒づき、必死にクマから逃げる。
落としたイヤリングを拾ってくれたとかそんなメルヘンな展開じゃない。
冬眠から目覚めたクマとばったり出くわしてしまったのだ。
地球温暖化を今度から真面目に考えようかな、とかそんなレベルでもない。
「ぐるるるる…」
「も、もう…追いかけてこないでよ…」
結構な距離を走ったというのに、クマはまだ追いかけてくる。
死んだフリは逆効果らしいから、兎に角人のいる方へ逃げている。
788 ◆JI6GRfrLos :2009/02/22(日) 15:49:12 ID:iVoExvKv
あまり速いスピードで追いかけてくるワケじゃないけど、こっちは雪に足を取られて上手く走れない。
まるで弄ぶようにジリジリと距離を詰めてくる。息遣いが何だか荒いし、もしかして欲情してる?
以前、馬が人間の女性に欲情して襲いかかったというのをバラエティー番組で見た事があった。
…もしかして、追い付かれたら獣姦?
普通に襲われるよりヤだな…そんな馬鹿な事を考えながらもクマはこちらを追いかけてきてる。
のしのしと歩く足は太く、わたしのウェストより太いかも…爪は太く鋭利で引っかかれたら傷は深いだろう。
「…っ」
そんな事に気を取られ、後ろを見ながら走っていたら躓いてしまった。
クマは勿体ぶるように近づいてくる。
逃げたいけど…腰が抜けて立てない。
「だ、誰か…!」
頭上を跨ぐ黒い影。スノーボードの板がクマの顔にヒット。
もんどりうって倒れたクマを見据えたまま、わたしを助けた人が声をかけた。
「大丈夫か?」
「ジュ…」
ジュウ君…通信中は確か堕花さんと…
「大丈夫ですか?」
堕花さんがこちらを覗きこんでくる。
堕花さん。わたし信じてたよ…!
あまり速いスピードで追いかけてくるワケじゃないけど、こっちは雪に足を取られて上手く走れない。
まるで弄ぶようにジリジリと距離を詰めてくる。息遣いが何だか荒いし、もしかして欲情してる?
以前、馬が人間の女性に欲情して襲いかかったというのをバラエティー番組で見た事があった。
…もしかして、追い付かれたら獣姦?
普通に襲われるよりヤだな…そんな馬鹿な事を考えながらもクマはこちらを追いかけてきてる。
のしのしと歩く足は太く、わたしのウェストより太いかも…爪は太く鋭利で引っかかれたら傷は深いだろう。
「…っ」
そんな事に気を取られ、後ろを見ながら走っていたら躓いてしまった。
クマは勿体ぶるように近づいてくる。
逃げたいけど…腰が抜けて立てない。
「だ、誰か…!」
頭上を跨ぐ黒い影。スノーボードの板がクマの顔にヒット。
もんどりうって倒れたクマを見据えたまま、わたしを助けた人が声をかけた。
「大丈夫か?」
「ジュ…」
ジュウ君…通信中は確か堕花さんと…
「大丈夫ですか?」
堕花さんがこちらを覗きこんでくる。
堕花さん。わたし信じてたよ…!
789 ◆JI6GRfrLos :2009/02/22(日) 15:50:04 ID:iVoExvKv
「ジュウ様が偶々あなたが宿に向かって走ってくるのを見たのです…なんでこちらに走ってくるのですか?」
怒られた…まさかこの状況で怒られるとは思ってなかったよ堕花さん。
「大丈夫なのか?」
何時の間にかにクマを撃退したジュウ君がこっちを伺ってきた。
さっとジュウ君から視界を遮るように堕花さんが体を移動してくる。
「どうやら軽く顔を切ったようですね」
「え?嘘…」
顔をペタペタ触るが、血が出てる様子も傷もない。
「別に怪我なんか…」
「傷が残らないうちに応急処置が必要でしょう。手をどけて下さい」
堕花さんが取り出したのは、包帯と…『痴漢撃退!ハバネロスプレー』
「冗談でしょ…」
小声で尋ねる。顔を隠すのに包帯はわかるけど、ハバネロスプレーって…
「ジュウ様を危険な目に合わせましたね。一度ならず二度までも…ペナルティです。大人しく観念なさい」
「ちょ…」

―――――――

「本当に軽傷なのか?」
包帯を顔にグルグル巻かれたわたしはとりあえずジュウ君たちの部屋に連れてこられた。
山まで救急車はこれない、自分の足で街に降りなければならない旨を堕花さんが説明していた。
「話したい事があれば、今のうちに話すべきでしょう…テストはまだ、終わってません」
ハバネロスプレーを満遍なく顔に振りかけた堕花さんが淡々といった。
凄まじく目と鼻のノドが痛い…上手く視界が効かなければジュウ君を襲えないという予防策かも知れない。
堕花雨はまだわたしを信用したワケじゃないんだ。
ジュウ君に2、3言告げて堕花さんは部屋を出ていった。一応、配慮してくれたのかな?
「うん…ちょっと擦りむいただけだから…」
「そうか」
それだけ言って、ジュウ君は黙った。余計な詮索はしない。何故あんな所にいたのかも聞かない。
柔沢ジュウという人間の気質は全く変わってない。それが一種の安心感をもたらしてくれる。
あの事件。普通ならトラウマになっちゃうからな…見知らぬ人間を前にして特に懐疑的な様子を見せてない。
つまらなそうに、面倒そうにお茶を飲んでるだけ。
「なんだ。飲みたいのか?」
ジュウ君をじっと見ていたから、お茶が欲しいと思われたみたい。
ハバネロスプレーで粘膜という粘膜がやられてるので有り難くいただこうと…
「あ、じゃあ…」
『私が。ジュウ様の為に淹れた。そのお茶を。飲むと?』
「…遠慮しときます」
790 ◆JI6GRfrLos :2009/02/22(日) 15:50:54 ID:iVoExvKv
この場に居なくとも、堕花さんの監視の目は光っている。下手な事は出来ない。
「えっと…もし、もしも、誰かに、謝りたくとも謝れない場合。君ならどうする?」
何いってんだこいつ?みたいな顔で見られてるけど、わたしにとって一番聞きたい事。今は抽象的にしか聞けない事。
数十秒おいて、ジュウ君が口を開いた。
「……謝ればいいじゃねぇか。相手が死んでるワケじゃないんだろ?」
「そうだけど…」
「場所が見つからないなら探せばいいだろ。俺に聞く事じゃない」
そういう事は自分で答えを出せって事か…いつか私自身がいった優先順位。
謝りたいけど、まだだ。まだわたしには足りない。
覚悟が、未練だけに縛られてる。
「時間です。案内しましょう」
「うん…」
連れ添って、廊下へ出る。
「堕花さんは、どうしてわたしを外に出したの?」
「ジュウ様が望んだのは、あなたを止める事。事件を終わらせる事です」
長い、煩わしい前髪の隙間から目が覗く。切れ長で強気な瞳。
「あなたが、ジュウ様を傷つけたのです。癒やすなら、あなたを使うしかない」
「…もし、テストに合格しなかったら?」
「あなたに『もし』はありません」
静かな断言。
違法な手段を使ってまでわたしを引っ張り出し、やり遂げたい事。
全ては柔沢ジュウのために。
「…そうだね」
この少女は全てをかけている。前世の絆だか何だか知らないけど、誰よりも柔沢ジュウのために。
「夜になったら、私がしごいて差し上げましょう…使い物にならない従者を献上する訳にはまいりません」
「…うん」
わたしの勝負は、もう始まっている。
791 ◆JI6GRfrLos :2009/02/22(日) 15:54:45 ID:iVoExvKv
何だか展開がかなり強引だ…
一日目書き直したいなぁ…分割して投下するんじゃなかった。
とりあえず、課題終わらしたら完結してしまうよ?新章のアイディアあるなら乗るけどさ…
リレー持ちかけた人はもう来ないのかな…
792名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 22:05:51 ID:rcF+acP6
クマーwww
話がどこに転がるのか予想が付かないw
793名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 23:25:08 ID:3W/pFUgp
GJJJJ!!!!

でもガチで熊に重患されて殺された人も何人かいるよ。男女問わずに
794名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 14:50:11 ID:pU/YLex6
>783とか最近電波な作品がこの頃ツボすぎて困るw
普通の作品も好きだがたまにはこういう笑えるのもGoodだ……続編も楽しみにしてます。
795名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 18:15:10 ID:q/A8pBxy
ありがとう>>787
あなたは神様としか言いようが無い。
このあとの展開がやたら気になるー
796 ◆JI6GRfrLos :2009/02/23(月) 22:39:37 ID:cM3XCt0l
続きは>>776待ち。
過大評価にビビるな…

――――――
「真九郎さん…どうして、どうして勃たないんですか?!」
ベッドの上、夕乃の肩を掴み真九郎は優しく語りかけた。
「夕乃さん…残念だけど、完成した胸じゃダメなんだ…」
「そんな…殿方は大きな胸が好きだと…真九郎さんの為にわたしは…!」
「それがダメなんだよ。大きい胸なんて所詮は完成品…ただ垂れていくだけなんだ…」
夕乃の肩に置いた手に力を込め、真九郎は力説する。
「これからは、ちっぱいの時代なんだ。ちっぱいには無限の可能性が詰まってる…膨らみかけを共に大きくする楽しみ」
ぐ、と目を閉じ真九郎は思いを馳せる。
「母性を司る乳房という部位が、父性愛を促すちっぱいである…そして何よりちっぱいを気にする女性は美しい!」
かっ、と目を見開き夕乃を見据える。その瞳はどこまでも真剣だ。
「胸が大きいから努力を欠くなんて怠慢なんだ!一流の…一流のちっぱいニストはそうじゃない!」
富乳体操、毎日の食事、エッチのテク…ちっぱいニストは妥協しない。何故ならそこに愛があるからさ!
「真九郎!今日も牛乳を沢山飲んだぞ!毎朝体操も欠かしていない。真九郎を満足させる日も近いぞ!」
紫が無邪気に歩みよってくる。真九郎は笑顔で応えた。
「紫。牛乳は普通に飲むだけじゃ、そんなに効果はないんだ」
「そうなのか?」
「あぁ、お尻から腸に直接入れるのが一番効果があるんだ」
「真九郎は何でも知っているのだな」
「さぁ、お尻を出して。ちょっと痛いけど大丈夫。大人なら我慢出来るよ…」
「うむ…わたしは我慢するぞ。真九郎のためなら…」
大きな浣腸器がゆっくりと紫の尻に近づき、未開拓のつぼみを…

―――――――

って俺は何を書いてるんだろうね…
ところで書いてる途中に空気になってしまった夕乃さんはどこに…うん?こんな時間に誰だろ。宅配便かな?
ちょっと言ってくる。
797名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 07:21:53 ID:OvE5bF9Y
>>796
無茶しやがって…
798名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 18:35:37 ID:Uap5q2NR
>>796
ワロタwwwwww
◆JI6GRfrLos はエロからパロ、はたまた真面目なやつ、なんでも書けるんだなぁー
うらやましい、というか尊敬です。
799名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 02:12:14 ID:GNq/eEVo
ちーちゃんに性教育
800名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 13:11:15 ID:5cwXt+Tz
夕乃さんの実践的性教育
801 ◆JI6GRfrLos :2009/02/27(金) 21:19:40 ID:Ur559k1M
>>799-800
「…という馴れ初めで、俺の両親は結婚して俺が出来たんだ」
「すてきだね」
俺はちーちゃんに性教育をせがまれ、以前のように両親の馴れ初めでお茶を濁した。
愛の話なんて、俺にはこれ位しか思い当たらないからな…
自分が欠けている部分。あの時、無くしてしまったものはこういう部分なのかも知れない。
「…大丈夫?」
ちーちゃんに心配されちゃダメだな…不安を振り払い、応える。
「大丈夫だよ」
「…お兄ちゃん。まだ、わからないことがある」
「なんだい?」
「散鶴はどうやって産まれたの?」
「えーっと、お母さんのお腹から…」
「なんでお母さんのお腹にいたの?」
「えーっと…」
これは困った…コウノトリとかキャベツとかカボチャだとしか思い浮かばない。
「お兄ちゃんもよく、わからないんだ」
「そうなんだー」
結局、俺は逃げる事に…
「…お姉ちゃんに教えてもらお?」
「なんです?真九郎さん」
いいタイミングで夕乃さんが現れた。
「えっと…どうやってちーちゃんが産まれたのか、知りたいんだって」
「うん」
この調子ではどうしようもないだろう。夕乃さんなら巧く…
「言葉ではわかりにくい事ですから…真九郎さんと私で実践するしかありませんね」
「……は?」
「愛し合う2人が、肌を重ね、愛の結晶を育む。それはとても尊い事です…」
夕乃さんは顔を赤らめ、ややもじもじしながら、言葉を続けた。
「殿方の愛は、それ全て家族に向けられるべきものです…子を産み、育てる女が誰なのか、はっきりすべきですよね?」
「え?あ。いや、まぁ、そうだろうけど…」
「真九郎さん」
「はい?」
「やさしく、して下さいね?」
―――――――
まで考えて、ちーちゃんに見られながら初めてのぎこちないぎしあんをする夕乃さんと真九郎を書こうとした。
けど無理だった。
あと、夕乃さんのおっぱい型プリンの話を書こうとして挫折した。
羊羹にするべきだったな…
802名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:34:31 ID:EGNKKaVS
見られながらってのはちょっとなぁ・・・
その場は機転を利かして千鶴をどっかに行かせた後、
「シンクローさん、私にも子供がどうやって出来るのか教えてくれませんか・・・」とか言いつつ押し倒す感じだと思う。
803名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:56:57 ID:Ur559k1M
>>802
結局、押し倒すのか…まぁいいけどさ。こういう感じだろうか?
――――――
「ちーちゃんにも、本当に好きな人が出来たらわかることですよ?」
「…本当に好きな人?」
「そうですよね?真九郎さん」
「あー…うん。そうだね。そういう事は、好きな人が教えてくれるよ」
「…お兄ちゃんは、散鶴のこと、きらい?」
大きな瞳を潤ませ、散鶴が真九郎を覗きこむ。
「ちーちゃん?愛とは、難しいものなのです。与えたくとも、受け皿が小さければそれは溢れてしまうのです」
夕乃さんは目元を和らげ、散鶴に教える。
こういう時の夕乃さんはいつにも増して綺麗だと思う。
「そのためにも、ちーちゃんは早く大きくならないといけないですよ。お夕飯の準備、出来ていますから」
「大きくなったら、お兄ちゃんが教えてくれる?」
「もちろん、そうですよね?真九郎さん」
「え?あー…うん。約束するよ」
「散鶴、頑張る」
てとてとと食卓に向かった散鶴。これでひとまずは…
「真九郎さん。実は、私も子どもの作り方知らないんです」
「へ?いや、夕乃さんは…」
「もちろん、教えて下さいますよね?」
―――――
続きは省略。
804名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 00:23:27 ID:1KnFAqgl
>>803
仕事はえー。GJ
805名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 11:22:40 ID:EjBJpzDv
寝取り・寝取られスレに紅の紫ものがあがってたな。実にエロかった。
806名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:46:51 ID:7pIRwkJ7
>>805
向こうは20レス以上の大作なのに、こっちは閑古鳥が鳴いてやがる。
別にあんな後味悪いの何個も読みたいわけじゃないけどさ。なんか不公平だ。
807名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 01:38:57 ID:aQ0e0/pm
>>806
じゃあお前が真九郎が夕乃さんに優しく激しくラブラブたっぷりに責められるSSを書くんだ
808名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 12:38:01 ID:YcyNEQbO
誰か親切な人、保管庫の更新してくれ
他力本願w
809名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 17:58:30 ID:6CZCXFnx
>>808
同意!
自分はwikiの使い方が分からないのでw
810名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 05:20:23 ID:YJlFSyDR
あ…、あん……!あ……っ
違うわ……、これは…………その、お姉ちゃんのためよ…………
こんな不良が…、お姉ちゃんとなんて…………妹として、絶対に許せない……!
だから……、私が代わりに……こうして………………相手を…………
こうしていれば…………こんな性欲魔人、きっと女なんかに興味が無くなるはず……
あん!あっ……!あ……、ん……っ!
べ…、別に気持ち良くなんて無いんだからねっ!
こんな声が出るのは……そう、演技なのよ!こいつが変な気を起こさないように、
満足させてあげないと……、あ……、あん……っ、だめ……そこ、だめぇ……!
あぁん気持ち良くなんか、無いんだからぁ……!
だめぇ…………
あっ、あんっ!あんっ、あんっ!
そんな、ばか、だめ、こらっ…、あぁん!!あ、だめ、だめ、だめだったら…だめぇ……!
どうして……、こんな奴に…………私…………
身体なんて…………
好きなんかじゃ……無いんだから…………絶対…………
絶対よ…………
ああ……
でも、気持ちいい…………
こんな気持ち良くて、お姉ちゃんのためになるなら…………あたし…………
あぁすごい…………気持ちいい………………気持ちいいよ…………
ああ……、ああ……!!
すごいすごいすごいすごい――………………っ!!
あぁあん好き……!
好き……!
本当は好き…!
あんたの事すごく好き…………!
あぁあんばかばか死ね柔沢ジュウ!
お姉ちゃんをたぶらかした変態!その妹に手を出してるあんたって最低!
こんなにアレを大きくして、あたしの身体の中入ってる……!
ずぼずぼって出入りしてる……!すごい、すごい……っ!
勃起してるの…………こんなに…………あたしの事を……そんなに…………
あぁ……だめ……こんなバカに……お姉ちゃん……ごめんなさい……あたし……
あぁああん大好き大好き、あぁん凄い、凄いよぉ出てる、入ってる、グリグリって……、
めちゃくちゃ気持ちいいよぉおまんこすごい、イっちゃ、イっちゃう、あぁ、イク、イク、イクぅ……!!
あぁん柔沢ジュウの目の前であたしイっちゃうよお……!イっちゃう……!あぁ!
あああああんっ!!!お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃんごめんなさあい……!
あたし……、あたしこのバカ好きみたい……!お姉ちゃんを守るなんて嘘……!
お姉ちゃんに嫉妬してたの……!最低……!あぁん最低……!気持ちいい……!
気持ちいい……!してる……!してるよぉ……!柔沢ジュウとあたしセックスしてるぅ……!!
おっぱいもお尻もぜんぶ見せて……!あたしジュウとセックスして感じてるぅ……!!
ダメ……!いくぅ……!イク!イクっ!イクぅ……!!あぁんイク……う……っ…………
お姉ちゃ……ん………
ああ…………
あ……っ
811名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 14:22:58 ID:eavmmeyv
光乙
812 ◆JI6GRfrLos :2009/03/05(木) 21:41:41 ID:EeSzXHyW
「真九郎さん…わたしのパンツ知りませんか?」
ある夜、五月雨荘を訪ねてきた夕乃さんが放った第一声はそれだった。
「……えーっと。何で俺に聞きにきたんです?」
「前、話したじゃないですか…」
それは以前、環さんのパンツ紛失で問い詰められた事。
「で、そのあとわたしのパンツがなくなってしまったんですよ」
にこにこと、実に機嫌良さそうに夕乃さんは聞いてくる。
「盗んだの。真九郎さんですよね?」
「……違います」
全く心当たりはなかった。
「…正直に言ってくれたら、キスしていいですよ?言わなかったら、キスしちゃいます」
「だからそれ、何が違うの?」
「もう…真九郎さんは全然、わたしに心を開いてくれないんですね…ガッチリぴっちり鍵かけて、
夕乃さんの事なんかどうでもいいって無関心。わたしは悲しいです…」
「本当に心当たりないんだけど…」
というか、夕乃さんは本当に俺にパンツを盗んで欲しいんだろうか…恐ろしくて本人には聞けないが。
「真九郎さん。別にそういう事に興味を抱いてしまうのは仕方ないことなんです。真九郎さんもお年頃な訳ですから…」
「はぁ…」
「ですから、今日はわたしが真九郎さんをしごいて差し上げます」
夕乃さんはやや頬を染め咳払いをした。
「…今、ここでですか?」
はっきり言って五月雨荘はボロい。そして夕乃さんの拳は分厚いコンクリートも粉砕する。
真九郎にとって、言いがかりにもほどがある理由で突然すぎるが夕乃は真九郎にとって師匠格。
だが場所が場所だ。断り難いが、移動を提案しようと口を開こうとしたが先をこされた。
「邪念が消えるまで、徹底的に、しごいて差し上げますよ?嬉しいですよね?」
「……光栄です」
「では、さっそく始めましょうか…」
そうして、夕乃はおもむろにパンツを脱いだ。
真九郎が夕乃の足からパンツが脱げるのを見て、視覚で感じ、あぁ夕乃さんの脚、綺麗だな…
と思ってからやっと正常に頭が働きだし、混乱という袋小路に入った。
混乱の極みに達し、立ち往生状態の真九郎を差し置き、夕乃は言葉を続ける。
「ですから…真九郎さんが満足するまで、しごいて差し上げますから…」
夕乃さんの白魚のような、意外と小さな手が俺の社会の窓をノックする。
「え?…え?!」
まだ暖かさの残る夕乃の生パンツがふわりと真九郎のイチモツを包み込み…
―――――――

ムフフであっはーんは省略。
813名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 01:41:43 ID:9pSBRa5b
なん…だと…!?ここまできてムフフであっはーんは省略…だと!?…バカな!?
814名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 03:07:49 ID:rW7WCfDG
わっふるわっふるわっふry
815名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 20:27:34 ID:41ihHmu5
なん…だと…!?ここまできてムフフであっはーんは省略…だと!?…バカな!?

         .。::+。゚:゜゚。・::。.        .。::・。゚:゜゚。*::。.
      .。:*:゚:。:+゚*:゚。:+。・::。゚+:。   。:*゚。::・。*:。゚:+゚*:。:゚:+:。.
ウワ━.:・゚:。:*゚:+゚・。*:゚━━━━゚(ノД`)゚━━━━゚:*。・゚+:゚*:。:゚・:.━ン!!
  。+゜:*゜:・゜。:+゜                   ゜+:。゜・:゜+:゜*。
.:*::+。゜・:+::*                        *::+:・゜。+::*:.

816 ◆JI6GRfrLos :2009/03/07(土) 00:22:06 ID:RMGKxk4a
暇つぶしに小ネタを投下。2スレ消費。
本筋無関係の美夜救済SS…のボツネタを弄ったやつ。
※注意。夢オチ。
817 ◆JI6GRfrLos :2009/03/07(土) 00:22:32 ID:RMGKxk4a
「ジュウくーん!ごはん、出来たから起きてっ」
ベッドまでよって、まだ眠るジュウ君をゆさゆさ揺する。
紆余曲折を経た後、結局頼どころのないわたしをジュウ君が『飼う』ことになった。
堕花さんの取り計らいというのが色々と腑に落ちないけど、ジュウ君と同棲させて貰った経緯を思えば何も言えない。
「…起きてるぞ…まだ早いな。あと20分くらい…」
そういってジュウ君は布団の中でもぞもぞしてる。
普段見れない、ちょっと子どもっぽい仕草が母性本能をくすぐってくれる。
それでも、せっかく作ったごはんは暖かいうちに食べて欲しい。
「もう…いっつもギリギリまで寝てちゃダメだよ?」
「美夜が起こしてくれるし、飯も作ってくれるからな。ゆっくり眠れて、助かってるぞ」
眠気眼でジュウ君が頭をなでなで…ふふっ羨ましい?堕花さん?
…あまり調子にのると、本気で殺されそうだからここら辺で離れておこう。
ちょっと名残惜しいけど、ジュウ君の手を引いて起きてもらう。
「今日は和食だよ。ちゃんと食べないと元気出ないんだから」
ダイニングテーブルには1人分の食事が用意されてる。
「…またか。おまえもテーブルで一緒に食べればいいだろう?」
「ダメだよ…ジュウ君は『御主人様』なんだし…」
そういって、わたしはわたし用の『食器』を出した。
MIYAと書かれた、犬用の食器。
あの後、拘置所で抜け殻になったわたしは酷く曖昧なものになってしまった。
憑き物と言えば、ちょっと違う。正確には、魂というべきだと思う。
抜け殻は抜け殻。外郭だけで中身は何も入ってない。そして形すら、もう壊れ、崩れてしまっていた。
頼るものも信じるものも救いも、それらは全部ジュウ君になった。ジュウ君がなきゃいきられない。
だからこそ、ジュウ君に『与えられている』ことを実感しなきゃいけない。
ジュウ君は苦しそうな、悲しそうな顔をする。
「……ごめんな」
出来ることは紗月美夜という人間に支配を与えるだけ。
わたしは人差し指で更に何か言おうとするジュウ君の唇を押さえる。
「わたしが謝んなきゃ、ダメなの。あと、まだ時間があるから…」
抱いて欲しい。そうは直接は言わない。言わなくても、ジュウ君はわかっている。何回も繰り返す毎日。
罪を、業を。背負い背負わせる主従。
救う手段はコレしかなく、救える人間は自分だけ。
818 ◆JI6GRfrLos :2009/03/07(土) 00:23:05 ID:RMGKxk4a
何も出来なかった自分が、美夜を自分で埋め尽くすことで救ってくれている。
それでも、ジュウ君は悩み、苦しんでる。何度も後悔し、決断を悔いている。
わたしにはジュウ君しかいない。
手を使わず、犬食いでごはんを食べる。ジュウ君は目を逸らす。
本当に『飼われてる』実感を得る為に『待て』とかの命令をお願いをしたけど、流石に断られた。
短い朝食は終わり、わたしの口のまわりはごはんだらけだ。
「じっとしてろ」
ジュウ君がわたしの口の周りについたごはんを啄む。優しく、キスの雨がわたしに降り注ぐ。
「お願いっ…」
最後まではしない愛撫。焦らすように、それでいてポイントを知り尽くしたジュウ君の手が快楽の波を作る。
ブラウスのボタンを自分で外す。
ジュウ君はわたしを優しく抱きしめ、口から、首、鎖骨を通り、ざらりとした舌の感触が胸を撫でる。
スタイルには自信があったけど、ジュウ君の男を反応させた事は未だにない。
「帰ってきたら、またな…」
そういっても、ジュウ君が『続き』をしたことはない。
ただ一方的に快楽を与え、グチャグチャにして、何事もなかったかのように学校にいく。
学校までいくらも時間はあるが、残酷なまでの優しさがジュウに本当に抱く事を許していない。
ジュウがいなくなり、1人体をふるわせる。
みっともなく潤わせた女の部分を1人いじりながら、それでも快感を貪る。
「ジュウ君…ジュウ君…」
寂しさの中にある多幸感が、一時的な快楽に酔わせる。
少なくとも、わたしは幸せになった…

―――――――

「と、いう夢を見たんだけど…」
わたしは堕花さんと女の子同士の会話を楽しんでいた。
話すことは、昨日見た夢の話。
「……あなたもなかなかのものですね」
「堕花さんほどじゃないよ?」
ふふふ。あはは。二人して形式的な笑い声をあげる。
夢診断とか、メンタルチェックとかの名目だった筈が美夜の変態性が露見しただけだった。
雨の目は伺えない。美夜の目は、明るく澄み渡っている。
朗らかに笑顔を交わす2人。目の奥は2人とも笑わない。
「でも、いずれ実現させるよ?」
「ご冗談を」
ふふふ。あはは。
819 ◆JI6GRfrLos :2009/03/07(土) 00:26:14 ID:RMGKxk4a
投下完了。
ごめん。すんどめ大好きなんだ。
820名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 08:09:28 ID:oPC9kIsR
>>819
けっこうなお手前で……。
821 ◆JI6GRfrLos :2009/03/08(日) 05:07:45 ID:XcbGJVvy
「…っいいぞ。続けろ」
股には、雨の頭部。
雄々しくそそり立つ、ジュウのものを雨は懸命に奉仕する。
「はぁはぁ…ジュウ様のエクスカリバー…」
よだれとカウパーで口のまわりを汚すのも構わず、雨は奉仕を続ける。
熱く、弾む呼吸と舌がジュウに堪能の波を与える。
「ジュ、ジュウ様…も、もう、お慈悲を…」
「あぁ…」
ジュウはすでに腰砕け状態の雨の腰を支え、壁に手をつけさせ、無造作にそれを突き入れる。
「はっ…はっ…ジュ、ジュウ様、の、エクスカリバーがっ、わたしのっ、鞘にっ…!」
喜悦に歪み、獣のようにむつみ合う…だが、その時、事故が起きた。
「…あっ」
雨は濡れるフローリングに滑り、繋がった状態のまま頭を床に落としそうになる。
ジュウはそれに気づくも、突き入れたものを軸に回る雨を抱え、とっさに庇い一緒に倒れてしまう。
雨の下敷きになるよう体を反転させたが、人間1人を股関で支える事になってしまう。
「ぐっ…」
「ジュウ様!」
大丈夫ですか。そう、語りかけようとしたが、雨は言葉を失う。
繋がったジュウのあれが、折れ曲がっていたのだ。
「ジュ、ジュウ様のエクスカリバーが…!」
「…ぐぅっ…」
雨はジュウの応急処置をしながらも、あたりを見回し原因を探る。
床を見、足をとった正体を見る。
床を濡らす液体を指に取り、舐める。
「…これは、カリパー……」
2人の体液が、床を濡らす正体だった。
雨は、はっと気付く。
「もしや、エクスカリバーではなくエクスカリパー…?」
見つめ合う2人。
「「………」」
奇妙な静寂を、共に破る。
「「最強の剣じゃなかったのかーー!!」」
2人の慟哭は、闇へと溶けた…
終われ。
822名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 07:33:25 ID:ik2xIHt1
俺がff5をやってる最中に…
823名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 19:50:48 ID:XcbGJVvy
>>822
わかる人にもわからない人にも微妙なネタだったと反省した…自重するよ。
824名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 18:19:15 ID:W0+plqYB
エクスかリバー!!!



ワロタw
825名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 18:44:59 ID:DqY7F3iJ
カリパーじゃなくカウパーだった事に今更気付いたんだ…
ごめん。脳内変換で…
826名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 21:44:50 ID:TuubHI8T
貴様!ここまで焦らすとは確信犯だな!
827 ◆JI6GRfrLos :2009/03/09(月) 22:57:54 ID:DqY7F3iJ
>>826
かくしんはん
確信犯
自己の使命を確信して行なう犯罪.*思想犯や政治犯をいう.

つまり、すんどめ専門か。俺は。
――――――
カリカリカリ。カッターナイフの刃を剥き、雪姫が殺気を解放する。
「刃物でわたしに挑む?馬鹿か」
薄く、冷たい。まさしく抜き身の刃の如く。
だが、対面する雨はどこまでも冷静だ。
「甘いのはあなたですよ。雪姫」
眉をひそめ、雪姫は雨を見やる。
「勝機があると?」
それに雨は行動で答えを示した。
ジュウの隣に移動し、雨は膝をつく。

そのまま、ジュウのズボンを下ろした。

「ジュウ様のエクスカリバーの前ではあなたも無力!雪姫。覚悟しなさい!」
「ら、らめぇぇぇっ!」
ジュウは腕時計を外し、手の甲先に巻く。思い出すのは、紅香から教わった自らより強い者より挑む時の心得。
「…おまえが、覚悟しろよ?」
――――――
自重しきれなかった…
828名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 07:59:25 ID:FDxPnXo1
ん、保守しとくか
829名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:44:35 ID:QxGtfRI5
妄想日記は光より夕乃の方がしっくりくるんだけどな…
夕乃さん。原作でも『幸せ日記』なるものを書いてるんだし。
でも肝心の日記の内容が思い浮かばない。
短編なら
崩月家を訪ねた真九郎が偶然目にする

夕乃さんの溢れんばかりの愛が渦巻く日記展開。間は空白でラストの方に結婚後の性生活計画が事細かに。

呼びにきた夕乃さん。真九郎とっさに日記を隠す。

現実にして差し上げますからね。とぼそり。

みたいなのを書いてみたいけどネタに詰まる。

とりあえず紫たんとちゅっちゅっしたいお。
830名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:57:53 ID:feJedszF
>>829
すげえ、違和感ねえw構成力あるよ
831名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 01:09:26 ID:3tajeYAb
夕乃さん怖ぇw
832名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 11:51:44 ID:Juwfdqwz
>>829
>妄想日記は光より夕乃の方がしっくりくるんだけどな…
それは確かにあるわぁ〜

ぜひ書いてほしい
833名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 12:46:03 ID:XRVEzpDO
紫たんとちゅっちゅっしたいお。には何ら反応がないこの食い付きが悔しい。

明日、ホワイトデーだし。そっちが書きあがったら頑張ってみる。宣言しといて全く書けてないから。
バレンタインネタは
型くずれした不器用な手作りチョコを真九郎に渡す紫。

かなり苦くとも、美味しいという真九郎。

紫はバレンタインには真九郎の為だけにチョコをあげると約束。

チョコは苦くとも、2人の関係は甘いんだぜ。
みたいな方がよかったかな…無理に逆チョコとかネタにするんじゃなかった。
…雨とジュウ様がいちゃいちゃするの書きたかっただけだから。

それにしても『幸せ日記』上で繰り広げる夕乃さんと真九郎の新婚生活か…夕乃さん。虚しい人だな…
834 ◆JI6GRfrLos :2009/03/16(月) 06:39:29 ID:fTOgItj1
わたし「ジュウ様。ホワイトデーのお返しを作製致しました。一品一品、わたしの深い念を込めた力作です」
ジュウ様「あぁ有り難くいただくよ…うまい!うますぎるぜ…!
ビタースイートな深い味わいの中に隠されたこの絶妙な甘み!そしてコク!一体何を入れたんだい?」
わたし「ジュウ様への、愛を…」
ジュウ様「雨…そんなおまえにふぉーりんらぶだぜ…」
わたし「わたしも…いつでもジュウ様にラブ全開です」
ジュウ様「おっと、こんな所にも甘そうなすぃーつが…」
わたし「い、いけませんよ…ジュウ様…こんなところでっん…!」
重なり合う二つの影。優しい日溜まりが、2人を祝福していた…
堕花雨先生の次回作に御期待下さい!

―――――――

「と、なる筈だったのですが…」
妄想から帰還を果たした雨は現実の厳しさを体感していた。
凄惨たる現状の台所を見て、これは困りましたね。と他人事のように呟いてみる。
実際、その光景は凄まじかった。
鍋からは紫と黒と白が得体の知れないしま模様を浮かべ、火もついていないのにぶくぶくと泡を吹いている。
何故かまな板は真っ二つになっており、ひとつには折れた包丁の刃先がつきたっている。
洗い場は失敗した食材を直接流そうとした為におどろおどろしい液体が水の底にヘドロのごとく渦巻いている。
料理が苦手である事は自覚していたが、作らねばならない理由があった。
ジュウからバレンタインの贈り物をもらって早1ヶ月。
そしてこれは、ホワイトデーにお返しを作ろうと雨なりに努力した結果だ。
「………」
既に今日はホワイトデー当日。
前日から取り組み、母の薫子や妹の光の手伝いも断り懸命に試み…撃沈した。
これは、どうしましょうか…以前ジュウ様にお弁当を作った際も似たような事があった気がしますが。
たとたとと、誰かが近付いてくる。
「お姉ちゃん?もしかしてずっとおき、て………」
「おはよう。光ちゃん」
「う、うん…おはよう。あの…これは…」
「ジュウ様にお菓子を作ろうとしたのだけれど…」
手を口にあて、困ったように首を傾げる。
「……か、完成は、したの?」
今日は朝食の用意を光は頼まれている。
台所が使えなくとも用意は出来るが、せめて昼までには片付けないと困るだろう。
835 ◆JI6GRfrLos :2009/03/16(月) 06:40:46 ID:fTOgItj1
「一応、一品だけは出来たけど…」
す、と指差した先には、溶けたチョコレートらしきもの。多分、チョコレート。
だが、根本的に何かが違う。甘い香りの白みがかった茶色の液体
まるで魔女の秘薬のような、多分きっとチョコレートをさして、雨は言った。
「アレしか出来なかったの…チョコレートフォンデュ」
あれが?!と思わず喉を通りそうになったが、光はこらえた。
大好きな姉が作ったものだ。食べろと言われたら全力で拒否させてもらうけど。
内心を顔に出さぬよう注意を払い、光は何とか言葉を発することが出来た。
「…あいつ、気にいるといいね」
「えぇ…」
頑張れ。柔沢ジュウ。でもお姉ちゃん泣かしたら、承知しないぞ。
そんなエールを光は心の中でジュウに送り、台所の片付けに入った。

―――――――

男には、やらねばならない時がある。
「ジュウ様…その、無理をなさらずに…」
「いや、有り難くいただくよ…」
雨がホワイトデーのお返しに、とお菓子を作ってきたのだが随分と言いよどむので促した結果が、目の前にある。
ジュウは数分前の自分を殴り飛ばしたくなったが、一度言った手前どうしようもない。
立ち上る香りに脂汗が浮き、顔が引きつる。震える手を抑えつけ、ビスケットをチョコレートらしき茶色の液体に近付ける。
その液体は何もしていないのに渦を描き、時折甘い臭いの気泡を吐き出している。思わず、手が止まる。
その異様な様は、既に人が踏み入れてはならない領域だろうと思った。
これを食べるのか…料理が苦手だったと聞いていたが、ここまでとはな…
だが、雨の申し訳なさそうな顔を見ると既に後には引けない。
ホームメイド兵器にビスケットをつけ、上げる。糸を引くチョコレートフォンデュ…らしきもの。
男らしさってなんだ?
それは惚れた女に聞くことだ。
意を決し、ビスケットを口に含む。
ジュウが覚えていたのは、其処までだった。

――――――
まで書いて、オチが思い付かなかった…
836名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 21:34:18 ID:J+me/Y8B
つづきはファンブックですね
837名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 06:56:35 ID:+5D/w3o0
ここまででも面白いものは面白い。良かったぜ!
838名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 01:21:05 ID:A8P2yL1j
酔った勢いでヤっちまう真九郎×環さん(処女)てのが燃える
839名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 20:19:39 ID:i1s7TdVD
新刊まだかな……
840名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 22:30:23 ID:JaARv23K
酔った勢いでヤっちまう真九郎×絶奈(処女)てのが萌える
841名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 23:03:19 ID:iAQFTAL6
なんかの勢いでヤっちまう真九郎×切彦(処女確定)てのが極萌
842名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 08:34:05 ID:1iJw0kgt
勢いでなくともヤッちまった光ちゃん
843名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 22:48:03 ID:KnNKXWCb
>>842
ははあ、殺ッちまったわけですね。
844名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 17:26:13 ID:x0i0qJtG
保守。
845名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 22:31:43 ID:abypJZ5k
酒乱なんてどうだろうか
846名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 22:46:28 ID:sEfhYnBk
いつかみたいに真九朗の部屋でナベやってて、環さんが酔った勢いで真九朗に酒を飲ませて
二人とも酔っちゃって、みんなの前でなにやらイチャイチャし始めるのか。
…夕乃さんがその場にいなければいいね。

でも夕乃さんなら、そこから真九朗は酒に弱いということを学び、また何か仕掛けてきそう。
847名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 23:03:14 ID:v4j5V58L
アルコールを大量に投与された真九郎が絶奈とパラダイス
848名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 01:33:06 ID:5B5mWmgU
>>847
むしろ飲み過ぎて起きなくなった息子を絶奈さんが散々罵倒した後、酒が抜けてきて力を取り戻した真紅朗に先ほどの罵倒のお返しを・・・と言われてハイパー真紅朗タイム
849名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 02:03:22 ID:sFdw1jhP
「どうしたんですか?今日はお酒全然飲まないですね」
真九郎が訊ねると絶奈は甘い顔で真九郎を見つめる。
「あれ以来、お酒より君のが欲しくてたまらなくなっちゃったの…」
酒を飲んでもいないのに頬を赤く染め絶奈はそう答える。
「……俺のナニが欲しいんですか?はっきり言ってくれないとわかりませんね」
「もう…君って見かけによらず意地悪…キャッ!?」
唐突に真九郎は絶奈を押し倒す。
「やっぱり、もどかしいのはなしにしますよ。今日は俺も溜まってますから…」
「君って本当に自分勝手ね…好きにしていいから優しくしてよ?」
真九郎は小さく頷くと絶奈の体を本能のままに貪り始めた…。

―――――――――――――――――――――――

時間も無けりゃ、文才も無い!これが俺の限界!
850 ◆JI6GRfrLos :2009/03/27(金) 02:51:38 ID:ggFXN3GQ
>>849
やるじゃねぇか…
――――――
絶奈の両の手首を片手で握り、頭の上で押さえつける。
お酒以外の理由で赤く、甘く惚けた顔をじっくり眺める。
空いた片手で絶奈のネクタイをまくりあげ、ブラウスのボタンに手をかける。
「…ネクタイは…」
外さないのか。そう問いかける言葉を唇でふさぎ、唇から耳まで舌でじっとりなで上げ真九郎は囁いた。
「ネクタイはつけたままにしておきますよ…似合ってますよ。バカっぽくて」
嘲笑、嘲り、侮蔑。
それらを多分に含んだ言葉に絶奈は興奮に震える。
「本当に…気持ちの悪いマゾですね」
人差し指でブラウスのボタンに指をかける。
いつかのような、防刃・防弾性能に優れた服ではない。
2〜3回洗えば生地はダメになるような安っぽいもの。
下まで軽く振り下ろすだけで全てのボタンがはじき飛んだ。
「んっ…」
羞恥と媚びをはらんだ目に、真九郎のモノも首をあげる。
「さて…まどろっこし真似はしませんからね」
そのままスーツのパンツの又布部分を手で握り引き千切る。
何も生えていない幼い恥部が外気にさらされ、千切れた又布からは銀の糸が引く。
触られもしていない絶奈の女は濡れひょっこりと豆が覗いてる。
ネクタイはしめたまま、ブラウスの前だけ開き、ズボンは又布だけ破られ隠すべき所は全てを晒している。
M字開脚のように足は開かれ、無様に息を上げる。
見下ろす真九郎は何も言わない。
「真九郎くん…はやく…きて」
切なさが混じる懇願に真九郎は唇を釣り上げる。
腕を振り上げ、さらけ出された恥部に拳をうちすえる。
がっがっ…と割とシャレにならない打撃音を響かせてもその程度の刺激は絶奈を興奮させるだけだ。
それは2人にのみ許される前戯。
赤く色付く恥部はしとどに濡れ、うちすえる真九郎の拳をも濡らす。
絶奈はされるままになり、息を上げる事しかしない。
数十発撃ち込んだあたりで真九郎は膝立ちから立ち上がり絶奈の脇腹につま先をいれ、転がす。
声も上げずに、うつ伏せになった絶奈は真九郎を見上げる。
「マグロなマゾをいたぶるだけじゃ、飽きますからね…」
しめられたままのネクタイを掴み、きつめにしめ顎を上げさせる。
リードのようなネクタイ。全開になっている服。
絶奈の目に映る。屈辱、羞恥、期待、困惑。それらは混ざりあい、大きな光彩には欲情し濁る。
真九郎は意識して高圧的な声音を作る。
「しゃぶれよ?」
――――
本番って難しいよな…
851名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 03:01:00 ID:ggFXN3GQ
>>849
ごめん。続き勝手に書いちゃって…しかもトリつけちゃったし…
これ、続けていいですか?
852名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 03:02:39 ID:9+vP52Ny
こんな時間だからこそ覗いてみるもんだな…
>>849>>850
GJ!
853849:2009/03/27(金) 03:15:50 ID:/+pKI5ld
>>851
ああ、全然構いませんよ。むしろお願いします!!
854名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 07:35:55 ID:P9GrKcv/
神はまだスレを見捨ててはいなかったようだ。
続き楽しみにしてる。
855名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 08:42:54 ID:jFfKZm2/
待ってるぜ…!
856名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 17:34:36 ID:ggFXN3GQ
保管庫をちょっと編集してみた。
ごめん。ルール全然読んでなかった…ぶっちぎってすんません…
来週。改めてちゃんと編集するので。

>>852-855
続きは夜までに頑張ってみる…つい勢いで書いちゃったから…
857名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 19:52:47 ID:aIxEBxSr
めっさ頑張れ
858名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 01:06:03 ID:Oi061Uq7
えーと、酒乱(?)的なヤツを電波で書いてみた
文才なくてすまない
盛大にスルーしてくれ

――――――――――――――――――

 ピンポーン、と玄関のチャイムが鳴って、ジュウはテレビから視線を剥がした。
「……もうきたのかよ」
 今日、柔沢家には来客の予定があるのだが、こんなにも早くくるとは思ってもいなかった。
 返事をしつつも鍵を開けると、勝手にドアノブが動く。それと同時にものすごい勢いで扉が開いた。受け止める手が痛い。
「こんちわー」
「お邪魔します」
 入ってきたのはジュウの数少ない友人のうちの二人――斬島雪姫と墜花雨だった。
「……おう」
 前者は明るく、後者は静かに。そんな正反対の二人をジュウは招き入れた。
「いやー、もうすっかり秋ですなー」
 雪姫は苦笑いしつつも、靴を脱ぎ始める。雪姫はもう秋だというのにTシャツの上に薄いパーカー、下はミニスカートにハイソックスという格好。寒くないのだろうか。
そんな雪姫を見ていると、ジュウはあるものに気がついた。雪姫が後ろ手になにかもっているの。それは彼女の肘から手首までぐらいのながさの長方形のものだった。
 ジュウはたずねてみる。
「雪姫。それなんだ?」
 雪姫は靴をそろえている手を止め、少し苦い顔で振り返る。そしていつもどおりのテンションでジュウに返した。
「ありゃー、ばれちったかー」
 隠す気があったのかよ。雪姫は、んーあとにとっときたかったんだけどな、などとつぶやいたあとジュウの目の前にそれを差し出した。
「ジュウ君、おたんじょうびおめでとー!」
「…………」
 ジュウは固まってしまった。よく自分の誕生日を忘れるといった話を聞くが、ジュウは違う。忘れたことなどない。その原因というのはまた後で話すとして、ジュウが驚いたのは別のことだった。
 綺麗にラッピングされたプレゼントを受け取り礼を言いながら考える。
 なぜ雪姫がそのことを知っているのか。教えた覚えはない。この訪問を仕組んだのは雨であり、雨なら知っていてもおかしくはないと思うのだが、それを雪姫に教えるだろうか。
 仮にも彼女はジュウの下僕を自称しており、そんな雨が主の情報を他人にながす、なんてことはしないだろう。
「柔沢くん、あけてもいいよ」
 雪姫の声で思考が途切れた。
「ん、ああ」
 ガサガサ、とラッピングをはがし、出てきたものにジュウは唖然とした。
 芋焼酎さくら。
 つまりは酒が入っていたのだ。こいつ……。
「……お前今何歳だ」
「十七」
「よく買えたな」
 雪姫は得意顔。
「まぁねー」
 どうせコイツのことだがらネットででも買ったのだろうか。なんて考えていると雪姫は
「大佐っ、これよりジュウ君家に潜入します!」
 とかなんとかいってまるで自分家であるかの様に中へ入っていってしまった。玄関には雨とジュウが残る。
「……俺らも行くか」
「はい……あの、その前にすこしよろしいでしょうか」
「ん?」
 雨はさっきから腕につるしていた紙袋からひらべったい箱を取り出し、ジュウにを差し出した。
「お誕生日おめでとう御座います、ジュウ様」
 雨は言い終わると少し蒸気したように顔を下に向けた。
「おう、サンキュな」
 ジュウは箱を受け取ると、雨の頭の上に手を載せ少しなでる。さらさらとした感触が心地よかった。やつもどおりである。
「これあけてみていいか?」
 雨にたずねる。
「ジュウ様のお好きなように」
 そういって雨は靴を脱ぎ始めた。彼女なりのテレかくしなのかもしれない。箱の中身は壁時計だった。そういえば、と部屋の時計が壊れていたことを思い出す。でも、待て。さっきの雪姫と同じ疑問が浮かぶ。
 なぜ知っているんだ。
「さ、私たちも行きましょう、ジュウ様」
「……ああ」
 雨はそそくさとリビングへ向かってしまった。
859名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 01:11:40 ID:Oi061Uq7
 ジュウが雨からもらった時計を部屋にかけてからリビングに行くと、それと同時にキュポッという音が鳴った。
 みると雪姫がテーブルの上でビンの蓋を開けていた。ジュウはあわてて声を上げる。
「なにやってんだよお前」
 雪姫は戸棚から取り出したであろうお猪口にそれを注ぐ。
「だってここにあったんだもん」
「自分家か! お前は!」
「まぁまぁ、終わったことは気にしないの。ささ、一杯どうぞ」
 雪姫は並々注いだお猪口をジュウの口元に押し付けた。それを傾けられて、ジュウは否応なしに口に含んでしまった。
 それ、というのはお酒だった。
 ジュウは誕生日を忘れないというのには理由がある。毎年紅香がジュウの誕生日にアルコール類をどこかのホテルの住所から送ってくるのだった。去年はワイン、今年は――。
「ぷはー、やっぱ日本酒はいいねー」
「ですね。甘くて好きです」
 雨お前までなに始めちゃってるんだ。
 今年の紅香からの贈り物は日本酒だった。
「まて、お前ら。勝手に飲むなよ!」
「えージュウ君だってのんだじゃーん」
 雪姫は口を尖らせる。
「……あれは不可抗力だ」
 雪姫と言い合っていると、雨が口を開く。
 ジュウ様、今日ぐらいはいいのではないでしょうか? 明日は日曜日ですし……」
「だけど……」
 雨はジュウの声をさえぎった。彼女にしては珍しい行為だった。いささか、早くもよっているのかもしれない。
「それに私、お酒に自身はありますし。ジュウ様もおありでしょう?」
 もう酔ってんだよお前は。
 でも、なぜか雨が言う言葉には説得力がある。それにさっきの酒は結構美味だったことを思い出す。
 ジュウは中で生理的な欲求、つまり美味を求めるという人間としての欲求と、未成年のくせに酒はだめだ、という正義感が戦った。
 なんとか均衡を保っていたのだが、それは雪姫によって崩された。彼女はまたジュウの口元にお猪口をつけたのだ。そして傾ける。口に流し込まれる甘い液体にあと押しされ、ジュウの正義心は敗北を決した。雨もいるし大丈夫だろう。そんなこんなでジュウは折れてしまった。
「さぁどんどんのみましょー」
 それを後悔することになるなどこの時は知る由もなかった。

 *

 目を覚ますと、しっとりとした黒髪があった。それが雨のものであると気付くのに数秒かかったことからまだジュウはよっているのだろう。寝ちまったか。
 と、そこでふっと思う。なぜこんな間近に雨が?
 横を見ると、雨がジュウの肩によりかかって、寝息を立てていた。その寝顔に少し見とれつつも、あわてて座っていたソファから飛びのく。雨は重力にしたがってソファの上にぽてりとおちる。しかし起きる気配もなく、規則的な呼吸を雨は継続していた。
あたりを見回すと、かなりアレな状態だ。
テーブルの上は酒瓶が五本転がっていて、いずれも中は空。調子に乗って紅香から送られてきた日本酒四本プラス雪姫の一本を空けて……。そこで、ん? と気がつく。
 雪姫は?
 玄関までいってみると、雪姫のはいていたスニーカーがなくなっていた。家中を見て回っても人の気配がないことからとりあえずは帰ったみたいだ。
 まあ寝た俺も悪いのだが、勝手に帰りやがって。
 ジュウはリビングに戻った。その瞬間むせ返るようなアルコール臭に思わず懸念するも、とりあえず酒瓶をまとめ、廊下に出し窓を開ける。これだけでかなり快適になった。
 俺もよくこんな中で寝られたと思う。そしてふと雨のほうへ目をやった。こいつもだけど。
 雨を眺めつつ、テーブルの上を片付けた。食器を水洗いし、台拭きでテーブルを擦る。
 酔いつぶれた客と従業員って感じだな。片付けが終わると、ジュウのすることは残り一つとなった。

 雨を起こす

 だ。
 ジュウが動き回っている間にも普通に寝ていた彼女を起こすのはかなり難しいと思う。
 とりあえず、肩に手をかけて揺すってみた。――反応ナシ。
 もう少し強めに揺する。――反応ナシ。
 今度はかなり強めに揺すって、声も掛けてみる。
「おい! 雨!」――少し唸ってみせるも、その後反応ナシ。
 はぁ、とジュウはため息をつく。依然として前髪の隙間から見えるまぶたは閉じられていて、正座を崩した――いわゆる女座りのまま横に倒れている。
端からみたら結構危ないシーンなんじゃないか。そんなことを考えてしまい、ジュウは頭を振る。まだ酒は抜けてない。抜けるわけないが――。
 ジュウは最終手段に出ることにした。
860名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 01:13:27 ID:Oi061Uq7
「……ひっ……ぁ…」
 雨の口から言葉にならない声が漏れる。
 最終手段はうまくいった。
 あの後ジュウがまず行ったのは冷蔵庫へ行くことだ。正確には冷凍庫に。そこから氷を二つ取り出し、一つは口に放り込むと、もう一つは――。
 雨の首筋に当てた。うめき声を上げた数秒後。静かにまぶたが動き、その澄んだ瞳が光りを映す。
「ジュウ……さま? ……ひぁっ……」
 そこで冷たさに気がついたらしく、また悲鳴が上がった。
ジュウはすっかり氷をつけていたことを忘れていた。指先や口内の冷たさも酔いもすべて吹っ飛ばしてくれるような光景。ただ起きるだけのその光景が大地の芽吹きのように感じられたのだ。
 ……酔ってるな。
 ジュウは氷を首筋から離す――と同じ瞬間に雨は上体を起こした。起こした……。
 つるっ、と擬音のごとく氷が滑り落ちる。それは運悪く体を起こした雨の背中に入る。
「あっ……ひっ……」
 雨は弓なりにのけぞる。さらに両手を背中に総動員させて氷を取り除こうとしていて――
 端的に言うと、雨は立ちひざで両手を後ろにまわして胸を突き出していた。顔は酔っているのか高潮していて、来ている制服も寝起きのため少し乱れている。
 ジュウはやっと氷を取り出した雨の肩に手を乗せると、ぐいと引き寄せた。
 雨の手から氷が転り落ちた。
「ジュウ……様……」
 雨が驚いたようにつぶやく。その声が、鼻に入る雨のにおいが、すべてが愛おしく思えた。ジュウは雨のふくらみに手を這わす。
「――!」
 そのまま回すようにして愛撫する。
「……っはぁ……くっ」
「雨――」
 ジュウはそのまま深く唇を奪った。
 口内をなぞり挙げるうちに雨の嬌声が激しくなる。
 ジュウは雨の制服に手をかけた。
 ブレザーを脱がすと、その下は黒いチューブトップ。その黒の中に、山が二つ自己主張するように立っていた。
 ジュウはそこを指先ではじく。
「……んぁ……っ!」
 雨はいっそう声を上ずらせた。
 その姿がまたかわいらしく、ジュウはまた唇を奪う。深く、丁寧に。それと同時に黒い布をめくり挙げた。
 初めて見る、異性の胸元。もちろん、親族以外の、だ。
 ジュウは乳首をつまむ。そのまま軽くひねった。
「ん……あぁ……くぅ」
 サイズはやや控えめだが形の整ったそれに愛撫を加えながら、手を下へ伸ばす。雨はそれに気がついたらしく、少し足を動かして恥じるようなことをしつつも、ジュウが太ももへ手を伸ばし少し揉んでやるとすぐにひらいた。
 恥じることも、欲することも恋しい。ジュウは唇を這わせる――今度は右胸に。雨は少し甲高い声を上げる。
 彼女の秘所はもう十分の湿気を帯びていた。口で右の乳首をむさぼりつつ、左手でもう片方、そして右手は秘所を。
861名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 01:14:24 ID:Oi061Uq7
 ワレメに沿って、指を動かす。それだけで雨は熱を帯びた声をいっそう高くした。
 乳首から顔を離すと、両手で雨の足をつかむ。それだけで察したのか雨は体制を変えた。足をそのまま持ち上げ、上体のほうへ。いわゆるまんぐりがえしというやつだ。
 もはや意味をなくした下着を取ると、雨のあそこが見えた。指でぱっくりと割る。
「……ぁ……」
 小さく漏らす雨。ジュウはじっとそれを見ていた。ただ呆然と。膣周辺がぱくぱくと動いていて、愛液で光って……。
 じっと眺めるジュウに雨は羞恥を覚えたのか、声を上げる。
「ジュウ様……あまり……その、見ないでください……」
 しかしジュウは反応しない。顔が近いのか、ジュウの呼吸がモロに伝わってくる。雨は少し悶える。多分私のあそこは延々と液を流しているんだろうなと思うとそれが羞恥に変わった。自分でもわかるくらい顔が高潮している。雨は再び声を上げた。
「ジュウ……さま」
 ジュウはそこでやっと気がつく。
「あ……悪い」
 お詫びに雨の薄い唇に一つキスを落とすと、手をそこの突起へのばした。
「はっ……くっ……!」
 しばらくぐにぐにともてあそぶ。中指と人差し指でクリトリスをはさみ、ついでに親指で膣口を擦る。トドメとばかりに開いている手で尿道を押した。
「あ……あぁ、ぁあああ!」
 雨が弓なりにゆれる。
 達した雨は、はぁはぁと息をきらし、残る快楽に悶える。
 ジュウは雨をそっと後ろから抱き寄せた。
「……ぁ」
「……雨……その……いいか?」
 確認を取るあたり自分は不良とかけ離れているんだろうな。
 雨はコクリとうなずいた。ジュウはジッパーを下ろし、ブツを取り出すと、向かい合うように雨を回転させる。
 そして――



 総じて言おう。酔っていたのだ。

お互いに。
862名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 01:21:48 ID:FU3SYfZ3
支援
863名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 01:24:01 ID:Oi061Uq7
>>856
割り込んでごめん
続けてくれ
864名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 02:03:03 ID:FU3SYfZ3
>>863
いや、日にち跨いでるんだから謝るなら俺の方なのに…ごめんなさい。

ところで、伏線バリバリはってるんだし、続きあるよね?
865名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 10:32:02 ID:dslTepTf
>>861
投下乙です。でも投下終了宣言とsageはしてほしかったり。
866名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 13:05:42 ID:Oi061Uq7
続きは妄想に任せるよw

>>865
サーセン
今後気をつけます
867名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 13:21:42 ID:ZrMW67vo
>>858-861
熱烈にGJ!!!!!!!!!
868名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 23:46:45 ID:sqX2x255
保守
869名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 03:02:32 ID:IwFMybi8
電波はTVアニメなのか

SS書きが増えるといいな
870名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 15:49:25 ID:jywUzt4r
紅みたいにならない事を祈る…
いや、決して紅が駄目だったと言ってるんじゃないんだ。
別物としてならうんぬんかんぬん
871名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 16:30:06 ID:IaKHtrm8
新刊もなく今月はマンガも休載……

俺干からびるお……(’A`)
872名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 16:41:41 ID:w4xlfbcw
餓えた分、来月頭の単行本+SQ本誌が嬉しいんじゃないか。
夕乃さんの書き下ろしと出番が沢山ありますように・・・
873名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 20:35:20 ID:ocnJQA0N
環さんのセクシーンがほしいわ
874名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 00:23:36 ID:z+BbYe7i
俺は闇絵が
875名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 01:57:24 ID:EDoTuIyR
紅の紫の寝取られって何処にあるんだ?
876名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 01:39:56 ID:O5sFyp3Y
877名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 02:42:01 ID:rflXrhqz
878名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 17:42:46 ID:jF8BjDOD
879名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 23:25:15 ID:sQItRqj/
880名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 02:41:41 ID:wSiRzw1e
881名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 03:33:52 ID:67hpVXXf
882名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 03:49:54 ID:6myw+QRv
「真九郎さん、児童ポルノ法ってご存知ですか?」
「へ?夕乃さん?なんですかいきなり」
「小さい女の子の写真なんか持ってると逮捕されてしまうんですよ」
「・・・え?」
「だから、真九郎さんがあらぬ誤解で逮捕されないように、とてもいいものを準備したんですよ?」
「夕乃さん?その写真の束はなんなんですか?」
「・・・すごく恥ずかしかったんですけど・・・真九郎さんのためですから」
「へ?」
「私の…裸を誰かに見せるなんて、子供のとき以来なんですから」
「ちょっ・・こ、この写真って!?」
「お巡りさんに捕まりそうになったらこの写真をみせて下さいね」
「・・・」
「あっ、でも、そうしたら私の裸が真九郎さん以外の男の人の目に触れてしまいますっ!どうしましょう!?」



いやその、どうしましょうといわれても
883名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 07:39:13 ID:Ig+N7As4
>>882
GOOD YUNO!
884名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 13:02:14 ID:uMUG6HM5
>>882
これは良い夕乃さんw
885名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 18:32:08 ID:GjpSLPhY
夕乃でも児ポ法に引っかかる気がする
886名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 18:36:07 ID:f1BZRyuQ
というか変質者ですがな
887名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 20:23:27 ID:oCUCkTmk
>>885
夕乃さん「"夕乃さん"、だ。豚が…」
888名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 21:28:06 ID:UuMooAZM
夕乃さん写真くださいよ
889名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 15:56:33 ID:7WNV4bIt
小ネタ的な何か

――――――――――――――――――
「なあ銀子」
「なによ」
「銀子っていつからメガネかけ始めたんだ?」
 ここは新聞部部室。放課後の一時、なにもすることがない真九郎はなんとなく銀子に話しかけてみた。キーボードの音が止まる。
 ふと気になった、そんな感じだ。
「アンタに会う前から」
 銀子はそっけなく答え、再びキーボードを叩き始めた。
「そうか……」
 再び沈黙。カタカタとリズミカルに鍵盤の音がする。なんとなくいつも聞いてるそれも、最近になって、すごいことなんだなと思う。
 というのもこの前授業で――存在をはじめて知ったのだが――コンピュータールームでバソコンを使ったのだが、この数えるほどしかそれを触ったことの無い真九郎には何がなんだかわからない状態。
 銀子は課題のタイピングを3分くらいで終わらせていたが、真九郎は終わる気配すらなかったのだった。
どれくらい経っただろうか。
タンッ、とキーをはじくような音がして、銀子のイスが回転した。
「たしか2歳のころだった……」
「は?」
「これよ」
 銀子は自分のメガネを指す。
「ああ、それか……」
「自分からふった話題なのに素っ気ないわね」
「悪かったな」
 銀子は少し笑った。つられて真九郎の頬も緩む。
「で、どうしたのいきなり。これがそんなに気になる?」
 真九郎がたじろぐ。
「え? いや、なんとなくね」
 銀子はメガネを指で挙げる。
「なに、アンタメガネ属性でもあんの?」
「めがね……ぞくせい?」
 初めて訊いたワードのように繰り返す真九郎に銀子は声色を落としてつぶやく。
「……なんでもない」
890名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 15:58:23 ID:7WNV4bIt
「なんだよ」
「なんでもない」
「な……」
「なんでもない」
 押し切られた。そんなにまずいのだろうか。それから少し沈黙があって、銀子が口を開く。
「……メガネ好きなのかってこと」
 そういう彼女の頬は少し赤かった。
「メガネか……好きとかそういうのはないかな……」
「……そ」
 はあ、と銀子はため息をついてしまいそうになる。でもそれをしまいこんで、もう作業の終わったパソコンに向かった。
 しばらく適当にカタカタやっていると後ろから声がする。
「でも……」
「――?」
 振り返ると真九郎が苦笑いで言う。
「たまにメガネかけてる芸能人とか見ると、銀子のほうが似合ってるって思うな……」
 ははは、と無邪気に真九郎が笑った。



「……バカ」


――――――――――――――――――
終了
正直もう分けわかんなくなってきた
891名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 19:16:37 ID:hjpH4nzT
いや〜、真九朗ならありそうでこまるwww
GJ
892名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 19:30:44 ID:zSctOoNh
Good Ginko
893名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 21:36:49 ID:nJ8Qv01r
>>892
GG!

しかし、銀子には性欲湧かんな…やっぱ眼鏡は(ry
894名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 02:09:24 ID:BB/IHs69
最近知った俺にとっちゃ銀子は貴重なツンタイプ
895名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 02:40:19 ID:skhC8a/Q
真九郎はナチュラル女殺しだなしかし
896名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 05:58:44 ID:WuRB6+th
……いやらしい
897名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 22:44:01 ID:ZxMY59Aq
デレ分の多いツンだな
898名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 01:33:04 ID:qZ7qHlOi
899すれ違い:2009/04/21(火) 19:08:41 ID:8wfdJ1Lu

更新されないのが寂しいので書いてみました。
電波も紅も久しぶりすぎてキャラがイマイチ掴めていません。
特に雪姫の言動が全然わからない。
その辺はご容赦ください。
あ、エロはありません。

―――――――――――――――――――――――――

「うめ〜、これやっべぇ、惚れ直した!おまえの料理毎日食わせてくれ!
 雪姫、結婚してくれ〜!!ってちゃんと言うんだよー。
 きゃっ、そんなに顔を赤らめちゃってー、照れちゃった?」

『愛する彼氏にあなたの料理』という本を読みながら雪姫は元気良く言い放った。
一応、照れているフリをしているようで、クニクニと身じろぎしながら
両手を頬に当てて、ブリブリしている。
さっき買ったばかりの本を熟読しながら歩いていた。

「何言ってんだか。」

軽口に付き合うことなく、隣を歩いている男が呆れている。
金色の髪も色素の濃くない顔も夕陽で赤く染まっていた。
買い物帰りのようで、右手にはスーパーのビニール袋を持っている。
中には夕食の食材が入っているようだ。

「一度カップルになった仲じゃない。もうすぐ結婚だね!
 団地妻だ!子供は三人!目標達成までもうすぐだね!ジュウ君!
 優しいケンカ、いっぱいしようねー!」

満面の笑顔を作りながら、恥ずかしげもなく弾んだ声で言い切る。
意味は不明だったが、ジュウには嬉しそうにしている雪姫の顔が赤く染まったように見えた。
気のせいか。

「なんだそれ。」

ジュウは小さく呟きながら、思い出していた。
あの時は確か雨も一緒に三人で甘いものを食いにいっただけのはずなんだか。
雪姫の相手をするのがめんどうになったのかジュウは「はいはい」と適当に相槌を打っている。

900すれ違い2:2009/04/21(火) 19:10:59 ID:8wfdJ1Lu

しばらくすると見覚えのある制服を着た美少女と地味な格好をした青年が前から歩いてきた。

美少女の方はジュウたちと同年代のようたが、大人びた凛とした雰囲気を持ち、
透明感のある肌に整った顔立ちをしていた。
風になびいた長い黒髪を左手で押さえている仕草が異様に絵になっている。

ズボンのポケットに左手を入れながら歩いている青年はいかにも優しそうな顔立ちをしていた。
背はジュウよりも少し低いくらい。
童顔で年齢はイマイチわからない。
少なくともジュウたちよりは上だろう。
半そでから出ている右腕の肘の辺りに大きな傷跡が残っているのが印象的だ。

二人とも笑顔で愉しそうにしていた。
周りのことはあまり気にしていないようでジュウたちにも気が付いていない。
そのまま通り過ぎようとした時、ジュウは目線を向けられた気がした。

「あっ、待って待って。
 あの、突然で悪いんだけど、
 もし良かったらその腕時計少し見せてくれない?」

いきなり横から声をかけられる。
前から歩いてきた青年がすれ違いざまに訊いてきたようだ。
頼りないような申し訳なさそうな顔をしている青年だ。
単に時計に興味があるのだろうか。
ただ、どう見ても悪い奴には見えなかった。

振り返りながらジュウは訝しげな表情を浮かべ、少しの間青年を眺めてから腕時計を外す。
青年は、ジュウの目つきの悪い目線にたじろぎもせずに屈託のない笑顔で佇んでいた。
右手に持っているのは紙袋で中には野菜や肉がたくさん入っているようだ。
誰かにもらったのだろうか。
その少し間抜けな格好に共感を覚える。

「ほらよ。」

なんの感慨もない様子で外した腕時計を軽く投げて渡されたことに
青年は驚きながらも落とさないように左手で受け取った。
オーダーメイドの特別製。
シンプルなデザインをしていて、誰が見ても高価なのものだとわかる腕時計だった。
文字盤の裏に『J.J』と彫られている。
雑に扱われているのだろうか小さな傷がいくつもあった。

青年は興味深く腕時計を見ている。
そうとう好きなのだろうか。
渡してすぐになぜか真剣で、どこか懐かしいような目をしたようにも思えた。
が、のほほんとした雰囲気は変わらない。

「へぇ〜、やっぱ良い腕時計だね。
 でも、出来ればもっと大切に扱ってあげてほしいな。」

腕時計を武器として使っているジュウの耳にはイタイ言葉だ。
青年は気の抜けた声で話しかけてくるが、どこかショックを受けているようだった。
ジュウは腕時計を返してもらうとすぐに左手首につける。

今まで黙って隣にいた雪姫が急に意地の悪い笑顔になった。
何かを思いついたようだ。
901すれ違い2:2009/04/21(火) 19:13:10 ID:8wfdJ1Lu

「あの、こんにちは。わたしは斬島、あ、いや、柔沢雪姫。
 こっちは柔沢ジュウ君ね。
 おにーさんは?」

雪姫は微笑みながらそんなことを言う。
自己紹介をするというより、自分の名字を『柔沢』と言いたいだけらしく、
隣にいるジュウのことをからかっているようにしか見えない。

「あ、俺は…。えっ、斬島?じゃあ、切彦ちゃんの知り合い?」

明け透けであっけらかんとした声で青年が訊いた。
だが雪姫の身体全体には緊張が走り、瞬時に距離を取る。
ジュウは「ぐっ」っと呻いた。
雪姫に手で突き飛ばされた衝撃でよろけながら青年から離れていく。
焦ったせいで力が抜けなかったようだ。

「あなた、誰!?」

殺気を纏いながらも切羽詰った声を出す雪姫に呆気に取られるジュウと青年。
ジュウの前に立ち、護るようにしながら
青年のことを怪しげな人物を値踏みするように睨んでいる。
目つきが怖い。
張り詰めた空気が辺りを覆う。

青年はその行動をただ唖然として見ていた。
遠くで起こった出来事見るように客観的に眺め、左手で頭を掻きながら苦笑する。

「あのぉ、俺、何か変なこと言ったかな?」

雪姫の警戒を全く無視しているような緊張感のない声が辺りに響いた。
刃物を持っていないことを後悔している雪姫だったが…。

優しげな空気を身に纏っている青年はとてもじゃないが演技しているようには見えなかった。
ふざけているようでもない。
ただただ困っているだけのような雰囲気が伝わってくる。

「よくわからないんだけど、何か気に触ったんならごめんね。」

雪姫は苦笑いしながら戸惑いを隠せない青年の態度に疑問を持つ。
それを見ていると、雪姫は自分だけ警戒しているのがバカらしくも思えた。
ふぅ、と深いため息をつきながら目の前の青年に疑問を投げかけようとしたが、
その前にさっきの言葉を反芻してみる。
902すれ違い2:2009/04/21(火) 19:16:47 ID:8wfdJ1Lu

『切彦ちゃんの知り合い?』
切彦、ちゃん?
あの『切彦』をちゃん付けで呼んだ?
冷静になって考えてみる明らかにおかしい。
外見は普通でナイフを持っていないときはおっとりした女性。
だが、『斬島切彦』の本性は情けも容赦もない殺人鬼。
殺気と狂気を身に纏い、対峙した相手を笑いながら殺す。
依頼されたらどんな相手でも確実に首を落とし、『ギロチン』という二つ名を持っている。
同族でも畏怖し、敵に回せば命はない。
同じ裏十三家の人間が相手でも難しいことだろう。

切彦に仲の良い人間がいるなんて信じられないし、いるわけがないと言い切る自信はある。
その切彦のことを『ちゃん付け』で呼ぶ人間がいるなんて今まで聞いたこともない。
でも、目の前にいる優しげな顔をした青年はごく普通の女の子を呼ぶように呼んだ。
それも何気ない会話をするように、自然と口から言葉が出たようだった。

ありえない。

雪姫は「プッ」と吹き出してしまった。
あの切彦をちゃん付け。
極度の緊張状態から開放されるように、スッと力を抜く。
あ〜ははははははっと笑いが止まらない。
腹を抱え、大きな口を開けあけっぴろげに大笑いをしている。

そんな雪姫を横目に見ているジュウは「なんだこいつ」と不審な顔をしている。
いきなり突き飛ばされたジュウとしては全く納得できないが、
楽しそうにしている雪姫の姿を見るのは悪くない。
意味もなく、ジュウを傷つけることするわけがないとわかっているからか
すぐに許してしまう。

いつも鈍感なジュウだがさっきまでの異様な空気を放っていた雪姫を見ていれば、
何か引っかかったくらいのことは察しがつく。

ジュウが何か言おうとした時に離れたところから声がかけられた。
903すれ違い5:2009/04/21(火) 19:45:34 ID:8wfdJ1Lu
「おい、何をやっている真九郎。早く行くぞ。」

先に歩いていった美少女がこっちを振り返りながら言葉をかける。
いかにもお嬢様というような外見とは不似合いな命令口調の言葉を使っていた。
だが堂に入っているように言い慣れている気がする。

「あぁ紫、今行く。
 じゃ、紅香さんによろしくね。」

と言い残し去っていく。
紫と呼ばれた美少女はまた不機嫌な声を発しながら急かしているようだ。
真九郎と呼ばれた青年は紫の方へ駆けて行った。

「? おまえ何で知って…。」

言葉を口にしかけたジュウだったが真九郎には届かない。
無駄なことだと考え、口をつぐむ。

しばらく眺めていると、真九郎は紫のところに着く前に立ち止まり、何かを喋っている。
なぜか電柱に向かって。

さすがに不審には思ったが悪いやつではなさそうなので
気にせずジュウは家の方へ歩き出した。すぐ雪姫も付いて来る。

「なんか変わった人だねー。意外な言葉が聞けたよ。
 どっかでまた、会えるかなー?」

笑い終えたのか雪姫がジュウに話しかけた。
雪姫の目には涙が溜まり、少し艶っぽい。
ジュウはそんな雪姫を直視できずに前を向いて歩いている。

「ジュウ君、今日はこれ作ってねー。」

料理本の表紙になっている、パーマのかかった男性がスープカレーを指差している。
料理本にはふさわしくなさそうな、水曜で売れた北海道を代表するタレントらしい。
いつかテレビで見たことはあるが
司会者や一緒に出演したタレントや芸人にとにかくいじられていたのを覚えている。
全く関係のない話だが。

意識を違う方向へ持っていくように努めたが無駄だった様だ。
雪姫の目線が痛い。
雪姫は期待を込めた艶のある目でジュウをジッと見つめてきた。
動揺を隠すように、ジュウは素朴な疑問を投げかける。

「おまえが作るために買ったんじゃないのか?」

「まぁいいじゃない、気にしない気にしない。
 細かいこと気にしてたらダメだよー。おいしいの期待してるね!」

表裏のない笑顔に一瞬見蕩れてしまう。
ちょうどその時、遠くから変な女性の声が聞こえた気がした。

「君は人間じゃないか!生きた人間じゃないかーー!!」

二人して「プッ」と吹き出してしまう。
904名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 21:04:16 ID:Hd2026nG
「なあ、銀子に頼みたいことがあるんだ」
「前回の調査代もまだもらってないはずだけど、真九郎?」
「う、それは・・・」
「まあ、いいわ。休みに入ったらうちの店の手伝いに来なさい。で、要件は何なの?」
「ちんぽしゃぶってくれないか?」
「死ねば?」
「・・・待ってくれ。気持はわかるけど最後まで話を聞いてくれ」
「言ってみなさい。くだらない話だったら・・・」
「先っぽだけでいいんだ」
「死ねば?」
905すれ違い6:2009/04/21(火) 21:11:24 ID:8wfdJ1Lu
「君…、何してんの?」

真九郎は電柱に隠れた少女を見つけた。
誰が見てもわかる怪しさを醸し出している。
揉め事処理屋という職業柄怪しい人間はたくさん見てきたつもりだが
『電柱の影に隠れる』ということを本当にする不審者を真九郎は今まで見たことがなかった。
少女はあからさまに動揺しながら、言葉を発せないでいる。

「う〜ん、どっかで見たことあるような気がするんだけどなぁ…。
 どこだったかなぁ。
 あっ、環さんとこの道場に通ってない?」

少女はビクッと反応し、猫背だった姿勢の背筋が少しだけ伸びた。
そして、ぎこちなく真九郎の方に顔を向ける。

「え〜っと、確か光ちゃんだっけ?合ってる?
 変なお師匠さんもって大変だね。」

真九郎は相手の反応を気にせず言葉を紡いでいく。
光と呼ばれた少女は目をキョロキョロさせ、ピクピクと肩を震えてさせている。
ますます挙動不審になった。

「あ、あぁあのっ」

「ん?真九郎、さっきから何をしているんだ?
 さぁ早く行くぞ、遅れてしまうぞ。」

光がなにか言おうとした時、ちょうど紫の言葉と重なった。

「ちょっと時間がないんだ、ごめんね。
 あ〜っと、はい、これ。何か困ったことがあったら連絡してね。
 環さんの知り合いだから割安で請け負うよ。」

真九郎は、名刺を差し出し光に渡す。
オドオドとした不審者のような動きは相変わらずだが、受け取ってくれたようだ。


       『 揉め事処理屋  紅 真九郎 

                090-XXXX-XXXX 』


と、肩書き、名前、電話番号だけが書かれたシンプルな名刺だった。

真九郎は紫の方へ走っていくと、紫の顔が一瞬緩んだ気がした。
906名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 22:09:13 ID:nHi2qYg+
gj

生きた人間じゃないかーフイタw
907名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 23:27:43 ID:BU2Y1c9X
>>904
割り込み微エロの貴方にGJの意を捧げます
908名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 04:06:13 ID:2f8gKw3s
真九郎はやっぱ紫とくっつくのが似合ってるなあ

雪姫が可愛すぎるし
なんかいいねこういうの
909すれ違い7:2009/04/23(木) 22:21:03 ID:ILNFP3d3
>>906
ありがとうございます。あの台詞結構好きで使ってみました。

>>908
ありがとうございます、自分も紫が合ってると思って。
雪姫やっぱ違いましたか。難しいですね〜。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
真九郎が紫の隣に着くとわかりやすく拗ねているような表情を見せた。
すまし顔で歩くその姿は、男女関係なく誰が見ても振り返ってしまう程に美しく、
辺りが夕陽に染まっていることで、より幻想的に目に映る。

「おまえは女を見たらすぐに話しかけに行くな。
 もっと分別を持て。おまえの周りには女が多い気がするぞ。」

なぜか怒っているようだった。
とりあえず弁解をする真九郎。

「違うよ、紫。
 今の子、あからさまに怪しかったろ?
 俺、初めて見たんだ。電柱に身を隠す女の子な…」

真九郎が理由を付けて説明しようとしたところに女性の叫び声が聞えてくる。

「君は人間じゃないか!生きた人間じゃないかーー!!」

時が止まった。
次の一歩を踏み出そうとした足も会話をするために働いていた頭も同時に止まる。
何のことか理解ができず、呆けている真九郎と紫。
二人が顔を見合わせ笑い出した瞬間、同じ台詞が繰り返される。

「君は人間じゃないか!生きた人間じゃないかーー!!」

なかなか迫力がある声だ。
どこからだろうか、低い女性の声が聞えてくる。
ミュージカルのヒロインのように声を張り上げている。
なぜか聞いたことがある声だったが思い出せない。
今度は少し音が割れている気がした。
紫も真九郎も両手で腹を抱えて爆笑している。

「君は人間じゃないか!生きた人間じゃないかーー!!」

全く同じ口調、全く同じ声の高さで繰り返される声。
その後も幾度となく繰り返された。
少し落ち着いた真九郎が周囲を見渡す。

まだ電柱の影に隠れている不審者の光は、
肩を震わせながら声を出さず、手を電柱に叩いて笑っていた。
もう隠れている意味なさそうだな。
少し離れたところにいたジュウと雪姫も笑いながらこっちを見ている。
910すれ違い8:2009/04/23(木) 22:26:54 ID:ILNFP3d3

真九郎は顔の前で左手を振り、無実を主張する。
この声を自分のせいにされたくはなかった。
音源を探る。が、わからない。見つからない。

遠くから聞こえてきた気がしたが、真九郎のズボンのポケットが
チカチカ光っているのを見て紫が気付いた。

「し、真九郎、おまえの携帯が鳴っているんじゃないか?」

笑いを堪えながら口にしたが、耐えられず、すぐに笑い出す紫。
真九郎は驚きながら携帯の液晶を確かめる。
『夕乃さん』と表示されていた。
夕乃さんはたしか携帯を持たない主義だったはずだけど…。
疑問には思ったが考えていてもしょうがないので、とりあえず電話にでる。

「もしもし、夕乃さん。
 うん、そう、もらってきた。
 あ、今は紫と一緒に向かってる。
 いや、何もしてないよ。
 な、
 いや、そんなことは。
 うん、そうだよね。もうすぐ着くからちょっと待ってて。」

電話を切り、真九郎はため息を漏らす。
何もしていないのに、なぜ責められるのだろうか。
まぁ、夕乃さんに何か言われるのは嫌な気はしないか、と心の中で呟く真九郎。
女性に頭があがらないのはいくつになっても変わらない。

「環さんのいたずらかな?」

携帯を操作して確認する。
着信音の操作をしてみると、夕乃からの着信限定でさっきの着信音が出るように設定されていた。

「それにしても懐かしいな。あれは楽しかった。」

紅香の計らいで五月雨荘のメンバーにミュージカルの依頼をされたのを思い出す。
闇絵と夕乃のオンチが明らかになった事件だ。
あれにはかなりのショックを受けた。
911すれ違い9:2009/04/23(木) 22:41:59 ID:ILNFP3d3

紫は、両目から零れている涙を手で拭いていた。
大笑いしたことで機嫌が直ったようだ。
はた迷惑なことだけど、今回は助かった。
と、環に感謝する。

「あー、なんでもないから気にしないでねー。」

真九郎はジュウたちの方を向きながら手を振り、声をかけておく。
笑顔を作ったはずだが、きっと苦笑していたことだろう。

疲労に襲われ、なんとなく肩を落としてしまう。
前を向くと少し先を歩いている紫の肩は微かに震えているような気がした。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
こんな感じで続いていきます。
ここまでで半分くらいなんですけど、初めのところで雨を上手く出せなかったので雪姫だけになったんですが、
他の場面でも出番作れてません。雨の出番がなさそう…。

ここから先は紅が主軸ですが、できるだけ多くのキャラを出していこうと思います。

書いてみたらエロの方にはいつでも持っていけそうなんですけど、エロなしの方向で書いてみます。
912誕生日1:2009/04/26(日) 02:04:01 ID:Yp+pTYTt
>>911の続きです。
―――――――――――――

五月雨荘に着き、食事の準備を始める。
真九郎の部屋には、すでに環と闇絵と夕乃がいた。

「ただいま」と声を掛け、荷物を置く。

紫は環と闇絵の方へ寄って行き、早速喋り始めている。
『女の魅力をさらに磨く方法』と『男と女の駆け引き』を学んでいるようだ。
夕乃と真九郎は並んで食事の用意を始めた。

「夕乃さん、いつ携帯買ったの?」

真九郎は先ほど感じた素朴な疑問を夕乃に投げかける。
夕乃は驚いた顔をした。

「? 買っていませんよ。さっきの電話は環さんのを借りてかけました。
 あっ、そうか。真九郎さん、私といつでも連絡が取り合えるようになりたいんですね!
 私ったら鈍感で…。気が付かなくてすみません。
 今度一緒に買いに行きましょうか?番号は真九郎さんだけに教えますね。」

さっきの一言で夕乃の勘違いを助長するような結果になったのはなぜだろうか?
崩月家に代々伝わっているのだろうか、男が抗えない笑顔をする夕乃。

「ええ、ありがとうございます…。」

夕乃は高校の時から外見が変わっているようには全然見えなかった。
大和撫子という言葉が良く似合う日本的な美女。
おっとりした容姿をし、腰まで届きそうな艶のある黒髪、
洗練された動きにはますます磨きがかかり、そのあでやかで魅力的な仕草にドキッとしてしまう。

「こんにちはー。」

声のした方を向くとドアの前には少女が立っていた。

「あ、ちーちゃん。いらっしゃい。」

千鶴は、大きな瞳をした優しそうな少女に成長していた。
髪型はショートに近いくらいのボブに軽くパーマをかけたもので、
白のチュニックを着て紺のショートパンツを履いている。
活発そうに見えるが、どこか気の抜けた声をし、喋り方はのんびりしていた。

千鶴は持ってきたケーキを冷蔵庫に入れ、紫の隣に座る。
すぐに話の輪の中に入り、うんうんと頷いていた。
らんらんと目を輝かせている千鶴は、
害になりそうな知識を一生懸命吸収しようとしているようだ。
913誕生日2:2009/04/26(日) 02:06:04 ID:Yp+pTYTt

料理の支度が終わり、テーブルに並べ始める。
小さなテーブル一杯に広がる質素ながらも豪華な料理の数々。

一口大の小さなピザ、牛肉の味噌漬け焼き、鶏のから揚げ、和風根野菜のポトフ、
マグロの手こね寿司、サラダ、フライドポテトなど統一感のない様々な料理が用意された。

「紫、「紫ちゃん、誕生日おめでとー!!」」

声を揃え一斉に「パンッパンッ」とクラッカーを鳴らす。
全員が笑顔で小さなテーブルを取り囲み、お祝いの言葉を口にする。

紫は嬉しそうに笑顔を浮かべ「ありがとう」と言っている。
いつにも増して嬉しそうだ。

九鳳院では誕生日を祝うなどということはしたりしない。
奥の院の中に居た頃も奥の院から出た後も、
祝ってもらったこともないし、そのような習慣もなかった。

授業参観やクリスマスのような行事を紫と共に祝っている真九郎。
紫が寂しい思いをしないよう誕生日も祝うことにしたのだ。
それはもう習慣となり、今回で9回目の誕生日。
真九郎だけではなく、みんなが心から祝っている。

そんな嬉しそうな紫の姿を見ていると、
自分のしてきたことが紫にとって大きな意味のあることに思え、嬉しくなる。
これまでの自分の行動が正しかったのだと安心する。

ゆったりと進んでいく楽しく微笑ましい時間。
用意された食事を食べ終わり、千鶴手作りのケーキを口にする。
最近お菓子作りに精を出している千鶴の作るものは最高に上手く、みんなの舌を唸らせた。
914誕生日3:2009/04/26(日) 02:07:12 ID:Yp+pTYTt

後片付けが終わり一息つく真九郎は隣に座っている酔った環を見て、今日のことを思い出した。

「あ、そうだ、環さん。俺の携帯イジりましたか?」

恥をかいたことを思い出して環に尋ねる。

「うん、面白かったでしょ〜。」

環は悪びれもせずに飄々とした態度で言った。

「まぁ、面白かったですけど、恥もかきましたよ。
 『君は人間じゃないかー!!』っていきなり声がしたんですから」

光やジュウたちに見られたことを思い出し、恥ずかしくなる。

「あはははは、まぁ面白かったらいいじゃな〜い。
 あれは紅香さんに頼んで弥生さんに協力してもらったんだ〜。
 普段キッチリした声しか出さないからか、恥ずかしそうにしていた弥生さんが新鮮だった!
 でも、私からの着信に限定しといたからもう大丈夫だね!」

何が大丈夫なのだろうか。
でも、環は楽しそうだった。

いつの間にか真九郎の携帯をイジッて『環』と登録されていた名前を『夕乃』に変え、
着信音も変更したらしい。
音源は紅香にお願いしたとのこと。

自分のことを犬と言い切る弥生にとって紅香の命令は絶対だ。
環の提案を受け「面白いな」と紅香が答えた。
環としても引き受けてくれるとは思っていなかったので驚いたが、
それが弥生に回ってきたのだった。
この依頼を紅香から命令されたときはさすがに大きな葛藤があった。
だが主の命に逆らうことはせず、やり遂げることを決意し、命令に従ったのだ。

やると決めたからには手を抜かない。
主のために…、なるのかどうかはわからないが、
めいいっぱい声を張り上げ、惜しげもなくその美声を披露した。
それを使ったようだ。

「弥生さん、可哀相に…。」

なぜか哀しくなった。
滅多に姿を現さない弥生に同情する。
こんなことをさせられるとは思ってもみなかっただろう。
915誕生日4:2009/04/26(日) 02:08:09 ID:Yp+pTYTt

その後も緩やかに時が過ぎる。

この日は環と闇絵以外は真九郎の部屋に泊まっていった。
環は酔いつぶれ、真九郎に運ばれていく。
「真九郎く〜ん、もっと強く抱き締めて〜。」と寝言を呟いていた。

環が運ばれていくのを見送り、闇絵は静かに自分の足で部屋に戻る。

落ち着きを取り戻した小さな部屋で、ざこ寝。
この体勢で寝るのにもう慣れているのだろうか。
すぐに眠りに落ちていった。




―――深夜。

真九郎の顔を見つめる影があった。
優しく切なく微笑み、愛おしい者を眺め、慈しんでいるような視線。

その影は真九郎の頬にそっと手を添えている。
誰の目にも映っていない光景。
自分以外の者は消え去り、真九郎と二人だけの空間のような気がした。

そのままの状態でしばらくの間留まる。
おだやかに、しかし目に焼き付けるように見ていた。

影は上体を屈める。
長い髪が真九郎の顔にかかり、くすぐったそうにする。
左手で髪を押さえ、右手で真九郎の頬を撫でる。

そのまま徐々に近づき、距離がなくなった。
唇が触れる。

数秒間、柔らかい唇が重なり合い、体温を交換する。
身体全体から熱が溢れるように真っ赤になった気がした。

真九郎も寝息を立てたまま、誰も起きた気配はない。
影は自分の記憶にしか残らない大切な思い出として心に留めていた。

916約束1:2009/04/26(日) 02:10:25 ID:Yp+pTYTt

―――次の日。

みんなが帰った後、真九郎の部屋には紫が残っていた。
真九郎と紫の二人。

どうってことのない日常のはずなのだが、今日の紫はどこかおかしい。
そわそわして落ち着きがない状態だと一目でわかる。
目も合わせようとはしない。
長い付き合いになるが、そんな紫を真九郎は今まで見たことがなかった。

「どうしたんだ、紫。様子がおかしいぞ。」

尋ねる真九郎に目を合わせられない紫が口を開く。

「今日は真九郎にお願いがあるのだが、なんと言っていいか…。」

珍しい。
言いよどんでいる。
いつもの紫ならなんでもハッキリ言い切るはずだ。
普通の人間なら言い難いことも真っ直ぐと向き合って言ってくれる。
真九郎はその言葉に何度となく救われてきた。
紫が口に出来ないほど重要なことなのだろうか、
それとも相当思い悩んでいるのだろうか。
もしかしたら九鳳院で何かあったのかもしれない。
真九郎の頭に血が上りかける。

「なんでも言ってくれ、紫のためなら何でも力になるぞ。
 一人で悩んでいるより口にした方がスッキリするしな。」

背中を押すように優しく促した真九郎だったが、すぐに後悔することになった。
少しの間悩み「そうだな」と言い、唇を動かす紫。
まだ緊張が解けてはいないが覚悟を決めたようだ。
言葉を紡ぎだしてからは、いつも通りの聞き取りやすいハッキリした口調だった。

「あれから真九郎はちゃんと約束を守ってくれたな。
 授業参観にもちゃんと来てくれて応援してくれた。
 夕乃が一緒だった時は、微妙な感じがしたが…。もう昔のことだ。
 わたしのことを他の誰より大切に扱ってくれた。
 わからないこともいっぱい教えてくれた。
 何があっても絶対に護ってくれた。
 どんなときでもわたしの味方になってくれた。
 わたしは真九郎にとても感謝している。
 これからも一緒にいたいと思っている。
 
 だから今度はわたしが約束を守る番だ。

 真九郎、結婚しよう。」
917約束2:2009/04/26(日) 02:11:49 ID:Yp+pTYTt

透き通った艶やかな頬を赤く染めて紫は言った。
ついさっき『何でも聞く』と約束したばかりの真九郎は動揺する。
いつそんな約束をしたのだろうか?
真九郎は思いを巡らす。
紫が嘘をつくとは思えない。
もし嘘をついたとしても、この裏表のない少女には隠すことは不可能だろう。
すぐに顔に出ることはこれまでの付き合いからわかっていることだ。

美貌に恵まれ、頭も良く、育ちも良いお嬢様。
そんな容貌と肩書きとは不釣合いなくらい強く揺るがない意志を持ち、
俗世に染まることもなく、真っ直ぐに育ってきた紫が真九郎に迫る。

本来なら紫は、すぐに真九郎のことなど忘れていくと思っていたが、
この年になるまで変わらず仲良くやっていたのだ。

「な、何言ってんだ紫。
 お前まだ16歳だろ。早すぎるって。」

真九郎は、先日誕生日を迎え、みんなでお祝いしたのを思い出す。
あの時、紫はすごく嬉しそうだった。
みんなに祝って騒いでいたのが楽しかったんだと思っていたが本質は違ったようだ。
結婚できる年齢になったことが嬉しかったのかもしれない。

誤魔化そうとする真九郎に紫の視線がぶつかる。
その目に哀れみを感じてしまうのはなぜだろう。

「何を言っている?女は16歳になったら結婚できるんだぞ。
 そんなことも知らないのか?ちゃんと勉強した方がいいぞ。
 なんならわたしが教えてやろう。これからはずっと一緒だからな。
 それにおまえもいい歳だ、そろそろ結婚した方がいいと思うぞ。」

やはり哀れみの視線だったようだ。
まぁ、それはそれだ。今は置いておこう。
突然の紫の提案に呆気にとられていた真九郎はどうすればいいのかわからない。
当の紫は言いたいことをすべて言ってしまったのですでに満面の笑みを浮かべている。
目がくらむ程、輝いていて、直視できないくらい眩しい最高の笑顔だ。

真九郎からの答えは紫の中ではもう決まっているようだった。
断られるはずがないと信じている。
紫は部屋の端に置いていた鞄を開け、
クリアファイルに挟んでいた皺一つない用紙を丁寧に取り出した。
918約束3:2009/04/26(日) 02:12:51 ID:Yp+pTYTt

「ほら、真九郎。これを見ろ。
 ちょっと前に騎馬に取りに行かせたんだ。
 これから書き込むぞ。今日からわたしは『紅 紫』だ。
 なんなら『九鳳院 真九郎』でも構わないがどうする?」

全く迷いのない言葉が紡がれていく。
婚姻届を手に、胸を張り、堂々と自慢げに真九郎に見せつけている紫。

早々に真九郎の逃げ道を断っておく。
環と闇絵の教えを再現したのだろうか。
真九郎は紫の行動に呆気にとられながらも過去を振り返る。

いつか約束を破ったときは確か泣いて出て行ったよな…。
それから口もきいてくれなかった。
口をきいてくれないどころか、紫の人生の中には
紅真九郎という人間自体が存在していなかったことにされたような態度を取られた記憶がある。
完全に否定され、自暴自棄になった気がする。
あれは痛かったなぁ。

ここでおかしなことを言ったらあのときの二の舞になるんだろうか。

どうすれば良いんだ?
逃げ場はないのか?
というか俺はどうしたい?
これから先も紫とずっと一緒にいたいのだろうか?

ただ紫を幸せにしてあげたい。
寂しい思いをさせないようにしてあげたい。
いつも楽しく優しい笑顔でいてほしい。
それだけの想いを持って今日まで接してきた。

ふと紫を見てみると瞳に涙を溜め、今にも泣きそうな顔をして、
「ダメ…か?わたしとじゃ、ダメ、なのか…?
 もしかしてわたしのといるのが嫌になったのか?わたしのことが嫌いに…。
 それとも『ずっと一緒にいる』という約束をしたのを忘れてしまったのか…?」
と小声で呟いている。

昔、奥の院で暮らしていた頃は、自分の運命を無理に受け入れ、
初潮と同時に子どもを孕まされる覚悟をしていた紫だ。
16歳という歳など関係のないことなのだろう。

涙を溜めた紫を見ていると真九郎はいたたまれなくなってしまう。
あぁ、これが男気スイッチというやつなのだろうか。
真九郎が覚悟を決め、ペンを走らせようとした時、
「ドンッ」と大きな音を立て部屋のドアが開いた。

「いけません!真九郎さん!」
919約束4:2009/04/26(日) 02:13:47 ID:Yp+pTYTt

夕乃が勢い良く部屋の中へ入ってくる。
後ろには千鶴もいる。
忘れ物でも取りに来たのだろうか。

千鶴は状況を把握していないようだった。
緩んだ顔をして真九郎と紫を見る。

大きな音がしたのが気になったのか環や闇絵が真九郎の部屋ドアの前に立っていた。
二人は面白そうに微笑しながら成り行きを傍観している。

「そんな一時の思いで、軽はずみは行動をしてはいけません!
 昔、崩月に来たとき私が最初に教えた言葉を思い出してください!」

夕乃は必死だ。
真九郎がこのような状況に陥った時、
どのような行動を取るのかわかっているのだろう。

『年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ』だっけ。
真九郎は心の中で口にする。

「真九郎はわたしとの約束を守ってくれるよな?」

今まで聞いたことのない、か細い小さな声で紫が呟いた。
真九郎を真っ直ぐに射抜いている紫の瞳。
溜まった涙が今にも溢れそうだ。

真剣な面持ちの紫と夕乃を無視して、空気を読まない千鶴が口を開く。

「紫ちゃん、おにーちゃんと約束したの?
 そっか、約束は守るものだもんね!
 あっ、千鶴も小さい頃に約束したの思い出した!」

どことなく怪しい笑みを浮かべた千鶴が
みんなの注目を浴びながら真九郎に言葉を向ける。

「おにーちゃん、
 千鶴が大きくなったら『せっくす』を教えてくれるって約束したよねー。
 そろそろ教えてほしいなー。」

空気が凍りついた。
静寂に包まれる部屋。
真九郎はもちろん、夕乃や紫も唖然としていた。

環と闇絵は手で口を押さえ、肩をプルプル震えさせながら、ひたすら笑いを堪えている。
千鶴だけがいつも通り屈託のない笑みを浮かべ、のほほんとしていた。
真九郎が何かを言いかけた瞬間、一番付き合いが長く、幼い頃から聞きなれた声が響く。

「…やらしい」
920約束5:2009/04/26(日) 02:14:38 ID:Yp+pTYTt

真九郎はビクッと肩を震わせた。
銀子の声だが、もちろん本人はここにいない。
「やらしい」と三回繰り返した後、静寂が戻った。
真九郎は机の上に置いてある自分の携帯を確かめると、携帯はパチパチと光を発している。
銀子からメールが送られてきたようだ。
環と闇絵は部屋から出て、我慢することなく廊下で大笑いしている。

「環さん!」

真九郎は話題をすり替えることにした。
携帯のことで環を責めようとする。
そうすればなんとかこの部屋から出られるはずだった。

だが、もちろんそんなことが許されるはずもなく、
間髪いれずに夕乃と紫が問い詰める。

「どういうことだ、真九郎!!」
「どいうことですか、真九郎さん!!」

逃げようと片膝を突いて立とうとした時、
長い付き合いの中で一度も見たこともない形相をし、
真九郎のことを睨みつける二人の顔があった。

「正座!!」

夕乃が有無を言わさぬ声で、真九郎の足元を指差しながら言い放った。
身体の強さで夕乃に勝てるはずもなく、
意思の強さで紫の足元にも及ばない真九郎は「…はい」としぶしぶと従った。
真九郎が紫と夕乃に弁解しようとするが、二人は暴走し始める。

「も、もしかして真九郎さんは本当に年半もいかない女の子が好きなのですか!?」
「じゃあ、わたしの方がいいぞ!」
「わ、私だってまだまだです!」
「わたしの方が若い!」
「負けません!」
「わたしもだ!」

話がすぐに脱線し、色んな方向に展開していくのはいつものことだ。
真九郎はどういう風に話していけば誤解が解けるか冷静に考えていた。

なんだかんだ言ってもちゃんと筋道を立てて説明すれば
二人とも納得してくれるんだよなぁ。

真九郎が思索している間も紫と夕乃は言い争いをしている、というよりも何かを競い合っている。
いくつになっても変わらないなぁと他人事のように考える真九郎。


『千鶴はどんな着信音になっているんだろう?』
ふと疑問に思った千鶴は、真九郎にメールを打ってみる。
自分の興味の対象に真っ直ぐな子に育ったようだ。

また銀子の声が繰り返される。

「ロリコン」
921約束6:2009/04/26(日) 02:15:47 ID:Yp+pTYTt

二人の目線がより刺激的に変化した気がした。
きっと気のせいだろう。

あぁ、銀子は何をしているのだろう?
今、どこで何を考えているのだろう?
あの常識人の銀子が…。
どんどんこじれていく現実を忘れるために真九郎は空想の中に飛び込んだ。

環は廊下で床を叩きながら足をバタバタさせ、笑い転げている。
とうとう立っていられなくなったようだ。
闇絵も冷たく整った顔を破顔させ、両手で腹を抱えていた。
ここまで顔を崩している闇絵を真九郎は今まで見たことがない。
息も絶え絶えになり、もう声が出ていない。

言葉を失くした夕乃と紫に真九郎は話しかけた。

「こ、今度ちゃんと冷静になってから話し合いましょう。
 ねっ、夕乃さん、紫。
 どうせなら銀子も入れてさ」

焦りすぎていたのだろうか。
どこからか銀子の名前が出てきた。
今この場にいないし、こんな話に無理矢理混ぜるなんてあいつは喜ばないだろう。
何回も声を聞いていたからだろうかと一人で納得する。
真九郎は紫たちの反応を見ていられず、視線を天井に逸らした。

「…ぅるさぃ、バヵ」

照れていた。
なぜだろうか。
照れるくらいなら協力するな、と言いたい。
なんとなく可愛くも聞こえる銀子の声。
意識が遠いところに旅立ったのかもしれない。

ずっと恥ずかしそうに「…ぅるさぃ、バヵ」と繰り返している銀子。
正気を取り戻した真九郎は、おずおずと携帯の液晶を見てみる。
銀子から電話がかかってきたようだ。

環と闇絵は変わらず廊下で身を捩っている。
かすれた声で「死ぬ〜、死んじゃう〜」とか言っている声が聞えてくた。

さっきから無言の二人の視線が痛く、真九郎の顔にグサグサと無数に突き刺さっている気がする。
震える手で電話にでる真九郎。
922約束7:2009/04/26(日) 02:16:48 ID:Yp+pTYTt

―真九郎。どう?調子は?

いつものようにあまり抑揚のない口調で話しかける銀子。

「お、おまえ、何やってんだ?」

真九郎は折れそうになった心を気力で補強しながら銀子に尋ねる。

―何って?ま、見てないならメール読んどいてね。じゃ。

言いたいことだけ言って勝手に切ってしまう銀子。
メールを読むが、何も書いていない。
携帯が壊れたのだろうか。
無駄なことをするのが嫌いな銀子が
空のメールを送るはずがないと考えているとまた携帯が鳴った。


「テ〜レ〜レ〜レ〜レ〜レ〜レ〜レ〜レ〜〜〜」

今度はゴッド・ファーザーのテーマ曲が流れる。
音源がなかったのだろうか、環が歌っていた。
液晶には『ママ』と表示されている。
その場にうずくまり、両手で頭を抱える真九郎。

あぁ、なんかどうでもよくなってきた…。

曲を聞いたときになんとなくだが、誰から電話がかかってきたかを理解した。
電話にでるとやはり予想は的中する。

―私だ、真九郎。
 仕事の依頼をしたいのだが、今どこにいる?

「家にいます。」

―すぐ出てきてくれ。急ぎの依頼だ。

「わかりました。今すぐに。」

口実を手に入れた真九郎は「仕事が入った」と言い残し、
何かを言おうとした紫と夕乃を置いて部屋から逃げ出した。
923名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 05:37:43 ID:Zk1aeI8i
なんという修羅場

しかし真九郎ほど修羅場の似合う男はいないな

続きは?
924名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 15:52:00 ID:Yp+pTYTt
>>923
続きはありますが、ちょっと失敗しててどうしようか考えてるところです。

あと円を出そうとしたら、結構壊れてしまったんで、
そっちもどうしようか悩んでて。
925名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 17:40:26 ID:hPW6aIt8
保守
926公園にて:2009/05/02(土) 14:42:03 ID:4cgiwwbn
「………」
「どうしたんですか、ジュウ様?」
「いや、さっき買ったアイスなんだが……スプーンが短くて底につかないんだ……」
「でしたら、ジュウ様、どこかに中身を空けて食べればよろしいのでは?」
「空けるとこなんかないぞ……?」
「……では、わたしの手の上はどうでしょう?」
「なっ……おまっ……」
 両手で水を掬うときのように手の平向けた雨。
「さあ、どうぞ皿として扱いください」

青葉茂る草木の中、某Hさんはそこにいた。
「そ、それじゃ『あれ? おかしいな? アイス以外にピンク色のものがあるぞ?』『ジュウ様……そこはッッッ』みたいなプレイにぁぁぁああああああああ」

――――――――――――――――――
GW初日からなにやってんだろうか俺はorz
927名無しさん@ピンキー:2009/05/02(土) 14:49:51 ID:sT0xqHEU
光は相変わらずだなww
928名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 08:24:38 ID:XcG/ojwf
やはり漫画で見た斬彦ちゃんは可愛いな!

路地裏で紫を交えた初体験3Pマダー?
929名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 09:37:25 ID:u6VpDzt8
「ジュウ様が両腕骨折して入院したら、雨達が世話しに来た」そんな話はまだかね?
930名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 13:44:14 ID:f3uUUPPf
両足もいっとこう
931名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 16:45:05 ID:qg4kNRrC
てか絶奈の続きモンどうなった
932名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 17:21:11 ID:/+ZzZ/Z7
絶奈「あきらめたらそこで試合終了ですか?安西先生」
933名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 19:33:24 ID:vyn3yO6X
酒ではなく真九郎に溺れる絶奈…
934名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 23:58:07 ID:QD/ZxnHW
>>931
文才の無い俺が作成してみよう。完成確率50%…
935名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 01:28:16 ID:aKHMUupW
>>934
低っwまあ、待ってるよ
936名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 04:49:37 ID:YtyzvNhl
>>934
断食して待ってるよ?
937名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 18:58:28 ID:A0MG7h7Z
>>934
腹をすかせて待ってる…
938名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 19:17:24 ID:iZ1WzvY4
>>934
不眠で待つぜ
939名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 04:04:46 ID:MmAo9Lr6
>>934
時間かかるだろうが頑張れよ…











…投げ出すなよ?
940名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 14:14:30 ID:nXOE+FP/
どうせ今回もダメなんだろ?安西先生…
941名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 21:25:38 ID:iTWRcxB/
紅3巻DVD版買ったよ
電波アニメ化ー、てなってたけどこういう形で売り出すわけね
位置的にはOVAって感じなのかな?

まだ怖くて未視聴だけど
942名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 21:26:43 ID:iTWRcxB/
追記
電波はOVAという形だった
第二弾今春発売予定だってさー
943名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 21:50:38 ID:BnQjswyk
どっちかっていうと
本放送前のプレ映像見たいな感じだな
OVAとは違うだろうよ
まあ紅よりかは期待できそうだ。原作テイストが保たれてるし
本放送が楽しみだ
944名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 22:04:19 ID:fQDozACi
>>936-940
プレッシャー掛け過ぎだろw
945名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 22:31:40 ID:kd6GOYT/
>>934
男なら言い出したことは確率関係なくやり遂げんといかんよな?そうだな?
946 ◆JI6GRfrLos :2009/05/08(金) 00:51:04 ID:dvvlhy5q
今更だけど、850の続き投下。
―――――――
「しゃぶれよ?」
暗く、澱んだ、心の奥底から自然と高圧的な声が出る。
荒い息をはく絶奈の髪を掴み、そのまま床に数度たたきつける。
この程度ならば髪が抜ける事も傷がつく事もない。
だが、大事なのは征服している事を示すことだ。そうそうと戦鬼になっていては体も保たない。
「聞こえないのか?」
間をおかずに床に叩きつけておいても、命令をやりとげさせる。
命令は理不尽ではあればあるほどいい。
絶奈と体を重ね、わかった事だ。
「は…はい…」
痛みではない酩酊。酔いではない痺れ。人を征服してきた絶奈だからこそ、求めた快楽。
ちろちろと舌を出し、真九郎のモノを吸い、しゃぶる。
懸命さと媚びを含んだ視線は虚空を見つめ、焦点すら合わない。
それでも体をすりよせ、懸命に奉仕する。
「…遅いな」
長い髪を指に絡ませ、押し付け、腰を振る。
一方的な快楽を求めたイマラチオ。流石の絶奈も気道を抑えられれば苦しい。
えぐえぐとえずきながらも、零れる唾液と先走りを舌に絡め吸う。
口の周りをベトベトに汚し、白目を剥くまで呼吸を止められていても絶奈はくらいつく。
「気持ち悪いな…さっさと飲めよ」
ぐっと押さえつけ、下腹に鼻を。口には真九郎のモノをつめ射精する。
ゴフゴフとえずいても、全てを飲む絶奈。
「ん…流石に慣れたもんだな」
手を髪から離し、そのまま床に崩れ落とす。
「まだ、あんたの女は使ってないんだぜ?へばってないで…」

―――――飽きた。本番省略―――――

「やっぱり、最高よ。真九郎くん…」
弾むような声音で絶奈は隣に眠る真九郎をの髪を撫でる。
「また…ね?」
真九郎の臭いを深く吸い、立ち上がる。
あの程度のダメージは絶奈にとってはものの数ではない。
真九郎にそっとタオルケットをかけ、部屋を出る。
絶奈が出た部屋にはガスが充満し、真九郎は深い眠りに落ちる。
夢の中で真九郎は日常を歩む。起きた時は絶奈しか見えない。
服従と被服従。支配者と奴隷。
逆転しても反転しない歪んだ愛情に満たされながら、絶奈は歩きだした。

―――――――
グズグズだなぁ…一応、終わり
947名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 01:06:19 ID:HpWzw9EQ
>>946
GJ!省略されてもやり遂げてくれたことに感謝
948名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 03:00:31 ID:pHUKlFUt
>>946
GJ、ちょっと激しすぎる気もするが…w
949名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 05:05:41 ID:q+d7aedv
>>946
端折ったか…まあGJ。◆JI6GRfrLosの次は>>934の出番だな…
950934:2009/05/08(金) 23:54:35 ID:aMWPWUqm
>>946
お疲れ様です

とりあえず半分くらいは出来た。完成には持ってけれる。ただ、出来栄えには期待しないで…
951934:2009/05/09(土) 01:02:32 ID:v9s24qe3
>>950
おk。待ってるよ
952950:2009/05/09(土) 01:24:42 ID:n+Jr4j8A
>>951
本物?やってくれよw
953934:2009/05/09(土) 01:39:54 ID:v9s24qe3
ゴメンやっぱ無理…任せた…
954名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 02:09:49 ID:yG3dDnJ5
>>952
投げ出すのもアレだが、そんなことするんならオマエやれよ
955名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 04:54:52 ID:FwQfCh24
>>952
つか、こんなことすんなよ。バカか?
956名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 11:03:21 ID:5Db0vHy4
あと一作品くらいで次スレかな?
957名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 11:24:04 ID:EVom1qZj
紅でも電波でもいい


できれば切彦ちゃんとか雪姫とか
958名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 19:46:45 ID:Czv8Gse6
切彦ちゃん
959名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 13:24:15 ID:QF6SJAwK
電波きてくれー
960名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 23:28:29 ID:gDL8mtZz
紅でいい
961名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 23:43:26 ID:xOg1/aVv
漫画、切彦ちゃん可愛すぎる
962名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 00:42:08 ID:Exz5XZzT
切彦ちゃんのエロはどこにも見当たらんな…
963ai:2009/05/13(水) 20:41:33 ID:NEVb1Pwq
皆さんご所望なようで、切彦ssをかいてみた
期待せずに、どうぞ

注:多少(?)屈辱かも

――――――――――――――――――
『拉致られて船底』

 深夜の底冷えするような冷気に真九郎は身震いした。
 現在時刻は午前零時を回りそのまま半周くらいしてるかもしれない。あまりの眠気に時計をつけてくるのを忘れてしまったのだ。
 ヒュー、と真冬の風が駆け抜ける。
「うー、寒っ」
 手袋をはめた手をポケットに突っ込んで、真九郎は街灯の光の下、ゆっくりと歩いていた。
 なぜこんな丑三つ時近くなって、真九郎が歩いているのかというと、単純明快というかなんというかで――ともかく、原因はあのエロ大学生にあった。
 それは真九郎が寒い部屋で温かい布団という名のオアシスに埋もれ、眠っているときだった。
「しんくろーくーん! 起きてー」
 そんな声がして、真九郎がゆっくりと瞼を開けると、そこにはうっすら赤みがかかった酒臭い環の顔があったのだった。
「……なんですか……こんな夜中に……」
 環は、「お。起きた」などととぼけたように行った後、いきなり本題に入る。
「あのさー、お醤油ない!?」
「……は?」
 場が固まったはず。ただでさえ寒くて凍りついてるような空気が、だ。なんだかもう突っ込みを入れるのも、怒るのも面倒くさくなってきた。うん、もう寝よう。寝てしまおう。真九郎は再び布団にもぐり、心地よい暗闇に落ち――。
 その瞬間、真九郎の体が外気に包まれる。
「寝るなー!」
 ……布団を剥がされた。
真九郎は身を震わせる。これには目を覚まさずにはいられない。しょうがない、と環が早く帰ってくれることを祈りつつ、布団から身を起こす。
「わかりましたよ……」
 で、と続けた。
「お醤油がなんですって?」
「…………」
 目を擦っていた手を離すと、環の顔が見える。
「環さん?」
「――! いやー、ごめん。寝起きの真九郎君かわいいなーって……」
「……寝ていいですか?」
「え? お姉さんと寝たいって? もうしょうがないなー真九郎く……」
「あと十秒以内に本題に入らないと寝ますよ?」
「あー! ごめんごめん! えー、で、本題……えっと、お醤油貸して!」
 またかよ。何時になったら環の部屋に醤油が入荷されるのだろうか。いいかげん自分で買っといてほしい。
「……えーと、そこの棚にありませんか?」
 真九郎は冷蔵庫の横にのっそりと立っている棚を指差した。
 環がゆっくりと立ち上がり、のそのそと真九郎の指差す台所へ向かうその足は――やはり飲んでいるらしく、おぼつかなかなかった。
「そこのガラス戸開けたとこです」
 環は少しガタガタやって、ほどなく赤い蓋のビンを高く掲げた。
「あったー……」
 しかし語尾に三点リーダ。
「……どうしたんですか?」
 環はいやにかなしそうな眼でこちらを振り返り、醤油のビンを向けた。
「カラなんだけど……」


964ai:2009/05/13(水) 20:43:38 ID:NEVb1Pwq
 その後、ひと悶着あり、まとめると――「買ってきてよー」「なんでこんな夜中に……」「じゃあ明日かってきてね?」「いいですよ……明日の朝いt……」『ボーン、ボーン』そこで柱時計が鳴った。針は長いハリと短いハリが上を向いて重なっている。
「じゃ、いってきてね♪」「ちょ……環さん!?」「問答無用っ!」――とこんな感じだ。
 不運……いや、環の計画的な作戦にしか見えないそんなこんながあって、真九郎はいま真冬の夜道をひたすら五月雨荘から徒歩三十分くらいのところにある二十四時間営業のスーパーへ向かっているのだ。
 そこまでして環が醤油を欲する理由を聞くと、なにやら飲み会のあまりもののブロックマグロ中トロとやらを無キズでもらってきたのだが、
それが半額品だったらしく今日賞味期限で、だから今日中に(といってもさっき12時になったのだが)食べたいと豪語してらっしゃるのだ、あの大学生は。
「お、そろそろだな……」
 そうこう考えるうちに、スーパーのネオンが見えてきた。暗い夜道になれた眼には少しまぶしい。光に集まる羽虫のように、真九郎はスーパーへと向かう――そのときだった。
 バタン、と真九郎の背後でなにかが倒れた音がした。
「………?」
 看板でも倒れたのか? 振り返って、近づいてみた。
 ――あ。
倒れたそれをみて、真九郎は思わず声を上げてしまった。
「き、切彦ちゃん!?」
 そこには――忘れもしない西里総合病院での一件で合った悪宇商会の一員、《ギロチン》の二つ名をもつ二重人格の少女――斬島切彦が仰向けで地面に寝そべるように倒れていたのだった。
 反応がなかったので、もう一度呼びかけてみると彼女は首だけ動かしてこちらを向く。
「……紅……さん?」
 記憶してもらっていたことに少し喜びつつも、切彦を起こそうと近寄った。しかし手を差し出すも、全くつかもうとせず、「うーうー」と唸るだけだった。
 事の進展がないため、真九郎はふにっとした肩をつかんで腕の上に転がした。そうするとさっきは良く見えなかった切彦が良く見える。
 眼を細めて、無気力に真九郎を覗き込む灰色の瞳。黒いリボンで束ねられた茶髪。流石に服装こそ違うものの、はじめてあったあのときから変わってはいなかった。
「だ、大丈夫!?」
「……大丈夫です」
「な、ならいいけど」
 さっきから語頭がダブりっぱなしの真九郎は、とりあえず立たせようと彼女の肩を担ぎ、立ち上がった。
しかし切彦の体はふらついて抑えていないとすぐに倒れてしまう。
 彼女ほどの猛者になにかあったというのか。そう考え、とりあえず一回下ろそう、と脱力しかけたところで、やっと異変に気がついた。
「切彦ちゃん! その足……!」
965ai:2009/05/13(水) 20:44:58 ID:NEVb1Pwq
 端的に言うと、赤。
彼女の右太ももの辺りにまっすぐ一文字に切られた跡があり、そこから下が鮮血で染まっていた。白い靴下であえも半分ほど赤い。かなりの出血だ。
「……不覚です」
 そういう切彦の顔は痛がってる風でもなく、ただ無表情を貫いていた。
 とりあえず応急処置を……。
真九郎は急いで彼女を寝かし、立ち上がらせる前の状態に戻すと、ポケットからポケットティッシュをとりだすと、血をふき、さらにハンカチを引っ張り出してそれを巻きつける。
とりあえず医者に……、とケータイを取り出して山浦医院の番号を押そうした、そこで背後の気配に気がつく。
 五人……いや六人か。
 多勢に無勢である。しかも重症患者を守りながら、の。
 切彦もそれに気がついたのか表情を変えた。もちろん、曇り。そして小さくつぶやく。
「……わたしはいいから……にげてください……」
 その声は自分がきいた数少ない切彦の言葉の中でも、一番弱々しく、そして雨季の雲のように濁っていた。
「逃げれるわけ……」
 真九郎がそういいかけたところで、背後の気配が強まり、言葉を止めた。やがて、革靴が地面を叩く音がした。そしてだんだん、複数の気配が接近し――
 首筋に電流が走った。



 真九郎が気がつくと、あたりは暗く、ただ一点、天井から吊るされた裸電球がまばゆく、はかなげに光っていた。
 ゴウンゴウン、と壁の向こうで機械の唸る音がしていて、なんとなく過去のあの事件、真九郎と紅香を出会わせた、あの事件。アレを思い出させるような環境のなかに、真九郎はいた。
 そこまでしてはっと気がついたのは、やはり睡眠不足のせいか。それともなにか睡眠薬でも飲まされたのか――あたりをキョロキョロと観察する。
 いない。彼女が、いない。
あのときと同じなのだったら、ここにいそうなものだが。逆にいえば、いたら、そういうことなのかもしれない。
 真九郎は縛られた手をなんとか挙げる。上手く動かない――おそらくそういうクスリだろうか――のに苦戦しつつも、裸電球を揺らして、サーチライトの如く光をちりばめた。
切り取られた地面が真九郎の眼にうつった。その片隅に、
 ――いた。
 茶色い髪が見えた。それを束ねているリボンも、だ。
 そこには、斬島切彦が横たわっていた。
966ai:2009/05/13(水) 20:48:19 ID:NEVb1Pwq
 やっぱり切彦ちゃんも……。
 しかし、真九郎がいそいで駆け寄ろうとした、そのとき――。
 暗闇の中、ガチャという擬音が聞こえた。さらにギィと聞こえ、そしてバタンと閉鎖音。なにやらボタンを押すような音がして、二、三回光ったあと蛍光灯に継続した明かりが点った。
「ほう、早かったな……そっちの小娘はまだか」
 しゃがれたような声が室内に響く。目が明かりになれてから、真九郎は声の主を睨みつけた。そこには白衣の上に、さらに白いマスク、そしてサングラスに白髪という、全身白い――声からして――男性がいたのだ。
 警戒心を強める真九郎に、白服は一言。
「大丈夫、君には何もせんよ……」
 蛍光灯に、サングラスがギラっと光る。
「君には、な」
「なっ……」
 サングラスがパチンと指を鳴らすと、再び扉が開かれ、同じく白い服を着た男が数人部屋になだれ込んできた。
 サングラスは、命令。
「……やれ」
 入ってきた白服達がいっせいに切彦に走りより、四肢を持ち上げた。
「やめろ! その娘は……」
 叫ぶ真九郎。しかし言葉が続かない。その娘は……真九郎にとってなんなのだろうか。友達、か。いや、こういう場合戦友とでもいうのだろうか。――違う。なにか引っかかる。違う。
 白服達はその声を者ともせずに、彼女を担いで部屋の扉を開ける。
「待て!」
 ムリヤリに足を動かす。しかし、真九郎が扉に到着したときにはすでに彼女と白服は扉の向こう。ドアノブをがちゃがちゃと回す――開かない。扉にタックルする――残るのは肩の痛みだけで、扉はビクともしない。
 悪戦苦闘する真九郎。こうなったら……。
 真九郎は右腕の肘に気を集中させた。そして力をこめる。
……?
しかしいつまで経っても、皮膚を裂く痛みも、高ぶる気の波も襲っては来なかった。
 背後から声がする。
「この世にはいろんなクスリがあるんだ……わかるかい? 崩月の子鬼君」
 ニヤリ、と笑ったようにマスクが持ち上がる。
「……知ってたんですか」
 やっと吐き出した言葉がこれだった。
 その答えは、ただマスクが持ち上がるだけ。
 しばらく真九郎が再び扉にタックルを続けていると、しゃがれ声が聞こえた。
「ムリだ……ダイナマイトでも吹っ飛ばないように出来てる、カギは瞳孔認証だ……」
 薄ら薄ら気がついていたようなことを付かれ、真九郎は一瞬ひるむも、再びガンガン、と一定のリズムで壁にぶち当たった。左肩の痛みなどより、なにも出来ない、なにもしない方が、ずっと痛かった。
 しばらく続け、肩の感覚がなくなってきた頃、後ろでもう一度しゃがれ声。
「そろそろか……紅真九郎!」
 真九郎は振り向く。見えたのは、コツコツと革靴をならしながら歩み寄る彼が。
「着いてこい……」
 そういって、瞳孔認証ロックをはずし、右手は扉に手をかけて、左手でなにか四角いもののスイッチのようなところをカチカチと鳴らした。
 青白い光が流れるそれは、スタンガンだった。
967ai:2009/05/13(水) 20:49:49 ID:NEVb1Pwq
 窮屈な通路を進むと、扉が見えてきた。
「入れ」とサングラスが光る。
 真九郎はおそるおそる中に入る。
 ――絶句した。
 壁一面には機械類が並んでおり、さらにその反対側には、今度は本がぎっしり。今入ってきた扉の上には窓があり、スモークガラスの様に真っ黒だった。だが、そんなものは全く気にならない。
 もう一つの、扉の正面の壁。そこに、切彦がいた。
 大の字に縛られ、壁に固定。そして衣服は――下着だけだった。
「切彦ちゃん!」
 あわてて真九郎は駆け寄ろうとする。しかし首筋にゴリっとした感触があり、踏みとどまる。スタンガンが当てられているのだった。
 気を失ってしまっては、元も子もない。そう思い、なんとか意思をコントロールする。
 サングラスはそれを鼻で笑い、さっきのように指を鳴らした。
 すると直立不動だった白服の一人が切彦に駆け寄り、その首筋に手を這わせ、グイと指圧。
 その瞬間、意識が覚醒した切彦が薄い目を開ける。そして数秒してから自分の置かれている状況を理解したらしく、真九郎と同じように絶句した。
「斬島切彦!」
 しゃがれた声を、サングラスが右手にもった黒い無線機のようなものに響かせる。
 それはどうやら切彦の耳につながっているらしく、彼女の体がビクっと跳ねた。
「お前この顔に見覚えはないか?」
 サングラスが白服に視線――とはいってもそちらを向いただけだが――を向けると、白い人垣の向こうから黒いアタッシュケースを持って現れた白服が切彦に見えるような位置で、そのケースを開く。
 ここからでは中身が全く見えない。が、話の内容から言うに、写真が入ってるのだろう。
「……あるよな……なにせ――」
 サングラスが妖しく光った。
「自分が殺したやつなんだから、な?」
 依然として貼り付けられたままの切彦の目が、かつて見たこともないほど開かれた。
 そうれもそうである。悪宇商会の仕事は、完全なる極秘任務。情報屋でさえもつかむのは難しい。特にそういう仕事は。
 そんな切彦を鼻で笑うと、
「まあそんなやつはどうでもいいんだ……大事なのはこいつの持っていた、鞄だ」
 サングラスはおどけたように言った後、急に言葉を強める。
「単刀直入に訊く。……それを何処へやった?」
「………」
 無言でうつむいたように下を向く切彦。
 そんな切彦を助けられない自分の情けなさに嫌気が指す真九郎。
 二人を一瞥し、サングラスはフンと鼻を鳴らし、そいて、片手を挙げた。
「……やれ」
「はっ!」
 そう返事をした白服達の一人が切彦に駆け寄って、彼女の股のすぐ下あたりの壁に、U字型の金属を打ち込んだ。カンカン、と金槌の音が響く。
その間に、もう一人がそれに麻縄らしき縄を頭上に向かって束ごと投擲。どうやらこの部屋は吹き抜けで、二回のギャラリーのようなところで白い服がそれを受け取った。
 そこまで呆然と真九郎は見つめていて、はっと我に返る。止めないと。
「や、やめ……」
「何か?」
 ごりっと、音が出るほど強くスタンガンが当てられた。
 ダメだ。抑えろ。ここで気を失ったら……。
そうしている間にも、作業は進む。なにやらカラカラと音がしてから、縄が下に落とされる。すばやくそれを拾った白服が、U字金属に通す。
968ai:2009/05/13(水) 20:51:18 ID:NEVb1Pwq
「ぁ……」
 切彦が驚いたような声を上げた。
 みると、麻縄が彼女の股間、純白の下着に麻縄が食い込んでいた。
 飛び出しそうになるのをこらえる真九郎。
 白服が麻縄を軽くひっぱった。
「くっ……」
 切彦の苦鳴のような声が響いた。
 白服は上のやつに手で支持を送り――上のやつは滑車のようなものを少し移動させた――U字金属を通したものとの両端をきつく縛った。
 すると準備を終えたらしく、白服達がまた兵隊のように整列し、二回から降りてきた比呂服はなにやらリモコンのようなものをサングラスに渡す。
「もう一度訊こう、斬島切彦。……それをどこへ隠した?」
 結果はさきほどと同じ、無言。機会の音がやたら大きく聞こえた。そんなことを思っていると、カチカチとサングラスがリモコンを捜査する。
 ウィィン、と切彦の頭上で、滑車が回った。当然、麻縄も連動して――
「――! くぅ……あぁぁあああ!」
 白い下着越しに、彼女の恥部が麻縄による攻撃を受けた。
 真九郎は思わずさけんでしまう。
「やめ……」
 ごりっ。
 唇をかみ締めて、必死に精神を食い止める。
「くぅ……はァ……あぁ!」
 滑車はリズムを不定期に強弱を入れ替え、まだ穢れのない切彦のそこを犯していった。
数分して、サングラスはリモコンを操作し、滑車を止めた。
「はぁ……はぁ……」彼女の荒い呼吸が室内にこだまする。
 次いで、しゃがれ声。
「どうだ? 吐く気になったか?」
 おどけるようにサングラスは訊く。尋問。
 しかし切彦は何も言わない。ただ下を向いて瞳を伏し、唇をかみ締めて、屈辱に耐えていのだった。
 返答がないのを確認したサングラスは愉快そうに笑った――マスクが持ちあがる。
「流石は《斬島》の名は伊達じゃないな……」
 切彦は動かない。
 社則の情報吐露禁止とかそういうのではない。彼女の持つプライドだ、と真九郎は痛感した。そして、この少女を助けたいとも。なにか好機があれば……。
そんな真九郎を知ってか知らずか、サングラスは切彦に歩みおった。もちろん真九郎もスタンガンに諭され歩む。
 彼女のところまで来ると、サングラスはリモコンを捨て、ポケットを探った。そしてそこから出てきたものに、
「なっ……」
 真九郎は目を見開いた。
 バタフライナイフがサングラスの手の中で愚鈍に光る。
 まさか……と、暗い考えがよぎるが、それはないと自分で自分を諭した。
 ここで切彦を殺すのならば、さっきからサングラスの言っていた鞄とやらの情報を得られなくなる。大丈夫だ……大丈夫。
 そんなことを考えてるうちに、サングラスは麻縄を切断すると、今度は彼女の下着に手をかけて――
969ai:2009/05/13(水) 20:55:13 ID:NEVb1Pwq
 切り裂いた。
 下半身に冷気を感じたのか、切彦は目を見開く。そして苦鳴をあげる。その間にもサングラスの手は止まらず、こんどは上の方の下着を切り取る。
見ちゃダメだ。
真九郎は目をそらす。しかし、
「ん? どうした紅真九郎」
 しゃがれ声は見逃さない。
「それに……」
 とサングラスが上を向く。
「どうした、斬島。顔が赤いぞ? まさかこの小僧に……」
「――!」
 いっそう唇を噛む彼女に、サングラスはフッと笑った後、真九郎に悪魔のような一言を放った。
「小僧、舐めてやれ」
「「――!」」
 絶句する二人。それを尻目に、サングラスは真九郎の首筋をつかむと、切彦の恥部にあてがった。
「うっ……」
 切彦がうめく。真九郎の鼻に愛液の独特なにおいが充満した。
「なにをしている? 焦らしか?」サングラスはおどけた後、「そんなものはいいからさっさと舌を出せ」
 スタンガンの感触がして、真九郎はおずおずと舌を出した。そしてゆっくりとそこに這わせる。
 触れた途端、切彦の体がびくっと震えた。切彦ちゃんごめん、と心の中で謝罪しつつ真九郎は、縦に割れたそこにあわせるように舌を這わせた。
「……ふぁ……んぅ!」
 サングラスはそれ見て、犬にするように命令する。
「いいぞ、紅。……次、そこを広げろ」
 やむなく真九郎は、親指と人指し指でそこを左右に割った。鮮やかなピンク色が真九郎の目に入った。膣のあたりが壁を埋め尽くす機械の光に蒼く光る。
 切彦から声が漏れる。
「ぃゃ……」
 その小さな声は今日はじめて聞く、拒否だった。真九郎の手が震え――そのわずかな動きにも、連動するように切彦も震える。
 サングラスは先生のような口調で、
「――まずはその突起だ。クリトリス……聞いたことぐらいあるだろ? 童貞くん?」
 そんな挑発まがいに命令を送った。
 ゆっくりと伸ばした舌が、それに当たる。
「ひぁっ……」
 動く。
「……っ!」
 再び後ろからしゃがれ声。
「……上出来だ」
 その瞬間、後頭部に手の感触があった――
「ひっ……」
 切彦の驚いたような声がして、そこで頭を前に押されたことに気がついた。真九郎の目のまえ数ミリのところに突起、そして鼻は膣の入り口に当たっており、愛液特有のにおいがする。
「わっ……――!」
 後ろに押し返そうと首に力を入れても、ビクともしなかった。それどころか、一層秘部に押し込まれる。
「ひゃっ!」
 今度は少し位置がずれて、唇が膣口に当たった。
「丁度良い。……吸ってやれ」
 しゃがれ声、そして無機質な首筋の感触。
 そしてさらに押し込まれ、真九郎の口をそこが密着した。ついでとばかりに鼻を摘まれる。
 じゅる、と何かを飲む要領で吸引した。
「あぁっ!」
 喘声が室内に響いて、どばっ、と膣から愛液がこぼれた。
 サングラスは愉快そうに、
「お、また出てきた……わかってるな?」
 笑う。
 ちゅる……ちゅぱ。
 吸い込んでいるうちにだんだん声に艶が増して……。
970ai:2009/05/13(水) 20:55:40 ID:NEVb1Pwq
 サングラスの手が真九郎の鼻先の突起――クリトリスの包皮を剥き、さらにそれが真九郎の鼻に当たり――吸い上げようと反動をつけていたため、盛大に擦れた。
「ふぁぁああっ……」
 体を大きく痙攣させて、切彦は達した。愛液が泉のように湧き出てきて、直結している真九郎の口内を満たす。
 なんとか舌で膣口をふさごうとするも、ほぼ無意味に近い。そんな状況下、自分の男が反応してしまわぬよう、真九郎はこの状況を打開する策を考えていた。でも、この状況じゃ、と落胆する。真九郎は思うように力が入らないし、切彦はこんな状態だ。
 第一ここが何処だかも……。
 とりあえずはこの部屋から彼女を連れて出ることに目標を絞り、なにか脱出口ないか、真九郎はさりげなくあたりを見回した。何か……そう、戦えるもの……ぶ…き――武器! 視界の隅。さっきは見落としていたアレ。
 ――見つけた。所要時間は……十秒あれば十分だ。あとは……。
 ほどなくして、その好機が訪れた。
 再開を強いられた真九郎は、さらに、
「五分以内にイかせなければ……」
と制限時間までつけられて、しかたなくクリトリスと膣の同時攻めを決行した。
コロコロ、と硬くなって包皮のムケた陰核を飴玉のようになめまわし、下唇で膣口を押す。
「あっ……ひぃっ……」
さらに今度は下を尖らせて膣に軽く入れ、出し入れ、その後陰核も巻きこんで吸引。
 ぺちゃ、ぺちゃ、と水音が響き、それらをくり返すと――
「あ――はぅっ! ……はぁはぁ……」
 体を痙攣させ、今一度切彦が達した。
それを見てか、鼻を鳴らす音がした後、
「紅」
 しゃがれた声が後ろから聞こえた。と同時に頭を抑えていた手が取れ、真九郎は開放された。無論、首筋には固い感触があるが。
「お前そろそろ我慢できないんじゃないか?」
 卑猥な声が続く。
「今まで良く耐えたな……お前も気持ちよくなっていいぞ」
 は? こいつ何を――。
「………」
 サングラスは沈黙する真九郎を見て、今一度鼻を鳴らし、つまりだな、と簡潔に纏めた。
「そいつを犯せ」



 真九郎の中で、二つの感情が生まれた。
 一つ目は、怒り。先ほどからあったのだが、今度は本気の。こいつは少女の純粋を奪えといった。笑って、だ。殴りたい衝動を抑えつつ、なんとか次へ目を向ける。
 二つ目。それは――
「………」
 無言で真九郎は立ち上がった。それを、欲望に負けたと見たのか、サングラスは素直に立ち上がらせてくれた。そして着ていた上着を脱ぐ――暑かったとでも思ったのか、ほんの一瞬。ほんの一瞬だけ、スタンガンが首から離れた。
 今だ! 生まれたのは希望、惨事の終幕への道。
 真九郎は――以下分岐
【A(happy-end)】上着を投げつけた。
【B(鬼畜-end)】サングラスの股間を蹴り上げた。
971ai:2009/05/13(水) 20:56:29 ID:NEVb1Pwq
【A】
 真九郎は上着を投げつけた。
 視界が途切れた一瞬の隙を突いて、スタンガンを蹴り上げる。
 だいぶ体が動くようになってきたのは、時間がたったせいかな、なんて思いつつもすばやく行動。
 目的は、さっき麻縄の切るのにつかって、放置されたままのバタフライナイフ。
 それをすばやく取って、放心状態で呼吸の荒い切彦の手に押し付けた――芽吹きの様に虚ろな目が一瞬にして強みを帯びた。
 あとはもう万事心配ない。
――刃物があればこの少女は無敵だ。
 バサッバサッ、という音がして貼り付け装置が一閃された後、切彦は音も立てず地面に着地した。
「紅……もっと早く取ってくれると、うれしかったんだがな」
 そういう彼女の口調がいつもどおりで真九郎は内申ほっとする。――のもつかの間、サングラスは上着を振り払い、
「貴様ら……」
ポケットからピストルを取り出した。
そして躊躇無く引き金を引いた。轟音が反響して何重にも響く。
しかしまるで打ち合わせたかの様に、同時に二人は瞬動。真九郎は駆け寄ってきたザコどもを食い止め、切彦は、
「ぐぁァァァアアア」
 サングラスのもったピストルを、腕ごと切り落とす。戦意喪失したサングラスは無くなって腕と共にガクリとひざを折った。
 いつにも増して容赦ないな、なんて思っていると、真九郎の上着を拾って肩を通し、ワンピースの要領で恥部を覆うと、真九郎に歩み寄る。
「一気に片付けんぞ。……ああ、それと」
 切彦はバタフライナイフをかまえたのが見えて、真九郎もかまえる。そして切彦は語頭をダブらせ、告げる。
「……あ、ああっ、あとで覚えとけよ」



 船上から眺める朝日というのもまた格別だった。
 切彦はそこらへんにあった服を適当にきて、今は刃物なしバージョンでぼんやりと登ってくる太陽を眺めていた。
 あの後、残りのやつらをものの一分で先頭不能にし、――仕事ではないので、死人は出さない、んだそうだ――そのまま船内をさまよった挙句、ハッチをこじ開けてここへ出た。
 案の定、船だったが、驚きはしない。先ほど携帯で銀子に要請した救助はあと一時間でくるらしい。……つまり一時間が彼女への言い訳を考えるリミットなのだ。
 真九郎はゆっくりと切彦に視線をやる。
 切彦の足のケガは本当に切れただけで、あの時フラフラしてうたのは、誰かが彼女の飲み物になにか薬を入れたからなんだそうだ。今は出血も止まって、痛みはほとんどないらしい。
「紅さん……」
 真九郎がそんなことを考えていると、切彦は真九郎と視線を交わらせる。
「なに?」
「責任とってくれますよね?」
「は?」
「忘れたとは言わせません、」
 彼女は真九郎を見つめる。
「処女の一番恥ずかしいとこを見られて……さらに……その、な、なめたんですから」
 彼女はちぐはぐに言って、顔を赤らめあと、開き直ったように目を凝視される。
「責任、です」
「えと……いつか、ね?」
 真九郎は誤魔化そうと試みる。正直、真九郎としてもアレだけのことをしていたため、少しつらい。座っているので見えないとは思うが、現在進行形で元気な状態だ。だが、彼女にそんなことをするわけにはいかない――切彦が放った一言が無ければ、の話だ。
じゃあ、と切彦は再び視線を朝日へ向ける。
「これだけは言わせてください……」
「………?」
 切彦は必殺の一言を放った。
「恥ずかしかったですけど……その、気持ちよかったです」
 ガラガラ、と理性が音を立てて崩れ落ちた。

 一時間後、海で一人の揉め事処理屋が浮いていた。
972ai:2009/05/13(水) 20:56:53 ID:NEVb1Pwq
【B】
 真九郎は股間を蹴り上げた。
 しかし違和感。まるで鉄板が仕込んであるかのように、硬かったのだ。
 ゆっくりと上着を掃ったサングラスは声を張り上げた。
「捕らえろ!」
 足音が真九郎の背後にせまってきた。まるでもとよりそういう計画だったかのように。
「くそっ……」
 真九郎は迫ってきた一人にわき腹に蹴りを入れる。――甘かった。
 ガシっという擬音のごとく、足をそのまま抱えられた。
 しまった――。
 冷静に戦うべきだったなどと、いまさら後悔しても遅かった。
 切彦と同じように――服はそのままで――真九郎の四肢を縛った白服達は、サングラスを中心に切彦に群がる。
 切彦の束縛をいったんといた後、今度は上から吊るし、尻を突き出すようにように固定した。
「アレを出せ」
 サングラスは命令。すると一人の白服が、サングラスになにやらさまざまな機械の乗ったトレイを渡す。
 その中からサングラが無造作に何かを取り出す。
 あれは……。――!
 真九郎は絶句した。それは辺鄙な形をした電気マッサージ器だったのだ。
「やめろっ!」
 真九郎の叫びに目もくれず、サングラスはそれをむき出しになった切彦の恥部へと押し当てる。
「ひゃぁぁぁあああ!」
 嬌声が室内に響く。
 それすらも気にしないように、サングラスはマッサージ器をほかの白服に渡すと、今度はトレイから男性器の形をした機会を取り出す。
 まさか――!
 その通りだった。サングラスはマッサージ器を上にずらし――クリトリスだけを刺激させる――それを愛液滴るそこにあてがうと、一気に貫いた。
「――!」
 パチ、とスイッチを入れると、それは振動。
「やっ……あぅっ!」
 それを満足げにながめたサングラスはさらにそれを膣中に埋める。
「ひゃっ! ……」切彦は目を見開いた。「――!」
 その卑猥な機械の先端が子宮に直撃した。
「あぁぁぁぁぁ!」
 嬌声が一層増した、数秒後、彼女はビクン、と跳ねて絶頂を迎えた。
 のもつかの間、サングラスは言い放つ。
「おい! お前ら!」
 白服たちは反応を示す。
「番号順に並べ……よし、番号一番から順に小娘に舐めてもらえ……」
 白服の番号一番が動き出し、そそくさと陰茎を出し、ムリヤリ口をこじ開けいれた。
「やめっ――」
「斬島、歯なんかたてたら……わかってるな? さあ、舐めてやれ」
 真九郎の訴えも消し飛ばし、サングラスは一層強くマッサージ器を押し当てる。
「ひゃんっ! だっ……め……」
「舐めろ」
 サングラスの情けもナシの声を聞き、ぎこちなく口元を動かした。マッサージ器が切彦から離れる。
 しばらく切彦が舐め続け、番号一番が高まってきたのを見計らってサングラスは再度クリトリスにそれを押し当てる。
「ひゃッ! あっ……あっ、あぁぁぁ!」
 切彦が本日合計四回目の絶頂を向かえ、と同時に白服の番号一番が精を放つ。絶頂の最中、それを吐き出し、咳き込む。
 そんな彼女に、サングラスは非情な声をかける。
「飲まなかったバツだ」
 サングラスが膣に填まっているそれのスイッチのような箇所を押す、すると煩いくらいのバイブレーョンが切彦の中をかき混ぜ、さらに――そこが弱いと踏んだのか――クリトリスにもう一つマッサージ器を取り出し、挟みあげる。
「ひゃあぁああああああ! あぁッ――!」
そして再び絶頂。本日五回目。
「次は飲めよ? 二番手っ! さっさと来い!」
 しゃがれ声が響く暗い室内で、少年は叫び続け、少女は喘ぎ続けた。

 その日以来、殺し屋《ギロチン》と、そしてとある揉め事処理屋の姿を確認することは無かった。
973ai:2009/05/13(水) 20:58:45 ID:NEVb1Pwq
以上
かなり消費してしまって申し訳ない
短くまとめられるよう努力します
974名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 23:51:18 ID:Or9Uuc/B
>>973
乙。容量危ないな…
次スレたててくるね。
975名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:02:18 ID:Gcz3pAYx
ごめん。今パソコン使えないんだったorz
proxyからじゃ立てられないし…誰か変わりにやってくれ
976名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:15:29 ID:WnlF1Ah4
試してくる
977名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:18:55 ID:WnlF1Ah4
無理だった。一応テンプレ

【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 4冊目

我が身はあなたの領土。我が心はあなたの奴隷。  
ここは片山憲太郎氏の著作についてのエロパロスレです。
 
過去スレ

【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1150541908/l50
【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 2冊目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171037946/
【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 3冊目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207406903/

保管庫
ttp://www35.atwiki.jp/katayama/
978名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 04:55:48 ID:oi2aod3J
>>973
乙!

スレ立ては、無理…
979名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 05:30:25 ID:tp7HR4ae
>>973
乙。
980名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 05:34:05 ID:ypFJEVUz
【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 4冊目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1242246725/

次スレ
981名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 09:03:43 ID:1EPVZZt/
>>973
GJ

>>980
982名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 11:33:10 ID:6M3rqO+S
>>973>>980
乙でした。
983名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 11:34:08 ID:6M3rqO+S
うめ
984名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 11:34:44 ID:6M3rqO+S
うめ
985名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 11:35:35 ID:6M3rqO+S
うめ
986名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 11:36:18 ID:6M3rqO+S
うめ
987名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:34:30 ID:6e7mfw8R
埋め
988名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:35:41 ID:6e7mfw8R
埋め
989名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:36:45 ID:6e7mfw8R
埋め
990名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:39:05 ID:6e7mfw8R
埋め
991名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 22:40:19 ID:6e7mfw8R
埋め
992名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:31:00 ID:4Kv/puaC
993名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:32:19 ID:4Kv/puaC
994名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:33:17 ID:4Kv/puaC
995名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:34:22 ID:4Kv/puaC
996名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:35:21 ID:4Kv/puaC
997名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:36:05 ID:4Kv/puaC
カワイイ
998名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:36:49 ID:4Kv/puaC
うめ
999名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:37:31 ID:4Kv/puaC
うめ
1000名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 23:38:01 ID:4Kv/puaC
うめ
10011001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。