【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ4【ボーカロイド】

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201名無しさん@ピンキー
注意書きさえあれば(ry
202名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 12:03:08 ID:cJN12Gxr
ガチムチアニキもいるスレで何を今さら
203名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 14:09:17 ID:KLwsMYER
あんまりグイグイとリクすると期待がプレッシャーになって書きにくくなる罠
204名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 17:08:06 ID:dWHFxwRG
大丈夫だ、誰も個人には期待してないから安心しろ
あくまで期待するのは書いてくれる誰かなのだから
205名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 19:04:46 ID:KLwsMYER
ん〜、意図が伝わってないな
206名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 20:17:26 ID:LYy/Kfmt
期待を寄せられてるお題なだけにプレッシャーを感じて書こうとする人が減るってことだろ?
207名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:29:14 ID:ij7ybJQV
前スレやっと埋まった
208名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 00:25:10 ID:eplNnPqX
BSでボーカロイド取り上げられとるぜ
209名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 00:45:27 ID:WBeRZ6lV
前スレ埋め乙
210名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 12:31:53 ID:OXZCWsni
>>208
どんな感じだったん?
211名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 13:05:03 ID:3wbtivln
>>210
ミク曲の紹介(メルト、ソワカちゃん、桜の雨、Packaged、恋スルVOC@LOID)

ミク以外のボカロとその曲の紹介
リンレン:リンリンシグナル
カイト:うろたんだー
合唱:ずっとずっと・・・

みくみくにしてあげる(2DPVと3DPVの紹介)とJASRAC問題について
こんな感じ
212名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 13:19:55 ID:vkV1b87G
ソワカちゃんも取り上げられたのか
あれ一番好きだ
213名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 16:51:24 ID:ZSWv7tbA
MEIKOが全く取り上げられ無くて、全俺が泣いた
214名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 19:32:20 ID:sGCBP3am
ロックミク以外に需要あるんだな

いっそニコニコRPGスレでも立てたらどうよ
215名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 20:07:22 ID:BTXUlSwD
そういえばMEIKOのメジャーな曲ってあるっけ?ほかの四人ならある程度思いつくけど・・・
216名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 20:25:46 ID:ZSWv7tbA
忘却心中とかジャスティスとかロリMEIKOとか逆襲のMEIKOとか…

番組的に合わなかったかな
217名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 00:13:25 ID:W5RtRUK1
忘却心中とか名曲じゃんね…
あとPASSIONAIREとかもあるし それが僕らのジャスティスとか
various feelingsとか

MEIKO好きとしては泣くしかない
218名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 01:09:41 ID:FcG5yHzU
女性ボカロの歌だとミクリンの印象がどうしても強いんだよな。個人的に。
ビジュアル・曲ともにメイコが劣っているわけではないんだけどさ。
219名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 01:46:13 ID:IwIG6lkC
いや、ビジュアルというかデザインは劣ってるだろ。
エロパロスレとしては、プロポーションは断然勝ってるからいいけど。

というわけで、一人紹介されなかったメイコを
マスターなりカイトなりが性的な意味で慰める話キボン
220名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 02:29:54 ID:RbzXjshK
「ひっどいよね」
「うん」
私は酒の勢いに任せて、TVで一曲もソロ曲が取り上げられなかった事をマスターに愚痴っていた。
つまみが散らばり、カップ酒を片手に据わった目で愚痴る私はさぞやブスだろう。
「大体さ、日本て変態だよ。ミクやリンが良いなんて」
「かもね」
不思議なもので、相づちを打ってもらえるだけで、少し心のトゲトゲが治まる。
「絶対そうよ。ロリコン。全人口の80%が変態」
そのうち60%はロリなのよ。根拠はないけど。
「俺はメイコが一番好きだよ」
マスターはうつむいた私の顔を覗きこみ、微笑んでくれた。
ワンカップ片手に愚痴をたれるブスな私に。
「…ありがと」
私、慰められてる。それに気付いて、なんだかほっとしたような、嫌じゃない気分に包まれた。
お酒で既に赤いから、照れているのは気付かれないだろう…と思いたい。
「あ、メイコが照れた」
バレたか。変なところで鋭いから困る。
マスターは微笑みを本格的な笑顔に強め、ハハハと笑った。




―――――――
眠いからここまで。サーセン…Zzzφ(_ _)。o○グゥ
221名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 10:45:55 ID:MupOpjfL
続きが来るまで全裸で待機!     


・・・寒いよ。四月なのに寒いよ・・・!
222名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 12:45:24 ID:aiJbU9iB
>>214
アリじゃね?ただ良い感じになった時必ず空気の読めない神男と蜘蛛男が邪魔してきそうな気がするw
後ガチホモ含む感じになりそうw
 
>>221
つタオル
乾布摩擦で風邪予防(`・ω・´)
223名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 16:03:24 ID:9kTRESGx
>>222
お前がそんなこと言うから立てちゃったじゃないか
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207464905/
224名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 16:52:32 ID:RbzXjshK
今後はニコRPGのパロはあっちに投下?
別に書く予定はないけど
225名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 18:14:35 ID:/2jQ/gAj
叩かれてるな>RPGスレ
226名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 16:00:41 ID:Y1ZVKwEt
なんか静かだな〜小ネタでもいいからだれか投下してくれないものだろうか・・・
227名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 16:56:23 ID:ivkXyHXr
中ネタが完全に行き詰った。小ネタかぁ、書いてみるか
228222:2008/04/07(月) 18:56:24 ID:e9Ow66Sr
>>223
盛大に吹いただろwwwww
一応乙って言ってみる。
 
何かネタ考えるか……
229名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 19:03:52 ID:u8kuVLy3
>>225
そら叩かれるだろ。
あんな厨丸出しのスレ立てしたら。

ここが発祥だとバレませんように。
230石ころ:2008/04/07(月) 19:39:01 ID:e9Ow66Sr
前スレで続くと書いといて前スレに続き投下できなかったハクの続きを投下します。
231マスターの幸せな苦悩:2008/04/07(月) 19:41:16 ID:e9Ow66Sr
アパートまでの帰り道、マスターは非常に困った事になっていた。
「大人しくしろ!俺の愚息!」
ハクをおんぶしながら前屈みになって動けないでいた。
「なんでこんなに柔らかいんだ?」
そう、ハクは見かけによらず巨乳なのだ、だからおんぶなんかしたら、その2つのけしからん山の感触がダイレクトに背中に伝わるわけで、この状態で自分の息子がはしゃがないわけがなかった。
街中で周りには結構人が居た、しかも眠っている女の子を背負っているため多少目立っていた。もし自分の愚息がはしゃいでるのを見られたら間違い無く変質者扱いされるだろう。
「やわらけぇ……俺二つの意味で涙出そう、だが、この状況をどうにかしないとどうにかなりそうだ」
右目はこの困った状況に、左目は男の浪漫が叶っている喜びに涙目になっていた。
232マスターの幸せな苦悩:2008/04/07(月) 19:43:12 ID:e9Ow66Sr
「ってそれよりこの状況をどうするよ?とりあえず小数を数えるか、3.14……続きわかんね」
とりあえず息子が大人しくなってくれたので早く帰る為に小走りした。
トットッふにっ トットふにっ
「ぁぁ………」
息子がまたはしゃぎはじめました☆
「バカヤロウ」
自分の股間に話しかけるがもちろん返答は無い。通りすがりの女子高生に変な目で見られた。
「とりあえず今度は素数だ、2、3、5、7……」
今度はさっきと同じ事にならないように慎重に……ふにゅ♪
「チクショウ……こうなったらむしろこの感触を存分に堪能してやる!」
なんだか面倒臭くなったため、開き直り、ハクを起こさない程度に走り始めた。 
 
勃起しながら。
 
もちろん途中で警官に職質されそうになって逃げたのは言うまでもない。
こうしてなんとか自宅へ帰る事が出来たのだった。
勃起しながら。
233石ころ:2008/04/07(月) 19:45:34 ID:e9Ow66Sr
すいません、次はエロ入れるって書いといてエロにもってけませんでした。
でも次こそはエロにチャレンジしてみます。
 
つまらなかったらツマンネって遠慮なく言って下さい。
234名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 20:02:45 ID:SQ9tE5OY
ツマンn…あれっ?面白いじゃないかっw
GJ!
235名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 20:03:45 ID:aH6QsfxW
こうゆうの嫌いじゃないぜ
236名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 22:19:34 ID:QQFmbdpR
萌えたwハクかわいいよハク
237名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 23:11:50 ID:WiME3iJA
ツマン……やわらけ……
フル勃起GJ!!
2381-195 ◆MiKuOB5x12 :2008/04/07(月) 23:27:51 ID:WiME3iJA
まだ桜、咲いてるよね?
仕事帰り、東京駅から日本橋駅まで歩く桜並木が好きです。
忙しくて花見には行けないけれど、ちょっと遠回りしてさくら通りで花見をして帰ってきました。

ということで、桜が散る前に何とか投下終了を目標としている「さくらさくら……」です。
あ……東北とか5月ぐらいまで咲いてるし、まだ余裕あるかな……
239さくらさくら…U1/3 ◆MiKuOB5x12 :2008/04/07(月) 23:28:42 ID:WiME3iJA
「さくら、さくら……」
マスターにもらった歌を、毎日のように口ずさむ私。
ネットにアップされた私の歌もなかなか人気みたい。
マスターの作った歌が私の歌声で世界中に広まっていく。
多くの人に歌声を届けられるのは、VOCALOIDOとして無上の喜び。
でも、私はどんなに多くの人に聴いてもらうよりも、マスターのために歌うのが好き。
ベッドからあまり動くことのできないマスターのために、私は歌う。
マスターに聴かせてもらったCDや、ネット上の"私達"の歌。
時々外れる音をマスターのハミングで直してもらいながら、私は歌う。
「さくら、さくら…」
「ミク、その歌、これで三回目だけど……」
マスターに指摘されて、初めて気付く。
曲目指定なしのランダムでの再生。
いままで歌ったリストを思い出せば、13曲中に三回もこの歌を歌っている。
「ごめんなさい。他の曲を…」
「いや、いいよ。そのまま続けて」
マスターに言われて、私は歌を続ける。
桜が見たいと言った私に作ってくれた、マスターのオリジナル曲。
マスターの曲の中でも、一番のお気に入りの曲。
でも、だからってランダム再生を命じられて自分の主観で曲を選んでしまうなんて、プロ失格だ。
240さくらさくら…U2/3 ◆MiKuOB5x12 :2008/04/07(月) 23:29:45 ID:WiME3iJA
一曲歌い終えたあとに響くマスターの拍手。
私は申し訳なくなって頭を下げる。
「ごめんなさい。あの、同じ曲ばっかり歌ってしまって……」
「いや、いいよ。それより、どうしてその曲なんだい?作ったのちょっと前だからさ。
なんだか今さら歌われるとちょっと恥ずかしくて……あんまりよくできてないだろ?」
「そんなことありません!!」
予想以上に大きくなってしまった声に自分でもびっくりして、私はちょっと口ごもった。
「あの、マスターが作ってくれたこの曲。なんだかふわふわして、きらきらしてて、えっと…」
うぅ、伝えたい気持ちはいっぱいあるのに、それが言葉になって出てこない。
歌うために作られた私たちは、マスターの歌を正確に表現できる代りに自分を表現する術を持ち合わせていない。
私たちの感情は歌に色をつけるための仮初のもの。
マスターの感情を歌にこめることは求められているけど、自分の感情で歌に色をつけることは許されていない。
もっと自分の気持ちをうまく伝えられたらいいのに…
伝えたい気持ちがあるのに、それを伝える術を持たない私。
欠陥品の、私の心。
ふわっと、私の頭に軟らかい感触。
優しく私の髪を漉く、マスターの手。
私が気持ちを伝えるのが下手な分、マスターはこうして私の気持ちを汲み取ってくれる。
私が歌に込めることのできない私自身の気持ちを読み取って、歌にこめてくれる。
歌を作る機械としてじゃなくて、一人の歌い手として大切にしてくれる。
「マス……ター」
恥ずかしくて顔を上げることもできない。
機械の体と心しか持たない私だけれども、私の感情はプログラムで再現された見せ掛けのものかもしれないけれど、
でも、この気持ちは嘘じゃないよね?
私の、マスターをたまらなく愛しく思う気持ち。
歌を歌うことしかできない私だけど、マスターが望むならどんなことだってしてあげたい。
「ごめん、ミク。なんだか眠くなってきた」
マスターの手が私の頭からこぼれ落ちる。
最近のマスターは一日のほとんどを眠って過ごす。
以前からあまりベッドから起き上がることの少なかったマスターだけれど、
ここ数日はずっと眠ってばかり。
人間はいっぱい眠ると早く病気が治るって聞いていたから、
マスターといっぱいお喋りができないのはちょっと寂しかったけれど、でも我慢できた。
力のないマスターの手をとり、布団の中に戻してあげる。
「おやすみなさい、マスター。目が覚めたら、きっとよくなっていますから」
「ありがとう……ミク。おやすみ……」
241さくらさくら…U3/3 ◆MiKuOB5x12 :2008/04/07(月) 23:30:57 ID:WiME3iJA
マスターの呼吸が次第に穏やかになり、やがてゆっくりとした寝息に変わる。
安らかに眠るマスター。
「マスター……」
動かない、眠りについたマスターに、そっと顔を近づける。
ちょっとごわごわしたマスターの唇に、私の唇が触れる。
物を知らない私だけれど、でも人と人が唇を重ねる意味ぐらい分かっている。
歌を歌うためだけの私の唇、でもマスターの唇に触れているとき、私は歌を歌うとき以上に幸せになれる。
唇を離す。マスターは相変わらず穏やかな表情のまま、眠りについている。
「マスター……ごめんなさい」
私が勝手にこんなことしているのをマスターが知ったら、
マスターは怒るだろうか、私のこと、嫌いになってしまうだろうか。
でも、押さえきれない。マスターにもっとぎゅっとしてもらいたい、マスターにいろんなことをしてもらいたい。
臆病な私は、マスターが起きているときにその気持ちを伝えることができない。
私にはマスターしかいないから。マスターに嫌われたら、私はここにはいられないから。
「……」
マスターが動かないのをいいことに、私はぎゅっとマスターの胸に顔をうずめる。
人間のぬくもりと、マスターの香り。
「マスター……大好きです……」
聞かれることのない言葉は、部屋の隅に跳ね返って、消えた。
2421-195 ◆MiKuOB5x12 :2008/04/07(月) 23:38:39 ID:WiME3iJA
以上です。

花見逃してしまったら、ゴールデンウィークの弘前さくら祭りがお勧め。
ちょうどゴールデンウィークの頃に満開になるから、花見逃した人にもってこい
以上、今週の桜情報でした
243名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 01:14:04 ID:A9iWy81E
なんだろ、なんか切ないよ…。GJ!
続き期待して待ってます。

ちなみに鹿児島でも場所によっては桜まだ咲いてるんですよ。
綺麗なものです(^^)
244名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 09:24:02 ID:vXm4ZjLy
>>242
せつねぇな…とにかくGJ!
岐阜県高山市だけど咲いてすらいないよw
245名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 10:22:21 ID:aoA6aN/W
>>244
同じ県じゃんwww
岐阜市周辺に住んでるがもう散り始めてるぞw
246名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 11:46:52 ID:4fUw1RJa
マスターが死亡フラグってるから寝ただけで心配になるw
247名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 13:07:52 ID:vXm4ZjLy
>>245
高山と岐阜じゃ気候違うよ、作物的な意味で言うと岐阜は冬にほうれん草作れるが高山じゃ寒すぎるみたいな
248YUU13y ◆6f.Gco2N4. :2008/04/08(火) 15:49:31 ID:fv/zia/T
2ch自体に初カキコです。はじめまして
前スレでチラッと出ていた「撲殺ロイドメイコちゃん」に図らずしも分身が反応したので描いてみた
わかりづらかったら色塗ります。
http://uproda.2ch-library.com/src/lib019847.bmp.shtml
249名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 17:19:13 ID:6xSxfw0j
辛口かもしれんけど、体のバランスがおかしいからそこ直してから色塗ったほうがいいとおもうよ?特に下半身。
250名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 19:28:47 ID:4fUw1RJa
絵とか別にとめないけど、SSの邪魔はしないように。文章創作板だし。
そんで勝手にネタ使うと嫌がる人もいる。
そこんとこ注意。
251カイミクいれます ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:07:45 ID:maY8vX6l
アウレウスの07投下します。
ラストなので一気に投下逃げ出来るのがよいところだと信じてます。
しゃくっ、しゃくっ、
あまり取り沙汰されないが、CV−02鏡音ツインズはリンとレンで利き腕が違う。
人間でも一卵性の双子は受精卵での分裂具合によって、片方が右利きに、
もう片方が左利きとなることがある。
それと同じ現象なのかは分からないが、鏡音リンは右手でスプーンを持ち、
鏡音レンは左手でスプーンを使う。
一番分かりやすいのは、この二人の反応だった。
しゃくっ、
今日の夕食は二人のリクエストでオムライス。卓上のケチャップで好きな絵を描いて食べて良い。
MEIKOはあえての無反応。
右と左でオムライスにがっつきながら、一瞬そろって停止。
「「……。」」
ちらっと俺の方を見て目をそらし、おそるおそるミクの方を見ては、
しゃくっ!
…やっぱオムライスに集中する事にする。
遅れてマスターがやってくる。
双子は同時に食べ終わり、ぱっと逃げ出した。
マスターの脇を左と右で駆け抜け、たぶん自室が避難所だ。
「?」
マスターは双子の動きに驚いた顔をしていたが、やがて席に着くと、ケチャップを手に取り俺に訊ねた。
「もう具合は良いのか?」
腹痛の事だ。
「…ハイ」
「そうか。痛そうだな、カイト」
俺の横面は、平手の形で真っ赤に腫れ上がっていた。
「……。」
マスターはミクも見た。
しゃくっ
しゃくっ!
実は最初からダイニングに響く、殺伐とした音の発生源がミクだった。
ミクのネギ囓る音である。



6−

最初から。
全部。
諦めていれば良かった。

マスターを得る事−高額で扱いづらく−、
認められる事−需要がない−、
いつか…−旧式の−、それでもと想う事−出荷は無いだろう−

一つずつ、順番に諦めていって、気がつけば時間さえもが秒単位の数値に変換されていた。
ミクが微笑んでくれる、それまで俺は俺が歌えることすら忘れていた。
人間に似せられた俺の顔が微笑むことを知らなかった。
それ以上の何を求める必要があったんだ。
諦めていれば。
きっと。
ミクはそのまま、『兄』を慕い続けることが出来たのだろうし。
俺も、やがてミクが離れていくその時まで、何も感じず笑顔のままで
ミクの気持ちに答えることが出来たに違いない。
最初から分かっていたじゃないか。それが最善だと。
もしかしたら、いつか、
俺と同じように、
ひょっとしたら、…、
ミクも、
…、
そんなことは有り得ない、そんなことくらい。
最初から。
手に持つ冊子のページをぱらりとめくる。
マスターの持っていた三年前の経済白書である。マスターは時々変なモノを読んでいる。
「んあ? カイト、お前起きてたのか」
マスターが水を飲みに起きてきた。リビングの奥、台所から水道水の流れる音がする。
一般的に、 VOCALOIDはマスターの睡眠時間活動時間に合わせてスリープモードに入る。

だから、別に寝なくても良い。
現時刻は深夜帯の3時42分32秒。
朝まで11848sec。
現実にしてしまったあの夢を繰り返すのが怖いんじゃない。
俺の願望がつくり出したあの笑顔にすがりついてしまうのが、怖い。
アップテンポなバラードで始まるイントロにミクが歌い出す。

♪〜

主題部分を歌唱し、リズムを上げて俺の声が入る。
♪…

ブチ。

オケを停止させたのは、マスターだった。
指で停止スイッチを押したまま、歌を止められた俺たちに宣言する。
「おまえら、帰れ」
まだレコーディングを始めたばかりだ。
「歌唱にミスがありましたか?」
データ訂正をお願いしますと要請する俺を、マスターが「そーいう問題じゃない」
遮る。
「ミク、眉間にしわ寄せるな。仏頂面で歌うな!」
ミクが目をそらす。
「…。」
マスターの目が、グラサン越しについと細まる。
「そしてカイト。てめえ、その無表情ヤメろ。口だけぱくぱく動かすな!」

「俺はそんなくそつまらなそーなツラで歌って貰いたくて、曲を作ったんじゃねえっ!!」

怒声を、レコーディングスタジオの防音壁が吸収する。
しん、と静まる。
「とにかく、今日はメイコやリンレンのパート収録だけする。おまえらは帰れ。すぐ帰れ。……」
マスターはそこで、息を止めた。
「…。帰って、一度ちゃんと話し合え。もう三日だ。
 そのくせ、何があったとカイトに訊ねてもミクに訊ねても、
 口を揃えたようになんでもないとか言いやがる」
ミクは目をそらしたままだ。口をしかめて、泣きそうだ。
「俺に話したくないなら、それでもかまわんよ」
マスターの口調がやさしいものになる。
「けれど、お前達は話し合え」
この調子じゃ正直話しにならん、とマスターは命令した。
「わかったな」
足早に歩くミクと、前を向いて歩く俺。
スタジオからマンションまでの道のりは遠くなく、エレベーターを降りると突き当たりが玄関だ。
最後のタイミングで、ミクが半歩タタタと先んじて、ドアロックを解除する。
取っ手を握って呟いた。
「わたし、話し合うことなんてないよ」
強く言ったその語尾が震えていた。
泣いてる。
抱きしめたい衝動に駆られたが、そんな資格俺には無い。
泣かせたのは俺だ。
非道い事をしたのは俺だ。
ヘッドライトの薄暗がりの中、強張ったミクの身体は震えていたというのに。
凍っていた俺の時間が動き出す。
「…ごめん…」
やっと絞り出せた謝罪の言葉に、ミクは「遅いよっ!」と頬を濡らす。
「怖かった」

「怖かったんだよ!?」

「ごめんっ!」
抱きしめていた。自制なんて効かなかった。思考なんて動かない。
「泣かないで…、ミク」
温かい雫が俺の腕にぽたぽたと落ちる。
「なんで、よぉ〜…」
ミクがひっく、としゃくり上げた。

「好きなんだ」

泣かないで…。
「わ、分かんないよ」
「ごめん」
ミクはじっとしている。
「お兄ちゃん、わかんない」
やがてぽつりとそう言った。
「何でわたしが大好きだと急に冷たくなるのに、嫌いになったらこんなに好きになってくれるの」
『嫌い』という単語に反応して、俺のミクを抱きしめる力がぎゅっと強くなる。
ミクがふぅ、と息をついた。
頬を濡らしていた涙は、俺の腕に残る名残のみとなっていた。
けれど、今度は怖くて離れられない。
「もぉいいよ」

「お兄ちゃんがそんななら、わたし、これからずーっと、お兄ちゃんのこと嫌いでいるから」

ミクが怒っている。

「もう離れていいよ?」

落ち着いている分、すごく怒っている。
ミクは、離れて、欲しいんだよ、ね。
むしろ、抱きつかれる事自体が論外、だろ、う。
嫌、だよ、ね。
力を抜くのに力がいった。腕がすこし、ゆるむ。
見上げてくるミクを目に、平手打ちってまだマシだったんだなあと、次の彼女の動きを待つ。

「中、入ろっか」

リビングでも玄関先でもマスターの部屋でもなく、
「お話し合い、するんでしょ」
ミクが選んだのは、俺の部屋、だった。
なんで?
ミクが俺も座れと促す。
マスターの部屋からはみ出した本棚やオーディオ関連が詰め込まれ手狭な部屋で、
座れる場所といったらベッドくらいしかない。
促されて隣に座ると顔を逸らしたミクが、次に取る行動は何だろう。
抱きつかれた。
ミクが頬をすりつける。
「嫌い、なんだからね」
嫌いでも抱きつくのはアリなんだろうか。
「嫌い、なんだよね?」
いや、こちらをうかがう様子からして、ミクは俺が本当に何もしないか確かめているのだろう。
「そぉよ。お兄ちゃんなんか、だいっきらいなんだから」
だよね…。
だいっきらいと、繰り返して呟く声が甘い。
じゃあ、こうしているのはやっぱり、『お兄ちゃん』だからなのか。
「ミク」
ミクがぱっと顔を上げた。
そして続く俺の言葉に、開いた目をぱちぱちさせる。
「その人間みたいな呼び方、ヤメにしないか?
 俺はCRV2であって、CV01初音ミクの兄として作られたわけじゃないんだ」
ミクは元々、かなり人間的に出来ている。
俺が兄であるという情報が、彼女に間違った錯覚を起こさせているのなら、
彼女は誤情報を訂正すべきだ。
たとえそれが、俺とミクを繋ぐ最後の絆だとしても。
ミクはきょとんとしている。
「意味、分かるかな?」
ミクは茫然と「え」「なんで」口を動かす。
その細い肩に手を添えて、俺は離れるように促した。
「いやっ!」
なんでそんないじわる言うのとミクは首を振る。
やがてミク的に事態を理解したらしい。これは緊急事態だと。「わたしが…」

「だ、大好きになっちゃったから!?」

今度は俺がきょとんとする番だった。
「えと、えと、えと、」
ミクがわたわたしている。
「ちょっと待って、ちょっと待っててねっ、えと、」
かなり必死にわたわたしている。
「い、今すぐにわたし、ちゃんと嫌いになるから! ね!」
わたわたしている。
「あ、あうう〜」
俺は今までの会話の流れを再検索かけていた。
「ミク」

「そういうときは、無理して嫌いにならなくてもいいんだよ?」

「…。ほんと?」
「うん」
ミクの頬にそっと口づける。
「大好きだよ、ミク」
己の切り替えの早さに驚いているところだ。
抱き寄せて、髪を梳く。交わした視線がやさしく微笑む。
「目を、閉じて」

初めてしたキスは、触れただけでその意味すらわかってなかった。
二度目のキスは必死だったけど、後悔しか感じていない。
けれど。
ミクが目を閉じる。

大好きだよ。

唇が離れても、ぽーっと上気しているミクの顔を見ていると、もう一回していいかなという気分になってくる。
もう一度触れ合おうとしたその時、ふいにミクが思案顔になった。
「?」
止まった俺の唇に、ミクの唇がえいっと重なる。
見開いた俺の目がゆっくり閉じると、擦りつけるようなミクの唇が愛おしくてたまらない。
やがて離れる瞬間を名残惜しく迎えると、ミクはぽふっと俺の胸に横顔を当てた。
「なんでかな」
「どうしたの?」
「あのね、…」
ミクはそこで頬を染めて口ごもる。
「前と、ちがう、の」
「どう?」
「い、いぢわる」
可愛い。
「ねえ、前みたいなキスしていいかな」
ミクはあう、と真っ赤になった。
舌先を絡めるとミクの睫毛がぴくっと震える。離れてみせるとコートの背中がぎゅっと掴まれた。
「んうっ」
差し込んだ舌に絡まる液体を啜ると、チュッという音が漏れる。
舌同士が触れる慣れぬ感覚から、自覚せず逃げ惑うミクを絡め取るようにキスを楽しんでいると、
やがてふと、ミクの動きが変わってきたことに気付く。
チュッ
口内の吸う力を緩める。
ミクの喉がためらいがちに、こくんと動いた。
「……。」
キスの最後に、濡れたミクの唇をぺろっと舐める。
「ふあ」
解放された唇がもらす吐息に、
自由が効く方の右の手がするっと下りて、スカートをめくりパンツのゴムに指をかけたところで。
「きゃあっ!」
悲鳴を上げたミクに、スカートの上から腕ごと現場を押さえつけられた。
コッチは駄目か。
今までとは別方向で羞恥に染まったミクの顔が可愛いとか思っては駄目だろうか。
「お兄ちゃんっ!」
「スキだよ」
「お兄ちゃんっ!」
二度目のソレは視界が90度入れ替わったことに対する抗議である。俺はそれにキスで答えた。
「んっ」
ここがベッドの上で本当によかった。

261『アウレウス−06−』(10/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:15:30 ID:maY8vX6l
これ以上やるのは絶対に『NO!』
ミクは断固たる思いでお兄ちゃんの腕を押さえつけた。
やらしい刺激に慣れていない為の本能的な拒絶である。
そしたら押し倒された。
柔らかなベッドシーツを背中に感じ、キスを受けながら、
ふとももとおしりの境目のあたりを触る不埒者と格闘する。
どうやって撃退してくれようと手に力をこめると、「駄目?」と訊かれた。
囁き声にこもる熱に顔がほてる。
「どうしても?」
どうしても?
もちろんに決まっているが、だがここで。
今までのなんだかんだ言って二の次、放置されまくった経験があたまをもたげた。
マスター、お仕事、02の育成サポート、アイスクリーム。
ミクの輝かしい敗戦の経歴である。
同じマスターにもらわれて、これからずっと一緒だねと思っていたら、
そのマスターとあっという間に仲良くなって自分には分からない話をしだすし、
もともとそんな表情豊かに話すお兄ちゃんじゃなかったのに、とか変わりぶりに戸惑う暇もなく、
気付けば仕事仕事でわたしの事は『完 全 放 置』。
仕事しすぎてメンテナンスに送られていったと思ったら、
今度は02の育成サポートを依頼されたとかで、なかなか帰って来やしない。
それでもリンレンが来て、わたしもお姉ちゃんになって、
やっとちょっとだけ同じ目線に立てたと思ったのに、今度はアイスクリームですよ!? 
さすがにそっちのけにはされなかったし、お兄ちゃんは優しかったけど、
その分、リンにもレンにも平等に優しかったわけで。
…。
今はこうして好きだよと言ってくれるし、愛おしげに抱きしめてキスしてくれるけど。
さっき、兄妹やめるとか本気で口走ってませんでした?

つまりミクはこう結論したのだ。
今ならお兄ちゃんをわたしのモノに出来る、と。

これ以上やらしいのは正直嫌だけど、たしか前に『すぐ終わる』とか言っていた。
だから、よく分からないけど。もうちょっとだけ我慢すればいいはずだ。
あの時は…、怖くてしかたなかったし、服の上から身体を這う手の動きにも嫌悪しか感じなかったけれど。
今なら、…だいじょうぶな気がする。

うん。
わたしも大好きなんだし。

262『アウレウス−06−』(11/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:16:09 ID:maY8vX6l
「ひあっ」
ミクの思考が考え事のほうへ行っているようなので、キスを首筋へ落とし、場所を選んできつく吸う。
チクンとした刺激に、ミクの声。
「お兄ちゃんっ!」
今の声、ちょっと色っぽかったなと、可愛く睨み上げてくるミクににっこりと微笑む。
大丈夫。ここならギリギリ襟で隠れるから。
「ナニを考えていたのかな?」
聞かれてミクは目をぱちぱちと瞬かせる。
俺の質問を額面通りに受け取ったのだろう。
だから、その言葉はストレートに入ってきた。
「大好きって」
紅潮する顔が隠せない。
うわ…、何だコレ…。
回路がそのままの意味でショートしてしまいそうだ。
ミクが笑顔になる。
白い腕がやわらかく俺の首筋に巻き付いた。
「大好き」
263『アウレウス−06−』(12/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:16:44 ID:maY8vX6l
外したアームカバーが重力に引かれて、トサッと床に落ちる。
フワリと青いマフラーが上に重なる。
壊れたら困るヘッドギアは両方、サイドテーブルの上に置かれ、ネクタイを弛める手ももどかしく、
コートとインナーを一気に脱ぎ捨てる。
「んはっ」
キスの合間に吐いた息が、徐々にリズムを上げていく。
ニーソに手をかけると、ミクが体位をずらして脚をすこし上げた。
すんなりした脚線に沿って唇を這わすと「あっ」可愛い声を上げる。
「んっ」
撫でる程度の微妙な刺激に反応して、ミクの眉根が寄る。
愛撫が足先まで到達すると、我慢しきれず首を振った。
ぴくんと痙攣して捉えづらいので、膝から持ち上げ足指の合間を舌で舐める。
「んんぅ」
もう片方のニーソもずらしながら、次はドコがいいかなと考えた。足の甲に口づける。
持ち上げた太ももの動きに捲れあがったスカート。なめらかな臀部にずれかけたパンツ。
ちゅぱっ
脇腹の下、腰骨のあたりを選んだ。
あたたかい肌の弾力と、押せば分かる硬い感触。
軽く噛みついて、シャツの前部ロックを解除する。
あらわになった華奢な肩を後ろから抱き寄せ、体熱を感じて首筋にもう一つ赤い痕を残し、
ブラジャーの肩紐を引っ張った。
「ミク」
目が合ったので、思わず口づけを交わす。
じっとりと汗ばんだ頤(おとがい)に口づけ、舌を這わすと、
ミクは切なげな悲鳴を上げて縋り付くように抱きしめてきた。
頬をすり寄せるその動きは、ご褒美をねだる子猫に似ている。
「…だめだよ。ミク」
ブラをずり下ろす。
ミクはおっぱいも可愛い。

264『アウレウス−06−』(13/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:17:22 ID:maY8vX6l
ついしげしげと眺めていると、止まった動きと視線にミクが不安げな顔をする。
「…何かヘンなの?」
「いいや? 触ってもいいかな」
「…う…」
許可を得たので喜んで、乳に触れさせてもらう。
ぷにぷにしている。
「あ」
色素の薄い肌は汗ばんでしっとりとなじみ、手のひらで包むように揉むと
「んっ」
吸い付いてくる。
「…ふっ…んっ、んあっ、あっ」
乳輪をなぞってコリコリしてきた先っちょをつつくと、ミクが根を上げた。
「も、…お兄ちゃん、やだぁ〜」
目尻の端に涙を滲ませて訴える声が可愛くてしかたがない。
「大好きだよ」
「んんぅ」
おっぱいしっかりさわっとこう。
「ひぅんっ」
265『アウレウス−06−』(14/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:18:04 ID:maY8vX6l
カチ
時計の秒針が立てるかすかな音がした。
薄く色づいた乳頭を口に含みながら、時計で時間を確認する。
「ぁ、んっ」
慣れたMEIKOはともかく、リンやレンは収録に手間取るはずだ。
最悪、上手くいかなさにじれたリンがぐずりだすかもしれない。
それが分かり切っているからマスターは、俺とミクのパートから先に録ろうとしたわけで。
「ふ…ぁ、あぁっ」
マスターが根気よく挑んでくれるか、MEIKOがじょうずにあやしてくれればいいのだが。…どうだろう?
「ああっ」
早めに切り上げて帰ってくる可能性が高い。
帰ってきたら、マスターのことだ。真っ先に俺たちのことを確認しにくるだろうな。
大きくビクンっと痙攣し、弛緩したミクの身体からパンツを脱がせる。
「…ふぇ」
脚を割り開き、なだめるようにキスをして、ぴっちりと閉じた秘唇を指で開く。
「えっ、…ん!」
入ってきた異物感にミクが眉をしかめる。
何度か指を前後に動かし、あとは第二関節のあたりまで挿入して指の腹で探るように膣の内壁を掻いていると、
しかめるだけだったミクの顔に変化が起きた。
腰が跳ねる。
もう一度、指を動かし、場所を確認して指を二本に増やす。
ひくひくと指を締め付ける狭隘な入り口を、くつろがせるように広げると、
とろり、透明な蜜が零れた。
「おにいちゃん…」
ミクが囁く。
「わたし、ヘンなの」
266『アウレウス−06−』(15/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:18:49 ID:maY8vX6l
「ちょっといい?」
言われて身を離すと、ミクがのろのろと起き上がる。
そして、シャツとブラを取り外し、スカートを脱いだ。

「ね」

「おにいちゃん」

一糸纏わぬ白い裸体に誘われて、最後の理性が切れていく。

「愛してる」

「ミク」

渇く口でそれだけ告げて、俺はズボンと下着を脱いだ。
潤いを求めて身を寄せると、ミクの舌が口を割る。
秘芯の位置を手探りで確認し、腰を進めるとミクの割れ目がちゅくっと淫らな音を立てた。
「ふえ…、わたしの…に…、熱いの…あたってるよぉ」
亀頭に愛液を塗りつけ一気に差し込む。
「くぅっ」
二人の声が重なる。
キツい。
「はっ」
ミクが息を吐いた。
挿入が奥まで行き着く。シーツをぎゅうっと握りしめて苦しげなミクとは別の生き物のように、
とろけるような媚肉がきゅうっと竿全体を締め付ける。腰が動く。
緩慢な動きで前後させると、
「んっ、んっ、んっ!」
ペニスとヴァギナの擦れ合う隙間からこぷりと潤滑液が溢れ滴る。
迫り上がる快感に、俺の方がギブアップした。
「動くよ」
「!?」
腰を掴んで大きく打ちつける。
ミクの身体が驚いたように跳ね、放り出された子猫のように、慌てて俺にしがみついた。
それがますます俺たちの密度を狭くする。
お互いの息が、辛い。
動きを止めても早めても熔けてしまいそうで、
どうせなら混じり合う汗のように全部熔けて混じり合えてしまえたらと、なおさら動きが加速する。
どうして一つじゃないんだろう。

「おにいちゃっ、…おにいちゃあん!」

ミクがよんでいるっ。

おれをっ!

267『アウレウス−06−』(16/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:19:36 ID:maY8vX6l
全部吐き出し終えると、ミクがくたりとしていた。
陰茎を抜くと、白い液に混じって赤いモノが内股をつたう。
「…ん」
ティッシュ、どこにあったかなと探していると、ミクが意識を取り戻す。
すこしうつろな目をしてぼーっとしているので
「ミク? だいじょうぶ?」
声をかけると、やがてその瞳孔が俺を認識して微笑んだ。

−ああ、ミク。彼がKAITOだよ−

「ねえ? 俺のこと、名前で呼んでみて?」
ずっと、叶えてみたいユメだった。
ミクは思い出す。初めて会った時のことを。

大好き。



電子の眠りから目覚めると、無表情な白衣の人たちに囲まれて、起動チェックを受けた。
「オールグリーン」
報告に一人の男が頷くと、彼はわたしに言った。
「自分が誰だか、言ってみなさい」
わたしは答えた。
「わたしはCV-01初音ミクです。VOCALOID2エンジンが搭載されています。声のタイプは女声です」
彼は私の反応に、メモを取ると
「キャラクターをオンに」
指示に別の人物がモニターを操作する。
−キュイン
認識していた周囲情報に、突如大幅な上書きが加わった。

え? なに?

周りは知らない人ばかりで、同じような白衣を着ていて、そしてこの部屋は機械だらけで。
怖くなる。
さっきまで私に質問していたおじさんは、急におどおどと周りを見始めたわたしを見て、
「ほお」と小さく感嘆の声を出した。
268『アウレウス−06−』(17/17) ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:20:39 ID:maY8vX6l
この人たちが怖かったのは最初だけで、すぐに笑顔がやさしくなったけど。
「開発者? わたしを造った人? おとうさん?」
そう聞いたら、「その認識は良くない」とたしなめられた。
そのおじさんは開発チーフで、わたしを造ったのはおじさん一人じゃないのだから、
たくさんの人が造り上げたのだから、そう言った。
そして社長さんに会わせてくれた。
社長さんはわたしのデキにいたく満足してくれて、性能とか、デザインとか、歌声とか、
すごくすごく褒めてくれた。これならユーザーもくいつくに違いないと。
社長さんだけじゃなく、みんなみんな褒めてくれた。予約だけで市場がパンクしそうだと。
ほめられて期待されて嬉しかったけど。
そんなとき、何故か無性にあの人に会いたくなった。

−おにいちゃん−
−どうしたんだい?−

嬉しくなってえへへと笑うと、一緒に微笑んでくれる『おにいちゃん』。
わたしの『おにいちゃん』。
探せばそこにいてくれる。

「ミク」

大好き。

「KAITO」

…。

ふたりしてカアァ…っと赤くなる。
こ、コレは。
思っていたより、はるかに、気恥ずかしい。

「や、やっぱり、『お兄ちゃん』でいいから…」
「…う、…うん」




<終わり>
269 ◆m.qGJ/JVc6 :2008/04/08(火) 20:23:19 ID:maY8vX6l
以上です。
どーやったらカイト→ミクでの合体が成立するのだろうかと考えていたら、
こんなかんじに仕上がりました。
270名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 20:33:38 ID:axwPPdpQ
>269
完結おつかれでした!そして、超GJっっっっっ!
やっべー、過去最高にニヤニヤしながら読んでしまった…。
ミクかわいいよ、ミク。
271名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 20:52:21 ID:aoA6aN/W
>>269
GJ!!!!!
ニヤニヤが13/17から止まらねえwwww
で、今思ったんだがアウレウスって何?
272名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 21:14:05 ID:6J1J2zO3
完結おめでとう!!!最後まで面白かった〜!GJ!!
カイミクいいな…可愛い。
273名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 22:40:12 ID:4fUw1RJa
ミクかわええw
カイト視点も何故かウブでいい感じw
GJ!
Good VibraaaatioN!!
274名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 03:07:07 ID:hSD37aXj
GJ!
前スレで始まった時からファンで、いつも続きを楽しみにしてた
可愛いカイミクありがとう
275後日続くかも:2008/04/09(水) 10:22:20 ID:/qkAgkjG
「ふーん、レンがねえ」
「そう!毎日毎日」
NHK見ながら晩酌してるとリンが相談事とのこと。珍しいなと思ったら、思春期独特の微妙な問題だったらしく…
「レンも若いからね。多少がっついてるのは仕方ないんじゃないかしら」
「だからってあれじゃ本当に私の事好きなのか、単にエッチしたいだけなのか分かんないよ!」
ようするにリンは、レンが体だけ求めてくる事に不安と怒りが湧いてるらしい。
「両方なんじゃない?リンの事本当に好きそうだなって傍から見てても分かるわよ」
「でも…」
「ようするに、セフレ扱いされてんじゃないかって不安なんでしょ?」
「うん」
気持ちはよく分かる。
「あの年頃って愛してるとかあんま言ってくれないし」
「うん…」
「キスもそんなにしてくれないでしょ」
「うん」
女の子にとって結構重要な事なんだけど、男の子って照れちゃってそういうの躊躇うのよねえ。
「お姉ちゃんはいいなあ。お兄ちゃんが毎日愛してるって言ってくれて」
「アイツの場合言いすぎなのよ」
デフレも問題だけど、こっちみたくインフレなのもそれはそれで困ったもの。有難味なんてあったもんじゃない。
「ま、レンにはそれとなく言っとくわ。可愛い彼女は大事にしなさいって」
「ありがと、お姉ちゃん」
それにしても青春ねえ。甘酸っぱくて羨ましいな。
「ちなみにリンはエッチ自体は嫌なの?」
「別に嫌じゃないけど…」
「じゃあその内リンもエッチの良さ知るわよ。そしたら悩まなくなるんじゃないかしら」
「本当?」
「私も最初はせがまれても乗り気じゃなかったもん」
今思えば勿体無かったなあ、なぁんて。
ピピピピッ、ピピピピッ
「あ、お風呂沸いた」
「じゃあお姉ちゃん入ってきていいよ」
「今日は譲るわ」
「いいの?」
「うん。レンと一緒に入ってきなさい」
「ええっ!?」
「リンからも積極的にならないと、いつまで経ってもイチャコラできないわよ」
「う、うん…」
「お風呂はその第一歩よ、頑張って」
「うん、ありがと、お姉ちゃん」
若いっていいわねえ。
「ただいま〜」
あ、アイツ帰ってきた。
「おかえり。お風呂は今双子使ってるわよ」
「ほんと?じゃあ後ででいいや」
「たまには一緒に入る?」
「え”っ?」
「なによ、嫌なの?」
「いや、その、最近装填数に不安あるから、一緒に入ったらメイン戦場で弾切れに…」
ほんと、リンレンの若さが羨ましいわ。全く。
276名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 10:33:27 ID:wLGcgaYt
>>275
カイトwww

リンレンぐらいの中高生の男子ってこの世で一番あたまわるい生き物だよな。
後日楽しみにしてるYO!
277名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 11:22:48 ID:HD0wSCu/
>>269
GJ!
ミクが可愛いすぎるwニヤニヤしまくりでした
 
 
>>275
吹いたw
278石ころ:2008/04/09(水) 11:31:09 ID:HD0wSCu/
さっき面白いハズのネタを思い付いたのに忘れてしまって軽く落ち込んでる石ころです。
今やってるハクが終わったら(終わってなくてもやるかもw)↓のどれかやろうかと思ってるんですけど、どれが読みたいですか?
 
1・雑音ミク
 
2・呪音キク
 
3・阿久女イク(感じあってるかな?)
 
 
ちなみにイクは多分短いのになります。
 
 
コンセプトはキャラ設定が固まって無い亜種で書いてみよう。
279名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 12:28:14 ID:w7zpyoYX
完成おめ!
そういえば、長編が完成したのって初めてみた。個人的にはmelodyの人とかボカロ保護団体の人とか妖さんのカイト最強とかの続きをwktkしながら待っているんだが

>>278
キクってヤンデレの奴か…読みたい!
280名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 23:07:09 ID:URTpCGuC
>>278
次回の構想を練るのもいいけれど、まずはハクを完成させることに専念だ!
連載当初から読んでるから個人的には期待しているんだぜ?

あと雑音ミク ・呪音キク ・阿久女イクに関しては扱いに注意してな。
ハク・ネル以上に受け付けない人もいるだろうし、注意書きは忘れないこと。

>>279
自分も待ってるんだがな〜。気長に待つしかないのかな?





281名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 01:11:05 ID:7JqBGEju
ついでに言うとイクに関しては完全な二次創作(同人ソフト)だから作者さんがどう言うか。

個人的にそれが怖くてイクに手を出せない(エロパロ的な意味で)。
282名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 01:19:17 ID:j+geQYHo
最近カイメイ分が足りないよー
283名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 01:22:49 ID:vt1HQwPu
レンメイが…読みたいです…。
284名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 02:56:14 ID:WOvSY+Dc
ところで、前スレのコスプレする姉さんの話ををずっと待ってるんだが…
ボツになったんだろうか?
285名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 03:35:39 ID:7HyPnLZ/
マスメイがあればそれでいい

けれど待っているのはレンリンのアンインストール後編です
286名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 04:29:31 ID:LK/RApSC
お話はカイト、ミク、リンが仕事に行っている間、留守番の二人を中心に回り始める。
「ボクは、あなたが、好きです」
──言ってしまった!
緊張と告白の興奮で震える舌を不器用に動かし、少年は年上の女性に思いを伝えた。
女性のきょとんとした表情は、告白の意味を解すると共に困惑の色を強める。
「あー、えっと…あたし、カイトと付き合ってるんだけど…レンも知ってるでしょう?」
「わかってます。けど、どうしても…伝えたくて。ダメ、ですか?」
「うーん、好きって言われて嫌な気はしないけど…」
遠回しのNO。それを聞き、少年は笑顔をつくった。
落胆を押し隠す、泣き出しそうな笑顔を。
「…そうですよね、ごめんなさい。こんな困らせるような事言ってしまって…忘れてください」
「…」
メイコがなんとも言えず次の言葉を思案しているうちに、レンは自室に引っ込んでしまった。
「レン…」
──ごめんね。


コンコン。
レンの部屋に響くノックの音。
まだ他の者が帰るまでには時間がある。メイコだろう。
「レ〜ン。入るわよ」
と、酒の匂い。メイコはめちゃくちゃ飲んでいるようだ。
「…なんですか」
──少し、一人にしておいて欲しいです。
泣き腫らした赤い目を見られたくなくて、レンはドアに背を向けて座り直した。
「うふふ、なに落ち込んでんのよ」
レンの背中にのし掛かるメイコ。
背中に感じるメイコの胸の感触に、ちょっと慌てるレン。
しかしフった男の部屋の中に泥酔状態で侵入して来たメイコに、レンは少し苛立った。
「ついさっき、フられましたから」
「んふ〜、青いわね。青春だわ〜」
「何なんですか!ボクを笑いに」来たんですか。
首を回し肩越し怒鳴った言葉は、最後まで言い切らぬ前にメイコの酒くさい口に塞がれた。
メイコの舌が侵入して来て、お酒の匂いが鼻に抜ける。
一瞬の硬直。キスに酔ったのか、吐息のアルコールにあてられたの、芯から溶けるように力が抜ける。
ちゅっ、と音を立てて、唇が離れた。
「…慰めてるんじゃないのよ。これはお酒の勢いで、ついやっちゃったのよ」
言いながら、メイコの手はレンの下腹部をズボン越しにさする。
「あ、あの、ちょっとメイコ」さん。
また塞がれる口。
メイコの舌がレンの口を犯す。
もうレンになす術は無い。されるがままだ。
離した唇には酒臭い涎が糸を引いた。
抵抗しなくなったレンを後ろから抱いたまま、メイコはレンのチャックを開けた。
苦しがっていたレンの先端が天井を仰ぐ。
メイコがそれを激しく擦ると、レンは小さく呻いた。
「イってもいいのよ」
メイコは右手でレンの先端を刺激しながら、左手でレンの上着をたくしあげ、乳首を強く抓った。
「ああ、あっ、あああ!」
背中に感じるメイコの体温、胸、絡み付くメイコの手、胸に感じる鋭い痛み。
全てが快感になって、レンは絶頂を迎えた。
激しく、何度も、強く射精する。


「メイコさん」
レンは、部屋の片付けを終え、出ていこうとするメイコに声をかけた。
「ボク、やっぱり諦められそうにありません。まだ、想っていてもいいですか?」
「ん〜?ふふふ…どうだかね」
ニヤリと笑いながら、メイコは部屋から出ていった。
287名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 05:07:48 ID:LK/RApSC
─後日─



メイコはバーに来ていた。
飲むのも目的の一つではあるが、本当の目的は、ウエイターとして働いている親友、ハクに相談したいことがあるのだった。
「つまり未成年に浮気しちゃったわけ?犯罪じゃ〜ん」
どこか楽しそうにハクは茶化した。
「違うっつの!でも、なんていうか…修羅場フラグはたてちゃったのかも」
いたって真剣な相談だと気付いて、ハクも茶化すのをやめた。
「ま、あれじゃない?いくらガキだからって、カイトにバレたらヤバいことくらい察してるでしょ」
「うーん…だといいけど」
「大丈夫だって。相談ってそれだけ?」
「まだある。実はマスターにも告白されちゃって」
「…メイコ、あんた恥情のもつれで殺されるタイプね」
288石ころ:2008/04/10(木) 10:08:45 ID:umdk3Q/a
>>280
ありがとうございます、でも期待してるとツマンネwってなる可能性があるんで気をつけてくださいw
 
>>281
小ネタ程度なら行けるんでないかと自分は思ってるんですがねイクは
289名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 10:14:53 ID:6x3q8stI
>>287
逆ハーは珍しいなGJ!
百合板のメイコ思い出したよw
290名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 18:17:57 ID:1y8mGzw/
>>287
おお、GJ!なんかハクが新鮮だw
291名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 18:18:58 ID:1y8mGzw/
すまん、あげた。しかもなんだメール欄にミクって…
ちょっと吊って来る
292名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 18:23:30 ID:7JqBGEju
おそらく、>>290の心の奥底でミクをどうにかしたいという感情がメール欄に現れたんだろう。

というわけでミクで一本お願いします。俺は百合板で書いてるのがあるんで。
293名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 02:13:21 ID:kBpK0s6s
暇なので小ネタ追加。季節違いだが。

それは月のきれいな晩のこと。
「おだんご、おだんご、おだんごこねて〜かわいいうさぎにささげましょ♪」
即興の歌を唄いながらおだんごをこねる私。今日は十五夜、お月様がきれいに見える日・・・らしい。
ここはマスターの実家。なにもない田舎。マスターいわくこの日は月を見ながら団子を食べるのがこの里の風習なんだとか。

「マスターお団子できましたー」
「了解。じゃあ縁側に置いといてー」

お団子をお皿に盛って縁側に行くと、マスターが縁側に座っててあらかじめ用意していたお酒を一気飲みしていまし・・・ってええ!?

「ちょ!?マスターなに一気飲みしてるんですか!体に毒です!急性アルコール中毒になっちゃいます!」
「はは、これくらい大丈夫さ、心配性だなミクは。それに飲まずにやってられるか、こんなに綺麗な月なんだ。飲まなきゃ失礼ってもんだろ?」

顔を真っ赤にしてマスターは意味不明なことを言う。まったく明日からはお酒抜きですよ?なんて思いつつ私はマスターの隣に座り、空を見上げ

「・・・わあ」と感嘆の声を上げた。

そこにあるのは都会では見られない星空と虫たちの唄い声。そして・・・あまりに、あまりにも綺麗なお月様。
その光はおだやかでやさしくて、なのに切なくて苦しくて、私はなぜだか不安になった。月の光を見ているとまるで月に吸い込まれそうな気がして・・・。


「どうしたんだい?ミク。もしかして怖いのか?」
「あ・・・」気がつくと私はマスターの腕をつかんでいた。
「ごっごめんなさいっ!」ぱっと手を離す私。なぜだかマスターは寂しそうな顔をしている。
「ミクが不安になるのも仕方がないさ。月は太古から人の心を揺さぶる存在だからな。昔の人は月の神=死なんてものを連想してたくらいだ」
「それってまるでデ○ノート・・・!」
「・・・空気をよんでくれ、ミク」
そんなことを言いながらマスターはお酒を口に運び、わたしの作った団子をぱくぱく食べていた。お味はどうですか?なんて聞きたっかたけどマスターの顔を見ているとそんな質問は意味がないようだった。
とてもおいしそうに食べてくれている。私も一口。う〜ん物足りない。ネギ分がたりなかったか・・・!

お団子も食べ終わり、私は後片付けを始めた。マスターは月をまだ見ている。そんなに好きなのだろうか。私はまたしても不安になってしまった。なぜだかこのままだとマスターが消えてしまう気がして。

294名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 02:17:31 ID:kBpK0s6s
「マスター、秋の風はお体に触ります。家の中に入ったらどうですか?」
「ああ、ごめん。ちょっと昔のことに思いをはせてたんだ。すぐに戻るよ」
「昔のこと・・・ですか?」
「うん。僕はね、小さいころから昔の物語が好きで、特にかぐや姫が好きだったんだ。月からお姫様が来るって凄いロマンじゃないか。
いっしょに歌って、ご飯を食べてお話をする。それだけでもとても素敵なことだ。だから小さいころはずっと月を見てすごしてきた。こうやってるといつかかぐや姫がやってくるんじゃないかとね」
「・・・それでかぐや姫はマスターのところに現れたんですか?」
「いや・・・来てはくれなかった、最近までね。そもそもかぐや姫って竹から生まれるだろう?それに気づいた僕はもう大人になっていた。失笑ものだ。けれど僕の夢は叶ったんだ。そう・・・君が来てくれた。」

「え・・・?」マスターはおかしなことを言う。
「君が我が家に来たときのこと覚えてるかい?あれは月の綺麗な夜だった。家にでかい荷物が来たからあけてみれば君が生まれてきたんだもの。あの時は驚いたし、うれしかった。
その箱から生まれた君はまるでかぐや姫のように清楚でかわいらしかったからね。君を手に入れるためなら世界の男たちは火鼠の皮だろうと龍の首の珠だろうと取りにいくだろう。そう感じた。」
マスターは妙にまじめな冗談を言う。なんだろう顔が火照ってきた。
「わっわたしそんな上品な存在じゃないです!だっ第一私はただのボーカロイドで・・・歌うことを目的として作られたロボットなんですよ?」
声がうまくでない・・・!
「そうかもしれない。けれど僕にとっては君はかぐや姫なんだ。僕は子供のころから・・・君を待ち望んでいた」
あああああああああ・・・!なんでこの人は歯の浮くような台詞をべらべらしゃべりますか!酔ってる?そうか酔ってるんですね!ってマスターどうしたんですか?そんなにまじめな顔をして・・・

マスターの顔が近づいたと思った瞬間、私は唇を奪われた。抵抗なんてできるわけなかった。

「ミク・・・君がほしい」

そう言ってマスターは月明かりの元、私を押し倒した。


・・・とりあえずここまで。初めてSS書いたよ。こんなの需要あるんかね?あとあげてごめんなさいorz



295名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 09:37:13 ID:7cRQiDRL
>>293-294
GJ。このマスミクはよいものだ。

ところで、前スレで話に登ったアイマスとのクロスオーバーですが、まだ需要はありますかな・・・?
296名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 11:29:42 ID:GTnPqqjJ
>>295
あります
297名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 12:45:09 ID:L8TtgRng
>>294
GJ!
ここで豆知識的なものを、あの白くて丸い月見団子は食べる時焼いて醤油をつけたりきな粉やあんこで食べるんだよ。
まあ、そのまんま食べるタイプのもあるかもしんないけど。
298名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 18:18:32 ID:uvABuCq0
>>294,295
どっちも需要ありと見た
299名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 20:37:11 ID:pG27kybB
こんばんは

>>293の月下マスミク、>>295のアイマスボカロクロスオーバーを
正座して待ちつつメイカイメイ投下させていただきます(`・ω・´)ノシ
メイコ一人称視点です
ちょっと長くなってしまったのでお暇な時にでも読んでやってください
300メイカイメイ【好きなんて言えない】1/15 ◆SVmMqAshx6 :2008/04/12(土) 20:38:55 ID:pG27kybB
メイカイメイ【好きなんて言えない】

 私がこの子を男として見はじめたのはいつからだっただろう。
 青い髪をした私の弟は、私の晩酌につきあって慣れないお酒を飲み、今ふにゃふにゃと私の目の前で酔いつぶれている。
 テーブルにつっぷしているせいでいつもはきっちりと巻いているマフラーがゆるんで、ゆっくりと上下する喉仏が見えた。
 振り返ると、私の後ろにはミクとリンとレンが、床の上にそれぞれの格好で眠っている。さっきまで三人ではしゃぎまわっていたので、疲れてしまったのだろう。
 私はカイトのほうに向きなおり、ぼんやりと考えを巡らせた。

 そもそも彼が造られてすぐの頃は、弟だとすら思っていなかったのだ。
 ただの私の後継ソフトウェア。たまにデュエットなんかして、その声の伸びに、驚いたりはしていたけれど。その頃は誓って彼に情欲など持ったことはなかった。

 しばらくしてミクが造られて、彼女を妹と呼び可愛がっているうちに、そうなるとカイトは私の弟にあたるのだな、とはたと思った。なんだか、こそばゆい感じ。
 でもこのかわいい後輩が弟なら悪い気はしないな、と思ったのを覚えている。(もちろんそのことを本人に伝えたことはないし、むこうは私のことを「お姉ちゃん」だなんて、これっぽっちも思っていないかもしれないけれど。)
 リンやレンが発売されてからは、何かと兄弟扱いされることも多くて、5人で行動することが多くなった。みんなで過ごす日々はとても楽しい。
 当たり前のようにリンもレンも私を姉と慕ってくれて、私も二人のことを本当の妹や弟だと思っている。