キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10

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945名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 22:38:46 ID:3y2IbTWe
某緑色の人を思い出した
兄を監禁して徐々に女性化させていくわけか
946名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 00:22:32 ID:Y6y/fLo0
無形氏は俺の嫁
947名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:03:21 ID:/XyqZxjU
>>946
節子、それSSやない。作者や。ってかキモ姉やなくてええの?
948名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:21:55 ID:84927/Oq
無形氏を嫁にすれば自動的に氏の創作するキモ姉妹もついてくるということですね。わかります
949名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:33:26 ID:St2QiwIq
そんなのどう転んでも全滅ENDやないか
950名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 02:38:43 ID:xQIcf5pQ
つまり綾の人は俺の嫁でいいということですね。本当にどうもありがとうございました。
951名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 02:45:01 ID:ZysOckzG
952内の世界外の世界:2008/04/18(金) 20:52:59 ID:fjvJBNAY

チュンチュンチュンチュン

AM5:55
俺は起きた
冴えない目を擦りながら片手で届く位置にあるテレビの電源をつける
画面にはニュースキャスターが座ってニュースを読んでいる
くだらないニュース、くだらない毎日
テレビ画面の左上に表示された時間は6:00
そろそろか

コンコン
予想通りに鳴るノックの音

「お兄さま…朝ですよ?」
「ん…起きてるよ」

「そうですか…それはよかったです…ご飯置いときますね」

ここにきて説明するのもなんだが俺はニートという存在だ

トイレに行くか風呂に入るか
それ以外自分の部屋からは出ない

例え何かが必要なときでも
先程の声の主、妹の楓が持ってきてくれる

それをありがたいとも思ってるし煩わしく思ってもいる

とにもかくにも、俺の一日は始まった
953名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:02:43 ID:mY0XNMty
支援
954名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:03:41 ID:mY0XNMty
支援
955内の世界外の世界:2008/04/18(金) 21:14:00 ID:fjvJBNAY
第1話
「内の世界」

楓が持ってきてくれた朝ごはんを食べる

味噌汁のしょっぱさがなんとも言えない
しかし…なぜ楓の作る味噌汁からはいつも柑橘類の匂いがするのだろうか
未だに謎である

目玉焼きの上に乗っている赤い調味料ケチャップ
まるで抉りとられた目玉を潰した時に出た血のような…

そういう事を考えて楓の飯を食べている俺は罰当たりであろう

しかしこういう性分なので仕方がない

朝ごはんも終わり次にすること

スタンバイさせていたPCの前に座る
そしてネット
ブックマークから大型掲示板を呼び出す

さぁ…今日も楽しむか

退屈な内の世界は相変わらず退屈で平和だった
956名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:18:52 ID:/y1MQyYZ
続きは?次スレかな?
957名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:21:51 ID:a+6Y8aL+
書きながらじゃないか?
958内の世界外の世界:2008/04/18(金) 21:25:30 ID:fjvJBNAY
第2話
「僅かな異変」

大型掲示板に入って暫く
画面をスクロールさせた俺は一つのスレッドを見つけた

兄を愛して愛して仕方ない人達集まれ


クリック


腹筋スレだった

溜め息をつきつつIDチェックをしようとした時に1つの書き込みが目に入った

私は兄が大好きです
いえ愛しています

「…ふむ」
思わず声に出してしまった

暫くしてリロードされる
同じIDの書き込みが増えている

私の兄は私がいないと何も出来ません

私は必要とされています
それがとても嬉しくていとおしい

「…」

リロード

でも兄は決して笑ってくれません
ああ、お兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さま

突然の連続した単語に背筋がゾクッとした

リロード

「…なんだこれは」

書き込みが全てaという投稿でうめつくされていた

またリロードする
投稿は増えていく
全てaだ
「…気味が悪い」
そして俺は見つけてしまったのだ

直人お兄さま、楓は直人お兄さまを愛しています
直人
それはみまちがえるはずない

俺の名前

俺はパソコンの電源
959名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:33:30 ID:fjvJBNAY
第3話
「扉の前」

「ハァッ…ハァッ…」
おかしい…なぜこんなに寒い
あれはみまちがいだ…でも自分の名前
そして妹の名前
きもちわるい一致だ

「ハハハハ…大丈夫…大丈夫だ」

コンコン

「!!!」

「お兄さま…?直人お兄さま?」

偶然にしてはタイミングが悪すぎる

コンコン
コンコン

「お兄さま?お兄さま?」

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
俺は物音を立てぬようにベッドに潜り込み暗闇の世界へと逃げようとした

コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン

「お兄さま?お兄さま?お兄さま?お兄さま?…直人お兄さま!」
やめろ…やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ

「寝てなさるのですか?」


…………………
………………?
行ったのか?

俺は布団の隙間から扉を覗こうとした

間近に俺と同じ黒い目玉

「なんだ…起きてるじゃないですか…愛していますお兄さま」

そこで俺の意識は途切れた
960内の世界外の世界:2008/04/18(金) 21:39:36 ID:fjvJBNAY
あげてしまった…すまない

第4話「夢」

「ん………」
目を開ける

なんてことはない自分の部屋だ

「…夢?」
そう、あれは夢

「飯を食べた後眠ってしまったのか…」

しかし体がさっきよりだるい

二度寝の影響だろうか

「…あの書き込みも悪い夢…あの楓も夢…それで解決する、そうさ…そうだろ…」

しかし俺は気付かなかった
扉が少し空いていて
そこから覗きこむ2つの目玉に

後に俺は最悪の形で外の世界の醜さを知る事となる


第一部完
961名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:56:12 ID:MVcf3yCt
>>960 GJ!!これぞキモウトというのを見た気がする。ところで、楓様はこのスレを見ているのだろうか?
962名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 21:59:20 ID:7nOasKuH
GJ!続きを早くみたいな
963名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 22:01:45 ID:fjvJBNAY
>>961きっと見てますよ…おや、あなたにお客様ですよ?

>>962一応結末は考えてあります
今は繋ぎを考えてます
964埋めネタ:コードキモス:2008/04/18(金) 23:54:38 ID:by8aTIU1
>>960続きをお待ちしてますよー。
埋めがてら投下します〜
965埋めネタ:コードキモス:2008/04/18(金) 23:55:17 ID:by8aTIU1
皇歴2010年8月10日、世界唯一の某神聖大国が地下資源サクラダイトを
巡って日本に侵攻してくることもなく。
何年経っても日本は日本であり、相変わらずEXILEが売れまくっていた。
さて、そんな日本の首都、東京は新宿区。
一人の少女が街を悠々と歩いていた。
少女の名は、ハチリー。名前が明らかに日本人ではないが、そんなものは些細な事である。
悪いのは、こんな名前をつけたモンスターペアレントであって、彼女には何の非もない。
ハチリーがいつものように、伊勢丹周辺をうろうろしていた時のことである。
事件は起きた。
向かい側から、髪をライトグリーンに染め、妙ちきりんな拘束衣を纏った少女がやってくるではないか。
まあ、ファッションなんてものは各個人の美意識に基づくものであるから、ハチリーが文句をつけるのは
お門違いな話ではある。
しかしこの緑色の女、事もあろうにいきなりハチリーの前に立つと、意味不明な事を話だしたのである。
『王の力はお前を孤独にする。それでも私と契約するか?』
ハチリーは、
(ああ、これはきっと新手のキャッチなんだわ…。こんなのに付き合ったりすれば、
きっと高い空気清浄機とか買わされるんだわ…。さっさと家に帰ってお兄様とお茶でも
しようっと…)
突然現れたDQNに惑わされる事なく、駅に向かって歩きだした。
しかし、その緑髪女、何とハチリーの後をずっと付いてくる。
しかも『王の力はお前を…』とか『力が欲しいか?』などと、ジャンルを超越した言葉をひたすら
囁いてくるのだ。
あまりのしつこさに、ついにハチリーが折れた。
「分かった!分かりました!契約しますよ!これで文句ないでしょう!?」
その瞬間、何だか色んな映像(提供、サンライズ)が頭の中を駆け巡った。
そしてハチリーが全てを理解した時には、もう緑髪の女は跡形もなく消え去っていたのだ。
ハチリーが手に入れたモノ。
それは、キモスという力。
相手と目を合わせる事で、どんな命令にも従わせる事のできる絶対尊主の力である。
無論、ハチリーはこの力を使って「この国をぶっ壊す!」などとは考えない。
そんなものは、X JAPAN好きの元総理にでも任せておけば良い。
ハチリーが考えたのは、
(この力があれば、お兄様を一生私のモノにできるかもしれない…。)
あくまでこの一点だけであった。






966埋めネタ:コードキモス:2008/04/18(金) 23:57:03 ID:by8aTIU1
さて、そんなこんなでハチリー我が家へと帰ってきた。
期待に微小な胸を膨らませ、股間をビショビショに濡らしながらハチリーは玄関のドアを開ける。
愛しの兄がいる部屋のドアを開ける。

(……いた)

ベッドの上で、こちらに背を向けるハチリーの兄、福山潤。何かブツブツ呟いている。
「お兄様♪こっちを向いてくださいな♪」
「ん?なんだいハチ…」
潤がハチリーへと首を回すと同時に、ハチリーの瞳にベンツのマークのような記号が浮かび上がる。

『ハチリー・リ・ぶるあああぁぁぁたにあが命じる!私の性奴隷になれ!!』

(ふはははははははははははははははははははははは!!やれる!やれるじゃないか!!)
ハチリーはこの時、既に勝利を確信していた。



「は、ハチリー…お前…何てはしたない事を…」
「あ、あれ?」
ところがキモスの力が作用しない。
理由は簡単である。
潤の顔全体に包帯が巻いてあったのだ。
「お、お兄様…。お兄様こそ一体何を…」
良く見れば、包帯には目が描かれている。ただし、瞳の部分が人差し指を立てた拳になっている
イカしたデザインだった。
「オレ、今日から世界征服する事にしたぜ!!」
「いけません、お兄様!そういう夢や思想は小さい頃に作った秘密基地にでも捨ててらっしゃい!!」
ところが、兄はこの包帯が大層気に入ってしまったらしく、なかなか外そうとしてくれない。
そのうえ、先程のハチリーの言動についてお説教を始めてしまった。

痺れる足をモゾモゾと動かしながら、ハチリーは誓った。
『見つけてみせる!!お兄様を手に入れる方法を…!!』
この日より、ハチリー改め「お兄様開放戦線」の戦いが始まったのであった。
967名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 23:57:36 ID:by8aTIU1
投下終了ざんす。
968名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 00:10:05 ID:FJn4O8dj
ここに投下した意味がよくわかんねーよ
969名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 00:21:06 ID:p582zUrv
>>968ネタのつもりで書いたんですけどスレ違いにも程がありました。
気に障ったらごめんなさい、以後スルーしてください
970名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 01:50:28 ID:TACSKSS+
俺は嫌いじゃないぜw

ってか兄貴の方、もうちょっと名前ひねってやれよww
971名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 01:55:47 ID:dIP9T1uU
あまりに直球過ぎて、妹の方の名前を理解するのも若干時間掛かったけどなw
972名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 17:23:51 ID:6ZgMYFkg
こういう文体結構好きだw
973名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 09:28:13 ID:6+hP+vV1
>>862
出夢君とリズムちゃんではないんですね
974内の世界外の世界:2008/04/20(日) 10:38:05 ID:5GfWoRW+
俺が内の世界を出なければ

―私がお兄さまを外の世界に出さなかったら―

きっとこういう

―結末はなかったのだろう―

第二部

第1話「転機」

何ヵ月振りだろう
携帯から数年前に流行った音楽が流れる
電話だ

「もしもし…?」
「あ!ヤッホー!覚えてるかな?私私」
「…由衣か」
「んふふふ♪ニート卒業できた?」
「…うるせぇ」

電話の相手は同級生だった由衣
唯一俺に話しかけてきた女だ
半年ほど前を境に連絡が途絶えたので忘れられたのだろうと思ってた

「用件は?」
内心嬉しかったが感情を込めないように…なるべくクールに会話を続けようとする
「んー…今から会える?」
ズキ
「外に…出ろと?」
「ん…駄目?」

俺は…俺は
975名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 10:50:25 ID:txa9OQed
もうすぐ500KBだけど・・・
976名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 15:47:05 ID:Dxe2igAZ
>>974これはよさげ、つづきは本スレでいいのかな?
977名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 17:02:04 ID:JLvvD+8o
どうぞここでお構い無く。
978名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 23:39:24 ID:3JgFeINN
           兄
     ____________
    ヾミ || || || || || || || ,l,,l,,l 川〃彡|
     V~~''-山┴''''""~   ヾニニ彡|       近親相姦はする・・・・・・!
     / 二ー―''二      ヾニニ┤       するが・・・
    <'-.,   ̄ ̄     _,,,..-‐、 〉ニニ|       今回 まだ その時と場所の
   /"''-ニ,‐l   l`__ニ-‐'''""` /ニ二|       指定まではしていない
   | ===、!  `=====、  l =lべ=|
.   | `ー゚‐'/   `ー‐゚―'   l.=lへ|~|       そのことを
    |`ー‐/    `ー――  H<,〉|=|       どうか諸君らも
    |  /    、          l|__ノー|       思い出していただきたい
.   | /`ー ~ ′   \   .|ヾ.ニ|ヽ
    |l 下王l王l王l王lヲ|   | ヾ_,| \     つまり・・・・
.     |    ≡         |   `l   \__   我々がその気になれば
    !、           _,,..-'′ /l     | ~'''  近親相姦の実行は
‐''" ̄| `iー-..,,,_,,,,,....-‐'''"    /  |      |    10年後 20年後ということも
 -―|  |\          /    |      |   可能だろう・・・・・・・・・・ということ・・・・!
    |   |  \      /      |      |
979名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:12:03 ID:knb9OanP
いや、20年後はちょっと……
980名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:40:11 ID:wsLkMcPb
5年後に作った息子or娘が、15歳になってるじゃないか。スレ違いだがw
981名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 06:52:50 ID:kef2E0xM
もちろん親はお前と姉妹どっちかだよな?
982名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 12:15:02 ID:0Dc9SyJ+
姉妹のどっちともっていうこともあるかもしれないんだぜ
983名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 15:36:06 ID:KSr+rb2p
まさに「籠の中」の世界ですね、わかります
984名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 17:17:33 ID:kef2E0xM
981だが実はそう言いたかったりしていた。
985名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 13:36:51 ID:Z9IHIfLh
キモウトSSの投下を楽しみに待っているお前らにお勧め
「全日本妹選手権」
ブック○フの100円コーナーに大体置いてあるから手頃な値段
SS投下までの暇つぶしにしては十分楽しめる作品だ
まあ騙されたと思って読んでみろ。今は亡きヤングアッパーズのコミックだ
986名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 14:07:01 ID:FOQ3+039
本気で言っているのか?
987名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 16:28:03 ID:oE2mFoQ0
>>985
ギャグだと明言しておかないと、騙される人が続出するぞ。

……しないか。
988名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 02:17:20 ID:jIo1QMz6
何か埋めAAみたいなのは無いもんかねw
989名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 08:10:08 ID:9RD9Urkz
キモ姉と言ったら、
別冊マガの、
キス×シス
だろ? ぢたま某が書いてる
990名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 14:41:45 ID:FjnJNZbl
キスシスはキモ姉ってほどキモくもない気がするが
991貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E :2008/04/23(水) 19:52:23 ID:bRTgdH+/

投下、予告です。
992貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E :2008/04/23(水) 19:53:04 ID:bRTgdH+/
[kai side]

うむ、プロットも、推敲も、誤字脱字も確認終わりっと。
残すは、我が人生にして最初のにちゃんねるカキコだ。

緊張するなーと心中ひとりごちる。
すると机の横、つまりは俺に真横に仁王立ちする女性が現れた。

「・・・・・・ッ!!!」

とりあえず、上書き保存して終了させる。
彼女に修羅場SSの原稿を見られれば、
うるさくなんか云われるだろうから。

そして、回転式の椅子を回し彼女に身体を向けた。
怒りに満ちた声で叫ぶが、まったく無音の状態だ。
やれやれと、耳でも穿[ほじ]ろうと耳に小指を入れた。
そしてああ、当たり前か、と100円ショップで購入した、耳栓を抜く。
ジャストタイミングに息を吸い込んだ彼女がミーの耳の傍に。

轟音。

「兄さん、聞いてるんですかっ!!
 まったく、私の服と一緒に入れないで下さいといったじゃないですか」

「・・・悪い、忘れてた」

そうなのだ、キーンと耳鳴りがする中、失念したことに気がついた。
この目の前のポニーテール少女は、俺の服と、自分の服を別々に洗うのだ。

もっともしょうがない、俺と妹は、義理の―――。

「ただいまー、」
「お義母さん、お帰りなさい」
「母さん、お帰り」

そう、僕の実の母親は幼いときに、病気で亡くなった。
まぁ、再婚に関してはそれから五年も経ったから、しょうがない、
と今では思うようには、していたが。

まさか、まさかあちらも子持ちだとは、思ってなかったわけで。

というか、俺としてはおっとりとした包容力溢れる桜さんから、
何故規律一辺倒のような雪が生まれたのかは、わからない。

正に、遺伝子さん何やってんですかってことだ。

閑話休題。
993貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E :2008/04/23(水) 19:53:46 ID:bRTgdH+/

ともかく本題に戻ろうか。

雪は何故か一緒に僕と登下校を一緒にしないことが多い。
まぁ、俺が中学一年、雪が小学六年生だったときから、
俺がせめて行きは通り道である小学校まで歩いてやる、
なんて言ったもんだが、拒否された。

でもあの頃は、『兄さん眠れないから一緒に寝てください』
とプーさんのぬいぐるみを片手に俺の部屋に来たんだけどな。

兄さん、寂しいよ。自分の愛娘が離れていくってのはこんな感じなのか。

そして今現在とて、同じ高校に入れた・・・。
正確には、俺の学校のような三流ではなく、
一流を狙えることができたのにな。


『私、特待生で学費免除だから』とにこやかに振舞った。
もちろん、所謂裏モードというやつなのだが。(D.C.より参照)


それまで頑なに進学先の高校を知らなかった僕。
入学したとき、生徒会の下っ端として活躍し始めていた僕は、
ビラ配りをした相手がまさか妹なんてわからなかったわけで。
妹に似ているな、いやでも、妹はもっと可愛くて、なんて
真性シスコンになりかけた僕は・・・しかし、
入学したとき、僕は雪から真実を聞いた。

俺はあんぐりとした口を、元に戻すまで一分を要した。
まぁ、そのあと何故か生徒会に出入りするようになるんだけど。



994貴方だけを愛します ◆PsPjd8yE3E
[Yuki side]

「俺ってそんな臭うかなー?」

性ホルモンが出てんのかぁー?と
中肉中背のしかし逞しい肩口に鼻を寄せ呟く兄さん。

あなたが思うほど、匂いは出てませんよ。
むしろ、それが腹立たしいことです。
だから、こうやって溜めて洗濯するんですから。



兄さん、好きです。愛していますよ、“誰よりも”



本当は嬉しかったんですよ。
新しいお義父さんが出来たとき、
不安で押しつぶされそうになって、
でも、幸せな母さんに言い出せるはずもなくて、



手を差し伸べてくれた貴方を、今でも鮮明に思い出せます。



ぶっきらぼうに、しかし優しい手を、
怖くて私は掴む事はできなかったけど。



でも、それでも、あなたは、
毎日めげずに、私のことを心配してくれました。