1 :
キシャー:
魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。
『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
『注意情報・臨時』(暫定)
書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。
リンクは
>>2
2 :
キシャー:2008/03/01(土) 01:22:43 ID:2dL+MssI
キシャー乙
乙っすキシャー。
しかしもはや公用語だなぁw
>>1 キシャー乙
リンディ茶は東南アジアで同等品が売られている。
抹茶アイスを電子レンジで溶かして飲むのも有りだな。
グリーンティーのミルク割りが近いと思う>リンディ茶
>>1乙!
ドリンクバーの緑茶に、コーヒー用のガムシロップとミルク入れてみるといいよ!
まさに溶けた抹茶アイスって感じだった
>>1乙
駄目だ、数日アルカディア氏の続きが見れないだけで禁断症状になりそうだ
プリーズ・カム・バーーーーック!!!
もう一度読み返してみたが、これでエリキャロでくっつかなかったらおじさんマジで泣くかもしれん
>>13 確かに、最近名前を見ませんね。書きためているのかな?
禁断症状早いw焦らず待ちましょう
私は4の422氏の復活を待ってる。
最近はもう1スレにエロ有りの作品が二個あるかどうかくらいのペースになってしまっているが
よくよく考えたらそのペースでも他のエロパロスレより100倍マシなんだよな
このスレの異常なスピードに慣れてしまったら他のスレにはもはや身は置けない
19 :
B・A:2008/03/01(土) 04:04:01 ID:2zMI44yf
長くなりそうなので前後編に分けました。
前編のみで良ければ投下できますが、構いませんか?
どうぞ
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__)+
22 :
B・A:2008/03/01(土) 04:16:56 ID:2zMI44yf
では、投下します。
注意事項
・フェイト×??? 1スレ目で名前が出たキャラが???です。読む読まないはそこで決めてください。
・時間軸はstsの7年前。フェイト12歳。
・今回は非エロ
・鬱要素少しあり。けど、言うほど酷くはしないつもり。
彼女の笑顔が好きだった。
彼女の声が好きだった。
彼女の視線が好きだった。
己を振るうその手の感触が、呼びかける言葉が、儚くも折れそうな弱さが、
決して諦めない強さが。その全てが好きだった。
だから、祈らずにはいられない。
神よ、いらっしゃるのでしたら、どうか私を罰してください。
闇の中で、閃光の戦斧はただ静かに己が罰せられる時を待ち続けた。
24 :
B・A:2008/03/01(土) 04:18:35 ID:2zMI44yf
って、さっそくミスったよ。やり直しやり直し。
彼女の笑顔が好きだった。
彼女の声が好きだった。
彼女の視線が好きだった。
己を振るうその手の感触が、呼びかける言葉が、儚くも折れそうな弱さが、
決して諦めない強さが。その全てが好きだった。
だから、祈らずにはいられない。
神よ、いらっしゃるのでしたら、どうか私を罰してください。
闇の中で、閃光の戦斧はただ静かに己が罰せられる時を待ち続けた。
人の振り見て我が振り直せという諺があるように、他人の行動や思考からは本人が思っている以上に得るものが多い。
そういう訳で、時空管理局では余程の事情がない限りは訓練室・・・・・特に模擬戦の風景は公開されることが多い。
その日も、多くのギャラリーに見守られながら、2つの影が縦横無尽に飛び回っていた。
戦っているのはフェイト・T・ハラオウンとその義兄クロノ・ハラオウン。どちらも次元航行艦アースラに所属する戦闘魔導師であり、
その実力は同年代の魔導師と比較しても抜きん出ているため、武装局員にとっては格好の教材であり、手に汗握る高ランク魔導師同士の戦いは娯楽としても人気が高かった。
「バルディッシュ!」
『Haken Form』
バルディッシュを大鎌へと変形させ、フェイトはクロノに斬りかかる。完全なる不意打ちに、クロノは反応しきれない。
フェイトはそのまま疾走し、クロノの首筋目がけてバルディッシュを振り下ろそうとする。
瞬間、悪寒が走った。
クロノが笑みを浮かべるのと、フェイトが回避運動を取ったのはほぼ同時であった。
『Delayed Bind』
虚空から出現した魔力の鎖がフェイトの体を絡め取ろうとする。それをフェイトは錐揉み回転しながら回避するが、
その先で待っていたのは雨のように降り注ぐ無数の魔力弾だった。
並の魔導師なら防御も回避も不可能な魔力弾の雨に、その場にいた誰もがフェイトの敗北を想像した。
故に、フェイトがその雨の中を文字通り縫うように駆け抜けた時、動揺にも似た衝撃がギャラリーに走った。
『・・・・・・・・・』
フェイトが駆け、果敢にクロノに斬りかかる度にギャラリーが感嘆にも似た声を上げる。
中には、サポーターのように2人を応援しているものさえいた。そして、極少数ではあるが、
フェイトの幼い体を目にして嫌らしい笑みを浮かべている男もいる。
こう言っては何だか、フェイトのBJは卑猥だ。食い込みの深い黒のレオタードにニーソックス。
一応、その上からマントを纏ってはいるが、高速で飛行していればそんなものは誤魔化しにもならない。
自然と、彼女をそういう目で見る人間も出てくるのだが、フェイト自身はその事実に気づいていない。
人一倍恥ずかしがり屋の癖に、そういったところには気の回らない主の天然っぷりに、バルディッシュは
怒りにも似た感情を覚えていた。そのせいか、先ほどから術式の補助が少しばかり雑になっている。
『・・・・・・・・・』
「どうしたの、バルディッシュ?」
愛杖の違和感に気づいたのか、高速機動を維持しつつフェイトが聞いてきた。
「戦闘中だよ、集中して」
『申し訳ございません、サー・フェイト』
「なら良いよ。ここからソニックフォームで巻き返そう」
ソニックフォームは、BJの防御を極限まで削ることでフェイトの持つ高速機動を限界まで引き出すための形態だ。
闇の書事件で知り合ったライバルを打倒するために考え出された苦肉の策ではあったが、フェイト自身はこれをいたく気に入っており、
その後もコツコツと改良を重ねては模擬戦等で性能テストを行っている。
だが、バルディッシュの方は別だった。
現在装着しているライトニングフォームがレオタードなら、ソニックフォームはスパッツだ。マントも腰当ても取り払われ、
アンダーとスパッツのみとなってしまえば、その瑞々しい肢体をギャラリーの目に晒すことになる。そうなれば、フェイトに
色目を使っている連中を余計に喜ばせることになる。そのため、最近になって、バルディッシュはソニックフォームの使用に難色を示すようになっていた。
『サー、クロノ・ハラオウン程度ならば、ライトニングフォームでも十分圧倒できます』
「何を言っているの、バルディッシュ?」
『魔力量ならばこちらが上、砲撃で撃ち払うことを推奨します』
「けど、倒しきれなかったら? その時はバインドで拘束されて、こっちの負けだよ。ここはやっぱり、懐に飛び込んで一気に・・・・・」
言いかけた言葉を切り、フェイトは身を捻ってチェーンバインドを回避する。
瞬間、フェイトは後悔した。
バインドは囮だ。
いつの間にか、自分とクロノの距離が詰められていた。既にクロノは愛杖をこちらに向けており、
砲撃のチャージに入っている。魔力量ではフェイトに及ばないが、術式の構築は彼の方が早い。
彼が構えた時点で、既にフェイトの敗北は決定したようなものだった。少なくとも、今のままでは。
「バルディッシュ、ソニックフォーム!」
それを覆しうる可能性があるのは、ソニックフォームでの高速機動だけだ。あれならば、撃たれた後でも回避することは容易い。
バルディッシュもそのことは熟知しており、主が命じるよりも早く術式は用意してある。しかし、いざ実行しようとすると、
外にいる観衆の目が気になって術式の起動を躊躇してしまうのだ。
「バルディッシュ!」
『Ye・・・』
バルディッシュが答えようとした時、フェイトの四肢にディレイドバインドが絡みついた。
抜け目ないことに、クロノはまだ罠を仕掛けていたのだ。まるで蛇か何かのように
魔力の鎖が四肢を締め上げ、フェイトは苦悶の声を漏らす。
『サー!?』
「いいから・・・・ジャケット・・・パー・・・・・・」
『Blaze Cannon』
まるで死神の宣告にも似たS2Uの激発音声。フェイトがBJごとバインドを吹き飛ばしたのと、
クロノの砲撃が発射されたのはまったく同じタイミングであった。
次の瞬間、フェイトは水色の砲撃によって意識を刈り取られていた。
目が覚めて、最初に飛び込んできたのは自分の使い魔であるアルフの心配そうな顔だった。
「フェイト! 大丈夫かい、どこか痛いところないかい?」
「うん・・・・クロノの訓練弾は優秀だから、大丈夫だよ」
ゆっくりと半身を起こす。
予想していた通り、痛みらしい痛みは残っていなかった。適当に手足を振ってみるが、
不調らしきものは感じられない。砲撃を直撃させておきながら一切のダメージを体に残さないとは、
さすがとしか言いようがなかった。彼女の親友やライバルではこうはいかないだろう。
「アルフ、クロノは?」
「さっきまでここで心配そうに看病してたけど、エイミィが連れて行ったよ。
『仕事サボって義妹とお医者さんごっことは何事か!』だって」
「お、お医者さんごっこって・・・・・・」
そこだけ切り取ると、何だかとても嫌らしい響きになってしまう気がする。
「あいつも心配そうにしていたよ。まさか直撃するとは思わなかったって」
「ああ・・・・うん・・・・私も」
気を失う寸前の出来事を思い出し。顔を赤くする。デバイスと言い争いをしていて注意を怠るなんて、
赤っ恥も良いところだ。インテリジェントデバイスは術者と杖が心を通わせることで初めて真の力を発揮する。
だというのに、さっきの自分は手にしたばかりのデバイスの癖も掴めずに実戦に飛び込んだ素人みたいだった。
そこまで考えて、バルディッシュが手元にないことに気づいた。
「アルフ、バルディッシュは?」
「ああ。マリーが持って行ったよ。レイジングハートが整備中だから、ついでにバルディッシュも見ておいてあげるって」
「そう・・・・・」
「何かあったのかい? あたしもさっきの模擬戦見ていたけど、いつものフェイトらしくなかったよ?」
「うん・・・・実は・・・・・」
フェイトは手短に、最近のバルディッシュの理解不能な言動について説明した。
例えば、元から少なかった口数がもっと少なくなったこと。
例えば、服装についてとやかく口を出すようになったこと。
例えば、男性局員と話し込んでいると、時間にゆとりがあっても次の予定が迫っていると急かすようになったこと。
例えば、人前でBJを装着することを快く思わなくなったこと。
例えば、ソニックフォームの装着を嫌がるようになったこと。
一通り聞き終えたアルフは、難しい数学の問題に挑む学生のように首を捻った。
「なんだい、それは・・・・・主の命令に背くデバイスなんて、聞いたことがないよ」
意思があると言っても、バルディッシュは道具だ。当然、持ち主には絶対服従だし、必要に迫られぬ限りは命令に背くことはない。
だというのに、最近のバルディッシュをその決まりごとを逸脱するような行動ばかりとっている。
「どっか壊れてるんじゃないの、それ?」
「うぅん・・・・心当たりはないけど・・・・」
インテリジェントデバイスには自己修復機能も搭載されているので、多少の破損は簡単に修復される。
だから、仮に問題があるとすればAIの方だ。ひょっとしたら、どこかでウィルスでも貰ってきたのかもしれない。
「まあ、丁度良かったんじゃないかい? どっか悪いなら、マリーが見つけて直しておいてくれるよ」
「・・・・・そうだね」
「それじゃ、あたしは無限書庫の手伝いにいかなきゃならないから、フェイトはここで大人しく寝ているんだよ」
「うん・・・・わかった」
一度だけフェイトの頭をくしゃっと撫でると、アルフは医務室を後にした。
1人残されたフェイトは、何をするでなくベッドの上に横になり、ボーっと天井を見つめる。
「バルディッシュ・・・・今頃何しているかな・・・・・」
言ってから、後悔する。
バルディッシュは整備中だと、さっきアルフに聞かされたばかりではないか。
それに、デバイスであるバルディッシュは基本的に1人では何もできない。
機能拡張や自己修復、登録されている魔法の行使は自発的に可能だが、それ以上の生産的な行動など取れないはずだ。
(そうだよね・・・・・・人間じゃ、ないんだから)
彼らの存在意義は徹底徹尾使われることにある。魔導師の武器となり、盾となり、愛する友人であるとともに
頼れる従者として主の助けとなる。それが、デバイスの使命だ。
なら、何故バルディッシュはあんな風に反抗したのだろうか?
栓ないことと一蹴するのは簡単だったが、フェイトはどうしてもその理由が知りたかった。
自分と彼は言うならば家族のようなものだ。何か悩みがあるのなら、力になれるかもしれない。
気づくと、フェイトの足は整備室に向かっていた。
薄暗い整備室の一角に、バルディッシュは鎮座していた。ここの主であるマリエル技士官の姿はない。
先ほど、急用ができたとかで慌てて整備室を飛び出していった。なので、現在整備室にいるのは
バルディッシュともう1人、傍らで沈黙しているレイジングハートだけだ。
『・・・・・・起きているか、レイジングハート』
『何か用ですか、バルディッシュ?』
『用がなければ話しかけてはいけないのか?』
『いいえ。ですが、あなたからそんな台詞が聞けるとは思いませんでした』
寡黙で自己主張せず、常に必要なことだけを的確に実行するバルディッシュが、
そもそもこうして話しかけてくること自体が珍しい。これは、明日は雪が降るかもしれない。
『お前、私を何だと思っているんだ』
『いえいえ・・・・ただ、珍しいことだなぁと思いまして』
『私とて、たまには誰かと意味もなく話がしたいと思う時がある』
『だったら、あなたのマスターと話せば良いでしょう。前々から、寡黙過ぎるあなたともっとコミュニケーションを取りたがっていましたし』
『・・・・・・・・・・』
フェイトのことを引き合いにだされ、バルディッシュは口ごもる。その僅かな沈黙で、
レイジングハートはバルディッシュが主との間に何らかの問題を抱えていることを察した。
『マスター・・・・フェイト・T・ハラオウンと何かあったのですか?』
『ああ・・・・いや・・・・』
歯切れの悪い言葉に、レイジングハートは違和感を覚えた。少なくとも、彼女が知るバルディッシュというデバイスは、
こんな風に躊躇したり迷ったりはしない。彼をここまで悩ませるとは、相当の問題が起きていると思って良い。
『話してみてください。力になれるかどうかはわかりませんが、少しは解決の糸口が見つかるかもしれませんよ』
『そう・・・・だな・・・・・』
一度言葉を切り、バルディッシュは思考を整理する。人間で言うなら、深呼吸をして気持ちを落ち着けるようなものだ。
『レイジングハート、お前は誰かを好きになったことはあるか?』
『ありますよ。私はマスターを愛おしいと思いますし、その家族やご学友の方々も大好きです。彼女たちと出会う
きっかけをくれたユーノ・スクライアには感謝していますし、あなたのことも信頼しています』
どこかうっとりとした声は、それだけレイジングハートが彼女たちのことを思っている証拠だった。
だが、バルディッシュが求めていた答えではなかったのか、彼は違うと否定した。
『そうではない・・・・そうではないのだ』
レイジングハートが口にしたのは、友情だ。他人を敬い、尊敬し、信頼する感情だ。
だが、バルディッシュが口にした好きはそういう意味ではない。
『友情ではないのだ・・・・・私は・・・・私は・・・・・』
その取り乱しように、レイジングハートは好きという言葉に込められたもう一つの意味を思い出した。
『バルディッシュ、まさか・・・・恋をしているのですか?』
『・・・・・・・・・』
長い沈黙が、その言葉が事実であることを物語っていた。同時に、レイジングハートは己の理解力の早さを呪った。
こんな時くらい、人間みたいに衝撃で思考力を低下させたいものだ。
『バルディッシュ、あなたは・・・・・』
『そうだ。私は・・・・・フェイト・T・ハラオウンを愛している』
インテリジェントデバイスはパートナーと信頼関係を築き、使い手の能力を2倍にも3倍にも引き上げることを目的として造られている。
そのため、持ち主を信頼し、友情を覚えるのはよくあることだ。だが、敬うべき主に恋心を抱くデバイスなど、聞いたことがない。
『気の迷い・・・・というわけではないのでしょうね、あなたの場合は』
『プログラムに問題はないか、何百回と見直したさ。だが、結果は良好だった。だが、問題はあるのだ・・・・ノイズは、いつだって私の中にある』
淡々と語られる言葉は、まるで血を吐いているかのようだった。一言一言がバルディッシュの心を苦しめ、締め上げていく。
それを止める術を知らず、ただ彼の懺悔を聞き続けることしかできない自分を、レイジングハートは深く呪った。
『いつだったかはわからぬ。だが、気付けばサー・フェイトの笑顔ばかりがメモリに保存されるようになった。
サーが私以外の男と話していると、何故だか怒りを感じるようになった。サーの肢体を他の男が見ていると思うと、
もう戦闘どころではなくなってしまう』
そして、いるかどうかもわからぬ神に祈るようになった。
この感情は間違いです。
後生ですから、消してください。
私を元の機械に戻してください。
その願いが聞き届けられることはなく、バルディッシュのフェイトへの思いは日々少しずつ募っていくばかりだった。
そして、とうとう彼女の意思を捻じ曲げてでも、自分のエゴを押し付けようと思うようになっていた。
『私は・・・・・どうすれば良い・・・・・この感情は・・・・どうすれば良いのだ・・・・・・』
バルディッシュはすがるように虚空へ呟く。その言葉が誰に向けられたものなのか、恋をしたことがないレイジングハートにはわからなかった。
ただ一つ確かなのは、自分では彼の苦悩を解決することは不可能だということだけだ。
歯痒かった。
戦友がこんなにも苦しんでいるというのに、何もできない自分が憎たらしい。
『バルディッシュ・・・・・・』
『すまないな、愚痴など零して・・・・・だが、事実なんだ。私は・・・・・私は、サー・フェイトが好きだ・・・・愛しているんだ』
闇へと溶けていくバルディッシュの言葉を聞いていた者が、レイジングハート以外にももう1人いた。
柱の陰に隠れ、息を殺しているその少女の名はフェイト・T・ハラオウン。バルディッシュの持ち主であり、彼が愛おしいと言った件の人物だ。
「う・・・・そ・・・・・」
呟いたはずの言葉は声になっていなかった。
次の瞬間、フェイトは逃げるようにその場を後にした。
to be continued
33 :
B・A:2008/03/01(土) 04:41:36 ID:2zMI44yf
今回は以上です。
未だ誰も挑戦していない分野に挑もうと書いていたのですが、前スレで蒼青氏が
エリオ×ヴォルテールなんて地球がひっくり返るようなカップリングを出したために
フェイト×バルディッシュが霞んで見える・・・・。
後編では、エロを入れるつもりです。
こんな時間にナニしてんすか
>>33!?(もちろんGJ的な意味で
目が冴えました。
>>33 GJ!
何かこう、禁断の恋って感じがして、
ワクワクしてきましたぞ。
36 :
( ゚Д゚):2008/03/01(土) 07:10:17 ID:tv4o4IpF
ごめん、早速びびっと来たんだ。
投下してもよろしいでしょうか?
>>36 あなたは色んな要素が高いレベルで纏まってる、素晴らしいSS書きだと思うんだ、特に投下速度。
勿論どうぞ。
ごめんageてしまった。orz
注意事項
・エロ。ずばりエロ。確実にエロ。
・グリフィス×オットー
・多分、ラブ
・ご都合主義? 何それ?
・あぼーんキーワードは「熱い彗星の魔導師たち」
熱い彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
PHASE-10.5
グリフィスとオットーは、デートの最後に、ホテルへと足を向かわせた。
と、言っても、もちろん、アグスタのような、高級ホテルではない。所謂モーテルの類
だ。
「その……オットーさん、さすがに今日は、まだ早い……ですか?」
グリフィスは、その表情を伺うように、おずおずと訊ねる。
ここまで足を運んだは良いが、いざ事に至る……となると、せっかく交際までこぎつけ
た女性の機嫌を損ねてしまうのではないか、嫌悪されてしまうのではないか、と、不安に
なってきたのだ。
だが、オットーは、
「いいよ、入ろう」
と、グリフィスの手を優しく握り、中へ入るよう促した。
「でも……オットーさん」
グリフィスは、歩き始めながらも、まだ、躊躇う様な声を出す。
「大丈夫、ボクでも、ここがどんなことを主な目的とした宿泊施設かは、理解してるよ」
オットーは言い、無表情の固さが残る中ながら、口元で微笑んで見せた。
「わかりました……それなら」
グリフィスは覚悟を決め、繋がれた手を握り返しつつ、オットーと並んで、進んだ。
室内は、ラブホテル……と言うには、やや落ち着きのあるシックな内装だ。実際、この
種の宿泊施設は、逢引き以外のシチュエーションでも、24時間飛び込めるそれとしての需
要もある。性格上、防音もしっかりしていることも、ポイントである。
「普通のホテルと、あまり変わらないんだね」
オットーは、室内を見回しながら、感心したように、言った。
「ええ、いかにもと言う所もありますが、こういうところも、あるんです」
グリフィスは、やや落ち着きを取り戻しながら、言った。
もっとも、ここを紹介してくれたのは、ユーノ・S・バニングスである事は、さすがに
伏せておく。
夫婦同室とは言え隊舎でおおっぴらに(しかも、シフト上真昼間から)ヤるわけにも行か
ず、さりとて2人とも“いかにもと言う所”が趣味な筈もなく、オフとなればこういう所
へ外泊するのは、ある意味自然な流れと言えた。
閑話休題。
「お待たせ」
バスローブ姿のオットーが、バスルームから出てきた。
ベッドに腰掛け、そわそわとしていたグリフィスも、既にバスローブ姿だ。
『女の子は、エッチの前には身体を綺麗にしておきたいものなの』
グリフィスにとって、散々自分を弄繰り回してくれた、母の下で働いていた双子の印象
は、いいものではなかったが、女性をエスコートする知識を与えてくれたのには、感謝し
てもいいだろう。
「オットーさん」
グリフィスは反射的に立ち上がり、オットーに近付こうとする。
「いや、これから親密な仲になるんだし、もっと……砕けた口調で、呼んでくれないかな?」
オットーは、そう言いつつも、気恥ずかしそうに視線を逸らし、顔をほんのりと紅くし
た。
彼女は彼女で、異性と交際、デートするとなって、結構情報やらセオリーやらを集めた
のである。もちろん、それが全て正しい情報とも、限らなかったが。
「じゃあ、オットー、で、いいかな?」
「ああ」
グリフィスが言うと、オットーはますます、気恥ずかしそうに、顔を紅くした。
「こっちに来て……」
「うん」
グリフィスが、オットーの肩を抱き寄せつつ、促す。オットーは、抵抗せず、そのまま、
ベッドの方へと、近づいた。
「脱がせ……るから」
「……うん」
グリフィスの手が、オットーのバスローブにかかる。
グリフィスは、女性の裸を見るのは初めてと言うわけではない。だが、これから本気で
交際を考えていこうと思っている相手だけに、自然、緊張する。
「う、わ……」
オットーの裸体を目の前にして、グリフィスは、感嘆の声を漏らしかけてしまった。
上半身こそ、細く、肉付きは薄く、女性らしいふくよかさは無いが、それでも、括れを
見せるウェストや、小さいながらも丸まったお尻は、まさしく女性のものである。
しかも、見苦しさが微塵もない。
「どうかな……ウェンディの言葉じゃないけど、見た目にはあまり女性らしくない身体だ
から」
「そ、そんなこと……ないよ」
恥ずかしそうに視線を泳がせるオットーに、しかし、グリフィスは、途中あまりの興奮
に詰まりながらも、断言した。
「ボクも女性なんだね。グリフィスにそう言われると、少し嬉しいよ」
口元で照れ笑いを、しかし嬉しそうに浮かべながら、オットーは言う。
「何度か言ったけど……オットーは、今まで、僕の前にはいなかったタイプの女性なんだ
……外見も、性格も。だから、そこに、とても、惹かれてる」
「そう、なんだ」
はっきり言ってしまえば、グリフィスはぶっちゃけ、女性不信だったのである。
仕事以外にはだらしない、しかし年齢不詳の美貌を持つ女傑である母親。その母親の友
人で、母親の酒仲間でもある、やはり年齢不詳の、魅惑の未亡人、その部下の、ゴシップ
好きの歩く艦内放送。母親の部下で、魔法技術も一流だがセクハラはそれ以上の双子姉妹。
さらに最近になってからは、化けダヌキに白い悪魔に金色夜叉に熱血ツンデレと、人間ロ
ストロギアが約4名。
幼馴染みには、そこまでは毒の強くない女性もいたが、もっともそれにしても、グリフ
ィスの描く“おしとやかな女性像”からはかけ離れすぎている。
それで女性不信になるなというほうが無理だ。
そこへ、オットーとの出会い。
言葉遣いこそ少年のようだったが、強烈な色香の持ち主ではなく、理知的で冷静。
それに、中性的な容姿。グリフィス自身は意識していなかったが、彼の女性不信の根幹
に、オットーの容姿は、触れなかったのである。
妥協ではない。決して妥協ではない。消去法から始まる恋心も、往々にして存在するの
だ。
「あ……」
グリフィスの手が、オットーを抱き寄せる。
「キス、したいんだ」
「うん、ボクも」
グリフィスの言葉に、オットーはそう返して、そっと目を閉じる。
ちゅっ
重ねるだけだが、しっとりとしたキス。
オットーは、うっとりと、目を細める。
「ぷは……」
2人の唇が、離れる。
「はぁ……はぁ……」
オットーは、少し熱っぽい息を吐き出し、顔をいっそう紅潮させる。それでもまだ、普
段のクールなイメージは失われていない。
グリフィスは、小柄なオットーの肢体を、そっと、ベッドに押し倒そうとする。オット
ーはそれに逆らわず、ゆっくりと雪崩れるように、ベッドに横たわった。
グリフィスが、上から、抱きついてくる。体重を感じる。自分より背の高い男性ではあ
るが、重くはない。非格闘戦型とは言え、戦闘機人なのだ。この程度は、軽い。
再び、唇が重ねられてくる。
「ちゅ……んむ」
「ちゅ……」
うっとりとしたように、キスを重ねられたオットーだったが、不意に、グリフィスの手
が、もぞもぞと動き出した。
「ん、ぅ、は……」
キスの隙間から、あるいは鼻から、熱い吐息が漏れる。
グリフィスの両手が、オットーの薄い乳房をまさぐっていた。
なだらかなふくらみを、しかし丹念に、最初は優しく、やがて、捏ねるように撫でまわ
してくる。
身体がぴくぴくと、熱を伴って反応する。けれど、オットーには、それを拒否するつも
りは、まったくなかった。
「ぷは……」
「はぁっ……はぁ……」
唇が離れる。オットーは大きく、そしてグリフィスも、深く息を吸い込んだ。
胸の愛撫は、続けられている。
「尖ってきたよ」
何が、とは、グリフィスは言わなかった。
言われるまでもない。オットーの薄い乳房の上で、乳首が、きゅーっ、と充血してきて
いる。固くなったそれが、グリフィスの手で擦られ、オットーにしびれるような快楽を与
えていた。
「はぁぁ……んぁ……胸は……ボク……」
「大きさ、関係ないんだ……やわらかい、凄く」
それに吸い寄せられたかのように、グリフィスはオットーの乳房を、手のひらで捏ねる。
「ちゅっ……」
「んーっ!!」
乳房への愛撫で身体が熱くなっていた所へ、さらに、キスでその逃げ道を塞がれ、オッ
トーは、悲鳴のような、鼻声を漏らしてしまう。
「あ……」
グリフィスは、慌てて身を起こし、オットーから、手を離した。
「ごめん、やりすぎたかな?」
申し訳なさそうに言う。相手が経験ないことを、失念していた。
「い、いや……気持ちよかった……大丈夫」
オットーは、はぁはぁと息を、熱っぽく、荒くしつつも、そう言った。
「性器の方も……触って、いいよ?」
「あ、うん……」
端的な言葉を使うオットーに、しかし、グリフィスは戸惑った声を出しながらも、なお
興奮を覚えた。
オットーの外性器は、陰毛に覆われていなかった。機能的なものが理由だろうか。それ
とも────
邪推を、グリフィスは、頭を振って、振り払う。そんな事は、どうでも良い。いまさら
引き返せないし、もちろん今後も含めて、引き返すつもりもない。
一見、縦すじのシンプルな形状を保っていたそれは、しかし、グリフィスの指が触れる
と、わずかにほころんで、ぷちゅ、と、愛液を外に漏らした。
「ふぁ、んっ……」
粘膜を指で触れられ、オットーは、短く声を上げ、ぴくん、と、身体を反応させた。
「はぁぁっ……んぅぅ……っ」
陰唇をくすぐり上げ、膣口にわずかに、指を差し込んでみる。きゅっ、と、膣口が締ま
ってきた。
「ひっ」
「あっ」
悲鳴のような、ひときわ高い声に、グリフィスは慌てて、指を引き戻す。
「痛かった?」
「あ、いや……少しびっくりしただけだよ、大丈夫」
乳房の薄い胸を上下させ、荒い息を整えつつ、オットーは熱と快楽で潤んだ眼で、グリ
フィスを見つめ、そう言った。
「それじゃあ、こことか……」
グリフィスは、指の方向を変えると、くり、と、その天頂にある、淫核を、指でくすぐ
った。
「っ、ひっ!」
オットーが、瞬間的に、身体をよじる。
「痛い?」
「はぁっ、はぁっ、き、気持ち良すぎてしまう……けどっ、嫌じゃ、ないっ」
グリフィスの言葉に、オットーはひときわ荒い息をしながら、そう答えた。
くり、くり……
「はぁぁぁっ、んぁぁぁっ!」
グリフィスの指が、オットーのクリトリスを、優しく擦る。その度、オットーは鳴き声
を上げた。
オットーの目には、涙が滲んでいるが、嫌なのではない。刺激が強すぎて、出てしまっ
ているだけだった。
「そろそろ……いいかな、オットー」
すっ、と、指を軽く戻し、止めて、グリフィスは、優しげに訊ねる。
「あ、うん……はぁ、はぁ……大丈夫、だと思う」
「それじゃあ……」
オットーが肯定の返事を返すと、グリフィスは、妙に手馴れた手つきで、オットーの脚
に手をかけ、開かせる。
バスローブの前を開け、既にいきり立った、グリフィス自身のモノを取り出すと、オッ
トーの性器に、あてがった。
ずっ、ずずっ
「うっ、くっ……」
グリフィスが侵入を開始すると、オットーはくぐもった嬌声を上げる。
中もまた、愛液で充分潤ってはいるものの、硬い。処女の硬さだった。
だが、膣奥に侵入しても、グリフィスのペニスに、それが絡み付き、引き千切る感触は、
なかった。
オットー自身もまた、破瓜の痛みがほとんどないことで、それに気付く。
「はぁ……はぁ……っ」
「はぁ……くぅ……っ」
膣底まで深く繋がった状態で、オットーとグリフィスは、動きを止めたまま、顔を見合
わせる。
「やっぱり、処女膜は残ってなかったみたいだ」
「そうだね」
オットーの言葉に、グリフィスは短く答えた。
「引いた、かな?」
オットーは、不安そうに、グリフィスに訊く。
「全然……ある程度は予想してたし、それぐらいで、オットーの価値が変わったりなんか
しないよ」
グリフィスは、苦笑気味の笑顔を取り繕って、言う。しかし、時折、うっ、と、呻くよ
うな声を出す。
「無理しないで良いよ」
オットーは、笑顔を取り繕っているグリフィスに向かって、どこか悲しげな表情で、そ
う言った。
「ち、違う」
グリフィスはしかし、深く息をしながら、そう言った。
「え?」
「興奮しすぎて……きついし、我慢できない……」
「あ、そっちの意味……」
グリフィスの答えに、オットーは、彼女にしては珍しく、決まり悪そうな顔で、視線を
俯かせた。
「動いて、いいかな」
「うん」
オットーの答えを待ってから、グリフィスはすっ、ずっ、……と、まずはゆっくりと、
ストロークを開始した。
「くはぁ……ぁぁっ……」
「くっ……ぅっ……」
膣壁を擦り上げられ、オットーが、嬌声を漏らす。グリフィスの方も、未経験のきつさ
に、また、声を漏らした。
ずっ、ずっ……グリフィスのストロークが、だんだんと、速く、リズミカルになってい
く。
「はぁぁぁっ……ボク……っぁ、はぁぁ……っ」
オットーは、上半身の背中をベッドに押し付ける。手が、無意識に、ベッドのシーツを、
掴もうとする。
「気持ち良いっ……? はぁっ……」
ずっ、ずっ、ずっ、ずっ……
グリフィスが、力強くストロークをしていくと、オットーは、こくこく、と、頷いた。
「はぁぁぁっ……グリフィスぅっ……!」
オットーは、鳴き声を上げながら、グリフィスの名前を呼ぶ。
「好きだ、っ、オットーっ!」
荒い息に途切れさせながら、グリフィスはストロークを続けたまま、言う。
「ボクは、ボクは、はぁっ……グリフィスの気持ち、受け止めたいっ」
出会って間もない相手ではあったが、好意を受け止めるには充分な相手だと思った。そ
うでなければ、ここまで来ない。
ずっ、ずっ、ずっ、ずっ……
「くっ、ぅ……オットー、ぼ、僕はもうっ……」
「え、ぁ、う、ん……中で、出して良いからっ……」
ずぅぅ、ずぅぅっ……
グリフィスは深く突き入れてのしかかりつつ、オットーの手を握る。オットーもまた、
それを握り返した。
「っぁ、ふぁぁぁぁっ……! はぁぁぁぁっ……」
オットーの細い上半身が、絶頂に跳ねた。
「っく、ぅ、ぁっ……っ」
オットーの膣がいっそう締まり、グリフィスのペニスを搾り取るかのように蠢く。その
感触に、グリフィスは溜まらず、ドクドクと、オットーの膣内に、放ってしまった。
「は、ぁ、はぁっ……はぁっ……」
荒い息をしながら、ずるり、と一度引き抜き、しかし、グリフィスは、そのまま、オッ
トーに雪崩れ込む様に、倒れてしまう。
「っ、ごめん、今退くから……」
グリフィスは慌てて、オットーの上から退こうとするが、オットーは、それを阻むかの
ように、グリフィスを抱き締めた。
「オットー……重くないかい?」
「全然、大丈夫だよ」
口元で嬉しそうに微笑みながら、オットーは、グリフィスを抱き締めている。
「それなら、良いけど……」
少し決まりが悪いように言いつつも、グリフィスは、オットーに身体を任せる。
2人の顔が見詰め合って。
「ちゅ……」
「んっ……」
再び、キスが交わされた。
>>39-46 今回は以上です。
やっぱりグリフィスの口調がいまいち、本人も納得していません。
イメージ崩してしまったら申し訳ありません。
オットーの性格や、一部口調が違うのは、確信犯です。
恋する乙女モードと言うやつです。ひらにご容赦の程を。
言い忘れ。連投スマソ。
>>33 B・A氏
GJ! バルディッシュの切ない男心が素敵です。
>>47 GJです。
オットーのエロは初じゃないか?
これからも『日刊』ペースの投下を楽しみに待っています。
>>13 >>15 お待たせして申し訳ありません。。
昨夜の三時くらいに書き上げたのですが、体力が尽きて投下できずにそのまま寝てしまいました。
今晩またきます。
舌の根も乾かないうちに前言撤回ってどうよ。
熱い彗星さんGJッス!!
そして、前スレで見合わせるとか言ってたけど、やめないで!!!!!
いつもいつも楽しく読ませてもらってますから!!
応援はいつも心の中で・・・・・・
そして俺は今からA's編の燃え上がるシリーズを読んでくる。
>>51 そのときも、どうせすぐ復活するって自分で言ってるしいいんじゃね?
>33
自分で書くくらいにバルディ×レイハだと思っていたが……
チキショー!負けたー!
>48
乙。(サムズアップ)
オットーがふたなりなのはどっかで見た気もするけどね。
>>55 職人でもないのにコテ付きで書き込んでるのは何でなんだ?
空気とは読むものではない、吸うものだと。
最近ゲリラさん見ないね…。
言ってから一日も経たずに投下するくらいから、最初から言わなければ良いのにな。
とりあえずアルカディア氏に期待w
>>58 俺達がNGにしやすいように気を使ってくれたんだよ
実際、他のスレでもそんな感じだから言っても無駄だと思う
>>58 クロスの職人が名前消し忘れたんだろうよ
あそこは職人がコテを外さないのが常識だから
消し忘れというより勘違いしてる人だろうな
NWのクロススレにもコテ付きで書き込んでたし
>58
職人だから。
書いたんだよ!一作だけど本当に書いたんだよ!頼む、信じてくれよぉ……僕は、僕はSS書きなんだ。調べて下さい、保管庫のバルディ×レイハを……お、お願いします、信じて下さい……
>>64 悪ぃ、覚えてたけど擁護しなかったw
というか、透明になってたので気づかなかったんだぜ。
結構昔のことだし、投下も1回だけだったから、知らないか覚えてない住人が多いと思われ。
職人だとしたら逆に凄いな
最近のこのスレの状況でコテ付きで発言する勇気は
>>56 前スレでわざわざ3レスも長文使って謝罪してほとぼり冷めるまで投下控えるようなこと言ったら
一夜明けたら早くも前言撤回で今朝の投下。別に投下するしないは自由だけどそれなら最初からんなこというなって話。
俺はSSが読みたいんです。
>>33GJ!
注意事項を踏まえての俺の取った行動
1レス目「……なんだ、キャラの名前なんてないじゃん」
2レス目「ああ、クロノかぁ。クロフェは苦手なんだよなぁ。今回は残念だけどスルーしよう」
>>33「バ ル デ ィ ッ シ ュ !?」→急いで戻って読み直す
まさかバルディッシュがレイハさん以外の人とカップリングが組まれる日がこようとは。すっかりスルーしてましたよorz
>>47はやぁ!?そしてエロ!!!
GJですた。しかしヴィジュアルを妄想すると耽美系のイケメンがショタを喰っている図にしか見えないという罠w
>>68 読めばいいんじゃないんですかい?
つNG「名無しさん@ピンキー」
脳内あぼーん
71 :
蒼青:2008/03/01(土) 11:55:14 ID:E5dOkMYQ
なんか寝て起きたらすごいことになってるー!!
>>33 うああぁぁぁ!!デバイス物キタ----(゜∀゜)-----!!
まさかこの板にこやつが再び呼ばれる日がこようとは。しかもエロ付き。
うちのヴォル嬢も正座で都築を待ち望んでおります。w
今後の展開の参考にもなるでしょうし。
もうほんとマジGJ!!
>>47 あれ?あれれ?数の子にこんなかわいい子いたっけ?ww
しかしかわいいなぁオットー。
恥らい方とか真面目にツボった。
ああ、もうGJしか出てこないよっ!!
あ、金色夜叉には素で吹きましたw
ブレイズキャノンの色って術者の魔力光と同じなんだっけ?
1期の映像とかもうほとんど記憶にないんだが炎系の術だから例えクロノとかが使っても暖色系なのかなーと思ってたんだが
クロノの魔力光と同じ水色だったよ。
なんか最近スレの速度は速いけど嫌な空気だなあ
某ふたばやSNSに人が流れてるのも解る気がする
スルーできない人が増えてるからなぁ
しかもヘイト系SSは上手い下手に関係なく大体の人に反感買っちゃうから
みんなもっとスルーしようぜ。少なくとも俺はそうしてる
>>33 GJ!
バルに萌えた
ってか、エロがどうなるのか相当気になる
全裸待機致します
某氏のSSは前書きでだいぶ損してると思う
最近は多少表現がソフトになったけど
内容自体はわざわざ自分が原作アンチなことを書かなければ全く気にならないのに
わざわざアンチが根底にあることを教えてくれちゃってるから見方も変わってくる
>>77 いやいや、あの内容でその前書どけるとそれこそ「アンチならアンチと書けよ」と言われるのが関の山だと思うぞ
前書きはしっかり、読み手はそれをみてスルー判断をするっていうのが鉄則なんだし
お前らは「見なかったことにする」って事をできん奴だな
沸点が低いと現実の生活でもいろいろ苦労するぞ
最近気がつくとガリューの事ばかり考えてる……これってもしかして恋なのかしらん。それとも変なのかしらん。
>>80 まずあの拳を掻い潜って胸板にダイブするんだ
ガリューと超融合したい
84 :
ておあー:2008/03/01(土) 16:42:18 ID:8ddb7CGs
85 :
ておあー:2008/03/01(土) 17:01:36 ID:8ddb7CGs
ん、時間だということで。
前回レス下さった方、ありがとうございました。
ほんと最近はガリューばっかです。最後にエロを書いたのはいつだろう……ヴァイス×シャマルとか書いてみたいんですけどね。
長くなりそうなんで手がつけられないんですね。もういっそ蟲か……いや、なんでもないです。
それと、今回からちょっとシリアスな展開が入ってきます。
今作の注意(さり気なく増減注意)
・非エロ
・時期的には三期が終わった後
・八神家とガリューメイン
・蟲的なものが苦手な方は注意? でもしなくていいような気もする
・捏造設定あり
・本編で謎な部分に対する妄想補完あり
・パロ、中の人など各種ネタをフル装備
・それに伴ってほぼ全員凄まじくキャラ崩壊
・目指すは笑いあり涙あり友情あり萌え?あり燃えありなごった煮話
・つまり総合するとデフォルトで超展開
あと誰かと誰かがくっついてたりつきあってたり。『魔法集団リリカルやがみけInsecterSその4』と打つとフローレス・セクレタリーの
セキュリティ機能が作動して本文をあぼーんします。
この話の主な登場人物
・ガリュー(CV候補:クロノ・ハラオウン(大人Ver.)の中の人とか)
前回この芋虫野郎された。主食は謎。
・八神はやて(CV:植田佳奈)
夜天の腹ペコ王。好物は納豆。
・ヴォルケンズ(アギト含む)(CV:人それぞれ)
出番の多さと常識度が反比例気味。
・アルフ(CV:桑谷夏子)
痴漢者ザッフィーの奥義でマッハ落ちし現在もダウン中。3話で物語にほとんど進展がなかったのはこのせい。
前回までのあらすじ
ある日八神家の冷蔵庫に巨大な芋虫が出現。その正体は子供フォームに失敗したルーテシアの守護虫ガリューで、アギトを頼って
八神家に転移してきたのだった。
話を聞いた八神家の長・はやては彼を元の姿に戻すのを手伝ってやる事にしたが、一家全員ボケ要員の八神家とツッコミ気質の
ガリューは悪い意味で噛み合ってしまい、元に戻る方法探しは全く進まないのであった。
一方その頃、無限書庫でいつものように働いていたユーノに通信が入る。通信の送り主ははやて、前回はちょっと綺麗な引きを
意識した作者のせいでちょうど通信が繋がった場面で終わったがこの状況下で聞く事は一つしかない。果たしてユーノはガリューに
とっての救世主になり得るのだろうか……
そんな感じで魔法集団リリカルやがみけInsecterSその4、始まります。
時空管理局本局・無限書庫。
管理局が管理している世界の書籍やデータが余さず収められているこの超巨大データベースには、二人の天敵がいる。
無限書庫に勤める司書達はこの二人の人間の皮を被った鬼達を『黒い悪魔達』と呼んで恐れている。
『黒い悪魔達』はまた、それぞれ『フク』『ハラ』という個別のコードネームもつけられている。
服装を全身黒で統一しているため(ついでに髪や目の色も)『フク(服)』と呼ばれているのはクロノ・ハラオウン。時空管理局
提督にして、XV級艦船艦長『クラウディア』艦長。働きぶりは管理局全体を見てもトップクラスだが、それゆえ彼が無限書庫に
要求するレベルは高く、ある司書は彼の請求した資料を探す難しさを「一箇所だけ欠けたパズルを渡されて、その欠けた部分に合う
ピースを探すようなもの」と形容する。
しかも、そこまでして彼が探させる情報はそのほとんどが『万が一の事態』に対処する為のものであり、彼はすこぶる優秀であるため
『万が一の事態』が起こる可能性もまた『万が一』ほどしかない。結局せっかく見つけてきた情報は大部分が有効に活用される事が
なく(それ自体は決して悪い事ではないのだが)、司書達には「あの提督は一泊の旅行にも一週間分の下着を持っていくに違いない」
「どうせ最後は飛んでっちゃうのになんで石橋を叩くのかな? かな?」などと散々に言われる一因になっている。
そしてもう一人、外見上は黒い要素がまったく見当たらないが、お腹の中身が楽太郎(比喩的な意味で)なのが『ハラ(腹)』こと
八神はやて。こちらは地上本部所属の特別捜査官だが、この春までは試験運用部隊『古代遺物管理部機動六課』の部隊長を務めていた
若きエリートである。
彼女の場合、請求してくる情報はクロノとは正反対、先の司書の言を借りると「パズルの1ピースを渡されて、それがどんなパズルか
探すようなもの」といったところ。パズルのピースが大きい、あるいはピースの絵柄に特徴のある場合は比較的簡単に回答を見つけ
られるが、下手をするとクロノよりも遥かに手間がかかる。たいていが全2ピースや4ピースのパズルなのが救いだが、時々1000
ピース級の依頼を持ち込んで書庫を阿鼻叫喚の地獄絵図に陥れるため、こちらも司書達からは恐れられていた。
(さて……)
十年来の旧友のいい笑顔を見ながら、無限書庫司書長ユーノ・スクライアは心の中でこれから受けるミッションの難易度を推し量る。
とりあえず一人で対処するとは言ったものの、極端に難しい問題だと他の司書達も総動員せざるを得ない。
(でも、できればそれは避けたい……)
現状、無限書庫は日常の業務に支障はない。かつては整理で精一杯だったこの書庫も十年でどうにかデータベースとしての体裁が
整ってきた。さらに『JS事件』の解決に大きく貢献した(もっともこれは彼自身がそう言ったわけではなく、『フク』ことクロノが
上層部に進言してくれたのだが)という事で若干の人員強化が行われた(ただし無限書庫の有用性が広く認知された事で持ち込まれる
依頼も増えたのでさほど意味がなかったりするのは内緒)。
しかし広大な書庫にはまだ未整理の区画が多く残っているし、今この瞬間も書庫には最新の資料が次々と届いているのだ。余裕が
あるならそれらの整理に手を回したかった。
『嫌やなあ、そないに怖い顔せんといてえな〜♪』
「ボクが怖い顔をしてるように見えたんなら、きっと君にボクに対してやましいところがあるんだよ」
『相変わらず手厳しいなあ』
笑顔を崩さないはやてから、彼女が持ち込んできた依頼の内容を窺い知る事はできない。元々一年の大半を活字と向き合って
過ごしている自分が、若干十九歳にして一部隊を率い海千山千の上層部と渡り合ってきた彼女に腹の読み合いで勝てる道理はないのだ。
「無駄な話はよそう。お互い忙しい身だし、用件は単刀直入にお願い」
それでも会話のイニシアチブだけは譲れない。
ペースを乱さず、心はKOOLに保つ。どうでもいいような個人的依頼であれば断固拒否するという姿勢を最初に見せておかねば
なし崩し的に要求を受諾させられ、先日のように貴重な人員を割いて見た事もない物体の調理法を調べる羽目になる。向こうは
「シグナムを買い物に行かせたら無理やり買わされて帰ってきた」とか何とか言っていたが、そんな事はこっちの知った事ではない。
『ちぇー、つまらんユーノくん。なのはちゃんと会う時もそんなむすっとした顔しとるんかー?』
「な、なんでそんな事を君に言われなきゃいけないんだよ!」
(しまった。心を乱された。だめだ、KOOLになれ。ユーノ・スクライア……)
『んーまあそれもそうやな。ほんなら単刀直入に言うけど、ユーノくんにはこの生き物について調べてもらいたいんよ』
(くそ、動揺を見抜いて一気に仕掛けるつもりか! でも残念だけど)
『ところでこの生き物を見てくれ、こいつをどう思う?』
キシャー
「( д )゜ ゜」
『あら? ユーノくん? ユーノくーん?』
◆
「あら? ユーノくん? ユーノくーん?」
(勝ったッ! 第4話完!)
モニターに映ったガリューの姿を見て固まるユーノを見て、はやては自身の勝利を確信した。自分の呼びかけに反応できていないのが
何よりの証拠である。
(冷静さを失った人間に勝機はあれへんで……)
「ユーノくーん? もしもーし」
『あ、ああごめん、ちょっとビックリしちゃって……ところでその生き物は何? 周囲に男っ気がないから召喚の儀式と偽って
異世界から平凡な高校生を拉致しようとしたところ、失敗してそんなのが出てきたとか?』
「そうそう、ロッサはシスターシャッハと、グリフィス君はルキノと、ゲンヤさんも血の繋がらん娘のギンガと……ついでにその
アオリをくらったカルタスさんはドリルやら南やらの縁でウェンディに……って余計なお世話や。確かにアームドデバイス一丁で
七万の軍勢と大立ち回りできるような使い魔は魅力的やけど、あれはどっちかっていうとアリサちゃんの管轄やで」
『そうだよね……でも、じゃあいったいどうしたの……それ?』
「んー、それは話すと長くなるんで割愛で」
『……了解。で、その生き物の学名は?』
「学名?」
『そうだよ。とりあえずその生き物について何を調べるにしても、正式な学名がわからなきゃ調べようがないよ』
「学名、なあ……」
そんな物を知っている訳がない。とりあえず本人に聞いてみる。
「自分の学名とか知っとる?」
『オ、オレは、何回死ぬんだ!? 次はど……どこから……い…いつ「追加攻撃して」くるんだ!? オレは! オレはッ! オレの
そばに近寄るなああーーーーーーーーーッ』
どうやら無理っぽい。
「……乱暴な召喚のせいで記憶が混乱しとって、自分が何者か分からへんと」
『"真名"じゃなくて"学名"だよ……要するにわからないんでしょ。ていうかどうみても意思疎通できないよねそれ。さっきからキシャー
キシャー言ってるだけだし』
「あ、そっか。普通の人間にはこの声聞こえへんかったんやった」
『……はやて、ボクが言えた義理じゃないけどちゃんと休んだ方がいいよ』
「おおきにな。けど今まさに休日を謳歌しとるとこやから心配せんでええでー」
『なんかもう……いいや。君が元気なら』
ユーノはそれ以上の追求を諦めた様子で手元の情報端末を起動させる。この辺りの切り替えの早さはさすがに付き合いが長い
だけの事はあるとはやては思った。
『とりあえず、わかる事だけでも教えてよ。これから調べる事の手がかりになるかもしれないから』
「わかる事なあ。とりあえず名前はガリューって言うんやけど」
『……ガリュー?』
端末を操作していたユーノの動きが止まった。
◆
「ユーノくん? どないしたん?」
錯乱するガリューをクラールヴィントで縛り付けて治療していたシャマルは、その瞬間彼が生来纏っている穏やかな雰囲気が、一瞬に
して刺々しく攻撃的なものに変化したような印象を受けた。
「ユーノくーん?」
はやてがユーノに声をかけているが、モニターの向こうの彼は俯いたまま微動だにしない。映像の角度からその表情は窺い知れない、
それでもシャマルは、今ユーノがどんな表情をしているのか容易に想像がつく。
『ごめん、はやて』
ユーノが顔を上げる。長めの前髪から覗いた表情は、予想通り先ほどまで見せていた苦笑交じりのそれでは無かった。
(しまった……)
その表情を見たシャマルは唇を噛む。はやてがユーノに連絡を取ったところで気づかねばならなかった可能性。自分だけがそれに思い
至る事ができた、なのに朝から続いた喧騒の中で見逃してしまっていた。
『確認したいんだけど、ガリューっていうと『JS事件』で保護した……』
「うん、そのルーテシアちゃんとこの召喚虫や。色々あってこんな格好になってしもうてな、今元の姿に戻る方法を探しとるとこ
なんよ」
『そういう事なら、残念だけどボクは協力できない』
「……へ?」
今までに聞いた事の無い、冷たい声での宣告。
十年来の友人が見せた予想外の態度にはやての、そしてリビングにいた全員の時が止まる。凍りついた部屋で、シャマルだけが
冷静なまま仲間に念話を飛ばした。
(ザフィーラ)
(わんっ!?)
(『わんっ』じゃないわよ。ふざけてないで、今すぐガリューを部屋の外へ移動させて)
(は?)
(いいから!)
(わ、わかった……)
人間態になったザフィーラが、訝しげな表情を浮かべながら暴れるガリューを抱え部屋を出て行く。その姿が完全にリビングから
消えるのを確認すると、冷静さを少し取り戻したはやてがシャマルに視線を向けた。
「今ザフィーラに指示したんはシャマルやな」
「はい……ていうか、何でわかったんですか?」
「目の前の怪我人を持ってかれよるのに引き止めもせえへんちゅう事は、何かその怪我人をこの場から遠ざけなあかん理由があって、
かつ自分はその理由が何かわかっとるゆう事や、違うか?」
「……その通りです」
ザフィーラがリビングに戻って来たのを確認すると、はやてはユーノの方に向き直った。
「ユーノくん。お話、聞かせてもらってええかな」
『……そりゃ、なのはの台詞だよ』
一連の動きを黙って見守っていたユーノが口を開く。
『……なのはからさ。時々頼まれるんだ、ヴィヴィオの事を預かってくれないかって』
なのはは機動六課の解散後、古巣の戦技教導隊に戻り教導官の仕事を続けている。
教導官の仕事は新型装備や戦闘技術のテストや研究、演習での仮想敵役や技能訓練など多岐に渡るがその中に『特定の部隊を短期
集中で教導する』というものがある。これは機動六課でフォワード陣に行っていたような教導を数日から数週間程度の短い期間で行う
もので、教導を行う部隊の場所によってはその間教導先に泊り込む事になる。ヴィヴィオの親になった今ではなのはも以前ほど
こういった遠隔地教導に積極的ではなくなったが、それでも仕事である以上時には拒否できないケースも出てくる。そんな時、彼女は
恋人であるユーノにヴィヴィオを預ける事があった。
『……それでわかったんだけど、ヴィヴィオ、時々夜中にうなされて飛び起きる事があるんだ。自分が誘拐された時の事を、思い出して
……』
「六課襲撃の時の事か……」
苦い記憶を想起したはやての顔が歪む。
現在では『JS事件』と呼ばれるようになったあの一連の事件の中でも、もっとも多くの被害が出た地上本部と機動六課の同時襲撃
事件。敵の圧倒的な物量に前線メンバーがほとんど出払っていた六課は為す術が無く、隊舎は破壊され多くの部隊員が重症を負った。
シャマル自身はザフィーラが盾になってくれたおかげで比較的軽い怪我で済んだが、今でも思い出すのがつらい敗北の記憶である。
そしてこの時、ヴィヴィオはスカリエッティの一味に誘拐された。実行犯は彼の部下である十二人の戦闘機人のうちの二人、
オットーとディード、そしてスカリエッティに協力していたルーテシアと……ガリュー。
「シャマルはその事を?」
「はい……なのはちゃんから時々、相談を受けてました」
出自や送ってきた人生のせいで同年代の子供と比べると遥かに精神面で大人びているヴィヴィオだが、実際はまだほんの小さな少女
に過ぎない。"母親"となってくれたなのはと引き離された時の恐怖は相当なものだったはずだ。表面上は何事もないように見えても、
心に大きな傷を残していても何ら不思議ではない。
『夢の中でヴィヴィオはあの日の事を追体験してる。その時の事を泣きながら話すんだ。破壊されて炎上する隊舎に無数のガジェット、
傷ついた六課の人達……それに、自分をアイナさんの手から引き剥がした、黒い怪物……』
「……ガリューか」
『たぶん……ね』
シャマルは六課襲撃時にガリューの姿を目撃したわけではない。だが、後にヴァイスから聞いた話では非戦闘員を守る最終防衛
ラインにいた彼を倒したのはルーテシアだったという。ルーテシアの居る場所にはいつもガリューが居る。ヴィヴィオを連れ去った
張本人がガリューである可能性は十分にあり得る。
『……正直、自分でも仕方がない事だったってのはわかってる。彼の主人であるルーテシアちゃんがスカリエッティに操られていたのも、
彼がただ主人の命令を実行しただけだってのも……でも、ボクの膝の上で震えるヴィヴィオの姿や表情を思い出すと……』
ユーノはそこまで言ってその先の言葉を飲み込む。今彼の顔に浮かんでいるのは苦渋の表情だった。
少しの間嫌な沈黙が部屋を包む。あれほど騒がしかったリビングが、異様なほどに静まり返っていた。
「あんな、ユーノくん……」
『それに』
沈黙を破るはやてに、なおもユーノが言葉を被せる。
『さっき君は『今日は休日だ』って言った。捜査官としての依頼ならともかく、ただのプライベートな頼み事を正規の手続きを踏んだ
他の依頼を差し置いて受ける事は時空管理局の無限書庫司書長としてできない。残念だけど――』
「ユーノくん、聴いて」
それでもその言外の圧力に負けまいと、はやてがさらに言葉を繋いだ。
「ユーノくんの気持ちはわかる。恋人の娘で、やがては自分の娘になるかもしれへん子にそんな思いをさせた奴を簡単に許されへんのは
当然や。私かて家族の誰かが同じような状況になったら、多分手助けなんかできへんと思う。せやけど、その気持ちもわかったうえで
お願いしたい。ガリューを元に戻す為に力を貸してほしい。ただの八神はやてから、友人のユーノ・スクライアへのお願いや」
居住まいを正し、はやてがユーノに頭を下げる。
『はやて!? 何を』
「ただお願いするだけやあらへん。交換条件として、二度と無限書庫にプライベートな依頼は持ち込まへん。捜査官として依頼する時も
もっとわかりやすくて細かい資料請求をする」
『そんな事を……』
「あとフェイトちゃんが二人の邪魔をしに来た時は全力で止める。なのはちゃんの乳を勝手に揉んだりせえへん。ヴィヴィオが成長
してなのはちゃん譲りの巨乳になったとしても、それも一切触れへん」
『いやだから』
「逆になのはちゃんが遠隔地教導で寂しい時は、私の乳を好きなだけ揉んでええ。なのはちゃんに比べたら貧相やけどこれでも脱いだら
割とすごい。揉むより先はお互いの安全の為に許可できへんけど……あとそっちにヴィヴィオが泊まりに来た時は、ザフィーラを
好きなだけ貸したる」
「!?」
勝手に交換条件に組み込まれたザフィーラは耳をぴくぴくさせたが声は出さず、言われるがままユーノに向かって頷く。
「それでも足りひん言うんやったら、シグナムとシャマルの乳も……」
『はやて!』
「ただリインとアギトだけは勘弁してあげてほしい……」
『は、や、てってば!!』
顔を真っ赤にしたユーノがなおも条件を追加し続けるはやてを強引に遮る。
「……お願いや」
『……なんで……君はそこまでやれるのさ……君だって、いや、君のほうこそボクより苦しんだはずだ。彼らは、一度六課を壊した……
君の夢だった部隊を……』
「せやけど誰も死なんかったし隊舎も再建した。六課は無事運用期間の一年を終えた。私みたいなもんがトップやのに、なんとか
一年を乗り切ってくれた。言い方は悪いけど『終わりよければすべてよし』や」
『それでも……彼らは敵だった』
「今は仲間や。それに、そんな事言い出したら私らも始まりは敵同士やったやん」
『それは違う。君は闇の書に命を蝕まれ、守護騎士達は君を救うために……』
「ルーテシアちゃんもお母さんの為に闘ってた。どっかの執務官と一緒や。私らとも何も変わらへん」
部屋に沈黙が降りる。
『……君はなんでそこまでできるの?』
再度ユーノが問う。
その目を見据えてはやての唇が言葉を紡ぐ。
「困っとるからや」
『困ってる?』
「そうや。ガリューは今困っとる。目の前で困っとるもんを見たら助けたいと思うんは当然や。相手が人なんかプログラムなんか
虫なんか、そんなんは関係あらへん。私が助けたいと思ったから助ける」
そうだ、とシャマルは思う。
あの日―突然現れた自分達に初めこそ驚いたものの、事情を聞いた彼女は闇の書の主になった事をあっさり受け入れ「守護騎士
一同の衣食住、キッチリ面倒をみなあかん」とシャマル達を家族として迎え入れた。今回もあの時と何ら変わる事はない。自分達の
主はどこまでも優しく、どこまでも大きい。
『……えっと、その……それだけ?』
「それだけやで。それとも誰かを助けるのにいちいち許可がいるんか? そんなん局員やっとる間だけで十分や」
そう言って笑うはやての顔は、シャマルが彼女と出会った十一年前となんら変わらない。
「あの……あたしからもお願いします」
二人のやり取りを黙って見守っていたアギトが、前に進み出てユーノに頭を下げる。
『君は……』
「ルールーと一緒にいた、あたしがこんな事頼める立場じゃないのはわかってます……でも……」
「ユーノさん、私からもお願いします」
「バッテン!? なんでお前まで頭下げんだよ!?」
「アギトと私はもう家族じゃないですか、水臭い事はいいっこなしですよ♪」
「リインとはやてがそう言ってるんじゃ、アタシらが反対できるわけねーよな」
「そうだな」
ヴィータとザフィーラもちびっ子コンビに続く。もちろん、シャマルも。
「私からもお願いできないかしら、ユーノくん? 拒否したら高町家の主治医を降りる……って事はしないけどね、なのはちゃんを
放っておくなんて危険すぎてできないから」
『……シグナム。君もかい?』
「私は主はやての騎士だ、答えるまでもなかろう」
シグナムは悪戯っぽい目でユーノに笑いかける。
「それに私の乳を揉んでも手討ちにされん機会などそうは訪れんぞ? なのはとどちらが大きいか確かめてみてはどうだ?」
『そ、それはもういいですってば! ……まったく。わかったよ、みんな顔を上げて』
夜天の王とその騎士達が揃って頭を下げる姿に、ユーノが頭を掻きながら白旗を上げた。
『ホントに君達は強引だよ。そこまでやられたら、断ったら悪人みたいじゃない……』
「う、堪忍や……」
『でもボクも悪かったよ。どうしようもなかった事をいつまでも引き摺るなんて少し大人げなかった』
「受けてくれるの!? おおきに、おおきになユーノくん!」
『ただし、さっきも言ったようにこれはあくまではやてのプライベートな頼み事だから正規の依頼より優先させる事はできない。
結果が出るまで時間がかかるかもしれないよ。それでも構わない?』
「まあそれはしゃあないね。了解や」
『オッケー。じゃあ一体何を調べればいいのか教えて』
「全部や。あのガリューって呼ばれとる召喚虫がどういう生き物で、どんな生態を持ってるのか。とにかくわかった事は全部報告して
……ただし、ちょう訳アリやからルーテシアちゃんに直接聞くのはアウト……ってゆう感じやったらアカン?」
『つまりさっき見たあの姿だけを頼りに正体を探れと』
「……怒った?」
『……大丈夫。想定の範囲内だよ』
ユーノが通信を切ると、リビングの空気がふっと緩んだ。
「シャ・マ・ル〜♪」
「ご、ごめんなさーい! だって気がついた時にはもうはやてちゃんが通信してたんですもん〜!」
「怖かった……あの人、いつもあんな感じなのか?」
「ううん、普段は凄く優しいですよ」
「アタシたちも付き合いなげーけど、あんなユーノ初めて見たよ」
「あれは娘を傷つけられた父親の顔だな。以前の奴にはできん顔だ」
「さて、続きをやるか(ピロリロリーン)」
先ほどまでの静けさが嘘の様に、リビングに喧騒が戻ってくる。
「とりあえず、シャマルにはおしおきやー!」
「はやてちゃん、ちょ、ま……やっ……あぁーっ!?」
はやての繰り出すお仕置きという名の胸部マッサージ(やや強め)。快楽で散り散りになる思考の片隅で、シャマルは何か忘れている
ような気がする……とぼんやり思った。
◆
その頃、リビングから少し離れた応接室。
巨大な芋虫が、『暴れたから』という理由で鋼の軛に刺さったまま放置されている。
芋虫は動かない。
騒々しい声が外まで洩れ聞こえるリビングとは対照的に、部屋は驚くほど静かだった。
(あー、いてー……こりゃ、死んだ方がマシだな……)
今の芋虫には、言葉を吐き出す気力もなかった。
96 :
ておあー:2008/03/01(土) 17:10:12 ID:8ddb7CGs
今回は以上です。お付き合いくださった方ありがとうございます。
ちと3話までと毛色が違いますよね。でも書き手的には計画通りのルートを進行中だったりします。今後も結構シフトチェンジが
あります。ちょい鬱な箇所も……目指すところはギン姉に名前が似てる漫画の長編エピっぽい話です。各要素の配合具合は難しい
と思います、だがそれがいい(書き手的に)。
……え、シリアス展開入るなら1話目の時点で注意書きで警告しとけ? ごもっともですorz これについては全面的に当方の
落ち度です。申し訳ありませんでした。
あとどうしてもしたいので感想レス>>アルカディア氏へ
クアットロ好きな自分にとって貴兄のクアットロは最高です。毎回wktkが止まりません。
それから前々スレ
>>223は自分だったりします。前々スレ
>>230ではきれいなクアットロをありがとうございました。
前々スレとか亀レスにもほどがあると思ったがまだ上の書き込みから一週間経っていないんだぜ。みんなすごすぎるんだぜ。
キシャーキシャー!(キシャーキター!)
たしかにあれはトラウマになってもおかしくないよなぁ
ガリューでさえトラウマなら当然SLBも(ry
なんかクアットロにチャールズ・ブロンソンばりの復讐をするユーノを受信した
恐らく社会的に抹殺すると妄想
ちょっと表を歩いただけでヒソヒソと後ろ指を差され、
買い物しようとするたびに身分証の提示を求められ、
就職しても1ヶ月毎に転勤が繰り返される…
あれ? これってSLBとかよりキツクね?
キシャー!
(突っ込みどころ満載過ぎて、シリアスな雰囲気でも笑うしかねEEEEEEEEEE!!)
>ゲンヤさんも血の繋がらん娘のギンガと……ついでにその
>アオリをくらったカルタスさんはドリルやら南やらの縁でウェンディに
ヽ(゚∀゚;)ノ ッッッ!!???
ウェンディ×カルタスのラヴラヴでエロエロを是非頼みたいぜ!
こんばんは、以前リリカルヴィヴィオのプロローグを投稿させて頂いた者です。
現在、本編投稿に向け、事故で消えてしまった原稿の再執筆を続けております。
仕事の関係でなかなか執筆時間がとれずに居ますが、何とか近日中に投稿したいと思っています。
ここで皆様に質問なのですが、『キャラクターの死』は詳細に書いた方が良いのでしょうか?
消滅した原稿ではきっちり書き込んでいたのですが…
思い返してみると、書いた自分も鬱で再起不能になりそうでして…orz
すべてを詳しく書くか、それとも第1話の序盤で説明させるか…どっちが良いのでしょう?
>>アルカディア氏
待ってましたよおおおおおおおお!!!!!
ただ、無理に急かしてしまったような書き方をしてしまい申し訳ありませんでした
体調を大切になさって自分のペースで投下してください。
wktkしつつ待っております。
>>96 キシャー(今回もGJ)
珍しくまじめな展開かと思っていたら、はやての交渉条件に吹いたわ。ユーノ、私と代われ!www
しかし、幼虫状態のガリューを想像するとゴジラVSモスラに出てきたバトラ幼虫形態が思い浮かんでしまうわw
>>101 どうせなら、きっちりしたのを読みたい。貴方の本気を見せてくれ!
たとえ鬱になろうとも覚悟の上…。
>>101 個人的には、『キャラクターの死』は詳細書かれている作品の方が好きですね〜。
私も、どちらかで言うならキャラの死は詳しく書く方ですし。
私見ですが、死はそのキャラの見せ場の一つだと思いますから(かといってぽんぽん死なせると薄っぺらくなりかねませんが)
死に際をねっちり書くもよし、あっさり死なせて後で回想とかで深みを加えるも良し、などなど、お好みで調理されてはいかがでしょう?
106 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 20:24:29 ID:xb8YthCM
キャラクターの死について語るならば藤田和日朗先生の作品を読め!!
話はそれからだろう
パンタローネ、アルレッキーノ、コロンビーヌの最後は凄くいいぜw
ルシールや正二、サトリも良かったなあ。
ファティマたんを忘れちゃあダメだ。
ルシールはあんまり好きじゃないな、
せっかくバインドかけたんだから最大火力で畳み掛けるべきだった。
まぁ少年漫画的ではないんだろうけど。
もう…食ったさ…腹ぁ…いっぱいだぁ…
つまり、エイミィ達を失ってヒョウさんばりに復讐に生きるクロノを書けということか? 流れ的に。
うっわあ ・ ・ ・ ・ ・
読みたいような、読みたくないような ・ ・ ・ ・ ・ ・
ドットーレの死に様が一番良かったと思うおれ異端
ところでA crossroads of Fate END3の続きはまだなんだろうか…?
漢たちの挽歌の続きを待ち侘びている者もいますよ、と・・・
ああ・・・・あれか?
いまだに『魔法少女ネガティブフェイト』の続きを待っている俺は異端だったりする?
最近のだけどぬるぽさんの他のアイディアの具現お待ちしてます
ネガティブフェイトは起で途絶えてしまったからなぁ……いや、まだまだ待ってるんだぜ
もう何ヶ月になるか「魔法少女リリカルなのはA's++」を待っている・・・
590氏が書きたいといったクロなの待ち。
騎士よ眠れの人はいつ帰ってくるだろう・・・
騎士よ眠れはあれで綺麗に大団円じゃなかったっけか?
ううう、上に偉大な職人さん方の名前が挙がっている時に発言するのは気が引けるのですが、
私が投下してもいいものでしょうか?
当然
支援
します
全裸待機
どうかしたのかな?
チェックしてるんでそ
投下が遅れて申し訳ありません。今回は今まで最長かもです。
Little Lancer 十一話。怨讐の結末☆編です。
何時も通りの、お約束通りの平凡な展開です。
注意事項
・非エロ
・原作IFもの
・エリオ主人公(むしろクアットロ)
・軽くとらは3の設定を流用
・少々の鬱展開有り。
・展開の、原作からの矛盾点などは虚数空間へスルーして下さい。
・NGワードは「Little Lancer」でお願いします。
天から降り注ぐ殺意の視線を一身に受けて、クアットロは失禁しそうになる己を抑えるの必死だった。
キャロを人にあるまじき卑劣な方法で傷つけられ、過去のエリオの死に様すら穢した狂女への殺意。
そこに含まれる感情は、人間の言葉では到底表すことが出来ない。
憎悪、憤怒、悲哀、怨磋―――あらゆる負の感情が、その瞳に籠められていた。
クアットロは、震え出しそうになる己の足を押さえつける。
「ああ―――私は、これが、見たかった」
熱を持った下半身が疼く。
火酒にでも酔ったかように脳髄が熱い。
いや、どんな上等な酒精を頭から浴びたとしても、こんな快楽は味わえまい。
彼女は、挑発の笑みを浮かべることすら忘れて、殺意の視線に酔った。
うっとりと、極上の歓喜に唇を奮わせる。
そこに、ナンバーズの4、幻惑の悪女クアットロが求めてきた悦の究極があった。
クアットロは、元々地上の人間を自分と同列の『ヒト』とは見做していなかった。
『そもそも『地上の人間達』に譲歩するという発想が無い』という理由で、捜査協力を拒否し軌道拘置所へ収監された程の傑女である。
彼女は地上の人間を、知性と意志を持った虫同然にしか見ていなかった。
そして、彼女はそれを踏み躙ることを娯楽とした。
自分が蹂躙する相手が、自分と同じ知性と理性と感情と尊厳を備えた相手を知り、それを陵辱することを極上の愉悦としたのである。
彼女は他人の負の感情を見るのが好きだった。
正なる感情が剥げ落ち、その下から現れる負の感情が、堪らなく好きだった。
強い相手は心を折って屈服させ、弱い相手は更に鞭打ち内なる負の感情を絞り出す。
彼女はそうして、ヒトの負の感情を味わい続けてきた。
そうして、クアットロの足元には彼女の最高傑作と呼ぶべき少女が横たわっている。
三年前、クアットロはある少年を殺し、少女の心の奥底に負の感情の種を蒔いた。
その種は少女の胸中で芽を吹き、三年間かけて少女の全身に根を張り成長を続けてきたのだ。
そして今、その種が大輪の花を咲かせた。
数十年前に樽に詰めたワインの栓を空けたかのような、芳醇な血臭。
少女は己の裡に蓄えた全てを搾り出して絶えた。
その空虚な瞳が、それを物語っている。
己の全てを尽くして開いた花が、次に行うべき事は一体何か?
それは、豊満な果実を結実させ、次なる種をばら蒔くことである。
彼女は機動六課の面々の瞳にそれを見た。
少女がその身を呈して、彼らの心に負の感情を植えつけたのを。
機動六課の面々は、これまで以上に悲しみ、怒り、苦しみ、憎み、恨み、呪うだろう。
そして胸中に負の感情を育て上げ、再びクアットロの元に訪れる。
殺す、怨む、殺す、怨む、殺す、怨む、殺す、怨む、殺す、怨む―――
負の感情の無限連鎖。
彼女達の瞳に宿った暗い炎こそ、その始まり。
これこそが、クアットロの求めた至高の娯楽。
彼女は、永遠にこの世界に蠢く人間を快として楽しむことができるのだ。
クアットロはそれを己と、己が崇拝以上の感情を以って狂信する、スカエリエッティと共に実現する。
それこそが、彼女が目指す世界の容。
彼女達が作り上げようとする、楽園の形だった。
“―――今回の相手は凄く狡猾。絶対に卑怯な手段を使って、わたし達の心を揺さぶって来るはずだよ。
でも、絶対にそれに乗っちゃダメ。
いつでも落ち着いて、自分達が何のために戦っているのかを考えて。
わたし達は怨みや復讐のために戦うんじゃない、次元世界の平和のために戦うの―――”
出陣の前に高町なのはが宣言し、各人が己の胸に深く刻んだ言葉である。
だが今、その言葉に反し、この場に居る機動六課のメンバーの全てが怒りに猛っていた。
負傷して撤退中の武装局員でさえ、血走った眸でデバイスをクアットロに向けている。
そして宣言した当の本人、高町なのはでさえ、その瞬間は怒りに我を忘れた。
彼女は、自分の手の中のデバイスがブラスターリミットを解除され、殺傷設定に至っている事に驚いた。
クアットロの卑劣極まりない乱行は、六課の全員を殺意に滾らせていた。
刹那の猶予すらなく、肉片に帰されているべき当のクアットロは、悠々とした態度で恍惚と殺意の視線を浴びている。
彼女に蹴られて蹲っていたエリオ人形が、無機質な動きで俊敏に立ち上がりキャロの咽喉に刃を当てたからである。
クアットロは、異常な嗜虐嗜好を有する狂女でありながら、無類の策士でもあった。
彼女はキャロを残虐な方法で痛めつければ、六課が統制を乱す事も予見していた。
クアットロは自らの嗜虐心を満たすと同時に、スカリエッティの目的遂行の礎として働くことも怠らない。
いや、彼女の娯楽でさえ、スカリエッティを崇拝する片手間で行っているのかもしれない。
「判ってるでしょうけど、ちょっぴりでも動くと、キャロちゃんの可愛い喉が串刺しになりますよ〜?」
彼女は再び諧謔の笑みを浮かべる。
これ程予測通りに事が運ぶとは、彼女も予測していなかった。
先の反撃で破壊された人形は100体余り。だが、それを補って余りあるものをクアットロを手にした。
常に沈着冷静でベストの選択をとってきた機動六課から、激情を引きだしたのだ。
先の破壊は、限界近い魔術行使を行い、ブラスターリミットを解除し、ベルカ式カートリッジを消費した結果に他ならない。
このペースで魔力消費を行えば、ブラックアウトダメージで倒れるものが続出する筈だ。
破壊された人形は勿論痛手だが、それ以上に平均ニアSに相当する、フォアード陣を消耗させた利得の方が遥かに大きいだろう。
クアットロが右手を上げると、腐肉にたかる蝿の如く、彼女の周囲の戦闘人形が集った。
彼女は、己に移植されたドゥーエのISライアーズ・マスクを用い、自身の姿も戦闘人形に変化させ、群れの中に溶け込んだ。
同時に、彼女自身のIS、シルバー・カーテンの幻影を混ぜ込む事によって、視認できる戦闘人形の数が一気に増した。
もう、どれがクアットロなのかを判別することは出来ない。
「じゃあねん♪ 六課の皆さん。また会いましょう、ってのは別れの挨拶には少し古いかしら―――」
そんな声だけが、遠ざかって行った。
消えて行くクアットロの姿を見つめる六課の面々の胸中は、無念という言葉で言い尽せる程度のものでは無かった。
誰しもが血涙を流しながら、怨敵が去るのを見逃した。
無念の気持ちはなのはも同じだったが、彼女は心の芯の部分でこれで良かったと考えていた。
これ以上クアットロの乱行が続けば、我を失ってクアットロを攻撃する者が現れたかも知れない。
そうなれば、キャロの死は確実だ。
絶対に、それは避けなければならなかった。
勿論、現在集っている戦力ならクアットロ一人誅殺するのは訳も無い。
だが、三年前の悲劇を繰り返す訳には行かないのだ。
何があっても。
先程の攻防で、フォワードメンバーの仲間達は激しく魔力を消費した。
相当数の人形を落としたとは言え、まだ空中には未だ雲霞の如く大量の戦闘人形が飛び交っている。
クアットロの撤退が終わり次第、人形達はすぐさま攻撃を再開するだろう。
先程の巨大な魔力行使は、どう考えても魔力の浪費と言えない失策だ。
だがそれでも、彼女は構わないと思った。
機動六課は正義を名乗ってこの戦いに赴いた。
その六課が、斯くも残虐な方法で仲間を傷つけられて、義憤すらできぬ冷血の集団であって良い筈が無い。
六課のメンバーは怒りに燃えてはいたが、己に宿した冷静な戦闘考察力は失っていない。
勝負は、まだこれからだ―――
一同は、それぞれが己のデバイスを固く握り直した。
クアットロは去った、だが、依然としてエリオ人形はキャロの咽喉に槍を突きつけたままである。
六課の一同は、ある可能性に思い当たった。
否、最初から憂慮しつつも直視できなかった可能性である。
エリオ人形は、キャロを解放するという命令を与えられていないのでは無いだろうか?
羽虫のように群がる人形を捌きながら、そんな最悪の可能性に冷や汗を流す。
果たして、その懸念は当たっていた。
クアットロがエリオ人形に与えた命令は単純である。
『キャロが失血死するまで、その状態を保て。攻撃しようとする者があれば容赦無く殺害せよ』
クアットロにとって、もう何の反応も示さないキャロは、唯の肉塊も同然。
死なせて六課メンバーの憎悪の糧とするしか用途の無い、壊れた玩具だった。
エリオ人形は与えられた命令を忠実に実行する。
キャロの命が風前の灯と揺れている事への焦燥感が募る。
―――そんな膠着状態の中を、金色の閃光が駆け抜けた。
デバイスを解除し、真ソニックフォームで高速移動に全魔力を注ぎ込んだフェイトが、人形が反応すら出来ない速度でキャロを攫って走り抜けたのだ。
「ナイス! フェイトちゃん!」
命令の実行対象を失ったエリオ人形が、すぐさま撤退に移ろうとする。
「おい、どこに行くつもりだ?……これ以上、エリオの猿真似をするんじゃねぇぇっ!!!」
その顔面を、ヴィータがツェアシュテーレンフォルムのグラーフアイゼンで一撃した。
触れれば顔面どころが上半身を消滅させるだろう一撃の下を、エリオ人形は俊敏な動きで潜り抜けた。
そのまま、高速移動を使用して撤退を開始する。
エリオ人形も、外見をエリオと同様に設定してあるものの、その身体能力は他の戦闘人形と比しても遜色無いものだったのだ。
「畜生、待ちやがれ―――」
ヴィータはグラーフアイゼンを振り上げ、追い縋ろうとするがシグナムに念話で窘められた。
『ヴィータ、深追いするな、ここで陣形を崩せば連中の思う壺だ。
キャロも含めて、まだ撤退させるべき負傷者は数多い。
彼らを完全撤退させてから、再度進攻する―――その時には、あの人形はお前に任せてやる』
『ちっ、解ったよ―――言っとくがな、あの人形だけじゃねえ、糞女を殺るのもあたしだから手出しするなよ』
『―――それだけは、同意できないな』
そんな遣り取りが行われる中、フェイトはキャロを抱いてシャマルの元に辿り着いた。
そっと、産まれたばかりの赤子を抱くような優しい手つきで、シャマルの腕の中にキャロの体を手渡す。
「大丈夫、出血は酷いけど傷はそんなに大きくない、これなら助かるわ―――
安心して、湖の騎士シャマルとクラールヴィントの名に於いて、絶対にこの子を死なせたりはしないから」
それを聞いたフェイトの頬に、大粒の涙が伝った。
「……良かった、今度は、助ける事が、できた―――」
フェイトは、愛しげにキャロの髪を撫でて微笑んだ。
キャロは、壊された心で、虚ろな思考で、原初の遥か古い記憶をそこに見た。
自分が、ル・ルシエの里を追放される以前の記憶、まだ自分の異常性を誰もが知らなかった頃の記憶。
ただ普通の子供として、祝福されてこの世に生を受けた時の記憶。
その時、これと同じ微笑みを見せてくれた人は―――
「おかあさん」
キャロは虚ろな瞳に、一点の光を宿してそう漏らした。
……フェイトの胸に一陣の旋風が走った。
キャロは産まれたばかりの赤子のような、安堵した表情をフェイトに見せた。
フェイトは、エリオとキャロに出会ってから、自身をずっと彼らの親代わりたろう思っていた。
だが、それもこれまで。彼女はこの瞬間、真に彼女の親となった。
必死に母足ろうと背伸びしてきた今までの彼女ではない。自分に母の資格が有るのかと悩んできた彼女ではない。
キャロの表情を目にして、自身が真に彼女達の親に足る存在であると、認める事ができた。
「ありがとう、私は、貴方達に出会えて本当に良かった」
そう言って、もう一度キャロの髪を撫でた。
どこまでも透明な瞳で、彼女は名残惜しげにキャロの顔を見つめ―――
「シャマル先生、キャロの事を、宜しくお願いします」
シャマルに一礼して、踵を返した。
……シャマルは、息を呑んだ。
「フェイトちゃん貴方、その傷は一体―――」
フェイトの背中には、縦横に大きな裂傷が走っていた。
自己治癒魔術で出血は止めてあるらしいが、肋骨にまで届きそうな深い傷が、赤い十字架のようにぱっくりと開いている。
キャロと同等かそれ以上の重症なのは、間違いない。
フェイトはシャマルの問いには答えず、ただ一言。
「来ました」
フェイトの眼前に、怨念に滾る瞳で彼女を睨みつける戦闘機人、トーレが降り立った。
彼女はトーレとの交戦中にキャロの危機を見てとるや、魔力消費を抑えるために自身のデバイスを待機状態に戻して駆けつけたのだ。
突然戦闘を放棄して背中を向けた怨敵に、トーレが容赦しよう筈も無かった。
そうして、彼女の背には紅の十字架が刻まれている。
「何処に行くつもりだ―――フェイト・テスタロッサ?」
「さっきは失礼をしたわね。もう、私は何処にも行かない。私は貴方に怨まれる覚えは無いけど―――
貴方が私に刃を向けるなら、私も刃を持って応えるまでです。
貴方が私を怨むのなら、私はそれを全て受け止めて、その先にあるものを見せてもらいます」
フェイトはライオットザンバー・スティンガーを顕現させた。
バルディッシュ・アサルトのこの双剣形態は、トーレのインパルスブレードを相手にするのに最も適している。
シャマルがフェイトの背中に向かって叫ぶ。
「その傷じゃあ戦闘なんて無理よ!! すぐに治療をしないと―――」
フェイトは振り向きすらせず、シャマルにこう告げた。
「キャロに、こう伝えて下さい。『お母さんは、貴方達の事を愛してる』って」
そう言い残したフェイトの横顔は、まるで浮世の全ての苦衷から解放されたかのように澄み切っていた。
次の瞬間には、フェイトとトーレは天高く飛び上がり、壮絶な空中戦を開始した。
もう、シャマルの声は届かない。
フェイトは、己の成すべき事を成す為に飛び立った。
ならば―――己も、ただこの時に於いて目の前の成すべき事を成すのみ。
シャマルはクラールヴィントの全魔力を注ぎ込み、回復結界の強化とキャロの治療を開始した。
キャロは、シャマルの暖かい治癒魔術に包まれながら、ぼんやりとこれまでの人生を回想していた。
どこにでもいる普通の子供として幸福に過ごした幼少期。
卵から孵ったフリードリヒが、自分を見上げた時の喜び。
強力過ぎる竜召喚技能によって忌み子と呼ばれ、ル・ルイエの里を追放された日の事。
管理局に保護され、初めてフェイトに出会って引き取られた日の事。
自然保護隊での、何も無いが平穏な日々。
そして、機動六課への配属、エリオとの出会い。
たくさんの仲間と出会い、訓練と戦いの毎日が続いた機動六課。
初めて得た自分の居場所。初めて得た本当の仲間と友達。
新暦75年9月19日、JS事件の発生。
死闘。
―――エリオの死。
ストラーダを手に執り、エリオの後を継ぐと決意した日。
シグナムを相手にした鍛錬につぐ鍛錬の日々。
ルーテシアとの友情。
ただひたすら、エリオの背中を目指して走り続けてきた三年間。
遅すぎた恋心の芽生え。
シグナムに告げられて、初めて気付いた自分の本心。
崩壊。
それでも、エリオの槍を執って立ち上がって見たものの―――
キャロの精神は、今や幼児と同じ程に退行を起していた。
そもそも、彼女は自分の中のエリオの姿に縋ることで己を支えてきたのである。
だが、彼女の前に現れたエリオは、彼女を救いはしなかった。
壊れかけていた彼女の心にとどめの一撃を刺して、何処へかと去って行った。
もう、逃げ込める場所は幼少期に見た母の笑顔の他は無かったのだ。
キャロは漫ろな瞳で空を見上げる。
一瞬だけ見えた母の笑顔は、もう見えない。
……このまま、眠ってしまおう―――キャロは考えることを放棄しようとした。
それを、心に刺さった小さな棘が邪魔をした。
エリオの人形によって腹部に槍を突き立てられて、その瞳を見上げた瞬間に抱いた感慨。
―――エリオの瞳は、あんなに暗く冷たい瞳ではなかった。
―――では、本当のエリオの瞳はどんなだったろう?
思えば、キャロはこの三年間エリオの背中を追いかけるばかりで、その瞳を思い出すことは滅多に無かった。
エリオの笑顔を、自分を呼ぶ声を思い出すのが余りに辛過ぎて。
三年間、ずっと、キャロはエリオの背中に隠れて生きてきた。
だが、共に戦ったエリオは、常に自分の隣に立って語りかけてくれていた。
いつも自分の隣に立って、手を差し伸べてくれていた。
半歩先を進みつつも、決してキャロを置いてけぼりにしないように、隣で手を引いてくれていた。
その笑顔は―――
『キャロ』
いつも真っ直ぐだった少年の瞳が、キャロの瞳を射抜いた。
キャロは、目を見開いた。
ずっと背中を追いかけるばかりで、いつしか思い出す事も無くなっていたエリオの瞳。
それを今、完全に思い出した。
「―――エリオ君」
死んだエリオは、もう帰らない。
それでも、エリオの姿は、その瞳は、ずっとキャロの胸の奥底に焼きついていたのだ。
キャロはエリオに関わるあらゆる物を失った。
ここでエリオの瞳を忘れてしまえば、本当にエリオの全てを失ってしまう。
それだけは、絶対に嫌だった。
エリオの瞳を思い出すのと同時に、もう一つ思い出した事があった。
エリオが隣にいてくれたあの日、自分は一体何をしたかったのかを。
願った事は、何だったのかを―――
支援します。
スカリエッティのラボの深奥は、三重の扉に閉ざされて、何人たりとも立ち入ることを許さない。
鍵は内側からしか開かず、外部からの連絡も不可能だ。
スカリエッティの腹心たるクアットロさえも、その奥に一体何が有るのかを知ることは出来ない。
しかし、そこが狂王の座す玉座であり、世界の邪の粋を集めた魔窟であろう事は容易に想像できた。
クアットロは、その扉に唇をつける。
「ドクター、全ては順調ですわ―――今度お出ましになられた時には、あの機動六課の連中の首級をお目に掛けますわ。
そうすれば、またこのクアットロを褒めて下さるかしら―――」
上気した頬を、冷たい金属製の扉に擦りつける。
そう、彼女の中では全ては順調に進んでいた。幾つかの変化は有っても、誤差の範囲内でしかない。
彼女の後ろには、エリオ人形が影のように付き添っている。
「そろそろ、牢屋の玩具達も使い時かしら?」
牢に監禁しているアリサとすずかへの虐待行為は、彼女の日課となっていた。
クアットロは、すずかを優先して虐待した。
けなげにも、怯えて震えて怖れて見せて、自分好みの虐待対象を演じているすずかが、可愛らしくて堪らなかった。
勿論、それがすずかの目論見通りということは承知している。
すずかは『夜の一族』の自分の身を差し出すことでアリサを守ろうとしている。
全く、涙ぐましい友情である。
クアットロは口の端を吊り上げる。
それが、彼女達の友情を破綻させる原因になろう事に、すずかは気付いているのだろうか。
肉体に与えられる痛みは、いつかは必ず精神を凌駕する。
いずれ、すずかは自分ばかりが痛みを与えられる境遇に、不満を覚え始めるだろう。
いずれ、アリサは自分ばかりが痛みを免除される境遇に、引け目を感じ出すだろう。
そうして、狭い牢の中で二人の友情は壊れて互いを憎み出すのだ。
彼女は、その日を心待ちにしていた。
だが、予想よりも幾分早い機動六課の進攻によって、いつまでも捕虜を牢で遊ばせておく訳にも行かなくなった。
二人の末路は楽しみだったが、スカリエッティへの忠義と比べれば瑣末事に過ぎない。
それに、処分をするにしても趣向を凝らせば、それなりの楽しみを味わう事が出来るだろう。
声を出せないようにして、シルバーカーテンで戦闘人形に偽装させ、隊長達にぶつけるというのはどうだろうか?
デバイスが殺傷設定なのは実に都合がいい。
怒りに任せて人形を破壊したなのはやフェイトは、自分の手で親友を殺めた事に絶望し、アリサとすずかも親友に殺められて絶望の中で命を散らすのだ。
「うん、それにしましょう♪」
クアットロはスキップでもしそうな足取りで牢へと向かい―――
牢の中に、在り得ない三人目の人物を見た。
その三人目の人物は、両脇にアリサとすずかを抱えて、今正に壁の中へと逃げ去ろうとしている所だった。
「あちゃ〜、見つかっちゃった……」
「貴方は―――セイン!?」
ナンバーズの6、セイン。彼女は戦闘機人達が持つ先天固有技能の中でも、一際特殊な能力を有している。
ディープダイバー。無機物の中を泳ぐように潜行できるというこの能力を以って、彼女は人知れず牢の中に潜入して来たのだ。
クアットロは怒り狂った。
全てが順調に進んでいると思っていた矢先に、思わぬイレギュラーが紛れ込んだのである。
それも、かつて見下していたナンバーズの妹によって。
「セイン貴方、私に刃向かうつもり―――っっ、この牢には結界防備が施してあった筈なのにどうやって……?」
「さあ?、別に問題なく潜り込めたよ。……クア姉、ごめんね。あたしもクア姉の敵になんて成りたく無かったけど……」
セインは悲しげに、ボロボロになってしまったアリサとすずかを見つめる。
「この三年間で色々勉強したから、これだけは言えるよ。―――クア姉のやってる事は、絶対に間違ってる」
セインはそう言って、二人を抱えて壁の中へと潜り去って行った。
クアットロは目に憤怒の炎を宿し、苛立たしげに背後のエリオ人形を蹴り付けた。
「ひゃあ〜、ドキドキした〜」
スカリエッティーのラボの裏手の壁を抜け出たセインは、予定通りに護衛の二人と合流した。
アリサとすずかは、見るも無残な状態だった。
全身の肌には朱線が走り、打撲痕は青痣と呼ぶ域を超えて黒い斑紋と化している。
食事も碌に与えられていなかったらしく、二人の体は痩せ細り痛ましい程だ。
その姿に、忍は悲鳴を上げて狼狽した。
「すずか、大丈夫、すずかっ!?」
「……お姉ちゃん。わたしなら大丈夫。それよりアリサちゃんに、血を分けてあげて。
わたしより、アリサちゃんの方が、衰弱が酷いから」
「うん……痛かったね、怖かったね―――もう、大丈夫だからね」
「お姉ちゃん、わたしも、アリサちゃんも、負けなかったよ」
恭也はアリサとすずかに応急処置を開始する忍を見守りながら、セインに声を掛けた。
「お疲れさん……それにしても、本っっ当に便利だな、その魔法。
お前、今服役中なんだろ? 務めを終えたら俺のとこに来いよ。良い値で雇ってやるから」
「ん〜残念だけど、魔法文化の無い世界で魔法や特殊能力を使っちゃいけない、ってギンガが言ってたからダメ〜。
それにね、あたしのディープダイバーは厳密には魔法じゃ無いんだよ?」
「俺達から見れば同じようなもんだ……
忍、本格的な治療は後だ。早くここを離れないと追手が来るぞ。セイン、また二人を頼む」
応急的な処置を施された二人を、セインは再び両脇に抱えて走り出す。
一見細身の女性だが、彼女もれっきとした戦闘機人であり、その身体能力は常人を遥かに超える。
その後ろを予め恭也の血液によって身体能力を強化した忍が追い、殿を恭也が務める。
予想に違わず、彼女達を追って数体の戦闘人形が現れた。
「ちっ―――厄介なのが来たな」
恭也は舌打ちをする。
この島に配置されている人形は、今まで恭也達が戦ってきた、この世界の技術の延長線上にある自動人形では無い。
全く未知の技術体系を組み込まれた戦闘人形なのだ。
その戦力は、恭也のそれを遥かに凌駕している。彼は初見で人形の戦力を把握して以来、正面からぶつかる事が無いように隠密行動に徹して来た。
だが―――人形は、人間の走行速度とは比にならない飛行速度で背後から襲い来る。
「―――虎切」
それを、恭也は二刀差しにしていた小太刀を左腰から抜刀し、振り返りざまに切って落とした。
人形の体に、目立った損傷は無い。ただ、胸元に小さな切り傷が在るのみだ。
彼は、『徹』と言う衝撃を内部に与える斬撃を以って、人形の胸部の深奥に有るバッテリーの配線を断ち切ったのだ。
魔導師が戦闘を行っている最中に、恭也と忍はその残骸を回収し、恭也の戦法に流用できるように弱点たる部分を予め見極めていた。
「……ふうう、おっかない」
『虎切』は高速・長射程の抜刀術だが、敵のエネルギー刃に先んじる事が出来るかどうかは賭けに近く、正に紙一重の勝負だった。
恭也はすぐさま逃走を再開する。こんな綱渡りのような勝負を繰り返す気は毛頭無い。
「それにしても、あんなのを何匹も相手にできる魔法使いってのはどんな連中なんだ……」
愚痴りながら只管に走る。妹は数十の単位で撃破している敵だが、自分が倒せたのはただ一体。
彼にはそれが甚だ不安らしいが、何の神秘の加護も無い一般人が、身に着けた武技のみで戦闘人形を打倒できた事こそ神秘である。
背後に迫る虫の羽音のような飛行音が大きくなる。
……もう一度やれるか? 恭也の表情に焦りの色が浮かぶ。
先程の勝負は、高速の抜刀を神速で用いて尚、紙一重の勝負だったのだ。敵の攻撃パターンに順応する人形に二度通用するかは怪しい所である。
それでも、恭也は左腰の小太刀に手を伸ばした。が―――
「お兄ちゃん、伏せてっ!!!」
『Excellion Buster.』
聞き慣れた妹の、聞き慣れない激しい声が響いた。
文字通りの一閃だった。
なのはの魔杖、レイジングハート・エクセリオンから放たれた反応炸裂型砲撃魔法は、追手の数体の戦闘人形を灰燼に帰した。
ブラスターリミットを解除し、カートリッジを使用した上での一撃である。戦闘人形でも何の対処も出来なかった。
廃熱が蒸気となって魔杖の先から噴出する。
間一髪で地に伏せた恭也は、言葉も無く目の前を転がっていくカートリッジを見つめていた。
―――お前、いつの間にこんな魔王みたいな力を手に入れたんだ?
そう問おうとしたが、なのはは既に親友達に駆け寄っていた。
「アリサちゃん、すずかちゃん―――」
二人の下に駆けつけた彼女は、余りに酷い親友達の姿に絶句した。
「あ―――」
ごめんなさい、という言葉すら出なかった。今の彼女達の惨状は、全て自分のとばっちりなのだ。
許しを乞う事など、出来よう筈もなかった。
そんななのはに、よろよろと立ち上がったアリサが歩み寄って……デコピンをかました。
「……ったく、何て顔してんのよ、あんたは。
まったくもう、やっとあの薄暗い牢屋から出られたんだから、そんな辛気臭い顔見せないでよね。
なのは、あんた妙な引け目を感じてるでしょ? 全部わたしが悪いんだ〜、とか。
やめてよね、そういうの最近流行らないんだから。
―――ありがとう、なのは。助けに来てくれて。信じてて、良かった」
息も絶え絶えになりながらそう言って、アリサはなのはを抱き締めた。
倒れそうな二人を守るかのように、すずかがなのはとアリサの肩に腕をまわした。
―――それは奇妙な光景だった。
一撃で戦闘人形を焼き払うSランク魔導師のなのはが、立つのもやっとの少女に支えられて涙を流している。
「なのは、あたし今回の事でなのはやフェイトやはやて達が、どんな大変な仕事をしてるか解ったから」
「うん、なのはちゃん達が魔法の世界に行っちゃって、なんだかなのはちゃん達が遠くなっちゃった気もしてたの。
でももう大丈夫、痛くて苦しかったけど―――もう一度なのはちゃん達に会う事を思えば、何だって我慢できたから……」
与えられる苦痛ですら、親友との絆と思えば耐えられたとすずかは言った。
その瞳が語っていた。これからもずっと、親友でいようと。
「なのは、あたし達は大丈夫だから、なのはは自分のするべき事をしなくっちゃ。
あの眼鏡女、あたしとすずかの分もブン殴ってきてよ。よくもやってくれわね、って」
なのはもう迷わず、力強く頷いた。
だが、そこにも嘲るような哄笑が響き渡る。
なのはに壊滅させられた人形の頭部の焼け残りが、無表情で哄笑を発していた。
もう何度聞いたか解らない、機動六課を悩ましめたクアットロの哄笑。
『感動の再開おめでとう! ところで、その眼鏡女ってのは私の事かしら♪
なのはちゃん、アリサちゃんとすずかちゃんを助けられて良かったわねん♪
頑張り屋さんのなのはちゃんに、良い事教えてあげる。
今、なのはちゃんとフェイトちゃんのお家を、私のお友達が訪ねてるところなの。
海鳴の街に溶け込ませている自動人形達が、なのはちゃんとフェイトちゃんの家族をお迎えに―――」
閃いた恭也の刃が、文字通りクアットロの言葉を断ち切った。
「……忍、海鳴の街にいる自動人形ってのは、裏で悪さしてる連中と同じ程度なのか?」
「うん、ここの人形達はどうも充電形式が他と異なってるみたいだから、この島の外ではそうそう稼動できない筈よ」
「ねえ、お兄ちゃん、今家に居るのはお父さんとお母さんとお姉ちゃん?」
「ああ、だから―――」
「うん、何の心配も無いね」
次はクアットロがどんな悪行を行うのかと、戦々恐々としていたなのはは肩透かしを食らって安堵した。
「おーい、美由希、これで全部か〜?」
「うん、これで終わりみたいだよ」
ふう〜、と長々と息を吐きながら、なのはの父にして喫茶「翠屋」のマスター高町士郎は、庭に積み上げた人形の残骸の上にどっかりと腰を下ろした。
その隣では、なのはの姉にして御神流の今代の正統後継者の高町美由希が、愛刀の刃に刃毀れが無いか確かめている。
「父さん、まだまだ現役で行けるんじゃないの?」
「いやいや、もうこんなしんどいのは勘弁だ。
恭也から妙な連中が襲ってくるかもしれない、って連絡があってから久々に気ぃ張りっぱなしだったから肩が凝ったよ。
それにしても美由希、本当に腕を上げたな」
「ふふふ、これでも御神流の後継者だからね―――
それにしても、恭ちゃんは大変ね、いつもこんなのを相手にしてるのかしら……」
美由希は汗を拭う。
士郎と二人なら何とか勝てない相手では無かったが、事前に連絡が無ければ相当危険な状況に陥っていただろう。
そこに桃子が、二人分の冷たい飲み物を盆に載せて現れた。
「二人ともお疲れさま。……あなた、まだまだボディーガード現役で行けるんじゃない?」
「冗談じゃない、あれはもう引退したんだ。
ああ、桃子、お前のボディーガードの方は生涯現役だからな、こんな連中が何度襲って来てもこの家は俺が守ってやる」
「うふふ、頼りにしてるわよ、あなた」
いい歳をして若いカップルのようにいちゃつく両親から、やってられないとばかりに美由希は視線を逸らした。
でも、母の言う通り頼もしいのは確かである。
とうに現役を引退した父ではあるが、家族の危機が迫った際に彼が遅れをとる姿など、想像も出来ない。
「それにしても―――これ、粗大ゴミに出していいのかしら」
桃子は、庭に積み上げられた自動人形の残骸をみて、小さく首を傾げた。
同刻、ハラオウン家の庭は無残に粉砕された自動人形の破片で溢れていた。
「すごいすごい! おばあちゃんもアルフもこんなに強かったんだ!」
「おばあちゃんもアルフもかっこいい〜〜!!」
幼い双子の兄妹が窓越にはしゃいでいる。
庭に立つのは、祖母と呼ばれるには若すぎる容姿をした婦人と、狼の耳を尾を生やした妙齢の女性だった。
「そう、おばあちゃんもアルフも、とっても強いのよ」
双子の母親、エイミィ・ハラオウンが二人の頭を撫でる。
婦人―――リンディ・ハラオウンは優しく微笑み、狼耳の女性―――使い魔アルフは誇らしげに胸を張る。
「これでも元Sランク魔導師ですもの。それに、我が家のかわい子ちゃん達に手出しする不逞の輩は許さないわ」
「あたしは、フェイトの帰る場所を守る為にここに残ることにしたんだからね。
こんな時に戦えなけりゃ、使い魔の面目丸潰れだよ」
ぱたぱたと、手を叩いて爪に着いた穢れを払って、アルフは妙齢の女性の姿から、するすると少女の姿へと変化した。
「え〜、アルフ、またちっちゃくなっちゃうの〜」
「さっきのアルフの方がかっこ良かったのに〜」
「ダーメ。さっきのあれは特別。でも、魔力に余裕があったらまた見せたげるよ」
そんな孫達を微笑ましく見つめていたリンディに、エイミィが緑茶のセットを差し出した。
リンディは、緑茶にたっぷりと砂糖とミルクを入れて、美味しそうに飲み干した。
「はあ〜、やっぱり体を動かした後にはこれが一番ね。
……それにしても、明日はお庭の大掃除かしら?」
ですね〜、とエイミィは庭に散らばる人形の残骸に嘆息をした。
空中でのフェイトとトーレの戦いは、一進一退の攻防を繰り返していた。
ソニックフォームの真の姿を解放したフェイトは、空戦に於いては機動六課最速だ。
いや、魔導師という大きなカデゴリで見たとしても、間違いなくトップランクに入るだろう。
だがトーレも、そのフェイトに劣らぬ速度と敏捷性で襲い掛かって来る。
恐るべきはそのスタミナだ。スピード重視の魔導師の戦法はヒット・アンド・アウェイを基本とする筈なのに、トーレはそんな道理を無視して飢狼のように襲い来る。
おかしい、とフェイトは思った。絶え間ない戦闘の緊張も、疑問へと変わっていく。
こんな攻撃を続けて、体が保つ筈も無い。
三年前に交戦したトーレは、こんなでは無かった。冷静に、最も効率的な手段を用いて攻撃してきた筈。
今のトーレの攻撃は、身体能力に任せて次々と刃を繰り出すだけの駄剣だ。
それでも異常な速度のせいで十分に脅威足り得るが、もしトーレが以前のように冷静な戦法をとっていたなら既にフェイトの命は無いだろう。
「殺す……フェイト・テスタロッサ、殺す!!!」
左から来た大振りの横殴りの一撃をかわす。
トーレの顔が見えた。彼女は―――血涙か機械油か判別出来ないような、赤い液体を瞳から流していた。
口からも、鼻からも、同様の液体が流れ出ている。
渾身の力を込めて降り抜いたトーレの左腕が、空しく宙を斬る。
その左腕が、肘関節から千切れて落ちた。―――三年前の再現を見ているようだった。
千切れた肘関節の断面からは、機械部品が覗き、激しくショートして火花を散らしていた。
注意して見れば、彼女の全身の至る所で同様の火花が散り、金属が軋む異音を響かせている。
「よくも、よくもウーノを―――フェイト・テスタロッサァァァァ!!!」
ああ。……フェイトは理解した。
彼女は、もう長くは保たない。放置していても、数分と待たずに自壊を起すだろう。
三年前戦ったトーレは、もっと理性的な人物だった。自分の体がどんな状態で運用されているか、気付かない筈が無い。
なら、どうして彼女はこんな暴挙を?
―――それは、自分を殺すため。
「……そう、なのね」
フェイトは、頭の一番奥の冷めた部分でそれを理解した。
ウーノの仇というのが如何なる意味の言葉なのかは解らないし、今のトーレに聞いた所で返答は望めないだろう。
だが、彼女は自らの命すら掛けて自分と戦う事を望んでいる。
ならば、自分はそれに応えなければ。
「殺す、殺す、フェイト・テスタロッサ、ウーノの仇を―――」
左腕が落ちた事などまるで眼中に無く、トーレは残る右腕の刃で斬りかかる。
フェイトはそれを多重に掛けた防御魔術で受け止め、地上へと降り立った。
20メートル程離れた先に、トーレも同じく着地を果たしていた。
怨磋に狂うトーレの瞳には、既に理性の欠片も感じられない。
「フェイト・テスタロッサ、よくもウーノを、よくもウーノを―――」
双剣状のバルディッシュを束ね、ライオットザンバー・カラミティを顕現させた。
天を突く光の大剣。
フェイトの有する最強の斬撃魔法。
―――予感があった。次に来るのは、トーレの最速最強の一撃だ。
彼女は、自身の最速最強の一撃を以って、この場で迎え撃つ。
全魔力を、ライオットザンバーへと収束させる。バインドの応用で傷を縛っていた魔力すら用いた光の収束。
背中に刻まれた十字傷から血が噴出し、フェイトの背中を赤く染める。
「貴方の怨み―――私が受け止めます」
トーレが地を蹴った。
「殺す―――フェイト・テスタロッサァァァァァァ」
音の壁すら破る超高速機動。
周りの全てが稲妻の速度で通り過ぎていく。
ただ瞳に映るのは、怨敵フェイト・テスタロッサの姿のみ。
―――トーレは確かに、怨敵の首に己の刃が届いた瞬間を見た。
……フェイトの眼前には、バラバラになったトーレの四肢が転がっている。
首筋に指を当てると、皮一枚が切り裂かれて血が流れ出ていた。
先に届いた刃は、トーレのインパルスブレードだった。
だが、その瞬間に彼女は砕けた。怨念のみで支えてきた肉体が、本懐を遂げた瞬間に崩れ落ちたのだ。
フェイトのライオットザンバーがトーレを薙ぎ倒したのは、トーレの全身が崩壊を起したのと同時だった。
足元に転がっているトーレの首は―――笑っていた。
彼女はきっと、怨敵の首を刎ねる瞬間を見たのだろうとフェイトは思った。
“―――貴方が私に刃を向けるなら、私も刃を持って応えるまでです。
貴方が私を怨むのなら、私はそれを全て受け止めて、その先にあるものを見せてもらいます”
フェイトはトーレに言った。確かにそう言った。
そして彼女は宣言通り、刃には刃で応じ。トーレの怨念の全てを受け止めた。
……だが、その先にあるものなど、何も無かった。
トーレの怨磋は、今際の際に僅かな満足だけを与えて、トーレの未来の全てを奪ってしまった。
―――いや、復讐の為に命を捧げると決めた時に、トーレという命はとっくに終わってしまっていたのだ。
フェイトには、何か出来ることは無かったのだろうか、という後悔は無かった。
彼女には、最初からこの終わり方を迎える以外の選択肢は無かったのだ。
フェイトは、最後まで解り合うことが出来なかった強敵の亡骸を悲しげに見つめる。
背中の十字傷より、首筋の切り傷の方が痛んだ。
最後の瞬間の、トーレの踏み込みの速度を想う。
復讐心とは、人に斯くも強い力を与えるものなのだろうか。
だが、トーレの怨讐は彼女に何も残さなかった。
フェイトは、クアットロの哄笑と仲間達の怒りに燃える瞳を思う。
―――決して、復讐の為だけに戦ったりしないで。
―――怨讐は、何も遺さないんだから。
彼女の背中は、べったりと鮮血で血塗られていた。
フェイトは出血で朦朧と霞む意識の中、仲間達を想ってただ願った。
負傷者らの撤収は完了し、空中の戦闘人形達も半数以上を撃破した。
戦闘人形が厄介だった点は、数に頼って襲い掛かり、発動に時間が掛かる大出力魔法の使用を許さない点にあった。
守るべき者も去り、自由に巨大な魔法が発動できるようになった今、六課の優位は揺ぎ無いものとなった。
なのはからも、拉致されていたアリサ・すずか両名の確保の連絡が届いた。
こうなれば、六課の独壇場も同然である。
機動六課はその圧倒的戦力を持って、スカリエッティのラボに向けて再進攻を始めた。
「これで、もう大丈夫かしら?」
シャマルは船の中で、救護班のメンバーと共に一通り全員の治癒を終え、朗報を受けて安堵の溜息を漏らした。
そして、再び負傷者の中でも特に重篤な少女―――キャロの様子を伺おうとして、仰天した。
少女は腹部に巻かれた包帯を赤く染めながら、ストラーダを杖に立ち上がろうとしていた。
「駄目よキャロ、まだ寝てないと!」
叱責を飛ばすも、キャロは止まろうとしない。
そのままふらふらと出口に向かって歩き出した。
シャマルはその腕を掴んで、強い口調で告げた。
「医師として、貴方の無茶を許す訳にはいきません。すぐにベッドに戻って下さい」
「ごめんなさい、シャマルさん、それは―――できません」
キャロは血の気の失せた顔で、シャマルに向かってきっぱりとそう言い切った。
その顔を見た瞬間、シャマルは理解した。自分が何と言ったとしても、この子はもう止まらないだろう事を。
「『お母さんは、貴方達の事を愛してる』そう言って出て行ったライトニングの隊長が、貴方以上の無茶をしてるわ。
―――行くのなら、止めて、連れて帰ってきて」
「……はい、元より、そのつもりです」
キャロは薄く微笑んで、よろよろとした足取りで再び戦場へ向かった。
「どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうして」
クアットロはギリギリと爪を噛み締める。口中に血の味が広がる。
こんな屈辱は初めてだった。
何もかも思い通りに事が進んでいた筈なのに、どこで歯車が狂ったのか。
戦闘人形はほぼ壊滅、機動六課は予想していた暴走行為は行わず、あれ以降も冷静に戦力の削りを行っている。
人質は取り逃がし、高町家とハラオウン家を襲撃した自動人形も殲滅された。
トーレがフェイトに重症を負わせたのは評価できるが、セッテに至ってはベストのタイミングで自爆させたのに敵を助ける始末だ。
全てが順調に進んでいた筈なのに―――
間も無く、戦力の再構築を行った機動六課がここに攻め込んで来るだろう。
何があっても、スカリエッティのラボへの到達を許す訳には行かない。
劣勢に立たされたのは認めざるを得ないが、この程度で負けを認める訳には行かない。
クアットロは、自身も奥の手を使用する事を決意した。
外部の特殊工房にある最終手段。それを起動させ、このアジトの中心に向けて進攻する敵を、背中から襲うのだ。
この島での戦いは、あくまで戦闘人形を主力として勝負を決めるつもりだったのだが、仕方が無い。
「ちっ!」
クアットロは、苛立たしげにエリオ人形を蹴り倒し、ギリギリと踏みつける。
彼女の足の下で、クアットロが惨めな悲鳴を上げて助けを乞う。
普段は満悦できるはずのその遊戯も、クアットロの心を晴らすことはできなかった。
彼女は苛立たしげに、エリオ人形の頚骨部を踏み折った。
工場を囲むように群生する森の中を、クアットロは縫うように駆け抜ける。
危険性を考慮し、特殊工房はラボから離して建設し、外部からの起動を受け付けないように設計をしてある。
それが少々の仇となったようだ。
彼女に、単体で六課のメンバーと戦闘を行う力は無い。数体の戦闘人形など、この状況では却って目立つだけだ。
クアットロは森の中を駆け―――見知った少女を目にした。
「―――あはっ」
唇が歓喜に歪む。まるで、クリアしたゲームの隠し面を発見したような気分だった。
腹部に血塗れの包帯を巻いたキャロ・ル・ルシエが、よろよろとした足取りで歩いてきているのだ。
不愉快な気分を発散するのに最高な相手が現れたことに、クアットロは歓喜した。
老人のようなおぼつかない足取りで歩むキャロに、クアットロは声を掛けた。
「……キャロ、助けて―――」
「エリオ君? どこなの、エリオ君!?」
ふらついていたキャロの足に力が篭る。この声は、無論ライアーズマスクを使用した偽装である。
「こっちだよ、キャロ、腕が痛んで―――助けて、キャロ……」
「エリオ君、すぐ行くからね―――」
キャロは、声の発生源である藪に向けて駆け出した。
クアットロは、そこにシルバーカーテンを使用して左手を落とされ、全身ボロボロになったエリオの幻影を作製する。
「エリオ君っ!」
幻影を見て、必死の形相で駆けつけるキャロに―――クアットロは、その手に持った刃を突きたてた。
本来なら敵う筈もない相手だが、半死人も同然の今の状態なら造作も無い事だった。
刃は水にでも突き立てたかのように、キャロの胸に吸い込まれた。
「あは……あははははっ、あははは、はっ」
クアットロは乾いた哄笑を上げる。その瞬間―――
水面が揺らぐように、キャロの姿が溶けて消えた。クアットロを超える哄笑が響く。
「きゃははは、あはははは!!!! クアットロちゃん、『医者の無用心』って言葉知ってる?
いや、流石のあたしも、あんたが自分であれだけ使い古した手段に引っかかってくれるとは、夢にも思わなかったわ。
それにしても、クアットロちゃん、ホントに何の疑問も持たなかったの?
ついさっきあんたの卑劣な罠に嵌ったキャロが、わざわざもう一度あんたに刺されるために帰ってくるとでも思ったの?」
「まさか、幻影―――ティアナ・ランスター!?」
クアットロは目を剥いて絶叫する。
そこには、クロスミラージュを手に冷たい瞳で彼女を見下ろすティアナの姿があった。
ティアナはクアットロに哄笑を浴びせながらも、その瞳だけは決して笑わない。
ティアナの哄笑はクアットロを真似たものだが、クアットロの心底からの喜悦を含んだ哄笑とは似ても似つかないものだった。
クロスミラージュの銃口は、クアットロの顔面の中心を捉えて離さない。
空からは、白銀の飛竜が舞い降りた。
その背から、ルーテシアと―――本物の、キャロ・ル・ルシエが降り立った。
キャロはストラーダでその身を支えながらも、両の足で地を踏みしめ、真っ直ぐな瞳でクアットロを見つめている。
フリードリヒが、怒りの声を上げながら炎の吐息を吹き出す。
キャロはゆるゆると腰を落とし、ストラーダの切っ先をクアットロに向けた。
絶対的劣勢に有りながらも、クアットロはその姿を鼻で笑った。
「ふん……、『わたしは復讐なんてしません〜』なんて格好いい事言ってたのはどの口かしら。
結局貴方も、私をいたぶって憂さ晴らしをするつもりなのね。
ふふ、いいわよ。人間なんて、どんなに格好をつけても一皮剥けば皆同じ。
……その一皮を剥くのが快感なのよね」
キャロは、クアットロのその言葉に首を振った。
「……三年前に言った通りです。わたしは貴方に復讐なんてしない。そんなことをしてもエリオ君は喜ばないから。
わたしが貴方に刃を向ける理由はただ一つ―――今また、貴方がわたしの大切な人に害を成そうとしているからです」
クアットロは、彼女の瞳の奥に忌まわしい記憶を見た。
稀代の悪女の心の奥底に残っていた、三年前の敗北感、その名は―――
「エリオ・モンディアル……」
その名を聞いてもキャロは眉一つ動かさず、クアットロに告げた。
「確かにエリオ君を殺したのは貴方です―――ですが、先程貴方がエリオ君の姿を見せてくれたお陰で、わたしは本当のエリオ君を思い出すことができました。
もう少しで、永遠にエリオ君を失うところでしたが、エリオ君の姿を思い出すことが出来ました。
そして、わたしの成すべきことも。
―――単純なことでした。持てる限りの力を尽くして、大切な人の力となる事。
昔も今もこれからも、わたしの成すべき事は、ただそれだけです。
クアットロさん―――これは貴方の為でもあります、投降して下さい」
その瞳は、三年前、クアットロのプライドに傷をつけ彼女に敗北感を味あわせたエリオと同じ瞳だった。
「その目で私を見るな、エリオ・モンディアル―――」
クアットロはその名を叫ぶ。彼女は人間の心を玩び、屈服させる事を娯楽としてきた女だった。
その中で、最期まで折れず、屈せず、穢そうにも穢せず、ただ殺す事しか出来なかった真っ直ぐな瞳の少年の存在は、彼女を酷く苛立たせた。
僅か10歳の少年が、最後まで真っ直ぐな心を保ち、自分など眼中にも入れず仲間の為に生きたという事実は、クアットロにとってこれ以上無い屈辱だったのだ。
クアットロはその少年を殺した。惨殺した。虚数空間に死体を捨ててやった。だが、胸中のわだかまりは消えなかった。
彼女は、胸中に残ったしこりを消す為に、エリオと同じ姿容をした人形を作った。
その人形は、エリオと同じ姿容をしていたが、クアットロに屈服し泣き叫ぶ、エリオの対偶にある性質を持った人形だった。
クアットロは、その人形を痛めつける事によって、三年前の屈辱から逃避しようとしていたのだ。
だが今、彼女は再び三年前に見た少年の瞳に直面した。
クアットロは、己の全身が震えだすのを感じた。すぐさま、この顔面を潰して瞳を抉りたい。
だが、現状では勝ち目が無いことを彼女の理性が告げていた。
ならば逃げの一手だ。己のシルバーカーテンの幻惑は、逃走を行うには最高の能力だ。
自身の幻影の作製と、自身の透明化を同時に実行し、幻影を残して逃走する。
逃走の際の為に鍛え上げた最高効率の能力の運用方法だ。
早速自身の幻影を作製を行おうとしたが。
「キャロの言葉へのアンタの答えは、これなんだね」
氷よりも冷たい声が背後から響いた。
振り返ると、顎を開いた肉食獣の威容で、両の拳を振り上げるスバルの姿があった。
「アンタ……救えないよ―――双掌・振動拳」
スバルは、リボルバーナックルの装備された両拳で、容赦無い一撃をクアットロへと叩き込んだ。
スバルの振動破砕は、戦闘機人の天敵たる能力である。それを渾身の力を込めて双拳にて打ち込まれたのだ。
防御能力を強化していたシルバーケープによって即死こそ免れたものの、ひと溜りも無かった。
クアットロは全身の内部機構を滅茶苦茶に破壊され、全身から火花を散らしながら弾き飛ばされた。
四肢を有り得ない方向に折り曲げたクアットロは、蛆虫のような無様さで地に這った。
その姿を、スバルは冷たい瞳で見下ろした。
「あの子の言葉を―――心からの思いを、何とも思わないアンタは、人間じゃないよ。
ナンバーズの4、クアットロ……貴方を、逮捕します」
バインドで拘束を行おうとした瞬間―――その姿が揺らめいて消えた。
スバルに弾き飛ばされた瞬間に、クアットロは完成していたシルバーカーテンの術式を起動し、姿を眩ませたのだ。
「アイツ……一体どこに逃げたの!?」
駆け出そうとしたスバルの肩を、ティアナが掴んだ。
目を閉じて、小さく首を振る。
「もう、放っておきなさい。多分―――あたし達のすべき事は、これでお仕舞いよ」
キャロもそれに同意をした。
「はい、出来ることならエリオ君に詫びて、罪を償って貰いたかったんですが……
―――あの人は、きっともうお仕舞いです。……そんな気がします」
スバルは息を吐いて振り上げていた拳を降ろした。もう戦意は無い。あのクアットロはもう敵ですら無い事を、彼女も感じていた。
キャロは頷いて、覚束ない足取りでフリードリヒへと騎乗した。
「どこに行くの?」
「フェイトさんのさんの所へ。もう、ここでわたしがする事も無いみたいですから。
わたしの、成すべき事を成す為に行ってきます」
ルーテシアがキャロに歩み寄って、背伸びをしてその血の滲んだ腹部に触れた。
アスクレピオスが紫光を放ち、腹部の痛みが薄れていく。
「ありがとう、ルーちゃん。もう、大丈夫だから」
「……頑張って」
白竜は、大きく翼を羽ばたかせて空に舞い上がった。
使役される竜の挙動は、主たる召喚師の精神状態に大きく左右される。
その迷いなく力強い羽ばたきは、竜の騎手の迷い無い心を表していた。
スバル達は、三年かけてようやく己を取り戻した友の姿を目を細めて見送った。
「どうして、どうして―――?」
それは、蚯蚓のように体をのたくらせながら、それでもゆっくりも前に進んでいた。藪の中を、虫も同然に。
もはや、何の脅威にも成り得ない速度だったが、まだ動く右腕を使ってずるずると地を這っていた。
己と、己の崇拝する科学者が作り上げる輝かしい未来を目指し、前に向かっていた。
スバルの双掌振動拳によって、腹部から下は全ての機能を停止し、左腕も使い物にならない。
それでも、動く四肢が有る限りは前に進む、否、動く四肢が無ければ這ってでも―――
「―――ドクター、私達の楽園に……」
その身に宿った妄執に任せて、陸に上がった魚のような醜態を晒しながら、じわじわと目的地へと向かっていく。
その顔から、伊達眼鏡が外れて落ちた。
もう、なに一つ己を偽る必要の無くなった悪女クアットロは、羅刹の如き表情を浮かべて彼方を睨む。
「おい、何処へ行くつもりだ?」
遥か頭上から、そんな彼女を、呼び止める声が―――響いた。
呼び止めた声に続いて、クアットロを囲むように、四方から足音が響いた。
朱雀の方角からは『烈火の将』シグナムが。
青竜の方角からは『湖の騎士』シャマルが。
玄武の方角からは『盾の守護獣』ザフィーラが。
白虎の方角からは『鉄槌の騎士』ヴィータが。
八神はやてに忠誠を誓うヴォルケンリッターの面々が、主命に従い斬奸を果たすために、今、集った。
更に、シグナムとヴィータの両名はそれぞれアギトとリインフォースIIとユニゾンを行っていた。
これ以上無い、鉄壁の布陣。喩え六課の隊長陣であろうと、単身でこの布陣から抜け出す事は不可能である。
「あら、ヴォルケンリッターの皆さん、ご機嫌よう」
その布陣の中心に捉えられながら、クアットロは再び軽飄な挙措で破顔して見せた。
降参とばかりに、両手を広げて戦意が無い所を見せる。折れ曲がった左腕の先がぶらぶらと揺れる。
「見ての通り、このザマよ。投降するわ。抵抗はしないから―――」
無理矢理上体を起したもの、下半身が不安定なせいで全身がぐらついている。
「全面的に、捜査にも協力するわ。ラボの構造も、この世界で何をしていたのかも、全部教えて上げる。
……それにね、私も酷くやられちゃって、すぐに手当てが必要な状態なの。お願い、投降するから早く保護して―――」
苦しげにそう言って、腹部を抱え込むように体を丸め込む。
憐憫すら催すような、落ちぶれ果てた悪女の姿を前にして―――ヴォルケンリッターは、無言だった。
クアットロは、苦しげに腹部を押さえて顔を伏せていたが、呻き声を上げながら、ゆっくりと面を上げた。
「ねぇ……どうして、みんな僕を助けてくれないの?」
その顔は―――エリオ・モンディアルの顔をしていた。
一瞬だけ、ヴォルケンリッターの動揺が走った。
その刹那の間隙に、クアットロは即座に右手でシルバーケープの下から自動拳銃を取り出して、正確無比な四連射を行った。
暗い森に銃声が轟く。―――だが、予めデバイスに設定されていた防御機構に弾かれ、ザフィーラには半歩体をずらすだけで避けられた。
クアットロの手から拳銃が落ちる。
「あ、あははは、冗談、軽い冗談よ。この世界ではこんな冗談が流行ってるって聞いたもんだから、ちょっとね……34
うそ、うそだから、ごめんなさい、お願いします、何でもするから、お願いだから助けてよ、ねえ!」
クアットロは必死に哀願を行うが、それが本心である筈が無い。彼女には、地上の人間達と対等な交渉を行おうという発想そのものが欠如している。
ただこの窮地を脱し、延命する方法を求めるが故の救命行為だった。全ては、スカリエッティの為に。
だが、その体にはザフィーラの鋼の軛とシャマルの戒めの鎖が絡みつき、幾重にもがんじがらめに縛り上げていく。
クアットロは何とかこの場を脱する方法は無いものか、生き延びて逆転する方法は無いものかと模索しながら、憐れみをも催すような叫びを上げる。
「ねえ、お願いだから助けて、こんな酷いことはもう止めてよ、謝るから、もう悪いことはしないから……
助けてよ! 同じ人間でしょう!?」
その言葉に、シグナムが初めて返答を返した。
「貴様は、人間じゃ無いんじゃ無かったのか?」
その瞳を見て、クアットロは理解した。―――ヴォルケンリッターは、自分を生かすつもりは、無い。
生存の可能性は―――スカリエッティと共に在れる可能性は、もう、無い。
「がぁ、ぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ」
空に向けて、クアットロは吼えた。策謀によって全てを意のままに操ってきた悪女は、その理性で己の未来が無い事を悟り絶望に狂った。
クアットロは空に向けて吼え続ける。その顔が、醜く歪んでいく。
端整だった顔立ちは歪み、目は真紅に染まり顔面から飛び出しそうに腫れ上がり、口は耳まで避けて鮫のような乱杭歯が飛び出した。
クアットロに移植されたライアーズマスクが激情の余りに暴走し、彼女の精神の内面そのものを映し出していたのだ。
―――それは正しく、鬼の貌だった。
「ああ、本当に―――貴様は、人間じゃあない」
シグナムの呟きと同時に、冷気渦巻くグラーフアイゼンと熱気滾るレヴァンティンが振り下ろされた。
暗い森の奥から、光の柱が空に立ち昇る。それは、外道を葬った印としては余りに神々しい光だった。
必死の慟哭は終に届かず、策謀の悪女クアットロは文字通り塵も残さず、この世界から消滅した。
怨讐の結末に残るものは無く、地に落ちた彼女の伊達眼鏡だけが、全てを偽って生きたクアットロという戦闘機人の在り方を物語っていた。
何処ともしれぬ闇の底で、ジェイル・スカリエッティは安楽椅子に深く腰を下ろし、ティーカップを手に黄昏ていた。
島に駐留させていた戦力の戦闘人形は壊滅に追い込まれ、彼に付き従った娘達も死に絶えた。
だが、それらは彼にとっては瑣末事に過ぎない。
彼に最高の忠誠を見せていた4女のクアットロの最期を想う。
彼女は本当に、三年間つき従い良く働いてくれたものだ。
そう思い、短く感謝の黙祷を捧げる。
彼は、小さく口の端を吊り上げた。
「……本当にいい女とは、可愛らしく、賢く有能で、別れ際に駄々をこねずに消えてくれる女の事だ。
ああ、クアットロ。お前は本当に―――パーフェクトな娘だったよ」
クアットロを、自分以外の姉妹達を抹消てくれたのは、実に都合が良かった。
飽きた玩具を捨てる手間が省けたからだ。
ただ、セインが侵入できないような結界を牢に展開していたのは頂けない。
解除するのに若干の手間が掛かってしまった。僅か数秒の事とは言え、時間の浪費は頂けない。
彼は、ふと思い立って、クアットロが目指していた特殊工房にあるモノ達を起動させてやることにした。
三年間よく尽くしてくれた娘の最後の願いを、叶えてやろうと思ったのである。
別段面白い玩具では無いが、退屈潰し程度にはなるかもしれない。
彼は、自分の手で入れた紅茶に口をつけ、不満げに眉を寄せた。
「ふむ……あの紅茶が味わえなくなったのは、少しばかり惜しい気もするな―――」
ことり、とティーカップを机上に置く音が闇に響く。
その残響が消える頃には、闇の底は無人の空間となっていた。
……と、いう訳で、クアットロたんはここで退場です。
何だか妙な人気も出てきたし、自分自身書いてて一番楽しいキャラなので殺すのは忍びなかったのですが、
ここで彼女には死んでもらわないと後々のストーリー展開に障りが出るので、予定通りスパッと死んでもらいました。
それにほら、彼女の能力は連続で使うと、最近のナ●トの幻術合戦みたいになりかねませんので。
華は散るからこそ美しいんです。ってことでクアットロ好きの皆様ご容赦を!
あ、キャラとしてのクアットロはここで終わりですが、クアットロの存在が残した影響は後々も残ります。
エリオもそうでしたが、「死んだ人物が遺したもの」を色々いじるのが好きだったりしますので。
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵。∴∵
∴∵∴∵:。∴∵∴∵∴: --─- ∴∵∴∵∴∵∴∵
∴∵゜∴∵∴∵∴∵ (___ )(___ ) >>クアットロ∵∴∵ ゜
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∴∵☆彡∴∵∵ //[|| 」 ||] ∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴∵∴∵∴∵ / ヘ | | ____,ヽ | | ∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴゚∴∵∴∵ /ヽ ノ ヽ__./ ∴∵∴∵:∴∵∴∵
∴∵∴∵ く / 三三三∠⌒> ∴:∵∴∵:∴∵
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∵∴∵∴∵
∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧
( )ゝ ( )ゝ( )ゝ( )ゝ またどこかで会おうね!
i⌒ / i⌒ / i⌒ / i⌒ /
三 | 三 | 三 | 三 |
∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪
三三 三三 三三 三三
高町家とハラオウン家強すぎワロタ
トーレ姐さんかわいそうです
ティアナが怖いです
クアットロざまぁ
そしてスカ……
>クアットロは、苛立たしげにエリオ人形を蹴り倒し、ギリギリと踏みつける。
>彼女の足の下で、クアットロが惨めな悲鳴を上げて助けを乞う。
ここはエリオ?
>>155 GJ!
クアットロなんてステキな悪役なんだw
いつエリオとキャロが出会うのか楽しみにしています。
…本当に再会しますよね?
ブラボーおおブラボー!!
士郎たちの出しかたとか大長編映画を見ているみたいだぜ。
クアットロさん壮絶に散る。
近年まれにみる悪党っぷりでした。
最期まで悪あがきしやがってっ……そんなお前が大好きだー!!
>>155 GJです。
稀代の悪女も此処で潰えたか……。決して褒められる様な人生ではなかったけれど、
彼女の生きた証はこれからも人々を蝕み続けるのですね……って駄目じゃん!!
てっきりエリオ(本物)との再会があるものだとばかり思っていたので、少し驚きました。
彼との再会はいつになるのか、楽しみに待っています。
GJでした。
続き楽しみにしています。
>>155 GJGJ!
溜飲が下がる思いでした。悪党の末路はああでなければ。ヴォルケンズが背負った十字架は重いですが・・・・あの場にマイフェイバリットのリィンがいたのが
ちょいとばかり悲しいですが。リィン、これにめげずに良い女(大人ではない)に育ってくれ。
トーレの散り際といい高町家・ハラオウン家のとんでもっぷりと良い、言うことなしです。海鳴は化け物の巣窟か!(褒め言葉のつもり)。
キャロもようやく立ち直ってくれたし、後はいかにしてランスくんと再会するかですね。
スカの今後も気になりますし。何故、人質を解放する手助けをしたのか気になります。
おお、忘れてたGJ!
流石クアットロ、改心しない無様に散る、貴女の悪党っぷりが好きだったよ!
165 :
バンパー:2008/03/01(土) 23:46:44 ID:KzkoYIVo
>>155 GJです!ついにシリーズ屈指の悪女も退場か…。
「クアットロ…頭の悪い私達だが、騙され続けたおかげで一つ物を知ったよ。それはな…
この世には、本当に煮ても焼いても食えない奴が居る、という事だ!!」
「ま、待って頂戴、シグナ―――!!」
そんな、某妖魔司教の死に様を彷彿とさせるクア姉の最後でした。
個人的にはフェイトが今にも死んでしまいそうで心配で堪りません…。
心配しつつ、次回も楽しみにしております!
GJでした
すごくいい殺し方ですね。最後まで悪役らしく惨めな死に方で、読んでいて感服しました。
愛されてますねwクワットロ
そしてラスボスのスカちゃんにクワットロ以上の悪を期待しています。
逆にトーレの死に方は(扱い的な意味で)ちょっとかわいそうですね
勝手に騙され怒りに我を忘れて自滅とは……
しかも怒っている理由も割りと筋違いの逆恨みに近いですし
あーん!クア様が死んだ!
クアさまよいしょ本&クアさまF.Cつくろー!って思ってたのに…
くすん…外道薄命だ… (ry
というジョークはさておき、乙でした! 遅かれ早かれいずれこうなると思っていましたが
ついに、クアちゃんに引導が渡される時が訪れましたね...最後の最期まで貴方の書く4の字は見事なまでの悪女っぷりでしたよ....
続きも期待してお待ちしております!!
惚れた!ティアナに惚れた!
ずる賢い汚い悪党を悪辣にハメ返す事ほどに爽快な事ってないよな
>>155 GJ!!
いやー、良い悪党っぷりでしたねクアットロ
エリオとの再会も楽しみです
GJ!!です。
スカ博士によるクアットロ達の捨てっぷりが、まさに真の悪。
そして、スカ博士が起動したビックリドッキリメカに期待w
>>155 GJ
クアットロのマネをするティアナがオヤシロモードの某鉈女の姿とオーバーラップしてしまった……
個人的には、クアットロにはもっと醜くむごたらしい死に方がお似合いだと思った。
さあ次は、スカリエッティの悪人ぷりに期待
>>155 GJ・・・・・すぎて、言葉がでない。
クアットロの死亡シーンについて語りたいけど、あえて
>―――お前、いつの間にこんな魔王みたいな力を手に入れたんだ?
について言及しておく。
だめっ、お兄ちゃん、そのワードは禁断過ぎるっ。
>>155 GJ!
いやぁ…キャロもティアもスバルもフェイトもヴォルケンも家族連中も…
みんな実に格好いいねぇ…
A crossroads of Fateの続きマダー
>>155 こういう結末がくるのはわかっていたけどクアットロが死んだ瞬間、涙が出た。
アリサとすずかが救出された時も「クアやばい? クアやばい?」とかハラハラして、幻影にひっかかった途端「もう駄目だ」なんて頭も抱えてしまった。
主人公達が痛い目見てる間は「いいぞもっとやれ」だったくせに、ここでこういう反応するあたりどっかずれてんじゃないかとか思う。
まあ最後まで反省しなかったり、ヴォルケンに業背負わせたあたりはナイス悪党。
彼女の最期を残念に思いつつ、あとはスカの「悪」っぷりにちょっぴり期待してます。
GJ!
エリオ……キャロに早く会ってあげて……
>>155 激しくGJ!!だけど
>ル・ルイエの里を追放された日の事
ここで納豆ふいたwwwwww
突然ですがリインU&アギトメインで一本書かせて頂きます。
・リインUとアギトが仕事の関係でミッドの外に出かけてて、
帰って見たらミッドチルダはフェレットが支配するフェレットの王国になっていたと言うお話
・リインU×アギト(友情的な意味で)
・非エロ
・オリキャラ登場
・アギトに少々ツンデレ要素あり
・でもリインUにも少々ツンデレ要素あったりする
・アギト好きな人スマソ
・飛べよって突っ込みは勘弁
・フルサイズになれよって突っ込みも勘弁
・鬱注意?
フェレットを苛める事がアギトの楽しみだった。
「おらおら! どうしたどうした!」
「キュー…キュー…。」
蹲って鳴く事しか出来ないフェレットにアギトは面白がって何度も蹴り付けてる。
しかし、そこでリインUが血相を変えて飛び出して来るのである。
「やめるです! フェレットさん苛めちゃだめです!
フェレットさん苛めたらフェレットさんに逆襲されちゃうですよ!」
小さい者同士、フェレットとはお友達だったリインUは必死にフェレットを
庇おうとするが、アギトは簡単にリインUを払い飛ばしてしまった。
「うるせぇよバッテンチビ! こんな弱っちいイタチがどうやって逆襲するってんだよ!
おら! 逆襲してみせろよ! おら! おら!」
「キュー…キュー…。」
アギトはますます面白がってフェレットを蹴り付け、フェレットは苦しそうに
小さな声で鳴く事しか出来ない。
「やめてです! お願いです! フェレットさん苛めないでです!」
「黙れバッテンチビ!」
リインUも涙目で必死にフェレットを庇おうとするが…アギトには敵う筈も無く…
フェレットを守り切る事は……出来なかった…………
「う…う……フェレットさん…フェレットさん……ごめんなさい……です………。」
アギトが満足して帰って行った後、グッタリと倒れているフェレットに
リインUは何度も謝った。謝って済む問題では無い事は分かっている。
しかしそうするしか無かったのだ。確かに一方的にフェレットに乱暴した
アギトも悪いが…それから大切な友達であるフェレットを守れなかった
自分自身も悪いとリインUは考えていたから…
一週間後、管理局の仕事でリインUとアギトは二人きりで他の世界へ出張した。
無論先の件の影響で二人の仲はずっと険悪だったが…それからさらに数日経過し、
二人はミッドチルダに帰って来た。
「やっと帰って来た! これでもうこんなバッテンチビと二人きりにならずに済むな!」
アギトはリインUへの嫌味を含めた発言を嬉しそうな表情でし、未だアギトを
許してはいなかったのか、暗い表情のリインUと共にミッドチルダへ降り立つのだが………
「あれ……誰も…いないじゃん…。」
「え………?」
二人は愕然とした。数多の次元世界の中でも特に人種の坩堝と言われる程
多くの人でごった返していたはずのミッドチルダだと言うのに、人っ子一人いないのだ。
「これは一体どう言う事ですか?」
「そんなのあたしが知るワケ無いだろ!」
この異常事態に双方険悪な仲だった事も忘れて不安がる二人だが、そこで
突然二人の前に何者かが飛び出して来た。
「キュ!」
「あ…フェレットさんです…。」
二人の前に現れたのはフェレットだった。しかし一匹だけでは無く何匹もいたし、
その一匹一匹の色もそれぞれ違う。茶色いフェレットやら黒いフェレットやら
灰色のフェレットやら…本当に色々なフェレットがいたのである。
「で…でも…何か様子がおかしく無いか…?」
「キュ〜…………。」
「キュ〜…………。」
「何か怖い顔になってるです…どうしたです?」
フェレット達は敵意を持っているかの様に…威嚇していた。
それには二人も思わず後ずさりせざるを得ないのだが…次の瞬間フェレット達は一斉に飛びかかった。
「キュ―――――!!」
「キャァァァ!!」
「うわぁぁぁぁ!!」
リインUとアギトは思わず逃げ出すが、フェレット達の方が動きが素早く
あっという間に捕まってしまった。しかし、不思議な事に彼等はリインUには
手を出す事無く、アギトだけを集中的に狙っていた。そしてフェレット達は
何処からか取り出したロープでアギトをグルグル巻きにして拘束したのである。
「こらぁ! 離せ! 離せよぉ!!」
「黙れフェレットの敵!」
「痛ぁ!」
ロープで拘束されてもなお暴れるアギトだったが、直後に人語を話したフェレットの
一匹に頬を叩かれてしまった。その様が余りにも恐ろしく…リインUは腰を抜かして
その場にへたり込んでしまうのだ。
「あわわわわ……リインも…リインもああなっちゃうですか…?」
「そんな事はいたしません。貴女はフェレットの味方ですから…。」
またフェレットが人語を話した。しかも彼等のリインUに対する態度はアギトとは正反対。
また別のフェレットが腰が抜けて動けないリインUを背に乗せて運び始めたのである。
「こ…これから一体どうするですか? どうしてアギトは捕まっちゃったのに
リインはこうして背中に乗せてもらえてるんですか?」
リインUには状況が理解出来ないでいた。アギトに対してはまるで犯罪者でも逮捕するかの様な
態度を取り、逆にリインUには客として持て成すようなフェレット達の行動。
これには一体どう言う意味があるのかとリインUは首を傾げていたが…
「簡単な事ですよ。あの赤髪の女は我々フェレットの敵。逆に貴女はフェレットの味方。
ですから貴女は我々にとって大切な客人として国を挙げて保護させて頂きます。」
「え………じゃあアギトはどうなっちゃうですか?」
「奴はフェレットの敵ですからね。牢獄行きですよ。」
「え…牢獄…。」
リインUは不安げな面持ちで別のフェレットに何度も叩かれたりしながら護送されて行く
アギトの姿を見送るしか出来なかった。
フェレットの背に乗る形でリインUが連れて行かれたのはまるで物語に出て来そうなお城だった。
城の中にいたのもフェレットばかりで、人は一人もいない。
「王様のおな〜り〜!」
そう言った声が城内に響き渡り、一匹の立派な王冠を被り、マントに身を包んだフェレットが現れる。
彼がこのフェレット達の王様なのであるが…
「フェレットの王国へ様こそ。」
「ああ! 貴方は!」
王様フェレットの姿を見たリインUは愕然とした。何故ならば彼はかつてアギトに苛められ、
リインUに庇われていたあのフェレットだったのだから…。
「フェレットさん王様になっちゃったですか?」
「その通りです。あの時は私等と言う者を庇ってくれてありがとう御座います。
貴女はこれより我が国が全力を挙げて保護させて頂きます。これは貴女に対する恩返しです。」
間も無くして、リインUをもてなすべく宴が始まった。フェレットの王国にある様々な料理が
リインUの前に運ばれ、芸人ならぬ芸フェレットが様々な芸を見せる。
彼らの思い付く限りの方法でリインUをもてなしていたのだが…リインUの顔は決して明るくは無かった。
「ねぇフェレットさん…アギトはどうなっちゃうですか?」
「あの女ですか? あやつは我々フェレットの敵。間も無く処刑されるでしょう。」
「ええ!? 処刑!?」
リインUは真っ青になる。が、王様フェレットは笑いながら言うのである。
「別に良いではありませんか。貴女としてもあの女には酷い目にあわされて来たのでしょう?」
「そ…それはそうですけど…。」
「ささ! あの女の事は忘れて宴をお楽しみください!」
王様フェレットはそう言ってリインUを楽しませようとするが…やはりリインUの顔は不安げだった。
夜遅く、アギトはフェレット王国のとある牢獄に閉じ込められていた。
「畜生…なんであたしだけこんな目に…。」
牢獄に閉じ込められたアギトは水も食事も与えられる事無く、餓えてしまっていた。
別に一食抜いた位で死ぬ事は無いが、それでも腹が減って仕方が無い。
何よりもリインUは客人として迎えられたと言うのに、何故自分だけ
罪人扱いされなければならないのかとアギトは考えていたのだが……
「はっ! まさか…。」
アギトはある事を思い出す。それは以前リインUが言った言葉。
『フェレットさんを苛めたらフェレットさんに逆襲されちゃうですよ!』
確かにかつてアギトはフェレットをいじめていた。これこそがその
フェレットの逆襲なのでは!? アギトはそう悟り…後悔した。
「畜生! こんな事になるならフェレットなんて苛めなきゃ良かった!」
アギトは壁を殴り付けるが、直後に手の痛みに襲われる。
「痛! くそ…くそ……泣きっ面に蜂じゃないか…。」
アギトは泣きそうになるが、その後さらにお腹が鳴るのである。
「それにしても…腹減ったな〜…。今頃あのバッテンチビは美味いもん食ってるんだろうな〜。」
お腹を手で押さえながらそう呟いていたアギトだったが……誰かの足音が聞こえる。
こんな暗い牢獄に一体誰が? と考えていたアギトだが…それはリインUだった。
「バッテンチビ! 何だよ! 何の用だよ! もしかしてあたしを笑いに来たのか!?」
自分の弱みと空腹を悟らせまいと必死に強気に振舞うアギトだが、リインUは
手に持っていた袋を鉄格子ごしにアギトへ手渡した。
「お腹…空いてるですよね…だからご飯とお水持って来たです…。」
「え…。」
リインUは心配そうな目でアギトを見つめていたが…アギトは強がってそっぽを向く。
「余計なお世話だよ! てめぇみたいなバッテンチビからの施しは受けねぇ!!」
本当はリインUが食事を持って来た事に感謝したいのだが…元々素直では無い上に
普段からリインUを馬鹿にしていた彼女はそうする事が出来なかった。しかし…
「ダメですよ…食べないとダメです! 本当はお腹空いてるでしょ!?」
リインUはアギトを睨み付けてそう叫んだ。その剣幕にはアギトも一瞬震える程で…
「わ…分かったよ! 本当は別に食べなくても良いんだけども…お前が
どうしてもって言うなら食ってやらんでも無いよ!」
そう言ってアギトは表面的には嫌々と、内心リインUに感謝しながら食べ始めた。
そしてアギトが空腹を満たした後でリインUは再びある物を取り出す。それは牢の鍵だった。
>>171 ティアナが「その気」になったらクアットロは僅か1000秒でこの世に存在する許可を失うんですね!
分かります!><
「さ、早く逃げるですよ。」
「べ…別にそんな事必要無ぇよ! こんな牢なんざその気になれば何時だって脱獄出来る!」
またもアギトは素直になれずにそうリインUの厚意を否定するが…リインUはやめなかった。
「ダメです。早く逃げないとアギト処刑されちゃうですよ…。」
「え…処刑…冗談だろ…?」
アギトは少々青くなるが、リインUは本気だった。
「フェレットさんの王様が明日アギトを処刑するって言ってたです。だから逃げるですよ…。」
牢を開いたリインUはアギトへ手を伸ばすが…
「ちょっと待て! 何故お前はあたしを助けてくれる!? 今まであたしは
散々お前に迷惑を掛けて来たんだぞ! なのに何故…。」
「リインはアギトなんか大嫌いです…。フェレットさん苛めたアギトなんか大嫌いです…。
でも…でも…だからって殺されるなんて嫌です! だから一緒に逃げるですよ!」
「に…逃げるって何処にだよ!」
「それはこれから考えるです!」
「……………。」
何処に逃げるかまでは考えていなかったリインUにアギトは呆れるが…そうしているワケにも行かない。
誰かに見付かってしまう前に一刻も早く二人で牢から逃げ出した。
翌朝、フェレット達は牢からアギトが、城からリインUが姿を消した事に気付いた。
「何処へ逃亡したと思われます!」
「追え! 追うのだ! ただしリインUは傷付けずに保護するのだ!」
「はっ!」
王様フェレットの命令により、フェレットの兵隊達は一斉に敬礼し追撃に移っていた。
「キューキュー!」
「キューキュー!」
「キュ―――――――!!」
逃亡したリインUとアギトを追跡するべく大勢で草原を駆けて行くフェレット達の姿は
可愛らしくも恐ろしかった。愛玩動物と言うイメージの強いフェレットであるが、
一方で狩猟用として使われる側面もある。それ故にこう言う事は大得意なのだろう。
「ハァ! ハァ! ハァ! ハァ! ハァ!」
「ゼェ! ゼェ! ゼェ! ゼェ! ゼェ!」
リインUとアギトは少しでも遠くへと必死になって走った。しかし素早くスタミナもある
フェレット達に比べると、随分と足も遅く、既に二人とも息切れを起こしていた。
「ハァ…ハァ…リイン…もうダメです……。」
リインUは苦しさの余り顔が大きく上を向き、口を大きく開けていた。
だがかと言って止まったらフェレット達に見付かって捕まってしまう。
そんな事は嫌だから体の疲労も構わずに走ろうとするのだが…体が言う事を聞いてくれない。
「も…ダ…メ…。」
思わず倒れてしまいそうになったリインUだが…次の瞬間アギトが彼女の手を掴み引いた。
「馬鹿! あたしを逃がしてくれたお前が先にヘバってどうするんだよ!」
「アギト……。」
一時して、リインUとアギトは山奥に身を潜んでいた。
「畜生…何処もかしこもフェレットだらけ…人っ子一人いやしない…。もしかしてあたし達…
ミッドチルダと間違えて本当にフェレットの国とやらに来ちまったんじゃないのか?」
「でも…時空座標に誤りは無いです。ここは間違い無くミッドチルダですよ。」
追手のフェレット達に見付からない様に小声で二人は現状を語り合う。
「じゃあ他の連中は何処に行っちまったんだ?」
「そんな事リイン分からないです……はやてちゃん……みんな何処行ったですか…。」
リインUの目に涙が浮かび…一筋の涙が零れ落ちた。リインUは心細かった。
フェレット達に追われているのに加え、頼れる者がいないと言う状況は
精神面が幼いリインUにとって余りにも過酷過ぎた。だが、直後にアギトがリインUの肩を掴む。
「泣くな! じゃないとあたしも悲しくなっちまうじゃないか!」
「アギト…。」
アギトの目にも涙が浮かぶ。しかしそれを必死に堪えながらアギトはリインUを
勇気付けさせようとしていた。そしてそんな強いアギトがリインUは羨ましかった。
「アギト…ありがとです…リイン…頑張るです…。」
アギトに勇気付けられられたリインUは、涙を吹き、抱き合った。
この後もリインUとアギトの逃走劇は続いた。追うフェレット達と逃げる二人のユニゾンデバイス。
だが長くは続かないのかもしれない。王様フェレットは国中に二人の人相書きを配らせ
指名手配していたからだ。その上ここはフェレットしかいない世界。フェレットでは無い
リインUとアギトが目立ってしまうのは仕方の無い事だった。
平地は彼方此方にフェレット達の集落…と言うより村や町があるので
二人は山奥に潜みながら移動するしか無い。だがそれも時間の問題。
フェレット達は山にも登って探し始めていたのだから。
夜になると、リインUとアギトは追手の影に怯えながら野宿をするしか無かった。
そして夜は寒い。かと言って火を焚くと煙で二人の位置がフェレット達に特定されるかもしれない。
「寒いです…寒いです…。」
「お前冷気系の魔法得意なくせにこの位で寒がるなよ…。」
「ごめんです…。でも…アギト温かいです。火の魔法得意だからですか…?」
二人は木々の陰に隠れて抱き合い…互いに暖め合いながら眠るしか無かった。
朝になって目を覚ますと、まず最初に感じるのは空腹感。二人とも手ぶらだし、
逃げる際に持っていた食料は全て食べてしまった。しかしアギトはそのままでも
食べられる山菜や木の実、キノコ等を知っており、これまたリインUは助けられた。
「アギト詳しいです。ありがとです。」
「ヘヘン! 旦那と一緒にいた頃に色々教えてもらったからな!」
尊敬の眼差しを送るリインUにアギトは胸を張って自慢し、二人は周囲から集めた
山菜や木の実、キノコ等を食べ始めた。そうして空腹を満たしていたのだが…
二人は知らず知らずの内にすっかり仲良くなっていた。以前はあんなにいがみ合っていたのに…。
二人が仲良しになったのも束の間、フェレット達はついに二人の居場所を突き止め、
二人は追い詰められてしまっていた。周囲をフェレット達に取り囲まれ…
リインUは泣きそうな目でアギトに抱き付いて震えていたのだがアギトの目に涙は無かった。
「おいバッテンチビ…ここはあたしが奴等を引き付けるから…その隙に逃げろ。」
「え? そんな事出来ないです! 二人一緒に逃げるですよ!」
リインUは涙を飛び散らせながらアギトの手を引くが、アギトはそれを振り払う。
「馬鹿! このままじゃ二人とも捕まっちまうだろ! だからあたしが連中を引き付けて…。」
「ダメです! そんな事したらアギト…フェレットさんに処刑されちゃうです!」
リインUはアギトを必死に引っ張るが、アギトは動かない。
「確かにな…あたしは連中に恨まれてるからな…だから間違い無く処刑されるだろう。
けど…お前は助かる。だからあたしの事は置いて逃げるんだ!」
「嫌です! アギト死ぬなんて嫌です! それならリインもここに残るです!
ここで二人で最後まで戦って戦って! 二人一緒に死ぬですよ!」
リインUは目に涙を浮かばせながら得意の冷凍魔法の詠唱を始めた。
それにはアギトの顔に普段の彼女が見せない優しい笑みが浮かぶ…
「ありがとう…本当にありがとうな…。けどな…だからこそ余計にお前を死なせるワケには
行かない! お前は生きろ! 絶対に最後まで生きて見せろ! リインフォースU!!」
「え!?」
アギトが初めてリインUを名前で呼んだ。しかしリインUが驚くのも束の間、次の瞬間アギトは
リインUに何かしらの魔法をかけ、遠くへと吹っ飛ばした。そしてリインUが
何処へ飛んで行った事を確認した後でアギトはフェレット達に目を向ける。
「これでよし…それじゃあ来いや! あたしを殺せるもんなら殺して見せろぉ!」
「キュ――――――――――!!」
高熱魔法の詠唱を始めたアギトにフェレット達は一斉に飛びかかった。
「ごめんです! アギトごめんです! ごめんですぅぅぅぅ!」
アギトによって遠くへ吹っ飛ばされた後、リインUは泣きながら何度もアギトに謝り、
ずっと遠くに見えるアギトが起こしたと思われる火柱を背にして逃げるしか無かったが…
間も無くして…リインUも捕まった。王様フェレットはリインUを傷付けてはいけないと
言うお触れを出していた事もあって、フェレット達はリインUに乱暴する事は無く、
あくまでも保護として丁重に連れ帰った。
城に連れ戻されたリインUは王様フェレットから直々にお出迎えを受け、お咎めは無かった。
しかし彼女の表情は暗い。何故ならば…帰る途中でアギトは最後の最後まで抵抗を続けたが…
間も無くして力尽き、その場で首を刎ねられて処刑されたと言う話を聞いていたからだ。
「ごめんなさい…アギト…リイン…結局捕まっちゃったです…ごめんなさい…。」
リインUは目から涙を流しながら…アギトに謝るしか無かった。
それからリインUはフェレット達の国を挙げた保護を受けた。城の中の広く綺麗な部屋を
与えられ、使用人ならぬ使用フェレットも付いていたりと名に不自由無い生活を送った。
だが、リインUの表情が明るくなる事は無かった…
「リイン…ペットかもしれないです…フェレットさんの…ペットにされちゃったかもしれないです…。」
リインUが一人きりになった時、ふとそう呟いた。広く綺麗な部屋で何不自由無い生活とは
言うが、リインU本人にとっては目に見えない首輪が自分の首にはめられている様で
決して心地良い物では無かった。結果、リインUは自分がフェレット達のペットにされたのだと悟る。
王様フェレットが自分を大切にしてくれるのもあくまでもペットだから。
リインUを人として見てはくれていないのだ。しかしそれも無理も無い事かもしれない。
ここはフェレット達が住む世界。フェレットこそが人であり、リインUは動物…ペット…
そう言った感覚なのかもしれない。
「リイン…一人ぼっちです…こんな所でずっと一人ぼっちなんて…嫌です…。」
リインUは寂しかった。確かに周囲にフェレットは沢山いるが…せっかく仲良くなれたアギトは
愚か…はやてを初めとする彼女と親しい者達もいない。リインUにとっては一人ぼっちも同然だった。
「こんな所で生きていたって仕方ないです…いっそリインも…。」
リインUは使用フェレット達が部屋を出た隙を付いて窓へと移動した。そして窓の外を見る。
彼女に与えられた部屋は城の中でも高い所にある様で、そこから飛び降りれば…死ねるかな…?
失意に沈んだ彼女は内心そう考えてはいたのだが………しかし、突然彼女はアギトが
最後に言った言葉を思い出した。
『お前は生きろ! 絶対に最後まで生きて見せろ!』
「あ! アギト!」
リインUの目に涙が浮かんだ。アギトは自分を犠牲にしてまでリインUに生きるよう言った。
では、もしここでリインUが死んだら…それはアギトの犠牲を否定してしまう事になるでは無いか?
「う…う…アギト…ごめんです…。」
リインUは死ねなかった。本当に死後の世界と言う物が存在し、そこでアギトと再開出来たとしても、
もしリインUが自ら命を絶つと言うアギトの想いを無にする様な死に方をした場合、決して快く
迎えてはくれないだろう。むしろまたリインUの事が嫌いになるのかもしれない。そんなのは嫌だ。
「分かったです…リイン…生きてみせるです…一体何時まで生きられるかわからないですけど…。」
リインUは決めた。アギトの分も自分は生きてみせよう。ある日突然飼い主に飽きられたペットの様に
リインUはフェレット達に捨てられてしまうかもしれない。それでも良い。今はひたすらに生き抜く…
そうリインUは新たな決意を固めていた……………
空を見上げて決意を固めるリインUをバックに、エンディングテーマとスタッフロールが流れ
最後に画面の真ん中に『完』の文字と共に終了し、幕は下ろされた。
間も無くして真っ暗だって部屋中に明かりが灯り、拍手喝さいが巻き起こる。
「う…う…良い話やったな…私マジ泣きしてもうたわ…。」
「全くです…主はやて…。」
「あたしも感動しちまったよぉ……。」
席の最前列の真ん中に座っていたはやては目から滝のように流れる涙をハンカチで拭き、
その隣にいたシグナムとヴィータもまだ感動の涙を流していた。
「ほんま…最高やったな、リインとアギトもそう思うやろ?」
「そんなワケ無いです! 凄いバットエンドなのに何でそんな感動出来るですか!?」
「よりにもよってあたしなんか死ぬ役だし! ふざけんな!」
はやての両肩にそれぞれ座っていたリインUとアギトははやて達とは違う意味で泣いていた。
実はこれまでの物は全てフィクション…映画だったのである。そもそも、管理局で映画を
作ろうという事になったのが始まり。そして局員全体からストーリーの案を募集し、
結果、幾つもの映画のストーリー案が集まった。
ヴィータ主演で、ゲートボール大会優勝を目指すスポ根映画。
ユーノ(フェレット)主演で、大淫獣ユノラが街を破壊する怪獣映画。
なのは&フェイト主演で、女の友情を描いたヒューマンドラマ映画などなど…
様々な映画の案が出されていたのだが、最終的にリインU&アギト主演で
二人がフェレットの世界と化したミッドチルダへ…と言う97管理外世界で昔あった
猿が世界を支配してた某映画のモロパクリやん、でも有名映画のパロは何処でもやってる事だし、
何よりミッドに住んでる連中が元ネタ知るはず無いから関係ねぇってな映画を撮影する事に決まった。
何故リインUとアギトが主演に選ばれたのかと言うと、管理局で製作する
映画と言う事で、老若男女問わずに楽しめる映画を作る必要があった。
それ故に元々97管理外世界で言う所の妖精を思わせる小さな体と可愛らしい容姿で管理局の内外を
問わずに人気の高かったリインUとアギトが起用されるに至ったのである。
そして二人の相手役としてフェレットが選ばれた理由は二人とサイズ的に合うからである。
なお、話の冒頭でアギトに苛められていたフェレット及び、王様フェレットは
ユーノが演じていたし、なのはやフェイトを初めとする他の面々も
変身魔法でフェレットに変身する形で出演していた。
「まったく! あたしは嫌だったんだよ! よりによってこんなバッテンチビなんかと一緒になんて!」
「それはリインのセリフです! リインもアギト大っ嫌いです!」
試写会を終えた後で、リインUとアギトは顔を真っ赤にさせながら叫んでいた。
元々仲の悪かった二人であるからして、例え演技と言えども嫌だったのだろう。が……
「何言うとるんや! 撮影中二人ともノリノリやったやんか!」
はやてが笑いながらそう言った。それに加えシグナムも続ける。
「主はやての言う通りだ。それに私は知っているぞ。お前達二人が夜遅くまで
セリフや演技の練習を熱心にしていた事をな………。」
「なっ………。」
リインUとアギトは顔がさらに赤くなった。しかしさらにヴィータまで続ける。
「ああそれならあたしも見たぞ。本当一生懸命やってたよな。お前等何だかんだで仲良いじゃん!」
ヴィータにまでおちょくられ、リインUとアギトはますます顔を赤くし、手を振り回し始めた。
「そんな事無いです! リインはアギトなんて大嫌いですよ!」
「それはこっちのセリフだ! あたしだってお前みたいなバッテンチビは大嫌いだ!」
手をブンブンと振り回しながら必死に叫ぶ二人だが、それがはやてには和やかに感じられる。
「ほんま二人とも仲良しやな〜。これが俗に言うツンデレ言うんやな?」
「だから違うですー!!」
リインUは涙目になりながらはやてに突っかかったりもするが、小さくて非力なリインUに
殴られた所でポコポコと言う音しかしないし、はやてをますます和ませる結果にしかならない。
「そや! ならいっその事私がプログラム書き換えてどっちか男の子にしたげよか?
それなら結婚も出来るよ。」
「いい加減にするです!」
「いい加減にしろー!」
「わー二人が怒った怒ったー!」
と、こうしてグダグダの内に映画の試写会は終了した。
間も無くして、暗い夜道をリインUとアギトが二人で歩きながら帰路に付いていた。
「まったく…散々な目にあったです…。」
「ったく何であたしがこんなバッテンチビなんかと…。」
「それはリインのセリフです!」
口ではそう言い争いをしていた二人だが、何だかんだで隣り合って歩いていた。
そして二人の手がふと一瞬触れ合ったかと思うと、直後に双方とも頬を赤くしながら仰け反る。
「な! 何をしやがる! あたしは嫌だぞ! てめぇみたいなバッテンチビと手繋ぐなんて!」
「それはリインのセリフです! アギトなんか大嫌いです! 誰が手なんて繋ぐかです!」
二人とも顔を真っ赤にしながらそう叫んでいた。
「まったく…次変な事したら承知しないぞ…。」
「それはリインのセリフって言ってるです…。」
そうして二人は再び隣り合って歩き始める。口では嫌い嫌いと言っていても…
心の中ではもっと仲良くしたいと考えたりもする…そんな二人だった。
おしまい
リインUとフェレットに纏わるお話は先にもやっていましたが
今回はこんな感じです。
なお、ネタ次第ではリインU×アギトの百合ネタも可です。
和んだwwwwwイタチの惑星wwwww
割り込んでメンチャイ!
しかし全編通してシュールな話だな!
面白かった!
194 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 00:53:09 ID:QbGjrJ3a
しね
196 :
B・A:2008/03/02(日) 00:58:14 ID:S+JE3pi6
>>191 これはこれで何ともほのぼのとしエンディング。
途中まで、乱心したユーノがミッドを征服したのかと思ってた。
2人を追いかけ回すフェレット軍団・・・・・シュールだ。
ところで、僕の方も投下の準備はできました。
残念なことに前編と後編の間に中編を挟むことになったので、エロは先延ばしです。
投下しても大丈夫ですか?
待て待て、きっと誤爆だ
>>196 + +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__)+
バルディッシュがフェイトの秘裂に突っ込んでいくのマダー?
>>196 早く投下しろ!!
し・・・・・てくれ!!
してく・・・・・・・ださいっ!!
まぁ、でも前の人の投下から30分〜1時間くらいは待ってあげてもよくね
ただでさえ最近流れはやいんだしさ
202 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 01:12:13 ID:QbGjrJ3a
はやくしてーーーーー!!
>>155 GJ!
エリオの出番が少ないのは後半大活躍する布石だと思ってます。
そうさねぇ、ここらへんエロパロ板の中でも最も勢いがある部類に入ったから、
別に作者さんにとっても悪いわけではないのだろうが、早く早くと新作を乞うレスも
増えたような気もするし、その弊害というか、不測の事態だったなぁ。
筆力云々じゃなくて不可抗力でグングン流されてしまったのも多いような。
そこらへんのことを今一度考えなければならないかもしれない。
コメントもらえるのはモチベーションアップにも繋がるし、一日置くと見逃していた
誤字も自然と気付けて修正できるから一石二鳥。
とりあえず今はB・Aさんは投下してもよろしいかと。ていうかして。してください!
>>96 ておあー 氏
前々スレでは素敵なご提案を有難うございました。お蔭様でちょっと楽しい気分転換ができました。
けっこう鬱気味な話ばっかり書いてるので、明るめ?の話を書けてスッキリしました。
私の書くクアットロをお褒め頂き恐悦至極ですが、今回早々に退場させてしまって申し訳ありません。
私としても苦渋の決断でしたが、ストーリーの展開上やむを得ず死んでもらいました。
実は私、無類の虫好きでウネウネ動く幼虫とか大好きです。作品中では悪い方向のメタファーに使ったりしてますが、本当は虫愛してます。
これからもキシャーの活躍を楽しみにしてます!
>>157 遅れた分、今回こそは誤字脱字無しを目指したのですが、無念です。脳内スルーをお願いします。
>>177 >>ル・ルイエの里を追放された日の事
>ここで納豆ふいたwwwwww
ぎゃああああああああああああああああああ!!!!
キャロちゃんはそんな怪しい里の出身じゃありませんし、別にクトゥルフ的な何かと関わりがあったりもしません!!!
ああ、でもロストロギア『ルルイエ異本』を手に異界の蛸状の魔物を召喚するキャロちゃん、萌えません?
皆様、アルカディアと言いルルイエと言い、本作ではキャラが妙な所の出身だったり旅立ったりしますが、どうかご容赦。
206 :
B・A:2008/03/02(日) 01:29:31 ID:S+JE3pi6
>>204 そうですね、流れも速いですから置いてけぼりになるまいとこっちも必死になって、
その結果更に早くなってしまう気が。
とりあえず、前の人からぼちぼち1時間なので投下します。
・フェイト×バルディッシュ(けど、今回はバルの出番控え目)
・時間軸はstsの7年前。フェイト12歳。
・今回も非エロ
・鬱要素少しあり。けど、言うほど酷くはしないつもり。
・エイミィの性格ってこれで良いのか自信ないです。気を悪くされた方がいたらごめんなさいorz
支援
空気の抜けるような音とともに扉が開き、フェイトは薄暗い整備室に足を踏み入れた。
(あれ・・・・マリーがいない・・・・)
さして広くない室内は無人だった。部屋に鍵をかけていないところを見ると、小用で抜けているだけかもしれない。
出直そうかとも思ったが、デバイスの様子を見るくらいなら別に構わないだろう。そう思った矢先、話し声が聞こえてきた。
(バルディッシュと・・・・レイジングハート?)
どうやら、何か話しこんでいるらしい。
ふと、普段の2人がどんな会話をしているのか気になった。特に、バルディッシュは自分から他人に話しかけるような性格ではない。
そんな彼が友人とどんな会話をしているのか興味が沸き、気付けば手近な柱の陰に身を潜めて息を殺していた。
そして、フェイトは心臓を鷲掴みにされたような衝撃を覚えた。
『サー・フェイトが好きだ・・・・愛しているんだ』
想像もしていなかった言葉に、フェイトの頭は混乱した。
三半規管が麻痺してしまったかのように平衡感覚がなくなり、自分が立っているのかどうかさえ定かではない。
まるで海中に投げ出されたかのような錯覚は、眩暈に似て気持ち悪かった。
『彼女のことを思うと、私のプログラムにノイズが走る』
嘘だ。
『他の誰にも渡したくないと思っている』
嘘だと言って欲しい。
『きっと、私は壊れているのだろうな』
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。
『それでも、私は彼女が好きだ・・・・・この気持ちを捨てることなど、私にはできない』
気づけば、フェイトは整備室を飛び出していた。
あれは何の冗談だ?
バルディッシュが自分に恋をしている?
そんな馬鹿なことがあるわけがない。
自分たちは家族で、仲間で、友達で、相棒で・・・・・・。
『愛しているんだ』
フラッシュバックするバルディッシュの言葉を振り払うように頭を振る。考えることを拒否しているのに、思考は止めどなく溢れてくる。
彼の言葉が頭の中で渦を巻き、吐きだしようのない気持ち悪さが胸の中を埋めていく。 それから逃げるように、フェイトは局内をやたら滅多に走り回った。
「きゃっ!?」
不意に何かとぶつかり、フェイトは尻餅をつく。
「あたた・・・・・フェイトちゃん、廊下は走っちゃダメだって習わなかった?」
ぶつけたお尻を擦りながら、その女性は立ち上がった。そして、座りこんだまま呆けているフェイトに手を差し出す。
「え・・・えっと・・・・・」
「どうしたの? そんなところに座っていたら、通行の邪魔になるよ」
ぶつかったことなど気にしていないというように、エイミィ・リミエッタは唇の間から白い歯を覗かせた。
渡されたオレンジジュースを有り難く頂戴し、一息を入れる。
気分的には温かい紅茶かミルクが飲みたかったが、奢ってもらった身なので文句は言えない。
「クロノくんが心配していたよ。体、何ともない?」
「う、うん」
「そりゃ良かった・・・・・・・で、いったい何があったの?」
あの後、エイミィはフェイトの様子がおかしいことに気づき、半ば強引に彼女をロビーの自販機コーナーまで連れだした。
経験柄、周りが見えなくなるまで追いつめられたフェイトを放置しておくのは危険だと判断したからだ。
「周りが見えなくなるなんて、よっぽどのことだよね。ひょっとして、誰かに告白されたとか?」
ニコニコと笑いながら、エイミィは確信を突いてくる。狙いすましたような一撃にフェイトは動揺し、金魚のように口をパクパクと開いた。
それを勝手に肯定と受け取ったのか、エイミィは面白そうに笑った。
「そっかそっか。フェイトちゃんって人気あるもんねぇ。相手は誰? 私の知っている人?」
「え、えっと・・・・・一応・・・・知り合い・・・かな」
知り合いも何も、あなたの目の前にいる人間のデバイスです、とは言えない。
「私の知っている人か・・・・誰? ランディかアレックス? いや、まさかと思うけど
ユーノくんとか? クロノくんって言ったら怒るからね」
「え・・・えっと・・・・」
「ああ、ごめんごめん、気が利かなかったね。今の質問は忘れて」
そういうのはルール違反だよね、とエイミィは勝手に頷いている。
お節介を焼いているのか、単にからかっているのか判断がつかず、フェイトはどうしたものかと考える。
もちろん、エイミィはそんなフェイトの困惑など露ほどにも気づかずにサクサクと話を進めていった。
「本題に戻るけど・・・・悩んでいたのは、告白されたから?」
「う、うん・・・・」
本当は違うが、説明する訳にもいかないのであえて肯定しておく。
「他に好きな人がいるの?」
「ち、違うよ・・・その、急に言われたから、戸惑っちゃって・・・・・・・・」
「なるほど、相手のことをよく知らないから」
「いや、どっちかというと、もの凄く知っている気が・・・・・・・」
「距離が近すぎて恋心に気づかなかった方か・・・・・・ねぇ、名前は言わなくて良いから、どういう人かだけ教えて」
人の悪そうな笑みを浮かべ、エイミィはフェイトに迫る。思わず、フェイトは座ったまま後ずさった。
しえん
「それじゃ、あたしから質問するね。えっと・・・・その人って、年上?」
「ううん・・・・多分、年下」
確か、生後5年のはずだ。
「どういう人なの?」
「口数が少なくて、物静かで、お話していてもあんまり喋ってくれなくて・・・・・」
基本的に、話しかけても『Yes sir』しか返してくれない。
「わ、クロノくんみたい。お付き合いしたら大変かも」
「けど、凄く頼りになるんだよ。いつもそばにいてくれたし、危ない時は助けてくれるし・・・・・」
どんな時も裏切らずに、いつだって期待に応えてくれた。
実母に捨てられ、絶望に打ちひしがれていた時も、彼はそばにいてくれた。
自分のことを守るために、危険の伴う強化を進んで行った。
どんな時でも、彼は自分を守ってくれた。
「・・・・そりゃ、とっつきにくいかもしれないけど、みんなあの子を誤解しているだけだよ。本当は凄く優しくて良い子なのに」
「あの・・・・フェイトちゃん?」
「何?」
「楽しそうだね」
「え・・・・?」
まるで鋭利な刃物がストンと突き刺さったように、言葉が胸に染み込んでいく。
「その子のことを話しているフェイトちゃん、凄く楽しそうだった」
「そう・・・・なのかな?」
「本当は、その子のことが好きなんじゃないの?」
「エエエエエイミィ!?」
「はははっ、冗談だって。けど、本当に楽しそうだったよ、こっちが羨ましいって思えるくらいいに」
どこかおばさんくさい掛け声を出して、エイミィは立ち上がった。そして、フェイトの柔らかな金髪をそっと撫でた。
「どう、少しはマシになったんじゃない?」
「あ・・・・・」
確かに、さっきまでのモヤモヤはなくなっていた。気分爽快とまではいかないが、胸を締め付けるように気持ち悪さはだいぶ引いている。
まさか、エイミィは最初からこれを狙っていたのだろうか?
「溜め込んでいても何にも解決しないよ。そういう時こそ誰かと話をして、心を落ち着けなきゃ」
「エイミィ・・・ありがとう」
「良いって良いって。あたしの場合はただの出歯亀みたいなもんだし」
お礼を言われるようなことじゃないよ、とエイミィは手を振る。そして、何気なく腕時計に目をやって、表情を凍らせた。
「げぇっ!? もうこんな時間! どうしよう、クロノくんにどやされる・・・・・・」
「どうかしたの?」
「人事部に書類を提出しなきゃいけないの忘れてたの。ごめん、フェイトちゃん。あたしもう行くね」
そう言うと、エイミィはフェイトの返答も聞かずに駆けだした。そして、走りながらこちらを振り向いて片手を上げる。
「うまくいったら、まずあたしに結果報告ね。約束だよぉぉっ!!」
ドップラー効果を残しつつ、エイミィの姿が視界から消える。
1人残されたフェイトは、もう一度バルディッシュについて思考を巡らせた。
(バルディッシュ・・・・)
バルディッシュ・アサルト。
またの名を閃光の戦斧。
寡黙で口数が少なく、実直で忠実。ただ、主に似て負けず嫌いな節も多々ある。
無口なので誤解されがちだが、決して無愛想というわけではない。洒落も解するし、心根はすごく優しい。
どんな時でもそばにいてくれて、何があろうとも裏切らなかった。どのような劣勢であっても、必ず期待に応えてくれた。
そして、いつも自分を守ってくれた。
自分の体を気遣い、危険を察知すればいち早く防御魔法を展開してくれた。魔法を行使する際は、何も言わずとも
こちらの意図を汲み取って的確な補助をしてくれた。シグナムに勝ちたいというわがままにも黙って付き合ってくれた。
どんな時でも、バルディッシュの一番はフェイト・T・ハラオウンだった。
なら、自分はどうなのだろう?
フェイト・T・ハラオウンは彼のことをどう思っているのだろう?
「わかんないよ・・・・・そんなの・・・・」
なら、逆に考えてみよう。
もし、バルディッシュが自分のデバイスではなかったら。
例えば、親友の砲撃魔導師の相棒だったら?
もし、何かの都合でバルディッシュを手放さなきゃいけないとしたら。
例えば、致命的なバグがあるので解体しなければならないとしたら?
「・・・・・・やだ」
想像なんて・・・・・・。
「嫌だよ・・・・」
できなかった。
「そんなのやだよ」
手にしていた紙コップを握りしめる。
バルディッシュは自分のデバイスだ。他の誰にも渡さないし、解体なんてもっての外だ。
バルディッシュのいない人生なんて考えられない。彼なしの自分なんて想像できない。
そんなものは、フェイト・T・ハラオウンではない。
だって、私は・・・・・・・・・。
to be continued
214 :
B・A:2008/03/02(日) 01:48:21 ID:S+JE3pi6
以上です。
エロまで持っていけなかったorz
終わらせ方がこんなんなのは演出の都合です。元々は一つだったの2つに分けてしまったせいで。
そもそもエイミィってこんな感じで良かったっけ?(SSに登場させたのはこれが初めて)
支援、ありがとうございました。
>>214 次回はバル受肉編かしら?
楽しみにしてます。
>>gox
今のSSがお前の文体に一番合ってる気がした
大淫獣ユノラの公開まだー?(AAry
>>214 GJ
>エイミィってこんな感じで良かったっけ
別段違和感は感じませんでした。
やっぱり男性局員の額に張り付いて脳に電極を伸ばして体を乗っ取るのかなあ?>バルさん
クロノかエリオに頭ごっつんこして入れ替わればいいんじゃね?
いやいやいや、ここはあえてデバイス姿のままで、
フェイトがバルディッシュ使ってオナニーとか。
>>191 見たいなぁ、どっちかが男の子になってのツンデレバカップルwww
>>222 オレはその作品を知っている。 きっと「アギトの憂鬱」とか言うに違いない
>>191,214
いっつもGJ! ほんとココに張り付くのが習慣になってしまっているw
>>115 なにか胸騒ぎがして目覚めたら……
トーレカワイソス
そしてクアットロ……自業自得……しかたがないとはいえ……なぁ
ドクター、すげえぶっ飛んでる!
さすが少女全員に自分のクローン植え付けるような男だ。
しかし、そこに痺れないし憧れない!!
でも、いいぞ!もっとやれ!!
>ル・ルイエの里を追放された日の事
キャロ「神魂召喚!クトゥルー!!ツァトゥグァ!!ヨグ・ソトース!!」
こうですか?わかりません
>>191 >>214 ありがとう……
おかげでなんか和んだ
ε=(゚∀゚*)ムハー
キャロ・ル・ルイエか…新しい、惹かれるな
>>155 GJ!!!!!
本当に予想できない展開が待ち受けていて毎回楽しみにしています。
とうとう伝説の悪女も没落か・・・・
最後まで反省をせず、あくまでスカリエッティのナンバーズとして散るクワットロはやっぱすごいと思った
そしてそれ以上にすっきり!!!!
でもエリオが・・・・速くキャロの元に戻ってあげてえええええええ
キャロ「いあいあ〜」
229 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 09:34:29 ID:mqbkGifU
キャロ「ふんぐるいぃ、むぐるうなふぅ」
クトゥルフ自重w
uwakiされたらティンダロスの猟犬召還
>>223 kwsk、保管庫に無かったけどそれどこにある?
>>149 面白かったんだけど「医者の無用心」じゃなくて正しくは「医者の不養生」
ですね。おまけに使い方も間違えてます。
”医者の不養生(いしゃのふようじょう)”
医者が患者には健康への注意を説きながら、自分自身の健康には注意を払わ
ないこと。 口では立派な事を言いながら、実行が伴わないこと。
用法としては「猿も木から落ちる」や「河童の川流れ」などの方が正しい
ですが、シリアスなシーンにはちょっと合わないですね。ことわざ辞典を
探したら
”善く泳ぐ者は溺る(よくおよぐものはおぼる)”
人は自信を持ち過ぎると、しばしば得意とすることで失敗しやすい。
というのがありましたよ。
日勤だと思って会社に行ってみたら、実は休みでした。
いきなり暇になってしまったので、腹いせに投下します。
注意
・エロなし
・銀魂のパクリ
・show you
>>233 熱い彗星氏が1日投下しないとすぐ他の職人に噛みつくか。
指摘自体がダメとは言わんが、そこまで言うなら、
感想の方も単に「面白かった」以外にも言えるだろ?
まったく今のこのスレは氏の“有無を言わせぬ火力”に、
救われているんだな。
>>233 おーいマジレスかよwww
あのシーンは「クアットロが」間違った「日本の」ことわざを使う事によって
抜けている=以降のティアナにハメられる負けフラグ立て
ってなっているんじゃないか?
緑色の液体に満たされた円筒状のガラスケースの中で、ナンバーズの
五女、チンクが眠っている。彼女の体はところどころ傷だらけで、時々
痛がるように身を捩る。それを、ナンバーズ九女、ノーヴェが心配そう
な目で見つめていた。
ノーヴェが最も敬愛する姉、チンクが戦闘機人タイプゼロによって倒
されたのだ。幸い、命は取り留めたものの、大きなダメージを負い、全
快までには相当の時間がかかるとの事だ。治療用のカプセルの中で回復
に努める姉の姿を眺めながら、ノーヴェはふつふつと怒りをたぎらせる。
だが、ノーヴェは悩んでいた。
認めたくはないが、タイプゼロは強い。奴のIS「振動破砕」は戦闘
機人にとって天敵とも呼べる能力だ。接近しなければ使えないのが弱点
と言えなくもないが、接近せずに戦った姉でさえあの様なのだ。接近戦
にしか活路を見出せないあたしが戦うとなれば、まず勝ち目はない。
って言うか、おかしい。そもそもあたしのIS「ブレイクライナー」は
奴の能力の丸パクリだ。空中に道を造る事で可能とする限定的な空戦と、
接近戦での格闘技術があたしの能力。だが、奴はそれとは別にISを持っ
ていた。一体どういう事?
研究室の片隅で、ノーヴェは1人首を傾げている。
「HAHAHA。お悩みのようだね、ノーヴェ」
主人公補正という理不尽に頭を悩ませるノーヴェに、白衣を着た男が
語りかけた。ノーヴェが背後からの声に振り向いてみると、その男は彼
女らの親であるDr.スカリエッティその人であった。彼はいつもなが
らの気持ちの悪い笑みを浮かべている。
「そんな事もあろうかと、君に新装備を追加しておいたよ」
「ほんとか、ドクター!?」
「新装備」――ああ、なんと言う甘美な響きか!
ノーヴェは期待に満ちた目でドクターを見つめる。ドクターは嫌らし
い笑みをノーヴェに返す。
「右の奥歯にスイッチがあるだろう。それを押してみたまえ」
奥歯のスイッチ、という事はアレか。もしかしてアレなのか。期待し
ていいんだよな、ドクター。アレだったらマジで簡単にタイプゼロに勝
てんじゃね。っていうか、トーレ姉にも勝っちまうかも。
年頃の娘の様にドキドキする胸の高鳴りを抑えながら、ノーヴェは舌
で奥歯のスイッチを探り当てる。確かに右の奥歯に今までにない固くて
冷たい感触がある。
「それでだね、奥歯のスイッチを押すと――」
気の逸ったノーヴェは、ドクターの説明を聞き終える事無く奥歯をか
み締める。
「――目から醤油が出る」
「って何でだよ!」
目からびゅーびゅー醤油を噴出しながら、健気にもノーヴェは突っ込
みを入れた。
「っていうか目ぇ痛てぇ!」
あまりの痛みにその場を転がり、床を醤油まみれにするノーヴェ。ド
クターはそれを見ながら笑っている。
「HAHAHA。醤油を切らした時などに便利だろう」
「馬鹿かぁ! 飯食う度に目から醤油出す奴のどこが便利だ!」
ようやく目から噴出す醤油が治まり、ノーヴェが立ち上がった頃には
周囲もノーヴェのスーツも醤油まみれだった。しかも、数分間の醤油責
めによって、あるいは怒りによって目が真っ赤に充血している。真っ黒
な彼女と対照的に、要領よく醤油の飛沫を回避したドクターの白衣は、
未だ純白も守ったままだった。それが、彼女の怒りのボルテージをまた
いくらか上げた。
ドクターはこほん、と咳払いをして仕切り直す。
「どうやらお気に召さなかったようだね」
「当たり前だろ」
鬼の形相で睨みつけるノーヴェに、ドクターは心なしか残念そうであ
る。が、一転して表情をまたいつもの嫌らしい笑みに戻した。
「そう言うと思って、もう一つ新装備を追加しておいたよ」
「今度はちゃんとしたやつなんだろうな。っていうか、そう言うと思っ
てたんなら初めから変な装備をつけんなよ」
ノーヴェの突っ込みも気にせず、ドクターは続ける。
「君のガンナックルを見てみたまえ」
ノーヴェは言われるがままに右腕に視線を落す。しかし、特に変わっ
た様子はない。
「いつもと変わってねえみてえだけど?」
「手首の裏側を見てみたまえ、少し変わっているはずだからね」
くるりと手首を回す。そして、「それ」を見たノーヴェは目を見開く。
ガンナックルの裏側には赤いボタンがついている。しかし、気になるの
が、ボタンには白いドクロのマークがプリントされている事だ。果てし
なく嫌な予感がする。
「なあ、押さなきゃダメ?」
「タイプゼロに勝ちたいんだろう?」
ぐ、と言葉に詰まるノーヴェ。それを言われると弱い。
「ああ、気をつけてくれたまえよ。そのボタンを押すと――」
ノーヴェは意を決してボタンを押した。
「――醤油が出る」
「だから、何で醤油!?」
ガンナックルの発射口からはじょばじょば醤油が出ている。ノーヴェ
は夢が溢れる愛用の武器を、何だか切ない目で見つめている。
「それから、醤油を出す機能をつける為にエネルギー弾の発射機構はオ
ミットしたよ」
「馬鹿だろ、アンタ! あたしはこれからどうやって戦えばいいんだよ!?」
「無論醤油で」
何を当たり前な事を、と言うすまし顔のドクターに、ノーヴェはまた
腹が立って地団駄踏んだ。
「これも気に入らないか。全く、我侭な子だね、ノーヴェ。これ以上、
一体どこをどう改造したら良いというのかね?」
「普通に改造すれば良いだろ! 大体何で醤油なんだよ。他にあるだろ?」
「HAHAHA。私が好きだからに決まっているだろう。調味料の王様
だよ、醤油は」
「アンタは馬鹿の王様だよ!」
「馬鹿とは失敬な。そのガンナックルには体積以上の醤油を搭載する為
にベクタートラップ・システムという新技術が――」
「――知るか、そんな事!」
無限の欲望というものは人を馬鹿にしてしまうのだろうか。ノーヴェ
には目の前の人が本当にやる気があるのか疑わしい。この人がいなけれ
ば、あるいは万事うまくいくのではないかという気さえしている。って
いうか、何であたし達は管理局を襲ったりしてたんだっけ?
ノーヴェはもう全てがどうでも良くなってきていた。
「もういい。タイプゼロはあたしが1人でどうにかする。アンタはもう
何もするな」
ドクターに背を向け、1人この場を去ろうとするノーヴェ。その胸中
には唯一の飛び道具であるところのガンナックルを失った絶望感で占め
られている。もはや完全に接近戦で戦うしかなくなったのである。もし
タイプゼロとこのまま戦う事になれば、振動破砕の餌食だろう。だが、
ノーヴェの辞書に撤退の文字はない。たとえ負けるとわかっていても、
姉の無残な姿を目にしてしまうと逃げるなどという選択肢はなくなって
しまう。
悲壮な決意に身を固めるノーヴェの背に、ドクターは最後のアドバイ
ス(?)を送る。
「1人で行く気かね? まあ、それもいいだろう。その前に一つ良い事
を教えてあげよう」
「黙れ。アンタの戯言はもう十分だ」
「そう言ってくれるな、ノーヴェ。実はもう一つ秘密兵器があるのだよ。
ジェットエッジの踝の所を見てみたまえ」
ノーヴェが足元に視線を落すと、ジェットエッジの踝部分にはペット
ボトルのキャップの様な赤いつまみがついていた。またもや、つまみに
は白いドクロがプリントされている。何故この人は人を意味もなく不安
がらせるのだろうか。ノーヴェは怒りを通り越して呆れた。
何だかんだで自棄になっていたのかもしれない。もうどうにでもなれ、
とノーヴェはつまみを回した。その瞬間、ジェットエッジの排気口から
醤油が噴出す。
「やっぱり醤油かよ!」
ジェットエッジから噴出す醤油を見て、ドクターは実にご満悦だった。
「ああ、そうそう。醤油を噴出す機能をつける為に、ジェット機能と側
面タービンの回転機能をオミットしたよ」
「またかよ! なんて事すんだよ! これじゃ醤油が出るだけの靴じゃ
ねえか!」
これではISなしの接近戦ですら勝ち目がない。もはやノーヴェは涙
目だった。
そこで、ウェンディが部屋に入ってきた。
「あ、やっぱりここにいたっスか、ノーヴェ。っていうか、臭っ。何の
臭いっスか、これ?」
ウェンディは部屋中にむわっと広がる醤油の臭いに顔をしかめた。次
いで、異様な姿のノーヴェに気づく。床もノーヴェも醤油まみれ、しか
も彼女は充血した目に涙をためている。そして、ドクターはいつになく
上機嫌。途中から来たウェンディには状況がさっぱり飲み込めなかった。
「どうしたっスか、ノーヴェ、その格好は?」
「うるさい。どうでもいいだろ、そんな事」
「そう邪険にしなさんなって。――っとぉ?」
醤油まみれでツンケンしているノーヴェに歩み寄ろうとしたその時、
ウェンディは床にぶちまけられた醤油で足を滑らせた。バランスを崩し
た瞬間、反射的にノーヴェの頭を掴む。上から頭を押さえつけられたノ
ーヴェは奥歯をかみ締めてしまう。目から醤油を噴出し、床に転がるノ
ーヴェ。つっかえ棒を失って一緒に転び、頭を床に強か打ちつけて気絶
するウェンディ。転がるノーヴェの回し蹴りを食らって昏倒するドクター。
一瞬にして地獄絵図が出来上がった。
眼下に広がる惨状を眺めながら、治療用カプセルの中にいるチンクは
呆れ顔でため息した。こいつらに任せて本当に大丈夫なんだろうか。て
いうか、こいつらすげえうるさい。
その数日後、ノーヴェはやけくそになって醤油を武器に戦いを挑み、
ボコにされましたとさ。
終わりです。
何か投下していい空気じゃないぽいけど、
投下してしまってすいません。
>>240 いえいえお気になさらず。そしてGJ!
かわいそうなノーヴェ……
そしてドクター自重。
>>235 (言い方が多分によろしくないとはいえ)何でたかが誤字指摘位で他の職人の話に発展するんだ
他意識過剰にもほどがある
>>240 GJ
ノーヴェの心情は察するにあまりある。後ウェンディとばっちりw
言葉の間違いさえも指摘できなくなったのか、このスレでは。
>>233 >>235 >>236 いえ、
>>233氏の指摘は全て正鵠を射てます。
『医者の無用心』の部分は、私も何かしっくり来なかったので、後で別の言葉に置き換えようと思っていましたが忘れてしまった部分なので、
すばっと指摘して頂いて助かりました。他の諺の例もとても参考になりましたので、感謝しています。
まとめに載せて頂く分には、もっと適すると思われる言葉に修正をお願いするつもりです。
『医者の無用心』→『医者の不養生』は、完っっ璧に私のミスです。
割と脊髄反射で書いているので、この手のミスは良くあるんです(アルカディアとかル・ルイエとか)
言い訳がましくて申し訳ありません、ちょっと吊ってきます。
これからも、誤字、脱字、用法のミス等があれば容赦なくご指摘頂ければ幸いです。
>>240GJ
博士が愉快すぎるw
でも意外とスバルが醤油が大の苦手で全身に醤油をかけられて
「いやややああああぁぁぁぁ!醤油ぶっかけちゃらめええぇぇぇぇ!」
とかなって勝利するifルートがあってもいいと思うんだぜ?
>>220 俺もそれ見たい、変態フェイトさん好きとしてはw
>>235 言いたくないが、お前に関しては儲乙としか言いようがない
250 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 12:20:55 ID:mqbkGifU
>>240 いやいや意外にスバルの目に醤油が入って「目が、目が〜」とか言いながら
ウィングロードから落ちて「勝った、StS、完」という様な展開もありうる。
あと、ベクタートラップなんて超技術使えるなら、もっとマシに使えよDr
Z.O.E.乙
>>240 乙。何だか醤油の香ばしい香りが漂ってきそうだw
>>241 お気になさらずじゃないでしょ…。
全く関係のない作者が気負う必要はないだろう
最近の流れを見るに、読者が暴走している違和感を感じざるを得ない
違和感を感じるってなんだよ。頭痛が痛いってか?
普通は、違和感を覚える、だろうが
>>252のドアホ
和んだw
>>252 >>253 志村ー!ID、ID!
ほんとは埋めに投下する気だったんだけどタイミングを逃して出来なかった小ネタがあるんだけど
いま投下してもいいだろうか?
いいんでね
よろしいかと思います
それでは投下します
・オーリスメイン
・非エロ
「あの三佐」
自分を呼ぶ声に書類から目を離し顔を上げる。
呼んだのは自分の部下を務める女性士官だった。
「なんだ?」
「これを」
やや躊躇いがちに渡された文書に目を通し内容を理解すると僅かに表情を曇らせる。
「辞表? なんでまた」
彼女は優秀な人間であり辞職しなければならないミスを犯した事はない。
「あの私、結婚するんです」
その言葉と彼女の指に光るリングで納得がいく。
「そうか。それはおめでとう」
しかし、仕事を続ける事は出来ないのか? そう続けようとして、我ながら無粋だと思い言葉を切る。
彼女一人が抜ける事で負担は増えるが幸せそうな様子に水を差す訳にもいかない。
「結婚、か」
彼女が出て行った後、椅子に体を深く沈める。
思えば自分は恋愛にはほとほと縁がなかった。
父に憧れて管理局入りした後は必死に働いていたので異性と付き合っている暇はなかった。
しかし、良い相手がいるなら家庭に入るのも悪くないかもしれない。
「ふふ」
存外に乙女チックな自分がいる事に気付き苦笑する。
『そろそろ孫の顔が見たいな』
「!」
突然聞こえた幻聴に周囲を見渡す。
が、当然の如く部屋には自分しかいない。
「……疲れているのか?」
そう言えば最近は仕事が多く肌も荒れ気味だった。
「今度の休暇はゆっくりするか」
呟き、仕事を再開する。
普段は地上本部内の食堂で昼食をとるのだが今日は気分転換に近くの居酒屋に向かう。
カウンターに座り定食を注文する。
少し経った後、数人の局員が入店し多人数用のテーブルに座っていく。
訓練が終わった後、自分と同じように昼食に来たのだろう。
こちらに気付いている様子はない。
「あ〜彼女欲しいな」
それほど大きな店ではないので意図せずに会話が漏れてくる。
「いきなりだな。まあこの職業は何時くたばるか分かんないしな。青春は謳歌したいよな」
「陸士108部隊のギンガさんとか狙い目じゃないか?」
「ふむ。ナカジマ三佐の右ストレートには注意しろ。顎を正確に打ち抜いてくるぞ」
「いや、同士カルタスのもたらした情報によるとナカジマ三佐には別の秘奥義があるらしい」
「未だに名前も知らないけど、中将の秘書をしてる桃色の髪の女性が結構ど真ん中だな」
「ああ、あいつか。
彼女にはどうしようもなく駄目な父親と沢山の姉妹の為に出稼ぎに来ているという涙なくしては語れない茶番があってだな」
「俺はクラエッタ二等陸士が……」
「誰だっけ?」
「オーリス三佐も悪くないと思いますけど」
自分の名前が出たので思わず聞き耳を立てる。
「……冷静になれ。それはお前、脳の異常だ。こいつでも食って落ち着け」
「いや、いいですよ。なんか臭いし糸引いてるし」
「あんな女のどこがいいんだ? いっつも生理みたいに仏頂面じゃないか」
「げ、下品ですって」
「まあ、しかし、このままだと確実に行き遅れるな」
「……」
彼等に気付かれないようこっそりと席を立つ。
その後、局員の一人が階段から転げ落ち、医務室に運ばれたと聞くが自分には一切関係ないだろう。
やはり自分にとっては仕事が恋人だ。
以上です
51スレの260にショックを受けてオーリスのエロに挑戦する筈が、気が付ければ地上本部の愉快な仲間達〜オーリス編〜に
原因は愚者の方で行き遅れネタを振ったせいかな
それと階段から転げ落ちたという局員とオーリスの間には因果関係はまったくありません
この局員はこのあとにも心臓発作に襲われたりして最終的には車椅子で過ごす破目になるがオーリスとは全然関係ないです
一応、言っときますが、俺はオーリスは嫌いじゃないですよ
ひでぇw
と思ったがお前かよ二尉!
全然懲りてねえな
いや、長編の時に懲りてなかったのか
それと氏はオーリスの事は嫌いじゃないかもしれないが歪んだ愛し方をしてる気がする
263 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 13:31:40 ID:i527E7sU
>>262 いや、ああいう仕事恋人の女性は大体こんなんだろ。
>>261 どうしようもなく駄目な親父と、姉妹がたくさんいる桃色の髪の秘書に吹いたw
NJ!!
(ナットー的なGJという意味)
機動六課設立時、上層部のカス上官に協力の条件として身体を迫られる八神はやて
を書こうと思ったが、駄目だ。そこまで鬼になりきれねぇ…
>>266 保管庫に何本かあったっけ?結構前に見た気がする
レジアス関係じゃありませんでした?
>>267 あ、そうなんだ。サンクス。ちょっと探してみる
部隊設立のために仕方なく上層部のカスに体を開こうとしたところをレジアスに助けられるというSSなら見たことある気が。
>>270 あったなあ
このスレの中将はフラグは立てられるんだがその後が厳しい・・・
なんか迷子のヴィヴィオを拾った中将も見た気が
確か、夢の代償っていうタイトルだったと思う
しかし中将、すっかり良いキャラだよね・・・
正義感は強いらしいし、悲劇のキャラだしな
メインにすると中々楽しい人だよ
ただし扱い方によっては本編アンチみたいになるのが難点。原作でおもいっきり対立構造だし
まぁ迷子ヴィヴィオといい、そういうのは余り見ないから割りと安心してみられるな
すまん、ちょっと質問
今なにげなくNanohawikiを見直してたらいつのまにか陸曹やママジマさんの魔導師ランクが
明記されてたんだが、こういう情報って今はどこから追加・更新されてるの?
>>275 DVD付属のブックレットとIDカードから。
>>276 サンクス。という事は最終巻が出るまで油断できんな・・・
>>266 シャマルがはやてを題材にしてそう言う内容の同人誌を執筆する…
と言う内容なら以前私がやりましたスマソセン
タイトルは「同人大合戦!?」
で、まとめを確認して思ったんですけど、これって劇中劇と言う扱いとは言え
エロ描写あったのに何故非エロに分類されてるんでしょう。
>>278 以前、某P氏のも「非エロ」で間違って分類されてたので
おそらく凡ミスかと。保管庫の方々も人間ですから。
気づいたら、申告しておけばおk
>>279 なるほどそう言う事ですか。ありがとうございます。
281 :
サイヒ:2008/03/02(日) 17:25:02 ID:+O4vgQ0y
なにをどうやろうが一本書くのに最低一週間はかかる遅筆男です、こんにちは。
毎スレ投下とか、もう夢のまた夢。
ごくごくまれに、一日一本とか出来るんですけどね。
今回はクロノ×カリムでエロ。
また二人とも不倫キャラです。
キャラの方向性は前回とほぼ同じ。
不倫旅行の定番は温泉なんでしょうが、花見だっていいじゃないという話。
282 :
徒花:2008/03/02(日) 17:26:16 ID:+O4vgQ0y
カリムにとって、クロノとの寝物語の機会は滅多に無かった。
元々会える時間が少ないうえ、浅ましい本能は時間があれば言葉よりも身体を欲しがっていた。
それでも、シーツにくるまりながら穏やかに語り合うことが皆無というわけではない。
「日本には、桜という花があるそうですね」
もっとも内容は艶っぽいものではなく、お茶会の時のように他愛の無い世間話程度のものなのだが。
「先日、はやてに映像を見せてもらいました」
現在設立に向けて進行中の機動六課。その後見人の一人としてカリムは設備、人材等の概要を詳しくは
やてから説明を受けている。そのうち、模擬戦施設の設定地形に「森林」「廃ビル」と並んで「桜並木」
という戦闘訓練とは関係ないと思われる項目があり、何気なく訊ねてみたのだった。
するとはやてはずいぶんと意気込んで桜について解説してくれた。
『とにかく色と匂いのええ花でな。満開の桜が何十本も並んでるとこなんか、もうなんとも言えん風情が
あるねんで』
他にも花見の楽しさだのなんだのを語ってくれたが、どうにもカリムにはぴんとこなかった。枝いっぱ
いに薄桃色の花が咲いている映像を見て、綺麗だと思いはしたが。
「やはり現物を見ないと、本当の美しさというものは分からないでしょうね」
「見たいですか」
「ええ…………出来るものなら、提督と二人っきりで」
「……そうですか」
桜の話はそこで終わった。
話題にしたカリム自身、数日後には忘れ去っていた。
だから、クロノに次の逢引の場所とその理由を聞いた時は驚き、それ以上に嬉しかった。
徒花
「これは……」
そう言ったきり、カリムは絶句した。
桜。ただそれしかなかった。
グラナガンから列車で数時間離れたひなびた田舎町。そこからさらに数キロ離れた山中。
谷と谷の少し開けた場所で、数十本の桜は満開に咲き誇っていた。
淡いピンク色もこれだけ集まれば壮観で、天空の蒼を圧倒している。
283 :
徒花:2008/03/02(日) 17:27:49 ID:+O4vgQ0y
「どうですか」
少し離れた樹の下からクロノが訊いてくる。カリムはいつもの法衣だが、クロノは休暇を取って来てい
るので私服である。
「……陳腐な言葉でしか言い表せませんが、美しいです。見せていただきありがとうございました」
人の入らぬ山中で、はらはらと舞い落ちる桜の木々は、絶景としか例えようがなかった。
この地方の聖王教会巡察という外出理由を捻くり出し、慣れぬ山歩きに汗をかいてまで来た価値は、確
かにあった。
「昔、地球の日本出身の魔導師が植樹したそうですよ」
「はやて達のご先輩に当たるのですね」
「数十年前の人で、もう鬼籍に入っていますが。いろんな地でも試したらしいのですが、地質が合ったの
はここだけだったとか」
説明するクロノは見慣れているせいか、あまり感慨深そうな顔をしていない。
「日本では、桜は珍しくないのですか?」
「ええ、公園から並木に学校と、そこら中にあります」
植えた魔導師は故郷を思い出したかったのかもしれませんね、とクロノは花を見上げて言った。
「ところで、なぜこんな辺鄙な場所をクロノ提督は知っておられたのですか?」
何気なく問いかけたことだったが、クロノが言葉に詰まり半瞬目が泳いだのをカリムは見逃さなかった。
カリムも、すぅっと目を細める。
「……是非とも訳を知りたいですね。出来る限り、詳細に」
笑顔で詰め寄ってやれば、その分クロノも退がった。逃がさず、どんどん間合いを詰めていく。
「……日本では春になれば桜を見ながら宴会をするのが通例なのですが」
三歩目で、クロノはようやく口を開いた。
「エイミィがこっちでも出来る場所はないかと言い出したので、探したことがあるんですよ」
不倫相手の前で妻のことを言うのは気が引けるものだろうが、この動揺はもう少しなにかある。
「そうですか。では少し質問を変えます。……どなたと来られたんですか?」
にっこりと、もう一歩足を進める。クロノの後ろは木で、もう退がれない。
「エイミィと子供二人で……」
「他には?」
「ふ、フェイトとアルフにせがまれたことが」
「それで?」
「……はやてとヴォルケンリッターも連れて行けと」
「…………」
「本当にそれだけです」
嘘ではないと判断し、カリムは身体を引いてやる。まるで数時間取調べを受けた容疑者のような顔で、
クロノはふぅと息をついた。
284 :
徒花:2008/03/02(日) 17:29:18 ID:+O4vgQ0y
そこに止めを刺してやる。
「つまり、私は一番後回しだったわけですね」
びくりと、面白いぐらい大きくクロノの肩が跳ねた。
「い、いえ、そういうわけでは……。騎士カリムは聖王教会をあまり出られませんし」
「提督が一緒に来てくれるのなら、どこへでも行きますわ。現にこうして出てきているわけですし」
愛しむように、嬲るように、クロノの頬を撫でてやる。
二人きりなのはカリムが初めてのようだから、別に許してやってもよかった。
しかしどうせだから、他の女性が絶対にしてないであろうことをねだっておきたかった。
「本当にクロノ提督は女心が分からない方ですね。しゃあしゃあと嘘をつけとは言いませんが、そんなこ
とでは私にもエイミィさんにも愛想を尽かされてしまいますよ?」
「……気をつけます」
「反省するとおっしゃるのなら、今私の考えていることを当ててごらんになってください」
「…………今晩ここに泊まっていって欲しい?」
「いえ」
カリムがぼそりと囁いた言葉でクロノの目が見開かれる。
「……見られたらどうする気ですか」
「こんな山奥、来る人はいないでしょう。それに結界を張れば済むことでは?」
「僕はそろそろ帰らないとまずいのですが」
「一回だけでけっこうです」
「服が汚れますよ」
「転んだとでも言います」
「…………」
「もう理由は思いつきませんか?……でしたら」
桜の妖しさそのままの笑みで、カリムは悩ましげな吐息を唇に吐きかけた。
「抱いてください」
「ふ……ん、んんぅ……」
数分後、木々の合間を押し殺したカリムの嬌声が流れていた。
体勢は先程の逆。カリムが樹にもたれかかっている。そしてクロノは法衣の裾から潜りこんで、秘所を
直接舌で愛撫していた。
舐められていることもさることながら、法衣に籠った体臭を嗅がれていると思えば、カリムの神経は羞
恥で焼かれる。始める前の精神的余裕はどこにもない。
いきなり舌が止まった。しかしそれは攻めが止むことではない。
「もうべたべたですね。顔がすっかり汚れましたよ」
「いやぁ……」
口で嬲られるが、反論の仕様が無い事実である。
腿を伝い、足首に引っかかっている下着を汚しているのはクロノの唾液などではなく、紛れもなくカリ
ムの愛液だった。濡れるどころか、滴り落ちていると形容した方が的確だ。
285 :
徒花:2008/03/02(日) 17:30:58 ID:+O4vgQ0y
また、顔が陰毛に埋まる。
今度は滑らかな舌だけでなく、指も加わり秘裂が広げられ奥の奥まで舐められる。
「はあ……くぅ……強すぎ、ます……!」
言葉と裏腹に、クロノの頭に置かれた手は突き放すのではなく押しつけていた。腰も前に突き出し、鼻
先をめり込ませるようにしている。
クロノはそんなカリムの心中を読んだのか、皮を持ち上げた敏感な突起も弄りだす。
「あん……あぁ……ふぅっ、ああ!」
今さらながらに、防音結界を張っていたことを思い出す。途端に顎が緩んで、喘ぎ声が飛び出た。
とどめを欲している身体は股間からの快楽だけでは物足りず、自分で乳房を揉み始める。法衣と下着の
二重越しなため、爪を立てるぐらい強く。
網膜と鼻腔から忍び入った桜は女一人惑乱させるには充分で、カリムは身体の芯から桃色に染まってい
た。
やがてそれは、脳にも到達する。
「んっ、あっ、あああん!」
背が自然に仰け反り、後頭部が木に激しくぶつかる。それでも、痛みより絶頂が強かった。
多量の淫水を垂れ流しながら収縮した媚肉は、クロノの舌を強く内側に巻き込むほどだった。
「はふぅ……」
熱い息を吐いてぼやけた視界が晴れれば、目の前には裾から這い出たクロノ。
「満足しましたか」
かなり激しい絶頂で、満足したといえばした。しかし、カリムは首を振る。
「クロノ、提督……一回というのは、こういう意味ではありませんよ……」
手探りで見つけ出した硬いものを、ズボンの上からぎゅっと握った。
「うっ……」
「……そちらも出さないと辛いでしょう」
やわやわと揉んで、引き返せなくしてやる。ある程度で止めるつもりだったが、山の冷気で冷たくなっ
た手に、肉棒の熱さは格別だった。
我慢できなくなって、カリムはジッパーを下げて直接触った。
「もちろん、あなたが出すだけでも、ありませんよ」
何か言い出す前に、素早く強くしごき立てた。
「う……あ……」
一定のリズムで上下するカリムの手に合わせて、クロノの呻きが漏れる。まるでクロノを意のままに操っ
ているようで、カリムは攻められるのとは別の興奮を覚える。
ぬらぬらと、手が濡れてきた。クロノの先端は、呻き以上に彼の快楽指数を表す液体を流している。
愛しい男の声がもう少し近くで聞きたくて、カリムは空いてた手を首に回して引き寄せる。
「ん……んむ…………ん」
舐めるような口づけを繰り返しながらも、手の動きは止めない。変化をつけて、亀頭や雁首も刺激して
いく。
286 :
徒花:2008/03/02(日) 17:32:01 ID:+O4vgQ0y
あっという間に、肉棒は限界まで膨れ上がり小刻みに振動し出した。だいぶ早い。カリムを攻めながら
クロノもだいぶ感じていたのだろう。
「楽になって、よいのですよ」
囁いたその口で、カリムは耳たぶをかぷりと噛んだ。
それがクロノを決壊させることになった。
「あ、あぁ……くっ!」
どくりと、手の中の肉塊が脈動する。飛び散った白濁液は地面に落ちて、花びらと雑草の中に消えた。
射精が終わってもカリムは手を緩やかに動かし、最後の一滴まで出させる。それでもなお、クロノの肉
棒は硬いままだ。まあ、萎えられなどしたらカリムも困るのだが。
「クロノ提督……お願い、します」
主語を抜かした懇願をすれば、すぐに花びらの褥に寝かされた。
見上げた空は、どこまでも桜色だった。
改めてこの花の美しさにカリムが呆けている間に、スカートの裾が捲り上げられる。金色の陰毛と、カ
リムの一番大事な部分が、太陽の下に晒された。
「入れますよ」
「はい…………あんっ……!」
亀頭がほんの少し触れられただけで、危うく果てかけ唇を噛むカリム。
野外の空気と土の匂いは、予想以上に身体を敏感にしている。
気を落ち着かせようと深呼吸した瞬間、ずぷりとクロノの太い陰茎が一気に根元まで差し込まれた。
「んぁぁっ!」
今度は耐えられなかった。嬌声と涙が零れ落ちた。
なのにクロノは容赦せず腰を突き入れてくる。思考が立て直せないまま、壊れていく。
あっという間に、カリムの頭の中は快楽一色になった。自分で身体を揺すって、感じる部分が突かれる
よう動き出す。
腰だけでなく、胸もまさぐられる。動きはそこまで変わらないのに、自分でした時の数倍の快感に襲わ
れた。
「もっと、強く……抱いて、くださいっ……ああぅあっ!!」
カリムが言うより先に、猛然と子宮口が突かれる。カリムもクロノを締めつける。
いつもどこかカリムに素っ気ない部分のあるクロノが、本能も欲望も剥き出しにしてカリムを貪ってい
る。
それが、とても嬉しかった。
287 :
徒花:2008/03/02(日) 17:33:50 ID:+O4vgQ0y
「クロ、ノ、提督っ、……このまま、出してっ!」
本能の叫びに言葉は返ってこず、大きく動いた腰が応えてくれた。
直後、視界が桃から白へと変化した。
「ああっ、あああぁぁぁー!!」
肺どころか血液の中の酸素まで、全部嬌声となって出て行ってしまう。
息を吸おうと口を開くが、入ってきたのは花びらだけ。
むせ返るような桜の匂いに、カリムは溺れた。
言ったとおり、クロノは事が終わると帰ってしまった。
カリムはそのまま泊まり、翌日残った仕事を片付けて帰る前にもう一度桜を見に来てみた。
二度目に見るせいか、それとも隣に誰もいないせいなのか、今度は心躍るものではなかった。むしろ、
散り行く花の寂しさだけを感じる。
一晩のうちに花はかなり散って、枝に半分ぐらいしかついていない。
昨日、クロノと激しく交わった樹の下に立ってみる。花びらが一つ、また一つと降ってきて、数分動か
なかっただけで、服から髪の毛まで花にまみれた。
一片を手に取ってみて、散り急ぐ花と己の身を比べてみた。
カリムという女の花は、まさに今が満開である。しかし、桜と同じで散る時は一瞬だ。誰かに知られて
身の破滅を迎えるか。クロノに捨てられて心が潰えるか。
いや、それでも桜は来年になればまた花を咲かす。だがカリムの花は、一度散ってしまえば二度と咲き
はしないだろう。
それとも、誰にも知られぬまま日陰で咲き誇り、時が来たら腐り落ちるのか。
奇跡が起きて、いつか陽の当たる場所に出られるのか。
「……馬鹿馬鹿しい」
無表情で手の平を返し、カリムは花びらと感傷を捨てた。
最初から、終着点を考えて始めた関係ではない。
ただ、彼が好きだった。それだけだ。
桜も、種を残さなければという高邁な原理ではなく、咲きたいから咲いているのだ。
散った後の事など、考えてもいないだろう。
「……どうせ狂い咲いた花ですもの」
誰にともなく呟き、カリムはきびすを返した。もう一度も振り返らず、足早に山道を降りていく。
後には、見る者のいない桜が、取り残された。
終わり
288 :
サイヒ:2008/03/02(日) 17:35:44 ID:+O4vgQ0y
以上です。
俺の中でカリムはクロノと同い年か少し上なので、お兄ちゃんがやれないという感じ。
実際この人いくつなんですかね?
ネタであった三十路というのはともかく、ロッサより年上である以上十代とも思えないし。
クロノ×カリムは基本的に「和やか不倫」。
ヤンデレだの、認知してくださいだの、あなたを殺して私も死ぬだのの方向には行きません。
もうちょいどろっとした感じのも書くかもしれませんが。別の関係の二人も書きたいし。
クロフェ出産話は来週投下予定。
納豆と来て、キシャーと来て、醤油と来て…。
やっぱり次は辛子か葱だと思う俺は重症なのだろうか…orz
>>288 サイヒさんか…と身構えて読んだのだが、読後感が意外と爽やかだったw
桜の描写が織り込まれていて、何というか綺麗なイメージ。
まぁ、不倫なんだけどさw いいもの読ましてもらいましたGJ!
>>291 仮に辛子を選択すると拷問ネタしか思いつかんからな
>>292 それはそれで全然おkだが宗教的理由で葱です
こんな方向性はどうだろうか、ワッショイを見出せなくも無い
つ こんにゃく
>>サイヒ氏
GJ!ついにカリムがきたぁぁっ!!
エロ分は最高。しかしちょっと切ないぜこのやろー
カリムの年齢に関しては・・・26、27歳くらい?(クロノ25歳)
そう考えると、ロッサがクロノと同じ25歳前後、シャッハは・・・28、29くらいになりますかね・・・
オーリスの年齢も、シャッハと同じく29くらいでしょうか・・・?レジアスが存外奥手で晩婚だったと考えれば、もう少し若い・・・?
ロングアーチスタッフの年齢もはっきりしていませんよね。16〜18くらいなんでしょうけど
ともあれ、GJでしたっ!
>>295 設定資料集によるとオーリスは8年前で15・16くらいとのこと。
な、なんだってー!
ごめん。今まで行き遅れがどうこう言ってて
いくら何でも若すぎる…そうか!権力を使って大がかりな年齢詐s
【黒服の男に連れて行かれました】
オーリスはカリムよりも若いということか?
なるほど聖王教会と仲が悪い原因はそこかっ!?
【礼服の男たちに連れて行かれました】
主人公連中の身内は不老の秘術を身に着けてるな
女キャラ以外ではスカ博士も結構不老な気が。あいつ今いくつだ。
真の不老はナンバーズだろう。反則使ってるけど
桃子さんやらリンディさんは未だに麗しいが、ミゼットばあちゃんは……
あれはあれで可愛いじゃないか。
なのは世界にはごうつくばあさんとかいないんだろうな。
今週は静かだな
どこにあったか忘れたけど、ミゼットばあちゃんの若い頃のかわいさは異常
>>288 GJです
ヤバいどうしよう、好きななのはキャラランキングにかなりの変動が…
カリムさんが一気に上位に来た。
せつないよカリムさん
幸せになって欲しいけどなー。難しいんだろうな〜
>>288GJ
カリム物がなかなか増えない中、書いていただけるのは本当に貴重です。
しかし不倫かつカリムから押し倒しているネタなはずなのに、なんでこう爽やかなんだかw
来週投下予定のクロフェ出産話も期待してます。
>>288 GJ!
そして不倫がバレてエイミィが教会に乗り込んで「ぶち殺わよ」と脅し、
カリムが大声でシャッハを呼びつけるんです。
>>312 案外エイミィよりもリンディさんやアルフが乗り込んで来そうかも。
それとエイミィって三期で28歳くらいだっけ?
>>313 はやてが乱入仲裁して、クロノに貸し作り迫る手もあるぞw
nanohawikiで調べててもはっきりしないんだが、本物の聖王の名前もヴィヴィオでいいんだっけ?
>>288 サイヒ氏、最高ですよこのSSは! 蝶GJです!!
エロい話の書き方も相変わらずの腕前で、舌を巻くばかりです。
なにより、舞い散る桜に自身の道ならぬ恋心を重ねるカリムが儚げで美しいですね。
是非ともこの禁断の関係の続きが見たいです、心からお待ちしております。
>>314 26じゃないかなぁ。
リンディじゃ洒落にならないからアルフは連れて行くかも。
しかし、カリムも拮抗状態を作るまでだw
浮気してエイミィを泣かしたクロノを倒しに数年後成長した双子が…とかだと燃える展開
双子の性格が解ればニューウェーブなんだがな
そもそも双子って男なの? 女なの?
男と女の二卵性双生児じゃかなったけ?
>>322 男(カレル)と女(リエラ)。容姿はどっちもエイミィ似。
ちなみに妹の方はお兄ちゃん大好きっ子らしい。
>>321 カルタスにも言える事だがそこがネックだよな
どうしても半オリキャラになってしまう
双子の片方が金髪だったら…うーんなんて修羅場
>>323 なぜか、二つ付いてるのかとか思っちまったよ……
>326 いやちょっとまて……それは誰の種だ?w
あれか、そこはふたなりフェイトさんのでば
>>326 司 書 長 ですね!?(えたーなるこふぃん
ゆ、ユニゾン・インしたゼストとか……
>>326 いやそこはやっぱり2人とも 銀 髪 だろう。
しかしリンディさんの遺伝子がどう出るか解らないからな。
トンでもな髪の色の子が生まれるかも知れん。
>>329 一瞬ユーノとクロノの子供かと思った俺の頭は、腐ってると思うwww
つーか、お前らそんなにエイミィさん嫌い?
原作(エロゲの方)プレイしたことなくて、ココじゃないとあるHPのSSのお陰で
クロノとエイミィさんの脳内株が上がった俺としては、この二人の組み合わせ嫌いじゃないんだけど。
>片方あきらかに髪の色が違う
アメリカであったんだよなぁ。
女が浮気して、違う男二人の子供を同時に妊娠してさ……
生まれたのは片っぽ白人、かたっぽ黒人だったってのがさぁ。
生まれた子供ネタってネームレスさんぐらいだっけ?
>>333 それはどちらかの方の先祖に黒人か白人かがいたってだけじゃないのかね。
>>334 子供ネタは結構あるような気が。
安易な名付けで定評のある6Bさんのマージネーターとか。
あと誰かティアナの子供とか書いてたような。
あれは……衝撃だったな……
そういや、君に届けたいただ一つの想いの続き待ってるお…
ティアナの子供kwsk
>>332 いくつか前のスレでいわれてたけど、夫婦生活書かれてないから想像しにくいんだと思う。
あと、とあるHPってひょっとして木漏れ日? アレは確かによかったな。
>>310 あそこのはやてのかわいさとかっこよさは異常
>>332 Mr.P氏は自サイトで「クロエイはエロさが足りない!」と仰ってたなw
それでも…それでもおれはクロエイが好きなんだよぉorz
ならば・・・答えは一つだ。兄弟
「自ら創れ」
>>342 あとスバルとヴェロッサの子供、リクオーも忘れるな
…何回聞いても違和感あるな、このカップリングw
>>347 奥さんなスバルはとてもいい……。
ヴェロッサの目は確かだったということか……。
まぁ男と女なんだから道でぶつかっても愛は芽生えるよ
合コンとか
あ、ヴァイスが独身男かき集めて合コンしたら、相手がナンバーズだった
なんて電波受信した
エイミィのネタならそれだけでどんぶり飯3杯イケる
ネコやクロノに弄ばれるエイミィを想像するだけで、その日は股間のテントが収まらない
お姉ちゃん面しながらエッヘンと控えめながら自己主張してる胸を張ってる姿を見せられたらもう、もう……
新たな属性「姉さん女房」&「お母さん」が付いた我等がエイミィさんが三期に出なかったのが、つくづく惜しまれる
だが、未だ巡業の浅い俺では文章にしようとしても、そっくりさんにしかならない
誰か、俺に力を、妄想力を……
351 :
B・A:2008/03/02(日) 23:52:37 ID:S+JE3pi6
>>349 それでも、相手がウェンディとかセインとかノーヴェとかチンクとかならまだ何とかなるのでは、男次第だけど。
オットー、ディードに至っては・・・・・・頑張れとしか言いようがない。
12時半〜1時くらいに投下します。
>>351 オットーやディードが相手ならまだいいじゃないか。
クア姉の前の席になった奴なんて…こ、怖くて想像できねぇ!
>>352 チンクちゃんハァハァで、何だコイツは?と怪訝な目で見られる淫獣
クアットロに目をつけられて、眼光に固まって脂汗を流しているエリオ
ウェンデイやセインと軽口叩きながらウーノを狙ってるロッサ
ドクターちゃんと晩御飯食べてるかしら?と考え中のウーノ
どさくさに紛れてディードの胸を揉もうとして、無言でオットーにビール瓶で殴られるヴァイス
空気に馴染めず静かに酒を飲んでいるゼスト、ふと見るとぽつねんとしているトーレに気が付き…
とここまで考えた
>>349 ナンバーズってきっと笑っちゃう程キメキメの格好で
全員ガッチガッチになって顔赤くして一列に座って参加するんだろうな
>>354 俺はクアットロだけ浮いてるところを想像した
>354
ドゥーエは例外だと思うぞ。
>>355 俺はむしろ一人だけやたら緊張してる悪意の絡まない人間関係に不慣れなクアを妄想した
あと何故かゴスロリ姿で来るチンク姉も
薔薇水晶って言うな
>>353 そして空気同士シンパシーを感じるグリフィスとセッテ
完全に忘れられるラッド
>>353 いろいろ新カップル盛りだくさん!
ゼストとトーレは、一線を越えたら即バカップル化しそうでハァハァ
あとロッサ自重ww
子供といえば、おれ、スカとウーノの子供を妄想してるんだ……
あとヴァイスとティアナの子供。
想像したらなんか、幸せそうで涙がでてきた。
さあ!
>>353よ!
俺もやるから、一緒にSS書こうぜ!?
ヴァイスとティアナの場合、出産後にティアナは死に娘は5歳になったら死にます
362 :
B・A:2008/03/03(月) 00:54:18 ID:4Ecg5enV
>>360 なんだ、その重苦しい未来は!? いったいどんな裏設定が?
ぼちぼち投下して良いですか?
嘉門
家紋
366 :
B・A:2008/03/03(月) 01:07:58 ID:4Ecg5enV
では、ぼちぼちいきます。
・フェイト×バルディッシュ
・時間軸はstsの7年前。フェイト12歳。
・やっとこさエロです
・受肉とか擬人化とか触手化とかしません。
その夜、海鳴の自宅マンションの自室で、フェイトは整備を終えたバルディッシュと向かい合っていた。
震える手を握り締め、深呼吸をして心を落ち着かせる。その姿は、誰が見たとしても恋する乙女に他ならなかった。
「よし・・・」
防音結界形成完了、アルフとの精神リンクも遮断、都合よくリンディ以下2名は仕事で今夜は帰らない。
天は彼女に味方した。
「起きて・・・・・・バルディッシュ」
『Get set』
低い電子音とともに、バルディッシュが起動する。
たったそれだけで、鼓動が跳ね上がった気がした。自分でも緊張しているのがよくわかる。彼の声を聞いていると、どうにかなってしまいそうだ。
『何か御用ですか、サー?』
「う、うん・・・・・・」
『昼間の件でしたら謝罪します。あれは私の判断ミスです』
「そうじゃないんだ・・・・・あの・・・・・私、聞いちゃったんだ」
声が上擦る。心臓が飛び出しそうなくらい跳ねまわる。血管内を駆け回る血液が全身に酸素を供給し、
細胞があっという間に飽和状態になってしまったかのような錯覚。
落ち着け。
落ち着け。
ただそれだけを自分に言い聞かせ、フェイトは唇を結ぶ。
『サー?』
「昼間ね・・・・・ バルディッシュがレイジングハートと話しているの、聞いちゃったんだ」
瞬間、バルディッシュは世界が凍りついたかのような錯覚を覚えた。
自分が抱いてしまった間違った感情。
許されることのない禁断の思い。
それを、よりにもよって一番知られてはいけない人に知られてしまった。
『サー・・・あの、それは・・・・』
「ごめんなさい」
発せられた謝罪の言葉に、バルディッシュの動揺は急速に冷めていった。
『ごめんなさい』。その言葉が持つ意味は万国共通だ。つまるところ、あなたの思いには応えられない、そういう意味だ。
「バルディッシュが私のことを、そんな風に見ているなんて思ってもみなかった」
『サー・・・・・』
拒絶されるものと思っていた。
お前なんかもういらないと言われても不思議ではなかった。
だが、フェイトが発したのは謝罪の言葉。ただ静かに涙を流し、懇願するように己の相棒を見つめている。
「あんな風にバルディッシュが苦しんでいるのに、私には何もできない・・・・・・一生懸命考えたけど、
私にできることなんて、何もなかった・・・・・」
自分と彼は人間とデバイス。両者の間には大きな隔たりがあり、手を差し伸べようにも掴むための手が彼にはない。
相棒が苦しんでいるというのに、その使い手である自分にできることは何一つない。
それは何の不思議もない当然のことだった。
バルディッシュというデバイスが抱いた感情はイレギュラーなのだ。その思いが受け入れられるはずがない。
だから、彼女にできることが何もないのは至極当然の結果だった。
(これで良い・・・・・これで良いのだ)
自分はデバイス。ただ使われるためだけにそばにいられれば良い。守るためにそばにいられればそれで良い。
報われずとも良い。叶わずとも良い。
そう諦めかけた時、フェイトが口にしたのは予想外の言葉だった。
「だから、私の初めてをバルディッシュにあげる」
『・・・・・・・・・はい?』
今、もの凄く間抜けな質問してしまった気がした。
月を背景に見せつけられた肢体はまだ幼く、膨らみ始めたばかりの胸はまだ平面とそう変わらない。
だが、今日までデバイスを振るい続けてきた引き締まった体には無駄な贅肉など一切なく、
小振りな尻はさながら白桃を連想させる。普段は結んでいる金髪は解かれていて、細く柔らかな毛先が
白い肌に絡みつく様は官能を通り越して神秘的であった。
「ほら・・・見て、バルディッシュ・・・・・・」
だから、目の前で繰り広げられている光景もまた、夢か何かだと思いたかった。
新しく習得した幻術の実験台にでもされていると思いたかった。
『考えてみたんだ・・・・・もし、バルディッシュが私の前からいなくなったらって』
『けど、考えられなかった・・・・・・バルディッシュがそばにいないフェイト・T・ハラオウンの姿なんて、想像できなかった』
『だって、私もバルディッシュのことが好きだから』
『好きだから・・・・大好きだから・・・・・ずっとそばにいて欲しいから・・・・・』
『けど、私がバルディッシュにしてあげられることなんて、何にもなかった。私からあげられるものなんて、何一つなかった』
『だから、せめて私の初めての人になって・・・・・私を、バルディッシュのものにして』
フラッシュバックするフェイトの言葉。
止めなければならないとわかっているのに、言葉が出てこない。
これから鋼の相棒をその幼い性器で受け入れるために手淫に耽る主を前にして、バルディッシュは
自分が何もしようとしないことに苛立っていた。己の欲望を優先していることが信じられなかった。
そうではないだろう。
己の存在意義はなんだ? フェイト・T・ハラオウンを守り、その力となることだろう。
決して、その純潔を己が手で奪うためではない。
止めるのだ。一言だけ、止めてくださいと言えば良い。それで自分たちの関係が決定的に破綻したとしても構わない。
「ねぇ・・・・ちゃんと見ている?」
『・・・はい・・・・とても・・・・美しいです、サー』
フェイトの頬が緩み、手淫が再開される。
自分で自分が信じられなかった。
最早、修復不可能なまでに壊れているのは自明の理だ。
バルディッシュ・アサルトは、どうしようもないくらい破綻している。
そんなバルディッシュの困惑に気づかず、フェイトは甘い吐息を吐きながら一心不乱に己の秘唇をかき回す。
それは技巧と呼ぶにはあまりに拙く、ただ膣を強引に引っかき回しているだけの乱暴な行為だった。
フェイトの性行為の知識は本で読みかじった程度のものでしかなく、今まで自慰に耽ったこともなかった。
だから、これはあくまで彼を受け入れるための下準備でしかない。それでも、続けているうちに瞼の裏にピンク色の靄がかかり、
痺れるような甘い痛みが脊髄を刺激していく。
「はっ、ぁ・・・・はぁぁ・・・うぁ・・」
普段はぴったりと閉じられている肉の扉が突き崩されていく。自分で自分の秘唇をこね回すという淫らな行為は
顔から火が出るほど恥ずかしかった。心臓はさっきから聞き取れないくらい早く鼓動を打っているし、
加速した血流で体中が燃えていると錯覚するくらい熱い。
その羞恥に悶える姿も、口から零れる切ない悲鳴も、バルディッシュの劣情を掻き立てるには十分なものだった。
まるで魅せられたかのように、バルディッシュは無言のまま己が主の痴態に見入っている。
(見てる・・・・・バルディッシュに見られている・・・・・こんなエッチなことして・・・・・みっともない私を見てる・・・・・)
噛み締めた唇から涎が零れる。
いつの間にか、左手は未成熟な乳房を鷲掴みにしていた。固いしこりが揉み潰され、鋭い痛みが背骨を走る。
「あうあっ!」
『サー!?』
「だ、だい・・・じょうぶ・・・・心配しなくて・・・・いいから・・・・・」
もう一度、今度は優しく撫でるように愛撫する。さわさわと指が這い回る感覚にフェイトは悶え、
バランスを失った体はベッドの上に仰向けに倒れた。だらしなくM字に開いた股間からは
じゅくじゅくと蜜が零れおち、室内に甘ったるい牝の匂いが充満していく。常日頃の鍛練で
鍛え上げられた肉体は、まるでスコールにでもあったかのように水濡れに輝いていた。
「はぁっ、あっ、あっ・・・・・ほら、もうこんなになったよ・・・・・フェイトのここ、
ぐちゃぐちゃになっているの・・・・・・」
普段の自分なら絶対に言わないような言葉で、フェイトは自分を追い詰めていく。
涎に塗れた唇から突きだした舌を震わせ、汗と蜜で汚れた指で赤く充血した胸の先端を捻ると、
痛みにも似た刺激が神経を駆け抜け、脳髄を溶かしていく。右手も更なる快楽を得ようと、
貪欲に己の秘唇を裂くように奥へ奥へと進んでいった。
そうやって悶えるフェイトの姿を、バルディッシュは玉座に君臨する王のように見届けていた。
これでは、どちらが主従かわかったものじゃない。
それで良いと思った。
今の自分は魔導師フェイト・T・ハラオウンではない。
バルディッシュという1人の男性に傅く、1匹の淫らな牝で良い。
「あ、ああ・・・ああ・・バ・・・・バルディ・・・・・」
虚空に伸ばした手は、しかし求めた人には届かず、ただ虚しく宙をかいただけだった。
直後、股間で蜜をかき回していた右手が一際強く膣壁を抉り、稲妻にも似た衝撃でフェイトの視界が桃色に染まった。
「あ・はぁ・・・・・い、イっちゃった・・・・・バルディッシュに見られて・・・・・イっちゃったよ・・・・・・」
虚脱した四肢がベッドの上に投げ出される。痙攣したかのように手足がふるふると震え、恥じらいと満足が入り混じった甘い吐息を少女は漏らす。
ほんの僅かな寂しさを感じながら、フェイトは甘えるように鼻を鳴らした。
いつも握っていたはずなのに、改めて目にしたそれは予想以上に大きかった。
手にしたそれに肉の温かみはなく、指先から伝わってくるのは肉の鼓動ではなく無機質な金属の肌触りだ。
「う、ううん・・・んふ・・・・・・」
顔にかかる髪の毛を払い、フェイトはアサルトフォームとなったバルディッシュの柄尻に舌を這わす。
嫌悪感はなかった。
これは愛する人の体の一部だ。嫌いになるはずがない。むしろ、これからこの固くそそり立った棒が
自分の純潔を散らしてくれると思うと、それだけでフェイトは軽い絶頂にも似た快感を得ることができた。
「ふぅん・・・うん・・・ううんっ・・・ああ・・・・・」
可憐な少女が恍惚の表情を浮かべ、一心不乱に金属の棒を舐め回す姿は、まるでこの世のものとは思えぬ淫らな光景だった。
フェイトの唾液でてかてかと光る戦斧の柄尻が妖しく光り、己の異常な行動を幻視したフェイトの劣情は火で炙られているかのようにじれったく疼いている。
「あ・・・はぁ・・・・うぅん・・・・ねぇ・・・・・もう・・・・良いかな?」
『サー・・・・』
「もう・・・良いよね・・・・・入れて良いよね?」
自分が何を言っているのかわからなかった。きっと、また聞くに堪えない淫らな言葉を発しているのだろう。
理性なんて、とっくの昔に崩壊していた。
『サー、しかし・・・・・・・』
「欲しいの・・・・バルディッシュの・・・・・バルディッシュのが欲しいの・・・・・・ねぇ、頂戴・・・・・・・」
『・・・・Yes sir』
観念したように、バルディッシュは答える。
フェイトは先端の宝石に一度だけキスをすると、自分の涎で汚れた柄尻を濡れそぼった秘唇へとあてがった。
散々引っかき回した肉割れは、今や男性のそれを求めるかのように、僅かに唇を開けて疼いている。
今から、誰も侵入したことのない聖域にバルディッシュを受け入れる。
恐怖はあった。しかし、それ以上にフェイトは彼と1つになりたかった。身も心も、全てを捧げたかった。
だから、フェイトは躊躇うことなくバルディッシュを受け入れた。
「あっ・・・うぅ・・・・」
柄の先端、人間でいうところの亀頭と同じ形状をした部分がフェイトの肉ビラにヌルリとめりこんだ。
清らかなピンクの花びらが無残に唇を開き、苦痛とともにひんやりとした寒気が背筋を走る。
上体をのけ反らせ、フェイトは唇を噛み締めて出かかった言葉を殺した。
痛い。
苦しい、
気持ち悪い。
そんな言葉は言いたくない。
バルディッシュにだけは、聞かれたくない。
『サー!?』
「だ、大丈夫・・・・・も、もう・・・・少し・・・で・・・・・あぁぁっ!」
ぐじゅりと音を立てて、バルディッシュの柄がフェイトの蜜壺をかき分ける。
柔らかな肉壁を押し広げ、無慈悲な痛みに耐えながら、フェイトは愛する人の体を自分の中へと招き入れた。
次の瞬間、苦痛は激痛へと変わった。
「うぅぁ・・あぁぁぁっ・・ああっ!」
バルディッシュの柄尻が処女膜を突き破り、みっちりと締まる処女穴を征服する。
深々と貫かれる感覚は激痛とともに、愛する人と1つになれたという一体感を与えてくれた。
(あぁ・・・・・私の初めて・・・・バルディッシュにあげちゃった・・・・・私、バルディッシュのものになれたんだ・・・・・・・)
激痛に美貌を歪めながらも、フェイトはバルディッシュに処女を捧げることができた喜びから、目に涙を潤ませた。
これで自分は、彼の女になった。
もう誰にも文句は言わせない、自分の恋人はバルディッシュだ。バルディッシュ・アサルト、ただ1人だ。
「う、動くね・・・・・・」
『はい・・・・・・・サー』
「なぁに?」
『気持ちいい・・・です・・・・』
恥じらいを含んだ言葉は、容易に嘘だと見抜くことができた。
デバイスに性的快感を感じる機能はない。触覚に該当するセンサーはあっても、それはあくまで触れられているという感覚しかわからないものだ。
痛いとか熱いとか気持ちいいとか、そういう感覚までは感じ取れない。だから、バルディッシュが口にした感想は、破瓜の痛みに苦しむフェイトへの気遣いであった。
「ねぇ・・・・・名前で呼んで」
『よろしいの・・・ですか?』
「うん・・・・・呼んで・・・・私の名前・・・・・」
『サー・・・・フェイト・・・・・フェイト・・・・』
「うん、バルディッシュ」
『フェイト・・・・フェイト!』
まるでそれを合図にするかのように、フェイトはバルディッシュを前後させる。
バルディッシュの固い感触に馴染んだ肉壁は、本来の役目を思い出したかのように
金属製の柄をギチギチと締め上げた。
「はぁっ・・・・ああっ・・・あんっ・・ああ・・」
痛みに混じって徐々に快感がフェイトの脳を焼いていく。開通したばかりの処女肉は、
今やヌルリとした愛液をたたえてバルディッシュの柄に絡みつく。最初はゆっくりだった
突き入れも次第に激しさを増していき、フェイトが発する喘ぎも艶めかしい男を誘う鳴き声へと変わっていった。
「熱いよ・・・・フェイトのおマ○コ・・・・バルディッシュに・・・・あぁっ・・・・バルディッシュに
突かれて・・・・・・すごく熱い・・・・あぁ、あぁぁっ・・・・・・・」
『フェイト・・・フェイト! フェイト!』
壊れたように、バルディッシュはフェイトの名を連呼する。
この身が呪わしかった。
何故、自分は人間ではないのか。
何故、彼女を抱く腕がないのか。
何故、彼女を受け止める胴がないのか。
何故、微笑み返す顔がないのか。
人ならざる自分には、ただ彼女の名前を呼ぶことしかできなかった。
だから、全身全霊を込めてその名を呼んだ。スピーカーが壊れたとしても構わない。
愛の限り、思いの全てをその一言に込めて、バルディッシュは愛する人の名を呼んだ。
『フェイト!』
「あぁ・・・・・いぃ・・・いくっ・・・あぁ・・・き、きて・・・・バ、バルディ・・・あ・・・
ああっ・・・好き、大好き、バルディッシュ・!!」
切羽詰った喘ぎ声を上げ、フェイトは激しく細腰を震わせた。苦痛と快楽の狭間で視界は明滅し、
その手と膣の感触だけが確かなものへと変わる。周りを憚ることなくよがり泣き、丘に上がった
魚のようにビクビクと裸体を痙攣させながらフェイトは絶頂への階段を昇った。
「あぁっ・・・あぁぁ・・・・・い、いくうぅぅっ!!!」
まるで気絶したかのように、フェイトの体が動かなくなる。
固く握られていた手から力が抜けるのを待って、バルディッシュは自身を待機状態へと戻した。
ぽっかりと開いた肉穴はヒクヒクと痙攣していて、その縁には赤い処女の証がこびりついている。
『フェ・・・・・』
罪悪感から、バルディッシュは彼女の名を呼ぶことを躊躇った。そして、そのまま何も言わずにスリープモードに移行する。
暗い部屋に1人残されたフェイトは涙でシーツを汚し、朦朧とした意識で眠りへと落ちた恋人の名を呼んだ。
「好き・・・・バルディッシュ・・・・・」
目が覚めると、バルディッシュは自分が誰かに握られていることに気づいた。
一瞬、何者かに盗まれでもしたかと思ったが、その柔らかな手触りが自分の
よく知る人物のものであることに気づき、呆れた声を上げた。
『サー・・・・』
「あ、おはよう・・・バルディッシュ」
『サー・・・』
「バルディッシュ!」
有無を言わせぬ調子に、バルディッシュは押し黙った。
自分は何かまずいことをしただろうか?
確か、スリープモードから起動して、フェイトに握られていることに気づいて、
彼女の名を呼んで・・・・・名前?
『あの・・・・フェイト?』
「うん、良くできました」
『は、はぁ・・・・・・・』
打って変わって上機嫌な笑顔を見せられ、バルディッシュは言葉を失った。ついでに、昨日の行為の罪悪感とかも
風に吹かれたかのように霧散していく。というか、考えるだけ無駄な気がしてきた。
そんなバルディッシュの悩みなど露ほどにも気づかずに、フェイトはベッドから降りて壁に吊るしたままの
制服に袖を通していく。もちろん、バルディッシュは手にしたままで。
『あの・・・・何故、私は握られたままなのでしょうか?』
「だって、少しでも長くバルディッシュと一緒にいたいから」
『サ・・・フェイト、いつも一緒にいるでしょう』
「戦闘や訓練は別! いい、これからは時間が許す限り私に握られていること、
止む無く手放さなきゃいけない時は、必ず私の目に映るところにいること。わかった?」
『あの、私の意思は・・・・』
「わかった?」
『・・・Yes sir』
そんな風に頬を膨らまされたら、反論できるわけがない。
バルディッシュは観念して彼女に従うことにした。どのみち、自分に拒否権はないのだ。デバイスの歯痒いところである。
だが、言うことを聞くからにはこちらも交換条件を提示する権利があるはずだ。
『フェイト、私からも1つ、お願いを聞いてはもらえませんか?』
「なに? できる範囲でなら何でもするよ」
『ありがとうございます。では、BJのデザインを変更して頂けませんか?
今のままでは・・・・その、周りの男には目の毒というか、何と言うか・・・・・』
ボソボソと語尾が小さくなる。人間ならば、頬を真っ赤にして小さくなっていただろう。
「ひょっとして・・・・・・・妬いているの?」
『まままままさか! そんなわけないでしょ!』
わかりやす過ぎる動揺に、フェイトは苦笑した。そして、ここまで人間臭く造ってくれたかつての教育係に感謝する。
「ふふっ・・・・・そんなにライトニングが嫌なら、新しいBJはバルディッシュが考えて」
『私が、ですか?』
「うん」
『・・・・わかりました、格好いいのを考えておきます』
それっきり、バルディッシュは何も言わなくなった。多分、新しいBJのデザインを考えているのだろう。
彼はやると言ったらやる男だ。それこそ、細部まで徹底的にこだわったものを造ろうとするだろう。
そして、自分はそれを着て、愛する人を手に大空を飛翔するのだ。
「楽しみにしているからね、バルディッシュ」
そっと恋人に口づけをし、お腹を空かせているであろう使い魔のもとへと向かう。
そうしながらも、フェイトはまだ見ぬ新たなBJへと思いを馳せていた。
数日後。
「わぁ、フェイトちゃん、BJのデザイン変えたんだ」
フェイトの新しいBJを見て、高町なのはは歓声を上げる。
フェイトの新たなBJは、漆黒のスーツの上に純白のマントを羽織ったかなり仰々しいデザインで、
ライトニングフォームの意匠は僅かにニーソックスと籠手や足に残るだけだった。露出面が減ったことで
防御力も向上しており、バルディッシュはこのBJのことをインパルスフォームと呼称していた。
「それにしても、随分と急なイメチェンだね」
「うん・・・・前のBJは、あんまり気に入ってもらえなかったから。執務官試験にも受かったし、丁度良いかなって」
「えー、ライトニングも可愛かったのにぃ・・・・」
ぷすっと頬を膨らませ、なのはは紙パックのジュースをすする。その仕種が可愛くて、フェイトは思わず苦笑した。
「私も気に入っていたんだけどね・・・・・でも、彼があんなもの着るなってうるさくて」
「え、彼?」
妙な響きを持った言葉に、なのはは疑問符を掲げる。
そういえば、今日のフェイトは何だか色っぽい。別に普段と何の変わりもないが、何故だか大人びて見えるのだ。
恋愛話には疎いなのはでも、親友の変化には敏感だった。
「フェイトちゃん、最近何かあったの?」
その言葉に、フェイトは唇の端を吊り上げる。それは彼女が初めて見せた、大人の女の笑みだった。
「うん・・・・・実はね、付き合っている人がいるんだ」
「え? うそうそ! それ本当? ねぇ、どういう人?」
「そうだね・・・・・・無口で嫉妬深いけど、とってもいい人だよ・・・・・ね、バルディッシュ」
『Ye・・Yes sir』
フェイトの含みのある笑みに、なのはは首を傾げる。
その件の恋人であるバルディッシュは、フェイトが自分たちの秘密をバラさないか
冷や冷やしながら事の成り行きを見守るしかなかった。
fin
377 :
B・A:2008/03/03(月) 01:43:56 ID:4Ecg5enV
以上です。
この話の元ネタは、いつだったかなのはのBJの下ではRHがバイブ調教しているという書き込みからです。
どこをどう料理したのか似ても似つかぬ人外相姦話に変わってしまいましたが。
というか、人外が相手って難しい。バルはデバイスだから自分じゃ動けないし快感中枢とかないだろうから
悶えたり啼いたりしないで描写するのがものすんごく大変でした。
後、わかったことが1つ。僕が書くフェイトは何才だろうと処女だろうと非処女だろうと、行為の際は
何故かエロエロになってしまうらしい。もし、9歳verでSS書いたらどうなるんだろう・・・・・・。
GJ!!です。
フェイトそんw
今後は皆の前で異常に仲の良い主従が見られるのか。
デバイスとイチャイチャするなんて高等テクニックはフェイトぐらいしか出来ないぜww
>>377 リアルタイムで読ませて頂きました。
書きづらい要素の中でよくぞ、といった感じで、GJです。
しかしなんだろう、このモヤモヤ感。
エロシーンを読んでるはずなのにすごく物悲しい気分になりました。
自分の中のフェイト愛のせいでしょうか。
>>377 GJ!
フェイトさんの貴重な処女は無機物に奪われてしまったのですな。
・・・あ、ありのままに起こった事を今話すぜ・・・!
俺は単発妄想でレイハのなのは調教と書いたら、フェイトとバルディッシュの初夜になって返ってきた・・・
何を言ってるのかわからねーと思うが俺もわからねー・・・
職人の技とか超スピードとかそんなものじゃないもっと別の恐ろしい何かを味わった気がするぜ・・・
ところでワシの妄想が題材になったって職人に言われるのこれで三度目じゃぞ
こうも変な妄想ばかり具現化される奴って他にいるかなぁ・・・?
おあ、言い忘れ
GJ・・・しかしデバイスは罪深いものよ・・・
ってかダルビッシュ砕いて来ます
>>377 間違ってもこのバルディッシュをエリオに託してはいけませんよ、
いろいろな意味で、フェイトさん。
GJ!
385 :
B・A:2008/03/03(月) 02:21:10 ID:4Ecg5enV
>>382 ジョジョネタ返ししようと思ったけど、良い台詞が見つからなかった。
ネタ提供ありがとうございます。あなたの書き込みがなかったらフェイト×バルディッシュなんて
SSは生まれなかった。
>>385 いやそんな風に言われると嬉しくてリンダ困っちゃうぜチクショー
しかし毎度バルはいろんな人のSSで結構いい目見てるなーって思うんだ
レイハとしたり、フェイトとしたり・・・特にデバイス同士ならプログラム上で快感を与えたり出来そう
そのうち鬼畜王バルが皆のデバイスを襲い出すなんて事になりそ・・・ハッ!?
今のは忘れるんだ!
乙&GJ
>>387 そろそろ自らがキーボードを叩き、勇者になる時だ!!
389 :
( ゚Д゚):2008/03/03(月) 02:45:14 ID:3vsi/ZBK
ちくしょー書き直してぇぇっ書き直してぇぇっゼロから別バージョンで書き直してぇぇっ
>>377 GJ!
まさか本当にこうなるとは。
しかしラブラブでたまらないぜ。
>>388 だが断る
俺がエロいの書くと なのは である必要が無いから
ふたなり、女体化、男体化、百合、汚物、非人間とのプレイ・・・こんな物の需要無いし
おまけにキャラの性格滅茶苦茶に壊すのが大好き、それこそこのスレで一番注視されている事じゃないか?w
そんなわけでむりぽwあでもザフィ(犬)×オトとか何とかなりそうな気がしなくもないんだwwやってみるかなwww
391 :
B・A:2008/03/03(月) 02:50:56 ID:4Ecg5enV
>>389 フェイト×バルディッシュをですか?
ゼロから別バージョンなら構いませんよ、こちらは。
>>390 需要は書き手が創り出すものだと思ってたのです。w
もともとあって無いような設定のキャラなら問題ナッシン。(酷
(ノ`Д´)ノ彡 ┻━┻・∵.何でそうなるんじゃぁぁっ
失礼「熱い彗星〜」をです。
ところで数の子の起動の順番ってどんな感じでしたっけ?
>需要は書き手が創り出すものだと思ってたのです。w
なにその暴論。
>>392 wikiによると、ウーノ、ドゥーエ、トーレが最古参。続いてチンク、少し後にクアットロ、その次にセイン、ディエチ。
その次は多分ノーヴェとウェンディだけど詳しくは不明。最後発はセッテ、オットー、ディードの3人。
>>390 >ふたなり、女体化、男体化、百合、汚物、非人間とのプレイ
全部需要ありですねぇ
そろそろガチスカトロでも読みたい
糞尿をブチ撒けるとか最高だろ
397 :
395:2008/03/03(月) 03:14:00 ID:4Ecg5enV
って間違えたぁぅ!!
>>392じゃなくて
>>393だよ。
名無しさん@ピンキー氏じゃなくて( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏だよ!
(゚д゚;三 ゚Д゚)そもそも書き直し、というかまったく別もんだなこりゃ
投下やっていいんじゃろか?
ここまでで手の内ある程度ばらしてるしなぁ……
>>395=397
サンクス!
>>394 書き手が長編など続き物と宣言するorシチュを仄めかす等
言われたから見たくなった、という感じだと
>>392は言いたいんだと思う
投下、してみてもいいかな?
OK!
かまん
では、まずプロローグから
注意事項
・まず、この話の部分は、以前のプロローグ部分のコピペ+修正部分がかなりあります
・書き直し第1話は今日中(出来れば第2話まで)投下予定。
・非エロ、たぶんシリアス。
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている人は読まないほうが吉です。
・あぼーんキーワードは「熱き彗星の魔導師たち」。今までと違います! コピペで修正を!
コンテッサ自治世界────
ズドォォォンッ
爆発音がして、建物の中を炎が一気に舐めた。
「くっ、自爆!?」
時空管理局・第5陸士隊所属、クイント・ナカジマ二等陸尉は、険しい表情でそう言っ
た。
建物の中は、化学か何かの研究施設だった。
『統合本部、応答してください、本部!』
クイントは思念通話で呼びかけるが、だが、応答はない。誰とも、念話を通すことがで
きなかった。通信ジャミングかかけられている。
「二尉!」
直接の声で、部下の陸士隊員が悲鳴の声を上げる。
ガシャン、ガシャン……
魔力によって自律作動する戦闘機械、“傀儡兵”。
かつてプレシア・テスタロッサが、『ジュエルシード』事件の際に使用したそれは、西
洋甲冑を模したものだったが、目の前のものは、風呂釜に手足が生えたような、不恰好だ
が一方で無駄な装飾がなく、直線的な意匠だった。
「どいてて!」
クイントは言うと、陸士隊員の前に躍り出る。
『Revolver Knuckle, Load Cartridge』
ドンッ
両手に嵌ったサブデバイス、『リボルバーナックル』の、右手のガントレッド部に装備
されたカートリッジシステムが、撃発工程を行う。
「はぁぁぁっ!」
腕を腰だめに構え、ストレージデバイス『ソニックキャリバー』に機動させて前に躍り
出ながら、それを放つ。
『Knuckle bunker』
ドゴォンッ
一瞬、障壁にも見えたそれを、衝撃波として撃ち出す。群れる傀儡兵を薙ぎ払う。
同じ頃──同施設、より深部。
ドンッ、ドガンッ
小爆発が連鎖して起こり、建造物の破壊を進ませる。
「っはぁっ、ふぅっ……はぁっ……はぁっ……」
白いジャケットのバリアジャケットを纏った、次元巡航警備部執務官は、よろけながら、
荒い息をしている。
そのバリアジャケットは、消耗して全体的に擦り切れたようになっている。全身に打撃
を受け、打撲の痕がある。額も大きく切れ、かなりの出血がある。彼自身も、かなり消耗
していて、何とか立っているという感じだ。それでも、右手のデバイスだけは、しっかり
と握っている。
「ほう、まだ立てるか」
ボディアーマー状の装甲を部分的につけた、レオタード状の青いスーツを、全身に纏っ
た、長身の女性が、発言し、冷淡そうな眼で、彼を見る。
紫がかった青い髪、やや男顔の美形。ボディアーマー部分の首のところには、“III”
の刻印がある。
もっとも、彼女もまた、全身に打撃を受けた後がある。右腕のひじ間接は、まるで電車
などの大電力機器が物理的に破壊されたように、バチバチと火花を散らしている。
「執務官程度にこれほどのダメージを負わされるとは、まだ改善の余地ありか」
火花を散らす関節を見て、そう言うと、女性は目の前の執務官に視線を戻す。
「だが、ドクター達が脱出するまで、死守しろと言うのが命令でな。すまないが、ケリを
つけさせてもらう」
そう言って、女性は、手首足首の4箇所に生えた魔力刀のうち、左手首のそれを、ひと
きわ強く煌めかせた。
────その時。
『Ray Lance, Clash mode』
6発の青白い魔力弾が、女性目掛けて迸る。
「くっ」
女性は、魔力光のシールドを展開する。しかしそれは、円形ではあるが、既存のミッド
チルダ式とはまったく異なる駆動式を再現していた。
ダン、ダン、ダン、ミシッ……
命中した何発かが、光の盾にヒビを入れた。
「何!?」
女性は驚きの声を出したが、しかし、身体は既に、迫る新手に対して、構えている。
『Fire slash』
ヒュッ
周囲を舐める炎にも負けない、鮮やかなオレンジ色の光を纏って、『レイジングハート
・アクセル』は、空を切り裂き、女性に迫る。
ガキィィィィンッ!!
女性は、左手首の魔力刀で受け止める。バチバチと激しい火花を散らした。
『AMF作動しますわ、阻止率50%……展開』
女性の脳裏に、思念通話で、どこか酷薄そうな声がそう告げる。
『Caution, developed A.M.F.』
レイジングハートが、その持ち手、アリサ・バニングスに告げる。
Anti Magic-source link Field。
魔術式と魔力素の結合を妨害する、近年出現した対魔術フィールド。
魔術式によって発生装置は異なるが、大抵は、現状主力となっているミッドチルダ式と、
一部に再興の兆しが見える古代ベルカ式の照射装置が一体になっている。近代ベルカ式と
いうものもあるが、これはミッドチルダ式によるベルカ式の再現であるため、ミッドチル
ダ用のAMFで阻害される。また、異なる魔術式のものでも、ある程度の妨害効果は期待で
きる。
「この、手間とらせんじゃないわよ!」
アリサは間合いを取って、不機嫌そうに怒鳴る。右手でレイジングハートを構えたまま、
左手を何かを掴むように上げる。
「行くわよ、ローウェル!」
『O.K.』
アリサ本人のそれにも聞こえるような声が応じる。左手に、レイジングハートを小さく
したような、オレンジ色のコアを持つ、やや長めの刀身の短剣──アキナス型のデバイス
が出現し、握られる。
『Load Cartridge』
ドンッ
CVK-695A、高圧シングルチャンバー式カートリッジシステムが、カートリッジを撃発さ
せる。
「切り裂け、『ホーンテッドクリムゾン』!」
ピシッ
アリサがホーンテッドクリムゾンを振り下ろす。その刀身が空中に“切れ目”を入れて
切り裂いたかと思うと、まるで薄いガラスが砕けるように、展開されたAMFが“砕け散っ
た”。
『Fire slash』
キィン
レイジングハートは、オレンジ色の斬撃補助魔力を、纏いなおす。
ガキィン!
仕掛けてきた相手の女性の斬撃を、垂直にしたレイジングハートで受け止める。
『何ですの!? A.M.F.を、砕いた?』
先ほど、A.M.F.の展開を宣言した声が、悲鳴のような声を、女性に届かせる。
『トーレ、クアットロ、もう良い』
別の女性の声が、アリサと対峙している女性の頭に、届いた。
『ウーノ姉さん、しかし……』
女性は念話を返しつつ、視線は目の前のアリサを捉え、身体を構えさせる。
『ドクターの安全は確保した。8番と、10番、11番、12番は放棄する。残念ではあるがな』
それを聞き、女性はちっ、と軽く舌打ちした。しかし、それはアリサの耳にまでは届い
ていない。
「Cavalcata impulso」
「なっ!?」
術式を展開したかと思うと、女性は手足の魔力刀を翼のように羽ばたかせつつ、急機動
で、後ろに退いた。
「ま、待ちなさいよ……」
アリサは、反射的に追いかけようとしたが────
ドサッ
「ぐ……ううっ……」
背後で、人が倒れる音がし、うめき声があがった。
「…………っ」
アリサは口惜しそうに追跡を諦め、すぐさま、倒れた執務官に駆け寄った。
「しっかりしてください! しっかりして、今、外に連れて行きますから!」
アリサは執務官の肩口を抱きかかえ、呼びかける。
「は、はは……締まらないな……『流星のランスター』ともあろう者が、アンタみたいな
女の子に遅れをとるなんて……ぐっ」
執務官は苦笑交じりに、力なく言う。しかし、その直後に、苦悶の声を出した。
「ティーダ・ランスター……アンタは?」
「アリサ・バニングス、第97管理外世界駐在、非常勤顧問……応援要請で来ました。しっ
かりしてください!」
アリサは名乗りつつ、心配そうな表情で、ティーダを覗き込む。
「バニングス……そうか、アンタが『燃え上がる炎』の2代目……ぐっ、ごほっ!」
ティーダは言い、しかし、直後に、咳を伴って吐血した。
「喋らないで、今すぐ外に……」
飛行魔法を展開させようとしつつ、そう言いかけたアリサを、ティーダは、震える手で
制した。
「俺の……妹が、1人で……頼、む……がはっ」
ひときわ多い量の、黒ずんだ血を吐き出したかと思うと、ティーダの身体から、力が抜
けた。
炎が支配する中で、ティーダの身体だけが、急速に熱を失っていく。
「しっかりして、しっかりしてください、ランスター執務官、ティーダ・ランスター!!」
もう、彼はアリサの呼びかけに答えない。二度と、答えることはない。
「…………っ、あ、ぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
アリサの慟哭は、激しくなり始めた爆発の音に、かき消された。
物語より4年前。ジェイル・スカリエッティ博士による、魔術駆動戦闘サイボーグ“戦
闘機人”密造事件が発覚。第97管理外世界からも近い辺境である、コンテッサ自治世界の
施設に、時空管理局は強制捜査をかけた。
施設そのものは、必ずしも非合法のものではなく、時空管理局からも出資されているも
のだった。だが、スカリエッティは施設の一部を無届で改造し、“戦闘機人”や、“人造
魔導師”の量産化の研究を開始していた。
そして、強制捜査の名目は、スカリエッティが量産を前提とした戦闘機人12体を、やは
り無断で製造していたことに拠る。
しかし、強制捜査自体は奇襲の形を成功させたものの、既に稼動していた5体の戦闘機
人により、施設は放火・破壊されてしまった。
状況悪化に、周辺の世界から予備人員の動員まで行っておきながら、スカリエッティと
稼動中の戦闘機人5体には、本格稼動前の3体を持ち出しつつの逃亡を許してしまう。
管理局は再調整停止中の1体、試運転中の1体、稼動前の2体を差し押さえたが、情報設
備を破壊されたため、スカリエッティの逃亡先や研究の全貌は不明のままとなった。
さらに、格闘戦型戦闘機人・トーレの攻撃により、執務官1名の殉職者を出してしまう。
────殉職者、次元巡航警備部執務官、ティーダ・ランスター。
────────胸に宿る熱い彗星は、始まりの鼓動へ。
熱き彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
Prolog
時空管理局本局・次元巡航警備部本部、────小会議室。
「皆に集まってもろたのは他でもないねん」
正式にその一員となったレンを加えた5騎の“ヴォルケンリッター”、武装次元航行艦
『アースラ』付執務官フェイト・T・ハラオウン、同武装隊々長高町なのは、そして自ら
のデバイスでもあるリインフォース、その彼女らの目の前で、次元巡航警備部本部・遺
失文明遺物管理部、捜査官 八神はやて三等佐官は、切り出した。
「実は、今度ミッドチルダ常駐の、特殊部隊が発足することになってな、その部隊長に、
リンディ提督と、聖王教会の騎士カリムから、あたしが推薦されたっちゅう訳なんや」
「おぉっ、スゲー」
ヴィータは、軽く驚いたようにしつつ、声を上げた。
「はやて、前から自分の部隊持ちたいって言ってたもんね」
フェイトが、穏やかに笑いながら、言う。
「せや。またとないチャンスやからな」
はやては、挑戦的な笑みを浮かべて、そう言った。
「空港火災以来だいぶ改善されてきたとは言え、相変わらず陸の動きは緩慢や」
4年前、ミッドチルダの首都・クラナガンの、次元航行船空港で発生した大火災。
その場に居合わせた、八神はやて三佐とその友人であるフェイト・T・ハラオウン執務
官、高町なのは武装隊員により、辛うじて死者は出さなかったものの、地上部隊の展開の
遅さから、火災鎮火は遅れ、1年近い復旧期間を要した。
「編成に関しては、あたしにある程度任されとる。つまり、ここに集まってもろた皆に、
指揮官になってもらいたいと考えてるっちゅーことや」
はやてはそう言って、全員を見回した。
「私達は構わないよ。『アースラ』の退役が決まって、まだ次の配属艦の内示もないから」
フェイトは、微笑みのまま、そう言って、軽く、なのはの方に顔を振る。
「ね、なのは」
「うん!」
なのはも頷いて、そう言った。
「なんや、『クラウディア』ちゃうんか?」
はやては、意外そうに目を円くして、訊ねる。
「うん、あっちにはもう、別の執務官や武装隊が配属されてるから」
フェイトは、やや苦笑交じりになって、そう答えた。
「せやねんなぁ……けど、栄光の『アースラ』も遂に退役か」
感慨深そうに、はやては言う。
巡航L型武装次元航行艦・8番艦『アースラ』は、はやてや、他にもここにいるなのはに
とっては、魔法世界ミッドチルダとの最初の接点でもある艦だった。
「逆に、私達が酷使させたからね……保存も難しいらしいよ。これ以上は、航行自体、危
険なんだって」
「仕方あらへんなぁ、クロノ君、容赦ない使い方しよるから」
フェイトの言葉に、はやても苦笑する。
「で、話戻すねんけど、うちの騎士の皆は、問題あらへんか?」
はやては、ヴォルケンリッターの面々に視線を移し、訊ねた。
「おうっ!」
ヴィータは、真っ先に、腕を上げて、満面の笑顔でそう言った。
「せやけど、ここにいるメンツ全部集めるんは、ちょっと無理があらへんか?」
はやてと同じ声が、そう疑問を返す。
はやてと同じ顔、まるで、19歳のはやてを10歳に小さくしたような姿。しかし、地球人
ではないとすぐにわかる髪の色。ヴォルケンリッターが5騎目。
「なんだよ、レン。はやての部隊に一緒に参加したくねーのかよ」
ヴィータはレンを振り返り、犬歯をむき出しにして怒鳴り返した。
「いや、そりゃ参加したい、一緒にいたいっちゅうのはあたしかて同じやよ? せやけど、
このメンツ大隊レベルに押し込むなると、保有ランク制限がかなりキッツイ事になるんや
ないか?」
レンは手振りを加えつつ、いつものようにヴィータを挑発するのではなく、冷静な態度
で、そう言った。
「私もレンに同意する」
シグナムはヴィータやレンの方に向かってそう言ってから、視線をはやてに移した。
ヴィータは、面白くなさそうに、口を尖らせる。
「主、そのあたりは、如何に整合させるおつもりで?」
「まぁ、ランクリミッターしかあらへんやろな」
シグナムの問いに、はやては笑顔を少し渋くして、そう答えた。
ざわっ、と、メンツに動揺が走る。
ランクリミッター、とは、高ランクの魔導師に対し、魔法出力の制限を課す事で、ラン
クを抑えたのと同じ状態にすることである。
(本来の意味での)員数あわせが必要な時等、しばしば用いられる。
「1年間の期間限定付の特殊部隊やし、その辺の無理は、カリムやリンディ提督から通して
もらうつもりや」
苦笑交じりに、はやてが言った。
「そう言うことでしたら、私からはこれ以上は、何も」
「仕方あらへんか」
シグナムが言い、レンも引いた。
「ねぇ、はやて」
「ん?」
フェイトに呼ばれ、はやては視線を向ける。
「アリサやユーノは、呼ぶわけにいかないかな」
フェイトはそう、切り出した。
どよっ……
居合わせるメンツに、先ほど以上の、同様が走った。
「おいやめろよ、あんなヤツ呼ぶなんて!」
もっとも敵視しているヴィータが、真っ先に歯を向いて、怒鳴る。
「でも、アリサならC+ランクであの能力だし、リミッター必要ないから、いざって言うと
きに頼れるよ」
フェイトは、ヴィータとはやてを交互に見ながら、言う。
第97管理外世界駐在・非常勤顧問なる長ったらしい役職を与えられている、アリサ・バ
ニングスの魔導師ランクはC+。
これは、常人に毛すら生えてない程度のアリサの魔法出力では、管理局の登録魔導師が
受験する、ランク認定試験を受けることが出来ないからだ。
アリサの出力値では、本来はCすらも受験不可(所謂“足切り”)対象である。ただ、初
回接触時に、当時執務官だったクロノ・ハラオウンがC-の判定を出した為、Cランクで登
録されていた。
「せやけど、アリサちゃん、あたしが呼んでも来てくれるやろか……」
はやてが、困惑気な顔をして、言う。
なのはは、軽く、俯き、視線を泳がせていた。
「そっか……うん……私とアリシアが呼べば、来てくれると思うんだけど……」
故あって、アリサは、同郷のはやてや、かつて親友と呼び合ったなのはと、現在は親交
と呼べるほどの交流がない。
逆に、フェイトとアリシアのテスタロッサ姉妹とはそれなり以上の親交があり、中学の
卒業時など、さらにユーノと、テスタロッサ姉妹の使い魔2人を加えた5人で、某鼠王国
へ行ったりもしていた。
その時、美女美少女に囲まれたユーノに、浦安駅で絡んできた不良(房総半島及び茨城県
西部棲息の絶滅危惧種)を、アリサとアリシアとで東西線電車の最後尾に連結してきたりし
たのだが、それは余禄。
「しかし、このメンツでアリサちゃんとユーノ君おらへんのは、日本の言葉やけど、“画竜
点睛を欠く”ゆう感じやね」
レンも、浮かない表情で、言った。
ヴォルケンリッターの中でも、レンはアリサと親交があり、その関係で、シグナムとザ
フィーラも、ある程度のつき合いがある。
「まぁ、打診だけはしてみるよ。せやけど、ないもんねだりはできへん」
はやては、苦笑しながらそう言って、そこで、表情を険しくした。
「あまり、時間はないねんからな……」
ミッドチルダ地上本部、トランスポーター室。
時空管理局本局や、統一時空管理法下の各世界との転移ポーターが据えられているが、
次元航行船と異なり、輸送単位は限定的なものになる。その事もあり、基本的に管理局員
用の設備で、民間人の利用も皆無ではないが、かなりの制限がある。
「はぁ、ようやく羽を伸ばせるわ」
浮かび上がった、涙滴型のオレンジ色の宝石が、そう声を発しつつ、ポンッ、と、10歳
ぐらいの年恰好の少女の姿になった。ただし、その身長は、40cm程度の、コビトサイズだ。
「アンタはいつも、勝手に羽伸ばしてるでしょーが」
少し苛ついたような口調で、アリサ・バニングスはそう言った。
「ぶー、だってうちの方だと外出たりするのに大きくなってなきゃならないし、すぐお腹
すくし」
そう言ってむくれるコビトの少女は、アリサが10歳の頃、ほぼそのままの姿をしている。
ただし、左の二の腕は、金属の外板でできており、むき出しになっている。来ている衣装
は、古代ベルカの民族衣装に近いデザインだった。
擬人化機能付、A・A.M.F.特化アキナス型インテリジェントデバイス『ホーンテッドク
リムゾン』。アリサ・バニングスが、『闇の書』の中から回収した、結晶体RoiS(Remnants
of "idea seed")に記録されていた思念体、アリサ・ローウェルを管制人格として使用し
ている。
『ホーンテッドクリムゾン』の命名は、“本人”によるものだが、アリサ(バニングス)
は、あまりそれを気に入っていない。そのため、人間形態の時は、基本的に“ローウェル”
と呼んでいた。
「大体この前だって、あたしの知らない間に『マッハ軒』の特大チャーシューワンタンメ
ンの賞金1万円に挑戦してるし。おかげで恥かいたわ」
アリサは、ブツクサと言う。『マッハ軒』とは、アリサの地元である海鳴市の小田急電
鉄海鳴駅前にある、ラーメン屋だ。特大チャーシューワンタンメンで賞金1万円とは、カ
ロリー量で平均男性の4食分に相当するという巨大どんぶりのそれを、1時間で完食すれば
賞金が出る、と言うものだ。
「別にいーじゃない、お金持ってったわけじゃないんだし」
「アンタの姿はうちの身内だって即バレるのよ! 昔のあたしそのまんまなんだから!」
アリサはローウェルに掴みかからん勢いで、そう怒鳴りつける。
「ちょっと、アリサ! ローウェルも……その辺にしとこうよ」
後ろから、小走りに距離を縮めて、ユーノ・S・バニングスは、困ったように苦笑しな
がら、アリサの背中越しにそう声をかける。
今のユーノは、法律上、日本人である。その経緯には、公にできないような事情もあっ
たりするが、その辺は、割愛させていただく。
2人は高校卒業と同時に、既に籍を入れている。9歳時の出会い以来の付き合いだし、ア
リサの両親も、今となってはユーノの義親のようなもので、つまり、いつ“間違い”が起
こっても良いように、と言うもの。対外的には、大学卒業後に披露宴を行うことになって
いる。
この2人、私立風芽丘高校を卒業、東西京北大学、アリサは経済学部、ユーノは法学部
に、それぞれ入学しているが、時空管理局のとある人物の招聘に応える為、1年間の休学
をすることになった。
────閑話休題。
「う゛ー」
「ぎぃー」
ユーノの言葉に、アリサとローウェルは睨み合いを続けているものの、とりあえず口論
は中止して、アリサは歩行を再会する。
「羽のばすって言ったけど」
歩きながら、アリサは隣を浮遊魔法で進むローウェルに、横目で、未だに棘のある口調
で、言う。
「アンタはリニスにチェック頼んであるんだから、今日は本部の技術部よ」
「えーっ!?」
前を向いたまま言うアリサの言葉に、ローウェルは、不満そうな言葉を上げる。
「アンタの為でもあるんだから、しょうがないじゃない。擬人化コードを組み込んでるミ
ッドチルダ式デバイスって言うのは、アンタが事実上初なんだから。それに、RoiSを管制
人格に使ってるデバイスなんて、一般の技術者に整備なんかできないし、かといって、あ
たしやユーノは専門外で、ストレージのポン組みと応急修理がやっとだもん。アンタに不
具合とか出ないように、ね」
アリサはそう言った。
一度立ち止まって、ユーノと2人で、管理局員でごった返している周囲を見回す。
「アリサ、ユーノ、こっちですよー」
ミッドチルダ民族衣装系の衣装を着た、猫耳と尻尾を持つ女性──リニスが、手を振り
ながら、2人を呼ぶ。
「リニスー! 久しぶり」
アリサは、ぱっと笑顔になって、手を振り返す。
それから、アリサ達と、リニスは、お互いに駆け寄る。
「久しぶり、リニス」
ユーノも、笑顔で、リニスに声をかけた。
「頼んじゃっといてからなんだけど、最近は、時間取れるの?」
アリサは、笑顔のまま、リニスに訊ねた。
「ええ、アリシアも高校を卒業しまして、全日いますし、最近は司書も増員されましたか
ら、私は、多少は抜けても大丈夫です」
リニスは、笑顔で、そう答えた。
山猫の使い魔リニスの主、アリシア・T・ハラオウンは、高等教育を受けておきたいと
言う希望で、妹のフェイトが聖祥大附属女子中学校を卒業して管理局入りしてからも、市
立海鳴高校理数科に進学、卒業している。
「そういや、クロノの方は元気なの?」
ユーノが、やはり、笑顔で訊ねる。
「ええ、最新鋭艦『クラウディア』を任されまして、がんばってますよ」
「あいつも、さっさとなのはと籍入れちゃえばいいのに」
わずかに呆れたように、アリサは苦笑しながら言う。
「お2人とも、お仕事で1人前になってから、って考えがあるようですね」
リニスも少し苦笑して、そう言った。
「あ、でも、アリシアの前では、クロノの話題は、禁句ですよ」
リニスは、苦笑しつつ、そう言った。
「え、なんで?」
アリサは、ユーノとそろってキョトン、してい、聞き返す。
「提督陣の中でも、やったらめったら無限書庫への資料請求が、飛びぬけて多いことで有
名ですからね。特定の世界の警備に行くときなんか、必須ともいえない予備知識分まで請
求してきますし。アリシア、その度にキレかけてますから」
「なにやってんのよ、あの墨汁瓶は」
苦笑しながらのリニスの説明に、アリサは呆れたように言う。
ちなみに、クロノが、固有魔法でフェレットに変身できるユーノの事を、「婿入りフェ
レット」と何度も呼ぶことから、アリサがそれに怒って広めたのが、バリアジャケットが
黒一色のクロノに対する「嫁取り墨汁瓶」である。
「えっと、それじゃあ……こら、ローウェル!」
少し離れた場所で、人の行き交う光景を好奇心旺盛そうに見渡していたローウェルを、
アリサは呼ぶ。
「あたしとユーノは、この後、約束があるから。コイツの事、頼むわ」
顔の高さに近寄ってきたローウェルを指して、アリサはリニスに、そう言った。
「ええ、責任持ってお預かりさせていただきます」
リニスは、笑顔でアリサにそう答えてから、ユーノの方を向き、
「よろしければ、イージスの方も見ておきますが?」
と、訊ねる。
「あ、うん……」
ユーノは、左腕につけられたリストバンドの、甲の側を飾る、鮮やかなエメラルドグリ
ーンのレリーフに、いったん視線を移す。
『アンブロークンイージス』。
ユーノが、デバイス無しでの魔法行使に限界を感じ、製作した、盾形の射撃端子付デバ
イスである。展開すると、縦長の六角形状の盾になる。
ストレージデバイスに、管制人格のAI素子をポン付けした簡易インテリジェントデバイ
ス。CVK-896D ドラムマガジン式カートリッジシステム搭載。
「でも、この後、アイアスの様子も見てあげなきゃならないから、イージスがいないと」
ユーノは、リニスに視線を戻すと、申し訳なさそうな苦笑になって、そう言った。
「そうですか、それでは、またの機会に、ですね」
リニスは、笑顔のまま、そう言った。
「ごめん」
「いえいえ、謝ることではないですよ」
すまなそうに言うユーノに、リニスはそう言った。
「それじゃあ、ローウェルさん、行きましょうか」
「んー、はい」
あまり面白くなさそうな表情だったが、リニスに抵抗はせず、ローウェルはリニスにつ
いて、本部の建物の中を移動していった。
「もう、よろしいでしょうか?」
その声に、アリサとユーノは、驚いて、背筋を跳ねさせる。
「だぁっ、オーリス!」
跳ね飛ぶ様に、アリサは後ろを振り返り、背後にいた、やや長い前髪のショートヘアを
持つ、やや険しい顔つきの女性に向かって、声を上げる。
「いきなり背後から声をかけるの止めてって、言ってるでしょ!」
地上本部・治安防衛長官の秘書官、オーリス・ゲイズに向かって、アリサは腕を振り上
げながら、声を荒げた。
ユーノも振り返り、やや引きつった苦笑を浮かべる。
「それはすみませんでした。ですが、お取り込み中のようでしたので」
かけているメガネを手で直しながら、オーリスは言う。
「そう言う問題じゃないと思うわ」
そっぽを向きかけ、アリサは不機嫌そうにそう言った。
「すみません。それは謝罪いたします」
やや慇懃無礼気味に、オーリスは再度謝罪してから、さらに、言う。
「車の御用意ができていますので、どうぞ」
オーリスの先導で、アリサとユーノは、自動車用のターミナルへ移動する。タクシーや
送迎バス、あるいは要人の公用車が出入りしている。
オーリスが用意していたのは、青い2BOXハッチバックの小型乗用車だった。オーリス
の私物のようだった。
「あ、アリサー、ひさしぶりっスー」
助手席に座っていた人物が、3人が近づいてくるのに気付くと、パワーウィンドゥを開
け放して、笑顔で手を振り、親しい感じの声をかける。
濃い赤紫の、強い癖のある髪を、雑な感じに、長くもなく短くもなく、伸ばしている。
年恰好は、アリサ達よりはいくらか年下。体格はほぼ出来上がっているが、まだ少女と言
って言い、そんな年齢。
「ウェンディ、中将の招待相手に、失礼ですよ」
オーリスは、やや険しい口調で言いつつ、後部座席のドアを開けた。
「ぶー、知らない仲じゃなし、いいじゃないっスか。姉さん、いけずっス」
私服姿のウェンディ・ゲイズは、助手席で背を反らして、ぶーたれる。
「そうそう、ウェンディは元気だけが取りえだもんね」
外見からは窮屈そうだが乗ってしまうとそうでもない広さの、後部座席に、ユーノと並
んで収まりながら、アリサは少し悪戯っぽく笑いながら、そう言った。
「だーっ、アリサも意地悪っス、そんなことないっスよ〜!!」
じたばたと、シートの上で暴れるウェンディに、姉のオーリスは運転席に収まってから
盛大にため息をつき、それからエンジンを始動して、ギアを入れ、車を発進させた。
>>405-415 以上です。
構成をより原作に近いものに戻そうと思っています。
ただウェンディは管理局側ですが(お気に入りなので)。
ちなみに、ゼストとルーテシアはやっぱりカットです。
場合によってはエリキャロもカットになります(エリオはともかくキャロはモブとしても使いづらい……)。
ファンの方、申し訳ありません。
>>416 一つ質問です。
「構成を、より原作に近くする」と行っているのに、ゼスト・ルーテシア・エリオ・キャロの四人を
外すというのは、おかしくないですか?
あなたが言う「構成」は、どの部分を指しているのですか?
それと、書き直しに対して支援する気が「今は」しないので、10話に追いつくまでは
様子見で行きますですよ。
沖田君、言葉と言うものは
よく吟味してから口にするように……
>>416 乙でした。書き直し頑張ってください。応援してます
>>417 入れても空気になる、上手くかけない。なら思い切って削るのも手だと思うけど。
面白いものを書いてくれるように一緒に応援しないか
応援、ね?もうぶった切っていい?w
そして唐突に朝刊が再開されるわけですが、よろしいでしょうか
あんた氏の状況からなにも学んでないのか。
いらねーよ。帰れ。
>>420 やめといたほうがいいんじゃないの?
あんだけ煽り返すなって◆kd.2f.1cKc氏が言われてんのに、煽り返すような職人は歓迎されねーよ。
前スレ読んで反省してから、推敲して出直してきたほうがいいよ。
>422,423 ん?帰れと言われてもね。ま遠慮なく投下していきますが
>416
やり直すのかな。それならもっと前からじゃない?A'sの冒頭ぐらいからかな
その話見るたびに思うんだ。レイジングハートが言ってるよ。「私の居場所はここじゃない」って
なんでその声が聞こえないかな……結局そこで時が止まってるんだ、そのお話は
レイハさんをなのはに返さない限り解凍される事は無いと思っていいよ
というかそのテーマだけでここまでと同じ分量が書けるはずのテーマなんだけど、それって
アリサを愛してるんなら、アリサのオリジナルデバイスでアリサオリジナルのお話ができると思うんだけどなんで焼き直しなのさ?
エイミィも言ってたでしょ。本来ならこの子達みたいな繊細なデバイスにカートリッジシステムを積むようなもんじゃないって
リリちゃまでやって何を見てきたのさ?レイハさんは人を殴る為の杖だった?原作者の篭めた想い、積み上げてきた想いは全部ぶっちかい?
ローウェル嬢がでてくるところとかギャグは本当に面白いのに、正直勿体無い……
(注意書き)
[熱血魔法少女"恋愛"アクションSS〜ソラノカケラ〜第61回][非エロ]
シルバーカーテン、もといNG発動キーはタイトルで「ソラノカケラ」「ゲリラ兵」を指定すれば確実に消えるかと思われます
いつかからの連載ものらしいですよ。ですが、忘れられれても文句は言いません、なんせ目指せ空気ですから
(今日の注意)
最初の段落は設定前置きモードなので読み飛ばし推奨であります、というか最後の1行しか本質ががが
そしてそれ以降も会話分が多めで、若干くどい嫌いがあるかもしれません。斜め読み推奨
ついでにいつものことですが本編の穴に捏造設定をぽこぽこと入れています
ちなみに前々からお断りしていますが、3期以降の某マガジン連載漫画は単行本が出ていないので見ていません。
よって考慮されていません。っていうか設定が変わって出てくる可能性もあるので信用ならないだけですが
それから相変らずの良くも悪くもゲリラさん風味なのでそのへんはよしなに(どんな風味だよ)
では、朝刊〜
クアットロ自爆テロ事件の翌日――管理局地上本部で行われた本案件の会議に参加した、
フェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官、シグナム二尉は若干の紆余曲折はあったものの、ほぼ事件前に近い安寧を手に入れる事に成功した。
むしろ、更正中の戦闘機人達――ナンバーズ達に対する処遇は軽くなったと断言してもよかった。
そもそも実際に長期に渡って戦闘に参加していたディエチ、チンク、セインはともかく生まれて間もないノーヴェ、ウェンディ、オットー、ディードに
関しては前々から処罰が重過ぎる、とフェイトが強硬に反対を続けていた経緯があった。
広域次元犯罪に母親の為とはいえ自分の意思で加担していた彼女が、事件が終わってみればすったもんだの挙句無罪となり、
あまつさえ嘱託魔導師としてたった半年間で管理局の魔導師として働き始めていた事例からすれば、
戦闘機人の姉妹達の処遇はあまりにも理不尽と言われても致し方なかろう。
さらに八神はやて以下ヴォルケンリッターの次元侵食未遂事件も保護観察処分とはいえ数多の生物を傷つけ、大量の無作為の魔導師のリンカーコアを
奪ったにも関わらず本質的な処罰がなかったことを考えれば、上層部としても数百万人の命を救われた事実を突きつけられては反駁の余地があろうはずもない。
それ以前に当事件自体が人材の流失の止まらなかった地上本部の空洞化がきっかけであり、各個人に任せていたとはいえ本局側の姿勢もかなり問題視され、
早急にミッドチルダ地上の魔導師を増強する必要性は明らかであった為、そこが結局は彼女達の処遇の決着となった。
つまり、特定ナンバーズの隔離解除と地上部隊への保護観察付き配属がほぼ確実となる見通しが立ったのである。
そして数日後、嘱託魔導師としての試験後、実験的に2名を投入する事が先に決定したが、問題なのは人選であった。
事件中のガジェット破壊数は、ナンバーズ9番、ノーヴェがぶっちぎりでダントツであったが、彼女の性格、固有武装、それから暴れっぷりから
むしろそれはマイナス要因と評価され、今回は試験対象として好まれず嘱託魔導師試験は見送られた。
8番オットーもJ・S事件時に指揮を担当していた事、それから固有先天技能が武装に依存性がなく、かつあまりに強力である為にこれも見送られた。
そして残った2人、ウェンディとディードは、性格も去ることながら固有武装も局側で管理が容易い物であったことから、
結局は彼女達2人が試験対象として選ばれる運びとなった。
ちなみに無効化を試みていたはやての下で逡巡したシーンは、オットーの入れ知恵により「ガジェットと戦いたくなかった」ということになっており、
それを涙ながらに説得したディードへの上層部の印象が実際とは異なっていたことを付け加えておこう。
その言い分は未だ前線で働いているクロノ・ハラオウン提督が映像を見ても誤魔化されてしまう程のものであったが、
彼の妹で、彼女達の事を良く知っているフェイト執務官だけはオットーの体がほんのわずかだけ上空に向かう姿勢になっている事を見抜いて、
映像を見ながら小さくギンガに「ディードが助けてくれたんだね」と呟いたとか。
勿論ギンガも気づいていたが、その時と同じように無言で微笑んだだけであった。
ついでに言うと頭の中を覗ける某査察官はといえば、女性の頭の中を覗くなんて趣味じゃない、
と相変らずのフェミニストぶりを全開で発揮させこの事件に関しては無視を決め込んでいたらしい。
兎にも角にも数多の人命を救った肝心要の人物は完全に忘れられたまま、何事もなかったかのようにミッドチルダ地上は平和を取り戻していった。
そして1週間後――。
そしてその夜。
夕食中もであったが、シグナムから先の事件の経過と報告を受け、残された課題を逐一確認しながら、片づけをするシャマルとクライドに目もくれず
会話を続けていたはやてであったが、突然に家の電話が鳴った。
誰やろうか?とはやてが立ち上がって駆け寄って表示された番号を見れば、良く見知った97番管理外世界のハラオウン家の番号で慌てて受話器を取る。
「もしもし、八神ですけど」
「ああ、はやてちゃん?」
電話の声の主は――問題がありそうでなさそうでありそうな、一応クライドの奥さんであるはずの――
リンディ・ハラオウン、その人であった。
「あ、え、えと、実は今日うちに帰ったばかりでして、あの、その」
さすがの子狸も、かの人が相手とあっては若干歯切れ悪い。
何事かと内心かなりびくびくしながら会話を続けようとしたが、リンディの口調は明るく、内容もどぎまぎするようなものでもなかった。
「ああ、そんなに身構えなくて平気よ?あの人のことでも、緊急のことでもないし」
「あ、は、はい……ごめんなさい」
正直例え電話であっても、彼を渡す気は皆無とはいえ、どうにもやりにくい人であることには違いがない。
「うふふ。そんなに緊張しなくても大丈夫よ。実はね……」
「は、はい……」
電話のやり取りをデザートのアイスをつつきながら見守っていたヴィータであったが、シグナムに問いかけずにはいられなかった。
「なんだろ?」
「さあ……緊急の用件ではないようだが、リンディ殿から直接というのはかなり珍しいな」
「だよな」
まさか何か大事か?と2人が心配してしまうのも無理はない。
何しろ先の事件でこれでもかというぐらい無茶をしているのだから。
だが、会話を続けていたはやての声が突然大きくなって、聞き取る事の出来た内容は正に瓢箪から駒であった。
「に、二階級特進!?」
家族全員の視線が例外なく集まる。
ヴィータとシグナムの会話もその声を聞いて全く違う方向へと流れる。
「シグナムさ、確か生者に二階級特進なし、っていう不文律がなかったっけか?管理局って」
「ああ、確かそのはずだが……しかしそうなると、主は今二佐だから、少将、ということになるな。騎士カリムと同じだ」
「うわー、すっげーなはやて。なんて呼ぶんだっけ?」
「八神少将閣下、か?いやいや、いくらなんでも御身の年頃で閣下というのは如何なものかと思うぞ……」
「だよな……」
そして電話を終えた主は、家族全員の視線を集めたままふぅ、と大きく息をつくと、不思議な事に洗い物をしていた参謀に声をかけた。
「シャマル、ちょっとリビングにきてもろうてええかな?」
「は、はい?」
クライドに短く断ってから、キッチンを出るはやてについていく金髪の人であったが、見送る側はほぼ例外なく見通しの利かない展開に囚われていた。
ほいではまたノシ
最悪だな。
劣化◆kd.2f.1cKc氏でしかなかったのか……
定期的に投下できる能力は評価してたのに……
>>422 カス発言おつ!
>>420 むしろ、元のキャラを入れてなおかつ面白くするならば、応援したいんですけどね。
>>428 こんな状況で他の職人叩くような発言してマトモな感想もらえると思ってんのか?
つか、そう思うなら自分で書いてぶつけてみたらどうだ? 職人なんだしよ。
まぁ◆kd.2f.1cKc氏の火力に及ばないから毒吐くんだろうけどな。
◆kd.2f.1cKc氏や38 ◆KHEtQ2j5Nc氏以下だよアンタ。
もうくんな。
>>432 気に触りますとも。
現実ではそのような発言をされていないと思いますが、匿名掲示板でも慎んだ方がよろしいでしょう。
>>428 構成力もない、だらだら61回も続けてるようなヤツが、完結できるエロも書ける職人に何言ってやがる。
ふてぶてしい職人でなければ(なのはスレで書いていくのは)難しい
基本的に読み手の言うことを聞く必要も義理もないしな。職人さんは小うるさい外野は無視して好きにやりゃ良いかと
どうやらケチをつけるような輩は人間の程度も低いらしいし
>>437 でも、職人が職人批判するのはどうかと思う。
>>438 ああ、言葉が足りなかったか。すまん
つまりは職人からすれば他の職人も読み手、外野の内に含むって事でだな
今回は叩き側の発言が痛いわ…
というか叩きしてる奴でかつ信者(むしろ盲信してる)な立場とっている奴が痛過ぎる
そーゆー問題のレベル超えてるよ、今回のは。
コテ・トリ付であんだけ書いたんだから。
ソラノカケラなんてもうグダグダ続けてなくていいから、俺達が「参りました」って言うようなアリサ物書いて来い。
ゲリラ兵氏が完全スルーされててワロタ。
まぁ自業自得だけどな。
なんの流れかわからない俺がいる
>>435 支援しない事にイライラしているのかな?
それとも様子見と「発言」した事かな?
あるいは自分自身にかな?
身の程をわきまえない職人が1人、ズタボロになっただけだ。
気にする事は無い。
>>441 以前から、叩く奴は何やっても叩くって論調だろ?それが発生した状況だ
それなのにどういうのを書けと言う訳?何書いてもそいつらが何かしら叩くんだろ?
さほど変な事は言ってないと思うけど…、あれは叩きじゃなくて批判かな
ちょっと配慮が足りないところはあるけど…そういうの<も>聞きたいって職人さんも居るんじゃないかなぁ
まぁそういう職人さんは人間できてるから今更だろうけど
>>449 読むとまず、提案をして自分ならこうと考えを述べて最後に面白いのに勿体無いで結んでるから
そうでもないとオム、もちろんおっしゃるとおり、気に入らないところを並べてあるのはまったくその通りかと
あと言葉をもう少し選んだ方がいいかなぁって感じは受けるね
>>425 リリちゃまで入れるなら
レイジングハートは本来人を撃つ道具じゃない。
高町なのはは本来完全非暴力主義者だ。
>>383 いや、むしろやるべきだ
バルディッシュでダルビッシュを砕いてk…
>>450 >提案をして自分ならこうと考えを述べて
それなら自分で書くが職人ってもんだろう。
勿体無いも何もない、何を書きたいか何を書くかは職人次第。
読み専ならまだしも、職人がコテ・トリ付で書く内容じゃない。
だいたい自分で捏造ぶっこいときながら原作者云々てのが特に許せん。
とりあえずID:lkLf9bvhが荒らしだということはわかった。
ただ煽ってるだけじゃんこいつ
キーワードはカスってか
ひどい事になってんな、このスレ
作者がちょっとKYな事したからってその作品まで叩くのはどうよ?
夏休み並みのひどさだぞ
そういえばもうすぐ冬休みだな・・・。
>>459 ほら、前期試験が少し前に終わったことだし
>>457 ちょっとKY?
この荒れ気味の状況で自殺行為としか思えない事をするのがその程度か?
荒れてくると叩きだけでなく擁護も醜くなってくるんだな
もうなんていうかさシリーズもの多すぎでペース早すぎでわけわかめだ。
もっと単発でまとまった話を読みたいぞ。
>>464 ゲリラ兵氏の“作品”には1人も擁護がつかないところが凄いな……
まぁ二次創作やってるなら一番言っちゃいけないことだからな。
そもそもそれならなんでこの板にいるのかと。
467 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 08:09:09 ID:Qc0qNo8U
気にいらなきゃ読まないでFA?
逆になんだかんだで気に入ってるから読んでから批判してるでOK?
>>428 GJ!
再開おめでとうございます。
はやて出世ですか……。これで闇の書の呪縛から少しでも開放されればいいのですが……。
>>467 作品の根幹に関わる部分への否定を投げてるくせに、
読んで批難飛ばしてるのはどーしよーもねー。
アンチだヘイトだ以前の話よ。
ゲリラ兵氏、朝刊連載当時は毎日欠かさず読ませて頂いただけに、先の発言は残念でなりません
常に低姿勢で、とは言いませんが、先の氏の言葉はとても偉そうに感じました
キャラクターのイメージは千差万別ですし、原作に込められた想いも受けとる方によって変わるはずです
話は少し逸れますが、先日、私の知っているマンガがアニメ版とドラマCD版で別の声優を起用している事を知り、聞き比べてみました
すると同じキャラクターが同じ人物に話しているのに、まったく違った人物同士が話しているように聞こえました
ですから人によって、イメージの相違はあっても、間違いはないと私は思います
氏の発言は、イメージの違いを間違いだからダメだと、否定していると感じました
もう少し相手と同じ位置に立って、考えたほうがいいと思います
作品自体は充分な出来なので、余計に勿体ないです
そして、名無しが長々と偉そうに失礼しました
せめて名無しがなんとか空気を変えるべく頑張ってみます
フィールド上にあるキシャーとデッキの中にある納豆を融合
つ納豆を吐くキシャー
orz
じゃあ俺は朝から納豆風呂で頭冷やしてくるぜ。
|納豆風呂| λ.....<パキシル20mg一丁!
>>472 森フィールドで使うと防御力が30%くらいUPすんだよな。
通常の防御力は確か2000・・・って、なんでこんなどうでもいい事覚えてんだ俺はw
フェイトちゃん
スバルの乳尻フトモモ
よい防波堤が見つかりましたね、◆kd.2f.1cKc様応援しています!!
なんていうかさ世の中って下には下がいるよね。
このスレの昔からの傾向だから仕方ないけどもっとエロ分は欲しいよ。
それとギャグ。最近、無性にお馬鹿フェイトさんが恋しい。
>>428 次も楽しみにしている。
次回も頑張ってくれ!
ここで投下しても良いかな?
>>481 別に全然いいけど書くの速すぎっ!
他の過疎気味なスレなら、一人で一スレ支えられるほどの投下速度だw
いいよ
注意事項
・この話も以前のコピペ改変・修正がメインになります。終盤から新しい展開。
・ここまで落としとかないと次が書けないんですよォ! (だったら書き溜めとけば良いとも言うorz)
・夜までにはもう1本、新展開で落としたいと思います。
・非エロ・シリアス?
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている人は読まないほうが吉です。
・あぼーんキーワードは「熱き彗星の魔導師たち」。
ミッドチルダ、首都クラナガン──聖王教会・ミッドチルダ本部。
「騎士カリム、八神二佐をお連れしました」
男性の修道僧が、聖王教会騎士団、カリム・グラシアの個室で、そう告げる。
「はい、お入りになってもらってください」
中から、その答えが返ってくると、修道僧は「どうぞ」と、手振りで、訪問者にそう促
した。
「入るで、カリムー」
地球は日本国のいち地方の方言を発しつつ、八神はやては室内に入った。
「いらっしゃい、はやて」
友人に語りかける口調で、笑顔の女性が穏やかに言う。
透明感よりも鮮やかな発色の印象が強い金髪は、ミッドチルダ人よりも、地球のアング
ロサクスンに良く見られる髪質。それを、背中の下の方まで伸ばしている。ストレートよ
りは、若干癖がかかっている。
「忙しい思うたんやけどな、ちょぉおもしろない事態になってきてしもて、一応話し通し
とこかと思うて」
はやては苦笑混じりに言い、カリムに促されてソファに腰を下ろす。
カリムは、はやての向かい側に、腰を下ろした。
「こちらにも情報は来ています。地上本部の要求ですね?」
カリムは、憂い気な表情で、はやてにそう言った。
「ん、それや」
はやても、表情をさらに苦くして、そう言った。
「失礼します」
ピンクがかった赤紫の、ベルカ出身者に見られる髪を、それにしてはかなり短めにした、
まだ少女といって呼んでいい年恰好の女性の修道僧が、ティーカップとソーサーの乗った
トレイを持って、入ってきた。
「お茶をお持ちしました」
「ありがとう、シャッハ」
カリムはそう言って、シャッハと呼ばれた修道僧に軽く会釈をする。
「機動6課フォワードに、1個小隊を、地上本部の人選で追加設置すること……保有ラン
クに関しては、小隊ごとの平均値ですから、あまり問題はないですか……」
「当然、思惑あるっちゅうか、獅子身中に虫を飼えっちゅうことやね」
困惑気に言うカリムに、苦笑しながら、はやては言った。
「しかし、受け入れなければ、機動6課の捜査活動に対して、地上本部は一切の強制力の
権限を認めず、協力もしない……拒否するわけには、いきそうにありませんね」
カリムはそう言って、軽くため息をついた。
「それに、内定している隊長、副隊長の人選にも結構、な……」
はやてが、苦笑混じりのまま、決まり悪そうに言った。
「もう、そこまで話が進んでしまってるんですか?」
カリムも、困惑気な表情のまま、はやてに聞き返す。
すると、はやては、デジタルコピーの写真のついた、書類を、2人の間にあるテーブル
に置いた。
「隊長内定者、第97管理外世界駐在非常勤顧問、アリサ・バニングス、副隊長、同ユーノ
・S・バニングス」
「…………」
カリムは、一瞬、眼を円くした。その名は、ミッドチルダにまで響いている。
「『ジュエルシード』事件と、“最後の”『闇の書』事件に、多大な尽力をした、魔導師
ですね。公式ランクはC+。ただし、非公式にSS-との評価あり」
「そや。浅からぬ因縁もあってなぁ、どうにも難しいねん」
淡々とした口調で言ったカリムに、はやては決まり悪そうに、答える。
「他の2名も、レジアス中将の肝いりということに、なりそうですね」
そう言って、カリムは、軽くため息をついた。
熱い彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
PHASE-01:Ignition
青い小型乗用車は、高級レストランの入るホテルへと到着する。
「ホテル・アグスタ……どっかで聞いたような名前ねぇ」
アリサはそう、呟いた。ロビーの、エレベーターホールの前で、ユーノ、ウェンディら
とともに、オーリスを待っている。
「まぁ、クラナガンじゃ一番でっかいホテルっスからねー」
後頭部に両手を回したポーズで、ウェンディが軽い口調で答える。
「でかいホールもあるし、会食ができる高級レストランもあるっス。もちろん宿泊施設も
一流、と」
ウェンディは片手だけを顔の前に出して、指折り数えるようにそう言った。
「ふーん」
アリサは素気なく、感心したような声を出す。
「お待たせいたしました」
そこへ、オーリスが静かな足取りでやってきて、杓子定規な風の口調で、言う。
「ん、それじゃ行きましょう」
4人はエレベーターに乗り、最上階の展望レストランへと向かった。
エレベーターの扉が開くと、既にそこが、レストランの入り口となっていて、会計用の
カウンターも見える。
「ウェンディ、貴女は別にテーブルかカウンター席を用意させますから、そちらで食事を」
エレベーターから降りるなり、オーリスはウェンディに向かって、そう言った。
「えーっ!?」
言われたウェンディは、声を上げて、拗ねたような表情をする。
「あたしもアリサ達との食事、楽しみにしてたっす。食べるのはコースディナーで自重す
るっスから、いいじゃないっスか〜」
「しかし、一応、中将が招待したわけですから」
ウェンディの不満を、オーリスは、静かだが断固とした口調で言う。
しかし。
「いーじゃない、別に公式の会食ってわけじゃないんだし」
オーリスの背後から、アリサが言う。
「お互い家族揃ってで。ね、ユーノ?」
「え? ああ、うん」
チラッと振り向いたアリサに、いきなり話を振られ、ユーノは、一瞬戸惑ったような声
を出したが、
「僕も、構わないと思いますよ」
と、微笑みながら、そう言った。
「そうですか、そう言うことでしたら……」
渋々、という感じで、オーリスは、ウェンディの同席を認めた。
「やったー! アリサ、やっぱ話せるっスー」
「ウェンディ」
はっちゃけかけたウェンディを、オーリスは厳しい口調で嗜めた。
「じ、自重するっス」
いきなり、直立不動の体勢になり、ウェンディは緊張した面持ちで、そう言った。
「血が繋がってないとは言え……足して2で割りゃ、丁度良いのにね、この姉妹……」
「あは、ははは……」
アリサが呆れたように言うと、ユーノも力ない苦笑を上げた。
「お待たせしました、中将」
オーリスが秘書として仕える身であり、同時に実父でもある、時空管理局・陸士総隊、
治安防衛部長レジアス・ゲイズ中将は、1人でオーバルのテーブルにかけて、それまで難
しそうな顔でなにやら考え事をしていたが、オーリスがそう声をかけると、顔を上げた。
「バニングス駐在官夫妻をお連れしました」
オーリスが声をかけると、強面の顔を、しかしほころばせて、レジアスは立ち上がる。
「おお、おお良く来てくれた、アリサ」
オーリスよりやや遅れて、レジアスに近づいてきたアリサに、レジアスはそう言って、
右手を差し出す。
「久しぶり、中将」
アリサはそう言って、握手に答えた。
「ユーノも、良く来てくれた」
「ご無沙汰しています、中将」
続いて、横に並んだユーノと、レジアスが握手を交わす。
「それと……すみません、ウェンディがついて来てしまいまして」
幾分申し訳なさそうに、苦い顔をして、オーリスは、レジアスに向かって言う。横目で、
ユーノのさらに後ろにいる、ウェンディを流し見た。
「あたしが良いって言ったのよ」
アリサが、悪戯っぽい表情で、そう言った。
「それなら、良いではないか。まったくの部外者というわけでも、ないんだし」
レジアスは、オーリスにそう言った。ウェンディもまた、特別一等陸士の肩書きを持つ、
時空管理局局員の1人である。
「まぁ、立ち話もなんだ。皆かけてくれ。注文の方は……」
レジアスが言い、アリサとユーノは、オーバル・テーブルのそれぞれの席に腰掛ける。
ウェンディは、空きテーブルから、勝手に椅子を1脚、拝借していた。
「それは、私が」
「頼む」
オーリスは言い、レジアスが返事をすると、オーリスはカウンターの方へ、歩いていっ
た。
「まずは感謝の言葉を伝えなければならないな」
「え?」
レジアスの言葉に、アリサはキョトン、とする。
コース注文のオーリスが戻ってきた。一緒に、ワゴンを押したウェイターがやってきて、
銀の食器と、飲料水の入ったコップを、それぞれの前に、置いていく。
「プロジェクト『アインヘリアル』は、正式に放棄を決定した」
「えっ?」
アリサは、ユーノと口をそろえて、さらに驚きの声を出した。
プロジェクト『アインヘリアル』。それは、慢性的にな人員不足に喘いでいた陸士隊・
地上本部が、限定的な質量兵器の復活を計画していたものだ。携行火器の導入から、最終
的には次元犯罪級の高位魔導師による犯罪からミッドチルダを護る為の巨大火砲、機動兵
器の導入までも検討されていた。
銃火器等の質量兵器を禁止していた時空管理局本局は、これに難色を示し、予算の取り
付けを拒んでいた。
「確か、中将が一番、こだわっていたって聞いてますけど……」
ユーノが、不思議そうな表情で、訊き返す。アリサも、同様の表情で、頷きを繰り返し
た。
「あの頃は、本当に、陸士総隊は酷い状態だったからな。だが、もうその心配はない。そ
れは、アリサと、ユーノのおかげだよ」
レジアスが懸念していた、陸士隊の治安維持能力の低下は、3人の人物によって、劇的
に解消されることになった。
そのうち2人が、アリサとユーノだったのである。
「そんな大げさな」
アリサは苦笑して、言う。
「あたしとユーノは、ただ、夏休みと冬休みのヒ……」
ヒマ潰しがてら、という言葉を、アリサは呑み込んでから、続ける。
「空いている時間に、特別戦技講習に来ただけですよ。それも、航空戦技隊が教導官回さ
ないから、その代理みたいなモンだったし」
「それに、そのせいで、Bランカーが、だいぶ巡航警備部に引き抜かれたとも、聞いてま
すが」
付け加えるように、ユーノも疑問形の言葉を口にする。
「ああ、だが、それまで魔力資質からC、Dランクに甘んじていた連中が、発起するよう
になったからな。1/10の魔法出力でも、Aランカーと同じだけの働きはできる、とな。技
能や資質もさることながら、この仕事、何においても、隊員の士気が一番大切だ」
レジアスは、笑顔で、言った。
ちなみに、アリサはクロースレンジ戦闘の他に、魔法出力をセーブして高機動飛行を行
う飛行方法を教えまくったりしていたのだが、それは余禄。
「なんか嬉しいような、褒められてる気がしないような」
アリサは言い、微妙な苦笑を浮かべながら、頬をぽりぽりと掻いた。
「それに、一元的な有事管理センターの設置で、これまでの緊急時展開能力の低さも、解
消された」
レジアスは軽く手振りを加えつつ、そう言った。
「でも、それは、オットーの能力の方が大きいでしょ?」
アリサが言った。
オットー・ロウラン。高い情報処理能力を持つ文系型の魔導師だ。時空管理局に直接籍
を置く魔導師としては、珍しい存在である。
「もちろん、彼女の技量によるところも大きいがね。とにかく、予算をかけずに抜本的な
治安維持能力の増強が図れた以上、わざわざ本局の石頭どもを説得してまで、『アインヘ
リアル』を実行する意味はなくなった」
レジアスがそう言ったとき、オードブルが、テーブルに運ばれてきた。
軽く手をつけつつ、会話は続く。
「それで、本題に入りたいと思うが……」
レジアスが言い、アリサとユーノは頷く。
「機動6課に赴任、でしたよね?」
アリサは、レジアスに訊ねる。
「ああ。あのちびダヌキに……失礼。中学の同窓生だったな」
レジアスは、勢いで言ってしまってから、慌てて、咳払いで誤魔化す。
「小学校までです。中学は、私たち、公立でしたから」
「そうか、すまない」
アリサが言うと、レジアスは申し訳なさそうに言った。
「あ、いえ、別に気になさらないでください」
慌てて、フォローするように、ユーノは苦笑混じりに言った。
「……とにかくだ、陸士総隊の管轄に巡航警備部系の独立部隊を置く以上、そこに楔は打
ち込んでおきたい。それが、ひとつ目の理由だ」
レジアスは、やはり、軽く手振りを加えて、そう言った。
「それであたしたちに白羽の矢が立った、ってわけですね」
アリサはニヤリと、悪戯っぽく笑い、そう返した。
「ああ、八神二佐以下、現在内定している機動6課の主要人物と、面識があるとのことだ
からな」
レジアスは、頷いて、肯定する。
「ま、今もまじめにつき合いがあるのは、フェイトぐらいなんだけど」
アリサは、自嘲気味に呟く。
「それで、他にも理由があるんですか?」
ユーノが訊ねる。
「ああ、まず、機動6課自体が、対スカリエッティ部隊だという、情報だ。今のところは、
まだ、裏までは取っていないがな」
レジアスが言った、その名前に、アリサの表情が、急に険しくなる。
「つまり、Dr.ジェイル・スカリエッティが、地下活動を再開しているって事?」
アリサは、鋭い視線を、レジアスに向ける。
「当然、そう言うことになるだろうな」
レジアスもまた、強面を険しい表情にして、肯定するように、言った。
「なにせ、“手段の為には目的を選ばない”ヤツだもんね……戦闘機人のデモンストレー
ション目的でも、クラナガンで破壊活動ぐらいやりかねないわ」
アリサは不敵に笑いつつも、唾棄するような口調で言った。
「その戦闘機人の問題も絡んでくるが」
レジアスは、さらに、言う。
「スカリエッティは、マーケット確保の為に、反管理局勢力を煽っている可能性も高い。
儂も一時期、そそのかされていたからな」
プロジェクト『アインヘリアル』より以前、陸士総隊の能力が絶望的だった頃、スカリ
エッティの技術に拠る魔導兵器、半魔導半質量兵器の投入も検討されていた時期があった。
「あの頃は、ヤツを『親友』だとさえ思っていたよ、ヤツの言葉には、人を、自分を万能
だと思わせるような、危険な魅力がある」
自責の念を入れて目を伏せつつ、レジアスは深刻そうにそう言った。
「場合によっては、体制の崩壊……」
アリサが、呟く。
「でも、中将は、カリム・グラシアの予言は、信じていないんでしょう?」
ユーノが、意外そうに訊き返す。
「信じる信じない、いや、そもそも予言だのという以前の問題だよ」
レジアスはそう言って、渋い顔を上げる。
「儂も、こういう形とは言え管理局に奉職している身だ。統一時空管理法の理念そのもの
が、間違っているとは思わない。だが、今の管理局は、外に向きすぎている。その足元で
あるミッドチルダや、その周辺の、治安と安全保障の為の陸士総隊をないがしろにし、巡
航警備部がその主導を握ってしまっている。これでは、内も外も、敵を作るだけだ。不穏
分子など、いくらでも、どこにでもいる」
「そこにスカリエッティなんて、ガソリンの集積タンクに、点火したダイナマイト放り込
むようなモンね」
「そう言うことだ」
皮肉っぽく笑うアリサの言葉に、レジアスは苦々しく、肯定した。
「それに、気に入らないのは、カリム・グラシアをはじめ、機動6課の設立、つまりは管
理局の中枢に、ベルカ聖王教会の勢力が入り込んでいるということだ」
「ミッドチルダと古代ベルカは、かつては、覇を争い、旧暦時代末期に、聖王大戦という
大陸間戦争にも発展した間柄です。この大戦で、ベルカはミッドチルダに敗れ、衰退しま
した。言うまでもないかもしれませんが、時空管理局は、その後の旧暦崩壊の次元災害以
降に、ミッドチルダ主導で設立されたものです」
レジアスの、半ば憤った言葉に、オーリスが、淡々とした声で、説明を付け加えた。
「確かに、統一時空管理法下では、旧暦時代の国境線は、関係ないことになっている。だ
が、いや、だからこそ、古代ベルカの末裔である聖王教会がそこに入り込むのは、なにか
思惑があるとしか思えんよ」
レジアスは、忌々しそうに、そう言った。
「日本にもいたわねそう言う連中。5年ほど前に自壊したけど」
アリサは、あきれたような笑顔で、そう言った。
「今のところこちらの権限もフルに使って、牽制しているが、最終的に予算をつけるのは、
本局だからな。限界がある。それならばいっそ、逆手にとって、万一の際には地上本部と
は別に、独自行動ができる遊撃部隊を用意しておきたい、というわけだ」
レジアスは、手振りを入れてそう説明してから、アリサに向かって、頭を下げた。
「本来、管理局とは関係のない世界の出身者に、このような任務を押し付けるのは、間違
いだとは解っている。だが、他に適任者がいないのだ。すまない」
「だぁぁ、そんなの気にしないでください、中将」
アリサと、ユーノも慌てて、立ち上がりかけながら、レジアスにそう言った。
「確かに、あたしは管理外世界の出身ですけど、ミッドチルダはユーノの故郷でもあるし」
アリサは、そう言って、ユーノをちらり、と見る。
「それに、今は、この世界にも、護りたいものができてしまっていますから……」
アリサは、照れくさそうに笑いながら、そう言った。
「よろしく頼む」
レジアスは立ち上がる。アリサとユーノも立ち上がり、テーブルの脇で、向かい合った。
そして、レジアスと、アリサ、ユーノの順に、今一度、握手を交わす。
それから、3人は席につきなおし、メインディッシュにまで進んでいた食事を、再開す
る。
「ところで、後の2人の人選は、私がやっていいって事になってましたけど……」
アリサは、ナイフとフォークを持ったまま、レジアスに訊ねる。
「ああ、といっても、儂が無条件で提供を約束できるのは、陸士総隊所属の人間だけにな
るがな」
レジアスもまた、食事を勧めつつ、合間に言う。
「ふーん、それじゃあオーリス抜いちゃおっかな」
アリサは、意地悪そうな笑顔で、言う。
「ムグッ!?」
レジアスはむせかけて、慌てて、コップの水で無理に口の中のものを、胃へ流し込む。
オーリスも、変化に乏しい表情が、目を白黒させていた。
「い、いやそれはまずい。オーリスを持っていかれたら、地上本部の事務能力は半減して
しまう」
あからさまにうろたえて、レジアスは言った。
「身内人事と言われるが、父親の儂が言うのもなんだが、非常に優秀な秘書官だ。悪いが、
オーリスだけは、抜かれては困る」
建前ではなく、本気でそう言っているのが、レジアスの眼から、見て取れる。
「あはは、冗談ですよ、じょーだん」
アリサは苦笑しつつ、ため息をつく。
「はいはーい、それじゃ、あたし立候補するっスー」
それまで、黙々と食事に集中していたウェンディが、右手を挙手するポーズで、溌剌と
した声で言った。
「ふむ、ウェンディがいたか……」
口元を手で押さえて、アリサは考える。
「アリサさん、本気ですか?」
オーリスは、アリサを凝視して、訊ねる。
「いいでしょ? ウェンディだってあたしの弟子みたいなものだし」
「やったー、アリサ、話せるっスー!!」
アリサが言うと、ウェンディは挙げていた手をバタバタさせて、そう言った。
「父親として、どうかしら?」
アリサは視線をレジアスに向けて、そう訊ねる。
「そうだな、事情通の人間に預かってもらっていれば、心強いかも知れん。今も、無理を
言って、陸5で預かってもらっている状況だしな」
レジアスは、そう言って、軽くため息をついた。
ガタッ
「あっー、なんスか!? そのお荷物扱いは!」
ウェンディは反射的に立ち上がりかけながら、レジアスを指して、抗議するように声を
上げた。
「あなたの評価としては、それが正等でしょう」
オーリスが断じるように言った。
「ひ、ひどいっス、姉さん」
ウェンディは、立ち上がったまま、オーリスを見る。
「不当だと思うのなら、まずは席につきなさい、ウェンディ」
「ぐっ……」
言葉につまり、震えながら、ウェンディは席に戻る。
「はははっ、そうむくれるなウェンディ、アリサが欲しいというくらいなら、実力を認め
られたのと同じだぞ」
レジアスは苦笑して、そう言った。
「なんとなく、素直に喜べないっス」
口を尖らせて、そっぽを向きかけたウェンディだったが、はっと気がついたように、
「それで、もう1人はもう、決まってるっスか?」
と、アリサを見て、そう訊ねた。
「うーん……一応、アテがあるにはあるんだけど……」
アリサは、ウェンディから視線を外しつつ、腕を組んで、呟くように、言う。
「陸ではない、とかですか?」
オーリスが、少し訝しげに、アリサに訊ねた。
「いや、陸って事は陸なんだけどね……」
アリサは、言い辛そうに言った。
「何か問題でも?」
オーリスは、険しい表情のまま、さらにそう訊ねた。
「4年前の事件に、少し因縁があってね」
アリサはそう言って、苦笑した。
「…………そうか」
レジアスが重々しく言い、全員が表情を険しくした。
「ああ、それで」
その空気を変えるように、ユーノが、レジアスとオーリスに向かって、訊ねる。
「僕とアリサの、滞在先なんですけど……」
「機動6課発足後は、そちらの隊舎へ移っていただきますが、それまでは、このアグスタ
に、部屋をお取りしておきますので、お使いください。スイートではなくて、デラックス
のツインになってしまいますが」
それでも、宿泊設備としては、たいしたものだ。アリサとユーノは、思わずといった感
じで、顔を見合わせた。
海鳴の自宅にあるアリサとユーノの部屋も、ここのスイートに負けず劣らずの豪華な部
屋だが、それが“例外”であることぐらい、2人も理解している。
「なんだか、ここまでしてもらって、悪いくらいですね」
ユーノは、苦笑しながら、言う。
「ま、ここまで優遇してもらったら、がんばらないわけには行かないわよね」
アリサもそう言って、ウィンクして見せた。
翌日。
「ええっ? わ、私が……ですか?」
時空管理局、陸上総隊・第386陸士隊駐屯の基地。
隊舎食堂。
ティアナ・ランスター二等陸士は、目の前の相手に向かって、素っ頓狂な声を出しかけ
てしまう。
「そんな驚くようなことかしら」
自分もそこで食事を取りながら、アリサは言う。もちろんタダ飯というわけではない。
「でも……いきなりのことでしたから」
口元を抑えるようにしつつ、ティアナはそう言った。
「まぁ、内示みたいなものだと思ってもらえれば、いいんだけど」
アリサは、食事を採る手を一旦休めて、澄ました顔で、言った。
「そうなんですが……そんな特別部隊に、あたしなんか……」
視線を伏せ気味に、ティアナは少し赤面しつつ、口篭もる。
「ちょっとストップ」
アリサは、ティアナの言葉を制するように、ぱっ、と突き出した手を広げた。
ティアナは、驚いて目を円くして、狐につままれたような表情になった。
「ティアナはあたしなんか、って言うけど、あたしだって魔導師としてはたかだかC+よ?
特殊なスキルだって持ってる訳じゃないし」
「そ、それはそうかもしれませんけど、アリサさんは」
ティアナが、どもりつつ、反論するような声を上げる。
「だから、要は力は使いようだってこと、見せてあげようって言ってるんじゃない」
アリサは、不敵に笑って、ティアナに、言う。
「あ……で、でも……」
「んー」
なお渋るティアナに、アリサは、残念そうな顔をした。
「まぁ、そこまで嫌がるんなら、無理は言えないかしらね……」
「!」
アリサが無念そうに言うと、ティアナは顔色を変えた。
「い、嫌がってなんかいません! ただ……」
「じゃあOKってことで良いかしら?」
ティアナが、憮然と言い返しかけた言葉を、途中で遮り、アリサは畳み掛ける。
「えっ? い、いえその……あ、そ、そうだ……その、私1人、ってことなんですよね?」
ティアナは、困惑して視線を泳がせつつ、言葉に詰まった後、ふっと思いついたように、
それを口に出した。
「んー、まー、あたしとしてはそうなるんだけど……何? 今のPearと別れたくないの?」
アリサはティアナに視線を合わせ、真顔で訊き返す。
「い、いえ、べ、別にそう言うわけじゃありません!
ティアナは、顔を紅くして、声を荒げ、そう言い返した。
「別にそれなら、あたし直属じゃなくても、多分決まっていない小隊もあると思うわよ?」
アリサは気まずそうに、後頭部を掻きながら、そう言った。
「だから、そんなんじゃありませんってば」
ティアナは顔をさらに紅潮させつつ、ムキになって言う。
「解ったわよ、解ったから」
むしろアリサは気まずくなってしまい、手でティアナを制する仕種をする。
「まぁ、正式な決定が出るのはもうしばらくかかる予定だから、それまでに返事してくれ
れば良いわ」
アリサは苦笑気味にそう言った。
「あ、はい。それだと、ランク認定試験の後ででも大丈夫ですか?」
ティアナが、素の表情に戻って訊くと、アリサは、げっ、と、驚いたような表情になっ
た。
「ランク認定試験って、今週じゃない!?」
実技試験はこなせる数が限られる為、一気には出来ない。その為、受験者数にあわせて、
数日かけて行われる。
「そうですけど……」
ティアナがあっさり答えると、アリサはとても気まずそうな顔になった。
「ごめん! 受けるなんて知らなくて、試験前にこんな話振っちゃった!」
アリサは、ティアナに向かって深く頭を下げ、そう言った。
「あっ、き、気にしないでください」
ティアナは、慌てて立ち上がり、低頭しているアリサに、むしろ申し訳なさそうに言う。
「でも、ごめん! ホント、今の忘れてくれてて良いから」
アリサは、顔を上げ、決まり悪そうにしつつ、そう言った。
「いえ。アリサさんと一緒に活動するのに、Bにも……その、受からないわけには行きま
せんから。逆に励みになります」
ティアナは、視線を泳がせ、言葉を選びつつそう言った。
「だからあたし、C+なんですけど……」
ティアナの言葉に、アリサはじわりと汗をかいて、苦笑しながらそう言った。
それから、二・三、言葉を交わして、アリサは、食堂を後にした。
ティアナは、椅子に腰掛けたまま、アリサを見送って、はぁ、と、ため息をついた。
「アリサさんと一緒に、特殊部隊……か」
「ティアー」
ティアナが呟いていると、背後から、元気の良い声が、ティアナを親しいものが呼ぶと
きの略称を発してきた。
「今の人、お話、なんだったの?」
スバル・ナカジマ二等陸士は、ティアナに後ろから絡み付いて、そう訊ねた。
「なっ、なんでもないわよ」
ティアナは、ぶっきらぼうに、そう言った。
「なんでもないって感じじゃなかったけど?」
「だから、アンタには関係ない話だって言ってるの」
なおも絡み付いてくるスバルに、ティアナはそう言いきってから、まだ終わらせていな
かった食事を、再開した。
────でも、スバルと別、か。
ティアナの中で、その事が、重く頭をもたげていた。
>>485-495 以上です。
ここまで旧作改変がメインになってしまいました。
そりゃあ速いです。だいぶのテキストがコピペなので……
(ただ100%ではないですが)
連投すみません。
>>485 コテすり替え忘れしました。
「熱き彗星の魔導師たち 01-01/11」です。
タイトルであぼーん設定してる方、申し訳ありません。
再投稿するならここじゃなく、どっかのアプロダなりブログなりでしてほしい……
ただでさえ、流れ速いっていうのに……
ドラゴンクエストカーマスートラミルク味クオリティアナザーデイズ
こうですか?わかりません><
>>498 ただまあ、最新以降の分での変化がかなり大きくなるようなら
ここでやっておいた方がいいんでない?
…まあ、ここ最近の2レス分だけ再投下してもらってそれ以前のは
保管庫用としてtxtとかでまとめ再うpってのも手だけどね。
もう一週間たってますが前
>>133GJ!
「nowhere」で感動し、「フェイトさんは大変な〜」でおっきした私だったのでその間の話というだけで大満足
内容もエロくてさらにGJ!
「ヴァイス陸曹はちょっと席を外してもらえませんか」→「誘惑に負ける」の選択肢があれば寝取りルートにいけたのに・・
ちょっと残念。
フェイトと体を重ねつつも、時たま部屋にやってくるアルトとも互いに求めあう・・・更なる妄想が広がりますた
>>497 書き直すならどう保管してもらいたいか言っておいた方がいいんじゃない?
書き直し前を消去してもらうのか、それともまた別に保管してもらうのか・・・・・。
それと、GJはあえて言わないでおく。
まだ、大きな書き直しがないし・・・・・・これからに期待しています、と言う意味をこめて。
職人さん乙。
改変する時は全ての変更点を洗い出してからタイムテーブル作っておくといいかと。
後ゲリラ兵さん、二佐が二階級特進すると、一佐の次の准将ですよ。ウルトラザウルスに乗れます。
確かに投下量・投下速度共にかなりのものになりそうだしここでやるのはちょっと
というわけでzipでやれ
未だに( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc 氏の作品で、ヴィータが何でアリサを嫌ってるのかが判らない俺は負け組……。
全部読んできたのに……。
>>506 はやてへの温情処分をアリサが反対したからだろ。
同意
言い方悪いけど道具としての設定に見えちゃうんだよね…アリサとはやての微妙な関係を書くための
修正版でもヴィータの理不尽なアリサ嫌いは治ってないっぽいケド
まぁまぁ、この先どう修正されるかわからんのだし、ここは静観しようぜ
まぁ、言いかえれば道具として使えてる分マシ、とも言えるがな。<設定
>>508 まあでも、アリサがはやての特赦に反対するって設定にした以上は
確執がないのも変だしなあ。
それにそもそも、TV本編だって最初に話ありきでキャラの設定とか
その時点での性格とか組まれてるとこが結構あるわけで、話を作る
手法としては間違っちゃいないっしょ。
>>470 一瞬ケツから納豆出してるのかと思って焦ったぜ
どこまで汚れてんだ俺は…
あ、あるぇー?
昨晩寝る前に見たときは凄くマターリ和やかに雑談してたのに…。
>>428 GJ。連載再開ですね。頑張って下さい。ギャンブラークアットロのその後が気になるw
他作品への感想に関しては、言葉が過ぎると上でも言われてますので、言うことはないです。
>>496 GJ。
この変化がどのような流となっていくのか楽しみです。
>>511 方法は問題ないのはみんな分かってるさ。ただ、ここの住人(自分含む)はアニメ本編を基本
的(細部でこうすればというのはあるが)に肯定してるみたいだから最初から否定なバイアス
が掛かってるのことに大なり小なり思うことがあるのでしょう
今回の変更点、ティアナが最初からアリサの小隊にいるってことだけど
これによって頭冷やそうか→なのはさん逆撃墜事件や、アリサの権力行使が
無くなるわけだよな。読者の意見聞いて修正は、まぁ、賛否両論だろうけど
歩み寄ろうとしてくれてる。と俺は受け取る。がんばれ、◆kd.2f.1cKc 氏
原作改変っていうか、そもそもリリなの自体が原作とらハのIFなんだし
>>496 GJ
修正前は最初から見てなくて設定がわからなかったんで飛ばしてたけど、この機に読み始めてみる。
結構面白そうな話っすな
でも原作と離れすぎててまだ設定よくわかってない自分がいる
楽しみにしてま
>514
まぁ「はじめに否定ありき」というのはいかがなものかと思わないではない。
>>428 連載再開待ってました!!
今後の投下も楽しみにしています。
インターネットって難しい
朝起きて新規レス数が増えてたから見てたらほとんど批判のレスかYO!
そんなんどうでもいいからwktkした俺の股間のバルディッシュを誰か鎮めてくれ
久々に覗いてみたらちょっと殺伐としてるのね……
鋼の救世主にはなれないと思うけど頑張って書いてみるよ!
というか自分の作品の名前があるとコレは書かねば、と思ってしまう単純な自分が恨めしい
しかし自分どんな文体だったか覚えてねぇや……
是非ともがんばってくれ。時間空けるとモリベーチョンだだ下がりになるからのう
一ヶ月でも前の文章を見ると無性に恥ずかしくなるこの現象はどうにかならんものか
モリベーチョンってお前……
「優しい夢を見れるよう」の続きはまだ〜?
>>526 あの話ってもう完結してるから続きは無いのでは?
528 :
>>526:2008/03/03(月) 16:18:51 ID:ckl5OQ1Z
やべえ間違えた、まだ終わってなかったわ、すまんです。
古参の人達の作品が読みたいぜ。
もう読めないのかなぁ、古き良き時代ってやつなのかなぁ・・
「もう一人の」なのはが翠屋のドアを開けたところからどうなるのか、続きが気になって気になって。
再開されないかな。
246氏の作品まだー?
あの人リアルで子供ができたそうだからな…
そうなかなか活動も出来まいよ。
533 :
532:2008/03/03(月) 17:17:22 ID:H2I6ANal
>>532 それはおめでたい話だ。しかしそうなると続きは難しいな。なんとも残念だ。
俺はユーノマニアさんの投下を待ってるんだが
以前淫獣スレにネガティブフェイトの外伝が投下されて以来見てない
新シリーズも始まってたのに
ネトゲに熱を上げているらしいが
246氏・・・・・
>>534 聖域で見かけたよ。
多分時々こっちのスレも見てるんじゃないか?諦めずにリクすればあるいは…
ロリルランサーの続きはまだか!
ある槍騎士と〜を何回読み返したか・・・
鬼畜王のエロさは異常だった。
そういえば何度も読み返して楽しめるSSってのが無くなったよなあ
最近のスレのSSって投下スピードが速くて文字数がやたら多いだけが取柄じゃん
無いよりはマシだけどダラダラ垂れ流し状態のSSというのも困り揉んだな
>>542 ミルク垂れ流しのおっぱいを揉むんだ、と申したか!?
皆も品川さんのブログの書き方を見習うんだ!
おまいら、そんなにおっぱいが好きか?
>>546 無乳も貧乳も好きですよ
それに他の部分も好きです
オッパイオッパイ!!(AAry
おっぱいが嫌いな男子なんかいません!
お前らケツの良さをわかっていませんね
>おっぱいが嫌いな男子なんかいません!
つエリオスレ住人
そんな肛門だなんてマニアックな……
なるほどここで葱の出番になるわけか…
鎖骨の良さがわからんうちは、まだまだ青いな。
だが俺はあえて風呂上りの火照ったうなじを推そう
シュキバリアンという謎の名詞を出してみる
>>545-559 おっぱいから鮮やかにフェチ談議に移行する変態紳士諸君に吹かざるを得ないwwww
ジーク太股!
二の腕のプニプニで御飯三杯はいけますが?
>>560 ミルク垂れ流しおっぱいフェチのお主には言われたくないwwwwwww
おなかだろう常識的に考えて……
すべすべしてたりふにふにしてたりうっすらわれてたり素晴らしい!
ひんにゅーの胸からぺったりしたお腹にかけた肋骨のラインが最高なのです。
コテ外すの忘れた……(´;ω;`)
イキロ
また名前を改めないといけないかもしれんがイ`
いろいろとうっかり屋な◆vyCuygcBYc氏に萌えた。
ガンガレ
>>563、おぬしも葱よのう……(意味不
だが俺はおっぱいというより肌フェチなんだぜ!(ぉ
>>565 コテ発言吹いたw
かかったな!
フェチ談義でスレを加速させ、慌てて書き込もうとしてコテトリをはずす事を忘れさせ
職人のフェチを暴く我らの計画にまんまとはまったようだな
職人さん列伝ル・ルイエ 氏、うっかり属性追加…
ロリ属性も追加だな……この人は薄い尻や骨盤が好きに違いない
576 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:22:18 ID:hMTjoewS
すいません。初心者なのですが、どうやってケータイで過去の作品を見るのですか?最近までのものが見れません。
「ぷるる〜ん♪」と水を弾く玉のお肌もよいが、
「…しとっ…」と水を吸い込むもち肌もよいと思うのだ。
ちくしょーオットーかわいいなぁオットー。
オットーの鎖骨おっぱい肋骨ウェストお尻フトモモ
>>576 とりあえず、sageてくれると嬉しい。
あと、最近までのもの、というのは具体的にいつごろのものかな?
>>565 激しく同意。
だが、胸元のゆるい服を着たときに(おっぱいが小さい所為で)胸よりも目につく鎖骨もいいもんだぜ?
581 :
579:2008/03/03(月) 21:32:38 ID:8yKy3XeU
ある程度身長ある貧乳キャラ少ないよねこの作品。
セインくらいじゃないか?
オットーは無乳だし。
“ウザい太腿スキー”の小生がまかり通る。
項や鎖骨も見てやれ。
>561
太“股”か……人は、簡単には分かりあえないらしい。
584 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:37:50 ID:hMTjoewS
>>583 あえてコテ発言なのはいぢめられたい意志表示か?w
頂は最後の武器だ。
ディードとオットーは同じ遺伝子のはずなのに、どこでどう間違ったんだろう……
>>582 シャッハは?
あと個人的にありえそうなのが実はカリムはパッドとか
>>587 むしろ脱いだら凄いんです、というセリフを妄想した。
アギトってでっかくなれるよね?
>>587 シャッハはまあ貧といえば貧か。
>>591 なれるんじゃないかな。
なれないとリインにそれをネタにいじられそうだが。
シャッハのBJは「貧乳だからこんなかっこも出来るんです」を地で行ってるからなぁ
595 :
サイヒ:2008/03/03(月) 21:53:50 ID:sGOD1Y9v
そんなことより尻を語ろうよ。尻を。
と言いつつ、巨乳しか書いたことない俺。ただの偶然ですが。
すべては必然。
というか尻を語れといわれると「うほっ(ry」というセリフが聞こえてくる俺を自嘲。
ここでエリオスレから輸入した尿道ドリルをですね
ギンガさんの左手に?
>>598 女性キャラの尿道を弄りたおすのも楽しいぜ
つまりギンガ×エリオで尿道責めだな
新しすぎじゃないかな……ちょうっとおじさん無理かなぁ
>>600 尿道○ナニーは男女問わずクセになるらしいからな
みんな、うなじはどうだ?
うなじこそが最高にエロいと俺が主張してみる
異論は認めないこともなくはない
>>603 湯上りほんのり桜色なエリオの項に、そっと朱色の舌を這わせるギンガ、まで読んだ。
>>603 一緒に風呂に入ったときに、訓練とかの古傷なめられたお返しにフェイトのうなじをなめるクロノ、まで読んだ。
>>603 実はうなじガード率が高いので希少性は上がる
実際良いかどうかは別だが
>>601 エリオスレではデトネイター尿道なんてのもあるらしい
>>602 なんだかんだ言って気持ち良いんだろう
ただ尿道はアナルと違って無視されがちで哀しい
あえて子ども特有の皮下脂肪がついたぷにぷにのお腹というのは?
無印なのはやヴィータやキャロや幼児ヴィヴィオは絶対ぷにぷにしているに違いない。
>>608 ロリプニ系は大好物であり全くもって異存は無い
だが、しかし
ロリ顔の若奥さんのポテ腹もなかなか素晴しいと思うがどうだろう
リンディさんのエロさは異常
>>610 俺は妊婦はパスだわw 見てる分には美しいと思うが、子供にもしものことがあったらと思うと……。
エイミィは身重で出ても良かったと思う。
なんぞこの流れ
ならば、クアットロは誘いドM派の俺がここで、
エイミィのお姉さん属性に勝るものはない!
と宣言してみる
プレシアママンのボテ腹最高です
お前らホント変態だな
たまにはロリコンも良いよね!
投稿します
エリオ×キャロ です。
「さて、あと1ページ」
自然保護官となっておよそ2年。
前職場で同僚のキャロに釣られて選んだ進路であるため、最初は色々戸惑うことが多かったが、ようやく仕事も覚え、人並みに動けるようになってきた。
そうなると欲も目標も出てくるもので、今はキャリアアップのための資格試験を繰り返している。
トントン
「はーい、開いてますよ」
「エリオ君ただいまー」
入ってきたのは件の同僚、キャロ。
今日は休暇を取り、元上司であり保護者でもあるフェイトに連れられ、彼女の実家へと遊びに行っていた。
エリオも誘われたのだが、遊びに行った先でずっと参考書広げているのも顰蹙だろうと遠慮した。
「はい、これお土産、リンディさんが焼いたクッキーだって」
「ありがとう、これ終わらせたらお茶淹れるからちょっと待ってて」
「うん。あ、そうだ、フェイトさん、来週遊びに来るって」
「ふぅん」
エリオはノートに向かい、振り向くことなく交わした会話が途切れ、ペンの走る音だけが部屋に響く。
「ぁ、ホントにあった」
キャロは何か見つけたらしいが、退屈しのぎが見つかったのなら良いだろうと放っておく。
しばらくして問題集を解き終え、椅子を回すと、
「お待たせ、キャロおおおおおおおおおお!?」
キャロがベットの下から、いわゆるその手の本を引っ張り出し熱心に観賞していた。
「何やってんのおおおお!!」
大慌てのエリオに対し、キャロは瞳を妙にキラキラさせた上機嫌な顔を向け、
「男の子はたいていベットの下にエッチな本を隠してる、ってエイミィさんが言ってたからさ」
(クロノ提督か?! クロノ提督の事か!!)
「ぃゃ違うんだ、これはあのそのえと、先輩に」
「見つかると『友達に貰った、断ったのに置いてった』て言い張るってリンディさんが言ってた」
(実は血が繋がってるんじゃないのかあの二人!?)
「ねぇ、これだけ? 他には無いの?」
「それだけだよ! それも返してよ!!」
もみ合い、へし合い、奪い合い、二人の手からこぼれた本は、ページを開いて床に落ちた。
開いたのが真ん中あたりだったらまだなんとでも言いようはあっただろう、だがそこは後から数えたほうが早いページ、キャロはその意味が分からないほど察しの悪い人間ではない。
「へぇ、エリオ君、このページがお気に入りなんだぁ」
「えっと、その、あの・・・」
そこであられもないポーズをとっているのは、黒い下着に金色の長い髪の女性、それは、
「この女の人、フェイトさんに似てるね」
この場での主導権は決した。
キャロは本を拾うとベットに腰掛け、ここに座れと自分の隣をポンと叩く。
「エリオ君、一緒に見よう」
「いや、それは・・・」
「フェイトさんに言っちゃおうかな?」
「分かった、分かりました」
彼女の要求どおりに隣に座り、本の片側を持たされると、自然と肩と肩が密着し、伝わってくる彼女の体温がエリオの幼い股間を昂らせる。
彼女は始めはキャーキャー言いながら見ていたが、しだいに不満げな顔になっていき、
「これ、肝心な所が見えなくてつまんないね」
確かに写っている男女の中心は黒く塗りつぶされている。
「エリオ君」
「な・・・なに?」
その普段と変わらぬ声に、むしろこの状況で普段と変わらぬ声に、エリオは嫌な予感を覚えた。
「エリオ君のオチンチン見せて」
「!? 何言い出すんだよいきなり!!」
「駄目?」
「駄目だよ決まってるだろ!」
「見せてくれたらこれしてあげるよ」
と示したのは、女性が男性の中心を口に咥えているページだった。
「うっ」
キャロのプックリとした淡い桜色の唇と、その中で軟体動物の様に動く舌の感触を想像し、エリオのペニスがびくりと震えた。
「でも・・・その・・・」
「う〜ん、エリオ君だけだと恥ずかしいなら、先にあたしの見せてあげるね」
「は!?」
キャロはエリオが問いただす間もなくベットに上り、生地の厚いショーツを脱ぎ、スカートを捲り上げた。
服は着ていながら裸の下半身を晒している姿は、全裸より淫猥だった。
「エリオ君、女の子のここ、見るの初めて?」
「そ、っそんなの当たり前だろ」
「ふ〜ん、そっかそっか。じゃぁよく見てね」
脚を広げ、指でその中心をさらに広げげる。
そんなこと言われるまでも無く釘付けである。
「二つ穴があるでしょ、下の方が指を挿れる穴で」
(挿れてるの!?)
「上の小さいのが・・・ぇ〜っとぉ・・・ォシッコするところ・・・」
今まであっけらかんとしていたキャロが始めて言葉を濁した。
(そっちの方が恥ずかしいんだ・・・)
女心に疑問を抱きつつも始めて見る女性器に視線を外せない。
もし成熟した大人の女性のモノだったら、初心な少年ではその複雑な形状にむしろ嫌悪感を覚えたかもしれないが、幸いキャロのそこはまだ未発達でシンプルだった。
そこをまじまじと見ていると、内側からジットリと蜜がわきだしてきた。
(キャロ・・・ボクにみられて、興奮してるのか・・・な?)
「触ってみる?」
「ぃ・・・いいの?」
「うん、でも、優しくね」
「・・・うん」
ごくん 緊張で渇く喉に唾を飲みこみ、おそるおそる指でふれる。
「ひゃ! エリオ君の指、冷たい」
「ご、ごめん」
緊張のためか、それとも全身の血液が体の中心に集まってしまっているためか、指だけでなく四肢の末端が冷え切っている。
手をこすり合わせ、興奮して熱くなっている息を吹きかけてもいっこうに温まらない、
(あれ・・・あれ?)
かつてないほど思い通りにならない自分の体に、半ばパニックになったエリオは、手を温めることを諦め、キャロの秘裂へ舌をのばした。
普段の冷静さを保てていたら、排泄器官へ口をつけるのにもう少し躊躇したかもしれない。
「きゃ! エリオ君!? ふぁあ!!」
べちゃべちゃと音を立てて内側のひだから穴の中にまで舌を挿しこみ、溢れる蜜を喉に流し込む。
「ちょっと・・・エリオ君ちょっと待って! 落ち着いてぇぇあぁん!!」
いきなり暴れだすエリオを押しのけようと彼の頭を手で押しのけようとするが、ガッチリ腰を抱え込まれている上、舌が蠢くたびに力が抜けてしまいビクともしない。
エリオがひとしきり嘗め回した後、穴の上の小さな突起に吸い付くと、
「!? ああ! んあぁぁ!! !!」
キャロは足をつま先までピンと伸ばし、体は弓なりにそらし、穴からはコポリと蜜を吐き出した。
「はぁ、はぁ、はぁぁ・・・エリオ君に・・・はぁ・・・先に、お口でされちゃった・・・?・・・エリオ君?」
エリオはキャロの蜜で濡れた口元を袖でぬぐい、服を脱ぎ始めた。
ズボンもパンツも脱ぎ、全裸になると赤く充血し、先端を先走りで濡らしたペニスがあらわになる。
無言のエリオは力が入れられないキャロに覆いかぶさり、手で位置を調整した己の先端で彼女の穴を狙う。
「エリオ君! 今は、今は駄目ぇ!!」
エリオを受け入れることそのものに否はない、が、今は達してしまったばかりで敏感になっているので、少し間を置いてほしい、そのくらいの抵抗だった。
だがその抵抗でテンパリ気味だったエリオがキレた。
(ここまで煽って置いてそれはないだろ!!)
エリオは聞く耳を持たず、逃れようとするキャロを押さえつけ、一気に挿し込んだ。
ぶつ
「あ! あぁぁああああぁ!!」
乙女が破られる痛みに小さな体をのけぞらせるが、達して力が抜けていたことと、エリオのペニスがまださほどの大きさではなかったことが幸いし、想像していたほどの痛みでは無かった。
ペニスを根元まで埋め、腰と腰が密着するとエリオは間を置かず腰を振った。
始めは大きく引くたびに抜けてしまったが、今の自分のサイズでは前後に出し入れするより、挿し込んだまま揺するようにした方が良いと悟る。
「あぁん! はあぁあん!!」
エリオに組み伏せられたキャロは、彼の動きに合わせ喘ぐことしか出来ずに居た。
普段は思いやりに溢れ、常に仲間を大事にする彼が、今は自分の都合しか考えず、飢えた肉食獣の様に血走った目でキャロの体に凶暴な視線を注ぐ。
吐く熱く荒い吐息もどこか獣臭い気がする。
(エリオ君が、怖い)
だがそれと同時に、自分が、自分の体が彼の理性を飛ばし、獣性を剥き出しにさせたのかと思うと嬉しくもあった。
(でも、ちょっと、カッコイイかも)
彼のかつて無い猛々しい表情に、キャロの背筋から胎の奥までをゾクリとした快感が貫き、エリオのペニスを締め付けた。
途端にエリオは腰を震わせ、ドク ドク ドク とキャロの中で精を漏らす。
「う! うぅぅあっ!」
「きゃぁぁ!」
その熱い体液を勢いよく胎の奥に注がれ、キャロは再び達してしまった。
「キャッ、キャロ! ごめん・・・ごめんぼくなんてことを!!」
出すものを出して正気に戻ったエリオは慌ててキャロから離れようとするが、彼女は優しく彼を抱きとめる。
「大丈夫よ、エリオ君。ちょっと怖かったけど、あたしも気持ちよかった。
それにエリオ君の、まだあたしの中で大きいまんま、まだし足りないんでしょ? 良いよ、全部ちょうだい」
キャロの言うとおり、一度放出しただけでは彼の昂りはいっこうに収まらず、彼女の中に納まったまま、元の硬度とサイズを保っていた。
「い・・・いいの?」
「うん、あ、でもその前に、服全部脱いじゃうね」
キャロはまだ着たままだった服を取り払い、エリオの頬をなで、
「エリオ君、キスしよう」
幼い恋人達は2回戦を開始した。
それから1週間、彼らは毎晩の様にお互いを求めあっていた。
エリオは欲望のままにキャロを貫いた最初の晩は自己嫌悪に陥りもしたが、エリオはキャロが好きであり、キャロもエリオを好きだといってくれている。
将来的にもしかるべきけじめもつける。
そう開き直ってしまえば背徳感にも罪悪感にもさいなまれる事も無く、例の本を参考書代わりにお互いの体であれこれ実験して楽しむこともできた。
今日もいつもの業務を終え、シャワーで汗を流し、手をつないでエリオの部屋へ入ると、
「「え?」」
「あ!」
彼らの保護者兼元上司が、ベットの下からいわゆるその手の本を引っ張り出し熱心に観賞していた。
「いや、あの、男の子はたいていベットの下にエッチな本を隠してる、ってエイミィが言ってたから」
(フェイトさん、お前もか・・・)
おしまい
>>603
シグナム姐さんがポニーテールなのはうなじを弄られる為だと思う。
後ろから近づいたヴァイスが“ふっ”とか息をかけて刺激して悪戯。
シグナム「ひゃっ! な、何をする!?」
ヴァイス「いや、姐さんのうなじがあんまり可愛かったんでつい」
頬を真っ赤にして恥ずかしがるシグナム、そっぽを向いて必死に顔を隠す。
シグナム「ば、馬鹿者! 褒めても何もでないぞ」
ヴァイス「褒めるっていうか事実なんですけどね」
ヴァイスはそう言いながら今度はうなじに舌を這わせる。
シグナム「ひゃっ!‥‥や、やめ‥はんっ!」
ヴァイス「ぴちゃ、そんな事言って身体は素直ですよ?」
舌を耳まで這わせながらスカートの中に手を進入させるヴァイス。
なんてどうよ?
622 :
>>621:2008/03/03(月) 22:45:18 ID:ckl5OQ1Z
割り込み失礼しました、支援です。
以上です。
投稿してから読み終えてみたら、
なのはのパロでなくても良いよな? て気がしてきた。orz
>>620 GJ!そして執務官自重www
>>621 そこでヴァイスの肩越しに荒ぶる尼僧を発見するしぐしぐ、まで読んだorz
>>497 えっと、この原作踏み台改悪SSは後どれくらい続く予定なんですか?
NGNGっと。
>>625 折角いい雰囲気だったのに、なんと言う真似を・・・・・・。
つーか、きちんと
>>1読もうぜ。
後、アルカディア改めル・ルイエ氏にリクエスト出してみる。
クアットロ×6課女性キャラで陵辱モノ書いてくれ。
貴方の書くクアットロならさぞかしいい陵辱になると思うんだ・・・・・。
それはそれとして、自分に似た女の人の本を持っているエリオに対して執務官がどういう態度をとるだろうか?
あと年齢的に本の入手先が気になるんだぜw
>>623GJ
でもそう思うなら次はフェイトさんとの電極プレイを書くなんてどうだい?
>>628 悪酔いしたヴァイス、ロッサ、クロノ、ユーノ辺りの大人組みが大量に渡してそうだ
んで全員説教
エロ本の蔵書を求めて無限書庫に足繁く通う男連中が浮かんだ
>>627 エロは書いたことないので、出来るかどうか判りませんが、
2〜3レスくらいの短いのなら、キャラ指定してもらえれば(キャロ抜きで)書いてみます。
>>630 実はもともとクロノの本で、エイミィにバレそうになってやむなく譲渡という形で処分した。
しかも実はフェイトは以前クロノの部屋でその本を見たことがあって……という電波が届いた。
>>623 GJ
しかしエロイの書こうとするとなのはじゃなくても良い方向になってしまうジレンマwwww
解りますぞぉ・・・
えーと、うんこー!・・・じゃねえ、スカネタ考えたけどやっぱりコレなのはじゃないんだぜ
破棄だぜ
ってかこのスレってエロでもなのはらしさとか言うから結構むずかしいんだぜ
キャラの性格の崩し方も方向性みたいな物が定められてる様に感じるんだぜ、自分には鬼門なんだぜ
だからエロかいてる職人さんは本当に凄いと思うんだぜ
>>628 そこはそのまま執務官も交えて3P(ry
【不意な落雷により、黒焦げとなった】
>>627 というか、煽ってるのはここの住人じゃないような気がしてきた
……どっかから刺客が紛れ込んでいるんじゃないか?
>>636 そこは変態紳士らしく、穏やかに流してあげるんだ。
>>632 マジっすか!?
じゃあ、なのはさんかヴィータ副隊長でお願いします!!
って、あれ?窓がピンク色に光ってr・・・・
期待しつつ全裸待機で待ってます。
>>631 無限書庫の一区画がエロ本だらけなのかw
>>640 案外普通の図書館でもあるし・・・無限となれば・・・フヒヒヒ
何て言うか昔のスレ読み直したら凄い密度濃かったんだな…
コテ少ないし、いや増えてもいいんだが
>>623 うおおおリアルタイムGJッッ!!
久しぶりの正統(?)エロキャロだあ!
なんと青々しくて若々しいバカップルなんだハァハァ
さっそく“実用”させて戴いたwww
>なのはのパロ
この二人のこの展開なら、なのはのパロとかもうどうでもいいw
相思相愛のショタロリカップルは全人類共通のロストロギアだッッ!!
>>621 ティアナの項に息を吹きかけるヴァイスを想像してしまったじゃないかw
髪を結って項が見えるとエロクてしかたがないぜ!
ところでティアナの髪型はサイドツインテールで合ってましたっけ?
>>635はバルディッシュさんの逆鱗に触れたようだなw
>>634 舞台設定とか、人物背景とか絡めると、少しはそれっぽくなるかなぁ、と思いつつ、
結局キャラの皮をかぶった別人がエロやってるように見えてしまうこと、ありますよね……orz
>>645 orz
でも割り切るといつのまにかSSを書くのが快感に……余計ダメか o...rz
>>621 それを見たティアナが次の日からポニーテールにするまでは読んだ
648 :
( ゚Д゚):2008/03/03(月) 23:27:51 ID:BINNrlj0
出来た。
投下してもいいかな?
>>645 わかるぜッ!スゲーわかる!近所のマルエツが餃子騒動の前に冷凍食品を売りさばいてたとき位に唐突に理解した!
というか無印Asの頃にそういうものは結構やりつくした感が無くも無いんじゃないかと思わなくも無いんだ
つまりネタ切れって事じゃねえのかな〜って
いっそ数の子やフォワードなんかの新キャラを基本設定以外全部勝手にカプ作ったりしてやるぜ
位の勢いで行かないと新しい物はできないんじゃないかと思うんだぜ
勿論今の職人さんたちがどうこう言うわけじゃないが新参の人は入り難くなるんじゃないかな〜て・・・
いや、此処の人は受け入れ態勢は素晴らしいけどぉ〜・・・すまねぇ、俺バカだから上手く言えねえや
ごめんちゃ!投下どうぞ!
では失礼します。
注意事項
・捏造がどえらいことになってます。
・プロローグのあとがきであんなことを書いていながら、話詰めてたらあらぬ方向に……ごめんなさい。
・非エロ。シリアス……かな?
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている人は読まないほうが吉です。
・あぼーんキーワードは「熱き彗星の魔導師たち」
「落ちた!?」
電話口で、アリサは思わず声を上げてしまってから、あちゃーと手で顔を覆った。
『もしもしアリサ、もしもし?』
電話口の向こうのフェイトが、聞き返してくる。
「あ、ああごめん。大丈夫。聞こえてる」
『確かに落ちたけど、試験の内容も悪かったし、それに、私となのはの連名で、特別講習
組にしてあるから、あまり気にしなくて良いと思うよ』
電話口のフェイトは、優しげな言葉で、言う。
「それなら良いけど……はぁ、結局落とさせちゃったか……」
アリサは、頭を抱えつつ、はぁ、と、ため息をついた。
『? さっきから変だけど、どうしたの? ティアナに何か言ったの?』
「実はね、そのティアナって子、あたしが機動6課に誘ったのよ」
ため息混じりに、アリサは言う。
『えっ……』
フェイトは、小さくだが、驚いたような声を出した。
「? どうしたの?」
『うん、実は、そのティアナを、はやてのなのはが、機動6課に誘ってたんだよ』
「えーっ!?」
今度は、アリサが、驚いたような声を出す。
『ツーマンセルのパートナーと一緒にね』
「ああ、なるほど、そう言うことかぁ」
フェイトの言葉に、軽くため息混じりに、アリサは納得の声を出した。
「それじゃしょうがないわね。ウェンディ……1人はもう確約しちゃったし、別のところ
に話振らないとかな。それとティアナには謝っとかないと」
気が重そうな言葉で、そう言った。
『まだ、2人とも最終確認させてもらってないんだけどね』
「まぁ、それでいけるっしょ」
アリサはそう言って、電話口の相手が見えるわけでもないのに、苦笑する。
『ところでアリサ』
「ん? 何?」
フェイトの声に、アリサは表情を、素に戻す。
『また、一緒に居られるね』
フェイトの、口調からして嬉しそうな言葉に、アリサは吹き出しかけた。
「ばっ、なっ、何言ってんのよ!?」
慌てて、言う。
「あたしの立場、知ってんでしょ?」
陸士総隊・地上本部から機動6課に打ち込まれた楔。それがアリサ達だ。
『うん、でも、私は嬉しいよ。アリサと組めて』
「はぁ、ホント、アンタは変わらないわねぇ……」
アリサは、しみじみといった感じで、言う。
「まぁ良いわ。業務の方で手を抜くつもりは無いし」
『アリサらしいね』
フェイトが、くすっと笑った。
「それじゃ、よろしく」
『うん、私こそ』
熱い彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
PHASE-02:Riot force 6
フェイトからの電話を切る。
「それじゃあ、他に誰か……マギーあたりでも誘おうかしらね?」
そう、呟いたとき。
トゥルルルルルル
電話の、着信音が鳴った。
突然のことに、アリサはビクッ、と、驚いたように跳ねてから、受話器を上げる。
「はい、もしもし?」
『アリサ・バニングス様ですね?』
フロントの交換係が、そう訊いて来た。
「はい、そうですけど」
『ティアナ・ランスター様から外線が繋がっております』
「!」
交換手が告げた名前に、アリサは少し、表情を険しくする。
『お繋ぎしても、よろしいでしょうか?』
「は、はい。構いません」
アリサが言うと、回線が切り替わるノイズが、わずかに入った。
「もしもし、お電話代わりました」
『アリサさんですか? ティアナ・ランスターです』
電話の向こうから、はっきりとそれとわかり声が聞こえてきた。
「あ、ああ、ティアナ、あたし。ごめん、今からそっちに連絡しようと思ってたんだけど
……」
『それって、例の新部隊の件の話でですよね?』
アリサが言いかけると、ティアナがいきなり、そんな所を突いて来る。
「え? ああ、うん、当然、それも含めてなんだけどね?」
少し、間の抜けた口調になってしまいながら、そう答えた。
『その話、受けさせていただいてよろしいでしょうか?』
「へ?」
目をキョトン、とさせて、アリサは聞き返してしまった。
「あ、そ、そっか。今組んでるPiarの相手とね。じゃあ、私の方からも、話は通しておく
わ」
そう理解して、アリサは答えたが、
『違います。私が、アリサさんの下に行かせて欲しいんです』
と、ティアナは断言した。
「え」
アリサの動きが、また、一瞬停止する。
「……本気で言ってるの?」
アリサは怪訝そうにしつつ、そう、訊き返した。
『はい。今日の試験でわかったんです。私、そのペアの子に凄く頼っちゃってるって』
「Partnerに頼るのは悪い事じゃないと思うけど……」
「私とユーノみたいに」と、言いかけて、そこは呑み込んだ。
「それに、もう決まってる1人って、それなりに出来る人よ? 大丈夫?」
少し困惑気にしつつ、再度訊き返す。言ってから、ウェンディの顔と口調を思い出して、
「おいおいマジかよ」と、心の中で自分につっこんだ。
『構いません』
ティアナはそう、断言した。
「無理にPairを解消しようって言うんならあまり褒められないけど、まぁ、いいわ。ティ
アナがそう決めてるんなら、それでいきましょ」
少し困惑気にしつつも、アリサはそう言って、軽く苦笑した。
『ありがとうございます』
ティアナは、固い口調で、礼を言った。
アリサは、ティアナにさらに、二言三言、伝えてから、
「それじゃ、詳細は追って連絡するから。Bye」
と言って、電話を切った。
「なんだか妙な事になってきたわね」
アリサは呟き、受話器に手をかけたまま、小首をかしげる仕種をした。
翌日。
クラナガン、次元航行船空港。
4年前の大火災の傷も癒え、堂々たる威容を横たえる。
「どの子か解るん? なのはちゃん?」
陸士隊の制服を着たレンが、巡航警備部の服を着たなのはに訊ねる。
「うん、写真は貰ってるんだけどね」
「こぉ人が多いと、あっちから見つけてもらわへんとどうにもならへんな〜」
そう言うレンは、頭上に『Ms. Margaret Alpino』と書かれた画用紙を掲げている。
「すみません」
2人がキョロキョロとやっていると、突然、声をかけられた。
「機動6課の方でしょうか?」
年の頃は12、3ぐらいか。身長はレンより頭半分ぐらい高い。穏やかなオレンジ色をし
て、ロングスカートのワンピースの上から、カーディガンを羽織っている。ゆるくウェー
ブした、ライトパープルの髪を、背中の中ほどまで伸ばしている。
「はい、そうですけど……」
「アンタがマーガレットちゃん?」
なのはが一瞬、レンと視線を合わせ、それから、やや戸惑いがちに、答えた。さらに、
レンが、訊ねる。
すると、マーガレットは、その場で直立不動の姿勢になり、敬礼した。
「私服で失礼いたします。マーガレット・リーゼ・G・アルピーノ二等陸士、機動6課へ
の招聘により、ただいま到着いたしました!」
はきはきとした声で、そう、名乗った。
「別にそんなに硬くならなくても……」
なのはがそう言いかけると、隣のレンが、左肘で、なのはをつついてきた。
なのはがレンに視線を向けると、レンもまた、敬礼の視線をとっている。
「あっ、ごめん」
顔を少し紅くしつつ、なのははまず、返礼をした。
ようやく、マーガレットが敬礼の手を下ろす。
「よろしければ、私の事はマギーとお呼びください。長いですから」
「え? あ、うん」
マーガレットの言葉に、なのはは少し戸惑ったような声を出してから、頷いた。
「マギーちゃんか、元気の良い子はええで〜」
「ありがとうございます。レン三等尉官」
レンがニコニコと満面の笑顔で言うと、マギーも微笑んで、そう答えた。
3人が歩き出す。マギーは、カラカラと、大きなトランクを転がした。
「でも、あのグレアム元提督のお孫さんが来るなんて、ちょっとびっくりだったね」
なのはが、昔を懐かしむように言う。ギルバート・グレアムは、数年前に鬼籍に入って
いた。浅からぬ縁のある人間だけに、当時が偲ばれる。
「え?」
しかし、マギーは、きょとん、として、真ん円くした目を、なのはに向けた。
「え? だから、マギーちゃん、グレアム元提督のお孫さんだよね? Gって、グレアムの
意味でしょ?」
なのはもまた、キョトン、として、訊き返す。
「なのはちゃん……聞いとらんかったんか?」
いややなぁ、と、苦笑しながら、レンが言う。
「マギーちゃんは、グレアム提督の孫やなくて、娘やよ、グレアム提督がお父さんで、マ
ギーちゃんはその子供」
「えっ、えっ?」
レンの言葉に、なのはは目を白黒させながら、マギーを指差して当惑してしまう。
「ごっ、ごめんなさーい!」
「別に良いですよ、本来ならそれぐらいの年の差だって、解ってますから」
謝るなのはに、むしろ自分が悪いような苦笑になって、マギーはそう言った。
「なぁなぁマギーちゃん」
平身低頭しかねない勢いのなのはに代わり、レンが、話を振る。
「マギーちゃんのお母さんて、召還師て聞いたけど、どんな人やん?」
「母はメガーヌ・アルピーノです」
レンの方を向き、マギーは答える。
「ほうほう、名前は聞いたことあるなぁ」
レンは、腕を組んでうんうんと頷きながら、そう言った。
「年の割には、実力派で有名です」
マギーは、自慢げに言ってから、
「……もっとも、最近は、半隠居状態ですけど」
と、そう付け加えた。
空港のエントランスを出ると、バスターミナル、タクシー乗り場があり、送迎車の発着
するロータリーがある。
そのロータリーの一角に、クリーム色の小さな乗用車が停まっていた。
フィアット“NOUVA”500改、通称「チンク・エント・チンク」。
エンジンを空冷13psから、日本最後の四輪用2ストロークエンジンであるスズキLJ50型
水冷28psに換装、ギアもわざわざワンオフで改造してある。その他の場所も改造をいきわ
たらせている。
『改造に車両本体の3倍かかった』と豪語するこの車の持ち主は、本来アリサである。
もちろん、地球から持ち込んだものだ。
しかし、運転席に収まっているのは、アリサではない。窓を開放し、タバコを燻らせて
いるのは、シグナムだった。
「お待たせ、シグナムさん」
「お待たせやで〜 シグナム」
なのはとレンがやってきて、シグナムの名前を読んだ。
「シグナム特一尉ですね。マーガレット・リーゼ・G・アルピーノです」
そう言って、マギーは再び、助手席のドアの前で、シグナムに向かって、敬礼をする。
「よろしく頼む」
シグナムは言いながら、貼り付けられたドリンクホルダーの空き缶でタバコを揉み消し、
それから、返礼をした。
「はい、こちらこそ」
マギーが敬礼を下ろす。
なのはが助手席のドアを開け、後部座席になのはがまず乗り込む。
「あたし、シグナムの隣がええから」
そう言って、後部座席にマギーを乗せさせつつ、シグナムにボンネットを開けさせ、マ
ギーの押してきたトランクを、トランクルームに入れる。
本来、運転する為の設備以外“なにもない”と言って良いフィアット500だが、LJ50エ
ンジン化で、空調のダクトやらハーネスやらが増設されており、ごちゃごちゃしている。
シグナムはその中から、中央のイグニッションキーを捻り、取って付けた様な日本車仕様
のチョークレバーを操作してから、同じくスターターボタンを押す。
トルルルルッ
軽い始動音がして、LJ50エンジンが目覚めた。
ヴォン、と軽く煽ってから、シグナムはギアを1速に入れ、チンク・エント・チンクを
発進させた。
「それじゃ、辞令だ」
第386陸士隊中隊長室。
直立不動で敬礼する2人に、中年男性の中隊長は返礼をし、自ら、辞令を手渡す。
さすがに封書ではなかったが、如何にデータ転送技術が発達しても、この手の指令は口
頭または書面というのは、どこの世界でも変わらないらしい。
「スバル・ナカジマ二等陸士。次元巡航警備部本部・遺失文明遺物管理部・機動6課へ出
向、同第1小隊付を命じる」
「はいっ!」
真面目な表情で返事をしてから、スバルは中隊長から、辞令を受け取る。
「ティアナ・ランスター二等陸士。同じく遺失文明管理部・機動6課へ出向。同第2小隊付
を命じる」
「はいっ」
「えっ」
メリハリの利いたティアナの返事と、ほぼ同時に、スバルが驚いたような声を出した。
「どうかしたか? ナカジマ二士」
「あっ、い、いえ、何でもありません」
ティアナに辞令を手渡しながら、中隊長がスバルに訊ねる。すると、スバルは直立不動
の姿勢になり、少しどもりながら、そう答えた。
「?」
怪訝そうに首をかしげる中隊長を他所に、2人は中隊長室を出た。
「どういうことなの? ティアー」
スバルは、悲しそうに瞳を潤ませて、ティアナに問い質す。
「どうもこうもないでしょ。辞令の通りよ。ま、お互い部署は同じなんだし、顔合わせる
機会は多いと思うけど」
ティアナは素気なく、そう答える。
「でもでも、これでコンビ解消って事じゃんかー」
スバルは、踵を返しかけたティアナに、なおも食い下がる。
すると、ティアナはふぅ、と、ため息をついてから、スバルを振り返った。
「ねぇスバル。アンタは救助隊のトップフォワード志願。私は執務官志望、どっちにしろ
この先、ずっと一緒じゃないのよ?」
「そうだけど……でも、まだ……」
ティアナの言葉に、スバルは迷った子犬のように、哀しそうな瞳をする。
「それに、アンタと私は、魔導師としても目指すべき目標が違った、ってことよ」
「えっ」
ティアナの言葉に、スバルは思わず顔を上げる。
「ひょっとして、この前のこと、まだ気にしてんの?」
スバルがそう言うと、ティアナは一瞬だけ呆れたような顔をし、軽くため息をついてか
ら、
「そうじゃないわよ」
と、言って、踵を返した。
「だったら謝るからさ! ティアナが気にしてる事言ったの、謝るからさ!!」
「違うっていってんでしょーが!!」
必死に言うスバルの声に、ティアナは少し離れてから振り返り、怒鳴る。
「それに、もう発令されたのよ。いくらなんでも、一介の二士が、希望転属に希望辞退な
んて、出来るわけないでしょうが! アンタも、さっさと準備しなさい!」
それだけ言うと、ティアナは再び踵を返した。
────アンタがそんなだと、私の方もつらくなってくるでしょうがっ
ティアナは胸に手を当てつつ、振り切るように、前進した。
「アリサ・バニングス?」
夕刻。
退勤時間を僅かに過ぎたオフィスルームで、スバルは、同僚の女性に、その名前を訊ね
た。
「第97管理外世界の?」
髪を襟元で縛った、長髪の女性が、そう聞き返してくる。
「えっ? そうなの?」
スバルは、きょとん、として、聞き返してしまう。
「なにスバル、アンタ知らなかったの?」
「“燃え上がる炎”でしょ? 有名よ」
ボブカットの女性が、やぁね、と苦笑した。
ちなみに、2人とも、スバルやティアナと、ほぼ同年代である。
「う、うん……」
決まり悪そうに、スバルは視線を伏せた。
「公式ランクはC+。ただし非公式にSS-って言われてる」
「『ジュエルシード事件』『“最後の”闇の書事件』の解決に尽力した魔導師」
やや誇張気味な口調と表現を伴いつつ、2人の同僚は、次々にそう言った。
「陸じゃ特に有名かな。魔力は小さいのに戦闘魔導師として一流だし」
「ユーノ・スクライア駐在官と一緒に、定期的に特別講習をしに来てるわね」
「えっ、そうなの?」
同僚の女性が口々に言うと、スバルは再び、そう聞き返してしまった。
「まぁ、スバルは現代ベルカだから、教わらなかったのも無理ないけど」
「でも、魔力を抑えて飛ぶ方法とか、火をつけたり物を浮かせたりとか、そう言うこまご
ました所も教えてくれるのよね」
要は、そうやってしばしば日常生活を手抜きしているアリサだった。
「ふーん、そうなんだ」
スバルは、少ししょげたような様子を隠さず、そう言った。
「でもおかしいわね、ティアは喜んで参加してたはずだけど?」
長髪の同僚が、小首をかしげる仕種をした。
「ティアナ、ああ見えて意地っ張りな所があるから。スバルに努力してるとこ、見られた
くなかったんじゃないの?」
「あはは……確かにティア、あるんだよね」
ボブカットの同僚が言い、スバルは苦笑して、それに同意した。
「確かに、どっちかって言うとティアナが憧れそうな人ではあるわよね」
長髪の同僚が、微笑みながら、そう言った。
「でも、それならティア……一言相談してくれてもよかったのに……」
スバルは落ち込んだように言って、俯いた。
2人の同僚は、お互いに顔を見合わせてから、スバルに訊ねる。
「どうしたの? ティアと喧嘩でもしたわけ?」
「ん、そうじゃないんだけど……ごめん、ありがとう」
スバルはそう答えて、力なく手を振りながら、2人と別れた。
2人の同僚は、なおも心配気に、スバルを見送る。
────今じゃなきゃ、ダメなのかな。
スバルは歩きながら、深くため息をついた。
「ちゅうわけで」
機動6課発足初日────同隊舎・ブリーフィングホール。
「巡航警備部本部、遺失文明遺物管理部・機動6課は発足することになるわけやが、実際
に中心となる業務は1課から5課が────」
課長中隊長である八神はやてが、訓示を続けているのを前に立っていると、刺すような
視線を受けて、アリサは横に視線をずらす。
すると、その先で、隊員になる少女が1人、こちらを睨んでいる。
『スバル・ナカジマだっけ? あの子……ティアナのPairだった』
『うん、そのはず』
念話を飛ばすと、ユーノが答えてきた。
『なんか睨まれてるんだけど、あたし何かやったっけ?』
『さあ……?』
アリサが言うと、ユーノは困ったように返してきた。
「────ま、あまりなごうなっても仕方あらへんので、話はこの辺にして。後は各々、
仕事の話に取り掛かってや」
そう言って、はやては一回直立不動の体勢になる。部隊員達も揃って気を付けし、一斉
に敬礼する。
その後、副官のグリフィス・ロウラン三尉からいくつか伝達事項が発表された後、それ
ぞれの隊毎に固まって、そちらの打ち合わせに専念する。
フォワードとビハインドの実動隊も固まり、編成と行動についての話題になる。
「えっ、シグナムが第1小隊長?」
アリサはキョトン、として、軽く驚いたように声を出し、訊き返した。
「ああ……私もテスタロッサが1番槍が良いとは言ったのだがな」
シグナムも、少し困惑気に、手振りを加えながら、言う。
「私は、執務官としての仕事があるから、ビハインド小隊の方が良いって事になったんだ
よ」
フェイトが、苦笑混じりに言った。
「それで、あたしが第2小隊……ある意味、便利に使われてるわね」
少し首を傾げつつ、そう言った。
「配置は既に、内示または辞令で知っているかと思うが、ここでもう一度発表する」
部隊員達に向かって、シグナムは言うと、書類やメモに頼らず、すらすらと言い始める。
「フォワード、第1小隊、小隊長はこの私、シグナム特別一等尉官。副隊長、ヴィータ二
等尉官。以下隊員、スバル・ナカジマ二等陸士、マーガレット・リーゼ・G・アルピーノ
二等陸士」
シグナムの隣に、ヴィータが控える。
「ナカジマ二士、よろしくお願いします」
「ああ……うん……」
マギーが手を差し出すが、スバルはどこか、上の空だ。
「長いので、よろしければマギーって呼んで下さい」
「うん……」
ニコニコと笑って挨拶するマギーに、しかし、スバルは生返事を返す。
「フォワード、第2小隊、小隊長、アリサ・バニングス特別三等陸佐。副隊長、ユーノ・
S・バニングス特別二等陸尉。以下隊員、ウェンディ・ゲイズ特別一等陸士、ティアナ・
ランスター二等陸士」
シグナムが言うと、アリサとユーノが並んで、ラフな敬礼をする。
「ウィンディ・ゲイズっス。よろしくお願いするっス」
ウェンディは、いつものように、ニコニコと妙に楽しそうにしながら、ティアナに手を
差し出した。
「よろしくお願いします」
ティアナは、落ち着いた様子で、その手を握り返した。
「一士の名前、ゲイズって……」
「あ、気付いたっスか?」
なにを、かは言うまでもない。陸士総隊・ミッドチルダ地上本部治安防衛長官、レジア
ス・ゲイズ中将と、ファミリーネームが同じ点である。
「まぁ、一応、娘ってことになるっス」
「そうなんですか」
ティアナは、感心したように、目を円くした。
「っても、血は繋がってないんスけどね」
そう言って、ウェンディは決まり悪そうに、苦笑した。
「っ! す、すみません、変な話をしてしまって……」
「あっ! 気にすることないっス。あんまりあたしも気にしてないっスから!」
ティアナが申し訳なさそうに言うと、ウェンディは慌てて、声をかける。
「それと、あたしにはあんまりかしこまらないでいいっス。“ウェンディ”って、呼び捨
てて良いっスよ」
ウェンディはそう言って、照れくさそうにはにかんだ。
「ビハインド、第3小隊、小隊長、フェイト・T・ハラオウン一等尉官。副隊長、高町な
のは三等尉官。以下隊員、エリオ・モンディアル二等陸士、キャロ・ル・ルシエ二等陸士」
シグナムが、フェイトとなのは、それに赤毛の髪を、無造作な感じで、やや長めに延ば
したした少年と、桜色の、ウェーブのかかった髪を長めのボブに近く切った少女の名前を
呼ぶ。2人はマギーよりは少しだけ年上、ティアナよりはやや年下といった年恰好だ。
「ビハインド、第4小隊、小隊長、レン二等尉官。副隊長、ザフィーラ特別管理官。以下
隊員……」
シグナムがさらに、第6小隊まで、順次隊員の名前を呼んで行く。
「以上だ。フォワード2小隊はこのまま集合、第3、第4小隊は仮眠入れ。第5、第6小隊は
解散してよし。以上、行動開始だ」
シグナムが、パン、と、手を鳴らす。それを合図に、各自は各自の行動に、移っていっ
た。
>>654-664 今回は以上です。
ぐぁ、注意書きにオリキャラ入れるの忘れてた。申し訳ありません。
666 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 23:46:08 ID:Qc0qNo8U
GJ!!
また改悪言われそうな話題が出てきたけど面白かったッス。頭冷やされるのはスバルになるのかな?この流れだと。
sage
667 :
26-111:2008/03/03(月) 23:46:52 ID:eD/T/dXz
GJでした
司書として一つお尋ねしたいのですが、保管に関してはどうしましょう
53スレから現行の57スレまでの間で投下された貴兄の同タイトルは全てスルーでOK?
回答をお願いします
それと、00:00辺りで投下行きます
>>665 乙
ってザ、ザッフィー!?
ああ貴重なもふもふ要員が…
>>665 乙です。
前作との変更箇所にwktkしています。
あとシグナム隊長の活躍にも。
これでもうニート侍なんて言われないですよね。
続き楽しみにしています。
まだニート侍でググるとシグナムが上位に来るな…
>>632 _ ∩
( ゚∀゚)彡 凌辱!凌辱!
⊂彡
>>665 乙〜
リミッターのこともあるし、ざっふぃーはもふもふのままなのかな〜。
>>667 えー、10.5は保管でお願いします。それ以外の53スレから56スレまでに投下された分は破棄でお願いします。
(現行57スレは10.5と新版しか投下していないはずです)
10.5はそれにつなげられるように努力します。せっかくのエロだし。オットーだしオットーだしオットーだ(以下自主規制
タイトル変更を依頼するかもしれませんが……よろしくお願いします。
シグナム・アリサだと炎・炎でかぶってしまう……
なのでコールサイン未決定。何か妙案あるかたおられましたら是非。
>>665 GJです。改定前のあら捜し的な突っ込み対策も含めて修正とは恐れ入ります。
さて、スバル君暴走気味かな?ティアがそれ思うならで、簡単に受け入れそうだが
原作☆の新人2人が問題起して修正されて、同時に六課の内部問題も解決という流れかな?
>>669 一種ギャグ的なネタだったんだがアンチ&信者が変に暴走したよねw
なのはの魔王関連もそうだが受けて側の暴走とも言える部分はどうしても起こりえるのかねぇ?
>>672 シグナムは思いつかないけど、アリサ達は作品名にちなんで「コメット」「シューティングスター」とかがいいんじゃないかな?
保管庫のが破棄されるんだったらローカル保管分は大事にとっておきます(´・ω・`)ショボーン
>>672 おお、改訂前と比べるとすごく自然になってる気がしますね。先が気になります。
スバルの動向が気になるところですが、果たして……?
次回もwktkしながら待ってます。
P.S
コールサイン未決定とな!? これはチャンスか!
ということで、原作での「スターズ(星)」「ライトニング(雷)」との対比で、「プロミネンス(紅炎)」なんてどうでしょう。
「燃え上がる炎」で真っ先に思い浮かびました。
677 :
26-111:2008/03/04(火) 00:05:28 ID:19dAE5tX
予告の時間には少し遅れてしまいましたが・・・投下させていただきます
・「諜報者〜」の締めになります
・メインはマリエル(ドゥーエ)とスバル
・エロ有りです。陵辱かどうかは何とも言えません。私としては・・・何だか、あんまりエロく無いような気もしています
・19レス使用
・タイトル:諜報者の謀略
・鬱エンド・・・かもしれません、バッドエンドです
無茶な展開で無茶なオチの付け方です。ご注意ください
>>672 炎のイメージできる単語か。
コロナ、フレイム、サンシャイン、イフリート、
隕石関係で
ミーティア、メテオ、
とか出てきました。
679 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:06:07 ID:19dAE5tX
「さて・・・それじゃあ、始めましょうか」
「はいっ!お願いします、マリーさん!」
時空管理局地上本部附属施設:先端医療センターの薄暗い検査室に二人は居た
現在は起動六課に出向中の、本局技術官:マリエル・アテンザと、機動六課の二等陸士:スバル・ナカジマである
今日は、いつもの定期検診では無い
管理局の上層部へ提出するレポートの作成・・・詳細なデータを取り“機人の身体が、有用な物である”という証拠を作る為に、二人はここに来ていた
自分達のメンテナンスに関わる予算が大幅に削減される・・・悔しいことだが、メンテナンスにかかる費用は、自分の受け取っている給料だけでは如何ともし難い金額だった
今まで、そんな事実を露も知らずにいた彼女は、父:ゲンヤと姉:ギンガの為にも、スバルはマリエルが提案した案件に乗った
それがつまり、“機人が如何に有用なのか”を上層部に思い知らせてやるという事である
拳を握って立ち上がり、強い決意を込めて瞳を輝かせるスバルの姿に、“マリエル”はにっこりと笑った
「それじゃあ・・・いつもの検査を始める前に、少し話を聞かせて欲しいの。スバルの身体について」
「はいっ!どんな事でしょうか?跳んだり跳ねたり食べたり泳いだりの事なら自信有りますよっ!」
ぐっとガッツポーズを作って力説するスバルに、マリエルは少し困ったような笑みを見せて、首を横に振った
「あぁ、そういうのは・・・勿論、知ってるから大丈夫。聞きたいのはそういう事じゃなくて、ね」
「え?それじゃあ・・・何でしょうか?」
肩すかしを食らったような気分で、スバルは背もたれのない丸い椅子に座りながら尋ね返した
マリエルは、書類を見詰めたままペンを指先で弄びながら、昼食のメニューを尋ねるような気楽さでスバルに尋ねた
「男性経験はある?」
680 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:06:38 ID:19dAE5tX
「・・・へ?」
○諜報者の謀略
スバルは、己の耳を疑った。今、マリエルは何と言った?何を、自分に尋ねた・・・?
「もう、真剣に聞いてちょうだいね」
「は、はい。すみません・・・」
頬を膨らませたマリエルの顔に、スバルは背筋を伸ばして座り直した
そうだ。きっと自分の耳がおかしかったに違いない。マリーさんがあんなことを尋ねる筈がないではないか・・・
「スバル、男性経験はある?ない?正直に答えて」
「え、えぇぇぇっ!!?」
限りなく真剣な顔でそう尋ねてくるマリエルに、スバルは顔を真っ赤にして椅子から立ち上がってしまった
そのまま、きょとんとしているマリエルに猛然と食ってかかる
「マ、マ、マ、マリーさん!!?そ、そんなことがどうして必要なんですか!!?」
「スバル、落ち着いて。こういう質問にも意味はあるのよ・・・機人の身体能力が優れてるのは勿論知ってる。
だけど、そればっかりを強調したって、上層部は納得しないのよ・・・逆に、敵がどれほど強いのかを改めて思い知るだけになっちゃうでしょ?」
「で、でも・・・」
「機人も、人間として社会に適合できる身体を持っている・・・戦う為だけの機械じゃない・・・そういうのを理解してもらう為にも必要な情報なの。
生殖機能の有無は、カタログスペック上は機能する筈だけど・・・肝心の、スバル自身としてはどうなのか?精神・肉体の両面からそれを教えてもらいたいから・・・」
「は、はい・・・わかりました・・・」
顔を真っ赤にしたまま、椅子に座り直すスバルだが・・・彼女の身体が二回りは小さくなったように思える
それ程に萎縮してしまったスバルを励ますように、マリエルは肩に手を乗せて、じっと瞳を覗き込みながら優しく言い聞かせた
「ごめん・・・こんなこと言うの、誰だって恥ずかしいよね。でも、スバルが私の言うように協力してくれたら、絶対に予算を確保できる自信があるの。
ナカジマ三佐も、ギンガも助けることができる。勿論、スバル。あなた自身も・・・だから、お願い」
「は、はい!」
“ゲンヤ”と“ギンガ”の名前に、スバルはハッとして力強く頷いた
681 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:07:09 ID:19dAE5tX
自分の為と言うよりも、父と姉の為に・・・そんな気持ちが、スバルには強い
彼女の健気な姿に、“ドゥーエ”は内心でにやりと笑った
(・・・つかまえた・・・)
自分の書いたシナリオ通りに事は進んでいる・・・最早、この少女・・・戦闘機人:タイプゼロ・セカンドは、自分の手に落ちたも同然だ
後は、堕としてしまえば良い・・・そう、堕としてしまえば良いのだ
「それで、スバル。質問の続きなんだけど・・・」
「は、はい・・・そ、その・・・な、無いです」
顔を真っ赤にして、羞恥に小さく震えながらようやく言葉を紡ぎ出す少女の姿に、笑み崩れそうになる口元を叱咤しながら“マリエル”は言葉を続ける
「全く無いの?スバルも15歳なんだから・・・少しは男の人に興味とかあったんじゃないの?」
「そ、そんなの無いですっ!全然無いですっ!!」
首をブンブン振って必死で否定するスバルである。その態度は、逆に本音を隠しているようにも思えるが・・・?
そんな彼女に、マリエルは次の質問を投げ掛けた
「それじゃあ、自慰の経験は?」
「じ、じいっ?!」
「マスターベーション、とか、オナニー、って言った方が分かり易かった?」
首を傾げるマリエルだが、スバルとしては質問よりも、彼女の口から“オナニー”なんぞという単語が飛び出してきたことの方が信じられなかった
釣り上げられた魚のように口を開閉させるスバルだが、マリエルは容赦無く質問を畳み掛ける
「お願い、ちゃんと答えて。自慰の経験は?初めてしたのは何歳くらいの時?一番最後にしたのはいつ?どのくらいの頻度で?」
畳み掛けられる質問に、スバルは思わず涙ぐんでしまうが・・・ここで恥ずかしさに負けて黙っていては、何も変わらない。変えることができない
この一時の羞恥にさえ耐えてしまえば・・・また、いつも通りの日常が戻ってくる・・・そう自分に言い聞かせて、彼女は真っ赤な顔を隠すように俯けて、口を開いた
「は・・・初めて、した、のは・・・去年、です」
682 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:07:40 ID:19dAE5tX
「一年前・・・っていうと、まだ386部隊に居た頃ね。きっかけは?」
「え、ええっ!?・・・そ、その・・・同僚の、女の子が買ってきた雑誌で、ちょっと興味が湧いて・・・試して、みました・・・」
寮で夜中にこっそり回し読みした、少々、アダルトな内容のハイティーン向け雑誌。掲載されていた恋愛物の漫画に胸が高鳴り・・・ベッドの中で熱を帯びた身体を慰めたのだ
ふむふむ、とマリエルは頷いて書類にペンを走らせる・・・勿論、何事かを書き付けている“フリ”だが
「・・・それで、一番最近は・・・その・・・一週間前、です」
「今月に入って、それが何度目の自慰だった?」
「・・・に、2回目、です・・・」
「うん・・・わかった。ありがと、スバル。じゃあ、問診はここまで」
マリエルの言葉に、これ以上無いくらいに頬を赤く染めていたスバルは、安心したように息を吐いた
そんな彼女を尻目に、マリエルは立ち上がると備え付けの給水器から浄水を一杯コップに注ぎ、錠剤を一つ添えてスバルに差し出した
「それじゃ、次の検査に進むから・・・これ、飲んで」
「・・・はい」
顔を紅潮させたままのスバルは、促されるままに錠剤を口に放り込むと、コップの水で流し込み・・・ゴクリ、と嚥下した
――― それを確かめて、“マリエル”は唇の端をそっと吊り上げた
「それじゃあ、スバル。次の検査なんだけど・・・」
「は、はい」
邪悪な笑みを消し、“マリエル”は至って真剣な顔を作り直すと、スバルに言った
「いつも、どんな風に自慰をしているか。ちょっとここでして見せて」
683 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:08:11 ID:19dAE5tX
何を言われたのか理解できない・・・そんな顔をしたのも一瞬のこと
次の瞬間には、スバルは椅子を蹴り倒すような勢いで立ち上がり・・・立ち上がり・・・そして、そのまま何もできず、俯くばかりだった
自分がやらなくては、家族に未来は無い。その程度のことは、考えなくても分かる
分かるが ――― それは、無理だ。絶対、無理だ
羞恥の余り湧き出た涙を瞳の端から零しながら、スバルは陳情しようとした。が・・・
「ん、くっ!!?」
唐突に、身体の芯がじわりと熱を帯びた
熱く疼く体を両手で抱き締め、震えを押し殺そうとするスバルだが・・・
「どうしたの・・・?スバル、ほら、早くして見せて?」
「ふあぁっ!!」
“マリエル”は、彼女らしからぬ意地悪な笑みを浮かべて、着衣の上からスバルの胸に指を突き立てた
制服の布地の向こうの感触は少女らしく少し硬いが、それ故に見事な弾力で指を押し戻そうとしてくる。マリエルは指先をぐりぐりと動かし、その感触を愉しんだ
「マ、マリーさ、んっ・・・やめて、ください・・・っ!!」
スバルは、何とかマリエルの手首を掴んで指先を胸から引き剥がそうとするが・・・快楽に震える腕では力もうまく入らないのだろう
その気になれば、掴んだ細い手首を握り潰すくらいは容易い出力がある筈だが、今のスバルの抵抗はあまりにもか弱い・・・まるで、本物の少女のように
唐突にスバルが快楽に襲われた理由は・・・言うまでもなく、先程の錠剤である
普段から、検査の時には幾つかの薬剤を飲んでから検査を行っていた為、スバルは何も疑わなかったようだが・・・先程、彼女が口にしたのは・・・少々キツめの媚薬である
こうした薬物の使用は、ドゥーエが男性を籠絡する際に好んで使った手管の中で主に“自分”に使っていた薬だった。演技だけではなく、強制的に“発情”してみせる為の
ドゥーエ自身は、もう慣れている薬物だが・・・流石に、男性経験も皆無なスバルにとってはかなりキツいようだ
何かに耐えるようにぎゅっと目を閉じたまま、小さく震えながらか弱い抵抗を続ける姿に、“マリエル”は三日月のように唇を吊り上がらせて、
「わかったわ、やめてあげる・・・その代わり・・・」
マリエルは、そっとスバルの指先を手首からもぎ放すと、そのまま彼女の手を着込んでいる制服のジャケットの中に滑り込ませた
684 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:08:42 ID:19dAE5tX
カッターシャツと下着越しとは言え、掌が胸に触れたその感触に、スバルはぎゅっと身体を縮こまらせ・・・そのまま、小さく指先で乳房を揉み始めた
「・・・ん、うっ・・・はぁ、ぅぅ・・・や、だ・・・」
スバルは、頭を振って快楽を否定しようとするが・・・その白い掌は、まるで彼女の意志とは切り離れた、別の生き物の様に蠢き、胸を弄り回している
ボタンを引き千切る様な、乱暴な手付きでシャツの中に手を突っ込んで、貪欲な指先が素肌に触れた・・・しっとりと、薄く汗を帯びた肌の上を指先が滑る感触は、
今まで、幾度か経験した自慰の感覚よりも遙かに熱く、身体を昂ぶらせてくる
「胸が良いのね?」
「っ!!ち、違いますっ!!ん、ふぁぁっ!」
声を掛けられて、スバルはハッと我を取り戻すと慌てて否定の声を上げるが、マリエルは委細構わずシャツの合わせに手を掛けると、ボタンを外して強引に前をはだけさせた
スバルは抵抗するように身を縮こまらせるが、マリエルの手に呆気なくブラジャーも捲り上げられた。少しひんやりとした空気に胸を晒け出して、スバルは涙を零すが・・・
彼女の掌は待ち侘びていたように胸を這い回り、柔らかくも熱い双丘を揉みしだき始めた
「やぁっ!こ、こんなっ!んっあぅ・・・なんで・・・やだ、止まって・・・!!」
「私は何もしていないわよ?スバルが自分でしているだけなのに・・・胸を弄るだけで、腰が震えるくらい気持ち良いんでしょう?」
「そ、そんなこと、ありま、っっんんぅ!!」
スバルの言葉が嬌声に飲み込まれたのは、マリエルが手に持っていたボールペンの先を先程から擦り合わせている腿の間に割り込ませ、ショーツ越しに股間を浅くなぞったからだ
しとどに濡れそぼった布地越しに、ペン先の尖った、硬い感触が秘部を掻いてゆく・・・それだけで、膝から力が抜けそうになるほど気持ち良い
「あ、ああぁぁ・・・あ、くぅっ・・・」
クロッチから染み出た愛液が、ペンをべたべたに汚すほどにスバルは感じてしまっていた
今も、股間に挟み込まれたボールペンに腰を擦り付けるように、前後に小さく腰をくねらせている
唇の端から涎を垂らしながら目を見開いて、強すぎる快感に翻弄されるスバルを、“マリエル”は愛おしげに見やり・・・さっと身を翻した
「うん・・・胸でも性器でも快感を得ることができるんだね。あ、もう良いよ。座って待ってて」
股間からさっさとペンを抜き取ると、ハンカチで拭って書類に向き直るマリエルであった
>>672 「スターズ(S)」「ライトニング(L)」ときたら「バーニング(B)」・・・・・・あれなんか桃色の(ry
686 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:09:13 ID:19dAE5tX
「え、あ・・・は、はい・・・」
スバルは、快楽の余韻に潤む瞳を何度かしばたたかせて、促されるままに椅子に座り、もたもたと着衣を直し始めた
マリエルは書類に向かったまま・・・そのまま数分・・・時に横目を使い、スバルの様子を盗み見ていると・・・
「・・・ふぁ・・・ぁ・・・ん・・・」
熱い溜息を唇から零しながら、スバルが身体をもじもじと揺すり始めた。それを確かめて、“マリエル”は唇の端を吊り上げて笑う
スバルの両手は、硬い握り拳を作って膝の上に置かれている・・・何かを抑え付けているかのように
意地悪な笑みを消して、心配そうな顔を作ってスバルの方に向き直り、首を傾げて彼女に尋ねた
「スバル、どうかした?」
「ふぇっ!?あ、な、なんでも、なんでもないですっ!!」
硬く握り締めていた筈の指先が伸びて、そろそろと腿の間に滑り込もうとしていたのを慌てて引っ込めたスバルの台詞である
「そう?それじゃあ、次の検査に進むね。これでおしまいだから・・・もう少し、頑張って」
「は、はい!」
“これでおしまい”という言葉に、スバルは力強く頷いて見せた
そんな、少女の凛々しい顔に、ドゥーエは内心でにやりと嗤う・・・そう、確かに、“これでおしまい”なのだから
「それじゃあ、隣の検査台の上に、服を脱いで横になってね」
「・・・は、はい」
「どうしたの?いつも通りのことじゃない・・・?」
「そ、そうですよね・・・あ、あはは・・・」
乾いた笑いと共に、スバルは検査室に移動した
備え付けの脱衣籠に脱いだ制服を放り込み・・・下着姿になったところで、ぴたりと動きを止めた
自分で想像していたよりも遙かに、身体が快楽に敏感な反応を示していたからだ
687 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:09:44 ID:19dAE5tX
「や、やだ・・・どうしよう・・・?」
小声で思わず呟いてしまう・・・ブラジャー越しでもはっきりと分かるほど、張り詰めた乳房の頂が勃ち上がっていた・・・
視線を下に落としてみれば、ショーツの布地は明らかに水気を帯びて変色している・・・
『スバル、どうしたの?』
スピーカーから響いてきた、コンソールの前に座っているマリエルの言葉にスバルはびくりと身体を震わせて・・・彼女の方に背を向けたまま下着を脱ぎ去って全裸になると、
胸と股間を両腕で隠したまま、こそこそとした足取りで検査台に向かう。そのまま、少し冷たくて硬いパネルの上に横になり・・・
『スバル、腕は身体の横。リラックスした姿勢で・・・いつも通りに、ちゃんとして』
「は、はい・・・」
胸と股間を押さえていた両腕をそろそろと身体の上から外し、きつく合わせていた腿を震わせながらそっと弛緩させる
身体の下、検査台の中のライトで淡く照らし出される自分の肢体に視線を落とせば・・・いつも見ている自分の身体で、定期検診ではいつもの光景名筈なのだが、
ピン、と勃ち上がった薄紅色の二つの頂と、愛液を溢れさせた秘部の所為で・・・今は、死んでしまうそうなくらいに恥ずかしい
だが、そんな風に恥辱を意識すればするほどに・・・身体の芯は熱を帯び、快楽を求めて身体が疼き始める
(だ、ダメ・・・検査が、終わるまでは・・・我慢、しなきゃ・・・)
スバルはぎゅっと目を閉じ、両手を握り締める。そんな彼女の耳元で、
「それじゃあ、最後の検査を始めるわよ。スバル」
マリエルが、囁きかけた
スピーカー越しの声ではなく、肉声が、吐息が掛かるほどの距離から聞こえてきたことにスバルは驚いて視線を横に倒すと、
そこには、全裸の上に白衣を纏った姿のマリエルが、淫蕩な笑みを浮かべている姿があった
688 :
685:2008/03/04(火) 00:09:53 ID:S7CJJ7nC
割り込みスマソ、支援。
689 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:10:15 ID:19dAE5tX
あまり日に焼けていない白い素肌の上に白衣を引っ掛けただけという姿は、同性であるスバルの目から見ても扇情的だった
膝下まで隠すくらいの丈がある白衣なのだが、ボタンを止めていない為に、胸からお腹、陰毛に薄く陰る股間までが露わになっている
時折、見え隠れする薄紅色をした乳首が、真っ白な白衣と相まって妙に鮮烈に目に映った
一瞬、マリエルの痴態に見惚れるように呆然としてしまったスバルだが、慌てて自我を取り戻すと、身を起こしながら彼女は叫ぶ
「マ、マリーさん!?何で、そんな
格好をしてるんですか?という言葉は最後まで言えなかった
言葉を紡ぎ出す筈だった唇にマリエルが吸い付いて来たからだ。両肩に手を掛けて起こそうとしていた上体を検査台に押し戻しながら、熱烈に唇を貪る
「んーっ・・・」
「ん、んーっ!!ふぁ、や、やめ、ん、んむーっ!!」
眼鏡の奥の、ちょっと垂れ目な眼差しをうっとりと蕩けさせたマリエルの顔を至近距離で見上げながら、スバルは必死で身体をもぎ放そうとするが、
唇を割って滑り込んで来た熱い舌先に口内を蹂躙され、それだけで両腕から力が抜けてゆくようだった
か弱い抵抗を続けるものの、マリエルはぴったりと身体を密着させ、検査台の上に寝そべった姿のスバルの上に、覆い被さるようにのし掛かってくる
「ん、んーっ!む、んぁぅっ!マ、マリーさ、ん、ふ、むぅーっ!!」
柔らかく擦れ合う乳房が、お腹が、太腿が、そこから伝わる温もりが、スバルの中で燻っていた肉欲を掻き立ててくる
検査台の上で、マリエルは完全にスバルの上に布団のように覆い被さり、その格好のまま彼女の唇を貪欲に貪り尽くし・・・か弱い抵抗要素を舐め殺して、ようやく唇を解放した
すっかり発情し、上気した身体はしっとりと汗を帯びている・・・高熱に浮かされているような顔で、息を切らしているスバルの顔を愛おしげに眺めると、
マリエルは上体を起こしてスバルの腰の辺りで馬乗りになると、そっと彼女の双丘に指を這わせた
「ひっ・・・んっ、あ、うぅ・・・い、やぁ・・・」
自分の乳房を撫でさすり、揉みしだく指先から逃れようとスバルは身を捩るが、勿論、叶う筈が無い
マリエルは妖艶な笑みを口元に湛え、検査台の中から痴態を照らし出す照明から裸身を隠そうともせず、スバルの肢体に掌を這い進ませる・・・
「どう?スバル。自分で触るのと、他人に触られるの・・・どんな感じがする?」
690 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:10:46 ID:19dAE5tX
「ふぁっ!んっ、ひぅっ、や、いやぁっ!!」
乳房を揉み込み、乳首を摘み上げられ、脇腹を撫でさすり、臍を指先で擽られ、スバルは為す術もなく快楽に喘ぐばかりである
マリエルが言った言葉が、耳に入っているのかどうかさえ怪しいが・・・
「もう、スバル。ちゃんと答えて。これも検査なんだから」
「んっ、あ、あぅっ・・・そ、そんな、お、ねがいです。もう、やめ、て、ん、んはぁぁっ!!」
涙と涎でぐしゃぐしゃの顔で、スバルは哀願しかけたが・・・マリエルはそんな陳情を彼女の乳首ごと捻り潰す
胸の頂から走った激痛は快楽の靄を容易く消し飛ばし、スバルは背筋を仰け反らせて、その痛みに絶叫した
「私はやめても良いけど・・・スバルは、それで良いの?自分が辛いから・・・ギンガや、ナカジマ三佐が苦しんでも良いんだ」
「そ、それは・・・っ!!」
姉と父の名前を耳にして、スバルの瞳に強い光が戻る
そんな、スバルの気丈な姿に、“ドゥーエ”は背筋が震えるほどの嗜虐心が胸の裡で湧き上がるのを確かに感じていた・・・堕としてしまいたい。と
「じゃあ、ちゃんと答えて・・・どうなの?」
「は、はい・・・じ、自分でするより・・・ず、ずっと、気持ち、良いです・・・胸、さっきから・・・苦しいくらいで・・・んんっ!」
「良く言えました・・・それじゃあ、たっぷりしてあげるね」
「ふぇ?ん、あ、ああぁぁぁっ!!!や、やだっ、マリーさん、それ、やぁっ、や、め、ひゃぁんっ!!」
ぷっくりと膨れ上がった乳首に、マリエルは乳を求める赤ん坊の様に吸い付いた。唇の端から、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、とリズミカルに吸い付く音が漏れ聞こえてくる
吸い立てながら、舌先でピンと勃った薄紅色の蕾を弄ぶ。唇をすぼめて、乳輪全体を大きく口に含み吸い上げる。軽く歯を当てながら、唇で挟んで引っ張ってみる
その都度、スバルの身体は敏感に反応し、マリエルの下で自由にならない身体をのたうち回らせた。口から漏れて聞こえていた嬌声も、最早抑えきれなくなったらしい
「ひ、あぅっ、あっ、あっ、ふぁっ!ん、あ、はぁんっ!」
感じ方が変わってきた・・・“堅さ”が抜けてきたスバルの身体の上で、マリエルはよいしょ、とという小さな掛け声と共に身体の位置をずらした
腰の辺りに乗せていた尻を浮かせ、スバルの腿の間に割り込ませるように膝を付く・・・そして、彼女の膝の裏に手を差し込むと、身体を裏返すように持ち上げた
検査台にぺたっと張り付いていた尻肉が浮き上がり、背中を丸めるような格好でそのまま足を開かされ・・・愛液を零す秘部が、天井に向かって淫らに咲いた
691 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:11:19 ID:19dAE5tX
「や、やだっ、こんな、格好・・・っ!」
しとどに愛液を溢れさせる己の秘部を目の当たりにしたスバルは、羞恥の余り頬を青ざめさせた
そんな彼女の顔を、抱え込んだスバルの股間越しに覗き込み、震える顔を眺めてにっこりと微笑みながら、マリエルは臀部に顔を埋めるように顔を寄せてゆく
熱い息遣いを股に感じて、スバルはひっと息を呑んだ
「あはっ、すごい濡れてる・・・ねぇスバル。自分でする時も、いつもこんなにびちゃびちゃになるの?」
「そ、そんな、こと、ないですっ・・・!」
「そうなんだ。じゃあ、どこでそういう差が出るのか、しっかり検査しなきゃね」
有無を言わさず、マリエルは柔らかい媚肉を指先で広げると、淫らに咲いたスバルの秘部に舌を這わせ始めた
柔らかい尻肉の感触を頬で感じながら、クンニから逃れる為なのか、快感にくねるのか、暴れるスバルの腰を抱きかかえるようにして、彼女は口元を愛液で汚しながら責め立てる
ぴちゃぴちゃ、という微かな水音と、快楽に翻弄されるスバルの嬌声が検査室に響く
「ひ、あっ、ふぁぅっ!や、やめ・・・ん、くぁっ・・・やぁぁ・・・んっ、んっ、あっあぁぁっ!!」
「・・・ん、はぁ・・・スバルのここ、ほんとにいやらしいね・・・どんどん溢れてくるよ。溺れちゃいそうなくらい」
「そ、そんなのっ!ぅぅっ・・・」
マリエルの言葉に、スバルは否定の言葉を上げようとしたが、眼前にある己の秘部は、確かにマリエルが評したように、腹を伝い落ちて胸元を濡らすほどに愛液を垂らしていた
濃密な“雌”の香りが漂う秘部に、マリエルは口を付け・・・滴る愛液を啜り上げた。膣口に熱い唇を押し当てられ、湧き出る蜜を吸い上げられる感触にスバルは悲鳴を上げた
気持ち良い、だけど、死にそうなほど恥ずかしい
「いやぁっ!マリーさん!それ、やめて、やめてくださいっ!ん、あぁぅぅっ!!」
「・・・ぷはっ・・・んふふ、恥ずかしい?・・・でも、美味しいよ。スバルのここ」
向けられた淫蕩な笑みと掛けられた言葉に、スバルは全身が真っ赤になるような思いだった
羞恥に震えるスバルを余所に、マリエルは抱え込んでいたスバルの身体を解放すると、白衣のポケットをごそごそと探り、何やら棒状の器具を取りだして見せた
何やら、ホースとゲージと、ゴムボールの様なポンプがセットになっているようだが・・・?
「それじゃあ、最後に膣圧を計らせてね」
「ちつ、あつ・・・?」
692 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:11:50 ID:19dAE5tX
マリエルの言葉の意味が分からず、すっかり息が上がったスバルは鸚鵡返しにそう尋ね・・・マリエルは細い中指をそっと膣口に宛がい、
ずるり、と膣中に埋めてゆく。処女膜が見当たらなかったのは、機人化の課程で無くなったのだろうか・・・?ともあれ、濡れそぼった膣中への挿入はあっさりとしたものだった
「う、あぁぁっ!!!?」
いきなり、秘部に指を押し込まれて、スバルは悲鳴を・・・いや、嬌声を上げた
愛撫だけでは物足りなかった。彼女の身体はそんな本音を隠そうともせず、待ち焦がれていた膣への挿入に歓喜を示し、打ち震えるようにマリエルの指を締め上げた
締めるばかりではない、うねうねと襞が蠢いて、奥へ奥へと引きずり込もうとするようにしていた
「すごいね・・・中、凄く熱くて、もぐもぐしてくるよ・・・抜けなくなっちゃいそう・・・」
「そ、そんなのいやですっ!!」
「あはは、大丈夫よ。安心して・・・それで、膣圧っていうのはね、要するにココの締まる筋肉の強さのことなのよ。それを計測させてね」
「そ、それって、どうやって・・・!?」
スバルは改めてマリエルが取り出した器具に目をやり・・・絶句した
しゅこ、しゅこ、とゴムボールを握って、シリコンゴム製のスティックに空気を送り込んで少しだけ堅く膨らませると、コンドームを被せて潤滑ゼリーを塗り付けたからだ
その形は、まるで男性の・・・
「そ、それを、まさか・・・」
「あぁ、そんなに心配しなくても大丈夫よ。痛くもないし、苦しくもないわ。ちょっとだけ我慢していてね」
「ひっ、い、いや、ですっ・・・マリー、さん・・・やめ、てっ、う、あ、あ、ああああぁぁ・・・!!」
小刻みに震えながら、涙を浮かべて哀願するスバルの言葉には一切耳を貸さず、マリエルは膣口にスティックを押し当て、ゆっくりと膣中へと押し込んでいった
「ほら、スバル。ゆっくり深呼吸して。力を抜いておいてね」
「は・・・はい・・・」
荒い息を吐く姿は、深呼吸には見えないが・・・ともあれ、スバルは身体を弛緩させ、膣圧計の挿入を受け入れた
そして、コンドームを被ったスティックの先端が、ぐりっと膣の最奥・・・子宮口に達し、その刺激に、スバルはひとたまりもなく身体を仰け反らせた
「ふ、あぁぁぁぁぁ・・・っ!!!」
693 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:12:21 ID:19dAE5tX
「あら、スバルは奥が良いの?」
「そ、そんなの・・・知りま、せんっ・・・!」
「あはは、ごめんね。そりゃそうだ・・・それじゃあ、空気入れていくね」
しゅこ、しゅこ、とマリエルの手がポンプを握り、その度に膣の中に差し込まれているゴム製のスティックが膨張してゆく・・・
柔らかく絡みつく肉襞に抗うように、身体の中で異物が膨らむその感触にスバルは背筋を粟立たせた
「ひっ・・・な、何?中で、大きく・・・あ、っくぅ・・・ふぁぁっ!!」
「どう?スバル。苦しくない?まだ大丈夫?」
ぎゅっと締まる膣が押し広げられる感触に、身体中を冷や汗が流れ落ちる
苦しくない筈がない・・・痛みこそ無かったものの、膣で異物を受け入れるのは初めてなのである
身体が引き裂かれるのではないか・・・内心では、そんな心配さえしていた・・・が、
「んー、もうちょっと膨らませるね」
「えっ!?マ、マリーさん、もう、だめで・・・だめ、だめぇっ・・・くぅっ・・・はぁぁっ・・・」
更に膣中でスティックが膨らみ・・・未開発のスバルの膣はぎちぎちにスティックを締め上げた
マリエルは圧力を示すゲージを見やり、少し眉根を寄せて難しい顔を作り・・・
「ちょっと、位置が悪いのかな?少し動かすね」
「ふあぁぁぁっ!!」
限界まで膨らんだスティックを、強引に動かした
単に位置を変えるために動かしただけではない・・・ぎちぎちに締め上げる膣を抉るように、前後に、角度を付けて強引に動かし始めたのだ
「うあぁぁっ!い、ぎ、いやぁっ!う、ひ、ぁっ!ん、んあぅぅ!!」
「どうしたの?スバル・・・検査をしてるだけなのに・・・もしかして、こんなのを押し込まれて本気になっちゃったの?」
突き込まれる感触にスバルは叫ぶしかできず、マリエルの言葉には微かに、ふるふると首を横に振るばかりだが・・・
マリエルは委細構わず蹂躙を続ける
694 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:12:53 ID:19dAE5tX
ガクガクと身体を揺する程の強さで秘部を犯されて、スバルはいよいよ絶頂にまで押し上げられ・・・
その瞬間、膣中のゴムスティックが堅さを失った
ぷしゅぅ、という空気が抜ける音共に、萎えた陰茎の様になってしまい、スバルの膣はふにゃふにゃのゴムをぎゅっと咥え込むが・・・勿論、満たされる筈がない
「うん、ちゃんと計れた・・・何?どうかしたの?スバル」
「あ・・・いえ・・・あの、その・・・」
勿論、“マリエル”は絶頂寸前を見計らってスティックから空気を抜いたのだが・・・スバルが彼女を疑うはずも無く、ただ、身体に籠もった熱さを持て余していた
だから、マリエルの手がスバルの膣中でふにゃふにゃになったゴムスティックを抜き出そうとした時、スバルは彼女の手を掴んで押し止めてしまった
「・・・どうしたの?スバル」
「あ、あの・・・あの、マリーさんっ・・・その・・・え、ええと・・・」
真っ赤な顔を俯かせて、なにやらもじもじと呟くスバルの顔を意地悪な笑みで見返して、彼女の言葉を待った
身体を震わせるばかりで続く言葉が出てこない彼女の膣からだらりと垂れるゴムスティックを抜き出そうとすれば、それだけはしっかりと押し止められた
「その・・・く、苦しいんです・・・このままじゃ・・・」
羞恥に震えながら、それでも身体の芯に宿った快楽の熱さに屈したスバルは、涙ながらに哀願した
拒絶の為ではなく、己の快感を求めて
「このままじゃ、切なくて・・・!お願いです、ちゃんと、最後まで・・・い、イかせてくださいっ!!」
その言葉に、マリエルとしては目を丸くして驚いた顔を作り・・・ドゥーエは内心で呵々大笑した
695 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:13:24 ID:19dAE5tX
「う、あぁぁっ!うあぁっ、あ、ああぁぁあっ!!!!」
再び、限界まで張り詰めたゴムスティックに膣を抉られて、スバルはただ悲鳴のような嬌声を繰り返していた
単純な前後往復だけではなく、角度を付けて膣壁を抉り、子宮口に先端を押し付けてぐりぐりと責め立てる
「こんなに太いのを咥え込んで、こんなに喜ぶなんて・・・開発者がこんな風に作ってたから。それだけじゃないのかもしれないわね・・・?」
「ひぅっ!あっ!あぁっ!そ、そんなっ!!う、あ、あぁぁ!!!」
「本当に?スバル、自分でするのが・・・本当はすごく激しくしてたんじゃないの?」
「ち、ちが、ひま・・・あっ、やぁっ、ふあぁぁっ!!!」
ざっくりと膣の最奥まで突き立てられて、スバルは目を見開いて絶叫した
しかし、そんな絶叫からも、苦痛だけではなく嬌声の響きが混ざっている・・・身体を引き裂くような太さの剛直を咥え込んでいるというのに
「あぁぁぁっ、い、やぁぁぁああああああぁぁぁっ!!!!!!!」
「まだ、足りないの?それじゃあ・・・」
「あ、うあああああぁぁぁっ!!!や、やめ、これ以上、膨らんだら・・・あ、あぐぅぅぅぅっ!!さ、裂け・・・ちゃ・・・う、う、うあぁぁぁ!!!!」
しゅこ、しゅこ、とポンプを使って空気を送り込まれたスティックは、スバルの下腹を中から膨らませるほどに膨張した
鍛えられたしなやかな体躯をのたうち回らせることもできず、スバルは検査台の上で背筋を仰け反らせて目を見開き、唇からは苦悶の声を漏らすばかりだった
「ぅあっ!あぐっ!ひ、ぐぁっ!や、んんっ!!」
「このくらい太い方が良いんでしょう?さぁ・・・思いっきり、イきなさい・・・!」
「ぎ、あぁぁぁっ!!うあぁっ!!やああああぁぁぁぁぁっ!!!!ひ、ぐぅ・・・お、あ、あぁぁぁぁ!!!!!」
マリエルは力任せに、スバルの秘部を壊すような荒々しさでゴムスティックを突き立てる
それでも、スバルの身体は待ちこがれていた絶頂の瞬間を目指して快楽の階段を駆け上がり・・・
「あ、ぎ、ふぁっ、あ、ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
獣のような叫びと共に、彼女は四肢を突っ張らせると断末魔の痙攣の様に身体を震わせ・・・やがて、くたりと弛緩した・・・失神したようだ
有り得ないほどに太い剛直を咥え込んだ膣からは、止めどない愛液と・・・アンモニア臭を放つ小水が小さなアーチを描いていた
696 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:13:55 ID:19dAE5tX
いかんいかん、とドゥーエは首を振った
つい楽しくて、夢中になってしまった・・・本来の目的はここからだというのに
「さて、と・・・」
素肌に白衣という格好のまま、“マリエル”の顔から本来の顔に戻ると、ドゥーエは検査室のコンソールに向かった
彼女としては、こんな手段に臨んだことは理由がある・・・スバルの身体データを眺めていて、麻酔等の薬物が効かないのではないかという可能性に思い至ったからだ
この度飲ませた媚薬は、最初から自分が飲む為の・・・機人向けの薬物だったが、今手持ちの麻酔は人間向きの物しか無かった
そんな薬が機人相手に効くかどうかはわからない。力尽くで抵抗要素を奪うには、ドゥーエでは分が悪い。下手を打って抵抗されたら、今までの諜報活動全てが水の泡になる
慎重にならねばならなかった・・・そして、出した結論が、これだ。要は自分の得意分野だ
快楽を以てタイプゼロから抵抗要素を奪い、この検査室の設備を使って彼女の“人格”を書き換える
定期メンテナンスは意識を落として行っていたようだが・・・それでも、完全に意識を失った状態ではなく、“眠っている”という程度の状態でしかなかった
だから、こんな面倒な手順を踏んだ経緯がある・・・その苦労も、いよいよ報われようとしていた
「・・・これで、貴女も私達姉妹と同じ・・・仲良くしましょうね、タイプゼロ・セカンド・・・」
虚ろな眼差しで失神しているスバルに、ドゥーエは優しく囁き・・・その唇を三日月のように吊り上げた
『ドクター。ドゥーエです。今、よろしいですか?』
『あぁ、大丈夫だが・・・何という格好をしているんだね』
『・・・あぁ、お目汚し申し訳ありません。一刻も早く吉報をお届けしたかったもので、身なりを整えるのを忘れていました』
『気を付けたまえよ、ドゥーエ。そんな姿を目撃されたら困るだろう』
『ドクター、照れているのですか?』
『・・・まぁ、そういうことにでもしておこう。それで、吉報とは何だね?タイプゼロの確保に、早くも成功したのかな・・・?』
『ご明察。管理局の施設でゼロセカンドの人格を書き換えている所です・・・作業が終了次第、すぐにラボに帰還します。大きなお土産を持って』
『くく・・・流石だよ、ドゥーエ。私も楽しみだ・・・』
697 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:14:29 ID:19dAE5tX
『私も妹達に会えるのが楽しみですわ・・・もう、末娘の12番まで稼動しているのでしょう?』
『君が知っているのはチンクまでだったね。セイン以下の妹達にも、君達が知らない姉が帰ってくると伝えておこうか・・・?』
『クアットロの耳に入ったら、あの子は出迎えに来そうですから・・・黙っていてください。折角ですから、驚かせたいんです』
『あぁ、わかった・・・全く、君の手腕は素晴らしいな。祝賀会の一つでも催したいくらいだよ。良くやってくれたね。ドゥーエ』
『はい、ありがとうございます、ドクター』
『無事の帰還を待ち侘びているよ。ドゥーエ』
『はい、それでは・・・』
その翌日、
機動六課の隊舎は喧噪に包まれた・・・スターズ03:スバル・ナカジマ二等陸士と、出向していたマリエル・アテンザ技術官が突如として消えたからだ
先日の夕方頃、訓練終了後にマリエル技官に伴われての外出を最後に、その足取りが掴めなくなった
姉であり、ライトニング05に着任していたギンガは何も知らず、父:ゲンヤも心当たりは何も思い付かなかった
機動六課の部隊長:八神はやて二等陸佐は陸士108部隊や聖王教会、本局査察部を頼ってミッドチルダの全域に捜索の手を伸ばしたが、
5日が経過した今でも、彼女らの行方は掴めていない・・・そうしている内に、地上本部での公開意見陳述会の日を迎え、機動六課は本部の警備に駆り出された・・・
そして・・・
「・・・嘘よ・・・」
ティアナは、顔を青ざめさせて、震える唇を酷使しながら呟いた
目の前の光景が、信じられない。信じたくない。信じてたまるものか・・・!!
「嘘よ・・・嘘よ、こんなの・・・何で・・・?どうしてなのよ・・・!!」
薄暗い照明で照らされた地下道の中、なのは達のデバイスを預かっていたティアナ、エリオ、キャロ、ギンガの四名に立ち塞がるように現れた人影に向かって、ティアナは絶叫した
「何でなのよ!!何で、アンタがそこに居るのよ・・・スバルーっ!!!!!」
698 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:15:00 ID:19dAE5tX
答えはなく、ただ、無機質な黄金の瞳で彼女は一同を睥睨し・・・マッハキャリバーがかつて無いほどの大加速で地を蹴った
狙いは先頭に立っていたティアナ。だが、咄嗟にカバーに回ったギンガが、スバルの拳をシールドで受け止める
「・・・IS:振動、破砕・・・」
ぽつり、と呟いたその言葉と共に、リボルバーナックルに鎧われたスバルの拳が燐光を帯び・・・ギンガの腕は肩の付け根から千切れ飛んだ
その日、時空管理局、地上本部は壊滅した
警備に当たっていた局員の殆どは、本部施設を取り囲むように現れたガジェットドローンのAMFによって魔法の全てを封じられ、無力に逃げ惑うばかりとなり、
同時に施設中枢部が沈黙。頼みの綱であった一部の局員とも連絡が途絶え、要人が集まっていた会議室に二人の少女が殴り込んできた時には、最早為す術は無かった
檻の中で逃げまどう鶏を捕まえて、絞め殺す・・・機人の少女:スバルとノーヴェにとってはその程度の作業だっただろう
ノーヴェのガンナックルから放たれるシューターの掃射に、射的の的が倒れるようにスーツ姿の要人達はバタバタと倒れてゆく
出入り口に殺到しようとした連中は、スバルが纏めて薙ぎ払った。基礎防御さえ妨害される高濃度AMF下では、ただの人間はあまりにも無力で・・・
「・・・スバ、ル・・・ど、うし・・て・・・」
殺戮というにはあまりにもあっけなく、会議室は屍で埋まった
ドゥーエは、ピアッシングネイルを汚す粘液を振り落とし、足下に転がる茶褐色の塊・・・人間の脳を冷めた視線で見下ろした
時空管理局最高評議会、管理局の最高意志決定機関・・・仰々しい肩書きだが、その実体は旧暦からの亡霊と言っても差し支えない
生命維持カプセルの中で脳味噌だけになって尚、世界を統べる君主気取りの亡者・・・そんな風にしか、彼女の目には映らなかった
「全く、無様な姿だこと・・・」
699 :
諜報者の謀略:2008/03/04(火) 00:15:32 ID:19dAE5tX
つい、いつもの癖でネイルを舐め上げようとして・・・ドゥーエは渋面を作った。生命維持カプセルを満たしていた循環液で汚れていたからだ
溜息混じりに、足下に転がる脳味噌に踵を落とした・・・ぐちゃり、と柔らかい脳組織が潰れる
「・・・くく・・・」
空中に投影されるモニターの中では、地上本部と起動六課隊舎のの殺戮劇が繰り広げられていた
“魔力”という力を無くした無力な人間達が、次々に屠り散らされてゆく・・・そんな、酸鼻を極める光景に、ドゥーエは嗤う。高らかに嗤う
誰が想像し得るだろうか?
この惨劇が、たった一人の諜報者の暗躍を端に発したものであるなど
“時空管理局”という、あまりにも強大な組織を崩壊に導いたのは、狂える大魔導師でもなければ、最凶のロストロギアでもなく、ただ一人の女性であるなどと誰が想像できようか
ドゥーエは、嗤う。高らかに嗤う
世界の脆さを嘲笑うように、その崩壊を祝福するように
新暦75年9月12日。この日を境に、世界は崩壊に向かうことになる・・・
旧い結晶と無限の欲望が交わる地
死せる王の下、聖地より彼の翼が蘇る
死者達は踊り、中つ大地の法の塔は虚しく焼け落ち
それを先駆けに数多の海を守る法の船は砕け落ちる
――― 預言は、覆らなかった ―――
700 :
26-111:2008/03/04(火) 00:23:21 ID:19dAE5tX
以上です、スレ汚し失礼しました。一人で40kBとか・・・空気読め・・・
「諜報者〜」はこれで一応完結、ということになります。バッドエンドバッドエンド
しかし、アルカディア氏のナイスなクアットロの所為で・・・番外編的にクアットロを描きたくなったんだぜ!
プロットだけはアレコレあるので、その内形に仕上げていきたいです
それと、司書としての私信なのですが・・・
>>672 ( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏
保管手順、了解しました。10.5だけは残す。ですね
それと、タイトルの変更というのはメインタイトルですか?各話のサブタイトルですか?後者ならどうとでもなるのですが、
もしも、メインタイトルを変更するというのなら早めにお願いします。できれば、57スレの保管に着手するまでに決めてください
好きで司書業やってる身ではありますが、結構面倒なんです。ご協力お願いします
それでは、長々と失礼しました
701 :
676:2008/03/04(火) 00:24:55 ID:jdcV4oHq
>>700 GJです。ドゥーエさんかっけえ! StS本編でも、少し何かが狂うとこうなっていた可能性もあるんですよね……。怖っ。
>>672 紛らわしい真似をしてしまい申し訳ないです。
「プロミネンス(紅炎)」はアリサの方です。
シグナムは「エクスプロージョン(爆発)」、「デトネイション(大爆発)」なんてどうでしょうか。
自然繋がりで単語を選んでみました。
参考になればと。
>>26-111氏
十分エロい。エロいよ、兄貴!やはりスバルはいいぜえええ!
陵辱チックなのも好きなんで個人的にはツボだったよGJ!
でもラストシーンが地獄だぜええ……。
>>665 前に読んだときは駄目だったんですが、今回は精神的に読みやすいッス。GJ。
ブレイズ、フレイム(独フランメン)、イグニス、インフェルノ、クリムゾン…語感がいいのはこの辺かしらん。
そしてスレのライフが……。現在440kb。
>>700 10.5のメインタイトルを『熱い〜』から『熱き〜』に変更します。
それとPHASEの数字が新版と合わせたいのですが、今の所何話目の後にくっつくかまだ見当が付きません。
申し訳ありません。orz
そこまで書き進むまでは番外編扱いにしといてください。すみません。
リアルタイムで見ました。GJ!ドゥーエがかっこええ。
スバル1人でどうにかなる地上本部襲撃って・・・
スバルのIS、自分は「バイブレーション・クラッシュ」と脳内変換しました。
言い忘れ。
>>700 GJでした。
スバルが初々しくて、ドゥーエさんの行動もかっこよくていいですね。
燃え系エロですな。
>>700 おっきした!
スバルのエロ、良いものです。
失踪後ナンバーズ同様スカのクローンを宿すためにスカとクアットロに犯されるスバル、
なんていう妄想までしてしまいました。
とにかくGJでした。
>>700 超GJ!
ドキドキしながら読んでました
>>700 GJです!スバルが……堕ちていく……。
>>672 シグナムさんは「ファルコン」かなぁ。
アリサさんは「スカーレット」とかもありかと。
>>700 こんな言い方あるのか知らんが
これはいいBAD END
実にすがすがしいバッドエンドでした!
そして司書業の方もお疲れ様です。
いつも利用させてもらってます。
>>700 超GJです。
良い感じにバッドな終わり方をして実に清々しいですね、ドゥーエがメインの話って少ないから嬉しかったです。
しかし外見はマリーなんだよな。
>>700 うげぇ、メッチャバッドですねw GJです。
個人的には、洗脳後、襲撃時のIFでギンガの大活躍で原作と立場逆転での救出劇も
見てみたいですねw
振動破砕VSリボルバーギムレット・・・・・どう考えても勝ち目薄いな。
ギンガも何か放出系・・・・例えば、スバルがバスター真似たみたいにサンダーレイジとか覚えればいいのに。
折角、フェイトさんに憧れているって設定があるんだから。
畜生!
こんな夜中にこんなのを見せられたら、興奮して滾ったものが収まらないじゃないか!
どうしてくれるんだ!
マジGJ(GOD JOB)です
堕ちた後のスバルの嬌態とかもネタがあるなら是非見てみたいです
捕獲されたマリエルとスバルの同時調教とか妄想が止まりません
マリーはもうドゥーエのおもちゃになってるんでしょうかwkwk
通りすがりのものですが、ちょっと投下してもいいですか?
是非ともお頼み申す、エロであるならばなお良しに御座います。
注 エロ有り
陵辱
なのは、クアットロ
NGワード『エースオブエースはもういない』
『もう、二度と堕ちない』
そんな崇高な決意を胸を空を駆けたエースオブエースは、もういない。
かつて縦横無尽に空を舞った美しき魔導師は、地の底に堕ちたのだから。
薄暗く湿った牢の中、虜囚となった高町なのははうちっぱなしのアスファルトの上に転がっていた。
如何に不屈のエースオブエースと言えど、寝込みを襲われれば一溜りも無かった。
寝巻きのままで地に転がるなのはは、それでも尚屈さぬ強き意志をその双眸に宿していた。
それを楽しげに見下ろすのはナンバーズの4女、クアットロ。
本来なら戦闘力に於いてはなのはに及ぶべくも無い彼女であったが、この場では形勢は完全に逆転している。
なのはが、なんとか戒めを脱しようと体をよじる。
彼女の四肢を縛った鉄鎖がじゃらじゃらと耳障りな音を立てた。
バインドで拘束してしまえばいいものを、クアットロは虜囚を戒めるのに好んでこの鉄鎖を使用する。
みじめにもがき、苦しむ様によって奏でられる鉄鎖の音色が、彼女にとって極上の音楽なのだ。
なのはの魔力は完全に奪い、無力化は完成してある。
敢えて身体能力までは奪わない所に、クアットロの嗜虐性が現れていると言えるだろう。
「――――――」
完全なる劣勢にあって尚、高町なのはの戦意は衰えなかった。
口に噛まされたギャグボールによって言葉こそ発することは出来ないものの、その凛とした視線で不撓不屈を告げる。
なんという気高さ。
クアットロは、下半身に疼痛を感じていた。
いや、最高の食材を前にした料理人の、絶世の美景を前にした画家の高揚感に似た興奮だった。
彼女は、料理人が食材を捌く包丁を取り出す手つきで、一振りのナイフを取り出した。
「さぁ〜て、高町なのは隊長♪ 貴方はこれからどうなるでしょう!
三択問題です。
A.なのは隊長はバラバラに刻まれちゃって、姉妹達の今晩のお夕飯になっちゃう♪
B.なのは隊長はボコボコに殴られちゃって、機動六課の秘密を全部喋っちゃう♪
C.なのは隊長はザクザクに刺されちゃって、六課の権威を貶める晒し者になっちゃう♪
さあ、どれでしょう〜〜〜〜〜〜♪」
彼女は拳をマイクに模して、なのはの口許に近づけるが、ギャグボールを噛まされたなのはに答えられる筈も無い。
クアットロは悲しげに首をふった。
「ブッブ〜、残念、時間切れです。正解は、
D.なのは隊長はズコズコに突かれちゃって、私の愛の奴隷になっちゃう♪
でした〜。ああ、これで夢の世界一周旅行も夢と消えちゃいましたね。ぐすん」
彼女はシルバーケープを翻すと、股間に凶悪な形状の張り型を備えたボンテージ姿へと変化した。
「さぁ、可哀相ななのは隊長に残念賞のプレゼントタイム!
クアットロのお楽しみタイムで〜す! 何か一言ありますか?」
クアットロは、なのはのからギャグボールの戒めを解いた。
なのはの涎に塗れたギャグボールが床に落ち、狭い室内に落下音が冷たく響いた。
力強い視線でクアットロを睨みつけたなのはは、ゆっくりと口を開いた。
「私は、負けない。何があっても、貴方には屈しない。
何でも、貴方の好きなようにしてみなさいよ。
確かに私は貴方に捕まった。でも、心までは貴方の思い通りにならない事を教えてあげる」
彼女は毅然としてそう告げた。
ボンテージに身を包んだ悪女の口許は三日月のように吊りあがる。
―――こうでなくては、面白く無い。
悪女はシルバーケープを翻すと、一本の注射器を取り出した。
まるで手品師のようだった。
「さぁ〜て、なのはちゃん、お注射しましょうね〜
ちょっとチクッとするけど我慢してね〜。気持ち良くなるお注射でちゅよ〜」
なのはは、首筋に小さな針の傷みを感じた。
―――何の薬品だろう。
自白罪の類ならば、最も好ましくない展開だ。自分の発言から仲間へと累を及ぼす訳には行かない。
否、どんな苦痛だろうと鋼を意志で耐え抜いて見せる、そう決意したなのはだったが……
「え……」
火照るような全身の感触に、僅かに狼狽した。
如何なる苦痛が襲い来るのかと覚悟を決めたなのはだったが、与えられたのは苦痛では無く快楽。
既に女のして完成の域に近づいてくるなのはの全身を、甘い疼痛が襲った。
「んふふふふ〜
なのは隊長、お気分は如何かしら? お顔の色が優れないようですけど?
んふふふふ〜♪」
「な、何でもない―――何でも無いんだから……」
虚勢を張ってクアットロを睨むなのはは、刻々と増加する全身の疼きに焦りを感じていた。
クアットロは、そんな彼女の首筋に蛭のように唇を這わせ、耳を啄ばむ。
鳥肌が立つような不快感と快感の混合。
それに必死に耐えるなのはの乳首を、クアットロはそっと背後から抓み上げる。
「人間、素直が一番ですよ〜、なのは隊長。気持ちいいなら、気持ちいいと言っちゃえばいいのに」
なのはは顔を赤く染めてふるふると首を振る。
ボンテージの悪女は満足げに、優しく弄っていた乳首を捻り上げた。
「ひあっ!?」
意志に反して、なのはの咽喉は歓喜の声を上げた。
なのはは、クアットロが自分を快楽の虜として堕として屈服させようとしている事に気付いていた。
無論、クアットロが自分がそれに気付いて抗おうとしている事に気付いている事も。
悪女はそんな奴隷の葛藤が楽しくて、乳首を弄う指に力を籠める。
本来なら苦痛でしかないはずのそれも、媚薬によって全て快楽へと帰られていく。
自らの内股を、愛液が伝うのをなのはは感じた。
―――だが、不屈のエースオブエースは尚不屈だった。
「……こんなの、所詮、薬の……っ、まやかし、で、っしょ、ん、あっ……」
これは己の意志ではないと、暴力によって与えられる苦痛と同等。
そう切り捨てて、意識が飛びそうな快楽の中己を保とうとしたので。
「ふふふ、素敵ですよ〜、なのは隊長……。じゃあ、こんなのはどうかしら?」
クアットロは、なのはの内股に指を潜り込ませた。
なのはの貌が青ざめる。
―――高町なのはは、自慰をしない。
その行為自体は知っているし、経験も有る。だが、彼女の貞操観念がそれに歯止めをかけているのだ。
ユーノ・スクライア。現在のなのはの恋人である。現在の進展はキス程度まで。
彼と一つになれる日に心ときめかせる事も有るが、それを想って自慰にふける事はユーノを穢すような気もする。
そんな、思春期の少女のような理由でなのはは自身を律しているのである。
そのなのはの秘部に、クアットロの指が容赦なく突き込まれた。
「あ、あああああぁぁ―――くっ!」
高町なのはは目に涙を浮かべ、唇を噛み締めて快楽に耐える。
そうだ、これは暴力と同じ。ただ耐えて、去るのを待つのだ。
そう思い、漏れ出そうな喘ぎ声を必死に抑える。
「うわ、こんなにぐちょぐちょにしちゃって。なのは隊長はいやらしい子ですね〜」
手馴れた手付きでクアットロの十指がなのはの秘所を弄う。
右手で充血した肉芽を転がしながら、左手の指で膣の中を激しく掻き混ぜる。
ぴちゃぴちゃと跳ねた愛液がアスファルトに垂れていく。
「ダメ、ひっ、あああっ、んっ、ぁぁぁぁぁ」
クアットロの指は後ろの穴に迄の伸び、なのはの下半身を存分に玩ぶ。
虚勢など、たかが知れていた。
5分と持たず、なのはは快楽の虜へと堕ちた。
彼女は、クアットロの指によって嬌声を奏でる一個の楽器でしかなかった。
「もういゃ、……こんなの、ぁぁ、ひぅぅ、んあぁぁぁぁっ!」
程なくして、彼女は達した。秘所から涎のようにだらしなく愛液を垂らしながら崩れ落ちた。
それでも、なのはの冷静な部分は己を保とうとしていた。
―――苦痛と同義の快楽だったが、これで何かが終わったのだという安堵もあった。
快楽には溺れたが、クアットロに屈した訳ではない、そう思って自分を慰めた。
だが、これは終わりではなく始まりに過ぎない。
満足げになのはの体液で汚れた指をしゃぶりながら、クアットロは股間の張り型を、なのはの眼前に突きつけた。
「あ―――」
なのはの表情が、青ざめた。彼女は理解したのだ。
今から自分は、この女に―――犯されるのだと。
悔し涙が、瞳から零れ落ちた。
ユーノと結ばれる日を夢みて、大切に守ってきた純潔が、悪女の娯楽に散らされる屈辱。
耐え難い悲しみ。
それでも、なのははクアットロを憎々しげに睨むだけで、哀願しようとはしなかった。
屈しないと決めたのだから。胸を張って、再びユーノと会う為に。
クアットロは彼女の決意に満足げに頷き、張り型の先端をなのはの膣口に当てた。
「―――――――――?」
だが、覚悟した破瓜の痛みは無い。
クアットロは、張り型の先端をなのはの秘部に当てたまま、体の動きを止めていた。
媚薬によって貪欲に快楽を求める肉体は、なのはの意志に反してそれを求めてむずむずと疼きだす。
だが、高町なのはの矜持はそれを口に出すことを決して許さない。
クアットロは口に笑みを湛えたまま、彼女の葛藤を見下ろしている。
「いいのよ。欲しかったら欲しいっていって『なのはのおまんこに、クアットロ様のおちんぽぶちこんで』って言ったら、すぐに入れてあげる」
「―――っ、誰がっ!」
なのはは激高した。
どれだけ体が疼こうと、心だけは屈しない。その決意が、自ら逸物をもとめて動き出したくなる下半身を押さえている。
5分、10分、と、時間が過ぎる。なのはにとっては、1分が100年に感じる程遅い時間の流れだった。
クアットロは言葉でなのはを弄い、張り型の先で膣口を突いてなのはの反応を楽しむ。
冷や汗を流しながら、なのははそれに必死に耐えた。
20分が過ぎ、なのはの精神は限界に近づいていた。理性を砕きそうになる快楽の波に必死に耐える。
「あ〜あ、なんだか飽きちゃった。頑張ったなのは隊長にご褒美あげちゃう!」
唐突に、クアットロの巨大の張り型がなのはを貫いた。
「いやあぁぁぁぁっ!」
痛みは、快楽に混じって掻き消された。
何の脈絡も無く与えられた快楽に、なのはは身を捩って泣き叫ぶ。
一溜りも無かった。幾ら理性が自らを律しようとしても、おあずけを食らった犬の状態だった肉体が歓喜の声を上げていた。
なのはの顔が、遂に純潔を散らされた悲しみと、それに快楽の声を上げる屈辱に歪む。
下半身全体が熱い溶岩にでも変わったようだった。
クアットロは呵責なく腰を振り抽送を繰り返す。
一突きごとになのはは絶頂の高みに押し上げられ、咽喉から嬌声を漏らす。
屈辱に涙しながら、なのはは快楽の暴風に尚耐えんと唇を噛む。
―――ここで、本当にただ快楽を求めるだけの女に成り下がってしまえば、再び胸を張ってユーノに会う事は出来なくなるだろうから。
「ん……ふ、素敵よ、なのはちゃん。気高いものが地に堕ちていく様って、本当に綺麗。
―――流石はエースオブエース、貴方、最高よ、―――、あ、んぁ、んふ、んっ―――」
なのはを陵辱するクアットロもまた、快楽に頬を紅潮させながらなのはを突き上げる。
彼女の股間の張り型は、感覚神経にダイレクトに接続されているのだ。
クアットロの張り型は単に男性器をモノでは無く、自ら回転しうねり、快楽を与える最高のバイブレーションでも有る。
女性で有りながら男性の陵辱の快楽をも味わえる、戦闘機人ならではの特権だった。
「いい、本当にいいわ―――なのは、なのは―――貴方の中、熱くて狭くて最高よ―――あは……」
クアットロは、快楽に顔を歪める。
なのはは、既に快楽の渦の中で思考力を失っていた。刹那毎に訪れる絶頂は、人の理性を飛ばすには十分過ぎた。
それでも、意志だけは捨てずに。不屈であろうと―――
「ああ……なのはちゃん―――、一緒に、堕ちましょう―――」
そんな、クアットロのクアットロの言葉と共に、一際巨大な津波のような絶頂が訪れ―――30
なのはは、意識を手放した。
「……―――のは、なのは、なのは……」
意識を取り戻した時、彼女は柔らかい毛布に包まれている自分に気がついた。
高町なのは、まだ胡乱にぼやける意識で現状をゆっくりと解釈する。
一人の男性が、なのはを毛布で優しく包み、抱き締めて涙を流していた。
「……ユーノ君」
呼びなれたその名は、自然と口をついて出た。
なのはの恋人、ユーノ・スクライアがなのはを抱き締めて涙を流していた。
「すまない、すまない、なのは……」
何の非もありはしないのに、ユーノはなのはに謝り続ける。
彼女がどれだけの陵辱と屈辱を受けたのか、彼は一目で理解したのだろう。 47
なのはは、彼をなぐさめるかのように、ゆっくりと頬に手を伸ばした。……指先に、熱い涙の雫が触れた。
―――ああ、ユーノ君だ。
なのはは、安堵と、遅れてきた先程までの陵辱を思い出して、ユーノに縋り付いて声を押し殺して泣いた。
ユーノはゆっくりのなのはの髪を撫でる。
「ユーノ君、わたし……こんなにされちゃった……こんなわたしでも……好きで、居てくれる?」
「なのは、何を言ってるんだ、僕が―――君を嫌うことなんて有るはず無い、もう、君をこんな目には合わせない。
―――君は、一生僕が守るよ」
なのはは自ら毛布を落とし、ユーノに抱きついた。
二人の間に、言葉は不要だった。
ユーノとなのはは、ゆっくりと唇を重ねた。
先程までの暴力じみた快楽が押し流されれ、優しい幸福感に満たされていく。
ユーノは、優しくなのはの全身を愛撫する。
汚れに塗れたなのはの全身は、既になのはによって清められていた。
愛するものによって自らが包み込まれる安心感に、なのははうっとりと目を細める。
ユーノの手つきは不器用だったが、優しさと気遣いと―――愛情が伝わってくる。
先程のクアットロの乱暴な指使いとは大違いだ。……愛しさの余り、嬉し涙が頬を伝った。
「……いいかい?」
ユーノの言葉に、なのはは無言で頷く。
唇を重ねながら、なのはとユーノはゆっくりと一つになった。
「なのは―――」
ユーノが優しげな声でなのはを呼ぶ。
なのはの背筋に、電流のように快楽が走る。
愛しい人と一つになる事が、こんな快感だとは信じられない。
「……ユーノ君っ!」
なのはは、しゃにむにしがみ付きながら絶頂に達する己を感じた。
二人は、互いの愛を確かめ合うように何度も交わった。前からも、後ろからも。
その時は、なのはがユーノに跨り騎乗位の体制にあった。
「あっ、ふっ、あ、ああぁぁ……いいよう、気持ちいいようユーノ君―――」
気持ちを偽る必要も無くなったなのはは、己の全てをユーノに曝け出す。
「あ、ぁぁ、いく、もう、いっちゃう、んあああああぁぁ」
自分の全てを見せられる相手がいるという至福、その中で、なのはは絶頂に達した。
それでも止まらない快楽に任せ、尚もなのはは腰を振る。
そんな彼女の耳に……
「ねえ、なのはママ、そのおじさんと何してるの?」
愛娘ヴィヴィオの声が届いた。
「え……」
振り向くと、そこには鉄格子越しに、青ざめた顔で自分を見つめるオッドアイの瞳があった。
ユーノを抱き締める指先に、ごわりとしたむくつけき剛毛の感触があった。
見下ろすと。
「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっ―――」
猿轡を嵌められ、後ろ手を縛られたレジアス・ゲイズ中将が荒い息を上げ、情欲に滾る瞳でなのはを見上げていた。
ひ、と咽喉から声が漏れるも、快楽の虜となった腰は止まらない。
幾ら貪っても足りぬ快楽を貪るために、なのははレジアスに跨り腰を振り続ける。
「やだ……なのはママ、気持ち悪い―――」
嫌悪と怯えの混じった瞳で、ヴィヴィオが後ずさる。
その隣には―――
「……なのは」
同じく両手を縛られ、転がされたユーノが、絶望し草臥れた貌でなのはを見つめていた。
悪女の哄笑が牢の中に轟く。
「んふあっ、見ないで、見ないでぇぇぇぇぇぇっ!」
泣き叫びながらなのはは絶頂に達した。
一度檻から解き放たれた快楽は止まらない。
欲望に溺れる自分を止められない。
レジアスの精液でベトベトに汚れた自身を見下ろし、それでも快楽から逃れられないに絶望し―――
―――壊れてしまおう。
それが、彼女の理性ある思考の最後だった。
「ほら、もっと、ちゃんとおねだりしなさいよ、なのはちゃん」
悪女は、愛しげにかつてのエースオブエースを撫でる。
鎖に手足を縛られた女は、腰をひくつかせて叫んだ。
「なのはのおまんこに、クアットロ様のおちんぽぶちこんで、早く、早くぅぅぅ、お願いします、早くぶちこんで!!」
悪女は満足げに微笑み、美しい白薔薇を愛でるように頬を撫で、手折るように股間にその逸物を叩き込んだ。
嬌声が轟く。快楽の饗宴が今日も始まる。
……END
あっしは、偶々このスレに立ち寄った通りすがりの下手糞なSS書きでやんす。
別にうっかり属性とかロリ属性とかは持って無いでやんす。
なんだか文体が似てるような人が居たとしても他人の空似でやんす。
実は結構リアルが忙しいんで、リクとか受けるのは多分最初で最後でやんす。
でも気分次第で妙なもの投下したりするかもでやんす。
それじゃあ、さらばでやんす。
GJ
思わず僕の股間もドライブイグ(ry
【突然金色の鎌が振り下ろされ、視界が反転した】
こっちも負けてられねぇ。スランプ脱出のためにも、早く神よ降りて来い!
すげえGJです!!
久しぶりになのはがメッチャ責められえてて良い感じでした、やっぱ主人公には陵辱ですよね。
気丈なヒロインが悪の手で汚されていくのも素晴らしいですが、そんなヒロインを嬲る役にクアットロがくるのも素晴らしいです。
良い作品を読ませて頂いて感謝の限りです。
個人的にはこれで触手や輪姦があればなお良しでした。
誰か書かない? 俺には普通のエチしか無理だから。
>>700 エロスwww
DJだあ
26-111氏、とんでもなくエロイよ!
速攻で“実用”させていただいたw
>>724 スーパークアットロタイム再びw
GJw
そういやもう次スレの季節だな
>>724 最近は陵辱モノが復活し始めてるみたいでうれしいのう。GJ!!
人の好みは千差万別だから仕方がないが、陵辱モノはどうも受け付けない・・・
>>155 眼鏡死亡で万歳!!
2話からほぼ嫌悪の対象だった人物がようやく倒れたか・・・
まさに6課メンバーにとっては一日千秋の思いだったと思う
しかしクワ姉が死んだ今、ランスはどうなるんだろう
キャロと再開できる日がくるのはいつだ!
遅くなりましたがGJ!
>>623 GJ!!
久しぶりの(報われた)エリキャロ実に良かったです
このままでいくとフェイトさんがおばあちゃんになる日も遠くないですね
……連載、続けても大丈夫、なのかな……?
特に問題なければ投下します
>>733 自分は是非投下してほしいです。
昨日みたいに荒れるようなことがなければ無問題かと。
>>733 その前になんか言うことあるんじゃないの?
特に某氏に対して
>>733 恥も外聞もないヤツだな。
お前の作品は原作好きにはとても見ていられるような代物ではないので、投下しないでください。
ん……そうですね……
過ぎた言葉があったことは謝罪致します。申し訳ない
>>737 ◆kd.2f.1cKc氏=3レス
お前=2行
ホント程度の知れるヤツだな。
>>737 主語はどうした。誰に謝ってるんだ?
心の底じゃ間違ってないって思ってるだろ?
頭下げんのなんかとんでもないと思ってるだろ?
素で抜けてるならどっちにしてもそんなヤツのSSなんぞ見たくない。帰れ。
俺は読みたいので投下して欲しいです
謝罪もあったので読みたくない人はスルーという
このスレの基本通りで穏やかにいきませんか?
じゃあブログでも立ててそこでやってもらえば?
他の職人の作品を原作者云々で否定しやがったヤツの二次創作なんか、投下されるのも反吐が出るわ。
>>738 長けりゃいいってものでもないと思うんだが
実際思ってもないことつらつらと白々しく書かれるよりはマシ
ああ、投下見合せから三日坊主どころじゃない早さで撤回した某のことを指している訳だ
>>741 貰えるものは貰っておけばいいじゃないか。
作品と作者を分けて考えればすむことだろ。
まあ、どっちも来なくて良いわ。
本当に申し訳ない……行き過ぎた言葉があったこと、私の不徳の致す所です。色々と考え直してみます
>736
>738
>739
ではNGワードお願い致します。一応読んでくださっている方もいらっしゃるようですので
罵詈雑言、罵倒、暴言、全て受け付けますので。こちらにお願いします
>442氏
ご指摘、叱責のお言葉、切に痛み入ります
傲慢な部分が自分の中にあったことに気づかされ、某、感涙いたしました。
ご容赦頂ければ、幸甚に存じます。目に付くのが嫌なのであればNGワード等、専用ブラウザなどで見えないようにして構いませんので
>514氏
クアットロに関しては、該当の時間軸がはやての物語終了後なので、ちょっとエンディングまでには入れられないのです……
外伝っぽいものでよければ、空気が許せば投下すると思います
>504氏
はう、確かに……むむ、素直に准将に訂正します。昨日の分は……ちょと修正を考えなくてはいけませんね
(注意書き)
[熱血魔法少女"恋愛"アクションSS〜ソラノカケラ〜第62回][非エロ]
シルバーカーテン、もといNG発動キーはタイトルで「ソラノカケラ」「ゲリラ兵」を指定すれば確実に消えるかと思われます
(今日の注意)
何か淡々と話が進んで行ってしまいますが、こういうものと割り切って頂けると嬉しいです
ちょっと会話多目かもしれません
では朝刊〜
帰れ
リビングに先に辿り付いてソファに座ったはやてに正面の席を促され、素直に座るシャマル。
相変らずの白いミニスカートであったが、主の表情は真剣そのものであった。
「あんな、シャマル」
「は、はい……」
わ、私何かやったかしら?二階級特進の為に遠方世界に単身赴任とか体を売れとか?まさか出て行けとかは言われないわよね?
とこちらはこちらでびくびくしながら続きを待つが、そんな発想とは全く関係のない話であることを先に断られる。
「あ、いや、そんな変な話やないよ?でていけとかそんなんちゃうから」
「は、はぁ……」
「あ、あと……クライドのことでもないよ。その、正直、独占してもうて、その……」
明らかに本題からそれて暗くなってしまう主に、フォローをしてしまうのが淑やかと呼ばれている彼女らしい。
「あああ、いえいえ、それはもう、いいですから……あんまり気にしないで下さい」
「うん、ごめんな。でな」
じゃあ何なのかしら、とシャマルが怪訝に思ってしまうのも無理はない。
そして、持ち出された議題はかなりぶっとんだ内容であった。
「で、今さっきの電話、リンディさんからやったんやけど」
「はぁ」
「防衛長官、やってみいぇへんかって……」
ぶっ、とシャマルが噴き出す。純粋に驚きの意味だけで。
「は、はぁ?私が言うのもなんですが、確かにはやてちゃんはそれはもう超がつくぐらいのキャリア街道驀進中です。けどいくらなんでもそれは」
「せやろ?あのレジアス中将が40年以上局に勤めて、ようやく達したポジションに20もそこそこの小娘が相応しいわけないやんか?」
「で、ですよね……?えとそれは冗談とかではないんですよね?」
「なんかな、本気で上が考えてるらしいんや……で、受けるかどうかはうちが決めていいからって言うてた」
「それで二階級特進ですか」
「うん……上の方にもな、うちのJ・S事件の論功行賞が無さ過ぎるっていう話があったらしいんや。
で、今回の件も含めて、そんな話が持ち上がってるらしい。でも一応前例がないから、一日に二回昇進することになるやろうとは言うてたけどな」
「そんな無茶な」
シャマルが呆れた笑顔を浮かべると、はやてもつられて微笑む。
「せやよなー、でも、それでも准将やん?いくらなんでも防衛長官の荷には勝たへん」
「ですよね。ほ、他には何か仰っておられませんでしたか?」
「それがな、細かい事は後で決めていいけどって断られた上で、ひとつだけ注意された。キーワードは、体のいい身代わり、やって」
「ああ……」
そこで、先程までの色ボケモードとは完全に違う、いつもの鋭利さの宿った主の一言にシャマルもしっかりと納得した様子であった。
「つまりあれですか。空洞化してしまった地上本部を立て直す為に、どうしてもとりあえず外面だけでも点数を稼ぎたいと」
「そうゆうこっちゃな。J・S事件に続いて、今回の事件のこともあって地上本部の信頼は地に堕ちとる。
しかもうちは先の事件で数百万の命を救った英雄やん?それを身代わりとして使ってとりあえず世論をかわそうって腹やね。
で、そのうちうちを降ろして後任に無難なご年配でも据えるつもりなんやと思うわ」
「なるほど、所謂一時的なその場凌ぎの身代わりの人気取り。俗に言うスケープゴートという奴ですね」
「せや。まあ一応奇跡の部隊を運営しとった、ということになっとるしな……うちはあんな出来じゃどこが奇跡やねんって思ってるけど」
悔しそうに膝の上で握りこぶしを作ってしまう主にフォローをしつつ話を続ける。
「い、いえ……あれはまあ、半ば内部犯のようなものですし、仕方ありませんよ。それよりもそのお話、どうなさるんですか?」
腕組みをしてじーっと考え込むはやて。
「うーん。受けるのも面白いとは思うんやけど、でもなあ?」
「そうですよね。いくらなんでも、確かにナカジマ三佐とか信頼できる知り合いも増えては来ていますけど、今はまだ人脈もそんなにはないですし、
財界からの支援も得られるかどうか」
「そうなんよね。でも、成果を上げていけば続けられるかもしれへんし、支援も得られるかもしれへん」
「え?でも成果を上げようにも人材は――あ」
人材はいませんよ、と続けようとしたシャマルは、つい先日隔離解除が順次行われる予定の、戦闘機人の姉妹達の事を思い出した。
「うん、そこや。あのナンバの子達の隔離期間、短縮が決まってるやろ?もし仮に任に付くとしたら、その頃には自由に使える可能性もあるんや」
「なるほど。それで上手く成果を上げれれば、続けていく事も可能に?」
「うーん、もしそれで上手く行ったとしても厳しい気がするな……なんせうちはある意味一部のお偉いさん方からすれば目の上のたんこぶもええところやからなぁ」
あはは、と乾いた笑いを浮かべる主に、シャマルも同じように仕方なさそうな笑みを浮かべるしかなかった。
本局の秘蔵っ子で、元グレアム提督の被保護者でカリムの妹分で3提督の大のお気に入り、現段階でも20そこそこの年で二佐、挙句の果てに防衛長官にまで居座られた日には
はらわたは煮えくり返るどころでは済まず、反発もかなりあるであろうことは想像に難くない。
とはいえ、基本的に登用に関してはほぼ完全に能力主義に近く、年齢、性別を問わない時空管理局という組織である。
チャンスであることには違いはなかった。
「今のところ、防衛長官はレオーネ相談役が暫定処置として代行しておられるんやけど……人の選びようがないから、そんな形になってるだけやし」
「チャンスといえばチャンスですが……火中の栗もいいところですね」
「せやね。本局と武装隊はハラオウン家となのはちゃん、騎士団はカリム、地上本部はうちらでー、なんてのはそりゃあ夢やけどな……」
はやては時空管理局、と呼ばれる組織の中での思うようにならなかった、歯がゆい年月を思い出して、膝の上で手を組んで力をこめる。
聡く察したシャマルも素直に同意した。
「ですね……そうなれば確かに理想ではありますが、ですが、正直早すぎると思います」
「うん。わかってる。うちもそう思ったんやけど、シャマルの意見が聞きたくてな」
「いえ、恐縮です」
そこでらしくなく堅く答えて、らしい笑顔で微笑まれて主の表情もほぐれた。
「うん、ありがとうな……まあ返事はすぐに出す必要はない言うてたし、ちょっと仕事しながら様子見ようかな、と」
「ですね。事件のごたごたも少し残っていますし……ほとんど片付いてはいますけど。
あ、そうそう、今局に行ったらびっくりしますよ?はやてちゃん、局内で――特に地上ではかなりの英雄扱いされてますから。これだけさぼってるのに」
あはは、とそこで照れ隠しに頬をかく仕草に、一瞬だけあの人を思い出して、誰にも気づかれない寂しさをシャマルは薄く瞳の色に乗せたが、
もちろんはやてがそれに気づくはずがなかった。
入浴を済ませたはやてが白い寝巻き姿でクライドの部屋へと向かうと、かの人もベッドの上でぱらぱらと新聞をめくってぼーっとしているところであった。
部屋に入ったはやてが、クライド、と呼びかけるとおもむろに立ち上がってお互いになんの断りも無く唇を重ね、抱きしめあう。
ついでにクライドは遠慮なく首に貪りつき、大きくなったものをしっかりと体の間で押し付けたが、勿論うっとりと浸るだけで拒む様子は欠片もなかった。
そしてそこで先程の電話の内容を思い出した彼は、一度愛撫を止めて髪を優しく梳きつつ改めて問いかける。
「しかし、二階級特進とはな……俺もそうだったとは思うが」
「んふ」
そう言ってじっと見つめるクライドの瞳の奥に、何かの終端の気配が見えてしまったはやては、それが言葉になるのが死ぬほど怖くてもう一度唇を重ねた。
翌日からは休暇前と変わらない、局での日常が――朝っぱらから抑え切れなかったはやてが、キッチンのテーブルにうつ伏せになって
クライドと交わっていて、事後に仏頂面でシャマルが塩を撒いていたりしたこと以外は普段の日常が――再開された。
休暇明けで若干の後ろめたさを持って出勤した先の事件の英雄さんであったが、出向いてみればなんのことはない、
冷たい視線どころかむしろ体は大丈夫なの?と方々から心配され、あまつさえ二階級特進の話が広がっているらしくお祝いムード一色であった。
なんや申し訳ないな、と騎士達と苦笑いをしながら家路に着き、一日が終わり、翌日も同じように平和に過ぎ去っていく。
ただ、いつの間にか住み着いた2匹の野良猫にシャマルがミルクをあげながら、遠くの空を見つめて呆けている姿が何度か目撃されはしたが。
勿論、家にいる間ははやてはクライドにべったりで、ベッド以外では情事にこそ至らないものの馬鹿が付きそうな程のカップルぶりであったが、
一日、一日、日と過ぎていく度に若干の異変を主に騎士達は感じるようになっていた。
そしてはやてが家に戻ってきてから5日目の朝、朝食を取りながらシグナムもついにその異変の原因に思い当たる。
(クライド殿の存在が――薄くなってきているな……)
にこやかに隣同士の席で笑いあっている2人に、一見そんな影は見えようはずもなかったが、時折、一瞬視線を外す主の瞳に宿る確かな陰鬱から推測すれば、
その事に最も側にいるはやてが気づいていることはほぼ確実であった。
医療担当に念話で話を振ってみる将。
(シャマル、気づいているか?)
(ええ……もう、かなり薄くなってきてる。もってあと3日、というところかしらね……)
(そうか……主は、大丈夫だろうか)
(わからないわ。私は、そんなに依存していないから平気だけど、はやてちゃんは……)
(うむ……)
2人の笑顔が、仮初の笑顔のように見えて仕方が無いシグナムであったが、如何ともし難くいつも通りに局に出向く。
だが、その日の夜――ずっと影を抑えて来た守護騎士達の主の心が、ついに破綻を迎えてしまった。
夕食を終えて、仲良く寄り添いつつ皿を片付けていたクライドとはやてであったが、片付け終わった後、
一緒に座ってTVを見ていたところまでは日常であったのだが、抱きついたまま離れようとしない。
何度クライドが諭しても優しく促しても全く離れようとせず、小さい子供のようにただをこねるのである。
いい加減諦めて無理矢理離れて立ち上がったクライドであったが、部屋の外に出る前に追いすがったはやてに手を取られ、振り返ってみれば
驚くほどの悲しみがその双眸に満ちていた。
「はやて、いい加減に――」
恋人というより父親に近い表情で再度諭そうとした彼であったが、その台詞が終わる前に激しい叫びに遮られる。
「いやや!」
「はやて……」
「いやや、お別れなんて、絶対にいやや!もう、もう、リインのときみたいな、悲しい想い、しとうないんや!」」
「はやて……そうはいってもな」
「今からでも遅くない、ユーノ君に頼んで、なんならロストロギアでも何でも使って、絶対逝かせへんから!」
「それは、駄目だろう?自分の欲求の為だけに、ロストロギアや違法な技術に手を染める事は――」
「かまわへん、クライドと一緒にいられるなら、うち、なんもいらへんから」
「はやて……あのな」
完全に冷静さを失っている事は、部屋にいる騎士達全員はリィンも含めて痛いほど判っていたが、
全てをクライドに託して動く事はなかった。
「もし、もし、それでも駄目なら――、うちも、クライドと一緒に――」
その言葉を聞いた刹那、泣きつかれていた人の表情が険しいものに変わり、振りあがった片手がはやての瞳に映った。
――え?
ほいではまたノシ〜
あーあ。
>>750 GJ。もう少しまとめて投下してくれるとありがたい。
もうくるなよ〜ノシ
自分のことを某とか書いてる時点で、反省なんかしてねぇな。
とうとう◆kd.2f.1cKc氏には直接謝罪してねぇし。
地の文が伸ばせないならそれこそ◆kd.2f.1cKc氏の作品でも参考にしろよ。
ちょっと過去ログ読んでくるかな。
クライドの二階級特進でちょっと笑った
GJ
物凄い粘着荒らしがいるな…
春って嫌だなぁ…
投下乙です。
このまま100回は連載を続けられるのでしょうか?(恐らく可能ですよね?)
今後も貴方が◆kd.2f.1cKc様にとって有益な行いをされることを心より願っております。
>>750 GJ
毎回楽しみにしてます。
連レスすまぬ
なんでこんなにゆとりが多いんだろうな
ゲリラ兵氏はたしかに色々言いすぎだと思う。
けど◆kd.2f.1cKc氏の作品が原作に沿って書いてるから、原作に対する批判にしか聞こえない
◆kd.2f.1cKc氏は人を魅せる力があると思う
実際俺は◆kd.2f.1cKc氏のSSは好きだし
だからこれからどうなるか期待してる
ゲリラ兵氏もまた人に魅せる力があると思う
俺は二人に残っていてほしい
お互いに許せないやつもいると思うが、誰もが間違えるんだ
隣人を愛せよって感じで水に流そうよ
チャンスは誰にでも必要だよ
>ゲリラ兵氏
>◆kd.2f.1cKc氏
…2、3レスで投下はちょっと…
少しも悪いと思ってない、口だけって感じに写るよ…
長文済まなかった
言うべき事を言ってないから叩かれるんだろう。
それでも投下するって事は、5日ぐらいは余裕で叩かれることを覚悟してるんだろう。
>>750 GJでした!クライドの今後とはやての闇がちと怖いです。
ますます続きが気になります。
そして自分も◆kd.2f.1cKc氏が投下された際に、謝るのが良いかと
主義主張は違えど、このスレに集う職人さんなわけですから。
上記のような荒れたレスの連投も収束に向かうと思いますし。
二人共に言いたいんだが
ちょっとほとぼりが冷めるまで自重するとかそういう選択はないのか?
職人が自重する意味ってどこにあるの?
粘着してるやつらの方がよっぽど有害だわ。
後で粘着が持ち出してきてまた荒れるかもしれないから一応明文化しときたいんだが
ゲリラ兵氏から◆kd.2f.1cKc氏へ一言あればいいんだよな
荒れたことへの責任あるからスレ内皆に謝れとか言わないよな?
一言の内容にもよるんじゃない?
ゲリラ兵氏、
氏が他意はないにせよ、発言が少々行き過ぎだったと感じて謝罪されたのなら、私はそれで充分だと思います
おそらく、( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏もそれほど気にはなさらないでしょう
人間、思い返してみたら、やり過ぎたかなと思う事は、誰にでもあるはずです
そう何度も繰り返すのならともかく、たった一度の事ですから
それとゲリラ兵氏の
>>737や
>>745の謝罪を、私は状況から( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏宛と思っていますが、
氏のコメントだけを見ると、誰に対する謝罪なのか分からないので、誰への謝罪かをしっかりと書いておいたほうがいいと思います
昨日に続き、名無しが長々と偉そうな事を言ってすみません
ですが、私は氏の作品も大好きですので、皆さんに愛されるようになることを、切に願っています
そして、少しでも流れを和やかにするべく、私はデッキの中にある長ねぎを、納豆を吐くキシャーに与える!
つ納豆を吐くキシャー(長ねぎ装備型)
orz
コテハンでしかも自分の創作物をここで堂々と発表できるくらいなんだから、
自己顕示欲の化け物であることは間違いない。何かを作る人ってそんなもんだ。
ただ、今回のゲリラはその悪い面が全部出てるな。
おまえらはとにかく黙っておれの作品を読め、とでも思っているんだろ。
>>769 「行き過ぎた言葉」で済ませられるか?
( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏の作品を"否定"しちまってるんだから。
>>758が( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏を嫌いな事だけは分かった。
作品否定が有益とか頭が沸いてるとしか思えん
いや、あれを気にするなって言うのは相当無理があるような。
二次創作の根幹を否定することを言ったんだし。
( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏は以前の自己燃料事件で懲りてるから、単に何も言わないだけかと。
どこか外部板に毒吐き場を作らないか
正直当人同士でやればいいことに何か言ってる外野が一番ウザい。
その方が良いかもねー、何でもいいから毒はきたいようなのもいるみたいだし
したらばでも借りてきます?
>>724 特定しますたw
陵辱GJです!リアルが忙しいのにこのクオリティは凄い。
>>750 おつー
>>773 毒吐き場をつくることはメリットばかりとは言えないぜ。
某クロススレみたくなるのは勘弁。
個人的には気乗りがせん。荒らすやつは結局投下後に荒らしにくるだろうし。
もしつくるのなら、毒吐き場でのことには一切持ち込まないとか、
テンプレで厳しくルール付けしといたほうがいいと思う。現実の強制力はないにしろな…。
乙
乙
…にしても、ここ数日荒れてるなあ。前のマターリした雰囲気が懐かしいぜ…
>>724 アルカディア改めル・ルイエ氏ですよね・・・・・?
GJ!!
いや、昨日はリクエストした身でありながら途中で寝てしまって・・・・・・・実に申し訳ない。
やっぱ、貴方の書くクアットロは最高だわ。
>>745 一応は謝罪文があるんだし、反省はしてるんでしょう。
「投稿するな」ってのは、まぁ、
>>1の投稿する自由・書き込む自由に反するので
それも無視してかまわないでしょう。
ただ、
>罵詈雑言、罵倒、暴言、全て受け付けますので。こちらにお願いします
これはいただけないかと・・・・・。
この文章は「俺は悪くないけど毒吐きたいならご自由にどうぞ」といった意味で誤解されかねない。
無論、過敏に反応してるだけの方もいますけれども(自分もそうなのでしょうが)
そもそも、貴方の言動が原因なのだから、けして、罵詈雑言や罵倒、暴言だけではなく、きちんとした批判もあるはず。
まぁ、こんな細かい文章でも人によっては貴方へのマイナスイメージに繋がる
(私みたいな)人もいますから気をつけたほうがいいですよ、ということを言いたかっただけなのですが
>>778 乙です
春で人も多いんだろうし、荒れるのも仕方がないんだろうなあ
外野は当人同士の問題に首は突っ込まず、行き過ぎた毒は一人二人が
指摘してやればいいだけのことだと思うんだが
良い作品と、それに対する熱い感想でスレが埋まって行くようになってくれればと願っている
>>771 いえいえ、ゲリラ兵氏にはこのままダラダラと続けて ◆kd.2f.1cKc様の防波堤として役に立って欲しいと言いたかっただけなのですが。
そもそも ◆kd.2f.1cKcを嫌いというわけでは決してなく、それというのもこの板で読んでるのは氏の作品だけなのですから。
788 :
暗愚丸:2008/03/04(火) 10:35:33 ID:a4LJ9Z5A
えと、唐突ですが、埋めネタ投下します。
注 アリサメインで、オリキャラの恋人の名前(話には出てきませんが)が出てきます。
ほのぼのまったりな一日遅れの雛祭りネタです。
非エロです。
「……ん」
窓から漏れ込む日差しが顔にかかって、眩しさのあまりアリサは目を覚ました。
軽く頭を振って上半身を起こす。
「ふぁ〜〜、もう朝か〜〜。んー、まだ眠いなぁ」
ぶつぶつと言いながら布団をめくって、ベッドから立ち上がる。
いくら空調が効いているとはいえ、下着だけという姿は寒々しさを感じさせた。
それには頓着せず、けれど両親や執事に時折受ける注意を思い出して、苦笑を浮かべる
アリサ。
「……まあ、父さん達の言うこともわからないでもないけどね」
確かに最近の自分は、令嬢というより男装の麗人と言った外見や言動が多くなっている。
下着だけで眠ったりするのもその現れで。
「いつから、だったかな」
呟きながらも、答えは自分でもわかっていた。
今現在付き合っている佐伯裕也と出会った小学校の六年頃からだ。
物静かで優しく、女性的な顔立ちの男装少女と言われていた裕也と、付き合うようにな
って、まるでバランスをとるみたいにこうなってしまったのだ。
「てか、あれからもうそんな時間が経つんだ」
呟きながら、ふと今は遠くに行ったなのは達のことを思い出す。
お互いに平凡な日々を過ごして、時々けんかしたりしながら、それでも一緒にいられる
と思っていた小学生の頃。
一度思い出したことで懐かしさを刺激されて、アリサは服を着ようともせずにそのまま
机に向かう。
PCの電源を入れて、フォトフォルダを開いた。
「今日って、ひな祭りだったわね」
九年前、はやて達と出会って初めてのひな祭りの記念に撮った写真を引っ張り出す。
かなり大きなひな壇には、見事なひな人形が並べられていて。
……なぜか、みんなそろってひな人形と同じ十二単で、思い思いの姿勢で座ったりポー
ズを撮ったりしていた。
「今見ても、壮観だわ」
思わず苦笑を浮かべながらその光景に見入ってしまうアリサ。
すでに宴もたけなわ、アリサが用意してきたワイン用ブドウの100%ジュースや甘酒、
なのはが持ってきた翠屋のひな祭り用ホールケーキも半分がた、消費された頃合いで。
「このひな人形の着ている服、着てみたいですね」
その盛り上がった気分のままで呟いたのだろう。
どこかうっとりとした表情をひな人形に向けているシャマル。
「普通の和服なら、用意しようと思えばできますけど……」
「ま、映画の撮影所とかでもないと、おいてないんじゃないですか」
思わずすずかと顔を見合わせて、苦笑しながらシャマルに答えを返す。
普通の振り袖なら家に何着かあるけれど、十二単なんかそう簡単に用意できるはずがな
い。
そのつもりで言った瞬間、離れたところでなのはと差し向かいで飲んでいたはやてが、
にやっと笑うのが見えた。
「それやったら、外見だけでもその形にしてみたらえーんとちゃう?」
『はやて「ちゃん」?』
一瞬、何を言い出したかわからなくて、皆の問いかけが見事にハモった。
「ふふふ、魔法で外見だけ変えるってことができるやん。ちょうど関係者だけやし、やっ
ても問題は起きへんって」
「では、主はやて。用事を思い出したので……、シャマル。なぜクラールヴィントで縛
る?」
抜き足差し足でリビングのドアに向かっていたシグナムの体に細い糸が絡みついていて。
その先をたどっていくと、シャマルの手に連なっていた。
「シグナムもたまには着飾ってみるのもいいんじゃないかしら?」
そのほほえみに怪しいものを感じて、アリサは思わず口元に苦笑を浮かべてしまう。
「そうやでー、逃げたらあかんよー」
くすくすと笑うはやてに、なのはとフェイトが困ったような笑みを向けていて。
何となく止めるつもりがないことだけは理解できた。
「ほな、みんな動いたらあかんで」
にっこりと満面の笑みを浮かべたはやてが、指をひらひらと動かし始める。
……なのはやフェイトの使う魔法とはやり方が違うことに訝りながら、視線を二人に向
けて。
二人も不思議そうに首をかしげていた。
『彩り綾にして妙なる姿、吾が望むままにそれぞれが身を飾り立てん』
「聞いたことない詠唱だね」
「……リインフォースさんが遺した魔法、なのかな」
なのはとフェイトのつぶやきと同時に、はやての眼前に四角い図形が浮かび上がった。
『吾の意に従い力を変えて、姿を偽る形とならん。Un vestito di cocktail』
そのつぶやきと同時に、リビング全体が白い光に包まれて、思わず目を閉じるアリサ。
しばしそのまま目を閉じ続けて。
「みんな、キレイです」
すずかの声に促されて目を開いた。
「あー、確かに」
そのすずかの言葉にこくんとうなずいて、アリサはそれぞれの姿に見ほれた。
なぜか髪型までひな人形と同じになっているのがおもしろくて、順番に視線を移してい
く。
さもおもしろそうに笑うフェイトになのは、にっこりと満面の笑みを浮かべるシャマル
とはやて、楽しそうなほほえみを浮かべるすずかに、そんなのは興味ないとばかりにケー
キにパクついているヴィータ。
みな愛らしかったりキレイだったりする中、一番目を引かれたのがシグナムだった。
「あ、主はやて。はやく、解除していただきたいのですが」
顔を真っ赤にしてうつむくシグナムの照れた様子は、見てるだけでも楽しくて。
「あ、ついでだから、このまま記念撮影しない?」
皆が一斉にこちらに視線を向けてくる。
「はやて、この服って写真とかにちゃんと写せるよね?」
「ん、大丈夫やと思うよ。てかそれめっちゃ名案や!」
ぐっと握り拳から親指を立てるはやてに、思わず苦笑が浮かぶ。
まだつきあいはそんなに長くないけれど、こういうお茶目な面は見てておもしろいから。
「それでは、私のデジカメで撮りますね。皆さん、用意してください」
すずかが脇からくちばしを挟んでくるけど、それもらしいなと、そんなことを思いなが
らも、カメラのフレームに入るであろう位置に移動して、ピースサインをカメラに向ける。
みんなも思い思いのポーズを取るのが見えて。
「……あの頃は、ほんっと楽しかったわね」
懐かしさとともに呟いて、アリサは大きく背伸びをする。
「ん、そろそろ出る用意しないと」
今日は午後から出ればいいけれど、午前中は裕也と遊びに行く約束をしているから、少
し急いだ方がいいかもしれない。
そんなことを考えていると、不意に携帯から着うたが響いてきた。
SEENAとピエトロ・カレーラスのDUOによるタイムトゥセイグッバイだ。
「これが噂をすればってやつかな」
思わず苦笑しながら机の端においていた携帯に手を伸ばす。
発信元は、なのは。
「おひさ〜、こんな時間にかけてくるなんて珍しいわね。……え、こんどこっちに帰って
くる? ふん……ふん…………すずかが喜びそうだわ。桃子さんとかも喜ぶんじゃな
い?」
そんな風に会話を交わしながら、アリサは思う。
今は遠く離れているし、会う機会も減ってはいるけど、やっぱり友達だと言うことに代
わりはないんだろうなと。
できれば、ずっと最後まで友達でいられるといいなと、そんなことを思っていた。
ラストはさまれ
792 :
暗愚丸:2008/03/04(火) 10:39:19 ID:a4LJ9Z5A
ってことで、忘れられた頃に現れる暗愚丸でした。
ふたフェイ、書いてます、はい。
次回はアルザフィのちょい甘エロ逆レイプ(ぉ)モードになる予定だったり。
次回は5〜6スレ後くらいにお会いできるかもしれません。
それでは、失礼。
お主らはおっぱいよりも討論が好きと申すか。
激情をぶつけるのはエロスだけにしとこうぜ、変態紳士諸君。
>>750 乙です
前から感じていたけれど、地の文ばかりが続くところと、会話文ばかりが続くところが若干目につきます。
会話文中に心象とか表情とかの描写をもう少し混ぜ込んでほしいかも。
あと、 エ ロ さ が足りない。
>>792 埋め乙
すごい久々・・・お帰りなさい
もう残り僅かなので埋めてしまいますね
_人人人人人人人人人人人人人人人_
/.:.:::::::::::::::::::::::::::::.::.::.> ゆっくりしていってね!!! <ヽ::::`\
|:::::::::::/:::::::::::_ -〜  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄::::::::::::::::ヽ
|::::::::::j::::::::/ _ -〜〜〜〜〜-、>'∠⌒´ / / \::::::::::::::::::::',
.,'"しく了::/ ;イ:/ /: : : : : : : : : : ヽ: :、⌒ヽ、. .// /{ } ヽ:::::::::●:::|
';, : : : ;' Y: : / !.:| / /7メ/ :/} }} 〉: \__>リi ⌒{.│j_ ∧|=:| ハ :::::::::::: |\/゙>
ー-'" {: :/ rヽ| :レぅ仆{ :/ /7メ/: ハ: : :ヽ /l: Yf沁ハ| W`メ|=:|》《|:::::::::::: 人 </゙>
.∨. :人^| :|込ソ ヽ{イ圷イ" /: :ハ: : | /:::| }_{:リ j/=ミ. | / ,':::::::::j:rヘ \ <
./: :/:/:.j | :|xx. ヒソ'厶/: :/}:ハ:│.〈:::::|八" Vイ /:::::::::/|:!_}::ヽ \ `ー┐
, ' ;斗<.ヽ| :| r -、' x./: /:// j/ ヾ|{ \`.ー "/ //^Y └─┘  ̄ ̄
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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第58話☆
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>>792 乙です、はやての魔法はオリジナルでしょうか?
魔法少女らしいひな祭りですね。
そういえば昨日は雛祭りに関する話題が全く出なかったな。
フェチ談議は盛り上がっていたがwww
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_人人人人人人人人人人人人人人人_
> ゆっくりして逝ってね!!! <
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