電脳コイルでエロパロ3

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469寸止め刑事
【アイ×P】その6 1/6

目を覚ますと、アイコちゃんは膝枕にした私を覗き込む様にして
額に掛かった前髪をさらさらと撫でてくれていた。
驚いて飛び起きようと思ったが、あまりの心地良さとアイコちゃんの優しい笑顔に
もうちょっとこのままで良いかな?と、甘えてみる事にした。

「重くない?」
「うん? 大丈夫よ」

正座した膝枕ではなく、畳の上に投げ出された太腿を枕にしているので高さも柔らかさも丁度良い感じ。
たぶん、いくら大金を積んだってこれほど素晴らしい枕は買えやしない。
傾いた陽光が差し込むその部屋は、オレンジ色の光で満たされていた。まだ半分夢の中に居る様な心地だ。
畳に反射した光に照らされ、オレンジ色に染まったアイコちゃんの顔がすぐ目の前に見える。
何か話をしなくちゃ… そうだ。

「…ねぇ、生物部の合宿どうだった? 楽しかった?」
「うん…」

話題にするには幾分鮮度が古いと思われたが、アイコちゃんは丁寧に答えてくれた。

「みんなでゲームして、カレー作って食べて。マイコ先生がケーキご馳走してくれたのよ?」
「へー」
「そして夜は校舎全部使って肝試しして…結構怖かったわ」
「ふんふん」
「で、最後は校庭でサッチーが2体も爆発炎上して、なかなかエンジョイ&エキサイティングな一日だったわ」
「へ?」

半分寝ぼけた様な相づちを打っていたので、本当に寝てしまったのかと思ったが
実際に何だか大変な事態になったらしい。
はて、学校にはサッチーは入れないはずだが…

「さっき炊飯器のスイッチ入れて来たから、ご飯が炊けたら夕飯にしましょ」

アイコちゃんは私が寝ている間にも仕事を済ませて来ていた。
干してあった洗濯物もすっかり乾いていたのか取り込んで畳まれ、傍らに置かれていた。
起こしてくれれば良かったのにと申し訳なく思ったが
Pちゃんは今日はお客様だし、あんまり気持ち良さそうに寝てるから起こせなかったと言われて恥ずかしくなった。

「ご飯炊くだけだったから2人も要らなかったしね」

そう言って笑うアイコちゃんを見上げながら、ふとある事を思い出した。
何だか凄くビックリした事。眠くて驚けなかった事…
470寸止め刑事:2008/07/21(月) 23:46:42 ID:tTYQeNpv
【アイ×P】その6 2/6

「…アイコちゃん。寝る前に…その…」
「ん? なぁに?」
「その…き、キス…しなかった?…」
「んふふー したわよ?」

そう言って体を屈めて、ちょっと私の頭を持ち上げて。
もう一度キスをした。
膝枕をして横になっている私とは90度ズレたバッテン印の様なキスだった。

「きっ! キス!キスした!」
「なに慌ててるのよ。わたし達付き合ってるんだからキスぐらいするでしょ?」
「だ、だって心の準備とかっ…その…」
「嫌だった?」
「嫌じゃない!全然嫌じゃない! けど…」
「そっか。いきなりしたのがマズかったのね?」

そう言うとアイコちゃんは私の背中に腕を滑り込ませ、よいしょっと持ち上げた。
ぺたんと畳の上にへたり込む様な格好に起こされ、アイコちゃんと向き合う。

「ごめんね。もっときちんとすれば良かった」
「いや…そんな…」
「でもね、眠そうなPちゃんの顔があんまり可愛かったから…我慢出来なくて」

だんだんとアイコちゃんの顔が近付いて来る。
そうだ。アイコちゃんだけでなく私もきちんと、しっかり受け止めなければ。
一瞬身構えて体が固くなったが、迫って来るアイコちゃんの笑顔に優しくほぐされた。
いいの? その可愛い唇に私の口なんか押し付けちゃって、本当に良いの?
すっとアイコちゃんの眼が細められ、唇がつんと尖らされた。
覚悟は決まった。
唇の位置をしっかりと確認して、私も眼を閉じた。
鼻がぶつからないかしら? と心配しながら、ゆっくりと顔をアイコちゃんの方へと進める。
むにゅっと柔らかい物に触れた。熱い…
いつの間にか背中に回されたアイコちゃんの両腕に、ぎゅぅっと抱き寄せられる。
私もアイコちゃんに腕を巻き付けて抱きついた。

お互いに首をくねくねとくねらせて、夢中で唇を押し付け合う。
くぱっとアイコちゃんの唇が開き、私の唇全部をくわえて吸った。
閉じた唇をアイコちゃんの熱い舌がなぞる。あぁ…その舌を吸いたい…
唇の力が緩んだそのスキを逃さず、固く尖った舌が差し込まれて来た。
我を忘れて無我夢中で舌を吸った。それでも足らずに自分の舌を絡める。
くちゅくちゅと湿った音を立てながら不思議な生き物がお互いの口内に出たり入ったりを繰り返す。
舌の付け根からじんわりと甘い液体が溢れて来た。
アイコちゃんの舌がその液体をかき出す様に艶かしくのたうつ。
私も負けじとアイコちゃんの舌の付け根に向けて自分の舌を延ばす。
甘い唾液を奪い合う様にお互いの舌は絡み合い、捩じれ合った。
471寸止め刑事:2008/07/21(月) 23:47:11 ID:tTYQeNpv
【アイ×P】その6 3/5

「ぷぁ…」

息が苦しくなる程にお互いの舌を吸い合って、アイコちゃんが口を離した。
オレンジ色に染まったその顔からは判断し難いが、うっすら上気している様にも見えた。
きっと自分の顔は滑稽な程に紅く染まっている事だろう。

「ねぇPちゃん。わたしの事好き?」
「もちろん! 大好き!」
「ありがとう。わたしもよ」

もう一度唇を重ねた時、台所の方からご飯が炊けた事を知らせる電子音が聞こえた。
唇を重ねたままクスリと一緒に笑って、名残惜しそうに身を離した。

アイコちゃん宅のカレー用ご飯はサフランライスだった。
炊飯器の蓋を開けると独特の甘い香りが立ち込め、鮮やかな黄色が眼に飛び込んで来た。
お米も見慣れたずんぐりした形の物と細長い外国産の物が半々に混ぜられている。

「わぁ! すごい、本格的!」
「そんな大したモンじゃないわよ。材料全部ミックスされてパックで売られてる奴だから」
「へぇーそんなのが有るんだ。今度家でもやってみようっと」

手分けして皿にご飯とカレーを盛り、冷蔵庫からサラダを出して食卓へ並べた。
2種類のルーをブレンドしたアイコちゃんのレシピは
確かに一種類だけ使う私の家のカレーよりも深みとコクがあって美味しい。
サラダも良く冷えていて、シャキシャキのレタスが甘かった。
昼にラーメンをスープも残さず飲み干したと言うのに、ぺろりと平らげておかわりまでした。
それぐらいカレーは美味しかった。
アイコちゃんは笑いながら、じゃあわたしも。と2人分カレーをよそった。

「昼間あれだけプールで泳いだ所為かしら? なんだかお腹減ってたみたい。うふふ」
「私も…カレーおかわりしたのなんて久しぶり…」

学校の事やお互いのお家の事等々、談笑しながらゆっくりと食事を終えた。
お腹もいっぱいになり、しばらくのんびりと余韻に浸っていると
アイコちゃんが台所から箱を抱えて戻って来た。

「いっぺん言ってみたかったのよね。お持たせで恐縮ですが…デザートよ!」
「あ、ゼリー? すっかり忘れてた」
「どれがオススメ?」

アイコちゃんはそう言いながらパカッとふたを開けた。
カラフルでつやつやとしたフルーツゼリーが底を上にして並んでいる。
472寸止め刑事:2008/07/21(月) 23:47:41 ID:tTYQeNpv
【アイ×P】その6 4/5

「わーぉ! 美味しそう!」
「えーっとね…どれも美味しいんだけど…」
「あ! わたしこれがいい!」

がばっと手を出してアイコちゃんが掴んだそのゼリーは、淡いピンク色をしていた。

「あ、ピーチヨーグルト? それもすごく美味しいの」
「ピンク色の物見るとつい手が出ちゃうのよねー 何でかしら?」

照れ笑いを浮かべながら、アイコちゃんはゼリーの容器をすべすべと撫でている。
私は黄色が鮮やかなマンゴーゼリーを選んだ。
ぺりりとビニールの蓋を剥がしていると、アイコちゃんが小皿とスプーンを手渡してくれた。
このまま食べればお皿を汚さずに済むわよ、と言うと
せっかくの綺麗な色なんだから皿に出して愛でてあげなきゃ可哀相だ。とアイコちゃんは主張した。
蓋を剥がした容器に皿を被せ、えいやっ!とひっくり返す。
滑り出て来たゼリーが美味しいよー早く食べて食べてー。とその身を震わせる。

「ほんとだ、こうやった方が綺麗ね…」
「でしょー? 容れ物から口の中に直行じゃ味気ないわ…むぐ」

アイコちゃんはそう喋りながらもさっそく一口頬張る。

「ん! すごい! 中に入ってる桃が缶詰みたいにふやけて無くて生っぽい!」
「うん、シャキシャキしてるでしょ? そこが美味しいのよねー」

自分も一口食べてみる。ゼリーの中に閉じ込められたマンゴーの果肉がねっとり甘く溶けていく。
新鮮であるが故に日持ちはしないけれど、それを補って余りある幸福感を口の中いっぱいに満たしてくれる。

「うわーほんと美味しいわ、コレ。今度お店教えて」
「うん」
「それと…Pちゃんの一口味見させて」
「いいよー」

お互いのスプーンでゼリーを一口分すくって、あーん。と食べさせっこした。
さっきのキスの事をふと思い出して、ちょっと手が震えた。

「んー! マンゴー!」
「あー桃おいしー…」

カレーを二杯も平らげたとは思えない勢いで、つるっとゼリーを食べ終える。
甘い物は別腹って本当なんだ…
手分けして汚れたお皿を洗い、乾燥機に並べた。
これで今日の作業は全てお終い。もう無いよね?
先ほどまで昼寝していた場所に二人でぺたりと座り込んで息をつく。
473寸止め刑事:2008/07/21(月) 23:48:19 ID:tTYQeNpv
【アイ×P】その6 5/5

「ふぅー色々と忙しかったねー」
「うん、でも楽しかった。本当に合宿みたい」
「そう言ってもらえると私も嬉しいな…」

いつの間にかすぐ側にまで身を寄せて来ていたアイコちゃんが、畳に両手を付いて首を伸ばして来た。
私もちょっとだけ首を伸ばして迎える。
ちゅっと唇が鳴った。
あ…カレーの匂い。二人とも同じ物食べたんだから平気だよね?
そのまま何度も唇を重ねる。
開け放たれた縁側の外は既に夜の帳に包まれていて、
闇に溶けた庭の奥行きは何処までも続く様に曖昧になっている。
吹き込んでくる風がじっとり汗ばんだ肌に冷たくて心地よい。
今日は随分汗をかいた。匂わないかな? と心配しているとぺたりと首筋にアイコちゃんの唇が吸い付いた。

「ひっ!ひゃあぁ!」
「びっくりした?」
「そ、そんなトコ…今日はいっぱい汗かいたから…汚いよぉ…」
「んふふふ。しょっぱい…」

そう言いながらアイコちゃんの舌がつぅっと首筋をなぞる。

「ふぁああ…だ、駄目だってば!」
「ちぇーっ…」

無理矢理体を引き剥がすと、アイコちゃんはさも残念そうに拗ねた顔をした。
なんて憎らしくて、なんて可愛いらしい顔。
好きなだけ舐めさせてあげたい様な気分になるが、やっぱり駄目。汚いもん!

「まぁこの先のお楽しみに取って置くとしますか」
「え?」

気を取り直した様にニカッと笑い、アイコちゃんはそう言った。
何の事だか分からずぽかんと惚けていると

「なにボンヤリしてるのよ。これから一緒にお風呂に入るんでしょ?」
「あぁ…お風呂。一緒に… 一緒に!?」

そうだった。汗で汚れた体はお風呂でキレイさっぱり洗い流すもの。
汚いから舐めちゃ駄目! じゃぁ綺麗になったら舐めてもいいの?
お風呂から上がったその後は?
何だか不安になりながら、心のどこかで何かを期待している自分に気付いた。



━つづく━