>>935 なんというGJ
当時のミニスカで再現実験だな
久々にドラマを見返していたら、
薫の気を引きたいがため、
でんじろう先生ばりに面白実験のネタを
密かに研究室に準備している湯川
という、すでに百万回ぐらい出てそうな
電波を受信した。
938 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 17:28:47 ID:7tcy2ta9
龍馬伝正直そんなに(・凵E)イラネ な自分が居る
ガリレオファンは柴咲ファンでもある訳か?
時代劇より現代劇の方が好みだなあ
白衣カコイイ
だが変態
しかしイケメン
942 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 05:01:45 ID:c5KUckAO
>>938 同意。見るのやめてしもた。
てか、あれ、福山じゃなくて良くね?
943 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 05:24:51 ID:c5KUckAO
はっ
ここ、ガリレオスレだった
へんな方向に持ってきかけてすまそ
ようやく、聖女の救済とガリレオの苦悩を読んだ。
そこでわかったこと。
湯川はペーパードライバー。酒豪。実は味オンチ。
そして、「人間としての評価はともかく、科学者としては尊敬されている」。
原作でも、薫との絡みが見れてニヤニヤしっぱなしだった。
原作絡めて何か書きたいなあ。
946 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 21:40:32 ID:L6L4HHbg
> 実は味オンチ
塩加減だの香辛料だの、
いちいち細かい文句をつける割には、
他の人がうおぇぇぇぇってなってる
変わった味の料理を
ん?とかいいながら平気で食ってそうwwwwwwww
シュールストレミングを平気な顔で食べる湯川w
薫に「しばらくキスしません!っていうか近寄らないでください!」と言われて、ショボーン
948 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 02:23:40 ID:bpbcrrHh
近寄らないでくださいワロタwwwwww
生徒が洒落でプレゼントした
納豆コーヒーゼリークレープを
あたりまえのように食べて
ドン引きされとったら萌ゆる
一年以上のご無沙汰を経て、
>>578の続きを投下するという迷惑行為に出てみる。
無駄に長くてスレの容量が心配ですが、もし途中で引っ掛かったら責任持って
次スレ立てます。
>>924さんのねちっこいのを待つまでの繋ぎにでもなれば。
※エロ描写ないです、すいません。
「全く、理解できない」
自宅マンションへ帰る道すがら、湯川は憮然として呟いた。
瀟洒な住宅街を半分以上突っ切る形で、彼は帰宅を急いでいる。良好な住宅環境で知られるこの界隈に、
薫が指定したファーストフード店は存在しない。隣駅の商店街まで足を伸ばさねばならなかった。
『定期的に食べたくなるんですよ、チキン●ックナゲット。違いますって、湯川先生の手料理の方が
美味しいですよ。比較の問題じゃなくて、ほらあれです、別腹』
別腹の用法こそ間違っていたが、彼女の頼みだ。無碍には断れない。
たとえそれが、湯川が普段ほとんど口にしないジャンクフードの権化であってもだ。
何しろ、強引に休職願いを出させ、湯川のマンションに押し込めてから二ヶ月、薫は一日の全てを
室内で過ごしている。口の悪い草薙などは『軟禁』と揶揄するが、当たり前のことだ。犯罪者の犯行予告対象に
なっているものを、何を好き好んで外に出さなければならない?彼女のストレスを慮り、食事や娯楽には
気を配っている。人を保護するのは慣れっこでも、保護されるのは初めてらしい彼女は、遠慮ばかりで
需要を把握しづらかったが、こちらが思いつく限りのことはしてきた。その彼女が、初めて出した要求らしい要求が
これだった。チキン●ックナゲット。それほど美味なものだろうか。
好奇心もあって、歩きながら一つ拝借してみる。
「……ふむ」
悪くない。旨み成分は豊富と言えるし、食感もなかなかのものだ。しかし、栄養がたんぱく質と脂質に
偏りすぎている。味もやや薄い、何か調味料を足す必要があるのでは……と思いを巡らせているうち、
紙袋の底に容器入りのソースを見つけた。なるほど、これを添加するのか。では、部屋に帰り着いてから
本領を見せてもらおう。
薫の好物に謎の対抗心を燃やしてしまっていることに、湯川は気付かぬまま、マンションのエントランスに辿り着いた。
最初に気付いた異変は、部屋の扉だった。鍵が開いているのだ。開錠方向に回しているのに、手応えがない。
役割を果たせなかった鍵を引き抜き、扉を引くと、やはり何の抵抗もなく開いた。出発時、施錠は確実にしたのだが。
不安の渦巻くまま、玄関に立ち入る。居候の遠慮からか、いつもなら何をしていても飛んで出迎えに来る薫が、
その気配すらない。廊下に面した3つの部屋も、奥に続くリビングも、静まり返っている。
「内海くん」
眠っているのかもしれない。休日とはいえ昼日中に、彼女が眠ることはほとんどないが、それでも一縷の望みをかけ、
湯川は呼びかけた。返事はない。
靴と荷物を払い捨て、湯川はリビングへと直進した。ソファ。ダイニングテーブル。客間。
薫がいる頻度の高い場所を全て目視したが、その姿はない。遂には部屋中の扉を開け放ち、迷った挙句
シャワールームや手洗いまで突進したが、結果は同じだった。為所もなく彼女の携帯電話に電話をかけたが、
呼び出し音はリビングルームで虚しく響いた。
玄関に立ち戻り、湯川は直立のまま壁に片手を突いた。表情にほとんど変化はなく、傍目には分かりづらいが、
彼はかつてないほど動揺している。壁についた掌からは汗が噴き出していたし、全身を悪寒が駆けていた。
彼の大脳は悪い想像でいっぱいだった。彼女には、現状で外出することの不合理さを重々言い含めてある。
あの男に付け狙われている以上、今外に出ることは、命の危険を伴う。刑事の仕事は命あって初めてできるものだ。
よって、命よりも、仕事よりも優先される事象が起きない限り、外に出てはならないと。
湯川が外出したのはほんの30分ほど、この間にそんな重大な出来事が起きるとは考えにくい。とすれば、ここを
出たのは彼女の意思ではない。誰か、他の人間に連れ出されたのだ。
傲慢で酷薄な、あの男の顔が脳裏をちらつく。実のところ、鍵が開いていた時点で、あの男の影はほとんど湯川を
支配していた。まさか、あの男がこれほど無謀な賭けに出るとは思っていなかった。完全犯罪を目論んでいるだろう
あの男が、白昼堂々と監視カメラにその身を晒し、彼女の身を簒奪するなどと。ありえないと思っていたが、
起こってしまった以上は受け入れるしかない。少なくとも、今の危険を十分に理解し、休職さえ受け入れた彼女が、
ふらふらと外に出るよりは、実現可能性が高い話だ。自棄になったか。あるいは、一時的にセキュリティシステムを
停止させる小細工でも思いついたか。
いずれにせよ、行動は早いほうがいい。まずは管理会社に連絡を取らなければ。携帯電話に指を滑らせたところで、
エントランスの呼び鈴が鳴った。
湯川の心臓が割れんばかりに高鳴る。足取りこそしっかりしていたが、右手と右足を同時に出しながら、
ドアホンの操作パネルへ向かう。パネルに映し出された相貌を見たとき、湯川の緊張は弾けた。
「どうも……ご心配おかけしました」
ダイニングキッチンを隔てて向かい合う内海は、両膝に手を突いて頭を下げた。湯川は腕を組み、無表情でその様を
見遣る。指導室で対峙する教師と生徒さながらの光景である。沈黙は数分間続いた。
「あの……そろそろ宜しいでしょうか」
「何がだ」
「えと、あの、これ以上のお詫びは、他のことで示したいなと思って」
「何故だ?詫びるも何も、僕は君の危険かつ不可解な行為について、納得のいく説明を聞いていない。
趣旨も分からないまま、どんな謝罪を受け入れればいい?」
「説明したじゃないですか。引ったくりを捕まえに行ったって」
「それは事実の説明だろう。君が自分の命よりも軽犯罪の解決を優先した理由について、僕は何の説明も受けていない」
「だからそれは、身体が先に動いちゃうんですよ。理屈より先に。先生は、そういうことありません?」
「ない」
一言の元に斬り捨てられ、薫はまた俯いた。
彼女の言い分はこうだ。湯川が出てすぐ、ベランダに出て彼の後姿を見送った。本当はベランダに出ることも
禁じられていたのだが、背を屈めて外から見えないようにすれば大丈夫だと思った。手すりと壁の隙間から、
湯川が直近の角を曲がったのを見届け、息をつき、部屋へ戻ろうと思いながら座り込んだ。久しぶりの日の光が
心地良かったのだという。そうしているうち、外で悲鳴が響いた。ほとんど反射的に立ち上がって外を見下ろすと、
マンションのすぐ傍で、バイクに乗った男と老婦人がバッグを取り合っていた。見渡したが、二人の他に人の気配はない。
脱兎のごとく部屋を飛び出し、エレベーターに乗って、現場に急行すると、老婦人は既に突き転ばされていた。
大きな外傷のないことを確認してから、老婦人の指し示すとおり走って追いかけると、少し大きな通りであのバイクが
信号待ちをしていた。『そこのひったくり、待ってなさい!』と大音声で呼びかけると、慌てたバイクは急発進し、
左折しようとして転倒。そのまま御用となった。警察がやってきて、一通りの事情聴取に応じた時点で我に返り、
そそくさと帰ってきたのだという。
そういえば、ファーストフード店からの帰り道、近くで救急車を見たし、交差点に人だかりができているのも見た。
嘘ではないのだろう。しかし、問題はそこにはない。
「たとえばだ。その引ったくりがあの男の自作自演だったら、君はどうしていた?」
「……あ」
考えてもみなかった、という表情で薫は顔を上げた。
「で、でも、ぱっと見た感じ、全然別人でしたもん。バイクの子はまだ子ども子どもしてて、実際まだ未成年で、
体格からしてあいつとは全然」
「バイクの少年もあの男に雇われただけかもしれない。ホテルで君を襲った人間と同じように。老婦人も同様で、
あの男が待ち構えている方向へ君を差し向ける。あとは車にでも押し込めてしまえば、拉致は完了だ」
「あの……でも、ほら」
薫は取り繕うような笑顔を顔に貼り付けて、ポケットから何かを取り出した。護身用のスタンガンらしい。
「先生には内緒にしてましたけど、これ、こないだ通販で買っちゃったんです。いい加減、私も閉じこもってばっかり
いたくないし、自分で身を守ることができれば問題ないでしょう?」
伝家の宝刀のごとくスタンガンを構え、薫は滔々と語った。湯川は頭痛を堪えて眉間を押さえる。
「君はそそっかしいが、頭は良いと思っていた」
「あは、どうも……って、褒めてないですよね?」
口調こそ突っかかったものだが、湯川が冗談を言っていると思っているのか、薫は安堵の表情を見せている。
それを凍りつかせたのは、湯川の行為だった。不意に椅子から立ち上がり、釣られるようにして立った薫の手首を
捩り上げたのだ。
「いった……!」
スタンガンがごとりと床に落ち、薫が逃げようとした巻き添えで、椅子まで倒れた。2つの衝撃音と、薫の心外そうな
視線を受けても、湯川は顔色一つ変えない。
「こんな玩具紛いの代物で自衛できると、君は本気で思っているのか?相手はどんな武器を持っているか知れない。
たとえ丸腰でも、君は女性で、彼は男だ。一対一で向き合えば最後、勝ち目はない」
「そんなの、やってみなきゃ分からないじゃないですか!」
「やってみるか?体格・年齢から言って、僕はあの男より腕力が劣るだろうが、君を捻じ伏せるくらいは容易い。
その玩具を拾いたまえ。試してみよう。万が一、この部屋を出ることができれば、君の勝ちだ」
湯川は薫を突き放し、廊下への出口を塞ぐ形でリビングの一点に立った。湯川の意思を察したらしい薫は、
きゅっと唇を噛んでスタンガンを拾った。身構えて、間合いを取るようにダイニングテーブルの向こうへ回る。
さすがに、警察学校で訓練を受けているだけあって、いきなり向かってくるような下手は打たない。
が、時間の問題だ。その時間も詰めてやるため、こちらがわざと隙を見せれば、思ったとおり向かってきた。
スタンガンをかざした手さえ注意して避ければ、何のことはない。隙だらけになった背後に回り、両の手首を
思い切り掴み上げる。他愛無くスタンガンは落ち、暴れる身体を押さえつけてやれば、ソファまで引きずっていくのは
容易かった。背中を叩きつけるようにしてソファに倒し、起き上がろうとする華奢な身体に体重をかけてのしかかる。
「あっけないものだな。もう終わりか?」
「く……う……!」
顔中に悔しさを滲ませ、薫は両足をばたつかせた。急所を蹴り上げたいのだろうが、こうしてこちらの片脚で
彼女の両腿を押さえている以上、物理的に不可能だ。
「諦めるんだな。そして自分の無謀さが身に沁みたら、もう2度と危険な真似はしないと誓ってもらおう」
「嫌です!」
薫は負けず嫌いらしい強情さで降伏を拒否した。
「まだ終わってません!絶対逃げてみせます!」
「……ほう」
湯川の胸に、未知の火が宿った。逃げる?ここから?この僕からか。
湯川は薫の両手を自らの片手の中に纏め上げ、空いた手で彼女の襟元を掴み、ボタンごと引きちぎる。
薫の頬にさっと朱が滲んだ。
「ではどうすれば終わる?君を犯せばか。それとも殺せばか?」
「い……!」
「あの男ならすることだろう?僕は止める気はない。君が止めたまえ」
湯川は薫の露出した鎖骨に舌を這わせた。ついで、首筋の目立つ部位に吸い付く。恐怖でも羞恥でもいい。
彼女をこの部屋に繋ぎとめておけるなら、構わない。ひどく身勝手な思いが、湯川を支配していた。
「嫌っ!」
現実に引き戻してくれたのは、薫の叫び声だった。ついで、彼女の頬に触れた額の、濡れた感触。
薫はすっかり色のなくなった唇を震わせて、泣いていた。湯川が自分の行為の残酷さに思い至ったのは、
それを見たときだった。あの男に襲われたときの死と陵辱の恐怖を、まざまざと思い出させてしまったのだ。
湯川は憑き物が落ちたように薫から離れ、詫びた。
「すまない……どうかしていた」
薫は背もたれに額と脛をを押し付け、隠れるようにして泣いていたが、湯川の詫びに対しては首を横に振った。
自分の軽挙こそ詫びるとでもいうように。
湯川は罪悪感に押しつぶされ、その場に座り込んだ。理屈で考えるより先に、身体が動いたことなどないだと?
一体どの口が言ったんだ。ひとしきり奈落に沈んだ後、湯川はふらりと立ち上がった。何か目的が有る訳ではない。
ただ居た堪れなかった。
「待って」
その当てもない歩みは、薫の掠れた声でぴたりと止まった。石像のようになった身体に、背面から薫が触れてくる。
いつもながら、表情こそそのままだったが、血圧と心拍数の尋常でない上昇を湯川は自覚していた。
「行かないで下さい。行かないで」
薫の指先が、湯川の背中の表面で震えていた。追い詰められた恐怖が、背の皮膚と骨を貫くようにして伝わってくる。
自分がこれほど卑怯な男だとは、こんなことになるまで知らなかった。恐怖の只中に置去りにして、自分だけ
逃げようとするなど。
湯川は薫の手を取り、彼女に向き直った。
「どこにも行かない。約束しよう」
「……」
外聞もなく、顔をくしゃくしゃにして泣きながら、何度も頷く薫を、湯川は親が子にするようにして抱いた。
『だから君もどこへも行くな』とは、どうしても言えなかった。あんなことをしたのだから、当然といえば当然だが。
どうか、あの男が逮捕されるなり死ぬなりして、彼女の危険が除去されるまで、自分の理性が持ってほしい。
このままでは獅子身中の虫になりかねない。だが、だからといって彼女を手放して、そのために彼女を失うようなことがあったら、
それこそ自分は何をするか分からないのだ。自己への猜疑心と、足元が崩れるような不安との板ばさみになりながら、
その2つの通底となっている感情の正体に、湯川はようやく気付いた。
そして、板ばさみを解消するたった一つの方法を思いつき、実践した。どこまでも、彼は合理的だった。
「内海くん。落ち着いて聞いてくれるか」
「……はい」
いくらか気分が落ち着いたらしく、薫が応じる。彼女の両肩を抱く形で、湯川は正面から彼女と顔を付き合わせた。
「これから言うことは、僕が君を今後も保護することとは別問題と考えてほしい。君がどんな答えを返そうと、僕が現状で
君の最適な保護者であることに変わりはない。不本意な女性と無理やり事に及ぶほど、僕は卑怯ではないからだ。
先ほどは思い余ってしまってしまい申し訳なかったが、未遂に終わらせた点も斟酌してほしい」
「は……あ……」
「いや、どうも回りくどくなっていけないな。つまりだ」
何言ってんですか、全然意味分からないんですけど、と薫の顔に書いてあったので、湯川は仕切り直した。
「僕は、君を抱きたいと思う。無論、恋愛感情からだ。構わないだろうか」
「……は?」
薫は鳩が豆鉄砲を食らったような顔でぽかんと口を開けた。
「………」
「………」
「………」
「………」
「まだなのか」
「え?」
「答えを待っているんだが」
「え、だって、今、何で」
薫はしどろもどろになって、空中で泳ぐような訳の分からないジェスチャーをした。
「どういう流れなんですか?急にそんなこと、冗談じゃないんですか?」
「生憎と真剣だ。僕はさっき、あやうく君をレイプしかかって気付いた。君を抱きたい。君の合意を得た上でだ。
こんな非常時に歯止めが利かなくなるほどの欲求なのだから、どれほどのものか察してほしい」
「よ、欲求って」
「君をどこか別の安全な場所に託して、一旦距離を置くことも考えた。だが、そんなことをしてもし君を失ったらと、
考えるだけで恐ろしい」
言いながら薫を再び腕の中に納めようとして、慌てて離した。まだ了解を得ていない。ただでさえ衝撃の告白を
受けているところを、物理的にも振り回されて、薫は混乱している。
「すまない。何もすぐにとは言わない。それと、繰り返すが、このことと、僕が君を保護することとは別だ。
もしも芳しくない答えなら、今言ったことは全て忘れてほしい」
「は……はい、あの」
薫のほうも緊張は同じようで、返事は深呼吸の後に返ってきた。
「……いいと思います」
「いいとは?」
「とは、つまり、その、私も先生のこと好きだなって」
「ダナッテ?」
「好きです。前からでしたけど、一緒に暮らすようになって色々、意外と優しいんだなとか、可愛いんだなとか」
「……」
「あ、意外とは余計でした?」
黙り込んだ湯川を案ずるような薫の声を、遮るようにして湯川は笑い出した。ハハハハハ、という抑揚のない笑い声は、
常人には不気味でしかないが、天才なりの喜びの表現だった。幸い、鉄道クモハを見たときの彼の爆笑ぶりを知る薫は、
それを察していた。
「実に喜ばしい」
「ど、どうも」
「では、早速事に及ぼう」
「え、今ですか?」
「今だ。言ったろう、歯止めが利かないと」
湯川は言うが早いか易々と薫を抱き上げ、寝室に運んだ。こんな昼間から。お互いこうなるとは予測していなかったから、
思い切り普段着で。薫は色々と突っ込みたかったようだが、湯川は敢えて無視した。都合良く、薫を捜索したときの
名残で、寝室の扉は開け放たれている。薫をベッドに降ろした後、湯川が後ろ手に締めたその扉は、翌朝まで
開くことはなかった。
「……もう……いい加減にして下さい、お腹空きました」
「こんなときでも空腹を感じるのか、君は」
「当たり前でしょ?何時間してると……あ、ナゲット!●ックナゲット!今ちょっと匂いしました、
どっかにあるんでしょ?」
「君はあの店に関する噂を聞いたことはないか」
「噂?」
「学生が話していたのを聞いたことがある。低廉な価格と味とを両立させるため、公称とは異なる食材を使っているらしい。
たとえばあのナゲットだが、食感が××ルの肉と酷似しているそうだ」
「×エ×?!」
「僕も試しに一つ食べたが、確かに昔フランス料理で食べたものとよく似……」
「嘘っ!絶対嘘!信じませんからね!湯川先生の馬鹿!」
そんなこんな、嘘八百で弄ばれつつ、結局朝まで放してもらえない薫だった。
グダグダ終わり。チキン●ックナゲットはもちろん100%安心の鶏肉でできています。パラッパッパッパー。
>>955 おおお、湯川の葛藤がすごくよかったです(開き直るのも早いがw)。
GJ!
>>955 本っ当にGJ!わくわくしながら読みました。
958 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 03:52:06 ID:ls9KQhu4
>>955 すばらしぃぃぃぃ!!!
湯川の思考の流れが、本当に理系脳らしくてワロた。
自分の考えをまとめる作業が、
まるで数学の問題を解く行為みたいなんだな。
だから、たどりついた答えは
超理系の湯川からすれば、きちんと論理的に帰結してるんだけど
文型&今は女モードの薫からしたら、あまりに唐突。
なんというギャップ萌えシチュ!!!
ガリレオはこの差がたまんないーー。
神職人、超感謝。
湯川ってさぁ・・・
前戯のとき、
どうすれば薫に、最も効率よく快感を与えられるか、
つい研究者視点であれこれ方法を試しちゃってそう。
んで、うっかり、「実におもしろいフハハハハハハ」とか呟きそう。
あちこち弄られて息も絶え絶えの薫は、
その呟きを聞いて
「私は実験動物じゃありません!!!」って
キレて涙目で怒りそう。
湯川、おかしいなぁ、自分はただ
薫を気持ちよくさせたいという目的であれこれしてただけなのにって(´・ω・`)ショボン。
960 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:08:42 ID:k44IjcJH
福山って、なんというか・・・
乳児顔だよね。
961 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 00:10:49 ID:k44IjcJH
ドラマ見れば見るほど、
御歳7ヶ月になる甥っ子に似てるんだ。
いや、決して甥っ子が福山似ではない。
福山が赤ちゃん顔なんだと思うんだが、俺だけだろうか。
>>955 ネ申降臨してた!!!!
湯川の筋の通った変人ぶりに惚れ惚れしたwww
(しかし二ヶ月もよく耐えたなw)
田上にいいようにされるうちゅみにハラハラしてたが
まさかナゲットでほのぼの締めるとは思わなんだw
ブランクなんて気にしないよ、ありがとう
素晴らしい大作ごちそうさまでした!
963 :
壊れる1/4:2010/04/10(土) 21:12:50 ID:DGcvl2mG
初投稿で下手ですが
「湯川先生!また不可解な事件が起こってしまって…協力してもらえませんか?」
「また君か。僕は今忙しいんだ、君の相手をしている暇はない」
「被害者の名前内藤里美。年齢25歳。東西電機埼玉工場で事務をしていました。
今の所容疑者として挙がっているのは、田上昇一。年齢26歳。ホストクラブ愛にてホストをしています。」
薫が湯川の抗議に耳も傾けず喋り始めた。
「今回の事件で、君は潜入捜査をするのか?」湯川が突然尋ねた
「?はい、もちろん私が事件を担当していますので。お願いします。
湯川先生、事件解決に協力して下さい。」
湯川はしばらく考察した後、「わかった。協力しよう。」
「ありがとうございます。じゃあ私は潜入捜査で容疑者、田上に接近しますので、
先生は、被害者の痣の真相をお願いします。」
と言うと薫は足早に出口の方に向かっていく。
「ちょっと待て。内海君、君は潜入捜査はいいから痣の真相で頼みたいことがあるんだ」
「湯川先生が一人でホストクラブに行くんですか?」薫は驚きながら尋ねた
「もちろんだ」
「普通男の人はホストクラブ行かないですよ」その一言で湯川はムキになったのか
「誰がそんなことを決め付けたんだ?男だからホストクラブに行かない。実に短絡的だ。
世の中には男が男を好きな人もいるだろう。
それに僕がホストになれば、より早く、近く犯人と接触できる」
「先生がホストは絶対無理ですよ。先生は十分カッコいいですけど、
女性の話を聞いたり優しく出来ないし、それに大学の准教授がホストは、
いくら警察に協力してるからといっても流石にマズイですよ」
薫は笑いながら言った
「わかった。じゃあ僕と内海君と二人で行こう」
964 :
壊れる2/4:2010/04/10(土) 21:16:28 ID:DGcvl2mG
「先生。私ホストクラブなんて初めてですよ。」
そう言った薫の表情は嬉しそうな表情をしていた。
それを見た湯川が足早に店内の方に向かっていく。
「先生!ちょっと待ってください」
「君は仕事で来たと言うのを忘れてないか?潜入捜査ならば、
先生ではなく学さんと呼んだらどうだ。」湯川はぶっきらぼうに言う
「まなぶさんーって、、、先生どうしたんですか?今日は少しおかしいですよ。
そうだなぁ…じゃあ湯川さんと呼ばせてもらいますから」
「そうか、そうしてくれ」
―いらっしゃいませーお客様2名でございますか?
「ショウさん(田上)お願いします。」
席に着くと、やはり男女でホストクラブはめずらしいのか一斉に視線が2人のテーブルにに降り注ぐ
そしてあの人かっこいいーという声が聞こえてきた。
そこへ丁度田上がやってきた
「ご指名ありがとうございます。男女でご来店なんてめずらしいですね」
「一回来てみたかったんですよ。」薫が答える。
それから二人はすっかり会話がはずんでいた。
薫は、湯川が今まで見たことのない嬉しそうな表情をしていた。
しばらくして田上が湯川に話しかける。
「湯川さん男前ですねー。ホストになったらどうですか。No1も夢じゃないですよ」
「ありがとう。ここへ来る途中に内海くんには
女性に優しく出来ないから絶対無理だって言われたよ。」
「せっっ…湯川さんっ、根に持ってるんですか?実際来てみても無理って分かるでしょ?」
「そうだな…」湯川はどこか寂しそうにつぶやいた。
二人は盛り上がってきたのか、田上は薫の手を握り始めた。
すると湯川は立ち上がり、薫の腕をつかみ出口へと足早に歩いていく。
「湯川先生。いきなり何ですか、放して下さいっ」
湯川は何も言わない。湯川が口を開いたのは駐車場に停めてあった車の前に着いてからだった
「僕はもう限界だ…」湯川は薫を抱き寄せ耳元でつぶやいた
>963
続きを期待しているよー。
さてその間にこっそりと自家発電したものを投下。
まだ未完でゴメン。
一応注意。
湯⇔薫←草って感じ。
草薙がちょっとかわいそうかも。エロは今のところはない予定。
それでもOKでしたら、よろしくお願いします。
内海からの『草薙さん、もしお暇なら…一緒にご飯、いかがですか?』というためらいがちな電話にオレはすぐに飛びついた。
笑いながらビールを飲む様子からはいつもの彼女のようにも見えるが、時折見せる寂しそうな横顔にオレは眉を寄せる。
湯川が米国へ研究のために旅立ってから数ヶ月。
あいまいな関係のまま離れ離れになった二人は、離れたときのまま何も進展していないらしい。
そのことに早いところはっきりさせて欲しいと思う一方で、ほっとしている自分もいる。
執行猶予はまだあるってことだ。いや、このあいまいな関係の隙間に入り込める隙もできるかもしれない。
そんなずるいことを考えるぐらいオレも歳をとったってことかなと、内心自嘲して水割りをあおった。
「な、湯川から連絡あったりするの?」
何気ない調子で内海に尋ねると、傍目にもかわいそうなぐらい動揺して目を丸くする。
そんなのもかわいいんだよなと思いながら、彼女の答えを促すと小さく首を振った。
「そっか…。あいつも薄情だよなー。親友のオレにさえ、何も言わずに行ったんだぜ?そっけない挨拶状が届いただけ。まあ、湯川らしいといえばらしいけど」
何も知らされていなかったのは内海だけじゃないと励ますように言うと、彼女は困ったような笑みを浮かべて頷いた。
本当は今日だって、寂しさとかつらさとか色々吐き出したいことがあったんだろう。一人では泣いてしまうかもしれないから、オレを誘ったのだろうか。
オレの前だからこそ、泣いて甘えて欲しいんだけど。
「…内海。そろそろ出ようか」
二人のグラスが空になったのを見計らってそう声をかけると、彼女も頷いて席を立つ。
ここの支払いを先に済ませてしまうと、恐縮したように『私が誘ったんですから、ちゃんと払います』と言ってきた。
「……じゃあさ、次のところにも付き合ってよ」
これは賭けだ。かなり分が悪いが、諦めたら試合終了だって安西先生も言ってるもんな。
「…わかりました。じゃあ、次は私が出しますね?」
微笑んで頷く内海に、心の中で次行くところはフツー男が金出すもんだよと思いつつ、先輩の顔で彼女の肩に腕を回して歩き出した。
人のざわめきが遠くなり、周囲は怪しげなネオンの光が瞬いている。
外観はおしゃれなマンションとも取れるが、入り口にご休憩・ご宿泊の文字がある看板がある。
緊張したように身体を強張らせ俯いて歩く内海を、半ば強引に引っ張りながらオレはホテル街にやってきた。
「あの、次のお店はまだ、なんですか?」
通り道だと思っているのかそれともそういうことにしたいのか、内海は顔を上げないままそう尋ねてきた。
オレはその言葉を合図にしたかのように、あるホテルの入り口で立ち止まる。
別にどのホテルでもよかった。まあ、あんまり古いところはもしうまくいったときにマズイだろうから、比較的新しくてきれいなホテルを選んだつもりだ。
「……ホテルに入るには、この道しかないだろ?」
低い声でわざと内海の耳元で囁くと、顔を真っ赤にした彼女が顔を上げて驚いた顔をする。
「……寂しくて、慰めてほしくて、オレに電話したんじゃないの?男のオレに電話したってことは…こういう意味じゃないの?」
ずるい言い方だ。これじゃあまるで内海がオレを誘ったみたいだ。食事にではなく、ホテルに。
でも少しでも逃げ道をふさぎたくて、オレは更に彼女を追い詰める。
「湯川とは付き合ってないんだろ?なら、いいじゃん。オレにしとけよ。オレは、あいつみたいに勝手にいなくなったり、内海を一人ぼっちにはしないよ」
「…っ、や、やだな…草薙さん、酔ってるんですか?き、今日はもう帰ったほうがいいですね…。つ、次おごりますから…」
赤い顔をそらして歩き出そうとする内海の腕を、いささか乱暴につかむと路地に連れ込んだ。
「…っ、や、やだ、草薙さん…っ、冗談が過ぎますよ…ッ」
[続く]
>>965 よし!そのまま更に追い詰められる内海でよろしく!
967 :
966:2010/04/22(木) 01:53:43 ID:GKDb/XWq
>>966 応援サンクス。
しかしできればエロには持っていきたくなかったので、
あんまり追い詰められてないかもしれない。ゴメン。
明日からしばらくウプする時間がなさそうだから、とりあえず途中まで。
「冗談なんかじゃないよ。オレは、内海が好きだ。お前を一人にするような男はやめとけ」
いやいやするように首を横に振る彼女に自分の身体を密着させて壁に押し付けると、息を呑んで身体を強張らせる。
布越しに感じる彼女の身体はアルコールのせいか、それとも少しでも興奮してくれているのか、わずかに熱くてオレも身体が熱くなるのを感じた。
「お願い…、離して下さい……っ」
「…痴漢、65人だっけ?捕まえたことあるんだろ。わざわざ囮になってさ。これぐらい、本気になれば逃げられるんじゃないの?」
逃げないのは本気で嫌じゃないからだろ?と続けると、怯えたような表情を浮かべてとうとう暴れだした。
ああ、ちょっとあせりすぎたかな。もう少しゆっくり追い詰めて逃げられないようにすればよかった。
そう思いながら、内海の身体からゆっくりと離れると彼女は暴れるのをやめてこちらを窺ってきた。
「……どうしても、オレじゃだめ?」
「……ダメとか…ダメじゃないとかじゃなくて…、その…」
「湯川が好きだから?」
「っ!!………はい。告白さえできなかったし…たぶん、なんとも思われていないから、
何も言わないでアメリカに行っちゃったんだと思うんですけど…」
一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに苦笑いのような微笑を浮かべて内海は頷いた。
「でも湯川先生に振られちゃったから、草薙さんにするっていうの、できません。…私、草薙さんと一緒にいれば、少しでも湯川先生と繋がっていられるって思っていたんです」
彼女らしい真っ直ぐな眼差しで話す表情にはすでに怯えはなく、強い意志を感じられた。それから深々と頭を下げられてオレは正式に振られてしまった。
それは胸を締め付けるような痛みだったけど、安心したような気持ちもあった。
湯川がいないからって簡単にオレに鞍替えするような内海なら、きっとすぐに興味をなくすと思ったからだ。
ドラマでこんな展開にならんかなあと密かに期待してたような内容だw
過疎り気味だけどちょこちょこ覗いてるんで
>>967頑張ってくださいや
やばいこの先が楽しみすぐる
970 :
966:2010/05/01(土) 23:07:40 ID:WuH6j40s
>>968 >>969 サンクス。ちゃっちゃと終わらせるつもりだったけど、GWは忙しいのであった。
なんか期待されすぎている気がして怖い。
では、まだ途中ですがどぞー。
「…まだ、湯川に振られたかどうかなんてわかんないだろ?」
「え…?でも…」
連絡をもらえないまま、奴がアメリカに旅立ったのは内海にとってどうしても引っかかる点らしい。
内海の気持ちもわかるが、オレは男だから湯川の気持ちもわかる。
離れてしまうのに気持ちを伝えてどうするんだ、アイツはそう思ったんだろう。だから、アイツから届いた新しい住まいを知らせるはがきに一言、「内海君を頼む」と書いてきやがったんだ。
自分の気持ちも自覚して、なおかつオレの気持ちも察していたから。まったく大きなお世話だ。
少し腹を立てながら携帯を出してアドレスに登録してある湯川の番号を押す。確か、海外でも使える機種だったから機種変更をしていなければ繋がるはずだ。
しばらく待っていると呼び出し音が聞こえ、やがて不機嫌そうな声が聞こえてきた。
「…湯川だ。アメリカからお前の捜査協力をするつもりはないぞ」
「そんなのじゃねーよ、お前がこっちに忘れていったものを預かっててな。そのことで電話した」
「忘れ物?そんなものはないはずだが…。もしあるのなら栗林さんに……」
湯川が警察を目の敵にしている助手の名前を口にしている間に携帯を内海に差し出した。
「聞いてただろ、相手は湯川だ。言いたいこと、言ってやれ」
「え、でも…」
躊躇する内海に無理やり携帯を持たせ、話をするように促す。
きっと電話の向こうの湯川にもやり取りは聞こえていただろう。どんな顔して携帯持っているのか、見てみたいぜ。それを冷やかすぐらいバチは当たんないはずだ。
[続く]
971 :
965:2010/05/02(日) 03:23:08 ID:O9UlSnRh
あっ、今更他人を騙っていたのに気づいた。
>966ごめん。
965だった。
職人の凡ミスにフイタw
続きまってるよw
973 :
965:2010/05/15(土) 22:29:40 ID:IDMItjBu
>972
966にレスしようと考えていたからだと思うが、
ちょっと確認すればすぐに気づくことに気づかなかった自分に涙。
ようやく最後です。なんか期待に応えられなかった感がいっぱい。
生暖かい目でお願いします。
「…もしもし、内海です」
一呼吸置いてから内海が話し始める。
湯川がなんと答えているのかはオレにはわからないが、内海の表情が次第に明るくなっていくのを見ると悪くない反応なんだろう。頬を染めてわずかに目尻に涙なんか浮かべちゃって。
オレが悪いオニーさんならすぐさまそこの建物の中に連れ込むのに、なんてお人よしなんだろう。悪者になりきれるんならとっくになっていただろうから、わかっていた結末だが。
やがて内海が「あ、じゃあまた後で連絡します。お仕事、がんばってください」とか言いながら電話を切る。そして、少し照れくさそうにしながらオレに携帯を差し出し礼を言った。
「振られたわけじゃなかっただろ?」と尋ねると耳まで赤くして頷く。
あの堅物がなんと言ったのか教えて欲しいところだが、腹が立ちそうだからやめておいた。
ただ内海には極力笑顔で「よかったな」とだけ言って、手をとって歩き始めた。
するとまた緊張するのが伝わってきたが、「何もしないよ。帰ろう」とだけ言ってホテル街を通り抜け大きな通りに出た。
やがてやってきたタクシーを止めて、内海を中に押し込める。
「オニーさんはもう少し一人で飲むから、内海はもう帰りなさい。湯川に連絡する約束してたろ?」
「あ、あの…っ、草薙さん、ごめ…」
「ストップ。それを言ったら、オレ、怒るからな?」
なおも何か言いたそうな内海にさらに続ける。
「お前は、謝るようなことは何もしていない。むしろ、オレのほうがずるいことをしようとしていた。でも、オレは謝らない。それぐらい、お前が好きだったから」
かっこよく言ったけど、しまったな。タクシーの運ちゃんに聞こえてるじゃん、絶対。
「じゃあ、おやすみ。湯川が日本に戻るときは教えてくれよな」
最後に軽く手を振ると、運転手に「行き先は彼女に聞いて」と告げてタクシーから離れた。
ドアが閉まると、タクシーはゆっくりと走り出す。それをしばらく見送ってから、オレは煙草に火をつけた。
「友達の恋人だから、つかず離れられない…ってな」
ため息をつくように呟くと、煙草の煙が白く溶けるように夜空に消えた。
以上です…。なんか色々ゴメン。
でも、湯川が好きなのに草薙と簡単に寝ちゃうとかは、誰も幸せになれない感じなのでいやだったんだー。
ほ
スレ消費で投下
976 :
1/4:2010/06/04(金) 21:53:44 ID:Hjr9AKuw
寒気がして、毛布を引き寄せたつもりの手の感触が、ノリのきいた白衣であることに気が付いて、完全に目が覚めた。
並んで横たわる素裸の自分と湯川の引き締まった肢体が目に入るなり、唐突に昨夜の出来事が思い出されて頭に血が上る。
ヤバイ。
なりゆきとはいえこんなことになってしまい、今後どんな顔をして先生と顔を合わせればいいというのか。
先生が目覚める前にさっさと退散だ。
恥ずかしすぎて、この研究室にはもう二度とこれない。
そおっとソファから降りて、脱ぎ散らかした衣服をかきあつめて手早く身支度を整える。
出来るだけ湯川を視界に入れないように回り込んで、研究室の出入口に向かう。
977 :
2/4:2010/06/04(金) 21:54:37 ID:Hjr9AKuw
「挨拶もなしに帰るのか、君は。」
真後ろに、湯川の気配を感じて薫の体が硬直する。
「あ、え・・・っとぉ、その・・・よくお休みになっていたので」
「・・・そういえば君は、目を閉じているか、眠っているのかの違いは判らないんだったな」
ためいき交じりの声が確実に近づいてくる。
出入口のドアと、湯川の均整の取れた裸体に挟まれ、薫はかばんを抱きしめ身を縮めた。
湯川の腕が内海の前に回り込む。
「一つ、君に課題を与えてよう」
鮮やかな手つきでワイドパンツのボタンとジッパーが開かれ、ストンと足元に落ちた。
「せんせ、何を」
薫はますます身を硬くして目をぎゅっとつぶる。
「今更、なんだ。」
耳元で、湯川がくつくつと笑っている。心底楽しそうだ。
「昨夜あれだけ乱れたくせに」
ささやき声とは別の生き物のように、湯川の指が下着の内側を蹂躙しはじめた。
978 :
3/4:2010/06/04(金) 21:55:41 ID:Hjr9AKuw
そのしなやかは指は一切のムダを排除して、薫の快感を掘り起こす場所にのみ刺激をあたえる。
立ち上る水音と快感に、薫は唇をかみ声を押し殺すのに必死だ。
「快楽は抑制するほど増す、ということを昨夜学ばなかったか?」
あっという間に臨界点近くまで快楽を増幅され、薫が自ら腰を動かすさまを、湯川は目を細めて堪能した。
もう、だめ。「・・・せんせ、や・・めて」
絶頂が訪れるその刹那の直前に、湯川の指が薫から離れた。
崩れ落ちそうな薫をささえて、湯川は冷静に薫の身支度を整えていく。
「・・・なん・・で」「君のご要望にしたがったまでだが」
ワイドパンツを穿かせ、シャツを調え、乱れた髪をまとめる。
一連の動作にまったくよどみがなく、程なくして刑事内海薫が出来上がった。
ただし、その顔は上気し目は潤み、唇は噛み締めたおかげで真っ赤に充血し半開きで欲情のしるしをしっかりとたたえたまま。
「実に・・・エロティックだな」
979 :
4/4:2010/06/04(金) 21:56:37 ID:Hjr9AKuw
「・・・ひどい。なんで、こんな酷いことするんですか・・・」
「その答えがでたら、また来るといい。」
そっと、研究室のドアは開かれて薫は部屋の外へ押し出された。
「ただしこの課題に対する僕の採点は厳しい。」
薫が力なく廊下にへたりこむ前で、ドアに錠が下ろされる音が廊下に響きわたる。
「非論理的単純思考の君がどんな答えを持ってくるか、実に、興味深い」
「湯川先生、酷いです!」
腹いせに、研究室のドアをけってやった。
ははははは、と乾いた笑いがドアの内側を遠ざかる。
980 :
おしまい:2010/06/04(金) 21:57:55 ID:Hjr9AKuw
そのうちつづき書くかな
萌えた・・
相変わらず職人がドS全開で嬉しいぜw
湯川先生のドSっぷりが大好きだw
次スレどうする?この速度だとまだ立てなくて良さそうか。
だけど待て。
先生は「全裸で」ドアの向こうで笑っているんだぜww
全裸でスーツ姿の薫を抱きしめるとは絵的にかなりヤラシイものがあるなw
>>983 990くらいになったらでいいんじゃね?>新スレ