普段は普通の女の子なのに
Hの時になるとデレデレになってよがりまくる。
そんな感じのシチュスレです。
オリジ、エロパロ、お好きな方で。
3 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 19:27:22 ID:q71ydZo4
糞スレの3をゲッツしに参上
>>1乙
「えちの時だけ」デレなら、普段は快活なスポーツ少女というのはスレ違い?
デレデレとのギャップでいいのは・・・
・普段はクールなのに
・普段は高圧的なのに
・普段はツンツンしてるのに
あるいは、
・普段は教師なのに
などといった立場からのギャップも・・・。
>>6 別段Hの時にデレれば他はなんでもいいZe
ていうかそれ読みてぇw
9 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 13:31:17 ID:lii9Z+my
つまり淫デレ?
一緒に住んでる義理の姉
姉は教師で主人公の学校にいる
放課後は姉をねぎらい、職員室でコーヒー淹れて肩を揉んであげる・・・とかは?
>>12 その姉が、Hの時にデレデレになるのならOK。
できれば、普段とのギャップがほしいところだが。
なんか普段から仲よさそうだし、教師の癖に公私混同してるっぽいから、
ギャップが小さいように見える。
>>13 いつもは年も近くて先生というよりは友達みたいな感じ。エッチの時は「お姉ちゃんにお任せで気持ち良くなって」というのはどう?
15 :
無印職人:2008/01/08(火) 12:36:14 ID:2kkxI9Cs
投下します。
16 :
無印職人:2008/01/08(火) 12:37:02 ID:2kkxI9Cs
うん。いやぁ、えーと、これは……流石に想定外だ。
僕もまぁ、先輩とは短い付き合いではない。だから、この人が相当な変人であるという事
くらいとっくに知っている。というか、僕はこの人が変人だからこそ一緒にいると言って
も過言ではないくらいだ。でもまぁ……だからってこれはちょっと予想できないだろう。
僕の頭が数秒間全機能停止して間抜け面を晒していたとしても、ここで僕を責める事は
誰にも出来ないだろう。そりゃまぁ、エロゲとかじゃ無くも無いかもしれないよ?こういう
シチュエーションは。だけど、リアルでこれは……うん。無い。100パー無い。まさしく、
「これ何てエロゲ?」的状況である。
だって、誰が想像できるよ?
いつものパシリ指令と全く同じ口調で。
表情も完全にいつもと変わらず。
部活の先輩が、いきなりこんな事言い出すんだぞ?
「あー、済まないが、私とエッチしてくれないか?」
17 :
無印職人:2008/01/08(火) 12:50:07 ID:2kkxI9Cs
「えーと………………はい?」
ようやくそれだけの言葉を搾り出すのに成功したのは、たっぷり10秒はかかってからだっ
た。
「む?済まない、聞こえなかったか。ならもう一度言うから、良く聞いて」
「いえいえいえいえ!聞こえました!先輩のお言葉はきっちりはっきりばっちり聞こえて
ました!」
「ああ、そうか。これは早合点だったな。では、さっきの『はい』は聞き返す為の『は
い』だと思ったが、イエスという意味での『はい』と受け取って良いのだな?」
「いや、それも早合点です!」
「む……そうなのか。難しいな。では、どういう意味の『はい』だったのだ?」
「そうですね。強いて挙げるなら、『何言ってんだお前』って意味での『はい』ですかね……」
はぁ〜、と僕は長い溜め息を吐いた。
先輩が意味の分からない事を言い出すのは初めてではないが、ここまで重症なのは初めて
だ。もしかしたら、先輩はどこか頭を打ったのかもしれない。そうでなくとも常時頭を強
打されているような人なのだが、更に頭を打つことによって変人度合いが飛躍的にアップ
したのだろう。可哀想に。そろそろ入院が必要なのかもしれない。
長い溜め息を吐ききった僕は、顔を上げて改めて先輩を見る。
まず目を引くのは、綺麗な、それこそ「流れるような」という表現がぴったりと当てはま
る、腰まで伸びたストレートの黒髪だろう。きちんと手入れされているのだろう、枝毛一
本無さそうな髪は先輩が少しでも動くたびにさらさらと揺れ、しなやかな美しさを見せつ
けている。そして、髪の美しさに比例するように顔立ちも相当整っており、ちょっとした
アイドルよりよっぽど衆目を集めるであろう美貌を惜しげもなく晒している。スタイルだ
って相当なもので、スレンダーという言葉がしっくり来る、スラッとした細身の高身長を
誇っている。恐らく、170cmは超えているだろう。胸のボリュームに多少不満が残らなく
もないが、か細い体にしては全体の肉付きも悪くない。触ってみると、充分女の子らしい
柔らかさを堪能できそうなきめ細かい肌をしている。
もちろんそんな容姿に置いては非の打ち所の無い先輩だが、昨今のラノベのヒロインに影
響でもされたのであろうか?中身は、もの凄く残念な変人なのである。
入学直後のクラスの挨拶では憂鬱の誰かさんにも全く劣らぬ奇抜な発言を繰り返し、その
後クラスメイトは誰も彼女に話しかけなくなったり(ちなみに、その時の発言は後で別の
先輩に聞かせてもらったが、変人には慣れているはずの僕でも驚愕するような内容であっ
た)、超厳格で知られる我が校の校長と肩を組んで居酒屋から出て来る所を目撃されてい
たり、暴力団の事務所に単体で乗り込んでいったり(理由は不明。ちなみに、数時間後に
爆笑しながら出てきたとの事である。明らかに組員らしき人物数名の見送り付きで。)何
故か囲碁の腕前がプロ級だったりと、彼女のおかしい所や伝説を挙げていけばそれだけで
一日が終わりそうな程だ。本当に、どこまでもお約束に忠実な人である。美少女はすべか
らく変人だというのが僕の持論である。
かくいう僕も、自覚はそれほど無いが周りに言わせるとかなりの変人らしく、中でも最も
分かりやすいおかしいポイントは「変人好き」なのだ。
変わった人間がいると、会ってみずにはいられない。あわよくば、仲良くなってずっと観
察していたい。僕は、そんなタイプの人間なのである。そんな僕にとって、入学した瞬間
に風に乗って届いた「一学年上にとてつもなく変な先輩がいる」という噂は、とても捨て
置ける物ではなかった。その噂を聞いた次の日には囲碁部(先輩が一年生の時に無理矢理
創設。当然部員は彼女一人)に入部届けを持ってその部室の扉を叩き、めでたく彼女の直
接の後輩となった訳だ。ちなみに、部員はいつまで経っても二人のままだ。そりゃそうだよな。
18 :
無印職人:2008/01/08(火) 12:52:48 ID:2kkxI9Cs
そして、先輩と共に放課後を過ごすようになって分かったのだが、この先輩、どこの大宇宙と
交信しているのか知らないが、ときどき電波を受信するのである。まったく、変人様は
伊達では無かった。その電波にも様々な種類があり、ぼんやりとしていて曖昧な指示で
あったり、えらく具体的な指示だったりする(先輩曰く『電波にも場所によって強かったり
弱かったりがあるのだよ。ほら、ケータイだってそうだろう?』)。
もっとも、「ノートに『ぬ』を500回書け」などと、いかにも電波らしい訳の分からない
指示があったりも確かにするのだが、具体的な指示の場合はほとんどが
「む、『誰かに肩を揉ませろ』という指示が来た。済まないが揉んでくれないか?」
だとか、
「『ジュースを飲め』という指示だ。悪いが、大至急自販機に行ってジュースを買って来
てくれ。あ、種類は炭酸じゃなければなんでもいいから」
や、或いは
「むむ!今度は『甘いものを食べろ』だって!?こうしてはいられない、部活なんてもう
終わりだ!今すぐ一緒にケーキバイキングに行くぞ!!」
などと、「それ明らかにただのお前の欲求じゃねぇか」という物ばかりである。
まぁ、当然僕はそうツッコんだりはしないのだが。
案外、使われるのは嫌いじゃない僕である。
つまり、まぁ、そういう訳で。
いつも通りの学校の放課後。こちらもいつも通りに二人だけの部室で和やかに囲碁を打っ
ている間に、先輩は突然例の電波をキャッチしてしまったらしく。
要するに。
話は冒頭に戻る訳である。
「いやぁ……数々の訳分からん電波に付き合ってきた僕ですが、これは流石に理解出来る
範囲を派手にオーバーしちゃってますね。一体いきなりどうしたんです?」
「そんなもの私に聞かれてもな……。あ、追加の電波来た。『コンセプトはHの時だけ
デレデレな女の子でヨロシク』だそうだ」
「これまた凄まじく意味不明な電波ですね。そのくせやけにピンポイントですし」
「だな」
「大体、そんなの普段の行いが関係する訳じゃないですか。日常の僕らもちゃんと描いて
貰わないとそんなもん出来る訳ないでしょう」
「確かにな。ちょっと問い合わせてみる」
「……は?」
そう言うと、なにやら眉間に皺を寄せて集中しだした様子の先輩。
「えと……何してるんです?」
「問い合わせ中」
「いや、問い合わせって……」
「む、返事が来た。『その辺はまぁ何とかなるからおk。細かい事は気にしないで』だそうだ」
「…………」
返事、来るんだ。
僕はどうやら、今まで少々電波を侮っていたらしい。
「会話……出来るんですね……」
「みたいだな。私も驚いた」
「いやいやいや……フリーダムですね、先輩……」
「だろう?そこが私の持ち味だ」
ふふん、とばかりに胸を反らせる先輩。
別に褒めてねぇよ。
19 :
無印職人:2008/01/08(火) 12:56:53 ID:2kkxI9Cs
「とにかく、そういう訳だ。済まないが、ちょっと協力して貰おうか」
「いやいや、こういう事はもっと段階を踏んでからですねぇぇええええってちょっと先輩
いいいいぃいぃいいぃいいいっっっ!!!!?」
触られた!
いきなり股間触られた!!!
何しやがるんですかこの先輩は!!?
僕が椅子に座っているのを良い事にするするっと近付きしゃがみ込んで、い、いきなり僕の股間を!
「え、あ、その、すまん。そんなに……嫌だったか?」
急に怒鳴ったのがそんなに効いたのだろうか、びくぅっ!っと肩を震わせた後にちょっと
怯えたような上目遣いでこちらを覗き込む先輩。普段は見られない貴重な表情に、僕は不覚にも
一瞬ドキッとしたものを感じてしまった。
か……可愛い……。
「い、いや、その、嫌だとかそういう訳じゃなくてですね?あの、だから、いきなりだから
驚いたと言いますか……」
「じゃ、じゃあ、いきなりじゃなければ……いいんだな……?」
そう言うと、恐る恐るといった様子で再びそっと同じ所に優しく手を這わせる先輩。
怒鳴ったのがよっぽど応えたらしく、先程までの強引な態度とは打って変わっておずおず
とした手つきで局部をさする。その自信なさげな表情と大人しい愛撫が、自信満々な
ゴーイングマイウェイを地で行く普段の先輩とのギャップとなり、もの凄いクリティカルヒット
となって僕を襲う。今日から、僕には「ギャップ萌え」という新たな属性が付加されたらしい。
……じゃなくて!!
「ちょ……!ちょっと待って、先輩!」
「な、何だ?やっぱり嫌か?っていうか私下手なのか!?」
「い、いや、そういう事じゃなくてですね。先輩……ほんとにいいんですか……?」
「え?……何がだ?」
「だから、その……するんでしょ?エッチ。なのに相手、僕なんかでいいんですか?いく
ら電波から指示が来たからって、いくらその時目の前に僕が居たからって、別に僕じゃなくたって……」
「君は私とするのは嫌かい?」
「そっ!そんな事は無いです!……むしろ……したい、です、けど……」
言っちまった!
何か滅茶苦茶恥ずかしい事言っちまったよ僕!
絶対今顔真っ赤だよ僕!!
のあああああああ!!と叫びだしたい衝動に襲われる僕。だが、先輩はそんな僕を笑うこ
となく、おもむろに僕に口付けた。
……え?
くちづけた?
それがどういう事かを一瞬遅れて僕の脳が理解すると同時に、一気に恥ずかしさとも喜び
とも付かない、ナニカヨクワカラナイ感情が噴出してオーバーヒート状態に陥ってしまった。
ぼ、ぼ、僕……先輩と、キス、したっ!?
20 :
無印職人:2008/01/08(火) 12:58:27 ID:2kkxI9Cs
それだけは有り得ないと思ってたのに。
「エッチしてくれ」とか言われて、股間を触られて尚それはないと思ってたのに。
僕はずっと先輩の傍にいて、先輩が卒業するまで隣にいて、でもそれだけだと思ってたのに。
僕は先輩とまったり囲碁を打って、時々やって来る電波に振り回されて、冷静にツッコミ
を(心の中でだけ)入れるだけの役目だったはずなのに。それで良かったはずなのに。
こんな事をされたら、どうしても期待してしまう。
もしかして、先輩も、僕の事を………………?
やがて唇から柔らかい感覚が無くなり、先輩が唇を離したのだという事を理解する。
そして先輩はその唇と同じように柔らかく微笑み、いつもより小さい声で呟いた。
「……私も、君と同じ気持ちだよ。だから……協力して、くれるね?」
可愛かった。
滅茶苦茶可愛かった。
せんぱあぁあぁあああい!!!と叫んで思いっきり抱きつきたい衝動を何とか抑えつつ、
僕は努めて冷静な声を出して、先輩に訊ねる。
「電波の命令って、絶対なんですか?」
その質問に、柔らかな微笑をくすり、という笑いに変えて、
「そうだね。絶対だ」
と答えた。
だから僕も、同じように笑って、言う。
「だったら、しょうがないですね。協力しますよ、先輩。気持ちよく、してくれるんですよね?」
「む……頑張ろう。えっと……とりあえず、直接触っても……いいか?」
先輩の問いに、頷くだけで答えを返す。
すると先輩は嬉しそうに、でも少しだけ羞恥を残した表情で学生ズボンのファスナーを下ろし、
中から僕のモノを取り出す。
「……凄いな……。こんなになるものなのか……」
これまでの先輩の台詞と愛撫で、既に僕のモノはガチガチになってしまっていた。
先輩はそれをうっとりした表情で優しく握ると、こす、こすと自信なさげに扱く。
その手つきの拙さが逆に気持ちよく、思わず溜め息が出てしまう。
「せ、先輩……。いい、です……。」
「こ、こんなので……いいのか?痛くないか?」
「大丈夫、です。……むしろ、もうちょっと強くてもいいかも……」
そ、そうか、もっと強くても……と小さく呟くと、先輩は先程も握る力を強めて、しゅっ、
しゅっと擦り始めた。
21 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:00:01 ID:2kkxI9Cs
「あ、あっ……!」
突如強くなった刺激に、つい声をあげてしまう。
だが、その声にすら先輩は敏感に反応してすぐに動きを止めてしまった。
「ど、どうした?痛かったか?」と、心配そうな声で聞いてくる。そんな先輩がたまらなく
愛しく思えて、それだけで出してしまいそうになる。
「大丈夫です……。凄い気持ちよかったから、つい声出ちゃって……」
少し気恥ずかしさを覚えながらも、僕は正直に答える。すると先輩は見るからにほっとした
表情を浮かべて、「なら良かったぞ。安心した」とぼそりと漏らし、またアソコを扱き始める。
早くも慣れてきたのだろうか、徐々にリズミカルにシコシコと擦りあげてくるその刺激に、
僕の堪え性のない愚息は早くも音を上げ始めた。既に鈴口からは透明な我慢汁がたらたらと
流れ出しており、それが先輩の細く、しなやかな白い指に絡んで、きらきらと光っている。
我慢汁のお陰で滑りもよくなり、今やヌルヌルになっているアソコはぐちゅぐちゅと
いやらしい音を奏で、爆発寸前の様相を呈している。
「せっ……先輩!もう……駄目ですっ!」
「い……イく……のか?」
先輩もきっと興奮しているのだろう。顔はすっかり紅潮しており、僕のいきり立ったアソコから
目が離せない様子だ。どんどん手の動きは激しさを増して、更に大きい音を出して責め立てる。
「はい……もう……」
「そ、そうか……。じゃあ!」
と、意を決したかのような声を上げると、先輩はパクっと僕のアソコを口に含んだ。
「ふぇっ!?せ……先輩!そ……れは……!ふぁああっ!!」
既にイきそうだったアソコが、先輩の温かくヌルヌルな口の中で無事なはずが無かった。
手で充分な刺激を与えられていた僕は、粘膜に触れて吸い上げられ、チロチロと蠢く舌の
気持ちよすぎる刺激の前にあっさりと屈し、口内で盛大に果てる。
びゅるっ!とドロドロした精液が尿道を通る射精の快感を感じて、僕は思わず先輩の顔を
僕の股間に押し付けた。アソコが蕩けそうな、異常な程の気持ちよさがアソコから全身に広がっていく。
「あぁ……気持ち、いい…………」
おそらく先っぽが喉の方まで達しているであろう先輩は、それでもさほど苦しがる素振り
は見せずに精液を飲み下していく。だが、どうしても飲みきれなかったのであろう精液が
口の端からとろりと流れ落ちて、この上なくエッチな光景となっていた。
長い射精を終え、僕はようやく押さえつけていた先輩の頭を解放する。
ちゅぽっ、と音を立てて口からアソコを抜いた先輩は、少し怒ったような顔をして言った。
「……酷いじゃないか。逃げられないように押さえつけるなんて……」
「あ……えっと……ごめんなさい!気持ち、良すぎて……つい……」
素直に謝る。確かに、初めてであろう先輩にいきなり飲ませるのはちょっと酷かったかも
しれない。が、先輩は本当に怒っていた訳ではなかったようで、すぐに笑うと、
「そうか?そんなに良かったのか?」
と、そんな恥ずかしい事を嬉しそうに聞いてきた。本当はそんな恥ずかしい(しかも、
分かりきった)質問に答えたくはないのだが、押さえつけた負い目があるので正直に答えた。
「はい、良かったです……。滅茶苦茶……」
22 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:01:32 ID:2kkxI9Cs
僕の感想を聞いた先輩は明らかに気を良くしたようで、「そうか〜、そんなに良かったか♪」などと
満足気に呟いて、幸せそうに顔を緩めている。
「嬉しいぞ、君が気持ちよくなってくれて。それに、私も飲めて嬉しかったしな!」
「え、飲めて、嬉し……?」
聞く所によると、精液は苦くてドロドロしてて、とても飲めたものではないらしいのだが、
どうも先輩にとってはそうでもなかったらしい。
「いや、うん。確かに少しは苦かったが……それでも、君の味だと思うと全然気にならな
かった。むしろ、なんだか美味しく感じたくらいだ」
ごちそうさま、と悪戯っぽく囁く先輩。
そんな先輩がどうしようもなく愛しく感じられ、今度は躊躇い無く先輩を思いっきり抱きしめた。
いきなりの事に面食らったようで、一瞬体中を強張らせた先輩だが、すぐに力を抜いて
僕に体を預けてくる。先輩の体は思った通りとても柔らかく、女の子らしい良い匂いが
ふわっと僕の鼻をくすぐった。
「先輩……」
「ん?どうかしたか?」
「僕、今凄い……幸せかもです……」
「……そうだな。私も、君にこうして抱かれていると、とても満ち足りた気分になれるよ。
本当に、気持ちが良い……」
ふわふわと、どこか夢見るような声でそう答える先輩。
僕は、先輩の口元が精液で汚れているのにも構わずに唇を重ねた。
「ん……」
二度目の口付けは、お互いを奪い合うような激しい物ではなく、愛情に満ちた優しく、甘
いキスだった。やがて、おずおずとお互いが舌を伸ばして、あくまで優しく絡ませ合う。
ぴちゃ、くちゅと小さな水音が教室に響いた。
いつまでそうしていただろう。
長い長い口付けが終わった時には、僕たちの息は既にすっかり荒くなっていた。
「はぁ、はぁ……せ、先輩……」
「あ、ああ……いいよ、来て、くれ……」
先輩は、切なげな吐息と共にそう言うと、すっかり濡れそぼったショーツを脱ぎ捨て、机
に上って、こちらも濡れてトロトロになっている花弁を見せつける。俗に言うM字開脚と
いうやつだろうか。スカートがめくれ上がり、秘所が外気に晒されてヒクヒクと蠢いてい
る。僕はふらふらと蜜に誘われる蝶のようにそこに吸い寄せられて、濡れた花弁に口付け
る。柔らかなアソコの感触を楽しんだ後、今度は唇を上方にスライドさせてコリっとした
クリトリスの感触を楽しむ。ついでにチロチロとクリトリスを舐めてやると、先輩はひゃうぅっ!と
色っぽい声を上げた。
「そ……それ……そこ、すごい、感じる……ぁあんっ!!」
しばらく舌先でクリトリスを弄って楽しんでいたが、僕もだんだん我慢できなくなってき
てしまい、すっかり上気して桜色になっている先輩の頬にちゅっ、と口付けて、耳元で囁く。
「いいですか?そろそろ、挿れますよ……?」
僕のその宣告に、先輩は小さく、しかしこくんと頷く。
それだけの仕草が異常なまでに可愛く思えてしまい、もう一度強く抱きしめた。
先輩もぎゅっと僕を抱きしめ返してきて、二度と離したくなくなってしまう。
が、そのままでは挿れる事が出来なくなってしまうので、仕方なくもう一度先輩に声を掛けた。
「あの……先輩。このままじゃ挿れられないんで、そろそろ離しますよ?」
「嫌だ」
「……え?」
予想外の答えに、つい間抜けな声で聞き返してしまった。
だが先輩はそんな事には構いもせずに、静かな、しかし強い声で続ける。
「嫌だ……。君を離したくない……。もっと抱き合っていたい……」
23 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:02:59 ID:2kkxI9Cs
その言葉に、僕は心臓が大きく高鳴るのを自覚した。
今までだってうるさいほどに鳴っていた心臓の音が、更に10倍近くにまで跳ね上がった
気がする。これだけうるさければ、先輩にも聞こえているに違いない。それほどに鼓動が
大きく聞こえた。
嗚呼、もう駄目だ。
この人、本当に可愛すぎる。
この時、僕は本当の意味で先輩が好きになったんだと思う。
理由とか、理屈とかは一切抜きにして。
純粋に、この人に恋をした。
それから僕たちは、とても長い間抱き合っていた。多分、時間にしたら10分くらいの事だろうけど、
僕たちには永遠と思えるほどの長い時間を抱き締め合って過ごした。
それからどちらからともなく手を離し、僕のモノを先輩のナカに挿れる。
「っ…………!!」
声にならない程の快感。
膣壁がやわやわとアソコを包み込み、扱き上げて今まで感じた事がないほどの快感を送り
込んでくる。迂闊に動くとすぐに達してしまいそうで、僕はなかなか動く事が出来なかった。
「ふぁぁ……。気持ちイイ……大きい。これが……君のモノ、なんだな……あぁっ!」
先輩が、息も絶え絶えに言う。
その言葉の端々から愛情を感じて、僕はそれだけでイってしまいそうになる。
「せ、先輩……。動き、ます……」
そう宣言して、僕は少しずつ腰を振る。
一度腰を打ち付ける度に、精を搾り取られていくような錯覚に襲われ、それでも僕は無我
夢中で腰を先輩に打ち付けた。先輩のアソコは狭く、キュウキュウと締め付けてくる。
あまりの気持ちよさに、僕はもう既にイきそうになっていた。
「あっ……ヤバ……もうっ……!!」
そして僕は、今更になって重大な事実を思い出す。
……僕、ゴム、付けてない?
ヤバい!いくらなんでも学生の身分で中田氏は……!!
そう思い、抜こうとした瞬間、先輩の脚が僕の体をしっかりとホールドする。
「せ、先輩!?な、ちょ……っ!!」
「だ、大丈夫だ……。今日は、安全日、だから……ぁんっ!ああっ!あっ!!」
それだけ言うと、もう快感で喋れなくなったらしく、先輩は大声で喘ぎだした。
そんな先輩の淫靡な様子に、もう限界ギリギリだった僕のアソコはあっさりとトドメを刺される。
「ちょ……そんな、声、出されたら、僕……もう……!!」
「いい、イイよぉ、ふぇ、あんっ、あぁっ!!」
「くっ……イく…………ぅあっ!!!」
24 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:04:12 ID:2kkxI9Cs
びゅる、びゅるるっ!!と、いつもの精液が飛び出す快感が僕を襲った。
ただし、いつもよりその快感は比べ物にならないほどキツく、頭が真っ白になってしまい
そうな程だ。もう、何も考えられない。
「あぁああぁぁぁああぁぁ―――――――っっっ!!!」
先輩の叫ぶ声が聞こえる。
あぁ、先輩もちゃんとイってくれたんだな、と思うと、急に体が重たくなった気がした。
残った力を振りしぼって、何とか先輩のナカからアソコを抜き出す。ぬるっとした感覚と
共にアソコが抜け出て、開いた穴から精液と愛液が混ざった液がとろとろと流れ出ている。
僕は先程まで腰掛けていた椅子に力なく座って、出しっぱなしだったアソコをしまう。
先輩の方を見ると、どうやら完全に力が抜けてしまっているようだ。しばらくそっとして
置く方がいいだろうか。そう思っていると、先輩が口を開いた。
「はぁ、はぁ……。き、気持ち、良かった、ぞ……」
「……先輩、大丈夫ですか?」
「大丈夫……じゃ、ないな。ちょっと、力が抜けたみたいだ……」
ははっ、と小さく笑う先輩。
それに釣られて、僕も一緒に笑った。
「立てますか?無理なら、肩貸しますよ?」
「……ん、もう大丈夫だ。自分で立てるよ」
そう言って先輩は、渾身の力を振り絞って、という風情で机から降りて、机に手をつきな
がらではあるが何とか立ち上がった。
「……椅子」
「え?」
「椅子、君の隣に用意してくれないか?」
「わ、分かりました!」
僕は弾かれたように先輩の指示を行動に移し、手近にあった椅子を引っつかんで僕の椅子
の隣に並べた。先輩は危なげな足取りで僕の隣までよろよろと歩いてくると、操り人形の
糸が切れたかのようにどさっと椅子に座る。そして、そのまま力を抜いて僕の肩に寄りかかってきた。
…………何だこの甘い状況!?
変人耐性は有っても、甘々耐性は無い僕だ。思わず硬直してしまう。
「ふふっ……そう硬くなるなよ。折角の余韻だ、最後まで楽しませてくれ」
「はっ……はい!」
「だから硬くなるなと言ってるのに……。可愛い奴だな、君も」
そう言って、可笑しそうにくすくすと笑う先輩。
くそう、可愛いのはお前だ畜生!……とは、思っても口には出せない。
「……なぁ。君は、私の事が好きなのか?」
この状況でそんな事聞きやがりますかねこの人は!?
これだけの事をしておいて、他にどんな答えを返せるというのだろう。聞かずとも分かっている事を
わざわざ聞くというのは、とてもこの人らしいけど。
25 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:06:54 ID:2kkxI9Cs
「……好きです。大好きです」
「そうか。私も好きだぞ?」
今度は、にへらとまるっきり警戒心ゼロの蕩けるような笑み。
ああ、この人は……。
本当に、どれだけ僕のツボを刺激すれば気が済むんだろうか。
可愛い。可愛すぎる。可愛すぎるっ!!
何とか言葉を喉元で押し留める。そうしないと、思いっきり叫んで抱きしめてしまいそうだから。
「となると、私達は晴れて両想い、という事かな?」
「そう……なるんですかね?」
「だとしたら、君は私に何か言うべき事はないのか?」
「そう……ですね。ありますよ」
たくさんある。
愛してるだとか。
大好きだとか。
でも、まず最初に言うべきは。
「先輩。何か、順序が逆になっちゃった気もしますけど……僕は、先輩の事が好きです。
僕と……付き合ってもらえませんか?」
本当は、一生言うつもりは無かった言葉。
だけど、もう僕は先輩無しじゃ駄目そうです。ですから……ずっと一緒にいて下さい。先輩。
僕の精一杯の告白に、柔らかく笑う先輩。
「おいおい、仮にも愛の告白だろう?もっと、ヒネった言葉が出てきてもいいんじゃないか?」
「いいんですよ、これが僕の告白の仕方なんです。お気に召しませんでしたか?」
「いや?」
ストレートなのも嫌いじゃないよ、と言って、先輩はまた笑った。
「でも、付き合うんなら一つ確かめたい事があるんだけど、いいかい?」
「……?何でしょうか?」
「君は、心が広い人間かな?」
「……さあ、どうでしょう?程度にもよりますが……」
「そうだね、例えば……」
こほんと咳払いをして、溜めに溜めてから先輩は言った。
「……『エッチな事をしなければならない』という電波を受信したのが嘘だって言っても、
それを許せるくらいの広さはあるかな?」
悪戯を成功させた子供のような笑みを浮かべる先輩。
だが、残念ながら僕には先輩が期待するようなリアクションをする事は出来なかった。
「ああ、それくらいなら許せますよ?」
「……おや、そんなアッサリ答えが返ってくるとは意外だったね」
つまらないなぁ、とばかりに先輩は唇を尖らせた。
そんな先輩を見て、今度は僕が先程の先輩と同じような笑みを浮かべる。
「だって僕は、そのくらいの嘘なら見破れますからね?」
26 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:08:54 ID:2kkxI9Cs
……ぇ。
先輩が、小さく口を開いた。そして、
「えぇええぇええええ―――――――――っ!!?」
僕を指差し、驚愕の表情で叫んだ。
「バッ……バレてたのか!?」
「あっははははは!!!久々に先輩のそういう顔見ましたよ!!」
爆笑する僕。これほどまでに気持ちよく人が罠にハマったのは初めてかもしれない。
「いやー、僕もいろんな変人と付き合ってきましたからねー。嘘を見破るのとかは得意
なんですよ。やっぱりバレてないと思ってましたか!」
僕はあまり口に出して指摘しないから、僕に嘘がバレてないと思う人は案外多い。先輩も、
典型的なそのタイプだった訳だ。
「あ……謝れ―――ッ!!詐欺だ!こんなの詐欺だ―――!!!」
「いやいやいや。僕は別に騙してないですよ?むしろ騙そうとしたのは先輩じゃないですか」
「それでも詐欺だ!き、君がそんな人間だったとは思わなかったぞ!」
「僕、どんな人だと思われてたんですかね……?」
先輩は恥ずかしさで顔を真っ赤にしている。あぁ、こんな先輩も可愛いなぁと思ってしまうのは、
僕が先輩に参ってしまっているからだろうか。
「こんな男は、彼氏には相応しくありませんか?」
ふざけて聞いてみる。すると、目に涙を浮かべてまで抗議していた先輩は急に大人しくなり、
先程のように僕の肩に体重を預けて、言った。
「いや、やはり私の恋人なんだからそのくらいでないとな。これからよろしく頼むぞ?」
「こちらこそ。……愛してますよ」
この日以来、僕達は付き合う事になった。
だからと言って特別何かが変わった訳ではなかったが、一つだけ、目に見えて変わったことがある。
それは、彼女の受信する「電波」に、エッチなものが混じるようになった事だ。
相変わらず振り回される事は多いけど、それでこその彼女だ。やっぱり付き合うなら変人に限る。
さあ、明日は彼女はどんな電波を受信するんだろうか?今から、楽しみでならない。
27 :
無印職人:2008/01/08(火) 13:10:35 ID:2kkxI9Cs
……という事で、以上です。元は埋め用に2〜3レスで書こうと思ってたものですが、気付けばこんな量に。
こんなものでも、楽しんでいただければ幸いです。
久しぶりに良いものを読ませてもらいました。
GJ!
1職人の端くれとしてとても参考になりました、グッジョブ!!
GJ
面白かったです
一つ個人的な意見を言わせてもらうと
「おk」とか「中田氏」とかの表現は使わない方が良いと思います
次回作も楽しみにしておりますー
ムダに不思議なヤツで面白かたwwwwwwwwwwwwwwww
by 過去スレの住人より
微妙に長いスレタイだけどただのツンデレかヤリマンじゃねーか
そういえば寒い地方は未だ冬休みなんだよなー
今更だが無印氏ぐじょぶ!
大好きですw
前スレに投下してみたが続きを落とすタイミングを失って眠っていた駄文、とりあえず投下で
無駄に長い上今回もエロには辿り着けず・・・マジスミマセン
稲葉美香がウチに転がり込んでから3日・・・
正直この生活は・・・・・・キツい
毎朝4時に叩き起こされ、学校まで(強制的に)走らされる
根性試しの耐久力レースで丸二日走り続けた伝説を持つバケモノと違い、こっちは普通の人間(オマケに運動不足)
朝から3時間、学校に着く頃には体力というか根性というか・・・色々と使い果たしている
その後はいつも通りの学校生活(休み時間の逃走劇有り)を終え、家まで(強制的に)走らされる
家の中ではパシリ、肩もみ、サンドバッグ、休むヒマ無くコキ使われ、やっと開放されると死んだように眠る
こんな生活、ハッキリ言っていつか死ぬ
(家取り戻してとっとと帰ってもらおうにもパソコン使わせてくれないし・・・)
というわけで今日、週末はとある知人の家に逃げ込むことにした
親がいなくなってからパソコンの知識等を叩き込み、一人で生活できる体制を整えてくれた恩人である
小さなビルの一室、ここはトラウ・・・もとい思い出の深い場所だ・・・
親が亡くなってから何の説明も無しに閉じ込められ、毎日パソコンの講義・・・
ムチとムチの授業だった・・・アメどころか休憩すら無し、ただひたすら知識だけを叩き込まれた・・・
(オレの人生、いい事無いな・・・)などと軽く鬱になりながら覚悟を決める
2回ノックをして「紫藤さァーん、いますかー」とドアノブを回す
やはり今日も鍵はかかっておらず、ガチャリという音と共にドアが開く
「オジャマしまァーす」
そろそろと部屋に上がりこみ、廊下、オフィス、キッチンを通り抜け、奥へ進んでいく
すると・・・いた
部屋の一つを丸々占拠するソファーベッド、その上で毛布にスッポリ包まれ、昼間だというのに惰眠を貪る女性が一人
「ハァ・・・」
ここまで無防備だと女性として扱っていいのかさえ疑問に思えてくる
「紫藤さん、起きてください、紫藤さーん」
何度か体を揺すると何事か・・・目をショボつかせながら起き上がる
「ハッ・・・!!寛、お前、まさか私を襲いに・・・」
相変わらずこの調子だ・・・
「冗談は程々にして起きてください、朝ごはんも買ってきましたから」
「ムゥ・・・お前・・・妙齢の女人が目の前で寝ているのだぞ・・・なんか・・こう・・・何かあるだろう」
悪ふざけを軽く受け流され、ふてくされたようにベッドから這い出す・・・・・・って
「わ、わ、わァっっ」
慌てて後ろに向き直り目をそらす・・・毛布で分からなかったが、ハダカで寝ていたらしい
「寝巻きぐらい着てくださいっっ!!」
「可愛いなァ、なんだったら好きにしてもいいんだぞ?」
──────!!
「早く着替えてください!!」
少しの間を空けた後、やっと思考が追いつき、パニックからも部屋からも抜け出す
部屋を閉める瞬間になにか舌打ちが聞こえたのは・・・?
「うぃー久しぶりー、で何の用?」
行きがけにスーパーで買った惣菜を頬張りながら、寛の説明を聞く
「なるほど・・・で、アンタはチャチャっと金稼いで彼女の家を取り戻したい・・・と」
「でも時間がかかりそうなんで紫藤さんにも協力して欲しいな〜、なんて」
「ほぅほぅ・・・じゃ、手伝ってもいいけど・・・報酬は?」
タダで人にモノを頼める・・・と教えた覚えは無い
「うっ・・・そ、そのうち返します」
「フ〜ン・・・ま、アテにせずに待ってるか」
今まで貸した金も一度も返ってこないしね・・・
「スミマセン」
「ハイハイ、じゃ、アンタあっちのテーブルでカノジョの家の今の状況調べて」
こっちは金になりそうな仕事を調べてみるか・・・
カタカタと無機質な音が響く・・・作業を始めて30分ほどした頃だった
「え!?」
「ん・・・どした?」
「いや稲葉の家・・・確かに売りに出されてたんですけど・・・」
「だからどうした?」
「借金のカタじゃなくて企業に寄付・・・ってカタチになってるんですけど・・・」
は?
「いやいや・・・ガセじゃないのか?」
「ちょ・・・紫藤さんも見てください、そっちに情報書いてあるURL送りますんで」
メールに書いてあるURLのページを見てみる
確かに・・・少なくとも借金ではない
「ど・・・どういうコトでしょうか・・・?」
いやここまで来れば考えつくのは一つしかない・・・
その女は仕方なく・・・ではなく最初から転がり込むのが目的だったのだろう・・・
何故寄付というカタチにしたのかは不明だが・・・
まァこうなった以上その家を買い戻しても意味は無いだろう
それよりも・・・
「ヨシ、じゃあオマエにいいモンやるよ、その女にコレ飲ませれば一気に全部解決するはずだ」
「え!?」
引き出しの奥から錠剤を取り出す
「いいか、3錠以上使うなよ」
錠剤を寛の手に握らせ、部屋から追い立てる
「な、なんですか・・・コレ・・・まさか毒やk・・・」
ラベルも何も無い薬を不振がるが、まァ知らないほうがいいこともあるだろう
「さァさ、行った行った、アタシは忙しいんだよ」
「寝てたクセに・・・」
「何か言ったか?」
「スミマセンスミマセンスミマセンゴメンナサイ」
追い出されてしまった・・・
家から2時間もかけてここまで来て収穫はこの錠剤一つか・・・
まさか青酸カリ的なモノじゃないよな・・・
「どうしろってんだよ・・・」
結局色々考えた末、使うしかないという結論に達するのは2時間後のことである
玄関に辿り着くなり稲葉が説教を始める
「遅ォーい、どこ行ってた?ん?怒らないから言ってみ」
早速コレだ・・・
「え、えと・・・ちょっとゲーセンに行ってて・・・あ、それよりジュース買ってきたよ」
どうにか誤魔化し、帰りに買ってきたGGレモンをグラスに注ぐ為、台所に逃げる
片方には謎の錠剤を混入させて・・・上からGGレモンを注ぎ、持っていこうとしたとき
その不幸は起こった
恐らくちょっとした厚意だったのだろう・・・
いつの間にか後ろに来ていた稲葉はGGレモンを二つ乗せたトレーをひったくり
「よし、アタシが運んでってやるよ」
さて・・・どうする・・・どうするんだ・・・オレ
@左
A右
ライフカード
少ねェっっ!それにヒント無しかいっっ!!
両方飲まない・・・雰囲気的に疑われる・・・
全て白状・・・ダメだ・・・殺される
どうするんだオレ・・・もうノブタでいいから助けてノラえもんっっ!!
「あり?どうした、飲まないのか?」
@左(謎の錠剤入り)
A右(ただのGGレモン)
どうする・・・オレ、LIFECARD
これにて今回の投下は終了です・・・なんだか色々スミマセン
どーなるお前!!
続きwktk
43 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 09:36:30 ID:E0/scvBL
age
44 :
名無し曰く:2008/01/14(月) 11:00:21 ID:xtuQ7DW4
お前誰だ?
歴ゲー板住人?
前スレみられない
>>47 前スレ、本日見事に落ちました
自分は、専用ブラウザのログに残っているから嫁るけれども
>>47 いや、名無し曰くってお前誰だよ
俺だっつの
騙りだろうが本人だろうがどっちもうぜえ
消える宣言したんだから
名乗るならせめてまともな作品書き上げてからにしてくんねーかな
>>50 一応消えるとは言っていない、前スレちゃんと読もうな
それにマトモな作品も何も・・・オマエは書けるのか?
とりあえず自己厨が他職人を追い出すようなマネはしないでくれ、迷惑だ
すみません、次からはスルーします
お前みたいなのが居るから書きたくないんだよね
自己満足って言うんだろうけど、確かにそうだ
だからこそ満足に浸りたいんだよ
53 :
名無し曰く ◆boczq1J3PY :2008/01/16(水) 01:19:54 ID:GRixUMr4
なんだよお前
好きなだけやってくれ……
ここでは無いどこか別のところで
作品書かない曰く氏は全部偽物って事で
>>51 確かにお前の言い分は正しいが作品の劣化によるスレ離れもないとは言えないし
シチュが曖昧でキャラ設定から練らなきゃいけないから素人が短期間で出来ないのもある
職人誘致からだなこのスレは
(ヨシ・・・左だ・・・神様、助けてくれ)
カタカタと震える手で左のグラスを取る、やはり顔色とかに何かが表れているのだろう、
稲葉はGGレモンを手に取ったまま、ジーッと見つめている
もう既にこのグラスを取った時点で引き返す道は無い・・・と腹をくくり、一気に飲み干す
「コクッ・・・コクッ・・・・・・プハァッ、」
「オイオイ何もそんなに慌てて飲まなくても・・・そんなに喉渇いてたのか?」
「あーうん、そうなんだー・・・」
(味は・・・なんともないな)
しかしそれで安心できるわけがない、
─20分ほど経過─
ちょっとした雑談の最中、寛が唐突に切り出す
「あのさ、美香・・・女一人で男の家に上がりこむと・・・どういうコトになるか知ってる?」
この家に転がり込んでから今の今まで全く触れなかった話題、大体言いたいことは分かるけど
「それに・・・確かこの家に来たとき、奴隷になる─って言ってたよね・・・」
この辺りで何かがキレた
「要するにお前・・・今からこのアタシを襲うって言ってんのかい?」
普通なら・・・いつもなら・・・この目つきと迫力で寛は逃げ出すハズ・・・だった
しかし今回だけはいつもと違った、ニヤリと・・・見たことの無い笑顔になる
「話が早くてイイネ♪」
所変わって紫藤のオフィス
クチャ・・・クチャ・・・という自慰の音が響く
「んっ・・・ハァ・・・
あの子、段々アンタに似てきたね・・・」
昔から男どもは寄ってきたが、肝心の男が捕まる事は無かった
「ハハッ・・・ちょっとしたイタズラくらい・・・いいだろ?」
あの錠剤は自白剤やら媚薬やらを精密なバランスで調合し、理性を失わせるモノ
その女のコはどう見ても寛を好いている・・・アレを飲めば恐らく・・・
「あぅ・・・んっ・・・」
しかし・・・多分その相手のコがどれだけ強くても・・・返り討ちにしてしまうだろう
作るのに時間のかかる筋肉だけはどうしようもなかったが、生きるために必要な格闘術は教え込んである
「女は追うより追われる方がいいんだけど・・・女の扱いまでは教えてなかったねェ・・・」
そして寛宅・・・
「きゃっ」
「う〜ん、女の子らしい悲鳴を上げるモンだね〜」
寛が飛び掛ってきたと思うと、腕の付け根あたりを掴んで横に引き倒され
気付くとソファーにうつ伏せの状態で押さえ込まれていた
「コラッ、変な事言うなッッ、それよりそこどけっ、重いっ」
「アッハッハ、チョチョイ〜とやることやってからね」
「や、やること?」
なんだか後ろの方でビィーッという音が聞こえ、手首の方になにかまとわり付く感触がする
「な、なにしてるっ、早くどけッッ!!」
全くお構いなしのようで、脚の方を動かされたかと思うと、また似たような感覚が走る
「ハイ終了〜」
押さえ込んでいた手を離す・・・しかし動けない
視界の隅にガムテープが見える・・・何をされたか良く分かった
「ま、待てッ、これほどけ!!」
手足を動かそうとしてもガムテープは微動だにしない
「ホントは高手小手が良かったんだけどね・・・ほどく?何を言ってるんで?
さっきのでこれから何をされるか分かってるんでしょ?」
さっきまではいつも追い掛け回していた寛が何をしようと撃退できると踏んでいた
しかし両手両足を縛られた今となっては──
「ひ、寛・・・冗談だよな・・・?」
「冗談でここまでやる人っているのかなー?」
紫藤のオフィス─
まだ情事は続いていた
「はんっ・・・あっ・・・ふぅっ・・・」
アイツ─結局死んじまったのか・・・
アイツ責任感強かったからなァ・・・何回誘っても好きな人がいるってコトで断られたなァ
「チェ・・・女に恥ばっかりかかせて・・・一回くらい思い出にくれたっていいじゃんか・・・」
そういえばアイツ・・・ドSだっけ──私ならどんなコトでもしてあげたのに──
寛はどうなんだろうか・・・やっぱアイツの遺伝子継いでるなら・・・
寛宅─
「じゃ・・・ちょっと脱がせるかな・・・」
「う〜〜〜・・・」
反論も抵抗も無意味だと思えてきた・・・
あれだけの動きができるなら縛られた私が何をしても・・・
「ひゃァっ」
ズボンの留め金を外し、一気にずりおろす、無駄だと分かりながらも文句が口をついて出てきた
「やめ・・・止めろ、コラ・・・コノヤロ・・・」
「オイオイ、奴隷なんだろ?言い方が違うって」
「う・・・・・・」
─30分後─
アレ・・・?今何してるんだっけ・・・何か夢を見てたような・・・
ベッドの上でほぼ全裸で寝てて・・・隣にはまた全裸の美香が・・・
「御主人様・・・どうしたんですか・・・?」
あー夢だ、コレは夢の中だ、稲葉がオレにこんな言葉言うハズが無い
(それ以前に二人裸でベッドの上で寝てる時点で・・・)
そんな葛藤をしていると、股間の逸物を稲葉が掴み、強弱をつけて扱く
痺れる様な快感が脳まで突き抜ける
「御主人様ァ・・・もう・・・いいですか・・・?」
「あ、うん・・・もういいよ・・・」
終了の合図だと思って咄嗟に返事をしたが・・・自体は全く別方向に動く
稲葉が上にのしかかり・・・股間を重ねて・・・
「え・・・?」
そのままSEXに突入・・・どうなってるんだ・・・!?
「ご、主人さ・・・んむっ・・・まァ・・・アんっ・・・気持ちいいです・・・か」
気持ちいいかどうか・・・で言えばバツグンに良い
キュウキュウと逸物を締め付けて離さない
そして完全にどうしたらいいか分からず硬直しているこちらをお構い無しに
稲葉はそれはまた楽しそうに行為を続ける
(ここまで来てるなら・・・据え膳食わぬは・・・!!)
稲葉と繋がったまま肩を掴んで横に押し倒して上になる
「きゃんっっ」
「う・・・動くぞ・・・」
「ハイ♪」
少し引き抜いてまた押し込み・・・小さな喘ぎ声と水音が部屋に響く
しかし、何度もヤっていれば絶頂に達するのが世の常
「あぅっ・・・い・・・イキます・・・!!」
「ぐっ・・・こ、こっちも・・・」
そこまで行った辺りで気付く
(あ、ヤッベェ・・・オレ、ゴム付けてないや・・・)
「ちょ、ちょっとまて稲葉・・・」
すぐに逸物を出そうとするが、アソコが締め付けて離さない
モタモタしてるウチに限界が来る
「・・・・・・・・・・!!!」
「ハァッ・・・ハァ・・・」
二人とも絶頂の余韻でマトモに喋れない
【その後、妊娠検査薬では安全日が近かったためか、セーフとなりました】
ちょっとこの辺りで投下終了です
次は右のジュースを選んだ場合を書かせてもらいます・・・
もっつかれーw
保守
ほす
65 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 07:03:23 ID:6zbZP2sY
age
何となく、一人称と三人称がごちゃになっている気がしないでもない
保守
68 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 22:23:12 ID:NPYLFLsY
|∧∧
| ・ω・) 誰もいないな....
|⊂ 投下するなら今のうち...
|
グウウ…キュルルル。
金曜日の帰り際、教室中に響く盛大な音で俺の腹が鳴った。
それを聞きつけたのか、俺の"彼女"、篠原美月(しのはら みつき)が近づいてくる。
括れた腰に絡みつくほどまでに伸びた艶やかな黒髪と涼しげな切れ長の瞳には只ならぬ
気品が漂い、引き締まった美貌が凛とした雰囲気を醸し出している。
ちなみに、美月は校内のクール・ビューティー部門で──誰がランキング取っているのかは
知らんが──首位を独走し、男子のみならず一部の女子からも熱い視線を浴びる女生徒だ。
「悪いものでも食べたか?」
美月の声は鈴が鳴るように澄んだ響きだが、抑揚がないおかげでまったくもって心配
してもらっているという気が起きない。
「腹が減っているだけだ」
俺は落ちているものを食べる野良犬じゃない。
とはいえ、そそっかしい両親が先立つものも残さずに海外旅行に出かけちまったせいで、
昼飯抜かざるをえないのだ。おまけに週末は備蓄のカップラーメン2個でしのがなければ
ならず、育ち盛りの高校生には拷問に近い仕置きだ。
「そうなのか?それならばそうと初めに言え。」
──おわ、心の中で呟いていたつもりが思わず口に出てしまっていたのか。
「言ってくれれば、夕飯ぐらいは御馳走してやる」
「有難うございます、神様、仏様、美月様」
急いで頭を机に擦り付けて、頭上で両手を摺り合わせる。
「礼には及ばぬ。君と私は"恋人"ではないか?」
──心にもないことを白々しい顔で平然と言ってのけるとは、さすが美月め。
"恋人"というのは嘘ではない。
俺の告白を受けた時、美月は顔色一つ変えずに「ふむ。私も独り身だから君を受け入れ
られないわけでもないな」という蛇の生殺しみたいな返事を返してきた。
難解とは言え、どう逆立ちしたって拒絶の回答には聞こえない。
以来、俺は"恋人"だと思っているし、美月も本気かどうかは別にして「"恋人"だ」と口
にしたのだから、少しは意識してくれているのだろう。
だが、二人が世間一般で言うような恋人の関係かと言われると、正直そこは疑わしい。
二人っきりで過ごした時間が少なすぎる。一緒に昼飯食べようとしても美月はすぐに女
友達に捉まてしまうし、一緒に帰りたくても彼女は合気道部の主将、俺は帰宅部でスレ違
い。おまけに土日も美月は合気道の練習か試合で、デートどころではない。こんなこと
ばかりでは、ポジティブシンキングがウリの俺も少々マイッる。
トドメに、美月の態度。彼女の、よく言えば"凛とした"、悪く言えば"冷たい"態度は誰
が相手でも揺るがない。勿論、”恋人”の俺だって例外ではない。
──せめて二人っきりの時だけは、と付き合い初めの頃は期待したが、淡い願いだったぜ。
なぁ、恋人って、もうちょっとイチャイチャしたり、甘えたり、キスしたり、抱き合ったり、エッチしたり…
結局のところ、俺だけが一方的に盛り上がっていて、美月は冷めているというのが実態
だった。
「お前が"恋人"なんて言うと、恋人という言葉が不当に貶められている気がするぞ〜♪」
顔を上げると、美月がプイとそっぽを向き「7時に訪ねて来い」とだけ言い残して、主将を
務める合気道部の練習へと向かった。
何はともあれ、今日の飯が確保できただけで良しとせねば。ウンウン。
***
「うまい!うまい!」
俺は只管、目の前の皿に盛られた料理を平らげていく。
「…よく食べるな」
テーブルについた片肘に呆れ顔をのせた美月がこちらを見ている。
「ああ、ここ最近、カップラーメンばかりだったし、何より料理自体が美味しい。」
「ほう」
褒められても顔の筋肉がまったく緩まない辺りは、さすが学校一の鉄面皮。もう少し、
表情が豊かだったならば、群がる男は今の十倍、いや二十倍は下らないだろうに。
最も、そんなことになれば美月の"彼氏"の座に居座らせてもらっている俺の立場も危う
い。そんなことを思いながら最後の料理を腹に収めると、美月が食後のお茶を持ってきて
くれた。
「食事が終わったなら、風呂ぐらい入っていけ」
そう言って俺の目の前に、湯気の立つ湯飲みを置く。
「そうしたいところだが、風呂を上がってみたら、美月の御両親にバッタリ…なんてのは
避けたいんだけど」
「安心しろ。二人とも共働きで、今は揃って出張中の身だ。今日は帰ってこない」
おいおい、もしかして、と邪な思い抱いてチラリと視線を美月の顔に向けるが、彼女は
普段と変わらぬ素知らぬ様子でテレビのニュースに見入っている。
どうやら、今回も俺の迸る妄想の先走りだった。
──家に帰って入浴するのも面倒だし、湧いているなら遠慮せずに入らせてもらうか。
「それなら、一風呂浴びさせてもらおうかな」
***
風呂から上がってみると、脱いだ衣服が見当たらない。
「おっかしいなぁ、ちゃんとここのカゴに入れたはずなんだけど…」
仕方がないのでバスタオルを腰に巻いて浴室を出て、リビングでテレビを見ている美月
に尋ねる。
「なあ、美月。俺の服が無いんだけど?」
「洗った」
「……洗った!?」
「ああ。明日には乾く」
──こら、何を言っているんだ。風呂をかりるぐらいならともかく、明日までここにいたら、
いくらなんでも俺も暴発しかねないぞ。
「泊まっていけってこと?」
「何を言っているんだ。裸で帰るつもりか?」
顔色一つ変えずにそれだけ言うと、また彼女の視線はテレビ画面に戻った。
──おいおい、それだけかよ!!年頃の男を一つ屋根の下に泊めるんだぞ!身の危険を感
じるとか、恥ずかしがるとか、期待にワクワクするとか。あ〜、何言いたいのか自分でも
わからんが、とりあえず、もっと俺を男として意識しろ!!!
そんな思いで美月を睨むが、彼女は一向に意に介する様子もなくテレビを見ている。
俺にも今ようやくわかった、冷め切った夫婦仲に苦しむ中年男の悲哀がほんの少しだけ。
──これでは、もう唯の友達関係じゃないか。
***
──で、お泊りだし、友達同士一緒のベッドで…って!
「み、美月、ちょ、ちょっと待て!」
「ん、何だ?」
二人は今、美月の部屋のシングルベッドの前に立っている。
「男女七歳にして同衾せずと言うだろうが!」
「難しい言葉を良く知っている。偉いな」
「有難う…っておい!美月、よく考えろ!高校生の男なんてケダモノだぞ、ケダモノ。
襲われかねないんだぞ!そんなのと一緒に寝ようなんて気は確かか!」
「ふむ、世の一般的な高校生の男の生態については良く分かっているつもりだ」
──うんうん、さすが美月、物分りが良くて助かる。
「だが、君と私は恋人ではないか?」
──うんうん、さすが美月、理解が早くて助か…って、今なんて言ったんだ?
「だから、君と私は恋人同士ではないか。褥を共にして何か悪いことがあるのか?」
「……それって…」
「何度も言わせるな…恥ずかしい」
そっぽを向いた美月の横顔は普段と変わらない落ち着いたものだったが、俺は無上の
喜びを感じずにはいられなかった。初めて気がついた。美月はちゃんと俺のことを恋人だと
想っていてくれていたのだと─変な話だけど。
あまりの嬉しさに思わず美月の細くて柔らかな身体に抱きつく。
「きゃっ…ちょっと、準備が…!」
しなやかな肢体をベッドに押し倒して、そのまま唇を奪う。キス自体は冗談交じりで
何度かしたことがあるが、今宵の柔らかな感触は一生忘れないだろう。
一度、唇を離して改めて見つめると美月の頬が少し紅潮していた。あまりに突然のこと
で怒っているのだろうか。
「ご、ゴメン、思わず」
「…気にするな……何事にも勢いは必要だ」
もう一度唇を重ね、そのまま俺は舌を美月の口腔内に捻り込む。
美月は落ち着き払ったように再び瞼を降ろすと静かに口を開いて受け入れてくれた。
唾液を充分に絡めながら、互いの舌を縺れ合わせ美月を味わい尽くす。
「…んんっ…んむぅ…」
半開きになった美月の口の端から、吐息とどちらのものとも付かぬ唾液がこぼれ出る。
たっぷり時間をかけてお互いを味わってから、やっと唇は離れた。
耳にかかる黒髪をしなやかな指先でかき上げながら、美月は荒くなった呼吸を整えよう
と深呼吸をしている。
「君のせいだぞ」
彼女は俺の手を掴むと、可愛らしいスカイブルーのパジャマの上から左の胸に押し当て
た。マシュマロみたいに柔らかな胸は見た目にも分かるほど激しい上下動を繰り返していた。
「ドキドキしている。君が私に好きだと言ってくれた時と同じぐらい胸が躍っている」
──う、嘘だろ、だって、告白した時なんて顔色一つ変えずに平然としてたじゃないか。
「私も人生で初めてあんな事言われたから、うまく顔に出なかったんだ、きっと。昔から
私は無愛想で人にうまく打ち解けられなかったから……その…あれだ…他人に、まして
異性に好かれることなんか一生ないのだろう、とずっと思っていた」
──信じられない。こんなに可愛くて綺麗なのに……そんなことを思っていたなんて。
「だから…君が好きだと言ってくれた時は心の底から嬉しかった」
そう言って、美月は少し恥ずかしげにハニカミながら、澄んだ瞳でこちらを見つめてく
れた。
──こんなの反則だぁ。普段は恋人らしいことなんて何一つとして言わない癖にこんな時だけ。
このまま美月に喋らせ続けると真面目に悶え死んでしまう、そうなる前にと、黒髪の
間から垣間見える耳朶にそっと口付けし、それを口に含んで舌で愛撫する。
「ひゃあっ…」
可愛い声を上げるものだと思いながら、彼女のパジャマの前ボタンを一つずつ焦れなが
らも外していく。
やっと最後の一つを外し胸元に手をかけた瞬間、彼女の白い指が防衛本能に促されて、
俺の手首をキュッと掴む。合気道をやっているせいか、美月は軽く掴んでいるつもりなの
だろうが相当痛い。
「っつぅ…ちょ、ちょっと強く握り過ぎじゃないか?」
「あっ…す、すまない。つい、いつもの癖で」
こちらの手首を掴む力が緩んだ瞬間を逃さず、彼女の胸をパッと肌蹴させる。
「きゃぁ、ひ、卑怯!」
卑怯と言われてもこの千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかないのだ。就寝前なので
下着は着けていないから面倒が一つ省けた。
美月の乳房は小振りだが上向きで形が良い上に、青い静脈が透けて見えるほど白かった。
その女性の膨らみの頂上には白い肌と見事なコントラストを醸す薄桃色の小さな円が
描かれ、その中心ではプックリとした蕾が起ち上がっている。
首筋と浮き上がった鎖骨に口付けをしながら、やわやわと左の乳房の下方を撫ぜる。
「ふぅぅんっつ…はあぁ…ず、ズルイぞ…っうぁぁ」
意外に敏感なのか、柔肌はほんのりと紅をさしたように染まり、鴇色の乳首は興奮の
度合いを示してピンと隆起している。頂上への愛撫は控えて、周囲を揉みしだくと。美月の
胸の膨らみはモッチリと掌に吸い付き一瞬形を崩すが、すぐに元に戻ろうと復元力を
発揮する。
「やあぁぁ…ぁぁぁ…はぁう」
今まで触れずにいた胸の突起をそっと摘んで、指の腹で桜色の乳首を転がした後、唇で
吸い上げて舌で舐る。口に含んだ小さな突起に唾液を塗して、舌先で掬い、今度は裏側で
押しつぶした
「ああ…んん…お…かしくなっちゃぅぅ!」
一気に美月の嬌声が大きくなる。甘い嬌声に脳髄を焼かれそうになりながらも、普段の
欲求不満からちょっとした悪戯心が鎌首をもたげてくる。
「…なぁ、俺のこと好きか?」
「うぁぁ…はぁ…はぁ…な、んぅ…もう、充分わかっている…ぁんぁ…ではないか…ぁぁ
…肌を重ねあっているんだぞ」
押し寄せる快楽に理性を流されまいと、必死に首を振って堪える美月の健気な姿が俺の
ちょっとした嗜虐心を煽る。
「フフン、それじゃあダメェ!」
「な、何だって…んっぁ…い、言えば良んだな?」
「そうそう、ちゃんと言って欲しい」
もう一度、強く淡い色の乳首を吸い上げる。身体を仰け反らせて反応する素直な美月が
愛おしいが、溜まりに溜まった俺の欲求不満がこれぐらいで解消されるはずがない。
「わ、わかった。んんっ…ぃ、みが好…だぁ」
「へっ、聞こえないよ?」
「…私は君が好きだと言っている!!」
頬を熟れた林檎と同じ色に染めながら、部屋中に響く声で美月が叫んだ。
でも、それじゃあ、60点だな。
「"言っている"とか言われると他人言みたいだろ?」
「ぅううう……だぁ…ぁから、ど、どうすれば良いぃ?」
ショーツの中に手を突っ込み、愛液で充分に濡れた秘部を直に撫ぜると、一気に喘ぎの
声色がトーンもボリュームもアップする。
クチュクチュといやらしい音が立ち、指先が暖かい液体に包まれる。蜜が滴る陰唇を
ベロリと両開きにさせて、クリトリスを指の腹で軽く刺激する。それから、空いた手で
グッショリと濡れて透ける薄布を引きずり下ろす。
「…ふひゃぁぁ…」
「どう、そろそろ素直になる?」
まだ皮に覆われた淫核を弄びながら、口を開けた艶やかな桃肉の縁取りを親指と中指で
イジメる。そして、鼻にかかった甘い声が漏れる唇を塞いで、差し入れた舌で思うままに
口腔を蹂躙する。
暫く嬲った後に唇を解放してやると、喘ぎに混じって恭順の言葉が美月からもれた。
「あぁぁぁ…なぁ…ぁぁる…なるからぁぁ」
「じゃあ、もう一回」
指の動きをピタリと止めて、美月の熱に浮かされて蕩ける瞳を覗き込む。
「…ぅ…す、好きだ。君のことが好きで、愛おしくて、離したくない。ああもう、どうし
て君は分かってくれない?私はこんなに君のことを想っているというのに」
──うっ、何でこんなに情熱的なんだ。きっと、ボソッと「好きだ」と言われるのかと
想像してたのに…
「何故そんな顔をする?…こ、こんな風なのは迷惑だったか…」
悲しげに長い睫毛を震わせながら、そっと切れ長の目が伏せられる。
「いや、そうじゃない。嬉しいんだ!」
「そ、そうか…そうなのか…」
頬を緩めた赤ら顔の美月が細腕を俺の首に巻きつけて、唇を重ね合わせてきた。
「…わっ、み、美月」
よく見ると、目の端にうっすらと光る水玉が浮いている。
「いつも、いつも君のことを考えている。朝起きた時も、学校に行く時も、授業中も、
部活の最中も…今日なんて、君と一夜を過ごせるかと思うと何も手につかなくなって…
は、初めて部活を休んでしまった…」
何と言えば良いんだろう、素直に目茶苦茶可愛いなと思ってしまう。
自分にだけ見せてくれる普段の凛とした美月とは違う、いじらしい美月。
「な、なあ、美月。実は俺もう限界なんで…そのだな」
「…う、うん。私も…あの…受け入れられなくも…いや、君を受け入れたい。だから…
もらってほしい」
よし、と寝巻きを脱ぎ捨て下着を手早く脱いだとき、さっきの美月の言葉が頭に
引っかかる。
──"もらってほしい"…??ってまさか!
「あの、えっと、この後に及んでなんだけど。言いたくなかったら言わなくて構わない
から、聞いて欲しい……その…経験あるか?」
「……安心して欲しい。ちゃんと純潔だ」
何が安心かはわからないが、とりあえず嬉しいやら不安やら微妙な気持ちが渦巻く。
「………痛かったら、痛いって言えよ」
「大丈夫だ。痛いのは慣れている。君は何も心配する必要はない」
多分、そういう痛みとは違うと思うが、もう俺自身も抑えきれないほど起ち上がって
いるので、これ以上お喋りしている余裕がない。
美月をベッドに仰向きに寝かせると、ゆっくりとそそり立った肉塊を秘部のとば口に
あてがい、彼女の内側へと徐々に沈みこませる。
「うあぁぁ…は、入ってくる…くぅぅ…」
白い柳腰を仰け反らせ、必死に初めての快楽と苦痛に美月は堪えている。
内側は思ったよりも、しとどに潤っていて滾々と湧き出す蜜が優しく俺の分身を包み込む。
だが、その一方で柔らかな肉壁は異物を押し出そうときつく締め付け上げてくるので、こちらも
痛苦と悦楽が半々だ。
「痛ぅぅ……」
生成りのシーツに細い指先を立て痛みに堪える美月の姿にいたたまれなくなって、身体を
覆い被せ抱き合う。腕が背中に回され、美月の奥に侵入にすればするほど強く爪が立てられるが、
ほんの僅かでも彼女の痛みを感じ取れるかと思うとそれすら苦ではない。
美月の華奢な身体を軋ませながらも、俺のモノは媚肉を押し分けて最奥を目指して一路突き進む。
「くぅぁぁぁはぁぁっ!!」
白い喉を露にして、一際大きな声で美月が仰け反る。
「ごめん、一気にいくよ。きっと、その方が痛みが少ないと思う」
「あぁぁぁ…あぅぅぅ…ぅん」
痛みによる喘ぎか同意の返答か分からない声が涎で妖しく光る唇から零れる。
そして、俺は彼女の全てを一息に貫く。
「あああぁぁぁぁ!!」
暫く繋がったまま、美月の黒髪を撫でながら彼女の耳元に口を寄せていた。
「き、きつい…」
「ご、ごめん…ま、まだうまく力が抜け…」
「美月が謝ることはないんだ。俺が美月の初めてをもらった世界で一人だけの男になれる
なんて、こんなに嬉しいことはない。」
美月のほんのりと上気した桃色の顔が、額からみるみる真っ赤に染まっていく。
──意外に純というか、真っ向ストレートに弱いのかも。
「私は君が気持ち良くなってくれれば、それが一番嬉しい」
恥じらいながら流し目でドキリとなるようなことを言われると、俺の分身も美月の中で
大きく嘶いてしまう。
「ひゃあっっ…お、大きくなっているぞ」
「今のはちょっと効いたな」
「我慢できないなら…動いてくれて構わないだが」
「まだ、痛むだろ。無理しなくて良いんだ」
俺がそう言うと美月は、何かに考えを巡らしているのかシーリングライトを見つめ、
やがて決心を決めたのかのようにボソリと呟いた。
「動いて…お願い…」
──ああ、もう知らないからな。泣いても、叫んでも、喚いても、もう止められないぞ。
どうして、こうもベッドの中じゃ大胆なのかエッチが終わったら聞いてみよう。だが今は
それどころではない。
暖かくぬかるんだ花芯の奥に突きこんだ肉塊をゆっくりと引き抜こうとすると、それを
離すまいと暖かな媚肉が絡みついきて粘膜が擦れあうグチョグチョという淫靡な音がする。
入り口まで襞ごとズルリと自分の肉を引き出し、もう一度来た道を戻るように腰を突き込む。
今度は入り口の濡れそぼった壁が肉冠を貪ろうと締め上げる。
「はぁぁん…はぁぁアッ!!」
断続的に漏れる美月の嬌声と性器同士が互いを貪り合う音が、俺の中の衝動を駆り立て、
動きを加速させる。
──もっと啼かせたい、もっとよがらせた、もっと悦ばせたい、もっと淫らな美月の姿が見たい。
美月の中も俺を求めるように妖しく蠢き、襞の一つ一つが俺の先端に絡む。
痛みと快楽の狭間で悶え、首を左右に小さく振る美月の仕草に心は甘く締め付けられた。
「あぁぁ…ダメぇ、もうダメェ…ガ、ガマンできな……いぃぃ…!!」
唐突に美月の細い肢体がガクガクと揺れ、そのままクタンとベッドに沈み込んでしまった。
──あちゃー、やり過ぎてしまった。痛かったら、言えとか言っておきながら、初めての
美月相手に衝動に駆り立てるまま攻めてしまって失神させてしまった。あー、バカバカ、
俺のバカァ!気絶するくらい痛いんだから、相当の激痛…だったはず。
細かく痙攣する白い手足を見ながら、後悔と自責の念が今更ながらだが込み上げてきた。
「…み、美月?」
「…くはぁぁっ、はぁンゥ…はぁ…」
「ご、ごめん!その、俺、優しくやろうと…でもちょっと魔が差したというか…」
蕩けて潤んだ瞳は俺が何を言っているのか分からないという風にこちらを見つめている。
「いや、だから…」
「痛かったけど……気持ち良かった」
「えっ?…そっ、そうか」
「……君だからだぞ…勘違いしないで欲しい」
興奮で顔を上気させながらも、必死に普段の冷静な自分を取り繕うとしている辺りが
かなり愛おしい。
「もっと、気持ちよくさせる!」
「…えっ…えっ……うん…」
溶鉱炉みたいに熱しきった美月の中をパンパンに膨れ上がった棒で捏ねくり回す。
そのせいで、俺自身の昂ぶりも抑えきれなくなってくる。
イッたばかりで感度が尋常ないのか、美月は柳眉を寄せて激しく嬌声を上げる。
数度の往復で互いの限界に昇りつめる。
「…ああ…んッッああぁぁ…はぁぁぁぁ…ダァメェ…またぁ…ぁぁん!!!」
「美月、美月、美月ぃぃぃ…!!!」
彼女の名前を叫びながら、俺も絶頂を向かえ、亀頭の先から熱い液体が迸る。
激しく俺の腕の中で、荒い息とともに柔らかな身体が何度も痙攣する。それに合わせて、
膣壁がキュウキュウと俺のペニスを締め付ける。そのお陰で、俺は文字通り最後の一滴まで
吸い上げられた。
それから暫く、彼女をギュッと抱き締めて艶やかな髪を撫でていると徐々に彼女の呼吸も
落ち着いてきた。
「んんぁぁ…はぁ、良かった…君も気持ちよくなってくれたんだ…嬉しい」
今まで見たことのない楽しそうな笑顔を浮かべた美月が俺の腕の中にいた。
***
結局、初めてながら計三回も交わってしまい、気がつくと俺は美月を抱いたまま朝を
迎えていた。
窓から差し込む新鮮な陽の光、姿は見えなくとも心を和ます小鳥の囀りと部屋中に
漂う芳しい朝食の香り、この三つは清々しい朝には欠かせない三種の神器だな。
とりわけ、朝食の匂いは俺の眠気を吹き飛ばすには充分。
──きっと、昨晩と同様、美月が腕によりを掛けて作って─って、俺の胸に寄り添うこの
感触は…
「美月!!???」
「…んんっ?朝から素っ頓狂な声を上げてどうした?」
──おかしい。昨日の交わりの後、二人ともそのままの格好で寝た。そして生まれたままの
格好の美月が俺の腕の中にいる。な、何だ、何が起きているんだ?
「…な、なぁ…つかぬ事を聞くけど…ちょ、朝食の準備なんてしてない…よな?」
「ああ。何を言っているんだ。さっきまで君と一緒に眠っていたではないか?」
──やっぱり、じゃあ、誰が朝食作っているんだよ?しかも、まだ素っ裸だけど普段のクールな
美月に戻ってるし…あ〜、あの素直で可愛い美月はどこへ…
何て、俺の嘆きは次の瞬間、吹き飛んだ。
「美月ちゃ〜ん♪ご飯よ〜♪」
階下から女の人の声がする
──俺たち以外に誰かこの家にいる…
「今起きた。直ぐに行くわ、ママ。」
──ママ、ママ、ママ?って。
バネ仕掛けのおもちゃみたいに勢いよく上体を起こして、俺は美月を睨みつけ激しく
詰め寄る。
「おい、美月!嘘つくなんてヒドイじゃないか!!!」
何を言っているのか分からないという顔で、美月も目を擦りながら上体を起こす。
可愛らしいその仕草と、シーツがズリ落ちて露になったツンと上を向いた乳房にも、
気を取られている余裕などない。
「何を言っている?私が君に嘘をつくはずなどないだろう」
「おいおい!昨日言ったじゃないか、両親は帰ってこないって。にも関わらず、さっき、『ママ』って!」
「だから、嘘は言っていない!」
「この後に及んで!」
「私は、『今日は帰ってこない』と言ったじゃないか。より正確に言えば、『23時59分59秒までには
帰ってこない』ということだ。誰も、翌日も帰ってこないとは言っていないぞ?さっ、朝御飯だぞ。」
俺がこの時、白く燃え尽きたのは言うまでも無い。
(了)
お邪魔しました。
読んでくれた方いらっしゃったらありがとう。
じゃあ、ちょっくら、バルタン踊ってきます。
GJで御座います。
GJすぐる
GJ過ぎて何もいえません
GJでした!
文章も読みやすかったし、面白かったなぁ。
できれば続きが読みたいです。
ああ、処女ものが少し苦手な俺はぜひとも慣れ始めた2,3ヵ月後が読みたい。
>>85 気持ちはわかるが素直クール好きに処女描写控えろとは無茶を言う。
ここは素直につづきマダー?とでも言っとけ。
88 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 15:05:51 ID:cqVtWAIO
ほ
ほす
ほし
さあ来たぜGJが
>>70の続きです。
微エロ+デレ度が薄いので、ダメな人はNGかスルーで。
「俺の話、聞いている?美月」
頬杖を突き、空いた手でシャープペンシルをクルクルと回しながら、俺は目の前に立つ
篠原美月(しのはら みつき)を見つめている。
彼女の長い睫毛に縁取られた瞳は目じりが筆で描いたように涼しげに細く長く切れている。
それと春のうららかな風に舞う腰まで伸びた黒髪が学園一のクール・ビューティーの名を
欲しいままにする彼女の凛々しさの象徴だ。
「聞いているぞ。私の後輩がどこかで私達の仲を嗅ぎつけ、君にちょっかいをかけて
きているということだろ?」
──ちょっかいというか…あらぬ嫌疑をかけられているんだが。
***
それは三日前のこと。
「あんたが、篠原先輩の彼氏!?」
教室前の廊下で上から下まで嘗め回すような視線に俺は晒されていた。
これが映画に出てくる嫌みったらしい警官みたいな奴だったら俺も辟易するところだが、
値踏みするように見つめているのは何と可愛らしい女の子なのだ。
胸元で揺れている緑色のスカーフで二年生だと分かる。ちなみに青が一年生、赤が三年生だ。
入学した年度によって、女子はスカーフの色が違うので一目で見分けがつく。
「やっぱり嘘よねぇ。こんな冴えないのが、先輩の彼氏だなんて」
ショートボブの髪、世話しなく動き回るアーモンド状の瞳、細く尖った鼻柱のどれをと
っても愛らしい少女だが、そんな女の子に険しい眼差しで見咎められる覚えなど俺には
まるでなかった。
「どこでその話を?」
美月と付き合っていることを隠していたつもりはないが、積極的に公表したつもりもない。
「噂よ、噂。先輩が男と付き合っているという根も葉もない風評が立っている訳。
で、その相手があなたらしいんだけど、安心した。あんな素敵な篠原先輩がこんな
どこにでもいそうな平凡な人を選ぶ筈無いもの。やっぱり、ただのガセネタみたいね」
勝手に得心してウンウンとうなずく小柄な女の子を眺めながら、ヒクヒクとこめかみが
痙攣するのを必死に拳骨で揉み解す。
「ま、真紀、止めなさいよ」と後ろの方で、柱の陰から心配げにこちらをチラチラと
見ていた数人の女の子が彼女に呼びかけるのが聞こえる。
──真紀?ああ、思い出した。美月の合気道部の後輩か!
どこかしらで見た覚えがあると思っていたが、美月の後輩で彼女によく懐いている女の子の
名前が確か、真紀ちゃんだったはずだ。俺も何かの拍子に一度か二度会ったことはあるが
今の今まで思い出せなかったのだから、向こうも俺のことなど覚えていないのだろう。
「しかし、あんな変な噂、誰かが意図的に捏造したとしか思えないわ!」
「…ね、捏造だって!?誰が?」
「あんたよ、あんた!!噂を流して先輩を盗ろうなんて、最低、変態、ストーカー!!」
──”最低”、”変態”は百歩譲って許せる。だが、さすがに”ストーカー”はマズイだろ!
「こらこら、!俺は別に噂なんか流したつもりはないが、美月と付き合っているのは事実
なんだ!」
その言葉を聞いた途端、真紀という名の女の子も、柱の陰の女生徒の表情も一瞬にして
凍りつく。
「み、み、みつき!?せ、先輩を下の名前で呼ぶなんて、な、な、何て不敬な!万死に
値するわ!死んで詫びても償いきれないわよ!!!」
彼女は口をアングリと開けて、頤をカクカクいわしている。
「付き合っている相手の名前を呼んで何か悪い?」
「か、勝手に先輩と付き合っていることにしないで!」
唇を尖らせ、非難と抗議のキツイ目つきで彼女はこちらを睨む。
「付き合っているんだってば!どうすれば、君は納得してくれるわけ?」
「うー!!証明しなさいよ!証明!」
***
「というわけで土曜日に俺と一緒に、真紀ちゃんに会って誤解を解いて欲しいわけだ」
「そういう事情ならば致し方ない。私の後輩指導が至らぬ結果で、君に迷惑がかかって
いるとするならば、私が改めて叩き直すのが筋というものだな」
それはちょっと違う気もするが、美月が少しは俺のことを気遣ってくれている──三ヶ月前と
較べれば二人の関係は格段に進歩していると言える。俺の一目惚れで始まった交際当初は、
とても恋人関係にあるとは思えぬほど俺に無関心だった美月が、多分に勘違いが入り混じった
とは言え、ほんのちょっとでも俺を気遣ってくれているかと思うと、小躍りしてしまうぐらいに嬉しい。
しかし、そうやって関係が近づいたのも三ヶ月前にエッチしてから──もとい、初めて
彼女の本当の気持ちを知ってからだ。俺の彼女は、普段は”超”がつくほどのクールな
女の子で人前でイチャつくことなど許してくれる筈がない。二人っきりの時でさえ
相変わらずの素っ気ない態度だから、恋人らしい思い出は数えるほどしかない。
が、例外が一つだけある。それはベッドの中だ。いや、より正確に言えばエッチの時だけ、
彼女は豹変して普段とは全然違う積極的で情熱的な女の子に変身してしまうのだ。
その姿を俺以外、誰も見ることができないと思うと、えも言われぬ優越感が込み上げてきて
頬が緩みっぱなしになってしまう。
とは言え、学校での俺と美月の振る舞いからして、誰が俺たちが付き合っているなどと
想像できようかと思っていた。しかし、火のないところに煙は立たないらしい。
***
日曜日のファミレスで俺と美月は真紀ちゃんと待ち合わせ、彼女の恐怖の尋問ショーに
つき合わされることになったのだ。
「先輩達って本当に付き合っているんですか?全然、そんな風に見えません。大体、先輩に
こんな男は似合いません」
言っていることは結構過激だが美月の前では真紀ちゃんは、さっきから借りてきた猫のような
表情で理想の後輩を演じきっている。
「こらこら、人のことをそういう風に言うものではない」
──俺はそんな答えをまったく期待していないぞ、美月!俺のことがどうこうよりも、
ちゃんと付き合っていることを説明してやってくれ。
「それはそうかもしれないですけど……やっぱり付き合っているなんて信じられません!」
「信じる、信じないはそちらの自由だ」
──そうじゃなくて、信じさせろよ!
「お前、何か先輩の弱みでも握って先輩を脅しているんだな!その事情のせいで、先輩は
泣く泣く否定できないわけだ。私は全てお見通しだぞ!!」
まるで2時間ドラマのラストで犯人を暴く探偵が如く自信満々に指を突きつける真紀ちゃんは
息巻きながら俺を睨んでいる。
「先輩、弱みを握られているなら言ってください。私、何とかします。というか、コイツ
を始末してきますから。大体、こんな十把一欠みたいな男は先輩に似合いません」
──じゅ、十杷一欠って……
「こらこら、さっき言っただろう。人のことをそんな…」
完全なるエンドレス・リピート・モードだ。話がまったく進まない。
「先輩、本気で言っていないですよね?」
「いや、私はこれでも結構本気だぞ?」
──結構ってなんですか、結構って。あなたの彼氏が馬鹿にされているんですよ?
「こんな穢れた男に吹き込まれた事なんて忘れてください」
──穢れたって、穢れたって……暫く立ち直れそうにない。
「絶対、先輩は私といた方が幸せになれるんです!!!」
潤んだ瞳に紅潮した頬、完全に夢見る乙女状態の真紀ちゃんが美月をウットリと
見つめている。
──うわぁ、目茶苦茶、百合の匂いがするよ。これが禁断の先輩愛というヤツか!
「……こら。冗談は止せ。私にはソッチの趣味はない」
「そんな詰まらない男より、ソッチの方が良い事気づかせてみせますから、安心して下さい!!」
それから三十分、延々とすれ違いかつ的外れな先輩と後輩の押し問答が続き、いい加減
俺も頭が痛くなってきた。
「ちょ、ちょ、ちょっとタイム。み、美月!」
俺は美月の腕を掴んで、強引に店の隅へと連れて行く。
「な、何だ、どうしたというのだ、急に?」
「このままでは、ちっとも彼女が納得してくれないだろうが!」
「そうか?私は精一杯、説明しているつもりなのだが?」
思わず頭を抱え項垂れる俺を見て、美月はどうしたものかと言った困惑の表情を
浮かべる。
──ああ、美月だから仕方ないとは言え、これでは俺は世間から永久に
誤解されたままだ。大体、人前で「好き」とか「愛している」とか言われたこと
などないし…くそ!ベッドの中じゃ、こっちが恥ずかしくなるぐらい散々言いまくる癖に。
………ん!?ベッドの中?ベッドの中、ベッドの中かぁ、その手があった!
「美月、耳を貸せ。良い案が浮かんだ!」
「ほう。聞こうか。」
差し出された形の良い耳に口を寄せ、とんでもないことを囁き込む。
「バ、バ、バ、バカ!!な、何を考えているんだ、君は!?ここはファミレスだぞ!」
珍しく声を荒げた美月が顔を真っ赤にして、アタフタと慌てている。
「自分でもバカだと思うけど、あの娘に分からせるためにはそれしかないと思うんだけど。
それともチューして、『この人のこと愛してますから』と真顔で言う?」
スゴイ勢いで首を振り、俺の冗談混じりの提案を却下する美月。
「だろ?素ではあまりに恥ずかしくて、死んじゃうぜ?」
「だ、だからと言ってだな、店員や客が大勢いるこの状況で…」
「ほんのちょっとだけ。それとも俺が誤解されて、美月を騙している酷い男のままで良い訳?」
ちょっと拗ねた素振りを見せると、美月の顔に珍しく動揺が広がり、やっと意を決して頷く。
「………し、仕方ない。今回限りだぞ」
「お待たせ」
真紀ちゃんはジト目で俺を睨めた後、今度はウルウルと潤んだ恋する乙女の瞳で
目の前に座る美月を見つめる。
「先輩、さっ、本当のこと話してください」
憧れの先輩である美月に向けて猫撫声で話し掛ける真紀ちゃん。小休止を挟んでも情勢に
変化はまったく見られない。
──よし。さっさと終わらせるぞ、美月!
意を決した俺は右手をテーブルの下へと滑らせ、美月の白い太腿の上を這わせ、チェックの
スカートの中へ忍び込ませる。
俺の作戦は、エッチな刺激を与え、ベッドの中で見せてくれる甘々な美月に戻ってもらうことだ。
さすがにあの情熱的な美月を見ては、真紀ちゃんだって俺たちが付き合っていることを理解して
くれるだろう。
クチュッ──俺の表情が一瞬、固まる。
ショーツの上から触れたアソコは何と初めから濡れていたのだ。
──う、嘘だろ……今初めて俺が触れたのに…。
目線で、美月に「どういうこと?」と訴えると彼女は切なげな視線でこちらを一瞬、
チラリと見た。それで大体、分かった──期待で早くも……ということらしい。
次の瞬間、彼女の繊手がテーブルの下に這わせた俺の右手をギュッと掴み、強引に
裂け目の部分で上下させる。
──つ、続けろということか?
もう一度、視線で問い掛けると、彼女は恥ずかしげに頷いた。
「ねぇ、先輩。正直になりましょうよ」
「…んぅ…くっ…ち、違うんだ……っ」
俺の愛撫に反応してか徐々に美月の口調が熱っぽくなる。
薄布の上からでもハッキリと美月の閉じた肉唇の形が分かる。上下に擦るとショーツが
淫裂に食い込み、蜜液が沁み出してくる。音を極力抑えるために、布を押すようにして
愛撫を加える。
「せ、先輩?」
「はっ…わ、私は…彼のことが…んふぅ…か、彼のことが…」
喘ぎが出そうになると、咄嗟に唇の端を噛んでこらえている。ちょっと意地悪がしたく
なって、陰部を擦るだけでなく陰核のあたりを突いてみる。
「ひゃっ……っ」
一瞬、飛び上がらんばかりに美月の身体が震え、責めるようなそれでいて蕩けるような
視線で見つめられる。彼女の双眸には「バ、バカ!」と「も、もっと!」が同居する妖しい光が
宿っていた。
──少し悪戯が過ぎたな。
少し反省した俺は一定のリズムで美月の秘所を愛撫し、快感の量を彼女が正気を保って
いられるぐらいのレベルに調節する。「言うは易し、行うは難し」だが、三ヶ月間に重ねた
エッチのお蔭で、表情、身体の様子、蜜の量などで何とか美月の状態を推し量る。
「…っっ…うう…だ、だから…だ、なぁ」
テーブル下で行われる俺の愛撫に合わせて、美月の口からは噛み殺した熱い吐息が
漏れる。
──うんうん。そろそろ出来上がってきてるな。
いつもは凛々しい瞳もとろんと蕩け、頬は桜色に染まり唇は戦慄いている。
おまけにショーツの下は洪水状態で、音を立てないように愛撫するのに一苦労だ。
ねっとりと淫液が絡みついた指先で秘所を上下左右に嬲る。その度に、布地で
押さえつけられた陰唇や陰核はされるがままに蠢き、美月の女泉からは滾々と
イヤらしい液体が溢れ出る。
「先輩、熱でもあるんですか?体調悪いなら、私、看病しますよ」
美月を気遣い、心配そうに顔を近づける真紀ちゃん。
──まさか、俺のせいだとは思うまい。
「はっ…あっ…だ、大丈夫…んっく!」
思わず荒い吐息を漏らす美月の姿を見るに、少しボルテージが上がり過ぎているようだ。
直接、女性器への愛撫は暫く控え、俺は美月のスラリとした脚の内腿に指先の絡んだ
粘液を擦り付けながら摩る。
「先輩?本当に大丈夫なんですか?何だか、顔も赤いし、呼吸も荒いみたいですよ?」
「…き、ん…気に…し、しなくても良い」
「大丈夫か?美月?」
わざとらしく、俺は彼女の耳元に口を寄せる。
「こ、コラ、先輩の名前を軽々しく呼ぶな!」
真紀ちゃんが慌てて、立ち上がって今にも噛み付きそうな顔でこちらを睨んでいる。
そんな彼女を無視して、耳に軽く息を吹き込むと小ぶりな可愛らしい耳がピクピクと
震えるから堪らない。
「…美月……ちゃんと言えよ…俺、お前のことが好きだから誤解されたままなんてのは嫌だぞ」
対面の真紀ちゃんには聞こえないように、声を殺して念を押す。俺の言葉にコクリと
頷くと、美月は「はぁ」と桃色の吐息を漏らした。
「お、お前!先輩に変なことしようと思ってるだろ!!」
──いや、もう変なことしてますけど?
「ええい、離れろ!今すぐ離れろ、この変態!!」
俺が肩を竦めて美月から顔を離した時の彼女の切なげで苦しげな表情を見逃さなかった。
──そろそろ、仕上げといきますか!
太腿を摩っていた指先を再び女芯に戻して、愛撫を再開する。待ち望んでいた刺激に
美月の瞳に愉悦の色が浮かぶ。
彼女の期待に応えるべく今まで手をつけて来なかった女洞へ布地ごと指先を捻り込み、
肉壁を掻き回す。
「んっ…あっ…」
「先輩、もう行きましょう。こんな変な男に付き纏われることなんて無いんですよ!」
身を乗り出して、真紀ちゃんが美月の空ろな瞳を覗き込んだ瞬間、ついにそれはやって来た。
「ち、違うぁ…ぁ、わ、私は……彼のことが…好きなんだ……んぅっ…あ、愛しているん…だぁ!!」
──よし!よく言った美月!どうだ、真紀ちゃん!これで……
と思った瞬間、俺は凄い勢いで押し倒され、合成皮革のソファの上で身体が一、二度
バウンドする。
──へっ!?
次の瞬間、俺の口元に何か柔らかなものが触れたと思った瞬間、凄まじい勢いで貪られる
──そう貪られるという表現が適切だった。それが美月の可憐な唇と滑らかな舌だと
気づくまで、およそ0.1秒。しかし、完全にエッチモードのスイッチが入った彼女には充分
過ぎるほどの時間だったようだ。俺を雪崩式に押し倒した美月は遠慮なしに口元を
嘗め回し、そのまま桜色の舌を捻じ込んで思いっきり口の中を蹂躙する。
──完全に予想外。
テーブルの向こうから、見ていた真紀ちゃんには、きっと突き出た美月の白くこんもりと
膨らんだふくらはぎと、小さな足を包むミュールがバタバタしているのかしか見えまい。
柔らかな唇が抗議の声を上げようとする俺の口を塞ぎ、注ぎ込まれた唾液がそのまま
俺の喉へと流し込まれ、蛇のように這い回る舌が俺の舌根を絡めとり吸い上げる。
更にまずい事に、白磁の指先がズボンの上から俺の股間を這っているではないか。
それだけでなく、撫ぜ、揉み上げ、細やかに蠢く指は俺のツボを知り尽くした巧みな動き
を展開している。
そんなこんなで俺の理性は崩壊寸前だったが、ここはファミレス、おまけに美月の
後輩の前──最後の最後で欲望を押さえ込み抵抗を試みる。
「こ、こら、美月!」
限界ギリギリのところで彼女の身体を引き離して起き上がった俺の目には、周囲の客と店員からの
限りなく絶対零度に近い冷ややかな視線──そして、席を蹴って泣きじゃくりながら店を出て行く
真紀ちゃんの後ろ姿が映った。
周囲の状況を把握してから、僅か数秒、まだ陶然としていた美月の手を掴み、刺す様な視線を
一身に浴びながら卓上の注文書を引っ手繰り会計を済ませ、急いで店を立ち去る──いや、逃げ出した
という方が正確だろう。
──何とか真紀ちゃんの誤解は晴れただろうが……こんな結末とは…あうう。
(了)
以上です。お邪魔しました。
>>70に感想くださった皆さん、ありがとうございました。
フォルダを整理している最中に偶然、前作の原型を見つけ、このスレ用に加筆したため、
当初から「美月」は一回限りのキャラにする予定でした。
しかし、頂いたレスで調子にのってしまい、思わず続編を書いてしまいました。そんなSSですが、
少しでも楽しんでもらえたならば幸いです。
GJ!
そうか、露出プレイ的な事をすれば第三者がいてもなんとかなるわけか。
何がエロ分はちょっとだエロ魔神めwwww
ただ一つ、細かい事突っ込ませてもらうと、じっぱひとからげ、な。
十把を一つにからげる(纏めるという)事ですぜ。
心からのGJを送ります
ぎゃあ 最後の括弧ミスった
からげるは纏めるの意味、と書きたかったわけで
なにはともあれSS職人さんGJ!
>>100 GJ!!! 最高だとしか言えない。
ところでここの保管庫みたいのある?
>>105 俺のE:\CG\その他\TD系が保管庫になってる
展開に少々無理を感じたが、GJ!!
保守
普段はSだけど男とのHだと愛が溢れすぎて受け身になって
Mみたくなる娘ってこのスレに該当するのかな?
ドSメイドがご主人様の前だと感じまくり濡らしまくりになっちゃうというか
>>111 う〜む、今ひとつ抽象的でよくわからんなぁ。
具体的に SS で読めば判断できると思うぞ。
ドSメイド・・・
メ「御主人様、お帰りなさい、チッ」
主「今・・・舌打ち・・・?」
メ「何の事ですかァー?・・・・・・(ボソっと吐き捨てるように)ったく、男のクセに細けーな」
主「え、ちょ・・・今本音出てたよね!?」
メ「えーと、まずは昼食にしましょうか、今から用意しますね、向こうで待っててください^^」
主「向こうって・・・何も無いけど・・・まさか地ベタ?」
メ「いいから早く行け、でございます^^」
主「・・・・・・」
メ「ご主人様、出来ましたァー」
主「わぁ、早かったね で・・・この鮮やかな紫のキノコ(生)はナニ?」
メ「御主人様の昼食です^^」
主「この横に置いてあるのは?」
メ「この屋敷で飼っているポチのエサです^^」
主「一緒に並べないでくれる・・・?」
メ「(聞こえない声で)同じよーなモンだろが・・・」
主「ていうか皿はこっちのが豪華だけど内容は何で犬のエサの方が豪華なの?」
メ「いいじゃないですか、そんなモノでも食べられるなら」
主「いやコレ食べられる種類じゃないでしょ・・・雑草とかドロ水とか入ってるけど?」
メ「知るか、いいから食えっつってんだろ」
主(地が出てきてる・・・)
メ「早くしてください、蹴り飛ばしますよ」
主「ヒィ・・・ムグモゴ・・・ウッ!!」
メ「あれ?御主人様、どうかしましたか?アレ・・・ちょ、御主人様ァー(笑)」
主「バタン」
主人心の声:何で(笑)なんだよォー
食中毒で死亡とこのまま強引にエロに持ってくのと、どっちがいいかな?
>>113 それはただの傍若無人だ。
「ご主人様、お帰りなさいませ」
「ああ、ただいま」
「鞭打ちの用意はできております(わくわく)」
「…いらない」
……違うな。
「おかえりなさいませ〜ご主人様〜」
「ああ、ただいま」
「…でなんでこんなに遅いんですか?(ズイッ)」
「え…まだ七時前だy…」
「遅いんですか?(ズイッ)」
「ごめんなさい、遅くなりました…」
「今日はコスプレデーでしたけど、罰としてエネマグラの刑です。
その後五回は出して貰いますから」
「そんな死んじゃうy」
「…何か?」
「いえありません!!」
ちょっとずれてるな…
面白そうなので参戦します。3レス借ります。
-------------------------------------------------------------------------
黒と白のメイド服を身につけた僕より三つ年上の美しいメイドさんが開いたドアの先に
立っている。
「御主人様」
「ああ、おはようございます」
ベッドの上で、眼を擦りながら僕は半身を起こす。朝の心地よい日の光を浴びて、爽や
かな目覚めのはずだが……。
「おはようではありません。今日は朝八時から夜まで御予定がビッシリです」
「で、何でこんな時間に起こしに来る訳?」
時計の針は七時五十五分を指している。これでは朝食は勿論、着替える時間すらない。
「あら、わたくしのせいだと仰りたいのですか?御自分の時間管理能力を棚にお上げにな
られて?」
手の甲で口元を隠して、悪魔の微笑を浮かべる彼女。目元は楽しげに細められている。
彼女は僕が慌てふためく様が好きなのだ。だから容赦なくこんな意地悪を仕掛ける。
おまけに頭の回転が速くて弁が立つから、主人である僕も口では一度だって彼女に勝った
ことはない。
「わかりました、わかりましたよ。僕が悪かったです。準備してすぐに行きます」
こんなところで下らない言い合いをしていても時間を浪費するだけだ。慌てて飛び起きると
衣装棚に駆け寄って、服を引っ張り出す。
──はあ、本当ならこういうのってメイドさんが着せてくれるんだよな……。
勿論、彼女は手伝わない。僕が大慌てで服を引っ張り出して、あれやこれや四苦八苦
しながら身につける姿を壁に寄りかかって楽しげに眺めているだけだ。
さも面白そうに笑っている彼女の横顔を盗み見て、僕は「鬼、悪魔」と叫んだ──勿論、
心の中でだけど。
***
「はあ、クタクタ……だよ」
僕はタイを緩めて、ソファに投げ捨てる。
朝御飯はもちろん、昼も夜もほとんど食べれず仕舞いだ。ああ、お腹空いた。
モシャモシャ──あからさまに僕に聞こえるように音を立てて食べている人がいる。
「あら、何か?」
「……いえ、別に…」
見つめた先にはメイドさんが銀のトレーにのった山盛りのサンドイッチに手を伸ばし、
これ見よがしに食べている。
「それ僕の夜食ですよね?」
「欲しければ、欲しいと言ってくださいませんか?」
朝と同じように目を細めて、こちらを挑発してくる。
──ふん、誰がその手にのるもんか。
「…………いりません!!」
「あら、お拗ねになられているのですか?」
──違う、怒っているの!!
不貞腐れた僕は上着をソファに放り投げると、そのままベッドに横になった。
大体、父さんが働くのが面倒になって隠居するなんて言い出すのがいけないんだ。
お陰でこの家の当主をまだ成人もしていない僕が務めなきゃいけないし、大して財力も
ないからメイドさんだって、綺麗だけどこんな変な人しか雇えないし……。
ボスッ!
目を瞑って不平不満をありったけ思い浮かべていた僕の横に、突如、彼女が倒れこんで
きた。
──失礼でしょうが、主人の寝台に黙って潜り込むなんて!
と思っても、言えないのが立場の弱い僕だ。せいぜい、口をへの字に曲げてムクレる
ことぐらいしかできない。そんな僕の様子を一向に気にかける様子もなく寝転がった彼女が
こちらを楽しそうに見つめている。
「御予定、確認なさったのですか?」
「明日の分なら、さっき見ましたよ!」
空腹と疲労と、そして明日も続くスケジュール帳をビッシリと埋める予定の山で僕は
思わず声を荒げてしまった。それでも彼女は平然と取り澄ました顔で首を横に振る。
「いえいえ。本日のですよ、御主人様」
──えっ!?全部終わったはずだよ、今日の予定は!もしかして、まだ何かあるの!?
イヤダァァ!!
***
「はっ…はぁっ……んくっ…」
窓から差し込む青白し月明かりに照らし出されるのは、頬を上気させたあの強気な
メイドさんが僕に組み敷かれて可愛らしい声で喘ぐ姿だ。
「ご、御主人様……も、もっと!」
「ダメ。ちゃんとお願いしないと」
普段の意趣返しで強気に彼女を苛んでみる。
「ああ、もっと、もっと御主人様のでわたくしの中を……んっ…グチョグチョに…掻き回して
下さい…」
蕩けた瞳でこちらを見上げる彼女の態度はまさに従順そのもの。いつもこうだと良いんだけど。
「そう言えば、僕のサンドイッチを勝手に食べたよね?」
「あっ…そ、それは……ご、ごめんなさい」
正気の時は滅多に口にしない謝罪の言葉。
「……赦さない。僕は怒っているんだよ。食べ物の恨みは何より恐ろしいって習わなかった?」
彼女は慌てて何度も何度も「ごめんなさい」と言うが、僕はダンマリを決め込んだ。
正直に言えば、緩みそうになる頬を必死に引き締めるので精一杯だったんだよね。
彼女が今にも泣きそうな顔でこちらを縋るように見つめている。
「……だから、その分は君の身体で償ってもらうからね」
そう言って、僕は腰を引き勢い良くペニスを突き入れる。コツンと子宮口に先端があたり、
その拍子に彼女が四肢を震わせて悦びを露わにする。
「あっ……してください…んっ。気の済むまで……気の済むまでわたくしを…犯して
ください…!」
彼女の表情が喜悦と安堵で美しく歪む。
「君に選択権はないよ。これは罰だから。」
「はい……はっんっ…嬉しいです…罰を与えてもらえて…わたくし、嬉しい…んぁぁ」
「……ヤレヤレ、いけない人だ。罰を喜ぶなんて」
しかし、どうしてこうも性格が180度、変わってしまうのだろうか、不思議だ。
「…………だって、だって、愛している人がくれるものなのですから、喜ばない筈が
ありませんわ…っんぁ…」
その言葉を聞いた瞬間、僕の脳は機能停止に陥り、腰の動きも止まってしまう。
「へっ!?い、今何て言ったんですか?」
「愛しています…わたくし……御主人様を愛しています……だから、もっと、もっとぉ!」
***
次の日、スケジュール帳を開くと、昨晩メイドさんが言った通り昨日の予定欄の最後に
赤字で、「ベッドの中でH」と勝手に書き足されていた。
──昨日のことは嬉しいんだけど……これを誰かに見られたらどうするんだよ!!
(了)
---------------------------------------------------------------------------
ドS……には程遠いですが、こうでしょうか?
即興書きのため乱筆ご容赦ください。
美味しく頂きました'`ァ'`ァ(#´д`)'`ァ'`ァ激しくGJ
けしからん!!
もっとやれ!!!!
乙
いいねいいね!
もっとやれ
ベッドの上では
Y^´ イ ∨// /,∠ ,. ' /l/// /, ' , '/ ! | l }´ ん 〈
〉 ク 〈/ , ' // ̄`>< /// /// _,.=‐|'"´l l〈 ア /
〈 っ. ∨, '/l| ,.'-‐、`//`7/ /''"´__ | ハ l丿 っ {
人) ! ! (/! |ヽ〈_ ・.ノ〃 〃 / '/⌒ヾ.! ,' !く ! ! (_
ト、__/ 御 ヽ、_,.イ /l l |:::::::```/:::::/...´.. //´。ヽ }! ,' !! ) /
ト' 主 ,イ⌒ヽ/ !l l ! l し J ::::::::::::::::::::``‐-</ / ,'、`Y´Τ`Y
l 人 (ハ ヽ l i ! l ', ! , -―-、_ ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ 〉,\ ! i ',.l `、'、/_,. ―- 、_``ヽ、 ι 〃,'/! ヽ、\ ヽ、
! 様 // ,' lヽ! ii ',l ∨\'⌒ヽー-、 `ヽ、! / ハ ノヽ._人_从_,. \
| ァ { / ,' ' ,! ll l`、 { ヽ' \ ヽ ' '´ Λ ',} ( \
.丿 っ ∨ // ,',! l l l ヽ`、 \ \ ∨ し /! ∨ イ ,ゝ、
∧ / / ヾノ //l l l l、_ヽ\ \ ヽ , ' ,.イ |ノ ク (ヽ
/ノ__ ゚ ゚ (⌒`〃'j | l l l `ヽ `ヽ、.ヽ _,.}'′ ,.イl { | ヽ ! ! ,ゝ\
/ /`Y⌒ヽ/⌒ 〃 ノ | l l l } ヽ、._ } ノ,.イ l | ! ! | )_
こんなカンジに化ける元ヤンメイドとか面白そうだな・・・
ドSメイドが中々の逸材に成りうる存在とわかったのは良いが。
ではドSメイドの対極とは何なのか?
ドM女王様?
ドMナース?
ドM女主人?
微妙にスレ違いか…
微妙どころか完璧にスレチ・・・だが
S⇔M メイド⇔主人or執事
M主人か執事でよくね?
126 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 21:46:46 ID:EqAK83ww
>>118 続きを希望する
いや、お願いしますご主人様
>>124-125 スレ違いではないと思う。
普段はどことなくおどおどした女性が、営みの時だけ積極的に愛してるとか言えば問題ない。
保守
もっとやれ、ということなので最後にあとちょっとだけ。
どんどんお題から遠ざかっているのであしからず。
---------------------------------------------------------------------------
黒と白のメイド服を身につけた僕より三つ年上の美しい女性が開いたドアの先に
立っている。
「御主人様」
「ああ、おはようございます」
ベッドの上で、眼を擦りながら僕は半身を起こした。いつものことだが──やっぱり、
時計の針は七時五十五──じゃなくて七分を指している!?
「おはようではありません。今日は朝八時から夜まで御予定がビッシリですよ。いつまで
お眠りになるつもりですか?おまけに今日は評議会の日ですわ」
僕は無言で飛び起きると、クローゼットから評議員の正装を取り出してそれを苦心の末、
何とか身につける。メイドさんが起してくれる時間が段々遅くなってきている。
それもこれも僕が五分前起床に慣れてしまったせいだ。
「どうかなさいましたか?ボォーっとされていますと遅れますよ」
端正な顔に氷の微笑を浮かべる美しい鬼が僕に声を掛ける。
「……あっ、ええ、急ぎます」
慌ててボタンを掛けて、身だしなみを整える。ここまで僅か二分。我ながら成長したものだ。
「では、御主人様。執務室にお越しくださいませ」
──はあ、朝御飯抜きか……朝はちゃんとご飯ぐらい食べられる時間に起こして欲しいよな。
目覚まし時計とやらでも買おうかな。高いのかなぁ、あれ。
***
「何だよ。お前、結局、そのメイドの尻に敷かれっぱなしか」
「…うん。恥ずかしいけどそうだよ」
──少なくとも昼間は……。
僕が話している相手は、メイドに優しく起こしてもらって、メイドに服を着せてもらって、
メイドに朝御飯を食べさせてもらえる幸せもののヨハンだ。
老人が大半を占める評議会の中で、僕と年齢の近いヨハンとは気が合い、すぐに仲良くなった。
ヨハンの家は屈指の名家で僕とは比べものにならない資力がある。評議員も僕みたいに
給金目当てではなく、人生勉強だと親に言い含められたからだと渋々務めている。
「解雇しちまえよ、そんな変なメイドさ」
「代わりが雇えないよ、うち貧乏だから」
うちのメイドさんは格安料金で働いてくれている。住み込みということもあるが給金は
相場より二割ぐらい安い。おまけに仕事は恐ろしいほどキッチリこなすし、何より若くて
美人なメイドさんなど滅多に見つかるものではない──あれで性格が捻じ曲がって
いなければ最高なんだけどね。
「貧乏ったってメイド一人ぐらい挿げ替えられねぇのかよ?」
「だって、父さんが資産の四分の三、持ち逃げしちゃったんだよ。うちの金庫はほとんど
空っぽ」
ヨハンが額に手を当てて、天井を仰ぎ見る。
「何だか、お前の話聞いていると悲しくなってくるな。今日は予定キャンセルしてウチに
来いよ。すこしぐらい良い思いさせてやるからさ」
言われるがままに午後のスケジュールをキャンセルして──電話を受けたメイドさんの
低く怒りを抑えた声はできれば忘れたい──ヨハンの家を初めて訪問した。
「お帰りなさいませ、御主人様」
ズラリと左右に並んだメイドさんがカチューシャを付けた頭を深々と垂れる──荘厳な光景だ。
「うんうん、ただいま」
カフェオレ色の斬新なデザインのメイド服は流行の最先端を行っており、うちの古めかしい
メイド服とは大違いだ。おまけにミニスカートの脇に際どいスリットが入っていて、
白い脚がいやらしくも覗いている。
「これ全員、君の家のメイドさん?すごく多いね。ビックリしちゃったよ」
「バーカ、これは俺の専属だけ。屋敷中のメイドを集めたら、大変なことになるぜ」
アングリと口をあけたまま、僕は固まってしまった。金持ちはスケールが違う。
「お茶でも飲んで、ゆっくりしていけよ」
それから僕はヨハンのメイドさんに給仕してもらい至福の時間を楽しませてもらった。
***
帰宅後の僕は一転、うちのメイドさんの怒りにより地獄を見ることとなった。
「どういうおつもりですか!?午後の予定を全部キャンセルなさるなんて!」
──事と次第では、僕を蹴っ飛ばしかねない勢いだ。
僕は玄関で仁王立ちのメイドさん──ヨハンのところとは大違いだ──の前で蛇に
睨まれた蛙のように首を竦めて縮こまっている。
「ご、ごめんなさい。でも、連絡……しましたよね?」
「連絡する、しないの問題ではありません!!どれだけ、わたくしがお客様にお詫びして
回って、リスケジュールに奔走したか御存知ですか!!!」
列火の如く顔を赤くして叫ぶメイドさんはいつにも増して恐ろしい。そもそも、家事全般以外にも
人手不足と資力不足のせいで僕の秘書代わりとしても働いてもらっているメイドさんに
僕の我侭のせいで余計な仕事が増えてしまったのだ。その心中は察して余りある。
「罰として、今日は晩御飯は抜きです!」
「ええ!?」
「当たり前です!」
育ち盛りに晩御飯抜きは厳しい。多忙な時は三食抜くときもあるから我慢できない訳では
ないが、料理の上手な彼女が作る食事は僕の楽しみなのに…トホホ。
「……わかりました。それで許してくださいね」
項垂れた僕がメイドさんの横をすり抜けて、自室に戻ろうとしたところで突然二の腕を
掴まれた。
振り向くと、メイドさんの指先に栗毛色の長い毛髪が一本抓まれていた。
無論僕の毛でもないし、勿論流れるような黒髪のメイドさんのものでもない。
「な、な、何ですか、これは!!!」
怒髪天を貫くとはまさにこのことか、その時のメイドさんの声で屋敷中が震えた。
細い眉と眦がキュッと吊り上り、その双眸は怒りの炎を湛え、両肩はフルフルと小刻みに
震えている。
「……予定をキャンセルして……女と密会していたなんて……」
「えっ、いや、その、ち、違うんだ!」
「何が違うんですか!!最低です、最低!!」
彼女は言うなり、パタパタと足音を立てて走り去ってしまった。
***
冷静な頭で考えてみると、あれはヨハンの邸宅で給仕してくれたメイドさんの髪の毛
だったんだな。確かに栗毛色の髪に円らな瞳で、鈴がなるような可愛い声──って、
イカン、イカン、今はうちのメイドさんとどう仲直りするかが課題なのだ。
相談相手といえば、ヨハンぐらいしか思いつかないので電話を掛けてみる。
「……あのなぁ、たかがメイドだろ?」
「いや、でも僕の家で唯一身の回りの世話をしてくれる人なんだ。機嫌を損ねると、
明日からの生活に差し支えが……」
「バァァーカ。そんなのだから、メイドがつけあがるんだ。そのメイドを呼びつけて、
『ゴチャゴチャ言わずに、今から直ぐに俺に口で奉仕しろ』とでも言ってみろ」
「…口で?」
いまいち意味が分らない。口──ということは言葉でということだろうか?褒めて
もらえってとでも?
「そう、口でだ。ちゃんと腰を突き入れてお仕置きするのを忘れるなよ。そうそう、噛まれ
ないように気をつけろよ。じゃあ、切るぞ。俺は忙しいんだ」
電話口の向こうで「…ああん、御主人様ぁぁ」という若い女性の声が聞こえたような気が
するが、それは記憶の底に封印しよう。
何が何だかよく分らないが、取りあえずヨハンの言うことに従う。と言っても、あれだけ
怒っていたメイドさんを呼びつけるのは気が引けるので、僕の方から出向くことにする。
***
コンコン。
「入りますよ」
「ご、御主人様!!」
慌ててブリムを被ったメイドさんの目は何だか赤い。
「ど、どういうおつもりですか!あんな…」
このまま彼女に喋らせるとさっきの二の舞になるので強引に割り込ませてもらう。
「ねぇ、メイドさん。僕が主人で、あなたがメイドですよね?」
唐突に何を言われたのか分らないという表情のメイドさんだったが少し考えた後に頷く。
「なら、主人の僕に口で奉仕してもらえますか?」
その言葉を聞いた途端、メイドさんの白い肌が見る見ると紅色に染まっていく。
「ほ、ほ、ほ、奉仕!?し、しかも口?……どこでそんな事を覚えていらっしゃったんですか?」
「やってくれるんですか、やってくれないんですか?」
極力平然を装って、話しかけるが内心はこの先何がどうなるのか分らないから僕自身は
目茶苦茶に不安だ。
「えっ……あっ……その…………分りました」
言うなりメイドさんは僕の手をとって、ベッドの端に座らせた。
──これで良いんだよな。何だか自分でも何をしてもらいたいのか分らないので、胸が
ドキドキしている。
「……ズ、ズボン、降ろしますね?」
目の前のメイドさんが相変わらず火照った顔でおずおずと問い掛ける。その表情で僕は
一瞬にして悟る。
──こ、これってまさかスイッチ入っちゃった訳?
そう、僕のメイドさんは何とエッチなことが始まると人格一変──普段は強気で意地悪な
癖に、この時ばかりは超が付くほど従順で僕を愛しているとか言い出しちゃうのだ──
一体、どっちが本物の彼女なのか見当が付かず頭が痛い。
──というか、スイッチが入ったってことはこれからエッチなことが始まる訳?何……
何がどうなるんだ!!
***
ベッドの端に腰掛けた僕の股の間で、メイドさんの白いレースのカチューシャが揺れて
いる。
「…ふっ…んんぅ…ちゅぷ……んちゅ…じゅるる…」
いやらしい音を立てながら、メイドさんが僕の剛直を愛おしそうに頬張っている。
──こ、こういうことだったんだな、口での奉仕って。
「…美味しいです…御主人さまの…ちゅ」
亀頭を吸い上げられ、再び適度な温もりと湿りを帯びた口内に含まれる。甘美な感触に
目を瞑って、僕は唇を噛み締めて漏れそうになる吐息を抑えた。薄めを開けて、そっと
股の間のメイドさんの顔を見ると、頬を紅潮させて何とも幸せそうな表情を浮かべている。
あまりに幸せそうなのでちょっと苛めてみたくなった。
──そう言えば、腰を突き入れろって言っていたな。
力を入れて腰をグイと突き入れると、メイドさんが苦しそうに頭を後ろに引こうとする。
だけど逃がさないように、彼女の後頭部に手を回してそれを阻止する。
「言い忘れたけど、これは奉仕兼お仕置きだからね。わかっていますか?」
僕の言葉に従順に頷き、潤んだ涙目でこちらを見上げる彼女の姿に僕の嗜虐心は
益々掻き立てられる。
「あなたが勝手に僕がサボッて女と密会しているなんて誤解した罰ですから」
「ふぅぅ…んぅぅぅ…ご、ごひゅんじん……しゃま……んっ…ちゅ…ごめんな…しゃ…い」
苦しそうに顔を振って許しを請う彼女、とても普段の姿からは想像できない。
「歯を立てないように」
「…は、はぁい」
温かい口唇に包まれて僕自身は今にも暴発しそうなぐらいにまで膨れ上がっている。
メイドさんの頭を抑えていた手を外してあげると、僕の赤黒い先端と桜色の唇の間に
粘り気のある唾液の白い糸を引きながら口を離し咳き込む。
「ケホッ…ケホッ…ご、御主人様」
「何ですか?」
白々しく聞き返した僕を彼女は陶然と見つめている。
「夜は長いですから、じっくり御奉仕させて下さいね」
***
朝の眩い光が磨き上げられた窓から差し込み、僕の瞼をこじ開ける。
──何だか風景が普段と違う……そうか、昨日メイドさんの部屋を訪れて……
ふと時計に目をやる。
「は、は、は、八時半!!!」
──な、何でこんな時間に……メイドさんは!?
辺りを見回すと、丸まった黒いニーソックスに、放り投げられたブリム、そして、脱ぎ
捨てられた黒と白のメイド服が布団の上に散乱している。
「んんぅ……御主人様………激しすぎ……すぅすぅ」
可愛い吐息ととんでもない寝言に振り向くと白い裸身を曝け出し、気持ちよさそうに眠
っているメイドさんのあどけない寝顔が目に映った。
──これは今夜もお仕置きさせてもらおうことにしよう。
(了)
---------------------------------------------------------------------------
小ネタなので、この辺でご勘弁。
GJとしか言えないだろう?こんな良いもの見せられちゃさ
GJなんだが…
これが最後?嘘を吐かないでくれ。
もっとやってくれ。いや、もっとやって下さい。お願いします。
136 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 19:10:46 ID:VmSdmEpq
二人が結構本気で好き合ってると読んでしまう俺は駄目かな
超GJ、こんな良い物を見せてもらって満足するべきだってのにもっと読みたいと思う所がオレの駄目なとこだと思う
>>137 あれ?俺いつの間に書き込んだんだ?
>>133 GJ!!
まだだ!!まだ終わっちゃならねえよ!!
無理やり書いた駄作を投下されるくらいなら、
これで終わりかよ、とGJしながら悶々してるほうがいい
>>133 GJ!
目を真っ赤にして泣いてたなんて、いじらしくて可愛いなあ
>>136 お前が駄目なら俺はもっと駄目だ
保守
142 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 23:43:00 ID:ZC5dWBiT
h
保守
まさかアンコールまであるとは……という訳で延長戦を兼ねてキッチリと”とどめ”を
刺させてもらいます。
お題からはかなり遠ざかり、もはや小ネタと言える長さでもなく、スレチのニオイまでして
きましたのであしからず。
---------------------------------------------------------------------------
「え、縁談!?」
評議会の昼の休憩時間、ラウンジでコーヒーを啜っていた僕は友人であるヨハンの一言に
噎せ返る。
「ねぇ、ヨハン。僕、まだ十七歳だよ。結婚って……」
「バァーカ、男は子作りできれば成人してなくても結婚できるだぞ。ちゃんと法典を読めって」
そう言ってヨハンが鞄から取り出した革表紙の写真入れを渡される。何気なく中を開くと
一枚の女性の写真が入っていた。金色の柔らかな髪が良く映える雪のような白い肌。少し
気弱そうに目を伏せているが、たおやかなその面立ちは育ちの良さを感じさせる。
「その子はカイゼン伯爵家の三女だ。伯爵は有数の金持ちだから娘の持参金も弾んで
くれるぜ。貧乏人のお前にはまさにうってつけだ……おまけにどうだ、スゴイ美人だろ?」
「……そ、そうだね」
写真の中の女性は滅多に見ることできない気品に溢れた顔立ちをしている。
「じっくり考えてみた方が良いが、お前の場合は金は持ってない上に独り身だから家中の
ことをメイドなんかに取り仕切られた挙句、尻に敷かれるんだ!結婚したら家のことは
嫁さんに任せていれば、メイドにデカイ顔される心配もない。安心できるだろ」
──ヨハンはあの一件以来、何だか僕の家のメイドさんを相当曲解しているらしい。ただ、
尻に敷かれているのは事実だから否定はしないでおこう。
***
その日の夕方に邸宅に戻ったが幾つか執務が残っていたので、ヨハンがくれた写真は
封筒に入ったまま暫く書き物机の上に出しっぱなしだった。僕自身も忙しさにかまけて
すっかりそのことを忘れていた。
一通り仕事を片付けて部屋に戻ってみると、何故かヨハンが渡してくれた写真入れが
封筒から出され縁談相手の姿が開かれている。しかもところどころ、水滴を零したみたいに
ボコボコになっているではないか。
──マズイな……これじゃあ、ヨハンに返せないよ。
今回の話はとても魅力的だったが僕は断ることに決めていた。良い話だとは思うが僕に
は好きな……。
ガコン、ガコン、ドーン!
何だかすごく重そうなものが階段を転げ落ちる音が屋敷中に響き渡る。
一体何だ、とドアを開けて部屋の外に出てみると、メイドさんが片手に一つづつキャスター
付きの超大型のトランクケースを引き摺って玄関に向かう後ろ姿が視界に入る。
──その細腕のどこにそんなパワーがあるんですか?
ズンズンと玄関へ進んでいく彼女のその背中から立ち上る鬼気迫る何かに僕は大慌てで
追い縋る。
「な、何しているんですか?」
振り向いたメイドさんの目はいつぞやとの時と同じく赤くなっている。
「お暇を頂きます!!」
有無を言わさぬ口調。
お暇をください──ではなく、頂きます──って勝手に休んじゃうんですか?
「ちょ、ちょっと待ってください。何がどうしたっていうんですか?
彼女は僕のその言葉をプイと無視して、トランクケースの持ち手を握り締めたまま歩いて
いく。
──え〜と、一日でもメイドさんがいなくなると僕の生活……破綻しちゃんですが?
慌てて、僕は彼女の二の腕を掴んで、引っ張り戻そうとする。
振り向きざまにキッとこちらを睨みつけるその瞳、この緊急事態でなければ恐ろしさの
あまり僕は大人しく引き下がっていたことだろう。だが、メイドさんがいなくなることは
僕にとって死活問題だ。部屋の掃除や洗濯、食事は勿論、お茶だって淹れられないぐらい
僕は家事全般をやったことがない。
「困るんです!あなたがいなくなると」
「ふん!あの可愛らしいお嬢さんに面倒を見てもらえば良いじゃないですか!!」
──はっ!?
きっと僕の頭の上には?マークが飛び出たことに違いない。初めは何のことかまったく
分からなかった。そんな僕の顔をメイドさんはじっと凝視している。
──そうか……あの写真を引っ張り出したのは……。
「もしかして……あれのことですか?」
「あれ……って……な、何のことですか?」
さすがに盗み見したことは悪いと思っているらしい。
「まあ、良いですから、ちょっと話だけでも」
翻意してもらうことと本音を確認するためには四の五の言わずに手っ取り早く立場を入
れ替えた方が円滑に進むので、メイドさんの腕を強引に引っ張り自室へ連れて込んだ──
正確には自室のベッドにか。
***
「ああっ……んん……くっ…」
僕の眼下で、四つん這いになったメイドさんのまろびを帯びた乳白色の臀丘がふるふると
揺れていた。括れた腰を掴み、桃色の秘所へ自分のものを突き入れる。柔らかな彼女の
お尻にぴったりと自分の腰を密着させた上で、ゆっくりと円を描くように動かして万遍なく
擦り付けると、彼女の背中が反り繰り返りその上を長い黒髪が軽やかに跳ね回る。
「はっ……す、すごいです…んぁ…」
「まったく。勝手に出て行こうなんて、メイドとしてあるまじき行為ではないですか?」
意地悪く彼女の耳元に口を寄せて囁く。彼女はイヤイヤと小さく首を振って欲情の喘ぎ
の中でついに理由を洩らす。
「……んぅ…だ、だって、わたくし…ぁぁん…御主人様以外にお、お仕えなんてしたく…
ぁぁう…ありません…」
「えっ?」
「嫌…………見も知らぬ……っく…女性が……ご、御主人様に愛されている……なんて…
…た、堪えられません!!……そんな状況で……お仕えしろなんて……あ、あんまりです」
「どうしてそんなことを?」
「んぁぁ……あれは……お、お見合い写真でございましょう……ふぁあ!」
「……まあ、そうですけど」
なるほど謎が解けた。どうやら、メイドさんは勘違いで僕の家を出て行こうとしていたのだ。
そうであれば一安心。彼女を引き留めるのはさほど難しくない筈だ。
そんなことを考えていると蕩ける甘美な快楽を与えてくれるメイドさんの内側が僕自身を
包み込んでくれる。お礼代わりに彼女の上に圧し掛かり、柔らかなその乳房をそっと覆う
ように掌に収めて揉んでやる。
「はぁぁ……んん……」
「とは言え、まだ決めた訳でもないですし早合点です」
メイドさんの耳元で囁きながら指の間で固く立ち上がった乳頭を挟み軽く捻ると、彼女の
内側がキュウキュウと僕のものを一層締め上げる。
「んんぅ……御主人様……もっと……んんぁぁ」
僕の言葉をうわの空で聞いたメイドさんは押し寄せる快楽の波に溺れていく。
「ゴメン、そろそろイキそうだ」
──何だか、メイドさんを抱くたびにどんどん締まりが良くなり、内側の襞も積極的に僕を
刺激してくるから、もう限界が近い。
「っんんぁ…き、きて……来て下さい……んくっ…イイ、イイですぅ!!」
彼女の白い双丘に指を食い込ませ、僕は力を込め、最後に一度、思いっきりメイドさんの
温かに潤った内側へ突き入れ、そのまま本能が命じるままに熱いものを放つ。
***
そっと腕の中で行為の余韻に浸る彼女の幸せそうな顔を眺め、僕は心を決める。
──そろそろ、こんな関係終わらせないといけないな。
僕が上体を起こすと、メイドさんも長い睫を微かに揺らして薄目を開ける。
心に決めた一言を逸る心を抑えながら、僕は一言一言噛み締めながら告げる。
「……やはり、あなたにはメイドを辞めてもらいましょう」
「えっ!?」
メイドさんが僕の言ったことが分らないといったふうに呆然とした表情でこちらを
見つめている。
「ですから、辞めてもらいます」
「そ……そ、そんな!!」
もう一度はっきり告げた言葉に彼女が慌てて身を起し、唯一の光源であるランプに
照らされた華奢な裸身が浮かび上がる。
「……御主人様はわたくしにお飽きになられたのですか?」
僕はゆっくりと首を左右に振る。
──飽きませんって、むしろ情けないぐらいに溺れてますから。
「じゃ、じゃあどうして!!」
普段は憎らしいぐらいに落ち着いている彼女が髪を振り乱して取り乱す姿はなかなか
見れるものではない。おまけに目尻は下がり、口は”へ”の字に曲がっているから泣き
出す寸前とも取れる。
「さっきは『暇を頂く』と言ってましたよね?」
「ち、違います……あれはその勢いというか……何というか」
俯いたメイドさんは髪の毛先を指で縒りながら、必死に否定しようと言葉を探している。
でも、相手が戸惑っている間を逃すほどベッドの上の僕は甘くない。
「ともかく、僕は決めました」
キッパリと言い切ると、メイドさんの表情が悲痛そうに歪む。
「嫌……嫌です!!そ、そんな……わたくしに何か粗相が合ったならば謝ります」
──それはあり過ぎるほどあった気がするよ。仕事はそつなくこなしてくれるんですが、
何せ性格が……普段は僕を主人と思わない振る舞いばかり、Hの時は恋する乙女も
ビックリなほどの甘えん坊だし。
「だから……お願いです、御主人様……わたくしをここに置いてください」
哀願の声をあげ白い頬に涙が一筋伝う。
「……御主人様のところ以外、もうどこにも行くところなんて……ないんです」
──じゃあ、さっきは行く宛てもなく出て行こうとした訳か。
僕は髪を額にかかった髪をかき上げるとワザとメイドさんに聞こえるように溜め息を
つく。その音に怯えたメイドさんがビクリと身体を震わし、ついに声を上げて泣き始める。
「御主人様……うぅぅ…お…お願いです…ひっく…わたくしを…」
メイドさんは泣きながら僕に抱きついてくる。ふっくらとした彼女が乳房が僕の胸に押し
当てられ柔らかく形を変える。細い手を背中でしっかりと組み合わせ、僕が離れない
ように必死に力を込めている。
「さっきも言いましたが早合点し過ぎです。誰があなたに出て行けと言ったのですか?」
手で彼女の滑らかな髪を撫でながら、僕は嗜めるように告げた。
「……だ、だって、メイドを辞めろと……」
「ええ、僕はそう言いましたね」
「じゃ……じゃあ、やっぱり……」
メイドさんの顔がクシャクシャに歪む。何だか玩具を取り上げられた子供のようで
愛らしい。そっと頬を伝う大粒の涙を拭ってあげる。
「だから勘違いですって」
そこで、一息置いた。やっぱり勇気が居るな、こういうの。
「あなたには僕の側に居てもらいたい……できれば……そう、ずっとね」
「……えっ?」
口を開けたまま、呆けた表情でこちらを見つめるメイドさんの姿に込み上げてくる
笑いを堪えるのに必死だ。
「だからメイドを辞めて、僕のお嫁さんになってもらえませんか?」
「……そっ…そんな……だ、だって、御主人様……縁談の話は?」
「あれは僕の友人が勝手に持ち込んだ話です。そもそも、まだ会っていませんから
幾らだってお断りできます」
貴族の縁談は会ったら最後断るのは目茶苦茶大変だが、会う前ならば幾らでも口実を
作ってキャンセルできる。
「どうですか?この話を受けてもらえますか?」
「こんなわたくしで良ければ……その……もらって下さい…………お願いします」
という訳で、僕はメイドさ──じゃなくて、彼女と結婚することになった。
***
「お前さ、ちょっとこれはやり過ぎじゃないか?」
呆れ顔のヨハンが案内した応接室に入る。彼が見知った古い館はこの新居に移った時に
売りに出した。
そっとソファに腰掛けると、ヨハンは物珍しそうに周囲を見渡す。
「……うん、まあ、僕もそう思うんだけど……」
あの古い屋敷での生活が懐かしい。そう思うぐらい、メイドさ──じゃなくて、今の奥さんと
結婚してから僕の生活は激変した。
「何だよ、この屋敷は!!!」
結婚してから僕は資産管理を一手に奥さんに委ねた。委ねる程の資産があったかと
言われればそうではないが、二人で慎ましく生きていくには不自由しないぐらいのお金だった
と思う。が、彼女は何とその大半を結婚式と披露宴で使い切ってしまった。ヨハンは都合
で欠席だったが、それはそれは豪勢なパーティーでとても僕の資力に見合ったものではな
かった。
さすがにその時は僕も呆れて三日間、奥さんと口を利かなかった。でも、いつまでも
そうしていては詮無いと思い直し、「屋敷を売って慎ましく生活しましょう」と提案した。
庶民と同じ暮らしでも奥さんと一緒なら幸せだと思ったが、彼女は頑なに首を縦に
振らなかった。
それから一ヵ月後のある日、僕は目を疑った。奥さんが見せてくれた銀行口座の残高表
には見たことも無い桁数の数字が刻印されていたのだ。
「こ、これ……?」
「はい。増やしました」
事も無げにサラリと言い放った彼女を唖然と見つめるしかなかった。それから半年後に
は口座の数字は天文学的な金額に達していた。おまけに新たな屋敷と豪華な調度品、
無数の執事、メイド、使用人まで付いて。
──恐ろしいほどの才能だ……。
お金のことは全部任せていたから全て彼女の言うとおりにした。大体、そのお金だって
彼女が増やしたのだから文句を言う筋合いはない。古い屋敷も「人が住まないと傷みます」
という彼女の一言で売りに出すことに決めた。彼女の提案がうまくいかなかった例はない。
そういう訳でこの国有数の資産家の家に生まれ育ったヨハンが目をむくほどの贅沢な
屋敷に僕は今住んでいる。それもこれも全て奥さんのお蔭だ。
「取り合えず明日の議題だけどさ」
明日開催される評議会の議題を打ち合わせに没頭する僕とヨハンにメイドが音も無く
紅茶を給仕する。僕は書類に目を落としたまま右手を上げて会釈するが、ヨハンは
顔を上げて暫く給仕してくれたメイドを見ているようだ。
「相変わらず、古臭い衣装だな。お前のところは」
「そう?この前、新しいのにしたよ。奥さんがデザインを選んだから中々良い筈なんだ
けど」
「衣装はあれだけど凄い美人だな。黒髪というのもまたそそるものがあるな」
──へぇ、ヨハンが褒めるって余程のものだな……んっ!?今何て言ったんだ?
「だから、黒髪の綺麗なメイドだなって」
──黒髪のメイドでヨハンが見蕩れるほどの美人なんて……
慌てて、顔を上げるとドアの所でこちらを振り向いて黒と白の古いメイド服に包んだ
メイドさん──じゃなくて奥さんがお盆を持ってこちらに会釈をしようとしていた。
「ちょっと!何しているんですか!」
「たまには良いじゃないですか、御主人様ぁ」
「おいおい、何怒っているだ、お前。あのメイドが何か失礼なことでもしたのかよ?」
「……違うよ、ヨハン。実は……あれが僕の奥さん……」
「ええ!!!」
僕の驚く様が好きだと言って、今でもおふざけ半分でメイドに扮して僕の身の回りの
世話をするのが彼女の趣味なのだ。
「懐かしくないですか?この衣装?」
そう言って、軽やかにクルリと一回転する。衣装のフリルがその動きに合わせて揺れる。
それは彼女が僕の屋敷でメイドをやっていた頃のものだ。
「うんうん。素敵ですよ、奥様」
──ヨハン、手を出したら殺すからね!
殺気混じりの僕の視線に気づいたヨハンが口に手を当てて、奥さんから視線を外す。
「あなたも、あなたです。失礼ではありませんか!」
「ごめんなさい」
彼女は可愛らしくペロッと舌を出して、頭を下げる。まったく反省しているようには
見えない。こんなことは日常茶飯事だと言った様子なので僕は一計を案じた。
「お客様の前でクルクル回るなど言語道断です!そんな躾がなっていないメイドには、
後でお仕置きしますから」
次の瞬間、彼女の頬が桜色にポオッと染まる。
「……はい。楽しみにしています、御主人様」
(完)
---------------------------------------------------------------------------
>>136>>140 拙い文章ですが、そう読んで頂けると嬉しいです。
最後にお付き合い頂いた方、ありがとう。
>>150 ああくそ終わりやがったけど文句が言えん!
GJ!
途方も無くGJすぐる
なんという神作品
映画化決定
すきな物語の終わりってどうしてこんなに切ないんだろうね…
GJさ
むひょっ
大金時殿がいきり立たれたようです!
GJ!
156 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 21:48:46 ID:y7helSzd
理想的な終わり方
名残惜しいが、ありがとうございました
GJ
やっぱこのスレタイにはハッピーエンドだよね。
久々にキュンときちゃいました。
お疲れ様でした。GJです。
158 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 18:28:36 ID:4CghuInI
ドラマ化決定!!
なんて泣ける話やーGGGGGJ!!!!
159 :
あ:2008/04/01(火) 17:47:07 ID:xiRDBISJ
あ
保守
保守
保守
保守
保守
ほ
166 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 17:56:00 ID:ntGl6zy+
し
167 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 18:32:20 ID:/s6aiTr0
い
168 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 21:52:19 ID:vwoezz1h
っ
169 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 00:38:59 ID:1TlsKFeU
の
!
171 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 09:15:28 ID:4L252Zoi
このスレ保管庫ってある?
>>171 ないよ。
質問をする時は少しでも心証を良くするようにしたほうがいいよ。具体的にはsageるとか。
まあそこまで言わなくてもいいじゃないかw
きっとうっかりだろう
ググればキャッシュで見れるよ
アホな作者の痴態も見れてしまうが
ちょっと指摘受けるだけで「じゃあもういいや」なお方がな
>>171 >>107のじゃダメなの?もう更新はされてないっぽいけど。
誰かちゃんとしたの作ってくれないかなー。もし出来たら一本くらい保管庫の肥やしに書きたいねぇ。
保守
177 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 20:40:32 ID:wUMhietE
は
っ
さ
む
み
ん
と
184 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 13:15:43 ID:KSjN6Wia
く
り
186 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 16:06:25 ID:DBaf9etW
普段はツンツンなのに「可愛いね」とか「可愛い」と言う言葉を言われると
体が極度に反応して、デレデレになってエッチになるというのは
ダメですか?
いいんじゃない?
の
保守
保守
保守
192 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 18:11:58 ID:yolFm3v6
>>186 「遅い!!10時に駅前で待ち合わせって約束したじゃない!もう46秒もオーバーしてるわよ!?何で?どうして!?」
「ゴメンゴメン、銀行が混んでてさ」
「言い訳無用!!」
「ホントにゴメンよ〜」
「……まったく、せっかく気合い入れてオシャレして来たのに…ブツブツ……」
「え、何だって?」
「何でもないわよ!!」
「……」
「……可愛いよ」
「ふぇ!?」
「可愛いよ、世界で一番可愛い」
「もう、ばかぁ……」
こうですね、わかります
改めてツンデレとの差別化の難しさを感じる。
シチュの性質上、一回はエロが入らないきゃならないからなぁ
小ネタは難しい
保守
保守
ところで、前スレにも書いてあったが、コレはアンデレというジャンルなのだろうか……?
個人的には、名称をつけるとその後の定義付けやらで揉めるかも知れないから今のままでいいと思うよ
揉めるのはおっぱいだけで十分だ
>>201 ちちしりふとももー!!こうですか(ry
ふくらはぎマダー(AA略
保守
3の倍数と3のつくレス番号だけデレます。
男ォォォォ!!好きだぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!
>>206 レス番が300番代になったら100レス続く大作を書いてくれるんですね。わかります。
>>208 100レス続く超長編作品・・・期待が膨らみすぎる
210 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 20:43:00 ID:sbn6fHYl
ほ
う
と
う
は
う
ま
雑談すらない一文字保守ばかり=このスレ終了でおk?
空気読めない人が張り付いてる時点で賑わっているといって良いと思うよ。
>>218 空気読め
こうですか?わかりません><
空気嫁と格闘しているところをクールな女友達に目撃され、
「そんな人形より私のここを使ってくれ」
と迫られるのか?
つまり良い女友ダッチを持った……
そんなことより誰か書くんだ
保守
ほしゅ
前スレにあった此花祭みたいな普段は内気な娘のss読みたいです。
3メートルの宇宙人にある、謎の恐竜キチと蛇足がいい感じにデレデレしてる
サイト名か? >3メートルの宇宙人
わからん。
ぐぐってもそれらしきサイトが見つからん。
どこかのサイトにあるSSを紹介してくれてると思ってたけど、違うのか?
解決した。
てか、前スレでも紹介されてんのな。
保守
234 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 18:33:29 ID:QuFMgTkM
誰もいないみたいなので投下します。
オレが昼休みに弁当を食べ終わり惰眠を貪ろうか考えていると一人の女子が
話しかけてきた。
「あ・・あの・・・。」
「何だ?薫。オレに用か?」
「あ、う、うん。えっと・・その・・」
さっきからオレに話しかけているのは、琴野薫(ことの かおる)で一応オレ
の恋人だ。背がオレの肩までしかなく、綺麗で長い黒髪を持ち、背が低い=
貧乳というオレの定義を見事完膚無きまでに壊してくれた少女である。
「あの・・き、今日親がいないって言ってたよね?」
まあ確かに親は仕事とかなんとかで2人でイギリスに行ってしまった。おか
げで今日の夕飯どうしようか考えていた所だよ。
「えっと・・よ、良ければ私がご飯作りに行ってあげようか?」
「・・マジ?」
「や、やっぱり駄目だよね?・・・ごめんね厚かましくて・・」
「いや、そんなことねぇよ!むしろ作って下さい!」
天の恵みとも言える助けを無碍にできない。オレは必死に頼みこんだ。
尊敬語になったのは気にしないでくれ。
「じゃ、じゃあ今日御邪魔するね。あ、あとゴニョゴニョ(断ってくれなくて
有り難う)」
「ん?なんか言ったか?」
「!!な、なんでもないよ?」
「なんで疑問型なんだ?まあいいや。じゃあ頼んだぞ。」
「う、うん。」
よっしゃ〜!!今日は一人で寂しくカップ麺を啜る日と思ったら男の憧れの
「彼女の手料理」が食えるとはな。まさに天にも昇る気持ちだ。まさか内気
で恥ずかしがりの薫から言ってくれるとは予想だにしなかった。そう浮かれて
いるうちに放課後になった。
235 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 18:36:18 ID:QuFMgTkM
初投稿なので多少疲れたため続きは明日か明後日に書きます。
需要なければ書きませんけど。
何か言うのには短いのでとりあえず今後に期待。
あと今後投下する際はsageてくれ。メール欄にsageと入れておけば済むから。
圧縮回避保守
wkwktktk
241 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 18:59:36 ID:sBo1eGom
あーあああーああーあーあ
遅くなりましたが234の続きです。
薫と一緒にオレの家に帰ることになったが薫はオレからちょっと離れて歩いて
いた。
「ほら、もうちょっと近くに寄れよ。」
「・・・無理デス・・」
いつもの事だがやはり薫はオレの近くに寄ってこない。いつもオレのいる場所
から必ず2mは離れている。その距離感が少し寂しかったり感じる。
(もうちょっと近づいてくれないものかな)
そんなことを考えているといつの間にかオレの家に着いていた。
「お、御邪魔します。」
「その辺散らかってるから気をつけろよ。」
明らかに薫がすごく緊張しているのが見て取れるのでそれとなく注意した。
今の薫なら何も無いところでも転びそうだからな。
「い、今料理作るから待ってて。」そう言うと薫は足早に台所に向かった。
と思ったら台所方面から「ドンガラガッシャ〜〜ン!!」という音が聞こえた。
・・・大丈夫だろうか。いや大丈夫だ。おそらく人の食べられる物くらいは作
れるはz「わ、わ、わ〜〜火が〜〜!!!」
めったに大声を上げない薫の声を聞きながら慌ててる声初めて聞いたラッキー
と思いつつ毒で死ぬとはきつい物かと本気で考え始めた。
「・・・あの・・美味しい・・かな?」
おかしい。あきらかにおかしい。あんな調理法でなんでこんなに旨い物ができ
るのか。そこらの店の物より遙かに旨い。
「ああ旨い。こんなに旨い物初めて食った。本当におまえはいい方に予想を裏
切ってくれるな。」
あ、また顔が赤くなった。あともうちょっと内気じゃなければ最高なんだがな
ぁ。おかげでろくに手もつなげない。キスも今まで一回しかしていない。積極
的になってくれないものか。そんな事を考えているうちにいつの間にか夕飯を
平らげてしまっていた。
「いや〜〜本当に助かった。ありがとな。」
「い、いやそんな事ないよ。こっちこそ・・その・・美味しいって言ってくれ
て有り難う・・。」
「それじゃあ家まで送っていこうか?」
すると薫は指でモジモジしながら顔を赤くしながらぼそぼそ何かを言っていた
「?どうした。調子でも悪いのか?」
「・・・雨降ってるよ?」
「えっまじかよ。」
外はこれは雨と言うより滝と言うぐらいの雨が降っていた。
「あっちゃー。おまえどうやって帰る?」
すると薫は意を決したような顔をして口を開いた。
「・・その事なんだけど・・・あの・・私も今日、お父さんもお母さんもいな
いの。だから・・・・その・・あのね・・今日泊まっていって良い?」
「お、御邪魔します。」
「その辺散らかってるから気をつけろよ。」
明らかに薫がすごく緊張しているのが見て取れるのでそれとなく注意した。
今の薫なら何も無いところでも転びそうだからな。
「い、今料理作るから待ってて。」そう言うと薫は足早に台所に向かった。
と思ったら台所方面から「ドンガラガッシャ〜〜ン!!」という音が聞こえた。
・・・大丈夫だろうか。いや大丈夫だ。おそらく人の食べられる物くらいは作
れるはz「わ、わ、わ〜〜火が〜〜!!!」
めったに大声を上げない薫の声を聞きながら慌ててる声初めて聞いたラッキー
と思いつつ毒で死ぬとはきつい物かと本気で考え始めた。
「・・・あの・・美味しい・・かな?」
おかしい。あきらかにおかしい。あんな調理法でなんでこんなに旨い物ができ
るのか。そこらの店の物より遙かに旨い。
「ああ旨い。こんなに旨い物初めて食った。本当におまえはいい方に予想を裏
切ってくれるな。」
あ、また顔が赤くなった。あともうちょっと内気じゃなければ最高なんだがな
ぁ。おかげでろくに手もつなげない。キスも今まで一回しかしていない。積極
的になってくれないものか。そんな事を考えているうちにいつの間にか夕飯を
平らげてしまっていた。
「いや〜〜本当に助かった。ありがとな。」
「い、いやそんな事ないよ。こっちこそ・・その・・美味しいって言ってくれ
て有り難う・・。」
「それじゃあ家まで送っていこうか?」
すると薫は指でモジモジしながら顔を赤くしながらぼそぼそ何かを言っていた
「?どうした。調子でも悪いのか?」
「・・・雨降ってるよ?」
「えっまじかよ。」
外はこれは雨と言うより滝と言うぐらいの雨が降っていた。
「あっちゃー。おまえどうやって帰る?」
すると薫は意を決したような顔をして口を開いた。
「・・その事なんだけど・・・あの・・私も今日、お父さんもお母さんもいな
いの。だから・・・・その・・あのね・・今日泊まっていって良い?」
そんなこんなで結局薫は泊まっていくことになった。今オレは天国と地獄に居
る気分だ。薫が風呂に入っている時は精神統一していたし。いい臭いするなと
感じた瞬間軽く興奮した愚息を鎮めたり。
「悟り開けるかもなぁ。」
「?何か言った?」
「いや何も。所で薫は何処で寝る?客室か?和室でも良いぞ。」
「え、え〜と・・」
「なんだったらオレの部屋で一緒に寝るか?」
四分の三は冗談だった。ふざけて言ってみた。まぁどうせ恥ずかしがって「い
、いや・・ほ、ほかの所で寝るよ。」とかいうんだろうなぁ。そう思っている
と薫はまたもや予想外な事を言った。
「い、いいの?じゃ、じゃあヨロシクオネガイシマス。」
はっきり言おう。きつい。狭いとかそういう意味ではなく、オレの理性がきつ
い。好きな女と手を出さず一緒に寝るとは相当きつい。
「じゃあ寝るか。そうだ早く寝てしまおう。さ、薫寝るぞ。」
早く寝ないと理性が持たない。
「・・・ねえ・・これ何?」
「ん?何ってqあwせdrftgyふじこlp!!」
薫が持っていたのはオレの秘蔵のエロ本だった。今度は別の意味できつい。あ
〜何で片づけなかったんだよオレ〜〜!!オレと薫の間に気まずい空気が漂う
「いや、あの、それはですね、オレも健全な少年と言いますか。だから仕方が
無いというか。とりあえずすみません!!」
オレは必死こいて敬語で謝った。しかし薫は怒っている感じではなかったよう
に見えた。
「・・ねぇ。」
「はいなんでしょう!!」
やはり怒っているのかと思い敬語で返事した。
「やっぱりこういう事したいの?」
「いや、してみたいけれど、って何正直に答えてんだオレ〜!」
そう慌てていると滅多に1mも近寄ってこない薫がオレにしなだれかかってく
る様に引っ付いてきた。
「じゃあ・・・する?」
しばらくオレは固まっていた。そして時が動き出す。必死に声を絞り出そうと
する。
「・・・駄目?」
「い、いやそんなことはないけれど!」
「・・・じゃあしよ?」
・・・・あなたは本当に薫ですか?何でそんなに積極的になってんだ?
「・・本当にいいのか?」
「・・・うん。」
オレは薫の急変に驚きつつ、焦る気持ちを抑え、薫の顔に触れた。
「・・どうなっても知らないからな。」
かろうじて残っていた理性で警告をした。
「うん・・好きなようにして・・」
そしてオレは薫を押し倒した。
しかし服を脱がそうとすると薫がオレの手を押しとどめた。なんだよ!やっぱ
駄目ってか。チクショー生殺しかよと思っていると薫が口を開いた。
「ねぇ・・やっぱり最初は・・・キスして?」
やばい可愛すぎる。頬を赤らめながら言われるとかなり効く。要望に応えよう
と顔を近づけると急に薫がオレの頭を引き寄せ、そしてオレにキスをした。そ
れだけでも大混乱なのに更に舌まで入れてきた。
「んむぅ・・ふぅ・・」
クチャクチャと唾液の混ざり合う音まで聞こえてきた。そろそろ息がきつくな
って離そうとすると頭を抱きしめられ逃がすかと言う位の力でホールドされた。
そのままキスを続行されていると本格的に息がきつくなってきたので半ば強引
に唇を離した。
「へへっ。しちゃったね。」
薫はすごい笑顔で笑いかけてきた。薫さん、少し戻ってきたオレの理性をまた
ぶっ壊す気ですか?
すみません。連投してしまって。続きはあと30分待って下さい
「やっぱり、男の人って胸とか触りたいの?」
「まぁ、一般的にはそうじゃないか?」
そりゃやっぱり触りたいだろう。男の欲求の内のひとつだしな。
「・・じゃあ・・触っても、いいよ・・」
いやはや理性って再構築すんのには時間がかかるのに、崩壊するには時間はい
らないみたいですね。いつの間にかオレは薫の服を脱がしてその豊満な胸にむ
しゃぶりついてたよ。
「・め・・だめ・・そんな・・強くっ・・吸っちゃ・・」
「あ、すまん、つい夢中になってた。」
「ふふっそんなに私の胸がよかったの?」
「当たり前だ!そんな胸で興奮しない男がいるか!」
「よかった・・・興奮させれて。」
無理でございます。絶対無理だ。なんかいつもの薫らしくないが。いやむしろ
だから、凄まじく興奮する。これで興奮しないなら、そいつは女に興味がない
ウホッな奴か完全に悟りを開いてる奴だ。
「なぁ・・そろそろいいか?もう我慢の限界だ。」
「さっき言ったじゃない。好きにして良いって。」
「ああ、だが痛かったら言えよ。」
「うん・・」
そしてオレは秘所を慣らそうとそこに触ろうとしたが
「うわっもう濡れてる・・もしかしてさっきので感じた?」
「うん、だから早く入れて・・ね?」
その言葉を聞き自分の分身を薫の秘所に入れた。
「んっ!いっ痛い!」
「えっ!じゃあ抜k「いい!そのまま奥まで行って!」
鮮血が溢れ出てくる中、薫が絶叫した。とりあえず奥まで差し込んで薫を宥め
た。
「だいじょうぶか?そんなに痛いのか?」
「もっもう大丈夫だよ。動いても大丈夫だよ」
「いや、痛みが抜けるまで動かないでおくよ。」
「・・ありがとう。」
「もう本当に大丈夫だよ。動いてもいいよ。」
「そうか・・じゃあ動くぞ。あっそのまえに」
「?」
「・・・愛してるぞ。」
「・・私も」
最初はゆっくり動いていたが我慢できなくなりどんどん腰の動きが速くなる。
速めれば速めるほど薫が嬌声を挙げる。その度にまた速くなりとループが続い
ていた。永遠に続くかと思われた快楽が終わりの陰を見せる。そしてとっさに
分身を抜こうとすると薫が強く抱きしめてくる。
「やっやばいって、でっ出る!」
「出して!私の中に出して!」
そして腰の奥から噴出するような射精が薫の体内にぶちまけられている。
びゅくっ、と脈動するたびに目の奥が白くなる。
オレは気を失いそうな快感を感じた。
「お前だいぶ性格変わっていたな。」
だいぶ積極的だったしな。性格が逆転してるくらいだったな。
「え・・えと・・ああゆう時しか積極的になれないから。」
今じゃまた元の性格だしな。
「・・・あの・・ああ言うエッチな子・・嫌い?」
目に涙を浮かばせながら。顔を赤くしながら。オレにおそるおそる聞いてきた
薫を抱き寄せ答えた。
「どんな薫でも好きだよ。」
その答えを聞いた瞬間さらに薫の顔が赤くなった。
終
以上です。
お目汚ししてすみませんでした。
誤字脱字、直した方がいいものは遠慮無く言って下さい。
>>251 早朝GJ!!
朝から愚息がひどくおっきしてるぜ
254 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 01:52:25 ID:zSFK3/YJ
保守
255 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 17:12:40 ID:yThZbin3
GJ!!!
256 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 15:49:12 ID:PsQ/WNeN
保守
257 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 12:00:46 ID:BIx/gFX9
age
258 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 00:32:01 ID:etZT9sma
保守
ToHeartの委員長みたいな娘がエロいと興奮する。
>>72 > 「洗った」
> 「……洗った!?」
> 「ああ。明日には乾く」
> ──こら、何を言っているんだ。風呂をかりるぐらいならともかく、明日までここにいたら、
> いくらなんでも俺も暴発しかねないぞ。
> 「泊まっていけってこと?」
> 「何を言っているんだ。裸で帰るつもりか?」
> 顔色一つ変えずにそれだけ言うと、また彼女の視線はテレビ画面に戻った。
> ──おいおい、それだけかよ!!年頃の男を一つ屋根の下に泊めるんだぞ!身の危険を感
> じるとか、恥ずかしがるとか、期待にワクワクするとか。あ〜、何言いたいのか自分でも
> わからんが、とりあえず、もっと俺を男として意識しろ!!!
> そんな思いで美月を睨むが、彼女は一向に意に介する様子もなくテレビを見ている。
> 俺にも今ようやくわかった、冷め切った夫婦仲に苦しむ中年男の悲哀がほんの少しだけ。
>
> ──これでは、もう唯の友達関係じゃないか。
>
> ***
>
> ──で、お泊りだし、友達同士一緒のベッドで…って!
> 「み、美月、ちょ、ちょっと待て!」
> 「ん、何だ?」
> 二人は今、美月の部屋のシングルベッドの前に立っている。
> 「男女七歳にして同衾
保守
保守
264 :
419:2008/09/16(火) 04:24:22 ID:xvoK89lu
保守
ほしゅ
曰くさんの作品、また読めたらなぁ
確かにアレはいいものだったなぁ
さがりすぎ
さがりすぎ
さかりすぎ
アレのどこがいいもんなんだよw
無駄な設定に無理のある展開につまらんギャグの入った自分の妄想書き連ねただけの文じゃねーか
んで指摘されたら「じゃあもういいや」でSS放棄だぜ
二度と戻ってこなくていいよ
あぁ……そうか、投下する人が少ない理由がわかった気がする
全くだ
叩かれると分かって投下するヤツは居ない
態度云々はアレなところもあったかも知れんが、SSは良かったと思うぜ
あう
保守
保守
278 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 07:18:32 ID:P9q6ideK
afe
ほす
280 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 01:36:04 ID:0cH9jsTI
ほしゅ
保守
スレタイに添えているのか疑問が残り、かつ導入長すぎなのですが、
投稿させてください。
「ホンジョロイドは笑わない」
ドアが勝手に開いた。
照明を消して、生徒会室から出ようとしたまさにその時だった。
学内に自動ドアは一つもないし、もちろん超自然現象でもない。
開いたドアの向こうに、ホンジョロイドが立っていた。
その整った細面の顔や切れ長の目には、何の感情も読み取れない。氷のような、という表現があるが、まさにそんな感じの無表情。
ホンジョロイドというのは俺の悪友がつけたニックネームだが、もちろん当人にはナイショだ。「ミサロイドでは語感が可愛すぎるから」という無茶苦茶な説明もそれなりに説得力があると思う。
人間そっくりの美少女ロボそっくり、笑いもせず、怒りもせず、冷徹に判断し機械的に対処するスーパーハードな生徒会長、――それが彼女、本条美沙希(ほんじょうみさき)だ。
俺が出ようとするのを阻止するように、ドアの前に仁王立ちになり、低い声で彼女が言った。
「まさか、そのまま帰るつもりじゃないよね?」
「まさか、そのまま帰るつもりじゃないよ」
緊迫した状況を避けるために、俺はその場しのぎの嘘をついた。
面倒なことはゴメンだ。事実よりも波風立たない無難な解決を優先するべきだというのが、この俺、結城大地(ゆうきだいち)の信条だ。
ただ、嘘は本当にしておく必要があるだろう。
後ろに下がって彼女を部屋へ入れ、照明をつけて鞄を置いた。
「校則に関するアンケートの入力は終わったのか?」
「まあ、なんとかね」
「じゃあ、なんで帰らない?」
「は?」
「は、じゃない。やること終わってんのに、なんで残ってたわけ?」
「……えっと」
さっきの『そのまま帰るつもりじゃないよね?』は一体何だったんだ?
283 :
282:2008/11/24(月) 15:46:28 ID:ptpopf8U
半年以上一緒に生徒会の仕事をしているが、彼女の考えは未だにまったく読めない。ついでにもうひとつわからないのは、なんでこんな女が生徒会長に選ばれたのか、だ。
成績は常に上位をキープ、考え方も態度もマジメ。超がつくほどの美少女で、正義感も必要十分、教師に対してもいっさい物怖じせずに言いたいことははっきり言う。……確かにここまではお約束通りの生徒会長キャラだろう。
だが、人望があるかと言えば、答はノーだ。
トンデモなく調子外れで独善的で、常識とかバランス感覚を著しく欠いていることは、ちょっと話をすればわかる。その無遠慮な言葉遣いはもちろん、破綻ぎりぎりの性格のことも、大抵の生徒が知っている筈だった。
やりたくもないのに推薦で無理やり会計に選出されてしまった俺は、かなり憂鬱な日々を過ごしている。いろんな意味で。
何を納得したのか小さく頷き、低い声で彼女が言った。
「あ、そうか。もしかして、私を待っていたんだな? それならそうと、何故はっきり言わない?」
「へ?」
ホンジョロイドはよくこういう唯我独尊な勘違いをする。そしてそれを前提として他人に接する。当人に悪意がないから余計に始末に困る。
「もしお前が来たら悪いから、もう少しいてみようかと……」
可能な限り無難な返事を狙ったつもりだった。
ほんの少し、わずかに眼を細めて彼女は尋ねた。
「来なかったらどうするつもりだったんだ?」
どうやら俺の返答に不満らしい。
確かに今日は、生徒会の作業や会議がある日ではない。俺も来るつもりなどなかった。だが昨日、アンケートの入力作業を無理やり押しつけてきたのは、他ならぬ本条美沙希だ。「明日いっぱいでよろしく」と、紙の束渡された時はさすがに腹が立った。
当然のこと、他の生徒会役員は誰も顔を見せていない。それに、まさかホンジョロイドがじきじきに様子を見に来るとも思っていなかった。
それに、今まさに、入力作業をなんとかやり終え、家に帰ろうとしてたんだが……。わけがわからん。
「そのまま家に帰るだけ、だけど?」
「誕生日だというのに、誰にも祝われずに?」
「はあ?」
先ほどからぼんやりと感じていた不安が真実味を増した。
――何故この女は俺の誕生日を知っている?
284 :
282:2008/11/24(月) 15:47:23 ID:ptpopf8U
「何驚いた顔をしているわけ? 一緒に仕事してるんだから、誕生日くらい知っていて当然だろ」
何か、凄く嫌な予感がする。ここはもしかしたら、先に謝っておくのがベターか。
「そうかな? でも……すまん、俺は本条の誕生日知らねえわ」
「まあ、それはそうだろう。君は他人に踏み込むことを恐れてるからね。言われたことはやるけど、それ以上のことはしない。なんでもそつなく無難にこなすし、人当たりも悪くないが、特に親しい友人はいない」
確かに一部当たっているが、んなこと、お前みたいにキテレツなヤツに言われたくないっつーの。
もちろん、無難にこなしたい俺は反論などしない。
こういう場合、黙るのが一番だ。
俺が凹んだように見えたのか、彼女は満足そうに頷き、それから右手に持った紙袋を差し出した。
「ほれ、これをやる。誕生日プレゼント」
え? まさか?
出されるままに紙袋を受け取りながら、俺は目が点だ。
――この女がプレゼント?
そんなことがあるのか? しかもこの俺に?
いや、実際貰ったわけだが。
訳もわからず、マジで驚いた。
ああ、そうか。礼はいわなきゃな。
「あ、あの、ありがとう……」
「うん」
紙袋の口をそっと開くと、中にきらびやかなパッケージの小さな箱が見える。
何げに取りだし、俺は今度こそ本当に言葉を失った。
それは、リボンのかけられたコンドームの箱だった。
285 :
282:2008/11/24(月) 15:48:43 ID:ptpopf8U
慌てて紙袋の中にしまい、丁寧に口を折った。
見なかったことにしよう。
だが、ホンジョロイドはその無表情ぶりが真剣とも受け取れる顔で、こちらをじっと見つめていた。
見なかったことに……できない。
「あの、これは一体……」
「避妊具。必要な時に使えばいい」
「は、はあ……」
「君にひとつ、質問がある」
「……何?」
訳がわからない。何を聞かれるのかも謎だ。
だが、混乱が極まると何もかもどうでもよくなり、相手のペースに呑まれてしまうことだけは大変よくわかった。
恐らく、何を聞かれてもいい加減な受け答えしかできないだろうが。
しかし、さすがにホンジョロイドだけのことはあって、俺の思考の斜め上を10メートル以上飛び越えた質問をしてくる。
「もしかして、私をオカズにしたことある?」
いい加減な受け答えすらできない質問に、俺は反射的に、ほとんど無意識のうちに一番無難な答を求め、何も思いつかず、勝手に口が動いて、ついうっかり、……本当のことを答えていた。
「なくはない、けど」
「そっか、助かった」
ああ、助かったのか、よかった、本当によかったね、本条。
……ってコイツ、オカズの意味とか、わかって言ってるんだよな?
っていうか、何だこれ? もしかして俺、いきなりカミングアウトさせられたりしたりした?
確かに彼女は見た目綺麗で、その無表情を無理やり歪ませてやりたいような欲望も俺にはある。
表情とか全然想像つかないものの、アダルトビデオの女優みたいに、あんあん悶えてイったりする様子を妄想したこともある。
まあ、過去に何回かは。っていうか結構何度も。割と頻繁に。
もっと正直に言えば、俺の好物のオカズ・ランキング第一位を彼女がキープしてたりもするんだが……。
だけど普通、オカズにしてることを当の本人にカミングアウトするヤツはいないよな。もちろんそれを尋ねるヤツもだが――。
「本条、お前、何か悪いもんでも食ったか?」
「ああ、うん。……実は」
悪いもん食ったのかー! ってそれはないだろ。
彼女は一旦口を閉じて俺の顔から眼を逸らし、夕焼けが始まった窓の外を見ていた。
透き通るような白い頬に、柔らかなオレンジ色の日差しが降り注いでいる。
その横顔は例によって無表情だが、どこか憂いを含んでいるようにも見える。
――こいつ、ホントに絵になるよな。……黙ってさえいれば。
286 :
282:2008/11/24(月) 15:49:38 ID:ptpopf8U
横を向いたまま、ぼそっと彼女が呟いた。
「実は最近、ジーを覚えてしまったんだが」
「ふーん、そうなんだ」
と、いい加減に頷いてはみたものの、なんだ、ジーって。
アルファベットのG? それとも爺? ……意味不明。
だが、すぐに閃いた。
「ひゅぇええっ?」
俺の耳と想像に間違いがなければ、今、モノ凄いことを聞かされた。
……まさか『自慰』? そう言ったのか??
だとしたら、俺のオカズ宣言を遥かに凌ぐ超爆弾発言じゃないか。
素っ頓狂な声をあげたことを、俺は心底しまったと思った。
元々ホンジョロイドは、喜びとか怒りとか哀しいとか楽しいとかいった感情をほとんど表に出さない。
しかも、マジメな癖に常識とか日常の感覚が欠落している。特に何か新しいことを思いついたり、作業や自分の考えに集中している時は、他のことがどうでもよくなるらしい。
恐らく今も、恥ずかしいという感情をどこかに忘れてしまっているに違いない。
とはいえ、いくらホンジョロイドだからって、『自慰宣言』はやり過ぎだ。そのうち我に返り、自分がとんでもないカミングアウトをしたことに気付くだろう。
突然恥ずかしさが溢れ出て、激しく後悔するかもしれない。
――あんあん悶えてイったりするのか、俺が聞きだす前に。
後悔するのはコイツの自由だが、できればそこまでチェックさせて貰った後にして欲しい。
今しばらく、お前はお前のままでいい。
いや、そのままでいろ、頼むから。
「結構みんな、してるらしいよな。女子も」
うまいぞ、その調子だ、自分。
俺は初めて、彼女のエキセントリックな性格が、こちらの想像を遥かに超えていることを強く願った。ホンジョロイドは恐れを知らず、なんでも話す強い心を持った美少女ロボであるべきだ。羞恥心とか余計な感情など無視して、頑張れ、負けるな、僕らのホンジョロイド!
287 :
282:2008/11/24(月) 15:50:37 ID:ptpopf8U
ホンジョロイドは俺の期待に見事に応えた。
「そう言えばネットとかでも、自分の体験した性行為を公開している女がいるな。私には理解できないけど」
おいおいおいおいおいおいっ! お前が今してることは何だぁっ!
……いや、このツッコミはやめておけ。
「まあ、別に誰かに迷惑かけるわけでもないんだし、あっけらかんとしてるのも悪くないんじゃないか?」
「確かに、無駄に恥ずかしがる必要はないと思うが。ただ、そうは言ってもプライベートなことだし、まあ、多分人それぞれ、……それでいいんだろうな」
「だよな……。だけど、お前はどうして俺なんかに話したんだ?」
試しに俺はそう尋ねてみた。
だが、答は返ってこなかった。
高性能な筈のホンジョロイドが、突然のエラーでも起きたのか、機能停止したみたいに黙り込んでいる。
だがその長い沈黙のせいで、自分がかなり強引な会話をしていたことに俺は気付いた。
確かに相当イカれてはいるが、コイツだって年頃の女子である。
その本条相手に、もしかしたら俺は、自分でも気付かぬうちにセクハラまがいのことを喋っていなかったか?
なんでも無難にこなしたい筈の俺だが、彼女の超強力爆弾発言に常識とかバランス感覚とかまで吹き飛ばされた気もする。
「……じゃ、この話はここまでってことで」
努めて軽めに、俺はそう言った。
コイツなら、傷ついたりはしないだろ。――期待も含めてそう思った。
窓の外を眺めていた彼女が、くるっとこちらを向く。
「最初は謝ろうと思ってたんだ。自分勝手な妄想に利用してることになるからな。ま、結局、お互いさまだったわけだけど。……ただ、自慰の度にお前のことを思い浮かべてしまうので、いい加減何とかすべきだと思って」
ああ、神さま、仏さま、本条美沙希さま。俺が馬鹿だった、俺の負けだ。完敗に乾杯!
今ここに、俺以外にもう一人、オカズにしてることを当の本人にカミングアウトするヤツ発見。
しかも、聞いてもないのに自分から。
だが、ちょっと待てっ!
『いい加減何とかすべき』ってどういうことだ?
ってか、超間抜けな俺はようやく今頃になって、彼女のプレゼントの重みを深刻に受け止めた。
――いやまさか、マジで? ホントに? そういう意味なのか?
288 :
282:2008/11/24(月) 15:51:25 ID:ptpopf8U
本条のいつもと変わらぬ無表情が、これほど憎らしいと思ったことはない。
――てめえは、話してる内容と、そのしれっとした態度が全然あってないんだよ!
そんな風に怒鳴ったりすれば、少しはさっぱりしたんだろうか?
しかし俺は平静を愛する男だ。この怒りが逆ギレだということにも気付いている。
「もしかして、おまおまお前はその、俺とつきつきつきあいたいのか?」
おれおれ俺は頭がどうかなってるな、絶対。
おかげで、平静な会話もできず終いだ。
「つきあうって、それって恋人になるってこと?」
「ま、まあ、そういうことだろ、普通は」
普通の通用しない相手に、普通を説く徒労感てば半端じゃない。
突然カミングアウトさせられ、されて、その上恋だのつきあうだの、俺の無難が悲鳴を上げている。
しかも、余程面倒な演算でも含まれていたのか、いつもはポンポン言葉を返すホンジョロイドが、答を出すまでにやたら時間をかけている。
待つ間っていうのは、恐ろしく長いということを俺は思い知った。
「多分、常識的にはそれが一番妥当な関係なんだろうけど、残念ながら私にはまったく自信がない」
俺は素でビックリしていた。
この女から、こんな消極的な発言を聞くのは初めてだ。
にもかかわらず見た目は一切変わらぬ能面の下で、何を考えているのか、まったくわからない。
「まさかお前がそんなこと考えてるなんて思ってもいなかった」
「私だって、まさか自分が君のことをそんな風に思ってるなんて思ってなかったからなあ……」
「そうなのか、あはははは」
何故か笑いが込み上げてきた。
だが、ホンジョロイドは笑わない。
一人で笑ってる俺がバカみたいだ。
289 :
282:2008/11/24(月) 15:52:02 ID:ptpopf8U
「まあ恋愛なんて、しょせん性行動の動機づけにすぎないだろ。多分私は、君と何回かセックスすればそれで満足するんだと思う。そのうち飽きて、どうでもよくなる気がする。……ただ、君の都合もあるだろうし」
――つまりコイツは、俺と何回かセックスしてみたいと言ってるのか?
ええい、なんて都合のいい女なんだ。なのに、なんでこんなに面倒なんだ?
この展開は、すべてが逸脱でできている。俺が信条とする無難路線にまったく馴染まない。
多分、それが俺を苛立たせるのだ。
無難に処理しきれなくなり、マジ半端なく面倒で疲れ果てた。
だから結局のところ、はっきり聞くしかなかった。
「つまり本条は、俺と何回かセックスできればそれでいいと?」
「うん、まあ、そういうことかも。恋人ってヤツは、甘えたり拗ねたり泣いたり笑ったり、私には無理そうなことばかりだし。それにお前だって、私のようなヤツを恋人にしたいとは思わないだろ? オカズには丁度よくてもさ」
この瞬間、無表情にイカレたことを話すホンジョロイドを、俺は本気で可愛いとか思ってしまった。
コイツは相当な変人だが、その「変人」を「恋人」にしたいなんて思った俺も、もしかしたら相当イカレてるのかもしれない。
「いや……、お前が恋人になってくれたら、俺は嬉しいよ」
動いた心の中身を、俺はそのまま吐露していた。
そして次の瞬間、猛烈に後悔した。
「私は嫌だ。考えただけで面倒だ。多分、いつも君を頭に浮かべてしまうのは、良くも悪くもその無難路線が私にとっても無難だからだ。私の無意識が、そう判断しているに違いない」
はっきり言って、俺は傷ついた。
すぐに怒りが湧いた。
ホンジョロイドの固い鉄の仮面を、なんとかひっぺがしてやりたいと思った。
絶対犯す! 犯してやる!
無難路線の俺にはまったく似合わないと知りながら、そう心に誓った。
290 :
282:2008/11/24(月) 15:52:32 ID:ptpopf8U
俺は無言でヤツに近づき、手始めにまず、思いきり抱きしめてやった。
犯すというのとはちょっと違う気がするが、もちろんこれは第一段階に過ぎない。
彼女の身体は、スリムなくせに何だか凄く柔らかかった。
「……まさか、今からするのか?」
小さく囁くような、しかし相変わらず無機的な低い声で、ホンジョロイドがそう尋ねた。
何か考えがあって抱きしめたわけじゃない。
だが、するかと聞かれて答が決まった。
「する」
「本気か?」
「本気だ」
「ここは学校だぞ?」
「そうだけど、ここでする」
「ベッドがないけど」
「なくてもする」
子どもじみたやりとりは、ホンジョロイドが黙り込んで終わりになった。
俺はいったん彼女から離れ、窓のカーテンを締めた。
ドアにも鍵をかけた。
幸い、まだ校舎に残っている者はほとんどいないだろうし、生徒会室は元々あまり人が来ない第二校舎の一番奧にある。
ただ、校門が閉まるまで、もう一時間もない。
やるならやらねば。さっさと急いで。
俺が戸締まりをするのを、ホンジョロイドはただぼんやりと立って待っていた。
例によってその顔には、何の表情も浮かんでいない。
これまで、自分でも気付かぬうちに彼女のその顔を恐れていたことに、俺は気付いた。今はもう怖くない。それどころか、その無表情な顔がどこか儚げに見える。
俺は彼女に近寄り、その細い身体を今度はそっと抱きしめた。
291 :
282:2008/11/24(月) 15:53:59 ID:ptpopf8U
ゆっくりと手を下ろしていき、服の上から胸に触った。
そんなことをしても、ホンジョロイドは何も言わなかった。
一瞬、びくっと身体をすくませたが、それ以上抵抗する気配はない。
ブレザーのボタンを外した。
シャツの上から掴むと、思ったより胸がでかい。
見た目すらっとしたスレンダーな身体つきだが、『着やせするタイプ』というのはこのことか?
思わず手のひらでムニムニと押すと、シャツの上からでも何ともいえぬ柔らかさがわかる。
突然彼女の身体がゆらっと揺れた。
崩れそうになって、二三歩後ろに下がる。
それを追って抱きしめ、そのまま壁まで進んだ。
彼女の背中を壁に押しつけるようにして、頬を重ねた。
微かに甘い匂いがした。
肩まで伸ばした髪の隙間から、うなじが見える。シャツの襟の内側に向かって、白い首筋が続いている。
甘い匂いに誘われて、俺はそこに顔を押しつけた。
ぴくっと、彼女の身体が震えた。
「あ、あの……」
小さな声でホンジョロイドが呟く。
だが、俺はもう犯すと心に決めている。
「やめないぞ?」
「うん、……わかった」
「よし、じゃあ続きだ」
髪をかきあげ、首筋を唇で辿る。
「んっ」
前よりも強く、びくんとなって、本条が小さく呻いた。
コイツ、もしかして、すげー敏感なんじゃないか?
横顔をのぞきこむように、彼女の細い顎から頬に唇を移動していく。
彼女の唇の端に俺の唇が届き、すぐにぴったりと重なった。
ホンジョロイドのやや薄めの唇は、その無表情ぶりからてっきり硬いものだとばかり思っていたが、何だかとても柔らかかった。
――さ、さすがに最新のロボットだけあるな。
俺はその唇を自分の唇ではさんだり、吸ったり、舌で舐めたりした。
唇の間に伸ばした舌を挿し込むと、くふんと彼女の鼻が鳴った。
口の中を舐め回し、舌先で彼女の舌を探す。
触れると逃げる。それを追って、触れると逃げるを何度か繰り返す。
もう一度舌を探る。今度は逃げなかった。
俺は自分の口から唾液が漏れるのを感じながら、吸うように舌を絡ませた。
292 :
282:2008/11/24(月) 15:54:47 ID:ptpopf8U
彼女の鼻から漏れる息が荒くなり、俺の肩が強く押された。
唇が離れた。
「い、息が、できない……」
ホンジョロイドは俺の肩を掴んだ手を伸ばして、近づけないようにしている。
彼女の顔には、相変わらずほとんど何も表情は浮かんでいない。
だが、頬がほんのりと赤く染まっている気がするし、目もどことなくぼうっとして、何度か瞬きまでしている。
長いまつ毛が震える向こうで、潤んだ瞳が揺れていた。
やったぜ!
心の中でガッツポーズを描きながら、俺は彼女の腕を払いのけた。
上着の前を大きく開き、シャツのボタンを外し始めても、今度は抵抗しなかった。
彼女がゆっくりと瞼を閉じ、そしてまた開いた。
何が辛いのか、眉間に皺を寄せている。
顔がみるみる赤くなっていくのがわかった。
なんだ、自慰宣言は平気でも、身体見られるのは恥ずかしいのか……?
「恥ずかしいのか?」
「あ、アタリマエだ」
「でも、セックスは裸でするものだし」
「わかってる……恥ずかしいのは我慢する」
白い生地に小さな赤い花がちりばめられたブラが現われた。
やっぱ、想像よりでかい。二つの胸の谷間が、奇麗なカーブで深く落ち込んでいる。
ふわっと、さっきよりも強く、甘い匂いが広がった。
思わず俺は身体を屈め、胸の谷間に顔をうずめていた。
ブラの上から両手で乳房を掴み、揉みしだく。
濃い匂いが鼻の奥まで入り込んでくる。
なんていうか、ミルクともオレンジともバナナとも似ているが、微妙に違う甘い匂いだ。
パン屋やケーキ屋の店先で嗅ぐ匂いにも同じ成分が含まれている気がするし、植物園でも似た匂いを嗅いだ気がするが、そのどれとも違う。
しかし、とにかく、頭がクラクラするような匂いだった。
293 :
282:2008/11/24(月) 15:55:23 ID:ptpopf8U
「お前、……凄い匂いするんだな」
俺がそう言うと、本条は突然俺の頭を掴んだ。
無理やり顔を引きはがされる。
「……やめろ」
「やめない」
再度、顔を押しつけ、深く息を吸い込んだ。
刺激的な匂いが鼻の奧いっぱいに広がった。
その途端、ホンジョロイドが両手を伸ばし、俺の身体を押しのけた。
「馬鹿っ、結城、もういい」
「なんでだよ」
「わかってる、前に弟にも臭いと言われた。忘れてたんだ。無理するな、私も縁がなかったと思って諦める」
へえ、弟がいるのか。
と、感慨にふける間もなく、凄い力で顔を掴まれあらぬ方向にねじられる。
「お前、何か勘違いしてるぞ」
俺は彼女の肩を掴み、壁に強く押しつけた。
だが、さらに激しく両手を動かし、激しく抵抗してくる。
幸いホンジョロイドは戦闘型ではないらしく、力は普通の女子と変わらない。
なんとかその手を掴まえて腕の内側に挟み込み、俺は彼女をきつく抱きしめた。
耳たぶにキスをした。
「や、……やめろ」
「お前の身体、いい匂いだよ」
「……う、嘘だ」
「たまらなく刺激的な、甘い匂いがしてる」
そう耳元で囁きながら、首筋をついばむように唇でなぞる。
小さく彼女が呻き、抵抗が止んだ。
「んっ……」
俺は彼女の腰に手をまわし、壁との隙間に挿し込む。
スカートからシャツを引きずり出し、裸の背中を上へ撫でる。
「嘘ついて俺にどんな得がある? 本条がこんないい匂いだなんて、今まで知らなかった」
「で、でも……」
「でもじゃない。少なくとも俺は、お前の匂いが好きだ」
ようやく彼女は、身体の力を抜いた。
俺はシャツの内側で手を滑らし、彼女の裸の肩を掴んだ。
「結城……」
ホンジョロイドが何か言う前に、俺はもう一度唇を重ね、シャツを脱がせた。
首筋にキスの雨を降らせながら、ブラのホックを探った。
ちょっと手間取ったが、なんとか外れた。
肩ひもをずらすと、それは魔法のように彼女の腕を滑り落ち、二つの膨らみがふるんと現われた。
294 :
282:2008/11/24(月) 15:56:30 ID:ptpopf8U
まさに乳白色の、見事な半球型の乳房だった。
先端に、濃いピンク色をした丸い突起が震えている。
ホンジョロイドは、真っ赤に上気した顔を微かに傾け、じっと目を閉じていた。
胸元までほんのりと桜色に染まっている。
ああ、これが本条美沙希のおっぱいか……。
俺がこれまでAVやネットとかで見たことのある胸とは、決定的に違う気がした。
何が違うって、だってそれは手を伸ばせばすぐそこにある。
俺は深く感動の溜め息をつき、両手でそれを包み込んだ。
ホンジョロイドなんて呼ぶのが申し訳なくなるくらい、柔らかでまろやかな感触だった。
指に力を加えると、深く沈んでいく。
だけど、放せばすぐに適度な反発で元に戻る。
――ああ、この柔らかさは、罪だ。
指に吸い付くような感触を楽しみながら、俺はまたその二つの膨らみの間に顔を押しつける。
「あ……」
小さく驚いたような声がした。
俺が乳房を押すと、さらに声が漏れる。
いつもの低い声とは全然違う、甲高い声だった。
普段の彼女とは別人のように、甘くて可愛らしい声だ。
「ちょ、ちょっと待て」
「待たない」
彼女はまた俺を突き離そうとする。
だけど、そんなの許していい筈がない。
この素晴らしい胸を離してなるものか。
俺は彼女の匂いを吸い込み、胸を揉みながら、頂点の突起に指で触れる。
「ああっ、……ゆ、結城っ」
「……お前、すげー敏感なんだな」
「だめ、だっ、ちょっと待て」
「だから待てないっていってるだろ」
夢中で触っているとすぐに乳首が尖り、膨らんでいく。
硬くなったそれを、唇で挟んだ。
「あああっ、ホントにっ、待てって。お前に言い忘れた、ことがあるっ」
295 :
282:2008/11/24(月) 15:57:23 ID:ptpopf8U
「なんだよ、言い忘れてたことって」
一瞬口を離しそう聞いて、すぐにまた乳首を吸う。
「んんっ、私はっ、……ああっ、いいからちょっとだけ話を聞けってば」
なんか大声でそう言われ、俺はぷっくりと膨らんだ乳首に這わした舌を、しぶしぶ引き上げた。
彼女は、はあはあと荒い息をつきながら、上気した顔にうっすら恨めしそうな目つきになっている。
普段のホンジョロイドとは似ても似つかぬ怪しい色香に包まれていた。
っていうか、まるで今までCGだったのが人間に生まれ変わったみたいに、確かに同じ女なのに生々しさが全然違う。
「なんだよ、話って」
「あ、うん。……あの」
喋り方まで、何て言うのか、しっとりとしてる感じだ。
赤く染まった瞼の下で、切れ長の目が俺をじっと見つめていた。
「結城、……君は、その、私が気持ち悪くないか?」
「いいや、全然」
「そうか。……でも、この後は、やめたくなるかもしれない」
「やめたくなるわけないだろ? なんでそんな風に思うんだよ?」
「それが、……実は私は、凄く気持ち悪い声を出す」
「はあ?」
「さっき自慰を覚えたって言っただろう? してると、どんどんおかしくなって、変な声が出そうになるんだ。……さっきも少し、出てたけど」
こいつは、マジで言ってるんだろうか?
いや、多分マジだ。本気で天然なんだ。
こうなると、そもそも、自分の言ってることの意味がわかってるのかも怪しい。
しかし、こいつの知識とか認識とか考え方って、どこをどういうふうに偏らせるとこんな変なことになるんだ?
恋愛は性欲の変形にすぎない、だと? 俺の無難路線がふさわしい、だと? 俺の性欲を舐めるなよ――。
「ああ、俺もちょっと驚いた。本条って可愛い声出すんだな」
「か、かわ、いい? まさか」
驚いたように、そして少し困ったように、彼女は言葉をつまらせて黙り込んだ。
296 :
282:2008/11/24(月) 15:58:04 ID:ptpopf8U
……もしかして、こいつ宇宙人に育てられたんだろうか?
それとも本当にロボットなんだろうか。
「じゃ、そういうことで」
俺はまた彼女の胸に顔を寄せ、乳首に吸い付いた。
「ああっ、馬鹿、待てっ、それだけじゃない。今日はいつもと違うのだ。必ず私を気持ち悪いと思うようになる」
「ならないよ、大丈夫だ」
そう言って、俺は乳首を舌で転がした。
反対側も指先で摘む。
「ああっ、……声っ我慢できないっ」
「いいよ、我慢するな。その方が俺だって嬉しい」
「あっ、嘘っ、そう、なの、かっ、あ、あ、んんっ」
胸に触りながら、ずりずりと身体をはい上がらせ、顔を見た。
彼女は目を閉じて、快感で眉間に皺を寄せながら、小さく開いた口元から甘い喘ぎを漏らしていた。
「あああっ」
「ふふ、可愛い」
「あうっ、嘘だっ」
「ああ、ホントに凄く可愛いよ」
「そ、そう言えば、私が、喜ぶとでも、あんんんっ」
「違う。正直な感想だ」
「嘘だっ、私とっ、ああっ、揉めたくない時は、んんっ、いつも君はっ、嘘をつく」
「お前の胸揉みながら、嘘はつかない」
何の根拠もない馬鹿らしいことを言って、俺はその柔らかな膨らみをちょっとだけ強く揉みしだく。
「ああんんん……」
熱を帯びた喘ぎ声を聞きながら、俺は彼女の頬にキスをして、それからもう一度強く唇を重ねた。
絡まりあう舌と舌が、なんともいえずいやらしかった。
口のまわりが唾液でベタベタになっても、止める気にはならない。
しばらくして熱い吐息が彼女の鼻から漏れ、再び身体を押され、ようやく俺たちは顔を離した。
彼女は半開きの口から熱い溜め息を漏らした。
「……してみてわかったが、キスって、頭が悪くなるな」
「そうなのか?」
「……それくらい、夢中になってしまうということだ」
赤い顔で、彼女はそう答えた。
それからまた俺たちは、長く淫らなキスをした。
297 :
282:2008/11/24(月) 15:58:58 ID:ptpopf8U
たっぷり乳首を愛撫し、イヤらしいキスをした後、俺は彼女に言った。
「恋人にはならない、ということは、もしかして俺たち、セフレになるのかな?」
「セフレ? なんだ、それは」
「セックスフレンドの略だ」
「なるほど。……それで、そのセフレはキスしてもいいのか?」
「は? ……あ、ああ、もちろん別にいけなかないだろ」
「じゃあ、セフレでいい」
「キスが気に入ったのか?」
「……う、うん。自分一人ではできないし、なんか、自慰とセックスの決定的な違いがそこにある気がした」
「そうか、わかった。じゃあ、エッチする時は、必ずいっぱいキスすることにしよう」
そう答えた次の瞬間、俺は今まで見たことのないものを目撃した。
あのホンジョロイドが、なんとも満足そうな微笑みを口に浮かべて頷いたのだ。
しかも、うっとりと俺を見つめるその視線には、愛情と欲望がたっぷりとこもっている感じがした。
「私の望みに十分配慮したよい提案だな。お前を選んだ私の判断は、やっぱり正しかった」
多分それは、彼女の俺に対する精一杯の誉め言葉だったに違いない。
そう思うことにしよう。
だが、こんなに感情を露にしてしまったら、もうホンジョロイドとは呼べない気がする。
しかも、さらに彼女は、俺にとって実に好都合な提案までしてきた。
「じゃあ、それ以外は、結城のしたいことすればいいよ」
マジですかーっ!
あんなことやこんなことや、そんなことやどんなことも、俺がやりたいようにしまくっていいってことなのか? いいのか、お前はそれでいいのか?
っていうか、ついさっきまで、犯してやると心に決めてた俺に、その身を差しだすというのか?
298 :
282:2008/11/24(月) 16:00:03 ID:ptpopf8U
「お前、そういうこと軽々しくいってもいいのか? これでも俺、自分の性欲にはそこそこ自信があるぞ?」
「それは大丈夫だ。私はお前の無難さに自信がある」
誉められてるのか貶されてるのかわからないが、とにかく彼女はそう答えた。
だが、俺はまだ、どこかでこの事態そのものを信じきれていない。
というか、あまりに急展開すぎて、騙されているような気がした。
話がうますぎる、――そう思えてならない。
「とかいって、どうせまた、いざとなったら抵抗するつもりだろ?」
抵抗されても、走りだしたら俺は止まらない。
さっきもなんとか押さえ込んだみたいに、やる時にはやるぞ、俺は。
心の中ではそう決めていたが、長年つちかった無難路線は一朝一夕には変わらない。
そろそろと相手の出方を窺ってしまうのがその証拠だ。
「できないよ。さっきだって、しなくなっただろう? 私は、できなくなるみたいだ、感じ出すと……抵抗」
真面目な顔で、本条美沙希は俺にそう告げた。
いや、俺的には全然オッケーっていうかウェルカムっていうか、万歳三唱ありがとうございます、これはまた大変結構なものを、喜んで頂戴させて頂きますってなもんだが。
俺は何だか猛烈に感動し、今日という日と、目の前にいるホンジョロイドに感謝した。
本条美沙希がどこかズレまくった予測不可能な存在であることに変わりはない。
だが、無味・無臭でネジのイカれたマシーンだとばかり思っていた彼女が、こんなエロくて可愛いMモードを隠していたなんて知らなかった。
ただ、本人には失礼な話だが、愛らしさがプラスされたらもうホンジョロイドではない。
あえて呼ぶなら、……そうだ、これこそミサロイドじゃないか。
――Mモード始動! 変身、ミサロイド!
試しにそう命令してみたかったが、さすがにそれはマズいと思い、俺はただ静かに彼女にキスをした。
それがエロ・モード始動の合図だと信じて。
299 :
282:2008/11/24(月) 16:01:25 ID:ptpopf8U
上半身裸のまま椅子に腰掛けた彼女の前に、俺はしゃがみこんでいた。
目の前で、紺色の制服のスカートの裾から、丸い膝がふたつのぞいている。
俺はそこに手を置いて、ゆっくりと左右に開いていく。
本条は赤い顔を逸らして、俺と目が合わないように瞼を閉じていた。
言葉では醒めたことを言うくせに、実際にエロいことをされるのは、恥ずかしいらしい。
変に醒めた意見と、信じられないほど初心な態度、――ホンジョロイドはズレまくりだ。
「あの……、凄く恥ずかしいのだが」
椅子に腰掛けたまま、彼女がそう漏らした。
だが、抵抗はしない。
足は大きく開かれ、その間にしゃがみこんだ俺の身体が挟まれていた。
「悪いが、少し我慢してくれ」
そう答えて俺は、スカートを上にずらし、白い大腿に手を滑らす。すべすべの肌を手のひらで撫で、柔らかそうなところに唇を押しつけた。
「あ……」
びくっと腰から下を震わせて、彼女が小さく喘ぐ。
右の太ももを撫でながら、左の太ももに唇を滑らす。
「ひゃんっ」
「くすぐったい、か?」
「う、うん……」
スカートの奧から、熱気をはらんだ空気が流れてくる。
俺は舌で大腿を舐めながら、ゆっくりとその熱の源泉に向かった。
腿の内側の筋肉が、ひくひく動くのがわかった。
耐えきれずに彼女の足が閉じ、きゅっと、身体を締めつけられた。
だが、俺の身体が邪魔をして、それ以上は閉じられない。
彼女の腿は熱を帯びていて、ひどく温かだった。
足の付け根で白い逆三角形の下着が、影になって俺を待っている。
その中心を、指でそっと押した。
「くっ」
彼女の太ももが、またきゅっと震え、俺の身体を挟み込んだ。
300 :
282:2008/11/24(月) 16:02:01 ID:ptpopf8U
下着の中心を上下に擦ると、そこはすでにしっとりと湿っているようだった。
「どこだ?」
「え?」
「どこが一番感じる?」
俺はゆっくりと下着の下から、上に向かって指でなぞった。
「あっ、ん、ん、……んんんっ」
下着の上からでも、なんとなく小さくぷくっと膨らんだ感じがする場所があった。どうやらそこが敏感な突起らしい。
「ここか?」
もう一度そこを指で撫でる。
「んんんんっ、うん……」
下から上に何度も擦った。
徐々に彼女の声が甘く熱くなっていく。
その動きにあわせて生地が縦に皺を作り、指先に濡れた感触を伝えてきた。
むわっとした熱気を顔に感じる。
何かが蒸れたような匂いもしていた。
「本条……」
何か言いたいことがあるわけでもなく、俺は彼女の名を呼んだ。
そして、その濡れた下着の中心に、顔を押しつけた。
「ああっ、馬鹿っ」
頭が押さえられた。
だが、力はない。
ちゅっと、音を立ててそこにキスをした。
「な、何、をする……」
「本条、俺まだ、言ってなかったよな? 俺、お前が好きだ」
そう言って、ちゅっちゅっとまた音をたててそこに口をつける。
「あっ、う、嘘……」
「ホントだよ」
そう答えてまたキスをする。
いつのまにか、彼女の手から力が抜けていた。
「ちが、う、それは君の、あんんっ、勘、違い……」
「好きだって言うのは……」そう言って、口をすぼめ、ちゅっちゅっと音をたてて吸い、「……俺の勝手だろ、別に」と鼻先を押しつける。
「やあっっっ」
びくびくと腰を震わせながら、彼女の息がどんどん荒くなっていく。
いつの間にか、下着の中心はじっとりと濡れて、縦に染みになっていた。
301 :
282:2008/11/24(月) 16:03:03 ID:ptpopf8U
「本条……」
「な、何……」
「キスしたい」
「う、うん」
俺は彼女の勘違いを正すべく、濡れた下着の中心を指先で撫で上げていった。
「ここに、直接キスしたい」
「そ、それは駄目っっ」
「さっき、『俺のしたいことすればいい』って言っただろ」
「ああっ、だけど、汚い」
「汚くない。お前は綺麗だ」
「んんんっ、ちが、う、そこは」
下着の上から撫でる指先を、小さく膨らんだ場所で止める。
「ここを舐めたい」
「あああっ、……だ、駄目っ」
「オッケーしてくれ」
「で、できないっ」
俺にはわかっていた。
下着を脱げといえば、恐らく素直に脱ぐだろう。その状態で無理やり顔を近づければ、ホンジョロイドはもう抵抗しない、抵抗できない。……あ、違った、今はミサロイドだったっけ。
でも、彼女のMモードに煽られるように、俺の中のSモードが発動している。どうしても、自分からそうするように言わせたかった。
どうやら俺の無難路線は、どこかへ行ってしまったみたいだ。
俺はそこを指でなぞり、接吻し、唇で吸い、また指で細かくタッチし続けた。
「ぁんっ、ぁんっ、ぁんんんっ」
ミサロイドは甘く溶けた声を上げ続け、身体を震わせた。
ひくひくと、大腿の筋肉が動く。彼女自身も、足を開いたり閉じたりしながら、腰を動かし始めている。
「本条……」
「ああんんんっ」
「直に舐めたいんだ」
「ぁああっっ、だけどっ」
「許可して」
「ああああ」
「許可する、って言えばそれでいいから」
「あ、あ、あ……許可、するっ」
自分で言わしとおいて何なんだが、俺はマジで感動していた。
ミサロイド、お前、本当に可愛いすぎ――。
302 :
282:2008/11/24(月) 16:04:35 ID:ptpopf8U
ぺちゃぺちゃと小さな音を立てながら、俺はそこを舐め続けた。
本条のこそは何だか凄い濡れ具合で、しかも次から次へと蜜が湧いてくる。
微かな酸味としょっぱさを感じながら、俺は夢中でそのとろっとした液を舌で舐め取る。
濃いピンク色をした襞が少しずつ開いていく。
上の方、襞が合わさる部分には、丸みを帯びたテントのような形の突起がある。
襞の内側をなぞった舌の先がこに届くと、彼女の腰がびくんと震え、高い喘ぎ声が漏れる。
そしてその突起は、少しずつ感触を変え、膨らんでいるようだった。
「ああああっっ」
椅子がぎしぎしと鳴った。
彼女の身体が大きく動き、椅子から落ちそうになる。
俺は彼女の腰を両手で掴んで支え、襞のまわりを舐め回す。
「ああっ、ああっ」
彼女の太ももが、俺の顔を挟み込むように何度も強く締まった。
その熱を帯びた内側の柔らかな肉が、ぶるぶると震えだしていた。
俺はいったん口を離し、襞で包まれた突起の脇を、指でそっと撫でてみた。
「んんんんっっ」
「ここ、感じるか?」
「う、うんっ」
襞の上から押さえると、中に固い感触があるのがわかる。
下の方から、鮮やかなピンク色をした器官がのぞいていた。
そこをちろっと舌で舐めた。
「あああああっっっ」
切迫した声で、彼女の大腿がぶるっと震える。
口を離し、そこを指でそっと押さえて訊いた。
「本条……」
「ああっ」
「頼みがあるんだけど」
「ああっ、な、にっ?」
「感じる時は感じると言って欲しいんだ。俺、お前を気持くしたい」
「ああっ、うん、うんっっ」
指で少し、襞をずらす。
俺は彼女の襞の合わせ目、内側から顔を出した突起に狙いを定め、再びそこを舐め始めた。
303 :
282:2008/11/24(月) 16:06:35 ID:ptpopf8U
すぐにまた、熱い嬌声が上がった。
「あああっっ、おか、しく、なるっっ」
彼女の腰ががくがく動き、また椅子から落ちそうになる。
あわててそれを支え、舌で突起を左右に転がす。
それからまた、舐め上げるように襞の内側を刺激する。
「あああっっ、感じるっ、そこっ、凄く、ああ、ああ……」
舌の動きを速めると、彼女の声のトーンが一段高くなる。
びくんびくんと、腰がうねった。
倒れそうになる彼女の身体を支えながら舌を動かす。
何度も腰が跳ね、足が震えた。
その震えが、全身に広がっていく。
「あっ、あっ、あの、ああ、やっ、ああああああぁぁぁっっ」
熱い喘ぎ声が長く尾を引いた。
多分、相当深くイったんだと思う。
細かな痙攣と、大きな揺れが何度も彼女の身体に走った。
ようやく顔を離した時には、俺の舌は痺れたようになっていて、顎も疲れ果て怠い痛みが生まれていた。
だが、何ともいえない達成感と興奮に、俺は酔いしれていた。
顔のまわりは本条の愛液でべったりと濡れ、制服のズボンの中では、勃起したペニスが痛いほど突き上げている。
目の前では、全裸の本条美沙希が白い裸身を赤く染め、椅子の上から半ば崩れ落ちかけた状態で、目を閉じていた。
部屋の中には、彼女の甘い体臭と、溢れ出た愛液のむっとした匂いがこもっている。
だが、その生々しい空間の中で、そこだけ時間が止まったように裸身をさらけ出した彼女の姿は、激しい快感を味わったばかりだというのに、硬質の美しさを失っていない。
その顔は、やっぱり無表情のままだ。ただ、何かを考え込んでいるようにも見える。
やっぱコイツ、マジで絵になるよな――。
あれだけオカズにしてたくせに、俺はこれまで、変わり者の本条美沙希を好きだということを、どこか認めたくなかったような気がする。
ホンジョロイドは笑わない。
だが、こいつを好きになって、本当によかった――。
俺が小さく苦笑いを浮かべたその時、部屋のスピーカーからいつものBGMと共にアナウンスが流れた。
校舎が閉まる10分前だった。
えええええええっっ!
プレゼント、まだ使ってないぞ!
俺は冷めやらぬ自分の欲求と興奮を持て余しながら、彼女の肩にそっと手を置いた。
304 :
282:2008/11/24(月) 16:08:07 ID:ptpopf8U
長々とスレ消費してしまった上に、
ホンバンにも至れず申し訳ありません。
お目汚し失礼しました。
久々の投下GJ!!
で、続きは?
GJ!GJ!
続きにも期待しまつ!
この時をどれだけ待ったか・・・
ホンジョロイド……何と素晴らしいんだ
素晴らしすぎる!
GJ!
ミサロイドいい!
続き、待ってます。
なんというスレタイに即したssなんだ……
今更ながらGJ!!
続きを待ってます
311 :
282:2008/12/04(木) 08:23:58 ID:tAFpQXt1
さらに微エロの上に、ほとんど繋ぎのシーンのみですが、ご容赦ください。
「ホンジョロイドは二度結論を変える」
次の日の放課後、俺はまた生徒会室でパソコンに向かっていた。
「校則に関するアンケート」の集計作業に頭を悩ませている。
相変わらず、他には誰もいない。俺一人だ。
そのことも含め、どうにも理不尽なものを感じずにはいられない。
そもそもこのアンケートは、ホンジョロイド=本条美沙希の発案で実施されたものだ。
「校則をもう一度見直すことで、生徒の自主性を高めたい」――そう彼女は言っていた。
俺は別に、理屈とか理念はどうでもいい。だが、もしそんなに自主性が大事だと言うなら、まずは本条自ら自主性を発揮すべきなんじゃないのか? 集計作業を俺に丸投げしたりせずに……。
──というようなことを、今日ははっきりと彼女に告げよう。
自主的な生徒会役員ではまったくない俺は、固くそう心に決めていた。
本条を待ちながら、昨日入力したファイルを開く。
回答をチェックしていると、次々と問題が出てくる。
そもそも、アンケートの集計というのは、一筋縄ではいかない。
たとえば問1で「5.どんな校則があるのか全く知らない」と答えた者が、にもかかわらず問2で「1.校則はすべて完ぺきに守っている」と答えている場合に、無効とすべきか、それともそのような回答になった理由を推測すべきか、というような判断しづらい問題も出てくる。
――正直言って、俺の能力を超えている。
少なくともそのことだけはわかってきた。だが、解決策が見つからない。
PCのディスプレイを見ながら、いつの間にか頭がぼうっとなり、全然関係のないことを考えていた。
ぼんやりと、アイツのことを思い浮かべている。
もっとはっきり言うと、あの白くてまろやかな胸の膨らみや、その先でぽつんと尖ったピンク色の蕾のことを、だ。そして刺激的な匂いと、溢れ出た愛液も。さらには、普段からは想像もつかない甘い喘ぎや白い身体の痙攣も……。
あの綺麗だが無表情でツッケンドンな高性能美少女ロボ=ホンジョロイドの、どこにあんなエロ・モードが隠れていたのか。思い出しただけで、股間がきつくなってくる。
ホンジョロイドは普段、ほとんど喜怒哀楽を人に見せない。
だが、羞恥と欲望の混じった赤い顔や、深い快感に翻弄され切迫した表情を確かに俺は見た。
性知識のいい加減さや偏り具合から見て、バージンなのは恐らく間違いない。
そして、そのバージンは、すでに俺のものになることが確約済みだ。
――そうだ。今日こそは、プレゼントされたコンドームを使おう。
少なくとも最低一個は……。
312 :
282:2008/12/04(木) 08:24:56 ID:tAFpQXt1
スピーカーからアナウンスが流れた。
校舎が閉まる10分前の合図だ。
結局、アンケートの集計はほとんど何も進まなかった。
だが、そんなことはどうだっていい。
――なんでアイツは姿を見せない?
確かに約束したわけじゃないが、アンケートを丸投げしたのは彼女だ。少なくとも、様子くらい見に来て当然だろうに。
それに、昨日の今日だ。
あんあん声を出しながらイって、服を着る時も顔を赤らめていたじゃないか。
それが今日になったら、何の音沙汰もなしってえのは、一体どういうことだ? 来られないなら来られないと、メールの一本くらいしたって良さそうなもんだが――。
戸締まりをして照明を落とし、生徒会室を後にする。
校舎を出て、昨日二人で歩いた道を一人でバス停へ向かう。その頃には、俺の頭の中に嫌な考えが膨らみ始めていた。
そもそもホンジョロイドはイカレてる。その思考や行動原理は常人には理解不能だ。
――そんなことは、最初からわかっていた筈だ。なのに俺は、見事に振り回されている。
確かに俺は、彼女の自慰宣言に色めき立った。俺をオカズにしてると告げられ、さらに舞い上がった。
だが、よくよく考えてみると、一回「オカズにしてる」と言えばそれで全部である。その度に衝撃を受けたが、実は小出しにされていただけだ。
しかも、俺は彼女に「恋人になってくれたら嬉しい」と言ったのに対し、アイツは「面倒だ」とか言って、結局セフレを選んでいる。
考えれば考えるほど、腹が立ってくる。
ああ、それにそれに、もっと思い出した。
俺は本条に「好きだ」とコクった。だが、ヤツは俺を「好きだ」なんてヒトコトも言ってない。
それどころか、「恋愛なんて性行動の動機づけにすぎない」とか、「君を選んだのはその無難さに魅かれて」とか、まるで性欲処理のための都合のいい男扱いじゃないか。
もしかしてホンジョロイドには、エネルギー源として男の精力を吸い取る機能が備わってる、とか?
――いや、さすがにそれはないな。
もしヤツが本気で男を虜にするために作られたセクサロイドだったら、もう少し言葉や態度がマシな筈だ。そもそも、俺にこんな疑念を持たれているようじゃ、駄目だろ。
――っていうか、俺の妄想も相当なもんだが。
だが、だとしたらアイツ、何で連絡よこさない?
俺は苛立ちと焦りをなんとか押さえ込みながら、それでも憤りを感じずにはいられなかった。
313 :
282:2008/12/04(木) 08:25:27 ID:tAFpQXt1
夕飯を食い終わり、自室でネットしてるところへ携帯が鳴った。
メールじゃない、電話だ。
画面にはホンジョロイドと表示されている。
半年前はちゃんと本条と打ち込んであったが、悪友があだ名をつけたその日に、ふざけて「じゃあ、携帯の登録名も変えとかなきゃな」とやって見せ、そのままになっている。
……って、今はそんなことどうでもいい。
とうとう、連絡が来た。しかし、遅過ぎるぞ。
「はい、結城」
「私だ。……どうだ、アンケートの集計は進んでいる?」
「いやあ、それが結構あれこれ面倒な問題がいっぱい出てくるな。俺一人だと厳しいよ」
「まあ、頑張って。何しろ君は会計だし、これ以上の適任はいないよ」
「だから、俺は別に好きで会計になったわけでも、会計の能力が高いわけでもないって」
「そうか、だったら能力を高めるチャンスじゃないか。私はしばらく生徒会室に行けないけど、来週の役員会までにまとめてくれればそれでいいから」
「は、はあ?」
「はあ、じゃない。前にも言った筈だ。来月の生徒総会で結果と今後の指針を発表する。その前にチェックもしなきゃいけないから、来週の役員会がデッドラインだ」
「ちげーよ。締め切りはわかってるけど、だったら何でお前は手伝わない? あれこれ判断の必要なところもあるんだぞ?」
「判断はキミに任せてる。キミの感覚でやってくれればそれでいい。私は一人で考えなきゃいけないことがあるし、今はキミに会いたくないんだ」
――なんだこれ?
俺は自分が何かとんでもない勘違いをしていたような気がした。
確かに昨日、生徒会室でホンジョロイドとHなことをした筈なんだが、……あれは一体どうなった?
電話の向こうの彼女は、そんなこと全くなかったかのように、無機質な低い声で淡々と事務連絡をこなし、しかも有無を言わさず俺に面倒な作業を押しつけてくる。
しかし、それはまあいい。
『今はキミに会いたくない』──今、確かに、そう言われた。
あのオカズ宣言はどうなった? 自慰の度に俺のことを思い浮かべてしまうホンジョロイドはどこへ行った?
確かにHなことをしてみたかったが、1回したらもう十分で、すでに飽きてしまった、とか? ……そういうことなのか?
「会いたくないって……何かあったのか?」
ひどくイライラする気持ちをぐっと抑えて、俺は静かにそう尋ねた。
彼女は一瞬黙り込んだが、すぐに相変わらず低い声で答えた。
「まだわからない、けど……今度の役員会までには結論を出す。それまでは会えない」
今度は俺が黙り込む番だった。
訳も分からないままでいるうちに、彼女は「それじゃあ」と言って一方的に電話を切った。
314 :
282:2008/12/04(木) 08:26:44 ID:tAFpQXt1
それから数日、俺はホンジョロイドに会っていない。
休み時間に、何度か彼女の教室まで様子を見に行こうとも考えたが、途中で思いとどまり引き返した。
もしかしたら、これで終わりなのかもしれない。そう思うと顔を合わせたくない気持ちもあった。
訳が分からないが、相手がホンジョロイドだけに何が起きてもおかしくない。そうも思った。
本当なら、無理にでも押しかけて、真意を正すべきかもしれない。
だが、こんな時にも、俺の無難を愛する気持ちが行動を制限した。
──とにかく、役員会の日まで待とう。
そう決めて、ほぼ毎日一人でアンケートの集計作業を続けた。
集計それ自体は超いい加減に済ましたが、それでもとんでもなくやっかいな作業だった。
そうして週が開け、とうとう役員会の日になった。
放課後、生徒会室に集まった面々は、俺の提出したアンケート結果を元に、ああでもないこうでもないと意見を出し合った。そして、結局は俺がまたその意見を集約する形で修正するという、何とも哀しい結論になった。
「どうすればいいのか俺もようやく見えてきたら、まあ、それはそれでいい。ただ、言い出しっぺは本条なんだからな。今度は最終報告になるわけだし、会長の最終判断が絶対必要だぞ?」
なんとか二人の時間を作りたいという気もあって、俺はそう言った。
俺が彼女を名指ししたおかげで、本条以外の役員たちは、自分たちが作業を免れられたことにホッとしたみたいだった。
俺の目を見つめ、本条は答えた。
「わかってる。ちゃんと協力するから」
どうしてもその顔に、何か感情が浮かんでいないか探ってしまう。だがもちろん、ホンジョロイドは無機質な表情を一切崩さない。
やがて、役員会が終わった。
「じゃあ、結城、よろしく。お疲れ〜」
「先輩、お先に失礼します」
二年の男子で副会長の桑原(くわはら)と、書記を務める一年の女子、今野(こんの)の二人が部屋を出ていく。
残された俺と本条は黙ったまま、それぞれ自分の仕事の片づけを続けた。
気まずい沈黙を破ったのは、彼女が先だった。
「あー結城、悪いがこないだのセフレの話、キャンセルってことでよろしく」
なんとなく予感はあった。
だが、こんなに早く関係が終わってしまうとは。
――コイツは一体、何を考えてる?
315 :
282:2008/12/04(木) 08:27:32 ID:tAFpQXt1
焦りと腹立ちを抑えて、俺は務めて冷静に尋ねた。
「俺、何か嫌なこと、お前にしたか?」
「……いや、キミは何も悪くない」
「だったらどうして?」
「私の個人的な問題だ」
「そんなこと言われたって納得できないだろ。いくらなんでも、一方的すぎる。俺だってさすがに腹立てるぞ」
「すまん。だが、性的な関係は、どうも私には無理らしい」
「無理って、……こないだは、少なくとも嫌そうじゃなかったのに」
――あんあん言ってイったじゃないか。
そう思ったが、もちろん口には出さない。
「嫌ではないが、……どうにも馴染めない。それに、私には他にしなければならないことが多いし」
その無表情な顔が、毅然として俺をはねつけているように見えた。
はっきり言って、どこにもつけ入る隙がない。
だが、いくらなんでもこんな風にワケわからない形では、さすがの俺だって終わるに終われない。
「お前がくれたプレゼント、どうすんだよ」
つい口が滑って、この際どうでもいいことを言っていた。
無難を愛する俺だったが、やっぱり相当動揺してるし、それに腹も立ってる。
「他の女子と使えばいい」
「何言ってんだよ。そんな相手、他にいるわけないだろ」
「まさか。私一人だとか言うつもりか?」
「……そうだよ、いけないかよ」
「嘘をつくな。キミが誰とどんなつきあいしようと勝手だ。私に嘘をつく必要はない。……あれ、1ダース入りだったよな。ってことは、たとえ6人いたとしても、それぞれ2回ずつはできる計算だ。3人なら4回ずつ、……もちろん誰に何回使うかはキミの自由だけど」
――はあ?
確かにホンジョロイドは、時々トンデモない勘違いをする。
しかし、よりによって、この俺が女とヤリまくってるような、あるいはモテまくってるような、そんな発想どこから湧いてきた?
316 :
282:2008/12/04(木) 08:29:49 ID:tAFpQXt1
「あのなぁ……。お前以外に、誰ともする予定はないぞ? 大体、俺がそんなにモテるわけないだろ」
「そんなことはない。その無難さに魅かれる女子は多い筈だ。ただ、キミはどうやら、自分の無難さを過剰に演出しているらしい。私も騙された」
「な、なんだよ? その、騙されたって」
「こないだまでは私も、キミは誰ともつきあっていないのだとばかり思っていた。だけど、本当は相当前から女がいるんだろ? それとも、とっかえひっかえ、行き当たりばったりに関係を持ってきたのか?」
それは明らかに、非難とも聞こえる言葉だった。だがもちろん、まったく身に覚えが無いし、明らかに事実誤認、誹謗中傷である。
「ちょっと待てっ。いったい何をどうしたらそんな考えが湧いてくるんだ? そもそも、その、なんだ……、生徒会でこれだけこき使われてるんだぞ? そんなに女とつきあう時間が俺のどこにある?
自慢じゃないがカノジョなんていたことないし、ましてとっかえひっかえだなんて、……それ、どこのチャラ男だよ」
思わず熱のこもった口調で一気にそう話し、その後すぐに後悔した。
何かが間違っている。
何の自慢にもならないことを、なんで力説しなきゃならない?
それにこれじゃあまるで、浮気を問い詰められて、必死に言い訳をしてるみたいじゃないか。
そもそも、何を勘違いしたのか知らないが、100%完全に誤解なんだぞ?
本条は書類を束ねて整えながら、窓の外を見ていた。
ぼそっと、小さく呟いた。
「……まさか、私が初めてだとでも?」
「そ、そうだ、……悪いか」
ああ、まただ。俺ってば、一体何をカミングアウトしてるんだか。
「嘘だ」
「……別に恥じることじゃない、筈だけどな。だけど、本当のこと言って嘘呼ばわりされるのはあんまりだ」
彼女は窓の外を眺めたまま、少し黙り込んだ。
何かを考えているみたいにしばらくそのまま遠くを見つめ、一瞬こちらを向きかける。
だが、結局顔を元に戻し、窓の方を向いたまま黙っていた。
――ああ、もう、 いい加減にしてくれ。なんか、めっさ疲れるぞ。
俺はほとんど無意識に、椅子をひいて立ち上がっていた。
317 :
282:2008/12/04(木) 08:31:24 ID:tAFpQXt1
静寂を破るように、がらっと椅子が音をたてた。
だが本条は、書類の束を机の上でトントンやり続けている。
その顔は、手元の書類に向きながら、何かを考え込んでいるようでもあった。
俺はゆっくりと長い会議用のテーブルをまわり、彼女の後ろに立った。
頭の中で、怒りと、相手を失いたくない気持ちが交錯し、拮抗し、重なり、ひとつになって、ぐるぐると駆け巡った。
とても一言では言い表せない感情を持て余しながら、俺は両手をそっと彼女の肩に置いた。
その途端、彼女の身体がびくっとなって、大きく首をまわして振り返った。
「な、何をするっ」
「……なんで俺が浮気してるみたいなこというんだよ」
「浮気? ……そんなこと、考えてもみなかった。別に恋人でもないのに、浮気も何もないだろう」
「さっき、他の女がどうしたこうしたって言ってたじゃないか」
「それはその、どう考えてもそう思えるからだ」
「だから、何度もくだらないこと言わせるな。こないだしたのが、初めてだ」
それは、決して無難な行動ではなかった。
ただ衝動的に、俺は彼女の肩を後ろから抱きしめていた。
「ば、馬鹿、やめろ」
「やめない、俺は馬鹿だからな、きっと馬鹿だからお前が好きになったんだ」
「そんなこと、言われても困る」
「ええい、困れ、困りやがれ。こっちはもう延々と困ってるんだ」
そう言って、俺は彼女の首筋に顔を押しつけた。
彼女の身体がまた震えた。
「ひゃぁっ、な、何をするっ」
「嫌なら嫌な理由を言え。そしたらやめてやる」
「ち、違うっ、……嫌なんじゃないっ、だからやめろ」
「やめないっ」
耳元で俺がそう言った途端、ホンジョロイドはまたびくっと身体を震わせた。
そしてすぐに、ジタバタ抵抗を始める。
その激しい動きを、この前と同じように腕の上から強く抱きしめ、なんとか押さえ込む。
そのまま少しずつ横に回り込み、頬の上に顔を重ねる。
「あっ馬鹿、駄目っ……」
上から覗き込むようにして移動させた唇が、彼女の唇の端に届いた。
小さくくぐもった声をあげて、一瞬、本条の身体が凍りついた。
318 :
282:2008/12/04(木) 08:32:55 ID:tAFpQXt1
すぐにまた彼女は抵抗を開始した。
だが俺は、そんなことはおかまいなしに、唇の間に舌を押し入れる。
彼女の舌を探った。
彼女の舌は、この前と同じように何度か逃げ回ったが、やがてその動きも止まった。
その頃には、身体の抵抗もほとんど形ばかりの物になっていた。
舌の付け根から擦るように舐めると、鼻から熱い息が漏れるのがわかる。
やがて彼女の舌が躊躇いがちに俺の動きに応え始め、そして突然向こうから絡ませてきた。
合わせた唇の間から、くぐもった本条の声が漏れ始めていた。
ようやく唇を離したのは、随分たってからだった。
本条は荒い息に肩を震わせていた。
切れ長の目は、どことなく恨めしそうだ。瞼も頬も赤く染まっている。
途切れ途切れに息を吐きながら、彼女が言った。
「だ、駄目だ、って、言った、のに……」
「なんで駄目なのか、ちゃんと話せよ」
「だ、だから、私は困るんだって」
「何が困るんだ?」
「想定外のことが、多すぎる……」
「って、わけわかんないし。何考えてるんだよ」
「……結城、ホントに私が初めてなんだな?」
「そうだよ、そう言っただろ。何度も言わせるな」
「じゃ、じゃあ、キミにはHの才能があるんだ、きっと」
なんか、凄いことを誉められた、ということだけはわかった。
だが、驚異の勘違いロボット=ホンジョロイドの言うことをマトモに聞いていては、命がいくつあっても足りない。……ていうのは大袈裟すぎるが。
「……本条、お前、やっぱ何か勘違いしてると思うぞ」
「勘違い? ……だけど、この前の、私は……その」
そう言って、彼女は言葉を途切れさせる。
俺は彼女の身体を抱きしめた。
その細い身体が、凄く柔らかいってことを、改めて腕の内側に感じる。
「んっ」
本条は小さく呻いて、むずがるように肩を揺らす。
だが、今度は抵抗はなかった。
「――この前、どうしたんだ?」
そういって、彼女の首にキスをする。
「ひゃっ、だ、駄目だって」
「嫌なのか?」
「……い、嫌じゃない、から、困るんだ」
319 :
282:2008/12/04(木) 08:34:30 ID:tAFpQXt1
嫌じゃないと言われ、俺はすっかりいい気分になっていた。
そのせいで、さっきまで凄く緊張していたことに気付いた。
――やっぱ今でも、ふりまわされてるのには変わりないか。
「本条、……何を考えてるのか、ちゃんと俺にわかるように話してくれ。そうしたら、俺だって納得する」
甘い匂いがしていた。
本条の身体を捕まえた腕の力は緩めずに、俺は首筋を鼻先で辿った。
また小さく震えて、彼女は深いため息を漏らした。
「……その、こないだの、で、私は本当にどうかなってしまったのだ」
甘い匂いを漂わせながら、彼女は小さく呟くようにそう言った。
「何が、どうなったんだよ?」
「その、……自慰とは全然違ったんだ。予想外だった。結城は私のこと、本当に気持ち悪くなかったか? 特に最後の方なんか、おかしな声も出てたし、気が変になったみたいで……」
「全然気持ち悪くなかったぞ。……確かに声も出てたけど、可愛いと言った筈だ」
俺がそう言った途端、彼女はぷいっと顔を逸らす。
頬の赤みがさらに増していた。
「……なら、いいけど。でも、最後の方は、よく覚えていないんだ。なんか、自分が自分じゃなくなったみたいだった。……それもこれも、キミのせいだ」
「俺は別に女に慣れているわけでも、才能があるわけでもないぞ。確かにネットとかでそれなりに知識は貯えてるかもだけど、ホントに初めてなんだからな」
「そ、そう、なのか……。でも、だったら、セックスというのは、恐ろしいものだな」
「そんなに気持ちよかったのか?」
そう尋ねると、ホンジョロイドは演算不能に陥ったように黙り込む。
俺は彼女の髪を撫でながら、耳元にふっと息を吹きかけた。
「ひゃあっ! ……な、何をするっ」
「返事は? ……気持ちよかったのか?」
真っ赤になった彼女の耳たぶを唇で挟んだ。
「あ……あ、う、うん」
舌の先で耳たぶをそっと舐める。
その途端また、びくんっと彼女が身体を震わせる。
耳元で小さく囁いた。
「だったら、他にも答はあるかも」
「な、なんの答?」
俺は彼女の身体の前にまわした手で、ブレザーのボタンをそっと外した。
シャツのボタンに指先を伸ばしながら、頬に顔を押しつけたまま、耳元で囁き続ける。
「予想外に気持ち良かった理由だよ」
320 :
282:2008/12/04(木) 08:35:57 ID:tAFpQXt1
「どんな理由だ?」
「それは……」
そう言って俺は、開いた襟元の内側に指先で触れ、喉元から胸の膨らみにかけて、指先でそっと撫でた。
「ひゃうっ」
その瞬間、彼女は大きく背中を反らし、熱い息を吐きだす。
俺の手を上から押さえつけてきたが、それほど強い力ではなかった。
「……お前が感じやすいから、じゃないか?」
「そ、それは……」
「いいじゃないか。俺だって、その方が嬉しいし」
「……よ、予想外のことはそれだけじゃないんだ」
「なんなんだよ?」
「そ、その……、ああっ、ちょ、ちょっと手を止めてくれ」
俺はただ、彼女のブラの縁をそろそろと撫でているだけだ。
それだけでホンジョロイドはくねくねと身体を動かし、どんどん息を荒くしていく。
「言っただろ? ちゃんと理由を全部説明したら止めてやる」
「わ、わかった……、その、私は、セックスすれば、性欲が収まると思っていたのに、だけど、……あんんっ、こないだキミにされたみたいに、……もっとされたくなってしまったんだ」
「たとえば、こんなふうに?」
俺はブラの上から、彼女のふくよかな乳房をむにむにと揉みしだく。
彼女の手が俺の手を止めようとする。
だが、いくら上から押さえられても、指の動きは止まらない。
「ああっ、やめろ、おかしくなるから」
「おかしくなってくれよ」
「んんんっ、で、でも、確かに、満足、した筈、なのに……、んんんっ、あの日の夜には、またしたくなってたんだぞ? ……どうかしてるよ」
本条の甘い体臭が、鼻の奥に広がっていく。
俺は焦る気持ちをなんとか抑えながら、一端身体を離し、シャツを引きずり出した。
白い背中に手をはわして、ブラのホックを外す。
「ああっ」
本条がすかさず俺の手を押さえた。
だが、一瞬俺の方が速かった。
抱きしめるように両側から回した俺の手が、顕になった乳房を掴んでいた。
手のひらの内側に、まろやかな膨らみの感触があった。
321 :
282:2008/12/04(木) 08:36:58 ID:tAFpQXt1
甘い声が上がった。
吸いつくような乳房の感触をゆっくりと感じながら俺は言った。
「あの日の夜、オナニーしたのか?」
答はすぐには返ってなかった。
だが、ゆっくりと胸を揉みだすと、熱い喘ぎと共に答えた。
「あんんっ、し、したっ。……結城にされたこと、思い出したら、我慢できなかった」
「それのどこが困るんだよ?」
「……自慰まで、ま、前より、気持ち良く、なってて、身体が変なんだっ」
「別にいいじゃん」
「このままじゃ、……私は私じゃなくなる」
何も困ることなんかないさ――。
ホンジョロイドがミサロイドに変身するっていうなら、そんなの大歓迎だ。
「それが怖いのか?」
「きっと私は、どっか変なんだ……」
「何が?」
「勉強してても本を読んでいても、突然ふっと、身体が勝手に感覚を思い出して、いきなり性欲が高まって、このままだと私は、……私は、キミにHなことされるのが趣味の女になってしまう」
ああ、もう、……なんて素晴らしい話なんだ?
っていうか、俺的には全然無問題なんですけど何か。
「そうなっちゃ駄目なのか?」
「ああ、だって、キミの都合だってあるし、……それに、ああ、ああっ、胸が……」
俺の指先が、乳首に届いていた。
二三回引っ掻くように擦ると、ぷっくりと膨らんで尖ってくる。
指先で挟むと、それだけでどんどん熱い吐息が漏れ出す。
「本条、……やっぱお前、すげー感じやすいんだと思う」
「ああっ、そ、うなの、か……、ああっ、だけどっ、自分でしてもっ、こうは、ならな、いっ、あ、ぁんんんっっっっ」
指で挟んだ乳首を、こりこりとしごくようにした。その途端、大きくくねるように腰を震わせ、甲高い喘ぎ声が上がった。
「本条、可愛いよ」
「かわいく、なんか、あああっ、ないっ。ただイヤらしくなる、だけだ」
「それで、……そうなりたくないから、俺と別れようとしたのか?」
「んんんっっ、そ、そうっ、だっ、あんんんっ、次の日から、自慰も、してない……」
「……お前、まさか、我慢してたのか?」
「ああああ、ようやく、慣れて、きたのに……、ああっっ、またっ、ああ、もう駄目っ」
本条は大きく首をのけぞらせ、後ろから抱きついた俺の身体にしなだれかかってきた。
両手はスカートの上で固く握りしめ、すでに俺の手を邪魔しようともしていない。
乳房を完全に俺の手に委ね、それどころか膨らみを押しつけるように、胸を反らしていた。
322 :
282:2008/12/04(木) 08:37:49 ID:tAFpQXt1
本条の乳首は熱を持ち、張りつめて固く凝っていた。
まるでそこがスイッチででもあるかのように、触れば触っただけ声が上がり、身体に震えが走る。
俺は何かに取り憑かれたように夢中になって、そこをいじりまわした。
「ああっ、結城っ……」
「気持ちいいか?」
「……うんっ、うんっ、き、気持ちいいっ」
「どこが気持ちいい?」
返事はなかった。
すでに彼女は完全にエロモードが起動し、ミサロイドになっている。しかし、それでも羞恥心は残っているらしい。いや、もしかすると、ホンジョロイドの時は一切表に出さない感情が、コントロールを失って表に出てきているのかもしれない。
だが、この前も感じたことだが、彼女がミサロイドの時は、俺もどこか変わってしまうようだ。
具体的には、彼女に発動したMモードに引きずられて、普段は表に出ない俺のSモードが発現するようなのだ。
「どこが気持ちいいのか、言ってみろよ」
「ああっ、む、胸が」
意地悪な気持ちがむくっと頭をもたげた。
俺は乳首から指を離し、服の上からはあまりわからないその豊かな胸を、しっかりと手のひらで掴む。
そのまま絞るように、少し強めに揉みしだく。
「これが気持ちいいのか?」
「う、うんっ」
「そうか、じゃあ、こっちは気持ちよくないわけ?」
そう言って俺は、彼女の乳首をぴんっと弾いた。
「んあっっ」
甘い嬌声が上がった。
だが、乳首を刺激したのは一瞬だけで、すぐにまた胸を揉み始める。
「本条が気持ちのいいことを俺はしたいんだ。だから、どこが気持ちいいのか、ちゃんと言ってくれよ」
再び、俺はまた乳首を弾いた。
「あああっ、……そこ、気持ちいいっ」
彼女の胸が再び反らされ、俺の手に乳房が押しつけられる。
今度はそっと乳首の上に指を載せ、ただじっと動かさないようにした。
俺はまた耳元で囁いた。
「どこが気持ちいい?」
323 :
282:2008/12/04(木) 08:38:46 ID:tAFpQXt1
少し待ったが返事はなかった。
仕方なく俺は、ゆっくりと指先で円を描くように乳首を倒していく。
少しずつ指の力を加えていくと、本条はまた全身に震えを走らせ喘いだ。
「あ、ああ、ああっ、ち、乳首っ」
「ふふ、よくできました。お前、最高に可愛いな」
「ああ馬鹿っ、恥ずか、しい、んだぞ」
「俺、本条と同じくらい、お前の乳首が好きだ、すげー可愛い」
「ああっ、ああっ、あああっっ」
「お前の匂いも好きだ」
「あああっ、もうっ喋るな」
「匂い嗅ぎながら、乳首吸いたい」
「そ、んなことっ」
「嫌か?」
「い、い、嫌じゃ、ないけどっ」
「もっと気持ちよくなりたくないか?」
「ああ、ああっ……」
「あそこも舐めたい」
「ああああっっ、おかしくなるよっ」
「この前みたいに、されたくないか?」
「……さ、されたいっ」
ミサロイドはマジで超可愛い。はっきり言ってデレデレマシーンだ。
だが、それでも俺は、いや俺のSモードは、容赦がなかった。
「じゃあ、どうされたい?」
「ゆ、結城の、好きなように、していい……」
「はっきり言ってみ? どこをどうされたい?」
「そ、そんなこと、言えるわけ、ない……」
「なんでだよ? 自分のことなんだからわかるだろう?」
「もう、苛めるなよ……」
「ちげーよ。どこをどうされると感じるのか、俺はそれを知りたいんだ」
「そんなの、……恥ずかしすぎる」
「嫌ならいい、キスで我慢する」
はっきり言って、ズボンの中では窮屈になったペニスが暴発寸前だった。
だが、ホンジョロイドがミサロイドに変身するのに合わせるように、無難を愛する一介の男子生徒である俺は、何故か冷徹な調教師に変身するみたいだ。
不自然な態勢で彼女の胸をいじりながら、俺は彼女の唇を強引に奪った。
そして一瞬後、俺は猛烈に後悔した。
324 :
282:2008/12/04(木) 08:41:05 ID:tAFpQXt1
いつものBGMと共に、例のアナウンスが流れた。
校舎が閉まる10分前だった。
よくよく考えれば、そもそも生徒会の役員会の後だから、最初から時間はそれほどなかった。
だが、今日はこれまで以上に早く感じる。
唾液でベタベタになった唇を貪りあいながら、彼女の生の乳を触っていると、これを手放すなんて気にはさらさらならない。
後少し、もう少しだけこうしていたい。
いや、ホントなら今日こそコンドームを使いたかった。
校舎が閉まったら、その後もうどうにもならないんだろうか?
どこかに、非常の出口くらいある筈だ。それとも、完全に閉まった後に出ようとしたら、警備会社が駆けつけたりするんだろうか?
それでも、俺はもうどうしようもないところまで昂ぶっている。
それは本条だって同じ筈だ。
その証拠に、自分から唇を離そうとはしていない。
鼻から熱い息を漏らしながら、俺の舌にしっかりと自分から絡ませ、時折くぐもった声で身体を揺らす。
やがて、息が苦しくなり顔を離した後も、呆然とした様子でとろんとした眼差しで俺の方を見つめてくる。
「結城……、わ、私は、その……」
後ろから覗き込む態勢の俺の首に、ゆらっと彼女の手が絡みついてきた。
顔が近づき、頬の熱が伝わってくる。
「……どうした?」
そう尋ねる俺の声は、変にしわがれていた。
「もう、ホントに駄目みたいだ……、して欲しい、……こないだみたいに、メチャクチャにされたい」
――ああ、クソっ。可愛すぎるぞ、ミサロイド。
だが、そのあまりに愛らしい言葉が、俺の背中に焦りに似た感触をもたらした。
「本条、俺だってそうしたい。……だけど、放送聴いただろ?」
「え?」
「もうすぐ校舎が閉まる」
「そ、そうなのか?」
まさかと思ったが、やっぱりだ。ミサロイドには、マジで聞こえてなかったらしい。
「だ、だからな。こっから先はまたこの次だ」
俺だって、ホントは今すぐにでもお前をメチャクチャにしたい。
――俺だって、俺だって、俺だってーっ!
なのに、何故こんな時に限って、マットウさが戻ってくるんだ!
……とはいえ、それが正しいことは、多分間違いなかった。
325 :
282:2008/12/04(木) 08:42:08 ID:tAFpQXt1
興奮とペニスの意思に反して、俺は彼女がブラをつけるのを手伝った。
シャツのボタンを止め、ブレザーの上着の前も閉じると、彼女はふらふらと椅子から立ち上がった。
身体の力が抜けてしまったような彼女の代わりに、鞄も持った。
ぎりぎりで校舎を出て、学校前の商店街を二人並んでバス停に向かった。
余韻が冷めやらないのか、本条は地面から1センチくらい浮いたような足取りで、ゆっくりと歩いている。
だが、距離が近づきたまたま手が触れた瞬間、びくっとなって慌てて離れた。
そんな様子も妙に可愛らしい。
「ああ、もっとしてたかったなあ……」
「ば、馬鹿っ、こんなとこで言うな」
その横顔には、まだほんのりと赤身が残っている。
ちらっとこちらを見る眼も、潤んでぼうっとしているように見えた。
「お前は違うのか?」
「そ、そう、だけど……」
「じゃあ、セフレのキャンセルはナシだな?」
「……だけど」
「なんだ、まだそのつもりなのか?」
「されたら拒めないけど、私自身はどうしていいかわからないし……。それに、なんかキミに楽しまれているような気がする」
「アタリマエだろ? お前みたいにいい女がエッチの相手なんだぞ? 楽しくないわけがない」
「そういう意味じゃない……。お前、もしかして私をどこか外国に売り飛ばすつもりか?」
「はぁぁああ????」
ホンジョロイドの奇妙キテレツな発想には慣れっこな筈の俺も、さすがにこれには唖然とした。
もしこれが、彼女の計算によるものだとしたら、間違いなく大成功だ。
俺の中に燻っていた興奮が、いっきに醒めていた。
せっかく『いい女』って言ったのに、それには反応なしなのも、シャクに触った。
だが、気がつくと俺は、声を出して笑っていた。
「あははは、な、何考えてんだよ……」
「……さすがに今のは半分冗談だ。ま、ウケてよかった」
とても冗談を言ったとは思えないマジメな声で、彼女はそう呟いた。
それから、さらに小さな声でつけ加えた。
「もし本当にするなら、今度はもう少しゆっくりできるところでがいい」
俺は思わず黙り込み、彼女の横顔を覗き込んだ。
すぐに俺の視線に気付き、本条はぷいっとあらぬ方を向いてしまう。
もちろん彼女の意見には、俺もまったく異論はなかった。
326 :
282:2008/12/04(木) 08:45:29 ID:tAFpQXt1
それからは、ほとんど何も話さずに歩いた。
彼女は時折、ふらっと俺の方へ寄りかかりそうになり、その度に自分から離れながら、ゆらゆらと歩いていた。
もうすぐバス停につこうというその時、いい考えが浮かんだ。
「今度の日曜、両親が法事で田舎へ行くんだ。遠い親戚だから、俺は関係なし。……ってことで、俺のウチ、来ないか?」
「……か、考えとく」
「駄目だ、お前に考えさせるとロクなことにならないから、答は今出してくれ」
「その……、当然、続きをするわけ、だよな」
もちろんそのつもりだった。
そのために、必死に考えた結果浮かんだいいアイデアだった。
だが、ここはどうしても飲んでもらわないとならない。
どこからどこまでがそうなのかはわからないが、すでにミサロイドからホンジョロイドに戻りつつある彼女にも、納得のいく理由が必要だ。
そう思った。
俺はそれなりに慎重に、無難な答を探した。
「それは、……まあ、本条次第でいい。アンケートの集計も手伝って欲しいし、やることはいっぱいある」
「そういうことなら、……わかった」
「約束だぞ?」
「うん、約束だ」
未だに赤い顔で、彼女はこくんと頷いた。
俺はようやく安心し、それから一気に無難路線をかなぐり捨て、彼女に告げた。
「そのかわり、日曜までエヌジーだ」
「え? どういうこと?」
「つまり、ジーはなし」
本条は俺の顔をじっと見つめてくる。
僅かに大きく眼が開き、何か言いたそうに微かに唇が震えた。
ホンジョロイドの感情はなかなか読み取れないが、多分それは、驚きを含んだ複雑な心境を表したものだったに違いない。
結局、彼女が答を返したのは随分と間があいた後だった。
「わ、わかった」
「どうしても我慢できない時は、電話くれ。ジーする時の声、聴きたい」
「……う、うん」
そう答えた彼女の顔は、夕陽よりも赤く染まっていた。
327 :
282:2008/12/04(木) 08:52:10 ID:tAFpQXt1
またもやホンバンに至れず申し訳ありません。
スレタイの「Hの時〜」というのが、いつが始まりでいつ終わりなのか、
凄く難しい。
ジーを我慢するのか、我慢できなくなるのかも、悩み中。
す、素晴らしすぎる…。
gjすぎる!!!!!
GJGJ!
乙!!
ホンジョロイドが可愛すぎるww
本番が楽しみだ
GJ!
最高すぎて興奮がおさまらんw
つっ、続きをっ!!!頼む!!!!
334 :
282:2008/12/09(火) 08:13:36 ID:uz12Z1e+
例によって、かなり冗長ですが、また投稿させてください。
「ホンジョロイドは自ら選ぶ」
海外ドラマの主人公が、俺に向かって何か叫んでいた。
まるまる一日、一睡もせず、何も飲み食いせず、トイレにも行かずにテロ事件を解決する男だ。
どうやら俺は、そのドラマに出てくるテロ対策ユニットの作戦本部にいるらしかった。
フロアのあちこちで電話が鳴っている。
だが、大勢いるスタッフは誰も電話に出ようとしない。それぞれ自分の持ち場でディスプレイに向かったままだ。よく見ると、グーグルマップで俺の家の近くをグリグリ動かし、何かを探しているようだ。
「どうしたっ、早く電話に出ろ」
主人公の男が拳銃を俺につきつける。
その頃にはもう、これが夢だということはわかっていた。
仕方なく目を開けて、目覚まし時計を見た。
午前8時30分――。
普段ならとっくの昔に起きている時間だが、今日は日曜日だ。
それに、両親は昨夜から遠い親戚の家に出かけ、今日は俺一人。もう少し惰眠を貪っていたい。
だが、電話が鳴り止もうとしない。
――もしかして、俺宛の電話なのか?
一瞬そう考え、ようやくそれが自分の携帯だと気がついた。
慌てて腕を伸ばし、携帯に出る。
不機嫌ともとれる抑揚のない声が聞こえた。
「私だ」
「あ、ああ、おはよう……」
電話の相手は本条美沙希、俺を含めごく数人はホンジョロイドと呼んでいるウチの学校の生徒会長である。
しかし――。
「少し早いが、今バスを降りた」
「え? ……あれ? 約束は午後じゃなかったっけ?」
「だから、少し早いが、と言っただろう」
もう一度時計を見る。確かに8時半だ。
もしかして俺は、まだ寝ぼけているのか?
いや、そうじゃない。
ホンジョロイドが、こちらの想像を超えて突飛なだけだ。
「どうした? 何か都合の悪いことでも起きたか?」
「い、いや」
「あいにく私は、方向音痴なんだ。地図を見たけど、全然わからない。……悪いが、迎えを頼む」
「あ、ああ……」
確かに彼女が変なのはいつものことだ。
――でも、今日はいつもの日曜日じゃない。
ようやくそのことを思い出し、俺は慌ててベッドから飛び起きた。
335 :
282:2008/12/09(火) 08:14:07 ID:uz12Z1e+
顔を洗って着替えをして、窓を開けて空気を入れ替える。
起きたら掃除機かけようとか殊勝なことも考えていたが、いきなりその時間はなくなった。まあ、昨日のうちに少しは片づけておいたから、いいとしよう。
急いで家を出て、最寄りのバス停まで迎えに行く。
彼女は無表情でそこに立っていた。
肩から小さなショルダーバッグを下げ、それ以外に手提げの紙袋と、大きなコンビニ袋を両手に持っていた。
細身の黒いデニムとアーミーっぽいモスグリーンのハーフコートを着た姿は、制服姿よりも大人っぽく見える。端正な顔が、朝の透き通った日差しを浴びて、美少女ここにありといった輝きを放っていた。
ちょうど自転車で通りすがった大学生風の男が、すれ違いざまに彼女の顔をマジマジと見つめる。
ちょっと意地の悪い優越感が、頭を掠めた。
へへへ。ざまあみろ。
どうせならもう一度後ろを振り返り、俺たちが仲よく話す姿をようく目におさめろ。
そう心で念じながら、俺は彼女に笑顔で「おはよう」と声をかけた。
ホンジョロイドは、自分の抱えた荷物を両方、俺に向かって差しだした。
「遅いぞ。ほら、これを持て」
どうやら俺は、ただの荷物持ちだったみたいだ。
――ああ、自転車の男よ、やっぱ振り返らなくていい。そのまままっすぐ、どこへでも行ってくれ。
「しかし、早すぎるだろ」
「まさか、迷惑だったか?」
「……い、いや、大丈夫だ」
どこかズレた会話をしながら、道を歩く。
何かが空回りしているような、そわそわと浮ついた感じが俺の背骨のあたりにある。
だが、それは決して嫌な感じではなくて、期待と微かな興奮を伴っていた。
336 :
282:2008/12/09(火) 08:15:43 ID:uz12Z1e+
家に着くと、まっすぐ二階の俺の部屋に通した。
彼女には机で使っているキャスター付きの回転椅子を勧め、俺はベッドに腰を降ろす。
「朝はもう食べたのか?」
ホンジョロイドがそう尋ねた。
俺は首を横に振る。
「実は、お前の電話で眼が醒めた」
「だったら、ビニール袋にパンが入ってる。家の近くのコンビニで買ってきた。一緒に食べよう」
「お、サンキュー。気が利くじゃん」
「で、そっちの紙袋は温泉饅頭だ。他所様のお宅にお邪魔するならと、母に持たされた」
「……そんな、別にいいのに」
「まあ、貰い物だから気にするな」
ホンジョロイドの母はいたって常識的な人らしい。
そして、その母親のマットウなバランス感覚は、残念ながら娘に遺伝しなかったらしい。
コンビニ袋から菓子パンをとりだした。
だがしかし、その量が半端じゃない。
「こんなに食えないぞ?」
「残りは置いていくから、後でキミが食べればいいよ」
「だけど、なんでこんなにいっぱい……」
「キミが何を食べたいかわからないし、どれくらい食べるのかもわからないからね。……全品、二個ずつ買ってみた」
確かに、メロンパンもコロッケパンもミルキーフランスもシュガー&マーガリンもチーズソフトも、全部二個ずつ入っている。
「そ、そうか、ありがとう」
相変わらずホンジョロイドのすることはトンチンカンだが、彼女なりに気を使っているようだ。
しかもどうやら、自分の家の近くのコンビニから、わざわざ運んできたらしい。俺の家のすぐそば、っていうか、彼女が降りたバス停の目の前もコンビニなんだが……。
「ところで、何か飲み物はないのか?」
いつもの無表情で、彼女は俺にそう言った。
ああ、確かに、コイツの言うことももっともなんだが、しかし他に言い方はないのか?
まあ俺はいいとしても、これまでこの調子でトラブルなく過ごしてこれたんだろうか? それとも、俺に対してはより酷くなるんだろうか?
「飲み物ないのか?」
またそう尋ねられ、俺は慌てて立ち上がった。
「ああ、すまん。本条は何がいい? パンだから、コーヒーか紅茶か? ……どっちがいい?」
「じゃあ、コーヒーで。ミルク多め、砂糖はいらない」
「了解」
俺は部屋に彼女を残してキッチンへ行き、コーヒーを淹れた。
いつもとは微妙に違う不思議な香りがしたような気がした。
先程からの浮ついたような感覚は消えないどころか、ますます強くなっているようだった。
337 :
282:2008/12/09(火) 08:16:27 ID:uz12Z1e+
トレイにコーヒーを載せて戻ると、本条は脱いだアーミーコートを椅子にかけていた。
コートの下は、サーモンピンクのセーターだった。身体にピッタリとフィットする薄地のタートルネックで、胸の膨らみが丸く浮き上がっている。
それに、やや薄めの唇が、いつもよりしっとりと濡れているように見えた。
なんか、すげー女っぽいんですけど。
思わず見とれた俺は、慌ててコーヒーを差し出す。
「おお、すまん」
彼女はカップを両手で掴み、ずずずっと音をたてて啜った。
なんか、すげー本条っぽいんですけど。
だがもちろん、彼女の柔らかな身体のラインには、何の文句もない。
俺はついついその胸の膨らみや、細い腰のくびれを盗み見しながら、菓子パンを食べコーヒーを飲んだ。
微かな緊張はまだ続いていたが、口ではアタリサワリのない話をした。
食事が終わり、ティッシュで口元を拭いた本条が俺の顔を覗き込む。
いつもの低い声で、何でもないことのように彼女が言った。
「さ、やるか」
――うわ、なんだこの情緒ゼロ!
いや、確かにウチに誘ったのはこの俺だ。
当然こっちはセックス目当て、と言ったらヒトカケラの愛情もないみたいだし、俺が信条とする無難路線にも反するが、したくないわけはもちろんなくて、……最初からそのつもりだ。
とは言え、いくらなんでも「さあ、やるか」「ああ、そうだな」と始めるのは、どうなんだよ?
男の俺はいいとしても、本条だって一応女だろ?
しかしまあ、理想と現実が大きく食い違うことは受け入れるべきだろう。
特に相手がホンジョロイドの場合、現実が想像の斜め45度上に10メートルくらい離れていても驚いてはいけない。
「ああ、そうだな」
俺はまるでホンジョロイドのように、できるだけ感情を交えずにそう答えた。
それからゆっくりと、ベッドから立ち上がった。
338 :
282:2008/12/09(火) 08:17:39 ID:uz12Z1e+
上に着ていたフリースを脱ぎ、ベッドの足下に置いた。
本条は俺をちらっと見て、無表情に言った。
「なんだ、暑いのか? ……そう言えばこの部屋、エアコンが強すぎるぞ。地球環境のためにも設定温度はもう少し下げた方がいい」
……って、これから裸になるんだから、わざわざ高めに設定しといたんだぞ?
生徒会室でした時には何も言われなかったが、そういえば寒かった筈だと後から反省し、今日はそれなりに気づかったつもりだった。
それに、いくらなんでも若い男女がこれからイタすって時に、エコはないだろ。
どっちかといえば、エコよりエロ、だ。別にうまいことを言いたいわけじゃないが……。
――とはいえ、俺は無難を愛する男だ。ホンジョロイドみたいにガサツな言い方はしない。……いや、できない。
「だけど、お前だって寒いのは嫌だろ?」
「……人類のそのワガママが、今まさに地球を破壊しているんだぞ? シャツのボタン外すくらいなら、エアコン切ればいい。私もセーターだから十分暖かい」
「は?」
「は、じゃない。いいからエアコン下げろ。それと……、例のファイルはどこだ?」
そう言って彼女はくるっと机の方に向きなおり、俺のノートPCの蓋を開き、勝手に起動させる。
ようやくその時、ホンジョロイドの『さあ、やるか』が、最初からこちらの想像とは別物であったことに、俺は気がついた。
危うく一人でシャツを脱ぎかけた俺は、外した第二ボタンを慌てて元に戻す。
深いため息と共にエアコンの設定温度を一度下げ、彼女に言った。
「何勝手に人のPC立ち上げてるんだよ」
「何って、校則アンケートの最終修正をやるに決まってるだろう?」
――確かにこの前、俺は無難な線を狙って、それもアリだと彼女に言った。
だが、わざわざ俺が一人の時に、家に誘ったんだぞ?
っていうか、本条だってそのつもりで来たんじゃないのか?
ああくそ、ホンジョロイドめ、いい加減観念しろよ。……お前だって、ホントはわかってるんだろ?
339 :
282:2008/12/09(火) 08:18:44 ID:uz12Z1e+
俺に進歩がないのか、あるいはそうやって少しずつ変わっていくものなのか――。
なんか毎回似たような展開だなーと思いながら、俺は彼女の背中に立った。
肩の後ろから手を伸ばしてマウスを操作し、フォルダからファイルを選んでダブルクリックする。
「ほれ、これだ……。俺が気になるところとか、判断つかない部分は、赤字で注意書きしてある」
「へえ、きちんとまとめてあるじゃないか」
丸投げに近い形で押しつけられた俺としては、誉められても全然嬉しくない。
それに今は、もっとずっと大事なことがある筈だ。
もしコイツがそのことをすっかり忘れているというなら、きちんと思い出させてやる必要がある。
「本条……」
俺はこないだの生徒会室と同じように、彼女の肩に手を置いた。
ひくっと、ホンジョロイドは身じろぎした。
「……結城、……その、焦るな。ハヤる気持ちはわかるが、アンケートの集計作業が先だ」
「そっか、よかった。俺はまたてっきり、お前は全然その気がないのかと思った」
「そ、その気は、……ないが、男一人の家に上がり込んでいるんだ、覚悟はしている」
「って、それ一体どんな覚悟だよ」
「罠だとわかってはいたが、それでもノコノコやってきたんだ。飛んで火にいる夏の虫とは、まさに私のことだな」
おいおい、何のストーリーだ?
超勘違い美少女ロボ=ホンジョロイドの脳内では、いつの間にか俺が騙して連れ込んだみたいな話になっている。
なんか、俺が女を手込めにする大悪人で、罠だと知りながら果敢に立ち向かうヒロイン――、そんな時代がかった設定が、勝手に組み上げられている気もする。
「……俺の記憶に間違いがなければ、先に話を持ちかけたのは、本条の方だった筈だが」
俺はそう言ったが、彼女はそれには答えない。
そのかわり、妙に明るい声で言った。
「……ともかくまずは、やらなければならないことに取り込もう」
「俺は別に、無理強いしてるつもりはないんだが……」
「なるほど……。自ら望んで罠に嵌まり、気がついたらどこか他所の国で見知らぬ男たちの餌食になっているという筋書きだな」
「だ、だから……。それいつの時代の話だよ?」
「キミは世間というものをわかっていない。今だって、世界中のあちこちで人身売買は行われているんだぞ?」
「……そうかもしれないけど。っていうか、なんで俺が大悪人みたいな設定になってんだよ。そもそも俺は、無難なヤツだったんじゃなかったのか?」
どうしても声が荒くなり、最大限、不服であることはそれで十分伝わったようだった。
ホンジョロイドは黙り込み、ややしばらくしてから小さな声で謝った。
「すまん。私だって、本気でそんなこと思ってるわけじゃない。……冗談だ」
「こないだ聞いた時は笑えたけどさ、これで二度目だ、笑えん」
「そ、そうか。残念だ」
340 :
282:2008/12/09(火) 08:19:25 ID:uz12Z1e+
ふと、気がついたことがあって、俺は尋ねた。
「っていうか、お前もしかして、俺のこと怖いのか?」
「いや、……私は、私の考えが怖い」
そりゃそうだ。
どう考えても、一番キテレツなのはホンジョロイドなんだから。
ってか、さすがの彼女も、自覚はあるらしい。
気がつくと俺は、小さく声を出して笑っていた。
「お前、ホントに変わってるよな」
「そうか? 私はそこそこ常識的だと思っているのだが、確かに時々変だと言われる。……だけど、キミはそんな私だから好きになったんだろう?」
「へっ?」
突然の自信過剰、っていうか反撃に、俺は一瞬言葉を失った。
何と答えたらいいのか、戸惑う。
だが、俺が正しい答を探しだす前に彼女は言った。
「……な、何でもない、今のは聞かなかったことにしてくれ。……さ、アンケートの集計やるぞ」
「あ、ああ……」
なんていうか、この尊大さとしおらしさが同居した不思議なバランス、予測不可能な言動、ぶっきらぼうで無表情な外面から時折垣間見せる変な心の働きが、キテレツではあるが、同時に彼女の魅力であることは間違いない。
何事もなかったかのようにパソコンのディスプレイに目を戻し、抑揚のない声でホンジョロイドが言った。
「これに目を通せばいいんだな?」
「ああ。ざっと見て、気になるところがあったら言ってくれ。俺は勝手に好きにしてるから」
「じゃあ、ちょっと待ってろ。すぐに読んじゃうから」
そう言って本条はマウスを操作し、画面をスクロールさせていく。
知らないうちにまた彼女のペースに乗せられ、出鼻を挫かれた恰好だが、それはそれでかまわない。
俺にはなんとなくわかっていた。もしかしたら、ようやく本条の会話のスタイルに慣れてきたのかもかもしれない。
恐らく彼女は、ちゃんと伝えたいことを俺に伝えている。
飛んで火にいる夏の虫、――それが自分だと言いたかったんだろう。
もしかしたらホンジョロイドは、自分で自分をコントロールできなくなることや、自らの予想外のMモードに戸惑い、不安を感じているのかもしれない。
――多分、そういうことなんだと思う。
でも、だったらなおさら、きちんと伝えて置かなければならないと思った。
「確かに、お前のいう通り、そんな本条だから好きになったんだと思うわ」
彼女の肩が、ひどく小さく華奢に見えた。
そんな彼女を、俺は後ろから抱きしめていた。
341 :
282:2008/12/09(火) 08:19:57 ID:uz12Z1e+
「あっ、な、何をするっ」
身体をびくんと震わせて、ホンジョロイドがこちらを振り向いた。
頬が重なった。
「大丈夫、ただお前があんまり可愛いから、ちょっと抱きしめたかっただけだ」
「そ、そんなこと言われても、……う、嬉しくはないぞ」
「いいから、早くファイルに目を通せよ」
「あ、ああ……」
彼女は小さく頷き、再び前を向いた。
後ろ髪からシャンプーのいい匂いがしている。
髪をかき上げ白いうなじを晒すと、別の甘い匂いも漂う。
タートルネックからのぞく首筋は、透明感のある瑞々しい魅力を放っていた。
そこに顔を近づけ、小さく囁いた。
「変わっているけど、そこがいい」
「ばっ、馬鹿、くすぐったい」
「ああ、すまん」
そう言って、俺はその白い首筋に唇を押しつけた。
「ひゃっ」
ひくっと彼女の身体が震えた。
手で頭を捕まれた。
「ふふ、相変わらず敏感だなあ……」
「う、うるさい。ファイルが読めないだろ、ちょっと大人しくしてろ」
「わかった、できるだけ大人しくする」
俺はそう答え、セーターを押上げている丸い二つの膨らみを手で包み込んだ。
「あっ、……や、やめろ」
彼女の手が俺の手を押さえた。
だがもちろん、俺はやめたりしない。
胸の柔らかさを確かめるように、そっと掴む。
「大丈夫だ、これ以上はしないから」
「だ、大丈夫じゃないっ、アンケートを先に済まそうっていっただろう?」
「ああ……。だから、さっさと目を通してくれ。ここまでで止めておくから」
セーターの上からだし、その下には確かにブラの感触もあるが、それでも彼女の胸は柔らかい。その大きさも形も俺の手にピッタリとフィットするように作られているみたいだ。
ついつい、揉む動きが大きくなった。
彼女が強く手を押さえてきた。
342 :
282:2008/12/09(火) 08:20:28 ID:uz12Z1e+
俺は、指の動きを止めなかった。
「んんっ、や、やめろ」
彼女は俺の腕を引きはがしにかかる。
それにあらがおうとする動きが、余計に強く彼女の胸に押しつける結果となっていた。
突然、彼女が俺の手を離し、大きく後ろに腕を伸ばした。
彼女の両手が俺の首を掴んでいた。
少しだけ首が絞まった。
「くっ、ば、馬鹿、殺す気か……」
「……やめろといってる」
それでも俺が胸から手を放さずにいると、また少しだけ首が強く絞まる。
「ぐっ、わ、わかった。そっとだ、……強くはしないから」
訳の分からない提案をして、俺は確かにそっと、彼女の乳房の重さを計るように下側から包み込むだけにした。
「……じゃ、じゃあ、手は動かすな」
彼女はそう言って、俺の首から手を離した。
目の前にある耳たぶは、ほんのり桜色に染まっているようだ。
だが、また首を絞められてはかなわない。俺は微妙な力加減で、できるだけそれとわからないように彼女の胸を触り続けた。
343 :
282:2008/12/09(火) 08:20:59 ID:uz12Z1e+
くふっと、小さく鼻が鳴った。
ホンジョロイドはじっと前を向き、パソコンのディスプレイを見ていた。
俺はさっきからずっと、両手で彼女の胸の膨らみを包み込むようにしている。
やわやわと動かしてはいたが、できるだけそっと、激しくならないように細心の注意を払っているつもりだ。
しばらくして、熱いため息が漏れるのが聞こえた。
「はぁ……」
「どうした? 何か、わかりづらいトコあるか?」
「……あ、い、いや、別に」
「そうか。じゃあ、読み終わったら教えてくれ」
「う、うん……」
彼女の声は、わずかに甘く溶け出している。
耳たぶはもっとはっきり変化していて、すでに真っ赤だ。
今度ははっきりそれとわかるくらいの力で、俺は彼女の胸を掴んだ。
そのままゆっくり、円を描くように動かす。
だがもう彼女は、俺の手を押さえようとはしなかった。
左手は机の上、右手はマウスを握ったままじっとしている。
ちらっとディスプレイに目をやると、同じページが開かれたままだ。
もう何分か過ぎている筈だが、すでにスクロールもしなくなっている。
「はぅっ」
しばらくして、また小さく息が漏れた。
先程よりも熱のこもった声が混じっている。
俺は彼女の充血した耳に唇を寄せた。
344 :
282:2008/12/09(火) 08:21:38 ID:uz12Z1e+
「今日の本条、なんか凄く色っぽい」
「ふぁっ、な、何が、だ」
「なんか、服も女っぽいし」
「そ、そんなこと……」
「俺の感想なんだ。……どう感じようと自由だろ」
「……あ、ああ、そうか、よかったな」
「ああ、マジでちょっと感動した。……って、ごめん。俺が喋ってたら、ファイル読むのに邪魔だな」
「そ、そうだ……」
小さくそう答え、本条は黙り込んでしまう。
俺は彼女の胸を掴んだ手を動かし続けた。
指の動きを大きくし、はっきりと揉みしだくようにしても抵抗はない。
「ぁんっ」
声が上がった。
ずるっと、マウスを持った彼女の右手が滑った。
同時に首を反らし、少し傾げた形で頭を俺の方にもたれかけてくる。
顔を覗き込むと、かすかに眉間に皺を寄せたまま、目を閉じていた。
そのまま俺は胸を揉み続けた。
時折、熱い声があがり、彼女の腰がくねる。
「ぁあんんっ」
次第にその声が長くなり、腰の動きも止まらなくなっていく。
時折首が左右に動き、反らされた胸が俺の手に押しつけられる。
「本条……」
俺が耳元で名を呼ぶと、彼女の身体がびくんと震えた。
「ああっ、う、うんっ」
「さっきからずっと目を閉じてるだろ?」
「んんんっ、だ、だって……」
「ファイルは見ないのか?」
「あんんっ、……目、開けてられない」
「俺のせいか?」
「そ、そう、だ……」
「そっか、ごめん」
そう言って俺は、乳房はしっかりと掴んだまま、指の動きを止めた。
彼女は目を開き、微かに驚いたような顔になった。
目が合った。
何度か瞬きを繰り返す彼女の瞳は、潤んで熱を帯びていた。
いつもより僅かに高い声で何かを言いかけ、だが言葉を詰まらせる。
「あ、あの……」
「本条のおっぱい、すげー柔らかくて、いい感触だ。俺、お前のおっぱい好きだ」
「う、う、ん……」
「でも、ファイル見るのに邪魔なら、もう手は動かさない」
「あ、あの、ファイル、見るのは、後にしても、いい……」
「なんで?」
「なんでって、だって、もう……んんんんっ」
本条は大きく首をのけ反らせ、腰から上を揺らめかせる。
俺の胸の上に、彼女の頭が押しつけられた。
目を閉じたその顔は、キスをねだっているようにも見えた。
345 :
282:2008/12/09(火) 08:22:14 ID:uz12Z1e+
片手は胸を掴んだまま、もう片方の腕を回し、きつく抱きしめた。
ふあっと、熱い息を吐きだして、彼女が身体を震わせる。
「ああ、結城っ……」
再び頭がくねらされた。
小さく開いた唇が、鈍く光を放っていた。
奧でちらっと、赤い舌が動くのが見える。
はっきりとした境界線がどこにあるのかはわからないが、エロモードが作動するとホンジョロイドからミサロイドに変身する。そして、それにあわせるように、俺のSモードも発動するみたいだ。
「本条は今日、アンケートの集計に来たんだろ?」
「……そ、そうだ」
「だったら、そっちを先に済ました方がいいんじゃないのか?」
「あ、ああ、だけどもうっ、抵抗できない……」
「そっか。そういうお前は凄く可愛いし、俺だって嬉しいけど……でも本当は嫌だっていうならやめるぞ」
「ああっ、だから、……嫌じゃないっ」
「だったら、おっぱい揉んでてもいいのか?」
「う、うんっ、うんっ」
「……そっか、サンキュー」
俺はまた、乳房を揉み始めた。
今度は遠慮のない動きで、しっかりとその柔らかな感触を楽しむ。
「あぅんんんっっ」
すぐに甘い喘ぎ声が上がった。
俺の胸に後頭部を押しつけるようにしながら、本条の身体がくねらされる。
半開きの口から、また微かに舌がのぞく。
「本条……」
「んんっ?」
「キスしたくなったらそう言ってくれ」
「……も、もう、し、したく、なってる」
そう言ってミサロイドは、目を閉じたまま微かに唇を突きだした。
346 :
282:2008/12/09(火) 08:23:09 ID:uz12Z1e+
上から唇を重ねた。
彼女の上唇を挟むようにして、舌の先で舐める。
そこはしっとりと潤っていて、この前よりもさらに柔らかく感じた。それに何か、甘いフルーツみたいな味もする。
たっぷり舐めた後、唇を割って舌を潜り込ませた。
ちろちろと何かを確かめるような動きで、彼女の舌の先が触れてくる。
胸を揉む動きを再開させると、端からふあっと荒い息を漏らして、突然彼女は顔を傾け、自分から激しく口を吸ってきた。
舌が絡み、唾液が混じりあう。
俺が舌の動きを止めると、向こうから吸い込むような動きもする。
しばらくして口を離すと、彼女は陶然とした表情で、顔を真っ赤に上気させていた。
「はぁぁあ……」
半開きになった口から、熱いため息が漏れる。
ちょっと胸を揉んだだけで、ゆらゆらと腰を揺らして甘い喘ぎ声を上げる。
「あんんっ……」
「本条の唇、なんか今日はいつもより柔らかい気がする」
「んんんっ、……そ、れは……リップのせい、かも」
赤い顔でそう答える彼女は、何ともいえずに可愛らしかった。
「ふふ、そうなのか」
「そ、その、グロス効果のあるヤツを試してみた」
――ああ、フルーツみたいな香りがしたのはそのせいか。
グロスってヤツが何なのか俺にはよくわからなかったが、ホンジョロイドも女なんだなって、強く感じた。
俺が黙っていると、彼女は顔を逸らして低い声で言った。
「私だって、リップくらいは使う」
「俺だって真冬は唇ガチガチになるから、たまに使うことあるよ」
そう答えた。
だが、もしかしたら何か悪いことでも言ったんだろうか?
彼女は低い声でぼそっと呟いた。
「……どうせ、私には似合わないとか思ってるんだろう」
「そんなことないよ」
「別にいい。自分でも、どうかしてると思う」
「何が?」
「何でもない」
俺のわからぬところで、彼女は何か勘違いをしているようだ。
あるいは俺が無神経だったのか。
だが、何をどう言ったらいいかわからず、俺はただ彼女を強く抱きしめ、再び唇を重ねた。
「んむむっっ」
本条は小さく呻いたが、すぐにまた身体の力を抜き、俺にしなだれかかってきた。
ゆらゆらと顔を左右に揺らしながら、互いの唇をついばんだ。
俺たちが口を離したのは、それから随分たってからだった。
347 :
282:2008/12/09(火) 08:23:40 ID:uz12Z1e+
とろんとした目つきで、本条が俺を見上げている。
すでに唇は離していたし、胸を揉む手も動きを止めていたが、それでも彼女の荒い息はなかなか収まろうとしない。
寄りかかっている彼女が倒れないよう肩を掴んで、俺はゆっくりと身体を離した。
その動きで椅子が回転し、本条は今度こそ本当に驚いた顔になった。
俺はベッドに腰を降ろし、そんな彼女を見つめて言った。
「前に約束しただろ、いっぱいキスするって」
「あ、う、うん……」
「それ以外は俺のしたいことしていいとも言ってたけど……」
「……う、うん」
「じゃあ、頼みがある」
「な、何……?」
「本条の身体が見たい」
俺がそう言った途端、彼女は小さく肩を竦めた。
赤い顔には、どこかすがるような表情が浮かんでいるようにも見える。
「……だ、だから、もう抵抗できない、と、言っただろう」
「うん、じゃあ、見せてくれ」
「え?」
「……服、脱いで」
いつの間にか俺の口は乾いていて、しわがれた変な声になっていた。
本条は何度か瞬きをして、一瞬恨めしそうな視線を俺に向けた。
「じ、自分で、脱ぐ、のか」
「嫌、か?」
「……は、恥ずかしいに、決まってる、だろ」
そう言って彼女は顔を背け、しかしのろのろとセーターの裾を両手で掴んだ。
彼女がゆらっと立ち上がり、セーターを脱いだ。
すぐにその下に着ていたTシャツも脱ぎ、軽く畳んで椅子の上に置いている。
華奢な肩と白く滑らかな肌が、柔らかな曲線を描いて続いていた。
薄いピンク色をしたブラの谷間が、魅力的な影を作っていた。
ふわっと、彼女の甘い体臭が部屋に広がるのがわかった。
脳内に直接届くような刺激的な匂いだ。
「し、下も脱ぐ、んだよな……」
俺が頷くと、本条は黒いズボンのボタンを外す。
ブラと同じ色の下着が姿を現した。
片足ずつズボンを脱ぐと、それも畳んで椅子の上に置く。
まだ下着はつけたままだが、複雑な曲線で構成された本条の身体が、俺の目の前にあった。
白い肌が、ほんのりと桜色に染まっている。
彼女は僅かに左の膝を曲げ、右手は下着の上から股間を隠していた。身体を半分横にひねるようにして、顔はさらに大きく背けている。
羞じらいながらそこに立つ彼女の身体は、まるでアートのような美しさだった。そして同時に、僅かに身体を揺らす様が、俺を激しく興奮させた。
348 :
282:2008/12/09(火) 08:24:54 ID:uz12Z1e+
「お前、ホントに奇麗だな」
「……そ、そんなこと、ない」
彼女は羞恥に耐えられないように、くるっと後ろを向いてしまう。
俺は思わず立ち上がり、背中から彼女を抱きしめた。
「あんっ」
首の後ろにキスをした。
甘い匂いが、先程よりも強く広がる。
背中のホックを外し、ブラのストラップを肩から降ろした。
「ホント、スタイルいいよな。スリムなくせに、胸あるし……」
柔らかな乳房を直に手で包み込むと、彼女は顔をのけ反らせて喘いだ。
「ああっ」
「それに、凄く敏感だし……」
指先で乳首に触れた。
すぐにそこは固く凝ってくる。
「あうっ」
がくっと、彼女の膝が折れ、しゃがみこみそうになる。
倒れないように俺はまた一度きつく抱きしめ、それからベッドに腰を降ろした。
彼女の腰を掴み、こちらを向かせた。
「あっ」
本条は身体の前で腕を交差させ、自分自身を抱きしめるみたいに胸を隠す。
「見せてくれ」
そう言って俺は彼女の手首を掴み、ゆっくりと左右に開いていく。
「あ、やっ、恥ずかしすぎ、だ……」
「ちょっと我慢してくれ」
乳白色の丸い膨らみが二つ、俺の目の前にあった。
その頂点では深いピンクに色づいた円筒形の突起が、まっすぐ尖ってこちらを向いている。
「凄く、奇麗だ……」
俺がそう言っても、本条はもう何も答えなかった。
ただ赤く染まった顔を背け、視線を外して羞恥に耐えていた。
俺は手を伸ばし、再び乳房を掴んだ。
「あんっ」
「柔らかい……」
「んんんんっ」
「それに……乳首、めっさ可愛いし……」
そう言って、俺は親指で両方の乳首を上から押さえる。
指先で左右に倒すように刺激する。
「くぅっっ」
がくっと、彼女の膝が揺れる。
俺は胸から手を離し、彼女の身体をなんとか支える。
「も、もうっ、立ってられない……」
そう言ってしゃがみこみそうになる彼女の腰を掴み、自分の方へ引き寄せた。
349 :
282:2008/12/09(火) 08:25:45 ID:uz12Z1e+
ゆらっと崩れるようにして、彼女が首にしがみついてきた。
その勢いで、俺は本条を抱いたまま、ベッドに仰向けになった。
腕の中に、柔らかでいい匂いのする身体が収まった。
すぐ目の前に、顔がある。
意地悪Sモードの俺は、優しく髪を撫でながら言った。
「キスするか?」
「し、したい……」
「じゃあ、本条がしてくれ」
「え……?」
俺を見下ろす彼女の瞳が揺れていた。
だが、すぐに彼女は目を閉じ、柔らかな唇が触れてきた。
そっと、軽く触れただけで離れた。
だが、すぐにまた唇が触れ、今度は強く押しつけられた。
くふっと彼女の鼻が鳴って、また離れた。
鼻の先と先が触れる。
「お前が好きなだけ、好きなようにキスしてくれ」
「あああ……」
小さく喘いで、すぐにまた唇が重なった。
舌が入り込んできた。
俺もそれに応えた。
たっぷり絡めあい、吸いあいながら、身体の位置を入れ替えた。
唇を離し、顎から喉元をついばんだ。
びくっびくっと、断続的に身体を震わせながら、本条の声が高くなる。
滑らかな鎖骨から、胸の膨らみにキスする頃には、ひっきりなしに声が漏れるようになっていた。
350 :
282:2008/12/09(火) 08:26:36 ID:uz12Z1e+
仰向けになっても張りを失わない乳房の谷間から、濃い匂いがしていた。
「今日は匂いが濃いな……」
「い、やっ……」
「大丈夫、いい匂いだから」
「で、でもっ……」
「本当だって。凄くいい匂いだって」
「ああっ……」
俺は二つの膨らみを両手で揉みしだきながら、その合間に顔を押し込んだ。
深く息を吸い込むと、頭がぼうっとなる。
指先で乳首を転がすと、本条の身体がびくっと震えた。
「……お前、どうしてこんないい匂いなんだ?」
「あんんんっ、キミが、あんまり、そういうから、弟に、聞いてみた……」
「ふうん、で、なんだって?」
「私も、私の部屋も、なんか女臭くて気持ち悪いって言ってた」
「変だな、俺には凄く興奮する匂いなんだけどな……」
「……ちょ、ちょっと、ネットでも調べてみた」
さすがホンジョロイド、そんなことまで研究熱心だ。
っていうか、そこまで気にしてたってことか。
「で、何かわかったのか?」
「あ、う、うん……。その、近親姦を避けるために、同じ遺伝子配列を持つ異性の匂いは不快に感じるようだ。逆に、遺伝子的に性の対象として適した相手であればあるほど、好もしい匂いと感じるらしい」
「つまり、本条がこれだけいい匂いだってことは、俺とお前、身体の相性がバッチリってことか?」
俺がそう言うと、彼女は息を呑んだ。
やや間が合って、ぼそっと答えた。
「……そ、そういう、ことかも。あ、でも、もちろん、まだ、研究段階の話だし、その、個人的な好みは別だろうし、性格とか、趣味とか……」
「ふふっ」
俺は小さく声に出して笑った。
乳房の柔らかさを楽しみながら、また深くその匂いを吸い込む。
「な、なんだ、何が可笑しい……」
「いや、よかった、安心したよ」
「何が?」
「確かに本条はちょっと変わってるけどさ。頭もいいし、間違いなく奇麗だし可愛いし、スタイルもいいだろ? これでもし、この匂いが誰に対しても有効だったら恐ろしいことぞ? もしそうだったら、男なんかより取り見取りってことになるからな。……俺にとって不利すぎる」
ちょっとした軽口のつもりで俺はそう言った。
だが、今度こそ彼女は、一瞬息を止め、言葉を失ったようだった。
俺の背中に彼女の腕がまわり、しがみつくように抱きしめられた。
「……そ、その、わ、私は、今のところ、……キミにしか欲情しない」
そう言ってすぐに、きゅうっと、変な声が漏れた。
高性能美少女ロボが、どうやってその動物の子どもみたいな声を出したのか、俺は頭をあげてまじまじと彼女の顔を見た。
だが、目が合うとミサロイドはすぐに瞼を閉じ、ぷいっと顔を逸らしてしまった。
351 :
282:2008/12/09(火) 08:27:15 ID:uz12Z1e+
本条の口から、甘い声が上がっている。
俺は彼女の隣に身体を横たえ、手と唇で、その滑らかな身体を愛撫し続けていた。
右胸を手のひらで掴み、充血して赤身を増した乳首のまわりを口で軽く吸いながら、突起を舌で転がす。
反対側の手は、彼女のわき腹から腰を撫でている。
「あううんっっ」
全身をゆらめかせ、時折背中を反らしながら、徐々にその声が大きく、途切れなくなっていく。
下着に包まれた腰骨に指がかかると、びくんっと腰が震える。
彼女の手が俺の背中にまわされ、強く引き寄せられた。
俺は指で下着を辿り、足の間に潜り込ませた。
「あ、うっっ」
腰が跳ねた。
指先が、下着の底に触れていた。
そこはすでに、ねっとりと滲んだもので濡れていた。
ぬるぬるとしたその感触を確かめるように、俺はそこを指先でなぞった。
「あああっ」
背中にまわされた本条の手が、ぎゅっと俺を掴む。
俺は顔を上げ、彼女の頬にくちづけをした。
「凄く濡れてる……」
「やっ、そんなこと、言わなくていいっ」
俺は指の動きを速めながら、再び彼女の唇に自分の唇を重ねる。
舌を絡め、指で濡れた下着を擦る。
「んんんんんんんっ」
くぐもった声が、口の端から上がる。
鼻からも熱い息が漏れる。
指の動きは止めずに口を離すと、すぐに熱い喘ぎが上がった。
「ああああっっ」
「本条、どんどん濡れてくる……」
「あああっ、い、や……」
「嫌がるな、お前が濡れてるの俺は好きだ」
「ああっ、だけどっ」
「感じると濡れるんだろ?」
「ああっ、う、うんっ」
「だったらいっぱい感じて、いっぱい濡らしてくれよ」
「ああっ、あああっ」
俺は身体を起こし、そこを指で刺激しながら、わき腹に唇を押しつける。
「ひぁうっ、ああああっ」
少しずつ顔を移動していくと、熱い喘ぎはそのまま、声の調子が変わっていく。
ふと見ると、彼女は真っ赤に上気した顔を左右に揺らしながら唇を震わせていた。時折反らされる喉元から胸にかけて、白い肌がピンク色に染まっている。
俺の手をきつく挟み込んだ股間からは、蒸れたような匂いと熱が立ち上っているようにも感じられた。
そして、俺の指が彼女の下着にかかった。
352 :
282:2008/12/09(火) 08:28:23 ID:uz12Z1e+
下着を降ろし、足から抜き取った。
俺は半分ベッドから降りた態勢で、彼女の足の間に身体を割り込ませた。
白い下腹部に、細く縮れた陰毛が小さな草むらを作っていた。
何て言うか、本条の硬質な美しさに、そこだけ生々しくて不釣り合いな感じがするが、それもまた妙な興奮を呼び起こす。
両手で茂みを撫で上げると、彼女が上ずった声を上げて手を押さえる。
「ちょ、ちょっと、結城っ」
「なんだ?」
「今日は、そこはいい……」
「そこってどこだよ?」
いい加減なセリフを返しながら、俺は彼女の手をどけて、茂みに顔を寄せた。
微かな石けんの香りと共に、胸のあたりの体臭とは別の、むわっとした匂いがしていた。
そこにちゅっと音をたててキスをして、そのままゆっくり顔を下へ移動させていく。
「あああっ、結城っ、駄目だって」
また彼女の手が伸びてきて、俺の頭を押さえる。
だがほとんど力は入っていない。
俺の唇がすぐにそこに届いた。
「あうぅっっ」
びくんと身体を震わせ、彼女が喘いだ。
音をたててそこにキスをし、まじまじと見る。
わずかに膨らんでいるようにも見える襞の内側が、熱く潤んで濡れていた。
左右から指で押さえると、とろっとした体液が溢れてくる。
舌先でそっとなぞった。
粘液が舌にまとわりついてきた。
それを舐めとるように、舌を動かす。
「んっ、だ、めっ、んんっ、ああっ、あああぁぁ」
舌の動きに合わせて、嬌声が上がった。
襞の上の合わせ目で細かく舌を動かすと、彼女の腰がうねった。
内側にある芯のような部分を舐め上げると、少しずつ感触が変わってくる。
べたべたになった顔を上げて、俺は言った。
「本条、美味しい……」
「ば、ば、かっ、言うな」
彼女はまた俺の顔をどかそうとするが、再びそこを舐め始めると、手の力が抜け、すぐに熱い喘ぎだけになってしまう。
俺は指先で、その小さな突起の上の皮膚を僅かに上にずらし、中の丸いピンク色にそっと舌の先をあてた。
「くぅっっ!」
びくんっ、と腰が跳ねた。
353 :
282:2008/12/09(火) 08:29:36 ID:uz12Z1e+
つっと舌先でソフトにそこをつつくと、その度にびくびくと震えが走る。
「あ、んっ、んあ、あ、あ、あっっ」
しばらくそうした後、今度は舌の先をぴったり密着させる。
熱い喘ぎが一瞬途切れた。
次の瞬間、俺は舌先を震わせた。
「ああんんんっ、あああんんんんんっ」
次々と調子を変えながら、しかし常に熱くとろけるような声で、彼女は喘ぎ続けた。
襞の内側から流れ出る愛液が、俺の顎を濡らす。
「あああっ、ゆ、結城っ、も、もうっ……」
ぶるぶると白い大腿が震えていた。
両手でその震える腿を掴み、俺はまた一瞬口を離して尋ねる。
「イきそうか?」
「ああっ、ん、な、何……」
「オーガズム、エクスタシー、アクメ、絶頂、それからなんだっけ、……とにかく、凄く気持ちのいい感じが来そうか聞いてるの」
「ああ、うんっ、おかしく、なるっ、だ、だから……」
俺はまた舌を伸ばし、襞の内側を舐めた。
ねっとりとした粘液をすくい取るように舌でなぞり、さっきよりも膨らんだ突起を舐め上げる。
「あうううっっ、そ、それっ、ああ、ああ」
繰り返し同じ動きで舐め続ける。
しばらくすると、また彼女の大腿がぶるぶると震え始めた。
そこで俺はまた舐めるのを止めた。
「あああああっ、だ、駄目っ」
本条の手が、力なく俺の頬に触れてきた。
俺は小さく音をたてて、しとどに濡れそぼった彼女の突起にキスをした。
「あああっっ」
「本条、……ここか?」
「あうう、うんっっ、そこっ」
「本条のここ、凄く可愛い」
「あああっ」
「ここ、何て言うの?」
「んんんっ、し、知ら、ないっ」
「ホントに知らないのか?」
「うううっっ」
「クリトリス、って聞いたことないか?」
「ああっ、馬鹿っ、い、言うなっ」
「でも、本条のクリトリス、俺すっごく気に入った。もっと舐めたい」
「あああ」
「舐めてもいいか?」
彼女は大きく喘いだだけで、すぐには答えなかった。
俺はまた、ちゅっと音をたてて、そこにキスをした。
「あああ、うんっ、うんっ、な、舐めてっ」
彼女の甘く蕩けた声に、俺の脳味噌まで蕩けていくようだった。
354 :
282:2008/12/09(火) 08:30:41 ID:uz12Z1e+
顔中べとべとにして、俺は彼女の股間を舐め続けた。
すぐにまた太ももがきゅっとなって、震え始めた。
柔らかな肉の内側に、一瞬筋肉らしき筋が浮かび上がる。
だが、そこでまた俺は、舌の動きを止め顔を上げた。
「どうした? イキそうか?」
「やっ、やめちゃ駄目っ」
「イきそうだった?」
「あああうんっっ、だ、だから、ホントに、もう、駄目っ」
「じゃあ、イく時はちゃんと教えてくれ」
「わ、わかった……」
「約束だぞ?」
「あああっ、うんっ」
再び舌の動きを再開させた。
ミサロイドは全身を快感でくねらせ、最高に甘い喘ぎを途切れなく上げていた。
固く膨らんだ突起の表面で舌を震わせるようにすると、ひときわ高い声が上がる。
俺の舌は疲れて痺れてきていたが、動きを止めるつもりはもうなかった。
「ああああああっっ、あ、あのっ、い、嫌っ、い、イき、そうっ」
再び、大腿が震え始めた。
細かな震えが、腰まで繋がっていく。
「あああ結城ぃぃっ、ああっ、もうっ、イ、イ、イくっ」
くいっと腰が持ち上がった。
一瞬顔が離れたが、すぐに俺は彼女の泉を追って舐め続けた。
「あああああっっっ、嫌っ、い、今っ、イ、ってるっ」
がくがくと何度も腰が跳ね上がった。
それでも俺は顔を離さなかった。
「いやぁっっ、ああああっっっっ」
持ち上がった腰が、そのまま空中で静止した。
そのままさらに痙攣が走り、ようやくベッドに腰が落ちた。
気がつくと、顔が離れていた。
俺のすぐ目の前で、彼女の腰がひくひくと動いていた。
彼女の声はすでに途絶えていたが、その荒い息は一向に収まる気配を見せなかった。
355 :
282:2008/12/09(火) 08:31:40 ID:uz12Z1e+
桜色に染まった裸身をしどけなくベッドに横たえた彼女を見下ろしながら、俺はティッシュで自分の顔を拭いた。
それから慌てて服を脱いだ。
シャツなんかボタンの最後外さずに頭から脱いだし、ズボンも蹴るようにして床に脱ぎ散らかしたままだ。トランクスを脱ぐ時に、いきりたったペニスがひっかかったのには、なんとも焦らされた。
机の引き出しから、彼女にプレゼントされたコンドームをとりだした。
使用説明書は何度も目を通していたが、初めての装着は結構手間取った。
だが、そんな俺の無様な有り様を、ミサロイドには見せずに済んだ。
いつの間にか身体を横向きにして背中を丸める彼女は、未だに快楽の余韻に浸っているようだった。
ベッドに上がり、肌を重ねた。
彼女の髪をそっと撫でる。
「本条……」
「あ、結城、あの……わ、私」
「イったんだな……気持ちよかった?」
「う、うん……」
普段の本条からは信じられないような、うっとりと満足げな表情で彼女は小さく頷いた。
それから俺の背中に手をまわし、小さく囁いた。
「あ、結城も、裸に、なってる……」
「あ、ああ、うん。だって、俺ももう、したくて限界だし」
「ずっと不思議だったんだ。なんでいつも、私だけ裸になるんだろうって」
彼女の疑問に、俺は小さく笑って誤魔化した。
そんなこと、特に深い理由はない。
ただこれまでは、本条の身体に触ることに夢中になりすぎて、イタすところまで進めなかっただけだ。
唇を重ねた。
軽く吸いあって、すぐに離れた。
彼女は自分の顔を俺の胸にうずめてきた。
「キミだって、凄くいい匂いだ……」
俺は彼女の丸まった背中に浮かぶ背骨を、指先で辿った。
重なる肌が、互いにうっすらと汗をかいていた。
丸い尻に手で触れると、小さく彼女がため息を漏らした。
彼女の手が、俺の背中を同じように移動していった。
指先が腰にまわり、それからそっとペニスを掴まれた。
356 :
282:2008/12/09(火) 08:32:30 ID:uz12Z1e+
狼狽えた俺は、思わず変な声を上げていた。
「ほ、本条……」
身体が勝手にびくっとなった。
だが、それは俺だけじゃなかった。
彼女の身体も震えていた。
本条はすぐに手を離したが、またおずおずとそこに触れてきた。
「あ、熱い、し、それに、なんか、凄く、大きい、んだが……」
「あ、ああ、ずっと本条の身体触ってたから、興奮してる」
「聞いてはいたが、……ほ、ホントに、こんなに、なる、んだな」
こくっと、小さく喉を鳴らした彼女は、深いため息をついて目を閉じている。
興奮と恐れに、どうしていいかわからないようで、俺のペニスにそっと触れたまま、苦悩の表情を浮かべていた。
「怖い、か?」
「ううん、大丈夫、だ……」
「じゃあ、するぞ?」
「あ、うん、あの……」
「何だ?」
彼女が指先でペニスを撫でてきた。
コンドーム越しにも関わらず、信じられないほどの快感が走り、俺は思わず腰を引いていた。
「……これ、私があげたヤツ、使ってるのか?」
「そ、そうだ」
「そうか。……うん、よかった」
満足げにそう言って、彼女はまた俺のペニスを撫でる。
「んっ」
俺の口から荒い息が漏れると、彼女はまた言った。
「もしかして、今の、感じたのか?」
「……そ、そうだ」
俺がそう答えた途端、彼女は前より大胆にペニスを掴み、やわやわと刺激してくる。
「なんか嬉しい……」
「あ、馬鹿っ、もうホントに限界なんだって」
本気でヤバそうな気配で、俺は慌てて腰を引き、彼女の手を振りほどいた。
そうして俺は彼女を抱きしめ、唇を重ねた。
すぐに舌が絡まった。
顔を離した時には、本条は顔を真っ赤にして荒い息をついていた。
俺は彼女の肩の外側に手をつき、静かに言った。
「いいか?」
「うん……」
目を閉じたまま左右に手を開き、彼女は小さく頷いた。
357 :
282:2008/12/09(火) 08:33:09 ID:uz12Z1e+
彼女の足の間に身体を滑り込ませ、ペニスを掴んでそっとあてがった。
「あ……」
驚いたように一瞬大きく目を開き、すぐにまた彼女は目を閉じる。
俺はそのままゆっくり腰を進めた。
柔らかい感触が、俺を包み込む。
激しく動かしたい衝動をなんとか押さえて、ゆっくり潜り込ませる。
彼女のそこは滑らかで、にもかかわらずしっかりと俺を捉えて離さないような感触だった。
小さく彼女が呻いた。
「んっ」
俺はなんとか動きを止め、彼女の耳元で囁いた。
「痛い時は、痛いって言えよ、すぐに止めるから」
「うん……でも、いいから好きなように、してくれ」
自分でもどうかしていると思うが、変なことが頭をよぎった。
俺のいきつけの歯医者は、70近い爺さんだがメチャクチャ腕のいい人で、待合室には無痛治療を目指しているという張り紙がしてある。
治療の時も、歯を削る前に必ず、「痛い時はすぐに言うように」と言われる。
そのことを思い出していた。
まさかこんな時にそんなことを考えるなんて、思ってもみなかった。
でもおかげで、暴発寸前だった俺の身体と心に、僅かな余裕が出来た気がする。
ゆっくりと奧まで入り込み、少しずつ動いた。
「……大丈夫か?」
「う、んっ、平気……」
「痛くないか?」
「痛みは、ある、けど、思ったより全然、楽……。それに、なんか、……凄く嬉しいんだ」
そう言って彼女は、ぎゅっと俺の腰を抱きしめてきた。
「俺だって、嬉しいさ」
背中に入れた腕で、俺も彼女を抱き返した。
358 :
282:2008/12/09(火) 08:38:15 ID:uz12Z1e+
彼女の頬や顎、首筋、それに唇にキスしながら、俺は徐々に腰の動きを速めていった。
「あああ……」
耳元で聞こえる彼女の声は、とても甘くて刺激的だった。
そして、俺のペニスを包み込む感触は、たとえようもなく暖かで柔らかく、しかし弾力に富んでいた。
気がつくと、勝手に腰が動いていた。
「本条っ……。お前の中が凄く気持ちいいっ」
「ああっ、わ、私も、気持ちいいよっ」
「お、俺、もう、イきそう……」
「う、うんっ、うんっ、あ、ああ、ああああっ」
限界が近づいていた。
なんとかもう一度、このまま彼女をイかせたいと思ったが、それより先に自分がイってしまいそうだった。
――駄目だ、我慢しろ。
そう思ったが、もう止まらなくなっていた。
彼女の胸の谷間に顔を押しつけた。
あのたとえようもなく刺激的な匂いが鼻から入り込んできて、俺の脳味噌を直撃した。
彼女が両手で俺の頭を抱え込んだ。
「あああっ、結城ぃっ」
彼女の匂いと、声と、汗と、感触と、言葉と、そして存在の全てが、俺の快感に繋がっていた。
きつく抱きしめられた。
そして、激しい快感が身体の内側を走り抜け、迸った。
どくどくと弾ける感触とともに、腰が痙攣した。
「あ、あ、あ、あ……」
俺の快感に合わせて、彼女が何度も小さく声を上げていた。
それは確かに、マスターベーションとは似て非なる感覚だった。
深い快感に、俺はどこかで「これはクセになる」と、そう思った……。
359 :
282:2008/12/09(火) 08:39:27 ID:uz12Z1e+
荒い息が収まると、本条の柔らかな身体が強く意識された。
ペニスはまだ、彼女の身体の中に収まったままだった。
「あの……ごめん」
俺がそう言うと、彼女は不思議そうな声で聞いてきた。
「なんで、謝る?」
「一人でイっちまった……」
「そ、そんなこと言ったら、わ、私だって。さっきも、……それに、この前、だって」
「そっか……、じゃあ、お互い様だな」
「……そ、その、満足は、したのか?」
一瞬何を言われたのかわからず、俺は彼女の顔を見た。
だが、本条は目を閉じた上に顔を背けている。
俺はすぐに気がつき、そんな彼女の頬に唇を寄せて囁いた。
「最高に気持ちよかったし、お前とできてハッピーだ」
その途端、彼女はまた、きゅうっと動物の子どもみたいな声を出した。
――だから、どうやってその声出してるんだ?
マジマジと彼女の顔を覗き込むが、声の謎は解けないままだ。
だが、こんな謎なら一生解けなくてもかまわない。
「わ、私も、その、……ハッピーだ」
「そっか、……よかった」
「あの……、こんな時に言うべきことなのかどうかわからないが、……どうやら私は、その、キミのことが、本気で好きみたいだ」
「俺も本条のこと、本気で好きだぞ」
ようやく好きだとはっきり言われて、俺はますます有頂天だった。
本条はまるで泣きだす直前みたいな顔になっていた。
「う、……うん」
「でも、じゃあ、もうセフレってわけにはいかないな」
「……ああ、でも、それは全然自信ない。……その、恋人とか、つきあうとかって」
「だけど、お互い好きなのに、セックスフレンドって、なんか変だろ。それこそこんな時に言うべきじゃないかもしれないが、セックス以外のつきあいもしたいし、さ。もちろん、お前の身体は最高に好きだけど」
そう言って俺は、少しだけ腰を送った。
その途端、彼女は微かに身体を震わせ、甘い声で喘いだ。
「ああんんっ、……ま、また、か、感じて、しまった」
赤い顔に戸惑いと快感を浮かべながら、彼女はそう言った。
漢字なら二文字、カナなら三文字の素晴らしい言葉が頭をよぎった。
だが、いくらなんでも破天荒すぎるし、絶対断られるに決まっていた。
「まあ、他に選択肢がないわけでもない。……でも、あまりに突飛すぎるから、やめとく」
彼女は怪訝そうな顔になったが、その時はそれ以上何も言わなかった。
360 :
282:2008/12/09(火) 08:41:09 ID:uz12Z1e+
ひとつだけ気になっていることがあった。
コンドームは、勃起が収まる前に抜いて、取り外す必要がある。
――なんか、雰囲気崩すよなあ。
そう思いながら、もう一度彼女に「すまん」と言った。
腰を引いて抜き出す。
「あ、んんっ」
彼女が小さく呻いた。
俺は起き上がり、無粋な避妊具の処理をして、ティッシュで包んでゴミ箱に捨てた。
それからもう何枚かティッシュを取りだし、彼女の足下に回った。
そっと股間にあてがうと、彼女が慌てて起き上がる。
「……そ、そういうことは、自分でするっ」
ティッシュを奪い取るようにして、くるっと後ろを向く。
俺に見えないようにごそごそやりながら、突然彼女が叫んだ。
「うわっ、結城っ、布団カバーが大変だっ」
「あ、ホントだ」
確かにあちこち濡れて、染みになっている。
しかし、たかが布団カバーだし、そこまで大袈裟に騒ぎ立てる必要はないと思う。
だが、彼女はとんでもなく慌てふためいたようで、ほとんど逆ギレに近い口調で俺に命じた。
「な、何をしてるっ、カバー外すの手伝えっ。洗濯機は1階か? 洗剤はあるんだろうな? ああ、もう、どうしてせめてタオルでも敷こうとか思わなかったんだ?」
俺は指示通りカバーを外しながら、裸で右往左往しているそんな彼女を、心底可愛らしいと思った。
しかし、カバーを外し終わっても、彼女のパニックは止まらなかった。
全裸の自分に気付き、ドタバタと服を身に着け、それから居丈高に俺に命じて、洗濯機を回させた。
彼女を先に自室に戻し、俺は熱い日本茶を入れた。
普段絶対に洗濯などしない俺は、母親に何て言い訳しようかと考えていた。
部屋に戻ると、本条は大分落ち着いていたが、まだどことなくそわそわしていた。
洗濯が終わるのを待ちながら日本茶をすすり、貰った温泉饅頭を食べた。
恐らくミサロイドからホンジョロイドに戻ったのだろう。
本条がいつもの低い声で俺に言った。
「さっきの、適当な関係って何だ?」
「い、いや、それはまあ、いい」
「……よくない、何かいいアイデアがあるなら、はっきり言え」
「いや、いいアイデアってわけでもないし」
ミサロイドならともかく、少なくともホンジョロイドには言いづらいし、言っても却下されるだけだ。
俺はそう思ったが、彼女はしつこく言えと迫ってきた。
361 :
282:2008/12/09(火) 08:41:47 ID:uz12Z1e+
何の感情も混じらない抑揚のない声で、彼女が言った。
「悪いが恋人にはなれそうもない。だけど、確かにセフレってのも変な話だ。何か適当な関係があるのなら、それを試そう」
「いや、それほどいいアイデアじゃない。それに、聞いたら絶対、さっきみたいに俺を悪者扱いするぞ」
「そんなことはない、あれは私の妄想だ。基本的にキミは無難なヤツだから、何も心配はいらない」
「でも、怒るに決まっている」
「いや、怒らない」
「じゃあ言うが、絶対に怒るなよ?」
「わかった、絶対に怒らない」
そこまで言われて、俺はようやくその気になった。
半ば捨て鉢な気分で、全く無難ではない提案をした。
「じゃあ言うけど、……お前、その、俺のドレイになるとかって気はあるか?」
沈黙が流れた。
結果の如何にかかわらず、待つ間というのが一番堪える。それがあまりに身勝手だとわかっていう願いならなおさらだし、無難な意見でない場合は恐怖を伴う……。
「残念ながら、私はそれほど体力ないぞ? 重い石とか運べないし、過酷な労働にも向いていない。ピラミッド作ったり、綿花を育てたりした経験もないし。……それに、できれば頭脳労働の方が有り難い」
「って、そういうドレイじゃなくて……」
「……今のは冗談だ、要は性的な隷属関係のことだろう?」
な、なんだ、わかってたのか……。
って、なんか俺、もしかしてすげー馬鹿にされてる?
「いいよ、もう。言った俺が馬鹿だった」
「多少条件があるが、……いいぞ、ドレイで」
「わかったよ、もう言わない……って、ええええ???」
俺は、何かとんでもない相手を相手にしているにもかかわらず、その相手が言ったことを間に受けていいのかいけないのか、っていうか、ドレイでいいって、今そう言ったんだよな?
マジで?
本気で?
ホンジョロイドが?
俺のドレイ?
まさかオッケーされるとは、さすがの俺も思っていなかった。
断られるとばかり思っていた。
いいのか、俺、いいのか、本条。
俺は激しく興奮し、慌てふためいてもいた。
何故か、目覚まし時計が目に入った。
午後1時過ぎ――。
それはちょうど、元々ホンジョロイドと約束した時間だったりした。
だが彼女はすでにここにいて、すでにエッチも済ませていて、しかもしれっと俺のドレイになるなんて宣言までしてやがる。
「なんだ、私がドレイでは不満か?」
「い、いや、もちろん、そんなことはない」
「だったら、有り難くご主人様になれ」
……って、これじゃどっちがご主人様か、全然わからないっつーの。
っていうか、俺たち本当にこれでいいんだろうか。
362 :
282:2008/12/09(火) 08:43:49 ID:uz12Z1e+
またもや、多量のスレ消費、失礼致しました。
彼女の条件と、前回のジーはどうなったのかも、未処理のままですが、
ご容赦ください。
いいからさっさと書籍化しろ
書籍化もいいなw
GJGJ!
365 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 14:52:10 ID:GT7DVtkr
gj!!!!!
続きマダー?
やべえホンジョロイドマジやべえ可愛いしエロいし最高すぎwwGJ!
マジGJ!
書籍化は懐に厳しいから勘弁してくれw
な、何これ…いそいでピンクパイナップルあたりにアニメ化させるんだ!さぁ早く!!
>>362 毎度毎度GJ過ぎる!!
あと個人的にホンジョロイドのジーが物凄くみたいw
370 :
282:2008/12/10(水) 06:12:55 ID:joUbROVR
毎回GJ頂き、感謝です。
また、まとまったら投下させて頂きますので、しばらくお時間ください。
>>369 伏線回収も含め、可能な限り反映させようと思います。
期待しつつ保守
期待が膨らみまくりんぐ
373 :
282:2008/12/17(水) 08:45:56 ID:6pj4nOeD
すみません、さらに冗長で、エチシーン少なくなってしまいましたが、
投下させてください。
「ホンジョロイドは猫を被る」
俺の部屋で、本条美沙希が日本茶を啜っている。
例によって、ほとんど表情らしきものは浮かんでいない。
怒りや恐れは感じられないし、さりとて期待や喜びといった感情もうかがえなかった。
ただ、その顔は相変わらず美しい。
ひどく可憐でさえある。
さっき、あれほど快楽に身を震わせ、俺の腕の中で熱い喘ぎを漏らしていたとは到底思えない。
――それくらい、静かで清潔感のある横顔だった。
何か言わなければと、俺は思う。だが、何も思い浮かばない。
朝からずっと続いているそわそわした感じが、さらに強くなっている。
焦りと、うまく言葉では説明できない熱のようなものが首筋の後ろ側でもぞもぞしていた。
『いいぞ、ドレイで』
彼女はそう俺に言った。
『ご主人様になれ』
そうも言った。
だが、そもそも『俺のドレイになる気はないか?』なんて提案が、本気で通るなんて思っちゃいなかった。
それは飽くまで俺の妄想、男のロマン、――いや、全ての男がそんなことを望むかどうかはわからないが――どちらにしろそんなイカレた申し出が、すんなりOKされるなんて想定外だ。
確かにホンジョロイドは常識を超える勘違いマシンだし、エロモードが起動すると、マジでMっぽいミサロイドに変身する。
しかしそれはそれとして、普段の本条は言いたいことをはっきり口にするタイプだ。マジメで、意思も強い。個人の自主性を重んじ、独善的なところはあるがその決断力と行動力で、生徒会長の役をガシガシこなしてきている。
元々、ホンジョロイドというあだ名も、外見の無表情からだけでなく、感情を交えずにテキパキ処理する様子を俺から聞いた悪友が、「だったらホントはロボットなんじゃねえの?」と言ったのが始まりだ。
恋人でもない、セフレでもない関係として、「奴隷」の二文字を思いついた時には、内心ちょっとワクワクした。
だが、まさかそんなこと、受け入れられる筈はない。
――ついさっきまで、そう思っていた。
『何馬鹿なことを言っている?』
そう言われるだろうと予想していた。その時は、内心ちょっとガッカリしながらも、彼女のMっ気をねちねち指摘してやるつもりだった。
慌てふためいて顔を赤らめ『だけど、さすがにドレイは無理』とかなんとか言わせられれば大成功、最悪首を締められたって、またキスとかしながらエローな感じに持っていく気だった。
たとえ本音が99%混じっていたとしても奴隷は飽くまで冗談、キワドいジョークにすぎない、……その筈だった。
なのに、いきなりのOKだ。
ご主人様になれとか言われても、別に深い考えがあったわけじゃない。
何をどうしたらいいのか、何て答えたらいいのか、皆目見当がつかなかった。
374 :
282:2008/12/17(水) 08:46:27 ID:6pj4nOeD
――無難を愛する俺に、ご主人様は分不相応、荷が重すぎる。
正直、そうも思う。
だが――。
進んで俺の奴隷になるという女が、今、目の前にいる。
確かに性格はちょっと変わっている。だが、人が振り向くほどの美少女であることに間違いはなく、Hになると『どうにでもして』キャラに変身する特異体質(と、言ってもいいよな?)の上、超敏感でエローなボディは相性バッチリときてる。
……そんなヤツが俺の奴隷になるって言ってんだぞ?
俺にだけ欲情するなんてしおらしいことを言う女が、この先現われる保証がどこにある?
っていうか、多分絶対間違いなく100%確実に、このチャンスを逃したら、俺は一生奴隷なんて持てない。
……てか、普通は一生持たないっつーの。
「本条……」
「ん? 何だ?」
ずずずっと、音をたてて緑茶を啜り、彼女がこちらを向いた。
確かに無表情ではあるが、何の思惑もない素直な顔をしている。
「その、お前の条件って何だ?」
「ん? ドレイの条件か? ……いきなりのことなので、まだ深くは考えていないのだが、――たとえばその、キミのドレイになるとは言っても、学業や生徒会の活動に支障を来たすようでは困る」
「あ、ああ……なるほど」
「それに、どうしたって人の気持ちは移り変わる。無期限というのも無責任な気がしないか? できたら、いつまでとか、期限を設定したい」
「そ、そうなのか……」
「……後はもう少し、考えさせてくれ。一両日中には私の方から条件を提示する。それでキミが了承すれば、その瞬間からキミは私のご主人様ということだ。もし不服なら、この話は無しということで。もちろんある程度は相談に乗ってやってもいいぞ?」
「はぁ……」
何だか解るような解らないような、……っていうか、何だこれ?
奴隷ってのは、ご主人様に服従するもんじゃないのか? こんなに偉そうで、条件出す奴隷なんて聞いたことないぞ? ――正しい奴隷の在り方について考えることが正しいかどうかはともかく。
って、そもそも奴隷にならないかなんて言うヤツも言うヤツだろ。
――ってそれは俺か、……だったら、オッケーするヤツもオッケーするヤツだ。
とにかく、何かが大幅に500メートルくらい間違っている。
今の俺は、マトモにモノが考えられないようだ。
だが、ひとつだけわかったことがある。
それは、本条が俺の無難をことごとく破壊してきたってことだ。
もしかすると、だから俺はコイツのこと好きになったのかもしれないが……。
375 :
282:2008/12/17(水) 08:47:07 ID:6pj4nOeD
階下で電子音が鳴っているのが聞こえた。
洗濯終了の音だった。
俺は本条と下へ行き、洗濯機から布団カバーを取りだし、彼女の指示に従って二階のベランダで物干し竿にかけた。
気がつくとまた小腹が減っていて、二人でパンの残りを食べた。
昼食が終わり、彼女が俺に言った。
「今度こそ、アンケートを仕上げるぞ?」
「ああ、うん。そうしよう」
「性的な接触はするなよ?」
「するなと言われるとしたくなるなぁ」
「へそ曲がりだな」
「ちげーよ。お前が可愛いからだ」
「……キミはそう言うが、私は可愛い女じゃない」
「そんなことないって。お前、ホントに結構可愛いぞ?」
「私のこと変わり者扱いしていたが、キミの方が数段変わり者だ」
「だったら本条、お前は自分のことどう思ってるんだよ。その、美少女としての自覚とか、全然ないのか?」
「まあ、醜くはないと思うが、可愛いとは到底思えない。そもそも美醜で人を語るのは悪しき習慣だし、内面の美しさが顔には出るものだ。……ああ、でも、今はそんなことどうでもいい。とにかく身体には触るな。今度こそアンケートに集中したいんだ」
「わかった、少し我慢する」
他の者が聞いたらとんでもなく阿呆らしいかもしれないそんなやりとりの後、俺たちはアンケートのまとめに取りかかった。
小一時間でおおよその修正が終わった。
「ほら、集中すればあっという間に終わるだろう?」
「ホントだ」
彼女はキーホルダーにつけていたUSBメモリを取りだし、ファイルをコピーする。後は彼女が自分の家でもう一度検討し、最終的な報告をまとめるということになった。
俺はキッチンへ行き、お茶のお替わりを淹れて戻ってきた。
本条が俺を見つめて言った。
「結城、ちょっと話がある。マジメに聞いて欲しい」
「何だ?」
「その、……もうわかっていると思うが」
そう言って彼女は言葉を途切らせた。
何故か歯切れが悪い。
「ちゃんと聞いてるぞ?」と言って話を促した。
「あ、ああ……。その、私はこれまで異性とつきあったこともなかったし、元々そういうのが苦手だったこともあり、男というものに免疫がない」
「そうらしいな……。だけど、俺だって初めてだ。何をどうしたらいいのかわからないのは一緒だよ。でも、こういうのって多分、正解があるようなことじゃない筈だ。そんなに心配しなくてもいいだろ?」
っていうか、心配するな。
お前は俺のドレイになる、それでいいじゃないか。
――いや、もちろん口には出さないが。
376 :
282:2008/12/17(水) 08:48:35 ID:6pj4nOeD
本条が言った。
「ただ、どうにもわからないことがある。さっきキミにドレイにならないかと言われた時、私は全然嫌じゃなかった。それどころか、いくつか条件を満たせば、キミとなら快適な隷属関係が作れるのではないのかと、そう考えた」
「……随分とまた、大袈裟なこと考えてるなあ」
「うん、……確かに大袈裟だ。大袈裟すぎると言ってもいい。もしかして私は、自分の能力やキミとの関係を何か特別なものだと思いたいんじゃないだろうか。だけど、奴隷制度が廃れたのは歴史の必然だ。自分たちなら上手くやれるなんて考えるのは傲慢だし、どうかしている」
ホンジョロイドはまたひどくマジメに、面倒なことを考えているようだった。
くだらない考えで結論を翻して欲しくはない。……それが俺の本音だ。
ドレイならドレイらしくドレイでいろ、いや、いてくれ、頼むから。
とはいえ、俺が賛成するしないは、はっきり言ってコイツの決断に関係ないとわかっていた。
「まあ、無難な関係でないことは確かだな。まさか本条がオッケーするとは思わなかったし、本当のところ俺も、ご主人様なんて柄じゃないとも思ってる」
正直にそう答えた。
彼女は満足そうに小さく頷いた。
「キミもそうか? 私も自分は全然ドレイ向きじゃないと思う。……ただ、だとするとやっぱりわからない」
「何が?」
「今、嫌じゃなかったと言ったが、その、ドレイにならないかと言われて、……私は凄くほっとしたんだ」
「ほっとした? ……安心したのか? 変なヤツだな」
「……これまで疑問だったことが、なんか腑に落ちた気がしたんだ。その、たとえば突然キミに抵抗できなくなることとか。……私は、その、普通だったら絶対嫌な筈のことでも、キミに望まれると嫌じゃなくなるというか、ついその気になってしまうというか……。
これってやっぱり、どうかしているだろう? だが、隷属したいというのなら納得が行く」
「隷属したい? ドレイになりたかったってことか?」
――こ、こいつ、本気でMかよ?
だけど、相変わらず、言ってることとその喋り口が全然合わない。
MならMらしく、甘えた声でいうべきことなんじゃないのか? いや、よくは知らないけど……。
「それはわからない。ただ、情動に流されるのはマズいと思ってこれまでずっと抗ってきた。人は主体的に生きるべきだと思うし。
……だけど、もし選択の一部を誰かに委ねて、それで何も困らないのなら、それはそれでいいのかもしれないと思った。というより、無駄に抗わなくてもよくなると思ったら、なんだか凄くほっとしてしまったんだ」
377 :
282:2008/12/17(水) 08:49:50 ID:6pj4nOeD
俺は訊いた。
「よくわからないが、……ドレイの方が楽なこともあるってことか?」
「その方が楽だというより、抗うのがエネルギーの無駄に感じる時がある。それに、抵抗しようとすると、なんだか嫌な考えが湧いてくるんだ。たとえばキミが本当は凄い悪人なんじゃないかとか、何度か言ったが、騙されて売り飛ばされるんじゃないかとか」
「……それはない」
「うん、事実でないことは私にもわかってる。ただ、そう考えた方が抵抗しやすい、というか、抵抗するためにそんな考えが浮かんでくるような気もする」
「よくわからないけど、つまり独り相撲ってことだな」
「相撲は知らないが、多分そうなんだろう……」
例によって、どこかピントのずれた会話ではあるが、彼女の言いたいことは何となくわかった。
わかったが、だからどうだと言われても困る。
何と言っていいかわからず、俺は逆に質問を返した。
「それで……お前はどうしたいんだ?」
「どうしたい、って、よくわからないんだが、……その、結城はどう思う?」
なんだか妙な会話の流れになってきたと思いながら、俺は少し考えて言った。
「その、これは飽くまで俺の感想だから、……気を悪くするなよ?」
「うん……」
「……どうもお前は、何もかも複雑に考えすぎている気がする」
「まあ確かに、私には頭でっかちなところがあるからな」
「もっとこう、好きだとか嫌いだとか、気持ちがいいとか悪いとか、嬉しいとか嫌だとか、そういう気分や感情で判断してもいいんじゃないか?」
「うーん……、でも、特にこのことは感覚だけで判断するのもどうかと思う」
「なんでだよ?」
「だって、感覚だけで判断したら、本当に馬鹿な決断を下しそうで怖い」
そう言って、本条はしばらく黙り込んだ。
しばらく俺も黙っていたが、彼女が何も言いださないので自分の考えを言葉にした。
「もしかしたらそれって、理性と感情の葛藤というヤツか?」
「どうだろう。……なんか、その葛藤を楽しんでいる自分もいる気がするし」
「なんか、よくわからない話だな……」
本条は深くため息をつき、それからぼそっと呟いた。
「恋とは本当に厄介なもんだな」
378 :
282:2008/12/17(水) 08:50:26 ID:6pj4nOeD
ちょっとビックリした。
何がって、本条の口から「恋」という言葉が普通に出てきたからだ。
「お前今、恋って言ったよな?」
「……まあ、便宜上、他にいい言葉がないから使っただけだ」
「いや、前から変だと思ってたんだよ。なんでそんなに『恋人』になるのを拒否るんだ? 本当なら恋人同士ってことで納得した方が数段自然だろ?」
「いや、何度も言ってるようにそれはない。私には無理だ」
確かに何度も同じことを聞いた。
何か、恋人という言葉の持つ響きに甘いものを感じて、それを忌避しているのは何となくわかる。
だが、何故そこまで執拗に嫌がるのか、わかったようでいて実のところ何もわかってはいない。
いくら苦手だからといっても、恋人は駄目でドレイならオッケーっていうのは、まったくもって普通じゃない。
「何がそんなに嫌なんだよ?」
「そうだな……。強いて言うなら、恋ってヤツは、お互いの幻想で成り立つものだろう? だけど、どうしてもその幻想を真実だと思い込んだり、信じたくなったりする。そこに綻びが生じても、なんとかそのファンタジーを守ろうとして、互いに傷つけあったりするじゃないか」
「まあ、そういうこともあるだろうけど」
「だけど、奴隷はそうじゃない。隷属なんて最初から無理やりだってわかってる。真実ではないことも、永遠に続かないことも、納得づくだ。どうせ幻想なら、最初から幻想だと互いにわかっている方が安心できる」
そう言って彼女は、一人で小さく頷いた。
だが、本条の説明を聞いても、今一つピンと来ない。
俺も結構グチグチと頭で考える方だが、さすがに高性能トンデモマシーンだけあって、ホンジョロイドの理屈の展開は曲芸に近い。無難を愛する一介の男子には理解不能だ。
「なんだかよくわからないけど、だからってまさか奴隷をオッケーされるとは、言った俺の方が驚いているんだが?」
俺はそう言った。
奴隷の結論を翻されたくはないが、こうまで恋人になるのを拒否られると、それはそれで気分がよくない。
っていうか、妄想でもいい。恋とか愛とか、本条が少しは普通につきあいたいって気にならないのが、なんとなくシャクだった。
もしかして、よほど難しい顔を俺はしてたんだろうか?
ホンジョロイドが俺の顔を覗き込み、神妙な表情で言った。
「私がキミのドレイになるのって、やっぱり、よくないことだと思うか?」
って、そんなこと、俺に聞くなーっ!!
「あのなあ……」
そう言ったきり、俺は黙り込んだ。
このキテレツ美少女ロボは、何がわかっていて何がわかっていないんだ?
ああ、だんだん頭痛くなってきた……。
379 :
282:2008/12/17(水) 08:51:01 ID:6pj4nOeD
しばらくして、仕方なく俺は訊いた。
「っていうかお前、奴隷の意味、ホントにちゃんとわかってるのか?」
「ああ、多分。……キミの指示通りにすればいいんだろう?」
「そんなこと、ホントにできるのか?」
「できるも何も、今までだってそうだっただろう?」
「って、首締められたりしたぞ」
「まあ、一時的にはね。……はかない抵抗だった」
「だけど、……たとえば死ねと言っても死なないだろ?」
「アタリマエだ。……キミは私に死んで欲しいのか? せっかくのドレイがいなくなるが」
「い、いや……たとえばの話だ」
「安心しろ。生存を脅かすような命令には従えないが、さっきも言ったように、条件さえクリアすれば大抵の命令には従う筈だ」
――って、なんでそこ、他人事みたいに言うんだよ。
俺はいつの間にか、ひどく疲れていた。
コイツを奴隷にするのが、どれくらい大変か、うっすらとだが分かった気がした。
「じゃ、じゃあ、今すぐ服を脱げ」
「嫌だ」
……ほらね。
何が、大抵の命令には従う、だよ。
「ドレイなら、俺の命令通り、裸になる筈だろ?」
「さっきしたばかりじゃないか。また欲情したのか?」
「ええい、うるさい。……っていうか、お前にドレイは無理だということがこれではっきりした。全然命令に従わないじゃないか」
なんか、凄く哀しい結論なんだが。
っていうか、なんでこんなこと証明して見せなきゃいけなくなったのか、全然わからないんだが。
――さようなら、俺の儚い夢、男のロマンよ。
ホンジョロイドは例によってニコリともせず、さりとて怒った風でもない顔で、真っすぐこちらを見ている。
「……変だな、何故私は従わないんだろう?」
「んなの俺が知るかっ」
「ああ、そうか。……多分、別に抵抗しようなんて思う必要がないからだ」
「はあ?」
「言っただろう? 抵抗できなくなるって。だけど今のは別に抵抗する必要もなかった。ただ普通に断ったのだ」
「……よ、よく、意味がわからないんだが?」
「わかったよ、結城。……試しに、私がしたがりそうなことを言ってみてくれ」
あ、あのー、それじゃあ全く、ドレイとは言えないんですけど……。
380 :
282:2008/12/17(水) 08:51:42 ID:6pj4nOeD
――奴隷というより、やっぱコイツはアンドロイドだな。
本条の話を聞いているうちに、俺はロボット三原則について思い出していた。
ロボット三原則はアイザック・アシモフというSF作家が考えた理念で、「1,ロボットは人間に危害を加えてはならない。2,1に反しない限り、人間の命令に従わなければならない。3,1と2に反しない限り、自分を守らなければならない」というものだ。
だがホンジョロイドにはもちろん、そんなプログラム組み込まれていない。強烈な自我を持ち、人間のコントロールを受け付けないスーパー美少女ロボである。これがSFなら、人類の敵になりかねない……。
そんな彼女が、ドレイになるとかならないとか、複雑すぎてわけわからん。正直言って、設定に無理がありすぎだ。
考えるのも馬鹿らしくなり、俺はいい加減な命令をしていた。
「えっと、じゃあ、……お茶を一口飲め」
「うん、わかった」
ずずずっと本条がお茶を啜る。
ひょえー、ちゃんと従ったぞ、やったー、楽しい……訳ないっつーの。
何が哀しくて、奴隷にお茶すすめなきゃなんないんだ?
それに、一口って言ったのに、音立ててたっぷり啜りやがって。
――ええい、何かこう、ミサロイドに変身した時のように可愛らしいリアクションはできないのか?
そう思った次の瞬間、まるで天啓のようにいいアイデアが湧いてきた。
「本条、お前、キス好きだって言ってたよな?」
「あ、ああ、嫌いではない」
「じゃあ、キスしよう」
そう言った途端、ホンジョロイドは演算不能に陥ったように黙り込んだ。
俺は立ち上がって、彼女の前に立つ。
両肩をつかみ、じっと目を見つめた。
「どうした? 抵抗してるのか? ……ドレイなら抵抗しなくていいらしいぞ?」
ふるふるとまつ毛が震えていた。
その向こう側で、瞳が揺れている。
何度か瞬きを繰り返し、やがてそっと目が閉じられた。
彼女は黙って、キスを待っていた。
俺は彼女の耳元に口を寄せ、囁いた。
「たっぷりキスしよう。……その後でもう一度、裸になるように命令してやる」
びくんっと、彼女の身体に震えが走った。
次の瞬間、思いきり身体を突き飛ばされた。
「ば、馬鹿っ」
みっともなくよろけた俺は、その勢いで後ろにさがり、なんとかベッドに尻餅をつく。
だが、俺は何故か、妙に愉快な気分になっていた。
381 :
282:2008/12/17(水) 08:52:14 ID:6pj4nOeD
「ほらな、やっぱり抵抗した……」
「あ、アタリマエだ」
「言っただろ? お前、考えすぎなんだよ。理屈でこうしようとか決めたって、そうそうできるもんじゃない。……なんかよくわからないけど、お前は今のままでいいんじゃないか」
「うるさいっ」
あっけなくドレイを失い、正直、残念な気持ちがないわけじゃない。
だが、それはそれとして、気分は悪くない。
ホンジョロイドは、やっぱホンジョロイドのままがいい。
「お前はお前のままが一番いいよ」
「何浮ついたこと言ってる。ドレイになる気はあるかと聞いたのはそっちだろう」
「それはそれ、これはこれ。俺にだってあれこれ複雑な気分があるのだ」
「なんだそれ。さっぱり意味不明だ」
――確かに、俺にも意味不明だが。
っていうか、これでいいのか自分……。
「いいんだよ、これで」
自分自身に言い聞かせるように、俺はそう答えた。
多分、マヌケな笑いが俺の顔に浮かんでいたんだろう。
本条は疑念の表情を浮かべて言った。
「なんだ、一人でニヤニヤして、気持ち悪い」
「……ちょっとこっち来ないか?」
そう言って、俺は自分が腰を降ろしたベッドの隣を、左手でぽんぽんと叩く。
「何をする気だ?」
相変わらず疑わしそうな目で、彼女はそう言った。
小さく声を出して俺は笑った。
「ふふ、心配するな。何もしないから。それにこれは別に命令じゃないぞ? ただ、並んで座りたいと思っただけだ」
「なんだか、言い訳っぽいな」
そう言いながらも本条は立ち上がり、隣に腰を降ろした。
俺は彼女の肩に手を回し、そっと抱き寄せた。
「何をしている? 何もしないんじゃなかったのか?」
「肩を組むくらいならいいだろ? 仲がよければ普通のことだ。……っていうかお前、ドレイになってもいいとか、触るなとか、そろそろ自分自身の矛盾を何とかした方がよくないか?」
「それがわかれば苦労はない」
「ふふふ、まあいい。ゆっくり考えろ」
肩に回した手を開き、彼女の後ろ髪を指でかきあげる。
不満そうな顔をこちらに向ける彼女の頬は、微かに紅潮していた。
俺は彼女の髪の間に指を入り込ませ頭を掴み、ぐりぐりと撫で回した。
その俺の手を、本条が押さえる。
「やめろ、髪が乱れる」
「いいじゃないか。お前が可愛いのが悪い」
「人のせいにするな。勝手な印象だけで遊ばれたら、こっちは大迷惑だ」
382 :
282:2008/12/17(水) 08:53:01 ID:6pj4nOeD
俺はいったん手を離し、今度は静かに撫でた。
指先を開いた手のひらで、そっと髪を梳かすようにする。
「お前は可愛い。勝手な印象で悪いが、俺がそう思っているってことは覚えとけ」
「嫌だ。私には他に覚えなけりゃいけないことがある」
「なんだよ、他に覚えとかなきゃいけないことって」
「……えっと、それはその、有機化合物の特徴とか、産業革命による工業化社会の成立が世界をどう変えたのかとか」
「って、勉強の話かよ……」
「勉強は大事だ」
「そうかもしれないが。……このタイミングで勉強の話はないだろ」
シラケるを通り越してあきれ果てた。
なんだかマンマとホンジョロイドの手のひらで転がされた気もするが。
俺は本条の頭から手を放し、彼女とは反対の方に身体を倒した。
「どうした?」
「もういい、お前はせいぜい勉強頑張れ」
横向きに寝そべりながら、深いため息をついた。
そろっと、小さい声でホンジョロイドが呟いた。
「怒ったのか?」
「……いいや」
「私は別に、キミを怒らせいわけじゃない」
「怒ったわけじゃないよ」
「そうか? ならよかった。……その、髪を撫でるくらいなら、しててもいいぞ。その程度なら別に葛藤も起きないし」
「……いいよ、もう。俺が可愛いって思うのも迷惑みたいだしな」
「思うだけなら、別に迷惑ではない。キミがどう感じようと、それは自由だ。……わかった、キミがそう思っているってことはちゃんと覚えておく」
俺はまた起き上がり、彼女の肩を抱き寄せ、髪を撫で始めた。
自分で自分の馬鹿さ加減が嫌になるが、相変わらず振り回されている。
なんか悔しかった。
仕方なく、仕返しの意味をたっぷり込めて、彼女の頬に唇をあてる。
「な、何をする」
「愛情表現だ。しょせん幻想だから心配するな」
そう言って、俺はもう一度、音をたてて彼女の頬にキスをした。
彼女は特に抵抗するでもなく、黙って座っていた。
383 :
282:2008/12/17(水) 08:53:32 ID:6pj4nOeD
部屋の中が、妙に静かだった。
いつもは、ゲームをやっているか、TVつけてるか、何か曲をかけるかしている。
俺の部屋がこんなに静かなのは、寝ている時くらいだ。
どれくらいたっただろう。ぼそっと呟くような声で本条が言った。
「結城……」
「ん? どした?」
俺は静かに聞いた。
彼女はしばらく黙り込んだ後、またぼそっと呟いた。
「アレが、来ている」
「アレ? 何のことだ?」
「……どうも私は、抵抗しなければと、思い始めている」
「何に、抵抗するんだよ?」
「その、……今のこの雰囲気に、だ。それと、私の背中に触れているキミの手も」
確かにさっきから、背中を撫でている。
とはいえ、ヤらしい触り方しているわけじゃない。
「……別にHなことはしてないだろ?」
「わかってる。その、別に欲情してるわけじゃない、さっきしたばかりだし。……だけど、何かイケナイ感じがして、つい抵抗してしまうんだ」
俺はもう考えるのを放棄していた。
高性能だがトンチンカンなホンジョロイドの電子頭脳に何が起きているのか、何を悩んでいるのか、考えても結局よくわからないままだ。
「よくわからないけど、まあ、好きなだけ抵抗しててくれ」
そう言って俺はまた、彼女の肩に腕を回し、指先でそっと髪をかき上げる。
ただ、それだけだ。
二人ともそれ以上何も言わずに、またしばらく静かな時間が過ぎた。
俺は何も言わずに肩を抱き、そのまま髪を撫でていた。
またぼそっと、彼女が呟いた。
「キミは私をどうしたいんだ?」
「そうだなあ。……どこか外国に売り飛ばして、一儲けするかな」
「やっぱりそうか」
「お前がどんな酷い目に会おうが、俺の知ったことじゃないしな」
そう言って俺は、彼女の肩をきゅっと抱きしめた。
ふらっと、突然ホンジョロイドが、俺の方にもたれかかってきた。
「なんか、怖いな」
「ああ、怖いぞ」
「じゃあ、逃げ出さないといけないな」
「そうだ、手遅れにならないうちにな」
「……抵抗しきれない時にはどうしたらいい?」
「どうして抵抗できなくなるんだ?」
「そ、それは、……なんだか気分がほわほわしているからだ」
「それは困ったな」
「うん、……困った」
彼女はそういって、俺の顔を覗き込んだ。
384 :
282:2008/12/17(水) 08:54:21 ID:6pj4nOeD
潤んだ目が、じっと俺を見ていた。
頬がほんのり赤く染まっている。
そのまま身体をひねって、俺の胸に頭を押しつけてきた。
「いいことを教えてやろうか」
「なんだ?」
「俺は、好きな女に『キスして』とか言われると、すぐに鼻の下を伸ばして、いい気になってしまう。多分、その時に隙ができると思うぞ。うまくすれば逃げ出せる筈だ」
俺がそう言うと、彼女は驚いたように頭をあげた。
何度も瞬きをして、すがるような目で俺を見上げる。
「な、なるほど。しかし、かなりリスキーだな」
「確かにリスクは伴う。だがやってみる価値はあると思うぞ」
ホンジョロイドは再び黙り込み、ただじっと潤んだ目で俺を見つめた。
唇が、小さく動いた。
「……キ」
途中まで言いかけ、だがすぐにうつむいてしまう。
彼女はまるで俺を責めるように、顔をぐいぐいと胸にこすりつけてきた。
そんな彼女の頭を、俺はただ優しく撫で続けた。
深いため息をつき、ホンジョロイドが小さく呻くように声を出す。
「結城……」
「ん?」
「多分、あともう少し気を緩めたら、その、私は……」
「ふふ、メチャクチャ可愛いなあ」
「キミは、私が困るのが、嬉しそう、だな」
「困ってるのが嬉しいんじゃない。可愛いのが嬉しいんだ」
そう言うと、本条はホントに困った顔になる。
もしかしたら彼女が言う通り、俺はホンジョロイドの困った顔を見たいのかも知れない。
いや、何でもいい。普段無表情な彼女の顔に、様々な感情が浮かぶのが見たいのかも知れなかった。
「……ゆ、結城」
「なんだ?」
「限界みたい……なんだが」
「お疲れさま」
「あ、あの、ど、どうしたら、いい?」
「好きにしたらいい。抵抗しているお前も可愛いし、抵抗できなくなったお前もメチャクチャ可愛い。っていうか、どんなお前も好きだから心配するな」
俺がそう言った途端、彼女がぎゅっと俺に抱きついてきた。
そして、泣きそうな声で言った。
「キ……、キス、して」
385 :
282:2008/12/17(水) 08:55:31 ID:6pj4nOeD
俺の腕にすがるようにして、彼女が潤んだ瞳で見上げてくる。
顔を近づけると、慌てたように目を閉じた。
唇が重なった。
舌を差し込むと、くふんと鼻を鳴らして抱きついてくる。
徐々に濃いキスになった。
互いに互いを食べているみたいだった。
たっぷりと吸いあって、やがて顔を離した。
つーっと糸を引いて唾液が伸び、すぐにちぎれた。
――それは俺の見間違いだったんだろうか?
ふっと、彼女の口元が笑みを作ったように見えた。
だが、それは一瞬で消えていた。
次の瞬間、強く身体が押された。
俺の身体が、ベッドの上に横倒しになる。
本条は、尻を滑らせるようにして、ベッドの下に降りていた。
「お、おい」
――まさか、こいつ、本気で逃げやがったのか?
俺は慌てて起き上がり、立ち上がる。
彼女は床を這うようにして俺から逃げ、くるっとこっちに向き直る。
よろよろと彼女の後を追った俺の手をくぐり抜け、逆にベッドへ舞い戻った。
彼女は上掛けをめくりあげ、タオルケットとシーツの間に頭をつっこむ。
まるで逃げ込むみたいに、本条は俺のベッドの中へ潜り込んでいた。
すぐに布団が人の形に膨らんでいく。
完全に布団に潜り込み、彼女の姿が消えた。
どうやら背中を丸めたらしく、ベッドの中央が高く盛り上がっている。
「な、何のつもりだ?」
返事はなく、ただもぞもぞと布団が動く。
中で何をしているのか、結構大きな動きだ。
やがて、僅かに布団の縁が持ち上がり、中から彼女の手だけが差しだされた。
床に、ぽとんと二つ、何かが落ちた。
よく見ると、彼女の靴下だった。
そしてまた、布団がもぞもぞと動く。
今度はさらに大きな動きだ。
そしてまた、布団の中から伸びた手が床に黒いものを落とす。
彼女が履いていた黒のデニムだった。
――え?
何も言えずに俺が見守る中、サーモンピンクのセーターが布団の縁から床に落とされる。
しばらくして、また手が出てきた。
今度はTシャツが、丁度セーターの上に落とされる。
そしてまた手が差し出され、薄いピンク色のブラがふわっと落ちた。
それまで激しく動いていた布団が、急に静かになっていた。
大きく盛り上がった山は、しばらく待ってもそれ以上動こうとしなかった。
俺はベッドのそばにひざまづき、布団の端をそっと持ち上げた。
386 :
282:2008/12/17(水) 08:56:28 ID:6pj4nOeD
すぐにきつく引っ張られた。
布団を剥がすことはできなかった。
「入場お断り。ここは裸の王国だから、服を着てる者は入れない」
くぐもった声で、そう本条が言うのが聞こえた。
――裸の王国? 何だよそれ。……王様は裸だ、ってか?
と、取り急ぎ心の中でツッコミ入れた後は、することは一つしかない。
俺は慌てて服を脱ぎ、ズボンを脱ぎ、靴下を脱ぎ、パンツ一丁になったところで躊躇った。
ちらっと、ベッドから投げ出された本条の服を見る。
靴下、ズボン、セーター、Tシャツ、そしてブラ。
とりあえず、ショーツは履いているらしい。
――そうか、『全裸の王国』じゃないんだな。
どうでもいいことに納得し、俺は布団の縁からそっと手を差し入れた。
肩のあたりに触れた。
「トントン、もう裸だぞ。入れてくれ」
白い腕が布団の中から伸びてきて、俺の腕に絡まった。
指先が俺の胸に触れて確認し、すぐに布団の中へ戻っていく。
「よし、入っていいぞ」
ちょっと前までドレイになる筈だった女に許可を貰い、俺はベッドへ潜り込んだ。
彼女は壁の方を向いて、背中を丸めていた。
柔らかなその身体が熱を帯びているのがわかった。
後ろから包み込むように腕をまわし、抱きしめた。
ふわっと、彼女の甘い匂いが広がった。
「なかなか素晴らしい国だな、裸の王国は」
耳元に唇を押しつけてそう囁いた途端、彼女の身体がびくっと震えた。
だが、何も答えない。
俺は目の前でいい匂いをさせている首筋に、音を立ててくちづけをした。
彼女が小さく呻く。
「んんっ。……キミは、ホントにひどいヤツだな」
「え? どうして?」
「……抵抗できないの知ってて、なんであんなに長く、放っておくんだ」
「え?」
「始まったのも、ちゃんと教えたのに……」
「どうすりゃよかったんだ?」
「そ、それは……、何でも、好きなように、してくれれば」
「だったら、俺は俺の好きなようにしたぞ? お前にキスしてって言わせたかったんだから」
くっと、彼女が声を呑み込んだ。
387 :
282:2008/12/17(水) 08:57:26 ID:6pj4nOeD
俺はまた耳元で囁く。
「平気で『セックスしてみたい』とか言ってたクセに、『キスして』は言いづらいのか?」
「だ、だって……、意味も違うし、なにより、状況が違う」
「どう違うんだ?」
「い、今の私は、ドレイだぞ……」
「そうなのか?」
「う、うん……」
「可愛いじゃん」
「だ、だから、可愛くなんか、ない……」
「ご主人様が可愛いと言ってるんだぞ?」
「え、あっ、……そういうのも、従わなくちゃいけない、のか?」
「ふふ、それはお前が決めるんだろ? どっちにしろドレイのルールは全部お前次第みたいだし。……ただ、俺としては当然従うべきだと思うけどな」
「わ、わかった……」
「何がわかったんだ?」
「そ、その……、ドレイの時は、わ、わ、私はその、かわ、いくても、いい……」
たどたどしくそう答える様子は、マジで可愛いかった。
すでに本条は、完全にミサロイドへ変身済みだ。
俺はそんな彼女の頭をそっと撫でた。
「可愛いドレイだな」
「あ、ゆ、結城、……なんか、本気で、おかしく、なりそうだ……」
「いいよ、おかしくなっちゃえ」
そう言って俺は、頬を重ねた。
そこは火がついたように熱くなっていた。
髪を撫でながらそっと頬にキスをすると、それだけで彼女は小さく鼻を鳴らす。
暗い布団の中で、体温が高くなっている。
俺はそっと布団の縁をめくり、顔だけ表に出した。
「ああ、だ、駄目……恥ずかしい」
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいだろ。Hだってしたんだし、他にもヤらしいことしてきたじゃん」
「……だ、だけど、ホントに、今日は、変なんだ」
「何が変なんだよ?」
「もう、ホントにドレイ、なんだ。凄くヤラしくなってくる。……さっきしたばかりなのに」
「裸の王国の住人だもんな」
「ち、違うっ。私はただ、裸で抱きあうつもりで……」
「……じゃあ、そうしよう。ほら、こっち向け」
そう言って俺は少し後ろに下がって身体をずらす。
高性能スレイブ・ロボのミサロイドは命令に従い、くるんと寝返りを打ってこちらを向いた。
388 :
282:2008/12/17(水) 08:58:41 ID:6pj4nOeD
潤んだ目が、じっと俺を見つめていた。
頭と肩に手をまわし、抱き寄せた。
布団の隙間から、ふわんと甘い匂いが漂ってくる。
「本条の匂いがしている……」
「え? でも、ベッドの中、……キミの匂いで、いっぱいなのに」
「……臭いか?」
「ううん、いい匂い、だ……」
「だったら、よかった。だけど、お前の匂いもいっぱいしてるぞ?」
「……そ、そうか」
「本条、……俺がお前の匂い好きだってこと、ちゃんとわかってるよな?」
「あ、うっ、……うん」
「お前の匂いで包まれたい……」
俺がそう言った途端、彼女の身体がびくんと震えた。
ただ言葉を聞いただけで、熱い喘ぎが上がった。
「ばっ、馬鹿、そういうこと、言うな……」
「どうして?」
「そんなこと言われたら、私は、ホントに、……我慢できなくなってしまう」
「いいじゃん、我慢しなくても」
「……だ、だけど、キミは、ヤらしすぎる女は、嫌い、だろう?」
「なんでだよ? どうしてそう思うんだ?」
「だ、だって、……我慢、しろって、言ったじゃないか」
「え?」
「今日まで、ジー禁止って……」
ジー、……自慰だ。
確かに俺は、この前そう言った。
だが、我慢できない時は俺に連絡しろとも言っておいた筈だった。
「電話なかったけど、しなかったのか、オナニー」
「し、してない」
「ホントか?」
「ホントだ……」
ぎゅっと俺の身体を彼女が抱きしめてきた。
柔らかな乳房が俺の胸に触れていた。
「したくならなかったのか?」
「な、なったけど、してない。ここ何日か、あまりよく眠れていない……」
そう言って彼女は熱いため息を漏らした。
俺の肩に頭をぐりぐりと押しつけている。
「我慢しないで、連絡くれりゃよかったのに……」
「そ、そんな……、我慢しろっていったの、キミじゃないか」
「だけど、我慢できない時は電話しろとも言ったぞ」
「が、我慢したのに」
彼女の身体の熱が、さらに増している気がした。
布団の間から流れてくる匂いも、強さを増している。
「そうだな……悪かった。だけど俺は、我慢できなくてオナニーするお前の声を聞きたかったんだ」
「そ、そんなに気持ちの悪い声、聞きたいのか」
「可愛い声だと言わなかったっけ?」
彼女の顎に指先をかけてこちらを向かせ、また唇を重ねた。
たっぷり唾液を交換しあって口を離し、すぐに荒い息になった彼女の耳元で囁いた。
「本条のジー、見てみたいな」
389 :
282:2008/12/17(水) 08:59:41 ID:6pj4nOeD
くっと、息を止めて彼女が小さく叫んだ。
「そ、そんなの、無理っ」
「どうして?」
「人に、見せるような、もんじゃないっ」
「ご主人様が見たいと言っても?」
「あっ」
びくっと彼女の身体が震えた。
俺は小さく囁き続けた。
「お前がどういうふうにするのか、知りたいんだ」
「あ、あ……」
「お前が気持ちよくなるところ、見たいんだ」
「で、でもっ」
「どこをどうすると気持ちいいのか、全部知りたい」
「そ、それは、結城の、方が、よく、わかってる……」
「そんなことない。本条のやり方を知っておきたい」
「そ、そんなこと……」
「教えてくれ、お前が一人の時、どうやって気持ちよくなるのか」
「ああ、でも……」
「我慢しろなんて言った俺が馬鹿だった。俺はお前に、もっともっとヤらしくなって欲しい」
「嫌いに、なる、ぞ……私のこと」
「ならないよ、だって、お前は凄く可愛いもん」
「ああ……で、でも、恥ずか、しすぎ、る」
「ジーは嫌いか?」
「嫌い、とか、好きとか、そういうことじゃない……」
「でも、気持ちいいんだろ?」
「だけど、今は結城と一緒にいるのに……」
「一緒にいなけりゃ、見せて貰えないもんな」
言葉を途切らせた彼女の胸に、俺はそっと手を当てた。
乳房をゆっくりと包み込む。
「あ、あっ……」
「ジーの時、おっぱいは触るのか?」
「う、うん、……最初に」
「じゃ、やって見てくれ」
俺は肩を押し、仰向けに横たえる。
それからミサロイドの左手を掴み、彼女の右胸に押し当てた。
そのままそっと、布団をめくった。
「あっ……」
ひくっと肩を震わせて、彼女が固く目を閉じた。
ふわっと、刺激的な甘い匂いが広がる。
彼女の左手は右の胸の上に置かれている。
だが、動いてはいない。
「本条、奇麗だ。凄く可愛い」
「んん……」
「どういうふうにするのか、やってみせて」
そう言っても、彼女は動こうとしなかった。
仕方なく俺は、できるだけ感情を交えずに言った。
「俺は自分のドレイがオナニーするところを見たい」
熱い、切迫した喘ぎが、彼女の口からこぼれた。
390 :
282:2008/12/17(水) 09:00:31 ID:6pj4nOeD
「どうするのか、全部言葉で説明しながら教えて」
「……あ、あの、最初は、胸を、触る」
彼女の手のひらが、自分の胸を包み込んだ。
手は、すぐには動き出さない。
手のひらで乳房を包んだまま、しばらくじっとしていた。
だが、俺が何も言わずに待っていると、ようやくやわやわと動き始める。
躊躇いがちに、乳房の表面をそっと撫でる感じだ。
「ソフトなんだな」
「う、うん……」
くふんと、鼻が鳴った。
彼女の細い指が、僅かに膨らみに沈みこんでいた。
「本条のおっぱい、柔らかいよな」
「あっ、う、うん……」
「ちゃんと言葉で言ってくれ」
「う、や、柔らかい」
「ずっとそうやって、ソフトに撫でているのか?」
「あのっ、そのっ、も、ん、だりも、する……」
手の動きが徐々にはっきりしたものに変わっていた。
むにむにと膨らみを外から撫でるようにするのは一緒だが、そこに加わる力が増えている。
膨らみの形を歪めながら、指先で揉む動きも加わりだす。
「あ、んんっ……」
「お前のおっぱい、凄く可愛いぞ」
「い、やっ、もう、言うな」
「言わないと、お前は説明しないだろ?」
「だ、だって……」
「それに俺がどう感じてるのかも、知っておいて欲しいし」
そう言うと、彼女は喘ぎでそれに答えた。
胸を揉む手の動きが少しずつ大きくなる。
「その感触が、俺は好きなんだ」
「あう、うんっ」
きゅっと、乳房が掴まれた。
それからまた、やわやわと揉む動きに戻る。
指と指の感覚が徐々に狭くなり、乳首のまわりに集まりだしていた。
そして突然、彼女の手が胸から離れた。
両手を身体の広げ、肘を曲げる。
左右それぞれの手で、両方の乳房に触れていた。
「そうやって、両方同時に触るんだ?」
「あああっ、そ、そうっ」
指先が軽く曲げられている。
そして両方の手が、つっと乳房の表面を滑っていき、やがて乳首に届いた。
391 :
282:2008/12/17(水) 09:01:14 ID:6pj4nOeD
「んんんっっ」
微かに身体を震わせて、甘い声が上がった。
乳首に触れているのは、左右とも薬指だった。
だが、そっと触れた指先は、すぐに離れる。
そして、またそろそろと膨らみを登っていき、乳首に届く。
それが繰り返された。
指が離れる時には、優しく引っ掻くような動きをしていた。
熱い息を漏らした鼻が、ひくっと動いた。
俺の頭の中に、激しい興奮が渦巻いていた。
「説明して。何をしてるんだ?」
「あっ、ゆ、指で、……ち、乳首、触ってる」
「どんな感じだ?」
「ああっ、き、気持ち、いい……」
「いつも、そうやって触るんだ?」
「う、うんっ」
引っ掻くような動きが、ほぼ同じ速度で何度も繰り返されていた。
その度に、熱い吐息が漏れる。
「乳首はどうなってる?」
「あ、あ、感じ、てる……」
「俺が触った時は、感触も変わっていったけど……」
「あああ、う、うんっ」
「どうなってるか、ちゃんと説明してくれ」
「あああ、あのっ、……か、固く、なって、るっ」
「大きさは?」
「あああっ、なってる、大きく……い、いやぁっ」
「嫌がるな、そうなるの、俺は凄く好きなんだから」
「や、ヤらしい……」
「ヤらしくて、凄く可愛い。指の動きもステキだ」
「ああ、ああ、ああっ」
彼女の指は、それまでの動きに加えて、時々円を描くように突起のまわりを撫でたり、急に押し込むようにもしていた。
それからまた乳房全体を掴み、膨らみの裾野から揉み上げるような動きも見せる。
先端で充血した乳首が、くっきりと勃ち上がっている。
「可愛い乳首を、もっとヤらしくして見せて」
俺がそう言った途端、乳首のすぐ外側がきつく掴まれた。
ぴんと張りつめた突起を、さらに押しだすような動きだった。
「あああああっ、もういやぁっ」
小さく叫んだ彼女は、しかしそのまま手を止め、僅かに俺の方に胸を押しだすように背中を反らす。
「……ほ、本条、凄いよ、凄くヤらしくて、世界一可愛い」
「ああ、ああ、もう、駄目っ」
次の瞬間、彼女は胸から手を離し、自分自身をかき抱くように両手を胸の前で交差させる。
荒く熱い息が、喘ぎとともに吐き出された。
そして、ゆっくり右手が開かれ、左手は右の乳房に戻った。
392 :
282:2008/12/17(水) 09:02:11 ID:6pj4nOeD
左手の指先が、右胸をそっと撫で始めた。
右手は、そろそろと下へ降りていく。
中途半端にかけられた布団が、彼女の下半身を隠している。
その布団の中に、右手が入り込んだ。
俺は慌てて全部、めくり上げた。
「ああ、い、いやっ、も、もう、……したくなってるっ」
「我慢するな。見せてくれ」
彼女の手は、身体の中心を縦に移動していき、すぐに足の間へ滑り込んだ。
下着の上からそこを押さえるようにすると、肝心の動きがよく見えない。
俺はすぐにベッドから降り、横から覗き込む。
「ああ、いやぁぁっ」
揃えられた足の間に、彼女の指先が入り込んでいるようだった。
だが、どうしても手の甲が邪魔で、指の動きまでは見えない。
「本条……」
「あんんっ、か、感じてる……」
「いつもそうやってるのか?」
「う、うん……ああああ、でもっ、普段は、大抵、うつ伏せ」
「そうか。じゃあ、仰向けでするのは俺へのサービスか。嬉しいよ」
「あんんっ、う、う、うん……」
「だったら、サービスついでに、ちょっとだけ足を開いてくれないか。指の動きがよく見えないんだ」
「そ、んなっ、ああああっっっ」
ひくっと、腰が揺れた。
そして、足の間に僅かな隙間が生まれた。
「サンキュー、でも、もう少し」
「あっ、あっ、ああっ」
また少し、足が開く。
だが、俺は満足しない。
「可愛いぞ。もうちょっと開いてくれ」
「だ、駄目ぇぇっ」
ほぼ30度くらいに、股間が開いていた。
それでも俺は冷徹に言った。
「まだ、もう少し……」
さらに大きく足が開いた。
45度くらいはあるだろうか。
指の動きもはっきり見えた。
中指を中心に、人さし指と薬指が揃えられ、股間をゆっくり撫でている。
指先は軽く曲げられ、そこから何かをすくい取ろうとしているようにも見えた。
指が離れる瞬間、恐らく敏感な突起を擦っているんだろう。
僅かに腰が揺らめいた。
「ああんんっ」
熱い嬌声が上がった。
そして俺は、その時になって初めて、彼女のショーツが別のものに変わっていることに気がついた。
393 :
282:2008/12/17(水) 09:07:40 ID:6pj4nOeD
さっきは、ブラとお揃いの薄いピンク色の下着だった。
だが、今彼女が身に着けているのは、グレーのシンプルなデザインのものだ。
「……お前、下着替えたのか?」
「ああっ、う、うんっ、さっき……」
「知らなかった。違うの持ってきてたんだ?」
「うん、で、でも……、ああんんっ」
「いつも下着の上からしてるのか?」
「あ、う、うんっっ」
指の動きが止まった。
よく見ると、彼女の指先が最初に触れる部分に、小さくぽつんと染みが出来ていた。
「もう、濡れ始めてるな……」
「ああっ、もう替えはない、のに。ああああっ、どうしよう……」
「脱いだらどうだ?」
「だ、だってっ……」
「直にしたことないのか? 今なら、まだそんなに広がってないぞ」
そう俺が言うそばから、じんわりと染みが広がっていくようにも見える。
彼女は悲痛な声で言った。
「も、……もう、遅い」
そして、指の動きが再開された。
くちゅっと、濡れた音が聞こえた気がした。
「あ、あ、あん、あっ、あ……」
指の動きに合わせて、熱い声が漏れる。
やがてその縦の動きが、横の動きに変わった。
手首から先を震わせるようにして、指先が下着の底を擦っている。
「んんんんんっっ」
「本条……。説明がされていないんだが」
「ああっ、いつも、こっ、こういう風に、してるっ」
「一番感じるところはどこだ?」
俺がそう言うと、指先が一瞬止まった。
「ああああああ、こ、ここっ」
「そこを、どうするんだ?」
再び指が縦に動き出す。
「こうやって……ああああっっ、いやぁぁ」
「こうやって、って、どうしてるんだ?」
「こ、擦る……くっっ」
「そこがクリトリス?」
「ああああっ、そ、そうだっ」
394 :
282:2008/12/17(水) 09:09:59 ID:6pj4nOeD
Mモード全開のミサロイドは、本物の奴隷みたいだった。
だったら俺は、本物のご主人様にならなきゃいけない。
――そう思った。
「これが本条のオナニーなんだな。すっごく、刺激的だな」
「ああっ、やぁっ」
彼女の左手は右の乳房を掴み、時折左右に擦る様な動きを見せる。
股間に入り込んだ右手では、指先が細かい動きを速めていた。
縦の動きと横の動きを時々変えながら、徐々にその範囲が狭くなっていく。
いつの間にか下着の底に、船を上から見たような形の染みが広がっている。グレーの生地が、そこだけ濃い色に変色していた。
「本条……。思いきり感じながら、言ってみてくれ。『これが私のオナニーです』って」
「いやぁぁあっっ」
腰や太ももが、時折ひくひくと震える。
大きく開かれた足が、何かを掴むように内側に動く。
その震えの頻度とタイミングは、徐々に指の動きとシンクロし始めていた。
「お前の口から聞きたいんだ」
「あああっ、で、でもっ、ああっ、も、もうっ」
ぶるっと身体が震え、一瞬腰が持ち上がる。
腰がベッドに落ちると、足がつっぱり始めた。
「イく前に、言ってくれ」
「あああああ、こ、これが、ああ、いや、わ、わ、私、あああああっ」
「頑張れ」
「私のっ、あぁあ、も、もう、だ、め、イっちゃうっ……」
「ちゃんと最後まで言ったら、思いきりイっていいから」
「ああああっ、こ、これが私のっ、あああ、お、オナ、オナニーですっ……あああああああっ、駄目っ」
くっと、また腰が持ち上がり、すぐに落とされた。
指はすでに動きを止め、だがしっかりとそこを押さえていた。
「い、いっ、イく!!」
ぴんと伸びた太ももに痙攣が走った。
左手はすでに胸から外され、身体の側面できつく握られている。
「いやぁっ、イくぅっっっ……」
大きな波が彼女の身体を何度も通り抜け、その度にびくびくと震えた。
赤く上気した顔に苦悩に似た表情を浮かべ、固く目を閉じている。
だが、大きな痙攣が過ぎ去り、何度か小さく震えた後で、その表情が徐々に柔らかなものに変わっていく。
やがて呼吸が静かになると、彼女はまるで眠っているように見えた。
俺は静かに枕元の方へ移動し、ベッドの横からその顔を覗き込む。
そしてその、天使のように穏やかな彼女の頬に、そっとキスをした。
395 :
282:2008/12/17(水) 09:10:42 ID:6pj4nOeD
「あ」
小さく声をあげて、彼女はくるっと後ろを向く。
白い背中は、まるで子どものように無垢な輝きを放っていた。
俺はベッドの上をまさぐり、布団を引き上げて彼女の身体にかけた。
「本条……」
身を乗り出して、もう一度その頬にくちづけする。
小さく呻いて、彼女が言った。
「お、かしく、なった……」
「うん、凄くよかった、最高だったぞ」
「……恥ずかしい、のに、きも、ちよく、なって、しまった。……まだ、変だ」
「見られてするのは違うか?」
「い、いつも、と、全然違った、そ、その……」
「……気持ちよかった?」
「う、……うん。……なんか、頭も身体も、ぐちゃぐちゃだ」
「俺もだ」
俺がそう言った途端、彼女が寝返りを打って、またこちらを向いた。
とろんと蕩けた目で俺を見つめ、小さく囁く。
「もう、に、二度も、イってしまった……」
「気持ちよかったなら、いいじゃないか」
「キミは……嫌じゃないのか?」
「俺も凄く興奮した」
「だけどキミは、まだ一回しかイってない」
彼女が静かに目を伏せる。
そして、ゆっくりと伸ばされた手が、俺の股間に触れてきた。
激しく勃起していたペニスを、下着の上から押さえられた。
「おいっ」
「……ああまた、大きく、なってる」
彼女の手がそっとそこを撫でる。
その刺激に耐えながら、俺は言った。
「なんでそうなってるかわかるだろ?」
「……興奮してる、のか」
「じゃあ、何で興奮したんだと思う?」
「そ、それはヤらしいことを、してるから……」
「俺は今、何もしてなかったぞ?」
「あっ……」
「本条、……お前がまだドレイのうちに、聞いておきたいんだ。俺は何で興奮したんだと思う?」
「そ、それ、は……その、わた、し、のを、見てたからか?」
きゅっと、ペニスが掴まれた。
どくんっと、そこが脈打つ。
俺は小さく呻いた。
同時に本条も、驚いたように小さな声を上げた。
「あ……」
「……お前の身体と自慰の魅力でこうなった」
しわがれた声で、俺はそう言った。
彼女は小さく呻き、それから熱のこもった低い声で囁いた。
「……そ、その、結城の、触ってもいい、か?」
「うん、もちろん……」
彼女の指先が、俺のトランクスの縁にかかった。
だが、丁度その時、どこかで小さな音がした。
396 :
282:2008/12/17(水) 09:11:17 ID:6pj4nOeD
ガタッという音が、また聞こえた。
階下からだった。
それから突然、チャイムが鳴った。
そしてまた、小さな金属音が聞こえた。それは多分、鍵を開ける音のようだ。
――え? 嘘?
時計はまだ3時半をちょっと過ぎたくらいだ。
確か両親は、帰りは夜になると言ってた筈だった。
だが、次に聞こえてきたのは、間違いなくドアを開く音だった。
「ヤバっ、親だっ!」
俺はベッドに起き上がった。
だがそれより早く、本条が身体を翻していた。
「服を着ろ! お前の方が速い」
言われるまでもなく、俺はそうしていた。
彼女も床に落ちている自分の服を拾いあげ、背中をむけて着始めていた。
シャツを着て、ズボンに足を通す。
身体の方はまだ興奮が醒めやらず、股間がパツンパツンになってしまったが、なんとか収めた。
「窓を開けろ」
本条に言われ、その通りにする。
目の端で、本条がピンクのセーターを頭からかぶっている。ズボンはすでに履き終えていた。
――よし、間に合う。
かなりほっとした。
その時、階下から母親の声がした。
「大地、いるんでしょ? ただいまー」
ちなみに、大地(だいち)というのは俺のファーストネームだ。
俺が返事をするより先に、また母が下で言った。
「……あら、お友だちが見えてるの?」
――あ、ヤバい。玄関には本条の靴が置いてある。
しかしよくよく考えてみると、本条はここにいる。もし靴がなかったら、もっと変だということに気付いた。
「……ほれ、母上に返事しろ」
彼女にそういわれ、俺は部屋から顔を出し、階段に向かって声を張り上げた。
「ああ、おかえり。一人、生徒会の友だちが来てる。……それにしても、予定より随分早かったじゃん」
「午前中で法事が終わったんで、さっさと帰ってきたんだ。道が混むと嫌だからな」
階下でそう答えたのは、父親の声だった。
――そうだ。オヤジも一緒だったんだった……。
なんか、もしかして俺、激しく動揺してるんですけど。
まさか、父親にまで本条を紹介するハメになるとは。いや、別に怖いオヤジじゃないが、しかし必ず後で一言、何か言うぞ。
いや、それは母親も一緒か……。
階段の下で、今度は母親が声を張り上げていた。
「紅津楼の揚げ饅頭買ってきたわよ? お友だちも一緒に食べましょ」
紅津楼というのは、駅前にある大きな中華料理店だ。店先で売っている揚げ饅頭が人気で、この辺ではみんな知っている。
「わかった」
そう答え、俺は本条の方を振り返った。
397 :
282:2008/12/17(水) 09:11:48 ID:6pj4nOeD
彼女は開いた窓のそばに立っていた。
ほんのりと赤みの残る頬を風にあてている。
もう一度服をチェックし、手櫛で髪を整えながら、俺の顔をじっと見返した。
「ご両親か?」
「うん……」
「だったら、ご挨拶しないと」
「そ、そうか。……紅津楼の揚げマンを一緒に食べようって言ってるけど?」
「大好物だ。有り難くお相伴させて頂くことにする」
すっかりホンジョロイドに戻った彼女は、にこりともせずにそう言った。
さっきまでのエロい雰囲気は微塵も残っていない。
それはそれでちょっと淋しい気もしたし、普段通りのホンジョロイドをどうやって親に紹介したものか、それもちょっと気掛かりだった。
しばしぼうっと彼女の方を見ていると、俺の顔を覗き込んで本条が言った。
「どうした? 何か変なところがあるか?」
「いや、大丈夫だ」
二人で下の階に降りた。
茶の間の入り口で俺は身体をずらし、後ろに立つ本条を両親に紹介した。
「ウチのガッコの生徒会長で本条、……で、父と母」
「はじめまして」
そう母が笑顔で言った。父も「いらっしゃい」と言って頷き、笑みを浮かべる。父の目は、何か意外なものでも見るように、大きくなっていた。
次の瞬間、俺は予想外の本条に驚かされた。
「お留守の時に勝手にお邪魔して、失礼しました。本条美沙希と申します。大地さんには、私のいたらぬところをいつも助けて頂いて、本当にお世話になってます」
そう言ってホンジョロイドは小さく頭を下げた。
しかもその顔には、小さく微笑みまで浮かべていた。
――えええええ?
ホンジョロイドは笑わない、……その筈だった。
それに、こんな丁寧で礼儀正しい喋り方、初めてだ。
確かによくよく考えて見れば、彼女だって学校の教師相手には、普通に敬語とか使っている筈だ。
だけど、まさかこんな流暢に、しかも笑みまで浮かべて挨拶するなんて、意外を通り越して、何か超自然現象に出くわしたみたいな気がした。
これじゃあまるで、なんかイイトコのお嬢様みたいじゃないか。
っていうか、能ある鷹は爪を隠すって、こういうこと?
――でも、何でわざわざ隠さなきゃいけない?
だったら、あんなにブッキラボウで、しかも笑わない普段の本条は、一体何だっていうんだろう?
398 :
282:2008/12/17(水) 09:12:20 ID:6pj4nOeD
俺が唖然としていると、母が言った。
「大地、急須知らない? 見当たらないのよ。もしかして上に持っていった?」
「あ、さっき、大地さんにお茶をご馳走になって……。私持ってきます」
そう言って、本条が二階へ戻ろうとする。
母がそれを止めた。
「あ、だったらいいの。他にもあるから。……ほら、美沙希さんは座ってて」
「あの、ひとつご報告しないといけないことが。さっき、大地さんのベッドカバーにコーヒーをこぼしてしまって。すぐに外して洗いましたが、洗濯機と洗剤を勝手に使ってしまいました。申し訳ありません」
「あらあら、放っておいてよかったのに。ごめんなさいね、そんなことまでさせちゃって。大地だったら、多分そのままにしてたわよ」
母はそう言って小さく笑った。
父が横から茶々を入れる。
「どうせ息子が、よろけたかなんかしたんだろ?」
その目は、何かを疑うように、こちらの顔を窺っている。
俺は慌てて目を逸らし、仕方なくぶつぶつ呟いた。
「俺がうっかりこぼしたんだよ……」
「ははは、やっぱりな」
オヤジはさらに何か探るような目をしていたが、それ以上追求はしてこなかった。
母親は普段あまり使わない急須で、中国茶を淹れた。
その後は、学校の話とかしながら、四人で揚げ饅頭を食べた。
彼女は相変わらず、流暢に丁寧な言葉を話し、時に微笑みを交えながら頷いていた。
なごやかに時間が過ぎていき、気がつくとあっという間に夕方だった。
俺と本条はまた俺の部屋へ戻って、校則アンケートの打ちあわせと確認をした。
二人きりになった途端、表情も口調も、いつものホンジョロイドに戻っていた。
「そろそろ私は失礼する……」
すぐにそう彼女が言った。
もしよかったら夕飯を食べていかないかと聞くと、初めての訪問でそれはやりすぎだと彼女は答えた。
「それに、夜までに帰ると母にも言ってある」
「わかった。じゃあ、バス停まで送っていくよ」
「助かる。道を覚えるのはどうも苦手だ」
せめてキスくらいしたかった。
だが、彼女はそそくさと下の階へ降りてしまう。
仕方なく俺が後を追う形になった。
本条はウチの両親に丁寧に挨拶し、俺は未だにその様子に慣れないまま、ただ行ってきますとだけ言って、家を出た。
399 :
282:2008/12/17(水) 09:13:52 ID:6pj4nOeD
朝一緒に歩いた道を、逆方向に二人で歩く。
俺はどうしても解せないことを、彼女に聞きたかった。
「それにしても、何だ、あれ」
「ん? 何のことだ?」
「俺の親への話し方だよ」
「え? 何か失礼なところがあったか?」
「いや、全然。その逆だよ。なんかすげー丁寧でビックリした」
「私だって、それなりに気を使った話し方くらいできる」
「だけど、小さく微笑んだりまでしてたじゃないか」
「ああ、キミのご両親に、悪い印象を与えたくはないからな」
「じゃあ、なんで普段はそうしないんだ?」
「ずっとそんなことしてたら、疲れて仕方ないだろ?」
って、普通は疲れると思いながらも、ついついそうしてしまったり、そうすべきなんじゃないのか?
だが、いつの間にか俺は、普段通りのホンジョロイドの方が数段可愛く思えるようになっていた。
――どうやら俺は、コイツに洗脳されたらしい。
その白い横顔には何の表情も浮かんでいないが、それが一番本条らしくて落ち着く。
それに、彼女の顔が快感と興奮で赤く染まるところを見る楽しみもある。
丁度バス停についた時、本条が小さく呟いた。
「あっ、しまった」
「ん? どうした?」
「そ、その、言いにくいんだが、実はその、……今、ブラをしていない」
「えええ?」
「普段、家ではしてないこと多いし、急いでたもんで、ついそのままTシャツ着てたんだ。すぐに気付いたんだが、今にもご両親が部屋に入ってきそうな気がして……、その、慌ててキミのベッドの奧に押し込んだ。後で回収しようと思って……すっかり忘れてた」
「じゃ、じゃあ、俺のベッドの中にあるわけか?」
「う、ん。そうだ。……キミの母上は、勝手にキミの部屋を掃除したりするか?」
「え? 滅多にないが、その、散らかしてたりすると、たまには」
「だったら……さっさと帰った方がよくないか?」
「そ、そうだな」
「じゃ、じゃあ、今日はあれこれ、ありがとう。ご両親にもよろしく伝えてくれ」
本条は顔を合わせずにそう言った。
俺は小さく頷いた。
「俺の方こそ。……その、お前、凄く可愛かったよ」
一瞬、ホンジョロイドがひどく困った顔をしたように見えた。
だが、それを確認するヒマは俺にはなかった。
――ああ、まさか今日に限って、母親が俺のベッドに手をつけたりしませんように。
俺は大慌てで家に戻った。
400 :
282:2008/12/17(水) 09:17:34 ID:6pj4nOeD
いつものことながら、長々と恐縮です。
続きの構想もなくはないのですが、とりあえずここまでとさせてください。
おつきあい頂き感謝。
GJ!!!
逮捕ENDか…残念だ
GJ!!! GJ!!!
相変わらずGJ!
まさかジーの希望がかなうとは…思いよらなかったわw
GJです!!!
GJ!
Mモードが可愛すぎるw
GJ!!そして続編超期待!!!
ホンジョロイド可愛すぎる…
保守
409 :
282:2008/12/25(木) 07:08:24 ID:aGy/1NvG
ギリギリになってしまいましたが、季節ネタができたので投下させて頂きます。
※間をすっ飛ばして、前回から一月ほど後の話です。
「ホンジョロイドは誘惑する」
生徒会室のドアを閉め、鞄を置いた。
人気のない部屋は、廊下以上に冷えている気がした。
慌ててヒーターのスイッチを入れる。
今日は終業式で、明日からは冬休みだ。生徒会の活動もすでに終わっている。
ただ、本条と二人で会うのに、他にいい場所が思いつかなかった。
彼女には昨日のうちにメールしてある。だが、一抹の不安がないわけではない。
例によって返事が来ていないのだ。
確かアイツは俺のドレイな筈だが、気分次第で約束も平気ですっぽかしかねない。
学業や生徒会の仕事、その他、日常生活に支障をきたさないこと。――それが彼女がドレイになる条件のひとつだった。
いやもちろん、そもそもドレイとか言うこと自体イカれた話だとわかってはいる。それどんな妄想だよ? って、ツッコミ入れたい気分もなくはない。
――だがそれはそれとして、別に険悪な関係でもないのにメールに返事ないのは、ドレイじゃなくてもナシだろ。
できることなら波風立てずに、無難に学園生活を送りたかった。
生徒会の役員になったのだって、決して目立ちたかったからではない。推薦されて渋々、それこそ強行に反対して雰囲気悪くなるのが嫌なばっかりに、仕方なく引き受けたんだった。
なのに俺はいつのまにか、美人の生徒会長と、何か意味不明の関係になっていた。
それというのも、マジメなくせにぶっきらぼうで、独善的でエラソーで、その上ぶすっと無表情なままで、スーパーハードな美少女ロボ人間、ホンジョロイドのせいだ。
そりゃ彼女は、Hになると突然、甘く蕩けてしまう。快感と興奮で顔を真っ赤にしている彼女は、他の何ものにも変えがたい魅力がある。そんな女が自分のドレイだなんて幸運中の幸運、もし一生分の運を使い果たしたんだったらどうしようと、心配になるくらいだ。
だけど逆に、それだけ可愛い女だから、別にドレイじゃなくても全然かまわない、と俺は思う。っていうか、少しは普通のつきあいだってしたい。
実は彼女は、やろうと思えば凄く丁寧な喋り方もできるし、にっこり微笑むことすらできる。……まあ、普通のニンゲンは大抵、笑うことくらいできるわけだが。
――だが、だったら何故、それを俺に対してしない?
好きな男には、自分の一番可愛いところを見せたいと思うのが自然じゃないのか?
こういうのって、無い物ねだりなんだろうか?
いや、そうじゃないハズだ。
確かに俺は結構スケベでそれなりにヘンタイだが、それでも無難を愛する平凡な男子生徒だ。
どうかしてるのはホンジョロイドの方。絶対そうに決まっている……。
410 :
282:2008/12/25(木) 07:09:03 ID:aGy/1NvG
生徒会室で、俺はたっぷり20分は待っていた。
クラスごとに微妙に終業時間がずれるとはいえ、もういい加減来てもいい頃だ。
――まさか、ホントに来ないつもりか?
漠然とした不安が苛立ちに変わり、諦めへと変化し始めたその時、ようやくドアが開いた。
「何か用か?」
入ってくるなり、ホンジョロイドがそう言った。
俺は自分の顔に浮かんだ笑みをそのままの形で止め、なんともいえない気分になった。
「ちょっと、その言い方はないだろう? 少なくとも俺はお前の、……その、何だ……」
「ん? どうした? 何か気分を害するようなこと言ったか?」
「い、いや、もういい」
「なんだ、変なヤツだな。キミが生徒会室に来いと言ったから来たんだぞ?」
「そ、そうか、そうだよな」
思わずありがとうと言いそうになって、なんとかそれだけは思いとどまる。
っていうか、ホンジョロイドとのかけあいは、いつもこんな具合だ。時々ひどく疲れる。
そして投げやりになり、いつの間にか俺は自分の無難路線を無視して、こいつの言いなりになるか、はたまたこいつを支配するかの二者択一を迫られる。――そんな気がする。
ま、まあ、そのおかげで、俺は最高のドレイを手に入れたわけだが……。
彼女は椅子を引きだして鞄を置いた。首に巻いたマフラーを外し、鞄の上に載せる。
「キミはまた温度高めに設定してるな?」
そう言ってつかつかとパネルヒーターの所へ行き、温度を下げる。
「来た時は冷えてたんだよ」
「だったら、コート脱がなきゃいいだろう」
彼女は、紺色のウールのコートを着たままだ。
俺は頭のどこかで、その内側に隠された柔らかくて甘い匂いの身体を切望しながら、今はそういう時じゃないと妄想を追い払った。
「なんだ、ぼうっとして。用があるならさっさと言ったらどうだ?」
「あ、ああ……」
俺は椅子にかけたコートのポケットを手で探る。
ポケットの中には、リボンの巻かれた細長い箱が入っていた。
本条へのクリスマスプレゼントだった。
買ったのは先週だ。
だが、いつ、どんなタイミングで渡すか。
そんなつまらないことで悩んでいるうちに、とうとう終業式になってしまった。
それを彼女に差し出す。
「ほれ」
「ん? 何?」
意外そうに瞬きをするその顔に、これといった感情は浮かんでいない。
ただ何か不思議なものでも見るように、彼女は俺の差し出した箱をじっと見つめていた。
411 :
282:2008/12/25(木) 07:09:55 ID:aGy/1NvG
「その、プレゼントだ、クリスマスの……」
「私にか?」
「ここには俺とお前しかいなくて、その俺がお前にプレゼントだと言ってるんだが?」
「そうか……。モノは何だ?」
ホンジョロイドは、いつもの無表情でそう聞いた。
俺だって、彼女が微笑んだりしないことは、よくわかっていた。
疲れるから。――だから彼女は笑わないのだと言う。
だが、もし本条がホントに人間そっくりのロボットなら、それも仕方ないことなのかもしれない……。
って、それで納得できるかっつーの。
お互いに好きだと確認済みでHまでしてる男が、プレゼントだといってるんだぞ?
なんだか哀しい気分になった。それから虚しくなった。腹も立った。だがすぐに、腹を立てるのも馬鹿馬鹿しくなった。
――俺は俺で自分の無難路線を貫こう。
そう思った。
「気に入るかどうかはわからないが、まあ開けてみれ」
自然で妥当と思えるセリフを口にして、俺はラッピングの施された箱を彼女に手渡す。
さすがホンジョロイドは世界に誇るメイド・イン・ジャパンの美少女ロボだけあって、細かな動きが得意らしい。指先を起用に使って、丁寧にラッピングを剥がし、箱をとりだした。
蓋を外すと、中には柔らかそうな生地が敷かれた上に、細い銀色のチェーンのついたペンダントが入っている。
正直、同い年の女子に何をプレゼントしたらいいのか迷った。
アテもなくプレゼントを探して、駅ビルをふらふらしていた時に、ふと目に留まったのがこのペンダントだった。
もともとアクセサリー類は、高すぎて俺には無理だと思っていた。だが、普段は行かないフロアで目に留まったそれは、俺にも十分手の届く値段だった。
それに何よりも、ホンジョロイドの硬質な美しさと内面の可愛らしさを同時に表しているような、美しい輝きを放っていた。
ペンダントの台座には、Mの字をかたどって磨かれた銀色の金属が使われている。
アクセサリーショップには、統一されたデザインで、いろんなアルファベットが並べてあった。だが、やっぱり送る相手に合わせて選ぶならイニシャルが妥当だ。本条美沙希ならHかMだが、苗字より名前の方がいい。それに、見た感じMの方がフォルムが奇麗だった。
金属のアルファベットの上には、砂糖菓子のように内部が白い半透明のガラスがつけられている。すべてが滑らかで柔らかな曲面で構成されているが、その輝きは鋭く直線的だ。
一目でこれだと思ったが、それでも俺は別のフロアをうろつき、あれこれ見て回った。CDやDVD、もっと安いマグカップやもっと高い色鉛筆のセットなども候補に挙げた。だが、すぐに却下して結局は元のアクセサリーショップに戻ることになった。
先週買って、ようやく今日渡すことができて、俺はちょっとほっとしていた。
412 :
282:2008/12/25(木) 07:10:33 ID:aGy/1NvG
「これを、……私にか?」
彼女は俺の顔をじっと見つめていた。
だが、その無表情は崩れることがなかった。
いや、俺だって彼女が、嬉しそうな顔をするなどと思っていたわけじゃない。
相手はホンジョロイドだ。そんなこと期待する方がどうかしている。
「そうだ。気に入るといいのだが」
「気に入るも何も、私にはこういうものをつける習慣がない」
「そうなのか。まあ、でも、たまにはいいんじゃないか……」
「悪いが、これは貰えない」
そう言ってホンジョロイドは、箱に入ったままのペンダントを俺の方につきだした。
何か俺、かなりガッカリしてるんだが。
いや、嬉しがらなくてもいい。
微笑まなくてもいい。
せめて、ありがとうって言って受け取れよ……。
「気に入らなかったんなら仕方ない。だけど、もうお前にやったモノなんだから、返されても困る」
「気に入らなかったわけじゃない。奇麗だと思う。でも、私には似合わないよ」
彼女はさらにぐいっと手を差しだし、俺にペンダントを返そうとする。
もちろん、受け取る気はない。
「一回渡したものだ」
そう言って彼女の手を押し返した。
あっと、小さく彼女が声をあげた。
指先から箱が離れた。
かたん、と、小さな音がして、箱が床に落ちた。
すぐそばに、まるで水がこぼれたみたいに、銀色のチェーンが流れ出していた。
俺は一瞬、固まっていた。
彼女はすぐに、その場にしゃがみこんだ。
何も言わず、箱を手にとる。
流れ出たペンダントのチェーンを指先にかけ、そっと持ち上げた。
さらさらとチェーンが流れ、銀色の光が輝いた。
彼女は床にしゃがんだまま、目の前にペンダントをかざす。
そんな彼女の背中に、俺はぼそっと呟いた。
「すまん……」
「……大丈夫だ、壊れてない」
彼女は静かに立ち上がり、ペンダントを掲げて見せた。
だが、俺はもう一度謝った。
「無理強いして悪かった。……だけどこれはもう、お前のものだ。しなくてもいいから、とりあえず受け取ってくれ」
そう言って俺は彼女にそっと近づいた。
彼女がこちらを向き、小さく瞬きをする。
俺はとうとう我慢できなくなり、その肩に手をかけた。
413 :
282:2008/12/25(木) 07:11:19 ID:aGy/1NvG
「本条……」
「な、何だ」
ええい! プレゼントの受け取りを拒否られた男の切ない気持ちを思い知れ!
心の中でわけのわからない敵愾心を燃やし、俺は彼女の細い身体をぎゅっと抱きしめた。
「ちょ、ちょっと待て、……焦るな」
俺の腕の中で、彼女がみじろぐ。
だが俺は、腕の力を緩めたりしない。
「安心しろ、ただの愛情表現だ」
「……誰か来たらどうする」
「じゃあ、鍵かけないとな」
そう言って俺は、彼女の頬に顔を寄せた。
「ば、馬鹿っ、……待てっ」
確かに鍵はかけていないが、窓のカーテンは閉じている。
終業式の後、わざわざ第二校舎のハズレにある生徒会室に来る者がいるとも思えなかった。
今、腕の力を抜けば、彼女はホンジョロイドのまま、すぐに帰るとか言いだすだろう。
なんとかさっさと、ミサロイドに変身させなければ――。
俺は彼女の身体を抱きしめたまま、そっと頬に唇をあてた。
「どっちでもいいぞ、鍵かけるのとかけないのと、好きな方で」
「な、何だその強引な二者択一は。キミは詐欺師か?」
彼女の抵抗が突然、強くなった。
なんとか俺の腕から逃れようと、腰を引き、手を抜こうとする。
だが、俺はそんな彼女の身体を抱えながら、徐々に壁際に移動していった。
髪の間から、その形のいい耳に、ふっと息を吹きかけた。
「ひぁうっ」
びくっと全身を震わせて、彼女が肩をすくめる。
俺は顔を滑らせ、耳の下の首筋に、唇を押し当てる。
「あっ」
再び肩を震わせ、彼女が身をよじった。
「ふふ、相変わらず敏感なこと」
「や、やめ……ひゃっ」
俺は立て続けに、音をたてて首筋にキスの雨を降らせる。
その度に身体をよじらせ、びくびくと震えながら、徐々に抵抗する力が弱まっていく。
「ま、待てって、あうっ、言ってる、だろ、ひぁ……」
耳たぶを甘く噛み、そっと舌を差し込んだ。
そこはいつの間にか、熱を持っていた。
白い首筋が、すぐにピンク色に染まりだす。
彼女の背が壁にあたり、それ以上は後ろに下がれなくなった。
俺は体重を前に傾け、その腕を掴んで、耳元で囁く。
「お前、最初は抵抗するけどさ。もしかして、無理やりされるのが好きなのか?」
「あっ、ひゃうっ、そ、そんなこと、ないっ」
「そんな風に抵抗されると、俺は余計に意地悪な気分になるんだが?」
414 :
282:2008/12/25(木) 07:12:23 ID:aGy/1NvG
「い……いいから、その、ちょっと話を聞け」
「なんだよ?」
「キミから生徒会室に来るようメール貰って、二人きりになるってわかってた。私だって、……その、つもり、だ」
「え?」
重なった頬を通して、彼女の熱が伝わってきた。
俺は思わず腕の力を抜き、その整った横顔をマジマジと見つめた。
「……わかってて、のこのこやってきたんだ。キミの性欲処理にはちゃんとつきあう」
呟くようにそう言う彼女の頬は、ほんのりと赤く染まっていた。
だが、いくらなんでもミモフタもない言い方すぎるだろ。
「その、性欲処理ってのはやめろ」
「なんでだ? 安心しろ、別にキミ一人をヘンタイにはしない。わ、私も、その、嫌ではない……」
「嫌じゃないって、……お前もしたかったのか?」
俺がそう言った途端、彼女は顔を背けた。
耳が真っ赤だ。
「それは、その、こんなところに呼びだしたりするからだ」
「ふふ、だったら何でメールに返事しないんだよ……」
「わ、笑うな。……やっぱり、来なけりゃよかった」
――こいつもしかして、マジですっぽかすこと考えてやがったか。
っていうか、どうやらまた一人で勝手に葛藤してたらしい。
「いい加減、そのつまらない葛藤、何とかしろよ」
「だ、だから、今日はちゃんと自分で決めて、最初からそのつもりでやってきたんだ。……有り難いと思え」
「ああ、凄い進歩だ」
なんだかよくわからないが、ここは話を合わせておく方がいい。
っていうか、ホンジョロイドの理屈につきあうのはそもそも無理だ。
――ほら、俺は俺でちゃんと進歩してる。
だが、彼女は顔を背けたまま、ぼそっと言った。
「もう抵抗はしないつもりだった。でも、プレゼントがあるなんて聞いていない」
「いけないことみたいに言うな」
「……そんなもの貰ってしまったら、ドレイの契約がホントに成立してしまうじゃないか」
ああ、またワケのわからないこと言いだしやがった。
だけど『ドレイの契約』だって? ……ふふん、また随分と魅力的な話じゃないか。
そういうことならトンデモ系の理屈につきあうのも悪くはない。
「どういうことだ?」
「こんなもの貰うなんて、私の予定になかった」
「それとドレイの契約とどう関係あるんだよ?」
「……私はキミに何も用意していない」
「……誕生日にちゃんとプレンゼント貰ったけどな」
俺がそう言った途端、彼女は瞬きをして、それからぷいっと顔を逸らした。
俺の腕の中で彼女がごそごそ動き、ペンダントを箱に戻していた。
415 :
282:2008/12/25(木) 07:13:17 ID:aGy/1NvG
「あんなものと一緒にするな。価値が違いすぎる」
「そんな大したもんじゃないよ。それにモノは所詮モノだろ。……っていうか、お前に貰ったものに匹敵するようなプレゼント、俺の脳味噌では思いつけない」
俺は誕生日に彼女から、コンドームをプレゼントされた。
そして俺たちは、こうして変なつきあい方をするようになった。
俺からしたら、誕生日プレゼントにコンドームを選ぶなんてのは、完全に異次元だ。だがもちろん、決して嫌な気はしていない。
確かに、ペンダントとコンドームでは価値が違う。
でも、価値が高いのはコンドームに決まっている。
いや、そもそも同じ土俵で比べるのが間違っている気がするし、コンドームの価値について真剣に考えるのもどうかしているとは思うが。
ミモフタモナイ言い方をすれば、12回分のセックスを俺はプレゼントされた、――そう考えることもできる。
だが、そこに秘められた彼女の気持ちや、その後の楽しい時間のことまで考えれば、それこそホンジョロイドの愛だとも言える。
もちろんそんなこと言ったら、コイツは絶対に否定するだろうが……。
彼女はじっと俺を見つめていた。
「あの時は、ホントにどうかしてたんだ。まだ、何もわかってなかったし。おかげで私は、まんまとキミに騙された」
「……だから、いい加減、その騙されたっていうの、やめろよ」
「こんなもの貰ったら、次は何を差し出させられるかわかったもんじゃない」
「ふふん、心配するな。俺の方がいっぱい貰ってるんだから」
そう俺が言うと、彼女は目を逸らし、うつむいてしまう。
両方の頬を手で包んで上を向かせ、俺は彼女の唇にキスをした。
ちゅっと、小さく音をたてて、すぐに離した。
「ど、ドレイは生かさず殺さず、か。……骨の髄まで絞り取るつもりだろう?」
「馬鹿、そんなヒドイことはしないよ」
そう言って俺はまた、小さくくちづけをする。
ゆらっと彼女の身体が揺れ、俺の背中に腕をまわしてきた。
「今日は、最初から、そのつもりだったんだ。……す、好きにしろ」
俺はそっと唇を重ね、彼女の柔らかな身体を思いきり抱きしめた。
くふんと、彼女の鼻が鳴った。
顎から耳元へかけて、唇で辿った。
またびくっと身体が震える。
息が一瞬止まり、すぐに荒くなっていく。
首筋に唇を押しつけながら、俺は彼女のコートのボタンを外し、制服の上着のボタンも外した。
彼女は制服の下に、ブルーのカーディガンを着ていた。
その上から腕を差し入れ、腰を抱きながら耳元から首筋にかけて、唇を這わした。
ふわっと、彼女の甘い体臭が広がっていく。
口を離した時には、すでに彼女は肩で息をしていた。
荒い息をつく彼女の顎に、唇を戻した。
ピンク色に上気した喉元に唇を這わすと、小さく呻く。
だがその声は、さっきよりも数段甘く蕩けている。
シャツの襟元を辿るように唇でなぞると、何度も繰り返し痙攣が走る。
だがやはり、さっきとは微妙に違う、熱い喘ぎが漏れ出していた。
416 :
282:2008/12/25(木) 07:14:56 ID:aGy/1NvG
間違いなく、ホンジョロイドはすでにミサロイドに変身済みだ。
そう確信して、俺は彼女の耳元で囁く。
「本条……」
「う、うん」
「よかったら、ペンダント、つけてみないか?」
「あの……、それは」
「お前に似合うと思って買ったんだ」
「……で、でも、その、わ、私は、ムチで打たれたり、その、ロウソクとかは、ちょっと無理だ……」
「はあ?」
何の話だ?
いや、コイツが支離滅裂の超勘違いロボだってことはわかっちゃいるが、それにしても、……一体全体、何の話してる?
「そりゃ、確かに、キミに、簡単に私は、欲情、するし、抵抗もできない、けど、……でも、その、別に、根っからマゾってわけでは、ない」
「……お前、何言ってるんだ?」
「……その、ドレイとして、Mの自覚を、も、持たせようとしてるん、だろう?」
「あ、あの、……言ってる意味がわからないんだが?」
「だ、だって、これ、首から下げて……」
――え、あ、え、えええええ?
そこまで言われて、俺はようやく気がついた。
っていうか、コイツ、マジでそんなこと考えてたのか?
「……本条、お前、すげー勘違いしてないか?」
「え?」
「お前の名前、美沙希だろ?」
「うん、そう、だけど……?」
「イニシャルは?」
「Mだが、……あっ? え? えええっ?」
「『えええ』はこっちだよ」
「あ、でも、嘘? ……私は、……か、勘違い、か?」
「そうだ」
「私はてっきり、その、キミが……、す、すまない。そ、その、これから過酷な、チョーキョーされるのかと。……あ、っていうことは、ドレイの契約じゃないのか?」
「ちげーよ」
「で、でも、だったらなんで、こんな高そうなもの」
「悪いが安物だ。俺、バイトもしてないし、小遣いそんなにないし」
「だけど、その、凄く、奇麗だぞ? なんか、……何で私に?」
「だ、だから、クリスマスプレゼントだって言っただろ?」
俺がそう言うと、彼女はじっと黙り込んだ。
それから俺の背中に回した腕に、きゅっと力を入れてきた。
「でも、これじゃあまるで……」
「なんだよ?」
「そ、その、恋人みたいだ」
「確かに、愛情表現ではあるけどさ。恋人とかそういうのは気にすんな」
ミサロイドは、しがみつくように俺の背中を掴んでいる。
彼女の熱く潤んだ目が、何ともいえずに愛おしかった。
417 :
282:2008/12/25(木) 07:15:45 ID:aGy/1NvG
「……その、私は、キミの気持ちに応えられない、ぞ?」
深いため息をつき、彼女はそう言った。
だが、特に俺には不満はない。
「だから気にするなって。俺が勝手にお前にやったんだ」
「で、でも……、それはそれで、気になる」
「ためしにつけてみてくれりゃそれでいい。それで俺は満足だ」
「……わ、わかった」
彼女が小さく身じろぎをした。
さっき箱に戻したペンダントを再びとりだし、チェーンを指で探る。
留め金を外して両手を首の後ろに回す。
だが、どうやら上手く嵌められずにいるようで、いつまでたっても手が降りようとしない。
さっき器用にラッピングを剥がしていた同じ人間とは思えないほどだ。
「……やってやるよ」
俺は彼女に言って背中を向かせ、首の後ろで留め金を嵌めた。
くるっと彼女がこちらに向き直る。
白いシャツの上に、Mの字が輝いていた。
「ど、どうだ?」
「うん、いいと思う。……だけど、中に入れた方がいいかもしれない。よくはわからないけど」
彼女はシャツの第一ボタンを外し、その中にペンダントを滑り込ませた。
首筋で銀色のチェーンが光る。
だが、Mの字が隠れてしまった。
「これだと、隠れてしまう」
「そうだな。でもまあ、チェーンがちらっと見えてるだけで、いいのかも。なんか、お前がそういうのしてるの、新鮮だ」
「そうか? ……その、これならどうだ?」
そう言って彼女は、シャツの第二ボタンを外した。
胸元に、ぎりぎりMが見えた。
白い肌の上に、銀色の反射と、ガラスの光沢が光った。
硬質な輝きであるにもかかわらず、なんていうか、大人っぽい色気のようなものが滲み出ている気がした。
思わず唾を呑み込み、俺は乾いた口で言った。
「似合ってると思う。……なんていうか、その、セクシーだ。なんだか……」
全部言い終わらないうちに、俺の唇が突然柔らかなもので塞がれた。
だが、それ以上、特に言いたいことは何もなかった。
強い力で本条が俺を抱きしめ、唇を重ねてくる。
彼女の口が小さく動き、俺の唇を吸っていた。
すぐに顔が離れた。
だが、それだけで、はあはあと荒い息をつきながら、彼女が言った。
「い、今のは、愛情、表現の、お返しだ。私が勝手にしたくてしたんだから、……だからその、気にするな」
「そうか、……わかった」
俺は笑みを浮かべて頷く。
彼女は俺を抱きしめたまま、小さく囁いた。
「あ、後は、キミの好きにすればいい……」
ボタンの外されたシャツの胸元で、白い輝きが揺れていた。
そこから漂う甘い匂いが、強くなっているようだった。
418 :
282:2008/12/25(木) 07:16:41 ID:aGy/1NvG
彼女の胸元と、そこに揺れるペンダントをちらちらと見ながら、俺は言った。
「本条、今日のスケジュールは?」
「ん?」
「この後、何か用あるのか?」
「ああ、うん……。午後に母と買い物に行く予定だ。その後は一緒に夕食を作る。家族でクリスマスの料理を食べることになっている」
「……そっか。でも、まだ昼前だ。特に他に用事がないなら、どっかでお茶しないか?」
「その、……二人でか?」
「小腹減ったし、それにケーキでも食べないか。クリスマスだし」
俺がそう言うと、彼女はちょっと黙り込み、困ったような顔つきになった。
「そういう習慣は、私にはない」
「家族とは食べるんだろ? 俺とは嫌か?」
「そういうわけじゃない。ただ、その二人でどこか行くとか、そういうのは……」
「まるで恋人みたいで嫌か?」
「い、いや、……その」
こんな風に戸惑っている彼女も可愛くて、嫌いじゃない。
だが、だんだんと面倒な気持ちも湧いてきていた。
っていうか、意地悪な気持ちがむくむくと頭をもたげてくる。
「ご主人様がドレイに、飯につきあえっていっても拒否するのか?」
「え、あ、……命令なのか?」
「ふふ、別に命令ってわけじゃないけど。今のはたとえばの話、ちょっと聞いてみただけだ。ただ、俺としてはお前とランチして、ケーキ食べたいなーって、思ってるけど」
「そうか……、だったら、ワリカンなら、つきあう。だ、だけど」
「ん? 何だ?」
「そ、その、い、今の私は凄くドレイだ……」
「どういうことだ?」
彼女は一瞬、黙り込んだ。
それから、きらきら光る目で俺をじっと見つめて言った。
「ど、ど、どんな、命令にも従うぞ、今なら。そ、その、ムチとかロウソクとか痛いことじゃなければ」
そう言って、彼女はすぐに目を逸らした。
その指先がペンダントのMを押さえている。
僅かに、腰から上がくねらされた。
「お前、すっごく可愛いな」
「……ただ、ヤらしくなってるだけだ」
「前に何度も言っただろ。お前は可愛いって」
「あ、でも……」
「ちゃんと言ってみろよ」
「え?」
「『私は可愛い』って、そう言って。これは命令だ」
「あ、わ、わ、私は、……か、わ、い、い」
「ふふん、よくできました」
くねくねと彼女の身体が揺れていた。
ふわっと、また甘い匂いが漂ってきた。
419 :
282:2008/12/25(木) 07:17:31 ID:aGy/1NvG
「本条、鍵はかけるの? かけないの?」
「あ、わ、忘れてた……」
慌てて彼女が扉のところに行き、鍵をかける。
俺は窓とカーテンをもう一度確認してからパネルヒーターに向かい、彼女に声をかけた。
「ヒーターの温度を上げたいんだが?」
「そ、そんなこと、わざわざ聞くな」
「一応、確認しとかないと、また怒られるの嫌だし。よろしいでしょうか、生徒会長?」
「よ、よろしい」
後ろを振り返ると、赤い顔をした彼女と目があった。
ホンジョロイドに比べると、ミサロイドは表情豊かだ。彼女は困ったような、それでいて微笑んでいるような顔になっていた。
俺は会議用の長い机から椅子をひとつ引きだし、机とは逆向きに置いて、腰を降ろす。
本条は俺のそばまで来て、コートを脱いで椅子にかける。
だがそれ以上どうしていいかわからないといった感じで、そこに突っ立っていた。
隣の椅子を引き、やはり机に背があたるように向きを変え、彼女をそこに座らせる。
そっと、彼女の右手をとった。
「俺、お前と、こい、……こういう風になれて、凄く嬉しい」
ついうっかり、恋人と言いそうになったが、なんとか誤魔化した。今はもう、これがどんな関係だろうと構わない。
彼女は小さく頷き、彼女の右手を掴んだ俺の手の上に、左手を重ねた。
「私も、だ……」
がたがたと、雰囲気もへったくれもない音をたてて椅子を動かし、彼女が俺のすぐ横に並んだ。
それから俺の肩に、頭をもたれかけてきた。
俺は腕をまわして、彼女の肩を抱いた。
「静かだな」
「うん……静かだ」
「お前、可愛いな」
「……どうも、そうらしい」
「ふふ、どうしても認めたくないんだな」
「そんなことない。……その、キミの前では、可愛くてもいいことにした」
「ほら、やっぱり可愛いじゃん」
「……多分、それは、ヒイキ目というヤツだ」
「ふふふ、変なヤツ」
「キミだって十分変なヤツだ」
「俺はいたって普通だぞ?」
「普通の人が、ドレイにならないかなんて言うわけがない」
「そ、それはともかく……」
「まさかこの歳で、ドレイになるとは思わなかった」
「ふははは、じゃあ、いくつならいいんだよ?」
「そういう意味じゃない……。いいから、さっさと好きにしろ」
そう言って彼女は、俺の肩に頬をこすりつけてくる。
俺は肩を抱く腕にきゅっと力を入れて、それから静かに言った。
「さっきから、いい匂いがしてる」
はふっと、熱い吐息を彼女は漏らした。
420 :
282:2008/12/25(木) 07:18:09 ID:aGy/1NvG
そのまましばらく、俺はじっとしていた。
彼女の顔が何度か俺の肩に押しつけられ、それから小さく囁いた。
「き、キミは、どうしたいんだ?」
そういって彼女はまた、ぐりぐりと頭を擦り付けてくる。
俺はまた静かに言った。
「本条の匂いが好きだ」
「あ、あ、う、うん……」
「嗅ぎたい」
「う、ん、いい、よ」
「じゃあ、ちょっと立って」
「え?」
「いいから立ち上がって」
俺は彼女を目の前に立たせ、今まで彼女が座っていた椅子を横にずらした。
何度も瞬きをし、訳がわからないといった様子で彼女が俺を見る。
「何をする、気だ?」
「俺は、お前の匂いを嗅ぐと、夢中になってしまう」
「う、うん……」
「夢中になりたい」
「だ、だから、いいぞ。……好きにして」
ゆらゆらと顔を左右に揺らしながら、彼女はちらちらと俺を見下ろしていた。
伏し目になったその目の上で、瞼までがほんのり赤く染まっている。
「俺は、お前にして欲しいんだ。匂い嗅がせてくれ」
「……え?」
また瞬きをし、俺の顔をじっと見つめ、震えるような息が漏れた。
驚いたような表情が、俺の表情を窺っている。
俺は小さく頷いて言った。
「もっと近くに来てくれ」
「あ、あ……あのっ」
ゆらっと、彼女の身体が揺れた。
相変わらずどうしていいかわからないといった感じで、恨めしそうな目で俺を見ていた。
「命令なんだけど?」
そう言って俺が小さく笑うと、彼女の足がずるっと動いた。
俺の膝に、彼女の足が触れた。
彼女は椅子の左側に立って、俺の右肩を左手で掴む。そして、左肩の上にも反対の手が載せられた。
「なんか、凄く、は、恥ずかしい、んだが……」
「心配するな。最高にいい匂いなんだから」
ゆっくりと、彼女の腰が曲げられる。
そして、彼女が呻くように言った。
「そ、その前に、キス、しても、いいか?」
「もちろん。お前からキスされるのも好きだ」
俺がそう言った次の瞬間、俺の頬が両手で挟まれた。
彼女の顔が近づき、柔らかな感触が俺の唇に押しつけられた。
421 :
282:2008/12/25(木) 07:18:53 ID:aGy/1NvG
ついばむように、彼女の唇が動いた。
熱い息を漏らしながら、ぬるぬると唇が擦り合わされる。
そっと舌を差し込むと、彼女はすぐにそれに応えた。
俺は彼女の口の中を舐め回し、舌を吸った。
彼女の舌も、おずおずと俺の口の中に入ってくる。
唇で彼女の舌を吸い込んだ。
その途端、身体を震わせて、本条の舌が激しく動き出した。
軟体動物のような動きで、絡めてくる。
俺は自分から動かすのをやめ、彼女に任せた。
何度も繰り返し、彼女の身体がびくっと震えた。
一瞬口が離れた。
「ああ、駄目っ……」
大きく喘ぎながらそう言って、彼女はまたすぐに唇を重ねてきた。
左右に顔を傾げながら、彼女の腰がくねくねと動いた。
細い糸となった唾液を引きながら、口が離れた。
彼女は荒い息をつきながら、喘いでいる。
「じ、自分から、お、かしく、なって、しまった……」
「ふふ、美味しかった。本条の唇……」
「……頭の中が、変だ」
「気にするな、俺も変だから」
「む、夢中に、なって、しまった」
「じゃあ、俺も夢中にさせてくれ。お前の匂いで……」
くっと、彼女が小さく呻いた。
ゆっくりと制服の上着とカーディガンを脱いで、机の上に置く。
彼女の手が俺の肩を掴んだ。
そのまま、ゆっくりと彼女の顔が近づいてくる。
またキスするのかと思った瞬間、身体が上に伸ばされた。
目の前で白い喉元が反らされ、第二ボタンまで外されたシャツの胸元が顔の前に差しだされた。
銀色のチェーンとMのペンダントが揺れていた。
「ゆ、結城……」
彼女の細い指先が、三番目のボタンにかかった。
静かに胸元が開き、甘い匂いが溢れ出た。
凝ったレースが幾重にも折り重なったピンク色のブラがのぞいていた。
さらにボタンが外され、深い谷間が目前に迫った。
二つの膨らみの間から、まっすぐに脳まで届くような甘い匂いがしていた。
彼女の手が、俺の頭から首の後ろにまわされ、そして顔が押しつけられた。
柔らかな膨らみに頬を挟まれながら、俺は本条の刺激的な体臭に包まれていた。
「ああ……」
思わず声を出していた。
きつく俺を抱きしめながら、彼女が低い声で尋ねた。
「……こ、これで、いいか?」
「本条の匂いがしてる……」
「うっ、うん……」
俺はブラの上から彼女の胸を両手で掴み、左右の膨らみに顔を擦り付け、その甘い体臭を吸い込んだ。
422 :
282:2008/12/25(木) 07:20:12 ID:aGy/1NvG
果実とパン、それにミルクを足して、さらに刺激的な何かを足したような、そんな甘くて強い匂いがしている。
もしこれが食べ物だったら、食べても食べても足りないに違いない。
それくらい、俺を夢中にさせる匂いだった。
「夢中になってしまうぞ」
「い、いよ、夢中に、なって……」
長い間、くらくらするようなその匂いを吸い続けた。
彼女の胸をやわやわと揉みしだきながら、俺は顔を離そうとしなかった。
谷間から立ち上るその匂いは、いつまでたっても薄まることがない。
揺れるペンダントが、俺の額に何度か当たった。
彼女はいつのまにか大きく両手を開き、こちらに向かって身体を傾けていた。俺の肩の外側に腕を伸ばして、後ろの机に手のひらをつき、なんとか姿勢を支えている。
彼女の足は、左右の俺の膝に、互い違いにはまりこんで挟まれている。
「ああ、結城……」
喘ぐように俺の名を呼び、左右に首を振る。
胸を掴んだ手のひらの動きを大きくすると、すぐに息が乱れた。
「本当にいい匂いだ……」
「も、もう、言わなくても、わかった、から……」
「ずっと、こうしていたい」
「う、うん……、でも、その、ブラを外す」
「直接触らせてくれるのか?」
「あ、ああっ、うんっ、そう、して、欲しい……」
彼女は完全にエロモードになっている。
だが俺もまた、彼女の匂いに包まれて、おかしくなっていた。
彼女の胸から顔を離すのが、名残惜しくてなかなかできなかった。
本条のすべてを、俺は求めていた。
一時も、離れて欲しくなかった。
俺は膝で彼女の足を強く挟み、どこへも逃げないようにしていた。
彼女は身体を起こし、悩ましげな目でこちらをちらっと見た。
どこか、怒ったようにも見える顔で、だがすぐに眉間に微かな皺をよせて目を逸らす。
大きくはだけられシャツの裾を、彼女が自分でスカートから引きずり出す。
手首のボタンを外して脱ぎ、小さく畳んで机の上に乗せる。
両手を背中に回してホックを外し、ブラが取られた。
形のいい二つの乳房が、俺の方を向いていた。
濃いピンク色をした乳首は、僅かに勃ち上がっているようにも見える。
「本条、奇麗だ……」
「あ、ん……」
「ヤらしい命令していいか?」
「……う、うん」
「乳首をもっと勃たせて」
「あっ、わ、私が、自分で、する、のか……」
「うん、そう。俺のすぐ目の前で、お前が感じるところ見たいんだ」
「や、あっ、……ああ、う、ん、わ、わかった」
彼女は両手を左右にのばして肘を曲げ、自分の乳房を下から包み込む。
それから、撫でるように胸に触りだした。
423 :
282:2008/12/25(木) 07:21:27 ID:aGy/1NvG
「もっと、近くで。乳首がちゃんと見えるように」
「あああっ、は、恥ずかしい、んだぞ」
そう言いながらも彼女は身体を傾け、俺のすぐ目の前に自分の右胸を差しだした。
そして、指で下から乳首に触れ、そっと倒すようにそこを撫で始める。
彼女の指先が下から上に移動する度に、突起が首を曲げ、すぐにまた元に戻る。
「あ、ん、んっ」
確かにそこは、指が通過する度に少しずつ、固く凝っていくようだった。
「固くなったら教えてくれ」
「んんんっ、もう、なってる……」
「じゃあ、よく見せて」
俺がそう言った途端、彼女の指が離れた。
乳房の先端で、くっきりとした輪郭で乳首が勃起していた。
円筒形に飛び出たそれは、はっきりと大きさも増している。
「本条の可愛い乳首が、勃起してる……」
「やっ、言わなくて、いいっ」
「命令。ちゃんと自分でも言ってくれ」
「ああ……、あ、勃って、る」
「だから、ちゃんと『私の可愛い乳首が勃起してる』って言わなきゃ駄目だよ」
「だ、駄目っ、だ。そ、そんなの、わ、ああ、わ、私の、乳首が……あああ」
「『可愛い』と、『勃起』が抜けてるぞ?」
「……も、もう、ホントに駄目だって」
「だって、ホントに乳首可愛いんだぞ?」
「わ、わかったから」
「何がわかった?」
「だから、その、可愛い……」
「何が?」
「ち、乳首」
「誰の?」
「わ、私、の、だ」
「それがどうなってる?」
「ぼ、勃起してる……」
「そうだ。……乳首、吸いたいな」
「あっ、う、うん、うんっ」
「舐め回したい」
「あああ、し、してっ」
感極まったような声を上げる彼女は、赤く上気した顔にうっすらと汗まで滲ませていた。
「じゃあ、させてくれ」
俺は低くそう言って、口から舌を出した。
そして、大きく伸ばした舌の先を空中で動かして見せた。
424 :
282:2008/12/25(木) 07:22:51 ID:aGy/1NvG
「う、嘘っ……」
「嘘じゃない、さっきはたっぷり匂い嗅がせてくれたじゃないか」
「あああ、もう、だけど、ホントに、ああ……」
彼女の胸が、そっと俺の顔に近づいた。
俺はまた舌を伸ばして、そのままじっとしていた。
両肩を手のひらでつかみ、彼女が身を屈める。
彼女の右胸が近づき、先端がそっと俺の舌に触れた。
「あっ」
小さく悲鳴のような喘ぎを上げ、胸が離れた。
だが、すぐにまた甘い匂いとともに、乳房が触れてきた。
「んん……」
彼女の左手が滑って、俺の腕にしがみつく。
それでも俺はただじっと舌を伸ばしたまま、動かずにいた。
おずおずと乳房が移動し、乳首の固い感触が舌の先に触れる。
「あ、ん、んっ」
今度はもう離れなかった。
そのままゆらゆらと左右に動き、そして前よりも強く押しつけられる。
「あう、んんっっ」
腰から上を揺らめかせ、彼女の乳房が俺の舌の上を擦っていく。
その範囲が段々と狭くなり、すぐに先端の突起だけが舌の先に触れるようになった。
俺も我慢の限界だった。
彼女の背中に手をまわし、唇で乳首を吸い込んだ。
固く張りつめた感触が、はっきりとわかる。
「はうんっっっ」
喉を反らして、彼女が大きく喘いだ。
乳首のまわりに円を描くように舌を這わせると、それだけで彼女の身体にびくびくと震えが走る。
唇で挟むようにしながら、先端を舌で押し込むようにすると、そこはさらに固く勃ち上がってくるようだった。
「ああんんっ、ゆ、結城の、舌がっ……」
右胸を舌で愛撫しながら、右手で彼女の左の乳房を揉みしだく。
そこはたとえようもなく柔らかく、しかし同時にぴんと張りつめたような感触もある。
夢中で胸に触れ、乳首を吸いながら、俺はまたいつのまにか頭がぼうっとなっている自分に気付いた。
本条は時々身体を左右にくねらせながら、ひっきりなしに熱い喘ぎを上げていた。
「本条、……反対側は?」
「ああああああっ」
大きな喘ぎ声で答え、彼女はすぐに左の乳房を俺の顔に押しつけてきた。
頭の後ろに手をまわし、ぎゅっと抱きしめてくる。
乳首を唇で挟んだまま、俺の顔が柔かな膨らみに埋もれた。
わずかに顔を背けて鼻で息をしながら、俺は乳首を舐め回した。
左手は、右の乳房をソフトに揉んでいる。
ほぼ同じくらい時間をかけて、愛撫を続けた。
俺が顔を離した時には、さらに膨らみを増した乳首が、前よりも固くはりつめていた。唾液に包まれて、ぬらっと鈍い光沢を放っているそこは、ひどく淫らで、同時に凄く愛らしかった。
425 :
282:2008/12/25(木) 07:24:48 ID:aGy/1NvG
彼女の身体が、突然ぶるっと震えた。
すでに愛撫の手は止めてある。なのに、身体の内側で勝手に快感のスイッチが入ったみたいだった。
「本条、あそこはどうなってる?」
「も、もう、おかしくなってる」
いつの間にか彼女は、俺の膝をまたぐ形で、腰を降ろしていた。
ズボンの上で、彼女の腰がくねっと動く。
「濡れてるのか?」
「ああ、うんっ……」
「じゃあ、確かめてくれ」
「え?」
「どれくらい濡れてるのか、自分の指で確かめて。……ほら、もう一度立って」
「ああっ……」
両手で腰を支え、彼女を立たせた。
おずおずとスカートの内側へ彼女の手が入り込む。
彼女は、黒いタイツを履いていた。
スカートの裾が持ち上がり、ぴっちりとタイツに包まれた大腿と下腹部がのぞいた。
「ちゃんと、直に触って確かめるんだぞ」
「う、……うん」
もぞもぞと彼女の腕が動いた。
一瞬、タイツの内側、そして恐らくは下着の中に、手が差し込まれるのが見えた。
そして突然、身体がくねった。
「んんんっっ」
「どうだ?」
「う、……うん」
「ちゃんと教えてくれ」
「あ、ぬ、濡れてる……」
「どれくらい?」
「も、もう、凄く……。なんか、こんなの、初めてってくらい……ああっ」
「どうした?」
「か、感じて、しまった……」
「そうか、よかった。お前が感じると、俺は嬉しい」
「……う、ん」
「じゃあ、指を出して」
彼女が指示通り、スカートの中から腕を取りだす。
俺はそんな彼女の手首を掴んだ。
「あ……」
たった今秘部を確認していた彼女の手を、俺は自分の顔の前に持っていった。
「指、見せて」
「い、やんっ」
「中指が、濡れてる……」
「だ、駄目っ」
彼女は手首を強く引こうとした。
だが、俺はきつく掴んで離さない。
「駄目じゃないって。言っただろ? お前が感じてると嬉しいって」
426 :
282:2008/12/25(木) 07:26:53 ID:aGy/1NvG
「ああ、だ、だけどっ」
「奇麗だよ、濡れて光ってる。そのまま、手、動かさないで」
「ば、馬鹿っ、も、もうっ」
俺はそっと彼女の手首を離した。
彼女は泣きそうな目で俺を見つめながら、それでも手は動かさなかった。
「美味しそうだ」
「あっ」
「お前の愛液、舐めるの好きだ」
「やんっっ」
「欲しいな」
「や、ヤらし、すぎる……」
「嫌か?」
「あああっ、もうっ」
「舐めさせてくれ、お前の指」
「い、いやっ、いやぁっ」
そう言いながら、おずおずと彼女の腕が差し出された。
そして指が、俺の唇にそっと触れた。
その途端、彼女の肩がまた震えた。
ちろっと舌で舐め取った。
すでに知っている匂いと味がした。
「美味しい……」
そう言って、俺は彼女の指を唇で吸い込んだ。
小さく悲鳴を上げて、彼女の腰が崩れた。
「ああっ、だ、めっ」
指先を舐め回しているだけなのに、彼女はくねくねと身体を動かしながら、喘いでいた。
俺は彼女の指を口から離し、そっと言った。
「おかわり。……もっといっぱいすくってきて」
「あ、あ、あ……」
彼女の腕が、再びスカートの下に潜った。
がくっと腰をうごめかせ、喘ぎが上がった。
「あああああ、ぐちゃぐちゃになってるっ……」
「いいよ、いっぱい濡らしてくれ」
腕が抜き取られ、指が差し出された。
今度は人さし指と中指、二本が濡れていた。さっきよりもたっぷりと、粘液がまとわりついている。
つーっと、筋となって流れていくのが見えた。
「ゆ、結城ぃぃっ」
「お前の愛液、凄く美味しい。……もっといっぱい舐めたい」
彼女の指が俺の唇に触れた。
たっぷりと濡れた愛液が、俺の唇になすりつけられた。
すぐに舌で舐め取った。
とろんとした蜜を、指先と一緒に啜った。
「あっ、ああっ、ああ……もう駄目、もう駄目ぇっ!」
「どうした?」
「あああああっ、お願いっ! ちゃ、ちゃんと、してっ」
427 :
282:2008/12/25(木) 07:27:40 ID:aGy/1NvG
「どうされたい?」
「ああああ、どうでもいい……」
いつの間にか、彼女は俺の膝をまたぐ形で腰を落としていた。
両足で俺の腿を挟むみたいにして、股間が押し当てられている。
そのまま、ゆらゆらと前後に腰が揺れていた。
時折、かくっと震えが走る。
「お前、ホントに可愛いな」
「ああいやっ、もう、駄目っ」
俺の肩に掴まりながら、腰の動きが、だんだんと大きくなっていく。
目は固く閉じられていた。
「本条のあそこ、直接舐めたいな」
「ああああっ、し、してっ」
「よし、じゃあ、もう一度立って」
「えっ、で、でもっ」
「いいから」
俺は半分無理やり、彼女を立たせた。
俺も立ち上がり、よろけそうな彼女の腰に手をあてて、身体の位置を入れ替える。
ゆっくり左に一歩移動して、彼女の尻を机に寄りかからせた。
「ど、どうする、んだ?」
「まあまあ、いいから。後ろに手をついて」
彼女の両手を後ろに流し、机の上で身体を支えさせる。
俺は彼女の前にしゃがみこんだ。
「スカート、まくって」
彼女の手がのろのろと動き、俺の指示に従う。
俺は彼女のタイツに手をかけ、ゆっくりと引きずり下ろした。
「あ……」
白い足が顕になった。
片足ずつ靴をとり、完全にタイツを脱がせた。
それが済むと、再びスカートの中に手を伸ばし、ショーツをずり下げる。
同じように片足ずつ抜きとった。
本条は上半身裸で、下半身もほぼ裸だ。ただ、制服のスカートだけを履いている状態だった。
「もう少し、足を開いて」
そう言って俺は彼女の前にしゃがみこんだ。
こくっと唾を呑み込み、ゆっくりと彼女が足を開いた。
爪先のすぐ手前で顔を上げ、彼女に言った。
「本条のあそこを直接舐めたい」
「ああっっ、う、うんっっっ」
腰を揺らめかせて、彼女が喘いだ。
「スカートは自分で外して。俺が舐めたいところをちゃんと見せてくれ」
「う、んんんっ」
じじじっと、虫が鳴くような音で、ファスナーが降ろされた。
ホックが外され、するっとスカートが緩んだ。
足を外し、スカートを後ろの机に置き、彼女が先程と同じ姿勢で立っていた。
白い下腹部に影となって茂みが盛り上がっている。
足は肩幅くらいに開かれ、その内側に、濡れて光る秘部が微かに見えた。
428 :
282:2008/12/25(木) 07:28:26 ID:aGy/1NvG
むわっと蒸れたような匂いを嗅ぎながら、俺は彼女の膝の内側に唇を這わせた。
その途端、大きく喘いだ彼女の太ももに痙攣が走った。
「ああああっっ」
俺は少しずつ、足の付け根に顔を近づけていった。
そこはもう、びっしょりと濡れそぼり、どこまでが粘膜でどこからが粘液なのかわからない程、溶けているように見えた。
暗いピンク色の襞は濡れ光り、そこだけ別の生き物みたいに時折ひくっと蠢く。その度に内側の鮮やかなピンク色の部分から、新たな蜜が溢れてくる。
「本条、舐めさせてくれ」
「ああああっ」
ふっと、そこに息をふきかけた。
その途端また身体に震えを走らせながら、大きく彼女が喘いだ。
くいっと、腰が浮き、俺に向かってつきだされた。
「も、もう駄目っ」
大腿がぶるっと震えた。
次の瞬間、彼女の腕が伸びてきて、俺の頭にそっと手が添えられた。
「舐めてっっ」
両手で太ももの内側を撫でながら顔を押し込むと、ずるっと足が滑り、開く角度が大きくなった。
溢れた蜜が、襞の外側、足の付け根にまで広がっている。
その僅かに窪んだ部分に舌を這わせた。
「あっあっああっ」
俺の頭を挟み込むように、彼女の足が内側に向かってきゅっとなった。
左右の窪みを舐め回し、そこを指で押さえ、俺はようやく蜜の湧きだす源泉に舌を差し向ける。
そこに触れた途端、再び震えが走り、大きく腰がつきだされた。
溢れた愛液をすくいとるように、広げた舌で下から舐め上げる。
「ああああああああっ」
本条の蜜の味を感じながら、ゆっくりと何度も繰り返し舐める。
その度に彼女は、身体を震わせ腰をくねらせ、膝をがくがくさせながら、それでも同じ姿勢を保ち続けた。
「あうぅっ、駄目っ」
舌先が、上の突起に触れる度に、甘い嬌声があがる。
だが俺は、ゆっくり全体を舐め上げながら、速度を一定に保ち続けた。
そして、少しずつ身体を屈め、姿勢を低くしていく。
蜜を舐め取る舌の先がクリトリスに触れるのは一瞬で、やがて完全に触れないようにした。
「ゆっ、結城ぃっ」
彼女の尻がずるっと滑った。
わずかに腰も落とされた。さらに股が開き、太ももが俺の身体を挟む動きを見せる。
襞の内側を舐め上げると、再び上の突起に舌が届いた。
「あぅんっっっ」
敏感な器官が、包皮の内側で感触を変えていた。さっきよりも固くなり、その丸い形をはっきりと舌に伝えてくる。
蜜はとめどなく溢れ続けている。押しつけた唇の下からこぼれ、顎の方にまで、とろんと流れ落ちていった。
429 :
282:2008/12/25(木) 07:29:06 ID:aGy/1NvG
俺は小さく背中を丸めて彼女の足の間にしゃがみこみ、不自然に顔を横に曲げて覗き込むようにしていた。
口は彼女の秘裂を覆っている。
だが、舌はすでに突起には触れていない。襞の中心、あふれ出る蜜の源泉に差し込まれていた。
「ああっ、ああっ、ああっ……」
ひっきりなしに甘い声を上げながら、彼女の腰がまたがくっと落ちた。
口が離れた。
もう、この態勢では舐めることができない。
手を床につき、俺は身体を起こす。
彼女は背中を机で支え、伸ばした両手で机の端を掴み、なんとか腰を浮かせていた。だが、ぶるぶると太ももが震え、すぐに崩れ落ちるように、その場にしゃがみこんでしまった。
全身にうっすらと汗をかいているのがわかった。
俺はそんな彼女の横にしゃがみ、そっと肩に手を置いた。
「大丈夫か?」
「あああ、も、もう駄目っ。立って、られ、ない……」
本条は床にしゃがんだ姿勢のまま、片足を正座のように折り曲げ、立てた反対側の膝を横に崩して股間を隠す。
俺は腰を浮かせて身体の向きを変え、彼女の隣に腰を下ろした。
制服が汚れるが、そんなこともうどうでもよかった。
尻を床につき、足を伸ばす。
そのままずりずりと腰を動かし、その場に寝そべった。
頭を机の方に向けて、仰向けになっていた。
「本条、俺の顔をまたいでくれ」
彼女が俺の方を向き、瞬きをした。
一瞬、何を言われたのかわからないといった顔になり、それから言葉にできない複雑な表情を浮かべた。
もしかしたらそれは、驚きと拒絶と興奮と羞じらいがミックスしたものだったのかもしれない。
「そ、そんな、む、無理っ。……で、でき、ないっ」
「お前のあそこ、凄く美味しい。もっと舐めたいんだ」
「ああああっ、でもっ、でもっ」
「今は俺のドレイなんだろ?」
「そう、だけどっ、ああっっ、そんなのっ」
「舐められるの嫌なのか?」
「ち、違うっ、キミの、舌の感触は、おかしく……で、でもっ」
「……ここまでおいで」
そういって俺は、唇でちゅっちゅっと音を立てた。
「だ、駄目ぇ」
彼女がぶるっと震えた。
俺はまた、ちゅっちゅっと、口を鳴らした。
「舐めさせてくれ。命令だぞ……」
「ああ、だけど、だけどっ、そんな、の……」
彼女の身体が、ゆらっと動いた。
腰から下が、崩れるように横にずれる。
俺はまた、ちゅちゅっと彼女の“そこ”を呼んだ。
「来いってば……」
「や、だっ、だ、だ、駄目っ」
そう小さく叫び、彼女の足が震えた。
430 :
282:2008/12/25(木) 07:29:57 ID:aGy/1NvG
身体の向きを変えて、俺の顔のすぐ左隣に、彼女が膝をついた。
机の端を両手で掴んでいた。
「あ、あっ、やぁっ! ……ホントにおかしくなってるっ」
彼女は床に手をつき、ゆっくりと腰を上げる。
一瞬、俺を見下ろす彼女と目があった。
今にも泣きだしそうな顔で、だが潤んだ目には熱い欲望が滲み、何かを問いかけるように俺を見つめていた。
俺は小さく頷いた。
ふぁっと、空気が抜けるようなため息をついて、彼女が俺の顔を跨いだ。
本条の乳房が揺れていた。
下から見上げる膨らみは、いつもより重そうに見えた。
胸の上で、銀色のペンダントも揺れている。
それは彼女の戸惑いを感じさせた。
だが、その股間は欲望と興奮に溢れかえっていた。
「……ああっ、ほ、ホント、に、こんなこと、したい、の、か?」
「舐めさせてくれ」
「あ、あ、あ、……や、やあぁっ」
ゆっくりと彼女のそこが俺の顔に近づいた。
微妙に位置がずれ、鼻先に襞が押し当てられた。
「くぅっっっ」
「もう少し後ろ……」
ぬると鼻先を滑って、そこが移動する。
伸ばした舌に、襞が触れた。
「あううううっっっ」
顔と舌を同時に動かし、襞の中心を舐めた。
蜜が滴り落ちてくるのがわかった。
じゅるじゅると音を立てて、それを吸い込む。
「うぁっ」
敏感な突起が、舌の腹の部分に触れてくる。
唇をすぼめて吸うようにした途端、離れていく。
だがすぐにまた、腰が下ろされ、触れてきた。
俺は思いきり舌を伸ばし、そのままじっと動かすのを止めた。
きゅっと、本条の足が俺の顔を挟み込んだ。
両の頬に細かい震えが伝わってきた。
ぴったりと口と鼻を塞がれて、呼吸ができなくなった。
俺は彼女の両足をしっかり手で掴み、わずかに顔を横に向けて息を貪る。
再び彼女の秘部に口をむけると、まるで自動機械のようにそこが前後に動いた。
「ああぁぁっ、お、かしくなるっ」
ぶるぶるっと、また彼女の足が震えた。
その震えは、俺が手で掴んだ彼女の太ももにも起きている。
そしてその細かい動きとは別に、ゆるゆると前後に往復する腰の動きが、止まらなくなっていた。
「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ」
声がどんどん高く、速くなっていく。
それにあわせて、俺の口の上で、粘膜が擦られる。
溢れ出す蜜を啜りながら、俺は細かく舌を左右に震わせた。
431 :
282:2008/12/25(木) 07:30:43 ID:aGy/1NvG
細かい震えと前後の動きに、ときおり上下の動きが加わっていた。
時々、強く押しつけられると、その度に溢れた体液が俺の口のまわりを激しく濡らす。
俺は歯を立てないように顔を左右に振り、なんとか息をしながら、彼女の動きにあわせて舌を動かした。
「……ゆっ、結城ぃっ」
足で挟まれた耳に、遠くから彼女の声が届いた。
大腿が、何度もぴんと張りつめた。
脛の内側にも力が入り、きゅっと顔を挟まれる。
溶けたように柔らかく、しかし同時に熱く膨らんでぷりぷりとした感触に変わった粘膜が、何度も何度も擦り付けられた。
「い、イっ、ちゃうっ!」
腰の動きが小刻みになった。
俺も舌をさらに速く動かした。
「ああ、結城っ、ホントに、もう、ああ、ああ、あああっ、イくぅっ」
今までで一番強く、顔が挟まれた。
熱い襞が俺の顔に押しつけられた。
すぐに離れ、再び押し当てられた。
「いっ、イくっ、イくイく、イくぅっっっ!」
ひときわ高くそう叫び、彼女の性器が俺の顔から離れた。
見上げる俺の目の前で、二本の白い大腿がぶるぶると痙攣していた。
付け根の中心でひくひくと蠢動する粘膜から、細かい滴が垂れてきた。
その前には黒い茂みが濡れ光り、後ろでは小さな肛門がひくひくと痙攣していた。
だが、一瞬でその光景は消え去った。
彼女は顔の上から身体をどけ、俺の右側に崩れるように横座りになった。
両手を床につき、なんとか上半身を支えているものの、背中を丸め顔も下を向いたままだ。その荒い息と上下する肩の動きはなかなか治まろうとしない。
俺はのろのろと立ち上がり、少し離れてズボンと上着の背中を手で払った。
鞄からポケットティッシュを取りだして顔を拭く。
顔全体がべっとり濡れていて、何枚も使った。
それでも、こびりついた本条の蜜の匂いは消えなかった。
俺は新しいティッシュを手に、彼女に近づく。
だが、時折ひくっと肩を震わすだけで、何も言おうとしない。
そっとティッシュを差しだすと、のろのろと手が動き、それを受け取るが、そのまま固まってしまう。
「大丈夫か?」
「……怠くて、動けない。その、ま、まだ、気持ちいいのが残ってる……」
そう言った途端、彼女はくふんと小さく鼻を鳴らした。
俺はズボンのポケットからハンカチを取りだし、汗ばんだ彼女の背中を拭いた。
「あん、そ、そんなことまで、しなくていい。……また、私だけ、イってしまったのに」
そう言って彼女はようやく顔を上げ、ティッシュを掴んだ手を股間に運ぶ。
また小さく呻いた。
そして突然、がばっと彼女が顔を上げた。
「ああ、またっ。また私だけ真っ裸だっ!」
432 :
282:2008/12/25(木) 07:32:35 ID:aGy/1NvG
彼女が俺に抱きついてきた。
まだ熱の冷めない頬が、重ねられた。
ぐいぐいと押しつけてくる彼女の身体を、なんとか抱きとめる。
彼女の腕が肩と背中に回され、しがみついてきた。
「凄く、ヤらしくなってしまった……」
「あ、ああ……。凄かった。でも、そうなって欲しかったんだ。可愛かったぞ」
「で、でも……、キミはまだイってない」
そう言って彼女は片手で肩を掴んだまま、反対側の手で俺の制服の上着のボタンをはずし始める。
「おい……」
「わ、私は、ドレイだぞ。いつまでも、自分だけ気持ちよくなるわけにはいかない」
俺は上着の下にセーターを着ていた。
その裾を持ち上げ、彼女の手が入り込んだ。
俺の腹のあたりを、彼女の手がまさぐる。
その時突然、きゅるるるっと、場違いな音がした。
俺の腹が鳴る音だった。
「す、すまん、腹が鳴った……」
「なんだ、お腹が空いてるのか?」
「忘れてたけど、……お前のたっぷり舐めたせいで、食欲に火がついたのかもしれない」
俺がそう言った途端、彼女の身体がぴくっと震えた。
手の動きが止まっていた。
「こ、こんなに恥ずかしかったのは、生まれて初めてだ」
「だけど、凄くよかったぞ? 美味しかったし……」
また小さく彼女の身体が凍りつく。
俺が本条の肩をそっと抱きしめると、きゅぅっと、例の動物の子どもみたいな声が出た。
「キミといると、どんどん淫らになっていってしまう。ま、まんまとチョーキョーされてしまった」
「俺は自分がして欲しいことを言っただけだ。それに、苦しくはなかっただろ?」
「じ、自分の淫らさに、穴があったら入りたい気分だ」
俺もお前の中に入りたい気分だ――。
そう言おうとした時、またきゅるるっと腹が鳴ってしまった。
「す、すまん」
「相当お腹空いてるんだな。キミはまだイってないけど、どうしたい? そ、その、ドレイのくせに勝手で申し訳ないんだが、遅くても2時くらいまでには家に帰らないと。そのかわり、食事とセックス、どちらでも、喜んでつきあう……」
そう言われて俺は時計を見た。
すでに昼をすぎていた。
俺の股間では、いきりたったモノが激しい欲求を感じている。
しかし、確かに腹も減っている。
食欲と性欲、両方同時に沸き起こるってことがあるんだと、ちょっと可笑しくなった。
「食事して戻ってきたら、あまり時間はないか」
「……う、うん、ごめん」
「謝るなよ。お前のせいじゃないんだから」
433 :
282:2008/12/25(木) 07:33:21 ID:aGy/1NvG
まだミサロイドのままらしい彼女に向かって俺は言った。
「その、……予約ってできるかな?」
「ん? どこかレストランに行くのか?」
「いや……。その、これから冬休みだから、学校で会えないだろ?」
「ああ、うん、そうだ」
「だけど、俺はお前に会いたい」
そういうと、彼女は俺の肩に顔を押しつけてきた。
そしてまた、きゅうっと鳴いた。
「わ、私も、……会いたい」
「Hもしたい」
「う、うん、わ、私も、だ……」
「だから、都合のいい日に本条と会って、たっぷりHする予約……」
「あっ……、う、うん」
「ただ、俺のウチは、いつ親がいないか予定がたたない」
俺がそう言うと、彼女は黙りこんだ。何か考え込んでいるようだった。
しばらくして彼女が囁いた。
「……そ、その、年末は弟がスキー合宿でいなくて、母も泊まりがけで祖父の介護に出かける日がある」
裸の彼女を抱きしめながら、俺はなんだかとても幸福だった。
身体の興奮はおさまらず、腹も減っていたが、それでも俺は幸せだった。
「……だったら、今日は食事にしよう」
「う、うん、わかった」
小さくこくんと頷き、彼女はゆっくりと立ち上がった。
机のあちこちに散乱した服を身に着ける。
服を着始めた途端、急に恥ずかしさが増したようで、身体を小さくして常にこちらに背中を向けていた。
俺はそんな彼女に、後ろから声をかけた。
「ちょっと頼みがある」
「何だ?」
「その、これから俺がいくつか質問をする。だけど、答えは決まっているんだ」
「ん? どういうことだ?」
「その、お前まだドレイだよな?」
「う、うん、そうだ……。そういう約束だし」
「俺を夢中にして欲しい」
「……うん」
「俺を夢中にするため、……それが答え」
「え?……どういう意味?」
「だから、俺がこれからする質問に、お前は、俺を夢中にするためと答えればいい。たとえば『お前はどうしてそんなに可愛いんだ?』って俺が聞くだろ? そうしたら、『俺を夢中にするため』と答える。わかるか?」
シャツを着てスカートを履き、カーディガンを羽織った彼女が、こちらを振り向いたまま動きを止めていた。
顔が赤く染まっている。
何かを言おうとするみたいに唇が小さく動き、しかしなかなか言葉が出てこない。
「そ、それは、命令なのか?」
そう彼女が言ったのは、随分たった後だった。
434 :
282:2008/12/25(木) 07:34:20 ID:aGy/1NvG
「そうだ、命令だ」
大きく頷いて俺はそう言った。
また一瞬間を置いて、彼女が俺から目を逸らした。
「わ、わかった」
「じゃあ本条、……どうしてお前はそんなに可愛いんだ?」
「そ、そんなに、可愛くは……」
「駄目だろ? ちゃんと言った通りに答えなきゃ」
「……う、うん」
「どうして本条はそんなに可愛いんだ?」
「それは、キミを……夢中にする、ためだ」
「いいぞ、その調子。……じゃあ、どうしてお前の身体はそんなにいい匂いなんだ?」
「んん……、き、キミを夢中にする、ため」
「どうして本条は、あんなにいっぱい濡れるの?」
「そ、それは、き、キミを、夢中にするため」
俺は赤頭巾になったみたいに質問を続けた。
彼女は小さく喉をのけぞらせ、その赤く上気した顔を時折左右に動かしていた。
「どうして本条は、俺のドレイになったんだ?」
「それは、キミを夢中にするため……」
彼女の身体が揺らめいていた。
左右どちらの足に体重を乗せてもしっくりこないみたいに、何度も身体を動かす。
「サンキュー、質問は終わり。……俺はすっかりお前に夢中だ」
「……うん」
もじもじと腰をくねらせながら俺を見て、すぐにまた彼女は目を逸らした。
しっとりと潤んだ瞳は、エロモードが発動したミサロイドのままだ。
身支度を整え、俺たちは生徒会室を出た。
途中、一番近いトイレに入った。
洗面台で顔を洗い、彼女の汗がしみ込んだハンカチで拭いた。
ハンカチは本条の甘い体臭でいっぱいだった。
また勃起しそうになるペニスをなんとかなだめながら、トイレを出た。
彼女を待って、校舎を後にする。
ブラッシングしたらしく髪も整っているし、端正な顔に快感の余韻は残っていない。
だが、マフラーを手でつかんだままの彼女の襟元は、シャツが第二ボタンまで外され、アルファベットのMが白い輝きで揺れていた。
校門を出て、商店街を二人で歩く。
彼女の足は、いつもよりゆっくりしている。
俺は彼女のペースに合わせて横に並び、そっと手を握りしめた。
だが、次の瞬間、彼女が大きく手を振って、それをふりほどいた。
「何をするっ」
「いいじゃないか。手ぇ繋ぐだけだ」
「そういうことはしない」
「って、何でお前はいつまでたっても、そうなんだよ」
俺がそう言った途端、彼女の口元にほんの一瞬、微かな笑みが浮かんだように見えた。だがすぐにそれは消え、彼女がぼそっと呟いた。
「そ、それは、……キミを夢中にするためだ」
それから彼女は突然速度をあげ、一人で先に歩いていく。
あっけにとられた俺は、慌ててその後を追った。
435 :
282:2008/12/25(木) 07:40:11 ID:aGy/1NvG
またまた多量にレス消費してしまい失礼ました。
思いつきで書いたクリスマスネタです。
前回の話の後どんなことがあったのかは、いつか機会があれば。
スレタイからズレてしまっていないか、気掛かりです……。
言うまでもなく俺がミサロイドに夢中です
GJ!
GJ!
相変わらず思考がぶっ飛んでいていて、でも可愛くなっていくところが大好きです。
博士!高性能美少女ロボ・ミサロイドに子供は出来るんですか?
ミサロイドと付き合いたいです
なんなんだこのシリーズはっ!?理不尽なくらい萌えるんですが!?いい加減にしろ!くそっ!もっとやれ!
ミサロイドはもちろんだがご主人様結城もかぁいいな!
GJ!
ズレてないですよ。気にせずにもっとやってください
一度死んだと思ったスレが甦ってる……
いいものを見せてもらった!GJ!
そろそろ寝るぉ
なっ! なんてこった!
しばらくこないうちに神過ぎるものが投下されている!!
GJ ミサロイドかわいいよミサロイド
「ホンジョロイド」→「ミサロイド」というネーミングの愉快さと、
男女双方が互いに戸惑いながら深い関係になっていくところが、実にいいなあ。
「M」の大いなる勘違いが素晴らしいw
保守…
446 :
sage:2009/01/05(月) 03:50:02 ID:i3TY3Qia
保守
447 :
age:2009/01/05(月) 03:58:41 ID:krjRHlIj
age
保守
保守は荒らしだということが分かってないゆとりが一人いるな
一週間もレスがなきゃそりゃ保守しといた方がいいでしょ。
まぁ過剰ではあるけども。
はやく続き書けよ
未成年のプロニート様に決まってんだろ
書き手が初めてこのスレに来た時、
>>452のようなナメたレス見て
スレを見限る可能性があるってことを認識出来てないんだろう
エロSSスレならいくらでもあるんだから、書き手も良識ありそうなスレを選ぶだろうしな
456 :
452:2009/01/15(木) 12:52:36 ID:CecyL2Ky
スルー推奨
hosu
ミサロイドの続きを全裸で待ち続けているのですが・・・w
作者さんは忙しくてこのスレ見てないのかなあ・・・
淫乱スレと傾向が似てる気がする
デレデレになる女の子に内心デレながら
ナチュラルSで攻めるのがミサロイド主人公
一瞬デレデレの実って言葉が頭に浮かんだ
身体に針が生えるツンツンの実とかならあっても不思議ではないが
デレデレの実ってどういう能力だよw
身体の表面が
@デレデレになる
Aデロデロになる
Bドロドロになる
Cホロホロになる
Dほえほえになる
のどれかだろう
このスレ終了のお知らせ
俺が終了させんよ
作者さんの身に何かあったのか?
続きは遅れたって構わないんで、ここにいたら返事してくだせえ
ホンジョロイド作者です。
忙しくて続き出来てません……。
また、暇みつけて書こうと思いますが、いつになるかは不明。
すみませんが、また出来た時に投下させてください。
もちろんいつまでも待ち続けておりますので
マイペースで頑張ってくださいね
二人の距離が縮まってない気もする
二人は本当の意味で心が通じ合う日は来るのだろうか・・・
それが心配だ。
ミサロイドスレと化してるな
ミセスロイド?
ペチ ☆
ξ゚听)っ―[] /
[ ̄ ̄ ̄] ('A`)
>>473
ほしゆ
保守
477 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 02:55:54 ID:ivjH1PjN
書き手さーん!速くきてくれー!
478 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 22:34:22 ID:EOTcFxPO
まだっすか
ラスト保守
>>6で書いて見ました。
他の投下が来るまでのつなぎにでもなれば…
ちなみに今回エロ無しです。
481 :
480:2009/03/08(日) 04:40:23 ID:0QphHXfk
「おっはよっ〜!」
「あ、おは…」
「も〜う元気がないな!そんなんだから彼女が出来ないんだよ〜」
「…………………」
「あ、本当にいないんだ…ごめん…そんなにヘコむとは…と、とにかく元気だしなさい!んじゃ」
パタパタと元気な足音が響く。
彼女出来ないって決め付けるな…確かに出来ないけど…
朝から俺を軽くヘコませてくれたのはクラスメイトの春谷陽菜(はるやひな)だ。
まあ、名前のように底抜けっに明るくそして笑顔の眩しい超絶美少女だ。
更に運動神経、スタイル抜群でバスケ部のキャプテンも務めている。
まあ、彼女にできたらいいなってささやかに思ってます。
授業も終わり、皆それぞれの帰路に着く。
帰宅部の者、部活に急ぐ者など様々だ。
俺は友達と違い、帰宅部なので、足早に下校しようと玄関を出た。
その時、
「片岡くん!」
「は、はい」
急に話し掛けられたので、間抜けな返事をしてしまった。
誰だと思い、振り向くと…なぜか春谷さんが立っていた。
「あ、あれ春谷さん…な、きょう、部活じゃないの…」
突然の想い人の登場に俺はすっかり浮き足だってしまっていた。
昔からこうなんだよな…
「今日は休みなんだ〜それで、今から帰り?」
「う、うん」
「じゃあ、一緒に帰ろっか!」
「うん、いいよ……って、え?」
482 :
480:2009/03/08(日) 04:43:19 ID:0QphHXfk
うん…これはあれだ…あの…なんだ?…
「おおお俺と?」
「そう、おおお俺と」
俺をからかうようににかっと笑う。
か、かわいいじゃねぇか。あれ、俺動揺してね?
「ええでも方向とか」
「あ、一緒だよ。もしかして私と帰るのいや?」
「そそそんなことはないでする!」
「…ぷっ、そーでするか。じゃ帰ろっ」
「…………………」
「でね、あれがこうなって…あれ?聞いてる?」
「…あ、うん!聞いてる!」
「絶対聞いてなかったな!ひどい!ばか!」
むうっと頬を膨ませる春谷さん。
いやもうそれ反則ですすいません
「片岡くんって結構ぼっーとしてるね、いつもそんなんなの?」
「まあそんなか」
「声がちいさーい!」次から次へと矢継ぎ早に喋る彼女。
いつも教室でもこんな感じだ。
笑顔を絶やさず、とにかく元気な人だ。
その太陽のような明るさに俺も惹かれてしまった。
嫌な顔や辛い顔など俺は見たことがない。
でもその分、どっか無理してんじゃねぇか…
辛い事とか相談出来る人がいりゃいいんだが…と思ったりもする。
おっといけねぇ、俺の悪い癖だ。
こりゃお節介ってやつだな。
と、そんな思考を浮かべながら歩いてると、
「きゃっ!」
短い悲鳴が聞こえた。
483 :
480:2009/03/08(日) 04:45:47 ID:0QphHXfk
「あいたたた…」
「大丈夫!?」
「あ、うーん大したことないよーへへ…」
どうやら転んだらしい。
「痛いとこある!?」
「だいじょーぶさ!まったく片岡くんはおおげさ…あっ血だ」
転んだ時に擦りむいたのか彼女の膝からは血が滲みでている。
「血出てるじゃん!よし、こっち来て」
「あっ、ちょっ…」
不幸中の幸いかちょうど我が家の近くだった。
よし急いで消毒せねば!
「ふう…これでよしと」
「あ、ありがとう…」
よし、これでOKだ…
あれ、そういえばなにしてたんだっけ?
「やーびっくりしたさ。急に私の腕引っ張るんだもん。片岡くんちに連れて来られた時はどうなることかと」
………………
し ま っ た
怪我にの事で頭いっぱいで、い、家に女の子を無理矢理、しかも学校で男女問わず大人気の春谷さんを家に連れ込んでしまった!
しかも二人きり…
まずくねえ?
「ご、ごめんなさい!」
「そ、そんな謝んなくても…ていうかここまでしてくれて、ありがとうだよ、お茶までもらっちゃったし」
と笑顔。
その笑顔は凶器ですよー
「で、でも…」
「大丈夫だ!…あ…もう外真っ暗だ…じゃ私帰るね」
この時、彼女が帰ってしまうのが惜しかったのか動揺していたのかよく分からないが俺は次の瞬間、とんでもなくアホな事を言ってしまっていた。
「す、好きだ…」
484 :
480:2009/03/08(日) 04:48:47 ID:0QphHXfk
「え?」
「春谷さんのことが好きなんだ」
自分がとんでもないことを言ったと気付いたのは彼女が口をパクパクさせながらじゃあねと言い残し、急いで家のドアをバタンと締めてからだった。
「ああ…最悪…」
彼女が帰ってから数時間、俺は食事も取らずベッドにうずくまっていた。
かなり前から想いを寄せていた春谷さんと一緒に帰れるとあって驚きつつも実際浮かれていた。
帰り道何を話したかもよく覚えてない。
そこに彼女の怪我ときた。
思い返すと確かに大した怪我ではなかった。とはいえ治療をしなければならなかったので家へ連れ込んだのは仕方ないことなのかもしれない。
しかし俺は自分の家に春谷さんと二人きりという事実に舞い上がり、あまつさえ好きと……
「はあ…」
俺はこの日、柄にもなく窓からずっと星空を眺めていた。
明日からどう生きていこうか…
485 :
480:2009/03/08(日) 04:50:09 ID:0QphHXfk
以上です。
は?
る?
や?
これだけじゃあ、判断できんな
つまり早く続きを!
GJ!!
続きwktkしてます!
保守
何レスかお借りします
ここ数年の不規則生活で俺の体重は大変なこと(体重の数値で緊急車両を呼べる程度)になってしまった。
流石にこりゃやばいと考えた俺は毎週土曜にジム通いをすることにした。
しばらく通う内にある程度体は引き締まってきたのだが、最近はなかなか減らなくなった。
普段厳しく指導をしているインストラクターの女性に相談してみたところ、こんなことを提案されたのだった
「じゃ、バイクマシンを使って競争しましょう、負けたら罰ゲームってことで……」
バイクマシンを20分間同じ条件で漕ぎ続け、総回転数を競うゲーム。
普段から自転車に乗り慣れている俺に死角はない!そう思って応じた俺は20分後、汗だくで完敗した……
これから罰ゲームで何かやらされるのだろうと考えてたのだが、その日は他になにもなかった。そう、その日は
『じゃあ、明日10時にーーーーへ来てください。あ、普通の格好でですよ?』
翌日、どういう意図で呼び出されたかを測りきれないまま指定の場所に行くと
「あ、時間どおり来ましたね。じゃ、行きましょうか」
待っていたインストラクターはそういって俺は連行されていったのだった
・ ・ ・ 30分後 ・ ・ ・
「何このエロゲ的展開?」
俺が連行されたのはラブホだった。彼女は今シャワーを浴びている
一方俺は今だに頭の上に延々と?マークを飛ばしている。
人間理解をこえた展開に遭遇すると身動きが取れないというがまさか俺がそんな経験をするとは……
「一体どうすべきか……」
悶々と思考の堂堂巡りに陥っていると
「準備完了、と……」
彼女がバスタオル一枚の妖艶な姿で出てきた
「じゃ、ノルマ発表しますね。最低5発以上、6時間休みなしでお願いしますね?」
あまりの発言に思考が追い付かなかった俺は彼女に問う
「えーと、説明お願いします」
「だから昨日の罰ゲームですよ。なかなか痩せないそうですので長く続いて私にもメリットのある方法を取らせていただくことにしました。」
なんという超展開だ、罰ゲームがヤリまくりとはこれいかに
「てか、いいんですか?俺なんかd」
確認の問いは途中でキスによって止められてしまった
「んむ……れろ……んっ…………」
しかもディープですか!?
「んぷっ……実を言うと、くちゅ……ー ーさんのトレーニングしてるときの…ふぅ…汗の匂いが…ちゅる…凄く、ツボでして……はぁ、初めての事態に私も困惑してるんです。ちゅ…んむっ、くちゃっ…………」
その割に物凄い積極的ですなあんた、しかも俺の口を犯しながらの説明ですかい
「ぷはぁ…………まぁぶっちゃけますと、ジムで週一会うだけじゃムラムラする気持ちが我慢できなくなってきたので既成事実から囲ってしまおうかと考えちゃいました。」
ジムでのあのつっけんどんな態度はどこにも無かった
「頑張ってくださいね?」
彼女は俺から離れるとバスタオルを放り、全裸でベッドに寝転んだ
ここまで来たら俺も男の端くれ、据え膳食わねば!という奴だ。
「罰ゲームですから、休んじゃダメですよ?」
彼女は抱き締められながらもそんなことを言ってきた
「そうですか、じゃ……遠慮はいらないですね」
実のところ俺はドーテーだったりする。まぁ知識は馬鹿にされない程度には保有している自負はあったのであえて告げないことにした
まずは短くキスをしながら体のあちこちを触れ敏感な場所を探る
「ん……手の動きが、ちゅっえっちぃですよ?……ちゅっ……ひゃっ」
彼女はどうやらへそまわりとわきが弱いようだ。
キスを首筋からわきに移動させていく
「あ、やぁ……そこ、むずむずするぅ」
くすぐったさに耐えられないのか、わきを絞めて俺の頭をホールドする
想定以上に力が強かったので右手でへそまわりをさすりながら舌を左のわきから右胸に這わせていく
手に納まりそうな程よい大きさの胸は重力に逆らい、頂点を立たせている。見事な形だ。
「や、舌っ……気持ちい……あっ……」
舌で渦を描いていく。乳首に差し掛かる手前で動きをゆっくりにすると彼女は悲鳴をあげた
「じ、じらしちゃやあっ。はやくぅ」
もう少し焦らしたかったが乳首に食らい付く
すると
「やっああぁ、ああっ!」
乳首が凄い敏感なようだが、俺は何事もなかったように乳首を弄り、羞恥心を煽るように質問してみる
「乳首、凄く堅いけど、普段どうやって隠してるの?」
彼女は喘ぎながら答える
「ひゃあっ…ふ、普段はぁ…んぁっニプレス付けて…ああっ…目立たないようにしてるのっ…くうぅっ」
やはりこういう質問は恥ずかしいらしく、若干感度が上がる。
あいている右手をへそから太ももの内側に這わせると付け根付近から液が出まくっているのが解った
胸を弄りながら割れ目に沿って手を往復させる
「あぁっんあっはぁ……ひぁっ」
弄っているうちに割れ目の上部に突起が出てきたのでそこを中心に攻める
「ひゃああっふぁぁあ!すごひぃ!」
あふれ出る液の量が一気に増した。
ここで手を止め尋ねる
「どうしたい?まだ胸を触る?それとも、下を舐める?足にしちゃおうか」
「…だ…、…れ………だい……」
彼女はもう暖まり切ったらしく催促してきた。が、ここは焦らす
「聞こえないよー?」
もう一声。
「入れて……ちょうだい!」「何を、どこに?」
「ー ーさんの○ちんちんを、お○んこに入れてちょうだい!!」
「了解。」
俺はいきり立ち、先走りを出したバナナを彼女のソコにゆっくり突き入れた。
ここでストップなんだ。何故なら保守だから(´・ω・`)
> 俺はいきり立ち、先走りを出したバナナを彼女のソコにゆっくり突き入れた。
>
> 続く。
まで読んだ。 続きマダー?
GJ!!
と言おうかと思ったが・・・
>ここでストップなんだ。何故なら保守だから(´・ω・`)
許されると思ってn(ry
497 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 23:41:55 ID:YqVEWf6I
当スレはホンジョロイドの方以外の投下もお待ちしております
もちろんホンジョロイドも切望しております
エイプリールネタ激しく求む。
ていうかもう何でも来い
501 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 23:23:02 ID:CyKEsm7l
とにかく見たい 投下かもーん
保守
普段愛想良くないor怒りっぽい女性が、Hの時に男にデレデレになる
俺に才能があったら書くのに……!
才能がないの一言で諦めないで><
必要なのはやる気と根気!!!
505 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 01:47:31 ID:SoBcD/Fc
投下頼むぜ
506 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 15:05:47 ID:KFIgPgr5
投下よろ
最近ここ見つけてホンジョロイドにモエ。続き投下待ってます!
新参は死ね
そして
>>508の発言によりさらに過疎るのであった
まさに荒らしの思うつぼですな
ざまぁwww
ホンジョロイドはもう完結だろ・・・
512 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 09:09:50 ID:JNTqqnKw
ホンジョロイド作者です。
ご要望すごく嬉しいですが、次いつ書くとかお約束できない状況。
スレ止めてしまっていたんだったらすみません。
職人のみなさん、投下ぜひよろしくです。
514 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 23:53:51 ID:JNTqqnKw
>283
>296>303
>315>325>336
待ちながら保守
保守
今後に期待して保守
このスレ好きぃ!!
保守ついでに。
秘書はお好きですか?
前置きが長くなってエロもぬるいですが
よろしければどうぞ。
春眠暁を覚えず――。
昔の人はよく言ったもんだ。壁一面のガラス窓から薄いシェードを通して、温かで包み込むような
優しい光が眠りを助長する。ああ、気持ちよすぎて涎が。
その下には確か重要な契約書類があるはずだったが、いや、今はこの心地よいまどろみのほうが重要だ。
どうか誰も俺の眠りを邪魔するな。
そんな儚い望みは、やはり儚いもので。
「いっっ……!」
痛みに頭を抱えて目線をあげると、百科事典ほどの厚みはあろうかというファイルを片手にゆうゆうと
持ち上げて、机の前に女一人。
「お、お前」
「副社長」
「はい」
いや、待て。なんで俺が敬語を使う必要がある。俺は副社長で
「契約書は、無事のようですね」
こいつは秘書だ。だったら、はいなんて返事はいらない。それならば…
「う、うむ」
威厳が出るようにどこかのオヤジの真似をし、尊大に頷いてみせると、秘書は眼鏡の上の柳眉を微妙に上げた。ついと、滑らかな動作で机の上の書類を救い上げ目の前にかざす。
「本当に危ないところでした」
「俺の頭はまだじくじく痛いけどね、あー、本当に痛ぇ…」
あの書類と反対の手に持っている分厚いプラスチック製のファイルの角が、遠慮も無く落とされた
に違い無い。そしてこの秘書はそれを戸惑いも無くやったに違い無い!
「何かご不満でも?」
隙の無い黒いスーツをかっちりと着こなした秘書は、正しい行いをしたのに何が悪いとでも言わんばかりの
態度だ。たまにはお灸をすえてやらないといかん。そうだ、ガツンと。
「だいたい俺が大事な取引先の大事な契約書を、汚すとでも?」
「まさか、そこまで頭の中身が足りない方だとは思っておりません」
……何かひっかかるが良しとしよう。この程度で文句を言っていては、この秘書との会話は成り立たないのだ。
そうだよな、俺の秘書サマは良く分かってくださる」
「ええ。優先すべきことはどちらなのか、良く分かっております」
「あ?それは何か?副社長の俺よりも、紙切れのほうが大事だと?俺の頭に傷は付いてもいいけど、
紙切れが汚れてはダメだと?」
と、たまには言い返してみると、机の前に立つ秘書の眼鏡のレンズがきらりと光ったように見えた。あれは、
あれだ。獲物を手に入れたライオンが舌なめずりをするようなもんだ。
あ?じゃあ獲物は俺?
「もちろんです。今までお気づきになりませんでしたか?」
「ああ、お気づきになりませんでした」
「私は社の為を思っての、選択をしたまでです。何故なら」
「なんだ」
秘書のつややかな唇が、いかにも意地悪そうに吊り上がる。
「副社長の涎がついてしまったので、もう一度サインをお願いしますなんて先方に言えませんものね」
「ぐ…」
「ようやくこぎつけた大口の契約が、副社長の涎でキャンセルなんて……、安っぽい週刊誌にも載せて
くれませんし」
「ぬ、ぬ…」
「さて、役に立たないお口はその程度で動かすのをやめて、その汚い涎をお拭きになって、さっさと
本業に戻って頂けますか」
「お、お前…」
「社員は名前で呼ぶようにと先日も、ご忠告申し上げた筈です。コンプラ室から呼び出し受けたいですか?」
「い、嫌だ」
あそこは、カブトガニみたいな頭をした、生きた化石のような女室長が仕切っている恐ろしい部署だ。
「では、遅れているメールのご確認を。その後はこの資料に目を通して頂いて」
「うおっ」
決して安くはない机がたわみそうな勢いで、ファイルが置かれる、というか放り投げられる。
「ああ、休憩はもうお取りになったようですから不要ですね」
「…昼飯、食ってない」
「昼飯?」
なんだそれ?という具合に秘書の細首が傾げられる。
「脳を動かすための重要なエネルギーだ。人間の三大欲求のひとつだ!」
「買ってきて差し上げます」
「おお?」
「ゼリー状の食べながら仕事ができるエネルギー源がよろしいですわね。どなたかの汚い涎みたいに
零れる心配も少ないですし」
「……な、なんて味気無い…」
「健康が心配ならば、サプリメントも」
「く、くそう」
「何か」
「鬼」
我ながら情け無いことに小さな小さな声で、ひっそりと呟いたのだが、いかんせん敵さんは実に地獄耳だった。
「ふふ」
「はは」
目が笑ってねぇ。
「明るいうちは仕事が進まないようですから、今日は徹夜されるということですね。感心です」
「誰もそんなこと言ってねえ!」
「副社長のスケジュールは秘書の仕事です。最近、ずいぶん心地よさそうに休憩ばかりなさっているから、
やることはいくらでもあります。ご安心を」
「この、鬼、悪魔め」
「もちろん私は定時で帰らせて頂きます」
「がーっ」
―――苦悶の声が響く、そんないつもの日常のヒトコマ。
□□□
会社というところは、肩書きに比例して仕事が増える。しかも、くだらん仕事とも呼べないようなものが
増えるのだ。
「いやあ、サオリちゃんが煎れてくれる茶は、いつも旨いね」
「おそれいります」
ずずずっと、うららかな日差しに包まれる午後にある意味ふさわしい下品な音で茶をすするメタボ爺を
見ながら、そう思った。くだらん仕事の典型例だ。
「君がうらやましいよ。美しい秘書と旨い茶、仕事もはかどるだろうねえ」
「煮え湯もいつも飲まされてますがね」
「うん?」
「ああ、いえいえ。こっちの話です」
デカい腹と同じく業界での力もデカいもんだから、タチが悪い。後ろに建前上はそっと控えている秘書の
視線が失礼を働くなと背中を刺す勢いで脅している。ああ、こういう所謂、重鎮たちとの付き合いのせいで
やれゴルフだ会合だと、仕事の時間はもちろんのこと俺の貴重な休みさえも削られていくのだ。
「とほほ」
「どうした?若い癖に元気が無いのう。そうだ、サオリちゃん」
「はい」
メタボ爺は何故か秘書に話を振ったと思ったら、
「もう少ぅし、スカートの丈でも短くしてやったら、副社長も一気に元気になるぞい」
鋼鉄の秘書をも恐れぬセクハラ発言かよ。
「おそれながら」
秘書はこれっぽっちも恐れてなさそうな無機質な声で言った。
「そろそろ腐りそうな脳みそでもお分かりかとは存じますが」
お、お前っ、あれほど失礼はするなと、散々自分で言っておきながらっ
「私、そういう下品な冗談の類は好みません」
「ほっほっほっ、相変わらずかたいのぉ」
「会頭様は、お腹のお肉と同様にますます柔らかくおなりのようで」
いくらメタボ爺とは言え、機嫌を損ねたら会社が危ないと人に言い聞かせておきながらっ
「そうそう、あっちのほうもふにゃふにゃでねえ、困って困って」
「困るモノでしたら、いっそのこと切り落として差し上げましょうか?」
なんだそのブリザード吹き荒れる絶対零度の微笑はやめてくれえっ
「そうじゃのう、手始めにまずそのハイヒールで踏んでもらって…」
「会頭様、老眼でお分かりではないでしょうが、出口はあちらです」
こ、この会社の未来は大丈夫なのかああっ
「お、お前」
「何でしょうか」
秘書との会話に何故かぽわーんと火照った顔で帰っていったメタボ爺を見送り、副社長室に帰るなりびしっと
指を立てて糾弾してやった。
「あの爺さんを怒らすとヤバイからとお前がガミガミ言うもんだからっ、俺はどうでもいい話にながながと
付き合ってたというのに!」
そうだ、たまにはびしっとしてやらないとな。秘書は多少は後ろめたいところがあるのだろう、珍しく目を
そらした。
「怒られなかったじゃありませんか」
「たまたまだろっ、たまたま!」
「会話を楽しんでいらっしゃいましたわ」
「結果的に、だ。お前は最初からあのメタボ爺が変態M男と見抜いてた訳では無いっ」
「それは、そうですが」
「そしてあの爺は、お前がサドだと勘違いしていたわけだが」
「何のことです」
不穏な空気を感じ取ったのか、秘書はわずかに後退りをした。退室しようとドアに手を伸ばそうとするから、
腕を壁について退路を塞いだ。
「……なあ」
我ながら、下心満載の下品な声だ。
今度は明確に空気を悟った秘書が、ぎくりと体を強張らせた。それでも、黒縁の眼鏡の奥から睨みつけてくる。
「お仕事の話でしたら、お伺いします」
「もちろん、仕事の話だ」
背中を壁に張り付けながら、いぶかしげに見上げる秘書に、ニヤリと笑ってみせる。
「仕事中に秘書が、イケナイ反応をしていないか、確認しないとな」
「何のお話か、分かりかねます!」
秘書には珍しく慌てた様子で逃げようとするのを利用し、背中で両手を拘束しつつくるりと壁側を向かせて、
そのまま押し付ける。
「副社長!」
肩越しに振り向きながら、秘書が声を荒げる。その様子につい楽しくなってしまった。
おおっといかん、楽しいと人格までついつい変わってしまいそうになる。
「そう慌てるな。確認するだけだから」
「……必要ありません」
秘書の腕は掴んだまま、背後から身体を密着させる。すっきりと髪を上げたうなじから、誘うような匂いが
した。
「ま、優秀な秘書様がその気なら…その先もアリだがな」
「……っ」
空いたほうの手を秘書のスカートの中に素早く潜り込ませ、目的地に到達する。ストッキングに包まれて
いても、明らかにと分かる反応ぶりだった。
「嫌っ……っ」
「何が?こんなに濡れてるのが?」
「…っ、んぅっ」
唇を噛んで声を我慢しようとしているのが、よけいにそそられる。ストッキング越しに熱の篭った脚の間を
指でぐいぐいと押してやれば、どんどん溢れてくるのが分かった。
「ワルい秘書だな、メタボエロ爺にじろじろ見られながら、濡らしたのか」
「ち、違いま……っ、ぁ、」
ピッと薄いストッキングを破り下着の上から、ゆっくり割れ目をなぞると悩ましげに腰が揺れた。
「何だ、おねだりか?」
ふるふると頭が否定の方向に振られる。
後ろで拘束していた手を離しても、秘書は前の壁に手をついて自分の身体を支えるのに精一杯だった。
これは、いい傾向だ。
「し、ごと…中、ですっ…や、ンンッ」
途中で下着の中に指を滑り込ませて直接触ったせいか、最後の声が高く跳ね上がった。
社内の男共が聞いたら卒倒しそうだな。
「でもさあ、仕事中にイケナイ体になってる秘書に、お仕置きが先……だろ?」
「ちが、…ぁ、や、…ぁんっ」
ぬめる指先を動かすととびっきり甘い声が漏れてくる。こうなるともう、こっちだって止められるわけも無い。
「……詩織」
後ろから耳朶を舐めながら、指を膣内へと進入させると熱くうるんでもっと奥へと誘ってくる。
「や、ぁ、……ダメぇ…っ」
頬を紅潮させて、秘書のふっくらとした艶やかな唇が震えた。
「くそ、」
何でこの秘書はこんな時だけ可愛らしくなるんだ。
おかげで我慢という文字なんか、無いも同然だ。
「お仕置き、だ」
「ぁ、あ、っ……ぁあんっ!」
結局、スーツ姿のままスカートを捲り上げ、ストッキングを破り下着をずらしただけの、性急な姿で後ろから
繋がった。
ああ、後で怒られるなこりゃ。
と思っても、こんな気持ちいいことができる機会をみすみす逃せるはずもなく。
「ダメ、ですっ、……ぁ、あっ…ん、動いちゃ、…んぅっ」
「動かないと、終わらないだろ」
「だって、ぁ、あっん、……やぁっ」
「だって動くと…、気持ちよくなる、か?」
「はぅ、んっ…ぁ、副社、長ぉ、…っ」
いつもは決して見せない素直さで秘書が首を縦に振る。
お堅い黒のスーツも眼鏡も、乱れた秘書をよりいやらしく見せる小道具になってしまった。
「お前、感じすぎ。ていうか、何でこんな濡れてるんだよ」
ぬるぅっと腰を引き、続けて奥まで突き入れる。膣内のぬめった襞が快感を示してひくつきながら、まとわり
ついてくる。
息が上がりそうになるのを、つとめて平静を装った。
「ほんとにあの爺さんのエロ視線で感じてたのか?」
「ぁ、んっ……ちが、ちがいます、…ンンっ、ぁ、っ」
「じゃあ何だよ」
奥に突っ込んだまま腰を揺らすと、秘書の背中が堪らないという風情で仰け反る。
「や、やぁっん、ぁ、だって、……ふくしゃちょ、が、ぁぁんっ」
「俺が?」
「私の、ことっ、……見てっ、ぁ、あっ、ああっ」
見られて、何だ。その先を妄想したのか。
これはもう、日頃の成果と言うべきか。
秘書の中に埋まっている暴れん坊が、ぐんと一回りデカくなった気がする。
「お前のこと、見て、俺がこういうことするって、想像した?」
「は、いっ…ぁ、ぁあンっ、…あっ」
「それで爺さんを罵倒しながら、濡らしてたってわけか」
「そ、そぅ、です……んぁっ、ぁんっ…」
ちくしょう。
何だこのエロ可愛い告白は。そんなやつにはお仕置きだ、お仕置き。
「イヤらしい身体だな……詩織」
「ぁ、やっ、ぁあんっ」
すっかり男を蕩けさせる身体になってしまった秘書の膣内の感触にぐっと堪えながら腰を引くと、ぷりんと
上向きの可愛い尻も一緒に付いてきた。
「ふ、くく、どうした?」
「ん、ぁ、あん、ダメぇ…」
社内の男共が聞けば脳死しそうな、しおらしい声で秘書が鳴く。
だが、この可愛さにほだされたらダメだ。こいつには、どっちが主人が身体にきっちり教え込んでおく必要
がある。
「何がだ?そういえば、動くなと、さっき言ってたな」
「や、やぁ…、いじわる、しないで、くださ…い、」
「ちゃんとオネダリ、できればな」
「やだぁ、ぁ、んぅ、…」
目元を赤くして今にも泣きそうになってる秘書を見てるだけで、ぞくぞくと込み上げてきそうなのをぐっと
堪える。堪える。
「ほら、詩織…」
「副社、長……も、もっと…」
「もっと、何だ?」
「いっぱい、突いて……気持ちよく、してくださ……、きゃうっぁンン!」
秘書が言い終わらないうちに、思いっきり腰を突き出す。そしてそのまま乱暴なまでに抜き差しを繰り返す。
二人の繋がった部分からは絶え間なく、秘書が発情している証である液体が溢れ出し、彼女の太腿をとろとろと
伝っていく。
「はふ、…ぁ、ああんっ、そんなに、…しちゃ、ぁ、ああんっ!」
「気持ち、いいか?」
「い…です、ぁ、あっん、副社長、ああん、も、ぁあ!」
「イく時はちゃんと言えよ」
「イく、イっちゃうのっ…、ぁ、あっ、ああん、ダメぇぇっ!!」
―――副社長室に甘ったるい声が響く、これも日常のヒトコマ。
終わり。
GJ!!
仕事が出来るおねーさんも好物だぜ!
陰茎が膨張した
なんというエロ副社長w
あなたに惜しみないGJを送りますっ!
このコンビ、いいなあ。
隠れM秘書すごいGJ!!
隠れS副社長もイカす!
534 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 02:53:53 ID:zIZUEIS0
age
535 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 14:24:37 ID:rzp6aznw
なんて良スレだ!
暇だし、シチュ妄想でもしようぜ
538 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 01:52:12 ID:sz3M/Rsd
続きがみたい
ミサロイドマダー
三つ編みメガネの委員長が
Hではデレデレで何度もキスねだってきたり
語尾にハートマークつけて喘いだり
終わったらまたツンに戻る
最中だけ三つ編みを解いて、終わったら急いで三つ編み結うとか。
544 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:00:38 ID:UivPetYw
保守
Hの時だけ
デレデレ
ミサロイド
ほ
保守
550 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 22:55:42 ID:JArbo2ku
ほ
ホンジョロイド読みました。かわいいですね。
保守
553 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 00:01:59 ID:RTWLRCKl
ほ
可愛い女の子達だ
はたして保守する意味はあるのだろうか
保守は荒らしっていう言葉知ってる?
(保守しないといけないようなスレは需要が無いということだから存在意義も無い。
そのようなスレを保守することは容量の無駄でしかないという意味)
需要があるから保守されるとも言えるのでは?
と、携帯が申しております
投下があれば読みたいと思うスレタイだから他人に強制せずにそっと保守
それで落ちたらしょうがない
スレタイそのものが板や他スレ的に宜しくないなら話は別だが。
書き手が皆無なのにか?w
ホンジョロイドの人とかが戻ってくれば話は別だけど、そんな気配まるでないし
こういうスレは書き手がいなくなったらおしまいだよ
なんだここは……
そんなの気にせず保守
562 :
名無し曰く:2009/08/07(金) 15:25:32 ID:dzITkT15
そろそろ俺の出番だな
age
書き手が居ないスレを保守する必要は無いよね
その内現れる?いつ現れるの?
それが分からないから、何時でも降臨できるように保守する
マゾだなお前
マゾじゃなくて知能障害だろ
書き手がいないのなら書き手になればいいじゃない
570 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 15:14:15 ID:M2ycpFSJ
ここはもうダメだな
つ「暗いと不平を言うよりも、すすんで灯りを点けましょう」
どうだ明くなつたろう
保管庫誰か作ってくれ
いや作って下さい
曰くの作品は保管しないでね
キモいから
黙れカスが。
577 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 13:38:57 ID:2hfz9PaM
あ
保管庫くらい自分でつくれよ
579 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 22:12:40 ID:qKjRdtx/
いいムードだったこのスレがここまで荒れて寂れた元凶は間違いなく曰く
あとお前らな
ホンジョロイドの作者さんは
もう投下してくれないんだろうな
当然だけど
ss投下を全力で待つ
なんなのよもう
585 :
sage:2009/09/01(火) 20:22:19 ID:lOfNYmvj
「もたもたしないでくれる?」
いつもの朝の風景。
何度も繰り返された彼女とのやりとり。
幼馴染みの彼女は今日もこうして迎えに来てくれる。
そして今日もカルシウムが足りていない。
「あぁ遅い!なんであんたはいつもこうなの!?」
「慌てない、慌てない。時間はたっぷり「ないわよ。」OK急ぎます。」
そしてky
やっぱ無理('A`)
文才ない俺には小説なんて書けん。
/:::::::::::::::/::::::::::::::::::/|:::::::i、:::::.. ヘ / ̄ ̄ ̄
/::::::::::::::/::::::::::::::::/ .|:::::::| ヽ:::::::::l、:i ./
,'::::::::::::::::i:::::::::::::∠.__ !::::::,'_ ',::::::| i!/. 仕 も
. /:::/:::::::::::::::::;r≠z、 /::::;f=z、` !:::,'// 方 |
/:::/:::::::::/|::::::|弋ソ //弋ソ /:i/ i な |
,.':::::::::::::::/:`|::::::|\\\\\\./::::| | い. |
/::::::::/:::::::::;r‐|::::::! __ ' /:::::::| | な |
,...:´//::::/:::r'"ヾ. j::::::|\ ´ ' _,.. イ |:::::;イ | あ
/::/ /:::::i/´`\\!::::::! /i ̄l´::::::/ ,'::::/|| <
/::/ ./::::::人. \i::::::j ,ノ/`i/ ./:::/ / \_____
/::/ /:::/ ヽ \::i'", -'"´ヘ. //
. ,'::::/ // / ヾ'´ ./ }
i:::/ / ノ/ |//
|/ / ,イ /'´
. / ヽヽ / .| / ,'
i /| / i
| | .| / |
| | .∧ |
| |/ ヽ ノ ,ノ
ヽ | // `ヽ |
/ | ヽ// i i |
. i |ー-'.i.,_ // ,.}
>、 |  ̄ ̄ ̄ ̄ヾ
| `ーi´|ー-..,,______,.! 、,
`i、 /ヾ. | / ,∧ ヽ 月兄
|:;ゝ'`::、:`ー- ..,i´___,..-‐":;イ∨
. |::|::|:|:::::|`iーr-、:;;__;;;:::r::イ:|:::|:ヘ ぎ
|::|:::||::::::|:::|::::|::::|::|:::|:|::|:/:::|::|:::|::ヘ っ
587 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 22:06:56 ID:lq3rXffN
>>585 お前なら出来る
だから早く書k…いや書いて下さい
そして今日も彼女と一緒に仲良く?代わり映えのない一日を送るーーー
「はぁぁ...気持ちぃぃ...ゆー..くん、もっと...」
はずだったのだが、気付けば彼女は自分の上に跨っていて、
「んんぅ...はぁ、んっ!んはあっ!い...ぃふぁぁ...」
普段とは違う刺のなく、柔らかくて、卑猥な声をだし
その小さな体を自分の上で一生懸命動かしていた。
(ッ!?落ち着け!餅つくんだ俺!何故だ!?何故彩花が俺の上にぃ!?)
などと取り乱している俺に構わず腰を振る彼女。
ええぃうるさい!ゆーくんゆーくんうるさい!
俺のKRSWが暴発しちまう!
(o..k..落ち着け...何故こうなった?思い出すんだ...)
区切りのいいとこで〆
PSPってSS書くのに向かないね。途中で全部消えて涙でてきた。
後眠い。明日学校だよ、、、七時間はねたい、、、
えーと・・・とりあえずゆとり乙?
ガム食べながら。〆ようとおもったが回想終わらせる
回想ーーーーーーーー
朝、いつもどうり彼女にどやされながら登校。
学校、いつもどうり...ではなかった。
彼女の様子が今日は少し変だった。ような気がする。
彼女と目を合わせたとき、いつもなら道端に捨てられたゴミを見るかのような目で熱く視線をくれるのに、
何故か今日は少し目が泳ぎすぐにそっぽを向いてしまう。
その時は、今日は女の子の日かな?と思いスルーした。
昼休み、今日も彼女とその愉快な仲間たちと一緒に食べたのだが、
彼女は少しそわそわしていて落ち着きがなく、弁当を残してどっかさいってしまった。
彼女が教室から出ていった後、残った俺たちは弁当を食べ、食い終わると談笑していた。
ただその時、俺の愉快な仲間たちは終始ニヤニヤしていて少しウザかった。
放課、彼女と一緒に帰る。
ただ、やっぱりこの時も彼女に落ち着きがなく、
「き、今日もあんたの家におかずを届けてやるからう、家で大人しく待ってなさい!」
などと、可愛らしいことを言って走って帰ってしまった。
一人で帰るのは寂しかったが縞パンが拝めたのでよしとした。
自宅、今日から両親が出張で三日ほどいない。
この家に自分しかいないと思うとハイテンションになる。
午後7時、彼女が鍋と何故か大きいバックをもって家にきた。
彼女曰く、俺の両親が出張中、俺の生活が堕落しないよう見張りがいるんだとか。
そしてその見張りを幼馴染みである自分がしかたなく買ってでた。
そして24時間見張るためお泊まりセットをバックに詰め、憂鬱な気持ちでここまで来たという。
そんな彼女は説明を終えた後自分のバックを持って俺の部屋に。俺の部屋?
8時、彼女の持ってきた鍋(カレー)をいただく。ただこのカレーおばさんが作ったにしては少し水っぽかった。
さらには彼女は俺の皿に大量のルーとそれに似合わない少ない米をよそってよこす。俺今日何かしたっけか?
食べ終わった後、風呂に入ろうとしたが眠気に襲われ少し寝ることにした。
どうせ彼女も風呂に入るのだから少し長めにと10時にタイマーをセットし仮眠に入る。
そして、違和感を感じて目が覚めると彼女が上にいてーー
回想終わりーーーーーー
ここまで。もう無理。
初なんでひどいです。ゆとりも真っ青の駄文です。
つづきは書けたら書きます
593 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 03:27:04 ID:oZlaLgKE
久しぶりの投下だ
wktkしながら待ってる
385 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 13:45:35 ID:zs7TsAnH
ではがんばって書きますがパソコンが今無いので、pspで書き込みします。
386 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 15:10:12 ID:zs7TsAnH
だからおそらく遅いと思う。
387 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 16:56:25 ID:zs7TsAnH
プロローグ
388 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 16:56:57 ID:zs7TsAnH
プロローグ
389 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 18:31:27 ID:zs7TsAnH
「あーあめんどくさいなぁ」と男は言った。その男の名は、寺田正樹という。中学2年である。成績はふつうより少し下だ。今日は正樹の嫌いな英語のテストだった。そんなに勉強していなかったため、半分しか書けていない。がんばっても無駄だと思い少し眠った。
390 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 19:39:28 ID:zs7TsAnH
「終わったぞ」という声がした。「わかった」と言い俺は起きた。授業が全て終わり、早く帰った。家に着き後ろから声がした。「これを受け取れ」と言われた。体が自然に動き受け取ってしまった。男は、一瞬で消えた。嬉しかった。だが男が誰か分からなかった。
391 名前:鷹[] 投稿日:2009/05/22(金) 19:44:27 ID:zs7TsAnH
それはまさにスペアポケットだった。これを上手く使って何かできないか考えた。「思いつくのはエロいことかな」と思った。しかし考えるのはまた明日にした。
つづき。 gdgdだorz
思い出した。あの時寝て、気付いたら彼女が上にいて、
(まさか、あの時急に眠気に襲われたのは彼女に盛られたから?...まさか、な?)
そんなことを考えながらされるがままの俺に
「ゆーくん...きす、していい?」
「いやまっ「だぁーめ、ん...んちゅ...ふぁ...むちゅぅ......ぷふぁ...」はぁはぁ...」
などと追い打ちをかけてくる彼女。
彼女のキスは深くて、甘くて。
舌を動かす度に締め付けてくる下の口は気持ちが良すぎて、そろそろ我慢の限界。
「彩っそろそろ俺...」
「いいよ...私の中に、ゆーくんのいっぱいだして...」
そう言うと彼女は速度を速めてラストスパートをかける。
どうやら彼女も限界が近いらしい。
「んっ、んっ、わたしもう...いく!いっちゃう!」
「俺も...イく...!」
「「あぁああぁぁぁぁああぁぁぁぁぁああ!!」」
・・・ふぅ。
どうやら二人同時に絶頂に達したらしい。
彼女から自分のを引き抜くと納まりきらなかった精子が溢れでてくる。
その光景はとても官能的で、小さくなっていたマイサンが再び元気になる。
つづき。 gdgdだorz
思い出した。あの時寝て、気付いたら彼女が上にいて、
(まさか、あの時急に眠気に襲われたのは彼女に盛られたから?...まさか、な?)
そんなことを考えながらされるがままの俺に
「ゆーくん...きす、していい?」
「いやまっ「だぁーめ、ん...んちゅ...ふぁ...むちゅぅ......ぷふぁ...」はぁはぁ...」
などと追い打ちをかけてくる彼女。
彼女のキスは深くて、甘くて。
舌を動かす度に締め付けてくる下の口は気持ちが良すぎて、そろそろ我慢の限界。
「彩っそろそろ俺...」
「いいよ...私の中に、ゆーくんのいっぱいだして...」
そう言うと彼女は速度を速めてラストスパートをかける。
どうやら彼女も限界が近いらしい。
「んっ、んっ、わたしもう...いく!いっちゃう!」
「俺も...イく...!」
「「あぁああぁぁぁぁああぁぁぁぁぁああ!!」」
・・・ふぅ。
どうやら二人同時に絶頂に達したらしい。
彼女から自分のを引き抜くと納まりきらなかった精子が溢れでてくる。
その光景はとても官能的で、小さくなっていたマイサンが再び元気になる。
「わるい彩花。止まらないわ。」
「?ゆーくん?...わ!だめだよぅ、わたしまだイったばっかり...ッ!」
「んっ...ごめんな。」
そして俺は彼女に入れると、目の前にある小さいながらも形の整っている胸にてを伸ばしーーーー
.....腰が痛い。
眠りから覚めると意識が覚醒するとともに筋肉痛が襲ってくる。
あの後、彼女とは盛りのついた猿のようにやり合い、そのまま疲れて寝てしまった。
その証拠に俺のベットの上は二人の体液でコーティングされているし、隣には彼女が寝てーーーーいない!?
慌てる俺。しかし耳をすますと何処からか聞こえる足音。
もしかしてと思いリビングに行くと、
「遅いわよ。もっと早く起きなさい。これじゃあ私が見張りに来た意味がないじゃない。」
そこにはいつもの
「ちょっと!聞いてんの!?」
短気な彼女がいた。
ーーー終わりーーー
お目汚しごめんなさい
読んでくれたなら嬉しいです
読んだよ。
荒らしの相手すんなよ
乙
保守です
ほ
ほ
も
さ
ぴ
__
, ‐' ´ ``‐、 / ̄:三}
. /,. -─‐- 、. ヽ / ,.=j
_,.:_'______ヽ、 .! ./ _,ノ
`‐、{ へ '゙⌒ `!~ヽ. ! /{. /
`! し゚ ( ゚j `v‐冫 , '::::::::ヽ、/ そんなことより野球しようぜ!
. {.l '⌒ ゙ 6',! / :::::::::::::::/ __
. 〈 < ´ ̄,フ .ノー'_ , ‐'´::::::::::::::;/ (_ノ)‐-、
. ヽ.、 ` ‐", ‐´‐:ラ ':::::::::::::::: ;∠. ヽ_} ゙ヽ
,.r` "´ /:::::::::::::::::::ィ´ `ゝ !、 /
/ / :::::::::::::::: ; '´ /´\ / r'\
. i ! ::::::::::::::/ 墨 | .!::::::::/ヽ、.._!ヽ. ヽ、
{ {:::::::::::;:イ / ‖i:::::::/:::::::::::::/ \
. ヽ ヽ,.ァ‐'´ /ヽ 二 ,/`ヽ、::::::::: /
ほ
野球しようか
保管庫が入用でしたら保管ページ作成しますがいかがでしょう?
落ちる前にたのんます
ほし
614 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 00:04:44 ID:8Zo04s7w
ほ
ほす
過疎ってますなぁ
617 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 07:57:47 ID:sQgF8hjY
ホンジョの作者はもう来ないのだろうか・・・
揚げ
ホンジョロイドはもう主人公にデレデレだからね。
ここから続きを書くのは無理だろ・・・
俺は待ち続けるさ…
デレデレでもこの際許す!!
ホンジョロイドはキャラ愛が芽生えるほどのデキだろ
戻ってきてくだしあ
621 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 09:09:43 ID:PHTGgwx0
ホンジョはもう恋人みたいなもん
あえて放置して自分からしたい、何でしないの?みたいなシチュが頭にきた
ウマいと思う
622 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 23:39:09 ID:Y6s3c5p2
わっふるわっふる
そして誰もいなくなった…
625 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 13:24:57 ID:2xE4ZEpA
そして誰かが現れた
626 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 16:04:39 ID:DzwpyZxG
あげ
落としてたまるかぁっ!
628 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 00:06:44 ID:DPVUN9+3
ほ
し
630 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 18:20:59 ID:kAQyTlq3
の
631 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 18:30:54 ID:NvKLAR4X
くだらない一字レスで保守上げすんなカス
貴方には優雅さが足りないわ
普段:○○くん、午前中に頼んだ書類なんだけど、進捗状況を教えてくれない?
……なんですって? まだ半分も出来てないの!? いままで何をやっていたの!?
……はぁ、もういいわ、残りは私がやって置くからこっちをお願い。明日までよ!締切厳守は社会人として当然ですからね!
エロ時:んぉぉぁ!しきゅうぅぅぅ!○○くんのおちんちんでコンコンノックしてるのお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!
ひぎっ!? しょれらめ゛ぇぇぇぇ! そこおちんちん入っちゃら゛め゛なのぉぉ! しぎゅうにぃぃぃ゛! ん゛ぁぁ゛ぉ゛ぉ゛!!
きしゅ!きしゅぅぅ!おくちのなかもおかしてぇぇ!きしゅしながらいぎだぃのぉぉ゛ぉ!
ん゛ぁ゛ぉぉぉお゛ぉぉ゛!でてる!でてるよぉ゛ぉ!しきゅうぅぅ゛ぅでてるぅ!
つまりこういうことですか?><
と思いきやこれでは色狂いじゃないか……orz
ほ
(ご主人様との)Hの時だけ(愛液やら涎やら腸液やら母乳やら)デレデレ(ダラダラに流して悶える状態)になる(ドMな)女の子の話が読みたいです。
僕も読みたいです。
ほ
し
640 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 16:36:49 ID:3OaCUUyj
age
今初めて来てこのスレ読んだ
何だこの名作の数々は
個人的にはインストラクターの続きを希望して保守
中国
一年前の今日、ホンジョロイドの最後の投下があったんだよな…
もう一年経ってしまったし、続きは諦めるべきなのかな…
俺は待つぜ
諦めたらそこで試合終了だよ
646 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 12:07:33 ID:6dNjfxsI
諦めない
647 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 09:42:15 ID:OVTuQ84r
ツンデレ?
デレッデレ
649 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 04:50:33 ID:KrX9ORmj
設定が難しいよな…
保守
651 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 15:25:04 ID:0Qz5gl7U
保守
ほしゅ
待ち。
654 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 21:31:17 ID:qLiCzIXy
保守
655 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 01:17:06 ID:uqYHdLlB
会話も投下もないスレに一人でえんえん保守書き込みとかやってて空しくない?
656 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 02:24:09 ID:u6G/9Ozq
じゃあ会話しようぜ
何の話する?
半熟ヒーローの話
Hの時にだけデレデレになる女の子について
「Hの時だけ」って結構難しいんだよね。
キスはHのうちに入るのかどうか、とか、
Hな雰囲気になっても実際の行動に入るまではデレちゃダメなのか、とか。
挿入した途端、ってのも悪くないかもw
でれでれのパターンにも、2種類ほどあるとおもう。
一つは、ヒロインが主人公をめちゃくちゃ好きなんだけど、普段は素っ気なかったり、嫌ってるような態度をとってしまうパターン。
いざセックスになると、普段押さえつけられていた反動で、凄いデレ具合になる。
もう一つは、ヒロインは主人公のことが本気でめちゃくちゃ嫌いなんだけど、凄い淫乱なので、無理矢理犯されつつも気分が盛り上がってくるとでれでれしてしまうパターン。
セックス終わったあとの自己嫌悪とか凄そうだけど。
あなたはどっちのパターンが好きか?
あるいは、もっと他にパターンはないか?
別に嫌ってないけど普段はクールとかでイイじゃん
663 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 15:35:56 ID:KQmdbCvv
保守
保守
666 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 22:22:05 ID:SKoCG4wY
回避
667 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 17:22:23 ID:ROaSybg5
保守
保守
保守
保守
671 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 00:51:31 ID:aMatTByX
てす
672 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 20:46:19 ID:68Wd5aeT
普段は、冷酷非情の氷の女でしかし彼女の正体は淫魔の吸精サキュバスで主人公に正体バレしてデレデレになるとゆうのはどうだろう…
その流れで何故デレデレになるのかがよく分からん
674 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 05:47:54 ID:qZ+lzVvs
質問 小ネタを投稿しょうとしたがERROR:長すぎる行があります!
ホストwb13proxy03.ezweb.ne.jpとでたけど…どうしたらいいの?
改行してみたら?
676 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 07:29:01 ID:qZ+lzVvs
む…一応頑張ってみる2ちゃんの場合長文はコピペ防止とか色々規制があるので難しい!自動変換機能とかあればいいのに…
677 :
小ネタ S:2010/04/24(土) 17:51:55 ID:qZ+lzVvs
S女ビシッ、バシッ 「私にひれ伏しなさい下僕どもよ」
M男「もっとお仕置きをして下さい…」
M男2「僕のチンチンを踏んで下さ…」
男「チッ!バイトとはいえバカ女め!」
S女「ん?反抗的な奴隷だわネ」 ビシッ、バシッ
男「このアマァ〜ガバッ!」
S女「キャ!何なの奴隷の分際で!」 男「うるせー」 S女「チョ!キスは…ン〜ウu」
男「キスは初めてかい?乳デカッ(モミモミ)」
S女「い今なら許してあげるわ」
男「ヘッ下は、もう洪水だぜ」ジュル
S女「止めな..ヤメテ」 男「俺の物もくわえてもらおう」 S女「ウガッ、モガッ、ジュプジュプ」
男「ハアハア…ウメェじゃねぇか」 男「そろそろ挿れてやるぜ」 ズブッ S女「い痛い!ケド、イイ!」
S女「ああ〜」
翌日〜男の自宅 ピンポーン 男「ハーイどちら様!」 S女「オ!ホホホあなたは奴隷から私のしもべになる事を許してあげましょうこ光栄に思うことね」
男「……」
そして〜 S女「ああ〜イイな中に出して〜♪」 男「…か勘弁して10発目は…」
S女「ああ〜♪」 ダーリン
キスは初めてかい?乳デカッ(モミモミ)
679 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 20:56:34 ID:upMJxp1n
680 :
名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 04:26:40 ID:FA6+54dj
hosyu
防御
必中
すごく厳しく育てられて、精神的に縛られている。
親からの支配が及ばない完全密室状態で男と二人きりになるとエロモード炸裂、ならどう?
↑摂食障害の告白なんかを読んでいると、心理的の枷が酷い状態だとエロい方向になる女が多いね。
SFで超金持ちの父が娘を自分の選んだ男を一生愛するように仕向けるために、偶然では暗示を解けず、心理的に洗脳させ男嫌いにさせてしまう話がある。
↑これを偶然解いた唯一の男に乱れるてのはどう?
そのシチュで投下出来ればムーンライトやノクターンでもトップだなw
後は、書き手だが
>>683が書ければ一番いいが…その前に保管庫か?
何にせよ書き手が居無いとエロパロ板ではスレが衰退する。
繁栄してるスレでは、二日に一度のペースで投下がある。
プロットを作成して書き手を呼び込むと言う手も有るが最近過疎ってるし…orz
後は、有名SS職人のサイトに行って頼み込むか……
685 :
683:2010/05/04(火) 12:39:35 ID:y8lrOFBX
>>684 ありがとう。
すまない。
設定フェチなだけなんだ。
「永遠の読み手」ってヤツ。
他の好きなスレでも、好きな設定を書き込んだら「お前が書け」言われたw
書けたらとっくに書いとるわ。
正しい文法と作文能力はあっても自分には、文才以前のストーリーテラーの才能がないんだよw
悲しいことに、そのくらいの自覚はあるんだな。
>>685設定フェチ結構スレを繁栄させる為には、職人を呼び寄せるしか無い。
映画とかでも脚本家と監督に別れてるしW
いいプロットを出してスレを繁栄させてくれ685よ!
>>686まさかのありがとうw
妄想のみで頑張ってみるよw
保管庫、穂寛子、帆栞子、プリー〜ズ!!!!
>>688 今、作ってる。うまくすりゃ夜に出来上がるかも。
>>690おお!!!GJ、GJ神よありがとうございます。
GJ神の仕事だGJ(ゴッド・ジョブ)
>>690 あなたは神だ!まごうことなき神だ!!
ついに、ついにこのスレに待望の保管庫が……
GJ過ぎる、ホントありがとう!!
なんだ、ただのネ申か
保管庫も完備したし後は作品か…
しかし以外と他スレと被ってるんだよナァ…
ビッチ系とか強気女系とか…
どっちも落ちるまでツンorクールだし落ちたらHの時はデレだし…
書き手が分散されているのだろうか…
695 :
女議員と秘書:2010/05/21(金) 03:08:56 ID:JBQhwMKl
とある経済大国J国。
其処の第一与党全民党の絶対権力者0総裁の懐刀と呼ばれる麗香議員29歳。
彼女はモデル上がりの才媛で、その容姿と相反する冷酷なまでの鋭い舌鋒で
アイスドールと呼ばれた…
〜
公益法人の予算委員会…
「あなたの事業所の理事役員は殆ど元官僚の天下りですね!?」
今日も60歳を超えるベテランの元官僚が自分の娘程の女性議員にタジタジになる。
「当事業所の今年度の予算は前年度の30%程で十分賄えます。
後事業所に在る資金財産は国庫に返納を求めます。」
「そ、そんな…」
ベテランの元官僚はガックリと肩をうなだれる。
〜
「今回の公益法人は財務省との関係で反発は必至と思われますが…」
「麗香議員一言」
眩いばかりのフラッシュと取材陣の数。
人気議員の彼女の周りは常にマスコミが集る状態だ
「危ないので退いてください!」
その麗香議員を庇いながらマスコミの波を掻き分けるのは彼女の第三秘書
史郎27歳彼女の大学の後輩だ。ヒョロヒョロした色白で長身の優男である。
綺麗に切り添えられたショートカット、意志の強い瞳とトレードマーク
の白いスーツとタイトのミニスカート正にアイスドールの異名に相応しい彼女
に対比してどうも頼りなさげだ。
「麗香議員!!」
ドッと押し寄せるマスコミの波によろめく史郎危うく麗香もバランスを
崩しそうになる。
「今回の件は改めて首相より談話があるはず!次のスケジュールがあるので
速やかに退いて頂きたい。」
彼女のいっもより低い声に気押しされたマスコミの動きが一瞬止まる。
まるでモーゼの十戒のごとく引いたマスコミの波の中麗香は悠然と車に
乗り込むのだった。
〜
「史郎!あなたは何時に成ったらマスコミ対策位出来る様に成るのですか…」
「…はい…すみません…先生」
鋭い低い声で言い放っ麗香にただ身を縮こませるばかりの史郎。
「…まあ、いいわ次のスケジュールは…」
「はい…国土大臣と同席して道路公団との折衝」
「…次は…」
「N市により0総裁との打ち合わせです」
「史郎!」「はい…」
「スケジュールの優先順位を考えなさい…!」
「…はい」
「私は…あの無能大臣の尻拭いをする気はないわ!そのままN市に向かって
ちょうだい!」
「…それでは…大臣が…」
「その位の調整が出来なくては秘書の仕事は出来ないと想う事ね。」
「…はい…」
696 :
女議員と秘書:2010/05/21(金) 03:12:27 ID:JBQhwMKl
毅然とした彼女に党内でも敵が多い。
O総裁の後押しが無ければとっくに潰れているであろう。
今回も麗香の為に組んだスケジュールではあったが…
毅然とした麗香と反対に俯き顔を曇らせる史郎であった。
〜
その日も精力的にスケジュールをこなしN市のホテルに麗香が着いたのは夜の
10時過ぎだった。
「ふう…疲れた…」
部屋に着くなりハイヒールを脱ぎ捨てベットに飛び込む麗香。
「明日は朝7時より懇談会と成っております。後そのままお休みになりますと
お召し物が皺になりますので後でルームサービスでクリーニングをお頼みください、
それでは先生今日はこれで失礼します。」
史郎が一礼して部屋を出て行こうとすると…
「…待ちなさい…」
突然呼び止める麗香。
「今日は疲れたわ…マッサージ…してちょうだい…」
普通ならホテルのマッサージを呼べよ!と言う所だろうが史郎は何故か大学時代から
麗香に頭が上がらなかった。
「分かりました」
史郎は自分もクタクタでもう休みたい欲求はあったが麗香に従うのであった。
〜
「肩はいいわ脚を揉んでちょうだい」
ベットに横たわる麗香の脚を丁寧に解す史郎。
麗香の脚はモデル時代と変わらずしなやかな脚だ
「相変わらずマッサージは上手いわね…史郎君…」
「はい先輩」
ふと大学時代に帰る2人
麗香は気持ち良さそうに目を閉じている。
こんな無防備な彼女を知っているのは自分だけなんだろうな…
ふと想う史郎だった。その時…
「ねえ…史郎君…」
「はい先輩」
「固くなった…」
「!!…」
いきなり麗香の手が史郎の股間に伸びる。
大体麗香のモデル時代と変わらぬ身体を前に勃起せぬ男など居ないと想うが…
ズボンの上から股間を擦る彼女の指の感触で史郎のそこは、いつの間にか
天を向いて堅くそそりたっていた。
「固ぁぁィ♪」
チーッ…麗香は史郎のズボンのチャックを開きパンツの中を弄る。
「先輩…」たまらなくなった史郎は麗香に覆い被さり片手でスーツのボタンを外し
ピンクのブラを露出させて胸を揉みしだく、もう一方の手は彼女の首に回す。
麗香も史郎の分身をズボンから露出させ上下に擦る。
「史郎君…」「先輩…」
2人は顔を紅潮させて見詰め合うと引き寄せられる様に唇を重ねた。
「ん・んん」
絡み合う舌と唾液のぴちゃぴちゃとした音。
697 :
女議員と秘書:2010/05/21(金) 03:14:13 ID:JBQhwMKl
史郎は口付けながらピンクのブラを上にずらしてスレンダーな身体に似合わぬ胸を揉
みその先端を刺激する。
もう片方の手でスカートをたくしあげパンストの上から秘部を刺激する。
堪らなくなった麗香は潤んだ瞳で史郎を見詰める。
「ねえ…破いて…」
おめむろにスカートを巻くし上げると史郎はパンストに手をかける。
実は麗香は情事の時パンストを引き裂かれるのを好む、強気な女程M気が強い
とは某作家の言葉だが麗香には当てはまるのだろう。
史郎はパンストを掴み思いっきり引き裂いた。
…ビリ!ビビビイィ!ビリビリ!…
その衝撃に麗香は大きく身体を仰け反らせた。「はあぁん・いゃん…」
ピンクのショーツが露出する。
お尻から頭の先へと突きあがってくる衝撃に仰け反る麗香。
698 :
女議員と秘書:2010/05/21(金) 03:17:46 ID:JBQhwMKl
パンストを荒々しく襲う手は益々凶暴に、麗香の腰の辺りに残っているパンストの残
骸を毟り取り、腿から足首に掛けて一気に剥ぎ取った。
「あぁ…だめ…いやん…はぁ」
麗香の透き通る白い肌は真っ赤に染まりその秘部はすでに蜜で溢れていた。
「こんなに濡らして説得力無いですよ…」
史郎は麗香のショーツを剥ぎ取ると秘部を口でなぞった。
麗香も目の前に在る固くなった史郎の分身を口で含む「はむ…んあぁ」
史郎が秘部の突起を甘噛みすると……
「はあん…だめぇぇ…いい…あぁ」
軽くイッタようだ。
「ねえ…史郎君…ちょうだい…」
我慢出来なくなった麗香は史郎に懇願する様な視線を向ける。
(もうちょっと焦らしたい所だが…)
史郎も限界だったか麗香の秘部に分身を当てると一気に貫いた。
「!!…あぁぁ……」
一気に突き立てられた途端に、麗香は恍惚の表情になる。
ヌルリとした割れ目に分身が根本まで突き刺さり、愛液がグチュリと溢れ麗香の太
ももを伝った。
「もっと……もっとよ……。
お願い……めちゃくちゃにして……」
史郎は麗香の腰を掴み、固くなったものを勢い良く突き刺した。
何度も出入りする分身の動きが、どんどん早さを増す。
淫らな液体が溢れる割れ目は、ピチャピチャと卑猥な音を立てていた。
史郎がうめき声を上げる。
「先輩っ、もうダメだっ!」
淫らに腰を振る麗香は、まるで雌猫のような声を出した。
「ああっ……お願いっ……。
いっぱい出してっ……。
史郎君の精子で……私の中をいっぱいにしてっ……」
麗香の腰を掴む史郎の手に、力がこもる。
一気に腰を突き出した途端、先端から白濁した液体がドクリと吐き出された。
膣がギュウッと収縮し、史郎の精子を絞り出す。
麗香の口から、鼻にかかった甘い声が漏れた。
「ふぁああああっ!
いくっ!
いくーっ!」
2人は荒い息づかいをしながら、そのまま深い眠りについた…
〜
「何時まで寝てるの!懇談会に遅れるわよ!!」
「す・すみません」
其処にはいつもの麗香が居た。
「秘書が議員より遅いと困るわよ」
微かに微笑んだかの様な麗香の顔に、(この人とはもう離れられないなぁ)
曖昧な笑みを返す史郎だった。
今日のニュースを見て妄想パワーで一気に書きました。
チキン野郎なので乱文、乱雑はご容赦を
保守
保守
ほら
(*゜∀゜)=3 ハァハァ
(´Д`*)イヤァ(▽▽メ )オラオラ ((( ゜///゜(~O~*=*~Q~)アン
ほっしゅほっしゅ
, ' ⌒⌒ヽほ
| ))ノ)))))し
从|| ゚ -゚ノl|ゅ
706 :
名無しさん@ピンキー:2010/07/06(火) 13:51:55 ID:I7hHf/sF
ほし
虚しい……
カラ〜ス何故鳴くの〜♪カラスは山に♪〜
保守
ANDERE
711 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 05:23:56 ID:/cluUGYW
ロリ系デレで誰か
713 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 08:50:51 ID:g/095LqJ
とりま上げておこう
投下があっても感想もなく保守や空上げばかりのスレに職人が来ると思うか?
保守
保守
717 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 20:18:16 ID:kalrFdh4
kusosure
投下する甲斐もないスレだよね、ここ。
この程度で何を…
ほしゅ
容量やばいけどもう次スレはいらないな
722 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 23:11:06 ID:3D/K2avK
age
保守
保守
725 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 03:07:59 ID:sxQ7KSuR
阿呆ちゃいまんねんパーでんねん
>>726 ここはどっちかと言うとふだん真面目でエッチの時だけビッチになるような話なんだけど。
728 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 12:32:19 ID:HSkI5ZpI
普段だれとでもセックス中出しするビッチに興味は無い
自分だけに本性をだしてH迫ってくる真面目ちゃんに興奮するのだ
だが・・次のスレ立ても職人が居無いし、保管庫の作品を埋もれさせるのは惜しいし
何とかならんものか・・・・・
ホンジョロイドからそろそろ2年か
難しいよねイメージが
設定だけでも書き殴ってみるとか
>>俺もだ
734 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/18(木) 04:47:53 ID:8ElqdqKX
あきらめろ
735 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/18(木) 21:21:04 ID:jzxOVmcT
ホンジョロイド最高や!
嫁にしたい
736 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 00:07:56 ID:CiphJdw2
ホンジョロイドを待ち続けて早・・・何年だ?
大体職人を誘致したいのなら改革が必要だな・・・
例えばホンジョロイドが住民の理想なら
堅物学級委員がとか
氷の女がとかある程度書き手に
こちらのニーズをスレタイで提示しないと
規制だらけでどこのスレも過疎化が進む中
復旧は難しいだろう
折角保管庫まで作ったんだから
このスレが終わるまで今後の方針を決めておいた方が良い
ニーズねぇ…
>>186みたいなおにゃのこキボン
あと
>>481みたいな快活な女の子のやつがもっと欲しい!
このスレが過疎ってるのは住人のせいだろ、前スレは結構賑わってたし
投下はちょっと微妙だと完全無視してアドバイスすらなし、かといって雑談もろくにせずただ保守のみ
>>714や
>>718で指摘されても一切リアクションなし、とっくに投下やめた職人マンセー
こんなことじゃ復活はありえない。住人が意識改革しなきゃならんよ
「Hの時だけ」って、結構難しいんだと思う。
とにかくH大好きって感じにすると、「デレデレ」からは微妙にズレてしまうし。
まずデレデレでないのをどうやってHに持ち込むかがすでに難しいんだが
>>741 そこはフィクションなんだし、イキオイでいいんじゃないか?w
強気で隙のない女を何かの拍子にうっかり押し倒してしまい、
とんでもないことをしてしまったと、反省&後悔(or恐怖)して土下座、
しかしすでに向こうはデレデレ、とか。
先ずはスレタイの解釈から…Hの時だけって事は普段は普通orツン、冷たいと言う事に成るな‥
ここは色々なキャラが考えられるが
エッチ有り気のスレタイだけにギャップ萌えを目指すならHとかけ離れたキャラの方が効果的だろう…
後はH時は当然よがりマクるが普段は
それを感じさせない…創作に関してはギャップがキーワドだな
後ss職人はエロだけって嫌がる人も多いらしいし(エロパロ板だろう?そこは職人が居無いと成り立たないし)
次スレを立てるとしたら
○○の時とかあの時とかスレタイをぼかしてより多くの職人が投下し易い様にする方がいいだろう
それから住民は過疎らさないで普段は自分達でプロットを出した方が新規の投下を誘致し易い筈だ
最後にホンジョロイドに関しては余り拘らない方が良い…
諦めろって言ってる訳じゃ無いぞ!
そればかりだと新規の投下が来づらくなるとゆうことだ
>>743 整理と提案ありがとう。
「○○の時だけデレデレになる女の子」「あの時だけデレデレになる女の子」
っていうのも、いいかも。
あと、投下に対する感想はもちろん(GJだけでも)重要だが
SS以外の雑談とかでもスレを盛り上げるのに役立つし、
プロットとか、プロットに至らない小さなアイデアでも、
それを見て、インスパイアされて書く職人さんもいるので、
とにかく住人が保守以外の書き込みしていることが重要だよな。
某スレみたいに嵐に
襲われて息も絶え絶えに成るのが良いのか・・・
このスレみたいに保守過疎スレに成るのが良いのか・・・
まあ、最近規制のせいも有るが板全体の読み手のレベルが下がって
自サイトや専門の管理サイトに投下している職人が多いのも事実。
あけましておめでとうございます。
今後の参考に他スレとの類似性を検証してみた。
強気な女がしおらしく成る。
*ツンデレもこのカテゴリーになるかな
普段は悪態をついたりヒーロー(男主人公)をバカにしたり、しかしそれは愛情の裏返しだった。
大人しい女の子が
*ヤンキャラや無口やサナトリウムキャラもこのカテゴリーか…奥手な女の子が爆発したときの壮絶さは圧巻だった。
クールorクーデレ
*ホンジョロイドはこのカテゴリーだろう。有名キャラだと綾波レイか…
近親相姦系
*幼馴染みも入るかな?キモ〇〇では無く当然義理のみたいな感じになると想う。フとした瞬間今まで家族と思っていたヒーロー(男主人公)に男を感じて…
ロリ系
*魔女っ子とかファンタジー系のキャラも入るかな‥大好きなヒーロー(男主人公)と遊んでいて…幼い身体に未知なる感覚が…
逆レイプ
*スレタイ的には有りだと思う。勿論淫乱女に搾り取られる話しでは無くて上記のキャラが性衝動を押さえられなく成って!みたいな。
基本的にエロシチュにこだわるのでは無く。王道パターン→性に無関心だった。→ヒーロー(男主人公)と恋に落ちる。→Hデレするで良いのではないか?
魅せるのは、え!?こんなヒロインが…
みたいな部分を強調した方が話が創りやすいと思う。
ことしもよろしく〜。
検証、乙です。
落差が重要ってことだよねw
(エロシーン以外の)ヒロインをどう書くかにかかってる、って感じかな。
748 :
282:2011/01/12(水) 21:46:46 ID:oaQddDSN
その日は土曜で、授業は昼までだった。
ホームルームが終わり、帰り支度を始めた時のこと──。
ざわついていた教室が、突然静かになった。
異様な雰囲気に顔を上げると、開いた教室の扉から本条美沙希(ほんじょうみさき)が覗き込んでいる。
ウチのガッコの生徒会長だから知らない者などいない。
ただ、その独善的かつ独断的な言動もそれなりに知れ渡っているため、慕われているとは言い難い。
そんな女がわざわざ別のクラスにやってきて、殲滅すべき目標をサーチするような鋭い目であたりを見回しているんだから、放課後の教室が静まり返るのも無理はなかった。
俺の席は前から4つ目、窓側から2列目だ。
すぐに目が合った。
──やう゛ぇ。
何がヤバいのかはよくわからないが、とにかくマズい。
そして、悪い予感ってヤツは大抵当たる。
彼女はクラスメイトたちを押しのけ、すぐに俺の席までやってきて言った。
「つきあってくれ」
「へ?」
慌ててあたりを見回す。
さすが生徒会長だけあって、……かどうかは知らないが、本条の声は張りがあって、大声でなくてもよく通る。
気がつくと、教室は分厚い氷の張った真冬の湖のように静まり返っていた。
遠くでちらちらとこちらを見ている女子の一群がいる。
あからさまに、好奇の視線だ。
だが、当の本条はそのことに全く気づいていない。真っすぐ俺の顔を見つめてくる。
セラミックみたいに滑らかな顔や大きくて澄んだ目は、確かに綺麗だ。
だが、何の表情も浮かんでいない。はっきりいって何を考えているのかわからない。
俺にわかっているのはただ、こいつに常識は通用しないということだけだった。
ホンジョロイド [season2]
「ホンジョロイドは電気ブラシの夢を見るか?」
749 :
282:2011/01/12(水) 21:47:37 ID:oaQddDSN
正直なところ、俺=結城大地(ゆうきだいち)は、この女=本条美沙希とつきあっている。
──いや、つきあっているなんて言ったら、コイツは間違いなく否定する。
本人に言わせると恋とか愛とかつきあうとかいうのがどうにも苦手らしい。
これは想像だが、自分が男女交際をしていると認めるのが嫌なだけなんじゃないかという気もする。
ただ、そんなわけで、事実としては完全につきあってる筈なんだが、二人の間ではそうじゃないことになっている。
ま、俺の方も相手の意思を尊重して、話を合わせている。それが無難な選択と言うものだし、そうしといた方が便利なこともあるし。
何より本条相手に反論しても、話が明後日の方に飛んでいき、そのまま行方不明になるのがオチだったり。
――それが、突然の「つきあってくれ」だぁ?
そんなこと言われても、何を今さらな話だったりするわけだが、……何でまた、他の生徒が大勢いるところで、ここまでおおっぴらに言わなきゃなんないんだ?
もしかして、ようやく自分の気持ちに正直になり、本気でつきあう気になった、とか?
いや、さすがにそれはない。……と思うが、断言はできない。
成績優秀・品行方正で教師の信頼も厚く、さらに生徒会長の役も積極的に果たし、おまけにとびきりの美少女。──それが本条美沙希だ。
もちろんそれだけなら典型的な生徒会長キャラってことで、もう少し人気があってもいい筈だが、そうは問屋が卸さない。
対等または目下の者には基本的に命令口調でつっけんどん。人使いは超荒いし、常に自分が正しいと思っているような強引・マイ・ウエイ。クールといえば聞こえはいいが、実際のところはただの無表情──。
他人の気持ちや事情には一切おかまいなしに、生徒会の仕事をバリバリこなす様子は、さしづめ感情のないマシンのよう。
ある時、俺の悪友が言った。──あの整った顔の皮膚一枚下には、超高性能の電子部品(デバイス)がぎっしり詰まっているんじゃないか、と。
つまるところ、人間そっくりのロボットそっくり。ってわけで、ついたあだ名がホンジョロイド。
──まあこれは、俺と俺の友人がこっそりそう呼んでいるだけなんだが。
とにかく、彼女の演算システムは人知を超えた結論を導きだし、しかも当人はそれが妥当だと信じて疑わない。
おかげでこっちは七転八倒、今日もまた振り回されるハメになる……。
750 :
282:2011/01/12(水) 21:48:34 ID:oaQddDSN
相変わらず何の感情も感じられない低い声で、彼女が言った。
「今日これから予定あるのか?」
「え?」
「ちょっと、つきあって欲しいって言ってるんだけど」
「……あ、そっか」
──それね。その『つきあう』ね。
どうやら俺は、動揺しているらしい。いきなり身体の両脇に、つーっと汗が流れ落ちるのがわかった。
教室の隅では、普段俺とはほとんど話さない女子の一群が、こちらを見ながらヒソヒソ話を続けている。
できることなら、『知っての通り、俺は生徒会の会計なんですぅ。生徒会長がやってきてつきあえとかいうのも、きっと仕事に決まってますぅ』と、力いっぱい説明したいところだ。……もちろんそれはそれで余りに不自然なわけだが。
別に二人の関係を隠したいってわけじゃない。数人だが、俺たちがつきあってることを知ってるヤツもいる。
ただ、コイツがわざわざ俺の教室までやってくるなんて想定外で、……それだけでなんか激しく疲れていた。
「何ぼっとしてるんだ? どうせヒマなんだろう?」
多分、彼女のバイオ・コンピューターは、断わられないという答を算出済みなんだろう。
非常にシャクだが、確かに俺は頼まれると断れない性格だ。
それにこのところ、生徒会の仕事で一緒にはいても、マラソン大会やら入学試験の準備の手伝いやら何やらで、二人きりの時間なんてなかった。
今日はようやく、久しぶりに何の予定もない土曜日で、元々こっちから誘おうと思っていたところだ。
「あ、ああ、いいよ……大丈夫だ」
だがやはり、またいつものように振り回されている気がする。
そう思いながら、のろのろと立ち上る。
記憶に間違いがなければ、確かコイツは俺のドレイだった筈なんだが……。
751 :
282:2011/01/12(水) 21:49:13 ID:oaQddDSN
出口に向かって廊下を歩く。
ホンジョロイドは学生鞄とは別に、肩から大きな布袋を下げていた。
それなりに重量があるらしく、歩くバランスが微妙に変だ。
ひと足ごとに、上半身が左右に振れる。
「重そうだな。……持とうか?」
「そうか、すまない。助かる」
渡された袋の中身は、ノートPCだった。
確かにそれはそうなんだが、……何だこれ?
よくあるA4ノートタイプよりかなりデカい。このサイズだと多分17インチ、かなりビッグな部類だろう。
そのガタイのデカさに違わず、重さも相当なものだ。
いや、確かに最近はデカめのノートPCも増えている気がするが、新製品というわけではない。袋の口からちらっと覗き込んだだけだが、どう見てもかなり古そうだ。
本条の話によると、親戚のおじさんから貰ったお下がりらしい。
最先端のバイオ・メカニクスの結晶のような超高性能美少女ロボには、似合わないというか時代考証が間違っているというか、──とにかくチグハグな印象だった。
「ってか、何でこんなの持ってきてんの?」
「……実はこのコの調子が悪い」
ツッコミどころ満載なわけだが、気にしない気にしない。下手にツッコむと、余計に話がややこしくなるだけだし。
「どこがどう悪いんだ?」
さして機械に強いわけでもないんだが、話の流れでそう尋ねた。
だが、彼女の答を耳にした途端、俺は激しく後悔した。
「どうやらメタボリックシンドロームらしい」
「は、はあ?」
……結局ややこしい話になっていた。
校舎を出て校門を抜け、商店街を歩きながら何度か質問を繰り返し、ようやく概要がつかめたのは、もう間も無く駅に着く頃だった。
どうやら起動やアプリの起ち上げに時間がかかるようになり、動作もかなり緩慢だということらしい。
それが何でメタボリック症候群や、寂しいとウサギは死んでしまうというのは本当か、なんて話になるんだ????
ぐったり疲れ果てた俺を尻目に、彼女はさらっと言い放つ。
「同じクラスのコに聞いたら、大事なファイルは別に移して、いらないものを消したりするといいらしい」
「……ああ、そうだな。ま、原因がメモリ不足なら増設した方がいいだろうし、最悪OSを再インストールすることになるかもしれないけどな」
「そう、なのか……? 外付けなんとかを買おうと思ったんだが、それじゃ駄目なのか?」
「いや、多分、それで大丈夫な筈だ」
「そうか。ギガバイトがどうしたとか、野菜みたいなのがどうしたとか言われたんだけど、実はよくわかっていない。……どうも機械は苦手だ」
ええええ? 機械が苦手?
――いつも普通にパソコン使ってただろ?
っていうか、ロボのくせに機械が苦手って、……いいのかそれで?
それに、これから行くのは八百屋じゃねーぞ?
752 :
282:2011/01/12(水) 21:49:52 ID:oaQddDSN
駅前のファーストフードで食事を済ませ、その後、電車で15分ほどの町にある大手量販店に外付HDを買いに行くことにした。
電車の中で並んで座り、バックアップや外部記憶メディアについて話した。……わかってもらえたかどうかは全く自信がない。
ホンジョロイドは普段、サクサクとPCを使っている。少なくともそう見える。
だが、どうやら機械の動作や構造にはまったく関心がないらしい。
話の途中で、さっき本条が言った『野菜みたいなの』というのが実はNASのことだったとわかったが、そこ説明し出すと気が遠くなりそうなのでヤメにした。
結局のところ、俺の話は彼女がさえぎる形で終わりになった。
「全部キミに任せる。普通に動くようにしてくれればそれでいいから」
いつの間にか、作業も俺がするという話になっている。
──ま、それはかまわないけどさ。
会話が途切れた。
電車に揺られながら、静かな時間が流れる。
ぼそっと彼女がつぶやいた。
「何か話せ」
「何か、っていわれてもなあ……」
「黙ってると気詰まりだ。こうして二人でいると、まるでデートみたいだし」
「ふふ、そうか」
「嬉しそうな顔をするな。私は全然嬉しくない」
「だけど、お前がつきあえって言ったんだぞ?」
「それはそうだけど、別にデートではない、ただの買い物だ」
本条は相変わらず頑なに恋人になることを拒否している。
普段のホンジョロイドは以前と変わらぬ硬質なマシンだ。
「っていうか、教室にいきなり入ってきて『つきあえ』だなんて、さすがに驚いたけどな。まあ、俺は恋人同士ってことでも全然いいし、クラスの連中にバレたって構わないっちゃあ構わないんだけどさ」
「だから、そういう意味じゃない。ただ買い物につきあって欲しかっただけだ」
「だったらメールくれればよかったのに」
「何言ってる……。休み時間の使用は暗黙の了解になっているとは言え、携帯の使用は校則違反だぞ」
「まさかお前、携帯持ってきてないのか?」
「持ってはいる。だが、飽くまで緊急用だ。余程のことがない限り、校内では使わない。たとえ悪法であっても、法は法だ。それが問題だというなら規則を変えるのが筋だ」
もちろん俺に、何か意見があるわけじゃなかった。あったとしても、コイツと議論する気はない。
だが、彼女は一人で話を続ける。
いつの間にか『民主主義とは何か』にまで発展した熱弁を、なんとか片手を上げて制した。
「っていうか、俺たちがつきあってるの、間違いなくバレたと思うぞ?」
「まさか。……というより、その『つきあってる』っていうのはやめろ。あの程度で回りが勘違いするとも思えないけど、もしそうなら後でちゃんと訂正しておくよーに」
「どう訂正するんだよ? 『本条は俺の恋人とかそういうんじゃない。実はドレイなんだ』とか言えばいいのか?」
にやっと笑って、俺はそう言ってやった。
だが彼女は、顔色ひとつ変えない。
「そんな非常識なこと、キミが言う筈ない」
「言ったらどうする?」
「殺す」
「そうか。俺はまだ死にたくないな。困ったな……」
俺はふざけてそう返したのだが、こちらの顔を覗き込むホンジョロイドの目はぜんぜん笑っていない。
「私もキミには長生きして欲しい。だから余計なこと口走ったりしないように」
俺の目を見つめそう告げる彼女の顔は、やはりいつもの無表情だった。
753 :
282:2011/01/12(水) 21:50:53 ID:oaQddDSN
予算にあわせて500GBのポータブルの外付けを買った。
彼女の大きな布袋にはまだ余裕があり、買った外付HDも箱ごとその中に詰め込んだ。
かさばるが、どちらにしたって運ぶのは俺だ。
できるだけさりげなくきいた。
「どうする? ウチ来るか?」
「ああ、キミさえよければ。……修理の道具とかも揃っているだろうし」
何も気にしていないように本条はそう言った。
パソコンの修理に、何か工具が必要だと思っているみたいだった。最悪、必要になるケースもあるかもしれないが、ノーパソを開いてハード的な問題を解決するスキルは俺にはない。……とはいえ、今はそんなことどうでもいい。
内心の期待と興奮を押し殺し、俺は黙々と荷物を運ぶ。
って、まがりなりにも俺がご主人様で、本条の方がドレイなのだが、それはまあ目を瞑ってやる。
ホンジョロイドは作業用のロボではないし。
──って、そもそもそういう話でもないわけだが。
ここ最近、エッチしていない。……って、そうそう、そういう話だ。
行事やら試験やら生徒会の仕事やらでなんだかんだで忙しかったし、とにかくそういう雰囲気になる時間がなかった。
何度か生徒会室で二人きりになることはあったんだが、俺がテを出そうとする度に、上手くかわされたり、無理やり押しのけられたりしている。
正直、かなり悶々としていたところだ。っていうか、間違いなく俺は、欲求不満だ。
そんなところへ昨夜、長電話を終えた母親が言ってきた。
『今の電話、学生時代の友だちからなんだけど、温泉行かないかって。無料宿泊券が余っているんだって。……でも、いくらなんでもいきなり明日だしねえ。困っちゃうわよねえ』
そう言えば、父親も来週半ばまで出張中で今はいない。
そのことに思い至った瞬間、すぐさま俺は『親思いの息子』に変身した。
『オヤジもいないんだし、たまにはゆっくりしてくるのもいいんじゃね? 滅多にないことだしさ。俺は別に一人でも全然平気だし』
俺がそう答えた途端、それまであまり乗り気じゃないようなことを言っていた母は、いそいそと参加を伝える電話をかけていた。
午後には友人と駅で待ち合わせと言っていたから、今頃は列車に揺られている筈だ。
──というわけで、実は最初から誰もいない家に本条を誘う気マンマンだったのだ。
それが向こうから飛び込んできた。
しかも、彼女が『そのつもりだ』と答えたってことは、つまり『そのつもり』だということだろう。
──とはいえ、やはりきちんと伝えておかないとな。
俺はできるだけさりげなく本条に告げた。
「母は温泉に行ってていない。……あと、父親も出張中」
「そうか。……でも、あんまり遅くならないうちに帰るよ」
やはり何でもないことのように、彼女はそう答えた。
754 :
282:2011/01/12(水) 21:51:45 ID:oaQddDSN
家に着き、本条のコートをハンガーにかけて、俺の上着と並べて吊るした。
コーヒーを淹れて部屋に戻ってくると、彼女は何もせずにちょこんとベッドに腰を下ろして待っていた。
──可愛いじゃん。
行け! そのまま押し倒せ!
脳内でそのような命令が下った気がしたが、俺は無難を愛する男だ。ガッツキすぎなのはみっともないと思い直し、椅子に座った。
時間はまだたっぷりある。
コーヒーを一口飲んで、まずはノーパソのメンテを済ますことにした。
ほとんど無意味な常駐アプリがあったので、それを外す。さらにフリーソフトを使って、間違いなく使ってないと思われるアプリを削除すると、それだけで動作が改善した。
俺のパソコンでググったところ、7年前の機種であることが判明した。ただメモリはめいっぱい積んであったし、どうやらHDDも換装しているらしい。何よりハードの故障では無さそうで、一安心だった。
ただ、買ってきた外付HDを繋いでパーティションを切り、ファイルを移動する段になって、急に作業効率が落ちた。
そもそも、他人のパソコンというだけで随分と勝手が違う。何が入っているか、どういう風にファイルを整理しているかも、人それぞれだ。
しかもこれはホンジョロイドのPCだ。
あるべき筈の場所にあるべきものがなかったり、同じ書類がいくつも別のフォルダに保管されていたり、意味が不明だ。
どこに何があるのか尋ねても、当人もよくわかっていない。
本当なら丸ごとバックアップとってOSを再インストールすべきなのかもしれない。だが、前と同じように使えるようにすることまで考えると、俺のスキルではいくら時間があっても足らなくなりそうだった。
しばらく悩みながらいじっているうちに、非圧縮フォーマットのまま入れてある音楽のデータがかなりの量を占めていることがわかった。それを外付に移動させただけで、内蔵HDの使用量が3分の1以下になり、動作も見違えるほど軽くなる。
彼女を椅子に座らせ、今後その類いのファイルは外付に溜め込むよう手順を教え、ついでにバックアップソフトの使い方も説明した。
さすがに高性能美少女ロボだけあって飲み込みは速い。
動作が快適になったのが嬉しいらしく、ふんふん鼻歌を歌いながら操作を試す様子は、機械が苦手には到底見えない。
──って、ホンジョロイドが鼻歌????
それくらい上機嫌ってことか、リラックスしているのか、……とにかく俺にとって悪いことじゃない筈だ。
正直いって俺は待つのに飽きていたし、これ以上我慢するつもりもなかった。
そろそろエローなモードを発動させる頃合いだった。
755 :
282:2011/01/12(水) 21:52:26 ID:oaQddDSN
背中から抱きしめようと立ち上がりかけたその時、くるっと椅子を回して彼女がこちらを向いた。
「快適だ。キミはパソコンの達人だな」
「……別に達人ではないけど、そ、そうか、よかった」
幸い、ぎりぎりのところで、まだ何の行動も起こしていない。
──いや、そうじゃなくて、こっちはご主人様でこいつはドレイなんだぞ? 本当ならいつだって好きな時に抱いていい筈なんだが。
俺の葛藤と困惑をよそに、ホンジョロイドは何の感情も浮かべずに言った。
「何かお礼をしないとな」
「何?」
「パソコンを動くようにしてくれたお礼。買い物にも付き合わせたし……」
正直今の俺の頭の中は、エロいことでいっぱいなんだが。
目の前にいる本条の制服の胸の膨らみや、椅子に腰掛けたスカートの裾から顔を出した膝や、揃えられた足が時折僅かに開いてできる影の領域とか、白く滑らかな首筋とか、その無防備な仕草とか、……お礼ならぜひその身体で!
しかし、残念ながら俺は、無難を愛する男だ。
己の淫らな欲望をストレートに相手に伝えるのは、さすがに時と場合を選ぶ。──たとえそれが自分のドレイ相手であったとしても。
「気にするな。大したことじゃない」
そう答えた俺の声は、妙にかすれていた。
慌てて冷めたコーヒーを飲む。
ホンジョロイドは無表情なまま、じっとこっちを見ていた。
だがすぐに、「そうか」と答えて後ろを向くと、再びパソコンの操作に戻る。
背中を向けたまま静かに彼女が言った。
「そう言えば、キミは今でも私のことを本条と名字で呼ぶけど、それはそれでいいのか?」
「どういうことだ? お前だって俺のこと、結城って呼んでるじゃないか」
「ご主人様とでも呼んだ方がいいか?」
俺は一瞬、口に含んだコーヒーを吹き出しそうになった。多分同時に鼻の下も伸びていたに違いない。
だが、実際に本条が俺をそう呼ぶところを想像して、すぐに気持ちが萎えた。
[想像1]『ご主人様、さっさと仕事を片づけろ』
[想像2]『私は忙しい、ご主人様ひとりで何とかするよーに』
[想像3]『これは決定だ。ご主人様の意見など聞いてない』
──こ、こんなご主人様は嫌だ。
「い、いや、今のままでいい……」
「そうか、よかった。もしそんなことを望まれていたらどうしようかと、少し心配してたところだ。……ただ、ドレイを苗字で呼ぶのは、やっぱりちょっとおかしい気がする」
それを言ったら、高校生の分際でご主人様だったりドレイだったりする事自体、完全にイカレてる。……成人してればいいのかという話はともかく。
それに、俺たちが本当にご主人様とドレイなのかと言えば、かなり相当微妙に違う気がするし、……っていうか、この会話自体、何もかもが果てしなくイカれてる。
とはいえ、ホンジョロイドに常識は通用しない。そしてその非常識ぶりを、俺は実のところかなり気に入っていた。
756 :
282:2011/01/12(水) 21:53:02 ID:oaQddDSN
「……ドレイをどう呼ぶのが正しいのか、俺にはわからんが」
「私だってわからないけど。ただ、今イチ私にはドレイとしての自覚がないみたいだ。普段はすっかり忘れてるし。それってもしかすると、名字で呼ばれてることにも原因があるんじゃないかと思って」
ど、どうしたんだ、ホンジョロイド……。
さすが高性能キテレツロボットだけあって、その着眼点は無駄に鋭い。しかも間違った方向に。
──いや、この間違いは問題ない、っていうかもっとやれ!
本当はドレイの自覚とか言うこと自体どうかしているが、そんなことはどうでもいい。実にこれは、追究するに値する問題じゃないか。
「そう言われてみれば確かに大問題だ。俺も時々、お前がドレイであることを忘れてるしな」
「まあ、元々普通に友だちだったんだから当然といえば当然か。その上キミが平凡な呼び方で接してくるんだから、ドレイとしての自覚がなくてもアタリマエ、……私のせいではないな、うん」
「お前は愛だの恋だのが嫌いだから、平凡な呼び方の方がいいんだとばかり思ってた」
「私は平凡な、どこにでもいるごくごく普通のニンゲンだからね。ただ、その、なんだ……、キミが時々私のことを『お前』と呼ぶのは、ちょっとそれっぽい、かも」
「そうか?」
「……うん。まあ、少しだけ」
「じゃあ、もっとそれらしい呼び方すれば、お前はドレイの自覚を持つのか?
だったら……、えっと、何だろ? ――『このメスブタが』とか?」
冗談めかしてそう言った。
本条はどこか嬉しそうに身体を弾ませ、高い声で反応する。
「あ、それ、聞いたことある。……だけど、却下。確かに私はメスだけど、ブタじゃないし。
知ってるか? ブタって凄く可愛い動物なんだぞ? それを人は計画的に繁殖させ殺して肉を食べる。大量殺戮しておいて、しかも蔑みの言葉に使うとは、あのコたちに対して失礼だ。
百歩譲って食べるのは仕方ないとしても、その食べる相手を馬鹿にするなんて、食べ物を粗末に扱っているようなもんだ。
このメスサンマが、とか、メス納豆が、なんて絶対に言わないだろう?」
頭が痛くなるような論理展開だが、ホンジョロイドにおいてはこれこそが平常運転だ。
──っていうか、一体何の話をしてるんだ?
「いや、まあ、えっと、その、何だ……。本条がエコに関心あるのは知ってたけどさ。まさかお前、肉は食わないとか? もしかして、ベジタリアンだったりするのか?」
「豚以外は食べるよ? 魚も好きでよく食べる、全然可愛くないし。
仔牛は可愛いからあまり食べないようにしているけど、でかい牛や鶏は大して可愛くない上に妙に美味しいしね。
――だけど、ブタは本当に可愛いぞ?
私のことをブタと呼んでも、それは可愛いといってるようなもんだ。罵倒にならない上に、全然的確じゃない。
ちなみに、ブタって本当は凄く清潔好きな動物なの知ってるか? あと、中国のメイシャントンっていう種類のブタは西遊記の猪八戒のモデルとも言われててるんだが……」
「わ、わかった、もういい、ブタが可愛いのはよくわかった」
豚の魅力についての力説を遮られ、ホンジョロイドは僅かに憮然とした表情になったが、そのまま黙り込み小さく溜め息をつく。
それからコーヒーをずずずっと啜り、ちらちらとこっちを見てくる。
「あの……」
「そういえば……」
ほぼ同時に、彼女は立ち上って何か言いかけ、俺の方はコーヒーカップを回収しようと手を伸ばしていた。
その後、先に口を開いたのは本条の方だ。
「何だ?」
「いや、コーヒーのお替わり淹れてこようと思って。もう無いだろ?」
「そうか、……でも」
「作業も終わったし、一息入れよう?」
「……ああ、うん、わかった」
小さく頷いて、彼女はまた椅子に座り直す。
俺は一階に降りて新しいコーヒーを淹れ、部屋に戻った。
その間に、彼女はパソコンと外付HDを袋の中にしまっていた。
「ほれ、コーヒー。砂糖なし、ミルク多め」
「ありがと」
彼女は両手でマグカップを受け取り、そっと口をつける。
ずずっと音をたてて少し飲むと、静かに言った。
「いや、ホントにパソコン助かった。コーヒーも美味しかったし。……とはいえ今日はこき使いすぎたみたいだな。これ飲み終わったら帰るから」
え?
帰る??
えええええーーーーっ!
どうして? 何故だ? 何故なんだ?
いくら何でも、そりゃないだろ。
『そのつもり』じゃなかったのかよ!?
757 :
282:2011/01/12(水) 21:53:36 ID:oaQddDSN
穏やかな午後の陽射しが、無表情な彼女の美貌を照らしていた。
時計の針は3時を回ったところだ。
久しぶりの二人きりでデートっぽく買い物して、彼女も何だか妙に機嫌がよくて、……何も問題ない筈だった。
いや、俺だってそりゃエロい期待は常にありつつも、チンプンカンプンな会話だって楽しくなかったわけじゃない。
逆に楽しかったからこそ、突然の帰宅宣言に不意を突かれた。
元々、コイツの考えることはわからない。だが、少なくとも俺の部屋までついて来て、ついさっきまで楽しく会話してて、なのにそのまま帰るって……?
――意味不明。
その後、突然沈黙が増えた事だけは確かだ。
気がつくと、ホンジョロイドはコーヒーを飲み終わっていた。
彼女は小さく「ごちそうさま」と言って立ち上がり、上着を身につけコートを羽織った。
学生鞄を手に取り、重い布袋を肩から下げる。
俺は無言で、その布袋を彼女の肩から外そうと手を伸ばす。
「送ってくれなくても大丈夫。さすがに道も覚えたし、ちゃんと一人で帰れる」
「荷物かさばるし、重いだろ」
そう答える俺の声は、自分でも不機嫌そうに聞こえた。
どうやら俺は、本気でがっかりしていたし、怒ってもいるみたいだった。
「……じゃあ、途中まで頼む」
そういって彼女は布袋を俺に手渡す。
すぐに後ろを向き、部屋のドアを開けて、出て行こうとする。
何か考えがあったわけじゃない。
そうしようと思ってしたわけではなかった。
とっさに俺は荷物を床に置き、彼女の肩を掴んでいた。
まるでダンスみたいに、本条の身体がくるっと半回転した。
次の瞬間、俺の腕が、その細くて柔らかな身体を抱きしめていた。
何の感情も感じられない声で、ホンジョロイドがつぶやく。
「……どうした?」
何と答えたらいいのかわからない。
俺はただ黙って、彼女を抱く腕に力を入れた。
くっと、小さく彼女の喉が鳴る。
彼女の頬が、俺の顎に重なった。
顔を動かし、耳元に唇を寄せて言った。
「もう少し、いたっていいだろ」
「……腕を離せ」
「いや、離さない」
びくっと小さく彼女の肩が震えた。
それから抑揚のない声で、小さく言った。
「何故だ? 何故こんなことをする……」
「ん?」
「……キミは一体、何を考えてるんだ?」
間違っても、今この場で、コイツにそんなこと言われるとは思わなかった。
何考えてるかわからないのは、100%お前の方だーっ!
758 :
282:2011/01/12(水) 21:54:47 ID:oaQddDSN
──今、何を考えてるかって?
自慢じゃないけど、俺はかなり相当エロいことが好きだ。今だって、頭の中はエロい期待ではちきれそうだ。
だけど同時に、これまた自慢じゃないが無難を愛するごくごく普通の男だったりする。……いや、普通ってところにあまり自信はないが。
とにかく、エロい雰囲気になってない本条に対して、露骨な言葉を使うのはちょっとマズい気がした。
俺はもう一度、自分が何を考えているのかじっくり考えてから答えた。
「お前とエッチなことしたいと考えてる」
「えっ?」
えええええーっ? っつか、『えっ?』じゃないっつーの!
今本条は『えっ』て言ったけど、それって驚きの『えっ』だよな? だけど、俺が考えてたことって……、
「そんなに驚くようなことか?」
「……変な嘘つかなくていい」
「嘘じゃないって。……急に帰るなんて言いだして、そっちの方がよっぽど意味不明だ」
「パソコンの作業も終わったし、後は帰るしかないだろう……」
「お前の方こそ何考えてるんだよ。ちょっと前まで楽しく過ごしてたのに」
「そうか、よかったじゃないか。ホントにキミは、パソコンと相性がいいんだな」
「はあ? ……ちげーよ。それって、お前が俺に頼んだことだろ?」
「それはそうだけど……。もちろん直してくれて感謝してる。でも、これ以上、無理して私の相手をしなくてもいいから」
「エッチなことしたいって言ってんだろ。お前の方こそ何考えてんだよ」
「それって多分、女性を傷つけないための嘘ってヤツだろう。でも、したくもないのにされるのは、こっちだって迷惑なだけだ」
「お前さあ、……何で、俺がしたくないなんて決めつけてんだよ?」
「キミは大抵の場合、二人きりになるとすぐにちょっかい出してくる。でも、今日はそうじゃない。そういう気分じゃないからに決まっている」
「それをいつも撥ね付けるのはお前だろ。先週だって、ブチ切れられたぞ?」
そうだった。
確かに先週、生徒会室で本条にちょっかい出して、凄い勢いで突き飛ばされたんだった。
「当たり前だ。突然あんなことされたら、誰だって驚く」
「……服の上からちょっと胸触っただけだろ?」
言ってから、俺は自分の発言を猛烈に後悔した。ほとんど開き直った痴漢の言い訳みたいじゃないか。っていうか、いかにもセクハラ男が言いそうなセリフだ。
「昼休みだったんだぞ。鍵もかけてなかったし、そもそも鍵かけるのも不自然だし、いつ誰が入ってきても不思議じゃない状況で、あんなことするのが悪い」
「だからそれは、……すまなかった」
「誰か来たら、私だけじゃなくキミだって困った筈だ」
「……でも、突き飛ばさなくたっていいだろ?」
「ああでもしなけりゃ、キミは私をおかしくする気だった」
「そこまでするわけないだろ?」
「いや、しそうだった。……本気で慌てたんだからな。まさかこんな時に、って思った」
「それなら、口でやめろって言えばそれで済む」
「口で言っても、キミはやめない」
「うーん、そうか? やめたと思うぞ。……ああ、でも、もし本条が『あんっ』とか声出したら、もう少しいろんなことしてたかも」
「私は『あんっ』なんて言わない。けど、だったらやっぱり、他に方法がなかったってことだ。……あの日のことを気にしてキミが私を遠ざけているのだとしたら、仕方ない」
「……遠ざけてる?」
「お礼をしたいといっても断るし、ドレイの話をしても話を逸らすし、いつまでたっても何もしてこないし、……キミに避けられていることくらい私にだってわかる」
話を逸らしたのは本条の方だ、と思ったが、指摘するのはやめにした。
それより、その可愛らしい耳にキスする方が何倍も素敵なことに思われたからだ。
チュっと音をたてて、唇で吸った。
ひく、っと、小さく彼女の身体が揺れた。
本条の耳は、熱を持って赤くなっていた。
そして突然、このズレまくりで意味不明の会話が、実はそれほど悪い展開ではないように思えた。
759 :
282:
片手を彼女の腰にまわし、反対の手は彼女の頭を後ろから包み込むようにした。
耳たぶから頬にかけて、唇を滑らせた。
やがて、彼女の薄い唇の端に届いた。
その場所をついばむように数回音を立てて吸った。
顔を離すと、本条はむずがるような声で言った。
「ほ、ホントはしたくないくせに、無理するな」
「……ずっとしたかった」
「嘘だ。だったら何で、今まで何もしなかった?」
「そうか、……ごめん」
どうやら俺たちは二人とも、相手の出方をうかがっていたようだった。
ぼそっと、ぎりぎり聞き取れるくらいの小さな声で、本条がつぶやく。
「……私に興味なくなったんだろう?」
「まさか、そんなことあるわけないだろ。興味のない相手の買い物につきあったり、パソコンのメンテ手伝ったりしないよ」
「どうかな。キミは元々親切だし。それに男というヤツは、一人の女にはすぐに飽きるらしい。私が異性として興味を持たれ続けるのはかなり難しそうだ」
そう答える本条は、どこかふてくされた表情だ。
僅かに身体を反らして、彼女の顔を覗き込む。
瞬きを繰り返す目が、すっと逸らされた。
もう一度、キスをした。
今度はすぐには離さない。
何度か唇をなぞった舌を、ゆっくりと差し入れる。
最初は無反応だった本条の身体が、突然びくっと震えた。
その途端、彼女が舌を合わせてきた。
くふっと、鼻から息が漏れる。
ほのかに、甘い体臭が漂う。
長い間、舌を絡め、互いに吸いあった。
唇を離した時には、彼女の息は荒く変わり、顔はますます赤味を帯びていた。
そして突然、本条の身体が俺の腕をすり抜け、崩れ落ちるようにベッドに腰を下ろしていた。
すぐに逃げるようにベッドに上がり、そのままぺたんと座り込む。彼女は微かに困ったような表情を浮かべ、こちらを見上げた。
何度も瞬きを繰り返す目が、しっとりと濡れている。
それからこちらに背中を向け、ゆっくりとコートを脱ぎだした。
俺はそんな本条の後ろ姿をしばらくぼうっと見ていたが、彼女がコートを脱ぎ終わるのと同時に立ち上がり、ハンガーを手にして戻った。
「ほれ、コート」
「あ、ああ、ありがと」
背中を向けたまま、本条がコートを手渡す。
俺はそれをハンガーに通し、部屋の入口にあるフックにかけ、エアコンの温度を上げる。
ベッドの上の本条はすでに制服の上着とセーターを脱いでいて、丁寧にたたんで椅子の上に載せている。
ブラウスの下から、白く丸い肩が現れた。
思わず抱きしめて唇を押し付けたい欲求に駆られたが、それより自分も服を脱ぐのが先だ。
パンツ一枚残して裸になり、先に潜り込んだ本条を追って、ベッドに入る。
布団の中には、ホンジョロイドの甘い匂いが広がり、俺を誘っていた。
男を、……いや、俺を夢中にさせる匂いだ。
横から抱きつき、彼女の顔を覗き込むと、むずがるように本条は顔を背ける。
「……久しぶりだな」
「こんな時に、普通の会話なんて、……しなくていい」
本条は真剣な表情でそう答える。
だが、じっとこちらを見つめるその目は、どこか照れた笑みを隠しているようにも見えた。
「悪かった。久しぶりのせいか、俺の方もうまく言いだせなくて、タイミングも合わなくて、ドギマギしてた。お前に帰るって言われた時はマジでガックリきた」
「……だったら、さっさと好きにすればよかったのに」
「そうかもしれない。だけど、俺は別に、本条を無理やり好き勝手したいわけじゃないから」
「そんなこと私に言われても困る……」
「それに、お前だって好きなようにすればよかっただろ?」
「そんなの、どうすればいいかわからない」
「お前に抱きつかれたら、俺いつだってすぐにその気になるって。わかってるだろ?」
「……そんなこと、できるわけない」
そう言って彼女はぷいっと顔を逸らす。
耳たぶが前よりも赤くなっている。
どうやらホンジョロイドは、すでに変形が終わっているらしい。
──Mモード発動! チェンジ、ミサロイド!
俺は心の中で、そう叫んでいた。