強制女性化小説ない?Part32

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427hiroshi:2008/01/19(土) 02:53:46 ID:rZaqsn4A
「あぁ、きもちいい・・・紗希、上、脱いでよ。」
「う・・・うん」
僕はいったん腰の動きを止めて・・・おとなしく彼の言葉に従って
制服を脱ぐ・・・秋の風が体に冷たかったけど
熱く火照った肌はそれを気にしないほど・・・熱中していた。

「あぁん!」
おちんちんを入れたまま服を脱いでいると、不意に彼が僕を突き上げる。

「あぁ・・・あぁん、あん、もう・・・ふぐぅん・・・」
何とか制服を脱いで・・・袖のところで止まったその上着を僕は握りしめながら
下から突き上げられ、体は不安定にゆれる。
「あぁん・・・いやぁ、だめぇ!」
力が体に入らない・・・倒れそうになると次の突き上げが来て
自由自在に彼に操られて・・・上手く倒れられない・・・
手を突いて一度落ち着きたいのに、そのことすら叶わない・・・

「あぁん・・・あぁん!」
彼の腰の動きに・・・そして彼のおちんちんに、気持ちばかりか
体の動きすら操られて、翻弄されて
快楽が頭のてっぺんから四肢の先まで何度も、何度も、駆け抜ける。

「ああぁぁぁ!ん!」
ようやく彼の腰の動きが止まって・・・僕は彼の胸へと倒れこむ・・・
「いやぁ・・・」

「さぁ、四つんばいになって」
「やまさき・・・くん・・・」
「そろそろ、みんな来るからさ。」

「えっ?」
最初、彼の言葉の意味がわからなかった。
わからないまま、理解できたことだけを実行した。
428hiroshi:2008/01/19(土) 02:54:25 ID:rZaqsn4A
おちんちんを・・・体の中から抜かないまま・・・
体を上手く回転させて、バックの体勢になって・・・

でも、その動作を続ける間にも、僕は・・・
さっき彼が発した言葉の意味を・・・理解し始めていた・・・

そして・・・嘘だと信じようとしていた。

「みん・・・な・・・って?」

「みんなは、みんなだよ。」
「あ・・・あぁん!」
その言葉と同時に山崎くんの腰が動き始めて・・・
再び快楽の渦の中に僕は巻き込まれていく。

「あぁ・・・はぁ・・・」
胸が・・・揺れる・・・少しずつ大きくなって・・・
僕は自分の右手で乳房を掴んで、揺れる胸を抑えて
そして、山崎くんは僕の腰を掴んで僕を突き上げ続けた。

「だめぇ・・・あぁん・・・いっちゃうぅーー!」
僕は羞恥心も、誰かが来るかもという心配も忘れて、もだえ狂う。
ゆれる視界の中・・・人影が現れても快感がとまってくれないから・・・

「あぁん・・・あぁん・・・」
もう・・・どうなってもいい・・・そんな気持ちで・・・
一人、二人と現れた男の子たちを見ていた・・・

「よお、遅かったな。」
「はぁ・・・はぁ・・・」
山崎くんの腰の動きが・・・とまった・・・

体中を駆け抜けた衝撃が急に終わって、僕は正気を取り戻せていない。
イかされる前に、その行為が中断したことへの不満と
そして・・・人に見られてしまったことで急激に湧き上がる羞恥心が
徐々に、僕の正気を取り戻させていく・・・
429hiroshi:2008/01/19(土) 02:54:58 ID:rZaqsn4A
「い・・・いやぁ!」
僕は・・・手からいつの間にか離していた上着を拾い上げ、
とっさに胸を隠した。
しかし、スカートの中に・・・性器の結合が隠れていても
僕はまだ山崎くんに馬乗りになっている。

「何がイヤなんだよ。エロ女のクセに」
そういうと山崎くんがまた腰を上下に動かし始めた

「あっ・・・ん・・・」
正気を取り戻した僕は・・・アソコから全身に走る快感を
口で・・・声で表現しないように必死で声を抑える。

「あれ、どうしたの?」
山崎くんは、僕の反応をみて、腰の動きを止めた・・・

「バカぁ・・・こんな状況で・・・」
「山崎さん、下山の調教も上手くいったみたいですね。」

えっ・・・?なに・・・?
「あぁ、こいつは予想以上、いや、今まででも一番スゲーぞ。
何しろさぁ・・・」
「あぁん!」

急に腰を動かし始める山崎くん・・・僕はその気まぐれな動きに翻弄され続ける。
「すげー気持ちいいんだよ。それに、声もかわいいし、感度もいいし
胸が小さいのが欠点だけど、だんだん大きくなってる。」

「へぇ、俺らにもはやく、やらせてくださいよ。」
なに・・・?いったい何を話してるの?
430hiroshi:2008/01/19(土) 02:55:33 ID:rZaqsn4A
「まあ、あせるなよ。本番は放課後、例の場所でな。
こいつはこんな淫乱メスでも、一応優等生だから
午後の授業くらい出させてやらないとな。」

そういうと、彼は急に激しく腰を突き上げ始めた。
「あぁ・・・あぁん・・・・いやぁ!」
本気で気持ちいい!
僕の視界には、物欲しげに見つめる二人の男の子・・・
いや、もっと増えてる・・・あれ・・・女の子までいる・・・

「あぁん!あぁん!いっちゃぅう!」

「紗希、俺もイくぞ!」

彼は・・・そういうとひときわ腰を激しく動かして
アソコから全身が解けてしまいそうなほどの快感とともに
一瞬、意識が飛んだ。

「ほら、ふけよ。」

いつものように中に出された僕はトイレットペーパーを渡された
学校でセックスするということは・・・こういうことだ

トイレからくすねてきたトイレットペーパーで体液の処理をして・・・
そして、次の授業に間に合うように教室に帰る。

まだ・・・15分ある。

「もっと、イきたいんだろ?」

もう、乱れたままの姿を5人の男のこと2人の女の子にさらしていることは
さほど問題ではなくなった。

山崎くんが、仕組んだことだと、気づくのにそれほど時間はかからなかった。
でも・・・ショックだった。二人だけの秘密・・・
二人だけの秘密の時間だと・・・信じていたのは・・・
僕だけの、過信だったことを思い知らされた。

431hiroshi:2008/01/19(土) 02:56:07 ID:rZaqsn4A
「あぁ、マジでたまんねぇ。下山、俺のしゃぶって。」

「えっ?」
一人の男の子が僕にそう言って近づいてきた

僕は戸惑って山崎君のほうを見た。彼は冷たい目でこちらを見て
一瞬、口元を崩して笑みを作った。

「い・・・イヤ・・・そんなの・・・」
「お前がイヤなら、中澤、頼むわ。」
「うん、いいよ。」

その男の子・・・内海くんは、僕の小学校の同級生だった一人で
昔の面影は残っているけど・・・この子も20センチくらい身長が伸びて
体つきがたくましくなってることは・・・気づいていた。

「んぐ・・・」
中澤さんは・・・これも小学校の同級生の女の子で
昔から少し大人びたところのある、中学校に入ったらすぐにヤンキー化しそうな
かわいい女の子だった。
そして、そのとおりになったことは、この学校に来てすぐわかった。
「あぁ、きもちいい」

「・・・」
僕は、中澤さんが内海くんのおちんちんを口に含む瞬間を・・・
目を伏せながらこっそり・・・細目で見つめていた。

まるでいつものこと・・・慣れてるといった風に
かんたんにこんないやらしい行為を人前でしている・・・

「山崎くん・・・どういうつもり・・・なの・・・?」
僕は泣き出しそうな気持ちを、意地で押さえ込んで
そう、小さな声で聞いた。

「ん・・・?別に?お前がイヤなら誰も強制はしないよ。
ただ、俺とだけじゃお前は物足りないだろうとおもってさ。」

「・・・どういう意味・・・?」
怒りと憎しみと・・・心臓の高鳴りを押さえて・・・もう一度聞き返す。

「わかるだろ?」
「・・・」
432hiroshi:2008/01/19(土) 02:56:58 ID:rZaqsn4A
「つまり、お前さえよければ、もっともっと、楽しませてやる、ってこと。」

「下山、俺のしゃぶってよ。」

気づくと、福田さん・・・小学校のころは地味で小さな女の子だった彼女が
おなじように目立たない少年だった大澤君の肉棒を・・・嘗め回していた。

「俺も頼むよ。」

山本くんと、佐藤くんは・・・小学校は隣の違う学校だったけど
山崎くんを介して知り合った仲だった。
どちらも、小学校のとき以来話したのが・・・こんな状況だとは・・・

「紗希、イヤか?」
山崎くんは僕の「助けて欲しい」という意味をこめた悲しい視線を
あざ笑うように、そう一言だけ・・・

「わかった・・・」
逃げられない、と悟った。

二人は、恥ずかしげもなく自分でズボンもトランクスも下ろして
すでに勃起した肉棒を・・・僕の前に差し出してきた。

「えっ・・・と・・・」
僕は山本君のを左手で握りつつくわえて、佐藤君のを右手で握って・・・
同じリズムで前後運動を始めた。

「あぁ、きもちいい」
「下山、あの下山とは思えないな。」

二人の声が耳に届く・・・でも・・・そんなことかまっていられない
この地獄から・・・早く抜け出さないと・・・

「それじゃ、俺はこっち、いい?」
山崎くんがまだそれほど目立たない存在だった小学校のころから
背も大きくて、スポーツもできて、ひときわ目立つ存在だったのは
赤坂君だった。
433名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 02:58:28 ID:rZaqsn4A
その赤坂君が、山崎くんの許可を求めて・・・
そして、スカートだけの僕の下半身に手を伸ばす・・・

「あぁ・・・いやぁ!」
「そのまま続けろ!」
山崎くんの命令が僕の耳に響く・・・

「うぅ・・・んぐ・・・」
時々、口に含む肉棒と右手でこする肉棒を入れ替えるように
諭されて・・・
下半身は赤坂君がまさぐって・・・

「あぁん!」
すっかりぬれていた僕のアソコに赤坂君が・・・入ってきた。

「いやぁ・・・」
「手と口が止まってるぞ!」

「う・・・うぐ・・・!」
涙が・・・とめどなくあふれる・・・
それでも・・・口と、手とで男を相手にして
立った姿勢のまま後ろから赤坂君を受け入れて・・・

「もう、でる!」
「お、おれも!」
山本君と佐藤君はほぼ同時に果てた

僕の両手と顔は・・・二人の白い液体で散々に汚された

「あぁん・・・あぁん・・・」
すると僕はその場に倒れこんで、
バックから赤坂くんを受け入れていた。
清楚な顔と・・・しなやかな手と・・・細くて白い腕は
汚されたまま・・・そんなこと気にしてる余裕もなかった。

きもちいい・・・そのことを表情も・・・声も・・・隠せなかった。
434hiroshi:2008/01/19(土) 02:58:56 ID:rZaqsn4A
二人の男の子の・・・精液の匂いが鼻をつく・・・
だめ・・・男の子・・・こんなはずじゃ・・・
「あぁん!きもちいい!」

うつろな目で叫んだ言葉・・・きっと本心・・・

「山崎くん・・・バカぁ・・・」
赤坂君に突かれながら、つぶやいた。
僕は・・・気持ちよくて・・・でも・・・目の前で
いとしい彼氏を裏切って・・・でもその裏切りは彼が仕組んだもので・・・

「あぁん・・・いくぅ!」
僕がイかされて・・・しばらくするとお尻に温かいものがかかってきた・・・

「はぁ・・・はぁ・・・」
「ほら、紗希。」
トイレットペーパーが差し出された

「うん・・・」
お尻にかかった赤坂君のぶんはともかく
トイレットペーパーで顔や口や手にかかった
白くてねばねばとした液体をふき取るのは・・・一苦労だった。

「急げよ。優等生。もう授業だぞ。」
「・・・」

何重かに重ねたトイレットペーパーで何とか三人分の精液をふき取って
何も考えないようにして・・・服を着た。

「授業・・・いくね・・・」
屋上を後にしようとした僕に・・・山崎くんが声をかけた。

「もっとかわいがって欲しかったら、放課後、またここに来いよ。」

「バカぁ・・・」
僕は、振り向かずにそう言って・・・鉄の重いドアを開けて・・・
435hiroshi:2008/01/19(土) 03:03:56 ID:rZaqsn4A
階段をかけおりた。

授業中・・・
屈辱ばかりが頭を支配した。内容は少しも頭に入らず、
考えるのは屈辱にまみれた・・・あの時間のことばかりだった。

ほんの少し、男の子の匂いがカラダに残ってるのがわかる。
(あっ・・・)
三つ編みの髪の毛にかかった精液が、綺麗にふき取れていないことに気づいた。

どうしよう・・・
何気なく三つ編みを解いて・・・簡単にまとめた。

女の子になってからのばしつづけた髪・・・
三つ編み、やってみたいって、思って、やってみたのは
べつに今日が初めてじゃなかった。

三つ編みを解いたとき・・・生まれたばかりの少女が
自ら大人のオンナ・・・いやらしいオンナへと生まれ変わることを認めたような気がした。

迷いはいつの間にかなくなっていた。

女の子に生まれ変わって・・・
どうしてこんなことになっちゃったんだろう・・・

男子校を辞めざるを得なくて、公立の中学校に来て
そこには、小学校の同級生が・・・
信じられないほど変わり果てて・・・

生まれたばかりの女の子を、罠にはめて・・・
そして・・・深くて抜け出せない穴におとして・・・

そして、頭の中に浮かぶのは山崎くんのことばかり・・・
いつもだって、最近の午後の授業は
昼休みのエッチと放課後のエッチの間の時間でしかなくて
436hiroshi:2008/01/19(土) 03:04:27 ID:rZaqsn4A
山崎くんとどんなことしようか・・・どんなことされるか・・・
それを・・・楽しみにすごすだけの時間になっていた。

6時間目になったころ、
今日も何も変わっていないことに気がついた。

「もっとかわいがって欲しかったら・・・」
彼の言葉を、心の中で何度も繰り返す・・・

男の子・・・さっき・・・3人の男の子と同時に
エッチなことをして・・・
口の中も・・・アソコも・・・そして体中が
宙に浮き上がるほど、気持ちよかった・・・そのことを
気づき始めていた。

そして・・・山崎くんにあえない放課後なんて・・・考えられなかった。

キンコーンカンコーン

授業の終わりを告げる鐘が鳴った。

僕の足は、階段の前でしばし止まった後・・・
屋上へ向けて上に向かう階段に一歩目をかけた・・・
そのときは、まだ・・・また、迷ってた。迷い始めていた。

山崎くんを、一発ぶんなぐって帰ろうかとも思っていた。
二歩目、三歩目、とゆっくりと上る。

いつもは下りの階段が、楽しい時間へ続く道だった。
同じ造りの階段を足取り重く上る僕の心の中は定まっていない。

山崎くんにあわなきゃ・・・でも、もっと・・・あんなふうにしてほしいわけじゃない。

本当に?

さっき、三人の男の子とエッチなことして・・・それを山崎くんにも見られて・・・
437名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 03:04:57 ID:rZaqsn4A
それで・・・気持ちよかったんじゃないの?

自問自答しながら・・・何も決められないまま
どっちみち、山崎くんにはあいたくて仕方がない、弱い女の子・・・それが僕だった。

重い、鉄の扉を開けたとき・・・それは、決心が決まっていない
僕のココロとは関係なく

もっと、かわいがって欲しかったら・・・そう・・・かわいがって欲しいから
放課後の屋上にやってきた、
そういう選択をした・・・それがたった一つの真実だった。

「よくきたな、紗希。」
にんまりと笑う山崎くん・・・さっきの男の子たちと
女の子はもう一人増えていた。

「あたしは・・・山崎くんとだけしたいの・・・でも・・・山崎くんが
他の男の子ともしろ・・・っていうなら・・・」
僕が、必死で考え出した・・・妥協点・・・
ここにやってきたことの言い訳・・・

それも、結局は、僕が・・・山崎くんのいつも言うように
淫乱で、エロくて、エッチ大好きな・・・お嬢様・・・
何も知らなかった幼い女の子が・・・
男の子だったのに・・・女の子になって・・・
そのカラダを使って考えられないほどに
気持ちよくなれることに・・・
快楽に溺れきった
淫乱なお姫様に成長することを・・・
受け入れやすく自分の頭の中で適当に変換しただけの
言い訳に過ぎないと・・・心のどこかで気づいていた。

「紗希、別にここでするわけじゃない。行くぞ。」
「うん・・・」
438hiroshi:2008/01/19(土) 03:05:56 ID:rZaqsn4A
僕は、みんなにくっついて今あけたばかりの
重い鉄の扉をくぐり、後戻りした。

でも・・・あの扉を開けた瞬間は
僕の運命・・・淫乱なお姫様・・・そう呼ばれた僕の運命を
自分で選んだ瞬間だった。

緊張に身をこわばらせていつもと同じように昇降口へ向かう階段を下りる。
いつもは、このあとの彼氏との時間に心を躍らせて
幸せな気持ちで歩く道・・・

今日は違う。
この先に何が待っているのか・・・想像もつかない。
心臓はいつもよりもどきどきしているのに、本当は逃げ出したい

また、いけないことをしようとしている。
僕・・・勉強もしなきゃいけないのに・・
お母さんにもウソをついたまま。

3日前のお母さんとの会話を僕は思い出していた。
―「紗希、お友達とは仲良くできてる?」
「うん。大丈夫。みんな、よくしてくれてるよ。」
「そう。ならいいけど・・・でも・・・」

「でも、なあに?」
「・・・小学校のときに仲がよかった、あの・・・山崎くんは?」

そのとき、僕は心臓が口から出そうなほど驚いた。

「や、やまさきくん・・・?」
「そう、お母さんね、あの子とだけはあまり仲良くして欲しくないの。」

「な・・・なにそれ?」
「今でも仲がいいの?」

理由は答えずにそう言って僕の戸惑う目を突き刺すように見つめる母の
視線に、僕は逃げるように怒りを口にした。
439名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 03:06:18 ID:rZaqsn4A
「な、なんで山崎くんがでてくるの?あたしと彼は
小学校のころから友達なのに、なんで?」

山崎くんの家には、「悪いうわさ」があって・・・
それをどの程度本気にしているかはともかく、
お母さんが彼との友達関係を・・・子供のころから・・・快く思っていないことは
わかってはいた。

でも、そういわれても仲がいいことは止められないし
そう言われると子供心にも、何とか否定してやろうという反抗心が
湧き上がってくる。

しばしの口論のあと、いつの間にか話は別のことに変わっていた。
なにも解決していないまま。

そして、今・・・僕は彼の手によって
とてもいけない女の子に育てられてしまった。

でも・・・もう、戻れない。悪いこととわかっているのに。

悪いこと・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・
お母さん、お父さん・・・香澄さん・・・豪・・・
それに、それに・・・
こんなに罪悪感が頭の中いっぱいに広がっているのに
どうしても彼らについていくことを止めることができなかった

「おい、もうちょっと早く歩け。」
「う・・・うん。」

「たくさん、いい思いさせてやるからな。」
きゅん・・・と胸が締め付けられる

最初、全部で8人いた少年と少女たちは、
一人減り、二人減り・・・
道を歩いていると、いつの間にか僕のほかには
山崎くんと赤坂くんの二人だけになっていた。

440hiroshi:2008/01/19(土) 03:07:28 ID:rZaqsn4A
「みんなは・・・どうしたの?」
「心配するな、ちょっと帰ったりしただけだよ、。ちゃんと、お前のために
来てくれるよ。」
きゅん、と胸がなった。
「きゃっ。」
山崎くんが突然・・・キスしてきた。
唇に・・・飛び切り強烈なヤツを・・・

「ん・・・ん・・・」
あぁ・・・だめぇ・・・そんなことされちゃうと
僕・・・とろけちゃうよぉ・・・

「ん・・・ん・・・・」
また、道の真ん中で・・・赤坂君も見てるのに・・・はずかしい
でも・・・気持ちいい・・・

「ぷはぁ!」

唇を解放されると、溜めていた息を一気に放出する。

「紗希、リラックスしろよ。」
「えっ・・・う・・・うん。」
確かに、力が抜けた・・・さっきまで体をこわばらせていた
僕の緊張がどっかにいってしまった。

「いっぱいかわいがってあげるよ、紗希ちゃん。」
赤坂くんも、そんな言葉を・・・

「えっ・・・?」
わかっていたこととはいえ、そうだ・・・また、赤坂君とも
エッチなことをさせられるんだ・・・

「あ・・・あの・・・」
「なに?」
441hiroshi:2008/01/19(土) 03:08:03 ID:rZaqsn4A
「どこまでいくの・・・?」

「そこだよ、ほら、あの・・・」
人通りの少なくなっていく道の向かうほうに山崎くんが指差したのは
昔、子供のころはスーパーだった建物
今は、廃屋になっていた・・・


「あ・・・あそこに・・・?」
3年ちょっと前に閉店したことは知っていた。
僕の家からもそんなに離れていないのに、久しぶりにやってきたその建物は
すっかり寂れて・・・廃墟になって・・・

最後におとずれたときのこと・・・覚えてる。
山崎くんは、あそこにエッチな本とか、かくして
それを僕や豪にも見せてくれた。

どきどきが止まらない。
「あそこで・・・なにするの?」
僕は・・・いけないことをしているという気持ちがどんどん大きくなって
今ならまだ逃げだして・・・そして、明日から優等生に戻って・・・

「お前を、みんなでかわいがってやるのさ
きゅん・・・と胸がなって・・・倒れそうになるのを必死でガマンして
同時に僕の中で・・・何かがガラガラと音を立てて崩れて・・・

「みん・・・な・・・って?」
「さっきいたような連中だよ。お前の・・・同級生たちだ。」
「・・・」

それ以上、聞けなかった。
でも・・・女の子になって、女の子としての自分になれるのに精一杯で・・・
自分が女の子になりきれているかどうか・・・ずっと気にし続けて、
その自分を、女の子として認めてもらうために・・・
カラダを山崎くんに差し出して・・・
442hiroshi:2008/01/19(土) 03:08:35 ID:rZaqsn4A
そして、山崎くんとの関係に溺れていった。

僕は・・・山崎くんの彼女になれたと思っていた。
でも・・・今はっきりわかった。

山崎くんは僕のこと・・・彼女だなんて思ってない

僕は・・・彼にとってエッチのための道具でしかなくて
そして、そして・・・

ひびの入ったアスファルトを通って、スーパーの裏側に回って
草むらの向こうにある入り口の中に入ると

ガラスが割れたりして、まさに廃墟の様相の室内は
さすがにスーパーだっただけあって広く、テナントのスペースごとに区切られた
カウンターのなかに・・・少年たちが遊び場にしていた場所があった。

「山崎くん・・・」
「なに?」
「ここ、来たことある・・・」
「うん、お前も連れてきたな。あれから、ずっとここは俺の隠れ家だ。
最初は、エロ本隠すだけの場所だったけどな。」

「うん・・・なつかしい・・・」
最初は、エッチな本を隠すだけの場所だった・・・
そして、その後、どんな場所になったか
僕にもすぐ分かった

「さあ、紗希、ほら。」
がらんどうになった広い周りを見回す僕に、山崎くんが声をかけた。
ポケットに手を突っ込んで、そして、仁王立ちになって・・・
フェラチオを促している・・・そういう意味のポーズだった。

「な、なに?山崎くん・・・なんなの?」
羞恥心・・・みんなの前でなんて・・・そんなのはずかしいよ・・・
「分かるだろ?あの屋上に来たってことは、ここに来た、意味。」
443hiroshi:2008/01/19(土) 03:10:56 ID:rZaqsn4A
「い・・・意味?」
「そう、ここに、どうしてついてきたの?」

「そ・・・それは・・・」
「おっと、俺が行くからついてきたとか、そういうのはなしだぞ。」

「・・・」
図星だった・・・
僕は、なんとかこの場面を適当に誤魔化したかった。
一歩、二歩と後ずさりする僕・・・
なにも、言わなくても・・・わかってくれてると・・・
女の子の弱いところをこれでもかと責め立てる彼に・・・
ぼくは、また、かすかな反抗を始める。

「きゃっ」
床に突き出していた電気の配線の跡につまずいて、か細い体をよろけさせた僕を
抱きとめたのは・・・赤坂くんだった。

「ご・・・ごめん・・・」
「なんであやまるの?」
とっさに出た謝罪の言葉・・・でも、なぜ謝ったのか分からない。
「・・・」
そのまま、目の前にある赤坂くんの顔から、目を背けた。
「あれ、さっきセックスまでしたのに、無視すんの?」

「・・・」
何も答えることができない僕・・・
本当は、たくましい赤坂くんの腕の中が暖かくて、頼もしくて・・・
すごく心地よかったけど、
「はなしてぇ!」
そう言って体中の力を振り絞って、立ち上がる。

「えっ?もう赤坂もしたの?」
「あぁ、昼休みに屋上でな。」
「へえ、俺も行けばよかったな。」

444hiroshi:2008/01/19(土) 03:12:43 ID:rZaqsn4A
声の主は、小学校のころの同級生で、仲も良かった石川君だった。

「おい、紗希、逃げるの?いまさら?」
「・・・」
僕は、気がつくと5人の男の子に囲まれて・・・恐怖に怯えていた。
ちら、っと今やってきたほうを見ると、出口の前には、机がおいてあって
すぐには逃げ出せないようになっていた。

「わかるだろ?誰か来ても、簡単には入れないようになっているんだ。」
ごくん、と息を呑んだ。

逃げられない・・・お店だったときの出口ははるか遠くにあって
走っても、男の子たちにはすぐに追いつかれてしまう。
女の子になってしまって・・・自分でも身体能力が落ちたことを
実感している僕は、体力で5人の男の子たちに勝てるとは思わなかった。

「おい、紗希、何のために来たんだよ?」
みんな・・・笑っている。僕と・・・エッチなことをしようとしている・・・
そんなのイヤだ・・・逃げなきゃ・・・

「そ・・・それは・・・」
体力でかなわない僕は・・・口から出まかせでもなんでも、
頭で彼らを説得しなければ、この場を逃げ出せないことに気がついた。

「おい、下山、わかってるんだろ?」
この場にいる・・・みんな・・・男の子たちは、
二年ちょっと前までは、僕と同級生だった人たちだし
ついこの間まで、同じように男子中学生だった・・・

もともとは友達だったはずなのに・・・5人のうち4人は
小6の時は同じクラスだったのに・・・

本当のことを・・・本当の気持ちをこたえられなかった。
だから・・・もっと、もっと、深く、彼の仕掛けた罠に堕ちていった。
445hiroshi:2008/01/19(土) 03:16:35 ID:rZaqsn4A
あんまり切れもよくないんですけど、ここまでにします。

446hiroshi:2008/01/19(土) 03:36:08 ID:rZaqsn4A
>>418
ということなんで、つぎに投稿されるときは
容量とか考えてやったほうがいいかと思います。

僕のに挟まれたくなければ、このスレは紗希ちゃんで明日にも埋められますから、
次にまわして一番乗りも一考の余地ありかと。

スレの中でどのタイミングで投下するかは、尚早スレ立てで荒らしを呼ぶリスクとはべつに
こっちにとっては、結構気になるものでしょうし。

>>419
ムリ。
登場人物の把握だけで絶対時間かかって挫折する。
447名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 08:00:26 ID:l1YzSRnJ
なんかちょっと態度がでかくないか?
448能面@:2008/01/19(土) 08:16:53 ID:Hv6oGf6r
|ω・`)ソーッ

|ω・`)<次スレまで待ったほうがいいかな
449名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 09:40:56 ID:9xJ0kceS
現時点で466KB
テンプレとか用意できる人いたら
準備だけはしといた方がいいかも
450名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 23:38:55 ID:uTT25KqZ
>>446
>>447と言うことらしいので、言葉遣いには気をつけたほうがいいと思います
451能面@:2008/01/19(土) 23:47:10 ID:bCxu2Lyq
変更したテンプレ一応用意したのでスレ立ててみます。
それで立ったら容量いいとこまで投下します
452名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 23:53:01 ID:xHbaPkQW
早スレ立ては論争になって当たり前の条件が揃うのでテンプレに入れてほしい
早スレ立てはいい事ないよ。経験上作者も新スレの方に書きたがるしね
旧スレはあまり人目につかないし、作者心理的にもそうなるだろうし
荒れた旧スレにわざわざ書いてくれた素晴らしい作者には感謝してるけど
スレの規律を重んじる人が新スレで主張するし、旧スレは荒れる
453名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 23:59:59 ID:bCxu2Lyq
あー、前スレの流れ見てたのにすっかり忘れてました
ほんっとすいません。
投下するなら大丈夫かなーと早合点をしてしまった。
454名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 00:01:06 ID:2M/BFu1K
スレ立て早すぎだ……。
あと一本くらいはこのスレでいけただろうに。
455名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 00:03:40 ID:a5ISQAFA
能面@氏が少し埋めてくれる、って事だから、前スレほど荒れないんじゃないか?
456能面@:2008/01/20(日) 00:06:30 ID:B2UfqdhR
というわけで投下と誘導します。
強制女性化小説ない?Part33
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1200754233/

容量超えることはできないけどぎりぎりまでいきます。
457能面@:2008/01/20(日) 00:07:53 ID:B2UfqdhR
11月19日、月曜日。
「ん……うぅ…ん」
ゆっくりと目を開ける。
目に入ってきたのは大きな肌色の丸い何か。
寝ぼけているから何なのかわからない。
とりあえずそれにタッチしてみる。
柔らかくてなんかちょっと安心できる。
ふとちょっと下方に丸い小さな突起を発見。
(ん……これ、乳首だな)
…………ん?乳首?
カチッカチッカチッカチッカチッ(頭が理解をするために要する時間の音)
「おおおおおおっぱい!?」
慌てて飛びのいたのでその表紙にベッドから頭から落ちる。
「くぅぅぅぅ」
目に入ってきたのは俺の体についたおっぱい。
「あぁ…そういえばこんな姿になっちまったんだっけ……」
まだこれが夢なんじゃないかとも思う。
というか、何故裸なんだ?
寝る前にはパジャマを着ていたはずだけど。
ベッドに目を向ける。
「うにゃうにゃ……とったど〜…」
寝てる理々子の被った布団の上にパジャマの上が、手にはパジャマのズボン
そして頭に昨日俺がつけたブラジャー。
パンツは本棚の方まで吹っ飛んでいた。
「何をどうすれば俺が起きずに剥げるんだ」
今度検証するべきか否か。

パンツを履いた時、目の前に鏡があったのでちょっと自分の姿を確認してみる。
「ふぅん……」
(自分で言うのもなんだが俺の顔って本当、女の体に合ってるな…)
ナルシストなわけじゃないけどなんていうか理想の女像って感じか?
よくグラビア雑誌でみる胸を強調するポーズを取ってみる。
………………
元男ということがわかってる顔でやるのは激しくキモいと実感しながら跪く。
「……着替えて飯作ろう」
今のこと忘れるために。
とここで次の問題が。
「……?ブラジャーってどうつけるんだ?」
さっき回収したブラジャーとにらめっこ。
昨日は理々子にやってもらったからほとんど見てない。
だからつけ方がわからないわけで。
とはいえそのままだと胸が痛いからつけないのは嫌だし
とりあえず覚えてるところまではやってみる。
まずは袖を通す。
(ぶかぶかだけど)ブラジャーを自分の胸に押し当てて紐を背中に回してみる。
手を伸ばす……
「むむ、むむむむ」
右手と左手の位置が合わない。
「女っていうのは中国雑技団並みに体が柔らかくないとやっていけないのか?」
参ったな…今から運動したって間に合わない。
458能面@:2008/01/20(日) 00:08:20 ID:B2UfqdhR
ならば根性で!
「くぬっ!」
プチッ
「入ったっ」
鏡越しに確認。
つける位置が思い切りずれてた。
「ぅぅん」
なくなく外す。
「んん、んんんんん〜」
「傍から聞いてたらSEXしてるみたい」
「わっ!?」
突然後ろから手が出てきてブラジャーの隙間から胸をもまれた。
見えないけど間違いなく理々子だろう。
「お、起きてたのか」
「いやーあれだけ一人実況中継やられたら起きるって」
とかいいつつ揉んでる手は止まらない。
「や、やめろって」
「口で言っても体は正直よのーぅ」
「どこで覚えたそんな言葉!」
ガチャ
「葉山さー…ん……ちょ、お、し、は…ど、ど、ど、ど、ど」
先生と目が合った。
全裸の理々子と下着をつけた胸を揉まれてる俺。
しばしの沈黙。
「………お、お、お、お、お邪魔しましましましましましまた」
バタン
「ちょっ、誤解ですー!」
昨日もこんなことあったような。
459能面@:2008/01/20(日) 00:08:50 ID:B2UfqdhR
必死の弁明をしてたら予定時間をオーバーしたので先生含め3人大慌てで学校に登校。
制服は喰われてしまったのでとりあえず私服で出てきた。
「はぁ、はぁ、こ、こちらが今日の検査を担当する大山ゆかりさんです」
どこかドラマにいそうな女医……なんて予想からまったくかけ離れていた。
どちらかといえばマッドサイエンティストな感じでぼさぼさ髪(天パー?)にゲームでしか見ないようなファンタジックな格好。
そして見た目はませたチビガキみたいな人。
「かしこまった挨拶はいらないわよ」
「はぁ」
まだ何にも言ってないけど。
「はい、じゃこれ身体の検査結果」
ピッと紙を差し出される
「え?」×2
「あ、あの、まだ何もしてないと思うんですけど…」
「昨日あんたがし終わって寝た後検査してたのよ」
左手でわっか、右手は人差し指をたて、わっかに指を往復させる。
「や、ややややややっぱり」
「してないですって!大体どうやって入ったんですか!?」
というか今これでその例えは変だ。
「あ〜、こんな感じでひょいっと」
突然大山?って人が目の前から落ちるように消えた。
「きゃっ!?」
先生が股を押さえる。
>「こんな感じによ」
そしてまるで産み落とした胎児みたいに先生のスカートから大山さんがずるっと滑り落ちてきた。
「うわぁぁ!」
「私のようなだいっ!てんっさい!かがくしゃ!に不可能はないのよ」
とか言ってる変人が可愛くもないポーズを取る。
この人実はモンスターなんじゃ。
「あんた今失礼なこと考えたわね」
「メッソウモゴザイマセン」
ここでようやく先生が我に返った。
なんか色々と想像してたようだ
「んで、じゃあ何で俺呼ばれたんですか。検査し終わったのに」
自称天才科学者が人差し指をぴんと立てて
「あんたアホね」
ちょっとムカっときた。
「体は調べても魔法の力の検査もしなきゃいけないじゃないの」
「あ、そうか」
「じゃ、予定通り行くわよ」
自称天才科学者が何もない空間をなぞるとそこが突然割れ、科学者はその中に入っていく。
とりあえず入ろうと先生に言い、入ろうとするがその前に空間は消えてしまった。
「………んで、どこ行けばいいんですか」
「と、とりあえず魔法練習室へ行きましょう。魔法の検査から連想するとあそこですし」
460能面@:2008/01/20(日) 00:09:19 ID:B2UfqdhR
地下に設けている魔法練習室。
その名の通り魔法の授業をするための特別教室。
大きな魔法をうっかり逸らしてしまっても教室に張り巡らされた結界がちゃんと吸収してくれます。
「あ、うちのクラスだ」
教室内に見知った顔が沢山いた。
理々子がこっちに気づいて手を振っている。
ガラッ
「今日は自習ですけど大切なお話があります」
段取りしていたようでスムーズに進んだ。
まず、昨日起こったことを先生が説明しだした。
………………
「そういったわけですので、危ないところへは近寄らず。秋斗さんには何かと協力してあげてください」
みんなから突き刺さるような視線を浴びて若干居心地が悪い。
エロい目で見る男子、興味深げに見る男女数人、気持ち悪いものを見る目の数人。
できればこの場からすぐに退散したい気分。
「では、自習ですが皆さんには最低課題としてこれをしてもらいます」
え〜っと声は上がるが俺を見ている人が多いためいつもより少ない。
「では、葉山さん、こちらへ」
先生に促されいついたのかわからない自称天才科学者に歩み寄る。
自称天才科学者が変な機械を取り出し、ゴーグルをつけ、合図をもらって魔法を使う準備をする。
………………
「はい、いいわよ」
魔法を合計10回使った後、止められた。
「ふぅ」
「はいせんせー、できたよ」
「あ、じゃあ今採点しますね」
「まぁ、魔力が全然集まらないことだけど」
自称天才科学者が何かを書いていた紙を俺に見せてきた。
「まあ元のあんたの周波数を仮に150とするわよ」
「はい」
「んで、体が変わって周波数も変わったと」
「ていうことは、俺は前の周波数からノイズだけを受信していると?」
「まあそんな感じね」
わかったようなわからないような。
「つまりはその周波数がわかってそれにチューニングすればいいってこと?」
「あ、りり」
採点中の理々子が覗き込んできた。
「その周波数はあんた自身にしかわからないわ」
さっきもらい損ねた紙と一緒に検査結果を受け取る。
「それがわかれば本当はチャージする必要ないほど元から魔力で溢れてんのよね」
だから暴走すんのよと付け加えられた。
461能面@:2008/01/20(日) 00:10:05 ID:B2UfqdhR
職員室で色々とすることしながら。
「せんせー、秋斗の服とか色々入用なんだけど出ちゃダメなの?」
「う〜ん、そうですねぇ…一応謹慎なわけですから…」
「さすがに理々子の借りたまんまはちょっと」
「う〜ん、では理事長に掛け合ってみます」
「呼んだー?」
「うわ!?」
「わぁ!」
急に後ろから声がしたからびっくりした。
なんだ、自称天才科学者か……
「い、いや、呼んでないけど」
「理事長に掛け合ってみるって言ったじゃない」
「あ、いいところに」
え?理事長って
「この人が?」
先生が頷いた。
「…そういえば俺、この学校入ってから理事長とか校長って見たことない」
「言われてみればあたしも」
入学式でも毎年校長も理事長も看板以外で見たことない。
「先生も実は大山さんが理事長だと知ったのはつい昨日で…」
この学校は一体どうなってるんだ。
「ま、中野ちゃんがついていくならいいわよ」
「話わっかるぅ」
「あの、俺の意見…」
「では、授業が終わってから私の車で行きましょう」
「はぁ」
ここで授業開始のチャイムが鳴ったので俺一人だけ寮に帰ることになった。

なんとか時間を潰しながら午後の6時ごろ。
コンコン
「はーい」
ガチャ
「葉山さーん」
「あ、はーい、今行きます」
することもないから準備だけはしておいたからすぐに出る準備は出来ていた。
とは言ってもぶかぶかの服は変わりない。
「車を回してきますので加護さんと一緒に待っていてください」
「ういーす」
「はーい」
先生の足音が遠ざかっていく。
「え〜?そんな変な格好していくのー?」
「いいじゃん、買うんだし」
「ちぇー」
………………

「といったわけで到着ー」
「え、さっきの回想?」
俺の記憶では今頃車を待っていたはずだが。
ふと気づけば商店街にいた。
こういう時冷静に考えるのはダメなんだろうか。
「ほらほら行くよー」
「行きますよー」
「へぇ〜い…」
462能面@:2008/01/20(日) 00:10:53 ID:B2UfqdhR
エレベーターで婦人服売り場(理々子が言うには今時の服もあるらしい)に上がってる最中、声が聞こえてきた。
「これゆきに似合うんじゃね?」
「それ完璧お前の趣味だろ」
女の方はちょっと気が強いタイプっぽいな。
「へ〜…よくカップルで下着買ってるとか聞くけどほんとなんだなぁ」
「今日はあたしと秋斗?」
「せせせ、先生なるべくお二人の視界に入らないよう努力します」
「いや、気使わなくて結構ですから」
そんなこんなでまず下着のコーナーへ。
「うわ、恥ずかしい」
「あら、秋斗って意外とウブなんだね」
「私でも平気ですよ」
先生に何かが負けるのが地味に悔しい。
いや、先生は女性なんだから当たり前だけど
「あ」
「?」
「採寸してもらわなきゃ」
「あー」
理々子が近くにいる女性店員を呼び出して採寸してもらう。
見知らぬ他人の前で下着姿になるのはすっごい恥ずかしい。
「こ、こうですか?」
「はい、そのままじっとしていてくださいね」
ポケットから出てきたメジャーで体のあちこちを調べられる。
なんか…妙に緊張する。
「あ、採寸結果をメモしたいんですけど」
店員さんは先生の問いかけに応えながらもテキパキとこなしてた。
といったわけで店員さんにサイズを聞いて選ぶことに。
まだ恥ずかしくて抵抗はあるけど。
「葉山さんは活発な見た目ですから明るめの色は?」
「ガーターベルトなんかは?」
「それは大人びすぎていないかと…これなんかは?」
「せんせー、そんな色今時処女くらいしかつけないよ」
「わわわ!わたしはしょしょしょ」
「先生、声がでかい」
先生の口を慌てて塞ぐ。
…………
「ん〜、これだとちょっと子供っぽく見えるねー」
理々子に手伝ってもらっての初めての試着。
胸の下にガードがついたようなブラジャーだ。正式名称は知らない
「では、こっちは?」
…………
「お、せんせーセンスあんじゃーん」
「あぁ、か・わ・い・い♪」
この後服でも同じ目に合うんだろうなぁ。
463能面@:2008/01/20(日) 00:11:30 ID:B2UfqdhR
「合計で58600円です」
下着と服合わせて約25ほどお買い上げ。
「う……………」
さようなら、俺の生活費。
「ほらほら教え子が窮地に立たされてるよー?」
「う…あう」
なんか後ろからイジメの声が聞こえてくる。
「秋斗が食べれなくて野たれ死んじゃうー」
「う、うう、ううう」
「生徒の将来を踏みにじる教師……」
「せ、先生が出しますー!」
半ばヤケになりながら先生がびしっとカードを出してきた。
「い、いや、それは」
「これも生徒を守るためなんですー!」
「は、はぁ…」
店員さんも笑っちゃってる。
「ボ…ボーナス一括払いで」
店員さんがカードを通して先生に返した。
いいのかなぁ……
でも心の中では理々子に対してGJ!と思ってたりもする。

先生のゆ〜〜〜っくりな運転の中、爆睡しつつ寮へ帰ってきた。
「明日、明後日と一度確認しに来ますね」
「今日はありがとうございました。」
二人で発進する車を見送る。
…………
ガチャ
「ただいまぁ」
「たっだいまー」
車の中で一応後ろの存在に説得したが帰る気が一切ないようなので説得はもうあきらめた。
「ふぅ、疲れた」
袋を適当にクローゼット付近に投げる。
「時間って早いねぇ」
「俺、一度死んだっていうこと実感できないもん」
「それは思ってても言うのやめてよ」
464能面@:2008/01/20(日) 00:11:51 ID:B2UfqdhR
「え?」
「あたしだってあの時怖かったんだからさ」
「あ…ごめん」
やばい、理々子が沈んでしまった。
話題を変えるために袋を手に取る。
「な、なぁ。ブラジャーのつけたかたおし…」
ぱっと取り出した下着の形がおかしい。
ブラジャーの方はまるで開きかけの目みたいな形しててパンツの方は妙な逆V字ができている。
確かに二人に選ばせはしたけどこんなの買った覚えなんて…
理々子がすごく不敵な笑みを浮かべている。
「いきなりそれを選ぶなんて大胆だねぇ〜」
「あー!勝手に入れたな!」
「よしよし、あたしが着せてあげよ〜か〜」
咄嗟に防御したけど相手の攻撃の方が上手で、あっという間に剥かれていく。
人間、下になったほうが不利という。
…………………
「や、やめ、やめてって」
大事なところ丸出しの下着を無理やりつけさせられて挙句に無理やり開脚させられそうになっている。
あそこは手で隠してるけど乳首の方は丸見え。
ある意味尻かくして胸隠さずである。
「へっへっへっ、よいではないかよいではないか」
「これじゃ理々子が男みたいだろ〜」
変に動くとその力を利用して開脚させられそうだからうまく動けないでいる。
「や〜、ちょ〜可愛い〜」
「理々子のこと嫌いになるぞー」
「じゃあ調教して純情にしてやる〜」
「や〜め〜ろって〜」
この日、両隣の部屋の住人は聞こえてくるアダルトな会話を聞きながらオナニーに勤しんだ。
465能面@:2008/01/20(日) 00:13:07 ID:B2UfqdhR
11月22日、木曜。
謹慎も終わって登校日。
だけどまだ制服はない。
謹慎中に先生に問い合わせてみたところ、できるまで時間がかかるといわれた。
だからそれまでは私服で来いということだ。
「ふぁ〜〜〜〜ぁ……」
朝一番の欠伸と共に目を開ける。
今日も目の前におっぱいがある。
結局今日まで理々子は一度も帰らなかったし
朝起きる度に俺と理々子は全裸になってるし。
なんかもう見慣れたというよりは呆れた。
もうそろそろ雪の降る季節だからやめてほしい…
「うぅぅ…ベッドから出たくね〜」
……
「理々子のおっぱい暖かそうだな」
The・下心
まぁ、ここのところ毎日勝手に入ってくるし寝たフリしてればバレないだろう。
というわけで理々子のおっぱいに顔をつける。
あぁ、やっぱり暖かい。
「お姉ちゃん、だいすきぃ」
これはその場の雰囲気ってやつだ。
「じゃあお姉ちゃんにぎゅ〜っと抱きついてきなさーい」
「うん〜」
ぎゅっと抱きしめられたから抱きしめ返す。
…………………うん…………?
10秒以上にわたる沈黙
ものすごい勢いで全身に冷や汗が。
1時間くらいかかりそうな速度でゆ〜〜〜っくりゆ〜〜〜〜〜〜〜〜っくりと理々子の顔に視線を移す。
にや〜っとした顔の妖艶な笑みを浮かべた理々子が見えた。
BGMにド ド ド ド ド ド ド ド ドと聞こえてきそうなこの雰囲気。
そして数秒後、俺の人生は幕を閉じた。

「閉じてない閉じてない」
「ハッ」
理々子に肩を揺さぶられて我に返る。
「まぁ、でも返答次第によっては閉じるけど?」
「こ、これはデスね、その。抑えられない気持ちからの早まった行動でゴザイマス」
超しどろもどろ。
「それはつまり、あたしのこと好きってこと?」
「うんぇ?」
「じゃあ好きなだけくっついてきて〜」
また抱きしめられた。
(あれ……?いつの間にかカップル成立してる?)
あの空気の思考停止状態から脱出するためのその場しのぎの発言がいつの間にか告白になってる。
今にして思えば俺もかなり思わせぶりな言い方したかも。
段々と俺の頬が赤くなってきた。
「じゃあ今日はサボって愛し合おうか〜」
「んー、んーっんぅ〜」
顔がおっぱいに押し付けられて息ができない。
バンッ
「サボりはいけま───!!」
この展開何度目だろう。
466能面@:2008/01/20(日) 00:13:57 ID:B2UfqdhR
制服に(私服に)着替えて先生が来た理由を尋ねる。
「え?女子寮?」
「実はこのお隣の寮生が眠れないと言ってまして」
「う〜ん…いつも騒がないよう気をつけてるんですけどねぇ」
普通の会話でもそこそこ響く寮だからなるべく普段から気をつけているけど。
「女性を連れ込んでいるというのが気になる様です」
「連れ込んでるじゃなくて勝手に住み込んでるですけど」
「っていうか今は女二人だよねー」
座ってる俺に理々子が胸を頭の上においてくるので重たい。
「でも女子寮の生徒が受け入れるとは限らないでしょう」
「理解を求めていただくしかありませんねぇ」
3人してう〜んと呻く。
「あ、それとですね、ルーンファクトの魔法素材が届きましたので魔法の授業の前に作成しますね」
「はい」
今日の魔法の学科は5、6時間目か。

というわけで今日の1〜4時間目の授業内容は面白くないのでカット。
まぁ、休み時間ごとにあれやこれやと聞かれていたが。
そんなわけで昼飯時には若干疲れていた。
ピンポーンと校内放送の合図が鳴った。
『葉山秋斗さん、職員室までお願いします』
「まだ飯全然食ってないのに」
「んじゃ俺らの腹に収めようか」「なぁ、あ〜んしてくれよハァハァ」
キモい発言してるのを無視して食べかけのパンを袋にくるんでしまい、席を立つ。
コンコンガラッ
「葉山さん、こっちです」
先生に促されて先生のもとへ歩み寄る。
「ごめんなさい、食事の途中だったと思いますけど」
「まぁ、仕方ないですよ」
では行きましょうかといわれた後先生が丸いものを俺に渡し、二人で職員室を出て行く。
そのまま階段を降りて地下へ。
魔法練習室の隣にあるのが特別室。
4年前もここでルーンファクトをこの丸いのを使って作成した覚えがある。
この部屋には中央に台座があって魔法練習室より強い結界が張ってある。
だから集中して自分の思い通りに作成ができる。
「では、台座にセットしてください」
大きな台座の上に素材をかざす。
手を離してもそれは落ちずに浮き、ゆっくりと回転を始める。
その間に先生が機械のスイッチを入れていき、台座に何か不思議な力が帯びていく。
467能面@:2008/01/20(日) 00:14:24 ID:B2UfqdhR
「それでは、始めてください」
「はい」
台座と魔法素材の前で両手をかざし、意識を集中させる。
イメージと共に、時間と共に魔法素材の回転の速度は増していく。
時々ちょっと出っ張ったりへこんだり、素材が徐々に変形していきつつ、回転はどんどん速くなる。
目を瞑り、以前と同じ本をイメージする。
パンっと何かがはじける音の後、すぐに静寂が訪れた。
3秒くらいしてから目を開ける。
目の前の台座には本の形をルーンファクトが。
「あ、あれ?ない」
あるはずのルーンファクトがない。
「は、葉山さん」
先生が大きなついたて鏡を持ってきて俺を移した。
…何か背中で浮いてる。ついでに胸の上に妙な宝石がくっついている。
横向きになって横目で背中についてる変なのを確認する。
なんだろう。アニメオタクが好みそうな半透明の小さな羽根が服を超えてふわふわと浮いている。
しかもこの羽根、頭で思うと微妙に動きがコントロールできる。
「は……葉山さん……」
「な、なんですか」
先生が目を丸にしたまま固まってる。
「…………可愛い♪♪」
「は?」
先生の顔が溶けそうなぐらいうっとりとした表情になった。
「う、う、動かせるんですか?ちょっ、ちょっと動かしてみてください♪♪♪」
い、いつもの先生じゃない。
「せ、先生?」
「動かしてください♪♪♪♪♪」
「う……は、はい」
鏡で確認しながら渋々羽根をぴこぴこ動かしてみる。
「はぁあぁぁ……♪♪♪♪♪♪♪」
完璧自分の世界に入ってしまってる。
確認のために鏡を見つつちょっと歩いてみる。
羽根は1テンポだけ遅れてついてくる。
…ついでに先生もついてくる。
「ファンネル!」
意気込んでみるがやっぱり飛んでいかない。
「あ、ぁぁん…♪♪」
「あ、あの……もういいですか?」
「授業が始まるまで待ってください♪」
「あ、いや…飯食いたいんですけど」
「勝手に食べていてください♪」
じろじろ見られながらなんて喰えるか。
仕方ないので教室に戻ることに。
…………。
(うぅ、なんか背筋が気持ち悪い…)
結局教室に戻るまで、というか授業開始までずっと見られていた。
468能面@:2008/01/20(日) 00:15:34 ID:B2UfqdhR
というか。
「かわい〜〜!」「ね〜動かしてみて〜!」「萌え〜!」
「おいどん、ピュアがほとばしるでごわす!」「あっ、イク」「ウッ」
5時間目の授業が始まったのに男子も女子も入り混じってほぼ全員で俺を見てくる。
「も、もっと過激な動きを♪」
「あの、先生、授業を……」
「自習♪♪」
即答された。
「はは、秋斗、ごくろうさま…」
「ありがとう秀秋……」
とか言う秀秋自身は距離を置いてる。
ちなみに理々子は俺イジメに参加中。
「助けて……」
この後どうやって授業を乗り切ったかはっきり言って覚えてない。

HRが終わってまたもや羽根弄りされてる最中、校内放送が流れてきた。
『葉山秋斗さん、中野先生、職員室まで来てください』
と男の先生らしき声で。
この声を合図にやっと女子も男子も散ってくれた。
疲れた足取りで先生と理々子と3人で職員室へ向かう。
ガラッ
「はぁーい…」
「あ、中野先生。理事長の藤本理香子さんから伝言を預かってますよ」
「えっ…?ふじ、もと…?」
そんな名前だったっけか?
「はい、こちらです」
と男の先生が一枚の紙を凛先生に渡した。
それを3人で覗き込む。
[中野先生へ。葉山秋斗を5分だけひきつけておくこと]
「ひきつけておく…?」
「よくわかりませんけど…ここで待っていろということでしょうか」
正直あの自称天才科学者のやること全てから逃げ出したいが。
とりあえず先生をからかいながら少し待つ。
大体5分して空間からにゅっと自称天才科学者が現れた。
「終わったわよ」
「?」×3
主語がないから何を言ってるのかわからない。
「はいこれ」
と俺の手に何かを置いた。
325と書いたシールが貼ってある鍵だ。
「?何ですこれ?」
「女子寮の部屋鍵」
「え!?」
「もう引越しは済んだわよ」
一度この人に常識とは何か聞いてみる必要がありそうだ。
「いや、というか女子寮の生徒に説明は?」
「ちょっと弄ったから全員なんとなく納得するわ」
「弄ったって何を…」
「だいっ!てんっさい!かがくしゃ!に不可能はないのよ」
…こういうことってまともに突っ込んじゃいけないのかな。
469能面@:2008/01/20(日) 00:15:59 ID:B2UfqdhR
「はぁ、なんか精神的に疲れた…」
「あの人面白いねー…悪い意味で」
理々子に女子寮へ案内してもらう。
男子寮の反対側、少し離れた場所にあった。
「なんか女子寮って豪華だなぁ〜」
それにちょっと安心する香りがする。
「男子寮ってさー、なんていうか変なにおい漂っててきっついよねー」
「慣れるまでは地獄だぞあれ」
湿気の多い日は特に生乾きの匂いがぷんぷん漂ってくるし。
そんなわけで、女子寮にお邪魔した。
ギイィ……
「うっわぁぁ、ひろっ!」
目に入ってきた女子寮のリビング。
男子寮とは段違いの大きさで化粧台まで用意されている。
急に豪邸に引っ越してきた気分になってくる。
「男子寮って女子寮より人多いはずなのに窮屈だよねぇ」
「だねー」
男尊女卑がどうこう騒がれていた時代はどこへ行ったやら。
「325ならあたしの部屋に通りにあるから。こっちこっち」
促され、後ろをついていく。
渡り廊下に入ったところでうちのクラスの生徒とばったり出会ってしまう。
これが普通の生徒ならよかったのだが今の俺を否定的な派閥?の女子だからちょっとばつが悪い。
「あ〜!何で葉山がこんなところいんのよ〜!」
ついでにツインテールで高飛車と絵に描いたような奴だ。
今日の授業前に囲まれてた時も輪に入らずずっとこっちを睨んでいたし。
「いや、何でっていうか…無理やりこっちに住まわされるというか」
「えぇ〜!?こっちに住むわけ〜!?」
こいつの小言聞きたくないなぁ…
「ま、まぁ、仕方ないわね……?」
予想外の発言に驚いてるが何故かあっちまで驚いてる。
「あ、あれ…?今の今まで嫌だったのに」
「どしたの?まっき」
不思議そうに眺めてた理々子も入ってきた
「よくわからないんだけど、葉山に言われた途端妙に納得しちゃって」
「気使わせて悪いな」
「え、えぇ、いいわ。それじゃ」
首をかしげながらツインテールがふらふらと行ってしまった。
「何だったんだ…?」
「さぁ?」
それは置いといてまた歩き出す。
途中にある321が理々子の部屋だと説明受けつつ325の目の前へ。
鍵を差し込んで回すと回った。
ガチャ
470能面@:2008/01/20(日) 00:16:47 ID:B2UfqdhR
「チチチチチチ」
「ギャー、ギャー」
目の前にはジャングル。
「!?smaidoa,glerodks!」
視界の遠くから民芸品のような装飾をつけた半裸の黒人が現れて何か言っている。
その様相はほんとにいそうな原住民といったところ。
少なくとも日本の人ではない。
黒人がこっちへ走ってきたので慌てて扉を閉めた。
理々子と顔を見合わせる。
「……?」
「???」
誰も今のそれを説明できるはずもなく。
「……と、とりあえずもう一度開けてみよう」
「う、うん」
ガチャ
「あ、俺の部屋だ」
若干見た目は変わっていたが見慣れた光景が目の前に広がった。
じゃあ今のは何だったんだ?
超警戒しながらゆっくりと部屋に入る。
少し確認して何もなさそうだったので、理々子に合図して部屋に招き入れる。
安心して座ってからも何か聞いちゃいけないような気まずい雰囲気が流れていた。
471能面@:2008/01/20(日) 00:17:32 ID:B2UfqdhR
「ねぇ、お風呂行かない?」
「風呂?ってことは大浴場あんの?」
女子寮も見た感じそうだったが男子寮には部屋のバスルームの他に大浴場が2室ほどあった。
でもやっぱり先輩後輩の流れがあって窮屈だったから俺はほとんど利用していない。
「でも、いきなり行ってまずいことにならないか?一応元男ってあるし」
「ん〜、じゃああまり使われない6室行けばいいんじゃない?」
「ろくぅ!?」
「え?6まであるっしょ」
何か悔しい。
「う〜ん、じゃあ誰もいなかったら行こうか」
「おーけー、んじゃ見てくる」
理々子が部屋を出て行った。
……よくよく考えたら普通に混浴だよな?
ちょっ、すっごく恥ずかしくなってきたぞ。
人生の転機のごとく悩んでいると理々子が戻ってきた。
「6に誰もいなかったからいけるよー」
「な、なぁ、やっぱりやめない?」
「な〜んでさ〜」
「いや、そのさ。二人で入るなんて…」
「いいのいいのいいのいいの。ほら早く準備」
ぐいぐい引っ張られ、勝手にお風呂セットを用意されて半ば無理やり出発させられる。
理々子の部屋の前で一旦理々子が中へ行き、自分のお風呂セットを持ち出してそのまま浴室へと持っていかれる(俺が)。
「むぅぅぅ」
順調に裸になっていく理々子を直視できず、俺は服も脱がないまま唸ってる。
「ほーら、ちゃっちゃと脱ぐ」
「こういうのって理々子が恥らって俺が堂々としてるべきなんじゃ…」
「こういう場所じゃ男より女の方が堂々としてるもんだって」
「そんなもんなのかなぁ」
「それよりあたしの裸なんていっつも見てんじゃん」
「まじまじと見れるかっての」
俺より大きい胸が羨ましいし。
…?羨ましい?
「体冷えるからはーやーく」
「は〜い」
ガチャン
「男子寮の浴室と大きさは同じくらいだなぁ」
「こら、秋斗。男みたいに隠さないの」
これは自信のない男の性分だから仕方がない。
まず洗い場について頭から洗う。
ぐしぐしぐしぐし
「あ、こらー!髪痛むでしょー!」
「えぇ〜?」
別に髪は長くもないし別にいいような。
「禿げたい?」
その言葉でぴたっと手の動きが止んだ。
結局指導を受けながら理々子に頭をわしわしされる。
決して爪の立てないやり方でちょっともどかしく感じながらも優しく洗われてるとちょっとだけ子供に戻った気分だった。
「女って大変だなぁ」
そう考えると男って気楽だなぁ。
お湯で石鹸を流し、顔を振ってタオルで拭って一息。
472能面@:2008/01/20(日) 00:18:13 ID:B2UfqdhR
「じゃ、次あたしの番ね〜」
「何が?」
「秋斗があたしを洗う番」
理々子が俺の横に座った。
釈然としなかったがさっきされた通りにやってみた。
「こう?」
「ん〜もうちょっと弱め」
「こう?」
「秋斗のおっぱいが背中に当たってるー」
「あっ!ご、ごめん」
慌てて体を離す。
「女同士だから遠慮しないでいーのいーの」
改めて頭を洗い始めるけど理々子がわざとらしく背中を丸めるのでおっぱいをくっつけるほど密着しないと届かない。
妙に意識しちゃったから恥ずかしい。
ばしゃーっ
「はい、タオル」
受け取ろうとしないので渋々拭いてやる。
「ぷぅ〜」
理々子が一息。屁ではないぞ。
それを見てさっき自分が座ってたところに座り、タオルにボディソープを染み込ませる。
「あ、背中流す〜」
「いーよ」
「流すったら流すの〜」
「はぁ…わかったよ」
なんか段々理々子が子供じみていく…
俺のタオルを渡してちょっと緊張しながら待つ。
後ろから音は聞こえどもなかなか背中を洗ってくれない。
「んー、まだ?」
「おっけー、いくよ」
背中にタオルが当てられ、上下に動き始める。
でもなんか妙な感じがする。
手を使って拭かれていないような…妙な何かを使っているような。
でも恥ずかしいので確認はできない。
むにゅ
「ふわっ!?」
背中のタオルは動いているのに突然おっぱいを揉まれた。
手にボディソープをつけているようでにゅるにゅると艶めかしい動きをさせながらおっぱいをぐにぐに揉まれる。
「ちょっ、ちょっと何してんの!?」
ちょっと声が裏返った。
「これぞ必殺ソープ洗い〜」
「どこで覚えたそんなこと!」
「秋斗のエロ本コーナーから」
脳裏に該当する本が浮かび上がった。
(俺のじゃないけどそういったら余計に誤解を招きそうだからやめとこう)
というかいつ読んでたのか。
……あの変人に見つかってないだろうか。
「誰か入ってきたらどーすんだよ!」
「女湯なんてこんなこと日常茶飯事だよー」
「嘘だろ絶対っ」
もう背中の動きはほぼ止んで手で全身をくまなく触られている。
「やっ、んぅーっ」
「お、羽根がぴんってなってる」
俺には見えていないがどうやら羽根で反応を示していたようだ。
身体が熱くなってのぼせそうになったところでようやく開放してくれた。
473能面@:2008/01/20(日) 00:19:13 ID:B2UfqdhR
「はぁ〜〜〜」
湯船に入って第一声。
「おやじくさ〜い」
「誰の所為だと思ってんだ」
タオルを絞ってため息を一つ。
「なんか、色々すぐに運びすぎて男だったことを忘れそうだ」
「まー、男の時のクセらしきものは出てるけどね」
それは仕方ない、と思う。
もう一息ついて無言で浸かってると理々子に話しかけられた。
「ねぇ?」
「ん?」
「元に戻りたいって思う?」
「ん〜…まぁ、戻れるならかなぁ」
とは言えども元の体はモンスターの胃に納まったから無理だとは思うけど。
「嫌なの?俺が戻るの」
「あたしはー…秋斗が無事でいてくれるならいいかなぁ」
それを聞いてちょっと申し訳なくなる。
「好きな人に体がどうとか性別がどうとか関係ないよ」
「りり…」
この前曖昧にしたことが申し訳なくなってきた。
失言とか思ってたけど、違うかも。
「あ、そーだ!」
「?」
「この前キスしてない!」
「ぇ!?」
隣に理々子がいたために容易に肩をつかまれた。
「いーまーこーこーでー」
ゆっくりと確実に、理々子に迫られる。
「り、りりさん。ムードがありませんよ」
「何、あたしとするのが嫌?」
「い、嫌じゃないけどその前に」
深呼吸をしてまっすぐ理々子を見つめる。
「……理々子が好きだから、ね?」
「うんっ」
二人で顔を近づけてのキス。
ムードには乏しいけど…まぁいいか。
顔を離し、お互いに微笑み合う。
「じゃ、あがろうか」
「うん」
ちょっとのぼせ気味でふらつきながら出て行った。
474能面@:2008/01/20(日) 00:19:35 ID:B2UfqdhR
リビングに出て少し頭を冷やす。
「は〜〜」
「さードライヤーでかわかしましょーね〜」
ドライヤーを頭に当てられつつ、櫛で整えられる。
「あ、葉山ー」「なんか姉妹みたいだねー」「こんばんはー」
うちのクラスのよく女子3人でいるグループがやってきた。
今のところABCとしておこう。
ちなみにこの3人は女の俺歓迎派だ。
A「いやいや葉山、やっぱりあんたって元から女でしょ」
「かっわいいもんねー」
「そーかなぁ」
3人そろって俺の顔をじろじろと眺めてくる。
C「そおだ!ねえアキちゃん」
自分の手を叩きながらCが覗き込んできた。
「へんな呼び方」
「アキ、ねぇ…いーねぇ」
「いいのかよ」
C「土曜日さ、予定空いてたらお昼頃にまたここ来てよ」
「え?うん、いいけど」
B「えみ、またクセでたね」
C「いいじゃんいいじゃん、3人共見てみたいでしょ」
「うんまぁねぇ」
A「見てみたいねー」
B「うんうん」
なんか4人で盛り上がってるが俺だけ理解できない。
「ねぇ…何するの?」
4人そろって「ヒミツー」
そして、すぐに3人は帰っていった。

「んじゃ、お休みー」
今日も今日で二人でベッドにもぐりこむ。
「部屋近くなったんだから戻らないの?」
「やだ。ここで寝る」
「はぁ…」
「じゃ、おやすみ〜」
抱き寄せられた。
「ちょっと苦しい」
手が緩んだので呼吸のしやすい位置に動く
「ん。お休みー」
「お休みー」
女子寮のいい香りに包まれつつ、眠りについた。
475能面@:2008/01/20(日) 00:20:16 ID:B2UfqdhR
ぴりりりりりりりりりっ!ぴっ、ブウン。
「葉山少尉、葉山少尉」
「聞こえています」
正直ねていたいのだが、須藤大佐の声が慌てていることもあるので、無下にはできない。
「集合(コール)だ」
その言葉で完全に頭が目覚める。
了解とだけ言い残し、通信を切断し特殊素材のバトルスーツ(というよりタイツ)に着替える。
ゆっくりだが、強い歩みで司令室へと向かう。
プシュー
「葉山アキ少尉です」
「うむ」
大佐の横で機器を操作している加護オペレーターに近寄り、小さな機械を受け取る。
「大変なことが起きた。まずはこれを見てくれたまへ」
ピンっという音と共に目の前にある巨大スクリーンにこの基地と、その周辺の地図が映し出される。
「民間基地のポイントB-58がクリーチャーによって突如占拠された。今回はその基地にいるコアの掃討を頼む」
B-58民間基地を襲撃したクリーチャーはいつも戦闘しているタイプだ。
コアが入り一瞬に繁殖し、周りの全ての生物を無差別に食い尽くすまさに地球の癌だ。
「敵はいつもどおり小柄のが無数にいるタイプのようだから、拡散ビームキャノンを使ったほうがいいだろう」
「了解しました」
透明のスクリーンを通過し、その先にある開けた場所に立つ。
上から砲筒のような物が降ってきて、それを地面に当たる前にキャッチする。
その後、指令室内の警報機が鳴り、天井が開く。
空が見えるようになった後、足元が競りあがり始めた。
基地の天井に上がり、完全に外に出た。
「Aタイプ、ON」
背中の半透明の羽根が変形し、ブースターのような形に変わる。
砲筒のレバーを引き、使用可能になったのを確認。
表情を険しくすると、ブースターで思い切り前方斜め上へと飛んでいった。

「基地を確認。敵もたむろしています」
『頼んだぞ』
「はい」
クリーチャー達がこちらに気づき、前方が見えなくなるほど密集してくる。
「どけぇぇ!」
持っていたビームキャノンのトリガーを引き、多量のビームがランダムに飛んでいく。
その先で何百匹ものクリーチャーがぐちゃぐちゃになっていった。
ある程度駆逐したところでブースターを点火、その中へと突っ込む。
途中で砲筒のスイッチを切り替え、もう一度レバーを引く。
それを微かに見える民間基地に構え、放つ。
ビームは拡散せずにその一点を貫いた。
巻き添えになったクリーチャーの亡骸の中を半ば無理やり突っ込む。
穴の開いた所へめがけてブーストする。
早く入らなければ穴が塞いでしまう。
そんな危惧も一気に入ってしまえば何の問題もない。
476能面@
中に入ってすぐに砲筒からパーツの一部分だけを外し、その場に捨てる。
中は臓器や肉片を撒き散らしたような醜悪さで、今は慣れてしまったが最初の内は吐いたほど不快なものだ。
やがて前後の通路から人間より少し大きいくらいのクリーチャーが沢山やってきた。
前後を交互に確認、敵の少ない前方に狙いを定める。
左手に力を溜めると高速の光の矢が放たれ、最初の一匹を一撃で絶命させる。
それを見計らってその方へ走り、崩れ落ちるクリーチャーのその後ろにいるクリーチャーを一薙ぎに首を飛ばす。
さっきのパーツからは魔法の剣が具現化していた。
壁走りをし、少し遠くにいたクリーチャーに向かってブレードを撫でるように通過させる。
クリーチャーの頭に一筋の斬れた痕がつき、崩れ落ちるのを見ることなくそのまま走り続ける。
目の前の行き止まり…いや、肉扉を開く。
ミチッ、ビチビチビチビチビチ……
「っ!?」
開けた場所の中央には全裸になって触手によって拘束されている女性がいた。
それが見覚えのある顔だったことがより驚きを増やすことになる。
「りっ、凛さん!」
数日前にクリーチャー討伐の際に行方不明になった中野曹長だった。
目を瞑り、意識を失っているようだ。
凛さんに走りよる。
「い、今助け──!」
正常な判断を失っていたのが愚かだった。
気づけば足には肉のツタが絡まってまともに動けない。
「ふふ、うふふふふふふ……」
「!?」
中野さんが……笑った。
そしてすぐに中野さんに絡まっていた触手がはずれ、彼女が自由になる。
「うふふ、ふ、ふ、ふふふふ…」
「あ…あんた…誰だ!?」
彼女に絡まっていた触手は今度はこちらの手足に絡みつき、完全に動きを封じられた。
「私は中野凛曹長ですよぉ…ふふっ」
中野さんは妖艶な笑みを浮かべてこちらを見ている。
「葉山少尉……」
「う……」
若干怖い。