愛あるレイプ

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1名無しさん@ピンキー
愛するが故にレイプor強姦or無理やりしてしまうシチュが好きな奴は集え!
二次でもオリジナルでもおk。
襲う側に深い愛情があればおkおk。
相思相愛なら尚更おkおkおk。
逆レイプもおkおkおkおk。
2名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:15:13 ID:C9OGdE7t
ポップなレイプ
3名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 00:37:39 ID:nNEnnGH5
レイプスレ池
4名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 00:49:48 ID:lmzPtPL8
俺は愛あるレイプばかり書いてるけど何か?
5名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 00:50:47 ID:E6udfdF6
>>3
鬼畜陵辱なレイプは嫌なんだよ。
ざっと過去ログ読んできたけど肉便器とかスカトロは駄目なんだ。
”好きすぎて”無理やりとかそういうシチュが好きなんだ。
6名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 01:13:59 ID:IfdFi7mP
相思相愛の二人での逆レイプってのは良いかもな
どんな状況かは思いつかねーけど
7名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 01:20:17 ID:E6udfdF6
>>6
そうそうそういうの。
性欲のためだけの肉便器肉棒扱いじゃなくてな。

やっとの思いで恋人(or夫婦)になれたのに全然手を出せない出してくれない…とかさ。
何か制限があって恋人や夫婦なのに手が出せなかったのに何かがキッカケで決壊とかさ。
そういう話をしたいわけよ俺は。
8名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 03:17:22 ID:+CL5ERF5
>>7
なら自力で書くなり何なりしろ。
ただのクレクレなら糞スレ立てんなド低脳が。
ただでさえ過疎気味なシチュスレをさらに細分化させてさらに過疎化させるつもりか。
9名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 09:01:30 ID:oUJR8oVb
しかし例えば
レイプスレにて>>1が愛あるレイプモノを投下したとしたら
何割かの住人には「こんなのレイプじゃねぇ」と反発されただろうし
「愛のあるレイプとか読みたい」とリクすれば
やはり「それってレイプか?」と言う人達は、必ずいただろう。
俺はレイプスレ覗いた事無いから、空気がわからないけど。


結論:諦めろ>>1
10名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 11:57:19 ID:99QXySB7
>>1が自分で投下するしか道はなさそうだ
11名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 14:13:04 ID:1hu90O4H
レイプスレは脅迫脅し通り魔的なのばっかで
>>1が望むようなネタ投下は無理だな
でも俺もこういうシチュ好き
>>1とこのスレに期待w
12名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 10:08:55 ID:OFOktIKc
ちょっと、書いてみる
13名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 22:48:33 ID:rOW/j3rH
期待
14名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 04:41:36 ID:6JNuT94D
女向け恋愛小説サイトで探したら結構あると思うんだがな
15名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 19:10:01 ID:91yxPhQT
>>1の趣旨だとまゆたん含む性コミくらいしか思い付かないんだがw
他に該当する作品ってあるかな?
16名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:48:13 ID:01WCb/P8
ちくしょう……せっかく書き終わったのにネットに繋がらん。
17名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 01:16:49 ID:FXMoOpOh
>>16の規制解除を願ってsage
18名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:04:56 ID:3ue6X4Ig
そういやこういうSS読んだことないなあ。レイプされた後に男に陶酔、みたいなご都合主義の方は大好きなんだがな
19名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 15:07:38 ID:7GfpTiYd
>>1
埋葬人形ウシャブティ思い出した。
20名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:57:28 ID:/sXq6866
この手のネタってありそうでなかったな。
読んでみたい>>16のネット頑張れ。

>>19
kwsk
21名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:53:20 ID:/sXq6866
PINK鯖規制全解除につき荒らし横行中保守
22名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:59:59 ID:69qmoeq5
age
23名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:29:43 ID:oBSyZGvD
>>21
情報室でこのスレを見かけた時から思っているんだが、板の容量を圧迫するだけの無駄な細分化にしか見えない。
携帯小説(笑)でも読んでろとさえ思う。
レイプスレがどんな空気かは知らないが、レイプスレ、あるいは他のシチュスレで十分に代用可能だろう。
それでも保守しようと考えた理由は何だ?
煽りではなく、純粋に理由がわからない。
24名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 05:02:16 ID:nItxi14a
>>23
人の好みはそれぞれ。
好みのシチュのスレ保守しただけだよ。
そんなこと言ったら主人・従者スレが男女立場逆で
スレ別れてるのも無駄ってことにならね?
TS系とかさ
25名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 15:06:16 ID:2LT4FCNz
レイプスレに最近投下されたのが>>1の求めてるようなシチュっぽいよ。
26名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 04:56:52 ID:E9MZKzbi
age
27名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 05:22:24 ID:dcYqQdBb
つまるところ和姦スレ
28名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 12:49:31 ID:dTnPZP/B
>>24
それなら俺こういうシチュでって10個近くスレ立てるよ?
29名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 19:43:36 ID:QI/3a0rW
擬人化した狂暴な♀動物スレなら>>1の要望にあったのが何個かあるみたいだけど?
みんな逆レイプだけど
30部室にて 1:2007/12/31(月) 20:02:30 ID:vSohP0nN
愛ある逆レイプっぽいシチュを妄想で書きなぐりました。
SS初めてなので稚拙な部分はご容赦下さい。




「せっかくの春休みなのに呼び出して悪かったな」
「いえ、どうせ暇だからいいんです」
野球部の部室の片付けにマネージャーである私が呼ばれたのだ。
「思い出のある部室だからなー。少し掃除してやらないと」
ずっと憧れていた先輩は今年で卒業だ。
マネージャーになって一生懸命アピールしてきたつもりだけど、告白まではできなかった。
その先輩と今日、二人きりになることができた。
春からは海外へ行ってしまうのでこれを最後にもう会えなくなってしまう…。

「先輩、そろそろ一休みしましょう」
そう言って持ってきたお茶を差し出した。
お茶を受け取った先輩がベンチに座った。
「そうだな、疲れたしちょっと休憩するか」





「ん…。あれ?俺、寝ちゃってた?」
男が体の異変に気が付いた。
平らなベンチを並べた上に寝かされ、タオルによって手足の自由が奪われていた。
「先輩、ごめんなさい」
少女が静かに涙を流している。
「高瀬?!どうしてこんな…」
「先輩ごめんなさい。好きです。好きなんです。ごめんなさい。ごめんなさい…」
男は事態が飲み込めず呆然としている。
少女は泣きながら男に近づいて口付けをする。
最初は遠慮がちに、だが徐々に激しく舌を絡み付けている。
「んっ、ふ、あ」
少女は夢中になって男の口内を貪る。唾液の交じり合う音が響く。
男はいつもの少女からは想像もできない行動に困惑し、されるがままになっている。
31部室にて 2:2007/12/31(月) 20:03:35 ID:vSohP0nN
恍惚の表情を浮かべながら、
「先輩、一度でいいんです。先輩を下さい」
そう言って、少女はベンチの側に膝をつき男の服に手をかける。
「ちょ… 待てよ。自分が何をしてるか分かってるのか?」
シャツのボタンを外していく。
「分かってますよ。動かないで下さいね」
Tシャツもハサミで切り開いてしまった。
上半身を裸にし、その鍛えられた胸に頬ずりをしてそっとキスをする。
キスを繰り返し、下腹部へと降りていき、ジーパンのベルトを外す。
チャックを開けてそろそろと腿のあたりまで下ろした。
黒のボクサーパンツの股間はかなり膨らんでいるように見える。
「先輩、どうしたんですか?ここ」
下着の上から、そのふくらみをつ、となぞる。
「う…、硬派を気取ってたって男は男だよ」
「さっきのキスで感じてくれたんですね。嬉しい…」
天使のような穏やかな笑みを浮かべている。
「分かったよ。もう分かったから。高瀬の好きなようにしていいよ」
諦めたように呟いた。
純粋な少女の好奇心だろうから、ある程度自分の体をいじれば開放してくれるはずだ。
少女を傷つけたくない。

パンツを下ろすと男のペニスが勢いよく顔を出した。
「これが先輩の…。大きい…」
息がかかるほど間近で見つめられ、それはさらに反り返った。
少女の小さな舌先が触れ、動き、唇に挟まれる。
手は玉袋をなでられ、ペニスの根元を握られ、表面をゆるゆると擦られる。
「男の人はこうすると気持ちいいんですよね?」
手を動かしながら、はむっと口に咥えられた。
「う、あっ」
どこで覚えた知識なのか純真な少女のものとは思えない攻めに耐えかねて男は声が出た。
男のものは大きく、少女の口に収まりきらず、苦しそうに息をしながら舐め続けている。
「はあっ、ふ、あふっ、んんっ…」
「高瀬、そこまでだ。もうやめてくれ。頼むから」
ずっとこらえてきた男に限界が近づく。
「どうしてですか?こんなに苦しそうなのに」
苦しい。しかしずっと可愛がってきた後輩の口内に射精するのは躊躇われる。
年下に良い様に弄られそのまま出してしまうことも少し自尊心がうずく。
32部室にて 3:2007/12/31(月) 20:04:20 ID:vSohP0nN
「分かりました…。私の口じゃ嫌なんですね」
突然、少女が着ていた服を脱ぎ始めた。
あっという間に生まれたままの姿になり男の目の前に立つ。
「ち、違う、そういう意味じゃなくて!」
「先輩の全てが欲しいから、私の事も見て欲しいんです。今だけでいいんです、どうか」
言葉では否定しつつも男は少女の体から目を逸らせない。
元気で優しい性格からは想像も出来ないほど大人っぽい体つきしていた。
ベンチの上に乗って、男の体を跨ぐ。
「ほら、見てください。先輩のを触ってたらこんなになっちゃったんですよ」
自身の手で薄い茂みを掻き分けて秘部をあらわにした。
そこは見ただけでぐっしょりと濡れているのが分かる。
男の股間が熱くなった。

「先輩、いきます」
男が返事をする間も与えず、いきなり少女が腰を落とした。
少女の膣の入り口に男のものがあたり圧迫される。
「ううっ、んっ、えいっ、」
元々、少女にはなんの体験もなく、本やネットで集めた程度の知識しかない。
しきりに腰を動かして挿入を試みるものの、初めての事なのでなかなかうまくできない。
「うー…、なんでぇ…。先輩と一つになりたいのに…」
しばらくぐいぐいと動かしていたが、やがて諦めたように、男の胸にぱふんと倒れこんだ。
泣いているようだった。男は黙って少女を見つめている。
「やっぱり私にはできません…」
ゆっくりと立ち上がり、男の拘束を解き始める。
「先輩ごめんなさい。こんなことして私の事嫌いになりましたよね」
拘束が解けた男は手首を軽くマッサージしてベンチから降りた。
とたんに少女の両手を掴み、後ろに捻り上げた。
「い、たっ!」
そのまま自分の手を拘束していたタオルで縛り上げる。
「せんぱい…?」
少女は怯えた目で男を見上げた。

33部室にて 4:2007/12/31(月) 20:07:47 ID:vSohP0nN
「俺がこの2年間どれだけの思いで耐えてきたと思ってる?」
「え?」
「俺は高校では全てを野球に捧げるって決めてたんだよ。女にうつつを抜かす暇はない!」
様子の変わった男に怯え、少女は後ろに下がった。しかし狭い部室ではすぐ壁にぶつかる。
「それなのになんだ?」
肩を押さえ、少女の胸を荒々しく掴みこね始める。
「マネージャーとして入ったときからこの体と、顔と」
男の手が少女の頬をなでる。
「献身的な態度で部員に尽くしてくれたよなあ」
再び胸へと手が伸びる。
「うちの部員なんかみんなお前に骨抜きだったんだぞ。知ってるか?」
少女は声も出ない。
「俺だけは正気を失うまい、惑わされまい、と必死だった。
 それなのにお前ときたらやたらタオルだの、ドリンクだのと俺に構う」
「! 気付いて…」
「当たり前だ」
男の愛撫は続いている。いつの間にか両手で胸の表面をなでられ静かに刺激されている。
体も足も拘束されていないのに一歩も動けない。
「やっと誘惑に打ち勝って卒業。このまま俺が消えれば
 高瀬もどっかで別な男を見つけて幸せな学生生活を送れると思ってたのに」
「そんな!じゃあなんで今日呼び出したんですか?」
「俺だって2年間見てきた子に最後の別れをちゃんと言いたかったんだよ。それなのに」
きゅっ、と男の手が少女の乳首をつまんだ。
「あっ」
「2年耐えたけどもう我慢できない。こうされたかったんだろ?望みどおりにしてやるよ」
強引に唇を奪う。先ほどとは逆に少女の口内が犯される。
そのまま男の手は少女のむき出しの股間に延びる。そこは洪水のように蜜が溢れていた。
「いやらしいな、お前」
少女の一番敏感な突起に触れる。少女自身の蜜を丁寧に塗りつけ擦り始めた。
「ああ…、そ、そこだめぇ!あっ、あふっ、んんっ」
次第に摩擦を早くしていく。
34部室にて 5:2007/12/31(月) 20:08:44 ID:vSohP0nN
「やああっ、せんぱいっ、あっ、すきです。せんぱい。だいすきっ」
「うん、俺も」
そう言って、少女が達する直前にくるりと向きを変えて少女の背中を向ける。
ずぶり、と男は後ろから挿入した。
「え?あっ!きゃああ!」
少女の後ろ手のタオルを解くと壁にもたれるように手をついた。
「せんぱ…、動いちゃだめええぇぇ!」
男は少女の胸と首筋をなでながらゆっくりと腰を動かす。
「力抜いて」
少女は体を捻って涙に濡れた顔で男の方を見た。
男は少女に優しくキスをした。
「ごめん」
男は腰を動かすスピードを徐々に早くしていく。
「あっ、あっ、んっ、うあっ」
動きに合わせて少女の口から声が漏れる。
結合部からも、ぐちゅぐちゅといやらしい音が聞こえてくる。
激しく腰を打ちつけながら、同時に男の手が少女のクリトリスを執拗に攻める。
「だめ、せんぱい、ああ、ああんっ!んっーーーー!」
少女の叫びと共に男も果てた。





「気が付いた?」
目の前には先輩の顔があった。
私はベンチに寝かされ毛布をかけられていた。その下は服を着ていない。
「私…」
「うん、もういいから。こっちもごめん」
「先輩」
「ん?」
「私、卒業したら先輩のとこに行きます」
「ん、待ってる」
そういって先輩は私の頭を優しくなでてくれた。



オシマイ





35名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 23:55:37 ID:cZ1T0C+h
G・J!これぞ教科書的ラブレイプですな
途中から和姦になっちゃうのが難しいとこだけど
36名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 22:37:16 ID:Jh+k7xY6
上手い、素晴らしい!

自分も色々考えていたんだけど、ぐだぐだ到るまでの背景や心情が長くなるばかりで
こんなに上手くまとめられない。
途中から和姦にならずに女の子がアホな子にならない相思相愛の愛あるレイプって
難しいよ。
エロシーンだけで短くまとめるにはどうしたらいいかねぇ。
37名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 08:27:55 ID:luHQMLzZ
GJ!ああこういう話大好きだ!
SS一番槍に相応しいお話、ゴチです!

愛あるレイプには、すれ違い属性が付くとたまらなく燃えてしまう自分がいる。
38名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 21:41:44 ID:U5dMULi3
巧い、GJ
39名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 16:36:54 ID:xR+sb0lh
GJ!堪能させてもらいますた。
途中から攻守逆転するから、どっち視点でもレイプが味わえて2度美味しい。
ゴチでした!


皆、愛あるレイプ好きという属性を自覚したのはいつ頃だった?
俺は姉の「僕の地球を守って」を読んでた時に
木蓮レイプシーンで思わず抜いてしまったのがきっかけだった。
正直今でもあれはオカズにしている。
40名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 14:22:20 ID:BuM2F4wz
レイプから恋人関係なら性コミ買った方が早いなw

そんな俺は密林で快感フレーズ全巻制覇した毒男
41名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 02:11:28 ID:XNA0uH5Z
>>39
あれはいいな。
愛あるレイプは、男と女それぞれの心の葛藤があってこそ萌えるな。
性コミ系は読んだことないんだが、その辺りが薄そうなイメージが。
42名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 09:45:09 ID:SlKf85MK
ホシュ
43試し書き1:2008/02/05(火) 20:57:17 ID:ZMiI8hrj
女性向けだと愛あるレイプは基本だな。愛のないものってのが少ない気がする。というか多分女はヤられる方だから余計嫌がると思う。自分に置き換えたらこれ程恐い物はないと思うんだが。
かくいう自分も愛情のないエロは全てにおいて物凄く苦手なんだけど。
というわけで、スレ主が求める物ってこんなのかなぁ、と思いながら書いてみた。
さわりというか粗筋というか、ただの小ネタというか。なので期待してはいけない。
ついでに言えば男性向けというよりは女性向け(←書き方がって事)

↓ここから↓

「どうして………?」
男の言葉に耳を傾ける事すらせずに彼女は背中を向けた。
突然の別れの言葉。
理由を聞いても彼女はただ瞳を伏せるだけで答えを返してくれなかった。
「なんで突然そんな事をいうんだよ?!理由ぐらい教えてくれたっていいだろ?!」
「答える事なんて………ないもの」
「そんなんじゃわからない!別れるって………いなくなるってどういう事だよ!」
腕を掴んで無理矢理振り向かせる。
揺れる瞳。何かを訴えるように彷徨っているがその『言葉』はわからない。
何も、聞こえない。
「好きだって………僕の事愛してるって言った癖に!」
柔らかい笑顔で、何処か照れた顔で何度も囁いてくれた言葉。
「私は………」
綺麗な声。透き通るような、柔らかい声が聴けなくなる。
もう二度と。
この腕(て)を話したら。
「………許さない」
掴んだ手に力を込め、一気に引いた。勢いのまま彼女の身体が床に崩れ落ちる。
がたん、と何かが倒れた音が聞こえたけれど、そんなもの気にもならなかった。
見える物はただ一つ。目の前の彼女だけ。
そして、彼女がいなくなる。その事実だけ。
「僕の事、嫌いになったんだ?それとも他に好きな男でも出来た?」
「………っ………」
彼女の細い身体を上から押さえつけ、耳元で囁く。
肺が圧迫されて苦しいのか、声にならない吐息が唇から零れる。
「でも、あげないよ。キミは………僕のものだ」
44試し書き2:2008/02/05(火) 20:59:06 ID:ZMiI8hrj
愛してる。
誰よりも。
本当なら幸せにしてあげるはずだったのに。
あの柔らかい、大好きな笑顔を見ていられるはずだったのに。
だけど。
「………ぁ」
苦しそうに涙を浮かべて、彼女が視線だけを向けてくる。
何かを訴えるように。
でもそれに気付かない振りをして彼女の服を引き裂いた。
他の誰かのものになるのなら
この腕の中からいなくなるというのなら

それならば、壊してしまえばいい。

「ゃ………いや………ぁっ!」
首を振って必死に逃げようとする彼女を押さえつける。
今まで優しく抱き締めた事しかない、その細い身体を力任せに抱き寄せた。
痣になっても構わない。残らない傷になればいい。
それでも。
「………愛してるんだ。キミだけを」
その言葉だけを繰り返す。




力任せに身体を開かれて、悲鳴を上げそうになる。
無理矢理に彼の想いを埋め込まれて。
引き裂かれそうな痛みに呻きながら。
そうして見上げた彼の瞳は酷く傷付いていて、そうさせたのは自分だというのに酷く悲しかった。
この痛みは当然の報い。優しかった彼を追いつめた。
でも。
別れを告げたのは
貴方の元から去ろうと決意したのは。

「いや………ぁ、あぁぁっ!!」

悲鳴を上げながら、それでも震える手で彼の腕を掴んだ。
それは伝えられる事のない、もう届かない、『愛の言葉』。


↑ここまで↑
改行が多すぎると怒られたので分割。
………スレの意向と違う気もしなくはない。
ちなみに補足説明すると『彼女』の別れ話は『彼』を好きだからこそ、の決断だったりします。理由?考えてない。
そしてエロ部分はあっさりスルー。脳内補完してくれ。
ごめん、ただ単に書けなかっただけなんだ。

ただこんな感じなのかなと思って書いてみただけ。
45名無しさん@ピンキー:2008/02/09(土) 23:13:28 ID:wa0utpOY
ああ、GJ!
こういう感じ好きだ。
続き読みたい。
46名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 20:01:53 ID:KRAzMjyq
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
47名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 22:57:22 ID:MhmewUtu
スレ支援★
48名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 19:09:42 ID:9CvIeAbV
GJ!
確かにそんな感じだ。
でもこういうの書こうと思うとみっちり心理描写しないと、とか、エロにいたるまでの背景
書き込まないと、とか思ってしまう。
つまり
>ちなみに補足説明すると『彼女』の別れ話は『彼』を好きだからこそ、の決断だったりします。理由?考えてない。
の『理由』をみっちり書かないとマズイかなと。
エロシーンいたるまでの描写が長すぎで投下するにはどうよ?って感じか。

頑張って44さんみたくエロシーンに絡めて説明する工夫をしてみよう。
49名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 06:32:13 ID:I1RFxl3O
ふと思い出したが、

昔の女教師物のAVで、生徒が強引に迫り、一度だけということで承諾して教室で肉体関係に。
そのときは、ちゃんと生徒がゴムを着用している。
その夜、教師が家に戻ると来客が。
あの生徒がまたやりたいといってやってきた。
上がり込む生徒に帰るようにいうが、生徒は逆ギレして教師を襲う。
逃げようとする教師を押し倒して、廊下でレイプ。
抵抗に疲れて犯された教師にナマで中出しして、教師のモノローグで終わる。

というのがあった。
50名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 22:19:31 ID:UC9ert6H
それに愛はあるの?
なんかスレタイとは違う気がする……

>>43・44
GJ!!激しく萌えた!


ところでみんなどんなシチュの愛有りレイプが好き?
私は幼馴染みものが好きです。
51名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 22:02:40 ID:MDCR6mdz
>>50
生徒が留学とかでもう会えなくなる(大リーグに入団とかw)、
教師は実は幼なじみの憧れのお姉さんとかで
ずっと弟のように思ってた生徒の最後の願いを叶えてあげる→
→生徒、最後と言っておきながらw、ますます夢中になり「留学なんかどうでもいいずっと一緒に」→
→教師、心が揺れ動くも「私は教師だから!」と心にもない嘘をつき
生徒を拒絶「一回きりだから相手したのよ。本当は本命が(云々)」→
→生徒逆上「絶対俺と結婚しなきゃならないようにしてやる!」

みたいな感じならスレタイとあうかな。

>ところでみんなどんなシチュの愛有りレイプが好き?
笑われそうだが
乗り越えられない身分差(男が低いほうがいい)とか
血のつながらないお兄ちゃん&妹とか
つまり何らかの障害があるんだけど燃え上がってしまって、我慢に我慢を重ねてたんだけど
ついに、
というパターンが好きだ。
ホントはお互い想いあってんだけど周囲の影響で色々こじれちゃったりとか。
イタイのはわかってるんで恥ずかしいが。
52名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 01:27:43 ID:gRFUEfDM
>>51
笑わないぜ!
自分も主従が好きだ。
あと、好き嫌い分かれるだろうけど、ガチで近親も好き。
双子とか、姉弟とか、障害のハードルが高ければ高いほど、
苦悩が深ければ深いほど萌える。
愛あるレイプっていうくくりになると、男がヤンデレになるような気がする。
53名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 17:50:07 ID:3qgNElaJ
>>52
よう、俺
54名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 23:28:33 ID:voOyE/LE
映画「シンドラーのリスト」の、収容所所長と若いユダヤ人女性の関係に萌えた。自分じゃ文才ないからああいうシチュで誰か書いてくれ。
55名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 01:54:06 ID:sFARbN8d
>>51
な、何て見事な設定……思わずインスパイアされて書いてしまった!
(イメージと違っていたら、ごめん)
56Before New Beginning-1 ◆GK0/6l5f56 :2008/02/24(日) 01:54:33 ID:sFARbN8d
「サッカーの母国でプレーするんだ」
 綻んだ笑顔で彼は私にそう告げた。

 幼い頃からご近所同士さんで、彼とはよく遊んだ。彼は七つ上の私をいつも「姉ちゃん、
姉ちゃん」と呼んで付き慕ってくれた。小さい頃は病弱で外で遊ぶことを好まなかった
彼もサッカーと出会ってから大きく変わった。天性の才能を開花させ、今や各年代の
ユース代表には欠かせない存在とさえ言われている。そうやって、羽ばたいていく彼の姿を
私はまるで本当の弟であるかのように見守ってきた。
 中学二年の頃から国内外を問わずプロチームのスカウト達が彼のプレーに注目するように
なった。青田買いが当たり前の海外のスカウト達は特に熱心だった。
 輝くような人生を送る彼とは対照的に、私は地元の高校を卒業後、地元の大学に進学し、
教員免許を取ると、出身高校の教師に収まるという至って普通の地味な人生を送ってきた。
 しかし、私が副担任となったクラスで彼と再開することで人生の歯車が少しずつ狂い
始めた。
 小麦色に日焼けし、彼の身体も一回り大きくガッシリとしたものになっていた。伸び盛りの
身長は180センチを優に超え、あどけなかった顔立ちも凛々しく精悍に成長していた。
そんな彼を女生徒が放っておく筈がなく、熱烈なアプローチをかけられているという噂が
絶えたことはなかった。しかし、彼が誰かと付き合っているという話は終ぞ聞かなかった。
 
 彼は、海外行きを私に告げた時に併せて「実は…姉ちゃんのことがズッと昔から好きだった。
お願いだから俺と一緒に英国に来て欲しいんだ」と頬を真っ赤に染めて私への想いを告白した。
 本当は飛び上がるぐらい嬉しかった…だけど、私は教師で彼とは七歳も離れている。
それに彼は若くて魅了があるのだ。私など飽きてすぐに捨てられてしまうのではないか、
それが怖くて断った。しかし、それでも必死で食い下がる彼に、大人の女の余裕を気取って
一度だけ身体を重ねた。

 それが”誤り”だった。

 春休みの閑散とした校内の職員室で、私と彼は向き合っていた。
 後数日で、英国へと旅立つ彼が私に詰め寄る。 
「離しなさい!人を呼ぶわよ!」
 彼は肩をフルフルと震わせて押し黙る。
「…………呼びたければ、呼びなよ!」
 少し大きな掌で肩を掴まれ、私は逃げられなくなる。
 そのまま、スチールデスクの上に押し倒され強引にブラウスの胸元を荒々しく引き千切られる。
はぜたプラスチックのボタンがリノリウムの床に落ち乾いた音を立てながら跳ねる。
57Before New Beginning-2 ◆GK0/6l5f56 :2008/02/24(日) 01:55:14 ID:sFARbN8d
「や、やめなさい!やめて!もう、お願いだから!」
 何とか抵抗しようと脚をバタつかせるが、幼い頃とはまるで違う鍛え上げられた体躯の
彼の前には私の抵抗など無意味に等しい。
 彼は乱暴にブラジャーごと肌着をたくし上げると、私の乳房に触れた。
 途端に心臓の鼓動が早鐘を打ち鳴らすように、一気に上がる。
「ダメよ!ダメ!こ、こんなの人に見つかったら、君の将来が…」
「将来なんてどうでも良いんだ!姉ちゃんがいない未来に何の価値があるんだよ!」
 吐き捨てるように言い切ると彼は私の胸のまだ柔らかな蕾に唇を落としました。
「姉ちゃんは誰にも渡さない!……あの時、あの時、俺のこと好きだって言ってくれた
じゃないか」
──気の迷い……ではない。一度だけ身体を許した時、昂ぶった感情の中とは言え、
思わず本音を口走ってしまった。
「違うのよ…お願い、私は教師なのよ!こんなのはいけないのよ…」
 必死で逃れようとするが、圧し掛かる彼を振りほどくことができない。
 やわやわと胸の膨らみを弄る彼の手がもたらす甘い刺激で徐々に身体の力が抜けていく。
ダメだと分かっていても、心のどこかで彼と身体を重ねることにワクワクしている自分がいる、
悦んでいる自分がいる。
 彼は生徒で私は教師、彼はスーパースターの卵で私はただの凡人、彼は年下の幼馴染で
私は年上の大人を気取った弱虫。思考がグルグル渦巻いて、やがて何も考えられなくなる。
 そんな私の意識が醒めたのは、彼の手がタイトスカートの内側に入ってきた時だった。
「そ、そこは!」
 太腿を合わせて堅く脚を閉じたが、彼は意に介することなくスカートの裾を捲り上げ、
股の間に強引に手を差し入れる。
「いやぁ!いや、いや!」
 必死に首を振って、彼に懇願する。
──これを許したら、恐らく私の理性は自分の感情に逆らえなくなる。
 しかし、無慈悲にも私の脚を強引にこじ開けると、彼は肌色のストッキングに手をかけ
一気に引き裂いた。その音が誰もいない部屋中に無情に響く。
 そして、それが引き金になって私は最後の抵抗を試みた。
 激しく身体を捩って、何とか上半身を起こそうとスチールデスクに手をついた瞬間、
机に乗り上げた彼に片膝で鳩尾を宛がわれ、そのまま圧し掛かられると、為す術なく私は
冷たい天板の上に再び抑えつけられてしまう。
「うっ…くぅぅぅ」
「痛いことはしたくない。だから、抵抗……しないでよ」
「やめて、い、嫌がっているんだから…」
 最後の強がりだ。諦めて欲しい、でも、それを期待しない自分もいる。
 ゆっくりと彼が被りを振った。
58Before New Beginning-3 ◆GK0/6l5f56 :2008/02/24(日) 01:55:40 ID:sFARbN8d
「……悪い…と思う。でも、誰にも渡したくないんだ」
 強引に手が薄布越しに私の秘所を撫ぜる。
 身体中に電流にも似た刺激が駆け巡り、私は完全に抵抗する力と気力を失う。
 これが本当に何とも思わない人間に強引に犯されているならば、最後の最後まで死力を
尽くして戦う。そんな行為に快楽など覚えるはずもない。
 強引に押さえ込まれながらも私が昂ぶっているという事実、それ自体が私が彼を求めて
いることに他ならない。かき乱されるような思いの中で、私はそっと目を閉じた。これ以上、
彼の顔を見ていると本当に愛していると言ってしまいそうで怖かったのだ。 
「本当にダメなの?」
 暗闇の中で彼の声だけが聞こえる。
 無抵抗な間にショーツは脱がされ、彼の指が直に私の陰部に弄っていた。
 必死に戦慄きそうになる自分を抑え、唇を堅く噛んで、喘ぎを殺している私は震えながら
頷いた。
「…だって、こんなに濡れているじゃないか!?」
──そうよ。だって、君が私を求めているんだもの。濡れない筈がないわ。でも、それを
認めるのは二人のためにならないの。
 淫靡な水音を立てながら、彼は私の泥濘を捏ねくり回す。その度に私は甘く痺れ、愉悦に
溺れていく。

 やがて、彼の熱くそそり立ったものが、肉を掻き分けて私の中に入ってくる。
 嬉しかった。そして、あまりの嬉しさに思わず涙がこぼれていた。
 その涙を彼は指の側面で優しく拭った。
「ゴメン……ゴメン。泣かせるつもりなんて無かったんだ。でも、忘れられない。忘れたくない、
離したくないんだ!」
──何で君が謝るの?悪いのは私。私がつまらない見栄で誘惑して君を苦しめたの。でも、
それでも私を求めて、また私の中に君が帰ってきてくれたことが嬉しい。
 だけど、私は想いを口にできずただ鷹揚と彼の前で首を振るだけだった。
 力なくうな垂れた彼は私の胸に顔埋め、声を押し殺して泣いている。時々、漏れ聞こえる
嗚咽は小さい頃の彼のものと何ら変わりはなかった。
 一しきり泣くと、黙ったまま彼はゆっくりと腰を動かし始めた。
 部屋に響いたのは、二人の重なった部分から起きる結合の音、彼の吐息と私の噛み殺した
喘ぎ。
 突き入れられ、かき回される度に私の理性は引き裂かれ、心と身体が彼を求めていった。
──ダメ、ダメ、違う、違う!こんなの…い……け……な…い…のに………
──違うよ。あなたは”お姉さん”や”教師”である前に、”女”なんだよ。だから、好きな人に
愛されて感じることの何が悪いの?
──だからって、彼は…未来ある若者……な…のよ……
──あなた……いえ、私のこの気持ちはどうなるの?
──それは私の自分勝手な…ただの我侭…よ…
59Before New Beginning-4 ◆GK0/6l5f56 :2008/02/24(日) 01:56:14 ID:sFARbN8d
──そうじゃないわ。だって、彼も私を求めているのよ。あなたはそんな彼の気持ちを
どうするの? 
 彼の動きに合わせて沸き起こる快楽の波の中で断続的に続く終わりのない自問自答が
私を苛み続ける。快感に身を任せてしまえることができればどんなに楽なことだろう。
 永遠と思える葛藤と至福の時間に終わりを告げたのは、内側に温かなものを注ぎ
込まれた時だった。

***

 行為の後、力が抜けて呆けた私の周りを彼が忙しなく走り回った。少し湿らせたタオルで
股の間を丁寧に拭い、破れたストッキングを脱がせ、床に落ちていたショーツを穿かせ、
前がだらしなく開いたブラウスの代わりに、彼は自分の予備の洗い立ての白い
ワイシャツを私に羽織らせた。
 心配そうな彼を他所に、私はただ行為の気だるい余韻とどうしようもなく掻き乱された
心の中で自分を見失っていた。結局、彼を先に帰し、私は夜遅くまで職員室の自分の
デスクでボンヤリとしていた。

『ごめん。俺、姉ちゃんを諦めたくなかったんだ』
 次の日、自宅のベッドで目を覚ますと彼からのメールが一通届いていた。
──”なかった”…か。
 過去形になっていた彼の文面に私は落胆している自分がいることに気づいた。
 彼が英国に発ったのはその日の午後だった。
 予定よりも二日早く私にはその旅立ちは知らされていなかった。だから、見送りにも
いけず、さよならも言えず、私の気持ちは打ち明けられないまま、心に深く重いものだけが
残った。
 
 あれからもう一年が過ぎた。私は今、オープンカフェのテラスでカフェオレを飲みなが
らタブロイド版の新聞を読んでいる。燦々と降り注ぐ暖かな陽光を浴びながら、このカフェで
日曜日を過ごすのは私の好きな時間の一つだ。
 スポーツ欄を見ると彼の記事が載っていた。”ライジング・サン”と湛える大見出しが
掲載され、昨晩の1ゴール、2アシストの活躍が大々的に報じられていた。シュートを
放った後の躍動した彼の写真はとても力強く、記事はそのプレーに対する賞賛の嵐で
吹き荒れていた。
 毎年、残留争いに四苦八苦しているクラブがヨーロッパのカップ戦を狙える位置に
つけているのは、彼の活躍があってこそだ。聞くところによると、ビッグクラブからの
オファーもちらほらと彼の代理人のところに来ているらしい。そんな動きを知ってか
知らずか、”クラブの宝”という最大級の賛辞で記事は締めくくられている。
 その新聞を折り畳んで、白磁のカップに口をつけたところで丁度、待ち人がやってきた。
「待った?」
「そうね、三十分ぐらいだけど」
 柔らかそうなリンネルのドレスシャツに、細身のスラックス姿がとてもよく似合っている。
「それは随分待たせたね」
「でも、待つのは嫌いじゃないし、たまには日の光を浴びないと身体に良くないわ。珍しく
春らしい良い天気」
 私が空を見上げると、同じように中天で輝く太陽を仰ぎ見て彼が言った。

「きっと日本も、もう春だろうね」

(了)
60名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 01:56:44 ID:sFARbN8d
以上です。お邪魔しました。

重ね重ねだけど、>>51に感謝、感謝。
61名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 02:33:34 ID:6sWRSgLs
>>51のシチュを読んでみたいって激しく思ってたらきたよ
GJ!インスパイア最高!女教師+姉ちゃんイイ!姉ちゃんの葛藤がたまらん!
62名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 13:25:13 ID:Z3UipmEu
>>6
昔、一度だけ逆レイプされた。
喧嘩が長引いて寂しさを募らせた彼女が身体だけでも繋がろうと
体調不良で動くに動けない俺を逆レイプ。
翌日回復した俺はスッキリしていたが、彼女は自己嫌悪からか落ち込んでいたよ。
63名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 23:24:34 ID:/mGVxCZz BE:617091146-2BP(0)
>>60
うわ〜GJです!
私の好みのシチュど真ん中で、どうしようかと思いました!
64名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 11:18:15 ID:zbbzvyDF
>>60
やっと規制が解けた…
51です。自分の世迷言がまさかSSになるとは思ってなかったので凄くうれしい!
元ネタよりずっといいよ、こんなの読みたかったですありがとう!!!

65名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 00:37:51 ID:YTEPeInN
>>60です。
感想くださった皆さん、ありがとうございました。とても嬉しかったです。

さて、投下した前作のアナザーサイドがどうしても書きたくなり、再投下させてもらうことに
しました。前作の焼き直しになるので、下の注意書きをご覧の上、お読みください。

<注意書き>
本作は>>56-59の"Before New Beginning”とエロを含めほぼ同じあらすじです。若干の
おまけ要素はありますが本編に大きな変更はないので、エロと結末が同じならもう充分と
いう方はNG指定かスルーでお願いします。 
66Before New Beginning Side B-1 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:38:49 ID:YTEPeInN
「そう、良かったわね」
 まるで自分のことのように、姉ちゃんは笑ってくれた。
 しかし、俺の心境は複雑だった。
──姉ちゃん、俺、遠い所に行っちゃうんだぜ。

 俺が姉ちゃんと知り合ったのは、まだ幼い頃だ。その頃の俺は病気がちで、ほとんど外へは
遊びに行けず、友達はいないに等しかった。
  唯一、近所に住んでいた姉ちゃんだけが俺の遊び相手だった。あの頃は今思えば相当
気恥ずかしい女の子の遊びをしていたが、それでも姉ちゃんと一緒にいられる時間は俺に
とって至福以外の何物でもなかった。
 病弱な俺を両親は心配して、小学校に上がる同時に地元のサッカークラブへ本人の意志を
無視して入会させた。俺は姉ちゃんと遊べる時間が削られることが嫌だったことと、当時の
ひ弱な自分では到底人並みに運動などできるはずもなく、恥をかくのが目に見えていたから、
サッカークラブに入会することを必死に拒んだ。
──だから、本当だったら、プロサッカー選手などになっていなかったはずだ。
 しかし、小学生の俺がサッカーをすることに喜びを感じたのは、姉ちゃんが練習でも
試合でも必ず見学に来てくれたことだった。両親などより遥かに熱心で、本当の姉かと
しばしば、間違われたほどだ。
 嬉しかった……だから、もっと良い格好をしようと必死に上級生に食らいつき、一所懸命に
練習をした。姉ちゃんと会えない時間は只管、サッカーボールを蹴り、夜遅くまで海外リーグの
ビデオを見て、うまい選手の研究をした。それもこれも男の普遍の真理とでも
言うべき、「好きな女の前では格好良く見せたい」に端を発していた。
 熱心に練習する息子の姿に両親は感涙を流して、「感謝しなさい。お父さんとお母さんが
あそこで入会書を書いたから」といつも言うが、それは大きな勘違いだ。
 俺はただ、姉ちゃんの前で常に格好良くありたい、そう思っていただけだ。はっきり
言ってしまえば、姉ちゃんが見に来てくれるなら、サッカーだろうが、野球だろうが、テニス
だろうが何でも良かったのだ。
 動機は不純だが必死の練習の成果で、俺は地区でも名が知れたプレイヤーになり、
地区選抜、県選抜やトレセンに呼ばれるようになっていった。さすがに県選抜の遠征やトレセン
には姉ちゃんも付いてこなかったが、そのレベルでプレーして初めて俺はサッカーで悔しいと感じ、
もっとサッカーがうまくなりたいと純粋に思った。
 中学はJリーグのユースチームに入った。部活でも良かったが、野球部や陸上部とグランドの
取り合いをしながら練習するよりは、充実した施設の揃ったクラブチームの方が良かった。
 高校二年の時に日本代表ユースでの活躍が評価され、海外のクラブから三つもオファーが
舞い込んだ。
 一つはスペインのビッグクラブ……だが、ここはユース契約だった。トップチームには
現代のサッカー界を代表する面々が揃っており、東洋の若者がチャンスを掴むにはあまりにも
天から下りてきた糸は細すぎた。
67Before New Beginning Side B-2 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:39:26 ID:YTEPeInN
 次はイタリアの中堅クラブ……二軍契約を提示されたが、スペインのビッグクラブに
比べればトップチームでプレーするチャンスは多いように思われた。だが、イタリアは
プレスが厳しいことが有名で、特にフォワードに対する削りは半端ではないため、若くて
才能ある選手が怪我に泣くことが多い。
 最後はイングランドの下位クラブ……一応、トップリーグに属していたが毎年降格争い
に終始している、俗に言うエレベータークラブだ。どちらかと言うと若手中心の編成で、
クラブ首脳陣もサッカーの成績よりもクラブの財務状況を熱心に見つめるチームだったが、
ここだけが一軍契約だった。
 俺はイングランド行きを熟考の末、決めた。
 
 そして──高校の教師として再開した──姉ちゃんに真っ先にそのことを告げた。
 衝撃の宣告を聞いても大人の余裕か、姉ちゃんはまるで悲しむ素振りなど見せなかった。
俺の描いていた淡いシナリオの第一ステップは瓦解したものの、それで引き下がる訳には
いかなかった。
「実は…姉ちゃんのことがズッと昔から好きだった。お願いだから俺と一緒に英国に来て
欲しいんだ」
 心臓の音がバクバクと身体の外まで聞こえているのではないかという程に、俺は緊張
しきっていた。
「私は教師、君は生徒。だから、英国行きは応援するけど、そういう関係はダメ」
 耳に掛かった艶やかな黒髪を払いながら、姉ちゃんは落ち着いた口調でさらりと答えた。
──ひどくショックだった。他に好きな人でもいるのだろうか?それとも、俺に男として
の魅力がまったくないのだろうか?
 そこからはよく覚えていない。必死に食い下がる情けない男に、呆れ果てた姉ちゃんが
最後に救いの手を差し伸べてくれた。
「一回だけ。それで忘れなさい」

──それで忘れられるほど、俺の想いは軽くなかった。 
 
 春休みの閑散とした校内の職員室で、俺は姉ちゃんと向き合っていた。
 長くカールした睫毛に縁取られた円らな瞳が、こちらを見つめて不安げに揺れている。
「離しなさい!人を呼ぶわよ!」
 俺は、踵を返そうとした姉ちゃんのほっそりとした右手を握っていた。もう一度、”あの時の
あれ”を確かめたくて。
「…………呼びたければ、呼びなよ!」 
 清潔そうな純白のブラウスに醜い皺が幾重もできるぐらい強く姉ちゃんの肩を掴んでいた。
もう後戻りはできない。
 強引に姉ちゃんの華奢な身体をスチールデスクの上に押し倒す。その瞬間の目を見開いた
姉ちゃんの顔からは、信じていた人間に裏切られる驚愕がありありと伺えた。
 ボタンをいちいち外す余裕もなく、ブラウスの胸元に手を掛け力一杯左右に引き裂いて
しまう。  
68Before New Beginning Side B-3 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:39:48 ID:YTEPeInN
「や、やめなさい!やめて!もう、お願いだから!」
 細くしなやかな脚を姉ちゃんはバタつかせて抵抗を試みているが、それは無駄な
足掻きだ。両の手に体重をかけて押さえつけると、気丈な姉ちゃんに怯えが走り、
彼女は抵抗を止めた。
 暗い決意を胸に姉ちゃんの肌着とブラジャーを強引にたくし上げ、初雪のように白く、
きめの細かい肌に覆われた胸の膨らみに触れた。
「ダメよ!ダメ!こ、こんなの人に見つかったら、君の将来が…」 
 必死に姉ちゃんが首を振り、身体を捩り、俺の手を拒絶しようとする。
──将来?サッカー選手としての?そんなものどうだって良いじゃないか!俺は姉ちゃんに
見てもらえるから、そして見て欲しいからサッカーをやっていただけなんだ!!
「将来なんてどうでも良いんだ!姉ちゃんがいない未来に何の価値があるんだよ!」
 口から溢れた言葉は、極度の興奮で想いの丈の半分も言えていない。
 そっと姉ちゃんの桜色の蕾に口付ける。”あの時”のように快感による興奮ではなく、
襲われることへの緊張でそれは固く屹立している。それを舌で転がしながら、姉ちゃんの
首元から薫る微かな香水の匂いが鼻をくすぐる。
 その香りが俺に火をつけた。
「姉ちゃんは誰にも渡さない!……あの時、あの時、俺のこと好きだって言ってくれた 
じゃないか」 
 一気に捲くし立てるように言い放つ。そうでもしないと途中で言葉に詰まってしまい
そうだ。
 ただ、俺の言葉は正しくない。
 ”あの時”姉ちゃんは「俺のことを好き」だとは言っていない。荒い喘ぎの中で「好き」
とだけ呟いたのだ。俺が「好き」なのか、エッチが「好き」なのか、はたまた、
ただのうわ言だったのか──それは姉ちゃんにしか分からない。そして、それを俺は
確かめたかった。確かめたくて出発の二日前に学校を訪れ、姉ちゃんに迫ったのだ。
「違うのよ…お願い、私は教師なのよ!こんなのはいけないのよ…」 
──ちがう?チガウ?違う?
 つまり、「あなたを好きと言ったのではない」と彼女は言っていた。
 絶望とやり切れない想いの責め苦に耐え切れず擦り切れた理性は、狂気にも似た荒ぶる
本能にその座を追い落とされる。
 柔肌を揉みしだく指先に力を込めたためか、一瞬、姉ちゃんの身体がビクリと震え、許しを
乞う視線でこちらを伺っている。
──見て欲しくなどなかった。きっと、俺は浅ましい顔で姉ちゃんの身体を貪っているのだ。
 わざと視線を落とし、タイトスカートの中に空いた手を滑り込ませる。
「そ、そこは!」 
 姉ちゃんの柔らかな太腿がギュッと閉じ、秘奥に閂をかける。だが、既に暴徒と化した
俺の前で形だけの抵抗など無いにも等しかった。スカートを捲り上げ、指先から白い太腿を
割るように圧し進め、股の間のストッキングを指先で摘み上げ、乱暴に引き千切る。
「いやぁ!いや、いや!」 
69Before New Beginning Side B-4 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:41:00 ID:YTEPeInN
 今までになく激しく身体を揺すって姉ちゃんは、俺から逃げようとする。
──それはそうだ、ここが開いてしまえば、後は獣と化した俺に犯されるだけなのだから。
 だが、逃がしてあげられる程、俺の傷ついた心は慈悲深くない。もう一人の”俺”が
俺に囁くのだ。
──傷つけられた分、傷をつけろ!精神を!肉体を!愛しいものに痕(しるし)を付けろ!
彼女が自分もののであると悟るまで激しく貪れ!
 乱暴に机の上に乗り上がると、右膝を彼女の形の良い乳房の下にある窪みを押し付けた。
ここを抑えられると、人間は身動きがとれなくなる──俗に言う水月だ。
「うっ…くぅぅぅ」 
「痛いことはしたくない。だから、抵抗……しないでよ」 
──本気だ。できれば、姉ちゃんにも一緒に悦んで欲しい。姉ちゃんを悦ばすことが
できれば、どれほどこの心の痛みも晴れるだろうか。
「やめて、い、嫌がっているんだから…」 
 口を真一文字に結んで、姉ちゃんは苦しげに首を振った。
 酷いことをしている…その背徳感と嗜虐感に理性が飲み込まれていく。だが、最後の
最後に理性が力を振り絞って、俺が一番伝えたかったことを口走らせてくれた。
「……悪い…と思う。でも、誰にも渡したくないんだ」 
 一瞬、姉ちゃんの顔に、負の感情以外の何かが浮かんだ……気がした。でもそれは微細
過ぎて俺には読み取れない。
「本当にダメなの?」 
 姉ちゃんの僅かな動揺に縋りつく。
──希望とは麻薬だ。縋りつきたくなる。だが、大抵の希望はただの甘い幻想で、それは
重い副作用をもたらすだけなのだ。
 普段は慈愛に満ちた瞳が恐怖に見開かれ、彼女は首をフルフルと振って、ハッキリと
拒絶を示す。
 もう一人の自分が嘲笑い、俺を罵る。
──分かり切ったことじゃないか?何故そんなことを確認する?
 もう後は、欲望の奔流に全てを委ね、ただの一匹の獣になり下がった。
 抵抗が無駄だと知った姉ちゃんからショーツを剥ぎ取り、指先を桜色の秘所に走らせると、
思ってもみない音が立った。
 クチュリ……水音だ。誰もいない教室に淫靡な音が微かに響く。問わずにはいられなか
った。
「…だって、こんなに濡れているじゃないか!?」 
 長い睫を折り重ねるように瞳を閉じ、唇を噛み締めた姉ちゃんは貝になってしまった。

 どれだけ、陰唇を擦り、陰核を弄り、膣を捏ね繰り回しても微かに口の端から洩れる苦
悶の呻きだけだった。
──彼女は完全に……本当に……俺を拒んでいるのだ。
 笑い出さずにはいられない絶望感と大事なものを汚している背徳感に溺れることは容易
かった。
70Before New Beginning Side B-6 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:41:54 ID:YTEPeInN
 発つ前に一通だけ、姉ちゃん宛にメールを送った。
『ごめん。俺、姉ちゃんを諦めたくなかったんだ』
 情けないほどに言い訳がましい文面だったが、送らずにはいられなかった。俺は
姉ちゃんの身体ではなく、彼女の心が欲しかったのだ……そのことだけは知っておいて
欲しかった。
 
***

 イングランドに来てから、六ヶ月。
 俺のサッカー人生は順風満帆とは行かなかった。
 チームのフォワードに怪我人が続出し出番を確保したまでは良かったが、パフォーマンスは
低調で、公式戦六試合に出場して僅かに一得点。点取り屋として期待されているだけに
何ともお粗末な成績だった。最近ではサポーターから”東洋から来たお荷物”とまで揶揄
される始末だ。
 クラブが支給してくれた一戸建ての一階にあるベッドの上で、天井の染みを眺めながら
ボンヤリと時間を過ごす。ベッドの横にはチームドクターが貸してくれた木製の松葉杖が
立て掛けてある。
 昨日の試合、俺はペナルティーエリアの手前でゴールを背にボールを受け、反転して
切り込もうとした矢先、背後からの強烈なタックルで身体ごと宙に舞い上がり背中から
ピッチに叩きつけられた。一瞬、呼吸が止まる感触は何ど同じ目に遭っても慣れることはない。
 全治一週間……それがドクターの診断だった。幸い、怪我は浅いが昨日の今日では足首が
ラグビーボールのように腫れ上がり、出歩くことはできない。
「っ……何やっているんだろう、俺」
 異国の地で頼りになるのは、自分の力だけだというのに、まったく結果を出せない俺は
焦りに駆られはじめていた。今では日本にいた頃に容易くできていたことですら、間々ならない
ぐらいにまで不調のどん底に陥っていた。
──日本に帰ろうかな。
 思わずそう思ってしまう程、弱気な自分を力なく笑うしかなかった。
 その時、ドアをノックする音がガランとした部屋に響く。
「お客様ですよ」
 クラブが手配してくれている働き者のお手伝いさんの声だ。お手伝いさんと言っても、
もう六十を超えたお婆さんだから、まるで俺のことを孫のように扱う。
「客?」
「ええ、お名前は聞き取れませんでしたが、ジャパニーズと仰っていますよ」
 お手伝いさんは耳が遠い。大抵の用事は二度、しかも大きな声で言わないと分かって
くれない。
──日本人?アポなしの取材か?
71Before New Beginning Side B-7 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:51:04 ID:YTEPeInN
 日本での実績の薄い俺に専属で記者を貼り付ける新聞社や雑誌社はない。イングランド
に来た当初は取材の依頼が時々舞い込んでいたが、どれもこれも記事になることは
なかった。きっと、俺が活躍すればそれは紙面を飾っていたはずだ。結果が全て、それは
どこでも同じことだ。
 そして、俺はいつしか、アポなしでも取材を受ける選手と見なされていた。取材して
もらえるだけ有難いと思え、というヤツだ。
 しかし、久々に日本語を話せるのは掛け値なしに嬉しかった。最後に日本人と話した
のはもう二ヶ月も前だ。慣れない英語に四苦八苦しながら、コミュニケーションを取るのも
面白いが、やはり思うがまま日本語で喋れるというのは格別だ。
「今行きますから」
 俺はベッドの横の松葉杖に目をやったが、屋内であれば無しでも大丈夫だろう。軽く髪に
手櫛を入れ、シャツの襟元を正し、安物のジーパンにベルトを通して、人前に出ても
恥ずかしくない格好に整える。
 足首を気遣いながら慎重に一階に下り、玄関に向かうと、帽子を目深く被った上に
小ぶりなサングラスで目元を隠し、小さなショルダーバッグを担いだスラリとした細身の若い
女性が立っていた。
──女性の記者?珍しい。
「取材ですか?本当はクラブに話を通してもらわないと……」
 俺が頭を掻きながらわざと困った口調で喋り出すと、彼女はそっとサングラスを外し、
帽子を取って、長い黒髪をうねらせた。

「……来ちゃった」
 
「…えっ……!?」
「君が教えてくれないから、小母さんに聞いたのよ、ここの住所。」
「…な…何で!?」
 彼女は少し拗ねたように口元を”へ”の字に曲げる。
「迷惑……だった?」
 俺は慌てて首を振り、目頭が熱くなるのを必死に堪える。
「何か、もっとイギリスって霧のイメージがあったけど、晴れてばかりでつまらないわ」

──二度と会えない、だけど忘れることなどできない、それでいて求める想いは強くなる
一方だった人が今、目の前に以前と変わらず柔和な微笑みを浮かべて立っている。
「……ね、姉ちゃん!」
 飛びつこうと踏み出した瞬間、足首から激しい痛みが走り、俺はその場に崩れ落ちる。
「ぐっ!」
「だ、大丈夫?」
 慌てて駆け寄ってきた姉ちゃんの繊手が俺の頬を優しく撫ぜる。
「昨日の怪我?」
「み、見てたんだ!?」
「うん。スタンドから観戦してた。日本に居た時も、ペイパーヴューに入って君の試合は
全部見たわ。ビデオだって残してるのよ」
72Before New Beginning Side B-8 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:51:32 ID:YTEPeInN
──や、やっぱりこれは夢じゃないのか?こんなのって……嘘に決まっている………
けど、嘘でも夢でも何でもいいから続いて欲しい。
「な、何で?だ、だって、俺……その、姉ちゃんに酷いことしたから……嫌われたと…
二度と会えないと…」
 情けないが言葉に詰まる。
 姉ちゃんの円らな瞳には、責める気配も、咎める気配も、苛む気配もなかった。ただ、
優しげにこちらを見つめているだけだった。
「酷いこと?……そうね……でも、本当に酷いことをしたのは私なのよ」
 怪訝な表情を浮かべ、俺は姉ちゃんの端正な顔を見つめる。
「だって、君が勇気を振り絞って私を求めてくれたのに………私はただ…何だかんだ理由
を付けて、あなたの気持ちと………何より自分の気持ちから逃げ回っていたんだから」
──分からない、姉ちゃんが何を言っているか、分からなかった。だって、俺は彼女を強
引に犯して日本を逃げ出したのだ……一発殴られてそのまま警察に突き出されてもおかし
くないはずだ。それなのに……
 姉ちゃんが口元を綻ばせながら、そっと頬を撫でながら茫然自失の俺にも分かるように
一言こと一言はっきりと告げた。

「…好き。君のことが好き。だから…君の側に居させて」

***

「ねぇ、サインしてよ!サイン!」
 路地裏から飛び出してきたクセ毛の少年にサインをせがまれる。
 彼女との待ち合わせには、もう随分と遅れている。今更、もう少し遅れたところで
どうにかなるものでもないだろう。
 必死に書くものを探す少年の愛らしい姿を見つめながら、ポケットからサイン用の
マーカーを取り出す。彼が自分の着ている白いシャツの裾を持って、グイと突き出すので
そこにサラサラとサインを走り書いた。
 こっちに来た当初は、サインを求められることは無いに等しかった。それが今やどこへ
行くにもマーカーを持っていないと困るぐらいのサイン攻めに遭っている。
「昨日は凄かったね」
 昨晩の試合のことだ。俺は前半の2アシストと同点のまま迎えた試合終了間際のロス
タイムに決勝ゴールを上げ、サポーター達に歓喜と美味しいビールをプレゼントした。
「今度はもっと、凄いのを見せるよ」
 おしゃべりしながらもサインを書き上げ、ペンにキャップを嵌めると、少年が嬉しそうに
サインを確かめた後、満面の笑みでこちらを見上げる。
「ありがとう!一生の宝にするよ!」
「どういたしまして」
 俺が答えるや否や少年は「ヤッター、ヤッター」と叫びながら路地裏へと狂喜しながら
駆けていった。その背中を見送って、俺は約束のカフェへ歩き出した。
73Before New Beginning Side B-9 ◆GK0/6l5f56 :2008/03/04(火) 00:54:15 ID:YTEPeInN
 日本を発ってから、もう一年。
 最初の六ヶ月……それは地獄のような時間だった。
 フォワード陣に故障が続発し出場のチャンスにありついたまでは良かったが、精彩を
欠いたプレーを連発し、ついには解雇の噂が飛び交うほどに俺の状態は最悪だった。
 そして、イングランドに来て、初めての怪我。全治一週間とは言え、怪我で出遅れていた
他のフォワードの選手達が復帰するのではないかと、実しやかに囁かれていたから気が
気でなかった。
 そして、それからの六ヶ月……それは奇跡のような時間だった。
 怪我が癒えた俺はゴールを量産し、安定したプレーでチームメイト、監督、サポーター、
みんなの心を掴んだ。パスを受けるとディフェンダーを最小限の動きでかわし、小さな
モーションから強烈なシュートを放ち得点を重ねる俺に、サポーター達は敬意を込めて
”ライジング・サン”という渾名をプレゼントしてくれた。
 チームは俺の活躍とともに、定位置の残留争いから一気にジャンプアップし、ヨーロッパの
カップ戦を狙える好位置に付けている。おかげでクラブ首脳もサポーターも狂乱のバカ騒ぎだ。
そして、俺の周りにはまだ数は少ないが専属の日本人記者たちがチラホラと現れ始めた。
 
 最初の六ヶ月と次の六ヶ月──俺が何か変わった訳ではない。
 最初の六ヶ月は俺一人、次の六ヶ月は一人の女性が俺の側に居てくれただけだ。
 そして、それが全てだ。

 カフェに入り、待っているはずのその彼女を探すとオープンテラスのいつもの席で
タブロイド版を読み終わって畳んでいるところだった。少し狭い店内に置かれた年代物の椅子
の間をすり抜け、オープンテラスに出ると彼女が柔らかな笑みで俺を迎えてくれた。
「待った?」 
「そうね、三十分ぐらいだけど」 
 薄手の桜色のガウンに白いワンピース、膝丈のホットパンツを穿いた彼女は普段と
一風違うが、それもまた素敵だ。
「それは随分待たせたね」 
 途中でサインをしていた時間を差し引いたとしても、二十分以上の遅刻だ。
「でも、待つのは嫌いじゃないし、たまには日の光を浴びないと身体に良くないわ。珍しく
春らしい良い天気」
 彼女が眩しそうにテラスの上に輝く太陽を見上げる。彼女が見ているものと同じものが
見たくて俺も空を見上げる。
「きっと日本も、もう春だろうね」 
 俺の言葉に同意するように幸運の女神は微笑みながら頷いた。
 
 その女神をもう二度と放してしまうことのないよう、俺はポケットに指輪の入った小箱
を忍ばせている。

(了)
74名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 00:55:31 ID:YTEPeInN
以上で、本当のお終いです。お邪魔しました。

5がないのは……仕様です(嘘)
間抜けにも投下し忘れました。
若干、前後の繋がりが不自然ですがストーリー展開上問題ないので、
御容赦ください(はぁ…おっちょこちょい)。

こんなダメ書き手にお付き合い頂いた方、ありがとうございました。
75名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 01:08:27 ID:pn7oxuyW
アナザーサイドktkr!GJ――――ッ!!
2度美味しい!つか2倍美味しい!!またお願いします
76名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 18:15:07 ID:6CxGx2IT
サッカーの話の人GJ。
お姉さま系に開眼した。
77名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 20:11:24 ID:C9D1DFsY
良スレあげ
78名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 09:13:26 ID:fXFL6s6c
やばい!
すごく感動した!!!!
すっごくいい!!!
79名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 11:35:20 ID:G2IjMgFL
>>56さん gj!
5も書き上げてあるなら投下して欲しいなぁ…
80名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 00:20:43 ID:ZRFk/4mM
>>74
こんな感動のレイプがあるとは驚きです!本っ当に良い話でした!私も5があるならぜひ読みたいのですが…
81アッテイル?:2008/03/11(火) 17:48:09 ID:NYjU7DLr
最近日本語ガ正シク使ワレテイナクテ、トテモ悲シイ。

例トシテ;
『頭痛ガ痛イ』
トカ、
『全然楽シイ』
ヤ、
『愛シテイルカラ強姦』
ナドナド…

ミンナタダシイ日本語を身につけようね!!


あと、最近、『乙(もろは)』という漫画家を知って、
書き込みの『乙!乙!』が『乙(もろは)!乙(もろは)!』
ってみえて笑った。
82名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:14:42 ID:2x7ZoJq5
『M』(新井理恵)って知ってる?
愛してる気持ちが暴走してレイプっていうのが物語の始まりだったり。
83名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 09:33:17 ID:xIJfwE+y
う〜ん、物語の始まりがそれだとなんだかなー。
自分は気持ちのすれ違いやどうにもならない障害のあげく我慢が積み重なっての末、
というのが好きなんで
冒頭からやられると?って感じだ。

寝室の前を足音が行ったり来たりしてる描写とか
女の落し物を男がこっそりと大事に持っているとか、
常に背中を守ってて思い出すのは女の背中ばかりとか
オカズにしてしまい自己嫌悪に陥るとか
…ヤンデレだしキモいと思うがそんな描写の積み重ねが好き。
84名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:34:39 ID:24dCiTuK
>82
Mは性コミみたいな「レイプから始まる恋」を全否定してて面白い
レイプ後の痛々しい日常描写もあるし…
物語が面白すぎてオカズには使えんが
85裏切り(1):2008/03/14(金) 17:57:29 ID:qP+Z0aAY
投下します。ファンタジー風味です。
設定は自分でもかなり怪しいですが、悪の組織と戦うヒーロー物みたいなかんじです。



※ ※ ※

「このやろう!ジン!見つけたぞ!」
そう声がするやいなや、扉が勢いよく蹴破られた。
言葉づかいは汚いが、その声は可愛いらしい、女性の声である。
そして、その声の主も、なかなか可愛いらしい女の子であった。
栗色の髪をポニーテールにしていて、年の頃は16、7であろうか。
大きな目がキッ、と睨む先には、一人の男が立っていた。

「あ〜あ、相変わらず乱暴だなぁ、リア。ドア、弁償しろよ?」
殺気だっている少女をよそに、ジンと呼ばれた男は余裕の表情だ。
「今、ここで死ぬ男が、ドアの心配か?それより」
リアは真っ直ぐな目で見つめ、ジンをどきりとさせる。
「どうしてお前、軍を裏切ったんだよ!」
そう、ジンは、数か月前まで軍でリアの相棒だったのだ。
怪力で、武道の達人だが、単純な性格のリアと、
冷静沈着で知性派のジンは、かつて最高のパートナーだった。
だが、それも過去のこと。ジンが裏切ったあの日から。

「あー、分かんないかなあ。リアの足りないオツムじゃ」
「何っ!?」
「…俺は最初から組織の人間だったんだよ。つまり、スパイってわけだ」
その瞬間、リアは目の前が真っ暗になった。
「…じゃあ、最初から騙してたってわけ?…みんな嘘だったのか…?」
ドアを蹴破ったその瞬間も、リアは心のどこかで信じていた。
ジンが軍を裏切ったのは、弱みをにぎられたとか、人質をとられたからで、
心の底から裏切ったわけではないのだと。
「ふざけるな!」

86裏切り(2):2008/03/14(金) 18:09:46 ID:qP+Z0aAY
「そこまでだ」
と、突然聞き覚えのある男の声がしてリアは振り返る。
前に戦ったことのある、組織の幹部、リョウの声だ。
そして、リョウの手にはナイフが握られ、もう一人の男の首に突き付けられていた。
「ケンちゃん!」
リョウにナイフを突き付けられているのは、リアの今の相棒、ケンであった。
「すみません…つかまってしまいました」
「お前らの仲間は全滅だ!こいつを殺されたくなかったら、大人しく縄につけ!」
そうリョウが言うやいなや、横からわらわらと兵士がやってきて、リアをとらえた。
リアは、きっ、とリョウを睨んだが、ケンの首もとのナイフを見てあきらめた。
「あなたたちを広間へ連行する。ジン将軍もきてもらう」

広間で繰り広げられていたのは、リアにとって悍ましい光景だった。
87裏切り(3):2008/03/14(金) 18:29:17 ID:qP+Z0aAY
ぐちゅっ…ぐちゅっ
パンパンパン…
「ああっ…嫌」
「やめてっ…!…はぁんっ!」
広間では、とらえられたリアの仲間女性戦士たちがレイプされていたのだった。

「…っ!」
今まで、戦いにあけくれていて、そういう知識のなかったリアにとって、
それはあまりにも衝撃的な光景だった。思わず、顔を真っ赤にして下を向く。
「大丈夫か?」
ジンは、心配そうにリアの顔をのぞきこむ。
「うっ…うるさい!敵になんか心配されたくない!」
その様子を、リョウは興味深そうに眺めていた。
「敵に気をつかうとは、まさか、あちらにまだ未練が?」
「…勝者の余裕だよ」
「そうですか。…では、ここでリアさんもレイプしちゃうことにしちゃいましょう。」
ジンの顔が微かに強張る。
「え…」

「や、やめろ!…イヤーっ!」
リアの両手が、上の方に組まれ、縛られる。
幼い顔とは似つかない豊かな胸が、下級兵士によってもみしだかれ、
コスチュームのスカートがめくられて、スコートが露になった。
そして、兵士の手が、リアのスコートの中に入れられようとしたとき、ジンは思わず言った。
「待て!!」
兵士たちの動きが止まる。
ジンは静かに言った。
「…その女は、俺が犯す」
88裏切り(4):2008/03/14(金) 20:10:40 ID:qP+Z0aAY
「下がれ、上官の命令だ」
ジンが冷たい声で言い放つ。
「ジ、ジン!」
「ジンさん!」
リアとケンが叫ぶ。信じられない、といった表情だ。
リアは、ジンならば止めてくれると密かに期待していた。
それが、今、何と言った?

「この女は俺が」
すっ、とジンはリアの前に立った。
「…犯す」
その低い声を聞いた瞬間、リアの体にどくん、と熱いものが走った。
「やれやれ、上官の命令には逆らえませんからねぇ。勝手にするといい」
リョウがため息をつく。そして、ケンをちらりと見た。ケンはびくりとする。
「で、こいつは?」
「こいつには、俺がこいつを犯す所を見ててもらう。…そのほうが燃えるだろう?」
リアとケンの顔がかあっと赤くなる。
「なぁ、ケン?お前、この女のこと好きだっただろう?」
ジンはにやり、と笑う。
「そ、そんなことありません!ただ俺は、2人のチームワークの良さが憧れで…!」

だが、その声を無視して、ジンはリアに歩みよる。
「リア」
リアは手を縛られながらも、必死に体をよじる仕草をした。
「こっちを向け」
「嫌だ。お前となんかだれがするもんか!」
「同意は求めてない」
ジンは、無理矢理リアの顔を引き寄せると、強引に唇を押しつけた。
「っ…!」
プライドの高いリアは、目をつぶり、必死に歯を食いしばって絶えようとする。

「ふん…生意気な」
「あっ…!」
今度は、ジンはリアの柔らかな膨らみに手をのばす。
信じられなかった。ジンがそんなことをするなんて。
胸が大きいせいで、リアは何人もの男性にいやらしい目で見られてきたが、
ジンだけは自分を決してそういうふうには見ないと思っていたのに。
だが、歯を食いしばって耐えてはいるものの、
手を拘束され、ジンに唇や歯茎をいやらしく舐められたり、
抱きすくめられて胸を揉みしだかれているうちに、
身体が熱くなってきて、脳の奥が甘くとろけてくるような気がする。
何も考えられなくなる…
89裏切り(5):2008/03/14(金) 21:06:33 ID:qP+Z0aAY
「んっ…んんっ!はあっ…!」
気を抜いたすきに、ついにジンの舌がリアの歯を割って入ってくる。
「んっ…んっ…あっ…」
ジンの舌がリアの舌や歯茎に触れる度に、リアはびくりと反応する。
(いっ…いやらしいよぉ…ジンの息づかい…私も、エッチな声でちゃうっ…)
ジンの息づかいを感じる度に、知らず知らず、リアの秘所はじゅんとなってくる。

「あっ!」
リアの白いノンスリーブの中に、冷たい手が入ってきた。
ノンスリーブをたくしあげ、白いブラに手をかける。
「ちょ…!何をする!」
「何って…いくら頭の悪いお前でも分かるだろ?」
「やっ…!」
リアの白くて形の良い胸があらわになる。
「み…見んな!ダメ!見ちゃイヤ!」
リアは、真っ赤な顔をさらに赤くした。男性に胸を見られるなんて初めてだ。
「嫌ぁ…」
つん、と、ジンは色づいた先端に触れた。
ビクン、とリアは身体を震わせる。
「何だよ。嫌嫌言いながらも立派に乳首は立ってるんだな」
「え?」
リアには、その意味が分からなかった。その反応を見て、ジンは言った。
「…気持ちいいと、乳首が立ってくるんだよ」
「嘘!」
「嘘をついてどうする」
その声が本気だったので、恐る恐る、リアは自分の胸を見た。
外気に、ぷるぷるとふるえるその先端。
そこは、見ていて可哀想なほど尖っていた。
「嘘…」
リアは涙目になった。自分がみじめだった。
気持ちいい?犯されているのに。
でも、確かにそう言われてみれば、なんとなく、甘いフワフワとした気持ちがする。
下半身も、なんだかキュンキュンいってるような気がする。
これが、気持ちいいってことだろうか。

さらに、ジンは体勢を変えた。後からリアの胸を揉みしだくようにしたのだ。
その時、リアは今までジンで隠れていて気付かなかったケンに気がついた。
ケンは、リアと目が合うと、サッと目をそらしたが、
その後も目を合わせないようにしながらも、こちらをチラチラと見ている。
それに、リアは気がついていなかったが、なんだか脚をもぞもぞさせている。
「嫌…ケンちゃんまで。…見ないでよ…」
リアは涙声になった。ケンにまで胸を見られている。
胸だけでなく敵に胸を揉みしだかれて気持ちよくなっている自分も。
「や…めて…」

90裏切り(6):2008/03/15(土) 00:07:42 ID:qP+Z0aAY
「ふん、お前のお気に入りのケンちゃん、お前の感じてる顔見て興奮してやがるぜ」
少し楽しげに、ジンはつぶやく。
「うぅっ…やめて…」
とは言うものの、身体は全く力が入らない。
身体の芯はアツいし、呼吸は乱れてくる。

「さて、こっちの方は…」
リアは、ギクリとまた現実に引き戻される。
胸を見られただけでも恥ずかしいのに、その手はさらに下肢に伸びてくる。
スカートの下は戦闘中めくれてもいいように見せパンになっている。
いわば、テニスのスコートのようなものだ。
しかし、それとてまじまじと見られては恥ずかしい。
ジンは、リアの脚の間に入り込み、リアの秘所を見つめている。
「スコートって言っても白だから本物と大差ないな」
ジンのあつい吐息がリアのむっちりとした白いふとももにかかる。
ジンはさらにふとももを押し上げ、脚をM字にする。
「やっ…!」
そしてそこにじわっと丸く広がる染みを見つけた。
「ん?濡れてるな。染みになってるぞ」
「え?」
リアには、自分がそんなに濡れてるだなんて感覚はなかった。
「ふ…犯されてこんなに濡れるなんて、お前は淫乱だな」
嬉しそうにジンは言う。

「縛られているのがいいんだろう?え?こうやって憎んでる敵に犯されるのが」
「違っ…あっ!」
スコートが一気にずりおろされた。
「ああっ…」
今まで誰にも見せたことのない、大事な部分が露になる。
こんもりとした丘、薄く生えた茂み。割れ目はぬらぬらと赤く光っていた。
ケンちゃんも、私の大事な部分を見てるのだろうか…
だが、怖くてそっちのほうを見ることはできなかった。

ぬちょ。
ジンは秘部に指を押し当てた。
ぬるぬるしている。その上、次から次へと汁はあふれでてくる。
「んっ…やめろ…」
リアは身をよじらせた。慣れない感覚に戸惑っていた。
「止める?何を」
そう言うと、ジンは探るように指を動かし、目的の場所を見つけると指を沈めた。
「んんっ…!」
リアがすっかり女の顔になっているのを見て、ジンはニヤリとした。
そして、わざとグチャグチャと音を立て、リアの肉壁を擦った。
91名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:52:33 ID:xCv05P+q
>>82
「M」よりは同雑誌掲載の「アンダーザローズ」の家庭教師と貴族の次男のが愛あるレイプっぽくない?
今現在鬱度ひどいけど。
92名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:18:22 ID:Yzl385qr
>>90
ブラウザに直接書きながら投下されているのかな?
最後まで書き終えるか、ある程度メモ帳などに書き溜めてから連続して投下した方がいいですよ。
まとめサイトや保管庫が出来た時にまとめるのが大変ですし、読む方も読みづらいですしね。
9390:2008/03/15(土) 15:59:26 ID:mc5Kh+R7
>>92
いつもはパソコンからで打って保存したのを一気にコピペして張るんですけど、
今回は携帯から投下するのでコピーできる行数がかぎられているので
面倒になってそのまま投下しました。

このスレでは短い感覚で投稿しなくても間にコメントが入らないし
もしかして、そんなに頻繁に見ている人もいないのかと思ったのですが
見ずらいという意見があるのであれば、今度からはまとめて投稿します。

少し間はあくかもしれませんが、こんなSSでよければ読んでいただけたら嬉しいです。

94名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 20:35:20 ID:sgHWp8gy
内容的にはGJなので、纏めて投稿されるのを待ってるよ。
レイプなのにフワフワしたりキュンキュンしたりするリアに剥げ萌えた。
95名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:35:08 ID:3OQj2V4E
>>93
今来たGJ!!
こういうのって相手の男の気持ちがすごく気になるなぁ〜
続きも楽しみにしてるよ
96裏切り(6):2008/03/16(日) 08:15:04 ID:/JnYotaz
>>86-90の続きです。
朝っぱらですが投下します

※ ※ ※

「んっ…」
(ゆ…指が入って…)
今まで感じたことのない、窒に異物を差し込まれる感覚にリアは戸惑う。
(うぅ…なんか、音がやらしい…恥ずかしいよっ)

ぐちゃっ…にちゅっ…くちゅくちゅ…
ジンの手が上下するのに合わせ、蜜は次から次へとあふれ出てくる。
「凄い濡れ方じゃないか。そんなにこの指が気持ちいいのか?」
「んはぁっ…そ、そんな…ことっ」
「なんだ?指よりもっと太いものがいいのか?いやらしい奴だな」
「んん…んーっ!」
リアは「イヤイヤ」と言う風に首を振った。
目をぎゅっとつむり、歯を食いしばって耐えてい
あまりに強すぎる刺激に、目の端に涙がにじむ。
「声だせよ。楽になるぞ」
ジンはそんなリアの様子をにやにやしながら観察していた。

リアの白い頬は上気し、紅く染まっている。
悩ましげに眉をひそめ、大きな瞳に涙をためているリアは可愛いかった。
だが、そんなうぶな表情とは裏腹に、その身体はいやらしかった。
たわわに実る乳房は攻めたてる手の動きに合わせて揺れ、
その先端も固く卑猥に尖っている。
ウエストから腰のラインは丸みを帯びてなだらかで、
欲情をかきたてるむっちりとした太ももも、蜜を滴らせた秘部も
何もかもがジンを興奮させた。

「あぁっ!そこは…そこはダメぇ」
ジンの指が偶然クリトリスに当たったらしい。
「何?ここか?」
ジンは手の向きを変え、わざと手のひらがクリトリスをこするように
容赦なくリアの秘所を攻めたてた。

「んっ…んんんーっ!」
腰ががくがくとし、ビクン、と背中が後にそる。
くちゅくちゅくちゅくちゅ…
もはや、ジンがわざと音を立てなくても自然にいやらしい音が響いていた。
「あっ…イヤ!嫌っ!あぁぁぁんっ!ダメっ!ああんっ!」
リアは、もはや理性の押さえがきかなくなり、何も考えられなくなっていた。


97裏切り(7):2008/03/16(日) 08:30:33 ID:/JnYotaz
「あっ、あっ、んっ、もうダメ!」
リアは、ビクビクと身体を震わせながら身をよじる。
「はぅっ、ひっ…ああ…あぁぁぁん!!」
ビクン、と、リアの脚が大きくはずんだ。

「イったか」
達したことにより、ぐったりとしたリアから、ジンは指を引き抜いた。
だらり、と透明な液体が指先から床にこぼれ落ちた。
(俺の指…気持ち良かったんだな)

「はあっ…はあっ…」
リアの窒からも、とろとろと透明な液体が溢れ出ている。

「リア」
リアは、ぼうっとした頭で声の方を見やった。
が、目の前の光景に、一気に目が覚める。
「ジ…ジンやめて」

ジンの腰にそそり立つ赤黒い肉棒を見て、リアはショックをうけた。
男の人のものがそんな風になっているなんて知らなかったし
それよりも、ジンが自分に欲情しているということが信じられなかった。
普段は気の強い女の子ではあるが、気を許した相手には甘えたがるリアは、
ジンが相棒だったときは、しょっちゅうくっついたり
悲しい時にはぎゅっと抱き締めてもらったりもした。
でも一度もそんないやらしいことはされたことなかったのに。
…実はその時、ジンは鬼のような自制心で耐えていたのだが
そのことをリアは知らなかった。
(可哀想だが…他の男にレイプされるくらいなら…)
ジンたちの周りでは、軍の女平気たちが、もっとひどいやり方でレイプされている。
あんな風になるくらいなら…それに…

「やっとこの日がきたよ。今まで何度あんたを犯してやりたいと思ったことか」
「う…嘘」
「嘘じゃない。そんなエロい顔と体をして。俺が何とも思わないとでも?」
それは本当だった。涙をためて見上げるこの純真な少女を見て、
心が痛まないわけではなかった。
しかし、それと同時に、そんなリアの表情は、強く欲情をかきたてた。

98裏切り(8):2008/03/16(日) 08:39:06 ID:/JnYotaz
ジンは、脚を持ち上げ、リアの上に被さると、固くなった自身をぐっ、と押し当てた。
未開発な穴は、ジンを初めは押し返したが、ジンは無理矢理腰を押しこんだ。
「あああっ…ジン!」
にゅるり、と先端が入った。
「入ったぞ」
「嫌!抜いてぇ!」
だが、その声を無視して、ジンは欲望のままに自身を押し進めていく。
(く…こんなに濡れてるのに、かなりきついな)
ジンは、激しくピストン運動を開始した。
「ああっ!ダメ!痛い…!やめて!やめてよジン!」
リアは泣きそうになりながら叫んだ。

信じられない。ずっと抱きたいと思っていた女だ。
でもできなかった。自分はいずれ軍を裏切る人間だから。
下手に近付いたら、傷つけてしまう気がして。
だが、今はそんな心配もする必要はない。清らかなこの少女のまんこに
自分のちんこをこすりつけ、めちゃくちゃに汚してやりたい。
ジンは、乱暴に腰を打ち付けた。パンパン、という卑猥な音が響く。

肉壁が、きゅんきゅんときつく、侵入する異物を締め付けてくる。
少し痛かったが、狭い胎内は、この上もなく気持ち良かった。
「痛っ…やだっ!やめっ…もうやめてよぉ」数々の修行や戦いで痛みには慣れているリアだが、たまらず声をあげる。
「今更やめられるか」ジンはさらに強く腰を押し込んだ。

「はぁっ…はぁ」
ジンの動きが止まった。ようやく奥まで入ったようだ。
「どうだ?完全に奥まで繋がったぞ」
そう言いながら、ぐいぐいとジンは腰を動かした。
「痛っ…動くなぁ!」
「悪い。無理だ。お前の中、気持ちいいっ…!」

99裏切り(9):2008/03/16(日) 08:45:43 ID:/JnYotaz
ジンは、激しくピストン運動を開始した。
「ああっ!ダメ!痛い…!やめて!やめてよジン!」
リアは泣きそうになりながら叫んだ。
信じられない。ずっと抱きたいと思っていた女だ。
でもできなかった。自分はいずれ軍を裏切る人間だから。
下手に近付いたら、傷つけてしまう気がして。
だが、今はそんな心配もする必要はない。清らかなこの少女のまんこに
自分のちんこをこすりつけ、めちゃくちゃに汚してやりたい。
ジンは、乱暴に腰を打ち付けた。パンパン、という卑猥な音が響く。

「んんぅ…」
リアの身体は、次第に痛みになれてきた。
それどころか、段々とジンのモノを受け入れはじめていた。
「んぁっ…!ジンの…熱い!…はあんっ…こすれてるよぉっ」
「敵とのセックスがそんなに気持ちいいのか?やっぱりお前は淫乱だな」
「違うっ!あたし、気持ちよくなんか…あんっ!」
違うといいつつも、吸い付いてくるようなその窒の動きに、
ジンは思わずニヤリとする。どうやら「身体は正直」というやつらしい。
そしてジンも、自らの限界が近いのを感じはじめていた。
「やっぱり、久しぶりだから早いな。そろそろ中に出すぞ」
いくら性知識があまりないリアでもそれが危険であることは分かる。
「い、嫌!妊娠したらどうすんだ!」
「セックスというのは子作りだよ。子供ができるのは当たり前じゃないか」
ジンは、そう答えてスパートをかけた。
100裏切り(10):2008/03/16(日) 08:57:00 ID:/JnYotaz
「ダメぇ!お願い!中には…嫌!やめてーっ!!」
ビクン、と、ジンの体が震えた。
「うっ…ああ」
既に達したジンであったが、子宮に子種を確実に届けようとでもするかのように
グッ、グッと何度も体を震わせ、自身を奥へと突き立てていた。
そして、なごり惜しそうに、ようやくリアから離れた。
つい先程まで汚れのなかった少女から、どろり、と白い液体がこぼれ落ちた。
少女は泣いていた。しかしどこかでほっとしていた。
これで、終わったのだ。

と、その時、ジンは言い放った。
「まだだ」
見ると、先程出したばかりだというのに、ジンのものはもう固くなっている。
「えっ?」
しかし、ジンは後からリアを抱き抱えると、あぐらをかき、
自分の股の上にリアを座らせるようにした。

リアは赤面した。向きが変わったことで、ケンと目が合ったのだ。
今まで忘れていた…というより、恥ずかしいので考えないようにしていた
ケンが2人の営みを見ている、ということが嫌でも実感させられる。
それに、今までリアは気付かなかったが、ケンの様子がおかしい。
ケンは、腕を前にしばられてはいるが、指や手のひらはかろうじて動く。
リアたちの性行為を見ながら自分のズボンのなかで、
自らのものを擦り、慰めていたのだ。
(そんな…ケンちゃんまで!)
「ほぉ、あいつ、俺たちを見てオナニーしてやがる」
今気付いたかのように言うジンだったが、本当はずっと気付いていた。
だからこそ、この体勢にしたのだ。
ジンは、リアの太ももを掴み高く持ち上げた。
101裏切り(11):2008/03/16(日) 09:20:06 ID:/JnYotaz
(嫌…!)
リアが犯され、中出しされた秘部が、
どろどろと、白い精液のしたたる様がケンからははっきりと見えた。
「あいつ、お前の中出しまんこを見て興奮してるぜ」
ジンは笑みを浮かべ、下から思い切り己の剛直を突き立てた。

「んんっ!やぁっ…!」
ジンは、ゆっくり、ケンに見せつけるように肉壁を擦った。
ズン、ズンと奥までリアを味わい、蹂躙しつくす。


ケンがリアに好意を持っているのはずっと前から気付いていた。
気の利く後輩のふりをして、リアに近付くのを見て、
ジンは、腹腸が煮えくりかえるような思いだった。
リアは人懐こいため、すぐに他人と仲良くなる。
その度に、自分が多少は独占欲の強い男だということは自覚していたが、
ケンには特別強い感情を抱いていた。
(お前がリアの相棒だと?そこは俺の席だ…!)
だが、そんなことも知らずに、「ケンちゃん」と呼んでケンを可愛がるリア。

(ふざけるな…お前は俺のものだ!)
腕をリアの腰に回し、ぎゅっと抱き締めながらジンは激しく突き上げた。
「やんっ!やぁっ!お願い、もう許して…」
熱いジンの体温と息遣いを強く感じた。
気が遠くなりながら、リアは懇願した。
だが、腰使いはますます激しくなるばかりだ。
「あっ、んぁ、ああぁん!」
リアは、激しく体をくねらせ、絶頂に達した。

リアが自らの肉棒で絶頂に達したという事実は、ジンを大いに満足させた。
だが、ジンの攻めはまだ終わらない。
今度は、腰をつかんでリアを無理矢理起こし、後から挿入した。


102裏切り(12):2008/03/16(日) 09:26:17 ID:/JnYotaz
「はぁっ…もういいでしょ?もうやめて…」
「だめだ。もう一回は中で出さないとな」
「何で…赤ちゃん、できちゃうよぉっ!やめてよぉ」

リアはポロポロと涙を流しながら懇願する。
ジンは、腰を振りながらあっさりと答えた。
「嫌だ。大体、子供ができて何が悪い?要するに、お前は戦いたいんだろ?
なら子供ができたって、ママさんファイターならいくらでもいる。」
「そ、そりゃそうだけど…」
「出すぞ」
問答無用で、ジンはリアの中に精液を吐き出した。
結局、ジンはこの日5回もリアの中に出したのだった。

※ ※ ※

「リア、入るぞ」
ドアが開いた。
そこには、穏やかな表情のジンが立っていた。
寝床に横たわるリアは、どこか気分が悪そうだ。
「おめでとう。妊娠3か月だ」
そう言うジンの表情は、嬉しげだった。
「…そっか。まあ、あれだけ中出しされればね」
しかしそう言うリアの表情は、どこか曇っている。
ジンはリアの横に腰掛けた。
「まあ、もう10ヶ月程の辛抱だ。そうすれは―」
「そうじゃない」
リアは、真っ直ぐにジンを見た。
「侍女から聞いたよ。…子供ができれば、幹部の妻となることができて
敵でも処刑されないと。なるほど、子供がいれば、子供を人質にできる」
リアはため息をついた。
「ケンちゃんを助けたのもあんたか?昨日、牢から脱走したって」
「知らないな」
ジンは、リアをぎゅっと抱き締めた。

103裏切り(13):2008/03/16(日) 09:33:53 ID:/JnYotaz
※ ※ ※

14年後―

「はっ…とぉ!」
「…何やってるんだ?リア」
ジンが呆れ顔でため息をつく。
「合気道だよ。ほら、今は平気だけど、ババアになったら筋力も落ちるだろ?
その点、合気道なら力がなくても強くなれるし。
今から始めたら、55歳くらいには達人かな。ゆくゆくは仙人を目指すつもりだ!」
とある戦場―
「…わー、素敵な目標」
「棒読みだぞ」
ジンはまたしても、わざとらしくため息をついた。
「…君は、軍と組織の戦いとかどうでもいいんだね」

そして、本題に入る。「それよりだ、なぜ、サヤが戦場にいくのを許した?」
サヤとは、ジンとリアの間にできた娘のことである。
今年で14歳になる勝ち気な娘だ。
「だって、あの子、言い出したら聞かないし」
リアは口を尖らせる。「それにこの間なんか従者に向かってこうだよ?
『汚らわしい!この無礼者が!』って平手うち」
くくく、とジンは笑った。
「すぐに手が出るのはお前に似たんだな」
「いや、顔は確かにあたしにそっくりだけどさあ、
あの高慢な態度!あれはあんたそっくり!
それに、この前のテスト数学のテストなんて100点でさぁ」

※ ※ ※

「生意気な口をきくわね。いくら精鋭といえども、
たった10人で何ができるというのかしら?」
1人の幼い少女が高慢な笑みを浮かべる。
栗色の長髪をツインテールにしたその少女は、誰かに似ていた。

「10人いれば十分ですよ」
という相手の男の答えに、少女は無表情で答える。
「まー、凄いですことー」
その棒読み口調に、男の眉がピクリと上がる。
「参ったね。そんな顔をして、"誰かさん"みたいな口をきくんだから」
男の目が本気に変わる。
「…虫酸が走る」

「ふん…まあ、どう思われようと構いませんわ」
と、言いながらも少女は少し不愉快そうだ。
「あ、そうだ。一応、名乗っておきますよ。僕はケン」
ケン。どこかで聞いたことのある名なような気もした。
「ケン…?まあ、どうせあなたのことなんかすぐ忘れてしまうでしょうけど」
ふふふ、と男、いや、ケンは意味ありげな微笑を浮かべた。
「…忘れないと思いますよ。」
ケンの目が怪しく光った。
「サヤちゃん」

END


以上です。
長い上に稚拙な文を読んで下さってありがとうございました。
104名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 14:31:44 ID:/JnYotaz
作者です。
コピペの関係で(9)の冒頭の「ジンははげしく〜」のくだりが(8)の途中に紛れこんでいるので、
保管などする場合は削除をお願いします。

あと、リアは処女なのに処女膜をやぶられて血が出る描写を
すっかり忘れていました。
他にも口調がころころかわるなどおかしな点はありますがご了承ください。
105名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:25:21 ID:MjnWpeCJ BE:539954273-2BP(0)
>>104
乙です!
ひっじょーに萌えました!
106名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:34:27 ID:tWsyGO/o
>>104
GJです!!ファンタジー風のシチュが大好きなので最高でした!
107104:2008/03/17(月) 06:49:59 ID:MvuTR2dl
またしても訂正です。
(13)の「とある戦場―」という文は、その後の※の後に入ります
他にもたぶんたくさん訂正があると思います…
どうもすみませんでした。
108名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 17:40:53 ID:dFCcBLoW
そういえば二次ってありなのか?
少女漫画系のとかさ。
有名どころとしてはネオロマンス系とかヴァンパイア騎士とかあるけどどうよ?
109名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 18:16:50 ID:2qmijE68
俺は別に良いけど、原作知らないんでそこら辺をちゃんとフォローしてくれていれば有り難いかな。
キャラの位置関係の説明をきっちり入れるとか、オリジナル色強めるとか、
いきなり本番突入で説明する必要ないとか、それなりの味付けをして貰わないと辛いかも。
110名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 21:32:34 ID:SYdu6sCe
俺は出版社と作者と作品タイトル教えてもらえればいいかな。
雑誌総合とかジャンル総合スレみたいな感じで。
簡単なあらすじまであればパーフェクト。
111名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 22:25:03 ID:aNdykMmO
>108
専用スレがあるものはそっちに落として、それをこっちで紹介するってのもアリだと思う
もちろん、専スレが和姦メインでレイプモノを書きにくい空気だったらこっちに直に置いてくれてもいいけどさ
112名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 00:55:43 ID:Sk5PluGZ
>>108
少女漫画系なら少女漫画・少女小説全般スレが過疎っているからそこでもいいような気もする。
事前に注意書きすれば全然OKじゃね?
113名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 21:20:03 ID:tQc4twXK
んだ
114強姦は犯罪です:2008/03/27(木) 20:52:31 ID:C6YL1dDf
頭の仲の妄想はいいけれども実行しちゃ駄目だよ。
どんなに言いつくろっても犯罪は犯罪。
あとこんなスレなんかを覗いていると、ママが悲しむぞ。
警察に署まで連れて行かれちゃうんだからね!
親告制だと思っていると、過去の悪行はすぐにばれるんだからね。
DQNな考え方はやめたほうがいいぞ。
115名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 22:46:07 ID:Xf3jSPmc
男性より女性が多そうなスレでこんなマルチを見るとなにやらむずがゆいw
116名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 00:48:33 ID:ubPwhUgs
保守
117名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:35:50 ID:LiOn7M1W
投下します
もしよければ>>66-73を未読の方は、先に読んで頂くとちょっぴりのオマケ要素が楽しめます。
(勿論、未読でもあらすじ上は何の差支えもありません)
118Somethin' Special-1 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:36:28 ID:LiOn7M1W
「なあ、カケル」
 ダイニングテーブルに向き合って座っているヒカルが普段の柔和な表情を珍しく引き
締めている。滅多に見ない二歳年上の兄の真剣な姿にカケルも居住まいを正す。
 彼は紅茶を一口含んだ後、弟のカケルに問い掛ける。
「……お前、操(みさお)のことどう思っている?」
 操は兄弟の隣に住む幼馴染の女の子で、年はカケルと同い年で今年高校一年生だ。幼い
頃からヒカルとカケルの兄弟とともに遊びまわっていたせいか性格は男勝りだったが、
誰にでも優しく平等に接し、明るい笑顔の似合う愛らしい容姿から男女問わず人気があった。
「……どうって?…何が?」

「お前にはハッキリ言っておく、俺は操のことが好きだ」

 いたって真面目な顔で言い放った兄をカケルはまじまじと見つめる。
 同じ両親から生まれてきたとは思えないほどに端正な顔立ちのヒカルは、時々アルバイトで
雑誌のモデルをしていたりもする。成績もカケルなど遠く及ばないほどに優秀で学年
十位内は高校入学以来譲ったことがない。おまけにスポーツをやらせれば何であれ人並み
以上にこなし、加えて人望も厚いとくればこれで女の子にモテないはずがなかった。
 事実、ヒカルの携帯には山のように女性からの着信があったし、毎日三通以上は
ラブレターを持ち帰ってきた。そんな兄だが、特定の女の子と付き合っているという話を未だ
かつて聞いたことがなかった。不思議だとカケルは事あるごとに思っていたが、その疑問が
今氷解した。

──ヒカル兄(にぃ)は、操のことを……狙っていたのか……

「……それで?」
 カケルは極力、平静を装って素っ気なく問い返す。
「いや。それだけだ」
「操は知っているのかよ、ヒカル兄の気持ちをさ」
 静かにヒカルが首を振る。
「まだ伝えてない。でも、近いうちには言うさ」
「そう。うまくいくと良いね」
 そう言って笑えた自分にカケルは少し戸惑いつつも、唇を噛んで溢れ出ようとする言葉を
押し留め席を立つ。

──俺も……好き…なんだよな、操のこと。

 ◆ ◇ ◆

 それが一週間前のこと。

 それからカケルはヒカルと顔を合わすたびに何となく気まずい。
119Somethin' Special-2 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:37:44 ID:LiOn7M1W
 ヒカルの告白を聞いても自分の本当の気持ちを、結局隠したままにしていることが
カケルの心をずっと苛んでいた。と言って、ヒカルに自分の操への想いを正直に話した
としてもどうにかなるものでもない。仮にヒカルと操を取り合ったとしても、勝負の行く末は
初めから明らかだ。
 それでもヒカルの顔を見ると、もう操に告白したのだろうか、操はどう応えたのだろうか、
とそればかりが気になって心が千切れそうなぐらいに痛んだ。
 全てが決まってしまえばシコリは残らない、と彼は思っていた。そうなれば全てを整理して
諦めがつく、とそう思っていた。しかし、それでもそれを望まない自分がいることにカケルは
戸惑っていた。

 ヒカルが「今日はバンドの練習で帰らない」と告げて家を出て行ったのが三時間前、
それからカケルは部屋でゆったりくつろいでいた。読んでいた本をページを開いたまま伏せて
階下に降りコーヒーを淹れる。今日はヒカルだけでなく両親も祖父母の家に所用で泊り
込んでおり、自宅にいるのはカケル一人だけだ。
──楽で良い。一人ってさ。
 偶然巡ってきた気儘な時間をエンジョイしている十七歳はマグカップに注いだコーヒーを
持って部屋に戻り、机の上に置いた読みかけの本を開く。
 隣に住む幼馴染に借りたその本の表紙には「Before New Beginning」とある。
 物語は歳の離れた幼馴染の男女が高校の生徒と教師として再会することから始まる。
男子生徒は将来有望なサッカー選手であり既に海外行きが決まっており、日本を発つ前日に
想いを寄せていた女教師を襲ってしまうが互いの想いはスレ違い、後味の悪い別れとなる。
海外に渡った男は不調のどん底に喘いだあげくに試合中に怪我をしてしまう。自暴自棄に
なりかけた時に女が現れ、男は彼女の本心を聞くという展開だ。
 ページを捲ると丁度、男が女を押し倒すシーンのラストだった。

 ◆ ◇ ◆

 彼女の中に強引にペニスを割り入れると、姉ちゃんの顔に苦悶の表情と苦しげな呻き声が
毀れた。
 濡れている…とは思う。しかし、身体が濡れるのと心が求めるのは別だ、と何かで読んだ
記憶がある。姉ちゃんの心はきっと俺なんかを求めてはいないはず。
 初めのうちは馴染むのを待っていたが、彼女の中に自分が収まっていると考えただけで、
俺は極度の興奮に陥った。例え拒絶されていても、この世界でもっとも愛しい人と
重なっているのだ。昂ぶらないはずがなかった。
──待ってなどいられない!
 ふと視線を落とすと姉ちゃんの目尻から、透明な液体が一筋零れ落ちた。それを指の
側面で掬う。

 姉ちゃんは泣いていた。

 その涙が狂気の淵から、俺を一瞬だけ連れ戻した。
120Somethin' Special-3 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:38:29 ID:LiOn7M1W
「ゴメン……ゴメン。泣かせるつもりなんて無かったんだ。でも、忘れられない。忘れた
くない、 離したくないんだ!」 
 何を考えているのか読み取れない不思議な色の双眸で俺を見つめながら、彼女は鷹揚に
首を振った。
 溜め込んでいた感情を吐露すると、喉元から嗚咽が毀れ出るのを止められなかった。
繋がったまま倒れこむようにして、姉ちゃんの柔らかな胸に顔を埋め声を押し殺して泣く。
 どれだけの時間、姉ちゃんの胸の中で泣いただろう。その間、彼女は身動ぎもせず、
静かに俺を待っていた。きっと、暴れれば簡単に振りほどけたであろうに逃げようとは
しなかった。それどころか、少し困った、それでいて優しげな表情で姉ちゃんは俺を見つめ
ていた。
 ゆっくりと指先で目を二、三度擦ると俺は意を決した。
──もう一度だけ……それで…もう二度と会えないのだから…
 上半身を起こすと、ゆっくりと姉ちゃんの括れた腰を掴み、自分を彼女の中に打ち付けた。

 結局、姉ちゃんは唇を噛み締めたまま、呻くような喘ぎしか漏らさなかった。
 「好き」…その一言はやはり、最後まで聞けなかった。
 それで全てに諦めがついた。結局、あれは間違い──いや、俺の空耳だったのだ。
──姉ちゃんが、そんなことを言うはずなど…………なかった。
 もう姉ちゃんに顔を合わせることはできない。後は、罰を待ち罪を償うことを待つだけ
の身になった。とは言うものの、俺は次の日クラブからの急なスケジュール変更により、
チーム合流日を早められてしまい逃げるように日本を発つことになってしまった。
 
 ◆ ◇ ◆

 普段は滅多に活字を読まないカケルも恋愛もののクセにやけにサッカーシーンの描写が
細かい点と、女教師が襲われるシーンと互いの愛を知った二人の絡みというエッチな
シーンが含まれている点に引き込まれた。
──普通にエロいな、これ…。
 こんな小説を操も読むんだ、と思うと一瞬カケルは胸がザワつくのを覚えた。
 気持ちを落ち着かせようとマグカップに注いだコーヒーを口に含み、本から一端顔を
上げて時計を見る。既に針は十一時を回っている。
──そろそろ風呂でも入るか。
 背もたれにもたれ掛かって伸びをした瞬間、彼の部屋のドアが勢いよく開けられる。
 自分以外誰もいない筈の家で自室のドアが開く──驚いた彼は後方に倒れこみそうに
なった。もし、開いたドアの向こうに立っていた人物が彼女でなかったら頭を強かに
フローリングの床に打ちつけていただろう。
「み、操!」
「…こんばんは、カケル。お邪魔するね」 
 頬を赤らめた操が部屋に覚束ない足取りで入ってきて、カケルに歩み寄ってくる。
121Somethin' Special-4 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:39:46 ID:LiOn7M1W
 昔からの付き合いでカケルの両親から娘にも似た扱いを受けている操は、カケル宅に
出入り自由──つまり、合鍵を渡されている。
──ったく、驚かすなよ。んっ……?
「……なあ、操。お前、何だか臭くないか?」
「何よ、レディに向かって臭いって失礼よ!」
 カケルは千鳥足で近づいてくる操に顔を近づけてクンクンと鼻を鳴らす。
「うっ…さ、酒か!?どこで酒なんて飲んだだよ、操?」
「細かいことを気にしない!モテないぞ!」
 操とは昔から歯に衣着せぬ仲だ。普段は自己主張など滅多にせず周囲に流されるままの
カケルも幼馴染の操には言いたいことが遠慮なく言えた。だから、口喧嘩は絶えたことは
無いものの、二人とも互いのことをよく理解していたから、好き放題言い合っても最後は
いつも仲直りできる。
──友情……俺と操の仲はそう呼んでもいいのかもしれない。
 自分と操が男女の仲を超えた関係ならば、兄のヒカルは慎ましく今の今まで一線を守り
男女の仲に踏みとどまろうとしている。それがカケルには羨ましかった。
──こんなことなら、俺ももうちょっと操を女の子として扱ってあげるべきだったな。
 後悔を噛み締めながら、カケルは幼馴染の少女を見つめた。
 顔を赤らめ上機嫌な操が黒髪を軽やかに揺らしながら、フラフラと部屋の中を歩き回る姿は
今にも何かにぶつかりそうで、カケルは気が気でない。
「あ、危ない!」
「大丈夫だって。心配性だな、カケルは」
 どれだけ飲んだのかは分からないが操の目は蕩け、やけにテンションが高い。
 レイヤーの入ったショートカットの髪をかき上げて操はベッドに腰掛ける。仕方なく、カケルは
デスクチェアから立ち上がって彼女の目の前に立って話し相手になってやる。
「こっちに来れば」
 操のほっそりとした指がカケルの手首に絡み、一瞬ドキリとさせられる。そして、華奢な
身体のどこにそんな力があるのかと思うほど強く引っ張られ、カケルはベッドへ引き摺り
倒される。
「アハハ。カケルこそ酔っ払っているみたいにヘナヘナだよ」
 何が可笑しいのか腹を抱えて、操は止め処なくケラケラと声を上げて笑っている。
「笑うな!この酔っ払い!!」
 不貞腐れ顔でカケルは言い放つ。かなりアルコールが回っているのかタチが悪そうだ。
「ああ、可笑しい……で、どうしてあんた一人な訳?ヒカル兄や、おじさんや、おばさんは?」
「みんな、用事で今日は帰ってこない」
「ふぅん」
 操がトロンとした焦点の定まらない目つきで、ベッドに寝転がるカケルを見つめる。
「だから、飲み物も食い物も何にも出てこなし面白いこともないから、さっさと自分の家に
帰れ、酔っ払い」
 手で虫を追い払うような仕草をして見せる。
122Somethin' Special-5 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:40:33 ID:LiOn7M1W
 だが、操を邪魔者扱いする態度とは裏腹にカケルの心臓は早鐘を打ち鳴らしたみたいに、
無茶苦茶なビートを刻んでいた。それはそうだ、自分が昔から恋焦がれてきた女の子と
家人のいない自宅のベッドの上で二人っきりなのだ。これでドキドキしなければ男ではない。
勿論、幼い頃はこんなことぐ
らい日常茶飯事だったが、さすがにこの歳でこのシチュエーションである。
 平静を装うのに必死だったことと、一週間前に聞いたヒカルのあの言葉が脳裏を何度も
過ぎりカケルの心は収拾がつかないぐらいに波立っていた。
「冷たいねぇ……こんなに可愛い女の子がいるのに」
「どこがだよ?」
 寝転がったカケルが目を閉じて気持ちを落ち着かせようとした瞬間、操がカケルの腹の
上に突如、馬乗りに跨ってくる。
「な、何すんだよ!」
 慌てて半身を起こそうとすると、無言のまま操が両手で胸の辺りを押さえつけたため、
カケルの試みは失敗に終わる。
「……操!?」
 慌てたカケルに操の少し火照った顔が近づいてくる。
 夜の猫のような真ん丸い操の瞳が放つ熱を帯びた視線にカケルの心臓は鷲掴みされる。
半開きになった桜色の唇からはアルコール混じりの呼気が微かに漏れていた。互いの鼻先が
今にも当たりそうな近さに、どうしていいものやらカケルは視線が定まらず目のやり場
に困る。
 寝転がったカケルに操の身体が覆いかぶさる格好になったせいで、彼女の胸の膨らみの
柔らかな感触が嫌と言うほど伝わり、思わず目を背けたくなる。
──近い、近すぎる。
 幼い頃はプロレスごっこでよくじゃれ合っていたが、小学校四年生頃になると男女で
あることを意識し始め、どちらともなく肉体的なふれ合いは避けるようになった。だから、
こんなにも密着した状態にカケルは興奮よりも困惑を先に覚えた。
「よ、酔っ払いはさっさと家に帰って寝ろって!」
 緊張でカラカラに乾いた喉の奥から、何とか声を搾り出す。
 だが、そんな声を余所に操は一段と深くカケルの瞳を覗き込む。
「……あのね、カケル!あんたに訊きたいんだけど」
「な、何だよ!?」
「C組の留美ちゃんに告白されたでしょ?」
──ど、どうしてお前がそれを知っているんだ。
 確かに三日前、カケルは同じ学年の留美という女の子から告白された。校舎裏に
呼び出された時は、いつもの如くヒカル宛のラブレターを託されるものだと彼は思っていた。
今までの人生経験上、ウンザリするほど兄への恋文運送人に指名されてきた経験を持つ
カケルにとって女の子からの校舎裏への呼び出しなど日常茶飯事。昔はあらぬ期待をもって
出かけたものだが、異口同音に唱えられる「お兄さんにこれ、渡してください」という言葉が、
次第にカケルから期待と緊張感を奪っていき、終いには何の感慨も起きなくなってしまった。
 だから、留美という女の子から告白された時、カケルはこれが何かのドッキリか、それとも
目の前の小柄な女の子に課せられた罰ゲームなのか、はたまた新手のヒカルへ近づく
戦術なのかと勘ぐり、答えを保留していた。
123Somethin' Special-6 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:41:20 ID:LiOn7M1W
「……ああ。されたよ」
「で、どうする気?」
──どうするって?……俺は本当はお前が好き………
「だけど、ライバルがヒカル兄じゃな」
 ボソリと小声ながら、想いが口に出てしまった。
「えっ?聞こえないよ、カケル」
──ああ、聞こえなくていいの。
 僅かな時間、目を伏せ考えを巡らせるカケル。
「……からかわれているのでなければ、あんな可愛い女の子だったら願ったり適ったり
だけど」
 確かにカケルの目から見ても留美は可愛い女の子だ。評判を聞いても少し内気な性格を
別にすれば、問題のなさそうな良い娘だった。別に付き合ってみても悪くない、自分にも
やっと春が巡ってきたか、と思うとカケルは純粋に嬉しかった。
 何より本気で誰かと男女の仲になれば自分の内側で燻る操への想いも断ち切れるのでは
ないか、と彼は考えていた。
「…………付き合うんだ?」
「悪いかよ?」
 相変わらず、操の顔は近いがその表情から彼女が何を考えているか、カケルには
分らなかった。
──コイツ、今酔っ払っているからな。
 ギュッ。
 胸に置かれた指先がカケルの服を引き裂かんばかりに、強く布地を握り締める。
 
「ダメ………悪いよ」

 操の口から漏れたのは意外な言葉だった。
「な、何がダメなんだよ!?そんなの俺の勝手だろうが!」
 照明の影になった操の顔が一瞬歪み、そして唇に落ちた柔らかな感触とともに視界が
黒く覆われる。
──お、おい!?
 慌てて、両手で操の肩の当たりを掴んで引き剥がす。
「酔っ払っているからって何してんだよ、操!」
 小さい頃にふざけてキスしたことは何度かあったが、この歳になってのキスとは意味が
違う。おまけに相手は酔っ払っている。こんなのを自分は望んでいない。
 無意識にカケルが掴んだ操の肩は小刻みに震えていた。

「…………誰にもカケルは渡さない!」
 
 毅然とした口調で告げられた衝撃の発言に思わずカケルは目を丸くする。
 操の言葉ははっきりと聞き取れた。だが、それが頭の中で意味を成さない。
124Somethin' Special-7 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:41:55 ID:LiOn7M1W
──何を言われたんだ?「渡さない」ってどういうことだよ?
 混乱しているカケルの両腕から力が抜け、操の撫で肩を抑えるものはなくなった。彼女の
身体がカケルの上に倒れこみ二人は抱き合うような格好になる。
 豊満とは言えないが、程よく膨らんだ操の胸がカケルの胸板に押しつけられ潰れる。
 その感触に気取られた瞬間、再び操はカケルの唇を奪う。
「んっ!?」
 今度は唇を重ねるだけでなく、舌を差し入れてきているではないか。カケルは思わず身を
硬くする。ぬらぬらとした柔らかな舌先はカケルの唇の隙間から入り込んで、歯列に怖々と
触れた。やがてそれは大胆な動きへと変わり口腔を蹂躙し、カケルの舌を絡め取って
満足ゆくまで縺れ合わせる。
 夢にも思わなかった甘い刺激にカケルの理性は焼き焦げるが、それが冷めたのは操が
注ぎ込んできたアルコールの味が残る唾液だった。
 酔った勢いで正気を失くして──よく聞く話。だが、そんなことで長い間、男女の仲を
超えた信頼関係で結ばれた彼女、そして兄であるヒカルが愛する女の子を汚して良い筈が
なかった。
 正気に戻ったカケルは両手で操の頬を挟むと強引に彼女の唇を引き剥がす。二人の間を
互いの唾液が混じりあった銀色の糸がツッと伸びる。
「プハァッ!ゴ、ゴホゴホ。操、バカな真似はやめろ。酔っ払ったその頭冷やして、さっさと
帰れって!」
 カケルの両手を繊手で撥ね退け、操は再び唇を貪り合うように重ねる。
──やめろ!それ以上、やると俺も抑えが……効かなくなる…
 息が続く限りキスを止めようとしない操のもたらす刺激でカケルは自分の下半身に熱が
集まっていくのが分った。
「……留美ちゃんと付き合わないで」
「お前には関係ない話だろうが!」
 ドン!
 勢い良くカケルの胸に操の両手が掌打の要領で突き落ろされる。
「……グッ?」
「関係なく…………ないよ」
 俯いた操の表情は柔らかな黒髪に隠されて伺いしれなくなる。
 一方、彼女の掌底で息が詰まり目の前を星がちらつくカケルは呼吸を取り戻すのに
精一杯で、馬乗りになった彼女の表情を伺う余裕はない。
「はっ…はっ…はっ…」
 ようやく息ができるようになったカケルが見たものは、腰を上げて淡いピンク色の
ショーツを脱ぎ捨てた操の姿だった。
「な、な、お前、何してんだよ!!」
「繋ぎたい……カケルがどこにも行かないように」
 再びカケルの上に馬乗りになると、操はカケルの股間をジャージの上から摩る。
「……カケルのも大きくなってる」
「止めろって!これ以上は!」
125Somethin' Special-8 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:43:10 ID:LiOn7M1W
 さっきまで、ですら暴発しそうなぐらいに膨らんでいたペニスが想いを寄せる人の愛撫を受け、
今にも張り裂けんばかりに怒張している。
「もう、良いよね?」
 問いかけ──というには、あまりに一方的だった。
 カケルの穿いていたジャージのゴムに操の細っそりとした白い指が掛かると下着ごと一気に
ズリ降ろされ、屹立した太い血管の浮き出た剛直が露になる。
「やめろ!!!」
 絶叫が部屋の空気を震わせて、操の身体を一瞬固まらせる。
「もう、やめろ。操、これ以上は冗談じゃすまないんだぞ!」
「冗談のつもりなんてない……」
「もし、お前が留美って娘と俺が付き合うのが気に食わないのなら俺は付き合わない。
これで満足したか?」
──そうだ、諍いの始まりはこの話題だった筈だ。ここさえ……
 だが、操はゆっくりと首を振る。焦燥感に駆られたカケルはふと一週間前の兄の告白を
思い起こす。
「あのなぁ、操!……そうだ、聞け、操!」
 言いたくはなかった。だが、この状況を打開するには、話題を切り替えて操の意識を
別のところに持っていくしかない。
「……ヒカル兄が…………お前のことを好きだってさ……だから酔っ払って早まった真似を
するのはやめろ!!」
──敵に塩を送っちまった。とは言え、酔っ払った勢いでヤラれてはこっちも堪らない。
後で、ヒカル兄に何言われるか分かったものじゃないしな。それに、俺はヒカル兄のことを
敵と言えるほど大層な身分じゃないし。操だって、俺なんかよりヒカル兄の方が……。
 これでこの馬鹿げたことは終わる──そう、カケルは期待した。
 しかし、操は滅多に見せない感情の籠もらない冷たい視線でカケルを見下ろしていた。

「……カケル…分ってない」

 ボソリと告げると彼女はカケルの剛直を鷲掴みにし、その上に自分の秘所を宛がう。
「…んっ…んぁ」
「や、止めろ!操、聞こえなかったのかよ!お前、俺の話聞いていたのかよ!?ヒカル兄は
お前のことが好きなんだぞ!」
「そんな大声出さなくても聞こえているよ、カケル」
 少し低い悲しげな声が操の白い喉から絞り出された。
「だったら、何で!?」
「そっちこそ、どうして分らないの?」
 秘所のとば口にカケルの先端が埋まる。
「お、おい!」
 そこから先は、操が強引に腰を落としたせいで一気に入り込んだ。途中、何かに突き
当たったが、自分の意思ではどうしようもないままに突き破ってしまった。
126Somethin' Special-9 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:44:45 ID:LiOn7M1W
「……っ痛ぅぅぅ…」
 操が瞳を閉じ、唇を噛み締め、痛みに顔を歪めている。
「み、操!?」
 慌てて上半身を起こそうとしたカケルの胸を操が突き飛ばす。
「動かないで!!……お、お願い…」
 弱弱しく痛々しい声に、カケルは頷くことしかできなかった。
「…は、初めてか?」
 カラカラに乾いた喉から出てきたのは不躾な質問だった。
 痛みを堪えて俯いた操の頭が小さく縦に動く。
「なら、どうして、こんなバカなことを!?」

「好き……」

「へっ!?」
「好きなの、カケルの事が。だから……留美ちゃんが告白したって聞いた時、居ても立っても
いられなくなって……確かめないと…って…」
──う、嘘だろ!?操が俺のことを好き?これってあれか、酒の力なのか?
「お酒……関係ないから。勢いが欲しくて飲んじゃったけど……ずっと正気だから勘違い
しないで……酔っ払ったフリしてただけ」
 初めて操が頬を緩め微笑んでいた。
 ふと、二人の結合部をカケルが見ると、経血が操の白い太腿を筋上に辿ってカケルの
身体にも付着していた。その様子は痛々しい。
「勇気……なかったのよね、私。ずっと、側に居て誰よりもカケルのこと知っていて誰よりも
カケルのことが好きだったのに…………」
 途中で言葉に詰り、操は噛み殺した嗚咽を漏らす。それをカケルは呆然と聞くことしか
できなかった。

「だから……カケルがどこにも行かないように繋ぐの。いいえ、それだけじゃない……
刻み込みたい…………私の身体にカケルを」

 眉根を寄せて決意を固めた操がゆっくりと腰を前後に動かし始める。熱しきった膣の中で
シェイキングされる感触は自慰ではとても得られないほどに甘美な刺激をカケルは感じていた。
「…っ……くっ…き、気持ちいい…カケル?」
 やはり痛みが残っているのだろう──痛苦に表情を歪めながらも操は慈愛に満ちた声で
カケルに問い掛ける。もう既に理性が焼ききれる寸前のカケルは欲望の赴くままに頷くしかなかった。
「フフ。そう、嬉しい…っう…ぅぅ」
 操の中は痛いほどにきつく締まり、カケルの剛直を締め上げる。絡みつく襞は初めて
受け入れる異物に戸惑いながらもサワサワと愛する男のモノを撫で上げる。
127Somethin' Special-10 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:46:00 ID:LiOn7M1W
「……くっ…操…」
 あまりの刺激で快楽の波に溺れたカケルの口から思わず漏れた自分の名前を耳にした
操は嬉しそうに笑うが、すぐにその表情が翳る。
「ゴメン……ゴメンね…カケル」
 その言葉にカケルはハッと正気に返る。
「カケル……カケル……嫌いにならないで……嫌いにならないで……」
 前後していた腰の動きは、今は上下に変わりその動きに合わせ操のショートヘアが
軽やかに揺れる。時折、彼女の目の端からキラキラと輝く飛沫が舞い散る。
──泣いているのか!?
 自分の昂ぶりもそろそろ限界に近い中、操の様子にカケルは戸惑いを覚えた。
「な、何でお前が泣くんだよ!?」
「…んっ…ぁぁ…お願い……嫌わないで…許して…」
 うわ言のように鼻声で繰り返す操がとても愛おしくなって、カケルは半身を起こし
彼女の細い腰に手を回し抱き締める。 
「カケル?」

「操、俺もお前のことが好きだ。好きだから、そんな悲しい声出すなよ」

 円らな瞳をこれ以上ないぐらいに見開いた操に唇を重ね、カケルは自分から腰を使ってみる。
重ねた唇の端から、操の心地よさそうな甘い吐息が漏れる。
「…んっ…うぅん……あっ…」
 操は目を細め、安堵と歓喜が入り混じった幸せそうな表情でカケルが与える熱い刺激に
身も心も委ねた。
 二人の動きが昂ぶりに合わせて徐々にに激しいものとなり、それが最高潮に達した時、
カケルが迸るものを操の体内に解き放ち、二人は抱き合ったままベッドに倒れこんだ。

 ◆ ◇ ◆

「いつから?」
「えっ?」「私のこと好きになったの、いつから?」
 改めて問われるとカケルは思い出せない。
「……思い出せないぐらい昔から」
 タオルケットを捲って身を乗り出してきた操の白い裸身にカケルは目を奪われる。あれから
二度も愛し合いあったと言うのにカケルは自分の下半身が熱くなるのを覚える。
「ふうん。どうして言ってくれなかったの?」
「いや、その恥ずかしかったのと…………お前がずっとヒカル兄のことが好きだと思っていた。
それこそ、今日の今日まで」
 カケルは熱っぽくこちらを見つめる操から視線を外す。こうやって間近で見られると、
見慣れているはずなのに心臓が勝手にバクバクと唸り出す。
「……そっか」
128Somethin' Special-11 ◆GK0/6l5f56 :2008/04/03(木) 01:47:01 ID:LiOn7M1W
「だって、考えても見ろよ。ヒカル兄は目茶苦茶モテるし、成績だって俺と比べ物に
ならないぐらい優秀だし、スポーツだって……」
「でも、カケルの方が良い所もあるよ」
「……俺の方が?」
 真剣に考えてみるがまるで思いつかない。兄のヒカルと比べること自体がおこがましい
ほどに、自分はちっぽけな人間だと思う。それこそ月とスッポンという言葉が相応しい
兄弟だ。
「うん……カケルは優しいのよ。優しすぎるぐらい」
「優しい?お前と喧嘩ばかりしている俺が優しいって、何か間違ってないか?」
 操は静かに首を振って、カケルの言葉を否定する。
「違うよ。カケルはいつも自分のことは後回しにして、周りの人の都合に付き合ってきた
でしょ。例え相手がヒカル兄でも変わってなかった。だから、周りの人は気づかないかも
しれないけど、カケルがいるお陰で色々なことがうまく行っているのよ」
──よく分らないけど、そうかも知れない。どちらかという俺は自己主張の激しい人間で
はない。逆に言えば周りに流されやすいのかも知れない。いずれにせよ、自分がどうしても
ダメなこと以外は他人の意見を尊重しているのは事実だ。そちらの方が面倒が少なくて
済む。
「だけど、カケルって、私の前だけでは色んなこと正直に話してくれる。多分、ヒカル兄
より、私の方が本当のカケルを分っていると思う。それって、何だか私だけ特別扱いして
もらっているみたいで嬉しかった。大体、カケルの喧嘩相手なんて私ぐらいでしょ?」
 言われてみればその通りだと思いカケルは同意の証に頷く。ヒカルとは差があり過ぎて、
喧嘩する気も起きない。でも、操となら気兼ねなく遣り合える。
「だから、私好きになったの。何か特別って扱われると女の子はキュンとなるのよ、フフフ」
 嬉しそうに顔を綻ばせる操。
「ところで、あの貸した本読んだ?」
 唐突に話題が変わって付いていけなかったカケルは一瞬固まる。机の上の本のことを
思い出して慌てて答える。
「ああ、あれか。もうすぐ読み終わるから」
「そっか……やっぱりあんな本くらいで、襲ってもらおうなんて甘い考えだったわね」
 何だかブツブツと恐ろしいことを操は呟いている。
 カケルは聞かないフリを決め込み、操の白くてほっそりとした二の腕に指を滑らせながら
ボンヤリとこの事実をどうヒカルに説明しようかと考えていた。
 
(了)
129名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:53:57 ID:LiOn7M1W
 あれの"5"を投下したいと思って小ネタのつもりで書き始めたのですが……途中から
ノリノリになってきて、終わってみれば長い長い(笑)
 カケルとヒカルの名前を頻繁に取り違えたので、漢字にしようかと思ったのですが
気づけば登場人物全員が漢字一文字。あまりに読みづらいので止めました。

 最後に、お付き合い頂いた方ありがとうございました。
130名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 17:27:44 ID:s4w4ax/6
GJ!まさか幻の5が読めるとは思いませんでした
可愛い幼馴染に襲われるとは羨ましい!「…………誰にもカケルは渡さない!」でぞくぞくしました

差し出がましいようですが、経血って月経血の事じゃなかったですかね?
処女喪失の血じゃなくて生理の描写だったらすいません
131名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 00:24:16 ID:73R1feq3
>130
仰る通りです……あれは喪失の血で、私の誤りです。
御指摘ありがとうございます(併せてお詫びします)。

誤字脱字ならまだしも、最近、言葉の誤用を頻発してしまい、書き手の端くれとして
恥ずかしい限り。深く反省します。
132名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 07:31:56 ID:lseJ50Cy
>>131
幼馴染みに逆レイプされるSSを読まされたらGJと言わざるをえない!
馴染みスキーの自分にはクリティカルな作品でした、次回も期待してます
133名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 17:38:02 ID:8ulQfgmm
嫉妬、依存、ヤンデレ、ほのぼの辺りのスレに普段居る俺から見ると、
この作品は投下するスレを間違えてる気がしてならない。
男の方からレイプする内容のみにした方がいいんじゃないか?
あっちと差別化が出来ないしな。
134名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 18:16:56 ID:PvbicvOK
>>131 GJでした!幼馴染素晴らしい!

>>133
別に女に狂気や病みはないんだからここでいいと思われ。

つーか、嫉妬にしては修羅場がない(ぬるい、嫉妬に落とすなら修羅場ないと無理っしょ)、依存は無さ杉、ヤンデレは病みが足りなさ杉、ほのぼのだと女さんの狂気が感じられない
と個人的には思う。該当スレは一通り見てるよ。
135名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 06:23:31 ID:TQWLkjqx
>>133
>嫉妬、依存、ヤンデレ、ほのぼの辺りのスレに普段居る俺から見ると、
お前は俺かw
それはともかく俺も>>134と同意見だな
逆に>>133が挙げたスレに投下したら、スレ違いだと言われる気がする
136133:2008/04/05(土) 08:02:32 ID:kYJozsDG
そう言えばキモ姉妹スレが入ってなかったな。
それはさておき嫉妬スレは軽い嫉妬もOKだから基準は一応満たしていると思うが、
今あそこは荒れまくってるから投下出来る状態じゃないか。
しかし、このスレでは男に頑張ってほしいな。
レイプのスレは俺が見てる限り2つあったはずだが、
どちらも輪姦とか、女を本当の意味でモノ扱いする作品が多いんだよな。
137名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 14:51:42 ID:RCohgxud
>>131
あなたの作品をずっと待ってました!!
また投下して下さいね
138名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 16:46:53 ID:cO4jYJZk
逆レイプ好きな俺は大満足。別にどっちが主導的でもいいんでないかな。レイプには違いないし。あんまり作者さんに圧力かけるのは良くないような気がする。荒れ野本になりやすいし。
139名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 21:21:59 ID:hSTrWnnt
あげなきゃっ
140名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 00:48:21 ID:My2c2xSN
良作が投下されてるスレですね。
どれもツボだった!職人さんGJ!
また覗きに来るわ
141名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 03:30:15 ID:4UniOlM7
保守
142名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 11:02:19 ID:j4iC4a6G
テーマはいいのにあんまり萌えない。

実はすごい人口すくないでしょ。
143名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 08:59:52 ID:suTJWZyN
文句だけでネタもふらないあんたの好みをエスパーしなきゃならない義理はこの板にないw

144名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 01:13:37 ID:cu4SxjLQ
保守
145名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:47:52 ID:T72FsFCR
保守
146名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 01:10:48 ID:XmE3pHPh
保守
147名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 21:34:24 ID:aosj3JHN
148名無しさん@ピンキー:2008/05/07(水) 22:47:07 ID:IrZDrUi3
保守します
149名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 02:08:19 ID:0OkTyuU7
保守
150名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 17:03:25 ID:xpUQ9UAw
保守です。
151名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 15:44:51 ID:MMMwwvSr
保守
152       リシアンサス    :2008/05/15(木) 16:21:20 ID:qkQSbFdL
         /, 二ニニニヽ' ̄ ̄ ̄ >ー 、    \ 
     _ //   , -くゝゝー‐‐〃  . . .ヽ       ヽ
     _|\ \   /  : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ      \
   ∧\l\ \. / /..:::::::/ ::::::::  :::ヽ:\  ::::::::\     \
   | |\\\ / ::/ ::/ :! ::i! :::: : ::ヽ ::::::ヽ::\ :::::: !\     ヽ
   | | ;/\ヽ/ ::/ ::::l :::l :::i{ :::::ヽ ::::\ :::ヽ ::ヽ :::::::! ::\    
   | |/  ,>i :::l ::i ::! :::!、::!ハ :::::', ゝ:::木:::ヽ-、! ::!::::! :::!::ヽ   │
   /ヽヽ//l :::| ::i ::i,:斗!┼ヽ :::ハ \rィ==ム、!:! :i:::::|:: :::i :::i    l
   | 厶j///| :::| ::i :イ、ィr=气 ヽ::ヽ´" | ::::'-'仆 :i:::::|__:::i :::i    j
   ヽ/ // | :::| ::i :::',i伐::`-!   \  ユ二.ノ i ::!:::├‐ァ二ニヽ/
    └ "/ | :::| ::i :::::ト' )=┘     ///! :!:::::ヒニ-‐'ヘ'"
      ./ /| :::| ::iヘ::::ハ // '        l :!::::::|::',::: :::::::..
   / ./ /| :::| :ヘ-';::マ_ヽ    V ̄!    ノ :!::::::ハ ::',::', ::::::ヽ  
  / /  / l :::l ::!::',:ヽヽ::::> /^l ー′ ,. イ/:/ :::::ハ :::ヽ:ヽ:::::: ヽ
 { {   /  ! :::!::l ::ヽ:ヽ:ヽ:::::::! ト -r    // :::::/、ヽ、__:::ヽ:ヽ:::::: ヽ
 ││  |  ∧ ::!::! ::::ヽ::\ヽ:::! l::::::|  〃 ::::::// /  ̄ヽ ::\::::: \
  ヽ ヽ__!  { ヽ :ヽヽ ::::_ゝィ<ヘ l::ノ / /::::/ /    ハ ::::::\::::: \
   \__ \_|  \:ハ-t'"  | rーァ ∨--/ / /         ハ :::::::::\::::: \
      \  \_」\ヽ{  レ'"´_,  ヽ二/ /     , ィ彡三!:::  :::::::\::::: \
       } / i  \_ / 〉'"´__   Y ,/    , ィ彡三三三|::::.  :::::::::\::::: \
       /    ! ヽ∨/ `<!    Y´    , ィ彡三==  ̄ |::::::..   ::::::::::::\::::: \

       http://shuffle-info.x0.com.nyud.net/picture/processing_0201b_.jpg
153名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 22:23:50 ID:DeGbVSrg
保守
154名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 20:56:08 ID:YvpEh7D0
保守
155名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 16:34:16 ID:Rc+bYGkZ
過疎ってるね…
個人的には大好きなシチュエーションなんだけどな
156名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 23:40:02 ID:uEzcTgEj
最近見つけて読破した。これは萌える。
でも今は、読むだけならともかく書く時間がとれないんだ。
6月末まで落ちないでくれ、株主総会が終わったら……!
157名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 00:47:21 ID:iPwqz+oY
新條まゆの作品が大体そうだよな
あれは男連中が理性薄いせいでもあるんだが
まあスレの趣旨には合ってるのばかりだった
158名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 00:50:27 ID:HnKGAEVY
いやああいう馬鹿っぽいのじゃなくてだな。
いや馬鹿っぽいのもそれはそれで楽しいんだが、
もっと切ない心の行き違いとか辛抱たまらなさとか
理性を本能と愛情が上回ってしまったときの暴走具合や
賢者タイムに入った時の後悔や罪悪感
そしてその後いかに想いが通いあわせるか!
そういうのが楽しいんだ…

俺もデスマ終わったら何か書きたいな
159名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 01:37:45 ID:5Vp00CSF
アンジェリークとか遥かとかGSとかそういうの多い気がする
女性が主人公のとかBLの女体化モノなどもな
こういうのは女性作家じゃなければ書けない物ばかりだから、探してみるといい
向こうは嫉妬に狂った鬼畜な男性キャラに犯されるってシチュは好物らしいから
まあ、少女漫画的展開が嫌いだったらお勧めしないが
160名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 18:05:14 ID:5yxzLyyC
>>158
すんんごいわかる
161名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 20:39:16 ID:0tgfnE1N
>>156>>158を待つ間の繋ぎということで、投下します。
162名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 20:40:26 ID:e2ubG0I1
>>158
少コミ系のあの系統は
「金持ちでイケメンでどんな女もメロメロになる最高級の男であるこの俺様が
平凡な一高校生のお前を手に入れる為に、わざわざこっちから強引に手を出してやるんだぜ」
という話だからなあ。
163夢と記憶-1 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:41:04 ID:0tgfnE1N
 夜の帳が下りた暗闇の中で、少女は青年を見上げてねだった。
『ねぇ、わたくしが大人になればお嫁さんにしてくださいますか?』
 少女はしきりに気を引こうと服の裾を引っ張り声をかけたが、蒼白い肌の青年は茫洋と
した表情のまま、その様子を見つめるだけで何も答えない。
 その青年が右の薬指に嵌めたくすんだ金色の指輪に気づいた少女はこう望んだ。
 
『その時は、あなたのその指輪をわたくしにください』

 ◆ ◇ ◆

 ロッテンベルグ家の三女、リヨンヌは婚礼の儀を明日に控え、緊張した面持ちで両親の
前を辞し自室へと戻った。この国の貴族の間では、結婚する男女それぞれの実家で
婚礼の式典を行うことが慣習である。
 この屋敷で過ごすのは今日が最後、と思うと否が応にも彼女の心は重くなった。夫となる
人間は遠く離れたどこぞの領主の次男とリヨンヌは聞いている。話したことも見たこともない
男性との縁組──貴族の女の宿命とは言え、リヨンヌはやり切れないものを感じていた。
──人生で一度くらい自分の選んだ男性と……恋に落ちてみたかったわ。
 今となっては叶わぬ願いと知りながらも”恋する”ことを知ってみたいと、若く美しい娘は
望んでいた。
 昼間は結い上げている蜂蜜色の見事な髪も、湯浴び後の今は腰に絡みつくように
垂らされている。リヨンヌが薄い夜着に着替えると男を悩ませずにはいられない身体のラインが
くっきりと現れ、美しさに加え艶めかしさすら漂う。窓辺に佇みボンヤリと月を眺める彼女の
エメラルド色の大きな瞳は”ロッテンベルグの宝石”と呼ばれていた。
 もし誰かと恋に落ちることができるなら、と彼女は円らな瞳を閉じ思いに馳せた。
──あのハンサムなアルベルグ卿かしら。それともわたくしでは身分不相応ですが、ノイマン様や
ホランズ子爵かしら……。
 舞踏会や幾つかのパーティーで出会った男性の顔や声を思い浮かべるが、どの人物に
対して抱く感情も恋と呼ぶには少し違って感じられた。
「……やっぱり、わたくしには縁遠いものでしたのね」
 己の運命を甘受したかのような苦笑いを浮かべた彼女は、窓を閉め鍵を下ろす。
 やがて、唯一の光源である月が雲間に隠れ部屋が暗闇に包まれた時、彼女の脳裏に突如、
囁き声が木霊した。

『……こんなもので良いのか?』 

──えっ?こ、この声は……。
  それは、リヨンヌが幼い頃から何度も繰り返し見る夢に現れる男の声だった。
 決まって登場する男は背が高く黒いコートを纏っている。夢の中のリヨンヌは子供であり
長身の男の顔を見上げても、靄がかかったかのようにハッキリと目鼻立ちを見て取ることが
できない。
164夢と記憶-2 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:41:43 ID:0tgfnE1N
 しかし、その声だけで彼女は心が掻き立てられ、身体が熱くなる。

「な、何かしら?この感じ」
 
 ◆ ◇ ◆

 開いた窓から差し込む月明かりに、撫で付けた漆黒の総髪と蒼白い肌が浮かび上がる。
リヨンヌが月を愛でていた頃、彼女の屋敷から遠く離れた古い洋館で長身痩躯の男は
目覚めた。寝所から立ち上がった男の身を包んだ黒いケープコートが、開いた窓から吹き込む
生暖かい風で翻る。頬に当たる温い風に心地良さそうに笑った男の名をシュナイデンといった。
月光を恍惚と見つめるその双眸は赤々と輝き、紅を引いたような唇の端からと突き出た
乱杭歯が、彼が人ならざる存在であることを如実に語っている。
 吸血鬼──彼と彼の同族はそう呼ばれている。人間の生き血を吸うことで、永遠とも
言える時間を生きることができる闇の眷属。彼らに備わった数々の特殊な能力は、この
地上で太刀打ちできるものがいないほどに秀でている。選ばれた高貴なる存在──多くの
吸血鬼は自分たちをそう捉えている。 
 眠りから覚めたシュナイデンは、雲が月を覆い隠そうとする様を眺めている。
「……明日か」
 おもむろに口を開いた彼は誰に聞かせるともなく呟いた。瞑想する行者の如くシュナイデンは
爛々と輝く赤い瞳に瞼を下ろし、暫し黙考に耽ける。
 二日前、街へ”食事”に出かけた時のこと、腐臭の溢れる酒場から聞こえてきた粗野な
人間どもの話に立ち止まり耳を傾けた。普段は人間の会話などには気にも留めない。しかし、
彼らの話題──領主の娘であるリヨンヌの婚礼が三日後の正午に盛大に執り行なわれる
ということ──がシュナイデンの興味を引いた。
 彼は片時も忘れたことのない記憶をそっとなぞる。もう決して新しくはないが、今も色褪せる
ことなく鮮明に思い起こすことができる。その記憶を思い返す度に、シュナイデンの心は
締め付けられるように痛む。その痛みが一体何を意味するのかはシュナイデン自身には
分からないものの、やるべきことはハッキリとしていた。
 灯り一つともらないひっそりとした洋館の一室で、見開いたシュナイデンの紅玉の瞳には
決意の光が宿っていた。
──約束……か。吸血鬼が人間と約束を交わすなど聞いたことがないが……。
 苦笑を浮かべた彼がコートの裾をはためかせた瞬間、長身痩躯の青白い姿はその場から
消え去った。代わりに真っ黒な霧が突如として現れ、窓から吹き込む風に流されることもなく
その場に漂う。やがて、中空に不自然に浮かんだその霧は意志を有するが如く寄り集まり、
巨大な飛膜を持った漆黒の蝙蝠を形作る。
 そして、それは開いた窓から音もなく夜の闇へと飛び出していった。

 ◆ ◇ ◆

 カタカタ……カタカタ
 寝つきに入る前のまどろみの中で、リヨンヌはその音を聞いた。
165夢と記憶-3 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:43:25 ID:0tgfnE1N
 彼女の部屋は屋敷の最上階に位置し外部から侵入することは不可能であり、保安面の
心配はない。それゆえ、その物音を風で窓枠が揺れているせいだと思い、彼女は特に
気にも留めることなく布団に包まったまま夢の中に落ちようとしていた。

 バタン!

 突如、室内に響いた窓の開く音にリヨンヌの眠気は一気に覚め、美しいエメラルド色の
瞳が見開かれる。施錠したはずの両開きの窓が勢いよく開け放たれ、生暖かい風が一気に
室内に吹き込む。それに煽られ、レースのカーテンが音を立てて勢いよく舞い上がる。思わぬ
事態に気が動転したリヨンヌは掛け布団を手繰り寄せ覆い被る。
──嘘!か、鍵は掛けたはずよ!?
「鍵?……鍵如きが何だというのだ?」
 凛とした低い声がリヨンヌの耳に突き刺さった。
「ど、どなたですか!」
 恐る恐る被っていた布団を下げ、暗闇の中で目を凝らすが人の気配はない。
 気丈にも寝台から立ち上がったリヨンヌが窓辺に一、二歩と歩み寄った瞬間、突如として
そこに闇色に塗り込められた人影が現れた。
「…!?きゃ………」
 悲鳴を上げようとして口を大きく開けた瞬間、彼女は言葉を忘れたかのように押し黙って
しまった──いや、正しくは黙らされてしまったのだ。 
 目の前の黒い人影の頭部に光る二つの真紅の輝きが、リヨンヌの身体から自由を奪う。
「リヨンヌ=ロッテンベルグだな?」
 問い掛けられたリヨンヌはただ頷くことしかできなかった。
「ふむ。美しい娘になったものだ……あの幼子がな」
 漆黒の影がクスクスと小声で笑う様に、リヨンヌの背筋を今まで感じたことのない激しい
悪寒が走り抜けた。
──ば、化け物!?
 屋敷の四階にあるリヨンヌの私室に窓から入り込むことは建物の構造上、人間には
不可能だ。必然的に目の前の影は人外のものとしか考えられない。人外のもの、つまり
化け物と言えば人を喰らう、と昔から相場は決まっている。
 頭を駆け巡る思考の帰結のあまりの恐ろしさに腰が抜けそうになる。しかし、影の瞳から
放たれる赤い光の束縛は、リヨンヌが倒れることすら許さない。
「シュナイデン……余の名前をよもや忘れておるまいな?」
「……シュナイデン?」
 唯一自由に動く顔の筋肉で怪訝な表情を作る。
「たかだか十年前のことだぞ……覚えておらぬと申すか?」
──十年……わたくしが生きてきた年数の三分の二近くではありませんか?
 リヨンヌの思いとは裏腹に、シュナイデン達──吸血鬼が生きる永遠の刻の中では十年
などほんの数秒前と大差ないのである。
166夢と記憶-4 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:44:11 ID:0tgfnE1N
「まあ、よかろう。あの日のお前の望み、叶えてやることにしよう」
 シュナイデンの言葉にリヨンヌは困惑した。
──望み?望みとは何?わたくしがこの化け物に何を望んだというの?
 立ち竦んだリヨンヌの瞳に、雲の切れ間から気紛れに顔を覗かせる月に照らし出された
黒衣の美丈夫が映った。
 撫でつけられた闇よりも深い黒髪、細く吊り上った眉、先程からリヨンヌを見つめる紅玉
の瞳、高く尖った鼻と赤く濡れた唇──まるで絵画の中から抜け出してきたような男が
そこに立っている。難を言えば、こけた頬と蒼白の肌が病的な印象を見るものに与えるが、
それを差し引いてあまりある端正な相貌だった。
 その美しい鬼がリヨンヌに歩み寄る。
「……ひっ!」
 喉から搾り出したその声は情けないほどに弱々しくか細かった。反射的にこの場から
逃げ出そうとしたが、脚や手は意志に反して固まり、もがくことすらできない。
 ガタガタと震えの止まらないリヨンヌの身体がシュナイデンに抱きすくめられる。
 声はもう出なかった──代わりに目の端から、涙の雫が零れ白い頬を伝った。
──あ、ああ……。
 短い人生が走馬灯のようにリヨンヌの頭を駆け巡る。婚礼の儀の前日に、化け物に
喰われた花嫁としてきっと自分の名前は残るに違いない──そんなことを思いながら
彼女は瞼を閉ざした。
 しかし、彼女が感じたのは肌と肉を食い破る痛みではなく、額に掛かった髪を払う
シュナイデンの指先のヒンヤリとした冷たさであった。彼はリヨンヌの洗い立ての髪を
冷たい指先で梳きおろす。
──な、何?ど、どうしたというのです!?
 戸惑う彼女が次に味わったのは、唇に落とされた冷たく柔らかい奇妙な感触だった。
何が何だか分からないリヨンヌは固く閉じた瞳を開き呆然とシュナイデンの顔を見つめる。
 だが、彼の表情に感情の色は伺えない。それがリヨンヌの恐怖を助長した。リヨンヌは
自分の理性を──意識を──手放してしまいたかった。発狂して、このままこの訳の
分からない恐怖から逃れることができればどれだけ楽か、彼女は幾度もそう思った。
 数度シュナイデンの唇がリヨンヌと重なり、やがて吸血鬼の舌がリヨンヌの口内へと
侵入してくる。シュナイデンは蛇のように舌を這い回らせ思う存分、相手の口腔を蹂躙した。
 その間にリヨンヌの寝着は剥ぎ取られ、浮き出た鎖骨と白磁のような滑らかな肌、
そして今宵の月のように丸くたわわな乳房が露わになっていた。
 ここに到って、リヨンヌは自分の感じていた恐怖が誤りであったことに気づく。
──この化け物はわたくしを食べるよりも先に純潔を奪うつもり……だわ。
 シュナイデンの唇が離れ、彼女の首筋に軽く吸い付くと呪縛は微かに緩んだ。吸血鬼の
瞳術は直視している間がもっとも効力が強く、視線が外れると徐々に自由は回復する。
その微かな自由にリヨンヌは喜んで飛びつき、吸血鬼の腕の中から逃げ出そうと身を捩らせた。
 瞬間、凄まじい激痛が彼女の身体を駆け巡る。背中に回されたシュナインデンの細腕が
組み合わされ、リヨンヌの華奢な肢体を押さえつけるかのように抱きしめたのだ。それに
よって生み出された全身の骨という骨を粉々に砕かれるかのような痛苦が、彼女から
抵抗の意志を奪う。
167夢と記憶-5 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:46:20 ID:0tgfnE1N
 吸血鬼狩人たちが最も畏怖する吸血鬼の能力──それは不死身の肉体でも、
瞳術でも数々の魔術でもない。それらには得てして対抗策があるものだ。しかし、
人間や魔獣を遥かに凌ぐ吸血鬼達の腕力に対抗策は存在しない。単純にして
圧倒的な物理的能力こそが、吸血鬼を知るもの達の最も怖れる能力なのである。
 あまりの痛みにリヨンヌの全身から力が抜け、そのままシュナイデンにしな垂れかかる
しかなかった。
「痛めつける趣味はない……大人しくしろ」
 吸血鬼の腕の中という最も危険な檻に囚われた人間の女はただ頷くことしか
できなかった。リヨンヌを抱きかかえたまま寝台に倒れ込み、その上に覆いかぶさった
シュナイデンが着衣を脱ぎ捨てる。無駄な贅肉は一切なく引き締められた針金の
ような肉体は、生まれてこの方一度も陽の光を浴びたことがない。
 男が衣服を脱ぎ捨てたことで、リヨンヌは”犯される”ということが逃れ得ない
事実であることを悟り、悲痛のあまり顔を歪める。
「お前が望んだのだぞ、何故、余を嫌悪する?」
──何を言っているのかしら、この化け物は?
 冷笑を浮かべる目の前の男の言葉に、リヨンヌは言い知れぬ奇妙さを感じた。
それが何か、彼女には分からない。しかし、少なくとも目の前の化け物はリヨンヌを
乱暴に扱うつもりはないらしいことだけは分かった。その証拠に、シュナイデンと名乗った
化け物はリヨンヌの全身を優しく愛撫し続けた。まるで彼女が悦び出すのを待つかのように。
 その全身を這う掌のもたらす心地よい感触に溺れまいと唇を噛み締めながら、
リヨンヌは自分を襲う化け物のことをボンヤリと考えた。
──この男……ではなくこの化け物は、さっきからわたくしのことを知っているような
口ぶりですが、化け物特有の巧妙な嘘なのでしょうか、それとも本当にどこかで
会ったことがあるのかしら?それに一体、何の目的でこんなことを……。
「……シュ、シュナイデン?」
 寝台に横たわったリヨンヌの固く閉じた両脚の僅かな隙間に手を滑り込ませ、
下腹部を丹念に撫で上げていたシュナイデンが突然の呼びかけに顔を上げる。
「どうした?」
「わたくしはあなたにどこかでお目にかかっていますか?」
 か細い声で必死に絞り出したその言葉を聞いたシュナイデンは柳眉を顰める。
「覚えておらんとは軽んじられたものだな。つくづく人間というヤツは」
 彼の呆れ声にリヨンヌは奇妙にも親しみを感じた。
 しかし、冷たい指先がリヨンヌの熱を帯び潤み切った秘所を撫ぜた瞬間、そんな思いは
どこかへ押し流されてしまう。指が彼女の花弁を擦るたびに、痺れに似た不思議な甘い
感覚が全身へと広がる。
 閉ざした脚も快楽を求めて、知らず知らずのうちに緩んでいってしまう。リヨンヌが自分で
慰める時の稚拙で性急な指の動きとは違い、シュナイデンのそれは巧みに彼女を昂ぶらせる。
与えられる刺激は彼女の全身を震わせるほどの快感へと変化していく。
168夢と記憶-6 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:48:17 ID:0tgfnE1N
 しかし、リヨンヌは口を堅く引き締め、零れそうになる言葉にならない吐息を噛み殺す.。
声を漏らせば自分の内側で必死に解放を求めてもがく何かに溺れてしまいそうだったからだ。
そんな彼女の頑なな意志を突き崩すかのようなシュナイデンの指使いに、堪えきれなく
なった花芯からは蜜が次々に溢れ出る。
「ふむ。これだけ濡れておれば充分か」
 シュナイデンが呟いたその言葉が何を意味するのか、リヨンヌには分からない。ボンヤリと
波立つ心と体の疼きに思考能力を奪われていたのだ。吸血鬼の両手がリヨンヌの脚にかかり、
秘所が晒され初めて、本能的に危機を察した彼女は、喉の奥から悲鳴を上げる。
「きゃぁ……い、イヤ……イヤぁぁあ」
 だが、その叫びを耳にしてもシュナイデンは躊躇いを見せることもなく、己の硬直した
一部をリヨンヌの花芯に宛がい一気に埋めた。次の瞬間、リヨンヌは体を引き裂くが如き
激しい痛みに悶える。
「……ぁあぁ…いた、痛い……ぁぁうぅ」
 激痛に眉を顰め、顔を歪めた彼女は吸血鬼によって貫かれていた。
「あ…ぅぅぅくっ…い、痛い……痛い…ぁぁ」
 異物を受け入れたことのないリヨンヌの内側は固く引き締まり、シュナイデンの冷たい
性器を拒絶していた。それを察してか、一端、シュナイデンはペニスをゆっくりと引き抜き、
リヨンヌの蜜と喪失の血が混ざり合った己の性器を無言で見つめる。やがて彼は寝台に
伏せると、リヨンヌの内腿を伝う紅い純潔の証である血を舌先で舐め取った。
「中々に美味だが、惜しむらく量が少ない……」
 極上のワインを味わうソムリエの如き表情でシュナイデンはリヨンヌの純潔の証である血を
味わった。新鮮なその味わいにシュナイデンは満足したが喉を潤せる量ではなく、賞味する
程度でしかないことを惜しんだ。
「しかし、これでなくては生きていけぬということもないからな」
 リヨンヌは恐怖と痛みに苛まれながら、シュナイデンの奇妙な行為をぼんやりと見つめて
いた。だが、再び吸血鬼の硬い先端が自分のとば口に押し当てられると、先程の
激痛を思い起したのか、半狂乱の態で暴れた。
「いや、いや、いやぁぁ!!!」
 嫌がるリヨンヌに呆れ顔のシュナイデンは再びあの瞳術を使い、彼女の自由を奪った。
「い……い、いやぁ……ぁぁ……い……や……ぁぁ」
「おかしな奴だ。これがお前の望んだ人間の契りであろう?」
 小さな声でシュナイデンは呟いたが、慄くリヨンヌには届かない。
 彼女の抵抗も虚しく、再びリヨンヌはシュナイデンの侵入を許した。
──いや、いや、もう痛いのは嫌!!
 彼女は動かぬ身体に歯噛みしながら、襲ってくるはずの痛みに備えた。
 だが、結果は拍子抜けするものだった。痛みというよりも痺れに近い刺激がシュナイデンの
緩慢な速度の挿入に合わせて、入り口から奥へと走る。
「……ぁぁ…い……やぁ…んっっ」
 口からは拒絶の言葉に入り混じって断続的に甘い吐息を零したものの、リヨンヌは眉を
顰め必死に湧き上がってくる感情を押し殺した。
──わたくしは汚されている……だから、悦びなど………あ、あるはずがないわ。
169夢と記憶-7 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:51:11 ID:0tgfnE1N
 打ち付けられた楔によってリヨンヌの内側は割開かれ、突かれ、抉られた。その度に
喪失の血と彼女自身から溢れ出した愛液が混ざり合い淫靡な音を立てる。その音と半開きの
唇から洩れる微かな嬌声に流されそうになりながらもリヨンヌはありったけの理性を動員して、
首を振り続け嫌がる素振りを示す。
 シュナイデンは困ったように溜め息を吐くと組み敷いたリヨンヌに問い掛けた。
「お前が望んだことだぞ?」
「…んぁあっ…ち、違い……ま……す」
 微かに残った彼女の理性が言葉を紡ぎ出す。
「……やはり、所詮は人間……いや、余が所詮は吸血鬼というところか」
 やがて、自嘲により口元を歪めたシュナイデンの表情が強張り、リヨンヌの内側に埋まった
ものが大きく膨張する。
「そろそろ、終わりにする」
 最後に深く深くリヨンヌの膣の奥へ突き込むと、そこでシュナイデンは吸血鬼の精を吐き
出した。冷たい性器とは対照的にリヨンヌの内側へ注ぎ込まれた精液は熱を帯びていた。
  全てを注ぎ込んだシュナイデンは寝台の脇に立ち、横たわるリヨンヌを見下ろす。あまりの
ショックで彼女はうわ言を呟き、身体は瘧にかかったように震えていた。 
──婚礼を控え、純潔を化け物に奪われた……。
 恐怖、痛み、怒り、悲しみ、ありとあらゆるものがリヨンヌの内側で綯い交ぜになり、
悲嘆に暮れた彼女は正気をどこかへ放り出した。それを物語っていたのが”ロッテンベルグの
宝石”と称されたあのエメラルドの生き生きとした瞳が、死んだ魚のそれのように変わり
果てていたことだ。
 その彼女から視線を外したシュナイデンが指を鳴らすと、どこからともなく黒い霧が現れ
彼の蒼白い裸身を覆う。やがて、それは彼が部屋に侵入した時に纏っていた闇色の
ケープコートへと変貌した。

 ◆ ◇ ◆

「これも今となっては無用の長物だとは思うが、一応は約束だ」
 シュナイデンは右の薬指に嵌めた指輪を外し、虚ろな眼差しのリヨンヌの鼻先にそれを
置いた。
「人間の戯言を真に受けるなど…………余も愚かしいことをしたものだ」
 溜め息とともに吐き捨てたシュナイデンの表情には、自らに対する嘲りが如実に
浮かんでいた。そして、その視線の先には月明かりに照らし出されたリヨンヌの白い裸身が
あった。幼子と取り交わした約束を守ろうなど──今、考えてみれば吸血鬼にあるまじき
浅はかな行為だ、とシュナイデンは後悔した。
「……そう云えば、嫁入りの身だったな」
 黒いコートを再び纏ったシュナイデンは、思案顔で寝台に音もなく歩み寄った。
 犯されたショックで未だに茫然自失のリヨンヌはボンヤリと定まらぬ視線で白いシーツの
上に置かれた指輪を見つめていた。
170夢と記憶-8 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:52:30 ID:0tgfnE1N
「純潔でなければ、お前も何かと困ろう」
 そう告げると彼は自分の右腕に牙を立て、小さな傷をつけた。そこから、真紅の液体が手を
伝い指先からシーツの上にポタリポタリと滴った。
「再びお前を生娘に戻すことなど、余にとっては造作もないことだ。安心するが良い」
 自分の血を飲ませるために、背を向けて横たわったリヨンヌの肩を掴み、仰向けに引き
起こす。その時、彼女は初めて目の端を流れる光景の中で、簡素な細工を施したくすんだ
金色の指輪に気がついた。
──こ、これは!?
 自らの意思でリヨンヌは震える手を伸ばし、その指輪を掴んだ。
「……ゆ、夢で見る……指輪?」
 途端に記憶の扉が開かれたかのように、何度も夢に見た光景が一気に湧き上がってくる。
夢の中の自分が見上げる茫洋とした男の顔──その顔に掛かっていた靄が晴れ、蒼白い
ながら凛とした面立ちは神々しいまでに美しい、それはまさに先程まで自分を犯していたシ
ュナイデンそのものであった。夢の最後には決まって、幼いリヨンヌがシュナイデンに『お嫁に
なる証として身につけている指輪が欲しい』と我が儘を言うのだ。
 その指輪が今、目の前にある。
「夢?夢だと?……お前はあれを夢だと思っていたのか?」
 その瞬間、シュナイデンが血濡れた指先で顔を覆い、くぐもった笑いを漏らす。
「フハハハ……俺は何という道化だ……ククク、とんだ道化だ」
 その声は笑いとは裏腹にどこか哀愁さえ感じられる。
「……あなたは、夢では……わたくしの夢の中の御方ではないのですか……」
 正気に戻りコートの裾に縋りつくリヨンヌを見下ろしたシュナイデンはゆっくりと首を振った。
「……余は十年前、幼子のお前と約束を交わした……お前が大きくなったら我が妻として
迎え、その指輪を与えると。それを果たしに来た」
「あ……そ、そんな……あぁぁ」
 込み上げてくる想いのあまりの多さに、なかなか言葉がみつからない。それでも、彼女は
シーツをキュッと握り締め、想いの丈を呻くように搾り出した。
「あれは一夜の夢ではなく……現実なのですね。あなたは……わたくしを本当に迎えに……」
 その言葉にシュナイデンは小さく頷く。その姿にリヨンヌは心苦しくなり俯いてしまう。そして、
彼女の瞳の端から熱い涙が頬を滑り落ちていく。
「それでは……わたくしは何といたらないことを……」
 罪悪感に打ち震えるリヨンヌの姿を暫し無表情に見つめていたシュナイデンがおもむろに
口を開く。
「……夢であろうと、記憶であろうと大した差はあるまい。いずれにしろ、お前もあの約束を
忘れてはいなかったのだ」
 その瞬間、リヨンヌの目にはシュナイデンが微笑んだように映った。
171夢と記憶-9 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/24(土) 20:53:28 ID:0tgfnE1N
 そして、その時、彼女は分かった。

──この人だ……この人こそ……わたくしの恋焦がれていた御方……。

 上体を起こし前屈みに座り込んだリヨンヌの体が震え、豊かな白い乳房が揺れた。
純潔の血とシュナイデンの傷口から染み出た血の跡が残るシーツに感極まったリヨンヌの
頬を伝う涙が落ちると同時に、彼女の口から言葉が溢れ出る。
「先程までの失礼をお許しください。あなたにお会いできる日を……待ち望んでおりました……」
 嘘ではない。彼女は誰とも知らぬ青年に恋に落ちていた。その相手を夢の産物だと
思い込んでいたために、リヨンヌは自分の抱いた感情が──幼子の自分が抱いていた
感情が──恋であるとは気づかなかっただけなのだ。現実に目の前にその男が現れたことで
心はどうしようもなく熱くなり、鼓動は早鐘を打ち鳴らすかのように高まり、自分が遠い昔から
恋焦がれることを知っていたのだ、とリヨンヌは初めて気がついた。
 そんな彼女の熱い視線に見つめられた漆黒の吸血鬼は、雲の合間から煌々と照る月明りを
背に自身が流した血で朱に染まった右手を裸の美女へ差し伸べた。

「余はお前を迎えに来た。お前は余と共に行くか、それとも人の世に留まるか……さあ、選べ」

 ◆ ◇ ◆

「お嬢様!リヨンヌお嬢様!」
 古参の召使のハンナはもう何度も部屋の主を呼んでいる。
 普段は呼び起こさずとも、いち早く目を覚ましているのが常である主が婚礼の日の今日に
限っては違った。
──婚礼を控えて、緊張でおやすみになれなかったのかも知れないわね。
 婚礼の儀に備えた準備のためには、そろそろ起きてもらわなければならない。ハンナは
無理にでも起きてもらおうと決心し、ドアノブに手を掛けた。
「失礼致します、お嬢様」
 ドアを開けると眩い陽光が部屋全体を白く覆っていた。
 開け放たれた窓から吹き込む風で薄いレース地のカーテンがうねりながら、宙を舞って
いる。ハンナが寝台に視線を移すとそこには彼女の主人の姿は無く、何かが暴れまわった
かの如くシーツが乱れていた。
 見る見るハンアの顔が蒼褪めていく。
 目を凝らしてみると、そのシーツの上には無数の血痕が残っている。
「あ、あ、あ、あ……だ、旦那様ぁ!!!」
 慌てて飛び出したハンナが去ると、無人の部屋は静けさを取り戻した。

(了)
172名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 20:54:06 ID:0tgfnE1N
以上です。
お付き合い頂いた方ありがとう。

>>137
そんなことを言って頂けるなんて……思わずモニターの前で小躍りしてしまいました。
某スレでも私の書く話が好きと仰っていただいた方がいて、本当に身に余る幸せです。
173名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 20:57:55 ID:HnKGAEVY
GJ!GJGJGJGJGJ!!!
幼い頃の人外とのままごと婚約と記憶の消失なんてそれなんて俺のストライク!

しかし、シュナイデン順番が違うだろw指輪が先だろwww
174名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 01:02:39 ID:0eBFRRvG
GJでした!
ハンナといえば中年の召使ってすぐに浮かぶが何か元ネタでもあるのだろうか
175名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 11:37:40 ID:bVEsrsRf
職人さんGJです!!吸血鬼×人ってのも良いですね
あの、もし今後もこのスレに投下する気があって、嫌じゃなかったら名前を名乗っていただけませんか?
私はあなたのSSが大好きなので、誰のSSか見分けついたら良いなと思いまして…
>>162
そういう少女漫画にありがちなのも楽しめるんだけど、どこか冷めた目で見てしまう
安っぽいというか、軽いというか
このシチュは好きでたまらないのに思い通りにならないもどかしさ→爆発みたいな心の葛藤が良いわけで
176名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 18:09:30 ID:D0BSvkXN
つまりソフトハウスキャラか
177名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 20:41:48 ID:2UCJOgni
根底にあるのが愛情なのは絶対条件だが、そこから歪んだ支配欲へ発展するのもたまらん。
ヤンデレも基本愛あるレイプだよな…ある意味。
178名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 22:49:27 ID:bVEsrsRf
>>177
そういうのも良いね
基本的には二人とも幸せになるのが好きだけど
179名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 01:45:57 ID:FZugfgWW
>172
GJ
年の差かつ異種婚姻なところも自分にはツボった
またどこかであなたの作品を読めたら嬉しい
>175
ヒント:トリップ
180名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 21:22:00 ID:m4PySIFA
181名無しさん@ピンキー:2008/05/30(金) 23:51:09 ID:SXZvIibl
保守
182名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 01:35:26 ID:ODBsVkHb
保守
183名無しさん@ピンキー:2008/06/07(土) 16:51:10 ID:8FtBUGxO
保守します
184むぅ… ◆zbf1TRE8NY :2008/06/07(土) 21:15:57 ID:8fS4R0zt
女は好きじゃないけど男が女のことを好きで好きで…みたいなのはスレチですか?
185名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 09:25:55 ID:krH1uiAO
大丈夫だよ
さぁ迷わないで投下するんだ
186名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 12:20:17 ID:YCD4OAMv
>>184
レイプする側に愛情があれば良いんだよ
187名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 02:02:08 ID:L6B5dCcU
>>184じゃないけど投下します。
188私のお兄ちゃん ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:05:31 ID:L6B5dCcU
 突然、心臓をつかまれたような気がした。
 嫉妬で胸が掻きむしられるというのはこういう感覚なんだろうか。
「うん、先輩からのメール。……だから何? 男の人だから怒ってるの?」
居間のソファに座った詩帆は、携帯を持ったまま眉をひそめ頬をふくらましている。
 風呂上りの濡れた髪。色白の肌が普段より桃色がかってなんだか色っぽい。ツンと尖らせた、濡れた唇。
 俺が思わず目をそむけると、詩帆の声が追いかけてきた。
「お兄ちゃんはどうしていつも私を見ないの。ちゃんと見て、私はもう子供じゃないよ!」
「……高校生なら十分子供だ。だいたい、まだ十七歳じゃないか」
そうだ詩帆はまだ子供なんだ、と俺は自分に言い聞かせた。
 それは二年前……自分はこの十一歳年下の血の繋がらない妹を愛してしまったと気づいた時から、
ずっと肝に銘じていること。

 親父が再婚したのは、俺が大学を卒業し会社の寮で一人暮らしをしていた頃だった。
 双方子連れの再婚ということで挙式はせず、特にした事といえば新しい家族の紹介を兼ねた食事会ぐらいだったと思う。
 当時は仕事が忙しくなった時期で……それに高校、大学とも学生寮暮らしでお互い好き勝手やってる気楽な(あるいは冷めた)
父子家庭だったこともあり、その後も俺は数えるほどしか新しい母にも妹にもあわなかった。
 それなりに彼女もいてそこそこ自分の人生を楽しんでいた矢先。突然、両親が交通事故で亡くなった。
 俺に残されたのは幾ばくかの遺産と持ち家と、当時中学生の詩帆だった……。

「彼氏ぐらいみんないるよ」
すねた声が俺のもの思いを打ち破る。
「そんな下らん動機でつきあうならやめるんだな」
少女らしい答えに気持ちが少し軽くなった。おそらく詩帆はあのバイト先の先輩とやらを愛しているわけじゃない。
それなりの感情があったとしても、今はまだ恋に恋している段階に過ぎないだろう。
 なんだかんだ言ってもやっぱり詩帆はまだ子供なんだ……俺は両親の収容された病院で、たった一人震えていた
狭い肩を思い出した。
 あれはそれまで好き勝手に生きてきた自分が、初めてこの手で守ろうと決めたもの……。

 両親の葬式の後。
 もともと地元に帰る条件での本社勤めだったこともあり、俺はさっそく上司に支社勤務を申し出、
そういう理由ならばとすんなり受理された。
 当時の恋人とはやがて自然消滅になったが、別に結婚前提というわけでもなかったので少々残念に思うぐらいだった。
 俺の帰郷が決まった時、詩帆はとても喜んだ。
 きっと心細かったからだろうと思うが、彼女は以前から一緒に暮らしたかったのだと言ってくれた。
いつも親父が俺の話をしていたので、いつか地元に帰ってくる日を心待ちにしていたと。
 そんな詩帆に、自分のことを兄と呼べと言ったのは俺自身だった。
 正直あの時は何も考えてなくて……きょうだいなんだから兄と呼ばれるのが当然ぐらいにしか思っていなかった。
『修平さんじゃ駄目ですか。どうしてもお兄さんと呼ばなければいけないの?』
詩帆はあの時、いったい何を考えていたんだろう……。
189私のお兄ちゃん2 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:07:32 ID:L6B5dCcU
 コトッと音がしたので目をやると、細い指先がテーブルに置かれた携帯から離れるところだった。
 一瞬手にとって着信履歴を調べたい衝動に駆られたが、視線を逸らして自重する。
「じゃあ動機が愛ならいいんだね」
「そんなもん……子供のクセにお前にわかるもんか」
今日の詩帆はなんだかいつもと違うような気がする。やけにしつこいというか……普段ならこんな時は可愛らしく
頬を膨らませたまま自分の部屋へ行ってしまい、翌朝はすっかり忘れたような顔をしているのに。
「お兄ちゃんは知ってるんだ」うつむいたまま詩帆がぽつりと言った。「最近、帰りが遅いのはそのせい?」

 ……中学生の少女と二十代後半のサラリーマンの二人きりの生活は、当初ぎこちないものだった。
 物心ついた時から両親が不仲で家族バラバラな中で育った俺は、詩帆のかもし出すあたたかい雰囲気に馴染めず、
ぶつかることのほうが多かった。
 でもだんだんと……仕事が終わって帰宅すれば美味しい食事が待っていて(母子家庭の母親にみっちり仕込まれていた
詩帆は料理が上手だった)、朝はいってらっしゃいと送り出してくれて、体調の悪い時には寄り添ってくれる
誰かのいる生活に慣れてきて……。
 こんな生活が永遠に続けばと願うようになり、『お兄ちゃん』と呼ばれるのに違和感が出てきたが、
それと平行に中学校からは受験生の保護者として呼ばれることが増えてきて、俺は混乱した。
 あの七夕の花火大会はちょうどそんな頃だった。
 たまたま仕事が早く終わったので、受験勉強の息抜きにと詩帆を連れて出かけた。
 前もって言ってくれれば浴衣を用意したのに、と怒りながらもあの子はとてもはしゃいでいて。
 俺たちは暗い川べりの人いきれの中で、周りから押し付けられるように二人並んでいた。
 夜空に舞い上がる華々を見上げながら、何か願い事をしたかと尋ねた時。
 詩帆はうなづくと、そっと俺のシャツの裾を握って恥かしそうにささやいた。
『いつか、お兄ちゃんのお嫁さんになれますようにって』
ひときわ大きな打ち上げ花火が、俺の動揺を隠した。
 轟音が鳴りやんだ後にやっと搾り出せたのは、
『受験生がつまらんことを考えるな』
という一言だけだった……。
190私のお兄ちゃん3 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:12:27 ID:L6B5dCcU
「な……何言ってんだよ、会社の付き合いだっ」
俺は言葉に詰まった。確かに最近、ほとんど毎日午前様だ。
 でもその理由がこのところすっかり大人っぽくなった妹と二人きりの夜を過ごすのが辛いから、などと言えるわけがない。
 あの七夕の夜。詩帆の願いを拒絶したことを俺はすぐに後悔した。帰り道、彼女は涙ぐんでいる様子だった……
もっと大人らしく余裕を持って適当なことを言っておけばよかったのに。
 だが拒絶しなければ。このまま一つ屋根の下で彼女の想いを感じながら一緒に暮らすうちに、
自分を抑えられなくなる気がして恐ろしかった。
 詩帆が大好きだから大切にしたかった。
 大人の男として無邪気な少女の好意につけこむような卑劣な真似もしたくなかったし。だから彼女が大人に
なるまで待とうと決めた。
 しかし受験が終わり、詩帆が問いかけるような眼差しを向けてくるようになっても俺は
『大人になるまで待ちたい』
の一言がどうしてもいえなかった。
 保護者としては妹のせっかくの高校生活を邪魔したくなかったし、何よりもうその頃には俺の詩帆への想いは
狂おしいほどのものになっていて、ほんの少しでも今まで以上に親密になったりしたら『待つ』なんて
到底不可能だとわかっていたから……。

「アニキが朝帰りなんかしてたら妹も影響されるんじゃないかなぁ」
今まで聞いたこともない妙に投げやりで蓮っ葉な調子の声。
 ソファの詩帆が姿勢を変え、膝を抱えて座った。ショートパンツから伸びるスラリとした脚。
胸のラインの目立つぴったりめのタンクトップ。
 なんだか挑発されているような気分になって俺は慌てて床に視線を落とした。去年の夏は湯上りといえばジャージか
パジャマだったのに。
 突然、怯えに似た感情が脳裏を走った。子供だと思っていた少女が知らないうちに大人になっているのではないか
という獏とした不安。
「兄ちゃん、お前を信じてるから」
芝居がかった口調でおどけつつそんな不安を押し殺す。
 詩帆は真面目で大人しい子だし、自ら危険を招くようなことをする愚かな少女でもない。
「お兄ちゃんの知らないうちに私が外泊したかも、って言っても?」
「もちろん。どうせ理沙ちゃんちだろ、同級生の。この間嬉しそうに話してたじゃないか。そうか、あれからも
泊まりにいったのか」
一番の友人の名前を出すと彼女は唇を尖らせた。
 図星のようだと俺がホッとしかけた時、紅い唇がうっすら微笑む。
「……て、ずっとあの子に口裏を合わせてもらっていたとしたらどうする?」
191私のお兄ちゃん4 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:15:50 ID:L6B5dCcU
 一瞬、時間が止まったように感じた。そんなこと、ありえない。
 俺はうろたえながら記憶を掘り起こした。
 高校になってから何度か詩帆は泊りがけで友人の家に行くことがあったが、相手はみんな女の子だったし、
親御さんにあったこともある。
 だいたい詩帆に男の影はない。中学の時に一回コクられたらしいけど受験だから断ったと
俺に報告してきたし……今はあのバイト先の先輩ぐらいだ。
 確かにメールは繁盛にやりとりしている。しかしデートの話なんか聞いたことがない。
 一度店が休みの時にバイトのみんなで遊びに行ったと言っていたが、あれは二人きりじゃ
なかったはず……。
「何だよ口裏って、や、やましいこと、」
心臓がバクバクして上手く言葉がでない。頭に血が上って体が熱くなる。
 冷静になれ、きっとからかってるんだ、と顔を上げた時。
 不意に、テーブルの上の携帯が呼び出し音を立てた。
思わず手を伸ばしかけた俺からひったくるようにそれを取ると詩帆は耳に当てる。
「はい……あっ」
彼女は顔を隠すように横を向いた。
「えっ今から? ……でも」
困ったようにこっそりと俺を盗み見る。
「……今日は駄目……だってお兄ちゃん……はい先輩」
先輩ってあのバイト先のヤツのことか?!
 詩帆が男と話している。こっそり隠れるように。
 これまでもこんなふうに? 今からってなんだ? 今日は駄目って? 
 バツの悪そうな笑顔。秘密のにおい。急に大人っぽくなった物腰、服装。
「そう、だから前もってメールしたのに……ふふ今晩は無理なの、我慢し・て・ね……うん……うふふ
……さよなら……あはは、バイバイ先輩」
通話が切れて携帯を折り畳んでも、まだ詩帆は微笑んでいる。あの男のための笑顔。
 俺が黙ったまま見つめているのに気づくと、笑顔がいたずらっぽいものに変わった。
「誰からか知りたい?」
「……どうでもいい」
俺は立ち上がった。これ以上ここに詩帆といたら、嫉妬と怒りでとんでもないことをしてしまいそうだ。
 聞きたいことは山ほどあるが一晩頭を冷やしてからにしよう。
 ソファをなるべく見ないようにしてドアの方へ向くと、詩帆の声が追いかけてきた。
「お兄ちゃんは私のことなんかどうでもいいんだ! ……それじゃ先輩からメールが来ても
二人きり遊んでも、……外泊しても怒らないでよね。愛が動機ならいいんでしょう!」
何か言おうとしたが口の中がカラカラで声がで出なかった。
 最初に兄と呼べと言ったのも俺ならば、詩帆の願いを拒絶したのも俺だ。自分勝手な理由で
放って置いたのも。
 だから彼女の心が他の誰かに移っても……寝取られても、それは当然の結果……。 
 悲しみとも怒りともつかない感情に揺り動かされ俺は奥歯を噛み締めた。独占欲なのか性欲なのか、
わけのわからないものがごっちゃになって身体を突き上げてくる。
192私のお兄ちゃん5 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:19:21 ID:L6B5dCcU
 振り向くと詩帆は携帯を持ったまま、さっきと同じ姿勢でソファに座ってた。
 手のひらの中で光っているあれが俺とは違う男の着信履歴で埋まっていると思うと、心の中に
どす黒い炎が燃え上がるのをとめることが出来ない。

 身を乗り出す。
 華奢な手首をつかむ。
 顔を上げた詩帆の見開らいた目。
 手のひらから携帯が滑り落ちる。
 ソファににじり寄り金属の塊を蹴飛ばした。あの男に関わるものは見たくない。
 硬いものがどこかにぶつかる鈍い音を聞きながら、茫然としているやわらかな体をクッションに押し倒す。

 風呂上りの詩帆の体は甘い花の匂いがした。
 お兄ちゃん、とびっくりしたような声が聞こえる。しかし俺は構わずタンクトップの胸元に顔を埋め、
甘いにおいを鼻腔いっぱいに吸い込んだ。
 小さな拳が俺の頭を叩いたが、抵抗にもならない。そのまま下着ごと服を引き剥がす。
 小振りのまあるいふくらみを彩るピンク色の小さな蕾。そっと唇に含み舌先を転がすとやわらかだった
乳首はすぐに尖り始め、細い指先が俺の頭髪を掻きむしる。
 自分が取り返しのつかないことをしようとしているのはわかっていた。こんなことをしても時間を
巻き戻せるはずがないことも。
 全て俺が悪い。もう何もかもが遅すぎる。だけど、だけど……愛してるんだ、詩帆!!
 空いた手でショートパンツのボタンを手早く外し、隙間から指を入れ下着ごと引きずり下ろす。
 乳房から唇を離し、隠そうとする手を払いのけ股間に顔を埋めた。
 かぼそい声が何か言っていたが俺は無視した。薄皮に包まれた小さな突起を口に含みしばらく弄んだ後、
潤いを帯びだした桃色の裂け目に舌先を沿わせる。
 詩帆の手が頭を押しのけようと頑張っているが、拒絶なのか恥ずかしがっているだけなのか、よくわからない。
 それは抵抗というにはあまりにも弱々しく、狭い亀裂に指先を差し入れ、舌で突起を撫で回す行為の
妨げにはならなかった。
「……あっ」
しなやかな体がのけぞる。
 声が取り乱した調子に変わり、閉じようとしていた腿の力が緩み、指先を潤った肉がヒクッと締め付け始めた。
 詩帆が欲しくてたまらない。これまでずっと自分を抑えていたんだ。汚したくないから。大切にしたいから。
大事に大事にしていたのに……だのに、俺の知らないうちに。
 凶暴な衝動に駆られ、俺は素早く自分のものを取り出すと詩帆にのしかかった。かなり濡らしたつもりだったのに
 思ったよりも抵抗があって、まだあまりアイツと寝ていないらしいと残酷な満足感が沸き起こる。
193私のお兄ちゃん6 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:22:30 ID:L6B5dCcU
 小さな悲鳴が上がったが構わず体を沈めた。思わず俺も声を漏らしてしまうほどキツい。
 まさかひょっとしたらという思いが脳裏をかすめたが、欲情が消し去っていった。
 狭さとキツさを感じながら、ゆっくりと腰を進める。やっと全部収まって、
倒れこむようにやわらかな体に覆いかぶさった。
「詩帆……」
好きだ。大好きだ。誰にも渡さない。俺だけの。
 愛してる、詩帆。このまま永遠に。俺と一緒に。
 ずっとこうしたかったんだ。この腕に抱きしめて、一つに繋がって。
 人の温もりを教えてくれた詩帆。……俺はもう昔みたいに一人きりでは生きていけないから。
 そのままむさぼるように唇を重ねたが彼女の舌の動きはぎこちなかった。
経験が少ないせいか、嫌がっているせいかわからない。
 唇を味わいつつ、しばらくじっと動かずにキツさとしっとりとした温かさを愉しんだ後、舌の動きにあわせるように
腰を動かす。やがて腰から生じる快感が堪らなくなり、唇を離した。
 今まであまりにも長く待ちすぎたから……しかしすぐに爆ぜそうになるのを必死にこらえる。
もっともっと詩帆を感じていたい。
「んっ……お兄ちゃ……ひぁ……ァン……」
彼女が甲高い声を上げはじめた。
 感じてるんだろうか。それとも拒絶の声なのか。
 迷ったが腰を止めることが出来ない。俺は目を閉じ、しっとり包まれるやわらかな感触に夢中になった。
「詩帆……詩帆……ッ……っ……ッ」
「お兄ちゃ……」
まだ終わりたくなかったけど、もう限界だった。俺は短い吐息を漏らしながら、狂ったように腰を遣った。
「詩帆……もう逝……ッ」
「お、お兄ちゃん?」戸惑ったような声が上がる。「駄目、赤ちゃん……」
俺はぼんやりと薄目を開けた。
 なんでこんな簡単なことに気づかなかったんだろう。
 子供ができればいいんだ。そうすれば結婚しないわけにはいかない。ずっと一緒にいられる。
 俺はあんな不安定なバイト野郎と違うから、詩帆は何も心配しなくていい……。
「……中でっ」
「だ、駄目」
「なんで」
動きを止め歪んだ笑みを浮かべながら俺は詩帆を見下ろした。
「だって赤ちゃん」
大丈夫、俺はずっとお前を守り続けるから。愛してる。
 再び腰を揺すりはじめた。早く一つになりたい……詩帆を完全に俺のものに。
「大丈夫……大丈夫だよ」
「で、でも」
怯えた声を無視して小さな尻に手をまわし、指が肉に食い込むほど腰を引きつけた。感じやすい先端が
トロトロに潤った内部のどこかに当たる。ついばまれているような感触にもう我慢なんてできない
……俺は肉の快楽に溺れた。

194私のお兄ちゃん7 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:26:16 ID:L6B5dCcU
「詩帆、ぅ」
「あ……ン……はぅ……ンン……」
「ハァッ……ぉぁぁ……し…ほ……もう逝く……ッく」
「あ……だめぇ…だ…め…………だめ、駄目赤ちゃんできちゃう! やめてっ、いやっ、
お兄ちゃんやめてよ、嫌だぁ!!!」
 小さな手のひらが思いっきり胸を押しのけてくる。
 ギリギリのところで俺は腰を引いた。白いものが控えめな恥毛や小さなヘソの窪みのあちこちに飛び散る。
 息を弾ませながら顔を上げた。詩帆と視線が合う。非難の眼差し。
「ごめん……」
思わずうつむくと、萎え始めた自分のものが眼に止まる。白っぽい汁にまみれていたがどことなく
……赤い色が混じってる?!
「そんな……血って……し、詩帆、だって、」
「バカ」
身体を清める間も厭わしいのか床に落ちた服をかき集めると、詩帆は逃げるように俺から離れた。
服を着もせず身体に押し当てたままの姿でドアに飛びつく。
「お兄ちゃんのバカ!」
ドアの前で辛そうに腿の付け根を押さえ顔をしかめてから、詩帆は行ってしまった。ほどなくしてシャワーを
浴びる音が聞こえてくる。
 俺はソファから下り……そのまま崩れるように床にしゃがみこんだ。
 取り返しのつかないことをしてしまった。
 勝手に一人で疑心暗鬼になって、一番大切なものを自分自身の手で傷つけた。
 愛してるって言いながら、信じもしないで。あの子の俺への信頼をこんな汚いやり方で踏みにじった。
 謝れば許してもらえるだろうか。だがいったいどのツラ下げて? 
 非難の眼差しや厭うように離れていった白い身体を思い出した。
 こんなことして嫌われないわけがない。
 俺はこれから、一体どうすればいいんだ……。

 溢れてきた涙をソファに押し当てて隠す。
 いつの間にかシャワーの音が止んでいたが、俺は祈るように床に跪いたままソファに顔を押し当て続けた。


195私のお兄ちゃん8 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:29:24 ID:L6B5dCcU
 日差しが高くなってきた。
 外が騒がしくなり土曜の遅い朝がはじまろうとしている。
 俺はソファから顔を上げた。
 一晩中硬い床にしゃがみこんでいたので身体の節々が痛い。見ればズボンのファスナーが開いたままだ。
 床には後始末のティッシュが落ちてるし……なんて情けない。本当に俺はバカだ。
 血の跡の残るゴワゴワの丸まった紙くずに罪悪感を覚えながら拾い集めていると、昨夜蹴飛ばした携帯を見つけた。
 拾い上げてテーブルに置く。履歴はもちろん見ない。彼氏とは清い関係だったのに、それを俺は。いったいどうやって償えば。
 詩帆はどうしているんだろう……辛そうにしかめていた顔を思い出して俺の胸はまた痛んだ。
 このまま彼女に会わず自室に引きこもりたいという衝動に駆られる。
 いや。きちんと謝らないと。あんな『ごめん』じゃすまない。
 俺は立ち上がり、詩帆の部屋へ行く決心を再度固めてから居間を出た。
 死刑台に向かっている気分で廊下を歩く。顔も見たくないかもしれない。でも……何にも言わずに放っておくのが一番悪いって、
昨日学習したばっかだろ。
 そっと部屋の前に立った。深呼吸をしてドアをノックする。
 返事はない。
 もう一度ノックして聞き耳を立ててから、勇気を出して声をかけた。
「おはよう詩帆」
沈黙。起きているのかどうかもわからない。
「昨日は……ごめんな」
まだ眠っているのだろうか。昨夜はあんなことがあったんだもんな……。
 出直してこよう、と俺がきびすを返しかけた時、部屋の中で確かに人の動く気配がした。
 ちょっと間を置いてから声をかける。
「身体、大丈夫か? その……少し話をしたい……。ドア、開けてもいいかな。あ、誓って何もしないから。
……嫌なら外で聞いてくれ。謝りたいんだ」
再び沈黙。俺がもう一度口を開きかけた時、ドアの向こうで声が小さな声がした。
「鍵、開いてるよ」 
ドアを開けると詩帆はパジャマ姿でベッドに身を起こしていた。
 泣きはらしたような目に俺はうつむく。部屋に入ろうとして躊躇していると、かすれた声が聞こえた。
「入って」
おずおずと中へ進む。詩帆のベッドの側まできて……俺は土下座した。「ごめん」
落ち着かなければと思ったが、床に頭をすりつけ一気に自分の気持ちをまくし立ててしまう。
「ごめん。本当にごめん。許してくれなんて言わない。一生憎んでくれてかまわない、警察に突き出されてもいい。
とにかくごめん。俺が何もかも悪いんだ、詩帆は何にも悪くない。本当にごめんなさい……」
「待って、お兄ちゃん」
詩帆が話に割って入った。
「あのね、違うの私……。あ、でもちょっと怒ってる、というかショックだった……だってあんな……無責任だよ」
「無責任?」
俺は顔を上げた。
「そういうの、ぜんぜん気を使ってくれない男の人もいるって聞いてたけど……でも、お兄ちゃんは違うと思ってたの。
気分に流される人じゃないって。だのに……」
「レイプなんて最低だ。わかってる」
「違うの、それとは違うの。えっとそうじゃなくて……赤ちゃんができたら、どうするつもりだったの?」
196私のお兄ちゃん9 ◆8mbkgcY/qc :2008/06/12(木) 02:33:15 ID:L6B5dCcU
「……結婚すればいいって思ってた。子供ができてしまえば詩帆を失わなくても済むと。
以前、あんなひどい言い方で断ったくせして身勝手だよな」
彼女がぽかんと口を開けた。そのまま何も言わないので俺は続けた。
「俺、詩帆のこと好きだ……大好きだ。でも認めるのが怖かったんだ。そうしたらもうアニキじゃ
……保護者でいられなくなるのがわかってたから、まだお前は未成年なのに。
だから詩帆の気持ちをないがしろにするようなことばかり言ってしまったんだ、本当はすごく嬉しかったのにな。
それで彼氏がいるって知った時……ごめん。今更なに言ったってただの言い訳だ。本当にごめん。ごめんなさい」
「もうやめて、お兄ちゃん。私びっくりしちゃって……何がなんだかわからないよ……」
詩帆は恥かしそうに頬を染めている。どういうわけか嬉しそうに見えた。……嬉しそう? 
俺のほうこそわけがわからない。
 深く息を吸い込む音が聞え、少女らしい微笑が消えて真面目な顔になる。
「私のほうこそお兄ちゃんに謝らないといけない。私すごく悪い……ずるい女でした!」
「え?」
詩帆は真っ赤になると横を向いた。
「だってあのね、私から誘ったんだもの……仕組んだの。やきもち妬いてくれたらいいなって。
いきなりあんなことになるなんて思ってなかったけど……でもホンネはちょっと、期待してた」
「……………」
「私の気持ちはあの七夕の夜から何にも変わってないよ。だから最近お兄ちゃんの帰りが遅かったり
朝帰りしたりするのがすごく嫌で……きっと恋人が出来たんだよって近所の人まで噂してるんだもん。
それでお兄ちゃんにどうしても振り向いて欲しくて友達に相談したら、もっと大人っぽくふるまって男の影でも
ちらつかせてやればいいって。だからわざと肌の出る服を着たり……先輩とのことも、全部嘘」
「嘘って……で、でも、あの電話」
「あ、あれはね! 先輩の家、U局映らないんだって。それで毎週アニメの録画頼まれてたんだけど、
お兄ちゃん昨日、映画の留守録していたでしょ。それで今日は無理だよって話。……えっと、
男の人向けのアニメらしいからお兄ちゃんには内緒にしたかったの。あれは本当に偶然」
「……俺ってバカだ」
思わずがっくりこうべを垂れると、温かい小さな両手が俺の頬を覆った。細い指先で撫でられて初めて、
無精ひげが伸びているのに気づいた。
「そんなところも大好き。昨日の夜もお兄ちゃんが素っ気なかったら私、立ち直れなかったと思う」
「でも……あんなことをしたのは変わらないよ。アニキなのに」
詩帆が俺の耳元でささやいた。
「お兄ちゃんなんて今まで思ったことないよ。それに私も誘ったって言ったでしょう。だからもう気にしないで」
「……許してくれるのか」
「うん。だってお兄ちゃん、私のユーワクに負けただけだもん。うーん、まんざらでもないぞ、私」
詩帆は雰囲気を変えたいのか顔を離すと明るく言ったが、俺が黙っていたからだろう、悲しそうな調子になった。
「お願いだからそんなに辛そうな顔をしないで。本当に嫌じゃなかったの。嬉しかった……とっても、幸せだった」
顔を上げると笑顔が待っていた。つられて自分も微笑返す。
「詩帆……。ありがとう」

 俺は起き上がると小さな背中に腕を回し、思い切り抱きしめた。


197名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 02:35:19 ID:L6B5dCcU
これで終わりです。
読んでくださった方は本当にありがとう。

最初に(1)を入れ忘れてました、すみません。
198名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 04:28:59 ID:zGQv/eak
GJ、とっても良かったです!
お兄ちゃんの暴走加減と妹の小悪魔さが最高でした!
199名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 21:23:33 ID:9o3zvqDZ
エロ描写があっさりしてたのが逆に良かった!
詩帆エロイよ詩帆。
想いあってるのにすれ違ってってほんといいな!
200名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 20:22:52 ID:5FLo9ZvD
良かったGJ!
201名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 12:59:03 ID:7P+8+ZLy
GJ!
志帆タン(*´Д`)ハァハァ
202名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 21:18:10 ID:RtW/ricf
こりゃGJだわ!
兄貴もかわいいよ
203名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 00:09:47 ID:g47k0o/j
良スレGJ!
あげたいけど自重
つか吸血鬼の話素敵すぐる
204名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 01:09:48 ID:E6/j7HZc
あげ
205名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 01:29:21 ID:h04HzRdp
a
206名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 19:09:39 ID:v0E0RIze
207名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 21:19:15 ID:NHhqBymZ
GJ!
208名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 23:17:43 ID:GBKuaNku
209名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 16:23:54 ID:NNUlZrLD
女性用風俗としてのレイプはありでしょうか?
レイプ願望の強い少女がある日その手のお店を見つけると。
210名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 15:04:12 ID:n3G15XN2
強姦を正当化する犯罪者共乙
211名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 23:43:29 ID:cM4svruz
>>209
そのシチュで愛があるのか?
212名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 23:39:01 ID:yzRhNRBn
「(男が)好きだけど、好きだから、こんなのはイヤ!!」
みたいなのが好みだ。
213名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 02:16:30 ID:YKMOREnI
強姦マニアは死ねや
214名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 04:01:45 ID:bdlNAxTH
>>213
じゃあ何でここに張り付いてんだよw
215名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 06:46:57 ID:dP2YBNHD
愛ある文句
216名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 09:07:16 ID:7XmxprXN
愛ある荒らし
217名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 14:50:27 ID:3Zeg/Seq
「好きだけどこんなのイヤ」ってシチュは難しいねぇ。
・男が酔っ払ってる 
・男が(ヒロインの貞操を)疑っている
・男が(ヒロインもOKしたと)誤解している

他は男が変態とかギャグに走るようなネタしか思いつけないなぁ
218名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 15:39:55 ID:fdGMpQpl
幼い頃から“剣の巫女”として育てられてきた少女
時が満ちて『破邪の剣』を入手する為の探求の旅へ
艱難辛苦を共に乗り越えてゆく中“剣の主”(候補)の少年となんとなく良い感じに
しかし、彼らが探し出した『折れたる剣』を『全き剣』にする為には“生贄”が必要

「私は、そのために造られた“触媒”ですから」
「……じゃぁ、オマエの中にオマエ以外のナニカが有れば、オマエは死なずに済むんだな?」
「だけど、それでは『世界の半分』しか救えません!!!」
「オマエのいない世界なんて『半分以下』だ」
「駄目です、やめて、お願いっっっ!!!」


……RPGによくあるシチュエーションですな……
では、ちょっくら吊ってきますノシ
219名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 16:24:10 ID:W/BeZiWn
>>218
早く執筆作業に戻るんだ
220名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 01:46:55 ID:UZD9cAqO
>>218
wktkなんだぜ?
221名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:17:23 ID:RG8h8mPc
>>217
現代だと近親しか思い浮かばん・・・
ファンタジーとか時代物なら純潔が大事で斎宮と、とか、身分差で政略結婚が決まっている、なんてのがいくらでも思い浮かぶんだが・・
222名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:48:26 ID:L0h3M5Af
それは「好きだけどこんなのはイヤ」というよりは
「好きだけどできない境遇」ってのじゃないのか?
ファンタジーなら異種婚とかもそうなのかな
223名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:59:17 ID:/VN/ls8K
ルナティック体質とか発情期とかファンタジー寄りなのしか思い付かないな
224名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 01:46:13 ID:5GdAkmlL
>>221
今、801が流行ってるのは現代のモラルが崩壊してて
男女間のタブーが無くなってるからだってのをどっかで読んだな。
不倫すら今の社会で絶対だめな事じゃなくなってるから
「好きになっちゃいけないのに抑えられないくらい好き」という気持ちを抱く状況が男と女では構成できなくなってて
男同士なら読者もすんなり納得して感情移入できるから・・・らしい。

スレチですまん
225名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 02:25:13 ID:9d1dxPXY
>>224
近親ものに関して同じような説を聞いたことがある。
そのときはけっこう納得した。確かに現代日本では近親相姦くらいしか
「愛し合ってるけど社会的に許されない」にリアリティを感じられるシチュエーションがない
同性愛者はまだけっこう許容されてるからな

801に関してはあれは男どうしじゃなくて、書き手も読み手も女性であるが故に
「女性の醜い部分を排除したキャラクターどうしの恋愛」にひかれるのだという説の方が
納得できたなあ。

まったくスレチですまんが
226名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 09:03:26 ID:L0h3M5Af
逆レイプが増えたのは女が強くなったからかと思ったけど、
「女の私が性欲持つなんてはしたない…絶対嫌われる…でも抑えられない」
を演出しやすいからなのかな

227名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 16:46:14 ID:ngZcjooc
逆レイプが増えたのは男が弱くなったからだと思ってた。
相手に決定権を委ねるのって結構楽だから。
「俺だって『だめっ……感じちゃう!』って言いたいんだよ!」
って事だと思ってた
228名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 20:32:22 ID:2i3WLDqS
その発想は無かったわ
でも女性に決定権をゆだねたい男性がいるってのは何となく理解できるなあ
229名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 23:30:28 ID:L1ew2nF5
婚約してるカップルが初めては結婚初夜にって決めてたけど男が途中で我慢できなくなって無理やり・・・

ってのも良いと思わないか?
230名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 01:00:13 ID:6Std+2ow
最初は何でもないどこにでもあるような話しだったのだ
幼き一人の少年と一人の少女が出会い、話し、再会を約束した
少年の胸にまだ自覚していない淡い想いを抱かせたまま……
そう、本当にそれだけなら……どこにでもあった話だった
少年が魔族であり、少女が聖女と呼ばれる家系の人間でなかったならば……

やがて少年は成長し、少女と出会うことになる
だがそこからが青年となった少年の絶望と憎しみと異常な愛情の始まりだとは―――誰もが予想だにしなかった事だろう

幼き少年と遊んだ少女は成長し、世界中の民から親しまれる美しき聖女となっていた
町の子供達や老人達とも親しく話し、憧れと尊敬を一身に受ける教会の象徴へと変わっていたのだ
その笑顔は昔の幼き少女の笑顔より美しく可憐に咲いていた
たった一つ、その記憶の中に少年の存在が無かった事以外は何も変わっていなかった

その理由は楽しそうに笑う少女の口より聞き、彼の存在を疎ましく思った周りの大人達による対応である
我らの聖女様に邪悪な魔物の存在など不要、一刻も早く忘れていただかねば。これは何も彼らだけの見解ではない
世界にとって魔族とは忌むべき存在であり恐れられる存在なのだ、たとえ幼かろうが何だろうが【化け物】は【化け物】
そう全会一致した彼らの手によって、少女の抵抗空しく、記憶は精神の深層に強固なる術式で封印された
それが後に強大で邪悪な存在を生み出してしまうとも知らずに……

―――悪が負け正義が勝つとは限らない
―――魔王が勇者に敵わないとは限らない
―――無かった者とされた少年が恋心を抱いていた少女へ異常な執着心を抱かないとは―――限らない

                                        化け物
これは光の手より愛しき存在を奪い取った世界一身勝手で邪悪な魔王の物語である……
231名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 01:04:31 ID:6Std+2ow
とまあ何か唐突に思いついたプロローグがあったりますよ
いや、ファンタジーの中で何も勇者だとかそういう主人公的立場じゃなくてもいいじゃない
ラスボス的主人公がヒロインを奪い取る物語でもいいじゃない
と考えただけでして
これを機にファンタジー系愛あるレイプが増えればいいなぁと希望してみたり
232名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 01:39:21 ID:9RImlDit
GJ
しかしあらすじだけとか生殺しですか?

>これを機にファンタジー系愛あるレイプが増えればいいなぁと希望してみたり
同意
233名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 01:49:37 ID:0UWGkw6b
凄いツボな設定来たコレ。
ぜひ本編をお願いします
234名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 01:05:07 ID:UsKPIxHJ
これでいいんだと強がって微笑んで自分達と別れた彼女
仲間達やオレが何を言っても意思を変えてくれなかった彼女
これから先、来るべき予言成熟まで会えなくなるかもしれない彼女
例え自分が嫌がっても周りがそれを許さないから……だからいいんだと言った彼女


ふざけるな

「―――セイラ、予言としてお前を依り代として女神が降臨するというのなら」

何で彼女だけが犠牲になり滅ぶべき人間達が生き残らなければならない

「そうなればお前は女神に飲み込まれ、もう二度と元には戻らないというのなら」

人工的に作られたからなんだ、聖女のクローンだからなんだというんだ
セイラは道具なんかじゃない
彼女はたった一人しかいない『人間』なんだ

「その為だけに道具同然に育てられてきたというのなら」

それを

「その理由が世界の為だというのなら―――」

どうしても犠牲にしたいというのなら

「そんな世界は要らない、ああ要らないとも、お前を犠牲にしなければ助からない世界なんて滅んでしまえばいい―――!!!」

ああ、だったらやる事は一つしかない
彼女は望まないかもしれない
笑わないかもしれない
仲間達も必死で止めるだろう
それでもオレは―――彼女に生きていて欲しいんだ

「神よ、どうあっても彼女から笑顔を奪うというのなら」

ずっと自分の存在に疑問を抱いていた彼女が
彼女を本当に思う人達に自分が必要とされているとさえ気づいていなかった
その彼女がやっと手に入れた笑顔さえ奪うというのなら

「―――アンタは敵だ!!オレの敵だ!!!」

例え何を犠牲にしてでも彼女を助けてアンタを滅ぼしてやる


それは世界に届けられた『勇者』の終わりの叫びであり『魔王』の誕生の咆哮であった



ファンタジーと聞いて変な電波を受信してしまいまつた
あらすじを書くと妙にストーリーを付け加えたがるのは何故だろうと思う今日この頃
235名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 01:55:58 ID:kTO1TyXS
>>234
>>218が元ネタ?
まあいい、そんなに文章書けるなら速く魔王になってくれ
236名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 20:47:43 ID:HyUYNV2H
みんなすごい良い設定じゃん
ぜひぜひ書いてよ
自分としては愛さえあれば良いな
あとこれは超個人的な意見だけど、
される側の人間が苦痛しか感じないようなのは嫌だなぁ
ちゃんと感じるように愛を持って事に及んで欲しい
もうそれ以上は望むまい…
237名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 22:56:54 ID:X9cz15lS
基本設定が少女漫画向けだよな。
なんかいい漫画があったら題材にして書いてみたいが、
生憎少女漫画は読まないタチなもんでなぁ…。
お勧めあったら教えてくれ。
238名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 23:07:34 ID:ExCnJ4cj
レイアースのエメロード姫とザガートはこのスレ向きなカップルだと思う。
世界を支える少女を解放するために掠う悪役っていうのが当時新鮮だった。

後、少女漫画じゃないけどソニックウィザードでは主人公の少年が
身体を操られて妹をレイプ、そのショックで闇に心を明け渡すっていうのがあったな。
239名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 23:38:04 ID:UbxGJqX0
愛があれば何をやっても許されると思っているのか!?


ってセリフを受信
240名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 23:59:32 ID:sc2njSKe
女体化BLはここ的に大丈夫だろうかと尋ねてみる
そうすればもっとネタが広がるんだが
241名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 01:07:03 ID:AZgdwgnd
>>240
そのネタは数字板でどうぞ
242名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 05:48:16 ID:pZ/SP3jb
基本的にホモネタは数字板でやるべきじゃね?
俺は男女なら気にならないが…無用な荒れは避けたいわ。
243名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 09:23:12 ID:EbfgrsWX
いつも思うけどそういうのって女側を
普通に女性キャラに変換すれば
それでいけるんじゃないか?
まぁそのままだと数字いった方がいいけど。
244名無しさん@ピンキー:2008/07/12(土) 18:24:09 ID:ROX6bdrx
「まあ待て、勇者よ、余はお前の力を高く買っておる。どうじゃ?余と二人で世界を分け合わぬか?」
「だが断る」

〜しばしお待ちください〜

「クッ、まさか人間に負けるとは……。良かろう、世界の行く末はお前に委ねてやる。」
「だが断る」
「―――は?い、いや、な、何故にそこで断るのじゃ?お前はその為に戦って……って何をする、
何故服を脱がそうとする!!や、やだ!止めろ!止めてってばぁ!」
「だが断る」
「ぁ、やン……え、意外と可愛い声出すんだなって?この時間をずっと待っていたって?な、何を言っておるか、たわけ!
…あ…キャン!?よ、余は魔王なるぞ!そして…くぅ……んっ…お前は勇者だ、早く殺せ!!」
「だが断る」
「き、貴様、よ、余を辱めるつもりか!!!だったら余が自分でんんっ!?」
「だが断る」
「ちゅぱ…んっ…はぁ…はぁ…うぇ……もうやだぁ…止めてよぉ……こんなのやだよぉ…死なせてよぉ……」
「だが断る―――あの時始めて見た時から貴女が欲しいと思った。そして貴女を神にも人にも傷つけさせはしない。
やっと―――貴女をこの腕に収める事が出来たのだから」
「ぐす……ぅえ?ええ?!ええと…あの…あぅ……」


〜そしてこの後勇者は、何故か頬に涙の後が残り、そっぽを剥いているがどこか幸せそうな銀髪の美少女を横抱きに抱えながら、故郷に帰っていきました〜
245名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 00:00:36 ID:EbfgrsWX
>>244
ふいたww
246名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 00:51:20 ID:43Ffy93F
>どこか幸せそうな(ry
ここが良いねッ!!
247名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 16:30:20 ID:HVmNqp5c
種族の違いとか、敵対してるとかで命のやり取りをしているが実はお互い好きあっていて、
でも結ばれないからと思いつめてレイプとかいいよなーたまらんね。

>>244
もっとkwskお願いします!
勇者「だが断る」連発に吹いたwwwww
248名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 00:07:52 ID:FE2nIRaJ
このスレには長編が書きたくても書けない人が多いのか?
249名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 15:43:21 ID:+8V7woEJ
>>248
余計な事言うなって
十分楽しめるんだから
何も全て長編でなくてもいいだろ?
大事なのは活気が絶えない事だ
250名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 22:24:14 ID:OHJ8Dwz6
>>249
ちょっと誤解を招く表現だったすまん

ただみんな良いアイデアとか短編は書けるのになぁ
って思っちゃって
251名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 00:25:24 ID:EFU/4n+O
自分二次書きだから思うのかもしれんけど
オリジで納得のいく愛ある描写入りでなおかつエロも含めて
それでいて読んで疲れない長さでって本当に難しいんだよ
へっぽこなの投下させていただきましたが他の職人さん尊敬します

>>244
「だが断る」勇者に萌えた!肝心なことは饒舌なのがよいw
いい男だ
252名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 16:44:35 ID:E5SxIgNb

「ごめんなさい。私、付き合ってる人がいるの。だから…あなたとは…付き合えない…」

突然の告白だった。
中等部から女子校に通っているせいか告白されるのに慣れていなかった。
だから最初すごくびっくりした。
まさか会ったこともない人に告白されるなんて。
高校からの帰り道、校門を出るといきなり男の人が駆け寄ってきて「僕と付き合ってください!」と顔を真っ赤にしながら大声で叫ばれた。
紺のブレザーにグレーのズボン、きっと隣街の名門男子校の生徒だ。
学年は…私と同じかひとつ上くらいかな?
長い前髪のせいで顔はよく見えない。
ねっとりとした黒髪が、この人の不潔さと根暗さをよく表現していた。

「嘘だっ!京子に彼氏なんていないじゃないかっ!京子は処女だろっ!」

突然そう叫ばれて私の身体はビクッと小さく跳ねた。
確かに私に彼氏はいない。
告白をお断りするには一番いい方法だと沙奈が言っていたので使わせてもらったのだ。
だいたい、今日初めて会ったのに名前を呼び捨てにされるなんて何か不快。
それに…何…?
京子は処女だろって…。
何でそんなこと知ってるの?
…気持ち悪い。絶対この人、危ない。
無言で立ち去ろうとすると男は私の腕を力強く掴んだ。
「好きなんだ!京子は俺のなんだ!俺のものなんだ!京子…京子…京子…」
男の目は見開き、血走っていた。
そのあまりにも必死で恐ろしい顔に背筋が凍り、私は勢いよく男の手を振り解くと走ってその場から逃げ出した。
253名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 17:20:37 ID:E5SxIgNb
>>252続き

「へぇ〜。そんなことがあったんだ」

あの後、私は自分の家に帰るでもなく一目散に沙奈の家に行った。
「沙奈がズル休みしなければあんなことにならなかったんだからねっ!」
わざとスネたように頬を膨らますと沙奈はベッドに座り雑誌を読みながら優しくハハッと笑った。
「私がいても同じだったでしょ。それにしても京子はモテるねぇ。妬いちゃうなぁ」
「京子も告白されたいの…?」
さっきよりもっと頬を膨らませて沙奈を睨む。
「違うから。そんなわけないでしょ。私には京子がいるんだから」
沙奈は、ハァと溜め息をつくと読んでいた雑誌を置きベッドを私を抱き寄せた。
「京子は私のなのに男が寄ってくるのが気にいらないの」
沙奈が耳元で囁くから、ふにゃあと力が抜けた。
「京子のこの栗色の髪もこの大きな瞳も…この小さな唇も全部私のなの」
そう言って沙奈が私にキスをする。
優しくて甘くて深くてエッチなキス。
沙奈の舌が私の舌に絡まってクチュクチュと濡れた音が漏れる。
唇を離すと照れて顔を真っ赤にする私とは正反対に沙奈はニヤニヤと笑っていた。
「それに…この身体も私のなの」
沙奈はそう言うと私のブレザーを脱がした。
254名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 17:38:04 ID:E5SxIgNb
>>252>>253続き

またキスをしながら沙奈が器用に私のブラウスのボタンをひとつひとつ確実に外す。
その間も舌と舌が絡み合うイヤラシイ音が部屋に響いた。
ブラウスがはらりとベッドに落ちた。
それでも沙奈はキスをやめなかった。
沙奈の両手は私のブラのホックを意図も簡単に外してみせた。
ぷるんという音と共にブラが外され両胸が露わになった。
そうしてやっと沙奈の唇が離れ今度は、耳から首筋へ、首筋から胸元へとチュッチュッと優しいキスが落とされる。
「沙奈…ダメぇ…」
「この胸も私のなの」
そういうと沙奈は私の右胸をペロリと舐めあげた。
「あっ…!」
沙奈は右胸を舐めながら左胸の突起を細くて綺麗な指で優しく撫でた。
「や…あ…だめ…沙奈…あん…」
「気持ちいいの?」
ぺちゃぺちゃとわざと音をたてて胸を舐めながら沙奈が言った。
「気持ちよくなんか…!」
沙奈はフフッといじわるそうに笑った。
その時、下の階から玄関が開く音と「ただいまー」という声が聞こえてきた。
「残念。今日はここまで」
沙奈はそう言うと顔を離し私のブラをつけなおしてくれた。
そうして名残惜しそうに私の胸元に顔をうずめた。
チクリと胸元に痛みが走り沙奈からパッと身体を離す。
胸元を見てみると小さなキスマークがつけられていた。
「京子が私のだっていう証拠」
沙奈は満足げに笑った。
それがなんか嬉しくて愛おしくて私は沙奈に抱きついた。
255名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 17:45:14 ID:o4JcdfL9
>>230
シューピアリアだか何だかって漫画が確か勇者に恋した女魔王の話だったのを思い出した
しかも魔王だって言えずに一緒に魔王討伐の旅にいるみたいな感じ
こういうシチュってスレタイ的にはうまいよな
256名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 18:06:08 ID:E5SxIgNb
>>252>>253>>254の続き

あの後、沙奈に家まで送ってもらった。
いくら断っても沙奈は聞かなかった。
沙奈と別れ、お風呂に入ろうと脱衣場で制服を脱いでいると、ふと鏡に映った自分の胸元に顔が火照る。
小さなキスマーク。
私が沙奈のだという証拠。
私…こんなに幸せでいいのかなぁ。
湯船に浸かりながら沙奈のことを考える。
沙奈には中等部の入学式で初めて出逢った。
背が高くて腰までの薄茶の綺麗なストレートの髪と目鼻立ちの整った綺麗な顔がすごく印象的だった。
沙奈が私の初恋だった。
自分が同性愛者なのかは、わからない。
でも沙奈のことを心から愛しているしずっとそばにいたいと思う。
私の気持ちを受け入れて同じ気持ちになってくれた沙奈にはすごく感謝している。
同時に、沙奈に出逢わせてくれた神様にも。
神様…これからも沙奈のそばにいさせて下さい。
私から沙奈を奪わないで下さい。
ピンポーンとチャイムが鳴った。
誰か来たようだ。
放っておいてもきっと誰か出るだろうと思って、ハッとした。
今日、家には誰もいないんだ。
お母さんとお父さんは仕事でふたり揃って泊まり込みだし、弟はそれをいいことに友達の家へ勉強会という名の朝までゲーム大会へ出掛けたんだ。
私が出なきゃ!
急いでお風呂から出て下着をつけパジャマを着て玄関へと走った。
その間もチャイムは止まなかった。
257名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 18:29:21 ID:E5SxIgNb
>>252>>253>>254>>256の続き

「はーい!どなたですか?」
ドア越しに尋ねるとどうやらお隣さんが回覧板を届けに来たらしい。
「あらぁ。今日お母さんいないの。ちゃんと鍵閉めなきゃダメよ!なんかあったらうちに来なさい」
「ありがとうございます」
「じゃあね」
隣のおばさんが去ったのでドアを閉めた。
その時、またピンポーンとチャイムが鳴った。
早く髪を乾かしたいのに…。
「はい…どなたですか?」
「嫌ねぇ。回覧板届けにきて回覧板渡すの忘れちゃったわ。開けてちょうだい」
ハァと溜め息をつきドアを開けた。
「何度もごめんねぇ。じゃあ、これ回覧板!よろしくね」
回覧板を受け取り、またドアを閉めた。
今度こそ髪を乾かそうと部屋へ向かおうとすると、またピンポーンとチャイムが鳴った。
またお隣さんかと何も聞かずにドアを開けた。

そこには

「やぁ、京子。遊びに来たよ」

校門で告白してきた、あの男が立っていた。
私は何も聞かずにドアを開けたことをすごく後悔した。
「お風呂入ってたの?もう少し待っててくれれば僕も一緒に入ったのに」
男がずいぶんと気持ち悪いことを言うものだから吐き気がして「何の用ですか?」とついキツい口調で言ってしまった。
「どうしてそんな恐い顔するの?せっかく彼氏が遊びにきてあげたのに」
こいつ本当に危ない。
黙ってドアを閉めようとすると男が、ガッと足を挟んで閉めることを許してはくれなかった。
「や、やめて下さい!足どけて下さい!」
ついに本格的に恐くなり大声で男を怒鳴りつける。
「怒った声も可愛いよ、京子。今、そっちに行くからね」
男が挟んだ足を動かしこじ開けようとしたので開けられてたまるかとドアノブを力いっぱい引っ張る。
「京子は力ないなぁ。ほーら、開けちゃうよ」
男は楽しそうにそう言うと足をガッと引き、ドアノブは京子の手から簡単に抜け男にドアを開けられてしまった。
258名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 18:51:50 ID:E5SxIgNb
>>252>>253>>254>>256>>257続き

「はははー。京子のうち綺麗だね。あ、鍵かけとくね」
ガチャンと鍵をかける音がやけに響いた。
「出てって下さい!警察呼びますよ!」
自分でも声が震えているのがわかった。
「どうして?京子がひとりで寂しくないようにきてあげたんだよ?ははは。京子ってば、ツンデレかな?」
こいつに脅しは通じないと悟り、本当に警察を呼ぼうと電話をかけにリビングへと走る。
「京子どこいくの?」
男が追い掛けてくるのがわかり、本当に恐くてリビングまで全力疾走する。
リビングってこんなに遠かったかな。
そんなことを考えていると耳元で「捕まーえた」という声がしたと思うと天井がぐるりと回り、ドシンと身体に痛みが走った。
男の顔が目の前にあり身体に重みを感じ自分が今、男に組み敷かれているのだとやっと理解できた。
「京子…誘ってたのかい?」
耳元でそう呟くと耳をベロンと舐められた。
「きゃあああああ!!!やだっ!やめて!どいて!離してよっ!!!」
男の身体の下でジタバタと暴れるも男はピクリとも動かなかった。
「なんで?こうしてほしかったんでしょ?見掛けによらず淫乱だね」
男はそう言うとパジャマ越しに京子の胸をキツく乱暴に揉んだ。
「やだっ!!!やめてぇ!!!!!」
「はぁはぁ…京子って…はぁ…結構おっぱい大きいんだね。今、直に触ってあげるからね」
パジャマを乱暴に引っ張られパンパンパンとボタンが飛び、パジャマとブラを剥ぎ取られ上半身は簡単に素肌が露わになった。
「京子綺麗だよ。今、全部脱がしてあげるからね」
「やだぁ!!!やめてぇ!!!!!」
どんなに暴れて抵抗しても小柄な京子が男の力にかなうはずもなくズボンとパンツも簡単に剥ぎ取られてしまった。
259名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:12:44 ID:PMbJnEv5
>>252>>253>>254>>256>>257>>258
これで終了? だったら

上手なのにスレタイにあってないのがとっても残念です。
他のレイプスレだったら惜しみなくGJしたんだけど、ここでは空気嫁としかいえません。
せっかく上手いSSなんだからスレチなところに投下するのは勿体ないですよ。
本当に惜しいなぁ…。
260名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:45:24 ID:EJlmcu8H
一応相思相愛が前提なんだよな。このスレ。
俺の認識間違ってる?
261名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:56:05 ID:E5SxIgNb
あああ、すみません><
一応まだ終わりじゃないです。
片方に愛があればいいと書いてあったので下手ながら投下したのですが、すみません。自重します。
ご指摘ありがとうございました。
262名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 23:59:44 ID:E5SxIgNb
× 下手ながら投下したのですが
○下手ながら投下させていただいたのですが

スレの空気を乱して本当に申し訳ありませんでした><
263名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 00:05:56 ID:7YN41RJi
>>255
あの作品でこのスレに会うようにするなら確実に女魔王が勇者を襲う展開しか思い浮かばないw
勇者はヘタレすぎて襲うのは無理だな
264260:2008/07/18(金) 00:12:00 ID:zJZvka51
>>261
いやすまん。今>>1見たら男側に愛情があれば良いと書かれてるようだ。
ただ、愛といっても勘違いメンヘルストーカーが愛かと言われれば微妙だが。
なかなか難しいな。
265名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 09:35:38 ID:m0goT47Q
>>262
他のレイプスレで投下ヨロ
266名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 19:40:23 ID:YBsbmez2
ここって「レイプ」じゃなきゃ駄目なのか?
恋人同士でレイプ「ごっこ」とかレイプ「紛い」なセックスはアウト?
267名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 20:14:02 ID:Uuj9g4mb
おk
268名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 15:06:28 ID:HphwnD5Z
269名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 12:16:39 ID:BQZxijlK
>>266
ほかがどう言うかは知らんけど
おれは認める
270名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:28:32 ID:FnwN9eEJ
>>266
自分も良いと思う。
271名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 23:27:59 ID:GY1yfrwv
AGE
272名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 23:44:26 ID:pJJiDZi4
幼馴染の男女がいて、女の子は煮え切らない男の子に焦れてある計画を立てる。
知り合いの男性に協力して貰ってデートをしてる振りをする、その姿を幼馴染に見せ付ける。
そして勝手知ったるお互いの家、男の子の部屋に押し掛けてさり気なく挑発、
告白されるかな、もしかして押し倒されたりするかな、そしたらOKしようと思っていたら、
喋る間も無く腕を縛られ猿轡を噛まされて…


ってなのが読みたい私は幼馴染スレ住人。
273名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 23:59:01 ID:pJJiDZi4
相手は古くからの名家のお嬢様、こちらは品も格も無い成り上がり。
上流階級のパーティで何度か顔を合わせて一目惚れ。
しかし家柄が違い過ぎて相手にされる筈がないと端から諦め、
相手の実家が事業に失敗したところに付け込んで、資金援助を名目に強引に結婚に。
そして初夜、嫌がる、というよりは恥ずかしがってる花嫁を、後ろめたさもあってレイプまがいに強引に…


ってのも読みたい新婚・結婚スレ住人。
274名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 00:18:30 ID:0xi9B7eX
>>272-273
さぁ、それをSS化する作業に戻るんだ!!
275名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 04:08:59 ID:WqgCZ8O/
>>273
それはど真ん中でツボなシチュエーションだ・・・
先生、執筆お願いします
276名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 08:28:29 ID:0xi9B7eX
女側が身体だけが目当てで、自分自身は愛されてないと思い込んでると倍率ドンだな。
男側は好きすぎてどうにかなりそうだから抱いているのが通じなくてすれ違ってという。
277名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 14:52:05 ID:5cnc9oNz
>>276
正に自分の大好きな展開だ!
278名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 15:12:34 ID:WJn5g/Bq
>>276
ウホッ自分も最萌え展開だ!!
279名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 18:10:57 ID:BEKqcyhm
対立していた部族が戦争になった。そして一方の部族の勝利で終わった。
その地域の風習で、勝った部族の長が、負けた部族の巫女を犯すというのがある。
それによって相手の部族の神ごと支配下に置くということになるのだ。

これで、若長が他部族の巫女に一方的に懸想して、彼女を手に入れる為に戦を起こしたとするか、
実はロミオとジュリエット状態で互いに想い合ってて、部族の違い、神に仕える身という障害を取り除く為に仕組んだ芝居とするか。
280名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 18:15:59 ID:BEKqcyhm
長年飼い続けた猫が、歳を重ねて化け猫となり人化の妖力を得る。
そして愛しいご主人様が眠っているところに忍んで行って…
281名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 00:59:34 ID:6q1IFgPO
>>279
>これで、若長が他部族の巫女に一方的に懸想して(ry
実は巫女の方もその若長のことを密かに想っていて
心の底では若長になら犯されても良いと思っているものの、やっぱり少し怖いのと
「こっちが想いを寄せてても向うはこちらのことを何とも想っていないにちがいない」と思いこみ若長を拒絶してしまう
若長も「どうせ嫌われてるし、犯さなきゃいけないんだから」とやさしくしてやりたかったが無理やりレイプ
しかしその後両想いだったことが発覚

あとは……わかるよな?
282名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 01:22:08 ID:AkafTdpr
なんかストーカー臭のするスレですね
283名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 11:38:35 ID:XGoBuANr
よくあるタイプの電波を受信した

躰に不自由のある主人公
憧れであったヒロインが自分の事を慕ってくれている
自分の躰の事を考えれば身を引くべきだと考えた主人公はヒロインに嫌われるべく策を練る
八方手を尽くしたが策は成らず、結果的には彼女を好きな気持ちが強まっただけとなってしまう

そんな折、彼女が今時珍しい「結婚まではお互いに清いままで」という思想の持ち主だと知る
主人公は最後の手段として我慢できなくなって彼女に襲いかかるフリをするが(省略されました。続きを読む場合はナギッナギッと書き込んでください)
284名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 15:57:56 ID:bcWeWhcz
セッカッコー!ハァー!
285名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 16:58:37 ID:U7tHPfPB
ハァー!
286名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 19:36:46 ID:ZbYNMagD
ナギッナギッ!!
てかおまえらこんなにオイシイシチュが書けるのになぜSSが書けんのだっ!!
287名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 20:09:05 ID:4gsXwARv
>>286
俺は童帝だから書こうとしても途中でむなしくなって書けなくなる
脳内には妄想SSがいくつもあるんだがorz
288名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:03:26 ID:/+kB2U++
脳内でAVは上映されてるんだが文章に起こせない…


かつては同じ師の元で剣を学んだ二人。
しかし今、女は圧政を敷く女王の親衛隊隊長となり、男は叛乱軍の将軍に。
革命は成り王制は崩壊、敗れ捕らえられた女は民衆の憎悪を受けて処刑されることに。
せめて命だけは救ってやりたい、そこで

「昔のよしみだ、こいつは俺の奴隷にしてやろう」

つう流れで公開処刑を公開レイプに…
289名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:15:50 ID:DzssiJSX
一人の家庭の事情で、お金に困っている少女がいる

バイトでも大して家計の足しにならず、友達に相談したところ、援交を勧められる

その少女の事をずっと好きだった少年が、たまたまその話を耳にして、失恋したような絶望感を感じ、自分の感情の行き場に困り、処女だけは貰ってやろうとレイプ

しかし少女は根が真面目で、援交をする気はなかった...
290名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:26:01 ID:ifFGcLwk
>>288
民衆の前で将軍自ら公開レイプ。しかし民衆が口々に
「あれ、将軍のちっさくない?」「良い男なのにもったいない」「あれじゃ女も悦ばんわ」
ショックを受けて凹んでる将軍を女が逆に慰める

あれ?何考えてるんだ俺w
291名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:29:40 ID:RWuzjYx6
なんだ。神どもか。
292名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 02:12:38 ID:xUhYL+s2
昔々の農村、日照りが続き作物が全滅しそうな猛暑、
雨乞いの為に一人の娘が山の神に生贄として捧げられる事になった。
どうしてもその娘を助けたい男は、一緒に村から逃げようと誘うが、村の皆を想う心優しい娘は承諾しない。
ならば、生娘でなくなれば生贄の資格を喪うと考えて…
293名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 02:19:43 ID:xUhYL+s2
貧しい商家の娘が貴族のボンボンに目を付けられ、強引に結婚させられそうに。
断れば権力を使って商売を潰され一家が路頭に迷うことになる。
傷物にされたと噂が広まれば向こうから断ってくるだろうと考えて…
294名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 03:15:43 ID:4kShaH1y
この時間だからか、>>290にガチで吹いたw
295名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 05:45:38 ID:IRWpBHqY
夏厨が湧いてるのか二匹目のどじょうに群がるバカが多いな
296名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 17:31:04 ID:icc223Fh
別に良くね?
スレが過疎るより、あらすじでも置いてってもらえればハァハァできてよろし。
書かせてもらいたいのもいくつかあるな。

みんながみんなSS書けるわけじゃないんだし、あんまカリカリすんない。
297名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 18:31:47 ID:qz+kJRMO
>書かせてもらいたいのもいくつかあるな。

wktk
298名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 22:13:36 ID:pL1yNcra
SS書ける人ってすごいよな・・・
特に長編書ける人、尊敬するわ
299名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 22:55:41 ID:QGyKU/Qf
こないだ三ヶ月かけて長編書いてる人がいた
300名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 00:02:36 ID:soJFBxBn
>>296
あらすじ書いて職人さんもSS書くキッカケになるかもしれないしね
301名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 21:12:05 ID:HWKBta1K
ほしゅ
302名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 01:19:53 ID:6OzEF8Vo
愛があってもレイプが許されるのは二次元と妄想の中だけだよな
303名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 01:22:46 ID:ea/YrJPV
当たり前でしょう。成人板でわざわざ確認とることではあるまい。
304名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 21:59:05 ID:BTxYyqF3
ひ、ひさしぶりに来たら暇が出来たら書こうと思ってた筋が
二つばかりかぶってる…!

お盆すぎでよければ書いて持ってくるから
せめて原作付き乙と言ってくれ
305名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:58:29 ID:X1DeOLxt
>304 ちなみにどれがかぶってる?
回避したいから教えてくれ
306名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 09:56:48 ID:9cjSvqlk
>>273 さんにインスパイアされて、ちまちま書き始めてみたものの
案の定 >>36 さんと同じ状況に陥ってしまっている自分涙目

でも、万一ココでかぶってしまっても他に投下出来そうなスレが無い訳でもないので
早い者勝ち投下でも宜しいのでは……とか思ってしまうシチュONLY書き手イズヒア
307名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 10:46:23 ID:f1B9Ed3g
読む方としては、好みのシチュだから被ってても別にキニシナーイ
むしろ同じお題を違った味付けで何度も楽しめるのは非常に美味しい
308名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 10:53:47 ID:Aboy/b7c
>>307にどうかーん。
過疎スレだし似たシチュ同じシチュが被ってもそうそう荒れなかろ。
そもそもあらすじが先に投下されて、感化されて書いたって明言されてるんだから
パクリ扱いするほうがどうかと思うし。

というわけで被ってもお前ら全員どんとこーい!
309名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 22:30:04 ID:mNi9EOO4
ここの住人は人外モノは大丈夫か?
人外モノなら結構話作りやすそうな
310名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 22:32:39 ID:Md+8tOpz
愛があれば人外だろうが妖怪だろうが化け物だろうがなんでもようござろ!
311名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 00:16:55 ID:t5ECB0Yw
しかし触手やタコは愛があってもちと勘弁していただきたい
いや、本当に愛が感じられるなら別にかまわないのだがw
312名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 01:18:06 ID:fKi+4Izy
文字通りの「食べたいくらいに愛してる」は勘弁して下さいw
313名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 13:02:55 ID:aEBCo1Io
怪物・触手系なら、専スレがあるからそっちに行くといいよー
314名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 13:09:23 ID:KK7LZXqA
そんなこと言わずに間口は広く取ろうぜー。
ただでさえ過疎ってるんだし。
でも食人行為はリョナ・グロに入るから、リョナ系のスレか、注意書きが必要かと。

てか既にヴァンパイアの話とか書かれてるし、気にする必要ないんでね。
315何か痛々しい三角関係もの 前編1/3:2008/08/05(火) 17:11:58 ID:+ICvP396
笑顔で迎えてもらえるとは思っていなかった。
けど、あいつの通夜が済み、葬式が終わって、その他諸々の儀式を含みながら
2ヶ月以上過ぎても、まだ目も合わせてもらえないなんて。会うたび痩せていく彼女を、
気遣おうと近づいても、当然のように避けられた。黒いリボンに縁取られた写真の中で、
のんきに笑う幼馴染に呟いた。
―――なぁ、やっぱり、俺が死ねばよかったよ、柊也。

玄関を開けて、俺の顔を見ると、瑞希は幽霊でも見るような表情で硬直した。
それから、いつものように目を逸らす。それでも、一瞬でも視線が合ったことに、俺は
小さく喜んでいた。
「入っていいか?」
瑞希は数秒の逡巡ののち、こくりと頷いた。その横顔は、最後にあった日より更に肉が
削げ落ちて見えた。柊也が死んでからほとんど食べていないという、瑞希の母親の言葉は
本当らしい。
瑞希の部屋は、よく片付いていて、普段の彼女らしい明るい色調も変わっていなかった。
だが、一人暮らし用の決して広くない部屋に、立派な仏壇が構えられている様は、一種異様だった。
玄関先で立ち尽くしていると、瑞希が傍らで囁いた。
「伯母さんがね、辛そうだったから、私が引き取ったの。毎日毎日仏壇見て、柊ちゃんがいないこと
 思い知らされるなんて、可哀想だもの」
お前はどうなんだよ。辛くないわけないだろ、そんなやつれて。
言おうとして、言えなかった。俺にその資格がないことを、知っていた。気付くと、俺はふらふらと
仏壇に近づき、懺悔のようにその場に座り込んでいた。
316何か痛々しい三角関係もの 前編2/3:2008/08/05(火) 17:12:59 ID:+ICvP396
俺と柊也と瑞希は、母親同士が3人姉妹の、従兄弟だった。長女の息子の俺と、次女の息子の柊也は同い年、
三女の娘の瑞希だけが、3つ年下で、物心付く前からの幼馴染だ。子どもではなくなってからも気が合って、
何かとよく遊んだ。特に、夏場に連れ立って海に行くのは、毎年恒例になっていた。だからあの車には、
本当は瑞希も乗っているはずだった。当日になって、夏風邪にかかることがなければ。
元気印の瑞希には珍しいことで、今思えば、虫が知らせたのかもしれない。
『なぁ、やっぱ帰ろうぜ。野郎二人で海行ったってしょうがねぇだろ』
『俺もそう思うけどさ、もうレンタカーも借りちゃったし、勿体ないじゃん?色々』
助手席の柊也はそう言って、後部座席に積み込んだ諸々の機材を振り返った。バーベキューセットに花火にスイカ、
几帳面で準備の良い柊也らしく、鬱陶しいぐらい何もかも揃えていた。信号が赤く灯っている間、俺も後ろを
振り返って、げんなりした。
『確かにな……ま、いっか。どうせ瑞希なんて、女のうち入んねぇしな』
信号が変わって、俺は思い切るようにアクセルを踏んだ。はねっ返りの瑞希が、『何よ』と膨れる顔を想像して、
自然と笑けた。
『そうかな?瑞希ちゃん、もう18だよ。さばさばして可愛くて、割ともてるんじゃない?』
『ねーよ。口は減らねぇわ料理は下手だわ、あんなのが好きなんて男がいたら会ってみてぇわ』
否定して、笑い飛ばした。瑞希と、『もてる』という単語を並べられたことが、不快だった。
『哲也、もう会ってるよ』
『はぁ?』
海水浴場の駐車場間近、焦っているのか、やたらに煽ってくる後続車に舌打ちしてから、柊也の言葉に
応じた。意味が分からなかった。
『俺、瑞希ちゃんが好き』
あっさりと、柊也は言った。思わず、助手席の柊也を振り返った。眼鏡の奥の柊也の目は、笑っていたが、冗談を
言っているふうには見えなかった。
『言えないけどね』
『え……あ、何で?』
間の抜けた返事しか返せない。後続車のクラクションが、頭の中でわんわんと響く。
『哲也が一番よく知ってるだろ?ほんと、厄介だよね、幼馴染なんて。壊れようがなくて、温かくて、十分に
 満たされて、もう一歩踏み出すことが、恐くて仕方ない。そのくせ、あの子が他の誰かを好きになることも、同じくらい
 恐いんだから』
『俺が……何て?』
後続車の打ち鳴らす音は、ますます激しくなっている。少し静かにしてくれないか。ただでさえ頭真っ白なのに、
何も考えられなくなる。
『今更隠すの?もういいよ、よそう。哲也が今まで瑞希ちゃんに何も言わなかったの、半分は俺のためだって、
 知ってるよ。だけど限界だろ?俺も哲也も瑞希ちゃんが好きで、何年も何年も……3人のままでなんて、いられないよ』
いつから、柊也は知っていたのだろう。俺と同じ痛みを抱えて、一体何年の間?
『俺はさ、哲也……もし瑞希ちゃんが、お前を好きなら』
一瞬の静寂。それが永遠に続けばいいと、俺が願ったせいなのだろうか。柊也がその言葉を、最後まで言い終えることはなかった。
降って沸いたような轟音が唐突に俺たちを巻き込み、前も後ろも、上も下も分からなくなって、それきり、俺達は
意識を失った。

後から聞いた話だが、海水浴場の混雑に備え、急遽設置された信号機が誤作動を起こしたのだそうだ。信号は赤のまま
いつまで経っても変わらず、後続車のクラクションは、もういいから発進しろという合図だったらしい。
俺はそうとは気づかず、結果的に律儀に信号を守っていたことになるが、そこへ右折してきた観光バスが突っ込んできた。
信号が正確なら誰もいないはずの道路だ、どれだけ勢いよく突っ込んできたところで、運転手を責める筋合いはない。
借りた車が左ハンドルだったこと、信号が壊れていたこと、そして何より、俺がぼさっとしていたこと。
数々の不運と過失が重なって、衝突されたのは柊也の乗っていた助手席だった。俺はというと、奇跡的に打撲と捻挫で
済んでしまった。
逆ならよかったと思い知らされたのは、何もかもが終わった後だった。
317何か痛々しい三角関係もの 前編3/3:2008/08/05(火) 17:15:02 ID:+ICvP396
仏壇に飾られていたのは、去年3人で海に行ったときの写真だった。引っ込み思案で、写真に写りたがらない柊也を、
俺が羽交い絞めにして、瑞希は柊也と腕を組み、Vサインをしている。柊也は苦笑していたが、どこか嬉しそうでもあった。
「これは、千葉だっけ」
瑞希は写真立てを手に取り、大事そうに指で縁を撫でた。
「一昨年は湘南で、その前は伊豆で……いつも、3人で行ったよね」
瑞希の目は、写真の中央の柊也しか映していないように見えた。
「何で私、今年に限って風邪なんかひいちゃったのかな」
かすかに声が掠れて、瑞希が泣いているのだと分かった。泣きながら、彼女が何を言いたいかが分かって、耳を塞ぎたくなった。
車で海へ行くとき、助手席に座っていたのは、いつも瑞希だったのだ。
「私が、死ねばよかっ―――」
言葉の最後は、嗚咽で声になっていなかった。啜り泣く瑞希の声は、俺の胸に刃物のように突き立てられて、何度も何度も、
心臓を抉り取っていった。
葬式で、母と叔母が話しているのを聞いた。瑞希の大学受験中、柊也は何度となく電車を乗り継いで、瑞希の家庭教師を
してやっていたらしい。抜け駆けしやがって、と怒ることさえ、もうできない。何が、もし俺のことを好きなら、だ。
本当はとっくに知ってたんだろ?瑞希がこんなに、自分を失くすほどお前を好きだったって。知ってて、何で死ぬんだよ。
俺が起こした事故ならなおさら、何で俺じゃなく、お前が。
返事が返らないことに、理不尽な怒りを覚えていた。それは、柊也が死んだ日から、瑞希に目を逸らされる度、
避けられる度に鬱積する思いを、弥増していった。

「死ねばよかったのは、俺だろう?」
気が付くと、俺は黒々と降り積もった嫉妬心の赴くまま、そんなことを口にしていた。呆気に取られたような
瑞希の表情が、余計に俺を苛立たせた。図星を指されて、そんなに驚いたか?
「死んだのが俺なら、お前は柊也と幸せになれてたのにな」
言いながら、気付いたことがあった。見る影もなく痩せ細って、柊也の写真を抱く手首。それはきっと、柊也を
追うための、ゆるやかな自殺なのだ。
「言えよ。柊也を殺した俺が憎いって、俺が死ねばよかったって。その方がずっと楽だ」
「何言ってるの、哲ちゃん」
瑞希は泣き腫らした顔で、まだとぼけていた。俺は糾弾するのも嫌になって、瑞希の腕を掴み、そのまま
床に押し倒した。すっかり痩せた瑞希の身体は、紙みたいに軽くて、それこそ消えてなくなってしまいそうだった。
「お前がこうやってどんどん痩せて、そのうち柊也の後を追っていなくなるより、ずっと楽なんだよ」
「哲、ちゃ……」
言いかけた瑞希の唇を、掌で塞いでやった。覚悟はしていたが、瑞希の口から確信的なことを聞くのは耐えられなかった。
そうして、くぐもった声をあげ、俺の手を逃れようとする瑞希を見るうち、急に思い知らせてやりたくなった。
生きているのが、柊也ではなく、俺と瑞希だということを。
318名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 22:30:09 ID:7jWowurT
こっ!これは・・・!!

全裸で待ってるぜ
319名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 23:23:37 ID:KK7LZXqA
3/3でうっかり目から汗が…!
き、今日は暑かったからだからねっ!!
こ、これから後の展開期待してるなんてことないんだからねっっ!!

全裸にソックスだけ履いてお待ちしております!
320名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 11:24:51 ID:Bom5YbtV
良作の匂いがプンプンする!つづきが楽しみ
321何か痛々しい三角関係もの 後編1/2:2008/08/06(水) 18:06:51 ID:S7Lo8G7n
「っ……!」
シャツを引き裂くと、瑞希は声もなく硬直した。晒された身体は、やつれて下着を持て余し、
あばらがうっすらと浮き出ている。性欲よりも、痛々しさが先に立って、俺は思わず顔を歪めた。
瑞希は、身体を見られているというのに、俺から顔を背けたまま、抵抗もしなかった。
不安定な呼吸で、たった一言、「見ないで」と呟いたきり。そんな、自分の身体に執着しない瑞希の態度は、
俺の焦燥を尚更駆り立てた。
「馬鹿だな、お前、こんなんなって。死ねると思ってんのか?」
「……ちが…う」
否定する瑞希に構わず、易々と下着をまくりあげた。痩せはしたが、まだ十分に丸みを帯びた乳房に、
唇を寄せる。先端を舐られ、瑞希は身体を震わせた。初めて見せる、反応らしい反応に、俺は少しだけ
安心していた。
「嫌っ……ぁ…」
逃れようと、瑞希が身体を捩るのを、難なく押さえ込んだ。弱りきった瑞希の抵抗は、こちらが戸惑うほど
脆弱だった。両手で肩を押されるのさえ、手を添えられているようにしか感じない。
「ほら、もっと暴れろよ」
「んっ……はぁっ……」
「柊也の見てる前で、犯されちまうぞ。いいのか?」
「……!!」
瑞希は息を飲み、初めて俺を見た。横っ面をひっぱたいてくれればいい、と思った。いつもの瑞希なら
そうするだろう。もう、この際憎しみでもいいのだ。瑞希が柊也ではない、まだこの世にある何かに
―――できれば俺に、何か感情を向けてくれれば、瑞希を生に引き止めておける。
そう思ったのに、瑞希はらしくもなく、焦点の合わない目で泣くばかりだった。
「哲ちゃん……どうして?」
その顔は、子どもの頃の瑞希のままだった。まだずっと幼い頃、瑞希はよく、こんな風に泣いて俺や柊也に
縋ってきた。信じきった、子犬みたいな泣き顔。
不意に、嘘がつけなくなった。
「俺は、柊也じゃない」
「……」
「だから、俺がお前に何を言っても、お前は聞かねぇだろ?まして俺のせいで、あいつは死んだのに」
「……哲ちゃんのせいじゃ、ないよ」
瑞希の手が、髪に触れようとするのを、俺はその手をとって拒んだ。欲しいのは、赦しではない。
「お前が好きだって、必要だって、どこにも行かないでくれって……俺が言葉で言っても、お前は聞かないだろ?」
瞬間、瑞希は目を見開き、ゆっくりと両手で顔を覆った。その端から、涙がこめかみをつたっていく。
何年も抱いていた想いだった。こんな風に投げ槍に伝えたくはなかったし、泣かれるのだって惨めでたまらない。
けど、それがほんの少しでも、瑞希を引き止める理由になれるなら、そんなことはどうでもよかった。

「あ……!」
されるがままになっていた瑞希が、そのときだけ身を強張らせ、侵入を拒んだ。
「力抜けよ」
「やっ……嫌!」
弱々しく暴れる両脚の付け根をつかみ、無理にでもこじ開ける。押し当てると、瑞希のそれは意外なほど濡れていて、
瑞希の抵抗にもかかわらず、俺の先端を受け入れた。
「ひぁっ……!」
堅く閉ざされたそこは、侵入を拒むように、ぐいぐいと肉壁を押し付けてくる。ほとんど力ずくで瑞希を犯しながら、
俺はひたすら、無駄と分かっている言葉を口にしていた。
「瑞希、好きだ」
「やだっ……!哲ちゃん、やあぁっ!」
瑞希の拒絶を相手にせず、まるで壊れた機械みたいに、価値のない言葉を繰り返す。
そのたび瑞希の中で、俺の醜い自身は膨れ上がっていった。
「おねが、い……やめて、や、め……っ!」
「……っ!!」
達しようとする、ほんの刹那、写真の中の柊也と目が合った。
―――悔しいか?柊也。
「あ……あ…」
瑞希の腰を抱え、最後の一滴まで精を注ぐ。
―――なら、代ってくれよ。お前なら、こんなことしなくて済むだろう?
好きだとか、必要だとか、どこにも行くなとか。お前なら、たった一言で済むんだ。
気付けば俺は、瑞希と同じ顔をして泣いていた。
322何か痛々しい三角関係もの 後編2/2:2008/08/06(水) 18:08:14 ID:S7Lo8G7n
―――ごめんね、柊ちゃん。
玄関の扉が閉じる音を背中で聞きながら、私は何度目になるか分からない懺悔を口にした。
そうして、服を着るより先にしたことは、床に放られていた3人の写真を、仏壇の中に伏せることだった。
今更遅いと分かっていても、そうせずにいられなかった。
謝っても、謝っても足りない。そう思って仏壇を引き取ったのに、また罪を重ねてしまうなんて。
覚束ない足取りで小さくなっていく哲ちゃんの背中を、窓辺から茫然と見送る。
―――私が好きなのは、あなただよ。ずっと好きだったんだよ、哲ちゃん。
伝えられる日は、きっと永遠に来ないだろう。
それはあの事故の日から、定められたことだった。

あの日、2人が事故にあった日、1人が助かり、1人が死んだと聞いて、私は熱も構わず家を飛び出していた。
哲ちゃん、哲ちゃん、どうか生きていてと、そればかり祈りながら、病院へと急いだ。
霊安室で、その身体が柊ちゃんのものだと分かって、安心して……そのとき初めて気付いた。
自分が、平気で柊ちゃんの死を願っていたことに。いつだって、柊ちゃんはあんなに優しくしてくれたのに。
哲ちゃんやみんなが柊ちゃんの死を嘆くなか、まだどこかで『哲ちゃんでなくて良かった』と思っている自分が、
醜悪すぎてたまらなかった。そのことを、哲ちゃんにだけは気づかれたくなくて、自然と避けていた。

私は悲しんでいる、柊ちゃんの死を悲しんでいる。そう思おうとして、私はこれ見よがしに大袈裟に振舞った。
あれが演技だなんて、思いもしないのだろう、単純な哲ちゃん。私が柊ちゃんを好きだなんて誤解、きっと柊ちゃんも
迷惑がっている。私は恥知らずの、人でなしだ。贖罪のために引き取った祭壇の前で、抱かれて、愛されて、
ただ喜びに満たされていた。自分の想いを口にしないことで、精一杯だった。哲ちゃんに身体を揺さぶられる度、
応えてしまいそうになるのを、堪えて、堪えて……哲ちゃん、私も好き、あなたが好き。口の端に上る言葉を、
必死でかみ殺していた。
忘れよう。葬ってしまおう、想いが叶ったこの喜びごと。生きていたのが私の好きな人でよかったと、思い続ける
穢れた心ごと。死んだ人間のことと切り捨ててしまうには、私達3人はあまりにも近すぎる。
往きかけた夏の西日が、幸福そうに笑う私達の写真を儚く照らしていた。
323名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 20:27:47 ID:zbKeMCmC
え、ええええええ!?
こ、これで終わりとか!?

やばい切なすぎてちょっと立ち直れねえよ…。
柊ちゃん報われねえよ…。なけてまう…。
324名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:53:40 ID:WCqawoYL
うわああああああああああああああああ
なんという・・・!!
補完ストーリーが欲しいよ
こんな重いのは俺にはきつ過ぎた

職人さんGJです
325名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 03:01:47 ID:L7w3vNRP
3人とも報われないな…
しかし、ここで終わるのも、またありだな

職人さん、GJ
326名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 03:05:59 ID:Mdq6j6MT
せつねえええええええええええええええ!!
GJ!
ああでも報われる続編が欲しいいいいい
327名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 10:31:24 ID:49ufVoNe
目から汁が出てるのに下半身に違和感が...GJ!!!
俺にはこの終わりかたは、ちょっと悲しすぎるよ...
328名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 08:20:25 ID:g0vTb10E
GJ!

最近読んだ少女マンガの単行本にこんな男2人女1人の元仲良し3人組で、男が1人死んでしまった話があったなあ。
視点が死んだ男からだったけど。
329名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 15:54:07 ID:WqCC6uLN
やっぱ
「心の底ではお互い両想い」
ってのが前提だなぁと思った
330名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 13:32:14 ID:AOBWSSs4
目から我慢汁がああああああああああ
331名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 00:33:20 ID:ofZS+w4G
>>330
病院行けw
332名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 21:10:55 ID:ugeDpykP
実はこのとき子どもが宿りましたとかなんかで
二人が救われる方向に持ってけない?
頼みますよ
333名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 22:22:42 ID:tCldKXvO
その線で後日談書きましょうか?
334何か痛々しい三角関係もの 後編2/2:2008/08/15(金) 00:46:56 ID:Cj+y6+DV
>>333
書いた者だけど是非お願いします。
335名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:57:16 ID:4AjpH61M
wktk
336名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 09:06:43 ID:kDcIsCww
>>334
いやここは書いたあんたが書いてくれ
本編よすぎ
映像化や漫画化で見てみたい
337名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 10:08:31 ID:kDcIsCww
漫画化なら関谷あさみでみたい
ぜひみたい
その前に完結編がよみたい
ぜひ
338名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 20:31:36 ID:ikBgFtld
>>333
>>334
いろんな結末や後日談があってもEじゃない!
ってわけでそれぞれの思う後日談を是非!
本編の良さはガチだ。
そんなに長い話でもないのに目から汁が止まらない。
339名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 03:53:00 ID:5ue9ndAi
>>333
もう3日もワッフルワッフルしっぱなしなんだけど
340名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 20:40:42 ID:E4Ffl/1s
レイプごっこって良さそうだな・・・
341名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 03:57:04 ID:qbo/42lS
「ごっこ」はな…
萎えないように作るのが難しそうだ。
哲ちゃんと瑞希が
「今回のごっこは燃えたね〜」
なんてオチだったら例えハッピーエンドでもブン殴りたくなるよw
342名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 09:50:53 ID:XJcPEBLg
最初は「ごっこ」のつもりだったのが、そのシチュエーションに燃えて熱が入ってくる男。
女は途中から我に返って「ちょっと待って、そこやだっ!」とか言って焦り始める。
じたばた暴れる女を押さえつけて、無理矢理に近いかたちでいたしてしまう。
「バカバカバカ!! 嫌だったんだからね、恥ずかしかったんだからね、何考えてんのよもう!!」
「すまん」
「……あんたじゃなきゃ、本当に嫌だったんだからね」
「分かってる」
「二度とすんな、バカ」

とかいうのだったらいいな。
後は、別れ話が縺れてレイプとか。
343名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 21:08:43 ID:0+keQZC7
>>342
理想形
344某・女王様時代風政略結婚ネタ 1/6:2008/08/22(金) 17:28:58 ID:Bc7lZTxo
 
持て余し気味の財力を振りかざし、己の血統に『由緒』だの『階級』だの『身分』だのを自分自身で
付与する企みを、渋々諦めた成り上がり者が“次世代に丸投げ”なんて、割とよく聞く話だったが。
 そんな愚考を画策するような恥知らずの周囲には結局、同類しか群がってきませんでした……な
泥沼状態を、生暖かい目で見守ってやれるのも、ソレが他人事ならばこそで。
 第一、てめーの“一人息子”の通り名は『トーキング・フィスト』だぞ?
 

  いい加減、現実を直視しやがれ、糞親父っ!!!
 

本当、ありふれ過ぎてる莫迦話。だけど、俺にとっては、心底気の滅入る“苦行”でしかなかった。
 ……あの日までは。






誰かに呼ばれた様な気がして、目が醒めた。
 薄紫の小さな花がほろほろと散り急ぐ潅木の茂みには、聞こえよがしのひそひそ話とか、あけすけな
目配せとか、露骨な無視とは全く無縁の微風が穏やかに吹き抜けていくだけだったので、何時の間にか
眠り込んでしまっていたらしい。
 なんだかえらく長ったらしい名前の侯爵夫人主催の茶話会とやらが、とっくの昔に終っている事を
心の底から祈りつつ上体を起こしてみたら、視線の先になんか変なモノがいた。

遅い午後の光を受けて、さらさら輝く金の髪と、淡い薄荷色の清楚なドレスを纏った小柄な女の子。
 夏の名残の水草の薄い葉だけが寂しげに揺れている池だか沼だかの畔で、此方に背を向けてふらふら
よろけながらなんとか、かかとの高い華奢な靴を両方とも脱ぎ捨てる。
 流石にその後は、暫く躊躇していたらしいのだが、又『にぃ、にぃ』と言うかなり哀れっぽい声が 
辺りに響き始めると、大慌てて靴下を脱ごうとして……、ど派手にすっ転んだ。 
 それを横目に靴のまま、柳の枝から滑り落ちて池の真ん中辺りで溺れかけていた仔猫へざぶざぶと
歩み寄り、首筋を引っつかんで胸元に押し込みながら、踵を返す。
 尻餅をついた姿勢のまま、綺麗な翠色の瞳をまん丸に見開いて、此方をきょとんと見つめている
少女の足元で、くしゃみしていた濡れ雑巾は物陰からかっ飛んで来た母親と思しき大人猫が、速攻で
拉致していった。
345某・女王様時代風政略結婚ネタ 2/6:2008/08/22(金) 17:29:55 ID:Bc7lZTxo
 
差し出した手へ半分縋り付くようにしながらも、なんとか自力で立ち上がろうと骨折っていた少女が
小さな悲鳴を上げて、又座り込む。やはり、足首を捻ってしまっていたらしい。

「……ごめん。かなり、痛むかもしれんが」
「っ! ……いっ、いえ、平……気っ」

足元に跪き、赤く腫れてしまっている細い右足首にそおっと触れた瞬間、又漏れかけた短い吐息こそは
必死で飲み込まれたものの、気丈な返事は、か細い涙声で。
 出来るだけ手早く、丁度濡れたハンカチで患部を少し強めに巻き締めながらしっかりと固定してやる。
 やがて、俺の手がそこから離れていくのとほぼ同時に、微かなため息を漏らした少女の頭をニ・三回
撫でてやってから、ひょいと片手で抱き上げた。

「あ……っ、あのっ!!」
「ん? ……あぁ、ごめん。靴、忘れかけてた」
「……あ、いえ、そうじゃな……っ」

なにやらもごもご呟かれている言葉をはっきり聞き取ろうと、彼女の顔を真っ直ぐ覗きこんだ瞬間
ものの見事に固まられてしまった。
 毎朝、鏡を見るたびに自分自身でもうんざりするような仏頂面なのだから、まぁ仕方あるまいと
それからは、彼女の方へなるべく顔を向けない様、最大限努力した。

何故かその後、真っ赤な顔をして黙り込んでしまった少女の付添い人への伝言を頼んでから、糞親父
御自慢の小型蒸気自動車で一旦、掛かり付けの医者の所に寄って、ちゃんとした治療をして貰った後
自宅までまっすぐ送り届ける。
 案の定、山の手の少しうら寂しい感じがしているものの、それなりに立派なお屋敷のお嬢様だった。
 一応彼女が、なんとか侯爵夫人の立派な庭園を散策している時に、木陰で寝ていた俺の脚に蹴躓いて
足を挫いた……と言った趣旨の説明をしてみたけれど。
 当然、物凄く胡散臭い目で見られてしまった。これも、もう慣れっこな事だが。
 それよりも、ずーっと俯きっぱなしだった少女が、別れ際に蚊の鳴く様な声でだけれど、きちんと
お礼を言いながら、小さく手を振ってくれたので、正直ほっとした。

そして、その時からずっと、只一つの事をぼんやりと考えて続けている。

 
  ……なんだか、とても大切な事を忘れている様な気がするのは何故なんだろうと……。
346某・女王様時代風政略結婚ネタ 3/6:2008/08/22(金) 17:30:39 ID:Bc7lZTxo
 
つい先程までの、涙まじりの哀願は容易く切れ切れの悲鳴と化し、終いには単なる嗚咽へ成り果てた
あたりで、完全に興が殺がれてしまった。

『歴史』と『威厳』とやらを鼻に掛けまくった特権階級様が夜毎やらかしてるパーティのいやらしさも
大概だが、糞親父と同じ穴の狢殿が主催者の夜会は、それに輪をかけてえげつない。
 比較的まともと思われる招待客以上に“高級肉体労働者”たちが大威張りで闊歩しまくってた会場で
運悪くとっ捕まって、いそいそ連れ込まれた小部屋へ饐えた臭いと共に、押し入ってきた無粋な闖入者
とその連れの、聞くに堪えない痴話喧嘩。
 しかし、到底“合意の上での行為”だとは思えない幼い涙声が、場の空気を恐ろしく煮詰めすぎて
完璧に、萎え果てた。

と言う訳で、俺の足元へ座り込み、熱心且つ濃厚な御奉仕とやらに励んでる顔馴染みのコーティザンの
こめかみあたりを軽く突っついてやる。
 経験の浅い若造なら、それだけで果ててしまいそうなほど色っぽい表情を装っている流し目に一瞬
得意げな笑みが浮かんだのを醒めた気分で見下ろしながら、熱い口内から俺自身を引き抜いた。

「……なぁにぃ? 『下』で犯って欲しいのなら、追加料……」

そう言いながら、もぞもぞ最新流行のドレスの裾を持ち上げ始めたソイツの口に、ソブリン金貨を一枚
押し込んでやってから、手早く最低限の身繕いをする。
 しかし、窮屈な背広を脱ぎ捨て、ホワイト・バタフライを引き千切り、カフリンクスを外し投げて
ワイシャツの腕を捲り上げるだけで、早くもわくわくしてる自分の単純さには、苦笑するしかない。


  ゆったりとした大股で、一歩、二歩、三歩。


態々、足音を潜めて忍び寄るなんて小洒落た真似なんぞしてやる気もなかったのだが、ドア脇のごつい
棚へ無理矢理押し付けた小さな体に覆いかぶさって、陳腐な脅し文句をわめき続けてる下種の愚行は
その程度では当然止りもしない。
 挙句の果てに、見たくもない貧相な尻を堂々と晒して、中途半端に擦り降ろしたズボンごと盛りの
ついた野良犬宜しく無闇矢鱈と腰を振り始めやがったので、嫌々大莫迦野郎の肩を叩いてやる。
 案の定、酒精と肉欲で目の焦点すら合ってない胡乱な間抜け顔が振り返ってきた瞬間、全体重を
掛けた拳をその鼻っ柱に叩き込んだ。
 何度も感じたことがある手応えと何度も聞きなれてる破壊音を撒き散らしながら、速やかに床へと
崩れ落ちていく愚か者の下敷きにならぬ様に、柔らかな肢体を素早く引っ張り上げる。

が、腕の中の心地よい重みやら香りやら温もりやらを堪能するより早く、酒精の所為で中途半端に
痛覚が鈍っていたらしいロクデナシが、唸り声と共に上体を起こしかけてるのが見えた。

「腕立て伏せ、五十回追加」

全然、ペナルティにすらならない誓いを口走りつつ、往生際の悪い痴れ者の下顎を力一杯蹴り上げる。
 で、のた打ち回りながら、白い小粒の固形物混じりの吐瀉物をニ・三度床にぶちまけてた潰れ蛙が
やーっと静かになったと思ったら。
347某・女王様時代風政略結婚ネタ 4/6:2008/08/22(金) 17:31:20 ID:Bc7lZTxo
 
「い……っ、やーーーぁ!!! ごめんなさい、ごめんなさい、許して……下さ……、殺さないでーっ!!!」

微妙な角度で当たってる胸が結構でかい事に、いろんな意味でテンション急上昇中な自分にとことん
正直な俺の腕の力が、少し強すぎたらしい。

だけど、必死で俺の頬を掻き毟っている指先の薄い爪の触感さえも、心地よい愛撫としか感じられず
覗き込んだ翠色の瞳が溺れているように潤んで、部屋に連れ込まれた時には綺麗に結い上げられていた
長い髪も、今は豊かな黄金の滝と流れ落ちていくばかり。

(……ん? この子、何処かで?)

決して多くはない“知っている女性”の記憶を、貧しい脳味噌の中からなんとか搾り出すよりも早く
少々デザインが旧い感じの、簡素な夜会服の襟元から覗いている白く滑らかな首筋へたった今、点々と
付けられてしまった赤い痕を見た途端、箍が外れた。
 

  甘い甘い、唇。


軽くついばむ様な口付けは、瞬く間に深く貪る動きへと変わる。
 くぐもった悲鳴と共にいやいやと首を振り続ける懸命な抵抗さえも、むしろ俺の更なる愛撫を強請る
おねだりだとしか思えなくなっていた。
 一度、唇を離してやって少女が大きく喘いだ時、小さな口内へ強引に侵入して逃げ惑う柔らかな舌を
無理矢理絡めとって、存分に舐りまわす。
 溢れ出る唾液を全部流し込んでやって激しく掻き回し、彼女のと混じり合ったそれを総て吸い上げる。
 何時の間にか、背中へ回されていた細い腕がずるずると滑り落ちていき、がくがく震え続ける華奢な
体も、柔らかな重みを増して溶け崩れたのを確認してから、渋々唇を開放した瞬間。

「“狩人”が“人喰い狼”に変身してどーすんのよっ。この、慮外者っ!!!」

裂帛の気合と共に、俺の後ろ頭へピンヒールの踵が深くめり込んだ。

下半身丸出し状態な阿呆の手足を、カーテンの紐できっつく縛り上げて、そのまま物陰に放置後
『首筋のソレ、隠さないと色々不味いんじゃない?』のアドバイスに従って“高級肉体労働者”用
控え室にいまだ朦朧としている少女をこっそり連れ込む。
 やがて、色々と慰められながら適切な処置を受けて、濃い目のホット・バタード・ラム・カウを
少しずつ啜っていた少女が幾分落ち着いた頃を見計らい、忘れ物を回収する為に彼女の前に跪く。
 
「……えーっと、ごめん。俺……じゃなくて、私の名前は、ガウェイン=ガーナーと言います。
 貴方のお名前を、正式にお伺いする事をお許しくださいますか? ラグネル公爵のお嬢様」
「……ヴィクトリア・エタルド=ラグネルと申します。どうぞ、トリアと呼んでください」


  純白の薔薇が、硬い蕾をふわりとほころばせ、柔らかな薄紅色に染まっていくような微笑み。
 

何故かそれが、胸の奥底にすとんと収まって、唐突に『捕まってしまった』と自覚した。
348某・女王様時代風政略結婚ネタ 5/6:2008/08/22(金) 17:32:06 ID:Bc7lZTxo
 
確か、幼い頃に乳母から『見つめられると息が止り、声をかけられると姿が消え、触られると石になる』
そんな呪いを受けた亡霊騎士が、たった一人の乙女の真心で永遠の救いを得る……ってな寝物語を聞いた
ような覚えが有るけれど。
 それが“本当のお話”なんだとはこれまで、全然気付きもしなかったし、それ以上に思い知ったのは
いかに自分が“諦めの悪いヘタレ”なのかと言う事。
 
『北の国境近くの港湾都市に、ガーナー商会の支店を立ち上げる』
 そんな、糞親父の提案に乗っかる様に一目散で逃げ出して、胸の痛みを誤魔化しながらなんとか
諦めようと努力していたつもりだったのに。
 恐る恐る参加した、ユール祭の舞踏会場で『淑女にダンスを申し込む権利』とやらに、有り金全部
注ぎ込んで、なんだか随分痩せてしまった様に見える永遠の乙女を、堂々と掻っ攫ってしまっていた。
 でも、優雅なリードなんか出来る訳も無いし、ましてや気の利いた会話を交すなんて絶対、無理だと
最初っから解っていたから。
 結局、自分が知っている中でも一番小洒落たパブの片隅で、ふわふわ舞い落ち続ける牡丹雪を窓越しに
見上げながら、一皿のユール・ログを二人で分け合って食べた。
 そして『とても楽しかった今宵の思い出にしたいです』と彼女に乞われて、お互いの胸元を飾っていた
金と銀のミスルトゥの小枝を交換した時の本当に嬉しそうな笑顔から、目が離せなくなっていた。


  だから、それを、ずっと守ってやりたいなんて、一人で勝手に思い込んでしまった。


彼女の父親が、代替わりした時の莫大な相続税や、体面とか気位を保ち続ける為の維持費を捻出しようと
起こした事業にあっさり失敗して破産寸前である事を聞き及び、深く考えもせずに資金援助を申し出た。

その程度の事しか思いつけなかった俺が、やっと決定的な間違いに気がついたのは、なにもかも総てが
終ってしまった後。
349某・女王様時代風政略結婚ネタ 6/6:2008/08/22(金) 17:33:06 ID:Bc7lZTxo
 
身に纏った最高級の花嫁衣装よりもなお蒼白い顔をした少女は、長い式の間もずっと固く唇を引き結び
ついぞ笑いも泣きもせずに、悲しい瞳でぼんやりと自分の手元を見つめ続けるだけで。
 糞親父とその取り巻きたちだけが異様に盛り上がっているのをばっさり見捨てて、閨に赴く頃には
ひょっとしたら彼女の方こそが亡霊で、偽りの愛を無理矢理誓わされてしまった為に、このまま儚く
消えてしまうのではないのかと、空怖ろしくさえなっていた。
 そんな俺が、必要以上に力を込めて華奢な肢体を手荒く押し倒しても、少女はそのまま大人しく
屠殺台に据えられる子羊の従順さで寝台に貼り付けられて、覆い被さりながら深く口付けてみても
その視線は永遠を彷徨ったまま。
 それでも、半分引き毟る様に胸元のボタンを外して、柔らかく張り詰めた乳房を乱暴に鷲掴んだ時
やっと彼女はその虚ろな瞳を俺に向け、薄く紅の引かれた唇を微かに動かしてくれた。

「……ごめんなさい……」
「……え?」
「私が、貴方に、して差し上げられる事は、もう、これ位しかないんです。……だから」
 
ぶるぶる震え続けている白い手が俺の下半身へと伸ばされて、これ以上はないほど不器用な仕草で
躊躇いがちに秘所へと潜り込む。
 やがて、おずおずと導き出された半立ち状態の欲望は、少女のひんやりと冷たく細い指でゆるゆると
弄ばれて、滑稽なくらいに容易く角度と硬度を増していった。
 そしてそれにゆっくりと小さな頭が近づいていく様は、夜毎訪れる淫夢の中で捏造していたものよりも
遥かに悲壮感に満ち溢れ、同時に凄まじく劣情を煽り立ててくれたのだけれども。 
 
何故か『やめてくれ』という叫びは、喉の奥底にべったり張り付いて、代わりに吐き出してしまったのは
鋭い舌打ち。
 薄い肩がびくりと大きく震えて、恐る恐る振り仰いできた泣き出しそうな表情を、只見たくない一心で
小柄な体をうつ伏せにしてきつく押さえつけたまま、僅かに潤んでいたのを良い事にろくな前戯すらせず
無理矢理貫いた。
 狭く熱い秘所から溢れ出てくるのは、ほとんど愛液で薄まった気配が無いぐらい鮮やかな、純潔の証。
それだけを潤滑油として、更に最奥へ強く捻じ込んでいく度に戦慄く滑らかな背中を、噛み付くような
口付けで激しく愛撫しながら、所有印を散りばめた。

  
  もう、愛されたいなんて、望まない。むしろ、殺してやりたいと、憎んで欲しい。


そんな身勝手な気狂いの慟哭さえ、拒絶も否定もしないまま、か細い謝罪の言葉と共に果ててしまった
少女の行き止まりへ猛り狂う灼熱の楔をきつく押し付けて、自分の総てを注ぎ込んだ。
350306:2008/08/22(金) 17:34:20 ID:Bc7lZTxo
以上


一応、『続きらしきもの』は頭の中に有るのですが、
ますますスレチ気味になっていく一方のgdgd話なので(ry


最後に >>273 さん本当にごめんなさいorz
351名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 18:50:21 ID:JtvpXZcl
GJ!
352名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 20:05:31 ID:HfusPOt7
>>350
GJ
なんか設定が作りこまれてそうで結構期待

あと改行もうちょっと増やしてくれたらもっと読みやすくなると思う
353名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:43:00 ID:sO7PaqVj
独白形式なのはいいけど、ちと独り善がりが過ぎて状況が把握しづらいかな。
結局ピンヒールで蹴倒したのが誰なのかわからないし、時間が前後してる?のか
よくわからないので、女の子と主人公の関係性も把握しづらいし。

でも、設定は練りこまれてて面白かったよ。
こういうのは読み飛ばすほうなんだが、戻り戻りしながらも読んでしまった。
354名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:57:05 ID:6pffbguM
>>350
>続きらしきもの
はやく書くんだ!!
355名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 18:56:43 ID:XTUC3POK
>>350
なんか壮大な設定があるのは感じられるけど、
コレだけだと何がなんだか分からない。

必要なのは改行じゃなくて、状況説明かな
書き手の頭の中には
登場人物が誰でどんな正確で今どこにいて何をしてるのか
設定があって分かってるんだろうけど、
読み手はそれを知らないんだからちゃんと伝えてくれないと分からないよ。

これでもっと改行が多かったら、
それこそ今流行のケータイ小説wそのものだよ。
356名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 21:45:25 ID:fsbOUbAh
色々もったいないなぁ!と感じる。
元はとてもいい設定だしいい話だと感じるだけに惜しい。
続きを全裸で期待して待ってるから頑張ってくれ!生殺しは堪忍な!
357名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 22:38:12 ID:d1rLL7gO
面白そうなので一生懸命読んだ、が
>>350 さんの中で作りこまれている設定が、読者に伝わってないと思う
独白形式で書いていると難しいのかもしれないけど
もう少し説明が必要だと思うよ
358名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 20:17:56 ID:VPW/K8Wh
>350
いい感じだ!!続きを心待ちにしている
惜しいと思うところは、大体、前のレスで指摘されてる部分だな
359名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 02:31:32 ID:Sh7XE8QJ
ほしゅ
360神が来るまで繋いでみる:2008/08/28(木) 01:18:39 ID:ei/pA9G3
「ああもう、聞いてますの?シュナイゼル!!」
「勿論です、お嬢様。騎士団長様と婚約されたんですよね。僭越ながらこの身からもお祝い申し上げます。」

私が貴女の声を逃すわけが無いじゃありませんか

「そうです、あの方こそ私の王子様なのです!ああ、あの逞しい腕……思い出すだけでもうっとりしてしまいますわぁ……」

私が貴女を見る度、声を聞く度、過ごしてきた日々を思い出す度に、
どうしても湧き上がってしまう欲望を抑えているのを、普段の振る舞いに反して根が純粋な貴女は知らないのでしょうね

「全く、あの方のファンなどと自称する平民共は本当の魅力ってのを分かってるのかしら。
あの方を幼い頃よりお慕いしてきた私には細かい所まで分かってますのに、ほほほ」

今もこうしてその愛らしい微笑みを見て沸き立つ欲望を抑えて、必死で笑みを作り浮かべているのに

「ふぅ……ふふ、やはり好きな方が居るとはいいものですわね。そうですわ、シュナイゼルには居ませんの?
知ってますのよ、うちのメイド達が貴方を見て騒いでるのを。うふふ、流石私の執事ですわぁ」
「いえ、私は……そのような方は居ません」

また一つ嘘を吐いた
それに……流れる感情も恋愛という物ほど愛らしくはない

「あら、勿体無いですわね。貴族の婦女子達でも囁かれるほどの美貌と言われてますのよ?
くす、これではこぞって名乗りを上げてもおかしくありませんわね」

私には一人しか要りませんよ

「そうですわ、折角ですし、友達の子で可愛らしい子が居ますのよ。ほら、覚えてませんか?
以前館に招待した髪を結んでいた子です。結構気に入っていたようですし、きっとお似合いですわ!」

その子供のような笑顔とはしゃぐ可憐な声で語られた内容に欲望がまた一つ育っていくのを感じた
そして抑えていたもう一つの自分も浮上してくる―――

「……シュナイゼル?聞いてますの?私を気遣っているのなら私も結婚しますから、
これを機に自分のことを考えても宜しいんですのよ?」

それはそれはありがたいですね

「では僭越ながら―――」
「え?んんんぅぅぅぅ……!?」

その可愛らしい口から閉ざさせてもらいましょう
前からこうしたいと思っていました、ずっとずっと―――

「さて、ではベッドへ参りましょう。ご安心ください、腰に力が入らないでしょうし、ちゃんと私が運びますから」

お嬢様、貴女はオレの物だ
361名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 19:23:12 ID:JcVO8UGv
閣下、お戯れもほどほどになさって下さいwww
362名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 21:06:48 ID:ytGWHe85
>>272のパターンだと信じて続きを待つ
363名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 13:19:18 ID:W7B/By9Z
ここは保管庫無いの?
364名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 21:36:57 ID:84OPV9Ig
>>363
できたばかりだしねぇ・・・

作るためにももっと盛り上げていきましょうか
365名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 23:32:52 ID:zvrEVGyg
>>364
無いのか残念だ。

好みだし挑戦してみたが難しいな、話が終りそうにない。
しかも男が病んでくるw
366名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 01:11:29 ID:b46mGzzV
保管庫あれば良いなとは思うね

ここで自分の好きな展開を語ってみる
このスレの最初の方のSSの、女教師と男子高校生みたいな、男が女を好きすぎて…てのも大好き
男が最初は女を身体目的としてしか見てなかったのに、気付けば本気で好きになってて…でも女はそれを知らないから拒み続ける
てのも大好き
367名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 16:54:03 ID:A1Fhnnjz
まだ作品数もそんなにないし、まずはスレ活性化すればいいなって思う。

>>365
男がヤンデレ化する話大好きだw
女のヤンデレは多いけど男は少ないよね。なんでだろ。
368名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 17:11:59 ID:t2OB/0D8
男ヤンデレだと単純にストーカーのレイプ犯になりやすいからじゃないの?
なんだかんだ言って世間一般的には男の方が襲う側、女のほうが教われる側なので。
369名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 17:36:27 ID:0NuR0qBE
>>360
つ、続きは…続きはないのか!!
370名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 18:29:14 ID:e1nOBvHx
男のヤンデレなら白痴のロゴージンとか?
371名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 23:35:19 ID:/1v9Buwn
やっぱ相思相愛レイプが一番だよな
372名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 23:58:21 ID:J0Xw9NXs
男が読み手だと恋に狂った男なんてありえない、読みたくない、ってなりそうだし
女読者だと、男ヤンデレはSな変態さんになり勝ちだから嫌がりそう。

自分は読むだけならSな変態さん好きだけどねw
373深層の記憶:2008/08/31(日) 01:38:20 ID:p4kXoHSb
悪の組織の首領の青年と正義のヒロインの少女。
二人は幼馴染で以前は仲良かった。気弱な少年と男勝りの少女で相性が良かったのか馬が合ったのだ。
しかし最悪の形で再開を迎えてしまうことになろうとはその時二人は知らなかった。
そして敵同士として再会した二人。記憶を無くし別人のようになってしまった青年は、
少女が今まで戦ってきたラスボスの正体を知り愕然としている隙に少女を捕らえることに成功する。
どうしてと何でと胸に縋り付く、男勝りな部分は変わらずにそれすらも魅力になるほど美しくなった少女を見下ろしながら、
以前から度々胸から湧き上がっていた正体の分からない感情に任せて少女を犯していく。


ビリリリィ……

「やだやだやだぁ!!こんな形でなんて嫌ぁ!!裕太止めてぇ!!」
「―――煩い、耳障りだ」

露出度が高いその衣装を破りながら青年は愚痴る。
何で何でこの女の声がこんなに、こんなに……心に響く。
こんな喧しい女なんて知らないはずなのに。どうして。


【こら○○ぁ!ちゃんと宿題やって置いたんでしょうねぇ?】
【う、うん!やって置いたよ!でもこういうことは自分でやった方が……】
【むっ、○○の癖に一言多いわよ!いいのよ、面倒なんだから仕方ないでしょ!】
【……それって威張る事じゃないと思う】
【う、うるさいうるさいうるさーい!!そんな○○にはこうしてやるー!】
【ひぇ、痛い痛いよ!!僕が悪かったってばぁ!!】


「―――黙れ」

思わず零れた言葉は何に対してだったのか。
泣き喚く女の声を聞くたびに途切れ途切れに幼い少年少女の声が脳内で再生される。
何故それに酷く懐かしさを感じる。何で何で。
分からない分からない!
374深層の記憶:2008/08/31(日) 01:39:03 ID:p4kXoHSb
「ひっく……ぐす、あっ!くぅぅぅ…いや……やだよぉ、止めてよぉ……!!」
「―――本当に喧しい女だ、既に感じているくせに何を言っている」

たぷたぷと衣装から女の豊乳を弄びながら耳元で嘲る様に言う。
それにびくりと反応して瞳から零れ落ちた女の涙が頬を伝う。
何故かそれに反応しそうになった己を抑えるのに苦労した。
そして再びしゃくりあげながら泣き始めた。まるで何かを思い出して泣いているように。


【―――絶対また会おうね!!約束よ!】
【ふぇ…うん!うん!絶対だよ!!】
【ったく……そうだ、もう一つ約束しなさいよ!】
【ぐずっ……約束?】
【そう、約束よ。あたしが今度会うときはビックリして腰抜かすぐらいうんと女らしくなってやる!
だ、だからアンタも男らしくなりなさい!何時までも泣いてんじゃないわよ!!いいわね!?】
【は、はいぃぃ!!ごしごし……分かった、僕がんばるよ。一生懸命……やってみる!!】
【よし、それでいいわ。そ、そうなったら……う、ううん、やっぱり何でもない、次に会った時に言うから!】
【?よく分からないけど分かった、あ、じゃあ指切りしよ!】
【指切り?も、もう子供っぽいわねえ。本当に期待していいのかしら……まあいいわ、じゃあいくわよ。
ゆびきりげんまんはりせんぼんのーます!!】
【のーます!!】


「―――黙れ、黙れ!」
ノイズのようにジジジと混ざる声。
鬱陶しい筈なのに何でそれを拾いたがる。
何で何で何でそれで何かを思い浮かびそうになる。
どうしてどうしてどうして!!
375深層の記憶:2008/08/31(日) 01:40:08 ID:p4kXoHSb
耳に残る余韻を振り払うように女に強引に口付ける。
そうすれば黙らせられると信じて。

「や!……んんぅ!!ぴちゃ……くちゃ……ぢゅぱ…」

口付けられた途端再び零れた女の涙。
貪るように女の口内を嘗め回し、吸い、嬲っていく。
暫くすると女は諦めたように瞳を閉じて身を任せるようになった。
もうどうなってもいいというように。
諦めたのか?それとも受け入れたのか?
いや、そんな事はありえないはずだ。そうだ、ありえない。
知らない男の舌を受け入れるなんてそんな事―――


泣カナイデ―――泣カナイデ泣カナイデ、泣カナイデ―――!


「―――黙れ黙れ黙れぇぇぇぇ!!!」
何故こんな感情が湧き上がる。
何故何故この女を守りたいなどと思った。
何故何故何故!!!?
女の口を開放し、愛撫する手すらも止めて頭の何かに叫ぶ。
そうしないと何かが出てきそうで、自分が壊れそうで、怖い怖い怖い!!
今まで培ってきた組織のリーダーとしての自分、それを破って何かが出てきそうで!!!

その時だった、ふわっ……と柔らかい何かに包まれたのは。
余りにも暖かくて、優しくて、自然のように包んだ。
思わず泣いてしまいそうになった。この身を支配しかけた恐怖が次々と消えていく。

「本当にアンタは弱虫で……馬鹿で……男らしくないんだから……。
でもね、あたしは……そんなアンタが……この世界で一番大好きなんだからね、裕太……」

涙を残し服は破れていたがそれでも彼女は綺麗で強かった。
優しく、とても優しく彼女は微笑んでいた。

「―――俺は……俺は……」
「ごめんね、辛かったよね。気づいて上げられなくて本当にごめんね……」
376深層の記憶:2008/08/31(日) 01:40:53 ID:p4kXoHSb
「でも、あたしも会いたかった……本当に会いたかったんだからぁ……!」

全ての思いを込めて青年の頬をそっと両手で押さえて彼女は唇を重ねていく。
呆然と彼女を見つめながら受け入れていく青年。
優しく青年の頬を押さえたまま彼女は涙を一筋流す。
そして唇を重ねられた瞬間、彼の中で何かが壊れ、弾けた。
でもそれは怖くなくて、痛くなくて、苦しくなくてそれは檻から開放されていく。


―――ああ、そうだ。あの時に出会った「何か」
それによって身体が乗っ取られ、記憶が奪われていった中、
彼女の記憶だけはと歯を食いしばり、傷を付けながらも守った。
それのおかげでいつも彼女を攻撃するとき躊躇えた。
よく分からない感情が在った、けどそれは無くしてはいけない物だったんだ。



ゆっくりと握った拳。それはもう何かを壊すための物ではなかった。
瞳を閉じて開かれた瞳。それはもう破壊を映すための物ではなかった。
力強く少女を抱きしめた腕。それはもう少女を傷つけるための物ではなかった―――
377名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 01:45:49 ID:p4kXoHSb
いきなり空気を読まずに投下してみた。
変身ヒロイン……スレ違いだとか需要無かったらどうしよう。
さて、またネタ探しの旅に行こうかな。
378名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 01:56:50 ID:znWo8dHE
非常にGJ
379名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 02:58:39 ID:q/5dFzdu
前後もじっくり読みたかったGJ
380名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 09:20:34 ID:htCHB6XV
超GJ!
しかし馴れ初めをもっとkwskしてくれたら神認定だ!
てか読みたい。

>>372
恋に狂い女に執着しおかしくなる男はいるし、
女読者はむしろSなド変態さん大好きなんじゃないかと
女性が多いスレ見てると思うんだが。
381名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 18:07:16 ID:yYBd1bv9
>>377
旅が終わったら必ずここに・・・帰ってくるだゾ!












……ふぅ。
382名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 01:04:13 ID:fjNlnGB6
GJ!
こういうジャンルにこそ愛あるレイプは相応しい、と開眼した!
このシーンに至るまでも想像すると萌えるな!!

>>380
好きジャンルの二次スレ以外は男性多めのシチュスレばっか見てたので
ぜんぜん知りませんでした。
マイジャンルではちょっとでも男キャラがヒロインいじめなんかしたら
すごいことになりそうな雰囲気なんでw
確かにリアルを考えればヤバイ嫉妬するのは男が多いですね。
383名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 08:29:50 ID:XR71xou7
男性はレイプ漫画に自己投影して興奮したり嫌悪感を感じるが
女性はレイプ漫画を完全に他人事として楽しめる

って何かで読んだ気がするなぁ。
女がレイプ漫画好きだからってレイプ願望があるわけじゃなかったり。
384名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 09:43:50 ID:ZrwHp/Uu
女が好むレイプ漫画は「格好良くて自分のことを憎からず思ってる」男が相手で、
なおかつ「女も相手のことを(事前でも事後でも)好きになってしまう型のが多いから、
レイプであってレイプでないんだよな、実は。
385名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 16:02:31 ID:XR71xou7
>>384
いや、それがそうでもないらしい。
キモヲタ容姿と幼女のレイプモノとか、女性なら嫌悪するに違いない作品でも
好む女性は意外と多いよ。意外と、だけど。
男性向け(女性にはキツい輪姦強姦キモ男相手モノ)にも女性作家って最近多いし、
そんなもんなのかなと思ってる。
386名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 17:58:52 ID:LgMhOwgt
個人差なんていくらでもあろう
387名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 21:10:24 ID:kR8pdbRU
>>385
いや、完全に他人事として楽しむことはないから
相手との関係や心理描写を重視するんだと思いますよ。
完全にフィクション、の間違いじゃないですか?

そして、そういうのは好まないです。
そういうものを好む人は鬼畜スレに行ってると思います。
らしいとか何かで読んだとかそんなものかなと明後日の方向で分析するよりも
このスレのレスを読めばある程度層がわかると思うけど。
388名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 22:18:31 ID:tJSRHt53
>>373
GJ!
できれば幼馴染時代も読みたい!
389名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 23:27:54 ID:VVRujpNV
俺は普通のレイプ物とか全然読めないわ
やっぱ感情移入してしまって鬱になる
390名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:19:28 ID:m3+FwreF
>>383
それはないだろう
個人差ってやつだ
391名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:44:09 ID:sBwhhpHY
>>387
ごめんなさい、鬼畜スレもこっちもどっちも覗いてます。
あっちはオカズ、こっちは萌えとその日の気分で使い分け。
だからこそ、こっちでは愛のない鬼畜はやって欲しくないです。

392名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 01:22:46 ID:/FE4NhBy
だから個人差だろ…。
女でも鬼畜な欝レイプもの大好きなのはいるし
男でもヤンデレ男大好きな奴いるし。

俺はこのスレで愛あるレイプが見れればそれでいいよ。
393名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:29:25 ID:CtqPw6g1
>>391
いやいや、確かに自分自身は苦手だけど、
他の人が好きなことまで否定したかったんじゃなくて
鬼畜好きの人はスレを選んでるだろうということが言いたかったの。
謝っていただく必要はまったくないです、こっちこそごめんなさい。
394名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 00:47:50 ID:nvpXJYyU
>>390
>>383じゃないけど似たような記事見たよ。
レイプ物がどうこうというより二次元に対する受け取り方が男女で違うって内容だったが。
395名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 01:53:09 ID:fUS1zHrL
自分は二次元と現実は全くの別物と考えている

だから自己投影はない
396名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 01:54:20 ID:+3qOtSQB
唐突なんですが人外少女ってここでは大丈夫ですか?
例えば背中に羽が生えちゃってる女の子とか身体が機械の女の子とかetcetc……。


というか何でこう、何でもかんでもファンタジーっぽいのを混ぜるとスラスラ思いつくんだろう、俺?と思う今日この頃。
今まで思いついたのって全部ファンタジー要素混じってるしなぁ。
397名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 01:58:30 ID:AsUuB7vd
>>396
愛さえ有れば、オッケー!
398名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 17:32:33 ID:ApKtmLOi
>>396
愛があればなんでもいい
399名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 18:01:05 ID:Unql6KGI
>>396
愛と下半身さえあればいい
400名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 18:39:33 ID:kCMsMesq
愛が重要
401名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 22:02:40 ID:EL3CCx+g
上半身も重要
402名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 23:21:12 ID:uIBV7kUe
愛があっても

マムコに歯が生えていたりチムポで卵産み付けたりは勘弁w
403名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 23:22:00 ID:2XEjI3dc
下半身も上半身も脳内補完できるが愛は補完できない
404名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 23:36:31 ID:OLUIT+Cq
いや、愛すら補完できることもある
このキャラは本当はこいつが好きなんだよ!みたいな…補完というか思い込みというか
俺だけかorz
405名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 23:40:59 ID:EL3CCx+g
同人には良くあることさ
このキャラとこのキャラがくっついたら面白いのになあとか良く思う。
406名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 00:12:03 ID:/bZwqxCy
ということは二次もこのスレ的にはOKと……(メモメモ

>>404
つまり度々女主に立ちふさがる嫌味少年系敵キャラは、実は可愛くて好きなあの子に告白できないツンデレ君である!
みたいな?こう、戦いが終わった後についつい泣かせてしまうあの子を思い出して、何で自分はこうなんだ……orz的な。
407名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 02:25:21 ID:Tj5WjOt6
愛あるレイプっていいよね
408名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 09:45:46 ID:N3P7qyAp
いいけど書くのはむずいorz
409名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 22:25:23 ID:XdUGWkwq
保守愛
410名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 06:34:25 ID:tpXJO1rV
たのむ明日寝たら
二度と目をさまさんでくれ!キモすぎ
411名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 11:09:18 ID:5i5lWhDB
何に対してキモいと言ったのか理解できん
412名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 17:25:09 ID:Sm7Sy9uD
>>411
自分の妄想に対して
じゃね?
413名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 00:17:12 ID:L1KbUL2/
マジキモー
同じ男?何があった?
ちび デブ ハゲ 色白で毛深い?
414名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 22:01:02 ID:A9/ySPgh
デブ以外はキモくない
415とあるのんびりちゃんと秀才君 前編:2008/09/12(金) 01:34:13 ID:deS7oPia
「んぅ……相変わらず抱き心地いいなぁ……」

「あの…舞先輩?一応これでも僕は男なんですけど?その、身体の一部分が当たってるんですが」

「えー…だってぇー真君ってぇ、可愛いてぬくぬくで気持ちいいんだもん〜」

「だから!!……はぁ」

「むー、な〜に〜?そのため息は〜?」

「いえ、言っても無駄だろうなと思っただけです……」

「むむー、何やら生意気だぞ〜。そんな真君にはこうだー!ふぅぅ〜」

「!?うひゃぁ!?」

「あは、やっぱ可愛い〜!ほらほら、もっとしてあげるねぇ〜」

「うあっ!?……ああもう、いい加減にしてください!!大体先輩は兄さんが好きなんでしょう!?
僕にこんなことしてる暇があったら、さっさと会いにでも行ったらどうですか!!」

「えーえー、真君は弄り甲斐があるのにぃ〜〜」

「知ったことじゃありません。―――全く人の気も知らないで……」

「酷い酷い〜!……んぅ?今何か言った〜?」

「何でもありません。それに酷いのはどっちですか…」

「勿論真君に決まってるもん〜ぷんぷんだもん〜」

「いいえ、先輩です。……ふぅ、仕方ないですね。
ほら、さっきから傍から見れば僕らがどう見えるのか分かってますか?」
416とあるのんびりちゃんと秀才君 中編:2008/09/12(金) 01:35:05 ID:deS7oPia
「んぅ?えーとえーと……飼い主とペット〜?」

「違います!!―――いえ、いっそそうした方がいい気がしてきました。
貴女って人は男というのがどういうのかまるで分かっていないようですし……」

「えー?じゃあねぇ……あ、分かったぁ〜。真君がペットだね〜!いいねいいねぇ〜〜!採用〜!」

「ええ、そうですよ、採用です。ですからまずはペットに飼い主というのを教え込む必要がありますね」

「んぅ〜?あれぇ〜どうしたのぉ〜そんな怖い顔して〜?」

「―――こっちは幾度も幾度も我慢して忠告してきたんです。どれだけ無自覚に誘惑してくる先輩に篭絡されそうになったか分かりますか?」

「!!ん〜!?」

「ふふ、ファーストキスご馳走様……いい加減こっちも限界なんです。それを今から教えてあげますよ」

「ん〜!!んんぅ〜!!!」

「はは、誰かや僕に助けを求めようとしても駄目です。何しろ今家には都合の良いことに誰も居ないんですから。
そうそう先ほどは言い忘れましたが、貴女の愛しの兄さんも今日は帰ってきませんしね?
クス、言ったでしょう?男がどういうのか教えると。そして貴女の飼い主は誰かというのを教えると……」

「!!っんん!んん〜〜〜!!」

「―――だから少し黙ってください、兄さんの事を想って叫ぶ貴女の声など聞きたくない…!
……兄さんには他の物はいつも譲ってきました。ですが初めて絶対に譲りたくない物ができたんです。
それは舞先輩……貴女だ。舞先輩だけは……舞先輩だけは兄さんに渡さない……!!」
417とある天然ちゃんと秀才君 台無しの後編:2008/09/12(金) 01:36:09 ID:deS7oPia
〜〜激しい陵辱の後の翌日〜〜



「―――だったはずなんですが、どうして貴女は嬉しそうなんです?」

「ん〜?えへへ〜何でだろ〜ね〜?」

「…あれほど男というのを教え込んだはずです、何で貴女はまだ擦り寄ってくるんですか?」

「だってぇ〜真君って可愛いんだもん〜〜。やったーっ!って思ってたの〜」

「可愛いって……は?やった…って…?」

「えっとねえっとね〜はいこれ〜〜。えへへぇ〜ぎゅーってしちゃうもんね〜」

「うわ、胸が密着して!!……え、これって?……何々…「彼氏を誘惑する100の方法」……!?」

「うふふぅ〜里香ちゃんがねぇ〜貸してくれてたのぉ〜んんぅ〜〜」

「だから胸が!胸が!!……あの人の入れ知恵ですか。どうりでいつもどこか呆れた目で見ていると思っていたら……」

「真君ってば中々襲ってくれないから〜もしかして私のこと〜好きじゃないのかと思って〜〜。
……くすん、やっぱり嫌だった〜?」

「―――そんなわけ無いでしょう!!……少し今までの自分に呆れていただけです。
つまりは最初から我慢なんてする必要なかったんですね」

「!!えへへぇ〜良かったよぉ〜……ずっとずっとぉ〜不安だったのぉ〜。
もしかして里香ちゃんの言っている事とは違ってぇ〜嫌われてるんじゃないかと思って〜」

「うっ……す、すみませんでした。と、いうことは兄さんが好きだという事も?」

「うん〜誰か好きな人が居るって言っておくと〜積極的になってくれるかも〜って本にね〜〜」

「ええ、ええ、物凄い焦りましたとも。まさか演技なんて思いもよらずにね……」

「うんうん〜。だからぁ〜これからぁ〜一生懸命お詫びするねぇ〜〜ご主人様ぁ〜〜♪」

「うわぁっと……本当に仕方ない人だ。そんな事を言われたら何も言えない。だから僕もこれからお詫びします…よ」

「きゃぁ〜〜♪」



さてさて本当に手綱を握っているのは……?ちゃんちゃん。
418名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 01:44:12 ID:deS7oPia
またまた突発的にやってみる。
今回は普通に現代で。
書いてる内に>>272っぽくなったのは何でだろうと自問。
ひょっとして>>272から電波が届いたのか?と考えてます。
しかし何事も他人を優先するような優しい少年が見せる豹変を書きたい!
と思っていたらクール系の少年になってしまった件。
こう、他の物なら何でも譲るけど惚れた女の子だけは譲れないんだ!って狂気が書きたかったが落ちがついてしまった件。
でも平常時とのギャップって良くね?と同意を求めてみる。
419名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 01:51:19 ID:deS7oPia
>>417のタイトルに一部ミスがある件。
正しくはとあるのんびりちゃんと秀才君ですー。
420名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 12:24:41 ID:fYP0wwvX
>>418を読み終わるまで、そのような内容のSSだとはまったく気付けませんでした
(申し訳ない)

次回、突発的でないSSを期待します

421名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 13:05:22 ID:fZJphC7Z
せっかく書いてくれたのに申し訳ないけど
説明不足で何もかもわかりにくい。
好きな作品の二次だったらまだ楽しめそうだけど。
422名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 15:19:18 ID:IZi+OCrt
地の文は一人称より神視点がいいとか我儘いってた俺を許して
423名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 15:43:50 ID:ctOMm6YS
あー、やはり突発的に書きすぎましたか。
ふと脳天にびびっと来て思わず欲望のまま書き殴ってしまいまして。
台詞だけでやろうとしたのも無謀だったかなぁ……。
誤字やら脱字やらは気をつけていたんですが、肝心の分かりやすくってのが出来てなかったようで。
もう少し長くするか状況説明を入れるべきでした。
SSを一日寝かせるという意味がどういう事なのか、改めて分かった気分です。
何にせよ、本当に見苦しい文章をすみませんでした。
424名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 00:26:56 ID:9VfzisjR
GJ!!
しかし、残念なのは「激しい陵辱」のシーンがカットされていることだなぁ

陵辱は後のラブラブになってる様子とのギャップが大きければ大きいほどいいと思う
4251/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/09/14(日) 21:20:26 ID:ER0EGOP4
「お、お止めください!」
「どうして僕の想いが分からないんだ!」
「若様、わたくしは卑しい身分の女にございます」
「……僕がお前を買ったんだぞ!お前は僕のものなんだ!」
──ああ、どうして……どうしてそのように仰るのですか。
 わたくしはこの屋敷のメイドの中でも最も低層な存在でございます。この国ではメイドにも
二種類ございまして、給金を頂いて働く雇いメイド、そしてもう一つがわたくしのように
"市場"で買われ、住む場所と食事を与えられる替わりに一生お仕え申し上げるメイドで
ございます。
「今まで、ずっと我慢してきたけど、もう堪えられない」
 そのまま圧し掛かられ、わたくしはソファの上に押し倒されてしまいました。頬に当たる
革の冷たさに身体が独りでに震え出してしまいます。
「そんなに僕のことを嫌がらなくてもいいじゃないか!」
 若様の手が襟にかかり、そのまま強引に音を立てて、メイド服を引き裂かれてしまいました。
黒地に映える白いプラスチックのボタンが飛び散り、乾いた音を立てて床に落ち辺りを
転げまわる様がまるでスローモーションのように思えました。
「僕がどれだけ我慢したか、お前はまるで分かっていない」
──分かっていないのは、若様の方です。あなた様のように尊い御方が、最下層の
わたくしのような卑しいメイドに手を付けるなど間違ってもあってはならぬことなのです。
まして、これからご結婚される身でございますのに。
 申し上げたいことは山のようにありましたが、気が動転したわたくしでは上手く言葉に
することなど到底叶わず、何とか搾り出した声も掠れていました。
「だ、ダメです。こんなことが……旦那様に知られたら」
「父さんは関係ない!僕は僕の意思でお前を抱くんだ!」
 押し付けられた唇から捻じ込まれた舌にわたくしの口内は蹂躙され、声を上げることすら
ままなりません。
「はっ……はっ……」
 荒い呼吸の若様の瞳には強い欲情の光が宿っておりました。
 わたくしはこの御方の"もの"です。お屋敷によっては買われたメイドを夜伽の相手になさる
こともあると聞きます。それでも、この御方のお父上は風紀の乱れに厳しく、夜伽の相手は
雇いメイドと決められておいでです。
 しかし、そのような決まり事など今の若様には関係ないのでしょうか。ささくれ一つない
滑らかな手が裂けた服の隙間から差し込まれ、わたくしの乳房を荒々しくお掴みに
なられました。
「い、いやぁぁ」
 身を捩って逃げようとしましても、若様の均整の取れた身体に押さえつけられてはどうすることも
できません。胸に走る痛みとそれに混じる微かな痛みとは明らかに違う感覚に心は
翻弄されていました。
「わ、若様。お願いです……んっ……今なら」
「嫌だ!言っただろ、お前は僕のものだって!」
4262/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/09/14(日) 21:21:45 ID:ER0EGOP4
 若様の指に籠もるお力が一層強くなって、自分の小さな乳房は捻り切られそうになりそうな
錯覚に陥りました。しかし、それ以上に"もの"と言われた若様の言葉が胸の奥を深く
抉りました。

 でも、それは紛れもない事実でございます。 
 わたくしは二度買われた女です。若様に買っていただく以前は、あるお屋敷にメイドとして
一度買って頂いたことがございました。しかしながら、そのお屋敷の奥様のお怒りを買い、
わたくしはお屋敷を追われ、再び"市場"に戻ることとなりました。この場合、前の御主人様が
わたくしを買われたお金の四分の一をお戻ししなければなりませんが、貧しいわたくしの
両親にはそのようなお金は残っておりませんでした。そうなれば、もう一度、どなたかに
買っていただくか、娼婦として身体を売るかのいずれかの道しかございません。
 しかし、"市場"のブローカーからは、「その年で新たな買い手は見つからんぞ。女なのだから
男を愉しませて稼いでみろ。お前なら充分客がつくぜ。何なら俺が最初の客になってやっても
いいぞ」と嘲り混じりに言われました。
 一般的に"市場"で売られる年齢は十代前半でございます。そして、買われるとすぐに
メイドとしての教育を受けるのが通例となっております。だから、わたくしのように二十歳
間際にして"市場"に出る女など何か訳有以外の何者でもございません。そして、トラブルを
お嫌いになる上流階級の方々がそのような者を買うことなどありえないのです。
 案の定、"市場"が定めた期限が近づいてもわたくしを買ってくださる方は現れませんでした。
 微かな望みが絶望に変わりかけた時、あのお声を聞いたのでございます。
「お前を買いたい。幾らだ?」
 一生忘れることはないそのお言葉は今でも大事に胸に刻んでおります。

 一人の"女"としてなどという大それた望みは、とうに捨てております。ただ、お買い上げ
頂いた若様にお仕えすることだけを喜びとして今日まで過ごして参りました。若様がさる
名家の御子女と結婚なさると聞いた時は人知れず涙したものでした。その時になって、
自分が若様をお慕いし、"もの"ではなく"女"として見て頂きたいと望んでいたことに
気づきました。しかし、叶うべくもない望みは心の奥深くに埋め、若様に御結婚のお祝いを
申し上げたその夜に、このようなことになってしまうとは皮肉なものでございます。
「はっぁ……んんぅぅ……ぁぁ」
 若様はわたくしの女の部分を指先でなぞりながら、執拗に愛撫なされます。そのせいで、
淫猥な音がそこから立つようになってしまいました。
「ほら、聞いて御覧。お前だって僕を欲しているのではないか?」
 少し優しげに若様がわたくしの耳元で囁かれました。
 わたくしとて、"女"としての悦びを知らない訳ではございません。ただし、それはもう
捨てております。売られたものが普通の幸せを望むことなど許されるはずがございませんもの。
逃げていきそうになる理性を必死に手繰り寄せ、弱々しく首を振って若様の言葉を
否定しました。
「ダメです……お願いでございます……もう、もうこれ以上はいけません」
4273/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/09/14(日) 21:22:34 ID:ER0EGOP4
 それを聞いた若様のお顔は苦虫を潰されたような表情になり、押し黙られてしまいました。
それでも、刷毛で掃くような労わりのある優しい愛撫は止むどころか、一層わたくしを
追い立てるように執拗なものとなりました。
 呼び起こされた快感に、わたくしは流され始めていました。やはり、諦めたと言っても所詮は
"女"なのでしょう。密かに心寄せる方に求められれば、拒まなくてはと思っても身体の熱を
抑えることができないのです。
 いつしか、若様の先端が入り口に宛がわれても、湧き上がる熱に浮かれてしまったわたくしは
事態の重大さに気づいておりませんでした。
「いくよ?」
「!?……そ、それだけは!いけません!イヤァァ……ァァああ……んくぅぁ」
 悲鳴交じりの拒絶の言葉を無情にも遮り、若様はわたくしの内側に入られました。
「……すごく……気持ち良い。温かい」
「いけません、いけません」
 必死に首を振るわたくしの乱れた髪を若様はその御手で柔らかく撫でてくださいました。
「ごめんよ。でも、我慢できない。もう引き返せないんだ」
 それを最後に若様は一言も発することなく、ただ只管にわたくしの内側に硬くそそり立った
逞しい性器を打ち付けられては、引き抜かれ、また打ち付けるということを繰り返して
おいででした。不思議なことに、若様のお顔には悦びの色は浮かばず、むしろ痛々しい
ほどに悲しげな御様子でした。
 きっと、御自分が婚約者のいらっしゃる身でありながら、わたくしのような婢女を抱いて
しまっていることに罪悪感を抱かれていらっしゃるのでしょう。
 わたくしがいけないのです。わたくしのような女が若様の周りについたばかりに、お若い
この御方は過ちを犯してしまったのでしょう。
 徐々に激しくなる抽挿に身体の奥から快楽の波が押し寄せてきて、わたくしは遂に考える
ことを止めてしまいました。ただ、それでも若様の前で乱れてしまわないように唇を噛み締め、
声を押し殺し、ただ只管に堪えることに徹しました。
「だ、ダメだ……もう、我慢できそうにない……出すよ!」
 その一言でわたくしは現実に連れ戻され、最悪の事態が起こりつつあることに気がつき
蒼褪めました。
 しかし、もう遅かったのです。
 若様が大きく腰を引き、今まで一番深く突き込まれました。身体を串刺しにされるような
感覚と同時に、若様の熱い迸りがわたくしの胎内に注ぎ込まれたことがハッキリと分かり
ました。しかも、奔流は一度ではお収まりにならず、わたくしの内側で若様が脈打たれる度に
貴重な子種が搾り出されました。
 やがて、全てをお出しになられると緩慢な動作で若様は身体をお離しになられました。
 きっと、溜めていらっしゃった欲望を吐き出されて満足なさったのでしょう。虚ろな眼差しで
ソファに横たわるわたくしを見つめておいででした。本来であればすぐにでも立ち上がって後の
お世話をすべき──少なくとも雇いメイドがお手つけを受ける時や閨の指導を申し上げる時は
それが礼儀なのです──が、慣れないわたくしはただ、股の間から若様の精液が流れ出る様を
ただ呆然と見ていることしかできませんでした。
4284/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/09/14(日) 21:23:30 ID:ER0EGOP4
──ああ、これでもう働くことができないかもしれない。
 お手つきになるメイドは避妊だけは欠かしません。何故ならば、高貴な御方の子を
宿すことは卑しい身分のものには許されていないからです。万が一、そのようなことに
なれば子の命は絶たれ、お屋敷を追われることになってしまいます。
 もう二度と若様にお仕えできないかもしれないと思うと自然と涙が零れてしまいました。
「な、泣くほど嫌だったのか……」
 若様は慌てた御様子で身を屈め、わたくしの顔を心配げに覗きこんでおいででした。
「……若様、わたくしはもうお側にお仕えできないかもしれません」
「な、何を言っているんだ!ダメだ!お前は僕のものだ!一生、僕のものだ!」
 弱々しくかぶりを振ったわたくしに若様の唇が強く押し付けられました。あまりのことに
思わずわたくしは狼狽してしまいました。
「わ、若様?」
「僕がお前を一生守る!一生かけて幸せにしてみせる!だから……」
 若様はもう一度わたくしの唇を求められました。今度は大人しく若様を受け入れ、
失礼かとは存じましたがこちらからも舌を絡めました。それが、若様のお言葉に対する
わたくしのせめてもの応えでございました。
「わたくしには勿体ないお言葉……嬉しゅうございます。しかし、若様とわたくしでは身分が
あまりに違いすぎます。それに今、頂いた子種で万が一わたくしが身籠ってしまえばお屋敷に
は置いて頂けません。いえ、それ以上に若様の御名にも傷がついてしまいます」
 それでも、若様の眼差しはたじろぎもせずわたくしに注がれておりました。
「それに御婚約のこともあります。今日のことはただの夢とお忘れください。このようなこと、
若様にとって良いことにはなりません」
 わたくしは自分の心を偽るように、上辺だけの微笑みを浮かべて若様に「これでお別れです」と
無言のうちに告げました。
 その応えは──

「お前を誰にも渡さないし、どこへも行かせない。僕だって同じだ。だから、さあ、僕のものになっておくれ」

 優しい──でもどこか悲痛なお声でした。それはきっとこれからの二人の行末を暗示して
いるのだろう、とわたくしは思いました。
 
(了)
429名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 21:24:28 ID:ER0EGOP4
以上です。
お付き合い頂いた方ありがとう。
430名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 22:54:09 ID:CANHbpf0
>>429
GJ

この二人にはハッピーエンドを迎えてもらいたいな
でも若様の婚約者は……
431名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 06:36:24 ID:tuYGS7RI
なんというGJ!
ぜひ幸せになって欲しい

>>430
若様の婚約者には同じように付き従っている執事あたりが
婚約を期に長年の想いを止められず(ryでおk
432名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 08:24:29 ID:Y7iH0q/5
GJ
若様サイドも読んでみたいな。
続き楽しみにしてます。
433名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 10:47:08 ID:X+/gfHh7
>>431
きっと若様の婚約者の話が>>360なんだ
434名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 12:41:49 ID:LsYUQnvO
>>433
それだッ!w
435昨日の敵は今日の…1:2008/09/16(火) 22:38:27 ID:DwCrV5Zf
腐敗しきった王政を終わらせる為、
仲間と一緒に立った蜂起したあの日から、既に5年の歳月がたっていた。
 当時少年だった彼も、今では反乱軍を率いるまでになっていた。
その顔立ちには幼さの代わりに数多の苦労が刻まれ、
ここまでの長い道のりが窺える。
 城壁に立ち、やっと開城までこぎつけたこれまでの事を思い返しながら、
男は遠くに見える町並みを見ていた。
 

「ハロルド、ここにいたのか。とうとうここまで来たって感じだな」
 ハロルドと呼ばれた男は振り返り、アーネストか、と戦友の名を呼んだ。
「あの親衛隊の隊長ってのは投降したのか?女だとかいう…」
「ああ。最後は割とあっさりと投降したよ。
結局今まで女王の側にいたのは、その女隊長だけだぜ。
もう誰も残ってないってのに、泣かせるよな」
 アーネストの言葉に、ハロルドは苦笑した。
「どこがだ。情にほだされて状況判断もできずに逃げ遅れたんだろ。
馬鹿なだけだろ」

 ハロルドがそう一蹴し、今度はアーネストが苦笑する。
「ずいぶん手厳しいな。お前なら、てっきり敵ながら見上げた奴だ、
とか言うかと思ったんだが」
「お前こそなんで女隊長の肩を持つんだよ。
危うく半殺しにされかかったのは誰だ?アーネスト」
 ハロルドに指摘され、アーネストは肩口に巻かれた包帯を左手で撫でた。

 その傷は命に関わるものでこそないが、浅いものではない。
アーネストも我流とはいえ、剣の腕は悪くない。
その彼が女隊長に斬られたと聞いたとき、
ハロルドはずいぶん驚いたものだ。
だが、あと10センチ上にそれていれば、命に関わる傷だった。
 だから俺は会った事も無い女隊長に対して、
こんなに憎しみを抱くのかもしれないな、とハロルドはふと思った。

 ただ、当のアーネストは笑いながらのんびりと言った。
「まぁ、これは俺が悪いんだけどな」
「何だそれは」
 ハロルドが聞き返すと、アーネストは笑って頭をかいた。
「実はあらかじめ警告されてたんだ。
『剣を交える気はない。
自分はしかるべき時期が来たら投降する、だから退け』ってさ。
そんな事言われても、やっぱいい腕してるって聞いたら血が騒ぐだろ?
で、突っ込んでいったら斬られた、というオチなんだよなぁ」

 アーネストは空を見上げて伸びをしながら、続ける。
「あんなに鮮やかに負けたの久々だったよ。
あれは間違いなくプロの訓練受けてるな。案外お前のクラスメートだったりして」

 ハロルドはじろりとアーネストを睨んだ。
「俺は"元"軍隊出身の剣士に師事してただけだ。そんな知り合いなんていねぇよ」
「そうかぁ?よく思い出してみろよ。
金髪で緑の目のきれいなねーちゃんだったぜ。顔の割に胸がでかい感じの…」
「勝手に言ってろ。俺は女隊長の様子を見てくる」
 まだまだ話を終えそうにないアーネストに、
ハロルドは半ば呆れてそういい残し、城内の地下へと足を向けた。
436昨日の敵は今日の…2:2008/09/16(火) 22:42:50 ID:DwCrV5Zf
馬鹿馬鹿しいと思いつつも、
ハロルドはアーネストの言った言葉が気にかかっていた。
薄い緑の瞳、金髪の女。目蓋の裏に、遠い記憶の中の少女の姿が蘇る。
 いつも側にいて、伝えるべきことも伝えられないまま、
いつの間にか目の前から消えてしまった。
 ふとした瞬間に、存在の大きさを思い出す。例えば今のような瞬間に。
「まさか、な」
 ハロルドは考えを打ち消すように頭を振った。
今は昔を思い出している場合じゃない、そう自分に言い聞かせながら。

 
城の地下へと続く階段を下りると、ひんやりとした空気が上がってくる。
ハロルドの視線の先には、石造りの廊下が奥までずっと続いていた。
 過去何百人という人物が閉じ込め、最期を迎えた牢獄。
まるでここだけは時に忘れ去られたように、静まり返っている。
壁際に据え付けられた松明の音だけがパチパチと小さくこだましていた。

 廊下の突き当たりにある、古びた扉の格子を覗くと、
グレーの粗末な服を着た女が背を向けて座っていた。
ハロルドは扉を数回たたき、中へと入った。
 たいまつの炎を壁のランプに移す。
石造りの部屋の内部がぼんやりと浮かび上がり、ゆっくりと女が振り返る。
女はハロルドの顔を数秒見つめると、穏やかに微笑んだ。
女の微笑に、記憶の中の少女の面影が重なる。
 ハロルドは言葉を失った。

「まさか、嘘…だろ…レイラ、なんでお前が」
 レイラは少し微笑んだまま肩をすくめた。
「久しぶりね。師匠はまだ現役なの?
あの頃からもう何年?なんだか懐かしいわね」
 まるでここが牢獄である事を忘れているようなレイラの物言いに、
ハロルドは苛立った。思わず声を荒げる。

「そんな事はどうでもいい!なんでお前がここにいるんだよ!」
やや呆れたような顔でレイラはため息をついた。
「なんでって、捕まったからに決まってるでしょ。
女王がいなくなって、親衛隊の私もお役御免になったってわけ」
「俺が言いたいのは、そんな事じゃない!
レイラ、お前…もしかして、俺が反乱軍にいるって知ってたのかよ?
それなのに、お前は…!」
「一兵士から、その能力を買われてリーダーになったんでしょう?
活躍ぶりは聞いているわ」
 語気を強めて詰め寄るハロルドに対し、
レイラの口調はいたって平静を保ったままだ。

「何だよ、それは…!お前、俺がこっち側にいるって知っててなお、
女王の、あんな腐りきった奴らの味方してたのか?
お前のせいでどれだけ犠牲がでたと思ってる!」
 レイラはため息をついてハロルドを見上げた。
「犠牲は覚悟の上でしょ?
血を流さずに革命が成せると本気で思ってたの」
 ハロルドは思わずレイラの胸倉を掴んでいた。
が、目の前の女はひるむでもなく、まっすぐにハロルドを見つめ返してくる。
「昔からお前は冷静だったよな…!いつも分かったような顔しやがって。
俺達の反乱も、この5年俺達が死に物狂いでやってきた事も、
お前にとってはただの仕事の一部だったって事かよ…!」
ハロルドの声は怒りで震えていた。
437昨日の敵は今日の…3:2008/09/16(火) 22:43:52 ID:DwCrV5Zf
 たとえ側にいなくてもきっと同じ道を目指している、
そう信じていた自分が馬鹿らしく、ハロルドはレイラを睨みつけた。
と同時に、どす黒い衝動にかられる。
今ならこの女を犯しても、言い訳がたつ。
怒りに任せて親衛隊の隊長を辱めただけだ。
そう、この感情は怒りのせい───。汚い自己保身の考えが頭の隅を掠める。

 胸倉を掴んだまま急に無言になったハロルドに、
レイラは怪訝そうな面持ちで覗き込む。
 葛藤するまでもなく、ハロルドの中で答えは決まっていた。
ハロルドはレイラの背後にあった小さな鉄製のベッドに、力任せに押し倒した。
 はずみでベッドが軋み、金属のこすれるいやな音がする。

レイラが小さく悲鳴をあげた。
「いきなり、何するのよ?痛いっ」
「そうだ、俺は、ずっと昔からお前を…俺のものにしたかった。
俺だけのものに…」
ハロルドは独り言のように小さく呟く。
「何言い出すのよ?いきなり、やっやめ、てっ…!」
 ハロルドはレイラに覆いかぶさると、
強引に唇に舌を滑り込ませる。熱い口内を探るように舐めまわし、
逃げようとするレイラの舌に無理矢理唾液を絡める。
 両手首を押さえつけ、両手を頭上にあげた体勢を取らせた。
自身のベルトで両手を縛り上げると、
無防備になったワンピースの上半身部分をハロルドは力任せに引き裂いた。

布地が裂かれる鈍い音に、レイラのくぐもった悲鳴が重なる。
やっとハロルドはレイラの舌を開放し、顎から首、
うっすらと汗をかいている双丘の谷間へと舌を順に這わせていく。
「お願い、ハロルド、こんなのいや…」
 レイラはかすれた声でハロルドに呼びかける。
だか許しを請うその声もハロルドの耳にはすでに遠い。
レイラのなだらかな曲線を描く下腹部を唇でなぞりながら、
服としての機能を失った布地をハロルドはベッドサイドに投げ捨てた。
438昨日の敵は今日の…4:2008/09/16(火) 22:44:26 ID:DwCrV5Zf
 白のショーツの中に手を入れると、
しっとりと湿った草叢の感触が指先に伝わる。
 必死に力を入れて拒絶しているレイラの太ももの間に指を割りいれ、
隠されたヒダの奥へと更に指を伸ばす。重なり合った花弁の間、
親指の辺りに小さな突起が触れる。
 優しく親指の先端で撫で、細かく振動させた。
同時に豊かに膨らんだ乳房の先端を口に含み、舌先で転がす。

口の中で徐々に固くなっていく蕾をハロルドが甘噛みしてやると、
レイラは喉の奥でため息のような声を上げた。
 愛撫するのもそこそこに、ハロルドは自身の服を脱ぎ捨て、
レイラのショーツを強引に引き下ろす。
隠れ蓑を失い、ほの紅く染まった花弁が現れた。
淡いピンクのヒダからは、透明な粘液が糸を引いている

 レイラは観念したのか、暴れるのをやめ、
黙って目を閉じ唇を噛みしめている。
ゆっくりと、太ももを曲線を確認するように舌でなぞっていくと、
舌先に鳥肌の感触がざらざらとして心地いい。
  愛液をまぶされて光っている突起が、
すでに真っ赤に充血し、存在を主張しているのが目に入る。
花弁の奥の突起を、再び指先でゆっくりと擦る。
「もう完全に尖ってるぜ…ここ…」

 レイラは耐え切れなくなり、身をよじらせて甘い吐息を漏らす。
「んっ、ぁっ、そんなところ、触らないで、っぁ…くぅ」
「お前のそんな声、初めて聞いたぜ。そんな声、お前もあげるんだな…」
 ハロルドが囁くと、レイラは恥ずかしさからか、
いやいやと子供のように首を振る。
真っ赤になりながら恥じる仕草も愛しく、
ハロルドはわざと音をたてて愛液を吸い上げた。
じゅるじゅると下品な音を響かせながら蜜を吸われる恥ずかしさも、
レイラの身体は快楽として貪り始めていた。
439昨日の敵は今日の…5:2008/09/16(火) 22:45:32 ID:DwCrV5Zf
蜜壷からは絶えず液体が溢れ出し、
シーツの色が変わるほどぐっしょりと濡れている。
 肉芽を弄られるのがよほど感じるのか、
ハロルドが執拗に指先でこねると、レイラの脚からは次第に力が失われていき、
その代わりけいれんするようにぴくぴくと震えながら悦びを表現し始める。
抑えた喘ぎ声が重なり、甘ったるく、
生々しいメスのニオイがハロルドの鼻をついた。
思わずごくりと唾を飲みこむ。

 ハロルドはレイラの膝に手をあて、思いきり開脚させた。
頬は上気しているが、表情はまだ不安そうなまま
こちらを見つめるレイラと目が合う。
ふと罪悪感が心の片隅をよぎったが、すでに固く屹立したハロルドのそれは、
突き上げる場所をただ求めていた。

ごめんな、と小さく呟くと、レイラの胎内へ押し入っていく。
こんなに熱いのかと驚くぐらいの熱と、
ゼリーできた幕のような感触が先端を通して伝わってくる。
十分に分泌された愛液が潤滑油となり、
狭く閉ざされた膣口が徐々に開かれていく。

 ハロルドは最深部までゆっくりと侵入しきると、
己の感触を刻み込むように、緩慢な動きで突き上げ始めた。
肉体がぶつかる音と粘り気のある水音とがこぼれる。
胎内の肉襞のひとつひとつがぴったりと吸い付いて締め上げてくる。
 ハロルドは腰を打ち付ける速度を上げながら、
更にレイラの腰に手を回し、引き寄せるようにして奥まで蹂躙していく。
レイラは目を固く閉じたまま、
挿入のリズムに合わせてはっ、はっと小さく息を吐いて応じる。

律動を重ねる度、腰の辺りに熱い衝動がじんわりと広がっていく。
それとは逆に、頭の中はゆっくりと醒め始めているのをハロルドは感じた。
別の場所からこの行為を眺めているような感覚に囚われる。
 ただ、身体と本能は理性だけでは止められない所まで来ていた。

ただ夢中で奥へ奥へと突き上げると、ペニスの先端に向かってむず痒いような、
熱い塊が衝動となってこみ上げてくる。
 爆発寸前で胎内からそれを引き抜くと、
白濁した液体をレイラの入り口付近にぶちまける。
 そして荒い息をつきながら、ハロルドは手のひらで汗を拭った。
440昨日の敵は今日の…6:2008/09/16(火) 22:46:37 ID:DwCrV5Zf
--


 身体が感じている解放感と入れ違いのように、
ハロルドの頭の中では罪悪感がなお侵食を続けていた。
 ベッドの下に落ちたグレーの毛布をそっとレイラの身体にかけ、
ベルトで括り付けたままでいた両手の戒めを解いてやった。
 見ればその手首にはうっすらと赤くなっている。
ハロルドはいたたまれなくなり、レイラに背を向け、慌てて服を身に着ける。
ベルトを通しながら、ハロルドは切れ切れに言った。
「すまない…俺は……こんな事するつもりじゃ…」

 レイラは何も言わない。
小さな空間に気まずい沈黙が流れた。
責めるでもなく、泣き叫ぶわけでもないレイラの態度が、
ハロルドにとっては余計苦しいものだった。
 もうこれで、レイラは俺を一生軽蔑するだろう、
そう思うと、もう言い訳も謝罪の言葉も出てこなかった。
ただ後悔と自己嫌悪とでうなだれることしかできなかった。


「シャツ、貸して」
そう言って長い沈黙を破ったのは、レイラのほうだった。
 ハロルドが振り返ると、レイラは毛布を身体に巻きつけ上半身を起こしていた。
半ば放心気味でいたハロルドが思わず聞き返すと、
レイラはむっとした表情になる。
「え?じゃないわよ。シャツくらい貸しなさい。
服を破るなんて…昔から馬鹿力なんだから」
 ハロルドからシャツを取り上げると、レイラは続けた。
「それに、すぐに頭に血が上る性格どうにかしてよ。
久々の再会なのにいきなり押し倒すなんて…何考えてるのよ」

 言い訳と、今までの想いとがごっちゃになり、
ハロルドはしどろもどろになりながらも、必死に言葉を紡ぐ。
「俺は、お前に何も伝えてないまま別れたのを後悔してて、
それでも、俺と同じ気持ちでいるんじゃないか、とか勝手に思ってて、
その…でも、お前が俺と敵同士でも平気だったって聞いて、
かっときて……もう離したくなくて…つまり、その…」
441昨日の敵は今日の…7:2008/09/16(火) 22:48:45 ID:DwCrV5Zf
一向に要領を得ないハロルドの言葉を遮ると、レイラは言った。
「誰がハロルドと敵同士になったって言ったのよ」
 レイラの言葉に、ハロルドは眉をひそめる。
「だってお前は親衛隊の隊長で、俺は…反乱軍のリーダーだろ?」
「呆れた。王家を本当に滅ぼすには、外から潰すだけじゃだめだ、
中から膿を出し切らなきゃ同じ事を繰り返すだけだ。
そう言ったのはハロルドでしょ。
まさか、忘れたの?」
 きょとんとしているハロルドに、レイラは大げさにため息をついてみせた。
「嘘だろ…じゃ、お前は最初からそのつもりで親衛隊に入ったのか?
中から王家を潰すつもりで?それならそう言ってくれよ。
そしたら俺だってさ…」
「そっちは分かってるのかと思ってたのよ。
全く覚えてないなんて…呆れたとしか言えないわ」

 混乱が収まると、急に嬉しさがこみ上げてきて、
思わずハロルドは声をあげて笑っていた。
目の前の女を力いっぱい抱きしめる。
 反対にレイラは口を尖らせる。
「笑うんじゃないわよ。襲っておいて。痛かったんだから…!」
 そう言いながらも、ハロルドの腕の中でレイラはつられてくすくすと笑いだす。
「そっちこそ何だよ、急に笑い出して」
 レイラの表情に、屈託のない笑顔が戻る。
ハロルドは安堵してほっと息を吐いた。

「ハロルドみたいな突進タイプがリーダーしてたと思ったらおかしくて。
よく生き残れたわね?」
「生憎と俺はお前みたいに、大儀の為に何年も敵を装えるほど人間できてねえよ」
 とげのある言葉に、ハロルドは思わずむっとして言い返す。
が、レイラの返答は意外なものだった。
442昨日の敵は今日の…8:2008/09/16(火) 22:49:21 ID:DwCrV5Zf
「別に…大儀のためじゃないわよ」
「じゃあ何だよ。よっぽどの理由だろ。5年だぞ」
 ハロルドの疑問に、レイラは急に慌てたように口ごもる。
「そ、そんなのどうでもいいでしょ。女王だって生け捕りにできたし、
隠し財産だって明らかになったし、理由なんて今更…」
 どうでもよくないだろ、と言いかけたが、
やけに慌てているレイラの態度のせいで、ハロルドはやっと気づいた。
勝手に緩んでくる頬を必死でこらえる。
「ありがとな」
「な、何がよ」
 あくまでレイラはしらを切りとおす気らしい。
ハロルドはからかうようにわざとレイラの顔を覗き込む。
「お前に一番キツイ役やらしちまったな、”俺の為”に」

 吹き出すのをこらえながらなんとか言い切ると、
レイラはさっと視線を逸らしてうつむいた。
何も答えなかったが、肯定の証拠に耳が真っ赤に染まっている。
ハロルドの口元はもはや完全に緩んでいた。
「ほんっとに昔から素直じゃねぇな。お前は。そんなだと俺、
また強硬手段にでるかも…」
 レイラは顔をあげハロルドを、きっ、と睨んだ。
「こんな乱暴なの今回だけだからね!ハロルドだから、許すだけで…」
そう言いながらもハロルドの手を強く握りしめる。 
ハロルドは温かい指先を握り返しながら、そっとレイラの耳に口を寄せた。
「この次はちゃんとイかせるから」
「バカっ!」
 くたびれたグレーの毛布がハロルド目掛けて飛んできた。
頭からもろに毛布をかぶりながら、ハロルドは精一杯笑みをかみ殺していた。


(終) 
443名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 22:52:30 ID:DwCrV5Zf
以上です。
全く違う方向に展開してしまったが…
>>288からネタもらいました。
読んでくれた方々、どうもありがとうございました。
444名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 23:48:19 ID:e5R2vQuD
>>443
乙です、最後の会話がとてもいいですね
というか氏のSSを読んでまた別の方向でネタが浮かんでしまった自分はどうしようと考える
やっぱ敵の女に惚れるとか惚れているってのはいいシチュです
445名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 01:15:01 ID:nG7NLJIF
GJ!
レイラがすごくいい女だ
惚れる
でも5年も一途に思い続けて約束を守ってたのに
ハロルド忘れてたなんてヒドスwww
446名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 00:56:28 ID:ayIW8FTr
とりあえず今の需要を聞いてみたいのでアンケートをしちゃうがおk?
ちなみに複数回答おk。当てはまらない場合は萌えると思ったシチュで。



一問目:自分が萌える娘はどれ?
1:強気で意地っ張りな娘  2:弱気で甘えん坊な娘  3:冷静で何事も淡々と受け止めるような娘 
4:大人で甘えさせてくれるような娘  5:その他(自由に記入)

二問目:その娘と男の関係は?

1:上司と部下  2:幼馴染  3:男が一目惚れした  4:家族  5:敵対関係  6:婚約者  7:仲間  8:その他(自由に記入)

三問目:どんな理由で男が娘を襲う?

1:誰かが好きなのかとor別の男と仲良さそうなのに嫉妬して  2:歪んだ支配欲や愛情によって 
3:何らかの理由で自分から離れていこうとする娘を引き留まらせたくて  4:敵対していて想いが叶わないと思ったから
5:自分の思いに気づいてくれない娘に我慢できなくなった  6:昔出会っていて再会した娘を改めて自分のモノにしようと
7:知っている男の恋人や妻に惚れていて襲った  8:互いが好きだと気づいていないから襲ってしまった
9:その他(自由に記入)
447名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 00:58:34 ID:xVxjIU7N
一問目:2
二問目:7
三問目:3
448名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 00:59:18 ID:AJP/JFL8
>>446
一問目:3
二問目:7
三問目:2

男の愛しすぎるが故に歪んだ愛情と嫉妬と、
それに気付かずにいつも通りに仲間として振舞う娘っこというシチュは萌える。
449名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 08:33:24 ID:usU7Yh+A
>>443
遅ればせながらGJ!!
最終的にほのぼのと終わったところがとてもよかったです!
キャラと話がピッタリマッチしてるなーと思いました、良作ありがとう!!

>>446
一問目:5(バカでない子)
二問目:8(どういう形であれ、女が男を憎からず想ってるならいい)
三問目:9(身分違い、種族違いなどの障害がある関係で女は男のためを
     想って身を引くけど…みたいな感じ)

基本ハッピーエンド派ですが、男が2の理由でヤンデレ化してるのも好きだったりします。
対人関係的なトラウマ絡みで普段は立派でまともな男が女の前だけでおかしくなるとか…
なんか自由記入ばっか選んで申し訳ない。
450名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 11:21:58 ID:WeE67xWD
>>446
1、2、8
451名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 12:03:59 ID:hbob7OJu
>>443ぐっじょ!
452名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 19:29:37 ID:J3MtOaCc
>>443
GJ!
敵味方、かつての仲間、シチュエーション、どれも良い!
ラストもいいなぁ

>>446
一問目:1
二問目:8(お家没落による政略結婚)
三問目:2、5、6、8


三問目重複すまん
昔会った時お互い好ましく思っていて
でも次に会った時が政略結婚の場。
男はお金は持ってるが成り上がりで身分が欲しく
女は没落貴族でお家のためにお金を持ってる男のところに嫁がなければならない。
お互い想いあってるのにどうせお金or身分が欲しいんだろorでしょう!で
すれ違ってると萌える!
ありがちだけど。
453名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 23:11:51 ID:hgFXYEzy
1+3、5、4+6+8
454名無しさん@ピンキー:2008/09/20(土) 00:23:37 ID:zcRXvc8J
5(健気で一途)
1(この場合男が上であってほしい)
1,2,3,5

女は男のことを主人として敬愛していて、
(本当は心の底では好きなんだけど無意識に歯止めをかけている)
とにかく男の幸せを第一に行動してる。
男は女が好きなんだけど、上記の理由で気持ちに気付いてもらえない。
そんな折に男に婚約話とかが持ち上がって、女はそれを祝福する。
で、男の方に積もり積もったあれこれとかが爆発しそうな時に
更に運悪く、女が別の男と仲良くしてるところとかを見ちゃって色々決壊して、
どうせ心を手に入れられないなら体だけでも的に女を襲っちゃって、
女は女で、所詮自分は男にとっては単なる慰み者に過ぎなかったのだとか
誤解して更にすれ違ってくれたら萌え死ねる。
長くて本当にすまん。

これ複数回答ありなのか…?
近親萌えとかも個人的に外せないんだが、これは人を選ぶよなあ。
455名無しさん@ピンキー:2008/09/20(土) 00:27:57 ID:YbrmOZM7
>>454
やべぇ、それ萌え死ぬ
456名無しさん@ピンキー:2008/09/20(土) 13:02:48 ID:n8Iilfmo
>>454
つまりこうか



日記だ。
革の装丁がなされている少し高そうな日記だ。
私の中に自制心と好奇心が起こった。特に前者は本人が
いないだけ尚のこと強かった。
しばしの思考。
けど結局は好奇心が僅かに勝り、私は日記を手に取った。
ぱらぱらと頁をめくり、昨日の日記の所で手を止めた。
兄さんらしい少し雑な文字が飛び込んでくる。
「○月×日
ついに明日からは待ちに待った日がやってくる。
両親が旅行でいない五日間、家の中は俺と明菜の二人っきり。
これで邪魔も入らずに俺は明菜と結ばれることができる」
私は目を見張った。
結ばれる?一体何を言っているの。
胸の内がざわめきだすのを感じた。

何処かから来る動揺を押さえ、私は先を続けていく。
「多分明菜は戸惑うと思う。何と言っても兄妹だからな。
だから最初の内は少し強引になるかもしれないし、
その為の道具だって一応用意してある。
けれどきっとうまくいく。
五日間、時間を掛けて愛し合えば明菜も、俺が明菜のことを
どれだけ大切に想っているか分かってくれるだろうから。
な、明菜 俺の 俺だけの妹 明菜 明菜 明菜
明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜 明菜――――――」
かちゃん―――金属音。振り返ると濡れた髪を拭きながら
兄さんが後ろ手で部屋の鍵を掛けていた。
私は呆然とその姿を見つめる。
と、兄さんはいつもの様に笑って
「明菜―――」
私の名前を呼んだ。
457名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 03:12:52 ID:lEKYh07c
>>456
はやく次を……!! (マヤ風に)
458名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 03:26:52 ID:sflctMzA
>>456
わっふる!わっふるわっふるわっふるわっふる!!
459小ネタ:2008/09/21(日) 19:10:52 ID:bJgIc5Ii
桃太郎伝説と大江山伝説を分けた話。
実は女だった桃太郎は、鬼の首領である酒呑童子に日毎犯され、その術で身体を鬼に変えられていく。
鬼は忌むべき化け物だと教えられて育った桃太郎は、死ぬより辛い地獄を味わう。
そこへ、酒呑童子の息子、茨木童子が現れて言う。「人間に戻してやる」と。
実は、彼は人間と鬼のハーフで、幼い頃は人里で育ったため、身体のほとんどが人間。
酒呑童子に鬼の里へとさらわれてきてから、鬼の妖術を習得したにすぎない。
酒呑童子の術を逆に応用すれば、即ち桃太郎を抱けば、人間に戻してやることができるだろう、と。

しかし、桃太郎は殺気を漲らせて叫ぶ。
「黙れ化け物!これ以上、鬼畜生に身体を汚されてなるものか!」
人里で、偏執的なまでに鬼への憎しみを叩き込まれた桃太郎にとって、茨木も酒呑童子と同じ、
化生にすぎなかった。化け物に情けをかけられるぐらいなら死ぬとまで、彼女は言った。
「ならば好きにせよ―――俺も、そなたを好きにする」
無理矢理に彼女を押し倒した茨木の目が、悲しみに染まっていたことを、桃太郎は知らない。

遠い日、大江山のふもとの人里。あどけない童が二人、じゃれ合うようにして遊んでいる。
『おおきくなったら、桃をお嫁さんにしてあげるね』
『あい、いらあぎ』
『“いばらぎ”だよ、桃』
『いらら、ぎ?』
少年は、舌の回らぬ少女の幼さに苦笑する。今の茨木の口元にも、似た微笑があった。
分かるはずがない、あの頃、桃はずっと幼かった。まして鬼の―――化け物の姿になっているものを、
妹背を誓った幼馴染と、気付くはずがないのだ。
行為の後、見る間に人の形相へと戻っていく桃太郎の額に口づけ、茨木童子は酒呑童子の庵へと
向かう。人里での生活を奪われたことも、鬼の首領の息子だからと無理やり鬼に変えられたことも、
父親と思えばこそ許してきた。だが、もはやこれまでだ。父は―――あの男は、汚してはならないものを
汚した。

みたいな。ちゃんと書こうとしたらえらい長くなって収集つかなくなったもんで、こんなのですいません。
桃太郎スレと迷ったけど、愛あるレイプネタを考えてできた話だったんで、こっちに落とさせて頂きました。
460名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 19:47:34 ID:Ln2n8XHA
>>456
なんという寸止め…!
続きは当然あるんだろうな!

>>459
ちゃんと…ちゃんと書いてくれなきゃらめえええ!
461名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 23:39:29 ID:oZTFZN1O
「嫌ぁ!!お願いだから、兄さん正気に戻ってよ!!こんなの駄目なんだってばぁ!!」
兄が男の顔で自分を見ていることが耐えられなくて、縛られた身体を捩り泣きじゃくりながらなおも叫び続ける。
しかしそれに恐怖すら感じさせる笑みを浮かべ、妹の肉付きのいい太ももを撫でながら兄は応えていく。
「はは、どうしてって顔だな。……どうしても何も俺がお前を愛しているからだよ。
まさかあいつがお前を取ろうとするなんて思わなかった、こんな事ならもっと早くこうしていれば良かったな」
兄は彼女の感触を味わう嬉しさに笑みが止まらない。
日々美しくなり続ける妹に抱いていた道ならぬ思い。それがようやく叶った事に。
その手は男の欲望が求めるままに華奢な身体の割りには大きな胸を、艶やかな太ももを、怯える少女の頬に纏わりつく。
兄は少女の女らしい美麗な線を描く身体を隅々まで眺めた。
「ああ……やはりお前は素敵だ……ずっとお前のことを想ってた。ずっとこの時を夢見ていた。
お前は誰にも渡さない。今ここでお前を手に入れる、さあ俺と一緒になろう……」
男は彼女の存在を確かめるように、胸を愛撫し続けながら残酷なほど優しい笑みでそう言った。
美しいラインを描く豊満な乳房に実の兄の手が食い込み、そしてまた離れまた食い込む。
その手は妹だった女を自らの欲望で汚すことに一切の躊躇いがない。
そしてそんな男の怒張もまた目の前の女と番うことに躊躇いがないのである……。





>>456の続きっぽく小ネタで書いてみた。
書いてみて思ったがやっぱ近親って人を選ぶかもしれない。アンケでも無かったしなぁ。
ふむ、いっそ別スレって方法もあるよな。
462名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 14:20:13 ID:wba4JDhQ
ヤンデレっぽい
463名無しさん@ピンキー:2008/09/23(火) 01:39:10 ID:8tNcvJCv
ヤンデレいいよヤンデレ
464名無しさん@ピンキー:2008/09/23(火) 14:00:37 ID:1uoU/jts
おんなのこスレで連載が止まっている話がこのスレ向きだ。
和姦で探せば出てくる。
465名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 02:11:48 ID:CKKx8HCj
近親てやっぱりハードル高いのかな。
個人的には、近親相姦なんていう最大級のタブーを犯すまでの
苦悩っぷりが萌えポイントなんだが。

肉親に対して欲情なんぞをしてしまう自分に
吐き気がするほど嫌悪感をもったり、わざと距離をとってみたり
それでもやっぱりどうしても〜みたいな。
ごめんごめんと泣きながら襲う様とかを読んでみたいんだ。
まあ、万人受けするものではないよな。すまん。
466名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 02:51:46 ID:LCFVsgBo
>>465
いやすごく共感できるぞ。
むしろもっとやれ。


というかむしろ書け。書いてくれ。たのんます。
467名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 07:54:21 ID:pVblXf2h
近親萌えな奴って一人っ子なのか?
468名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 08:55:28 ID:wjJT66eX
妹や弟が幼児とかでなければOK。
同じ様な理由で親子、祖父母も勘弁して欲しい。
親子間の強姦は愛とは最もかけ離れていると思うんだ。
469名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 10:53:04 ID:PuO5pxwO
外見が変わらない少女×少女に引き取られたかつて幼い少年だった少年
というのも無理だろうか?ロリ母親とかそうでなくても外見が14〜18の幼な妻風母親とかいいと思うのだが
470名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 21:10:08 ID:PP9KbZFJ
血が繋がっていなければいいんじゃないの?
戸籍上は親子兄妹でも、恋する年頃に出会ってしまったなら、
相手に、肉親ではなく異性としての愛情を抱いてしまうのも、
有りではないかと・・・
471名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 21:14:41 ID:5E89XEBt
メジャーの吾郎親子はありだな
472名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 01:59:32 ID:zoSqLOnx
二次元?での近親はファンタジーだと思ってる。
それこそ主従とか敵味方のような
禁断要素のひとつとして捉えてるな。

でも駄目な人の気持ちもわかる。
ちょっと前までは自分も受け付けなかった。
473名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 12:37:41 ID:hHJm7u40
俺は「血が繋がってない」の一言が入るだけでなぜか大丈夫になる。
不思議な近親マジック
474名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 12:57:37 ID:q3oIfTOu
俺なんて今でも年齢が近い限定的でしか受け付けないぜ
年の離れた親子は完璧駄目で受け付けられない
やはり近親は難しいな

ああ、そういえば思ったけどトランスセクシャルも近親と似たような反応?
自分はある程度割り切れるが他の人はどうだろう?やはり無理?
数字板行きかな?
475名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 13:26:43 ID:YNyG0vNI
無理。同性どうしは該当の板へ行ってください。
数字板に行けば腐るほどある話しだしね。ここでわざわざやる必要なし。
476試 ◆g9p4cYeRqk :2008/09/26(金) 20:42:07 ID:maH86NVs
1レス投下

男は始め、冗談のつもりで女を押し倒した。
普段の女は表情が乏しく感情が読めない、だから少し驚いた顔が見たかっただけだった。
しかし女の態度が過剰に挑発的で、いつの間にか冗談では収まらず本気になって女の腕を縛り上げ、その身を貫いていた。
それが、半月程前のことだった。

「放せ」
「嫌だ」
要求と拒絶。女と男は何度となく繰り返したやり取りを今夜も繰り返す。
「欲求不満なら適当に自分で処理しろ」
「適当な相手が目の前にいるのに?」
怒気をはらんだ女の声音など気にも留めない様子で男は応えた。
その言葉に表情こそ変わらないが、押さえつけられたままの女の目に怒りが滲む。
しかし、それも一瞬の事で直ぐに冷ややかな視線に戻った。
「毎晩毎晩、貴様はよく飽きないな」
「君も懲りずに抵抗するね」
「少しは恥を知れ。女相手に契約を盾に関係を迫るなど最低の所業で」
「でも契約がある限り君は僕を受け入れる。違う?」
「貴様は、んぅっ」
女の話を聞く気すら無くなったのか、言い掛けた言葉を男はキスで封じた。
滑り込んだ男の冷たい指の感触に女は声が上がりそうになる。
男の性欲の処理に使われているだけなのに悦びを感じ、それを貪欲に欲する身体に女は哀しさを覚え、顔を歪めた。
その微かに眉を顰めた顔を自分への嫌悪感として受け止めた男は、見るに耐えず女の首筋から下へと顔を寄せる。
男が柔らかな胸の谷間に顔を埋めると女からは安堵の息が洩れるが、男にはため息にしか聞こえなかった。

女の鼓動が速まり響く。常に傍にあり肌を合わせ互いの肉体は近いのに、心だけは全く遠く感じられた。
しかし一方で男は、女が拒絶すればする程にそれを捩じ伏せる愉悦を感じていた。
最近では抵抗は少なく、その点は味気なく感じているが、女の瞳から発される冷ややかな拒絶の色だけは変わっていない。
本当は女から腕を絡めて欲しい、抑えていない声が聴きたい、できれば優しく笑って欲しいと望んでいる。
だが、それが不可能である事は誰より男自身が知っていた。ある意味で男に諦めがついていたと言うべきだろう。
最近では女の感情が一つでも自分に向けられている事が重要だった。
歪んでいると言われても女の一部でも自分の物にしたかったのだ。

男の愛撫は回を重ねる毎に的確になっていた。
最近では男が面白がらない様に声を上げない、反応を示さない事に苦心している。
疼き、熱を帯びた女の身体はすがる物を求める。
しかし自身に対して本能的な快楽しか求めていない男にそうする事は女にはできなかった。
何度目かから戒められる事がなくなったのは女としては本当にありがたかった。
腕で覆ってしまえば制御できない浅ましい顔を男に晒さずに済むのだから。
男は自分への抵抗は阻むが、それ以外は女の自由にさせていた。
だから腕を払われる事はない。
認めたくは無かったが、そこには男への奇妙な信頼があった。

「契約、か」
その行為が終わり、気だるさを訴える身体を夜具から引き離すと女はポツリと呟いた。
「それが無ければ遠慮なく僕を斬れるのにってことかね」
茶化す男には答えず、無表情に女は乱れた髪をかき揚げながら窓側へと歩を進める。
窓から見た月は限りなく薄く弱々しかった。
次の満月で二人を繋ぐ契約は切れる。

<終>
477名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 21:10:52 ID:XtuBGMDO
その契約が何たらってのがなければよかった
1レスなら1レスでちゃんとまとまってる話にするべき
余韻を残すのと、中途半端な設定を垂れ流すのは違う
478名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 22:43:44 ID:zoSqLOnx
すんげーよかったと思うんだが。
その契約ってのがあるからこの関係が成立してるんだろ?
必要な設定なんじゃないか?確かにどういう契約なのかは気になるけど。

なんにせよ>>476GJ!!心理描写がいいな。
479名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 23:26:44 ID:If/1vyCh
>>476
GJ!官能的で萌えました
480名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 23:38:12 ID:cvUnkIUa
唐突に思いついた
身近な男が実はストーカーだったとかってありかな?
こう、憧れの男性が実は自分を付け狙っていたストーカー男だったとか
やべ、変なのに萌えてるって思われるかな
481名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 06:06:47 ID:g1KTOMFr
どう思われようと自分の萌えを貫けばよくね?
482名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 13:22:58 ID:oav67bdb
微妙にスレタイからずれてるかもしれないけどストカと言えば

過去に愛情も無く成り行きで(顔ばれ無し)レイプした女をなぜか忘れられなくて何年か
ずっと気づかれないようにストーカーする男。見守っていくうちに本気で惚れてしまい、まんまと
その女との『自然な出会い』にも成功し、彼女も男に淡い恋心を持ち始めるが過去のトラウマに苦しみ
男性全般に恐怖感を持ってしまってるので彼を素直に受け入れられない。男はずっと見てきた女だから
好感を持たれているのもなんとなくわかるし、一歩踏み出せない理由もわかってるけど
カムアウトしたらおしまいだと思うから知らないふりしなきゃならないし、無理にでも抱きたいけど
惚れてからは彼女の気持ちをちゃんと大事にしたいしで過去の自分馬鹿馬鹿ってなかんじに悶える、
みたいなシチュがいい。
なんとかハッピーに解決できないものか。

日曜の昼に何書いてんだ全く。
483名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 03:07:29 ID:f1CZXJqx
>>482
ほぼ同じ設定の漫画を昔読んだことがある。
484名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 00:37:46 ID:+P7FMyHy
ジャンプに連載されてた漫画か。
485名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 20:38:58 ID:XqOcU0yp
久々に来てみたら……少し前より勢いが無い?
486名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 22:38:00 ID:GztcRRrq
保守
487名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 22:44:52 ID:xQQvSzEO
ジャンプでレイプ?
488名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 23:23:26 ID:xxNPd/X3
一昔まえのジャンプならフツーによくあった。
489名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 15:46:26 ID:+6icrtkF
よかったら誰か作品例を教えてくんろ
490名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 18:41:31 ID:f03Nhn32
?年来ジャンプは読んでるがストーカーレイプは印象にない…
レイプ物じゃないが女生徒にパンツ盗撮、スカート捲りを繰り返していた男子生徒がハプニングで美人教師に顔面騎乗されて
(下着が濡れたか破れたかでミニスカノーパンでこそこそ歩いてる時にお約束的に他の生徒に突き飛ばされて階段から降ってくるとかそんなの)
以後「女子の下着程度に騒ぐなんて君たちは子供だな」と急に達観して真面目になる男子に笑えた
タイトル忘れたけどエロ路線の漫画じゃなかったんだよな
491名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 00:18:23 ID:lRQWbOq4
あれだ、マインドアサシン。
wikiで確かめたら連載は94年からだからさして古くないなー、
もっと前かと思ってた。

仲むつまじい若い男女、
だが実は昔、男はこの恋人を行きずりに輪姦した過去があった。
その夜の、欲望を満足させるための、なんでもない只の獲物だった。だが、
無残に犯され虚ろな顔で一筋の涙を流す女の顔に男は
心動かされるものを覚え、えーとどうにか上手いことやって恋人同士になった。
恋人はそのショックで特殊な能力を持つ主人公に記憶を壊してもらっており、
男がその犯人の一人とも、自分がかつてレイプ被害にあったことすら
忘れている。
しかしそこに、かつて男と一緒に恋人を犯した人間が現れ…

つー内容だったと思う。本誌で読んだだけだから所々曖昧だ。
今のジャンプじゃ無理だな。
492名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 02:05:45 ID:ZxI+kkbO
いや14年前だから古いだろ…。
つーかもう14年も経つのか…早いな…。
493名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 11:01:05 ID:NoEeCQkN
舞台が現代の場合、輪姦とか行きずりにレイプしたとかいう時点で
その後どれほど男が改心したとしても自分的にはアウトだなぁ。
ハレクイン系でドラッグパーティとは知らずに参加した純情なヒロインがとか、
娼婦と間違われてとかあったけどヒロインがバカにしか見えなかったし。
(人違いというのもあったがこっちは男がバカに見えた)。

歴史やファンタジー系の戦闘もので、殺戮に興奮し半狂乱になった男が、とか
(戦闘薬とか盛られてるとなおよい)
親兄弟を殺された憎い仇の娘に遭遇した男がとか(娘は親の悪行を知らず
誇り高く振舞っているのを見て腹が立ちなんていい)なら
前半は愛のないレイプで後半から男が本気に、というのはむしろ好き。

494489:2008/10/08(水) 16:03:41 ID:3BmwImpZ
>>491 サンクス、マインドアサシンは知ってたけどそんな話があったとは。
丁度受験でマンガ離れしてた頃だったからなぁ……あの頃はまだ若かった。
495名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 22:41:36 ID:QcA5e+te
>>491
そんな重いネタジャンプでやってたのか
結末がどうなるのか気になる
ちゃんと読者がある程度納得する形に落ち着くのか、
彼女が思い出すとか泥沼になって後味の悪い結末になるのか
だれか知ってる人簡単でいいから教えてくれ
496名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:31:34 ID:g40iRb0y
>495 昔の仲間が彼女を襲ったとき、
その恋人も犯人一味だったとばらされる。
でも何だかんだで記憶を消してもらって大団円。
ジャンプだからな。
てか、マインドアサシンは割りとレイプネタばっかだった気がする。
497名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:33:38 ID:k52sf3cZ
かずはじめって女性だよな
後で性別を聞いて妙に納得した覚えがある
498名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 03:33:24 ID:xH43gSy4
懐かしい漫画の話ししてるなwまさかこのスレでMINDASSASSINの名前を見るとは
持ってるから見たけど1巻の話だった
499名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 18:36:42 ID:20RUNFBY
かずはじめってあれ女なのか?まあ確かに男の絵にしちゃ線が細いとは思ってたが。
確かに妙に納得できる。
500名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 20:29:06 ID:IItoGXHz
>>496
ありがとう
しかしあらすじだけ聞くとジャンプとは思えん

>てか、マインドアサシンは割りとレイプネタばっかだった気がする。
買いたくなってきた
501名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 00:58:01 ID:99EpffpD
関係ないがマインドって聞くと洗脳ネタで色々思いつく
例えば洗脳されて敵側に居る少女を戻すために犯すとか
例えば愛してやまない少女を自分の元に居させるために洗脳するとか
例えば洗脳で闇に堕ちた男が記憶が無いまま光の側に居る少女に執着するとか
例えば片思いをしていた男が何か方法は無いかと考えていた時に催眠術やそれっぽい力を手に入れてしまうとか

二つ目と四つ目が何か被る様な気がしないでもないが一応別物で
後はアサシンでいうと襲ってきた暗殺者の少女を逆に返り討ちにして一目惚れしてそのまま手篭めにしてしまうとか
それ以外だと全然暗殺者じゃないけど怪盗の少女とそれに魅了された青年とか思いついた


思いっきり関係ない話なのは承知の上で突発的だが忘れない内にネタメモとして書いておく
誰かの妄想アンテナに届いたら幸い
502名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 22:43:03 ID:Zl+fJJwP
>>後はアサシンでいうと襲ってきた暗殺者の少女を逆に返り討ちにして一目惚れしてそのまま手篭めにしてしまうとか
暗殺者ではないけど、そんなの男装スレであったね。あれ好きだ
503名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 23:10:38 ID:GOJupiQs
>>502
kwsk
504名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 23:59:38 ID:Zl+fJJwP
エロパロ保管庫の、「オリジナル、シチュエーション系の部屋」2号室。
ナサの中の人、って人の。

今読み返してみたけど、返り討ちはしてないな。捕まって捕虜にされてる。
505名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 17:58:00 ID:7oeovgln
既存作品の流れになってるのでオススメをひとつ。
ウッデウィス・キャスリーンの「狼と鳩」。

オススメポイント
1.登場早々、ヒロインの首に荒縄が巻かれてる。
2.ヒロインは侵略された領主の娘。相手は侵略者側の大将。
3.いろいろあってヒロイン妊娠(初めはほぼ強姦)。
 男は私生児でキリスト教とか信じてないし結婚はする気がない。
 ヒロインはそういう形にしてもらえないことで自分なんか
 やっぱり慰み者なんだわーと落ち込む。男は、何か妊娠してから
 元気ないけど俺の子なんか産みたくないんだろうかー、など
 惹かれ合ったりすれ違ったりラジバンダリ。

ヒストリカル・ハーレクインとかいうジャンルなんかな。
時代考証は適当だけど萌えた。
506名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 22:46:12 ID:nD+rH+iA
ほほう…良さそうだな。ぜひ読んでみたい

>>504
ナサの中の人のSSは本当に秀逸だよね。今でも読み返す
507名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 20:10:42 ID:hBTK/Nx7
保守
508名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 11:33:48 ID:qkMDH0hG
あげ
509名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 13:13:00 ID:1O+/EHMM
かずはじめの話題出ててふと思ったが、女性作者なんだよなあれ
デビュー作からほぼ全部の作品目を通したがほぼレイープまたは性的虐待があるような
そういう展開好きなんかね
それとも編集に書け言われてるのかな
510名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 21:39:46 ID:+CmM5n60
ジャンプの作風(?)からして、
レイープや性的虐待を描けということはないと思うんだが…
メイン読者って小学生男子とかだろうし
511名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 22:01:45 ID:p5PszW5D
ずいぶん前から、腐女子層の読者が増えてるけどねww
512名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:14:33 ID:dLwsnBNU
>>511
ハッ、何を今更……
既に少年漫画と少女漫画の境界線が曖昧になってしまっているからな
ジャンプ漫画の二次を書いてる作家達は大半が女だぜ
割り切れよ、でないと(色々な意味で)死ぬぜ?
513名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 09:58:54 ID:lHd/ix/c
曖昧なのはかまわなが、それがやおい成分で、というのがな…
心理描写とか内面描写とか、そんな少女漫画得意の面で影響与えられたらよかったのに。
少年漫画の腐ったのの影響じゃなぁ…子供の頃、自分そういうの大ッ嫌いだったから
今の小学生男子に同情する
ジャンプは最近読んでないからよくは知らないけど

まぁ少年誌からレイプ描写がなくなったのはいいことだろう
少女誌も是非みならって欲しいところ

514名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 17:45:14 ID:qPPvFPtz
>>510
かずはじめとかが頑張ってた時代はたまにあったんだぜ
515名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 20:51:11 ID:sXdYDzuw
>>513
やおい成分てなんだよ
腐女子は無生物にまで萌えるわけだし
ジャンプの読者層に多いように見えるのは分母の問題
516名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 21:00:48 ID:vhq/QHrW
よく考えると難しいよな愛あるレイプってお題も
本当に愛してるならレイプしないもんな
ううむ中々難しいな…とさっき挫折した
でも良作多いなここ
517名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 22:08:56 ID:LbOpua3n
>>512、515
わかったからもうここで二度とやおいの話し振ってくんな、巣に帰れ
518名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 23:15:01 ID:j0gblgeC
>>516
そうか?割とネタは思いつく
でもどう設定を分かりやすく説明して書くか迷うよ
書きたいシーンだけ書いても読者には分からないからな
以前それで書いて失敗したことがある、まあ互いにがんばっていこうぜ
519名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 04:30:53 ID:lTglzJkf
>>516が引っかかってしまうのは二行目かな?
確かに深く考えちゃうと難しいお題かもね
そこは創作ということでいい意味で軽く考えてほしい
そして投下お願いします
520名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 08:48:14 ID:O5ttXKCy
>>516
「最愛の恋人がこっそり自分を裏切っていた」
という本当に少女漫画のような理由で心から愛している女性を
レイプしようとした男性なら知ってる
でも押し倒したものの結局彼は勃起たなかったそうで未遂に終わった
(彼女の方にも非があるので警察沙汰にはしなかった。二人は破局になり
彼女は浮気相手と後に結婚した)

現実は厳しく、悲しいな
レイプできてたら仲直りできたとはぜんぜん思わないけど、
なんか彼があんまりかわいそうでさー。それで創作ぐらいは夢みたくなるんだろうね
(まぁ上手くいったからといって「そいつは良かったな!」とも思えないが。複雑だ)
521名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 00:25:06 ID:eLm65sK1
可愛さ余って、なんて状況とかな。
昔話の青髭とか、若妻が開けたら駄目な部屋を無邪気な感じで見ちゃって
殺そうとするけど、あれ青髭が本当に若妻を愛してて、
無防備に信頼したところで裏切られたんで
こん畜生このアマ俺の純情踏みにじりやがって
殺してえけど殺せねー!これって愛!?ふざっけんな糞が!
前妻どもよりムカつくぜナメやがってクソっ!クソっ!!
と怒りに燃えながら、泣き叫ぶ若妻を無茶苦茶に犯す青髭を想像したら
いい感じだった。
522名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 03:13:27 ID:kpD+Ns2B
普通にすれ違い見たいなのが一番いい。個人的には
女が知らない男と仲よさそうにしてる、とか
523名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 13:54:42 ID:zSLuImBU
>>516
まあ二次創作ゆえの都合よさというのもアリだと思うぜ
と言いつつも、つい自分の倫理観と照らし合わせてしまう時もあるだろうけど
例えば俺も504のヤツはSSとしては秀作だと思うけど
愛あるレイプものとしては個人的にはナシだな…
ヒロインがストックホルム症候群にしか思えなくてどうも受け入れられないんだ
ま、俺の頭がかたいだけだけど
5241/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/10/25(土) 19:08:04 ID:AZv2daP3
>>425-428の続きです。
--------------------------------------------------------------------------

「若様のお相手は何とかの宝石、と称されているお美しい御方らしいわよ」
「きっと、お似合いのお嬢様でしょうね」
「結婚式はこちらでおやりになるのでしょう?忙しくなるわね」
 仲間のメイド達が楽しそうにお喋りに興じる中、わたくしは胸に重く圧し掛かる
思いを振り払おうと、明日のお食事の材料を準備するため、離れにある貯蔵庫へと
一人向かいました。
 お屋敷はとても広く、離れと申しましても歩いて五分以上かかります。その上、夜も
更けてまいりましたので辺りは暗く、頼りになるのは回廊の柱に灯された蝋燭の明りと
手に持ったランプだけです。
 厚い雲が空に立ち込めた今宵は、蒼白い月の明かりも差し込んではくれません。
廊下には蝋燭の炎に照らし出された柱の影が不気味に伸びておりました。わたくしは
小心者でございます。普段からこの食材を取りに行く役目は苦手でございましたが、
今日は生きた心地がしないぐらい恐ろしく感じます。しかし、お勤めはお勤めです。
震える足を一歩ずつ進ませ、何とか離れまでやってくることができました。
 離れに辿りついたことで、わたくしは油断してしまっていたのでしょう。
 安堵の溜息を吐いた瞬間、後方の柱の影から忍び出てきた"何か"に抱きすくめられ、
叫び声を上げる前に口元を素早く抑えられてしまいました。身の毛もよだつ様な恐怖に
震えながらも、わたくしは助けを求めようと必死に身を捩り抵抗を試みました。しかし、
拘束は緩まるどころか、ますます強くなっていきます。泣きそうになる心を奮い立たせ、
尚も身悶えを繰り返しましたが、声を上げたところでここは普段、人の立ち入らない
場所です。きっと誰にも気づいてもらえないでしょう。
 自分の人生はここで終わってしまうのだろう、と覚悟を決めたその時でした──
「頼むから落ち着いておくれ。万が一、誰かに見つかると厄介だ」
 耳元で密やかに囁かれた声は、あの御方のもの。
「わ、若様!?」
「そう、僕だ。だから落ち着いて」
 そっと口元から手が離れ、動きを束縛していた手が緩まったので振り向くとそこには
夜着の上にコートを羽織られた凛々しい若様が立っておられました。
「……何をなさるのですか!」
「お前が悪い。ここ最近、全然顔を見せない。僕を避けている」
 確かに”あんなこと”があって以来、わたくしは若様のお側仕えを意図的に避けるように
なりました。特に日が暮れてからは、若様の前に参上することはしておりませんでした。
「僕の気持は分っているのに……僕を避けるお前が悪い」
「あ、あんなことを二度としないとお約束頂けるならば、いつでも……」
 次の瞬間、強引に唇を奪われ、柔らかな若様の舌で口内をねっとりと舐られます。
「悪いけど、それは無理な相談だ。お前は僕のものだ」
 強い眩暈を覚え、立ち眩んでしまいます。この御方は聡明ではあらせられるけれども、
まるで事の重大さにお気づきでない。
「若様は、名家の子女を伴侶としてお迎えになられるのでありましょう?」
「僕が興味ある女は、お前だけだ。お前以外の誰かなど僕にとってはどうでもいい存在だ」
 信じられないような台詞を真摯な眼差しで仰られたため、わたくしは言葉を失って
しまいました。
5252/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/10/25(土) 19:09:39 ID:AZv2daP3
「信じて欲しい。僕はお前が欲しい」
「……わたくしは、若様のものでございましょう?」
 皮肉を込めてそうお返しすると、若様は眉間に皺を寄せて深刻な表情をなさる。
「お前の心は僕に向いていない」
「わたくしのお仕え申し上げようという気持ちに二心はございません」
「違う!……僕は忠誠など望んでいない」
 若様がメイドとしての忠誠でなく、一人の女としての愛情を捧げよ、とわたくしに仰っている
ことは重々承知しております。しかし、主人と最下層のメイドの立場は勿論のこと、若様は
御婚約を控えられた身であり、本来であればこのような場で二人きりでお話することすら、
罪深いことでございます。
「無茶を仰らないでください。わたくしは卑しい女です。若様のお相手は……!?」
 次の瞬間、若様に手首を掴まれそのまま何かを巻き付けられると、空き部屋に強引に
連れ込まれてしまいました。
「わ、若様。な、何をなさるおつもりですか!?」

 ◇ ◆ ◇ ◆

「んっ……やぁ……おやめ……ぁぁ、く、ください」
 部屋に引き込まれると、縛られた両手を壁面のホックに掛けられ、壁に向き合って
立つような姿勢を取らされました。若様の眼前に、わたくしの臀部が無防備に晒されて
しまっております。
 若様は無言のままわたくしの身体に掌を這わされました。しかし、、早々に下着を
剥ぎ取られ後ろからこの御方の熱いもので貫かれてしまいました。わたくしの嫌がる
素振りなどまるで気にする様子もなく、若様は強引にことをお進めになられています。
腰を掴まれ乱暴にお尻に若様の身体が叩きつけられる度に、全身に熱を持ったピリピリ
とした刺激が走ります。
「どうして……どうして!」
 首をどう動かしても、後ろに立たれた若様のお顔が見えないことは分かっています。
ですから、薄暗い壁に向かってありったけの声で叫びました。
「こんなの……こんなの、ふっ、んぁ……いけま……せん」
 わたくしは買われたメイドという卑しい人間ですが、娼婦ではありません。しかし、
これでは娼婦以下の、まるで肉欲だけを満たす玩具です。自由を奪われ、相手の顔も
見えず、無言のまま突き入れられるなど──相手が若様でなければ、恥辱のあまり舌を
噛んで死んでいてもおかしくありません。
「いや、いや……お願いです……ぁぁ」
 身を捩って抵抗を試みますが、腰に回された若様の手に抑え込まれ無駄な試みに
終わってしまいます。
「僕は……」
 この部屋に入って、初めて若様のお声を開きました。
「僕はお前に僕の子供を産んで欲しいんだ」
「!?」
──な、何を仰っているのでしょうか、この御方は!
5263/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/10/25(土) 19:10:54 ID:AZv2daP3
「そ、それは若様の奥様のお役目……」
「僕はお前に子供を産ませる」
 わたくしの言葉を遮った若様の声には興奮する様子もなく醒めた淡々としたものでした。
「子供はその子一人だ。僕はお前以外の女を閨には連れ込まない。例え、それが
妻だとしてもだ。そうなれば、いずれ父さんも母さんもお前と子供を認めてくれるはずだ」
 無茶苦茶なお話です。そんなこと許されるはずありません。しかし、その甘美な幻想を
告げる若様の声が残響となって、わたくしをかどわかそうといたします。
「ぁぁあん……無理、無理ですぅ、ぁあっ」
「無理ではないさ。僕がやってみせるというのだ」
 若様の性器は熱く猛っておいででしたが、その口調は落ち着き払った理路整然とした
ものでした。
「だから、僕に任せてお前の全てを預けてくれないか」
 そう仰って若様は上体を折り曲げ、わたくしの背中に覆い被さりました。武術の訓練で
鍛え上げられた逞しいお身体が衣服越しながらハッキリと感じられます。
「嬉しいのか?お前の内側がキュウキュウと締めつけてくる」
「なっ!?」
 返す言葉に詰まってしまったのは、若様の指摘が正鵠を射ていたからです。
 後ろから密着され耳元にその吐息を感じ、初めてわたくしは若様と交わっているのだ、
と実感することができました。相手が若様であれば牢獄のような薄暗く埃っぽい部屋で
自由を奪われ後ろから犯されていようが、不思議と充たされた気持ちになってしまうのです。
 しかし、そんなことを素直に言えるはずはありません。ですから、わたくしは唇を噛み、
押し黙ることで、メイドとしての矜持を守ろうとしたのです。
「……すまない。つまらないことを言った」
 無言を貫くわたくしに若様は申し訳なさそうに告げられ、圧し掛かる姿勢のまま再び腰を
動かし始められました。
「こんなことをされて、悦ぶものなど誰もいない……分かっているんだ」
 若様の沈痛なお声はわたくしの胸を締め付けました。若様は何も間違ってはいないの
です。わたくしはどんな形であれ、若様に抱かれて悦んでいるのです。しかし、それは口が
裂けても申し上げることはできません。
「……どうして、僕は僕なんだろうな?どうして、お前と愛し合える人間に生まれなかったの
だろうか」
 ゆっくりとした口調ながら若様の一言一言が、わたくしの心を抉りました。それは
"あの時"以来、何度わたくしが夢見たことでしょう。もし──もしも、わたくしがもう少し良い
血筋の人間であれば人目を憚ることなく──。 
「若様」
「いいんだ。気にするな」
 その言葉とともに、若様のお身体が離れていきます。ぬくもりが急速に冷め、わたくしは
喪失感に包み込まれました。それを思わず口にしようとした瞬間、息がつまるほどの
刺激が全身を駆け抜けます。若様が腰を掴み深く、深く突き入れられたのです。
「んっ!?ぁぁああ」
 身体の深い部分に届いた若様の先端は電流にも近い快感を巻き起こします。あまりに強い
その刺激が歓喜に変わり、全身の震えを止めることができませんでした。
5274/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/10/25(土) 19:12:26 ID:AZv2daP3
 そのまま、若様は少し乱暴ではありましたが、激しく出し入れを繰り返されます。痺れに
似た凄まじい甘美な熱が押し寄せ、次第にわたくしはそれに溺れていきました。
「はぁぁ、っんぁぁ……ぁあんぅ」
 喉の奥から迸る声はまるで自分のものに聞こません。
 はしたないという理性の咎めは、まるで効果を持たず止め処なく喘ぎが溢れ出てしまい
ます。
──若様はこれでわたくしが悦んでいることを分かってくださるかしら。
──愛おしい殿方に狂おしいほどに求められて悦ばない女などいないのに……。
 そんな想いを言葉にしたい、何度もそうしようと試みましたが、結局それを紡ぐことは
できず若様がお与えくださる悦楽に押し流されて荒い呼吸を繰り返しているだけでした。
でした。
 一体、若様はどんなお顔でわたくしを貫かれているのでしょう。
──もし若様に悦んで頂けるならば、わたくしも嬉しいのに……。

 ◇ ◆ ◇ ◆

 行為の余韻が醒めても二人して床にしゃがみ込み、後ろから若様に抱き締められた
まま、まどろんでおりました。
 若様はわたくしの肩に顎を乗せ、目を瞑り押し黙られていました。
 折り重なった長い睫毛は微動だにせず、その表情から感情を推し量ることはできません。
重い沈黙に押し潰されそうになりながら、わたくしは行為のせいで力の入らない身体を
若様に預けておりました。
「……お前は」
 薄暗い照明の空き部屋に若様のおもむろな言葉が響きました。
「あの時、嬉しいと言ってくれたよな」
 "あの時"とは、若様のお部屋で身体を重ねた時のことを仰られているのでしょう。
「……今も変わらないか?」
 もし行為の最中にそう訊ねられていたならば、一も二もなく頷いてしまっていたでしょう。
しかし、ほとぼりも醒め、理性が本能を完全に制御下に置いてしまった今は違います。
「お忘れください、と申しました」
 わたくしがポツリと呟いた言葉を聞いた若様の身体が小さく震え、胸の前で組まれていた
腕に込められた力が一層強くなりました。
「そうか……そうだったな」
 それっきり二人の間に会話はなく、ただ息苦しい沈黙の中で身動き一つせず身体を
寄せ合い、ぬくもりを分け合っておりました。

(了)
528名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 19:13:05 ID:AZv2daP3
以上です。 
お付き合い頂いた方ありがとう。
529名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 20:01:46 ID:gk+0Ye3Y
切ねぇ!
GJ!
530名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 20:22:18 ID:lNHE+8Op
続きだぁぁぁぁぁぁGJ!
531名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 07:10:54 ID:K13Suy9T
>528
待ってました!!続き投下ありがとう
GJ!!!
532名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 21:53:19 ID:hZnBWAXF
こんなのがツボにくる神がいらしたらぜひお願いしたいです。


男Aと女Bは固い絆で結ばれているが肉体関係はまだ

男Cは男Aの親友でライバル
実は女Bにマジ惚れしてるが立場上隠している

何らかの事件が起こり、男Aは生死に関わるピンチ
男Cは男Aの命を救うことができる唯一の立場
女Bは男Cに助けを求めに行く

実は男Aに憎しみに似た感情を抱いていた男C
愛する女Bが自分のものになることを交換条件にする

女Bは悩んだ挙句、泣く泣く男Cに身を任せる決意をする…
女Bを手に入れはしたが、こちらもやりきれない思いに苦悩する男C


今のところこれに近いシチュは
エリア88(しかも未遂)くらいしか思いつかない
533名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 23:30:27 ID:v9CWlmEf
>>532
個人的には男Cが苦悩しない方向がやりやすいと思った。
いや、と言うよりは罪悪感やらあるんだが心のどこかのもう一人の自分は嘲笑して歓喜しているって具合の方が良いかな?
いやいや、それよりも抑えることが出来ていた理性が何らかの力で封じられて、黒い人格が表面に出始めるとか。
事件を起こしたのも黒い人格で全ては愛する女をこの手にという欲望のため…とかいいかも。
三人の関係は……そうだな、色々考えられるが幼馴染とかありきたりでもいいかも、そこら辺は自由度高いと思う。
やっぱりファンタジー要素を取り入れるのがやりやすいと思う。
現代だと身を任せなければいけないほどなんて医者とかでもない限り難しいと思うし。
まあ、現代でも工夫すれば事件が起きるやら助けられる立場とか出来るかも?
最も生死に関わる、という前提で想定しているので生死じゃなかったら男Aの窮地を助けられる立場とかでかなり広がるが。
534名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 23:32:59 ID:4l7k4pw3
>>532
さっきまでFFスレ見てた俺にはFF4のセシルとローザとカインがそのシチュにドンピシャ
535名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 01:29:22 ID:wXWbezw8
これで更にBがCに同情したりして2人でAを裏切ればライブアライブの完成
536名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 01:49:18 ID:N4ck5+5R
>>535
それは思ったけど言わなかったのにwこのスレ向きじゃないだろ?
……ああ裏切られたAがBを犯して再び洗脳して取り戻すとかだったら範囲内だが
537名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 02:05:56 ID:+rxW7hgb
どう転んでもバッドエンドになりそうだ
538名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 11:21:27 ID:+bxe0GsF
>>537
おかしな奴だな、Cにとっては立派なハッピーエンドだろう?
539名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 13:37:59 ID:+kAFPTre
なんか盛り上がってるなあw
540名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 15:28:57 ID:ilbdkkSg
ぶっちゃけるとね、皆ネタが欲しかったんだよ
それさえあれば何でも良かったのさ
後はそれを元に妄想して妄想して妄想して盛り上げるだけだったんだから
ネタが無いから誰かネタをくれという願い
それはきっと間違いなんかじゃないんだから


なんて綺麗に纏めてみる
541名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 22:38:04 ID:ztcJyoFG
>533
>と言うよりは罪悪感やらあるんだが心のどこかのもう一人の自分は嘲笑して歓喜しているって具合の方が良いかな?

それ、禿げ上がるほど読んでみたい
ついでにその「Cは医者だった」っていうのもいいね。
この症例はCにしか執刀できない、とか。

あと考えたのは、Cが大金持ちで、BはAを救うために何十億もの金を積まなくてはならないとか
Aが病気で、Cだけが奇跡的に適合する骨髄だか臓器だかの持ち主だとか
現代でも何かしかは設定できそう。
542名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 23:49:13 ID:J67XzEd+
ところで関係ないが普段強気な女の子が弱弱しい姿を見せると何時もより可愛く思えるよね。
それで思いついたんだが



普段苛められている苛められ少年が苛めっ子の少女に恨みを抱いていて計画を練る
そして復讐を実行しようとして少女に接近しようとしたら、男達に襲われている少女の危機に遭遇してしまう
それを思わず助けてしまい、若干自己嫌悪しつつどうせ何時ものように罵られて立ち去るんだろうと思っていたら
予想もしていなかった頬を染めてのお礼の言葉と弱弱しい様子に困惑する
服の裾もぎゅっと握るように掴まれて涙目で縋るように見つめられ立ち去るに立ち去れない
予想だにしていなかった事態に困惑と何故か赤くなる顔を堪えながら傍に居てあげることにする
暫く傍に居て安心したのかもう行っていいと言われ最初とは違う理由の逸る勢いでその場を走り去る
自室に戻りその日は夜通しで考え続けた
何故自分は助けてしまったのか、何故あの手を振り解きさっさと立ち去らなかったのか
何故自分は今もこうして顔が赤いのか
大丈夫、どうせ明日には何時も道理の傲慢な少女に戻ってると言い聞かせながら就寝する
翌日の登校時間で男子生徒と仲がいい少女を見て何故かムカムカする感情が
大したことじゃない、どうせ彼女を見て憎悪が沸くのだろうと思うことにする
教室で居ても少女が何時ものようにちょっかいを出してこないことに不思議に思いながら
何度も何度もそうした事を繰り返している内にある少女の弱みを手に入れてしまう
この内に溜まったのも抑えきれない憎悪なのだろうと信じて現れた少女に強気に脅しにかかる
愕然として青ざめる少女に堪えきれない愉悦の笑みを浮かべ見下すようにしながら心にもう一人の自分が囁く
今なら目の前の女を好きに出来るぞと、あの夜以来訳も無く欲しくて堪らなかった女が
そうしてあの夜と同じように涙を流して抵抗する女をねじ伏せ組み伏せる
この胸の言い知れぬ感情が憎悪なのだと信じ続けて



なんていいかなと、いや決してあのスレの住人では無いんだがな、こう愛情と憎悪の狭間で揺れるって好きなもので。
ただの設定なのに書いてる内に思ったより長くなってしまったのも内緒、本当なら上七行くらいで済ますはずだったのに。
妄想が止まらないまま書くって怖いね。
543名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 00:28:24 ID:Bnc3fXCS
そのままSSにしちまえばいいのに!!
なんて凄く思ってるからそのまま書いてしまって欲しい!
すっげー萌えた!
544名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 10:19:02 ID:CZFkiE9h
レイプって、
やっぱりまったくつながりのない人間からされるのって萌えないんだよね。

兄弟であれ、先輩であれ、友達であれ、敵であれ、知り合いであれ、
やられる側にはそういう固定観念があるのに、
でもそれをぶち壊しちゃうのに萌えるww

545名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:41:36 ID:GkYK2g9U
あーそれなんかすげえわかる。
いいこと言うな!
546名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:46:41 ID:NtKe6iRH
俺の場合は鎖付きの首輪を付けさせて調教、または監禁なんて好み
例えば無垢で純粋そうな娘を調教して自分にだけ懐かせるような
子犬系少女に切なそうに鳴かせるように泣かせるように
547名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 07:12:49 ID:emAMMvhF
「愛のある」が両思いか片想いかでけっこう違うしね
548名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 00:02:50 ID:BrtuWjPP
愛したいけど愛せない最愛の人ってもあるだろ
その関係を崩しちゃうのがいいんだ
549名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 00:45:18 ID:UvMUabHv
普段は想いを伝えられない関係だったり、相手を大事にしたいから手を出さず傍にいたのに、
激しい嫉妬や相手が離れていくような絶望に我を忘れ、必死で繋ぎ止めようとして襲っちゃうシチュに萌える。
事後はそれを自己嫌悪したり、相手に嫌われたかも、とめちゃめちゃ後悔してるとさらに良し。
550名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 05:34:24 ID:LAKieDoR
襲う方が相手を死ぬほど好きなのが表現されてると萌える
襲われる方の表現が乏しいのが萌えない
あんま襲う側にとって都合いいだけの相手だと逆に萎える
551名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 06:24:08 ID:VoE7czve
レイプする側が一方的に好意を押し付けるだけじゃあ、ストーカー以外の何者でもない罠。
…お約束として、何回もヒロインをレイプしちゃうけど、最期にはヒロインをかばって死ぬとか…
552名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 11:47:53 ID:3UcTHnZi
ここってストーカー公認だろうにw
意外な相手が自分に好意を持っていてそれに驚くヒロインってのがいい
553名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 11:49:49 ID:n/pD1NCr
やられるほうが追い詰められているのは当たり前だが(物理的に)
内面的には実はやるほうがずっと前から追い詰められている、みたいな。

でも愛する人ってやっぱり傷つけたくないって言う思いがあるから
結局理性総動員で寸止め、相手を突き放すっていうのも自分的にありw

壊したくない、自分がなにするかわからない、みたいな葛藤萌えるv
554名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 11:53:38 ID:n/pD1NCr

そして>>549>>552にも全力で同意します。
むしろ全員に同意します
555名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 00:00:18 ID:p50XRR6c
こう敵側の男が正義側の少女を狙うってのが個人的にいい
初めて会って戦った時から、どうしようもなく気に入って手元に置こうとして少女の近くに潜入
少女は抵抗しようとするがそれを難なく押さえつけて、まずは処女を奪って自分というのを植えつける
そして少女に外せない壊れない首輪や証を付けて、自分の物だということを否応なく分からせる
情事後に気絶した少女にまた会いに来ると囁いて去っていく……といった感じに
例えるならヴァンパイアハンターの少女が夜中に吸血鬼に噛まれて隷属の証を植えつけられるみたいな
って具体的に言っちゃ駄目なのかな?まあ個人的なただの妄想って事で
556名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 00:17:14 ID:KPXBzxPN
流れぶったぎって申し訳ないけれど投下します

・全8レス
・幼なじみネタ
・タイトルは本文とまったく関係無い上、特に意味は無いです
557アンゼリカ(1/8):2008/11/10(月) 00:20:30 ID:KPXBzxPN
「ちょっとユウちゃんやだ、ねえこれ取ってよ!!」
明日花は少し震える声で言った。生まれた時からのお隣さんという縁で、彼女は留守番を
する俺の部屋に平気で来る。互いにもうすぐ大学生なのに、親公認。何かあっても
いいという意味なのか、そういう心配がないと思い込まれているのか……どっちみち、
こういう事態の心配はしてなかったに違いない。明日花は後ろ手に拘束され、目隠しを
されて、俺のベッドにへたりこんでいる。
俺は肩を押して、仰向けに押し倒す。茶色い長い髪が布団に拡がる。投げ出された足が
綺麗だった。色素の薄い肌の下に、引き締まった筋肉が透けて感じられる。ぶかい
パーカーの裾から申し訳程度に顔を出すミニスカは、それでも肝心な所は隠していて、
見えない。
「やッ?! ちょ……何すんのっ」
「……ごめん、本当」
明日にはもう、彼女は東京の大学へ引っ越す。お隣さんというただひとつのパイプは
今日限りだった。俺の大学も東京だけれど、問題はそこではない。本当に、もう、
俺たちが互いの部屋を行き来して毎日のようにお喋りだなんて、考えてみれば不自然な
ことだったのだ。
成長と共に俺は真面目な優等生に、明日花はバスケ部で活躍するようになって、音楽の
趣味も見る番組も、俺達は何もかもがズレていた。なのに俺は当たり前みたいに明日花に
会ったし、明日花もなんでもない顔をして会いに来た。
楽しそうに笑う彼女に、嬉しさに似た感情がこみあげるのを悟った時――同時に気づいて
しまったのは、明日花との距離。
どんどん女の子っぽくなってどんどん可愛くなって、そのぶんだけ、離れてしまって
いたんだろう。

百均のアイマスクで覆われた目は、抵抗を少なくするためと、俺の顔を見せないためだ。
今日のことが、彼女の中で無かったことになればいい。彼氏でもなんでもない俺なんか、
記憶を封じて、ノーカンにして。東京で明日花は同じノリできゃあきゃあ言える彼氏を
作って、ロマンチックで幸せな夜を迎えるんだろう。
「ねえユウ、見えないの、怖いんだけど……聞いてる?」
口は塞がないのは、名前を呼ぶのを聞いていたかったから。我ながら酷い矛盾でエゴだ。
知らない人間にされるよりはマシだからだろうか、彼女は俺の名前を繰り返す。
頬に触れる。肌触りを味わいながら、指先をあごの方へ滑らす。桜色の唇は柔らかそうな
ラインに膨らんでいた。キスがしたい。
「……明日、花」
558名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 00:21:09 ID:wlafTIys
>>555
自分もそういうの大好きだ!!

スレチかもしれないが
blood+のソロモンファンサイトとか結構あるよ。
おきにいりサイト様を個人的に教えて差し上げたいくらいだよ
559アンゼリカ(2/8):2008/11/10(月) 00:21:49 ID:KPXBzxPN
明日花は、急に喚くのをやめて黙る。緩く閉ざされたそこに、指先で触れた。触れた所から
神経を伝って、全身で甘ったるい触感を認識する。沈黙の中俺は顔を寄せ、首筋にキスを
した。女性の匂いに頭が霞む。明日花はされるがままだ。
パーカーのファスナーを下ろして左右に開き、タンクトップを捲りあげる。臍が見えた。
うっすらと腹筋がついているけれど、体質なのか肌は白い。撫でると、予想以上に
しっとりとした心地よさがある。もっと捲れば、ブラに包まれた胸が露になった。
オレンジのレースがあしらわれたそれは、明日花を隠すから邪魔でしかない。背中に
手を回してホックを外して、上にずらす。豊かな膨らみを手のひらで包むようにして
揉む。曲げた指はふにゅりと受け止められた。柔らかくて気持ち良い。しばらく
そうしていると手のひらに何かが当たる感覚があって、見れば淡く色付く先端は固く
なっていた。俺はそれを、ぺろりと舐める。
「ひゃ、ああっ」
明日花の声は耳慣れない響きだった。背中がぞくりとする。俺は片手を彼女のスカートに
潜らせる。下着の上から、その中心のあたりをなぞりあげる。
「や、ユウっ、ユウ!」
「……明日花」
名前が呼ばれるのが嬉しい。体が熱くなる。明日花はこんなに怖がってるのに、本当に
勝手だ。
「ね、腕、ほどいてよ……」
「……ごめん」
「痺れてきたの……暴れないから、ねえ、ユウちゃんっ」
俺はそれを黙殺して、乱暴に下着に手を掛け、おろした。
「や、何すんのッ」
「わかるだろ」
混乱しているのだろうか、無抵抗なのをいいことに俺はそれを足先から完全に抜き取る。
小さな布切れはひんやりと濡れていた。
「――レイプ。強姦。凌辱。犯す」
吐き捨てる。俺は明日花の膝を掴んで、持ち上げるようにした。赤く色づいた襞の奥から
蜜を吐く様子が見える。俺は唾を飲んで、そこに指を伸ばす。
「ふ、やぁ!」
「濡れてるね」
「や、やあっ怖いよ、ユウ!」
「ごめん。本当、ごめん」
陰毛を軽くかき分け、襞を撫でるようにする。ひくひくと動いている。形を辿るように
すれば、明日花の体にビクリと力がこもった。
明日花は感覚を誤魔化そうとしているのか、体をよじる。愛液を絡めた指を上へ滑らす。
「あっ! ひゃ、や、うあっ」
クリトリスを刺激され、明日花は全身を強ばらせる。嫌だと言うように首を振って、
足先まで悶える。
560アンゼリカ(3/8):2008/11/10(月) 00:23:42 ID:KPXBzxPN
「や、うぁああッ!!」
指を一本ナカに挿し入れた。狭くて抵抗感がある。初めてのことだからだろう。
明日花に彼氏がいたことが一度もないのは知っていた。クラスメイトに「幼なじみと
付き合ってるから説」の確認をされたことがあるのだ。その手の質問やからかいは
珍しいことだった――それだけ俺と明日花は、傍目にありえない組み合わせなのかも
しれない。その上、そのことは明日花も否定していた。
『ユウが彼氏って、想像つかないというか……え、ナシでしょ』
中学の時のセリフを、こうも何年も覚えている自分が惨めだ。わかっているくせに、
大切なくせに好きなくせに、縛って怖がらせている。興奮している。どうしようも
なかった。愛しくて、好きすぎて、抱きたくて――いずれ、今日を限りに会わなく
なるなら、嫌われたって変わらない。

指を一端引き抜き、再び奥まで挿れる。くちゅり、と水音がした。
「痛っ、い、ん、あっあ、やぁ……っ」
慣れて感じ始めたのか、明日花の頬は赤らんでいた。息を乱して、その呼吸の合間に
あえぎ声が混じる。隠された目元は潤んでいるのだろうか、快楽で、それとも悲しみや
痛みで。
拡げるように指を動かす。明日花はそのたびに苦しがったけれど、次第にそれも
小さくなる。指を増やす。
「ふぁ、ユウっユウちゃ、あ、ああ……」
ふっくりした唇の端から、透明な唾液が垂れた。明日花はそれを恥じらってか顔を
歪める。それくらいの感情は読みとれた。それくらい、明日花のことをずっと見てた。
透明に光るそれを俺は舌で拭う。あごのあたりから、ゆっくりたどって――唇の
ギリギリ外側のところに、キスをする。
唇にはしない。せめてファーストキスは奪わないでおこう、と決めていた。女の子という
生き物が憧れて特別視して、大切にするもの。甘ったるい恋だとか愛だとか、そういった
最後の砦だけは残そう。いつか明日花が、この痛みから立ち直る助けとなるためにも。
俺がこれ以上恋しないためにも。
俺は彼女の頭を撫で、髪を指ですいた。そうしていちど体を離す。窮屈だったズボンを
緩め、用意しておいたゴムを付ける。
「ぅ、あ……? ユウっ、ユウちゃん、ユウちゃん……!」
ベッドは取り残された明日花が声を上げた。何も見えなくて一人きりは不安なのだろう。
「明日花」
俺は彼女に覆い被さると、唇と唇が触れそうな距離で名を呼ぶ。
「力入れない方が、痛くないらしいから。……ごめん」
561アンゼリカ(4/8):2008/11/10(月) 00:24:40 ID:KPXBzxPN
俺は手を添え、先の部分をあてがう。
「ふあ、あ、うぅ……ッ!」
「……っ」
指で慣らしても、まだまだそこは閉ざされていた。明日花は痛みに顔を歪めて、必死に
耐えている。まるで、突き刺すように割り裂くように、処女を奪う。
きつい。俺にとっても、圧迫感は気持ちよさより辛さだった。目に入った胸に手を
伸ばし、そろりと触れると明日花はビクリと反応をみせる。その隙にまたわずか俺は
挿入を深める。
汗ばんだ鎖骨に唇で触れる。すっと伸びるそこに痕を残したくて、でも汚しては
いけないようで、代わりに軽く歯を立てて舐める。時間をかけて、俺のものは明日花の
中にすっかり咥えこまれた。
「ッ、――明日花」
「ふあ、ユウちゃ、は、痛ぁあ……」
蚊の鳴くような声は、ぎちぎちと締め付けるナカと対称的だった。奥まで入り込んだまま
じっとしていれば、苦しいくらいの締め付けは段々とやわらぐ。粘膜が、確かめるように
ヒクリヒクリとうごめくのを感じる。見おろした明日花は、荒い息をただ抑えようと
していて、俺自身を受け入れようとしている錯覚をした。再び胸へ手を伸ばしかけた時、
明日花が俺を呼ぶ。ユウ、ねえ。
「何で、こんなこと、するの」
それは。
――明日花が好きで好きでたまらないからだよ。
そんなセリフ、俺に言う資格は無い。
「……男の部屋に、」
喉から絞りだすようにして、なんとか、言葉をつむぐ。
「顔が良くて無防備な女の子が、いるから」
「――」
俺の嘘は淡々と響いた。
明日花は口をきゅっと引き結んで、黙る。そして、アイマスクの下から、透明な雫が
流れる。明日花は、泣き出した。
「……そっ、かぁ」
震える声。笑っているような泣いているような、歪んだ唇で明日花はそれだけ言った。
か細く呻き声を上げて、明日花はアイマスクの下からぼろぼろ涙を溢す。
「ぅあ、……ぁ、く、ぅう……!」
耐えかねたのか溢れる泣き声は辛さと悲しみに満ちていた。俺は胸を痛めながら同時に、
これでいい、と思っている。明日花は泣いている。それはそうだろう、これは、そういう
行為だ。
「……動くぞ」
「嫌ァッ!! やめて、ユウやめて……!!」
突然、ヒステリックに明日花が叫ぶ。
「痛い、やだっ、やだやだ!!」
ゆっくりと引き抜いて、押し込む。明日花のナカが締め付けてくる。それに逆らうように
俺は腰を動かす。
これでいい。
562アンゼリカ(5/8):2008/11/10(月) 00:25:40 ID:KPXBzxPN
「やだ、痛いっ、こんなのやだ、やだあぁ……!!」
叫びに俺の頭はどんどん冷めていくけれど、繋がっているところからダイレクトに
伝わるのは快感だった。
「ごめん」
何度目かわからないそれを言いながらも、抽挿はどんどんスムーズになる。防衛本能なのか、
慣れてきたのか、愛液が溢れてきている。
「嫌、ぁあ……」
粘膜がぐちぐちと擦れ合う。突き上げに一拍遅れて収縮する、それを合図に腰を引いて、
また奥深くまで入り込む。ベッドがきしむ。衝撃に明日花の胸が揺れる、掴むと、
柔らかい。顔を近づけるよう前のめりになれば、角度が変わってより深くまで重なる。
押しつけるように、擦り付けるようにすれば背筋に痺れが走る。途方もない快楽に、
俺は夢中で腰を打ち付ける。
「や、嫌あ……や、あっやだあ、ぅあ、あんッ!」
俺は明日花を貪る。汗ばむ肌も、濡れた音も。
「……あす、か」
ぎゅうっとしてくる膣が、まるで俺が呼ぶ名に呼応しているようで。嬉しくなる。
それは、幻想だ。でも確かに、俺は今、明日花を犯している。その認識が、俺を
高ぶらせて、頭が回らない。
「あッふああ! やぁん、やあ、あああ、ユウちゃんっ、ユウちゃ、ぁあッ!!」
色を帯びてきた明日花の声が、名前を呼ぶ。
荒い息と甘い鳴き声は、桜色の唇の合間からこぼれた。その柔らかさを想像して、
明日花の胸の感触も滑らかな肌も思い出して、――俺は、挿入したものを一際深くまで
埋め込むと射精した。いちばん奥に、薄いゴムを隔てて。
「明日花……、ッ、あす、か」
気だるさを感じながら、俺は身を離す。明日花の性器は、俺の視線の先でこぷりと血を
溢した。さっきまで、入り込んでいた所。
「は、ふあ、っ、は、ユウ……っ」
明日花の声は、泣いているみたいだ。
でも、彼女を助けるのは、俺ではない誰か、他の男の役目なんだろう。

俺は自分の服を整えると、ぐったりしている明日花の腕を解放してやる。パーカーの
上からキツく縛られたそれは、ほどくのも一苦労だった。殴られでもするかと思って
いたけれど、明日花は緩慢に腕を前に回しただけだった。すそを捲り、縛られた所を
さすっている。真っ赤な跡は、痣になってしまうかもしれない。アイマスクも外す。
見慣れているはずの目元は妙に新鮮に感じた。やっぱり綺麗で、いとおしい。濡れた
睫毛も潤んだ瞳も、彼女を引き立てて綺麗に魅せる。
563アンゼリカ(6/8):2008/11/10(月) 00:26:36 ID:KPXBzxPN
明日花は、ぼんやりと俺を眺めてから、くしゃりと顔を歪めて泣き出した。
「わぁあ、ああああ!! ふあ、っ……ユウ、ユウちゃ、あ、あぁああ……!!」
もう、なんだって良かった。イった後だからというだけでなく、泣き叫ぶ明日花が俺を
沈ませる。
「わあああ……!! はッ、っあ、っ、ああああああ……」
肩を震わす様子が、俺にもつらい。泣き止んで欲しかった。泣いている理由は明らかだ。
俺の行為が、どこまでも最悪なものだったからだ。
「ふぁあっ、……っく、う、はぁあっ……」
わあわあ喚くうちに、落ち着いてきたらしい。鼻をすすって、うなるような声を小さく
漏らして、それもだんだん大人しくなる。時折しゃくり上げながらも一応は泣くのを
やめて、鼻声で明日花は訊いてきた。
「ユウ、っ、なんで」
上半身を起こし、俺の隣に座る。がしがしと手櫛で髪をとかして、眉をぎゅっと寄せて、
俺の目を見て、問う。
「なんで、キスしてくれないの」
胸が痛んだ。体が重く強ばるのがわかった。
「キスは……好きな人としなよ」
きっとその時慰めて貰うんだろう。俺に汚された体を、抱きしめてもらうんだろう。
「ごめん、明日花」
「――ユウちゃんは!」
明日花が目に涙を溜めて、震える声で言う。「ユウちゃんは、ユウも……そうするの。
 いつか彼女と、キスするの?」
思ってもみない言葉だった。俺は今目の前にいる明日花のことで頭がいっぱいなのに。
「……俺に、彼女とか、できないよ」
「そんなわけないじゃんっ」
絞り出した言葉は否定される。
「女子とかと普通にしゃべってるじゃん! 塾の話とか受験の話とか、してるじゃん……
 優しくって頭よくってさあ、普通にけっこうかっこよくってさあ! 大学もでしょ、
 大学なら頭いい女の子もいるし……」
「そうじゃなくて」
明日花の目がまた、潤みだす。
「……頭のいい娘がタイプじゃないよ、別に。当分、俺は恋愛は、しないから」
もう、やめて欲しい。これ以上何かを聞かれたら、何もかもを口にしてしまいそうだ。
それともキスすら、力強くで奪ってしまいそうで。
「そんなのわかんないよっ。恋愛なんて、どうしようもないんだよ? そう思ってても、
 ユウが誰かのこと好きになっちゃうかも知れないんだよっ」
「わかってるよ……」
ああ、本当にどうしようもなかったんだ。恋愛を理由に許されようとも思わないけれど。
564アンゼリカ(7/8):2008/11/10(月) 00:28:13 ID:KPXBzxPN
「わかってないよお!」
明日花は泣き叫ぶ。
「ぅう、だってあたし、どうすればいいかわかんな……ッ、ふあ、あ、もうわかんないよ、
 だってずっと片想いで、っく、ふ、こんなの、嬉しくないぃ……」
その言葉を聞いて俺が思ったのは、ああやっぱり明日花に好きな人っていたんだ、という
だけだった。嬉しくないのは当然だろう。慰めてはいけない。こんな俺にその資格は無い。
そう、思っていたのに。
「明日花……っ!」
俺の声がした。俺の腕が明日花の腕をつかんで、引き寄せて、閉じ込めた。
腕の中に、明日花がいる。
しまった、と我に帰った瞬間に、明日花が俺の背に腕をまわす。俺は拘束を強くする。
「明日花、明日花……」
何も考えられなかった。ただ腕の中の存在がいとおしくて、どうしようもなくて。
ぎゅうっとするとその体が案外小さいのに気づく。運動をしてても、女の子なんだ。
温もりが心地いい。甘い匂いがした。明日花を抱き締めている、それだけで胸が熱くなる。
「ユウ、ちゃん……?」
声に、我に帰った俺は腕を放す。そして、そのまま明日花の頬に手を添えて、俺たちは
顔を近づけて――ギリギリで思い止まる。無理矢理に引き離した明日花は、真っ赤に
火照った顔で、なんだかびっくりしたような顔で俺を見ていた。潤んだ瞳は俺を凝視して、
ふっと細められる。
「なあに、その顔」
そう言いながら、明日花の顔はなんだか、見慣れた形に歪んでいて、どうやら明日花は
笑っていた。口元がもごもごと落ち着かない、照れている時の明日花の癖。
「ユウちゃんっ」
何か、柔らかいものがぽすりとぶつかり、押しつけられる。明日花は俺に抱きついたのだ。
腕に力がこもるだけ、自然と胸が、柔らかく形を歪ませる。明日花はそれを気にせず、
真っ直ぐに俺を見た。
わけがわからない。混乱しながらも明日花の顔が近いことにも緊張して、鼻の頭が赤く
なっちゃってるのが尚更かわいいだとか胸が柔らかいだとか、思考がそこで停止する。
「ねえ、キスしよ」
その日本語を脳が理解するより早く、唇に柔らかな感触。一瞬のそれを思わず追いかけて、
すぐにまたキスをした。
明日花の腕が俺の首に回る。俺は明日花の頭に手を添える、指先に髪を絡める。
「あのね、ユウちゃん……好き、だよ」
愛しあってるみたいに見つめ合いながら、明日花がそう言った。
565アンゼリカ(8/8):2008/11/10(月) 00:29:31 ID:KPXBzxPN
かろやかな笑い声が聞こえる。混乱する俺の頭にさらに言葉が投げ込まれる、なんで
そんなびっくりするの。
「ずっと前から、片想いだったんだ……中三の時、『明日花はない』って言ってたじゃん。
 それで、そっかぁって思ってたから……」
ゆっくりと脳髄が、現状を把握しはじめる。抱き締めたら泣き止んで、照れながら
笑って。キスをして、好きって、片想い……?
胸の奥が熱くなり、思考回路が麻痺する。何かが、体の中で沸き上がった――幸せとか、
嬉しさとか、そういうものが。
とりあえず、直前のセリフに返事をする。
「……俺、言ったっけ」
「言ったよお! 夏休みに入る前くらいの時にクラスの女子に言ってたよ」
「覚えてない……。つうか、明日花もおんなじようなこと言ってたじゃん」
「えー、言った?」
「言った、中学の時」
「嘘ぉ……、じゃあ、お互いそれは時効で」明日花はくすくす笑う。
「――ねえ、いっこ、知りたいことがあるんだけど」
「え?」
明日花は俺の目をまっすぐ見る。でもこの至近距離は刺激的すぎて、好きだとかそんな
言葉だけで脳内が占められてしまう。今俺はどんな表情をしているのだろう。明日花なら、
嬉しそうに笑っている。
「もう、ユウって全部態度に出すぎー。でも、言葉にして、欲しいな」
「……ああ」
俺たちは見つめ合う。頭の中で渦を巻く言葉を、俺は明日花に送る。好きとか、
大好きとか――
「愛してる、明日花」
「……!!」
大きな目をさらにまんまるにして、明日花は硬直した。一拍遅れて、頬の赤らみが
いっそう色濃くなる。
「えっ、え、あ、うそっ、……んんッ!」
唇で言葉を奪う。舌を差し入れ、明日花のそれと触れあわせて戯れる。溢れる唾液を
飲み込んで、顔を離した。三度目のキス。
「嘘じゃない」
どうやら、俺は明日花にキスしてもいいらしい。これからも好きで良いみたいだ。
明日花はかつてないくらいに真っ赤になって、俺の服をぎゅうっと掴んでいる。
「……明日花、今日はごめん」
「ッ、もう、一生許さないっ」
怒った顔を作ったのは、一瞬。どきりとした途端にまた花が咲くみたいに笑う。
「貸しだから。ちゃんと埋め合わせしてよ」
明日花は目を逸らして、照れ隠しなのか腕にはさらに力が込もる。そんな明日花を、
俺は両腕で包みこんだ。慈しむように、壊さないように。
これからの毎日を失わないように。


おわり。
566名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 00:47:34 ID:wlafTIys
>>556
超GJ!!
すれ違いからのハッピーエンドで幸せな気分になりましたv

そしてごめんなさい。
割り込んじゃって本当にごめんなさい。
567名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 08:48:05 ID:qqv6qJjd
なんというGJ

おさななじみものはやはり萌える…!
568名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 23:38:52 ID:yGvM8e/6
GGJ!!

自分、男目線って結構好きだ
569名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 13:30:19 ID:GG7fOLUY
幼馴染最高だ。距離近いのにすれ違って…とかもうたまらない。GJ!

個人的に年齢差に激しく萌える。三十路半ばの男と15、6の女の子とか。
たとえば、

独り身の男が親代わりのつもりで引き取った少女を本気で好きになってしまう。
男は彼女が成長してどんどん可愛くなっていくのに気が気でないが、子供相手に本気になってしまったことを認めたくなくて、敢えて子ども扱いを続ける。
もともと男のことが好きな少女は、いつまで経っても自分を見てくれない男にやきもきし、親代わりとして振る舞う彼に反発する。
擦れ違いはひどくなっていって、ある日切ない想いに耐え切れなくなった少女は、自棄になって好きな人ができたと嘘をつき、家を出ていこうとする。
慌てて引き止め許さないと言う男に冷たい言葉を浴びせて、振り払う少女。
嫉妬に狂った男は、今まで保護者として締め続けてきた理性の箍を外して、彼女を……

とかね、なんてね。倫理的に最低なんだけど、年の差擦れ違い好き。
570名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 22:29:54 ID:FNqzmYN3
それをぜひ文章に・・・!!
571名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 23:29:25 ID:/D5kVqht
親じゃないが兄としてなら>>188-196にあるな
572名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 23:59:07 ID:GG7fOLUY
>571
みwwwwなwwwwwぎwwwwっwwwwてwwwwwきwwwwたwwwwwww
なんかほぼ網羅されてるハァハァ
だめだむらむらが収まらん
573名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 19:42:37 ID:MBA0BaEi
>>572
そのむらむらを文章にたたきつけてくれ!
574名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 15:53:11 ID:/oSypJLc
干すあげ
ここってレトロゲーおk?
575名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 19:20:11 ID:nd9R2KYl
該当スレが無く、内容がこのスレの趣旨に合っているならいいと俺は思う。
576名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 19:54:03 ID:GBInqmM8
原作アリでも趣旨に沿ってたらなんでもカモォン
該当スレアリでもレイプネタで荒れそうならこっちに投下して
該当スレにこのスレのURL貼るとかしてもいいんじゃね?
577名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 01:45:45 ID:ll+4jhmN
「それでは訊く、少年。
彼女に憧れるあまり彼女に告白しようとした少年達がいた、と言ったな。
それを知ったお前はそれをどのようにして諦めさせた」
「簡単だ。彼女に告白しようとしたのは彼女に心を奪われたからだ。
だから頼んで忘れてもらった。全員の頭に直接、だ」
「彼女を苛めようとした連中がいた。お前はそれをどうした」
「簡単だ。そんな奴らが居るのはリーダーがいるからだ。
だから奴らを強気にさせる存在を、見せしめになるように可能な限り残虐に殺した。
今では奴ら誰も怯えた表情しか見せなくなったぞ」
「……彼女の写真が欲しいからと盗撮したものたちには」
「写真だけはくれてやったさ
写真が欲しいというのだから、みんなから平等に人生の破滅っていう料金を貰う事になったがな」
「彼女の父である男は……!」
「小さい時に家ごと焼き払ってやった。これによってその後起こるはずだった彼女の引越しという未来が無くなった。
そして天涯孤独となった彼女は養子となって俺の家に居るようになってくれたんだ、いずれ嫁にするがな」
578名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 22:44:46 ID:UeIACjth
>>574氏のご予定は?
579名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 19:52:06 ID:eQuszCZ2
>>556
"ゆうちゃん"が声優で脳内再生されるよ
明日香かわいいよ明日香
580名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 22:46:53 ID:+J4XlXiG
自分は相思相愛なレイプじゃなくても片恋レイプも萌えるなー!
完全拒否、完全抵抗。

絶対に揺ぎ無く愛してる男がいて振り向いてくれなくて、とか。

敵相手にとか。
敵のボスに監禁されるパターンとかいいw
581名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 22:53:54 ID:cbGxzgG3
愛して愛して愛してるのに絶対に自分を振り向かない女性を
身体だけ手に入れても心は手に入らないのがわかっていながら…
っていうのは確かに萌える
罪を犯してる自覚と自暴自棄な精神が垣間見えると尚いい

でも妄想驀進の相手は俺を愛しているに決まっている!みたいな
リアルストーカーみたいなのは引く
582名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 20:45:11 ID:JKOEbwmw
上の方にある虜囚シリーズかなりよかった
こういう他スレでお勧めな愛あるレイプものあったら教えてほしい
583名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 23:06:23 ID:mNMsmdpo
>>558
遅レスですが
まだいたら、ヒントでいいので教えてくれませんか
584名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 21:22:04 ID:rJVraNr6
>>582
他スレにも書いたけど、男装スレの土曜日の…ってやつ。大好き
585名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 14:44:28 ID:GelXwV+U
たまには最初は女は男なんて嫌いででもだんだんと・・・
ってのもみたいなぁ
586名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 15:02:34 ID:IlXWGdcg
男嫌いの真性レズ(もしくは精神男)だった筈が親友だと思ってた男に無理やり…
その後女性らしい感覚が芽生えて相思相愛みたいなそんな話なら読んでみたいな
587名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 22:14:36 ID:GelXwV+U
まぁ突っ込んだら堕ちる魔法のチンポはこのスレ的にはNGに限りなく近いのは確かだよな
588名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 23:20:40 ID:24NZ2EIt
「よぉ、縛られてんのに割と元気そうだな。
ん?……ああ、何でこうしたかって顔だな。
分からないか?まあ無理も無いか。今までそんなそぶり見せなかったからな。
―――簡単だ、お前を愛してるからだよ。
おいおい、そんな驚いた顔をしなくてもいいだろう?
こっちは長い間お前に対する感情を抑えてきたんだ。
ったくよぉ、お前ときたらこっちの事情なんか、まるで考えもしないで無防備な姿を見せてくるんだからなぁ……。
こんだけ押さえてきたんだ。もうここいらで開放させてもいいだろう?なぁ、そう思うよなぁ?
―――く、はは!!そうだ、その怯えた顔が見たかったんだ。なんせ俺を男として意識してくれる顔だからなぁ!!
そう、ずっとだ……ずっと前からお前を抱きたいと思っていたんだよ……!!!」




って犯されるような感じで?ちょっと違うかな
589名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 01:41:22 ID:Ud0t4/Fg
うーん、それだとやっぱり愛じゃなくて性欲しか感じられない
590名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 01:45:10 ID:H3SGLNxB
>>588
ちょwwテラ高笑いwwww
ものすんごくエロそうだが愛は絶対伝わらないw
591名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 08:42:16 ID:H0TS66ZF
>>588
そんなふうに高笑いしてた男が女の子の
「バカァ!こんなことする○○大っきらーい!」の一言で
しおしおのぷーになってしまい(そのくらい惚れ込んでいる)、
なんだかんだあって結局口喧嘩しながらウッフン、なら
好みドンピシャ。
592名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 09:44:37 ID:htggjitX
>>584
どうもありがとう土日使って読んでくるよ
男装スレは長編良作が多いな

しかし最近のスレの流れ見てると
愛あるレイプってなかなか難しいテーマなんだなと実感するな
593名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 21:10:20 ID:JWcowtGX
>>589
頭悪くて愛と性欲をごっちゃにしちゃってて、愛の告白がこんなの
だったりするお馬鹿とかなら個人的におkw
やっちゃった後に結局身体目当てだったんでしょ!
もう終わったんだからどっか行って!二度と顔見せないで!
って言われて俺の一世一代の告白が通じてなかったのかー!
っとガン凹みする男とかw
594名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 02:11:10 ID:/gz9G7kn
>大嫌いと言われ落ち込む
「な…に…?」
「……だからアンタなんか大嫌いって言ったのよぉ……!!」
「………!」
「やっと男を信じようと思ったのにぃ、アンタだけは違うと思ったのにぃ!!
―――それなのに、なのに、なのにぃ………
こんなのってない……どうしてこんな事したのよぉ!!
アンタも、アンタも、結局は身体目当ての奴だったなんて!!」
「ち、違う!!そうじゃない!!」
「煩い煩い煩い!!!言い訳なんて聞きたくない!!
もういいでしょ!?さっさとそれ仕舞って出てってよ!!!」
「……………お、俺は………」


>なんだかんだあって結局口喧嘩しながらウッフン
「大体なぁ、お前だって俺に散々エロい姿見せてきただろうが!!俺にばかり文句言うな!!」
「あー!何それー!?そんなのアンタなら反応しないだろうって信頼の証でしょう!?」
「あのなぁ、反応しなかったら不能だろうが
お前の中で俺はどういう定義なんだ!?」
「勿論男以下よ!!」
「偉そうに言うな!!……俺だってなぁ、惚れた女の艶姿だったらいくらでも反応する自信はあるんだぞ」
「……散々か弱い女の子に鬼畜陵辱な事をしておいてどの口が言うのよ」
「そ、それについては悪かったと思ってるのもあるがな……
お前が俺を男として意識しなさすぎだったのがそもそもの原因だろう」
「だからって開き直らないでよ!!
くすん……こっちだって大切にしてた処女奪われたのにぃ……」
「くっ、まあな、惚れた女の処女は美味かったぜ」
「!!!堂々と言うんじゃないのこの変態男!!
ぐす……あーあ、私の処女は未来の旦那様にって決めてたのになぁ
それがこんな奴に奪われるなんてぇ………!!悔しい悔しい悔しいぃぃぃ!!」
「ああ、なんだ、それなら心配ねえよ
俺がその未来の旦那様になってやるからさ」
「悔しい………はい?」
「俺が責任とって嫁に貰うって言ってんだよ、最もそうでなくてもそのつもりだったがな」
「………え、何で、どうして??」
「お前なぁ……何でも何も傷つけた女の責任を取るってのは自然な流れだろう?さて……」
「ええと………やん、あ、ちょっと何触ってるのよ
だから圧し掛かってこないでよ、服脱がさないでよ、顔近づけないでってばぁ!!」
「何、三ヵ月後にはちゃんと用意するさ
だからそれまで子作りに励もうか?なぁ、俺の未来の奥さん?」
「うう……バカ……」



ってわけでこんなイメージ?
足りないと思ったら脳内補完で頼む
595名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 08:27:54 ID:Sppm4aw3
人の好みかもしれんが、
ちょっと多弁すぎる・・・?
596名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 09:01:09 ID:fkSfvueV
テンションたけぇw少年漫画ぽいな
セリフだけで地の文がないのが残念だ
597名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 12:30:54 ID:3SZTp354
テンション高い徹夜時に書いたからなぁ
文にもうつってしまったらしい、後台詞だけなのは例っぽくしたかったからだったけど
やっぱここまであると必要だったかな?台詞だけでイメージを伝えるのって難しいね
なるべくシリアスっぽくないように軽めにしたかったけどね
というわけでもう一眠りしてこよう
598名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 23:37:00 ID:Gfp9mYX2
初めて愛レイプスレにお邪魔させて頂いたが、自分は>>425-428>>524-527の話が激しく萌えた。この2人には幸せになって欲しい…続きも是非読みたい
っていうかここの職人さん達の話は全体的に自分のツボに入りまくりでした。皆さん本当にGJ
599名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 18:20:25 ID:ZErc8UK6
>>594
前者だったら有無を言わさぬ「 帰 っ て 」の一言で終わりそうだw
600名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 00:04:57 ID:XibG2OMx
>>583
bloodのサーチの
小夜受 3ページ目あたり
バナーが赤い薔薇
監禁調教系多し

1ページ目の卍サイトも結構好き。
601名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 01:07:21 ID:lNr05cJw
ふと思った
ここの今の流行は何だろう?
602名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 13:43:41 ID:+g4Y7Sjo
愛ある逆レ
603名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:43:38 ID:F8oYJaGz
両思いなのに片思いと思いこんじゃった女の子が、思い出だけでもとか言って好きな男縛ってレイプ。
挿れたまでは良かったが、男が自力で拘束を解いて形勢逆転。散々ヤられながら愛の言葉を吹き込まれるみたいな。

異端かなあこういうの
604名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 22:05:13 ID:Ci52QZAF
いいじゃないか
是非SSにしてくれ

この板に数年いるこの俺が
582に何か良SS紹介しようと思ったけど案外思い出せなかった
愛あるレイプっていうと結構限られるよね
このスレ立てた1の気持ちがわかったわ
605名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 22:12:37 ID:j2pXX/UV
スレ、だったらな
サイトやら漫画やらだったら色々紹介も出来る

それと女が男にってならヤンデレやら修羅場やらで探せば大量にあるんでそっちを覗けばおk
606名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 22:56:31 ID:zHy/qAmm
>>605が何か良SSを紹介してくれるそうだ
607名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 18:53:24 ID:L9KCZSqD
HRスレ保管庫の純愛ものが女が男にって感じだったなー
608名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 01:37:39 ID:R6pEhnv0
女の子の親を男が間違って殺してしまい、罪悪感から女の子を引き取る男
最初は男を憎んでいた女の子も男と触れ合っていく内にうちとけてゆき、いつの間にか愛してしまう
だけれど男は女の子の両親を殺した自分が幸せになってはいけないと思い拒絶するから、女の子の方が男を逆レイプ、
と言うFF4のリディア×セシルみたいな感じの話が見てみたいです
6091/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/12/18(木) 02:08:42 ID:gDAyHJIw
流れをブッタ切ってすいません。
>>524-527の続きです。
--------------------------------------------------------------------------
 
  明日は若様が婚約者様をお迎えに上がる日でございます。
 この国の慣習では、新郎が新婦の自宅まで迎えに上がります。若様のお相手はある
地方をお治めになっている領主のお嬢様のため、都から片道三日ほどかけてお迎えに
向かわなくてはなりません。
 また、盛大な結婚式とは別に、伝統に則った婚礼の儀をそれぞれの家で取り行うため、
若様は都合一週間ほどお屋敷を空けられます。
 ちょっとした小旅行となるため、この日が近づくにつれお屋敷の人々は慌しく準備に
追われました。しかし、出発前日の今はそれも落ち着き、ただ明日を待つだけとなりました。
 その最後の夜に、わたくしは若様のお部屋で紅茶を給仕しております。
 離れで若様に襲われて以来、わたくしはお側仕えを避けることを諦めました。結局、
お屋敷にいる限り若様が襲おうと思えば、いつでもそれは可能なのですから。
 若様は定期的にわたくしの身体を求められました。あの日、お打ち明けいただいたと
おり単なる快楽のためではなく、わたくしに子を孕ませようというお考えからでしょう。
 しかし、わたくしもない知恵を巡らせ、あえて安全な日を選んで若様のお側仕えをする
ことにしたのです。定期的に交わっていれば、若様が衝動的に襲ってこられることもなく、
最悪の事態を避けられるのでは、と考えたからです。
 いつも若様が、「身体に何か変化はないか?」とお尋ねになられる度にわたくしの心は
この御方を騙しているかのような罪悪感からチクリと痛みましたが、二人のため──
いえ、若様のためです。
 結果、今日までの間幾度と無く若様の精を頂いてきましたが、わたくしは未だに妊娠しては
おりません。そして、今日も同じことを訊ねる若様に首を振って答えると、あの御方の表情は
沈痛なものへと変わりました。
「明日、僕は妻となる女性を迎えに行かねばならない」
 若様が眉を顰めて、苦渋に満ちた声で呟かれます。わたくしを縋るように見つめるその
視線に思わず顔を背けてしまいました。
「……おめでとうございます」
 やっと搾り出した声はとても自分のものとは思えませんでした。
「僕は……お前にだけはそう言って欲しくない。僕はお前を傷つけ、苦しめ、散々思うがままに
弄んできた。今更、許してもらえるとは思わない……だから、お前は僕のことを疎ましく思うか?
それとも、憎んでいるか?」
「いえ、滅相もございません」
 わたくしは小さく首を振って、若様の言葉を否定しました。
「わたくしにとって、若様は大事な御方ですわ」
 精一杯微笑かけてみても、憂いを帯びたご様子の若様が硬い表情を崩すことはありません
でした。
「お前はそう言うが、今まで僕のことを好きだとも……まして、愛しているとも言ってくれた
こともないではないか!」
 半ば強引とは言え、幾度と無く若様と肌を重ねてまいりましたが、わたくしは一度もそう
言った類の言葉は口にいたしませんでした。口にしてしまえば、もう後には戻れない──そう
思ったからです。
「若様。あなた様は明日、婚約者様をお迎えに上がる身です」
6102/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/12/18(木) 02:09:26 ID:gDAyHJIw
「だからだ!だからこそ、ハッキリさせたい!」
 メイド服の裾を掴み、若様はわたくしを引き寄せられました。
「答えろ、これは主命だぞ!」
 語気を荒げても、若様のお顔には不安げな色がありありと浮かんでおりました。
「……若様。わたくしがどのようにあなた様のことを想っても、身分の差は如何とも
しがたいものでございます。それに若様も婚約者様を御覧になれば、わたくしの
ことなど頭から消え去ってしまいましょう。何せ、それはそれはお美しいとメイド達の
間でも評判にございますから」
 若様は弱々しく首をお振りになって、悲しげな目でわたくしをお見つめになります。
「例え、婚約者がどれほど美しかろうと、そんなことは問題ではない。僕はお前だから、
愛しているのだ」
 その言葉に思わず息を呑んでしまいました。例え叶わぬと分かっていても、愛しい
御方から強く求められて喜ばない女はいないでしょう。
「初めて”市場”で見た時からだ。お前は知らないだろうが、僕が通る以前にも何人かの
貴族がお前に目を付けていたらしい。しかし、”ブローカー”の話に誰もが訳ありだと感じて、
手を引いたと聞く。だが、僕はそれでもお前が欲しかった」
 わたくしを見据える若様の真摯な瞳の輝きに、心が激しく揺すぶられます。
「側に仕えさせてからも、自分を抑制するのに必死だった。嫌われてしまっては元も子も
ないからな。しかし、婚約者が勝手に決められてからはそうもいかなくなった。一刻も早く
お前を手に入れる必要があった。だから、あんな無茶なことをした」
 不意に若様がわたくしの手を強く引いたせいでバランスを崩し、まんまと逞しいお身体に
縋りつくかのような格好で身を預けることとなってしまいました。衣服越しでも伝わる温もりに
知らず知らずのうちに惹き込まれていってしまいます。
「僕はお前を誰にも渡したくない。だから……」
「ご安心ください。わたくしはどこにも参りません。一生、若様のお側にお仕えいたしますわ」
「……僕は仕えてなんか欲しくない。お前に愛されたい。ただ、それだけなんだ」
「無理を仰らないでください。さあ、明日はご出立ですから」
 わたくしが失礼にならないよう、手を外しゆっくりと若様から離れようとすると、慌てた
御様子でしがみついていらっしゃいます。
「行く前に、もう一度だけ……もう一度だけで良い。お前を抱きたい」
 本当は火照って疼く身体を沈めて欲しかったのですが──もう夢から覚めていただか
なければなりません。
「いけません!若様、御自分のお立場を弁えください」
 わたくしの叱責に若様は唖然とした表情で見上げておいででした。このように強く拒絶した
ことは一度もございません──普段は、嫌がる素振りを見せながらも若様にされるがままに
なっておりましたから。でも、今日は違います。
 わたくしは結婚など望むべくもない程身分の低い者ですが、それでも女です。他の女性同様、
どなたかの妻となり慎ましくも幸せな家庭を築きたいという願望は心の何処かにひっそりと
息づいております。ですから、お会いしてはおりませんが、若様の婚約者様のお気持も
僭越ながら分る気が致します。
6113/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/12/18(木) 02:10:49 ID:gDAyHJIw
──もし、自分の夫となる方が、自分を迎えに来る直前に他の女性を抱いていたら……。
──もし、自分の夫が妻である自分を顧みることなく、他の女性に心移りしていたら……。
──もし、自分の夫の愛が自分に向かってないことを知ったら……。
 それはそれは、恐ろしいことでしょう。ですから、今更ながらとは言え若様との関係を
断たねばならぬのです。
「……だが」
「それ以上、仰らないでください」
 決心が揺らぎそうだから。
「分った……すまなかった」
 若様は魂が抜けたかのように、ガックリと肩を落とし項垂れ虚ろな目で床を見つめて
おいででした。そのお姿のあまりの痛ましさに、衝動的に若様を抱き締めてしまいました。
腕の中の若様は小刻みに震えておいでです。しかし、柔らかな髪を優しく撫でますと、
次第に若様の震えも治まっていきました。
「僕はお前のことが好きだ。誰よりも、他の誰よりも、だ」
「存じております」
「……なのに、お前は僕のことを愛してはくれないのか?」
 わたくしは何も言えず、押し黙りました。
「どうして……どうしてだ……僕は……」
「若様…………わたくし、若様にお買い上げいただいた御恩一生忘れません。だからこそ、
若様に幸せになっていただきたいのです。若様が本当に幸せになるためには、わたくしなど
ではなく……婚約者様とお幸せな未来をお築きください」
 頬を熱い涙が伝いました。わたくしとて、辛い──身が裂かれるほどの痛みを感じている
のです。
「お幸せになってください」
 わたくしの精一杯の声が虚しく響き渡りました。

 ◇ ◆ ◇ ◆

 若様が出立された日から、お屋敷はガランと静まり返りました。
 いえ、若様がいらっしゃらないだけであって、他の方々は普段と変わらずお過ごしです。
しかし、わたくしには若様がいないということだけで、途端にお屋敷が色褪せてしまった
かのように見えてしまいます。
 若様をお見かけしない生活は砂を噛むように味気なく、わたくしはお勤めにも身が
入りませんでした。そのせいか今日もお皿を割ってしまい、メイド長から厳しいお叱りを
受けました。このお屋敷にあるお皿はわたくしの値段などよりも遥かに高いものばかりです。
メイド長がお怒りになるのも当然のお話です。
 お皿よりも価値のないわたくしが、若様に懸想するなど自分でも笑ってしまいます。
 その日、わたくしは普段よりも遥かに疲れ、重くなった身体をベッドに横たえ、泥のように
深い眠りへと落ちていきました。
6124/4 ◆GK0/6l5f56 :2008/12/18(木) 02:11:47 ID:gDAyHJIw
 
 一糸纏わぬわたくしは、若様の腕の中に収まっていました。
 しっかりと抱きとめられて、僅かな身動きも許されないほどに密着しております。
「若様……あれほど申し上げたのに婚約者様のことをお忘れですか!?」
「婚約者?……ああ、妻のことか。お前が気にする必要はないんだ」
 若様のお言葉がわたくしの心を深く沈みこませます。想像はしていました──けれども、
実際にこの御方の口から”妻”という言葉を聞くと、目の前が暗くなっていくのに抗し
きれません。
 それに気取られている間に、若様の性器がわたくしの内側に滑り込みました。
 そして、若様の手にわたくしの乳房は鷲掴みにされ、荒々しい動きで揉みしだかれます。
「ふっ、ぅ……んぁぁ、はっ、このような不貞……い、いけません」
「不貞?何が不貞だ。お前は僕の”もの”だ。忘れたのか?」
 若様の冷めた声が心に響きます。
「気持ち良いのだろ?」
「んくっ……ち、違います!」
 口から零れるのは、本心とは別の偽りの言葉。
 本当は若様に抱いてもらえることが、嬉しくて仕方が無いのにわたくしは大嘘つきです。
「嘘をつくな」
「違っ……ぁぁん……い、いや、嫌です」
「そうか」
 妙に醒めた若様の口調にわたくしは違和感を感じました。何だか普段と違うその口調が
気になって顔を見上げたのですが、若様のお顔からはまるで表情というものが読めません
でした。
「若様?」
 心を過ぎった不安が思わず口から出ていました。
「嫌なものは仕方ないな」
 次の瞬間、ズルリと若様が私の内側から抜け出てしまいます。
「えっ!?」
 若様の性器が離れると同時に、そのお姿が消えてしまいました。慌てて身体を起し、辺りを
見渡すとわたくしが横たわる寝台の横に、見たこともない天蓋付きのベッドがあり、その上で
若様は白く輝く見事な裸体の女性を組み敷いていらっしゃいました。
「わ、若様!」
 脇のベッドまでほんの少ししか離れていない──そう思っておりました。しかし、どれだけ
身を乗り出し手を伸ばしても、隣に届きはしませんでした。
「お前は嫌なのだろう?僕に抱かれるのが嫌なのだろう?……僕には妻もいる。別にお前で
なくても、もう構わないんだ。あれだけ情けをかけてやったのに、僕を拒むとはお前はどうしようも
ない愚か者だ」
 次の瞬間、若様が冷たく乾いた声で、嘲笑われました。
 それを合図に若様と女性が、同時にわたくしの方に顔を向けられました。
 お二人のお顔を正視できずに、わたくしは──。

「イヤぁぁ!」
 衣擦れの音とともに、上半身を起すとそこはわたくしに与えられたお屋敷の一室でした。
「はっ……はっ……はぁぁ」 
 暗がりの中、小窓から差し込んだ月の光を見て、わたくしは自分が夢を見ていたのだ、
ということに気づきました。まだ、若様は未来の奥様をお連れになる旅の途上で、お屋敷を
空けていらっしゃいます。
「ゆめ……夢ね」
 わたくしは心に渦巻く複雑な思い沈めるため、枕に頬を寄せて再び眠りに落ちようとしました。
しかし、その瞬間、白い枕カバーがじっとりと濡れていることに気がつきました。何気なく頬を
触れると、まだ止め処なく温かい涙が溢れ出てきていました。
「……ダメよ。もうあの御方は……」
 自分に言い聞かせるように、繰り返し呟きました。
 それでも涙はわたくしの意思に関係なく、ボロボロと零れ落ちてきます。
 二度と睦み合うことの叶わないあの御方のことを思うと、どうしようもなく心が締めつけられ、
堪え難い痛みが寄せては返す波のように、絶え間なく襲ってくるのです。

 (了)
613名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 02:13:05 ID:gDAyHJIw
以上です。

前回、前々回とGJ頂いた方、及び>>598さんありがとうございました。
今回からHシーンがほとんどなく、お話の顛末だけになってしまうため、お蔵入りにしようか
と考えていましたが、続きを読みたいとのコメントを頂戴したので引っ張り出すことにしました。

残りも大目に見ていただけるのであれば(エロ皆無なのですが)、順次投下させて
もらいたいと思います。

では。
614名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 02:19:46 ID:juQgtvbj
リアルタイムで良いものを読ませて頂きました
非常にGJです
続きも是非書いてください!待ってます

>>608
FF4といえばカインとローザもいいなー
615名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 12:13:56 ID:Kcj5aUfv
>>615
続き待ち2号がここに居りますノシ
616名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 12:16:01 ID:Kcj5aUfv
うわあああぁぁバカバカバカ、何で自分に続き期待してるんだよ大馬鹿者!!

>>613の間違いです、ほんとにすんません………orz

617名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 15:52:28 ID:eSp/Nv7H
>>613
GODJOB!!素晴らしい!!!
エロ無しであろうと構うものか!どーんといっちゃって下さい!

個人的に愛あるレイプは行為そのものよりその後登場人物たちの関係が
どう変わっていくのかその経緯が最も萌えるものなのだと思う!
618名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 18:33:35 ID:5wt7QFKD
これって、このスレの吸血鬼ネタの話とリンクしてるのかな。
もしかして同じ作者さんですか。
619名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 01:30:03 ID:rrmCuT9G
>>608
タクティクスオウガのエロパロ保管庫ににそんなのあったような…
レイプだったかは覚えてないけど
620名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 21:30:53 ID:mNJyXaoe
>>613
GJ!!実は密かに続編を期待していたので非常に嬉しいです
若様のメイドに対する溺愛っぷりに萌えるw
とうとう彼は妻を迎えてしまう訳だが、妻にも想いを寄せる執事がいる展開に期待age
621名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 22:00:49 ID:HEaThHe5
妻は男性嫌悪症で妻も自分用のメイドとラブラブ…なんて妄想を垂れ流し
622名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 02:56:43 ID:hT6IiodF
女将軍が自分が最も信頼する、
長年戦場を共に駆け抜けてきた副官にヤられるシチュに最近萌えている。


「何故…何故こんな真似を…!!答えろ、ライオネル!!」
 彼女の問いに、男は美麗な顔を悲しみに曇らせながら、
搾り出すように呻いた。
「貴女を…ずっと、愛しているからですよ、将軍…。」


みたいな。
時間が出来たらそのうち投下してみたい。
623名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 05:17:48 ID:eSi4XVcn
>613
続き待ってました!!
結末まで見られると嬉しいです
624名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 08:16:50 ID:mSl5EBDV
>>622
自分もそういうの好き〜!
待ってるよ!!
625名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 17:00:41 ID:3lOzs788
>>618
言われて確認してみれば、確かにそれっぽい。
女性側が『ナントカの宝石』と言われているし、婚礼スタイルも共通している……

となると花嫁予定者は失踪してしまったわけで、若様は再び独身に逆戻りか。
そうなった後、じれったい二人のそれぞれがどう動くかスゲー気になる!!
wktk燃料を与えてくれた618、ありがとう!!
626名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 17:25:54 ID:RlTrbLr1
>>613
何というGJ
早く続きを…!!

>>622
自分もそういうシチュ大好物だノシ
投下wktk
627名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 03:19:16 ID:x7nnZ3cP
>>613
今更ですがGJ!
個人的にツボにはまって大好きなお話なので続きが読めて嬉しかったです
メイドが毎回健気で可愛い
次も期待してます
628名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 18:13:20 ID:DWmfPoqU
こういう話ばかり扱ってるようなサイトってないんでしょうか?
自分に書く能力がないのが、
このパッションを扱いきれない自分が切ない…!!

今はただ読みたい…!!
629名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 21:00:42 ID:j8CGenPP
ごめん前から気になってたんだけど
エロパロライブスレや保管庫からの愛あるレイプもののお勧めのはいいとして
個人サイトさんってアリ?
悪気がないのはわかってるんだが、ある意味晒しにもなるかな、と…
630名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 21:25:15 ID:MXThkCr4
個人サイトはやめといた方が吉
631名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 03:33:41 ID:kcHKjGTe
>>629
興味深いので検索ワードプリーズ
632名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 12:43:41 ID:dyiZfoMm
すごく亀だが、>>287の童帝って表現に吹いた。
魔法使いよりも一段上の存在みたいに見える。
633名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 13:49:32 ID:JxYYR/0/
まあお勧めはエロパロ板&保管庫から出ない方が無難だろうな
634名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 02:09:20 ID:ApdMjCho
>>632
昔、無触童帝ウプレカスというのがあったな…
635名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 02:59:01 ID:oX4Om47j
北斗の拳のサウザーだろ
愛などいらぬ+聖帝で童帝となる
636名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 12:29:42 ID:x9E1NitU
>>635
愛などいらぬ…ってそっちかww
637名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 20:01:40 ID:V3X1tscu
>>631
>>605にでも聞いたら
638名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 23:48:32 ID:SBWlRC5W
つかありすぎて紹介しきれないのが落ちだw
639名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 00:58:36 ID:Gk+zAWjb
検索ワードだけでも教えて欲しいが、個人特定されやすいからムリか?
640名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 04:50:33 ID:eOvmwiM9
僕は、この場所に職人さんがまた新しいSSを投下してくれるならば、それだけでもう検索ワードも何も要らないです。
641名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 06:33:33 ID:OVawyr8O
>>638
落ちのつもりかそれ
白ける

ここに晒されるサイトの気持ちも考えようぜ…
まあ気にしない人もいるだろうがさ
642名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 15:01:10 ID:nLJ/c4CT
読みたい人多いようだしスレ&保管庫読み漁ってる時も
何か紹介できるものないかなって思ってるけど
594さんみたいのでも微妙な反応みたいだからなかなかなあ
愛あるレイプって受け取り方に個人差大きいよな
643名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 20:25:58 ID:EWDyYNbV
いやー自分は594さんみたいなの好きだよ。
そもそも愛があればいいっていうのが前提だから
個人的にはストーカーのレイプとかでも別にいいんじゃ?と思う。
注意書きでもしとけば問題ないんじゃないかな。
>>1にもスレにも沿ってるわけだし。
644名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 13:13:07 ID:tfcsMa4P
上の方にもあったけど愛というのがどこまで許容範囲なのか
ちょっと難しいよな
基本的に愛があるなら同意を得るものだ

ここがあまり荒れないのは、他スレのような自分の考えの押し付け合いがない、
つまりみんな愛あるレイプの確定的な定義を持ってないため
譲り合いができているからだと思っている
645名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 20:07:57 ID:oqQMlehL
なるほど
646名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 20:11:07 ID:DCEcopzT
おまえらあけおめ

>>644
同意を得たらレイプじゃなくなってしまうのが悩ましい所であり
このスレの永遠の命題wだと思うんだよ
愛とレイプってどうしても=で繋がらない言葉だしなー
ストーカー視点の後味が悪い話でも愛かと問われたら歪んでいても
愛は愛である…と、俺なんかは思う
そういう話が嫌いだっていう人がいるのももちろんわかってるんだけど
647名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 20:22:31 ID:IUQeLX1f
俺はそういうあまりに一方的なのは愛とは言えないと思う
648名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 20:29:58 ID:DCEcopzT
でもレイプって基本的に一方的なもんじゃん?
そもそも本当に愛してるなら同意もなしにコトに及ばないよ
相手のこれからの人生を大切に思えないならそれは愛じゃなくてただの身勝手だ
…みたいなさ、どのレベルまでが愛あるレイプかって話は水掛け論になるんじゃないかな

上の方でマインドアサシンの話が出てたけど、
最初は愉快犯やストーカーのレイプ事件の犯人と被害者だったのが
後で恋人同士になって過去の犯罪からくる葛藤に苦しむとか
そういうのもこのスレじゃアリだと思うんだが…
649名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 20:54:21 ID:tfcsMa4P
俺も>>646>>648の主張は愛ではないと感じる
まぁ俺もスレタイ一覧見てて「なんだこの矛盾したスレタイw」って感じでクリックして
このスレきたし
個人の感じ方にかなり幅あるよな
注意書きさえちゃんとしてくれれば良しかと
650名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 01:28:27 ID:MUSRZ93n
>>647同意
このスレも一年経ったが、一年間の投下物見てる限り>>646>>648の主張は
個人の感じ方の域出ちゃってるよ
水掛け論にしたいみたいだが
実際そういうSS落ちたら「愛はあるのか?」と疑問視意見が必ず出る
651名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 02:23:48 ID:SAOILmTA
初めは押し付けの愛やストーカーなどの歪んだ愛でも、なんだかんだで最終的にお互いが好き同士になるならば、それがスレの方向に合っていると考えていました
652名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 05:42:51 ID:/oBpbGj6
>>651
俺も俺も
ていうか今もそう思ってるから押し付けやストーカーの愛がフルボッコにされてる現状は悲しい
653名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 07:42:15 ID:5x8HThMB
ボッコって程レスもついてないが
654名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 08:45:27 ID:ml7Rk1Sc
レイプから始まる恋って言うと少女コミックみたいだな
655名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 09:29:01 ID:MUSRZ93n
>>652
ボッコとか決め付けて被害者面する前に他人のレスはちゃんと読め
656名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 09:45:42 ID:NvMxRMDU
両思いだけどお互いの気持ちには気づいてない、で>>548-550だと萌えるな
657名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 16:30:05 ID:4xFbw3V1
>>655
なにカリカリしてんだよ
ボッコにはされてると思うぞ?
その手の作品投下されたら追い出しにかかってるし
こういうのアリか?ってレス入っただけでボコられるしさ

レイプから始まる愛でもいいじゃん
自分の好みじゃないからってスレ主旨に沿ってる内容追い出そうとするなよ
658名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 20:02:07 ID:ml7Rk1Sc
「一方的な愛情」と「一方的な欲望」の線引きが難しいところなんだよな
659名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 15:17:26 ID:TzHBdwDD
普段は信頼>愛情>欲望なのが
何かのはずみで信頼<愛情<欲望になっちゃうのが
愛あるレイプって事だと思ってた。
660名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 19:50:05 ID:JcTpkG6z
性コミ辺りでよくあるネタのことかと思ってた。
レイプから愛が芽生えてたり愛が行き過ぎてレイプに走ったりしてるし。
スレタイ見た時は女子が好きそうなスレだなぁと思ったくらいだ。
661名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 20:46:20 ID:hiim/del
エロ漫画によくある「最初は嫌がってたけど、入れてみたらヌレヌレ」
的なものだとおもってた。
「いやあ、やめてください」「そんな事言ってぬれてんだろへっへっへ」
みたいな。
662名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 23:25:26 ID:22EyC/sV
>>661
それは愛あるレイプ、というより欲望&快感あるレイプ、だと思う。

個人的には、>>658>>659にチョー同意、次点で>>660というところ。
663名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 01:49:46 ID:zXZtIgRS
基本性コミの世界だと思ってた
痴情のもつれた挙句のレイポか御曹司に玩ばれるか

古いがぼく地球の主役二人は萌えた
6641/5 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/04(日) 12:38:03 ID:jqYfUPQo
>>609-612の続きです(ただし、エロ無しなのでダメな方はNGにしてください)。
--------------------------------------------------------------------------

 ご出立されて七日後に、予定よりも一日早く若様はお屋敷へとお戻りになられました。
 本来であれば、すぐにお屋敷で新郎側の婚礼の儀が執り行われ、続けざまに贅の限りを
尽くした盛大な結婚式が催されるはずでした。
 にもかかわらず、今のお屋敷には、葬送の時のように重苦しく静まり返った雰囲気が
充満しており、旦那様、奥様、そして使用人皆が一様に暗く沈んでおりました。

 それは──若様が婚約者様を連れて帰ってはいらっしゃらなかったからです。
 
 婚約者様は婚礼の儀を控えた前夜に忽然とお姿をくらまされてしまったのです。
朝、かの家の召使が起こしに参りましたところ、室内には誰もおらず、窓は開け放たれ、
ベッドの上には数的の血痕が残されていたとのことです。
 先方様も四方八方、手を尽くされたのですがどこにもお姿はなく、予定されていた
婚礼の儀も取りやめとなってしまいました。つまり、それはこの婚約自体が破談になった
ことを意味しております。
 お屋敷にお帰りになられた若様は三日三晩、人払いの上、自室にお籠もりになられて
しまいました。きっと、深くお傷つきになられたのでしょう。無理もありません、御自分の
婚約者様が婚礼の儀前日に失踪したとあっては心をお痛めになって当然です。
 そして、そんな若様の姿を尻目に安堵の溜息を洩らしたわたくしは──最低の女でした。
 自己嫌悪に心が苛まれながらも、背徳的な歓喜の震えを抑えきれないのです。
 あまりに邪なその感情は、紛れも無くわたくしの若様に対する慕情が揺り動かすもの
でした。禁じられた想い故、それが生み出すものはあまりに巨大で、自分自身を容赦なく
傷つけていきました。そうやって理性が弱っていくことを良い事に浅ましい欲望は膨れ
上がり、若様の温もりに触れたいという想いが四六時中、頭の中を駆け巡ります。
 わたくしは、自分自身が狂ってしまうのではないかと思うほど、心の中に渦巻く相反する
感情の激しい流れに翻弄されておりました。
 しかし、そんな苦悩が続くある日に、わたくしは気づいてしまったのです。
 
 狂ってしまえば良い、と。

 その甘言は、瞬く間に理性を溶かし、薔薇色に塗りつぶされた幻想を次々と広げ、わたくしを
誘惑するのです。心を焦がす恋慕の情に流され、何もかも白日の下に曝け出してしまえば
良いのではないか──そして、後は全てを若様のお心に委ねるのです。
──子を産め、と言われれば産んでみせましょう。
──愛妾になれ、と命じられれば身も心も捧げてみせましょう。
──離れるな、と仰られるならば人生もこの命も省みずお側に控えましょう。
 それが若様のお言葉でありさえすれば──。

 ◇ ◆ ◇ ◆ 

 若様がわたくしをお呼びになられたのは、日暮れから振り出した大粒の雨が激しい勢いで
叩きつける夜のことでした。
6652/5 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/04(日) 12:38:49 ID:jqYfUPQo
 それまでの間にわたくしは自分の紡いだ甘い考えに完全に魅了され、想いの丈を若様に
伝えようと心を決めておりました。ですから、その時を今か今かと心待ちにしておりました。
 密かに心躍らせながらお部屋に参上いたしますと、若様が憔悴しきったお姿で椅子に
座っておいででした。入ってきたわたくしを見つめる目の下には隈がくっきりと浮かび上がって
います。お優しい御方ですから失踪された婚約者様に、今も心を痛められているのでしょう。
「若様、お呼びでございましょうか」
 取り澄ましたつもりでも、心ならず声が上ずってしまうのが自分でもわかります。決心が
揺らがないうちに早く告げてしまわねば、と気だけが急いてしまいます。
「ああ。夜半にすまない」
 しかし、そんなわたくしの心など露ほどもお知りにならない若様は渋い表情をしていらっしゃい
ました。
 暫しの沈黙の間、ガラス窓を叩く雨音とランプの炎の揺らぎだけが部屋の中で、わたくしに
時間が流れていることを教えてくれました。
「御用は何でしょうか」
「お前も知ってのとおり、あの話は破談になった」
 何度も言葉を飲み込んで、顔を強張らせた若様は呻くように呟かれました。
「その節は、お悔やみ申し上げます」
 心にもないことを口にできる自分自身に嫌悪感が湧いてきます。
「だが、父さんも母さんも僕の結婚を諦めるつもりはないらしい。すぐさま代わりの相手を探し
ている」
 それについてはメイド達の間でも、噂になっておりました。「次はどちらのお嬢様だろうか」と
皆が興じるおしゃべりを聞いていることが堪え難くて、そそくさとその場を後にしたことは一度や
二度ではありません。
 しかし、どれだけ耳を塞いでみたところで、若様の次なるお相手が探されていると言うのは、
紛れも無い事実でした。由緒正しき血統の格式ある貴族で、しかも婚期を迎えたこの御方を
周囲は放っておくことなど考えられません。実際、引く手数多でいらっしゃいました。ですから、
お相手を探すといっても、実際は他家から送られてくる申し出の中から相応しいお嬢様を
選ぶだけでしかありません。早晩、若様と釣り合いの取れる御方が現れてしまうことでしょう。
 もう、若様がご結婚されることは不可避の事実です──だから、せめてわたくしの気持ち
だけは伝えたい。
「わか……」
「やはり、いつまでも逃げることはできないと思う。つまり、僕自身も真剣に結婚のことを
考えざるをえない」
 わたくしの言葉を遮った若様が顔を挙げ、短い溜息を吐かれました。何故だか、その仕草が
わたくしの心に暗い影を落とします。
 重苦しい雰囲気が漂い始めた頃、窓を激しい雨が叩く音が一層大きさを増します。
 まるで礫がぶつかるようなその音に、あの若様の一言が掻き消されてしまえば──。

「……そこで、お前には出て行ってもらおうと思う」

 刹那、ランプの灯りに若様のお顔が翳り、表情を伺い知ることはできませんでした。
6663/5 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/04(日) 12:39:37 ID:jqYfUPQo
 僅かな時間の間に何度も何度も若様の声が反芻されました。
 信じられない──いえ、信じたくありませんでした。
 ですが、それが若様のお言葉で──御意思ならば──。
「そう……ですか」
 やっと、搾り出した声は我ながら憎らしいほどに鮮明でした。この場で泣き崩れて
しまえば、楽になれるのに──でも、そんな資格、卑しいわたくしにはありません。
 ひととき、分不相応の夢を見た自分が浅はかで、愚かしく、あまりに情けないので、
この世から消えて無くなってしまいたい、心の底からそう願いました。
 自暴自棄になりかけたわたくしを現実に引き戻したのは、苦悩の色がありありと浮かぶ
若様の瞳でした。それは、この御方がほんの僅かでもわたくしのことを気にかけ、心を
痛めていただけたことを如実に物語っておりました。
 それが心を落ち着け、この後のことを考える余裕をくれました。しかし、すぐにわたくしは
事態の余りの恐ろしさに、身震いが止まらなくなります。
 
 お屋敷を辞めなければならないということは、再び”市場”に戻らなければならないのです。
 
 今のわたくしには、再びメイドとして買って頂けるだけの価値はありません。今度こそ、
娼婦として生きる日々を送ることになるでしょう。
 見知らぬ男性をお客様として、お金を頂戴して一夜限りの相手として身体を許す自分の
姿を想像するだけで、早くも眩暈がいたします。しかし、それだけがわたくしを買うために
若様が支払われたお金の四分の一をお戻しするための唯一の方法。
 堕ちていくだけの未来の惨憺たる有様に絶望する一方、これまでの人生が幸せ過ぎた
ことに改めて気がつきました。メイドとして生きることは、貧しい女達の憧れであり、最高の
至福でございます。まして、一度お払い箱になった身で再び若様のような凛々しく高貴な
御方に買って頂き、あまつさえ僅かな時間とは言え、心寄せる方の温もりに溺れることが
できたこと──これ以上の幸せがどこにありましょうか。
 これからはこの思い出を大切に心にしまって、時々思い返せばきっとどんな過酷な運命が
待っていても生きていけることでしょう。
「短い……短い間でしたが、お世話になりました。僭越ながら、若様のこれからのご多幸を
お祈り申し上げております」
 この場の空気にこれ以上、堪えられなくなったわたくしがお辞儀をして、その場を離れよう
とした瞬間、若様に引き止められました。
「お前には色々と迷惑を掛けた。これはせめてもお詫びだ」
 手渡されたのは、金貨が溢れんばかりに入ったズシリと重い布袋でした。
「こ、これは!?」
「これまでの給金代わりだと思って受け取ってくれ。それから、お前の債権を放棄する旨の
証書も入っている。だから、買い上げた金の返戻はしなくて構わない」
 お金の返礼をしなくても良いということは、娼婦として身体を売る必要もなくなったという
ことでしょうか。あまりのことに脳裏には、深く立ちこめていた雨雲が、陽光によって切り裂かれ、
やがて青空が広がる光景が浮かびました。
 しかし、すぐさま黒雲が盛り返してきて、全ての光を遮ってしまいました。”自由”と言われても
──世間知らずのわたくしがどうやって、この後生きていけば良いのか、と途方に暮れてしまいます。
6674/5 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/04(日) 12:41:41 ID:jqYfUPQo
「……ありがとうございます」
「働くあてはあるのか?」
「いえ。これから探します。ご心配なさらないでください。探せば、きっとわたくしにも
できる仕事の一つや二つぐらい……」
「探さなくて良い。実は、ある屋敷で人が足りなくてな。勝手だとは思ったが、お前を
紹介しておいた」
 突然の申し出にわたくしは言葉を失ってしまいました。
「アストラッド家というが……もう話はつけてある。お前さえ構わなければ、すぐにでも
向かって欲しい」
 アストラッド──という御家名は残念ながら存じ上げておりませんが、若様のご好意を
無為にしないため、どこであろうと粉骨砕身、働こうと即座に決断いたしました。
「変わらずメイドとして、でしょうか?」
「メイドとは少し違うが、悪いようにはしない。信じておくれ」
 若様のお言葉を信じるも信じないもございません。世間を知らぬわたくしが職探しなど
してみたところで、酒盛り場の給仕がやっとでございましょう。お屋敷仕えとそれを
比べれば、雲泥の差がございます。
 わたくしはメイドの作法とはまるで違うお辞儀を何度も繰り返しました。
「ありがとうございます。一生、この御恩は忘れません」

 ◇ ◆ ◇ ◆
 
 わたくしは二日ほどお暇を頂き、その間に荷物を纏め、一緒に働いたメイド達に
お別れを告げました。誰もが口々に「何故、解雇されたのか」と問うてきましたが、
わたくしはただ曖昧に笑い、その理由については決して口にはしませんでした。
 そして、その日がやってきました。
 その朝、わたくしは両親から譲り受けた形見のトランクケースを片手に、清掃を終えた
私室を見渡しました。
 私物は全て革製のトランクに詰めておりますから、部屋はガランとしております。その光景が
初めてここに来た時のことを思い起こしました。
 見慣れた小さな両開きの窓から、朝日が皺一つなく整えたシーツの上に差し込んで
おります。壁には二度と着ることの叶わない、このお屋敷のメイド服が掛けられております。
 初めて若様に求められた日、メイド服のボタンを引き千切られ大変な思いをしました。
あの時は自室に戻るなり、余韻で火照る身体を鞭打ち、泣きそうになりながら必死に
ボタン付けをしたものです。今では思い出す度に自然に頬が弛んでしまう良い思い出です。
 名残惜しさはありつつも、わたくしは部屋を出て静かにドアを閉めました。
「……さようなら」
6685/5 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/04(日) 12:42:23 ID:jqYfUPQo
 毎日を過ごしたこのお屋敷との別れを惜しむ気持ちは膨らむ一方でしたが、それにも
増して若様への身の程知らずな慕情が身を焦がすほどに込み上げてきました。
 居た堪れなくなって、わたくしは逃げるように建物を出ました。
 結局、あの日以来、若様とお話することも、お会いすることも叶いませんでした。しかし、
元々、主人とメイド──それに今のわたくしは解雇された身。ですから、お目になど
かかれるはずございません。
 お屋敷の門を一歩でると、その前に立派な二頭立ての馬車が止まっておりました。
栗毛色の毛並みの良い馬は、黒く大きな瞳でわたくしを見つめます。
 暫しその馬の姿に見蕩れていたところ突如、後方から声を掛けられました。
「失礼ですが、あなたはこれからアストラッド家にお向かいになられる御方でしょうか?」
「えっ……ええ。はい」
 返事をすると、御者の格好をした男性は品の良い笑顔を浮かべながら、帽子を取り
お辞儀をしました。
「そうですか、あなた様がですか。私はこちらのお屋敷の方に、あなた様をアストラッド家まで
ご案内するよう申し付けられたものでございます」
「どなたにでしょうか?」
「さあ、お名前はお伺いしなかったので、存じ上げません。ささ、お乗りください。お待たせ
してはあちら様に失礼ですから、さっそく出発致します」
 促されるままに慌しく馬車に乗り込むと、すぐに御者は馬に鞭を入れました。
 窓の外を流れていく景色をぼんやりと眺めていると、自然と視界が霞んできました。
何度目を拭っても、すぐに光景が滲んでしまいます。短い溜息をつき、二度と会うことの
できない愛しい御方のお顔を思い起こしてみました。

 揺れる車中、わたくしは顔を覆い──嗚咽が御者に聞こえぬように泣き続けました。
 
(了)
669名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 12:42:51 ID:jqYfUPQo
以上です。

お付き合い頂いた方、ありがとうございます。
既にネタバレしてますが、吸血鬼の話の裏側です(婚約者側を色々と想像されていた方、
期待を裏切ってすいません)。

残り一回、若様視点でお終いですので、お付き合い頂ける方は、また。
670名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 17:08:14 ID:5+THQk7k
>669
待ってました!
若様視点でも読めるんですね
心よりお待ちしてます
671名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 19:45:55 ID:4/jxdiA4
>>657
カリカリしてんのお前だけだよ
どう見てもボッコってほどレスついてないし
追い出しかけなんてどのSSについてんだ
自分はこう思う!って長文レスはついてるがこういうのアリか?なんて低姿勢で謙虚に聞いてるレス見当たらない

その脳内被害偽造妄想&自分はちゃんと低姿勢できてる妄想(実際は押し付け)
やめないといつまでもツッコミの絡みレスつくからやめてほしい
672名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 19:59:03 ID:TB36EQ9i
スルー汁
いざそういうSSきたらスレタイに合う作品なのか論議になるだろから
今争う必要ないだろ
もっとも先人たちのSS見れば方向性はわかりきってる気もするが
673名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 20:38:20 ID:oR+PRAY+
続き来てたー!!
メイドさんの「狂ってしまえばいい」って心情が切なくていいな。
若様、幸せにしてあげてください!
674名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 22:51:09 ID:DQNEeLBe
GJ!!
若様視点楽しみです
675名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:18:52 ID:zazfKyFW
ワーイ!投下待ってました
続き!続き!
676名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:07:24 ID:buwCgT9/
>>671
いや自分はROMってたがどう見てもあんた一人がカリカリしてるようにしか見えんよw
そういうSSが来ても追い払ってる住人がいるのは事実なのに見えないフリしてんの?
相手を脳内とか決めつける前に過去レスも読みナヨw
677名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:24:02 ID:AldzTUGF
喧嘩してると過疎の原因とかになるんでやめてもらっていいですか・・・
678名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:26:23 ID:2isNOEil
>>676に同意だな。
679名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:48:19 ID:/owv8Nzk
>>676に禿げ上がってずる剥けるほど同意しつつ投下待ち
680名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 01:57:05 ID:SjFufqss
>>669
あなただったんですかーーーー!!!全然気付かなかったぁぁ!
本当にあなたの作品は私のツボですよ
また読めて感激です!
681名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 02:55:46 ID:1B4hZnHv
>>669
GJ!GJだけど切ねー!
吸血鬼の二人同様、この二人にも何としても幸せになって欲しい!
禿げあがるほど続きお待ちしております。
682名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 09:58:36 ID:fDvfUoLI
>>677
喧嘩することが過疎らせる手段なんだからやめないんだよw
683名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 13:26:51 ID:1TlRnrR0
>>669
あれか、ヒギンズ教授行きか
684名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 21:01:37 ID:tV1VHxZ4
せっかく素敵なSS職人さんと、彼らに感想や感謝を送る良い住人が居るというのに、喧嘩なんてもったいない
685名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 01:56:39 ID:1K/xqzrf
このスレって保管庫ないのか?
686名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 01:57:07 ID:H81oFI6X
>>669
GJ!
毎回2人のすれ違いっぷりが切なくて大好きです
残り1回なのは非常に残念ですが、若様視点楽しみにしてます
この2人も幸せになってほしいなぁ…
687名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 18:44:47 ID:KhRaBIhL
>>685
ないよ
君が保管庫作ってくれるのかい?
688名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 20:18:55 ID:u0A8Q4Pl
まあないならないで別に困らんからなぁ。
俺●持ちだし。

次スレ立てるときは任せてくれw
689名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:55:19 ID:JM8/kcdZ
ライオネルマダー?
勝手に期待してる
690名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 19:59:57 ID:aa7Qr1lm
保守
6911/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:22:18 ID:8goP3gLX
連投気味で申し訳ないですが、>>664-668の続きです。
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 僕にとって、妻と閨を共にすることは純粋な愉しみであり、悦びだ。
 多くの貴族達は、夫婦の性交は跡継ぎを作るためと言って憚らないが、妻との交わりを
そのように思ったことは一度もなかった。
 妻の華奢な身体は、僕が突き上げる度に陸に上がった若魚の如く跳ね回り、大人しく
腕の中に収ってくれない。
「あっ!……は、んっぅ……やっ」
 眉を潜め必死に声を洩らすまいと唇を噛み締めるその姿がいじらしく、どうしようもなく
愛おしい。
 弓なりの背に回した腕を解き、替わりに”彼女”の乳房を掌で弄ぶ。
「ふっ、んっ……ダメ、ダメです……ぁああ」
「今日は、一段と可愛らしい声で啼いてくれるんだね」
「いや……あんっ……そ、そんな意地の悪いこと……仰らないでください」
 首を振ると見事な黒髪がうねり、幾条かが汗の浮く白い首筋に張り付く。
「いや、意地悪をしているつもりはないよ。褒めているつもり」
 それでも”彼女”は長い睫毛を震わせながら、閉じた目を開けようとしない。
「イヤらしい女では……あなた様の妻に相応しくありません」
 別にそんなことを気にしたことはない。淫らだろうが、何だろうが、”彼女”でありさえ
すれば僕には充分だ。
「そんなことは気にしてないから、安心して。僕の妻はお前しかいない……その代わり、
嫌だと言っても手放してはやれないけど」
 途端に妻は頬を真っ赤に染めて、やっと目を開く。
「……もったいないお言葉」
 恥ずかしげに口籠もる”彼女”を眺める僕の脳裏に、ふと昔のことが過ぎった。

 ◇ ◆ ◇ ◆

 昔と言っても、たかが一年前のことだ。
 当時の僕は屋敷のメイドに懸想していた。彼女を初めて見たのは、貴族の友人に
連れられて行った”市場”だった。我が家ではあまり市中に出かけることを良しとしないため、
人身売買を行う”市場”と呼ばれる場所があることは知っていたが、実際に出向くのは
それが初めてだった。
 そこで、僕は彼女を見つけた。
 中年の”ブローカー”は、「コイツは女としては問題ないんですが、歳を食っているし、
何よりどこぞのお屋敷を首になって”市場”に出戻ってきたんで、買い手なんて見つかりっこ
ありませんよ。どうせ売れ残るのは間違いないから娼婦として売りに出そうと考えていたところ
でして、旦那が買ってくれると言うなら、その辺りのメイド志願の女より格安でお売りします」と
言った。
 別に格安でなくても、僕は彼女を買ったに違いない。
 彼女に買った旨を告げると、僕の前で大粒の涙を流しながら何度も礼を述べ、繰り返し
頭を下げてきた。
6922/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:27:26 ID:8goP3gLX
 別に彼女が礼を言う必要などなかった、僕が他の誰にも渡したくなかっただけだから。
 屋敷に連れて帰ると、父と母から猛反発を受けた。屋敷のメイドは皆、目の確かな
メイド長が選んでいる。給金で働くメイドも買い上げてくるメイドのいずれも、である。
 だから、僕が勝手に”市場”で買ってきたどこの馬の骨とも知れない女を側仕えさせる
ことには露骨に嫌そうな顔をした。
 だが、僕は断固として主張を曲げず、ついに彼女をメイドとして働かせることを
認めさせた。それからというもの、退屈だった毎日が一変した。彼女のことを思えば心が
躍り、彼女の顔を見れば天にも昇る無情の喜びに浸る日々が続いた。
 しかし、そんな幸福な時間はあっという間に終わりを告げた。
 彼女を迎え入れてから半年もしないうちに、僕に縁談の話が持ち上がったのだ。
 破談にしようと努力してみたものの、ひとたび家同士で決められたことを個人の我侭で
覆せるほど貴族の社会は甘くない。最終的には逃げ道を全て塞がれ、見知らぬ女性と
結婚することを渋々承諾せざるをえなくなってしまった。
 だから、せめて想いの丈だけでも伝えようと彼女を呼び寄せた。しかし、彼女が開口一番
告げたのは、「ご婚約おめでとうございます」という最も聞きたくない言葉だった。
 それが引き金となって、行き場を失った慕情が狂ったように暴走を始めた。
 衝動に駆り立てられれるまま、彼女に襲い掛かり、抵抗する彼女を組み敷き、必死に
赦しを乞う彼女を犯した。
 いくら主従と言えども許される行為ではなかった。だから、あの夜の出来事があって以来、
彼女が僕を避けるようになったとしても止むをえないことだった。そうだと頭で分かっていても、
恋慕の情は募り心を激しく掻き毟った。いつの間にか、彼女をどうすれば、我がものにできるか
ばかり考えるようになっていった。
 悩んだ末に、僕は彼女に子供を産ませることを思いつく。
 彼女に子供を産ませ、そのまま暇を出す。無論、住む家や生活に困らない費用を出しながら
密かに通い、然るべき時に公にして彼女と子供を迎えに行く──今となってみれば、問題を
先送りにするだけの浅はかな猿知恵だったと感じるが、当時は夢見心地になったものだ。とは言え、
大前提である子を宿すことすらできなかったため、計画はいとも容易く頓挫した。
 そうこうするうちに、婚約者を迎えに上がる前夜になってしまう。
 その夜、彼女は僕をハッキリと拒絶した。今まで、「嫌だ嫌だ」とは言われたが、最後は
僕の我侭に付き合って身体を許してくれていた彼女が何もかもを拒んだ。
 希望の扉が閉ざされ、目の前が暗くなっていった。残ったのは、絶望と言う名の暗闇。

 結局、彼女の目には、僕が主人の地位を嵩に使用人を弄ぶ我侭な子供に映ったのだろう。
 歳は三歳ぐらいしか離れていないが、彼女は僕とは比べ物にならないほど苦労を重ねて
きたことぐらい──無数に赤切れた指を見ただけで分かる。
 できれば、炊事も洗濯も──メイドの仕事すべてをやらせたくなかった。ただ、僕の側で
一緒に食事をして、お茶を飲みながら談笑して、同じ寝具に入り、そしてまどろんでいて
欲しかっただけなのに──それは夜空の星と同じぐらい遠く思えた。
6933/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:29:11 ID:8goP3gLX

 ◇ ◆ ◇ ◆
 
 婚約者が失踪したことは──相手方には誠に申し訳ないが僥倖だった。
 許される感情ではないことぐらい重々承知している。それでも──許して欲しかった。僕が
愛したのは見知らぬ婚約者ではなく、メイドの彼女なのだから。
 せめて、失踪した婚約者もどこかで彼女の愛する人物と幸せに暮らしてくれれば良いのに、
と思ったがそんなことはありえないだろう。ベッドに残った血痕からも明らかな通り、きっと
何らかの事件に巻き込まれたと考える方が妥当だ。
 相手方に一通りお悔やみの言葉を述べ、僕は早々に自分の屋敷に戻ることにした。ここに
いても何もできないし、もし仮に婚約者が帰ってきても、この話は彼女が婚礼の儀の朝に
いなくなった時点で無いものになったのだ。元の鞘には戻らない。
 妻帯者になることを免れたとは言え、僕は出発前のあの夜のことを思い出すと気分が
憂鬱になった。
 僕に凌辱された後も、彼女が自分を主人として慕ってくれていることは知っている。だが、
それも所詮、僕が彼女を”市場”から買い上げた貴族だったからに過ぎないのではないか。
もし、他の誰かが買っていれば、彼女はその他の誰かを慕ったのではないか。
 そう思うと、一気に不安が襲ってきた。
 彼女に”男”として愛されていなければ──感謝が形を変えただけの慕情しか抱かれて
いないとすれば、僕に彼女を伴侶として迎える資格などない。だが、例えそうだとしても、
彼女の本心を知らなければ僕の気持ちに決着はつけられないだろう。
 そして、その答えは彼女に求婚することでしか得られない。
 そうしなければ、彼女は僕の求愛を単なる我侭な貴族の戯事ぐらいにしか考えてくれない
だろう。僕が本気だということを理解してもらうにはそれしかない。それに、前の二の舞は
御免だった。次の相手こそは、自分が見初めた女性にしたい。
 だが、現実的に求婚することを考えると、彼女がずっと口にしていた身分の差が重く僕の
心に圧し掛かる。貴族が求婚することは軽い話ではない。まして、我が家のように格式を
重んじる家系の息子が買い上げのメイドに求婚したなどと世間に知れれば、醜聞好きの
連中から格好の餌食にされるに違いない。
 僕だけならば、何と言われても構わない──しかし、両親、兄さんや妹達のことを考えると
気が滅入る。一人の愚かな人間の犯した不始末で没落していった貴族は、歴史上腐るほど
いる。
 僕はそんな連中を鼻で笑っていた──そして今度は、僕が嘲笑される番だった。
 彼女を本気で愛していないから、僕は今更になって求婚を躊躇い、家のことばかり考えるの
だろうか。いや、違う。僕は愛している──誰よりも彼女を愛している。そうでなければ、ここまで
悩むことなどないのだ。
 八方塞の現実に僕は溜息をつくことしかできない。
「ダメだ……」
 絶叫は、畦道を走る車輪の音に紛れたが、頬を伝う熱いものは堪えきれなかった。
 結局、どうあっても彼女に求婚することなど──まして、伴侶として迎えることなどできないのだ。
6944/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:30:58 ID:8goP3gLX
 深い絶望に覆われ、考える力をなくした僕は放心したまま窓の外を流れる似たり寄ったりの
長閑な田園風景をただ眺めていた。そのうちに、何かが脳裏で蠢く。それは漠然としていながら
明確な自己主張を秘め、小さな囁き声でありながら聞き逃すことを許さない響きを帯びていた。
 急いで、しかし、それが壊れてしまうことのないように丁寧に、思考の泥濘の中から”それ”を
掬い上げる。

 作れば良いのだ──高貴な家柄かつ彼女と同じ美貌を併せ持つ”彼女”を、僕が作って
しまえば良いのだ。そうすれば、誰にも何の気兼ねもなく求婚できるではないか!

 何故、こんな簡単なことに気がつかなかったのだろう。瞬間、僕は狂ったように湧き起こる
笑いを抑えきれず、馬車の中を転げまわった。
 幸い資金は潤沢にある。金に糸目をつけず、湯水のように注ぎ込めば不可能な話ではない。
僕は屋敷に戻る前に、友人の邸宅へこっそりと寄ることにした。勿論、僕のこの素晴らしい
アイディアを相談するためだ。
 僕が一通り説明を終えると、友人は怪訝な表情を作る。
「……気でも触れたか?」
「いや、至って正気だよ。僕は」
「だとしたら、元々、おかしくなっていたとしか考えられないな」
 友人は僕の考えを聞くなり、肩を竦め、呆れ顔を作った。
「協力しろよ、な?」
「もう一度訊くが、本気か?」
 覗きこむ彼の視線は未だ僕が冗談を言っているのではないかと、半信半疑だ。無理もない。
 こんな途方もなく、馬鹿げたことを言い出す人間などそうはいないだろう。 
「大体、お前の考えには貴族社会で尊ぶべきモラルが欠片も感じられない」
「欲しいものを手に入れるために、金を使う……どこが、おかしい?」
「方法が問題なんだよ!」
 珍しく冷静な友人が怒鳴るので、さすがに僕も居住まいを正す。一度、息を吸い込み、
肺が充たされたのを確認するとゆっくりと吐き出し、気持ちを落ち着ける。
「……協力しろ。お前以外に頼める人間がいない」
 低く押し殺した声は僕が本気の証拠だ。
 友人を暫く僕の目を探るように見つめ、溜息を零す。
「……ちっ。分かったよ。だけど、俺はどうなっても知らんぞ!」
 渋々と言った態だが同意してくれたことで、胸を撫で下ろす。僕の計画に不可欠だった
協力者を得たからには、理想の”彼女”を作ることへの障害はなくなった。

 そして──彼女を屋敷に置いておく理由もなくなった。

「そう……ですか」
 彼女は眉一つ動かさず、バラバラという雨音の中でもハッキリと聞こえる澄んだ鮮明な
声を紡ぎ出す。
6955/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:32:29 ID:8goP3gLX
 せめて、泣き崩れてくれれば──きっと気が変わっただろうに。しかし、彼女はまるで
申しつけを聞くかのように、淡々と事実を受け止め小さく頷くだけだ。
 金貨と証書が入った袋を渡す。本当は証書をアストラッド側に譲り渡すと告げるつもり
だったが直前で止めた。証書などなくとも彼女が僕の申し出を断る可能性がないことが
分かりきっていたからだ。
 案の定、何も知らない彼女は長い睫毛を震わせ、僕に感謝の言葉を何度も繰り返す。
 彼女を下がらせると、全身に冷たい汗をかいていたことに気づく。分かっていても、
愛する人間を手元から失うことは、この上なく辛いことだった。
 しかし、それもこれも僕の伴侶たりえる”彼女”を作り出すため止むをえないことなのだ。

 ◇ ◆ ◇ ◆
 
「どうか、なされましたか?」
 ”彼女”の一声で、僕は現実に引き戻された。
「いや。ちょっと、昔のことを思い出していた」
「昔の……女性のことをですか?」
「お前を手に入れるまでの顛末を、さ」
 ”彼女”は僕にとって完璧な女性だ。
 流れるような黒髪、深みを持つ瞳、緩やかな曲線の鼻、薄いけれど瑞々しい唇、ほっそりと
していながら女性的な柔らかと膨らみを失わない肢体──どれをとっても”彼女”は僕の
思い描く理想そのものだ。
 羽毛のように柔らかな髪を一房、手に取り何度も指を通してその感触を愉しむ。行為の
途中だが、時にはこんなのも良いかと思う。
「後悔なされたのですか?」
「まさか」
「わたくしは……偽者ですから」
「誰も気づかなければ、本物さ。僕とお前と協力者以外、誰も知らない」
 そっと口を寄せ、不安げな”彼女”の唇を奪う。
「怖いのです。いずれ、本当のわたくしを知るあなた様がお見限りになられる日が来るの
では、と」
「奇遇だね。僕も怖いよ。お前が僕を捨てる日が来るんじゃないかって、ね」
 僕の答えに、腕の中の”彼女”は納得のいかない表情をしている。
「……業が深いだろ、僕は」
 
 ◇ ◆ ◇ ◆

「この期に及んでだが、もう一度聞かせてくれ。本気なのか?」
「ああ」
 ある舞踏会場の二階に客間を一つ用意してもらい、僕と友人はそこである女性を待っていた。
696名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 13:36:23 ID:gDN9cFdn
し・えーん
6976/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:36:25 ID:8goP3gLX
「問題になる……では、すまないぞ」
「バレたら、の話だろ」
「俺がバラすかもしれない。口が軽いのだけが取り得だからな」
 僕が笑うと、友人は何だよと唇を尖らせる。
「大丈夫だよ、お前ならば」
 もし、友人が本当に暴露するつもりなら、わざわざ僕の気が狂った計画に協力するなど
という危ない橋を渡る真似はしなかっただろう。それに何より彼は信頼に足る人物だ。
 そうこうするうちに、ドアをノックする音が室内に響く。
「どうぞ」
 開いたドアの向こうには、見目麗しい貴婦人が困惑の表情を浮かべながら立っていた。
 僕が作り上げた”彼女”だった。
 そして目が合った途端、”彼女”の長い睫毛が震え、漆黒の瞳が大きく見開かれる。
 ゆっくりと立ち上がって一二歩、”彼女”に歩み寄り、深々とお辞儀をする。
「ご機嫌麗しゅう」
「……あ、ああ。こ、これは……悪い冗談なのですね。そうです、そうに決まっていますわ!」
 ”彼女”は唖然とした表情ながら、僕に疑義の視線を投げ掛ける。
「何を仰っているのでしょうか?」
 わざと惚けてみせる。すると、”彼女”が白い手袋嵌めた指先でスカートをキュッと握り
締める。
「何故ですか?何故、わたくしに他人の真似事などさせるのですか?」
「……あなたが欲しかったから。そのためにあなたの人生を捻じ曲げ、歪め、そしてあなたの
全てを作り変えた。他人の人生を弄ぶなど、唾棄に値する行為であることは分かっています」
 ”彼女”も友人も押し黙って、ただ僕を見つめる。
「自分の罪の深さは認識しています。ただ……あなたへのこの想いだけは嘘偽りないもの
です。だから、今日この場で、僕が求婚することをお許し頂きたい」
「きゅ、求婚!?」
 驚きの余り、大きく開けた口を”彼女”は慌てて掌で覆い隠すが、目はあちこちを泳いでいる。
僕はそんな”彼女”の前に跪き、そっと左手の白いレースの手袋を脱がせる。ほっそりとした
指先に触れるとゾクリと歓喜が背筋を走る。
「わたくしめの願い出に、お答えを頂きたい」
 古くからの定まった求婚の口上を述べた僕、片膝立ちの姿勢のままは目を閉じる。
 後は、”彼女”からの答えをただ待つだけだ──求婚を受け入れるならば、女性はその旨を
口にし、もしそうでないならば、無言のまま手を引く。
 自然と”彼女”の手を握る指が震える。女性が決断するまでの間、求愛した男は女性の顔を
見てはいけない。これは男が女性を脅したり、威圧したりして決断を誤らせることのないように
定められた求婚の礼節である。破られた場合には、女性は求婚の申し出をなかったものに
することができる。
 僕は瞼を閉じて重苦しい空気の中、”彼女”の言葉を待った。
6987/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:40:20 ID:8goP3gLX
 ”彼女”が声を掛けてくれることを心の底から祈った。
 微かに”彼女”の指先が震える。
 無意識のうちに”彼女”の手を握る指に力が籠もってしまう。手を引かないで欲しい、
縋るような想いでただ、答えを待つ。
 そして、それは唐突に降り注いできた。 
「……これは、夢ではないのでしょうか?」
 ゆっくりと見上げると、”彼女”がその澄んだ瞳で僕を見ながら問い掛ける。
「悪い……夢なら覚めて欲しい、とでも?」
 ”彼女”が首を横に振り長く伸びた黒髪がしなやかに踊る。
「いえ。その逆です。夢なら覚めないで欲しいと」
 ドクン!
「こんなわたくしで宜しいのですか?わたくしは……」
「お前でないとダメなんだ。お前が僕の側に居て、僕を愛してくれれば……それ以上、何も
望まない!」
 求婚の作法は完全にすっ飛んでいた。細い手を握り締めたまま、僕は慈悲を乞うが如く
叫んだ。”彼女”は駄々を捏ねる子供をあやす母親のように目尻を下げて苦笑いを浮かべていた。

「では……わたくしを幸せにしてくださいませ」
 
 そう答えた”彼女”が微笑んだ姿は息が詰まるほど美しく、僕は愚かにも誓いの口付けを
忘れて暫くの間、見惚れていた。

 ◇ ◆ ◇ ◆

 そして今、”彼女”と上質な絹のシーツの上、互いに生まれたままの姿で一つになっていた。
「はぁ、っ……ふっ、んん……も、もう、おかしく……な、なってしまそうで、ぁん」
 額に珠のような汗を浮かべながら、目尻を下げ今にも泣き出しそうな顔で喘ぐ”彼女”は
どんなものよりも僕の心を悦ばせ、そして充たしてくれる。
「もう少し、くっ……我慢して」
「は、っん、はい……ひっ、ぁくぅ」
 僕の言葉に素直に従う”彼女”は、どれだけ責めても慎ましさだけは決して失わない。黒い髪を
振り乱し、僕の与える快感に悶えながら”彼女”は昇っていく。
 それに呼応して、”彼女”の内側は締め上げる力を強くし、僕の下腹部に痺れにも似た快感が
広がる。こうなると、僕が達するのも時間の問題だった。
「……っ!」
 声を噛み殺して、”彼女”の内側に精を放った。
 迸った子種は一度や二度では留まらず、脈動を繰り返しながら自分でも信じられないぐらいに
出てくる。吐精が終わると、僕は”彼女”の隣に身を横たえ、鼻先が触れ合う距離で見つめ合う。
”彼女”の双眸にはまだ僅かに官能の炎を燻ぶっており、それを見ただけで性懲りもなく再び欲情が
込みあがってくる。
6998/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:46:55 ID:8goP3gLX
「子供……できると良いね」
 劣情を隠すように、何気ない素振りで僕は呟いた。
「……どちらが宜しいですか?」
「お前に似た女の子、が良い。男だと、僕みたいに罪深くなりそうだから」
 冗談のつもり──僕は笑ったはずだった。
 でも、違った。
 僕は泣いていたのだ。
「自分をお責めになるのは……もう止めてください」
 ”彼女”の手が伸びてきて、曲げた指で僕の目尻を拭う。
「わたくしは感謝申し上げているのですから」
「……」
「お屋敷の玄関を開けた途端に、一列に並ばれた使用人の方々が『お帰りなさいませ、
お嬢様』と仰った時は、さすがに頭がおかしくなりそうでしたが……」
 その話を聞くのは何度目だろうか。
「でも、わたくしが夢にも見たことがないぐらい素晴らしい生活を送れるのは、あなた様の
おかげなのですよ」
 頬を桜色に染めながら、”彼女”がニコリと微笑む。
「僕は感謝されるようなことは何一つした覚えはない。ただ、僕の我侭でお前を振り回した
だけだよ」
「フフフ。では、我侭のお相手に選ばれたことを感謝いたしますわ」
 ”彼女”には敵わない。
「でも、わたくしのためにあなた様には、計り知れぬご苦労をお掛けしました……そのことを
後悔なさったことはないのですか?」
 頬にかかった黒髪をそっと払ってあげると、”彼女”は擽ったそうに目を細める。
「いや。アストラッドの名籍を買うのは手間こそかかったけれど、実質ただ同然だったし、
この屋敷だって……まあ、安くはなかったけれど別に無理をした覚えは無い」
 幸福な現在から振り返ってみれば、アストラッドの名籍や屋敷を買うために費やした金など
どれほどのものだったと言うのだろうか。婚礼先から屋敷に戻り、三日三晩を費やして名籍を
買収するため各方面へ手紙を書きまくり、極度の寝不足に陥ったことも今となれば良い思い出だ。
「でも、わたくしのためにして頂いたことは、貴族の方々の道徳観とは相容れないことだと
仰いましたよね。やはりご迷惑をお掛けして……」
 ”彼女”の言うとおり、僕の取った行動は貴族制度そのものに対する冒涜行為だった。
自分の愛した女性のために、血筋の途絶えた貴族の名籍を買い取り、そこへ彼女を送り込み、
まんまと跡継ぎにしてしまう──つまり、貴族の地位を金で買ったのだ。企てが露見した日には
唯では済まないことぐらい覚悟している。
 しかし、秘密が保持されさえすれば、”彼女”への求婚も所詮、貴族同士のありふれたもの
に過ぎないのだ。たとえ、相手の素性が、卑しい身分の出身だったとしても、だ。
 こうして、僕は求婚できない彼女を、伴侶たりえる”彼女”へと作り変えたのだ。
「良いんだ。別に構わないんだ。僕からして見れば、貴族の考え方が間違っているんだよ」
7009/9 ◆GK0/6l5f56 :2009/01/12(月) 13:48:18 ID:8goP3gLX
 そっと手を伸ばし、指先で”彼女”の頬を撫でる。形を確かめるように、何度も何度も
なぞっていると、ジワジワと幸福感が込み上げて来る。
「今まで僕の我侭に散々振り回したお詫びに、お前の望みを叶えたいんだ。思いつく
ものを何か言ってくれないか?」
 問い掛けに、”彼女”は少し小首を傾げ「では……」と婉然としながら唇を動かす。

「若様……約束を忘れないでくださいませ」

「……それだけか?」
「はい。お忘れにならないで頂けるなら、それ以上何も望みはございません」
「欲が無さ過ぎるのも考えものだぞ。いらない勘繰りを受ける」
 貴族社会は権謀術数が渦巻き、欲深い亡者どもが跋扈している。自分自身達が様々な
欲を抱くからこそ、他人も同じだと踏む連中は”彼女”のような無欲な人間を最も危険視する。
「あら。これでも充分欲深いつもりですが。卑しい身分のわたくしが、若様に約束を……」
「若様は止めてくれ。もう、夫婦なのだから」
 僕が浮かべた笑いは、苦笑いと照れ笑いの中間だった。今でも時々、”彼女”はメイド
だった頃みたいに僕のことを「若様」と呼ぶ。昔は何も思わなかったけれど、今は何だか
むず痒いからおかしなものだ。
「はい、そうですね。やっと笑っていただけましたから、もう止めますわ」
 その時初めて、僕は自分の涙が止まったことに気がついた。
 やっぱり、”彼女”には敵わない。 
「そう言えば、まだわたくしの望みに対するお答えをお聞きしていなかった気がします」
 唇の舌に人指し指を当てて、”彼女”が僕をジッと見つめる。
「忘れないさ……お前を幸せにすることこそが、僕の望みで、僕の幸せそのものなのだから」
 想いの丈を伝えると、僕は”彼女”の可憐な唇を塞ぎ、柔らかな裸身を胸に引き寄せた。
 この腕の中の温もりがもうどこにも行かないように、ただ──ただ強く抱き締める。

 (完)
701名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 13:49:39 ID:8goP3gLX
 これにてお終いです。
 これまで感想を頂戴した方、どうもありがとうございました。
 また、エロ無しの後半を温かく見守ってくださったスレの皆さんへ、この場を借りて感謝いたします。
おかげでこの物語に、キチンとした区切りをつけることができました。
 
 では、またどこかで。
702名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 13:57:55 ID:gDN9cFdn
リアルタイムでいただきました。GJ
信じようと決意したメイドちゃんが可愛くて切ない
派生する脇エピも沢山考えられそうだけど、無茶な要求はイケマセンね
また読ませて頂く機会を楽しみにします
ありがとうございました。
703名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:11:48 ID:IXJmAZq0
同じくリアタイGJ!!
おおおおおお若様あああ!!
予想外の展開でした……感服です。
前途多難そうだけど一緒になれてよかったなあ……

本当に乙です。
素敵なお話をありがとうございました。
704名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:15:14 ID:i1CwgGIJ
GJ
いい話だた
705名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:45:34 ID:z0w38H8j
若様やる〜!
前回はこの馬鹿やろう!なんて思ったりしてゴメンヨ…
GJでした。良かったです
706名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:03:02 ID:UUfFMSu4
この展開は予想してなかった
素晴らしいです
707名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 23:10:10 ID:l1Xz/rKs
GJです!待ってました!
若様カップルも吸血鬼カップルも丸く収まってよかった
ありがとうございました
708名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 23:34:05 ID:WeoUtKWz
>701
前回のラストでもしかして…と思ったら、幸せな結末でよかった
ありがとうございました
また新作待ってます
709名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 00:44:46 ID:yNZ1USln
GJ!!
長編乙でした
幸せになってよかったよ

次作も楽しみにしてます
710名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 15:21:46 ID:1v9DlUuo
ふとしたことでこのスレに迷い込んでこの話に出会えて良かった。
吸血鬼のも好きだけどこの健気メイドちゃんがツボでツボで仕方ない
この子は幸せにならないとダメだろ
我侭若様も我侭なだけじゃなくて周囲の価値観に
左右されずやるべき事を成し遂げるあたり素敵だ
711名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 15:25:56 ID:1v9DlUuo
今号の表紙なんか妙にエロかった
手を握ってみつめあってるだけなのに
なんかこうドキドキした
なんだろうなああのエロさは。
セックスしてるわけでもないのにね
712名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:34:23 ID:i6X+kF6M
>>701
GJ!若様やるなぁ
前回の展開に「もしかして…」とヘコんだので、幸せになってくれて本当によかった
毎回楽しく読ませてもらってました。乙でした
次回作も楽しみにしてます
713名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:01:54 ID:l8QNAjaF
黒い純愛とかここではおk?
愛情を持っているが泣かせたいとか独占したいとかサディスティックな欲望もある感じで
714名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:44:06 ID:tpj0Bk72
>>713
全然オッケーだと思う
個人的にグロでも注意書きさえあれば構わん
715名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:11:23 ID:77Ydmz0a
>>713
独占欲はこのスレじゃ重要ワード
716名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:16:59 ID:Bn0fa+1b
気になるなら注意書きを着ければ良いんでないかな。
個人的にはそういうの大好きなんでバッチコイ
717名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:25:40 ID:bc+lOun+
>>713
個人的に、最後には救いがあって欲しいと思ったり。
718名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 00:20:35 ID:wMV67tkv
結局はどんな角度から見た愛あるレイプも
どうSSを魅せるかという職人さんの腕しだいで変わるんじゃないかと思った
期待しています
719名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 23:42:10 ID:AcwMzciu
わくわく
720名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:31:19 ID:dJykTK5s
軽く考えてみたよ、こんな感じかな?
適当に思いついたネタだけどね。



主人公はごく普通の……魔法使いの子として生まれた少年。
彼は修行のため異世界へと赴き一般人として学園に潜入しています。
しかしそんな彼も一人の少年。
青春もあれば苦難もある、当然恋もあるんです。
そう、その相手が学園の人気者の先輩の少女だったとしてもです。


実は彼には彼女に恩があるのです、あれは忘れもしません、初めて魔法界から人間界へ赴いた時の事。
当時彼が初めてその世界へ行った時は彼はまだ半人前でした。
当然迷子になります、犬に追いかけられます、大人からはどこの家の子と聞かれます。
色々慌しくもありましたが何とかその全てを切り抜けました。
しかし幼い彼には心細さもあったのです。
とぼとぼと歩いていると公園に辿り着きました、そしてベンチへ座ります。
今頃少年の母親と父親はどうしているでしょうか、そう考えると会いたくて仕方がありません。
けど彼は半人前、まだ修行が残っています、けどけど心細い心は止められません。
じわ…と涙が浮き出てしまいます、そうそんな時でした。
大丈夫?と彼より少し年が上だろう少女の声で優しく声をかけられたのです。
顔を上げると少女が目の前に立っていました、そしてハンカチを差し出しています。
どうしていいか迷っていると辛い事があるんだよね、でも男の子だったら挫けちゃ駄目。
たとえ泣いて俯いてもまた涙を拭いて前を見なきゃ。
だからもう少しがんばってみようと言う母性的な少女の笑顔を見ていると顔が赤くなっていきました。
そしてムクムク勇気が沸いて来たのです、そうだ、母さん達だって見てるんだ、ここで僕ががんばらなくてどうすると。
いつの間にか涙は止まっていました、
少女から差し出されたハンカチで涙を浮くとありがとうと礼を言ってこのハンカチは洗って返すからと箒に乗って飛び去ってしまいました。
後々思い返すともう少し丁寧に言っておけばよかったとか大体向こうはもう忘れているだろうとか不安もぎっしりです。

721名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:31:41 ID:dJykTK5s

そして今、学園で再び出会ったのは美しく成長したあの少女だったのです。
あの時一目惚れの様に慰められて以来少年は少女と出会うのを楽しみにしていましたのです。
ハンカチも守りのように大事に持っているほどです。
あれから成長して見違えるように一人前となった少年は一人前らしく任務を受けました。
それは誰かを不幸にする事。
元来精神が優しい少年には想像も出来ません、せいぜいが意地悪な罠を仕掛ける事ぐらいでしょうか。
そんなある日でした、その愛して止まないはずの少女が誰かと出歩いているのを。
初めはクラスメイトかと思いました、しかしそれにしては仲が良いです。
しかも男です、これは由々しき事態です。
先ほどまでの考えなど忘れ呆然と見つめるしかありません、
クラスメイトに聞いてみるとなんとあれは少女の幼馴染の少年というではありませんか。
そして少女が幼馴染の少年を見つめていた視線、あれには覚えがあります。
そう、他でもない自分が彼女に向ける目です、即ち恋をしている目。
少年は落ち込みました、憧れの少女が実は別の異性に目を向けていたからです。
落ち込んで落ち込んで落ち込んで……また泣き虫に戻ってしまうのかと思ったその時でした。
何かが囁いたのです。それがどうした、欲しいのなら奪ってしまえばいいと。
どうせ泣くのなら彼女を泣かせてしまえ、お前の任務はそれだろう?と。
力が欲しいのなら幾らでもくれてやる、さあ今こそ積年の想いを晴らす時ぞ、我を振るえ、汝の願いを叶えるために。
彼はその声が囁いている時、大好きな母親から貰った杖が黒く輝いている事に気づいては居なかったのです。
そしてその闇に耳を傾けた時、少年の純粋な思いは凄惨な支配欲へと変わっていったのでした……。


何かがおかしい気がした、何が…だっけ?


「ううっ…いや…もうやめて…ひどい事、しないでぇ……」

彼女が欲しい(彼女に恩を返したい)

「やっ…こんなところでっ……くぅ…や、めてぇ…」

彼女を独占するために(彼女を守りたい)

「ぁぁ…だめぇ…そんなの、出来ない…・・・や、やだっ…嫌なのにぃ、体が…勝手に…こんなのってひどいよ…」

彼女を泣かせるために(彼女を笑顔にしてあげたい)

「そんな…もう終わりって言ったのにぃ……あぅ…」

全ては、彼女を支配して手に入れるために(完全汚染完了)。


ああ、何もおかしくは無いな
722名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 19:53:48 ID:GxVa5xTH
なにか違うような……
723名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 00:13:53 ID:3/Rf4fk+
なんとなく思いついたもの

中学〜高校あたりで同じクラスだとか同じ委員会だったとかで知り合った男二人と女の子ひとり。
高校三年も終わり頃。それぞれの進路はバラバラ。女の子は海外留学することが決まっている。
男たちはお互いに「女の子が好きなのはあっち」と思い込んでいて、
女の子は頑なに好きな人が誰かを明らかにしない。
学生時代の終わりは永遠の別れにも似ていた。
終わりのない三角関係に絶望した男が女の子をレイプしようとする。
「どうしてこんなことするの」
「どうせ手に入れることが叶わないなら自分の手で壊したかったんだよ」
そこへもうひとりの男がやってくる。メールで呼ばれていたのだ。
惚れた女のあられもない姿に驚きつつ興奮を隠せない男は
「お前もずっとこうしたかったんだろ」という言葉に乗ってしまい……
724名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 13:42:18 ID:/MkRjJhH
かなり違うな……
725名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 14:36:14 ID:6siq9cTK
愛あるレイプって両想い前提かと思ってた。
男がどうしても手に入らない女をレイプするって
ただの強姦だと思うんだが・・・
726名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 15:17:35 ID:E2JUpRJj
複数だとなんか違うよね・・・
学園のアイドル的存在の女子がファンクラブの男たちに回されるとか、絶対このスレと違うと思うし
727名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 19:23:16 ID:63XBr9p0
>>720は兎も角>>723はどう見ても違うジャンルだと思う
このスレって強姦は推薦しても輪姦は推薦してないよな?

しかしここもハードルも高いよな
お前ら明らかに何か間違ったものなら兎も角、少し違う程度でも駄目ってのはな……
俺も何か書こうかとも思ったけどちょっとやる気失せるぜ?これだとな…
728名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 19:25:08 ID:hcEv/cVG
上の方で愛あるレイプの定義について多少荒れたようだけど
やはり片方の一方的すぎる愛情だとこのスレ的にはなかなか受け入れられないようだね
必ず両想い前提というわけではないと思うがそうじゃないのは表現が難しいかも
729名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 19:56:57 ID:0Y2sDfzD
別に注意書き入れてれば問題ないと思う。
>>1でも両思い前提なんて書いてないしっつーか了見狭い奴らが多いなぁ…。

そういうの気に喰わない人はスルーなりNGなりして読まなきゃ良いよ。
俺はいろんな話が読みたい。
730名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 20:02:04 ID:aJiXmRh6
デリケートだよな…まあ、ただのレイプ凌辱輪姦とは一線を画すものがあって、
そこに新しい萌えを見出すからこんだけ人が集まってるんだろうが。

不快と言われるの覚悟で、あえてこの場に合わせた精製はせずに私的な思考のベクトルを書かせてもらうと、
好きな相手に犯されたい願望が根底にあるような気がする。
苦痛だし恐いんだけど、でも狂おしいほど愛されて滅茶苦茶にされることへの憧れ。
だから、あまり過度の暴行とか監禁とか、複数による輪姦とかの女性側の心身に多大なダメージをもたらす展開は予定しないのではないか。
人として当然のこととして、よりにもよってこんな環境でわざわざ書くのも馬鹿馬鹿しいが、愛情があろうが無かろうが強姦に変わりはなく、
決して許されないことなのはわかっているし、自分で妄想するときは犯させてしまうことで男性側の人間性を貶めている気がして罪悪感もある。
だが萌える。ネタになる。意欲その他もろもろ刺激される。自分の方向性はひどく歪んでて、ここの住人達とは違うかもしれないが、私はこのスレの空気が大好きだ。

キモくて一文にもならない考察を垂れ流して申し訳ない。

ところで、好きな相手を犯したい願望持ってる人っているのかな?
主体は男女問わず。
731名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 20:13:05 ID:YIuMMMq/
>>727>>729
とりあえず意見の違う相手を
ハードル高いとか了見狭いとか
貶めるようなレスからやめなよ
732名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 20:19:17 ID:i/bwum4r
今まで投下された作品の傾向から、両思い前提だと思ってた
733名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 21:15:27 ID:KB04J/p5
>>723いいと思うがな
実は女の子は両方同じ位好きで自己嫌悪してたとかなら尚萌える
734名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 21:16:27 ID:Lk7NuMQZ
基本は両想い
735名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 21:24:19 ID:PTInVu9f
自分的には愛あるレイプって、ストックホルムとかも含むんだと思ってた。
あえていうなら男装スレのナタリーみたいな感じの、
無理矢理だったんだけど体の相性が良かったとか、調教されてるうちに
いつの間にか恋愛感情も芽生えてくる感じのやつ。
736名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 21:32:17 ID:ebJB2/l7
>>731
そもそも両想い至上主義派が「意見の違う相手」を貶めて追い出そうとしてるのは無視?
ほんと了見狭いというかスルー力足りないと思うよ
襲う側に愛情があれば愛あるレイプは成立するんだから、両想い以外は出てけ
みたいなレスはやめてほしいわ

>>723もスレにあった内容なんだから気に入らないならスルー推奨
両想い前提が好きなら好きで良いから、片恋の苦しさから思いあまって…とか
凶気に走って…みたいな話が大好物な人種がいることもちっとは考えてくれよ
737名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 21:40:46 ID:0Y2sDfzD
>>735
あの憎しみから愛に変わっていく過程は読んでてゾクゾクしたもんだ
土曜日の情事もそんな感じだよな

最初は相手を憎んでいたのに後から恋が芽生えるものもいいし
最初から愛し合っていたのにすれ違いからレイプに走るのもたまらんし
憎まれているのがわかっていて最後まで理解されないままのBADENDも最高だ
愛しているが故にレイプして、死ぬほど後悔して、相手に憎まれて、
そのまま相手に殺されることを望むような暗くて救いのないエンドのSSが読んでみたい

ただでさえ間口の狭いスレなんだから固定観念で両思い前提以外認めないなんてつまらんわ
738名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:17:03 ID:hcEv/cVG
>>736
少なくともあなたが実際了見狭いという言葉を使って相手貶めてるのは本当でしょう
違うんじゃないか?ってレスはあるけど確定的に追い出そうとしているレスはついてない
ましてや出てけなんて誰も言ってない
言い方悪いけど被害妄想がひどいと思う
自分の意見ばかり通して「考えてくれよ」で「意見の違う相手」は皆おかしいみたいな書き方はどうかと思う
739名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:18:32 ID:0Y2sDfzD
>>738
横からすまんがそれ別人…
740名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:21:44 ID:0Y2sDfzD
って、>>736も了見狭いっつってるのな、すまん
でもこれだけバッシングされたら書く方も書き辛いだろ
気に入らない流れならスルーすればいいのに
わざわざ両思いじゃないなんてとか両思い前提じゃないととか言うのは
追い出しと同じだと思うぞ
実際投下される度にこんな議論起こされちゃ好きなもんにとっても
投下するもんにとってもキツイだろJK
741名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:33:09 ID:YIuMMMq/
いや悪いって言うならどう見ても「自分はこう思う」って冷静な反論もせず
ただ意見の違う相手を了見狭いだの追い出しだの煽って
こんな荒れに荷担してる方も同罪だろ
議論起こされちゃ…って、相手ばかりが悪いと言い切れるのか?
何でそこまで一方的な被害者になれるのか理解できない

つかバッシングて
742名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:35:56 ID:PTInVu9f
このスレって「愛(和姦)」と「レイプ(強姦)」って言う相反するものを扱ってるんだから、
もうちょっと配合具合に自由度があっても良いような気がする。
憎しみと愛がせめぎ合ったり、どんでん返しとかもありだと思うんだ。
2、3レスで「違う」「無理」とかのコメントがつくと、見切り早いな〜と思う。
もうちょっと長い目で見ればいいのに
743名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:42:56 ID:aJiXmRh6
(対立あおるつもりじゃなくて提案つうか参考になればと書いたんだけど、周り見えてなかった。恥ずかしい。)

>>741
>>740は上で冷静で建設的な意見述べてると思う。

>>742
>2、3レスで「違う」「無理」とかのコメントがつくと、見切り早いな〜と思う。
>もうちょっと長い目で見ればいいのに
すごく同意。


萌の形は多様でいいと思う。
ここは貴重な供給源なのに、荒れちゃったら勿体ない。
744名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:43:19 ID:YIuMMMq/
両思いじゃなきゃ!って言う人がいるなら
それは違うと落ち着いて反論すればいいのでは
もうなんか了見狭いとか既に悪者認定じゃないか

両思いじゃなきゃ駄目!出てけ!なんて本当に言ってる人いたら
自分だって注意するわ
745名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 22:54:18 ID:XgJQ8lld
うん、自分も男女が両思い前提である必要はなくて
いろいろなパターンで妄想したいな。

例えば>532の場合、
男は女を深く愛していて事に及ぼうとしても
女は、別の男を愛するが故に嫌々応じる

こういうのもあっていいと思うんだが、いかがでそ。
746名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 23:00:04 ID:TmjmM2zQ
>723は結末まで書いてないからいろいろ考えられた
A >733の「少女は二人とも選べないくらい好きだった」
  →・少女の気持ちが伝わり二人とも付き合うEND
    ・三人とも二度と会わない苦い別れEND
B 少女が好きなのは別の男だった
  →・BADEND
747名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 00:06:31 ID:pPR1d96U
個人的に輪姦推奨は萎えるな。
自分のものにしたいからレイプすると思うんだけど、
それを他の男にも許すというのがわからん。
748名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 00:37:18 ID:23i7Ky44
>>723は輪姦じゃなくて一人の女を二人で共有するってやつでしょ

>>747
>自分のものにしたいからレイプすると思うんだけど
>それを他の男にも許すというのがわからん

好きな女の子が手に入らないから自分の手で壊したい。
でもってライバルの男も爛れた関係に引きずり込んで精神的に壊したい。
多分こーゆーことだろ。以前あるゲームでこれに似たオチ見たことあるから分かる
749名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 00:40:57 ID:ZOl9+F44
>>746
俺はAの方が好きかな。
結末は付き合う方が後味が良いけど、別れENDもしんみりしていいな。
最初は二人とも好きだったんだけど途中で女が片方を好きになって
男同士が互いに気まずくなったりするのも好きだ。

>>747
高嶺の花すぎて、汚してからでないと綺麗すぎて触れられなかったとか
一人では押し倒せないほどに強い相手だったので協力が必要だったとか
男同士が双子とか兄弟とか親友で、二人とも女が好きで、男同士の関係性も壊したくなくて、
とか、色々あるんじゃないかな。
750名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 05:00:57 ID:gIhNBdy9
この議論に萌えている俺がいる
751名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 05:25:56 ID:SYxY96S9
ほのぼのレイプ
752名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 10:39:00 ID:mVYBcP0J
共有状態を壊したくて行動に出るに萌える
753名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 22:15:16 ID:+DqrPVMJ
男性向けでよくあるハーレムみたいなのはご免。
754名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 23:07:24 ID:76ZX9K1I
ハーレムは萌えないなー。
逆ハーも然り。
755名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 23:21:29 ID:bEjW7Jjc
一対一がいいな
756名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 23:25:01 ID:aONTkQPW
ハーレムはハーレムスレに行って欲しいってのはあるが・・・
757名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 00:14:45 ID:Pq6N5Fzs
何が萎えるかより何が萌えるかで語れよ
758名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 14:49:54 ID:fKgqGSjd
あれはいやだこれはいやだってぐだぐだ言ってるのがバッシングなんだっつーの
出されたものは大人しく喰え
やだったら見なかったことにしてスルーしろ
自分で書けもしないくせに出されたモンに文句言ってんじゃねぇよ


って俺とかは思うわけだが
759名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 15:04:11 ID:sOQvcNps
言いたいことはわかるけど
きつい言い方すると、荒れるよ。

とりあえず>>757には同感。
負な感情より萌えを語った方がいい
760名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 15:10:31 ID:+vTgYujd
自分で言ってる通り
やだったら見なかったことにしてスルーすればいいのでは
そういう攻撃的な物言いしてるうちは誰も追随しないと思うよ
761名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 16:52:09 ID:SG/Pweum
保管庫のぞいてたらこのスレにあってそうなのみつけたよ
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/o/original617.html
762名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 19:09:28 ID:nSKj00DM
「自分の萎えは誰かの萌え」ってことで
萎えでなく萌え話をすればいい
763名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 21:19:51 ID:8Go1SAHz
投下してくれる職人さんが、ちょっと読み手を選ぶな、
と思う内容だったら、その旨明記してくれれば、
問題ないんじゃないかな?

これこれこういう内容なので苦手な方は、
タイトル名でスルーしてくださいって書いてくれれば
読みたくない人NG設定すればいいだけ
764720の人:2009/01/22(木) 00:01:36 ID:jGxbagA7
ちょっと来てみたら……何だか俺も一枚噛んでいるようで申し訳ない。
軽く考えてみただけなので違うとか言われても別に俺は気にしてないです。
黒い純愛ってんで黒い鬼畜横恋慕レイプもありかな?と思っただけでしたが、
議論まで呼んでしまうとは予想してませんでした。
これからはなるべく両想い前提で考えてみます、お騒がせして本当に申し訳ない。
これで願わくばまた何かビビビッと来そうな萌え議論に戻ることを祈ります。
765名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 01:23:03 ID:l5ckvXTP
>>764
いや貴方は何も悪くない。
悪いのは人の萌えを否定する連中で、貴方のレスは正直萌えたんだ。
こういう路線は大好きだからその路線で書けるならやめないでほしい。
両思い前提スレなんて決まりごとはないんだから、変な前提作られると困るよ。
766名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 02:07:54 ID:qGwRLkGy
>>765
同意
どのスレもあれこれ制約つけて投下物にケチつけはじめると過疎る法則がある
投下してくれる神は少ないのだから大事にしようぜ
せっかく投下されてもあれやだこれやだ○○前提以外イラネなんて言ってたら
投下する方も萎縮するし話題も振りづらいよ…
767名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 04:22:16 ID:0rmNRd2Y
偏ったスレになって欲しくないので激しく同意
768名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 04:42:29 ID:1C2l10bL
流れをちゃんと読んでればこれからは両思い前提に〜という結論にはならないと思うが…
いつまでも蒸し返すのやめて自分達こそ気に入らないレスをスルーして別の萌え話題ふればいいのでは
何度も荒れの話題持ち出して自分らからスレの空気悪くてしてるのに
変な前提とか萎縮とか正直滑稽に見える
769名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 05:16:53 ID:0rmNRd2Y
>>768そのレスが一番空気悪くしてると思うけど…
770名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 07:29:45 ID:QTl8E870
>>761
読んでみたけど、なかなか面白い作品だった
続きが気になる
771名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 11:20:10 ID:D0Pwm5Fw
全部あるよ

総合保管庫?http://red.ribbon.to/~eroparo/ の
オリジナル、シチュエーション系の部屋の2号室の
ナサの中の人様の作品だよ
772名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 15:06:11 ID:qV+WUjwh
注意書きとNGワードがあればいいじゃまいか

他のスレでも言えることなんだけど、やっぱり人数的に
書き手>読み手なので、やいやい煩いこといって投下されなくなったらオシマイだと思う
現にそんな経緯で過疎ってるスレがある
773名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 15:29:47 ID:qV+WUjwh
あ…↑向き間違ってたw
<だったスンマソ
774名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 15:31:17 ID:QTl8E870
>>771
おぉ、ありがとう!
世界観がなんか好きだ
775名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 18:10:23 ID:qTUS80lA
>>773
なんか分からないけどスンマソにクソワロタw

『愛あるレイプ』に含まれてる様々な方向性を具体的に見ることができるって意味でも書き手になってくれる人はとても貴重な存在だと思うので、>>765〜からの流れに同意
>>771の小説、自分も非常に好きなシチュでした
776名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 23:11:02 ID:kuqOvLLW
>>322の続編が読みたい
777名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 10:21:52 ID:K4+GU7cW
>>769
さすがに一番てこたあないな
内容はともかく片方だけ悪者にしようとして冷静なレスできてないのは
みんなスレ荒れに貢献してる

778名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 10:36:34 ID:8vqpTej8
俺的にはスルーせず今回の問題いつまでも引っ張る奴等は皆荒らしに見えるよ

もうそろそろ終了して通常運行しようぜ
以下愛あるレイプな萌え話↓
779名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 13:40:59 ID:+e+7yEFu
>>777
同意だがスルーしようや
女→男の愛あるレイプでなにかいいシチュはないだろうか
780名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 15:00:03 ID:7U8N/1Kb
このスレちょくちょく保管庫の話が出てるようだけど、作っていいですのかな?
781名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 15:00:57 ID:7U8N/1Kb
何だこの日本語はorz
作っていいのでしょうか、でした。。。
782名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 15:20:54 ID:0w7FsTS3
いいですのんよ
783名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 15:33:31 ID:cncfIzm3
いいですとも
784名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 15:48:17 ID:6n1uT3WT
犬神家のスケキヨ、ノートルダムのせむし男、火の鳥の猿田彦みたいな
身体的コンプレックスがある男の話も読んでみたいと思う今日この頃
こんな自分を好きになるはずがないと思い込んでレイプ
女の心情は最初から他の部分に惚れこんでてもいいし
体重ねるうちに恐怖から愛情に変わってもおいしい
恐怖→憐憫辺りになったところで男が罪悪感で自殺・失踪といったエンドもいい

>>779
お姫様が政略結婚を嫌がってお気に入りの部下と既成事実を作ろうと…というのに萌えた
これもイサの中の人さんの作品だが

現代設定だと彼氏がマザコン過ぎてムカついた彼女が逆レイプ、みたいなギャグ系もいいな
家訓とか宗教的理由で「結婚まで肉体関係は持つべきではない」っつー真面目男にじれて襲うのもいい
785名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 16:12:04 ID:6n1uT3WT
>>784
イサってなんだナサの中の人さんだ
申し訳ない
786名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 16:46:10 ID:8vqpTej8
イ、イサキ!イサキはとれたの!?

を思い出した俺って…
787名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 17:42:01 ID:6n1uT3WT
イサキ漁に出たまま行方不明になった漁師Aを待ち続ける女B
そんな彼女を支えようとする友人男Cだが女は頑なに拒否
ある日漁船の一部が発見され取り乱す女Bを見ていられず男Cは強引にレイプ
目隠しとかしちゃったりして
「俺のことAだと思っていいから」
「……イ、イサキ、イサキはとれたの!?」


ここまで妄想した
788名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 18:11:18 ID:eTz8dRla
スゲー
789名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 00:03:59 ID:4LvboAtd
>>787
お前って奴はgjw


旦那の長い闘病生活と、銀行からの借入金の返済のため仕方なく非合法に
限りなく近い街金を頼らざるを得なかった沙耶子だった…が、手厚い看病もむなしく
旦那は他界。
未亡人となった沙耶子は悲しみに浸る間もなく次々と催促の電話や恫喝まがいの
男たちの訪問に必死で応対し、
捨て値でマンションや手持ちの僅かな宝石を売るも焼け石に水。
小さな会社の事務の職を見つけ、安アパートを借り
少しずつでも借金を返済していこうとつましく暮らす佐紀子の元を
見覚えのある男が訪れる。
複数の借金先の一つ、とある闇金会社の社長だった。
平凡な暮らしで育った沙耶l子にも一目でわかるほど危険で粗暴な
ふいんき(何故かryを漂わせたその男、葛城は、
「債権はこっちで一つにまとめさせてもらった」と言う。そして続けて言い放った
言葉に沙耶子は耳を疑う。
「俺に一度抱かれたら全部チャラにしてやる」
体を強張らせ、怯えつつも「借金はきっとお返します、何年かかってでも…」と告げる
沙耶子、しかしそんな沙耶子を無理やり葛城は押し倒し、沙耶子のか細い抵抗は
その圧倒的な力の前に屈せざるを…

暴力を飯のタネにしてる世界の男が、極々真っ当で穏やかな暮らしの中で
生きてきた女を好きになってしまったら、恐ろしく不器用な方法を取り
なおかつ失敗しそうだという妄想。
790名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 00:07:18 ID:r5t0ee0z
>>787>>789
どちらもGJ。頼むから妄想で終わらせないでくれw

わっふるわっふる。
791名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 02:57:53 ID:gEqC5vMg
>>787
最初ワロタが

>「俺のことAだと思っていいから」

とか最高にせつねえな

>>789
なんという不器用っぷりw
激しく萌える


わっふるわっふる
792名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 05:34:23 ID:zrVJ4liJ
わっふるわっふる
イサキでこんな萌える日が来るとは…
そういやイサキの元ネタもある意味切ない話だよな と自分は思っている

他スレの関連SS紹介もOKみたいだから
789で思い出させてもらったんだが囚われた女スレのヤクザと女刑事を推しておく
個人的に好きな作品
793名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 18:25:45 ID:btobn4t1
>ヤクザと女刑事
おぉぉお!このシリーズ知ってる!!
めちゃくちゃ面白いよな
囚われた女スレも稀に見る良スレだし
794名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 01:00:21 ID:cdLsQMVy
>>780
吹いたw
ぜひお願いします
795名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 02:09:46 ID:4cmoPgmo
>>784
顔に火傷だかを負いコンプレックスを持つ家庭教師が
分け隔てなく接し慕ってくれる、心身共に美しく無垢なお嬢様に焦がれ

いっそ嫌われようとして襲ってしまうSSが、主従スレの前スレで投下されてた
実はお嬢様も家庭教師を…って感じで短かったけどかんなり萌えた
796名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 16:05:29 ID:1hd/HF1z
ある村に住む仲が良い美しい兄妹。
そんな彼らは村の人々にも愛されるような人気者だった。
気弱だけど優しくて力強い兄は平凡な木こりの青年、妹は村を華やかにさせるような天真爛漫の少女。
いつまでも続くと思っていた平凡な日々、しかし突然嵐が起きて兄が切り落とそうとしていた木の上に雷が落ちてしまう。
その近くに居た兄も落雷の影響で顔に火傷を負ってしまい記憶まで失ってしまう。
幸い奇跡的に命に別状は無かったものの顔に火傷を負ってしまった青年の周りはどこか余所余所しい視線になる。
同情的な感情と醜い物を避けるような忌避感が混じった視線。
それを知らない人々から乱暴に浴びせられ続けいつしか兄は荒れていくようになる。
だがその兄を献身的に支え続け、今までと変わらぬ態度と笑顔で癒し和ませてくれる妹に固まった心も次第に解れていく。
様々な場面で自分を救ってくれる妹だと名乗る"見知らぬ美しい少女"を女として見てしまうほどに……。



なんて妄想プロットが>>795の一部分を見て思いついてしまった。
やべえ、また両思いか危ういぜ俺。
しかも近親相姦だ、尚更自重しろ俺。
うん、苦手だったら実は義妹だったとか実は血が繋がっていないとか妄想補完頼む。
なあなあの関係が男側の暴走で男女の関係になっていくのが好きな変態でした、まる。
797名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 18:24:29 ID:+1C14U5/
>>796
あー…
でも読んでみたいかも


さあ書斎に籠も(ry
798名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 23:39:10 ID:wXAbNM07
>>796
分かる、分かるよ!!そういう展開の切なさもどかしさ!!!近親モノよりは血の繋がっていない他人同士の方が読みやすくて好きですが…。何はともあれ
わっふるわっふる
799名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 13:31:13 ID:HjZk2Ubr
はい次
800名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 20:36:40 ID:ii4oaT63
800
801名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 01:02:15 ID:KRVZU8Qg
>>795
オペラ座の怪人思い出した
802名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 11:43:04 ID:Nz2pxVsk
今北。確かにオペラ座すぐる
ただ実物程の閉塞感がなくて距離も近そうジャマイカ
最後はほのぼのENDも選べそうでイイ
803名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 00:23:57 ID:rne2ZceR
恋人・夫婦間のレイプは愛あるレイプにもって行きやすいんじゃないかな
って最近思った。
浮気してると誤解してとか
嫉妬・奪われるんじゃないかと男にうとか。
804名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 00:25:30 ID:rne2ZceR
>>803
間違えた
他の男に奪われるんじゃないかと焦ってとか。
レイプというか無理やりというか・・・・
805名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 07:42:20 ID:43C4DvzH
すれ違いからのレイプですね
806名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 19:05:57 ID:0o8k+ro8
ドメスチックヴァイオレンスと誤解されんように描かないとな
807名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 22:05:14 ID:h0ScSGyu
別れてしまった恋人に想いを残した男が
偶然再会した元カノに想いが再燃して愛レイプというのはどうだろ
相思相愛(誤解から別れてしまったけど元カノも想いを残していた)でも
いいし
元カノはもう恋を終らせていたけど(もう現彼がいるとか)かつて愛した人だから
憎みきれずに切なく別れてしまうのでもいい
808名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 01:55:49 ID:Fd+IVFBa
>>806
大好きだ!
809名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 05:10:38 ID:WuonLzmz
遅レスで申し訳ないんだけど>>730の一言一句に同意してしまった
810名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 17:06:51 ID:qRu/nuDw
前にちょっと書いたのが>>803のいってるのに近いかもしれない。
ただ、短い上に歴史ものだから、ちょっと好みがわかれるかも……
それでもよければ投下したいんだけど、どうですか?
811名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 17:34:46 ID:A0/JGWaH
投下すればいいと思うよってシンジ君が言ってた。
812名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 18:18:35 ID:Do516aYS
>>810
ぜひぜひお願いします!
813ある宮の静謐1:2009/02/07(土) 20:03:59 ID:qRu/nuDw
では失礼して投下します。
歴史上の実在の人物名が登場しますが、勿論これは筆者の妄想によるものなので、
どうぞお許しを。

***

 久方ぶりに休暇を得た夫は相変わらず、まるで英国紳士だった。きっちりと着込んだ軍服は洒落っ気は
感じさせぬものの決して地味ではなく、彼の整える体裁がそのまま形になったようである。癖の強い黒髪も、
意気の強そうな鷲鼻も、きゅっと結ばれた唇も遠征前のままだ。デジレは視線を額へ僅かにそらしている。
肌寒さにショールを掴んでいた掌に力をこめた。そうでもしなければ、立っていられなかったのだ。
「おかえりなさい、あなた」
デジレがいった。声に震えはない。できるだけ、悟らせてはいけない。あくまで愛しい夫を迎える妻を、
演じなければならない。デジレの心を知ってか知らずか、夫――ベルナドットは従者に羽織を預け、向き直って微笑んだ。
「ああ、寂しかったかい」
従者はまだ荷物をまとめている。構わず一歩、ベルナドットが近づいてきた。足が、すくんでいる。ベルナドットの
腕が伸び、緊張したデジレの腰を引き寄せる。乱暴ではないが、硬直した彼女は簡単にそれに従った。
 従者がついに立ち上がった。荷物をまとめあげ、抱えている。背を向けるところだった。
「あっ、あの」
デジレの声に従者は振り返ったが、その続きをすぐには聞けなかった。彼女は夫の腕の中にうずもれてしまって
いたからだ。従者の視線はまだあるが、ベルナドットの腕がデジレを離すはずもなかった。
「おまえがいては話せない、とさ。それから、人をくれるなよ。邪魔をされたくない」
きわめて明るい声でベルナドットがいうと、従者も苦笑で倣って頭を下げたらしかった。待って。もう少しだけ、
気持ちが落ち着くまででいいから。恐怖で麻痺した神経のままのデジレをよそに、扉は閉ざされた。錠の落ちる
音がする。外側から鍵がかけられたようだ。
 不意にデジレの体が揺らいだ。首筋をおさえつけていたベルナドットの手が彼女の二の腕と手首を掴み、
乱暴にベッドへと放り出したからだ。支えを失うどころか、勢いよくなげだされたデジレの体はあっさりと
寝台へ沈む。髪飾りがずれ、前髪がひとふさ垂れた。
「お望み通りの二人きりだ」
いいながら、ベルナドットは手袋を脱ぎ捨てた。シーツの海で弱々しくばたつくデジレに素早く覆いかぶさると、
両腕を掴んで開かせる。両脚はドレスごと膝でおさえつけ、デジレはまるで磔刑にでもかけられたようになった。
唇からは小刻みに、ひっと息の詰まったようなか細い声がもれている。
「残念だったな。浮気する暇がなくなるぞ」
ベルナドットはただ目を細めていった。笑ってはいる。歪んだ笑みだった。デジレは横目に彼をとらえながら、
首を横に振った。
「私、浮気なんかしてない」
「そうだな、そうだろうよ」
いいながらベルナドットは、否定するデジレの服を左右に引き剥がした。やぶれてはいない。ふっくらと
形の良い乳房がまろび出て、白くたおやかな太ももがあらわになった。下着はつけていない。二つの脚のその中央、
ちょうど谷間にあたる溝から平らなものがのぞいている。ベルナドットが更にそこをぐっと押し込むと、デジレの体が
大きく揺れた。
814ある宮の静謐2:2009/02/07(土) 20:04:56 ID:qRu/nuDw

「尻でも使ったんなら別だろうがな」
デジレの中へ押し込まれていたのは張り型だった。遠征前、ベルナドットが入れたものだ。傷はつけていないし、
そこだけは清潔に保っていたようだから腫れてもいない。ただ、既に潤ってはいるようだった。指を離すと、
ぐちっという水音がする。
「落とさずに生活できるくらいにはなったか」
デジレは口元を覆いながら、ぶるぶると痙攣していた。乳首が尖っている。見下ろしているだけでも嗜虐心を
そそった。ベルナドットはしかしデジレの逃れる視線が面白くなく、豊かなふくらみにあるつぼみをしたたかに
ひねりあげた。
「あっ、あ」
デジレは弾かれたように反応し、シーツを掴んでいた手をほどいた。かわりにベルナドットの手首へ伸び、やはり
痙攣したように首を左右に振る。
「もっとか。淫売め」
「ちが……ううっ」
呻くようなデジレの声はすぐに色を帯びた。仰向けになってなお掌にある乳房をこねるようにもみしだき、
その中心で時折輪を作りながらそれをすぼめる。繰り返すたび、股間の張り型がずるずると動いているのがわかる。
うねるデジレの女芯は異物を排除しようとするとともに、優秀な精子を受け取るための準備を開始しているのだ。
 ベルナドットは嘲りの笑みを浮かべたまま、デジレの悶える四肢を楽しんだ。首筋に幾度も口付けを降らし、
噛んでは吸った。なめてやると痣になる。露出のあるドレスを選んだなら、すぐにこの傷に感づかれることだろう。
それはそれで構わなかった。ベルナドットにとっては、自分の所有物であるという何よりの証になるからだ。
 実際、デジレは"優秀"といえた。それは女性としてだけではなく、"所有物"としてもだ。テクニックはさほどでもないが、
一度教えたことは忘れない。言葉遣いに関してはまだ従順と言い切れない部分もあるが、
体が"出来上がりはじめている"のは誰の目に見せたとしても明らかだろう。
だが、だからこそデジレは、ベルナドットの神経を余計にささくれ立てた。勿論出来がいいことにこしたことはない。
しかしこの女はかつて、あの男のものだった。婚約までたどり着きながら捨て、おまけに自分と引き合わせて
結婚させた。目論見をわかっていながら乗ったのは、利用価値があると踏んだからだ。
だからデジレが今見上げているのは、自分ではない。
デジレが心から愛しく思っている男は、自分ではないのだ。
ベルナドットは腕の中、愛撫にふるえ続けるデジレを通してボナパルトを憎んだ。目に入るものすべてがねたましく、
耳に入ることすべてが信じられなかった。
ところがここのところ、事情がかわってきている。はじめこそ何かにおびえてばかりいる様子だったデジレの目に、
見たことのない甘さがよぎっていた。幾度か女を篭絡したことはある。だがその中に見つけることができた色は、
ただ欲望に満ちたそれとまったく違っているのだ。
正体をつきとめようか悩み、それが指づかいの緩慢に繋がっていることに気づいてベルナドットは思考をやめた。
もし知れば、更にどう扱っていいか困る感情が増える。そんな気がしたからだ。
既にデジレは身をよじり、かなりじれている様子だった。それもそうだろう。栓をしたままの蜜壷は絶え間なく
濡れそぼり、ベルナドットの手で開放されるのを待ち望んでいる。菊座までたれた愛液は半透明に糸をひき、
太ももの汗と共に光を反射した。
「あっ、あ、ごしゅ、ご主人……様……」
随分と前に教えた呼び方を、相変わらずデジレは守っている。ただ眼差しだけが違っていた。それはベルナドットを
知ったからこその光だろうか。奇妙なむずがゆさに襲われ、デジレの髪を掴みあげた。白い体のあちこちに
斑点が散っている。前に抱いたときの分が、まだ癒えていないようだった。
 ベルナドットはそのまま、デジレの顔を自分の股間へと近づけた。下半身では既に力を持った彼自身が、
彼女を食らおうと布の向こうで鎌首を持ち上げている。何を望まれているか、言葉にされぬうちにデジレは
手を伸べた。白い指先が布を開き、自分を犯す一物をつかみ出す。
815ある宮の静謐3:2009/02/07(土) 20:05:45 ID:qRu/nuDw
「ほしいのか」
いったが、デジレは答えなかった。先ほどまでおびえきっていた小娘と同じだと、誰が信じられるだろうか。
すっかり色欲に染まった両目はベルナドットへ媚びるような視線を与え、両手はしかと剛直を包み込んでいる。
われながらよくしつけたものだ。ベルナドットは口にせずに、しかし鼻で笑って侮蔑を伝えた。
「ほしいか、ときいている」
薔薇色に上気したデジレの頬へぴたぴたと怒張をあてた。唇がぱくぱくと開く。魚のように繰り返すばかりで、
言葉はない。ねだる言葉ははしたなさすぎて、形にならないらしかった。
 しかしベルナドットは許さなかった。再び彼女の髪を引き掴むと、強引に口内へ突き入った。一気に咽喉までを
埋められ、デジレは大きく噎せた。
 口を離すことは許さない。鼻をつまみ、より大きく口を開かせ、咽喉のやわらかな肉を楽しむ。はじめは半分も
入らなかったはずだが、いつの間にかえづくこともなくベルナドットを受け入れられるようになっていた。
 頬の肉にこすりつけている頃、ようやく舌が動き出した。彼女の両手はベルナドットの鍛えられた両太ももへ伸び、
丁寧に内側をさすっている。刺激に吐息を漏らし、彼はデジレの頭を激しく上下させた。白く細い顎に、
張り詰めはじめた陰嚢がぴたぴたとぶつかる。赤黒く長大なその砲身はやがて、予告もなく射精の前兆を迎えた。
同時に頭を掴んでいた手も止め、奥まで押し込んで呻く。程なくして白濁が流し込まれた。
デジレの咽喉が嚥下のたびに波打った。舌も、まるで排精を促すようにうねっている。引き抜きながら、
ベルナドットは彼女の変化に口角を吊り上げた。雁首あたりまでを抜いたとき、音をたててデジレが吸い上げたからだ。
飲精のとき、自ら残滓までを搾り出したことはない。命じたことを、またひとつ覚えたようだった。
「だらしない」
ベルナドットが吐き捨てるようにいうと、デジレはようやくかすかな理性を取り戻したようだった。はじめのような
おびえた様ではないが、迷っているのが見て取れる。ああ、とか、うう、とかむずかりながら身を縮めようとしていた。
鼻を鳴らして涙をすする様はなかなかそそるものがあったが、奥歯を軋らせる感情もまたベルナドットを襲った。
「ほしいんだろう」
ベルナドットの苛立ちにびくりと身を震わせ、デジレは眉をたわめた。確かめるようにしながら頷くそれが鈍さに
映ったが、その無様に笑いがこみ上げてくる。ベルナドットは顎を指先でつまみあげ、口元だけでほほえんだ。
「じゃあ、今どんな気分だか報告してみろ。できたらくれてやる」
デジレの吐く息は、寒くもないのに色づいているように感じられた。指にかかる分が熱い。再び自分の下半身が
力を持とうとしているのがわかる。ベルナドットは決して目をそらさず、うっとりと自分を見つめる若妻の言葉を待った。
「……あ、あ」
ようやくデジレの声が形になった。右手でそっとベルナドットの腕を抱き締め、左手はおずおずと彼の頬へ触れる。
もみあげあたりを辿り、首筋を這った。
「……き、気持ちいいです。あなたにたくさん……たくさん触ってもらえて、……口の中を、犯してもらえて」
デジレの手を咎めることなく、ベルナドットはただ待ち続けた。
 だが、それが悪かった。語る言葉に困っていたように見えたデジレの眼に、涙がわっと浮かぶ。頬を伝い、
流れ、顎へ落ちた。
「……あ、会いたかったんです。ずっと。会いたかった、あなたといたかった」
デジレの手に力がこもり、そえていたベルナドットの指へ頬が摺り寄せられる。
「おねがい、ね、こんなものではもう寂しいの。は、はやく、お願い、犯してください……」
これ以上語らせてはいけない、と思った。ベルナドットはデジレをベッドへ沈めると、半分近く排出されかかっていた
張り型を一気に引き抜いた。愛液がほとばしり、宙を舞う。ぽっかりと口を開いた空洞へ覆いかぶさった。
張り型はベルナドットのものより一回り小さかったために、それでもきつく感じる。腰を叩きつけながら、
膝を両手でおさえつけた。
816ある宮の静謐4:2009/02/07(土) 20:06:16 ID:qRu/nuDw
 強姦されて感じるような女のくせに。口に出そうとして、言葉になる罵倒はなかった。ただ腰を動かせば動かすほど、
デジレの表情はいいものに変化した。最初はうんうんと泣きじゃくっていた顔にやがて快美の潤みが帯び、
口を開いて笑みを浮かべ、最終的には涎を溢れかえらせて何度も気をやるようになっていた。
デジレが数えるのも面倒なほど達した頃、ようやくベルナドットの限界が訪れた。嬲ろうと揺り動かしていた
腰の動きがことさらに早くなる。はじめは痛がってすらいた子宮口を叩く。デジレは色ぼけしていたはずだが
その刺激には過剰なまでに身をそらし、ベルナドットの名を愛しげに幾度も呼んだ。口付けは何度交わしたかわからない。
感情は理性より外側にあった。ただ本能だけが、二人のまぐわいを可能にしている。ただその本能の中にある熱に
何らかの名をつけろというなら、ベルナドットは行為自体拒んだに違いない。
「あ、あっ、も、もう」
デジレが最後の悲鳴を上げるのと、彼が達するまでにそう間は開かなかった。
 白く意識をとかしながら、二人は奥底で絡み合って倒れた。



ある宮の静謐:了
817名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 20:11:24 ID:qRu/nuDw
〜言い訳と注釈〜
今回名前を出しましたベルナドット将軍はフランス革命期に活躍した実在の軍人、
その妻であるデジレ・クラリーはナポレオンの初恋の女性・元婚約者です。
なんというかツッコミどころ満載な文章で申し訳ないです。
実は他にもいくつか愛あるレイプを題材にした作品は書いているのですが、
半二次(今回のように歴史上の人物であったり、男性か女性のいずれかが創作キャラである、など)が
多く、何処にさらすでもなく……でした。もしよろしければそういった作品も投下できたら……
などと思っています。


今回読んでいただいた方、背中を押してくださった>>811-812さんには心から感謝しています。
ありがとうございました。
818名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 23:34:19 ID:eI6TcJru
>>816
いい!
めっさ良かったです!
感情の表現が描写と交じってて読み取りづらかったですが、逆に奥ゆかしくて、良かったです。
次作も楽しみにしてます!
819名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 23:38:37 ID:Q4aDJC6D
>>817
愛というか、所有欲みたいな感じもするけど面白かったよー。
妄想的時代小説スレも久しく投下ないから、よかったらあっちにも来てみて下さい。
820名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 00:17:59 ID:LFnS2qVC
すごくいい!!
なんというか…こう…官能小説ってこういうのを言うんだなって思った。

貧弱な感想でゴメン。
でもすごく萌えたんだ。
821名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 01:50:56 ID:WbRH+xLy
>>817
作者さま
これは愛なんでしょうか…?自分に理解力が足りず、よくわからなくて。ごめんなさい。あと2人が結婚するに至った経緯とかも知りたかったです。
そういう馴れ初め等も含めてもえるタチなので。もし設定とか決まってたら教えてください。
822名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 10:24:08 ID:GfIrr3+o
>>821
愛の一歩手前かと。
お互い惹かれはじめてるけど、それを認めたらえらいこっちゃだから、表にはださない感じでしょうか。
 
たしかに、私も>>821さん同様、そこまでの経緯や心理があれば、なおもえますね!

823名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 13:20:39 ID:WCaRQavo
>それでもよければ投下したいんだけど、どうですか?
>もしよろしければそういった作品も投下できたら……
不安からこう言ってしまうのはよくわかるんだが誘い受けに見えなくもないので
やめたほうがいいかと
あと注釈は最初の注意書きに加えたほうがいいんじゃないかな
824名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 22:07:37 ID:vzQ//ECx
たくさんのレスありがとうございます。
感想レス、心から励みになります。

>>821-822さん
了解しました。書けたら、是非投下しますね。

>>823さん
ご指摘、ご丁寧にありがとうございます。
注釈の件、次回はそのようにしてみます。
825名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 23:57:16 ID:qC+U1bxt
480KB超えてるから、投下するなら次スレ立ててからの方がいいんじゃないかな。
826名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 00:18:41 ID:/rEwI6Ev
このスレにもとうとう次スレをたてる時期がきたのか!大好きなスレだから感慨深いものがあるよ
827名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 04:27:44 ID:MyhOa/X5
自分も今投下したくて
下手ながらがんばって書いてる!
私もこのスレ大好きだ〜!!
これからもっと栄えてくれるといいなあー
828名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 11:33:45 ID:M5sYczzi
建てたよ

愛あるレイプ Part2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1234146553/
829名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 17:17:31 ID:6AJpvg0d
埋めついでに。

愛あるレイプは>>1に書いてある通り、
男の方に「深い」なにかがあるから萌えるのだと思った。

ただのそこら辺のストーカーとかが自分勝手に相手を犯しても萌えないのは
なんか薄っぺらさを感じるからかなあと。

ずっとそばにいた男とか、二人の間のなにかしらの障害に悩む男とか
心の揺れに苦しむ男とか、
もしくはその男自身に人間的な深さがあるとか。
そういう感情の「深さ」みたいなのが自分の中の萌えを分けているんだろうなあ。

女でいうと、犯されても単純な嫌悪感しかないんじゃなくて、
そこに色々な想いの揺れや深さ、混じりあった複雑なものがあるほうが萌える。

830名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 21:06:50 ID:OTQGNNAi
レス800台で480KB超えか
なかなか埋まらないね
埋めSS職人さんでもきてくれるといいんだが
それとも480KB超えスレは一週間書き込みなしでも落とせるみたいだから
それで落とす?
831名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 03:49:21 ID:/7f330gN
自分は気持ち的に落ちるよりも埋められて落ちるほうが嬉しいんだけどねー
このスレ好きだから。

まあ投下は自分はまだできそうじゃないのでどなたかに頼むしかないんですが...

832妄想ファンタジー:2009/02/12(木) 01:28:20 ID:aS7qTP0J
「え?い、今何て……?」
「勇者なら我が手元にあると……そう言った」
「そんな…だって彼は行方不明になったと…」
「ああ、だから我が城に捕らえられているということだ」
いつの間にか彼は姫の目の前に居た。
まるで光を飲み込もうとするように、闇のようなマントが姫を包み込もうとするかのように広がる。
信じられないような瞳で男を見上げる姫には震えが混じっている。
それをどこか楽しんでいるように紫の瞳で見下ろし残酷な言葉を唇に乗せ続ける。
「奴なら既に戦い…倒したのだ……本来なら拷問して殺すところだったが……」
殺す、その言葉に一瞬姫の身体が大きく震える。
「……利用価値があるからな。生かしてやる……ただし、お前しだいだが……」
俯き絶望して顔色が悪かった姫がその言葉に顔を上げる。
「お前…しだい…?それは……?」
捨てられた子犬のように見上げる瞳に何故か笑いがこみ上げクッと笑いながら……一気に姫の身体を引き寄せた。
動きやすい黄金のドレスに身を包んだ華奢な体が漆黒のマントを纏った腕の中に閉じ込められる、
豊かな流れるような黄金の髪に愛する男ではない男の手が触れ撫でていく。
流石に驚いた声を上げて見上げる姫にそっと囁く。
「我の妻となれ……お前は我の物だ」
「なっ…!?」
思わず絶句して言葉が出ない姫。
当然だろう、今まで敵だった男から求婚されるなど誰が思おう。
だが男はそれを無視して言葉を続ける。
「ただ…我には断られる予定など無い……」
男の言葉の意味は簡単だ、断れば……。
「っ……」
「あまり困ったわがままを言うようだと……
なに、旅立った騎士がその先で死ぬことなど……ありふれた話だとは思わないか?」
「っ!!!……わ、分かりましたから……お願いだから彼には手を出さないでください……」
彼は本気だ…もしかしたら彼は既に死んでいるかもしれない。
でももし、もし生きていたら?助けられるかもしれなかったら?
この人しか助けられる人が居ないんだ……。
最後の言葉は震えていた、兎に角彼が助かってくれればという想いが込められていた。
それを聞いて男が更に不快になることなどまるで想像せずに。
「そうか、では……我が子を孕むがいい、金色の姫君よ!!」
姫は知らない、自らを見つめるその瞳に怒りの他に悲痛があるのを。
それは愛する者に忘れられた苦痛、絶望。
彼女は忘れさせられている、彼がかつて自分と遊んだ異種族の少年だということを。
833名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 01:29:57 ID:aS7qTP0J
やべえ、こっちに間違って続き落とした。
同じのを2スレにも落としたんで1もある完全はそっちで。
本当にすみません。
834名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 19:44:20 ID:ST/q66YY
毎夜悪夢にうなされる妻は俺ではない誰かの名を叫んで目を覚ます
青ざめ、震える睫毛にキスをして肩を抱く
傍に居るよと言ってもその瞳は俺のことを見ていない
誰なんだ、男だろうと言っても 違うの、と言って頭を振るばかり
夫婦だから秘密は持ちたくない、というのは建前だ
本当はただ知りたいだけだ、彼女の瞳の中に居る男のことを
835名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 21:13:40 ID:XsbyELYK

恋人と喧嘩をしたのか、啜り泣く女の声が耳に届いた。
誰にも気付かれないように、木陰に隠れてこっそりと
泣く彼女。
それはいつも、僕が彼女をけなしている時に見せるものだ。
僕だけが気付いている、彼女の秘密だった。
ズキリ、と胸が痛んだ。

泣くな。
僕以外の男の言葉で、泣くな。
僕以外の男が、彼女を陥れるのは許せない。
彼女を傷付けるのは、僕だけの特権であってほしい。
あいつは、彼女に笑顔を齎していれば、それでいいんだ。
他の顔まで、奪うな。
それは、僕のものだ。

それさえも奪うというのなら、いっそその泣き顔を
憎しみで染めてしまいたい。
僕だけに、見せてくれるのならば。
そう、たとえそれがどんな手段であったとしても。


敵対している女に歪んだ愛情を抱き、横恋慕の末に・・・。
ネタにもならないので、埋め使用。
836名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 23:49:34 ID:T/RiEEMy
 エロなしですが、埋め用に。
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 どうして、こんなことになってしまったのだろう。
 鬱陶しく垂れた前髪をかき上げ、天井に向けてわざとらしく溜息をつく。それが一人の
部屋に虚しく響いて、余計に気が滅入る。
 常夜灯のオレンジの光の中、無理矢理起こした自分の上半身に視線を落とす。
 数少ない自慢のタネである白い肌には、花びらを散らしたみたいに無数の紅い痣が
浮いている。胸元、乳房、お腹、脇腹、肩や手にも。この分では、全身に満遍なくついている
ことだろう。
 もう一度、今度は心の底から深い溜息を吐き出しながら、さっきまで頭を預けていた枕を
振り返った。私の頭の形に窪んだ白い枕の上には、大きな丸い滲みが出来ていた。
 私の流した涙だろうか?──それとも彼の?
 おそらくその両方。
 その滲みは否応なしに昨晩のことを思い起こさせる。 
 初めは何気なく、そしていつもと変わらず、ただじゃれあっていただけ。関節技を掛け合って
戯れる、寝る前の二人の間のささいなスキンシップ──のはずだった。
 だけど、昨晩だけは違った。
 じゃれつくうちに、いつしか彼は私の上に圧し掛かり、私の四肢を押さえつけ、力ずくで私を──。
 ダメ!これ以上は、思い出したくない。
 怖い、怖いのだ──何もかもが壊れてしまうのではないか、と。
 私は背筋を走る冷たい恐怖に自分の手で身体を抱き、震えながら背中を丸め、ただそれが
収まるのを待つことしかできなかった。
 油断していた──そう言われれば、まさにその通りだ。一つ屋根の下に男女が生活して
いれば、そういうことが起きたって別に不思議ではない。
 それでも、私と彼は昔から仲良く遊んでいた従姉弟であり、歳も十近く離れていたから──
彼が私に特別な感情を抱いているとは夢にも思わなかった。私にとって彼は家族と同じ
くらい大切な存在──でも、それより先の想いが私自身にあるのかどうかは分からない。
 だけど、私は彼を探しに──迎えに行かなくてはならない。
 彼が帰ることのできる場所は最早、世界中ここ以外どこにもないのだから。私が「帰っておいでよ」と
言わない限り、彼は永遠に一人ぼっちだ。何があっても彼が一人で生きていけるようになるまで
面倒を見ると決めた以上、決して私は彼を見捨てたりしない。
 昨夜の余韻と乱暴に愛された代償である痛みに苛まれながらも、軋む身体に鞭打ち緩慢な
動作で何とかベッドから降りる。
 彼には私が必要だ──そして、私にも彼が──。
 それが彼の求める形なのか、そうでないかはハッキリしなくとも──。
 
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 以上です。では、またどこかで。
837名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 23:59:31 ID:Hx22BxgI
>>836
めちゃくちゃ好みです!
また次スレでぜひ投下待ってます!
このお話の詳しい話も読みたいですー
838名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 11:08:54 ID:sfylMY3t
>>836
エロなしなのに妙にエロくって…引き込まれましたw
またあなたのお話を読んでみたいです。
839おっさんと少女 1:2009/02/19(木) 00:40:31 ID:xRHyxRVI
>>569のコメでおっさん少女萌えが再燃したので埋めついでに投下してみます。
架空な世界で戦後の話。エロまで長いのにエロくない上に短いのは仕様です。


 国境近くにあるこの付近では敵兵や逃亡兵の姿の目撃情報も多く、遠くに行かないように、そう先生から口を酸っぱくして言われていた。しかし近隣で食べれる物は取り尽くしてしまった今、子供達は毎日のように足を延ばし人里離れた山奥へと食べ物を探しに行っていた。
 だが、そこで敵国の残党兵に出会ってしまったのだ。
 銃声が響き、必死になって逃げた。散り散りになってしまった友人等を心配しながら、そして今なお撃たれるのではないかと怯えながら木陰に潜む。
「チカねえちゃん怖いよお」
「私たち、殺されちゃうの?」
 自分より年下の子供が二人、啜り泣いていた。
「大丈夫だよ、大丈夫、だから、おねえちゃんが付いてるから、だから、静かにしなきゃだめだよ」
 この中で一番の年上は自分だった。だから、安心させないといけない。
 ぎゅっと二人を抱きしめる。強く、強く、そうすれば、自分の震えもきっと止まる。
 恐怖と責任感で押しつぶされそうになりながら、敵兵が気付かない事を祈りながら、ぎゅっと目をつむる。
 だが、祈りは届かなかった。
「こんな所にいたのか。丁度いい」
「!」
 一瞬足がすくむ。しかし、年少の子供を守らなければならない。
 もう、家族を目の前で失うのは嫌だった。そう思うと、身体が勝手に動いた。銃を持つ手に飛びついたのだ。
「何をしやがる」
「二人とも、早く逃げて!」
 振りほどこうと殴られるが、放すまいと爪を立ててしがみついた。
「畜生」男が呟いた。
 身体が浮いたかと思うと木に叩き付けられる。何が起こったのか、理解できなかった。 弟分の泣き叫ぶ声と、脇腹に焼き付くような痛みと、そして世界の反転をぼんやりしながら感じるだけだった。
「見つけたぞ!」
 遠くで知らない男の声が聞こえ、銃声が鳴り響いた。
 覚えているのは、寒くて暗い世界と、子供の泣きじゃくる声と、そして、自分を励ます男の声と、手を握ってくれる温もりだった。

840おっさんと少女 2:2009/02/19(木) 00:41:52 ID:xRHyxRVI

 気がつくと真っ白な部屋にいた。ベッドに一人寝かされ、見覚えのない男が傍らに座っていた。
「大丈夫か?」
「え?……あ、あの……ここは……私一体……」
 起き上がろうとすると、目の前の男が手を添えてくれた。
「ここは麓の病院だ。お前は、三日前に山で敵兵に襲われたんだ」
「……てき、に……あ! あの子達は!?」
「大丈夫だ、みんな無事だ。お前が頑張ったお陰だ」
「よかった……あ、あの、あなたは、もしかしてあの時、助けてくださった方、ですか?」
「……ああ。そうだ」
「あの、助けて下さってありがとう、ございます」
 慌ててお辞儀しようとしたが、腹部の激痛に身体が凍った。
「まだ傷は塞がっていない。無理をせずゆっくりと休みなさい」
「だめです、休むと、食べ物探せません」
「お前たちが襲われたのは、俺の責任だ。だから、食料も、治療も、何も心配しなくていい」
「え?」
「すまん、怖い思いをさせた。だが、もう大丈夫だ、安心しろ」
「……あ、れ? 私、なんで……あ……」
 震えを抑えるために、自分自身に爪を立てていた事にようやく気がついた。
 両親も仲の良かった友人も戦火で失った。響く銃声、追いかけられた恐怖、殴られ、撃たれた痛み、押し込めきれなかった感情が、見開いた瞳から涙を溢れさせた。
 急に目の前が暗くなった。男の逞しい胸元へとそっと引き寄せられたのだ。煙草と火薬の匂いに一瞬身体が固まる。しかし背中と頭を撫でるその手は、大きくて、温かくて、チカは縋りついて泣きじゃくった。
「よく、頑張ったな」
「ふえ……えぐ……こわか……たけど、でも、でも……」
「お前が無事で……生きていてくれて、よかった」
 この時は、全く気がつかなかった。男が、震えていたことを、泣きそうだったことを。後になって、彼の実の娘がたった四歳という幼さで銃弾に倒れたことを知った。


 全ての子供を学校に通わせられるほど、孤児院は裕福ではなかった。
 だから、成長した子供はここを出て行き、都会に出て働くのだ。
 ところが、チカが成長するよりも先に孤児院が閉鎖された。国境近くにある孤児院の敷地は、兵舎の建設地として接収され立ち退く事になったのだ。
 他の施設に振り分けようにも数は限られており、まだ幼い子から選ばれた。このまま引き取り手のない子供は行く当てもなく放り出される。チカもその一人だった。
 ところが、あの事件をきっかけに定期的に寄付に訪れていた志木が、後見人になら、と名乗り出た。
「仕事があるから一緒に住む事は出来ないが、援助は惜しまないつもりだ。
寮のある学校に通えばいい。交換条件として、時々俺の部屋を掃除する事、いいかな」
 あの大きくて優しい手が、頭を撫でてくれた。
 寮もあるエスカレーター式の女学校を探してくれたのも、入学できるように手配してくれたのも志木だった。
 それから、学校に通いながら志木の休みに合わせて月に2、3回掃除をしに行く日々が始まった。
 いつしか掃除だけでなく食事も作るようになり、夏季や冬季の寮の閉鎖期間や、志木の長期休みに合わせて泊まる事もあった。
 志木がチカの為に合い鍵を作ったのは、早朝帰宅できるはずが急な仕事で真冬に半日も待たせてしまった反省からだった。
 しかし合い鍵を渡されても、チカは出来る限り志木が休みの日に通う事にしていた。
 志木が自分の成長を楽しみしていると言ってくれた事もある。
 だが、何よりも志木に会えることがチカにとって一番重要な事だった。
 初めて出会った時から七年が経った今でも、志木は命の恩人で、保護者で、チカにとって誰よりも大好きな男だった。
 例え、後見を名乗り出た理由が仕事上のミスで傷を負わせた償いだとしても、志木にとっての自分が戦時中亡くした娘の代わりだとしても、それでも、構わなかった。

841おっさんと少女 3


「正式にお前を引き取りたい」
「え?」
「辞令が出て、次の任務が明けたら本部に戻る。そうしたら、普通の会社勤めと変わらん。
お前を独り寮住まいにさせなくても、俺の部屋で一緒に暮らせる」
「一緒に……暮らすって」
「俺の娘になってくれ。お前が大学を出るまでは、親子で過ごそう」
「……」
 自分でも卑怯だと思った。
 娘が死んですぐ、妻とは別れた。仕事に打ち込むことで娘の死を、独りの寂しさを紛らわそうとした。だから恋人が出来ても長くは続かず、チカと出会ったあの日、別れた苛立ちから残党を逃がしてしまったのだ。
 その責任感もあった。そして、少女に親が必要だと思ったのも真実だ。だが、今となってはそれはオマケでしかない。
 書類の上だけでも親子になることで、「お父さん」と呼ばれる事で、自制できるかもしれない。
 ふとした弾みで少女を女として意識してしまう自分から、逃げているだけだった。
 引き取ったばかりの頃はTシャツ一枚で一緒に寝たことだってあった。気がついたのは去年の冬休み、チカが高熱で寝込んだ時だった。パジャマが汗で張り付き、浮かび上がった身体のラインに、潤んだ瞳と苦しげな吐息に、彼女が女であると認識してしまった。
 十年前、幼くして亡くした愛娘の代わりだった筈なのに、娘のように思って来た筈なのに、娘として面倒を見ようと後見に名乗り出た筈なのに、だ。
「……すみません、少し、考えさせて下さい」
「急がなくていい。しばらく任務でいないからな」
「そうですか……次は、いつ、会えますか?」
 気遣わしげに見上げてくるチカに、志木は苦笑した。
 どこに行くのかは聞かない。機密事項だと知っているからだ。
 本来なら帰ってくる日も言ってはならない。だから、拘束期間と事後処理、チカの休日を算段して日付を指定する。
「一ヶ月後の土曜に昼メシでも作りに来てくれ」
「わかりました。一ヶ月後の土曜……三月、十日……志木さんのお誕生日ですよね」
「ああ、そういえばそんな時期か。もう36か……そりゃ俺も年を取るはずだ」
「そんなことないです。志木さんはまだまだ若いですって。そうだ、何か、食べたい物ありますか?」
 くすくすと笑ってはいるが、どこか寂しそうだった。
 養女の話が嫌だったのだろうか。気になったが、そこまで踏み込む勇気がなかった。
 踏み込んでしまったら、今までの関係ではいられなくなる気がした。
 だから、明るい口調を心がけ、少しおどけて見せた。
「チカのメシは美味いから、何でも嬉しいんだが……そうだなぁ、ハンバーグとポテトサラダがいいかな。あ、ニンジンとピーマンは抜いてくれよ」
「もう、志木さん、子どもみたい。好き嫌いはダメです」
 今度は、いつも通りに笑ってくれた。