ちりとてちんでエロパロ 第二席

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1名無しさん@ピンキー
ようこそのお運びで厚く御礼申し上げます。
こちらはドラマ「ちりとてちん」のエロパロスレです。

※sage進行でお願いします。
※どなたさまも荒らしは底抜けにスルーの方向で。
※SS投下時には、カプ名と傾向(エロの有無、鬼畜・百合等)の表記をお願いします。
※次スレの算段は容量が450KB超えた、もしくはスレが950まで進行したら、
 宣言して立ててください。誘導もよろしくお願い申し上げます。

前スレ 【朝ドラ】ちりとてちんでエロパロ【貫地谷B子】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192353834
2名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 19:32:24 ID:QbWefLgW
>>1
底抜けに乙!
3名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 19:37:00 ID:Jpn29n+W
前スレは落ちたら無くなるのか?
だったら、職人さんはこっちでカキコしてもらわんとイカンな。
4名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 19:38:56 ID:U/ZskDqH
>>1乙!
5名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 19:52:41 ID:SQM4yAn7
>>1 乙とぞ思ふ・・・とぞ思ふ。
6名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 20:04:32 ID:LFBQHyMz
>>1乙の陽気なこと!
7名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 21:05:28 ID:PncLv0z5
>>1
乙!!
8名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 21:20:50 ID:KL3Y5bJV
>>1にお疲れ様、と言う気持ち
これを我々2chでは “>>1乙”と言うのです、ハィ〜
958:2007/12/17(月) 22:41:25 ID:Lrv9eLEe
では、投下。

友春×順子
エロ


「ん…ええ顔…ん…く…順、順子」
「あっ…はぅ…と、友…友春…あっ」
 友春は順子の腰を掴み、下腹部を尻に叩きつける様に激しく
 動き出した。
「あっああっ!そ、そんな――はげし、激しすぎや」
「順子、すまん。もう止められ――ん、ああっ…ん、ううう」
 語尾を強めた友春は順子の腰を抱きかかえるように掴み込むと
有無を言わさず、腰を叩きつけた。
「あううっ!と、ともは…ともはる…あっあっあ」
 かくんかくんと頭を振る順子の呂律がかすみがかってきた。
 友春は背後から踊り回る順子の胸を鷲掴みにして、その乳首を搾乳するように
指で扱きあげた。

ちりとてちんSS 『若狭塗り箸で焼き鯖はいかが?』


「あ、やあっ!お、おっぱい…そんな揉まんでぇ」
「順子、順子の胸…柔らかすぎや…」
 下からすくい上げるように揉みし抱き、指を埋没させる。順子の柔乳が
 淫らにその形を歪めた。
「あっ…き、順子…ちょっと…く…体起こして…」
「え…とも…は―――うううう」
 友春は順子を背後から抱え上げると、柱に押しつけ、その下から再び怒張を押し込んだ。
順子は爪先で立つような姿勢で押しつけられている為、ぷるんと突き出ている胸が柱との間で
さらに淫らに歪んだ。
1058:2007/12/17(月) 22:42:39 ID:Lrv9eLEe
「と、友はっ―ちょっとこんな――あんっあああっく…くるし…はああ」
「順子、順子、順子ぉ」
 友春は順子の両肩を掴み、下から押し上げながら、そのうなじにむしゃぶりついた。
パンパンパンと下から怒張を突き上げ、内壁に擦りつける動作は馬のソレに似ている。
「あっああっ!あ、あかん…あかん、あああ」
 順子の意志に反して膣は雌としての本能のまま、雄の精放出を急かせるため、
友春の肉棒を締め上げた。中でさらに大きく勃起している友春はそれだけで堪らない快感を得た。
「き、きつい…順子、あかん…で、出る、出るで!!」
 順子の胸を背後からその荒々しく鷲掴み、友春は一旦、腰をためて一気に下から押し込んだ。
ぐちゅうと剣突の乾いた音が食堂にやけに重く、ゆっくり響いた。
「あっ、あかんっ!わ、私もイク…イッてまう…ああああっ」
 途端にくる順子の叫ぶような乱れた声。
「うっ出…出る…くう!」
 順子が叫んだ瞬間、友春の怒張が膣内で爆発した。
びゅるるるううと友春の白濁液が順子の最奥に注ぎ込まれる。
「はっ…あっ…あは…」
目を見開き、己の膣内が友春の白濁液で満たされる快感はなんとも形容しがたい。
「わ…私…あっ…は…はああ…」
満たされ、絶頂の余韻にひたる順子の柔尻を掴み、なおも
うっ…うっ…と射精を続ける友春そしてようやく長い射精を終えると順子の
膣内からぐちゅりと抜き出した。ドロリと順子の尻の谷間から太股を伝い落ちる白濁液。
「…順子…可愛かったで…」
「は…さ、最高やでぇ……友春…な、も、もっと…今度は…私の部屋でぇ…」
 順子の妖艶な瞳に吸い込まれそうになる友春であったが…
 くううう。
「あ……」
「順子……すまん、何か食わしてくれ。腹減ってたん忘れてた。」
バキ……さっきとは違う重々しい音が食堂内に響き渡った。
1158:2007/12/17(月) 22:43:51 ID:Lrv9eLEe
「最悪や、ムードぶち壊しや、友春のアホッ!ボケッ!カスッ!」
「そこまで言わんといてくれぇ…痛てて」
 順子は服を着なおし、文句を言いながら鯖を焼いている。
「ちゃんと金払えよ。タダちゃうからな!ホラ、焼き鯖一丁上がり」
 ドンッ!と荒々しく焼き鯖ののった皿を友春の前に置く順子。
「すまんなぁ……ん、いただきます……」
 店の割り箸で焼き鯖の身を摘み、ぱくっと口に運ぶ友春。
「………美味い」
「……あ、当たり前や。私かて鯖くらい焼けるわ」
 顔を赤くしながら口を尖らせる順子。
「この前、食った消し炭みたいな鯖を焼いたんはどこの誰やったっけな?」
「う、うるさい、そんなん知らんわ!」
 口では簡単に言うが順子はきっと父の見ていないところで必死で練習したのだろう。
 店に出ている時に父の技術を盗み見、火加減や焼き具合を研究し、血のにじむ様な
 努力をしたに違いない。そんな順子に友春は胸がいっぱいになった。
「ホンマ美味いで、順子も食ってみぃ」
「……ほんまにそんなに美味しい?」
 ゴクっと唾を飲み込む順子。
「ホンマ言うてんのや。ほら、食うてみぃ」
「う、うん…」
 友春の横に座って割り箸に手を伸ばそうとする順子の手を友春は押さえた。
「あ…友春?」
「お前の箸はコレや」
「え…あ…!?」
 友春が紙の包みから出したのは綺麗な木箱であった。
 中には一膳の塗り箸が納まっていた。
…そう言えばと順子は店に来る地元の労働者達の噂話を耳にした事がある。
『最近、二代目は工場でアルバイトから始めよったで〜』
『時給で小遣いもろとるらしい』
『塗り箸の勉強とかで正典さんとこ、かよとるらしい』等々…
(あの噂はホンマやったんや…)
 順子も喜代美から塗り箸の事を少し聞かせて貰った事があるが、並大抵の時間や根気で
 できるモノではないらしい。それに友春が工場で、喜代美の父の所で必死で取り組んでいるのだ。
それを思うと胸がいっぱいになった。
「この塗り箸は俺が初めて作らせてもらったモンでな…正典さんのモンに比べると
何もできてへん贋作やけど…これを順子に渡したかったんや。一緒になった時は
もっと…もっとすごい塗り箸作って順子の為に作るから…今はこれで…」
「……ありがとう友春…」
「順子……」
 順子は焼き鯖の身を友春の塗箸で摘み、言った。
「友春、あーんして、私が食べさせたる」
「順子?」
「若狭塗り箸で焼き鯖はいかが?」 

END

>>559氏、設定お借りしました。感謝します。
12名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 23:14:39 ID:LFBQHyMz
GJ!エロで最後は良い話かいな!
13名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 07:58:31 ID:pDLWgaGU
>>11さん、GJ!ありがとう。
14名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 08:04:06 ID:pDLWgaGU
小ネタ、エロ無し。投下します。

念願であった復活の 天狗座「徒然亭一門会」が開演された。
一番手は 若狭。会場は大入り満員。ドキドキが止まらない。
高座にあがり・・・緊張の余り口走る。

「ぬ・・濡れ濡れティ わ、若狭でございます!」

その時 会場はマイナス40℃に凍りついた。

お粗末さま〜。
15草々、独り身の夜:2007/12/18(火) 08:17:14 ID:pDLWgaGU
投下します。エロあり・草々DT喪失話

その様子を初めて見たのはいつだろう・・入門して間もなく、トイレに起きた草々は
母屋で聞こえた声に引き寄せられるように障子の隙間から部屋を覗いた。
「あ・・あ・・・し、師匠・・そんな・・ああ・・」
「そんなに声出したら、仁志や草々に聞こえる。」
「あ・・す・みま・・せ・・んぅぅぅぅ。」
草若と志保がまぐわっていた。草若の雄々しい抱き方にも驚いたが、抱かれている志保の
肢体の美しさは・・生涯忘れられなくなった。(見てはイケナイ)と思いつつ、体が動けない。
しばらく、見つめていた草々の肩をポン!と誰かが叩いた。

「!!!」と驚き、背筋が凍る草々。振り返ると小草若が立っていた。
「お前・・何楽しんどんねん。」と小声で言う。
音を立てないように、その場を二人で離れた。

「ふ・・・親父も他に女居るのにな、まだおふくろ抱きたいんか。」
「やめろ、そんな言い方。」  「お前・・覗いといて何言うとんねん。スケベが。」
「あれは・・不可抗力で・・。」   「言い訳すんな、俺のおふくろの裸見といて。」
「・・・・すまん。」   「ま、あの年でまだイケてるほうやしな。変な気起こすなよ。」
「アホ!尊敬してる女将さんにそんな気起こすか!!」   「へ、どうだか。オカズにする気やろ。」
掴みかかろうとしたが、後ろめたさがあったので、それだけで二人は離れの部屋にそれぞれ戻った。

その夜から、草々の想像の相手は志保になった。これは今でも同じだった。
初めてはいつだったか・・・。成人したその年、珍しく師匠と二人で出掛けた。
着いた場所はいつもとは違う雰囲気の料亭だった。

「おう、来たで。」  「ああ、待ってました。さぁ、どうぞ・・こちらのお部屋です。」
着物姿の女将が案内する。座敷には酒の席が用意されていた。
「成人したんや、堂々と飲めるな。おめでとう、草々。大人の仲間入りや。」
「ありがとうございます。師匠。まだ実感湧かんけど。」
「それでやな、俺からのお祝いや。」ポン!と手を叩く草若。
すぐに草々より少し年上かと思われる、若い女性がやって来た。着物姿がよく似合う・・どこか
志保を思い出すような、美しいというより愛らしさが残っている女性だった。
「こんばんは。初めまして、あずさ言います。こちら草々さんですね・・よろしゅうお願いします。」
「は、はい・・。」   
「緊張せんでもええ、草々。この娘(こ)はな、俺の妾宅で・・手伝いしてる娘や。」
「はぁ・・。」
「俺からのお祝いや、芸の為に女も知らんとまずいからな。後は頼んだで・・あずさ。」
「はい、お任せ下さい。」
「え・・・し、師匠!!」  「よ〜う教えてもらえな、草々。」

二人きりになった座敷の隣の部屋のふすまを、静かに開けるあずさ。
蒲団が敷かれて・・用意されていた。あわてる草々。「お・・俺・・。」
「師匠さんから聞いてます。そんなに怖がらんでも、とって食べたり・・しませんから。」
とスルリと着物を脱ぐあずさ。草々のそばに襦袢姿で近寄る。そっ・・と帯に手をかける。
「お・・俺は、は、初めてでっ!」とオタオタする草々を「行きましょ。」と蒲団の座敷へ促す。

全部脱いだ草々をやさしく導く、あずさ。最初は入れる前に出てしまったり、乱暴に扱って注意されたが。
何回かするうちに慣れて、ついには絶頂を迎えさせた。
「ああ・・良かったわ。私、コレでイケたん・・・初めてやわ。」と舐めてくれる。
「も・・もう、まだしてもええか?」 クスクス笑うあずさ。「若いんやね、ええよ。師匠さんから十分
満足させるまで付き合うてくれ、言われてますから。オンナの体・・知り尽くして帰ってね。」
その日は帰らず、朝帰りした草々は男としての自信を持てたのである。

しかし、実際に女性と付き合うとそういう行為には出れない。なまじ知ってるだけに、
大事に扱ってしまう。今夜も志保の幻とあずさを思い出し、自分でする毎日。
それは今も続いている・・・・・。

お粗末さまでした〜。
16名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 15:09:33 ID:Jf0zYM+C
草々のDT喪失は絶対こんな感じだろうな…

>>9
gj!エロエロなのにいい話ってのがアホボンへの愛を感じるw

>>1
ちょっと遅れたけど乙。
17名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 16:28:57 ID:KWj59TVi
>>1さん、底抜けに乙。
>>9さん、GJ!タイトル、そういう意味だったのか!!!と思った。
確かにアホぼんと順ちゃんへの愛だなあ。
>>15さん、エロエロだ…。これぞエロパロ。
18名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 16:35:35 ID:KWj59TVi
エロありの後、エロなしで申し訳ないですが。

エロなし、ベタなドラマ風の小草若×喜代美。

昨日の本編を見て、どうしても小草若を幸せにしたくなり
書いてみたものです。
ぐれぐれ亭小草若なので、途中まで暗いです。
19小草若×喜代美その1:2007/12/18(火) 16:37:29 ID:KWj59TVi
小草若は荒れていた。

レギュラーの仕事は減り、自分らしい仕事をしていた番組まで降板することになってしまった。
後釜はあの尊建だ。実績と実力に裏打ちされた自信に満ちた、尊建。
そして、今の自分は…。自暴自棄になっていた。

今日も小草若はひとりで酒を飲む。
もともと、強いほうではない。
感情の起伏が激しい小草若は、飲めば飲んだだけそのときの感情が拡幅されていく。
楽しい気持ちが勝れば天まで昇らんばかりのテンションになるし、
負の方向に気持ちが行っていれば…それはすなわち、今の状態だった。

繁華街にあるカジュアルイタリアンの脇から入るバーだった。
細くて急な階段を降り、ドアを開けると、そこは大きなウッドカウンターがあるだけの落ち着いたバー。
薄暗すぎない照明と静かに流れるジャズ、バーテンダーとの適度な距離感。
本来は静かに楽しんで酒を飲むのにふさわしい居心地のいい空間だろう。
しかし、小草若にとってはそんなことはどうでもよかった。
いつもの店だから、ひとりになれる店だから、それだけ。
誰も自分にかまわないから、それだけ。

誰かに何かを言われたら、気持ちごと壊れてしまいそうだった。

「ここやったんですね」
不意に声をかけられる。顔をあげる元気もなくゆっくりと声の主に視線を向けた。
かわいらしい妹弟子。最愛の、ひと。
「小草若兄さん…。ね、帰りましょう」
喜代美が言った。今にも泣き出しそうな顔をしている。
小草若は思う。こんなところを見られて、泣きたいのはこっちのほうだと。
やっとの思いで、声を絞り出す。
「なんでわかったん、ここ…」
「前に、言うとんなったでしょう、この店のこと…。
考えたいときに来る、って。大好きな店なんや、て…」
喜代美ちゃんだけに教えたるねんで、年季明けたら連れて来たるからな。
喜代美がかばん持ちをしてついて来ていた頃、たまたま前を通りかかって、そう言った。
憶えていたのか。
いたずらっぽく片目をつぶって見せたあのときの自分は、どこへ行ったのだろう。
「ね、兄さん…私、送っていきますさけ」
伸ばされかけた手を振り払う。
「ほっといてくれ!」
思わず大きな声を出した。喜代美が泣き出しそうな顔のまま、うつむく。
また自己嫌悪に陥った。吐きそうだ。
けれども、そんな隙は見せない。精一杯の冷静な声を作る。
「…ごめん、喜代美ちゃんにまで怒鳴るつもりはなかったんや。
けどな、ほっといてくれんか。俺にかまわんでくれ」
こんな姿、見られなくない。
一門のテリトリーである寝床に居るのとは訳が違う。
ここは自分のテリトリーだ。
そこですらこんなに無力な自分を、喜代美に見られたくはない。
「…きません」
うつむいたまま、震える声で喜代美が言った。
と、決然と顔を上げる。
「できません、ほっとくやなんて!できるはず、あらへんやないですか!」
きっぱりと言った。2年半の間に、大人になったその凛とした表情で。
しかし、今の小草若には彼女の成長がむしろまぶしすぎて、痛かった。
思わずかっとなる。
「ほっといたら、ええんや!みんな、俺なんかほっといたらええやろ!」
叫んだとたん、かっこつけていたものが崩れ、涙が出てきた。
20小草若×喜代美その2:2007/12/18(火) 16:38:54 ID:KWj59TVi
芸の道は努力すれば上達するというものではない。
血縁があれば、才能が受け継がれうまくいくというものではない。
落語を愛している。父親を尊敬している。
生まれたときから身近に落語があった。
だからこそ見えてしまう、自分の才能の地点。
だからこそ見える、他者の才能。
ずっともがいてきたのだ。その結果があのタレント活動だったのだ。
やっとつかんだと思ったのに。
自分でつかみに行って、手に入れて、あいつに取られへん唯一のものだったはずなのに。

小草若もコンプレックスに苦しんできた。
あの「身寄りのない、子」「落語の才がある、子」。
優しい母は、草々を実の子のようにかわいがった。
厳しい師匠も、草々には本気で稽古をつけた。
じゃあ、自分は?
あの両親の子。できて当然と、草々が決め付ける自分は?

「みんな、取られてまう、草々に…」
親も、師匠も、落語も、みんなみんな。
愛するものは自分の手をすり抜け、草々のもとに零れ落ちていく。

いつの間にか、号泣していた。
喜代美は、そんな小草若を見ていた。そっと肩に手を触れる。
「兄さん…私には、わかります、兄さんの気持ち。
私にとって、A子がずっとそうやったから。ずっと、苦しかったから」
なだめるような声ではなく、むしろ淡々とした声で喜代美が言う。
「そうかもしれん、喜代美ちゃんにはわかるかもしれん…。けど!」
言ってはいけない、小草若にも自分でわかっていたが止められなかった。
「喜代美ちゃんかてそうや!草々のことが好きなんやろ!
結局、草々に取られるんや!だからほっといてんか、みじめになるだけや!」

その瞬間、頬に衝撃を感じた。
一瞬、何が起こったかわからない。目の前で喜代美が涙をこぼしていた。
「ずっと、おんなじ人を好きでおらな、あかんのですか。
A子を好きになった人を…ずっとずっと片思いしてな、あかんのですか。
他の人に恋をしたら、あかんのですか」
あっけにとられる小草若。まさか喜代美に平手打ちされるなんて。
ましてや、何を言おうとしているのか。
「年季が明けるまで、黙っとこうと思っとりました。
でも、今、言います。私は小草若兄さんが好きなんです」
ぱちくり。酔いがいっぺんにさめた思いだった。目を見開く。
ななな、なんやて?
21小草若×喜代美その3:2007/12/18(火) 16:40:27 ID:KWj59TVi
「いつも明るくて元気で優しい小草若兄さんが、好きでした。
もちろん、それは兄弟子としてです。
けど、兄さんの優しさや明るさは、本当は自分が傷ついてる人やから、
だから周りのことを思いやってくれるんやって気づいて…。
それから、ずっと兄さんの傷はなんやろ、て考えてました。
そして、気がついたんです。私とおんなじ傷やってことに。
けど、私よりももっともっと深くて痛い傷や。
私やったら苦しくて、生きていかれんかもしれません。
そないな傷抱えてんのに、優しく明るくできる兄さんは強い人や思います。
尊敬、します。男の人を、こないに思ったことありません。
好きなんです、小草若兄さんが。
だから、今みたいに一人で泣いてる兄さんをほっとかれんのです。
それでも、あきませんか?ほっとかな、あきませんか?」
涙をこぼしながら、それをぬぐおうともせずに喜代美が言う。
小草若は黙って聞いていた。あまりのことに声もでない。
のどがからからになってきた。とりあえず、手元にあったチェイサーを飲む。
「喜代美ちゃん…」
息を吐き出し、酒気を押し出すようにしてから、小草若は言った。
「あんな、同情やったら…せんでくれたほうがええねんで。
気にかけてくれただけでも…。…ほんまに、うれしい」
ほんまに、の前に苦渋の間があった。底抜けに、との変換の、間。
「兄さん、もういっぺん殴られますか?
四草兄さんなら言うでしょうね、若狭に同情なんて知恵がまわるわけあらへんでしょ、て」
冗談のつもりか、喜代美がそんなことを言う。
「こんなこと、同情や冗談で言えません。
私が、いつも兄さんに喜代美ちゃんて呼んでもらえて
どれだけうれしかったか…わかりますか?
兄さんにとっては、もう、私なんてただの妹弟子でしかないのかもわかりませんけど、
私にとっては…兄さんは私を喜代美として見てくれる大事な人です」
「喜代美ちゃん…」
「兄さんさえよければ、私は小草若兄さんのものやのに…。
草々兄さんにとられたりなんか、せんのに…」
小草若は腕の中に喜代美のふわふわとしたからだを引き寄せた。
いとおしい最愛のひとのぬくもりが、初めて自分の中に降ってきたのだ。
だから、思いを込めてくちづけた。
22小草若×喜代美その4:2007/12/18(火) 16:41:39 ID:KWj59TVi
小草若は、ほしいものすべてを手に入れることはできなかったけれど、
喜代美の暖かでやわらかな肌を手に入れた。
案外まじめなところがあるから、年季が明けるまではこれ以上手は出さない、
と決めたけれど。

タレントの仕事が減った分、落語の稽古ももちろんしている。
基礎があってこその、フリートークだ。
そして、草々と比較するのはやめた。
比較しすぎて、迷走していた自分にも気がついた。
親にだって落語にだって、愛されていないはずはなかったのに。
自分は、自分の落語を探せばいいのだ。
正統派でなかったとしても、自分らしくやっていけばいいのだ。

喜代美の笑顔が、そんな自分を後押ししてくれるから。
もう、痛い思いはしなくていいのだとわかっているから、
真正面から、ぶつかっていこうと思う。

「あとしばらくして、喜代美ちゃんの年季が明けたら…ウヒョヒョヒョヒョ」
幸せ妄想モードに入った小草若の背中を、喜代美が真っ赤な顔でぶつ。
それを見て、残りの兄弟弟子たちがため息をついたとか、つかないとか…。

おしまいです。お粗末さまでした。ありがとうございました。
23名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 17:12:15 ID:/9Z/Utfs
>>18
ぐれぐれ亭小草若ワロスw
小草若ちゃん、平手打ちで二度惚れかいw尻にしかれそうだ。

今週は小草若好きには辛くなりそうだから、
パロでもこういうのが読めるのは嬉しいよ。GJ!
24名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 17:31:12 ID:kIP/yNVe
>>18
GJ!私も今週の小草若見てて辛かったので少し救われた
喜代美かわいいしカッコいいよ
小草若が底抜けに、と出そうになるのをほんまに、に変換してるのが切なかった
本編の小草若にも幸せになってもらいたいものだよ…(´・ω・`)
25名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 17:46:25 ID:7Hf65yE3
>>18
いいねえ。小草若の気持ちが伝わってくるよ。
本編でもこういう展開が見られたら最高なんだが。
26名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 18:07:48 ID:RLn4OBc1
姑争弱は影古とくっつくんだよ。
27名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 18:31:23 ID:xutbp0r0
昨日の小次郎と奈津子のやりとり見て、
ペットとその飼い主みたいだと思ったw
「小次郎!(怒)」とか呼び捨てキャラになるなんて…。
28名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 19:16:07 ID:45yA4lFV
どちら様もGJ!

鼻毛兄さんが暴力沙汰を穏便に済ませるかわりに
若狭を要求してくるとか
妄想が膨らむね
29小草若×清海 その1:2007/12/18(火) 19:21:19 ID:X505QkOt
小草若×清海  エロあり(鬼畜もあり) 展開は暗いです。
>>19さんとは全然違う視点の妄想。A子が好きな方はスルー願います。
ネタばれではありません。



そこは場末の飲み屋街。逃げて・・逃げて・・・やっと落ち着いた先がそこだった。
ここでは日雇い労働者だけが、さまざまな事情を抱えて、わずかの小銭で飲む場所・・。
「おっさん・・もう一杯くれ。」  「お客さん・・もう止めといた方が・・」
「うっさいわ、もうええ!」  「お!お勘定!!」 投げつけるように千円札を叩きつけ、出ていく。
無精ヒゲで誰か分らなくなっている、小草若の姿だった。

キャバレーの前を通った時、客引きの男に促され、フラフラと入った。
そこはキラキラした場所だったが、どこか物悲しく思う。うらぶれた町のネオンが不似合いだった。
「いらっしゃいませ。お客さん、初めて?ビールで宜しいですか?」と若い女が隣についた。
無言でお酌をして貰いふと、その女の手が震えた気がした。顔をあげてよく見ると・・・
「き、清海ちゃんやないか?・・。」   「こ・・小草若さん・・・。」

店を引けて、裏口から出ると、そこに小草若が待っていた。
「お久しぶりです。」と通り過ぎようとした清海の腕を掴んだ。
「どないしたんや。喜代美ちゃんも心配しとったで。」と聞く。
「離して!」と振り切ろうとしたが、男の力には敵わなかった。

「ここが私の今の家よ・・。」と隙間風が入るアパートへ連れて行かれた、小草若。
女性の一人暮らし、以前の華やかなマンション生活を思うと、悲しくなるぐらい何も無い。
しかも窓の外はネオンがチカチカしていて、日当たりは悪そうである。
電気も申し訳程度で、台所にはわずかな炊事道具しか無かった。冷蔵庫も小型の古いワンドアだった。
「お茶・・入れますね。」と用意する間、そんな部屋の中を見る。そんな部屋の中に写真立てだけが
飾っていた。「これ・・・」と見る、小草若が手に取ったのを素早く奪い返す、清海。
「なにわ情報局の時のやな・・・。懐かしい。俺も、今レギュラー降板したわ。」と言う声に
驚いて振り向く。「な・・なんで?あんなに人気あった番組やのに・・。」
「落ち目になったら、芸能界も使わんようになるんや。当たり前やねんけどな、堪える。」
「そう・・ですね。」   「あんたは?なんで実家に戻らんねん?」
「父に勘当されてしまいました。かっこ悪いし、家には戻れません。それに・・・」
「なんや。」  「B子に約束したのに・・こんなになってしもうて・・」としゃがんで泣く。
30小草若×清海 その2:2007/12/18(火) 19:22:13 ID:X505QkOt
そんな清海が哀れだった。「あんな店でお金稼いでんのか・・他にバイトあるやろ。」
「顔が知られてるから・・面接で何か言われるのが辛かったんです。ここやったら、とりあえずお金は
心配ありませんから・・。でも・・。」
「でも、なんや?」   「ええ所紹介する、って言われてます。お客さんで来てくれる人から。」
その意味をまだ清海は分かってなかった。ピンときた小草若は「止めとけ!それはあかん!」
「なんでですか?私・・お金もっと稼いで、もう一度勉強して、夢叶えたいんです。」
「それは・・騙されてる。それやったら、うちに来い。俺が・・面倒みたるから。」
「そんなこと頼めません。B子に何て説明すればええの?カッコ悪いし・・それに・・・」
「それに、なんや?」   「今、小草若さんも大変やないんですか?」

哀れな女から哀れんでもらう、これほどの屈辱は無い。カッとなった小草若は、清海を思わず殴った。
「すまん・・・・」と謝る。頬を抑えて「すみません・・」と言う清海を小草若は抱いた。
哀れな男と女は、何かを忘れるようにお互いを慰めあった。
「うぅぅん・・はぁん・・あっあっ・・」敏感な部分を攻めて、
濡れる清海の中へ、自分のどうしようもない気持ちを押し出した。激しく突き上げて、女の体をサンドバックにしてやるせない思いを紛らわせる男。
そんな二人は一緒に暮らし始めた。清海を抱くことで、日頃のウサを晴らす。
そんな関係が続くはずがない。耐え切れなくなった清海は逃げ出した。行くところも無いのに。

知らない繁華街でナンパされ、複数の男達に廻された。
「おい・・こいつ、前にテレビに出てた女に似てるな・・」
「おお、でもええ体してるわ。ほら・・処女違うぞ。」
「お、こいつ口のテクニック上手いやんけ・・俺もう出る!」  
「胸もええ形や。この乳首たまらなぁ。」
「膣(中)もエエゾ・・・こ、こいつ・・締め付けるわぁ・・」と中に出された。次の男も次の男も中で出され、
足から白い液がダラダラ流れた。最後は全員の男の股間を舐めさせられ、アナルにも中出しされた。

発見されたのは明け方だった。財布も取られ、服もビリビリに裂かれ、たった一つ持っていた、
若狭への連絡先へ警察から電話が入った。
病院で心を亡くした清海を、抱きかかえて若狭は泣いた。ドアの外で草々は悔し泣きをしていた。
後日、友春と母親が現れ連れ帰った。もうそこにはあの輝いていたA子は居なかった。
ただ哀れな女が生きているだけだった。
31小草若×清海 その3:2007/12/18(火) 19:24:44 ID:X505QkOt
小草若がその事を知ったのは、金が底をつき、ボロボロで戻って草々に殴られてからだった。
その日から、清海へ詫びたいと思い精進した。半端じゃない猛特訓で、1年後やっと草々に引けを取らなくなった。
小浜へ清海に会いに行った。点滴と流動食でやっと生きている清海。
ベッドで手を握って、目を見るがぼんやりしている。「俺にそばに居らせてください。」と頼み込み、
看病をした。でも何の反応もなく、空しい日々が続いた。

ある日病院で「落語をやってもらえませんか?」とお願いされ、入院患者の慰問として草々・若狭と
3人で始めた。最初ぼんやり聞いていた清海。ところが・・「景清」を草々が始めた時・・・。
清海が涙を流した。そして段々、しっかり見つめるようになった。
公演が終わり、若狭が声をかけると「B子・・・草々さん・・」と意識が戻った。
そして・・・「小草若さん・・・・」名前を呼んだ時、小草若は清海を抱きしめた。そして泣いた。
「許してくれ・・俺が・・あの時あんなことせんかったら・・・」
「ええの・・私も・・お互い辛かったね・・。」
4人は泣いた。涙も枯れるかと思うぐらい泣いた。そして・・・笑い合った。

半年後、季節は春を迎えた。桜並木を清海は歩いていた。その隣には小草若がほほ笑んでいた。
「私、もう一度頑張ってみます。」  「ああ、今度は俺もついてるからな。」
左手には指輪が光っていた。

お粗末さまでした〜。
しかし・・A子に酷い展開になってしまった。
32名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 19:58:08 ID:8NndAmOa
>>27
でもなっちゃんはそのペットにご飯食べさせてもらってるんだよね…w
二人が同棲してると発覚したときの喜代美の反応が見たかった。
33名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 20:28:57 ID:duWAzKjL
>29 乙!そういう話好きだ。
それに何か説得力を感じる。あり得そうw
34名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 21:42:09 ID:mdI4eFqj
>>29
GJ!!何となくフジの昼ドラ展開だとオモタ。
でも何か今日のA子についてのナレーションが不安を掻き立てて
もしかしたらありそうな気もするw


前スレ241です。やっとocn規制が解けましたので投下します。
『草々←B子←小草若』前提での、『小草若×喜代美』です。
何かやたらと長くなってしまいました。13レスほどあります。
舞台は第11週の前半あたり、小草若が喜代美の恋心を知る前です。
現在の展開からはかなり遅れております。
前回投下したものと世界が繋がっております。

以下の条件が苦手な方はスルーをお願いします。
・一部強姦に近い描写があります。
・お互い両思いでの行為ではありません。
・ハッピーエンドではありません。最後に喜代美がどちらを選ぶともはっきりしておりません。

前振りがかなり長いです。
エロシーンのみ読みたい方は、通し番号@7あたりから@11まであたりをどうぞ。

では、稚拙なSSでございますが、しばしお付き合い願います。
大雨が降る中、喜代美は銭湯からの帰り道で足止めを食らっていた。
雨の予報を見て傘を持って出てきたのに、
誰かに間違って持っていかれたのか銭湯の玄関に傘は無かった。
家までの帰路の途中にある自動販売機の並ぶ一角、屋根つきのスペースで空を睨みつける。
(やっぱり今日は止めといたら良かったかなぁ?一人で銭湯まで行くのん初めてやったし。今までは……)
大きく頭を振って思考を止める。銭湯で乾かしてきた髪の毛がさらさらと流れた。
傘代わりにしてきたバスタオルを必要以上に力を込めて絞ると、音を立てて広げた。
足元に置いていた洗面器を持ち、タオルを畳んで頭上に乗せる。
雨脚が弱ったのを見計らい、もう一度雨の中へ飛び出した。
雨の勢いは先ほどよりかなり弱くなっている。このままならそれほど濡れずに帰れそうだ。
目の前の大きな通りを渡って角を曲がればすぐそこに、寝床の看板が見えてくる。
点滅する歩行者信号を目にし、より一層速度を上げようと出した足が水溜りに突っ込む。
そして、ずるりと横に滑った。無理に体勢を立て直そうとしたことでバランスが崩れて思いっきり肩から転ぶ。

抱えていた洗面道具が暴れて額を強打するわ、左半身はずぶ濡れな上どこかすりむいたのかズキズキと痛むわ、
信号待ちをしていた車からは笑われるわ、おまけに信号はさっさと赤になるわ。
すでに下着まで冷たく濡れてまるで頭から水を被ったようになってしまった。。
(お風呂行ったのにもう、何やのん私。これやったら部屋におった方が良かったわ。
ああ、でも部屋にもおりたぁない。あの部屋におるのが辛い)
触れないようにしてきた部分に思考が向かいだす。幸せそうな笑顔がフラッシュバックする。
風が強く吹いて体が冷える。身震いして今の自分の姿の惨めさに唇を歪めた。
何とか体を起こそうと手を着いたが、もうどうでもよくなってしまって水溜りにぺたりと座り込む。
自分の頭すら重く感じて俯いた時、一台の車がするりと近づいてくる。
聞き覚えのあるエンジン音。その車はすぐ後ろに停まったかと思うとドアが開いた。
「喜代美ちゃ〜ん!!どないしたんや大丈夫か?!」
ヘッドライトの向こうから慌ててやって来るのは小草若だった。
ずぶ濡れで座り込む喜代美を小草若は有無を言わせぬまま自分の上着でくるむ。
そのまま抱き上げて助手席へと運ぶとハンカチを渡し、ヒーターを強める。
「とりあえず俺の部屋おいで、……変な意味やないからね?
こんなボトボトで帰ったら風邪引くし、風呂入りなおし。乾燥機あるから服も洗ろて乾かしたらええ」
あれこれと喋りかける小草若に喜代美は満足に答える事ができず、頷くのが精一杯だった。
その様子に小草若もすぐに口を閉じ、ただアクセルを踏み込む。

玄関でタオルを渡された喜代美が水をぬぐっている間に小草若は手際よく風呂の湯を張り
そのまま脱衣所へと連れ込まれてあれよあれよというまに服を脱がされ暖かい湯に浸けられる。
「喜代美ちゃん、洗濯機入れとくから。あがる頃には出来てるし乾燥機入れとき」
扉の向こうからかかる声に喜代美は小さな声で礼を言うのが精一杯だった。
体が鉛を詰められたように重かった。左手は大きくすりむいていて湯が酷くしみた。
腕もあちこち赤くなっているから、数日後には見事な青あざになるだろう。

それでもしばらく浸かっているうちに、暖められた体が深呼吸する気持ちの余裕をくれる。
湯船に顔を浸けてぶくぶくと息を限界まで吐き出すと勢いをつけて風呂から立ち上がった。

脱衣所にはタオルと一緒に新品の黒いTシャツと洗濯済みのスウェット、コンビニの袋に入った新品の下着が置かれていた。
(って、そういえばさっき、兄さんに見られてるやん私!!)
今更ながらに身体を抱いて座り込む喜代美だったが、さっきは全身が強ばって一人ではどうにも出来なかったのも事実。
先ほどの小草若の気遣いに赤面しながらもありがたく思う喜代美だった。
サイズがやはり違うので袖や裾を多少折り返してなんとか着おわったタイミングで、洗濯機が終了を知らせた。
慌てて服を取り出し乾燥機に突っ込んでスイッチを押し、一つ深呼吸をしてから扉を開ける。
部屋は小さいが綺麗に掃除されていた。
ラフな格好に着替えてソファで何やら物を広げていた小草若が笑顔で手招きすると、
自分の横をぽんぽんと叩く。ここに座れ、という事らしい。
「兄さん、お風呂お先に頂きました、ありがとうございます」
「どういたしまして。ま、とりあえずここ座り」
ぺこりと頭を下げた彼女の肩に手を乗せて座らせる。
「うわ、かなり酷いなぁこれ。痛かったやろ」
小草若は自分の膝の上に喜代美の左手を引き寄せると
テーブルに広げた救急箱の中身で手際よく手当を済ませてゆく。
「しかし草々のアホウはどこいったんや、夜にこんな可愛い女の子一人で歩かせるやなんて」
眉間に皺を寄せて呟く小草若の言葉に、思わず喜代美の口から言葉がこぼれた。
「草々兄さんは、今晩遅くなると思います。……デートですから」
喜代美は大きなガーゼを当てられた左手を小草若の手ごと強く握り締める。
笑って喋ろうとするのに、口の端が歪んでしまう。
「A子とつきあうんだそうです。あの二人から幸せそうに言われましたから」
電話越しにでもわかるA子の弾んだ声。出かけていく早々の嬉しそうな後姿。
まばたきした拍子に涙が一粒こぼれ、慌てて喜代美は頬をぬぐう。
「喜代美ちゃん、もしかして草々の事『違います!!』
おっかぶせるように叫んだ。
「3年間は恋愛禁止ですし、今は少しでも上手になるために一生懸命稽古せんといかんのです。
第一、あんなでかくてぇ、大食いでぇ、鈍い人なんて、何とも思ってませんし」
鼻の奥がつんと痛くなる。喉に大きな塊がせり上がってくる。
情けない顔を見られたくなくて俯いたままで喜代美は喋る。
小草若は無言のまま空いた手を伸ばし、顔を伏せたまま喋る喜代美の肩を掴むと
自分の胸に押し付けるように抱き寄せた。
「今は俺の事毛布か何かやと思て使こて。んで、あの底抜けにアホウな奴なんか流してしまい」
喜代美の背中を小草若の手のひらが何度も上下に撫でていく。

苦しさに何度唾を飲み込んでも塊は消えない。食いしばった歯の間から嗚咽が漏れる。
きつく瞑った目からぽつぽつと滴が落ち、小草若のシャツに沁みこんでゆく。
「我慢、せんでええよ。しばらく俺の耳日曜やから」
随分古い言い回しに少し吹きだした。そうしたら止まらなくなった。
小草若の胸に額を押し当て、肩にしがみつくようにして泣き続けた。
喜代美がしゃくりあげるせいで断片にしかならない言葉を
小草若はただうんうんと頷いて聞き続ける。

しばらく時間が経ち、ようやく涙が収まってきた喜代美が大きく肩で息をついた。
それを見た小草若も背中を撫でる手を止め、ぽんぽんと軽く叩いて抱擁を解く。
「ちょっと顔洗うといで」
そう言い残すとキッチンへと姿を消した。
鏡を見た喜代美は苦笑する。あれだけ泣いてしまえば目が真っ赤に腫れ上がるのは当然の事、
散々すすりあげた鼻水と涙でぐちゃぐちゃだった。
冷たい水でざぶざぶと顔を洗ってタオルを借りる。ガーゼを濡らさぬように片手で顔を洗うのは少し大変だった。
顔を埋めた柔らかいタオルからはかすかに花の香りがした。
リビングへ戻ると小草若が湯気の立つマグカップを持ってキッチンから出てくる所だった。
「これ飲んでみ、底〜抜〜け〜に!美味いと思うで」
いつもの振り付けと笑顔はさっきまでの空気を忘れて、変えてくれる。
厚手のカップは持つ手を優しく温め、湯気と共に漂う爽やかな柑橘系の香りは気分を少しだけ持ち上げてくれた。
「……おいしいです、何や懐かしい味」
「せやろせやろ〜!これ飲んだら風邪とかそんなん一発で飛んでく、体暖めるには一番や」
ニコニコと笑って自分のカップを口にする小草若の姿はとても嬉しそうで、喜代美はふと思いついたことを口にした。
「これって何ですか?みかんみたいな匂いしますけど」
「よう聞いてくれました!これは金柑の蜂蜜漬の汁を湯で割ったもん。
俺がまだ小っさい頃に、咳とか鼻出とったらおかんがよう作って飲ませてくれたんや。
『これ飲んでお布団入ったら風邪なんか明日には行ってまうのよ』って言いながら」
続く言葉は少しだけ小さい声だったので、聞き取るために喜代美は少し顔を近づける。
「おかんが病気してからは、作ってあった奴ものうなってしもて。
作り方聞いて自分でやってみたけど、どうも味が違ごてなぁ。
…まぁ、俺ももう子供や無し、いらんっちゃいらんのやけど。
最近ロケで和歌山の方行く事あってな、地元のおばちゃんが作ってはったこれ
飲ましてもろたらこれが同じ味でなぁ。あんまり懐かしゅうて、頼んでちょっと分けてもろたんや」
何だか小さい頃の微笑ましい親子の姿が浮かんでくるような気がして、喜代美がにっこりと笑う。
その笑顔を見た小草若も嬉しそうに笑う。
ソファに並んで座る二人は微笑んでカップを傾けた。
「せや、親父に電話しとき。遅いって心配しとるかもしれんから」
小草若の声に頷くとテーブルの上に置いてあった子機を手に取る。
『はい、草若邸です』
ソファの上で喜代美の体が固まる。電話越しに聞こえてきたのは草々の声だった。
「…あの、若狭です。」
何とか声を絞り出したものの、後が続かない。
『なんや若狭か、お前どこまで風呂入りにいっとんねん?もう2時間も帰ってこんって師匠が心配してはるぞ』
その言葉に喜代美は唇を噛む。
(師匠が、なんや。草々兄さんにとっては私なんて心配やないんやね)
「あ、の、その、…」
もつれる舌を何とか動かして喋ろうとした時、横から伸びてきた手に受話器を奪われる。
「草々か。喜代美ちゃんは俺の部屋におる、ちゃんと家まで送るから心配すな。
…お前ええ加減にせぇよ。女の子一人で夜歩かすやなんてどういう了見や。」

通話終了ボタンをにぎりつぶさんばかりの力で押し、叩きつけるように小草若は受話器を置く。
そのまま喜代美の手首を掴んで引き寄せ、ぐいと顎を掴んで顔を上に向けさせ、唇を重ねた。
(え、え、ちょっと、普通女の子の方が目を閉じるんじゃ)
喜代美が場違いな感想を抱いてパニックを起こしているうちに唇は離れる。

ゆっくりと小草若の瞼が開かれ、鼻がくっつきそうな距離で見つめあう。
「俺は喜代美ちゃんの事が好きや」
間近で見る瞳はいつに無く真剣で怖いくらいだった。
「さっきみたいな悲しい顔した喜代美ちゃんは見とうない。
俺はあんな風に泣かせる事せぇへん。嫌やったら、突き飛ばすなりどつくなりしてくれ。
……嫌やなかったら、このまま抱きしめさしてくれ。」
喜代美の体に早い鼓動が伝わってくる。まわされた腕も微かに震えているようだ。
小草若の腕の中は暖かで、さっきと同じ花の香りがした。
(…あったかいなぁ、兄さん)
喜代美がそっと体を預けて目を閉じた。
小草若の指が頬をゆっくりと撫でていく。
顔中にキスされる。額に、髪の毛に、瞼に、耳はちょっとくすぐったくて。
くすくす笑う喜代美の首筋にもキスを一つ落とし、もう一度。今度はきつく吸い上げて痕を残す。

今度のキスはお互い目を閉じたままだった。
閉じた唇を小草若の舌がなぞり、ノックをするようにつつく。
微かに開いた唇の間からぬるりと舌が入り込んで、喜代美の歯の裏を撫でる。
逃げようとする舌を捕らえ絡めて唾液をすすり上げて、お互いの耳に入ってくる水音が快感を高めてゆく。
(キスって、こんなに気持ちいいんや)
ぼんやりとした頭で喜代美はそんな事を考える。

ゆっくりとソファに押し倒される。喜代美が目を開けるとそこで初めて二人の唇が離れた。
「喜代美ちゃんが欲しい。ずっと大事にするから」
額と額をくっつけて呟く小草若の手が服の上から鎖骨をなぞり、胸元へと指を下ろす。
シャツの上からそっと胸に手を添え、首筋にキスをしながら優しくほぐすように揉むとかすかに息を漏らす。
立ち上がりかけの乳首を指先でつついてやるだけでぴくんと喜代美の肩が跳ねる。

シャツの中に手を入れ、胸が見えるくらいまでまくりあげた。
きめ細かい肌を小草若の手が撫であげ、直に胸に触れる。
「や、あ、ちょっと待ってくださ、やぁんっ!」
「待たれへん」
片方の胸の頂点を口に含むと高い声が上がった。
「やっぱり綺麗や。さっきはゆっくり見るどころや無かったけどそれでもしっかり見たけど。
……いや、そんなつもりやのうて、とにかく早ぅ暖めんとと思てやったんやけど」
弁解するように言葉を連ねながら、小草若の指と唇が喜代美の体を探る。
その言葉の恥ずかしさにまた喜代美は目を閉じ、人差し指の間接を噛んで声を抑えようとする。
行き所を探していた喜代美の片手が小草若の頭を抱き寄せた。
「ふ、んくっ…」
声をこらえる姿もかえって男の欲情をそそると言う事を知らないのか。
吸い上げ、そっと歯を立てて軽く噛むと背中が反り返った。
もう片方の乳首も指でつまむとますます硬くなってゆく。
(やぁ、嘘、どうしよ。こんな気持ちいいやなんて)
自分で慰めていた時とは比べ物にならない強烈な快感に喜代美は翻弄される。
スウェットを膝まで下ろされて下着の上から撫でられる。
スリットをさすり上げ、膨れてきた突起を優しく転がされるとそれだけでさらに感じてしまう。
思わず自分でする時のように小草若の指に腰を擦り付けてしまった。
(ダメ、あかんのに、でも気持ち良すぎて動いてしまう)
「喜代美ちゃん、ココ気持ちいい?」
小さく笑いながら小草若が問いかける。夢中で喜代美が頷くと下着の横から指が中に入ってきた。
蜜を指にからめて突起を撫でられると体中に電気が走る。
「すごい濡れてる……可愛いなぁもう」
真っ赤にそまる頬にキスをして小草若は囁く。喜代美の秘所から次々に蜜があふれ出す。
声をこらえるために咥えた指はすでにくっきりと歯型が着いていた。
(今までの自分でしてるのと全然違う、こんな、あかんダメ我慢できへんあかん――)
「声聞かせて。大丈夫やから」
咥えた指を引き剥がされ、口に含まれる。歯の痕を舐めてゆく優しい舌使いに声が漏れてしまう。

そうこうしている間に、膝で止まっていたスウェットも汗でしっとりしていたTシャツも脱がされて、
小草若も気づけば全て脱いでいて、お互い何も隠すものの無い状態で抱き合っていた。
ずっと繋いだままの手がくいと小草若に引っ張られて、股間の高ぶりへと導かれてゆく。
「ほら、分かるやろ?喜代美ちゃんが欲しいてこんななってんねん」
喜代美は初めて触れた男性のその部分の熱さと固さに息を呑む。
先端に触れた指にぬるりとした液体がまつわりつく。
おそるおそる撫でていく指先の動きに小草若がかすかに呻く。

自分の中に何かが入ってくる感覚に身震いする。
小草若の細く長い指が喜代美の秘所にゆっくりと沈められ、抜き差しを繰り返す。
中のざらついた感触を味わうように指を動かすと中も答えるように吸い付く。
指を増やして根元まで沈めるとそれに応じてまた声が上がった。
「あぅ、ああぁ、ん、や、あきませんっ、んーっ!!」
快感が波のようにやってきて、もう限界だと思える。
浅い呼吸を繰り返し体をよじる。子猫のように小草若の手に爪を立てた。
目を閉じたままびくびくと震えている喜代美に小草若が問いかけた
「イキそう?我慢せんで、イってええよ」
その言葉と共に指の動きが激しさを増す。
「あぁあ、あ、やっ。……草々、さっ……!!」
小草若の腕の中で喜代美の体が反り返り、絶頂を迎える。
無意識に口から零れた名前はここに居ない男のものだった。
「喜代美ちゃん、目ぇ開けて」
そう呼びかけられた喜代美は荒い息のまま目を開く。
視線を合わせるのが怖い。さっき自分が誰を呼んだかくらいは分かっているから。
「俺を見て」
おそるおそる目を上げると小草若の強い視線に捕われる。
「ここにおるのは俺や、あいつやない。
……記憶の中のあいつやなしに、目の前におる俺を見てくれ」
繋いだままの手が小草若の頬に当てられる。指先まで火照った喜代美とは対照的に小草若の頬は冷たかった。

「…ごめんなさい、っ、!?」
視線に耐え切れずに喜代美は目をそらし、小さく呟く。
繋いでいた手をほどいてソファから体を起こそうとする。
その瞬間、小草若の手が腕を捕らえた。
そのまま床に引き倒され、上にのしかかられた。見上げる形になった小草若の表情は影になってよく見えない。
先ほどまでとは全く違う雰囲気に、本能的な恐怖が走る。
喜代美が身をよじろうとするが強引に小草若が体重をかけて押さえ込み、太ももの間に割り込む。
秘所に肉棒を擦り付け、そのまま一息に腰を押し進めた。
「!!!!―――っっッッ!!!!」
喜代美の声にならない悲鳴が喉から漏れる。
腹の底に、その悲鳴を喜んでいる自分が居る事を小草若は自覚する。
「く……う…。熱、…」
小草若は自身をぴったりと奥まで収め、動かさずに熱く蕩けた感触を堪能する。
破瓜の痛みとショックで全身に力が入ったままの喜代美を抱きしめる。
まだ男を知らぬ秘所は異物を排除しようときつく堅く締め付ける。
しかしすでに一度絶頂に達した秘所は蜜に溢れ、
男を受け入れようと根元まで収めた男根にさわさわと嬉しそうに吸い突いてくる。

小草若は喜代美の手を取り、二人が繋がっているその部分を触らせる。
「あ……嫌ぁ」
「入ってるやろ?喜代美ちゃんの中に俺が」
柔らかい毛を撫で、溢れてくる蜜で指先を濡らして敏感な突起をつついてやる。
喜代美の体にこもった力がわずかに緩む、その瞬間を狙って動き出す。
「ぁ、く、うぁ……ふぅん!!」
その動きにあわせて喜代美は微かに艶の混じった吐息を漏らす。
「なぁ、喜代美ちゃん自分でしてたんやろ?どんなにしてた?」
「そんなこと!!…嫌ですぅ…ぅぁ、ん!!」
顔を背けようとする動きに合わせて突き上げる。
「だってほら、めちゃ敏感やし。…ここが気持ちいいんやろ?」
指先で突起をはさんで震わせると声が一際高くなる。
「あ、やぁ、そこ嫌、んっ!!」
「嫌やないやろ、めちゃ気持ちよさそうな顔してる」
陰核を守る皮を指先でつるりと剥き、その中身に愛液をまぶすように弄ってやる。
「あ、あ、や!!んんんんーッ!ひゃ、ああぁ、あっ!!」
小草若の肩に爪を立ててあえぐ喜代美。
「今まではあいつの事思ってしてたんか。でもな」
抜け落ちる限界まで腰を引き、そこから一息に最奥まで貫く。
顔をそらす喜代美に粘っこい水音が聞こえるように動きながら囁き続ける。
「今こうして喜代美ちゃんを抱いてるのは俺。
さっきの底抜けに可愛い表情でイッた喜代美ちゃん見たのは俺や。
俺と喜代美ちゃんが繋がっとる。
聞こえとるやろ、喜代美ちゃんのココがめちゃめちゃ濡れてる音」
泣きそうな顔でこちらを向く喜代美の腰を抱き上げて膝に乗せ、より深く繋がる体勢を取ると激しく突き上げる。
「や、奥、おくぅ!ひっ、痛、ぃっ、あああぁっ!!」
一番奥――子宮口まで届く挿入に悲鳴じみた声をあげる喜代美。
「ぐ、くぅ…あぁ!!痛、ぃっ、あああぁっ!!」
眉根をきつく寄せたその顔に浮かぶのは苦痛か快楽か。
ごりごりと音がしそうな感触を伴った律動に追い立てられる。
胸を押しやろうとする彼女の両手首を掴み、頭上に一まとめにして力任せに縫いとめると
蜜でぬめる膣の中で彼女の弱い場所を狙って動く。
陰核への愛撫と合わせて、内壁をえぐるように角度を付けてやると、
「あ、あぁぅあっ、はぁんっ!んっ、くふぅ、くあぁ…あああっ!」
動きにあわせて口から嬌声が溢れ出た。
白い喉を見せ付けるように仰け反るから、そこに噛み付くようなキスを落とす。
割り裂かれた両足が動きに合わせて跳ね回る。

「痛っ!!あ、いった、ぁ、んぅっ、はんっ!!」
不意に、右の乳房の少し上に歯を立てぎゅぅと噛み、吸い上げてくっきりと紅い痕を付けてやる。
彼女の中心、心臓のあたりに所有物だという焼印を刻むように。
『あいつにも、誰にも、渡さへん』

本能のままに喜代美の中を突き、こすり、かき回す。
ただ夢中で彼女を貪る。
「駄目イヤ嫌ぁ、あ、や、あふ、んん!!」
繋がっている部分は彼女の言葉とうらはらに、より一つになろうと男根を引きこむ。
その動きにつられるように、腰の動きが一層力強くなった。
そして、足の先まで電気が走るような、ちかちかと目の前に火花が散るような感覚が訪れる。
「喜代美ちゃん、好きや……っっ!!」
逃がさないように腰をがっちりと引き寄せ、最奥に突き刺したまま小草若は果てた。
一番深い場所で、どくどくと震えながら放つ。
腰を捉える手にきつく爪を立て、背中を床から浮かせるようにして喜代美も同時に絶頂を向かえる。
脈打って放たれる白濁を全て胎内に注ぎ込む。
彼女の中もそれを受けて歓喜に震え、搾り取るように奥へと誘う。
「うぁ……っ……」
いつまでも続くかのように思えた射出は徐々に勢いを無くし、背中をぶるりと走る電気が終わりを告げた。
…全て、子宮の奥底まで自分で満たしてやった、小草若の頭の中にそんな暗い達成感すらちらついた。
マグカップはすっかり冷たくなり、今まで気にならなかった雨音が部屋に響く。
二人は視線を合わせずに抱き合ったまま何も喋らない。
乾燥完了を知らせる電子音が聞こえるまで、ずっとそのままだった。

雨はもう上がりかけていてフロントガラスを行きかうワイパーもゆっくりとしたリズムを刻む。
運転は静かで、車内のFMだけが賑やかに鳴っていた。
家の前まで送るという小草若の申し出を断り、喜代美は少し離れた場所で降ろしてくれと頼んだ。
家から一本挟んだ通りに小草若は車を停め、助手席のドアを開けて傘を差し出す。
小さく頭を下げて帰ろうとする喜代美の肩を引き寄せてキスをした。
すぐに唇は離れ、小草若はぎこちなく彼女を抱きしめて耳元に呟く。
「今日は、ごめん。……俺はずっと好きやから。
今すぐやのうていい。でもいつか、喜代美ちゃんが俺の方向いてくれる事を願っとる、から」
彼女の手は小草若の背中に回されることなく、体の両側にだらりと垂らされていた。
喜代美の背中が角を曲がって消えていくまで見送った小草若は
革のシートに滑り込むとハンドルに額を打ち付け、重い重い溜息をついた。
「俺……底抜けに、最低やわなぁ……」

寝床の看板は既に仕舞われ準備中の看板が出ていた。師匠宅も玄関の電気が消えていた。
出来るだけ音がしない様に木戸を開けた喜代美は小さく「遅くなりました」と呟く。
不審者では無いのだから別にこそこそする必要はないはずなのだが、
何か後ろめたいような気持ちで離れへと向かう。
草々の部屋の前を通り過ぎようとした時、そのドアが開いて行く手を遮る。
息を呑む喜代美の前には草々が立っていた。
「若狭、お前今何時や思てんねん」
口調は静かだが険のある声と視線に体が強張った。
まともに草々の顔を見ることが出来なくて、口の中で小さく謝罪の言葉を呟いて傍を走り抜けようとする。
しかしそれは草々の腕に止められ、左手を掴みあげられた。
掴まれた部分がちょうど擦りむいた場所で、やっと収まっていた痛みが蘇る。
「痛っ…」
喜代美の声に慌てたように草々は手を離す。その隙に喜代美は自室に飛び込んだ。
ドアを閉め、開かないように体重をかけてドアノブを抑える。
「おい若狭、お前どうしたんや?大丈夫かおい」
「…大丈夫ですから!!明日もきちんと起きて仕事しますから兄さんは心配せんでください!」
ドア越しに草々の問いかける声が聞こえたが無視する。そのうちに足音が遠ざかり、隣の部屋のドアが閉まる音がした。
左手をかばうように抱きそのまま入り口にうずくまった。
俯いた拍子に髪の毛が顔に被さる。どこからか小草若の香りがした。
背中から滑り落ちた髪の毛からあの花の香りがしたのだった。

「ふ……うー…っ」
今日はもう涙は出ないと思ったのに、ぽろぽろとこぼれて止まらない。
自分で自分が分からなかった。
草々兄さんが好きだった筈なのに、小草若兄さんに抱かれた。
あれほど乱れて、小草若兄さんの腕の中で安心していたのに、草々兄さんに手を掴まれてときめいた。
(私ってなんなんやろ、どうしたらええんやろ)
じくじくと左手が痛む。丁寧に手当てされたガーゼ越しにかすかに赤いものが滲む。
自分で自分を抱きしめる。
「……、にいさん……」
さっきのキスの感触の残る唇をなぞり、小さく誰かの名を呟いた。
48名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 22:04:08 ID:mdI4eFqj
以上です。お付き合いありがとうございました。
49名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 22:43:28 ID:45yA4lFV
底抜けにGJです
エロ読んで涙が出たのは内緒や
50名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 22:49:52 ID:kkD8vhGB
>>34
GJ!!
もうタイトルからしてツボ入りまくりw、中身も最高!
小草若ちゃん。・゚・(ノД`)・゚・。
51名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:05:07 ID:kIP/yNVe
>>34さんGJ!
…こ、小草若も喜代美も切ない、切ないよー!!
52名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:12:06 ID:jiQiGcmx
>>34さん
GJ!
最高だぁ。自分も泣きそうだ。
切なすぎるよ…。

タイトルがまた泣かすんだもん。
同世代かも。歌が回る…。
53名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:19:15 ID:kRsNkNVi
GJ!タイトルわからなかったからぐぐった。
小草若ちゃん…今週は小草若ちゃん祭りだ。
54名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:27:23 ID:5TZNQBYK
>>18
小草若幸せ話、ありがとうGJ!!
二度惚れするほど喜代美が健気で可愛い。
鬱なドラマ展開から救われましたよ。

>>34
切な小草若!GJ!!
甘々かと思いきや鬼畜で、一転切ない。
エロいのに涙が…(´;ω;`)
55名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 00:33:54 ID:pwcdY2Hl
>>34
ええな…
56名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 00:57:16 ID:hkF0Opqu
>>34
GJ!しかしかなーり草月さんの影響を受けとりますなw
57小草若×若狭 その1:2007/12/19(水) 01:19:00 ID:8iTUg5QU
小草若×若狭  エロあり。
本編の内弟子修業中は無視、投下します。


小草若は荒れていた・・・番組を降板、落語も大成出来てない・・自分の状況にイライラしていた。
今夜も飲んだくれて、母屋に泊まった。夜中・・水を飲みに台所へ行くと、そこで若狭に会った。

「あ・・小草若兄さん・・。」   「水、貰えるか?」  「はい。」
飲み終わって、コップを返し部屋へ戻る後姿を辛そうに見る、若狭。

ふと、振り返り「なんや?」と聞く。
「小草若兄さん・・・お願いします。落語・・稽古・・。」言葉にならない。
「何言うてんねん。俺は・・・。」そう言う小草若に抱きつき泣く若狭。

「お願いします・・私の稽古見るだけでも、落語・・して下さい。」と言われた。
その若狭の顔を両手で優しく包み、キスをする。

「優しいな・・喜代美ちゃんは。」と抱きしめて、離れへ連れて行った。
そのまま、若狭の部屋で二人は抱き合い、若狭は(兄さんの為なら・・)と小草若の思いを
受け止めた。白い柔肌を、激しい舌使いで舐めまわす。首筋・・耳・・鎖骨を・・乳房を掴み、
「餅みたいやな・・それも羽二重や・・この乳首・・可愛いらしいな。」と舌と指で転がす。

「あ・・んぅぅぅん・・あ・・兄さん・・はぁん」と吐息と声が出る若狭。
「少し静かにしろよ。」    「は・・い。」唇を噛んで堪える。
胸の間をツツツ・・・と舌でへそまで這わせ、腰骨を撫で回す。「くっぅ!」と声が出る。
「シッ!草々に聞こえる。」と手が止まる小草若。「は・・はい・・でも・・」
「でも、なんや?」   「感じてしまって・・続き、お願いしますぅ。」

ニヤッと笑い、「そうかぁ〜へへへ、どこが一番感じるか・・俺が調べたるわ。」と続けた。
若狭の口にそばにあったハンカチを丸めて入れた。「ぐ・・ンンハゥ」ともがくが声は出なくなった。

「これからが本番や。優しくしたるから・・我慢してくれ。」 コクリと頷く若狭。
へそから下へ段々手が茂みへ延びる。ゆっくりと下着を脱がせ、腰を浮かせる。
両手で膝を持ち、思いっきり開いた。若狭は顔を思わず手で隠した。

「初めてやろ?」 言葉なく頷くのを確かめて、ゆっくりと茂みをかき分け・・・舌で舐め始めた。
ピチャ・・ピチャ・・(はあっくぅぅぅ!)クチュ・・グチュ・・(あ!あぁあ!あ!)
尖った突起を転がした。(!!うぁぁぁ!いやぁあぁぁあ!イヤイヤ・・ンンン・・あ・・)
若狭の手が小草若の頭を押さえた。

「どうや・・我慢出来へんやろ?」 涙でグチャグチャな若狭は頷くしかない。
今度は指で入口を攻めていく、小草若。なかなか自分のは入れない。それが若狭の期待を大きくしていた。
(入れて・・入れて・・欲しいの!兄さんのが!)と考えている自分に震えた。
「もうトロトロやな・・・どうして欲しいんや?俺の欲しいなってきたやろ?」と聞く。
なかなか頷けない若狭を見て、「どうするんや?もう止めるか?」と言う小草若の腕を掴んで首を横に振る。

「そうやな・・続きは自分でしてもらおうか。」と虐める。涙を流して首を振るのだが・・・許してくれない。
「オナニーしたことあるやろ?こんなに感じれるんやもんな・・正直に言い。」とますます虐める。
頷くしかない。「やってもらおうか、いつもみたいにな。」と言われ、指で自分を慰め始める若狭。
(イケナイ・・・やっぱり・・兄さんにしてもらいたい・・)と弄るが興奮が冷める。
58名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 01:23:17 ID:hEkMFc2t
本人かも知れないのに・・・・
59小草若×若狭 その2:2007/12/19(水) 01:23:18 ID:8iTUg5QU
「あかんやろ?俺のがええんやろ?」と言われ・・・脚を開いて、指差す。
(入・れ・て・下さい・・兄さん)と願う若狭。
「コレ、まず口で濡らせ。」とそそり立つモノを口へ持っていった。口を開け、舐めていく若狭。
男の体臭とコロンの香りが混じったそれは・・初めての経験だった。

「最初やからな・・まだまだ下手なんはシャーないなあ」と離れ、勃起したそれを下の口へ持っていった。
それでもすぐには入れない。入口を突いて突いて・・焦らせた。
(お・・お願い・・)と腕を掴む若狭。その顔を見て、「そら!」と一気に突いた。
「くぅうううううう!」と口から声が漏れる。下の口も愛液が漏れた。

何度も何度も小草若は若狭の中を突いた。(なんつー気持ちのエエ・・数の子天井や。締め具合も最高や)
(あ・・ああ・・兄さん・・私の中にイッパイになって・・ああ・ああああ・・・・)と動きに合わせて
若狭の気持ちも高ぶった。目の前に白い光が広がって、下半身が自分のものではない感覚だった。
若狭は気絶した。あまりの小草若のテクに精神が付いていけなかった。

「くぅ・・出てもうた・・」と全部、若狭の中へ注ぎこんんだ。
気を失った若狭を介抱しつつ、その唇を指でなぞって呟く。「これで俺の女になったんやな・・喜代美。」
その体を舐めまわすようにもう一度見、布団をかけてやる。自分も服を着て、部屋を出た。

外に出ると、草々が立っていた。
「お前・・抜けがけすんな。俺の若狭やぞ。」  「何言うとんねん。俺が今自分の女にしたんじゃ。」
「ふん・・アイツはな、俺のが最高言うとった。」   「な!なんやと・・!お前ら・・」
「そうや、半年前から俺らはそういう関係や。お前も仲間になりたかったら、稽古しろ。そしたら・・」
「なんや。」   「抱かしたる。」   

こうして、契約は成立し、一門会は大成功に終わった。

「ぁあああ・・・ん・・・兄さん・・・くぅん・・ああ壊れちゃうぅぅ」前と後ろを兄弟で突き上げる。
「オオ・・・お前の締め具合は最高や!」    「き・・喜代美!もう出すでぇ・・」

今夜も3人での夜は更けていった。その後小草若は生まれ変ったように、落語に打ち込んだ。
それは若狭のお陰だったかもしれない。

お粗末さまでした〜。
60名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 01:34:23 ID:8iTUg5QU
亀レスだけど、>>19さんGJ!

>>34さん 長いストーリーお疲れ様。アク規制解除おめでとう。
GJ!
61名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 16:27:18 ID:HpSTuLH8
喜代美と小草若小話、投下。
本日放送分から捏造妄想。甘くないエロ(和姦)あり。





秋の日は釣瓶落とし、とはよく言ったものだ。
何も言い訳をしなかったひとを一方的に責めたことを悔やみながら、散々探して走りまわって
いると、いつのまにか日は落ちた。
心細さを助長するような肌寒さを覚えながら、草若邸の門をくぐった。母屋には明かりは灯され
ておらず、人の気配はない。
外の喧騒が嘘のように、家の空気が静まりかえっている。
取りあえず羽織るものでも持ってこようと離れに向かうと、無人となったばかりの部屋の前に寄
りかかる影が見えた。もしや、という期待は、その影が発した声ですぐに裏切られる。
「…喜代美ちゃん」
「小草若にいさん」
向かいあうふたりの間に落ちるのは沈黙。双方の視線が地面に落ちる。
「あいつのこと、探してたんか?」
沈黙を先に破ったのは小草若。喜代美はうなずいた。
「草原にいさんたちは、帰った。…探しとんのやと、思う。親父は……ずっと帰ってけえへん」
薄闇の中でもわかるほど、小草若の顔色は血の気を失って白い。
寒さと、事態が想像以上に大きくなっていることに怯えているからだろう。
それから、おそらく、後悔も。
きんと冷えた自室のドアノブをまわすと、視線だけで入るように小草若に促す。
部屋の中は、冷えた空気に満ちていた。
明かりのスイッチを押すために、腕をさまよわせていると、後ろから部屋に入ってきた小草若が
崩れ落ちるように座り込んだ。
「にいさん…」
こんなときに白々とした蛍光灯の明かりに照らされる気にはなれない。多分、小草若も。
62名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 16:30:20 ID:HpSTuLH8
薄暗い部屋の中、喜代美は屈むと、小草若の顔を覗きこむ。
「あいつが嫌いやった」
前置きもなく、わななきに似た動きで唇が開いた。
「俺と違って…落語ひとすじにのめりこめる、あいつ見るのがいややった」
無表情のようで、そうではない表情はかたい。
「あいつも、落語にのめりこめん自分も、いやいやでしゃあなくて、落語から逃げたくて、親父の
こどもであることもいやになっとった」
いつか喜代美自身も抱えていたものと同質の、黒くどろどろとした小草若の思いが、とどまるこ
とも知らずにこぼれおちていく。そこに口をはさむことはできない。
両の手が顔を覆っていく。サングラスが落ちた。
「もう、いっぺん親父を捨てたことあんのにな。実の親父、捨てたいと思うような子ぉ、碌なもん
やあらへんのにな…俺、ほんまに、どうしょうもない」
一瞬の震えた自嘲は、爆発のような叫びにとって代わられる。
吐くように叫ぶ。叫ぶ。叫ぶ。
「なのに、なんでや!なんであいつが、こんな俺のかわりに…なんでや、破門なんて、なんで
や!なんで、俺なんかのかわりに。俺よりよっぽど、落語が好きで…!」
小草若が畳に手をつくと、はたはたと涙が落ちて、畳の色を変えた。
「親父だって!……親父だって、……あいつの方、が」
ついには、消えそうな、かすかな、かすかな声で。
「にいさん、もうええです……ええですから…!」
泣かないで、と続けた言葉は声になっていたかどうか。
その瞬間は、どうして咄嗟にそんな動きをしたのかはわからなかった。
いまは、ただ、ただ必死。自分に何ができるのか。目の前のひとを、つなぎとめられるのか。
喜代美は小草若を抱きしめた。喜代美の腕の中で小草若がのろのろと頭をあげる。
濡れた二対の目が、互いを捕らえる。
小草若のつめたい唇に、ゆっくりとくちづける。自分の体温が伝わるように。
唇と唇があたたかくなったとき、小草若の冷たい手が背中にまわされた。
63名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 16:31:56 ID:HpSTuLH8
最初は遠慮がちだった手が、次第に貪るように性急さを増していく。
まるで餓えた人間が食物を探し当てたように。
それぞれの素肌を晒しあえば、その勢いは留まることを知らない。勢いは熱を呼び、ふたりの
皮膚の上に汗が浮かぶ。
今まで喜代美が知らずにいた感覚を、小草若はひとつひとつ教え導いていく。喜代美はついて
いくことしかできずに、目をかたく閉ざして、小草若にしがみついた。
小草若の身体は肩も胸も腰のあたりも本当にきゃしゃで細い。
時々自分の身体と見比べてはこっそり溜息をついていたのに、喜代美がしがみついても、逆に
押しのけようとしても動じない力が小草若にはあって、鋭さを増していく刺激を与え続ける。
心臓が打つ音は早く、息は乱されている。
もう吐息だけではこらえきれずに、口から甘い呻きがあがる。
自分の知らない、自分の甘い声。それがたまらなく恥ずかしいものだと、喜代美は知る。
甘い呻きを聞きつけたかのように、小草若が喜代美の太腿に手を伸ばす。思わず閉じようとす
る足の間に、小草若の足が差し込まれて、それを防いだ。
指が、触れて、動いて、ぬめった。
「や…、にいさ、…あ、…やっ!やぁっ!」
制止の声は受け入れられない。背中を反らせて、目尻に涙を浮かべて、喜代美はおののく。
「は……ぁ、はっ……あ!あ!」
浅く早い喘ぎ。濡れた音。
「や、あ…、な、…な、に…っ」
指が挿しいれられる。
のぼりつめる。
痙攣にちかいような動きで身体が震え、息が止まる。
すでに上気していた肌が一段と色を濃くした。
64名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 16:33:07 ID:HpSTuLH8
息苦しさと込みあげる熱さで意識が薄れそうになったところで、指が抜かれ、小草若の声が喜
代美の意識を引き止めた。掠れた、うわずった声が。
「やさしくしたかったけど、でけそうにない……堪忍、な」
とっくに力の入らない喜代美の両膝の裏に、小草若は手をかけた。
「喜代美ちゃん…こわい?」
小草若の瞳が揺らいでいる。傷ついて、揺れている。
怖くないなんて、嘘。でも、ここに、こうしていることは、自分が望んだこと。
小草若にいさんが壊れないように繋ぎとめたい、と思ったのは、半分嘘で半分本当。
あのひとをなじって、追い詰めた。そのくせ、あのひとがここにいないことが哀しくて怖くて不安
で押しつぶされそうで、誰かにすがりたかった。小草若にいさんとおんなじ。
いま、わたしはどんな顔をしてるんやろう?
わからないから、喜代美は精一杯ほほえんで頭を左右に振る。
小草若も眉のあいだに皺を寄せて、泣きそうな顔で、それでも笑った。
そして、小草若の身体の重みが自分に押しかかってきたことを知る。


眼裏に血の色が浮かぶ。
声に出すこともできない痛みと衝撃に襲われて、全身を強張らせた。
のどの奥までせりあがってくる圧迫感に、意識がとばされそうになるのを必死でこらえる。
深いところまで分け入って、二度と忘れられないだろう痛みを与えてくる、このひとが好きだ。
誰より陽気で、ちょっとだけアホで、可愛がってくれて、最初からずっと名前を呼んでくれた、
このひとが好きだ。
けれど、この感情は、恋じゃない。
同情かもしれない。傷の舐めあいかもしれない。
でも、愛しいと思う気持ちに変わりはない。
こんな気持ちを何て呼べばいいかなんて知らない。
どちらが流したともしれない涙が、汗と混じりあって、ふたりの重なった身体のあいだに流れていく。
65名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 16:36:41 ID:HpSTuLH8
「…ごめん」
身中に湧いていた熱がおさまりかけた頃、小草若がぽつりと謝罪を口にした。
気だるさを覚えながら、喜代美は身体の下に敷いていた衣服を引き寄せる。汗がひき、気化熱
で、皮膚が冷えた。
「喜代美ちゃん、はじめてやったのに、俺」
背後で、小草若が起き上がった気配。
お気にいりだったカットソーに血痕を見つける。もう着られへん、とぼんやりと思う。
「それに…喜代美ちゃんは…」
そのあとに続く言葉は簡単に予想できて、喜代美はそれをさえぎった。
「言わんとって」
声は思いのほかきつく響く。息を呑んで、ひるむ気配。
「言わんとってください…私かて、ひとりじゃいられんかった、から、気にせんで」
息をひとつ吸う。笑うことができるようにと。
ぎこちのない言葉はごまかしようがないから。せめて笑えるように。
かき寄せた衣服で、隅々まで知られたはずの身体を隠して振り返った。
「だから、平気です」
まっすぐに背筋を伸ばして、ありったけの力を込めて、小草若を見つめる。
小草若は苦いものを呑みこんだような顔をしていた。
「あした。また、あした。みんなで、考えましょう?草原にいさんと、四草にいさんと……師匠は
あかんかもしれへんけど、みんなで。」
解決策は見つからなくても。溜息をつくしかない状況でも。
居なくなったひとを思うことが、力になるなら、それはけっして無益なことではないから。
「…ああ」
小草若が目をすがめてうなずいたのを見た途端に、喜代美の視界がにじんで歪んだ。たちまち
に兄弟子の顔も、室内の風景も、皺だらけの服も、全部がぼやけた。
ためらいがちに細い腕が伸ばされて、頭を撫でられた。
今度は抱き合わない。これがいまのふたりのあいだにある距離だった。





以上です。
66名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 17:03:17 ID:J0gRW2/u
>>61さん、素晴らしい!GJ!
小草若兄さん・・・エロもどこか切ない。
67名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 17:07:50 ID:UGiKJWQZ
>>61 底抜けにGJです!
やっぱり小草若ちゃんには幸せになって( ゜Д゜)ホスィ・・・
68名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 17:08:13 ID:ULZ79/Qk
>>61さん
GJ!かわいそうな小草若にいさん…。喜代美も。
切なくて、泣きそうだった。
69名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 18:10:44 ID:qO7Qrjnn
》61さんGJ!
小草若も喜代美も切ないよ…。
言葉が凄く綺麗で読みやすいし、描写が上手いからシーンが脳内で再生される。
こんな作品を待ってた。最高。

新スレ移行してからたくさん作品が投下されてて
職人様皆様ありがとうございます。
70尊建、恋物語  エロ編:2007/12/19(水) 18:36:33 ID:HxrRiDE1
尊建×若狭  エロあり 
本日からの展開での妄想。本編とは関係なし。投下します。


「お・・おお・・ええぞ・・出すからな!」そう言って顔に己の体液をかける尊建。
ゴホッゴホッ・・と咽ながら、顔と胸にベッタリ付いたザーメンと涙が入り混じる若狭。
それをやさしく拭き取ってやる手を止めて言う。「お願いします・・・。」


それは契約だった。草々との一件を無しにして貰い、尊徳師匠に自分の非を話して和解する為に。
柳眉に頼んで、尊建と会う機会を作って貰った。そして来たのがこのホテルだった。
「俺に頼むなら、体出せ。」と言われ、怯んだが・・・これも愛する草々と一門会の為と
鬼になる覚悟だった。(これで上手くいくんなら、私はこの人に抱かれる・・草々兄さん・・すみません)

今回の事件で若狭は、この男を心から恨んでいた。しかし・・彼女は知らなかった。尊建の想いを。

小草若の付き人でテレビ局や、ラジオ局で出入りしていた、気になる妹弟子。
時々様子見で、「寝床寄席」を観覧し・・興味本位から、段々気になる存在だった。
犬猿の仲の草々を好きで、小草若や兄弟子からも大事にされている、しかも柳眉までもが・・・。
少なくとも、徒然亭の連中から好かれていない自分は、決して実らない恋。
その相手が・・自分の手中に入ったのだ。どんなに思っていても出来ない夢を叶えるチャンス。
それが自分を人間として落とすことだったとしても、この機会を失いたくは無かった。

「さぁ・・次は、楽しませて貰うで。」と若狭の体を、弄んだ。「処女やろ?俺も処女は初めてや・・」
とまだ男を知らない体を、まだ産毛のある白い素肌を、まんべんなく嬲る。
「はぅぅ!」と声を出す若狭を「お前、感じとんのか?」などと虐める。シーツを掴んで耐える若狭。
舌や指で体中を這わされて・・肝心な最後の処へはなかなか手が行かない。

「ここは・・やさしくしたろうか・・」と胸を吸いながら、揉むがその手つきは柔らかかった。
「あ・・ふぅん・・くっっ・・」喘ぎ声が出る。自分でも濡れてくるのが分かる。
でも、尊建はその部分へは何もしない。もぞもぞしている太腿をなぞるだけだった。
胸の刺激で火照った体は・・次の刺激を求めていた。自分でも不思議なぐらい感じていた。

「どうや・・?俺のテクは・・でもな、これからが本番や。」と足首を持って膝を折り曲げ、開脚した。
「イヤ・・!」と口では抵抗するが、力が入らない。「ほぅ・・濡れてるがな。」とじっくり見ている。

ところが、何もしない。「?」と思っていた若狭は尊建を見た。何故か彼は泣いている。
「・・尊建兄さん?」  「俺・・俺・・お前に申し訳ない・・。」
「ど・・どうしたんですか?私・・覚悟出来てます。お願いします。」と言うと
「こんな事して・・俺は、お前が前から好きやった。それをこんなに・・俺は・・最低や。」
「え・・?」   
「最初は本気で犯したろう、と思ってた。だけど・・アカン。そうしたらもう、
お前の前に二度と顔出されへんようになる。」と打ち明けられた。
目に入った尊建の股間は勃起していなかった。


「じゃ・・約束ですから。」  「ああ、師匠を説得するから。それと、今日の事は忘れて・・くれるか?」
「はい。でも・・」   「あかんか?許してくれんよな・・。」
「いえ、私誤解してたと思うて。尊建兄さん、優しかったです。乱暴とか無かったから。」
「顔射してもか?」   「あれは・・嫌でしたけど・・・それ以外は・・」と真っ赤になる若狭。
そんな彼女を愛しく思う尊建。しかし、若狭の心はアイツのモノだと今日は思い知らされた。

「今度会うた時は、笑ってくれ。約束やで。」  「はい。」
それは恋の終わりを意味していた。

お粗末さまでした〜。

71尊建、恋物語  純愛編:2007/12/19(水) 18:38:03 ID:HxrRiDE1
若狭を想う、尊建の物語。
前スレのシリーズから。本編とは全くかけ離れてる内容です。
尊建→若狭←柳眉 で続きです。エロは無し。柳眉の性格は知りません。


鞄で殴られてから惚れ、強引にキスした一件で、師匠や徒然亭一門から
「若狭に近寄るべからず」な、土佐屋尊建。

謹慎がとけても未だに話も出来ない状態が続いた。
何せ、傍には草々をはじめ兄弟子たちが固くガードしているのだ。
若狭はもう許してくれているみたいで、テレビ局で会うと会釈はしてくれる。
その笑顔に癒される日々だった。(何とか話だけでもしたいなぁ・・)と柄にもなく、悩む。

「最近、間違い電話多いな。」と草若は思っていた。電話をかけても出るのは草々か草若だった。
たまに若狭が出ても、焦り「ラ、ラーメン出前お願い出来ますかっ?」とテンパる。

これが一度狙った女は、落とすまで諦めない男だったかと思うと泣けてくる。
そんな時はお互い辛い片思いの、万葉亭柳眉を飲みに誘うのだった。
「いい加減、諦めろ。」と言われるだけなのだが、同じ思いだろうからとつい頼る。
柳眉としてはライバルを減らしたいと思っていた。

「なあ・・普通に挨拶ぐらい出来る関係に戻りたい・・。」
「無理やな。」   「なんかええ知恵無いか?」   
「あるかもしらんが・・。」   「ホンマか?」   
「でもなぁ、お前がそんな真似出来るとは思えんし。」
「アホ!俺は何でもするぞ!教えてくれ!!」

数日後、柳眉から何か渡される若狭。
「これ・・なんですか?柳眉兄さん。」   
「ああ、尊建がお前にって。嫌やったら返したる。」

紙袋から出てきたのは 『交換ノート』と書かれたキ○ィちゃんのノート。
(まさか本当にやるとは・・尊建のアホ。どんな顔してサン○オショップで買うたんや。
若狭、驚いてるな。ふふふふ、呆れられて嫌われてしまえ。一人でも居らん方が俺も助かる。)

「ありがとうございます。柳眉兄さん、私嬉しいです。」  
「えっ!えええええ?ええんか?」
「はい。うちの兄さんらに邪魔されて、なんも話出来へんしぃ。私も尊建兄さんと話したかったから。」
「そ・・・そうか、あいつも喜んでくれるやろ。ほら、これ鍵ついてんねん。こっちがキーや、
二つあるからこっちが若狭の分やと。ほな、俺が渡してやるから・・書いたらくれるか?」
「はい、今晩早速書きます。」無邪気に笑顔で答える若狭。  

柳眉の気持ちは複雑だった。「尊建に負けてられんな。」と新たに闘志を燃やす。
OKを貰い、その夜の尊建は 夢の中で若狭と二人きりで一つのパフェを食べていた。
(若狭・・・俺・・夢みたいや・・・)と夢なのだがニヤニヤして、枕を抱きしめる。

「尊建兄さんへ。ノート嬉しかったです。今度『寝床』で飲み会しませんか?
そして草々兄さんと小草若兄さんと仲良くなって下さい。大好きな兄さん達が仲良しなら
私も嬉しいです。どうか、お願いします。」などと書いている、若狭。
尊建の夢は夢で終わりそうだった。

お粗末さまでした〜。尊建が根は良いヤツだと思いたいです。
72名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 19:20:09 ID:HxrRiDE1
亀レスだけど、>>34さん。
気にせんで、スルースルー。気持ちワカリマッセ!
次の作品楽しみにしてます!

同じ書き手として職人の皆様すべてにGJ!ですがな!
例え釣られても投下、それが職人魂と思とります。
73名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 19:43:13 ID:ZDCAlYe+
>35
今更ですがGJです
私も歌詞が脳内で
ぐるぐると流れていました
四草贔屓でしたが
これからは小草若贔屓にもなりました
74名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 00:34:35 ID:S5b4Y4cI
>>71>>72GJ!
黒鼻毛兄さんも白鼻毛兄さんも
どちらも好きだ!
75名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 00:57:23 ID:ZGjuQNj5
>>74
「割ったまんじゅう、どっちも好きや」を唐突に思い出したw
76名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 02:43:20 ID:S5b4Y4cI
小草若祭りの最中、草々×清海です

エロ少なめ
強姦テイスト多少ありです
嫌いな方はスルーしてください4レスあります
77草々×清海 1:2007/12/20(木) 02:46:31 ID:S5b4Y4cI
明日東京へ立つという夜、清海はバルコニーで大阪の街を見つめていた。恋に落ちたあの夜の様に雨模様だ。
この夏のことは一生忘れられないだろう。
インターフォンが鳴る。こんな遅くに誰だろと、モニターを確認して驚いた。
草々だ!傘もささずに来たのか全身ずぶ濡れである。
「A子ちゃん開けてくれ!もう一回話し合お!」
「もう何も言う事はありません。帰って下さい。」
5分…10分…ドアは開かない。草々が諦めて立ち去ろうとした時、カチリと微かに解錠の音が聞こえた。
草々はドアに飛びつくとノブを思い切り引いた。清海が胸に飛び込んでくる。
「何で来るんですか?もう終わってるのに!」
清海は泣いていた。
78草々×清海2:2007/12/20(木) 02:48:11 ID:S5b4Y4cI
「行くな!俺のそばに居ってくれ!」
喚きながらリビングにもつれ込み、清海を組み敷く。清海の顔には雨の雫とも、草々の涙ともつかない水滴が落ちてくる。
「このまま大阪に居ったら10年20年してB子を妬んで暮らしとるかも知らん。
そうなったら草々さんを恨んでしまう。そんなん嫌や。後悔したくないんです!」
行くんか、俺を置いて行ってまうんか。ならせめて俺を忘れんとってくれ
草々は清海にくちづけると荒々しく舌をねじ込んだ。清海の舌を絡めとりながら、ぎこちない手つきでシャツとブラをたくしあげる。
大きいとは言えない乳房を指の跡がつく程掴み取ると清海は小さく呻いた。
79草々×清海3:2007/12/20(木) 02:49:54 ID:S5b4Y4cI
唇を解放した草々は焼き印でも押すかのように、首筋から胸に赤いしるしを付けていく。
(こんなん3日もしたら消えてまうわ…)
へその辺りまでしるしを付けると、ゴムのスカートをショーツごと引きずり降ろした。清海は一瞬身を硬くする。
経験の少ない草々は、更に経験のない清海の不安を思いやる事ができなかった。
ただ自分の激情をぶつけるだけだった。太股の間に膝のねじ込み、強引に割って入ると、一気に侵入した。
充分に準備のできていない清海は泣き叫んでいる。その声を聞きながら草々は瞬時に果てた。
80草々×清海4:2007/12/20(木) 02:51:41 ID:S5b4Y4cI
朝が来て草々は帰って行った。エントランスまで見送ると清海は言った。
「東京でメインの番組が持てるようになったら、ゲストに呼びますね。」

去って行く背中を見つめながら思う。
体の痛みは消えるけど、愛しい人の事は絶対忘れない。

空は底抜けに青かった。


お粗末様です
81正平、大人の階段:2007/12/20(木) 18:01:25 ID:dtQ5Vk6z
前スレで投下出来なかったので・・・
正平×糸子 エロあり 筆おろし話。投下します。

いつからだろうか・・。こっそり喜代美のパンティや糸子のパンツを盗んで、オナニーをするように
なったのは。正平は罪の意識に苛まれながらも、止められない自分をどうすることも出来なかった。
初めて夢精した時、自分のブリーフを学校の焼却炉で隠れて燃やしたこともある。

小次郎の悪知恵で、一応の性知識はあった。父親とも話をしたこともある・・。
だが、大半は友達との変な情報交換だった。こうすると気持ちいいとか、ああするといいとか。
自分の性の目覚めは割と早かったのだと思う。母親と一緒にお風呂に入る事にも早くから躊躇いがあった。

だから・・その対象は身近なものだった。姉はともかく、母親はなんとも犯しかたいが、魅力的だった。
(あのおっぱいを吸ってたんだ)と思うと、下半身が疼く。ふと見せる風呂上がりの姿がもうたまらない。
喜代美の体系は母親のそれに近い。でも・・・やはりあの体つきは、自分にとっての憧れだった。

同級生はエロ本でも、自分より少し年上の女性を好んだ。クラスの女子の誰々が好きとか、水着姿や
体操服姿で想像しているらしい。「母ちゃんなんて、オバハンやんけ。」と一笑されるのが怖い。
誰にも言えないでモンモンとオナニーは続いた。

それを、寄りによって糸子が見てしまった。
(どうしよう・・お父ちゃんに言うべき?でも思春期の感じやすい時期に優しく諭してやらんと・・)と
思い、見て見ぬふりをした。なのだが・・。

ある日、それは夏休み。家族で白浜へ海水浴へ行く予定だったのだが、正平が夏風邪だったので糸子は残った。
「そしたら、お父ちゃん、小次郎さん、頼みますね。お義母さん、すみません。」
「ええええ、任せといてんか、姉さん。」  「正平、頼んだで。」
「糸子はん、お土産買うてきたあげるからね。」  「お母ちゃん・・ほなら行ってくるわ。」
と出かけた。時計の音だけが響く部屋で正平は眠っていた。
熱の為、夢で糸子が出てきた。裸で自分の前に現れ・・・正平は思いきりその体にしがみついた。
想像の中での事を、夢で堪能した・・処で目が覚め、ブリーフにベッタリと出してしまった。
「あ〜あ〜・・しゃないな。」と汗もかいたから、ついでに全部着替えるつもりで服を脱いでいた。

「正平、お昼オジヤしようかねぇ」と入って来た糸子。
息子のムスコを目の当たりに見てしまった。驚きで自分の意思とは関係なく、ムクムクと大きくなる。
「ご、ごめんね・・正平。」と出ようとした、糸子。その背後から正平は抱きついた。
子どもと油断したのが失敗だった。もうすぐ17歳になろうとしていた息子の体は大人だった。
力も男だったのである。

難なく、糸子はパンツを下された。服もはだけ、胸を鷲掴みにされる。「や、やめなさい!正平!!」
と抵抗したのだったが・・無駄だった。気がついた時には正平は糸子に入れていた。
「お・・お母ちゃん・・」と腰の動きに、ご無沙汰だった糸子は感じてしまっていた。
未熟な手の動きにも反応してしまう。ドロリ・・と股間を熱いモノが流れた。


「オジヤ、熱いからヤケドせんようにしなさいね。」と脇とりに乗せて持って来て、置いておく。
「うん・・。」と返事をして、「お母ちゃん・・・」と何か言おうとした正平に糸子は言う。
「もう忘れようね。」   「は・・い」 二人の胸しまう事にした。


それから、2年・・・正平は大学へ入り、無事彼女を作ることが出来まともな性生活が送れるようになった。
その相手はどこか糸子に似ていた。

お粗末さまでした〜。
82草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/21(金) 00:36:37 ID:zipIIyB6
徒然亭の五兄妹@寝床 其の二 序

ドラマ本編もここも切なくて良いSSが続く中で空気読まずに短編です。
ここのところ、キャラを壊した感のある作品を書いてきたので久々に
徒然亭の五兄妹を投下します。書いたのは前スレ456よりも前なのですが
何となく投下するタイミングを失ってしまってました。
しかもドラマ本編とは大幅に時期がズレてますが軽く楽しんで下さい。
エロはありません。

しかし、アンチと思うのは個人の勝手だと思うのですがさすがに前スレで
はっきり広言されると落ち込みますね。だからといってコテ外すのも
投下しないのも嫌なのでこのままいきます。よろしくお願いします。
83草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/21(金) 00:37:41 ID:zipIIyB6
徒然亭の五兄妹@寝床 其の二 前編

今日も徒然亭の五人兄妹は居酒屋「寝床」で酒を飲みつつ(未成年と下戸は
ウーロン茶)落語談義に花を咲かせていた。

「せやかて若狭、師匠の落語を受け継ぎたい言うたかて自分の落語もまだ
ようせえへんのに生意気言うな!」
「ほやけど…」
「親父のこと買いかぶり過ぎやで、喜代美ちゃん。」
「若狭て呼べ!」
「ええやないか!喜代美ちゃんは喜代美ちゃんや!」
草々と小草若は椅子を蹴って立ち上がった。
「まぁまぁ、落ち着け。」
喜代美はいつものようにおろおろし、草原がいつものように窘める。
「落語そのものに対しても考えが大袈裟過ぎるんじゃないですか。」
そしていつものように皮肉な口調で四草が応じる。
「落語は元々『辻噺』言うて大道芸から始まったもんや。もっと気楽に
楽しんでもらうもんなんやで。」
草若の落語を受け継ぎたいと熱く語る喜代美に四人の兄達は窘めつつも
一生懸命語る喜代美を微笑ましく見ていた…一人を除いては。
「ま、若狭の気持ちはわからんでもないけどな。みんな同じ気持ちなんやし。」
草々が仕方ないなと言いたげな表情で答えた。
「やっぱりそーですよね!」
喜代美は満足げに微笑んだ。

その時、四草が喜代美を見つめてこう言い放った。
「でも若狭にしか受け継がれへんもんがありますよね。」
「え!?」
全員が四草に注目した。
「私にしか受け継がれへんもんってあるんですか!?」
喜代美は身を乗り出した。
「若狭にしかでけへん。俺ら男には絶対でけへんのです。徒然亭一門の中では
末っ子の若狭だけができるもんがあるんです。」
「何やねん四草、もったいぶらんと早よ言え。」
小草若がじれったそうに促した。
「若狭だけが受け継ぐことができるのは『DNA』ですよ。」
「でぃーえぬえー?」
84草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/21(金) 00:38:41 ID:zipIIyB6
徒然亭の五兄妹@寝床 其の二 後編

喜代美と草々、小草若はぽかんとした顔をした。草原だけが感づいたらしく
にやりとしている。
「受け継ぎたいか?若狭?」
「はい!」
「そうか、わかった。お咲さん、ちょっと。」
カウンターに向かうと四草は咲に何やら耳打ちした。
「あるわよ。これでいい?お客さんからケーキ頂いた時のだけど。」
「十分ですよ。」
四草は喜代美に近づくと髪にくるりとリボンを巻いた。
「なっ、何なんですか?これ?」
「そ〜こ〜ぬ〜け〜に可愛いがな!」
「さっきから四草は何がしたいねん。」
草原だけは笑いを噛み殺している。
四草は喜代美に顔を近づけると例の算段顔で話しかけた。
「今からな、師匠の部屋行って…あ、その前に自分の部屋寄って枕持って
行くんやで。それで師匠の部屋行って『お情けを頂戴に参りました』って
言え。」
ついにこらえきれずに草原が吹き出した。
「何やと四草!それって親父と寝ろっちゅうことか!」
やっと意味のわかった小草若が怒りだした。なぜか草々は考え込んでいる。
「一門の中では若狭だけにしか受け継がれへんでしょ。師匠の『DNA』は。」
四草はニヤリと笑って喜代美を立たせた。
「さ、若狭行こか。その前に風呂入って身体綺麗にせえよ。」
「えええええええ!いやですうううう!」
「待て四草!喜代美ちゃ〜ん!俺のDNAでもええやろ!?ってゆーか俺
親父のDNA受け継いでるやんか!嘘ばっか言うな!!」
今頃意味のわかった喜代美は四草に引きずられて行ってしまった。
小草若も慌てて後を追いかけた。

「ひっどいやっちゃな〜…四草は。あ〜腹痛ぁ。あ?どうした?草々?」
腹を抱えて笑い転げていた草原は草々を見た。いつになく真面目な顔を
している。
「若狭しか『DNA』を受け継ぐことってできひんのですね…」
「草々…お前…」

居酒屋「寝床」の夜は今日も更けてゆく…

END
85名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 01:20:12 ID:pkr8xtG1
草月さんGJです!

草若師匠は若狭にDNAを譲り渡したのか、気になる所だ
86名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 06:53:09 ID:MQwJoSqp
おもしろかった!GJです!
なんか、図ぅが浮かんで…算段顔って…w
四草、鬼や…
あー朝から笑った
これで、ちょっとぶるーな本編を見る気持ちが湧いてきましたよ…
87名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 08:11:57 ID:0TRxvXoB
結局、どうのこうのと言われるのは、読み手の大半の好みが
この人しか無いということだろうな。比べられたりで。
俺にしたらどのSSもGJ!なんだけどさ。
それとも四草ファンが多いからか?
88名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 08:35:12 ID:pkr8xtG1
くそ〜若狭のボケ、俺の小草若ちゃんに
何ちゅうことさらすねん!
89名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 09:07:35 ID:FbEqxjEN
あのまま押し倒して・・くれんわな、草々の部屋じゃ・・。
師匠も留守でチャーンス!なのに寝床で告白か。
90名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 10:44:06 ID:Wayd2ic/
今日の本編があまりにひどかったので、
どなたか救いのある話にしてくれませんか。
エロくなくてもいいので。
91名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 13:17:56 ID:KaOaUzZB
草月師匠、相変わらずええ仕事してますな〜。
やっぱ師匠×若狭のカップリングは萌えますわ〜!
恋愛というより色事の稽古、というかんじもしますが。
92名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 16:06:21 ID:yqi7IlDc
喜代美と小草若ちゃんがおもろい夫婦になってくれたらいい、そんな風に思っていた時期もありました

小草若カワイソス(´;ω;`)
93名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 16:38:20 ID:dJ8YkNug
>>90を見て、考えてみたけど、
自分には誰をどう救えばいいのか、もはや全然見当がつかない…

きっと明日脚本家が救ってくれる!と、思いたい…
それにつけても、小草若。・゜・(ノД`)・゜・。
94名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 17:37:44 ID:9U4K2GLN
草々もかわいそうなこと、時々でいいから思い出してあげてください。

95名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 17:47:19 ID:z6QJSnbt
>>93
同じく。どうにも考えつかなかった。
小草若うううう(´;ω;`)
96名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 17:49:57 ID:pkr8xtG1
A子まさかの復活→草々と焼けぼっくい→若狭大失恋
てな話には、ならないよねえ
まさか、ねえ
そうなったら、我らが小草若ちゃんや、セクシー草にも
大活躍のチャンスなのに〜
97名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 19:40:41 ID:JWVzvA+6
ここは小草若スレではありません。
98名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 20:08:06 ID:jDs4QX75
>>96
A子、このまま退場はないだろうしな。

今日の小草若を押しのけた喜代美のあまりのおぼこさに、
なんだかエロ妄想するのが申し訳なくなってきた。
99名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 20:10:16 ID:ZYy8Lwax
>>97
今週は仕方ないって。主役は小草若だもん。
100名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 20:56:59 ID:zEeEuEo5
草々の部屋での妄想を投下。

「すまんかった、喜代美ちゃん。」と謝る小草若。頬を伝う涙を見て若狭の心は揺れた。
「そんな・・すみません、小草若兄さん・・私も悪かったです。」
手を握って慰める。

「喜代美ちゃん・・・」そう言いつつ、そっとキスをする。
驚く若狭。「ごめん・・」と外へ出る小草若。

残された若狭は、「小草若兄さん・・」と口を両手で押さえ、
小草若の切ない思いを受け止めきれないでいる。
でも・・・心は揺れていた。
(私・・誰が好きなん?あれほど草々兄さんが好きや・・と思うてたのに)
もう季節は冬になろうとしているのだが、心の中に温かい風が吹いた。

これぐらいしか・・思いつけなかった。限界。
お粗末さまでした。誰か繋いで欲しい。
101名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 21:30:57 ID:wgA2BGIQ
>>100
GJ、ありがとう!
こんなだったら良いのになぁ…
キスは無いにしろ気遣うぐらいして欲しかったぜ、喜代美
102名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:50:29 ID:MQwJoSqp
>>100さん、GJ!ありがとう・゜・(ノД`)・゜・。

100さんのを読んで、自分も考えてみました…。
でも、全然エロパロ板にふさわしくないorz
救われてるのかもよくわからないし。
喜代美のモノローグ風なので、お嫌な方はスルーしてください。
103名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:55:03 ID:MQwJoSqp
自分は、ひどいことを強いたのではないか。
喜代美は後からそれに気がついた。

あのとき…寝床で小草若から話を聞いたとき。
自分の頭はもうはちきれんばかりだった。

真実を告げず出ていった、草々。
師匠として親としての草若の、気持ち。
自分にすがりつかねばならないほど傷ついていた、小草若。

あの瞳に揺らいだ自分がいた。
そのまま小草若を抱きしめてしまいそうで、そんな自分に驚いて思わず大声をあげた。

みんなの気持ちを、これ以上だめにしたくなかった。
これ以上事態がこじれて、誰かが傷つくのをみたくなかった。
自分が揺らいだ気持ちのまま、小草若を受け入れそうで怖かった。
だから、このまま草々が殴ったことにしてほしいと、小草若に言ったのだ。
このままの状態で、突き進んでいくしかないと思ったから。

けれど、それは小草若をますます追いつめることではなかったか。

案の定、小草若は稽古に集中しない。
できるわけがない。
草々から、落語を「家族」を取り上げてしまったと自分を苛んでいる小草若が、
稽古に身を入れることなんて、できるはずがなかったのだ。

わかっていたはずなのに。

本当は小草若がこの「家族」を愛していて、誰よりも繊細だと、
わかっていたはずなのに。

自分はなんて傲慢だったのか。
師匠に嘘をつき、草々を行かせたままにし、小草若の気持ちをえぐって。

あんなにも傷ついた目をしていたのに。
あの瞳に、揺らいで吸い込まれてしまいそうだったのに。
今でも、自分を責めて傷ついている人なのに。

だから、言った。
殴ったのは小草若にいさんです、と。
自分が嘘をつかせたから。
小草若の意志ではなかったことを、師匠ではなく父親としての草若に
伝えなくてはいけなかったから。

そして走り出した。

草々への思いと、小草若のあの瞳に揺らいだ気持ちと、
どちらが自分の恋心なのか確かめなくてはいけない。
とりもどして、きちんと考えるためにも、急がなくてはいけない。
だから、自分の力、すべてをこめて。走りだしたのだった。

おしまいです。お粗末さまでした。ありがとうございました。
104名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 23:06:24 ID:EWKTL7+C
>>103
GJです!
なんか淀んでいた気持ちがちょっと救われた気がする…(つД`)
105名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 23:46:04 ID:x7/t0EhB
>>103
おおー、GJ!
106名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:16:01 ID:5tsqR2Y0
>>100です。>>103さん、素晴らしい。
ありがとう!! GJ!
107名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 02:55:54 ID:F0+KdbUK
本編では喜代美と草々がくっつきそうな気配だけど、
そうなったら四草×喜代美とか、小草若×喜代美の投下は
やっぱり減ってしまうのでしょうか?
草々×喜代美にあまり萌えれないので、そうなったら悲しい…
108名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 03:13:10 ID:ZSeX1vZw
小草若×清海
四草×清海
がいい。

喜代美はDQNだからイラネ
109名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 06:45:19 ID:7Y4rnneg
>>107 妄想スレだから
どんなカプがあってもいいんだけどね

四草と小草若は人気あるし、減るかもしれないが
無くなりはしないでそ

てか、無くならないで欲しい
110「若狭、草々を迎えに行く」  その1:2007/12/22(土) 08:53:23 ID:l//Ay3tK
別のカプも無くならせませんが、本日の放送前に妄想したら、本編に若干かぶってました。
KYですいません。でも本音は小草若贔屓。
エロは無し。投下します。

「こんな・・所におっとたんですか?」あばら家より廃墟のような佇まい、ここは依然草原が
話していた、昔潰れた民宿の離れだった。
上を見ると天井は空が見える穴があり、足元は草が伸びている。畳だろうと思われる座敷の
埃とも砂ともつかない汚れようは、人が住めるような状況ではない。
その生活ぶりを思うと涙がでそうになる。
「ええやろ・・別に。誰にも迷惑掛けてる訳やないし。」と不満気に言う。連れ戻そうとしたが、
頑なに戻るとは言わない草々。押し問答をしていると

『ポツ・・』と水滴が落ちてきた。

「あ・・雨?」  「しもうた!ここ屋根があれへんねん。補修するつもりやったのに・・・」
「とにかく、ここにおったらあかんと思います。帰りましょう!」  
「それは出来ん。」  「じゃ、私もここに残ります。どのみち破門やぁ言われてますし。」
「えええ?何やてぇ?」驚く草々を尻目に、なんとかこの雨をしのごうと考えてる若狭。
しかし、何をしても無駄だと気がついた二人だった。「お前、金持ってるか?」  
「はい・・大入りで、お客さんから貰ったのと、少し蓄えてたので1万ぐらいは・・」  
「じゃ一緒に来い。折半で泊まれる場所はある。」

そこはホテル街だった。透明ビニル傘を二人でさし・・一番安い処へ入った。
ピンク一色の可愛いお城のような一室だった。「宿泊します。」とインターホンで告げる。

「誤解すんなよ・・男女やから、こういう所やったら泊まれる。安いしな・・。」
「分かってます。何でもあるんですねぇ。替えの下着もあるわ・・。」
と初めてのラブホで備品が珍しいのできょろきょろする若狭。

「ほら!草々兄さん、お風呂大きいですよ!溜めますから入りますか?」
「ああ・・先、お前入れ。」  「あ・・・・」  「何や?」
「この服・・・」 それはラブホテルの備え付けの浴衣のような服だったが、
女性のはやたら丈が短かった。どう着てもミニスカートにしかならない。男性のは長いのに。
「し・・仕方無いやろ、それ着とけ。」  「あ、はい・・。」
ドキドキしながらも、風呂はなかなか心地良かった。長いこと銭湯だったから、内風呂は久し振りだ。
ゆったり浸かっていると「おい、まだか長い風呂やな・・」と言われてしまった。

「す・・すみません、お先でした。あ、いい湯加減になってますさけぇ・・。」
「ああ、俺こそすまん。お前がのぼせとんかと思うて・・。」と着替えた若狭を直視しないようにした。
風呂から上がると、若狭がお茶の用意をしていた。「お茶しか無いですけど、どうぞ。」
飲む草々。体が芯から温まる心地がした。ずっと一人で気張ってきた心が溶かされるようだった。

「すまんな、俺体デカイから・・」  「ええんです。でも毛布もろてええんですか?」
「あの部屋も布団なんか無いから。これで寝れるんやから上等や。」
若狭はソファで眠ることになった。しばらくすると草々のいびきが聞こえた。(疲れてはるんや・・)
なかなか寝付けない若狭は、これからのことを考えていた。
(もしこのままここに居ったら、草々兄さんが駄目になる・・。それと戻れないなら小浜の家に一緒に
行こうか・・)と思っていた時。「ハックション!」とくしゃみが聞こえた。見ると草々だった。
(草々兄さん・・やっぱり寒いんや・・。)そう思うと、体が勝手に毛布と一緒にベッドへ行った。
そっと包んで自分も草々の背中へ密着した。(冷たい体・・こんなに冷えてたんや。私が温めてあげる)
そう思い、体をゆだねた。草々は眠っていたが・・・若狭を抱きしめた。
(寒かったんやわ・・もっと温もって・・私が私が・・)と愛しい人の胸に抱かれて自分も眠った。
111「若狭、草々を迎えに行く」  その2:2007/12/22(土) 08:58:11 ID:l//Ay3tK
朝、目が覚めた草々は傍らの若狭に驚いた。しかも・・自分の腕の中だった。
何も無かったことは明白だが、暖められていたと気がついた。「ありがとう・・若狭・・」
まだ眠っている、その寝顔は幼さがまだあったが、女だった。薄紅色の唇が柔らかそうだった。
無意識にその唇に自分の唇を重ねた。(温かい・・こいつは本当に温かい・・)と泣けた。

「ん・・・あ・・草々兄さん、おはよ・・うございますぅ・・」と寝ぼける若狭。
照れもあり、「あ・うん・・おはようさん。」と髪をクシャっと頭を撫でてやる。
「すまんかったな・・俺を温めてくれてたんか。こっちで寝て。」と言われ、ハッと目が覚める。
「は・・はい、何か寒そうやったんでぇ・・ごめんなさい。」  「ええ・・嬉しかった。ありがとう。」

夜明けの珈琲ならぬ、夜明けの番茶を二人で飲んだ。「俺、仕事あるから・・もう出なあかんな。」
「帰ってください。もしあかんのやったら、こんなとこやのうて、小浜の実家へ一緒に行ってください。」
「それも出来んやろ。お前の実家に世話にはなれん。」  「でも・・」
「とにかく、着替えて出よう。」  「はい・・」

ホテルを出て表通りへ出た時「喜代美ちゃん・・・」小草若に出会った。
師匠から二人を連れ戻すように言われ、駆け付けたのだった。
しかし、この状況をどう説明すれば良いのか?3人は微動だに出来なかった。

「おい・・草々。」口を開いたのは小草若からだった。  
「草々兄さん、やろ。なんや。」乱暴に答える草々。
「師匠からお前連れて来い言われた。」驚く若狭。信じられない顔つきの草々。
「小草若兄さん!ホンマですか?草々兄さん、帰りましょう!」  
「あかん。」頑なに拒む草々を見て、キレる小草若。

「何でじゃ!せっかく俺が来ったのに。」  「そうですよ、強情言わんと帰りましょ。」
「あかん・・一度破門言い渡されたんや、ノコノコ帰れるか。」気持は嬉しかったが、意地もある。   
「どうしてもか?」  「ああ、そうや。俺は覚悟して出たんや。」   
「ほな、俺も破門やな・・。」項垂れる小草若を、驚きで見る二人。
「え?!どういうことですか?」聞いたのは若狭だった。   
112「若狭、草々を迎えに行く」  その3:2007/12/22(土) 09:00:48 ID:l//Ay3tK
「お前ら連れて帰ることが、俺の破門取り消しの条件や。」
「ほなら、帰りましょう!」   

「それ・・ホンマか?」草々は信じられなかった。 
「ああ、言い出したら聞かんからな。」
しばし沈黙の後・・・
「やっぱり、それでも戻れん。お前は実の子や。何とでもなるやろ。若狭連れて戻れ。」
「まだそんなこと言うとんのか!アホ!!」草々を殴る小草若。

「何するんですか!」と転んだ草々に駆け寄る若狭。次の瞬間・・・土下座する小草若が居た。
「小草若兄さん・・・」  「お前・・何やってんねん。止めろそんなことすんな!」
「お願いや・・兄さん・・俺は、お前に戻ってもらいたい。ずっと喧嘩しながらも・・俺や師匠が
落語を忘れんかったんはお前が居ったからや・・・」涙をボロボロこぼして言う。

「復活出来たんも、皆集まったんも、お前のお陰や・・お前の・・お・・兄さん・・・」声にならない。
そんな小草若を抱きかかえる草々。
「何言うてんねん。俺がずっとそばに居っても、師匠は高座に上らんかった。それを上げたんはお前や。
あの時そう思った。やっぱり、お前は師匠の子供や。俺には出来んかった事や・・・。」そんな草々の頬を打つ、若狭。

「何、寝ぼけたこと言うとんですか!師匠は女将さんの写真に言うとんなさった。
親の心も知らんと・・アホが・・って!私、聞いてしもうたんです。それに、真相も知ってはりました。」
涙が止まらない。そんな若狭と小草若を見て・・涙が溢れそうになる。
あわてて空を見上げて、「ほなら・・仕事行ってくるわ。」  

「草々兄さん!」
「現場監督に・・辞めます言うてこな、あかんやろ!」と笑う。
「ほなら、私らあの離れで待ってます。」若狭に座布団と手荷物を預ける草々。 
「ああ、小草若!」 「なん・・や?」
「切符代出せよ。」ニヤッと笑って言う。
「アホ!もう買うとるわ!!」涙が伝う頬をひきつらせて笑う小草若。  
「いってらっしゃい!」送り出す若狭。

走り去る草々を見送る二人。
「あんな・・喜代美ちゃん・・。」  
「何ですか?」  「ホンマに・・何にもなかったよな?」
真顔で聞く小草若に首を思いきり振りながら「あ、あったり前です!!草々兄さんは何も・・」
(それもどうかと思うけど・・ホンマやしぃ) 
(ホンマやと思うけど・・アイツのことやし。でも・・な)と二人の考えは複雑だった。

「あ、でも帰りまでに何か食べて行きますか?」と話題を変えようとする若狭。
「そ、そやな。俺、さっき可愛い喫茶店見つけたわ。モーニングあったから行こか!!」
「あ、でも草々兄さんが戻ってからにですよ。」  「ちぇっ・・シャーナイな。」
と言いつつも嬉しそうな小草若。「フフフ」 「アハハハハハ!」と笑う二人だった。

(戻ったら、また頑張らな!一門会の復活やもん!)と張り切る若狭。
(戻ったら、また喜代美ちゃんの気持ちこっちに向けな!)と若干のすれ違いはあるが、
二人の気持ちは一つだった。

昨日の雨がうそのように、空は晴れていた。遠くで草々が手を振ってこっちに向かう姿が見えた。

お粗末さまでした〜。 まだ、小草若にもチャンスは・・ある?
113名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 10:48:27 ID:7Y4rnneg
おお!GJです!
小草若にチャンスがあるとすれば
やっぱりA子の復活待ちか
114名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:03:13 ID:Oq9Nebpv
小ネタ行きます
エロなし
115若狭の受難1:2007/12/23(日) 00:04:08 ID:Oq9Nebpv
ある日、徒然亭、土佐屋、万葉亭の若い者でX'mas会が開かれることになった。
四草と若狭の末っ子ペアは下働きなのだが、なぜかコスプレをしなくてはいけないのだ。
「俺んトコも柳眉んトコも末っ子ペアはコスプレするからな!」
言い出しっぺは尊建だ。下心丸出しである。珍しく堅物の柳眉もノリノリで
「徒然亭は女の子がおるさかい、楽しみにしてるで〜」
(柳眉兄さん、キャラ変わっとんなる…)
若狭の衣装は四草が用意してくれるのだが、
(何を着せられるんやろ。あぁ、胃が痛い。)

そして当日、若狭が会場の「寝床」で準備しているとガラッと扉が開いた。
「若狭、これを着ぃ」
「はい。って兄さん!何ですか、その格好!」
116若狭の受難2:2007/12/23(日) 00:06:02 ID:Oq9Nebpv
見るとトナカイの着ぐるみを着た四草が紙袋を突き出して立っている。
「早よせな、皆が来てまうやろ。稽古部屋で着替えるぞ。」

サンタ風の赤いキャミワンピに猫耳を着けた若狭は泣きそうだった。
ワンピは膝上20センチ程しかなく、チラッと見える赤い毛糸のパンツには白いボンボンが付いていた。
「ワンピは尊建兄さん、猫耳は草原兄さん、パンツは柳眉兄さんの趣味や。我慢せえ。」
四草はガムテープを取り出すとニヤリと笑った。いきなりキャミワンピの肩紐を掴んでずりさげると
ノーブラの若狭の胸をガムテープで脇から持ち上げたのだ。
「おお、ええ感じで谷間が出来たな。これで徒然亭の勝ちやな。」

パーティーは大盛況だったとか


お粗末さま
117草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/23(日) 00:22:50 ID:XnCvlmqt
GJありがとうございます。
次の励みにしたいのですが、どうやらドラマ本編は草々×喜代美で確定
でしょうか。次どうしようかなという気分です。

前スレ472さん
まさか3回も同じ方のリクや続きを書かせてもらっていたとは思いません
でした。結婚して下さいw

>>115さん
GJ!面白かったですよー!

118名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:43:37 ID:GYiMrXvj
>>115
GJ!
しかし生乳にガムテープは底抜けに痛いだろうw

なんか新旧スレでロングパスのやり取りが…
119名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 03:50:22 ID:+xmAVi12
どうやら草月さんは四草以外受け付けないらしい。
他はスルーだと。
120名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 06:58:57 ID:Oq9Nebpv
GJありがとうございます。

どなた様も好きなカプのSSを投下されれば宜しいのでは?
出されたSSは美味しくいただく
好みでなければスルー
これが基本でしょう
実際、自分も草々ではかけません。(読むのは大好き)
121名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 06:59:25 ID:CRhaqgzh
>>110
GJ!草々が、らしくてよかった!
草々×喜代美、って言ってるのに申し訳ないけど
小草若が可愛くて…。
本編でもこれくらいの動きをしてほしいよ…。

>>115
GJ!
おもしろすぎる!!!季節的にもぴったりだし、最高です!
若狭ちゃんかわいいだろうな〜。四草のトナカイ見たいよw
122名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 07:12:29 ID:ejJ3x6ka
>>110
クリスマスネタ、キタ━(゚∀゚)━!!
草原にいさん、マニアだな…w

小草若は明日からのエピでばーんと動いてくれると信じてる。
123尊建→若狭←柳眉 その後 1:2007/12/23(日) 16:01:44 ID:SFqDFDJW
エロは無し・・・ >>71の続き投下。

あれから伝書鳩のように、尊建と若狭の「交換ノート」を橋渡ししてやる柳眉。
(俺も相当のお人好しや・・)と馬鹿馬鹿しくなるが、若狭と話せる機会を失いたくは無い。
どんな内容をやりとりしているのやら、一度それとなく二人に聞いてみたことがある。

「はい、楽しいお返事もろてます。尊建兄さん、字がお上手なんで・・私も見習わんといかん思うて。
好きな事書いてても、それに真面目に答えてくれはるから、嬉しゅうて。」と言う若狭。

(あいつ・・「○ペンの美子ちゃん」も始めよったか・・俺がふざけて言うた事、本気で実行しとる)
一方、尊建が言うには
「ああ楽しいでぇ!可愛らしい事書いてくれるからなぁ〜」とデレデレしていた。

(く・・クソ・・なんでお前だけ楽しんどんねん。中身見たい・・悔しいなぁ)と心中穏やかでは無い。
いつも真摯な態度で大人の行動をしている自分が冷静になれない。
何度ノートを破いてやりたい衝動にかられたか分らない。(アホか俺は・・大人げない)と思い止まる。
なのに律儀に渡している自分が情けなく感じる。すべては自分が言い出した事だけに辛い。

受取るとき若狭の顔が輝くのが、なんとも悔しく、渡す度にどん底に落ち込む。
なのに、「やっぱり柳眉兄さんは、凄いですね。話していて勉強になってぇ、本当に感謝してます。」
などと言われると天にも昇る気持ちになる。(俺ってなんて単純なんやろ・・)と思う。

しかし柳眉は知らなかった。若狭の書いている内容は
「尊建兄さんの好きな食べ物は何ですか?私最近チョコレートにハマってます。」だし、
「俺の好きなんは、善哉かな。今度旨い店、連れて行ってやりたいと思ってる。」に
「わぁ〜嬉しいです。是非、柳眉兄さんも誘って下さい。三人で一緒に行きましょうよ。」
・・・というような内容だった。

どうしても二人きりで逢いたいと、策を練る尊建に対して・・若狭の返事はいつも「柳眉兄さんと」。
はっきり言って信用されてないのでは無いかと少し腹が立ってくる尊建。
だが、男のプライドが許さないのであの手この手と、「あいつは忙しいみたいやから。」とか
「甘党違うみたいやし。」とかけん制してるお蔭で、逢う機会を自ら潰している事に気がつかない。

それと内容を気にしている、柳眉に対して優越感もあった。
(ふふん、俺の誠実さがノートから若狭も気がついてくれとる。好感度アップで一歩リードじゃ。)
実際、内容はともかく男の人との文章のやり取りを楽しんでいる若狭だった。
124尊建→若狭←柳眉 その後 2:2007/12/23(日) 16:02:35 ID:SFqDFDJW
そんな関係が数か月続いた頃。
「なぁ・・若狭。」  「はい、何ですか?」ノートを受取るために天狗座で柳眉の楽屋に来た若狭。
「俺とも・・その・・交換ノート・・始めへんか?」思い切って言ってみた。
「え・・・?柳眉兄さんともですか?」   「嫌か?」少しガッカリした柳眉。

しばらく考える若狭。(そんなに悩むほど嫌なんか・・・俺とは。)と落ち込む。
「やっぱり・・嫌です。」(ガーーーーーン!)頭を何かで殴られた衝撃が柳眉を襲った。
それでも・・なんとか冷静に取り繕った。
「そ・・そうか。楽しそうやったからつい言ってみただけや、気にせんでええから。」と答えた。

「いや、そうやなくて・・その・・私、柳眉兄さんとこうして会って話出来る時間が楽しいんです。」
そう言ってにっこり笑う若狭。

その笑顔を見て・・・柳眉の頭の中で天使が舞い降りて来た。目の前がキラキラしている時
「それと、尊建兄さんも一緒やったらもっとええと思います。」と言われ
ゴーーン!とお寺の鐘が聞こえた。

(若狭・・それはないでぇ・・)そう思いながら無理して、微笑む。
「そうやな、いつか3人で善哉でも・・食べに行くか?」
「あれ?甘党や無いって聞いてますけど?」
(尊建のヤツ・・・)「いや、少しは食べれるからな。計画しとくわ。」と答えた。
「そうですか!お願いします。嬉しいなぁ!」約束をして帰る、若狭。

(クソ!尊建覚えとれ・・・お前は誘わんと二人でデートじゃ。)と計画するのであった。
その頃、尊建は一生懸命「日○ンの美子ちゃん」の2級試験の為に、練習していた。

無邪気に「ああ嬉しいなぁ!どこへ連れて行ってくれはるんかなぁ〜何着よかなぁ・・」と
今夜の夕食を買い物しながら、ウキウキしている若狭。トライアングル状態は永遠に続きそうだった。

お粗末さまでした〜。
125名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:19:41 ID:207skOU9
>>123-124
GJ!尊健&柳眉シリーズ凄く好きだ。

毎回読んでて楽しいよ。
126名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:28:16 ID:M3vz3eFJ BE:475748328-2BP(0)
123さんgjです。
律儀な尊建と、天然な若狭に翻弄されてる柳眉が可愛すぎる…
127名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:53:20 ID:M3vz3eFJ
連続ですみません。
>>114
GJです!草原兄さんまでもが、そんな方向に…
128名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 08:28:20 ID:Rvwltiig
>>123さん

GJ!
柳眉にいさん、待ってました!いいキャラだなぁ
そして天然小悪魔若狭…wかわいすぎる
129名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 13:03:58 ID:RDgOgvXS
今日の奈津子を見て、投下。
エロ無し。替え歌シリーズ。


「いいじゃないの幸せならば」 作・緒方奈津子


あのとき あなたが宝を探して
あのとき 別の男を思い出す私(あたし)
肉じゃが作れない 人は云うけれど
いいじゃないの 幸せならば

あの晩 過去の男の事も忘れて
あの晩 あなたに抱かれた私
ボタンもつけれない 人は云うけれど
いいじゃないの 今が良けりゃ

あの朝 あなたは鞄を持って
あの朝 私が夢見た暮らし
仕事だけじゃないと 人は云うけれど
いいじゃないの 楽しければ

あしたは あなたは宝を見つけ
あしたは あなたと暮らすの私
キャリアだけだと 人は云うけれど
いいじゃないの 幸せならば


(作詞:岩谷時子 作曲:いずみたく 歌:佐良直美 より)


箸休めとして・・・歌って下さい。
お粗末さまでした〜。
130独身兄弟子→若狭:2007/12/24(月) 20:52:21 ID:SmUt2FPe
最近、弟達の様子がおかしい。徒然亭の3人になぜか柳眉と尊建まで加わってあちこちで話し込んでいるのだ。
原因は最近元気のない、末っ子弟子にあるらしい。草原も本人に聞いてみたが、甘えん坊の挫け虫が今回に限っては「何でもないですから」と言うだけだった。結局、誰も聞き出せないらしい。
(三十路の男らが首揃えて、あいつ等もあほやなあ。しかし、尊建・柳眉は予想外やった)後輩達のもどかしい恋に、にやにやと笑いがこみ上げる。けれど、若狭が心配なのは草原も同じだった。

「若狭、お茶菓子買うて来たぞ。ほら」
「ありがとうございます。あ、大福ですね」縁側から声をかけ、掃除中の若狭に手渡してやると、嬉しそうに笑う。が、心なしかやつれたように見えた。
「若狭、少し痩せたか?」
「え、そうですか?最近、おやつを食べてないからかな?」
「なんでまた。ダイエットとか言って無理したらあかんで」
「いえ、ちょっと節約してるんです。欲しいものがあって」
「ふうん、そうか」確かに大福を幸せそうにぱくついているから、体の心配はいらないようだった。
(悩みの原因もその辺なんか?一回あいつ等にでも聞いてみんとなあー、若狭は言わんみたいやし)

次の日、
131その2:2007/12/24(月) 20:55:57 ID:SmUt2FPe
早速寝床で「若狭を元気付けたい兄弟子の会」が開かれた。
「はあ?誰も聞き出せてないんか、結局!」
「私らは会う機会が少ないですから。兄弟子になら話すと思うんですけど、ね、普通」
暗にお前らは兄弟子として信頼されていない、と言われている気がする。柳眉の視線にムッとした小草若が言った。
「いつもは、喜代美ちゃんは何でも話してくれるんや!大体、2人は兄弟子違うやろ!なんでおんねん」
草原が宥めに入る。
「まあまあ、落ち着け。俺達だけじゃなく、師匠にも話さんらしいしな。ここはひとつ、俺達全員で考えてみようやないか。それぞれしか知らんこともあるやろうし」
「そうですね。もったいないけど、お互いに情報出し合いますか」
冷静に四草が答える。
「ところでさっきから、なんで草々は赤くなってるんや」
「いや、別に俺は…」
「まさか、お前が喜代美ちゃんに何かしたんか!?」
全員から刺すような視線が草々の全身に集まる。ブンブンと頭を振って否定するが、妙に大人しい草々が怪しいのは確かだ。
「その…、若狭も年頃やし、秘密にしときたいことも…」
もう一度全員に睨まれた草々はそれ以上言葉が続かず、結局全員での話し合いが始まった。

「はあっ……」
頬づえをついて、縁側から洗濯物を眺めている喜代美は、ため息をついて、眉間に皺を寄せてた。
「若狭、何回も呼ばせるな、お前の番や」
「えっ!!きゃっ!?」
突然に聞こえた声に、慌てて立ち上がった喜代美は、いつの間にかすぐ隣に来た四草に、体ごと真っ正面からぶつかる。足袋が滑り、転びそうになったところを四草の胸に受け止められて、なんとか転ばずには済んだ。

「ぼんやりして、危ないなあ。お前、稽古待ってたのと違うんか」
「はい。あの、すいません、兄さん」
「まあ、別にええけど」
まだ腕の中で覚束ない喜代美の体を立て直して、少し緩んだ浴衣の襟元を、さっと直してやる。
「若狭、なんや知らんけど、最近、気が抜けすぎやな。」
「…はい。すいません。気をつけます」
俯きながら謝る声も元気がない。
「相手が俺やなかったら、きつく叱られるか、…襲われるか、どっちかやぞ。」
襲うって、と口をぱくぱくさせている喜代美に、にやりと笑うとぽんと肩を叩く。
「悩みなら、相談に乗る。まずは稽古して来い」
喜代美は四草を見つめてぺこりと頭を下げると、稽古部屋へ入って行った。

「…これは、襲うチャンスやったかな」
四草は呟いた。
132その3:2007/12/24(月) 20:57:57 ID:SmUt2FPe
喜代美が付き人に付く日は、小草若には大切な日。家まで送る車中の短い時間だが、2人きりで至福の時間が過ごせる。落語の話が大半だが、楽しそうに話す喜代美の声を聞いていると、仕事の疲れも消えてしまう。
だが、ここ最近の喜代美はいつも上の空で、沈黙が苦手な小草若が1人で必死に話している状況だった。
「お、ツリーや。もうクリスマスか。」
流石に最近はネタに困って、目に入るものをいちいち口にしてしまう。
「そうや!いつも頑張ってるし、喜代美ちゃん、欲しいもんないか?」
「欲しい、もの?」
ピクリと喜代美が揺れる。
「そう、クリスマスにプレゼントするわ。何がええ?」「欲しいものは…ジ…」小声で何かを言ったようだった。
「ん?何、何?遠慮せんと言いや、俺と一緒に買いに行こうな」
エンジン音に邪魔され、小草若はそう聞き返した。と、急に真っ赤になって喜代美は頭を振った。「いいえ!やっぱりいりません」
「ごめんなさい。欲しいものは無いんです。徒然亭の皆で落語してれば私は幸せやし。」
「……、ほんまに底抜けに可愛いで、喜代美ちゃんは!」思わず、抱きつこうとする小草若。
「きゃあ、前見て下さい!」
車が蛇行し悲鳴が響いた。



たまたま寄ったレコード屋で、長く探していた落語のテープを見つけ、柳眉は幸せな気分だった。
(今日はついてたなあ、あの店入って良かった)ほくほくとエスカレーターから混み合ったデパートを見ていると、下階にいる小柄な女の子がパッと目に入って来た。大きな紙袋をいくつも持って、じっと店のディスプレイを見つめている。
(うわっ、ほんまに今日はええ日や!)
「若狭〜!」
思わず、大きな声が出た。ただでさえ目立つ和装の青年に周囲の視線が集まるが、柳眉には関係ない。たった1人の彼の目的の相手は、柳眉を見つけて一瞬焦った顔をしたが、すぐに笑顔でエスカレーターの到着点へ駆けてきた。
「びっくりした。こんにちは、柳眉兄さん」
「偶然やなあ。買い物か?何見てたんや?」
「ええ、まあちょっと…」
口ごもる若狭。どこか様子が違う気がしたが、
「柳眉兄さんは何してるんですか?」
と聞かれ、やっと手に入れたテープとその噺手について話すうちに夢中になってしまった。
「私が聞き終わったら、若狭にも貸すわ。ええ勉強になると思うしな」
「わあ、嬉しいです。柳眉兄さんのお薦めなら間違いないですし」
と笑顔で言われ、柳眉は幸せに先程の違和感を忘れた。
133その4:2007/12/24(月) 21:09:32 ID:SmUt2FPe
普段なら楽屋で過ごすが、今日は休憩室へと足を運ぶ。小草若のアホとの共演は気に入らないが、上手く行けば若狭に会えるチャンスだ。

「体に良くないわよ、若狭ちゃん。しかし贅沢な悩みや」
「なかなか見つからないし、結構高いし…」
やった、若狭や。おまけに小草若は居らんでスタッフと話している。
「よぉ、若狭。」
「あっ、尊建さん。おはようございます。」
「おお、偶然やな。」
うん、自然な流れや!と俺は思ったが、若狭は傍らの相手と視線を交わすと、ぎこちなく笑顔を作った。
あかん、俺のことまだ怖がってるんやろか……。若狭が懐いてるの見て草々らに絡んだのが、マズかったかも知れん。
「その、なんか悩み事か?」
「っ、話聞いてたんですか!?」ああ、もうそんなに怯えんといてくれ。
「いや、たまたま!たまたま聞こえただけで。その、落語の悩みなら、俺も話は聞けるかと思て、だから、その、若狭と仲良くしたいし…」
きょとんと目を丸くした若狭が俺を見てる。あかん、顔が熱くなってきた。
「優しいんですね、尊建兄さん」兄さんて呼ばれて泣きそうになった俺は悪い病気かも知れん。
「ありがとうございます。落語の悩みあったら、お話します」
やっと俺に笑顔を見せてくれたんや。

草々が電気を消した時、カレンダーから光が見えた。12月で残り1枚になっているせいで喜代美の部屋から明かりが洩れるのだ。
「若狭、朝起きれんぞ、もう寝え」
声を掛けても反応がない。穴から覗くと、布団にも入らず机にうっつぷしている姿が見えた。明かりを点けたまま寝てしまったようだ。
「しようがない奴やな」
そのままでも別にいいのだが、雨の音が気になった。扉を確認すると、なんと鍵すら掛けていない。
「若狭、おい!」
声を掛け、喜代美の部屋に入る。ぐっすり寝込んでいるのか、まだ目を覚まさない。
頭を叩こうと近づくと、広げられた本が目に入った。外国人の女性の下着姿の写真が見えた。その下着も、ヒョウ柄だったり、ツヤツヤと光っていたり……。
(っ??若狭、お前何を見てるんや!!これってHな本か!!)

妹弟子がなぜそんなものを、夜更けまで熱心に読んでいるのか。清純な草々には全く理解出来なかった。とりあえず中身が目に入らないようにと視線をずらす。
理由を聞くべきかと考えたが、プライベートには立ち入るべきでないと思い(実際は若狭が何を言うか怖いし)、ベッドから布団を乱暴に剥ぎ取ると喜代美に掛けた。
134その5:2007/12/24(月) 21:10:55 ID:SmUt2FPe
それぞれが、毎日の出来事から若狭の悩みに関係のありそうな話をした。
「兄弟子が襲うとか、徒然亭は危なすぎや!やっぱりうちに来ればええのに」
「柳眉兄さん、僕らには落語教えたりせん癖に、意外にせこいですね」
「テレビ局かあ……、私も話、受けようかな」
「小草若、また若狭甘やかして!もう付き人させんぞ!」
「お前こそ何勝手に喜代美ちゃんの部屋入ってんねん!」
とそれぞれ自分以外の若狭を狙う狼には厳しい目を向ける。
「まあ、つまり若狭は欲しいもんがある、けどなかなか買えない、ってことみたいやな」
草原が話をむりやりまとめた。だが肝心の「欲しいもの」がはっきりしない。
「……賭けますか?」当然のように四草が提案する。
「でも若狭がここまで口割らないのにどうやって答え知るんや?」
「ちょうどクリスマスですから、それぞれ自分が思うものをプレゼントすればいいですよ。今回親なしで結構ですから」
いやに自信あり気に四草が言った。親の総取を狙う訳でもないらしい。
「そうやな、若狭が一番喜んだもの贈った奴が勝ち、いうことで賭けようか」
結局、尊建柳眉を巻き込み若狭と2人きりの時間権を賭けたクリスマスイベントが決定したのだった。

「ほんまにいいんですか、なんか夢みたいです、私」
6人からの贈り物を前に、久しぶりに喜代美は心からの笑顔を浮かべる。徒然亭でクリスマスがあるとは思っていなかったため、余計に嬉しい。
「頑張ってるし、クリスマスぐらい思てな。ほら、ここで全部開けてみ」草原に促されて、兄弟子達全員が固唾を呑んで見守っている中、喜代美はひとつずつ包みを開けていった。
「大きいですね、これ。あ、掃除機!」
草原は奥さんにも相談して、内弟子の家事が楽になるものを贈ったのだ。
「すごい、紙パックで集める奴です!うわあ、便利そうですね」
なかなか好感触のようだ。
「次は、これは何だろう?」
中身は綺麗な藤色の着物コートだった。
「えっ、こんなすごいの、ええんですか!?」
「若狭も着物で外出することが増えるやろうし、普通のコートいうのはあまりに野暮やから。それが若狭に似合うと思ってな」
着物に拘る柳眉かららしい。確かに淡く澄んだ色のそれは、喜代美の白い肌に良く映えている。柳眉の気合いが全員に伝わった。
(ちっ、予算の上限付けとくの忘れた)四草は心で呟いたが、今更どうしようもない。
「それ着て、初詣でも行こな」と余裕を見せる柳眉が憎たらしい。
135その6:2007/12/24(月) 21:13:40 ID:SmUt2FPe
「これも大きい」
次の包みからは、もこもこした毛並みが現れた。(おい、毛皮か!!それはやりすぎや!)
「いやあ〜ん、かわいい!」
それは毛皮ではなく、真っ白なうさぎのぬいぐるみだった。なんとなくほっとした周囲の空気の中、「俺のや」と照れくさそうに草々が手を挙げる。
二十歳過ぎの女に三十男がぬいぐるみって、と思うと突っ込みたいが、草々なりに頑張ったのだろう。しかも喜代美はぬいぐるみが気に入ったらしく、ふかふかしたそれに抱きついている。
「この箱は、俺や」
草々には負けたくないと、ずいっと尊建が箱を差し出す。リボンをほどくと、中身は真っ赤なバラだった。
「すごい!ええ匂いですね!私、男性からお花もらうの初めてです」
「誕生日やないけど、若狭の年の数だけあるんや」
尊建は真剣な表情でさり気なく若狭の手を握る、が周囲が若狭を引っ込めて握れたのはうさぎの耳だった。睨む尊建から若狭を隠すように、小草若が身を乗り出す。
「喜代美ちゃん、俺のも見て見て」
小さな綺麗なベルベットのケースを手のひらに乗せている。
「じゃ〜ん!」
自ら開いた中には、綺麗な珊瑚の簪が入っていた。
「あ…、簪。」

「初高座の時、師匠にもろてたのもよう似合うけど、これは俺が今の喜代美ちゃんのために探したんや。同じ珊瑚やけど、可愛らしいピンクやろ?」
そう言って、髪を結っていない喜代美の耳に差してやる。
「小草若兄さん……。」喜代美の瞳が潤んでいる。恥ずかしそうに桃色に頬を染めるその表情に、周りは動揺した。
「若狭。俺からは、ほんまにお前が欲しかったもんや」
冷静に四草が声をかける。何やら若狭を口説くためのプレゼントばかりになっているが、四草は最初の目的も忘れていない。
「私が欲しかったもんて、なんですか?」
きょとんとしている若狭に紙包みを渡す。がさがさと何重にもなった紙を取り除き、出てきたものに、若狭も他の皆も絶句した。
「ブラや。お前、前のサイズ合わんようになってたやろ」
「なっ!」
慌ててブラを包装紙で隠す喜代美は、耳まで真っ赤だった。
「今のお前にぴったり合ってるはずやけど、確認しとけよ」
その真っ赤な耳元で囁いてやる。
「通販で買うなら、俺が改めてちゃんとサイズ測ってやるし」
「なんでそんなんまで知ってるんですか!」
「ん?だって全部兄さん達が教えてくれたから」
にやりと笑う四草は満足げだった。
136その7:2007/12/24(月) 21:15:32 ID:SmUt2FPe
喜代美は全員をきっと睨むと、低い声で聞いた。
「それ、本当ですか」「えっ……」
全員が話したのは事実だが、四草以外は真相に気が付いていなかったので、何とも返答出来ずに黙り込む。
「う〜、兄さん達のスケベ!!皆の変態!大嫌いです〜!」
うわあんと泣きながら、喜代美は自分の部屋へ走った。
「僕の勝ち、です」しれっと四草が呟くと席を立つ。
「じゃあ、早速若狭と2人きりの時間権、今から5時間分使いますから。邪魔せんといて下さいね」
勝ち誇ってにこりと笑うと、ショックを受けている兄弟子を置いてさっさと部屋をでる。

「……何て悪い奴や。どうしょう、また若狭に嫌われてしもた」
「あいつ、あんなもん、どうやって買ったんや?信じられん、変態や」
「私としたことが……、生意気なクソ餓鬼!」
「喜代美ちゃんのサイズ、なんで四草が知ってるんや!」
「はあ、片付け俺1人でするんかあ」

茫然自失の兄弟子を置いて、四草は誰にも邪魔されずに喜代美とイブの夜をゆっくり過ごした。
137名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:18:20 ID:SmUt2FPe
以上です。皆様、メリークリスマス。
138名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:20:53 ID:6QnrHacZ
GJ!
四草悪い奴やなぁ
いただいたんだろなぁ、きっと
139名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:37:50 ID:Rvwltiig
底抜けにGJ!面白かった!
ミステリになってるとこが、またオツですなぁ
それぞれのキャラが立っててすごいよかった!
すてきなクリプレありがとう
140名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:40:23 ID:KcC8SBCe
>>137
そ〜こ〜抜けにGJ!こーゆーの大好きw
141名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:18:41 ID:hgJQ6utR
>>137
GJです! 兄さん達が頑張っているのを見るとこっち迄嬉しくなる。
けど、やっぱり美味しいとこ取りは四草なのね。あんまり察しが良すぎて、あの兄さん達の中にいると、こいつ本当に男なのか?と思うよ。

142名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:51:11 ID:CELl2+S6
>>137
GJ!イブに素敵な投下ありがとう(;゚∀゚)=3
1人づつ話があり、笑いあり、オチもあり…、すごく読んでて楽しかった

メリークリスマス!!
143名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 23:50:37 ID:LRaSp39V
>>137
GJ! ああ、笑ろた!!
草々の情報の時点で読めたけど・・・
そんな決定打の情報あるくせに、ウサギのぬいぐるみの草々の恐竜っぷりがらしい!!

そして算段の四草、またも勝ち戦しかしないという、これまたらしい!

けど1番笑ったのは、柳眉のキャラの立ちっぷりが・・・(爆笑)。


その後、四草がどうやって若狭との時間過ごしたかも気になります〜。
144名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 00:19:31 ID:b64JhCSR
ふるさとで
俺も薔薇の花束贈ったと
嘆いている人がいますよ

突き返されましたが…
145草々と若狭のクリスマス 1:2007/12/25(火) 01:23:09 ID:VUJitGvM
草々「今日はクリスマスやから旨いもん食わしたる。5時に出るからな!」
若狭「えっ?草々兄さんそれって・・・」
草々は言い終わるとさっさと自室に戻ってしまった。
5時になり部屋を出るとそこには、いつもとは違う草々がいた。
いつものスーツではなく普通の今時の服装だ。
若狭「その服どないしたんですか!?」
草々「俺かてあれ以外の服も持っとうに決まっとうやろ。今日は特に寒いしな。・・・へ、変か?」
若狭「いいえ!か、かっこええです。」
照れた表情をする草々。
黒のダウンジャケットを着た草々は新鮮だった。ホンマのとこ若狭も密かにオシャレをしていた。
草々「お前今日・・・かわいいな。」
若狭「そんな照れます〜・・・って今日だけですか!」
真っ赤になりながら必死に喋る若狭。
草々はプッと吹き出すと若狭の頭をガシガシする。
草々「ほな行こか。」
歩き出す草々。
若狭「あっ。待ってくださぁーい!」
後を追う若狭。
146:2007/12/25(火) 01:25:35 ID:VUJitGvM
草々が連れて来たのは庶民的なお好み屋だった。
店主「いらっしゃい!珍しいですねぇ。草々さんが女の子と二人で来るなんて。10年ぶりぐらいですか?」
草々「オヤジさん!」
そんなこんなでお好みを食べ・・・
若狭「おいしい〜!」
草々「せやろ!」
若狭は2枚、草々は8枚食べた。
店主「これはウチからのサービスです!」
ジュースを飲んでいた二人にビールを出すオヤジさん。
草々・若狭「お酒飲めませんねん!」
店主「今日は特別な日ぃや。飲んどき〜!」
草々「じゃあ、せっかくですから。」
若狭「ありがとうございます。」
ビールを一杯ずつ飲みほろ酔い加減になる二人。
草々「ごちそうさんでしたぁ!ヒッ」
若狭「草々兄さん顔真っ赤・・・」
店を出る二人。
もう9時だ。街は色とりどりに煌めくイルミネーションとカップルでいっぱいだった。
若狭「来る時より人多いですねぇ・・・あれ?草々兄さん?」
隣を見ても前を見ても後を見ても草々はいない。かわりに何かに向かってずんずんと歩く人の波があった。
若狭「草々兄さん・・・」
小柄な若狭はキヨロキョロしているうちにすぐ人の波に飲み込まれた。
147:2007/12/25(火) 01:26:58 ID:VUJitGvM
踵を踏まれたり肩がぶつかったりで段々若狭は不安で心細くなってきた。
その頃草々は。
草々「若狭?」
下を見回す草々。若狭はいない。
草々「あいつ・・・どこ行ってん!」
逆走する草々。
草々「若狭ー!」「おい!どこや!」「喜イ公!!」
しばらくするとチンピラ風の男の近くにいる若狭を発見した。
草々「喜ィ公っ!」
若狭「草々兄さん・・・」
若狭に駆け寄り抱き寄せる草々。
草々「アホか!心配してんぞ。」
若狭「ごめんなさい。」
泣き出す若狭。
草々「いや・・・俺がちゃんとお前の手握ってなかったのが悪かったんや。ごめんな。」
頭を横に振る若狭。
草々「今度からは俺から離れんなよ。」
若狭「はい。」
草々「ここ息苦しいから他のとこ行こか。」
静かな場所に来た。人はあまりいないし景色も綺麗だ。
若狭「わぁ〜!ここ穴場ですね!」
草々「喜ィ公。まだちゃんと言ってなかったな。」
若狭「えっ?」
草々「俺はお前が好きや。」
若狭「・・・わたしも・・・わたしも好きです。」
草々「ホンマか!?ホンマにか!!?」
若狭「はい。」
きょとんとする若狭。
草々「喜ィ公!」
ガバッと若狭に思い切り抱き付く草々。
148:2007/12/25(火) 01:29:27 ID:VUJitGvM
若狭「く、くるひいっ・・・!」
窒息する若狭。
草々「すまん!」
一旦離れ優しく抱き締める。
若狭「草々兄さんの心臓の音聞こえます。」
草々「お前あったかいな。カイロみたいや。」
微妙に噛み合わない会話である。
腰をかがめキスをする草々。
若狭「あっ・・・」
草々「どうした?」
若狭「歯磨きしてへん。今日お好み食べたのに。恥ずかしい・・・っ」
草々「なんや。。かまへん!」
再びキスをする。
こうして二人はこの後長い時間キスをしていました。

草々「腰・・・痛い」
若狭「帰ったらシップ張りましょうね。」
草々「帰ったら・・・」
鼻血を出す草々。
149クリスマス@徒然亭:2007/12/25(火) 08:44:12 ID:tcP1eYNc
小ネタ投下させてください。今日の放送後にご覧ください。

喜代美と草々がラブコメモード突入のなか、宴の会場は徒然亭へと移った。
「兄さん兄さん!ちょっとそこに四つんばいになってください!」
「あ〜?なんでやねん?」
「オレたち、サンタとトナカイやないですか〜!
プレゼント配りにいかなあきまへんやん♪」
「お〜!せやなぁ!よしっ!乗せたる!」
草原トナカイの背中に乗り、ご機嫌の小草若サンタ。
「真っ赤なお鼻の〜トナカーイさーんーは〜♪」
「…おまえ、相変わらずムダに歌うまいなぁ」
「草原兄さんもうまいですやん、喜代美ちゃんに歌っとったあれ、
いちご白書をもう一度。」
「そ…そうか?
…いつか…き〜み〜とい〜ったぁ〜…えいが〜が、また〜くる〜♪
…んふっ、今のあの二人にぴったりやんなぁ…って、
何ひっぱってんねん!四草!」
草原トナカイのシッポをクイクイひっぱる四草。
「おまえ、さみしいんか!?さみしいんやろ?」
「…」
無言でうなづく。
「ほんならこれ貸したる!」
「…え、コレ、僕がかぶるんですか?」

そんな様子を眺めながら酒を楽しむ草若。
「どっちかって言うたら、草原がサンタで、小草若がトナカイやろ。」
「なんでですのん??」
「ハラがある草原にぴったりやん、サンタ。それに…」
「小草若兄さんは生まれたてのバンビにぴったりですしね」
「四草!!おまえ〜、底抜けに締めたんねん!」


部屋の隅では平兵衛が「ホワン イン ターチャー!」とさえずっていた。
ラブコメ二人?…ほかしとこ。


150名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 08:50:26 ID:FA+htfPt
>>148 続きまだ〜?誰も投下出来ないジャン。

>>149 GJ!笑った〜。
151名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 08:52:06 ID:em8kPE30
>>149
小草若ちゃん、バンビかよwww
152「小草若の一番長い日」  その1:2007/12/25(火) 11:20:26 ID:CzGzPdrj
今週の流れから妄想。エロ無し投下します。
>>148さん、流れ切ってしまってたら、すみません。

その日、朝から若狭は蕎麦を打っていた。(内弟子最後の年越し蕎麦やさけぇ・・頑張らんと)

「すまんな、若狭。ホンマやったら一緒に除夜の鐘を聴いておめでとう、言うてやりたいねんけど。」
「ええんです、草原兄さん。緑さんや颯太君によろしく。これ・・私が打ちました蕎麦です。召し上がってください。」
「ああ、ありがとうな。良い年になると・・ええな!じゃ明日新年の挨拶にここへ女房と来るから。」
「はい。お気をつけて。」

一門会の成功から、年季明けが決まり、内弟子でなくなる為にここを出て行くことになる若狭。
不安はいっぱいなのだが、精一杯今の勤めを果たそうとしていた。そんな彼女にそれとなくアピールしてる小草若。
(出来れば、今夜除夜の鐘が鳴り終わったら・・一緒に初詣に行こうと誘いたい)と思っていた。
なのに、近寄ろうとすると草々が「おい!若狭」と呼ぶ。台所で話しかけようとすると四草がやって来る。

一番の邪魔は師匠で父親である、草若だった。何かと用事を言いつけるので、話しかける間もなく・・
夕飯時になった。

「お前、なんで居るんや。」と師匠や草々に言われるが、粘った。
それは四草もだったが、独り身なので許されると思っていたのにこの扱いだ。
「師匠、兄さんらにも私の蕎麦を食べて貰いたいんです。」と若狭が言うので、夕飯を食べ・・・蕎麦も食べた。
珍しく、草若は飲まなかった。

食事時は皆が黙って居たので、チャンスだとばかり「喜よ・・」と言いかけると
草々も四草も「若・・」とかぶった。3人とも顔を見合わせ、己の考えが同じだと気がついた。
その時「どうや、若狭・・。除夜の鐘が鳴り終わったら、天神さんへお参りに行かんか?」草若が誘った。
「はい、ありがとうございます。嬉しいです。」即答する若狭。それを聞いて、3人とも驚いた。

小草若は「ほな・・俺も・・」と言いかけた時、「チッ!」と言う草若の舌打ちと自分を見る目が
「邪魔するな」のオーラを放ってる事を感じた。若狭はお茶を取りに台所へ席を立った時だったので
気がつかない。後の二人も同じ事を言いたかったが、押し黙った。
153「小草若の一番長い日」  その2:2007/12/25(火) 11:22:34 ID:CzGzPdrj
「そしたら、後お願いします、四草兄さん。ゆっくり休んで下さいね、小草若兄さん。行ってきます、草々兄さん。」  
「帰ったら、一緒に一杯やろうか・・もうお酒も飲めるからな。」と草若は
3人が眼中に無いようだった。若狭は単純に喜んで連れだって行った。

「おい・・お前ら・・ちょっとええか?」と小草若は2人に声をかけた。
「な・・小草若、お前気分悪かったんちゃうんか?」草々は驚いた。強引に気分が悪いフリをして、
「今夜はここに泊まる。」と若狭に介抱してもらっていたのだった。
「なんや、仮病ですか。」と四草は台所を片付けながら、熱燗の用意をしていた。

「お前ら、親父の行動見たやろ。若狭を見る目、あれは男の目やった。」
「どういう意味や。」  「鈍いですね。草々兄さん、師匠は・・・」言いかけた四草を遮って言う。
「ずっとそばに居って、ホンマに鈍いやっちゃ。お前は知らんかったかもしらんが・・。
親父は自分から口説かんでも本気になったら、十中八九女の方が惚れる。それはおふくろもそうやった。
不器用でも若い頃相当モテたらしいが・・結局は親父が本気になったから、結婚したんや。
俺はずっと、喜代美ちゃんの気持ちを尊重しようと思ってて遠慮してたけど・・・・。」
「あれでですか。」  「ウソつけ。」と突っ込まれるが、続けた。

「お前らやったら気にもせんが、親父が本気になったら・・まず勝ち目が無い。」
言い切る小草若に二人は慌てた。実の息子が言う事は真実味がある。
「そこでや・・なんぼ、喜代美ちゃんが別の人間に気があっても・・男も惚れる親父やからな。
3人の気持ちはなんとなく、同じやと今夜確信出来た。どうや、同盟結ばんか?」

「どういう意味や?」   「何生意気に算段してるんですか・・・」と言いつつも、乗っている。
「まず、草々・・お前は喜代美ちゃんの意識を向けろ。少なくても、あの子は最初お前が好きやってんから。
それから、親父への目を逸らせるように四草、頻繁に家に出入りしろ。なるべく二人きりにせんほうが
ええから。まだお前らやったら、俺も勝てる自信ある。」

滅茶苦茶な計画ではあるが、師匠に関してはうなずける部分が多かっただけに、
従う気持ちが大きかった二人は・・・「分かった。」とこの計画に乗ることにした。

「寒ないか?」  「はい、大丈夫です。かがり火してますね・・割と人が来てて驚きました。」
「そうか・・夜中に来るのは初めてやったか。俺は・・志保が生きてる時はこうしてよう来た。」
「そうですか・・女将さんと・・。でも誘うてもろうて嬉しいです。エエ思い出が出来ました。」

「あのな、内弟子修業が終わって、あんた行くところ無いんやったら・・どや?俺の家政婦として
雇ったろか?報酬は無いけど、部屋はあのまま使こてくれてもええし。」
「ほ・・本当ですか!!はい是非・・お願いします!」

「俺も年やしな・・仁志は家出てるし、草々かて結婚したら出て行くから、一人になる。
誰か居ってくれたら、俺も助かる。そしたら今まで通りお願いするわ。」
「はい!師匠、私も嬉しいです!!」

「あんたが良かったら、ずっと居ってくれてもええねんで・・・。」
「は?はい。私もそうしたいです。師匠のおそばでお世話したいですから。」
若狭は意味が分かっていなかった。


小草若の最大のライバルは、草々でも四草でも、柳眉でも、(尊建も入れておくが)無かった。
自分の身内、それも父親だったと気が付いた。新年の幕開けと共に闘いは始まったのである。

若狭はとりあえずの住まいの心配が無くなったので、単純に喜んでいた。
その隣で歩く草若の眼差しの意味にもまったく気づいていない。
草若を交えて、ますますライバルが増える小草若。明日はあるのか?


お粗末さまでした〜。
154名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 12:13:38 ID:LW7IzzCm
>>153 GJ!本気モードの師匠、ええなあ
155名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 12:36:55 ID:6AG171hg
>>152
GJ〜!小草若頑張れw
156名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 16:17:31 ID:icZKy+kz
師匠×若狭底抜けに萌えるなぁ〜


お父ちゃんの闇打ちにあわないか心配や…((;´゚ω゚))
157名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 16:26:59 ID:/jAdG7Q4
>>152
GJ!!

>>156
間違いなくお父ちゃんは闇討ちしに来そうやな…
158名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 16:44:59 ID:KfV83FV5
>>152
GJ!本気モードの師匠には誰もかなわんだろう、常識的に考えてw

>>156
師匠vsお父ちゃんは、朝ドラじゃなくて間違いなく任侠映画。
血の雨が降るよーw
159名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 18:20:31 ID:yd7cN5/c
>>149さん
GJ!おもしろかった〜。
うちでも「サンタとトナカイ逆やろ」といってましたわw

>>152さん
GJ!師匠にはかなわないだろうなあ…。
小草若が算段しているのがまた笑える…。
160名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 18:23:13 ID:yd7cN5/c
>>148さん
続きあるのかな。待ってます。流れきってたら申し訳ないですが。

本編無視wの四草×喜代美。エロなし(微妙にそれっぽい描写はあり)。
>>123さんの「柳眉にいさんと善哉」がハマったので、ちょこっとお借りしました。
161四草×喜代美その1:2007/12/25(火) 18:25:30 ID:yd7cN5/c
部屋には熱がこもっていた。
喜代美はそっと窓を開ける。油の匂いと、夜の空気が部屋に流れ込む。
そして目をやった。この部屋からは天狗座がよく見える。
その向こうに、ほんの一すじだけ欠けた月が出ていた。

「なにぼーっとしてんねん」
「別に、ぼーっとなんか…」
と、喜代美はぼんやり答えた。
してたやろ、と後ろから小突かれ、振り返る。差し出された水を受け取って、飲んだ。
「月を見とったんです」
「ああ…十六夜やな」
綺麗だな、と思って眺めていた。冴え冴えと輝く月は、ちょっと彼に似ている、と。
けれど、そんな感慨は彼には関係ないようだった。
「この部屋、冬は寒いんやけどな」
いつもの表情で言う。
「おまえが来ると、暑なる」
「…四草にいさん…」
ぼんやりしていた喜代美でも、意味を悟って思わず赤面した。

「そういえば、この前、たまたま柳眉兄さんに会ってな」
突然話を変えるように、四草が言った。
「おまえのこと、最近ようなってきたって、褒めてはった」
「え、ほんまですか?」
「…うれしそうやな」

柳眉との会話を思い出すと、実はあまり楽しくはなかった。
確かに落語のこともを褒めていた。
しかし、あの穏やかな顔で、いかにも穏やかそうに、こうも言ったのだ。
「それにしても、若狭は最近ほんまに綺麗になったなぁ。
今度食事にでも誘ってみよかな。私が教えてやれることもあるやろし」
あ、別にやましい気持ちはないで?と、ふんわり笑う柳眉。
ポーカーフェイスを保っていたつもりだったが、ついぴくりと眉をあげたらしい。
「けど、つい構いたくなるタイプやな。なんやしらん、最近女らしゅうなったし」
「そうですか」
四草はいつも通り平然と相づちをうった。うったはずだ、多分。
「おやつくらいなら、誘ってもええよなぁ?まずはボディガードに聞いとかんと、後が怖い」
「…それ、僕のことですか」
ツンドラな声をあえて無視しているのか、柳眉はさらに笑顔度を増す。
「大変やろ、あんなかいらしい末っ子がおったら。尊建みたいなやんちゃもおるし…。
まぁ私は大人やから、無茶はせんけれども。…今のところは、な」
と、柳眉はことばを切り、含みのありそうななさそうな微妙な視線を四草に投げかけた。
「ま、ミイラ取りがミイラになるほうが、先かもわからんなぁ」
…スフィンクスに蹴られて、どっか行ってしもたらええのに。
しかも微妙に違てませんか、その表現。
と、柳眉に言ってのけるわけにもいかず、
つまり自分ともあろうものが皮肉を言われっぱなしだったのだ。

…柳眉にいさん、気づいてはるな。そのうえで、若狭がかいらしい言うたんや。
162四草×喜代美その2:2007/12/25(火) 18:27:28 ID:yd7cN5/c
「おまえ、柳眉にいさんになんか言われたか」
「あ、そういえば色々教えたいから、本を貸してくんなるてぇ…」
ぴし。と、空気が鳴ったような気がした。
「そうか」
え?と喜代美は思ったが、言いかけた言葉はとまらない。
「このまえ、おいしい善哉やさんに行ったときに…」
ぴき。あれ?気のせいじゃなく、空気が怖い…。え、怒ってはる?なんで?…あ!!
「ご馳走してくんなったんは、柳宝師匠ですよ!うちの師匠と、4人で行ったんですさけ!」
先にそれ言え、と思ったのか、四草は黙る。
その目を見て、言う順番間違えた!!と喜代美は自分のうかつさに気づき…
ふと、疑問に思う。だから、なんで怒ってはるんやろ。
ひょっとして…。ひょっとすると、これは…。

「にいさん…まさか、妬いとんなるんですか?」
四草が。いつも冷静な表情で、我関せず、みたいな態度を貫いてる四草が。
四草の眉がぴくりと動いた。目を眇め、喜代美を見やる。
「そうや、言うたらどないすんねん」
怖い。ほんまに怒ってはる。勝手に妬いて、なんで私が怒られるんや…。
と、思わないでもなかったが、さすがにそれを口に出すほど喜代美も子どもではなかった。
「えーと、えと…。そうやったら、嬉しいなて思ただけです」
にっこり。慌てつつもそんなことを言った喜代美を、四草がちらりと見やった。
そういうことを言えるようになったから、心配なんや、とは言えない。
ふう、とひとつため息をつく。

十六夜月。満ち足りたものから一すじだけ、欠けた月。
今夜の月は自分の思いに似ている。
恋とはそういうもの、ということか。
よう言うたもんやな。

「あひ見ての、か…」
「それ、聞いたことあります。…なんでしたっけ」
「百人一首やろ。そんくらい知らんのか」
「あー…全部は覚えてへんのです…」
瀬をはやみ、も百人一首…という喜代美のつぶやきを、ふん、と四草は聞き流す。
それがどんなに甘く切ない恋歌か。
女性の気持ちで詠んだ歌だというけれど、男も同じかもしれない。
たまにはこういう気持ちを感じるのもいいかもしれないと四草は思う。

「まぁ、ええわ」
そう言って窓を閉め、月を隠す。そして白い滑らかな首筋にそっと唇をあてた。
こうなってからのほうが、もの思いは増えても。
愛おしさに変わりはないから。
「…四草にいさん…あっ…」
突如肩口に印をつけられ、喜代美は息を漏らす。
「こういうときは、名前で呼べ言うたやろ」
耳元でささやかれ、また息が熱くなる。目が眩みそうだ。
常にはけして呼ばわぬ名をつぶやく。それを聞き、四草が満足げに言った。
「ええ子や、喜代美…」

四草にいさん、中国語久々披露記念w
おしまいです。お粗末さまでした。ありがとうございました。
163名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 18:57:35 ID:LW7IzzCm
>>160 四草キター!GJです!

>>137さん 設定お借りしてもよろしいでっか?
164名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 19:45:19 ID:YyEVtYVK
>>162
せくすぃ〜!GJ!!
165名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 23:37:29 ID:AAVWuBQn
>>160
GJ!文章もいいね〜!
四草に病み付きになりそうなくらい魅力的だw

昨日からのクリスマスネタ祭、読んでてめっちゃ楽しめました。
皆さんGJ!
166名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 23:40:04 ID:/icccYKC
> …スフィンクスに蹴られて、どっか行ってしもたらええのに。

バロスw
四草らしいなw
167名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 23:44:55 ID:LW7IzzCm
クリスマスの駆け込み投下です
>>137さんの設定お借りしてます
エロなし
若狭が今時の子な感じで
168若狭のクリスマス1:2007/12/25(火) 23:46:21 ID:LW7IzzCm
12月24日15:00 草原兄さんが部屋をノックした。
「若狭、メリークリスマス。これ欲しがってた掃除機な。今日は忙しいてゆっくりでけへんから、
クリスマス終わったら時間つくるわな。」
家族もちの兄さんはギュッと私を抱きしめると、あたふたして出て行った。
12月24日16:00 柳眉兄さんが部屋をノックした。
「メリークリスマス!これは俺からのプレゼントやで。今日は忙しいから、大晦日に寄るわな。」
わぁ、綺麗な色のコート!お礼を言うと、センスのいい兄さんはギュッと私を抱きしめ、頬に軽くキスをして部屋から出て行った。
169若狭のクリスマス2:2007/12/25(火) 23:48:51 ID:LW7IzzCm
12月24日17:00 部屋を出て寝床の前でボンヤリしていると尊建兄さんが現れた。
「おう、若狭。ここここれ!」
真っ赤な薔薇のブーケを若狭に押し付ける。わぁ、いい香り!嬉しいなぁ。お礼を言うと尊建兄さんは私を抱きしめ
「初詣は俺と二人で行こな。」
とキスを一つ残して帰って行った。
12月24日17:10「おい!今の鼻毛やろ!何しに来たんや。」
あら、見てたのね。草々兄さんは隙だらけやと怒りながら、ウサギの大きなぬいぐるみをバフンと顔に押し付けた。
わぁ可愛い、フカフカや!お礼を言うと真っ赤になって走っていった。
170若狭のクリスマス3:2007/12/25(火) 23:51:37 ID:LW7IzzCm
12月24日18:00 部屋に戻ると小草若兄さんが座っていた。
「底抜けにメリクリ!これは俺からのプレゼントな。開けてみて!」
細いケースを開けると珊瑚の簪が入っていた。わぁ可愛い。嬉しいなあ。お礼を言うと小草若兄さんはウヒョウヒョ言いながら帰って行った。
12月24日21:00 母屋で食事を済ませて部屋に戻ると四草がいた。
今夜は来ぃひん思てたから嬉しいわぁ。兄さんに貰った下着つけてますんよ。
兄さんが一番えっちが上手いけど、これは内緒。早く抱いて欲しいなあ。
だって12時になったら師匠が来るから。



お粗末さま
171名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:14:57 ID:iPu6aNqA
>>170さん タイムリー!GJです。
それにしても・・今日は人大杉で見ることもままなりませんでした。

>>161さん、GJ!
172名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:16:11 ID:7C7wgOUw
ビッチ化wwww
だがそれもいい
173「尊建→若狭←柳眉 それから その1」:2007/12/26(水) 02:14:48 ID:iPu6aNqA
エロ無し。投下します。
>>124の続き?になってるような・・。

あれから数か月。尊健と若狭の交換ノートは順調に続いていた。
(まったく・・なんでこんなこと・・)と心では思っているが、行動は反対の柳眉。今日も伝書鳩だった。
しかも、巻物も渡された。(俺は忍者か!アイツ・・書道も始めよって。何考えとんねん。)

巻物は若狭への手紙だった。日本ボールペン字検定・一級合格者の4割に入った尊建は、書の道に目覚めた。
次の目標は書道師範免許・・・・どうも若狭への想いのベクトルが違う方向へ働いているようだった。
未だにまったく会えない状況は変わらないのに、そのことがこんなことになってしまっていた。
しかも、それを楽しんでいる二人。それを見ている俺は・・・と情けない。

「わあ!今日は達筆な書のお手紙ですねぇ。尊建兄さん、素敵やわぁ〜私も頑張らんとあかんわ。」
感激している若狭を見てピンと来た。「なんや、尊健に教えて欲しい・・とか書いたんか?」
「そうなんです。周りにこんなに字の上手な人居てませんし・・私、学生の時の字の癖が抜けへんから。
筆字も下手でぇ・・・そしたら『俺、今師範免許取ろう思ってんねん』って。手紙で見本を見せてくれて
はるんです。やっぱり上手やわぁ・・・」と感心している。

(あのアホ・・エエ格好しぃが〜。自分の名前も書かれへんって祝賀会の出席帳簿は俺が代筆したったのに)
ちらりと手紙を見る。流石に読まれると踏んでいるから、内容は大したことは書いていない。
交換ノートもそうなのだが、知らない柳眉はその字に驚いた。

(あいつ・・本気で上手いやないか。俺より達筆やでぇ・・・どんだけ努力したんやろうな・・)と
真剣に見直した。若狭とのやり取りで、確実に男をあげている尊建。負けてられん・・と思うのと
そんな男とライバルになれた事を誇らしくも思う。

(草々といい、尊建といい、俺は好敵手に恵まれたもんや。それと・・そんな男らをいとも簡単に
虜にしとる、この女・・・若狭。この勝負はまだまだ続きそうやな。)と一人ごちた。

「そうや、今日はどこへ行くんですか?」と聞く若狭。
「ああ、前に話した店や。ほな、行こうか。」
「嬉しいです。兄さんら、残念やねぇ・・・私らだけで悪いわぁ。」ガッカリする若狭。
そんな彼女の肩に手をやり、「しゃぁないわ。アイツらは忙しいねんから。」と笑いエスコートする。

(ふん・・最後は策略が上手いこといったもん勝ちやからな・・。悪いな、尊建。草々も。)
本当は4人で食事へ行く計画を若狭だけに言い、巧みに他の二人に知られずに二人きりになれるよう
仕向けた。今夜も若狭と一緒に居るのは柳眉一人だった。
174「尊建→若狭←柳眉 それから その2」:2007/12/26(水) 02:18:35 ID:iPu6aNqA
状況的には柳眉がリードしているのだが、若狭の心には尊建への憧れが生まれていた。
文字の力は偉大なのだった。手紙が楽しみで仕方が無かった。優しい言葉もくれない草々や、
蘊蓄の塊の柳眉よりも、若狭にとって嬉しい事であり・・・会えないことが幸いし、
自分で尊建のイメージを高めていることになった。

その日、繁華街を歩いていた尊建は、昼間から飲んで酔ってる男に絡まれてる女性に出会った。
「おい、オッサンなにしとんじゃ!」と元来の調子で凄むと・・すごすごとソイツは消えた。

「あ、ありがとうございました!あ・・・尊建兄さん!!」
「あ・・・!!若狭やないか!」髪をおろしていたので気がつかなかったのだった。   
「嬉しいですぅ!お会い出来て。年末の買い物しよう思うてて道に迷うてしもうて。助かりました。」
「あ・・ああ・・無事か?変なことされへんかったか?」
「はい。大丈夫です。」いつもの服装とは違い、少し女らしく珍しくスカートだった。

1年以上も会ってないので、手紙やノートをやりとりしていても本人を目の前にすると言葉が出ない。
「私・・早く会いたかったです。いつも素敵なお手紙やノートでお話出来てても・・・」
「そ、そうか!悪かったな・・。」内心嬉しさは隠せないのだが、ぶっきらぼうに振舞う。
「字はその人の心が表わされるって、柳眉兄さんも褒めてました。私も・・本当に楽しみでぇ・・。」

その若狭の表情を見て、尊建は自分の夢の世界へ羽ばたいていた。足元が宙に浮くとはこういう事かと思った。
(俺のやってきた事は間違いや無かった〜若狭〜可愛いなぁ〜・・・俺の俺の手紙をそんなに〜)

「そうや、これから・・お茶でもどうですか?可愛いお店あるんです。一人ではよう入られへんかって。」
「お・・おう!俺やったら、どこでも付きおうたる!いつでも言い。」
「わぁ〜嬉しい!ほしたら、今度ノートに書いて誘うてもええですか?」

その日の事を生涯忘れん・・と尊建は心に刻んだ。
女の子のお客ばかりの、カントリー風でフリルやパッチワークの世界の喫茶店にて、
その店に不似合いなチンピラ風男と向かい合わせのテーブルでケーキセットを頼む。

「あ、これも美味しそう・・でもこっちも食べたいなぁ・・」と悩む若狭に
「俺の分けたるから、好きなん二つ頼み。」と言う尊建。
「え〜ええんですか?そしたら、半分こしましょうよ!」その若狭の言葉に
メロメロになる尊建であったが、「お・おう、ええでぇ。」と男らしく答える。

注文の品が来て、「半分こしましたよぉ〜」と切り分けて、ニコニコして食べる若狭。
その様子を夢心地で眺めながら、ケーキの味も定かでは無いが(同じもの食べてるんやぁ〜)と思う。
「あ・・尊建兄さん・・クリームついてますよ。」とそっとティッシュで頬を拭いてあげる若狭。
尊建は卒倒しそうなぐらい、幸せだった。(俺・・今死んでも悔いなしやぁ〜)
そんな風に、94年の天皇誕生日は過ぎていったのだった。


お粗末さまでした〜。エロに戻りにくいぞ、尊建。
175名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:45:07 ID:mLVOWIoV
GJです!鼻毛兄さんメロメロやねぇ
176若狭、独立する  その1:2007/12/26(水) 10:34:40 ID:KQ/56hIs
エロは・・無しです。今日の放送から妄想。投下します。
草々〜・・→若狭 あんまり需要の無い・・話。ネタバレではありません。
嫌な方はスルー下さい。


もう何件目の不動産を回っただろうか・・。あまりの予算の無さに呆れられているのだが、探さないと
いけない若狭。女の子一人だと変な物件を押し付けられるかもしらんから、と師匠に言われ付き添う草々。

「いらっしゃいませ、新婚さんですか?」と言われ、「いえ・・違います。」とも何回言うんだろうか。
そのまま通そうとする若狭に言う。
「ええか、もう面倒やから・・・お前は俺の妹で通すから、お前も兄さんで通せ。」と釘を刺す草々。
わずかな夢も見れない八方塞がりの若狭。

「はぁ〜・・・」と訪ねて来た奈津子に漏らす。「どないしたらええんでしょうね・・・。」
「今日も見つからんかったん?」 「はぁい・・・次は近所からひと駅離れた所を探すつもりです。」


今日は酷かった・・と振り返る草々。ボロボロの壁が崩れそうな一軒家。人間より猫が庭を占拠していた。
日当たりは良かったが・・・「ここにしよう・・かな。」と言う若狭を「アホ!こんな物騒な・・」と
何故か止めさせてしまった。不動産屋は「う〜ん・・そうやねぇ。敷金がいらん物件やねんけど・・。
女の子一人暮らしやったら向かんかもね〜」と案内の女性も言うような物だった。

次の物件は・・2年後には取り壊される予定の文化住宅だった。どう見ても・・人が居る
気配が無い。しかし、さすが訳ありそこには日本語が通じる人間は住んでいなかった・・。

だが、一つだけ1Kでかなり綺麗な物件があった。「ここ!ねえ、兄さんええと思いません?」
と押入れを開けたら・・・何やらでっかい御札が天井に貼ってあった。無言で閉める不動産屋。
「まあ・・ちょっと、前の住人が・・ねぇ・・ホホホホホ。でも家賃は格安ですよぉ・・」
と誤魔化す。草々は睨みつけて「止めじゃ。帰るぞ・・若狭。」と手を引いて帰えろうとした。

「ああ、そうだ!お兄さんと同居されるとかはないんですか?丁度ねぇ・・ミングルでこの近くに
あるんですよ。予算の2倍になるけど・・敷金は要りませんしねぇ。オーナーが金が必要やから
とにかく入居させて埋めて欲しい・・って言われてまして。殆ど学生さんの物件ですけど、
確かいくつか残ってましたわ。」と案内された。決める気は無かったが、とりあえず参考に見た。

「見るんや無かったな・・。」と草々は後悔していた。確かにそこは良かったのだ。今の内弟子部屋を
ミングルにしただけのようで・・一部屋づつ使え、真中に台所・・狭いが風呂もあり・・トイレも
別れていた。理想的と言えば理想的なのだが・・「同居する相手が必要」だった。
177若狭、独立する  その2:2007/12/26(水) 10:34:55 ID:KQ/56hIs
エロは・・無しです。今日の放送から妄想。投下します。
草々〜・・→若狭 あんまり需要の無い・・話。ネタバレではありません。
嫌な方はスルー下さい。


もう何件目の不動産を回っただろうか・・。あまりの予算の無さに呆れられているのだが、探さないと
いけない若狭。女の子一人だと変な物件を押し付けられるかもしらんから、と師匠に言われ付き添う草々。

「いらっしゃいませ、新婚さんですか?」と言われ、「いえ・・違います。」とも何回言うんだろうか。
そのまま通そうとする若狭に言う。
「ええか、もう面倒やから・・・お前は俺の妹で通すから、お前も兄さんで通せ。」と釘を刺す草々。
わずかな夢も見れない八方塞がりの若狭。

「はぁ〜・・・」と訪ねて来た奈津子に漏らす。「どないしたらええんでしょうね・・・。」
「今日も見つからんかったん?」 「はぁい・・・次は近所からひと駅離れた所を探すつもりです。」


今日は酷かった・・と振り返る草々。ボロボロの壁が崩れそうな一軒家。人間より猫が庭を占拠していた。
日当たりは良かったが・・・「ここにしよう・・かな。」と言う若狭を「アホ!こんな物騒な・・」と
何故か止めさせてしまった。不動産屋は「う〜ん・・そうやねぇ。敷金がいらん物件やねんけど・・。
女の子一人暮らしやったら向かんかもね〜」と案内の女性も言うような物だった。

次の物件は・・2年後には取り壊される予定の文化住宅だった。どう見ても・・人が居る
気配が無い。しかし、さすが訳ありそこには日本語が通じる人間は住んでいなかった・・。

だが、一つだけ1Kでかなり綺麗な物件があった。「ここ!ねえ、兄さんええと思いません?」
と押入れを開けたら・・・何やらでっかい御札が天井に貼ってあった。無言で閉める不動産屋。
「まあ・・ちょっと、前の住人が・・ねぇ・・ホホホホホ。でも家賃は格安ですよぉ・・」
と誤魔化す。草々は睨みつけて「止めじゃ。帰るぞ・・若狭。」と手を引いて帰えろうとした。

「ああ、そうだ!お兄さんと同居されるとかはないんですか?丁度ねぇ・・ミングルでこの近くに
あるんですよ。予算の2倍になるけど・・敷金は要りませんしねぇ。オーナーが金が必要やから
とにかく入居させて埋めて欲しい・・って言われてまして。殆ど学生さんの物件ですけど、
確かいくつか残ってましたわ。」と案内された。決める気は無かったが、とりあえず参考に見た。

「見るんや無かったな・・。」と草々は後悔していた。確かにそこは良かったのだ。今の内弟子部屋を
ミングルにしただけのようで・・一部屋づつ使え、真中に台所・・狭いが風呂もあり・・トイレも
別れていた。理想的と言えば理想的なのだが・・「同居する相手が必要」だった。
178若狭、独立する  その2:2007/12/26(水) 10:39:58 ID:KQ/56hIs

次の日も次の日も理想の物件は無く・・もうあのあばら屋へ猫と暮らすしか無いかと思いつめた若狭。
そんな彼女を見て、「俺と・・」と言いかけて首を振る草々。「あかん、甘やかしたら。」と自制した。
のに、つい師匠に申し出ている自分が居た。

「あきませんか?俺も女の子一人やから・・心配になってきて。一緒に探してるとこっちが不安で。
俺も本当やったら居ったらアカン身やのに、息苦しいです。1年ぐらいは一緒に居ってやりたい思うて・・。」

「草々。」   「ハイ」
「お前・・・本当にそれだけが理由か?」と問う草若。動揺する草々。(分かりやすいやっちゃな・・)
「俺がなんで、お前を一緒に行かせてる理由が分かるんやったら、そうせい。俺は止めん。」
そう言って、部屋を出て行った。

「俺は・・何を考えてるんやろう。あの部屋が悪かったんや。あんな間取り・・今の関係を
そのままで一緒に暮らせる・・って思うてもうたんや・・俺は。本当に離れた無いと思ってるんは
俺のほうか・・。」と自分の気持ちに驚くが、師匠の理由はまだ分からなかった。
その時 「草々兄さん・・」と穴から若狭が声をかけた。

「・・なんや?」と穴を覗く。向こうでちんまりと座ってる若狭がなんだか小さく見えた。
「私ぃ・・あの猫達と暮らそうかと思います。そしたら、一人や無いしぃ・・日当たりは良かったし、
庭もあるから、自給自足も出来るかなぁ〜・・とか思って前向きに考えました。」
ともう結論を出していた。

「そ・・そうか。そしたら、俺が出来る限り手入れしたるから、なんとか住めれると思うから。」と
心とは裏腹な言葉が出る。
「草々兄さん・・・こうしてお話出来ひんようになるのは、寂しいですけどぉ・・たまには、
遊びに来てもええですか?私、もう料理も作ってあげられへんけど。師匠さんと二人で・・
体だけは気ぃ付けて下さいね・・・。」ともうお別れモードに入っている若狭。
「オオ・・お前も元気で・・」と言い切らない内に、若狭はシクシク泣きだした。

それを見て堪らなくなった草々。気がつくとドアを開けて、隣の若狭の部屋へ乱入していた。
「そ・・草々兄さん!!」  「泣くな、アホォ!!鍵ぐらいかけとけ!」と抱きしめていた。
草々の胸で思い切り泣いた若狭。ぐちゃぐちゃの顔を両手で乱暴に挟んで・・草々はキスした。
驚く若狭。でも・・目を閉じた。明かりを消す草々。二人はそのまま・・・抱き合ったまま眠った。
結局何も無かったのだが、(またか)気持は通じ合った。

朝・・隣に眠る若狭を見て・・草々は次に言うセリフを考えて居た。
(やっぱり・・結婚しよう・・か?それとも・・お前のみそ汁を飲みたい・・か?)と
乏しい恋愛知識から言葉を選んでいたが、目が覚めた若狭に声をかけようとした時。
『ギュルギュル〜グゥゥ〜』と腹が鳴った。

「ご飯、早よ作りますねぇ。」と笑う若狭。「その前に、庭掃除やろ。」と言ってしまう。
(しまった!!俺は・・なんて言い方や〜すまん・・)と後悔しても遅い。

「はいはい、草々兄さんは厳しいですねぇ。着替えるから、出て行って下さいね。」と笑う。
その後ろから抱き締めて言う。「今日は・・ナスの味噌汁にしてくれ。俺と一緒になったら・・
週三日はそうして欲しい・・ええか?」と聞く。「はいはい、分りましたよ。」と答えた。

朝の若狭の様子から、草若は草々に訪ねた。「結論出たか?」  「はい。」
「ま・・頑張れや。俺は見守るしか出来んけどな。」

その後、あのミングルマンションではなく、猫と暮らす二人。座布団だけはよく乾いたのであった。
庭にはナスが栽培されていた。初夏の風が吹き抜けていた。


お粗末さまでした〜。 小草若、すまん。

>>176は忘れて下さい・・・。
途中で書き込みになってしまいました。レス無駄遣いすみません。
179名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 14:06:46 ID:hbzGSWPF
面白かったけど、若狭はもう「師匠さん」とは呼ばんでしょ。

エロパロでも基本設定くらいは押さえてほしい・・・せっかく面白くても萎える。
180名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 15:58:41 ID:VAKgkmOO
保守
181名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:16:25 ID:q8CfkW+V
>>179
だったらスルー汁。面白いなら文句言うな。
だったらお前が書いてみろ。
俺はGJ!
182名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:49:39 ID:gmFUIquO
落ち回避age
183名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:24:08 ID:mLVOWIoV
ageとくよ
184名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:08:08 ID:4JASSCYB
ageやっちゅーねん
185名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:44:10 ID:IOn++jkI
おとくや〜〜〜ん┗(`Д´)┛age
186名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:50:02 ID:zYXpTsWS
>>181
基本設定無視してたら言われても仕方ない事でしょ。
面白くても指摘するとこはしないと職人さんも張り合いがないと思うが。
なんでもかんでも持ち上げれば良いってもんじゃない。
187名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:52:54 ID:LWmJyUSv
>>186
萎えるまで言わなくてもいいと思うな。
指摘なら指摘だけすればよくね?
188名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:00:03 ID:mLVOWIoV
非常事態なんでageで頼みます
189名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:00:07 ID:zYXpTsWS
折角面白いのにって書いてあるんだしそんなに過剰反応するような文章か?
自分的には「だったらお前が書いてみろ」の方が喧嘩腰でやだw
エロパロ住人は自分で書けなきゃマンセー以外の感想すら言っちゃ駄目なの?
190名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:03:26 ID:O03MOdM8
二次作品は原作への理解と尊敬があってこそ二次だから、
それをないがしろにしてたら萎えるって言われても仕方ないと思う。

ってか、bbspink自体が凄いことになってるな…
191名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:21:01 ID:mQnx+c0M
これやばいんだよね。
とりあえずage
192名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:29:10 ID:j0IMpFmx
>>178です。
理解と尊敬が無い自分に反省。萎えさせてすみません。

193名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:25:18 ID:mLVOWIoV
こんばんは、ageとくんなはれ!
194名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:53:15 ID:zYXpTsWS
>>192
別に貴方が悪いんじゃないからそれだけ勘違いしないで欲しい。
最初の指摘レスで「あ、そういやそうだったな」って気付いてくれたら良かっただけの事なのに変に噛みつく奴がいたのが良くないだけ。(それに反応した自分も人の事言えないが)
作品自体は面白く読ませて貰いましたよ!
195名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:21:50 ID:2CRYH9oh
>>177
面白いじゃん。
ネコと暮らす若狭、見てみたくなった。
ジョゼと虎と魚たちみたいな後日談キボン
196名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:16:48 ID:8XqCaH1R
はいはい、焼き鯖焼き鯖。て、けんかじゃないか。

>>192さん、反省、とかじゃなくってさ。
おもしろい、って言われたことを喜んで、指摘を次に生かせばよいのではなかろうか。
自分もおもしろいと思ったよ。

そして、ageますね。
197名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 07:52:32 ID:lNFebcYr
>>177
猫に取り囲まれて硬直する草々にいさんが見えるw

>>196
幸助さん乙。

昨日の昼と夜、保守ageしててくれた住人さん、ありがとう。
今は小康状態みたいだけど、不安定なことには変わりないみたいだね…
198名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 08:01:04 ID:xeNRI4Se
小草若がんばれage
199名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 09:39:42 ID:iMcy8fly
今日の小草若、せつねええぇぇぇ。゜(゜´Д`゜)゜。
泣いてる喜代美を見てその気持ちを察しただろうに、
良いアニキとして笑顔を見せようと頑張ってるような表情にやられた。
せめてこのスレ内だけでも幸せになってもらいたい。
200名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:35:52 ID:/4AdYxKY
四草×喜代美、歳末話投下。前スレ<<660の話とリンクしてます。
かすかにエロ。





――まず、それまではお掛け取り様、この家の主。明春、お目にかかるでござろぉー

そんなフレーズが、どこからか聞こえてきた。あれは、たしか『掛け取り』の一節。
とっくに投げ捨てたはずの知識が、心の中の抽斗からするりと出てくる。

――もう、いらんもんやのに。

己の未練がましさに自嘲すれば、頭は鉛を流し込まれたようにどろりと重い。
口の中が、酒の匂いで満ちていた。呼吸をするためだけに生きているような生活は、ときに煙草の
刺激だけでは物足りず、酔いを求めて呑めない酒を無理やりに呑む。その度にこれだ。
ここは、どこだ。自分の部屋ではない。すっかり染みついた煙草の匂いと鳥の気配がしない。
弛緩する意識は、考えることを拒絶した。
どうでもいい。ただ、寒い。
けれど手足を動かすのも億劫だから、ひたすらに身体を丸めている。
201名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:37:48 ID:/4AdYxKY
ふと、自分の頭のあたりでかすかな物音がした。
目蓋をけだるく持ち上げると、あたりはうすぼんやりとした闇。視界はアルコールに浸って霞んで
いるが、おぼろな人影があることに気づいた。
まず、闇に浮かんだ首筋の白さに目がとらわれる。それから、男には持ちえぬ、まろやかな起伏
にとんだ曲線を描く肢体に惹きつけられた。
手を伸ばせば届く場所に、女のやわらかそうな身体がある。
ひどく熱く鋭いものにぎしぎしと引掻かれるような疼きが、胸の奥にじわりと湧いた。
疼きはゆるやかに身体中を巡って、頭蓋の中へ熱をもたらす。身体はこんなに肌寒さを感じてい
るのに。
胸に空くうつろを埋めるには、酒や煙草などよりも、女の肌に沈みこむのが一番てっとりばやい。
頭の芯が痺れて、何もかもが曖昧になるまで、快楽に堕ちてしまえばいい。
もう二度とは帰れないあたたかい場所のことも、決して叶うことはない夢と憧れも、それらを失った
痛みも、思い出さないために。
目の前の女に手を伸ばせ、と本能が告げる。
痛みを忘れるために溺れろ、といざなう。促す。暴れる。
血がたぎる。誰でもいい。剥いてしまえば、みな同じ。熱く、蕩ける肌があればいい。
手を伸ばして、手首を取る。女の手首は握りこむのに、ちょうどいい細さだった。
「…っ」
女が息を呑む。意に介さず、そのままぐいと引いてやれば、女は自分の胸の上に倒れてくる。その
重みとぬくみを存分に感じながら、身体を反転させて組み敷いた。
身体の感覚が覚束なくとも、馴染み深い一連の動作はなめらかに行われる。
間髪いれずに、首筋に唇を寄せてかじりつく。押さえつけている手首がびくりとふるえたのを、上か
ら押さえつける。鎖骨に犬歯をがりりと突き立ててやると、骨に纏わる肉が弾力のある応えをかえした。
女の肌は予想通り、舌に熱かった。
暗い歓びが腹の底からほとばしる。
202名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:39:29 ID:/4AdYxKY
「いっ、た…っ!」
女が声をあげる。しかし、その声はおのれを昂ぶらせるはずの嬌声ではなく、痛みによってあげら
れた悲鳴のような声だった。
そして、何故だかよく知っている声だった。
ただでさえ濁っている意識が、混線する。熱が萎える。
たっぷり三つは数えた後に、意識が至極ゆっくりと声の主を認識した。
この声は、聴きなれたもの。どんくさくて不器用で算段もできない――妹弟子の、声。
「……わ、かさ……?」
自分の声は酔いにくぐもっていて、驚きに舌もうまくまわらなくて、かなり間抜けだった。
闇に慣れはじめた目が妹弟子の姿をはっきりと認めたる自分の身体の下で、怒りと困惑がないま
ぜとなった表情を浮かべている。
「若狭ですっ!四草にいさん、なに、寝ぼけとんなるんですかー!?」
至近距離で若狭がきゃんきゃんとほえてるのに、意識はなかなか浮上しない。
視覚と聴覚で受信した情報が、うまく処理されない。
「……ねぼけ、って……」
「はなしてくださいー!」
「……はなす…?」
「手!手ぇ、はなしてくださいー!!」
じたばたと若狭が自分の下でもがいた。
「…ああ…」
押さえつけていた手首を離し、のろのろとした動きで身体を起こす。
若狭は跳ね上がらんばかりの勢いで立ちあがると、ぱちりと部屋の電灯をつけた。
ぶん、と通電の音。闇と光が切り換わる。
蛍光灯の光のまばゆさに、目を細める。辺りを見回すと見慣れたいつもの風景があった。
古い日本家屋。蜩の紋の桟が使われている障子。畳の匂い。自分がいるのは布団の上で、肌蹴
た毛布が脇に丸まっていた。
203名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:41:55 ID:/4AdYxKY
ああ、そうだ。ここは師匠の家。その客間。
額を覆う前髪をかきあげると、冷えた指先がぬるりと滑った。指の腹でなまぬるい汗をぬぐう。
しばらくそうしていると、意識の一部は霞んだままでも、段々と事の次第を思い出してきた。
今夜は「寝床寄席 師走の会」が無事成功して、そのままこの家で忘年会。
久し振りに絡み上戸の本髄を見せた筆頭弟子に、内弟子修行中の末っ子をのぞいた弟弟子た
ちは次々と呑まされて――このざまだ。
「……ゆめ、…か」
わるい、夢。寒い冬をすごした頃の。
「夢?鶏の丸焼きにでもかじりつく夢でも見たんですか?」
小草若にいさんに最後のフライドチキン横取りされたからってなにも夢にまで!と若狭は呟くと、
鎖骨のあたりをさすった。アヒルのように唇がつんと突き出され、しかも仁王立ちだ。
こいつほんまにちっとも色気あらへんな、と、まだすっきりしない頭で思う。
「…にいさんたちは?」
夢の残滓を振り払うように、いまを確認する。
「草原にいさんがかなり酔っ払ってえ、小草若にいさんとタクシーで帰りました。草原にいさん、
なんや『掛け取り』をぶつぶつ話しとんなりましたけど…草々にいさんも離れで撃沈しとんなります」
それで『掛け取り』が耳について離れなかったのか。
「……師匠、は?」
「おやすみになられました。にいさんたちが酔っ払っとるの見て、楽しそうに笑っとりましたよ…って
にいさん、師匠がここまで連れてきてくれたのおぼえとらんのですか?」
わたしじゃあ運べんさけえ、師匠が肩を貸して運んでくれたんですよ、と若狭が笑った。
まったく記憶にない。不覚だ。
「布団敷いたんは、わたしですけど!」
若狭は仁王立ちのまま、誇らしげに胸をそらした。
「それはどうでもええけど、なんで、まだおんねん…寝込みでも、襲いに来たんか?」
「……師匠が客間は冷えるからこれ貸したり、って言わはったから、持ってきたんです!」
若狭がむきになって、自分の枕元のあたりを指差した。指差す方に顔を向ける。
そこにあったのは、無骨ながらころんとしたフォルムの、昔ながらの湯たんぽ。
寒い時期になると、湯を沸かして、この湯たんぽに湯を入れて、師匠に渡すのが内弟子時代の自
分の仕事だったことを思い出す。
204名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:45:00 ID:/4AdYxKY
「これ、お布団にいれて、さっさと寝てください」
しゃがんで湯たんぽを拾うと、こちらの膝にぽんとよこしてくる。汗で冷えた身体に、確かなあたた
かみが心地よい。布団の上で胡坐をかいて腹の前に湯たんぽを抱えたまま、妹弟子を何とはなし
にじっくりと眺めていると、若狭の顔に警戒中!の文字が浮かぶ。
「な、なんですか!?」
うわずった声をあげて、すこし肩をいからせて、拳をにぎりこむ若狭の姿は、全身の毛を逆立てて
うなり声をあげて威嚇する犬に似ていた。犬は犬でも、ふくふくころころした仔犬だが。
思ったことは全部顔に出るくせに、どこもかしこも隙だらけ。しかも、つついたときの反応は顕著と
きている。ついついからかいたくなるのも仕方がない。
いっぺんたわむれに稽古場でちょっかいを出してみたら、こちらが気の毒になるほどフリーズし、
その後の彼女の行動にはあまりにも誤作動が多かった。若狭本人はどうでもいいが、他の兄弟子
たちは訝しげにするし、彼女がお世話しなければならない師匠に障りがあったら困る。

だから、しばらく、いたずらを仕掛ることもなかったのだけれど。

前置きもなしに、湯たんぽを抱えたまま、若狭の膝めがけて倒れてやる。
予想通り引っくり返った声が降ってきて、心の中だけで笑う。本当にわかりやすい。
「四草にいさん、何しとんなるんですかー!?」
高さ的にも、感触的にも申し分ない膝に、心おきなく頭の重みを預ける。
「…わかるやろ。膝枕やないか」
他愛のないことのように言って、若狭の顔を見上げると、妹弟子は眉尻をさげて唇を突き出してむ
くれていた。妙な顔だ。酒も呑んでないくせに、赤い。
205名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:47:54 ID:/4AdYxKY
「寒い。貸しとけ」
「湯たんぽ、あるやないですか!毛布も布団も!」
「足らへん」
「足らへん、って…ああ、もう!お酒くさいし!膝、触らんでください!!」
「兄弟子のいうことは…絶対やろー…?」
「そやから、そういうのはセクハラやないかと…!!…むちゃくちゃやあ、このひと…」
また重くなってきた目蓋を閉ざした。再び、自分の意識が闇につつまれる。
速攻寝てるし!と若狭がぼやくのが聞こえた。
この家が懐かしくて、帰りたくて、できなくて、心こがした頃。あの寒かった頃。
あの寒さにうちひしがれた頃に、意味が無かったとは思わない。培ったものだってあるはずで、
それすら芸にするのが芸人だ。転んでもただで起きる気は、自分にはさらさらない。
けれど。

けれど、あんな寒い思いはもう二度と――。

全身がばさりと大きなものにくるまれる。若狭が布団を身体にかけてくれたらしい。また何かを
ぼやいているが、それはもう聞き取れないし、聞き取るつもりもない。どうせ自分への文句だ。
首から上と腹にある、ふわふわとしたあたたかさが、古い感傷も物思いもやさしくときほぐす。
とろとろとした眠りに漂い始めながら、きっと今度は寒く暗い夢を見ることはないだろうと思う。
やわらかなあたたかい枕にすべてを委ねきって、そこで意識を手放した。




以上です。
206名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:57:15 ID:H8D8lgRm
>>200
GJでした!!
待ってましたよーっ前スレ660さん!
ほんとにすごい良かった。
ひざ枕してあげたいw
四草視点いいなぁー
207名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 11:58:59 ID:URmP2w4i
>>200
いーやあああああん。GJ!
リアル投下初めて見てしまった。
前スレ660の話も大好きでしたわぁ。
ありそう、こういうの。酔ったらタチ悪そうだもん四草。
すごい、よかったです。
208名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 12:02:17 ID:URmP2w4i
訂正
リアル投下→リアルタイム投下
無駄にレス使ってごめん。
209名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 12:14:25 ID:xeNRI4Se
>>200 GJです
四草そのままやってまえ!とオモタ
もう少しageますお
210名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 13:47:15 ID:pSuMvARF
>>200
GJ!前スレ660も素晴らしかったけど、これもまた素晴らしい…!
セクハラ四草イイヨイイヨw
211名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 19:04:25 ID:RXmc14Rh
本日の放送からの妄想。需要の無い・・替え歌シリーズ。
投下します。嫌いな方はスルー下さい。


「じれったい」 作・徒然亭草々 

わからずやの 癖毛の頭を
ムシりたいほど 胸に火をつけて

串イカひとつで うまく逃げたね
離れの部屋 閉じ込めたいのに

じれったい こころを奪われ
じれったい からだが火照る
お前 もっと 知りたい


濡れた瞳に こころも揺れてる
ルームシェアじゃ 喜べそうにない
くいちがいに 気付かないままで
傷つくほど 愛しているのか

じれったい こころが焦がされ
じれったい からだも動くよ
お前 もっと 知りたい

止まらない 孤独の思いは
止まらない 夜までつづくよ
かなわなぬ 夢をみたい

じれったい こころが揺れてる
じれったい からだも動くよ
お前 もっと 知りたい

終わらない ふたりの続きは
終わらない 暮れまで続けて

かなわぬ夢を みたまま

こころを燃やして
すべてを燃やして
もっと お前 知りたい

(歌・安全地帯 「じれったい」より)

お粗末さまでした〜。こんな気持ちなんだろうか?草々。
212名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 21:29:51 ID:xeNRI4Se
おお!GJです

もう落ち着いたかな?
213名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 23:16:16 ID:LVgGBtt0
>>200

うあー、心理描写にうなった。
四×喜(一方通行OK)派なんで、読んでて楽しかった。
また四草の抱える孤独がらしくていいよ〜。

・・・本編よりよほど楽しいのだがどうしようか(爆)。
214名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 23:39:33 ID:rutTwwg1
男の話題がやたらと多いのは腐女子率が高いせい?
なんか喜代美が可哀相で…
215草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/28(金) 00:28:02 ID:oApXn2Hx
小草若×喜代美@CHE.R.RY〜恋のはじめのほんまにはじめ〜 序

読みたくない方はIDかコテトリをNG登録してスルーして下さい。
エロなしで長いです。

第9週の設定で書きました。元は前スレ595の前段階として書いていた
ものです。前スレ472さんが素敵なSSを作って下さったのでボツにしていた
のですがやっぱり書きたくなってしまったので投下します。
エロもない上に長くてすみません。それにしても私が書く小草若は「底抜け」
フレーズが入らないなぁ…。

ポケベルを使ったことがないので描写がまずいのはご容赦下さい。

今日の小草若の何もかもわかった上での悲しそうな笑顔にやられました。
せめてここでは幸せになってほしいとの願いを込めて。
♪星の夜 願い込めて CHE.R.RY 指先で送る君へのメッセージ
ってなイメージで書いてみました。
さらにサントラのタイトルをサブタイとして使っちゃいました。
216草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/28(金) 00:29:48 ID:oApXn2Hx
小草若×喜代美@CHE.R.RY〜恋のはじめのほんまにはじめ〜 1

喜代美が清海に八つ当たりをしてしまった翌朝、自分の慰めが功を奏したのか
昨夜よりは多少元気になってるものの相変わらず元気のない喜代美と、
気まずいのか彼女と口を利こうとしない草々を見かねて草若は小草若を
呼び出した。

「おはようございます、師匠。」
小草若は畳に手をついて挨拶をした。
「また、喜六を連れて外の仕事を見せに連れてったってくれるか。」
「わかりました。午後からなんでそれから…」
「今すぐ頼む。」
草若の意図を察した小草若は喜代美を呼び出して車に乗せた。

「今日はどこへお仕事なんですか?ラジオですか?」
やはり昨日のことに触れられたくないのか喜代美はいつもより饒舌だった。
「それとも…」
「ちゃうちゃう。今日は清海ちゃんとの仕事やないで。」
「そうですか…。」
喜代美はほっとすると同時に清海に申し訳ない気持ちになった。
「何があったんや?何も力になれんかもしれんけど、話すだけでもちっとは
気持ちが軽うなるかもしれんで。」
喜代美はぽつりぽつりと自分と清海のこと、A子・B子と呼ばれてきたこと、
完璧な清海にずっとコンプレックスを感じてきたこと、毎日家事ばかりで
稽古をつけてもらえず焦りを感じていることを話した。
「そっか…やっと四草の言うてた意味がわかったわ。あいつの察しの良さ
だけは底抜けに感心するわ。」
「ほやけど、A子のことが嫌いいうわけやないんです。A子といると嫌な
自分になってしまうんです。それが嫌なんです。変わりたい思て
大阪来たのに…」
喜代美の目から大粒の涙がいくつもこぼれた。
「辛かったんやな。」
小草若は路肩に車を停め、泣きじゃくる喜代美の肩を抱き寄せた。
「小草若兄さん…」
喜代美は肩に顔を埋めて泣いた。

「すみませんでした。これからお仕事やのに。服も濡らしてしもて…」
散々泣いてようやく落ちついたのか、喜代美は鞄からハンカチを取り出して
涙を拭いた。
「そんなん構へん。服なんかようけある。落ちついたか?ちょっと待ってな。」
小草若は外へ出た。
(今日の兄さんはどないしたんやろ…いつもはふざけてばっかりやけど、
今日はなんや違う感じ…すごーく…優しい…)
「お待たせ。はいこれ、飲み。」
小草若はミルクティの缶を渡して、自分は缶コーヒーを飲み始めた。
「ありがとうございます。いただきます。」
とろけるほど甘くて温かいミルクティが喜代美の心を溶かした。
(師匠の淹れてくれたお茶とおんなし…魔法のお茶や…)
「…どうしてなんやろ。」
「どうした?変な味するか?」
「いえ、ちゃいます。魔法のお茶やなあって。」
「魔法のお茶?なんやそれ?」
小草若は笑った。
喜代美は昨夜のことを語って聞かせた。
「…それは、今も昨夜もあったかいお茶が飲みたいって思ったからやろ。」
「?」
217草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/28(金) 00:30:59 ID:oApXn2Hx
小草若×喜代美@CHE.R.RY〜恋のはじめのほんまにはじめ〜 2

「俺も師匠も、喜代美ちゃんが今どない思てるか、何をして欲しいかを
考えたんや。どないしたら喜代美ちゃんが元気になれるか、気持ちよう
過ごせるかって。家事をすることもお茶を淹れるのもおんなじちゃうか?
それに最初はみんな雑用から始めるねんで。俺かてそうやった。」
「あ…」
(やっとわかった気ぃする…草原兄さんの言いたかったことも…草々兄さんの
言葉も…)
先ほどまで泣きじゃくって落ち込みきっていた表情が柔らかくなった喜代美に
小草若は安心した。

「せやけどなぁ、しんどいやろ。毎日家事ばっかりで。草原兄さんは口調は
優しいけど言うこときっついし、四草はこき使うばっかやし、草々は
口悪いし。ただな、庇てるみたいで嫌なんやけどみんな正直言うてどないしたら
ええんかわからんとこあるんや。おかみさんおれへんし。」
「おかみさん…」
写真だけしか知らないおかみさん。兄さん達皆が慕ってるおかみさんとは
どんな人なんだろうかと喜代美は「おかみさん」という存在に思いを馳せた。
「単に家事のことだけにしても全部をやった奴なんておれへん。例えば
おかみさんがご飯作って弟子は掃除と後片付けとか。何もかもやらなあかん
弟子は喜代美ちゃんが初めてなんや。」
「そうなんですか…」

「叱られたり注意されたりして弟子が落ち込んどっても、後でおかみさんが
フォローしてくれるてわかってるから師匠も兄さんも叱るだけで良かってん
けど今はそれがでけへん。一門のお母ちゃんがおれへんてのは大変なんや。
喜代美ちゃんの弟子入りを断ったんもそれがあると思うねん。」
「私…図々しかったんですね…やっぱり自分のことしか考えてへん…」
やはり草々の言う通りなのかと喜代美はまた落ち込んだ。
「ちゃうちゃう!そうやないんや!ごめんな。言い方悪うて。親父は…師匠は
自信がなかったんやと思う。おかみさんがおらん今、ちゃんと育てられるん
やろかって。せやけど弟子にしたからには何か考えとる筈やで。喜代美ちゃんは
今は目の前のことを精一杯やらなあかんのとちゃうか?」
「そうですね。頑張ります!」
(弟子にしてもらえたんやから、今はできることやらなあかん。頑張ろ!)

「んで、これやるわ。」
小草若は鞄から手帳を出して何やら書き込むと一枚ちぎって喜代美に渡した。
「電話番号やないですか。マンションのやったら知ってますさけ。」
「ちゃう。これや。」
小草若はポケットから小さな箱のような物を出して見せた。
「何です、これ?」
「ポケットベルや。この番号にかけたらこれに繋がるんや。」
「へえ〜。聞いたことはありますけど初めて見ました。」
喜代美はまじまじと眺めた。
「それとこれな。この表の数字を組み合わせれば短いけどメッセージが
送れんねや。カタカナだけやけどな。」
「へえ〜〜〜。すごいですね。」
「かけてくれたらすぐかけ直すからな。でけへん時もある思うけど。しんどい
時とか、兄さんらに叱られた時にでもかけてきいや。」
「わかりました。」
喜代美はにっこりと微笑んだ。小草若も優しく微笑み返した。
貰った紙片をしまおうと二つに折ると裏にも何か書いてあった。
『底抜けに応援してるで!』
(兄さん…頑張ります。私、頑張ります。)
218草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/28(金) 00:32:55 ID:oApXn2Hx
小草若×喜代美@CHE.R.RY〜恋のはじめのほんまにはじめ〜 3

小草若は翌日から稽古に来れない日はいつも喜代美に電話をかけてきた。
内容は他愛無い話が大半だったが常に喜代美を気遣い、励ましてくれる
小草若の電話を喜代美はいつしか心待ちにするようになっていた。
一日の仕事を終えてミルクティを飲みながら電話の方をチラチラと見ている
喜代美を草若は微笑ましく見ていた。
草々は草々で、頻繁に電話をかけてくるようになった小草若に釈然としない
思いを抱いていた。しかし長電話するわけでもなく、喜代美にとっては兄弟子と
喋るなと言うわけにもいかず、何より喜代美が小草若の付き人をして戻ってきて
からは活き活きと仕事をするようになっていたので何も言えなかった。
さらに肝心の草若が何も言わないので草々も黙っていることにした。

「明日から三泊四日で旅番組のロケで北海道なんや。お土産何がええ?
やっぱ女の子やからお菓子か?」
稽古を終えた小草若が見学をしていた喜代美に話しかけた。
「そない気ぃ遣わんといて下さい。土産話で十分ですさけ。」
「遠慮せんと何でも言い。百個買うてきたる。」
「ほんまです。何もいらんですさけ、ちゃんと帰ってきて下さい。」
言い終えるなり喜代美の頬が赤くなった。
(私何言うてんねやろ。ちゃんと帰ってきてって…)
「喜代美ちゃん…?」
「ちゃうんですあの!土産話を聞きたいなあって…き、気をつけて行ってきて
下さい!」
喜代美はぺこりと頭を下げると台所まで走って水を飲み干した。
(なんや、変な言い方してしもた…)

翌日、小草若は仕事の為に北海道へ旅立った。
その日の晩は電話がかかってこなかった。
(ロケで忙しいんや、きっと。)
翌日も電話がなかった。
(いくら実家とはいえ、あまり遅い時間に電話するもんちゃうもんな…)
三日目の昼間、家事も稽古も済ませてふとできた空き時間に喜代美は
ぼんやりと小草若のことを考えていた。
(電話…来えへん…あー、何やろ。もやもやする。考えんのやめよ。)
座卓に置いたままの新聞を手に取って何気なくテレビ欄を眺めた。
『恋する○○○○!』 
(この番組のロケに行っとんなるんやったっけ…)
『人気お笑いタレント××と人気女優△△があの秘湯で混浴デート!?』
喜代美の胸の中にどす黒いものが走った。
(な…何?今、なんかすごい嫌な感じした。)
テレビの仕事とはいえ、綺麗な女性タレントと小草若が泊まりがけで一緒
なのかもしれないということにたった今気付いたのだ。喜代美は我知らず、
新聞を握りしめていた。

その日の夜。
「師匠、片付け終わりました。」
いつものように晩酌をしている草若に挨拶をした。
「ご苦労さん、今日はもう部屋に下がってええで。」
「はい。ありがとうございました。」
喜代美はいつものようにミルクティを淹れるために台所へ向かった。
ちらりと電話に目をやり、ため息をつく喜代美を見て草若はにやりとした。
座卓の上には謎の皺がついた新聞が置いたままになっており、それを広げて
ひとしきり喜代美と新聞を交互に見やると草若は喜代美に気付かれないように
ぷっと吹き出した。
219草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/28(金) 00:35:39 ID:oApXn2Hx
小草若×喜代美@CHE.R.RY〜恋のはじめのほんまにはじめ〜 4

一方、喜代美は喜代美でいつものようにミルクティを淹れていた。
なぜかとげとげする心を少しでも落ちつかせようと、あの時車の中で小草若が
飲ませてくれたミルクティを再現するべくいつもよりたくさん砂糖と牛乳を
入れてみたのだが、べたべたした甘さが口の中にまとわりつくばかりで
心がほどけるどころかいらいらが募るばかりだった。

「若狭。」
草若が声をかけた。
「はい、何でしょうか。」
草若に向かい合って座った。
「小草若にな、土産に地酒買うて帰れて言うて。」
喜代美は小草若の名前を聞くなり頬が熱くなるのを感じた。
「はい。ほやけどホテルに帰っとんなるんかどうか…まだロケかも
しれませんし、お仕事一緒にしとんなる方とご飯食べとんなるかも…」
喜代美は俯いたまま電話と自分の膝を交互に見ながらぶつぶつと呟いた。
「訳わからんこと言うてんと…ほれ、何かすぐ連絡取れるやつ
持っとったやろ。」
(あ…!忘れとった!あれやったら短い文章が送れるって言うとんなった!)
喜代美はぱっと顔を輝かせた。
「はい!すぐ連絡します!」
喜代美はばたばたと部屋に戻った。
(わっかりやすいやっちゃなあ…)
草若は喜代美を見送りながらくすくす笑った。
部屋に戻って数字の表と格闘した後、喜代美は公衆電話に向かった。
直接話すわけでもないのにやたらと緊張してしまい、何度も深呼吸してから
ようやくメッセージを打ち込んだ。何と書くべきか散々悩んで
『ゲンキデスカ キヨミ』というメッセージを送った。
220草月 ◆ACiteNl50A :2007/12/28(金) 00:36:25 ID:oApXn2Hx
小草若×喜代美@CHE.R.RY〜恋のはじめのほんまにはじめ〜 5

草若邸に戻って電話を待った。
5分…10分…電話が来ない。誰ともわからない美人タレントと仲良く食事
している様子を想像して喜代美の胸を再びどす黒いものが走った。
もう諦めて部屋に戻ろうとしたその時、電話が鳴った。
「はい!もしもしっ!」
喜代美は慌てて電話に飛びついた。
「喜代美ちゃん?」
「小草若兄さん!」
「ごめんな。電話でけんくって。どないかしたんか?師匠に叱られたんか?
あ、草々やろ。あいつは口悪いしな。それとも四草にこき使われたか?
帰ったら俺が怒っちゃるからな。」
「小草若兄さん…」
自分も疲れている筈なのに、いつものように喜代美を気遣う小草若の声に
鼻の奥がなぜかツンと痛くなった。
「あの、師匠がお土産にお酒買うて来いて。」
「何やねん親父はもう!喜代美ちゃんにしょーもない伝言させやがって!
ま、おかげで喜代美ちゃんからメッセージ貰えてんけどな。それより鼻声や
ないか。風邪気味か?また前みたいに倒れたらあかんさかい、母屋で寝たら
ええ。二階の俺の部屋使てええで。」
「大丈夫です。ありがとうございます。お疲れやのにすみません。」
「ええんや。喜代美ちゃんの声聞けて嬉しかったで。」
「私も嬉しかったです。それと…」
どす黒いものが嘘のように消え去り、代わりに切なくて温かな気持ちが
胸を撫でた。
「…喜代美ちゃん?」
「は、早う帰って来て下さい。土産話、待ってますさけ。」
「明日の晩、帰るからな。待っとって。」
「…はい。」
電話を切った喜代美はテーブルに置かれたまますっかり冷めてしまった
ミルクティを飲んだ。それは溶けるように甘くてちょっぴり切ない
味がした。

END
221名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:41:27 ID:4nZ8mxAB
>>214

男の話題が多いって、それ腐女子って言わないんじゃ・・・・(男×男の話してる奴なんていないでしょ、ここには)
222名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:44:41 ID:oApXn2Hx
>>216 8行目
×「また、喜六を連れて
○「また、若狭を連れて

でした。すみません。
223名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:45:15 ID:geh/wgnK
草月さんありがとうございます〜!GJ!GJ!
恋のはじまりのキュンとした感じが…ものすご照れましたw
可愛らしい二人ですなぁ。
224名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:52:47 ID:NRi5Y+ow
>>214
腐女子率が高いのではなく、女性率が高いだけじゃないか?

>>215
GJ!ここにぐらい小草若にこんなifあって良いよな
225名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:59:24 ID:ipCFORKY
>>215草月さん、GJ! !可愛らしなあ〜。
>>224さんに同意で、ほんと、ここくらいは小草若を幸せにしてあげていいと思うよ…。
四草贔屓なのに、最近は小草若のことばかり考えてたもんw

ところで、昨日の状態からは一応落ち着いたみたいだし、よかったね。
226名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 03:08:56 ID:JK3I5zyc
草月さん、GJです!


やっぱり保管庫欲しいなあ
227名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 08:03:46 ID:Py2vgF9t
>>214
そういえば喜代美には一切触れられていない感想多いね

というわけで職人さん、よければ可愛い喜代美を存分に堪能できる話をお願いします!
228「小草若、涙の蕎麦」:2007/12/28(金) 08:26:36 ID:dT1l6s6U
草月さん、GJ!
こんなお話を書けたらええんですが・・・。どうも違う方向へ行くなぁ。

今日の放送のワンシーンからの妄想。
エロは無し・・・ 小ネタ。小草若&四草(男×男ではない)
嫌な方はスルー下さい。

神社の鳥居の下で、落ち込んでいる小草若の隣に座り・・・。
「奢りますよ。」と言う四草。耳を疑うが・・その申し出に従うことにした。

『お前が居らんようになるのに!!』  『私、草々兄さんのこと!!』
あのやりとりを見て、小草若は決定的に自分にはもうチャンスは無いと
打ちのめされた。やり切れない思いと、どこか当然な気もする。

「諦めるしか・・ないんかな・・。」とため息交じりについ口にする。
「しつこいと嫌われますよ。」と励ますどころか、追い打ちをかけてくる。弟弟子。
さっきまでの寝床での宴は幻だったかと思う。


「お前・・奢るって!これ!!ど○兵衛やんけ!!」と四草の部屋に居た。
無言でヤカンで湯を沸かす。買ってきたコーラとビール、冷蔵庫からウーロン茶を
出す四草。仕方ないので、黙って座る。

何故か、平兵衛も交えて、男2人と鳥一羽でインスタント蕎麦をすする。
「サクサク天ぷら・・俺の分あげますよ。」と自分の分の上に乗せてくれる。

その時、平兵衛が言う。
「若狭、頑張れ。頑張れ若狭。好きや!愛してる!お前と暮らしたい!」

沈黙する二人。「お前・・・お前もか!」と立ち上がる小草若。
「チッ!・・そっちに移った時に、落ち込むことがあったら・・誘うかと
思って算段の用意しとったのに。俺も・・情けない。」
とブスっとして言う四草。

座り直して、肩をポンと叩く小草若。「まあ・・飲め。」
「これ水・・・」 「ええがな、気分、気分・・。」

こうして・・新年から、兄弟の絆は別の意味で繋がった。

「瀬を早みぃ〜・・」  「お前、何んや水で酔ったんか?」
「違いますよ。これで俺もアイツに説得されたんかと・・うぅ・・。」
「泣くなぁ・・・寿限無・・寿限無・・ご・・おうううう・・」

その夜の蕎麦は塩辛かった。


お粗末さまでした〜。
229名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 08:32:13 ID:dT1l6s6U
俺→僕 が正しい。四草のセリフ。
・・・・修行がたりませぬ。すみません、すみません。
230名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 09:12:43 ID:7k+WTLi+
>>228
男ふたり、わびしすぐるwww
GJ!!

四草にかぎらず、兄弟子達は
目上の人の前かそうでない人の前かで
ちゃんと一人称使い分けてるよね。
231「猫日和」  若狭その後 1:2007/12/28(金) 10:35:15 ID:SeKQPByc
草々目線の若狭との新婚生活です。嫌いな方はスルーで・・
モノローグなので、エロはありません。(エロに戻れなくなりつつある)
>>178の続きになってます。

この家で暮らし始めて、5ケ月が経った。不動産屋には
「まさか、あの家を希望する人がいらっしゃるとは・・」と驚かれたが。
大家さんは、どこかの会長さんだとかで貸す条件があった。
「この家をそのまま使って貰える人」だそうだった。

もちろん、住めるには多少手を加えてくれた。新婚と言うこともあり、
あの壁は綺麗にしてくれたが・・・やはり、古さは隠せない。
雨戸を閉めようとすると落ちる。トイレの戸はちゃんと閉まらない。
廊下の床は天然鶯張り・・・・雨漏りも少しする。平屋なので、掃除はし易いと
若狭は言うが、部屋数だけはあった。お陰で一室を稽古部屋に出来た。
風呂だけは何故か最新式なのは、床が抜けた為、システムバスをはめ込んだ
らしい。まあ・・広いから二人で入れて嬉しいが・・・。
232「猫日和」  若狭その後 2:2007/12/28(金) 10:39:03 ID:SeKQPByc
時々三味線を鳴らして稽古するので、目立つのだろう。ご近所さんから声が
かかる。人が住むことで、猫好きな婆さんが今まで入れなかったこの家に
集まってきた。暇な若狭は、そのご老人相手に落語などを披露する。

猫どもは、ここで集会しているようで、昼間にはどこからともなく集まる。
確かに、日当たりは最高だった。若狭は早速自家栽培や、猫達のトイレを
花壇のように作った。俺は物干しの柵を作った。

猫を養う羽目になるかもと心配したが・・・俺達が猫に養われている。

「こんにちは〜若狭ちゃん〜これ・・作りすぎたんよぉ〜」と猫好き婆さん達が
おかずを分けてくれる。台所が広いので、ここで集まって作ってくれたりもする。
猫どもはそんな俺達に偉そうだった。

「ほ〜らニャ太郎〜こっちこっち〜」と猫と遊ぶ若狭。もう22歳だというのに
子供か・・と思う所がまだまだある。それも・・可愛いんだけどな・・。
こいつと一緒に居ると、飽きない。この前は洗濯物を取り込もうとした時、
老化した縁側の穴に足がハマってもがいていた。

その前は、天井に蜘蛛が居たと走り回って逃げ、箪笥に思い切りダイブしていた。
タンコブでしばらくおでこが腫れていた。魚は焦がす・・卵焼きは殻入り・・。
味噌汁のわかめはつながっていた。でも味は悪く・・ないと思う。
いくら俺がどうでもイイと思っていても、ご飯だけはちゃんと炊けているから。
どんなに痛い思いをしても、笑いながら作ってくれる。
「夢みたいやもん。」と無邪気に笑う。その笑顔で俺は癒される。

三味線は上手くはなったんじゃないか?と思うので、時々お囃子をしてもらう。
俺がたまに高座に出て留守な時、練習をしてるらしい。
年寄りに好かれるのか、道を歩くとお菓子を貰っている。子供扱いだ。
「わあ〜かりんとうやわぁ。」などと喜んでいる顔は イカ串を食べてる時と
同じだ。この幸せそうな顔を見ると俺まで嬉しい。

「ポン吉とオタメが喧嘩してねぇ〜」と話題も猫が中心だった。名前は適当につけていた。
「ふ〜ん・・どないしてや?」  「え〜っと後ろからポン吉がオタメに被さってて・・」
沢庵を落とす俺。(それは・・若狭〜・・無知にも程が)
「その後オタメに傷だらけにされてたわ。仲悪かったんかなぁ。」
その数か月後、縁側の下で子猫が生まれて大変な目にあった。
233「猫日和」  若狭その後 3:2007/12/28(金) 10:40:06 ID:SeKQPByc
「あんたらも早う子供出来たらええのにねぇ〜」とお節介婆さんは、若狭を
そそのかす。そう言いながら、子猫を知り合いなどに渡してくれた。
一匹だけ残った白足袋の黒雉トラのネコだけを、自分で育てると言う若狭。

「お前が?こいつらみたいに勝手に来て勝手に帰るんとちゃうねんぞ?」
「ええやん。私・・この子育てたい。」その顔は真剣だった。
タマコはそれから20年も生きた。俺達が喧嘩しても仲裁してくれたり、
慰めてくれたようだ。話し相手が欲しかった若狭の心の支えにもなっていた。

「もう・・この頃あの子たち来なくなっちゃったね・・」と寂しく言う。
季節は5年目の春を迎えていた。少し女らしくなってきた若狭。
着物姿だとうなじに色気を感じ、ドキドキする俺が居た。

何匹かは来なくなっていた。やはり人が住むと
ノラは警戒する。この家に来て良かったかと俺が聞くと必ず若狭は言う。

「当たり前やん。」

その言葉で何度救われたか分からない。
最初に師匠の為に引き留めた、あの瞬間・・俺はこいつと一緒になる運命だったと思う。
今日も、どこかで転んだのか・・・おでこに絆創膏が貼ってあるけど。

「ご飯ですよ〜」明るい笑顔が今日もある。猫どもは縁側で集まって丸くなっていた。


お粗末さまでした〜。思い出されもせん、清海ごめん。
234名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 10:02:29 ID:24OWQR5H

しかし見事に過疎ってないかい?
235名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 11:25:03 ID:2AoBfogQ
仕方ないよ。
ここの書き手も読み手も偏ってるから。

少しでも違ってたら叩かれてるし。
四草と小草若贔屓が多いからな。
236名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 11:34:34 ID:TCNhFNY3
>>234
この程度で過疎ってるとは…('A`)
俺の他の巡回スレなんか3、4日はザラだぞ…
たまに一ヶ月書き込み無しってのもある
237名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 12:06:12 ID:24OWQR5H
>>236 だんだんと過疎って行くつーならわかるよ
いきなり「ぱったり」だから、なぁ
恐竜兄さん、人気茄子…
238名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 12:33:49 ID:wZt6A582
連続で穴埋め。
小ネタ・・基本 草若×若狭 + 兄弟子達  エロのみ投下。

<その1>

「除夜の鐘が鳴り終わったら、年季明けやからな・・・」と言いながら、着物の裾を捲る草若。
「は・・はい。」稽古部屋で四つん這いの若狭の白い桃のような尻が現れた。
そのたわわな二つの盛り上がりを撫ぜながら、谷間に指を滑らせる。「はぅん!」のけぞる若狭。

「お前ら、順番決めとけ・・」十分濡らして、突き上げ始める草若。「ふぅくぅん・・ああん・・」
(百八つなんて・・私・・我慢出来きへんかも・・兄さんらもやしぃ・・)と耐える若狭。
四兄弟は用意し始めた。除夜の鐘の音が聞こえ始めた・・・。

<その2>

壁を蹴り破り、若狭の部屋へ乱入する草々。
「これでヤリやすなった・・・・」と乱暴に若狭の腕を掴んで言った。「脱げ」
怖くなって言われるままになる若狭。胸を揉み、乳首を千切れるかと思うほど噛む。
「い・・痛い!や・・止めて!」  「暴れんな・・」
背中を向けさせ、後ろ向きで無理矢理突っ込む草々。
「イッッ!痛い・・痛い・・・ヒィ!や・・ヤメテぇ・・」そう懇願するが、止まらない。
血が太腿を伝う。ところが・・「ハゥゥ・・クゥゥゥン・・」いつの間にか感じている若狭。

「お前・・時々自分で慰めとったやろ・・俺見とったぞ。」と言葉攻めを始めた。
その言い方でますます濡れる若狭。次の瞬間・・・目が覚めた。
「夢・・?」オナニーで気持ち良くなって、気絶していただけだった。

しかし、穴から覗く眼には気がつかない若狭であった。

<その3>

「俺と・・同居せえへんか?」とルームシェアを提案する、小草若。
「ほ・・ホンマですか!」と乗る気になる若狭。

(そしたら〜俺と二人きりでぇ〜手料理作ってもろうて〜ウヒョヒョヒョッ・・)
「止めとき。」と草若がそれを阻止した。

「なんでや。親父・・。」  「若狭は俺とルームシェアするんや。」
その夜から、草若の隣で寝る若狭。
「苦しんだ後のお前の笑顔が見たかった・・」と言われて頬を撫でられる。

隣の稽古部屋から、草々と小草若がそれを覗いていた。
今度からは女将修行が始まったのであった。

お粗末さま。
239名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 12:35:50 ID:wZt6A582
草若×若狭 ついでに草々 エロあり 
内弟子修業終了から投下。


「除夜の鐘が鳴り終わったら、内弟子修業は終了や。ええな、今晩は俺の部屋へ着物で来い。」
と師匠に言われた若狭。

「師匠、若狭です。言われた通り参りました、失礼します。」と障子を開けた。
「よう来たな。これから終了の儀式を始めようか。除夜の鐘に合わせるからな。今から用意せんとな。」
「え・・・?」  「ほら、裾を持って脚を広げて俺に見せぇ。」
和装は下着を付けない。それを知っての命令だった。師匠の言うことは絶対で、弟子ならば従わねばならない。
嫌ですとも言えず、ソロソロと裾をあげた若狭。太腿が露になった。

「もっと、あげい。」そう言われ上にあげる。ふさふさした漆黒の絹糸が現れた。正座のままだったので
奥までは見えない。それでも若狭にとってはたまらなく恥ずかしい行為だった。

「ほれ・・脚を広げろ。奥が見えへん。」と強要する。お尻を畳に着け、膝を曲げて開いていく。
「もっと!早よせえ!」と言われる。もうこれ以上開けないぐらい広げて見せた。
茂みの奥には、シジミのようなピンクの肉ヒダがあった。少し湿っているようだった。

「若狭、お前・・いくつになった?」  「今日でに・・22歳ですぅ・・。」
「当然まだやな?」  「は、はい。」  「でも・・自分でしてたやろ?どや?正直に言え。」
「・・・・してました。」  「指でか?なんか使てか?」  「・・・時々・・指で・・。」
「ほなら・・自分でしてみろ。俺が見たる。」と辱めを受ける。

「くぅぅん・・はぁぁん・・」と指で下の口を自分で慰める若狭。胸を揉めない状態では気分が乗らなかった。
それにも関らず、濡れ状態はいつもより多かった。
240名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 12:37:23 ID:wZt6A582
「どや?もっと楽しみたい思とるやろ?」   「は・・い」  「着物脱げ。」
言われるままに、着物を全部脱いだ。肉付きの良い体はまだ幼さがあったが、白い柔肌は若さで輝いていた。
「胸、自分で揉め。指でいつもみたいにしてみろ。」  「はい・・」するしかない。
「くっっ・・はぅん・・あっ!くぅん・・」  「もっと声出せ。」  「あ・・あん・・あああん」
ビクッビクッ!と痙攣がおきた。ハァハァと息が荒い。「イッたんか?」  「あぁい・・」

「ほな、俺のを差し込んだろ。」と草若は自分の硬くなったモノを若狭の中へぶち込んだ。
「ぎゃぁぁぁあぁぁぁ!」と悲鳴が上がった。しかし・・「あっ!あっ!うぅんあぁぅうん・・」と感じ出す。
除夜の鐘の音が聞こえだした。

「若狭、いくで・・百八つ突くまで・・・終わらんからな。」と草若は鐘の音に合わせて突く。
覚えていたのは88までだった・・後は記憶にない。無事終わるまでに若狭は気絶した。

「しょうがないやっちゃな・・。おい!草々。」   「はい。」すぐに返事があった。
「隣で見とるんやったら、お前が後したれ。こいつももう一人前や、お前にくれたる。」

自分の部屋へ連れ帰った草々。「あ・・気がついたんか?」  「あ・・れ?ここ草々兄さんの部屋?」
「そうや・・師匠からOKもろた。」  「え・・?ホンマですか?」  「ああ」

「ここ大丈夫か?師匠は激しいからな・・くっっ・・でも締めるなぁお前は。」
「はぅぅ!だ・・大丈夫やと思いますぅ・・あっあっ・・私もう・・ああぁぁ・・」

十分に女の体にされていた若狭は、草々の単調な抱き方にも悶えるほど感じていた。
「覚えとんのは何回や・・?」  「は・・88やったと・・思いますぅ・ぅぅうぅん」

「じゃ、あと10回ほどやな。いくで・・!」 「は・・い、いっいいですぅあはぅ!」
残りを草々が打ち終えて、若狭の内弟子修業は終わった。

お粗末さま。
241名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 20:48:43 ID:TCNhFNY3
GJ!!!エロいなぁ〜w
242名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 22:47:42 ID:YNdVHyGz
過疎っていうか、冬コミだからじゃないのか?
243名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 01:34:04 ID:fjg2C/F+
除夜の鐘ネタあるかなと思ったら、やっぱりあって嬉しいw
244名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 09:09:46 ID:idKHokBH
四草×若狭
エロなし
いきます
245若狭の大晦日1:2007/12/30(日) 09:13:55 ID:idKHokBH
草若邸で徒然亭の忘年会が行われたある晩のこと。一門の完全復活が余程嬉しかったのか、
イケる口の3人は当然、下戸の草々までもが浴びるように酒を飲み早々と撃沈してしまった。
草若を部屋に連れて行って布団に寝かせ、草原と小草若をタクシーに放り込んだ頃には四草と若狭はクタクタだった
放っておいても風邪ひかんやろということで、草々は布団を掛けられ客間に置き去りだ。
2人は一息いれようと炬燵に座り込んだ。ミカンを食べながらテレビを見ていると若狭はあることに気が付いた。
(太ももに何か当たってる…足?)
四草とは炬燵の角をはさんで座っている。その四草の足先が若狭の内ももをサワサワとまさぐっているのだ


続きます
246若狭の大晦日2:2007/12/30(日) 09:17:22 ID:idKHokBH
テレビから視線を外さずに四草は足先を動かし続けている。若狭が足を固く閉じても柔軟な力強さでこじ開けてしまう。
溜め息のような喘ぎ声が微かに漏れ出す。四草の足先は若狭の中心に向かって進んでいく。
いつの間にか肩を抱かれている事に気づいたがもう遅い。四草の顔が若狭に覆い被さり、唇が重なる…
「お゛い゛、若狭〜水ぐれ゛〜」
チッ!舌打ちをした四草が立ち上がる。手で若狭を制して、草々を連れて行く。
「兄さん、部屋で寝てください。」
(助かった〜)
ホッとする若狭を嘲るかのように四草は振り向きもせず言った。
「部屋で待ってるからな。」



お粗末さまです
どちら様も良いお年を!
247名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 10:04:28 ID:AXVjBM3f
>>244
おぉ!GJGJ!!
喜代美誕生日なのに貞操の危機とはw
248「小草若、慌てる」  その1:2007/12/31(月) 09:17:47 ID:rWrh+S+1
>>244さん、GJ!

今年最後の投下です。
>>153の続き?でございます。
エロは無し。本気モードの師匠に対抗する、兄弟子達の奮闘記。

春、のどかな午後の陽気の中、縁側で草若は若狭に耳掃除をして貰っていた。
膝枕でのんびり過ごすその様子は、まるで・・夫婦のような・・光景だった。
それを離れを出た時に目撃する、草々。(師匠・・・・)

「ほな、出かけるで。今日は夕飯いらんけど、晩酌だけ用意しとってくれ。」
「はい、いってらっしゃいませ。」
草若は柳宝師匠と食事会で遅くなるようだった。

(お前が気を引け)と小草若から指示されたが、具体的にどう行動してよいのか
悩む草々だった。とりあえず話ぐらいは・・と思っていたが、草若に
「若狭は俺の雇い人になったから、お前の世話や用事は自分でせい。」と
釘をさされているので、雑用を頼むついでに話することも出来ない。
何かと身の回りに若狭を置きたがるので、隙が無かった。

「あ、草々兄さん。夕飯、一緒にされますか?」  「あ・・ああ。」
「ほしたら、二人やし・・簡単なもんでエエですか?」
「若狭・・。」   「はい?」 
(何話せば・・え〜・・あ〜・・そうや!)「俺も・・耳かきしてくれへんか?」
「え?・・」  「あかんか・・・べ、別にかまへん、気にすんな。」
「エエですよ。」と若狭はニッコリ笑った。

(ああ・・ええ気持や)と草々は夢心地だった。柔らかい若狭の膝枕もだが、
こんな気持ちの良い体験は今まで無かった。
「わぁ〜大きいのありましたよぉ〜」と嬉しそうな若狭。
「はい、反対側。」と言われて、くるりと向き直る。「わ!違います!」
草々は顔の向きを変えただけなので、若狭の股間に顔を付けてしまった。
「わ!!す、すまん!!」慌てて、体の位置を変える。
「もぉ〜・・止めてください。じゃ、こっちもしますね。」
若狭は耳掃除に夢中だったので、あまり気にしてなかったが、草々は内心
穏やかではなかった。ドキドキしていたが・・・この気持ち良さにウトウトしてきた。

「わぁ!こっちも〜こんなに・・・」言いかけて、草々が眠っているのに
気が付く若狭。(草々兄さん・・)となんだか新婚気分を味わっていた時。
「い・・行かんといてくれ・・A子ちゃん・・」  「!!!」
次の瞬間膝を思い切り抜かれ、畳に頭を強打する草々。
「何・・すんねん!」  「終わりましたよ!!」と台所へ走って行った。
249「小草若、慌てる」  その2:2007/12/31(月) 09:19:12 ID:rWrh+S+1
「アホか・・お前は。」  「間抜けですね。」見ると小草若と四草だった。
「何やっとんねん、羨ま・・いやしょうもない事で怒らせあがって!」
「昔の女の名前言うたらアカンでしょ。草々兄さん、女心分かってませんね。」
「なんや、お前らなんで来たんや。」側頭部をさすりながら、聞く草々。

「親父・・・出かけたやろ?」  「ああ。」
「飲んで帰って来て、また家で飲む言うてたやろ?」 「それがどうしたんや。」
「危ない・・だから、来たんや。」  「まぁ、監視役ですね。今日は泊まります。」
「お前もか!」  「だって・・同盟でしょ?」

草原にこの前の話をすると、さすがに一番弟子だけあり青ざめていた。
(まさかとは思うけど・・あの若狭を女将さんにするつもりか?)と多少の
ショックもあるので、なるべく二人きりにしないよう協力することにした・・。
稽古が終ると「若狭、三味線教えたろ。」と誘う。しかし、そんな微力の阻止では
草若の行動は止められなかった。唯一救いなのは、若狭はまったく気がついていなかった。
草々も鈍いのだったが、輪をかけて鈍かった。

「僕も手伝ってきます。」と台所へ行く四草。残された二人で今夜の計画を相談する。

「若狭。」  「あ、四草兄さん。来とんなさったんですか。今日は草々兄さんとだけ
やけど・・ほなら、小草若兄さんも一緒ですね。夕飯何します?これから用意しとこと思うて。」
「若狭・・お前も22歳やろ。」そう言いつつ、背後に回る四草。「はい。そうですけど。」
肩をそっと抱き、「じゃ・・男女の事も知っとかな・・あかんな・・。」と顔を近づける。

耳元で「お前・・経験あるのか?」  「!!!な、何言うとるんですか!!そんな・・・!」
「キスもまだか?」と若狭の顎を軽く持つ。「や・・止めて・・」 
「お前も恋愛解禁や。草原兄さん以外俺らも独身の一人の男やからな・・。女を意識しろ。
気を許すと隙だらけのお前は危ないぞ・・。40センチ以上近寄らせたらあかんな・・。」
ともうキスをしそうな感じで顔が近付いてきた。若狭はドキドキした。
(四草兄さん・・目が綺麗・・女の子が夢中になるの分かるわ・・冷たいのに・・吸い込まれそう・・。」
「若狭。こんな時は目ぐらい閉じろ。」  「え・・」と催眠術のように目を閉じた。
「お前・・・髭ぐらい剃れ・・。」   「!!!!!」

「アホか、お前も。」と草々に罵倒される四草。左の頬が腫れていた。
「ホンマに・・頼りにならん、兄弟を持つと辛いわ。」と今度は小草若が、台所に行った。
250「小草若、慌てる」  その3:2007/12/31(月) 09:21:15 ID:rWrh+S+1

「あ・・小草若兄さん。いらっしゃい。今晩煮ものと野菜炒めでええですか?」
「ええでぇ。ええでぇ。喜代美ちゃんの作ってくれたもんなら何でもええでぇ。」と
そっと手を握った。途端に・・・その手を祓い、海老のように後ずさる若狭。
「ど・・どなしたんや?」いつもなら、そのままだったし、そんな行為は無い筈。

「だって・・四草兄さんが・・男にあまり隙を見せんとぉ・・近寄らせるな、言うてはったから。」

「四草!!お前!何余計な事、言うとんねん!」と小草若に頭を叩かれる四草。
「まあ・・これで、若狭も警戒しよるやろ。師匠がなんかしようとしても。」と言う草々。

そんな兄弟子達の思惑も知らず、仲良く夕飯を食べる若狭。
(さっきの・・四草兄さん・・腹たったけど、女としての身だしなみは大事やんもんね。
それに・・ドキドキしたわぁ・・。草々兄さんにはムカついたけど、寝言やし・・なんとなく
嬉しかったし・・。小草若兄さん・・なんか寂しそうやったなぁ・・今度は手ぐらい・・ええよね。)

と考えていた。「おい・・こら。」と草々のどなり声でハッとする。
「これ・・なんや・・」沢庵が繋がって切れていた。
「す・・・すみません!!!」  「まあまあ、ええやないか。」
「ホンマに・・女忘れてるな、若狭。」  「そんな問題か!ボケ。」
「すみませぇええん・・・」  「そないに言わんでも・・」

こうして今夜も、賑やかな徒然亭の夕食は楽しかった。


「ただいま〜帰ったでぇ〜」   「はい。師匠、お帰りなさいませ。」
「ちょっと・・・冷えるなぁ。春やのになぁ。」   「そう思うて、熱燗にしました。」
「お・・気がきくなぁ。お酌してくれるか?」   「はい。」

そんな様子を隣の部屋から覗く、草々・小草若・四草。(し〜・・静かにしろよ。)
「分ってるわ!」(兄さん・・声デカイ・・)  息を潜めていた。

お酌をして貰い、美味しそうに飲む草若。その傍らで、お酌をしながら・・
おつまみが取りやすいように、配膳する若狭。
「どうや・・お前も・・」  「はい・・頂きます。」と杯を受け取る。
その様子を見て、草若は「お前も・・いつか・・女になるんやなぁ・・」とつぶやくように言う。
「は?」と意味が分からず飲み干す若狭。盃を返して、お酌をさせわざと溢させた。

「あ・・すみません!すぐ拭きます!」と慌てて布巾を手にする若狭。
その手を握って・・・草若は言う。「ええ・・自分でする。」
「お前・・・俺ぐらいの年の男・・どう思う?」

(!!!)と隣では小草若が驚いた。「お・・親父が誘うとる!!」
「な・・なんやてぇ!」  「やりますねぇ・・師匠。」
(シィ〜・・聞こえる!!あの言い方・・殺し文句やねん!若い娘に言うと・・
大抵は落ちよる!あの眼力にやられよるねん!!)ドキドキする3人。
251「小草若、慌てる」  その4:2007/12/31(月) 09:23:44 ID:rWrh+S+1

「え・・・師匠は、普通のオジサンとは違いますよね。なんだか・・」
「ん?・・・」と草若は息子の言うような目線で若狭を見ていた。
普通なら、この男の色気を感じ取って・・女はイチコロなのだが。

「お祖父ちゃんを思い出します!」 
固まる草若。顔が険しくなった。

隣で小草若は引きつりながら・・小声でつぶやく。
「あかん・・それを言うたらあかんでぇ・・喜代美ちゃん〜・・」
「なんでや?小草若。」  「鈍いですねぇ・・兄さんは。」
「あんな・・お前らが来る大分前や。子供時、もうすでに親父は白髪やってん。
初めは『渋いやろ』とそのままやってんけど・・ある時、どっかのガキが
『お爺ちゃん』言いよって・・それからや、染めるようになったんは。
おふくろもなるべくその話題は避けとったからな。若う見えることに命かけとった。」
「じゃ・・あの3年間は・・」
「そんだけ自暴自棄やった、言うこっちゃ。女にも興味無いようやったしな。」
「それじゃ、男にも目覚めた・・ちゅうことですか。納得です。」
息を潜めて、様子をうかがう3人も、固まった。

そんな状況も分からず、そのまま続ける若狭。

「初めてぇ・・お会いしたときから、私のお祖父ちゃんの印象なんです。
なんだか、温かこうてぇ・・でも厳しい処もあってぇ・・包まれたいなぁ・・って。
この人のお世話をしてあげたいなぁ・・って。あ、師匠は若いですけど!」
それが、母性本能だと若狭には分かって居なかった。

(ホンマにこいつは・・子供やなぁ・・・)と笑うしか無い、草若。
「おい、隣の3人。こっちで一緒に飲むか?」と言う。
「へ?あ!兄さんら。そんなとこで何してはるんですか?」驚く若狭。

「お酒足らんやろ。もっと用意してこい。」  「はい。」
若狭を台所へ行かせ、弟子達に言う。

「お前らと・・俺も同じか・・笑うな。自信無くすでぇ・・でも面白いやっちゃ。」
とニヤッと笑いながら、飲み始めた。だが、嬉しそうでもあった。

「お待たせしましたぁ〜」と笑顔で熱燗の徳利を用意してくる若狭。
4人は複雑な笑顔でそれを迎え、宴は続いた。
252「小草若、慌てる」  その5:2007/12/31(月) 09:25:38 ID:rWrh+S+1

その3日後、磯七の床屋で顔そりをして貰い、菊江に化粧され、咲からお古の
ワンピースを着た若狭。徒然亭宅へ戻った時、草若も4人の兄弟子たちも
目を見張った。
「見違えるようやな、若狭。」
「女らしくなったなぁ。いつでも嫁に行けそうやな。」
「お前・・馬子にも衣装か。」
「き・・喜代美ちゃん〜後で・・・デ・・デート・・」
「お茶でも奢ったろか、若狭。」

それぞれの賛辞の声を聞いて、答える。
「はい、ありがとうございます。似合ってますかぁ?嬉しい!これから・・・
鞍馬会長とお食事なんです!!!いってきま〜す。」と出かけた。

「おい・・どういうこっちゃ?」草若が4人に聞く。
「あ、何かそんなようなこと言うとったかな?」知ってるのは草原だけだった。

いそいそと出かけた若狭の後を追う、3人の兄弟子達。ボディーガード化した
徒然亭一門は、今日も若狭を守る団結力は強かった。

お粗末様でした〜。皆様、良いお年を〜。
253名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 14:08:04 ID:bp0IrA97
おおっ!GJです!
最強の刺客、鞍馬会長ww
254名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 15:35:54 ID:jHhG0YGS
>>248
GJ!!
遂に会長まで参戦www
255名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 19:18:24 ID:LCwIyULd
>>248
GJ!!
会長まで!柳宝師匠や尊徳師匠を飛び越えて…オヤジキラー若狭ww
256名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 19:40:47 ID:7hjZdZdl
>>248
GJ!!
会長のお手つきになったらもう手出しできんのと違う?
257名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 21:10:27 ID:Du4DJYIH
>>248
お〜!GJ!
ついに御大登場かぁw
若狭が天然小悪魔ちゃんでかわいい〜
258名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 04:23:20 ID:TQKs6ADq
読みづらいんで「」後改行してください。
259名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 18:44:44 ID:Et1R3slj
あけましておめでとうございます
尊建×若狭
エロ少なめ
ブラック若狭です
主人公カプがお好きな方はスルーを
260尊建×若狭1:2008/01/01(火) 18:47:22 ID:Et1R3slj
淡いランプに照らされて、日焼けした逞しい男と、雪の様な肌を見事な曲線で型どった女が絡みあっていた。
2人は上になり、下になり、体を入れ替えながら互いを貪り合った。肉体のぶつかり合う音、卑猥に響く水音、
艶かしい喘ぎ声をBGMに、いつ果てるとも知れない儀式に耽っていた。
男…土佐屋尊建は女の膝を肩に担ぎ上げると渾身の力で女を貫いた。
女…徒然亭若狭の内壁に蠢く粟粒のそれぞれが、意思のある生物のように侵入者を捕らえていく。
抜き差しされる度に内臓ごと持って行かれそうな快感に若狭は翻弄され、高みをかけ上がっていった。


続きます
261尊建×若狭2:2008/01/01(火) 18:50:37 ID:Et1R3slj
気だるい満足感を味わいながらベッドサイドの煙草を引き寄せつつ尊建は訊ねた。
「アイツは相変わらずか?」/相変わらずですよ、と若狭が呟く。相変わらず愚直で落語にひたむきで…それ以外に何も無い。
一門を巻き込んだ結婚当時は、それでもよかった。恋愛フィルターのかかった目には輝いて見えた兄弟子。
清海や小草若を傷つけてでも手に入れたかった愛しい男。壁を蹴破って抱きしめられた時は天にも昇る気持だった。
でもね、フィルターは外れます、熱いものは冷めるんですよ…醒めた瞳に映るのは未熟な恋の残骸か。


続きます
262尊建×若狭3:2008/01/01(火) 18:53:55 ID:Et1R3slj
当て馬にした小草若は奇跡の人気回復を成し、華やかな世界で活躍中だ。高座も疎かにせず評価は高い。
正直なところ小草若を選んでいればと思う。いや、今の草々でなければ誰でも良いとさえ思っていた。
そんな若狭につけ込んだのが尊建だ。同じテレビの仕事で東京に一泊した夜、部屋に押し掛けた。
入門当時から目を付けていた若狭が心も身体ももて余していると見抜いた尊建に遠慮はなかった。
百戦錬磨の手管と圧倒的なオーラに若狭は溺れ、夢中になった。
もう1年半も続いている関係だが草々は毛ほども疑っていない。妻の心が離れている事すらわかってないだろう


続きます
263尊建×若狭4:2008/01/01(火) 18:57:47 ID:Et1R3slj
「もうエエやろ。俺ん所来いや。」
この1年半の間に尊建の方が若狭にのめり込んでしまった。遊びの女を全て清算し、芸にも精進している。
「それは出来ません。」
夫婦としての愛なんて疾うに無くなっているけれど。
落語家としての草々は尊敬してる。今も、これからも。
今若狭が尊建の元に去れば草々は終りだ。志保に逝かれた草若のように。
それだけは見たくない。でもね
「子供が出来ました。男の子なら尊建兄さんの子ですよ。」
何でわかるんや、と喜びながらも不思議そうに訊ねる尊建に、ニッコリ笑って答える

イッた時に授かった子は男の子って言いますやん



お粗末さまです
264名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 00:29:19 ID:EHjqHdmG
おおお!ブラック若狭〜GJ!!

不倫物ちょっと妄想してたから、タイムリー!
この路線もエエなぁ。
265名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 14:04:57 ID:npw/LqDK
お正月で皆さんお忙しいのかな?
かく言う自分も久々に開いたわけだがw

>>259さん
GJです!ブラック若狭もいいなあ…。

お正月なので、小ネタを書いてみました。
こういうネタ初めて書いたんですが…難しいですね。
エロなし、カプなしの小ネタです。
266名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 14:05:31 ID:npw/LqDK
1月3日。
正月三が日の最終日ということで、草若宅ではお屠蘇をいただき、
その後ちょっとした酒宴が開催された。
戦いすんで、日は暮れて。
草若は自室で休み、居間では草原・小草若・四草・若狭の4兄妹がなにやらお話し中。

「私、ほんまに行かんでええんですか?」
「もう年季も明けたしなぁ、別にわざわざ鞄持ちせんでも、え」
ええんと違うか?と言いかけて噛んだ草原を小草若が遮る。
お屠蘇と酒の影響か、当社比2割増のテンションだ。
「もちろん喜代美ちゃんがついて来てくれるんは大歓迎やで〜。
ええねんええねん、鞄なんか持たんで。そんなん四草にさせたらええ」
そう言われた四草はちらりと小草若を見やり、
屠蘇散と一緒に溶け出してしまえばええのに、とつぶやいたが、
くるっと若狭に向き直った。そして一言。
「若狭、ついてったらお年玉もらえるかもしれんで」
お年玉!!その単語は「神隠し@年季明けの落語家」に怯える若狭にとって、
まばゆいばかりの輝きを持っていた。きらーん、と目が光る。
「持ちます!鞄!!行かせてください」
よしよし、これで小草若にいさんからきつねうどんくらいはとれるな。
と四草はひとりごちる。
しかしその声は「だからぁ、喜代美ちゃんは鞄持たんでええねんて〜」
と言う小草若の声にかき消され、若狭には届かなかった。
ゆえにそんな四草には気付かず、若狭が言う。
「でも小草若にいさん、明日は四草にいさんも出演者ですさけ」
「ふん、10年早いんじゃ」
小草若が毒づくと、四草はあっさりと言った。
「まぁ、僕も呼んでもらいましたんでね」
そして、いつもの表情のまま続ける。
「そんなことよりも小草若にいさん、
久しぶりの生放送だからって、ひとりで空回りせんといてくださいよ」
僕が恥ずかしいですから、としれっと付け加える。
「せやせや、調子乗ると滑り、すべ」
滑るからな、と言いかけた草原を再び遮り、小草若が四草に絡み始めた。
「おいこら四草!誰にむかって言ってんねん!お前こそ、緊張して噛むなよ!!
しゃべれなくなったときの代理に、カラスでも連れてっとけ!!」
「僕は噛みませんし、平兵衛は九官鳥です」
267その2:2008/01/03(木) 14:07:02 ID:npw/LqDK
「おまえら、俺の話を聞け!」
小競り合いを繰り広げる三男と四男の間に草原が割って入った。。
酒の入った草原は、さっきから噛みまくりの遮られまくりだったのだ。
時代的に「タイドラですか。あっちは江戸前ですけど」と言う突っ込みはなされない。
あ、すみません、と弟妹弟子たちに謝られ、とりあえず面目を保った草原は厳かに言う。
「とにかく!明日はせっかくの機会やからな。
小草若も四草もしっかり徒然亭をアピールしてこいよ。
若狭もテレビには出んでも、自分を売ら、売り込んで、やな…」
3人は神妙に聞いているような顔をしていたが、結局また噛んだのであまりしまりは無かった。

ふと、四草が言う。
「そう言えば、草々にいさんがいませんね」
ちょうどそのとき、電話が鳴った。
若狭が電話に出るべく立ち上がろうとしたが、ちょうど電話のそばを草々が通りかかった。
草々は、そんな若狭を手で制す。
「あ、ええ。俺が出る…はい、草若宅」
ありがとうございます〜と若狭がつぶやき、残り4人の話は進む。
「でも若狭も出かけるとなると、明日は草原にいさんと草々にいさんだけになりますね」
小草若が、よけいなこと言うなと言うように四草に目で訴える。
喜代美ちゃんは行ったらあかん、て言われたらどないすんねん!
しかし、草原はもちろんそんなことは言わず、鷹揚に答えた。
「それは別にかまへん。久しぶりにゆっくり師匠に稽古つけてもらおかな」
「すみません、草原にいさん」
ちょこん、と若狭が頭を下げる。
「ええって。あ、お昼前くらいからやったやろ。テレビはちゃんと見てるからな」
そのとき、電話を切った草々が座り込んで、草原に言った。
「にいさん、明日ですけど、俺も呼ばれましたんで」
「は?」
「小草若らと、同じ番組です。今その電話で」
「…てことは、明日は草原にいさん一人ですね」
いたって普通の顔で、四草が言った。

…沈黙。俺だけ? お留守番?

「にいさん、やっぱり私、行かんでぇここにいましょうか?」
「にいさん、酒、もっと飲まはりますか?」
「にいさん、明日は平兵衛連れてきときましょか?」
「え、え、え、なんでみんな焦ってんねん?!」
草原は大人なので、口に出してはこういった。
「ええよ…別に寂しいことあらへん…」

翌日…草若宅居間。午前11時。
「おっと、そろそろテレビつけんと…」
「ソロソロ!テレビ!テレビ!」
「…これ、よけい寂しいんちゃうやろか…やっぱり四草はわからへん…」
その後ろで平兵衛がシイソウ!ワカラン!セヲ〜ハヤミ!と叫んでいた。

結局今年も仲良しな徒然亭の五兄妹だったのでした、というお話。


ぐるっと関西おひるまえ出演記念w
見られる方がうらやましいです…。
年代設定等は、底抜けにスルーでお願いしますw
前レス、その1って書き忘れました…。
おしまいです。お粗末さまでした。ありがとうございました。
268草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 19:57:35 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 序

読みたくない方はIDかコテトリをNG登録してスルーして下さい。

新年初のエロパロでございます。ようやく四草×喜代美編の続きが
書けました。明日からの本放送が始まる前にできて良かったw
作中の時系列では前スレ381の続きとなっています。
エロありでかなり四草をSっぽくしてみたつもりです。
楽しんでいただければ幸いです。
四草の「喜代美」呼びは二人きりの時限定の設定です。別スレで四草の
本名らしきものがネタバレされてましたがやっぱり喜代美には
「四草兄さん」と呼ばせる方が個人的には萌えるのでここではそうしています。

タイトルは井上陽水の名曲から頂戴しました。
269草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 19:58:53 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 1

初高座で大失敗した喜代美は、自信がつくまではしばらくは高座に上がらなく
てもよいという草若の計らいによって「寝床寄席」では雑用を務めるのみと
なっていた。

何回目かの「寝床寄席」の前日、昼食時の賑わいも過ぎて客が引けた頃、
喜代美は居酒屋「寝床」に寄席に使う道具類を運び込んでいた。
(えっと、めくりに見台に…太鼓も鉦も全部あるっと。)
「こんちはー。まだええか?」
「あらー、磯七さんいらっしゃい。今日は遅かったですね。何にします?」
「いやぁ、今日はお客さんようけ来はってな、きつねうどん頼むわ。」
「はいただいま。」
喜代美は磯七に挨拶をしようと衝立の向こうから顔を出しかけたその時、
「それにしてもあの四草が若狭と付き合うなんてなあ。驚きやわ。」
喜代美は慌てて首を引っ込めた。
「こないだもなんや可愛らしい着物着てデートしとったで。」
「あぁ、僕も見かけましたよ。」
熊五郎がちらりと衝立の方を見ながら答える。
(言うて!もっと言うてっ!)
喜代美はニヤニヤしていた。
「せやけど変なデートやったで。四草は米袋担いどるし、若狭はスーパーの
袋仰山ぶらさげとったし。買い出しやなあれは。」
(ええやないですか!まったく!)
喜代美は衝立越しに磯七を睨みつけた。

「四草も随分好みが変わったもんやな。昔はキレイなお姉ちゃんをとっかえ
ひっかえしとったのに。」
咲と熊五郎が「言うたらアカン…」と言いたげに磯七に目配せするが全く
気付かない。
「ホンマすごかったんやで。あんだけの男前やろ?ファンの女の子を来るもん
拒まずで次々手ぇ出しとったしな。」
「ほんまでっか!?」
最初は止めようとしていた熊五郎も四草の武勇伝に興味を示し始めた。
こうなれば磯七の独壇場。ぺらぺらと喋り始めた。
「一度なんかな、手ぇ出した女の子二人が天狗座の楽屋口で鉢合わせしてな、
そのままつかみ合いの喧嘩や。」
「へえ〜、それで四草さんは?」
咲だけが目配せをするが二人は話に夢中で全く気付かない。
「さすが四草や。顔色一つ変えんと『勝負決まったら呼びに来い』言うて
帰ってもうた。いつか刺される思たであれは。」

ガタン…
話を聞いて呆然とした喜代美が衝立にぶつかってしまったのだった。
「若狭ちゃん!」
「失礼します。立ち聞きみたいなことしてすみません!」
喜代美は駆け出して行った。
「若狭ちゃん、待って!」
咲が後を追いかけた。
訳もわからず、どこへ向かっていいかもわからず泣きながら商店街を走り
抜ける喜代美は角からふいに出て来た人影とぶつかって尻餅をついた。
「いったぁ…あら、若狭ちゃん?どないしたん?」
「すみません!あ、菊江さん…どうもすみません。お怪我ありませんか?」
「こっちは大丈夫やで。それより若狭ちゃん、泣いとるん?」
「あー!やっと追いついた!やっぱ若い子は足速いわ…」
咲が息も絶え絶えに二人に声をかけた。
270草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 19:59:47 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 2

「ふうん…せやったんか…切ないな、若狭ちゃん。」
三人は「菊江仏壇店」にいた。咲から事のあらましを聞かされた菊江は
恋に悩む我が娘を愛しむように話しかけた。
「年も離れとるしね、過去は過去で割り切るしかしゃあないねんけど今の
若狭ちゃんには難しいかもしれんね。」
「割り切るて…どないしたらええんですか?」
また泣きそうな顔をしている喜代美の隣に咲が椅子を引き寄せて腰掛けた。
「うちと熊五郎さんもね、一回り以上年離れてるんよ。知っとるでしょう?」
喜代美はこくんと頷いた。
「うちは熊五郎さんの昔の事、殆ど知らんの。熊五郎さんが教えてくれたこと
しか知らんの。」
「それでええんですか?気にならんのですか?」
「全然気になれへん言うたら嘘になるで。でもな、時間は戻せへんし年の差を
縮めることもでけへん。せやけどうちは今の熊五郎さんを好きで一緒に
おるの。若狭ちゃんも今の四草さんを信じてみたらどない?」
菊江も頷いた。
「今の…?」
「そう。今の四草さんの気持ち。」
「私のどこがええんでしょう?子供やし、へちゃやし、落語もでけへん。」
「それは本人に聞いてみたらええんちゃう?」
菊江が出入り口の方を指差した。

「喜代美!…いや、若狭。」
四草が息を切らして駆け込んできた。
「仕事さぼってどこで油売っとるんや!さっきはここにいてへんかったのに…」
「すみません!」
喜代美はぴょこんと立ち上がって頭を下げた。
「四草さん、ごめんなさいね。私が引き留めてん。」
咲が庇った。
「ちゃうんです。私がさぼったんです。すみません。」
「…磯七さんから話は聞きました。若狭に謝りたい言うてます。とにかく
戻るで若狭。お二人にはご迷惑おかけしました。」
四草が深々と頭を下げた。
「四草さん、あとちょっとだけ若狭ちゃん貸して。」
菊江は部屋の隅に若狭を連れ込んだ。
「何ですか?」
「四草さん見てみ、あんなに汗かいてはる。若狭ちゃん探してあちこち
走り回ってはったんや。確かに昔は女癖が悪かったかもしれへん…いや、確かに
ひどかったけど。あーいや、今はあないして若狭ちゃんを探して一生懸命
走り回るくらい大事に思てはる。前やったらほっといてた思うで。」
「それは妹弟子の面倒見なあかんて師匠に言われてるからやと思います…」
喜代美はまだ落ち込んでいる。
「さっき四草さんが何ていうてここ来たか覚えてる?」
「いえ…」
「『喜代美!』って言うてたで。」
菊江はにっこり微笑んだ。
「え…」
喜代美の表情が少し明るくなった。
「さ、帰り。草若さんがきっと怒ってはるやろうけど。」
「師匠より草々兄さんの方が怖いです…」
271草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 20:01:26 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 3

二人は押し黙ったまま草若邸へ向かって歩いた。
「信じられへん、か。」
先に口を開いたのは四草だった。喜代美は力なく首を横に振った。
そして意を決したように口を開きかけたその時、
「若狭!何さぼっとったんや!!四草もしっかり面倒見とけ!!」
いつの間にか二人は草若邸の前に着いており、草々が玄関前で頭から湯気を
出さんばかりの勢いで怒っていた。
「すみません!」
「僕の監督不行き届きです。すんません。」
二人は揃って頭を下げた。

その後草若からもひとしきり叱られたその晩、喜代美は四草の部屋の扉を叩いた。
「四草兄さん、入ってもええですか?」
「どないした?」
扉を開けるとそこにはいつもとは違う雰囲気を漂わせた喜代美が立っていた。
紺地に白抜きの夕顔をあしらった浴衣に濃い赤の帯を結んでいる。衿の合わせは
いつもより緩く、衣紋もやや大きめに抜いて大人びた着付けをしていた。
髪もふわっと結い上げ、後れ毛をわざと残してうなじの白さを際立たせていた。
四草は喜代美を招き入れると、喜代美はいきなり帯を解き始めた。
「何しとるんや!」
喜代美の大胆な行動に慌てた四草が喜代美の手を掴んで止めた。
「私のどこがええんですか?磯七さんが言うとんなりました。きれいな女の人を
とっかえひっかえしとったって…『寝床寄席』かってもう兄さんのファンの
人が何人も来なって最前列をいっつも陣取ってます。プレゼントやお手紙
渡して下さいて頼まれたことも何べんもありました!嫌やったけど、ちゃんと
受け取って兄さんに渡しました…」

四草は部屋のごみ箱に目をやった。そういえばそんな物を受け取ったなとは
思ったものの、全く興味がなかったのですべて捨てていた。
喜代美の瞳は潤みはじめていた。
「きれいでもあれへん、落語もでけへん、子供の私の…!」
四草が喜代美の唇を塞いだ。どうすればいいのかわからなかったから。
四草にとって、女は黙っていても冷たくしても寄って来るもので、適当に
声をかければ喜んでついて来ていたし、貢いでくれそうな女には殊更甘い
言葉を囁いて抱けば勝手に金を吐き出してくれた。空白の三年間は夢を失った
辛さと虚しさを紛らわせるためだけに抱ける女がいればいいだけで、
彼女達の顔も声も何一つ記憶には残っていなかった。それ故に嫉妬したり
恋人面したりする女は鬱陶しいだけでその場から追い返すか自ら離れた。

それがどうした心境の変化か、十歳近く年下の子供のような女の涙と嫉妬に
内心困惑しきっていた。今まで女を蔑ろにしていた罰が当たったのかと
さえ思い始めていた。
今までのように適当に女が喜びそうな台詞を言えばいい、鬱陶しい女なんて
捨ててしまえばいいとかつての自分なら何の躊躇いもなくできた筈なのに、
今ではまっすぐに自分を見つめる喜代美のまなざしが眩しくて息をするように
たやすくやっていたことができなかった。
272草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 20:02:42 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 4

「誤魔化さんで下さい…」
目に涙を浮かべて頬を上気させ、甘くて熱いキスに身も心も溶かされそうに
なりながらも喜代美は必死に抗議した。
「どない言うてええかわからん。磯七さんの言うてはったことは事実やし。」
「遊びやったんですか?好きやて言うてくんなったんは嘘なんですか!?」
違う。こないなこと言いたいんやない。なのに心とは裏腹に口をついて出る
言葉は四草を詰るものだった。
(大人の女の人はこないなこと言うたりせえへん筈やのに…!せやからせめて
見た目だけでも精一杯大人っぽうしてみたのにこないなこと言うてたら
嫌われてまう…)
四草に嫌われる、そう思っただけで今まで堪えていた涙が一気に溢れた。
「今までしてきたことは事実や。過去は変えられへん。そうやって生きて
来たんやし。」
嘘はつかれへん…。そのまっすぐな瞳と涙が、初めて会った時から心を捉えて
離さなかったその瞳がーその時は違う人を見つめていたけれどー
彼の心を正直にした。
「そうやって生きて来て今の自分がおる。今の自分は若狭を、いや、喜代美を
何より大切にしたい思とる。信じて貰えんやろうけどそれしか言われへん。
頼むからもう泣かんでくれ。泣いとる顔は見たない。」
哀願するような声で四草は自分の気持ちを吐露した。
信じられへん。自分が女に許しを請うなんて。頭の片隅でそう思わないでも
なかったが、今目の前で小さな肩を震わせている喜代美を悲しませているのが
他でもない自分であるということが四草のつまらないプライドを打ち砕いた。

過去は変えられない。過去があって今の自分がいる。そしてそれは今の喜代美
自身も同じこと。咲と四草が同じことを言っていることに気付いた。
「もっと早うに出会うとったら違たんでしょうか。」
涙を手の甲で拭いながら喜代美は話し始めた。
「もっと早うに会うとったら犯罪者になるやないか。」
四草は苦笑した。
「もっと年が近かったらええのに思て…せめて格好だけでもと思て今日は…
何できれいでもない、子供の私のどこがええんですか?」
「…何でやろな。わからん。」
喜代美はひどく傷ついたような顔をした。
(あかん…またやってもうた…ついつい…)
「どこが好き、いうんは言い換えればそこしか好きやないいうことちゃうか。」
「?」
「まだわからんのか。にぶい奴やなあ。まだまだ子供っちゅうことか。」
むっとした喜代美をすかさず抱き寄せて耳許で囁いた。
「全部やっちゅうねん。」
273草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 20:03:44 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 5

目を丸くしたまま次第に頬が染まっていく喜代美を横目で見て満足げに
微笑んだ四草はすかさず喜代美の唇を奪った。一瞬、喜代美は戸惑ったような
表情を見せたがすぐに目を閉じ、四草の首に腕を回した。
「…んんっ…はぁっ…ん…」
喜代美を昂らせるポイントは熟知していると言わんばかりに、四草は唇、
上顎、頬の内側を舌で蹂躙した。喜代美も負けまいと必死で四草に応えた。
しかし経験の差は大きく、喜代美の息は次第に上がり始め、首に回された手は
四草の服をぎゅっと握りしめることしかできなかった。
口内を嬲り尽くした後、ようやく離すと喜代美は力が抜けたように四草の
胸の中へ倒れ込んだ。
「四草兄さん…」
潤んだ瞳で見上げた。
しゅるっ、と音を立てて先ほど喜代美が自ら解きかけた帯を四草が解き、
長襦袢姿にした。
衿をぐいと開くと思わぬ外気に晒された肌が粟立ち、太腿に触れられた
指の熱さに喜代美の身体がびくりと反応した。

「待って…下さい…」
喜代美の身体を横たえて四草が覆いかぶさろうとした途端、喜代美はくるりと
身体の位置を変え、四草の身体の上に乗った。
「どないしたんや…?」
いつもとは違う積極さに四草は戸惑い、上半身を起こした。
「大人の女の人は…こういうことしとんなるんですよね…?」
喜代美は四草のジーンズを不自然に押し上げている強張りをふわふわと撫でた。
見下ろす喜代美の瞳には今まで見たことのない妖艶さが宿っており、四草の
鼓動が早まった。
ボタンを外し、ファスナーを下ろして屹立した四草自身を引っ張りだした。
いつも暗闇の中でしか目にしたことのなかったそれを見て喜代美は微かに
怯えた表情を覗かせたが、息を一つ吸うと口にそっと含んだ。
「くっ…」
生暖かくぬめった舌の感触に四草の息が詰まった。ぎこちないながらも舌で
丁寧に舐めたり、口に銜えて飲み込んでいく様は快楽を得るには物足りなかったが、懸命な口技に四草は興奮した。
しかし初めてだからなのか次第に息が上がってきていた。
「…喜代美、もういい。」
「え…?」
上目遣いに見上げるまなざしに更なる昂りを感じた。
「うまく…なかったですか?」
「いや、十分。」
四草は喜代美を跨がらせると、唇を首筋に這わせつつ長襦袢を肩から落とした。
「電気…消して下さい…」
既に荒くなり始めた息づかいが喜代美の高揚を感じさせた。
「あかん。」
冷たく微笑みながら見つめるまなざしに喜代美は、この眼に囚われている、と
靄のかかり始めた意識の隅で感じていた。
「あ…あぁん…」
四草の舌が美しい線を描く鎖骨をそっと這わせる。同時に指は柔らかで張りの
ある乳房から下腹部に向かい、柔らかな叢へ、そして太腿をなぞった。
「ふぁっ…う…ん…」
四草は喜代美を乗せているジーンズがしっとりと濡れているのを感じた。
274草月 ◆ACiteNl50A :2008/01/03(木) 20:04:49 ID:dBaDBAkA
四草×喜代美@いつのまにか少女は 6

「随分濡れとるやないか。」
「四草…兄さん…もう…!」
こんなにも溶けきって四草を呼んでいるのに肝心な部分には触れようとしない。
喜代美は哀願した。
「何や。」
「もう…私…」
「ちゃんと言え。」
それでも最後の言葉を口にしない喜代美を嘲笑うかのように、内腿の付け根
辺りをそよそよと撫でながら白桃のような乳房の先端に吸い付いた。
「きゃぁっ!」
身体を仰け反らせて喘いだ。喜代美は観念したかのように言葉を繋いだ。
「お願いです…触って…くださぃ…っ!!」
言い終えるなり、四草の指は喜代美の濡れそぼった花弁に挿し込まれた。
さんざん焦らされた末にやっと与えられた目も眩むような快感に喜代美は
なす術もなく溺れた。
抜き挿しされる指は次第に本数を増やし、最も敏感な珊瑚珠をも弄んだ。
「あん…う…んっ…」
もう、自分の身体から奏でられる水音も部屋が明るいことも気にならなく
なっていた。

「喜代美。自分で入れてみぃ。」
「え…!」
たっぷりと喜代美を弄んだ後、ますます意地悪な衝動にかられた四草は
こう命じた。
羞恥心に、桜色に染まっていた頬を更に赤らめた。しかし、既に快楽の虜に
されていた喜代美は更なる快感を期待する欲情に濡れた瞳で四草を見つめた。
そのまなざしに四草は男としての征服欲が更に高まった。
普通の男ならたじろぐんやろうけど、と心の中で呟いた。
ふらふらと膝をついて立ち上がると濡れた花弁に四草自身を招き入れた。
「いや…!…ぁ…あぁ…っ!」
いつも抱かれる時よりもずっと奥まで突き刺さる感覚に、喜代美はそのまま
気を失いそうになった。
四草もまた、いつもより深く強く包まれる感触に深いため息をついた。
「自分で動いてみぃ。」
「は…い…」
そろそろと腰を浮かしては落とす。突き上げられる感触と切なすぎる
快楽に喜代美は声も出ず、水音と二人の甘い吐息だけが室内を支配した。
次第にもどかしさに耐えきれなくなった四草が下から突き上げた。
四草を求めて固く、薔薇色に染まった花の蕾を吸い上げれば締め付けが
ますます強くなり、その度に四草のジーンズが喜代美から溢れ出る蜜で
濡らされた。
「四草兄さん……!」
四草にしがみつき、遥か遠くを見つめるようなまなざしで囁いた。
腰が震え、きゅっと締め上げた。抑えられない衝動に四草も弾けた。
そして腕の中の喜代美がぐったりともたれかかった。
「ええ子やな。」
耳許で囁く声にまで囚われている、逆らえない、と薄れゆく意識の中で
喜代美は感じていた。

END
275名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 00:27:04 ID:wt9tw3Pp
>>274
とってもよかったです
濡れました…
276名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 00:34:25 ID:OQISHXC9
>>268
GJ!!最近このスレ更新なかったからうれしい。
「全部やっちゅーねん。」でヤラれた(ノ∀`)
小草若最後の戦いシリーズも期待してます。
277名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 00:50:54 ID:PMCT0sQ0
若狭かわいいよ若狭。
278名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 00:52:56 ID:FfEi7exK
何か一杯来てる!
皆さんGJです!

四草若狭は「喜代美」「四草兄さん」が
一番萌えるなあ
279名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 06:49:31 ID:sW2g/ZuL
GJ!です。
280名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 10:53:22 ID:kG6iDMTa
他人頼みで申し訳ないが、草々×若狭の初夜を文字に起こして下さる
職人はおりませんかのう。
公式カプだから人気ないのかな…

婚前交渉NGという鎖で自分をぐるぐる巻きに追い詰めてる分、初夜に
性欲弾けて暴走しそうな草々に萌える(;´Д`)ハァハァ
逆に若狭は少女漫画のような初夜と処女喪失を夢見ていて、半纏姿wの
まま行為突入な現実に驚いて恥らえばいいよw
布団すら敷かせてもらえず、畳んだままの布団に縋ってよがる若狭と、
そんな若狭の媚態に益々興奮して余裕ない草々 щ(゚Д゚щ)カモォォォン

…でもこの二人のまぐわいって声とか音がでかそうで、そのうち師匠に
「おまいら毎晩毎晩ギシアン自重しる!」と言われそうだw
281名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 11:59:57 ID:fwnN6nj2
新婚初夜、草々を潰して
「今までずっと好きやったんや!」
と若狭に迫る草原兄さん


ここはあえて草原兄さんで
282名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 16:12:40 ID:OmfeWfrX
>>280
師匠生殺し…w
しかし萌えシチュですな。是非自分で書いてくれw
283名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 19:05:20 ID:aDuQLabO
読みたいなら自分で書け。
その前に草々×若狭イラネ
284名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 00:00:43 ID:8U55KplB
何か草々×若狭、勢いで書いちゃったんですが、
需要なさそうですね。どうしよ。
285名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 00:07:37 ID:UJyZ2HFN
嫌ならスルーすればいいだけだし
投下してみたら?


「パッチギ」みてたら鼻毛兄さんが菊江さんに
包茎チンチンの手術後を見せてるシーンがあったんだが
1ccも妄想が湧いてこないよ
286名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 00:33:32 ID:coOkieIS
>>284
ぜひ遠慮せず披露してくださいwktk
ここはあらゆる萌えが許される場所なので。
萌えに貴賎なし。
>>283みたいな勘違い自己中の意見なんかキニスンナ
全く、過剰持ち上げ厨の次は他人の萌え排除厨かよ…携帯冬厨氏ね
287名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 00:43:59 ID:/y3bZJwS
けど他力本願はよくないでしょ
288名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 01:34:01 ID:UJyZ2HFN
リクエストしてるだけでしょ?

あとsageて
289名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 02:37:42 ID:vXihWrKS
>>284
前スレ、466KBなので間に合えばそちらはいかがでしょう。
290名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 02:54:27 ID:hx8jN8Uj
自分の知ってる他スレだとリクエストは普通の事で
誰も他力本願なんて認識していないな。
280みたく具体的な内容のリクも沢山ある。
レスの内訳が、リクエスト6割、投下1割、保守3割w
イラネなんて有り得ないし。
職人も投下も沢山あるスレはワガママが言えて良いねえww
291名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 09:20:04 ID:HtUiOKXT
ここの女率の高さは異常…
292名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 17:26:36 ID:EhtrseYd
朝の連続ドラマ自体が女性向けだからな
別に異常ではないだろ…
元が女性向けだと住人の女率高くて普通だと思うぞ
293名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 18:46:32 ID:3sTJEZRW
お言葉に甘えて投下します。
草々×若狭。ぬるいエロあり。
一応初夜ですが、>>180さんの感じとは少し違うかも。
モノローグ多めです。嫌な方はスルーして下さい。


「お前が出ていってまうのに、お前が縫ったざぶとんなんか、見て暮らしたないからや!」
勢いで言ってしまってから、自分でもはじめて気が付いた。
(…そうやったんや)
あの日、破門を言い渡されたおれを呼び戻しに来た若狭に、「ひとりには、させません」と言われた時から、ずっと胸の奥にくすぶっていたものは、これだったのだ。
いや、ひょっとすると、もっとずっと前、若狭がおれたち兄弟の妹になる前のころから、ずっと、おれは若狭のことを求めていたのかも知れない。

前に一度、若狭がまだおれにとって喜ィ公だったころに、あいつは師匠とおれの元を飛び出して小浜に帰ったことがあった。
飛び出した理由は今でも分からないままだ。
あいつが泣きそうな顔をしていたことだけはよく覚えている。
側にあいつの姿が見えなくなって、しばらくして何故だか無性に物足りなくなった。
そして気が付いたら、小浜行きの電車に乗っていたのだ。
あの時は、小浜まで出向いた自分の行動に、「焼き鯖を食べに来た」とかいう理由を後付にして、自分でもそんな気になって満足していた。
けれど、ただ鯖を食べるだけなら、若狭をわざわざ探し出すこともなかったのだし、そもそもおれはそんなに鯖が好きなわけじゃない。
小草若に張り合う気持ちがあったのは確かだが、あの時のおれは、ただ若狭の姿を探してあそこまで行ったのではなかったか。

それでもあの時は、それは恋と呼べるものではなかった。
でも今となっては、それはしっかりと恋のかたちをとって、おれの全身全霊を揺さぶっている。

「おれは、ほんまはお前のこ……」
鐘の音が言葉を遮り、伝えようとするおれの気持ちをくじこうとする。
こちらを真っ直ぐに見上げてくる、子犬のような若狭の目。
涙をいっぱいに湛えている。
そのあまりの透明さに、今まで感じたことがないような衝動が胸を突き上げてきた。

「内弟子期間中は、恋愛禁止やで」
いつの間にか、寝床には師匠を除いて誰もいなくなっていた。
その師匠も、そう言ったあと、邸に戻っていった。
294名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 18:48:35 ID:3sTJEZRW
無言のまま、内弟子部屋に帰ると、おれはあかりもつけず座り込んだ。
隣の部屋のドアが閉まる音がした。
壁の穴には、あかりが灯らない。
気配で、若狭もおれと同じように、闇の中で時が過ぎるのをじっと待っているのが分かった。

除夜の鐘が鳴る。
ひとつ。またひとつ。
鐘が鳴る毎に、おれの心が定まっていくのを感じた。
若狭が欲しい。
他の誰にも渡せないと思った。
心も、何もかもが、全て欲しかった。

物憂い響きで、もうひとつ鐘が鳴った。
静けさが降りてくる。
時計を見た。針は12時をまわっていた。
おれは傍らの鉄アレイを握りしめた。

壁を破壊するのは意外なほどに容易かった。
こんなにも脆いものに、おれと若狭は隔てられていたのだと、今更ながらに驚いた。
壊れた壁を乗り越えたおれを見て、目を丸くしたまま若狭は小さな体をすくませた。
おれは、自分でも、己がどれほど獰猛な目をしているかが、分かっていた。
分かっていて、でも自分でもどうしようもなく高ぶったまま、無造作に歩み寄る。
抱きしめた体は、驚くほど柔らかく、小さく、温かかった。
「今日からお前がおれのふるさとや」
それがおれのせいいっぱいの想いだった。
不器用かも知れない。
けれど、それだけで若狭には全てが理解できたようだった。
見上げてくる大きな目に、また大粒の涙が溢れた。
涙をこぼす瞳の下で、唇がこらえきれない様子で震えていた。
その少し反り返った、愛嬌のある小さな上唇。
吸い寄せられるように、そこへ唇を押しあてた。
295名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 18:50:25 ID:3sTJEZRW
白状すると、おれはかたぎの女の子とちゃんとキスをしたのは、これが初めてだった。
頭の中が真っ白になった。
若狭の体がびくんとなって、おれの腕にしがみつく小さな指に力がこもり。
おれの顎で全て噛み砕いて呑み込んでしまいたいような、驚くほど小さなつくりの甘い唇が、おれに答えるように微かに緊張をほどいた。
脳天の奥が痺れたようになって、理性の糸が溶けてなくなった。

おれのどこに、こんな嵐がひそんでいたんだろう。
それから時間の流れも分からなくなるほど、飽きるまで若狭の可憐な唇を吸い続けた。
時折若狭は苦しそうに声を上げた。
もっと、もっとその声が聞きたいと、名残惜しく唇を離し、細い首筋に噛みつく。
「あっ」
タートルネックのセーターがもどかしい。
その奥から、おれを誘う恍惚のにおいがたちのぼってくるのに、邪魔をされておれは、つゆがしたたる白い果実を味わうことができない。
セーターを取り去ろうと、無意識にそれをたくし上げて、その下に手のひらごと忍び込ませる。
大きな手のひらで、練絹のような肌を撫でると、若狭の唇から、小さな悲鳴が漏れた。
もっと。もっとだ。
立っておられず、若狭の膝ががくんとなったのをいいことに、そのままふたりで瓦礫の中に倒れ込む。
幸いなことに、横たわるだけのスペースはあった。
ブラジャーのホックが指先に触れた。
その新鮮な感覚に、ほんの少しだけ我に返って、若狭の顔を覗き込む。
「ええか?」
何がええか、だ。
我ながら、おかしくて笑い出しそうになる。
この期に及んで、おれは若狭の了解を得ようとしているのか。
いいも悪いも、もし若狭がここで嫌だと言っても、やめるつもりは毛頭ないくせに。
彼女を抱くことに罪悪感がないわけじゃなかった。
ついこの間まで妹だと思っていた少女だ。
しかしそのことが、恋慕という火種を注がれたことで、より一層おれの欲を燃え上がらせたのは確かだ。
小さな体、小さな指。
おれを兄さんと呼ぶその唇。
おれはお前の兄ではない。
お前を欲するただの男だと、おれ自身が、思い知った。
「……はい」
掠れそうな小さな小さな声で、若狭は言った。
その顔には、蹂躙される女の怯えたような色は浮かんでいなかった。
ただ、初めての感覚に翻弄されながらも、おれを受け入れようと見上げる、おれの好きな必死な瞳がふたつ、そこにあった。
296名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 18:51:53 ID:3sTJEZRW
たくし上げたセーターの隙間から、白い肌がのぞく。
ブラのホックを外し、唇を徐々に上へと這わせていくと、下着の下から思いがけないほど豊かな膨らみが現れた。
思わず隠そうとする腕を封じ、白い肉を舐め上げ、桜色に立ち上がる頂を執拗になぶると、もうこれだけで耐えきれなくなったのか、若狭は小さく悲鳴をあげて逃げようとする。
「だめや……」
熱い息でそう囁く。
もう止まらなかった。

頭の芯がじんじんと痺れて、時間の感覚も分からなくなっていた。
思うさま、若狭の柔らかな体を唇で吸いつくし、舌で味わいつくした。
充分な時間をかけて、それからようやく、若狭の足を胸に付くまで深く折り曲げる。
「いくで……」
すでに何度も達していた若狭のそこは、十二分に慣らされていたはずだった。
けれど初めての彼女はそれでもやはり苦しそうに、おれの服を懸命に握りしめて悲鳴をあげた。
「ィ、ヤ……」
若狭の中は、肌と同じく、吸い付くようだった。
きゅう、と締め付けるその感覚に、おれは我を忘れた。
それから、若狭の中に、熱いどろどろしたものを全部吐き出すまで、何度抱き合ったのか、覚えていない。

おれは朝の太陽が黄色く見えたし、
若狭はそれからまる1日、腰が立たなくて、
訳知り顔の師匠にニヤニヤされて顔を真っ赤にしていた。

「結婚しよう」
おれが言うと、若狭は透明な目でまたおれを見上げた。
「はい」
よどみなく答える声に、おれは祈るように目を閉じ、その小さな体を大事に大事に抱きしめた。
手順を踏む、ということは、おれは苦手だ。
けれども、もうこの世の中に、いとしい女はただひとりしかいないと分かった。
……共に生きていこう。
そう、想いを込めて、若狭の額とおれの額をつけると、
照れたような優しい笑みを浮かべて、若狭は静かに、
「はい」
と言った。


終わりです。何かメロウですんません。
297名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 19:38:49 ID:KIqUDlji
>>293
わ〜、いいもの読ませてもらいました!ありがとう!
ドラマを見てる時の自分の中の草々・若狭像とのブレが全くなかったんで
画がいちいちリアルに想像できちゃって照れたけどすごく楽しかった!
298名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 19:59:12 ID:c8nSd+Mm
>>293
GJ!!!
なんか、すてき!
エロいんだけど、愛が伝わってくるよ!
299名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 23:33:27 ID:UJyZ2HFN
おっ!GJです!
300小草若×喜代美 GAME@1:2008/01/07(月) 03:06:41 ID:2lIIJsUo
>>34さんにINSPIREされて書きました。気に入ったセリフを一つ使わせていただきました。
設定は1/5(土)放送の結婚式の夜です。


草々の隣に寝転び、ベタに添い寝を楽しんだまではよかった。
(結婚式のあとは…初夜…キャーはずかしいっ!)
しかし、待てども待てども草々が起きる気配はない。
(結婚式って男の人のほうが緊張するってよく聞くし…もう少し…)
それどころかいびきをかくわ、大の字になるわで、一緒に寝ることさえ困難な状況。
(…あー眠れんくなってきたわ…どうしよ…そうや)
そろそろと部屋を出て、喜代美は母屋の台所へ向かった。
(あったあった)

「喜代美ちゃん?」
「小草若兄さん…。」
小草若がふすまを開けて入ってきた。今夜男性陣は隣の座敷で雑魚寝をしている。
「ちょっと、眠れんくてぇ、お酒ちょっと飲んでみようと思ってぇ。」
「そうやなぁ、今日の主役やったもんなぁ!
疲れすぎて頭興奮状態なんやろなぁ。」
「小草若兄さんは?」
「うん、ちょっと目が覚めてな」
「ウルサイ〜!」
座敷から誰かの抗議の声。

二人は顔を見合わせ、ふっと吹き出した。
(ちょっと、外、歩かへん?)
(ハイッ)
そろそろと台所から庭へ抜け出した。
(あーまだちょっとあったかい…)
喜代美は半テンを着た肩をすぼめ、暖を取るかのようにぬるめのかんを両手に一本ずつ強くにぎり直した。
ポケットにはおちょこをしのばせてある。
301小草若×喜代美 GAME@2:2008/01/07(月) 03:11:22 ID:2lIIJsUo
「怒られちゃったなぁ」
「そうですねぇ」
「あっ、新婚早々連れ出したらあかんよな。ごめんごめん。つきあわせて悪かった。」
「いいんですっ。草々兄さん、眠りこんで置きやらへんのですっ」
喜代美は頬をふくらませてぷんぷん怒っている。
「草々も疲れたんやろ。せやけど…」
今日は初夜やん、ええのか?…と言いかけ、その言葉は飲み込んだ。
「寒なってきたなぁ。俺のスーパーカー!に乗らへん?」
「えっ?でも飲酒運転…」
「違う違う、運転しないで車に乗ってるだけ。」
「…?」
「あっ、別に何もやましいことはないねんで、
喜代美ちゃんも俺も眠れんし、二人でちょっとお酒でも飲みたいけど、
部屋だとウルサイゆーて怒られるから、車でならええかな思うて…。」
「…」
「あっ、嫌ならええねん。寒いし、戻ろうか?」
「いえ、行きますっ!」

草々兄さん、ひどいですよね、いくら疲れたからって私のことほったらかして寝てるやなんて!
などと喜代美はぶつぶつ言い、小草若はそれに笑って応える。
母屋から少し離れたところにある駐車場まで歩いた。

「着いたでー」
小草若は助手席のドアを開け、喜代美をシートに座らせた。自分は運転席へ。
エンジンをかけ、エアコンの暖房を強めに設定する。
「もう少ししたらぬくぅなると思うから。」
「ハイ。」
「んじゃあ、乾杯しよか。」
「ハイ」
「カンパイ!」
く・く・く・く・く…
「お〜喜代美ちゃん飲みっぷりええなぁ。さささ、もう一杯」
「あっ、すみません」
互いに酒をつぎながら、また草々の話をした。
「フー。いい気持ちですぅ。小草若兄さんにいろいろ聞いてもらってすっきりしたし。
ありがとうございましたぁ。」
「ええねんええねん。それじゃあそろそろ戻ろうか?」
「そうですね、あっ、まだお酒残ってますよ!飲んじゃいましょう!」
そう言いながらかんをのぞきこみこむ喜代美。
思わず苦笑しながら小草若が答えた。
「うん。せやけど、かんはのぞきこんだらあかんねんで?」
「わかってるんですけどーついのぞいてしまうんですー。
どのくらい残ってるのかわからへんやないですかぁ。」
302小草若×喜代美 GAME@3:2008/01/07(月) 03:14:51 ID:2lIIJsUo
「…喜代美ちゃんはホンマにかわええなぁ。」
思わず小草若は喜代美の頬をなでた。
(まずい、また怒られる!)
喜代美ちゃんごめん、と謝ろうとしたが、喜代美はにこにこと楽しそうな顔のままだった。
(酔うてるのか…)
そのまま頬をなでていると、だんだん胸の鼓動が速くなってきた。
今度は額と額をくっつけてみた。
「喜代美ちゃーん、酔っ払ってるのと違う?」
「全然、大丈夫ですよぉ」
ころころ笑う喜代美。
(人妻の余裕?色気?なんやわからんけど止められへん)
「あーあかん、あかんわ」
一人ぼやきながら喜代美を抱き寄せた。
軽くくちづけては離れる。何度も何度も。
喜代美は苦悩する小草若を見てくすくす笑う。
「あー、ホンマにかわいい。」
ホンマにかわいいやって…酔ってボーッとする頭に小草若のその言葉だけが響く。ふふふ、と笑みがこぼれる。
そんな喜代美を見て小草若の心臓はますます早鐘を打つ。
気を取り直そうと残りの酒に手を伸ばした。
「あー、私も飲みたいですー」
「もうあかんて」
「いいじゃないですかぁ」
「…ほんなら、俺が飲ましたるわ」
小草若は酒を口に含み、そのまま喜代美の口に流し入れた。
「!」
喜代美の口の端から酒がひとすじこぼれた。
それを小草若が優しくなめて唇に軽くキスをした。
「おもろいやろ?」
「…ドキドキしました…」
笑いあう二人。そう、これはゲーム。ゲームなんだから。明日の今頃には忘れてるような。痛みなんて幻想。

「なぁ、喜代美ちゃんも俺に飲ませて?」
「え〜?できるかなぁ?」
「できるできる」
喜代美は酒を口に含み、ふらふらしながら小草若に覆いかぶさった。
唇と唇が触れる。そっと流し入れたつもりが、ほとんど首筋に流れてしまった。
「あ〜」「あかんや〜ん」
二人とも笑い転げた。
「ほらぁ、もったいないもったいない、なめてなめて」
「えぇ〜?」
喜代美は小草若の鎖骨、首筋、あご…そして唇の端までていねいに舌をはわせた。
「あ〜気持ちいい…」
喜代美が舌を離そうとした瞬間、小草若は喜代美を抱き寄せ、からみつくようにキスをした。
「ごちそうさん。」
「…もぉ〜小草若兄さん、ふざけすぎですよぉ」
「そうやなぁ、俺酔うてしまったかもしれへん」
「私も飲み過ぎちゃいましたぁ」
「じゃあちょっとふざけてもええやんな?初夜の前の、予行演習や」
そう言うと、小草若は喜代美の耳にくちづけた。
くすぐったいと喜代美が笑う。
小草若も笑いながらまぶた、鼻の頭とキスを繰り返す。
小草若は片手を伸ばし、喜代美の半テンをめくって服の上から突起をつつく。寝る前だから服の下は素肌。
「あっ…それはあきまへん…」
「気持ちええやろ?」
喜代美は思わず目を閉じて快感に浸ってしまう。吐息が漏れる。
少し開いた唇に小草若の舌が入る。上あごをなめたり、舌をぎゅっと吸ったり。
(キスってこういうこともするんやぁ)
喜代美にはすべてのことが新鮮で、楽しかった。
小草若も、真剣にならないよう、努めて明るく軽く振るまった。
どうしようもないほどの欲情と罪悪感を胸に押し込めて。
303小草若×喜代美 GAME@4:2008/01/07(月) 03:16:12 ID:2lIIJsUo
「ん〜冷たいです〜」
胸から手が離れ、今度は背中に入ってきた。指先がそっと背中をはう。触れているのか触れていないのかわからないくらい、優しく。
「んっ…はぁ…こういうの、初めて…」
「ホンマ?こういうんもええもんやろ?」
「ハイ…」
「あ〜喜代美ちゃん、かわいすぎやわぁ。もっと気持ちいい顔みせて?」
「…え?」
服がめくりあげられ、胸があらわになった。
いや、と遮る間もなく、小草若の舌がふくらみの先端に触れた。
音をたてながら舌が動く。喜代美の酔った頭ではもう何も考えられない。ただ快楽に身を任せる。
わずかに目を開けると小草若の真剣な顔が少し見えた。
(なんだか…お母さんになった気分…)
ふっ、と声が出てしまった。
「どないしたん?」
思ったことをそのまま言うと、小草若はひどく傷ついたような顔をして
「せっかく喜代美ちゃんにいい気持ちになってもらいたい思うとったのにぃ!」とむくれた。
ますます喜代美の笑いは止まらない。
「俺怒ったで〜!」
そう言うと小草若は半テンを脱がし、喜代美の背中を自分のほうに向けた。
「何しはるんですかぁ?」
それには答えずに服を首までめくり上げ、唇を薄くはわせた。
同時にわき腹から腰にかけて指で優しくなぞる。
最初こそ驚きとくすぐったさに身もだえしていた喜代美だが、次第に声が漏れ出てきた。
「…んっ…はぁっ…」
「コレ、感じてる顔が見えへんのが欠点なんや」
(…笑うところなんやろけどそれどころやない…気持ちいい…)
喜代美の頭の奥は快楽にしびれ、下半身は熱を帯びてきた。

小草若の手が腰元にかかる。
「あ…」
「喜代美ちゃん、下着ぬれて気持ち悪いやろ?」
そう言うと小草若は下着を下げ、くぼみに手を差し入れた。
「はあっん…」
「すごいぬれてる…かぁいらしいなぁ、もう」
そのまま指を上下に動かしながら、今度は本気のキス。
溶けそうなくらい甘い、舌づかい。まるで自分の身体を前から知っていたかのような指づかい。
「はぁっ…んっ…ああっ…」
(さっきと全然違う…!)
喜代美は同時に起こる快楽にもうどうしたらいいのかわからない。ただ夢中で舌をからませ、小草若の薄い身体にしがみついた。
「あっ、あっ、はぁっ…」
(あっ、いっちゃいそう…)
察したのか、小草若の指の動きがより速くなった。
「…はぁっ、あっ!…」
喜代美は達し、ぐったりと小草若にもたれかかった。
(小草若兄さんの指でいってしもた…恥ずかしい…)
もう小草若はよけいなことは言わない。いや、言えなかった。
(ゲームのはずやったのに…調子狂うわ…)
304小草若×喜代美 GAME@5:2008/01/07(月) 03:17:17 ID:2lIIJsUo
喜代美が落ち着いた頃を見計らい、
「喜代美ちゃん、かわいいで…」
つぶやきながら愛液をなめ始めた。
「…ああっ!にいさん…だめ…ああっ…」
指とはまた感覚が違う。もっと繊細。舌のざらつきとなめらかな動き…とろけてしまいそう…。
「はぁっん!そこ…」
敏感な部分に舌が触れると我慢できずに言ってしまった。
「ココが気持ちええの?」
こくんとうなづく。
小草若は薄くほほえみ、再び舌で愛撫する。
(や…またいっちゃう…)
徐々に小草若の舌の動きが激しくなり、喜代美は再び高みに達した。
「はぁっ…はぁっ…」
喜代美の目の端には涙がにじんでいた。
(もうわけわからへん…、私の身体どうなってるんやろ?)

「じゃ、予行演習の最後!」
「えっ…?」
「ハイ、開けて。」
四角い小さな包みが差し出された。
(ああ…)
喜代美は中身を取り出したものの、困った顔で小草若の顔を見上げた。
「この、先っぽをつまみながらかぶせたらええんや。やってみ?」
いつのまにか小草若も下着を下ろしていた。
慣れない手つきではめようとするが、うまく根元まで伸ばせない。
「喜代美ちゃん、底抜けに不器用やなぁ。そこがかわいいんやけどな」
小草若は喜代美にキスをしながら、自分でさっとはめ、秘所に指を差し入れた。
「んっ!…ああん…!」 二度も達していたため、中は十分にぬれていた。
「痛かったらゆうてな。」
小草若はそう言うと自身を喜代美の中に差し入れた。
「!」
先ほどまでのもやもやした気持ちの正体にやっと気がついた。
(私、入れてほしかったんや…)
しかし、異物感から小草若をきつく閉めあげてしまう。
「喜代美ちゃん、力抜いて?こんなきつかったらすぐいってまうわ。」
「あっ、すいません…」
「謝ることないねんけどな」
小草若は喜代美に愛撫をしながら、少しずつ抜き差しを繰り返す。
喜代美が慣れてきたのを確認し、今度は中をえぐるようにゴリゴリと動かす。
「あん…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
「こんな感じ?」
「は…い…ああっ、気持ちいい…」
「ホンマ?俺もごっつ気持ちええわ…」

小草若は喜代美の全身に口づけながら、自身を動かし続けた。車中に喜代美の蜜と小草若の高ぶりが絡み合う音が響き、二人の吐息が絶え間なくもれる。
「…ああーもういく。いってええ?」
「はいっ…!」
「あっ!ああっ!」
薄い膜を隔てていても、小草若から熱いものがほとばしっているのがわかる。
びくびくと震え、すべてを出し切った小草若は、喜代美を抱き締めた。
「ああっ…、予行演習になったやろか…?」
「中でいけへんかったんでぇ、また今度お願いします☆」

305名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 07:07:01 ID:DdHAWs1j
>>304 朝から有り難うございます!GJGJGJ!
306名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 18:45:24 ID:QjOq1Z7y
年明け早々、またアク禁だよ・・・
皆さん、GJ!
早く投下したい。
307草々×若狭  その後1:2008/01/07(月) 18:58:55 ID:QjOq1Z7y
↑って思ってたら、解除されてやんの・・。
投下しときます。

初夜の妄想。あんまし需要なしな 草々×若狭。
>>293さんのGJ!作品とは違い、エロだけ。


寝ている草々に毛布をかけ、自分も隣に眠る若狭。
いつの間にか自分も眠っていた。
気がついた時・・・草々の部屋に布団に、裸にされていた・・・。
「目ぇ覚めたか・・?」
言葉は優しいが、息が荒い草々。答える間もなく、舌を口にねじ込まれた。

胸を荒々しく揉まれ・・太腿の間に体を割り込んでくる。
「はぁ・・・くっ・・・」
初めてなのにこんなに感じていいのかと、震える若狭。
奥手と思っていた・・・草々の指のテクニックは最高だった。

(いつも・・自分でしてたのとは全然違う・・動きが読まれへん・・あああぁぁ)
敏感な入口付近を撫ぜられる。いきなりは突っ込んでこない。
キスでメロメロになり、首筋やうなじに唇を這わされ・・・胸は乳首を舌で舐めまわされた。
揉み方も手のひらで優しく、指を食い込ませるほど激しく、の繰り返し・・・。

舌を絡めあいながら、指で股間の蕾を撫ぜられる。ビクッと感じた時。
「お前・・感度ええなぁ・・」
と耳元で囁かれた。その言葉で ジュン・・と蜜が溢れる。
目の前に手を出され「これ・・・見てみぃ。」指を拡げて垂れた蜜が光っていた。

「こんだけ濡れてたら・・もう入れてもええかもしれんけどな・・・・。」
と期待させる。なのに、股間へ顔を持って行き・・・舌で舐めはじめた。
ピチャ・・ピチャ・・・

「くっ・・・あっ・・・ふぅん・・・」
癖毛の頭を両手で押えて耐える。
舌先が、入口を出し入れする。蜜を吸い取っている感じだった。

「もう・・あ・・そ・うそ・う・・ぅぅぅ兄さん・・あっ・・・」
「なんや?どうして欲しいんや?」
と低い声で言う。
「あ・・そんなん・・言われへん・・」
と小さい声で答えた。

「じゃ・・まだ舐めるぞ。」
続ける。
「い・・やぁ・・うぅぅん・・い・・ぃれぇ・・」
「なんや!はっきり言え!」
と怒鳴る。
「は・・はい・・入れてくぅ・・だぁさ・・い」
フッと笑う草々。「アカン。」
308草々×若狭  その後2:2008/01/07(月) 19:05:17 ID:QjOq1Z7y
涙を溜めてお願いする若狭。
「お・・願い・・しますぅ・・」
「じゃ・・・俺のもしろ。」
そう言って、自分のを口に持っていく。

「お前、なんも知らんねんやろ・・・全部、俺がさせたる。」
とフェラを強要した。口を少しずつ開け、舌で舐め始めた若狭。
「そうや・・そっと握ってみ。」
起き上がらせ、自分は脚を広げ座り・・膝まづかせて
根元から擦らせつつ・・・先端を舐めさせた。

「うぅぅ・・そう・・下から舐め上げろ・・。」耐えながら指導する。
先端まで口が来たとき、頭を押さえて口の奥へ突っ込ませた。
「グゥッ」と若狭は声を上げた。
だが・・・そのまま髪を掴んで、口の中へ出す草々。
「飲め・・・。」
意地悪で言う。何も知らない女は言われるまま・・飲み込んだ。

「ゴホッ・・ゴホッ・・うぅぅ・・・苦ぃ・・。」
そう言うか言い終わらないうちに、後ろに回り・・・
バックでイキナリ入れる草々。射精しても硬さはそのままで・・激痛が走る若狭。
「いっ!イタイ・・・イタ・・ゥゥゥゥ・・」
グチャグチャと擦れあう音が響く。
膣(ナカ)は暖かく、こなれていたので・・・最高の締め具合に天性の肉ひだが
草々のモノをいきり立たせた。萎む所か、ますます大きく膨らんだ。

「あ・・ぁああ・・ん・・ふぅ・・ん・・くぅぅ・・ん。」
喘ぎ声も変わってきた。
「やっぱり・・お前、感度ええぞ。初めてとは思えん体やな。」
「そ・・そんなん・・・私・・誰とも!ハッ・・うぅぅ・・ううっ」
動きに合わせて、無意識に腰を振っている若狭だった。

何度も何度も絶頂を迎えさせられ・・やっと終わってくれた草々。
「これから・・こんな夜が続くん・・・」
そう考えると、また濡れた。
「今夜・・するぞ。」
と耳元で言われるだけで、濡れる。そんな体にされてしまった新妻だった。
309草々×若狭  その後3:2008/01/07(月) 19:06:58 ID:QjOq1Z7y
ところが・・5年もするとご無沙汰になってしまう。

不満をつい、酒の席で柳眉に漏らしてしまった。
草々は地方公演に出ていた。その夜、柳眉に抱かれた若狭。
夫とは違う、その抱き方と「女」と見てくれた嬉しさから大胆になった。
いつもより淫らな行為も、教えられた技も・・・躊躇しなかった。
柳眉は内心、この機会を嬉しくもあり、罪悪感もあった・・・。

あんなに恋い焦がれた、若狭の肢体。想像とは違う現実・・その感度も美しさも
自分の手に出来た感動を味わっていた。
しかし、絶頂の時、唇が「草々兄さん」と動くのを見逃さなかった。
男として、こんな屈辱は無い。

「・・もう今度会う時は・・忘れてくれ。」と部屋に置き去りにし、先に出て行った。

たった一度だけなのに、自分の体は草々を求めていたと気が付く若狭。
戻った草々は・・いつもと違う若狭の色気を感じていた。

一度関係を断つと、なかなか抱くきっかけが掴めず・・・草々もまた悩んでいた。
妄想の中では、いつも抱いている。着物姿だとつい裾を撒くって突っ込んでやりたい衝動を抑える。

しかし・・・ついに、その妄想を実行してしまった。
それも、楽屋で。

「あ・・あかん・・・兄さんらに・・聞こえてしまう・・」
「知るか!我慢出来るか!もっと尻出せ!」

あえぎ声と、擦れる卑猥な音が響く。鏡に映る感じてる自分の顔がエロティックだった。
終わって・・・・楽屋を出ると、入れずにウロウロしていた兄弟子達が顔を赤らめていた。
荷物を逃げるように取って、「お先に」と出て行った。

「続きは・・家でするか?」
とご満悦な草々を見て、殺してやりたいほど愛してる自分を
「愚かな女」と自覚した若狭。今夜も乱れる夫婦だった。

最近耳が遠くなってきた、草若も・・二人の久し振りの喘ぎを晩酌相手に飲むのであった。

「完」
310名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 21:55:12 ID:hR8fIDN0
>>307
GJ!
柳眉兄さん、役得です…。
311名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 00:35:25 ID:umXRjt90
草々x若狭が読みたいんだけど、少数派なの?
312名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 01:27:45 ID:KMZtp7u2
ノシノシ
俺も読みたい
313名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 03:56:05 ID:bPURvDJU
>>311
読みたいノシ
314名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 08:40:54 ID:8ykFhOyN
俺も!
315名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 08:51:44 ID:DV4/GmdR
草々と若狭の、童貞と処女のぎこちない初夜が読みたい
316草々、その初夜 その1 :2008/01/08(火) 10:59:12 ID:+k6De4Zd
妄想がリクエストと一致の為、投下。草々×若狭 エロあり。

初夜・・・童貞と処女のその行いは・・どうなるのであろう?
草々と若狭はまさにそれだった。
抱きしめて・・キスもせず、股間を膨らませて終わっているような男。
片や、漫画でしか恋愛を知らない女。
性教育も受けたであろう、二人の頭の中には「夫婦生活」は学習されていなかった。

心配した?草原からレクチャーを受けた草々。(それも怪しいもんだったが)
新地のクラブですら、女の子の肩すら抱いたことも無い男に女の何たるかを
誰が教えれるであろうか。せいぜい、ピンク映画に誘うぐらいであった。

オナニーぐらいは出来るようなので・・・後は場所を知っておくだけだが。
(問題は・・若狭やなぁ)とうっすらと処女と判別してるだけに、草原は頭を悩ます。

「ええ?若狭ちゃん・・緊張したら、入るもんも入れへんから・・」
とどんな教育をしてるのだか・・咲のお節介が若狭にもされていた。
「タンポン・・使うた事ある?」から始まって・・・かなり詳しく教え込んだつもりである。
喜ばせ方まで・・教える咲の教育は少しながら問題があるようだった。

そして・・初夜を迎えた二人。
布団を挟んで「よろしくお願いします。」と挨拶を交わしていた。
電気を消し・・
「な・・んも見えへん!」
と若狭が慌てるので、電気を点けて・・消して・・
「アホか!豆球にしろ!!」とキレた草々。

ようやく、服を脱ぐ二人。脱がしあうという概念は無かった・・・
女性の下着はシュミーズとズロースぐらいしか扱えない草々にとっては有難かった。
後ろ向きで脱ぎ・・胸を隠しながら布団に入る若狭。
チラ見しながら・・コンドームを用意する草々。
(すぐに子供作ってる場合やないからな)草原から一箱プレゼントされた。
317名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 11:07:21 ID:+k6De4Zd
書き込めない!何故?
318名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 11:26:48 ID:1FJAbAUf
書き込めてるやんw
319名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 11:28:44 ID:+k6De4Zd
長文だけ書き込めんのどす〜w
な〜ぜ〜?
320名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 16:21:22 ID:GXZq13PV
草々×喜代美、新婚初夜話投下。
長いので二回に分けて投下します。




草原は当惑していた。
隣には、飼い主に邪険にされた大型犬のようにしょぼくれた、弟弟子が一人。
ひと稽古終えて一息いれようかというところに、やけに鬼気迫る表情の草々がまっしぐらに向かっ
てきたと思ったら、新婚さんの新居となった元内弟子部屋に引っ張り込まれてしまった。
新妻である若狭は、きょうは落語会の準備に出かけたとのことで、朝から姿を見せない。
ひたすらに大きな身体を縮込ませて、勢い込んで草々が言ったことは、

――よ、嫁って、どう、だだだ抱けばええんですかっ!?

師匠、おかみさん、こいつの育て方、ちょっと間違えたんと違いますか?
草原は天を仰いだ。しかし仰いだところで、見えるのは天井の古ぼけた羽目板だけだ。
純情とか、固いとか、きまじめとか、そういうスケールは超えていると思う。相手が自分の嫁で、何
をどう遠慮することがあるのかと小一時間問い詰めたい。大体、結婚式から何日たったと思って
いるのか。
ひとつ溜息をついて、草々を見やった。
なんで、こない馬鹿げた会話せなあかんねん。
「おまえら、人前であないに派手な熱烈告白大会やらかしたくせに、まだすることしてないんか。
…やりかた、知らんわけやないやろ」
耳たぶまで赤くして草々が頷く。
草々が成人したとき、祝いと称して玄人のおねえさんのところに連れて行ったのは、この自分だ。
あのときも大変だった。芸のため(まんざら嘘でもない)となだめすかした記憶がある。
321名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 16:22:54 ID:GXZq13PV
「コトに及ぶのに差障りのある相手じゃなし、好きにしたらええやないか」
「……逃げられたんです」
は?と草原は聞き返す。草々の身体がますます小さくなった。
「結婚式の晩は散々呑まされて、気がついたら、朝やって……次の晩、がっ、と行ったら、怯え
た目で逃げられたんです…!!」
『がっ、と行ったら』が引っかかる。直情的な草々に、うぶな女心など理解できようはずもない。
「どうせ、何の前置きもなく、いきなり押し倒したり舌入れてキスしたり胸触ったりしたんやろ」
そう言ってやれば、案の定草々は頷く。
「いま言うたこと、全部やったんか」
草々はさらに頷く。
「…そらあかんわ」
草々はついに項垂れた。
あの緊張しいでパニック癖のある若狭のこと、そりゃあ怯えて逃げもするだろう。多分も経験もな
いのだろうし。そして、この草々のことだ。一度そんなふうに怯えた相手をなだめすかして上手く
コトに持っていくという上級者のスキルなぞ有しているはずもない。
そして、何事もないままに今日に至る、と。
とことん草々と若狭やな、と草原がしみじみと思ったところに、項垂れていた草々ががばと頭を起
こした。正座したままでにじりよってくるが、目が血走っていて、正直怖い。
思わず後ずさろうとしたが、長い腕を伸ばされて着物の襟元をがっちり締め上げられた。ぐらぐらと
頭を揺さぶられる。
「にいさん、俺どないしたらええんですかーっ!?」
草々の必死の絶叫が響き渡る。このぶんでは母屋の方にも轟きわたっているだろう。
若者の性の悩みを聴くのも、筆頭弟子の務めなのだろうか。
締め上げられて遠くなりそうな意識のなかで、面倒身のいい筆頭弟子はそんなことを思っていた。
322名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 16:24:14 ID:GXZq13PV
菊江も当惑していた。
菊江としては、新婚さんのかわいらしい惚気でも聞いて若狭の新妻ぶりでもちゃかしてやろうかぐ
らいの気持ちで、落語会の手伝いをしてきたという若狭を呼び止めたのだ。
それがまさか、こんな話題になろうとは。
浮かない顔をしているから落語会で何か嫌なことでもあったのか、と思ったのだ、最初は。
しかし、きちんと日当ももらったようだし、落語会自体に問題はなかったようだ。
あたたかいお茶を飲ませ、ミカンを食べさせしているうちに、若狭はぽつりぽつりと話し出した。
曰く、草々からの最初の夜の誘いを、土壇場になって怖くなり突き飛ばすように断ってしまった。
以来夜になると、何だかふたりともぎくしゃくしてしまい、未だに夫婦の契りを交わしていない、と。
事情をためらいがちに語り終えた若狭は半ベソをかいていた。
「やっぱり嫌われたんでしょうか……」
若狭が暗い表情でうつむく。表情は仏壇と線香に囲まれたこの店に合っているが、話題の中身は
全くそぐわない。
「あのなあ、若狭ちゃん。何度も言うようやけどな、いっぺんお誘い断ったところで嫌うような相手
やったらな、結婚せえへんて」
とりなすように菊江が言っても、若狭には届いていないようだ。
「…そうやろか。年季が明けてもどこにも行き場のない私に同情して勢いで結婚したもののこんな
事態になって草々にいさんも我に帰って困ってるんと違うやろか」
声に抑揚はなく、若狭の目はここでない、どこか遠くの世界を見つめているようだ。
出たわ。この子の負のスパイラル。結婚して落ち着くかと思ったら、まだ直ってへんのねえ。
…その結婚につきものの行為が、落ち込ませ悩ませとんのやから、しゃあないわな。
心中で、一人でボケとツッコミを演じて、菊江はすっかりぬるくなった茶をずずずっとすすった。
若狭は、茶をすする音で我に帰ったらしい。
はっと目を見開くと、ひょこりと菊江に向かってありがとうございます、と頭を下げた。
ポニーテールが跳ねて、うなじがちらりと見える。思わず女の菊江が目を見張るほど白い。
そら草々くん、辛抱たまらんようなるわな。
「悩みが悩みだけに誰にも言えんでえ…もうどうしたらええか、わからんかったんです」
「…そないに若狭ちゃんが悩まんでも、おばちゃん、なるようになると思うけどなあ」
そうでしょうか?と言うように、若狭はすこし首をかしげた。
323名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 16:25:57 ID:GXZq13PV
「恋人時代が無かったやろ?ゆっくり段階踏んで、焦らんでも、そのうちなるようになるて」
「甘いな」
がさり。スーパーのレジ袋の音も高らかに仏壇屋の入り口で咲が仁王立ちをしていた。
「咲ちゃん!?」
つかつかと二人のとこまで歩み寄ると、菊江と若狭の間にある机の上に、目いっぱいふくら
んでいるレジ袋をどんと音を立てて置いた。そのまま腰に両手を当て、胸をぐっと反らす。
「ええか、若狭ちゃん」
「はっ、はいぃっ!?」
若狭は背筋をぴんと伸ばした。既に咲の迫力に呑まれている。
「男はな、目の前のご馳走を食べられへんかったら、よそのご馳走を探しに行く生きもんや」
「咲ちゃん!」
「菊江さんは黙ってえ!それだけに夜の生活はだいじや。夫婦和合の要や。かと言って、草々
くんみたいな古い男っぽいタイプは、女の方からががんがん攻めたら引く。絶対引く。そらもう
筋切ってない海老みたいに腰丸めて引く」
「え、海老?」
「あんたはショートケーキの上のいちごよろしく、おいしく頂かれるのをどーんと待ってたらええ
んや。どーんとな」
「おいしく…どーんと…」
若狭がちいさな声で呟く。
「何をためらってんのや。好きで、添うたんやろ。向こうも部屋の壁ぶちぬくほど、あんたのこと
好いてくれとんのや。女冥利につきると言わんで、なんと言う!あんたも怖いとかなんとか、お
ぼこいこと言ってんとさっさと覚悟決め!大丈夫や、あの手の男は一度自分の女を決めたら、
絶対よその女には目もくれん」
なにやら矛盾しているような気はするが、熱弁であった。
「お咲さん…!!」
「…だから咲ちゃん、あんたどんな人生送ってきたんや」
菊江の突っ込みは、手を取り合い目を潤ませて見つめあうふたりには届いていないようだった。
324名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 16:29:33 ID:GXZq13PV
銭湯からの帰り道は、家へ近づくにつれてふたりとも口数が少なくなる。
離れの玄関をくぐり、寝る支度をして、床を並べて延べる頃にはそろって完全に無口になる。
沈黙が重い。
草々は何やら本を読んでいる。明らかに時間稼ぎである証拠にページがちっともめくられていない。
喜代美はブラシでまだ湿りの残る髪をすきながら、こっそりと肩を落とした。
咲に言われたことを思い出す。あの熱弁のあと、咲が言い足したことがあった。

―― 一度断られた男いうんは、誘うことに対して臆病になるもんや
―― そやから、若狭ちゃんは、草々くんに対して、ちゃんと怖がってないて態度を示さんとあかん

咲の言っていることは、わかる。
問題は、どう自分がどう行動すればいいか、皆目わからないことにあった。恋愛初心者だったのが、
横滑りするように、新妻初心者になってしまったのだ。どうせだったらそこまでレクチャーしてくださ
いぃぃぃ…!と言い募る喜代美に、咲はいたずらっぽく笑った。

―― 人生にいっぺんだけの"はじめて"やのに、人に言われたとおり動くだけなんてつまらんで?

そらそうやけど。ひとつ、溜息を落とす。
目の前に姿見がある。いつもの自分の顔。浮かない顔。どうすればいいか迷っている顔だ。
草々にいさんが好きで、ずっと一緒に落語をしていたくて、結婚しようって言われて天にものぼる心
地、というのを味わって――
「寝るか」
草々が本を置くと、布団にごろりと転がり、布団をかぶった。喜代美も倣ったように、ブラシを置くと灯
りをぱちりと消して、布団に潜った。
草々の背中はこちらに向けられている。喜代美も草々に背中を向けて横たわる。
草々の腕の中で寝たのは結婚式の夜のあの一度だけ、次の日に自分が拒んでしまって、それ以来
こうして寝るようになった。まだ数日しか経っていないけど、これがずっと続いて、草々が『よそのご
馳走を探しに』行くようになってしまったら。
325名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 16:31:55 ID:GXZq13PV
「……いやや」
硬い声になった。
そんなのはいやだ。あのあたたかくてひろくて心地の良い腕の中が、自分のものじゃなくなるなん
ていやだ。昔のように、草々が自分から離れていってしまうのを見ているのはいやだ。
想像するだけで、涙が出そうになる。
うす闇のなかでじっと考えていると、こごった闇が自分の心に潜り込んできて、心の中まで黒々と染
め上げられるような気分になる。
好きや、とか、愛しい、という気持ちは、どうしてただそれだけでは、きれいなだけではすまへんのやろう。
喜代美は布団の寝返りをひとつうつと、半身を起こした。
闇に慣れた目が草々の背中を見つめる。
気づいたときには、草々の肩先に向かって手が伸びていた。
布団からのぞいている肩のあたりのシャツをきゅっと握る。草々の背中が揺れた。
「……もう逃げへん……」
唇からすべりおちた言葉は、かすかなものだったけれど、自分でも驚くほど震えてはいなかった。
心臓はこんなに早く鳴り響いているのに。握った手もつめたくなって震えているのに。
「……だから」
「もう言わんでええ」
喜代美の声をさえぎって、草々がとびおきた。
シャツを握っていた手が弾かれて、ぼんやりと宙にさまよっていたのを、草々に握りしめられた。
そのまま強い力でぐいと引かれて、草々の胸の中にすっぽりとおさまっていた。




今回の投下は、以上です。
次回以降、エロ入ります。
326草々、その初夜 その2:2008/01/08(火) 17:55:22 ID:kFU/mrWy
>>320さん、GJ!

投下できず、>>316から続きます。

(ええ?若狭ちゃん。何されても受け入れるんよ。男に自信もたさんと。)
と咲の助言を思い出しながら・・目を閉じた。

キスをしてきた草々。(もちろん舌など入れない。)
胸を揉まれるが・・ぎこちない。乳首を吸われ・・・
(イタッ!そんなに・・強く・・)と思うが、「イヤァン・・」と声に出す。
その声に反応した草々。

上布団を跳ね、思い切り若狭の股間を広げて見た。
(なんや・・これ・・毛が生えてる・・ここが穴か?)と指で掻き分けた。
(ヒ・・・!イヤァァ・・・そんなとこ・・・見んといてぇ・・)と思うが
顔を隠すぐらいしか出来ない。それでも興奮してるのが分かる。
(イヤ・・私アソコが濡れてるの分かるぅ・・)「イヤァ・・そんなん・・」
その声にまた反応した草々。

何かが垂れて居る付近を指でなぞった。
「ン・・・ア・・ハァン・・」と声が出てしまった若狭。しばらく弄っていると・・
ヨガリ出した若狭を見て(ここに間違い無いみたいやな・・)
ともう立ちっ放しのモノにコンドームを被せ・・・ようとしたが、外れた。
(クソ!)焦る草々。

なんとか装着したものの、萎え始めて・・・抜けた。焦ってシコる。
何もされないので・・「??」と思った若狭は目を開けて見た。

(ええ?若狭ちゃん、男はね・・たまに出来んようになるのよ。そんな時は・・)と
咲からの教えを思い出す。
「そ・・草々兄さん?」恐る恐る・・聞いた。
「なんや?」と怒っている草々。
「私・・してもええですか?」
「何を・・わぁ!」

余計な技を教えられた若狭は、草々の物にしゃぶりついた。
「や・・めろ・・若狭・・そんなんしたら・・出て・・しま・・」
ドピュッ!ベチョッ!と顔にかけられた若狭。
「イヤァン・・・これ・・何?」と泣きそうだった。

「アホか!お前・・・」
ティッシュで拭いてやり・・・続きをする。
経験も無いのに、誰に教えられたんだか・・その行為が健気で可愛かった。
327草々、その初夜 その3:2008/01/08(火) 17:57:11 ID:kFU/mrWy

「入れるで・・。」
さっきの顔射で征服感を味わった草々は自信がついた。
「優しく・・して・・イッ!!!痛い!イタイィィ・・ウゥゥ・・」
そんな余裕は草々には無かった。
(ああ・・これが女の体か・・なんちゅう気持のエエ・・包み込まれる感じや)
幸せを体の先端から味わう草々。若狭の苦痛など考えていない。

(力入れたらあかんよ。)咲の声が聞こえた若狭。
その通りにして身を任せて居ると・・・波のような変な感覚が押し寄せた。
「アッ、アッ、ウン・・ウゥン・・クゥン・・ハァウン・・」と声が自然に出る。

目の前が真っ白になり・・気がついたら、草々の腕の中に居た。
「大丈夫か?ゴメン・・俺・・初めてで・・」照れながら言う。
「え・・・?私もぉ・・」
「それは知ってる。」

こうして、無事?一夜を終えた二人。まだまだお楽しみはこれからなのだった。

お粗末さまでした〜。
328名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 18:22:03 ID:kFU/mrWy
自分の単調な投下より、>>325の続きが早く読みたい。
描写が良い!エロに期待。
329名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 18:51:39 ID:DV4/GmdR
童貞と処女の初夜が読みたいって書いた315です。
GJな草々×若狭が二つも投下されてて嬉しい!
>>316さん乙です!お咲さんのアドバイスを即実行の積極的な若狭が可愛いよー
>>320さん、読ませますね!続きがすごく楽しみです!
330名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 22:28:10 ID:2BybKTqY
草々×若狭がこんなに……。
不遇時代を知っているだけに、嬉しくて涙が出そうです。
>>320さんの続きも楽しみにしてます。
331名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 01:20:07 ID:On1RAh7j
325の続きが早く読みたい!!
332名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 03:28:51 ID:6a0SGU0T
同意。wktk
333「友春、告白する」  その1:2008/01/09(水) 18:01:21 ID:HMMfAmat
結婚式からの妄想、友春と徒然亭兄弟(草々除く)の友情?物語。
エロは全く無し。しかも需要も無い話。
興味の無い方はスルー願います。


披露宴もお開きになり、それぞれが帰宅する時間になった。
竹谷は従業員に迎えに来させ、定期便は和田家のみが乗車した。
魚屋食堂一家は、友春を順子から遠ざけつつ、先に帰った。

熊五郎夫婦と小次郎と奈津子は、台所を片付け帰って行った。
菊江は若狭の着替えを手伝い、磯七と共に帰った。
草々は着替え、酔い潰れた草若を若狭も手伝って介抱しつつ、
寝かせていた。

先に緑を帰らせた草原と四草は飲み直すつもりで、着替えて戻って来た。
見ると、車で来たが・・・飲んでいる為、帰れない友春が寝ていた。

「これ・・どうする?」小草若が乱暴に足で突いた。
「どないする・・って、どっか泊めてやらんとしゃあないやろ?」
その行いを諌めつつ、起こして様子を窺ってやる草原。

「ん・・あ!魚屋っ!!」
目が覚めた友春。
「起きたんかい?お前・・車で来たんか?酔うとるし、乗れんやろ。
ショウガナイな・・俺のマンション来るか?」
同じ女に惚れていた好で、寛大な小草若だった。
少なくとも今はライバルでは無いからの行動だった。

「すんません・・・お世話かけます。」
と小草若の部屋に入る友春。
「まあ、適当に座れや。それと・・・兄さん、何で付いて来てるんですか!!」
その後ろから続いて入る、草原に言う。
「まあまあ、ええやないか。」

「何がええんですか・・。まったく・・昨日から入り浸りやないですか。
おい!四草、お前まで・・・・遠慮せんかい!」
黙ってソロ〜ッと入って来た、四草。
「ええやろ、こいつも寂しかったんや。な。」
コクリと頷く四草。

「着替え貸したるわ、それとこっちが洗面所や。タオル置いとくからな。」
と一応のお客さんなので、マメに世話を焼いてやっている。
草原と四草は勝手にビールやウーロン茶を開けて飲んでいた。
簡単におつまみなど、材料持参で作ってくれる兄弟子には感謝なのだが・・。
手際よく用意を人の家の物でする四草はどうかと思う。

ひよこ柄のパジャマを借りた友春は、着替えた小草若と色違いのペアルックになっていた。
そんな二人を見て噴く、草原。
「なんや・・・兄弟みたいやな。」
「「やめてくれ」」
同時に二人とも声を出したのでハモった。
334名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 18:41:16 ID:JpiZEIGr
>>319 状態に!
もうこれスルーで他の方、投下してさい。
335名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 20:15:11 ID:+YNWeEcU
>>333 続きwktk!
336名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 15:52:23 ID:WIDcU09b
>>333
続きが気になる!(・∀・)
337名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:28:13 ID:vc6cwrmM
草々×喜代美、>>320新婚初夜話投下。
>>325からの続きになります。エロあり。




今夜も背中あわせで寝るのか、と思っていた。
もう逃げへん、という小さな、本当に小さな声とともに、シャツの背をやさしく握られるまでは。
胸がつまった。そんな重みが、若狭の声にはあった。
「……だから」
「もう言わんでええ」
続けようとする声をさえぎって、はねおきると、闇に浮かんだ手首をつかんで抱き寄せた。
自分ががっついたせいで台無しにしてしまった最初のきっかけ。それに代わるものを若狭は探そ
うとしてくれた。自分のせいなのに。自分が彼女を怯えさせたのに。
経験のない彼女にとって、『逃げへん』と言い出すことが、どれだけ重荷だったことか。
「俺のせいや。わるかった」
若狭が腕のなかでかぶりを振った。
洗い髪がさらさらとゆれて、あまいシャンプーの匂いが鼻先をくすぐった。
同じようなものを使っているはずなのに、若狭から匂ってくるというだけで、なんとなくあまいよう
に感じられるから不思議だ。
こつり、と、額を若狭の額に当てる。あの思いが通じあった夜のように。一週間かそこらの前のこと
なのに、何だか遠いことのように思える。
若狭の身体はすこしだけこわばっている。
寒さのせいではないということは、鈍いと言われる自分にだってわかっていた。
多分、知らない領域へ踏み込もうとしていることへの、不安。そこへ連れて行こうとしているのは己
なのに、すこしでも安心させようと草々は若狭の頬に手を当てた。
338名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:29:14 ID:vc6cwrmM
やわらかくてまるい頬はわずかに冷たい。
何か安心させるような台詞を言おうとして、まどう。
「……すきや」
たっぷり時間をかけて、ようやく言葉につむぐことができたのは、その一言だけ。
芸もなにも無い。落語ならいくらでも頭に入っているけれど、上手に女をくどく言葉なんて知らな
いから、仕様がない。
若狭が泣き笑いのような顔になった。眉尻は下がっているのに、瞳は細くしなっている。
「……いまさらか?」
「……いまさらですね」
額をすりあわせて、ふたりで静かにわらいあう。
「…ううん、やっぱり、うれしい。なんべんでも言ってほしい」
「……なんべんも、は、よう言えん」
ええー、と若狭が不満そうな声を出した。暗闇で、おたがいの姿がしっかり見えないから言えるの
だ。これが明るいところだったら、なかなか言えはしない。
なのに、この女は、闇のなかでも光る大きな瞳で、ひたと自分を見つめて言うのだ。
「わたしも、すき」
「…お、おう」
普段は不器用で緊張しぃで呆れるくらいに重度の根性無しの甘ったれのくせに。
こんなときだけ全部かなぐりすててきやがって。
こっちが緊張でてのひらにまで汗をかいているのも、口のなかがからからなのも、心臓の音がうる
さいのも、全部阿呆みたいやないか。
ほんまに阿呆みたいやないか。
「もう止まれへんからな」
抱きしめる腕に力を込めると、返事の代わりか、若狭はそっと身体を草々の胸に預けた。
若狭の、意外に長くて濃い黒い睫毛がふるりとふるえたのを見たとき、草々は若狭に対してはっき
りと欲情したのを自覚した。
339名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:30:55 ID:vc6cwrmM
「もう止まれへんからな」
草々がぎゅうと強く抱きしめてきた。痛いぐらいだ。喜代美は身体を草々の胸へゆったりと預けた。
耳を澄まさずとも、草々の鼓動が喜代美の鼓膜に響く。早くて、高い。
この人も、緊張しとんなるんや。
そう思うやいなや、喜代美の身体は後ろに傾ぐ。抱きしめられたまま、布団の上に押し倒される。
一度頬ずりをされ、それからくちづけられた。
最初は触れるだけのキス。すぐに、せわしく、荒々しい、むさぼりつくすようなキスになる。
喜代美はまぶたを強く閉ざして、草々の首に腕を回した。舌が入りこんできたときは、一瞬身構え
たが、拒んだ夜のときのように嫌悪感やなまぐささが先立つことはなかった。
草々の舌はこちらの舌の根までつつき、絡み、口のなかをいっぱいに探る。
「…っは」
息が切れたのは、どちらが先だったか。
くちびるがはなれたとき、喜代美は名残りおしさをおぼえた。
もうすこしこうしていたかったのに、とせつなくなる自分におどろく。
草々は身体を起こすと、喜代美にまたがったままパジャマのボタンに手を掛ける。たどたどしく、時
間をかけてひとつひとつ外していき、ついにすべてを外しおわったとき、心底嬉しそうに笑った。
その笑みがあんまり嬉しそうで、喜代美も思わずつられて笑ってしまう。
パジャマの上着を引っ張るように脱がされ、ショーツをパジャマのズボンごと一気に引き抜かれると、
喜代美の顔から笑みは消え失せた。かわりに浮かんだのは、はずかしさをこらえる表情。
暖房のない部屋の空気は冷たくて、肌があわだった。
喜代美は布団に潜りこんで身体を隠してしまいたかったが、草々が縫いとめるように身体の脇で両
の手首をがっちりつかんでいるので、それもかなわない。目を閉じて、できるだけ顔を反らした。
「……いやぁ」
草々に見られているのはわかる。恥ずかしくて死んでしまいそうだ。
「…しろくて、きれいや」
いつものものより、かすれてうわずった草々の声。
「あんまり…見んとってください」
お腹まわりだって太ももだってぽちゃぽちゃしているのがみっともなくて、いやなのに。
「無理や……こんなに、きれいやのに、目ぇ離せん」
泣き出しそうな気持ちで訴えているのに、草々は聞いてくれない。
手首のいましめが外れる。続いて、衣ずれの音。自由になった手で顔をおおう。
ややすると、草々がのしかかってきた。すべて、あらわになった肌と肌がふれあう。
ひとの体温を直に感じることが、こんなに気持ちのいいことだなんて知らなかった。
340名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:32:40 ID:vc6cwrmM
今晩、いくつ、知らなかったことを知るんやろう?
喜代美は自分の首筋に草々の唇が、胸に草々の手が降りてきたのを感じながら、考える。
しかし、考え事をする余裕があったのはそこまで。
草々の唇と舌は、喜代美の全身をかじりつくすような勢いで動く。わざとなのかそうでないのか、
ぴちゃぴちゃと濡れたような音がしている。手と指は、喜代美の身体を確かめるように、そこかし
こをあわただしく移動する。草々の動きのひとつひとつが、喜代美の息をはずませ、体温をあげる。
いやおうなしに反応させられていく身体。自分で、自分を、どう扱っていいかわからない。
もてあますように吐いた息は次第にあえぎになり、身体のふるえはくねるような悶えにかわる。
「い、た…っ!」
不意に胸に痛みが襲った。草々のてのひらのなかで乳房が形を歪ませていた。
草々は乳房を握る力をゆるめて、あわてて謝る。
「す、すまん」
「そんなに、強く、せんで…」
草々はしばらく乳房を眺めていたと思うと、顔を近づけ、いきなり乳首を口に含んだ。
乳首を歯でやんわりと噛まれ、唇で吸い上げられ、舌で弾かれ、熱い息を吹きかけられる。
「い、や…あ、あっ!やぁ…んっ!」
頭の芯までしびれるような、あまい疼きが、どこか奥深いところから湧いてくる。
やめて、と言うように、草々の肩に手をつっぱってみても、頑丈な身体はびくともしない。それどこ
ろか逆に押さえつけられ、草々に射すくめられるような目で見つめられる。
「……あ」
喜代美が屈伏したような声をあげると、乳房への刺激はさらに鋭さを増した。
やがて何もわからなくなって、頭が白くなり、全身ががくがくとおののく。息は荒く、目尻には涙。
草々はやっと乳首から唇を離すと、指の腹で喜代美の涙をぬぐった。
喜代美の涙で濡れた指をぺろりとなめあげると、満足そうに笑った。
「しょっぱいな」
草々の唾液と喜代美の涙で濡れた指は、喜代美の脇腹を通り、腰骨をたどって、そこにたどりつく。
指が触れると、音が立った。
ねばついた音が。
「あ…っ」
あの大きな手。
熱いものをつかんでもちっとも動じない手。小拍子をかろやかに打つ手。頭を撫でてくれた手。
あの手の、あの長い指が、自分のなかをこじあけるようにして、ぬるりと入っていく。
あまくしびれていた身体に鈍い痛みがいりまじる。
341名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:34:52 ID:vc6cwrmM
胸への愛撫で一度軽く達したせいだろうか。
触れたそこは、すでに熱くとろりとぬかるんでいた。指を浅く挿しいれると、やわらかい肉がよって
たかって、きゅうきゅうと侵入者を締めつけてくる。指一本でもきついのに、こんな状態で自分のも
のが受け入れられるのだろうか、と不安がよぎる。
「大丈夫か?」
ひゅっと息を呑んだきり、声も出さない若狭は頭を縦に振った。無理をしているのがまるわかりだ。
額に汗の玉が浮き、じわりと肌が汗ばんできている。
闇になれた目が、若狭の裸をじっくりととらえた。
心配が欲情へスライドする。
一度肌をあばいてしまうと、いままでよくこの身体を見て我慢ができていたなと思う。
やさしくまるい曲線を描く肢体。どこもかしこも、ふわふわとした肉に満ちている。
ましろい肌はなめらかで、あたたかい血を通わせ、触れればてのひらに吸いつくようだ。
淡い色の飾りをのせた乳房も、薄い脂肪をのせた脇腹も、歯を立てるのに丁度いい按配の腰骨も、
触らずに、そして食まずにはいられない。
自分の身体の下に、顔も身体も薄紅い色に染めてみだれる若狭がいる。何日か前までは、“妹”
として、家族も同然だった少女。それが、腕に力を加えれば加えるほど、面白いようにみだれる
おんなだったということを、いま知った。
他の男の誰でもなく、自分が若狭をおんなにしている、と思うだけで、堪らない。
このまま指をむちゃくちゃにうごめかしたら、若狭はどんな声をあげるだろう。
汚れた欲をねじふせるのは至難のわざで、昼間に聞いた草原の助言を必死に思い起こす。

――とにかく、やさしくしたれ。壊れもん、扱うみたいにや。普段の半分の力で扱ったれ。
――いやがることは絶対にすんな。若狭だけやない、ふたりにとって、のちのちの傷になるで。

聞いておいて良かった。この言葉を強く念じていなければ、どんなことをしでかしていたかわからない。
このまま突っ走ってしまいたい欲望を、頭に刻んだ草原の言葉で、辛うじて踏み留まらせている。
挿しいれた指は動かさずに、まわりのやわらかいくさむらを暫く撫でてやっているうちに、わずかに内
部がほぐれてきたような気配を指先で感じ取った。
若狭もせわしげだが息をつきはじめている。
この機を逃さず、指をより深いところまで挿しいれ、折り曲げて動かしてみた。
「あ…、あ…っ、はぁ…ん…っ」
せわしげなだけだった呼吸に、あまい呻きがまじるのを草々は聞き逃さなかった。
ゆっくりと、だが確実に、若狭が再びみだれはじめる。空いているほうの手で、乳房をできるだけやさ
しくこね、乳首を色づかせて、首筋に吸いつくと、みだれは決定的なものとなる。
「にいさんっ、…そうそうにいさんっ、そうそうにいさぁん…っ!」
あまい香りをさせる髪を振りみだして、背筋をそらして、うわずった声で若狭が自分を呼ぶ。
342名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:36:07 ID:vc6cwrmM
もう、辛抱でけん。
草々は若狭の胎内からたっぷりの蜜で濡れた指を引き抜くと、身体を起こした。
自分のものが痛いほどにみなぎり、そのまま若狭の脚を大きく押し広げたくなるのを、最後の理性
で押し留める。まだ快楽の余韻を残す顔つきの若狭が不思議そうな顔で、自分を見ていた。
「目ぇつぶって、ちょっとあっち向いとけ」
とっくにぐちゃぐちゃになっていた布団をばさりとかけてやる。
蛍光灯のスイッチの紐を手探りでひっぱり、あかりをつけた。きゃ、とちいさい悲鳴が聞こえる。
腹這いに近い姿勢で、棚を探ると、目当てのもの――避妊具が手にふれた。
四角いパッケージをぴりりと破って、薄い膜のそれを自分のものにかぶせる。眩しすぎるあかりの
もと、自分のものはグロテスクに存在を主張していた。見慣れてないということはないが、あまり直
視して楽しいものではない。若狭のゆたかな胸を見ているほうがよっぽど楽しい。
避妊具を使うのは年単位で久し振りで、装着するのに、かなり手間取る。
「まだ、あかんぼう、作るわけにはあかんやろ」
妙な間と気まずさをごまかすように、草々は口を開いた。
「あ、そうか…あかちゃん…」
素直に布団にくるまって、背を向けた若狭がぼんやりした声で言った。
なんとか避妊具を装着しおえて、もう一度明かりを落とす。草々は若狭の隣に滑りこむと、若狭の
身体を後ろから抱きしめる。腕の中で若狭が身をよじって、こちらに向き直った。
「ほんとやったら、欲しい。いくらでも欲しい。けど、いまの状態では……」
師匠に実子のように遇してもらっても、若狭と夫婦となって小浜にも新しい家族ができても、自分と
血の繋がった家族というのは、かつえるほど、胸がひりつくほど、欲しいものだった。
無理や、と続けようとした唇が、やわらかくふさがれた。ふさいだのは、若狭の唇。すぐに離れる。
草々は目をみはった。彼女からのキスはこれが初めてだ。
「…はっ、はやく、つくれるようになりましょう」
声がひっくりかえるくらいなら、自分からキスするなや。
俺を狂わせるような、さっきまでの色気はどこへやった。あんなによがってたくせに。
苦笑をひとつこぼす。
草々は若狭に深くくちづけた。それが合図のように、若狭が草々の背中にそっと腕をまわした。
343名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:37:44 ID:vc6cwrmM
ためらいがちに、草々の舌におずおずと応えてみる。ますますくちづけが深くなる。
草々が避妊具をつけたということは、そういうことだ。
怖くない、と言ったら、嘘になる。
太ももやお腹のあたりに触れていた、ちらちらと視界のすみに入っていた、草々の――もの。指だけ
でもあんなにきつかったところに、あれが入ってくるかと思うと、持ち前の根性なしを発揮したくなる。
しかし、もうここからは退けへんというような決意が喜代美の中にある。
咲の言っていた覚悟というものなのかもしれない。
くちづけが終わると、両膝の裏に手を添えられ、脚をびっくりするくらい大きく広げられた。
草々の肩に両手をかける。指に力を込める。
先端が押し当てられた、と思った次の瞬間、指が挿しいれられたどころではない衝撃が喜代美を襲った。
声も出ない。痛みの逃し方もわからない。
できたのは、ひたすら草々の肩に指を食い込ませ、顔を歪めて涙を流すだけ。
「に、い、さ…っ」
ひきつれた声で、すがるように草々を呼ぶ。
この圧迫感は何。身体が熱いのに、こわばる。
「く…っ、……つらい、か?」
上から呻きがまじった、草々の声が降ってくる。頭を横にふる。
「我慢せんと、声、出せ。ええから」
言われた途端に、悲鳴がのどの奥から転がりおちる。
「いった…っ、いたい…っ、いた…そうそうにいさんっ、にいさん…っ、いたぁっ」
まともな言葉にもならない。
「だっ、大丈夫か?」
「ぬ、いて…っ…、ぬいて、くださいー…っ」
「…やめるか?」
「いやっ…やめんといて、ください…っ」
「おまえ…どっちやねん」
心配半分呆れ半分の声で草々が尋ねる。
344名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:38:40 ID:vc6cwrmM
「……つづけて、くださ…い…だいじょ、ぶやから…」
何も言わず、何かに耐えているような顔をした草々は喜代美の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
「力、ぬけ。息、吐けるか?」
言われて呼吸をひとつ。
ほんのすこしだけ痛みが逃げて、身体のこわばりがとけたと思ったところに、ずん、と、さらに深く
うがたれた。
「っ!ひああぁぁっ!!」
痛みが増す。頭の奥で火花がちかちかと点滅した。
再び身体がこわばったが、今度は自分から呼吸をして痛みを逃す。
草々に大丈夫と言った手前、逃げるわけにはいかない。
「……ようがんばった、ぜんぶ、はいったで」
「……え」
草々は自身の肩に置かれていた、喜代美の手をつかむと、喜代美の下腹部までその手を導いた。
喜代美のすきな、真剣なまなざしが、まっすぐに自分だけにそそがれている。
「おまえのここに、おれのもんが、はいってる。…ちゃんと結ばれたな、おれたち」
鈍い痛みは、全身に居座ったまま、去っていく気配は全くない。
それなのに、喜代美は身震いするほどの幸福感に包まれた。
涙がぽたぽたと敷布に音を立ててこぼれおちていく。
この涙は痛みからくる涙というだけじゃない。
ふたりのあいだに引かれていた境界線がきちんと変わったことへの、うれし涙でもある。
「…まだ終わってへんけどな」
草々は決まり悪げに呟いたが、唇でこぼれる涙をすくってくれた。
345名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:41:17 ID:vc6cwrmM
おんな、というもんは意識もせずに、おとこを煽るような真似をするから、性質が悪い。
そんな大層なことを言えるほどおんなを知っているのか、と弟弟子たちが鼻で笑いそうなことを、
草々は思う。
そんな、めいっぱい涙をためた目で笑うな。大丈夫やから動いてください、なんて言うな。
どう見ても、まだ辛そうなくせに。阿呆。
でも、もっと阿呆なのは、まんまと煽られて、若狭の胎内の奥深くへずるずると吸い込まれるように
して腰を振っている自分だろう。
若狭は、おのれのけなげさが、おとこの劣情をどれだけ煽り立てるのかも知らずに、眉根に皺を寄せ、
顔をしかめている。食いしばった歯からこらえきれない声がもれている。
無粋な薄い膜越しに、熱く狭く濡れた肉が、最後の抵抗とばかりに自分を締めあげる。
あわれな抵抗をものともせず、一心に腰を突き出せば、肩に食い込んだ若狭の爪がもたらす痛みも、
草原の助言も、やさしさも、気づかいも、理性の箍のすべてがふっとんで官能の渦に融けこんで消え
ていく。若狭の悲鳴のような声も、涙も、いまやみだらに欲望を刺激するものでしかない。
欲望はどこまでも逸って、猛る。なにものかに追い立てられるように。
酔いそうだ。溺れそうだ。狂いそうだ。
もっとみだれさせたい。
もっと啼かせたい。
もっと喰らいつくしたい。
もっと、もっとだ。
あたまが、ぐらぐらする。
あつい。
なにも、わからない。
「う、あ……わかさ…ぁっ!!」
背筋を駆け上ってくる強烈な快楽に衝き動かされて、草々は白い精を吐き出した。
いままで生きてきたなかで、もっとも長く、もっとも満たされた恍惚を、草々は存分に味わった。
346名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:42:58 ID:vc6cwrmM
くるおしい時間は終わり、余韻もゆっくりとさめていく。
「身体、痛いことないか?」
避妊具を始末し、敷布に散った血にふたりそろって青ざめたり赤くなったりしたのちに、草々と若狭は
一枚の布団にくるまっていた。布団のあたたかさ以上に、互いの身体のぬくみが心地よい。
「…まだ、すこし。…はじめてのときは、大体そうらしいさけぇ」
草々の腕のなかで、くたりとのびた若狭がかれた声で力なく言う。
あれだけ叫んで、身体中に力が入りっぱなしだったら、無理はない。若狭がこうなるまで追い込んだの
は自分で、草々は照れくささと気まずさの両方を感じていた。
「明日は、あんまり無理するなよ」
若狭は頷いているが、すでに半分うとうとしているようだ。
汗やら、他の体液やらにまみれていたから、せめて熱くしぼった手拭いででも身体を清めてやりたかった
が、もし母屋で師匠に会おうものなら何を言われるか、いや自分が何を言い出すかわからない。ましてや
明日の若狭の行動や言動と、それに対する一門の面々の反応を考えると――不安要素ばかりが浮かんで、
草々は考えるのをやめた。
いま考えても詮無いことだ。とりあえず明日は早起きして母屋に行って、洗面器に湯でも汲もう。
ふと若狭の頭の下に敷かれている草々の腕に、重みがくわわった。
「若狭?」
返事のかわりに、規則的な小さな寝息。時折、口をあむあむと動かしている。完全に寝入ったらしい。
「…こどもみたいなやっちゃな」
顔が緩むのを自覚しながら、草々は若狭の顔にかぶさる髪をかきあげて、指で梳いてやる。
気持ちいいのか、寝入ったはずの若狭は、草々の胸へ顔をすりよせた。
このうえなく安心しきった寝顔だった。
なにも悪いことが降りかかってくるはずはない、と信じきっているような寝顔。
身も心もすべてを委ねきった顔を見守るうちに、草々ののどもとに熱い塊が生まれた。
かと、思うと、その熱さはみるみるうちに目にも生まれて、涙となり、視界が潤んで揺れる。
この、たとえようもなく、いとおしい生きものはなんだろう。
いつのまにか居ついてしまった、妙ちきりんな、おんな。
おれの隣で寝る、たったひとりのおんな。
――おれの、おれだけの、おんなや。
世界中へ、声のかぎりを尽くして、叫びたいような衝動。
目尻から落ちる涙を流れるままにまかせて、若狭を起こさないようにと草々は嗚咽をこらえた。
ひどく幸福な気持ちで、自分の腕にあるぬくもりを抱えなおす。この幸いな時間が過ぎてしまうのは惜しかった
が、ゆっくりとまどろみはしのんで来て、草々はまぶたを閉ざした。



以上です。
347名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 17:49:02 ID:DuGUOUTS
GJGJGJ!
348名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 20:00:18 ID:uPmn17B7
すごい!!!
感動した!
GJGJGJGJGJGJGJGJ!!!!
349名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 20:18:43 ID:xRtrCdmu
読みたかったのはまさにこれです。
ありがとう!
本当に感動した!
350名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 21:11:23 ID:e5S3xeJZ
四草派だがこれはGJ!
素晴らしい!
351名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 21:20:45 ID:SUBJEu4C
草々×若狭なんてイラネと思った自分を頃してやりたい。
本当に感動した!
いいもの読ませてくれてありがとう>348
352名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 21:51:17 ID:FiTvl0fD
神。100万回保存した。
353名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 22:02:25 ID:EUStbAhu
素敵なお話をありがとうございます。
354名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 22:25:32 ID:tFvRXYWk
GJすぎる。
草々と若狭にもこんな幸せな夜があったんだね…
俺も早くケコーンしたいわ。
355名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 02:00:57 ID:tW02L11j
続き待ってたよ〜!!
期待以上でした。GJ!
356名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 02:05:32 ID:BgiHqpuN
こんな良い作品が読めて嬉しい。GJです!
357名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 03:31:56 ID:al08sqKq
ほんと感動した!
GJ!
358名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 13:34:50 ID:iwieU+yX
晴海 「喜代美・・・私の前でオシッコして見せて」 喜代美 「ここでオシッコしたら許してくれる? 晴海 」
359元日 1:2008/01/11(金) 19:28:55 ID:lCh/cErg
エロ全くなし。 元日の不憫な小草若。それだけです。すみません・・・


「・・・芸人ばっかりの家ん中で、司会できるの俺だけてどないやねん。」

年明けから四草と二人で飲んだくれて、元旦には顔をむくませつつ実家を訪れた。
草々とその恋の相手は何故か不在で少しほっとした。
心の傷は全て酒の勢いでごまかして深く考えないようにしたけれど、
いくら酒が残っていても二人の顔を見るのは少しばかり辛かったから。
誰もそれには突っ込まずにいてくれて、淡々と皆で新年の挨拶を済ませ、祝い酒を交わし、
それからそれぞれの家に戻って一寝入りした。

電話の音で目が覚めると師匠からの呼び出しで、
不思議に思いながら駆けつけるととんでもないことが待っていた。



「祝言!?」
「そや」
「・・・草々と若狭がですか」
「そや」
「一月三日って明後日ですやん!」
「そや」
にこにこと、師匠・・・親父が告げる。
「とりあえずお前らには、草々と若狭の兄弟弟子として、仕切ってもらわなあかんなあ」


あかん、このおっさんはもはや「おもろい」その一点のみや・・・・・・。


へなへなと身体の力が抜けた。
失恋の痛みをさっきかみ締めたとこやのに、これはいったい何の冗談か。
実務に極めて有能な兄と弟はなんとか最初のショックから立ち直ったらしく、
「料理は・・・」「人数は・・・」と顔を突き合わせてやいやい言い始めている。
「そうや仁志、司会はお前やってくれるか」
そして気軽く親父は言った。
360元日 2:2008/01/11(金) 19:30:59 ID:lCh/cErg
廻りは一面、水を打ったよう。


話を聞いてくれてるのかくれてないのかは結局よく分からなかったが、ともかくも、アルコールをあおるうちに途中から泣き崩れた俺の横で一晩中飲めない酒をなめて過ごした弟も、もともと優しくて面倒見のいい頼りになる長兄も、顔を見合わせて、
そして、俺を見た。

「こ、小草若、俺がやろか」
「僕がやってあげてもいいですよ」
二人で同時発声。
台詞がかぶって一旦目と目を見交わし、そしてまた俺を向く。


・・・その可哀想なものを見る目はいったいなんやねん。


草原兄さんの司会。
確実にこの人は噛む。めでたいお祝いの席やのに。喜代美ちゃんの一生に一度の晴れ舞台やのに。やからこそ盛大に。

四草の司会。
何をいったい言い出すか、それはもう、考えるだけで恐ろしかった。


ゆっくりと廻りを見回す。


この場には居ない、草々と若狭。主役は司会はでけんやろう。
どっちにしろあいつらにも無理やとは思うけど。

後は親父・・・親父は、仲人か、草々の親代わりか、どちらにせよ上座に座っててもらう必要がある。

他の・・・例えば、磯七さんとか・・・
芸人の家の祝言で?芸人しかおらん家で、他所のもんに司会を頼むのか。
そんな恥さらしなことを、徒然亭の名前が許すのか。



正月はひたすらに傷を舐めて飲んだくれて、
松が明ける頃には立ち直ってちゃんと笑って祝福するはずやったのになあ・・・と、
俺は元日の朝の殊勝な誓いを思い出した。

・・・遠い昔のことの、ようだった。
361元日:2008/01/11(金) 19:33:11 ID:lCh/cErg
おしまいです。
まったくエロ関係なしですみませんでした!
362名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 19:51:08 ID:l49J9Xvs
小草若ちゃん、不憫だ…
だが、そこがいいw
363名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 20:45:50 ID:sPSxgfF2
>>361
GJですよー。続編できそう。
小草若ちゃん・゚・(つД`)・゚・ウェ―ン
364名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 23:31:34 ID:+VZpMRe6
>>361
GJ!
なんてけなげでなんて不憫な…。全俺が泣いた(つД`)
365名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 23:41:22 ID:yY42/UFt
>>361 GJ!(つД`)小草若ちゃん…
366名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 00:59:42 ID:cylx4d1B
草々若狭に感動した!!神作品です!
また草々若狭が見たくなったよ。はまったかもしれん・・・
367名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 09:07:08 ID:8/Z2mKC8
早くアクセス規制が解除されんかのう・・・
>>361 GJ!! 
368「友春、告白する」  続き:2008/01/12(土) 09:24:06 ID:i7BdAxIC
>>333 の続きを投下したいと思います。
GJ!の後では・・キツイですが。放置もなんなので。

結婚式からの妄想、友春と徒然亭兄弟(草々除く)の友情?物語。
エロは全く無し。しかも需要も無い話。
興味の無い方はスルー願います。
369「友春、告白する」  その2:2008/01/12(土) 09:28:40 ID:i7BdAxIC
「ところで・・友春、お前あの子とそういう関係なんか?
喜代美ちゃんに一途や思うたら、案外浮気モンやな。」
と話題を変える小草若。

「アホ・・・B子を諦めるのにどんだけ俺が努力したか・・知らんくせに。
その度に、魚屋に叱咤激励されてて・・悩む俺にはどんなにありがたかったか。
アイツも子供の頃からの清海と同級で・・ずっと俺の立場知ってるから。
B子にはお互いの夢を叶える為に、励ましあってケリつけられたんや。」
と四草が注いでくれたウーロン茶のグラスを握りしめて答えた。
370「友春、告白する」  その3:2008/01/12(土) 09:30:10 ID:i7BdAxIC

「ふ・・若狭の親友に惚れたんですか。狭い選択ですね。」
鼻で笑う四草を、押さえて草原が言う。
「そうか。あの子の言動からして、かなりしっかりした娘やな・・と緑も言うてた。
嫁さんにするには、そばで支えてくれるような女が最高や。君には合うとるかもな。」
その言葉に誘われたように話しだす友春。

「そうです・・。俺は出来の良い妹と違って、アホボンアホボン言われて。
でも跡取りやし・・・しっかりせなアカンと思うてても・・なかなか難しいて。
同じ立場のB子のオジサンにも励まされてたけど・・。B子のお祖母ちゃんは
親父との確執あっても、俺ら子供には優しいしてくれてて・・ホンマにあの家族には
救われてた。」
「そうか・・さすが、小梅師匠・・なんと心の広いお方や。」
相槌を打ちつつ、ますます小梅に周到する草原。
371「友春、告白する」  その4:2008/01/12(土) 09:31:27 ID:i7BdAxIC

「でも・・・親同士が仲良くなられへんで・・B子とも結局は婚約破棄やった。」
「え?婚約しとったんか?」
と反応する草原。

「お前の勝手なこじつけやろ。そんな話喜代美ちゃん言うとらんで。」
「また三角関係になってしまいますよ。」
間に口を挟む二人に、気にせず話す友春。

「それはもう、過去の話で。俺は・・今・・アイツ・・順子が好きやねん。
アイツに叱ってもらいながら・・俺は頑張りたいねん。それを告白したのに・・・。
魚屋食堂の夫婦が邪魔しよる。B子の結婚式は一人で出席やって聞いたから、
チャンスや思うて・・なのに、なんで夫婦来とんねん!!くそ!!」
一気にウーロン茶を飲む。

「そうか〜・・お前も辛い立場やなぁ。」
詳しい顛末を聞いて、同調する小草若。
後継ぎと考えると、親の偉業や名前を背負う立場は
同じかもしれないと思った。
372「友春、告白する」  その5:2008/01/12(土) 09:32:37 ID:i7BdAxIC

「で?これからどうするつもりや?」草原は深追いする。
「草原兄さん・・面白がってるでしょ?」四草は突っ込んだ。

誰にも言った事が無かったが、男同士で話易いこの雰囲気に友春は
「アイツと結婚したい。」
きっぱりと言いきった。

「おおお!」と3人は驚いたが、
「で・・?どうやって?」と同時に聞いた。

「それは・・もう・・既成事実しか・・。」
「エエエエエエエ!!!」
友春の意見に驚く3人。
373「友春、告白する」  その6:2008/01/12(土) 09:33:54 ID:i7BdAxIC

「それって・・・やり逃げちゃいますよね。」
と言う四草の頭を叩きながら、草原が聞いた。

「なんや?あの子の気持ちは聞いてんのか?」
「はい。俺の事、B子追っかけてた頃から好きやって・・酔った時。」
「で?お互いは好き同士やねんな?」
身を乗り出して聞く小草若。

「もう・・そういう関係で・・。」
「エエエエエエエェェェェ!!!」

「じゃ・・チュ・チュ・チューも?」
「はい。」

「ほな・・えぇ?」
「ヤッたんですね。」
「はい・・・。」赤くなる友春。

草々と違い、速攻の友春の行動に四草ですら、驚いた。
374「友春、告白する」  その7:2008/01/12(土) 09:35:19 ID:i7BdAxIC

自分の失恋のショックも忘れ、親身に聞く小草若だった。
3人とも酒の肴にしているだけなのだが、妙な連帯感で仲良く?なった。

4人の酒盛りは、順子へのアタックと親へのアプローチをヘロヘロ状態で
相談しつつ、続いたのであった。

「おい、友春クン!女はなぁ〜押しても駄目ならヒィヒ・・ヒイテェ・・」
「また噛んでますよ。まあモノにしたら黙ってても・・て、聞いて無いし。」
一人で熱弁する草原。ムッとして料理を食らう四草。

抱き合って、小草若と友春は泣いていた。
「お前・・苦労してんねんなぁ・・うぅぅぅぅ」
「ありがとう!皆さん・・・コォイソギンチャク・・お前もエエヤツやぁ・・」
泣きも入って、袋小路に入った相談は行き場無く続く。

東の空が明るくなり、雀がチュンチュンと鳴き、
屍のような雑魚寝で、部屋は男盛り状態であった。
375「友春、告白する」  その8:2008/01/12(土) 09:36:39 ID:i7BdAxIC

一方、順子は
(あのアホ・・何暴走してんねんや。でも・・本気やったんや・・)

若狭の花嫁衣装姿を見て、自分も一瞬夢見た時、隣に居たのは友春だった。
その夢は現実には無理だと解ってるだけに、親友の結婚式はかなり堪えた。

(自分のこの悩みをあの子には言えんなぁ・・)
と人間の出来た順子は一人で悟っていた。

机の引き出しから、隠しておいた二人の写真を見ながら・・溜息し、
「友春のバカ」とつぶやき、抱きしめた。
その表情は若狭と違い・・・大人女だった。

お粗末さまでした〜。
376名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 09:43:58 ID:i7BdAxIC
小刻みでないと、書き込めなくて長くなってしまいました・・・。
読み辛くてすみません。

このスレでの友春&順子からの妄想の続きで、本編とは関係ナシです。

亀レスですが、>>337さん素晴らしい作品投下ありがとう!!!
377名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 10:09:57 ID:QZn+Sr63
友春と小草若の絡み好きだから読めて嬉しい。
がんばれアホボン。

参考までに1レスの行数制限は、4096バイト、60行まで
尚、一行は全角128字(256バイト)まで。
一度SS書きスレのまとめを、読んでみるといいかも。
378名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 10:32:03 ID:WFm+0Fo9
小草若&友春 GJ!


小刻みでないとダメってのは
上の方にもあった書き込み規制みたいなヤツの
事ではなかろうか?
379名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 20:37:00 ID:pcVurzpP
A×Bとかレズ物を書いてくれる職人さんはいらっしゃらないかなぁ…宜しくお願いします。
380名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 02:23:51 ID:afJn+CbH
清海の1人H
エロ少なめ
ダーク清海です
お嫌いな方はスルー願います
381清海@:2008/01/13(日) 02:27:05 ID:afJn+CbH
何気なく付けたテレビに草々が映ってる。清海は身体が熱くなるのを感じた。
帰省シーズンを避けて実家に戻る。ここ2年程そうしてきた。華々しく東京進出したのはいいが、全然パッとせずに終わってしまった。
一度貰ったチャンスに乗り損ねると次は無い。清海はアッという間に過去の人となった。

テレビに映る草々を見て清海は床に座り込んだ。ジーンズのボタンを外し、ジッパーを下げると右手をジーンズとショーツの間に滑り込ませる。
まだ控え目にしているクリットを薄い生地の上から撫でさする。この指はあの人の指よ、今でも好きなあの人の指なんよ
382清海A:2008/01/13(日) 02:30:58 ID:afJn+CbH
ゆっくりと指を上下させる。クリットが徐々にふくらみ始め、清海は切なげに声を漏らす。
指の振り幅はだんだんと広くなり、潤みだした秘裂をなぞり始めた。目はテレビから離さない、この指はあの人の指…。
清海はジーンズとショーツを脱ぎ上半身をベッドに伏せた。膝を床につけて指を潤みに沈める。
草々は落語を続けていた。あの時と変わらない真摯な表情と暖かい笑顔で。
2本の指が潤みの中で泳ぎだす。左手はセーターの下にあるふくらみに伸びて、頂上のベルを押し続ける。
もう少しというところで清海は目を閉じた。この指はあの人の指…
最後は草々の声を聞いてイキたい。清海は耳を澄ませた
383清海B:2008/01/13(日) 02:34:03 ID:afJn+CbH
突然清海の身体が硬直した。イッたのではない。イケなかった。清海の耳に飛び込んできたのは喜代美の声だった。
落語は終わってトークが始まっており、草々の隣には喜代美がいた。笑っている。私の事、嘲笑ってる。
あの日喜代美は自分が草々を好きだと前置きした上で、清海に東京へ行くなと言った。
そんな告白されて大阪に残れる程鈍くはない。B子は背中を押してくれたんやない、私を弾き出したんや。
この3年間、嫌な思いも経験した。惨めな思いもした。せやけど、こんな屈辱的な事はない。
恥ずかしい姿を晒す私をB子は嘲笑ってる、テレビの向こうで嘲笑って見てるんや
384清海C:2008/01/13(日) 02:37:22 ID:afJn+CbH
清海はベッドに顔を埋めると声を殺して泣き出した。肩を震わせて激しく泣いているうちに黒い感情が湧きあがってくる。
顔をあげて画面の中の2人を見つめる。草々が笑っていない…あぁ、そうなんや。今度は笑いが止まらない。

シャワーを浴び、身支度を整えた清海は母に出掛けると告げた。
大阪の友達に会ってくるわ、あのマンションまだ売ってないよね。
大阪に着いたら直ぐに電話しよ。あの人はきっと来てくれる。私に笑顔を見せてくれる。大きな手で抱きしめてくれる。
清海は黒い感情を抱えたまま電車に乗り、目を閉じる。もう戻れない…



お粗末さま
385「小草若、走る」  序:2008/01/13(日) 08:06:59 ID:hTzjvfs4
>>384さん、続きあるのかな?期待。GJ!

また小刻みになりそうですが・・。
>>252 に微妙〜に続く・・・・若狭×鞍馬会長。
エロはありません。後をつける3人組のSS。
投下します。
興味無い方はスルーでお願いします。
386「小草若、走る」  その1:2008/01/13(日) 08:09:37 ID:hTzjvfs4

食事会以降、やたら鞍馬会長に呼び出しされている、若狭。
なんでも「女性落語家」は珍しいのと、若い女の子ということで仕事の依頼が
入ったらしい。打ち合わせだの、今後のギャラなどの話し合いだので事務所へ
週に何回か行っている。

(な・・・なんかされてへんかぁ?仕事増えてるみたやし・・)
と不安を覚える、小草若。
何かと若狭に訪ねて、様子を伺っているが・・・疾しい考えが根本にあるので、
変な質問になっていた。

「喜代美ちゃん〜・・・今日も天狗芸能事務所へ行くんかぁ?」
「はい。会長と約束がありますから。」

「なんか、会長と変な契約させられてないかぁ?・・・・一緒に付き合えとか。」
「は?ああ・・・そうです。なんで知ってはるんですか?今日もその用事です。
梅田で会うことになってますから。」

「ど!!何処で?いつ?ふ・・二人きりか?」
「??会長とですから・・二人でですけど?」
387「小草若、走る」  その2:2008/01/13(日) 08:10:56 ID:hTzjvfs4
「お・・・俺も衣装買おうかなぁ・・一緒に途中まで付き合おうかなぁ〜・・」
と強引に付いて行こうとするが・・・

「あ、駄目ですよ。一応・・・他の人には内緒の用事やでぇ。小草若兄さんやから
言うてしもうたけど・・・私・・叱られますし・・・。それに次の仕事もそれで
貰えたんですから・・。草々兄さんらにも内緒ですよ!」
と言われてしまった。

「・・・・と言いよったんや。お前らも協力しろ。」若狭との約束など、もう
破って、草々と四草を呼び出している小草若。
「それは・・・怪しいですねぇ・・」
「なんでや?四草。」
「鈍い草々兄さんには分らんでしょうけど。ようある話ですよ。」
「やろ?俺も心配で心配で・・・なんとか、会う場所は探った。これから、行くで!」
388「小草若、走る」  その3:2008/01/13(日) 08:12:00 ID:hTzjvfs4

変装を強要するので、3人はかえって目立った。
服はそのままで、マスク&サングラス、様になっているのは四草だけで、
草々はヤクザ、小草若は変質者にしか見えなかった。
電車内でも他の乗客から、遠巻きにされて座っていた。

「電車賃ぐらい、お前ら出せや!」
とブツブツ言いながら財布を出す、小草若。
「ここは何処や?来たこと無いから迷いそうや。」
キョロキョロする、草々。

「大阪駅前ビルですか・・へぇ・・ヒルトンや全日空なんかも近いですしね・・。」
「嫌な言い方すんな!」
四草の言葉の意味を考えるとイライラするのだった。
言い合いながら、地下街を歩く。
389「小草若、走る」  その4:2008/01/13(日) 08:13:04 ID:hTzjvfs4

一方、若狭と鞍馬会長が・・ヒルトンの前で止まったタクシーから降りた。
「ええか?誰にも言うてないな?次の仕事はやらんぞ。」
「はい!分かってます!でも・・ちょっと不安です・・。」
「心配すんな。少し優しい方にするから。」
などと言いながら・・地下へ下りて行った。

「あ!!あれ・・・喜代美ちゃんやないか!」
「またですか・・・さっきから何回間違うて・・」
「あ!若狭と鞍馬会長!!」

丁度、第1ビルと第2ビルの連絡通路で二人が歩いてるのを見た。
思わず走る小草若。続く2人。
「そんなに走ったら・・バレますよ。」と四草に言われ、我にかえった。
ソロソロと4〜5m離れて、後をつけた。

「おい・・どんどん人通り少ななってるぞ・・。」
「こっちへは映画館ぐらいしか行きませんからね。」
「お!!あそこ入りよった。」
390「小草若、走る」  その5:2008/01/13(日) 08:15:18 ID:hTzjvfs4

そこは喫茶店だったが・・「入るか?」
「ああ、当たり前やろ。」
「仕方ないですね。奢ってください。」

「クソ!ブレンド3つ!」
目立ちにくい端の席へ座り、一番安い物を注文し様子を伺った。

見ると注文は若狭がしている。
その10分後・・・それは来た。
「わぁ〜凄い〜初めて見ました。こんなパフェ!」
「そうやろ?ここの名物や。わしもどんだけ食いたかったか。お前とやったら
怪しまれんで気兼ねなく一緒に食えるからな。最近は洋菓子食いとうても、
羊羹ばっかり差し入れされて・・・もうええ加減飽きたわ。」

金魚鉢か?と思われる容器に、上はケーキが二個乗って・・・山盛りのアイス、
溢れそうな果物で・・・それは確かにパフェ・・・・。
391「小草若、走る」  その6:2008/01/13(日) 08:16:57 ID:hTzjvfs4

嬉しそうに、二人で食べている若狭と鞍馬会長を見て・・・店の名前を確認した。
「ここ!!!」
小草若はやっと気がついた。
「ホンマですね。今僕も気が付きましたよ。」
「何がや?」

そこはジャンボパフェで大阪でも有名な店、「喫茶コロ○ビア」だった。(96年当時)
「そういや・・鞍馬会長言うとったな。誰か・・その店知ってるか?とか。」
「なんぼ甘党でも、一人じゃ入りにくいですからね。若い女の子と行きたかったんと
ちゃいますか。若狭やったら・・・年相応に見えんし。孫にせがまれて行く祖父さん・・
に見えんこともないですからね。」

「俺も・・・食いたいなぁ。」
「普通のもあるみたいですよ。」
安心した小草若は気が緩んだ。その隙に、オーダーし二人は食べて・・逃げるように先に出た。
我にかえった小草若は、まんまと集られたが、不安が無くなって安心し、帰った。

「ああ!美味しかった。でも後で胃腸薬飲んだほうがええかもしれませんねぇ。」
「ホンマやな。あんなにフルーツタップリとは思わんかったけど、また行くか!」
「はい!今度は別のんも食べたいですもんね!」
392「小草若、走る」  その7:2008/01/13(日) 08:18:02 ID:hTzjvfs4

地下から地上へ出て、ふと鞍馬会長は若狭を見て言う。
「どや?新地に連れってたろか?お前も勉強になるやろ。行きつけのママやったら、薬置いとる。
他の客が来る前に休ませて貰えるぞ。」
急な誘いに若狭はきっぱり答えた。
「あ、すみません、夕飯の準備せなあかんので帰ります。今、私草若師匠に雇われてる身ですさけぇ。」

(この鞍馬に・・・逆らうか?ふ・・・ん面白いやないか。草若ごときに。)
そう思いながらも、なんとなく若狭を叱れない。

「そうか。草若も呼んだったらエエやろ。あいつも久しぶりのはずや。すぐ飛んで来よるわ。」
「ええ!エエんですかぁ?ほな、電話しますぅ!」
(やったぁ!ちょっと休めるし、会長の行きはる所やったらエエトコやろし。)
ウキウキして、公衆電話に走る若狭を見ながら・・・・
(可愛いヤツや・・)とニヤリとする鞍馬太郎。
393「小草若、走る」  その8:2008/01/13(日) 08:19:09 ID:hTzjvfs4

その深夜。隣の部屋をノックする若狭。
「草々兄さん・・・。」
「なんや?」と出てきた草々へ
「これ・・お土産です。」
見るとお盆に乗せたお茶と寿司折だった。
「私らだけで会長に御馳走になってもうたんで、兄さんにってお願いしたら買うてくれました。」

(鞍馬会長になんちゅー恐れ多いことを・・)
と血の気が引いた草々だった。

「会長、『好きなもんあったら俺が買うたる、なんでも言え』言うてくれはって・・。
酔うてはったからやと思いますけど・・・草々兄さんにも美味しいもん食べて貰いたかったから。」

草々に押し付けるように渡し、顔を赤らめて部屋に入った若狭。
複雑な思いでその寿司をパクつく、草々。
こっそり穴から確認し、(食べてくれてはるみたい。良かった♪)
と幸せな顔で眠りにつく若狭であった。
394「小草若、走る」  その9:2008/01/13(日) 08:22:01 ID:hTzjvfs4

鞍馬をも虜にし、小悪魔ぶりを無意識に発揮し、男どもを振り回している若狭。
何も知らない小草若は、デートの誘い方のポーズを鏡の前で練習していた。

彼に明日は・・・あるんだろうか?

お粗末様でした〜。
395名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 08:28:56 ID:hTzjvfs4
>>379さん、前スレのどっかにあったと思う。
好みかどうかは・・微妙な内容だったけど。
396名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 08:44:32 ID:d20wWU0U
>>385
GJ!!喜代美がどんどん恐いもの知らずにw
397名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 10:33:29 ID:tGobn83l
四自重wwww
398名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 11:16:43 ID:NFKK0aCr
若狭を抱きしめる四草に朝っぱらから禿萌え。

四草のおねえちゃんの落とし方がわかったことと言い、
草原兄さんの結婚への過程がわかったことと言い、
今日の放送はおいしかったな。
399名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 12:44:34 ID:mfx5AXLG
女臭ぇスレ
400名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 17:51:08 ID:q3l0Hj0L
今日ので四草×若狭が出てきそうなヨカーン
401名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 18:39:06 ID:44914uWZ
関連スレがザンメロみたいな女ばっか
402名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 19:14:35 ID:j92ggFag
>>401
ザンメロってなに?

確かに女ばっかだな。過疎るよりマシだけど
403名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 20:56:59 ID:44914uWZ
ザンキにメロメロ
404名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 21:43:10 ID:W0gc9OcJ
逆ハーレムに近いもんがあるし、女のファンが多いのは当然じゃね?

405名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 05:22:53 ID:C5jJ951I
女好みの非エロ恋愛SSだらけのスレにすんな
恋愛もんなら他所でも書けるだろうガスト
406名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 06:45:15 ID:KmSnMUFQ
女ばっかなら
そうなっても仕方ないだろ
矛盾してないか?
407名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 06:59:01 ID:kAkEMcdy
自分でエロ書けば?
文句ばっかうぜえよ
408名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 10:17:39 ID:6Cnt+DPw
まぁまぁ喧嘩はアカンどー。焼き鯖食べて仲良うせぇ。

つ->゜)<<-
409名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 12:03:28 ID:ju2/ta05
>>399>>405は書き捨てですぐにいなくなるだろうけど、
>>404って常駐?ホントに男?よく我慢できるなww
女のあたしですら流し読みしてるのに。
元作品が好きなのでここに見切りをつけられずにいるけど
じっくり読んだの一本も無い。
そのうちマトモなエロパロが読めるかと思ってたけど無駄みたいなんで
ここが埋まったらもう来ない。
言っとくけど、下手とかつまんねというつもりはない。
エロパロなのに板違いな作品しか無いという意味。
410名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 13:04:13 ID:4vlefQqL
いかにもリアルに女と縁がなさそうなのが約一名、ID変えて必死すぎるw
411名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 13:17:22 ID:Vhzndj3T
埋まるの待たなくていいよ
すぐに消えれば?
412名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 13:45:02 ID:qCx+MF4C
>>408
幸助さん乙。

エロパロなのに板違いな作品しか無いとまでは言わんが、
確かにエロパロ板でやらんでもええのにと思う作品もなきにしもあらず。

まあ、つまりエロエロなSSカモーンщ(゚Д゚щ) ってこった。
413名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 16:43:13 ID:kAkEMcdy
エロなしを書いたらこのカスに罵られ
エロを書いたらこのカスが喜ぶだけか
414名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 19:08:41 ID:gAcNb5np
>>all

>>1
>※どなたさまも荒らしは底抜けにスルーの方向で。
415名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 07:33:41 ID:ibHdq5Jt
友情ものとかは完全に板違いだと思うけど。
かと言って他に適切な場所もないわけで。
416名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 11:48:55 ID:VAxuFmGu
晴海 「おばさん・・・此処で服を脱いで全裸になって下さい」 糸子 「え!」
417名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 16:39:20 ID:vsVEzzYQ
官能的であれば、本番プレイがあってもなくても自分的にはおK。
ハーレクインみたいなベタ甘は苦手だけど、情緒もへったくれもなく、
単にヤルことだけが目的なのだけは勘弁。
変にエロの定義を作られても、似たりよったりの作品ばかりになっちゃうよ。
エロ無しの毛色が違う作品も、箸休めとしてそれなりに楽しませてもらってる。
そこから別の書き手さんがヒントを得て新たなエロパロが出来上がることもあるしね。
418名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 19:00:28 ID:5lk710gD
>>417
禿同。エロでも原作の雰囲気は残していてほしい。

一応この板にはエロ無し作品投下するスレもあるし、
他のスレではエロ無し作品お断りのとこもあったりする。
でもまあ基本的には住人達さえOKならエロ無しの作品投下も
いいんじゃないかと、個人的には思う。

419名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 19:28:09 ID:y0p7sskj
エロの有無もそうだけど住人の態度も問題なんでは?
最近はマシになってきたけど
過度の馴れ合いとか、スルースキルの低さとか、ヘッタクソな煽りとか、投下マナーとか…
本編に合わせたかの様に此処までgdgdにならなくてもイイ
420名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 16:29:29 ID:wiJPIwLk
ところで保管庫なんだが、エロパロ保管庫に入れて貰うのはどうだろうか?
こっちでSSのまとめはやらなきゃいけないけど。
421名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 20:28:34 ID:dyq5o1rv
エロパロ保管庫、いいんじゃない?
あそこは職人さんが削除してもらいたいときも、
対応してくれるはずだし。
422名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 00:29:53 ID:o+Yg6N97
例えば四草主体の話だと、手を握るだけで卑猥な空気が醸し出されるからなぁ。
お決まりのコースで最後までいくのだけがエロって考えはちょっと短絡的だな。
朝ドラファンならいい大人ばかりだろうに。
423名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 03:00:23 ID:plnYC3AQ
小浜でも言い争うばかりでむしゃくしゃした草々が喜代美の部屋で喜代美を無理矢理犯す。正平が聞き耳を立てる。

友春のことで半狂乱になった秀臣が偶然道端でばったり出くわした喜代美をレイプ。
その仕返しに正典がA子をレイプ。そのまた仕返しに秀臣が糸子をレイプ・・・

なぜか鯖父に襲われる喜代美。

喜代美と正平の近親相関。
424名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 11:36:30 ID:vTCQXp4g
レイプは確かにエロだし萌えるけどな、
レイプだけがエロじゃねえべ
425名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 13:47:10 ID:o+Yg6N97
あんまり克明にグロい描写は引くけどな。
て、あんまり要望書きすぎると職人さんが来なくなるんでこの辺で。

皆さん新作期待してます。
426「草々の長い夜」 序:2008/01/18(金) 17:39:28 ID:xpyiKYcW
規制中で何も書けませんでした。
他の職人さんが投下しにくい状況ですので・・。
スルーされても、雰囲気を変えたいのであえて投下。

需要の全く無い、エロも無い、そんな話。
草々←正平。

書いた時期が正平大学進学次期なので、本編と違います。
正平は大阪の大学生です。草々と若狭は結婚してません。
あえて、そのままで・・・投下。
427「草々の長い夜」 その1:2008/01/18(金) 17:41:49 ID:xpyiKYcW

「師匠さん、草々さん、御厄介になります。」
こっちの大学へ進んで2年後、寮が取り壊しになったので、
次の下宿先が見つかるまで草若宅へ居候することになった正平。

「おお、自分の家や思ってくれてええからな。」
「ま、ゆっくり探し。他見つかれへんかったらここに居っても構わんから。」
と寛大だった。草若の方は(家賃収入があると何かと都合ええしな・・・)と算段もあった。

若狭は今夜、奈津子の家に泊まるとかで居ない。

「今晩、どっか連れていったろか?」
と草々に誘われて、正平はキタの繁華街へ出向いた。

草々にしてみれば、先輩風吹かせられるのは正平ぐらいなもので・・・
弟弟子達には完全に男としては負けていた。
なので、少し大人の世界を見せてやりたいと思った。
428「草々の長い夜」 その2:2008/01/18(金) 17:42:57 ID:xpyiKYcW

ところが、「こっちです、草々さん。」と逆にリードされている。
行ってみると裏通りにある、静かなバーだった。
入ると静かにジャズが流れていて、店の客も派手な女性の影も無い。
大人の世界を見せられたのは草々だった。

「どうです?ここ、大学の先輩が教えてくれたんです。落ち着くでしょ?まあ座りましょ。」
「へぇ・・・俺には縁のない場所やな。」
「いらっしゃいませ」   
「あ、マスター久しぶり。」   
「ああ正平、元気やった?」

「うん、悪いな最近来れんと。こちら新しい下宿先のお隣の徒然亭草々さん。落語家さんやねん。」
「へぇ〜珍しいね、うちはま、気楽にしてくれればええから。あ、いつものでええ?」

「うん、僕も弱いから・・・草々さんも同じでええかな?ここのは弱めに作ってくれるから。」
「あ・・ああ。」と完全に飲まれてた。
429「草々の長い夜」 その3:2008/01/18(金) 17:45:38 ID:xpyiKYcW

雰囲気にも慣れて、切り出した草々。
「正平・・・お前、初体験は済んだんか?」   
「え・・?」   
「もう成人したんやし・・どうや?」
と真顔で聞く草々を見て、プッと噴く。
「いややなぁ。そんな話したかったんですか?そんな・・」
「まだか?」   
「そうやな、ファーストキスは高校の先輩やったな・・。」
「ほな、まだやな?」   
「初めては・・家庭教師してた小学生の親やった・・」
「あんのか!!早いな!」  
「え〜草々さん、遅い方ですよ〜」
(ガーン!)「そ、そうなんか・・・経験無かったら・・ええとこ連れて行ったろうかと思ってんけど。」
「え・・?」  
「まぁええ。今夜は若狭も居らんし、久しぶりに俺もな・・と思たから。」
「そうなん?ごめん、ここに連れてきてもうて。」   
「ま、また次の機会にでも。お前の好みはどんなんや?」

正平が何か言おうと思った時、誰かが近付いてきた。
430「草々の長い夜」 その4:2008/01/18(金) 17:47:40 ID:xpyiKYcW

「あれ〜正平君?久し振り・・・あ、こちらは?」   
「あ!!竹内さん。本当にお久しぶりです。」
「こんばんは、初めまして。」 と挨拶をする3人。しばらく談笑して・・・

「じゃ・・僕は連れが居るから。今はこの人がタイプか、好み変わったね。」
と変なことを言う。
見ると背の高い細身の青年が戸口て待っていた。

「あの人、どういう意味や?」  
赤くなりながら答える正平。
「竹内さん、僕の初めての人やってん。」
「?はぁ?」  
「最初は高校の時に気がついてんけど・・僕・・そっちみたいやねん。」
「意味が分らん。どういう・・・」
と聞こうとした草々の手をそっと握る正平。
431「草々の長い夜」 その5:2008/01/18(金) 17:49:16 ID:xpyiKYcW

「僕・・草々さんの事、前から・・・・」
潤んだ眼で見つめる正平。キョロキョロして周りを改めて見て
すべてを悟る草々。青ざめた彼はここが「その出会いのバー」だったと気がついた。
「お、俺はその気は無い・・・で。」  
「うん、知ってる。でも僕の気持ちに気がついて欲しかってん。」
その夜のカクテルの味は生涯忘れられなかった。

次の日から本気で草若宅から独立しようと、住宅情報を購読するようになった草々であった。

「二人仲ええね.。正平、お兄さん欲しかったもんなぁ。」
とニコニコする若狭には絶対言えない。
なるべく正平とは二人きりになりたく無かったが、
「お風呂屋さん一緒に行っておいで」と送り出される。

背中を流してくれる手つきが・・・着替えてる時の目つきが・・・何かと危険を匂わせる。
熱い目で見られてることに慣れてしまいそうで怖かった。にしても、正平はまったく女に興味が無いのか?
しかし、俺になぜ惚れるんだ?とその世界を知らない草々は興味半分、怖さ半分があった。
432「草々の長い夜」 その6:2008/01/18(金) 17:50:33 ID:xpyiKYcW

バーにはたまに二人で行く。であるが、理解が出来ない。しかしこの空間は心地よいのであった。
マスターが近づいて「あなた・・ノンケね。でも素質ありそうよ。どう?試してみない?」と口説く。
正平がそばを離れると、かなりのイケメンが近寄りビールを奢ってくれる。中年紳士にも口説かれた。
どうも自分にはそのフェロモンがあるようだった。女より男に惚れられるのは憧れだったが意味が違う。

隣の壁に穴が空いてなくて、妙に安心するのであった。
そんな草々の様子に不信感を覚える、若狭。
「何か・・・正平とあった?」と聞かれ
ブンブン首を振る。(言えん・・・絶対に言えん・・・)

その数か月後に、「新しいルームシェア相手が見つかったから。」と
下宿先を見つけて出ていく事になった、正平。
草若は(収入が無くなる)と多少残念そうだったが、草々はやけに明るかった。
進んで片付けや次の引っ越し先へ、荷物を運んでやった。
433「草々の長い夜」 その7:2008/01/18(金) 17:51:47 ID:xpyiKYcW

同居人を若狭と草々に紹介する、正平。
そこにはどこか、草々に似た・・・背の高い強面で・・おそらく・・・な男が立っていた。
一応の挨拶をして・・恐る恐る小声で聞く草々。
「正平・・・コイツは・・まさか・・・・・・・」
赤くなりながら、頷く正平。

「どうか、弟をよろしくお願いします〜」
と何も疑うことなく、挨拶している若狭。
帰り道、青くなってる草々には全く気がつかなかった。

「草々さん・・・・」帰る二人を見送りながら、
正平は自分の思いが通じなかった恋に終わりを告げた。
洗面所のコップには歯ブラシが二本差してあった。
その隣には、ワセリンの瓶・・そしてボ○ギノール。

その夜、草々は寝床でヤケ酒を飲んで、若狭に介抱された。

お粗末さま〜。
434名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 18:23:22 ID:o2iOjYQy
>>426
需要が全く無いとかエロが無いとかの前に、完全に板違いだと思う。
男同士のSSを投下したいときには、数字板へどうぞ。
435名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 20:00:43 ID:tpdmW5QV
>>434 ルール変わったんでは?
百合が良くて、薔薇が駄目なのはおかしいって
誰か噛みついたとか、なんとか。
ただ、余りに変則的なカプだから
投下宣言が先に1レスあっても良いとオモ
436名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 20:06:40 ID:tpdmW5QV
おお、宣言ありましたな。
エライすんません
437名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 20:39:30 ID:FEvKtG86
>>435
そういうふうに誰かが噛みついたのを見た覚えはないなあ。

ただ、エロなしについては
前スレでそのものはなくてもそういう雰囲気とかあればいいんじゃ?
エロありとなしでスレを分けると過疎るんじゃないか?
みたいな話になってたような。
438名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 21:34:56 ID:tpdmW5QV
テーマ/カップル限定でスレ立てが禁止

薔薇禁止はカップル限定にあたる↓
「薔薇禁止」は禁止がローカルルールに


だってさ
439名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 23:10:43 ID:o+Yg6N97
男同士の行為の詳細は読みたいと思わないけど、
この程度のライトなコメディなら別にいい。
ただ、もう少し短くまとめてくれたほうが良かった感じ。お疲れさんです。
440名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 01:37:42 ID:9szgxvRL
ン十年してB子が上沼恵美子になるなら、A子は?
ジュディ・オングでいいか?
441名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 10:50:09 ID:nRLE301K
なんでジュディ・オングなんだよwww

腐な話がエロパロ板でもOKなのは知らんかった。
ここより801板の方が喜ぶ人は多そうなもんだが。
442名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 00:38:19 ID:9vA1JrEh
ジュディ・オングねぇ
微妙だなあ

ここでもエーコは人気ないの?
443名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 18:25:21 ID:SVb2Ccwa
やっぱり若狭多い
444名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 13:13:20 ID:t8jYPCzU
過疎ってるのはエロ有り無しどうこうの流れがあったから?
エロなしでもがっつり読むし楽しいので、
職人さん投下期待してまつ(`・ω・´)
445名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 17:33:04 ID:5KpXqdmh
草々×若狭キボン
446名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 18:53:51 ID:ASgsngUw
草々×若狭まっさかり、かつ、こんな流れのなか。
けんか売ってるのか、といわれたら謝るしかないですけど。

本編無視w少女漫画風味の小草若×喜代美。微エロありです。
>>19の続きのつもりで書きましたので、もう付き合っている二人という設定で。
単独で読んでいただいても大丈夫です。

エロ書いたことなかったんで、かなり微々たるものにしかなってないと思います。
また、書いた本人が四草びいきな上、先週の兄弟弟子分不足の中書いたので
にいさんたちがでばっています。
お嫌な方はスルーしていただければと思います。
447小草若×喜代美:2008/01/22(火) 18:54:48 ID:ASgsngUw
「あれ、どない思う?」
草原が四草に声をかける。
あれ、と指さされた先に四草が目をやると、縁側に座り込んでいる小草若の姿があった。
なにやら頭を抱えている。
「あ、また笑ろた」
頭を抱えていたはずの小草若が突然ウヒョヒョヒョと笑いだした。
そしてふと笑いをおさめ、溜め息をつき、再びうなだれる。
「さっきからずーっとあの調子やねん」
「小草若にいさんがひとりで妄想しはるのは、今に始まった話やないと思いますけど」
相談する相手を間違えたかなとも思わないでもなかったが、
残念ながら他に人材がないため、そこには目をつむって草原は話を続ける。
「せやけど、いくらなんでも1時間以上あの調子はおかしいやろ」
「賭けますか」
表情を変えず、四草が言った。またか、と草原がうなだれる。
「小草若にいさんが、なにを悩んではるのか」
「そんなん賭けにならんがな、若狭のことに決まっとる」
草原の答えに四草は小さくチッと舌打ちしてみせた。
が、別に本気で賭けをしようと思ったわけでもなかったので
「それもそうですけど」
とあっさり引き下がる。草原はやれやれと思いつつ、四草に言った。
「四草、明日な、きつねうどんおごったろか」
ちらり、と四草が目を上げる。
その目にはなんの算段のつもりです?という色がありありと浮かんでいた。

場所は変わって、三人の兄弟弟子たちは居酒屋にいた。
四草の「いつ若狭やらが来るかわからんのに、寝床はまずいんちゃいますか」という
至極まっとうな意見が採用され、いつもの寝床ではなくごく普通の居酒屋だ。
相談に乗ってやるという草原と、きつねうどん1杯の約束でついてきた四草。
始めはなんのかんのとごまかしていた小草若だったが、酔いが回ってきたのか、
「草原にいさーん、俺、どないしたらええと思いますうううう?!」
と、一声叫んで、「悩み」を語り始めた。曰く。
「俺、どないして、喜代美ちゃんに手ぇ出したらええんですか?!」
一言でまとめると、そういうことだった。
「にいさんが若狭に過保護なのはしっとったけど、そこまでやったとは…」
小草若の悩みを聞いた瞬間、四草がつぶやく。草原も若干あきれたように言った。
「どないして、て、お前、付き合いたての高校生か、いい年して」
「けど、喜代美ちゃんは初めてですやん!」
小草若が叫ぶ。草原と四草は顔を見合わせた。
「怖がらせたないし…。こない好きになった子ぉ抱くんはじめてやし…。
もう、どないしたらええんか…」
「小草若…おまえ…そういうこと、よう言えるな…」
臆面もなく、と付け加えて溜め息をつく。小草若らしいと言えばあまりにも小草若らしいが、それにしても。
草原は隣に座っている四草を伺う。このシニカルな弟弟子が致命的な突っ込みをしなければよいが…。
ふと、四草が口を開いた。
「そのまま言うたったらええですやん、若狭に」
ぼそっと言う。
「若狭かて子どもやないんですから。今の、そのまんま言うたったらええんですよ。
その上で、もう少し時間が必要か聞けばいいんちゃいますか」
四草の顔にほんの少し優しげな色が浮かんだのを、草原は見逃さなかった。
が、それは一瞬のことで、弟弟子はいつもの表情をとり戻し、言葉を続ける。
「それに、若狭のことですから、手ぇ出されんかったら出されんで、
自分には魅力ないんやろか〜とか悩んでそうですし」
ありうる。草原は大きく頷いた。
「まぁ確かにどこがええんか、僕には全くわかりませんけど」
という発言は完全に無視する。
「そ、そんなぁ〜。あんなに可愛らしいから、毎日困ってんのにぃ〜」
こちらのノロケも無視する。
とにかく、小草若は吹っ切れた。
四草の言を受け入れ、素直に言ってみることにしたのだ。
そういう意味では、草原はきつねうどんの奢りがいがあった、のかもしれなかった。
448名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 18:55:57 ID:ASgsngUw
翌日、喜代美の仕事のあと二人は待ち合わせた。
小草若の車に乗った喜代美は、いつものように今日の仕事のことを話している。
それは、日課のようなものだった。
初めは仕事が減った小草若に遠慮し、あまり話さないようにしていたのだが、
やはりテレビでの仕事をあれだけこなしてきた小草若のアドバイスは的確で勉強になったし、何よりも小草若がそんな遠慮を嫌がったのだ。
小草若は喜代美の話を聞くのが大好きだった。
怪しそうなプロデューサーなどの接近の度合いを探っておかねば心配だったと言うのもあったが…。

このあとどうするか、についてはすぐに決まった。
今日は小草若の部屋で夕食を食べることにしたのだ。
「その方がゆっくり話できますもんね」
と無邪気な笑顔で言う喜代美に、小草若はちょっと複雑な気持ちで「せやな」と答える。
あの日…あの店で言ったことばを喜代美は覚えているだろうか。
「私は小草若にいさんのものやのに…」意味わかって言うたんやろか、
俺が楯にとったらどないするんやろ。少し意地の悪い気持ちが浮かんで消えた。

しかし、やはりいつものように他愛のない話で時が過ぎる。
夕食も食べ終わり、そろそろ喜代美を送っていかなくてはいけない。
話すだけでも話そうと思うのだが、なかなか切り出せなかった。
自分のハイテンションは、いまいちムードに欠けることはわかっている。
だが、ソファにちょこんと腰掛ける喜代美を見ると、
本当に柄にもなく途方にくれてしまうのだ。
そんな小草若をよそに、話をしていた喜代美がふとことばを切った。
大きな目を伏せ、ぽつんと言う。
「でも、テレビ局って、ほんまに綺麗な人がたくさんいてますね」
ゆっくり顔を上げて、ひた、と小草若を見つめる。
「小草若にいさんは、あんな綺麗な人たちに囲まれてはったんやなぁ、て思ってしもて…」
どきり、とした。
いつもは子どもっぽい喜代美の瞳に女の色がちらついたような気がした。
「いつも思うんです。それなのに、にいさんはなんで私なんか…」
喜代美自身は誘っているつもりはないのかもしれない。
いつものネガティヴ思考の発露に過ぎないのかもしれなかった。
しかし、そのことばと瞳、小草若にはそれで充分だった。
充分すぎるほど、吸い込まれていた。
449名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 18:56:53 ID:ASgsngUw
「喜代美ちゃん」
小草若の声が熱を帯びたことに喜代美は気づいただろうか。
そっと手をとり、胸に引き寄せる。
「喜代美ちゃんはほんまに可愛らしいなぁ。俺に言わせたら、
局にだってどこにだって、喜代美ちゃんより可愛らしい女なんかおらんかったわ」
「小草若にいさん…」
何か言いかけた口をふさぐ。
優しくキスをして、徐々に深く口づけた。舌で、舌を追いかける。
喜代美が息を漏らした。その吐息に煽られる。
唇を離し白い首筋にあてると、やんっ…と喜代美はあえかな声を吐き出した。
いつもは背中に回して喜代美を抱きしめている腕。
それ以上は動かさないようにしていたその手をお互いの体の間にそっと差し入れる。
ぴくり、と喜代美が身じろぎしたのがわかった。
「喜代美ちゃん…触っても、ええ?」
喜代美は俯いたまま答えない。だが、嫌がっているようでもなかった。
胸に触れている手をゆっくりと動かした。痛くないように、優しく。
喜代美がそっと顔を上げる。
ほんのりと上気した頬。その目にはとろりとした熱が浮かび上がっていた。
綺麗や。可愛らしいだけやない、こんなに綺麗やったんや。小草若は息を呑む。
「小草若にいさん…私、にいさんのことが好きやでぇ…だから…」
言いかけたことばが途切れた。
瞬間、力の入った手の動きに、喜代美はことばをつなげることができなくなったのだ。
思わず声をあげる。
その声を聞き、小草若の理性が弾けた。強く掻き抱き、ソファに倒れ込む。
そのままリボンをほどくように、するりと喜代美を露わにした。
「や…恥ずかしい…です…」
「ずっと、こないしたかったんや…」
ささやきながら、性急な手は止まらない。
「怖がらせたない、思て…時間が必要なら待とう、思てた」
喜代美の柔らかな肌の上を小草若の指と唇が泳ぎ回る。
「けど…もう待たれへん」
その細い指に自分自身が捉えられたことを喜代美は悟った。
今まで感じたことのない感覚がからだを覆いつくす。
それは、長い長い時間に感じられた。
甘くて切ないような苦しいような、頭が真っ白になっていく感覚。
とらわれ、ほどかれていく。
漏れ出す自分の声が恥ずかしくて、隠すように無意識に口元に手をあてた。
「喜代美ちゃんの声…好きや。もっと聞かせて?」
小草若は喜代美のその手をはずし、うっすらと汗をかいた自分の胸に持っていく。
「すごいどきどきしとるやろ? 自分でも恥ずかしいわ」
子どもみたいやろ、と言って小草若はにっこり微笑んだ。
喜代美はそんな小草若を見て、ああ、自分と同じなんだと嬉しくなる。
「小草若にいさんは…おとなやから…平気なんかと思てました…」
「そんなことない…喜代美ちゃん見てると、いつも、どきどきする」
こんなふうに。と、胸に持っていった手をそのまま自分自身に導く。
こんなにも喜代美を欲しがっている自分を、ありのままに伝えたくて。
気持ちもからだも、喜代美にすべて向けられていることを知って欲しくて。
触れた瞬間、喜代美はびくっと手を引いた。
喜代美だって、何も知らないわけではない。怖いのは確かだけれど…。
そっと目を閉じ、小草若の首を抱き寄せる。
「にいさん…大好きですから…大丈夫、です」
潤んだ瞳とからだと気持ちを、すべて、小草若にあずけた。
理性を、飛ばしてはいけない。小草若は自分に言い聞かせる。
喜代美を怖がらせてはいけない、この信頼をきちんと受け止めて。
小草若はゆっくりと、あずけられた思いと自分自身の思いとをつなげる。
「喜代美、ちゃんっ…」
「小草若にいさん…っ」
先に名前を呼んだのは、どちらだっただろう。
思いが溶け合った二人には、もうよくわからなくなっていた。
450小草若×喜代美その4:2008/01/22(火) 18:58:56 ID:ASgsngUw
ぼんやりと、喜代美は座り込んでいた。
小草若は、そんな喜代美にそっとお茶を差し出した。
「…喜代美ちゃん…大丈夫か?」
おずおずと、そんなことを聞く。
「はい…多分…。痛かった、ですけど…大丈夫です」
こちらも、おずおずと答えた。
お互いの顔を見合わせ…ぷっと、同時に吹き出す。
意識しすぎていたお互いに気がつき、おかしくて仕方なかった。
こんなにも、お互いを欲していたのに。
片方は、相手を思いやりすぎて。
もう片方は、自分に自信がなくて。
「似たもの同士、なんやな、結局」
小草若が喜代美をそっと抱きしめながら言う。
「そうですね、そうかもしれんですね」
喜代美は、そんな小草若にもたれかかる。
「だから…二人で一緒に、ちょっとずつ進んでいこ。ゆっくりでええねん」
お互いの弱いところを、よく知っているからこそ、いとおしい。
アホで純情な自分たちだからこそ、ともに歩んでいきたいと。
そんな心からの思いを込めて、小草若はもう一度、喜代美に口付けたのだった。

おしまいです。お粗末さまでした。
その2とその3、タイトル付け忘れました。
改行もちょっとおかしくなってしまった…orz
451名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 19:14:55 ID:aiQzR6vo
そこぬけにGJ!!
452名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 20:36:59 ID:L9pCnMtW
待ってました!
そぉこぉぬぅけぇにーGJGJGJ!
453名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 21:07:06 ID:/oZ10okI
>>446
可愛い話ありがとう!
454名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 21:08:44 ID:NfzUmWjB
>>450
小草若!小草若!(゚∀゚)o彡゚

>意味わかって言うたんやろか、
>俺が楯にとったらどないするんやろ。
プラス、スイッチ入っていくさまが(;´Д`)ハァハァ
455名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 22:06:48 ID:t8jYPCzU
>>446
きたきた小草若×若狭!GJ!GJ!
内心ずっと小草若と若狭を読みたいと思ってました、ありがとう!
途方に暮れる小草若、可愛らしい若狭にニヤニヤした。
456名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 22:46:19 ID:1N1SryQM
>>446
底抜け×喜代美キタキタキタ(;゚∀゚)=3
そぉこぬぅけにーGJですがな!!
本当二人とも可愛いらしいなぁ(*´д`*)
本編で未だ喜代美Loveを貫いてる小草若兄さんにエロパロだけでもこういう話があってもいいだろう…
457名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 01:45:24 ID:dp+0VNk4
小草若さんってスゴイ人気なんですね。
自分はガリガリの男に萌えないので
やはり草々X若狭がいいのですが・・・。
(気を悪くされた方がいらしたらすみません)

今週の、枕を持って部屋に来て「今日からここで寝る」と言った草々と
嬉しそうな喜代美の表情がかわいかったです。
一緒に寝るのは久々でしょうし、ちょっと妄想。
(ベッドの下に布団敷いてたけど)

しかし常に「草々にいさん」「若狭」と呼び合ってるようですが
本名で呼ぶときあんのかな?と思ってしまいます。
女は本名で呼ばれたいときもあると思うんだけど・・・。
小草若さんはずっと「喜代美ちゃん」と呼び続けてるから
ちょっと切ない。
458名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 06:22:52 ID:o1quxNkC
>>457
自分の萌えは他人の萎え、他人の萎えは自分の萌えー。

喜代美の中の人は、喜代美のことをずっと本名で呼んでくれてるから
男キャラの中で小草若がタイプって言ってたねー。
459名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 08:36:16 ID:GbUWzzMR
>>457
チラシの裏にでも書いてれば良いのに。悲しくなったじゃないかバーヤバーヤ。( ノд`)

>>446
GJ! もよもよ(?)するようなくすぐったい感じが可愛いよー。
460名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 09:50:48 ID:0h32Ka/g
愚痴スレも誤爆スレも控え室もあるのに
何で萌えてる他人を萎えさせるのか理解できんわ
461名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 12:28:20 ID:AJH3nuS7
久々に見たら順子が妊娠してた!友春×順子カプが本当になるとは!
友春×順子SS書いただけあって何か嬉しい
462名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 13:55:12 ID:dFhVmyC6
>>446
SS来てた!もう来ないかと思ったよ。
幸せな甘あま小草若と喜代美〜(*´д`*)

自分は小草若×喜代美も草々×若狭も
アホボン×順ちゃんも、もちろん他のカプでも、
お互いが幸せなら大好きだ〜。
463名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 14:25:55 ID:nSzn3Luk
てか、このドラマに出てくるキャラはみんなどこかしら萌えどころがある。
最初は敵キャラか?と思ってた、鼻毛や鞍馬会長でさえ萌えキャラになったしな。
464名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 21:50:36 ID:Jk8qbVCP
今朝の和久井糸子に燃えた
465名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 23:07:20 ID:7MZrhnS7
↑確かに観ててこっぱずかしくて、萌えを通り越して燃えたわw

ハタチの正典×糸子もいいなー
あとは本編関係なくフリーカプの話を期待してます。
466名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 12:26:50 ID:8K2zdsvn
草若×菊江
エロ少なめ


バラエティに出演していた中の人が
あまりにも綺麗だったので、出来心です
反省はしていません
467草若×菊江1:2008/01/25(金) 12:29:28 ID:8K2zdsvn
シャッターを降ろした店の中で菊江は大きく伸びをした。
ここのところ急に冷え込み、それに比例するように仕事が立て込んでいた。
因果な商売やとため息をつくと居間に戻る。
「商売繁盛でエエこっちゃな。」
暢気な声がした。
また裏から勝手に入って来よったで。仁志にバレたらどないするんよ。
「せやかて鍵開いてるし、独りで炬燵は寂しいやんか。」
手酌で冷や酒をちびちびやっている。アタシも貰おかな。
トイ面に座ろうとすると、何でそっちやねんなと自分の隣をポンポンと叩く。
そこに座ったら長なるからなぁ、明日も忙しいねんで。朝も早いし…
468草若×菊江2:2008/01/25(金) 12:33:11 ID:8K2zdsvn
隣の男はすっかり出来上がっているみたいで、肩を抱いたり耳を触ったりしてくる。
草若と初めて身体を重ねてから30年以上になる。実際真ん中の20年程は幼なじみとして、ご近所さんとしてのみの関係だ。
菊江は幼い頃から草若が好きだった。
何をするにも、何処へ行くにも優しい近所のお兄ちゃんに付いて廻った。
大きくなったら結婚すると宣言した事もある。周りの大人や当の草若は笑っていたが菊江は真剣だった。
高校生の頃に既成事実を作ってしまえ、ということで草若の部屋に押し掛けた。
最初笑って取り合わなかったが、菊江が泣きながら抱きついた時に
草若は真顔を見せた。
469草若×菊江3:2008/01/25(金) 12:36:44 ID:8K2zdsvn
そう思ったのは一瞬で、いつもの柔和な顔に戻り菊江を抱きしめる。
優しくキスをした草若は菊江を畳の上に横たえると慣れた手付きで裸に剥いた。
「すぐ終わるから、そのまま目ぇ瞑っとき。」
からかうような声が聞こえてムッとした菊江が目を開けると、裸の草若が笑って見ていた。
「すぐ終わるなんかイヤや。」
「無茶言いな。」
草若は優しかった。
身体中にキスをし、隅々まで指を這わせ、丹念に強張りをほぐしていく。
絶え間なく押し寄せる快感に翻弄され、声が漏れる。花芯から蜜が溢れて草若の指を濡らす。
菊江の膝を折り抱えると、草若は一気に貫いた。
470草若×菊江4:2008/01/25(金) 12:40:35 ID:8K2zdsvn
すぐに終わらしてもろたら良かった。

後悔先に立たず。激痛に負けまいと菊江は草若の背中に爪を立て、歯を食いしばる。
「そんなカチカチやったら動かれへん。」
えっ、動くて?
「ちょっと辛抱な。」
言うなり草若は腰を打ちつけ始めた。激痛の隙間から少しずつ快感が染みだして来る。
甘い喘ぎ声も聞こえ出した。
「菊江ちゃん、俺の子ぉ産むか?」
「産む!産むから早く!」
草若は返事を確かめると、菊江の髪を右手でクシャクシャし、
「よっしゃ。」
と腹をくくったような声をあげると、ありったけの精を注ぎ込んだ。
果てた草若の重みが菊江には心地よく感じられた
471草若×菊江5:2008/01/25(金) 12:44:08 ID:8K2zdsvn
2人の関係は密かに続いた。草若は全く避妊をしなかったが菊江は妊娠しなかった。
そんなある日、草若の部屋でコトに及ぼうとしたところを菊江の両親に踏み込まれた。
仏壇屋を継がなアカン、噺家の嫁にはさせられへんと両親に泣かれた菊江は草若に訊ねた。
「どないしよ。」
「菊江ちゃんの好きにしぃ。」
あんたはどないしたいんよ…

その日から菊江は草若の元に通うのをやめた。遠くの大学へ進学し、親元を離れた。
卒業して戻ってくると、草若は既に結婚していた。可愛らしくて気のいい女は近所でも人気者だった。
草若との過去はおくびにもださず菊江も志保と仲良くやっていた。
472草若×菊江6:2008/01/25(金) 12:49:20 ID:8K2zdsvn
志保が倒れたとき、見舞いに行くと意外な事を言われた。
自分は長くない、残された吉田の男2人を頼むと。
「仁志は菊江さんの子ぉやったかもしれへんし。」
何や、知ってたんか。

しばらくして志保は逝ってしまった。心残りを菊江に託して…。
仁志が家を出た頃、草若が忍んで来る様になった。
散り散りになった弟子達が戻ってきたり、可愛らしい女の子が弟子入りしたりと、
何かしら理由をつけてはやって来る
あの頃と逆やんか。

「明日も早いねん。さっさと終わらして。」
笑いながら言ってやる。すると笑いながら返してきた。
「無茶言いな。」
やっぱり草若の重みは心地よかった。



473名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 13:07:22 ID:3CvaNRFS
>>466
しっとり大人のエロスいいねー。
師匠、ずるい男だ。

>>465
二十歳正典×糸子、今日は燃えるわ泣けるわでわけわからんくなったw
背伸びは可愛かったが、指あたためはエロだった。
474名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 15:41:34 ID:RfzlSZlF
>>466
素敵なSSありがとう。
師匠、ずるい男だ。でも、似合う。
菊江さんの気持ちが切ない…。

>>473
指暖め…あれ、エロかったよね…。
思ったの、自分だけじゃないよね…。
475草々×若狭 1:2008/01/26(土) 03:10:23 ID:srj/gBsL
放送から妄想。
草々×若狭 エロあり。投下します。

「今夜からお前の部屋で寝る」そう断言されて、胸が高鳴る若狭。
しかし・・・「夫婦落語会」の相談だけで終わって、消灯した。
「せっかく仲良くなれたのに・・・」ガッカリするが、落語バカの夫だ。
諦めるしかないが、考えてみると、初夜の日から数えるほどしか営んでない。

「子供作ってる余裕は無い」と最初は考えていたが、仕事ですれ違い・・喧嘩して
まだ一度も無かった。そう思うと泣けてきたが・・下でイビキが聞こえてきたので
迫る訳にもいかなかった。
476草々×若狭 2:2008/01/26(土) 03:11:40 ID:srj/gBsL
「どのみち、兄さんらぁも・・居るし。正平に聞かれても困るし。」と諦めた。
自宅の感覚でつい大きく寝返りをうち・・ベッドから落ちた。

「イタッ!な・・何しとんねん!」下の草々から怒鳴られる。
「す・・すいません・・え?起きてはったんですか?」

そう問われ、焦る草々。隣に居る若狭の温もりに・・手が伸びた。
髪を撫でながら
「今日、お前がベタベタするから・・腕に胸が当たって・・我慢してたんや。」
そう言いつつ、口づけた。受け入れる若狭。
477草々×若狭 2:2008/01/26(土) 03:13:10 ID:srj/gBsL
薄明かりで見えるのだが、
「これ・・どうにかならんか?」
いつものチャイナ風パジャマのボタンが外れないで、イラつく草々。
「あ・・これ・・飾りでぇ。ボタンは下に・・」
と言い終わらないうちに胸を出された。

やさしく撫で回されると・・体に電気が走った。
「柔らかいな・・。」
顔を埋める草々。しばらく無言で揉まれ・・火照った体を預けた。
「くっ・・ふぅん・・あっ・・」 
「黙れ。聞こえるやろ。」
「そ・・そんなん言われてもぉ・・感じてしまうからぁ・・」
消えそうな声で言う。
478草々×若狭 4:2008/01/26(土) 03:14:33 ID:srj/gBsL
「ベッドに手を付けろ。」
「え・・・?」


言われるままに草々に背中を向け、若狭ははだけた胸で手を付いた。
いきなりパジャマとショーツをずり下ろす、草々。
「!!!!」
「声出すな・・」
そう言われて黙るしかない。
「あっ・・」
「出すな・・もう濡れとんのか?!」
草々の長い指が、自分の弱い部分を捏ねまわすので、どうしても声が出そうになる。
必死で自分の指をくわえて耐える若狭。

クチュ・・クチュ・・とそっちの音の方が聞こえそうだった。
479草々×若狭 5:2008/01/26(土) 03:15:45 ID:srj/gBsL
そんな気持ちに反して、どんどん溢れる蜜に草々も戸惑っていた。
「しょうがないな・・」
太腿まで垂れるそれに、ベッドに上半身だけ仰向けにし、脚を広げさせ舐めとる。
ピチャ・・ピチャ・・音が大きく響く。

どちらかと言えば、クンニは嫌いだった草々。
だが、若狭のは舐めたい気持ちを抑えれなかった。
それに自分でも変だと思うが
「美味いで・・」
と言ってしまう。
480草々×若狭 6:2008/01/26(土) 03:17:50 ID:srj/gBsL
全体的に柔らかい体、この部分は特に敏感で柔らかい・・
それを自分だけが知ってる。その優越感と征服感に興奮する。

そして・・頂点の蕾を舌で転がし、その苦痛と快感に耐える妻を見るのも好きだった。

暗さに慣れた目でしっかりと観察する。肌の白さは暗がりでも分かる。
恥じらいながらも、自分の体の変化にどうしようもなく悶えている妻・・。
自分よりずっと年下だとこの時思い出すのだった。

(この体は、俺だけの物だ)と体で感じている。それを今夜存分に味わえるのだ。
草若邸の離れでは、声も出しても平気だったが・・・今夜はそれさえも許してやらない。
481草々×若狭 7:2008/01/26(土) 03:19:46 ID:srj/gBsL
その拘束感が、お互いの興奮を高めている事に二人とも気がついていなかった。

ふと見ると・・シーツを掴んで、耐えている妻の乳首が上を向いて尖っいた。
「お前・・興奮してるやろ?」
涙を流しながら、頷きかけて・・首を振る若狭。

「正直に言え・・そうやろ?どうして欲しいんや?」
懇願するような潤んだ瞳でじっと見つめる若狭。

(虐めてやりたい)そう考えてしまう・・・優しくしたいのに。

無言で突っ込み、思い切り・・腰を振る。
この温かい体に自分の熱いモノを注ぎ込みたかった。

(感じてるのか?俺ので満足か?)理性は無かった。

「あぅ・・こんなンン・・アカン・・・・アッ・・アッ・・フゥンンンンン」
か細い声で耐える若狭。突き上げる動きに合わせて我慢するのか、キュッと締まる。
包まれる肉襞に己の体まで溶かされそうになる草々。
482草々×若狭 8:2008/01/26(土) 03:21:00 ID:srj/gBsL
順子の妊娠騒動で、夫婦としての作業を疎かにしてる気がした。

(お前に、俺のを流し込んでやる)
二人は精神と肉体で和解した夜を、混濁の液を注ぎ込み・・終えた。

「良かったで・・喜代美。」
「は・・い。草・・一さ・・ん。」

兄弟子でも妹弟子でもない、素の夫婦になれた気がした。


隣では4人が息を殺して聞き耳をたてていた。

「完」
483名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 03:27:23 ID:srj/gBsL
アクセス規制で携帯から、読み難くて失礼しました。

2→3 に変更忘れました。小刻ですみません。

>>466さん、GJ!
>>474さん、妄想したです。

484名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 08:35:38 ID:9dDpJVeY
ひろし×若狭きぼん
485名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 10:37:26 ID:7Ljty9u/
>>475さんGJ

草々×若狭は、放送では草々ラブな若狭サイドの心情描写メインで、
無骨な性格も災いしてか草々の若狭へのラブ度が余り伝わってこない
ので、こういうエロパロで職人さんに補完してもらえるのはありがたいです。

今日の海岸での場面を見ると、本当は草々も内心すっごい若狭ラブ
なんだろうが、それを普段滅多に出さない辺りが草々たる所以というか、
ツンデレ相手に若狭は大変だな…wと思いつつ萌えて仕方ない

しかし今週は二十歳正典×糸子に全部持ってかれたなー
背伸び抱擁の後、エロ突入して喜代美仕込んだかと思うと(;´Д`)ハァハァ
糸子は足首丈靴下はいたままでとか、やかんの湯気の向こうで乱れる
二人とか、昭和の雰囲気漂うエロス萌え
486名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 11:21:28 ID:9dDpJVeY
大学進学を忘れられた若狭の弟と
仕事が減ってきたA子によるどん底エロきぼん
487名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 22:45:46 ID:3eqStje/
>>475GJ
草々若狭新婚萌え

聞き耳立てる4人ワロス
488名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 23:27:15 ID:WLSzX8Sr
GJ 草々×若狭に激萌え
もっと見たくなった
489小草若×清海 1:2008/01/27(日) 00:09:37 ID:JzcG3Kwf
ダークA子が現れる前に書いたので、本編と全く違ってます。

小草若×清海 
エロもあるような・・・若狭の結婚後を勝手に妄想。投下します。
490小草若×清海 2:2008/01/27(日) 00:11:20 ID:JzcG3Kwf
若狭が草々を選び、かなりのダメージを受けた小草若。売れっ子ではなくなったが、知名度から、
地方へレポーターとして出ることが多くなった。それがかえってありがたい。
かなりの遠方でも自ら進んで行っている。とにかくあの二人を見たくは無かった。
稽古も身が入らないのも無理なく、落語家としてどうかとも思うが・・・それでも辛かった。
(ああ、一緒に暮らそうと思って改装までしとった部屋に、一人で帰るんは辛いでぇ・・。
喜代美ちゃん・・・俺はどうしたら・・忘れられるんやろ?)とやはり面影を追ってしまう。
一時贔屓していたクラブで、喜代美そっくりの娘に入れ込んだ時期もあったが、やはりダミーに過ぎない。
仕事をこなすことで気を紛らわす日々が続いた。

そんな、ある日。ロケが終って、現地解散だった地方の海岸を一人黄昏ていた、小草若。
491小草若×清海 3:2008/01/27(日) 00:13:57 ID:JzcG3Kwf
遠くでどこかの劇団が発声練習をしていた。なんとはなしに見学していると・・・
「そうじゃないだろ!」
と叱られている劇団員が居た。
「お前は今度の役が分かってるんか!!」
と演出家だろうか、かなりキツイ言い方だった。
「一時休憩!後でまた舞台へ集合や!」 
「ハイ!」一斉に解散する。
さっき叱っていた男が叱られていた女を呼び止めた
「清海!お前は残ってここで続けろ。」
「はい!」と言って、一人だけ練習をしている。皆が居なくなってから・・近寄った。

「清海ちゃんか?!」そう声をかけて振り向いた女は、まぎれもなくあの「和田清海」だった。
練習を止めて、「小草若さん!・・・ご無沙汰しております。」と挨拶する。
「どないしてたんや?あれからいっこも見かけへんようになって・・心配しとったでぇ。喜代美ちゃんも。」
492小草若×清海 4:2008/01/27(日) 00:15:50 ID:JzcG3Kwf
「B・・・若狭さん、元気ですか?」  
「ああ・・知ってんのか?」
「招待状来てました。実家にでしたけど。兄はショックみたいでしたが、順ちゃんと出席したそうですね。」
「あんたは何で来んかったんや?やっぱり・・・草々取られたんがショックやったんか?」
「い〜え!全然。」そう答える清海の顔は迷いなどみじんも無かった。

「え・・・違うんか?俺てっきり・・・」  
クスッと笑う、清海。「あんなん、ホンマの恋を知らんと夢中になってただけで・・・。今思たら
笑ろてしまうわ。
あの二人が結婚するんは当然みたいに思てました。きっと私、別れてたと思うから。」
きっぱり言う。
「そしたら来れば良かったんちゃうんか?」 
「輝いてる人の前で堂々と出来るほど、自信持って現れられませんから。」
「でも・・・」 
「今、私自分の夢に向かってるんです。今度公演するんです、これ。」
チラシを渡される。それは劇団の公演内容が書かれていた。

「良かったら見に来て下さい。私、今本当の恋愛してるんです。子供の恋とは違う、大人の・・」
493小草若×清海 5:2008/01/27(日) 00:20:04 ID:JzcG3Kwf
「そうか・・練習邪魔して悪かったな。頑張りやまた来るわ。」  
「ありがとう。皆によろしくて言うといて下さい。」

(あの子でさえ、忘れてるのに・・俺は情けないなぁ)と自分を反省する小草若だった。
その2週間後、公演を思い出し千秋楽に間に合った小草若。端役ではあったが、せめて花だけでもと
楽屋へ行こうとした時、声が聞こえた。

「もうお前は用無しや。」
「そうやわ・・収益見込める思うてたのにあてが外れるし。」
「ちょっとテレビ出てたから、誘うてやったのになぁ・・関係者も観に来んしな。」
「そんな・・・!私と一緒になってくれるって、嘘やったんですか?」
見てはイケナイものを見た気分だった。どうも・・演出家と思われる男と主役をやってた女と清海が
モメテいるようだ。

「お前みたいな、しつこい女・・・俺には重すぎや。荷物まとめといたから、出て行ってくれ。」
「酷い!あんなに私に親切やったのに。」  
「アホやねぇ〜この女、本気にしてるわ。」
冷静に聞いていられなくなった、小草若。

「おい、清海・・・話済んだか?」 
「え?!」と3人が振り向いた。
「どうも、お世話になったな。もうええで、芝居せんでも・・こいつらに同情して演出したったのにな。」
「な・・なんや、あ!!徒然亭小草若!!」
驚く二人から、清海を奪い返し、花束を渡してウインクし、(俺に合わせろ)と小声でささやいた。
「さ、帰るで。迎えに来たんや。荷物後で取りに行くわ。」
「ま・・待て!どういうことや?」
494名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 01:17:42 ID:PdV/ZvC0
sage進行でお願いします
495小草若×清海 6:2008/01/27(日) 01:31:58 ID:JzcG3Kwf
「アホ・・俺と暮らす為に芝居しとったんじゃ。優越感味わったんやろ?別れられて感謝しとるわ。これが証拠や。」
と清海と濃厚なキスをして見せ「どうや?満足か?」と聞き、うなずく清海。

「今までありがとう、私幸せになるわ。じゃあね・・」とにっこり笑い出ていく清海と小草若。
呆気に取られて言葉も無い二人を残してその場を離れた。


「もう・・涙止まったか?」慰める小草若。
「は・・い。」と借りたハンカチで涙を拭う清海。
化粧も取れてぐちゃぐちゃだった。そのまま自宅のマンションへ連れて帰ったのだった。
「俺はどうせ、地方ロケやなんかで居らん事が多い。しばらくここで暮らし。後で荷物持ってきたらええわ。」
「そんな・・ええんですか?」  
「構へん。どうせ・・・行くところ無いんやろ?」うなずく清海。

服を貸してやり、風呂に入らせた。
496小草若×清海 7:2008/01/27(日) 01:40:02 ID:JzcG3Kwf
「アホ・・俺と暮らす為に芝居しとったんじゃ。優越感味わったんやろ?別れられて感謝しとるわ。これが証拠や。」
と清海と濃厚なキスをして見せ「どうや?満足か?」と聞き、うなずく清海。
「今までありがとう、私幸せになるわ。じゃあね・・」とにっこり笑い出ていく清海と小草若。
呆気に取られて言葉も無い二人を残してその場を離れた。

「もう・・涙止まったか?」慰める小草若。
「は・・い。」と借りたハンカチで涙を拭う清海。
化粧も取れてぐちゃぐちゃだった。そのまま自宅のマンションへ連れて帰ったのだった。
「俺はどうせ、地方ロケやなんかで居らん事が多い。しばらくここで暮らし。後で荷物持ってきたらええわ。」
「そんな・・ええんですか?」  
「構へん。どうせ・・・行くところ無いんやろ?」うなずく清海。

服を貸してやり、風呂に入らせた。

「すみません・・・ありがとうございます。」と入れてくれたココアを飲む。
「何があったんや・・あんな芝居させてしもうたけど・・」
とキスをしたことを思い出し、ちょっと顔が赤くなる。清海も思い出し、顔を赤らめた。
「あの人・・一緒に暮らしてたんです。最初、アナウンサーになりたくて、発声練習も兼ねて劇団に入ったのが、
去年でした。親を説得して、仕送りも劇団の費用につぎ込んで。結局・・騙されてたみたい・・。気づかんフリしてましたけど・・・。」  
「あいつの劇団か?」 
「はい。上手いこと言われて・・利用されてたんです。」涙声になる。
「顔・・知られてる私を使うと、宣伝になるとかで。それで私は舞い上がって・・何もかもあの人に・・。」
「で、あの女は?」  
「あの劇団の看板女優なんです。別れた、言うてたのに・・・」悔しさでまた涙が出た。

「もう忘れろ。無理かもしれんけど・・今は泣いて吐き出してしまい。明日荷物取りに一緒に行ったるから。」
そう言われて、小草若の胸で思い切り泣く清海。泣き疲れて眠った彼女を優しくベッドに運び、自分はソファで眠った。
こうして奇妙な共同生活が始まった。

荷物を引き取り、清海はその部屋の住人になった。喜代美と暮らそうと改装したことが功を奏した。
497小草若×清海 8:2008/01/27(日) 01:45:24 ID:JzcG3Kwf
暮らし初めてすぐ、居心地が良い事に気が付く小草若。帰るとくつろげる空間がそこにはあった。
清海の心配りは押し付けがましく無く、さりげなく飾る一輪の花にも気持ちが安らぐのを覚えた。

たまにしか帰らなくても、待っていてくれる人が居る・・・そんな当たり前の事が嬉しい。
(それを喜代美ちゃんとしたかった・・・)とまだ未練があるのも事実だった。
忘れかけてるつもりでも、名前を呼ぶ時にどうしても思ってしまう。(喜代美ちゃんだったら・・)と。

そんな小草若の態度に清海は敏感に感じ取っていた。昔の鈍い彼女では無かった。
ある日こう言った。
「B・・若狭さんを思い出してるんですね。私を呼ぶ時・・。」と。
ドキリとする小草若。
しかし「な、何言うてんねん。もう・・忘れてるわ。」強がってしまう。

「嘘です。」ときっぱり言われる。
「いつも私を見ては思い出し、(ああこれが・・)と思ってるのは気が付いてました。
そんなに、若狭さんが好きやったんですか・・・。この部屋で暮らし始めた時感じました。
誰かと暮らそうと思ってはったんやなって。」

「・・・・そうや。俺にとって『キヨミちゃん』は一人だけやった。でも・・・。」
そう言いかける小草若の手を取って言う。

「私をその喜代美と思うてくれても構いません・・・。」清海は決心していた。

小草若は清海を抱いた。喜代美の身代わりではないと思いつつも、名前を呼びながら・・。

抱かれている清海は身代わりのつもりだったが、呼ばれている名前は自分だと思いたかった。

「はっ!うぅん・・くぅん・・あぁぁぁん・・・」敏感な部分を手なれた風で感じさせられた。

その抱き方は優しいのだが、激しくもあった。そして・・二人は一緒に果てた。

朝、目覚めた小草若。先に起き、台所で朝食の用意をしている清海に後ろから抱きつき、
「おはよう・・清海。若狭と違う、今の俺にはキヨミはお前だけや。」迷いのない言い方だった。

涙が溢れる清海。コーヒーもカップから溢れ・・清海は振り返る。
「おはよう・・仁志さん。」

その笑顔は美しかった。小草若はやっと幸せを見つけた。

お粗末さまでした〜。
498名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 02:05:54 ID:JzcG3Kwf
わ!すみません!ダブッてしもた。
6は忘れて下さい。
5から7に飛びます。
途中 人大杉で 画面確認不可でした…
>>494さん、ご指摘ありがとう。
sageました。
499若狭、初めての… その1:2008/01/27(日) 14:31:59 ID:JzcG3Kwf
鞍馬会長の目に止まり、仕事を頂けるようになり忙しくなった若狭。
そんな様子から妄想しました。

草々とは結婚はしていないですが、意識し合っている設定です。
兄弟子達と若狭との珍騒動のお話。エロは全くナシです。
投下します。

「芸人は勢いやで、若狭。」
そう烏山に言われ、天狗芸能の算段により、
「若手女性落語家」と言う名目で週刊誌で写真取材を受けた若狭。
それを見た出版社から、天狗芸能にオファーが入った。
「どうです?うちで写真集出しませんか?」鞍馬会長は企画が面白そうなので、一応引き受けるよう前向きにと烏山から若狭に伝えた。

「え・・でも私なんてぇ・・。」
と一応照れるが、気分的には嬉しかった。まるでスターになった気持ちだった。
兄弟子達は「なんで?」と首をかしげるのだが・・・。

師匠も「ヌード以外なら」とある訳がないのだが、許してもらえた。
順調に撮影に入った若狭。
「脱・少女」などとベタなタイトルで・・・制服姿〜現在までを撮られた。

最後になって・・
「え?こんな格好・・でぇ・・?ええええ?」
「若狭ちゃ〜ん、これで男性のファンもごっつい増えるでぇ。」
「でも・・でもぉ・・」
「大丈夫やって!これが一番似合うって、スタイリストさんも勧めてたで!!」

カメラマンの口車に乗せられて、つい勢いで水着撮影をしてしまった、若狭。

大胆なビキニで、豊満な胸も半分見えるような、ひもビキニ。
スタイリストから前もって、エステに行かされたのはこの為だったと・・気が付く。
しかし、若さ溢れるその肢体にはよく似合っていた。
赤のビキニだったので、白い肌も際立った。
ポーズも沢山とらされて・・自分が何者なのかも忘れるぐらいだった。

そして・・発売される前に、なんだかんだと理由をつけて集まった兄弟子達が
先に見せて貰うことになった。
500若狭、初めての… その2:2008/01/27(日) 14:36:15 ID:JzcG3Kwf
男としての意見を編集長も聞きたいと思っていたので許されたのだが、
その席に仕事で若狭が居なくて良かった・・と烏山は思うのであった。

「うぁ〜・・べ、別人みたっみ、み、みたいなや。」
と草原は言いながら、自分の妹弟子の可愛らしさに満足していた。

「なんや、これ。あいつ落語家ちゅーのを忘れとんな!」
と草々は怒りながらも、目が釘付けだった。

「これ!俺・・焼き増ししたい!等身大パネルにして、寝室に飾る!!」
と小草若は何枚かセレクトしながら、興奮していた。

「ふん・・意外と女ですね、若狭。好みちゃいますけど、これやったら2万部ぐらいは
いけるんとちゃいますか。ま、世の中にはモノ好きが居ますから。」
と四草。

・・ここまでは、普通の服装での変化の写真を見た感想だった。

「さ、これが今回の目玉の分です。男性からの意見を・・・・」
と例の水着のグラビアを見せた途端、草々は鼻血を噴き出した。

「こ!これ!!」草原は驚きで声が出ない。
小草若は何枚かを奪っていこうとしていた。
「こんなん!他に見せたらアカン!!」
自分だけの物にしたいと必死の行動だった。

一人、四草だけが、その内の一枚を手に取り
「へぇ・・なかなかええ表情ですね。生娘とは思えませんね。
これで10万部は堅いですね。小草若兄さん、返しなさいよ!
これも入れると話題と意外性で売れますよ。」

その一枚が一番、悩ましかった。
仰向けに少し虚ろな目でこっちを見ていた。
意識的なのか、腕を前に持ってきて胸が寄せられている。
右手の人差し指を少し開いた唇で噛んで・・・左手は軽く頬に触れる。
片方が立膝になっているので・・微妙にビキニラインが
気になるポーズだった。肌の綺麗さが強調され・・臍の形も良かった。

編集長は「そうか!やっぱりそうか!狙い通りやな!!」
烏山は「あ、この売上は師匠のマージンにしときます。皆さんよろしいですか?」

「あかん!あんな・・・あんな写真だしたら・・落語家の価値が・・」
草々が叫ぶが、四草がさえぎる。
「違うでしょ。ホンマは兄さん・・他の男にオカズにされる若狭を守りたいんでしょ。
正直にならんと・・ま、俺はあんなん必要ありませんけど。」

「信じられんけど・・、あの子もあんな顔するんやなぁ。結構・・胸あるんや。」
と草原がポツリと言うので、その場の男どもは誰もがその言葉に心で頷いた。
501若狭、初めての…3:2008/01/27(日) 14:49:41 ID:JzcG3Kwf

その時、若狭が部屋に入って来た。
「わ・・兄さんらぁ・・見はんたんですか!」
真っ赤になる。
しかし、男どもも赤くなる。子供だと思っていた、
生・若狭を目の当たりにすると、(あの体なんやな・・)と
服も透けて見えてしまうのだった。
結局、写真集は無難な写真を使ったが・・・あの表情の若狭を知ってしまった草々は、
隣の穴が気になった。着替えをのぞこうと思ったことはないのだが。
(この向こうに・・あの体の女が居るんや・・それは俺の妹弟子で・・あのヘタレな・・)
502若狭、初めての…4:2008/01/27(日) 14:52:00 ID:JzcG3Kwf
その夜から微妙な空気を感じる、若狭。自分を見る彼の眼が・・怖かった。

実際、あの写真が脳裏に焼き付いて離れない草々は、
つい・・オカズにしてしまった自分を恥じていた。
薄着になると・・ますます思い出されて、寝苦しい夜が続いた。

小草若はうまいこと烏山に頼み、等身大パネルをいくつも作って・・悦に入っていた。
草原は自腹で買って、妻に隠れて保存した。

四草は若狭を言葉で苛めた。
「お前・・あんな顔して。男知ってるやろ。」
「ち・・違います!あれは・・なんとなく眠たくて・・」
言い訳する若狭を面白く感じていたが、やはり男なので服を透かして見ていた。
草々だけが、ぎこちなく若狭に接していた。

503若狭、初めての…5:2008/01/27(日) 14:54:23 ID:JzcG3Kwf
当然、発売されたからには・・柳眉も尊建も買った。
それも柳眉は「保存用」「鑑賞用」「切り抜き用」と三部も。
尊建は・・小草若と同じ発想からか、編集長と知り合いだったコネを利用し・・
例の選考もれを焼き増ししてコレクションにしたのであった。

草若は「お前も女やからなぁ。気いつけ。」
と心配しつつも、懐が温かくなるのに喜びを隠しきれなかった。

小浜では、皆度肝を抜いたが・・さすがプロだ、と褒めあった。
例の写真が掲載されなくて本当に良かったと、安堵する若狭。

草々だけは、時々自分を見て鼻血を出す。
なんとかしてもらいたいと願う若狭だった。

「もう、あんな仕事は無いですから・・早う忘れて下さい・・。」
「お・・おう、ワカッテ・・ウッ!」
「わぁ!またですかぁ・・大丈夫ですか?」
「ち・・近づくな!」

鞍馬会長は、この成功に味をしめ
「今度は水着で番組に出てもらおうか・・。」
と企画を勝手に考えていた。

頑張れ、若狭。

お粗末さまでした〜。
504名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 15:26:22 ID:0iPFx1Ky
>>503
おもしろかった!GJ!
505名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 21:57:34 ID:PdV/ZvC0
ID:JzcG3Kwfさん、GJです
506正典×糸子  1:2008/01/28(月) 15:13:04 ID:2tdg19QU
純愛していた二人の物語に・・エロで申し訳なくも妄想。
正典×糸子 小浜を飛び出してからの話。
本編とは別物で、多少のエロあり。
投下します。


「正典さん・・・」
糸子の手紙を読んで、夜分に飛んで来た正典。

躊躇いもなく、糸子は自分の部屋で迎え入れた。
母親が入院していると聞き、修業中なのに家に来てくれた。
そのことが嬉しかった。でも・・朝になれば新聞配達やら、店番やらが待っている。

そんな時間が押し迫って居るので、ゆっくりしている暇は無い。
事情を手紙で知った、正典にも時間が無かった。
むさぼるようにキスをし、乱暴に押し倒す。
二人とも経験は無かった。正典にとって糸子は初めてまともに付き合った女性だった。

「いやぁ・・ア・・カンやめなれ・・ああ・・そんなん・・」
と恥じらう暇も無かった。
正典はスカートではなく下着だけ取る。全部脱がせる時間も惜しんでいた。
自分もズボンとトランクスを下げただけで・・。

前戯もへったくれも無い。ただただ、興奮と勢いで二人は一つになろうとしていた。
「イ・・痛い・・痛い・・ぃやぁ・・」
そう言う糸子の声をどこか遠くで聞く。
正典にとって、女の体に触れ挿入した事だけが快感だった。

泣く糸子にやさしい言葉もかけてやらなくて、身勝手に果てた。
その後、あわてて抱きしめて謝る。
「すまん・・・。俺、夢中になってしもて。酷う扱うてもうた・・。」
項垂れる正典に、糸子は痛みを堪えて抱きつく。

「ううん・・ええの・・正典さんとひとつになりたかったん、私のほうやもん。」
そう言う糸子が愛おしかった。
507正典×糸子  1:2008/01/28(月) 15:13:59 ID:2tdg19QU
純愛していた二人の物語に・・エロで申し訳なくも妄想。
正典×糸子 小浜を飛び出してからの話。
本編とは別物で、多少のエロあり。
投下します。


「正典さん・・・」
糸子の手紙を読んで、夜分に飛んで来た正典。

躊躇いもなく、糸子は自分の部屋で迎え入れた。
母親が入院していると聞き、修業中なのに家に来てくれた。
そのことが嬉しかった。でも・・朝になれば新聞配達やら、店番やらが待っている。

そんな時間が押し迫って居るので、ゆっくりしている暇は無い。
事情を手紙で知った、正典にも時間が無かった。
むさぼるようにキスをし、乱暴に押し倒す。
二人とも経験は無かった。正典にとって糸子は初めてまともに付き合った女性だった。

「いやぁ・・ア・・カンやめなれ・・ああ・・そんなん・・」
と恥じらう暇も無かった。
正典はスカートではなく下着だけ取る。全部脱がせる時間も惜しんでいた。
自分もズボンとトランクスを下げただけで・・。

前戯もへったくれも無い。ただただ、興奮と勢いで二人は一つになろうとしていた。
「イ・・痛い・・痛い・・ぃやぁ・・」
そう言う糸子の声をどこか遠くで聞く。
正典にとって、女の体に触れ挿入した事だけが快感だった。

泣く糸子にやさしい言葉もかけてやらなくて、身勝手に果てた。
その後、あわてて抱きしめて謝る。
「すまん・・・。俺、夢中になってしもて。酷う扱うてもうた・・。」
項垂れる正典に、糸子は痛みを堪えて抱きつく。

「ううん・・ええの・・正典さんとひとつになりたかったん、私のほうやもん。」
そう言う糸子が愛おしかった。
508正典×糸子  2:2008/01/28(月) 15:16:45 ID:2tdg19QU

その日を境に、週一回は通っていた。
終電に間に合わせるように、慌ただしく抱き合う。
段々コツを覚えて・・二人とも相手の感じる部分を知っていくのだった。
会った瞬間に濡れる糸子。部屋に入るとすぐに抱きつく正典。
邪魔する人間が居ない部屋は二人だけの世界だった。


ところが
「え・・生理があれへん?」
驚く正典。
「うん。どねしよ・・正典さん・・お母ちゃんにどう言おう・・。」
「あかん、病人にショック与えたら。」

「でも・・。」
「結婚しよ。」

「でも・・鯖江離れられんもん・・。」
泣く糸子に正典は言う。
「俺はここで・・お前と生きていく。」
509正典×糸子  3:2008/01/28(月) 15:17:43 ID:2tdg19QU

正典は自分の今までの人生を捨てた。それ程糸子を愛していた。
「この人の為に、生まれてくる子供の為に」迷いは無かった。

「もう・・あんまり激しいのはアカンよ?」
「気をつけるから。ちょっとだけ・・。」
若い二人は体に嘘をつけなかった。
浅い挿入と激しくなければOKの状況で、糸子は別の技を覚えていく。
「あ・・ああ・・ええ気持や・・。」
「正典さん・・ええの?もっと・・してあげるわぁ・・。」
入院しても病室で隠れてしていた。
510正典×糸子  4:2008/01/28(月) 15:18:55 ID:2tdg19QU

「紅白の五木ひろしが歌うまでは、出てこんといて欲しいけど。」
「あほ、もう予定日過ぎとんねんぞ。早よ出んとお前もシンドイやろ。」
「ほなら・・刺激してもらわんとぉ。」
意味ありげな目で正典を見る、糸子。

「ま・・またか?大丈夫なんか?」
「大丈夫や〜て。今までかて、全然陣痛も来んかったしぃ。先生も刺激したほうが
エエ〜って言うとったでぇ。」
「そ・・そうなんか?ほな・・」

その出来事が良かったのか?誘発され、喜代美は誕生する。
「ふるさと」が二人には出来たのだった。

「もう!アカン言うたでしょ!」
「ちょ・・ちょっとだけ・・」
出産後は控えるように言われるのに、相変わらずの二人であった。

お粗末さまでした。
511名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 06:38:28 ID:gX9GA4S1
GJです
512名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 08:15:16 ID:PypiPe+G
1 がダブってる。確認したのに・・規制のせい?
レス無駄使い失礼しました。
513名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 08:17:20 ID:XMT8YC7G
392KB
514正平×清海   1:2008/01/29(火) 08:59:02 ID:GEkm9EYa
正平×清海。エロあり。
本編とは全く別物で、ありえない展開。
投下。


その女性が清海と気がついたのは、小浜へ帰る前、
小草若に奢って貰い、お礼を言って別れ、繁華街を歩いていた時だった。

酔っ払い、フラフラ歩いている派手な女・・
「A・・A子さん?!」
「あ・・正平君やん・・あ〜世界が回ってるわぁ〜」
このままにすると、危ないと感じたが・・若狭の家に戻りたくても
送ってやれるタクシー代も無い、貧乏学生ではどうすることも出来なかった。

「どっか・・座れるとこ・・」
しばらく、抱きかかえるように肩を貸して歩いていると
「兄ちゃん、入るんやったら今宿泊代、半額キャンペーンやで!」
とホテル街へうっかり行っていた。
しかし、どこにも適当な場所が無いのと、タクシー代より安い・・。
背に腹は代えられない・・苦肉の策で入った。

部屋に入って、清海を介抱し寝かせてやった。
「さて・・どうしよう?」
自分一人なら、家には適当にごまかせば信じて貰えるだろう。
だが、「A子さんのことは?」さすがに草々や若狭には連絡出来なかった。
アドレス帳を見て・・「魚屋食堂」の番号が目にとまった。

「そうや・・順子さんやったら!」
仮にも義理の姉にあたるのだから、事情も知っているだろう。
姉よりも信頼出来る、順子にこの件を伝えてアドバイスを貰おうと思った。
身重の体に悪いと感じるが、仕方がない。

「あ、順子さん?僕、正平です。」
簡単に今の状況を伝え、お礼と今後の心配をフォローしてくれる安心を貰った。
「でもA子さん、どないしはったんですか?」
順子も最初は言わなかったが、正平なら大丈夫だろう語った。

「東京で・・色々あってぇ・・結婚詐欺にもおうたみたいでぇ・・。
なまじ今まで挫折知らんかったからやと思う。でもそんなん別にどおってこと
あれへんねんけど、うちのお母ちゃんみたいにアレコレ噂されるんも嫌やったんやろ。
ごめんね、こんなん正平君に言うてもしゃあないねんけど。
でも、根は昔と変わってないって私は信じてるねん。
いつか、ふっきれたら・・前みたいに笑ってくれるんとちゃうかな。」

皆まで言わなくても、正平には理解出来た。順子も正平には同じモノを感じていたので
話をしたのであったが、彼なら湾曲して考えないだろうと信じた。

電話を切って、改めて清海を見た。
軽い寝息をたてて、眠っている清海。化粧は派手になって・・服装もあのままにしていたら
誰かに連れ去られてそれまでだっただろうと思われる。あの頃の彼女を思い出す正平。
姉と同姓同名なのに、しっかりしていたが・・なんとなく自分と同じで優等生にしかなれない
生真面目さを感じていた。姉がアレなので、余計に比べて思うのだったが、
一つは小梅が常に心配していたからだった。

我が子同然に可愛がっていた秀臣の子供だ。親には一言では言えない恨みつらみはあるが、
子供には罪はない。自分達が小浜に来るまでは「孫」と見ていたと正平には言っていたから。

狭いソファーに体を折り曲げるように寝る、正平。
とりあえず風呂には入ったが、すっきりしなかった。
515正平×清海   2:2008/01/29(火) 09:04:16 ID:GEkm9EYa

そんな彼が目覚めたのは、下半身に違和感を覚えたからであった。
見ると・・・自分のを手コキしている、女がいた。

「A子さん!な・・何を!!」
「どうせ、あなたも私の体目当てなんでしょ?さっさと済ませて頂戴。」
気持に反して体は反応してしまう、正平。
「うっ・・」
勢いよく、A子に飛ばしてしまった。
「ふ・・ん。若いわねぇ・・まだ出来るんでしょ?」
と薄ら笑いを浮かべて、胸元にかかったそれを指で撫でまわした。
バスローブを足元に脱ぎ落すA子。その裸体は美しく・・・・目が離せない正平。

(若いって・・2歳しか違わんやんか・・それやのに・・こんな言葉言うんか?
僕のを体に受けてぇ・・あんなことするやなんてぇ・・)
知らず知らずに、目からは涙が溢れ出した。
516正平×清海   3:2008/01/29(火) 09:05:13 ID:GEkm9EYa

「こんな・・こんな・・なんで?A子さんがぁ・・何があったんや・・」
話を聞いていたのに、理解出来なかった。

嗚咽して涙を流す正平を見て、A子の気持は揺らいだ。
(何泣いてんの?この子。関係ないやん・・・それやのに・・私の為に泣いてんの?)
その様子を見て・・自分も自然に涙が流れていた。

声を出して泣く男は、友春しか知らない清海。子供の頃から身近に居た正平を見て、
弟を汚した気がした。恥ずかしい気持ちが湧き出し、うずくまる。
「私・・ワタ・・シは・・」

少し落ち着いた正平は、清海が哀れに思え・・・立ち上がった。
その体に床のバスローブを拾って、着せてやり背後から抱き締めた正平。
「一緒に小浜に帰ろう・・A子さん。もう・・もうええから、何も言わんで。」
517正平×清海   4:2008/01/29(火) 09:06:47 ID:GEkm9EYa

帰った二人は、小浜の浜辺を歩いていた。
清海はホテルを出てから、量販店でワゴン売りされていた、
カットソーとロングスカートに着替え、靴も安物のローヒールを買った。
化粧も落とし・・・素顔に口紅だけだった。

「ええの?捨ててしもて。」
昨日の服を、駅のゴミ箱に放り込んだ清海に聞く。
「ええんよ。あの恰好では帰れんもん。今までの私を忘れようと思うわ。」

まだ強がってる清海に正平は言う。
「一人で頑張らんでもええやんか。心配してくれる人はここにおるんやから。
失敗せん人生なんかあれへんよ・・。僕だって皆そうや。
ようお母ちゃんにも言われたわ。たまには甘えてくれって。」
「うん。私・・自分を過大評価しとったと思う。ありのままで生きるほうがええのよね。」

あの正平の涙が、自分の汚れた心を洗い流してくれた気がした。
518正平×清海   5:2008/01/29(火) 09:10:26 ID:GEkm9EYa

それから1か月後、魚屋食堂を身重で働けない順子に代わり、手伝いする清海。
暇を見つけて、正平は浜辺で会っていた。

「思い切ったね・・松江さんがおるのに。」
「うん、でもね、噂好きでも本当の事しか言いはれへんもん。真実を広めて貰った方が
ええと思ったん。それに・・親戚やもんね。お兄ちゃんがお世話になるんやから。
順ちゃんも、親子で心配してくれるねんよ。ここは温かい人が居る。
私の居場所を作ってくれたんも、魚屋食堂さんの人らやもん。」

そういう所はまだ優等生気分が抜け切れてないな・・・と感じる正平だった。
519正平×清海   6:2008/01/29(火) 09:12:12 ID:GEkm9EYa

「で、これからどうするか考えたん?」
「そうやね・・大学は退学したわ。もう学業とかより・・他の事考えな。
それに、小浜には頼れる人もおるって気いついたから。」

そう言いながら、正平を見上げた。その視線に心臓が高まる正平。

「もうあんなことがあったから、恋人は作らんの・・?」
焦って、急にこんな言葉を言ってしまった。
(シマッタ!傷に触れるような事・・俺ってバカや・・)

「そうやねぇ・・考えてみるわ。」
冷静に答える清海。

その言葉に安心したのか、またも変な事を口走っていた。
「年下は嫌なんやろか?」

驚いて正平を見つめる、清海。その視線に耐えきれず・・
うつむきながら遠慮がち言ってしまった。
「僕じゃ・・あかん?」
520正平×清海   7:2008/01/29(火) 09:13:55 ID:GEkm9EYa

顔が赤くなるのを感じ、微笑みながら、その手を握る清海。
ビックリした正平。しかしゆっくりと力を入れて握り返していた。

見つめあった二人。自然に抱き合っていた。
「ええの?私でも。あんなことしたのに・・傷つけたのに・・」
「そんなことない・・僕は・・好きや・・」

そう言いながら、清海の長い髪に顔を寄せる正平。
(いい香りやな・・)
意外とたくましいその胸に体を預ける清海。
(胸の音が聞こえるわ・・)

時が止まったように、自分達以外何も目に入らず、何も聞こえ無かった。
そっとキスをし・・また抱き合った。
521正平×清海   8:2008/01/29(火) 09:15:12 ID:GEkm9EYa

海岸では初夏の風が吹いていた。思い出して言う正平。
「初めて会うたのはここやったね・・。覚えてる?姉ちゃんがコケて。」

思い出し笑いをしながら、答える清海。
「うん・・。あれから色んな事あったけど・・私で本当に・・」
「まだそんなん気にしてんの?ええって言うてるやん。」

笑いながら、おでこを突く正平。
「もう!年上に向かって!!」
「子供みたいや・・A・・清海。」
夕日が海に溶けるまで、抱擁は続いた。

(お婆ちゃん・・怒るかな?)心配はそれだけだった。

その頃、小梅はスペインから一時帰国し、大阪国際空港に降り立っていた。
二人の受難が始まるのはこれからであった。

「完」
522名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 17:06:39 ID:Gy7VHDWC
>>514
乙。
523名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 00:52:10 ID:Wx5U1+iT
今更だけど
何故あのタイミングで草々と若狭を結婚させたんだ!
3月の中頃でも良かったのに
別に草々が嫌な訳ではないが
今の若狭を見ても、妄想が湧かねーよ
524名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 10:50:24 ID:kpr/oYfA
本編が怒涛の鬱展開でエロ妄想どころじゃない
525名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 17:04:34 ID:0V5hd/eZ
志保さん、綺麗
526名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 20:21:04 ID:rNjhNNIL
なんかもう、妄想してる余裕がないよな…orz
527名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 21:06:12 ID:oSOC7xii
でも今日の放送で師匠と女将さんの抱擁シーンは萌えた。禿げしく萌えた(;´Д`)
528名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 00:44:45 ID:2MFryq5/
自分は菊江さんの派手な服に殺られた
529名無しさん@ピンキー:2008/02/03(日) 17:51:10 ID:mEYJdYOj
今ドラマは鬱
530名無しさん@ピンキー:2008/02/03(日) 23:37:17 ID:6SRMWtuM
そこを何とか…

あーあ、エロ神様降りて来ねーかな
531名無しさん@ピンキー:2008/02/04(月) 01:06:32 ID:SGa2BdoP
節分ネタ、考えたけど
無理でした(´・ω・`)
532名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 00:22:55 ID:hUjuiw5h
もうすぐバレンタインだけど
職人さん、投下してくれないかな…
533名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 09:57:58 ID:j/Oik1Ke
>>532
ああ、クリスマスのときを思い出すねえ…。
ちょっと考えてみようか…とも思うが
本編がああだから、無理かもしれん…。
534名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 11:56:43 ID:vdK559ZD
本編がああ辛いとな・・・べた甘なエロとか考えづらいよな・・・
535名無しさん@ピンキー:2008/02/06(水) 02:45:26 ID:qrhFaQv1
鬱エロや鬼畜はもっとしんどいな
536名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 03:03:21 ID:nLVeKa1E
ようやく本スレでも
四草×若狭
小草若×若狭ってええんちゃうってレスが出てきましたな
537名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 03:14:13 ID:ImUnys3S
前スレの四草×若狭が読みたい…
538名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 22:22:18 ID:U02GZvrg
>>536 それは俺も半年前から思っていたこと
539名無しさん@ピンキー:2008/02/08(金) 17:27:57 ID:o7zJzx+k
(´・∀・`)<ほしゅやがな
540名無しさん@ピンキー:2008/02/09(土) 00:31:06 ID:xmYcspQK
(・∀・)ノ〜〜〜〜〜〜○
職人さんが戻って来ますよーに
541名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 02:37:36 ID:/aFRoDqo
今思えば、喜代美が弟子入りしてすぐあたりまでが
どんなカプにせよ、×喜代美は一番萌えたな。
そんなおいらは草月はんの四×喜が一番萌えたぜ。
本編でからんでないから、完全にパラレルでよかった。
542名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 09:48:26 ID:UGc+eXsH
名前出すとまた煩いのが湧くよ

と言いつつ、自分は前スレで大量投下した職人さんの最初のやつが好きだ
キャバクラに喜代美のそっくりさんがいる話ね
543名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 14:00:26 ID:aOKG6RYd
全部好きだ。
どなたか保管してくれてる方はおらんかの…また読みたい。
544名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 20:15:34 ID:ufRJKIoV
携帯からだとdat落ちは読みホーダイ
545名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 21:10:57 ID:CQJ8Purx
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
546名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 02:14:14 ID:h6acMa9u
>>544
どうやって?

自分も草々×喜ィ公、四草×喜代美、師匠×志保さんで妄想はするものの、
未だにエロパロ作品に仕上げられずにいる。
547名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 07:59:55 ID:8VuCJikJ
548名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 10:27:05 ID:rWupqNM8
専ブラ入れるとログが残ってたりするな。
しかし…やはり過疎っているね…。
549名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 22:34:21 ID:SsJSU++y
過疎ってるというか…
今は本編がエロって感じじゃないからな…

しばらくは師匠待ち…
550名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 10:31:45 ID:7RWIu+DD
不謹慎ww
551名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 10:38:21 ID:30TpaMyh
確かに不謹慎…
でも、師匠があれでエロは無理だもんなあ…。
552名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 12:46:58 ID:7RWIu+DD
じゃあ萌でも語りますか

「泣くな、喜代美」これ最強
553名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 01:59:54 ID:uRvoTtU8
エーコが東京に行って落ち込む草々を若狭がなぐさめて
草々が若狭の頭ナデナデするシーンが好きだった
554名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 02:32:08 ID:7A6kTily
ナデナデシーン多くて、ナデナデ好きとしては堪らんな。
今週の草々にいさんは見てるこっちがびっくりするぐらい
良い旦那さんになってて驚いたけどww
でも結構似合いの夫婦じゃないかと思えてきた。
555名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 11:29:12 ID:z+2b1So+
晴海 「喜代美・・・下半身だけ脱いで頂戴」
556名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 13:07:34 ID:IGq/Kcdp
本編、ついに黒A子キター
557名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 19:27:32 ID:xfcUqtuj
算段だとわかった上であえて言いますが

「おまえは悪ない」
558名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 16:52:02 ID:ZD3dEPax
萌えというか色気あるなと思ったのは、
おかみさん入院中の「おまえも芸人の嫁や、堪忍な」の
師匠おかみさんの手を撫で撫での場面。

559名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 20:50:50 ID:GzXPkUQy
師匠と志保さんのシーンはどれも割とエロい
560名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 21:50:47 ID:g1csJEgF
>>559
確かに。
師匠も色気あるし、志保さんも色っぽいからそうなるんだろうな。
561名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 23:35:37 ID:xoNoFzYr
志保さんはあの髪型がエロいな
他のドラマじゃああんまりエロくない
562名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 21:40:41 ID:FOcIGmq0
髭面でクンニ
563名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 23:39:06 ID:Wpl3XvvZ
A子キタvvvv
エロパロに相応しい展開になりつつあると期待してるのは俺だけか

木曽山君の詳細がもうちょっとわかったらいい感じになりそう。
木曽山×喜代美寝取りとか
564名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 00:23:35 ID:Wp5JDUJF
木曽山×若狭をヤキモキする草々とかみたいなぁw
565名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 06:01:44 ID:TrA4mr9W
ヤキモキ草々いいね〜w
566名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 10:00:38 ID:d0H2Ut1W
A子には草々を寝取るぐらいの根性を見せて欲しい
567名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 23:25:55 ID:k9VyhVEP
ここでいくつか投下してた者なんですけど、喜代美が結婚しちゃったから
他のキャラでどうにかする妄想ができなくて…
実はオリキャラで妄想小説書いてて楽しんでますw
568名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 23:26:25 ID:k9VyhVEP
ageてしまいました。すみません。
569名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 23:42:37 ID:d0H2Ut1W
DVD完全版発売キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n ゚∋゚)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
570名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 14:17:38 ID:HAiYrLbh
今日の縁側での草々と若狭、ツーカーの夫婦らしくなってきてる感じで、
漂う二人の間の雰囲気に萌えた。
師匠と志保さんも、最初はこんな感じだったのかなと思うと更に微笑ましい。

あの後、久々に木曽山いない二人っきりの家だから、乳と鎖骨強調服&少し
綺麗になっておかみさんらしくなった若狭に、草々がムラムラしてしまって、
明るい真昼間から不謹慎にギシアン…
それを般若の形相で遠くから見詰めるA子

という昼ドラのお約束を妄想してしまいました師匠ごめんなさいごめんなさい
571名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 16:20:45 ID:fUDG1+AO
「私はもう、木曽山くんの女将さんなんです。」

と言うことで、若狭と木曽山の弟子部屋での密会を希望。
572名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 21:52:25 ID:Lf+yIsut
草々NTRに失敗して打ちひしがれる黒A子を抱き寄せて
「アンタは悪ぅない。可哀想にな…」と囁く四草(当然算段)
573名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 00:47:27 ID:k3ThUYUr
>>572 それ読みたい!
574若狭×磯村:2008/02/26(火) 14:02:55 ID:qeKA2ITV
保守がわりに

若狭×磯村
エロ全くなし
お嫌いな方はスルーを


明日は月曜日だから店は休みだ。天狗座でも行ってみようか…等と客のいない店内でぼんやりと考えていた時だ
突然店のドアが開き、着物姿の若狭が飛び込んで来た。
「あたあた頭、ゆゆ結って下さい!」
「何や、そないに慌てて。どないしたんや」
近くの公民館の名前をあげて、若狭は説明し始めた。
そこでまさに今、若手の落語会が催されてるのだが
誰ぞトチったらしく穴が開きそうで、一番近くにいる若狭に白羽の矢が立ったという訳だ。
到着次第すぐに高座に上がらないといけないので身支度して行かないと間に合わないらしい。
磯村は苦笑しつつも若狭を椅子に座らせた。



続きます
575若狭×磯村2:2008/02/26(火) 14:09:08 ID:qeKA2ITV
「若狭の髪結うん、久し振りやな」
「最近は寝床寄席もないさけ」
「天狗座にはヘアメイクさんがおるんやろ?」
等と話している間に髪は整えた。
「ちょっと下向いて。襟足あたっとくわ」
若狭は素直に頭を下げる。真っ白なうなじが目に入る。後れ毛が艶かしい。
磯村は剃刀をあてがって、軽く滑らせる。若狭がピクリと震えた。
初高座から何年経つのか?あの頃は若くて可愛らしいだけの女の子だった。
それが今では女の色香が漂い、むせかえるようだ。
最近では草々の方が若狭にベタぼれのようで、女としての実力は侮れない。実際に磯村も若狭のうなじから目が離せない。
首筋にひとつ、草々が付けたらしい赤い跡がある。
目が離せない…



続きます
576若狭×磯村3:2008/02/26(火) 14:14:12 ID:qeKA2ITV
「そこ、エエですよ」
不意に若狭が声を発した。熱の隠った、妙に艶かしい声…
「えっ、何て?」
「そこやったらキスさせてあげますよ」
手にした剃刀を床に落としてしまった。無機質な金属音が店内に響く。
磯村は震える唇を若狭のうなじに這わせた。若狭は下を向いたままだ。表情はわからない。
磯村の唇がうなじを滑り、耳の裏側まで来た。若狭はククッと喉の奥で笑い、わざとらしい大声を出して椅子から立ち上がった。
「ああ〜早う行かな遅れてしまう」
鏡越しに磯村を見つめ艶然と微笑みながら言い、出ていった。
「明日天狗座に出ますさけ、楽屋に寄って下さいね。今日のお代を払います」



お粗末様でした
577名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 14:33:10 ID:GpD+0Hsj
>>574
GJ!
最近の若狭は本当に人妻の色気があるよね。磯村もクラッと来るかも!
578名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 16:17:40 ID:9ga/vRRS
若狭 「A子・・・騙した訳じゃないの許して」 晴海 「許して?・・だったら此処で私の前でオナニーしなさい」
579名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 17:53:39 ID:9JWeaRBB
>>574
いそしっつあんが来るとは思ってなかった…GJ!
エロ全くなして書かれてるけど、そこはかとなくエロいっす。
580名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 17:21:34 ID:0lmw6HtP
木曾山に迫られて抱かれる若狭見たい
581名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 18:01:33 ID:tSmyNoG7
>>574
意外な組み合わせだ…。
でもイイ!GJ!そこはかとなく艶っぽい雰囲気でよかったです!
582木曾山×若狭:2008/02/28(木) 18:09:40 ID:DYimVyUC
エロの有無不明


今日も嘘を考えながら草若邸の掃除をしている木曾山。
木曾山「よし!次はお風呂場やな。」
風呂場の前に行くと扉のガラス越しに人の影が。
なんとなく興味を魅かれそーっと少しだけ開けてみる。
すると、そこには下着姿で浴衣に着替えようとしている女将さんである若狭がいた。

(女将さん・・・)

木曾山は若狭の身体に見入った。
白い肌。豊かで形のよい柔らかそうな胸。腰からお尻にかけてのゆるやかな曲線。すべてが柔らかそうな肉感的な身体。

ゴクリッ
(はぁはぁ・・・あかん)

木曾山はその場を去り先にトイレの掃除をすることにした。
そして夕食時。
まともに若狭を見れなかった。

自分の部屋に戻り布団に潜ると若狭のあの姿が頭によぎる・・・

女将さんてよう考えたら僕と4つしか年変わらんねんなぁ。年上やのにどっか危なっかしくて気になる。可愛いなぁ。女将さん。

そんな風に若狭のことを考えながらあの姿を思い出すと自然と手が股間に移動するのであった。

翌朝。
木曾山「お、おはようございます。」
若狭「おはよう。どねしたん?どっか悪いん?」
下を向いて目を合わさない木曾山を心配して顔を覗き込む若狭。
木曾山「あ、その、なんでもありません!」
若狭「なんやろ・・・」

はぁ!僕顔赤なってないかな。どうしよう・・・けど、やっぱり女将さん可愛いなぁ。
583木曾山×若狭:2008/02/28(木) 18:48:02 ID:DYimVyUC
昼間。
草原「草々もそろそろ子供がほしんちゃうか?可愛いで〜」
草々「はい。でもなかなか出来んのです。」
四草「草々兄さん下手なんちゃいますか?」
草原「かもしれんなぁ。」
草々「って兄さん!どないしたら子供できるんですか!?」
そんな会話を聞きながらお茶の準備をしていた木曾山だったが思わず湯飲みを落としてしまった。
パリーッン
小草若「なんやっ、あっぶないのう。ちゃんと掃除しとけよ!」
木曾山「はいっ!」

そして夜。
若狭が稽古場に行くと木曾山の落語ノートを見つけた。忘れたらしい。
中を見てみる。
若狭「すごい・・・熱心やなぁ。でも女の子みたいな字。ふふっ、かわいい。」

トントンッ
若狭「木曾山く〜ん。」
「ん?」
「木曾山く・・・」
ガチャッ
ドアを開けるとそこには上半身裸の木曾山がいた。
若狭「あ、こ、これ忘れとったさけ!」
木曾山「あぁぁ!女将さんにこんなことさせてしまってすいません!」
若狭「ええねん。ほしたらココ置いとくね。」
木曾山「わざわざありがとうございました!」

(木曾山くんボクシングしとったってホンマやったんかな。)
細いのに鍛えられたその肉体はとても男らしく普段の彼からは想像もできないものだった。
腹直筋が割れていたのが印象的だ。

若狭は少しドキドキしてしまった。
584名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 01:17:42 ID:votLG+cI
規制?
過疎ってるスレで言いたかないが
投下ルール守ろうや

ストーリーは面白そうだから続きを待ってるよ
585名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 14:49:31 ID:zNwnRSXR
>>582
手つかず処女妻ktkr
586名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 12:19:16 ID:4e8JGt2b
初投稿させていただきます。
四草×若狭(エロあり)
遅いですがバレンタインもの。
無駄に長いです…
587四草×若狭 バレンタイン その1:2008/03/02(日) 12:21:40 ID:4e8JGt2b


人差し指で兵平衛にちょっかいを出しながら、受話器をとり電話をかける。
今日兄弟子たちはみな仕事のはずだ。
(だから、電話に出るのはあいつしかいない。)

『はい徒然て…』
「若狭か」
『あ、四草兄さん!どないかしなったんですか?』
「お前甘いモン好きか」
『はあ、好きですけどぉ』
「せやったら俺ん家こい」
『え?あ、あの、四草兄さ…?』

用件だけを告げて一方的に受話器を置いた。
兵平衛がバタバタと五月蠅く飛び回る。

「兵平衛、ちょっと静かにしててな」


588名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 13:38:01 ID:ukQEoA+0
支援age
589名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 13:47:34 ID:4e8JGt2b
規制された…のか?
590四草×若狭 バレンタイン その2:2008/03/02(日) 13:49:54 ID:4e8JGt2b
※長文が書き込めないのでぶつ切りでいきます、申し訳ない…



(兄さんが電話かけてくるなんて珍しいなあ…)
四草兄さん家に着いた私はドアをノックした。

「四草兄さん、若狭です」

キイとドアが開いて、仏頂面な兄さんが出てきた。

「入れ」
「お邪魔します」

相変わらず殺風景な部屋に上がり、ベッドを背もたれにしてぺしゃんこな座布団に座る。

「珍しいですねぇ、兄さんが私呼び出すやなんて」
「悪いか」
「いぃえぇ、嬉しいです。
で、何やあったんですか?」
「あぁ、これや」
「?」

そう言って兄さんは大きな段ボール箱を持って来た。
591四草×若狭 バレンタイン その2-2:2008/03/02(日) 13:50:35 ID:4e8JGt2b
中には色とりどりな包装紙やリボンが見える。

「うわあ、すごい!」
「バレンタインで貰った」
「えぇ、こんなにぎょうさん!?」
「どれでも好きなん喰うてえぇぞ」

見るからに高そうなものばかり。
食べていいと言われたので、早速一番上にあった可愛らしいピンクの箱を開けた。

「あれ、これ開けたんですね」
「喰おうと思ったけどやめたんや」
「ふぅん」

四草兄さんの口許を吊り上げた笑顔が少し気になったけど、私はそのチョコを食べてしまいました。


592四草×若狭 バレンタイン その3:2008/03/02(日) 13:51:39 ID:4e8JGt2b


若狭が部屋に来てから1時間がたった。
先ほどまで嬉しそうにチョコを頬張っていた若狭だが、少し様子が違う。

「あの…四草、兄さん…」
「なんや」
「私、風邪ひいたんかもしれません、なんや頭がぼーっとするんでえ…」

頬を紅く染め、心なしか呼吸も荒い。
しかも目はトロンとしていて、太腿をもじもじとすりあわせている。
熱を確かめるふりをして額に手を添えると若狭の体がビクリと震えた。

「んあ…!」
「効いてきたな」
「へ?」
「いや、こっちの話や」

593四草×若狭 バレンタイン その3-2:2008/03/02(日) 13:52:27 ID:4e8JGt2b
効いてきた、と言うのはファンから送られてきたガラナチョコのことである。
―…いわゆる催淫効果のある媚薬のようなものだ。
そんなものを送りつけるだなんておかしなファンもいるものだと思ったが、今となっては有難い。
俺は若狭の額に当てていた手をそのまま頬に滑らせた。
若狭はまた体を震わせて、怯えるような顔をした。

「はぁ…っ兄さん、私、なんやおかしいです…」
「どんな風におかしいんや」
「なんや体が熱ぅてえ、ふわふわするんです…」
「楽になりたいか」
「へ?あ、あの…きゃあ!」

594四草×若狭 バレンタイン その3-3:2008/03/02(日) 14:30:08 ID:4e8JGt2b
そのまま若狭を抱き上げベッドに放り投げ、上に被さる。
なにが起こっているのか理解するのに時間が掛かっているようで、大きな瞳を揺らしている。

「楽に、なりたいんか」
「……は、はい」
「そうか」
「あの、し、そう…兄さ…ぅんんっ!」

少し開いた若狭の唇を塞ぐ。
上手く呼吸が出来ないようで苦しそうな声が聞こえて来るが、
そんなものお構いなしに舌を絡めてわざといやらしい音を立て、若狭の口内を犯す。
抵抗を試みるものの力が入らないらしく、震える手が俺の胸に添えられただけだった。
595四草×若狭 バレンタイン その3-4:2008/03/02(日) 14:30:44 ID:4e8JGt2b
「ん…う…ぅんん…っは」
「…いやらし」
「兄さん…あきません、やめて…」
「そんな体で帰れるんか」
「……っ」
「そんないやらしい体で歩いたら男みぃんな寄ってきよる、
道端で犯して下さい言うてるようなもんと違うんか」

耳元で低く囁くと若狭は小さく声を発して喉元をのけ反らせた。
(…まあ一箱も食べとったんやし当たり前か)
あまりにいやらしい妹弟子を目の当たりにして、思わず喉がゴクリと鳴った。


596四草×若狭 バレンタイン その4:2008/03/02(日) 14:32:05 ID:4e8JGt2b

もうアカン。
何が何やらわからへん。
分かることは、四草兄さんにキスされて胸もまれてるってことだけ。
何でこうなったんかわからへんけど、気持ち良くてどうでもよくなってくる。

四草兄さんの手は草々兄さんの手とは違って、優しくて繊細で、気持ちいい所ばっかり触ってくれる。
気付いたら服は全部脱がされてる。
頭ではアカンって分かってても、体が兄さんに操られてるみたいに動かへん。
いっそ脳みそも体も全部融けてしまえばえぇのに。

「あっ!に、兄さん…ソコは…」
「もうトロトロやな」
「いややぁ…言わんでぇ…」
597四草×若狭 バレンタイン その4-2:2008/03/02(日) 14:33:07 ID:4e8JGt2b
「いつも草々兄さんにこんなことされてんのんか」
「…っは…あ!」

兄さんの細い指が中に入ってくる。
丁寧に、的確に気持ちいい所に指が当たって、意識が飛んでしまいそうになる。

「答えろ…喜代美」
「んあ!あぁっ…アカン…もう…!」
「答えろ」

激しく指を抜き差しされて腰がいやらしく揺れてしまう。
初めての感覚に涙が出た。

「こないに…っ気持ちいのんぁ初め、て…です…ぅ!」
「へェ…」
「いや、あ、ぁ…も、アカン!」
「1回イけ」
「ひ、う…あっあぁっ…あ!」

快楽の波が押し寄せてきて、ベッドがギシギシ揺れた。
ぼんやりする視界に、避妊具を装着する四草兄さんの余裕のない顔があった。
598四草×若狭 バレンタイン その5:2008/03/02(日) 14:34:30 ID:4e8JGt2b

ホンマはフェラチオさせたり自慰させたりしようと思ってたけど、想像以上に余裕がない。
(とにかく挿れたくて仕方がないなんて初めてや、とんだ算段ミスしてしもた)
冷静になろうと垂れた前髪を掻きあげて大きく息を吸い込む。
すると若狭…いや、喜代美が小さく呟いた。

「し、そう…兄さん…早くきて、ください…」
「…!」
「ほしい…兄さんのが」

これも算段ミスだ。
まさかここまでいやらしくなるとは思いもしなかった。
完全に冷静さを失った俺は、導かれるがまま喜代美を貫いた。

「んああっ!」
「っ…キツ」
599四草×若狭 バレンタイン その5-2:2008/03/02(日) 14:35:04 ID:4e8JGt2b
「はぁっ、あっあっ!あぁ…」
「…喜代美」
「兄さん、し、そぉ、にい…ああっ…っはあ!」
「…っ」
「あっ!あぁ!あ…!」

呆気なく果てた、俺も喜代美も。
そして首に力なくまわされた喜代美の腕の暖かさに、俺は果てしない幸せを感じた。


(ああ、俺が欲しかったんは、この温もりなんか)


弱々しく微笑む喜代美にそっとキスをしたら、兄さんらしくないですねと言われたのででこをはたいてやった。


600四草×若狭 バレンタイン :2008/03/02(日) 14:36:44 ID:4e8JGt2b
以上です。
初投稿だったので見苦しい点ばかりで申し訳ない…
また機会と気力があれば投稿します。
601名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 15:45:53 ID:AMHfjR2v
四草キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n ゚∋゚)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
GJ!待ってました!
次はホワイトデーだな!
602名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 21:20:05 ID:wolO3alM
>>586>>599 GJ!
以前のを継承しつつ、ちょっと新鮮ですぅ〜
603名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 22:36:12 ID:51ZwKkqQ
GJGJ!

やっぱりこの組み合わせはええなあ。
604名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 23:05:49 ID:N8+s5iAP
>>586
ご馳走様!GJ!!
腹黒×天然の組み合わせ大好物だ!
605名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 00:56:23 ID:dGrypx5j
腹黒言うな

でもGJです!四B大好き!
606名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 01:06:29 ID:9TyNTEHd
GBです!

でも草々×若狭も読みたい…
607名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 01:36:12 ID:AqpeFLJk
シーソー!シーソー!(゚∀゚)o彡゚

>>606 GB??
608名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 17:36:13 ID:TzBl2Xj7
GJです!!
久しぶりに四草×若狭読めて嬉しいです!
609名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:22:11 ID:KSJIhSYQ
GJGJ!
やっぱり四草×若狭好きだあ〜。
余裕がなくなっちゃって、さらに若狭のぬくもりで幸せになっちゃう四草、カワユス。
なんか自分も書きたくなってきたww

610名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:33:29 ID:dGrypx5j
YOU、書いちゃいなYO
611名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 14:07:05 ID:Bzvw/l9G
四草の部屋で4P
612名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 14:29:52 ID:s6zZ42na
実はドSの若狭が根っからドMの木曾山くんを手なずけるようなのキボンヌ
613名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 17:09:10 ID:iO72A4w3
>>586です。
皆さん感想ありがとうございます。
改めて4兄弟和解前の話を観ていたら小草若×若狭もいいなと…
今さら需要ないかorz

ていうかここは女性が多い?
614名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 17:59:46 ID:8rw28ZSL
>>613
小草若ちゃん(屮゚Д゚)屮カモーン
遠慮せず投下お願いします!
615名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 18:43:49 ID:Bzvw/l9G
>>613 底抜けに待ってまっせ!
616名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 20:06:21 ID:TlMNtj8A
今日の放送は色々妄想が膨らみますね・・・・
まだ内弟子部屋に住んでいた草々・若狭夫婦、薄い壁の隣は
まだ歳若いおかみさんとそう年齢が違わない若い男。
草々のエロエロビームとかw
617名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 21:36:37 ID:LmmP/21/
柳眉と若狭もいいな。
柳眉エロそう。
618名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 22:11:54 ID:kf2XYIKH
若狭のレイプものが読みたいよ〜
619名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 23:14:22 ID:CHoD4F4c
今日の見て若狭が四草の部屋で3人にマワサレル話が読みたくなった
620名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 23:36:45 ID:UPEr9+Ak
糸子母さんのネタないの?
621名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 18:08:03 ID:pgBvOHFw
若狭は柳眉と尊健でまわそうよ
アメとムチみたいで面白いじゃん
622名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 20:02:41 ID:TAZPrWwZ
自分の落語会に出てくれる様にモジモジと頼んでる柳眉は
若狭に「一発やらせて」と頼んでるようだった
623名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 21:03:03 ID:5EceB1W/
自分はあの場面で、以前職人さんが書いてくれた
交換日記のやつ思い出したよ。
624名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 23:48:52 ID:srTokRVD
今日の怪しかった。
暗がりで突然嘘山に教われる若狭。
625名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 00:27:48 ID:MPbg2DcW
sageない人は同一人物か?
師匠×糸子読みたい
626名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 11:24:03 ID:DNL6WYBQ
>>623
ああ自分も思い出した!
627名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 18:32:39 ID:X4wwdyWl
小草々の初高座祝いは女将さんの身体
628名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:44:48 ID:vKIof3qQ
初高座祝いは若狭のパイズリ
629名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 07:18:04 ID:L/HY9IkJ
初高座祝いは若狭のワカメ酒
630名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 07:19:39 ID:zGMxK2EH
【中国】少林サッカー主演女優などスター三人、無修正写真流出「セックス?スキャンダル」

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[?思慧]-37P-
http://4.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_2.shtml
http://4.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_1.shtml
http://4.idol-photo.org/page97.php?tid=/13/2008-2-9/63187.shtml

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[梁雨恩]-40P-
http://4.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63186_2.shtml

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[??思]-10P-
http://idol.idol-photo.org/page97.php?tid=/13/2008-2-9/63185.shtml
631草々若狭 1/3:2008/03/09(日) 08:37:38 ID:L5+S5rVR
なんか今週の二人がいい感じにエロかったので。
とりあえず勢いで書いた分だけですみません。



「若狭」「はい?」
布団の中から居間の小さなテーブルで家計簿をつける妻に声をかける。
「まだ終わらんのんか?」
「あ、すみません。明るいと寝られませんよね。すぐに終わらせますさけ」
目に見えて焦る姿にしまった、と思う。
「いや、別にええのや。ゆっくりつけたらええ」
「いやでも明日も早いしさっさと寝な…」
漫画だったら後ろに汗が散っていそうな姿だ。そんな必死にならんでも。
何とか終わったようで、そそくさとテーブルを片づけ自分の布団を敷こうと
立ち上がったところにもう一度声をかける。
「あー…今日はそれはええから」「はい?」
怪訝そうに振り返った妻に向けて寝そべったままの姿勢でぽんぽんと布団を叩く。
「今日はこっちに、来なさい」
一瞬大きく目を見開いた後、(色気のない表情やな)こちらの言うことを理解したのか
「あ…はい」と素直に従った。
632草々若狭 2/3:2008/03/09(日) 08:43:34 ID:L5+S5rVR
うつむきがちに近寄り、電気を消す。こちらが片手で持ち上げた布団の中に身を横たえた。
「今日はお疲れさん」抱き寄せて頭をなでる。洗い髪のものだろうか、いい匂いだ。
「いえ…草々兄さんこそ急いで帰って来て下さって。ありがとうございました」
「なかなか立派なおかみさんっぷりやったで」「いや、そんな」
本当にここのところ彼女はよくやっていた。不器用なりに精一杯。
兄弟子、夫の欲目かも知れないが少しは風格というか、貫禄すらついてきた気がする。
しかし不器用故に複数のことをこなすのは難しく、
自分の高座とおかみさん業で手一杯なのは明らかで、こうして肌を合わせるのも久しぶりだ。
豊かな乳房から伝わる鼓動もこころなしか早い気がする。
確かめたくて左の胸に触れると、一瞬身を硬くした。
「どうした」「…いえ…久しぶりなんでぇ…」
今更緊張か?暗闇でも上気しているのがわかる顔と潤んだ瞳が可愛い。
胸に置いた手を背中に回してまずは深く口づけた。
歯を開かせて舌を絡め感触をじっくりと味わう。流石に初めてという訳ではないので
彼女も十分に応える。緊張も解けたのかこちらの背中にも手を回してきた。
唇を離すとほ、と大きく息をついた。放心したような表情に何故か劣情を掻きたてられ、
そのまま首筋、鎖骨へと唇を落としながらもう一度胸に手を伸ばした。
633草々若狭 3/3:2008/03/09(日) 08:44:44 ID:L5+S5rVR
「あ…」自分の大きな手にも余るようなその膨らみに手をかけ、揉みしだくと
小さな声が出た。そのまま突起を指で摘むと今度は声と共に体が跳ねた。
右手はそのままに反対側の突起を舌で嬲る。逃れるように捩る体を押さえつけると
彼女は両手で口を塞いだ。
「どうした」「だって…木曽山君に聞かれたら…」「間に一部屋あるやろ。大丈夫や」
「でも…恥ずかしい」「夫婦のことや。恥ずかしいことなんかあるかい」
涙目でいやいやをする姿が、余計こちらを煽ることにこいつは気づいていないのだろうか。
「俺が、聞きたいんや。こういうの以外で口塞ぐのは止め」もう一度口づけた。
634名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 09:58:06 ID:8xBYVYOk
>>586です。
小草若×喜代美がなんとか出来上がりました…
長いだけでなんとも中途半端な出来(エロくない)ですが、楽しんで頂けたらと思います。
師匠に弟子入りを断られて落語の勉強中の喜代美です。

>>631さんGJ!
635小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その1:2008/03/09(日) 09:59:12 ID:8xBYVYOk
父と子の関係から師匠と弟子の関係に戻ったのは一昨日のこと。
やっと手に入れた温もりなのに、何故かむず痒い。
兄弟弟子4人でいるのもなんだか居心地が悪くて、師走の寒空の下へひっそり出た。
(特に行く所もないんやけどな)
玄関の引き戸を開けようとしたとき、喜代美ちゃんに会った。

「あ、小草若さん」
「お…おおぉ、喜代美ちゃんやんかぁ〜」
「お出かけですか?…あ、お仕事?」
「あ…あれやがな、そ〜こ〜ぬ〜け〜に!えぇ天気やから散歩しよかな思ぉて」
「は、はあ…」

636小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その2:2008/03/09(日) 09:59:55 ID:8xBYVYOk
あまりに大きな声で言ったので近所の人に聞こえてしまったらしく、クスクス笑い声が聞こえた。
恥ずかしそうにうつむいた喜代美ちゃんは本当に可愛くて、さっきまでの不快な感覚が吹き飛んだように思われた。

「喜代美ちゃんこそ、どっかお出かけか?」
「うぅ〜ん、特に目的はないんですけど…
草々さん何や忙しいみたいですさけぇ、
私の相手してくれはらへんのです」
「アホかあいつはぁ〜!
こんなに可愛い子ぉほったらかしにしくさって!」
「か、かわいい!?」
「せやせや、喜代美ちゃんはそ〜こ〜ぬ〜け〜に!可愛いでなあ」
637小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その3:2008/03/09(日) 10:00:42 ID:8xBYVYOk
(あ、照れた!ホンマ可愛いな…19歳やもんな)
"草々"の言葉に若干苛立ちを覚えたが、それよりも19歳に手ぇ出しても大丈夫やろか、なんてゲスい考えを巡らしながら下心丸出しで喜代美ちゃんの手を握った。

「…なあ、俺ん家こぉへん?」
「えぇっ!?小草若さんちですか?」
「せや!こんなとこおっても暇やろ?」
「ま、まあそうですけどお…」
「なんやったら俺ん家にある落語の本とかビデオとか貸したるでえ」

そう言うと喜代美ちゃんはぱあっと花が咲いたみたいに明るい笑顔になって、お願いしますて言うてくれた。
(今の俺、格好悪いくらいドキドキしてる)
泳ぐ目をサングラスで隠して、いそいそと駐車場へ車を取りに行った。
638小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その4:2008/03/09(日) 10:01:18 ID:8xBYVYOk
***


「うわぁすごい!
小草若さんらしい部屋ですねえ」
「ははは、好きなもん見てえぇで」
「はい!」

スリッパをぱたぱたいわして部屋ん中を走り回る喜代美ちゃん。可愛い。
本やらビデオやら色々取り出していちいちリアクションする。可愛い。
(見てるだけで幸せや)
色んなことが重なって荒んでた俺の心が暖かくなっていく。

(なんで、なんで草々やねんどいつもこいつも…)

「…じゃくさん、小草若さん?」
「ん…あぁ何や、どないしたん?」
「いやぁ、何やお疲れやなあ思て…
ご迷惑ですよね、すぐ帰りますさけぇ」
639小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その5:2008/03/09(日) 10:03:08 ID:8xBYVYOk
「え!そんなことないて!
迷惑なんてこれっぽっちも思てへん!
むしろ出来れば…」
「?」
「ずうっとここに、いてほしいぐらいや」

喜代美ちゃんの大きい目がさらに大きくなる。
そら、突然こんなこと言われたら誰でもびっくりするわな。

「喜代美ちゃん見てたら俺めっちゃ幸せになれんねん!
…気持ち悪いて思われてもしゃあないわな、
でもな、ホンマやねんで、ホンマ幸せ。
何やろな、ちょっとオカンに似てるんかもしれへんわ。
おっちょこちょいなとことか不器用なとことか、
見てたら守ってあげたくなるねん」
640小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その6:2008/03/09(日) 10:03:48 ID:8xBYVYOk
「小草若さん…」
「な、俺、本気やで喜代美ちゃん。
ここまでクサい告白初めてやわ、
喜代美ちゃん、ホンマ好きやねん、大好きや」

しゃべり終わるか終わらへんかぐらいで喜代美ちゃんを抱き締めた。
柔らかい体が気持ちいい。
喜代美ちゃんは少し身を強張らせて、でも拒否はせんかった。

「喜代美ちゃん」
「……はい」
「キス、してえぇか」
「わ、わた、わたし、初めてやでぇ…」
「ホンマ?嬉しいわあ…
喜代美ちゃんは何もせんでえぇ、目ェ閉じて力抜いとき。
痛いことはなぁんもないから、な、えぇやろ?」
641小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その7:2008/03/09(日) 10:04:54 ID:8xBYVYOk
小さくうなづいた喜代美ちゃんの頭に軽くキスをしてから唇を重ねた。
体がびっくりするぐらい震えてるから一度唇を離して、微笑みかけてから今度は深く口付けする。
喜代美ちゃんの硬直した体を優しくさすりながら、舌を絡めとってやる。
暫くして唇を離すと、喜代美ちゃんはヘタヘタと床に座り込んだ。

「はぁっ…はぁ…」
「だ、大丈夫か喜代美ちゃん、
ゴメンなぁ無理させたなぁ」
「い、息が、出来んかった…」
「そぉかあ、悪かったなあ、堪忍やで」

頭を撫でてやると潤んだ目で見上げられた。
(うっわ、反則や、それ…)
642小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その8:2008/03/09(日) 10:05:31 ID:8xBYVYOk
「…喜代美ちゃん、ベッドいこか」
「え、えぇぇぇっ!」

俺としたことが思わず言ってしまった。
そりゃ告白してすぐえっちなんて嫌に決まってる、ましてや19歳の女の子やし。

「いや、あの、別に嫌ならえぇねんで!
喜代美ちゃんのこと底抜けに大事にしたいからな、な?」

そのとき、うつむいていた喜代美ちゃんがゆっくり顔をあげた。

「…嫌やないですさけぇ」
「…え?」
「小草若さんは私を必要としてくれとんなるんですよね?
人に必要とされるなんて初めてやでぇ、嬉しいです」
「えぇんか…?喜代美ちゃん」
643小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん その9:2008/03/09(日) 10:06:02 ID:8xBYVYOk
「私なんかでえぇんやったら…」

ヤバい。頭ん中真っ白や。
喜代美ちゃんの体は震えてるし、何より喜代美ちゃんが好きなんは…

「な、喜代美ちゃん…やっぱやめとこ」
「なんで、ですか…?」
「喜代美ちゃん初めてで怖いやろ?
せやのにこんな急にしてしもたらアカン。
それに俺の部屋汚いし、ほら、ムード台無しやん?」
「そらあ初めてやけどお、順ちゃんとかクラスの女の子と一緒に
そぉいうビデオみたことあるさけぇ、大体分かります!
怖くなんかないです!」
「そ、そぉいうビデオて…」
「なんなら…こんなことも知ってます」
「へ?」

そう言うと喜代美ちゃんはしゃがんで俺のズボンのチャックに手をかけた。
え、なになに、処女やのにいきなりフェラチオですか。

「き、喜代美ちゃんアカン!アカンて!」
「小草若さんは黙ってて下さい」
「いや、そんなこと言われ…っ!」
「ぅく…っ」

信じられん。
あの可愛い可愛い喜代美ちゃんの口の中に俺のモノが入ってる。
たどたどしい舌の動きがまた新鮮で気持ちいい。
とはいえビデオだけの知識ではあまり良く分からないらしく、
口に含んだりアイスみたいにぺろぺろ舐めたりするだけだ。
「き、喜代美ちゃん…」
「うぅ…っ…はあ…」
「なあ…喜代美ちゃん…もうえぇから」
「どうすれば気持ちいいんですか?言うて下さい」
「もうえぇて、」
「あ、こうですか?」

なまめかしく(でもたどたどしく)舌を動かす喜代美ちゃんの姿に目眩を覚える。
気持ち良さには到底勝てそうもなく、俺は欲望のまま喜代美ちゃんを貪った。

明日、彼女から笑顔が消えようとも、貪り続けよう。
646小草若×喜代美 めっちゃ好っきゃねん:2008/03/09(日) 10:09:15 ID:8xBYVYOk
以上です。な、長い…
貴重なスペースありがとうございました。
流れを読まず趣味に走って申し訳ない。
647名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 10:52:32 ID:eBnYkXSZ
キタ――♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ――♪
>>631>>634
GJです!夢みたいや!二つも投下があるなんて…
648名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 13:07:37 ID:EhgwGgXl
>>634
小草若かわいい
夢オチかと思ったらHAPPY ENDINGでよかった(笑)
小草若の「きよみちゃ〜ん(はあと」が好きだったからうれしい
ありがとう
649名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 17:02:44 ID:qFDDiND+
>>631
GJ!しかし生殺しだよ…続きもよかったらぜひ!
「来なさい」のとこ、「慣れなさい」が好きだったから嬉しい。
この夫婦はどんどん親密になってていいねー
650名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 17:35:19 ID:t067Cf4f
>>631
最近の草々にいさんの喜代美へのデレっぷりがうかがえてイイヨ、イイヨー。
自分も「来なさい」は「慣れなさい」のニュアンスで読んだ。
本番も正座して待ってます。GJ!!
651名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 18:38:22 ID:bvDbWDJJ
>>631

GJ!!
続きが気になります!!
652名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 21:11:19 ID:FN7acwmb
>>631
GJ!!自分も続き楽しみに待ってます。
最近の草々の若狭へのメロメロっぷりが堪りません。
最近の若狭を見る草々の目は口ほどに物を言ってるw
653名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 23:03:34 ID:MK2S5zZe
>>631
GJ!! 続きщ(゚Д゚щ)カモォォォン 
土曜最後のナレーション、それどこで聞いたんだよwって思ってたから
すごくよかったです。楽しみに待ってます。
654名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 23:49:21 ID:j8cKMSTA
>>653
「〜私の横顔を見ながらそんな事を思っていたそうです」って奴?
そうか、ピロートークだったのか・・・
655名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 00:41:45 ID:W7vLjG+U
エッチのときは

喜代美!
はじめっ・・・

って言ってそう。
656名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 00:45:30 ID:tDabMeFL
兄さん呼びの方がそそられる
657名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 00:45:34 ID:AmlnZCqT
先週の草々は毎日やってそうなエロイ視線バシバシだったもんねw
正平の話してた後も慰めつつ絶対押し倒してそうな気がする
そんな草々と若狭イイ!!
658名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 00:53:36 ID:R88ftF0n
さぞかし正平も気まずかったに違いないw>姉宅宿泊
659名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 13:46:05 ID:t0coLx99
>>655
「はじめさん」は、ごくごくたまにならアリかも・・・
660名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 18:06:04 ID:RGG4WYKf
草々「師匠」と呼ばれたら喜びそう
661名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 18:49:55 ID:R88ftF0n
今日の、法事の時の若狭の喪服姿で(;´Д`)ハァハァしてそう>草々師匠
662名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 19:20:27 ID:W7vLjG+U
あの後離れで一発
663名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 20:57:01 ID:sP36DmQ5
嘘山の「おかみさん、コレだけは上手いですねえ」という台詞に、まさか
あのメニューかと目を凝らしたら、やはりオムライスで萌え転がった。
草々の明らかに嬉しそうな声にも萌え死んだ。

若狭、不器用だけどオムライスだけは結婚して8年間必死に頑張って
練習したんだね…草々の中でも、最早亡きおかみさんのオムライスを
超えていると思いたい。
将来嘘山も、「おかみさんのオムライスが一番」と歴史が繰り返されそう
だがw
664名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 21:07:05 ID:BtQ28oLN
嘘山って若狭より年上に見える。

適当な嘘ついて、若狭を誘惑しそうな気配w
(鈍感な草々兄さんは全く気付かないw)
665名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 21:36:33 ID:Le+v56is
最近の草々は嫁にデレデレしとるな。
結婚後数年を経て嫁がエロくなってきて夜が楽しいんだろうなw
666名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 22:18:02 ID:FCxFczJs
結婚して3年経っても草々兄さんにメロメロな若狭は、
自分からグイグイせまってる感じだったもんなぁw
あの時の草々は戸惑ってる感じだったのに、今はすっかり嫁ラブ視線になっちゃってw
667名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 00:45:02 ID:JM6gqyQ4
今こそ傷心ドロ沼の小草若を全身で癒してやれ若狭
668名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 01:27:42 ID:I3wFx+8v
草々に怒鳴られたり頭鷲づかみにされて惚れちゃうんだから
若狭って絶対Mだよね! 中の人はそうでもなさそうだが…
669名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 02:46:15 ID:n/x18BCO
野獣プレイ
670631:2008/03/11(火) 07:21:05 ID:ZLVjv1BU
>>634さん、本編が大変な展開中なので癒されました。小草若に幸あれ。

>>631-633に思いがけないお褒めの言葉、ありがとうございました。
「来なさい」≒「慣れなさい」を解って下さった方もいらして嬉しい限りです。
続きが書けたのですが規制によりupできませんでした。
携帯から長文を書き込む根性もなく…なので申し訳ありません。
プロバイダの規制が明けたらupさせて下さい。
671名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 08:04:36 ID:s9BnPuTH
>>670さん
気長に待ってるノシ
672名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 08:36:01 ID:TYJygPmD
喪服姿の若狭良いですねぇ。よだれが出そうになりました。
師匠の遺影の前で会長に犯される若狭…とか誰か書いて下さい。
常打ち小屋たててやるかわりに大人しくせい、うへへへ。
いや、やめて下さい…ああ…みたいなの。で、妊娠してしまうと。
673名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 09:29:14 ID:QKQrjFV0
>>668
草原の中の人はどSって言われたな。
自分には誰がSだかMだかよくわからんが、ツンデレばっかだなとぞ思ふ。
674名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 13:27:41 ID:9c9Toxi4
>>670さん
楽しみにしてますー。すみやかに670さんの規制が明けますよぉ─────にぃ。
675名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 18:52:32 ID:UwtnLZBA
肉便器の若狭、一門みな兄弟
676名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 18:58:26 ID:3tr2spX7
喪服に萌え
677名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 20:42:21 ID:HiEswXR8
木曽山×若狭 投下します。
愛皆無の凌辱エロあり。
苦手な方、お嫌いな方はスルー願います。
678木曽山×若狭 凌辱もの 1/6:2008/03/11(火) 20:42:59 ID:HiEswXR8
どうして、こんなことに。
若狭の瞳はそう語っていた。
いつもと同じ一日のはずだった。
違ったのは、草々が珍しく内弟子の木曽山を連れずに高座で一日家を空けたこと。
ここ最近は何やかんやと顔を見せていた草々と若狭の兄弟子達が誰も訪れなかったこと。
この広い家に、若狭と木曽山の二人きりで過ごすことになったこと。
そして――稽古場で三味線を稽古していた若狭を、木曽山が押し倒したこと。
稽古場の床に縫うように両の手首を頭の上で一つに押さえつけられ、若狭は木曽山にのし
かかられていた。いつも結ばれている髪はばらばらに解け、上気した頬には涙の痕が幾重
にも残されている。
半幅帯は最初に解かれて、帯板と共に稽古場の床に蛇のように長々と伸びている。
浴衣は完全に剥ぎ取られず、伊達締めのおかげで若狭の体に辛うじて引っ掛かっている。
コットンのショーツはわざと脱がされないまま、足首に留められている。
夫の草々のみが知っていた乳房も秘所も指と舌で既に散々嬲られて、強制的に絶頂に導か
れ、抵抗する気力を根こそぎ刈り取られた。
いまも若狭の花弁には木曽山の指が滑り込んでいた。草々の指とは全く違う細い指は、若
狭の弱いところを探り当てては快楽を与えて寄越した。繊細に。そして的確に。何度も、
何度も。
それでもなお震えながら、若狭は木曽山の暴挙を止めようとする。
「木曽山君…もう、止めて…。こんなん…あかん…」
しかし木曽山は若狭が啜り泣くのも気にする様子は欠片もない。
「十分、かな」
蜜にふやけた指を引き抜いて木曽山が抑揚の無い声で言う。
その言葉が意図するのは――若狭は顔を強張らせて叫んだ。
「…やめて…!」
逃げようと体を捩るが、木曽山の腕による戒めが外れることはない。
「こないいやらしく濡れてはるくせに、まだそないなこと言わはるんですか…じゃあ、こう
すればええですね」
679木曽山×若狭 凌辱もの 2/6:2008/03/11(火) 20:43:46 ID:HiEswXR8
木曽山は若狭の腰に両手を添えると、造作もなく若狭の体を反転させた。
浴衣と裾避けを一緒に捲り上げると、豊かなむっちりとした尻が現れた。尻からなだらかに
続く瑞々しい太腿に、ぬらぬらと光る蜜が伝い流れている。
逃がさぬように木曽山は片手をまわして若狭の腰を抱えた。
眼前の淫らな光景にたまらず、木曽山は空いた方の手でジーンズの前をくつろげる。興奮の
あまり震えそうになる手で、とっくに熱く昂ぶっていたものを取り出した。
「これなら顔、見えへんでしょう?師匠やと思って、思う存分感じはったらええやないですか」
「あかん!いや、いやァっ!!」
淡い桜の色に染まっている尻を引き寄せて、一気に後ろから若狭を貫いた。
「あ…んっ!!」
言葉と裏腹に、熱く熟れた若狭のそこは木曽山自身を苦もなく飲み込んだ。
くぷり、と決して小さくはない音を立てて。
瞬間若狭の背中が大きく反った。連動するように熱い膣肉が木曽山にまとわりつく。絡みつく
粘膜の襞の感触に、木曽山は呻き声をあげそうになるのを必死で堪えた。
すぐにでも射精してしまいそうな快感に耐えて、木曽山は腰を前後に動かし始める。
若狭の手が床を空しく這う。縋るものを探すように。或いは救いを求めるように。
「や、いやァ!や、め…きそやま、くん…!あ、んっ、…あ!」
若狭の高い喘ぎと、ぐちゅぐちゅと濡れた水音と、ぱんぱんと肉がぶつかりあう乾いた音。
三つの音が交わって、神聖な場所であるはずの稽古場に卑猥に響き渡る。
「…感じて、くれてはるんですか」
若狭がしたたらせる蜜は木曽山のジーンズをしとどに濡らして汚す。
「は…、あ!あ!」
深いところを続けざまに穿つと、泡立った半透明の蜜が蕩けた花弁に零れ落ちる。
「すご…愛液、あふれて、…止まりませんね」
木曽山は若狭の腰に添えていた手を前へ伸ばして、浴衣の裾をかきわけた。
「いやっ、…はァんっ!」
腰の動きは止めないままに秘裂へと指を潜り込ませ、ぷっくりと膨れた肉の芽を摘みあげる。
680木曽山×若狭 凌辱もの 3/6:2008/03/11(火) 20:44:58 ID:HiEswXR8
「は…っ、師匠が、相手のときでも…そないな声、あげはるんですか?」
芽をたっぷりの蜜に塗れさせて撫で上げながら、背徳感と罪悪感を煽る台詞を木曽山はわざと
吐く。
「そねなこと、いわんでぇ…っ!いやっ、…お、ねがい、もう…っ…!」
たちまちに若狭のそこはきゅうきゅうと木曽山を締め上げた。
あまりの反応の良さに木曽山はほくそ笑んだ。
「もう…なんですか?イかせて、ほしいんですか?」
自分で気付いているのかいないのか、いつのまにか若狭の腰は木曽山の動きに合わせてゆらゆ
らと揺れている。貪欲な本能は快楽を享受することに抗えないらしい。
「んっ、ちがっ、やめ、てっ…・・・やめてっ!や、あァ!」
体は夫以外の男を易々と受け入れているのに、まだ理性と言葉では若狭は拒もうとしている。
いい加減堕ちてしまえばいいのに。木曽山は可笑しく思う。
内壁を先端で擦るように角度をつけて暫く揺すりあげていると、若狭の体がびくびくと跳ねは
じめた。
限界が近いのかもしれない。
木曽山も震えに似た疼きが徐々に自分の中で大きくなっていくのを感じていた。
楽しみを引き伸ばすため、ゆるやかに腰をつかっていたつもりなのに抽送の速度は上がる一方
だ。
「なかには、ださんでえっ…ぬいてっ…ぬいてぇっ!!」
若狭が耐え切れず、振り返り叫ぶ。大きな瞳を涙で潤ませて懇願する。
とても健気で、いじましい。だがその健気さといじましさが木曽山の嗜虐心と欲情をそそる。
木曽山は、嗤った。
「なかには…、だしませんよ。…なんてね、…うそ、です」
胸によぎったのは絶望か。若狭の顔が歪んで固まった。涙だけが瞳から滑り落ちた。
繋がったまま、体位を正常位へと乱暴に抱え直されても、もう若狭は抵抗しなかった。
肌蹴きって、もう殆ど着衣として役に立っていない浴衣が皺くちゃになって床に広がった。
若狭の両膝を肩につくほど大きく折り曲げて、腰を高く上げさせる。
濡れて蕩けきったところが丸見えで、恐ろしく淫猥だった。そこへ木曽山は腰を強く突き上げ
た。
681木曽山×若狭 凌辱もの 4/6:2008/03/11(火) 20:47:56 ID:HiEswXR8
言葉にならぬ悲鳴を若狭があげる。体が大きく撓って、白い喉元まで露になる。
ぎりぎりまで自身を引き抜いては、間髪いれずに若狭の最奥目がけ埋める。
それを繰り返すことに、只管没頭する。
「やあああァっ!」
一際大きな声で若狭が叫んだ。先に絶頂へ達したようだ。体は痙攣したようにひくひくと慄き、
膣肉もまた激しく収縮する。
「はは…っ」
若狭を絶頂へと追いやったことに気が狂いそうな喜びを感じる。
木曽山に力任せに揺さぶられて、脱力したらしい若狭の体ががくがくと揺れた。白い足袋に包
まれたままの若狭の足も、木曽山の顔の傍で上下に揺れている。
糸の切れたあやつり人形のような若狭を見下ろしながら、幾度も腰を打ち続けた。
脳髄までもが甘く痺れて、はちきれそうな快楽が五体を駆け巡った。
「で、ます…っ…!」
若狭自身は放心した様子なのに、木曽山を咥え込んだ膣肉だけは一滴残らず精を搾り取ると言
わんばかりに蠢き続けていた。最も大きな蠢きを伝えたとき、木曽山の欲望は呆気なく爆ぜた。
木曽山が射精した瞬間。
兄さんごめんなさい、と若狭は唇を震わせた。最奥に白い精を注がれながら。
断続的に続く射精感を味わいつつ、木曽山は再び嗤う。
若狭の言葉を聞いても、罪悪感など欠片も抱かない。
自分は誘われただけなのだから。
自分の「女」を、自覚しない女に。
あまりにも無邪気に、あまりにも無防備に、「男」である自分の前にいた「女」に誘われただけ。
羽虫が花の蜜を吸うのと同じこと。
木曽山は嗤いながら、逆流しそうな精液を零さぬために自身を深く捩じり込んだ。
682木曽山×若狭 凌辱もの 5/6:2008/03/11(火) 20:50:48 ID:HiEswXR8
「――――っ!!」
ガバリ、と木曽山は布団を押しのけて跳ね起きた。
心臓が、耳に付いたかと思うくらいに大きい音で脈打っていた。
汗が背中と言わず、首筋と言わずに流れていく。
からからに干からびた口で、忙しく続けざまに呼吸をする。
(な、なんちゅう、悪夢や…)
正確には悪夢というには美味しすぎる内容の夢だったが、恋愛禁止中の身には些か刺激が強す
ぎる。
更に言えば、あまりにも師匠にもおかみさんにも不敬が過ぎる。
こんな夢を見ていることがバレたら、『嘘』を究める前に間違いなくあの師匠に殺されるのは確実だ。
(寝取り寝取られ属性は、僕あらへんのに…!)
もう少しのところで叫び声を、いや夢の内容から言えば笑い声をあげてしまうところだった。
(…あげんで良かった…)
出来るだけひっそりと呼吸を整え、乱れた布団をかき寄せた。
ひっそりと動作を行うには訳がある。自分が眼を覚ましたのも、多分同じ原因だ―あまりな夢
の内容に刺激を受けたせいもあるだろうが。
壁の向こうから聞こえてくる微かな物音と声に、いやでも聴覚が吸いつけられる。
夢の中で自分がおかみさん相手にさせていたような濡れた音と乾いた音。
それに混じって、聞こえてくる低い声と高い声。

(や…兄さん…木曽山君に聞こえてまう…)
(大丈夫やて…)
(あかんって、あん…あ…ああ…)
(こない濡れて…感じてるんやな…)
(あん…兄さぁん)
683木曽山×若狭 凌辱もの 6/6:2008/03/11(火) 20:54:27 ID:HiEswXR8
自分の悪夢とは違い、紛れもなく愛しあう夫婦の営みの声だった。
(師匠…五日連続ですか…)
木曽山はがくりと項垂れた。
(起きても悪夢や…)
自分が寝起きしてる部屋と師匠夫婦の部屋の間には、もう一部屋空き部屋がある。しかし何も
物を置いていない部屋というのは、意外に音が反響させるものなのだ。
まだ周囲の雑音が聞こえてくる就寝前の時間はいい。静まり返った真夜中になれば、まるっき
り筒抜けである。
自分の名前がコトの最中に出るのも珍しくない。
大抵はついさっきのようにおかみさんが自分に聞かれることを気にして言うのだが、正直コト
の刺激剤として使われてるんじゃないかと思うフシもある。
――興奮するのか、自分の名前が出たあとは、ふたりとも声が大きくなるのだ。
最初は良かった。
何せ内弟子修行中は、女日照りの日々だ。絶好のオカズとしていたが、その頻度もこう高いと
萎える。と言うか、こっちが付いていけない。
コトに及ばれた次の日は自分は睡眠不足なのに、師匠もおかみさんもそんな素振りは全く見せ
ないところが恐ろしい。
(…落語家いうんは、体力勝負なんやな)
どうやら壁の向こうの夫婦はクライマックスを迎えているらしい。
こういう日々が、少なくともあと三年。
その前に、師匠が腎虚にでもなって枯れてくれないだろうか、とやっぱり不敬なことを願う。
暗い部屋の中、木曽山は深い溜息をついた。





おわり。
夢落ち失礼。
あんな若いおかみさんと同居していたら若者はハァハァするだろう常考と思ってやった。
反省はしていない。
684名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 21:07:00 ID:ybfwILCS
>683さん、
GJ!
オチも良かったですよー。ある意味、ウソ山にぴったりで爽やかw
出来れば、ウソ山翌朝編もみたい。
師匠夫婦の前で不敵な笑みとウソをついてほしいですね。
685名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 21:41:35 ID:W+8ocnHp
>>683 GJ!
反省なんかせんでもエエんやで!
686草々若狭 続き1/5:2008/03/11(火) 22:00:38 ID:4bdxwh6w
帰宅したら規制解除されてました。
>>631-633の続きです。



滑らかな身体の線に沿い、指をすべらせる。言いつけの通り手で口を塞ぐことはしないが
かたく眼をつぶり、耐えているのがわかる。それでも時々堪え切れぬ声が吐息と共に
漏れてくる様はいじらしくもあるが嗜虐の心を誘うものでもある。
もっともっと啼かせたい。顔をあげることもできないほど辱めてやりたい。
そんなことを思いながら指先は最も敏感な場所を目指す。
「あ…」布越しに触れたそこに負けずに潤んだ声を聴く。すぐにでも剥ぎ取りたい衝動を抑え
ひとすじの窪みに沿って指を動かす。
「んっ…はぁ」意識して弱めの力で撫で擦ると、誘うように湿り気を増してくる。
「やっ、うんっ…草々兄さんっ…どう…して?」「何がや?」
懇願するように見上げてくる目にわざととぼけて聞き返す。羞恥の表情で横を向いたのをいいことに
耳朶を軽く噛んでやる。小さく悲鳴を上げて縮こまろうとするのに構わず、べろりと舐めて今度は
唇で食む。勿論指の動きも止めてやらない。
「あ…んまり、意地悪、せんといて…下さい」
吐息に混じった消え入りそうな涙声に満足して下着に手を入れ、長い指をゆっくりと奥へと進め犯していく。
しがみつくように背中に回された彼女の指が力を帯びる。
687草々若狭 続き2/5:2008/03/11(火) 22:01:59 ID:4bdxwh6w
傷をつけない程度に荒々しく掻き回す。「あっ…」反らした首筋に先ほど散らした紅い花が艶かしい。
「んっ…ぃやっ、もう…」指の腹でからだの奥を撫で擦り、舌で胸の突起を転がすと、形ばかりの
抗議の声をあげる。それが嘘だということは指に絡み溢れてくるこの液体の音が証明している。
「いやらしい音やなあ」聴こえるように呟く。
「意地…わ…る」本当に目尻に涙が溢れてきた。「すまん」笑いながらそれを唇で拭う。

一旦指を抜き、下着を剥ぎ取り開かせた脚の間に顔を埋めた。ぷっくりと膨らんだ突起に舌をのばし
軽くつつくと、全身が痙攣した。反射的に逃げようとする腰を押さえ、丁寧に舐めてやる。
半ばわざと立てているぴちゃぴちゃという隠微な音と、首を横に振り感じている姿にこちらまで
煽られてきた。
688草々若狭 続き3/5:2008/03/11(火) 22:03:02 ID:4bdxwh6w
「草々兄さん」乱れた息の間から呼ばれ顔をあげると、上体を起こした妻からキスをしてきた。
そのまま逆に押し倒され上下が逆になる。唇を離すと少し悪戯っぽい顔をして、
「少しは私にも気持ち良うさせて下さい」と笑った。
乳首をぺろりと舐められると、不覚だが大の男でもぴくりと反応してしまう。もう一度こちらを見て
ちょっとおどけた表情をした。きっと自分も情けない表情をしているのだろうが笑みを返す余裕は
まだある。彼女は再び乳首を思う存分攻めた後、臍を一回舐めてからやっと股間に辿り着いた。
既に十分に頭をもたげたものを手の中に収め、擦りながら先端を舌でつつく。溢れてくる液体を
丁寧に舐めとりながらくびれに沿って舌を這わせる。根元まで咥えこまれた瞬間、我知らず声が出た。
いつの間にこんな慣れた動きをするようになったのだったか。そんなことを考える間も無く
舌と唇の動きに翻弄されてしまう自分がいる。
「わ…かさ、もうええから」このままではこちらが先に昇りつめてしまう。
やや不満顔の妻を座らせ自分も身を起こし、向き合ったまま跨るように膝の上に乗せる。
そのまま抱き寄せて中心を一気に貫いた。
一瞬苦痛そうに歪んだ表情が落ち着くのを待ってゆっくりと腰を動かす。より深いところを突かれて
上下する姿態と表情が艶を増していく。唇を貪りながら繋がったまま横たわり、尚も身を打ちつける。
689草々若狭 続き4/5:2008/03/11(火) 22:04:04 ID:4bdxwh6w
「草…々さん」ああ、まただ。夢うつつのような表情で懐かしい呼び名を呼ぶ。弟子入り以来
明るい場所では何年も聞かないその呼び方を、最近彼女はするようになった。
正直最初は戸惑った。動きを止めてしまいそうになった程だ。
初めて出会った頃、自分にとって彼女は妹分、いや弟分でも良かったかもしれない。いずれにせよ
異性として意識する相手ではなかった。変な女、いや変な子供か?おかみさんが逝って以来の
先の見えない日々に突然飛び込んできた闖入者。それ以外の何者でもなかった。
手荒い自分の扱いにもめげず、縁もゆかりもない徒然亭復活のために奔りまわった女。
草々さん、草々さん、と当然のように後をついてきた、まだ少女の面影を残す女。
あの頃の自分たちの、なんと幼く、頼りなく、けれどひたむきであったことか。

こういう時にこの名を呼ぶということは、普段も心中ではこう呼んでいるということかも知れない、
ということに思いあたったのは本当にごく最近のことだ。
(ほんまに俺は進化の遅い恐竜頭やな)苦笑しつつ、最中に「なんや、喜ィ公」と返さなかっただけでも
上出来だとも思う。
彼女は口にしたことはないが、この名で自分を呼んだ頃から想ってくれていたということなのだろうか。
(だとしたら、お前も木曽山に負けず嘘つきやな)声に出さずに話しかけつつ、動きは止めない。
こんな芸当ができるようになったのも、やはりこの頃のことだ。初めのうちは豊満な彼女のからだを
貪ることに夢中で、反応を見るどころではなかった。相手を悦ばせることがこんなに愉しいとは。
何度目になるか判らない口づけをする。うっすらと汗をかき薄目を開けてこちらを見る顔の愛おしいこと。
この女のこの表情を知っているのは自分だけだ。こいつは俺だけのものだ。
そう思うと不意に泣きたくなって紛らすように腰の動きを早める。
「あ、そう、そうさん、草々、さんっ…すき…好き…ぃ」「若狭ぁ…っ」
呼びなれた名前と共に、精を放った。
690草々若狭 続き5/5:2008/03/11(火) 22:09:34 ID:4bdxwh6w
「不思議なもんやなぁ」「え?」
「おかみさんていうのは弟子が高座で受けただけでなんであないに嬉しそうなんやろ」
腕枕に乗せた顔の方は見ずにつぶやく。
なにも答えず、照れくさそうに微笑んでいた妻はいつの間にか寝息を立てている。
そっと向き直り、額にキスをしてから起こさないように小さな声で囁いた。
「俺もお前が好きやで、喜代美」





終わりです。>>653さんのピロートーク説、いただきました。
>>655さん、呼び名の件は初めから考えていたので言い当てられたようでドキドキしました。
三割増しくらいS傾向な草々ですが、自分も若狭はどちらかというとMだと思うのでいいかな、と。
期せずして>>683さん(エロくてどうしようかと思いましたw翌朝編もぜひ)と
リンクしてしまったようなそうでないような…。
こちらでも気の毒な木曽山君が眠れたかどうかは知りませんが、やはり夫婦は仲良しがいいですよね。
長々とおつきあいありがとうございました。
691名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 22:14:36 ID:W+8ocnHp
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
GJ!そりゃ壁越しにこんなん聞かされたら
子そーそーもおかしくなるさ
692名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 22:20:17 ID:ybfwILCS
>690さんもGJ
690から、677に続いてますね。素晴らしい連携!
693653:2008/03/11(火) 22:57:48 ID:cJJ3yA47
>>686
GJ!こんなに早く続きが読めるなんてw
ピロートーク説入っててうれしいです

>>677
愛皆無の凌辱エロとあったので正直え〜と思いましたが
オチが良かったです。
自分も翌朝編も読んでみたいな。
694名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 23:08:53 ID:s9BnPuTH
>>683さん、>>690さん 
GJです。
side-A,side-Bの趣ですなぁ〜
695名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 23:17:47 ID:emAjD9Ck
>>677-683
嘘山君カワイソスw
草々若狭夫婦、お盛んですなぁ。

>>686-690
続き待ってました!!
愛のある営み、ええわぁ。
696名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 01:26:29 ID:9IEC9dG0
ああ!一度にごちそう沢山出されてウハウハな気分!
職人お二方、底抜けにGJでんがな〜!!
むしろ草々は、若狭に懐く嘘山を牽制すべくわざと声聞かせてるといいよ!
独占欲全開な草々(・∀・)イイ!!
697名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 13:08:08 ID:p9zxbDh1
>>683,>>690
GJ!GJ!草々若狭スキーの自分としては大満足でした!
こんなに素晴らしい作品を読んだ後に本編を観ると、
襲名問題や小草若の失踪で悩んでいるようでもも、夜は全てを忘れて、
いや、こんな時だからこそ、嫌な事を忘れるようにお互いを激しく求めあってるんだろう、
そういう奴らやお前らは!と思ってしまいました。
698名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 13:25:36 ID:IsRaZPC8
今日の荒んだ姿をみて
小草若×若狭 凌辱モード全開でお願いします

ここの職人さんは優しい方が多いから無理かな
(´・ω・`)
699名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 14:09:52 ID:v7oVkYJ7
あと2週間ちょいで放送終了かと思うと寂しいなぁ・・・
職人さん、ぜひぜひ終了後も書いてくださいね〜
700名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:23:52 ID:j4uDsgWH
>>697
「なんやマンション女て」「…ごめんなさい」
「それじゃわからんやんか。言うてみい」(必殺アイアンクロー炸裂)
「………」(泣きやまないのでおでここつんとくっつけ)

「師匠ー、この噺のここなんですけど…っすっ、すみません!」
踵を返すウソ山くん
「あー違う違う!ええんや、戻ってこい」
(実は結構違わん状態になっとるんやけど…ま、ええわ。後でゆっくり、な)
まで想像した

701名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:57:15 ID:5EyKjX+S
草々が事故死して未亡人となった喪服姿で泣き悲しむ若狭を
小草若がレイプってな悲壮感たっぷりで鬼畜なのを誰か書い
て下さい。
702名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:58:47 ID:47DcNs3r
>>700
おー、ナイス妄想w

自分も今日の放送見ながら、
めそめそと泣き止まない若狭を草々が心配して、
その流れで後で弟子部屋でいちゃいちゃするんだろ?と思った。
703名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:39:18 ID:NAbEYB8l
それにしても、ここで語られる草々は元気ですな〜。
劇中ではもう30代後半ですよね・・・・嫁が若いからか?
704名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 12:14:30 ID:gdu3IbK/
若狭が嫁なら四十路の俺でも元気になる。
草々兄さんなら当然でしょう。
705名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 13:13:07 ID:MNgv7RiT
会長x若狭で会長頑張りすぎて腹上死
706名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 13:31:53 ID:NXdaJUQk
草々が性器の癌でセックス出来なくなって欲求不満な若狭が四草と不倫する話キボン
707名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 13:31:56 ID:avis3WCB
腹上死は男の浪漫。

>>699
下一行、若狭鰈をみんなに勧める
糸子さんの口調で読んだ。何となく。漠然と。
708名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 13:53:30 ID:rwLEiSfM
糖尿で役に立たなくなった会長、若狭だけ逝かせて愉しむ
709名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 13:59:52 ID:NXdaJUQk
若狭の万子に大根やぁ巨大塗り箸やぁドラム管を入れてぇ楽しむ会長
710名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 14:04:14 ID:gdu3IbK/
四草って若狭をオカズに何回もオナニーしたことありそうだよね。
711名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 15:29:17 ID:6E4smYZh
四草は女に不自由したことないからオナニーはしなさそうだが
子草若、若狭を意識し始めた頃の草々は若狭をオカズにしたことがあると思う。
そしてウソ山君も。
712名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 15:58:04 ID:exhC5vNv
>>703
十も年下の若くて可愛らしい、むちむちしたエロい身体つきの
嫁さん貰って、若い頃の禁欲生活の反動が出ているんだろう。
713名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:16:13 ID:9G9E3Taw
>>710
どこぞの姉ちゃんとヤッてたら、フィニッシュの瞬間に何故か若狹が浮かんでアレ?って事はありそう。
>四草
714名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:24:41 ID:OtyueUK0
>>683さん、>>690さん  GJ! すばらしいコンビネーション!

>>696
自分は、草々師匠は、弟子の悶絶をまったく気付いてないと思う。何せ恐竜なので。
ウソ山君の翌朝編待ってます。
眠れず赤い目で、若狭夫婦に挙動不審を隠して大ボラ吹きそう。
715名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:04:30 ID:HO06zbXB
>>698
根拠はないけどここの職人さん女性も結構いると思うので
レイープものって難しいかもね
読むのはともかく書くのがね
716名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:08:50 ID:0MV8oNJO
小草若に落語家廃業を思いとどまらせるため
進んで自らの身体を捧げる若狭キボンヌ
717名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:09:46 ID:ib2tVDK5
四草×小草若待ってます。
718名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:52:25 ID:GmD9j/g9
アッー!
719名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:46:17 ID:QYeei8Do
もし俺が落語家で、あんな可愛い妹弟子が入ってきたら…襲うな。たぶん。
720名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 08:33:14 ID:75Nuo3rm
小草若×喜代美投下します。初なので冗長なのと色気不足はどうぞご勘弁を。
この2人におもろい夫婦になって欲しかった…。
草々兄さんファンの方はほんまごめんなさいな話です。
721小草若×喜代美 1:2008/03/14(金) 08:35:11 ID:75Nuo3rm
小草若×喜代美 小草若出奔後 やや心情ダーク?軽くエロあり


「…何を今更言うてんねん。」

四草兄さんのその言葉に、ただうなだれるしかなかった。
そう、私には今更小草若兄さんを心配する資格なんてあらへん。
今までどれほど小草若兄さんを傷つけてきたんやろう?
そのことにほんの少しも思い至らなかったやなんて。

そう。小草若兄さんの失踪の理由が自分にもあるやなんて、ちっとも気づかへんかった。
自分のことにばかり一生懸命で。草々兄さんのことで頭がいっぱいで。
小草若兄さんに抱きしめられて、驚いて突き飛ばしてしまったあの日。
小草若兄さんの大きな目からは涙がはらはらとこぼれ落ちて、ひどく弱弱しく見えた。
そのあと寝床で話してくれた、嘘偽りのない小草若兄さんの気持ち。
なんであの時気づかへんかったんやろう。
自分と同じ気持ちを抱えたひとやということに。
自分だけに心を見せてくれようとしていることに。
あまりにも繊細で優しくて、このひとがこわれてしまいかねないことに。

「マンション女や」って奈津子さんたちに言われるまで、考えてもみいへんかった。
自分がどれほど小草若兄さんを傷つけたか。
誰もいなくなった部屋で、若狭はなおも考え続ける。
いつも笑ってくれていた小草若兄さん。内弟子修行中にだって優しかった。どれほど救われたことか。
ずっとずっと喜代美ちゃん、って呼んでくれていた。いつもB子だった私を。
722小草若×喜代美 2:2008/03/14(金) 08:35:58 ID:75Nuo3rm
若狭。お前のこと、小草若兄さんがどれほど好きやったと思う?」
「―――四草兄さん。」
いつの間にか、四草にいさんが戻ってきていた。
「お前が草々兄さんを好きなんは小草若兄さんかて判ってた。それでもマンションにさそた。
そうせえへんではおれんかったからや。」
普段口数の少ない四草兄さんの声が低く低く響く。
「何でマンションへ行くやなんて残酷なこと言うねやて、俺は思うた。」
「…」
「お前さえおってくれたら、小草若兄さんはそれで良かったんや。落語で草々兄さんに負けても」

無表情にそれだけ言って、四草兄さんは帰っていった。
それほど自分を好いてくれとった小草若兄さんに、自分は何をしただろう?
草々兄さんの気持ちを試すやゆうて、小草若兄さんのマンションへの誘いを利用しようとした。
結婚式の司会をさせてしまった。
兄さんが生まれ育った家をとってしまった。
「知らなかった」「気づかなかった」だなんてなんて便利な言葉。
いつもA子が自分の気持ちを知らなかったみたいに。
自分が全然A子の気持ちを知らなかったみたいに。
ああ、結局自分は全然あの頃と変われていないんだと思い知らされる。
愚鈍で、ひとつのことしか目に入らなくて、その結果平気で人を傷つけてしまうのだと。


順ちゃんとこの魚屋食堂に小草若兄さんが現れたと電話があった時、どうしたらええかなんてわからへんかった。
ただ、気がついたら小浜に戻ってきていた。
久しぶりに会う小草若兄さんは、前よりいっそう痩せていて。
以前の服装からは考えられない黒一色の服装と暗い表情は、兄さんをひどくシャープな印象に見せていた。
必死で戻ってきてくれと頼んでも、「自分には関係ない」という兄さんの表情はあまりにも虚ろで悲しくて。
「ちょ!B子!!泣かんでえ!」
取り残された私は、ただただ立ち尽くすしかなくて。
723小草若×喜代美 3:2008/03/14(金) 08:36:35 ID:75Nuo3rm
息が止まるかと思った。
あまりにも思い続けたから、目の前に幻が現れたかと。
魚屋食堂で若狭が自分の目の前に現れた時、本当にそう思った。
若狭の顔には、いつもの微笑みはなくて、ただただ必死に「帰ってきてください」と小草若に懇願した。
その、すがるような目。
囚われそうになって、その気持ちを振り払うために必死で「これは草々の嫁なんや」と自分に言い聞かせた。
もう自分には徒然亭も落語も関係ないと冷たく言って、逃げるように魚屋食堂を飛び出した。
宵闇の空からは、ぽつぽつと雨が降り始めていた。
これからどうしようかと、ぼんやりと思う。
ガソリンスタンドのバイトも、キャバレーの呼び込みも、パチンコ屋のアナウンス係も、自分には向いているとは
到底思えなかった。
では、俺には何が出来る?
野口友春の明るい笑顔が、強さが、うらやましかった。
もう自分には、、何も無い。
落語も、家も、家族も、名前も。そして、、本当に大好きだった女の子も。
らちもなくそんなことを考えながら、足は自然と駅へと向かった。
もうここにはいられない。
明日には草々も来るだろう。若狭はやってきた草々に「やっぱり、引き止められませんでした…」とすがるのだろう。
草々は、そんな若狭を優しくなぐさめるのだろう。
あの2人は、よう似合う。俺の入る隙なんて、最初から全然なかったのだろう。
「さよなら。喜代美ちゃん…」
俺の大好きな女の子。もう二度と、会うこともないのだろう。
724小草若×喜代美 4:2008/03/14(金) 08:37:06 ID:75Nuo3rm
まもなくやってきた電車に飛び乗った。出来るだけ大阪からは遠いほうへ。
人一人いないがらがらの座席に座り、窓にもたれかかり目をつぶる。もうなにも考えなくて良いように。
電車が出発してしばらく後、ガラガラと客車の扉が開く音が聞こえて、小草若は何気なく目を開けた。
「!!!」
若狭が、そこにいた。
雨ですっかり髪は乱れ、息を荒くついて、小草若をただ見つめていた。
「若狭、何で…?」
「小草若兄さんが、すぐにまたどっか行ってしまいなるような気がして…」
「何で…こんな…?」
馬鹿みたいに繰り返すことしか出来ない。思わず立ち上がって若狭のほうへと歩み寄る。
「わからへん、分からんのですけど、兄さんを行かせたらもうあかんような気がして…」
「せやかて、俺がこの電車乗るやなんてわからへんやないか!そんな雨にあたって!」
「分からへん…でもわかったんです!!」
若狭の言うことはもう支離滅裂で。目の前に立つ小草若を精一杯見上げる。あの眼差しで。
「小草若兄さん…戻って来て下さい。お願いです。兄さんのおる場所は、、徒然亭なんです!
兄さんが必要なんです!徒然亭のみんなに、いえ、私にとって!!」
ぼろぼろと大きな瞳から涙をこぼしながら、自分を見上げる若狭。
思わず、抱きしめていた。
小草若の腕の中で、若狭は放心したようにつぶやく。
「私、今までほんまにたくさん兄さんに力をもらいました。優しくて、ほんまあったかかった…。
そやのに私、たくさんたくさん兄さんを傷つけてしまって。
気づかんかった、知らんかったなんてもう言えません。気づいてしもたから。
兄さんが私にしてくれたみたいに兄さんに力をあげるなんて、私なんかにはできへんかもしれへん。
でももし、、兄さんが戻ってきてくれなる力になれるんやったら…私は、私は」
「それ以上言うな!!言うたらもう戻れへん!」
「私は、どんなことやってもします」
小草若の腕の中で、若狭は小さく小さく震えた。

瞬間、抑えつけていたものが、一気にうごめきはじめる。
自分の腕の中の柔らかい体を、小草若は強く抱きすくめる。
「もうあかん。若狭、、もう止められへん…喜代美ちゃん。好きや…。ずっとずっと好きやった。
草々のもんになってしもたんやって、どんだけあきらめようとしてもあかんかった。
こんな、、こんな喜代美ちゃんの気持ちにつけこむような真似、ほんまはしたらあかんて分かってる。
でも好きや。喜代美ちゃんが好きや。俺を見て。俺のもんになって」
断られるのは承知の上だった。卑怯な俺。なんて最低な男。
それでも欲しい。喜代美がたとえ今一瞬でも自分を見てくれるのなら、、その代わりに自分のすべてを賭けよう。
落語の才は無いかもしれない。草若の名にはとてもふさわしいとはいえないかもしれない。
それでも、それに向かっていこう。誰になんと言われたとしても、ただ今この瞬間のために。
「わかりました」
喜代美の声が、小さく、それでも冴え冴えと耳に響いた。
725小草若×喜代美 5:2008/03/14(金) 08:37:41 ID:75Nuo3rm
やがて到着した駅で降り、小さな町に降り立った。
「寒うない?雨でずいぶん濡れたやろ?」
適当にとった駅の近くのホテルの一室は、狭いけれどこざっぱりとしていた。
「いいえ、大丈夫です。小草若兄さんこそ、雨大丈夫やったんですか?」
そういいながらも、寒さで少し歯をかちかちといわせている喜代美がいじらしく思えて、小草若は思わず軽く口づける。
初めてふれる喜代美の唇は、雨のせいで冷え切っていたけれど、しっとりと柔らかく、その柔らかさが愛しくて、
一層深く口づける。
「あ、、んっ、、」
戸惑ったような仕草で、けれど一生懸命にこたえようとする喜代美は、人妻とは思えないほど初々しかった。
いつまでも味わっていたいような気がしたけれど、冷え切った体をまず暖めてやらないと、と思い至る。
「待っててな。いまお風呂沸かすから。」
「いえ、私が」
「ええから座って待っとって」
風呂を準備して部屋にもどると、喜代美は落ち着かない様子でうろうろしていた。
その様子は以前のちょっと鈍くさくて可愛い喜代美のままで、思わず微笑んでしまう。
(…ああ、笑うのなんてひさしぶりやな)
そんな小草若を見て、ほんのりと輝くように喜代美も微笑む。
「よかった。小草若兄さんの笑った顔、ほんま久しぶりです」
ベッドに座って手招きすると、おずおずと隣に座るものだから、その様子が可愛らしくてまた微笑むと、
喜代美も安心したように微笑む。ほんわりとした幸せな時間。
「…こんな、和んでる状況やほんまはあらへんのやろうな。」
「…そうですね」
「喜代美ちゃん、、ほんまにええの?後悔せえへん?」
「後悔やったら…もうしてます。あの時、、小草若兄さんが寝床で私に本当の気持ちを教えてくれなった時に、
自分のことばかりで兄さんのことを全然わかろうとしなかったことを。
だから、、もう後悔なんかしません。」
「…お風呂、わいたみたいやから入ってき。」
726小草若×喜代美 6:2008/03/14(金) 08:38:17 ID:75Nuo3rm
しばらくしてバスルームから出てきた喜代美は、なぜか自前の服を着ていた。
色気がないことはなはだしいが(そこがまた喜代美らしいのだが)、白い頬と首筋が上気したように紅くなって、
思わず目を奪われてしまう。
ベッドに座る小草若のそばにちょこんと腰掛けて、どうしたものかと所在なげにこちらを見上げる喜代美に
安心させるようにひとつ微笑みかけ、そっと口づける。初めは軽く、だんだんと深く。
服の上から胸に手を置いた瞬間、喜代美の体がびくっと震えるのがわかる。
柔らかい感触。ゆっくりと揉みしだく。
ちいさなうめき声を上げて少しのけぞった喜代美に覆いかぶさるようにして、今度は服をぐいとたくし上げる。
「や、ん、、にいさん…」
真っ白な白桃のような形の良い胸があらわになる。恥ずかしがるように隠そうとする喜代美の腕を縫いとめるように
押さえこみ、喜代美の体を見下ろす。
「ほんま綺麗やで、、喜代美ちゃん」
現とも思えなかった。この腕の中に喜代美がいるなんて。
何度喜代美を抱くことを夢見たことか。あきらめようと他の女と関係を持ってみたこともあったが、
結局喜代美を重ねてしまい想いが募るばかり。そんな関係が長続きするはずもなかった。
直接に手に触れた喜代美の肌はすべすべと柔らかく、手を動かすたびにやわやわと形を変える胸は手のひらに吸い付くようで。
感触を楽しみながら桜色の乳輪を吸い上げると、喜代美はひゅうっと息を吸い込み、耐えるようにのけぞる。
軽く歯をたてると「んんっ」と声をあげ、舌で転がすと少しづつ息を荒げる。
自分が動くたび次第に肌を上気させていく喜代美にあおられるように、小草若の動きも余裕の無いものになっていく。
「あ、ああ、んっ兄さん…っ」
体をよじらせる喜代美の動きにあわせるように、はいていたジーンズを脱がせて、ショーツの上から秘所に指をはわせる。
そこはすでにしっとりと湿っており、ゆっくりと指をすべらせると、喜代美はひときわ高く声をあげる。
「喜代美ちゃん…もうこんなになってるんや」
「そ…んなん、言わ…と、て、下…さ、、んんっ!」
自分の体にすがりつく喜代美のショーツをするりとひきおろし、そこをあらわにする。
すっかり潤んだそこにしとどに溢れた蜜をたっぷりと指にすくい上げ、すでに膨らみかけた突起にこすり付ける。
瞬間、喜代美の体が跳ね上がる。
「や、ああんっ!!」
「喜代美ちゃん、ここ好きなんや?」
言いながら執拗にこすりあげると、体をよじるようにして悶える。
「あうんっ!そ、そんな…ちが…やあっんっ!」
言葉とは裏腹に全身を震わせて乱れる喜代美の声は、今や完全に色を帯び小草若を追い詰めていた。
727小草若×喜代美 7:2008/03/14(金) 08:38:50 ID:75Nuo3rm
なに、この感じ?こんなん…
小草若兄さんの指が自分の体を責めるたび、体に電気が走ったように反応してしまう。
小草若兄さんの細い指は、まるで壊れ物を扱うように優しく動くのに、まるで自分の体を
知り尽くしているかのように鋭く確実に自分の体の弱いところを探り当てる。
あ、また…
敏感な所をなで上げられ、体がビクビクと震えてよじれる。
もうなにもかも分からなくなりそうに気持ちいい…
するりと中に入ってきた指が這い回り、つつき、激しく抜き差しされる。
涙があふれる。なんや高い声が聞こえて、信じられないほどいやらしい声。
自分の声だなんて信じられない。声なんて恥ずかしくてほとんど出したことないのに。
中にこんな感じるところがあるやなんて知らんかった。自分でも知らんのに何で兄さんが知っとんなるん?
「に、さん…あ、も、だめ、、ぇ…」
ほとんど意識を失いかけて薄く目を開けると、いつもとちがう小草若兄さんの顔。
ちょっと怖いくらい真剣な。こんな小草若兄さん知らんかったんやなあ…。
そんで、小草若兄さんって細いけど、けっこう筋肉ついてはるんや…。
「喜代美ちゃん、いくで」
え?と思う暇もなく、小草若兄さんのものが入ってくる。ぬるりと信じられないほどスムーズに
一気に奥まで貫かれ、思わず息が止まってしまう。
「っくうっ…喜代美ちゃん、そんな締めんとって」
小草若兄さんの切羽詰ったような声。そんな、だって…
少しそのままでいた後、ゆっくりと小草若兄さんが動き始めて、そしてそれは段々と激しく早くなっていって、
時々角度が変わって中をかき回していく。なんやもうわけがわからなくなって、真っ白になっていく。
何かに追い立てられるみたいに、はじけるほどに快感が高まっていくのがわかる。
「ああ…っ兄さん…っ!何か、来そ…うっ!あああんんっっ!!」
「喜代美ちゃんっ…俺ももう、、いくで」
小草若兄さんの動きがますます激しくなって。もう自分のものとも思えないようなあえぎ声も聞こえないほどになって。
頭の中が真っ白になった時、ひときわ激しく奥まで衝かれて。
(私、いま小草若兄さんに中にいっぱいだされてるんや…)
そんなことをかすかに思いながら、喜代美はゆるゆると意識を失った。
728小草若×喜代美 8:2008/03/14(金) 08:39:24 ID:75Nuo3rm
すっかり荒くなった息を整えながら、小草若は喜代美を見下ろした。
小さくて、やわらかくて、壊れ物のような体。あどけない寝顔。優しい微笑み。
初め恥じらっていた喜代美は、自分の腕の中で普段からは考えられないほど乱れて、あえいで。
自分はどうしようもないほど欲情して、優しくしよう、大事にしようと思っていたのに、
欲望のままに動いてしまって。
(あげくの果てに中出ししてしまったやんか…)
自分の中の暗い暗い部分が、喜代美を「自分のもの」にして喜びの声を上げているのがわかる。
それがなお一層小草若を苦しめる。
「ごめんな、喜代美ちゃん…」
しばらく意識を手放した後、目が覚めても放心したようになっていた喜代美が、訝しげに小草若を見上げる。
「ええんです…私が選んだことですさけ」
「それもあるけど、、中に出したの、気づいてたやろ…?俺、最悪や…」
うなだれる小草若に、喜代美はしばらくためらい、意を決したように声をかける。
「…私、中に出された時、『これで私は小草若兄さんのもんになったんや』って、喜んでしもたんです。
ほんまどうしようもない女ですね」
何といってよいか分からず、ただただ喜代美を見つめる。

「小草若兄さん、大阪、かえりましょう」
小草若の好きなほのかな笑顔がただ、そこにあった。
729名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 09:03:31 ID:75Nuo3rm
あれ?なかなか入れんかったです
以上です。お粗末さまでした。
730名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 09:22:01 ID:kX3Ztibm
>>729
GJです!今日の放送とあわせてせつないです。
この後大阪に帰って、2人の間に何かあったのか無かったのか
疑い苦悩する草々、ってこれじゃ昼ドラ展開・・・・
731名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 09:47:44 ID:bXEhW0ac
>>729

すんげー良かったです。
大阪へ帰ったあとの草々と若狭と小草若との関係考えて興奮しました。
俺の脳内ではこの中出しで若狭は妊娠しております。はい。
732名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 12:24:35 ID:iP3GwNQE
>>729
GJです!今日の放送の「草々と別れてくれ」を考えると余計に切なくなります。
733名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 12:27:38 ID:elzWLdi+
容量が480KB越したようなので、そろそろ新スレの季節のようです。

今のテンプレには、次スレの算段は容量が450KB越えたらってありますが
前スレがこのスレが立ってからも結構長く残っていたので、
480or490KB越したあたりで次スレの算段にしてもいいと思うのですが・・・如何でしょうか?
734名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 13:10:53 ID:2d3mUQ04
>>729 GJです!小草若切ないねえ。喜代美ちゃんとはお似合いなんだけどね…

>>733 もう次スレっすか
次の投下具合にもよるだろうけど
立ててもいいんじゃないか
735名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:25:04 ID:x7pOsPL/
小草若、随分前から喜代美の事は若狭と呼んでるし、もうすっかり未練ないんだと思ってたから
今日の「草々と別れてくれ」はグッときたよ…反則だ。
背中を向けて「喜代美ちゃん」と久々に呼ぶのも切なすぎる。せめてこのスレで幸せになってもらいたい。
736名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:38:10 ID:5+reU7US
ドラマでは若狭に言ってたけど、
もし草々が「若狭と別れてくれたら草若継いでもええ」とか言われたら
どうしてただろうね?

結婚して何年も経ってるからさすがに別れないだろうけど
結局壁ぶち破って自分のものにしたとはいえ、
最初は自分の気持ち押し殺して同居に反対しなかったからなぁ
737名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 08:38:41 ID:eYJXIADM
小草若を激励してるつもりが実は追い込んでいたと気付いた今は、
若狭同様、黙ってしまうと思う。でも、四草に悟らされる前なら
「若狭と別れてくれやてぇ?!若狭は俺の嫁で、おかみさんの仕事も創作落語も頑張ってるし、
先代のおかみさんよりオムライスは上手いし、夜なんか楽しみで俺が布団敷いて待ってるんや!
そんな大事な若狭と別れられるかい、ボケ!」
と抜かして事態を更に悪化させそうだ。
738名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 10:17:37 ID:ffM6f3o3
>>737
>俺が布団敷いて待ってるんや!

ワロタw
でも近頃の草々は、それ位しててもおかしくないほど若狭ラブだよな。
新婚時は少し意地張った素直になれないどつき愛みたいな感じだったが、
草々もいい歳の大人になって余裕も出てきて、若狭に対して素直に優しく
なれるようになったという事か。
まあ、若狭どんどん綺麗になってるから、結婚後に惚れ直してったのも
あるかもしれんが。

夜が楽しみな草々、昔は正常位一辺倒だったのが今は四十八手完全
制覇目指してアクロバットな体位を若狭に強いてそうだw
嘘山大変だなw
739名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 10:34:57 ID:RFHCnrdV
>>738
ウソ山君の存在は、プレイの刺激剤w

ウソ山君、夜コッソリお友達を弟子部屋に呼ぶといいよ。
いい小遣い稼ぎになるかも知れん
740名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 10:45:42 ID:/oM0D59e
>>738
最後の一行ww
大変なのは若狭じゃなくて嘘山かw
741名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 10:58:53 ID:+FuCHxiQ
草々は頭も身体も恐竜並みだから
さぞかし若狭を毎晩満足させているんだろうな
駅弁結合しながらスクワットしてそうww
742名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:00:49 ID:+FuCHxiQ
対する小草若は短小でいじめられっ子のM気質
若狭は女王様気分を味わえるんじゃないか?
743名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:07:27 ID:yLpPwxph
そもそも、草々って
小草若が本気で若狭のこと好きだったのを知っているか疑問
恐竜頭だから気付いてなかったかも…orz
744名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:35:57 ID:Al9U+hDm
それは知らない方がお互いの為なんじゃないか?
745名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:45:29 ID:oaLzllM0
草「お前さえよかったら、お前が母屋に住んで、俺と若狭が内弟子部屋〜」
小「はぁー(ため息)」
草「だ、よな、すまん」

というようなやり取りが師匠葬儀後の小草若と草々にあったきがするから、草々は本気だと思ってたと思うぞ。
まだ未練があるとは知らんと思うが。
746名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:53:38 ID:RFHCnrdV
>>743
それは知っていたと思う。
それでも若狭を誰にも取られたくて壁を蹴り壊したと。
自分は、若狭がロドリゲスの頃からずーっとずーっと草々のことが
好きだったって事、草々は知ってるのか気になる。
747名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:42:28 ID:oYxF33Id
>>746
草原兄さん乙
748名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 13:09:50 ID:eYJXIADM
>>746
草々は若狭が入門前から自分を好きだったことを、もう知ってるんじゃないかな?
遅くともΑ子が若狭に文句言った時に知ったはずだし、
それまでの結婚生活で若狭の気持ちを聞いていたかもしれない。
それで余計にいじらしくなって、最近の若狭ラブっぷりに繋がったのではと妄想。
749名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:10:29 ID:Adwa3NSa
小草若×A子フラグ立ったか?
750名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:15:38 ID:yLpPwxph
>>748
私は、師匠に
「落語と同じように若狭のことも大事にしたれ」
の言われたからだとばかり…orz

最近は丸くなったとは
思ってましたが
実は今になって若狭に恋してると考えたら
それはそれで萌えますね
751名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:56:54 ID:ECE3zbe1
>「落語と同じように若狭のことも大事にしたれ」

あ〜、そうかも知れんなあ・・・
しかし、師匠に言われたから若狭を大事にするじゃ寂しすぎる

今週のTVガイドの青木崇高のインタビューの中で、
「草々は師匠から受け継がれた言葉、そして喜代美を大切にして、
僕の心の中で生き続けるはずです」と言ってる

草々の中の人でなく、草々に作中、「喜代美」と本人を呼んで欲すい
752名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 15:19:55 ID:1sm1GC5T
遅くなりましたが>>729さんGJ!!
まさに>>735さんと同じように思っていたので、救われた思い


小草若×喜代美、さらなる投下待ってます
753名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 17:00:01 ID:vOQL7z20
喜代美の方には「一さん」て呼ぶ気は無いのだろうか?

>>733
確かに490にテンプレ変更してもいいかも>次スレの算段
悲しいけど放映が終ったら、勢いは落ちると思うし…orz
個人的にはまだだ!まだ終らんよ!というつもりだが。
754名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 19:23:00 ID:Adwa3NSa
>>753 自分も490に変更でいいと思う

最終回は3/31だっけ?
DVDも5月には出るから、自分も終わらせるつもりはないよ
755名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:34:31 ID:G2g0eMng
>>729 
GJです!
小草若と喜代美ちゃんお似合いだし、草々とは別れて
徒然亭継いでくれたら楽しそう…
これ、大阪戻ったらどうするんだろう。
草々兄さんには永遠の秘密にするのか、バラシテ別れて修羅場るのか
756729:2008/03/16(日) 00:59:52 ID:zHiD2fMh
GJしてくださった方ありがとうございます!
木曜日の魚屋食堂シーンから妄想して一気書きしたのに、
次の日に小草若、糸子さんに喜代美実家に連れてこられてて思わずワロタw

実は初めは、小浜行く前に四草に、
「行くんやったらすべてを捨てる覚悟して行け。
覚悟できんのやったら行くな。この先小草若にかかわるな」
みたいななことを言われて、実は離婚届を書き残して小浜行く設定でしたん…。
それじゃあんまりにも徒然亭がこの先気まずい亭なので、ボツにしましたが。
あんまりにも座りの悪い大阪エンドの理由でした。
でもこのまま帰ってもやっぱり気まずいなあ…すいませんでした。
757名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 04:07:07 ID:eJA9GmtN
>>756さん ありがとう!
自分が若狭や草々の鈍さに対して抱いていた不満を
作中で四草が代弁してくれました

おおけ、ありがとさーん
758名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:19:56 ID:FtoB16oL
草々若狭の動物的な野外セックス読みたいです。
759名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:28:41 ID:2l46PgYc
草々が後ろから挿れながら
若さが落語をやる二人羽織
公開羞恥プレイ
760名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:32:08 ID:hI5P6rzc
>756
大阪から帰ってきてからどうなるのかねぇ。
草々兄さんは全然気づかなかったりしてね。
むしろ、若狭にもっと小草若を気遣えとか、善意でけしかけそうなw
761名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:44:38 ID:9gBCA3i6
>>760
二人の男の間で揺れ動く(性的な意味で)…
いいねー

>>756
その四草のセリフいいね
続編できたら投下よろしく
762名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:48:13 ID:eJA9GmtN
490越えましたね
どなたか次スレ立てられますか?
自分は携帯なんで、多分無理ですから
宜しくお願いします
763名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:09:39 ID:OdwmJZTF
腟は草々にアナルは小草若に同時ピストンされる若狭
764名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:36:58 ID:xoIduZS9
スレ立てしてみます。
765名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:41:08 ID:xoIduZS9
新スレ立ててきました。

ちりとてちんでエロパロ 第三席
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205681901/l50
766名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:09:44 ID:Xz2znnh+
>>765 底抜けに乙!
(・∀・)ノ〜〜〜〜〜〜○
楽しいスレになりますよ〜に
767名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:19:20 ID:Xz2znnh+
職人の皆様、投下は次スレにお願いいたします

次スレ
ちりとてちんでエロパロ 第三席
http://same.u.la/test/r.so/yomi.bbspink.com/eroparo/1205681901/l50
768名無しさん@ピンキー
五木ヒロシに乱暴される若狭
不倫する糸子